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Tokyo Metropolitan Assembly

東京都中央卸売市場築地市場の移転・再整備に関する特別委員会小委員会速記録第六号

平成二十二年九月二十二日(水曜日)
 第五委員会室
 午後一時一分開議
 出席委員 九名
委員長西岡真一郎君
副委員長鈴木あきまさ君
副委員長長橋 桂一君
副委員長増子 博樹君
星 ひろ子君
高木 けい君
岡田眞理子君
伊藤 興一君
清水ひで子君

 欠席委員 なし

 出席説明員
知事本局市場再整備調査担当部長関  雅広君
中央卸売市場管理部長塩見 清仁君
事業部長横山  宏君
市場政策担当部長大朏 秀次君
調整担当部長森本 博行君
新市場担当部長野口 一紀君
新市場事業推進担当部長志村 昌孝君
新市場建設技術担当部長砂川 俊雄君

本日の会議に付した事件
 東京都中央卸売市場築地市場の移転・再整備に関する調査・検討を効率的かつ機動的に行う。
報告事項(説明・質疑)
・「東京都中央卸売市場築地市場の移転・再整備に係る調査委託」及び「市場再整備検討に係る調査委託」について

○西岡委員長 ただいまから東京都中央卸売市場築地市場の移転・再整備に関する特別委員会小委員会を開会いたします。
 初めに理事者の欠席について申し上げます。
 岡田中央卸売市場長は、公務のため本日の小委員会に出席できない旨の申し出がありました。ご了承願います。
 これより東京都中央卸売市場築地市場の移転・再整備に関する事項について調査検討を行います。
 築地現在地再整備計画に向けての検討事項案を議題といたします。
 打合会の協議結果について申し上げます。
 過日の小委員会において打合会にご一任いただきました、提出の要望のありました資料につきましては、お手元配布のとおり調整されました。
 なお、資料の説明及び質疑につきましては、次の報告事項の聴取とあわせて行いますので、ご了承願います。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、報告事項の聴取を行います。
 議会局調査部及び市場再整備検討チームより、報告事項及び提出要望のありました資料について説明を求めます。

○森山議会局調査部長 それでは、要求資料及び追加調査報告案につきましてご説明申し上げます。
 まず最初に、過日ご要望のありました資料につきまして、お手元に配布してございます東京都中央卸売市場築地市場の移転・再整備に関する特別委員会小委員会要求資料に基づきましてご説明申し上げます。
 なお、議会局所管資料とあわせまして、中央卸売市場所管資料につきましても私の方からご説明させていただきますので、よろしくお願い申し上げます。
 それでは、表紙をおめくりいただきたいと思います。目次でございます。資料は全部で十四項目となってございます。
 一ページをお開きください。1、容積率の余裕でございます。
 A案からC案の未利用容積率を記載してございます。あわせて、A案のバリエーションであるA-2案についても記載してございます。
 二ページをお開きください。2、株式会社山下設計との打ち合わせ経過でございます。
 議会局で委託をしました東京都中央卸売市場築地市場の移転・再整備に係る調査に関する打ち合わせ経過を記載してございます。
 三ページをお開きください。3、工事期間の詳細でございます。
 このページから八ページにかけまして、A、B、C、A-2案、それぞれ各案の工事期間の詳細を記載してございます。
 ご注意いただきたいのは、この工期、ここにつきましては、土壌汚染調査やそれらの対策期間、また埋蔵文化財調査等の期間は含んでおりません。
 九ページをお開きください。4、工費の詳細でございます。
 九ページ及び一〇ページに総括表、一一ページから一四ページにかけまして、A案からC案及びA-2案の工費の詳細を記載してございます。
 一五ページをお開きください。5の設備計画の根拠についてでございます。
 各案につきまして、築地地区に計画しました本設建物と晴海地区に計画しました仮設の建物について、それぞれ記載してございます。
 一五ページ下段をごらんいただきたいと思います。6の、くいの考え方についてでございます。
 各案につきまして、築地地区に計画した本設建物と晴海地区に計画しました仮設建物についての記載でございます。
 一六ページをお開きください。7、豊洲新市場の維持管理費でございます。
 業務要求水準書に基づきます豊洲新市場の維持管理費を項目、年間経費ごとに表にまとめてございます。
 一七ページをお開きください。8、通過物についてでございます。
 豊洲新市場における通過物使用料の扱いと豊洲新市場の計画における通過物の取扱量につきまして記載してございます。
 一八ページをお開きください。9、築地市場周辺の賃貸物件状況でございます。
 中央区築地四丁目の賃貸物件につきまして、ウエブ上に掲載されております物件から任意に抽出いたしまして、月額賃料、面積、賃料単価、物件種目ごとに表にまとめてございます。
 一九ページをお開きください。10、築地市場における荷の流れでございます。
 現行の築地市場におきます荷の流れにつきまして、水産物の場合を図にまとめてございます。
 二〇ページをお開きください。11、築地市場水産物部、青果部の出荷地、産地別取扱高でございます。
 平成二十一年の築地市場水産物部、青果部の出荷地、産地別取扱高につきまして表にまとめてございます。
 二一ページをお開きください。12、築地市場青果部の取扱高についてでございます。
 平成二十一年の築地市場青果部の取扱高につきまして、野菜及び野菜のうち香辛つま物類を大田市場と比較しまして表にまとめてございます。
 二二ページをお開きください。13、首都圏中央卸売市場の取扱量推移についてでございます。
 千葉市中央卸売市場、船橋市中央卸売市場、横浜市中央卸売市場、川崎市中央卸売市場の水産物部、青果部の取扱量の推移につきまして、平成十七年から平成二十一年までを表にまとめてございます。
 二三ページをお開きください。14、中央卸売市場開設区域一覧でございます。
 農林水産省の資料によります、平成二十二年四月一日現在の中央卸売市場の開設区域一覧を記載してございます。
 以上、簡単ではございますが、要求のございました資料につきましての説明を終わらせていただきます。
 引き続きまして、調査部の方で担当いたしました東京都中央卸売市場築地市場の移転・再整備に係る調査追加調査に係る中間報告書(案)につきましてご説明申し上げます。概要版をお配りしておりますので、それをごらんいただきたいと思います。
 まず、表紙をおめくりください。本調査につきましては、八月三十日及び九月三日の小委員会において都議会民主党より新たに追加提案されました、小委員会としての調査検討事項となった内容について詳細な検討を行ったものでございます。
 新たな検討事項としましては、大きく三つの項目について調査を行ってございます。
 一つ目は、前回A案において築地地区に整備したプランについて、緩やかなスロープで各階をつなぐといった追加提案に基づくプランの見直しを行いました。これをA-2案としてお示ししてございます。
 二つ目は、A案において晴海地区に仮設施設を整備する際、通勤者用駐車場について周辺の土地活用によりコストダウン等が図れないかを検討するものでございます。
 三つ目は、B案及びC案について、築地地区でローリングによる整備を行う際、周辺の中央区用地を活用することで工期等の短縮が図れないかを検討するものでございます。
 以上の三つの調査につきまして順次ご説明させていただきます。
 二ページをごらんいただきたいと思います。A-2案のプランでございます。
 前回ご説明しましたA案は、現在築地市場にあるすべての機能を晴海地区へ一時移転しまして、現在地を再整備の上、再移転するというものでございました。
 今回のA-2案につきましては、この条件に加えまして、緩やかなスロープで各階をつなぐこと、シンプルな一方通行外周道路で交通をスムーズにすること、上部も敷地全体に駐車場を広げることなど、都議会民主党さんからご提示がありました要件を加えて計画してございます。
 各階の配置についてですけれども、敷地全体を活用するとともに、本件建物の各階の平面を大きくとるという計画になっていることから、転配送センター、これにつきましては、左の一階平面図にありますように、勝どき門付近の一階に計画してございます。それから、買い出し人駐車場を本体建物の地下に配置してございます。青果を水産の直上階、すぐ上の階であります三階に配置してございます。
 各階のアプローチにつきましては、各階に設けました一方通行の外周道路に附属するスロープによって、順次上層階あるいは下へアプローチする構造ということになってございます。
 また、青果につきましては、地上からスロープを設けまして、直接上がることも可能となってございます。
 このA-2案の建設費等につきましては、二ページの左下にありますように、晴海地区での仮設建設物の整備費等も含めまして、全体で約千七百十億円と試算してございます。
 また工期につきましては、卸売市場整備計画への位置づけから開場まで、必要不可欠な環境アセスメント等の手続を含めまして、十一年九カ月を想定しております。
 なお、この建設費や工期には、土壌汚染調査の結果によって必要となります土壌汚染対策あるいは埋蔵文化財発掘調査などについては含まれてございません。
 それから、晴海地区につきましては前回と同様の計画としておりますので、後ほど、通勤者用駐車場の見直しについてとあわせてご説明したいと思います。
 ちょっと一ページ飛ばしていただきまして、四ページをごらんいただきたいと思います。四ページには、前回お示ししましたA案との比較を載せてございます。
 前回のA案と比較いたしますと、建設費が約七十億円減少しておりますが、この大きな要因は、A案では各階に直接アプローチできますスロープを独立した構造で設けました。今回のA-2案では建物と一体化した、こういうことでコスト縮減につながってございます。
 それから次に、晴海地区の土地活用についてです。五ページをごらんいただきたいと思います。
 A案におきます晴海地区の仮設施設につきましては、前回ご説明しましたが、敷地が限られることから、通勤者用の駐車場、これを立体化して計画しておりました。これにつきまして、晴海二丁目地区で現在施行中の土地区画整理事業区域内に港湾局用地がございますので、この区画整理事業が平成二十三年度末に完了予定となっておりますことから、この用地の活用によるコストダウンを検討してございます。
 当該用地は、今回仮設市場として計画いたしました晴海五丁目地区から約一・五キロメートル離れた場所にございまして、敷地規模は合計で約三万七千平米でございます。これらの用地を借地しまして通勤者用の平面駐車場を設置した場合、晴海五丁目の仮設建物の地区で予定していました立体駐車場が不要になるということになります。
 この結果、晴海二丁目地区の借地料が約十一億円、平面駐車場の整備費用が約七億円かかりますけれども、立体駐車場の整備費が削減できますので、トータルで約二十四億円のコスト削減を図ることができます。
 なお、この通勤者用駐車場につきましては、市場業者の負担で整備することになりますので、このコスト縮減効果は、都の整備費用ではなくて市場業者の負担を軽減することとなっております。
 また、晴海の仮設市場の工期につきましては、全体の工期は、仮設の水産棟などで検査期間、制約を受けるため、短縮することはできませんでした。
 次に中央区の用地の活用でございます。六ページをごらんいただきたいと思います。
 中央区用地を活用しましたローリングの見直しについてでございますが、B案及びC案につきましては、青果を晴海地区に一時移転することによりまして、あきます用地を活用してローリングを行って、現在地の再整備を進めるという計画になってございました。
 追加の今回の検討におきましては、前回の検討に加えまして、築地地区に隣接する中央区用地を活用しまして、工期等の短縮を検討してございます。
 今回の検討に当たりまして活用を考えました用地は、築地川東支川埋立地と小田原橋臨時駐車場敷地。中央区の方からはほかに市場橋公園を利用可能と聞いておりますけれども、新大橋通りによって築地地区と結構な距離で分断されますので、敷地規模も小さいことから、今回は活用の対象としてございません。
 なお、中央区の用地の活用に当たりましては、中央区より、左の方に書いてございますが、積極的にご協力いただけるということを聞いておりますけれども、この用地が都市計画道路内の区域に位置すること、あるいは周辺地域との調和も求められるということから、仮設の加工所や店舗の利用ということで今回は計画してございます。
 それから、中央区の用地を工事用の空間として活用することで、敷地境界付近に位置する本設建物の水産仲卸棟に附属するスロープを仮設も含めて幅広くとることができましたので、この結果、スロープをトラックが上下方向に利用することができるということで、本設の建物の三階に水産卸の仮移転をすることで利用するということを新たに計画し、工期の短縮を図っております。
 具体的なローリング図、これは次の七ページ及び八ページにつけてございます。後ほどごらんいただければというふうに思います。
 以上の検討によりまして、ローリングを見直した結果、仮設水産卸売り場の建設が不要になることなどによりまして、全体の工事期間を約八カ月短縮するとともに、整備費用も約三十億円削減することができました。
 説明は以上でございます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○関知事本局市場再整備調査担当部長 それでは、私からは、市場再整備検討に係る調査中間報告書(案)追加分につきましてご説明を申し上げます。
 一ページおめくりいただきまして、目次で赤くなっている部分が今回の追加分でございますので、そちらについてご説明をさせていただきます。
 一ページおめくりいただきたいと思います。前回の小委員会で、現在地再整備の特徴、いわゆるメリットについても付記すべきということがございましたので、追加をしてございます。
 このページは、築地市場の魅力について触れてございまして、水産と青果を取り扱う総合市場としてのブランド価値、それから首都圏の基幹市場としてのハブ機能、目ききの力が支える確かな品質と豊富な品ぞろえ、大消費地に隣接する都心部の商圏、それから交通の利便性、また活気あふれる市場の魅力、それから食の安全と安心を守る取り組みについて、それぞれ記述をさせていただいております。
 次の二ページでは、具体的に再整備案のメリットを掲げております。
 再整備案いずれにも共通の点でございますけれども、築地市場周辺の立地条件の優位性などを活用することができること、また、豊洲新市場整備計画に盛り込まれた新たな市場機能を取り込むことができること、晴海地区の活用によりまして工期の短縮などを具体化する内容となっていること、それから、豊洲地区に比べまして土壌汚染に関しては食の安心を確保する面で優位性があることを掲げております。
 A案につきましては、立体化により、水産、青果の買い回り性の向上があること、市場全体がまとめて仮移転するために調査や工事が効率的であること、環状二号線を地下化することによる敷地面積の最大限確保、それから次の三ページに移りまして、青果部が同一フロア内で駐車場が確保されていることを掲げております。
 B、C案につきましては、ローリング工事ではありますが、営業への影響を最小化するよう努めていること、環状二号線が平面・橋梁構造で整備されるので、晴海方面とのアクセスが可能であること、晴海地区への機能分離により市場車両が分散されることを掲げております。
 次の四ページでございますが、前回の小委員会の中で、整備費についてよりわかりやすく示すようにというご指示がございましたので、ここに掲げております。
 左側に表で整理をしてございますけれども、各案の工事費は千四百六十から千七百八十億円でございますが、これには用地費、民間施工分、また調査を実際にやって必要となる土壌汚染対策、埋蔵文化財調査が含まれていないこと、さらに、ローリングなどにより工事費が増加する可能性についてお示ししてございます。
 さらに右側では、豊洲新市場の事業費及び財源につきまして現時点で整理した表をおつけしてございます。
 次に五ページに移りまして、開業までの想定されるスケジュールでございます。これも前回にご議論がございまして、わかりやすく示すようにということになっております。
 いずれにいたしましても、工期として十一年九カ月、十七年一カ月というものを標準的にお示ししてございますが、これに関係者との調整、土壌汚染対策、埋蔵文化財調査などに工期を必要とすることを表でお示ししてございます。
 続きまして、ちょっと飛びまして、一二ページをお開きいただきたいと思います。こちらの方では、前回中間報告でございました交通解析につきまして詳細なデータが出てまいりましたので、ご報告いたすものでございます。
 まずこのページはA案でございまして、工事中におきましては、当然でございますけれども、市場が仮移転をしてございます。そのため、晴海地区に混雑が見受けられます。一方、築地地区は混雑が緩和される状況でございます。
 右に移りまして、完成をした後でございます。こちらの方は、晴海地区から築地地区に戻りますので、新大橋通りを中心に築地地区周辺でかなりの混雑が予想されるものでございます。
 一三ページはC案についてご説明をしております。左側は工事時点でございますが、こちらの方はツインマーケットとなっております。環状二号線がまだ未整備の状況でございますので、二つの市場へのアクセス車両に築地地区での工事車両が加わりまして、いずれの地点においてもかなり混雑度が長期間に及ぶことが見てとれるかと思います。
 右側は完成後でございます。やはりA案と同様に、築地地区周辺では新大橋通りでの混雑が予想されるというふうに考えております。
 続きまして、二〇ページのA-2案に移らせていただきます。
 こちらの方で、A-2案の特徴及び課題についてまとめてございます。
 まず、A-2案の特徴でございますが、水産及び青果、それぞれについてワンフロアに比較的配置されているので機能が集約されていること、また、それ以外に、青果につきましては直通のランプウエー、駐車台数などの面で配慮していることを掲げております。
 それから、これもほかのものと同様ですけれども、世界最大級のいわゆる築地というブランド、これを継承しながら豊洲スペックが確保されていることを掲げております。
 それから、狭隘な敷地という築地の弱点を払拭するという点で、敷地を最大限活用する構造であること、また、大規模な床面積で一体構造であるということは、将来の流通環境が変化したときにも売り場を変更するなど改変性があること、それから右側の方で、一方通行の周回道路、緩やかな二方向アクセスなどで敷地内の動線に配慮していることを掲げております。
 二一ページからは、A-2案固有の課題を掲げております。
 こちらにつきましては、大きさが十二万平米、東京ドーム二・五個分の広さの巨大建築物になりますので、構造上の課題があります。
 一つ目は、そこに写真を掲げていますが、バースの駐車場上を屋根が覆い柱が走る、林立する構造となっておりますので、これはやはり車の走行性などの面で課題があります。
 また、構造体が大きいものですから分割せざるを得ません。そこで、その右側の写真にあるように、どうしても連結部で車両通行に課題や雨漏りなどを考えることがあります。
 それから下に移りまして、同じく巨大建築物であることから、法の要件などをクリアする必要がございます。屋上緑化などについてはなかなか確保することが難しい状況を下の表でお示ししております。
 また、右側に移りまして、避難関係につきましては、建築基準法の基準では八十メートルとされておりますけれども、どうしても巨大建築物であることから、最も遠いところではその倍の百七十メートルかかるということをお示ししてございます。
 右下は場内交通の課題をお示ししてございます。一周一・六キロの一方通行ということで、それを屋根が覆って柱があるという視認性の悪い構造となってしまいますので、どうしても場内交通が煩雑になることと、いろんな面でのアクセスの面で課題があることをこちらでは掲げております。
 二二ページに移りまして、水産と青果を買い回るためには、買い出し人の駐車場は地下一階となっております。青果三階までの移動、アクセスが必要となります。
 また、建設物がどうしても大型化、立体化いたしますので、ランニングコストの面でも、例えば排気ガス対策が必要となるなど、かかることをお示ししてございます。
 最後に二三ページですけれども、中央区用地を活用したローリング計画、B、C案の変更計画についてご説明をいたします。
 課題のところに掲げておりますが、工期を短縮するために、二年以上、卸売り場を三階に仮移転するという構造で、そのときには買い出し人の駐車場も十分確保できないので、道路動線に支障があることをお示ししまして、右側の方ではそれをわかりやすく図で示したものでございます。
 説明は以上でございます。よろしくご審議のほどお願いいたします。

○西岡委員長 説明は終わりました。
 これより報告事項及び提出の要望のありました資料に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○岡田委員 このたび、知事本局チーム、議会局チームにおかれましては、限られた時間の中でこうした検証をしていただきましたことに感謝を申し上げます。
 工夫の余地はまだまだございますけれども、これまでに挙げられた課題の多くをクリアしている案に改善され、現在地再整備がさらに現実へと近づいたことを実感した次第でございます。
 その上で、さらに改善すべき点や確認したい点がありますので、以下質問させていただきます。
 まず、A-2案の市場機能についてお伺いいたします。
 この案の特徴は、物流動線が平面であるということです。豊洲の案と前回までの現在地案に共通していたのは、施設を多層化することにより各機能が垂直方向に分断され、施設内の物流の負担が高くなるという問題でした。例えば豊洲では、水産においては卸部分が二階層に分かれています。現在、業界と調整している案では、転配送センターが四階、主に相対取引がされるような大口の荷置きと荷さばき場が三階、競り品が一階となっていますが、現在、その案で業界調整が行われているのでしょうか。

○志村中央卸売市場新市場事業推進担当部長 豊洲新市場におけます施設計画案の策定に当たりましては、卸売業者あるいは仲卸業者といった、市場において業務活動を行う関係業者の要望を適切に取り入れていくことが重要と考えてございます。
 都はこれまで、基本構想の段階から業界との協議を頻繁に重ねまして、その意向を反映させた上で施設配置を行ってきたところでございます。このようにして調整した結果が、今お話しの内容の施設計画となってございまして、この案は、現在の築地市場における物流の実態を十分に踏まえた施設配置となってございます。
 具体的には、築地市場に産地から搬入される荷は、築地市場で取引されるものと他市場へ転送されるものとに大別されますが、基本的に築地で取引されるものにつきましては、大口取引、小口取引を問わず同じトラックで搬入されており、また他市場への転送品につきましても、築地で取引されるものと他市場に向けたものが混載で運び込まれているという実態がございます。
 こうした搬入実態を踏まえまして、施設計画では、効率的な物流動線を確保するために、築地市場で取引されるものについては主に一階の卸売り場もしくは三階の大口荷置き、荷さばき場に搬入され、他市場への転送品につきましては四階の転配送センターに搬入されることとなってございます。
 そして、それぞれ運び込まれた荷は、築地の取引物品につきましてはそこで大口、小口とに、それから他市場への転送品につきましては、他市場に振り向けられるものと築地で取引されるものとに仕分けられまして、これらは垂直搬送機等を使いまして上下階に効率的に搬送することとしてございます。
 現在、この案をもとに業界との調整を行っているところでございまして、今後とも豊洲新市場が生鮮食料品の安定供給という卸売り場としての役割を十分に発揮することができ、さらには今後の流通環境の変化に十分対応できる市場整備を進めていくため、引き続き業界との検討を重ねてまいります。

○岡田委員 ただいまのご答弁で、その案で業界調整が行われていることは確認できました。
 よくよく検証すれば、豊洲案は、広い広いといわれておりますけれども、水産の物流は一階から四階に、青果でも物流は二層に分断されているのです。これでは、今の築地よりも施設内物流は確実に効率が悪化いたします。垂直の物流は水平の物流の十倍大変だという方もいます。さらに、豊洲は卸と仲卸が三一五号補助線で分断され、青果と水産も分断されていますので、物流動線は不必要に長くなってしまっています。
 一方、同じ多層ではあっても、今回のA-2案は、水産も青果もそれぞれ主な機能はすべて同じフロアに配置されています。同時に、敷地全体を多層化したことで狭隘というデメリットを克服し、その結果、豊洲と同等の機能とスペックを有しているように思います。
 そこでお伺いいたしますが、同一フロアに配置することによってどのようなメリットがあり、多層構造の場合にはどのようなデメリットがあるのでしょうか。
 また、今回のA-2案では卸と仲卸が隣接しております。このことについてもメリットをお示しください。

○関知事本局市場再整備調査担当部長 水産の卸売り場と大口荷さばき場を同一フロアに配置することにつきましては、これらの施設間で発生する荷の移動につきまして垂直搬送を行う必要がないというメリットがございます。しかし、物流をさらに効率化するためには、この二つの施設の間を円滑に行き来できる通路を十分に確保する必要があると思われます。
 また、卸売り場と仲卸売り場は、卸売市場にとってその役割を十分に発揮するに当たっての最も基本的な施設でございます。これらの間には当然、荷の搬送も多いことから、両者が隣接しているということにつきましては、一般的にいって効率的な場内物流に資するものといえると思われます。
 一方、多層構造とする場合には、平面に比べ、施設間での荷の搬送を効率化するためにエレベーターやターレット用スロープなどの設備を十分に確保する必要がございます。そのため、荷の搬送時間ですとかランニングコストなどの課題があると考えられます。
 A-2案につきましては、水産、青果という機能だけに着目しますと平面構造となっております。しかし、水産と青果が多層構造となっているデメリットもございます。

○岡田委員 水産と青果との買い回りよりも、水産の卸、仲卸など、転配送の量が圧倒的に多いことを考えれば、このA-2案が物流などの面では非常にすぐれているということがわかりました。
 平面でさらに物流動線が短いという強みが、余計な横持ちなどを解消し、運送業者や出荷者のコストを軽減することができると考えておりますが、その点はいかがでしょうか。

○関知事本局市場再整備調査担当部長 物流が平面で行われて、さらに物流動線が短いということであれば、一般的に考えれば当然ですけれどもコストは割安になります。
 しかし、A-2案の場合でございますけれども、巨大建築物で多層構造であること、また、屋根を人工地盤が覆っておりまして、その中を柱が林立する、どちらというと、運転手さん目線から見ると見えにくい施設配置であることなどの課題がございまして、そういう意味では物流コストが高くなる要素もございます。そういう意味では一概にコストを軽減できるとはなかなかいえないものかなと思われます。
 また、運送業者や出荷者にとっても、地下にある待機駐車場ですとか、また青果関係については三階まで上がらなくてはいけないこと、待機駐車場とバース等の周回道路による分断などの課題もございまして、そういうことで場内動線がふくそう化した場合にはコストが割高になることも考えられます。

○岡田委員 課題を今挙げられておりましたけれども、課題はありますけれども、この物流動線をなるべく短くすることでコストを安くするということ、それが非常に大事だと思われます。
 今回のA-2案では、以前からボトルネックとされていたランプウエーを外周道路としてシンプルな一方通行としたことで改善が図られてきていると思いますが、その点はいかがでしょうか。

○関知事本局市場再整備調査担当部長 A-2案のランプウエーでございますけれども、A案、B案、C案に比べましてスロープの距離が短くなっております。また、外周道路と一体化する構造を取り入れ、コストの縮減を図っているところでございます。
 また、傾斜度五%程度という緩やかなスロープで各階をつなぎ、上り下りそれぞれ二カ所ずつのスロープが配置されておりまして、場内交通の分散化も図られているのかなと考えます。
 しかし、あの狭い敷地内に六本のランプウエーを配置する構造となっております。市場の表玄関である重要な進入路の正門のところでは、ただでさえ新大橋通りからの導入空間がトラック二台分しかないということで、ちょっとあふれる感じの構造になっていますが、そこに、上から来る、下から来るランプウエーが二本アプローチしているため、ピーク時には相当の混雑が予想されます。また、ランプウエーは二車線でございますけれども、一階の合流部分についてはどうしても外側一車線ということになりますので、高速の重なりなどでよくありますけれども、どうしても合流部分でのボトルネックという点では解消しにくいのかなというふうに考えております。

○岡田委員 メリット、デメリットがあることがよくわかりましたけれども、今おっしゃったような課題というのは、これから基本設計などを積み重ねていく段階で解消できるものと思われますので、その点はこれからの検討となるかと思われます。
 次に、二階の青果についてですけれども、今回の案では、青果専用のスロープを上がれば、豊洲とほぼ同じ敷地が広がっていて、さらに、豊洲では多層であった大口ピッキング機能も同じフロアに配置されています。また、二階であるため、一階の水産よりも柱の間隔が広く、敷地利用の自由度はむしろ一階よりも二階の方が優位であるように思います。
 特に知事本局が課題として挙げていた水産との買い回りの利便性は、豊洲と比べた場合、非常によいと考えておりますけれども、この点はいかがでしょうか。

○関知事本局市場再整備調査担当部長 A-2案でございますけれども、上層階に配置される青果に対しまして、他の案、特にA案などと比べますと、低層である三階に配置されていること、また、同じフロアの中に青果の機能、大口のピッキングも含めて集約をしていること、それから直通のランプウエー、同じ階での駐車台数などの面で配慮している案となっているかと考えられます。
 しかし、日本の中央卸売市場は、皆様もご視察いただきました大阪市の中央卸売市場を除きまして、売り場は一階に配置されております。上層階に配置されるA-2案の青果は、売り場が平面配置される豊洲の青果と比べ、業界の納得が十分得られるような構造であるとはなかなかいえないのかなというふうに考えます。
 また、周回道路、これは一日三万三千台のトラック等が通行するというふうに考えられますが、二カ所のスロープでアクセスできるとはいえ、平面配置で三方向の出入り口のある豊洲の青果と比べまして、荷の大半が売り場に集まるアクセスという面では課題があると考えています。

○岡田委員 私たちが業界の方にご意見をいろいろ伺ったところによりますと、買い回りの物の移動は基本的には仲卸のサービスで、買い回る人はエレベーターなどで容易に水産から青果に移動できるので、非常に便利になるのではないかと思われます。
 また、実は買い回りの物流量はそれほど多くはなく、エレベーターで青果から地下の買い出し人駐車場まで移動できるほどの物流量だと伺っております。
 したがって、A-2案は、豊洲市場に比べて買い出し人も簡単に移動できる、そういった仲卸業者の物の移動も非常に容易に、便利だと思われます。
 次に移らせていただきます。
 私たちにとって現在地再整備における最も重要な機能の一つは、地域振興への寄与であります。築地の地域は市場を中心として形成されてきた歴史があり、その周辺には、五百店舗から成る巨大な商店街である場外も含め、築地の機能を補う施設が集積をしております。
 そういった意味では、築地の広さは決して、その敷地二十三ヘクタールにおさまるものではありません。加工所、事務所、冷蔵庫、本社機能などさまざまな機能が築地の周辺で市場とともに地域に根を張り、同じ養分を吸い、ともに呼吸をしています。
 築地市場は、場外市場や周辺地域と一体となることで相乗効果が生まれることで、地域振興に大いに役立っています。
 加えて、現在地再整備案の強みとして挙げられるのが立地のよさです。立地の強みとしてまず挙げられるのが銀座に隣接したブランド価値だと思いますが、築地の地域イメージと歴史性によって付与されたこのブランド価値はどのようなものと把握されていらっしゃるでしょうか。

○志村中央卸売市場新市場事業推進担当部長 ブランド価値ということでございますけれども、ブランド価値とは何かを考えるに当たって前提とすべきなのは、築地市場というものが生鮮食料品を取り扱う卸売市場ということであろうと思っております。この前提に立った上で、お話しの築地市場におけるいわゆる築地ブランドということだと思いますが、これが何かということでございますけれども、これは、築地市場で取り扱う生鮮食料品に対する信頼によって培われた他に類を見ない魅力であるといえると思います。
 このブランドは、国内あるいは国外からの多種多様な品ぞろえ、仲卸業者などの目ききによる品質の信用、それからプロの買い出し人が認めるプロの評価など、築地市場の持つ本来の機能や市場で働く人々の活力からつくり出されているものというふうにいえると思います。
 ところで、こうした市場機能や活力といったものが十分に発揮されるためには、卸売市場の施設が十分役割を果たし得ること、すなわち、品質管理を確保した上で、生鮮食料品を安定的に消費者に供給することが可能な施設であって初めて可能になるものと考えております。
 しかし、現在の築地市場はご案内のとおり老朽化、狭隘化が著しく、高度な品質管理が困難など、深刻な課題を抱えてございます。このままでは市場自体の活力が衰退し、そうなればブランドとしての魅力も失われてしまうのではないかと、このように考えてございます。
 この築地ブランドについては、豊洲に移転することによりなくなってしまうのじゃないかという意見が確かに一部にございますが、築地の信頼を担ってきました卸あるいは仲卸など市場業者も移ることで、築地市場が築いてきた活気と伝統は引き継げるものと考えてございます。

○岡田委員 今、最後に、豊洲に行ったら消えてしまうのではないかというふうにおっしゃいましたけれども、先ほど来私が申し上げましたように、築地の土地は、今の築地の土地にあることによって、この築地市場というのはブランド価値が高まっていったものだと思われます。そして、こうしたブランド価値というものは、一度なくしてしまったら再構築することは非常に難しいと思われます。築地であるからこその築地ブランド、その価値というものは本当に世界に冠たるものだと思いますので、そういった点は非常に大事にしなくてはならないと思います。
 次に、立地の強みとして挙げられるのが公共交通機関のアクセスの優位性です。改めて確認なのですけれども、豊洲と比較した上で、築地の公共交通機関の状況を整理してお示しください。

○砂川中央卸売市場新市場建設技術担当部長 築地の公共交通機関につきましては、地下鉄大江戸線の築地市場駅、日比谷線の築地駅及び東銀座駅、銀座線の新橋駅、JR線の新橋駅が利用でき、新橋駅からは市場行き都営バスが運行してございます。また、当敷地は晴海通り及び新大橋通りの二路線に面しております。
 一方、豊洲新市場でございますが、晴海通り、環状二号線により都心、臨海副都心に直結するという立地特性から、市場への搬入搬出や通勤については、車によるアクセスを中心とした計画となってございます。
 このため、駐車場の計画においては、現在の築地市場における場内、場外を含めた駐車状況を把握した上で、ピーク時の交通量にも十分対応できる待機駐車場、通勤駐車場を確保してございます。
 また、車以外の手段で出入りする買い出し人、通勤者などにつきましては、公共交通機関である「ゆりかもめ」が利用できます。さらに、その需要によりまして豊洲駅からのシャトルバスの運行が見込める状況にございます。
 なお、現在の築地市場におきましては、その敷地が狭隘なこともありまして、施設外の路上などに駐車し、荷おろしや仕分け作業が日常的に行われているという実態がございます。平成十七年の調査によりますと、築地周辺の路上駐車は千四百台余りあるとされてございます。地下鉄などの公共交通機関が整備されている築地におきましても、荷の搬送の利便性などから、自動車は主要な交通手段であると考えられております。

○岡田委員 ただいまのご答弁から、築地の今の位置での交通の利便性というものは、公共交通機関のアクセスの優位性という点では非常にいいところであるということは確認できたと思われます。
 その交通アクセスの優位性というのには二つの大きなメリットがあると考えます。
 一つには環境負荷への配慮です。市場における最も重大な環境への負荷は車によるものです。現在、買い出し人の大半は自家用車で来場していますが、その多くは積載率が極めて低いといわれております。この状況のまま豊洲に移転した場合、これを改善することはほとんど不可能でありますが、築地の場合は公共交通機関があるゆえに、自動車利用の抑制を図るといった新たな試みが可能なのではないでしょうか。

○関知事本局市場再整備調査担当部長 築地市場は、JRの新橋駅、地下鉄築地市場駅、築地駅、東銀座駅、新橋駅が利用でき、新橋駅からは市場行き都営バスも運行しておりまして、公共交通機関のアクセス面での魅力については報告書でも記載をしたところでございます。
 また、再整備案、共通の特徴といたしまして、公共交通の利便性にすぐれ、買い出し人や観光客等の一般のお客様が利用しやすい環境が整っていることについてもあわせて記載をしてございます。
 買い出し人の自動車利用の抑制と公共交通の利便性については、関連性や利用動向の調査を行うことについてはちょっと現時点では難しいと考えられますけれども、そうした今までの記述の中でどのように工夫できるかについては検討したいというふうに考えます。

○岡田委員 ぜひ検討していただきたいと思います。
 交通アクセスの優位性のメリットの二つ目には、集客型施設の立地優位性につながるということです。立地優位性は土地の収益性にもつながります。今回は具体的な検証はなされなかったものの、市場をつくってもなお三〇〇%ほどの余剰容積があることから、何らかの収益性の高い施設を併設し、将来にわたり現金収入を得ることは可能なのではないでしょうか。
 豊洲計画においても千客万来ゾーンを配置し、その土地の借地料を収入として、使用料の軽減措置を図っていることから、検証の前提を豊洲と同じスペックとするならば、当然現在地においても、土地や床の有効利用は使用者の費用負担の軽減につながる可能性もあるのではないでしょうか。いかがでしょうか。

○関知事本局市場再整備調査担当部長 今回、資料でもご報告いたしましたように、A案、B案、C案、またA-2案につきましては、敷地の容積率の利用が一九〇%から二二〇%ということで、五〇〇%が当該地区の容積率でございますので、未利用の容積率が三〇〇%程度ございます。また、築地市場地区の賃貸物件についてもあわせてお示ししていますけれども、事務所で平米二千円台、店舗で申しますと五千円から七千円台という賃料水準になっております。
 そういう意味では、活用可能性というものについては相当程度ある立地環境にあるとは思いますけれども、ただ、市場という大事な食を預かる市場の特性を考えますと、そういう場所にさまざまな施設が入るということについては、恐らく市場関係の皆様方のご理解は得られにくいというふうに思っております。
 そういうことを十分に配慮した上で検討すべきというふうに思います。

○岡田委員 可能性を秘めているということがよくわかりましたので、ぜひ業界の方々からの合意を得られるような形で進められることがいいと思われます。
 次に、挙げられた課題について幾つか確認させていただきます。
 まず、開場までの想定されるスケジュールに関して確認をいたします。このただいまご説明のありました知事本局の中間報告書の五ページをごらんください。
 知事本局は以前、現在地から豊洲へ正式決定するまでの業界団体調整には五年かかったと分析されていますけれども、厳密にいえば、いまだに業界調整は続いていると思われます。それがなぜおよそ五年と、このチャートに明記されているのでしょうか。お願いいたします。

○関知事本局市場再整備調査担当部長 かつて平成七年に中断いたしました再整備工事は、平成八年十一月の第六次整備計画で計画の見直しを決めてから、平成十三年十二月の第七次整備計画で豊洲地区への移転を決定するまで約五年を要しております。
 このことから、直近の例を踏まえて、業界調整に要する期間に五年を要することとしておりますが、また過去にさかのぼると、昭和五十七年三月に築地市場の過密解消を図るため大井市場の建設が決定されてから、昭和六十年十一月に水産業界が築地本願寺にお集まりになりまして、大井市場への機能分散に反対する総決起集会が行われました。それを経まして昭和六十一年十二月に現在地での再整備を決定するまでに、これも約四年ほど期間を要してございます。
 報告書のチャートとしては五年という形で明記はしてございませんけれども、注書きにも記載したとおり、こうした過去例などを参考といたしまして、想定されるスケジュールをお示ししたものでございます。

○岡田委員 五年とチャートには明記されていないというお話ですけれども、そうしますと大体四年から五年という形での幅のある数字と見ていいのだと思われますが、次の質問、二つは今ご答弁いただきましたので、これはカットさせていただきます。
 次の質問に移らせていただきます。
 豊洲移転を容認する市場関係者の中には、築地でできるのであれば築地で商売をしたいよといった、そう考える人が多く、築地で再整備できるとなれば、業界との調整は、土壌汚染リスクがある豊洲のような期間を要しないのではないかと考えられますけれども、その点はいかがでしょうか。

○関知事本局市場再整備調査担当部長 これまでの参考人招致などで業界団体の方々は、過去の現在地再整備がさまざまな課題により中断せざるを得なかった、こうした経緯から現在地再整備は困難であり、早期に新市場を整備してほしいというふうに繰り返し主張をされております。
 そうした経緯を踏まえ、業界六団体のうち五団体が豊洲移転方針を支持している現状というものを考えますと、二十六日の参考人招致でのご意見というのを十分聞いた上でご判断すべきことというふうには思いますが、今回の現在地再整備はいずれの案も豊洲と比べて工期が長期にわたっていること、また建設費が割高であり、業界負担が高くなるおそれもあることなどから、業界との調整には慎重な対応が必要というふうに考えております。
 業界はこれまでこうした血のにじむような思いを繰り返し、豊洲新市場への移転を決断したことを踏まえると、再度、現在地再整備とする意見集約を行うため、業界との調整に豊洲移転ほど期間を要しないとはいえないかというふうに考えます。

○岡田委員 ただいまのご答弁の中で、過去の現在地再整備でさまざまな課題があったということで、そのさまざまな課題があったことと、現在、今、出されていますA-2案の課題など、そういったものを比べてみないと、やはり業界の方々の判断もまた異なると思われますし、本当に今おっしゃいましたように二十六日の参考人招致の方々のご意見というのも聞かなくてはならないかと思っております。
 しかし、豊洲の土地もあのような土壌汚染対策というものがありますし、これまで想定していたスケジュールで必ずしもいくとは限らないわけであります。そういったことになりますと、最終的には業界の方々との意向調整の必要があるのではないかと思っております。
 次に、晴海のスケジュールに関してお尋ねいたします。
 仮設の晴海のスケジュールの問題ですが、A-2案では手続開始から工事着工まで六年もかかっています。その間、豊洲で行われてきた整備計画や基本構想などが再び同じ時間をかけて行われることとなっております。
 しかし、晴海の場合はあくまでも仮設であります。スペックも現在の築地と同様といっております。三年しか使わない仮設にこれだけの検討期間が必要なのでしょうか。いかがでしょう。

○関知事本局市場再整備調査担当部長 今回のA-2案におきましては、卸売市場の整備計画の策定の後、晴海地区での仮設市場を着工するまで六年を要することとなっております。仮設市場を建設する晴海五丁目地区は、地盤高がAP四・〇メートルと低く、高潮時には浸水被害を受けるおそれがあります。そのため、当該地区の土地利用計画を定める豊洲・晴海開発整備計画では、AP六・五メートルまでの盛り土と護岸を整備することとしております。
 この盛り土などを整備するためには、標準的な工期といたしまして、海岸保全区域の指定に一年半、調査設計に一年半、盛り土を実際に施工するために三年、合計六年の期間が必要となります。
 この期間中に、仮設とはいえ日量四千六百トンの荷を取り扱う市場整備をするため、基本構想から実施設計までに五年間が必要となります。さらに、この間に計画段階アセスや事業段階アセス、これも四年ほどかかると思いますけれども、こういうものも行うことが必要となります。
 いずれも市場を整備するためには必要な工程でございまして、検討の期間というものではないのかなと考えます。

○岡田委員 今、盛り土のお話が出ましたけれども、そもそもオリンピックのメーンスタジアムのときはどうだったのでしょうか。それを考えますと、同じ場所に巨大な恒久的な建築物を建てる計画、しかも時期もおよそ近いこともあり、この計画を参考にしない手はないと思われます。
 あの計画は非常に短い期間での手続の計画だったと思われます。さらに、あの計画は知事の肝いりなだけに、職員の方々も一生懸命に工期の短縮に努められたのだと思います。そういった意味では多くの知恵とかアイデアが結集されているはずです。
 そこで改めて伺いますが、スタジアム計画では五年半で手続開始から本体工事まで終了しているものが、なぜ市場の計画においては、仮設の施設に手続から工事着工まで六年もかかっているのか、おかしくはないでしょうか。オリンピックの建設のプロセスと比べた上でご説明ください。

○関知事本局市場再整備調査担当部長 オリンピックスタジアムの建設計画でございますけれども、平成二十一年十月に開催都市が決定された後に、スタジアムの設計などに三年、それからスタジアムの建設に約二年半を要し、平成二十七年五月に竣工する予定でございました。
 一方、市場でございますけれども、これは市場の特性でございますが、業界団体の皆様方と十分な調整を図りながら、施設の配置の計画、場内外の道路アクセス、効率的な物流動線をどうやって確保するか、また売り場の配置、構造などについて慎重かつ十分に検討しながら、魅力ある市場をつくり上げていくプロセス、これが最も重要なことと考えます。
 そのために、基本構想、基本計画、実施計画、基本設計、実施設計、これに五年の期間が必要となります。こうしたプロセスを経て、ようやく市場は建設に着手できるものと考えています。
 なお、晴海地区は東京港にも面しておりますので、防災、高潮対策、これも重要でございまして、盛り土に六年間を必要とすることについては先ほどご答弁したとおりでございます。
 オリンピックスタジアムと、生鮮食料品を扱う流通拠点である市場の整備の進め方に違いがございますので、このことを考慮しないで検討期間の違いを比較することはできないというふうに考えております。
 なお、報告書にも記載をいたしましたが、先ほど申しました盛り土につきましては、これにかえて防潮堤とすることも可能でございます。その場合、工期は短縮することとなりますけれども、地元マンションとの整合性ですとか、コストが割高になるなどの課題があることもございます。

○岡田委員 建築物を建てるといった点では同じではないかと思われます。しかも市場は仮設でスタジアムは恒久施設です。先ほども、盛り土にかえて防潮堤ということがございましたけれども、オリンピックの場合は擁壁だけでということで、この仮設の場合も擁壁でいけば、もっと工期は短縮できるのではないかと思われます。
 そういった意味でも、いずれにしても、オリンピックのスケジュールを検証するということは必要だと思われます。
 スケジュールのことに関して幾つか質問を今までさせていただきましたが、業界調整においては不確定であることや、十一年九カ月整備に要する期間もオリンピックに倣うなどすれば、まだまだ十分圧縮可能ではないかと思っております。
 したがって、現時点において示されたこのスケジュールはさらに検証できるものではないかと考えております。
 次にコストに関して質問させていただきます。
 東京都の「疑問解消BOOK」、二二ページにこのような図が書かれております。このパネルでお示しするように、三千四百億円と九百九十億円が比べられておりますけれども、この比較自体は正しいのでしょうか。いかがでしょう。

○塩見中央卸売市場管理部長 今のご質問の前に、業界調整のスケジュール等の期間の問題ですが、過去、昭和五十七年から六十一年まで確かにその四年、そして現在地再整備の工事が中断して、十三年に豊洲地区への移転が決定されるまでに五年の期間を要しているわけでありますが、しかし、私ども市場の立場から申しますと、現在、豊洲移転に向けまして、業界団体の多くはこれまで、私どもの都知事及び都議会に対しまして、豊洲新市場建設推進の要望書や嘆願書を提出し、新市場建設推進協議会を結成するなど、豊洲での移転整備を切実に望んでいるところでございます。
 このため、仮に現在地再整備の業界調整を行ったとしたら、かつて経験した以上に困難をきわめ、調整が手詰まりとなり、収拾の見通しがつかなくなる事態が想定されるのではないかと考えております。
 続きまして、ご質問の「疑問解消BOOK」でございますが、豊洲地区へ移転整備する場合に必要な建設費、土壌汚染対策費、用地費等の事業費四千三百十六億円と現在地再整備の場合の事業費三千四百億円並びにそれぞれの場合の財源について比較を行っているものでございます。
 移転整備の場合、総事業費が高くなりますが、築地市場跡地の売却収入が見込めることから、財源不足を補てんすることが可能でございます。
 一方、事業費、これは私どもの前の現在地再整備の三千四百億円の場合は、補てん財源がないため財源不足を生じ、中央卸売市場会計の財政面においても現在地再整備が困難であることをお示ししております。
 この「疑問解消BOOK」におけます記載は、移転整備と現在地再整備に係る経費と財源を比較したものであり、私どもは正しいものと考えております。

○岡田委員 今、正しいものとお考えであるというご答弁でしたけれども、先日の小委員会では、三千四百億円と千七百八十億円を比較するのはおかしい、三千四百億円には民間事業者分が含まれているし、千七百八十億円には含まれていない、あるいは比べるべきは九百九十億円と千七百八十億円だという意見がございました。
 しかし、民間事業者分を含む三千四百億円と九百九十億円とをこのように比較し、市場関係者に説明してきたのは東京都です。こうした比較が成り立つのであれば、三千四百億円と千七百八十億円とを比較するのもおかしいとはいえないのではないでしょうか。私たちは公平公正な比較を求めております。
 中間報告の四ページでは、豊洲市場九百九十億円の整備費ということで、この事業費と財源を明記していますが、同様にA案、B案、C案についても事業費と財源を示すべきではないでしょうか。
 このパネルに基づけば、現在地再整備に既に充てた四百億円を削除し、国庫交付金を低く見積もったとしても、建設費が大きく減ることで、財源の不足額六百三十億円は解消できるように思われます。現在地再整備案についても公正公平に事業費と財源を示すべきではないでしょうか。

○関知事本局市場再整備調査担当部長 豊洲につきましては、「疑問解消BOOK」などで事業費と財源を明らかにしてございます。この比較は、その時点における比較可能なものということで、私たちとしては適正なものというふうに考えております。
 なお、今回の報告書では二十二年度予算の用地費及び築地市場跡地売却収入について、近隣地の公示価格等からの試算として、現時点での金額に置きかえてお示ししているものでございます。
 その結果、豊洲の場合には千四百四十六億円の不足額が生じますが、補てん財源として、築地跡地の売却収入三千五百億円弱が想定されることをお示ししております。
 したがって、財源的には十分余裕がある整備だということがおわかりになるかと思います。
 同様の考え方といたしますと、A案、B案、C案につきましても、考えられる財源といたしましては、国庫交付金、保有資金、豊洲既取得用地の売却収入、これらが考えられると思います。
 国庫交付金については仮設施設等には充てられないため、どの場合でも本設のお金はそう大きく変わりません。一般的に国庫交付金、十分の一程度というふうに考えますと、各案とも百十から百三十億円程度の交付金が受けられると試算できます。
 また、保有資金につきましても、豊洲と同様に千三百五十億円というのは確保できると思われます。豊洲の既取得用地につきましては、取得価格と同程度といたしますと、七百二十億円でございます。
 一方、整備費につきましては、調査を行っていないので、土壌汚染対策費や埋蔵文化財調査費などが含まれておりません。また、工期延長やローリングにより工事費が増加する可能性もございます。これと、いわゆるこの全部が含まれていない整備費と財源とを単純に比較することは、都民に誤解を与えかねないことから、報告書では記述していないものでございます。

○岡田委員 いろいろな面で数字がはっきりしない部分もあるということも非常によくわかった次第です。
 前回の小委員会で、素人考えではありますが、幾つかアイデアを出させていただいただけで、職員の皆様の優秀な知恵のおかげで、二十四億円のコスト削減と半年以上の期間の短縮ができました。
 そう考えれば、まだまだ検証の余地はあるのではないでしょうか。その上で私は、豊洲との公平公正な比較を望んでおります。A、B、C案のコストが高く見積もられていると思われる中で、同じ方法でゼネコンなどに積算を依頼するなどして、客観性の高い公平公正な比較を検討していただきたいと思っております。
 また、表記の問題に関してですけれども、今回の案は階数の表記を、下から一階、二階、三階とし、青果が三階になっています。しかし、昭和六十三年あるいは平成二年の現在地再整備の計画では、ほぼ同じ構成であるにもかかわらず、吹き抜け部分を中二階と表現し、下から一階、中二階、二階と、青果が二階であるとしています。
 私たちのこの今回の案でも、前回の表現に倣い、一階、中二階、二階と表現すべきと要望しておきますので、よろしくお願いいたします。
 さらに、今回、知事本局はA-2案を巨大建築物と呼んでいますが、前回の高層という言葉にしても、必要以上に大げさな言葉の使い方には違和感を感じます。言葉によっては、その強いインパクトだけがひとり歩きすることもございます。必要以上に市場関係者を刺激するような表現には気をつけていただきたいと思います。
 私たちは、小委員会で検討されてきた今回の案が豊洲新市場と公平公正に評価されることを改めて要望いたしまして、私の質問を終わります。

○鈴木委員 本日、議会及び市場再整備検討チームから、再整備に関する調査の最終報告がございました。また、先月三十日及び三十一日には中間報告についての質疑を行いましたが、この再整備案には数々の大きな課題があることがわかりました。
 さらに、今回のこの報告は、民主党議員から追加提案のあった案を短い期間で検討されるとともに、これまでの課題等の分析についてもさらに深く掘り下げられたものだと評価をいたします。大変にご苦労さまでございます。
 また、二十六日には築地現在地再整備計画案に対する参考人招致が決定いたしました。築地市場で営業活動を行っている、移転問題の当事者であり、市場の将来に責任を持っておられる業界団体の代表の皆さんをこの小委員会にお呼びして、ご意見をお伺いすることは、大変有意義なことであると考えております。
 本日の私の質疑は、業界の皆様がこの再整備案について判断をしやすくなるように、課題のうち特に重要な点をはっきりとさせていきたい、そのように考えております。そういう意味で、理事者の方々もしっかりと答弁をしていただきたいと考えております。
 それでは、特に工期について質問をしていきたいと思います。
 さきの小委員会においても指摘したとおり、築地市場の老朽化はもはや限界に達していることは周知の事実であります。このことは、人の生命、身体の安全にかかわる重大なことであり、新市場の整備はもはや一刻の猶予もありません。
 都が二十六年度中に豊洲新市場の開場を予定していることは、至極当然の考えに基づく当たり前の判断であり、開場をおくらせてはならない、このように考えております。
 一方で、三月に今年度予算が可決成立した際に付された付帯決議に基づいて、議会で現在地再整備の可能性の検討を行っているわけですが、前回の中間報告にもあったように、現在地再整備では工期は十一年九カ月から十七年一カ月とされたわけであります。その年数を聞いただけでももう気が遠くなるわけですが、もっと驚くべきことが今回の市場再整備検討チームの報告書に盛り込まれておりますので、その点を明らかにしていきたいと思います。
 かつて築地の現在地再整備を決定したときや、取り組んだ再整備がとんざし移転に方向転換したときなどには、業界を二分するような、けんけんがくがくの議論がなされて、業界の皆様は大変な思いをされたと聞いております。
 そこで伺いますが、仮に豊洲移転方針を撤回して現在地再整備を決定する場合、これまでの経緯から見て業界調整にどれぐらいの期間を要すると考えられるのか、ぜひお伺いしたいと思います。

○野口中央卸売市場新市場担当部長 卸売市場は、生鮮食料品等の円滑な流通のため市場業者が営業活動を行う業務施設であることから、その整備に当たりましては、業界の理解や意向、これを踏まえずに行うことはできないというふうに考えております。
 仮に築地での現在地再整備の検討を行う場合でありましても、基本構想や基本計画など、施設整備に向けた具体的な作業や手続に着手する前に、当然、業界との合意が必要となってまいります。
 こうした業界との合意形成に関する期間につきましては、一概に申し上げられませんが、かつての再整備では、築地市場の一部機能を大井に分散させることを内容としました昭和五十七年の第三次東京都卸売市場整備計画以降、再整備の議論が本格化しましたが、昭和六十一年に現在地再整備を決定するまでに約四年の期間を要しております。
 また、平成八年に現在地再整備の工事が中断し、平成十三年に豊洲地区への移転が決定されるまでに約五年の期間を要しております。
 しかし、先ほど管理部長の方から説明がございましたとおり、業界団体の多くはこれまでに、都知事、そして都議会に対しまして、昨年、一昨年と豊洲新市場建設計画推進の要望書や嘆願書をそれぞれ提出しており、そして本年に入っても、新市場建設推進協議会におきまして強い声明が届けられており、豊洲での移転整備を切実に望んでおります。
 このため、仮に現在地再整備の業界調整を行ったとしても、かつて経験した以上に困難をきわめ、調整が手詰まりとなり、収拾の見通しがつかなくなる事態が想定されます。

○鈴木委員 今、答弁の中にもありましたけれども、豊洲での新市場建設を推進してほしいという要望書を私どももじかに受け取りましたけれども、本当にその思いは切実なものです。私どもは、この業界の皆様の声を本当にしっかりと伺って、今この議論というものを形にしていかなければいけないというふうに考えております。
 業界調整だけで五年もかかるというのが現実です。業界が苦心して長期にわたる議論を行い、さまざまな障害を乗り越えて平成十三年に豊洲移転の方針が決められたわけであります。仮にそれを覆すのであれば、相当の年数が必要でしょう。もちろん、年数をかけても調整が済むとは限りません。豊洲新市場であれば二十六年度中に開場できるという現実があります。一方で築地再整備の場合には、そのときになっても業界調整が終了していない段階であることになります。五年後に業界調整が終了したとして、それから東京都卸売市場整備計画や国の計画に盛り込んだ上で、業界と施設配置について協議を行い、基本構想、基本計画、設計を行い、そしてやっと着工になるわけです。築地市場の老朽化を目の当たりにして、随分とのんきな話だなというふうに私は思わざるを得ません。
 つまり、全体の工期は、先ほど申し上げた議会局案にある工期に、今答弁にあった業界調整期間五年を加えて、十六年から何と二十二年かかってしまうということになるわけです。まさに今の答弁にありましたけれども、もう一度時計の針を戻すことは、これは絶対にできないわけであります。
 しかし、これだけではありません。築地再整備の方針が仮に決定されたとしても、この期間に含まれていないものがまだまだあります。民主党の提案では、どの案も晴海を活用するということになっています。B案、C案では恒久的な施設の設置も盛り込まれております。晴海地区を活用するに当たってはさまざまな事前調整が必要になると思いますが、そのためにはどれぐらいの期間を要するのか、お伺いいたします。

○関知事本局市場再整備調査担当部長 鈴木副委員長ご指摘のとおり、今回の再整備案については、いずれの案におきましても晴海地区を活用するということが前提となっております。そのため、さまざまな調整が必要と考えられます。
 まず、晴海に市場を設置するという場合でございますけれども、特にA案、A-2案は全面的に移りますので顕著でございますけれども、深夜から早朝にかけまして、築地の例で申し上げますと、一日三万三千六百台のトラックがこの晴海地区を走行し、騒音、振動などが発生するおそれがございます。
 隣接する中央清掃工場を建設した際には、地元合意にかなりの期間を要したと聞いております。具体的には、平成三年の十月に都区清掃問題協議会から、東京都からこの地区に清掃工場を建設するという計画を持ち出して、清掃工場の建設が決まるまで約六年、平成九年十月にようやく建設計画が決まりました。その間、地元からは反対署名運動があったり、またやっぱり清掃車の排ガスなどについての苦情が寄せられたというふうに聞いております。
 そうした状況も考えますと、市場設置についての住民の理解を得るためには相当程度の期間の調整が必要となると考えております。
 また、A案におきましては、晴海ふ頭、朝潮ふ頭、客船ターミナル、野球場などの利用者の理解を得るとともに、その代替施設をどこに確保するのかなどについても相当の調整期間を要するものというふうに考えております。

○鈴木委員 今、答弁をいただいたように、再整備に着手するまでに業界調整に時間を要し、その後、本格的な晴海の地元調整にも時間を要するということがわかります。
 さらに、工期を延伸させるさまざまな不確定要素があります。報告書によると、築地の敷地は、その土地利用履歴から土壌が汚染されている可能性があるということであります。先ほどの説明によれば、答弁によれば、食の安心・安全については豊洲よりも築地に優位性があるというような答弁がございました。あえて触れさせていただくならば、昭和二十九年にビキニ環礁で水爆実験で被災した、築地市場、この三月十六日の夜半に、第五福竜丸が水揚げした魚を廃棄した、こういうような記述が実は財団法人の第五福竜丸平和協会から出版された「写真でたどる第五福竜丸」という図録に記載されております。こういったこと一つとっても、この土地利用履歴、新たな土壌汚染が築地にある可能性があるのではないか。
 私どもとしては、豊洲より築地が食の安全・安心の優位性がある、このように果たしていい切っていいものかどうなのか、あえて言及させていただきたいと思います。
 豊洲新市場では土壌汚染対策に二十カ月必要とされていますが、今回の再整備案において築地で土壌汚染対策を行うとするとどのくらいの期間を要するのか、お伺いいたします。

○関知事本局市場再整備調査担当部長 築地市場の敷地につきましては調査を行っていないということで、今回、土壌汚染対策については工期に含んでいないことは先ほど申し上げたとおりでございますけれども、当然、その土地利用履歴、今、先生のおっしゃったようなことも踏まえますと、土壌汚染対策を行わなければならない、そういう可能性があるということは十分私たちも認識をしております。特に生鮮食料品を扱う市場用地の特殊性ということを考えますと、食の安全・安心の確保に万全を期するということは必要であり、豊洲でも行っておりますけれども、法で求められるレベルを上回る対策を行う必要は十分考えられると思います。
 そうしたことを前提にいたしますと、例えばA案とかA-2案の場合には、築地も、それから晴海も全面的に使うこととなります。最大、豊洲と同程度の期間を要することも考えられるかと思います。
 また、B、C案の場合でございますけれども、ローリングのフェーズごとに土壌汚染調査、土壌汚染対策が必要となります。一括でまとめてやる場合よりも、分けてやる場合には、当然そのごとに、設計の期間ですとかそういうのも別途必要となります。そういう意味では少なくとも築地に関して申し上げますと、B、C案はA案よりも対策期間は長くなるというふうに考えられます。

○鈴木委員 今のご答弁を総合的に解釈させていただくと、二十カ月程度は必要であろうということだと思います。
 また、この築地地区では埋蔵文化財が出土する可能性が高く、その発掘調査には相当な期間がかかり、汐留や市谷本村町の例では十年もかかっているということが、さきの小委員会で公明党さんの質疑で明らかになっております。
 調べたところによりますと、公明党さんからのこの質疑でもはっきりしましたけれども、この汐留地区では、仙台藩、伊達家の大名屋敷、会津藩の松平家の大名屋敷あるいは旧新橋駅、こういった埋蔵文化財、こういうような中で貴重な茶わんであるとか、旧新橋駅ではれんがのプラットホーム、こういったものがあるようでございます。あるいは市谷本村町では、尾張徳川家大名屋敷の貴重な使われていた茶わん類が出てくるのではないかと、こういうようなことが予想されているわけであります。
 もう一つ、現在地でローリングで再整備を行うとなると、営業との兼ね合いがとても重要になってまいります。業界の皆様も、工事が始まれば、この営業への影響を軽減するためにいろいろな要望を出してくるものと考えられます。工事をするからといって営業をとめるわけにはいかないわけですから、業界内でもさまざまな利害が対立することもあるでしょう。
 そこでお伺いいたしますが、B案、C案のようにローリングで再整備を行う場合には工期にどのような影響を及ぼすのか、過去の例を踏まえてお答えいただきたいと思います。

○関知事本局市場再整備調査担当部長 かつて取り組みました築地市場における現在地再整備におきましては、当初、平成二年に設計したときには十四年の工期とされていたものが、業界調整などさまざまな課題がその後山積したことなどによりまして、平成七年の再試算の工期では二十年かかることとされておりました。
 また、大阪市の中央卸売市場の本場の再整備におきましても、当初計画になかった地下加工施設建設などの設備の充実強化、また地中障害物の撤去、物価上昇などがございまして工期が延長しております。当初は平成十年春にできるものが平成十二年秋と、工期が約三年弱延びてございます。
 現在地再整備をローリングで行う場合には、このように過去の事例から見ましても、ローリング中の予期せぬ事態や、それに伴う業界からのさまざまな要望に対応する必要が生じることが十分に考えられます。工期が大幅に延伸することが考えられると思います。

○鈴木委員 今、工期についてさまざまお伺いしてまいりましたが、私なりに結論づけさせていただきますと、築地で再整備をする場合には、どう少なく見積もっても、AあるいはA-2案は二十年、B、C案は二十五年はかかるということになると思います。
 築地市場は、昭和十年に開場してから既に七十五年が経過しております。つまり、再整備が終わるころには築地市場は百歳を超えてしまうだろうということです。これこそ荒唐無稽な計画案であるということがおわかりいただいたと思います。
 業界は絶対にこのような案に対して納得はしない、このように考えております。築地市場の老朽化の現状を理解しているのであれば、この問題についての結論はだれが見るよりも明らかであります。
 それと、一点、あえて質問はいたしませんけれども、この豊洲新市場の計画において、市場の活動が環境に与える負荷の軽減が重要なテーマということになっているわけなんですが、特にヒートアイランド現象の緩和等を図るために敷地や建物の屋上の緑化を行うということは、市場が地域社会と共存していくためには必要不可欠な取り組みであるわけです。
 このA-2案の場合は、自然の保護と回復に関する条例により求められる緑化の確保、必要量といいますか、本当にこの緑化というものがここで担保されるのかどうかというものが非常に疑問があるわけです。
 条例では、屋上面積及び敷地面積に基づいて地上及び建築物上の緑化が義務づけられているわけですが、屋上の必要緑化面積、私なりにこの提出していただいた報告書を調べてみますと、この必要緑化面積は約二万六千平米、地上部においては約一万一千百五十平米、この範囲の緑化が必要なんですけれども、確保されている緑化面積については、屋上部では一万五千七百平米、地上部は確保することとされておりますが、図面上確認することができない、こういったことも指摘をさせていただきたいと思います。
 中間報告がなされた後に、民主党が自信を持って行ったであろうこの追加提案についても、この緑化基準を満たすことは極めて難しいことが明らかになるなど、無理な計画であるということは皆さんおわかりいただいたと思います。
 市場再整備検討チームの報告書にも詳しく記載されているとおりであり、この案はほかにもさまざまな課題を抱えております。一つ案がたたかれたから、また別の案を出すということを繰り返しても何の意味もないことなんじゃないでしょうか。
 これまで、今回の再整備案について、特に工期について課題等を明らかにしてまいりました。一番大事なことは、この再整備案について業界の方々がどのように受けとめているのかということだと思います。
 卸売市場の現実と正面から向き合って、その将来を真剣に考える業界の方々が感じることは、業界が十年もの間、移転に向けての取り組みを行ってきた中で、なぜ議会がその方針を覆すような検討を行っているのだろうかという素朴な疑問であると私は思います。
 もしも現在地再整備を議会の結論としてしまったならば、この議会に対する怒りというものは、業界の怒りというものははかり知れない、そのように考えております。
 また、不確定要素が多く、その解決の見通しもない中で、二十年以上も先になる再整備案の話などには私自身かかわりたくもないし、そのようなことを検討する方々への軽べつの感情さえ、私は率直にいって抱いているというのではないでしょうか。
 ここであえてちょっと確認の意味でもお伺いしたいんですけれども、この追加調査も含めて、中間報告書を取りまとめるのに経費がどれぐらいかかっているんですか、今。

○森山議会局調査部長 調査委託の経費でございますが、最初の分につきましては大体二百五十万程度、それから追加の部分につきましては、これが非常に工期といいますか、期間が短かったものですから、おおむね百万円弱ということになってございます。合計三百五十万程度ということでございます。

○関知事本局市場再整備調査担当部長 私たちのチームの検討は来年三月十五日までの工期ということもございまして、契約金額については二千八百三十五万円でございます。

○鈴木委員 知事本局、議会局、本当にご苦労さまでございまして、こういった貴重な税金を使いながら、現在地再整備、我々も付帯決議というものを真摯に受けとめながら、今、議論をしているわけですけれども、私たちは議論のための議論をしているわけではない。本当に業界の皆様、そして都民に対して食の安全・安心というものを担保するために、将来を見据えた新市場というものを建設しなければいけない。改めて私は、この小委員会のメンバーの皆様も本当にそのことだけはゆめゆめ忘れてはいけないんだ、そのために、こういった経費を使いながら、私どもはこの小委員会を通じて今議論をしている、こういうことを本当に忘れてはいけないというふうに考えております。
 これまでの答弁で明らかになったことは、だれの目から見てもこれは明らかなわけでございますが、工期面の問題だけを見ても、その再整備案も現実的ではないということです。中央卸売市場当局はこれまで、現在地再整備は現実的には不可能であると議会で答弁をしてきましたが、今回の小委員会での検討はまさにこのことの正しさを裏づけたものであると考えております。
 築地市場の置かれた状況を踏まえて、現在地再整備の可能性の検討については、第三回定例会で早期に結論を導くことが重要であります。各会派とも、都民から負託された議会の使命を正しく認識し、万が一にも引き延ばすことがないように申し上げて、もう一言いうならば、あえてこの問題を絶対に政争の具にしてはならないんだと、このように申し上げて、私の質問を終わりたいと思います。

○高木委員 私は、いろんな問題が発生したときに、その今やっていることだけを見ていると、解決策が袋小路に入っていってしまうということがよくあるものですから、そもそもこの問題というのはどういうことが発端になって始まったんだろうということを考える、そういう思考法が必要だろうなというふうに常々思っています。
 今回この小委員会で議論していることもそうなんですけれども、民主党の追加案も含めたその最終報告案が提示されて、そもそも今回、現在地再整備の可能性の検討というところからこの小委員会は始まっているわけですから、それは何だったんだろうと、その原点に立ち返って改めてきょうは質疑をしたいと思っています。
 かつての現在地再整備というのは、行政、業界あるいは議会が必死の覚悟で臨んだんですけれども、二十三ヘクタールしかないという築地の狭隘な敷地というのですか、狭さの壁にはね返されてとんざしてしまいました。
 その後、語り尽くせないほど長年の経緯を経まして、業界と一体となって、豊洲移転方針という現実的な対応策がまとめられてきたわけなんですけれども、ここへ来て土壌汚染という食の安全・安心にかかわる問題が露呈したために、その方針が揺らいでしまったということだと思います。
 専門家会議と技術会議での検討によって、そこまでしなくてもいいんじゃないか、そういう意見があるくらいの土壌汚染対策を講じることとしているわけなんですけれども、それでも不安だという声もあって、その声に押されてというんでしょうか、現在地再整備という議論に、今、振り出しに戻ってきているんだろうなと思っています。
 七十五年というその歴史を背負った築地に居続けたいという業者さんを含めて、関係者の皆さんの思いというのは非常によくわかる部分があります。それは、変わることへの不安とか、豊洲という未知数の場所、それが営業上さまざまな悩みになっているというふうに思っておりまして、そういう気持ちが交錯をして、だれの心にも芽生える不安なんだろうなと思います。
 しかしながら、築地しかないという思い入れだけでは何も生まれないんだろうというふうに思っておりまして、先ほど築地ブランドのお話がございましたけれども、これは既に予算委員会を初めとしてもういい尽くされた話で、築地のブランド力っていうのは築地という土地ではないんですね。そのことを間違えてしまうと、極めてその業界の皆さんにも失礼な話になると私は思います。
 つまり築地ブランドというのは、築地という土地の名前ではなくて、そこでいいものを売っていただける、いい仕入れができる、そして、それがおいしいんだと。食品でありますから、そういうことになっていて、その目ききの力こそ実は築地ブランドなんだということはもう既にいい尽くされた話でございます。先ほど、築地という土地にあるからこそブランド価値があるというご発言を岡田委員はされていましたけれども、私はそれは違うと。それはもういい尽くされたことだけれども、業者の皆さんの目ききの力によって、この築地ブランドというのが生かされてきている。
 だから、それが仮に豊洲に移ろうが、どこに移ろうが、そのブランド力さえあれば、それは成立をする話なんだと思いますよ。かつて日本橋の魚河岸から築地に移ってきたときもそうだったと思いますけれども、どこの場所であっても、いいものを売っているところに必ず人は来るし、そしてそこがすばらしい市場であれば、そういう市場をつくっていくことは必要だから、そこに人が集まってくる、そういう構図になるんだと思いますから、築地という名前でなければならない、それはやっぱり誤解だと思うし、業者の皆さんに対してそういうことをいっては失礼だというふうに私は思っています。
 仮に築地という場所に希望が見えるのであれば話もわかるんですが、残念ながら今回のA、B、C三案プラス一、四案といってもいいんでしょうけれども、四案からは、築地という限られた場所に無理やり新たな市場を詰め込もうとした形跡ばかりが目立っておりまして、本当に都民や業界や事業者の皆さんのことを思って現在地再整備を考えたんだろうかということに私自身は疑問を持たざるを得ない状況であります。
 率直にいって、過去の失敗の教訓が生かされているというふうには思えません。業界のご意見というのは、改めて二十六日の参考人招致を待つこととしたいと思っておりますが、私はやっぱり現場で働く業界の皆さんに無理を迫ることだけは、議会としては許されないことだと思っておりまして、過去、既に開催された一月、二月の参考人招致で明らかにされておりますように、業界の皆さんの大方は、大半の人たちは、豊洲しか残された道はないんだ、こういうことをおっしゃっていたことが非常に印象的でありました。それはまさに業界の方の切実な願いでもあって、二十六年度中の開場へのスケジュールを犠牲にしてまで現在地再整備の可能性を検討するということであれば、その貴重な時間をむだにしないためにも、やっぱり大方の業界の皆さんの目線に立った真剣な議論と検討に値する成果を導くことが我々の使命ではなかったのかなと思うわけであります。それがまさに冒頭に申し上げました現在地再整備の可能性の検討ということなんだろうと思います。
 では、そもそもその現在地再整備で何を議論すべきだったのか、重要なポイントについて幾つか申し上げ、また質問したいと思います。
 三月の経済・港湾委員会での参考人招致で、青果の卸売業界の方から印象的なお話を伺いました。築地市場の現状では、全国の生産者が大変苦労して汗水垂らしてつくった品物が雨にぬれないようにするためにシートをかぶせるというような、まさに露天商に近いような状態で仕事をしているといっておりました。こうしたご苦労を考えれば、先ほど我が会派の鈴木副委員長が明らかにしたように、二十年も二十五年もかかるような現在地再整備を軽々しく案として取り上げるというのはいかがなものかというふうに思わざるを得ません。二十五年かかるということになりますと、築地は既に七十五年たっているわけですから、百年かかってしまうということになるわけであります。今後、二十五年も築地が継続できるのかどうか、そして、そうした場合にどのような事態が考えられるのか、まずこれは市場サイドにお伺いします。

○横山中央卸売市場事業部長 築地市場は、今お話がありましたように七十五年が経過して、しかも、その施設のうち築三十年以上の施設が六割以上を占めて、大変に老朽化しております。そのため、雨天時には今お話がありましたように雨漏りがひどくて、排水口はあふれるは、また耐用年数が過ぎた給排水ですとか、電気設備の故障も頻発しています。
 最近では、天井の鉄枠の一部やコンクリート片まで落下いたしまして、大変危険な状態になっています。もうはっきりいいますと、もはや市場業務を維持する上で市場のこの施設状況は限界である、もう二十五年も待てないという状況でございます。
 そこで、施設の抜本的な改修を図るのはどうなんだということですが、築地という市場の施設の性格上、十分な耐震性を持たせることが前提となります。その場合、売り場の分断や通路の変更など、市場業務に重大な支障が生じるため、市場業者の理解を得ることは極めて困難です。例えば多くの店舗が密集する仲卸売り場では、営業を継続させながら改修することは事実上不可能だと考えています。
 こうしているうちに地震等の災害が起きた場合、多くの施設が破損して、市場取引がストップし、都民のみならず首都圏全体への食料供給に重大な影響が出るというふうに考えます。
 さらに、築地市場では基幹市場としての機能を維持するため、低温施設や加工施設といった高度な品質管理や衛生管理のための新たな機能の充実が求められていますが、現状では極めて不十分です。このような状況が二十五年間もの間、改善されないということになれば、本当に早々に産地や顧客から見放されまして、市場としては必ず衰退します。

○高木委員 事業部長のお話、身につまされるというか、余りひどいんだというと、そんなひどいところでやっているのかという話にもなりかねませんので、ひどいというか、大変だなというのが率直な気持ちであります。大変だなと。つまり、今でも大変なんだから、二十五年間これからやるのはもっと大変だろう、そういう気持ちにならざるを得ない。
 私も何度も築地市場に行っておりますが、本当に大変だなというふうに思います。こういうところでやっているのかと。本当に首都東京の食の台所というのがこういうところなのかなということをいろいろな意味で考えざるを得ない部分があるんですが、とにかくあと二十五年もたないだろうと、それはもう当たり前の話であります。
 先ほども披露されましたけれども、昭和十年に開設されて、今、日本で一番古い市場であります。これはもう業界では当たり前のことですが、二十五年もたないだろうと。だから、机上の空論ではなくて、現在地再整備の検討というのがいかにその現実に目を背けているものであるかということを、これはやはり議会も理解をしなきゃいけないし、そこを直視しなきゃいけないと私は思います。
 今回検討を行う原点は、第一回定例会の付帯決議であります。そこにはその第一項で、大方の事業者の合意形成に向けて検討し、こういう文言が入っているわけでございまして、私はこの言葉の意味は大変重要だと思います。
 先日視察をした大阪市場の事例をひもとくわけではないんですけれども、なぜ現在地再整備が実現できたかというと、大阪の皆さんから聞きましたけれども、そこには業界のまとまりというのが、現在地でいこうよということが大阪の場合はあって、問題が山積していても、時間がかかっても、それがあったからこそ実現できたという話を聞きました。
 さらに、これは視察の公式日程ではないところで業界の皆さんとも懇談をさせていただいた、その中の話によれば、当時の大阪市場の状況というのは、まさに何にもないところに、荒涼としたところに、交通機関もまさに何もないところに新しい市場をつくったらどうだという案があって、それではだめだと、やっぱりここなんだということで業界では合意をして、現在地再整備に入ったけれども、築地市場、東京都議会の皆さんがせっかく来られたからいうけれども、現在地再整備はやめた方がいいですよと。これは大阪の人たちも口をそろえていっていたことであります。
 なぜだめなんだっていうことを聞いたら、やはり買い回りの問題、重層化の問題、とにかくいろいろと問題、ローリングの問題も出てきておりましたけれども、とにかくいいことはありませんよということをいわれて、私たちは帰ってきたわけであります。そういう実情の中で大阪は実現できた。
 ですから、その業界のまとまりというのを壊さないことが必要だということだと思います。ですから、業界のまとまりを壊さないこと、いろんな意味で何をやるにしても、その付帯決議に記載されていることが大事なんだということだと思います。
 そこで伺いますが、その業界のまとまりという視点に立ったときに、今回の現在地再整備の案というのはどのように評価をされるものだと思いますか。

○関知事本局市場再整備調査担当部長 今回の議会で検討したA、B、C案、A-2案も含めてですけれども、これを業界のまとまりという視点で改めて整理して考えてみますと、まず、すべての案で青果が上層階となり、水産と垂直方向で分断されているということが挙げられるかと思います。またB、C案では、水産と分離して青果のみを晴海まで仮移転してしまうこと、それから、水産卸の機能を築地と晴海にツインマーケットとして恒久的に分離してしまうということが挙げられると思います。さらにB、C案の追加提案では、ローリング時とはいえ、全国でも全然例を見たことがない、水産についても卸と仲卸、これを縦方向に分断するというようなことがなされています。
 こうしたことは、業界のまとまりということで考えますと、まとまりどころか逆に機能をばらばらにしかねない案かというふうに考えられます。
 また、他都市のローリング事例でも、業界の中では、引っ越しの回数の多寡、当然水産の方などは冷蔵庫などを移転しますので、その回数が何回になるのかというのが非常に切実な議論になったというふうに私どもも伺っております。
 今回の案では、特にローリング案ですけれども、水産の仲卸のみ引っ越し回数が一回で、ほかの業者さんたちは二回となっているということで、こうしたことも業界内での不協和音を招きかねない案となっているかと思います。
 さらに、これまで業界の団体の方は参考人招致の中などで、豊洲の新市場は業界が十年にもわたる協議を行ってようやくまとめ上げたものだ、現在地再整備は数多くの問題を生じて業界として中止したものだというふうに主張されております。
 そうしたことを踏まえると、今回の案については、業界のまとまりそのものを壊しかねない可能性があるというふうに考えております。

○高木委員 今回の検討案が、仮に現在地再整備ということに限っていうと、最も重要である業界のまとまりすら壊しかねないというご答弁だったと思います。そのあたりの詳しいことは、二十六日の参考人招致でも詳しくご意見をお伺いした上で判断をすべきだというふうに思っています。
 そこで、提案者であります増子委員にご質問させていただきたいと思いますが、今回出された四つの案、A、B、CプラスA-2、業界合意に、提出者である増子委員は自信があるんでしょうか。つまり、一〇〇%とはいいませんよ、大方の合意でいいですよ、ここに自信があるかどうか、お願いします。

○増子委員 自信があるかどうかというのは、やってみないとわからないとは思いますが、そもそも以前の参考人招致のときも、本音をいえば築地でやれるなら築地でやりたいんだというお声もあったというふうに記憶もしておりますし、かつてとんざした築地の現在地再整備というのは、特にその種地がないという中で、市場内でローリングをしながらの工事が大変困難をきわめたという側面もあったというふうに認識しております。
 また、今、大阪の例が出されましたけれども、私も大阪にも参りましたし、札幌にも参りました。札幌などは、種地を上手に利用しながら現在地再整備を行って、今、とてもいい市場になっているなと思いましたし、先ほど引っ越しの例が出ましたけれど、札幌などはたしか引っ越し回数が多い事業者さんには支援をしているなどといったこともあったというふうに記憶をいたしております。
 そういった意味で、今回、各会派の皆さんとの合意の中で、現在地を今検討させていただいている途中ですので、まさしくこのことに業界の皆さんや、つまり参考人の皆さんや各事業者の皆さんのご意見やご意向もきちんと踏まえながら、議会としても最終的に判断をしていくべきものだと思っておりますので、今この時点で、自信があるとかないとかということを申し上げる時点ではないだろうというふうに思っております。

○高木委員 あえて--わかりました。余り詰めないつもりです。今後の議論を待つということですので、結論的には今後の課題ということにとどめておきたいと思います。
 市場をただつくればいいというものではないわけであります。流通環境の変化に対応しながら多くの業界の方が営業し続ける場であって、築地でもそうであったように、未来を託す市場でなければならない。我々議会人は、また理事者側の皆さんも、この問題に携わるのはいっとき、数年間かもしれませんが、今の築地市場が既に七十五歳、今後もしかしたら二十五年間、百歳になるかもしれないということを考えれば、今後、一世紀にわたる新たな事業になる可能性があるわけですよ。ですから、業界にとっても死活問題を私たちは議論しているし、この東京都並びに首都圏全体の食の台所についての死活的議論を今しているという認識を忘れてはいけないんだと思います。
 ですから、我々はそういう重要なことを決めようとしているわけでありますし、仮に現在地再整備ということになると、その引っ越しの問題も含めて、業界の方々に物すごい負担を強いることにもなるわけであります。
 つまり何をいいたいかというと、そういう負担があったとしても、それに対してさらに上回る希望や未来が、あるいは魅力がある現在地再整備を実現するならまだしも、そういうものでなければ、やはり私たちは軽々にそういうことをいってはいけないんだろうというふうに思っています。
 そこで伺いますが、業界の方がもう一度この案のもとで現在地再整備をやり直してみよう、私たちの未来を託すに値する市場であると考えられる要素が今検討している中であるならば、可能性があるならば、聞かせていただきたいと思います。

○関知事本局市場再整備調査担当部長 なかなかお答えしにくいというか、具体的には業界の方のご意見を聞いてからかと思いますけれども、今回の案について、業界の方の未来に託すというような視点で考えますと、一見いたしますと、実は業界の合意でまとまった豊洲のスペック、機能、これを築地という場所に落とし込んでいるので、ひょっとしたら業界の要望どおりの案なんじゃないかというふうに錯覚する、思いがちなところがありますけれども、よくよく考えてみると、それはちょっとやっぱり幻想に近くて、実は形だけをまねたもので、業界の思いがそこに入っているものではないのかなというふうに考えられます。
 その典型的な事例といたしましては、やっぱり営業しながらのローリング工事、これはやっぱり過去の再整備でも最も問題となったところでございます。民主党さんの追加提案で示されたA-2案でございますが、これについては、林立する駐車場というのを私は見たことがございません。多分、配送業者の方々にとっては、どうしてこういう市場なのかというふうに感じられることが多いと思います。
 また、使い勝手の悪い地下駐車場などの課題もあって、こうした案を見せられた業界の団体の方が未来を託そうという市場になっているかについては、二十六日の参考人のご意見をお待ちしたいと思いますけれども、なかなか理解が得られるものではないのかなというふうに思います。
 思い起こせば、平成三年に現在地再整備の工事を開始したところでございます。業界の皆様方はそこから二十年待ち続けています。二十六年度開場を切望している業界団体にとって、二十年以上先でないと完成の見込みが立たない市場に希望を持つということ自体が最も難しいことではないかと考えます。

○高木委員 当然でしょうね。当然といえば当然ですよね。二十年以上先でないと完成しない市場に希望を持つというのは、先も見えないし、経済情勢もどうなるかわからないし、不確定要因が多いし、なかなかわからない。難しいだろう。希望を持つのは難しいというのは当然だろうと思います。
 ましてや、その狭い敷地の中に無理やり押し込んでいるわけですから、市場としての限界がある。つまり、市場機能はどうあるべきかということも含めて、そこにはやっぱり限界を感ぜざるを得ないわけであります。
 さて、実は、築地市場に移転をされる前に日本橋魚河岸があって、魚河岸から築地に移転をされるとき、これは伊藤委員から前もパネルで写真を見せていただいて、関東大震災で崩壊したというか、壊れて移転をしましたというお写真を出していただきましたけれども、私、調べてみたら、直接の原因は確かに関東大震災で壊れたことがあるんですけれども、実はその前に既に東京市は移転に対して、日本橋魚河岸移転しろといっているんですよね。その日本橋魚河岸を移転しろといったのが明治二十二年、一八八九年なんですよ。それで関東大震災が起こったのが大正十二年、一九二三年ですから、東京市が明治二十二年に新たな都市計画の見地から魚河岸移転しろといってから実に三十四年間かかっている。この間も紆余曲折もういろんなことがあったということが、実はこの「卸売市場制度五十年史」、社団法人食品需給研究センターというところが出している書類に、これは歴史をひもといてくれた書類、本だと思いますけれども、出ております。
 私、これをずっと読んでおりましたら、非常に示唆に富む部分がたくさんございまして、今、東京都議会でやっていることと同じことをやっているんですよ。移転をするかしないかで大もめにもめているんですよ、これ。大もめにもめて、さらに、東京市が明治三十六年に移転をするつもりだったんだけれども、いろいろ事情はあったんですが、東京市会が市場移転はしない方がいいという意見書を出したんです。これがおもしろいんですけれども、こう書いてあります。その意見書の中身をちょっと読みますけれども、元来市場の移転は衛生上に起因するといえども、現在の場所が市場に適さざるにあらずして、その設備の完全ならざるがためなり。要するに移転は改良の道なき場合において決行すべきものにして、現在の市場は十分に改良の余地あるものなれば断然市場の移転を廃止し、現在の地域において相当の改良を加えしむることご詮議あらんことを希望する。
 つまり、改良して移転するのをやめようよという決議をしているんですね、東京市会が。つまり、これは逆に読むと、じゃ、改良してできるんだったら移転しなくてもいいんだとすれば、今の築地市場、改良して移転しないということはできるんだろうかというのが、さっき事業部長が答えていただいたお答えになるんだろうなと。
 つまり、今のこの七十五年の時点でこれだけ老朽化していて、それをどういじろうが、今の築地市場はやっぱり無理なんだということだと私は思います。
 歴史からずっとひもといていくと、いろいろなことがわかるんですが、結局いろいろ紆余曲折をした結果、大正十二年の関東大震災で魚河岸は崩壊して、移転せざるを得なくなりました。
 しかし、ここでもおもしろいのは、実は崩壊した後も魚河岸で再興しようとした人たちがいたと。守旧派というかね、とにかくもう魚河岸なんだと。非移転派とか書いてありますけれども、旧市場再開論、焼け跡再開論と書いてありますけれども、というのを説いて、残骸が流れて臭気が鼻をつく焼け跡の魚河岸で再興を図り、十月十九日には荷を寄せてみたが、戒厳令下の東京市にあった警視庁は、その際一挙にこれを排除したということで、とにかく魚河岸にどうしてもいたいという人たちが非常に多かったということをこれは書いているんだろうと思いますが、しかし、この歴史書で結論というところに、なぜ魚河岸問題がこんなにこじれて、紆余曲折あって、移転派、非移転派に分かれて抗争したのかというところに、実は三つ要因が書いてある。
 一番目が、市場の移転そのものが莫大な資力を要するにもかかわらず、当事者も東京市もともに移転経費を負担し得なかったこと。お金がなかったと、まず第一に。二番目、魚河岸内の利害関係が複雑で一致を見なかったこと。三番目、東京市区改正設計、つまり帝都の都市計画の設計そのものが性急な理想案であったことを初めとして、魚河岸移転による改革を断固としたものに方向づけし得なかった市場政策の欠如。この三つが原因だといっているんですよ。
 実は今、私たちが議論している中では、お金自体のことはほぼ、これは何とかなるだろうという考え方に立っているので、恐らくこの歴史から私たちがひもといていかなければいけないのは、やっぱり魚河岸内の利害関係が複雑で一致を見なかった、業界調整が非常に難しかったんだというところ、それと、東京の魚河岸移転の方向づけ、市場政策の方向づけが欠如していた、東京市が当時、というところに私たちは心しなければいけない。
 つまり、一〇〇%の合意というのが、一人残らず合意をするということが、こういういろんな大きな組織、あるいは大きな都市計画、そういうときというのは必ずやっぱり反対もありますよ、それは。あるでしょう、それは。だけれども、反対者のことも考えながら、やはり一つの政策の方向性を持って、いよいよそれを決断しなければいけない。魚河岸から築地に移ったときの東京市が、その市場政策が欠如していたということだとすれば、それは今まさに私たちが問われていることだと思います。
 東京都政は確固たるその政策を持って築地市場の問題に対処しなければならない、それがまさに今問われているんだろうと私は思います。
 ですから、この第三回定例会でこの問題の結論をきちんと示すことが我々の責務であると思います。そして、その結論は後世の歴史的評価に耐え得るものでなければならないと思います。
 今まさに、今後、先ほどいった一世紀、百年とも考えられる首都の中央卸売市場をどこにどのように整備するかを問われているのでありますから、私たちの責任は極めて重いと申し上げざるを得ません。私たちはそういう決意でこれからも対処していきたいと思いますし、東京都政のこの問題にかかわっている理事者の皆さんにも、ぜひその決意を持って、東京都政が後世、市場政策が不備だったから移転ができなかったというようなこういう歴史書を書かれないように、ひとつその点はよろしくお願いをしたいと思っております。
 質問を終わります。

○西岡委員長 この際、議事の都合により、おおむね十分間休憩いたします。
   午後三時十六分休憩

   午後三時三十二分開議

○西岡委員長 休憩前に引き続き小委員会を開きます。
 質疑を続行いたします。
 発言を願います。

○伊藤委員 伊藤でございます。それでは、私の方からも質問をさせていただきます。
 これまでの質疑の中でもありましたけれども、築地市場は、施設の狭隘また老朽化が激しく、市場業界としては一刻も早い再整備を望んでおります。私たちこの小委員会といたしましても、現在地整備の可能性について早期に検討結果を取りまとめることが、この小委員会の使命だというふうに思っております。
 その上で、今回追加されたA-2案を踏まえた報告を先ほど受けましたけれども、疑問となる点が私にはかなりあるなと正直思いました。小委員会として検討結果を取りまとめるに当たりまして、これは会派を超えて共通認識としておくためにも、何問か質問をさせていただきますので、よろしくお願いいたします。
 まず、A-2案の特徴としましては、人工地盤の構造で多層化されていることで、一見すると、売り場も広くて、また駐車場や冷蔵庫なども一体的な構造におさめられているということで、非常に使い勝手がよい施設のように感じられるかもしれません。しかし、実際には施設構造上の問題がかなりあると私は思います。
 まず第一に、産地などから荷物を積んだトラックが集まってくるわけですけれども、この図面によりますと、一階の駐車場でこうしたトラックが入ってくるわけであります。市場の方にも聞きましたけれども、今現在、市場に入ってくるトラックの大きさを聞くと、それこそ七トン車、八トン車、そして十トン車、中には十トンを超える十二トンとか、またそれ以上のトラックもあるわけでございます。こうしたトラックが、人工地盤の下につくりつける構造となっているこの駐車場に十トントラックというものが入ってくるとなると、柱を避けながら駐車して、またそこで荷をさばかなければいけないというふうに思います。
 そこで、物流の効率化を必要としている市場において、駐車場に柱があるような事例がほかにあるのかどうか、私はよく知りませんけれども、このような構造で、水産卸売り場や転配送センターのバースでは車はどのような状況になってしまうのか、まず伺いたいと思います。

○関知事本局市場再整備調査担当部長 A-2案の駐車場、あとバースの構造でございますけれども、現在の図面で確認をいたしますと、駐車場も売り場も十二メートルの間隔で柱が設置されている、そういう構造になっています。
 先ほどお話があった十トントラックで申しますと、一般的な車の長さ、これが大体十二メートルでございます。豊洲の場合ですけれども、要求水準書では駐車場は建物の外で、当然ですけれども、柱も屋根もございません。
 私もいろいろ他県の市場等を見せていただきましたけれども、駐車場の上を人工地盤で覆って柱があるような中央卸売市場というのは聞いたことがございません。
 大田市場などの場合には、大屋根ですので、柱が四方にはございますので、柱がないというわけではございません。ただ、人工地盤なので、そこの荷重を支えているので、どうしても柱が林立している、これがA-2案の構造になろうかと思います。
 こうした市場構造は、車の走行、切り返しなどの面で支障があるかなというふうに思いますので、当然、運送会社などにとって利便性の高いものとはいえません。

○伊藤委員 今、ご答弁いただいたように、車の走行や、あるいはまた切り返しの面で重大な支障があるというお話でございました。
 この概要の中の二ページのところの一部をちょっと拡大してパネルにさせていただきましたけれども、こんな感じでございます。これは転配送センターのところの部分のパネルでありますけれども、この案によると、中にアプローチ道路、外側に場内道路があるということです。例えば十トントラックがこう入ってまいりますと、まず問題点の一つとして、十メートル間隔にあるというこの柱、約十二メートルの十トントラックですから、これが右折して入ろうということは非常に困難であるというふうに思います。トラックは当然、横からできる場合もありますけれども、後ろから積み荷をおろしたり載っけたりするわけですね。
 また、正面から入るということであれば、ここでいうと、この位置とこの位置には何とか入れるかもしれませんけれども、この三列でいえば、こっち側にこう入れるのは至難のわざだなと、こんなことも思うわけであります。
 また、問題点の二つ目として、この場内道路からアプローチ道路に入るときに、この柱をかわして、こういう入り方をしないと入れないわけであります。また、あわせて、こうしたバースに入るには、アプローチ道路から入るにしても、場内道路から入るにしても、要するにバックで入るわけですよね。バックで入るには、どうしてもトラック、内輪差等がありますから、場内道路を一回ふさぐ、あるいはアプローチ道路をふさぐ、そしてバースに入っていくという構造になっていく、こうした課題が見えてくるわけであります。
 私は、こうしたことは非常に非効率的であると思うのと同時に、市場のこうしたトラックが大混乱する、あるいは大事故にもつながりかねない、このように思うわけでありますけれども、駐車場に柱があることについて、先ほどの答弁でよくわかりましたけれども、こうした状況を回避するためには、この柱を十二メートル間隔じゃなくて、もっと広い間隔でつくればいいじゃないか、こんなふうにも思うわけであります。
 柱の数をもっと少なくする方法はないのか、また、そこに出てくる課題が何かあれば伺っておきたいと思います。

○関知事本局市場再整備調査担当部長 現在はとりあえず基本構想段階の設計ということで、十二メートルということになっています。当然実際の設計では、今先生からご指摘いただいたような問題もありますので、いろいろと工夫することになる。当然業界の皆様方と調整しながら進めていくことになるのだろうなというふうに思います。
 そこで例えば、十二メートル間隔の柱をもっとゆったりとする、例えば豊洲の要求水準書は一応十八メートルを、駐車場じゃありません、売り場ですけれども、十八メートルを基準ということになりますので、そういうことも考えられますが、上に重たい地盤を掲げていますので、当然柱がかなり太くなります。柱が太くなるということは、当然コストの面でもかなりかさむということが考えられます。そうした太い柱がたくさんあるという駐車場の中の構造は変わりませんので、課題は残るものと考えております。

○伊藤委員 先ほど説明があったこの完成図を見ると、非常に売り場も駐車場も広くて、縦横無尽にこの行き来ができるかな、こんなふうに錯覚をするわけでありますけれども、実はこの柱が、非常に邪魔な位置にどうしても立てざるを得ない。また、本数を減らせばその分、柱が太くならざるを得ないということで、物流上、先ほど申し上げたように非常に効率的ではないというふうに私はつくづく思うものであります。
 次の質問に移りますけれども、築地は二十三ヘクタールという狭隘な敷地で、容積率を最大限活用して上層階も敷地全体に広げるなどの工夫を行った結果、約五十四万平方メートルの床面積を確保しているということでございます。建物の広さも約十二万平方メートルあり、東京ドーム二・五個分という、先ほども解説がありましたけれども、こうした建物になるわけであります。
 そもそも、このように大きい人工地盤の構造物は国内にはどういう施設があるのか、ほかにこういった施設があるのかどうか伺いたいと思います。

○関知事本局市場再整備調査担当部長 今、お話のありました東京ドームでございますけれども、これは延べ床面積十一万五千平米ということで比較的有名です。野球場のドームでは福岡のヤフードーム、これが十七万六千平方メートルございます。
 高層ビルで申しますと、六本木ヒルズが約三十八万平方メートル、それから、この都庁舎、当然、第一、第二、議会棟を含めてになりますけれども、同じく三十八万平方メートルという構造だそうです。
 ショッピングセンターで申しますと、埼玉県の越谷市のレイクタウン、イオンさんとかですね、これは日本最大級というふうにいわれておりますけれども、三十六万五千平方メートルだそうです。現在、建設中ですけれども、ロジスティックス、いわゆる物流の施設で、横浜に国内最大規模の物流センター、ニューシティ横浜ロジスティックスパークというのが建設中だそうです。これにつきましては四棟合計で五十七万平方メートルですが、棟が四つ分かれていますので、最も大きいものは十六万平方メートルだそうです。
 A-2案につきましては、一つの構造体で約五十四万平方メートルの延べ床面積を有しております。日本最大というのまではちょっと確認はとっておりませんけれども、こうした他の流通施設の建築物に比べて明らかに巨大な建築物であるといえると思います。

○伊藤委員 今ご説明いただいたように、ほかにもあるかもしれませんけれども、ちょっと見たことのないような、こうした巨大な建物が建つということになることがわかりました。
 そういう巨大建築物であること、(パネルを示す)これは例えば一階の部分の図を大きくしたものでありますけれども、加えて、ほぼ正方形であるわけであります。もし、この建物内で火災等が発生した場合にはどのように避難をするのか、大変に心配なところであります。この巨大建造物の防災上の課題について教えていただければと思います。

○関知事本局市場再整備調査担当部長 まず明らかにいえることですけれども、先ほどいいましたように、日本最大級かどうかわかりませんけれども、売り場面積が非常に広うございます。A-2案の仲卸売り場から屋外に避難する歩行距離は最大約百七十メートルということになります。火災の発生時の歩行スピードは一般的に一メートル一秒ということとされていますので、避難するまでに三分かかる計算となります。一方、建築基準法では、売り場から屋外の出入り口までの歩行距離は八十メートル以下と規定をされております。
 では建物が建てられないのかというと、全館避難安全性機能を持つ、いわゆる人が煙に巻き込まれても十分逃げられるだけの性能を持っている、そういうのを専門の会社さんに認定をしていただければ、基準は満たされていなくても建築することは認められることになっております。
 ただ、法的な基準がクリアされたとしても、その倍以上、避難までに距離がかかるということは--普通の施設じゃありません。市場でもし火事が起これば、荷が散乱しています。また、多分フォークやターレも置いて、皆さん避難されると思います。
 そういう市場の置かれた状況を考えますと、災害時の人の安全にかかわる問題ですので、課題があるということは間違いないと思います。

○伊藤委員 先ほども示しましたけど、このほぼ正方形の一番遠い距離というと、この中心のところからもし避難するということになれば、どっち方向に逃げても相当の距離、また時間がかかるわけであります。
 今、説明でもいっていただきましたけれども、市場ですから、これは図面の上では何もありませんが、実際にこれが開場すれば、ここに魚も並ぶ、また荷物もある、また青果も並ぶわけであります。また、ターレもあればパレットもある、フォークリフトもある。こうした状況で本当に有事の際に、何か起きた後に、何でこんな建物を建てたんだ、こんなことがあってはいけないというふうに、私たちはつくづく思うものであります。
 次の質問に移らせていただきますけれども、場内の動線について伺いたいと思います。
 図面を確認いたしますと、また同じパネルで恐縮ですけれども、水産の加工パッケージの施設が別棟の二階に配置されています。これは一階の平面図ですが、この二階の部分が、ここの丸ごと上に来るような形で、水産の加工パッケージの施設が二階に配置されるというふうにいわれております。
 加工パッケージ施設でありますから、水産の卸、仲卸さんが使うというふうに思いますけれども、一番遠い売り場から約七百メートルくらいあるので、荷物を買って、その荷物を手で持って運ぶということは考えられないというふうに思います。
 こうした複雑な構造になることがわかっている上で、どのような動線が考えられるのか、今考えられる動線を伺えればなというふうに思います。

○関知事本局市場再整備調査担当部長 一階にございます水産の仲卸売り場から別棟の二階にある加工パッケージ施設、こちらにアクセスする動線でございますけれども、仲卸売り場からは、水産の卸さんを通って、そこから大口の荷さばき場か転配送センター、いわゆる卸のところをずっと分け入って、それでエレベーターを使って二階に上がるというのが動線の一つ。先生がお持ちのところだと、青の動線の方かと思います。それじゃないと、ターレやフォークリフトでは配送ルートはございません。
 また周回道路からは、スロープで二階の加工パッケージ施設に、ぐるっと約半周ほど回って、そこで車で行くことでの搬送は可能でございますけれども、加工パッケージですので、車でどれだけ送る必要性があるのかなども含めて、私たちとしてもなかなか動線が考えにくい構造かなと思っております。

○伊藤委員 今、ご説明があったとおり、最大で一番長いところで七百メートルぐらいあるということで、例えばここの仲卸さんが買って、これを二階の別棟の加工パッケージのところに送るとすれば、仲卸から卸を通って、この動線を通って、エレベーターでまた上に上げて、こういう動線になる。また、とてもターレットで運べないような荷物の量になった場合には、ここから車に載せてぐるっと回って、約半周回ってスロープを使って上に上がる、こういう動線になるわけであります。
 改めてこの図面からそれをちょっと立体的に展開してみると、使い勝手が余りというか、非常によろしくない、こうした施設であるということが明らかなわけであります。
 一方、築地市場は青果、水産を取り扱う総合市場であります。したがって、青果と水産の買い回りが重要であると思います。この買い回りの動線についてもよくわからないところがあります。
 青果と水産を買い回る場合のこの動線、先ほどは仲卸から加工パッケージの話でしたけど、今度は買い回りをする場合、こうした動線はどうなっていくのか、伺いたいと思います。

○関知事本局市場再整備調査担当部長 青果と水産の買い回りでございますけれども、基本的に買い回る方の駐車場は地下に設置されているところでございます。周回道路については、基本的には車の一方通行とされておりますので、ターレやフォークリフトの使用は想定をされておりません。そのため、買い回る場合には、エレベーターを使って、ターレやフォークリフトで上下移動をする場合が考えられますけれども、大阪の例を見ても、縦移動についてはかなり業界の皆さんにご不便がかかるというふうに聞いております。
 また、周回道路を利用して、地下一階の買い出し人の駐車場から三階の青果部の間を車を移動させる。買い回りの方はエレベーターでおりればいいかもしれませんけれども、荷はいずれにしても運ばなくてはいけないので、そういう動線を使って運ばれるということが考えられます。

○伊藤委員 高層化にすると、こうした買い回りについても縦移動が大変に不便であるというふうに思います。縦の移動にはエレベーターを使うことになると思いますけれども、この買い回りをする人専用のエレベーターがあるわけでもないし、その一台のエレベーターが水産の荷の上げおろしをする場合もある。青果の荷の上げおろしをする場合もある。また、買い回りをする人もいる。いずれにしてもエレベーターを待つのはいらいらしますけれども、大変なこうした時間のロスを生み出すのではないか、私はこのようにも思うわけであります。
 次に、周回道路について質問をしたいと思います。
 先日の岡田委員から提案されたプランには、一つ、緩やかなスロープで各階をつなぐこと、二つ、シンプルな一方通行外周道路で交通をスムーズにするということが提案されたわけであります。今回出されたこの計画では、豊洲案と同じく、周回道路とバースへのアプローチ道路が確保されて、車両通行の妨げにならない計画となっていることは確かにシンプルかもしれません。
 しかしながら、私は問題は一方通行だということだと思います。しかも、一周が約一・六キロもあるわけであります。
 これもパネルにしてまいりました。私が申し上げたいのは、目的の場所を行き過ぎてしまった場合、これはどうなってしまうのか。行き過ぎちゃった場合。
 実は、私はよく羽田空港で駐車場に車を入れようと思って、同じところをぐるぐるぐるぐる回って、気がついたら羽田空港じゃないところにいたりとか、入り口がわからなかった場合、これはもう大変な悲劇であります。これはましてや市場でありますので、目的の場所、例えばここに行きたかったドライバーさんが、こう行って、さっきもいったこの柱が間にありますから、これを行き過ぎちゃった場合に、じゃあ、中のアプローチ道路に入って逆走するのかといったら、そうもいかないでしょうし、あるいはバックで入るのかといったら、バックで入ったらそれこそ危険であるわけであります。しかも、一度間違えたら、また回ってくるのに一・六キロ走るわけであります。
 そこで伺いたいと思いますけど、全国では、ほかの市場で、敷地を有効活用して周回道路をつくるという構造があるというふうに聞いておりますけれども、そうした他の市場の中でこうした一方通行の周回道路となっている市場というのはあるんでしょうか。

○関知事本局市場再整備調査担当部長 周回道路の市場というのは、実はかつては流行しておりました。正方形にコンパクトにつくって、設計なども容易なので、そこに周回道路をつくりつけるというのは、特に昭和四十年代から五十年代ごろに建設された比較的小さな市場、また、ゆったりと場所がとれる地方の市場で流行したと聞いております。
 ただ、私たちなんかも行かせていただきました新潟市さんなんかは、周回道路の外に拡張施設をつくったんですけれども、どうしても周回道路を横切らなくてはいけないということで、今でも利用されていないと。外側の部分にせっかく有効できる場所があるのに全然有効されないということなどもあって、余り最近では採用されてないと聞いております。
 そうした周回道路の市場は幾つかございますけれども、一方通行であるという市場については、済みません、私の方では聞いたことがございません。ただ、豊洲新市場の要求水準書では、青果さんについては、効率的に回れるということで周回道路を一方通行で計画しております。

○伊藤委員 今の答弁の中で、豊洲新市場の中で青果については、一方通行でこの周回道路を計画もしているということでございます。ならば何で、豊洲でできて、このA-2案の築地でそれができないのか、そこの違いというか理由をちょっと明らかにしていただければと思います。

○関知事本局市場再整備調査担当部長 豊洲の青果とA-2案でございますけれども、一言で周回道路というと、それで一方通行というと、同じように考えられますが、三つの点で大きく異なっております。
 まず一点目は交通量でございまして、A-2案は、周回道路、基本的に築地は三万三千六百台、これが一日通行いたします。豊洲はそのうち青果だけですので、青果さんはその三分の一以下の約九千五百台の交通量であるということでございます。要するに混雑度が全然違うものです。
 二点目は、先ほども申しましたが、豊洲のバース駐車場は屋外にございますけれども、このA-2案のバース駐車場は屋根のある屋内駐車場で柱もあることから、先ほど伊藤先生の方からご指摘もありましたように、目的地を見落とす可能性が高いなど、運転手目線でも課題がございます。
 三点目は、A-2案では待機駐車場が、バースに入るための待機駐車場が周回道路の外側に配置されているという点でございます。その待機駐車場からバースに入構する場合には、周回道路をどうしても横切らなくてはいけません。動線がクロスするなど課題がございますが、豊洲の青果の場合には、待機駐車場は周回道路の中、内側に設置されております。豊洲は比較的広い敷地で、こうした課題のない周回道路でございますので、A-2案の一方通行の周回道路とは、動線上のさまざまな課題という点では異なるものというふうに考えられます。

○伊藤委員 市場機能の根幹ともいうべき荷の搬送に必要な場内の動線、これは車の動線も、先ほどいったように荷物の動線、人の動線、これを見ても、これだけの課題があるということが明らかであります。いずれにしても、市場業務が混乱することが目に見えているわけであります。
 次に、排気ガス対策について伺いたいと思います。
 バースや、あるいは待機駐車場が屋内に配置されることによる排気ガスの問題についてちょっと伺いたいと思います。
 まだまだ車はガソリン車であります。いずれ何十年かすると、すべての車が電気自動車になるかもしれませんけれども、ガソリン車で荷を搬送する以上、排気ガスが発生して、売り場まで充満する心配もあります。特に今回提案されたA-2案は巨大人工地盤の下に駐車場があることなどから、生鮮食料品を扱う市場という特徴を踏まえると、卸さん、また仲卸さんにしてみれば大変な不安があると思います。
 大阪市場に視察に行かせていただいたときにも、私は中を歩かせていただくときに、やっぱり排気ガスのにおいが気になりました。現地を一緒に歩いてくださっている方に聞きましたところ、この排気ガスについては、市場を建てるときから非常に悩ましい問題だった。また、でき上がった後も、この排気ガスの問題は本当に苦労している。この排気空調設備、これに非常にコストがかかってしまったということが一つと、できた後も、この排気の施設の中に、空調設備の中にフィルターが入っている、このフィルターをきれいにしていく、洗浄していくための維持管理費が非常に大変だと、こんな話も伺ったわけでございます。
 そこで、排気ガスの対策としてはどのような対策が必要なのか、あわせて、この大型建築物であるわけでありますけど、課題があれば、この辺をちょっと教えていただければと思います。

○関知事本局市場再整備調査担当部長 A-2案でございますが、卸、仲卸に隣接して屋内に駐車場が配置される、そういう構造でございます。排気ガスが売り場に侵入することが懸念されますが、一応、A-2案も閉鎖型とされているから大丈夫じゃないかというようなご意見もありますけれども、閉鎖型といっても完全に遮断されているわけじゃありません。排気ガスがたまっているところであけ閉めなどを行った際には、当然集中的に排気ガスが売り場内に侵入することが懸念されます。そのため、バース等の機密性の確保や売り場の気圧を高めるなどの対策を実施する必要がございまして、こういうことを実施いたしますと、ご指摘のようにランニングコストはかなり上昇するものと考えられます。
 同じようにほかの課題をということなので、ランニングコストが増加する事例といたしましては、駐車場の地下一階及び一階の駐車場は屋根つきなので、泡消火設備ですとか大型の給排水設備、機械排煙設備などより多くの施設を設置しますので、ランニングコストが増加しやすいという構造にあります。
 また、建築物が大きいということの宿命なんですが、中に配管するものについても当然長くなります。長くなるということは、ただ単純に管が長いということじゃなくて、機械の能力、設備の能力についてもアップしなくてはいけません。そういうことから、イニシアルコストも含めてですけれども、ランニングコストが高くなることが考えられます。

○伊藤委員 それでは、次にローリングについて少し伺いたいと思います。
 民主党さんから追加提案されたB、C案のローリングの見直し計画でありますけれども、先ほどのご説明で工期が八カ月短縮されたということでありましたけれども、この八カ月をどのようにして短縮できたのか伺いたいと思います。

○森山議会局調査部長 今回の追加検討で、工期の短縮をB、C案については八カ月ということで図っております。この工期を短縮できました要因は二つございます。
 一つ目は、中央区の用地を活用することで、晴海地区に仮設の建物を建設する段階に仮設店舗等を設置しまして、場内の加工所や関連店舗などの解体工事を早期に行うことができる、これが可能になったことが一つでございます。
 それからもう一つは、勝どき門の付近に計画しておりました仮設の水産卸売り場、これは仮設でつくる予定でしたんですけれども、これをつくることをやめて、一階にございます水産仲卸売り場の上部、三階部分に卸の売り場を仮移転することによって活用していくということで、仮設の水産卸売り場をつくる必要がなくなった。これに伴いまして、勝どき門の駐車場の撤去を工程的に後ろにおくらすことができるということになりました。
 この二点を検討しまして、工期的には八カ月短くすることができたということでございます。

○伊藤委員 工期が短縮できたという理由についてはわかりました。
 ただ、私は大変心配をしているのが、この工事期間中、仮設、仮移転ということでありますけれども、水産の卸が三階に移るというこの計画には大変びっくりしました。確かに八カ月短縮できたかもしれないけれども、水産の卸が三階に上がると、これは私、大変なことだと思います。
 これは一階の、さっきの完成したときの図であります。これは一階ですけれども、要するに水産の荷が着きます。トラックから荷物がおります。卸が三階にある仮設の場合ですけれども、三階にあるということは、今、水産は一日で約二千トンの取引をされているということでありますけれども、その半数から大半の卸に入ってくるものがまず三階に上がるわけです。三階に上がったもののうち約半数から大半のものが、今度は一階の仲卸に荷物がおりるわけですよね。一度一階に着いたものが三階に上がる。しかもそれが二千トンです。そしてそれがまた一階の仲卸に移っていく。こうした大変な事態が起きるわけですけれども、こうしたこの計画を卸の業界の方々が聞いたら何というか、私はこのことが大変心配でもありますし、二十六日にはその辺のところもぜひ意見として伺ってみたい、このように思っております。
 日本の市場の中で、ローリング工事でこうした事例があるのかどうか、また、三階に水産を仮移転するとすれば、そのとき起こってくる課題はどういったことが考えられるのか伺いたいと思います。

○関知事本局市場再整備調査担当部長 ほかの市場のローリングの例で、例えば青果さんが上に上がるというのは大阪市場の例がございますけれども、水産が卸と仲卸が分かれて上の階に配置されるという事例は、済みません、私の方では聞いたことがございません。
 B、C案の卸さんが上に上がるとき、これはローリングのピーク時でございまして、築地のあの扇形、これを壊している期間でございます。ただでさえ狭い築地の敷地を半分ぐらい工事で使っているという、最もローリング、また場内動線が深刻な状況のシチュエーションです。
 こうした状況の中で、水産仲卸売り場を一階、卸売り場を三階と上下分離することとなるのですが、先生からもお話があったように、二千トンの荷が上がりますけれども、そのうち八百トンの荷はまた一階におろさなくてはいけません。それを両方向でアクセスするということで、スロープで両方向にはしておりますけれども、それと、あとエレベーターも若干ございますけれども、それだけで運ぶのは極めて困難と考えられます。
 また、卸を三階に上げたというのは、そこがあいていたわけじゃなくて、本当は買い出し人の駐車場をそこに確保する予定だったんです、A案では。それがないんですけれども、ほかに買い出し人の駐車場をとることができません。例えば地下の駐車場を使おうとしても、地下の駐車場からのアプローチ道路すらとることができない狭い状況になっています。そのため、今いった卸、仲卸の縦動線だけではなくて、買い出し人の駐車場も含めて、場内動線の混乱はさらに深刻化している状況かと考えられます。
 工期上は、この期間は二年強ということにされておりますけれども、このときに当然土壌汚染も埋文も調査をローリング時点でします。そこで調査で発掘されれば、工事の中断により、その二年ちょっとという工期がさらに長期化する、しかも継続するということになります。
 大阪の市場でお伺いしたときには、ローリング期間中にさまざまな問題が生じて、取扱量が大幅に減ったというふうにも聞いております。そういうことに仮になったとすると、築地も流通市場から見放されることが非常に心配でございます。

○伊藤委員 私の方からこれまで、A-2案を初めとして、追加についてさまざまに質問させていただいてまいりました。その中で、課題が本当に山積しているということがよくわかりましたのと同時に、今回の案は、市場業者あるいは産地の方々、買い出し人などの市場で業務を行う方々、そういう方々のことを真剣に考えた案とは、これはちょっといいがたいという思いがいたします。
 これは業界の方に聞かれると笑われてしまうかもしれませんけれども、私も学生時代、大森魚市場で毎年年末になるとアルバイトをしておりました。卸から卸された仲卸さん、そこからまた加工の方に回っていく。このマグロを伊藤、といわれて、台車に載せて、マグロをぎこぎこ引いていって、また、冷凍庫からとってこいといわれて、それをとってくるわけであります。当時を思い出すと、そういえば全部平面だからできたわけでありまして、それをまた次にどこに運んでいく、どうしていく、こうしたことも、今思い出すと、確かに平面だからできたことだ。これが本当に縦移動だったら大変なことになってしまうということが一つと、やっぱり水産一つとっても、これは全部密接に、卸、仲卸、加工、すべてが密接に歯車のように絡み合って一つの仕事をしているわけであります。
 私は今回のこの設計図を見たときに、先ほどもちょっと例で出ましたけれども、例えばショッピングセンターだとかデパート、こうしたところであるならば、物が陳列してあって、人が動くわけであります。だけれども、この築地については総合市場でありますので、人も動くけれども、物も車も常に同時に動いているんだということをしっかりと私たちは理解した上で、このことの検討結果を出さなくちゃいけない、このように思うわけであります。
 私にしてみれば、大変に失礼ないい方かと、民主党さんにしてみれば失礼ないい方かもしれませんけれども、このように課題が多い、非常に問題が多いこの案をわざわざ追加してまで出したのはどうしてなのか。そして、私、今までここで質問させていただいてまいりましたけれども、この課題を民主党さん、どのように思っているのか、ちょっと伺いたいなというふうに思います。

○増子委員 今、伊藤委員がご自分の体験も踏まえられて、やっぱり平面の方がいいというお話もされていましたけれども、きょうの議論でもありましたけれども、実はA-1よりはA-2の方が平面率が高いということがございます。物流動線が平面だということは、きょうの議論にもあったかというふうに思っておりますし、きょうは課題を中心にお話をされましたけれども、その他、A-2につきましても豊洲と同等の機能とスペックがあるということですとか、あるいは垂直配送の少なさがA-1よりはあるですとか、あるいはスロープの距離の問題、あるいは水産、青果さんとの買い回りのことなども、メリットもあればデメリットもあるということが、きょうの議論の中でもいろいろ出てきたんだろうというふうに思っております。
 まあ築地、共通していえることでも、やはり都心部の商圏にあるとか、あるいは交通の利便性がいいとか、食の安全の優位性なんていうことも、きょうは出てきたと思いますけれど、そういった意味でのメリットもあるということも一つわかってきつつあることだというふうにも思っております。
 一方、きょうは豊洲との比較の話ではありませんが、豊洲もいろんな課題をこれまでも議論しながら来たと。例えば水産の卸さんと仲卸さんの距離がかなり離れているというようなことを初め、いろんな課題があったと思いますし、きょうは日本最大級の話がよく出ましたけれども、最大級といえるかどうかわかりませんが、かなり大きな土壌汚染をどうやって解決していくんだという本当に大きな課題も豊洲にもあろうかというふうに思っておりますので、今回の議会を通して、委員会を通して、そういったメリットとか特徴とか課題とかを踏まえながら、むしろその課題をどうやって克服していくんだといったような姿勢が大切なんじゃないかなということも、私たちも感じさせていただいておりますので、そんなことでよろしいでしょうか。

○伊藤委員 大変にありがとうございます。
 るる質問させていただいてまいりましたけれども、いずれにしても今度の日曜日、二十六日に参考人招致で業界の皆様の意見を伺うこととなっております。この中には、現在地再整備、賛成の人も反対の人もいらっしゃることだと思います。また多くの方が豊洲移転を一刻も早く望んでいらっしゃるわけであります。かつて現在地で本当にご苦労されて、断念されてきたこうした方々、現在地では無理だということを肌身で感じて実感をしている方々に対して、現在地はどうですかって、こう聞くのも、私は本当に何か申しわけない思いでいるわけでありますけれども、この二十六日、非常に重要な日だというふうにとらえております。
 そしてまた、この小委員会でありますけれども、築地再整備の可能性について早期に検討結果を出さなくちゃいけない、このように冒頭申し上げたわけであります。この可能性という言葉、最後にこれをお話しさせていただきたいと思いますけれども、要するに図面をかいて、建てられるのか、建てられないのかと、こう問われれば、私は建築物を建てられるというふうに思います。だけれども、この可能性という言葉の中には、私たちがこの小委員会、また議会の中で将来に対する責任を持たなきゃいけない、この将来に対して、未来に対しての責任を持つという、このことも入っていると思います。以前にも経済・港湾の中でもいいました。
 一方、業界の方々のことを考えると、以前、現在地再整備をしようと思った、そこが四十二・一九五キロのマラソンのゴールだと思って、皆さん一生懸命走った。だけれども、いろんな課題が起きて、ここが四十二・一九五キロだと思ったらば、実はゴールはもっと先だったという話で、そしてご苦労の末やっと導き出した答えが、豊洲に移転しよう。よし、また、その四十二・一九五キロを目指して業界の方々が一生懸命走ってくださった。ところが土壌汚染の問題が出てきて、何だここゴールじゃなかったのか。そしてまた盛り土の問題、また、この再整備の問題、こうした問題が出てくるわけでありますけれども、もう本当にこの先が見えない状態の業界の方々、こうした業界の方々が、もし団体を初め解体してしまうようなことになってしまったらば、私たちこの議会の責任として、大変なことになる、このようにも思うわけであります。
 いずれにしても、二十六日の参考人招致で、私たちはこうした業界の方々の気持ちもしっかりと意見を伺うこととしまして、これから一刻も早くこの小委員会で結論を出していく、可能性をしっかりと見出していく、このことが大事だと申し上げて、質問を終わります。
 ありがとうございました。

○長橋委員 引き続き公明党から私が質問をさせていただきます。
 まずは、本日の小委員会、本日も新たな資料が提示されました。理事者の皆さんにおかれましては、大変期間の短い中での準備であったかと思います。改めてご苦労さまと申し上げておきたいと思います。
 お伺いしますと、七月十六日にこの小委員会が設置されました。以来、休憩も含めたりしておりますけれども、打合会は十七回、本日の小委員会は八回を数えてきているわけでございます。
 西岡委員長におかれましては大変運営に配慮をいただきまして、敬意を表する次第でございますけれども、そもそもこの築地特別委員会、また小委員会の設置に当たっては、予算特別委員会、本会議で付帯決議が付されたことから始まったわけでございます。
 その付帯決議には、前文に「築地市場の老朽化を踏まえると、早期の新市場の開場が必要であるが、これを実現するためには、なお解決すべき課題が多いことから、予算の執行に当たっては、以下の諸点に留意すること。」ということが付されて、一番目に、まさにこの小委員会で議論をしておりますけれども、議会として現在地再整備の可能性について大方の事業者の合意形成に向け検討し、一定期間内に検討結果をまとめるものとすると、知事はそれを尊重するということでありまして、七月十六日からこの小委員会がスタートして、七月、八月、そして九月と、そういう中で議論を重ねてきたわけでありました。
 ぜひとも、この貴重な委員会での議論を踏まえて、三定までに一定の結論を得るべきだと、委員長もそういうふうに申されておるわけでありまして、しっかりと努力をしてまいりたい、このように思うわけであります。
 先ほど民主党の岡田委員から質疑がございました。その最後に、豊洲と公平公正な比較を、ぜひ評価してもらいたい、こういうお話がございました。もちろん七月十六日から、民主党の検討事項が示されて、そして、それぞれ議会局、知事本局の調査チームが第三者の委託機関に、それは私も前、この議論をさせていただきましたけれども、第三者に委託をして、その結果をもって議論をしているわけでございます。
 こうした発言、もちろんそういう思いはよくわかりますけれども、決して、短い時間の中で精力的に進めている話をいたずらに引き延ばすわけにはいかない、こう思うわけでありまして、豊洲市場と公平公正な評価、これをぜひという要望がありましたけれども、その思いについて、真意について岡田委員にお伺いいたします。

○岡田委員 ただいま長橋委員からご質問がありましたけれども、やはり私たちも本当に築地市場現在地再整備を求めて、このA-2案まで至ったわけです。先ほども、公平公正な比較を求めていますといいましたけれども、先ほどの繰り返しになりますけれども、豊洲市場の九百九十億円の整備費ということで事業費と財源を明記しているのに、A案、B案、C案については書かれていない、まずそういった例から公平公正なということをいわせていただきました。
 いろいろな意味で、これから一つずつが比較されると思いますけれども、やはり私たちとしましては公平公正であるのが一番だと思っていますし、それをただ客観性の高いという意味でお願いしたいということで要望したわけでございます。
 以上でございます。

○長橋委員 思いはわかりました。
 今の公平公正な意味、私からとらえれば、豊洲市場を決して否定はしていないわけでありまして、公平公正ということは、豊洲市場をだめだと、こういうふうに民主党さんは主張しているわけではないわけです。そういった意味では、この現在地再整備の議論を踏まえて、豊洲への移転についても、これはきちっと進めていくべきだと、このように思うわけでございます。
 先ほども、この小委員会のことについて触れましたけれども、市場長といいますか、中央卸売市場におかれましては、先ほど、工期の問題等について市場業界団体との合意はどうなのか、こういう質問に対して、お二人からあったと思いますけれども、改めて、工期がこのように延長される、延びる、そういったことについては議論をたびたびしてまいりましたけれども、極めて困難であるという発言がございました。
 まさに今回の議論すべき点は、もちろん築地市場のあり方について議論するわけでありますけれども、業界団体がもう既に待てないと、このような思いがあるんだろうと思います。
 きょうは三局それぞれ理事者の方がご出席でありますけれども、なかんずく中央卸売市場の皆さん方は、業界団体の方々と長年にわたってさまざまなご意見、ご要望を聞いてきた、折衝を重ねてきた、そういう思いがきょうあふれた答弁であったかと思うわけであります。
 工期の話については、鈴木副委員長がお話をされまして、そのとおりであると思います。そういう中で岡田委員からも、この工期についてはお話がありました。A-2案、またB、Cのローリング案について、例えばB、C案では十七年一カ月が十六年五カ月、八カ月短縮されるということで、さらに短縮が可能であるのではないのか、もっと検討することがあるのじゃないか、こういう発言がございました。また、それより工期が短いA案では十一年九カ月かかるわけでありますけれども、これは工期は変わらないわけであります。
 こういうことで、もちろん工事費も減額になっているわけでありますけれども、問題は、これ以上この議論を先延ばしして、業者の方々がこれ以上待てないということがあってはならない、このように思うわけであります。
 高木委員から市場の歴史についてお話をしていただきました。明治の話でございまして、私もそうかと、こういうふうに聞いてまいりましたけれども、まさに日本橋の市場がこの移転について大混乱した、また大もめにもめた、そういう中で、もめているさなか、市場の政策が一致していなかった、またお金の負担が、調えることができなかったというようなことだったと思います。そういうさなか、関東大震災が起きてしまった。
 今も同じことがいえるわけでありまして、我が党はよくいっておりますけれども、首都直下型の大震災がいつあってもおかしくない、こういう状況を前にしてこの議論を重ねてきたわけでありまして、重ねて、この小委員会の結論をきちっと早急に出すべきだということを冒頭申し上げておきたいと思います。
 それでは私は、特に市場業者の負担に直結いたします整備費、またその財源について絞って質問をさせていただきたいと思います。
 先日の小委員会でも質疑がございましたけれども、議会で報告された一番高いA案の建設費一千七百八十億円と、都が過去に現在地再整備の建設費として示した三千四百億円、これを比較して、試算の半額だったというマスコミの報道がありまして、これで小委員会も議論を重ねたわけでありますけれども、まずその考えの誤りを正していきたいと思います。
 過去の現在地再整備の三千四百億円はどのように算出された数字なのか、端的にご答弁いただきたいと思います。

○砂川中央卸売市場新市場建設技術担当部長 過去の現在地再整備の建設費につきましては、当初、平成二年に市場業界と協議を重ねて基本設計を行い、約二千三百八十億円を積算いたしました。その後、再整備工事に着手いたしましたが、業界調整の難航による工期のおくれなどにより、平成七年に再試算した結果、約三千四百億円となったものでございます。
 この増加の要因は、まず市場棟の実施設計を行い、工事中でのさまざまな業界要望などを取り入れ、より詳細な積算を行ったこと。次に、狭隘な築地市場の敷地内で種地を確保し営業を継続しながらの工事であり、六回のローリングで二十年と長期にわたる工事を前提とした積算を行ったこと。さらに、設計調査費、市場会館棟の整備費、築地川東支川埋め立てなどの基盤整備費、これを追加したことなどによります。
 なお、当時の積算には都と民間の整備区分はなかったため、豊洲新市場では民間が施行するとされている通勤駐車場、冷蔵庫、加工パッケージなどの施設の整備費は、これらの三千四百億円には含まれております。

○長橋委員 三千四百億円の根拠、まずは二千三百八十億円であったものが、工事中、業界団体からさまざま要望を取り入れて、より詳細な実施設計を行った結果、増額になったということでありますし、また、ローリングをしたために工期も延長になった、こういうことで増額になったということであります。
 それでは、今回報告のあったA案の千七百八十億円、これについてはどのように積算をされているのか。また、今、砂川部長からご答弁がありましたが、民間の施行分が含まれているという三千四百億円がありましたけれども、千七百八十億円はどのような積算なのでしょうか、お尋ねいたします。

○森山議会局調査部長 今回の私どもの費用の積算、算定方法についてでございますが、豊洲の新市場整備案と比較するということで、豊洲の新市場整備案において東京都が整備する区分になっているもの、これについて、東京都が整備する建物整備に要する経費を計上しております。
 ご質問にありましたように、民間が整備すべきものということで、冷蔵庫とか加工パッケージ施設、これらの市場業者により整備される施設の建設費は今回の試算の金額には含まれておりません。それから土壌汚染対策費とか埋蔵文化財調査に係る費用についても、現状、調査しておりませんので、現段階での必要性等が想定できませんので、これについても計上はしておりません。

○長橋委員 今のご答弁で明らかになりましたけれども、これは既に明らかでありますけれども、民間施行分は含まれていない、こういうことでございます。
 また、土壌汚染についても触れられました。先ほど、築地市場も、第五福竜丸の話をされて、土壌汚染の危険性について指摘がございました。そう考えると、この土壌汚染対策費がどのぐらいかかるのかということは今いえませんけれども、当然その対策費は必要になってくるんだろうと思いますし、また、埋蔵文化財調査、これもお話がございました。同様に築地という広大な敷地で考えると、どれほどの費用がかかるのかなと、このように思うわけでございます。
 そこで、この三千四百億円には含まれていた民間施行分、これがA案では含まれていない。それでは、その民間施行分はどれぐらいかかるのか。またあわせて、土壌汚染対策費、埋蔵文化財調査費、これはどのぐらいかかると想定をしているのか、またその必要性についてはどう考えているのか、ご答弁をお願いします。

○関知事本局市場再整備調査担当部長 民間施行分については、今回の工事費には含まれてはいません。全体の工事費から都施行分を引いた、割合で計算していますので引くことは可能ですので、実際に民間が整備するともうちょっとコストダウンを図るとか、いろんな諸条件があるかと思いますけれども、そういう機械的な計算のもとで申し上げますと、加工パッケージなどの民間施行分の工事費は、A案で申し上げますと七百十億円ぐらいになるかと思います。
 あと、土壌汚染対策については、豊洲と同等の対策までは講じることは想定しておりませんけれども、可能性としては土壌汚染対策は高いというふうに考えております。仮にですけれども、豊洲の平米単価の二分の一として計算をした場合には、築地と豊洲の面積を割り算して掛けますと、三百三十億円ぐらいというお金が計算上出てまいります。
 また、埋蔵文化財の調査費用につきましては、報告書でお示ししておりました汐留遺跡、これが九十億円ぐらいかかっております。市谷本村町遺跡につきましても七十億円弱というふうに聞いております。平米当たりの単価をそれぞれ計算して、晴海はないと考えて、築地の二十三ヘクタールに掛けますと、計算上は百五十億という数字になります。

○長橋委員 数字を聞いたばかりであれなんですけれども、民間施行分では七百十億、工事費がかかる。また土壌汚染対策費は、これは豊洲の半額ぐらいということでありますけれども、豊洲では二十カ月、そして五百八十億をかけているわけであります。この三百三十億というお話は、もうまさに仮定の話でありまして、もちろん、これより少なくなるにこしたことはないわけでありますけれども、逆にさらに膨らむという可能性は十分に秘めているものだと思います。
 また埋文の調査費も、これも一つの例からでありますけれども、およそ百五十億、同規模であれば百五十億かかるということでありました。
 今聞いたものだけを足しても、千七百八十億に足しますと、もう既に三千億になるわけであります。それ以外にも、この間小委員会で環状二号線についても議論がありましたけれども、これも、かつて地下化の際に試算した事業費と地上化の事業費の差額はどのぐらいあるのかというと、四百億円あると。まさにこれを足すと三千四百億円になるわけであります。四百億円という数字はなかなか意味ある数字であるかと思いますけれども、そういうふうに考えると、この三千四百億円と千七百八十億円の比較、これがどういう報道がなされたかということについて改めてきちっと申し上げておきたいと思います。
 次に、晴海についてもお伺いしたいと思います。
 晴海については、スーパー堤防の整備をしていくと。また、盛り土にも経費がかかるというんでありますけれども、これについてはどれぐらいかかるんでしょうか。

○関知事本局市場再整備調査担当部長 スーパー堤防、築地でよろしいでしょうか。築地市場の隅田川のスーパー堤防化につきましては、河川区域内の延長、あそこ、五百七十メートル分を整備すると仮定いたしますと、一般的な整備費用として約二十億円程度かかると考えられます。
 なお、施行につきましては、主に建設局が再整備事業などと連携して実施することとなると考えられます。
 また晴海地区におきましては、防災高潮対策のため防潮堤を整備する必要がございます。またはAP六・五メートルまで盛り土をするか、いずれの案をやることとなります。
 今回の検討では、工期は比較的かかりますけれども、コストが将来的に考えても安い盛り土により地盤高を確保する計画としておりますが、これに要する費用は約三十五億円と試算をしております。これにつきましては港湾局が施行することとなります。

○長橋委員 先ほど、環状二号線と合わせて四百億円が増加する、それで三千四百億円になる、このように申し上げましたけれども、改めて、築地の堤防の整備、盛り土の費用、こういうことを足して間違いなく三千四百億円になるわけであります。
 結局、現在地再整備についても、市場会計が負担するわけじゃありませんけれども、都として、市場の整備に当たって都が負担をするという点では同じであるわけであります。ということで、ここが大きなポイントであろうかと私は思うわけであります。
 全く土俵の違う数字を比べて、いかにも安くなったような報道は大きな誤解を与えるものだと思います。また、つけ加えれば、昨年の予算委員会では、三千四百億円がさらに、このローリングや工期延長などに伴い、実際に工事が進めば工事費がもっと高くなる、このような市場長の答弁もございました。やはりこうしたことを踏まえると、今いったお話についても、さらにこの業界との調整、工期の延長等を考えれば費用はかさむ、このように思うわけでございます。
 それでは、今報告をされました工事費のほかに多額の経費がかかるということについては明らかになったわけでありますが、では次に、それを賄う財源、これについても明らかにしていきたいと思います。
 それでは、今、A案における三千四百億円のうち市場負担分は幾らで、その財源はどれぐらいになるのか、改めて伺います。

○関知事本局市場再整備調査担当部長 先ほどお答えしたのは仮の計算の数字だということを前提に、市場負担分を考えますと、建設費、それから土壌汚染対策費、埋蔵文化財調査費、これが市場負担と考えられますので、いわゆる整備に伴う総体的な費用としては、仮の試算としては二千二百六十億円ということになります。
 一方、財源といたしましては、国庫交付金がA案の場合ですと百二十億円、保有資金が千三百五十億円、豊洲用地の売却益として七百二十億円というふうに考えますと、二千百九十億円と、ほぼ同程度しか確保できないと思われます。
 実際に工事を施行した後は、先ほど申し上げた土壌汚染対策や埋蔵文化財調査が実際に出れば、当然工期延長、これによってさらに建設費は高くなります。また、ローリングなどによる業界要望への対応の可能性もございます。そうした場合、さらに工事費が増加して財源が不足する場合が考えられます。

○長橋委員 今ご答弁いただきましたとおり、財源はとんとんというようなことでありますけれども、当然この工期の延長、また業界要望等による工事費の増加、これは加味していないわけでありまして、そういうことを考えると、当然市場会計は財源不足になることは明らかであります。
 財源不足になる、これは公営企業としての会計としては大変な負担になるわけでありまして、これが市場業者への負担につながる、このように思うわけでありますけれども、このような場合に市場はどういうふうに対応するのか、市場負担は抑えられるのか、そこら辺をご答弁いただきたいと思います。

○関知事本局市場再整備調査担当部長 市場は公営企業でございますので、経営状況が厳しくなった場合には、一般的に、当たり前でございますけれども、人件費の削減など内部努力に努め、まず赤字を圧縮することになると思われます。
 しかし、ほかの市場などをいろいろ見させていただきましたけれども、大阪市、それから盛岡市などでも、再整備後に取扱高、売上高が減少したことに伴いまして、売上高割施設使用料、これが減少いたしまして、市場経営が非常に厳しくなったと聞いております。
 平成十九年に財政健全化法が制定されましたけれども、このことに伴い、二〇%以上の赤字を生じた公営企業会計の場合には、経営健全化計画、これを策定して赤字を解消しなければならないこととされております。
 その場合には、業界に施設使用料の値上げをお願いするほかに、光熱水費を節減したり改修費を抑えたりするなど、市場サービスに影響を及ぼしかねない計画を国に提出しなければならないこととなります。

○長橋委員 今ご答弁があったとおり、赤字を生じた公営企業会計は経営健全化計画を策定し赤字を解消しなければならない。その対応は、その方策は、施設使用料の値上げをお願いするか、また市場サービスを低下せざるを得ない、こういうことでございました。
 築地の委員会でもお邪魔いたしました大阪市、二十年で使用料を二倍に上げましたが、それでも財源不足が生じて、再建計画を策定して、さらなる料金値上げ、市場サービスのコストカットを実施する、このようにも聞いているわけであります。
 豊洲の使用料はどうなのかということで、資料にもありますけれども、一・五倍を下回る水準で上がる可能性があるというようなことが書かれておりましたけれども、これについては業界団体の方は大変に危惧されているわけでありまして、豊洲移転に際しては、我が党は、そうした場合にはきちっと業界からの意見を聞いて、もしこの財源に余裕があるのであれば、場合によってはその一・五倍以内というのをどれだけ縮減できるか、こういう努力も必要であろうか、こう思うわけでありますけれども、一方で、示された財源の余裕のない現在地再整備案が明らかになりましたけれども、A案では使用料を最低でも一・六二倍上げなければならない、このようにされているわけでございます。
 今回のA案で一・六二倍、またB、C案では一・三三倍、このように試算をしていますけれども、これ以上増加するようなことはないのかどうか。一・六二倍、豊洲を一として一・六二倍、B、C案は一・三三倍といっているわけでありますけれども、これでも市場業界団体の方々にとっては大変インパクトがある数字であります。これがさらに上がる要素がないのかどうか、そこら辺を明らかにしていただきたいと思います。

○森山議会局調査部長 施設使用料につきましての今回の試算でございますが、試算に当たりまして、市場別の使用料制を仮に導入した場合、これを想定して算定しております。
 今回の試算に当たりましては、先ほどの千七百八十億円の建設費等をもとに計算しておりますけれども、想定の段階におきまして、維持管理費等につきましては詳しい想定ができませんでした。正確にその数値等を把握することができませんでした。これはまだ設備設計等が進んでいませんので、維持管理については詳しい額を出すことができないという一定の条件がございました。そのため、豊洲での想定されています、豊洲に移転した場合の金額と同額として仮定の計算をしております。豊洲でのかかる維持管理費と同じということで計算しております。
 このため、建設費が増加した場合はもちろんのこと、維持管理費が豊洲の新市場計画と比較して増加した場合には、施設使用料として試算しました数字、先ほどの一・六二なり一・三三倍というこの数字につきましても増加してしまうことになるというふうに考えております。

○長橋委員 部長からご答弁がありましたけれども、特にこの維持管理費、ランニングコストですね、これを豊洲と同等、同額と仮定して計算をしたと。しかしながら、建設費が増加した場合はもちろんのこと、維持管理費が豊洲新市場と比較して増加した場合には増加してしまう、こういうことでございました。
 私も、重層化する、それから平面配置する、さっきも、巨大な建物ですから管を長くしなきゃいけないとか、重層化の場合にはさまざまな配慮をしなきゃいけない、こういうお話もありましたけれども、これは同額と仮定しているわけでありますけれども、今いったような維持管理費、A案、B案、C案では、これと比べて上がる可能性はどのようなものがあるのか、お示しいただきたいと思います。

○関知事本局市場再整備調査担当部長 今回の検討案では、いずれも建物構造が重層化されるというところがございます。また特にA-2案におきましては、今、長橋副委員長からお話がありましたように、また先ほどご答弁も申し上げたように、巨大な建築物になることから、さまざまなコストアップが考えられると思います。
 具体的には、高層化になることに伴って、大阪の市場でもそうでございましたけれども、エレベーター等のランニングコストがかさむこととなります。また、いずれの案でも地下駐車場等を活用することとなりますので、それに伴うさまざまな設備等が必要となるとともに、泡消化器などの防災対策も必要となります。
 また、排気ガス対策なども必要なA-2案の場合については、さらに空調設備ですとか、さらなる配管の増に伴いましてランニングコストがふえるなど、細かい意味では今試算をしておりませんので、明確にどの程度ふえる、ふえないということも申し上げられませんが、こういうことを考えますと、豊洲よりランニングコストは増加しやすい構造であるということはいえるかと思います。

○長橋委員 今、現時点では試算もしていないわけでありますので、明確なご答弁はないわけでありますけれども、今、部長からご答弁あったとおり、さらに増加しやすいといいますか、可能性が高い、こういうことであろうかと思います。
 工事費は市場業界団体の負担に直結するわけでございます。先ほど工期の話もありました。これも大事な視点であります。これ以上待てない、こういう話とともに、業界団体の方々がいわれていること、ことしの参考人質疑でも、いわゆる市場を考える会の山崎参考人も、我々があそこで働いて使用料でつぶされたというようなことのないよう適切な使用料をお願いしたい、そういうふうに思っておりますと。使用料については非常に関心が高い。また、東京都水産物卸売業者協会会長の伊藤参考人も、使用料がうんとかさむようでは、とてもじゃないけれども私どもはそこで仕事をしていくことができません、このように述べているわけでありまして、今、経営意向調査もやっているかと思います。そこで聞かれるお話は、このまま築地で仕事を続けても大丈夫だろうか、それ以前の問題として多額の借財、そうした悲鳴を聞いているんだろうと思います。その上に、新たな市場が現在地で再整備された場合にはどれぐらいの使用料の負担になるのか。今お話を聞いただけでも想像ができるわけでありまして、こうしたことをまずは市場業界団体の声をしっかりと聞いて、先ほど伊藤委員も申し上げておりました、理論的に建てることは可能であったとしても、今やらなきゃいけないことは何なのか、それをきちっと受けとめて、この委員会の議論をして結論をぜひ出していきたい、このように思っておりますので、よろしくお願いします。
 以上でございます。

○清水委員 私は前回の質疑で、今示されている現在地再整備案の考え方は、規模についての見直しが必要であることや、市場のあり方について、国の拠点市場化、規制緩和路線に沿った姿勢を改めることなどが必要であることを質疑してまいりました。
 都の市場整備の考え方の問題点の第一は、取扱高が過大見積もり、非現実的ということです。築地市場の取扱高は、現在地再整備を進めた一九八八年当時から三〇%減少しています。このこと自身は改善を求められていますけれども、事実これは現実となっています。しかし、都が計画している豊洲新市場の取扱高は、水産で見れば当時より増加する計画になっています。今回の小委員会による現在地再整備案も、この都の計画を引き写しているために過大な取扱高になっていると思います。
 第二に、市場のあり方から見ると、豊洲新市場計画は、首都圏一円三千三百万人の卸売市場への供給を担う基幹市場をつくるという考え方で、大きな産地から豊洲の新拠点市場に荷を入れて、大型量販店、首都圏一円の市場に配給するという考え方が色濃くなっています。
 市場の開設地域、都道府県を超えた拠点市場への荷の一極集中を進めるという方式は、他の周辺市場にとっては、結果として荷が集まらなくなり、それぞれ地域の条件に応じて築いてきた独自の品ぞろえなどの特色ある機能が失われてしまう危険が強くなっています。産地も、拠点市場に合わせて大型産地形成の方向に進んでいます。この方向は、食品の多様性を奪い画一化を進めるという点でも、価格の独占的つり上げにつながるという点でも、大産地、特定品種が天候の影響などで不作や不良になったときの食料危機を増幅させるという点でも、見過ごすことのできない危険性を持つものといわざるを得ません。
 今回の現在地再整備案の検討も、この豊洲の新市場と同じ問題を抱えて、これを克服しなければいけないということも、私たちは考えています。
 今回、きょうは業者負担などについて質疑をしていきたいと思います。
 最初に、先ほどからも質疑がありますので、それを踏まえてお聞きしますけれども、業者負担の問題です。
 新市場を整備していく場合に、実際には改めてどのようなものが新たに業者の負担となってくるのかということをお伺いいたします。

○森山議会局調査部長 今回の検討調査におきましては、豊洲の新市場整備案と比較するという観点に立ちまして整備費用を試算しております。これは、都と市場業者の負担区分についても、豊洲新市場整備案の負担区分に倣っております。
 具体的には、都と市場業者の負担区分、これにつきましては、平成十八年十二月に策定されております豊洲新市場整備等事業業務要求水準書、これで定められておりまして、冷蔵庫とか加工パッケージ施設、通勤者用駐車場、容器業者倉庫などにつきましては市場業者整備ということになっております。今回の検討に当たりましても、仮設時を含めまして、これらについては市場業者が整備するものということで想定しております。

○清水委員 先ほど、業者負担とされる部分について、仮の話として約七百十億円というお答えがありました。他の委員への質問にお答えがありましたが、仮の数字として、その負担額でよいのかどうなのか、それをだれがどのように負担するのかということを抜きにして、先ほども質疑がありましたけれども、再整備が本当に前に進むのかということについて、どういうふうに認識されておりますか。

○関知事本局市場再整備調査担当部長 先ほど長橋副委員長にお答えしたのは、あくまで、そのことが決まっているというわけではなくて、全体の工事費から都整備分を機械的に除いた数字として七百十億円ということでお答えをいたしました。
 当然、現時点、議会でまだ検討中のことでございますので、業界の方々ともそういうことについて協議をしている時点ではございません。当然として、実際に費用の負担のあり方、そういうことについては業界の皆様方と十分に調整を図りながら、実際にはどのようにしていくのかというのを決めていくこととなると思われます。

○清水委員 業務要求水準書というのは、PFI手法で行う、行政と民間と役割分担という流れの中で進んできたものだというふうに思いますけれども、やはりこの取り決めですね、ここについて私はやはり、この見直しというか、再検討しなければ再整備は前へ進まないというふうに考えるものです。
 業者負担をどう抑えるかということは業者にとって死活問題で、まず首都圏一円の基幹市場化を図るという都の考え方がもたらすものについてですけれども、都は、現在の一二から一五%増という過大取扱量を前提とした市場をつくろうとしています。今回、新しい資料として先ほどいただきましたが、首都圏の中央卸売市場の取扱量が出されました。この五年間だけの推移ですけれども、水産は一八%から三八%の、また青果は増加している市場もありますが、三%から一九%それぞれ落ち込んでいるわけです。
 そこでお伺いいたしますが、拠点市場計画によって過大な設備投資を行うことによって業者の負担というのがどれだけふえるのか、それが業者の営業にどのような影響をもたらすかということについて、どういうふうに考えておられますか。

○関知事本局市場再整備調査担当部長 ご質問のポイントというのは二つあるのではないかなというふうに思います。
 一点目は、市場を建設する場合に、そのすべての施設を行政がつくるのか、また一部の施設を民間が整備するのかという、どちらが効率的かという課題ではないかと思います。行政が整備する場合には、民民の契約と異なりますので、一般的にいわれますけれども割高になりがちというふうにいわれております。整備規模や整備時期などについても、民間の創意工夫に任せた方が効率的である場合というのは十分考えられることかと思います。
 例えば、今進めています大田市場の立体荷さばき施設などは民間整備で行われておりますけれども、市場開設後の取扱量や流通環境の変化に応じて必要な規模を整備するなど、弾力的な対応ではないかなというふうに考えております。
 一体構造でつくらなければならない築地での現在地再整備には、そこまでの弾力性はございませんけれども、本来市場は、将来の拡張可能性も備えるものとすることが望ましいので、その場合、売り場などの基本機能は別として、すべてを行政が整備することは、どちらかといえば効率的ではないのかなというふうにも考えられます。
 二点目は、取扱量の減少というトレンドだけをもって、過大な施設、そういう計画かというと、必ずしもそういうことでもないのかなというふうに考えております。他市場で再整備をされた事例などでも、例えば横浜の南部市場などでも、整備を進めた後、取扱高が大幅に増加をしたということも聞いております。
 当然、大田市場におきましても、開設後二十年間を経過しておりますけれども、開設当初に比べて今では取扱量はふえておりますし、当時は大田市場についてはかなりゆったりとした市場というふうにも評価をされておりましたけれども、現在では敷地内が既に手狭な状態で、もう敷地を最大限有効活用するような形になっているかというふうに聞いております。
 また、葛西市場などについても、低温設備などをつくったことによって売上高は増加していることがございます。
 いずれにしましても、新しい市場を整備するに当たりましては、魅力ある市場としていかに整備をして、単なるトレンドで物事を考えるのではなく、どうやって市場のあり方を決めていくのかを業界の皆様方とも十分話し合いながら決めていくことが大事だというふうに考えております。

○清水委員 先ほど、大阪の話とか盛岡の話とかいわれましたけれども、再整備をして減少しているという話もされました。また、今、葛西市場の話もしましたけれども、築地市場、豊洲に行くのか、築地に残るのかということで、そういう周辺の市場というのはいろいろ工夫をされて、築地なり豊洲なりに引き寄せられないように施設のそういう整備をしているわけですよ。
 結局、新しい市場が三〇%落ち込んだものを、それを回復し、さらに前進しようとすれば、今の人口減少時代の中で、どこからか引き寄せなければ、それはできないことで、結局、足立の市場とか大田の市場とか、それから葛西市場とか、都内であればそういうところを引き寄せなければいけない。それから、首都圏であれば横浜とか川崎とか千葉とか船橋とか宇都宮とか、そういうところも今はこちらに引き寄せられないようにいろいろ整備しているわけですけれども、やはりこれは拠点市場ということで一番交通アクセスなんかもいいところに集中していくということになって、そういう荷の減少につながってきてしまう。結局、地方の中央卸売市場の衰退、少量多品種の沿岸漁業産地の衰退、産地の農水産業の振興に影響し、全体の荷を底上げしていくことにはつながらないというふうに考えます。
 食糧自給率の向上や地域社会の再生を図るため、地域の農漁業の再建や商店街の振興が進むようにする方向を目指すべきだというふうに思うわけですけれども、こうしたことについてどのように考えるのかということで、その認識をお伺いいたします。

○大朏中央卸売市場市場政策担当部長 築地市場はご案内のとおり既に拠点市場として地位を確立しておりまして、その集荷力を発揮して産地から荷を集め、周辺の市場とネットワークを構築することによりまして効率的な物流を確保しております。卸売市場が拠点市場化することによって他の市場の取り扱いが減少する、そういった関係にあるということではないというふうに認識をしております。
 なお、農林水産省が主催しまして市場関係者や学識経験者などで構成されました、卸売市場の将来方向に関する研究会が本年三月に発表いたしました報告書では、大規模な市場と中小規模の市場における流通事情に即した卸売市場の機能・役割分担の明確化を図り、効率的な物流のネットワークを構築することが重要である。このため、中央卸売市場について、おおむね地方ブロックごとに、大型産地からの荷を大量に受け、周辺の市場と連携した流通を行う役割を担う拠点市場を位置づけ、その機能強化を進める必要がある。また、拠点市場とネットワークを構築する中央卸売市場については、それぞれの地域における生鮮食料品等の流通の中核として、需要者のニーズに適切に対応した効率的な流通の確保を推進することが必要であると、このように述べております。

○清水委員 さらに、コールドチェーンシステムや積みかえ対応施設などの施設整備から見ても、過剰投資になる危険があります。
 これまでも触れてまいりましたけれども、その施設のランニングコストなどは明らかになっていません。そうした部分も明らかにしていかなければならないというふうに思います。いろんな市場に行きますと、各県の市場、都内などの市場、それから民間の市場などに行っても、そのランニングコスト、それから光熱費など多大な負担になっている話を聞いています。
 金額がともかく、豊洲新市場にしろ、築地での再整備にしても、巨大市場を目指すために、いずれの場合も市場業者の新たな負担として転嫁されるものは大きいといえると思います。それらの新たな負担を市場関係業者がかぶることについて、都としてどのように認識し、どう対処しようと考えているか、お伺いいたします。

○関知事本局市場再整備調査担当部長 今回の現在地再整備案の都整備と民間整備の区分につきましては、基本的に豊洲新市場整備に当たりまして業界と合意をした考え方に準じて算出したものと考えております。いろいろと負担の話について、業界の方の中で不安が出るのかというようなご質問でございましたけれども、今回の案については、議会でまだ検討中であるということがございますので、基本的な考え方は、業界としても違和感がないというものではないかというふうに考えられます。豊洲の新市場整備をいろいろご議論していく段階におきましても、過度な業界負担とならないよう調整を図ってきたところでございます。
 実際の新市場建設に当たりましても、業界の意見を踏まえるとともに、負担を最適化するものとなるよう、十分に業界調整をしながら進めていくことになると思われます。

○清水委員 現在の築地市場の卸売業者でホームページで決算報告書を公開している、売り上げ一千から二千億円規模の水産卸会社の二〇〇九年度の決算をちょっと見させていただきました。
 各社の水産卸売部門の経営成績については、A社は、市場外流通の増加や量販店取扱量の拡大などに伴い、築地市場内の仲卸業者は近年経営状況が悪化している、そうした中でいろいろ努力しているが、卸売業者も重大な影響を受けているというふうに記されています。
 またB社は、末端需要の縮小による魚価の、魚の値段の下落傾向がとまらず、産地における漁獲枠や漁獲量の減少、市場外流通との競合激化により取扱数量も減少し、売上高向上に苦戦する非常に厳しい事業環境で推移していると記しています。
 またC社は、取扱数量、取扱金額ともに減少、粗利益も低下するなど厳しい展開、消費需要の減退と魚価の低下傾向が続く厳しい状況などとして、このホームページ上で見ると、決算報告書は共通して厳しい経営状況などと報告しています。
 A社は、卸売業の業務の売上高は前年比五%以上の減少、営業利益は七千万を超える損失になっています。B社は、水産卸業の売上高は前年比一二%以上の減少、C社は、水産卸業の売上高は前年比一二%の減少、営業利益は三千六百万円の損失となっています。
 一方、仲卸業者については、二〇〇九年の経営状況報告書では、全体で約半数が赤字経営です。二期にわたって赤字を出している企業は四分の一。しかし、黒字といっても、全体では利益率も一%を切っています。市場業者は今大変厳しい状況に置かれています。
 三月の参考人質疑でも、業界の代表の方が、それが将来、減価償却として私どもの施設使用料にどのようにはね返ってくるかなど、いろんな問題を明確にする必要があるというふうに語っていたわけですけれども、こうした業者の声に東京都はこたえるべきではありませんか。お聞きします。

○塩見中央卸売市場管理部長 先ほど長橋副委員長からのお話もありましたように、私ども、実際いろんなことを進めるに当たりましては、そういったことも含めて、業界との合意形成には十分意を用いていきたいというふうに思っております。

○清水委員 現在の再整備についての検討は、その前提となるスペックが取扱高から乖離しているということや、市場業者の負担を考えても、過剰投資というのは見直しが必要だと考えます。その上で、業者負担を極力抑えるために都としてどのような支援をしていくかを検討することが必要です。
 私は、この委員会においても業者の要望を尊重し、業者の合意、業者の現実的経営状況をリアルに見て、どのような市場を目指すのかを、前回の、今後の市場のあり方をめぐる参考人の意見なども参考にして、民主的に議論を進めていくことが重要だということを指摘しておきます。
 次に、巨大拠点市場づくりは、消費者への影響を考えても重要な問題があります。
 先ほど述べたように、市場内流通の減少で、身近な商店街や、また魚屋さん、八百屋さんでは生鮮食料品を購入できないという事態に至っています。市場にはもともと、仲卸業者がしっかりしたものを競りで安く買って、商店街の小売店には小ロットでもいろんなものを供給できるようにするという大事なシステムがありました。
 ところが、相次ぐ市場システムの規制緩和で、相対売り、先取りが認められ、コンスタントに大量に購入するところに優先的に荷が行くような仕組みになってきています。そのため、まず量販店によいものが安く行き渡り、小さな小売店は高く仕入れざるを得ない仕組みになってきています。量販店に納入する卸、仲卸側を見ると、一括購入で大量仕入れで、前もって決められた価格での予約取引が常態化し、損しても納める、下回ったら安く負けさせられるという取引でも我慢せざるを得ないという実態があります。量販店の優越的地位の乱用という問題も重要な問題になっています。
 商店街の魚屋さん、八百屋さん、一九九〇年から八年間で六〇%に減少しています。いわば身近な商店街の魚屋や八百屋では生鮮食料品を購入できないというような事態にも至っております。量販店対応優先の大型拠点市場づくり、規制緩和路線、それに従う市場づくりではなくて、商店街の小売店、料亭、おすし屋さんにも公平に荷が回る市場を目指す必要があるというふうに考えますが、ご意見を伺います。

○横山中央卸売市場事業部長 まず、ご存じのように、条例上は四十六条に、要するに公正な公平な取引ができるようにという原則がございます。それに基づいて東京都も、要するに卸業者、仲卸業者、それから今いった買参人といったような、実際上、小売さんたちが買えるような、そういうような公平な市場を目指して、差別的な取り扱いをしないような、そういう取り締まりはやっています。
 そういうことでは、確かに競りだけではなくて相対取引とかいろんな取引形態がありますから、その中に、要するに量販しか参加できないとかいうことではなくて、仲卸さんも参加できますし、買参も参加できる、その買った仲卸さんからさらに買い出し人も買えるというような機会の均等は最低限確保しています。
 ただ、今、先生の中で、例えば買いたいものが買えないとか、なくなるという話だなというふうな感じもちょっと感じたんですけれども、そこは程度の問題は確かにありますけれども、量販が全部買い占めて、独占して、もう買えるものが全くないという事態は、これはないです。
 ただ、そういった事態を少しでも防ぐために、実際、築地も含めて各市場、各取扱品目ごとに取引委員会というのがございまして、取引委員会の中には卸も仲卸も、今おっしゃったような小売の方々も中に入って、例えばその日の取り扱いのうちどれくらいを競りに回すか、特に取り扱いの中でも人気のあるものとか、それから入荷量が少ないものについてどれくらい残すかといったことを実は中でもって、東京都も入って協議しております。そういう中で、少しでも品物が回るように配慮しております。

○清水委員 今いわれたような小売店にも公平に公正に荷が回るようにする努力をしていただきたいと思います。
 前回の質疑で、都側からの答弁で、大口、積みかえの荷をさばく物流センター機能を強化すれば、仕入れコストを下げる意味から荷がそちらに集中することになると説明がありました。大型産地から大市場へ集中出荷され、真っ先に大型量販店への荷が安く大量に届けられるというシステムでは、民間の物流センターと変わりないということもいえます。市場が、本来民間物流センターとして設置すべきものを肩がわりすることによって、結局は市場の取扱量が減り、ひいては市場会計へも影響を与えるということになってしまうことを指摘しておきます。
 最後に、土壌が汚染されている豊洲新市場は、食の安心・安全を守る立場から、絶対に認められません。土壌対策処理の有効性を確認するという実験も、微生物処理では、ベンゼンを処理する微生物も特定されていません。実際に実験した汚染地は、低濃度だったなどと、実にいいかげんなものでした。
 また現在地再整備については、その前提となるスペックなどについて、豊洲新市場の機能をそのまま築地で再整備するということです。これでは再整備は成功しません。巨大拠点市場コースは見直し、市場のあり方、物流規模の過大想定を見直す、そしてその上で業者負担について都としてできる限りの支援をするということが必要です。
 多摩モノレールでも基盤整備に東京都の財政を入れました。臨海副都心開発会計にも東京都の財政を入れました。そういうことを市場会計だけでやろうということでは、やはりうまくいかないと思います。
 一九八八年当時の現在地再整備から、取扱量は減少し技術は進歩しています。都がとにかく豊洲移転ありきの姿勢は改め、きちんと必要な予算をつけて、最新技術を結集した案を取りまとめ、責任を持って業者と相談しながら、より現実的な築地市場現在地再整備案をつくって進めれば、現在地再整備への道は切り開かれるというふうに思います。私たちは、豊洲移転をやめさせて現在地再整備を実現していくために全力を尽くします。
 先ほど、雨漏りや天井からの落下物などについて、繰り返しそちらは言及されております。直ちに修繕をしなさい、そういうことを申し上げて、質問を終わります。

○星委員 それでは、よろしくお願いいたします。
 現在地再整備の特徴として、今回、資料では築地市場の魅力が挙げられました。これまで過去に計画が途中でとんざした苦い経験などから、営業しながらの築地再整備は不可能というふうにいわれてきました。しかし、現在地再整備の三案プラス追加案では、晴海を最大限活用することにより、検討できる選択肢が示されたというふうに私は感じております。
 課題抽出の追加分で改めて現在地再整備のメリット、築地市場だからこその特徴が明らかにされたことは評価できます。特に、大消費地である都心部の商圏、交通の利便性は、消費者の立場で考えても築地は優位性が高いと思います。また、場外市場と呼ばれる商店街の形成も、一般客や海外の観光客にとってもさらなる魅力的な観光スポットとなる可能性を持っています。
 今回A-2案として出された変更についてですが、一体的な建物で、将来の使い勝手によっては変更できることや、敷地面積が大幅に活用できる面積が広がったということ、二方向アクセス可能なランプウエーなどの点で評価できる点もございます。
 質問させていただきたいと思います。
 まず整備費からのコスト比較についてですが、今回の資料の四ページに記されているコスト比較表について、これは民間施行分が含まれておりません。先ほども質疑がありましたけれども、含まれていない理由は何か、改めてちょっと確認をしたいんですが。

○森山議会局調査部長 今回の調査に当たりましては、築地での新市場整備案と比較するという観点から工事費用等を試算しております。
 築地の新市場整備案では、平成十八年十二月に策定しました業務要求水準書において、都と市場業者との業務分担が定められております。このため、今回の検討におきましても、豊洲での整備分担区分に基づきまして、都の整備分のみを試算して比較表としてご提示しているところでございます。

○星委員 そうしますと、この表の中の一番下の部分の平成三年から八年の再整備案では二千三百八十億円で、ここの中には括弧書きで民間施行分を含むというふうになっておりますけれども、このときの民間の施行分の試算についてお伺いしたいと思います。

○砂川中央卸売市場新市場建設技術担当部長 ご指摘の二千三百八十億円は、平成二年度に行った基本設計、これをもとに積算したものでございます。
 当時、都と民間の整備区分、これがなかったため、現在の豊洲新市場では民間が整備することとされている冷蔵庫、通勤駐車場、加工パッケージ施設などは東京都が一括して整備するとされておりました。また、駐車場施設の一部は市場棟及び買い荷保管所との合築、一つの建物として整備するということもありまして、建設費約二千三百八十億円のうち、豊洲では民間整備とされている施設の建設費の試算は行っておりません。
 しかし、あえて仮に試算するとどうかということでございますが、例えば駐車場について、当時は民間駐車場といわゆる業務駐車場というのは分けはなかったわけでございますので、仮に豊洲新市場の計画を準用いたしまして、これを面積で案分するということで試算するということで、かなり粗い試算になるということでご理解いただいて、冷蔵庫、加工パッケージ施設などの建設費を合わせまして、これらの施設の整備費は約三百六十億円程度になる、仮の試算でございますが、そういう額になると想定されます。

○星委員 そうしますと、先ほど、千七百八十億円のA案の場合の民間施行分が七百十億円というようなお答えも出ていたようですが、ちょっとその辺がわかりづらい。今回、三百六十億円というふうに、今、仮にというところの部分ではいわれましたので、そのことをちょっと確認したいのと、意見ですけれども、晴海で仮設を建設していく場合に、豊海水産ふ頭の隣接地にあるということもありますので、豊海の冷蔵庫群を活用するといったことなどで、仮設市場に冷蔵庫を建てるコストというものは軽減されるのではないでしょうか。
 また、通勤者用駐車場にしても、わざわざ仮設施設のために高層建築物にする必要はなく、オリンピックで想定していたバスベイを初め、近隣の敷地を借りることなどで建設費は不要となるのではないでしょうか。仮にこれらの施設を建設する場合にあっても、民間の使用とすることによりコスト軽減が可能ではないかというふうに考えますが、これは意見です。
 ちょっと一点、七百十億円と三百六十億円のところがわかりづらいのを確認させてください。

○関知事本局市場再整備調査担当部長 今の三百六十億円と七百十億円、時点の違いがあるというのがまず一つございますけれども、大きな違いは、A案においては、仮設とはいえ一度晴海につくって、もう一度築地につくる。いわゆる市場を二つつくるということがございますので、単純に二倍かかるかということは別ですけれども、おおむね大きな差についてはそういうことだとご理解いただければと思います。

○星委員 今回新たに示されたAからC案の工事費の試算は、民間施行分及び土地代、取得費も含めたとしても二千億円前後というふうに、今こういうふうに出ていますけれども、しかし、平成七年に現在地再整備見直しをされた時点では、この当時、二千三百八十億円が、その後、平成七年の見直しのときに三千四百億円というふうになりました。理由としては、ここに小さく書かれているんですけれども、業界要望、工期のおくれ、物価上昇というふうに示されておりますけれども、当初よりも一千億円以上も上がってしまったという、この主な要因は何なのでしょうか。この三点といっても、ちょっとやっぱり、もう少し詳細にお聞かせいただけますでしょうか。

○砂川中央卸売市場新市場建設技術担当部長 三千四百億円につきましては、平成三年ごろより再整備工事に着手した後、工期のおくれが生じまして、平成七年に再試算したものでございます。
 この増加の要因でございますが、市場棟につきまして、さまざまな業界要望を受けまして、より詳細な設計を行ったこと、全体工程を見直した結果、六回のローリングで、当初十四年とされていた工期が二十年に長期化したこと、当初含まれていなかった設計調査費、市場会館棟の整備費、築地川東支川埋め立てなどの基盤整備費用を含めたことなどによります。
 それから、もちろん平成二年と七年の試算でございますから、その分の単価の相違。当時は上昇していたわけでございますが、そういう単価の違いもございます。

○星委員 この二年と七年のときの物価の違い、あるいはこの時期、恐らくバブルの末期ということもあったし、いろいろな社会経済情勢もあると思います。建設単価の上昇もあったと思います。しかしながら、やっぱり東京都の本当に大きな計画の中で一千億円というような変更があるということ、東京都はお財布が大きいわけですから、一千億、二千億、びくともしないのかもしれませんけれども、都民感覚からいうと、とてもにわかに信じがたい数字。今のご答弁の中で、業界の方からさまざまなご要望が出て変更があったと。それが既定路線のオーダーの部分での変更ならば、それは業界とのいろいろな協議の中であり得る話だと思いますけれども、今、市場会館なんていう当初予定していなかった、そういう建築物に関しての設計試算みたいなものも加わったというようなお答えも出たようです。ちょっとやっぱり、こういうことを聞くと、今回豊洲で九百九十億円という建設費がいわれておりますけれども、豊洲に関しましてはこの間、本当に頻繁に業界の方たちとさまざまな調整をしながら、ご意見を聞きながら構想を固めつつあると思いますけれども、こういったご要望、市場会館だとか、そういうようなものも含まれた上での九百九十億というふうに認識してよろしいでしょうか。

○砂川中央卸売市場新市場建設技術担当部長 先生ご指摘の当時の工事費の業界要望ということでございますが、当時、六回のローリングで十四年ということで工事を始めたわけでございますが、当時の状況は、狭隘な築地の敷地の中で六回のローリングでするということで、例えば予期せぬ地中障害とか、それから新たな営業用動線の確保ですとか、いろいろな要望が出たということでございます。
 それから、豊洲新市場の整備費九百九十億円についてでございますが、これは十八年に基本設計相当ということでまとめました。それ以前から、業界の方々と綿密な調整、協議を行って、基本設計までまとめたものでございます。それ以降も協議を続けておりまして、今こういうことで議会で議論を行っていて、いわゆる正式な業界の方々との協議は一度中断した状態でございますが、豊洲新市場ということで決まれば、今後も業界と調整を進めていくことでございますが、九百九十億円については、そういうわけで、かなり綿密に業界と調整を進めておりますので、かなり精度の高い建設費だと思っております。
 ただ、建設費は基本設計段階の数字でございますが、今後、実施設計と進むことで多少の変動はあるかと思っております。

○星委員 それでは、九百九十億円という数字で、そう大きな変更はないというふうに確認をさせていただきました。
 豊洲移転の整備費では、既に整備に充てた一千三十億円、仮に現在地再整備に政策転換をして、豊洲を売却した場合、市場会計に戻る費用というのは幾らになりますでしょうか。

○関知事本局市場再整備調査担当部長 既に整備に充てました一千三十億円でございますけれども、これは環境確保条例に基づく土壌汚染対策費、これが十億円、それから護岸整備費や環状二号線のアンダーパスなど、先行的に必要な道路等の基盤整備費として三百億円、平成十六年度から平成十八年度に豊洲新市場用地として東京鉄鋼埠頭株式会社や保留地を購入した用地費七百二十億円がその内訳となっております。
 仮に現在地再整備とした場合に、市場会計に戻るというか収入となる費用として考えるのは、例えば先ほどの道路三一五号線の盛り土のお金につきましては、これが高くなったからといって、市場としては仲卸さんと卸さんが通行するので価値があるんですけれども、その他の用途の場合にはそれほど用地価格の暴騰につながるとは思いませんので、豊洲の用地の売却益、これが該当するのかなというふうに思われます。
 売却時に価格交渉が必要となりますけれども、先ほど長橋副委員長のご質問でお答えしたとおり、現段階では同額の七百二十億円と試算しております。

○星委員 ありがとうございました。
 続きまして、開業までのスケジュールに関する課題について何点かお聞きしたいと思います。
 スケジュールなんですが、豊洲案では、開業までのスケジュールに関する課題に、業界の調整に五年間かかったというふうになっています。その長期にかかるさまざまな課題、業界の調整には時間がかかるというふうに本日の委員会の中でも質疑がありましたけれども、その主な理由については、どういうことで、これだけ長い期間かかるのでしょうか。

○野口中央卸売市場新市場担当部長 少し詳細にご説明させていただきますけれども、平成八年、このときには再整備工事が中断いたしました。その後に、東京都では平成八年四月に卸売市場審議会の答申を受けまして、同年十一月の第六次卸売市場整備計画におきまして、水産、青果の立体配置を平面配置に改める、こういうことにいたしました。
 この方針に基づきまして、平成九年より築地市場再整備推進協議会におきまして、新たな再整備計画の策定に向け業界と協議を開始いたしました。しかし、施設の規模、動線の確保、ローリング工事の営業への影響、さまざまな問題が提起されまして、手詰まりの状態となり、協議が進まなくなりました。
 こうした状況の中で、平成十年四月に市場業界六団体から、このままでは市場機能の低下を招いて、基幹市場としての機能の維持をすることは困難で、消費者、生産者に支障を来すとして、臨海部への移転の可能性について調査検討を求める要望書が出されました。しかし、各団体の意思が一致しなかったため、本格的な移転検討の開始には至っておりませんでした。
 その後、平成十一年二月から推進協議会におきまして、水産仲卸組合から提案された案を含む六つの再整備案について検討いたしましたが、いずれも業界合意が得られず、移転と再整備を両方視野に入れた検討が進められ、同年十一月に、現在地再整備は困難であり、移転整備へ方向転換すべきとの意見集約がなされた、そういうものでございます。
 この結果を受けまして、平成十二年から十三年にかけまして、卸売市場審議会におきまして五地区を候補地として比較検討した結果、平成十三年四月に、早急に豊洲地区を候補地として移転整備に向けた検討を進めるべきとの答申がまとめられ、都におきましては、同年十二月の第七次整備計画におきまして、築地市場の豊洲地区への移転を決定したものでございます。
 このように、平成八年に再整備工事が中断いたしまして平成十三年に移転が決定されるまでに、業界との調整等に約五年を要している、そういうわけでございます。

○星委員 ご丁寧に答弁いただきましたけれども、ずっとるるさまざまな経過を踏んできたということが今わかりました。本当に長くかかったこの節目節目でさまざまなことがあり、都側と業界、あるいは業界の中の団体同士でもその合意がなかなか見られないとか、いろいろなことがあったということは今わかりました。この苦い経験をぜひ生かしていただいて、業界団体の方々のご協力をいただきながら、短く調整をできるように、ご努力を今後していただきたいというふうに思います。
 地元の中央区では現在地再整備を歓迎しているというふうに聞いています。そうした場合、中央区の協力も得られやすいのではないかと私は思いますが、課題となっている晴海地区の地元住民について、特に影響を受けると予測される地域と世帯数、また具体的な影響の中身はどのようなものなのか、お伺いいたします。

○関知事本局市場再整備調査担当部長 星委員お話しのとおり、中央区さんは現在地再整備については基本的には賛成の方向とは聞いておりますけれども、晴海地区の住民の方ということに限ると、やはりなかなか地元調整には困難を要するかなというふうに思われます。
 晴海地区のどの地域に特に影響があるかについては、具体的には地元調整に入ってみないと、それは定かではないんですけれども、中央地区の清掃工場を建設されたときでも、晴海町会の七自治会が反対署名運動を行っているなどのことを考えますと、晴海地区には影響があるのかなと思われます。晴海一丁目から五丁目までの世帯数で申し上げると、三千二百三十世帯程度ございます。
 その場合の具体的な影響でございますが、市場を建設する場合には、まず工事車両の通過や工事に伴う騒音、振動などが考えられると思います。
 また、仮移転を行っている段階でございますけれども、清掃工場の建設の場合におきましても、当時はダイオキシンなどの問題がありましたので、そちらも随分要望が寄せられておりましたが、通過する清掃車、あそこは五百六十台と聞いておりますけれども、その排気ガス、騒音、振動、臭気にも要望は寄せられていることから、例えばA案の場合、一日三万三千六百台のトラック、先ほどの五百六十台と比べると三十倍以上ということになりますか、それが通過することについては影響があると考えられます。
 また、晴海ふ頭公園野球場の機能がなくなるということもありますので、その影響も考えられます。
 さらに、中央地区清掃工場の場合には、そうした影響に伴う地元還元についても要望があるなど、さまざまな影響がございましたので、具体的にどのような影響があるかについては地元調整を行ってから明らかになるものと思っております。

○星委員 具体的な話にならないと、なかなか地元の方たちとの調整というのは難しいかなと思いますけれども、マンションなどもできているようですが、世帯数でいうと三千二百三十四、これが一丁目から五丁目ということですので、私は、もう少し濃く影響が出るところというのは限られてくるのかなというふうにも思います。
 次に、環状二号線についてお伺いいたします。
 再整備が検討される時期では地下化が検討されていました。その後、豊洲移転計画により地上に変更されました。今回のA案、A-2案では、直接アクセスできないということが課題に挙げられていますけれども、最初の計画とどのように違うのでしょうか。

○関知事本局市場再整備調査担当部長 環状二号線でございますけれども、見直し前の環状二号線の整備計画は、晴海四丁目から銀座八丁目までの全長二・一キロで、そのうち晴海から汐留までを地下で結び、その間、地上とはアクセスしない道路構造となっておりました。
 その後、平成十三年に市場の豊洲移転方針が定まったことから、平成十八年に計画の見直しを行いまして、晴海から築地までを橋梁構造にすることにより工事費を低減させるとともに、築地、勝どき地区では地上にアクセス可能という構造となりました。
 環状二号線は既に朝潮運河までは工事発注されておりますけれども、そこから地下化をすることは対応は可能でございます。しかし、道路構造の詳細な設計を行うためには相当な時間が必要となります。そのため、今回の調査では可能性の検討は行っておらず、築地市場のアクセスについては当初の計画と同様となっているものでございます。

○星委員 それでは、最後に意見を申し上げます。
 これまで、現在地再整備について期間は二十年以上かかるというふうにいわれてきました。新たに仮移転先に晴海を活用するA案では、工期は十二年というふうにシミュレーションされました。工期に示された期間とは別にさまざまな課題があって期間がかかるということもいわれておりますけれども、ぜひ東京都の努力や業界の方たちのご協力を仰いで、さらに短くするということ、これも私は不可能ではないというふうに思います。
 またコストの面でも、二千億円という現在地再整備を現実的なものとして検討していこうという試算が示されました。時間的な部分では現在地再整備は時間がかかるということが大きなリスクというふうにいわれておりますけれども、今回議論しているのは、豊洲のスペックをそのまま築地に当てはめた計画案でございますので、基本計画、実施計画などを策定していく中で、今後の食品流通や市場を取り巻く社会環境、動向も慎重に検討されるべきだというふうに私は考えています。
 食を取り巻く環境は物すごく大きく変わっています。少子高齢化で、食に関する口数も量も、私は減っていくというふうに思います。市場外流通や産直インターネットの販売など、さまざまな要因がございますので、より機能的で関係者の皆様にとって使い勝手のいい市場にしていくために、あるいは都民にとってよいものにしていくために、開業まで時間がかかるというようなリスクをいわれておりますけれども、私はむしろ、しっかりとしたものにしていくために必要な期間もあるかなというふうに意見を申し上げて、終わります。

○西岡委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本日の質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○西岡委員長 異議なしと認め、本日の質疑は終了いたしました。
 以上をもちまして本日の小委員会を閉会いたします。
   午後五時五十一分散会