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Tokyo Metropolitan Assembly

公営企業委員会速記録第十六号

令和元年十二月十二日(木曜日)
第十委員会室
午後一時開議
出席委員 十四名
委員長伊藤しょうこう君
副委員長田の上いくこ君
副委員長山口  拓君
理事大松あきら君
理事河野ゆりえ君
理事増田 一郎君
平  慶翔君
上田 令子君
川松真一朗君
佐野いくお君
中山ひろゆき君
長橋 桂一君
とくとめ道信君
鈴木 章浩君

欠席委員 なし

出席説明員
水道局局長中嶋 正宏君
技監相場 淳司君
理事総務部長事務取扱岡安 雅人君
職員部長木村 健治君
経理部長金子 弘文君
サービス推進部長小平 基晴君
浄水部長特命担当部長兼務尾根田 勝君
給水部長本荘谷勇一君
建設部長田中 慎一君
経営改革推進担当部長石井 英男君
企画調整担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務清水 英彦君
設備担当部長横谷  守君
多摩水道改革推進本部本部長鈴木  勝君
調整部長小山 伸樹君
施設部長今井  滋君
下水道局局長和賀井克夫君
技監神山  守君
総務部長久我 英男君
職員部長白川  敦君
経理部長坂井 吉憲君
計画調整部長佐々木 健君
施設管理部長猪八重 勇君
建設部長青木 秀幸君
企画担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務鈴木  豊君
技術開発担当部長袰岩 滋之君
施設管理担当部長廣木 健司君
流域下水道本部本部長矢岡 俊樹君
管理部長神山 智行君
技術部長小団扇 浩君

本日の会議に付した事件
下水道局関係
付託議案の審査(質疑)
・第二百十九号議案 東京都公営企業職員の給与の種類及び基準に関する条例の一部を改正する条例
・第二百二十号議案 東京都下水道条例の一部を改正する条例
水道局関係
報告事項
・浄水場排水処理作業委託に関する損害賠償請求等について(説明・質疑)
・水道局所管委託契約に係る談合疑いに関する調査特別チームによる最終報告等について(質疑)

○伊藤委員長 ただいまから公営企業委員会を開会いたします。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、下水道局関係の付託議案の審査及び水道局関係の報告事項の聴取を行います。
 これより下水道局関係に入ります。
 付託議案の審査を行います。
 第二百十九号議案及び第二百二十号議案を一括して議題といたします。
 本件については、いずれも既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 資料について理事者の説明を求めます。

○久我総務部長 さきの委員会で要求のございました資料をお手元の公営企業委員会要求資料として取りまとめましたので、その概要についてご説明申し上げます。
 表紙をおめくりいただきますと、目次がございます。
 恐れ入りますが、一ページをお開き願います。下水道局企業職員の給与支給の根拠でございます。
 下水道局における給与支給の根拠となる法律、条例及び規程をお示ししてございます。
 以上、簡単ではございますが、資料の説明を終わらせていただきます。どうぞよろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○伊藤委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含めまして、これより本案に対する質疑を行います。
 発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○伊藤委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑は、いずれもこれをもって終了したいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○伊藤委員長 異議なしと認め、付託議案に対する質疑は終了いたしました。
 以上で下水道局関係を終わります。

○伊藤委員長 これより水道局関係に入ります。
 理事者の欠席について申し上げます。
 水道局の藤村多摩水道改革推進本部技術調整担当部長は、病気療養のため、本日の委員会に出席できない旨の申し出がありました。ご了承願います。
 初めに、理事者から報告の申し出がありますので、これを聴取いたします。

○岡安理事 お手元に配布してございます資料1をごらんください。浄水場排水処理作業委託に関する損害賠償請求等についてご報告申し上げます。
 それでは、一枚おめくりいただきまして、一ページをごらんください。項番1、経過でございます。
 本年七月十一日、水道局の浄水場排水処理作業委託の発注に関しまして、公正取引委員会から事業者に対して排除措置命令等が行われました。また、同日、東京都知事に対しまして改善措置要求等がなされました。
 これを受けまして、十一月二十七日、都は、水道局所管委託契約に係る談合疑いに関する調査特別チームの最終報告書を取りまとめ、公表したところでございます。
 十二月九日、入札談合を行いました事業者及び入札談合等関与行為を行いました職員、元職員に対しまして、損害賠償請求等を行ったところでございます。
 本日は、この損害賠償請求等の内容につきまして説明させていただきます。
 まず、項番2、損害額の算定でございます。
 (1)、対象契約でございます。
 東村山浄水場、玉川浄水場、小作浄水場、三郷浄水場、朝霞浄水場及び三園浄水場につきましては、平成二十六年度から平成三十年度までの契約が対象となっております。また、金町浄水場につきましては、平成二十六年度から平成二十九年度までの契約が対象となっております。
 続きまして、(2)、想定落札率でございますが、類似します業務委託契約案件の平均落札率から、七五・六%と算出しております。
 二ページをお開きください。(3)、損害額でございます。
 対象契約に係る実際の都の支払い金額と想定落札率をもとに算出いたしました想定落札価格との差を、今回、都の損害額として算定いたしました。
 月島テクノメンテサービス株式会社が約三千七百四十万円、石垣メンテナンス株式会社が約八千七十万円、水ing株式会社が約一億五千三百八十万円となっており、これらを合計いたしますと、都の損害額は計約二億七千二百万円となります。
 続きまして、項番3、損害賠償責任でございます。
 まず、(1)、事業者の責任でございます。
 先ほど対象契約としてご説明いたしました契約につきましては、事業者による入札談合があったと認められます。これらの行為は独占禁止法に定めます不当な取引制限に該当し、これにより都に損害が発生したことは明らかであるため、事業者は談合により都に与えた損害を賠償する責任を負うものでございます。
 三ページをごらんください。(2)、職員の責任でございます。
 まず、職員Aでございますが、職員Aは、金町浄水場の平成二十六年度契約において情報漏えいを行っており、当該契約案件に係る損害につきまして、事業者と連帯して賠償する責任を負うものでございます。
 次に、元職員Dでございますが、元職員Dは、金町浄水場の平成二十六年度契約において、他の職員が情報漏えいを行った場に同席していましたが、この行為は談合を容易にする行為そのものとは認められないため、損害賠償責任は認められません。
 次に、元職員Eでございますが、元職員Eは、金町浄水場の平成二十七年度契約において情報漏えいを行っており、当該契約案件に係る損害につきまして、事業者と連帯して賠償する責任を負うものでございます。
 次に、職員Bでございますが、職員Bは、朝霞浄水場の平成二十七年度契約において情報漏えいを行っており、当該契約案件に係る損害につきまして、事業者と連帯して賠償する責任を負うものでございます。
 四ページをお開きください。職員Cでございますが、職員Cは、三園浄水場の契約において情報漏えいを行っておりますが、これは事業者が入札談合を行ったと認められる期間の範囲外であるため、損害賠償責任は認められません。
 続きまして、項番4、請求先でございます。
 まず、(1)、違約金請求でございます。
 公正取引委員会から行政処分を受けた月島テクノメンテサービス及び石垣メンテナンスに対しましては、契約約款に基づき違約金を請求いたします。これにより、この二社が落札した浄水場の契約につきましては、違約金の金額が損害額を上回るため、当該契約案件の損害は回復することとなります。
 なお、違約金は、契約約款上定められた金額について当然に支払い義務が発生するものであり、職員Bへの請求対象となる損害は、この違約金の支払いをもって回復するため、職員Bへの請求は行いません。
 次に、(2)、損害賠償請求でございます。
 公正取引委員会から行政処分を受けていない水ingに対しては、契約約款上の違約金を請求することができません。このため、同社が落札した金町浄水場の契約に係る損害額につきましては、不法行為に基づく損害賠償請求を行うものでございます。
 この損害額につきましては、入札談合が共同不法行為であることから、四事業者、職員A、元職員Eの連帯債務となりますが、まずは実際に利益を得た水ingに対して、その負担を求めてまいります。
 五ページをごらんください。表1、請求方法及び請求先でございます。
 これは、これまでご説明したものを表にまとめたものでございます。
 左から浄水場名、受注者名、職員の賠償責任、請求方法、請求先を記載しております。
 次に、表2、契約約款に基づく違約金でございます。
 月島テクノメンテサービスに対して約二億八百万円を、石垣メンテナンスに対して約一億八百九十万円を請求しましたが、この違約金の合計金額は約三億一千六百九十万円となります。
 六ページをお開きください。次に、表3、損害賠償請求でございます。
 入札談合を行った水ing外三社に、それぞれ約一億五千三百八十万円を請求するとともに、その入札談合にかかわった職員A及び元職員Eに、計約八千二百三十万円を請求いたしました。これにつきましては、先ほどご説明いたしましたとおり、まずは水ingに対しましてその負担を求めてまいります。
 なお、職員A及び元職員Eへの請求額は、事業者への請求額の一部について連帯して責任を負うものでございますので、仮に事業者のうち一社が請求額を全額支払えば、職員A、元職員E、ほかの事業者への請求権は消滅いたします。
 次に、表4、請求の合計金額でございます。
 違約金と損害賠償請求の金額とを合計いたしますと、計約四億七千七十万円の請求となります。
 説明は以上でございます。ご審議のほどよろしくお願い申し上げます。

○伊藤委員長 報告は終わりました。
 なお、本件に対する質疑は、次の報告事項の質疑とあわせて行います。ご了承願います。
 次に、報告事項に対する質疑を行います。
 報告事項、水道局所管委託契約に係る談合疑いに関する調査特別チームによる最終報告等については、既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 資料について理事者の説明を求めます。

○岡安理事 さきの委員会におきまして要求のございました資料を取りまとめ、資料2といたしましてお手元に配布してございます。その概要につきましてご説明申し上げます。
 表紙をおめくり願います。目次に記載のとおり、今回要求のございました資料は十六件でございます。
 それでは、一ページをお開き願います。令和二年度以降の排水処理施設運転管理作業委託の発注方法でございます。
 一ページから一七ページにわたり朝霞浄水場外二カ所排水処理施設運転管理作業委託につきまして、一八ページから三四ページにわたり金町浄水場外一カ所排水処理施設運転管理作業委託につきまして、三五ページから五一ページにわたり三郷浄水場外一カ所排水処理施設運転管理作業委託につきまして、それぞれの総合評価実施要領、落札者決定基準及び評価基準をお示ししてございます。
 五二ページをごらんください。各浄水場における活性炭の仕入れについて、会社別の仕入れ額、量の状況でございます。
 五二ページから五八ページにわたり、浄水場ごとの活性炭の種類、受注者、数量、金額を、平成二十四年度から三十年度までお示ししてございます。
 五九ページをお開き願います。東京水道グループコンプライアンス有識者委員会の開催状況並びに現場調査の日時及び回数でございます。
 有識者委員会の開催状況を開催日、議事内容別に第一回から五回までお示ししてございます。また、現場調査の日時及び回数をお示ししてございます。
 六〇ページをごらんください。平成三十一年度浄水場排水処理施設運転管理作業委託の落札価格でございます。
 契約件名、対象浄水場、契約年月日、契約金額、落札業者、落札価格をお示ししてございます。
 六一ページをお開き願います。浄水場ごとの排水処理業務に携わっている民間事業者の従業員数でございます。
 平成二十八年度から三十年度の従業員数を浄水場ごとにお示ししてございます。
 六二ページをごらんください。都直営三浄水場の排水処理業務に携わっている職員数でございます。事業所ごとに職員数をお示ししてございます。
 六三ページをお開き願います。排水処理施設運転管理作業委託における設計、積算に係る積算基準及び作業ごとの単価でございます。
 委託契約における設計、積算に係る積算基準及び作業ごとの単価につきましては、東京都情報公開条例第七条第六号に該当するため、お示しすることができません。
 六四ページをごらんください。指名業者選定委員会に係る指名業者一覧及び指名業者選定委員会議事録でございます。
 六四ページから六七ページにわたり、指名業者一覧を契約件名、委員会種別、委員会開催回、委員会開催日、指名業者名別に、平成二十四年度から三十年度までお示ししてございます。また、指名業者選定委員会議事録は存在しておりません。
 六八ページをごらんください。開札手順を規定した資料でございます。
 六八ページから六九ページにわたり、開札手順を規定した契約事務処理の手引の抜粋をお示ししてございます。
 七〇ページをごらんください。連続受注による積算精度の向上による有利性が確認できる資料でございます。
 ヒアリングにおける事業者ごとのコメントをお示ししてございます。
 七一ページをお開き願います。見積もり合わせがわかる資料でございます。
 七一ページから七四ページにわたり、契約件名、契約年月日、契約金額、指名業者名、第一回から三回見積金額を平成二十四年度から三十年度までお示ししてございます。
 七五ページをお開き願います。便宜供与の内容及び便宜供与の有無についてでございます。
 便宜供与の内容につきましては、利害関係者との接触に関する指針の抜粋をお示ししてございます。また、便宜供与の有無につきましては、職員が受託事業者から便宜供与を受けた事実は確認しておりません。
 七六ページをごらんください。入札に影響を与えるものではないとした根拠をお示ししてございます。
 七七ページをお開き願います。公文書開示請求に対する当該全部開示文書でございます。
 七七ページから九一ページにわたり、開示決定通知書、当該全部開示文書について、非開示部分を黒塗りにしてお示ししてございます。
 九二ページをごらんください。排水処理作業の直営での対応に伴う業務ごとの職員数でございます。
 平成三十年度、三十一年度の管理職、庶務等、維持管理、運転管理等の業務ごとに、それぞれの事業所の職員数をお示ししてございます。
 九三ページをお開き願います。最終報告書の当局所管の政策連携団体への周知の状況と社長を含む両社の反応及び対応をお示ししてございます。
 以上、大変簡単ではございますが、資料の説明を終わらせていただきます。よろしくご審議いただきますようお願い申し上げます。

○伊藤委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含めまして、先ほど聴取いたしました報告事項、浄水場排水処理作業委託に関する損害賠償請求等についてとあわせて、これより本件に対する質疑を一括して行います。
 発言を願います。

○増田委員 それでは、早速私の方から質問に入らせていただきます。
 昨年の十月、公正取引委員会の立入検査を受けて以来、約一年一カ月の期間を経て、都は、水道局職員の情報漏えいに関する調査結果、再発防止策、職員の処分について、今般、いわゆる最終報告書として取りまとめをされたわけであります。
 発表と同時に、情報を漏えいした職員五名に加えて当時の局長まで対象を広げ、管理監督者二十三名を含めた合計二十八人に対して懲戒処分等を行いまして、一定のけじめにはなったものと考えております。
 しかしながら、今回の情報漏えいは、水道局だけでなく、都政に対する都民の信用を著しく失うこととなり、二度とこのような事故を起こさせないためにも、再発防止の徹底に不退転の決意で臨んでいただきたいと考えております。
 そして、この問題につきましては、これまでも本委員会でさまざまな質疑が重ねられてきましたけれども、今回は最終報告ということでございますので、その再発防止策が、過去の二回ありました不祥事のものとは異なり、将来の事故を防ぐための実効性を伴うものなのであるかどうか、しっかりと確認をさせていただきたいと思います。
 そこで、まず最初に、公益通報という視点で伺いたいんですけれども、今回不祥事を起こした直接の当事者、いわゆる事故者は五名いるということなんですけれども、そのうち一名は、本人が情報漏えいをしたわけではなく、仕事の指示と思い課長代理に同行し、その課長代理が情報を漏えいしたときに横にいて、それを認識していたということであります。
 この職員が、情報漏えいの事実を職場ですぐに報告していれば、その後に起こる他の職員による情報漏えいを防げた可能性もあります。もし職場で報告をすることを仮にちゅうちょしたとしても、公益通報制度を利用していれば、事業者による談合も発覚していたはずであります。
 私も民間企業にいたわけですけれども、この事案を初めて見ましたときに、真っ先に感じたのは、公益通報制度はどうなっていたんだろうかというのが率直な疑問でございました。
 そこでまず、この事件で、この職員はなぜ公益通報をしなかったのか、また、この機能がなぜ機能していなかったのか、その要因について伺います。

○木村職員部長 今回の事故では、元職員Dが、職員Aの情報漏えいの行為の現場に同席していたにもかかわらず、そのことを上司等に報告しておらず、公益通報も行っていなかったことが明らかとなりました。
 当該職員は、ここで自分が話してしまうと影響が大きくなるので情報漏えい行為を上司等に報告しなかったという趣旨の供述をしておりまして、そもそも公益通報を行う必要があるとの認識がなかったことも判明いたしました。
 こうした事実から、公益通報制度が機能しなかった主な要因としまして、当該職員が制度の意義や内容について十分理解していなかったことや、コンプライアンス意識が低かったことなどが考えられます。

○増田委員 今回の情報漏えい事故では、五人もの職員が関与していたにもかかわらず、全く通報がなされていなかったと、やはりこれは問題であるといわざるを得ないと思います。
 まずは、職員に、こういった制度があるということ、そしてそれが健全な組織の維持のためにいかに重要であるかということ、そしてそれを使うことは全くやましいものでも何でもないんだということをしっかりと周知していただくことが必要ではないかと思います。
 今回の情報漏えい事故に限らず、公益通報制度は、職場の不正を未然に防ぐとともに、いち早く見つけ出すことができる有効な制度であるわけです。そして、この制度を十分に機能させるために一番大事なことは、何といいましても、通報者の秘匿性、匿名性、これが担保されることであると思います。
 その点も含め、今後、公益通報制度をきちんと機能させるためにどのように制度を運用していくのか、この点について伺います。

○木村職員部長 当局におきまして、公益通報制度を有効に機能させるためには、職員が安心して通報できる環境の確保、通報に対する適正な対応に加え、職員への制度の周知徹底が重要でございます。
 まず、通報環境の確保につきましては、相談受け付け時のみならず、調査過程を通じて通報者の秘匿性を確保するとともに、通報したことを理由として不利益な取り扱いを行わないなど、局として通報者の保護を徹底してまいります。
 また、通報に対する対応につきましては、局による調査の結果、通報内容に法令違反行為が確認された場合には、速やかに是正措置及び再発防止策を講じ、調査結果につきましては、希望する通報者に通知してまいります。
 さらに、職員への周知徹底につきましては、リーフレットの配布に加え、毎年実施しているコンプライアンスに係る職場研修で制度の内容を説明いたします。
 加えて、毎年度全職員が行う個別面接時にも、制度の内容を上司から部下に説明してまいります。
 こうした取り組みにより、公益通報制度の活用を促進し、効果的に運用してまいります。

○増田委員 もし職員の方々の中に、今なお、通報によって何か不利益をこうむるんじゃないかと、例えば報復的な人事であったり職場でのいじめであったり、そういったことを恐れてこの公益通報制度の利用をためらう方々がいるとしたら、それは非常に残念なことでございますので、組織風土の抜本的な改革のためには、組織の自浄作用というのは不可欠なことでありますので、この制度が有効に機能するようにしっかりと取り組んでいただきたいと思います。
 もう既に、公益通報制度は広く一般的に用いられておりますし、決して特別なものではありませんし、それを使うこと、通報すること、何らやましいことでもありませんので、それを職員の方々に広く理解していただきたいと思います。それによりまして、水道局が今回の再発防止策の方向性として掲げている不正の芽を摘む仕組みというものも構築できるのではないかと考えます。
 次に、汚職防止のための研修制度についてお伺いをいたします。
 やはり今回のような不祥事を生じさせないためには、まず一義的には、職員一人一人の法令に対する理解であるとかコンプライアンス意識の醸成ということが非常に重要だと思います。
 参考になるかわからないんですけれども、私が民間企業、特にメガ銀行のグループにおりましたときのコンプライアンスの取り組みの一例なんですけれども、公務員の世界では、やはりこうやって業者に対して情報漏えいするとか、汚職が最もしてはいけないことということかと思うんですけれども、金融業界の場合はインサイダー取引というのがありまして、これが一番、最もやってはいけないことというふうにまず教えられることで、これは何かというと、一般の人が知り得ない、金融業の担当者しか知り得ない企業の情報をもとに、株価の上下を予想して個人的に取引をして不正な利益を得るという、それがインサイダー取引なんですが、これは最もやってはいけないことということで、これについての研修は本当にしつこいぐらいやられました。
 例えば、毎月ドラマ仕立てのDVDを全員が会議室に集まって見て、二、三十分のビデオを見て、最後は必ずそれに手を染めた人が破綻的な結末を迎えて終わるんですけれども、それを見た後で理解度チェックというのが、ネットで確認テストのようなものがありまして、例えば二十問であれば十八問正解するまで繰り返し受けさせられて、もし、余りできが悪いようだと、その報告が人事部に行ってという、こういうような仕組みでございまして、たしかこれは毎月行われていたと思います。
 本当に、何というのか、またやるんですかという、そんなにくどくやらなくてもいいじゃないですかというようなぐらいの徹底ぶりでございまして、ただ、そうやることによって、やはり、みんなひとしく、これはやっちゃいけないんだよねと、やっても必ず見つかっちゃうんだよねという、そういう意識が刷り込まれていくといいましょうか、非常にそういった意味では有効な、今思うと非常に有効だったんじゃないかなというふうに思うわけであります。
 伺いますと、コンプライアンスの水道局関係の研修ももちろん行われてはいるという話でありますが、ちょっと頻度が、伺っているところですと年に一回程度というふうに聞いておりますので、その辺がやはり再考する必要があるのかなというふうに考える次第であります。
 そこで、コンプライアンス研修を一層充実させるべきと考えるわけですが、その点についてのご見解を伺います。

○木村職員部長 理事ご指摘のとおり、職員のコンプライアンス意識の醸成や徹底を図る上で、コンプライアンス研修は非常に重要な取り組みでございます。
 当局では、コンプライアンスについて、新規採用職員及び転入職員を対象とした研修や、各職場の管理職が講師となってそれぞれの職場で行う職場研修を毎年度悉皆で実施しております。
 今回の情報漏えい事故を受けまして、職場研修の見直しを行い、毎年行ってきた汚職等非行防止に係る知識の再確認等、コンプライアンス全般に加えまして、独占禁止法及び入札談合等関与行為防止法の趣旨及び内容を解説するとともに、過去の入札談合等関与行為の事例をもとにグループ討議を実施しております。
 また、今後は職員の理解をより一層深めるため、eラーニングを活用して独占禁止法等の趣旨や規制する内容等を問い、理解度を確認するテストを実施いたします。
 今後は、このようなコンプライアンス研修を半年に一回程度実施するとともに、研修内容や実施手法の見直しを継続的に行うことにより、実効性のある研修を実施してまいります。

○増田委員 重ねて申し上げるんですけれども、やはり再発防止のためには本当にしつこいぐらいに繰り返し、こういった重要なことを研修で共有していくということが大事だと思います。
 しつこいぐらいにやるというのが徹底するということだと思いますので、私も個人的には半年に一回、それでも足りないんじゃないかなと思います。やはり四半期に一回ぐらい、年四回ぐらい、このぐらいは少なくとも実施されるべきではないかと思います。その点を強く求めておきたいと思います。
 そして次に、これまでに取り組んできた再発防止策の実施状況についてお伺いをいたします。
 都は、公正取引委員会の改善措置要求をまつまでもなく、知事の命により、昨年十月の立入検査後、直ちに十一の再発防止策を取りまとめ、十一月に中間報告として公表されました。これらの取り組みのうち、既に現時点で九つの取り組みが実施済みということであります。
 これまでの本委員会での質疑におきまして、ことし四月には、受託事業者と職員とが一対一になりやすい環境にあった浄水場の排水処理担当の組織の大くくり化について全ての浄水場で実施したとの答弁もあり、改善に向けて一歩ずつ進んでいるものとは理解しております。
 一方、今回の不祥事は、相手、すなわち事業者もあることでございますので、その点についての対応も確認させていただきたいと思います。
 そこで、事業者に対する監視機能を強化する取り組みとして、不正行為に対するペナルティー強化、これが講じられておりますけれども、その効果についてお伺いいたします。

○金子経理部長 都の入札参加者が不正に厳格管理情報を入手しようとする探り行為を行った場合、東京都契約事務協議会の審議を経て、文書による注意喚起を行い、これが一年以内に二回以上となった場合、指名停止措置を行うこととしてございます。
 当局では、この措置に加え、一回目の注意喚起を行った場合におきましても、指名決定を保留し調査を実施するとともに、違法行為を行っていない旨の誓約書の提出を求め、提出がない場合には入札を取りやめることといたしました。
 また、事実確認ができず、文書による注意喚起に至らない探り行為につきましても、局職員に対して上司等への報告義務を定め、局内で情報共有を図るとともに、当該事業者への注意を行うことといたしました。
 これらのペナルティー強化策につきましては、昨年十二月に運用を開始しておりまして、本年十一月末までに適用した事例は発生してございません。

○増田委員 ただいまの説明で、都全体の水準以上に厳しい取り組みを行うことによって、少なくともこの一年間は、水道局と事業者の関係は適正な方向に改善されているものというふうに理解をいたします。
 もう一つ、事業者関連というところですけれども、ほかにも事業者への対策強化として契約締結手続の監視体制強化、これは既に取り組まれているということであります。
 そこで、その効果についてお伺いをいたします。

○金子経理部長 当局ではこれまで、入札契約結果の検証のため、談合防止を目的として、物品購入契約を対象に調査、監視を行ってきた物品契約監視委員会と、局職員による情報漏えいの防止を目的として、工事請負契約を対象に調査、監視を行ってきた工事契約監視委員会を設置しておりました。
 本年四月、契約締結手続の監視体制の強化を図るために、両委員会を統合し、新たに契約監視委員会を設置いたしました。
 同委員会では、コンプライアンスの視点からも監査を実施するとともに、コンプライアンス専管組織の職員を加えた課長級による幹事会の新設や、業務委託契約の入札結果、個別の契約事案など、調査対象の拡大を図り、体制強化を図っております。これまで二回の委員会と幹事会を開催し、昨年度に締結した契約を対象とした調査、監視結果を取りまとめたところでございます。
 今後、調査結果報告書をコンプライアンス有識者委員会に報告した後、ホームページに公表するとともに、公正取引委員会にも情報提供を行ってまいります。
 こうした調査監視活動を通じ、談合等不正行為を抑止してまいります。

○増田委員 今の説明で、調査結果が有識者委員会や公正取引委員会など外部に提供されることで、その透明性を確保しているということを確認させていただきました。
 次に、事業者選定に当たってのCSRという要素について伺っていきたいんですけれども、コンプライアンスの取り組みに当たりましては、職員だけではなく、水道局と契約する事業者についても、そのコンプライアンスの取り組みは求められるものであり、公共事業を担う事業者においては、CSR、すなわち企業の社会的責任、それへの取り組みが重要であります。
 今回の最終報告では、再発防止として、浄水場の排水処理施設運転管理作業委託契約について、抜本的見直しの取り組みとして、総合評価方式の導入を図るとされております。
 事故の発端である排水処理施設運転管理作業委託において、二度と同じ間違いを発生させないためには、高い企業理念のもと積極的にCSRに取り組んでいる受託事業者を契約者として選ぶことが必要だと考えます。
 このため、今回導入する総合評価方式においては、契約の評価項目としての企業のCSRの取り組みなどを評価する項目に加えるべきと考えます。
 既に排水処理施設運転管理作業委託契約については契約手続が進められていると聞きますが、そこで、今回の排水処理施設運転管理作業委託契約における総合評価方式の導入において、評価項目への受託事業者のCSRの取り組みに関する項目設定の考え方、そして評価項目の設定内容についてお伺いをいたします。

○尾根田浄水部長特命担当部長兼務 令和二年度の排水処理施設運転管理作業委託契約における総合評価方式の導入に当たりましては、確実な履行を確保するための技術力だけでなく、今回の談合事件を踏まえまして、事業者の不正を防止するため、コンプライアンスなどのCSRに関する取り組みも適正に評価することが重要であると認識しております。
 このため、評価項目につきましては、人員配置や事故発生などに備えた危機管理体制など、業務履行の確実性、安定性に関する項目やコンプライアンス体制や環境への取り組みなど、CSRに関する項目を設定いたしました。
 CSRに関する評価につきましては、外部の意見も踏まえ、特にコンプライアンスを重視し、コンプライアンスに関する規則やマニュアルの整備、研修の実施等について、積極的に取り組んでいる事業者を高く評価することといたしました。
 こうしたことにより、高い技術力を持ち確実に業務を履行できる事業者を選定することはもとより、社会的責任もしっかりと果たすことができる事業者を選定できる仕組みとしております。

○増田委員 今回の総合評価方式において、受託事業者のCSRの取り組みについて、項目設定の考え方、そして、どのような評価項目を設定されているのかについて確認をさせていただきました。ぜひ、こういった考えに基づき、適正な受託事業者と契約されることを期待してまいりたいと思います。
 次に、新たな再発防止策の実効性についてお伺いいたします。
 過去十年間で三回もの不祥事が続きましたことから、水道局の組織風土にまでメスを入れて改革を進めていくこと、これはある意味当然かと思います。
 今回の情報漏えいにつきましては、管理職の役割が不十分であったということが、また指摘をされております。組織改革をする上では、職場のリーダーである管理職の率先した取り組み、背中で手本を示すというようなそういった姿勢が欠かせないものと思います。
 そこで、今回の再発防止策において、管理職はどのように再発防止に率先して取り組んでいくのか、その点についてお伺いいたします。

○木村職員部長 今回策定した再発防止策を徹底し、その実効性を高めていくためには、管理職が各職場でリーダーシップを発揮することが不可欠でございます。
 そのため、管理職みずからが率先してコンプライアンスについての理解を深め、年度当初の上司と部下の個別面接を通じて当該方針を説明するとともに率直な意見交換を行い、部下に対して規範意識を高く持ち、創造的かつ自律的に行動することなどを促してまいります。
 また、現場の課長級職員を中心としたミドルマネジメント層を対象に、コミュニケーション能力やリーダーシップ能力の向上を目的としたマネジメント研修を実施し、管理職として果たすべき役割を認識させ、管理職が中心となり、各職場において再発防止策の浸透を図ってまいります。
 管理職はこうした取り組みを率先して推進することにより、職場の先頭に立って、再発防止に取り組んでまいります。

○増田委員 問題はもちろん全職員の問題なのでありますけれども、特に現場のリーダーである管理職に関しましては、先ほどのコンプライアンスの徹底などにおいて、十分にその役割を果たしていただくように期待をしたいと思います。
 次に、局を挙げて再発防止に取り組むためには、職場内や局内のコミュニケーション、これがやはり非常に重要であり、それを充実させていく必要があるといわれております。コミュニケーションが悪い職場はやはり不祥事を生む温床になると、そういう考えが重要だと思います。
 そこで、最終報告書では、職員間、職場内のコミュニケーション活性化について、職場相互点検というものと、リスクの洗い出しと防止策策定のための職場討議、この二項目の取り組みが掲げられておりますが、それぞれの取り組み内容とその効果についてお伺いをいたします。

○木村職員部長 職場相互点検は、異なる担当の課長代理を中心とした職員間で相互に業務の点検を実施する取り組みでございます。点検内容は、情報管理や事業者対応等に関する項目に加えまして、現場立ち会い時の対応に関する項目など、各職場の実態に即した項目を追加しております。この取り組みにより、異なる担当の職員から点検を受けることで、新たな気づきを共有できます。
 次に、リスクの洗い出しと防止策策定のための職場討議は、全ての職場におきまして課の担当ごとに討議を行い、厳格管理情報の取り扱い等のリスクを洗い出し、その対応策を検討、実施する取り組みでございます。この取り組みにより、職場において業務上の課題等に関する自由闊達な意見交換を行うことで、職場における潜在的なリスク等の共有につながります。
 さらに、こうした取り組みを実施した多くの職場からは、再発防止について、これまで日々行ってきた取り組みを継続していくことが非常に重要であり、継続することで職員の意識が高まり、事故を防ぐことにつながると再認識したとの声も上がっております。

○増田委員 ここまでの答弁で、不正を起こさせないための仕組みの構築でありますとか、事業者に対する監視機能の強化、管理職による職員の意識改革及び局内のコミュニケーションの活性化による組織風土改革、こういったことについて一つ一つ確認をさせていただきました。
 今後は、これらの再発防止の実施に加えて、外部の視点による検証と改善を継続していく必要もあろうかと思います。こういったことの積み重ねで、一日も早く都民の信頼を取り戻せるよう、全力でこれらの策に取り組んでいただきたいと思います。
 次に、今回の談合によりまして生じた都の損害に対する賠償請求について確認をさせていただきます。
 公正取引委員会から排除命令を受けた事業者は四社でありますが、最初に申し出た事業者は課徴金を免除され、他の二社は課徴金の三〇%が減額されております。そして残りの一社は、そもそも課徴金納付命令の対象とはなっておりません。
 また、都の損害については、談合を行った事業者と職員による連帯債務という考え方を導入して、職員に対しても損害賠償請求を行ったとのことであります。このあたりの公平性というものはしっかりと求められるものであろうかと思います。
 加えて、今回の損害額の算定におきましては、想定落札率に七五・六%という数字が置かれております。これは、本来であればこのぐらいで済んだはずなのに、これだけ払わされましたという、そういうベースになっているものでありますけれども、この数字を幾らに置くかということによりまして、この損失額は、ある意味幾らでも変えられることができてしまうわけであります。
 そこで、この損害額の算定の考え方、特にこの想定落札率七五・六%の算出根拠についてお伺いいたします。

○岡安理事 標準契約約款におきましては、当該契約に関しまして、独占禁止法違反による行政処分が確定した場合には、契約金額の一定率を違約金として支払わなければならないと規定しております。
 また、実際の損害額がこれを上回る場合には、実際の損害額を請求することとしております。
 実際の損害額は、これまでの判例を参考に、談合がなかった場合に想定される落札価格と実際の落札価格との差額によるものとし、浄水場における業務委託契約のうち、当該業務に類似しております百九十四件の事案の平均落札率である七五・六%を用いて算出したところでございます。
 この結果、月島テクノメンテサービス株式会社と石垣メンテナンス株式会社が受託をしておりました契約分につきましては、契約約款に基づく違約金が実際の損害額を上回るため、違約金の額を請求いたしました。また、水ing株式会社が受託しておりました契約分につきましては、課徴金減免制度が適用され行政処分の対象とはなっておらず、契約約款に基づく違約金が請求できないため、実際の損害額を同社及び職員を含む関係者へ請求しております。
 これらの損害賠償によりまして、今回の談合により生じました損害は全て回復されます。

○増田委員 ここまでいろいろと質問させていただきましたけれども、やはり都民の信頼回復というのは、一朝一夕でなし遂げられるものではないと思います。
 今回の再発防止策の実施に加えて、定期的に外部の視点でもそれを検証し改善を重ねていくという、そしてそれを丹念に繰り返していくというPDCAサイクルを構築することが将来の事故を防ぐ方策であろうと思います。
 そこで、最後に局長に、都民の信頼を取り戻すため、この再発防止の徹底に向けての決意を伺いたいと思います。

○中嶋水道局長 今回の事故により失われた都民の信頼を回復するためには、複数の職員が情報漏えいをしていたという事実や、過去の事故に対する再発防止策を実施している中で情報漏えいが行われたという事実を真摯に受けとめまして、実効性の高い再発防止策を策定し、着実に実施していく必要がございます。
 このため、再発防止策の策定に当たりましては、過去二回の再発防止策が今回の事故を防げなかった反省から、全ての職場において職員一人一人がリスクを洗い出し、当事者意識を持って再発防止に取り組むことに加え、不正を起こすことができない仕組み、不正の芽を摘む仕組みを構築することといたしました。
 さらに、今回を含む過去三回の不祥事が、それぞれ異なる動機、背景、状況で生じましたことから、将来的に不祥事はどのような状況でも起こる危険性があると捉えまして、あらゆるリスクの洗い出しを行ってまいります。
 再発防止策の実効性を高めるためには、今後も有識者による外部の視点での検証、モニタリングを継続して行ってまいります。
 この間、私初め幹部が局内の事業所を回りまして、現場の生の声を聞き、率直な意見交換を通して、それぞれの現場に潜むリスクとそのリスクを踏まえた具体的な対応策について議論をしてまいりました。こうした現場に根差した地道な努力と工夫を絶えず続けていくことが、再発防止に向けての大きな力になると考えております。
 今回の最終報告を一つの大きな節目としまして、都民から真に信頼される組織へと生まれ変わるため、私が職員の先頭に立って全力で再発防止策を徹底してまいります。

○増田委員 局長の方から真摯な決意表明をいただいたと思っております。
 一連の今回の処分につきましては、やはり、その職員はもとより、その原因になりました事業者に対しても厳正な対応が必要ですし、この点につきましては、事業者による損害が回復されるまで、しっかりと我々も注視をしていきたいと思っております。
 今回、この一連の今回の事象を振り返りますと、この問題の対応のために膨大な時間と労力が費やされているわけであります。本来、そういった労力というのは、都民のために、都民の前向きな仕事に使われるべきものであったわけでありまして、一たびこういった不祥事が起きると、どれだけ有形無形の不利益が都民に及ぶかということを、我々忘れてはいけないと思います。
 一度失われた信頼を取り戻すには非常に長い時間を要しますので、再発防止を徹底することにより一日も早い都民の信頼回復を願いまして、私の質疑を終わりとさせていただきます。

○長橋委員 それでは、私からも質疑をさせていただきます。
 私の方からは、いわゆる最終報告、水道局所管委託契約に係る談合疑いに関する調査特別チームによる最終報告でございます。ともかく、私は再発防止対策、これについて、絞ってお伺いをしてまいりたいと思っております。
 ご案内のとおり、今質疑でもありましたけれども、昨年十一月の中間報告以降、これまで調査により明らかになった事実として、一つは、複数の浄水場で複数の職員が情報漏えいを行った。さらには、これまで再発防止の対策を実施中にもかかわらず、また情報漏えいが起きた。複数の職員が探り行為を受けていた。こういうことが挙げられるわけであります。
 中でも、過去二回の不祥事、これを受けて再発防止対策を取り組んでいる中で、職員がまた情報漏えいを起こしたということは、これは本当に組織の大きな課題でありますし、重大な問題だといわざるを得ないと思います。都政に対する都民の信頼回復をどうしていくのか、大変重要な課題でありますし、今何回も出ていますけれども、抜本的な取り組みが必要であろうかと思います。
 そこでまず、過去二回の不祥事、確認すると、平成二十四年と平成二十六年、このときに取り組んだ再発防止の取り組みについて、まずは伺いたいと思います。

○木村職員部長 局では、平成二十四年の収賄事件を受けまして、秘密事項等部外秘情報の取り扱いの徹底や職員と事業者の識別の徹底などについて直ちに取り組みました。また、利害関係者との接触に関する指針を改正し、利害関係者と接触する場合は、原則として複数で対応することを明記いたしました。さらに汚職防止意識の醸成を図るため、三年に一回受講させていた悉皆の汚職防止研修を毎年受講させることといたしました。
 次に、平成二十六年の情報漏えい事件を受けまして、複数職員による事業者対応が可能となるよう、係または課を超えた相互支援について直ちに取り組みました。また、職員の意識改革や管理監督者の職場管理の強化のため、セルフチェックによる自己点検や汚職等防止策の取り組み状況について、管理職がみずから確認する自己監察等を取り入れました。

○長橋委員 今も答弁にありましたとおり、秘密事項の部外秘情報の取り扱いも当たり前でありますし、利害関係者との接触に関する指針もやったけれども、こうした取り組み、これは今までもさんざんやってきたことであります。にもかかわらず、今回の事件が発生をしてしまったということでありますから、過去二回の教訓があるにもかかわらず、再発防止の対策は不十分だったということが明らかになったわけであります。
 今回のこの改革、三回目といいますか、中にあっては、局挙げて、一丸となって、局長先頭になって取り組んでいく、その決意が大変重要であろうかと思いますけれども、まずは、この職員の意識、組織風土にまで踏み込んだ抜本的な改革を取り組んでいかなきゃなりませんけれども、この再発防止をどう構築していくのか、二度と起こさないというその決意を、どういう方向性を持って、どういう考え方を持って進めていくのか伺いたいと思います。

○木村職員部長 新たな再発防止策構築の考え方と方向性について、順を追って説明させていただきます。
 まず、現場の視点に立ち、職員一人一人が当事者意識を持って取り組める再発防止策の考え方でございますが、今回情報漏えいした職員が、過去の不祥事を自分のこととして捉えていなかったことや、またコンプライアンスよりも現場の事情を優先していた実態を踏まえたものでございます。このことから、方向性の一つ目としまして、職員の意識改革をさらに強力に進めること、これまでの仕事の進め方を含めた組織風土の抜本的な改革を実施することといたしました。
 次に、不正を起こすことができない仕組み、不正の芽を摘む仕組みの考え方でございますが、そもそも受託事業者を指導監督する職員が設計金額を扱っていたこと、排水処理業務の職場環境は事業者との関係が強かったこと、さらに、事業者による職員への探り行為が繰り返され、これに対して組織的な対応ができていなかったこと、そういった実態を踏まえました。
 このことから、方向性の二つ目としまして、委託の積算業務を現場から分離し本庁で一括することや、排水処理担当組織の大くくり化等によりまして、そもそも不正を起こさない仕組み、職場環境をつくり出すことといたしました。
 また、方向性の三つ目といたしまして、探り行為を行った事業者に対するペナルティーの強化や、探り行為を受けた場合等の報告、連絡体制を整備するなど、監視機能、危機管理体制を強化することといたしました。
 次に、あらゆるリスクの洗い出し、外部の視点からの検証とモニタリングの考え方でございますが、これまでの三回の不祥事が、それぞれ異なる動機、背景、状況で生じたことから、将来的にどのような状況でも不祥事が起こる危険性があると捉え、方向性の四つ目としまして、職場が抱えるあらゆるリスクを想定した上で、外部有識者による検証や再発防止策等に係るPDCAサイクルの構築に取り組むなど、局事業体制の抜本的改革をすることといたしました。
 こうした考え方と方向性のもと、今後二度と不祥事を発生させない再発防止策を構築いたしました。

○長橋委員 ご答弁があったとおり、二度と不祥事を起こさせない、その策を、答弁があったわけでありますが、これは、ある面でいえば、職員の意識改革、不正を起こさない仕組み、監視機能の強化、再発防止のためには当然必要なことでありますけれども、今回の最終報告では、情報漏えいに関する課題の根底には、報告、連絡、相談の機能不全、いわゆる報連相がない、組織内コミュニケーションの著しい不足、先ほども質疑がありましたけれども、そうしたことが報告をされていますし、分析があったわけであります。
 そこで、やはり職員一人一人が、その上司の意識、また職場環境に課題がある、これを持っていかなきゃいけないと、こう思うわけでありますけれども、今回、職員のその意識、いわゆるコンプライアンスの意識、そして組織風土の抜本的な改革を実現する取り組みとして、コンプライアンス宣言というのがございます。
 そのコンプライアンス宣言について、その内容、それから実施方法、スケジュールについて伺います。さらには、コンプライアンス宣言をするということでありますから、それをしっかりと都民の信頼を回復するためには公表していくべきだと考えますが、いかがでしょうか。

○木村職員部長 コンプライアンス宣言は、職員が、法令遵守だけでなく、コンプライアンスとは何かを理解し行動していくことは当然のこと、都民から何が期待されているかを常に考え業務を行うこと等を宣言する取り組みでございます。
 この取り組みの実施のプロセスとしまして、まず局長が、先般十二月三日に、コンプライアンスを最重要視した事業運営を行うことを宣言し、宣言内容を直ちに公表いたしました。この宣言のもと、今後は、毎年度定期的に実施する上司と部下との個別面接時に、管理職から職員に対して、職員一人一人が主体性と自主性を持って再発防止に取り組むことが重要であること等を説明し、その上で、率直な意見交換により、部下に創造的かつ自律的に行動すること等を促してまいります。こうして、全職員がみずからの職務におけるコンプライアンスについて上司と確認した後、宣言書に署名を行います。職員による初回の宣言は、今年度中に実施予定でございます。
 また、委員ご指摘のとおり、都民の理解を得るため、宣言の内容についてホームページ等で公表してまいります。

○長橋委員 私も局長のコンプライアンス宣言、これホームページでも出ていますから見ましたけれども、この冒頭に、信頼される企業へと生まれ変わることをここに宣言すると。生まれ変わるという決意を示されたわけでありますし、有識者委員会からも、トップが、水道局長がコンプライアンスを重視している、それをどうメッセージとして発信をしていくのかが重要である、このようにもいわれているわけであります。
 そして、職員の皆さんにも、今年度から署名を開始するということでありますけれども、もちろん、これからでありますけれども、コンプライアンス宣言だけではなくて、職員の宣言についてもきちっと公表していく。場合によっては、どれぐらい署名したのかということも問われてくるんだろうと思いますので、検討していただきたいと思います。
 次に、今回の情報漏えいについて、公正取引委員会から、入札談合等関与行為防止法や独占禁止法の趣旨の周知徹底について要請を受けているわけであります。また、最終報告書では、情報漏えいの原因の一つとして、事業者が、職員から設計金額に関する情報を聞き出すのは仕事の一環だという認識を持っているといったことが挙げられているわけであります。
 今後このような事件を防ぐためには、どのような行為が入札談合等関与行為になるのか、職員が十分な知識を持つ必要があろうかと思います。法の趣旨など一度聞いただけでは、なかなかわからないわけであります。
 そこで、この独占禁止法及び入札談合等関与行為防止法を具体的に周知をしていくべきだと思いますが、いかがでしょうか。

○木村職員部長 独占禁止法及び入札談合等関与行為防止法の浸透に向けた取り組みとしまして、まず本年八月から、法律で規制されている入札談合等関与行為の事例やその背景、要因等につきまして、局内の全管理職を対象とした講師養成研修を実施いたしました。その後、研修を受講した各職場の管理職が講師となりまして、それぞれの職場で、入札談合等関与行為が問題となった過去の事例を交えながら研修を行うことにより、全ての職員に対して周知徹底を図りました。
 さらに今後は、職員の理解を一層深めるため、eラーニングを活用しまして、それぞれの法律の趣旨や規制する内容等を問い、理解度を確認するテストを実施してまいります。
 こうした取り組みを毎年度継続して実施することにより、独占禁止法及び入札談合等関与行為防止法の趣旨及び内容を全職員に浸透させ、水道局において、今後一切の入札談合等関与行為を排除してまいります。

○長橋委員 きちっと研修をしていくということでありますけれども、今のご答弁だと、局内での取り組みというイメージが、答弁だったと私は思うわけでありまして、それでは当然、局内でこういう事件があったからしっかり取り組んでいこうということでやるわけでありますけれども、全くまだまだ不十分であろうかと思います。
 eラーニングという言葉も出てきましたけれども、これはインターネットを使ってしっかりと学習していくということでありますけれども、それだけでもやはり--それだけといいますか、そういうこともやったとしても不十分だと思うわけでありまして、やっぱり局内のコミュニケーション、これをさらに高めていく、活性化させていくためには、外部の講師、コミュニケーション能力にたけたそうした講師を取り入れて研修をしていくべきだと思いますが、いかがでしょうか。

○木村職員部長 独占禁止法や入札談合等関与行為防止法を浸透させる取り組みにつきましては、先月から外部講師による研修を実施しておりまして、今後も引き続き、独占禁止法等に精通した外部講師による研修を実施してまいります。
 これに加えまして、局内コミュニケーションの活性化に向けた取り組みとしましては、現場の課長級職員を中心としたミドルマネジメント層を対象に、コミュニケーション能力やリーダーシップ能力の向上を目的としたマネジメント研修を実施していく予定でございます。この研修の実施に当たりましては、コミュニケーションやコーチング等のスキル及び豊富な実務経験を有する講師を招くことが効果的であると考えられるため、外部講師の活用を検討してまいります。
 こうした研修により、独占禁止法等の浸透、定着とともに、本庁と事業所間の情報共有を強化し、コミュニケーションの活性化を図ってまいります。

○長橋委員 やはりコミュニケーションの活性化、大変重要なことであろうと思います。
 先ほど申し上げた、連絡、報告、相談、こうしたことも、コミュニケーションがとれていれば、いざというときにそうしたことを報告はする、また、それを受けて次の対策が打てるわけであります。そうした研修をやってきた中で、これを積み重ねていくことが大変重要であろうかと思うわけでありまして、そこでまずは、既に実施したコミュニケーションの活性化、この取り組みについて、どのような効果があったのか伺いたいと思います。

○木村職員部長 本年二月から実施した各課の業務担当ごとの職場討議では、再発防止策について、日々行ってきた小さな取り組みを継続することで職員の意識が高まり、事故を防ぐことにつながると再認識したなどの声がございまして、多くの職員が、コンプライアンスについて、みずからのこととしてより強く意識するように変化したものと考えております。
 また、本庁幹部と浄水管理事務所や支所等の事業所職員との意見交換では、本庁幹部の声が現場に直接届くことに加えまして、現場の課長のみならず、業務の中核を担う課長代理の意見を本庁幹部が直接聞くことにより、現場業務に係る課題や危機意識が共有されました。

○長橋委員 私たちもよく、政策課題をどう議会の中で反映していくかといったときには、我々が先輩から教わったのは、課題は現場にあるんだと。現場に行くと課題もあるし、解決策もそこで見つかるんだということを、よく先輩から教わったものであります。そうした意味では、職員の意識改革、それからコミュニケーションに関する取り組みを、ぜひ現場から進めていただきたい、こう思うわけでございます。
 今回の件を含めて、過去三回の不祥事を起こしてきた事実を踏まえると、コミュニケーション強化を図っていくことはもちろんでありますけれども、人事面での見直しも大変必要だと思いますし、また、さらには、外部の視点を反映させた組織運営を図っていく、組織に関する取り組みが必要不可欠であろうかと思うわけであります。
 この課題の解決のために、水道局では、技術の職種、特殊な技術が多くて多種多様にわたっている、こういうことがわかっているわけでありまして、どうしても経験を重視するということが、課題といいますか、経験を重視する方が優先されてしまってきたのではなかろうか、このようにも思うわけでありまして、そういう意味では、専門性と、そしてコンプライアンス意識、これを両立させていく取り組みが大変重要であろうかと思います。
 そこで、職員の組織風土を変えていく中で、このコンプライアンスの意識と、それから特殊な専門性を両立させる、そうした職員を育成していくには、どのように考えているのか伺いたいと思います。

○木村職員部長 都民に信頼される水道事業の実現に向けまして、組織風土を抜本的に変えていくためには、その担い手である職員が、高いコンプライアンス意識と技術や知識の専門性をあわせ持つことが重要でございます。
 このため、局のコンプライアンス研修に職員が意見交換を行うグループワークを導入するなど研修の充実を図り、全ての職員にコンプライアンスの推進をみずからの役割として捉え、理解させます。
 また、水道事業の専門的技術や知識の向上とともに、高いコンプライアンス意識を持った職員を計画的に育成していく観点から、本庁と事業所間の異動、分野の異なる系列間の異動、政策連携団体への派遣など、積極的な人事ローテーションを行い、幅広い経験を積ませてまいります。
 こうした取り組みによりまして、職員の専門性を確保しながら、業務改善や規範意識を浸透させ、高いコンプライアンス意識を持った職員を育成してまいります。

○長橋委員 積極的な人事ローテーションを行っていくということであります。
 そうした中で、あわせて、この専門性を確保していく、これは大変なことだと思いますけれども、そこをやっていかなければ生まれ変わらないということだと思うわけであります。
 そこで、今回の再発防止策では、コンプライアンス推進体制の強化とありますけれども、このポイントは、外部の視点、これが大変重要であろうかと思いますけれども、体制の強化について伺います。

○木村職員部長 局ではこれまで、過去二回の不祥事を受けまして再発防止に取り組んでまいりましたが、外部の視点を取り入れた改善策ではありませんでした。
 そのため、今回の情報漏えい事故を踏まえまして、本年四月に、法曹関係者二名、学識経験者一名及び公認会計士一名の有識者四名から成る東京水道グループコンプライアンス有識者委員会を設置しまして、外部の幅広い見地から、今後の再発防止策等の研修を行う体制を構築いたしました。
 また、局内にコンプライアンス専管組織を新たに設置し、公募で採用した法曹資格を有する常勤の課長級職員のもと、客観性を確保しながら、七名体制で有識者委員会の運営支援を行うとともに、再発防止策の取りまとめ等のコンプライアンス強化に向けた取り組みを実施しております。

○長橋委員 ご答弁で、有識者委員会、これが最終報告では、第三者コンプライアンス委員会の設置、中身は有識者委員会ということで、今、中身も明らかになったわけであります。さらには、コンプライアンス推進委員会を補助していくといいますか、それをしっかりと改善していくためには専管組織もつくるということでありまして、公募で課長級の職員を確保しながら進めていくということでありますから、ぜひ、新たな取り組みでありますし、外部の目を、外部の視点を取り込んでいくことが大変重要であろうかと思いますけれども、既に専管組織はつくっているわけでありますが、その効果といいますか、取り組みについて伺いたいと思います。

○木村職員部長 本年五月から十一月までの間、これまで計五回の有識者委員会を開催し、昨年公表の中間報告書で掲げた再発防止策や、公正取引委員会からの改善措置要求等、都の調査結果を踏まえた新たな再発防止策の考え方と実効性の確保等につきまして、委員から専門的かつ幅広い見地から助言、意見をいただいたところでございます。
 具体的には、不祥事を行おうとしてもできない仕組みづくりの必要性、不正のきっかけの段階での事業者対応の徹底、PDCAサイクルで回すことの重要性などにつきましてご意見をいただきました。
 また、委員会が自律性や主体性を確保しながら、局が提示した再発防止策の有効性を検証し、これらの内容を再発防止策に反映することで、実効性の高い再発防止策の策定をすることができました。
 一方、コンプライアンス専管組織では、法曹資格を有する課長級の職員の法的知識や経験を活用し、有識者委員会を円滑に運営しつつ、再発防止策を取りまとめるとともに、全管理職を対象とした汚職等非行防止に関する講師養成等、コンプライアンス強化に向けた具体的取り組みを速やかに講じてまいりました。

○長橋委員 今回の再発防止策、コンプライアンス推進体制のもとで、今いった有識者委員会の議論も踏まえて策定をしたということでありますから、その実効性に期待をしたいと思っております。
 しかし、これまでも五回の有識者委員会をやってきたということでありますけれども、それが、時間がたつとどうしても事故というのは起きてしまう。これは時間とともに薄れていくということは今までも繰り返されてきたわけでありまして、そうしたことを考えると、実効性ある再発防止に継続して取り組んでいくことが重要であります。
 また、外部の有識者委員会を初め専管組織を含めて、たゆまぬチェックと不断の見直しが大変重要でありますし、これをさまざまな状況が変化していく中で改善をしていくことが重要であろうかと思いますけれども、今、初めて設置をされた有識者委員会、今後の取り組み、そして予定を伺いたいと思います。

○木村職員部長 当局では、有識者委員会をこれまで五回開催しまして、今回の情報漏えい事故を受けて講じる再発防止策等につきまして、検証やご意見をいただいてまいりました。今後とも、有識者委員会を定期的に開催し、今回策定した再発防止策の実効性を確保していくため、それぞれの取り組みに係る実施状況について検証いただく予定でございます。
 検証に当たりましては、各委員の専門的な知見や客観的な視点を生かし、各分野から多角的に助言、提言をいただき、再発防止策の改善につなげてまいります。さらに、当局の運営体制など、局の構造的な課題についても、委員会において検証いただく予定でございます。

○長橋委員 ご答弁があったとおり、有識者委員会、五回開催をしましたと。引き続き、この課題について検証していただく予定であると、このようにいわれているわけでありますし、定期的に有識者委員会が検証を行っていくということが確認できたわけでありますけれども、先ほど申し上げたとおり、薄らいできたときに、時間がたつとともに再び起こる可能性は十分あるわけでありまして、こうした有識者委員会を常設にして、しっかりと局のチェックを外部の有識者委員会にもやっていただくということをやっていくことが重要であろうかと思いますけれども、ぜひ検討していただきたいと思います。
 そして、この最終報告では、局の運営体制、抜本的な実現に向けて、改善策として有識者委員会の意見といいますか、取り組みに加えて、これは最も重要なことだと思いますけれども、PDCAサイクルの構築が挙げられております。
 先ほど申し上げましたけれども、再発防止策が形骸化する、してしまう、形骸化しないように有識者委員会にも検討していただくんですけれども、PDCAサイクルをしっかりと回していく、適切に回転といいますか、適正に運営していくには、大変重要なことだと思いますけれども、このPDCAサイクル、どう構築していくのか、お伺いいたします。

○木村職員部長 再発防止策の実効性を高めるためには、計画、実施、評価、改善等を行うPDCAサイクルを構築することが重要でございます。
 まず最初の計画段階としまして、有識者委員会の意見、助言を得て、このたび実効性ある再発防止策を策定いたしました。現在は、再発防止策の実施段階であり、局を挙げて再発防止策を着実に実施しております。
 今後は、再発防止のチェック、評価の段階でございまして、有識者委員会に再発防止策の実施状況を報告し、その有効性や実効性を検証していただき、必要に応じて取り組みの見直しやブラッシュアップを図ってまいります。また、局内におきましても、職場単位での討議を通じながら、取り組みについてみずからチェックを行ってまいります。
 このようなPDCAサイクルを局内に構築しまして、再発防止策の実施状況を絶えず検証し取り組むことで、その実効性を担保してまいります。

○長橋委員 最後でありますけれども、再発防止については、外部の視点を入れて見直して継続していく。先ほどは、有識者委員会も常設していくべきだというふうに申し上げましたけれども、二度と不祥事の際に--過去の二回の不祥事の際には行わなかったことを改めて取り組みをするわけなので、ぜひお願いをしたいと思います。
 ことしの台風十五、十九号とあったときに、公明党は現場に行って、特に水道局の皆さんには、さまざまなご要望をしていく中でしっかりと対応していただいた、不眠不休でやっていただいたことはよく存じ上げているわけでありますから、ぜひ、こうした、いざ災害のときに大変な思いをして不眠不休で取り組んでいただいた職員が、引き続き誇りを持って水道局の職員として仕事ができるよう、まずは幹部から、局長から、しっかりとコンプライアンス意識の徹底に取り組んでいただきたいと思います。
 先ほど申し上げましたけれども、課題は現場にある。局長も、報告書を見ると、何回も出先、現場に行って対応を重ねてきたといっておりますけれども、それが、そのときはいいんですけれども、また繰り返されるときには、そうしたトップが現場に足を運んでいなかったことが、逆にそうしたことにつながる可能性は十分あるかと思いますから、そうしたことを踏まえて取り組んでいただきたいと思います。
 最後に局長に、再発防止に向けた決意をぜひ伺いたいと思います。

○中嶋水道局長 今回は、当局にとりまして十年間で三度目の不祥事でございまして、この間、再発防止策を徹底できなかったことを重く受けとめております。
 昨年十月の公正取引委員会の立入検査後、約一年一カ月を経まして、今回の情報漏えいに関する調査結果と再発防止策をまとめ、このたび公表いたしました。研修の徹底など、これまでの取り組みのさらなる強化に加えまして、今回特に重視しました点は、委員ご指摘のように、職員一人一人の現場からの視点と、それと外部からの視点でございます。
 現場における取り組みとしましては、現場のリスクを共有し、再発防止策を講じるために、私自身も事業所を回りまして、職員との意見交換を通じて職員の意識改革に取り組んできております。
 引き続き、不祥事はどのような状況でも起こる危険性があると捉え、将来的にあらゆるリスクに対処するために、全ての職場でのリスクの洗い出しと防止策の徹底を今後も継続してまいります。
 また、外部の視点からは、この四月に、東京水道グループコンプライアンス有識者委員会を立ち上げ、この間、局の視点では気づかない、さまざまな、鋭くかつ厳しいご指摘をいただいてまいりました。今後とも、局の構造的な課題にまで掘り下げ、局の組織改革に向けてご提言をいただき、しっかりと受けとめてまいります。
 このたび、私は、公営企業経営のトップとして、コンプライアンスを重視した事業運営により、都民から真に信頼される組織へと生まれ変わることを職員の前で宣言いたしました。今後とも、局を挙げて組織風土の抜本的な改革に取り組み、再発防止策の徹底と、都民の信頼回復に向けて全力で取り組んでまいります。

○鈴木委員 この委員会で、再三、今回の東京都の一連の不祥事に対するいろいろな質疑が行われているわけですけれども、一番大事な部分は、信頼をこれからどうやって取り戻していくかということだというふうに思います。
 その中で、やはりこの信頼というのは一体どういうものなのかということをみんなが共有していくような、そうした水道局の文化をつくっていかなくてはならないというふうに思っております。この理念を共有する、そして仕組みをつくる、そしてサービスの質の向上をしながら、都民に必要とされる水道局に生まれ変わる、それを積み重ねていくことが、最終的には都民から信頼をいただけるような、そうした水道局になっていく、そういったことだというふうに思います。
 老舗企業、五十年、百年と代々受け継がれていくこの老舗企業においても、この五十年、百年の営みというのは、本当に毎日が、お客様の喜びやお客様の笑顔、それを求めて積み重ねた道のり、そしてそれが最終的には老舗という評価をいただくんだというふうに思うわけですけれども、その老舗、そして、その信頼というのも一つのことによって壊すのは簡単だということが本当にいえるというふうに思います。
 今回、こうした前提に立って、この理念をもう一度共有する、その理念というのは、都民に本当に必要とされる水道局、そしてさらに、その取り組みを持続的に重ねていけるような仕組み、そしてそれが最終的には水道局の文化を新しく生まれ変えていくような、そうした取り組みにつなげていくことが大切だというふうに思います。
 今、改めて申すまでもなく、都民生活と都市活動を支えるインフラ、そして生活に欠かせない水道水を供給しているのが皆様であるわけです。その水道水の供給に対する対価として都民の皆様から水道料金をいただいているという、この一点をしっかりと受けとめて、これからも取り組んでいただきたいというふうに思います。
 この前提に立って、今回のこの防止策に対する質疑をさせていただきたいというふうに思います。
 水道局では、平成二十四年に収賄事件、そして二十六年に情報漏えい事件、そして今回の談合事件と、先ほどの局長でも、十年間で三回も不祥事が立て続けに発生してしまっているわけです。さらに今回の事件は、過去の事件の再発防止に取り組んでいる最中に、もう起きていたわけであり、本当に都政運営をチェックする議会の一員としても、極めて遺憾であるといわざるを得ない事態であります。
 まず、水道局にはこうしたことをしっかりと受けとめていただいて、先ほど話をさせていただいたような、都民に必要とされる、都民の信頼を得られるような徹底した再発防止に取り組んでいただきたいというふうに思います。
 今回の談合事件は、昨年の十月三十日、水道局発注の浄水場の排水処理施設運転管理作業委託に関して、水道局が公正取引委員会の立入検査を受けたことから始まりました。都では速やかに副知事をトップとする調査特別チームを設置されて、徹底した調査を行い、水道局では、東京水道グループコンプライアンス有識者委員会も設置して、今回の取りまとめになったわけです。そしてさらに、公営企業委員会でも、このことを中心にさまざまな観点から議論が積み重ねられてまいりました。
 こうして約一年一カ月の時間を要して、今回、水道局所管委託契約に係る談合疑いに関する調査特別チームによる最終報告が取りまとめられたわけです。この調査結果、再発防止、職員の処分など、基本的に適切なものと考えているわけですけれども、今回この水道局の、十年間で三回も不祥事が立て続けに発生した中で、今回の事件というのは、過去の事件の再発防止に取り組んだ最中に起きてしまったという認識なんですけれども、今までの再発防止では何が欠けていてこういったことになったのか、まずそこをお伺いしたいなというふうに思います。

○岡安理事 当局におきましては、平成二十四年の収賄事件、平成二十六年の情報漏えい事件を受けました再発防止策を実施している中で、今回浄水場において情報漏えいを行っていた職員が複数存在していたことにつきましては、局として極めて重大な事態であると認識をしております。
 当時は、その時点で考えられるできる限りの再発防止策を講じてきたと認識をしておりましたが、結果として、職員一人一人まで行き届いていなかったと考えております。また、それらの再発防止策の策定に当たりまして、外部の視点が不足していたことは、今回の事故の大きな原因の一つと考えられます。
 このため、今回の情報漏えい事故を受けまして、外部の有識者から成る東京水道グループコンプライアンス有識者委員会を設置いたしまして、外部の幅広い見地から提言や意見をいただき、事故の背景や原因分析、局の課題などを踏まえた再発防止策を取りまとめたところでございます。

○鈴木委員 改めて伺ったその思いは、今までの、今回の事件発生で、水道局には自浄機能がないということが明らかになったんだというふうに思います。そこをしっかりと見詰め直して改善していくことがポイントであるというふうに私は本当に思っております。
 今回の事件は、過去の事件の再発防止に取り組んでいる最中に起きて、本当に重く受けとめているわけですけれども、職員に対する処分を見ると、情報漏えいを行った職員に対する処分が五名、管理監督者等に対する処分が二十三名であります。そして、管理監督者等のうち退職者が十六名、過去にさかのぼって処分をされております。そして、現水道局長及び前水道局長は、処分の対象外であるわけですけれども、みずからの経営責任に鑑み、減給相当額の自主返納を申し出たということであります。
 こうしたことから、組織、管理監督者の責任を明らかにしたものと考えられるわけですけれども、今回の事件の責任と所在、職員に対する処分、その考え方というのは一体どこに--その考え方というものをお伺いいたします。

○木村職員部長 今回の事故は、平成二十四年及び平成二十六年の汚職事件を含め、過去十年間で三回目の不祥事となり、局として極めて重く受けとめてございます。
 そのため、事故者本人につきましては、免職に次ぐ重さである停職六月を筆頭に重い責任を問うこととしたほか、事故当時の管理監督者全員について、職員の指導監督に適正を欠いていたことから、監督責任を問うとともに、当時の局長についても、本件事故の監督責任を問うことといたしました。
 また、複数の浄水場で複数年度にわたり情報漏えいが行われていたことに鑑み、浄水場を統括する立場にあった当時の浄水部長の責任も問うことといたしました。
 懲戒処分等の量定の決定に当たりましては、行為の内容、職責等に加えまして、過去の不祥事を受けた再発防止に取り組んでいる中で発生したことも含めて、総合的に勘案いたしました。
 退職者につきましては、地方公務員法等の適用がないため処分を行うことはできませんが、本件事故の社会的影響を踏まえまして、その責任を公表するとともに、停職相当、減給相当の者に対しては自主返納を求めました。さらに、現水道局長及び前水道局長は処分の対象外であるものの、みずからの経営責任に鑑み、給与の自主返納を申し出ております。

○鈴木委員 この再発防止に対する取り組みを質疑する前提として、やはり今回の事件に対するけじめというものをしっかりととっていくことは大切だというふうに思います。そうした中で、この事件発生時の管理監督者はもちろん、局長まで処分することで責任の所在を明らかにしたということは、今確認をさせていただいたわけですけれども、この前提に立って、再発防止につなげていくことが私は大切だというふうに思います。
 先ほどの質疑の中でも、公益通報制度についてはいろいろありましたので、私からは意見だけを述べさせていただくわけですけれども、この都の公益通報制度というのは、平成十八年から運営されているにもかかわらず、二十四年度、二十六年度と、不祥事の際にも有効に機能しなかったというのが本当に残念でなりません。
 先ほどの指摘もありましたけれども、この制度を有効に機能させるというのは、やはり通報者の秘匿性というものをしっかりと受けとめていくということは、もういうまでもないというふうに思います。都の公益通報制度の窓口というのは、総務局コンプライアンス推進部が所管する全庁窓口、そして各局等の人事担当課が所管する局の内部窓口のほかに、弁護士が通報を受ける外部窓口があるわけです。
 こうしたことも含めて、きちっと職員に対してこの制度の理解を本当に周知していくことというのは、まず、これから、この再発防止につなげていくための一番の私は大切な部分であるというふうにも思っておりますので、公益通報制度の存在を広く周知して、職員が活用しやすい環境にしていくことが何よりも大切だというふうに思っておりますので、このことを強く要望させていただきたいというふうに思います。
 次に、次年度の排水処理施設運転管理作業委託契約についてであるわけですけれども、排水処理施設の運転管理を受託できる事業者は、談合を行っていた四社のほかに十四社いると聞いております。
 これだけの事業者がいる中で、二度と談合を起こさせないようにするためには、やはり新規参入の促進、業者間の競争性、履行の確実性をしっかりと確保することが重要というふうに考えておりますけれども、今回の排水処理委託契約の見直しに当たり、新規参入者の促進や競争性、さらには履行の確実性を確保するために、どのような工夫を行ったのか、お伺いいたします。

○尾根田浄水部長特命担当部長兼務 排水処理施設運転管理作業委託契約の見直しに当たりましては、新規事業者の参入を促進することにより競争性を確保する一方、履行の確実性を確保することが重要と認識しております。
 一方、これまでの契約では、事業者にヒアリングを行った結果、連続して受注する事業者は、積算精度が向上するとともに作業員の継続雇用が可能であり、機器の製造会社は機器特性を熟知しているなど、競争上の優位性があることがわかりました。
 こうしたことから、新規事業者の参入を促進し競争性を発揮させるため、令和二年度からの契約につきましては、作業員の雇用の安定性確保につながるよう、五年間の複数年契約とすることといたしました。
 また、新規事業者でも積算をしやすくするために、仕様書に過去五年間の排水処理状況の実績データを掲載することといたしました。
 さらに、特定の事業者が有利にならないよう、これまで浄水場ごとに発注していた案件を、過去の受注者や機器製造会社が異なる複数の浄水場を組み合わせて発注することとしました。
 加えて、確実な履行を確保するため、価格と技術力を総合的に評価する総合評価方式を導入いたしました。

○鈴木委員 この排水処理施設の運転管理というのは、基本的には、水質汚濁法に基づいた排出基準に従って新たに処理することが求められるようになって、こうした業務を委託するようになったというふうに思うわけですけれども、基本的には、いろいろな機器を運用していく中で、やはりそのメーカーの機器を熟知しているということが優位性につながっていくということで、今回、このような見直しをするというふうにいわれているわけですけれども、これ、新規参入を阻害する要因をしっかりと分析した上での見直しだというふうに思うんですけれども、複数の浄水場をまとめても、今回発注した委託契約が終了する五年後には、再度、既存業者の優位性が出てしまうのではないかというふうに考えられるわけです。
 基本的に、この業務委託五年というのがどういうような意味合いなのかも含めて、新規参入者の促進や競争性、さらには履行の確実性をこれによって確保することができるのか、お伺いいたします。

○尾根田浄水部長特命担当部長兼務 令和二年度以降の排出処理施設運転管理作業委託では、複数の浄水場を組み合わせることによりまして、これまでに当局の契約実績がある事業者等の優位性を排除しております。しかし、当該委託契約が終了する五年後には、既に五年の経験を積んだ事業者の優位性が新たに発生をいたします。
 このため、次期契約におきましても、新規参入を促進し競争性が確保されるよう、必要に応じて評価基準や浄水場の組み合わせなどを検討するなど、不断の見直しを図ってまいります。

○鈴木委員 評価基準という話、今されておりましたけれども、五年後の次期契約時においても、新規参入を促進して競争性が確保されるような、必要に応じて評価基準や浄水場の組み合わせなどを検討するというふうに話されておりましたけれども、では、評価基準というのはどのような見直しを考えているのか、お伺いします。

○尾根田浄水部長特命担当部長兼務 五年後の次期契約につきましては、今後の委託の状況を踏まえまして、さまざまな視点から検討をしてまいりますが、評価基準の見直しに当たりましては、今回の総合評価方式による入札の結果はもとより、浄水場での運転状況や直営による運転管理の状況、施設の改良などを踏まえました検討が必要であると考えております。
 このため、それらの検討を踏まえまして、必要に応じて、バックアップ体制やコンプライアンス、人員体制などにつきまして評価点を再配分するなど、評価基準の見直しについて検討を行ってまいります。

○鈴木委員 基本的に、今の時点では明確なことはいえないということなのかなというふうに思うんですけれども、今回の見直しに当たって、事業者が新たに新規参入しやすいような環境をつくるというふうに皆さんおっしゃっている中で、やはりそこは事業者の目線に立って、そしてまたそれは公平性という観点も当然踏まえながら取り組んでいっていただかなくてはならない。そして、事業者の視点に立つということを考えれば、事業者が仕事をすることによって会社にとって利益もあり、そしてやりがいがある、そのような発注にしていくことも、何よりも大切だというふうに私は思うんです。
 損害賠償請求等についての資料を見させていただきますと、今回、浄水場の落札率、これ平均、七五・六%想定落札率、要するに皆さんの想定というのは、予定価格の七五・六%を想定落札率に考えて入札が行われているということ自体、私は低過ぎるんじゃないかと、そのように感じるわけです。やはりきちっと実態に即した積算をして、そして実態に即した発注にしていかなくては、これからも事業者の育成にもつながっていかないというふうにも思います。
 落札率の話もそうなんですけれども、そもそも、今回のこの東京都全体の業務委託に対して最低制限価格がまだ設けられていないような状況の中で、今、国の方では、品確法という新たな法律が平成十一年にできていて、やはり業者の担い手の育成ということも観点に発注をしていかなくてはいけないというふうにいわれているわけです。
 ことしの六月には、品確法が、災害とかの緊急時に対応するように、そしてさらに働き方改革に対応するように、そしてさらには生産性向上とか、そうしたことも踏まえたような、そうした品質確保につなげていくようなことを求められている中で、やはりこうしたことも見直しをしていっていただきたいというふうに思うんです。
 もう一点、今回、コンプライアンスというお話、先ほどありましたけれども、このコンプライアンスという考え方も、評価基準としてどのように取り入れていくのかということも、これ本当に、会社法においては、株式会社にCSRをどのように扱っていくのかというのは今議論されている中で、やはりこういったことも曖昧な表現で終わらすのではなくて、しっかりと今回の見直し、新たな業務発注に対して明確にしていくことも大切だというふうに思っております。
 このことは指摘をするんですけれども、もう一点、同様に、浄水場の組み合わせについてなんですけれども、この浄水場の組み合わせというのは、具体的にどのように考えているのか、お伺いします。

○尾根田浄水部長特命担当部長兼務 浄水場の組み合わせの見直しに当たりましては、五年後には既に五年の経験を積んだ事業者の優位性が新たに発生することや、脱水機の更新状況、直営による運転管理の状況などを踏まえまして、組み合わせに配慮することが必要と考えております。
 こうした状況と施設能力を考慮いたしまして、今回と異なる組み合わせとするなど、新規事業者の参入促進を図ることができるよう検討してまいります。

○鈴木委員 さまざまな見直しをお考えのようですけれども、五年後には今回受託した事業者が有利になり、新規参入が促進していくような状況になっていくのかというのは少し疑問符がつくわけですけれども、しっかりとその部分は取り組んでいただきたいというふうに思います。そしてまた、発注する業務を取り巻く状況や社会経済状況などの変化などに、しっかりと適切に対応して見直すことも重要であるというふうに思います。
 こうした視点からも適切に見直しを検討していただきたいというふうに思うわけですけれども、今回の談合には、職員からの情報漏えいも大きく関係しているわけです。情報を漏えいさせた職員の中には、次年度の排水処理業務を円滑に運転するために、事業者に設計単価等を教示したという者もおり、排水処理業務をいかに事業者に依存していたかという証左ともいえるわけですけれども、本来、排水処理業務を円滑に運転するのは、私は水道局の職員であるべきだというふうにも思います。
 このため、水道局の職員が、事業者の技術力に頼り過ぎず、次年度以降の委託を管理運営する上で、排水処理業務の知識、技術をしっかりと備えて、事業者をしっかりと指導監督できる、そういった職員を育成していかなくてはならないというふうに思うんですけれども、この点に対してはどのように取り組んでいくのか、お伺いいたします。

○尾根田浄水部長特命担当部長兼務 排水処理施設の運転管理は、これまで長期にわたって民間委託により実施し、職員はその委託管理業務を担ってまいりました。
 今回の談合事件を受けまして、当面の措置として、今年度、東村山、金町及び朝霞の各浄水場におきまして、排水処理業務を直営で実施しております。この経験から、技術、ノウハウを蓄積、継承していくこととともに、排水処理業務に精通した職員を育成していくことが重要であると再認識したところでございます。
 このため、来年度は、排水処理施設の効率的な運転を図るため、金町及び朝霞浄水場は委託で実施する一方で、危機管理や職員の技術継承の観点から、これまで委託していた運転計画作成などの重要な業務は原則直営で実施することといたしました。また、東村山浄水場につきましては、引き続き直営で運転を行うことといたしました。
 これらの取り組みによりまして、排水処理業務を局が主導的に行っていく体制を構築いたしまして、職員の知識、技術の充実を図ることで、排水処理施設の安定的かつ確実な運転を行ってまいります。

○鈴木委員 私は、水道局の大きな課題というのは、しっかりとそうした技術を担っていけるような技術者を確保していくことが何よりも大切だというふうにも思います。
 今回の一連の事件の中でも、やはりこの事業者に頼り切っていた部分というのは、私は否めないというふうに思うわけで、しっかりとそうした技術を確保する、そうした職員をしっかりと育てていく、そうした水道局にしていただきたいというふうにも思います。
 あわせて、先ほど触れさせていただきました委託業務の見直しの関連について、幾つか意見を述べさせていただきたいというふうに思います。
 工事請負契約では、公共工事の品質低下や労働者の雇用環境悪化を防止するために、最低制限価格を導入して効果を上げております。また、設計委託や測量委託等の工事契約として発注される業務委託については、品確法の要請を踏まえて、本年十月から、総合評価制度の導入や予定価格の事後公表、積算内訳書の提出義務化が実施されております。
 ダンピングを抑止して受注環境を改善していくことは、都としても重要な課題であるわけですけれども、こうした取り組みをさらに進めて、私はもうそろそろ、この業務委託にも、しっかりと最低制限価格を導入することが求められているのではないかというふうに思います。品質確保や労働環境の向上を図り、そして技術と意欲のある事業者の活用を進めなければならないのは、公共工事だけでなく、業務委託も私は同じだというふうに思います。
 こうした取り組みを、今回のことを契機として、水道局だけでなく、全庁的な取り組みが必要になってくるというふうに思っておりますけれども、ぜひ実現に向けて検討を行うとともに、関係部署にも働きかけていっていただきたいというふうに思います。
 次に、利害関係者との接触に関する指針についてお伺いいたします。
 この指針は、平成二十四年に発覚した汚職事件を受けた再発防止策の一つとして、職員が利害関係者と接触する場合には複数対応を徹底するように見直しを行っております。
 そこでまず、利害関係者との接触に関する指針の規定に抵触した事故者はいたのか、また、抵触した場合、今回の処分量定に反映しているのか、お伺いいたします。

○木村職員部長 利害関係者との接触に関する指針では、利害関係者と接触する場合の職員の遵守事項を定めております。
 今回の事故におきましては、この指針に定める、原則として複数の職員で対応すること、また、やむを得ず単独で接触する場合は、上司に事前及び事後の報告をするということの規定に抵触しておりました。
 具体的には、今回の事故者のうち、職員A、B及び元職員Eは、当該遵守事項が指針に明記された以降も単独で受託事業者と接触し、かつ上司への報告もしておりませんでした。一方、職員Cは、単独で受託事業者と対応しておりましたが、当該遵守事項が指針に明記された以前でございました。
 また、管理監督者につきましては、この指針を遵守させる点を含めて、職員への指導監督に適正を欠いていたことが認められたため、監督責任を問うことといたしました。
 職員の懲戒処分に当たりましては、こうしたことも含めまして、総合的に判断して量定を決定しております。

○鈴木委員 今、利害関係者との接触に関する指針について具体的な事項を定めている、そのことの説明をいただいたんですけれども、再発防止策が機能していなかったということは今回の事象で明らかになっているわけで、職員への周知は当然行われていたはずですが、職員一人一人まで何で届いていなかったのかということを、しっかりと考えなければならないというふうに思います。
 この指針を守られているかチェックする機能がどうだったのかということが一番大事だというふうに思うわけですけれども、指針を厳格に遵守していることを誰が確認しているのか、お伺いいたします。

○木村職員部長 利害関係者との接触に関する指針では、職員と利害関係者との接触について、日ごろから状況の把握に努めることを管理監督者の遵守事項としております。
 したがいまして、管理監督者は部下と利害関係者との接触につきまして、この指針に基づき指導監督しなければなりません。その実効性を担保するため、毎年度、全職員を対象に悉皆で実施しているコンプライアンス推進研修や職員との個別面談を通して、今後も周知徹底を図ってまいります。

○鈴木委員 この利害関係者との接触に関する指針については、まず職員への周知徹底とともに指針を遵守しているかチェックする機能というものをもう一度充実させていくことが何よりも大切だというふうに思いますので、そのことをしっかりと指摘しておきます。
 また、水道局では政策連携団体に業務移転に伴う派遣、研修派遣、さらに役員への派遣など、一般職員から幹部職員まで多くの職員が派遣されているんです。こうした状況を勘案すると、政策連携団体に利害関係者との接触に関する指針など同様な制度が必要だというふうに当然思われるんですけれども、東京水道サービス株式会社に利害関係者との接触に関する指針はあるのか、また、それは役員にも適用されているのか、お伺いいたします。

○石井経営改革推進担当部長 東京水道サービス株式会社では、当局に準じて、本年十二月に利害関係者との接触に関する指針を定め、利害関係者との間で会食を行うなど職務遂行の公正さに対する他者の信頼を損ねるおそれのある行為を禁止しております。
 この指針の対象は、就業規則が適用される社員としており、役員には適用されません。しかし、同社の役員規定においては、役員が不当な利益を得ることや会社に不利益となる行為を行うことを禁止しております。
 さらに、同社のコンプライアンスに関する基本方針においては、都の政策連携団体の役員、社員として公正な業務遂行に対するお客様の信頼を損ねることのないよう利害関係者へ適切な対応を行うことを定めております。
 こうしたことで、同社の役員はみずからが利害関係者との接触に関する意識を高め、適正に職務を遂行しております。

○鈴木委員 適正に職務を遂行しているというのは、水道局の皆さんの見解だというふうに思うわけですけれども、この東京水道サービス株式会社の不適切な事項については、前回もこの委員会で取り上げられたわけですけれども、やはり一番大事なのは、都の職員が向こうにいろんな形で派遣をされている状況の中で、水道局の職員のしっかりとした自覚、その意識を高めていかなくてはならないんだというふうに思います。
 そして今回、社員向けの指針をつくって、役員については役員規定の中で概括的な禁止事項を定めていることに加えて、コンプライアンス基本方針に基づいて適正に職務を遂行するということであるわけですけれども、いいかえれば、社員に対しては行為を細かく禁止する指針をつくったけれども、役員には社員と同様な規定はないということであります。
 TSSに役員として派遣されている都の職員は、都にいれば公務員としての厳しい縛りを受けるのに、政策連携団体の役員になった途端、前回のTSSの不適切ないろんな部分、質疑の中でも明らかになりましたけれども、その縛りが甘くなって気が緩むということでは、制度のあり方として私は問題があるのではないかなというふうに考えるわけです。
 本来、役員は高い倫理感を持たなければならないが、こうした状況であるならば、遵守するかどうかは、あくまでも本人の意識によるものであって、結局は本人任せになってしまうのではないか、役員こそが率先して意識を高く持ち、社員に対する範を示すべきであり、社員と同様の規定を設ける必要もあるというふうに私は思うんですけれども、この部分においては指摘をさせていただきます。
 また、規定を設けるだけでなく、不正を未然に防止するチェック体制を有効に機能させることもいうまでもないわけですけれども、社員に対しては監査室などチェックを行う仕組みが構築されているんだろうか、社内での地位を有する役員に対しては及ばないのではないかというような懸念を持たざるを得ないわけです。
 役員の行状に対してこそ厳しいチェックが必要なわけですけれども、そこで、TSSの役員がコンプライアンス基本方針や役員規定に違反しないよう誰がどのようにチェックしているのか、また、統合後の新団体、今後の新団体ではどのように取り組んでいくのか、お伺いいたします。

○石井経営改革推進担当部長 会社法の規定では、取締役会が取締役の職務の執行の監督を行うこととされております。また、監査役は、取締役が不正行為をし、またはそのおそれがあると認めるときなどは、遅滞なく取締役会に報告することとされております。
 さらに、東京水道サービス株式会社内部統制に関する基本方針において、取締役及び社員は、会社に重大な損害を及ぼすおそれのある事実を発見した場合に、直ちにこれを監査役に報告するというふうに定めております。
 同社では取締役会を定期的に開催、これは月一回やっておりますけれども、会社法の規定や基本方針に基づいて、各取締役の職務執行の内容などについて報告をするとともに、それに対する議論も行っており、チェック体制が機能していると考えております。
 統合後の新団体におきましては、こうした取り組みを継承するとともに、監査役よりも幅広い権限を持ち、過半数を社外取締役が務める監査等委員会を設置することで、取締役の不正行為等を厳しくチェックしてまいります。

○鈴木委員 今回の報告書をもとに、この委員会で今いろいろな議論をさせていただいているわけですけれども、これまでも、チェックの仕組みがあってチェックしたつもりであっても、特別監察で指摘されたということは、その仕組みがうまく機能していなかったということだというふうに思います。
 改めて主張しておきたいのは、役員が最も高い倫理感を持って、経営陣が強いガバナンスをきかせることによって、社内のコンプライアンスが徹底されるということであります。そのために、役員と利害関係者との接触に関しては、社員と同様、またそれ以上の厳しい指針を設けておくことも私は必要ではないかということを感じます。
 その上で、新団体において、社外取締役を含めた監査等委員会でしっかりとチェックを行う仕組みを構築するのであれば、都から派遣されている役員も、今度こそその仕組みがしっかり機能するようにしていただきたいなというふうに思います。
 冒頭申し上げましたけれども、都の水道事業を預かる水道局、都民の皆様に、より身近な局、それはまさに皆様のサービスの対価として料金をいただいているということの原点をぜひ忘れることなく、都民に対するサービスの向上、そしてそれは最終的には、都民の喜びや都民の笑顔につながっていくような、そうした取り組みこそ、私はその積み重ねこそ、皆様があのときのことを契機として、本当に水道局の文化が変わったというふうにいっていただけるように、それは皆様がいうのではなく、都民の人たちが証明することだということを改めて申し上げたいというふうに思います。
 東京水道サービス株式会社の改革とともに、同社と株式会社PUCの統合も控えている中で、水道局と政策連携団体の東京水道グループとして改革する、変革するときだというふうに私は思います。
 そうしたことを踏まえて、最後に、この都民の信頼回復、そして東京水道グループの改革に向けた水道局長の決意をお伺いします。

○中嶋水道局長 東京水道が将来にわたり持続可能な事業運営を行っていくためには、当局のコンプライアンス強化を通じまして、グループ全体のコンプライアンスを強化していくことが何よりも重要でございます。
 そのため、当局では、今回、最終報告で取りまとめました再発防止策を着実に実施し、構造的な課題にまで踏み込んだ抜本的な改革を推し進めることにより、コンプライアンスを徹底した強固な組織体質と業務執行体制を確立してまいります。
 当局の政策連携団体でございます東京水道サービス株式会社と株式会社PUCは来年四月に統合を控えており、東京水道グループとして大きな変革期を迎えております。委員ご指摘のように、この東京水道の事業の理念、原点というものを常にグループ内で共有することが重要でございます。
 こうしたことを踏まえまして、グループ全体として、コンプライアンスの徹底に取り組んでいくとともに、より効率的かつ強靱な運営体制を構築するなど経営基盤の強化を図り、お客様から真に信頼される東京水道グループを実現し、安定的かつ持続的な事業運営に努めてまいります。

○鈴木委員 ぜひ局長、今の決意を忘れずに本当に取り組んでいただきたいというふうに思います。
 最後に、本当にこのことを一つの起点として、この委託業務の見直しについても全庁を挙げて、ぜひ改善をしていただいて、事業者も育成をしていくというような、そういった認識のもとに、これからも取り組んでいただきたいなというふうに思います。
 びほう策ではなく抜本的な改革を心から期待いたしまして、私の質疑を終わります。

○伊藤委員長 この際、議事の都合により、おおむね十五分間休憩いたします。
   午後三時三分休憩

   午後三時二十分開議

○伊藤委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 質疑を続行いたします。
 発言をお願いします。

○河野委員 質問します。
 昨年十月三十日に公正取引委員会が立入調査に入った東京都水道局の浄水場排水処理業務委託にかかわる東京都職員の情報漏えいと排水処理業務受託事業者の談合認定に関する東京都の汚職等防止検討結果最終報告書と副知事二名と所管局長四名構成の調査特別チームの最終報告書が十一月二十七日に出されました。
 この問題に関しては、調査特別チームの中間報告書が出た直後の昨年十二月三日とことし三月の二〇一九年度予算案質疑、そして公正取引委員会の談合認定と東京都への改善措置要求が出された後の八月三十日と、その都度委員会が開かれてきました。
 今回、調査特別チームの最終報告書が出されましたが、なぜあってはならない不祥事がまたしても起きたのか、そして再発防止には何が必要なのか、この点を中心に質問をいたします。
 昨年十二月三日にも述べましたが、水道局での不祥事は一九九七年、平成九年になりますが、それ以降で、水道メーターの発注に関して平成九年と平成十五年に、ダクタイル鋳鉄管直管の発注に関する談合が十一年に起きています。
 また、平成二十四年には、水道局発注の建物建築補修工事契約にかかわって、飲食接待などを受けた単純収賄容疑で起訴、平成二十六年には、水道局発注の設備工事の最低制限価格に漏えいがあるという不祥事がありました。
 一九九七年から昨年までの二十一年間で五件の不祥事、数年に一回不祥事が続いているということは重大であり、厳格な対応が必要であります。
 順次質問をいたします。報告書に沿って、確認の意味も込めて伺ってまいります。
 まず、排水処理業務受託事業者についてです。
 公正取引委員会から独占禁止法違反で談合認定された事業者は、月島テクノメンテサービス株式会社、石垣メンテナンス株式会社、日本メンテナスエンジニヤリング株式会社と水ing株式会社の四社です。以下、会社名の株式会社は省略させていただきます。
 四社の中で、公正取引委員会から排除措置命令は受けたけれども、実際は排水処理業務に携わっていなかった日本メンテナスエンジニヤリングは、どんな役割を担っていたのか疑問です。実質、都水道局と受注関係はなかったわけですが、水道局が調査した内容、お示しをいただきたいと思います。

○金子経理部長 本年七月十八日、公正取引委員会による行政処分の発表後、日本メンテナスエンジニヤリング株式会社に対してヒアリングを実施いたしました。このヒアリングにおきまして、これまでに受注実績がないにもかかわらず、談合に参加してきた経緯、目的について質問を行いました。
 その結果、同社は関西地方での受託が中心であり、東京方面での受託や水道事業者からの受託を伸ばしたいとの意向から、談合に参加してきたとの回答を同社から得ております。

○河野委員 日本メンテナスエンジニヤリングは、そういう販路を拡大したいという意向があったということなんですが、最終報告書の一ページ目です。
 水ing以外の三社は排除措置命令を受けて、談合に関連して取締役会において決議するように命じられたことが記述されています。委員会に参考資料として配られた公正取引委員会公表資料にも記されています。
 水ingは公正取引委員会が立入調査に入る直前に、みずから独占禁止法違反の行為をしていたことを申し出たということで、排除措置命令を受けず、課徴金を課せられることなく、かつ、取締役会の決議も上げていません。不思議に思うのは、水ingが月島テクノメンテ、石垣メンテナンスの二社と比べると、水道局の契約金額が桁違いに多いのに、なぜ課徴金が免除され、排除措置命令の対象にならないのかということなんです。
 例えば、平成二十九年度の契約金額を比べますと、石垣メンテナンスは約一億九千万、月島テクノメンテは約三億五千万です。水ingは約十四億四千七百万円で、さらにさかのぼって調べますと、平成二十五年度は三十五億四千万円の契約を受けています。一番大きく仕事を受けていた事業者であります。
 水ingは公正取引委員会の立入調査の前に申し出たことが、排除命令も課徴金も逃れた理由と聞いていますが、では、なぜ水ingがそのような行動をとったのでしょうか。水道局、都が調査した内容はどうだったのか、お示しをいただきたいと思います。

○金子経理部長 本年十二月十日に、水ing株式会社から提出された報告書によりますと、平成二十九年二月に活性炭取引に関して、公正取引委員会の立入検査を受けたことを契機に、同社が全ての営業品目についての社内調査を実施した結果、排水処理施設運転管理作業委託について談合の疑義を発見したとしてございます。
 この調査結果を受けて、同社は平成三十年一月二十五日に公正取引委員会に対して、課徴金減免制度の適用申請を行ったとの報告を受けております。

○河野委員 昨年十二月の委員会と三月の予算質疑の委員会のときは、談合に関与した月島テクノメンテサービス、石垣メンテナンスサービスは水道局の事情聴取に応じたとのことでしたが、水ingはあの時点では来ておりませんでした。
 その後、水ingの事情聴取は行われたのでしょうか。行われたとしたら、何回聴取し、金町浄水場の排水処理係長とのかかわりなどを詳細に水道局は聞き取られているのでしょうか、教えてください。

○木村職員部長 都は、公正取引委員会から入札談合等関与行為防止法第三条第二項に基づく改善措置要求等を受けまして、同法第三条第四項の規定に基づき必要な調査を実施し改善措置を講じること、同法第四条に基づき損害の有無の調査と損害賠償の請求を行うこと及び同法第五条に基づき入札談合等関与行為を行った職員への懲戒事由の調査を行うことを求められました。
 このため、職員による情報漏えいの実態をより明らかにすることを目的に、受託事業者の社員に対して事情聴取を行うこととし、協力を要請した水ingを含めた受託事業者の社員八名に対して計十二回の事情聴取を行いました。
 なお、水ingに対してでございますけれども、具体的な供述内容あるいは聴取の回数につきましては調査手法に関するものであり、お答えを控えさせていただきますが、受託事業者の社員への事情聴取におきましては、入札談合に対する職員の関与の有無、経緯等を確認いたしました。

○河野委員 結局、水ingが都の聴取に応じたのは、ことしの七月十一日、公正取引委員会の改善措置要求が出てから後ということになると思います。
 水道局はおとといの十二月九日、浄水場排水処理作業委託に関する損害賠償請求等についてを発表し、公正取引委員会が談合を認定した四社と関与した当時の都の担当職員に違約金や損害賠償を請求しました。月島テクノメンテサービスと石垣メンテナンスに約三億一千七百万円の違約金、水ingなど四社及び関与した都職員に約一億五千万円の損害賠償を求めました。合計四億七千万円です。受注した三社は年内に支払うことを約束しているようですが、水道局としてはとるべき当然の措置だったと思います。
 今回のことで指名停止の措置などもされていますが、期限が来ればまたこれらの企業が都の仕事を受注するのは想定内の問題であります。引き続き、企業としてのコンプライアンス、社会的責任をきちんと果たすように水道局が毅然と対応されることを求めておきます。
 ここで伺います。水ingが関与した活性炭談合についてです。
 この十一月二十二日、公正取引委員会は、東京都を初め全国の地方自治体への活性炭の納入をめぐり談合があったと認定し、排除措置命令と課徴金納付命令を行いました。全国の違反業者十六社のうち、水ingがあり、二千二百十三万円の課徴金を命じられ排除措置を受けています。
 水ingは二〇一七年の二月に活性炭談合で公正取引委員会の立入検査を受けたと答弁がありましたが、翌年の二〇一八年一月二十五日に、都浄水場の排水処理業務受託で談合をしていたことを申し出て、課徴金免除の申請をしたことが今の答弁でわかりました。談合を重ねていた企業といわざるを得ません。
 活性炭は浄水場の高度処理に使われていますから、都水道局が水ingに受注した契約額を私は調べてみました。局の皆さんのご努力で資料をたくさん出していただきました。
 その中での問題なんですが、平成二十五年度から平成二十九年度の契約額であります。平成二十五年度に朝霞浄水場で生物活性炭吸着池粒状活性炭製造にかかわって約四億八千万円、平成二十六年度は東村山浄水場の生物活性炭吸着池粒状活性炭入れかえ及び再生工事で十五億八千万、平成二十七年度も東村山浄水場で約八億二千万円、平成二十九年度は金町浄水場の粒状活性炭、二点の買い入れ契約で約十一億六千五百万円を受注しています。水ingが東京都から仕事を受けているというか、水道局から仕事を受けているということです。
 そのほかに、談合でかかわるものも、今回委員会資料としてご苦労いただいて出していただいておりますが、平成二十六年度からずっと計算をいたしますと、水ingは東京都の浄水場の活性炭について、合計しますと約四十億八千万近い活性炭の購入を行っているということが、この資料の中からわかります。
 談合によって契約価格が引き上げられていたことは、都民が納める水道料金が正しく使われないで、水ingが不当な利益を上げたことになります。これまでの経過を追うと、水ingの企業体質は本当に大きな問題があると思います。
 水道局として厳しい対応をするべきと考えるものなのですが、いかがでしょうか。

○岡安理事 排水処理委託に関します契約につきましては、本年十二月九日付で既に損害賠償請求を行ったところでありまして、水ing株式会社を受注者といたします契約分につきましても、同社に対して当局の損害額約一億五千万円の全額の負担を求めております。
 活性炭に関する契約につきましても、今後、談合による損害額を算定の上、同社に対して損害賠償を請求してまいります。
 また、排水処理委託に関する談合の事実を踏まえまして、同社に対しては、既に本年七月三十日付で都の入札参加に関する七カ月の指名停止を行いました。
 活性炭談合の件で申し上げれば、独占禁止法に違反する行為が同時または近い時期に行われていた場合、これまでの事例では指名停止期間を加算しております。今後、こうした点を踏まえ、東京都契約事務協議会において、同社に対する指名停止措置を決定する予定であります。
 談合の事実が認められました水ing株式会社に対しましては、これまでと同様、引き続き厳正に対処してまいります。

○河野委員 ぜひ、今部長がご答弁されたように厳正な対応をお願いしておきます。
 昨年十二月三日の質問で明らかにしましたように、水ingには東京都水道局の元局長、元部長、元課長など複数の幹部OB職員三名が再就職をしていました。いわゆる世間でいう天下りです。幹部OB職員の再就職については、これまでの都の答弁は職業選択の自由があり、都としては退職者管理制度によって制限を付している、制度の適正な運用に努めるというものでした。
 水ingが水道局の事業に関連して二つの談合にかかわってきた企業であるのですから、退職者管理制度、これを適正な運用という答弁、私は納得できないでおります。都幹部OB職員の再就職、特に都及び水道局が仕事を発注している企業とはきちんとした関係、都民が不信を抱かないような対策を講ずるべきではないでしょうか。
 都の幹部OB職員の再就職について厳しく対応するように制度の見直しを求めるものですが、この点ではいかがお考えでしょうか。

○岡安理事 職員の退職後の職業につきましては、職業選択の自由との兼ね合いから、都は関与しておりません。
 都におきましては、退職管理条例で、幹部職員につきましては、退職時の職務に利害関係のある企業への求職活動を退職後二年間、原則禁止としておりまして、外部有識者で構成される退職管理委員会を設置、運用いたしまして、第三者の目を通してその妥当性についてチェックを行っております。
 当局におきましても、これに基づきまして、再就職のより一層の公正性、透明性の確保に努めております。
 今後とも、都の退職管理制度の適切な運用に努めてまいります。

○河野委員 今までのご答弁と変わりはなかったという印象を受けています。幹部、OB職員の再就職問題は、今こそ全庁で見直しをするべきである、そのことを私はこの機会に申し上げておきます。
 調査特別チームの最終報告では、七月の改善措置要求までに公表されていない新たな事実が明らかになりました。報告によれば、平成二十一年度、二〇〇九年も情報漏えいがあったとしていますが、なぜ今も具体的事実が把握できていないのか、ご説明をいただきたいと思います。

○木村職員部長 本件は、公正取引委員会から受けた改善措置要求等においては認定されておりませんでしたが、同委員会から提供を受けた資料の分析等都が調査を行う中で判明したものでございます。
 都の調査におきましては、受託事業者及び平成二十一年度に金町浄水管理事務所に在籍し、排水処理作業委託の設計に関する情報を知り得た職員、計三十二名に対して事情聴取を行いました。しかし、十年前のことであり、受託事業者の記憶が曖昧で具体的な供述が得られず、情報が流出した経路や漏えいした職員を特定することはできませんでした。また、職員や元職員からも、情報漏えいを行ったとの事実を確認することはできませんでした。

○河野委員 平成二十一年度から平成三十年度までの長きにわたって、職員の情報漏えいがあり、受託事業者が談合によって排水処理業務を受注していたのです。長年継続して不正が行われていたという深刻な事態です。
 引き続き事実の解明、これを求めるものなんですけれども、いかがでしょうか。

○木村職員部長 都の調査は、刑事訴訟法に基づく強制捜査の可能な警察の捜査や独占禁止法に基づく行政調査権限を有する公正取引委員会の調査とは異なるものでございまして、基本的に関係者への事情聴取の範囲内でできる限りの調査を実施したものでございます。
 この中で、職員のみならず、受託事業者の社員に対して、複数回にわたり事情聴取を行い、排水処理施設作業委託の設計に関する情報が流出した経路等の確認をいたしましたが、平成二十一年度に職員が情報漏えいを行ったとの事実を確認することはできませんでした。
 また、公正取引委員会から受けた改善措置要求等におきましても、平成二十一年度における情報漏えいの事実は認定されておりません。
 このような状況を踏まえますと、調査特別チームによるこれ以上の事実解明は困難であることから、都としての調査を終了したものでございます。
 なお、警察に対しては、調査結果について情報提供を行っておりまして、今後捜査照会等を受けた場合は真摯に対応してまいります。

○河野委員 私は、不祥事が起きない、再発をきちんと防止する、そのために事実の解明が重要だという立場で申し上げております。警察の捜査照会とはまた別の話でありまして、今こそ水道局が自浄能力を高めていく、そのための要望をさせていただいておりますので、よろしくお願いいたします。
 長年続いてきた不正、そして対策を講じていた最中にも情報漏えいが起こってしまっていたことに、この問題の根深さを感じています。汚職防止部会や水道局自身が示しているように、局を挙げて構造的問題や組織風土にまで踏み込んだ抜本的な改革を推進していく必要があると私も思います。
 そのためには、担当から報告を受け判断するだけではなく、実際に事故のあった現場へ足を運び、どのような状況で業務が行われているのか、直接見て話を聞き、認識を深め、対策を講じていくべきではないでしょうか。癒着を起こすような組織風土がどのように形成されてしまうのか、報告を聞いただけ、写真で見ただけではわからないことがあるのではないでしょうか。
 そこで、お伺いいたします。
 副知事や各局局長で構成される調査特別チームは、実際に現場に足を運んでいるのでしょうか。調査特別チームの開催状況を見ると、平成三十年十一月二日から令和元年十一月二十二日の間に五回開催されていますが、現地に足を運んだとの記載はありません。排水処理業務の現場を見る調査はどのようだったのかをお答えいただきたいと思います。

○木村職員部長 都の調査特別チームにおきまして、調査を担当する職員が必要に応じ、調査の過程で現場を訪問しております。

○河野委員 調査を担当する職員が必要に応じて訪問されているということです。
 副知事や各局局長は訪問していないということなのでしょうか。私は本当に抜本的改革というなら、下から上に報告が上がる段階で薄まっていくものを見逃さない踏み込みが必要だと思います。長年にわたり、情報漏えいが繰り返されていたもとで組織風土を改革していくというなら、トップがそこまでの姿勢を見せるべきだと思います。
 この間、汚職防止部会でも、水道事業は地域独占事業であり、外部からのチェックが緩くなると指摘され、外部の視点が欠かせないものであることから、東京水道グループコンプライアンス有識者委員会が四月から設置されています。
 八月三十日の我が党の斉藤まりこ議員の質問で、日弁連の企業不祥事における第三者委員会ガイドラインなども参考にしながら、職員の直接のヒアリングや現場の調査などを含め、より信頼性の高い外部委員会による調査を行い、都民にも明らかにしていくことが効果的な再発防止策の構築と信頼回復のためにも有益なのではないかと要望させていただきました。
 弁護士さん二名を含めた四名の方々で構成されている有識者委員会の委員の方々の現場調査は行われたのでしょうか、お示しください。

○木村職員部長 東京水道グループコンプライアンス有識者委員会の委員による調査でございますが、金町浄水場における排水処理施設を含む浄水場内の施設の視察を本年五月に実施しております。

○河野委員 現場に足を運んでいるという答弁でした。
 いただいた要求資料にもありますが、五月二十七日ですか、九時から十一時半、午前ですね、滞在時間、わずか二時間半です。私もよく浄水場などを視察させていただくことがありますが、そのときは仕組みや構造についての説明を受けます。二時間半では、その程度の視察ということだと思います。構造的問題や組織風土の抜本的改革というなら、第三者の視点で調査を実施し、事実認定を行い、これを評価して原因を分析もし、組織の課題を洗い出していくことが必要ではないでしょうか。
 今回は、最終報告とのことでありますが、より充実した調査と報告を今後に求めたいと考えます。
 次の質問です。
 最終報告の水道局の再発防止策では、現場、本庁のコミュニケーション活性化とありますが、水道局長は、局トップとして現場調査をされましたでしょうか。

○木村職員部長 今回の情報漏えい事故を踏まえまして、本年五月から、水道局長が、浄水管理事務所や支所などの事業所を訪問し、現場の管理職や課長代理とコンプライアンスについての意見交換を実施しております。
 今回事故が発生した主要な浄水管理事務所につきましても、五月と六月に、局長みずから訪問しまして、コンプライアンス上のリスク管理の視点から、排水処理施設や執務室の視察も行いました。
 こうした取り組みによりまして、トップの声を現場に直接届けるとともに、局長自身が現場の生の声を聞き、業務に係る課題や危機意識を共有いたしました。

○河野委員 忙しい局長が現場に足を運んでおられるということはとても大事なことだと思いますし、トップと危機意識を共有する、そういう現場との対応もとても大切なことだと思います。
 報告書を読んでも、二〇一二年度、一四年度の汚職など重大事故が発生したときにも、自分のこととして捉えていなかったということが報告されておりますが、徹底しようとしても、上から下に行くにつれ薄まってしまうということだと思います。
 事前にお伺いしましたら、局長が直接行かれたのは、部長級が統括する三つの浄水場ということでありました。三郷浄水場、三園浄水場は課長級職員が統括しておりまして、部長級ではありません。金町や朝霞での話し合いには参加しているということでありましたが、浄水場ごとに異なる課題があるかと思いますし、現地でないとわからないこともあります。小規模でも、水道事業に欠かせない大事な職場を局全体で盛り上げ、大切にし、よい職場にして、一緒に頑張ろうというメッセージにもなると思います。ぜひ、全ての現場へ足を運び、率直な意見交換をしていただきたいと望むものです。
 また、再発防止としてのこの取り組みを今回の不祥事の対応ということで、一過性のものにしないで、継続して努力されることも求めておきます。
 次に、入札と契約方式について伺います。
 調査特別チーム最終報告書、四三ページに、再発防止策の取り組み状況が十一項目の表で示されています。取組2の入札参加条件と発注仕様の見直し、取組3の契約方法の見直しに関連してお聞きします。
 再発防止策の一つとして、総合評価方式による複数年契約を導入するとされ、既に二〇二〇年度の入札が報告されています。複数年契約は、常駐作業員の雇用の安定性確保のためということで、今回は五年とされています。契約期間を五年とした理由をお伺いします。
 それから、談合を行った三社は現在指名停止中で入札に参加できませんので、三社は、今後五年間、都の浄水場の排水施設運転業務は受託することができないということでよろしいのでしょうか、ご説明ください。

○尾根田浄水部長特命担当部長兼務 排水処理施設運転管理作業委託の契約方法の見直しに当たりまして、契約上の課題を明確化するため、事業者へのヒアリングを実施いたしました。
 その結果、単年度契約では作業員の確保や習熟を図るための初期コストが高く、新規参入が促進されず、競争性の面で課題となっていることがわかりました。
 こうしたことから、新規事業者の参入を促進し、競争性を発揮させるため、令和二年度からの契約については、作業員の雇用の安定性確保につながるよう、複数年契約とすることといたしました。
 なお、他の事業体では、排水処理に係る委託契約について、契約期間を三年から五年としていることが多く、新規事業者の参入意欲を可能な限り高めるため、契約期間を五年とすることといたしました。
 今回の談合事件で指名停止中の事業者につきましては、現在契約手続中の令和二年度から令和六年度までを契約期間とする排水処理施設運転管理作業委託契約の入札には参加することはできません。

○河野委員 わかりました。
 また、新しく導入される、今、公募していますよね、総合評価方式の導入は技術力を担保するとともに、価格以外の競争性を確保することで談合防止につながるとされていますが、総合評価方式、どの点に重点を置いた評価にしたのかもご説明をいただきたいと思います。

○尾根田浄水部長特命担当部長兼務 排水処理施設の運転管理を担う事業者には、河川水質や配水量の変化に応じて柔軟に対応し、施設を安定的に稼働させるために必要な体制や高い技術力が求められます。
 こうしたことから、総合評価方式における審査項目につきましては、配置作業員の人数や有資格者の状況、安全衛生管理体制、事故発生などに備えた危機管理やバックアップ体制などを項目に設定いたしまして、履行の確実性、安定性を重視しております。

○河野委員 きょういただいた資料によりますと、評価基準として価格点と技術点の比率が一対二で、技術点が重視されていることがわかります。中でも、人員配置計画の配点が高いのですが、ほかにもバックアップ体制やコンプライアンス、研修計画などが評価対象になっています。
 これで完全に談合が防止できるかというと、企業側が示し合わせれば点数の操作は可能でしょうが、例えば人員配置計画では、資格の有無や経験年数などの係数を掛けるなど、一つ一つ事実に基づき算出して足し合わせるという複雑な仕組みになっていることは、単なる価格だけの入札よりは抑止力になるのではないかと考えました。
 来年度の委託の総合評価方式による発注は、七つの浄水場を三つのグループに分けて発注することになっています。朝霞、小作、東村山で一グループ、金町、玉川で一グループ、三郷、三園で一グループです。
 この来年度からのグループ分けはどのような考え方に基づいて分けられているのか、これもお示しください。

○尾根田浄水部長特命担当部長兼務 排水処理施設運転管理作業委託契約の発注に当たりましては、新規事業者の参入を促進することにより、競争性を確保することが重要と認識しております。
 しかし、これまでの契約では、事業者にヒアリングを行った結果、連続して受注する事業者は、積算精度が向上するとともに、作業員の継続雇用が可能であり、機器の製造会社は機器特性を熟知しているなど、競争上の優位性があることがわかりました。
 このことから、令和二年度以降の排水処理施設運転管理作業委託の発注に当たりましては、特定の事業者が有利にならないようにするため、これまで七つの浄水場ごとに発注していたものを、過去の受注者や機器の製造会社が異なる複数の浄水場を組み合わせて三案件として発注することといたしました。

○河野委員 過去の受託者や機器の製造会社が異なる複数の浄水場と組み合わせて三案件として発注することにしたとのご答弁でした。
 それぞれの浄水場の機械と二〇一八年度までの委託業者は、東村山、小作、三郷、三園が月島機械と月島テクノメンテ、もう一つが、朝霞と玉川が石垣と石垣メンテ、金町が荏原製作所と水ingと聞いていますから、来年度の発注のグループ分けは、一つ目のグループは月島と石垣の機械の浄水場、二つ目のグループは荏原と石垣の機械の浄水場が含まれていることになります。
 ただ、三つ目のグループの三郷と三園の機械は両方とも月島で、これまで月島テクノメンテが受注してきました。三郷と三園が同じグループなのはなぜなのか、この点についてもお伺いをいたします。

○尾根田浄水部長特命担当部長兼務 今年度の排水処理施設運転管理作業委託の受注者は、三郷浄水場はテスコ株式会社、三園浄水場は日本環境クリアー株式会社となっており、受注者が異なる浄水場の組み合わせとしております。

○河野委員 この発注方式は、五年後、またこうしたグループ分けをするのでしょうか。それとも変更があるのか、この点はいかがか。

○尾根田浄水部長特命担当部長兼務 浄水場の組み合わせの見直しに当たりましては、五年後には既に五年の経験を積んだ事業者の優位性が新たに発生することや、脱水機の更新状況、直営による運転管理の状況などを踏まえまして、組み合わせに配慮することが必要と考えております。

○河野委員 変更もあり得るということでありますね。
 今回の報告書を読んでも、企業側の探り行為というのはすさまじいものがあると感じました。そしてその結果、水道局の計算によれば、五年間で二億四千万円もの都民が払った水道料が三社に流れた、これ二〇一四年度より前は、公正取引委員会が談合を行ったとしていないわけですが、その前も企業の求めに応じて、予定価格にかかわる情報が漏えいされていたわけですから、本当の損害金額はもっと大きい可能性があります。今回だけでなく、談合ができない、しにくい発注方法をぜひ工夫していただきたいと思います。
 それにしても、一つ疑問に思うことがありますので、伺っておきます。
 ことしの八月三十日の委員会で、水道局は、我が党の斉藤まりこ議員の質問に、危機管理上の観点から、一定程度の直営体制を確保しておくことが極めて重要と再認識したとして、来年度からの排水処理施設の運転管理については、一部の浄水場で直営による運転管理を継続することを視野に検討すると答弁しています。
 ところが、今回の総合評価方式の発注は、七つの浄水場全てが対象になっています。一つでも直営にして、六浄水場を委託にかけるということで、八月三十日に斉藤議員が質問をいたしました。
 先ほどご答弁がありましたが、東村山の浄水場については、今年度と同じように引き続き直営で運転をしていくということが局の見解で明らかになっています。
 そこでなんですけれども、こうした取り組みの中で、今回、資料として示していただきました中には、作業委託の契約にかかわるということで、三種類の作業委託の計画が出されていまして、先ほどから申し上げましたとおり、三つのグループに分けて作業委託をするということになっているんですね。
 そうすると、東村山が直営でやるというのであれば、作業委託をするというこの表の中に、なぜ東村山が入っているのかというところが、私は少し理解が難しい、私自身が難しいので、この意味合いを直営と作業委託、どのように仕分けされているのか、考え方を整理されているのかをご説明いただけますか。

○尾根田浄水部長特命担当部長兼務 東村山浄水場につきましては、排水処理施設の運転管理業務を引き続き直営で実施いたしまして、技術、ノウハウの蓄積、継承を行ってまいります。
 しかし、排水処理に係る業務のうち、機器の定期点検や発生土積み込み業務等につきましては、運転管理業務と直接関係のある業務ではないことから、委託で実施することとしております。

○河野委員 これからも談合防止という観点で、東京都が直営をどのように守っていくかという点で、私たちは注視していきたいし、しっかりと、そういう契約の問題についても見詰めていただきたいと思っています。
 私たちはあらゆる現場で、局みずからが技術やノウハウを持ち、継承していかなければ、局が業務を適正に管理することはできないし、委託契約を結ぶ際に適正価格を見きわめることが難しくなると指摘してきました。
 今年度は、金町、朝霞、東村山の三浄水場が水道局直営で運転管理されました。三つの浄水場とも大きな施設で、水道局職員の苦労が都政新報などで報道されました。民間事業者に頼り切りにならないで、都が運転管理に責任を持つ方法がとられたことは貴重だったと思います。
 報告書を読んでも、職員の皆さんは、経験のない中で浄水をつくるということを遂行するために事業者に頼るようになり、企業のいいなりに情報を教えてしまったということがありありと描かれてきました。この点は本当に注視していただいて、水道局自身が技術とノウハウを持っていただきたい。そのために、直営の部分をしっかりと持っていただくことを要望しておきます。
 複数の浄水場で複数の職員が情報漏えいをして、その結果、談合が起きたのが今回の問題です。情報漏えいにかかわった職員A、B、C、D、Eの関係はどうだったのでしょうか。複数の浄水場の業務委託をするには、連携した取り組みがないと排水処理業務の受託契約をとることはできないのではないでしょうか。
 最終報告書には、組織的な非違行為はなかったとされておりますが、その点について、どのような聴取、調査がされたのか、この機会に伺っておきたいと思います。

○木村職員部長 都は、昨年十月三十一日に、知事の命により調査特別チームを設置して以降、最終報告書を公表した本年十一月までの間、延べ約千八百名に及ぶ職員等に対して事情聴取等による調査を行いました。
 まず、中間報告書の公表までの間、延べ千二百名を超える職員や元職員を対象に事情聴取等による確認等を集中的に実施するとともに、それ以降も公正取引委員会から改善措置要求等を受けた本年七月までの間、延べ四百名を超える職員や元職員を対象に事情聴取や無記名でのアンケート調査を実施いたしました。
 さらに、改善措置要求等を受けた後、委員会から提供を受けた資料を詳細に分析した上で、事実解明のために聴取が必要と判断した職員や元職員、受託事業者の社員約百名に対して事情聴取を行いました。
 このような調査の結果、職員A、B、C及び元職員Eによる情報漏えい行為並びに元職員Dが情報漏えいの場に同席した行為が明らかとなりました。
 一方、職員間で情報漏えいに関する引き継ぎが行われていた事実や上司から情報漏えいに関する指示があった事実は確認されなかったため、組織的な関与はなかったものと考えております。
 また、公正取引委員会の改善要求等におきましても、組織的な関与があったとは認定されておりません。

○河野委員 本当に千八百人の方の事情聴取というのは、水道局職員の二分の一に及ぶ方々からお話を聞いて、大変なご苦労はあったと思いますが、何というんでしょう、これで終わりとせずに、ぜひ引き続きのご努力をお願いしたいと思っています。
 機械製造企業、受託事業者、水道局職員が排水処理業務の中で一体となって仕事をしてきた仕組みが長年続いてきた今回の排水処理業務委託でありますが、局は、この仕事の仕組み、あり方について、癒着や不正などの問題が起こりやすいのではないか、そういう危機意識はお持ちだったのかどうか、この点も確認をさせてください。

○尾根田浄水部長特命担当部長兼務 局といたしましては、排水処理施設運転管理作業委託の契約者につきましては、指名競争見積もり合わせにおきまして、参加希望者を広く公募し、競争を行った結果であると認識しておりました。
 また、当該業務委託の契約者が、機器の製造会社など長期間にわたって同一の事業者であったことに関しましては、履行に必要な作業員の確保が容易なことやノウハウの蓄積があることに加えまして、機器の特性を熟知し、故障等への対応が容易であることから、価格競争上の合理的な優位性があるものと認識しておりました。
 さらに、局職員の事業者への対応につきましては、平成二十四年の汚職事件以降、原則複数名による業者対応や汚職防止研修の充実を図ってきておりまして、局職員は受託事業者に対して適正に対応しているものと認識しておりました。
 しかし、こうした認識が、当該業務委託契約や職場の実態を見過ごす原因となり、競争性を発揮させるための工夫や適正な事業者対応の徹底などについて見直しを十分に行ってこなかった結果につながったものと考えております。

○河野委員 今、ご答弁いただきまして、本当にいろんな検討された経過はわかりました。そういう意味では、不適正な事業者の対応の徹底など見直しを十分に行ってこなかった、それがこの結果につながったものと考えておられるということを十分認識されて、これからの対応を進めていただきたいと思います。
 調査特別チームの最終報告では、新たな不適正事案が幾つも明らかになっています。その点について伺っていきます。
 まず、公文書の開示についての考え方です。
 最終報告では、受託事業者からの排水処理の委託契約に関する文書の情報開示請求に対し、次年度以降の契約に影響する設計金額を含む情報を全部開示してしまったとあります。
 情報開示の全部開示の流れと最終決裁者は誰なのか、お示しをいただけますか。

○小平サービス推進部長 局に開示請求があった際には、まず局の情報公開窓口であるサービス推進課で受け付けを行い、開示請求のあった公文書にかかわる事案を主管する課に開示請求書を送付いたします。
 次に、主管課におきまして、対象文書の内容を検討し、全部開示とする場合は、所属の庶務担当課長に協議の上、重要かつ非定例的な案件につきましては主管部長が、その他の案件につきましては主管課長が最終決定を行います。
 決定後は、サービス推進課において請求者に対象文書を交付いたします。

○河野委員 生活文化局によれば、情報公開制度は、都民の知る権利を保障するための制度ですから、全部開示が原則で、その場合は、条例上は担当課長が決定し、開示するということでした。非開示の部分がある場合は、生活文化局との協議が必要になるそうです。
 東京都への開示請求は、実際には契約に関する情報など企業の営業上の目的での請求が多いのはご存じのとおりです。そして、ことしの八月に生活文化局から公表された二〇一八年度の情報公開制度の運用状況を見ますと、局別の開示請求では、水道局が千六百七十二件と一番多くなっています。二番目が下水道局で千六百四十五件です。この二局は他局と比べても群を抜いて多い数字です。
 局の性格から推しはかると、相当の部分が企業からのものと思います。特に契約に関する情報の開示は、今後の入札などに影響を与えないように、隠す部分は隠すとしなければなりません。また、開示するか非開示にするかは、開示請求の時期によっても異なるので、細心の注意が必要です。
 今回の事案では、ちょうど担当者の人事異動で引き継ぎの混乱があったこともあるようですが、担当課長だけでなく、途中で本庁内の浄水部や浄水場の庶務課長もチェックする機会がありながら、すり抜けてしまったということです。
 契約情報を開示する場合、開示できるもの、すべきでないものの考え方を局として整理し、局内で共有することが今必要になっているのではないかと思うのですが、いかがでしょうか。

○岡安理事 東京都情報公開条例に基づきます開示請求があった場合には、対象となる公文書の開示、非開示の判断は、同条例に基づき個別の事案ごとに判断することとなります。
 ただし、契約情報のうち、予定価格等の厳格管理情報に関する開示請求上の取り扱いにつきましては、原則として非開示とすることとしておりまして、個別の開示請求があった際、各課において、開示、非開示の取り扱いを明記しております情報公開開示請求チェックリストを起案文書に添付をいたしまして、個別にチェックをしております。
 このチェックリストに関しましては、事業所を含む各部署に対して通知をいたしますとともに、局内におけるイントラネット上の掲示板に掲示することで周知を行っております。
 今後も、情報公開担当者向けの研修など、あらゆる機会を捉え、厳格管理情報を含む契約情報の開示請求があった場合の適切な取り扱いにつきまして周知徹底を図ってまいります。

○河野委員 水道局という公営企業局は、本当に企業との接触の多い局だということを改めて感じています。文書の適切な取り扱いができるように、今後とも注意をお願いしておきます。
 今回、再発防止策で重視されている中に職員のコンプライアンス意識を高めていく必要性が書かれています。コンプライアンス意識をしっかり確立することは重要で、ぜひ努力をしていただきたいということは私も強く思います。
 同時に感じるのは、職場環境、水道局のお言葉をかりて表現すれば、風土の問題です。今回の不祥事にかかわった職員Aは、排水処理業務の職員の中に頼れる人がいなかったという様子が本当にリアルにうかがえます。中間まとめにも、受託事業者の所長との関係が書かれていましたが、今回の最終報告書には、さらに詳しい状況が記されています。
 例えば、東日本大震災のとき、福島第一原発の事故による放射能の飛散で、金町浄水場がヨウ素で汚染され、排水処理をした土砂が放射能を多量に含んでしまった。この土砂の処理を水道局職員はちゅうちょした一方で、受託事業者は、現場責任者の差配のもと、社員が協力し合い、受託業務を確実に履行していったとあります。この記述を読んで、職員同士の支え合いが極めて弱かったのではないかと私は率直に感じました。
 職員Aが情報を漏えいしたことは正しくないことではあります。しかし、同じ現場の職員同士の支え合いはどうだったのでしょうか。また、上司の管理監督員は、そのとき、現場の様子を把握していなかったのでしょうか。職員や管理監督員はどのように対応すべきだったのか。職員Aはそのとき、本当に職場の中で孤独感を強くしていたのではないかと私は感じました。
 水道局は、職員への事情聴取の中で、職場での職員同士の支え合いについて、そして、上司、管理監督官が業務の状況の把握をしっかり行っていったのかなどについて実情を調べ、必要な改善方法のための聞き取りや意見交換はされてきたのでしょうか。この点もお聞かせをいただきたいと思います。

○木村職員部長 職員Aは、課長と話す機会が少なく、他の係との調整もほとんど必要としない状況から、周りからのサポートを得られていないと感じていた旨の供述をしておりまして、当該職場では職員同士の支え合いが十分でなかったと考えられます。
 また、情報漏えいをした職員の上司は、誰ひとりとしてその実態を把握していなかったことから、報告、連絡、相談の機能不全や管理監督者層の役割が十分果たされていなかったと考えられます。
 こうしたことから、今回の再発防止策では、リスクの洗い出しと防止策策定のための職場討議を実施し、自由闊達な意見交換を通じて、全ての職場において潜在的なリスクとその対応策の共有を図ることといたしました。
 また、今後は、現場の課長級職員を中心として、コミュニケーション能力やリーダーシップ能力の向上を目的としたマネジメント研修を実施し、現場の意見を吸い上げるとともに、本庁と現場のつなぎ役の中心となる管理職の役割を強化させてまいります。
 こうした取り組みにより、各職場において再発防止策を徹底してまいります。

○河野委員 そういう職場で悩み苦しんでいる働く人たちの問題も十分に捉えて、水道局の幹部の方々、職員の方々が努力されることを望むものです。
 排水処理業務は、水分を大量に含んだ土砂を土を抜いて固めて、園芸用の土などに売却する作業であることが報告書に書いてあります。備えつけられている機械の故障は当然ありますし、機械操作や修理などに職員も精通した知識、技術が求められる職場だと思います。
 水道局全体で技術系職員が以前に比べて減少していることが、局が克服していくべき課題となっていますが、排水処理業務の職場も、今回の不祥事のことに照らしても、重きを置いて取り組むべきときではないでしょうか。
 職員の技術力の保持とさらなる力量の向上が必要と考えるものですが、水道局の努力方向をお示しいただきたいと思います。

○尾根田浄水部長特命担当部長兼務 先ほどもご答弁させていただきましたが、来年度の排水処理作業の実施体制につきましては、まず、東村山浄水場は直営で引き続き運転を行うことといたしました。
 次に、朝霞及び金町浄水場につきましては、効率性の観点から、排水処理施設の運転は委託で実施する一方で、危機管理や職員の技術継承の観点から、運転計画作成などの重要な業務は引き続き直営で実施することといたしました。
 こうした体制の見直しによりまして、排水処理に係る職員の知識、技術の充実を図ってまいります。

○河野委員 調査特別チームの最終報告書と同時に、東京都汚職等防止部会が発表した最終報告書の「はじめに」という一文に書いてありますが、立て続けに不祥事が起きている水道局の事態は極めて深刻であるとしています。汚職防止策が水道局職員の間に浸透していなかったことは明白であるとあります。そして、これまで実施した制度改正に至る経緯や注意喚起も他人事と捉えられていたと指摘せざるを得ないと厳しく指摘しています。
 それで、最後に水道局長に伺いたいと思います。
 局長は、汚職等防止部会の指摘をどのように受けとめられたでしょうか。繰り返し不祥事が起きたのに、それを他人事としか捉えられなかった水道局職員のコンプライアンス意識の緩さが続いていたのは、都民の目から見れば不信感を増大させるものです。生半可なことでは改善に向かないと考えます。
 不祥事を二度と絶対に起こさない、そのための方策を確実に遂行する、その責任者として、局長はどのような努力をされているのでしょうか。ご決意とあわせてお答えをいただきたいと思います。

○中嶋水道局長 今回の情報漏えい事故は、過去の汚職事件を受けて策定した再発防止策に取り組む中で発生をいたしました。今回の報告書の中の他人事という指摘は、まことに厳しい指摘だと思っております。
 これを受けとめまして、どう自分のこととしていくのか、日々の業務の中で、常にどう自分のこととして受けとめていくのかということが、この再発防止策の鍵だと思っております。
 したがいまして、全ての職場におきまして、職員一人一人がリスクを洗い出し、当事者意識を持って再発防止に取り組むことに加えまして、不正を起こすことができない仕組み、不正の芽を摘む仕組みを構築することといたしました。
 また、今回を含む三回の不祥事が、それぞれ異なる動機、背景、状況で生じましたことから、あらゆるリスクの洗い出し、有識者による外部の視点からの検証とモニタリングを実施してまいります。
 今後は、私みずから先頭に立ちまして、都民の信頼回復に向け、再発防止策に徹底して取り組んでまいります。

○河野委員 最後に申し上げます。
 職員のコンプライアンス意識を確立、醸成することは急がれる仕事です。水道局に寄せられている水道局への思いに応えて、都民のそういう思いに応えて努力していただきたい。
 今回、二つの最終報告を読んで、課せられた課題はたくさんあると認識をしております。中でも、受託事業者は仕事を確実にとりたいとの動機から、不祥事に関与した職員に対して、いわゆる探り行為というものが想像以上に激しく行われてきたことを知りました。
 この実情に照らして、水道局が仕事を発注している民間事業者のコンプライアンスについても、公営企業である水道局が模範となって、法令遵守、企業としての倫理感の確立に向かって姿を示していただく必要があると感じています。
 不祥事根絶に大変な取り組みをされている水道局の皆さんに求めたいのは、命を支える大事な水は公の責任で守ってほしいという都民の強い願いに思いを寄せて尽力していただくことです。
 以上で私の質問を終わります。

○山口委員 さまざまこの質疑が重ねられているところでありますが、私もこの調査特別チーム最終報告書をもとにして、さまざま質問させていただきたいと思っております。
 この委員会においても、水道局発注の排水処理施設運転管理作業委託に関する事業者による談合、また、水道局の職員による情報漏えいという不祥事について、会派からもさまざまな角度からこれまで質疑を重ね、そして、委員会として長期にわたって確認をしてきたところでもあるわけであります。
 しかし、大変残念なことに、複数の浄水場にわたって複数の職員が情報漏えいを行ってきたということが改めてこの報告書をもって確認をされたわけでありますが、この事情背景というものは、それぞれにあったにしても、これまでの規模で情報漏えいが起きていたというのは、これはゆゆしき状態といわざるを得ないことはもう申し上げるまでもないと思います。
 なぜこのような不祥事が発生をしたのか、今後どのように再発防止を徹底していくのか、改めて、都の調査を踏まえながら確認をし、最終報告書が出されたこのタイミングを一つの節目とできるように質問させていただきたいと、このように思っているところでございます。
 まず一番最初に、この今回の事態に関する経緯の確認をさせていただきたいと思っているんですが、まずこの根本になる今回の不祥事が発覚をしたきっかけ、ここを確認しておきたいと思います。

○木村職員部長 昨年十月三十日、都は、水道局発注の浄水場排水処理施設運転管理作業委託の見積もり合わせにおきまして、談合の疑いがあるとして、公正取引委員会による独占禁止法第四十七条に基づく行政調査を受けました。
 また、当局職員が契約に係る情報を漏えいしていた可能性があるとの報道がございました。
 これを受けまして、都は、翌三十一日、知事の命を受け、水道局所管委託契約に係る談合疑いに関する調査特別チームを設置しまして、職員の非違行為の有無に関する調査を開始いたしました。この調査の中で、局職員一名が受託事業者に情報漏えいを行っていた事実が判明をいたしました。

○山口委員 つまりは、事前に局でも、異変を察知することができていなかった。さらにいえば、この調査特別チーム、名前もどうかなと思うところも正直ありますが、要するに、これだけのことが行われていたのに把握ができる体制がなかったということが、もうこれは明らかになるわけなんですが、それ自体とその局の危機意識について、疑問を正直いって感じざるを得ない部分であるわけなんです。
 公正取引委員会と談合を行った業者との間で、どのような経過について、局では知り得ないということであって、ある程度はやむを得ないというところもわかるわけではありますけれども、その後、現役の役員の方を初めとして、元職員や受託業者も含めて、かなりの規模の関係者を対象として大規模に調査を行ってきたというやりとりは今まで伺ってきたところですが、その結果、中間報告の段階では判明していなかった複数の職員による漏えい等が判明をしていくわけでございます。
 そこで、見方を変えれば、今回の最終報告の段階においても、情報流出の事実は把握をしながらも、その原因者が特定できていない事案というのが実はまだこの中、報告書の中でもあるんですね。
 平成二十八年度の契約課と二十一年度の金町浄水管理事務所における流出、この二件については、最終的なこの最終報告書をもってしても何が原因か特定ができなかった。本来、不明な点は全て解明をしてから公表するのが私は最終報告であるべきだと考えるんですが、なぜそうならなかったのか、はっきりと確認をする必要があったのではないかと思いますが、金町の案件は先ほど答弁もありましたけれども、この経理部契約課の案件で、原因者を特定ができなかったのはなぜか。ここで調査を終了していいのかどうか、確認をしたいと思います。

○木村職員部長 経理部契約課の職員の案件でございますが、経理部契約課の職員が契約書の受け渡しの際に、非公表の予定推定総金額を記載した書類を誤って窓口で交付した件につきましては、これまで事務処理に関与していた契約課の職員及びその管理監督者八名並びにその受託事業者に対して事情聴取を行いました。
 その結果、契約書の受け渡し作業につきましては、窓口対応ということもありまして、手のあいている職員が対応していたため、受託事業者に書類を渡した職員は特定できませんでした。また、事情聴取を行った職員には、いずれも事業者に書類を渡した記憶や認識はなく、故意に行ったという証言も得られませんでした。さらに、受託事業者への事情聴取でも、職員による意図的な情報流出の事実は確認されませんでした。
 このような状況を踏まえまして、調査特別チームによるこれ以上の事実解明は困難であることから、都としての調査も終了いたしました。
 なお、警察に対しては、調査結果につきまして情報提供を行っておりまして、今後、捜査照会や提出命令などを受けた場合は、真摯に対応してまいります。

○山口委員 時間がたっているとはいえ、金町の件も含めて考えてみると、記憶にないとか、多くの人間がかかわっていて、どの過程でその書類が出たのかわからないとか、もらったという人がいるのに渡したという人はいないというのは、誰かが何かの意図を持って答えていないか、本当にみんながわからなくなってしまったのか、何かが起こらない限り、そんなことって絶対あり得ないんですよ。
 皆様ともさまざまなやりとりを、控室初めいろんなところでさせていただく中で、うっかりした書類が入っていたことなんて、僕らも、一度も当然もちろんないと思いますし、何かが起こっていなければ、こんなことが起こらないことが、起こっていたことが異常なのか、本当に誰かが忘れてしまったのか、この最終報告書をもって全てを改めて前に進まなければいけないときに、ひょっとすると、記憶にある人が、まだいっていない人がいたんだとすると、また起こる可能性があるんじゃないかって思ってしまうんです、どうしても、どうしてもですよ。
 だからこそ、最終報告ってすごく重要だと思っているから、この質問をさせていただいたわけなんですが、誰が真実を答えていないかということは、ここでもう問い詰めても仕方がないことなので、都民に対しての報告というものも、本当にこの形でいいのかという疑問はあるんですけれども、警察にも相談をしているという対応も、先ほどの話もありましたが、都の行う調査の限界であるということで納得をしなければならないのであれば、これはやっぱり明らかにするべきところはしっかり最後まで突き詰めていくべきであったのではないかという点だけは指摘をしておきたいと思います。
 都では、今月の九日、事業者及び情報漏えいを行った職員に対して、業務委託契約書契約約款に基づく違約金の請求及び損害賠償請求を行ったわけであります。
 しかしながら、そもそも今回の談合のあった事業者に対しては、独占禁止法違反が認められた以上、本来、刑事罰を受けさせるべきと考えるわけでもありますが、しかし、独占禁止法違反に関して、事業者へ刑事罰を科すには、公取委員会による告発が必要であるという大原則があるということは認識をしています。告発の実施は公取委員会の裁量によるわけでありますが、今回の事案では、残念ながら告発はなされていないわけであります。
 そんな中で、刑事罰が科されていない事業者に対しては、都としても可能な限り厳しく対処していくべきと考えますが、局の見解を伺いたいと思います。

○岡安理事 浄水場の排水処理作業委託契約に関しまして、談合の事実が認められました四事業者及びその関連会社一社につきましては、既に本年七月三十日付で都の契約手続への参加を認めない七カ月の指名停止措置を行いました。
 また、この契約におきまして、入札談合を行った事業者等に対し、談合により発生した損害額を算定の上、本年十二月九日、損害賠償請求等を行ったところでございます。
 具体的には、月島テクノメンテサービス株式会社及び石垣メンテナンス株式会社に対しまして、契約約款に基づく違約金として計約三億二千万円を請求するとともに、談合を行った水ing株式会社外三社、談合に関与した職員及び元職員に対しまして、不法行為に基づく損害賠償として計約一億五千万円の請求を行ったところであります。
 談合の事実が認められた事業者に対しましては、都としても厳正に対処しております。

○山口委員 この談合によって都に与えられた損害をしっかりと賠償する責任を負わせるのも当然でありますし、入札から排除していくというのも、これは当たり前のことでありまして、今後、事業者が再び談合を繰り返さない、どの業者が新たに入ってこようとも繰り返されないということを、しっかりと断固とした姿勢で臨むということが、今都に求められている一つの大きな姿勢でもあると思うんです。
 この今回の不祥事を教訓として、今後、決して、決して、もう繰り返されている、決して同じことを繰り返さないようにするためには、根本的な原因が何であったか、ここをしっかりと的確に分析をして、明らかになった原因を踏まえて、再発防止策に反映させるという、もう繰り返されてきている当たり前のことを講じていくほかにないわけなんでありますが、この発生の原因について伺いたいんですけれども、そもそも今回の不祥事は、局として、なぜ起きたと思っているのか、事業者の探り行為が原因なのか、この辺をちょっと伺いたいと思います。

○木村職員部長 今回の情報漏えいは、全て事業者による探り行為をきっかけとして発生いたしました。
 複数の浄水場で複数の職員が情報漏えいを行っていた主な要因といたしまして、探り行為に対して組織的な対応が行われなかったことや、探り行為を受けていた職員の上司は、誰ひとりとしてその実態を把握していなかったことなど、局内のコミュニケーション不足や不正を行うことができる職場環境に課題があったと考えております。
 また、過去二回の不祥事を受け、再発防止策を実施していたにもかかわらず、今回の不祥事を防げなかったことから、これまでの再発防止策が職員一人一人に届いていなかったことや職員のコンプライアンス意識についても問題があったと考えております。
 さらに、コンプライアンス推進に当たりましては、これまで外部の評価を受けてこなかったことや、再発防止策の検証やモニタリングを行う体制が未整備であったことも、今回の不祥事が発生した背景にあると考えております。

○山口委員 今回の職員の方の役職を見ても、係長の方であったり、主査の方であったり、ここにいらっしゃる皆さんが到底そんなことは、現場では起こっていたとしても、皆さんがまさかこんなことが繰り返し起こるなんてと思いながらも、こうやって答弁をされているんだと思いますけれども、でも役職がついている皆さんにですら、この思いが浸透していないということが、僕は大きいと思っているんです。
 繰り返されている事案、平成二十四年からずっと繰り返されている事案、それぞれが事件も違いますし、個人が、自分の欲のためにかもしれませんし、悪気がなかったかもしれませんし、起こしてきた事件から、今回の件って、探りだったとはいえ、各所で、各浄水場の役職のある方に当たりをつけられて、その方々が、いろんな理由をもとにして、この四〇ページから四一ページのところ、これ読むと、もう本当にそんなことってあるのかなって本当に思うぐらい、機会、動機、正当化の分析と検証というところを見てみると、本当にこの理由で、今までさまざまなことを局から、局長を中心に発信をしてきて、コンプライアンスだとか、起こってきたことに対してどうやって対応していくんだということを突き詰めてきたにもかかわらず、この理由で、その一線を超えてしまうのかという、この分析と検証というのは、これもう結構衝撃的なものだと思います。
 証言の一つ一つを見ていても、その言葉の中には大変なことをしてしまったと後悔とか、言葉の中にたくさん出てきますよ。ちゃんと自覚をしていたこと、言葉がたくさん出てくるわけなんですけれども、事業者からの便宜供与とかはなかったという一方で、情報漏えいの端緒となったこの事業者からの探り行為、職場のコミュニケーション不足、職員のコンプライアンスに対する意識、さらには外部の視点で検証を受け入れることをしてこなかったことなど、多くの要因が背景にあったというふうに、今まで答弁で伺ってきたところでありますが、そもそも局として、今回の不祥事だけではなくて、これまで繰り返されてきた、二十四年、二十六年と情報漏えいが発生をしてきていた、その事情も踏まえて、今回、報告されている事案の中にも、過去の再発防止策を実施されている中で情報漏えいを行っている職員がいたというこの事実が一番大きいと思います。
 この再発防止策というのは、二度と起きないようにするから再発防止策なわけでありますから、また同じようなことが起きてしまうんじゃないか、わずか十年足らずの間に三度ものこの状況が起こっている中で、本当にこの再発防止策の検討を行っていかなければ、到底都民の理解は得られるものではないと思うわけでありますけれども、今回の不祥事を原因として、コミュニケーション上の問題、不正を行うことができる職場環境、コンプライアンスについての職員の意識、さらには、局のコンプライアンス推進の体制にまでさかのぼって分析を行っているわけでありますけれども、このような分析結果を再発防止策にどのようにつなげてきたのかを伺いたいと思います。

○木村職員部長 コミュニケーション上の問題や職員のコンプライアンス意識の問題につきましては、職場の風通しをよくし、職員一人一人が物をいえる環境をつくることで、コンプライアンス意識を現場レベルで一人一人に確実に浸透させるため、現場の視点に立ち、職員一人一人が当事者意識を持って取り組める再発防止策を策定いたしました。
 不正を行うことができる職場環境の課題につきましては、受託事業者を監督する立場の職員が設計、積算を行うことにより、設計金額を把握できていたこと等を踏まえまして、これを改善し、不正を起こすことができない仕組み、不正の芽を摘む仕組みを構築するための再発防止策を策定いたしました。
 局のコンプライアンス推進体制の問題につきましては、過去三回の不祥事がそれぞれ異なる動機、背景、状況で生じたことから、不祥事はどのような状況でも起こる危険性があると捉えまして、あらゆるリスクを洗い出すとともに、外部の視点から検証とモニタリングを行う体制の構築に向けた再発防止策を策定いたしました。

○山口委員 調査の結果、あぶり出された原因であるかと思いますが、コミュニケーションの不足や、各職員のコンプライアンスに対する意識、外部からの視点に加えて仕組みの面から不正を防止する取り組みを進めていくとのことでありました。
 意識のみ、仕組みのみ、体制のみということではなくて、あらゆる観点から、もう本当に不祥事を起こすことのない組織へと変革していくための対策が盛り込まれたと理解はいたしますので、ぜひ今後、こうした取り組みを徹底されるように強く要望しておきたいと思います。
 今回問題となった排水処理を含めたさまざまな業務は、これからも委託先の事業者とのやりとりを行いながら進めていかざるを得ないわけであります。そうであるとするならば、水道業務の至るところで、今回の不祥事がまた発生をしてしまう危険性があるのではないかと危惧を持つわけでありますが、くしくも先ほどの答弁で、局みずからが認められているように、不祥事はどのような状況でも起こり得る可能性があるわけであります。
 実際、水道局では、多くの現場を抱えていて、事業者とのやりとりも頻繁に行われているはずで、やはり、局の情報漏えいが再発してしまう危険性というものは非常に高くならざるを得ないというのは、指摘せざるを得ません。
 であるとするならば、肝心なのは、いかに再発防止の取り組みを局内に浸透させるかというところが非常に重要な鍵を握るわけでありまして、これを実現していくためには、局長の決意をずっと伺ってきているところでもありますが、とはいえ、局のトップである局長の姿勢がいかに極めて重要かというふうにいわざるを得ませんが、最後の質問として、再発防止をどのように局内に浸透させていくのかを局長に伺いたいと思います。

○中嶋水道局長 水道局の職員は、約三千七百名おります。また、委員ご指摘のように、それぞれの現場、今回は浄水場でしたが、営業所ですとか、建設事務所、さまざまな現場がございます。
 やはりこのコンプライアンスの問題というのは、その三千七百名の職員一人一人が、それぞれ自分のこととして、日々業務の中で自覚していくということを徹底していく以外に再発の防止をする道はないというふうに考えております。
 そういう観点から、私自身もこの間、局内の事業所を訪問いたしまして、各職場のリスクと、そのリスクへの対応策を確認しまして現場の職員との意見交換を通じて、意識改革に取り組んできております。
 また、私も公営企業管理者として、コンプライアンスを最重要視した事業運営を行い、都民から真に信頼される組織へと生まれ変わることを宣言し、全ての職員にコンプライアンスが重要であることの意識づけをみずから語っております。
 今後とも、みずから先頭に立ちまして、職員一人一人にコンプライアンス意識を定着させるとともに、局内に再発防止策を浸透させ、このような事故を繰り返さないよう徹底して取り組んでまいります。

○山口委員 たった一人の、まあ数人の方か、職員の方がルールを守らなかった、ほんの一線を超えてしまっただけで、局全体が甚大な影響を受けて、都民からの信頼を根底から崩すことにつながっているわけです。
 これだけの時間を要して、この質疑を繰り返さなければならなくて、皆さんも本来やるべきこともある中で、この調査やこの事実解明に時間を費やして、私も質疑をしていて、何でこんなことを、皆さんがわかっていらっしゃることを繰り返し聞いて、何か指摘をして、確認をし合わなければならない。わかっていらっしゃる皆さんとこの確認をし合っていることが、この時間って何なんだろうと思いながら、この時間を過ごしてもいるんですけれども、何ともいえないこの憤りが全ての皆さんに伝わることがやっぱりすごく大事だと思いますし、この時間を過ごしているこの空気感が都民の皆さんに伝われば、きっともう一回信頼していただけると思いますし、やっぱりそれぐらいの覚悟や強い意志を持って臨んでいかない限り、同じことは絶対繰り返されていくと思うんです。
 だからこそ、我々も真剣に聞いているし、起こったことは起こったことで、こういうこともあるよねで済まさないで、本当に一秒一秒大事にしながら伺わせていただいているんですけれども、もう本当に、この再発防止という言葉だとか、もうさまざま繰り返されてきている言葉の重みをもう一度局長を中心に、もう一度みんなでかみしめて、私たちもしっかり議会としてチェックをする立場として、一つ一つを丁寧に精査をしながら、皆様とともにやっていかなければならないと思っております。
 これはやっぱり業者の皆さんと局の皆さんだって、信頼関係もあると思います。そこをぎくしゃくしろといっているわけでもないし、私たちは、一つ一つの仕事を丁寧に、本当にやるべきことを正しい気持ちを持って臨んでいけばこんなことは起こらないんだということを、しっかりと都民の皆さんに約束していただきたいと思っています。
 皆さんの局は、やっぱり生活と命にかかわる大切な事業を担っていらっしゃる皆さんだと思っているからこそ、信頼を申し上げたい、さらにはしっかりとした仕事をしていただきたいという強い思いからでございますので、信頼を申し上げて、質問を終わりたいと思います。

○上田委員 端的に質問していきたいと思います。さまざまな環境の中から不正というものは起こります。私はやっぱり入札の環境に着眼をしてまず質問します。
 作業委託における設計作業ごとの単価については、資料の7では、情報公開条例によりお示しできないということなんですが、委託業務においては、国土交通省において設計業務積算基準が公開されており、また、発注仕様書及び金抜き設計書を見れば、設計基準はみずから明らかになっていると思います。これ独自には全都取り寄せております。
 でもなぜ東京都水道局は非公開にするのか、積算基準を示さない具体的な理由をお示しください。

○尾根田浄水部長特命担当部長兼務 工事請負契約につきましては、建設工事の入札制度の合理化のため、国の指導により積算基準の公表を進めてきており、都におきましても、各種積算基準や設計単価表を公表しております。
 一方で、業務委託契約につきましては、委託業務の内容、性質が多岐にわたり、一律の基準を定めることが困難なため、そもそも積算基準を設定している例が少ない状況でございます。
 当局において定めている排水処理施設運転管理作業委託に関する積算基準は、予定価格を設定する上での内部指針であり、公表を予定しているものではございません。
 また、当該業務は、業務の性質上、基本的に同一の仕様で毎年反復継続して行われることが予定されており、積算基準を公開することで、将来の予定価格を推測することが容易になる可能性がございます。
 これらの点を踏まえまして、当該業務に関する積算基準は公開しておりません。

○上田委員 設計単価の開示については理解できることもありますけれども、いわゆる積算ツリーといわれるものですよね、こちらについても開示もできないということなのでしょうか。

○尾根田浄水部長特命担当部長兼務 委託料の直接経費や諸経費などの内訳などの構成は、当局が定める排水処理施設運転管理作業委託に関する積算基準に記載されている内容でございまして、公表を予定しているものではございません。

○上田委員 そして、秘匿性をもって不正を除外していたはずが、資料の8、指名業者選定委員会に係るこの資料ですけれども、この一覧を見ると、結局のところ違反をした四業者しか指名されていないんですよね。石垣、月島、水ing、日本メンテナスエンジニヤリングですか、なぜ当該業務が可能な業者がこの四社以外いるにもかかわらず、指名をしないのか、その理由をお示しいただきたいと思います。

○金子経理部長 排水処理施設運転管理作業委託における指名業者は、東京都水道局物品買入れ等指名競争入札参加者指名基準を準用し、指名業者を選定しております。
 また、同基準では、原則として五者以上を指名するものとしておりますが、契約の性質または目的などにより指名することができる者が五者に満たない場合はこの限りではないと定めております。
 一方、平成三十年度までの排水処理施設運転管理作業委託契約は、過去十年以内に浄水処理能力が日量十万立方メートル以上の浄水場において、排水処理運転管理委託の元請実績が継続して一年以上あることを見積もり合わせ参加の条件としてございます。
 この条件としている実績は、東京都が発注した契約以外の実績も認めており、参加希望受け付け時に、参加希望者が提出する契約書などの写しにより確認を行っております。
 このため、実績要件を付した事案の場合、任意で指名業者を追加選定しないこととしており、参加希望のあった事業者のうち、実績条件などの資格の確認ができた者のみを指名しております。

○上田委員 実績条件を付した事案の場合、任意で指名業者を追加選定しないということとしているということでありますが、文書化された規定が存在するんでしょうか。明文化した規定がないのであれば、実績条件を満たしている業者がいる場合、都民の税金や水道料金のより効率的な執行という公営企業の大前提からすれば、実際、今回の事故で、平成三十一年度は見直して、資料、4にありますように、日本環境クリアー、テスコというニューフェースが登場しているわけです。
 このように門戸を広げる必要があると思いますが、見解をお示しください。

○金子経理部長 東京都水道局物品買入れ等指名競争入札参加者指名基準は、指名業者の基準を示したものであり、必ず基準に定める数の参加者を指名しなければならないものではございません。また、法令上も指名競争入札に参加する者の数や任意選定を行わなければならないとする規定もございません。
 繰り返しになりますが、入札条件としている受注実績は、東京都が発注した契約以外の実績も認めており、当局が全ての実績を把握することは事実上不可能でございます。仮に、当局が実績条件を満たしている業者を把握できたとしても、全てを把握したとはいい切れず、任意選定手続の透明性を確保することが困難な場合がございます。
 一方、当局では、希望制指名競争入札を採用しており、受注の意思を持って競争入札に参加を希望する事業者は、参加資格を満たす者であれば誰でも入札に参加することができます。
 こうしたことを踏まえ、実績条件を付した事案につきましては、任意で指名業者を追加選定しないこととしております。

○上田委員 という長々と説明を聞くと、どう考えてもあの四社に決まらざるを得ないんじゃないのと思わざるを得ないと、都民は思うと思うんですよね。
 そして、資料の8では、前々からいっていますが、指名業者選定委員会の議事録は存在しないということでございまして、公式の委員会において議事録を作成しないとする根拠をお示しください。
 また、議事録を作成せずに指名業者を選定し、仮に契約関係において問題が発生した場合、その問題を検証するすべがなくなると思料するものですが、それはあるべき行政の姿勢として正しいことなのか、見解をお示しください。
 都民の税金を何十億、何百億も使うこととなる契約を行う過程において、行政のあるべき姿として、今後議事録を作成することとするのか、今後も従来どおり議事録を作成しないのか、見解をお示しください。

○金子経理部長 指名業者選定委員会では、入札参加条件に基づき、入札参加資格の確認や指名業者の選定などの調査、審議を行っております。
 その調査、審議は、東京都水道局財務規程や東京都水道局物品買入れ等指名競争入札参加者指名基準等に基づき、恣意的な判断が入らないよう厳正に実施し、同委員会に出席した複数の委員により手続の適正性について確認してございます。
 また、同委員会の審議状況につきましては、出席した委員と審議結果について適切に記録をしているところでございます。
 以上の手続により、適正性は確保されていると考えております。

○上田委員 適正に記録しているとおっしゃっているんですけれども、その記録の中に、審議内容としての議事録を記載しない理由が不明なんです。
 恣意的な判断が入らないよう厳正に実施し、同委員会に出席した複数の委員により手続の適正性について確認しているというのであれば、その議論や意見の内容を議事録として残すのが、指名業者選定委員会の事務局の重要な仕事のはずでありますが、今後も議事録は作成しないとするのでしょうか、このようなことが起こっても。見解をお示しください。

○金子経理部長 繰り返しになりますけれども、指名業者選定委員会における調査、審議は、東京都水道局財務規程や東京都水道局物品買入れ等指名競争入札参加者指名基準等に基づき、恣意的な判断が入らないよう厳正に実施してございます。
 また、同委員会での調査、審議の結果に基づき、直ちに指名通知等の意思決定を別途個々の事案ごとに行っており、手続の適正性は担保されているものと考えております。

○上田委員 不正、癒着、談合をまず締め出す、芽を摘むには、何よりの特効薬は情報公開だと思います。東京都公文書の管理に関する条例の第六条、実施機関は、第三条に規定する責務を果たすため、事案を決定するに当たっては、極めて軽易な事案を除き--極めて軽易な事案を除きですよ、文書によりこれを行わなければならないとあります。会議録等、必要な記録は残すべきと指摘しておきます。
 続きまして、資料の10におきまして、連続受注によります積算精度の向上による有利性が確認できる資料としまして、事業者のコメントA、B、C、D、E、Fとあります。業務委託の受注実績を有する十七者に対してヒアリングを実施したとしているんですけれども、そのアンケート結果を、より競争性、より適切性、より公平性を確保し、今後の契約業務にどのように生かしていくのか、見解をお示しください。

○尾根田浄水部長特命担当部長兼務 今回の談合事件を受けまして、契約上の課題を明確化するため、入札参加条件を満たす事業者に対しましてヒアリングを実施いたしました。
 その結果、事業者からは、既存契約のある現場への参入は困難とする意見や、製作メーカーや実績のある者が有利といった意見があり、新規参入が難しいという業界の特徴や特定の事業者に競争上の優位性があるということがわかりました。
 これらを踏まえまして、排水処理施設運転管理作業委託契約の見直しに当たりましては、競争性の確保を図るため、作業員の雇用の安定性確保につながるよう五年間の複数年契約とすることといたしました。
 また、特定の事業者の優位性を排除し公平性を確保するため、これまで浄水場ごとに発注していた案件を過去の受託者や機器の製造会社が異なる複数の浄水場を組み合わせて発注することといたしました。
 さらに、より適正性を確保して談合防止につなげるとともに、確実な履行を担保するため、価格と技術力を総合的に評価する総合評価方式を導入いたしました。

○上田委員 五年間の複数年契約とすることとしたとありますが、複数年契約とした場合、一般的には、受注できないリスクがある単年度契約と比較して、スケールメリットとして一定の経費削減が図られますが、その点について予定価格への反映を考慮されていますでしょうか。仮にスケールメリットを考慮しないとすると、単に既存契約業者への契約金額を含む有利性がより明確になると思いますが、見解をお示しください。

○尾根田浄水部長特命担当部長兼務 単年度契約を複数年契約とすることによりまして、スケールメリットが発揮されているものと考えております。

○上田委員 確認しました。
 次に、資料の11です。契約金額が右肩上がりの傾向が見られますけれども、その理由をお示しください。

○尾根田浄水部長特命担当部長兼務 契約金額が右肩上がりの傾向となっている主な理由といたしましては、国土交通省が公表している設計労務単価の全国全職種加重平均値が平成二十五年度以降上昇していることから、労務単価の上昇による変動が大きく影響していると考えております。

○上田委員 ということは、設計労務単価に比例して上昇しているという理解でよろしいでしょうか。

○尾根田浄水部長特命担当部長兼務 労務単価以外にもさまざまな要因が関連してくるため、一概にはいえませんが、契約金額は設計労務単価に比例して上昇する傾向があると考えられます。

○上田委員 事業者もこの金額を着目しているというところで確認をしております。
 また、便宜供与の有無については、事情聴取のみで判断したというふうに資料の12ではありますけれども、客観的事実の確認方法等、より確実な事実確認の方法は検討しなかったのか、お示しください。

○木村職員部長 都の調査は、刑事訴訟法に基づく強制捜査の可能な警察の捜査や独占禁止法に基づく行政調査権限を有する公正取引委員会の調査とは異なるものでございまして、基本的に関係者への事情聴取の範囲内でできる限りの調査を実施したものでございます。
 まず、昨年十月三十一日に、知事の命により調査特別チームを設置して以降、中間報告書の公表までの間に、延べ千二百名を超える職員や元職員を対象に、事情聴取やチェックシートによる確認等を集中的に実施するとともに、その後も公正取引委員会から改善措置要求等を受けた本年七月までの間、延べ四百名を超える職員や元職員を対象に事情聴取等を実施いたしました。
 さらに、改善措置要求等を受けた後、委員会から提供を受けた資料を詳細に分析した上で、事実解明のため聴取が必要として判断した職員や元職員、受託事業者の社員約百名に対して事情聴取を実施いたしました。
 これらの調査を通じまして、できる限りの事実解明に努めましたが、便宜供与の事実は確認されませんでした。加えて、公正取引委員会も職員が便宜供与を受けたとは認定しておりません。
 こうした状況を総合的に勘案しまして、便宜供与の事実は認められないと判断いたしました。

○上田委員 でも、結果として、受注業者は業務を受注できたという利益を受けていたものであり、それでも入札に影響はなかったとした、より具体的な判断理由を、資料の13にありますけれども、その理由をお示しいただければと思います。

○木村職員部長 受託事業者の営業担当者に対して事情聴取を実施しましたが、職員から排水処理作業委託の単価項目の一つである深夜作業の算出根拠が変更になるとの情報提供を受けたという記憶はないとのことでございました。
 こうした状況の中で、当該年度の見積もり合わせにおきましては、受託事業者の最初の深夜作業に係る応札単価が局の設計単価を大幅に上回っておりました。
 こうしたことから、受託事業者が深夜作業の算出根拠が変更になることを把握していたとは考えられず、入札に影響はなかったと判断いたしました。

○上田委員 そこで改めて確認したいんですけれども、ちょっと独自に提出してもらいました、三十一年度は委託発注せずに、水道局員が直営で対応しているということでございますが、現有職員数で従前の委託業務が賄えるのかということが疑問です。
 職員数に大きな変化はなかったことから、見解をお示しいただければと思います。

○尾根田浄水部長特命担当部長兼務 排水処理に係る職員数につきましては、これまで民間委託を前提とした配置になっておりました。しかし、今年度は電気点検などの既存業務を一部見直すことにより、昨年度と同数の職員で直営に必要な体制を確保した上で運転を行っております。
 また、排水処理を直営で行っている浄水場では、昨年度まで委託により実施していた業務のうち、脱水機設備の運転監視や点検作業等を局職員が実施する一方、設備の補修や発生土の積み込みなどの業務につきましては、新たに委託により実施しております。
 このように、今年度と昨年度では、直営で実施している業務内容と受託事業者が実施している業務内容のいずれも異なっております。毎年度、直営で実施する業務内容に応じて、職員は適切に配置をしております。

○上田委員 仕事を効率化して少人数で回しているということなのか、適正配置につきましては、一度現場にお邪魔させていただき確認させてください。
 次、職場環境についてです。
 最終報告書では、何カ所も、カウンター、打ち合わせコーナー、打ち合わせスペース等、そういった場所が登場して、情報漏えいのやりとりが行われたことが示唆されておりました。
 平成二十四年度、そしてまた二十六年度の報告書、水道局汚職等防止策検討結果報告書の中では、複数名による事業者対応の実施、(直ちに実施)、そして、オープンスペースでの対応、管理監督者への報告の徹底という項目があり、これも直ちに実施とありましたが、結局のところ、密室状態が保たれ、複数名でも対応もせず、個別対応で事件が発生をしました。
 実施したとあるのに事件が発生した原因を確認させてください。

○木村職員部長 平成二十四年、平成二十六年の再発防止策といたしまして、複数名での事業者対応の徹底やオープンスペースでの対応、管理監督者への報告の徹底等を掲げており、全ての職場で取り組みを推進しておりました。
 しかし、調査の結果、情報漏えいを行った職員が単独で行動し、その旨上司に報告していなかったことや、過去の不祥事を他人事と捉えており、再発防止策の重要性を理解していなかったこと、また、コンプライアンスよりも現場の事情を優先していたことなどが明らかになりました。
 こうしたことから、今回の事件が発生した要因としましては、当時の再発防止策が職員一人一人にまで届いていなかったこと、また、職場における報告、連絡、相談の機能不全があったと考えられます。

○上田委員 現場の事情って何でしょうかね。物理的環境を変えても、監視カメラとか目安箱を置いても、この事情が解消されない限り、同じような再発する誘因を排除することはできなさそうに感じました。
 報告書二〇ページですが、職場のパソコンで作成した資料について、どのように保管されていたのか、ほかの事案でも同様に職場の自分のパソコンを使っていたのか、管理体制と対応を伺います。

○尾根田浄水部長特命担当部長兼務 排水処理施設運転管理作業委託を初めとする業務委託の設計、積算の資料など、厳格管理情報につきましては、各担当者が職場の自分のパソコンで作成し、組織で共用しているファイルサーバーに保存管理していました。また、印刷した資料につきましては、鍵のかかるキャビネットに保管するなど、一定のセキュリティー対策は講じてまいりました。
 しかし、こうした資料につきましては、同一組織内の担当者以外の職員もアクセスできる状況にありました。
 こうした状況の中で、情報漏えい事故が発生したことを踏まえ、これまで職場のパソコンで行っていた委託の設計、積算をシステム化して閲覧制限をかけることで、担当者以外の職員が資料にアクセスできないようにするなど、セキュリティーの強化を図り、厳格管理情報の漏えいを未然に防止することとしております。あわせて、資料の保管につきましても厳重に管理するよう徹底してまいります。

○上田委員 個人でつくったデータは、ほかの職員は参照できなかったんでしょうかね。新しい副知事にお知恵をかりて強化をしていっていただければと思います。
 ほかの委員からも指摘もありましたが、どの事案も一人で仕事を抱え込み、業者なくしては回らないと思い込み孤立し、精神的にも物理的にも業者依存の度合いが高まっていたことが読み取れます。その状況はわかりますが、それぞれの職員が本当に単独で行ったとは、都民は思えないのではないかと思います。
 処分された職員同士は面識があったのか、確認をさせてください。

○木村職員部長 情報漏えいに関与した職員同士の関係でございますが、職員Aは、平成二十二年度から二十五年度まで、元職員Eは、平成二十六年度及び平成二十七年度に金町浄水管理事務所技術課排水処理係長として在籍しておりました。また、元職員Dは、平成二十五年度及び平成二十六年度に金町浄水管理事務所技術課排水処理係主任として在籍しておりました。このため、職員Aと元職員Eは、前任と後任の関係、職員Aと元職員D及び元職員Eと元職員Dは、上司と部下の関係であったため、面識はございました。
 なお、今回の職員及び元職員や受託事業者に対する事情聴取におきましては、情報漏えいに関し、前任者と後任者との引き継ぎ、上司からの指示、他の職員との情報交換といった組織的な関与についての聴取を特に重視して行いました。
 その結果、そのようなことを疑わせる供述はなく、組織的な関与は確認されておりません。

○上田委員 組織的なことはないと、るるご回答もいただいておりますし、上司が知らなかったかどうかということも、誰ひとりとしてその実態を把握していなかったという答弁をいただいているところでございます。
 しかしこれ、あしき慣習として、もしかして伝わっていたんじゃないかなって思わざるを得ないような状況だと思うんですよね。前任、後任、上司、部下で面識がないわけない状況であった上、上司が十四人もいて知り得ないというのも、非常にこれ奇異だと思います。
 そういう感覚が事件を引き起こす組織風土であったのではないか、内省を踏まえ、局長の見解を伺いたいと思います。

○中嶋水道局長 今回浄水場におきまして情報漏えい事故が発生した要因としましては、職場における報告、連絡、相談の機能不全や組織内コミュニケーションの著しい不足にあったと認識しております。
 また、情報漏えいを行った職員の上司は、誰ひとりとしてその実態を把握していなかったことも明らかとなっており、組織として大きな課題があったと重く受けとめております。
 このため、職場討議を通じた風通しのよい職場づくりやマネジメント研修による管理職のマネジメント能力の強化等に取り組んでまいります。
 こうした取り組みにより、局内のコミュニケーションを活性化することで、組織風土の抜本的な改革を推進してまいります。

○上田委員 いろいろ制度をつくっても、職員Dのように、上司の過失はなかなか指摘ができないと思うんです。
 今後どうしたら、部下でも、通報、報告できるようにするのか、所見を伺いたいと思います。

○木村職員部長 職場におきまして、上司が法令違反行為等を行っている場合、部下による公益通報制度による通報が法令違反行為の是正に有効であると考えております。この公益通報制度を職員が安心して利用するためには、通報者の秘匿性の確保、不利益取り扱いの禁止など、通報者の保護の徹底が必要でございます。
 このため、今後、局として、このような公益通報制度の適正な運用に加え、職員に対して制度の内容を周知徹底することにより、職員が安心して制度を利用することができる環境を創出してまいります。
 なお、この公益通報制度は、全ての役職を含む都職員のみならず、都民等も法令違反行為等について通報や相談をできる制度でございます。

○上田委員 困っている部下を放置しながら、部下は上司の不正を報告せよというのも、なかなか大変なことではありますが、TSSでは目安箱が活用されたという事例もあります。今後、管理職のマネジメント、本当に期待しているところであります。
 また、二九ページには、研修で教えられることはごもっともだが、現場の事情が優先されるべきだと考えていると、事故発覚後、職員Cが述べているんです。これ本当に本音だったと思います。
 現場の事情、さっきも出てきましたけれども、これをどのように都庁にある、こちら本庁の事務部門の水道局は、どのように理解、把握をしていたのか、具体的に伺いたいと思います。

○尾根田浄水部長特命担当部長兼務 排水処理施設は、沈殿池で発生した汚泥を処理する上で不可欠な施設であり、故障等により停止した場合は、浄水場全体の機能停止を招く重要な施設でございます。
 このため、浄水場においては、施設の状況を適切に把握し、異常が確認された場合に迅速に対応することで、円滑に施設を運転することが必要でございます。
 浄水部におきましても、常に現場の課題等の情報共有に努め、課題解決のため適切に対応することが重要であると認識しております。
 このことから、従前より、浄水場ごとに、進行管理会議を年三回程度開催いたしまして、課題や取り組み状況について説明を受けているほか、毎月予算の執行状況に係る報告を受け、これらを踏まえて現場の状況の確認を行っております。

○上田委員 その上で、これまで都庁の担当部長、課長等幹部職はどの程度現場に行っていたのか、その作業や報告頻度などを伺いたいと思います。

○尾根田浄水部長特命担当部長兼務 本庁浄水部の部長、課長等幹部職員が異動により着任した際には、各浄水場を回りまして、現場の職員が直面する課題や個々の浄水場の問題点について把握を行っております。
 その後は、常に現場の状況を把握するため、担当職員を通じ、報告を受けるとともに、各浄水場との年三回程度の進行管理会議や、必要に応じて現場確認を実施することによりまして進捗管理を行っております。

○上田委員 余り頻繁には行っていない感じですね。
 今後の本庁職員の現場確認のあり方を伺います。

○尾根田浄水部長特命担当部長兼務 平常時や事故時も含めまして、浄水場を円滑に運営するために、浄水場の職員は当然のこと、本庁浄水部の職員についても、浄水処理業務を統括する観点から、日々の浄水場における運転管理や施設管理等の状況を適切に把握することが重要であると認識しております。
 また、今回の情報漏えい事故の原因分析を踏まえたコンプライアンス意識の確実な浸透を行うためには、浄水場を含む浄水部系列組織のコミュニケーションを活性化させることも必要でございます。
 このため、各浄水場に共通する課題などに対しましては、浄水場と浄水部とが一体となって適切な解決策を立案するため、浄水部職員も機会を捉えて現場に出向き、施設の老朽化などの現状を浄水場職員と共同で実地確認しております。
 また、一層のコミュニケーションを図るため、部の進行管理会議も浄水部職員が浄水場を訪問して行い、業務上の課題に加え、職場討議で抽出されたリスクやその対策についても、幹部職員及び一般職員を交えて意見交換を行うなど、現場が抱える課題を適切に把握してまいります。

○上田委員 本庁職員がたびたび来れば、緊張感も出るし、また頼りになると思います。
 次に、二五ページ、脱水機と設備関係の管理を一手に任されていたということで、故障が頻発して、何としても浄水場に支障を来したくないという思いがあったことから、予定価格などを教えており、協議書も作成することなく迅速対応を図ったということです。
 この点についての詳しい状況の説明を求めます。

○木村職員部長 職員に対する事情聴取では、職員Bは排水処理の経験があり、機械設備にも精通していたことから、脱水機等の設備関係の管理を一手に任されておりました。また、朝霞浄水管理事務所技術課排水処理係主任に着任した当初、朝霞浄水場では、排水処理設備が古く、更新時期を迎えていたこともあり、脱水機等の機器類も故障が頻発しておりました。
 さらに、脱水機等が故障した場合に浄水場の運用に重大な支障が生じるとの危機感を持っていたことから、簡易なものについては迅速対応を図るため、受託事業者に依頼し対応してもらっておりました。その際、本来は契約の範囲外だとは感じつつも、仕様書に定めのない事項についても、必要に応じて委託者と受託者が協議して定めるという契約条項をもとにしつつ、協議書は作成しておりませんでした。
 その結果、受託事業者の営業担当者が、契約書に明文の定めがないことの依頼内容について、社内調整に尽力していたと感じたことから感謝の念を抱くようになり、営業担当者からの依頼に対し、情報を漏えいしたと供述しております。

○上田委員 この場合、どのようにすれば、職員Bのようなメンタリティーに追い込まれない環境がつくられるのか。一任される状況が追い込まれたのではないか、契約書に明文の定めがないことを今後どう解消するのか、職員Bのように追い込まれないためにするのかどうかもあわせ、見解を伺います。

○尾根田浄水部長特命担当部長兼務 職員に対する事情聴取では、職員Bが排水処理の経験があり、機械設備にも精通していたことから、脱水機等の設備関係の管理を一手に任されていたことが明らかになっております。
 しかし、今年度からは、排水処理担当と浄水施設担当を一つの担当として大くくり化し、職員の相互支援が可能な体制となっており、職員が特定の業務を一手に任される状況にはならないものと考えております。
 また、職員Bが契約書に明文の定めがない部品の調達について、受託事業者の営業担当に対し感謝の念を抱いていたことを踏まえまして、仕様書で局と受託事業者の業務範囲等を可能な限り明確に定めるなど、今後記載内容の見直しを行い、職員と事業者に対して周知徹底を行ってまいります。

○上田委員 一歩前進ですが、水道局が費用負担すべき修理をどこまで行うか、具体的な決まりがなかったともありましたが、それについても伺います。

○尾根田浄水部長特命担当部長兼務 排水処理施設運転管理作業委託契約では、仕様書において、機器の損傷や自然摩耗等を認めた場合、局と協議の上、局からの指示に基づき、整備、調整、部品交換等の必要な措置をとることを定めております。
 また、脱水機本体等の主要な機器や部品は局が用意するものとして一覧表により明示しており、工具類及び消耗品等は受託事業者が用意するべきものとしています。
 これ以外の仕様書に定められていないものは、局と受託事業者が協議して定めることとしており、機器の修理等を行う範囲については、仕様書の規定に基づき、局と受託事業者とが協議して定めることとしております。

○上田委員 局と受託事業者が協議ということですが、密室で行われ、また不正の温床とならないのか、確認させてください。

○尾根田浄水部長特命担当部長兼務 局と受託事業者が協議や打ち合わせを行う際は、複数職員による対応やオープンスペースでの対応を徹底しており、不正の温床となることはないと考えております。

○上田委員 対策はとられていますが、過去は、本来水道局がすべき負担を曖昧にしたまま、受託事業者に修理の負担を強いていなかったのか、この点も確認します。

○尾根田浄水部長特命担当部長兼務 今回の情報漏えい事故に関する調査の中で、受託事業者に修理の負担に関する事実関係について確認を行っております。その結果、簡易な機器故障の修理に当たりましては、受託事業者の負担で修理を行ったこと、本来作成されるべき協議書が作成されていなかったことが判明いたしました。
 しかし、この修理は、局と受託事業者とが合意の上で実施したものであり、契約範囲外の対応を行った事実は認められませんでした。
 こうしたことから、業者がサービスで修理を行った事実はございません。

○上田委員 受託事業者は次の仕事が欲しいから、こうした修理に応じてきたのではないか、そこに恩義を感じて感謝の念を職員が抱き、情報漏えいが行われたのではないかと思料します。
 業者を泣かせ、現場を知らず、硬直的な指示をする本局、そのはざまで苦しむ担当職員の構図についての課題認識、自覚があったのか、所見を伺いたいと思います。

○尾根田浄水部長特命担当部長兼務 情報漏えいが起きた職場内の上司、同僚を含め他の職員は、情報漏えいを行った職員が事業者に頼ってしまった実態を把握しておらず、また、いずれの職員も上司等に相談することなく、業務上の悩みや問題点を一人で解決していました。
 このように、職場内のコミュニケーションが著しく不足していた実態につきまして、本局では、情報漏えいが明らかになるまで把握できておらず、その事実については重く受けとめております。

○上田委員 また、二八ページの機器補修工という新しい項目が新規追加になったことに関し、新規であるから、事業者が積算するに当たり、確かにわからないはずです。
 こうした新規の項目については本来どのように取り扱い、業者に説明すべきだったのか、確認をいたします。

○尾根田浄水部長特命担当部長兼務 排水処理施設運転管理作業委託契約の発注に当たりましては、業務の履行に必要な具体的な内容は全て仕様書に定めており、新たに追加する作業についても、その内容は仕様書に記載しております。
 この契約の受託を希望する事業者は、案件が公表された際に、当該作業委託の仕様書を閲覧することが可能であるとともに、入札の参加者として指名を受けた後は、仕様書の内容等について期間を定めて質問を行う機会がございます。
 局は、従来から、指名を受けた事業者から質問を受けた場合、全ての事業者に質問内容と回答を周知しております。これによりまして、事業者は新たに追加する作業を含め、当該作業委託の積算に当たって必要な情報を入札前に取得することが可能でございます。

○上田委員 三五ページ、深夜作業の単価の算出根拠についても、局の都合による見直しであるからと、事業者をおもんぱかって変更になることを伝えてしまったとありますが、これについても本来はどう扱うべきなのか伺います。

○尾根田浄水部長特命担当部長兼務 排水処理施設運転管理作業委託における深夜作業の単価の算出根拠につきましては、局の積算に係る情報であり、厳格管理情報に該当いたします。
 このため、職員は厳格管理情報の取り扱いを十分に理解し、適切に対応すべきものでございます。

○上田委員 一応ルールも決まっていたようですが、では、なぜ今般の事故が発生したと考えられますでしょうか。

○木村職員部長 今回の情報漏えい事故が発生した要因は、情報漏えいを行った職員が、これまでの再発防止策を自分のこととして捉えていなかったことや、コンプライアンスよりも現場の事情を優先していたこと、契約制度の理解不足であると都の調査結果で明らかになっております。
 また、受託事業者を指揮、指導監督する職員が、設計金額に関する情報を取り扱っていたことや、事業者による職員への探り行為が繰り返され、これに対して組織的な対応ができていなかったこと等も情報漏えい事故が発生した要因の一つとして考えております。

○上田委員 制度が機能していなかったということですね。
 三一ページですが、電子調達システムに一度登録すると、修正は財務局となるということです。つまりひと手間かかってしまうということで、事業者を待たせたくない思いやその前提となるのは、財務局から水道局の案件は修正依頼が多いと注意を受けていたことに関係すると思料をいたします。
 まず、現場では、いろいろ動くこともあり、修正依頼すること自体は悪いことではないと考えるんですが、財務局のこの指摘についての所見、財務局をそんたくして拙速なことをしてしまう体制がなかったかを鑑み、伺いたいと思います。

○金子経理部長 事業実施部署から契約依頼を受け付け、電子調達システムに情報を登録した後、これらの情報をインターネット上に公開し、案件公表と入札参加希望者の受け付けを開始いたします。
 このため、公表後に登録した情報を変更することは、入札参加者の応札行動に影響を与えるおそれがあることから、慎重に行う必要がございます。
 こうした入札手続の適正性確保の必要性から、登録を実施した部署において修正が必要な箇所ごとに決裁を行い、システムを運用する財務局に修正の依頼をすることとなっており、修正が必要となった都度、適切に修正の依頼を行っております。
 当局では、システムへの登録事務の適正化を図るため、システムの入力画面を印刷し、システムへの入力内容と事業実施部署からの依頼文書の照合を実施することとしておりました。システムへの入力内容の照合は必要不可欠な作業であり、今後とも適切に実施してまいりますが、局として、不用意に厳格管理情報が記載された用紙を印刷したことと、印刷した用紙の取り扱い方法を定めていなかった点に問題があったものと認識しております。

○上田委員 印刷してチェックすること自体は全く問題なく、扱いのことは別として、財務局の注意を気にし過ぎて、本末転倒な判断をしたのではないかということを確認させていただきました。
 再発防止に向けてです。
 報告書の二七ページ、二九ページにも、深く理解していなかった、あとは研修で教えられることはごもっとも、現場の事情が優先されるべき等、これまでの防止策が生きていないことも判明し、またしても再発防止策が講じられていることとなっております。
 何度防止策を講じても、何度も不祥事が起きている水道局、人ごと意識となってしまう鍵が事業者への感謝の念という言葉がキーワードではないでしょうか。上司や本局を頼らずに事業者を頼ってしまう、頼らざるを得ない環境が情報漏えいの温床をつくったと思料をいたします。
 この点をどう解消するのか、ほかの委員と重複するところもありますので、簡潔にお答えください。

○木村職員部長 職員に対する事情聴取の結果、職員Aは、業者に信頼を寄せるとともに恩義まで感じていた、現場責任者に心酔していたとのことであり、職員Bは、感謝の気持ちを持っていたとのことでございました。こうしたことから、事業者に頼ってしまう状況にあったとの実態が明らかとなりました。
 また、情報漏えいが起きた職場内の上司、同僚を含め他の職員は、職員AやBが事業者に頼ってしまった実態を知らず、職員A、Bを含む情報漏えいを行った職員は、いずれも上司等に相談することはなく、業務上の悩みや問題を一人で解決しておりました。
 このように職場内のコミュニケーションが著しく不足していたことを踏まえ、今後は職場ごとのリスクの洗い出しや職場討議等を通じまして、職員間、職場内のコミュニケーションを活性化させ、職員の業務上の悩みや問題点を共有することができる風通しのよい職場づくりに努めてまいります。
 一方で、事業所において事業者と頻繁に接触していた職員が情報漏えいを行っていたこと、そして行える職場環境がございました。このため、積算業務は本庁で一括すること、現場業務から分離することや、委託の設計、積算をシステム化し、現場での職員はそもそも漏えいを行うことができない仕組みを導入いたしました。

○上田委員 本庁での積算業務を一括し、現場から分離することは評価しますけれども、一朝一夕に急に上司に相談できるという風土ってつくれるとも思えないので、本庁と現場の壁ができまして、はたまた職員が孤立する状況にならないか、確認をさせていただければと思います。

○尾根田浄水部長特命担当部長兼務 本庁浄水部職員が適正な積算を行うには、排水処理の運転状況や機器の状態などさまざまな施設状況を浄水場職員からの情報により把握する必要がございます。また、排水処理施設の運転管理を円滑に行う上で、本庁と現場とが一体となって業務を進めることが不可欠でございます。
 このように、日常から、本庁浄水部と浄水場は十分なコミュニケーションをとりながら業務を進めております。

○上田委員 公取の方の質問は最後になります。
 私は、現場の事情と事業者への感謝の念というのが本当にキーワードだと思っています。この現場の事情を本局はこれからどのように把握して、職員を孤立させないため、今後何をすべきか、最後に、局長の所見を伺いたいと思います。

○中嶋水道局長 今回の情報漏えい事故では、情報漏えいを行った職員が上司などに相談することなく、業務上の悩みや問題点を一人で解決していたことや、上司、同僚を含め他の職員がそのことを把握していなかった実態が明らかとなりました。
 このため、職場ごとに潜むリスクを洗い出し、その改善策についての自由な議論を通して、職員一人一人が物をいえる職場環境をつくることで、風通しのよい職場づくりに努めることが重要でございます。
 また、現場レベルでの課題や解決策を事業所内の共有はもとより、事業所と本庁で共有し、局全体でコンプライアンス推進を図っていくことが必要でございます。
 私は、浄水管理事務所や支所等十八の事業所をこれまで回り、管理職及び現場実務の中核となる課長代理と職場討議で洗い出されたリスク及び当該リスクへの対策などにつきまして意見交換を行ってまいりました。
 こうした取り組みにより、局内のコミュニケーションを活性化させ、局一丸となって再発防止を徹底してまいります。

○上田委員 コミュニケーションを活性化ということでございます。
 三二ページの、活性炭談合調査の対応などから繁忙をきわめていたために、経理部職員が金額の入った書類を渡すという、活性炭談合調査が、談合疑いを活性化しちゃうというような状況になっているようでございました。
 官製談合防止法の趣旨は、職員による入札などの公正を害するべき行為について罰則を定めるものとしております。あわせて、当該入札談合行為による損害の有無により必要な調査をしなければならないとし、今般、損害賠償請求することとなりました。
 改めまして、本件損害賠償請求に係る根拠法条文をご説明ください。

○岡安理事 今回の浄水場排水処理作業委託に関します損害賠償請求につきましては、民法第七百九条に定めます不法行為による損害賠償及び民法第七百十九条に定めます共同不法行為者の責任を根拠として行うものであります。
 また、違約金請求につきましては、単価契約に用いる業務委託契約書契約約款第二十二条を根拠として行うものであります。

○上田委員 つまり業者と職員の共同の不法行為に基づき損害賠償請求をしたということですね。
 共同不法行為について、これに対する損害賠償請求の相手方の選択につき、考え方をご説明ください。

○岡安理事 民法第七百十九条では、共同不法行為によって他人に損害を加えたときは、各自が連帯してその損害を賠償することとされております。また、過去の判例を踏まえますと、これによって生じた債務は、連帯債務者のうち、全ての者に対して全額の支払いを請求することが可能であります。
 今回の金町浄水場の契約に係る損害賠償請求につきましては、談合を行った四事業者に対しては、談合により発生した損害額の全額を、談合にかかわった職員及び元職員に対しては、そのうちかかわった契約に関する損害額をそれぞれ連帯債務として請求いたしました。
 また、この損害賠償請求につきましては、当該契約の受託者である水ing株式会社が実質的に不当な利益を得ていたことから、損害額の全額を同社に支払うよう求めているところでございます。

○上田委員 ということは、共同不法行為者が連帯責務を負うということですね。
 では、都側の判断によって、相手方を特定の業者や職員、個人に絞ることは可能か、ご説明ください。

○岡安理事 共同不法行為による債務は、過去の判例を踏まえますと、全ての債務者に対して損害額全額の請求を行うことができますが、特定の債務者に対して、全部または一部の金額を請求することも法的には可能であります。

○上田委員 ということは、都は、不法行為者の誰に対しても損害賠償請求ができるということであります。
 今回、職員、元職員は免責されるようですけれども、業者が職員の分も肩がわりしたように思われなくもないような状況だと思います。新たな癒着を生むのではないかと危惧されますので、詳しく説明を求めます。

○岡安理事 今回の損害賠償請求につきましては、談合を行った四事業者に対しては、談合により発生した損害額の全額を、談合にかかわった職員及び元職員に対しては、そのうちかかわった契約に関する損害額をそれぞれ連帯債務として請求いたしました。
 また、この損害賠償請求につきましては、当該契約の受託者である水ing株式会社が実質的に不当な利益を得ていたということから、損害額の全額を同社に支払うよう求めております。
 こうした対応を行うことにより、事業者と職員との間に、新たな癒着を生むというものではないと認識をしております。

○上田委員 でも、職員でも八千万ぐらいでしたっけ、これ業者が支払う形になりますと、まだ在職中ですよね。Dは対象にならない、でも、免れたということ、A、B、Dは恩義を感じないのでしょうか。また、水道局、浄水場職員もそのように感じて、身内を守ってくれたということで、また今回の事故のような関係性にならないのか、現状の当該事業者との関係や今後契約をどうするかも含め、確認させてください。

○岡安理事 繰り返しとなりますが、今回の損害賠償請求につきましては、談合を行った四事業者に対しては、談合により発生した損害額の全額を、談合にかかわった職員及び元職員に対しましては、そのうちかかわった契約に関する損害額をそれぞれ連帯債務として請求しております。
 また、この損害賠償請求につきましては、当該契約の受託者である水ing株式会社が実質的に不当な利益を得ていたということから、損害額の全額を同社に支払うよう求めているところであります。
 こうした対応を行うことによりまして、事業者と職員との間に今回の事故のような関係性を生じさせることは考えておりません。
 また、入札談合が認められた事業者に対しましては、本年七月三十日付で、都の契約手続への参加を認めない七カ月の指名停止措置を行っております。

○上田委員 職員A及び元職員Eについては、事業者と連帯して賠償債務を負うものとしておりますが、事業者とすれば今後も都と契約関係が継続し、また新たな契約の受注も考慮した場合、職員A及び元職員Eの連帯債務を事業者が全て支払うことは容易に推測できるものであります。
 また、本件談合において、利益を受けたのが事業者であるとの理由も上げていますが、そもそも情報漏えいしなければ、本件談合事件は避けられたものであります。
 以上のことからすれば、事業者と職員A及びEの連帯債務とせずに、より責任の度合いを考慮し、それぞれの責任割合を十分の幾つかに明確にした責任割合による賠償請求とすべきではなかったでしょうか。
 また、談合事件の場合、事業者と行政職員の連帯責任で賠償請求した事例があれば、お示しいただければと思います。

○岡安理事 今回の損害賠償請求は、入札談合により都がこうむった損害を回復することを目的として行うものでありまして、関係法令に基づき、過去の事例なども参考としながら、談合にかかわった事業者、職員及び元職員に対しまして、可能な限り厳正に対処することとし、連帯債務としてそれぞれに請求を行ったものであります。
 なお、過去の事例といたしましては、国土交通省発注工事において、平成二十四年に事業者による入札談合に職員がかかわっていたことが認められ、その事業者と職員の連帯責任として、国土交通省がそれぞれに損害賠償請求を行ったものがございます。

○上田委員 都の姿勢は、職員の損害賠償義務を軽減させ、職員に甘い処分といわざるを得ません。
 求償権行使のあり方につき、局長の所見をお示しください。

○中嶋水道局長 職員の処分というお話でございますが、今回の事故を起こした職員の法令違反行為等に対する処分は、地方公務員法に基づく懲戒処分でございます。
 具体的には、情報漏えいを行った職員に対して、懲戒免職に次ぐ重い処分であります停職六カ月を科すなど、今回解明しました事実関係を慎重に分析し、職員に対して可能な限り厳しくその責任を求めたところでございます。
 先ほど理事からご答弁申し上げましたが、今回の損害賠償請求は、入札談合により都がこうむった損害を回復することを目的として行うものでございます。関係法令に基づき、過去の事例なども参考としながら、談合にかかわった事業者、職員及び元職員に対しまして、厳正に対処することとし、連帯債務としてそれぞれに請求を行っております。
 こうしたことから、都としては、事故を起こした職員に対して、適切に対応しているものと考えております。

○上田委員 共同不法行為は、原因をつくった者や権限を有している者の責任を重く見るべきです。原因はつくった職員については、債務を免ずることは都政運営の公平性の観点から、都民は納得しないのではないでしょうか。
 刑事訴訟法第二百三十九条第二項は、官吏または公吏は、その職務を行うことにより犯罪があると思料するときは、告発をしなければならないと公務員の告発義務を定めていますが、民事責任に加えて、業者や職員への刑事責任の追及を都としてどうするのか、ご所見と今後の対応についてご説明ください。

○木村職員部長 これまで行った調査の結果、職員五名による情報漏えい等につきましては、都として認定をいたしました。
 この調査結果を踏まえまして、当該五名の職員については、地方公務員法第三十四条、刑法第九十六条の六、入札談合等関与行為防止法第八条に違反すると考えられます。
 こうしたことから、刑事告発につきましては、警察にも相談をいたしましたが、ほぼ全ての案件が既に時効を迎えていることから、警察としては事件として扱えない旨の回答がございました。
 また、談合を行った事業者の告発は、公正取引委員会が行うものと独占禁止法第九十六条に定められておりますが、公正取引委員会は、今回談合を認定した四事業者に対する告発を行っておりません。
 都としては、こうしたことを総合的に勘案し、今回の厳正な懲戒処分等をもって職員に対する刑事告発は行わないことといたしました。
 なお、公正取引委員会や警察に対して、調査結果について情報提供を行っており、今後捜査照会等を受けた場合は、真摯に対応してまいります。

○上田委員 結局、刑事告発もせず、賠償責任も免除するような対応は身内に甘いと都民にそしりを受けますまいか。また、業者に関しても、七カ月の指名停止後どうなるか、次年度の契約は戻るのではないかと危惧します。
 仮に、一年停止とすれば、当該事業者は来年の四月の新年度入札は参加できず、ほかの事業者の新規参入が図れるのです。事件の重大性を鑑みれば、一年以上とすべきではなかったでしょうか。業者にも甘いのではないでしょうか。身内の職員の負担を業者につけかえるかわりに、今は損害賠償を職員分も含めて支払って、後でまた受注して取り戻そうと当該事業者は考えませんか。再度発注できるよう、水道局は、一年ではなく、四月入札ができるよう、間に合うよう七カ月としたのでないかと思われても仕方のないような状況ではないでしょうか。
 再三再四、不祥事を繰り返しているのですから、何度やっても職員一人一人に浸透しないつけ焼き刃の再発防止策を講ずるよりも、処分を厳正に行うことこそが、最大の効果を引き出す再発防止策であると強く申し述べ、新年度の入札適正化に向け、厳正に確認させていただくことをお約束し、私の質疑を終わります。

○伊藤委員長 この際、議事の都合により、おおむね十五分間休憩いたします。
   午後五時四十一分休憩

   午後五時五十五分開議

○伊藤委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 質疑を続行いたします。
 発言を願います。

○大松委員 このたびの浄水場排水処理施設運転管理作業委託に関する事件は、水道局から元職員を含めて二十八人もの処分者を出した前代未聞の不祥事であります。
 十一月に公表されました調査特別チームの最終報告書を読みますと、この事件の背景には、コンプライアンスが軽視され、職員と受注者との不適切な関係が容認される水道局独特の組織風土があるといわざるを得ないわけでございます。水道局は、こうしたあしき組織風土を一掃するこれまでとは次元の異なる対策を実行しなければならないことをまず厳しく指摘をしておきたいと思います。
 そこで、本日は、今回の事件が明らかになって以降、談合や情報漏えいをなくしていくために、我が会派が本委員会で指摘し、提言してきた事柄について、その進捗状況を確認するとともに、最終報告書で新たに取り組むことになった再発防止策について質問を行ってまいります。
 まず、八月三十日の本委員会におきまして、我が会派は、令和二年度以降の排水処理施設運転管理業務委託について、安定的に業務を実施できる契約になるように、また、競争性、公平性を確保できる契約になるように求めました。これに対しまして水道局は、再発防止策として掲げた総合評価方式と、複数年契約の導入に向けた検討状況についての答弁がありました。
 そこで、総合評価方式と複数年契約の来年度からの導入に向けて、現在の取り組み状況について伺います。

○尾根田浄水部長特命担当部長兼務 令和二年度以降の排水処理施設運転管理作業委託の発注に当たりましては、特定の事業者が有利にならないようにするため、これまで七つの浄水場ごとに発注していたものを過去の受託者や機器の製造会社が異なる複数の浄水場を組み合わせて三案件として発注することといたしました。
 また、新規事業者の参入を促進するため、本委託の仕様書において、過去五年間の排水処理状況の実績データを掲載することで、新規参入事業者でもこれまでの運転状況を把握した上で、適正に積算が行えるよう配慮しております。
 こうした見直しを行った上で、確実な履行を確保するため、総合評価方式と複数年契約を導入することといたしました。
 この委託契約につきましては、本年十月二十四日に契約手続を開始いたしまして、十二月二十日まで入札参加希望者からの技術提案書の受け付けをいたしております。その後、技術提案につきまして、学識経験者の意見聴取を含め、技術審査を行った上で、来年一月末に開札する予定でございます。

○大松委員 ただいまの答弁で、外部の学識経験者の意見聴取を含めた評価を行うとのことでございました。申し上げるまでもなく、この総合評価方式におきましては、価格以外の要素の評価方法が非常に重要でございます。
 業務委託契約における総合評価は、工事請負契約のように、まだ類型化されておりません。そこで、評価基準の策定に当たっては、委託する業務の性質に応じた工夫が必要になると考えます。
 入札参加者の履行能力を評価するために、その基準の策定において講じられました工夫につきまして見解を求めます。

○尾根田浄水部長特命担当部長兼務 排水処理施設は、故障等により停止した場合は、浄水場全体の機能停止を招く重要な施設でございます。
 このため、排水処理施設の運転管理を担う事業者には、河川水質や配水量の変化等に応じて柔軟に対応し、施設を安定的に稼働させるために必要な体制や高い技術力が求められます。
 こうしたことから、総合評価方式における審査項目につきましては、履行の確実性、安定性を重視するため、配置作業員の人数や有資格者の状況、安全衛生管理体制、事故発生などに備えた危機管理やバックアップ体制などを項目に設定しております。
 また、今回の談合事件を踏まえまして、事業者のコンプライアンスに対する取り組み等の項目も設定しております。
 なお、審査項目の設定に当たりましては、学識経験者の意見を反映させております。

○大松委員 今回の発注では、五年間の複数年契約になっているわけでございます。受注者にとりましては、長期間、安定的に仕事が得られるというメリットがあるわけでありますけれども、その安定的な立場に甘んじられては困るわけでございます。
 そこで、受注者が入札時に提示した技術提案どおりに履行しているかどうか、きちんと確認するとともに、この受注者のやる気をより一層高める仕組みも組み込んでおくということも重要であります。
 この履行成績に応じたペナルティーとインセンティブが必要と考えますが、水道局の見解を伺います。

○尾根田浄水部長特命担当部長兼務 排水処理業務の履行の安定性、確実性をより高いレベルで実現させるとともに、受託事業者の能力を一層発揮させるためには、履行成績に応じたペナルティーとインセンティブを設けることが重要でございます。
 このため、本委託契約では、成績評定を毎年度実施することとしており、仕様書や技術提案書の内容を遵守した上で確実な履行が行われていることや業務の改善提案などについて客観的に評価を行います。
 これにより、履行状況の不良を確認し、一定の成績を下回った場合には、委託料の一部の返納や次期契約において指名を行わない等のペナルティーを科すこととしております。
 一方、すぐれた成績をおさめた場合には、次期契約において付与するインセンティブについて検討してまいります。

○大松委員 次に契約監視委員会について質問をする予定でありましたけれども、既に他の委員から質問がありましたので、省略をさせていただきます。
 そして、次に、今回の最終報告で新たに記載されました再発防止策について質問を行います。
 都は、情報漏えいへの対策強化として、契約監視委員会による取り組みに加えまして、厳格管理情報の理解促進と契約事務所管部署における情報漏えい防止について新たに取り組むこととしております。
 この二つの取り組みにつきまして、具体的な内容について答弁を求めます。

○金子経理部長 厳格管理情報の理解促進につきましては、本庁の所管課が契約締結権限を有する事業所を訪問し、厳格管理情報の管理状況を確認するとともに、疑問点などの意見交換を実施することといたしました。また、水道局のイントラネット上に具体的な事例に即したQアンドAを作成するとともに、本庁の所管課への問い合わせ事例などを蓄積し、充実を図っていくことといたしました。
 契約事務所管部署における情報漏えい防止につきましては、経理部契約課からの情報漏えい事故が生じたことを踏まえ、改めて事務フローを点検し、厳格管理情報の管理の徹底を図ってまいります。また、事業者との書類の受け渡しにおいて、渡すべきではない資料が混入しないよう、局統一の対応方法を定めてまいります。
 これらの取り組みにより、情報漏えい防止に向けた対策を強化してまいります。

○大松委員 公正取引委員会が七月十一日、水道局長に行った要請には、見積もり合わせ等の実態について点検をして、必要な場合には改善を行うようにとの記載がありました。
 今回の情報漏えいには、既に退職した職員を含め、五人の水道局職員が関与しておりました。まさに構造的な課題が長年にわたって継続していたということでございます。
 見積もり合わせの手続が適正であったのかどうか、しっかりと点検をして、改めるべきところはきちっと改めていかなければなりません。
 そこで伺いますが、水道局が行った点検の具体的な内容について伺います。

○金子経理部長 見積もり合わせは、随意契約を締結する際に、競争入札の手続に準じて落札者と落札金額を決定する方式でございます。
 平成三十年度の水道局における契約締結実績では、全体の件数の二七%が見積もり合わせにより手続が行われておりました。
 今回の点検内容としましては、見積もり合わせにより契約を締結した事案の内容、形態、これまでの推移などについて分析いたしました。また、契約締結権限を有する十七カ所の水道局の事業所における事務手続の実態について調査を実施いたしました。
 これらの調査分析の結果、見積もり合わせにより契約を締結している事案では、情報の秘匿性が高い電子調達システムを利用した事案が比較的少ないことや、多くの見積もり合わせが事業所で実施されておりますが、手続の一部に統一が図られていないものが見受けられました。

○大松委員 点検の結果、さまざまな課題が明らかになってきております。
 今後、水道局は、これらの課題に対しまして、厳格、厳正に対応していかなければなりません。この点検の結果を踏まえまして、水道局としての具体的な対応について答弁を求めます。

○金子経理部長 電子調達システムを利用した事案が少ない点につきましては、より競争性の発揮が可能となる契約方法への見直しを行い、同システムの利用促進を図ることといたしました。
 具体的には、複数単価契約の締結について、これまでの個々の単価について減価交渉を予定していた契約におきまして、各単価に予定数量を乗じた推定総金額だけで競争を行い、落札者を自動的に決定する方式の採用を積極的に進めてまいります。
 また、契約締結手続に統一が図られていない点につきましては、水道局内で統一のマニュアルを整備してまいります。
 今後とも、より公正で透明性の高い契約手続を目指してまいります。

○大松委員 この契約のあり方、制度、手続といったものは不断の見直しをしていかなければなりません。当初の意義が見失われて形骸化をして、実態から乖離してしまっているものも多々ございます。
 今後とも、継続的に点検を行い、よりよい制度を目指して、不断の改革に取り組んでいただきたいと思います。
 次に、この談合を行った事業者に対する対応について質問します。
 現在、談合を行った四社は指名停止を受けておりまして、都の仕事は受注できない状態にございます。この間にしっかりと反省をして、二度と違法行為を行わないように、再発防止を徹底してもらわなければなりません。
 我が会派は、八月の本委員会の質疑におきまして、各業者がきちんとこの再発防止の対応をしているかどうか、水道局宛てに報告をさせて、水道局として厳格に確認すべきであると提言をしてまいりました。
 そこで伺いますが、各事業者からの報告の中身について答弁を求めます。

○金子経理部長 談合を行った四事業者に対しましては、談合の実態と談合を行うに至った動機、背景などについて徹底した社内調査を実施するとともに、実効性のある再発防止策を策定し、当局に報告することを求めました。
 これまで四事業者との間で報告内容の確認や記述内容に不足する事項などの調整を行い、現在までに全ての事業者から報告書を受領しております。
 各社からは、内部統制機能、組織の強化や、審査部門の設置、強化、組織風土改革のための行動規範の作成、営業活動における法令遵守のためのマニュアル整備、各種研修の強化などの再発防止を実施することが報告されております。

○大松委員 都は、各社に対して、この談合に至った動機や背景についても報告を求めたとのことでありますけれども、そうした内容は再発防止に向けて、水道局側の対策を立てる上でも非常に有用なものになると思います。
 この点に関しまして、各社からの報告により何が明らかになったのか、また、その報告を受けて、水道局は何を行うのか、具体的な取り組みについて答弁を求めます。

○金子経理部長 各社の実態は、当該業務を受託している事業者が、翌年度の契約手続に際し、他の見積もり合わせ参加予定者に対して見積もり予定金額を提示する方法により行われておりました。また、いずれの事業者も談合の開始時期を特定することはできず、談合の事実が確認できたのは平成二十六年度契約からとしております。
 談合に至った動機につきましては、これまでの当該業務の受託により、現場に配置した従業員の雇用維持を挙げております。また、営業活動に関して、支店の裁量が大きく、本社の審査が及ばなかったとする組織的な課題を挙げた事業者や、競争参加者が少数である状態が継続すると、当局が発注条件を緩和し、新規事業者の参入を招くとの危機感を持った事業者もおりました。
 排水処理施設運転管理作業委託につきましては、来年度以降の契約手続が既に進んでおりますが、今回の報告書からも得られた情報を他の業務委託契約の発注や契約監視委員会における調査、監視活動に活用してまいります。

○大松委員 この報告から得られた情報につきましては、今後の発注内容や調査、監視活動に活用していくとの答弁がありました。
 今回の事件からは、さまざまな角度から、また非常に多くの教訓を得ることができると思います。ぜひ、このたびの教訓を今後に生かしていただきたいと思います。
 また、先ほど損害賠償請求についての質疑がありました。これまでの談合事件における判例を参考にしたとのことでございますけれども、損害賠償請求は都民の側に立って厳格に行っていかなければなりませんし、金額につきましても厳しく算定をしていかなければなりません。
 そこで、他の談合事件と比べて、今回の水道局が算定した損害額の水準について都の所見を求めます。

○岡安理事 今回の損害賠償金額の算定に当たりまして、当局が参考といたしました判例では、損害額は契約金額の約一〇%であります。また、公正取引委員会の資料によりますと、民事訴訟法の規定により裁判所が損害額を認定したケースでは、ほとんどが契約金額の五%から一〇%程度でございます。
 今回の当局におけます損害賠償請求額は、契約約款に定める違約金の額を請求した月島テクノメンテサービス株式会社及び石垣メンテナンス株式会社につきましては契約金額の約一四%、類似事例により算定した損害額を請求いたしました水ing株式会社につきましては契約金額の約二〇%となってございます。

○大松委員 今回水道局が請求する金額につきましては、他の事例と比べると高い水準にあるということでございます。
 ところで、公正取引委員会は、本年十一月二十二日に浄水場で使用する活性炭について談合があったとして、業者に対し行政処分を行いました。
 処分を受けた業者には、今回の排水処理施設運転管理においても処分を受けました水ing株式会社も含まれているわけであります。同社は、ほとんど同じ時期に複数の品目で談合を行っていたことになりまして、これは非常にゆゆしき問題でございます。
 この点につきまして、水道局から同社が受けていた報告の内容について伺います。

○金子経理部長 本年十二月十日に水ing株式会社から提出された報告書によりますと、排水処理施設運転管理作業委託におきまして談合が行われていたことは、本社を含めて、会社上層部は認識をしていなかったとしております。また、同社は、平成二十九年二月に活性炭取引に関して公正取引委員会の立入検査を受け、これを契機として、全ての営業品目について社内調査を実施したとのことでございます。
 この調査の結果、排水処理施設運転管理作業委託につきましても談合の疑惑を発見したため、同社は平成三十年一月二十五日に公正取引委員会に対して課徴金減免制度の適用申請を行ったとの報告を受けております。
 なお、活性炭取引における談合につきましては、同社に対し本年十一月二十七日にヒアリングを実施し、公正取引委員会の公表内容について事実確認を行うとともに、談合の実態等について報告書を提出するように求めております。

○大松委員 平成二十九年の公正取引委員会による立入検査を受けて、排水処理施設運転管理についても談合の疑義が発見されたという経緯ということでございました。
 そこで、この同社に対する水道局の対応につきまして、これもちょっと質問をする予定でありましたけれども、既に他の委員から質問が出ておりましたので、省略をさせていただきます。
 ただ、いずれにしても、繰り返しになりますが、排水処理施設の運転管理だけではなく、同時期に活性炭の納入においても、東京都に損害を与えたことは非常に重く受けとめなければなりません。
 水ing株式会社には、今回の一連の事件について厳しく反省をしていただかなければなりませんし、水道局にもしっかりと、厳しく厳格に指導を行っていただきたいと思います。
 以上で私の質問を終わります。

○川松委員 今回、水道局所管委託契約に係る談合疑いに関する調査特別チームによる最終報告書が取りまとめられまして、情報漏えいを行った職員、管理監督者等に対する処分も行われました。また、談合を行っていた事業者に対しても契約手続への参加を認めない指名停止措置や損害賠償請求も行われたということで、これによって談合事件については一つの区切りとなったと、私含め、きょう質問された先生方、皆さん考えられていると思いますが、さまざまな視点から、これまでも再発防止策を中心に議論が行われてきておりますけれども、私からも何点か確認をさせていただきたいと思います。
 まず、八月三十日の本委員会において、我々都議会自民党は、情報漏えいを行った職員は、地方公務員法の秘密を守る義務、刑法の公契約関係競売等妨害、入札談合等関与行為等防止法の職員による入札等の妨害などの法令に違反している可能性があると考えられ、なぜ刑事告発をしていないのか、今後の対応はどうするのかという質問をいたしました。
 これに対して、都としての十分な調査を行い、事実関係を認定した結果、刑事告発の必要性があると判断される場合には、所轄の警察署等と相談の上、対応を検討していくと答弁をされていたわけですが、今回の事件に関して刑事告発を行ったのかどうかという質疑もありまして、今回は結果として刑事告発は行わないということでありますが、職員が法令違反をした場合、局は厳しく対応する姿勢を見せることこそが再発防止につながるんじゃないかなと私は普通に考えるわけですね。
 報告書には、刑事告発に係るこうした対応は記述されていませんが、こうした対応も行ったことを職員にも伝える、告発のことも含めて、こういうことを全職員に伝えるということも検討してはいかがでしょうか。
 さて、再発防止策の職員のコンプライアンス宣言書への署名についてです。
 中間報告では、過去に情報漏えい等の汚職を行ったことがないかを確認する汚職根絶に関する宣言書への署名として、去年十二月から実施するとされていました。そして今回、宣言書の内容を変えて、職員のコンプライアンス宣言書への署名としたということであります。
 そこでまず、これまで実施してきた汚職根絶に関する宣言書への署名は全ての職員が署名をされたのか伺います。

○木村職員部長 ただいまお尋ねの汚職根絶に関する宣言書でございますが、職員の自発的な非違行為の申し出を促すため、昨年十二月から実施している取り組みでございまして、大多数の職員が署名を行っておりますが、署名しない職員も約五%程度存在いたしました。

○川松委員 今答弁ありましたように、署名を行わなかった職員が約五%ということですから、単純計算すると、これ百五十名程度の方が署名をされなかったということになります。
 この署名を行わなかった職員は、どの部署に配置されている職員なのか、そしてどのような理由で署名をしなかったのか、局としてどのように認識しているのか伺います。

○木村職員部長 汚職根絶に関する宣言書に署名しなかった職員は、本庁、事業所それぞれに在籍しております。
 署名しない主な理由といたしましては、育児休業等により管理職と面談ができなかったことや過去に汚職を行ったことがないことを確認して署名を求める制度のあり方について賛同しない職員がいたことなどが挙げられます。
 局といたしましては、これまでの汚職根絶に関する宣言書の実施結果を踏まえまして、職員の意識の向上やコミュニケーションの活性化につながるよう、過去の汚職行為に関して署名を求めるのではなく、将来のコンプライアンスの実現に向けて誓約を求める取り組みに見直すこととしております。
 また、毎年度の個別面接時に、過去の汚職行為の有無について確認しつつ、管理職と部下とが率直な意見交換を行い、職員がみずからコンプライアンス推進に向け、主体的に行動していくことを書面で確認することにより、風通しのよい職場づくりを推進してまいります。

○川松委員 署名を求める制度のあり方に賛同を得られなかったこともあるというお話がありました。
 こうした実施結果を踏まえて、将来のコンプライアンスに向けて誓約を求める取り組みに見直しをしているということですが、ちょっと幾つか懸念される点がありまして、今の部長の答弁、最後は、風通しのよい職場づくりを推進していくといわれますけれども、そもそも、あなた違反しているんですか、過去にしたことあるんですかというようなことを確認しながら面談していくことが風通しがよくなるんですか。僕はよくわからない。僕、何もない状態で上司から、あんた過去に悪いことしたことあるのっていわれたら、何でそんなこといわれなきゃいけないのって思いますよ。
 しかも、今後の取り組みだったら、令和二年からの取り組みというのは、水道局に配置された人たちは、みんなこれをやっていくわけでしょう。ほかの部署では疑われなかったのに、水道局に来たら上司に疑われるんですよ。
 部長、これは風通しのいい職場になると思うんですか。見解を教えてください。

○木村職員部長 今、委員ご指摘のとおり、この取り組みというのは、コミュニケーションの活性化につなげたいというふうに我々は考えております。
 まず、十年間で三回の不祥事が起こったということを踏まえまして、やはり我々水道局としては、コンプライアンスの推進について、組織風土から変えていく必要があるというふうに考えてございます。
 そのためには、やはり職員一人一人が当事者意識を持って、主体的に行動するということが何より重要だと思ってございます。
 先ほど委員のお話がございましたように、過去の非違行為をということもございましたけれども、やはり上司と部下が率直に意見交換をする、率直に話し合える、そういう環境づくりということが、今回も大変必要だというふうに考えてございまして、そのためのきっかけづくりとして、この宣言を考えたところでございます。

○川松委員 今、部長もお話ししましたけれども、三回もこんな直近にあったと。構造的な問題もあるんじゃないかと話があって、僕はそうだと思うんですよ。水道局全体の何か、見えないかもしれないけれども、深くからつながってきた根底に、こういったことが起きてしまったのがあると思うんですね。それが、宣言書に署名することで解決できるかどうかは僕は疑問です。
 そもそも皆さん、東京都の職員なんですよね。地方公務員法第三十一条あるいは服務の宣誓に関する東京都の条例に基づいて、皆さん宣誓して服務に当たっているんじゃないんですか。
 このコンプライアンス宣言を署名する以前に、こういう服務に関する事故があってはいけない、そういう前提でやっているのに、なぜほかの部署ではあり得ないことが水道局で起きているのか。上司と部下が面談をしてコミュニケーションをすれば、水道局の根本的な構造は見直される、部長、そういうふうにお考えなんですか。

○木村職員部長 もちろん、お話のとおり、このコンプライアンス宣言だけでということは考えてございませんけれども、やはりこのコンプライアンス宣言の今回の趣旨は、今、委員もお話しのように、地公法三十一条によって服務の宣誓義務が我々課せられているわけですけれども、それは基本的には憲法を守る義務等々、一般的な原則を述べたものでございます。
 ただ、今回のコンプライアンス宣言につきましては、やはり具体的にコンプライアンスとは何か、それから都民から何が期待されているか、そういうものを具体的に職員が認識するということが我々必要だというふうに考えてございまして、抽象的なものではなくて、具体的な我々が守るべきもの、やらなくちゃいけないものということをきちんと上司と部下の間で確認する、それを今回の宣言の中に取り込んだものでございます。

○川松委員 いや、このコンプライアンス宣言に関しては先ほども質疑があったので、別にこれ自体を否定するわけではないし、さまざまな企業でも、私たちはコンプライアンス遵守しています、宣言していますとカードを持っていたりだとか、いろんな取り組みされている企業があるのはわかっているんですよ。
 ただ、今そのコンプライアンスとは何かって話が部長ありましたけれども、そもそも東京都の職員として、地方公務員として憲法に従うという話があって、それは宣誓するのかもしれませんけれども、当たり前のこと、やっちゃいけないことなんて皆さんわかっているわけですよね。
 予定価格のメモを渡していいなんて、それ誰もわかっていなかったんですか。こんなことやったら事故になるなんて、みんなわかっていた話で、それをあえて三回繰り返して、外部からいろんな指摘をされて、じゃあ次、令和二年度から取り組もうといって出てきた、このコンプライアンス宣言に署名するということ自体が、僕は何か小学生の反省会のような形で、目に見える形でやりました、これでどうですか世間の皆さんっていっているような--根本的な皆さん方の覚悟とか、この問題に対して水道局、これ過去に我々だけではなくて、いろんな先輩方が水道局の構造的な問題、OBとの関係、何で水道局のところにいろんな業者が、OBが歩いているんだって指摘されてきた中で起きているわけですよ。
 僕は、署名するようなことだけで--違うと今部長ありましたけれども、ここを何か、報告書を見たら、項目も上の方に書いてあるし、ちょっとおかしいんじゃないかなと思います。
 最初にいいました、さっきもいいましたけれども、今後ほかの部署から移ってきたら、水道局に移ってきたら、みんなサインする。ほかの部署だったらないことをやるという、ちょっとしたおかしさがあることを皆さん方に認識していただきたいと思います。
 いずれにしても、この取り組みは水道局独自の取り組みであって、ほかの局では行っていないんです、過去のその根絶に関する宣言に関して。取り組み自体は、不祥事が続いて発生した水道局では必要なことだというのは誰もが認識していると思いますが、そもそも論として、皆さんが地方公務員法に基づく職員として、その一人一人取り組みの重要性や必要性を十分に理解、納得を得て、このことに当たっていただきたいということを要望しておきます。
 また、報告書には、職員のコンプライアンス意識や組織風土の抜本的改革、不正を起こさない仕組み・職場環境の創出、監視機能・危機管理体制の強化、局事業運営体制の抜本的な改革の四つの方向性のもと、二十四項目の再発防止策が掲げられています。
 この再発防止策は、外部有識者で構成される東京水道グループコンプライアンス有識者委員会で幅広い見地から助言、意見をいただいた上で策定されたとのことで、再発防止には有用なものであるというのは、これは誰もが認識していると思いますが、水道局の組織は、本庁と多摩水道改革推進本部、事業所、そして事業所も水源管理事務所、浄水場、支所、営業所、建設事務所、水運用センター、水質センターなど多数あるわけですね。当然に、事業所ごとにその業務や役割、民間事業者との関係、職員の状況などが、それぞれ状況によって異なっている。
 そこで、事業所からの提案された再発防止策というのはあったのか。事業所発、下から上がってきた再発防止、こんなことやったらどうですかという提案はあったのか、お伺いしたいと思います。

○木村職員部長 最終報告で掲げました再発防止策は、東京水道グループコンプライアンス有識者委員会における検証を踏まえまして、局として取りまとめたものでございます。
 その中では、現場の視点に立ち、職員一人一人が当事者意識を持って取り組むことが重要との考え方から、本年二月より、事業所を含めた全ての職場において、各課の担当ごとに全ての職員が参加する職場討議を行い、コンプライアンスに係るリスクを洗い出し、職場の実情に応じた具体的な対策を講じております。
 例えば、業務上感じる違和感などを潜在的なリスクとしてデータベース化し、事業所内会議で共有すること、また、厳格管理情報の取り扱いを徹底するため、契約に関する設計、起工のチェックリストを作成し、複数でチェックすること、さらには職員のコンプライアンス意識の啓発のために、職場におけるコンプライアンススローガンを募集し掲出することなどの対策に取り組んでおります。
 今後、このような取り組みを他の部署で実施することで効果が認められる事例につきましては、本庁と系列事業所とで実施している連絡会等において紹介、共有していきます。
 今後とも、このような取り組みを継続して実施するとともに、現場の実態に即した創意工夫を図ることで、再発防止の実効性を高めてまいります。

○川松委員 ありがとうございます。
 この事件の発生は、東京水道サービス株式会社の不適切事案の発覚後に行われた本委員会の議論でも、本庁と事業所や政策連携団体の距離が離れているんじゃないか、本庁の職員と事業所の職員や政策連携団体の社員の間で意識の違いがあるんじゃないかといった指摘が出ていました。
 今の答弁では、本局の指示かはわからないが、各事業所の実情に応じた取り組みをそれぞれ行っているということで、水道局全体で再発防止に取り組んでいるという姿勢が理解できたわけであります。
 では、今、皆さん方ががちがちに縛られた中で、さっき鈴木委員からも話がありましたけれども、いわゆるその事業者との距離感の問題をどうしていくんだと話もありましたが、改めてですけれども、コンプライアンスを優先する余り、職員と民間事業者の接触が少なくなって、業務に関する民間事業者からの情報が不足してしまう、そのことによって、実は現実がわからなくなってしまうという懸念はないのか、お伺いしたいと思います。

○木村職員部長 工事の施工管理等業務上、民間事業者との頻繁な接触が欠かせない職場におきましては、職員がコンプライアンスを過度に意識する余り、事業者との接触を避け、業務に支障が出ることがないよう、職場の実情に応じた対策を講じております。
 具体的な対策といたしましては、例えば事業者との打ち合わせでは、管理職への事前事後の報告やオープンスペースでの対応、複数職員による対応等を徹底し、コンプライアンスを確保しながら、事業上必要な情報交換を実施できるような取り組み等が行われております。
 また、事業者に対して、契約時に職員との接触に関する注意点を指導することや、探り行為の禁止などの注意事項を職場に掲示することで、民間事業者の意識啓発に努め、職員が安心して接触できるようにする取り組みを実施しております。
 今後とも、職場の実情に合わせ、適切に民間事業者と対応してまいります。

○川松委員 水道事業は、検針事業者、水道工事事業者など多くの民間事業者に支えられています。それゆえ、職員が民間事業者と良好な関係を保つことは不可欠であると私は考えています。
 例えば、今後、皆さん方が予定をされているスマートメーターの導入にしても、民間事業者からの技術情報を収集することは必要不可欠であり、そのために民間事業者との良好な関係を構築していかないと、新しいものに取り組むときに、皆さん方のノウハウがないものを外から持ってくるわけですから、こういった関係性は必要じゃないかとは思います。
 職員がコンプライアンス意識を持ち、決められたルールに沿って民間事業者と接触することは当然のことです。組織として職員を守り、民間事業者と良好な関係を構築するように取り組んでいただきたいと思います。
 また、再発防止策も、短期に取り組むものから継続して長期的な視野で取り組むものがありますが、今後、まあ現在、水道局としてはどのように再発防止策に取り組んでいくのかをお伺いします。

○木村職員部長 最終報告書に掲げた再発防止策のうち、コンプライアンス推進体制の強化や排水処理担当組織の大くくり化、探り行為を行っている事業者に対するペナルティー強化などにつきましては、既に実施をしているところでございます。また、職場相互点検や、各部、所におけるリスクの洗い出しと防止策策定のための職場討議、公益通報制度の周知徹底等につきましては、今後も毎年度継続して実施していく予定でございます。
 引き続き、局を挙げて再発防止策を実施し、その実施状況について東京水道グループコンプライアンス有識者委員会に報告することで、チェック機能を設けてまいります。
 有識者委員会の検証を踏まえ、必要に応じた見直しを行うことにより、局内にコンプライアンスを徹底するためのPDCAサイクルを構築してまいります。

○川松委員 今の水道局にとって、コンプライアンスの強化は不可欠であることはいうまでもありません。
 しかし、職員に過剰な負担を強いて、円滑な業務運営や民間事業者との関係など、ほかに支障が出てしまうことも懸念されます。この点は十分に留意して取り組んでいただきたいということを伝えておきます。
 今回の事件による職員の処分は、退職者を含む事故者五名のほか、管理監督者二十三名の二十八名に対して厳しい処分が行われました。また、現水道局長、そして前水道局長は処分の対象外ではありましたけれども、みずからの経営責任に鑑み、減給十分の一、一月相当額の自主返納を申し出ておられるということでありますが、そこで、水道局長の経営責任とは何なのか、局長のお考えを教えてください。

○中嶋水道局長 今回の事故は、当局における平成二十四年、平成二十六年の汚職事件を受けた再発防止に取り組んでいる中で発生したものでございます。また、複数の浄水場で複数年度にわたりまして情報漏えいが行われていたということが明らかになりました。
 都民の信頼を得ながら水道事業を進めていくということは経営の基本である中で、今回、都民の信頼を大きく損なう結果となりましたことにつきまして、まず、まことに申しわけなく思っております。
 今後、この都民の信頼を回復するためには、先ほど公務員のイロハだろうと、コンプライアンスについて公務員のイロハだろうということで、まさしくそのとおりでございますけれども、まさにそのイロハを日常の業務の中で三千七百名の職員が常に自覚していくというこの地道な取り組みを行いながら、また、外部の視点から厳しくご指導いただいて、それを受けとめながら、いろいろな再発防止策をさらに取り組んでいくということを私みずから率先して、先頭に立って行動することが、私の経営責任であるというふうに認識しているところでございます。

○川松委員 水道事業の経営全般に関して責任を負う水道局長として、都民に対する謝罪の意をあらわすために、さまざまな今のお話であったり、そういった給与の自主返納を申し出たということでありますので、これは誰もが重く受けとめていることだと思います。
 局長もお話をされましたが、再発防止策に徹底して取り組み、二度と重大な事故を発生させず、都民の信頼を回復することこそが水道局長の経営責任であると思います。
 最後にまとめますが、何度も指摘されていますけれども、水道局は繰り返されているわけですね。私は、お話もありましたが、これは、今回事故者五名ということですけれども、それぞれの人による要素もさることながら、やはり組織としての問題も大いにあるんじゃないかと感じています。
 ただ、先ほど触れましたが、コンプライアンス違反する前提で職員を見ていると、今はこの事故に対して、例えばさっきの署名の話があったりしますけれども、将来的に、今行われていることがわからない人たちが新しく新入職員で入ってきたり、あるいはほかの部署から異動してきたときに、一体、水道局ってどんなところなのって、何でこんなことするのと思われる可能性もあるわけです。
 ですから、今は引き締めのためには必要かもしれませんけれども、これが当たり前になったときには、果たしてこの制度を半永久的に残すのかどうかということも含めて、将来的なポイント、ポイントというのを見据えた上で、次年度から取り組んでいただきたいと思います。
 局長は、東京水道グループを改革していくんだということは今まで幾度となく言及されてきましたが、コンプライアンス、法令遵守というだけではなくて、さらにその先の水道局の皆さん、あるいは政策連携団体のTSSだったりする、そういった人たちが、どうユーザーだとか民間の皆さんに接していくかということも含めて、行動の指針というか、行動の基本姿勢というものをもう一度考え直すべきときがきたんじゃないかなと思います。
 法令遵守は当然のことながら、やはりサービス精神として、水道局のユーザーの皆さんと接していく。結構僕のところにはTSSの現場の苦情が届いています。これが実情です。いろいろ何度もいってきたけれども、TSSが外の人たちと接している、現場の先で接しているのは結構悪い態度だという声をいっぱい聞いてくるわけですね。
 今後は、そういったことを協力事業者の皆さん含めてやっぱり全体で、水道を支える全体の皆さん方の共通認識というものを皆さんでしっかりと認識して、任務に当たっていただきたいと思います。
 落ちに落ちた組織の立て直しは一朝一夕では終わらないと思いますが、水道局長には水道局職員三千七百名、政策連携団体の社員二千五百名の先頭に立って、そして職員、社員を守り、都民の信頼回復に全力で取り組んでいただくよう強く要望して、質問を終わります。

○伊藤委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑は、いずれもこれをもって終了したいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○伊藤委員長 異議なしと認め、報告事項に対する質疑は終了いたしました。
 以上で水道局関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後六時四十一分散会

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