ロゴ 東京都議会

Tokyo Metropolitan Assembly

平成二十五年度各会計決算特別委員会第三分科会速記録第三号

平成二十六年十月十五日(水曜日)
第九委員会室
午後一時開議
出席委員 十名
委員長吉田 信夫君
副委員長吉倉 正美君
副委員長崎山 知尚君
加藤 雅之君
小松 久子君
中山ひろゆき君
尾崎あや子君
木村 基成君
高椙 健一君
菅野 弘一君

欠席委員 なし

出席説明員
都市整備局局長技監兼務安井 順一君
次長浅川 英夫君
技監佐野 克彦君
理事櫻井  務君
理事西倉 鉄也君
総務部長細渕 順一君
都市づくり政策部長上野 雄一君
住宅政策推進部長今村 保雄君
都市基盤部長佐藤 伸朗君
市街地整備部長鈴木 昭利君
市街地建築部長久保田浩二君
都営住宅経営部長永島 恵子君
基地対策部長筧   直君
企画担当部長福田  至君
連絡調整担当部長黒川  亨君
景観・プロジェクト担当部長小野 幹雄君
まちづくり推進担当部長佐藤  匡君
住宅政策担当部長加藤  永君
民間住宅施策推進担当部長山崎 弘人君
航空政策担当部長外かく環状道路担当部長兼務山下 幸俊君
防災都市づくり担当部長佐々木 健君
多摩ニュータウン事業担当部長太田 誠一君
耐震化推進担当部長佐藤 千佳君
経営改革担当部長臼井 郁夫君
再編利活用推進担当部長建設推進担当部長兼務五嶋 智洋君
営繕担当部長青柳 一彦君
横田基地共用化推進担当部長交通政策担当部長牧野 和宏君
港湾局局長多羅尾光睦君
技監石山 明久君
総務部長浜 佳葉子君
企画担当部長オリンピック・パラリンピック開催準備担当部長兼務山口 祐一君
調整担当部長田中  彰君
港湾経営部長古谷ひろみ君
港湾経営改革担当部長藏居  淳君
臨海開発部長笹川 文夫君
開発調整担当部長オリンピック・パラリンピック施設整備担当部長兼務原   浩君
営業担当部長中村 昌明君
港湾整備部長大和田 元君
計画調整担当部長宮地  豊君
離島港湾部長小野 恭一君
島しょ・小笠原空港整備担当部長小幡 和輝君

本日の会議に付した事件
平成二十五年度東京都各会計歳入歳出決算の認定について
都市整備局関係
・平成二十五年度東京都一般会計決算(質疑)
・平成二十五年度東京都都営住宅等事業会計決算(質疑)
・平成二十五年度東京都都営住宅等保証金会計決算(質疑)
・平成二十五年度東京都都市開発資金会計決算(質疑)
・平成二十五年度東京都臨海都市基盤整備事業会計決算(質疑)
港湾局関係
・平成二十五年度東京都一般会計決算(質疑)

○吉田委員長 ただいまから平成二十五年度各会計決算特別委員会第三分科会を開会いたします。
 本日から四日間にわたり、本分科会所管局の決算に対する局別質疑を行います。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、都市整備局及び港湾局関係の決算に対する質疑を行います。
 これより都市整備局関係に入ります。
 決算の審査を行います。
 平成二十五年度東京都一般会計決算中、都市整備局所管分、平成二十五年度東京都都営住宅等事業会計決算、平成二十五年度東京都都営住宅等保証金会計決算、平成二十五年度東京都都市開発資金会計決算及び平成二十五年度東京都臨海都市基盤整備事業会計決算を一括して議題といたします。
 本件につきましては、いずれも既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 資料について理事者の説明を求めます。

○細渕総務部長 去る十月六日の当分科会で要求のございました資料につきましてご説明申し上げます。
 お手元に配布してございます当局の平成二十五年度各会計決算特別委員会第三分科会資料の表紙をおめくりください。
 目次にございますとおり、資料は、1の都営住宅建設事業に係る中小企業への工事発注実績から、6の木造住宅に対する耐震化助成の実績までの六件でございます。
 それでは、まず一ページをお開き願います。1、都営住宅建設事業に係る中小企業への工事発注実績でございます。
 工事発注実績及びそのうちの中小企業への発注実績につきまして、件数並びに金額を年度別、財務局契約及び都市整備局契約別に記載してございます。
 次に、二ページをごらんください。2、都営住宅建替えによる型別供給実績でございます。
 型別供給の実績を年度別に記載してございます。
 続いて、三ページをお開き願います。3、都営住宅の応募状況を三ページから四ページにかけまして記載してございます。
 (1)では世帯向けに実施した抽せん方式による募集、(2)では単身者向けに実施した抽せん方式による募集、(3)ではポイント方式による募集について、過去五年間の応募状況を年度別に記載してございます。
 次に、五ページをお開き願います。4、既設都営住宅のエレベーター設置状況でございます。
 既設の都営住宅について、過去五年間のエレベーター設置状況を年度別に記載してございます。
 続いて、六ページをごらんください。5、首都高速道路に対する出資金・貸付金の推移でございます。
 出資金、貸付金について、平成六年度から平成二十五年度まで過去二十年分を年度別に記載してございます。
 最後に、七ページをお開き願います。6、木造住宅に対する耐震化助成の実績でございます。
 東京都木造住宅耐震化促進事業に係る当初予算額、執行件数及び執行額を年度別に記載してございます。また、改修助成については、執行件数及び執行額を括弧内に内数として記載してございます。
 以上で資料説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○吉田委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含めて、これより本件に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○菅野委員 それでは、都市整備局関連では主に三つの事業についての質問をさせていただきたいと思います。
 まず最初に、木造住宅密集地域の不燃化についてお伺いいたします。
 我が党は、東京を世界で一番の都市に実現のための政策提言の中で、木造住宅密集地域での不燃化の早期実現を求めてきました。
 二〇二〇年のオリンピック・パラリンピック開催に向け、首都東京を世界一安全な都市とするには、防災上脆弱な市街地である木密地域の改善が必要なのはいうまでもありません。首都直下地震の切迫性からも木密地域の防災性向上は待ったなしであり、多様な手法を講じて、燃え広がらない、燃えないまちを早急に実現しなければならないと思っています。
 そこでまず、都が行っている木密対策について、平成二十五年度の実績をお伺いしたいと思います。

○佐々木防災都市づくり担当部長 都では、首都直下地震の切迫性や東日本大震災の発生を踏まえ、共同化による建てかえ促進、生活道路や公園等の公共施設整備などの従来からの取り組みに加え、平成二十五年度は市街地の不燃化を一段と加速させるため、不燃化特区制度を事業開始しました。
 不燃化特区制度は、特に改善を必要としている地区について、区からの提案を受け、再開発などのコア事業や、従来踏み込んでいなかった戸別訪問などの住民への働きかけ、戸建て建物への建てかえ助成、固定資産税等の優遇などを行うもので、より高い効果が期待できるものでございます。
 平成二十五年度は、十二地区を対象として夏までに順次指定するとともに、秋には新たな募集を受け付け、その中から六地区を前倒しして追加指定するなど、不燃化特区の拡大に努めてまいりました。

○菅野委員 木密対策は東京の重要課題であり、その加速策でもある不燃化特区をスタートさせたことは高く評価できるものであります。しかしながら、一方で、木密対策の執行状況を見ると、必ずしもよいとはいえない状況でした。
 そこで、なぜ執行率が低かったのかをお伺いしたいと思います。

○佐々木防災都市づくり担当部長 不燃化特区制度では、平成二十五年四月に制度を公表後、事業内容の地元への周知や助成を開始するための準備など、各区が事業に着手するまでに一定の時間を必要としてきました。このため、多くの地区において具体的な取り組みが年度後半以降となり、結果として執行率が低くなりました。
 なお、これらの二十五年度から実施している地区におきましては、再開発などのコア事業が進むなど、不燃化特区の効果が徐々にあらわれてきているところでございます。

○菅野委員 不燃化特区が事業初年度という特有の事情があったことはわかりました。
 しかし、こうした状況があったとしても、整備目標の達成までに残された期間はあと六年しかありません。従来からの木密対策を着実に進めるとともに、不燃化特区制度により取り組みを一層加速させ、目に見える形で成果を出していかなくてはなりません。
 そこで、木密対策の推進に当たり、都はどのように取り組んでいるのかをお伺いします。

○佐々木防災都市づくり担当部長 都では、木密地域における消防、救急活動を確保するための生活道路の拡幅整備や沿道建築物の不燃化促進を区と連携して着実に取り組んでおります。
 とりわけ、昨年度から事業開始した不燃化特区においては、戸建て建物への建てかえ助成や専門家の派遣など財政的支援や技術的助言を行うことで、区が実施する地元説明会や戸別訪問、東京商工会議所等と連携した建てかえ相談会の開催など、老朽木造住宅の建てかえなどを促す取り組みを支援しております。また、都市づくり公社や都市再生機構等を活用した用地取得など、防災まちづくりの取り組みも積極的に進めております。
 引き続き、区の意見を聞きながら、より使いやすい制度運用を検討するなど、区の取り組みを効果的に後押しすることで木密地域の不燃化を強力に推進し、安全・安心なまち東京の実現を図ってまいります。

○菅野委員 木密対策を加速させる不燃化特区は、来年度には整備地域の約四割で取り組むことになります。整備地域は、老朽木造住宅が特に密集し、火災危険度が高く、細街路が多いことから、大地震が発生すれば大規模な火災が発生し、道路の閉塞により避難、救急救援活動が妨げられるとともに、都心部と周辺部の分断を招き、首都機能にも影響を及ぼしかねない地域であります。
 このため、避難路の確保のための建築物の耐震化や不燃化特区の取り組み、延焼を食いとめ、避難路となる特定整備路線の整備など、整備地域を対象に重点的、集中的に木密対策を推進する必要があります。
 二〇二〇年のオリンピック・パラリンピックの開催に向け、世界一安全・安心な都市東京の実現を目指し、取り組みを期待しています。
 そこで、次の質問に移ります。
 次に、緊急輸送道路沿いの建物の耐震化についてお伺いしたいと思います。
 緊急輸送道路は、震災時に救急活動や物資輸送などの機能を担う道路のため、沿道建築物の耐震化は極めて重要な課題であり、まずは耐震診断を進めることが必要であります。そのため、都は、平成二十四年度の条例施行により診断の義務化を行い、建物所有者に対し耐震診断を促す取り組みを進めてきました。
 そこでまず、特定緊急輸送道路沿道建築物について、平成二十五年度の耐震診断の進捗状況はどのようなものかをお伺いしたいと思います。

○佐藤耐震化推進担当部長 条例により耐震診断を義務化いたしました平成二十四年度以降、区市町村と連携した個別訪問や建築士団体と連携したアドバイザーの派遣などによりまして、診断の実施について建物所有者に対する働きかけを強化してまいりました。
 また、診断の義務化について説明をし、さまざまな働きかけを行ってきたにもかかわらず、診断を実施しない所有者に対しましては、平成二十五年度から、条例に基づき期限を定めて診断実施の指示を行うとともに、個々の建物所有者の課題に応じた相談に対応するなど、積極的な取り組みを行ってまいりました。
 この結果、対象建築物のうち耐震診断に着手しております割合は、平成二十四年度末時点では五六%でありましたものが、平成二十五年度末時点で七八%となっております。

○菅野委員 耐震診断については、条例による義務化とともに、区市町村や関係団体と連携した個別訪問などの取り組みにより、実施率が大きく伸びたことは評価できます。
 しかし、さまざまな理由により診断を実施しない、あるいは実施できない所有者もいると聞いています。そうした実態も踏まえ、確実に診断を実施してもらえるよう、平成二十五年度にはどのような取り組みを行ったのかを伺いたいと思います。

○佐藤耐震化推進担当部長 区分所有者の合意形成に時間を要しております分譲マンションなど、診断実施に至っていない建築物につきましては、こうした所有者が耐震診断を着実に進められますよう、昨年度、条例や法に基づきます診断の実施期限である今年度末まで助成期限を延長いたしました。
 なお、本年八月末時点では、耐震診断に着手しております割合は八六%まで上昇しております。

○菅野委員 診断実施後は、耐震性が不足していることが明らかになった建築物について、所有者がそこで立ちどまることなく、速やかに改修へと導いていくことが重要であります。中でも分譲マンションについては、改修工事に多額の費用が必要となり、合意形成で苦労している状況であると聞いています。
 そこで、特定沿道建築物について、耐震改修へと進めるため、都としてはどのように取り組んでいるのかを伺いたいと思います。

○佐藤耐震化推進担当部長 耐震改修の促進に当たりましては、建設業の関係団体とも連携しながら、耐震キャンペーンにおける個別相談会の開催、耐震化セミナーや耐震改修事例見学会を通じました改修工法、事例の紹介など、技術情報の提供を行ってまいりました。あわせて、改修工法の選択や合意形成など、さまざまな課題を抱えます建物所有者に対応するため、耐震化アドバイザーの派遣制度につきまして、平成二十五年度から診断のほか改修も対象に加えました。
 また、財政面での支援も重要なことから、平成二十五年十一月の改正耐震改修促進法の施行に伴いまして、国が拡充しました助成制度を速やかに活用し、当該年度内であります一月より、延べ面積五千平方メートル以下の建築物につきまして、改修工事費の助成率を最大十分の九に拡充いたしました。区分所有者の合意形成が困難な分譲マンションにつきましては、規模にかかわらず、ひとしく助成率を最大十分の九とすることとし、今年度から適用しております。
 なお、本会議でもご答弁をしたところでございますが、所有者が確実に診断と改修に取り組めますよう、国の支援策の動向にも注視しながら、助成期限の延長につきまして検討しております。

○菅野委員 今後とも国や各区市町村とも連携して、より一層の制度の充実を図り、特定緊急輸送道路沿道建築物の耐震診断、そして耐震改修一〇〇%を目指し取り組まれるよう期待をし、次の質問に移ります。
 都市再生ステップアップ・プロジェクトについてお伺いしたいと思います。
 東京都では従来から、都市再生緊急整備地域に指定された地域において、本社機能の高度な集積や国内外へのアクセスなどを生かし、国際競争力の向上に資する先進的なビジネス支援機能の導入促進と、外国人が住みやすい居住環境の充実などを目指し、都市の再生に取り組んできました。
 私の地元港区においても、現在さまざまなまちづくりが進んでいますが、その中の一つに竹芝地区のまちづくりがあります。
 竹芝地区は、平成二十二年にステップアップ・プロジェクトの実施地区として公表され、平成二十四年に事業者公募を行っています。地区内では、公文書館に続き、計量検定所が解体され、本年の十月一日には国家戦略特区の区域会議が開催され、竹芝地区も区域計画素案として公表されるなど、いよいよ都有地を活用した事業の動きが見え始めたところですが、そこで、公募以降の特に平成二十五年度の都の取り組みについてお伺いしたいと思います。

○佐藤まちづくり推進担当部長 都は、更新期を迎えた都有施設の再編整備を契機として、民間活力により複数の都有地を一体的に活用するとともに、周辺開発を促進することで東京の魅力を高めるまちづくりに取り組んでおります。
 竹芝地区では、都有地活用事業とあわせて、にぎわいの創出や公共空間、施設の維持管理等の活動を行うエリアマネジメントの実施を公募要件としたところでございます。
 平成二十四年七月に事業者公募を開始しまして、二十五年五月に学識経験者による審査委員会の答申を踏まえ、事業予定者を決定し、その後、事業予定者が特別目的会社を設立した上で、平成二十五年九月に基本協定を締結いたしました。
 基本協定締結後は、審査委員会において高い評価を得ました浜松町駅と竹芝ふ頭を結ぶ歩行者デッキや都有地内の施設整備などの実現に向け、事業者に対して関係機関との協議の支援や技術的助言を行っているところでございます。

○菅野委員 ただいまの答弁で、二十五年度における取り組みがよくわかりました。さまざまな施設を整備していくための準備には都からの支援が大きな力になると思います。引き続き支援を行い、着実に進めていただくようお願いをいたします。
 次に、竹芝地区に整備される歩行者デッキについて伺います。
 本事業の特徴といえる、浜松町駅から竹芝通りを縦断し、竹芝ふ頭までをつなぐ歩行者デッキは、本地区のまちづくりの目標である魅力ある都市環境の創出に寄与し、地域に貢献する施設であると考えますが、その意義と効果及び整備後の維持管理についてお伺いしたいと思います。

○佐藤まちづくり推進担当部長 竹芝地区は、竹芝ふ頭や四季劇場、旧芝離宮恩賜庭園等の魅力的な資源があるにもかかわらず、首都高速道路や海岸通りにより、にぎわいが分断されています。
 事業者から提案のあった歩行者デッキは、安全快適な歩行者空間として、地区の回遊性のみならず、島しょの玄関口である竹芝ふ頭へのアクセス向上に資するとともに、災害時の避難動線としての機能も有しております。
 また、歩行者デッキを都有地に整備される建築施設内のガレリア空間や多層型のテラス等とつなぐことで、浜松町駅の開発やふ頭でのイベントとも連携し、竹芝地区全体のにぎわいの向上にも資するものであります。
 このように、竹芝地区全体の魅力を高める歩行者デッキの維持管理は、エリアマネジメントの事業運営組織が実施することとしております。

○菅野委員 歩行者デッキの設置は大胆な取り組みであり、実現に向けてはご苦労も多いかと思います。しかしながら、地元へ大きな効果をもたらすことが強く期待できる施設です。ぜひともデッキを実現し、竹芝地区のにぎわい向上につなげてほしいと思います。
 そこで、竹芝地区で取り組むエリアマネジメント活動についてお伺いします。
 歩行者デッキも、エリアマネジメント活動の中で地域全体として管理されるとのことですので、竹芝地区のまちづくりにおいては、エリアマネジメントは欠かせないものと考えますが、基本協定締結後の取り組みについてお伺いします。

○佐藤まちづくり推進担当部長 公募要件であるエリアマネジメントの推進のため、事業者提案では、地権者等によるまちづくり協議会においてその活動内容等を議論し、事業者が設立する事業運営組織が中心となってその活動を実施することとしております。
 基本協定締結後は、事業者は地元と調整し、平成二十六年三月に地域の魅力を探ることを目的としたシンポジウムを開催しており、二十六年九月には都も参画したまちづくり協議会が設立されたところでございます。さらに、今後はエリアマネジメント活動を担う事業運営組織の設立が予定されております。
 都は地元区と連携し、まちづくり協議会と事業運営組織によるエリアマネジメント活動を支援してまいります。

○菅野委員 竹芝地区は、来るべき二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック前の平成三十一年度に建築工事が完了する計画と聞いています。明るい未来が予見できるこのプロジェクトをぜひ成功させていただくとともに、都では今後も公有地を活用し、積極的にまちづくりへ取り組んでいただくようお願いをして、質問を終わります。

○加藤委員 私からは、都営住宅のバリアフリー化について質問をさせていただきます。
 公明党はこれまでも、都営住宅のバリアフリー化の必要性を主張してまいりました。これに応じて都は積極的な取り組みを行ってきておりますが、年々居住者の高齢化は進んでおり、住宅のバリアフリー化を一層進めることが求められています。
 六十五歳以上の世帯主が全体の六割以上を占めている現在、階段の上りおりが困難という高齢者の方の声を多く聞いており、バリアフリー化を進める中でも既存都営住宅でのエレベーター設置は特に重要です。
 従来、都は、四階または五階建てで二十四戸以上の廊下型住棟に対しては、九人乗りエレベーターを設置してきました。このため我が党は、階段室型住棟にも小型エレベーターを設置するように要請、それに応えまして、平成十二年度に都は階段室型住棟に四人乗りの小型エレベーターの設置を導入しました。さらに我が党は、より小規模な廊下型住棟にも小型の四人乗りエレベーターを設置するよう基準の緩和を要請し、都は、平成二十二年度に小規模な廊下型住棟への小型エレベーター設置を導入したところであります。
 本日の資料にも、既設都営住宅のエレベーター設置状況が示されておりますけれども、そこでまず、既設の都営住宅における平成二十五年度までの四人乗りの小型エレベーターの設置状況について伺います。

○青柳営繕担当部長 居住者の高齢化を踏まえ、バリアフリー化を進める観点から、これまでも既存の都営住宅のエレベーター設置基準を適宜改正し、小規模な住棟にも設置を可能とするなど対象を拡大してまいりました。
 階段室型住棟には平成十二年度から、小規模な廊下型住棟には平成二十二年度から四人乗りの小型エレベーターを設置しております。平成二十五年度までの設置状況は、階段室型が百四十五基、廊下型が七十八基でございます。

○加藤委員 四人乗り小型エレベーターの設置が着実に進んでいることが確認できました。
 先ほどの実績を上げるには、技術、コストの両面でさまざまな努力を重ねてきたと聞いています。現在も、敷地や建物の条件からいまだ設置が困難な住棟があり、今後もエレベーターの技術開発動向に対応して、工夫を重ねることが一層重要であると考えています。
 エレベーターの設置推進のために、これまでどのような取り組みを重ねてきているのか、また引き続きどのように進めていくのか伺います。

○青柳営繕担当部長 既存の都営住宅のエレベーター設置推進につきましては、これまでさまざまな取り組みを重ねてまいりました。
 例えば、平成二十二年度の廊下型四人乗りエレベーター導入の基準改正に当たりましては、学識経験者の参画も得ながら、住宅部品の認定機関やエレベーターメーカーとともに、技術、コストの両面から検討を進めました。その結果、一住戸当たりの建設費が従来と同等の製品が開発され、優良住宅部品として認定されたものでございます。この改正によりまして、従来よりも小規模な廊下型住棟に小型四人乗りエレベーターの設置が可能となり、既存の都営住宅のエレベーター設置推進が図られたものでございます。
 引き続き、敷地の形状などの条件から従来型が設置困難な場合には、二方向に出入り口のあるエレベーターの採用も選択肢に加えるなど、技術開発動向や費用対効果を考慮しながら、既存都営住宅へのエレベーター設置に一層取り組んでまいります。

○加藤委員 私の地元墨田区でも、二十戸という小規模の住棟の都営住宅がありまして、従来の条件ではエレベーターの設置が困難でありましたが、四人乗りのエレベーターが導入されることになりまして、居住者は本当に助かると感謝の言葉を述べておられました。二方向出入り口のエレベーターは、駅や空港などではおなじみですが、都として、今後もバリアフリーのまちづくりに向け一層の努力をお願いしまして、質問を終わります。

○尾崎委員 私の方からは、都市の農地の見方についてこの間大きな変化が起こってきています。人口減少社会により、都市の開発、建築の需要は縮小に向かう中、農水省に設置された都市農業の振興に関する検討会が、二〇一二年八月に、都市農業の振興と都市農業の保全について、国民的理解づくり、都市農業振興の推進、都市農地保全のための制度の見直しなど、中間まとめを発表しました。また、二〇一二年九月に、都市計画制度小委員会が都市と緑、農の共生を基本理念とするなどの中間まとめを発表しています。
 そこで、都市農業の保全、活用に大きな役割を果たしている生産緑地について幾つか質問したいと思います。
 都市の生産緑地地区は、農産物の生産だけでなく多面的な機能があります。しかし、予算特別委員会での資料を見ると、生産緑地地区面積は、二〇一三年四月一日時点で都内の合計は三千三百八十八ヘクタールとなっています。十年前は三千七百八十五ヘクタールですから、約四百ヘクタールもの減少になっています。
 生産緑地地区は、相続や病気などで農業が続けられなくなったなど所有者の事情により指定が解除され、毎年減少する傾向が強まっています。また、生産緑地地区は三十年間は買い取り申請ができませんが、一九九二年に生産緑地の指定が一斉に行われたことから、今後ますます買い取りの申し出が多くなると思います。しかも、三十年が経過する二〇二二年に買い取りの申し出が多くなると予想されます。都は積極的な施策の転換が求められていると思います。
 初めに、現状の生産緑地を維持するために、都としてどう努力するかについて質問します。
 東京農業振興プランでは、都市農地保全に一歩を踏み出さなければ、農業、農地が生かされたまちづくりの機会は永遠に失われてしまうとしています。都としても保全に向けてできることを積極的に具体化していくことが求められるのではありませんか。
 そこで、二〇一三年度の取り組みについて伺います。

○上野都市づくり政策部長 都は、まちづくりの観点から、都市計画法制度を活用いたしまして、農の風景を将来にわたって保全を図るため、農の風景育成地区制度を創設いたしまして、地元自治体による土地所有者の理解と協力を得て、同地区の指定を一カ所行いました。
 なお、農地を永続的に保全しながらまちづくりに生かすことは、農地法や税制などの制約が課題となっておりまして、極めて困難な状況にございます。

○尾崎委員 我が党は、生産緑地を維持、保全していくために各種の仕組みをつくることを要望してきました。
 都は、二〇一〇年度に緑確保の総合的な方針をつくり、その中で農の風景育成地区制度をつくりました。
 農の風景育成地区の指定を受けた世田谷区にお話を伺いました。指定をしていただいたことで、産業労働局の補助事業を受け、農あるまちづくりワークショップを開き、どう残していくのかの取り組みが活発に行われ、指定された喜多見地域に農業公園をつくる計画、個人の直売への支援、防災の井戸の整備など、今後進めていく契機となったそうです。また、指定を受けたことで、都の都市整備局や産業労働局の農の風景育成地区としてのホームページなどでのPRをしていただいたことが、区民だけでなく多くの都民に知っていただくことができたということもお話をしていました。
 農の風景育成地区の指定をふやしていくことが大きな役割を果たしています。指定をふやすためにも、書類が複雑でハードルが高いという声も出ています。書類の簡素化を要望しておきます。
 次に、都市の農業と農地の確保、保全を進めていくには、都として、都市農業、農地が果たしている潤いのある景観、緑の環境や酸素の供給、防災機能など、都市施設として欠かせない多面的な機能を評価し、農業への何らかの支援をすることが欠かせません。
 都市部に残された貴重な農業、農地を確保、保全するために、区市町村への財政支援が欠かせません。そこで、二〇一三年度に具体化した事業について伺います。

○上野都市づくり政策部長 農業振興や農地保全のための区市町村への財政的支援につきましては、産業労働局の所管であることから、当局の事業はございません。

○尾崎委員 農業、農地を確保、保全するための区市町村への財政的支援は産業労働局の所管だとのご回答ですが、先ほど農の風景育成地区に指定された世田谷区の経験も生まれているわけですから、農の風景育成地区に都市整備局が指定することで、生産緑地地区のような税金面での軽減を受けられるようにする、産業労働局からの助成を受けやすくするなど、都市整備局が他局と連携して農地の維持、保全に努力するよう求めておきたいと思います。
 また、市民農園や公立の農業公園などとして、積極的に区市町村が買い取ることができるよう、都独自の補助制度を創設することなど検討を求めます。
 次に、生産緑地指定要件の五百平米を下回る農地でも、都市の農業として都市にとって貴重な役割を果たし、かつ相当数存在しています。都として、こうした貴重な緑地の活用、保全を支援していく仕組みが必要だと考えますが、二〇一三年度の取り組みについて伺います。

○上野都市づくり政策部長 生産緑地地区は、機能的な都市活動を確保するなど、都市の健全な発展と秩序ある整備を図るための都市計画法制度の中に位置づけられておりまして、市街化区域内におきまして、農地等の多目的保留地機能などに着目し、指定するものでございます。
 都といたしましては、同地区の指定に係る面積要件の引き下げについて、国に対して要望いたしております。

○尾崎委員 農家や市長会からも生産緑地指定の要件緩和を求める要望が強くあります。引き続き国に要望していくことをお願いします。
 都としても、五百平米に達しない農地について保全できるような仕組みづくりを求めておきます。
 生産緑地は、防災の上でも大きな役割を果たしています。農業、農地が災害に強いまちづくりに向けて積極的な役割を果たしていくために、都としても支援を進めていく必要があると思いますが、二〇一三年度の取り組みについて伺います。

○上野都市づくり政策部長 生産緑地地区につきましては、その指定要件の一つに災害の防止についてもうたわれております。都市計画法では、生産緑地地区の指定は区市町村が行うこととされておりまして、都は、同地区指定に係る区市町村からの協議につきまして適切に対応しております。

○尾崎委員 生産緑地は、都市の安全なまちづくりには欠かせない大事な問題です。庁内で横断的な生産緑地の保全に向け、できることを積極的に具体化していくことを強く要望しておきます。
 最後に、生産緑地が減少している問題です。
 一番大きな要因は相続税に伴う納税によるものですが、都市整備局に関連しては公共事業による収用も問題があります。冒頭で紹介したように、国は都市計画のあり方として都市と緑、農の共生に動いています。東京農業振興プランでは、農地の確保、保全について、生産緑地について、公共事業により貴重な農地が収用される場合について検討していくとしています。二〇一三年度にはどのような検討がされたのですか。

○上野都市づくり政策部長 先ほども申し上げましたとおり、生産緑地地区は、機能的な都市活動を確保するなど、都市の健全な発展と秩序ある整備を図るための都市計画法制度の中に位置づけられておりまして、市街化区域内におきまして、農地等の多目的保留地機能などに着目し、指定するものでございます。
 都市計画道路など都市施設の区域内におきましては、その整備に支障を及ぼさない範囲内で生産緑地地区の指定ができることとなっております。そうした中で、緑地機能の保全が図れるよう、公共事業と農地の保全を両立させるための制度の見直しにつきまして、国に対して要望しております。

○尾崎委員 都市整備局は、まちづくりを進める局として、生産緑地を公共事業により収用される事態をどう少なくするか、都市と緑、農の共生に向けて積極的に検討するよう、引き続きお願いをいたしておきます。
 次に、都営住宅について質問します。
 私はこの間、地域で活動していますが、東村山、東大和、武蔵村山の三市の都営住宅に住んでいる方々のところを訪問し、アンケート活動を行い、懇談会も開催してきました。その中で、暮らしの状況や住まいへの思い、都営住宅への要望などたくさん寄せられました。入居者の思いに基づいて幾つか質問したいと思います。
 エレベーターがないためにどれほどつらい思いをしているのかも明らかになりました。エレベーターの設置については条件が緩和されていますが、二〇一三年度にエレベーターを設置されたのは、二十三団地で三十五基です。予算では六十五基を目指すとなっていました。
 そこで、二〇一三年度、自治会からのエレベーター設置要望の件数を伺います。

○青柳営繕担当部長 エレベーター設置につきましては、自治会からの設置要望を受けた後、敷地の形状、建物の構造、建築基準法上の規制などを検討し、設置可能と確認できた住棟のうち、原則として居住者全員の合意が得られたものから順次設計を行い、必要な法的手続を経て工事着手となるものでございます。こうしたことから、要望を受けたといたしましても、それらの全てが設置可能となるものではございません。
 なお、平成二十五年度は、これらの検討などを経て、三十五基のエレベーターを既存の都営住宅に設置したところでございます。

○尾崎委員 ただいまのご回答ですと、私が質問したものにお答えをしていただけていないようです。二〇一三年度、どれだけエレベーター設置要望が出ているのか、私は非常に関心のある問題だと思っています。設置要望の件数は示していただけないということでした。
 次に、都営住宅に入居している世帯のうち六十五歳以上の世帯割合は、二〇一三年度はどのくらいだったのでしょうか。

○臼井経営改革担当部長 都営住宅の名義人が六十五歳以上となっている世帯の割合は、平成二十五年度末現在では約六三%でございます。

○尾崎委員 私の地元でもエレベーターのない都営住宅がまだたくさん残っています。三階に住んでいる高齢の女性からは、買い物に行くときは、買い物を済ませて都営住宅の一階から三階の自宅に電話をして、夫に一階まで来てもらって買い物したものを運んでもらう、一人のときには買い物には行かれない、こういう声が寄せられています。また、ごみを出すのに階段をおりるのが怖いので隣の人に頼んでいる、自分ではできないので困っている、階段の上りおりが大変なので部屋からはほとんど出ないという声まであります。
 都営住宅入居者での高齢化は深刻な問題となっています。高齢化率は先ほど六三%ということでしたが、エレベーターがなければ高齢者は安心して暮らすことはできません。都民が安心して暮らすためには、住まいは人権と位置づけて、全ての都営住宅に早期にエレベーターの設置を求めるところです。
 次に、都営住宅建てかえによる型別供給について質問します。
 いただいた資料によると、二〇一三年度の実績では、四DKはゼロになり、一DKが一番多く全体の三九%にもなっています。一DKでは病気になったときに子供が看病に来ても泊まれないという声があります。また、介護でお風呂のサービスを受けたいが、一DKでは狭くて機材が入らない、お風呂のサービスが受けられないとの声もあります。
 一DKではなく二DKが必要だったと思いますが、見解を伺います。

○五嶋再編利活用推進担当部長建設推進担当部長兼務 都営住宅の建てかえに当たりましては、居住者の世帯人数により基準を設け、住みやすい間取りとなるよう工夫しながら住宅を供給しております。
 基準の設定に当たりましては、都営住宅は都民共有のセーフティーネットであることから、最低居住面積水準を確保するとともにバリアフリーを考慮した面積としており、一DKについても必要な機能は十分満たしているものと考えております。

○尾崎委員 今のご回答だと、一DKでも必要な機能は十分満たしているということでしたが、人間らしく生きるための根幹にある住まいです。子供や孫が遊びに来ても泊まれない、病気になっても看病もしてもらえないような住まいでいいんでしょうか。介護認定四ないしは五の人でも、子供と同居できない、一人で暮らさなければならない人が、必要な入浴サービスも機材が入らないから受けられないというような事態をそのままにしていていいのでしょうか。
 これからますます高齢化が進み、車椅子や寝たきりに近い状況になる人たちがふえてくると思います。今後の建てかえにかかわっては、型別供給はやめること、せめて一DKはやめて二DKにすることを求めます。
 次に、二〇一三年度の若年ファミリー世帯向けの期限つき入居の募集戸数は幾つだったでしょうか、伺います。

○臼井経営改革担当部長 平成二十五年度の若年ファミリー向けの期限つき入居の募集戸数は千四百五十戸でございます。

○尾崎委員 若年ファミリー世帯向けの期限つき入居世帯のうちで、二〇一三年度で十年の期限が到来した世帯は幾つになるでしょうか。

○臼井経営改革担当部長 若年ファミリー向け期限つき入居で、平成二十五年度中に期限が到来した世帯数は十七世帯でございます。

○尾崎委員 二〇一三年度期限が到来したのは十七世帯だということでした。それでは、そのうち、期限が到来する際に新たに都営住宅のあっせんに応募したのは何世帯でしょうか。

○臼井経営改革担当部長 若年ファミリー向けの期限つき入居は、都営住宅の利用機会の公平を確保しつつ、子育て世帯の居住支援を図るために実施しており、十年の期間満了時には退去いただくことになっております。
 入居期限が到来する際には、他の公的住宅の募集の案内を行うほか、都営住宅の入居資格がある世帯に対しましては、希望により他の都営住宅をあっせんしております。
 平成二十五年度中に期限が到来した世帯のうち、都営住宅のあっせんに応募されたのは二世帯でございます。

○尾崎委員 都営住宅のあっせんに応募したのは二世帯ということでした。非常に少ない感じがします。今後、期限が到来する世帯数は毎年どんどんふえていくと思われます。
 十年期限つきで都営住宅に入居した方からは、都営住宅に何度申し込んでも入居できないで困っていたとき、期限つき入居なら入りやすいと聞いて、期限つきの入居を申し込んだら一回で入居が決まった。そのときは本当にうれしかったが、十年の期限が近づいている今、不安で仕方がないといいます。入居のときには毎月少しずつ貯金をして次の住居に備えようと思っていたが、給料が減ってきて貯金など全然できない状況になってきた。それどころか貯金を取り崩して生活しているという声もあります。また、子供がまだ小さいので学校をかえたくないが、都営住宅を出たら家賃が高くて生活ができない。ほかの都営住宅のあっせんに応募したら学校を転校しなければならない。子供のことが心配だと不安も出されていました。
 東京都も、住宅マスタープランでは、高度経済成長期には、いわゆる住宅すごろくに従い、より広く快適な住宅を求め、寮、社宅から始まり、アパートや公的賃貸住宅、民間賃貸マンション、分譲マンション、戸建て持ち家住宅へと順に住みかえ、買いかえを行っていくことが一般的な潮流だったが、近年では、家族形態の変化や雇用環境の変化も相まって、それが変わってきたことを認めているではありませんか。
 日本経済が長期にわたって停滞していることに加え、雇用の改悪が進む中、都営住宅から出されて高い家賃を負担することは厳しく、また、十年かけて育んできた近隣とのつき合い、子供の生育環境を大きく変えることは望まれることではありません。公営住宅に期限つき入居はふさわしくありません。少子高齢化社会の中での都営住宅のあり方をさまざまな角度から検討するときであり、期限つき入居は廃止すること、期限つき入居者の継続使用許可を認め、一方的退去を強要しないよう求めておきます。
 次に、都営住宅の建てかえについて伺います。
 二〇一三年度は何戸着手したのでしょうか。

○五嶋再編利活用推進担当部長建設推進担当部長兼務 平成二十五年度に建てかえ工事を起工した戸数は三千六百二戸でございます。

○尾崎委員 私の活動地域である武蔵村山市の緑が丘にある村山アパートも、建てかえが今進んでいます。その中で、建てかえ後の都営住宅のお風呂で、グレーチングといって格子のようなふたをしているお風呂ができました。
 言葉でいってわからないかもしれないので、ちょっと写真で紹介したいと思います。
 お風呂場の洗い場一周が溝になっていて、その上に十二枚のグレーチングが置かれているんです。この十二枚のグレーチングですが、掃除をするときに引き上げる取っ手もついていません。一枚、グレーチングを取り出して裏を見ると、溝のところがたくさん湯あかがついて掃除がしにくい状況です。
 このグレーチングで足を挟んでけがをした高齢者の方がいます。建てかえ後の都営住宅の安全性についての見解を伺います。

○五嶋再編利活用推進担当部長建設推進担当部長兼務 都営住宅の整備に当たりましては、これまでも、手すりの設置や段差の解消によるバリアフリー化対策のほか、安全性が確認された製品を使用するなど、都営住宅の整備基準や詳細な基準設計に基づいて、安全性の確保を図るための措置を講じてきております。
 例えば、浴室ユニットにつきましては、都営住宅建築工事共通仕様書によりまして、一般財団法人ベターリビングが定める優良住宅部品評価基準で規定している安全性能を有する製品を使用しております。
 引き続き、整備基準に従って、バリアフリー化や安全性に配慮した住宅の整備を行ってまいります。

○尾崎委員 建てかえが進んでいる都営住宅で、確かにバリアフリー化が進んで安心だという声、いっぱい聞いています。しかし、先ほど示したような、このようなお風呂場では、十二枚のグレーチングが使いにくい、掃除をするときに一枚一枚剥がして、間違った場所にはめ込めばきちんとならない、はめ込まれないという状況もあるんです。
 入居者の方からは、使いにくい、怖いという声が上がっています。けがをした女性は、もう怖くてお風呂に入れない、新しい都営住宅になって一年になろうとしているのに、数回しかこのお風呂に入れないというんです。十二枚のグレーチングを外して掃除をするのが大変、丁寧に湯あかを取ろうと思うと一時間もかかってしまう。ある人は、自分では掃除ができないから業者にお金を出して頼んでいるといいます。継ぎ目のすき間がぐあいが悪いところ、一・四センチのところもはかったら出てきたんです。全部きちんとそろわなければ、しかも、はめ込む場所を間違えば、きちんと入らないというものです。洗い場の中央も滑りやすくて怖いといわれています。高齢者の多い都営住宅にはふさわしくないんじゃないでしょうか。安心・安全なものだといえないのではないでしょうか。
 少なくとも入居者からの声をよく聞き、使いにくい、危ないなどといわれている現場を直接調査することを求めます。また、住民の要望や話し合いに基づき仕様を変えること、あるいはグレーチングをより安全なもの、掃除が容易なものに取りかえることなど、ふさわしい改善の仕方を検討されることを要望します。
 年金の支給額が減らされ、真面目に働いても給料が上がらないなどからアパートの家賃が払えない、交通事故や病気で車椅子での生活を余儀なくされた人たちが、普通のアパートでは段差が多く安心して暮らせないなど、住まいに関する問題がたくさんあります。安心して暮らすためには都営住宅に入りたいという要望が年々ふえているんです。東京都は新規の都営住宅の建設は十四年間ゼロです。
 最後に都営住宅の新規建設を要望して、質問を終わります。

○中山委員 まず、東京における緊急輸送道路沿道建築物の耐震化について質問をいたします。先ほど菅野委員の方も質問されたので、かなり重複しておりますので、端的に質問をさせていただきたいと思います。
 一つの実例として出していきたいんですけれども、私が特定緊急輸送道路沿道建築物の耐震について強く関心を抱いたのは、自分の地元の近隣にある創業明治十三年を誇る浅草神谷バーの社長から、耐震診断について相談を受けたというところから始まったわけでございますが、この神谷バーというのは大正十年築でございまして、旧々耐震基準をも満たしていない、まさに既存不適格建築物であることが明らかであったわけでございます。
 相談を受けたのも、そもそも特定緊急輸送道路に指定されている江戸通りに面していて、昭和五十六年五月以前に新築された建築物であることに加え、道路幅員のおおむね二分の一以上の高さの建築物という、いずれも該当する建築物であったからであります。
 大正十年の建築物は、もとの図面は全くないと、あるいは敷地要件も相当悪いと、そしてまた登録有形文化財であるなど、さまざまな制約があったわけでございます。行政、設計事務所、施工業者の知恵を大結集してプロジェクトを進めてまいりました。もちろんお店は、ずっといながら工事ということでございまして、夜中に工事を実施して、オープン時にはまた普通にお店を開くという、そんな工事でありました。
 今回の案件は、耐震診断、補強設計、耐震改修と、それぞれ助成金を活用したものであります。実は当初、設計事務所も、あるいは施工業者も、こんなのは前例がないということで、私たちは工事をやめますと、もともとやりませんということで、一回逃げてしまったんですね。しかし、助成金を活用することで評価をしてもらうことで一つの担保となりますから、私たちも請け負いますということにもなったわけでございます。
 特定緊急輸送道路建築物の耐震化については、何よりも今お話ししたような最初の段階で建物所有者に的確なアドバイスをしていくことが、改修工事まで進むポイントと考えます。
 そこで、平成二十五年度までの耐震化アドバイザー派遣の実績や、さまざまな改修事例を情報提供する取り組みについて伺いたいと思います。

○佐藤耐震化推進担当部長 平成二十五年度から耐震化アドバイザー派遣制度を拡充しまして、診断前に加えて、診断後、改修実施に向けての具体的な相談に対応することといたしまして、平成二十五年度末までの診断と改修を合わせました派遣実績につきましては、延べ千五百回を超えております。
 また、耐震キャンペーンにおける個別相談会の開催、耐震化セミナーや耐震改修事例見学会を通じました改修工法、事例のご紹介など、建物所有者に対する情報提供を行っております。

○中山委員 答弁ありがとうございます。
 要するに、耐震前にこれまで耐震化アドバイザーを派遣していたのを、耐震診断後もアドバイザー派遣を拡充して相談に対応するということで、拡充されたということで高く評価をしたいと思います。
 ただ、診断しました、さまざまな課題が見えてまいりました、そこから悩みが発生するということでありまして、特に今回の事例なども考えますと、工法が見えてこないとなかなかコストが見えてこないということでございまして、特に診断後のアドバイザー派遣というものが大変重要だなということがわかりました。今後も、アドバイザーの充実にぜひ努めていただきたいと強く要望をいたします。
 次の質問に移ります。
 世間に対して堂々と耐震基準を満たした建物であることを示すことは、耐震化推進を促す意味でも大切なことであるというふうに認識をしております。
 都では耐震マークの交付を行っていますが、平成二十五年度までの耐震マーク交付の取り組みについて伺いたいと思います。

○佐藤耐震化推進担当部長 東京都耐震マーク表示制度につきましては、耐震性のある建築物のエントランスなどにマークを表示していただくことにより、利用者等に耐震性に関する情報を広く提供し、安全意識の向上を図りますとともに、建築物の耐震化を促進することを目的としております。
 平成二十三年度には、公共建築物や特定緊急輸送道路沿道建築物を対象に交付を開始いたしました。その後、平成二十五年十一月からは、都内全ての建築物に交付対象を拡大しました結果、平成二十五年度末までの交付実績は約二万四千件となってございます。

○中山委員 かなりの都民の方々も、耐震マークというものを一度は見ているのではないかというふうに思っております。
 結局、建物のオーナーさんは、コストをかけて耐震改修をした結果、まさにその建物が耐震性があるということを誇りを持って示したいということが一点あると思います。また、他の建物に誘導するといいますか、まだ耐震を満たしていないオーナーさんにも、それを誘導する一つの大きな策になるのではないかなというふうに思っております。
 先ほど例を出しましたけれども、神谷バーの店舗においては、お客さんということで、店舗でありますので安心・安全ということで、お客さんがちょうど入ってきたときに耐震マークを見たことで、安全な建物だというふうに認識をいたしますし、飲食店として、耐震マークをつけているということが大きな意義のあることだというふうに思っております。今後も、耐震マークの都民、国民の認識を高めるよう、ぜひ引き続き努めていただきたいと要望をいたします。
 最後に、助成率について伺いたいと思います。
 耐震化を促進するためには、助成率が大きなポイントであることはいうまでもありません。耐震診断については、条例で義務化し全額助成となっているものの、改修については、区市町村の助成率の違いから所有者負担への影響が生じています。
 そこで、耐震改修の助成制度について、区市町村の助成率の違いによる所有者負担が改善されているのか、伺いたいと思います。

○佐藤耐震化推進担当部長 平成二十五年度当初は、区市町村が助成制度を設けております場合には、助成率は最大で工事費の六分の五でありましたが、助成制度を設けていない場合は助成率は三分の一でありました。平成二十五年十一月の改正耐震改修促進法の施行に伴います国の助成率拡充分を速やかに活用し、平成二十六年一月からは、区市町村が助成制度を設けております場合については、改修工事費の助成率を最大十分の九まで拡充いたしました。
 都は、特定沿道建築物を有します区市町村に対しまして、行政連絡協議会などを通じて、助成率の違いによります所有者負担の改善を呼びかけました。この結果、今年度は新たに三つの自治体を加え、全体で八割を超える四十三の区市町村におきまして、最大十分の九の改修工事費の助成率が適用されるに至っております。

○中山委員 今答弁ありましたとおり、国の改正耐震改修促進法の施行を初め、区市町村の助成率の拡充によってかなり助成率が、改善が図られているよという答弁がありました。耐震化促進においては評価するものだというふうに思います。
 今回決算において、耐震アドバイザー制度、耐震マーク、助成率についてそれぞれ質問をいたしましたが、それぞれの制度の充実に向けて努めていただいていることは非常に評価する点であります。
 しかし、実際耐震化促進をするためには、それぞれの建物を改修する上での要件やコスト、工期、それぞれ条件が違い、それぞれが一気に進まないのが実情だというふうにも思います。そして、国とか市区町村の問題意識が大きな影響を持っているということが、今回の決算の審議でわかりました。これからも密な連携も含めて制度の充実をお願いして、次の質問に移りたいと思います。
 次は、老朽マンション対策について伺います。
 近年、防災等の観点から、老朽化したマンションの耐震化や建てかえなどが注目されています。分譲マンションが総世帯数の約四分の一を占めている都にとって、その対策は今後ますます重要となります。
 平成二十五年末の現状を調べますと、総戸数で約百六十五万戸のうち、建築時期別に見ると、昭和五十六年以前のいわゆる旧耐震基準で建築されたマンションが三十六万戸で、全体からいうと二二%を占めているということでございます。一方で、都が平成二十三年度に実施した実態調査からは、耐震化の取り組みが進んでいない状況が明らかになっております。
 東京都においては、分譲マンションの耐震化の取り組みを促すため、マンション啓発隊を派遣する取り組みを進めていますが、開始から二十五年度末までの取り組み状況について伺います。

○山崎民間住宅施策推進担当部長 マンション啓発隊は、旧耐震基準の分譲マンションを対象に、都の職員、地元区市の職員、建築士などの専門家の三人一組で管理組合の役員などを個別に訪問し、耐震化に向けた助言等を行うものでございます。
 平成二十四年の秋から取り組みを開始し、平成二十五年度末までに十四区三市で約三千六百棟のマンションを訪問しており、今年度も引き続き実施しております。

○中山委員 今ご答弁ありましたとおり、十四区三市で三千六百棟ということで、精力的に取り組んでおられることがわかったわけでございます。
 しかし、都の実態調査では一万二千棟もの旧耐震マンションがありますから、単純にいって三分の一が済んだということでございますので、三分の二、まだまだあるということで、ぜひこれからも精力的に取り組んでいただきたいと要望をいたします。
 今回、老朽マンションの問題を取り上げさせていただいたのも、一つの社会問題化することが明らかだということであります。特に、十年後には築三十年以上になる分譲マンション数が三棟に一棟というのが現実であります。
 現在も新築マンションはふえていますが、昭和五十六年以前にも、日本がちょうど経済成長や人口がふえている時代背景もありまして、急激にマンションがふえているということがわかるわけでございます。そのころマンションを購入された方々というのは、大体働き盛りの二十代後半だとか、あるいは三十代、四十代の前半という方々が購入されたんだろうということが予測は立てられるところであります。
 昭和五十六年から、あれから三十三年以上が経過したことを考えれば、その方々も現役を退かれて高齢化していることも予想を立てられるわけでございます。また、高齢化が進むと、管理組合が機能不全となることや、それによって管理費や修繕積立金の滞納にもつながるのではないかというふうに予測が立てられるわけでございます。さらに、区分所有者である住民の価値観はそれぞれ異なりますから、住民の間で合意形成を図ることは容易ではないだろうということであります。
 そこで、分譲マンションについて、耐震化に向けた取り組みがなかなか進まないとの話を聞きますが、その要因を伺いたいと思います。また、マンション啓発隊活動を通じて見えてきたものについて伺いたいと思います。

○山崎民間住宅施策推進担当部長 都が平成二十三年度に行った実態調査によれば、分譲マンションにおいて耐震化に向けた検討をしていない理由として、耐震診断や耐震改修に必要な費用がないことや、多数の区分所有者による合意形成が難しいことなどが挙げられております。
 また、啓発隊活動を通じまして、区分所有者の高齢化や住戸の賃貸化が相当進んでいること、耐震診断の実施による資産価値低下への懸念があること、耐震化について区分所有者の関心が薄いことなどが改めて明らかとなっております。
 このため、管理組合に対しまして、耐震アドバイザー派遣などの支援制度を周知し、その活用を促すなど、耐震化に向けた取り組みを進めております。

○中山委員 今ご答弁がありましたとおり、さまざまな要因があるということでございます。
 答弁をいただいた中で、高齢化になったり、あるいはそれぞれの区分所有者の価値観が違うからこそ、建てかえがなかなか促進しないのではないかということは予測がつくわけなんですけれども、今ご答弁ありましたとおり、賃貸化の課題ということが一点と、耐震診断の実施によって資産価値低下の懸念というようなこともご答弁でありました。
 そういう面では、マンション啓発隊がさまざま訪問することによって、本当にいろんな課題が見えてきたわけでございます。そんな課題をぜひ支援制度にこれからも結びつけていただきますように要望いたしまして、質問を終わらせていただきます。

○小松委員 それではお伺いいたします。
 豪雨対策の流域対策について、初めにお伺いいたします。
 東京都では、毎年、ゲリラ豪雨に襲われています。二〇〇五年に杉並、中野などで大きな浸水被害を出したことを教訓に、都は二〇〇七年、豪雨対策基本方針を策定し、浸水対策に取り組んできました。
 しかし、昨年も区部で都市型水害が発生しました。都市部で生じるヒートアイランド現象が集中豪雨の原因の一つとして考えられていますが、時間当たりの降雨量は増加傾向にあります。
 二〇一三年度には豪雨対策の検討調査を実施し、この調査に基づいて、ことし六月、豪雨対策基本方針を改定しています。目標降雨を区部では時間七十五ミリ、そして多摩地域では時間六十五ミリと設定していますが、その意義と、そして効果についてお伺いいたします。

○佐藤都市基盤部長 都は、近年の降雨特性や浸水被害の発生状況を踏まえ、本年六月、豪雨対策基本方針を改定いたしました。
 お話の目標降雨につきましては、これまで東京管区気象台の気象データを用い、都内全域を時間当たり七十五ミリとしていたものでございますが、今回の改定では、平成二十四年度に定めた中小河川の新たな都の整備方針などを踏まえ、地域の違いによる降雨特性を反映するために、新たに八王子観測所のデータを採用し、多摩部を時間当たり六十五ミリと設定しております。
 この目標降雨に基づき、河川整備、下水道整備、流域対策の整備水準を明確に定めることにより、一層効果的な事業執行が図れることになります。

○小松委員 都市型水害は、地面がコンクリートやアスファルトなどに覆われて、降った雨が一気に下水に流れ込むという都市の構造にも大きな原因があります。これを防止するには、雨水を土に浸透させる施設を建物に設置する、あるいは道路の舗装や側溝の構造を透水性のものにする、また、雨水を一時的に貯留する貯留施設を設置するなどの取り組みが求められます。
 流域対策は、校庭や公園などの公共施設において、率先して貯留施設の設置などの対策を進めるべきと考えます。都としてどのような取り組みを行っておられるのか伺います。

○佐藤都市基盤部長 都は以前から、都営住宅や都立高校など都が管理する施設において、流域対策として雨水貯留浸透施設の設置を進めてきております。
 また、区市が雨水貯留浸透施設の整備を効果的に進めていくために、対策量などを定める各区市の実施計画策定に対して財政的な支援を行うとともに、施設の設計や維持管理などについて、解説と実例を紹介した技術指針を策定するなど、技術的な支援を行っております。

○小松委員 都が二〇〇七年の豪雨対策基本方針で設定した対策促進流域がありますが、ここで個人住宅の雨水浸透ますなどの設置に対して区市へ補助を行っておられます。
 二〇一三年度の実績、そして近年の設置数の状況についてお伺いします。

○佐藤都市基盤部長 都は、雨水の流出抑制を目的として、神田川など都内の中小河川流域の自治体が実施する個人住宅などでの雨水浸透ます等設置の助成事業に対し補助を行っております。
 平成二十五年度の補助実績でございますが、九区十市におきまして四百七十一件の補助を行っております。
 近年の設置数の状況につきましては、平成二十三年度に六区十市において四百七十八件、平成二十四年度は五区九市において五百七件となっており、ほぼ横ばいで推移しております。

○小松委員 河川や下水道への雨水の流出を抑制するために、区市町村に対し、浸透ますなどの設置を促す取り組みが必要だと考えていますが、今、設置数は横ばいだというお話でした。これに対し、都ではどのような取り組みを行っておられるのかお伺いします。

○佐藤都市基盤部長 雨水浸透ます等は、宅地ごとに設置が必要であることから、住民の方々の理解と協力が不可欠でございます。このため、都は、従来からの雨水浸透ます等の設置の補助に加え、本年度から雨水タンク設置についても補助の対象とし、区市が取り組む個人住宅への助成事業を引き続き支援しております。
 また、区市町村とともに総合治水対策協議会を組織し、この中で自治体ごとの流域対策の目標量を設定いたしまして、雨水浸透ます等の設置の促進を図っております。さらに、同協議会では、総合治水対策を解説したパンフレットの配布やホームページの掲載などにより、広報啓発活動に努め、浸水対策を推進しております。
 今後とも、区市町村との連携や協議会での活動を通じて、流域対策に取り組んでまいります。

○小松委員 雨水を浸透させることは、豪雨対策としてだけではなく、水道水源としても使っている地下水の涵養、あるいはその恵みによってさまざまな生物が生息する水循環という大きな視点という点からも重要なことだと考えます。今後も引き続き積極的に取り組んでいただくことをお願いいたします。
 続いて、都営住宅に関連してです。
 都は、再生可能エネルギーの推進を図っています。さまざまな都有施設に太陽光発電設備を設置していますが、都営住宅でも設置を進めていると聞いています。都営住宅における二〇一三年度の設置実績についてお伺いします。

○五嶋再編利活用推進担当部長建設推進担当部長兼務 再生可能エネルギーの活用推進のため、都営住宅におきましては平成十六年度から、建てかえに際し、原則として全ての住棟の屋上に太陽光発電設備を設置するなど、取り組みを進めております。
 平成二十五年度におきましては、都営住宅に設置した太陽光発電設備は二十六基でございます。

○小松委員 全ての住棟ということですが、その発電規模は、都営住宅では一棟につき五キロワット程度ということです。屋上の広さを考えると、もっと大きい規模の設置が可能ではないかと思いますが、見解を伺います。

○五嶋再編利活用推進担当部長建設推進担当部長兼務 都営住宅は公営住宅であることから、都営住宅に設置する太陽光発電設備の容量の設定は、国の補助金等も受けながら整備している住宅としての本来の目的の範囲内で行っております。
 このため、発電した電力につきましては、住棟共用部で使用する照明設備等に利用した上で、余剰電力を売電する方式としております。この方式におきましては、電力会社との契約条件として、発電した電気は、契約ブレーカーを通して売電することが定められております。
 こうしたことから、都では、過大な電流によるブレーカーの切断を防止するため、都営住宅の屋上に設置する太陽光発電設備については、住棟共用部の契約電気容量以下になるように容量を設定しております。

○小松委員 再生可能エネルギーの推進は都の大命題の一つです。したがって、積極的に設置を進めていく必要があります。
 都営住宅については、現在、今お話がありましたように余剰売電だけでありまして、ほぼ五キロワットに限っているという実態があります。しかし、都が設置した太陽光発電設備を使って全量売電することによって、その収入を住宅経営や一般財源に入れることも考えられます。
 また、都内には、市民がお金を出し合って発電事業をする市民共同発電所の動きが広がっています。どうしても都がみずから設置できないとするならば、市民発電の力をかりるなどの方法もとれるのではないかと考えます。
 いずれにしても、都営住宅のあいている屋根を有効活用して、再生可能エネルギーをふやしていくことが重要です。ハードルはあるでしょう。先ほど述べられましたけれども、越えられないものではないと思います。ぜひ進めていただきたいとお願いいたします。
 それでは、外環の地上部街路についてお伺いいたします。
 外環ノ2、外環地上部街路ですが、一九六六年、外環本線が高架道路として都市計画決定されたのと同時に、高架部分の真下を通る地上部道路として都市計画決定がされています。
 目白通りから東八道路までの全長約九キロメートル、これは練馬区から杉並区、武蔵野市、三鷹市の良好な住宅地を縦断するものであるため、沿線住民の間に建設反対の運動が大きく起こりました。そして一九七○年、当時の建設大臣がいわゆる凍結発言を行い、都市計画決定はされたものの放置されていました。
 ところが、一九九○年代後半に入って事業化の動きが再開され、九九年、当時の石原都知事が、地域環境の保全やまちづくりの観点から、自動車専用部の地下化案を基本として計画の具体化について取り組むと表明したことで、外環本線の建設計画が進み出しました。
 石原都知事は、二○○六年四月の都議会定例会見において、地下工法でやるので地上に暮らす皆さんは安心してもらいたいと発言し、翌二〇〇七年、東京都は外環本線の地下式への都市計画変更決定を行っています。都知事の発言から、この地下化が住民の立ち退き負担を軽減するためであることは明らかです。
 ここまでの住民参加の取り組みとして、都は、沿線区市ごとに外環ノ2に関する話し合いの会を開催してきました。これについて都は、二〇〇八年、地上部街路の必要性やあり方などについて広く意見を聞きながら検討を進め、都市計画に関する都の方針を取りまとめていくこととしています、検討に当たっては、外環本線について話し合う場とは別に、地上部街路に関する話し合いの場において、地元の皆様との話し合いを行ってまいりますとしています。
 練馬区間では、二○一一年八月二十六日に開かれた六回目の話し合いの会をもって終了したとされ、現在、都市計画の変更手続を進めているというふうに聞いています。
 一方、武蔵野市ではことし八月二十一日に第十九回、杉並区ではことし八月二十八日に第十一回目の話し合いの会を開催し、また三鷹市ではこれまで一回も開催されておらず、自治体ごとに進捗が全く異なっている状況です。
 一つの事業でありながら、区間によって必要性やあり方などについて対応の異なる場合、一部とはいえ練馬区間の都市計画の変更手続を進めることは、今現に進行している住民の議論を軽んじているとしか考えられません。
 そこで質問です。話し合いの会について、昨年度の取り組み状況と今後の取り組みについてお伺いし、私の質問を終わります。

○山下航空政策担当部長外かく環状道路担当部長兼務 外環の地上部に計画されている道路、外環ノ2につきましては、平成二十年に検討のプロセスを明らかにし、話し合いの会等を通じて広く意見を聞きながら検討を進めてまいりました。
 このうち、平成二十三年に話し合いの会が終了した練馬区間の外環ノ2は、広域道路ネットワークを形成するとともに、災害時の安全な避難路の確保や生活道路に流入している通過交通の抑制など、地域が抱える課題解決に必要な道路でございます。
 このため、昨年度、練馬区内において広く意見を聞く会とオープンハウスを計十二回開催した上で、本年五月、延長約二・八キロメートルの区間の幅員を四十メートルから二十二メートルに縮小する方針を定め、十一月に開催される都市計画審議会に付議することといたしました。
 練馬区間以外の区間につきましては、昨年度、杉並区で三回、武蔵野市で四回、話し合いの会を開催いたしました。引き続き、検討のプロセスに基づき、話し合いの会等を通じて広く意見を聞きながら検討を進めてまいります。

○吉倉委員 初めに、平成二十五年度の都営住宅等事業会計における住宅建設費について、新宿区内の都営霞ヶ丘アパートの移転に関連して何点か質問いたします。
 私は、平成二十五年第一回定例会本会議一般質問において、国立霞ヶ丘競技場の建てかえに伴い移転せざるを得ない居住者の方々の家族の歴史や地域への愛着など、それぞれの思いを受けとめながら、できるだけまとまって安心して移転できるよう、居住者の方々の要望に十分に配慮した移転を都に求めてきたところであります。
 都はこれに応え、これまで町会役員--この霞ヶ丘アパートでは団地の自治会が町会も兼ねているため、町会と呼ばせていただきます。この町会役員を通して居住者の方々の意向を酌み取りながら、さまざまな課題に対し大変丁寧に対応を進め、その積み重ねの結果として、都と町会の間では、移転に向けた協力関係、信頼関係を築くことができました。これは、移転を決めた初期段階での適切な対応が功を奏したものと考えております。
 そこで、改めて確認いたします。都が霞ヶ丘アパートの移転を決めた経緯と移転の必要性を居住者の方々にどのように説明したのかについて伺います。

○五嶋再編利活用推進担当部長建設推進担当部長兼務 平成二十四年七月十三日に、JSCが主催する第二回国立競技場将来構想有識者会議が開催され、JSCから国立競技場建てかえに当たり、都市計画の見直しの範囲に霞ヶ丘アパートの敷地全体を含む案が説明されました。
 有識者会議ではこの案が了承され、バリアフリーに対応した観客動線やたまり空間等を確保するために、新国立競技場の計画対象範囲に霞ヶ丘アパートの敷地を含むこととされました。これを受け、都は、国家プロジェクトとして進めている国立競技場の建てかえに協力することとし、霞ヶ丘アパートの居住者の移転を決定いたしました。
 その後、新国立競技場基本構想国際デザイン競技の募集要項がJSCから公表される前日の平成二十四年七月十九日に、都は、霞ヶ丘町会常任委員会において、霞ヶ丘アパートの敷地が新国立競技場の計画対象範囲に含まれることになったため移転が必要となることを説明いたしました。
 また、平成二十四年八月二十六日には、都とJSCが共同で居住者全体に向けた説明会を開催し、移転していただくことが必要になったことを説明し、欠席者には翌日説明会資料を配布し、個別に連絡をとるなど、丁寧に対応いたしました。

○吉倉委員 これまでの都の説明のとおり、国立競技場の建てかえにより、バリアフリーに対応した観客動線やたまり空間等を確保するために霞ヶ丘アパートの敷地が必要になったこと、また、国家プロジェクトに協力するため居住者の方々が移転せざるを得なくなったこと、こうした一連の都の意思決定の経緯と居住者の方々への説明の様子はよくわかりました。意思決定後の居住者の方々へ適切な説明、情報提供が、その後の信頼関係の礎になっていると考えております。
 ところで、国立競技場の建てかえにつきましては、平成二十三年二月十五日に、私ども公明党に自民党、民主党、さらに共産党やみんなの党なども含め、超党派の国会議員で構成されたラグビーワールドカップ二○一九日本大会成功議員連盟が、八万人規模ナショナルスタジアムへの再整備等に向けてとする決議を行いました。また、同年六月に制定されたスポーツ基本法に基づくスポーツ基本計画では、施設の整備充実を行うことを定めております。国立競技場の建てかえはまさに国家プロジェクトであり、これに協力するとした都の意思決定は順当な判断であったと私は思います。
 次に、霞ヶ丘アパートの居住者の方々の移転については、できるだけまとまって安心して移転できる移転先を確保することや、居住者の方々のさまざまな要望を受けとめ十分に配慮すべきであることを、私は都に強く求めてまいりました。
 居住者の方々に移転の必要性を説明してから、これまで都は具体的にどのような対応をしてきたのか伺います。

○五嶋再編利活用推進担当部長建設推進担当部長兼務 平成二十四年八月に居住者全体に説明して以降、都は月に二回程度の頻度で継続的に町会常任委員会と打ち合わせを行い、居住者の要望等の把握に努めるとともに、居住者全員に安心して移転していただけるよう、移転先住宅の確保を進めてまいりました。
 平成二十五年一月には、生活環境に大きな変化を生じさせず、コミュニティの維持にも配慮いたしまして、同一区内もしくは近隣の団地であり、できるだけまとまった戸数を確保できる団地である都営原宿神宮前アパート、都営若松町アパート、都営百人町アパートを移転先住宅として選定し、町会常任委員会において説明いたしました。
 また、都は早期移転の要望に応え、居住者の個々の事情などにも配慮しながら、近隣の都営住宅への入居のあっせんや移転料の交付などの対応を行っております。
 平成二十五年四月には、小中学校に通う学童がいる八世帯に対しまして、同一区内の百人町アパートをあっせんし、第一回の早期移転を実施しました。
 さらに、同年十月には、障害をお持ちの方などがいる四十二世帯に対しまして、個別に事情をお聞きしながら、区内の百人町アパートのほか、子供の居住地や通院している病院等に近い都営住宅をあっせんし、第二回の早期移転を実施しました。
 今年度も引き続き、早期移転を希望している二十二世帯に対し、移転住宅のあっせんなど早期移転に向けた取り組みを進めております。

○吉倉委員 答弁にありましたとおり、小中学校に通う児童がいる世帯には新学期が始まる時期に配慮し、また、病院に通う高齢者には通院のしやすさを考慮するなど、居住者の方々の個別の事情にきめ細かく配慮しながら早期移転を実施してきており、都のこれまでの大変丁寧な対応について私は高く評価しております。
 先般、百人町アパートに早期移転された方にお会いいたしました。バリアフリー化された新しい住宅に入れたこと、また知り合いも一緒に移れたことを大変喜んでおりました。本格移転を準備されている居住者の方々は、現在建設中の原宿神宮前アパート、若松町アパートが新築住宅であり、バリアフリー化されていることから、移転に対する期待感が徐々に膨らんでいるようであります。
 ところが、こうした都と町会により極めて順調に進んでいる移転の取り組みに冷や水を浴びせるような動きが発生しております。霞ヶ丘アパートを考える会を名乗る外部の団体が、国立競技場の建設に伴う都営住宅の立ち退きは人権と居住権の深刻な侵害であるといった主張をしていると聞いております。これは全く事実と異なる一方的ないいがかりであり、居住者の方々は不安と戸惑いを隠せない状況にあります。この背景には、国立競技場建設に反対するある国会議員がみずからの主張をまとめ、質問主意書として国会に提出するなどの動きもあり、政治的な思惑も見え隠れしております。
 現在、都が行っているのは、居住者の方々に退去を求めるだけの立ち退きではなく、居住者の方々の事情に応じて都があっせんする都営住宅に移転していただくものであります。住民でもない外部の団体による事実と異なる不正確な主張について、都は明確に否定すべきであります。
 そこで改めて、今回の居住者の方々の移転や、霞ヶ丘アパートの最終的な廃止に関する手続や法的な位置づけについて伺います。

○五嶋再編利活用推進担当部長建設推進担当部長兼務 都は、霞ヶ丘アパートの移転を進めるため、平成二十四年八月二十二日に、公営住宅法第四十四条第三項に基づく用途廃止を行う場合に必要な事項を定めた都営住宅等の撤去事業及び用地活用に関する要綱に従い、霞ヶ丘アパートの撤去団地としての選定を文書にて決定いたしました。これにより、他の都営住宅への入居あっせん、移転料の支払い等が可能となり、居住者からのご要望に応え、早期移転を実施しているところです。
 また、用途廃止につきましては、居住者の最終的な移転が完了した後に手続を行うこととしております。

○吉倉委員 都は、決められた手続に沿って、個別の事情も酌み取り、移転料も支払って居住者の方々の移転を進めており、人権や居住権の侵害などは全く行っていない、このことがよくわかりました。また、全居住者の移転が済んでから都営住宅の用途廃止を行うことも確認ができました。
 現在、霞ヶ丘アパートには約百七十世帯の方々が住んでおります。今年度実施している三回目の早期移転が終了しますと、約百五十世帯弱の方々が残ることになります。残っておられる居住者の多くは高齢者の方々であり、なれない引っ越しを心配される方も多いかと思います。
 こうした状況を捉えて、ことし六月、他県にある大学が居住者へのアンケートを行い、七月には、霞ヶ丘アパートを考える会がアンケート結果を引用しながら、住民の追い出しを早急にとめる必要があるなどとしたビラを、町会に全く断りもなく勝手に霞ヶ丘アパート内に投げ込み、居住者の方々の不安をあおっております。
 高齢の居住者の方々の不安な心理につけ込み、都と町会が築き、積み上げてきた移転への動きに混乱を与える行為は、断じて容認できるものではありません。こうした行為に対して都は強く抗議すべきであります。都は、全ての居住者の方々が安心して移転できるよう、町会や居住者との信頼関係をもとに丁寧に取り組んでいく必要があると考えます。
 そこで、移転に向けたこれまでの対応と、引き続きどのように進めていくのか伺います。

○五嶋再編利活用推進担当部長建設推進担当部長兼務 都は、平成二十四年八月二十六日の居住者説明会以降、町会常任委員会との継続的な打ち合わせや移転に関するお知らせの各戸への配布など、きめ細かい情報提供に努めるとともに、居住者からの個別の問い合わせ、相談に対しましては、個々の事情などにも配慮して対応を行ってまいりました。例えば、先ほどご答弁いたしましたように、学童のいる世帯や通院している高齢者世帯等の個別の事情に配慮いたしまして、早期移転等を実施しております。
 引き続き、町会と緊密に連携を図りながら、お話のような居住者の不安を払拭するため、都から全居住者に対しまして改めて移転等に関する説明会を開催し、移転に向けたスケジュールや移転先の間取り等を説明いたします。
 さらに、全居住者への移転に関する意向調査を行い、回答を回収する際には個別相談会を実施して、移転先等のご要望を把握するとともに、個別の相談に丁寧に応じながら、全ての居住者が安心して移転いただけますよう努めてまいります。

○吉倉委員 都は、外部の団体により増長されている居住者の方々の不安を解消するために、全ての居住者に対して移転説明会を開催し、個別相談会を行うとのことであります。ぜひ居住者の方々全てが安心し、納得して移転できるように、居住者の方々一人一人の要望にしっかりと耳を傾け、引き続ききめの細かい対応をすることを強く要望して、次の質問に移ります。
 次に、東京の震災対策について伺います。
 阪神・淡路大震災から、明年一月でちょうど二十年となります。この大震災の教訓を踏まえ、震災時に重要な役割を果たす緊急輸送道路について、沿道建築物の耐震化を図るため、東京都議会は平成二十三年三月十一日、くしくも東日本大震災のその当日に、東京における緊急輸送道路沿道建築物の耐震化を推進する条例を議決いたしました。安全・安心を強く願う都民の意見を東京都が先取りした全国初の条例であります。
 この条例を、私は、首都直下地震への対策として耐震化へ大きく踏み出したものとして評価し、安心・安全な東京の実現のために、輸送道路の機能を一刻も早く確実に確保すべきと要望してきたところであります。
 緊急輸送道路の沿道建築物の耐震化を実現するためには、まず耐震診断を実施し、耐震性を明らかにする必要があります。
 そこで、条例により義務づけた特定緊急輸送道路の沿道建築物の耐震診断の進捗について、平成二十五年度の取り組み状況と助成件数を伺います。

○佐藤耐震化推進担当部長 平成二十五年度につきましては、都は、耐震化セミナーや個別相談会の開催、アドバイザーの派遣、区市町村と連携したマンション管理組合の理事会や総会での説明などによりまして、個々の建物所有者が抱える具体的な課題に丁寧に対応して、診断実施を積極的に働きかけてまいりました。
 また、診断の義務化についてご説明し、さまざまな働きかけを行ってきたにもかかわらず、診断を実施しない所有者に対しましては、条例に基づき期限を定めて指示を行い、診断実施に結びつけました。
 こうした取り組みの結果、耐震診断の助成件数につきましては、平成二十三年度は九十九件、平成二十四年度は千三百六十四件、平成二十五年度は千三百六十五件と、着実に成果を上げております。

○吉倉委員 沿道建築物の耐震診断については、条例で義務化して以降、区市町村等と連携し、さまざまな取り組みにより実績が着実に伸びていることは評価できます。
 今後は、耐震診断を実施した建物所有者をいかに速やかに耐震改修へと結びつけていくかが最も重要であります。
 診断は義務化されているため行うが、改修については二の足を踏むという所有者が多いと聞いております。さまざまな理由があると思いますが、これでは条例の目的を達成することはできません。特に重要な道路を選定し、重点的かつ集中的に取り組むことで、沿道建築物の倒壊による道路の分断を防ぐ、これが最大の目的だったはずであります。診断実施後、耐震改修を実施しなければ全く意味がありません。
 改修を誘導する都の強力な働きかけが必要と考えますが、平成二十五年度までの都の取り組みを伺います。

○佐藤耐震化推進担当部長 都は、診断の結果を踏まえ、速やかに耐震改修の実施に結びつけるために、これまで耐震キャンペーンにおける個別相談会の開催、耐震化セミナーや耐震改修事例見学会を通じた改修工法、事例の紹介など、技術情報の提供を行ってまいりました。
 あわせて、努力義務であります改修につきましては、診断以上に個々の課題がさまざまでありますことから、耐震化アドバイザー派遣制度につきまして、平成二十五年度から診断だけでなく改修も対象といたしました。これによりまして、改修工法の選択や合意形成など、さまざまな課題を抱えます建物所有者に対して、ハード、ソフト両面の相談内容についてアドバイスを行えるようにいたしました。
 また、平成二十五年十一月の耐震改修促進法の改正に伴いまして国が拡充しました助成制度を速やかに活用し、改修工事費の助成率を本年一月より最大十分の九に拡充いたしました。
 このような国や都の制度拡充を活用いたしまして、改修への具体的取り組みを継続的に促してきております。

○吉倉委員 個別相談会や耐震化アドバイザーを初めとしたさまざまな取り組みにより、所有者に対して、耐震化に向けて普及啓発や意識啓発に積極的に取り組んでいる状況がわかりました。
 それでもなお耐震改修が進まない理由として、建築物の構造形態や使用実態などの複雑さが指摘されております。例えば、中高層の分譲マンションにそのまま住み続けながら改修をしようとする場合や、所有するビルの一階をテナントに貸している場合の合意形成の難しさなど、さまざまな課題があると聞いております。
 こうした状況を踏まえて、所有者の支援を行う場合、それぞれの所有者が抱える課題に対して、具体的にどのような解決策を提示し、改修に導いてきたのか、平成二十五年度の取り組みを伺います。

○佐藤耐震化推進担当部長 平成二十五年度、都は区市町村などと連携いたしまして、改修実施に向けた耐震化アドバイザー派遣を延べ百八十二回実施し、建物所有者の課題に対応してまいりました。
 具体的には、あるマンションでは、工事期間中の引っ越しが不要な免震工法の検討を希望するとの管理組合の声に、アドバイザーとして赴いた建設業者が、免震工法の建物の見学機会を設けたり、具体的な工事内容や工事費の相談に応じたりするなど丁寧に対応いたしました結果、免震工法の補強設計に踏み出すことができました。
 また、他のテナントビルでは、改修工事により店舗の使い勝手が変わる点で建物所有者が苦慮していましたところ、建設業者と弁護士のアドバイザーが店舗の営業への影響をできる限り抑えた工法をご紹介した上で、テナントへの交渉方法につきまして建物所有者にアドバイスを行いました結果、改修に向けて動き出すことが可能となりました。
 こうしたアドバイザー派遣に加えまして、従来から行っております個別相談会などの機会を捉え、個々の状況に応じた的確なアドバイスを行うなど、改修の具体的検討の支援を行ってきております。

○吉倉委員 答弁にもありましたが、耐震化を進めようとする所有者の個別の悩みに対して、都が一つ一つきちんと受けとめ、きめ細かな対応をすることが耐震化の早期実現につながります。引き続き積極的に取り組んでいただきたいと考えております。
 しかしながら、所有者によっては、改修について想定すらしていない方もおります。こうした所有者に対しては、震災時に重要な役割を果たす緊急輸送道路を、倒壊する危険性が高い建築物が大地震が発生した際に倒壊し、閉塞するという実態をきちんと認識させることが重要であります。
 大都市を直下型地震が襲った阪神・淡路大震災の教訓を生かさなければなりません。地震に対する危機意識を決して風化させてはいけないと考えております。一刻も早く沿道建築物の耐震化を実現するために、都民の意識啓発をより積極的に図り、重点的、集中的に取り組みを進め、成果を出していく必要があります。
 今後、診断結果が著しく低い建築物の所有者に対しては、最優先で耐震化を促す仕組みを構築するなど、耐震化に向けた取り組みを一層強化すべきと申し添えて、質問を終わります。

○吉田委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑はいずれもこれをもって終了したいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○吉田委員長 異議なしと認め、本件に対する質疑は終了いたしました。
 以上で都市整備局関係を終わります。
 この際、議事の都合により、おおむね十五分間休憩いたします。
   午後二時五十六分休憩

   午後三時十分開議

○吉田委員長 休憩前に引き続き分科会を開きます。
 これより港湾局関係に入ります。
 決算の審査を行います。
 平成二十五年度東京都一般会計決算中、港湾局所管分を議題といたします。
 本件につきましては、既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 資料について理事者の説明を求めます。

○浜総務部長 十月六日開催の当分科会でご要求のございました資料をご説明申し上げます。
 お手元の平成二十五年度各会計決算特別委員会第三分科会要求資料をごらん願います。
 ご要求のございました資料は、表紙をおめくりいただきまして、目次に記載のとおり四項目でございます。
 それでは、一ページをごらん願います。東京港における耐震強化岸壁の整備状況でございます。
 緊急物資の輸送に対応した施設、これは(注2)に記載しましたとおり、大規模地震発生時に緊急救援物資等の輸送を行うための岸壁でございます。また、国際海上コンテナ輸送に対応した施設、これは(注3)に記載しましたとおり、大規模地震発生時においても首都圏の経済活動を停滞させないよう、物流機能を維持するための岸壁ですが、これらの区分で分けまして、おのおのの全体計画、整備状況を示したものでございます。
 二ページをごらん願いたいと存じます。港湾整備費におけるふ頭の新規整備の事業費でございます。
 平成二十年度から二十五年度までの六年間の港湾整備費につきまして、ふ頭の新規整備分とその他に区分して、百万円単位でお示ししてございます。
 三ページをお開き願います。島しょ等港湾整備費における翌年度繰越額及び不用額の推移でございます。
 平成十五年度から二十五年度までの十一年間の予算現額、支出済額と予算現額に占める割合、翌年度繰越額及び不用額につきまして、百万円単位で記載してございます。
 四ページをお開き願います。使用料及び手数料の推移でございます。
 平成十五年度から二十五年度までの十一年間の使用料、手数料につきまして、百万円単位で記載してございます。
 以上をもちまして、大変簡単ではございますが、ご要求のございました資料の説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○吉田委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含めて、これより本件に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○菅野委員 それでは、まず海浜公園における水浴推進の取り組みについてお伺いしていきたいと思います。
 一般会計決算説明によれば、海上公園の整備や調査など環境整備にかかわる歳出がなされています。その中で、昨年度は、葛西海浜公園水浴検討調査委託が実施されていると聞いています。
 葛西海浜公園で水浴、いわゆる海水浴といえば、昨年、大々的に各種メディアで報じられていた水浴体験イベントが、ことしの夏も去年に引き続き実施され、一万人以上が来場し、非常に盛況であったと聞きます。また、ことしは、私の地元お台場海浜公園においても水浴体験イベントが開催されました。たとえイベントとはいえ、都心に近い海で泳げる機会があるということは、都民に海と触れ合える貴重な機会を提供する有意義なことであると思います。
 レインボーブリッジを背後に眺めるお台場海浜公園の風景は、今や全国的にも有名であり、ある意味、東京の臨海部の顔の一つともいえるものです。その海で泳ぐことができれば、東京の観光資源としてもますますその魅力を増すのではないでしょうか。
 昨年実施された都政モニターアンケートでも、約四割の人が海浜公園で泳ぎたいといっています。一方で、東京港の水質については、人が常時泳ぐにはまだまだ課題が多いともいわれています。
 そこで、海浜公園における水浴について幾つか質問をしたいと思います。
 まず、海浜公園における水浴環境としての水質の把握状況を確認させていただきたいと思います。

○笹川臨海開発部長 東京港には、港や海と触れ合うことのできる空間といたしまして、海上公園が三十八カ所、約七百九十ヘクタールの面積がございまして、浜辺のある海浜公園ほか、ふ頭公園、緑道公園の三種類がございます。
 この中でも、特にお台場海浜公園や葛西海浜公園などの海浜公園は、水域を開園区域に含む公園でございまして、砂浜や磯浜から直接水と触れ合えることが最大の特徴であり、魅力でございます。
 港湾局では、都民が水に親しみながら、快適で安全に公園を利用できるようにするため、水質調査を毎年度実施しております。具体的には、お台場海浜公園など七カ所の公園につきまして、水浴環境としての水質を把握するため、油膜の有無や、ふん便性大腸菌群数など、環境省が水浴場水質判定基準に示す項目について調査を行っております。
 これまでの調査結果から、透明度、油膜、COD--これは化学的酸素要求量でございますが--につきましては基準適合しておりますが、大腸菌群数についてのみ、降雨等の影響によりまして、全調査日数の約三割程度、不適日が見られる状況でございます。
 なお、調査結果につきましては、各公園のホームページ上で公表しております。

○菅野委員 水浴環境としての水質について、大腸菌群数が基準を超えてしまう日が三割程度あるというものの、おおむね安心して泳げる海という印象が持てました。
 お台場海浜公園は、都心のリゾート感あふれるエリアでもあり、先ほど紹介したモニターアンケート結果からも、もっと泳いで存分に海を楽しみたいというニーズは、子供からお年寄りまで、あるいは地元の人や海外からの来訪者まで、幅広くあるのではないかと思われます。
 しかし、お台場海浜公園でも、トライアスロン大会などは実施されているものの、こうした大会以外では、来園者が水浴を普通に楽しむことは許可されていないと聞いています。美しい砂浜が広がり、旧防波堤や台場の緑を望むロケーションのすばらしさがあるにもかかわらず、もったいないなと思っています。
 常日ごろそのことが気になっていたので、いろいろと調べてみたところ、どうやらお台場海浜公園だけではなく、お台場同様、砂浜の広がる葛西や城南島などの海浜公園でも似たような状況のようです。水質以外にも水浴利用を制約する何か問題があるのでしょうか。
 そこで、海浜公園で水浴利用を行う上での課題と現状についてお伺いしたいと思います。

○笹川臨海開発部長 海浜公園は、釣りや浜辺の散策あるいは環境学習など、さまざまなレクリエーションの利用を想定しておりまして、水浴利用もその一つでございます。
 しかし、その水域は、水質につきまして、常時水浴場水質判定基準を満たしていない日もあり、場所によっては急に深くなるところや、毒のとげを持ち、刺されると炎症を起こすアカエイなどの危険な生き物の生息なども見られ、一般的な水浴利用には適さない状況にございます。
 こうしたことから、水浴利用は安全性の確保がなされているイベントに限定しております。具体的には、水浴体験エリアの限定と参加者への水質等に関する情報提供、救護スタッフの配置や、さらに地元自治体の関与などがあるイベントに限り許可をしております。
 今年度は、お台場海浜公園で二日間、葛西海浜公園で十八日間、来園者の誰もが楽しめる水浴体験を伴うイベントが実施され、子供たちの輝く笑顔があふれる様子が見られました。このほか、トライアスロン大会がお台場海浜公園や城南島海浜公園において実施をされております。

○菅野委員 海浜公園において、水質や水深あるいは危険な生物のことを思えば、確かに水浴を限定的に許可しているのは理解できます。
 とはいえ、やはり目の前に広がる海が泳げないというのは余りにもったいない状況であり、少しでも泳げる機会、すなわち許可対象となるような水浴イベントを少しでも多く誘導すべきであると思います。
 昨年、都が葛西海浜公園を事例に水浴について検討を行ったことは、海浜公園での水浴推進に向けたものではないかと期待するところでありますが、平成二十五年度に実施された葛西海浜公園水浴検討調査委託の概要をお伺いしたいと思います。

○笹川臨海開発部長 葛西海浜公園水浴検討調査委託は、同公園を対象に、水浴利用の拡充の是非を判断するための条件や、今後調査すべき事項あるいは課題について整理することを目的として実施したものでございます。
 水質や海辺のレクリエーション等の専門的知見を有する学識者の参加を得た検討委員会を設置いたしまして、公園の現況や利用実態、水質の傾向、水浴ニーズの把握とともに、安全で快適な利用を担保するための方策を検討していただきました。
 その結果、これまで実施してきた水質調査に加え、荒川や江戸川なども含めた広域的な水の流れに関する調査を実施し、遊泳可否の判断基準を確立するとともに、アカエイの侵入を防止するアカエイネットや、更衣テントあるいは監視員の配置など、必要な利用環境、運営環境を順次整えるべきであるとの提言をいただきました。

○菅野委員 水質環境の詳細の把握あるいは安全な利用環境の整備など、都がすべきことについて提言を受けたということで、的を得た提言を受けたのではないかと思います。
 ところで、先ほどのお台場海浜公園で開催された水浴体験イベントは、昨年度、お台場で長らく環境教育等の活動に取り組んできたNPO等の主催により実施され、それが大変好評だったことから、ことしになってNPOの協力を得て区が主催したものであります。
 イベントの開催そのものはNPOなどに任せるのが有効であっても、この検討委員会の提言を受け、安全性の確保などについては、行政側で一定の役割を果たすべきであると考えますが、見解をお伺いしたいと思います。

○笹川臨海開発部長 海浜公園は、計画段階から利用形態として水浴を目標としておりまして、水浴利用の拡大に取り組む必要がございます。一方で、水質や水深等の理由から、現時点では不特定多数の方々が自由に水浴を楽しむことは困難な状況にございます。
 このため、安全性の確保など一定の管理がなされたエリアにおきまして、NPO等を最大限活用し、イベントを実施していくことが有効であり、そのための環境整備を進めることが必要でございます。
 そこで、この検討委員会による提言を受けまして、これまでの水質調査に加え、水質と降雨の関係、あるいは公園水域とその周辺における降雨後の短期的な水質の変化等を把握するための流況調査を実施してまいります。あわせて、アカエイネットほか必要な利用環境等を把握するため、まずはアンケートなどを伴う水浴体験調査などの社会実験を行い、毎年夏の水浴イベント利用が可能となる環境整備に取り組んでまいります。
 これらの取り組みによりまして、海浜公園のより一層の魅力向上を図るとともに、NPO等との協働を進め、都民が海と触れ合える機会を拡充してまいります。

○菅野委員 人々が訪れた海と思い切り触れ合えるようなサービスを継続的に提供され、海浜公園をよりすばらしい観光資源とするためにも、ぜひNPO等民間団体を最大限活用するとともに、都としてやるべき安全対策など環境整備を確実に実施してもらいたいと思います。そうすることで、意欲的な民間団体が継続して活動し、より豊かな公園利用が期待できると思います。
 そこでまずは、葛西海浜公園を舞台に検討が進められているということですが、この動きをぜひともお台場海浜公園などにも広げていってもらいたいと思います。こうした取り組みは、より美しい海をみずからの手で取り戻していくムーブメントにもつながるでしょう。もちろん、東京港全体の水質の問題は港湾局だけでは解決できないことはわかっています。ぜひ下水道局や環境局あるいは近隣自治体等と連携して取り組んでいってもらいたいと思います。
 観光資源としての海浜公園の魅力を高め、都民のさまざまな要望にも応えられる取り組みを今後も期待をして、次の質問に移りたいと思います。
 次は、ことしの第一回定例会で一般質問でも私はさせていただきましたが、東京港の地震、津波、高潮対策についてお伺いしたいと思います。
 先般、九月二十七日、何の前ぶれもなく御嶽山が噴火をし、死者、行方不明合わせて六十人を超える大惨事となりました。亡くなられた方々のご冥福を心よりお祈りするとともに、ご家族やご友人に心からお見舞いを申し上げたいと思います。
 災害というのは、まさにいつ起こるかわかりません。それだけに事前の備えがいかに重要であるか改めて痛感をいたしました。そういう意味も含め、今回は東京港における地震、津波、高潮対策について質問をさせていただきます。
 東京港の防潮堤、水門などの海岸保全施設は、都民の命、財産や首都東京の中枢機能を守る極めて重要な施設であります。万が一でもこうした施設が破損すれば、広範囲にわたり甚大な浸水被害に見舞われます。
 私の地元港区にも沿岸部があり、浸水被害について、住民の方々は常日ごろから大きな不安を抱いています。都は、こうした被害を防ぐため、従来想定されていた地震を対象に対策を着実に進めてきたことは承知しています。
 しかし、東日本大震災で経験したような従来の想定を超える地震が発生し、もしも首都東京で防潮施設が機能不全に陥ってしまった場合を想像してみると、改めて首都東京における防災力強化の重要性が浮き彫りになります。東日本大震災から三年以上が経過しましたが、決してこの未曽有の大災害の記憶と経験を風化させず、しっかりと生かしていかなければなりません。
 都は、最新の知見を踏まえ、平成二十四年十二月に新たな海岸保全施設整備計画を策定しました。計画では、平成二十四年度から三十三年度の十カ年で、防潮堤、水門などの耐震化、高潮対策センターの二拠点化等を行い、概算事業費は約千五百億円となっています。東日本大震災を踏まえ、整備計画を早急に策定し、対策に取り組んでいることは一定の評価ができますが、重要なのは、実際の事業が着実に進んでいるかどうかという点であります。
 そこで、平成二十五年度の主な取り組み内容や事業費及びその執行率についてお伺いしたいと思います。

○大和田港湾整備部長 平成二十五年度の主な取り組みについてでございますが、まず防潮堤につきましては、晴海四丁目及び豊洲五丁目に新たな防潮堤を整備いたしました。また、京浜運河などの防潮堤の調査、設計を行い、整備計画延長の約四割が着手済みとなっております。
 水門につきましては、新砂、天王洲、東雲の三水門の設計に着手をいたしました。港南四水門の一つであります南前堀水門は、水門機能を廃止し、防潮堤を整備することとしておりますが、既にこの防潮堤工事に着手しております。
 また、内部護岸では、中央区の朝潮運河や江東区の辰巳運河などで耐震対策工事を実施しております。
 さらに、水門の遠隔操作を行う高潮対策センターの二拠点化に必要な建築やシステム等の工事に着手をいたしました。
 事業費は約八十六億円でございまして、予算額約百二十二億円に対する執行率は七一%でございます。

○菅野委員 平成二十五年度に防潮堤や水門などで設計や工事に取り組んだことはわかりました。
 しかし、計画では十年間で約千五百億円の事業費が必要とのことですが、昨年度の決算額が約八十六億円、また執行率が七一%ということでありました。事業の実施当初は設計等が多く、事業費がそれほど大きくならないといったことはあるかもしれませんが、執行率の低さからは計画のおくれも懸念されます。
 事業に優先順位をつけるとともに、計画を着実に推進していく必要があると思いますが、いかがでしょうか。

○大和田港湾整備部長 執行率は七一%となっておりますが、これは工事箇所に支障物が出たことなどの理由で工期延伸を行いました結果、二十五年度予算の繰越額が多くなったことなどによるものでございます。
 事業費約八十六億円に繰越額を含めますと約百四億円となりまして、現時点ではおおむね執行済みとなっておりまして、これを含めますと執行率は八六%となります。
 こうした状況を改善するため、年間を通じて事業の推進が図れるよう、債務負担行為の活用をふやすとともに、年度当初の発注をふやし、事業の前倒しや平準化を図っております。
 また、整備計画では、東京の沿岸部を第一線で守る防潮堤、水門などの耐震対策を優先し、二〇二〇年までに整備することとしております。
 防潮堤、水門の耐震対策につきましては、今年度末までに、調査、設計を含めると、防潮堤は整備計画延長の約八割が事業着手済みとなる予定でございまして、水門は、耐震対策が必要な十一水門のうち八水門が事業着手済みとなる予定でございます。
 こうした執行上の工夫や優先順位をつけた取り組みにより、整備計画の着実な推進を図ってまいります。

○菅野委員 今のお答えから、整備計画を着実に進めようという工夫や意気込みは伝わってきました。
 しかし、事業を進める上では多くの課題があると思います。特に海岸保全施設は、その周辺に、前面の水域を利用して事業を営んでいる人や、また直背後で生活をしている方などがおられます。地元港区でも話を聞くことがありますが、総論賛成でも事業化となると不安であるという声もあります。耐震化事業に賛成でも、前面水域の利用ができなくなったり、日常生活に支障が生ずることになれば、反対や苦情の声が上がり、事業着手や継続が難しくなるのではないでしょうか。
 防潮堤は連続性を確保し、ラインとして機能することが重要であります。計画全体の進捗率がよくても、こうした箇所の事業に遅延が生じては、防潮堤の連続性は確保できず、せっかくの計画も無意味となってしまいます。
 そこで、前面水域の利用や直背後での生活に大きく影響を与える箇所においては、事業をどのように進めているのかお伺いしたいと思います。

○大和田港湾整備部長 ご指摘のとおり、防潮堤の前面水域が利用されている場合や、直背後に多くの人々が生活されている箇所がございまして、事業推進に当たっては、そうした方々への配慮が欠かせません。このような箇所で事業を進めるためには、何よりも事業実施に当たり影響を受ける人々との信頼関係を築くことが不可欠でございます。
 そこで、事業が円滑に進むよう、例えば、設計段階から綿密に調整し、相手業務への影響を最小限となるよう施工手順を工夫したり、事業の目的等について十分な説明を行ったりしております。また、事業実施中におきましても、騒音、振動に配慮したり、日々の業務内容をお知らせするなど、きめ細かく丁寧な調整を行っております。
 こうした取り組みを通じて信頼関係を醸成し、円滑な事業推進に努めているところでございます。

○菅野委員 ぜひ安全・安心な都市を実現するため、引き続ききめ細かく丁寧な対応をお願いいたします。
 もう一つ、防潮ラインを形成するものとして水門があります。水門は船舶の航行に不可欠なものであることから、ふだんは開放されています。しかし、非常時においては確実に閉鎖し、防潮ラインの連続性を確保しなければなりません。そのため、非常時に水門の閉鎖を遠隔で操作できる高潮対策センターの機能は極めて重要であります。
 こうした施設については、一刻も早くバックアップ機能を強化し、いかなる場合にも確実に閉鎖できるようにすることで、高度な防災都市を具現化していくことは喫緊の課題であると思いますが、その取り組みについて伺います。

○大和田港湾整備部長 防潮堤、水門の耐震対策を推進いたしましても、地震時に高潮対策センターが機能不全に陥りますと水門閉鎖の遠隔操作ができなくなります。こうした場合には、非常時に参集した職員が各水門に駆けつけ、水門操作を現地で行う必要が生じまして、水門閉鎖に時間がかかることになります。
 そこで、こうした重要な機能を持つ高潮対策センターのバックアップ機能を確保するため、一つのセンターが機能不全に陥っても、もう一つのセンターが同等の機能を果たせるよう、第二高潮対策センターを整備することといたしました。
 ご指摘のとおり、こうした重要施設のバックアップ機能を強化することは喫緊の課題でございまして、一刻も早く第二センターを稼働させるよう整備を進めてまいりました。
 平成二十五年度に、第二高潮対策センターの稼働に必要な建築、システム等の工事に着手し、今年度も予定どおりに進捗しておりまして、第二高潮対策センターにつきましては平成二十七年度に稼働させてまいります。

○菅野委員 災害時の不測の事態に備えて、第二高潮対策センターの整備を確実に推進させ、平成二十七年度に稼働させるという力強い答弁をいただいて安心しました。
 最後に、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピックが開催されますが、それに向け、東京が災害に対して安全・安心な都市であることを世界に示していかなければなりません。そのためにも、地震、津波、高潮対策を推進し、最大級の地震が発生した場合においても浸水しない都市の実現は不可欠であります。
 そこで、地震、津波、高潮対策の推進に向けた所見をお伺いしたいと思います。

○多羅尾港湾局長 東京には、委員のお話のとおり、港区など臨港六区を初め、墨田区、台東区、荒川区など内陸部に至る広範囲にわたり低地盤の地域が広がっておりまして、浸水の危険性がある地域には約三百万人の方々が生活しておられます。また、この地域には、我が国を支える中枢機能や東京のすぐれたものづくり産業なども集積しております。万一浸水が起こった場合には、多くの都民が生命の危険にさらされ、浸水地域外を含め、都民生活や経済活動が麻痺するおそれがございます。
 二○一一年から二○一二年にかけて起こりましたタイの水害は記憶に新しいところでございますが、この水害ではバンコク周辺の七つの工業団地が水につかったことから、世界経済に少なからぬ影響を与えました。もし東京のこの地域が浸水したならば、影響はタイの水害の比ではなく、国内外の経済にもはかり知れない大きな損失を与えるというように思われます。
 そこで、最大級の地震が発生した場合などでも、沿岸部防潮ラインの連続性を確保し、浸水しない安全な都市を実現していくことは、東京を世界で一番の都市にするための基礎的条件であると考えております。
 部長からもご答弁申し上げましたけれども、新たな計画を十年の期間で必ず実現するため、進行管理を徹底いたします。また、事業現場には住宅や工場などが密集しているところも多いことなどから、事業着手後にもさまざまな課題が生じると思われますが、関係者の方々へ誠意を持って対応するとともに、技術的な工夫を凝らし、円滑な工事施工を目指してまいります。
 二〇二〇年にはオリンピック・パラリンピックが開催されますが、まずはここを見据え、東日本大震災で不安を持つ海外の方たちをも含め、都民や東京への来訪者が安心して生活し、滞在できるよう、東京港の地震、津波、高潮対策を着実に推進してまいります。

○菅野委員 局長さんからの力強いご答弁をいただきましたので安心しましたけれども、都市の競争力、そして魅力の向上には、安全・安心な都市の実現が不可欠であります。東京港の地震、津波、高潮対策の取り組みは、まさにこの安全・安心な都市の実現にはなくてはならないものであります。
 本日、東京港の地震、津波、高潮対策の着実な実施について、さまざまな点で確認をすることができました。しかしながら、防災対策というのは一朝一夕にできるものではありません。二〇二〇年オリンピック・パラリンピックに向けて、今後とも計画的、効果的に事業を着実に推進し、水害から生命、財産、首都東京の中枢機能を守る使命をぜひとも果たしていただきたいと思います。
 最後にそのことを申し上げて、質問を終わります。

○加藤委員 私からは、東京港の環境対策について伺います。
 平成二十五年度の決算書を見ますと、太陽光発電による余剰電力の売却により約六百三十万円の収入が記載をされております。
 太陽光発電などの自然エネルギーの活用を初めとした環境対策では、これまでも都が国に先駆けて数々の対策を行ってきましたが、これからも国を主導する環境施策を実施していく責務が首都東京にはあると認識をしております。
 東京港は、首都圏で生産、消費される貨物を国内外へ円滑に輸送するための物流拠点として極めて重要な役割を担っています。
 平成二十五年の東京港の取扱貨物は、海外から輸出入される貨物だけで二十フィートコンテナ換算で約四百三十五万個もあり、この数字は年々増加をしております。このコンテナ一個当たりの平均重量は約十トンであると聞いておりますので、こうした重量物を船舶から積みおろすだけでも膨大なエネルギーを消費することは容易に想像できます。
 例えば、海外で生産された品物を荷主に届けるためには、東京港までの船舶輸送、船からふ頭への貨物の積みおろし、生鮮食料品などの冷蔵コンテナによる保管、東京港から荷主の拠点までのトラック輸送といった過程があり、その各過程において多くのCO2などを排出しているのではないかと考えます。
 そこで、基本的な事項として、まず東京港の経済活動ではどのくらいのCO2を排出しているのか伺います。

○藏居港湾経営改革担当部長 東京港では、船舶からの貨物の積みおろし、保管、トラックへの引き渡しなど、その経済活動を通じて膨大なエネルギーが消費されております。
 例えば、お話のございました船舶からコンテナをガントリークレーンという大型クレーンで積みおろしする際に、年間約九百六十五万キロワットアワーの電力を消費し、これは一般家庭約二千七百世帯分にも相当いたします。そのため、東京港での環境対策は重要な課題であると認識しております。
 お尋ねの東京港からのCO2排出量でございますが、平成二十年度の都の調査では、一年間に約五十二万トンとなっております。東京都全体のCO2排出量は約五千四百万トンでございますので、東京港の占める割合は約一%となります。
 このほかにも、東京港から首都圏近郊や東北に位置する荷主の拠点へのトラック輸送などによりCO2が排出されております。

○加藤委員 東京のみならず、首都圏の都市活動と生活に必要な物資を受け入れている東京港の重要な役割を考慮すれば、CO2の排出量の多さはある程度理解はできますが、五十二万トンという排出量はかなりの大きさだと思います。こうして排出されるCO2の削減への取り組みを含め、今後、環境と調和した東京港を実現していくべきではないかと考えます。
 特に、外貿コンテナふ頭には、先ほど指摘したように、ガントリークレーンなどエネルギーを大量に消費する多くの荷役機械が稼働しています。こうした荷役機械を省エネ型に切りかえることは、CO2の削減にとっても有効であると考えますが、見解を伺います。

○藏居港湾経営改革担当部長 都の出資団体で、外貿コンテナふ頭の管理運営をしている東京港埠頭株式会社では、省エネ型の荷役機械の積極的な導入に努めております。
 具体的には、ご指摘のガントリークレーンについて、従来型に比べ、消費電力を約三○%削減できるインバーター方式への切りかえを進めております。また、コンテナターミナル内でのコンテナの移動やトラックへの積みおろしを行う荷役機械、トランスファークレーンと申しますが、この機械について、軽油使用量を従来よりも約四○%削減できるハイブリッド型、荷物をおろす際に生じるエネルギーを蓄電池に蓄えて活用するものですが、こういったタイプの導入を促進しております。
 さらに、こうした省エネ機械の導入に加えまして、都有施設の照明のLED化や太陽光発電などの自然エネルギーの活用などにも積極的に取り組んでおります。

○加藤委員 都や東京港埠頭株式会社のさまざまな取り組みはわかりましたが、では、これらの取り組みによりまして東京港におけるCO2はどのくらい削減されたのか、伺います。

○藏居港湾経営改革担当部長 平成二十五年度の実績は、省エネ機械の導入や自然エネルギーの活用などにより、年間約四千五百トンのCO2削減効果がありました。これは約四百ヘクタールの森林のCO2吸収量に相当し、この面積は代々木公園の約八個分に相当いたします。

○加藤委員 四千五百トンのCO2の削減量は、東京港全体から見れば削減率一%であり、一見、大きな削減量ではないように思いますが、今お話ありましたとおり、代々木公園の八個分の森林の吸収量、そういうことに相当するということがわかりますと、改めて環境の取り組みというものが、着実に実績を積み上げていくことが重要であると感じました。
 都などが行っている東京港内でのCO2削減の取り組みはわかりましたが、東京港から首都圏近郊などに立地する荷主への主な輸送手段であるトラックからも多くのCO2が排出されています。
 広域的な港湾物流の面からCO2を削減するためには、トラック車両の環境対策も大事ですが、トラック輸送から環境負荷の少ない船舶や鉄道へ輸送モードを切りかえる、いわゆるモーダルシフトが効果的であると考えます。また、モーダルシフトは環境面だけではなく、東京港の混雑緩和にも大きく寄与する施策でもあります。
 そこでまず、船舶を利用したモーダルシフトの取り組み状況とその実績について伺います。

○藏居港湾経営改革担当部長 東京港においては、東北や北海道地方などに立地する国内主要港を結ぶ航路、いわゆる内航航路が多く就航しており、例えば、輸出企業などが立地する東北地方からトラックで東京港に輸送するよりも、八戸港や仙台港で内航船に積みかえて東京港に輸送する方が、環境への負荷が少なくなっております。
 国の調査によりますと、同じ貨物を同じ距離輸送する場合、船舶のCO2排出量は営業用トラックの約五分の一であります。
 内航船による輸送は、環境負荷は少ないものの、トラックへの積みかえが発生することから、輸送コストと利便性でトラックの輸送に劣っているため、輸送量が伸び悩んでおりました。
 そのため、東京都は、これまで入港料などを減免するインセンティブ制度や補助制度の導入など、海上コンテナを輸送する内航船への輸送コスト低減策を積極的に実施してまいりました。それも一助となりまして、平成二十五年度の内航船の海上コンテナ取扱量は、二十フィートコンテナに換算しまして約三十三万三千個と、補助制度を開始する前の平成二十二年度に比べまして約五%増加し、その便数も増加しております。
 今後も、補助制度などを活用しながら、環境に優しい輸送の実現に取り組んでまいります。

○加藤委員 内航船はCO2排出量が少なく、環境対策に効果的だということを伺いました。
 それでは、次は鉄道の活用についても伺います。
 東京港の地図を見ますと、東京貨物ターミナル駅は、コンテナターミナルに隣接した大変よい立地にあることがわかります。こうした地の利を生かして、鉄道をもっと活用してモーダルシフトを進めるべきと考えますが、所見を伺います。

○藏居港湾経営改革担当部長 鉄道輸送は、CO2排出量が営業用トラックの約八分の一であり、非常に環境に優しい輸送手段であります。
 お話のあった東京貨物ターミナルからは、東京-盛岡間の一日一便の海上コンテナ輸送便が運航されておりますが、鉄道によるコンテナ輸送は伸び悩んでおります。
 その主な要因は、ふ頭施設が鉄道貨物輸送を前提につくられていないため、コンテナターミナルと東京貨物ターミナル駅間でトラック輸送が必要となり、追加コストが発生すること、また、日本貨物鉄道株式会社の所有する海上コンテナ専用の荷役機械が不足していること、さらには旅客列車優先のダイヤ編成などでございます。この課題を解決するためには、何よりも関係者の長期的な取り組みが必要であり、都としても可能なことから着実に実施していくことが必要と認識しております。
 そのため、都は、平成二十三年四月から、コンテナターミナルと東京貨物ターミナル間のトラック輸送の経費に対する補助制度を実施し、トラックから鉄道輸送への転換を支援しております。平成二十五年度の実績は約五千六百本であり、補助制度実施前の平成二十二年度と比較して約一〇%増加しております。
 今後も、都はこうした補助制度を活用し、積極的にモーダルシフトの推進に取り組んでまいります。

○加藤委員 東京港のみならず、東京港が関係する経済活動全体を対象としたCO2削減の取り組みは、今後もぜひ推進してもらいたいと思います。
 東京港の経済活動から生ずるCO2削減策も積極的に進めていることはわかりましたが、環境対策としては、CO2削減に加え、硫黄酸化物、SOxや、窒素酸化物、NOxなどの健康被害を及ぼす大気汚染物質への対策も必要です。
 東京港には、欧米やアジアなどさまざまな地域からさまざまな船舶が来港していますが、中には古い船舶が幾つもあり、CO2以外にもSOxやNOxといったガスも多く排出されています。これらの船舶から排出されるSOx、NOxといった大気汚染物質などは、国際海事機関により国際的に規制されています。こうした環境問題は地球規模で深刻化しており、都としても、国際社会の動向も視野に入れて解決に当たってもらいたいと思います。
 今後、都は、船会社を初めとした港湾関係者に強く働きかけ、船舶からの排出ガスを削減する仕組みづくりなどに積極的に取り組むことで、東京港が世界有数の環境先進港湾となることを要望して、質問を終わります。

○尾崎委員 二〇一三年度の港湾局の決算のうち、島しょ地域の運賃補助について何点か質問をします。
 都は、島民生活に必要な貨物のうち、プロパンガス、空ボンベ、小麦粉及び食用油などについては一〇〇%、主に本土から島への貨物である野菜、果物及び肥飼料や、主に島から本土への貨物であるテングサ、生花、切り葉やキヌサヤエンドウなどについては五〇%の貨物運賃の補助金を交付して、島民生活の安定と産業の振興を図っています。さらに一九七一年度から、離島間の海上交通を確保するため、離島航空の定期航路事業者に対し航路補助金を交付しています。
 二〇一三年度の島しょ地域の貨物運賃補助金額は幾らになっているでしょうか。その内容について伺います。

○小野離島港湾部長 貨物運賃補助制度は、伊豆諸島の海上貨物運賃による島民生活への影響を考慮し、今、委員のお話があったとおり、特定品目の貨物運賃の全部または一部について都が補助を行うことによりまして、物価の抑制及び島内産業の振興を図り、もって島民生活の安定に資することを目的としております。
 お尋ねの平成二十五年度の補助実績は約三億五千万円でございます。品目別の実績では、主なものでプロパンガスが全体実績額の約六○%、野菜、果物が約一五%、魚介類が約八%となっております。

○尾崎委員 ただいまのご回答の中で明らかになりましたが、魚介類への補助は二〇〇七年から始まって、島から出荷するときだけに限っております。補助の割合は、二〇〇八年度に三〇%から五〇%に引き上げられました。そうすると、二〇一三年度の見直しはないということがわかりました。
 島しょ自治体からは、ガソリン、軽油、灯油の輸送費補助の適用拡大の要望があり、昨年の経済・港湾委員会でも、港湾の事務事業質疑でこの問題を質問しました。私はそのとき、地元町村など関係者との話し合い、調整を行うことを求めていました。
 引き続き、島しょの自治体からは、ガソリン、軽油、灯油の輸送費補助の適用拡大の要望がありますが、二〇一三年度の中で、地元町村など関係者との話し合い、調整は行われたのでしょうか。

○小野離島港湾部長 町村会などから要望をいただいた際には、ガソリン、軽油などに対する輸送費補助は効果が小さいと考えられることから、補助対象品目に加えることは困難である旨を常にお伝えしているところでございます。

○尾崎委員 話し合い、調整が行われたのですかと聞いても、対象品目に加えることは困難である旨を伝えているという今のご回答では、一方的な姿勢で、ちょっと冷たいんじゃないかなというふうに思うところもあります。
 二〇一五年度予算への要望でも、島しょ地域住民の生活安定と生産物の流通対策のため、島しょの自治体からガソリン等燃料輸送費への補助対象品目の拡大の要望がありますが、都の見解を伺います。

○小野離島港湾部長 ガソリンなどの島と本土との価格差は、貨物運賃に起因するよりも、小口輸送のための経費や小売段階での手数料などの要因が大きく、補助対象といたしましてもその効果が小さいことから、対象品目に加えることは困難であるというふうに考えております。
 今後とも、島民の方々の生活の安定に資する貨物運賃補助制度を着実に運用してまいります。

○尾崎委員 港湾局は、ガソリン等の本土との価格差は、貨物運賃によるものより、小口輸送のための経費や小売段階での手数料などの要因が大きいといいますが、軽油等の島と本土の価格差が生じる要因として考える貨物運賃、小口輸送のための経費、小売段階での手数料など、それぞれどの程度の割合で影響していると算定していらっしゃるのでしょうか。

○小野離島港湾部長 本土との価格差における貨物運賃に占める割合につきましては、タンカー輸送やドラム缶などによる輸送など輸送形態が異なることから、一概には申し上げられませんけれども、先ほども申し上げましたように、ガソリンと軽油などの本土との価格差というのは、貨物運賃に起因するよりも、販売量の少ない島に向けての小口輸送ですとか、または小売段階での手数料などの要因の方が大きくなっているのが現実でございます。

○尾崎委員 輸送費補助の効果は小さいということですが、貨物運賃、小口輸送による経費、小売段階の手数料など、それぞれどの程度の割合で影響しているのか、その具体的な根拠となるものはご答弁いただけなかったように思います。それでどうして輸送費補助の効果は小さいといえるのでしょうか。
 野菜や果物の生産量、魚の収穫量など経済状況にも変化があります。島の特産品であるクサヤを生産する上で必要な原魚は島内だけでは足りない状況で、本土からの移入に頼り、加工しているということも聞いています。運賃が高騰して、クサヤ生産者にとっては大変影響が出ているということです。魚介類については、輸送運賃補助は島からの出荷時だけが対象となっていますが、本土から島しょ地域への主要原材料の移入についても、運賃補助の対象にしてほしいとの要望が出ています。
 国は、二〇一三年度から施行された改正離島振興法を踏まえ、産業活性化事業や定住誘因事業などの離島活性化交付金をつくり、思い切った支援に踏み出しています。その目的とするのは、離島における地域活性化を推進し、雇用の拡大、安住の促進を図るなどとしています。
 運賃補助の見直しは、二〇〇八年以来見直しが行われていません。都としても、島しょ地域の産業振興、生活できる地域づくりを目指し、地元町村の関係者との話し合いを行い、見直しすることを要望して、質問を終わります。

○中山委員 私からは、海の森事業と小笠原の関連事業について質問させていただきます。
 直接都民の生活に直結しているわけではないので、なかなか関心が持たれない部分だというふうに思いますが、私自身も経・港委員になりまして、この件に対してすごく関心を持った次第でございます。
 では、海の森事業について質問いたします。
 この事業についても、経・港委員で公明党の栗林議員がよく熱心に質問されていたということで、それで関心を持ったわけでございますが、東京港に約八十八ヘクタールの緑の島を出現させる海の森事業を進めております。私も二月、課長にご案内をいただき、視察をさせていただきました。着々と整備が進んでいる状況を確認いたした次第でございます。
 既に一部では二メートルを超える樹木も見られました。聞いてみるより、やっぱり実際行って見た方が、壮大な夢のある事業だなというふうに実感をいたした次第でございます。特に、景色もよくて、ゲートブリッジも一望できるような景色もありますし、本当に夢のある事業だなと実感をいたした次第でございます。
 海の森事業は、ごみの山を美しい森に変えるプロジェクトとして話題性が高い事業であるとともに、市民の手によりドングリから苗木をつくり、その苗木を市民参加で植えていく参加型事業であり、内外に誇れる事業であると認識をいたしております。
 そこで、海の森事業について何点か伺います。
 一般会計決算説明書の四五ページによりますと、海の森事業には、国費を活用しながら約六億八千二百万の支出がなされているようですが、平成二十五年度末の整備規模と、現在の海の森の状況についてお聞かせください。

○笹川臨海開発部長 計画面積八十八ヘクタールの海の森は、平成十九年度から整備に着手いたしまして、昨年度末までに三十二ヘクタールの造成と二十八ヘクタールの植樹を完了しております。また、平成二十八年度中に、森のエリアのうち整備が完了する約四十七ヘクタールを一部開園する予定でございます。
 植樹されました樹木は、現時点で五十種類、約十九万本に上り、整備当初に植樹したエリアでは、委員にご視察をいただいた際、二メートル程度だった樹木も、この夏を過ぎまして三メートルを超えるほどに成長しているものもございます。

○中山委員 今ご答弁いただきまして、三メートルを超える、まさに森に近づいてきているということでございます。平成二十八年度中に約半分が開園されるということで、期待をいたしております。着々と進んでいることを確認させていただきました。
 先ほどもいいましたとおり、現場に足を運ぶと本当に壮大な計画に驚きました。そしてまた、臨海エリア全体で考えても、商業施設、海、そして緑に囲まれた散歩コースともなり、デートスポットとしても注目を集めるのではないかと、そういうふうに思います。
 さらに、ご案内いただいたところによると、小学生や企業が学校や会社の敷地でドングリから苗木づくりをしたり、あるいは日ごろから海の森の現地において、ポットに植えられた苗木の水やりや雑草抜きなどの世話をするボランティアなどにより支えられた事業とお聞きをいたしております。また、ここでは造園の協会などと協定を結び、リサイクルの堆肥を製造するなどの取り組みを行っているとも聞いております。この事業の大切な目的の一つは、多くの都民に海の森事業に参加していただくということだと、そのように思います。
 そこで、苗木づくりや植樹への都民等の参加状況についてお聞かせください。

○笹川臨海開発部長 海の森の現地における整備事業は、平成十九年度から開始しておりますが、これに先立ちまして、苗木づくりにつきましては平成十六年度から開始いたしまして、これまでに、学校は臨海部にある区の小学校を中心に延べ二十八校、企業等は延べ六十六団体、個人は延べ百九十名の方にご参加をいただいております。
 植樹につきましては、平成二十年度以降、公募による都民や緑の東京募金にご協力いただきました企業など、これまでに一万五千人を超える方々にご参加をいただきました。

○中山委員 今お話しいただいたとおり、これまでに一万五千人を超える方々に参加をいただいたということでございます。参加者数が年々ふえていく、これは大変いいことでありまして、これからもぜひ推進していただきたいというふうに思います。
 ただ一方で、私たちも行ったときに感じたわけなんですが、商業地域、いわゆるお台場の地域から少し距離がありまして、決して行きやすい場所ではないというふうに思ったわけでございます。
 海の森は、ごみの山を緑の島によみがえらせる、それもたくさんの人々がかかわってよみがえらせるという、非常にユニークなコンセプトを持った事業であり、その生い立ちを伝えていくことが今後大切、重要だと、視察のときに説明を受けました。そういう意味では、もっともっと海の森事業の認識を高める機会を都民につくっていかなければなりません。
 当然、二〇二〇年の競技会場ということで、大変そのときに注目を集めるんじゃないかというふうにも期待をしているところでありますけれども、これまでも特別公開を初め、さまざまな見学会を企画するなど、都も頑張っているのだなと思いますが、行政だけではどうしてもここも限界があるのではないかと、そのように思います。
 昨年末には、これまでの苗木づくりや植樹といった森づくりのメニューに加え、多様で魅力的なイベントを開催し、たくさんの人たちに海の森へお越しをいただくため、東京都海の森倶楽部が設置されたと聞いております。
 そこで、より多くの方々に海の森事業にかかわる機会をふやすため、東京都海の森倶楽部をどのように今後活用していくのかお聞かせください。

○笹川臨海開発部長 現在、東京都海の森倶楽部は、マスコミやメーカー、そしてボーイスカウトなど、さまざまな分野から四十五団体の参加を得ておりまして、これまでに八件のイベントが実施されております。中でも、先月実施されました「COLOR ME RAD」というランニングイベントでは、二万人に上る方々が来場されまして、多くの方々に海の森事業を知っていただきました。
 今後、分野の異なる倶楽部会員相互の交流の機会を拡充することで、新たなコラボレーションを引き出すなど、東京都海の森倶楽部の活動をより一層活性化させてまいります。
 こうした取り組みにより、四季を通じて魅力的なイベントを多数開催することで、都民を初め多くの方々が海の森を訪れる機会の拡大を図り、より広く国内外に向けた海の森のPRに努めてまいります。

○中山委員 私もこの前、「新東京丸」に乗せていただいたんですけれども、あそこからみんな、あれは何だろうなというような方々が大変多かったということでありまして、そんな声を随分聞きました。
 そんな中で、一日に二万人もの方々を呼ぶというのは、やっぱり民間の力があってこそだと、そのように思います。これからも東京都海の森倶楽部を上手に活用するなどし、どうか二十世紀の負の遺産をプラスの資産によみがえらせる、この海の森の生い立ちを広く国内外にPRしていただきたいと思います。
 二〇二〇年には、ぜひ倶楽部会員の協力も得ながら、競技会場の一つである海の森を盛り上げていっていただきたいと、そのようにお願いをして、この件の質問を終わりにさせていただきます。
 次に、小笠原クルーズ船対策について質問させていただきたいと思います。
 小笠原諸島は、ご案内のとおり、関係者の長年にわたる努力によりまして、平成二十三年六月に世界自然遺産に登録され、観光客が一・七倍に伸びたといわれております。我が会派でも四月に小笠原諸島の父島、母島を視察させていただきました。都の支庁や村の関係者、地元の方々から手厚い歓迎を受けまして、村役場や各施設などを回り、詳細な説明を受けてきたところでございます。
 東京から九百八十四キロに父島が、それより南約四十九キロに母島が位置していますが、父島、母島には平成二十五年四月時点では二千五百二十八名の島民が生活しております。私は、初めて訪れた小笠原諸島で、子供たちからお年寄りまですばらしい自然環境の中で暮らしている姿に感動を覚えました。また、約千キロ離れた日本の領海に多くの島民が住んでいるということが、本当に国家として意義深いことなんだなというふうに自分の心で感じたわけでございます。
 さらに、世界自然遺産に登録されたことで、観光に訪れる人々も本当にふえました。実際私たちと同じ便で、「おがさわら丸」で父島に向かった観光客は、若者から年配者まで大勢いました。特に年配者の方々が大勢いらっしゃいまして、この世界遺産で自然ウオッチングをしようというような、そんな方々がたくさんいるなというふうに認識をしたわけでございます。
 しかし、本土と小笠原村とのアクセス手段は週に一度程度で、所要時間二十五時間半でありますので、時間と日程に限りがあるため、訪れる人に高いハードルがあるのが現実でございます。私も、所要時間二十五時間半ということで、十時間寝て、十時間飲んだり食事をしたりしていまして、あと五時間半ぐらいは読書をしたわけでございまして、この二十五時間半耐えるというのは大変なものだというふうに思いました。
 そこで、世界自然遺産登録後に小笠原への観光客がふえたと同時に、大型クルーズ船への対応も求められてきたと聞いております。視察でも支庁長の方から、ちょうど父島から母島に移動するとき、おおむね計画は聞かせていただきました。
 そこで、都では、大型クルーズ船が小笠原に寄港できるよう、平成二十五年度に係留用ブイの改修工事を実施しましたが、その整備内容についてお伺いをいたします。

○小野離島港湾部長 小笠原諸島父島の二見港は、一万トンクラスまでの船は接岸可能でありますが、それ以上の大型のクルーズ船などは、船の長さや喫水の関係から接岸することができないため、岸壁から約八百メートル離れた港内にありますブイに係留し、乗客は小型の連絡船に乗りかえて上陸をしております。
 これまで、二見港におけるクルーズ船を係留するためのブイは、「にっぽん丸」など二万から三万トンクラスの船が対象でございましたが、委員のお話のとおり、世界自然遺産登録後、小笠原への観光客が増加し、より大型のクルーズ船への対応が求められております。
 このため、平成二十五年度に、約五万トンある国内最大級のクルーズ船「飛鳥Ⅱ」も停泊できるように、係留ブイの間隔を三百二十メートルから四百メートルに広げるとともに、大型船の牽引力にも耐えられる構造に改良いたしました。
 複雑な海底地形や潮流の中、水深四十メートルを超える位置にブイを固定する三基の大型アンカーを添える工事でございましたけれども、高い技術力を発揮して、事故やトラブルもなく完了させ、今年度より供用開始しているところでございます。

○中山委員 これだけの大きいクルーズ船が来て、観光に来るお客さんがいっぱい島に来られるということは、本当に受け入れられるのかなという感触もあったんですけれども、私たちも視察してみて、飲食店もたくさんあるし、あるいは泊まるところもたくさんあるし、受け入れ体制はばっちりということで、ぜひ進めていただきたいというふうに思います。
 小笠原諸島に行きたいと思う人というのは、私たちも帰ってきていろいろと土産話をするんですけれども、人生の中で一度は小笠原に行ってみたいという声が本当に多かったのには驚きました。
 実際、私の地域でも本当にいるわけですね。小笠原に一度は行ってみたいという人たちがおりまして、さらに、現場で世界自然遺産の内容を間近に体験するという意義や、あるいは自然保護などの自然のとうとさを知っていただく機会をつくることでもあります。
 国内最大級のクルーズ船「飛鳥Ⅱ」も停泊できるようにブイを改良したとのことですが、平成二十五年度に新しいブイが完成し、大型クルーズ船も停泊できるようになったことを受けた平成二十六年の小笠原への「飛鳥Ⅱ」などのクルーズ船寄港の予定について伺います。

○小野離島港湾部長 平成二十六年に小笠原の二見港へ寄港を予定しておりますクルーズ船は十八回であり、このうち、改良前には係留できなかった五万トンクラスのクルーズ船「飛鳥Ⅱ」は、三回の寄港を予定しておりました。
 世界自然遺産、小笠原を楽しむクルーズとして、一回目は七月に神戸港から、二回目は九月に東京港から出航し、大勢の観光客が島を訪れて、父島の歴史ツアーや小笠原固有植物の探索などを楽しんでいただきました。
 今月十三日には、名古屋港を出航し、まさに本日、父島二見港に入港する予定でございましたけれども、台風十九号の影響により、今回の小笠原クルーズは残念ながら欠航したというような報告も受けてございます。
 今後も、小笠原の世界自然遺産登録による観光客の増加やクルーズ船観光需要の増加など、新たなニーズに的確に対応し、島の方々の生活を守るとともに、島の魅力を生かした観光振興の視点を踏まえ、港湾施設整備に着実に取り組んでまいります。

○中山委員 私たちも伺って、世界自然遺産登録されたということは知っていたわけですけれども、なぜ世界自然遺産に登録されたのかということを、行って本当に深く感じたということでありまして、あの景色そのものが登録されたのかなというふうに思いきや、違うわけでありまして、そういう意味では、多くの方がこの島に足を運ぶということは大変重要だなということと、あれだけの人たちが小笠原諸島に住まわれるということの意義深さというものを、国家としてもすごく感じたわけでございまして、これからもたくさんのお客さんを運んでいただきたいというふうに思います。
 このブームを一過性のものに終わらせるのではなくて、地元小笠原村とも協力して、島民や観光客の利便性向上や、これからも観光振興に寄与するさまざまな方策を今後とも講じていってもらいたいと要望いたしまして、質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。

○小松委員 それでは、きょうの最後です。よろしくお願いします。
 しゅんせつについて伺います。
 河川や港湾の機能を維持するために、それぞれの管理者がしゅんせつを実施されています。港湾局では計画的にしゅんせつを行っているということですが、航路などの直営しゅんせつ、そして運河の汚泥しゅんせつとがありますが、この二つの目的について伺います。

○大和田港湾整備部長 隅田川や荒川などの河口に位置する東京港では、河川を通じて土砂が流れ込み、堆積しております。直営しゅんせつは、船の航行に支障が生じないようにするために、こうした土砂を定期的に除去し、深さを確保することを目的としております。
 東京港では、背後地域の生活や経済活動に伴って発生する排水などの流入によりまして、運河部において水質の悪化や悪臭の原因となる汚泥が堆積している箇所がございます。汚泥しゅんせつは、こうした汚泥の除去を行うもので、環境改善を目的としております。

○小松委員 それでは、直営しゅんせつと運河の汚泥しゅんせつ、この実績について、前年度と比べてどのようになっているのかお伺いします。

○大和田港湾整備部長 平成二十四年度につきましては、直営しゅんせつが約十万三千立方メートル、汚泥しゅんせつが約三万二千立方メートルで、合計で約十三万五千立方メートルとなっております。平成二十五年度につきましては、直営しゅんせつが約十四万三千立方メートル、汚泥しゅんせつが約四万六千立方メートルでございまして、合計で約十八万九千立方メートルとなっております。
 毎年度、一定規模のしゅんせつを行うこととしておりますが、施工箇所の状況によって増減しております。

○小松委員 それだけのしゅんせつをされているということですが、このしゅんせつ土の土質ですね、これとその処分の方法について、どのようになっているのか伺います。

○大和田港湾整備部長 しゅんせつ土の土質につきましては、直営しゅんせつ、汚泥しゅんせつともに、砂や細かい粒子の土がほとんどでございます。
 処分方法につきましては、ともに新海面処分場の近くまで船で運びまして、土砂の濁りが出ないように枠で囲まれた特別な船で受け入れ、その船からポンプを使い、新海面処分場へ送り、陸域化するための溶剤として使っております。
 なお、直営しゅんせつ、汚泥しゅんせつともに、事前に土質調査を行い、新海面処分場の受け入れの基準値内であることを確認しております。

○小松委員 この維持管理のために行うしゅんせつですが、航路や環境を確保するために、今後もずっと継続していかなければならないものです。
 このしゅんせつ土については、現状では処分場に入れて埋め立てるしかないということですが、ごみや建設発生土も含めて埋立量全体を減らすなど、処分場の延命化を図っていると伺っています。新海面処分場は最後の処分場ということで、ほかの場所での活用とともに減量が必要となります。
 しゅんせつ土の土質については、事前に調査を実施して、放射性物質についても調査していると伺っておりますが、福島の原発事故から三年半、汚染水問題など、いまだ事故が収束したとはいえない中で、海の汚染に関して監視は重要です。放射性物質は水よりも土砂に付着しやすいということですから、しゅんせつ土の調査は今後も継続し、監視を続けていっていただきたいということを求めて、次の質問に移ります。
 再生可能エネルギーの推進に東京都は力を入れておられます。こうした中で、先ほども話題に出ましたが、港湾局の太陽光発電によって、昨年度は六百三十四万円余りの余剰売電収入があったということです。
 これまでの東京港における太陽光発電設備の設置に向けた取り組み状況、そして今後の展開についてお伺いいたします。

○藏居港湾経営改革担当部長 都では、いわゆる倉庫であります上屋などの都営施設の屋上や公園などに太陽光発電施設の設置を進めております。具体的には、品川内貿ふ頭、辰巳ふ頭、中央防波堤内側ふ頭の上屋などの屋上、東京ゲートブリッジの敷地、城南島海浜公園の駐車場に設置し、これらの施設の発電容量の合計は約六百キロワットであります。
 また、外貿コンテナふ頭を管理運営しております東京港埠頭株式会社やふ頭の借り受け者は、大井コンテナターミナル内の施設の屋上四カ所に合計約六百キロワットの発電容量の太陽光発電施設を設置しております。
 都は、現在整備を進めております十号地その二ふ頭、ここはビッグサイトの西側に位置しますけれども、そのふ頭の上屋にも太陽光パネルを設置する予定であり、今後とも施設の建てかえなどに合わせ、太陽光発電設備の積極的な導入を推進してまいります。

○小松委員 この港湾地域は、都有施設だけではなく、民間の工場や倉庫、商業施設など大規模な施設が数多くあります。これらの施設には太陽光発電を効率的に導入できると思いますので、既存施設も含めて積極的な導入を要望して、終わります。

○吉田委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○吉田委員長 異議なしと認め、本件に対する質疑は終了いたしました。
 以上で港湾局関係を終わります。
 これをもちまして本日の分科会を閉会いたします。
   午後四時二十六分散会

ページ先頭に戻る