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Tokyo Metropolitan Assembly

平成二十九年度各会計決算特別委員会第三分科会速記録第四号

平成三十年十月二十二日(月曜日)
第九委員会室
午後一時開議
出席委員 十名
委員長小宮あんり君
副委員長村松 一希君
副委員長伊藤こういち君
藤井あきら君
菅野 弘一君
小林 健二君
原田あきら君
上田 令子君
入江のぶこ君
森村 隆行君

欠席委員 なし

出席説明員
労働委員会事務局局長池田 俊明君
都市整備局局長技監兼務佐藤 伸朗君
次長小泉  健君
技監上野 雄一君
理事今村 保雄君
理事中島 高志君
総務部長桜井 政人君
都市づくり政策部長久保田浩二君
住宅政策推進部長佐々木秀之君
都市基盤部長荒井 俊之君
市街地整備部長選手村担当部長兼務山下 幸俊君
市街地建築部長青柳 一彦君
都営住宅経営部長佐藤 千佳君
基地対策部長高原 俊幸君
企画担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務朝山  勉君
連絡調整担当部長土屋 太郎君
担当部長小口 新吾君
まちづくり推進担当部長山崎 弘人君
まちづくり調整担当部長木村 宣代君
住宅政策担当部長澁谷 浩一君
民間住宅施策推進担当部長栗谷川哲雄君
交通政策担当部長森  高志君
航空政策担当部長外かく環状道路担当部長兼務新谷 景一君
防災都市づくり担当部長安部 文洋君
多摩ニュータウン事業担当部長松崎 浩一君
局務担当部長齊藤  敏君
耐震化推進担当部長青木 成昭君
経営改革担当部長八嶋 吉人君
再編利活用推進担当部長中山  衛君
建設推進担当部長妹尾 高行君
営繕担当部長村居 秀彦君
横田基地共用化推進担当部長宮城 俊弥君

本日の会議に付した事件
平成二十九年度東京都各会計歳入歳出決算の認定について
労働委員会事務局関係
・平成二十九年度東京都一般会計決算(質疑)
都市整備局関係
・平成二十九年度東京都一般会計決算(質疑)
・平成二十九年度東京都都営住宅等事業会計決算(質疑)
・平成二十九年度東京都都営住宅等保証金会計決算(質疑)
・平成二十九年度東京都都市開発資金会計決算(質疑)
・平成二十九年度東京都臨海都市基盤整備事業会計決算(質疑)

○小宮委員長 ただいまから平成二十九年度各会計決算特別委員会第三分科会を開会します。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、労働委員会事務局及び都市整備局関係の決算に対する質疑を行います。
 これより労働委員会事務局関係に入ります。
 決算の審査を行います。
 平成二十九年度東京都一般会計決算中、労働委員会事務局所管分を議題とします。
 本件については、既に説明を聴取しております。
 その際要求した資料は、お手元に配布してあります。
 資料について理事者の説明を求めます。

○池田労働委員会事務局長 去る十月十二日に当分科会において要求のございました資料につきましてご説明申し上げます。
 お手元の平成二十九年度各会計決算特別委員会第三分科会要求資料をごらんください。
 表紙をおめくりいただきたいと思います。目次にございますとおり、要求のございました資料は九件でございます。
 一ページをお開きください。1、職員の定数の推移、平成二十五年度から平成二十九年度でございます。
 この表は、管理職を除く職員の定数について、平成二十五年度から平成二十九年度までの推移を記載したものでございます。
 二ページをお開きください。2、職員の平均局在職年数の推移、平成二十五年度から平成二十九年度でございます。
 この表は、管理職を除く職員の平均局在職年数につきまして、平成二十五年度から平成二十九年度までの推移を記載したものでございます。
 三ページをごらんください。3、東京都労働委員会機能別取扱件数、平成二十年度から平成二十九年度でございます。
 この表は、東京都労働委員会における判定的機能、調整的機能、それぞれの区分ごとの取扱件数につきまして、平成二十年度から平成二十九年度までの実績を記載したものでございます。
 四ページをお開きください。4、東京都労働委員会委員名簿、第三十九期から第四十三期でございます。
 このページから八ページにかけまして、第三十九期から第四十三期の委員名簿を記載してございます。
 九ページをお開きください。5、東京都労働委員会委員一人当たりの月間平均出勤日数、平成二十七年度から平成二十九年度でございます。
 この表は、委員一人当たりの月間平均の出勤日数について、平成二十七年度から平成二十九年度までの実績を記載したものでございます。
 一〇ページをお開きください。6、東京都労働委員会における女性委員数、第四十一期から第四十三期でございます。
 この表は、東京都労働委員会における公益委員、労働者委員、使用者委員ごとの女性委員の人数について、第四十一期から第四十三期までの推移を記載したものでございます。
 一一ページをごらんください。7、一般職員の局在職年数別人数構成、平成二十九年度末でございます。
 この表は、平成二十九年度末時点における局在職年数ごとの一般職員の人数について記載したものでございます。
 一二ページをお開きください。8、一般職員の局在職年数別課別人数及び割合、平成二十九年度末でございます。
 この表は、平成二十九年度末時点における局在職年数区分ごとの一般職員の人数及び割合について課別に記載したものでございます。
 一三ページをごらんください。9、命令及び決定の状況、平成二十七年度から平成二十九年度でございます。
 この表は、命令及び決定数の推移と、それぞれの年度に出された命令及び決定のその後の状況について、平成二十七年度から平成二十九年度までの実績を記載したものでございます。
 以上、要求資料の説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○小宮委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含めて、これより本件に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○上田委員 労働委員会は、労働組合法及び労働関係調整法などの法律に基づく労働組合と使用者との間の紛争、いわゆる集団的労組紛争の解決を図るための公正、中立な第三者機関です。
 労働委員会の最大の特徴は、公労使の三者構成で、学識経験者から選ばれた公益委員、労働組合から推薦された労働者委員、使用者団体から推薦された使用者委員の三者から構成されております。異なる立場から任命されたそれぞれの委員が協力しながら、労使の立場に十分配慮し、お互いの利害を適切に調整し、労組トラブルの解決に力を尽くすことが期待され、労組紛争の当事者に対して納得感の高い解決が図りやすいとされています。
 このような労働委員会制度のたてつけに基づきまして、以下を伺います。
 事務局の体制について、一般職員の局在職年数、局間流動性について、こちら資料の方も取り寄せていただいておりますけれども、ご参照の上、ご説明ください。

○池田労働委員会事務局長 事務局の体制についてでございますが、まず労働委員会事務局における一般職員の平均局在職年数につきましては、平成二十九年度末で九・五年でございます。また、一般職員三十二名中、五年未満の職員が十三名で四一%、十年以上の職員が十五名で四七%となってございます。
 局間交流につきましては、広く庁内で行われている公募制人事交流の活用や主任級職員の局間交流などで毎年度複数名の交流を実施してきておりまして、年齢や職務経験等、バランスのとれた職員構成の確保に努めてきております。

○上田委員 一一ページ、資料7によりますと、三十一年、二十四年、十九年の職員がおりまして、建設局とかの技術職でもない限り、知事部局でこれほどの長期間の固定化した在職状況は珍しいように感じます。また、十年以上の職員は十五名、四七%の比率は、これも知事部局平均比率より、ちょっと私も以前調べて失念はしているんですけれども、かなり高いように思われるのですが、その理由と所見を伺いたいと思います。

○池田労働委員会事務局長 当事務局の職員には専門的な能力と豊富な経験が求められておりますけれども、その能力と経験を生かして労使紛争を解決していきたいという強い意欲を持った職員が比較的長期間在職する傾向にございます。
 近年、社会経済状況の変化や雇用形態の多様化に伴い、複雑で解決困難な事件が増加している状況の中でも、迅速かつ的確に事件に対応する必要がございます。一方で、団塊世代のベテラン職員が多く退職したことから、事務局職員の専門性の維持向上は、従来にも増して重要な課題となっております。
 こうしたことから、経験豊富なベテラン職員の存在は必要不可欠な状況となっております。

○上田委員 憲法でもいわれているとおり、公務員というのは全国民への奉仕者というふうな定義もあるわけですし、東京都はそういったことで全都民への奉仕者ということで、局間流動性というものを捉えて人材配置をしているというところですけれども、労使紛争に強い意欲を持っているというのは結構なことですけれども、やはり四千八百もある事業がありますので、多面的な局間異動をして全事業に精通した職員を育成するという面もたしかあったかと思います。
 今後は、もうちょっと流動性を持つことの方が、むしろその経験が各職場での、例えばセクハラやパワハラとか、そういったことに生かされるのではないかというふうに思いますので、ちょっとこの固定については私も今後注目させていただきたいと思います。
 やはり今、申し上げたように、セクシュアルハラスメントということが、今本当にスポーツ界でもどこでも、非常に大きな問題となって取り上げられております。
 つきましては、女性の委員、一般職員の配置、委員の活動の状況についてご説明いただければと思います。

○池田労働委員会事務局長 東京都労働委員会で現在任命されている第四十三期の委員三十九名中、女性委員は五名で、その比率は一二・八%でございます。内訳としましては、公益委員二名、労働者委員二名、使用者委員一名でありまして、各委員とも労使紛争の事件の解決に向けてご活躍いただいているところでございます。
 職員の配置につきましては、平成二十九年度末現在で、庶務、人事、経理などを所管する総務課の一般職員が十名、不当労働行為事件の審査やあっせんを所管する審査調整課の一般職員が二十二名、局全体で一般職員は三十二名でございます。
 委員の活動状況についてですが、委員一人当たりの月間平均出勤日数は、二十九年度は六・二一日となっております。
 なお、一日の出勤日の中で事件が複数ある場合や、証人審問への出席などがある場合には、午前中から夕方まで業務に当たる日もございます。
 また、案件によっては、申立人の申し出に応じて調査が夕方や夜間に開始となりまして、勤務が夜遅くに及ぶこともございます。平成二十九年度におきましても、夕方五時以降の活動が約二割を占めているところでございます。
 さらに、最新の労働情勢の情報収集や事務局との打ち合わせなど、担当する事件の的確な対応に万全を期するため、早朝から出勤される委員もおられます。加えて、出勤日以外にも、事件の和解に向けた解決の糸口を探るため、組合や企業の所在地の近くで労使委員それぞれが個別に労使双方の当事者に会って打ち合わせを任意で行うこともございます。
 このように、業務に拘束される時間の長さ、時間の不規則さなど、出勤日数にはあらわれない活動状況もございます。

○上田委員 ありがとうございました。
 九ページ、5の方の資料でありました委員の皆様の活動状況の方はわかったところでございます。出勤日数以外にもあらわれない活動状況があるということでした。
 先ほども申し上げましたけれども、また、転じて職員の方ですけど、局間交流については、庁内公募制人事も活用されるとか、毎年度複数名の異動を実施して、年齢や職務経験等、バランスのとれた職員構成の担保に努めているということですが、現状と課題につきご説明いただければと思います。

○池田労働委員会事務局長 局組織の継続性や活性化のためには、経験豊かなベテラン職員と柔軟な発想を持つ若手職員が適切にミックスされたバランスのとれた職員構成が望ましいと認識しております。このため、毎年度数名は局間交流による職員受け入れを実施し、強い意欲や基礎的な能力、素養のある職員の確保に努めてきたところでございます。
 具体的には、平成三十年四月の一般職員の異動におきまして、四名の職員を他局から受け入れております。
 一方で、当委員会は、複雑、多様化する労使紛争を迅速かつ適切に解決に導いていくということが使命でございますので、職員には専門的な能力、豊富な経験が求められております。このため、転入職員の配置後における人材育成が重要でありまして、OJTはもとより、ベテラン職員が講師を務める若手職員に対する基礎研修を初め、経験に応じたきめ細かい研修を実施しております。

○上田委員 そうですね。やはり重ねての局間交流をお願いしたいところでございます。
 続きまして、今多様な働き方とか多様な業種、多様な企業体が出てくる中で、労働委員会に持ち込まれる近年の集団的労組紛争の内容につきまして、傾向をご説明ください。

○池田労働委員会事務局長 労働委員会では、労働組合法第七条に規定する不当労働行為に該当するとして申し立てられた事件の審査を行っております。
 平成二十九年度に新規に申し立てられた不当労働行為事件は百六件でございます。申立事由は、団体交渉拒否が最も多く、次いで組合への支配介入、不利益取り扱いの順になってございます。また、前年度からの繰越件数を合わせた不当労働行為事件の総取扱件数は、平成二十九年度は三百九十六件ありまして、このうち八十八件が終結したところでございます。
 命令は二十一件発出しておりまして、全部救済が十四件、一部救済が六件、棄却が一件となっております。
 具体的な救済命令といたしましては、団体交渉拒否に係る事件では、資料を示して具体的な説明を行うなどして団体交渉に誠実に応じることを命じたもの、また支配介入に係る事件では、組合を誹謗中傷することなどによって組合の運営に支配介入しないことを明示したもの、また不利益取り扱いに係る事件では、休暇の扱いについて組合を差別して扱わないことを明示したものなどがございます。
 次に、労働争議の調整事件ですが、平成二十九年度新規に申請があった事件は七十一件でございます。
 申請の内容について見てみますと、非正規雇用労働者、派遣労働者及び外国人労働者がいわゆる地域の合同労組に加入をしまして、組合が使用者に団体交渉を申し入れたが、進展しないためにあっせんを申請したとするケースが多い傾向にございます。

○上田委員 外国人労働者が声を上げるという今日的なトレンドの方が確認できて、非常に興味深く思いました。
 先ほど話しましたが、ハラスメントですよね、労働委員会として行うことのできる職場ハラスメントの取り組み状況につき、他機関との連携も含めご説明ください。

○池田労働委員会事務局長 平成二十九年度にパワハラやセクハラなど職場ハラスメントを契機として申し立てられた不当労働行為は十五件ございまして、うち十件が和解により終結、五件が継続中でございます。
 また、平成二十七年、二十八年度に受け付けた事件二件につきまして、二十九年度に命令を発出してございます。
 具体的には、パワハラの是正などを求める団体交渉に速やかに誠実に応じること、管理職が組合に行った言動がパワハラに当たるかについて必要な調査を実施して、結果を具体的に説明するなどして団体交渉に誠実に応じることという命令を発出しております。
 また、労働争議の調整事件におきましても、平成二十九年度、ハラスメントを理由に申請されたものは五件ございますが、二十九年度中に終結した事件は二件でございました。
 これらは、積極的に調整を図った結果、当事者双方による和解協定が締結されて解決したものでございます。
 また、他機関との連携についてでございますが、個別の労使紛争も含め、産業労働局や国所管の東京労働局、裁判所、弁護士などで構成する連絡協議会に参加をしまして、各機関に寄せられたハラスメント事件を含めたさまざまな情報交換を行っております。
 この機会を通じまして労働委員会の事例を役立ててもらうとともに、各機関からの情報を当局職員にも周知することで共有し、あっせん手法のレベルアップにつなげております。

○上田委員 ハラスメントの方にも取り組み事例があることを確認させていただきました。
 やはり労働組合というのは、労働者あっての組合でございます。組織のための組織ではないというふうに私も了承しているところで、個別の労働者にどう寄り添っていくのかということがやっぱり大事だと思います。それは、多くは都民であったりするかと思います。
 そこで、労働委員会として行うことができる職場ハラスメントの被害者支援と予防啓発の取り組み状況と成果につきご説明ください。

○池田労働委員会事務局長 平成二十九年度、セクハラまたはパワハラを契機とした労働争議の調整事件についてでございますけれども、先ほどの答弁で申し上げました終結案件二件につきましては、当事者双方が解決金の支払いなどを含む和解協定の締結に至ったことにより、紛争の解決に貢献したところでございます。
 また、集団的労使紛争の予防啓発の取り組みとして、当委員会では、労働委員会の役割をPRするための四カ国語版のリーフレットや手引を関係各所に配布しているほか、当局ホームページやツイッターなどを用いた情報発信にも取り組んできております。

○上田委員 最後になりますが、このように労使紛争といっても、不当労働行為とされるもの以外のものが見られます。このような質や対象の変化にいかに対応し、労働者の権利を保護していくのか、課題認識とご所見をお示しください。

○池田労働委員会事務局長 東京におきましては、職場ハラスメントに係る事案や、派遣労働者、契約社員などの多様な雇用、就労形態に係る事案など、労働経済情勢を反映したさまざまな労働問題が発生しております。
 こうした状況の中、東京都労働委員会は、これまで蓄積したノウハウを生かし、労使紛争解決のための公正中立な立場の第三者機関として労使紛争の解決を図っており、その役割はますます重要になってくるものと認識してございます。
 今後とも、労使紛争の解決を通じ、東京の労使関係の安定、そして東京の経済の発展に貢献してまいります。

○上田委員 私は、実は保育園待機児童等で、議員になったものでございますが、議員になったきっかけというのはマタハラで会社を余儀なく退職を強いられるということでありました。会社には労働組合はあったんですけれども、全く機能せず、当時の部長と労働組合のお偉いさんが同期だということで、相談しても何もならないぞと脅されたことが非常に私の中では鮮明な記憶がございます。
 産業労働局では、労働相談センターがあって、個別に寄り添う、もしかしたらば自分のところの労組が動いてくれないのと、やっぱり労働争議より、一人一人の労働者というふうに私は思っておりますので、これから産業労働局の方の決算審査もありますので、ご答弁を参考にさせていただきながら、委員の方は産業労働局ということで、やはり個別相談を東京都としてはさらに活性化をあわせてしていくべきだという所見を申し述べまして、私の質疑を終わらせていただきます。

○小宮委員長 ほかに発言がなければ、お諮りします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了したいと思いますが、ご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○小宮委員長 異議なしと認め、本件に対する質疑は終了しました。
 以上で労働委員会事務局関係を終わります。

○小宮委員長 これより都市整備局関係に入ります。
 初めに、過日の分科会で紹介できませんでした幹部職員について局長から紹介があります。

○佐藤都市整備局長 過日の分科会におきまして紹介できませんでした当局の幹部職員をご紹介させていただきます。
 特命担当部長の小口新吾でございます。多摩ニュータウン事業担当部長の松崎浩一でございます。
 どうぞよろしくお願い申し上げます。
   〔理事者挨拶〕

○小宮委員長 紹介は終わりました。

○小宮委員長 決算の審査を行います。
 平成二十九年度東京都一般会計決算中、都市整備局所管分、平成二十九年度東京都都営住宅等事業会計決算、平成二十九年度東京都都営住宅等保証金会計決算、平成二十九年度東京都都市開発資金会計決算及び平成二十九年度東京都臨海都市基盤整備事業会計決算を一括して議題とします。
 本件については、いずれも既に説明を聴取しております。
 その際要求した資料は、お手元に配布してあります。
 資料について理事者の説明を求めます。

○桜井総務部長 去る十月十日の当分科会で要求のございました資料につきましてご説明申し上げます。
 お手元に配布しております当局の平成二十九年度各会計決算特別委員会第三分科会資料の表紙をおめくりいただき、目次をごらんください。
 資料は、1の都営住宅建設事業に係る中小企業への工事発注実績から、14の監理団体・報告団体の職員構成(都派遣職員・固有職員・都退職者別)(過去五年分)までの十四件でございます。
 それでは、まず一ページをお開き願います。1、都営住宅建設事業に係る中小企業への工事発注実績でございます。
 工事発注実績及びそのうちの中小企業への発注実績につきまして、件数並びに金額を年度別、財務局契約及び都市整備局契約別に記載してございます。
 二ページをごらんください。2、都営住宅の管理戸数、空き住戸数(事業用・募集用)、募集停止戸数でございます。
 平成二十九年度末の各戸数について記載してございます。
 三ページをお開き願います。3、既設都営住宅のエレベーター設置状況(過去五年間)でございます。
 既設の都営住宅について、過去五年間のエレベーター設置状況を年度別に記載してございます。
 四ページをお開き願います。4、木造住宅等に対する耐震診断及び耐震改修の助成実績(過去五年間)でございます。
 東京都の住宅耐震化促進事業に係る当初予算額と、耐震診断及び耐震改修それぞれの執行件数及び執行額を年度別に記載してございます。
 五ページをごらんください。5、基地対策に係る支出等(過去五年間)でございます。
 基地対策に係る予算現額、支出済額及び所管について、年度ごとに記載してございます。
 六ページをお開き願います。6、都内米軍基地に関係する事件等の経過(過去五年間)でございます。
 (1)では航空機の緊急着陸、部品落下等、(2)では米軍構成員による事件、事故を記載してございます。
 八ページをごらんください。7、横田基地におけるオスプレイの離着陸回数等でございます。
 (1)では着陸、離陸の延べ回数、(2)では飛来する可能性があると通告のあった回数を記載してございます。
 九ページをお開き願います。8、CV22オスプレイ配備に係る国との協議状況等でございます。
 CV22オスプレイ配備に係る国との協議状況等について、年月日、相手方、概要及び位置づけを記載してございます。
 一一ページをごらんください。9、都営住宅の空き住戸数の割合、入居者の年齢別世帯数、平均居住年数、使用料の収入未済率(過去三年間)でございます。
 (1)では空き住戸数の割合、(2)では入居者の年齢別世帯数、(3)では入居者の平均居住年数、(4)では使用料の収入未済率を記載してございます。
 一三ページをお開き願います。10、多摩ニュータウン事業会計閉鎖時における収支の状況でございます。
 会計閉鎖時、平成二十三年度末の資産額、負債額及び正味財産を記載してございます。
 一四ページをお開き願います。11、都内における都市計画道路に係る住民投票の実施状況でございます。
 小平市が実施した小平都市計画道路三・二・八号、府中所沢線計画についての住民投票の結果について記載してございます。
 一五ページをお開き願います。12、区市町村、その他が施行する都市計画道路の優先整備路線整備(第四次事業化計画)の路線別進捗状況(事業認可の有無)、区市町村が把握している住民団体の有無、東京都との文書協議、関係住民に対する説明会(過去二年分・年度別回数)でございます。
 事業認可年月、区市町村が把握している住民団体の有無、区市町村から東京都への文書協議の実績、関係住民に対する説明会の開催実績について、いずれかに該当する路線ごとに記載してございます。
 一八ページをごらんください。13、都市整備局所管の附属機関の委員報酬額及び開催状況(過去三年分)でございます。
 (1)では委員報酬額、(2)では各附属機関の開催状況を記載してございます。
 一九ページをごらんください。14、監理団体・報告団体の職員構成(都派遣職員・固有職員・都退職者別)でございます。
 各監理団体、報告団体の職員構成について、過去五年分の状況を年度別に記載してございます。
 以上で資料説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○小宮委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含めて、これより本件に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○村松委員 よろしくお願いいたします。
 まず初めに、災害対策に資する事業についてお伺いをいたします。
 まずは、一般会計決算説明書の防災密集地域総合整備事業に関して質問をさせていただきます。
 都では、市街地の延焼性状を評価する一つの指標、すなわち燃えにくさをあらわす指標として不燃領域率を用いています。この不燃領域率は六〇%以上に達すると延焼が抑制され、七〇%を超えると市街地の延焼の危険性はほぼなくなるというものであります。
 都は、平成二十八年三月に改定した防災都市づくり推進計画で、木造密集地域約一万三千ヘクタールの中で、地域危険度が高く、老朽化した木造建築物が特に集積しており震災時に特に甚大な被害が想定される整備地域、六千九百ヘクタールの不燃領域率を、平成三十二年度までに七〇%にすることを目標にしております。
 せんだって公表された平成二十八年度末の段階での不燃領域率は六二%であり、七〇%に向けて今後も不燃化を推進させなければなりません。不燃領域率は五年に一度の土地利用現況調査に基づき都が算定した結果と伺っており、前回は平成二十三年度末の数値になるかと思います。
 そこで、整備地域における不燃領域率の推移を伺います。

○安部防災都市づくり担当部長 整備地域における不燃領域率は、平成十八年度末は約五六%、平成二十三年度末が約五八%と二ポイント上昇いたしました。平成二十八年度末は、副委員長お話しのとおり、約六二%でありまして、平成二十三年度末と比べて四ポイント上昇しており、二倍の上昇となっております。

○村松委員 整備率は徐々に上がってきているかと思いますけれども、三十二年度までに不燃領域率七〇%を目指すためには、この木造住宅密集地域の事業を強力に展開していく必要があると思います。
 そこで、整備地域においてどのような取り組みを進めているのかお伺いをいたします。

○安部防災都市づくり担当部長 整備地域では、延焼遮断帯に囲まれた市街地の防災性の向上を図るため、区と連携しながら、狭隘な道路を事業として拡幅して地域の改善と不燃化を促進する防災生活道路の整備に取り組むとともに、共同建てかえや新たな防火規制区域の指定等を進めております。
 整備地域の中でも特に重点的、集中的に改善を図るべき不燃化特区では、都税の減免をするとともに、老朽建築物の建てかえや区が住民への働きかけを行う各戸への訪問を支援しております。また昨年度からは、建てかえに際して借家人などの移転が円滑に進むよう、引っ越し費用を助成しております。
 これらに加えまして、今年度からは、木造住宅密集地域の不燃化を加速するため、権利者が安心して生活再建できるよう、都有地を活用してコミュニティを維持しながら入居できる魅力的な移転先の整備を民間活力により進めてまいります。
 都は、今後とも一層の工夫を加え、平成三十二年度の目標達成に向けて、不燃化を強力に推進してまいります。

○村松委員 平成二十九年度の決算を見てみますと、二十九年度に六十三地区で実施している木造住宅密集地域整備事業は、決算額十九億九千万円余、執行率が九〇・四%となっております。重点整備地域として五十三地区、三千二百ヘクタールを指定している不燃化特区は、決算額十八億二千万円余、執行率が四五・三%となっております。
 この不燃化特区における執行率が四五・三%にとどまった理由についてお伺いいたします。

○安部防災都市づくり担当部長 不燃化特区の平成二十九年度予算は、目標を達成するために必要な額を区の要望に基づき計上しておりまして、予算額約四十億円の約六割が老朽建築物の建てかえや除却に対する助成費となっております。
 それぞれの区は、助成費を着実に執行するため、建てかえなど住民意向の把握に努めるとともに、各戸への訪問を通じ、不燃化の必要性、緊急性を住民の方々に説明してまいりました。
 一方で、資金不足や借地借家人との困難な調整、親族の了解が得られないことなどによりまして住民が建てかえや除却を決心するに至らなかったケースが多く、助成件数が区の想定を下回ったことで執行率が四五・三%という結果になっております。
 なお、不燃化特区の執行額は、平成二十八年度の約十二・七億円と比べ、平成二十九年度は約十八・二億円と増加しております。
 都は、今後も各区の取り組みを支援し、不燃化を加速させてまいります。

○村松委員 執行率については理解をいたしました。
 木造住宅密集地域では、居住者の高齢化、敷地の狭さ、借地借家の権利関係など困難な課題が山積しているため、事業を進める時間も手間も大きくかかると思います。
 しかし、地域の不燃化を進める手を緩めるわけにはいきません。今後も各区と連携し、不燃化特区の取り組みを推進していただきたいと思います。
 あわせて、整備地域全体の改善も必要不可欠なことですので、目標の達成に向け、引き続き全力で取り組んでいただきたいと要望いたします。
 延焼の防止とともに重要なことが耐震化であります。特に、緊急輸送道路沿道建築物耐震化促進事業は重要と考えております。
 決算書によりますと、二十九年度は二十四億七千万円余で、執行率が四三・三%となっております。この結果となった原因をどのように分析しているのかお伺いいたします。また、特定緊急輸送道路沿道建築物の耐震化の進捗状況についてもお答えください。

○青木耐震化推進担当部長 耐震改修等に対する助成やアドバイザー派遣により所有者の取り組みを後押しした結果、耐震化が進んできている一方で、建物用途や所有形態による個々の困難な課題を有している建物が残っており、区分所有者間の合意形成やテナントとの調整に時間を要したことから改修などに結びつかなかったためと考えております。
 また、耐震化の進捗領域につきましては、特定緊急輸送道路沿道の平成二十九年度末時点における耐震化率は八四・一%、これは前年度から一・〇ポイントの増となっております。

○村松委員 二十九年度末時点で八四・一%ということですが、特定緊急輸送道路沿道建築物の耐震化目標は三十一年度で九〇%、三十七年度で一〇〇%でありますから、さらなる加速が必要であります。ただ、実際に行うのは所有者個人や事業者でありますから、都の都合に必ずしもかなうとは限りませんので、丁寧に進めていただきたいと思います。
 特定緊急輸送道路沿道の旧耐震基準の建築物で、耐震改修が必要な建物のうち、耐震改修を実施しないとしている所有者や、そもそも耐震診断すらされていない建物もまだ残っていると伺っております。
 二十九年度の対応、取り組み状況についてお伺いいたします。

○青木耐震化推進担当部長 耐震診断を行っていない建物については、それまで診断実施に向けた指導や建物名の公表を行ってまいりましたが、それでもなお診断を行わない所有者に対し自覚と取り組みを促すため、改めて指導文書の送付などを行った上で、本年三月、耐震改修促進法に基づいた命令を行い、その旨を氏名とあわせて公表しております。耐震改修等が進んでいない建物については、区や市などと連携し、戸別訪問などにより所有者などに直接取り組みを促してまいりました。
 また、おのおのの困難な課題を抱える建物の耐震化を進めるため、平成二十九年一月に設置した学識経験者などから成る検討委員会において、さらなる促進策の検討を進めてまいりました。
 この検討会におきまして、耐震化の意思を有していない所有者への働きかけの強化や占有者から協力を引き出すための方策などが課題として示されており、こうした課題を踏まえ、適切に対応しながら耐震化を促進してまいります。

○村松委員 目標を目指して取り組みを進めていただくよう改めて期待いたしております。
 耐震化が必要な建物は、緊急輸送道路沿道だけではありません。そのほかの建物も当然重要であります。しかしながら、民間の住宅の耐震化は、相手のあることなので計画どおりにはなかなか進まないと理解しております。特に、分譲マンションの耐震化は、管理組合があればまだよいと聞いておりますけれども、ない場合は合意形成にかなり苦労すると聞いております。
 そのような中で、都は、管理組合の設立や運営などについて、情報提供や助言を行う管理アドバイザー派遣制度を実施しておりますが、二十九年度の利用状況についてお伺いいたします。

○栗谷川民間住宅施策推進担当部長 都では、管理組合による適正な管理に向けた自主的な取り組みを支援するため、公益財団法人東京都防災・建築まちづくりセンターが実施機関となり、マンション管理士などの専門家である管理アドバイザーを派遣し、管理組合の設立や運営などに関する情報提供や助言を実施しております。昨年度の派遣実績は延べ二十一件あり、そのうち十八件では、三区一市が派遣費を助成してございます。
 引き続き、都は管理アドバイザー派遣制度の普及啓発に努めるとともに、区市と連携し、マンションの適正な管理や耐震化を促進してまいります。

○村松委員 都が行う事業として派遣実績は二十一件というのは大変少ないと思います。マンションの適正な管理や耐震化を促進するためには意義のある事業だと思いますので、今後もこの本制度が活用されるよう普及啓発に努めていただくことを要望いたします。
 また、マンションの耐震化については、今年度から耐震診断の実施等、過去に耐震化に向けた取り組みがあったものの次のステップに進んでいない管理組合に対して建築士等の専門家を繰り返し派遣し、耐震化に向けた合意形成の支援を行っていると聞いております。
 こうした取り組みにより、マンションの耐震化を促進していくことを改めて要望をいたします。
 次に、都の空き家対策事業についてお伺いいたします。
 空き家には、老朽化して建てかえなければ住めないものと、まだ活用できる空き家と二つがあると思います。前者は、台風などで破損したり、火災の危険性も高く、人的被害が想定されます。また後者は、市場に流通することでまちの活性化につながるなど期待がされます。
 国では、区市町村の空き家対策の取り組みを促進すべく、平成二十七年に空家等対策の推進に関する特別措置法が施行されました。
 空き家対策には、まず一番身近な基礎自治体である区市町村の取り組みが重要と考えますが、都における平成二十九年度空き家対策予算の執行状況についてお伺いいたします。

○澁谷住宅政策担当部長 都の平成二十九年度の空き家対策の取り組みといたしましては、区市町村による各種空き家対策を支援する事業や相談事業、都と区市町村による空き家対策連絡協議会などを実施してきております。これらの空き家活用等支援事業の執行状況としましては、予算現額は一億百七万四千円、支出済額は六千九百六十七万一千円で、執行率は六八・九%となってございます。

○村松委員 決算書には個別の記載がありませんでしたので、お伺いをいたしました。
 執行率が六八・九%ということで、個別の事業について伺っていきたいと思います。
 区市町村はそれぞれ空き家対策を進めていると思いますが、都は実態調査に補助をしています。これまで実態調査及び対策計画の策定を行った区市町村はどれくらいあるかお伺いをいたします。

○澁谷住宅政策担当部長 都内六十二区市町村のうち、平成二十九年度末までに五十区市町村が実態調査を実施し、二十区市町村が対策計画を作成してございます。

○村松委員 実態調査はかなり進んでいるようですけれども、離島などの地理的要因もあり、一部の区市町村では当面実態調査を実施する予定がないところがあることは認識しております。
 一方で、対策計画はまだまだこれからという面もありますが、区市町村が空き家対策を進めていくためには、計画に基づいて取り組んでいく必要があると思います。
 区市町村に対して計画策定を促すために、都としてどのような取り組みを行っていくのかお伺いいたします。

○澁谷住宅政策担当部長 都は、区市町村に対しまして、計画作成に係る費用の二分の一を補助してございます。計画を作成した二十区市町村のうち、都費を活用したのが十四区市町村であることから、実施促進効果が高いものと考えてございます。
 引き続き、区市町村に対しまして助言や情報提供に努めるとともに、都の補助を活用し計画作成が進むよう、都と区市町村との連絡協議会や関係課長会の場などを通じまして積極的に周知し、働きかけてまいります。

○村松委員 効果のある事業だと思いますが、対策計画を策定している区市町村は二十区市町村ということですから、さらに進むよう連携をしていただきたいと思います。
 空き家が発生するきっかけの中には、相続によるものが多くあると考えられます。
 都は、平成二十九年度までモデル事業として空き家のワンストップ相談窓口を設けて、相続空き家の相談事業を行っていたとのことですが、その相談件数の実績と、あわせてモデル事業の実績を平成三十年度予算にどのように生かしたのかお伺いいたします。

○澁谷住宅政策担当部長 都は、相続空家等の利活用円滑化モデル事業を平成二十九年度まで実施いたしまして、空き家の相続や活用、管理、処分などにつきましてワンストップで相談に応じてまいりました。平成二十八年十二月から平成三十年三月までの間、モデル事業者三者で計三百四十四人の方々からの相談を受け付けまして、対応を行ってまいりました。
 また、この間、三事業者へのヒアリングを行う中で、窓口利用者の声を分析し、セミナーや講演会と相談会をあわせて開催すると効果的であるということがわかってまいりました。
 分析の結果を活用し、平成三十年度からは、普及啓発と相談を一体的に実施する空き家利活用等普及啓発・相談事業を開始いたしまして、五事業者を選定して取り組みを進めているところでございます。

○村松委員 相続による空き家といっても、さまざまな状況があると聞いております。相続人が複数人いて話がまとまらない場合や、建てかえが必要だが再建築不可物件であったり、相続人がわからないなどもあります。専門事業者ならではのアドバイスが必要ですので、事業のPRをし、促進をしていただきたいと思います。
 一方、区市町村が空き家対策を進めていくためには、法的な専門知識や、他の自治体での取り組み事例などの情報共有が重要であると考えます。
 都は、平成二十九年度から区市町村と空き家対策連絡協議会を設置したとのことですが、開催状況と、どのような内容で行われたのかお伺いをいたします。

○澁谷住宅政策担当部長 都と全区市町村が参加する空き家対策連絡協議会を平成二十九年五月に設置いたしまして、昨年度は五回開催いたしました。
 本協議会では、都の区市町村支援事業やワンストップ相談事業、国の補助事業についての情報提供、都内の自治体による先進的な取り組み事例の情報共有、法律の専門家による講演などを行ってまいりました。
 今年度も九月までに二回開催いたしまして、都や国の事業等に加えまして、他の地域の先進的な取り組みにつきましても情報共有を図っているところでございます。
 引き続き、協議会の場を効果的に活用し、区市町村が空き家対策に円滑に取り組めるよう支援してまいります。

○村松委員 空き家対策は、景観や衛生面、防災面、防犯面と多岐にわたる心配があります。対策を着実に進められるよう、区市町村の取り組みをより一層サポートしていただきますよう要望いたします。
 また、宅建協会など業界団体と連携をし、対策に取り組み、空き家対策が進んでいる事例もあると聞いております。よい事例を空き家対策連絡協議会などを通じて共有し、空き家対策のさらなる推進を要望いたします。
 次に、都営住宅についてお伺いいたします。
 都営住宅等事業会計の中で、公営住宅建設は予算現額三千八百戸、二百五十四億円余となっておりますが、決算では八百十七戸、百七億円余となっております。執行率は四二・一%ということですが、主な原因を教えてください。

○妹尾建設推進担当部長 都営住宅の建てかえにおきましては、これまで、居住者が建てかえ後の住宅に早く入居できるよう、また除却後の用地を速やかに使用していくという観点に立ち、居住者の退去や除却工事が完了する前に建築工事を発注してまいりました。
 しかしながら、近年は、居住者の高齢化等により居住者全員の退去が完了するまでの期間が長期化し、それに伴って除却工事の着工もおくれるケースが増加しております。加えて、屋上防水など、居住者の退去後でなければできないアスベスト調査の結果によりましては、除却工事自体が長期化するケースもございます。こうしたことにより、建築工事の着工までに除却工事が終わらないため、工事中止となる案件が増加しました。
 そこで、平成二十九年度においては、工事中止の抑制を図るため、建築工事の着工までに除却工事の完了が確実なものに限定するなど、契約後、円滑に工事着手ができる案件のみ発注したことにより建てかえ戸数が減少し、執行率が下がったものでございます。

○村松委員 二十九年度については、工事の中止を抑制するために発注スキームを考えた結果と理解いたしました。
 そういたしますと、今後の建てかえ等が円滑に進むかが心配されますが、いかがでしょうか。

○妹尾建設推進担当部長 平成二十九年度に発注を予定した案件につきましては、建築工事の着工までに除却工事の完了が確実であるなど、契約後、円滑な工事着手ができる条件が整ったものから発注を行っております。これらの案件につきましては、発注時期が平準化されたこともありまして、おおむね順調に落札され、順次着工しております。
 なお、建てかえ事業の推進に当たりましては、例えば、円滑な移転を促進するため、居住者の多様なニーズに応じた移転先を幅広く確保するなどの取り組みを行っております。

○村松委員 順調に落札されているということですので、引き続き着実に進めていただきますようお願いいたします。
 また、建てかえ事業の円滑な推進と同じく、既存住棟の耐震化も着実に進めることが重要と考えます。耐震化計画の進捗についてお伺いいたします。

○村居営繕担当部長 都営住宅においては、東京都耐震改修促進計画を策定し、平成十九年度から計画的な耐震化に取り組んでおり、平成三十二年度までに耐震化率を一〇〇%とすることを目標に進めております。
 耐震改修工事は、居住者が生活したまま行う必要があるため、騒音、振動が少ない施工方法を選択するなど、さまざまな工夫を重ね、居住者の理解、協力を得ながら進めてまいりました。
 そうした取り組みを経まして、都営住宅においては、平成十九年度、五九・〇%だった耐震化率は、平成二十九年度末で九三・二%となっております。

○村松委員 耐震化についても計画どおりと理解をいたしました。引き続き、二〇二〇年に耐震化一〇〇%を目指して進めていただきたいと要望いたします。
 都営住宅二十六万戸でありますが、平成二十九年度は九千四百九十九戸の募集に対して五千九百十戸の入居ということです。実に三千五百八十九戸もの住宅が空室であります。割合でいえば少ないものの、戸数は多いと感じております。
 一方で、都営住宅に入りたいけれども入れないという声も伺います。どのように分析されているかお伺いいたします。

○八嶋経営改革担当部長 平成二十九年度における世帯向けの平均応募倍率は二十一・五倍でございますが、その内訳を見ますと、募集戸数全体の約一六%の住戸が応募倍率四十倍以上であるのに対しまして、約一五%の住戸が応募率一倍未満となってございます。これは、公共交通機関の利便性に応じて応募倍率が増減しているものと思われます。

○村松委員 便利な地域や新しい住宅に応募が集中するということは理解をしております。
 申し込みの際、第二希望まで書けるようにという声もありますが、そうした提案を含めて、空室を埋めるための努力についてお伺いいたします。

○八嶋経営改革担当部長 本年一月から若年夫婦、子育て世帯向けの毎月募集を開始しておりますけれども、これは申込者の入居希望時期に応じた応募機会を拡大するとともに、比較的低倍率の住宅を活用することで、住宅ストックの有効活用を図っているものでございます。
 また、本年五月には、若年夫婦、子育て世帯向け募集の広報用チラシを作成いたしまして、都、区市町村及び公社の窓口で配布するなど、PRの強化に努めてございます。
 今後とも、引き続き入居の促進に向け、募集やPRの方法などについてさまざまな工夫を重ねてまいります。

○村松委員 若年夫婦や子育て世帯向けの住宅に関しては、定期募集のほか、低倍率の住宅を中心に毎月募集を始められたということですが、その実績はどのようになっておりますでしょうか、お伺いいたします。

○八嶋経営改革担当部長 募集を開始いたしました本年一月から抽せんが終了している本年八月までの毎月募集の応募倍率は、一・三倍から〇・八倍で推移してございます。

○村松委員 効果が上がってきていると理解をしておりますけれども、まだまだPRが足りないと思いますので、ご努力をいただきたいと思います。
 今後の建てかえの際には、倍率の低い都営住宅は、利用者がふえるように建てかえるか、売却し立地をよくするなど、工夫も必要と考えます。
 今後の建てかえに当たってどのように工夫していくのかお伺いをいたします。

○妹尾建設推進担当部長 都営住宅の建てかえは、従前居住者の近隣の団地もしくは建てかえ後の住棟での移転先を確保しながら、計画的、効率的に進めていくことが重要でございます。建てかえに当たりましては、地元の自治体と協議し、子育て支援施設や高齢者福祉施設など、地域に必要な施設の整備を図っております。
 このような住環境の整備とともに、地区計画など、地元のまちづくりと連携した歩行者空間の整備を行うなどによりまして、周辺地域一帯のポテンシャルを向上させるための取り組みを行っている例もございます。

○村松委員 都の大切な財産ですので、ぜひ空室がなくなるよう、さまざまな取り組みを期待しております。
 有効活用という点で、駐車場の有効活用についてお伺いいたします。
 年間千区画以上の空き区画があると聞いており、その活用としてコインパーキングの設置を試行しているとのことですが、二十九年度の取り組みと今後の取り組みについてお答えください。

○八嶋経営改革担当部長 ご答弁申し上げる前に、一点、修正をお願いしたいと存じます。
 先ほどの答弁の中で、公社の窓口にチラシを配布というふうに申し上げましたけれども、これは東京都住宅供給公社でございます。訂正願います。申しわけございません。
 ご答弁申し上げます。
 駐車場の空き区画に関しましては、定期公募後の常時受け付けや地域住民向けの貸し出し、案内看板の設置などにより利用促進を図っております。また、九団地で試行してきたコインパーキングにつきましては、コインパーキング事業者、試行団地の自治会へのヒアリング等を行い、介護車両の利用など、居住者の利便性の向上や迷惑駐車の減少などの効果が確認できました。
 この結果を受けまして、試行期間終了に合わせて本格実施することとし、平成二十九年度には、コインパーキング事業者へのヒアリングや実施スキームの整理を行うとともに、最初に試行期間が終了する三団地について、三月に入札を実施いたしました。
 平成三十年度からは、対象団地を二十五団地程度に拡大するなど、より効率的に運営してまいります。

○村松委員 三十年度からさらに拡大したということですが、今後も空き区画を積極的に活用していただきたいと要望いたします。
 有効活用という点で、ソーラーパネル設置も進められていると聞いております。売電価格は下落傾向であり、費用面のみで見ますと余りメリットがないというのが民間では一般的な見方になっておりますが、環境対策の点で重要と考えますので、引き続き進めていただきたいと要望いたします。
 また、共用部分の電気LED化についても重要と考えますが、その進捗についてお伺いいたします。

○村居営繕担当部長 都営住宅については、廊下など共用部の照明のLED化を平成二十七年度から建てかえ事業に合わせて実施しております。既存の都営住宅につきましても平成二十九年度から取り組んでおりまして、照明器具の交換時期に達しているものから順次LED化を進めております。
 平成二十九年度までのLED化実績は累計で約一万二千六百四十戸となっており、今後とも適切に取り組んでまいります。

○村松委員 いうまでもなく、公営住宅は弱者保護、セーフティーネットの機能もあり重要であります。しかし、維持管理にコストがかかることは明らかですので、整備、改修を着実に進めるとともに、既存住宅の活用、駐車場の有効活用を改めて要望いたします。
 現在ご利用中の方からは、間取りなどについて、少しの工夫で使いやすくなると思われることがあるとご意見をいただいております。建てかえの際には、現在ご利用の方から意見を聞き、より利用しやすくなる工夫やバリアフリー化も進めていただきますよう、あわせて要望いたします。
 次に、公共交通のネットワーク化についてお伺いいたします。
 平成二十八年四月、国の交通政策審議会の答申において、東京圏における今後の都市鉄道のあり方が示されました。答申を受けて、都では鉄道新線建設等準備基金を創設し、鉄道新線の実現に向けて力強い取り組みを進めていると認識しております。
 そこで、平成二十九年度の広域交通ネットワーク形成等に関する調査では三千八百八十八万円の執行をしておりますが、どのような検討を行ったのかお伺いいたします。

○荒井都市基盤部長 国の答申では、国際競争力の強化や質の高い鉄道サービスの実現などに向けたプロジェクトが示され、このうち、多摩都市モノレールの延伸など六つの路線が事業化に向けて検討などを進めるべきとされております。
 都は、これらの路線について、鉄道事業者や地元区市町など関係者と連携して検討を進めており、平成二十九年度の調査では、六路線を中心に事業費を精査するとともに、需要予測、採算性の確保策などの課題について検討を行っております。
 引き続き、課題解決に向けた検討を進めるとともに、関係者との協議、調整を加速してまいります。

○村松委員 事業化に向けて検討などを進めるべきとされた六路線の中には、私の地元の大江戸線、大泉学園町への延伸も含まれております。交通空白地域の改善や地域の活性化に大きく貢献するものと期待しております。
 答申における大江戸線延伸の位置づけについてお伺いをいたします。

○荒井都市基盤部長 大江戸線の光が丘から大泉学園町への延伸については、国の答申において、地域の成長に応じた鉄道ネットワークの充実に資するプロジェクトの一つとして位置づけられており、その意義として、区部北西部等と都心部とのアクセス利便性の向上が挙げられております。また、導入空間となり得る道路整備が進んでいることから、事業化に向けて、関係地方公共団体や鉄道事業者等において費用負担のあり方等について合意形成を進めるべきとされております。

○村松委員 大江戸線延伸の検討を進めている交通局からは、事業化に当たっては、地形や地下埋設物を考慮した駅やトンネルの構造の検討、車両の留置施設の整備、収支採算性の確保等の課題があると伺っております。都市整備局においても、交通局を後押しして、関係局や地元区とも連携を図りながら、実現に向けた取り組みをさらに進めていただきますよう要望いたします。
 また、六路線のうち、大江戸線延伸と同じく、交通空白地域の改善に大きく貢献するのが多摩都市モノレールの延伸であり、周辺住民の利便性向上に加え、多摩地域の活力や魅力の向上に資する重要な路線であります。
 多摩都市モノレールの箱根ヶ崎方面延伸及び町田方面延伸について、現在の取り組み状況をお伺いいたします。

○荒井都市基盤部長 多摩都市モノレールの箱根ヶ崎方面、町田方面延伸につきましては、国の答申において、地域の成長に応じた鉄道ネットワークの充実に資するプロジェクトの一つとして、事業化に向けて関係者と具体的な調整を進めるべきと位置づけられております。
 事業化に向けては、多摩都市モノレール株式会社の経営状況を踏まえるとともに、事業採算性の確保に向けたコスト縮減策や収入確保策などの検討を行う必要がございます。また、町田方面延伸につきましては、導入空間となり得る道路整備の課題もございます。
 都は、沿線市町、多摩都市モノレール株式会社とともに連絡調整会議を設置して、これらの課題について検討を行っております。引き続き、関係者との協議調整を進めてまいります。

○村松委員 さらに、六路線のうち新空港線、いわゆる蒲蒲線の矢口渡駅から京急蒲田駅間の整備は、JRと東急の蒲田駅と京急蒲田駅がつながることに加え、東急多摩川線及び東横線、東京メトロ副都心線、西武池袋線、東武東上線との相互直通運転により、新宿、渋谷、池袋等や、練馬区を含めた東京都北西部と羽田空港のアクセス利便性が図られます。
 新空港線の整備について、現在の取り組み状況についてお伺いいたします。

○荒井都市基盤部長 新空港線の矢口渡駅から京急蒲田駅間につきましては、国の答申において、国際競争力の強化に資する鉄道ネットワークのプロジェクトの一つとして、事業化に向けて合意形成を進めるべきと位置づけられております。このため、大田区や鉄道事業者などと連携して、事業費の精査や採算性の課題について検討を行ってまいりました。
 引き続き、大田区が想定している都市鉄道利便増進事業を活用した場合の補助の対象範囲、費用負担のあり方等の課題について、関係者との協議調整を進めてまいります。

○村松委員 ありがとうございました。
 少子高齢化が進み、マイカー利用者が減ることで、公共交通の必要性は高まるものと考えられ、CO2削減にもつながってまいります。
 引き続き、地元自治体や事業者と連携をして、六路線の早期実現に向けて検討を進めていただきますよう要望いたしまして、私からの質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。

○菅野委員 私の方から、まずはマンション再生まちづくりについて伺います。
 これは以前、二十八年の予特でもちょっと質問させていただいたその後ということでございますが、都内の分譲マンションは約百八十一万戸で、そのうち約二割が旧耐震基準です。こうした老朽化マンションについては、建てかえや改修等により再生を促進していくことが重要です。
 しかし、老朽マンションの建てかえ検討では、都市計画や建築規制上の既存不適格となっているために、単体では建てかえが困難となっている事例が多く見られます。
 この現状を打開するため、都は、敷地の共同化など、まちづくりと連携し建てかえを促進する仕組みとして、平成二十七年度から二年間をかけてモデル事業を実施しました。そして、その結果を踏まえ、昨年の四月、マンション再生まちづくり制度を創設しています。
 そこで、現在までのその取り組みの状況を伺いたいと思います。

○栗谷川民間住宅施策推進担当部長 マンション再生まちづくり制度を創設した昨年四月以降、品川区の大崎西口駅前地区、杉並区の方南町駅周辺地区及び多摩市の諏訪永山地区の三地区におきまして、地区内のマンション再生に向けた将来目標や取り組み方針を示すまちづくり計画の策定に対し、区市へ支援を行ってまいりました。
 その後、大崎西口駅前地区及び諏訪永山地区につきましては、区市のまちづくり計画が策定されたことを受け、都は本年四月、同制度のマンション再生まちづくり推進地区に指定しております。また、方南町駅周辺地区では、地区内のマンションにおける耐震化の検討状況などに応じ、マンション再生と連携したまちづくりについて区と情報交換を重ねてございます。
 引き続き、まちづくりの動向を注視してまいります。

○菅野委員 三つのモデル事業のそれぞれの進捗を伺いました。
 こうした事業というのは、それぞれやはり課題が異なり、今お話も伺いましたけれども、その解決には十分時間をかけていかなければならないのかもしれません。
 しかしながら、老朽化マンション対策というのは、やはり災害のことを考えますと、なるべく早くやっていった方がいいにはこしたことはないので、引き続き、区市とも連携して、再生に向け事業を推進するよう、よろしくお願いしたいと思います。
 また今後、都はせっかくのこの本制度のさらなる普及に努めるべきだと私は考えますが、その辺の見解を伺いたいと思います。

○栗谷川民間住宅施策推進担当部長 容積率や絶対高さ制限などで既存不適格になっているなど、単独での建てかえが困難なマンションにつきましては、本制度の活用により、周辺との共同化など、まちづくりと連携して建てかえを促進することが有効でございます。
 例えば、推進地区に指定した諏訪永山地区では、市が合意形成支援の補助制度を創設するとともに、地区内のマンション管理組合で建てかえ検討を進める動きが見られるなど、建てかえ促進に向けた機運が高まってございます。
 今後とも、マンションの建てかえを促進するため、本制度の活用により、区市町村のまちづくりと連携しながら管理組合の支援を進めることが重要と考えてございます。

○菅野委員 今後、このマンション再生まちづくり制度が良質なマンションストックの形成に大いに貢献することを期待して、次の質問に移ります。
 次に、木密地域の不燃化について伺います。
 これは、決算説明書にある防災密集地域再生促進事業に関する内容となります。
 四年前の決算特別委員会でもこのことは質問させていただいておりますが、不燃化特区の事業開始年度である平成二十五年度の実績及び取り組み状況などをそのときは伺いました。当時、十二地区を順次指定し、さらに拡大していく、区と連携し不燃化特区を積極的に進め、不燃化を強力に進めるとの答弁をいただきました。
 そして、それから四年、不燃化特区は十九区の五十三地区、三千二百ヘクタールで事業が展開されるまでに拡大しており、各区の熱心な取り組みに敬意を表したいと思っております。また、都においても各区の取り組みに対し積極的に支援を行っていることと思います。
 そこでまず、不燃化特区における二十九年度の助成件数や執行額を踏まえた実績について伺います。

○安部防災都市づくり担当部長 不燃化特区は、木密地域の改善を一段と加速させるため、平成二十五年度から取り組みを開始しておりまして、委員お話しのように、現在五十三地区を区の提案に基づき指定しております。
 特区では、再開発などの不燃化に効果の高いコア事業を設定するとともに、平成三十二年度までの重点的、集中的な特別の支援としまして、戸建て住宅への建てかえ助成や固定資産税、都市計画税の優遇措置などを実施しております。
 平成二十九年度におきまして、コア事業のうち再開発などにつきましては、新たに大山町クロスポイント周辺地区など二地区で都市計画決定、一地区で事業認可、一地区で完了したほか、五地区で事業を進めております。
 建てかえ及び除却の助成件数は、実施地区が五十三地区となりました平成二十八年度の七百九件から、二十九年度は約一・二倍の八百十八件、同様に執行額は約十二・七億円から約一・四倍となる約十八・二億円となっておりまして、助成件数、執行額とも拡大しております。

○菅野委員 私が四年前に質問したときから見ますと、特区を中心に不燃化が進んでいるなというふうに感じました。
 二十九年度の執行率四五・三%は、必ずしもよいとはいえない数字ですけれども、年々助成件数、執行額が伸びている状況でもあります。これは直接住民に働きかけを行っている地元区の努力によるものだと思います。今後も、都には区への強力な支援をお願いしたいと思います。
 そこで、不燃化を進めるためには、さらに都区が連携して取り組みを加速させる必要があると思いますが、都は区を通して、住民に対してどのような支援を行っているのか伺います。

○安部防災都市づくり担当部長 不燃化特区では、建てかえに向けた住民への働きかけを行うため、都は区が行う全戸訪問に対して支援し、平成二十八年度からは、専門家とともに複数回訪問し、建てかえプランの提示を行えるようにいたしました。平成二十九年度までに延べ六万五千件を超える各戸に訪問し、建てかえに結びつく事例もふえておりまして、今年度も各戸への訪問を進めて除却や建てかえを促しております。
 また、区と共同して行う専門家の講演による不燃化セミナーの開催地区を二十九年度の十二地区から今年度は十五地区へふやすとともに、ファイナンシャルプランナーなどによる個別相談会を同時に開催することによりまして、住民の課題解決に結びつけ、建てかえ意欲の向上を図っております。
 平成二十九年度からは、建てかえに際して借家人などの移転が円滑に進むよう、引っ越し費用などへの支援を開始し、その活用を区に働きかけたことから、昨年度の二区から今年度は四区が助成をメニュー化しておりまして、老朽家屋の除却などを促しております。
 こうした住民に向けた区の取り組みは人手もかかることから、効率よく取り組めるよう、都としては、区の実情に応じまして都市づくり公社の活用などの提案をし、人員の不足を補う技術的、財政的支援を行うことで、着実に地域の改善を進めております。
 燃えない、燃え広がらないまちの実現に向けまして、今後とも工夫を加え、さらなる取り組みを推進してまいります。

○菅野委員 不燃化特区の取り組みについては、精力的にその活動を行っていただいていて、その成果があらわれてきていると感じました。
 引き続き、危機意識を持って、木密地域の不燃化に向け、目に見える形で成果を出していただくよう要望して、質問を終わります。

○小林委員 私からは、三つのテーマについてお伺いをさせていただきます。
 初めに、歴史的建造物の活用についてであります。
 私が国会議員の秘書をしていたときに、国の重要文化財に指定されていたある建物と、その周辺環境の整備に伴った課題についてご相談をいただいたことをきっかけに、歴史的な建造物や文化財の保護と、周辺地域の整備を東京のまちづくりの中でいかに共存、調和させていくのかという課題に関心を持ちました。
 都議会に送り出していただいてからも、歴史的建造物を活用した景観形成、また文化や観光の振興という観点に立った歴史的建造物の活用ということをテーマに、平成二十七年の第一回定例会では、多くの外国人観光客に東京の魅力を伝え、文化の発信を行っていく上で欠かせない資源として、文化財や歴史的建造物を生かしたまちづくりが大切であり、広く歴史的な景観形成に努めていくべきと質問をさせていただきました。
 昨年の都市整備委員会の事務事業質疑の際にもこうした観点で質問しましたが、決算でもございますので、改めて確認をさせていただきたいと思います。
 都では、歴史的景観を特徴づけ、地域のイメージの核となる景観上重要な歴史的建造物を選定していますが、平成二十九年度の選定状況についてお伺いいたします。

○久保田都市づくり政策部長 都は、東京都景観条例に基づき、重要文化財などを除く歴史的な価値を有する建造物のうち、景観上重要なものを東京都選定歴史的建造物として選定してございます。
 平成二十九年度には、文京区の根津二丁目の蔵、青梅市の寿々喜家、永濱邸、昭和レトロ商品博物館、それから渋谷区の塔の家、ヒルサイドテラスA・B棟の計六件を選定しました。
 また、重要文化財など歴史的な価値を有する建造物や庭園等のうち、これらを含む周辺の良好な景観の形成に特に重要な影響を与えるものを、特に景観上重要な歴史的建造物等として選定してございます。
 平成二十九年度には、重要文化財などの指定が多いことや公園の選定基準の追加もございまして、港区の旧朝香宮邸や台東区の上野恩賜公園を初め、三十六件を選定しました。

○小林委員 新たに六件が選定されたとのことですが、選定された歴史的建造物を広く都民が知り、歴史の呼吸というものを感じてもらうために、こうした歴史的建造物に親しみを持ってもらう取り組みが重要であると思います。
 都市の魅力をさらに高めるため、歴史的建造物の保存に向けて取り組むとともに、その魅力や保存の意義を都民に理解していただくために行った平成二十九年度の歴史的建造物の活用実績についてお伺いいたします。

○久保田都市づくり政策部長 都は、多くの方々に関心を持ってもらい、地域を初め都民や企業など社会全体で歴史的建造物を守り生かしていく機運を醸成していくことを目的に、平成二十五年度から、所有者の協力を得ながら歴史的建造物を活用したコンサートなどを開催してございます。
 平成二十九年度の活用実績は、新宿区の早稲田大学の大隈記念講堂で講演会、コンサート、見学会、東久留米市の自由学園で見学会、新宿区の早稲田奉仕園スコットホールで講演会、コンサートを開催し、延べ五百人を超える都民の皆様にご参加をいただいてございます。また、参加者からは、歴史的建造物を身近に感じることができた、次回以降も参加していきたいなど好評をいただいているところでございます。

○小林委員 歴史をひもとくと、歴史的に価値ある建造物や文化芸術品は、時の政治により利用されたり破壊されたりする史実に遭遇をいたします。一方、そうした文化遺産を人類の宝として命がけで守り抜いた人々のエピソードも伝えられています。
 人類共通の宝である歴史的遺産、文化遺産を行政がしっかりその価値を見きわめ、後世に伝えていく役割を果たしていくとともに、民間の方々の力も結集して守り抜いていくことが大切であると思います。
 都では、東京都選定歴史的建造物を保存するために、東京歴史まちづくりファンドを設立し、民間の方々の協力もお願いしておりますが、平成二十九年度の助成の実績と成果についてお伺いいたします。

○久保田都市づくり政策部長 都は、歴史的建造物の保存や修復を社会全体で支援していくことを目的に、平成二十二年度に東京歴史まちづくりファンドを設立し、このファンドを活用して、歴史的建造物の修繕に必要な費用の一部について助成してまいりました。
 平成二十九年度の助成の実績は、東久留米市の自由学園初等部食堂での基礎補修など、小平市の津田塾大学本館での外壁補修などの二件に活用され、日々使用する歴史的建造物の保存に寄与しているところでございます。

○小林委員 歴史的建造物の保存、活用といった取り組みは、ともすれば余り目立たない取り組みにとられがちですが、後世に継承していくために大事な取り組みであると思っておりますので、今後とも積極的な保存活用に努めていただきたいと思います。
 またあわせて、昨年も要望させていただきましたが、東京都歴史的建造物と特に景観上重要な歴史的建造物等というパンフレットがございます。非常に、ややちょっとおかたいつくりであるかなというふうに昨年もちょっと述べさせていただきましたけれども、ぜひ都民にわかりやすい、親しみやすいパンフレットの充実を重ねてお願いしたいと思います。
 次に、治水対策についてお伺いします。
 本年の夏も都内各所でゲリラ豪雨や台風の被害が相次ぎました。一昔前とは激変している気象の変化により、治水対策は重要な政策課題として取り組んでいかねばなりません。
 都では、主に建設局や下水道局が中心となって豪雨対策に取り組んでおりますが、関係するあらゆる局が防災対策としての治水対策に取り組んでいく必要があります。
 都は、東京都豪雨対策基本方針に基づき総合的な治水対策を進めていますが、この総合治水対策における都市整備局の役割について確認をいたします。

○荒井都市基盤部長 都市整備局は、関係局と連携して、平成二十六年に東京都豪雨対策基本方針を改定し、甚大な浸水被害が発生している地域について、九つの対策流域を選定して、総合治水対策の強化に取り組んでおります。
 この方針に基づき、関係局が河川や下水道の事業を実施するとともに、都市整備局は、これらの施設への雨水の流出を抑制する流域対策などに取り組んでおります。
 具体的には、区市が学校や公園などの公共施設に一時貯留施設等を設置する場合、都はその対策費用の補助を行っております。また、個人住宅の敷地に雨水浸透ますなどを設置する際は、都はその費用を助成する区市に対して補助を行っております。

○小林委員 今ご答弁にもありましたが、雨水の流出を抑制する流域対策に取り組んでいるとのことですが、昨年度の区市への補助実績についてお伺いします。

○荒井都市基盤部長 平成二十九年度の実績は、一時貯留施設等について三区二市に補助しており、件数は五件、交付額は約四千四百万円でございます。また、雨水浸透ますについては九区十一市に補助しており、件数は五百十四件、交付額は約二千五百万円でございます。

○小林委員 ありがとうございます。
 さきの第三回定例会における都議会公明党の代表質問の中で、施設の整備など中長期的な視点とともに、被害が発生しやすい箇所を対象に雨水ますを増設するなど、排水能力を高めるきめ細かな対策も急ぐべきであると質問をいたしましたが、昨今の激変している気象状況の中で、こうした緊急かつきめ細かい取り組みが重要になってくると考えます。
 その意味で、今ご答弁ございましたけれども、都市整備局の役割というのも極めて私は重要ではないかというふうに思っております。
 そうした中で、今後の流域対策の促進に向けた取り組み状況についてお伺いいたします。

○荒井都市基盤部長 今年度から、公共施設に一時貯留施設等を設置する際の工事費の補助要件を緩和してございます。
 具体的には、都内の施設の設置状況を踏まえ、補助対象施設の貯留量をこれまで三百立方メートル以上としていたものを百立方メートル以上に変更してございます。あわせまして、個人住宅の敷地に浸透ますなどを設置する際の補助率を、これまでの二七・五%から四五%に引き上げ、地元自治体の取り組みを一層支援しております。
 今後とも、地元自治体との連携を密接に行い、流域対策の促進を図ってまいります。

○小林委員 ありがとうございます。
 本年八月二十七日に都内で発生したゲリラ豪雨は、私の地元練馬区を初め、杉並区、世田谷区、目黒区に多くの浸水被害が発生をいたしました。練馬区では、特に区内の西部地域で被害が多く、豪雨が過ぎ去ってすぐに区民の方より浸水被害の連絡があり、現場に私も行きましたが、都道が冠水するなどの状況も確認され、まさに排水能力を高める取り組みをいかに手厚く進めていくかが課題であると痛感いたしました。
 今後も、地元自治体との連携を密に地域の課題をしっかり掌握しながら、きめ細かい流域対策の充実をぜひともお願いしたいと思います。
 最後に、都営住宅について質問をいたします。
 都営住宅の高齢化に伴う自治機能の低下が課題となる中、私たち都議会公明党にも、各地域からそうした課題に対するご相談を数多くいただいております。
 特に、共益費の自主回収の困難さを指摘する声も多く、平成二十二年第一回定例会での都議会公明党の代表質問の中で、共益費の回収負担の軽減やコミュニティ機能の維持向上のための支援策を求め、その後、この問題を強力に推進してまいりました。
 現在、こうした共益費の直接徴収が実施されているわけですが、改めて、共益費の直接徴収の仕組みと、これまでの直接徴収の実績についてお伺いいたします。

○八嶋経営改革担当部長 都は、都営住宅の共用部分につきまして、これまで居住者みずから行ってきた作業の負担を軽減するため、居住者の応分の費用負担のもとで、自治会費を除き、都が共益費、具体的には電気料金等の公共料金や草刈り等の作業の費用を徴収する仕組みを、平成二十八年度に創設いたしました。
 平成二十八年十一月から申し込みを受け付け、平成二十九年四月から十一自治会で開始し、平成三十年四月現在、合計百七十三自治会がこの仕組みを利用してございます。

○小林委員 つい先日も、ある都営住宅の居住者の方より、共益費を払ってくれない居住者がおり大変困っているとのご相談をいただきました。また、いわゆる自治会費と共益費を混同しているようなケースも見られますが、今ご答弁にもありましたように、制度開始後、この約二年間で百七十三自治会が利用しているとのことで、今後も各自治会の高齢化の状況などの変化に伴って、この制度の利用を検討、開始する自治会もふえてくることが予想されます。
 利用実施状況を検証しながら、今後も真に居住者の負担軽減となる制度の充実に取り組んでいただきたいと思います。
 次に、昨年の都市整備委員会の事務事業質疑の際に、自治会活動に対するサポートについてお伺いしましたが、その際のご答弁について、実施状況を何点か確認したいと思います。
 まず、住宅供給公社の巡回管理人が自治会を訪問して、課題に関する相談を受けて対応しているとのことでありますけれども、具体的にはどのような相談を受けているのかお伺いいたします。

○八嶋経営改革担当部長 自治会活動への支援といたしまして、東京都住宅供給公社の巡回管理人を通じて、自治会が抱える多様な問題、例えば自治会への加入に関すること、ごみ出しルールの徹底、防災用の備蓄倉庫の設置や消防訓練等の相談を受け、対応を行ってございます。

○小林委員 次に、都内に十六カ所ある住宅供給公社の窓口センターごとに自治会代表者と懇談会を実施しているとのことですが、どのような形で行い、どの程度の実績だったのか、またこの成果を踏まえた都の課題認識についてお伺いいたします。

○八嶋経営改革担当部長 懇談会は、十六カ所ある公社の窓口センターごとに開催し、参加する自治会は、窓口センターが毎年エリアを決めて、声かけをして実施をしております。
 昨年度は七十九自治会が参加し、各団地における課題や対応策について、昨年度から東京都住宅供給公社が発行している「すまいのきずな」などを活用しながら、例えば、各自治会における単身高齢者に対する見守り事例や防犯に関する取り組み等についての情報交換を行っております。
 都といたしましては、都営住宅の自治会は、居住者の高齢化などによりその担い手が減少し、活動に影響が生じている実態があることは認識してございます。
 この懇談会につきましては、他の自治会の運営方法を知ることができて参考になったでありますとか、自分たちの自治会活動が改善できることがわかったなど、評価していただく声が多うございます。
 今後とも、こうした取り組みを通じまして自治会の活動を支援してまいります。

○小林委員 ありがとうございます。
 さきの第三回定例会の都議会公明党の代表質問では、都営住宅の指定管理についても質問をいたしましたが、自治会運営の問題を初め、高齢化や単身化の課題や、近隣トラブルなど、都営住宅の抱える諸課題は切実なものと認識をしております。
 私も日常的に都営住宅に関するご相談を数多くいただいており、区民の方からいただくさまざまな相談案件の中で、都営住宅の担当部署の皆様にご相談させていただくことが最も多いといっても過言ではないと思います。
 大変なご努力をいただいていることも承知しておりますけれども、これからますます深刻になるであろう都営住宅のあり方について、ぜひとも知恵を絞っていただき、真にセーフティーネットの役割が果たしていけるよう、さらに充実をお願いしたいと思います。
 そして最後に、これは質問ではなく要望でございますけれども、都営住宅の災害対応力の強化という点についてでございますけれども、耐震化の推進を初めとしてさまざま取り組んでいただいておりますが、先ほどの質問でも触れましたが、この夏のゲリラ豪雨により、ある地域の都営住宅の一階の住戸の玄関まで浸水するという事態が発生をいたしました。
 都営住宅の住戸が浸水するという事態に対するご相談は私も初めて受けましたけれども、現地に行って確認をしましたところ、そのある住戸の前には土のうが置かれており、まさに昨今の気象状況の異常さを象徴するものであると思いました。
 この案件は、現在、担当部署にもご相談をして、さまざま調査検討をいただいておりますが、このような浸水被害が発生している都営住宅はほかにはないのかを含め、昨今の状況に鑑み、都営住宅における豪雨対策、また治水対策という点についても、今後、検討課題としてぜひとも取り組んでいただきたいことを要望いたしまして、質問を終わります。

○小宮委員長 この際、議事の都合により、おおむね十五分間休憩します。
   午後二時三十六分休憩

   午後二時四十九分開議

○小宮委員長 休憩前に引き続き分科会を開きます。
 質疑を続行します。
 発言を願います。

○原田委員 それでは、二十九年度都市整備局の決算質疑に当たりまして、一つに総合治水対策、二つに岸記念体育会館問題について、三つに中野区の駅バリアフリーについてお聞きしたいと思います。
 それでは、都市整備局所管の総合治水対策について質問させていただきます。
 当該年度の決算を見ますと、総合治水対策は予算現額で一億一千七百万余と、都の予算規模から考えれば極めて少ないのですが、少ない予算がさらに支出済額八千五百万円にとどまり、執行率七三%と、残念な結果に終わっております。
 しかし、今、東京都では、相次ぐ集中豪雨等により土砂崩れや都市型水害が発生し、東部低地帯では荒川の堤防決壊による大惨事が危惧されるなど、その対策は待ったなしとなっています。私も、駆け出しの区議会議員のころ、十三年前、二〇〇五年の大豪雨が杉並区を襲いまして、百十二ミリでした。駆けつけたときに、本当にもう水をかき出している女の子から、私たちの生活どうなっちゃうんですかといわれると同時に、あなたたちは何をしてくれるんですかと暗闇の中で叫ばれまして、本当に痛切に、僕たちに何ができるんだろうかとずっと考えてきました。
 都市整備局が所管する総合治水対策協議会は、都の関係各局と都内全自治体の部長級職員が集まり、東京都一丸となって総合的に水害対策に取り組む、極めて重要かつ唯一の組織となっております。
 総合治水対策協議会は、都市型水害の原因について、端的に三つ指摘しています。
 一つに、地表がアスファルトなどに覆われていることによる流域の保水、遊水機能の低下。二つに、地下利用など土地利用の高度化が進んでいることによる被害の増大。三つに、ヒートアイランド現象や地球温暖化が原因といわれる集中豪雨の発生。
 宅地化が進むに当たり、路面をアスファルトで覆い、地上に降り注ぐ雨の多くを下水に流すようになりました。保水力を失った真夏の路面温度は異常に上昇し、地下水の急激な減少は、各地で井戸や池をからしています。
 都心部の急激な温度上昇により、都心部周辺で積乱雲が発生するようになり、激しい降雨は大量の下水とともに河川に注ぎ込むという悪循環が起こっています。下水の流入により、河川環境の重大な悪化まで招いていることは、もはやいうまでもありません。
 激しさを増す集中豪雨に対し、私たちは、現在、五十ミリ対応、七十五ミリ対応と、河川を深く掘り進み、それでも足りなくなると、住宅地に重大な負荷をかけながら、調節池を地下に掘り進んでいます。
 多くの先人たちが懐かしむようなかつての川辺の風景は、都市部において消え去ってきました。最近では、小池都知事もやっとヒートアイランド現象緩和に乗り出していただきまして、大規模な打ち水作戦を展開していただきましたが、ここまで来た猛暑のアスファルトを前に、まさに焼け石に水というありさまを見た思いがしました。
 本当にこのままでいいんでしょうか。今グリーンインフラが呼びかけられ始めていますが、根本的な対策が必要になってきているんじゃないでしょうか。透水性舗装などで急激な下水への雨水流出を抑制し、そもそも降った雨を地下に涵養し、水質の改善、路面温度の上昇抑制、ひいてはヒートアイランド現象の緩和など、抜本的な対策の必要性が訴えられています。総合治水対策では、河川ごとの流域対策として、雨水貯留施設や雨水浸透施設の設置などを各自治体に課していますが、浸透性のない貯留施設が多いように感じています。
 そこでお聞きします。総合治水対策において、特に雨水浸透施策についての現在の都の見解を伺います。

○荒井都市基盤部長 水害に対する安全を確保するためには、河川や下水道の整備を推進することに加えて、これらの施設への雨水の流出を抑制する流域対策をあわせて行うことが効果的であると認識しております。流域対策としては、雨水浸透施設と一時貯留施設があり、雨水浸透ますや透水性舗装などの浸透施設の設置も、その効果が期待されております。

○原田委員 浸透施設の効果も期待という答弁がありました。
 二〇〇五年九月の杉並区を襲った豪雨を一つのきっかけとして都が策定しました豪雨対策基本方針に基づき、豪雨や水害が頻発している河川ごとに流域豪雨対策を策定してきました。計画ですね。しかし、増加する豪雨水害に対し、東京都は、二〇一四年六月に豪雨対策基本方針を改定し、目標や対策を強化しています。
 私は第一回定例議会において、豪雨対策基本方針の方針の改定から四年もたとうというのに、流域ごとの計画の方が改定されてこなかったことを指摘しました。
 そこでお聞きします。二〇一四年、豪雨対策基本方針に基づく流域ごとの対策計画は、その後の進捗状況と、計画の強化された項目について内容を教えてください。

○荒井都市基盤部長 平成二十六年に改定いたしました東京都豪雨対策基本方針におきまして、豪雨対策の目標を、時間五十ミリから、区部で七十五ミリ、多摩部で六十五ミリに引き上げておりまして、これに伴って、関係区市とともに、流域別の豪雨対策計画の改定作業を進めております。
 神田川流域と石神井川流域につきましては昨年度末に改定を行っており、豪雨対策基本方針の新たな整備目標を反映したものとしております。他の流域につきましても、関係者と調整を行い、順次改定していく予定でございます。

○原田委員 神田川と石神井川流域については昨年度末改定ということですから、私の質問の後、ほどなくして改定されたことを確認しました。
 ただし、私は今後のさらなる計画の改善を要望するものです。流域対策量として各自治体に目標値が課されていますが、それは全てトン数、何トンというトン数で示されています。その施策が、水をためて、後で下水に流す貯水型なのか、それとも地下水の涵養を促す透水型かどうかは問われていません。本当に水害やヒートアイランド現象を抑えたいと思っているのであれば、貯水型に偏りがちな流域対策のあり方の改善や、貯水型、透水型ごとの細やかな集約と目標値の設定が必要であると、私は考えています。
 私がそのように考える理由があります。それは、既に各自治体に大きな対策量、対策の違い、質の違いが出ているからです。
 各自治体では、下水や河川に雨水を急激に流さないために、さまざまな対策を重ねられてきました。
 例えば練馬区では、当該年度、年間一万三千平米もの透水性舗装を行っていますが、この整備量は、杉並区のそれまで四千平米のはるか上をいきます。逆に杉並区は、当該年度、四千平米から、区道の透水性舗装を三千平米へと、整備量を下げる決定をしてしまっています。
 練馬区は、これまでに浸透型トレンチ管や雨水浸透ますの設置も大規模に整備しており、これまでの対策量、このほど杉並区に三十億円をかけて完成する成田西調節池三万五千立米の十三個分以上にもなります。環境負荷をほとんどかけずにこれほどの対策が可能なわけです。
 しかしながら、流域対策のメニューやそのスピードは、本当に自治体ごとにまちまちです。しかも、先ほど指摘したように、総合治水対策の予算は、当該年度で見ると一億一千七百万円、支出済額は八千五百万円しかなく、自治体への支援体制も不足しているのが実態で、流域対策の経費はほぼ自治体の持ち出しです。しかも、雨水浸透施策に特化した数値目標がないと。これが各自治体の進捗状況をまちまちにし、根本的な水害対策となっていかない根本原因だと、私は考えています。
 まず、総合治水対策協議会において、雨水浸透施策に特化した実績の把握を都として検討すべきではないか、お答えください。

○荒井都市基盤部長 都内におけます雨水貯留施設と雨水浸透施設の設置実績につきましては、毎年、関係区市等からの情報提供をもとに把握をしてございます。これに基づきまして、総合治水対策協議会においては、都内全域における流域対策全体の実績として、情報を共有しているところでございます。

○原田委員 雨水浸透施設の設置状況を把握しているんだったら、それをまとめて協議会で報告してもいいんじゃありませんか。

○荒井都市基盤部長 雨水浸透施設の実績につきましても把握をしておりますので、必要であれば、地元自治体に対して情報提供を行うことは可能でございます。

○原田委員 結構な答弁です。これまで浸透施策に特化した目標値、資料というものがありませんでしたので、それが明らかにされるのは重要なことです。
 現在、都が行っている流域対策への助成事業は二つです。そのうち自治体向けの補助制度は、地域を限定の上、貯水量が三百トン以上出ないと補助金が出ないため、自治体の担当者からは使い勝手が悪いといわれてきました。貯水量の基準を利用しやすいレベルに引き下げるべきと、一般質問で質問しましたが、その後、先ほど小林委員からも出ていましたけれども、流域貯留浸透事業の規模量、三百トンから百トンへと緩和され、個人宅浸透施設設置助成の助成率も、東京都の助成率が二七・五%から四五%に引き上げが行われるようになりました。こうした制度の改善が行われたことは高く評価したいと思います。
 ただし、それでも自治体向け助成が百トンという条件つきの助成制度なので、不便な点が残ってしまうんです。
 総合治水対策協議会は、都内全自治体の部長が集まる協議体となっており、極めて重要な意見を聞く機会でもあります。総合治水対策協議会において、流域対策計画についての確認や意見聴取だけでなく、さまざまな要望や意見、議題自体も各自治体から上げてもらうべきと考えますが、どうでしょうか。

○荒井都市基盤部長 総合治水対策協議会の開催に当たっては、事前に構成員に議題を募るとともに、会議の席上においても、さまざまな要望や意見を交換する機会を設けてございます。

○原田委員 事前に構成員に議題を諮るなどという重大な答弁だったと思っており、確認をしたいと思います。
 そうはいっても、この間の総合治水対策協議会のホームページとか見たりしますと、施設の見学会が多かったりですね、それから、部長級が全自治体から集まるといっても実は課長級だったり、もしかしたら課長じゃない可能性もあると。なかなかアクティブな協議会になり得ていないところがあるんです。
 先ほども公明党さんの委員から、頑張ってほしいという指摘もありましたけれども、この問題は本当に超党派で注視をしている、皆さんが期待している分野でして、この総合治水対策協議会、ぜひアクティブに意見が交わされるような、都市整備局の方針をただ流すだけではない、説明して終わるわけではない、そういうアクティブな協議会にぜひ発展させていっていただきたいと要望するものです。
 総合治水対策協議会において、流域対策への補助金が議題となったことがあったか、今後、効果的な支援のあり方について、協議会の議題に上げていくべきではありませんか。

○荒井都市基盤部長 都は現在、市が学校や公園などの公共施設に一時貯留施設や雨水浸透施設を設置する場合、その対策費用の補助を行っております。また、個人住宅の敷地に雨水浸透ますなどを設置する際、その費用を助成する区市に対して補助を行っております。
 総合治水対策協議会におきましては、これらの内容について説明を行い、施設の設置促進を働きかけております。また、別途、各種補助制度ごとに説明会を実施しており、補助制度に対する理解を深めてもらうとともに、制度に対する意見や要望を聞く機会として活用してございます。
 今後とも、関係区市の意見を踏まえつつ、効果的な補助制度の活用に取り組んでまいります。

○原田委員 総合治水対策協議会において、各種補助の説明会を各自治体の意見を聞く場にしたいとの答弁でした。本来なら、協議会の議題に上げていくべき課題だと私は思うんですが、自治体の声を受けとめ、制度改善に生かすとした答弁は、前向きに受けとめたいと思います。
 さて、かつて東京都には、建設局なんですけれども、土木技術研究所という施設がありました。民間ではなかなか進まない分野の土木技術の研究と、その知識や技術の普及に大きな力を発揮してまいりました。
 この研究所の研究課題となってきた一つに、透水性舗装の研究があります。例えば、二〇〇五年--二〇〇六年にこの土木技術研究所は、人材育成センターみたいなのに変わっちゃうんですけれども、その前の年、車道透水性舗装の透水特性という論文が出ていまして、考察、まとめを見ると、驚きます。
 練馬施工箇所を対象にした浸透流解析では、一時間に五十ミリの降雨に対しては表面流出がなく、一時間に百ミリの降雨に対してもほとんどを浸透させる結果を得た。このことから高い流出抑制効果を期待できる。また、地下水の涵養に関しては、練馬区内の東京都管理道路の一〇%を車道透水性舗装で施工したと仮定すると練馬区内全域に降った雨の〇・二%を地下に浸透させることが期待できる。
 都道の一〇%をやっただけで。こればっかりを信じるわけにはいかないといいますか、すごい研究成果になっていて、本当にそんなに効果があるのかといわれれば、私もまだまだ研究は必要だろうと思っています。
 ただ、こういう研究結果が出ていて、これを検証していく研究も、この後、少なからず、ちょっとなんですけれども、続いたりします。やっぱりこの研究を、私ももうちょっとしていかなきゃいけないんじゃないか、続けなきゃいけないんじゃないかと思うんですね。
 道路の透水性舗装による内水氾濫被害軽減に関する研究、これも出ていました。透水性舗装による都市の熱環境改善効果の研究、これらは土木研究所のものではありませんけれども、さらには、ほかの論文なんかを見ますと、洪水抑制及びヒートアイランド現象緩和のための透水性舗装などなど、透水性舗装がいかにヒートアイランド現象、都市型水害対策になっていくのかという研究が数々行われてきたと。私はこういう研究をしっかりと受けとめなきゃいけないと思うんですね。
 残念ながら、石原都知事の時代に、研究機関としての規模が重大に縮小されてしまいましたが、後身となる土木技術支援・人材育成センターでも、平成二十九年度、当該年度ですね。調査開発テーマの一覧の中に、ヒートアイランド現象の緩和に資する路面温度上昇抑制車道舗装の開発や、雨水流出抑制に向けた車道透水性舗装の開発が、研究テーマに掲げられています。
 車通りの多い都道での透水性舗装は、傷みが早いという指摘もあります。確かにそういう側面もあることを考えていくと、こうした研究成果とかあわせますと、今、既に練馬区がやっているような、自腹でやっているような市区町村道の生活道路における透水性舗装に補助を出していくということが、私は合理的な感じがするんですけれども、都市整備局としての見解はいかがか。

○荒井都市基盤部長 公共施設に雨水浸透施設等を設置する際の工事費補助につきましては、透水性舗装についても対象としておりまして、貯留量に換算して百立方メートル以上となる場合は、補助の対象となってございます。

○原田委員 先ほどの施策を説明したものですよね。補助要件の緩和は評価するものなんですけれども、三百トンから百トンにしたこと。ただし、百トンでも、やっぱり十メートル掛ける十メートル掛ける深さ一メートル、これぐらいないと百トンにならないと。大きな公共施設の改修、改築がセットにならないと、どんなに透水性舗装をしたとしても補助してもらえない。こういう実態があるわけですね。
 透水性舗装を促進させるため、貯留施設の貯留量百トン以上、百立米以上という補助要件を、私は課すべきではないんじゃないかと思うんですけれども、改めて答弁ください。

○荒井都市基盤部長 公共施設に雨水浸透施設等を設置する際の工事費の補助要件につきましては、ご指摘のとおり、今年度より補助対象施設の貯留量を、これまでの三百立方メートル、三百トン以上から、百立方メートル以上に緩和したところでございます。
 引き続き、関係区市の意見を踏まえつつ、流域対策の促進に努めてまいります。

○原田委員 引き続き流域対策の促進に努めるということですから、ぜひとも今回緩和した、三百トンから百トンに緩和して、じゃ、どれだけこの制度を利用する自治体があらわれるのか。一年間通してしっかりと見ていただいて、その実績をもとに、先ほどは補助金のあり方についても、自治体から説明会などを通じて話を聞いていくと、要望を聞いていくんだということも答弁にありましたので、ぜひ今後、成り行きを見守っていきたいと思っています。頑張っていただきたいと思います。
 雨水浸透施設などの流域対策を促進するためには、やっぱり透水性舗装など、雨水浸透施策を進めるため、総合治水対策を所管する都市整備局として、これまでの研究の実績を有し、現場での工事も担当していくことになる建設局とも連携すべきではないかと考えますが、いかがかお聞きして、この項の質問を終わります。

○荒井都市基盤部長 雨水浸透施設などの流域対策を促進するためには、建設局のみならず、関係局や地元自治体の協力が不可欠であるため、引き続き連携してまいります。

○原田委員 ぜひ連携して頑張っていただきたいと。率直にいいまして、こういう研究成果を持っている建設局と、じゃ都市整備局がどういうふうに連携しているのかというと、なかなかそれが見えにくい部分がある。それはやっぱり補助金が、あるいは総合治水対策、その総額が年間予算一億円にしか満たないと。そういう実態に、私はあらわれていると思いますので、ぜひ都民の期待をしっかりと背負って、この予算規模が膨れ上がっていくような旺盛な活動を期待したいと思います。
 次に、岸記念体育会館についてお尋ねします。
 東京都は、現在、スポーツクラスターの集積などの名目で、神宮外苑の土地区画整理事業に着手しています。平成二十九年度も土地区画整理事業を行っていますが、その中には、旧日本体育協会、現在の日本スポーツ協会が、新しく本部を建設するための敷地の整理も含まれています。
 都市整備局は、みずからの仕事としては、土地区画整理事業に日本スポーツ協会の新ビル建設を組み込む手はずを整え、そして建設局には、明治公園こもれび広場を、代々木にある岸記念体育会館と交換するように要請していました。つまり、神宮外苑の都立明治公園こもれび広場分の土地を、日本スポーツ協会に売って、建設局がですね。協会からは、代々木の岸記念体育会館を建設局に買えという話なんですね。
 この計画が成功すれば、日本スポーツ協会は、東京都から引っ越し代金のほか、建物補償代なども払ってもらえる上、岸記念体育会館とは比べ物にならないほど高い容積率と、高層建築が可能な土地の提供を受けることになります。少なくとも、都市整備局が描いた流れによって、都民は、引っ越し代の少なからぬ部分を税金から、岸記念体育会館の引っ越し代の少なからぬ部分を税金から捻出し、都民の貴重な公園と景観だった土地を手放すことになったわけです。ですから、この計画というのは、本来、都民に明らかにされた上、この計画の公共性がよくよく吟味されねばなりませんでした。
 ところが、この計画をめぐっては、旧日本体育協会会長を長らく務めた森喜朗元首相を初め、数々の自民党政治家による都への働きかけがあり、都は、当初そのことを明らかにしませんでした。むしろ都市整備局による神宮外苑での土地区画整理事業と、建設局による代々木公園用地として岸記念体育会館敷地を購入する二つの事業は、偶然の出来事のように振る舞っていたんです。
 日本共産党都議団は、公正であるべき都市行政が政治家によって大きくゆがめられた疑いを指摘し、この間、さまざまな角度から質疑させていただきましたが、中でも岸記念体育会館敷地購入の見積もりが行われた当該年度、そこに至る経緯について伺いたいと思います。
 また、購入までの手続及び法的な根拠が問われねばなりません。用地購入はもちろん建設局が行うのですが、岸記念体育会館敷地を都立公園として購入するためには、都市整備局が当該敷地を優先整備区域に指定するなどの手続を行わなければならないからです。
 まず、都市整備局が岸記念体育会館敷地の取得について、建設局と最初の調整を行ったのはいつか、お答えください。

○山崎まちづくり推進担当部長 まず、質問にお答えする前に、先ほどの岸記念体育会館の移転につきまして、政治家からの働きかけがあったかのようなお話がございましたが、そのような事実はございません。都市整備局から神宮外苑地区全体の再整備について説明に伺ったという事実はございますけれども、政治家からの働きかけがあったということはないということを申し上げておきたいと思います。
 ご質問でございますが、都市整備局は、神宮外苑地区におけるスポーツクラスターの実現に向けまして、岸記念体育会館の敷地と都立明治公園の都有地の土地交換等について、平成二十六年十月から建設局との調整を開始しております。

○原田委員 平成二十六年十月の建設局との調整の際、都市整備局は建設局に何を要請したのか。その際の建設局の受けとめはどのようなものだったのか。

○山崎まちづくり推進担当部長 先ほどもお答えいたしましたとおり、都市整備局からは建設局に対し、岸記念体育会館の敷地と都立明治公園の都有地の土地交換等について話をいたしましたが、その際のやりとりの詳細は不明でございます。

○原田委員 都市整備局の要請に対し、建設局が岸記念体育会館の用地を取得すると表明したのはいつか。

○山崎まちづくり推進担当部長 平成二十七年一月に、都市整備局から建設局に対しまして、土地交換等について改めて要請を行いまして、同年二月十三日に、建設局から、岸記念体育会館の用地を取得する旨の回答がございました。

○原田委員 平成二十七年一月に、都市整備局から建設局に対して改めて要請を行ったと。要は、こもれび広場を建設局として売って交換してもらいたいと、岸記念体育会館の用地と。だから、岸記念体育会館も公園として入手をしてもらいたいと、二つを要請したんですよね。
 その際に、一つ聞いておきたいんですけれども、その時期の資料を見てみますと、この時期、建設局は、岸体の用地について、都市整備局が取得をして、日本体育協会に売ってほしいというふうに要望していたかのような記述があります。一般的にいって、行政が都有地を公共団体でない団体、日本体育協会は財団法人ですから、公共団体でない団体に売ることは、地方自治法上、違反だと考えますが、どうですか。

○山崎まちづくり推進担当部長 地方自治法では、土地の売買は一般競争入札によることが原則とされておりますが、政令で定める場合に該当するときは随意契約も可能とされております。地方自治法の施行令では、その性質または目的が競争入札に適さないものをするときは随意契約が可能としておりまして、建設局としては、この規定を踏まえて、都市整備局がこもれび広場の土地を日体協に随意契約で売却するということも可能じゃないかということで、都市整備局には検討を求めていたものと思いますが、都市整備局としては、財務局の見解も伺った上で、建設局に対しまして、随意契約できる場合には該当せず、随意契約は不可能ということはお伝えをしていたということでございます。

○原田委員 建設局は、ちょっと、今すごく答弁があったんですけれども、改めてちょっとお聞きしたいんですが、どのような理由で、その仮換地後のこもれび広場は、都市整備局の方で日本体育協会に売ってほしいといっていたのか。
 結果的には、地方自治法違反としてそんなことはできませんよという話になったんですけれども、都有地を行政が公共団体でない団体に売るというのも、一般的には違法だろうなと思うんですけれども、この際何で、議論は割と一、二カ月ぐらい、どうも続いているんですよね。その間、ずっと建設局は、その主張を都市整備局にいっていたように感じるんですけれども、そのときの建設局の主張というのは何だったのか。

○山崎まちづくり推進担当部長 建設局といたしましては、都市整備局がスポーツクラスターの形成ということを理由に、こもれび広場の土地を日体協に随意契約ができるのではないかということをいわれていたということでございます。

○原田委員 大事な答弁だと思うんですね。当時、建設局は、スポーツクラスター形成を公共的な意義があると考えて、都市整備局がこもれび広場を入手して、そして日体協に売ればいいと。公共性があるから大丈夫だと思っていたと。ところが、財務局はその公共性を認めなかったと。割と大事な答弁だなと思います。後でよくよく研究をさせていただきたいと思います。
 それでは、建設局はいつ都市整備局が望む区画整理事業への、建設局の参入を了承したんでしょうか。要は、ずっと建設局としては、こもれび広場は都市整備が入手して、それで売ればいいじゃないかといっていたけど、それは地方自治法でだめだといわれたと。
 結局、都市整備が要請をしていた建設局も区画整理事業の中に入ってきて、建設局が日体協に売ってほしいんだというのを、最終的には受け入れたわけですけど、最終的に受け入れたのはいつなんでしょうか。

○山崎まちづくり推進担当部長 建設局は土地区画整理事業には参加をしておりません。
 こもれび広場につきましては、廃園した後、一旦、都市整備局の方に所管がえということになっておりまして、都市整備局の方で施行したということでございます。

○原田委員 そうすると、平成二十七年二月二十三日、参加するという意味が、細かくいえばということだと思いますけれども、平成二十七年二月二十三日付の資料によりますと、これは都市整備局がつくったものですけれども、地方自治法上、都市整備局が日体協に土地を売ることは無理なので、最終的に、一、建設局は土地区画整理事業に参加するというふうに、都市整備局の表現として書いてあったんで、それを引用させてもらったんですけれども、具体的に、いつ建設局は、私たちが日体協にその土地は売りましょうと答えたんですか。こもれび……。

○小宮委員長 原田委員、二十九年度の決算の審査の範囲内で質問をお願いします。都市整備局の昨年度の決算の審査の範囲内で質問をお願いします。
 今、質問をもう一度という話もありますけれども、その方向性でお願いしたいと思います。

○原田委員 ただ、決算の審議ということでいうと、まさにことしの今年度予算に、建設局でお金が出てきたんですよね、百二十三億円の。これをまさに予算につけるためには、この二十九年度の議論というのがすごく大事で、この二十九年度に至る過程というのが物すごく大事なんです。
 私たちは、これだけ疑惑のある、残る岸記念体育会館問題については、しっかりと調査をして、予算化すべきではないといっていたのが当該年度ですから、まさにこのときにおいて、それまでに何があったのかというのを明らかにするのはすごく大事なことなんですよね。なので、その観点で質問させてもらっていますので、委員長、ご理解をいただきたいと思います。
 都市整備局から岸記念体育会館の土地を買ってくれ、こもれび広場を岸体育会館の土地と交換してくれといわれた建設局は、次の月の平成二十七年二月十三日に、岸記念体育会館の用地を取得する旨の回答をしています。二月十三日。その際、建設局はどのような要請を都市整備局に行ったのか。

○山崎まちづくり推進担当部長 建設局からは、都市整備局による代々木の優先整備区域の決定など、事業を早期に進めるために必要な事項が、その文書で示されております。

○原田委員 すなわち、建設局は都市整備局に、この案件を進めるためには、岸記念体育会館の敷地を優先整備区域にしてほしいといったと。優先整備区域の指定は大切なキーワードになります。それは、事業を進める上での大前提だからです。
 都立公園は、限られた財源の中、緊急性、必要性の高いものからつくっていくために、都が整備方針をつくっています。
 そこで、パネルを用意したんですけれども、まず、重点化を図るべき公園、緑地の選定、これを行います、ステップワンで。これを、公園、緑地を選定する際には、例えば防災拠点となる大規模公園になり得るのかどうかとか、それから地域において広く必要性が求められる公園となっているのかどうか、なるのかどうか。もうさまざまな観点で、九つの機能、十個の評価で、この重点化を図るべき公園、緑地が選定されるんです。
 その後、その重点化された公園、緑地において、さらに優先整備区域が指定されます。そこまで来た公園だけが、認可、用地買収など、公園の整備に入っていくわけですよね。
 今現在でも二千三百ヘクタール進んで、千八百か九百ヘクタールぐらいになりましたか。事業化されていない公園、都市計画公園の区域に入っている土地ですよね。二千ヘクタール近くまだ残っているわけです。それを全部やるなんていうことはできないわけで、まさに重点化を図るべき公園、緑地を選定しなきゃいけないと。それは、限られた財源があるからだというふうに語っているんです。限られた財源を効率よく、適切に使っていくために、こういう手の込んだ作業が必要になってきているんですね。
 こうした重点化を図るべき公園、緑地をまず選んで、その公園、緑地の中に優先整備区域を設定し、その中から事業化を進めていくことになっているにもかかわらず、なっているんですけど、当時の計画で、代々木公園は、重点化を図るべき公園にそもそも入っていません。
 いろんな理由をこれまで、防災だとか、地域との連続性、明治神宮との連続性とかいろいろいっていましたけど、そういうのを全部考慮に入れて、九つの機能、十個の評価で、目を皿のようにして見た結果、代々木公園は、重点公園、緑地にも選ばれなかったんです。岸記念体育会館を含むあの用地は。
 ですから、代々木公園の計画地の中にある岸記念体育会館の敷地も、当然、優先整備区域ではありませんでした。そのため、建設局は、都市整備局に、優先整備区域に代々木の土地を指定してくれと、そのためにいうわけですね。
 指定の拡大は、そうはいっても簡単じゃありません。なぜなら、都市整備局がつくっている新たに指定するための、優先整備指定するための運用についてという指針が、条件をかなり厳しく定めているからなんですね。
 当時の運用についても、パネルにして持ってきたわけですけれども、これはちょっと細かいので見えないかもしれないんですけれども、緑確保の総合的な方針において位置づけられた公園、緑地等の範囲、新たに都市計画決定された場合に、優先整備区域として拡大する区域は、既存の緑を守る方針に示されている確保地水準一から水準三に該当する区域とすると定められていまして、率直にいって、岸記念体育会館の敷地は、この水準に満たないということでなっています。そうですよね。緑確保の総合的な方針に、岸記念体育会館の敷地は位置づけられていませんよね。

○久保田都市づくり政策部長 都は、都市計画公園・緑地の整備方針改定における優先整備区域の拡大の運用についてを、平成二十五年八月に定めておりまして、その中で、平成二十二年五月に策定をいたしました緑確保の総合的な方針において、確保地水準一から水準三に該当する区域が新たに都市計画決定された場合に、優先整備区域として拡大することとしてございます。
 ご質問の岸記念体育館の敷地につきましては、緑確保の総合的な方針の確保地には位置づけられておりません。

○原田委員 位置づけられていないと。ですから、岸記念体育会館は、当時、優先整備区域に指定もされていないし、将来優先整備区域に新たに指定される条件にも、当時は満たっていなかった。
 そうですよね。そういうことを知りながら、都市整備局は建設局に、岸記念体育会館の土地を公園に取得するよう働きかけていたと。先に、大事な公園だから、優先整備区域にしていく手続をやっていこうと、この公園は本当に大事だと、公園にしていくことが大事だとやったわけじゃないんです。
 まず最初に、岸を買え。その後から、ほどなくして、優先整備区域の指定にいろんなわざを使ってアプローチしていくと。
 これは、明らかにみずからが定めた原則から逸脱といわざるを得ないと思うんですが、いかがですか。

○山崎まちづくり推進担当部長 まず、岸記念体育会館の敷地につきましては、昭和三十二年に都市計画代々木公園として都市計画決定をされておりまして、いずれは公園として整備するべき土地であったわけであります。
 岸記念体育会館が神宮外苑に移転した後の跡地につきましては、都市整備局としては公園として整備する検討を行っていたということでございます。
 平成二十三年十二月に改定されました都市計画公園・緑地の整備方針では、優先整備区域以外の区域につきましても、例えば概成している公園緑地においてわずかに残る区域の事業化が必要となった場合や、大規模用地や既に開設している区域に隣接する土地等で整備効果が高く、地権者の協力が得られるなど、早期に事業化する必要が生じた場合などについては、早期に事業化に取り組んでいくこととされております。
 代々木公園につきましては、約六十五・八ヘクタールのうち、未整備区域は、この岸記念体育会館の敷地と、隣接する水道局のポンプ場の敷地、合わせて約一・二ヘクタールのみとなっております。また、その岸記念体育会館の移転に加えまして、水道局のポンプ所につきましても建てかえが検討されていたという状況がございます。
 さらに、東京二〇二〇大会のハンドボール等の競技会場となります国立代々木競技場に隣接をしておりますので、大会運営用地としての活用も考えられたのではないかと。
 以上のようなことなどから、岸記念体育会館の敷地については、優先整備区域以外であっても、早期に事業化に取り組むべき区域に該当するのではないかと、都市整備局としては考えていたということでございます。

○原田委員 部長、当該年度に、まさに今年度の予算が準備される、そこの中でどういう経過があったのか。優先整備区域に指定されるかどうかというのは、この当該年度の決算に対しても、物すごく重大な影響を持つ一つの一里塚になっていたわけです。
 さっきもいったようにというか、部長は、いずれは公園としてといっていました。都市計画決定された地域は、全部、いずれは公園としてなんです。ただし、二千ヘクタールぐらいまだあると。全部買うなんていうのは、とてもじゃないけど、そううまくはいかない。限られた財源があるんだと。だからどうするんだといったときに、重点化を図るべき公園、緑地を選定するというふうに、あなたたちが決めたんでしょう。
 整備効果が周りと比べて高く、これは公園にした方がいいと答弁が何かあったようですけれども、まさに周辺との合わせわざで、整備効果が高いかどうかというのも、このときに目を皿のようにして、代々木公園、岸記念体育会館の敷地を見た場合に、それには当たらないと判断されたから、岸記念体育会館の敷地は重点化を図るべき公園、緑地に選定されなかったんですよ。
 それが、ある日突然、岸記念体育会館の引っ越しとともに、突然、大事な公園だといい出したから、多くの都民が疑問を持っている。しかも、限られた財源なんですよ。それにもかかわらず、この整備をする、計画を進めていくために、引っ越し費用、岸記念体育会館の移転費用、それから建物補償まで、本当だったら岸記念体育会館が更地にして、自分たちで更地にして、それで売りに出すんだったらまだわかりますよ。更地にするお金も、しかも建っている建物の補償まで入れてある。生えている植木の一本まで補償してやると。こういうことが都民の税金で行われたわけです。
 その際に、優先整備区域に全く指定されなかった岸記念体育会館の敷地が突然整備指定されたというのは、本当に不可解というか、都市整備局がみずからつくったルールを破壊し、恥じていないということにほかならないと、私は思っています。
 そこでお聞きしますけれども、ハンドボールの話もありましたね、今、答弁の中に。岸記念体育会館敷地がハンドボール競技の用地として必要であると聞いたのはいつの話なんですか。

○小宮委員長 原田委員、この際、申し上げます。質疑、発言については、本分科会の所管事項の範囲に限定して発言をされるように、改めてお願いをしたいと思います。
 所要の時間のほとんどを、関係があるとはいえ多くの時間を今回の今の質問に割かれておりますので、改めてそこはご理解いただけるようにお願いします。

○山崎まちづくり推進担当部長 平成二十七年八月七日に組織委員会からオリンピック・パラリンピック準備局に対しまして、岸記念体育会館敷地の大会運営用地としての活用の可能性について検討依頼があり、同月二十四日に、オリ・パラ局から都市整備局に対して、大会運営用地の確保に関する検討依頼がございました。
 それに先立ちまして、平成二十七年三月四日以前に都市整備局からオリ・パラ局を通じて、組織委員会へ会場計画の検討状況などについて問い合わせをしていたと思われます。その際、代々木競技場のみでは、大会運営用地に活用できる敷地が不足していること、周辺に適当な用地が見当たらないことは聞いていたようでございます。

○原田委員 本当、不思議なんですよね。当該年度、二十九年度に、じゃあ予算を立てるぞと。
 いよいよ百二十三億円を岸記念体育会館の引っ越しに、建設局の予算が出てくるぞという話になったときに、建設局にしたって都市整備局にしたって、もう平成二十六年の段階からハンドボールの用地として、用地が不足するんだといっていて、ところが、当該年度に至っても、平成二十九年に至っても、隣の競技場であるとか、それから空地ですとか、そういうところがどういうふうに使われているか。
 運動場にしてもね、すぐ隣にあるんですよ。岸記念体育会館の、代々木体育館のすぐ隣に広い土地があると。A地区でしたっけ、B地区でしたっけ、B地区か。そういう土地がわっと広がっていて、あいている土地はいっぱいあるぞと。でも、それをどう使うのかも決まっていないで、ハンドボールの用地として用地が不足するんだと騒ぎ出して、それはもう平成二十六年の段階から足りないという話があったそうだと、今建設局からあって、意外に私は驚いています。
 私は、この時期には、ハンドボールの話は、用地が不足するなんていう話は出ていないと思っていたので、平成二十六年の段階には。それは今、都市整備局の方から、ハンドボールの用地がもう平成二十六年の段階から足りていないという話が出ていたという答弁が出たのは、ちょっと驚いています。
 ただし、そういう話が本当にあったのかどうか、資料か何かがあっての答弁なんですか、今のは。

○山崎まちづくり推進担当部長 当時の都市整備局とオリ・パラ局あるいは組織委員会とのやりとりの記録については残されておりませんので、当時の担当者に確認をしたということでございます。

○原田委員 当時の担当者に確認したという答弁でした。
 引き続きお聞きしていきたいと思っています。しかしながら資料が出てこないと。建設局からは、そもそも五輪ハンドボールの運営用地として使うと知ったのは、建設局はですよ、平成二十七年九月のことだと、建設局はいっています。ところが、平成二十六年の段階からそういう話がどうもあったようだという話を、今都市整備局からお聞きしました。
 こうしたことからも、おおよそ都市整備局と建設局の協議の中で、五輪ハンドボールのために、岸記念体育会館の土地がどうしても必要だと話が出た様子が定かじゃないと、文書も出てこないと。結局、岸記念体育会館の敷地を公園として買い上げるための条件は整っていなかったんじゃないかと。
 ハンドボールの話が出ているといったけれども、その時期には、都市整備が建設局に話を持ちかけたときには、そのハンドボールの話なんか出てこない。建設局自身も、そういう話が出てきたということを認めていません。
 優先整備区域の問題でも、自分たちのルールを踏みにじって、全くそれに当てはまらない、優先的に整備をすべき敷地ではないところを、突然、オリンピックのためだといって引き合いに出してきたと。公園として緊急に整備が求められるほどの土地ではなかったと。なのに、後づけで、オリンピックとして必要だという理由と、そしてその理由で、公園に優先整備指定ができるルールを、後から運用についてというところで動かして、そういう新たなルールをつくってしまったと。けれどもハンドボールのために必要だったという資料は一切出てこないと。
 これはもう、ひとえに岸記念体育会館の敷地をタイミングよく買ってあげて、神宮外苑の仮換地後のこもれび広場と交換するためのシナリオだったのではないかと、疑惑が深まっているわけですよね。
 いずれにしても、みずからがつくった公園づくりのルールも脇に置いて、岸記念体育会館の土地がどうしても必要だという話もまだ出ていないのに、都市整備局は建設局に相談を持ちかけている。とんでもないルール破りです。
 結局、森元首相ら、その意思を受けて、日体協の新会館を建てるには、何が何でも岸記念体育会館の敷地を公園用地として東京都が買い上げることが欠かせないと。そうしなければ建てかえのための資金もつくり出せない。そのために、都市計画公園の用地取得の手続を通して行政が重大にゆがめられた実態が、本日また一つ浮き彫りになったと考えています。
 都市整備局がみずからこの問題の全容を明らかにするように求めて、次の質問に、最後の質問に移りたいと思います。
 駅のバリアフリー推進に向けた都の取り組みについて伺います。最後です。
 都では、駅のバリアフリー化のために補助を行っていますが、そのうちエレベーターの整備には、車椅子利用者に限らず、それを利用する子育て世代や高齢者にとって、切実で喫緊の課題であると考えます。
 都では、地下鉄以外の鉄道事業者に対して、平成二十九年度に約二億四千万円の補助を行っていますが、そのうち、東京都内に複数の路線を持ち、東京都の鉄道網の大きな役割を担っているJR東日本に対しても、都費を使って補助を実施しているものと思われますが、平成二十九年度に都がJR東日本の行うエレベーター整備に対して行った補助の状況を伺います。

○荒井都市基盤部長 鉄道駅エレベーター等整備事業におきまして、JR東日本に対し、平成二十九年度に行ったエレベーター補助の実績は、五駅、約四千万円でございます。

○原田委員 私の住んでいる杉並区、その隣の中野駅、一日のJR東日本の利用者が、中野駅の利用者約三十万人もあるという大きな駅です。その利用者は、明治大学などの校舎があるため、学生の利用者があるほか、中野区役所の直近である上、東京警察病院などの総合病院があるなどなど、車椅子利用者だけでなく、高齢者などの利用者も多いと。
 そのような中野駅においては、エレベーターが設置されていません。駅利用者にとって不便な駅となってしまっています。
 東京都は、中野駅にエレベーターが設置されていない状況を把握しているのか伺います。

○荒井都市基盤部長 中野駅におきましてエレベーターが設置されていないことは認識しております。一方、各ホームには車椅子対応のエスカレーターが整備されておりまして、車椅子の方の駅利用が可能となっております。
 なお、中野区はバリアフリー基本構想の中で、橋上駅舎の整備を位置づけており、今後、より適切な対応が図られると考えております。

○原田委員 そうですね、車椅子用のがついているんですけれども、車椅子用のエスカレーターが動くと、しばらくはもうエスカレーターは使えなくなりまして、高齢者が困ったという人もいますし、それからベビーカー、もう完全にエスカレーターでそのまま子供を上げていると。それを駅員さんたちもみんな見ぬふりという状況が、ずっと続いてしまっています。
 もう一つ、朝夕の改札が混雑で、大変危険な状態と聞いていますが、まずは鉄道事業者からその状況を確認していただきたいと思うんですが、どうでしょう。

○荒井都市基盤部長 改札口の混雑に対する対応は、鉄道輸送の安全にかかわることであるため、鉄道事業者みずから取り組むことが基本であります。
 中野駅につきましては、平成二十四年五月には、北口駅前広場整備に合わせて、改札口の改良が行われております。さらに、先ほど述べたとおり、中野区は橋上駅舎の整備をバリアフリー基本構想の中で位置づけられており、今後、より適切な対応が図られると考えております。

○原田委員 約三十万人を超える利用者がある中野駅において、さらにエレベーターが設置されておらず、高齢者や障害者、子育て中の方にとっても不便な状況が続いているということは、中野駅ですから、ちょっと信じがたい状況だと私は思っています。
 一日も早くこのような状況を改善するため、JR東日本はエレベーターの整備に早期に取り組むべきであるということを、改めて指摘したいと思います。
 最後に、鉄道駅のバリアフリー化を進めることは、都民の生活を守り、ひいては命を守る重要な取り組みでもあります。鉄道駅全体のバリアフリー化を都としても全力で進めるべきと考えますが、都の姿勢を伺って、質問を終わります。

○荒井都市基盤部長 都は、駅のバリアフリー化を推進するため、国や地元自治体と連携して補助を実施し、鉄道事業者によるエレベーター設置を支援しております。この結果、平成二十九年度末現在で、都内にある駅のうち九割を超える駅において、出入り口からホームまで段差なく移動できる経路が、少なくとも一つ整備されております。
 引き続き、高齢者や障害者なども含め、誰もが円滑に移動できるよう、積極的に鉄道事業者の取り組みを支援してまいります。

○上田委員 まず、都がかかわる市街地整備事業についてです。
 都施行の再開発事業について、以前、局長より、前の局長なんですけれども、事業の推進に当たりましては、権利者に対しまして都が定める損失補償基準に基づきまして適正かつ公平な補償を行ってまいりました、生活再建に配慮し、丁寧に対応という答弁をいただいております。
 平成二十九年度決算に当たって、都施行再開発事業全体のトレンドや課題、民間力をどう生かし、都民にどう還元できたのか、ご所見をお聞かせください。

○山下市街地整備部長選手村担当部長兼務 都施行の市街地再開発事業は、重要な公共施設等の整理とあわせて、市街地の更新を一体的に進め、安全で活力あるまちづくりを行うものでございまして、円滑な事業推進を図ることを目的として、事業協力者や特定建築者制度等を積極的に導入してございます。
 これらの仕組みによりまして、民間のノウハウや資金を活用し、事業費の縮減を図るとともに、市場性の高い魅力ある再開発ビルの建設を行うことが可能となります。

○上田委員 公共施設の整備とあわせてというところが非常に重要なポイントだと考えております。
 この観点から、都市基盤整備ですが、再開発には、都が、都有資産が含まれる例があります。東京で進める都市基盤整備において、利権が入り込む余地なく再開発区画整理事業が進んでいるか、確認させていただきたいと思います。
 例えば、足立区千住一丁目における再開発では、都市再開発法で定める組合設立に必要な地権者五名以上という基準を満たすためか、都を含め三人だった地権者が、一夜にして五名に追加、その全てがグループ企業であったことが、私の質疑で明らかになっています。ちなみに、組合施行による市街地再開発の権利者数は最低五人とされておりますが、五名だったのは、平成二十二年以降、認可された中では、この事案と数件、一桁台ということであります。
 この件を事例に挙げさせていただきまして、都有財産を毀損せず、都民に還元できるまちづくり、再開発が行われているのか、都有財産は都民に還元すべきで、要は払い下げ等ないということを前提とし、都有地を含む再開発事業の進め方、都民への還元をどう捉えていらっしゃるかについて、ご所見をお聞かせください。

○安部防災都市づくり担当部長 組合施行による市街地再開発事業につきましては、事業認可申請に際し、五人以上の土地所有者等の権利者による共同申請であれば、都市再開発法の要件を満たしておりまして、全く問題ございません。
 また、都有地を含む場合、含まない場合、それぞれにつきまして、都市再開発法に定める基準に従い審査し、認可を行うなど、事業が適正に進むよう指導しております。

○上田委員 要件を満たしてしまえば粛々と進んでしまうということで、こういったことに関しては、私たち都民の代表である議会あるいは議会人が、常に地元で監視をしていくということが重要だなというふうに確認させていただきました。
 さて、再開発につきものの用地買収について、再開発に伴いまして、用地買収、まず用地の決定から買収の決定、また完了まで、地権者との交渉並びにいかに都民の固有財産を毀損することなく、生活再建に配慮し、対応しているのかを含め、時系列でお示しください。また、代表的に課題となることもご説明ください。

○山下市街地整備部長選手村担当部長兼務 都施行再開発事業のうち、用地買収方式によるものは、一旦、都が事業区域内の全ての用地を取得し、その後、管理処分計画に基づき、地権者に再開発ビルの床を譲渡するものでございます。
 その手順は、事業計画決定後、用地説明会を経て個別の協議をし、協議が成立した関係権利者と、順次、土地売買契約等を締結して、事業用地の取得に努めております。
 用地の取得に当たりましては、都の損失補償基準等の関係規定に基づき、適正かつ公正な補償を図っております。個別の協議におきまして、補償金額への不満や、転出者の生活再建などが課題となる場合もございますが、補償の考え方などを丁寧に説明するとともに、きめ細やかな生活再建支援を行い、関係権利者の理解と協力を得ながら事業を進めております。

○上田委員 生活再建支援をきめ細かに行っているということを確認させていただきました。
 次に、区画整理事業です。私の地元江戸川区では、ことし三月に篠崎駅東部地区の換地処分公告がなされ、現在、瑞江駅西部地区では、都市計画道路の整備と換地処分に向けた手続が進められております。
 瑞江西部地区では、区画整理事業は平成三十一年まで続きますが、平成十二年に換地の設計などは、生産指数の算出、土地の評価はその時々で変わったりします。土地区画整理対象地区全体で、プラマイゼロとなるような設計をしているということは承知しておりますが、減歩などもあって、権利者の間でプラスマイナスが生じてしまうことがあり、かなり丁寧な説明が換地においては必要です。また、長年にわたりますことから、過去に聞いたことも失念してしまうこともあるやに思われます。
 換地処分が決定して、逆に支払いが生じてしまう権利者もいて、にわかに混乱する場合も散見されます。連絡しても、接遇が悪かったという苦情も頂戴しております。
 市街地整備事業は、いずれも長い年月がかかります。都の担当者もかわることから、地域住民、権利者の個別の事情を正確に引き継いでいるのか懸念するものでございます。それぞれに人生の個人の資産がかかっておりますことから、この点を重大に考えております。
 つきましては、どのように区画整理事業を、当初から換地処分に至るまで、素人では大変わかりにくい換地設計、換地計画調書等をいかにわかりやすく丁寧に権利者に説明し、都度の問い合わせなどに対応し、権利者は新たな土地に移る事業完了に結びつけているのか、具体的にご説明ください。

○山下市街地整備部長選手村担当部長兼務 土地区画整理事業は、道路、公園などの公共施設の整備に合わせ、個々の宅地を換地として再配置することにより、宅地の利用増進を図り、安全で快適なまちを実現する極めて効果的な事業でございます。
 事業の実施に当たりましては、事業当初の全体説明会のほか、広報紙やホームページなど、時宜を得たさまざまな手法で、事業の仕組みや進め方について情報提供を行っております。また、各権利者の換地の情報等を踏まえた個別の説明会、法に基づく換地計画の縦覧などにより、換地や清算金等につきまして説明を尽くしております。
 委員からお話がありました平成二十九年度に換地処分を迎えました篠崎駅東部地区でも、十二日間の個別説明会、二週間の換地計画の縦覧を通して、換地の確定面積や清算金の額などにつきまして丁寧に説明してまいりました。
 今後とも、事業の各段階におきまして説明を尽くし、関係者の理解を得ながら、首都東京の都市づくりに欠かすことができない土地区画整理事業を着実に推進してまいります。

○上田委員 地域住民の理解度というのは、各家庭それぞれだと思います。一応、都の方は説明を尽くしているということでございますが、清算金の額については理解を得るとともに、それがやっぱりある程度高額の支払いを求めた場合の権利者の資金計画への対応など、清算金に伴う権利者への対応はどのように行うのか、ご説明いただければと思います。

○山下市街地整備部長選手村担当部長兼務 土地区画整理事業におきます清算金は、権利者間の公平性を担保する制度でございます。例えば、狭小な宅地では、通常と比べて減歩が緩和されるため、それに見合う清算金を徴収することになります。
 清算金の額につきましては、換地処分の際に、説明会のほか、法に定める縦覧や個別の通知により権利者にお知らせするとともに、担当窓口を明示し、個別のご質問にも随時対応しております。また、徴収に当たりましては、最大五年間の分割支払いも可能とするなど、権利者にも配慮してございます。

○上田委員 支払いがプラスマイナスで、どうしても出す方になってしまう権利者には、今後もより丁寧に、瑞江だけではなく、この事業に関しては、説明と対応をしていただきたいと思います。
 都営住宅についてです。都営住宅とは、公営住宅法その他関連する法令に基づき、自立では最低居住水準の住宅を確保できない、真に住宅に困窮する低所得者に低廉な家賃で賃貸するとしております。
 この趣旨には賛同するものではありますが、要求資料を見ますと、一二ページですね。七割近くが高齢者で占められ、それも高齢となって入居したのではなく、長年、都営住宅に同一世帯、個人が住み続けているということが読み取れます。
 憲法二十五条に定める居住権は大切ですが、倍率平均は二十一・五倍となっており、真に困窮しているほかの二十人が落とされている実態は、税金を投入している住宅政策の公平性が担保できず、逆に憲法に抵触するのではないかと懸念するものであります。
 シングルマザー世帯や若年困窮世帯が都営住宅に入れないというような声を、私のところにも相談をいただいたりしております。また、昨今では、車椅子の障害者の方が入りたいけれども、なかなか物件が見当たらないというような事例にも遭遇しております。
 つきましては、都営住宅が事実上限られた人が長年暮らし続け、新たな需要のある殊に若年世帯が利用できないという点を鑑み、現状の課題認識と、どう全体的な真の困窮を解決するのかについて、ご所見をお示しください。

○八嶋経営改革担当部長 都は、都民共有の財産である都営住宅を、真に住宅に困窮する者の居住の安定を図るために、公平、的確に供給する必要がございます。
 公営住宅における入居の機会の公平性を確保する観点から、若年ファミリー世帯の入居を促進するため、平成十三年度から期限つき入居の募集を開始し、平成二十九年度は千五百戸まで拡大をしております。さらに、名義人が亡くなった場合の使用承継については、高齢者、障害者など特に居住の安定を図る必要がある方への配慮を加えた上で、原則として配偶者に限るものとしてございます。
 今後とも、社会経済情勢が変化する中で重要な役割を果たしている都営住宅について、既存ストックの有効活用を図り、住宅セーフティーネットの中核としての機能を的確に果たせるよう取り組んでまいります。

○上田委員 使用継承についての見直しが、たしか石原都政のときになされたことについては、私も非常に評価をさせていただくところでございます。また、ほかの議員の質問でも、若年世帯の方が〇・八から一点数倍といっていますが、もうだめもとということもなく諦めちゃっているということもあるので、ご答弁にもありましたけれども、引き続き若年層やシングルマザー等の申し込みについて、積極的に取り組んでいただきたいと思います。
 資料の方の一一ページにも、空き戸数の割合というのが八・九%ですか、これはやっぱり場所によってばらつきがあるのかなというふうに考えている次第でございます。
 さて、管理メンテナンス体制に、ソフト、ハードについて伺いたいと思います。
 最初に申し上げたように、さまざまな課題を抱えて、真に住宅に困窮するに至った背景を持つ入居者が暮らすことから、トラブルになることも散見されております。自治会などが自発的に運営がされておりますが、なかなか問題解決に至らないということも仄聞しております。
 住宅供給公社と都市整備局で責任の押しつけ合いをし、問題がたらい回しになっていないか危惧するものであります。
 ついては、こうした住民トラブルにはどの部署や担当部門が対応するか、時系列で具体的にお示しいただければと思います。

○八嶋経営改革担当部長 都営住宅の入居者間でトラブルが生じた場合には、自治会のサポートを受けるなどしながら、まず、当事者間で話し合いにより自主的に解決することが望ましいことから、必要に応じて、東京都住宅供給公社窓口センターにおいて、自治会とも連携しつつ、話し合いの場を設定しております。
 一方、当事者が自主的に解決を図ることが困難に至った場合は、公社において、区市のケースワーカーや地元の警察署と連携しながら指導を行うなどの取り組みを行っております。また、悪質、深刻なルール違反で、再三の指導などによっても改善されない場合には、困難案件として、公社本社の担当部署に引き継ぎ、解決を図っております。
 さらに、こうした指導によっても解決が見込めず、法的措置が必要と判断したときには、都において、文書により明け渡しを求める手続を経た後、明け渡し訴訟を提起することとしております。

○上田委員 こぼれ落ちないように、どこかしっかりと受け付けをして、最終解決まで、都も、また公社も責任を持っている体制は整っていることは確認し、また明け渡し訴訟についても、実際に行われたことがあるというように仄聞もしておりますので、引き続きましての対応をよろしくお願いいたします。
 こうしたトラブルなど鑑みていきますと、ほかには、クレームについてはどのようなものが多いのか、代表的なクレーム及びこれについてもどのように対応しているのか、ご説明ください。

○八嶋経営改革担当部長 平成二十九年度に公社に寄せられた苦情、相談の主な内容は、騒音、迷惑行為などでございます。騒音につきましては、公社が状況を確認した上で、必要に応じて注意、指導を行っております。迷惑行為の例として、自動車、自転車へのいたずら、落書き等がございますが、その場合も公社が状況を確認し、張り紙の掲示や落書きの消去などの対応を行っております。
 その他、団地内のルールが守られていない場合がございますが、公社が調査を行った上で、注意喚起の張り紙や当事者に注意するなど、必要な対応を行っております。

○上田委員 私も、地元の団地でやはり騒音についてのご相談に乗ったこともあります。
 また、やはりどうしてもペットを飼っちゃうというような話も聞いておりまして、港区の都営にはなりますけれども、インコを飼ってしまったという高齢者夫婦から、私も鳥を飼っているのでお引き取りをしたというようなことがあります。生活部分がさまざまな場合がありまして、対応をきちっととっていただくということは確認させていただいた次第でございます。
 では、今度、ハードウエアです。共用部分と専有部分の設備のふぐあいの修繕について、住民から修繕依頼があったときの対応を具体的にご説明ください。また、その対応に不満が出たときのフォロー体制もあわせてお示しください。

○村居営繕担当部長 居住者からの修繕に関する問い合わせや相談につきましては、東京都住宅供給公社のお客様センターで受け付けております。問い合わせ先につきましては、入居時に配布しております「住まいのしおり」、毎月配布しております「すまいのひろば」、都と公社のホームページでお知らせしております。
 問い合わせに対してですが、まずはふぐあい箇所や内容につきまして確認を行いまして、東京都が負担するものであれば、公社から指定工事店へ工事発注を行います。居住者が負担する内容であれば、希望により指定工事店を紹介するなどの対応を行っております。
 こうした対応後も、必要に応じまして、公社職員が居住者宅に伺って、修繕箇所の確認や説明を行うなど、丁寧に対応してございます。

○上田委員 資料で、一一ページにあるように、高齢者が非常に多く住んでいらっしゃるということで、なかなかインターネットも利用、ホームページも見ることもできない、あるいはちょっと老眼が進んでいるとしおりも見ることができないというような中で、個別の対応もしているということでありますので、引き続いて、一応公社の方も税金が投入されている事業でございますので、よろしくお願いをしたいと思います。
 東京都は、一方で積極的に民間住宅施策を推進しております。少子化に伴い、民間集合住宅の空き室がふえていくことも想定されます。
 慢性的な都営住宅入居待機、同一世代の長期間にわたる入居の課題に鑑み、不公平を是正するために、超少子高齢化二〇二五年問題が迫っている今、民間不動産の活用を視野に入れるべきときが来ているものと考えます。ご所見をお示しください。

○澁谷住宅政策担当部長 低額所得者などの住宅確保要配慮者の居住の安定確保には、公共住宅に加えまして、民間住宅を含めた重層的な住宅セーフティーネット機能が重要と考えてございます。
 これまで都は、居住支援協議会などにおいて、借り主への入居あっせんや、貸し主への家賃債務保証制度の紹介等の取り組みを促進してまいりました。また、昨年十月には、改正住宅セーフティーネット法に基づき、セーフティーネット住宅の登録制度を開始するとともに、本年三月には供給促進計画を策定いたしまして、住宅の面積基準の緩和を図るなど、登録戸数の拡大に努めてまいりました。
 さらに、本年第三回定例会におきましては、手数料条例の改正案をお認めいただきまして、セーフティーネット住宅の登録申請手数料を無料化いたしました。
 今後とも、不動産団体等の協力を得ながら、居住支援協議会などを活用して、これらの施策を推進し、住宅セーフティーネットにおける民間住宅の活用を進めてまいります。

○上田委員 やっぱり民間も活性化いたしますし、家族の形態に合わせて、また好きな場所に移ったりするということができますし、何よりコストがかからないし、民間にとっては安定債権となりますので、ぜひ進めていってほしいと思います。
 都市計画道路についてです。
 道路整備は、沿線住民の理解と合意を得て進められるべきであります。大阪府を初め全国各地で、社会情勢の変化に伴い都市計画道路の廃止、見直しが進んでいます。都市計画道路の多くは、今から五十年以上前、一九六〇年前後に計画決定されたものです。進捗していない路線についていかに原因を分析しているのか、ご説明ください。

○荒井都市基盤部長 都市計画道路につきまして、都はこれまで、おおむね十年ごとに事業化計画を策定し、その必要性を検証した上で、優先的に整備すべき路線を選定して、計画的かつ効率的に整備を推進してまいりました。
 現在の第四次事業化計画に基づき整備を進めることで、今後、おおむね二十年で都市計画道路全体のネットワークの約八割が完成する見込みであります。
 なお、都市計画道路は、長期的な視点で都市計画決定しており、着実にその整備に取り組んでいるものの、その事業量は多く、整備には時間を要しているところでございます。

○上田委員 事業量が多く、整備には時間を要していらっしゃるというご苦労は受けとめたところでございますので、時代に合わせて、大胆な廃止、見直しを求められると思いますけれども、ご所見をお示しいただければと思います。

○荒井都市基盤部長 これまで都は、おおむね十年ごとに事業化計画を策定する過程で、都市計画道路の必要性の検証を行い、適宜、見直しも行ってまいりました。
 現行の計画でも、廃止、縮小など計画を見直すべき路線や、計画内容を再検討する路線を示してございます。このうち、補助九八号線など複線の路線につきまして、廃止の手続を進めております。
 加えて、現在、優先的に整備すべき路線を除く未着手の都市計画道路は、事業着手までになお期間を要することから、社会経済情勢や都民ニーズの変化などを踏まえ、そのあり方について検討を進めております。本年七月には、中間のまとめとして、検証の視点などを公表し、パブリックコメントを行ってございます。
 今後、これを踏まえ、個々の路線を対象とした検証を実施し、計画変更等の方針を示してまいります。
 今後とも、見直すべきものは見直す一方で、地元の理解と協力を得ながら、必要な都市計画道路の整備を着実に進めてまいります。

○上田委員 中間まとめの報告は非常によかったと思います。引き続き地元の理解と協力を得ながら、着実に整備の方と、また見直しも進めていただきたいと思います。
 監理団体でございます。
 都政改革本部二〇二〇改革プランが策定をされております。私は、民間人登用をかねてより求めておりましたけれども、外郭監理団体、報告団体につきましては、都市整備局の監理団体、報告団体の派遣職員とOBの登用状況は、比率としては極めて低く、大変良好な状況であると評価させていただきます。
 ただ、東京都防災・建築まちづくりセンターについては、OBの比率と管理職となっている人数が例年多い点につきまして、ご説明いただければと思います。

○佐々木住宅政策推進部長 公益財団法人東京都防災・建築まちづくりセンターでは、木密地域の住民やマンション管理組合へ専門家の派遣等の支援を行う都市再生支援事業や、耐震化の総合相談業務を行う防災都市づくり等協力事業など、公共的な目的を持ち、かつ専門性の高い事業を実施しているところでございます。そのため、同団体の職員には、建築行政や技術に精通した人材が必要とされていることから、その専門的知識や能力を有し、また建築士などの有資格者を含む都退職職員を採用していると聞いてございます。
 こうした職員が、都で培った技術やノウハウを活用して、また、団体において指導的な役割を担いながら業務に従事することで、高い信頼性が必要とされる公的な事業の円滑な推進に貢献しているものと認識をしてございます。

○上田委員 私も、何もかもだめだとは申しておりませんで、そうした有資格者や技術者についての活用については確認させていただきまして、この点に関しては評価をさせていただきたいと思います。
 次は、一般会計及び特別会計についてです。都営住宅等事業会計繰出金の財源と金額を確認させてください。

○佐藤都営住宅経営部長 一般会計における都営住宅等事業会計繰出金、これが二百六十五億九千五百九万五千七百八円でございますが、こちらの財源は一般財源と土地売り払い収入でございまして、一般財源が二百六十一億四千二百八十二万二千三百六十円、また土地売り払い収入が四億五千二百二十七万三千三百四十八円となっております。

○上田委員 では、特別会計の一般会計繰入金二百六十六億二百八十五万一千三百八円と、都市整備局の一般会計における管理費の支出内訳に当たる都営住宅等事業会計繰出金二百六十五億九千五百九万五千七百八円が一致しない理由を確認させてください。

○佐藤都営住宅経営部長 都営住宅等事業会計における一般会計繰入金の内訳でございますが、当局所管の一般会計からの繰入金のほかに、財務局、港湾局からの繰入金となっております。具体的に、平成二十九年度の決算におきましては、財務局からは児童手当の特例給付分の六百七十五万円、また港湾局からは、都営住宅の使用許可分の百万五千六百円でございます。

○上田委員 都市整備局は、一般会計と特別会計が互いに赤字にならないようにするという観点から、独立採算を今後は徹底すべきではないのかなというふうに考えますけれども、その観点からのご所見をお願いいたします。

○佐藤都営住宅経営部長 都営住宅等事業会計は、都営住宅等の建設及び管理に関します経理を明確にするために、平成十四年度に特別会計として設置されました。都営住宅事業におきましては、国からの交付金と都債を財源に建てかえを行っておりまして、また、居住者からの住宅使用料で維持管理や都債の償還を行ってございます。
 公営住宅につきましては、住宅に困窮する低額所得者に対しまして、低廉な家賃で賃貸することとされてございます。そのため、平成十七年度までは国からの補助が行われておりましたが、その後、国の三位一体改革によりまして、地方に税源移譲されました。このため、その相当分を一般会計から繰り入れております。
 さらに、都営住宅の建てかえに合わせまして整備いたします道路や公園の経費や、地域の防災性向上のために併設してございます設備に関する経費につきましては、その性格上、一般財源で負担すべき費用として、一般会計から繰り入れてございます。
 都営住宅等事業会計と一般会計の関係は以上のとおりとなってございまして、この都営住宅事業を運営するに当たりましては、住宅使用料の滞納の未然防止や建設コストの縮減など、効率的な経営に努めておるところでございます。

○上田委員 住宅債も発行されているようですけれども、発行意図、理由、そして購入先についてお示しください。

○佐藤都営住宅経営部長 住宅債は、主に都営住宅の建てかえの財源として発行しております。都営住宅の建てかえ事業は、多額の費用を必要とする一方、都営住宅の建てかえによって生ずる便益は将来に及ぶので、都債でその事業費を賄うことにより、将来の入居者にも負担を求め、世代間の負担の均衡を図ることを目的としております。
 なお、都債の発行事務を行っておる財務局によりますれば、現在、住宅債は、市場公募により発行されているとのことでございます。

○上田委員 公募による発行ということで安心をいたしました。
 真に困窮する低所得者に対して低廉な家賃で賃貸するという趣旨はわかっておりますが、やはり希望してもなかなか入れない不公平感ということを改めて、そしてそこに莫大な税金が投入されているというところを、改めて金額の方から確認をさせていただきました。やっぱり一般会計及び特別会計の独立採算をするぐらいの精神で徹底していただければと思います。
 少子高齢化二〇二五年問題が迫っている今、改めまして、民間不動産の活用を中心にした困窮者向けの住宅政策を強く要望いたしまして、私の質疑を終わらせていただきたいと思います。

○伊藤委員 それでは、私からも、平成二十九年度都市整備局決算について、何点か質問をさせていただいてまいります。
 都市整備局は、昨年度、五年ぶりに地域危険度測定調査を実施いたしました。この調査は、四十年前から五年ごとに行われている調査でありまして、私の地元の品川区は、本調査で、毎回、総合危険度が高い地域に指摘をされてまいりました。
 地域危険度測定調査は、単に地域住民の不安をかき立てるといったものではなく、都民に対して、目に見える形で、自分の住んでいる地域が安全なのか、危険性はどのぐらいあるのかを認識してもらって、住民一人一人の防災意識の高揚を図っていくことが本調査の目的であると考えています。
 自分たちのまちは自分たちで守るという意識を持ってもらう上で、私はこの危険度調査、非常に大きな役割を担っているものと考えております。
 平成二十三年の東日本大震災を踏まえ、都が公表した東京都首都直下地震被害想定によれば、私の地元の品川区は、冬の夕方、風速が八メートルのときに、マグニチュード七クラスの首都直下地震に襲われた際には、区内で同時多発的に火災が四十カ所発生をすると。被害は、結局死者が八百名、そのうち五百二十人が焼死という想定になっています。
 この調査で、指摘をしていただいてきたとおり、品川区、またほかにも都内、たくさんの地域がありますけれども、いかにこの火災に対するこの危険度、これを意識しなければならないのかというのを、この危険度調査、そしてまた被害想定からも、読み取れるわけであります。
 こうした危険性を一刻も早く軽減させていくことは、行政や私たち議会に課せられた使命であり、そして何よりも地域住民の理解と協力がなければ実現ができません。品川区は、この十年ほどの間に老朽建築物の建てかえが進み、徐々にではありますが、一歩一歩、着実に危険性が低減されてきていると感じております。
 この地域危険度測定調査につきましては、地震に対する建物の倒壊、火災、そして災害時の活動困難度、これを加えた総合という、この三つの危険量を、都内町丁目ごとに算出をして、この危険量をもとにランキングしたものであります。最初の公表から四十年以上の年月が経過し、測定調査の手法も回を重ねるごとに改善を図ってきたということでありますけれども、その中で見えてきた課題もあるというふうに思います。
 そこでまず、昨年度公表した地域危険度測定調査について、どのような改善を図ったのか。また、調査の結果、整備地域について判明したことについて伺いたいと思います。

○安部防災都市づくり担当部長 昨年度公表しました第八回地域危険度測定調査は、最新のデータと知見を反映させることで、第七回の調査に比べ、市街地の実態をより反映した精度の高い測定方法へと改善しております。
 具体的には、建物倒壊危険度では、建物の耐震診断結果が基準値を満たしている旧耐震建築物を、新耐震基準の建築物として評価いたしました。
 火災危険度では、シミュレーションの延焼時間を六時間から十二時間に延長し、火災の燃え広がりによる延焼遮断等の焼けどまり効果をより反映できるようにいたしました。
 また、総合危険度では、生活道路のうち、避難や消火、救助活動に資する道路の整備状況を加味しております。
 地域危険度測定調査の結果、延焼火災等の危険性は都内全体で低下し、特に、整備地域などにおきましては、都市計画道路の整備により沿道建築物の不燃化や耐震化が進んだ地域、市街地再開発事業などを行った地域で危険性が低下しております。
 都としては、引き続き地元区と連携し、整備地域の改善に向けた取り組みを加速してまいります。

○伊藤委員 震災対策において、特に整備地域のような危険度の高い地域では、みずからの生命、財産を守るために、住民が主体的に防災まちづくりを考え、建物の耐震化や不燃化について取り組み、危険量を減らしていくことが重要であります。
 今回の調査では、前回に比べ、都内全体として危険量の低下が見られたということでありますけれども、品川区でも近年、整備地域内で、再開発などの大規模な共同建てかえが進捗をしており、今後、危険量のさらなる減少を期待しているところであります。
 しかし、市街地の不燃化は、品川区だけの問題ではありません。延焼火災は区境を超えて広がってまいります。災害に行政の境はありません。
 そこで、品川区を初めとした整備地域において、危険量の減少に向けた大規模共同建てかえの取り組み状況について伺いたいと思います。

○安部防災都市づくり担当部長 木密地域では、道路に接していない狭小な敷地が存在することなどによりまして、建築物の個別建てかえが円滑に進みにくい状況にあります。こうした課題の解決を図り、不燃化を促進するためには、密集市街地の一体的整備が可能な防災街区整備事業などを活用し、共同化を図ることが効果的でございます。
 整備地域における防災街区整備事業につきましては、昨年度、品川区内の中延二丁目旧同潤会地区で工事に着手し、今年度の完成を目指しております。他の区におきましても、準備組合が新たに二地区で設立されるなど、各地で着実な進展が図られております。
 市街地再開発事業につきましては、品川区内の武蔵小山パルム駅前地区などで早期完成を目指して実施されておりまして、また、都市計画道路の整備に合わせた沿道まちづくりとして、昨年度、東池袋四丁目二番街区地区で組合が設立され、戸越五丁目十九番地区など二地区で都市計画決定されるなど、整備地域の改善に向け事業が進んでおります。
 燃えない、燃え広がらないまちの実現に向け、今後とも地元区と連携して、組合などに対し技術的な支援などを行い、共同建てかえを促進してまいります。

○伊藤委員 都は、引き続き木密地域の不燃化を推進し、都内市街地の危険量の減少を図られることを期待いたしまして、次の質問に移ります。
 震災、防災対策に関連して、マンションの耐震化について質問をいたします。
 平成七年一月十七日、阪神・淡路大震災が発生をいたしました。私は、関西出身の友人のご両親を救出するために、翌日、一月の十八日に神戸に入りました。しかし、十一階建てのコンクリートづくりのマンションが完全に倒壊し、結局、この友人のご両親は助かりませんでした。
 このときの教訓を胸に、私は都議会において繰り返し、旧耐震基準の集合住宅の耐震化を訴えてまいりました。なぜならば、集合住宅の倒壊は、一度に多くの方々の命が奪われるからであります。
 国と都は、緊急輸送道沿線の建物の耐震化を強力に推進していることは評価いたしますけれども、市街地の中のいわゆるあんこ地域にある集合住宅の耐震化も、待ったなしの喫緊の課題であります。
 都は、まちづくりと連携したマンション再生に取り組んでおり、平成二十九年四月には、マンション再生まちづくり制度を創設いたしました。この制度の構築にあっては、モデル事業として、品川区の大崎西口駅前地区が選定されましたが、この地区におけるこれまでの取り組み状況を伺いたいと思います。

○栗谷川民間住宅施策推進担当部長 都は、平成二十七、二十八年度のモデル事業で、マンションを含む再開発によるまちづくりに取り組む大崎西口駅前地区を選定し、地区内に立地する五棟の旧耐震基準のマンションについて合意形成を促すなど、区の取り組みを支援してまいりました。
 マンション再生まちづくり制度を創設した平成二十九年四月以降は、地区内のマンション再生に向けた将来目標や取り組み方針を示すまちづくり計画の策定に対し、区へ支援を行ってきております。こうした支援を通じて、地区内のまちづくりの機運が高まり、都は本年四月、大崎西口駅前地区を、この制度に基づく推進地区に初めて指定いたしました。

○伊藤委員 ご答弁いただいたこの大崎西口駅前地区では、現在、再開発の都市計画決定に向け、地区内権利者の調整を行っております。これらの取り組みは、マンション再生まちづくり制度の今後の展開に大いに参考になるものと考えます。
 一方、都内には、現行の容積率制限に適合しないことによって、建てかえると規模が小さくなってしまうマンションや、先ほども述べたとおり、道路が狭く、建物が密集するなど、防災性に課題のある地区に立地するマンションなどについては、建てかえが大変に難しい状況でございます。
 そこで、こうした地区で、今ご答弁いただいたようなこの制度がどのように活用できるのか伺いたいと思います。

○栗谷川民間住宅施策推進担当部長 容積率制限などにより、単独での建てかえが困難なマンションや広い幅員の道路に敷地が面しないマンションにつきましては、周辺との共同化や再開発などの手法により、まちづくりと連携して建てかえを促進することは有効でございます。このため、お話のような、課題の解消を目指したマンション再生まちづくり制度を活用することで、建てかえ手法の選択肢を広げ、道路の拡幅や広場空間の確保など、地域の防災性の向上に寄与するよう誘導することが可能となります。
 都は、今後とも区市町村と連携して、本制度を活用し、マンションの建てかえを促進するとともに、良好な市街地環境の形成を図ってまいります。

○伊藤委員 どうか、都は今後、都内に恐らく数千棟はあると思います、耐震基準を満たさないマンションの耐震化に向けて、力を注いでいただきたいと強く要望したいと思います。
 次に、都営住宅の若年世帯の入居促進について質問をいたします。
 本日提出をされました資料の入居者の年齢別世帯数を見ると、平成三十年三月三十一日現在、名義人が六十五歳以上の世帯数が全世帯数の六七・四%を占めており、都営住宅において高齢化の進行が著しいわけであります。都営住宅では、自治会が大きな役割を果たしてくださっておるわけですけれども、居住者の方から、このまま高齢化がますます進んでいけば、自治会活動を支える担い手がいなくなり、自治会が成り立たなくなるという切実な声が、私のもとにも、あちこちの都営住宅の自治会役員の方から届いております。
 こうした側面からも、都営住宅に若年世帯の入居を促進することが不可欠であると考えます。
 そこで、若年世帯の入居促進に向け、平成二十九年度に都は、どのような取り組みを行ったのか、確認をしたいと思います。

○八嶋経営改革担当部長 少子高齢化が進行する中で、都営住宅において、子育て世帯など若い世代の入居を促進することは重要でございます。
 このため、都では、応募できる子育て世帯の対象を広げることを目的といたしまして、平成二十九年十一月募集から入居の収入基準が緩和される世帯を、高校修了期までの子供がいる世帯に拡大をいたしました。また、子育て世帯が応募できる住宅の選択肢をふやすため、同じく十一月募集から、異なる募集枠でありました若年ファミリー向けと多子向けの募集を統合いたしました。
 さらに、入居を希望する時期に応じて申し込みがしやすくなるよう、平成三十年一月から若年夫婦、子育て世帯向けに、比較的低倍率の住宅を対象として、毎月五十戸程度の募集を始めるなど、若年世帯の入居促進に努めてございます。

○伊藤委員 都は、都営住宅の若年世帯の募集枠を拡大し、申し込みがしやすくなるよう努めているということについては評価をいたします。
 しかしながら、その拡充策の成果が居住者にとっていまだ見えてこないといった声があることも現実であります。若い世代が入ってこないんですよといわれて、いや、やっているんですよといっても、説明しても、そこの居住者、特に役員をされている方々は、全然その施策が見えてこないと、こういうお叱りもいただいているのも現実であります。
 都は、若年世帯の一層の入居促進を図るため、平成十三年から若年ファミリー世帯向けに十年間の期限つき入居制度を実施しております。まず、この十三年から現在までの取り組みの経緯について伺いたいと思います。

○八嶋経営改革担当部長 期限つき入居制度は、都民共有の財産でございます都営住宅の利用機会の公平性を確保しつつ、若年ファミリー世帯の入居促進を図るため、平成十三年から開始をいたしました。募集戸数は、平成十三年度が三十七戸でございましたが、対象となる住宅や地域の拡大などにより、募集戸数を順次ふやし、平成二十九年度は一千五百戸の募集を行いました。
 なお、募集に当たりましては、東京都住宅マスタープランに基づき、子育て世帯のニーズに応じ、利便性の高い場所などに所在する住宅の提供を行っております。

○伊藤委員 期限つき入居の対象地域や募集戸数を拡大しながら、若年世帯の入居促進を図っているということでありますけれども、期限つきである以上、入居者は期限までに住宅を明け渡さなければなりません。
 私のもとにも、これまで、あるお父さんからこんな声がありました。十年の期限つきであることはわかっていたけれども、ちょうど子供が生まれた時期に入居して、小学校高学年や中学校の子供を途中で違う地域に引っ越して転校させることが、とても心が痛む、こんなような声もありました。
 そこで、居住者が計画的に次の住宅を確保することができるように、都がしっかりとサポートすることが重要であると考えます。
 都は、期限つき入居者に、次の住宅確保のための情報をどのように周知しているのか伺いたいと思います。

○八嶋経営改革担当部長 期限つき都営住宅の居住者は、十年間の期限満了時には住宅を明け渡していただく必要がございます。
 ただし、入居後五年が経過した時点で都営住宅の入居資格を満たしている場合には、他の都営住宅への申し込みができることとしております。その際、計画的に転居先を確保すること、また都営住宅への申し込みが可能であることをお知らせする通知を発送しております。
 また、入居後九年が経過した時点で、計画的に転居先を確保すること、あわせて他の公的住宅の募集の案内に関するお知らせを発送してございます。
 さらに、都営住宅の入居資格を満たしている場合には、希望に応じ、他の都営住宅のあっせんを行っております。

○伊藤委員 都は今後も、期限つき入居者が円滑に次の住宅を確保できるように、支援をしていただきたいと思います。
 また、期限つき入居者の中で、冒頭、自治会のご苦労の話をしましたけれども、この期限つき入居の方で、積極的にこの自治会活動に参加する住民には、もう少し期間を延長するなどの工夫も一つではないかというふうに提案をさせていただきまして、最後の質問でありますが、舟運の活性化について質問をしていきたいと思います。
 先日、十月の六日から七日にかけまして、水辺の魅力を都民の皆様に満喫していただこうと、しながわ水辺の観光フェスタが行われました。日中には、まちの至るところで都が推進をしているヘブンアーティストがすばらしい演技を披露してくれまして、また、屋形船やボート乗船も行われ、多くの人が舟運を楽しみました。そして、夜には、天王洲地域での水辺で三千発の花火が上がるなど、大変なにぎわいでありました。
 こうした水辺の魅力を生かした取り組みは、水の都東京を目指していくためにも、これからも都や地元区、そして地域住民の力を合わせ、推進をしていきたいと、改めて私も感じたところであります。
 そこでまず、都は昨年度、舟運の活性化に向けて、運航に関する社会実験を実施いたしましたけれども、その取り組み内容と成果について伺いたいと思います。

○森交通政策担当部長 都は、舟運の活性化に向けて、平成二十八年度から民間事業者と連携し、運航に関する社会実験を行ってまいりました。昨年度は、羽田と臨海部を結ぶ航路や、東京港を循環する航路、お台場、日本橋での周遊航路など、複数の航路で運航を実施いたしました。その結果、延べ約三千人の方に乗船をいただき、利用者の多い区間が明らかになるとともに、舟運の認知度の低さや、船着き場のわかりにくさなどの課題を把握いたしました。
 社会実験で需要を確認した航路のうち、お台場発着の舟運航路につきましては、ことし七月に民間事業者による運航が開始され、その他の複数の航路につきましても、民間による運航に向けた調整が進められております。

○伊藤委員 江戸の時代、産業や商業の発展を初め、物や人の移動など、生活に欠かせなかったのは水路であり、舟運でありました。今再びこうした舟運に光を当て、改めて江戸東京と水の都東京の魅力を高めていくことが、都民のみならず、多くの外国人観光客にも喜ばれる施策であると考えます。
 しかし、先ほどの品川区のイベントを例にしましたけれども、こうした取り組みは、お隣の大田区や港区でも開催をされております。私は、舟運をこれまで以上に活性化し、定期的に、航路で地域と地域をつなぐことによって、水辺のにぎわいを、あちこちでやっているものを、それぞれの点をしっかり線で結んで、その線から面をつくって広げていくということが重要であると考えます。
 そこで、都として、こうしたことをバックアップしていくべきと考えますけれども、見解を伺いたいと思います。

○森交通政策担当部長 舟運の活性化に向けまして、民間事業者による運航を促進するための環境整備に取り組むことが重要でございます。このため、社会実験で把握した課題を踏まえまして、今年度は、PR動画やパンフレットの作成などにより、舟運の認知度向上を図るとともに、利便性を高めるため、船着き場への案内サインの試験設置などに取り組んでおります。
 また、羽田空港周辺の夜景を楽しむクルーズなど、イベントなどと連携したさまざまな臨時便を運航することで、広く舟運の魅力を実感していただくとともに、新たな航路の開拓を促進していきます。
 東京二〇二〇大会、さらにその先に向け、舟運が身近な観光、交通手段として定着し、水辺のにぎわいが広がっていきますよう、取り組みを進めてまいります。

○伊藤委員 ただいまご答弁をいただいたとおり、東京二〇二〇大会、さらにその先に向け、舟運が身近な観光、交通手段として東京に定着をし、水辺のにぎわいが広がっていくよう、都の取り組みに期待をし、質問を終わります。

○小宮委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑は、いずれもこれをもって終了したいと思いますが、ご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○小宮委員長 異議なしと認め、本件に対する質疑は終了しました。
 以上で都市整備局関係を終わります。
 これをもちまして本日の分科会を閉会いたします。
   午後四時五十分散会

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