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Tokyo Metropolitan Assembly

公営企業委員会速記録第十四号

令和元年十月二十九日(火曜日)
第十委員会室
午後一時開議
出席委員 十四名
委員長伊藤しょうこう君
副委員長田の上いくこ君
副委員長山口  拓君
理事大松あきら君
理事河野ゆりえ君
理事増田 一郎君
平  慶翔君
上田 令子君
川松真一朗君
佐野いくお君
中山ひろゆき君
長橋 桂一君
とくとめ道信君
鈴木 章浩君

欠席委員 なし

出席説明員
水道局局長中嶋 正宏君
技監相場 淳司君
理事総務部長事務取扱岡安 雅人君
職員部長木村 健治君
経理部長金子 弘文君
サービス推進部長小平 基晴君
浄水部長特命担当部長兼務尾根田 勝君
給水部長本荘谷勇一君
建設部長田中 慎一君
経営改革推進担当部長石井 英男君
企画調整担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務清水 英彦君
設備担当部長横谷  守君
多摩水道改革推進本部本部長鈴木  勝君
調整部長小山 伸樹君
施設部長今井  滋君
技術調整担当部長藤村 和彦君

本日の会議に付した事件
水道局関係
事務事業について(質疑)
報告事項(質疑)
・水道局所管政策連携団体の改革について

○伊藤委員長 ただいまから公営企業委員会を開会いたします。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、水道局関係の事務事業及び報告事項に対する質疑を行います。
 これより水道局関係に入ります。
 初めに、過日の委員会で紹介できませんでした幹部職員について、水道局長から紹介があります。

○中嶋水道局長 公務のため、過日の委員会を欠席させていただきました幹部職員をご紹介申し上げます。
 多摩水道改革推進本部長の鈴木勝でございます。同じく多摩水道改革推進本部技術調整担当部長の藤村和彦でございます。
 以上でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
   〔理事者挨拶〕

○伊藤委員長 紹介は終わりました。

○伊藤委員長 次に、事務事業及び報告事項、水道局所管政策連携団体の改革についてに対する質疑を一括して行います。
 本件につきましては、いずれも既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 資料について理事者の説明を求めます。

○岡安理事 さきの委員会におきまして要求のございました資料を取りまとめ、お手元に配布してございます。その概要につきましてご説明申し上げます。
 資料の表紙をおめくり願います。
 目次に記載のとおり、今回要求のございました資料は三十三件でございます。
 それでは、一ページをごらんください。公立小中特別支援学校の水飲栓直結給水化モデル事業の実施状況でございます。
 一ページから二ページにわたり、平成三十年度までの区部及び多摩地区の実施状況を、それぞれ区市町別に一覧にしたものをお示ししてございます。
 三ページをごらんください。各浄水場等における自然エネルギー等の導入及び発電状況でございます。
 各浄水場などにおける太陽光発電設備、水力発電設備の発電規模及び平成二十六年度から三十年度までの発電実績をお示ししてございます。
 四ページをお開き願います。多摩地区の地下水取水量実績でございます。
 多摩地区統合市町における一日当たりの取水量が最大となった水量とその月日を、平成二十六年度から三十年度までお示ししてございます。
 五ページをごらんください。水道管路における耐震継ぎ手化の計画と実績でございます。
 東京水道施設整備マスタープラン及び東京水道経営プラン二〇一六の二つの計画における耐震継ぎ手率の計画値と、平成二十六年度から三十年度までの実績をお示ししてございます。
 六ページをお開き願います。避難所及び主要な駅の給水管の耐震化率でございます。
 平成二十六年度から三十年度までの避難所及び主要な駅の給水管の耐震化率をお示ししてございます。
 七ページをごらんください。未納カード発行枚数及び給水停止件数でございます。
 未納カード発行枚数と給水停止件数を、平成二十六年度から三十年度それぞれでお示ししてございます。
 八ページをお開き願います。業務委託契約案件一覧及び随意契約理由でございます。
 八ページから五六ページにわたり、平成二十六年度から三十年度の業務委託契約に関して、契約ごとに件名、契約方法、契約金額を、案件一件ごとにお示ししてございます。五七ページから六四ページにわたり、平成二十六年度から三十年度における代表的な随意契約理由をお示ししてございます。
 六五ページをごらんください。需用費に係る部門別決算額でございます。
 水道事業会計、工業用水道事業会計における平成二十六年度から三十年度の需用費に係る部署別の決算額をお示ししてございます。
 六六ページをお開き願います。契約監視委員会の監視実績でございます。
 工事契約においては、監視件数とその内訳を平成二十六年度から三十年度までお示ししてございます。物品契約につきましては、監視品目を平成二十六年度から三十年度まで、件数と金額別にお示ししてございます。
 六七ページをごらんください。東京水道サービス株式会社への出資割合の理由、資本構成及び設立以来の都の出資率の推移をお示ししてございます。
 六八ページをお開き願います。水道局の人件費全体の推移、うち管理職人件費の推移でございます。
 平成二十六年度から三十年度における水道局の人件費全体の推移、うち管理職人件費の推移をお示ししてございます。
 六九ページをごらんください。水道局の昇給制度及び昇格制度に係る規定でございます。
 六九ページから九一ページにわたり、水道局の昇給制度及び昇格制度に係る規定をお示ししてございます。
 九二ページをお開き願います。東京都水道局の契約状況でございます。
 工事契約、物品契約別に、一般競争入札、指名競争入札、随意契約のそれぞれの件数と契約額を、平成二十六年度から三十年度ごとにお示ししてございます。
 九三ページをごらんください。晴海五丁目地区第一種市街地再開発事業に伴う水道整備でございます。
 選手村整備を含む晴海五丁目地区第一種市街地再開発事業に伴う水道整備の計画及び経費についてお示ししてございます。
 九四ページをお開き願います。政策連携団体及び事業協力団体の都職員の現役出向人数と退職者の再就職の実績とその役職区分でございます。
 九四ページに、政策連携団体等への退職派遣者数を、平成二十六年度から三十年度まで、各社ごと、役職ごとに、九五ページに、政策連携団体等への再就職者数を同様にお示ししてございます。
 九六ページをお開き願います。政策連携団体、事業協力団体における接遇改善の取り組み実績でございます。
 政策連携団体、事業協力団体の接遇改善について、取り組み事項、実施時期、対象者及び取り組みの概要をお示ししてございます。
 九七ページをごらんください。水道局所管施設における労働組合の使用場所、面積、賃料及び光熱水費等の徴収状況でございます。
 平成三十年度末時点の使用場所、面積、賃料及び光熱水費等の徴収状況を、所管部署ごとにお示ししてございます。
 九八ページをお開き願います。水道局所管施設における労働組合事務室の面積及び労働組合数増減でございます。
 労働組合事務室の面積及び労働組合数増減を、平成二十六年度から三十年度までお示ししてございます。
 九九ページをごらんください。職員自殺の状況とメンタルヘルス対策の取り組みでございます。
 平成二十八年度から三十年度までの職員の自殺者数及びメンタルヘルス対策の取り組み状況をお示ししてございます。
 一〇〇ページをお開き願います。超過勤務時間が月八十時間を超えた職員数でございます。
 平成二十六年度から三十年度までの一カ月当たりの超過勤務時間が八十時間を超えた職員の延べ人数をお示ししてございます。
 一〇一ページをごらんください。平成二十六年から直近の契約締結に係る入札参加条件及び辞退理由でございます。
 一〇一ページから一九二ページまでは、契約ごとの入札参加条件を九十二件お示ししてございます。一九三ページから一九七ページまでは、契約ごとの入札辞退理由を五十二件、辞退者のあった契約のみお示ししてございます。契約締結に係る入札辞退理由に記載のございます番号は、契約締結に係る入札参加条件の番号と対応してございます。
 一九八ページをお開き願います。低入札調査の調査票提出件数及び未提出の割合でございます。
 調査票依頼件数、調査票提出件数及び未提出割合を、平成二十六年度から三十年度までお示ししてございます。
 一九九ページをごらんください。現行の競争入札等参加者心得でございます。
 一九九ページから二一二ページにわたり、電子入札の競争入札等参加者心得をお示ししてございます。
 二一三ページをごらんください。東京都の工事請負等入札参加資格における登録事業者数でございます。
 登録業種が電気工事で格付がAの登録事業者数を、資格登録年度別にお示ししてございます。
 二一四ページをお開き願います。東京水道サービス株式会社と同社の株主である水関連企業との受発注実績の状況でございます。
 受発注実績の件数及び金額を、平成二十六年度から三十年度までお示ししてございます。
 二一五ページをごらんください。東京水道サービス株式会社において三種類の株式を発行した理由及び各株主への種類株式の割り当て比率の理由をお示ししてございます。
 二一六ページをお開き願います。東京水道サービス株式会社の代表取締役が、東京水道インターナショナル株式会社の代表取締役も兼職している理由をお示ししてございます。
 二一七ページをごらんください。東京水道インターナショナル株式会社の代表取締役の役員報酬でございます。
 東京水道インターナショナル株式会社の代表取締役には、役員報酬は支払われておりません。
 二一八ページをお開き願います。東京水道サービス株式会社の役員報酬の基準でございます。
 役職別に、平成三十年度の標準報酬額をお示ししてございます。
 二一九ページをごらんください。東京水道サービス株式会社の取締役である株式会社PUC取締役の前職をお示ししてございます。
 二二〇ページをお開き願います。東京水道サービス株式会社の取締役会等における過去五年間の監査役からの指摘事項でございます。
 年度別に、会議体名、指摘事項をお示ししてございます。
 二二一ページをごらんください。現行の水道局と水道局所管政策連携団体で締結している職員の派遣に関する取り決め書でございます。
 二二一ページから二三〇ページにわたり、職員の派遣に関する取り決め書をお示ししてございます。
 二三一ページをごらんください。現行の都水道局所管東京都政策連携団体の指導監督等に関する基準でございます。
 二三一ページから二三九ページにわたり、現行の都水道局所管東京都政策連携団体の指導監督等に関する基準をお示ししてございます。
 以上、大変簡単ではございますが、資料の説明を終わらせていただきます。よろしくご審議いただきますようお願い申し上げます。

○伊藤委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含めまして、これより本件に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○増田委員 それでは、私の方から、事務事業について質問させていただきます。
 まず冒頭に、今回の台風十九号によりまして被災をされた方々に対して、心からお見舞いを申し上げる次第であります。
 同時に、今回の水道の復旧作業、これに当たりましては、職員の皆さん、大変なご尽力をされたと思います。半ば昼夜を徹してといいましょうか、時には危険な局面もおありだったんじゃないかと思いますけれども、とりあえず復旧にこぎつけていただきましたことに、敬意と感謝を申し上げる次第であります。
 今回の台風十九号でありますけれども、まさに未曾有の規模の災害ということで、奥多摩町及び日の出町の水道施設に非常に大きな被害をもたらしたわけであります。それに伴う断水の発生により、住民の日常生活に大変な影響が及んだと。特に奥多摩町では、断水期間が長引くなど多大な影響が出たわけであります。
 そこで、今回の断水対応から得られた教訓、これを次に生かしておくということは非常に重要なことだと思います。そういった観点から質問したいと思います。
 まず初めに、奥多摩町及び日の出町における水道施設の被害状況について伺います。

○藤村技術調整担当部長 奥多摩町のひむら浄水所では、道路崩落により原水を浄水所に送る導水管が損傷したため、浄水機能が停止いたしました。同じく奥多摩町の日原応急浄水所では、取水施設への大量の土砂流入によりまして浄水機能が停止したことに加え、山間部の斜面崩壊に伴い送水管が損傷したため、送水機能も停止いたしました。日の出町の大久野地域では、道路崩落に伴い送水管が損傷したため、送水機能が停止いたしました。
 これらの被害により、奥多摩町では約二千七百戸、日の出町では約五百戸の断水が発生いたしました。

○増田委員 今、被害の状況についてご説明いただいたわけですけれども、恐らく東京都としても、これまでに経験したことのないような規模の災害だったのではないかと認識しております。そして、それに伴う水道網への被害も、やはり同様にかつてない規模のものであったと理解しております。
 そこで、そのような事態にどのように対応したのか、これまでの復旧対応についてお伺いいたします。

○藤村技術調整担当部長 日の出町の大久野地域につきましては、十月十四日までに道路崩落箇所に仮設の送水管を設置し、断水を解消いたしました。
 また、日原応急浄水所につきましては、十月十五日から取水施設のしゅんせつを行うとともに、送水管の補修を行い、十月二十三日に断水を解消いたしました。
 一方、最も被害が大きかった奥多摩町のひむら浄水所におきましては、道路崩落箇所に仮設の導水管を十月十八日に設置し、同日、浄水所を再稼働いたしました。しかし、飲用可能な水道水を全てのお客様にお届けするには時間を要することから、トイレ、清掃などに使用可能な生活用水に限定した通水を十月二十日より順次開始いたしました。
 最終的には、十月二十四日に全域で飲用可能な水質であることを確認し、全戸で断水を解消いたしました。

○増田委員 まずは、断水が全て解決されたということには安堵したところであります。最大で、復旧までに十三日ですかね、要したところもあるようでございますけれども、土砂災害の今回の状況からすれば、やむを得ない面があったのではないかと考えるところです。
 次に、そのような状況のもと、今回非常に重要な役割を果たしたのが応急給水、すなわち給水車等による給水でありました。今回は断水に伴い、奥多摩町、日の出町の両地区で応急給水が実施されたと理解しておりますけれども、その応急給水の詳細についてお伺いいたします。

○小山調整部長 奥多摩町では、約二千七百戸で断水が発生したことを受けまして、十月十三日から給水車により奥多摩駅前などでの拠点給水、それから断水地域内の巡回給水、小中学校や特別養護老人ホームなどの受水槽への給水を行いました。
 この間の給水車の対応については、現地の状況を確認しながら台数を増強いたしまして、当局においては、新島村派遣中の一台を除く、所有する給水車十三台全てで対応いたしました。
 それとともに、住民へのさらなるきめ細かな対応を行うために、都として初めて、日本水道協会の支援ルールに基づきまして、関東地方支部長の横浜市水道局に対しまして給水車の支援要請を行い、千葉県や埼玉県から合わせて五台の給水車の支援を受けました。最終的に、民間からの応援も含めまして、計十九台の給水車を稼働させて応急給水に当たっております。
 さらに、断水の長期化が予想されましたため、町からの要望を受け、ポリタンク五千六百六十三個を町に提供したほか、十月十八日までに巡回給水の各地点において常時給水が可能となるよう、組み立て式の給水タンクを設置しております。
 一方、日の出町ですが、大久野地域において約五百戸で断水が発生したことを受けまして、十月十三日に道路崩落現場手前で仮設給水栓による応急給水を行っております。
 なお、日の出町における断水は十月十四日に、奥多摩町における断水は十月二十四日に全戸解消いたしております。

○増田委員 ありがとうございます。ただいまの説明で、応急復旧、そして応急給水ともに、他の自治体に応援を仰ぐなど、極力迅速に、かつ柔軟に対応されたのではないかというふうに思うところであります。
 一方で、そこの住民の側からしてみますと、断水が長期にわたったという、これもまた事実でありまして、この点についても考えていかなければならないと思うんですけれども、次に、今回のようなこの被害の発生、これは事前に想定できていたものだったのかどうかという点について伺いたいと思います。

○藤村技術調整担当部長 今回の台風十九号の記録的豪雨により、道路が大規模に崩落して埋設されている水道管が消失すること、取水施設へ大量の土砂が一気に流入して浄水機能が停止することなどは、水道事業者としては想定外の事態でございます。

○増田委員 今回の災害規模、想定を超えるものであったということでありました。今回のことを通じて、対応すべき新たな課題も出てきたのではないかと思います。そのような課題を貴重な教訓として今後に生かしていくことが、何よりも大事だと思います。
 総括できるには、ちょっとタイミングとしてまだ早過ぎるとは思うんですが、現時点までの範囲ということで、今回の教訓と、そしてこれをどのように生かしていくかについて、ご見解を伺います。

○小山調整部長 今回の台風被害への対応を通じて、幾つかの課題や教訓を得ることができました。
 まずは、奥多摩の現場で道路崩落が発生しまして、水道施設の被害状況の把握に時間を要しました。このことから、被害状況を早期に把握し、復旧工事や応急給水等に着手する初動期対応の重要性を認識したところでございます。
 次に、町の大半となる約二千七百戸で断水が発生しまして、住民の不安が高まる中、地元自治体への的確な情報提供を行いまして、連携を密にすることの重要性も認識いたしました。
 それから最後に、今回断水が長期化したことに伴って、飲用水のみならず、洗濯や入浴など日常生活全般にわたる水についてのお客様の多様なニーズが出てきたことから、災害時においても、お客様のニーズに柔軟に対応することの重要性も認識いたしました。
 今後、今回の台風被害への対応を総括いたしまして、得られた教訓を十分に踏まえて、より一層の災害対応力の強化を図ってまいります。

○増田委員 既に、初動の重要性でありますとか他自治体との連携について、さまざまな今検証されているということで、いずれにいたしましても、しかるべき時期に、今回のこの全体のことをよく総括をしていただきまして、特にその発災前の、どういう準備をすべきかというところ、そして、発災時の現場対応というところ、このようにしっかりと分けて、今後への教訓として、都の災害対応力の強化に生かしていただきたいと思います。
 災害に関連しまして、今回、ダムについての質問なんですけれども、今回、台風に関するさまざまな災害報道の中で、ダムの緊急放流ですとか緊急放水ですとかというような言葉は、たびたび報じられました。これは恐らく下流に住む人にとっては、かなりセンセーショナルに聞こえるというか、非常にびっくりするような報道に聞こえる可能性があるわけであります。
 そのようなことを考えまして、必要以上の不安を引き起こさないように、ダムの機能や災害発生時の運用について、あらかじめ正しく理解し、そして周知しておくことは非常に重要だと思います。
 そこで、今回、報道にも名前が出ました小河内の貯水池につきまして、まず最初に、東京都の水源における小河内貯水池の施設の概要とその運用について、確認の意味でお伺いいたします。

○尾根田浄水部長特命担当部長兼務 小河内貯水池は、昭和三十二年に完成いたしました有効貯水容量一億八千五百四十万立方メートルに及ぶ我が国最大の水道専用貯水池でございまして、東京都の独自水源として、首都東京の安定給水を支える重要な役割を担っております。
 この小河内貯水池は、多くの雪解け水が流入する利根川水系ダム群に比べ、集水面積が小さい上、降雪量も少なく、一旦貯水量が減少いたしますと回復しにくい特徴がございます。このため、小河内貯水池の貯水量をできる限り確保するため、平常時には、利根川、荒川水系の原水を優先して使用しております。
 また、この小河内貯水池に貯留した水を、水道需要が高まる夏季や、利根川あるいは荒川水系における渇水や水質事故等に使用することにより、安定給水の確保に万全を期しております。

○増田委員 この小河内貯水池は、ただいまのご説明にもありましたけれども、これは利水に特化したダムということで、治水と利水の目的をあわせ持った多目的ダムではないという点を、私も理解したところであります。
 一方、今回の台風十九号では、多摩川の氾濫によって、世田谷区の二子玉川駅周辺などで浸水被害が発生いたしました。都民の暮らしを守るためには、災害への備えも必要であり、利水目的である小河内貯水池においても、豪雨時の適切な運用が重要であると考えます。
 そこで、台風の接近等に伴う豪雨により、小河内貯水池への流入量が増加することが予想された場合、ダムの水量操作をどのように行っているのか、お伺いいたします。

○尾根田浄水部長特命担当部長兼務 小河内貯水池における放流の操作等につきましては、国土交通省から承認を受けました小河内ダム操作規程に基づきまして実施しております。
 この小河内貯水池は、水道専用貯水池でございますことから、豪雨等により小河内貯水池への流入の増加が予想される場合には、気象予測データに基づきまして、事前に貯水池への流入量を予測し、貯水位が上昇して満水位を超えないよう、あらかじめ放流を行っております。
 その際は、通常時に使用する多摩川第一発電所の取水管からの放流に加えまして、より多くの放流が可能な余水吐きからの放流を行っております。

○増田委員 国から承認を受けたダム操作規程に従って、適切に水位が操作されているということを確認いたしました。
 一方、余水吐きを使って放流をすれば、ふだんよりも多く水が流れて、増水によるダム下流への影響というのが、その水位の増加ということで懸念されるわけであります。河川内に立ち入っている人はもとより、多摩川周辺に住む住民にも、事前に放流を知らせることが必要だと考えます。
 そこで、小河内貯水池より下流の多摩川周辺に住む都民に対して、情報を確実に伝えるためにどのような対策が行われているのか伺います。

○尾根田浄水部長特命担当部長兼務 小河内貯水池において、余水吐き放流を実施する場合は、ダム操作規程に基づきまして、少なくとも一時間前に国土交通省や下流の自治体など関係機関へ通知を行っております。
 また、下流域の多摩川周辺の住民の方々に対しましては、水道局みずからが、放流の直接の影響を受けやすい貯水池の放流口から羽村取水堰までの間におきまして、河川付近に設置しているサイレンにより警報を発するとともに、職員が河川の両岸を拡声機等により警告を行いながらパトロールすることで、下流の安全を確認しております。
 さらに、一般の方々が多摩川に近づかないよう、余水吐き放流の前にプレス発表を行って注意喚起をするとともに、SNSを活用し、より広範囲にダムの放流に関する情報を発信しております。

○増田委員 今回のような状況下において、ダムの放流情報が、職員による現場パトロールあるいはSNSなどを使って確実に伝えられる枠組みができているという点を確認いたしました。この辺は本当に大事だと思いますので、ゆめゆめ漏れのないようにしっかりと運用していただきたいと思います。
 そこで、今回のこの台風十九号において、実際にどのような運用が行われたのか伺います。

○尾根田浄水部長特命担当部長兼務 今回の台風十九号が接近する前日、十月十一日に、台風の影響に伴う貯水池への流入を予測しましたところ、流入量は最大毎秒二十一立方メートルの発電放流量を上回り、貯水位が上昇して、満水位を超えるおそれがあったことから、あらかじめ流入の増加に備えるため、同日十四時に余水吐き放流を開始いたしました。
 その後、台風が接近した十二日四時からは、貯水池上流域からの流入増加に応じて、ダムからの放流量を徐々にふやし、十九時から最大毎秒七百五十立方メートルまで増量いたしました。
 なお、当日、小河内貯水池には最大毎秒一千立方メートルを超える河川からの流入がございました。

○増田委員 先ほど、小河内ダムは利水機能が目的であって、治水機能を有していないということではあったんですけれども、今回の台風十九号に対しては、接近前の早い段階から、その影響を予測し、下流への影響が軽減されるよう、慎重にダムの操作が行われていたと、このように理解するところであります。
 今後も、多摩川周辺に住む都民への影響に十分配慮して、ダムの放流操作、そしてその情報の伝達、これをしっかりと行っていただきたいと思います。
 次に、同様に、今回さまざまな災害に関する報道で、期せずして注目を集めたのが八ッ場ダムでございまして、完成を間近に控えていたわけでありますけれども、そこに今回の雨を受けて、満水になるまで水をためたと。そこの治水効果について、SNSや新聞報道等で、ある意味話題になったというところがあったと思うんですけれども、我々としては、当然そういった報道やSNSで何をいわれるというその前に、その役割と現状について正しく理解しておくことが重要であろうと思うわけであります。
 そこで、台風十九号における八ッ場ダムの対応と同ダムの現状についてお伺いをいたします。

○尾根田浄水部長特命担当部長兼務 国土交通省によりますと、八ッ場ダムは、十月一日から試験湛水のための貯留を開始いたしまして、おおむね三カ月から四カ月かけて、満水となる有効貯水容量九千万立方メートルにする予定でございました。
 しかし、今回の台風十九号に伴う降雨によりまして、十月十一日から十三日にかけまして、約七千五百万立方メートルの流入水をダムに貯留し、その後、十月十五日に満水になったとしています。
 現在は、一日一メートル以下の速度で水位を低下させ、ダム堤体及び貯水池周辺の安全性を確認しております。これまでの間、試験湛水による異常は確認されていないと聞いております。

○増田委員 ただいまの説明で、八ッ場ダムにつきましては、正式な運用開始前だったわけですけれども、今回の台風の状況によって、臨機応変に対応したというところではなかったかと思いますし、今回の事態に鑑みれば、それはやむを得ない対応であったのではないかと思います。
 また、水道専用の小河内ダムとは異なりまして、多目的の八ッ場ダムは、治水と利水の両面の機能を有するわけでありまして、そこで改めて、八ッ場ダムの機能と効果、そして運用の開始時期についてお伺いをいたします。

○尾根田浄水部長特命担当部長兼務 八ッ場ダムは、洪水調節、利水、発電等を目的とする多目的ダムでございまして、利根川上流ダム群の中で最大の洪水調節容量を持っております。
 八ッ場ダムが完成いたしますと、利根川上流の流域全てにダムが整備されることになり、既存のダム群とあわせて、洪水調節を効果的に行うことが可能となります。
 また、上流域に豪雪地帯を抱え、雨や雪解け水の流れ込む面積が小河内貯水池の約三倍もありますため、貯水量が低下しても回復しやすい特性を持っております。このため、八ッ場ダムは、需要が増大する時期や河川の水が不足するときなどに、ダムにためた水を効果的に河川へ流すことが可能でございます。
 こうしたことから、国土交通省は、平成二十八年に利根川水系において発生した過去最長となる七十九日間の取水制限は、八ッ場ダムが完成していれば回避できたとするなど、渇水に対して高い効果が期待できます。
 そして、試験湛水が順調に進めば、今年度内に完成いたしまして、令和二年四月から運用を開始すると聞いております。

○増田委員 八ッ場ダムの完成時期が年度内であるということの確認、そして利水専用の小河内ダムとの対比ということにおいて、多目的ダムとしての八ッ場ダムの機能について確認をさせていただいたところです。
 繰り返しになりますけれども、今回の十九号台風の教訓を生かしまして、災害時の水量調整を迅速かつ柔軟に行うとともに、改めて周辺住民への情報伝達がスムーズにいくよう、平時からの情宣活動等に注力をしていただきたいと思います。その上で、各ダムの機能を十二分に発揮して、都民への安定した水の供給を確保していただきたいと思います。
 災害に関連した質問はこれで終わりまして、次に、政策連携団体の改革についてお伺いいたします。
 水道局の政策連携団体である東京水道サービス株式会社、以下、略してTSSと呼ばせていただきますけれども、それと株式会社PUCの統合については、ことしの一月の都政改革本部会議における見える化改革報告で、その方針が明らかにされました。
 今回の報告の表題も政策連携団体の改革となっているように、この統合は、東京大改革の一環として行われるものと認識をしております。
 この両社の売り上げを単純に足し合わせますと、平成三十年度で約二百九十億、常勤社員数に至っては約二千名と、合算した後では、政策連携団体の中で一、二を争う規模の団体となるわけであります。
 今回は、同じ水道事業を担う団体の中でも、技術系の会社と営業系の会社が統合するという、いってみれば重なり合うところの少ない、異業種に近い統合でありますので、事業部門の人員を大幅に削るということよりも、むしろ、本部機能であるとか、そういったところでの業務の効率化が期待されるところであります。
 この両社の合併を、より効果を上げるために、幾つか質問してまいりたいと思いますけれども、まず初めに、現在のこの二社、それぞれの経営上の課題についてお伺いをいたします。

○石井経営改革推進担当部長 当局所管の政策連携団体二社は、いずれも東京水道の基幹的業務を担うことを主とした事業運営を行っております。そのため、平成三十年度の売り上げに占める当局からの受託事業割合は、東京水道サービス株式会社が約九六%、株式会社PUCが約八八%と高い状況にございます。
 こうしたことから、当局への依存度が高く、自主的な経営改革が進まないなどの経営上の課題があると認識をしてございます。

○増田委員 今のご説明で、都に依存する事業の割合が、TSSは九六%、PUCが八八%ということで、非常に高い割合になっているわけであります。
 一方で、これは取引先の信用力を懸念しなくてもいいという、そういうメリットはあるわけですけれども、やはり特定の企業や事業への依存体質、そこから脱却する、そして経営の多角化を図るというのは、これは通常であれば、経営の定石であるわけであります。そういった意味では、この両社も株式会社である以上、売り上げを上げる手段を多様化することは、やはり必要ではないかと思います。
 そこで、そういった課題を踏まえて、今回の改革、すなわち政策連携団体の統合をどのような目的で行うのか、改めて確認させていただきます。

○石井経営改革推進担当部長 都の水道事業は、今後、人口減少に伴い、給水収益が減少する一方、大規模施設の更新を初め、支出の増大が見込まれるという課題を抱えており、将来にわたり持続可能な事業運営を実現するためには、経営基盤を強化する必要がございます。そのため、技術系業務と営業系業務をそれぞれ担う政策連携団体二社を統合し、水道業務を包括的に担うことのできる団体を新設いたします。
 今後は、この新団体への業務移転を一層進めることで、都の広域水道としての一体性と責任を確保しつつ、さらなる効率化を進め、経営基盤の強化を図ってまいります。
 また、新団体は、東京水道で培ったノウハウを活用して、国内外の水道事業体の経営基盤強化に対しても、自主事業として支援を行い、経営の自主性を向上させてまいります。

○増田委員 ただいまのご説明で、統合の目的は大きく分けて二つ、すなわち、一つが経営効率の向上、そしてもう一つが経営基盤の強化と、このように理解をしたところであります。
 それでは、この統合によって、どのように経営効率を向上させていくのかという点についても確認をさせていただきたいと思うんですが、まず、新団体が、新団体に対して業務移転が一層進められると、なぜ経営効率が向上し、経営基盤の強化につながるのか、そのご見解を伺います。

○石井経営改革推進担当部長 当局から政策連携団体への業務移転を進めることにより、委託効果が発揮され、東京水道グループ全体としての事業運営コストの縮減が図れると考えております。
 この業務移転に合わせ、技術系業務と営業系業務を包括的に委託し、新団体の創意工夫と責任のもとで事業運営を行うことで、一層の効率化が図れるものです。
 こうした取り組みにより、東京水道における公共性を維持しながら、経営の効率化を一層推進してまいります。

○増田委員 そうですね、とにかく、これが一つのいい機会だと思いますので、両社が統合されるというこの機会を捉まえて、今までになかった民間マインドといいましょうか、そういう創意工夫も凝らしていただいて、そして公企業としての公共性を維持しながら、経営効率の向上を図っていただくというところに尽きるのではないかと思います。
 やはりビジネスが東京都に依存する割合が非常に多いので、ある意味そこはちょっと緊張感が緩みがちになるところだと思います。民間の企業であれば当然、自分の会社のサービスの質が悪ければ、競合他社に取りかえられてしまう、あるいは取引を切られてしまう、常にそういう緊張感の中で商売をやっているわけなので、その点がここは違うわけですから、そこを認識した上で、そういったいい意味での緊張感を持って、さまざまな課題に対応していっていただきたいと思う次第であります。
 そして、先ほど団体統合の目的として、経営の自主性を向上させていくというご答弁があったわけなんですけれども、新団体が展開していくその事業計画はどのようになっているのか、お伺いいたします。

○石井経営改革推進担当部長 現在、当局と政策連携団体二社で構成する統合準備委員会において、経営の自主性の向上を初め、新団体の事業計画の検討を進めております。
 この中では、自主事業の一つとして、他の水道事業体から給水装置系業務等を含めた営業系業務の包括的受託など、新たな受託事業を進めることとしており、そのニーズの分析や自社システム導入による効率化などの具体的な支援内容を検討しているところでございます。
 新団体の正式な事業計画につきましては、こうした検討した内容を踏まえ、新団体の発足後に新たな経営陣が策定することとしております。

○増田委員 そうですね、先ほども申しましたように、一般的な企業統合あるいはMアンドAということを考えたときに、必ずいわれるのが業務のシナジーというところと、そして効率化ですね、費用をどれだけ抑えられるかと、この二つに尽きるわけですけれども、今回は、そのビジネスのシナジーという点では、ちょっと違う領域の二社が統合されるので、そこは、そこで何かシナジーが生み出されるというよりは、主に、その本部機能、こういった総務、人事、経理などの間接部門、そこが完全に重なってくるわけですから、その辺のスリム化、効率化というのが非常に求められると思いますし、また期待されるところであると思います。
 新団体も株式会社である以上、そういった統合による効率化というものを、決算にあらわれる形で追求して、そして、そこから生み出された利益を、この二社の真の株主といえる都民に対して還流していく、そういう循環が行われていくということが、株式会社であるこの政策連携団体の正しいあり方だと思います。
 そこで、統合によって損益に見てあらわれるようなコスト削減をどのように具体化しようとしているのか、それについて伺います。

○石井経営改革推進担当部長 統合によるコスト削減策につきましては、他の政策連携団体の状況等を踏まえた役員数の削減のほか、効率的な業務執行体制の構築に向けた間接部門の人員削減について、検討を進めているところでございます。
 また、各社によって規格の異なるシステムの統一などによる業務システム等の効率的な運用や、間接部門の集約による事務所フロアの解約などについて、検討も進めております。
 具体的な金額については、このような取り組みを進めて、約数億円程度を目標にコスト縮減を実現したいというふうに考えております。

○増田委員 今、数億円単位のコスト削減ということで、具体的な数値は、今後調整ということのようですけれども、やはりこの部分は、私も今後注視していこうと思いますし、また都民も大変興味を持って注目しているところだと思います。
 統合による効率化の効果というのがしっかりと目に見える形に、数字にしていただいて、そしてさまざまな形で都民の利益として還元できるように、しっかりと取り組んでいただきたいと思います。
 このテーマの最後に、統合後のこの新団体が東京水道グループの一員として、いかに効率的に事業運営を行い、そして都民に対する責任を果たしていくのか、局長のご認識を伺いたいと思います。

○中嶋水道局長 統合後の新団体は、水源から蛇口まで、水道施設の維持管理を初め、お客様サービスの提供に至る水道業務を包括的に担うことができる団体となります。そのため、当局の管路維持管理などの技術系業務とお客様と直接接する営業系業務を、包括的に受託をすることが可能となります。
 そして、この受託した業務を、団体が創意工夫と責任を持って行い、一層効率的な業務運営を進めることで、東京水道の経営基盤強化につながってまいります。
 また、政策連携団体ならではの機動性、柔軟性を生かした、きめ細やかな新たなお客様サービスを積極的に導入し、お客様満足度の向上に取り組んでまいります。
 さらに、新団体は、多摩地区水道の都営一元化を通じて得ました経験を生かし、全国の水道事業体が今後取り組む広域連携の貢献や官民連携に対する技術的な支援などを自主事業として行い、経営の自主性の向上も目指してまいります。
 東京水道グループといたしましては、水道局の一層のガバナンス強化を図りつつ、新団体におきましても、こうした取り組みを進めることで、グループ全体でコンプライアンスを強化するとともに、効率的な事業運営を推進し、持続可能な東京水道を実現していくことで、都民に対する責任を果たしてまいります。

○増田委員 ありがとうございます。今、効率的な運営ということとあわせて、ガバナンスの強化、コンプライアンス教育の強化、この点についても言及があったわけですけれども、昨今、複数回生じた不祥事の事案、こういったことが二度と繰り返されないように、ぜひその点につきましても、コンプライアンス教育の徹底をしていただきまして、これを機に、本当に生まれ変わった新しい会社にしていただければと希望をいたします。
 そして、項目としては最後になりますけれども、工業用水道事業の現状についてお伺いをいたします。
 工業用水道事業は、昨年の第三回定例会で廃止が決定され、今後は、令和四年度末の事業廃止に向けた取り組みを円滑かつ着実に進めていかなければならない状況であります。現段階においては、事業所管局である水道局が特に主体的に取り組んでいかなければならないのは、工業用水道から上水道への円滑な切りかえであると理解しております。
 我が会派では、本年三月の公営企業委員会において、四年間で切りかえを完了させるために、計画的に取り組んでいくことを要望いたしました。それに対し、水道局としては、工業用水、一般雑用水利用者については、今年度は百五十五件、令和二年度は百四十八件など、四年間の切りかえ予定件数を示され、計画的に切りかえを進めていくとのことでありました。
 そこでまず、今年度の上水道への切りかえに向けた進捗状況についてお伺いします。

○尾根田浄水部長特命担当部長兼務 本年四月から墨田区に設置いたしました現地事務所の職員が利用者を個別に訪問いたしまして、切りかえ工事の時期や施工内容について具体的な調整を進めておりまして、合意に至った利用者から順次、上水道への切りかえを行っております。
 十月二十五日時点でございますが、上水道への切りかえに関する合意書を締結した利用者は五十六件となっております。
 また、合意書を締結した五十六件のうち、切りかえが完了した利用者は三十件でございまして、残りの二十六件につきましては既に設計を完了しており、年内に切りかえ工事が完了する予定でございます。

○増田委員 利用者と個別に調整を進めているということで、これまでに三十件の切りかえが完了しているとのことでありました。
 合意書の締結に至った利用者も含めれば、合算すると五十六件ということになりますが、今年度の切りかえ予定件数が百五十五件であることからすれば、半分を過ぎた時点での数値としては、進捗のおくれが見受けられるのではないかと思います。
 そこで、上水道への切りかえを進めていく中で判明した課題などがあれば、それについてお伺いしたいと思います。

○尾根田浄水部長特命担当部長兼務 今年度の切りかえに向けて、利用者を訪問した中で、施工内容等について時間をかけて慎重に検討したい等の要望があり、現時点では、施工時期について調整中の利用者がいらっしゃいます。
 また、利用者からは、営業時間に支障のない休業日に工事をお願いしたいなど、日時を限定した施工要望があり、限られた工事期間の中で切りかえを行う必要がございます。
 さらに、利用者の要望や現場の状況に応じた切りかえ工事を行うために、他企業の工事状況を踏まえた道路管理者等との綿密な調整に時間を要している状況にございます。
 このように、上水道への切りかえに向けた調整に当たりましては、利用者の要望を丁寧に聞きながら、個別にきめ細かく対応していることから、施工時期等の調整に時間を要する案件が生じております。

○増田委員 切りかえの作業の時期というのは、その会社の活動に対して一定の制約を与えるものであるというところは理解するところでありますし、利用者の要望になるべく丁寧に、個別に対応していく必要もあるのかなというところは理解するところであります。
 一方で、余り安易に工事を後ろ倒しにしてしまっては、この四年間での切りかえというのは難しくなってしまうと思います。
 そこで、計画の達成に向けて、今後どのように対応していくのか、最後にお伺いしたいと思います。

○尾根田浄水部長特命担当部長兼務 今年度、百五十五件の切りかえを予定しておりますが、現在までに合意書の締結に至っていない利用者は九十九件でございます。この九十九件につきましては、現在、施工内容や施工時期等について調整を進めておりまして、年内に合意書を締結してまいります。
 また、課題となっている工事時期の調整につきましては、利用者の施工時期の意向を早急に確認した上で、道路管理者等との事前調整を行い、工事に着手してまいります。
 こうした取り組みにより、年内に合意書を締結することで、切りかえ工事に必要となる時期を確保し、今年度、百五十五件の上水道への切りかえを着実に実施してまいります。
 さらに、来年度に切りかえを予定している利用者に対しましても、年明けから順次訪問をいたしまして、切りかえが確実に行えるよう調整を進めてまいります。

○増田委員 個別のいろいろなケースに対応していかなければならないというチャレンジはあるのではないかというところは理解するところでありますけれども、何とかご尽力いただいて、期間内に完了するように進捗管理を徹底していただいて、計画的に進めていただきたいと思います。そのことを申しまして、私の質問を終わります。

○川松委員 来年の東京オリンピックにおけるマラソンと競歩の札幌移転案が急遽浮上してまいりました。IOCが札幌に変更するとした一番の理由は、東京の暑さ対策が不十分であるということであります。
 このマラソン、競歩については、今週の調整委員会で話し合われていくことになるわけでありますが、マラソン、競歩のみならず、二〇二〇年大会では、選手や観客、ボランティアの皆さんを含めた関係者に対する暑さ対策というのが大きな課題であるのは、常に我々が持ってきたものであります。
 ことしの夏場にはテストイベントが行われ、そこでは休憩所の設置や暑さ対策物の配布、救護所の設置、ボランティアの方々の暑さ対策など、さまざまな対策が試されてまいりました。大会本番まで残り九カ月となっている今でありますけれども、都の総力を挙げた、このことに対しての対策が必要であります。
 そこで、この東京オリンピック・パラリンピック競技大会における水道局の暑さ対策の取り組みについて伺います。

○清水企画調整担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 当局では、最寄り駅から競技会場に向かうラストマイル等に、暑さ対策として設置される休憩所において観客等が水分補給をできるよう、水道水を提供することとしております。
 この夏に行われたテストイベントでは、都として暑さ対策を試行した競技のうち、三つの競技において、当局の所有する可動型水飲み栓等による水道水の提供を行いまして、水を飲む利用者の割合や必要な水の量など、検証を実施いたしました。
 今回の試行で得られたデータなどを踏まえ、関係局等とも連携しながら、東京二〇二〇大会に向けた準備を進めてまいります。

○川松委員 ありがとうございます。今の答弁内容は、とても意味のあることだと思いますが、今お話のありました可動型の水飲み栓に関して、これで水道水を提供するということに関しては、マラソングランドチャンピオンシップのときにも取り組んでおられました。
 実際に、来年の東京オリンピックで使用するとしていたマラソンコースの沿道である、例えば、ちょうど折り返し地点にあるあたり、芝公園のあたりにも設置して、多くの方が利用されたと聞いているわけであります。
 その一方で、ラストマイルでの水分補給というのも重要ですけれども、これ、ほかの、オリ・パラの特別委員会でもいってきましたが、競技会場の入り口ではセキュリティーチェックが行われて、観客の滞留が発生する可能性があります。
 ただ、その競技場の中、セキュリティーチェックの先に行ったとしても、飲み物をどこで売っているかわからない、ああだこうだといっている間に、喉乾いたよというような方、そういうお客さんに対して、会場内の販売体制がどう整備されていくかというのも、まだ見えてこないところであります。
 現在開催中のラグビーワールドカップでも、当初は競技会場内への飲食物の持ち込みの制限というのがされておりまして、実際に会場内、売店はあったんですけれども、そこを見つけられなかったとか、そういうふうに、飲み物を求めている人たちに対しての対応ができなかった。ただ、開幕から三日後には、一定量の食べ物等についての持ち込みが容認されたわけであります。
 そのことを含めますと、ラストマイルの休憩所だけではなくて、競技会場内、エリア内にも幅広い場所で給水対応を水道局として準備していく必要があるんじゃないかと私は思いますけれども、局の見解を伺います。

○清水企画調整担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 東京二〇二〇大会におきましては、大きく分け、競技会場内は大会組織委員会、会場外は東京都が所管し、暑さ対策を初めとしたさまざまな対応を行うとの役割分担がなされているところでございます。
 このうち、都が対応いたします会場外における暑さ対策につきましては、ラストマイル等に設置される休憩所において、給水設備がその基本的な仕様の一つとされておりますことから、当局において、具体的な給水方法等の検討を進めているところでございます。

○川松委員 原則、エリア内は組織委員会、その外側は東京都というのは、役割分担については理解しますけれども、これ、全て含めて暑さ対策、東京大会としての暑さ対策になると思いますので、その役割も分担があるんだということもわかりますけれども、しっかりと周知する取り組みに力を入れていただきたいと思います。
 水道局が行っている取り組みは、主に観客、マラソンだったら沿道に来られる方、今僕が話しているのはチケットを持ってくる方、こういった観客の皆さんに対する暑さ対策ではありますけれども、それらを含めた都の暑さ対策が、極端にいえば、水道局はこんなことやるんです、こういう取り組みがあるんですということをもっと発信しておけば、世界の人たちに知っておいてもらうならば、このマラソン会場の移転といった議論も起きなかったんじゃないかというのが私の思いなんです。
 MGCの成果というのは、札幌を、IOCのバッハ会長がこんなこと考えているといったときに、MGCで水道の水飲み栓がありましたよなんて誰もいわなかった。みんな知らなかったんじゃないですかと私は思いますけれども、実際に水道局では、暑さ対策の取り組みをどのように周知をしてきたのか、お伺いします。

○清水企画調整担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 都では、この夏のテストイベントを活用した暑さ対策を初めとするさまざまな検証の結果につきまして、九月末にプレス発表を行ったところでございます。当局の暑さ対策の取り組みも、この中で公表いたしております。
 また、当局が各テストイベントにおいて水道水の提供を行った際には、暑さ対策としての水分補給の呼びかけを行っていますとともに、水道水の品質に関するパネルの設置やアンケートを通じた休憩所利用者との意見交換等によりまして、東京の水道水の安全性などについても丁寧に説明を行ったところでございます。

○川松委員 プレス発表を行った。ただこれは、水道局やそれぞれ、この中も、都の中で水道局がこんな対応をしました、うちの局はこうですという、そこも役割分担を考え過ぎちゃっているんじゃないかなと思いますね。
 プレス発表をしたということですけれども、実際にそれがIOCに伝わっていなかったと。伝わっていたのかもしれませんけれども、有効打になっていなかったのは、伝え方に問題があったんじゃないかなと疑問を呈しておきます。
 いずれにせよ、この二〇二〇年大会というのは、国内外から観客や関係者の皆様がこの東京を訪れると。そのことから、暑さ対策としてだけではなくて、今お話のありました東京の水道の安全性やおいしさ、品質の高さについても知っていただくまたとない機会であります。
 私たちは世界で一番の水道は東京なんだ、東京水道はすごいんだということをいってきましたけれども、ぜひ多くの場面で東京の水道を知ってもらう、そういうふうに体感してもらう、こういう機会を設けていくべきだと思いますけれども、実際に来年のこの大会における東京水道のPRをするため、そのことについての取り組みを教えてください。

○小平サービス推進部長 当局では、東京二〇二〇大会の開催直前となる六月の水道週間から七月にかけて街頭イベントを実施し、可動型水飲み栓を設置して水道水を飲んでいただくことにより、東京の水道水のおいしさを体験、体感していただくとともに、ウエブ上でキャンペーンを展開いたします。
 また、大会期間中におきましては、外国人を含む多くの方々に水道水を飲用していただけるように、ボトルディスペンサー式水飲み栓の増設を検討するとともに、東京水ステッカーを貼付した既設水飲み栓の設置場所をマップ化してホームページに掲載いたします。
 こうした取り組みにより、どこでも飲める、安全、高品質な東京の水道水と、それを確保する当局のさまざまな取り組みや技術力を東京水道の魅力として発信してまいります。

○川松委員 ぜひ精力的に検討、準備を進めて、二〇二〇年大会、このまたとない機会を、水道局にとっても実りあるものとしていただきたいと思います。
 世界中の国や地域から多くの方が来る、タップウオーター、何と思っているような人たちには、これ東京すごいんだぞといえるチャンスだと思いますので、ぜひよろしくお願いいたします。
 さて、また別の課題に行きますが、古来より日本では、水と安全はただということが枕言葉のように使われまして、蛇口をひねれば安全な水を豊富に手に入れられると思ってまいりました。
 ところが最近は、さまざまな汚染物質によって、しばしば水道水の安全性が脅かされているということが報道されています。特に、もう直近、ここ最近の話ですけれども、有機フッ素化合物による環境への影響がメディアにて取り上げられ始めました。
 この有機フッ素化合物とは一体どういったものなのか、また、水道水源への影響について、まず改めてお聞きします。

○尾根田浄水部長特命担当部長兼務 有機フッ素化合物は、耐熱性や耐薬品性にすぐれた化学物質でございまして、フライパンの表面加工や撥水剤、泡消火剤の成分として幅広く使用されておりますが、一方で、潰瘍性大腸炎やがんなどの発症リスクが上昇するとの指摘もございます。
 この有機フッ素化合物の中でも、世界的にPFOS、PFOAが多く使われてきておりますが、日本では、PFOSは現在、原則として製造や使用等が禁止されており、PFOAも今後同様に禁止されることが予想されています。
 そして、国内におきましては、河川や地下水で有機フッ素化合物の検出事例が報告されており、浄水処理等への影響が懸念されているところでございます。

○川松委員 今お話ありましたけれども、このPFOAといわれる物質は、衣類の水をはじいたりとか、我々の生活にとって便利なものであった。現在のところ、まだ禁止されていないわけであって、このことが、もしかしたら水の中に入っちゃうんじゃないかという心配があって、いろんなメディアが取り上げ始めているわけですけれども、今、基本的な事項についてお聞きしました。
 実際に国内でも検出事例があるんだと答弁をいただいたわけですが、この有機フッ素化合物というのは、現在の水道法上でどんな位置づけをされているか、そして東京都における水道水中での検出状況もあわせてお聞きしたいと思います。

○尾根田浄水部長特命担当部長兼務 現在、国が定めた水質基準項目に有機フッ素化合物は位置づけられておりませんが、このうちPFOS、PFOAにつきましては、国の通知により、必要な情報収集等に努めていくべきとされる要検討項目として位置づけられております。
 一方、アメリカ合衆国では、世界の国の中で最も厳しい、一リットル当たり七十ナノグラムを健康勧告値として公表しているところでございます。なお、この健康勧告値は、一日二リットル、七十年間飲み続けたとして、十万人に一人、健康への影響が生じる可能性がある濃度というものでございます。
 水道局では、区部と多摩地区の稼働中の約六十カ所の浄水場等で有機フッ素化合物の検査を実施しておりまして、現在、ほとんどの浄水場等の原水では、一リットル当たり七十ナノグラムを下回っております。
 しかし、地下水を水源とする多摩地区の一部の浄水所の原水で、アメリカ合衆国の健康勧告値を超える値を検出しております。

○川松委員 これ、国連の会議でも、このことについてはテーマになっているわけですが、実際に海外では、この有機フッ素化合物は水質基準をつくっている、定めているという国はありませんけれども、一部の国では、今話のありましたように、健康勧告値等の名称で目標値が設定されているわけであります。
 こうしたものを設定するのは、有機フッ素化合物による健康被害が懸念されるためなわけでありますが、今、都内における検出状況を確認しましたが、多摩地区の井戸水源においては、有機フッ素化合物が比較的高い値で検出されている事例があるんだという答弁でありました。
 こうした状況の中で、実際にこの水道水を利用されている都民の皆様の健康に影響が出ないのか心配となりますけれども、有機フッ素化合物に対する現在の水道局の対応状況を教えてください。

○尾根田浄水部長特命担当部長兼務 国連の専門機関であるWHO、世界保健機関は指針となる値を示しておらず、国内においても、目標値等の具体的な値が示されておりません。一部の国では、健康勧告値等の名称で有機フッ素化合物の目標値を設定しておりますが、毒性評価が定まっていないことから、その値はさまざまでございます。
 水道局では、独自の取り組みといたしまして、アメリカ合衆国の健康勧告値の一リットル当たり七十ナノグラムを参考に管理を実施しているところでございます。
 具体的には、有機フッ素化合物がこの値を超える井戸水源からの取水を停止するなど、独自の対応を実施し、現在は一リットル当たり七十ナノグラムを大きく下回るレベルで水道水を供給しております。
 今後、国が有機フッ素化合物の目標値等を新たに設定した場合には、それに従い、適切に対応してまいります。

○川松委員 今、国の値というのが、明確なものはないんだけれども、東京都として自主的な対応をとっているということを確認しました。今後も、国の動向を注視して、このことに対して適切に対応していただきたいということを要望しておきます。
 一方で、有機フッ素化合物とは異なりますけれども、フッ素というと、海外においては虫歯予防のために水道水に添加する事例もあります。しかしながら、国内では水道水にフッ素を添加したという事例を聞いたことがありません。
 改めて、水道水へのフッ素添加について、水道局の見解を伺います。

○尾根田浄水部長特命担当部長兼務 世界保健機関の飲料水水質ガイドラインによりますと、一リットル当たり〇・五ミリグラム程度のフッ素を含む水を常時飲んでいると、歯の再石灰化の促進等により、虫歯を予防する効果があるといわれております。
 一方、フッ素濃度の高い水を常時飲んでいますと、歯のエナメル質を傷める斑状歯という病気になるとの報告がございまして、国内では、フッ素及びその化合物として、水道水一リットル当たり〇・八ミリグラム以下となるよう、水質基準が定められております。
 これまで、医学界のみならず、市民団体等においても多様な議論がなされてきておりますが、水道局では、こうした議論や国の動向などを注視いたしまして、今後も水質基準などを踏まえ、引き続き水質管理に万全を期してまいります。

○川松委員 現状をお聞きしました。実際に、公衆衛生の場面だとかいろんな意見があります。このことが有効なのかどうかということもまだ具体的に示されたわけではございませんけれども、今後も医学界あるいは国等の最新の動向に留意しながら、適切に対応していただきたいと思います。
 さて、水道法が去年十二月に改正されまして、この十月一日に実際に施行されました。今回の水道法改正の趣旨は、人口減少に伴う水道需要の減少、そして深刻化する人材不足など、全国の水道事業体が直面する課題の解決に向けて、広域連携や多様な官民連携を推進することにより、水道の基盤強化を図ることであります。
 国では、全国の水道事業体では、老朽化の進行、耐震化のおくれ、多くの水道事業体が小規模で経営基盤が脆弱、計画的な更新のための備えが不足と、この四つの課題に直面しているとしております。
 それぞれの事業体で状況は異なると思うんですが、東京都はどのような状況なのか把握することが今後の事業のあり方、経営基盤の強化を考える上で重要であると思っております。
 そこでまず、国が、今私が示しましたこの四つの課題に対して、東京都の水道はどういった状況なのかを伺います。

○岡安理事 国が挙げております水道事業の四つの課題に対します都の状況でございます。
 まず、一点目の管路の老朽化につきましては、都の水道管路の九九・八%は、粘り強く強度の高いダクタイル鋳鉄管となってございます。
 次に、課題の二点目、管路の耐震化につきましては、都の水道管路の耐震適合率は、平成三十年度末時点で六六・四%となってございます。
 次に、課題の三点目、経営基盤につきましては、政策連携団体を含めました約六千人の職員で水道事業を運営し、平成三十年度の決算では、純利益は約三百三十二億円、実質累積資金剰余金が約八十二億円でございます。
 最後に、課題の四点目、計画的な更新のための備えにつきましては、給水収益に対します企業債元利償還金の割合は、昭和四十三年度は六七%でありましたが、平成三十年度は七・六%となっておりまして、将来の施設更新に向け、企業債の発行余力を有している状況でございます。
 このように都では、計画的な施設整備と事業運営を進めてきた結果、現時点で健全な運営が行われている状況と認識してございます。

○川松委員 今お話しいただいて、東京都のこの水道に関しては健全な経営が行われているという話でありました。実際にこれ、国の四つの課題というのは全国一律で掲げた課題ですから、やはり首都東京は状況が違うんだということであります。
 改めて、東京都の水道というのは、給水人口一千三百四十四万人と、日本で最大規模の事業体であります。給水人口が多いということは、いうまでもなく効率的です。
 配水管百メートル当たりの給水人口を見ますと、東京都がおよそ四千九百人、大都市の中で一番少ない都市がおよそ千六百人でありますから、大分東京都は、給水人口からすると多いということがはっきりといえます。
 一方で、管路延長を見ますと、都が二万七千キロメートルで、二番目の都市で一万キロメートルですから、ここも二・五倍と規模が大きいということで、それなりの経費も必要なんだという見方もできます。
 そのほか、水源や原水水質など、各事業者で取り巻く環境や状況も異なっているわけですけれども、東京都の水道の特徴というのはどのようなことがいえるのか、ここも教えていただきたいと思います。

○岡安理事 都の水道事業は、首都中枢や大都市機能を支える基幹インフラとしまして、災害時や事故時におきましても安定給水を確保するため、広域的な送水管ネットワークの構築や給水所を拠点といたしました配水管ネットワークの構築によりまして、有事の際のバックアップ機能を確保しております。
 また、渇水時や水質事故時等におきましても安定給水を確保するため、朝霞浄水場と東村山浄水場との間に原水連絡管を整備しまして、利根川水系と多摩川水系の原水の相互融通を可能としております。
 さらに、全国の水道事業体に先駆けまして、多摩地区の二十六の市町営水道の一元化を行いまして、水道料金の統一化とともに、市町域にとらわれないお客様サービスを展開しております。
 このように、都の水道事業は、管路のネットワークを初めとする水道システムとお客様サービスの両面から広域水道としての一体性と責任を確保しております。
 そして、これらを支えます業務運営体制といたしまして、水道事業の基幹的業務を、当局と政策連携団体が担う一体的事業運営体制を構築いたしまして、公共性と効率性を両立させながら事業を進めております。

○川松委員 水道法改正の趣旨を踏まえ、東京都の水道の状況や特徴を把握し、そして今後の経営基盤の強化を検討する必要があります。
 本年の第一回定例会の予算特別委員会で、局長は、今回の水道法改正の趣旨は、日本の水道が直面する課題の解決に向け、広域連携や多様な官民連携を推進することにより、水道の経営基盤の強化を図ることにあると認識している、今後、二〇一九年度中に監理団体を統合することで、経営基盤を強化し、都の広域水道としての一体性を確保しつつ、都が責任を持って、安全でおいしい高品質な水を安定して供給していく、さらに一層の効率化を追求する観点から、コンセッション方式を含め、さまざまな官民連携を検討していくと答弁されました。
 都の広域水道としての一体性を確保しつつ、都が責任を持って安定供給していくことは重要と考えます。一層の効率化を追求する観点から、コンセッションを含めてさまざまな官民連携を検討していくとされておりますけれども、この中身、どのような検討をされているのか教えてください。

○岡安理事 都の水道事業におきます官民連携のあり方につきましては、外部有識者で構成いたします東京都水道事業運営戦略検討会議を開催いたしまして、当局が現在行っておりますグループ経営、改正水道法に掲げますコンセッションを含むさまざまな官民連携手法を比較検討してまいりました。
 この検討に当たりましては、広域水道としての一体性を確保した上での経営の効率化、災害時等の役割分担の明確化と事業継続のための実効性の確保、安全でおいしい高品質な水の供給や震災への備えなどサービス水準の維持、事業運営に大きな影響のある官民連携の手法を採用するに当たりましては、水道の利用者であります住民の理解が不可欠との四点の重要な視点をお示しいたしました。
 その上で、都の水道事業におけます官民連携の手法は、将来にわたり安定給水の責任が確保できるものとする必要があること、また、現状はグループ経営を維持しつつ、将来的には民間事業者の状況や世論、関係法令の改正など、社会経済状況の変化に応じまして新たな手法への転換を検討するとの考え方をお示しし、ご議論をいただいたところであります。
 その結果、事業運営上の責任の所在や公共性の確保、効率性の発揮など、さまざまな観点から検討がなされ、委員の皆様からは、グループ経営が当面は適切であるなどのご意見をいただいたところでございます。

○川松委員 とすると、局の考え方としては、現状はグループ経営を維持しつつ、将来的には、民間事業者の状況や世論、関係法令の改正など、社会経済状況の変化に応じて新たな手法への転換を検討するということであって、この考え方に対しては有識者委員会でさまざまな意見が出されたということでありますが、有識者委員会の委員からは、この具体的な中身についてどのような意見があったのか教えてください。

○岡安理事 委員からは、グループ経営が最も適当であり、完全民営化で公の関与をなくすよりも、公共性を担保する方がより合理的な経営形態になる、また、コンセッションについても、大都市の経営を担う経験が民間にないことやサービス水準の上昇が抑制される可能性があることから、グループ経営の方が合理的である、さらに、これまで以上に経営責任を全うしながら水の供給という一つの産業組織としての経営形態を全うするという双方のバランスをとることは、将来の都民にとっても有効な選択肢であるとのご意見をいただいたところであります。
 また、現状の財政規模や収益性からすると、都がコンセッションを導入することは要求されていないと考える、このため、グループ経営のガバナンスと効率性を高める仕組みをどう導入するのかということが重要である、ただし、将来的にメリット、デメリットは変わっていくと思うので、現状で確定とはせずに今後も検討いただきたい、加えて、都がコンセッションの受け手になることも考えるべきテーマの一つとなるなどのご意見をいただいたところでございます。

○川松委員 今はこのままだけれども、将来的にはどうなるかわからないなというような委員の皆さんの意見だと思うんですけれども、確認のために聞きますけれども、なぜ監理団体、今の政策連携団体を水道局は活用することにしたのか、歴史的な背景をお聞きします。

○岡安理事 多摩地区の水道事業は、統合時の経緯から、当該市町に地方自治法に基づく事務委託を行っておりましたが、市町ごとの事業運営では広域水道としてのメリットを十分に発揮することが困難でありました。
 このため、事務委託を解消することといたしましたが、解消に当たりましては、市町の水道事業に従事をしていた約千百人分の業務を、当局職員の増員をできる限り抑制しながら効率的に執行していく体制を整える必要がございました。
 さらに、市町が行ってきました業務のうち、事業運営上重要な業務は民間委託による対応が困難でありました。
 こうしたことから、政策連携団体を活用し、一体的事業運営体制を構築することといたしました。これによりまして、事務委託の円滑な解消を実現するとともに、区部の業務移転も順次拡大いたしまして、公共性と効率性とを両立させた執行体制を確立しております。

○川松委員 その中で、技術系は東京水道サービス株式会社、そして営業系は株式会社PUCということで十年以上事業を展開してきて、この政策連携団体の二つを統合させていくと。この統合に関しては話が出ているとおりであって、水道事業を包括的に担うことのできる団体を新設するんだということでありますが、この新団体は、東京水道で皆さん方が先人たちからずっと受け継がれてきたノウハウを活用して、国内外の水道事業体の経営基盤強化に対して自主事業として支援を行い、経営の自主性を向上させていくということなんですけれども、そのことが、まあ今、即民営化という話はないよと、今の段階ではコンセッション方式ということはないよといっています。
 前の議会のときには、これをさんざん、この体制について議論をした直後に、東京水道サービス株式会社の野田社長が、産経新聞のインタビューに答えて、水メジャーを目指すんだという話をしています。普通、水メジャーを目指すんだといわれると、ほとんどの人たちは、これは民営化して新しいところにどんどんどんどん手を出していこうというような感覚になるわけですが、この野田社長の水メジャー発言の真意は何だったんですか。教えてください。

○石井経営改革推進担当部長 東京水道サービス株式会社代表取締役社長の発言は、同社と株式会社PUCの統合により日本最大級の水道トータルサービス会社が誕生することを踏まえ、当局の政策連携団体として、東京水道の経営基盤強化はもとより、国内外の水道事業体の課題解決にも貢献していく、その志として表現したものと聞いています。

○川松委員 全く意味がわからないですよね。メジャーという言葉をこの中で使ったらどういうふうに波及していくのか、今、志と表現したものと聞いているという部長の答弁でしたけど、この人材しかいないといって、東京都知事あるいは皆さん方も承認して新社長になった割には、この業界における言葉の使い方が間違っている、適任者じゃないような印象を受けるわけですけれども、まさかこれ、新団体の社長が、この志を持って、水メジャーを目指すんだという志を持って、そのまま社長になるのもいかがなものかと思いますが、新しい新団体の社長というのは誰が務めるのか、どうやって決めていくのか、それを教えてください。

○石井経営改革推進担当部長 新団体の役員である取締役は、会社法上、株主総会の決議によって選任をされます。また、代表取締役ですけれども、その後に開催される取締役会において取締役の中から選定するという手続になっております。
 そうしますと、現時点では、新団体の役員である取締役がまだ未定であるということから、代表取締役についても未定でございます。

○川松委員 これで最後になりますけど、未定ですが、それは今、原理原則を部長は答えただけであって、最初にTSSの社長になるときだって、原理原則から、今ルールでいえばそうかもしれないけど、突然空から降ってきて、皆さん方が承認する形で社長になって、この水メジャー発言で、今後のことを--今のさっきの部長の答弁というのは、新しい会社が誕生することを踏まえて、当局の政策連携団体として水道の未来に向かっての志を表現したというんですが、これはいかにも、もう自分が社長になるような、なったかのようなことじゃないですか、もしその志だとするんだったら。そういう約束を実はしていたんじゃないんですか、もう次の団体の社長になるって。そういう約束はしていないの、部長。

○石井経営改革推進担当部長 全くそういう約束とか、そういうことはございません。本当に志ということで、東京水道サービスといいますか、新団体にも貢献というベースで活躍してもらいたいという、そういった意味合いだということでございます。

○川松委員 意味合いだと思っていますというのは、それは部長の感じ方でしょう。(石井経営改革推進担当部長「社長がそういうふうにいっています」と呼ぶ)社長--ただ、これ、極めて大切なことです。
 今、岡安理事からも話があったように、有識者の皆さん方の意見をお聞きした、今のままでいって、グループ経営というものを一つの柱にしながら、その先を見据えていこうと。まだその先はどうなるかわかりません。その広域連携ということに関しても、例えばいろんなインフラ整備、ほかの業態を見たら、何とか電力とか何とかガスとかっていろんな形態はありますけれども、水道もどうなるかまだ見えていないわけですね。
 現状においては、東京の水道、我々は都民として皆さん方が経営する水道水を飲んでいるわけですけれども、実際に浄水場は東京都外にあるものもある、ほかの県にあるわけで、でも、その横には、その県の浄水場があったりするわけです。
 こういうものを広域的に見詰めて、果たして、未来に向かって人口減少していく中で、インフラの整備もある、点検もある、あるいは水道料金の徴収の仕方もある、これを考えたときに、じゃあ次のステップはどうなんだというのであったらメジャーという言葉が出てきてもいいんですけど、今の段階でメジャーって出てくると、さあ民間にしてコンセッション--でも、それも飛び越えていますよ、どんどんみんなで競争しろって。
 だけど、これは東京の水道だけ、こんなメジャー発言して先に突っ走ったとしても、今いったように広域連携ですから、ほかがついてこられなかったときに、国が法律を変えた意味が全く無になってしまうような感じがしますので、新団体の社長、今、原理原則は新しい会社法上の株主総会の決議によって選任されるということでありますが、局長、いま一度、都知事に、本当の適材適所の人材というものを考えて新団体の社長を推薦するように強く求めていただきたいと、そのことを要望しまして、質問を終わります。

○長橋委員 では、私からも質疑をさせていただきます。
 私からは、台風十九号の対応についてであります。増田理事からもお話がありましたので、なるべく質疑については、かぶらないようにしたいと思っております。
 台風十九号の対応について、冒頭、被害状況、ありました。被害状況は、答弁でありましたとおり、想定外の大規模な被害があったということでございましたし、また、特にひどかったというのは奥多摩町、二千七百戸が断水、日の出町は五百戸が断水したと。なおかつ、その復旧も時間を要して、日の出町は十月十四日、奥多摩町は十月二十四日に解消したということでありました。
 改めて、被災された方々にはお見舞いを申し上げますとともに、十月十二、十三日と集中して台風が来たわけでありますが、復旧まで含めて、特に水道局の職員の皆さんは本当に対応を頑張っていただいたと、そのように、我々都議会のメンバーも現地に行ったメンバーはたくさんいますけれども、みんなが異口同音に、水道局の職員の活躍といいますか、活動について評価をしておりましたので、申し上げておきたいと思います。
 その上で、我が党は、台風十九号、相当大規模な台風だということで、都議会全員、また公明党の場合には各地に議員もおりますので、素早く連携体制をつくりまして、情報がいち早く上がってくるように体制をしきました。
 その中で、十二日の台風は被害が多かったわけでありますけれども、翌日十三日、日曜日でありましたけれども、緊急で小池知事に要望をさせていただきました。それも全部、現地からのさまざまな情報を集約して、例えば都道一八四号線の道路が陥没をして集落が孤立をしているだとか、それから、さまざまなことを個別に十二項目にわたって要望いたしました。それを受けて、もう十六日には都議会の代表が現地に赴いたわけであります。
 知事もこの日に現地に早速行っていただいたと聞きましたけれども、それとは別に我々も行かせていただきました。そこで実際に、この都道の崩落の現場でありますとか、それから日原街道、これも崩落をしている、断水の状況も見てきました。
 そういうさまざまな対応をしている中で、十六日に行った後、また現地に我々が直接現場を見に行った後、十月十七日に、今度は水道局に緊急要望をさせていただきました。
 特に、断水の状況については非常に緊急事態であるということで要望させていただいて、それに対しても逐次、水道局からも報告もいただきましたし、現場から電話したりしたわけでありますけれども、対応していただいたということでございます。
 そうした中で、一つ、自衛隊の給水車も来ていたと報告がありました。これについて、当時、同じ台風十九号で、神奈川県と山北町ですかね、そごがあったんでしょう。自衛隊の給水車がせっかく来たのに、そのまま帰ってしまったということがあったものですから、同じように、奥多摩町にも、多摩にも自衛隊の給水車が来たということでありますけど、その理由についてお伺いをいたします。

○岡安理事 自衛隊の給水車は、奥多摩町立古里小学校に自衛隊が仮設の入浴施設を開設いたしまして、その施設への水の運搬のために活用していたものでございます。
 なお、今回の入浴施設の開設に当たりましては、奥多摩町の要望を受けた都が自衛隊へ要請したものでございます。

○長橋委員 自衛隊の給水車は、お風呂、入浴施設の開設に当たって行ったということで、これも奥多摩町の要請に基づいて東京都が要請したということでありますけれども、実際に我々都議会が現場に行き聞きましたら、この断水の状況が非常に大変な状況にあったと。
 例えば、奥多摩町では、四つの特養施設があるそうであります。だけれども、特養施設に行って、生活水が不足していますと、現場の議員、地元のうちの議員からは、普通は一施設で七十トン必要なのに給水車が二回しか来ない、現場施設長に聞いたら七十トン必要だと。貯水槽があって、それだけれども足らない、そういう中で実際に--水道局にいってもあれなんですけれども、自衛隊の給水車が来ているんだから、これもぜひ活用したらどうか、こういう話もしたそうでありますが、自衛隊の給水車はお風呂の施設で活用したと。
 本来であれば、給水施設、給水活動として、まあ今からいうのは遅いんですけれども、できたのではなかろうかなと、こう思っているわけでありまして、同じ給水車でも何か構造が違うようなんですね。自衛隊の給水車と東京都水道局の給水車とは構造も違うということでありますけれども、常日ごろ連携もとっているんでしょうから、いざというときには、そういう臨機応変な対応もできたのではなかろうかと、こういうふうに申し上げておきたいと思っております。
 もう一つは、今いったような自衛隊の給水車が来ているでありますとか、それから断水状況で、特養施設が、特別養護老人ホーム四カ所ある。よく聞いたら、一カ所で七十トン足らない。特養以外の類似施設を含めるともっとあるわけでありまして、そうした特に緊急を要する施設については、やはり実際に、ある面でいえば、後で申し上げますけど給水車が、まあ全力でやっていただいたのはわかります、足らなかったんじゃないかなという状況も感じているわけであります。
 そういう中で、そういった情報が現場で錯綜しているわけでありますけれども、中には、給水車が来ているんだけれども、少し離れたところにいるところは水をとりに行けない、こういうことに対して何とかしてくれと、こういう話もありました。その情報が余りにも--余りにもといいますか、伝わっていなかった状況があるのではなかろうかと思いますけれども、その対応についてはどうだったのでしょうか。

○小山調整部長 住民の方々が必要とする応急給水の場所や時間、通水時期の見通しなどの情報についてでございますが、町の防災無線を用いまして一日に複数回放送したほか、水道局のホームページやツイッター、広報車など、さまざまなツールを用いて広く周知をするように努めてまいりました。
 また、今回は断水範囲が広く、エリアごとに復旧状況等が異なるため、一斉広報を行うとともに、お客様からの問い合わせや要望等への対応も強化したところでございます。
 具体的には、常設の水道局多摩お客さまセンターに加えまして、町役場内にも仮設コールセンターを設置いたしまして、二十四時間体制で最新の情報をもとにお客様の問い合わせに答えるとともに、必要に応じて、奥多摩町で対応に当たっている職員をお客様のもとへ派遣するなど、きめ細やかな対応を行ったところです。
 あわせて、生活用水として供給していた水が飲用可能となる時期が地域ごとに異なりましたため、個別にビラを配布するなど、対象者の方に必要な情報を確実にお届けできるように努めてまいりました。

○長橋委員 こういう災害のときには、情報伝達が非常に重要であります。そうした意味では、さまざまな対応をしたということでありますけど、ホームページとかツイッターだと、できる人はいいんですけれども、特に先ほど申し上げた特養の方々とか、まあ職員がいるから、ある面では情報が入ったかもしれませんけれども、そうでない方については、それだけではなかなか足らなかったのではなかろうかということであります。ある面では、そういったところも、もう一度検証していただければなと思うところであります。
 そこで、今話した、この特別養護老人ホーム、生活用水が、生活水が大変不足をしていたということでございまして、こうしたどうしても配慮が必要な施設、特養でありますとか小中学校等も含めて、そうしたことには特にやはり優先してといいますか、水道局の対応が求められるのではなかろうかと思うんですけれども、そうした施設の対応について伺いたいと思います。

○小山調整部長 今回の奥多摩町の断水では、特別養護老人ホーム、保育所、小中学校、診療施設、町民に無料開放された入浴施設などの福祉、教育、医療などの公共施設につきまして、水需要が多く、断水の影響も多いことから、きめ細かな対応が求められました。
 このため、特別養護老人ホームや学校、保育所等の施設をリストアップいたしまして、水需要等について各施設に状況を確認し、水の供給に不足を来さないよう対応を行いました。
 また、断水のため小中学校への給食の提供が停止していた学校給食センターにつきましては、仮設の給水設備を設置いたしまして、早期再開の体制を整えました。
 それから、全体の給水車の運用に当たりましては、固定の給水タンクを設置するなどの工夫を行うことで給水車の効率的な活用が可能となりまして、最大で十九台出動した給水車のうち十台を、社会福祉施設や学校教育施設等への補給専用車両として配置をいたしました。
 こうした取り組みによりまして、各施設の状況に応じて必要な給水を確保することができたと考えております。

○長橋委員 ご苦労さまでした。
 今ご答弁で、最大十九台出動した給水車、そのうち十台を社会福祉施設や学校教育施設等へ配置したと、こういう答弁でありましたけれども、私が聞いていたのは、東京都が所有している給水車は十四台ということでありました。十九台ということは、それよりも多いわけでありまして、聞くところによると、他県からも給水車を派遣してもらったと、そういう要請をしたんだと思いますけれども、その理由についてお伺いをしたいと思います。

○岡安理事 奥多摩町での給水車の対応につきましては、現地の状況を確認しながら台数を増強いたしまして、新島村派遣中の一台を除く、当局所有の給水車十三台全てで対応をしていたところでございます。
 水道施設の完全な復旧までには時間を要することが見込まれましたことから、特別養護老人ホームなど住民へのきめ細やかな対応を行うため、都として初めて、日本水道協会の支援ルールに基づきまして、関東地方支部長の横浜市水道局に対しまして給水車の支援要請を行い、千葉県や埼玉県から合わせて五台の給水車の支援を受けたものでございます。

○長橋委員 日本水道協会の支援ルールに基づいて他県にも要請したということでありまして、東京の十三台と他県から五台来てということですよね。ということでありますので、我が党が、自衛隊も来ているじゃないかという、給水車が来ているじゃないかというふうに現地からの報告があったものですから、ぜひ自衛隊の給水車も活用したらどうか、こういう話をしたら、水道局の方で大丈夫ですというふうにいったというふうに聞きまして、場合によってはという気持ちもあります。
 そういう意味では、他県からも給水車を派遣して対応を行ったということでありますけれども、それにしても、断水の状況が長引いたこともありますけれども、どうしても給水車がなかなか来てくれないと。また、これだけ大きな被害で、水道局自体が想定を超えた被害だったということを考えると、給水車が本当に十四台フル出動したわけでありますけれども、なおかつ足らないで、お願いして要請して他県からも来たわけですけれども、やはり今後、給水車の体制については考えなきゃいかぬ、またふやさなきゃいかぬと、こう思うわけであります。
 台風十九号も土日を挟んだ連休でありましたし、私も先週、被災地に行ってきましたけれども、そういう意味でいうと、もうこの近年の台風の状況も大いに変わってきておりますし、局地的豪雨でありますとか、連日、毎週のように報道がされているわけでありまして、そうした意味では、給水車、現状十四台ということでありますけれども、今後、増車を図るべきじゃなかろうかと、こう思うわけでありますけれども、いかがでしょうか。

○岡安理事 現在、当局が保有しております給水車は十四台でございまして、区部では杉並区にございます水道緊急隊に十台、多摩地区では四カ所ございます給水管理事務所等に各一台配備してございます。
 増車につきましては、今年度内に九台、来年度に七台を新たに購入することとしておりまして、現在保有しております十四台と合わせて三十台の体制に拡充してまいります。

○長橋委員 現在十四台から、今年度九台、来年度七台。三十台にするということは、これは大変な、水道局としては倍増以上にするわけであります。
 そういう意味でいうと、今までずっと何年か、ふやしてきたんだと思いますけれども、これだけ一気に給水車をふやすということはなかったんだろうと思いますし、今までは十四台である面では足りていたのかもしれないけれども、そういう意味でいうと、十四台から今年度、来年度にかけて三十台にする、これは水道局としては予算のかかることでありますし、その理由についてお伺いをしたいと思います。

○岡安理事 今回、十六台を新たに拡充することによりまして、区部では、水道緊急隊に加えまして各支所等に分散して配備いたしますことで、例えば病院等、人命にかかわる現場への移動距離の短縮化が図られます。
 また、多摩地区では、既存の給水車に加えまして、必要に応じて水道緊急隊から給水車を派遣することが可能となり、バックアップ体制が充実いたします。
 これによりまして、より多くの病院等、応急給水が直ちに必要な施設におきまして迅速な対応が可能となり、他都市等の救援部隊が到着するまでの災害発生初期の応急給水体制が充実強化されることになります。

○長橋委員 以上で質問は終わりたいと思いますが、まさに断水を発生させない取り組みというものは不断に取り組んでいかなきゃいけないし、いざ断水が起きた場合には、最優先で水というものがいかに重要かということを改めて確認したわけでありまして、ぜひ、この気候変動の中で、これからも台風を初め、震災もありますけれども、そういう対応について水道局のますますの充実を心からお願いして、質問を終わります。

○伊藤委員長 この際、議事の都合により、おおむね十五分間休憩いたします。
   午後二時五十八分休憩

   午後三時十五分開議

○伊藤委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 質疑を続行いたします。
 発言を願います。

○河野委員 質問の前に、私も台風十五号、そして台風十九号で被災された地域の皆さんに心からお見舞いを申し上げたいと思います。
 十月の十九日の土曜日に奥多摩町に参りました。ちょうど十二日の雨の一週間後だったんですね。その直前に水道局の方で、先ほどお話にありました日本水道協会関東支部ですか、そちらの支援を受けるということで、奥多摩町の駅で千葉市の応急給水車と職員の皆さんが一生懸命頑張っている姿を拝見いたしました。
 私も、地域の方々の要望を受けて、水が来ないということが生活していく上では大変なことで、お風呂、それからトイレ、トイレは回数を減らしているといっていましたけれども、大変なことだなと思いました。もえぎの湯ですか、開放されてみんなが入れるということだったんですが、やはり若い世代の人たちは、コインシャワーのようなプライバシーが守れる入浴の配慮も欲しいというようなことも出されておりましたが、全体的には、東京都水道局が本当に頑張ってくださっているという声が寄せられたということは申し上げておきたいと思います。
 先ほど情報発信のお話ありました。情報発信も本当にネットとか使えないと大変なんですけれども、取得した人が近所の人に、お互いに情報を交換し合うということで、こんなもう大変な事態の中で、飲み水もまともに手に入らない中でポジティブに生きていかれるのは、地域の人たちのそういう交流と、それから行政の支えがあるということが自分たちの生活の力になっているということで、水道局の皆さんのご尽力に大変ありがたいという声も私は聞いてまいりましたので、この機会にお伝えをしておきたいと思います。
 今後、そのコインシャワーとかそういうことについても、水道局が各所管の局と連携して、何らかの形でこういう応急的な災害が起きたときには対応していただけるという工夫もお願いしておきたいということで、質問に入らせていただきたいと思います。
 私は、最初に水道検針員の労働環境の改善について、これはもう全体質問、このテーマ一本で絞って伺いますが、よろしくお願いしたいと思います。
 日本共産党都議団は、水道検針員の皆さんがどんな悪天候の日でも検針を行わざるを得ない厳しい労働環境にあることについて、この公営企業委員会で改善を求めてまいりました。
 まず、前提として、水道局は水道検針の仕事、すなわち各戸の水道メーターの検針を行い、使用量とその料金をドアポストなどに入れてお客様にお知らせする仕事を民間に委託しています。水道局全体の検針の件数と委託会社は何社あるのか、検針員の人数は何人くらいなのかを伺いたい。それと、一日当たりの全体の検針件数、一人当たり一日平均何件くらいを検針しているのかもあわせてお答えいただきたいと思います。

○小平サービス推進部長 水道メーターの検針件数は、平成三十年度、年間約四千九百万件、検針受託会社は五社で、その会社に所属する検針員は約一千五百人でございます。
 また、一年間の検針日数は百八十日であることから、一日当たりの検針件数は約二十七万件、一人当たり一日の平均検針件数は約百八十件でございます。

○河野委員 一日で二十七万件、そして一人一日平均約百八十件の検針を行っているということで、大変な業務だと思います。
 では、この民間委託をしている定期検針業務の委託単価は幾らになっているでしょうか。

○小平サービス推進部長 定期検針業務におきまして、契約総金額を水道メーターの個数で割った委託単価は、令和元年度は、消費税抜きで百十七・六二円でございます。

○河野委員 昨年の三月の当委員会でも、我が党の斉藤まりこ議員が質問をいたしました。
 これまでの質疑で示された委託単価は、二〇一六年度で百十七・二八円、二〇一七年度で百十八・一三円でした。二〇〇九年、十年前は百二十六・〇八円でしたから、十年前に比較すると今年度は百十七・六二円ということで、八・四六円の減額になっています。
 毎年度のように単価が下がっていることについては、水道局の考え方として、競争性が発揮されているということをしばしば答弁で述べられておりますが、この単価の引き下げというか減額が、働く人の賃金抑制につながっているということも直視していただきたいと思います。
 現在、水道局は一件百十七・六二円で委託しているわけですが、そのうち検針員さんの収入となるのは一件当たり五十円程度であって、検針員さんは基本的には検針した件数による歩合給で働いていると伺っています。
 先ほどのご答弁で、一人一日平均百八十件とのことでしたので、一日の収入は、掛け算しますと平均九千円となります。中にはプロ中のプロという方もいて、一日何百件も検針をこなす方もいらっしゃるということも聞いております。
 いずれにしても、検針員の皆さんは、ハンディーターミナル、プリンター、ペーパーロール、バッテリーなどの五キロにも及ぶ機材を肩にかけ、腰につけて、各戸ごとに決まっている二カ月に一度の検針日をずらさず検針しています。
 そして、それこそ道路が冠水するような豪雨でも、電車がとまるような大雪でも検針をせざるを得ない。検針員の安全や健康は二の次、三の次と感じてしまっているというのが実情だということは、これまでの私たちの質問で詳しく取り上げてまいりました。
 そういう中で、今回、過去最大級といわれる台風十九号の接近に当たり、今のままでは、台風の中、検針に行かざるを得ない状況になるのではないかと、検針員さんたちから心配の声が寄せられました。
 私たちは、台風十九号襲来の前、十月十日に、水道局として検針中止の通知を出すなど検針員の安全を確保すること、検針を中止して延期した場合に、検針員の負担増とならない対応をとるように求める申し入れを行いました。
 水道局としては、台風十九号の予報に対し、どのような対応をされたのかを伺っておきます。

○小平サービス推進部長 今回、大型で猛烈な台風十九号は週末に上陸することが想定されましたことから、局におきましては、週の初めの十月八日火曜日から、土曜日及び日曜日における検針の実施について検討を開始いたしました。
 そして、十一日金曜日の午前中に、各検針受託会社から意見を確認した上で、同日の午後に、十二日は、正午以降、現場出張を伴う業務は不可とし、十三日は、台風の通過後、検針員の安全を確保の上、定期検針を実施することを内容とする通知を文書で行いました。あわせて、両日とも本局に職員を待機させ、万全を期したところでございます。

○河野委員 十月八日から検討されて、水道局としては万全を期して備えられたという答弁だったと思います。
 この水道局の方針を受けて、委託会社はどのような対応をしたのかも教えてください。

○小平サービス推進部長 検針受託会社各社は、当局の通知に基づき十二日午後については検針を行わず、十三日は各社とも検針員の安全を確保の上、定期検針を開始したことを確認しております。

○河野委員 水道局は、台風襲来前の十一日午前中に、委託業者に対し、十二日は検針中止も考えていると話したとのことでありますが、そのときに委託業者からはどのような意見が出ているのでしょうか。

○小平サービス推進部長 当局が検針の対応を検討しております十一日に、受託業者からは、検針当日の天候の状況などを踏まえ判断を任せてもらいたいとの意見が出された一方で、大型の台風上陸が予想されていることから、局から中止の判断を出してもらいたいとの要望も出されておりました。

○河野委員 今回の台風で、検針員の方が事故に遭ったり、けがをしたりするというようなことがなかったのか、これも教えてください。

○小平サービス推進部長 各検針受託会社に対しまして、十二日及び十三日の対応につきまして確認したところ、負傷者や事故等がなかったとの報告を受けております。

○河野委員 検針員さんたちが猛烈な台風の中で無事だったことは何よりだと思います。
 水道局として、十二日の午後以降は、現場出張を伴う業務は不可、つまり検針をさせてはいけないという通知を出したとのことです。
 水道局の皆さんや、私がお話を伺った職歴が十八年に及ぶ検針員さんの記憶にある限り、これまでの対応は、悪天候の場合などは注意喚起にとどまり、水道局として検針中止の指示を出したのは今回が初めてのことだということでした。検針員さんたちは、水道局の判断として画期的なことをやってくれた、安心して仕事を休むことができたと喜んでいました。
 私たちが議会で改善をお願いしたことも意味があったかなと思いますし、また、事故やけがもなかったということで、これはよかったし、水道局の努力もあったと思います。
 一方で、午前中の委託会社の対応は、会社により、また会社の営業所により対応が異なったという話も聞いています。ある会社は、十二日は検針を全部中止して、また別の会社のある営業所では、十二日は一日検針中止としたり、午後から中止となった事業所もあったそうです。その一方で、検針員に対して、十二日の十九号の襲来前の前日、十一日ですね、この日に、今夜は事務所に泊まり込んでも十二日に検針を行うようにと指示をした会社もあったとのことで、検針員の方の、ある方の話では、死ぬ気で検針せよといわれているように感じたということが述べられていました。
 このように、委託業者により対応に違いが生まれた理由について、水道局としてはどのように推察されているか、お示しをいただきたいと思います。

○小平サービス推進部長 検針委託業務による処理要領におきましては、天候不順等には検針受託会社の申し出により、当局と協議の上、検針日の変更を行うことができるとしておりますことから、今回の通知も、台風上陸と検針受託会社からの要望に基づき、十二日午後について中止を決めたものでございます。
 このように、十二日の午後は局として検針を中止いたしましたが、同じく同日の午前につきましては、各社それぞれが出勤検針員数、帰宅条件、後日の人員確保等の状況に基づき検針の実施を判断したため、その対応に違いが生じたものと思われます。

○河野委員 十二日の午前中は、それぞれの条件や状況に基づき判断したため会社によって違いが生じたとのことですが、その結果、かなり無理をして仕事についた状況もあったと聞いています。十二日は午前中からかなりの雨と風で電車がどんどん計画運休し、コンビニなどの店舗も次々と休業になる。二十三区内でも午前中から避難勧告を出した自治体もありました。
 十二日のツイッターなんですけれども、これを開いてみると、何か玄関先で音がしたから、えっ、何って思ったら、まさかの水道検針だった、つら過ぎる、大丈夫かしら、こういう書き込みもありましたし、突然ピンポンと鳴ったのでびびったら、ずぶぬれのおばちゃんが水道の検針をしたいとのこと、こんなときにうそでしょう、おばちゃん危ないからおうちに帰って、水道局何考えているんだなど、これはプロフィールから都民と思われる方のツイッターなんですが、こういうツイートも見られました。
 つまり十二日午前中も、お客様、都民から見ても検針などできる天候ではなかったわけですが、各社の判断でいいですよとなると、検針を中止はできないのです。検針をやらなくてはならない、やってしまう、これが実情で、水道局としても、この状況を直視する必要があるのではないかと考えるものです。
 私は、水道局が委託する業務を行う労働者の労働環境や安全確保について、水道局にも責任があると思うのですけれども、局はどのようにお考えでしょうか。

○小平サービス推進部長 検針業務委託契約では、委託を受けた業者みずからの責任におきまして、労働者を雇用することを仕様書で定めております。したがいまして、検針員の労働条件は、各検針受託事業者が雇用主として管理する事項であると考えております。
 当局は発注者として、各受託事業者に対しまして、労働関係法規を含む各種法令の遵守を求めておるところでございます。

○河野委員 法令を遵守することは、どんな仕事でも当然の前提だと思います。そして、何よりも優先されなくてはならないのは人命の尊重です。
 検針員の労働条件は受託業者が管理することだという答弁ですが、私は水道局が発注した仕事について、労働者がどういう働き方となっているかに関心を持ち、改善につなげていくのは行政として必要だし、重要だと思っています。
 特に検針業務の場合、水道使用量を検針してお客様や水道局に報告できれば、その方法は受託会社の裁量に任されているというわけではありません。検針員が検針に持ち歩く重さ五キロにもなる機器は水道局からの貸与ですし、コンピューターなどのシステムも全て水道局がつくったもので、水道局が決めた方法で仕事をすることになっているのです。その方法、システムが適切なものなのか、働く方に負担を強いることになっていないか、水道局として常に気を配るべきではないでしょうか。
 今回、私は、検針員さんのお話を伺い、また水道局の皆さんから仕組みをご説明いただく中で、委託会社や検針員がどんなに悪天候でも検針せざるを得ない、検針しなくちゃならないと思ってしまう、その要因が幾つかあると感じました。
 例えば、検針日がずれた場合、本来の検針日に検針したとしたら、どの程度の使用量になるかを割り戻し計算して、その使用量と請求額をお客様にはがきで郵送しなければなりません。そうした手間がかかることも、できるだけ定例日を守りたい動機となっているのではないでしょうか。
 さらに今回、十月十二日に検針できなかったものは、一日二十七万件のかなりの件数がそういう扱いになったわけですが、割り戻し計算とはがきの郵送が必要となりました。郵送料は水道局で負担すると伺っていますが、委託会社の業務はふえることになります。
 十四日に業務を行った場合の割り戻し計算などにかかる費用は誰が負担するのか、教えていただきたいと思います。

○小平サービス推進部長 台風の影響によりまして十二日、十三日に検針できなかった一部の検針を、十四日に後日検針として実施いたしました。後日検針となった場合は、定例日に検針をしたものとして割り戻し計算が必要となりますが、その業務は水量算定を行うための経常業務の一部であることから委託契約の内容に含まれているものであり、別途の費用が生じるものではございません。

○河野委員 割り戻し計算も契約の中に含まれているということですが、一日の中で何らかの事情で数件生じたということでなく、悪天候で丸一日中止すれば二十七万件の業務がふえるわけですから、費用的な負担が検針を中止したくないという動機になっていないか、委託業者とよく話し合っていただきたいと思っています。
 また、検針日がずれた場合の調整がうまくいかず、三日以上検針がずれると手書きでの手続が必要となることも、検針員は負担に感じているということ、これも以前の委員会で取り上げております。こういうことがあります。
 さらに、検針員の給料は歩合制のために、自分の都合や判断で仕事を休むと他の人がかわりにやることになり給料が減ってしまうという、このことも悪天候を押してでも検針したい動機になっているわけです。
 今回の台風では、かわりの人が検針できたかどうかわからないですが、常に心配がつきまとうということを伺いました。検針員さんも生活がありますから、多少危険でも稼ぎたいという気持ちが働く、そういうことをなくすために、水道局として検針員の安全第一にはっきり中止と指示をしてほしいということがいわれています。
 これらの点についても、委託業者とよく話し合っていただき、安全確保のために安心して休める環境をつくっていただきたいと強く思っています。
 伺いますが、特に検針の中止は受託業者任せにしないで、水道局がきちんと労働者の安全を守る立場で告知していただきたいと思うんですが、この点ではいかがお考えでしょうか。

○小平サービス推進部長 検針業務委託契約の処理要領では、天候不順等の際には、検針受託会社の申し出により、当局と協議の上、検針日の変更を行うことができるとしております。
 今回の台風に限らず、不測の事態が生じた場合におきましては、検針受託会社からの要望が寄せられた場合には適切に対応してまいります。

○河野委員 受託会社が申し出ることになっているということで、要望が寄せられた場合には適切に対応していくというお答えですが、やはり人の命にかかわる問題ですから、水道局としてもしっかりこの点は考えていただきたいと思います。
 現在、災害に備えたタイムラインということで、命を守り被害を最小限に抑えるために、何か起きたらどう対応するかということをあらかじめ決めておく取り組みが進んでいます。
 事業者や検針員の判断に任せるということでなく、悪天候の場合はどうするか、検針中止の基準はどうするか、検針中止のしわ寄せを検針員さんに負わせないためにどうするかなどのことを、受託業者や検針員の意見も聞きながら、水道局としても基準を持っていただきたい、このことをお願いしておきます。
 そもそも十月十二日は土曜日でした。土曜日だったのに、なぜ検針を行う必要があったのか、このことについても伺っておきます。

○小平サービス推進部長 当局では、消費税の新税率の適用を十二月分からとしておりますが、十月検針のお客様に対して、二カ月に一度の検針であることから、その後の十二月の検針においてお客様ごとに旧税率と新税率が適用される日数が異なることとなり、料金算定上の不公平が生じてしまうこととなります。
 これを避け、同一使用水量のお客様が同一税額になるようにするためには、算定の基礎となる二カ月間の検針期間を六十一日に統一した上で、三十一日分を八%、三十日分を一〇%として算定する必要があり、十月の検針につきまして、土曜日も含めて実施することといたしました。

○河野委員 六十一日を一つの期間というんですか、それで、八%の税率の月、一〇%の税率の月、それを検針の水道料金のメーターで計算していくということですが、私も何回かご説明を水道局から受けましたが、なかなか飲み込めない状況がありますけれども、大変難しい仕事を検針員の皆さんがなさっているということはつくづくわかりました。
 消費税について伺いたいんですが、消費税増税によりふえた業務、例えば水道料金が値上げになる通知のチラシ届けや、定例日をずらさないで検針するなどについて、契約金額の増額などは行われているのでしょうか。

○小平サービス推進部長 今回の消費税率の改定に伴いまして、十月及び十一月の検針時に、消費税率改定に関するチラシの投函を行うとともに、定期検針を土曜日を含めて実施いたしました。
 チラシの投函に関しましては、それぞれの検針受託会社に別途契約を締結し、実施いたしました。
 一方、定期検針を土曜日も含めて実施いたしましたが、検針回数は全体として変わらないため、契約金額の変更は行っておりません。

○河野委員 契約金額の変更は行われていないということでありました。
 このチラシについてなんですが、親切にたくさん、水道局がメーターに応じてこういう料金になりますよというのは書いてあって、これは周知する上では大事なことだと思うんですが、このチラシを持って雨の中、業務についた検針員さんたちは、消費税の税率改定に関するチラシがぬれたら重くなってしまうのでとても気を使った、チラシそのものがすごく重く感じたと苦労を話しておられました。
 水道使用量と料金を、公平に正確にすることは大事ですが、働く人、検針員さんたちに労働のしわ寄せが行かないように工夫することも求められていることを感じております。
 水道検針員の人たちは、水道局が所有するメーターを検針しています。民間会社で働く人たちですが、公の責任を担っているわけです。個人情報の保護も厳しく指示を受けています。しかし、仕事の発注者の水道局に業務に関する意見や要望を伝えられる場は、この検針員さんたちはありません。
 私は、水道局として、検針員の意見、要望を直接聞く機会を設けることが望ましいと考えるものですが、いかがでしょうか。

○小平サービス推進部長 当局と検針受託会社との間では、年四回の定期的な連絡会や、受託会社の現場事務所での履行確認の機会などを活用いたしまして、幅広く意見交換を行っております。
 引き続き、検針受託会社との間で密接に連携を図りながら、適正な業務運営に向けた指導をしてまいります。

○河野委員 私たちはこれまでも、現場でさまざまな苦労をしながら直接都民と触れ合って仕事に励んでいる検針員の方々の意見を水道局が直接聞いていただくことを要望してきました。そのための無記名アンケートの実施なども提案してまいりました。ぜひこの点では、今後、水道局の努力を求めておくものであります。
 最後の質問なんですが、今後、悪天候となった場合の水道局の対応はどのようにするつもりでしょうか。水道局として、悪天候の場合は、検針員が安心して仕事を休めるよう、業務の委託の仕方を改善することが必要だと考えるのですが、この点、いかがお考えでしょうか。

○小平サービス推進部長 繰り返しで恐縮でございますが、検針業務委託契約の処理要領では、天候不順等の際には、検針受託会社の申し出により、当局と協議の上、検針日の変更を行うことができるとしております。
 今回の台風に限らず、不測の事態が生じた場合におきましては、検針受託会社からの要望が寄せられた場合には、適切に対応してまいります。

○河野委員 私は前にもお話をいたしましたが、検針員の人たちは水道局の水道メーターを計測しているわけですよね。水道局の財産を計測しているわけです。公の仕事に携わっているんです。さっきいいましたように、持っている装具も全て水道局が貸与しているという点では、公の仕事を担っている大事な検針員さんたちの役割があると思います。
 東京都給水条例第二十四条の二は、使用水量の計量を定めています。短くいいますが、第一項に、管理者は--これから少し省略しますが、計量期間を定め、期間ごとの定例日に使用水量を計量する、そして、第二項は飛ばしますが、第三項に、管理者は、必要があると認めたときは、第一項の定例日によらないことができるとなっています。また、ただいまご答弁されましたように、検針業務委託契約の処理要領でも、当局と協議の上、検針日の変更を行うことができる、こういう定めがあるわけです。
 受託会社からの申し出で協議するというのは当然なことなんですが、検針員さんたちが安心して安全に仕事に励めるように、水道局がしっかりとイニシアチブ、指導性を発揮していただく、私はこのことが大変重要な水道局に課せられた仕事だと思っておりますので、ぜひ検針員さんたちの苦労も直接聞いていただきながら、システム、さまざまな制度の改善に向けて一層努力していただく、このことを強く要望して、質問を終わらせていただきます。
 以上です。

○山口委員 私からもさまざまちょっとお伺いさせていただきたいなと思っておりますが、まず冒頭、この台風十五号、十九号、そして二十一号に伴う大雨で、大勢の皆様が被災をされました。被災をされた方々、そして関係の皆様方に心よりお見舞い申し上げますとともに、多くの皆様も命を落とされています。衷心よりご冥福をお祈りする次第でございます。
 そして、局長初め局の皆様におかれましては、そのときからずっと緊張の毎日が続いていることだと思います。しかし、皆様の力を必要とされている都民の方々がたくさんいらっしゃいます。ぜひとも、都民の皆様のため、どうか復興に至るまで、そしてさらには、この経験をしっかりと今後に生かしていただきますように、データの集積を含めてお力を賜りますように、改めてお願いするものでございます。
 冒頭、実は十九号に関するこの小河内貯水池の対応についての質疑をさせていただく予定でございましたが、これまでの質疑の中でおおむね私が伺いたいことは確認がとれましたので、この質問に関してはカットさせていただいて、次の質問に入らせていただきたいと思いますが、この部分で少しだけ意見を申し上げさせていただきたい、要望を申し上げさせていただきたいと思います。
 治水は国家百年の計という言葉がありますが、よくいったものだなというふうに本当に改めて実感をしたところでもございます。特に、この現代に生きる私たちが、整備をされているこの河川、そして環境を見ている中でも、これだけの自然の猛威が振るえば、またそれもひとたまりもなくこのような状況に陥ってしまうんだということを、私たちもまさに今生きる者として目の当たりにしているところでもございます。
 その中で、降水量だけで避難すべきか否かというところで判断ができない事態を私たちは目の当たりにしたわけであります。
 緊急放流もそうでありますが、余水吐き放流もどう今後複合的に影響を与えていくか、しっかりと検証をしていく必要が私はあると思っておりますし、そのためにも、国または関連自治体との、ほか団体等も含めて、一層の緊密な連携を強く要望しておきたいと思います。
 一たび被害が及べば、莫大な国民の資産が奪われるわけでもあります。マイルストーンをしっかりと定め、迅速かつ着実に一つ一つの整備に努めていただきますように、こちらも強く要望しておきたいと思います。
 以上の要望を先立ちまして、次の質疑に入らせていただきたいと思います。
 耐震継ぎ手化について伺わせていただきたいと思います。
 東日本大震災や熊本地震を初めとして、近年、マグニチュード七を超える地震が頻発をしているところであります。水道管は欠かすことのできないライフラインであり、震災時においても、給水が確保できる取り組みが必要となります。
 水道局では、耐震対策として、平成二十八年二月に策定した東京水道経営プラン二〇一六に基づいて、重要施設への供給ルートを優先し、配水管の耐震継ぎ手化を進めてきているところです。
 そこでお伺いをしたいんですが、この配水管と重要施設への供給ルートの耐震継ぎ手化の進捗状況について確認をしたいと思います。

○本荘谷給水部長 配水管の耐震継ぎ手率につきましては、平成三十年度末で四四%になっております。
 また、重要施設への供給ルートの耐震継ぎ手率は、令和元年度を完了目途としている施設につきましては、平成三十年度末で、首都中枢機関、救急医療機関などでは九三%、避難所のうち中学校につきましては七三%、一日の乗車人数が二十万人を超える駅につきましては六七%、大規模救出救助活動拠点などにつきましては七七%、東京二〇二〇オリンピック・パラリンピック競技大会会場につきましては九六%になっております。
 一方、令和四年度を完了目途としております施設につきましては、平成三十年度末で、避難所のうち小学校は六四%、大学、高等学校、公民館などは五一%、一日の乗車人数が十万人を超え二十万人以下の主要な駅につきましては五五%になっております。

○山口委員 この数字が必ずしも達成に対して、目標に対してどういう数字かというのは一概にはいえないところもあるとは思いますが、しかしまだまだ整備が必要とされているところがたくさんあるんだということは、この数字を見てもわかるところであります。
 特にこの重要施設への、この供給ルートの耐震化というものについては、目標達成に向けて引き続きしっかりと取り組んでいただきたいと思うところでありますし、一方、この平成三十年度末における配水管の耐震継ぎ手率というのが四四%であって、総延長に対して道半ばと、これはいわざるを得ないのではないかというふうに感じます。
 水道局は、経営プラン二〇一六において、令和七年度末における水道管路全体の耐震継ぎ手率を六一%、これ四四%から六一%、復旧日数を十六日以内にするという目標を設定しているわけであります。これ大変厳しい数字だと思うんですよね。あと六年しかないわけですから、これまでの進捗状況を見てくれば、一%上げるにも約二百七十キロ、これ整備をしなければならないという数字になるわけでありまして、これを一%上げていくということがいかに大変かということは、私ども当然、局の皆さんが苦労しながら進められていることは理解はしますけれども、しかし、水道管路の耐震継ぎ手化の目標達成ということに向けて、どのように取り組みをされていくのかを確認したいと思います。

○本荘谷給水部長 配水管の耐震継ぎ手化につきましては、優先順位を明確にし、重点的かつ効率的な整備を進めております。
 しかしながら、施工に当たりましては、地下の埋設物がふくそうし施工が困難な箇所があることや、繁華街などで施工時間が限定される、あるいは同一場所におけます他企業との施工順序の調整に時間を要するなどの課題がございます。
 こうした施工上の課題に対しまして、施工が困難な箇所では道路を掘削しない工法などを積極的に採用していくとともに、繁華街などでは一層丁寧な地元配慮を行い、また、他企業との施工順序調整を早期に行ってまいります。
 こうした取り組みを進めまして、東京水道経営プラン二〇一六に掲げた配水管の耐震継ぎ手化の目標達成に向け、着実に整備を推進してまいります。

○山口委員 新たな技術の導入であるとか、さまざまな工法の研究であるとか、方法はたくさんあると思います。総じていえることは、きょうの質疑の大きなテーマにもなっている、災害時にとにかく一番困るということは、とにかく皆様が必要とされることは、この水であるわけでありまして、これをどのように確保していくのかというのは本当に大きな課題になると思います。
 そういった意味では、命に直結をする、この水を管理をされている皆様におかれましては、何とかして、何としても、この一つ一つ、一%を上げることの苦労を重々理解をしながら、皆様には、都民の安全・安心を確保するための水道管路の耐震継ぎ手化の計画を引き続き、しっかりと前に進めていただくことを要望して、次の質疑に移らせていただきたいと思います。
 次は自家発の整備について伺いたいんですが、災害などに備えた施設整備として、水道管の耐震化に加えて、この大規模停電時の自家発電整備の増強も大変重要な課題だと私は思っております。
 そこで、自家発電整備の増強について、計画と整備の進捗状況について伺いたいと思います。

○横谷設備担当部長 東京水道施設整備マスタープランでは、令和三年度までに大規模停電時における給水確保率が一〇〇%となるよう、停電が断水に直結する可能性が高い百三十カ所の浄水場や給水所等に自家用発電設備を整備する計画としております。
 平成三十年度は、区部一カ所、多摩地区七カ所の施設で工事を実施し、そのうち、あきる野市にございます深沢増圧ポンプ所及び青梅市にございます二俣尾増圧ポンプ所で自家用発電設備の整備が完了いたしました。
 その結果、平成三十年度末では、計画百二十四カ所の整備に対しまして、整備完了が百十四カ所となっております。

○山口委員 ここも大変重要なところでございまして、この自家発電整備というのも非常に重要な観点だと思うんですが、平成三十年度末時点で、計画によれば百二十四カ所の整備がなされているところに対して、整備完了は百十四カ所であると。計画に対しておくれが生じているということになるんだと思いますが、その理由についてお伺いしたいと思います。

○横谷設備担当部長 自家用発電設備の整備は、計画に対しまして十カ所でおくれが生じておりますが、その理由は、入札不調等による工事のおくれと用地を確保するための地権者との交渉のおくれによるものでございます。
 このうち七カ所は既に整備に着手しておりまして、早期の完了に向け進行管理を徹底していくとともに、残りの三カ所につきましては、用地の確保に向け地権者と粘り強く協議を進め、早期の整備完了を目指してまいります。

○山口委員 本当に、地権者の方への理解というものは、このご時世しっかりと尽くしていただかなければならないところでありますし、理解をいただくということは、この現状も含めて、もう一度誠意を持って対応していただきたいと思うところでありますが、入札の不調等ということに関していえば、これはもうそんなことをいっていられる状況でもないときに、やはりその制度そのものも問題もあるかもしれませんが、いま一度何が原因かをしっかり究明をしていただいて、一つ一つの整備を確実に前に進めていただくように、この部分に関しても強く要望するものであります。
 さらに現在、自家発電設備が備わっていない施設もあるわけでありますが、停電時にはどれだけの影響を想定されているのでしょうか、お伺いをします。

○横谷設備担当部長 自家用発電設備が備わっていない給水所等で停電が発生した場合は、ポンプの停止により配水量の減少につながることとなります。
 大規模停電時の給水確保率は、平成三十年度末時点で六九%であるため、大規模停電により最大で配水量が約三〇%減少することとなります。これにより、一部のお客様に対しまして、安定給水に影響が出る可能性がございます。
 しかし、このような場合におきましても、整備済みの自家用発電設備や送水管ネットワークを最大限に活用し、給水への影響を最小限にするよう努めてまいります。

○山口委員 六九%ということでありますから、残り三一%、およそ三〇%のところがまだ給水率が確保できていないというところでありますから、しっかりとここを埋めていく努力というものはしていかない限り、やはり都民の皆さんの安心というものを提供することができないだろうと思いますけれども、なかなか困難があるとはいえ、先ほども申し上げましたが、予算は確保しているけれども、段取り、手続の問題で整備がおくれているというのは、これはやっぱりいいわけになりませんから、しっかりとこの点踏まえて、もう一度誠意を持って、この一つ一つの計画の実現に向けて取り組まれることを強く要望しておきたいと思います。
 その中においても、この安定給水ができずに断水をしている地域の住民の皆様に対する給水について、どのような代替策があるのか、確認をしておきたいと思います。

○小平サービス推進部長 大規模停電などの災害時に、安定給水ができず断水が発生した場合は、地域住民や災害拠点病院などに対して三つの方法により応急給水を行うこととしております。
 一つ目は、おおむね半径二キロメートル以内ごとに一カ所、都内二百十五カ所に設置している給水拠点を開設いたします。
 二つ目は、災害拠点病院などの医療機関や給水拠点から遠く離れている避難所などへ、給水車等により水を輸送いたします。
 三つ目は、避難所に設置している避難所応急給水栓や避難所付近の消火栓等に仮設の蛇口を設置いたします。
 このような方法により、断水が発生した場合にもお客様へ水を届けられるよう備えております。

○山口委員 本当にしっかりとその一つ一つというものをもう一度認識していただかなければなりませんし、都民一人一人が、自分の家は、条件次第においては断水が水圧低下で発生する可能性があるということをしっかり認識をしていただくことも大事だと思っておりますし、その備えをしていただくという、この備えということに対しても強い認識をいま一度持っていただかなければならないんだろうというふうに思います。
 断水が発生した場合は、水道局でもさまざま対応していただけるということは今確認がとれたわけでありますが、それらの取り組みを、さらに、不安をそのときに持たなくてもいいように、周知徹底もしていただくように強く要望して、もう一問お伺いをしたいんですが、水道局では、災害等への対策として、施設整備に備えてソフト面を強化するためにさまざまな訓練も行われているというふうに伺っていますが、どのような内容か伺いたいと思います。

○岡安理事 当局では、首都直下地震などの自然災害のほか、テロ行為や新型インフルエンザなどに対応した訓練を実施しております。
 これらの訓練は、毎年度策定しております東京水道危機対応力強化計画に基づきまして、年間を通じて体系的かつ網羅的に実施しておりまして、PDCAサイクルの実践により、各災害への対応力の向上を図っております。
 平成三十年度におきましては、休日の発災を想定いたしました全職員によります徒歩参集訓練、小河内貯水池や浄水場でのテロ対処訓練や、各事業所ごとに所在します区市町と連携しました訓練を定期的に実施するほか、全国の大都市等二十二の水道事業体が参加します首都直下地震対処合同防災訓練を初めて実施をするなど、年間五百回を超える訓練を行ってまいりました。
 また、訓練を通じまして明らかとなりました課題について検証を行いまして、次年度の訓練内容の改善に生かしております。
 今後もこうした訓練を積み重ねていくことで、組織や職員の危機対応力の強化を図ってまいります。

○山口委員 さまざまな場面を想定して、数多くの訓練を積み重ねられているということが確認できました。これは大変な努力だと思いますし、一つ一つの検証から生まれたその実績をしっかりと、経験を実績に変えていただく、またさらには積み上げていただいて今後に生かしていただく、その努力をしていただければと思います。
 お伺いをしましたのも、徒歩参集訓練、これ今、一言簡単におっしゃられましたけれども、全職員の皆様が手前の駅でおりて十キロ全員で歩いて職場に行かれるという訓練だというふうに聞いています。これ、どの局を聞いても、こんな訓練を全職員でやっているというところは恐らくないと思いますので、それだけの皆様が思いを込めて、この対応、対策に努めてくださっているんだということは、私たちも誇りに思いますし、うれしく思うところでありますから、どうかそのお気持ちを絶やすことなく、前進をさせていただければというふうに願っております。ありがとうございます。
 それでは、次に、小中学校の水飲栓直結給水化モデル事業についてもお伺いをさせていただきたいと思います。
 水道局では、高度浄水処理の導入など、水道水の水質向上に取り組んできており、このような高品質な水を飲むことができることは、もう本当に世界に誇れる文化であると私は認識をしているところでもあります。
 そのすばらしさを子供たちにいかに伝えていくかというのは、平成十九年度から、小中学校の水飲栓直結給水化モデル事業として実施をされてきているわけでありますが、そこで、改めて、このモデル事業の目的と、これまでの実績についてお伺いしたいと思います。

○本荘谷給水部長 小中学校の水飲栓直結給水化モデル事業は、蛇口から水を飲むという日本の水道文化を次世代に継承するとともに、直結給水化の普及拡大を目的として実施したものでございます。
 このモデル事業では、給水区域内の三割の小中学校で水飲み栓を直結給水化することを目標としまして、平成十九年度から平成二十八年度の十年間に六百六十三校の小中学校で水飲み栓を直結給水化し、その目標を達成いたしました。
 一方、区市町によっては実施率が三割に満たない区市町もあり、本モデル事業の事業期間の延長を要望する声がございました。
 こうしたことから、平成二十九年度から令和二年度までの四カ年を対象期間とし、実施率の低い区市町等を優先してフォローアップを実施しております。小中学校の水飲栓直結給水化モデル事業のフォローアップとしまして、平成二十九年度は十校、平成三十年度は十一校で実施いたしました。

○山口委員 小中学校では、貯水槽に一旦ためられた水を屋上に設置をした高置きの水槽を経由して上から流す旧来の方式が、まだまだ多く見られるところであります。
 このモデル事業によって、貯水槽を経由しない、配水管から直接蛇口に水が届けられる直接給水方式になっていくわけでありまして、子供たちが簡単に、フレッシュな水といいましょうか、水を飲めるようになることはすばらしいことなんですよね、本当に。
 この給水区域内の三割の小中学校で、この水飲み栓の直結給水化を達成できたというお話でありましたが、モデル事業の目的である蛇口から水を飲んでもらう、水を飲むという、この日本の水道文化の継承が果たして本当にできているのかどうか。子供たちに水道水のおいしさをきちんと実感をしてもらえるかというところが、この重要な、せっかくやっているモデル事業の目的なんだと思うんです。
 そこで伺いたいんですが、このモデル事業の効果はどうでしょうか、お伺いしたいと思います。

○本荘谷給水部長 小中学校の水飲栓直結給水化モデル事業の効果検証を目的に、実施校の児童生徒や教職員を対象に、工事前と工事後にアンケート調査を実施しております。
 これまでのアンケート調査では、学校で水道水を飲む児童生徒が、工事実施前の七〇%から工事実施後に八二%に増加しました。また、家から水筒を持参する児童生徒が二七%から一二%に減少しております。
 さらに、直結給水化された学校の児童生徒や教職員からのご意見としまして、水道水が冷たくておいしい、安心できるなどの回答がございました。
 こうしたことから、このモデル事業によりまして、蛇口から水を飲むという日本の水道文化を次世代に継承するともに、そのおいしさを実感していただいているものと認識しております。

○山口委員 やっぱり子供たちに学校の水はおいしいと本当にいってもらえるようにしていくことが非常に重要だと思いますし、浄水場で、皆さんが、もう本当に思いを込めてつくった、この安全でおいしい高品質な水というものが、蛇口までしっかりとフレッシュな状態で届けられている非常に価値のある事業であることは、もういうまでもないと思うんですよね。
 全ての学校に、この直結給水がしっかりと実施を、導入をされることが非常に理想であるわけでありまして、しかし、実態を詳しく、この資料の中からも読んでみますと、全体の三割に満たない、この事業に取り組んでいるのは三割に満たない市もあるわけであります。
 こういった事業をより深く、そしてその自治体に理解をしてもらうことで、むらなく行っていくことが非常に重要だと思うわけでありますが、現在、この実施率の低い区市町に対して、どのように--フォローアップを行っていくということでありましたが、フォローアップを進めていくに当たっての課題もあると思うんです、課題であるとか、今後の取り組みの仕方について確認をしておきたいと思います。

○本荘谷給水部長 当局は、フォローアップの対象となる区市町などに個別に訪問し、本モデル事業の目的や効果等について説明し、工事の相談にも応じております。
 しかしながら、一部の区市町等からは、災害対策として貯水槽を残したいため水飲み栓直結化は実施しない、教室へのエアコン導入や危険なブロック塀の撤去、改修等を優先するなどの事情により、小中学校の水飲み栓直結化工事を行わないという考えを聞いております。こうしたことがフォローアップが進まない要因と考えております。
 こうした状況を踏まえまして、当局としましては、事業が終了する令和二年度まで、これまでと同様に、区市町などに対しまして、直結給水化を既に実施している学校での効果や、工事内容などを説明し、個別の相談にも応じてまいります。
 なお、平成二十九年度に実施しました区市町へのアンケート調査によりますと、実施率の低い区市町を含め、約八割の区市町から、今後、独自に小中学校の水飲み栓直結給水化の検討を進めていくという回答を得ておるところでございます。

○山口委員 この直結給水化に関して、強い意思をお持ちになられている自治体は八割にも及んでいると。しかし、具体的に、できない理由を見てみると、なかなか厳しい現実があることも見受けられるところも現実であります。
 これは、東京都を挙げて、しっかりと、どうすればこの直結給水化というものが、本当にすばらしい事業であるということ、子供たちの命にかかわるこの水にかかわる大変重要なことであると、さまざまな理由はあっても、しっかりとまず自治体に理解をしてもらって、そして、学校に導入がされるように、しっかりフォローをしていく、そのすばらしさを伝えていくのは局の皆様であると。
 この一つ一つが全部かみ合わない限り、これは実現をしていかないわけでありますから、お子様たちの命のためにも、そして、おいしい水を提供するというその純粋な目標をしっかり達成していただくというだけではなくて、今後につながっていく事業なんだという、都民の意識が変わっていく大きなこの学校という教育現場で、この事業を実現をするということに大義があるんだということをしっかり伝えていただいた上で、この事業の推進をさらに一歩前に進めていただくように強く要望しておきたいと思います。
 この事業は、区市町に促すことも当然目的だという話を今させていただいたんですが、せっかくの、前向きで行くということもそうなんですけれども、小中学生に何も限ったことではございませんで、安全でおいしいお水をより多くの都民にも届けていただくことが重要になってくるわけでありますが、貯水槽の水道の適正管理だとか、直結給水方式の普及促進についても、一つ一つちょっとお伺いさせていただきたいと思います。
 ビルやマンション、アパート、貯水槽のある建物では管理が不十分なケースが多く見受けられます。安全でおいしい水が供給されているにもかかわらず、皆さんに供給していただいているにもかかわらず、一旦、管理が不十分な貯水槽に停留されてしまいますと、水質が当然のことながら低下をする。蛇口まで安全でおいしい水が届かないということが起こることが懸念をされるわけであります。
 この貯水槽水道は、事故や災害時に水がストックできる、これは大きなメリットとして考えられるものの、適正に管理をして、その衛生面の確保をしていかなければ、そのメリットも生かされなくなってしまうわけであります。
 そのため、より多くの都民の皆様に安全でおいしいお水を届けていくためには、この貯水槽の適正管理を促していくことと、そもそもこの貯水槽の管理を不要にしていく直結給水方式の普及というのは非常に僕は重要だと思うんです。
 局は、貯水槽水道の適正管理や直結給水方式の普及促進にこれまで取り組んできているわけでありますが、その目的、これもしっかりともう一度確認をしておきたいと思います。

○本荘谷給水部長 貯水槽水道につきましては、水道事業者が制度上関与しないものとなっておりましたが、お客様の立場を考えれば、貯水槽水道であっても安心して水が利用できる仕組みが求められておりました。
 こうした状況の中、平成十三年に水道法が改正されまして、水道事業者として水道水を供給する立場から、貯水槽水道の設置者などに対しまして、適正管理に関する指導、助言、勧告等を行うことができるようになりました。
 これを受け、当局におきましては、平成十六年度から、安全でおいしい高品質な水を蛇口までお届けするため、貯水槽水道の点検調査を実施し、改善等について指導、助言を行っております。
 一方、直結給水方式では、貯水槽水道の管理不備に起因する衛生上の問題を抜本的に解決することができます。このため、これまで増圧直結給水方式の導入や施工条件の緩和など、普及促進に向けた取り組みを進めており、現在では、給水区域内のほとんどの建物で直結給水方式の採用が可能となっております。

○山口委員 皆様が貯水槽水道や適正管理をする必要性であるとか、安全でおいしい水を供給するという観点から、貯水槽水道の点検調査や抜本的な改善策となる直結給水方式の普及促進に取り組んでいるということは十分に確認ができたわけであります。
 そこで伺いたいんですが、平成三十年度の貯水槽水道点検調査の実績についてお伺いしたいと思います。

○本荘谷給水部長 平成三十年度の貯水槽水道点検調査は、約八千百件実施いたしました。
 この点検調査におきまして、貯水槽内部の清掃状況や外観の確認、水質試験などを行った結果、水質に問題がある施設はありませんでしたが、管理が十分でない施設が約二千二百件あり、全体に占める割合は約二七%になっております。

○山口委員 この継続した点検調査を実施されていて、貯水槽の管理状況を確認をしている一方で、その点検調査の結果では、およそ三割弱、三割弱ですよ、に当たる施設で管理が十分でないということがわかったわけであります。
 その三割弱の施設において管理が十分ではないということなんですが、その内容について確認をしたいと思います。

○本荘谷給水部長 貯水槽の管理が十分でないと指摘した内容としましては、貯水槽の清掃が行われていない、貯水槽周辺に荷物などの障害物があり、貯水槽周囲の定期点検が困難、点検口のふたのゆがみなどによりまして貯水槽内部が点検できないなどが挙げられます。
 このような貯水槽の設置者に対しましては、定期的な清掃や貯水槽周囲の整理整頓、貯水槽設備の修繕など、個々の施設の状況に合わせた指導助言を行っております。

○山口委員 この手元には現地調査の判定の内訳というものがあるわけなのでありますが、今、説明をしていただいた点検が、清掃が行われていないであるとか、防虫ネットがもう破損をしてしまっているであるとか、施錠をされていないとか、そもそも点検ができるような環境にもう行き着けない状態にあるであるとか、これは普通じゃちょっと、なかなか考えられないような状況が見受けられる案件が、皆様が点検をしただけで二七%ぐらい、およそ三割弱あるということが、これは数字で確認ができるわけでありますが、これはやっぱり都民の健康、大切な水という点で考えると、幾ら皆様が大切な水道水を蛇口まで届けたとしても、皆様の口に入るときには、受水槽を通るときに、その水が、数字上は大丈夫かもしれないけれども、安全な状態かといい切れるかというと、皆さんがお墨つきをつけられる状況にないということに、恐らくなってしまうんだと思うんです。
 これ、住んでいる方々は意外と気づいていないと思うんですよね。何年に一度、六年、七年に一度の点検ですよ、皆様がされている点検。しかも、義務化をされている点検でもなくて、皆様が実態を把握するためにされている点検。その中で三割弱あるということは、やっぱり非常に大きな問題だと思いますし、こういったところがどうやって改善をされていくか、改善をする方法や、自主的に、清掃も含めて、こういったところの受水槽の管理の仕方、あり方というものに取り組んでいただけるかということを周知徹底していくというのは、これはやっぱり局の務めであるというふうに私は思います。
 なかなか、場所によって、環境によっても受け入れてもらえないところもあるのかもしれませんが、実際のところは、最後の際のところの現状があらわれているんじゃないかなというふうに思うところであります。
 管理が不十分な施設が、適正管理を促すことによって改善をされていけば、より多くの都民の皆様に安全でおいしい水を飲んでもらえることにつながるわけでありますから、引き続き、具体的な改善策をしっかりこちらから提案するなど、貯水槽水道の適正管理の取り組みに力を注いでいただきますようにお願いをしたいと思います。
 次に、直結給水方式の普及促進策として、これまでどのような取り組みを実施されてきたのかも確認したいと思います。

○本荘谷給水部長 当局におきましては、直結給水方式の普及促進のため、増圧直結給水方式の導入や施工条件の緩和などによりまして、直結給水方式の適用範囲を拡大してまいりました。これにより、高層建物や大規模な集合住宅等でも直結給水方式の採用が可能となっております。
 また、既存建物で貯水槽水道方式から直結給水方式への切りかえにも取り組んでおります。
 具体的には、平成十九年度から直結給水方式への切りかえを希望するお客様に対しまして、切りかえにかかわる工事費の見積もりや工事の内容の相談を無料で行う直結切りかえ見積もりサービスを実施しております。加えて、平成二十八年度からは、切りかえ工事の資金調達を支援するため、建物の管理組合に対しまして、融資取扱金融機関を紹介する取り組みも実施しております。

○山口委員 今のお話を聞くと、新築の建物においては、さまざまな要件緩和などを進めた結果、ほとんどの建物で直結給水方式が採用されてきているということでありますから、現在、主に既存建物の直結給水方式への切りかえに力を入れられているということはわかりました。
 そこで、この平成三十年度に貯水槽水道から直結給水方式に切りかえた、その実績と直結給水率についてお伺いをしたいと思います。

○本荘谷給水部長 平成三十年度に貯水槽水道から直結給水方式へ切りかえた件数は、約千七百件でございます。
 直結給水方式の普及促進に取り組んできた結果、平成三十年度末の直結給水率は約七四%となっており、十年前に比べまして約一〇%向上しております。

○山口委員 直結給水率が向上していることからも、普及促進は着実に今進んできているんだなというふうには実感をいたします。ただ、この二六%、わずかかもしれませんが、この残り二六%の中でさまざまな問題が生じ、皆さんが一生懸命届けている水が安心して飲めない状況にあるかもしれない、そんな状況をつくり上げている可能性を生み出しているということは認識をしていかなければならないだろうと思います。
 補足してお話をするならば、直結給水にしていくためにも、その配管の強度から設置、もう微妙、絶妙なところを局の皆さんが本当に苦労をしてやっているということは、これはしっかりいっておかなければならないわけであって、皆様の努力が都民の皆さんの命にかかわる水の安全・安心、この東京都の安全・安心にもつながっているということは、私も、皆さんを責めるばかりではなくて、しっかりとこれは伝えていかなければならないところだと思っております。
 引き続き、都民の皆様に、まずはこれを知っていただく、PRしていくことが非常に重要だと思いますので、その点にも力を注いでいただきたいと思いますが、そこで、この直結給水方式の普及促進に関する都民へのPR、このPRについてはどのようにされているのか、お伺いをしたいと思います。

○本荘谷給水部長 当局におきましては、お客様へ安全でおいしい高品質な水をお届けするため、直結給水方式の普及促進に取り組んでおります。
 直結給水方式は、安全でおいしい高品質な水を飲用できるほか、貯水槽施設などの設置スペースを他の用途で有効に活用できるなどのメリットがあり、貯水槽水道設置者や建物の新設を検討しているお客様に対しまして、ホームページなどの広報媒体を通じてPRを行っております。
 また、貯水槽水道設置者に対しましては、貯水槽の点検調査の機会を捉えまして、PRパンフレットを用いて、直結給水方式のメリットの説明や直結切りかえ見積もりサービスのご案内、融資取扱金融機関の紹介等を対面で行っております。
 これらの取り組みによりまして、引き続き、お客様に対しまして、直結給水方式の普及促進に関するPRを行ってまいります。

○山口委員 引き続き、貯水槽の適正管理、直結給水化の普及促進に取り組んでいただいて、多くの都民の皆様に、安全で、よりおいしいお水を飲んでいただけるようにお力を注いでいただければなというふうに思うところであります。
 さて、ここまで一生懸命、質疑の中で水道水という言葉にこだわって使ってきたんですが、この質問をしたいがために水道水といってきたわけですが、東京水のPRについてお伺いをさせていただきたいと思います。
 蛇口をひねれば、おいしい水道水と今までずっといってきたわけなのでありますが、この水道水こそが東京水であるのだという、この東京水が飲めるんだということをしっかりよく知ってもらって、しっかり紹介をしていくことが重要だというふうに思っています。
 この観点から、水道水、東京水をペットボトルで販売やイベント等で配布をしてきた、このペットボトル「東京水」の取り組みというのは非常に大きな効果があって、大切な取り組みだったんだなというふうに、有効な取り組みだったんだなというふうに私は思うわけでありますが、このペットボトル「東京水」の製造実績と、今後の計画についてお伺いしたいと思います。

○小平サービス推進部長 ペットボトル「東京水」でございますが、ペットボトル「東京水」は、安全でおいしい水道水を実感していただくことを目的に製造しておりまして、平成三十年度の製造本数は約三十五万四千本となっております。
 今後のペットボトル「東京水」の製造計画につきましては、都庁プラスチック削減方針におきまして、必要性の低いワンウエープラスチックの使用削減が求められていること等も踏まえ、現在、あり方を含めて検討しております。

○山口委員 確かにペットボトルは、プラスチック削減の面から東京都が推進をしてつくる時代では恐らくないんだろうと思いますし、これは大きな課題があるんだろうなというふうに思います。
 今はウオーターサーバーの時代でありまして、都内の公共施設に設置する取り組みなどが考えられるわけでありますが、ペットボトル以外でのPR方法が非常に重要になってくると思うわけでありますが、見解を伺いたいと思います。

○小平サービス推進部長 ペットボトル「東京水」による広報以外に、安全でおいしい東京水を実感していただくための取り組みとして、現在、当局のイベント等において可動型の水飲み栓を設置し、水道水を実際に飲用していただいております。
 また、都内公共施設等の水飲み栓に、局のPR動画等を視聴できるAR機能つきステッカーを貼付し、広報ツールとして活用しております。
 今後は、この水飲み栓の設置場所をマップ化し、公表するとともに、ボトルディスペンサー式水飲み栓の増設を検討し、日常的に東京水を給水、飲用していただく機会をさらに提供してまいります。

○山口委員 可動型の水飲み栓は六台だったかな、都内各所に設置をされていて、イベントごとにそれが移動していって、私も先日、イベント会場で飲ませていただきました。
 それもそれでいいんですけれども、都内施設各所にウオーターサーバーも設置されているわけですよ。東京水のウオーターサーバーをもっと簡易に、きちっと開発してつくっていけば、都民の皆様には広く飲んでいただけるようになるわけですし、そもそもいっていること自体が、蛇口をひねれば東京水といいながらウオーターサーバー設置したらどうかという話もおかしな話なんですが、ですが、しかし、やっぱり知ってもらうって非常に重要なことだと思いますので、それがまだまだ行き届いていないところにおいては、ペットボトルで配れない、でも、可動式の水飲み栓、あれは非常に大きくて、なかなか運ぶのも大変だと思いますので、もう少し都民の皆様が簡単に飲んでいただける、手軽に飲める、飲んでいるものは東京水なんだと実感をしてもらえる、それはペットボトルじゃないものでは何がかわるのだとすれば、恐らくウオーターサーバーしかないはずだと思いますので、水道から直接飲んでもらう試みももちろん大事ですけれども、そういった取り組みもしっかりと、ペットボトルからウオーターサーバーへの移行、これを早期に検討していただいて、都民の皆様の身近なところで、このウオーターサーバーによって東京水が飲める、この取り組みをぜひ実現をしていただきたいと強く要望しておきたいと思います。
 さて、今お話があったAR機能つきステッカーでPRをされているということでありますが、皆さん、そもそもAR機能つきステッカーって知っています、委員の皆さん。--知らないですよね。そうですよね。(資料を示す)ちょっとちっちゃくて恐縮なんですけれども、東京水という、このシールが都内の七百カ所ぐらいに、八百カ所近く張ってあるんですよ、実は。議会棟、議会の、我々のところの水飲み場にも張ってあるんですよ、実は。これがどういう機能を持っているかというと、AR機能といって、これを特定のアプリを携帯電話に落として、このシールにかざすだけで実は動画が流れるんです。東京水はすばらしいよと動画が流れるんですよ。
 水道局の皆様、これだけ知られていないんですよ。このAR機能つきステッカーでPRしているということなんですが、このステッカー自体に、実は説明も何もないんです。ただシールが張ってあるだけなんです。これではなかなか苦しいなと思うんですけれども、このAR機能について、より利用してもらえるように改善するべきじゃないかなというふうに思うんですけれども、いかがでしょうか。

○小平サービス推進部長 ステッカーつきの水飲み栓を設置している都内公共施設等の管理者の意向も踏まえまして、ステッカー自体にはAR機能の説明を記載していないものの、ホームページやイベント等に配布するチラシ等により周知を図っております。
 このAR機能をより多くの方に利用していただけるよう、今後、当局イベントで実際にARを体験していただくとともに、ホームページ上でAR機能を紹介したバナーを掲載するなどPRを強化してまいります。

○山口委員 別にARを否定するわけではありませんが、そもそもQRだとかでピッと撮ればその場で動画が流れてくるこの時代に、なかなかアプリをダウンロードして、ARのアプリをダウンロードして、二庁のところは少しシールがちょっと曲がっていたりするものですから、私も三日連続で行ってやっているんですけれども、動画が出てくるまで三分ぐらいかかるんです。これ、なかなかの耐久力、俺も何か間違っているのかなと思いながらやるんですけれども、二庁に行ったらすぐできました。第二庁舎にもあるんです、入り口入ってすぐのところにあるんですけれども、一個下か、にあるんですけれども、実はいろんなARに水道局の方、取り組まれていて、職員の皆さんが独自、自分たちで動画をつくって、その種類は三十三種類に及ぶんだそうです。三十三種類も動画つくっているんですよ、たくさん。職員の皆さんが自分でつくっているから、年間の予算って三十六万円ぐらいなんですって。もうすごい努力なんですよ。これ、ほかの局じゃ絶対ないですよ。自分たちで動画撮ってARで動画を流すなんて努力はないんですけれども、見られるような努力を、工夫をちゃんとしない限りは、これが報われることがないわけなんですね。
 さらにいうと、このAR機能を使用するには、今お話をした専用のアプリが必要なんですけれども、これインストールする人、なかなかいないんですね。ダウンロード率とか、まあいいませんけれども、このAR機能に加えて、例えばQRコードにすれば、そのQRにかざすだけで、例えばですよ、ユーチューブなどの動画に誘導するというのはこれ簡単にできる、今どきはもう当たり前の仕組みでありますが、こういった工夫ができないものでしょうか、お伺いをします。

○小平サービス推進部長 ARにつきましては、アプリのダウンロードが必要でございますが、コンテンツを自由に変えることができるため、AR機能つきステッカーの貼付された水飲み栓を接点として、継続的にさまざまなコンテンツに触れていただくことが可能となっております。
 一方、お話のQRコードにつきましては、リンク先を後から変更できず、発信できるコンテンツが固定されるものの、アプリのダウンロードが不要であると、こうした利便性もございます。
 このように、ARやQRコードの特徴を踏まえまして、設置場所や発信内容に応じた効果的なPR手法を検討してまいります。

○山口委員 本当に知ってもらうということは大事なことで、先ほどもお話をしましたけれども、東京水、すばらしいものをつくっているんです。水道をひねれば東京水、この合い言葉がもうみんな、誰でもわかって、子供たちが例えば、自分の飲んでいる水は東京水なんだって自覚をしているかどうか。うちの子供、小学校五年生ですけれども、自分の息子に聞いてみても、東京水は知っているけれども、蛇口から出てくるのは東京水だってやっぱり知らなかったりする。
 学校でもちゃんと東京水飲んでいるんだよと。でも知らない。父親もひどいもので、うちの子供がずっとカタカタカタカタ、カタカタカタカタ、何かで遊んでいるなと思って、家帰って気づいて見たら、それ水滴くんのグッズだったんですね。水道局を調べたら十数個グッズつくっていらっしゃった。たくさんグッズ、子供に配っているんですよ。
 でも、じゃあ東京水にちゃんと認識がつながっているかというと、我が子がいけないのかもしれませんし、父親が悪いのかもしれませんが、東京水の認識と水道から出ている水の認識とがちゃんとリンクしていない、つながっていない。これはやっぱり結構大きな課題だと思うんです。
 東京水、すばらしいものを皆さんつくっているんです。蛇口をひねれば東京水というと、これ七四%の普及率まで来ているんです。だからこそ、それを知ってもらうんだということは非常に重要なわけでありまして、やっぱりみんなが飲んでいる水は東京水、これはもう一つのブランドですよ。海外、フランス行けばエビアンという水がある、地名が水になるような、東京水という東京のまちの名前をつけている水なんてなかなかない、世界でもないわけでありますから、やっぱりこれを強く発信をできるように、皆さんにも心がけていただきたいなと。しっかり、グッズまでつくってやっているわけですから、努めていただきたいなと思います。
 最後に伺いたいんですが、蛇口をあければ東京水、これは飲めるんだということを、都民の皆さん、特に子供たちにさらに認識をしてもらうことが重要だと思いますが、この認識を広げていくために、これまではどのように取り組まれてきたのかを伺いたいと思います。

○小平サービス推進部長 次世代を担う子供たちが水道水のおいしさや安全性を理解し、蛇口から直接水を飲むという日本の水道文化を継承していくことは重要と認識しております。
 このため、当局では、主に小学四年生を対象に、学校水道キャラバンを実施しております。水道キャラバンでは、映像や寸劇、実験等をわかりやすく、親しみやすい手法を用いて水道水ができるまでの仕組み等を学び、水道水のおいしさや安全性について認識を深めるとともに、水道水を大切にする意識の醸成を図っております。
 平成三十年度は、都営水道給水区域内の小学校の九割を超える千二百五十九校で実施いたしました。
 今後とも、水道キャラバンを通じまして、水道への理解がより一層深まるよう努めてまいります。

○山口委員 最後に申し上げますが、きょう、せっかくですから、この部屋にいる皆さんは、アプリをダウンロードして東京水の動画をしっかり見ていただきたいなと思うんですが、そのアプリをダウンロードするのには、一発でできるQRコードを使っているんですね。ならば、それをワンクッション飛ばしてQRにすればいいだけのことでございまして、別にそのアプリに何も恨みがあるわけではありませんが、何か一つ一つそういう取り組みを見直すことによって、一人でも多くの皆様にしっかりと知っていただく努力、そして認識をしてもらうことによって、皆様の取り組みを理解をしてもらう、そして東京都民の皆様が全て東京水を飲める、その環境整備に改めて努めていただくようにご要望いたしまして、私からの質問終わります。

○上田委員 質疑に先立ちまして、さきの台風十五号、十九号、被災された方にお見舞いを申し上げるとともに、亡くなられた方に深い追悼の意を表したいと思います。
 また、水道局におきましては、対応策に追われ、前回の委員会では出席できない幹部職の方もおられ、どのようなことがあったのかというのは、非常に想像を絶する大変さだったと思います。
 まず、東京都職員も被害者も出ずに何とか乗り越えられたこと、安心をさせていただいております。
 それでは、まず設備維持管理について、一問、確認させてください。
 現在、政府を挙げて廃プラスチック対策が推進されております。最大消費地東京においては、この取り組みが進むと飛躍的に激減するものと思われます。ペットボトル使用の抑制インセンティブを進めることと水道水の飲用は、多大なる相乗効果をもたらすものと確信していると、これまでも伝えておりました。水道水質モニター事業と、水道水とミネラルウオーターの飲み比べ結果も予算調査にて確認させていただいております。
 知事も、三つのシティー、スマートシティー、豊かな自然環境の創出、保全を掲げられ、水道水飲用を推奨している中で、環境負荷を下げる廃プラ対策推進など、局間を横断あるいは横串で具体的な取り組みを果たされているのか、確認をいたします。
 なお、具体的な事業に落とし込まれていない段階だとしても、庁議などにおいて検討が行われると思われ、その場合は進捗を伺いたいと思います。

○清水企画調整担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 世界的に廃プラスチック対策が問題となります中、都におきましても、ことし六月に都庁プラスチック削減方針を策定し、都が率先してワンウエープラスチックの削減に取り組むこととしたところでございます。
 当局におきましても、この方針にのっとり、職員によるごみの分別の徹底やレジ袋の受け取り辞退、プラスチックを使用しないノベルティーの作製などの取り組みを局を挙げて実施しております。
 さらに、東京国際フォーラムに設置した屋外型のボトルディスペンサー式水飲み栓やイベントにおける可動型水飲み栓の活用を通じまして、マイボトル等を利用して東京水を直接飲用していただくなど、環境配慮行動の促進につながる当局独自の取り組みも推進しております。

○上田委員 同僚委員からも意見もありましたけれども、水道水の普及は、東京都は、都営交通、都立公園、動植物園、また、いろいろビルも持っておりますので、その機会で、いろいろと普及ができる可能性もあると思います。局間を横断しまして、ムーブメントを起こしてほしいと思います。
 やっぱり水道水源というのは、東京も水源林持っていますけれども、なるだけ水道水を飲んでいただくことで、山も里山も守っていくことだと思いますので、どうぞよろしくお願いしたいと思います。
 災害対策であります。
 災害時給水ステーションにつきましては、おおむね半径二キロの距離に一カ所設置、二百十五カ所、現在整備されております。
 このたびの台風でも一部地域で停電、断水、濁水が発生。都民はその確保と準備に追われました。その中で、例えば江戸川の場合、土のうステーションの存在を江戸川区民は初めて知ることになったくらいで、給水ステーションについてはほとんど知らないといってよかったのではないでしょうか。
 発災時に有効に活用されるためには、平時から住民の方に災害時の給水ステーションの場所を認知してもらうことが重要であるとつくづく痛感しました。
 都は、区市町が実施する防災訓練、防災PRイベント及び当局のホームページ等を活用して、災害時給水ステーションの場所の周知を図り、都を含め四十の自治体において実施した防災訓練に、平成三十一年二月末時点で計五十四回参加されてきましたが、今般、台風十九号という具体的な災害を目前として、どのように住民への周知や準備を区市町とともに図ったのか、具体的にご説明ください。

○小平サービス推進部長 災害時におきましては、災害時給水ステーションが有効に活用されるためには、平常時からお客様にその場所を知っていただくことが最も重要でございます。
 このため、当局では、局ホームページやツイッター、局が発行する地域広報紙のほか、区市町と連携した防災PRイベントなどを活用し、お客様へ継続的に周知を行ってまいりました。
 今回の台風十九号の接近前には、ツイッターやフェイスブックを活用し、給水ステーションの場所のほか、水道水のくみ置きなど、災害時の備え方について情報発信を行ったところでございます。

○上田委員 私も及ばずながら、都と区の情報を、SNSをかなりシェアをさせていただいたわけでございます。SNSを随分活用されたそうですが、今般、都民にどの程度活用されたのか伺いたいと思います。

○小平サービス推進部長 今回の台風十九号の影響により断水となった奥多摩町に、災害時給水ステーションの一つである給水車を、十月十三日以降、一日当たり最大十九台を現地に派遣し、多くのお客様への給水を行いました。
 また、当局ホームページのアクセス数を見ると、台風接近時には約一万件のアクセスがあり、平常時の約三千件と比較して約三倍に増加いたしました。
 こうしたことから、災害時給水ステーションが活用されるとともに、一定の周知が図られていると考えております。

○上田委員 断水に関しては、停電とともに都民の最大の関心事でありまして、給水ステーションどこだというのではなくても、やっぱり断水の情報を得ることで、派生的に、二次的に、このステーションの存在を知ることになったのは大変よかったと思います。
 十五号の千葉の被害では、行政インフラの電源確保について課題が散見されました。
 二〇二一年までは大規模停電時におきまして、浄水場の施設能力を一〇〇%発揮できるよう整備するため、金町浄水場では自家用発電設備の設置工事を進め、給水所等は一日平均配水量を維持する規模で整備、合わせて七十二時間の連続運転が可能な燃料タンクの設置を進めてきています。
 所内に燃料タンクを設置することが難しい朝霞浄水場、石畑増圧ポンプ所などの七カ所では、隣接する用地を確保した上で設置を予定しています。
 台風被害による電源喪失、断水、濁水の地方の例を鑑みて、これまでの水道施設整備マスタープラン等に新たな課題追加、変更、計画の前倒し、見直しをせざるを得ないと考えますが、所見をお聞かせください。

○尾根田浄水部長特命担当部長兼務 当局ではこれまでも、阪神・淡路大震災や東日本大震災などの災害等の教訓を踏まえまして、適宜適切に施設整備の計画を見直してまいりました。
 本年九月の台風十五号では、想定外の強風により、各地で多くの電柱が倒壊するなど、広範囲にわたり長期間停電が続いたことで、浄水場などが運用を停止いたしました。
 また、広い範囲で観測史上一位を記録する大雨となった台風十九号では、各地で河川が氾濫し、水道施設の浸水被害が発生しております。都におきましても、奥多摩町で道路が崩落したことにより水道管が損傷し、町のほぼ全域にわたり断水いたしました。
 こうした事例も災害リスクとして捉えまして、今後、十分に調査分析を行い、必要に応じて計画の見直しを検討してまいります。

○上田委員 奥多摩の方々、大変な思いをされた、その経験値を生かした、血肉とした計画の見直しを期待するものです。
 直接給水です。
 給水件数に対する直接給水件数の割合として設定している給水率は、今年度予算調査では、経営プランに掲げる目標値七五%に近々達する見込みになるとのことでしたが、現時点ではいかがでしょうか。

○本荘谷給水部長 直結給水率は、平成三十年度末で約七四%になっております。

○上田委員 ほぼ達成に近まっているということですが、一方、見積もりサービス利用者実績ですが、二十七年は六百十六件、二十八年は六百三十二、二十九年は四百四十件となっていますが、その結果、工事に至ったのは二十七年は九十六、二十八年は七十六、平成二十九年は五十四件でした。
 当局は、見積もりを実施した事業者が工事を実施する割合は、過去三年平均で一割程度としておりますが、検討中の場合もあると思うので、一度見積もりを出したお客様へ再度のアプローチ、情報提供などしたインセンティブの掘り起こしなどなさっていないのか伺います。

○本荘谷給水部長 直結切りかえ見積もりサービスを通して、見積もりを取得された貯水槽水道を設置しているお客様は、必ずしも見積もりを実施した施工業者で工事を行う必要はなく、改めて施工業者を選択することができます。
 このため、当局におきましては、直結切りかえ見積もりサービスを利用している特定のお客様に対しまして、再度見積もりサービスの利用を促すような取り組みはしておりません。

○上田委員 民間は、一回アクセスするとDMが来る、この営業力こそが民間力で、TSSってたしか民間力を高めるということで、グループとして、存在意義があるかというふうに思っております。
 見積もりサービス登録事業者は百二者、工事可能給水装置工事事業者は五千九百四十四者、都の管理もかねがね指摘させていただいております。
 業界を通じ、随時募集を行い協力を求め、登録実施店リストとして四半期ごとに更新、見積もりサービスの受け付け時や給水管工事事務所の窓口で案内としていますが、特別監察にてTSSは、委託事業者と不適切な関係が指摘されたわけであります。百十者と濃厚な関係があるのではないかと都民に疑われても仕方ないのではないでしょうか。
 今、体質改善、コンプライアンス管理も立ち上がっている中で、参入障壁となるこの登録制度自体を見直すべきではないでしょうか、所見を伺います。

○本荘谷給水部長 直結切りかえ見積もりサービスにつきましては、局、東京水道サービス株式会社、業界団体におきまして基本協定を締結し、これに基づき事業を実施しております。
 その協定の中では、見積もりサービス実施店登録につきまして、業界団体が東京都指定給水装置工事事業者を対象に広く見積もりサービス実施店を募集し、登録事務を行い、見積もりサービスの実施店のリストを作成することとなっております。
 見積もりサービス実施店の登録条件は、三年以内に直結切りかえ工事の実績があることなどであり、特段の参入障壁になっていないと認識しております。
 なお、東京水道サービス株式会社は、業界団体より見積もりサービスの実施店のリストの送付を受けまして、お客様に対しまして、申し込みの受け付けや見積もりサービス実施店のリストを提供する役割を担っており、登録事務には関与しておりません。

○上田委員 登録事務には関与していないといっても、どういった方向性で業界全体で取り組むのかということを、やっぱりTSSの社長の志を直接伺いたいなということで、ずっとこのTSSの直結給水の対応については、私も、これからも監視していきたいと思います。
 さて、勤務管理に移りたいと思います。今回の資料の20であります。
 平成三十年度は百九十七人、二十九年の百十人に比べて八十七人超過勤務が増加しているわけです。IWA世界水会議や情報漏えい事故に係る業務などにより超過勤務が増加したということですが、世界会議は前向きな内容ですけれども、不祥事の後始末で超過勤務がふえるというのは本末転倒です。
 超過勤務が一般的に過労死ラインとされる月八十時間を超えるような状況が続く場合には、職員部労務課から各所属へ通知し、職員の申し出に応じて産業医の面接指導を実施することがガイドラインのはずですから、後ろ向きな職員の向上心を損なうような業務については、その処理は仕方なかったとしても、超過時間については、せめて最大限配慮すべきではなかったでしょうか、所見を伺います。

○木村職員部長 当局としましては、超過勤務は、業務の内容にかかわらず、本来臨時的なもので、必要最小限にとどめるべきものであると認識しており、事前命令、事後確認の徹底により、超過勤務の適切な運用を行うとともに、超過勤務の削減に努めております。
 具体的な取り組みとしましては、局は、残業削減マラソンや二十時完全退庁などの残業ゼロに向けた全庁的な取り組みを推進しております。
 加えまして、局独自に、年二回のノー超勤ウイーク、毎週水曜日及び毎月の給与支給日を一斉定時退庁日として設定しております。
 また、一斉定時退庁日には、管理職みずから率先して取り組みを行うとともに、管理職が職場を巡回し、職員への声かけなどにより定時退庁を促しております。
 さらに、管理職が職員との会話を密にし、風通しのよい職場づくりを進めることで、職員が課題や悩みを抱え込まず相談できる環境の創出に努めるとともに、日ごろから管理職が職員とのコミュニケーションを充実させ、職員のモチベーションの維持向上を図っております。

○上田委員 お取り組みはしていただいておりますけれども、今年度においては、特別監察等で超過勤務がふえるのか懸念するものですが、その要因はどのようなものが課題となるのか、具体的にお示しください。

○木村職員部長 今年度は、東京水道サービス株式会社に対する特別監察への対応、昨年発覚しました情報漏えい事故に係る公正取引委員会からの改善措置要求等への対応等、早急な改善が求められる業務が重なっており、超過勤務が増加しております。
 加えて、先日の台風の影響による応急給水や被害施設の復旧業務などの突発的に発生した業務への対応により、超過勤務の増加が見込まれる状況にございます。
 引き続き、仕事の進め方の工夫による業務の平準化など、一層の効率的な業務運営はもとより、残業ゼロのさまざまな取り組みの推進により、超過勤務の縮減に努めてまいります。

○上田委員 災害対策は都民のためなのでやむを得ないこととは思いますが、都民を欺くような行為、特別監察も公取もそうですけれども、これで残業となるのは本当に真面目な職員が気の毒であります。結局こういう不祥事が起こると、しわ寄せというのは善良な職員に行ってしまうので、そこの点まで考えながら、今回のことは猛省をしていただきたいと思います。
 そうした中でも、やっぱりメンタルヘルスです。
 管理職を含めた全職員を対象に、ストレスチェックを年一回実施、講習会は巡回により年四十四回実施、また、通年で産業医による健康相談と、電話、メール、面接による相談も実施され、職員に対しては、職員向け掲示物やポスター掲示のほか、文書での通知、リーフレットを配布するなど取り組みを周知されておりました。
 産業医の面接指導では、二十九年の長時間労働面接の対象者は五十人おりましたが、そのうち産業医の面接指導になった人は五人、三十年十二月現在で、対象者は五十三人、そのうち面接指導を実施した人数は二十一人でした。
 今年度、不祥事が続き、TSSは初めて水道局局長経験者等といった現場実務経験のない人材が社長に就任し、水道局においては時間的負担も増し、精神面でも追い込まれる職員がふえるのではないかと懸念しております。
 適正な管理とメンタルサポートについて、取り組み状況と実績、今年度特別に配慮する点を改めてご説明ください。

○木村職員部長 局では従来より、メンタルヘルス対策としまして、ストレスチェック、巡回メンタルヘルス講習会、産業医による健康相談等を実施しております。
 また、長時間労働による健康障害防止を目的とした産業医の面接指導につきましては、これまで超過勤務時間が二カ月から六カ月の間において、一カ月平均八十時間を超える職員を対象としてまいりましたが、今年度からは、労働安全衛生法の改正を受けまして、その対象を一カ月の超過勤務時間が八十時間を超える職員に拡大いたしました。
 この結果、九月までに面接指導を受けた職員数は、昨年度の十一名に対して今年度は十四名となりました。
 引き続き、各種メンタルヘルス対策の取り組みを推進することで、職員の健康管理に努めてまいります。

○上田委員 微増の傾向が確認できました。
 また、公益通報した職員、勇気を持って発言した職員が理不尽な目に遭わないか、昇進や人事など待遇に有形無形な悪影響を及ぼすことがないか、そのサポート体制も確認します。

○木村職員部長 公益通報は、局の事務または事業に係る職員の行為が法令違反行為、業務に関する規定または職務上の命令違反行為、あるいは法令違反につながるおそれのある行為に該当すると思われる場合に、所定の窓口に通報できる制度でございます。
 本制度におきましては、通報者等の秘密の保持に十分留意することはもちろん、通報者が通報したことを理由として不利益な取り扱いを受けないことが明確に定められております。加えて、制度に関する相談を受けた場合は、そうした通報者保護の原則を相談者に対して説明しております。
 制度の運営体制としましては、都庁内部の窓口である各局及び総務局コンプライアンス推進部に加えまして、外部窓口として、弁護士が通報を受け付けることも可能となっており、それらの窓口に寄せられた通報のうち、総務局で受理と判断されたものにつきまして、各局が事実関係を調査しております。
 当局では、今年度新たに設置したコンプライアンス推進担当を所管部署として、通報者の保護に常に留意しつつ調査を実施してまいります。

○上田委員 水道局グループということですから、本局のみならず、外郭団体においても同じような取り組みを強く求めたいと思います。
 外郭団体、政策連携団体、経営戦略について、続いて行きたいと思います。
 PUCとTSSというのは、統合は情報システムを統合するということですが、どのぐらいの規模といいますか、予定をしているのか、ざっくり伺いたいと思います。

○石井経営改革推進担当部長 東京水道サービス株式会社と株式会社PUCの統合に当たっては、サーバー等の機器類や通信回線の統合、PC端末の規格統一化のほか、会計、人事給与、勤怠、旅費等の事務系システムの統合などを検討しております。
 また、これらの統合につきましては、新団体の業務開始から、おおむね二年以内に完了する見込みでございます。

○上田委員 金額についても非常に気になるところでございます。予算に向けて、私の方も調査をしていきたいと思います。
 水道局員は、TSSとPUCの人材派遣と交流を行っておりましたが、受発注業務にかかわる部署へ人事配置していないか、確認をさせてください。

○石井経営改革推進担当部長 当局から政策連携団体二社へ派遣している職員は、社の経営管理に携わる部署や営業所等に配置され、各社の固有社員に対し、必要な技術、ノウハウの継承を行っております。
 また、今年度からは、局内において現場経験を積むためのフィールドがない業務を経験し、当該業務の技術力、ノウハウを確保することを目的に、当局職員を給水装置業務の現場などにも派遣をしております。
 いずれにおいても、当局職員を積算業務や契約手続といった受発注業務を行う部署には配属をしておりません。

○上田委員 配属しないだけで健全性が保てるのか、やはりちょっと心もとない部分が、私個人は持たざるを得ないんですけれども、そういった中で、入札契約をしっかりとチェックをする指名業者選定委員会というのがございますけれども、これ実際何もしていないのではないかと。議事録をちょっと確認させていただいたところ、事務局から説明の後、質問ありますかの後、誰も発言していないようなんですね。実質的に機能しているのでしょうか。
 資格確認、業者選定、随契承認が公正、公明に決定できるのか、内部統制が機能して、契約の妥当性や不正の排除など検証が可能なのか、懇切丁寧にご説明ください。

○金子経理部長 指名業者選定委員会は、東京都水道局財務規程第二百三十七条の規定に基づき設置され、請負業者の適格性の判定及び格付に関すること、指名業者の適格性の判定及び選定に関することなどについて、調査、審議を行っております。
 同委員会の議事の進行は、事務局から事案ごとに契約の概要説明と、指名競争入札等の場合は業者選定の経緯、随意契約の場合には随意契約理由の説明を行い、各委員による審議を経て、原案の承認や修正、否決などの決定を行っております。
 各委員による審議は、毎回活発に行われ、随意契約の理由については、審議の結果、差し戻しとなった事例もあり、委員ご指摘のように、誰も発言していない、実質的に機能していないといった実態ではございません。
 また、同委員会における審議は、業者選定や随意契約理由の設定が基準などにのっとって行われているかを複数の委員により確認するという機能もございます。
 引き続き、指名業者選定委員会におきまして、業者選定や随意契約理由の適正性などについて調査、審議を行い、契約の公正性の確保に取り組んでまいります。

○上田委員 では、予定調和の、やっています委員会というようなことではないということでございますね。7C東京のCはチェックというのもありますので、私も知事を見習ってチェックしていきたいと思います。
 物品契約監視委員会の検査対象ですが、工事材料も含まれているはずです。資料の9には存在していないのですが、どうしてなのか説明をお願いします。

○金子経理部長 水道管や鉄ぶた、消火栓などの水道工事用材料につきましては、平成十三年度までは水道局が一括して調達し、工事請負業者に支給しておりました。
 しかし、経済効率性の確保と良質な材料の調達が容易な市場環境となったことから、平成十三年度の途中からは、工事請負業者が調達する方式に改め、水道局が調達する水道工事用材料は、震災時の復旧活動などに必要なものだけといたしました。この結果、調達量が著しく減少し、現在では制度改正前の十分の一以下となってございます。
 平成三十年度まで設置していた物品契約監視委員会における調査対象品目は、大量かつ継続的に購入が見込まれるものを対象としており、水道工事用材料はこの条件に該当しなくなったものとして、平成二十九年度契約分から調査対象外としております。

○上田委員 対象外になったことを確認させていただきました。やっぱりこういったことも、監視委員会を監視するのも我々の役目であります。
 また、資料の13ですが、物品契約の契約金額が毎年ふえてきました。何がふえているのか、具体的な費目と用途及び近年の傾向の説明をお願いいたします。

○金子経理部長 平成三十年度における物品契約の金額は、平成二十六年度と比べて約百九十一億円増加してございます。
 この主な要因は、まず、浄水場などの大規模施設における電気の受給について、従前は東京電力への供給申し込みにより供給を受けており、物品契約には計上されておりませんでした。これを競争入札による契約に切りかえたために、新たに物品契約にカウントされることとなり、約八十八億円が増加しております。
 また、徴収事務委託の一部の事案について、これまで単年度契約としておりましたが、総合評価方式による五カ年の複数年契約に切りかえました。このために、平成三十年度の契約額に加え、令和元年度から令和四年度までの四カ年分の契約金額に相当する約五十八億円が増加しております。
 加えまして、高度浄水施設で使用する粒状活性炭につきまして、これまで敷き込み工事に係る工事請負契約の中で調達していたものを物品買い入れ契約に分離して発注することといたしました。このため、従前は物品契約に計上されていなかった約二十二億円が増加しているものでございます。

○上田委員 その金額の妥当性や費用対効果は、また予算で是非を問うてまいりたいと思います。増加傾向を確認しました。
 都から、TSS、PUC、外郭団体には、再就職をしていたり、部長級が発注側から受注側に移ったり戻ったりすることで、先ほど来確認していますが、積算根拠が類推しやすいなど利益相反を誘発しないのか。これまで価格がわかる部署に配置しないという答弁では、長年の不祥事防止の説明にならないため、新たな見解を伺います。

○岡安理事 都におきましては、適材推薦団体でございます政策連携団体への再就職につきましては、外部有識者で構成します退職管理委員会への諮問、答弁を経た上で、適材を推薦する団体として指定し、人材の推薦を行っております。
 また、そのほかの利害関係企業等への再就職につきましては、退職時の職務に利害関係のある企業への求職活動を退職後二年間、原則禁止しておりまして、第三者である退職管理委員会の目を通して、その妥当性についてチェックを行っております。
 当局におきましても、これに基づきまして、再就職のより一層の公正性、透明性の確保に努めております。
 なお、先ほども答弁にございましたが、当局から政策連携団体二社へ現役で派遣しております職員は、社の経営管理に携わる部署や営業所等に配置をされまして、各社の固有社員に対し、必要な技術、ノウハウの継承を行っております。
 当局から派遣しました職員を積算業務や契約手続といった受発注業務を行う部署には配置をしてございません。

○上田委員 再確認をさせていただきました。
 また、契約ですけれども、資料の21で、辞退理由は把握していない場合もあるようでございます。理由を把握しなければ、より適切な業者選定はできないはずであります。指名業者選定委員会に例をとれば、これらの判断も大きな要素となるはずです。多発する不祥事を踏まえ、再三再四にわたり要請をしてきておりますが、改めて、入札辞退理由明記の義務化、明記をしなければ当初から受け付けない等の対処を求めるものですが、所見を伺います。

○金子経理部長 入札参加希望者が辞退届を提出する際、昨年の八月三十日までは、辞退理由の記載は任意としておりましたが、昨年の八月三十一日からは、今後の発注の参考とするため、辞退届の提出の際には、五つの選択肢により辞退理由の回答を必須とすることといたしております。

○上田委員 私、これ財政委員会のときに、再三再四にわたって指摘しまして、このチェックの方は確認したんですけれども、やっぱり独自にしっかり調べていただきたいというふうに思います。
 また、資料の26、TSSの株式の割り当てなんですが、受注可能性がある企業を株主としている理由、コンプライアンスの観点からご説明ください。

○石井経営改革推進担当部長 当局では、東京水道サービス株式会社設立時におきまして、都の指定金融機関や都債引き受け団体に加え、民間の持つ技術力やノウハウなど、民間活力を導入する観点から、水道管メーカーである株式会社クボタ及び株式会社栗本鐵工所を出資者とした経緯がございます。
 また、東京水道サービス株式会社から両社への発注実績でありますが、これらは、両社のみが取り扱う製品を発注したケースや海外事業におきまして、契約相手方から両社への業務委託を指定されたケースなどでありまして、コンプライアンス上の問題はないと認識しております。

○上田委員 税が三百億円ぐらい投入されているわけで、その株主同士でぐるぐると税金を回しているのではないかという懸念を持って確認をさせていただいている次第でございます。
 資料、31で、監査役からざっくりとした指摘事項が出ておりますけれども、その結果をどう反映したのか、改善したのか、具体的に説明してください。

○石井経営改革推進担当部長 東京水道サービス株式会社では、平成二十八年度決算見込みに関する監査役からの指摘に対しまして、前年度からの利益の増について分析を行い、それまで取り組んできた経費削減効果の内容について分析結果を取りまとめました。
 また、プロジェクト別収支状況及び自主事業の今後の見直しに関する指摘に対しまして、自主事業における赤字要因を分析し、人員配置の見直しや交際費削減などの収支改善策に取り組んでまいりました。
 さらに、人材確保に関する指摘に対しましては、近年の人手不足に対応し、マンパワーを確保するため、高齢期社員の勤務形態の見直しを行ってまいりました。

○上田委員 特別監察が入る前に、やっぱりしっかり監査ができていれば、そんなことにはならなかったと思うんですね。ですので、そこからどう変わっていくのか、やっぱりこれはTSSの社長に伺ってみたいところでございます。
 委託契約に係る改善措置要求、公取を受けましての最終報告が待たれる、この点でございます、これは当局のことでございます。処分量定を加重適用する個人責任はもちろんですけれども、結果としてそうなったとか、人災と矮小化せずに、管理監督責任を組織風土、そして組織論、都としてのガバナンス、小池知事のガバナーとしての最終責任まで包括した抜本的検討と改善提言が隅々に行き渡らせるべく一丸となり取り組むべきだと思います。
 現時点の対応状況と調査の進捗状況、今後の見通しについて伺います。

○木村職員部長 今回の事故発覚を受けまして、当局では、中間報告書に掲げました再発防止策に着実に取り組むとともに、公正取引委員会の調査結果を前提として、関係職員への事情聴取など調査を実施し、事故の事実経過や背景を明らかにした上で、改めて必要な再発防止策の策定を進めております。
 これにより、二度と同様の事故を発生させない実効性のある再発防止策を取りまとめ、年内に都として最終報告書として公表いたします。
 さらに、たび重なる不祥事を起こした局の体質について厳しくメスを入れ、当局の運営体制につきまして、これまでの仕事の進め方はもとより、組織や意思決定のあり方など局の構造的な課題をさらに掘り下げ、東京水道グループコンプライアンス有識者委員会における外部の幅広い視点からの検証を経て、抜本的な見直しを実施してまいります。

○上田委員 やはり、この東京水道グループコンプライアンス有識者委員会にかかっているということであります。
 それでは、人件費、委託費から見た効率化の実態に切り込んでまいりたいと思います。
 平成二年の職員は六千百二十七名、令和元年、三千七百五十四名となっております。二千三百七十三名人数が減ったことに関して、削減された人件費は一体幾らか、確認させてください。

○岡安理事 人件費の平成二年度予算額は約五百八十九億円、令和元年度予算額は約三百六十七億円でございまして、約二百二十二億円減少しております。

○上田委員 では、今度は逆に人数が減った原因について、改めてお聞かせください。

○岡安理事 徴収事務オンラインの導入や給与事務システムの改善などによります事務事業の見直し、営業所の再編など組織の統廃合、給水所の遠隔制御化など施設管理体制の見直し、政策連携団体への業務移転などでございます。

○上田委員 やっぱり政策連携団体の業務移転、大きいと思います。
 資料の11ですけど、総人件費は純減しましたけど、管理職分は純増しております。これで健全化が図られているのか、妥当性の根拠を伺いたいと思います。

○木村職員部長 平成二十六年度から平成三十年度までにおける人件費の総額は約三%減少しておりますが、その主な減少理由は、平均年齢が約一歳下がっていることと職員数が約二%減少していることによるものでございます。
 一方、管理職分の人件費は約五%増加しておりますが、その主な増加理由は、平均年齢が約〇・五歳上がっていることと管理職の人数が約三%増加していることによるものでございます。
 また、職員は、毎年度の事業運営や業務執行等に必要な人員を適切に配置しており、毎年度の人件費は妥当なものと考えております。

○上田委員 現場は切り離し、ホワイトカラー管理職は温存ということではないのかという観点で確認をしております。頭でっかちな組織にならないように、人件費の観点からも引き続き確認をさせていただきたいと思います。
 では、その中身です。業務量は、そうした効率化により減ったのか、あるいはふえているのか、ご説明いただければと思います。

○岡安理事 水道事業の過去十年間の経営状況を見ますと、一日平均配水量はおおむね横ばいである一方で、給水件数は増加傾向にございます。また、施設整備につきましては計画的に進めております。また、業務環境を見ますと、施設の遠隔監視などの新技術の導入や人事給与システムなど業務システムの導入、全職員へのパソコン配備などにより業務の効率化が図られているとともに、営業所業務など政策連携団体に移転した業務もございます。
 こうしたことから、各年度によって業務量の増減はございますが、局全体の定数については増加しておりません。

○上田委員 さきの超過勤務の問題もありますので、しっかりと管理をしていっていただければと思います。そのために政策連携団体のための効率化ということもうたっているわけでありますので、よろしくお願いします。
 水道局職員削減後、監理団体への委託費が約二百八十八億円、今あるのですけれども、この推移がどうなっているのか、私は平成二年からの期間でお答えいただきたいなと思っているんですが、わかるところからお答えいただければと思います。

○岡安理事 当局から政策連携団体二社へ支払われました委託料は、株式会社PUCが監理団体に指定されました平成十八年度が約百五十六億円、平成二十三年度が約二百四十二億円、平成二十八年度が約三百億円、平成二十九年度は約二百八十五億円、平成三十年度は約二百八十八億円でございます。

○上田委員 徐々にふえているということであります。
 六月の資料の13では、都の職員平均は八百万円、固有は五百万円、削減人数は二千三百七十三人であり、TSSへ業務委託した成果と鑑みて、人数で割り戻すと、実際千二百万円払っているということになります。しかしながら、固有職員の平均給与は五百万円でありまして、七百万円の差額はどこに消えたのか、なぜ生じるのか、この点の所見を伺いたいと思います。

○岡安理事 平成二年度から令和元年度までの局職員の削減数には、政策連携団体への業務移転のほか、事務事業の見直し、組織の統廃合、施設管理体制の見直しなども含まれております。
 また、業務委託費につきましては、業務量に応じました人件費のほか、諸経費なども含まれております。
 政策連携団体への業務移転に伴います業務委託費は、まず、民間事業者への委託と同様に、業務ごとに必要な歩掛かりを積み上げた業務量に、業務ごとに見合う労務単価を乗じて人件費を算出いたしております。次に、この人件費に業務に直接必要な経費を加えて直接経費を算出し、これに伴う諸経費などの間接経費を加えまして業務委託費を算出しております。
 なお、業務委託を受託する事業者は、業務に関する人件費のほか、会社の経費も必要であり、このことは政策連携団体も同様でございます。
 一方、政策連携団体の固有社員の給与は、団体が会社を経営する中で、団体の就業規則や賃金取扱要領に基づき支給されております。したがいまして、当局から支払われる政策連携団体への業務委託費と固有社員の給与水準に単純な相関関係はございません。

○上田委員 私がこのことを何度も聞いているのは、物事はシンプルに考えると実態が見えるわけでございます。都政グループ、政策連携団体とやってきましたが、それでも税金は流れていて、それが本当に効率化になっているのか、差し引きマイナスになっているのかプラスになっているのか、外郭団体とはいえ、そこで働いている人の要するに同一賃金同一労働が満たされているのかということの確認をしたくてねちねち聞いているわけでございます。
 改めまして、TSS、PUCにおけます都からの派遣社員、固有社員、再委託業務の仕事の中身をご説明ください。

○石井経営改革推進担当部長 当局から政策連携団体二社へ派遣している職員は、社の経営管理に携わる部署や営業所等に配置され、各社の固有社員に対して、必要な技術、ノウハウの継承を実施しております。各社の固有社員は、当局から派遣されている職員などから技術、ノウハウの継承を受け、水道事業におけるプロフェッショナルとして、主に受託業務の現場実務に従事をしてもらっているという状況でございます。
 また、再委託業務でございますが、受託業務を実施する上で、補助的な作業を同社の管理下で民間事業者が行うことで効率化を図ることができる業務ということで位置づけております。

○上田委員 再委託業務は、効率化を図ることができるということでありました。
 九月十一日答弁では、TSSにおいて、昨年度の契約から定型的な業務を切り分け、再委託については当局から民間事業者への直接発注に切りかえるとしているとありますが、具体的に全体業務のうち、どの程度を直接発注にするのか、数値、比率ですね、目標があるのか、現時点、そのうちどのぐらい達成したのか、お答えいただければと思います。

○石井経営改革推進担当部長 当局から東京水道サービス株式会社に発注し、同社から一部の業務を再委託して実施していた配水小管附属設備調査につきましては、契約の透明性や公平性の確保をする観点から、再委託による履行に課題があると考え、平成三十年度から現場作業を当局の直接発注に切りかえております。
 また、今年度から、同様に配水本管附属設備調査についても、当局からの直接発注に切りかえる予定でございます。
 こうした見直しにつきましては、効率性の発揮と履行の確実性、さらには契約の透明性、公平性を確保する観点から、他の業務委託につきましても検証し、必要に応じて対応していくこととしております。
 なお、個別に判断をするため、目標などの設定は行っておりません。

○上田委員 必要に応じて対応、個別に判断するため目標設定していないというところに落とし穴はないのか、過去のことを考えて危惧をしているところであるわけです。
 TSS設立時の前は、現在問題となった再委託のような業務は、局は直接発注していたのか、六月の委員会では再委託を認めてきたと答弁していますが、再委託はいつ開始され、TSSへ発注者である水道局はどのような過程で承認したか、決裁者は誰であったのか伺いたいと思います。

○石井経営改革推進担当部長 配水小管附属設備調査につきましては、東京水道サービス株式会社の設立当初から同社に委託して実施をしております。補助的業務を再委託することは仕様書で認めており、当局が承認した上で、再委託を認めるという形になっております。
 再委託の内容が、設備の動作確認や清掃作業であることを確認した上で、発注部署の課長決定により再委託を認めております。再委託を行っているその他の業務につきましても、同様の手続により再委託を行っております。

○上田委員 やはり個別判断が入り込むわけで、また、さっきいったように、人も出たり入ったり、当局からあるということでありますので、果たして再委託は誰がどうするのが現時点で効率的なのか伺いたいと思います。

○石井経営改革推進担当部長 再委託につきましては、再委託する業務の内容、その範囲を確認するとともに、効率性の発揮と履行の確実性、さらには契約の透明性、公平性を確保する観点から判断をしているというものでございます。

○上田委員 誰がどうするのか、明確にならないと不祥事のすきができてしまうのではないのかという観点で、TSS現社長の再委託についての見解と今後の計画を伺いたいと思います。

○石井経営改革推進担当部長 東京水道サービス株式会社では、当局から受託した業務のうち、一部の補助的な作業につきましては、効率性の観点から、同社の管理下で民間企業への再委託を行っているものでございます。この再委託は、コンプライアンス有識者委員会の検証に基づく助言、提言を踏まえて、当局が認めているものでもあります。
 今後も、引き続き再委託を行うとともに、コンプライアンス有識者委員会の検証に基づく助言、提言を踏まえて、必要に応じて見直しを図ってまいりたいと考えております。
 また、同社では、代表取締役社長の指揮のもと、契約手法を見直すなど必要な改善を行っており、引き続き民間企業としての効率性、経済性を発揮しつつ、受託事業の着実な実施、健全な事業運営に取り組んでまいります。

○上田委員 やはりTSSの管理下で民間企業への再委託を行い、代表取締役社長のもと契約を見直す改善を行っているということなので、やはり直接伺いたいところであります。
 局での直接発注を促す一方、事業概要では、今後とも政策連携団体への業務移転を着実に推進しとし、資料の33、指導監督に関する基準の中に、外部委託の活用などを図りながらともありますが、これは何の業務移転を推進するのか、業務内容の詳細をお答えください。
 また、直接発注と業務移転、外部委託の活用の整合性も説明いただければと思います。

○岡安理事 当局では、定型業務を初め、民間に委ねられる業務は可能な限り民間事業者に委託するとともに、水道事業における基幹的業務につきましては、当局と政策連携団体が担う一体的事業運営体制を構築してまいりました。
 この方針のもと、これまで浄水場等の運転管理業務や給水装置業務、お客様センター業務や営業所業務など、順次、政策連携団体へ移転してきておりまして、引き続き政策連携団体への業務移転を着実に推進してまいります。
 また、当局におきましては、東京水道サービス株式会社が、当局から受託しました業務の一部を再委託することにつきましては、契約の透明性や公平性を確保する観点から課題と認識をし、昨年度の契約から定型的な業務を切り分け、当局から民間事業者への直接発注に順次切りかえております。
 一方、民間委託になじまない業務につきましては、引き続き同社へ発注し、そのうち一部の補助的な作業につきましては、指導監督基準を踏まえ、効率性の観点から、団体がみずからの管理下で民間事業者への委託を行っております。

○上田委員 では、資料の33、第13の5、委託でも、都がやるよりも効率的だから委託するとしております。実際、本当にそうなのか、効率性はどのように算出しているのか、人件費の観点も踏まえて根拠をお示しいただければと思います。

○岡安理事 政策連携団体に業務移転を行う場合には、予算編成などにおきまして、一件ごとに個別に費用対効果の検証を行った上で実施をしております。
 これまでの業務移転に当たりましては経済的効果が発揮されております。

○上田委員 では、局では、大局的にどの業務を業務移転、業務委託、直接発注、直営することが効率的と考えていらっしゃるのか、政策連携団体が水道局委託事業の着実な実施、健全な事業運営などに会社全体で取り組んでいくべく、過去、現在、将来と分けた局長の所見を伺いたいと思います。
 あわせて、合併が予定されているTSS、PUCの社長の同見解も伺いたいと思います。

○中嶋水道局長 当局では、平成十八年から、民間に委ねられる業務は可能な限り民間に委託するとともに、水道事業における基幹的業務につきましては、局と政策連携団体が担う一体的事業運営体制を構築し、公共性の確保と効率性の発揮を両立させながら事業を進めてきております。
 水道事業を取り巻く状況の変化としまして、都の水道事業は、今後給水収益の減少や施設の老朽化による支出の増大が見込まれる中、将来にわたり持続可能な事業運営を実現するためには経営基盤を強化する必要がございます。
 また、水道法の改正により、課題を抱える全国の水道事業体は、今後、広域化や官民連携の推進を検討することが想定されます。
 こうした状況を踏まえ、当局所管の政策連携団体二社を統合することで、水道業務を包括的に担うことができる体制を構築し、局のガバナンスを強化しつつ、現場業務の移転を着実に進め、一層効率的な業務運営を行うとともに、他の水道事業体の課題解決に貢献していくことを通じて、東京水道の経営基盤を強化していくことといたしました。
 なお、二社の代表取締役社長からは、両社の統合により水道の現場業務を包括的に担うことができる企業となる、東京水道を支える一員として、コンプライアンスの強化や経営の効率化に社員一丸となって取り組み、将来にわたってお客様に信頼され喜ばれる企業を目指していくとの見解を確認しております。

○上田委員 歴代局長、現局長の取り組みと努力の方はわかっているところでございます。
 また、経営基盤、この政策連携団体二社の統合の後が、非常にこれは重要な人材が担わなければならないということが、今の局長答弁から確認をさせていただいたわけでございます。
 しかしながら、残念ながら、二社の代表取締役は、あくまで見解を今、伝聞したというところでございますので、これについては、都民の代表としては、是非だと判断しかねるところでございます。
 また、この中には再委託は含まれているのか、今お話いただいた中には、六月、九月の答弁では、再委託は直接発注に全て切りかえるのかも含めましてお答えいただければと思います。

○石井経営改革推進担当部長 当局から東京水道サービス株式会社に発注し、同社から一部の業務を再委託して実施をしていました配水小管附属設備調査につきましては、契約の透明性や公平性を確保する観点から、再委託による履行に課題があると考え、平成三十年度から現場作業を当局の直接発注に切りかえております。
 また、今年度から、同様に配水本管附属設備調査につきましても、当局からの直接発注に切りかえる予定でございます。
 こうした見直しにつきましては、効率性の発揮、契約の透明性、公平性、そういったものを確保する、そういった観点から、他の業務委託につきましても検証し、必要に応じて対応していくことになるかと思います。

○上田委員 今後は、直接再委託の一覧と業務内容を取り寄せて比較したいと思います。
 このたび私、任意で業務委託契約書の一年分全ていただきました。業務委託費というのは、業務を行う人工数に単価を掛けていくことの積み上げで金額が確定していくものです。ゆえに、作業日報を取り寄せて調べているところですが、いただいた資料では、何人の人間がその業務にかかわり、延べ何日、何時間働いていたかの人工数が見えませんでした。
 水道局は、業務委託費の妥当性をどのようにしてこれまで確認していたのか、まず伺います。

○尾根田浄水部長特命担当部長兼務 浄水場や給水所等における監視制御設備やポンプ設備等の保守業務委託費は、当局の水道用機械電気設備保守業務委託積算基準に基づき積算しております。積算は、対象となる設備の数量と設備ごとの歩掛かりを集計し、得られた合計の人工数に労務単価を乗じ、これに技術管理費や安全費、諸経費などを加算して行っております。
 なお、この積算基準及び労務単価は国が定めているものに準拠して作成しておりますことから、積算された業務委託費は妥当なものであると認識しております。

○上田委員 どう妥当か判断するのは都民でありますので、工数管理に基づく調査や点検はどのようになさっているのでしょうか、具体的な手法、手順をご説明ください。

○尾根田浄水部長特命担当部長兼務 浄水場や給水所等における監視制御設備やポンプ設備等の保守業務委託は、仕様書により点検の内容やその箇所数などを定め、これに基づき実施することを求めており、業務に従事する人員の数は指定しておりません。
 このため、実際の業務に配置する人員の数は、受託者の裁量で定めるものでございまして、これを当局が調査、点検することは行っておりません。
 一方、仕様書に定められた業務の履行確認は、現場での立ち会いや提出された業務報告書等により実施しております。

○上田委員 今般も段ボール半分ぐらい、本当に一箱に近い資料をお届けいただいておりますので、私たちの方でも精査させていただき、必要とあれば、現場でもぜひ確認をさせていただきたいと思います。
 TSSでございます。監査役の一名は株主の金融機関に割り当てていますけれども、業務監査担当なのか会計監査担当なのか、もう一人の監査役の都職員の役割は業務監査担当なのか会計監査担当なのか、お示しいただければと思います。

○石井経営改革推進担当部長 東京水道サービス株式会社及び株式会社PUCでは、二名の監査役について、その監査の範囲は限定をしておりません。

○上田委員 東京都の職員及び出資関係のある株主で、客観性、第三者性があるとは思えないんですよね。今回の今のご答弁でもそうなんですけれども、金融機関と、そして都の職員ということでございます。
 内部監査役の登用と人選については、こんなことからどう考えるのか、監査は適正に成立でき得るのか、確認させてください。

○石井経営改革推進担当部長 東京水道サービス株式会社及び株式会社PUCの監査役には、当局及び金融機関の管理職職員計二名が就任しております。
 当局の職員は、当局の方針に沿って会社の業務運営が適切に行われているか、また出資者の立場から適正な財政運営が行われているかという観点から、客観性を持った上で監査役としての責務を果たしております。
 また、金融機関の職員は、企業会計や経営に関する専門的知見を生かし、客観性を持った上で監査役としての責務を果たしております。

○上田委員 その監査役、そして取締役、そのトップである野田社長は、先ほど同僚委員も指摘していましたが、都政新報で、プロパー社員を積極登用、これはどういうコスト感覚で、どういうふうに実現していくのか、都政新報を見るだけではさっぱりわからないと申し上げてございます。
 水メジャーの志についても、都の派遣、都のOBの給与会計はいかんともしがたく変えられないということは、ことしに入っての委員会で嫌というほど確認させていただきました。その上で、どうやってモチベーション、技術をプロパー職員が維持向上し、同一労働同一賃金を実現し、プロパー職員賃金も妥当額を得ていくのか、TSS社長の見解をぜひ伺いたいんですね。聞かなくては、TSSの存在意義が不明で、事務事業質疑、予算調査のしようがありません。改めて所見を伺います。

○石井経営改革推進担当部長 東京水道サービス株式会社では、社長のリーダーシップのもと、社員のモチベーションの向上を図るため、固有社員の能力と業績に応じて早期に上位職層に任用できるよう、課長昇任選考の資格要件の緩和を行っております。
 また、人事給与制度における待遇改善につきましても、令和元年十月一日付で固有社員などの給与を定める一般社員及び契約社員の賃金取扱要領の職位号給別基準昇給額表の改定を行っております。
 技術の維持につきましては、当局からの同社へ派遣されている職員から、若手の固有社員に対し、水道施設の点検や保全、管路工事の設計、積算や監督など、現場業務を通じて必要な技術の継承を着実に実施をしております。
 なお、都から同社に派遣されている社員や固有社員には、それぞれの取り決めや社内規定にのっとり適切に給与が支給されております。

○上田委員 では、TSSの野田社長は、会社法で定める義務と責任のもと、自己の職務を執行するものとされているとのことですが、就任以来、出社は何日したのか、何時から何時までいるのか、ご報告いただければと思います。
 これまでの実績、成果を局としてどのように評価しているかもあわせて伺います。

○石井経営改革推進担当部長 代表取締役社長は、会社法で定める義務と責任のもとに自己の職務を執行するものとされており、従業員と同様の勤怠管理は行ってございません。
 また、東京水道サービス株式会社では、特別監察の指摘を重く受けとめ、速やかに改善策の策定に着手するとともに、実施可能な改善策について順次実施をしてきております。
 さらに、社内における議論や検討を踏まえた上で、代表取締役社長の判断や指示のもと、企業統治に関する基本方針や内部統制に関する基本方針を策定するなど、内部統制の強化に関する取り組みが着実に進められてきております。
 加えて、現代表取締役社長が就任して以降、事業所を視察するとともに、社内で議論を重ね、社長のリーダーシップのもと、若手社員を初めとした固有社員の積極的な提案を盛り込んだ二〇一九年度の経営方針と目標、これを策定いたしました。こうした取り組みについては、代表取締役社長が先頭に立って、全社一丸となって進めているものと認識しております。

○上田委員 視察の日程については、延べ日数で、それほど行っていないなということは、前回の委員会でも確認させていただいております。とはいえ、やはりよその会社のよその社長の話を局がされても、やっぱりぴんと来ないものでございます。
 六月の資料、14でお示ししましたTSSの代表取締役社長の推薦理由は、知事の記者会見におけます発言や知事のもと、都政全般に知事秘書としてかかわるなど、これまでの経験を踏まえて取りまとめ、知事は、三月二十九日の記者会見において、都としての野田氏を東京水道サービスの社長に推薦する意向を表明しております。要するに、実質知事の独断で決定をされたわけです。小池知事の野田社長就任以来の評価、選んだ責任者としての所見を伺いたいと思います。

○石井経営改革推進担当部長 東京水道サービス株式会社では、現代表取締役社長就任後の本年六月に、特別監察での指摘事項への対応を含めた二〇一九年度の経営方針と目標を策定し、当局から知事に報告も行っております。
 また、七月に、知事と各政策連携団体代表者との意見交換会が行われました。この席上、知事からは、統合に向けてしっかりと進めてもらいたいという発言がございました。

○上田委員 では、問題の交際費、最終決定者は野田社長であることを確認させていただきました、前回の委員会で。
 これまで野田社長が使用した交際費の金額と目的、相手方、内訳を伺います。交際費などの支出基準についてもご説明ください。

○石井経営改革推進担当部長 東京水道グループ株式会社では、交際費の使用に当たって、使用ルールを定めた交際費等支出基準に基づき適切な管理を行っております。
 また、現代表取締役社長の就任後、代表取締役社長は交際費を使用しておりません。

○上田委員 現時点、使っていないことは押さえさせていただきました。
 野田社長就任以降、取締役等役員、幹部職によるパワハラ等ハラスメントや非違行為はなかったのか、社員のモラルダウンや職務意欲の低下が発生していないか伺いたいと思います。

○石井経営改革推進担当部長 東京水道サービス株式会社では、現代表取締役社長の就任以降、服務監察を実施する監査室に、取締役等の役員や幹部社員によるハラスメントに関する報告はございません。
 なお、同社社員の一部事務処理に関し、その適正手続について、現在調査中の案件がございます。
 社員の職務意欲につきましては、同社で、社長のリーダーシップのもと、若手社員発想PT、プロジェクトチームを設置し、若手固有社員の自主的、自発的な業務改善提案を事業に反映をしております。
 また、新たに同社の社訓を定め、会社の目標や業務に対する取り組み姿勢等を社内に明示し、社員の会社への帰属意識を高めるとともに、会社への愛着を醸成しております。
 さらに、代表取締役社長が現場視察の際に事業所を訪問し、現場を支えている社員との意見交換も行っております。
 これらの取り組みを実施することで、積極的に社員のモチベーション向上を図っており、職務意欲の低下は発生していないと認識しております。

○上田委員 取り急ぎ社員の皆様にハラスメント行為がないということは、私も個人的にも一安心であります。
 しかしながら、やはりもう適正手続について調査中の案件もあり、特別監察が入ったという事実もございますことから、東京水道グループコンプライアンス有識者委員会が非常に重要なものとなってきたと思います。
 この会議ですが、私、情報開示請求をしまして、全部議事録等資料を取り寄せたわけなのでございますけれども、(資料を示す)このように、本当に、ノリ弁は私の専売特許なのでございますけれども、ノリ弁状態であります。さっきの七つの7Cのチェック、情報公開と知事がおっしゃっておるにもかかわらず、弁当ではなくてノリしかないというような状態になっております。
 議事録の全公開ができない理由を伺いたと思います。

○木村職員部長 東京水道グループコンプライアンス有識者委員会の議事録につきましては、東京水道グループのコンプライアンスに関する審議、検討に関する情報が含まれております。こうした議事録を公にすることによりまして、委員間の率直な意見交換や委員会としての意思決定の中立性が不当に損なわれるおそれがあるとともに、不当に都民の間に混乱を生じさせるおそれがあるため、東京都情報公開条例第七条第五号に該当することから非開示といたしました。

○上田委員 では、このノリ弁の部分、全く黒くなっちゃっている部分が公表できない理由を具体的に伺いたいと思います。

○木村職員部長 情報公開請求を受けた委員会配布資料一式のうち、非開示とした部分につきましては、東京水道グループのコンプライアンスに関する審議、検討に関する情報が含まれております。
 そのため、先ほどもご答弁いたしましたとおり、東京都情報公開条例第七条第五号に該当することから非開示といたしました。

○上田委員 行政はよく、都民が混乱するとか区民が混乱するということで情報を恣意的に判断してしまうんですけれども、私、混乱する自由も都民にはあると思うんですよね。(笑声)とんでもない話を知って混乱する自由、あると思うんですよ。特別監察と、何でしたっけ、公取の方がむしろ頭混乱しますよね。ちゃんとやっていたはずなのにということで、払った税金は何に使われていたんだということで。これこそ都民に開かれた環境にはならないのではないか。
 東京大改革の一丁目一番地は情報公開だったはずです。7Cといっていたように、またチェック機能を強化していくと、小池知事もいっているではないでしょうか。都民に開かれている環境とは、少なくとも議事録を取り寄せた、資料を取り寄せた中では--議事録もないんですよ、この資料だけ、取り寄せた資料も真っ黒ということで、このような状況で、本当のコンプライアンスをどう保っていくのか、最後に伺いたいと思います。

○木村職員部長 本委員会におきましては、東京水道グループのコンプライアンス強化に向けた抜本的な対策について助言、提言をいただくため、委員間の率直な意見交換や委員会としての意思決定の中立性を確保する必要がございまして、委員会並びに議事録及び委員会に係る資料は原則として非公開としております。
 一方で、水道事業に対する都民の信頼を回復していくためには、本委員会における検証の過程をできるだけ公表していくことは重要であると認識しております。そのため、議事概要等は会議終了後速やかに公開しております。また検証結果や改善に向けた助言や提言を取りまとめた本委員会の中間報告書を年内を目途に公表する予定でございます。
 今後とも、都民に対する説明責任を果たしつつ、本委員会の助言、提言を踏まえまして、東京水道グループのコンプライアンスを一層推進してまいります。

○上田委員 長々と再委託とか直接契約とか、しつこくしつこく聞かせていただいたのは、今まで取り組んできたことが本当に効率化して経営基盤を支えていくことになるのかということを確認させていただいている次第であります。
 経済性、公共性、住民福祉の実現を行うというのが、公営企業法三条に基づいて、この水道局が行ってきたことでございます。公共性が、このコンプライアンス委員会の議事録をもって本当にあるのかなということでありました。
 私、六月に取り寄せた資料の22で、委員のプロフィールの詳しいことも調べさせていただいております。幸田雅治先生は、非常に立派な弁護士ではありますけれども、行政側の方の諮問委員等々に深くかかわっておりまして、中西晶先生に至りましては、今、ICT先進都市・東京のあり方懇談会にも顔を出されておりまして、違うメンバーでいいのではないか、お手盛りの委員会になっているのではないかと、私は疑念を持たざるを得ない状況でございました。
 TSS、PUC、これから統合もいたします。数々の不祥事がある中で、真に経営基盤ができる政策連携団体になるのかどうか、非常に重要な分岐点に私どもは立たされているところであります。
 改めまして、コンプライアンス委員会が本当に役に立ってくれて、しっかりとコントロールしてくれると思ったんですけれども、残念ながら、寄せられた資料ではそうではないなということで、最後にはなりますが、TSS社長、野田数社長に直接おいでいただきまして、しっかりと今後の経営戦略、具体的な人件費をどうしていくのか、志ではなく、ガバナンスとしての、リーダーとしての見解を求めるために、この委員会にぜひ招致をして、お話を、予算調査に当たりまして、四定と一定と続けて求めていきたいと思います。
 この要望をいたしまして、私の質疑を終わらせていただきます。

○伊藤委員長 この際、議事の都合により、おおむね十五分間休憩いたします。
   午後五時五十分休憩

   午後六時六分開議

○伊藤委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 質疑を続行いたします。
 発言をお願いします。

○佐野委員 それでは、私からは、水道工事の施工の品質管理等について、何点か質問をさせていただきたいと思います。
 まず、さきに発生した台風十九号により、水道施設も大きな被害を受け、とりわけ奥多摩地域は、長期間にわたる断水を余儀なくされるなど、改めて災害に強い水道施設の必要性を認識したところとなりました。
 当局の対応も大変なご苦労があったかと思いますが、工事事業者の方々も現場で懸命に復旧に当たっていただいたわけでありまして、この事業者の事業活動は、災害時はもとより、将来にわたって水道事業を支えていく重要な基盤ともいえるのではないでしょうか。
 私の地元小平でも、市内二十五の事業者が小平市上下水道工事店会という団体を立ち上げ、小平市と災害時における応急対策業務に関する協定書を締結しております。
 先日行われた小平市の総合防災訓練にも参加し、応急対策訓練等を行いました。また、ことしの小平市表彰式では、この団体の会長が保健衛生功労者の表彰を受け、団体にも寄附者としての感謝状が贈呈されております。
 こうした事業者が、適正な競争の中、事業体制を確保し、維持していくためには、事業者の行った仕事を適正に評価し、水道事業への参入意欲を継続していくことが必要となります。これらの事業者の仕事を評価する仕組みとしては、工事成績評定制度がありますが、改めて、これは何のために行っているのか、お伺いしたいと思います。

○田中建設部長 水道工事における成績評定は、水道局工事成績評定要綱に基づき、工事ごとに、施工体制、現場管理、施工管理の基本的な技術力と成果を評価するとともに、技術力の発揮、創意工夫と熱意、社会的貢献を含め評価しております。この工事成績評定を行うことで、まず、工事の品質を確保いたします。そして事業者の適正な選定に反映するとともに、事業者の指導育成を図っております。
 また、当局では、この工事成績評定に合わせて、成績が優良な工事で特に困難な施工条件を克服して完遂したものや、施工に当たりまして熱意などが特にすぐれ、他の模範となるものにつきましては、公表し、表彰することで、事業者のさらなる施工意欲の喚起を促しているところでございます。

○佐野委員 次に、事業者にとって現場の仕事を適正に評価されるということは、今後の大きな励みにもなり、現場技術者のレベルアップにもつながることが期待されるわけでございます。
 事業者からは、高評価であれば、引き続き水道事業への参入意欲が高まり、低評価の場合は、評価が低かった項目を改善に向けて取り組んでいるというふうに聞いております。
 しかし、個々の現場での苦労や努力がなかなか発注者まで届きにくいことも耳にいたします。事業者を適正に評価するために、発注者としても、現場の実態をよく把握し、事業者とともに現場を的確に監督できる発注者側監督員のレベルアップも必要ではないでしょうか。
 現在、水道工事では、局が工事管理を行っていることに加え、政策連携団体も工事管理を行っております。そこで、局職員及び政策連携団体監督員のレベルアップに向けて、どのように取り組みを行っているのか、現状をお伺いいたします。

○田中建設部長 局及び政策連携団体の監督員が、工事現場の安全管理や施工管理、事業者指導をより適切に行うためには、監督能力の向上が必要不可欠であります。
 このため、現場管理、安全管理、工事事務など、工事監督実務の具体的な内容を取り入れたさまざまな研修を職層や技術の習得レベルに合わせて年複数回実施し、工事監督に必要な知識を習得させております。
 こうした研修に加えまして、事業者指導や住民対応及び工事に伴う設計変更など、現場の特性を踏まえたOJTを職場ごとに実施しております。
 また、政策連携団体の監督員は、局が実施する研修に参加するとともに、労働安全衛生総合研究所の部長を講師とする安全管理に関する研修なども受講しております。
 こうした取り組みにより、局及び政策連携団体監督員の指導力、実践力の向上を図っております。

○佐野委員 ご答弁で、発注者側としての取り組みについては理解をいたしました。
 水道施設の整備に当たっては、事業者だけでなく、発注者、監督員のレベルアップを図りながら進めていくことが必要でございます。監督員には、ベテランの職員から経験の浅い若手職員もいるため、事業者からは、監督員に対してさまざまな意見があると聞いています。
 私も、公共事業の現場代理人を務めたことがありますが、担当の監督員によって、現場がやりやすかったり、やりにくかったりがあるのは仕方がないことでありますが、しかし、中にはもう少し事業者側の意見も聞いてほしいということもありました。
 これらの意見を真摯に受けとめていただくことで、現場管理の品質向上と効率化のみならず、監督員のスキルアップや成長につながるとともに、若手職員に対する上司の指導にも役立つのではないかと考えております。
 そこで、今後もこれまで以上に、事業者の声や要望を聞きながら、対応、協力していくことが必要ではないかと考えていますけれども、所見をお伺いいたします。

○田中建設部長 水道工事において、局事業を支えている事業者の力を最大限に発揮し、協力体制を強化していくためには、事業者の声や要望を聞くことは重要であると認識しております。
 当局ではこれまでも、水道工事に携わる事業者の関係団体と定期的な意見交換におきまして、現場での課題や当局への要望等の把握に努めております。
 今後、局と事業者との協力体制を一層強化し、工事をより円滑に進めるため、これまでの取り組みに加えまして、より広く事業者からさまざまな意見や要望を把握するために、工事監督など現場施工に関するアンケートを実施するなど、新たな仕組みを検討してまいります。

○佐野委員 終わりに、申し上げるまでもなく、水道は都民生活や都市活動に不可欠であります。今回の台風被害でも、断水により本当に困っているとの声や被災地の深刻な状況が伝えられました。この命を守っているといっても過言ではない水道施設を支えている事業者と発注者双方のレベルアップを図ることで、円滑かつ適切な水道工事が実施できるものと考えております。
 事業者を適切に評価するとともに、事業者側からのさまざまな声も把握する仕組みづくりをぜひ検討していただくことをお願いいたしまして、質問を終わりにいたします。

○鈴木委員 私からも、冒頭、台風十五号、また、十九号など、連続する豪雨災害によりお亡くなりになられた方々に、衷心よりお悔やみを申し上げますとともに、被害に遭われた方々に心よりお見舞いを申し上げる次第でございます。
 また、水道局の皆様におかれましては、命に不可欠な水の供給、そして生活のライフラインとしての水道事業をしっかりと復旧に導いていただいて、ご尽力をいただいていますことに、改めて感謝を申し上げる次第でございます。これからもまだまだ続いていくというふうに思いますけれども、これからもどうぞよろしくお願い申し上げます。
 それでは、先ほど川松委員より、政策連携団体である東京水道サービスが将来的に日本版水メジャーを目指していくという野田新社長の発言についての質疑があったわけです。
 今日、全国の水道事業が、人口減少に伴う水道料金収入の減少や耐震化と老朽化施設の更新需要の増加や、また、熟練職員の技術継承等、深刻な課題を抱えている中で、政策連携団体である東京水道サービス株式会社と株式会社PUCがいよいよ統合することで、水源から蛇口までを担う国内最大級の水道トータル総合サービス会社として誕生し、また、統合による成果を生かしながら、経営基盤を強化し、全国の水道事業体の課題解決にも貢献し、都としてさまざまなプレゼンスを向上していくとの新社長の方針が打ち出されたわけであります。
 困難な課題を克服し、経済的に都一本の依存体質から脱却して自主性を向上し、経済的に独立することは大変喜ばしいことであるわけですけれども、一番大切なことは、公営企業の最大の使命である高品質の水の安定供給と社会貢献にこそあるわけであります。
 そうしたことを踏まえまして、新社長が唐突に示された、東京水道サービス株式会社と株式会社PUCの統合のその先に、大手民間企業として、世界の水メジャーを目指していこうとする発言というのは、ビジネスで巨万の富を得るウオーターバロンと呼ばれる世界三大水メジャーのように、利潤第一主義的な水道事業を展開していこうとする方針とも受けとめられかねない、このような思いの中で、公営企業の政策連携団体の本分を逸脱したものであり、到底私たちは看過できるものではないというふうに思います。
 そもそも会社の不祥事が続いて、経営のガバナンスとコンプライアンスが問われているさなかの社長のこうした姿勢こそ、私は、都民の誤解を招くというよりも、都民感覚から逸脱しているものであり、この指導監督の立場である水道局が、発言の真意を確認して、軽率な発言を指導すべきであるというふうにも思います。
 こうした批判に対して、先ほどの答弁で、東京水道サービス株式会社と株式会社PUCが統合後、国内最大級の水道トータルサービス会社となり、そのことにより、水道局の政策連携団体として東京水道の経営基盤の強化と国内外の水道事業の課題解決に貢献し、それによって会社の自主性を高めていこうとする志の表現であると局長は述べられたわけであります。
 しかしながら、この発言で強く感じるのは、水道局という公営企業のパートナーから、拙速に大手民間企業を目指そうとする発言の軽さであり、本当にこうかつな姿勢であるというふうに思わざるを得ません。
 これまでの経営計画と大きくかけ離れ、大手民間企業として水メジャーを目指すという発言が何ゆえ水道局としての方針を踏まえたものになるのか、また、この発言にも理解に苦しむのは私だけではありません。こうした水道局の姿勢こそ、私はある意味、なれ合いを生む関係といわざるを得ない、そのようにも感じます。
 そこで、こうした発言に伴って、水道局長の見解を改めてお伺いいたします。

○中嶋水道局長 TSSの代表取締役社長の過日の発言に対するその趣旨と真意ということで、局としてどう受けとめているかというご質問ということで答えさせていただきたいと思いますが、繰り返しになりますけれども、東京水道サービス株式会社の代表取締役社長の発言は、同社と株式会社PUCの統合によりまして、日本最大級の水道トータルサービス会社が誕生することを踏まえ、引き続き当局の政策連携団体として、東京水道の経営基盤強化と国内外の水道事業体の課題解決に貢献していく志ということで表現したものということで受けとめてございます。決して、民間企業に転換するとか、そういった発言はされていないというふうに承知しております。

○鈴木委員 先ほど冒頭に、水道事業を取り巻く今この環境、大変厳しい状況があるというふうにいわれている中で、政策連携団体が来年統合して、国内最大級の、ある意味、会社になっていく、そうした過渡期の中で、そしてさらに、今この東京水道サービス株式会社が、コンプライアンスや、また、談合の問題等さまざまいわれている中で、やはりそうした部分をしっかりと受けとめることが大事であり、そうしたことを受けとめていれば、そのような発言になっていくのか、そしてまたそれが、東京水道グループのトップである局長が、社長の志の表現だというような、私はそのような受けとめ方にもならないのではないかなというふうに思います。
 中嶋局長は、野田新社長と違って、人生の長きにわたって都政にかかわっていらっしゃる、そしてまた水道事業にも関与してこられている立場であって、この東京水道のトップとして、私はプライドを持っていただきたいなというふうにも思います。
 今、統合が目の前に迫っていて、そしてまた新たな課題を抱えている東京水道グループの新しい、新たな局面の中で、水道局長として、これからの時代の中で、今どのような決意で取り組んでいこうとされているのか、改めて局長の真意をお伺いいたします。

○中嶋水道局長 統合後の新団体は、繰り返しになりますが、引き続き当局所管の政策連携団体としてあり続けます。そのため、当局が株主としての立場と指導監督を行う立場から、新団体の経営の根幹に対する実質的なコントロールを行うことが可能なため、委員ご指摘の件は、ご懸念には及ばないというふうに私どもは考えております。
 また、代表取締役の発言の趣旨をかみ砕いていえば、当局からの受託事業を着実に実施し、東京水道を支えるとともに、国内外の水道事業体の事業運営に貢献することで、東京水道の経営基盤強化に資することを目指すものというふうに認識しております。
 東京水道が将来にわたりまして、持続可能な事業運営を行っていくためには、東京水道サービス株式会社の内部統制やコンプライアンスはもとより、東京水道グループ全体のコンプライアンスを強化することは、これは不可欠でございます。
 東京水道サービス株式会社と株式会社PUCの統合など変革期を迎えている中で、特別監察の指摘に対しては、既に実施しております改善策に加え、本年八月に同社及び当局の取り組みをまとめました改善策を着実に実施してまいります。
 また、その実効性を確保するため、実施内容を絶えず検証し、PDCAサイクルに基づいて、常に最善の取り組みとなるよう継続的な見直しを講じてまいります。
 こうした取り組みをグループのリーダーでございます私が先頭に立ち、責任を持ってグループ全体を牽引していくことで、真にお客様からの信頼を回復し、持続可能な事業運営を実施してまいります。
 東京水道グループとしましては、未来永劫、二十四時間三百六十五日、高品質な水道水を安定的にご提供するという使命は、これは未来永劫変わりません。そのために、私ども、今、団体統合という取り組みを行っておりますし、東京水道グループ全体のガバナンスとコンプライアンスの強化というものも強化しようと今努めているところでございます。
 ですから、引き続き、公営企業として、また、都の水道を預かる責任者として、そういった信頼をしっかりと確保できるような形で取り組んでいきたいというふうに考えてございます。
 野田社長とは、この件についても、再三再四、いろんな面でお話をしまして、意見を一致しながら、お互いの立場で努力しているところでございますので、どうぞその点をご理解いただければというふうに考えております。

○鈴木委員 局長から、これからもこの公営企業としての使命をしっかりと全うするというお話があったわけでありますけれども、しかしながら、普通に考えれば、今これだけコンプライアンスや内部統制のことが騒がれている中、そしていよいよそれがさらに目が行き届かなくなるような国内最大級の、ある意味、大きな民間企業が誕生する、そうした中で、その渦中のトップが、これからは水メジャーといわれるような大手民間企業を目指していくんだという発言が、私は、本当に都民に、そしてまた公営企業というのは料金収入をもって運営されている、そうした方々に対する、私は背信的なことではないかなというふうにも思います。
 大切なのは、今しっかりと説明責任を果たして、これから東京水道グループがどういう方向に進んでいくのかということをしっかりと発信していっていただきたい、それが何よりも大切なことではないかなというふうに思います。
 繰り返しになるわけですけれども、東京水道サービスが、経営的に都一本の依存から脱却して、自主性を向上し、経営的に独立して、都外に営業展開をしていくということは本当に大切なことであります。しかし、その先に水メジャーのような大手民間企業を目指すという発言というのは、東京都の公的な役割を担う政策連携団体の長として、やはり、どのような真意で、そして具体的にどのような企業を目指していくのかということをしっかりと説明していただきたい、私はそのように思います。
 そしてさらに、国内最大級の民間企業が、大手民間企業が誕生しようとしているこの状況において、新しい社長が、どのような経営と、そして、どのような内部統制、コンプライアンスを図って取り組んでいくのかということを公営企業委員会の中でしっかりと発言をしていただきたいし、私たちも確認をさせていただきたいというふうにも思っておりますので、この件に関しては、私からも委員長に、野田数東京水道サービス株式会社社長を公営企業委員会にお呼びしていただいて、確認をする時間を設けていただきたいということを要望させていただきます。
 これまで、有識者による監理団体改革の報告の中で、経営手法の一つとしてコンセッション方式が報告をされておりました。水道事業を取り巻く将来的リスクを軽減するために、既に幾つかの自治体でも採用されております。
 水道事業を取り巻く状況というのは、本当に変化をしてきている中で、その変化にどう対応していくのかという不断の検証が重要であり、東京として、東京の強みを生かして、公営企業としての責任を果たして、何よりもお客様のサービス向上に取り組んでいくことが最も大切なことであるというふうに思います。
 また昨今、毎年のように甚大な被害を及ぼす自然災害が発生しておりますけれども、いかなる事態に遭遇しようと、ライフラインとして欠かすことのできない水を扱う公営企業としての使命を果たしていけるよう、実効性の高いBCPを準備していくことが求められております。
 改めていうまでもなく、水道局は水道料金収入をもって経営されている公営企業であり、東京水道サービス株式会社は、その出資を受けて設立され、一体となって取り組んでいくための会社であるわけであります。経営の独立は大切でありますけれども、さらに大切なことは、一体で公営企業としての使命を果たしていくためのパートナーであるという点であるというふうに思います。そうした使命を忘れることなく経営に当たっていただきたいことを要望いたします。
 それでは、次に、都民の信頼を大きく裏切ることになってしまった東京水道グループのコンプライアンスについて、私からも幾つかお伺いをさせていただきます。
 この件は、八月に再発防止策の最終報告が出されたわけでありますけれども、公正取引委員会による談合疑惑については、いまだ報告を受けておりません。たび重なる不祥事の連続で大変つらい思いであるわけですけれども、今こそ本当に全てのうみを出し切って、東京水道グループ全体が生まれ変わる、そうした覚悟を持って取り組んでいただきたいというふうに思います。
 連続した不適正事案に対する再発防止策が十分に機能してこなかった要因というのは、いうまでもなく、コンプライアンスに対する意識の希薄さと内部統制に問題があったといわれております。そこで、相次ぐ不祥事に対しての、外部の第三者による東京水道グループコンプライアンス有識者委員会が設置されて、談合疑惑に関する再発防止策と東京水道グループ全体の事業経営が検証されております。
 また今後、不適正事案に対する改善策として、東京水道サービス株式会社の各部にコンプライアンス推進委員会を設置し、管理職の指示のもと、洗い出されたリスクと防止策をまとめるため、各部コンプライアンス推進計画を年内に策定して実行に移していくというふうにいわれておりますけれども、これは具体的にいつごろ、どのような改革のもとに実行をされるのか、改めてお伺いいたします。

○石井経営改革推進担当部長 東京水道サービス株式会社では、本年六月に、各部署でコンプライアンスに係るリスクの洗い出しとリスクの発生に対する防止策の策定を行い、その後、七月の臨時のコンプライアンス推進会議において、これらを全社に周知徹底を図りました。
 既に準備に入っておりますが、今後十月末、これを目途に、各部にコンプライアンス推進委員会を設置し、管理職の指示のもと、洗い出されたリスクと防止策をさらにブラッシュアップした各部コンプライアンス推進計画を年内に策定をして、実行に移していく段取りを組んでおります。
 また、今後、各部の取り組み状況をコンプライアンス推進会議で審議、検証の上、さらに実効性の高い対応策を構築するなど、PDCAサイクルを確立してまいります。こうした取り組みを着実に実施をして、コンプライアンス強化に向けた取り組みを継続的に行ってまいります。

○鈴木委員 今、ご答弁では、内部統制を組織的に、そしてまた体系的に整備して運用する組織を構築することにより、業務上のリスク管理、対応を全社的に実施することができるようにするということで、本当に言葉どおりであるならば、大変期待が持てるわけでありますけれども、本当に一番大事なのは実効性であるわけでございます。そのことをしっかりと踏まえて、これからも取り組んでいただきたいというふうに思います。
 また、内部統制とは、監査室や取締役会のことであるわけですけれども、取締役の職務である情報管理や監査役、監査室の監査は適切にできているのか、改めてお伺いします。

○石井経営改革推進担当部長 東京水道サービス株式会社では、個人情報保護規定や情報セキュリティー対策基準等の社内規定を整備し、代表取締役がその最高責任者として外部に流出させてはならない個人情報等について、施錠保管やパスワード設定等により情報管理を徹底しております。
 しかし、平成二十九年十一月に、事業所で発生した個人情報の紛失事案について、本社への報告が四カ月もされず、結果的に、同社から当局への報告がおくれる情報管理に関する不適切な対応が発生をいたしました。
 これを踏まえ、同月に、事故発生時の社内の連絡体制と、当局への連絡を整理した社内連絡フローを見直すとともに、事故発生時における対応について、改めて社内に周知することにより、情報管理の徹底と再発防止を図りました。
 また、監査役につきましては、会計監査に限定していた権限を、平成二十八年四月から、取締役の職務の執行状況も監査対象とするとともに、監査役を一名から二名に増員したものの、増員の具体的な効果が見られないと特別監察で指摘を受けております。
 これを踏まえ、監査役は、本年三月からコンプライアンス推進会議に参加をし、業務内容を法令遵守等の観点から確認し、意見するなど、同社のコンプライアンス強化を図っております。
 また、同社が本年八月に定めた企業統治や内部統制の基本方針に、監査役の権限や監査室に監査役を補佐する専任社員の体制などを定めることで、監査役が実施する業務や会計に関する監査体制を強化いたしました。
 さらに、同社では本年四月から、監査室長について、総務部長との兼務を解消して、監査事務局での業務経験がある都からの派遣職員を充てております。これにより、監査における着眼点等のノウハウを固有社員に継承し、監査業務の質的向上が図られるものと考えております。

○鈴木委員 情報管理の話で不適正事案があったと、そういった話があったわけですけれども、こういったことも、先ほど部長がお話しいただいたように、業務上のリスク管理、対応というのを全社的にこれから実施していただくことによって、一部の場所で済ますのではなくて、やはり会社全体として受けとめていただいて、二度とこういったことが起きないような、そうした取り組みにつなげていっていただきたいというふうに思います。
 これまで監査役を一名から二名に増員したにもかかわらず、具体的効果が見られないと特別監察で指摘を受けているわけですけれども、監査役の活動体制を見直し、また強化したことは、組織全体に私は大きないい影響を与えていくというふうにも思っております。
 また、内部統制に重要な取締役会については、これまで会社の重要な事務の執行を決定する役割を担ってきたわけですけれども、それとは別に、同社の経営に関する重要事項を審議することを目的として、社長も入る執行調整会議が平成二十八年七月に設置をされておりましたけれども、このたび、また新たに一本化をすることになったわけであります。こうした中で、具体的にどのように変わっていくのか、改めてお伺いをいたします。

○石井経営改革推進担当部長 東京水道サービス株式会社では、本年六月の取締役会決議に基づきまして、取締役会の開催頻度を増加させ、原則月一回開催するとともに、議題を事業の進捗管理から人材確保、育成、コンプライアンス強化など、広く経営に影響が及ぶ事項を選定し、機能を大幅に強化し、幅広い議論を行うようにしました。
 こうしたことにより、取締役会の役割を明確化するとともに、開催頻度を増加させ、人事給与制度を初め、経営に関する事項から現場の事業の執行状況に至るまで、実務的な議論を深めており、意思決定の範囲の拡大した効果があらわれてきていると考えております。

○鈴木委員 そうですね、この執行調整会議というのが、社の重要事項を実務的に審議して、取締役会への事案の付議等を行ってきたわけですけれども、両者の役割の違いというのが不明確であった、そういう指摘があって、今回それを改善するために一本化をされたというふうに思っております。
 社長と独立した取締役会の役割を明確に意思決定の範囲を拡大することで、実務的な論議を深めていけるようになっていく、私は、こうしたことにおいても前進されているのかなというふうにも思います。
 また、監査体制でありますけれども、会社法上では、他制度もあるにもかかわらず、なぜ今回、監査等委員会設置会社へと移行することにしたのか、ほかの形態とのメリット、デメリットをどのように比較をしたのか、お伺いをいたします。

○石井経営改革推進担当部長 統合によります新団体の取締役会等の機関設計につきましては、経営の適法性や妥当性を適切にチェックできる仕組みを導入することを目的に検討いたしました。
 会社法の規定では、従来の監査役設置会社のほか、指名委員会等設置会社や監査等委員会設置会社を選択することが可能であります。
 指名委員会等設置会社は、社外取締役が構成員の過半数となる指名委員会、報酬委員会及び監査委員会の三つの委員会を設置し、監督と執行を分離するため、取締役とは別に執行役を置く仕組みとなっております。
 また、監査等委員会設置会社は、利害関係のない社外取締役が過半数を占め、かつ三名以上の取締役で構成する監査等委員会が取締役の業務執行を監査する仕組みとなっております。
 検討の結果、指名委員会等設置会社につきましては、業務の監督と執行監督が明確に分離され、客観性が担保されるメリットがある一方、東京証券取引所上場企業の中で、採用率が著しく低いということや、取締役が業務執行にかかわらなくなるというデメリットも確認をしました。
 一方で、監査等委員会設置会社は、監査等委員の一人一人が取締役会の議決権を有するなど、現在の監査役より広い権限を有するといったメリットがある一方で、監督と執行の双方を取締役が担うため、客観性が担保されにくいというデメリットも確認をしております。
 新団体では、統合による効率化を図るため、役員数を削減する予定でありまして、指名委員会等設置会社では、三つの委員会の運営が事実上困難になるということや、監査機能を従前にも増して強化する必要から、監査等委員会設置会社へ移行することを予定しております。

○鈴木委員 三つの制度があるわけですけれども、今回、監査等委員会設置会社においても、メリット、デメリットがある。このデメリットの中では、業務執行を担当する取締役というのは、ある意味、自己監督状態に置かれるという状況の中で、個人としての高いコンプライアンスが求められるわけであります。
 経営の違法性や妥当性を適切にチェックをできる仕組みを導入することを目的としているわけですけれども、監査等委員会設置会社は、取締役の業務執行を監査する仕組みとして、現在の監査役より広い権限を有する、今ご答弁あったんですけれども、だからこそコンプライアンスの充実を図ることが可能であり、外部の本当にふさわしい人に担っていただくことが何よりも大切ではないか、そのように思っております。
 こうしたことをしっかりと、メリットを生かしていただいて、今求められている責務を果たしていただきたいなというふうに思います。
 次に、固有社員のモチベーションの向上、この部分も東京水道サービス株式会社の中ではさまざま質疑が行われました。同社の社員というのが、大半が三十歳未満の固有社員であり、また、六十歳以上の都OBの採用によるものであり、社内に中間年齢層の固有社員が少ない、こうしたことから、管理職等のポストに都派遣や都OB職員を充てるなど、多様な社員が在籍するだけでなく、年齢層や属性にも隔たりがある、そういった状態であったわけです。
 そうした状況を認識しながら、なぜこれまでそうしたことを改善できなかったのか、その部分の見解をお伺いいたします。

○石井経営改革推進担当部長 東京水道サービス株式会社では、近年の急速な採用の拡大に伴い、年齢層や管理監督層の属性に偏りがあり、固有社員の定着が進んでいないなどの現状がございました。
 このような中、同社では、長期的な人材育成の基本方針を策定していなかったこと、当局と同社との人材育成に関する連携が脆弱であったこと、固有社員の昇任には相応の在職期間を要件としており、管理職に到達するまでに長期間を要していたことなど課題があり、改善に至らなかったと認識しております。
 こうしたことから、同社では今後、人材育成方針を策定し、人材交流の拡大などにより、当局と同社の人材育成に関する連携を強化するほか、固有社員を能力と業績に応じて早期に上位職層に任用できるよう、課長昇任選考の資格要件を緩和することにより、管理職への任用を推進していくこととしております。これらの取り組みを通じて、社員構成を適正化するとともに、固有社員のモチベーションの向上を図ってまいります。

○鈴木委員 今の答弁、一口にいえば、管理体制が構築されていなかった、それは大半が都のOBとか、そしてまた都の派遣職員が行っていたというような、ある意味なれ合いだった、そういうふうにいわざるを得ないわけですけれども、これまで制度的に、固有社員の昇任とか、相応の在籍期間を要しており、管理職に到達するまでに長時間を要する、今ご答弁のあった課題があったわけです。
 これを改善していくことは、固有社員のモチベーションの向上に確実につながっていくものというふうに思います。また、経験者採用をふやすということですけれども、昨今の人材不足の状況下で入社してくる可能性があるのかなというふうにも疑問に思うわけですけれども、適切に人材を確保できるのか、そうした見解をお伺いいたします。

○石井経営改革推進担当部長 東京水道サービス株式会社では、人事給与制度の改善を検討するとともに、本年七月から、実務経験や資格要件を満たす中途採用の通年募集を開始いたしました。この結果、今月十六日時点で、既に昨年度の八人を上回る十五人の採用が決定しており、中途採用をふやすことで、人材の確保が進んでおります。
 人事給与制度につきましては、この十月一日付で固有社員などの給与を定める一般社員及び契約社員の賃金取扱要領の職位号給別基準昇給額表、これを改定し、待遇改善を図るとともに、今回採用した社員にも適用をしております。
 さらに、同社の代表取締役社長が、採用活動のため大学を訪問し、会社の認知度向上に取り組んでもおります。これらの取り組みを推進し、同社において固有社員の確保に努めてまいります。

○鈴木委員 今、人事制度も見直して、給与を見直す話がありました。この人事制度を見直して、本当に技術力やノウハウの継承というのが適切に行われるような体制を組んでいくことが大事なわけであるわけですけれども、離職率が高い状況で、技術力の継承が適切に行われるのか、そうしたことも疑問に思うわけですけれども、今後どのように取り組んでいくのか、お伺いいたします。

○石井経営改革推進担当部長 東京水道サービス株式会社では、技術継承の基本となるOJTについて、チューター制度の活用や現場の管理監督者と連携し、職務ごとの業務水準を設定して取り組んでいくとともに、当局の事業実施部門などに同社の社員を受け入れてまいります。
 また、研修につきましては、当局の研修・開発センターを活用して、体験型研修の充実を図るとともに、当局の研修に社員を積極的に受け入れていくなど、東京水道グループとして一体的に取り組んでまいります。
 こうした現場実務を通じたOJTと、それから計画的な研修実施を、技術継承の両輪として、技術力の担保に向け、積極的に取り組んでまいります。

○鈴木委員 政策連携団体との一体的な取り組みというのは、何よりも、経営の効率化だけでなく、技術力をしっかりと継承していくということにあるわけでありますので、ぜひ、こうしたことも見直していただきたいというふうに思います。
 次に、内部統制制度についても触れさせていただきます。
 東芝の不正会計や今、日産自動車の代表取締役二名の逮捕がきっかけとなった内部通報、企業の健全性を示すものとして今本当に考えられているわけですけれども、公益通報者保護法が施行されたのが二〇〇六年、各企業は、コンプライアンス問題に対する社員からの相談に対して、ホットラインやヘルプラインと呼ばれる通報窓口を設置して、積極的に内部通報制度をつくるように取り組まれました。この内部通報制度によって企業の不祥事が明らかとなる事例もふえてきた一方、相談を受けても、事実確認が困難であるとか、通報窓口の負担が大きいとか、運用に課題があるとか指摘をされております。
 東京水道サービスの内部通報窓口も明確で統一的な基準がなかったということが指摘をされております。また、記録がないなど運用面でも課題が指摘されているわけですけれども、今後、内部通報制度の改善についてどのように取り組んでいくのか、お伺いいたします。

○石井経営改革推進担当部長 東京水道サービス株式会社では、特別監察において、同社の通報、相談窓口で、全ての事案情報が一元的に把握できておらず、個別の案件について窓口における判断に、明確かつ統一的な基準がないとの指摘を受けております。
 こうした指摘を踏まえまして、同社では、本年七月に、内部通報窓口やハラスメントに関する相談窓口の体制を変更し、社員から寄せられる全ての通報、相談案件の情報を各部の組織から独立した社長直轄の監査室に一元化をし、統一的に案件調査を行う運用開始をしております。また、社員が内部通報やハラスメント相談をしやすくするために、外部の弁護士を窓口とする体制も整備をいたしました。
 寄せられた通報、相談に対する調査結果や措置の内容は、必ず、最初に通報、相談を受け付けた窓口を通じて、通報者または相談者に通知することにより、調査の透明性を確保しております。
 さらに、調査結果を社内のコンプライアンス推進会議に付議をして、法曹界の有識者から助言を受けることにより、調査の公平性についても確保しております。

○鈴木委員 これまでは、制度自体はあっても機能しない、それはないのと同じであったわけですけれども、受け付けた全ての情報を一元化して、統一的に案件調査を行うように改善されたことは、制度そのものの信頼を高めるものであるというふうにも思います。
 一番大事なのは、内部の声を大切にして組織を改善していくことが、何よりもコンプライアンスの向上につながっていくというふうに思います。不適正事案の減少に、これからもしっかりと取り組んでいただきたいというふうに思います。
 また次に、よくいわれるのは、固有職員との見えない壁が、東京水道サービス会社の中にはあるのではないか、そのようにも指摘をされているわけですけれども、この特別監察結果報告書では、世代や職務経歴の違いによる考え方のギャップに加えて、都の派遣職員や都OB社員は都を、また、受け入れ社員は派遣元企業を意識した思考になっていることが懸念されるなど、同社の職場には、固有社員を含め必然的に同床異夢の状況が生まれる土壌があると指摘をされております。東京水道サービス株式会社の管理職の九割が都職員とOBで占められており、固有職員との見えない壁がそこにあるわけです。
 東京水道サービスに求められる使命の一つが、高度な技術力とノウハウを有する人材の育成であります。そのために、技術継承、担い手の確保という課題は大変重要であるわけです。この件、質問しませんけれども、今後とも、東京水道グループとして、ぜひしっかりと取り組んでいただきたいというふうに要望いたします。
 次に、東京水道サービス株式会社と関連企業との関係についてお伺いいたします。
 東京水道サービス株式会社が担っている業務、浄水場の運転管理、管路の設計、工事監督、維持管理、また、給水装置業務など広範囲にわたり、受託業務が拡大する中での弾力的なマンパワーの確保が必要なわけです。
 そのため、豊富な実務経験と高い技術力を持ち、水道に精通した協力会社の社員を水配施設や水道管路の維持管理などに、主に現場業務に受け入れてきたわけです。協力会社からの出向受け入れについて、一般の民間事業者より高い透明性や説明責任が求められることから、配置基準の策定と計画的な所要人数の見通しをしていくことが報告をされました。
 また、関係企業等との関係で、土木系協力会社への再委託について、これ先ほどの質疑にもありましたけれども、これまで業者登録を廃止し、総合評価方式を導入するなどとの改善策も示されました。
 しかしながら、この入札契約制度において、この総合評価方式による競争入札では、総合評価の内容次第では、新規業者の参入につながらないのではないか、そのようにも感じるわけですけれども、制度と実態の状況についてお伺いいたします。

○石井経営改革推進担当部長 東京水道サービス株式会社では、総合評価方式による競争入札において競争性を高め、新規業者の参入が可能な入札環境を整えることが重要と認識をしております。
 このため、入札参加条件は、外部の学識経験者二名から意見を聴取した上で、最低条件となる都の入札参加資格のほかは、業務上不可欠な配置技術者の資格要件のみに限定をいたしました。
 今回、契約手法の見直しをした結果としては、総合評価方式を初めて導入した十月の入札において、五者が入札に参加したものの、価格面で折り合いが合わず、不調というふうになっております。

○鈴木委員 この制度を、いつまでに、どのように今後見直していくのか、お伺いいたします。

○石井経営改革推進担当部長 東京水道サービス株式会社では、この総合評価方式によるさきの入札においては、価格面で折り合いがつかずに不調となっているということですので、入札参加者へのヒアリングなども踏まえて、発注仕様や予定価格の見直しを実施していきたいというふうに考えています。
 また、新規の入札参加者をより広く募れるように、これまで同社のホームページでの公募に加え、公表手段の多様化を図るなど、公表方法を見直して、十二月までには再度の入札を実施する予定でございます。

○鈴木委員 ほかの局の入札と違って、この土木系協力会社というのは、実績のある企業四社が再委託を受けるケースが大変多い状況なわけです。
 要するに、なかなかほかの企業が担えない、そのような状況であるわけでありますけれども、これまでのこの四社体制をしっかりと見直していくということがやはり肝になるというふうに思います。
 公平で適正な入札制度にしていく中で、やはりそのことに対してしっかりと取り組んでいただいて、新たな企業が参入しやすい制度にしていくことが必要であり、改善に向けて取り組んでいただきたいと要望いたします。
 この項の最後に、先ほど触れたこととも重なるんですけれども、東京水道サービス株式会社は、いよいよ来年度、株式会社PUCと統合し、国内最大級の水道トータルサービス会社として新たなスタートを切ります。
 しかしながら、内部監察で指摘されたように、東京水道グループ全体が、今、コンプライアンスに大きな課題を抱え、現在も公正取引委員会による談合疑惑の調査が行われているという状況です。大切なことは、こうした危機的状況を、今こそ東京水道グループ全体のコンプライアンスの強化につなげていくことであるというふうにも思います。
 そのことを都民に示して、公営企業グループの使命を果たし、そしてさらに信頼を得ることが何よりも重要であるわけですけれども、東京水道グループ全体のコンプライアンス強化に向けて、トップである中嶋局長の決意をお伺いいたします。

○中嶋水道局長 東京水道グループが、将来にわたり持続可能な東京の水道事業を運営していくためには、グループ全体のコンプライアンスの強化、それと何よりも水道局のガバナンス強化が不可欠であると認識しております。
 今後、政策連携団体二社の統合を控えまして、特別監察の指摘に対して、既に実施している改善策に加え、本年八月に同社及び当局の取りまとめた改善策を当局は強力に指導しながら実施をしてまいります。
 また、器をつくりましても、実際に実施をしなければいけないという、委員ご指摘ございましたが、まさにそのとおりでございまして、実効性を担保するために、実施内容を絶えず検証し、PDCAサイクルに基づいて、常に最善の取り組みとなるよう継続的な見直しを講じてまいります。
 こうした取り組みを水道局のガバナンスをしっかりときかせながら、責任を持ってグループ全体を牽引していくことで、真にお客様からの信頼を回復し、持続可能な事業運営を実現してまいります。

○鈴木委員 局長お話しになった、公営企業として都政における使命、そして、それに伴って政策連携団体としての役割、そうしたことをしっかりと踏まえて、やはり都民の皆様に信頼をいただける、そうした東京水道グループになっていくことが何よりも大切であるというふうにも思います。
 先ほど局長触れましたけれども、器をつくっても実効性が大事だと、まさにそのとおりでありまして、今、さまざまな経営改善計画や、さまざまな制度を構築しているわけですけれども、やはりこの内部の声を、そして働く従業員の方々を大切にしていただいて、みんなですばらしい、新しい東京水道グループを築いていただきたいなというふうにも思います。
 次に、工業用水道事業についてお伺いいたします。
 都の工業用水道事業は、いうまでもないんですけれども、地下地盤沈下対策として、地下水の揚水規制に伴う代替水を、工場の操業等を行う企業に対して供給する行政施策として始まったわけです。
 近年は、地盤沈下は鎮静化しており、既に地下水の揚水規制をしなければならない時代は、もうとっくに終わった状況にもあるわけですけれども、これまで、そうした状況にもかかわらず、何の手だても講じることなく、なぜ、工業用水道事業というものを続けてきたのかということに疑問が持たれるわけでございます。
 そうした中、平成十六年度に、包括外部監査からの意見を受け、事業の廃止などを含めた抜本的な経営改革について、庁内検討会や外部有識者による委員会で検討が始まったわけです。給水件数が大幅に減少するなど、経営環境が今悪化しているにもかかわらず、なぜ事業計画も策定せずに運営をしてきたのか、その点についての見解をお伺いいたします。

○石井経営改革推進担当部長 都の工業用水道事業は、工業用水の給水件数が大幅に減少するなど事業環境が悪化する中、浄水場を四カ所から一カ所に統廃合、職員数をピーク時の二百十三名から七名まで削減、四回にわたる料金の増額改定を行うなど、不断の経営努力を継続的に実施をしてまいりました。
 また、平成九年度からは、三年または四年を期間とする財政計画を定期的に策定し、計画的な事業運営を行ってまいりました。
 その後、平成十六年度に包括外部監査からの意見を受け、事業の廃止などを含めた抜本的な経営改革について、庁内検討会や外部有識者による委員会で検討を進めているところであったために、事業計画を策定する状況にはなかったというようなところが実態でございます。

○鈴木委員 私は、その答弁は受け入れられない。平成十六年、今からもう十四年以上も前に包括外部監査から意見を受けて、そして庁内で経営改革についても検討した、そうした状況があるにもかかわらず、この十四年間、結局、じゃあ何もしないで、ある意味、内部留保ということも確保しないで今日に至っているという状況を考えると、一体何をしていたのかといわざるを得ないんですけれども、改めてその件についてお伺いいたします。

○石井経営改革推進担当部長 都の工業用水道事業は、地盤沈下対策として、地下水揚水規制の代替水を工場の操業等を行う企業に対して供給するための行政施策として開始をいたしました。
 この地盤沈下防止等の効果は、広く都全域に及んでおり、また、利用者は中小企業が多いことから、事業開始後の需要の減少による余剰施設に係る施設コストの全てを使用者負担とすることは妥当ではないため、一般会計で負担をするとされてきました。
 また、平成二十六年度までは、国の基準料金制度が適用され、料金に上限額が設定されていたということから、基準料金を超える料金改定を行うことができなかったということもございます。
 さらに、工場の都外移転や水使用の合理化などによる需要の減少が進み、工業用水の供給件数はピーク時の三分の一以下となり、料金収入も落ち込んでいるという状況があります。
 こうしたことから、一般会計からの繰入金がなければ、収支が赤字の状況が続いており、内部留保を確保することが困難でございました。

○鈴木委員 これ、先ほど話させていただいた地盤沈下対策として始まった、行政施策として始まったわけですけれども、やはり利用者がたくさんいらっしゃった、その利用者に配慮し、配慮し、配慮を続けていく中で時間がたってきたというふうにも思わざるを得ないわけですけれども、この平成十六年の包括外部監査を受けて、平成二十六年度に、今度は有識者委員会を設置して、具体的な検討をさらに始め、そして今度は二年足らずで廃止を決定したんですけれども、前回は、十何年も検討して結局何もしないできたわけです。二十六年に有識者委員会が設置されて検討して、二年足らずで廃止を決定する、私はこれは唐突としかいいようがない、そのように受けとめられてもしようがないというふうにも思うんですけれども、その件に関しては、どのような見解をお持ちかお伺いいたします。

○石井経営改革推進担当部長 工業用水道事業のあり方につきましては、平成十六年度の包括外部監査で廃止などを含めた抜本的な経営改革について意見を受け、関係各局で検討を進めてきたという経緯、これ今、委員からご指摘のあるとおりでございます。
 また、平成二十六年度には、専門家の経験と見識を活用して検討を行うため、さまざまな分野の有識者で構成された工業用水道事業のあり方に関する有識者委員会を設置して、専門的かつ中立的な立場から多角的に検討をいただいております。
 検討に当たりましては、工業用水道利用者に対するアンケートを四回実施をしまして、個々の使用水量の見込みや意見、要望を把握したほか、複数回にわたり個々の利用者のもとに足を運び、都の検討状況等を説明するとともに、意見交換を行うなど丁寧に対応してきているつもりでございます。
 こうした検討や取り組みを積み重ねた上で、有識者委員会からの廃止の提言も踏まえて、都として工業用水道の廃止を決めたというような経緯でございます。

○鈴木委員 先ほどの答弁の中で、行政施策として始まった、そうした中で、この廃止経費は一般財源で措置をする、その額は九百億円、そのような話なんですけれども、なぜ九百億円もの経費をかけて事業を廃止して、それが一般財源になるのか、理解に苦しむ都民の方もいらっしゃるのかなというふうにも思います。
 この工業用水事業というのは、利用者の料金収入で賄うのが本来の公営企業の姿でもあり、やはりこの部分は、廃止するにしても、丁寧に都民の皆様に理解を求めていく、そういったスタンスが必要ではないかなというふうに思います。
 また、支援策を実施することによって、工業用水道を利用している方と上水道のみを利用している企業との間の公平性についても、やはりいろいろと意見がある方が多い中で、きちっと説明をしていくことが大切だというふうにも思っております。そのことを踏まえて、廃止まであと四年間、しっかりと取り組んでいただきたいというふうに思います。
 次に、この工業用水を利用されている集合住宅居住者への対応についてお伺いをいたします。
 工業用水の利用者の中には、三万五千戸の集合住宅居住者がいらっしゃるわけであります。今年度は、一団地、百戸の切りかえを行うとの予定でありますけれども、今年度の進捗状況は一体どうなっているのか、お伺いいたします。

○尾根田浄水部長特命担当部長兼務 今年度切りかえを予定している百戸の集合住宅につきましては、本年四月から現地事務所の職員が管理組合等を訪問いたしまして、切りかえ工事の時期や施工内容等の詳細について調整を進めてまいりました。
 具体的には、六月に管理組合の理事会に説明した後に、総会において切りかえ工事の実施について議決をいただき、九月に切りかえ工事に係る合意書を管理組合と締結しております。
 現在は、各戸の居住者から、居室内での施工について同意書の取得を進めており、十月二十五日時点で同意が得られた居住者が八十六戸、同意に向けて手続中の居住者が十四戸でございます。引き続き、訪問等により同意書の取得を行い、十一月五日から切りかえ工事に着手し、年内に完了する予定でございます。
 また、そのほかの集合住宅につきましても取り組みを進めておりまして、分譲住宅では、管理組合の理事会等への説明や現地調査を順次実施しております。
 一方、賃貸住宅では、現地調査のほか、都営住宅の建物管理者等と切りかえに向けた協定締結や住民説明会開催に向けた調整などを進めております。

○鈴木委員 今ご答弁のように、今年度の取り組み、進捗状況は順調というような話なんですけれども、しかしながら、この四年間で、三万五千戸の集合住宅居住者がいらっしゃる。今年度は一団地百戸なわけでありますので、初年度ということで、やはりさまざまある中で丁寧に進めていこうというあらわれなのかなというふうにも理解させていただいているんですけれども、しっかりと取り組んでいただきたいというふうに思うわけです。
 この上水道への切りかえを進めていく中で、ことし一年取り組んで判明した課題というのは一体何か、お伺いをいたします。

○尾根田浄水部長特命担当部長兼務 集合住宅の切りかえ方法につきましては、各戸の居室内に立ち入っての切りかえ工事としているため、各居住者からの入室の同意が必要となります。今年度切りかえ予定の分譲住宅におきましては、管理組合の理事会や総会等で居住者に切りかえ工事の内容や時期等について説明した上で、全ての居住者に同意書を郵送しておりますが、全件の同意書取得には時間がかかることを改めて認識いたしました。
 このことから、約三万五千戸ある集合住宅の切りかえ工事を計画的に進めるためには、同意書の取得をこれまで以上に前倒しして実施していく必要がございます。
 また、施工方法につきましても、現地調査により、一つの建物内でも、各戸で配管の状況が同一ではないことを確認しており、各戸の配管状況等に合わせた方法で施工する必要があるため、管理会社等と事前に綿密な意見交換を行い、現場状況の把握が必要であると認識しております。

○鈴木委員 私、この工業用水道事業の廃止、この部分で集合住宅に対する取り組みというのが、本当に一番の困難をきわめる取り組みになっていくのではないかなというふうにも思っているわけです。
 今お話しになったように、この対象者の中に、本当にさまざまな方がいらっしゃるというふうに思います。皆様方がいろいろ説明しても、なかなか認識をしていただけない方、そしてまた認識していても、自分の都合でなかなか対応していただけない方、そういった方もたくさんいる中で、一戸一戸さまざまなケースがある中で同意を取りつけていく、そういった取り組みというのは、本当に、この先、三万五千戸の居住者にしっかりと対応できるのか、そのようにも思ってしまうわけですけれども、この集合住宅全ての居住者に漏れなく接触をして、上水道への切りかえ工事を進めていくことに対して、これからの見通しについてお伺いいたします。

○尾根田浄水部長特命担当部長兼務 集合住宅の居住者には、平成三十年度に、水道局や建物管理者等から案内を送付いたしまして、切りかえに関する周知を行っております。しかし、同意書の取得に当たりましては、居住者は約三万五千戸と多く、連絡をとることが困難な方もいると考えられますため、郵送、ポスティング、電話及び訪問等の多様な方法で丁寧に取り組んでまいります。
 また、各団地において、全件の同意書取得に時間を要する場合には、一定程度取得ができた段階で切りかえ工事に着手いたしまして、同意を得られない居住者には、施工と並行して引き続き働きかけを行ってまいります。
 さらに、各戸の切りかえ工事の方法につきましては、共用部分であるパイプスペース内での切りかえ工事の実施など、建物の状況等に合わせた施工方法を建物管理者等と検討し、切りかえ工事の円滑な進捗を図ってまいります。
 このような丁寧かつきめ細かい対応や、切りかえ工事と同意書取得を同時に進めるなどの計画的な取り組みを行いまして、四年間での切りかえを実施してまいります。

○鈴木委員 よく生保のケースワーカーさんが、対象者のところに行っても、連絡をしても行ったらいなかったとか、そのような話も伺うわけであるんですけれども、集合住宅の切りかえ、これ一件でも切りかえが滞ってしまったら切りかえることができない、そのような状況になってしまうわけです。
 平成三十年第三回定例会において、東京都工業用水道条例を廃止する等の条例を可決して、令和四年度末をもってこの事業を廃止することになっております。各ユーザーの理解を十分に得られない状況、支援計画を見ても、支援策はメニューの掲示にとどまり、廃止に係る経費も概算、積み上げもない、こうした状況で事業廃止を決定したということは、やはり少し拙速だったのかなというふうにいわざるを得ないわけですけれども、しかしながら、今となっては、決定した以上は、都は必ずこの四年間で事業を廃止する責任があるわけでありますけれども、最後に、局長にこの責任についてどのように考えているのかをお伺いして、質問を終わります。

○中嶋水道局長 ただいま委員ご指摘のように、都の工業用水道事業は、昨年の第三回定例会におきまして、東京都工業用水道条例を廃止する等の条例案が可決され、令和四年度末をもって廃止することが決まりました。
 これを受けまして、当局では、利用者にこれまで以上に寄り添いながら、上水道への切りかえや料金差額補填などの利用者支援の実施、さらには配水管の撤去や安全対策など、事業廃止に向けた取り組みを円滑に進めていくことが、工業用水道事業を預かる公営企業管理者としての責任と認識しております。
 このため、本年四月からは、現地事務所の職員が利用者を一件一件改めて訪問いたしまして、切りかえ工事等に関するご要望を伺いながら、順次、上水道への切りかえを進めており、令和四年度までに全件を確実に切りかえてまいります。
 今後も引き続き、利用者の声を聞きながら、丁寧に対応していくことを第一に、本年三月に策定いたしました支援計画に沿って、利用者支援を実施し、工業用水道事業の円滑な廃止に向けた取り組みを、局を挙げて着実に進めてまいります。

○とくとめ委員 質問に入る前に、十月の一日から、八%から一〇%に増税されました消費税の問題について触れておきます。
 一〇%の消費税増税によって、水道局は、二〇一九年度予算で増税分として約二十億円を水道料金に転嫁することになりました。平年ベースでは年間五十八億円を転嫁されることを明らかにしています。
 十月初めに発表されました日本銀行の短期経済観測では、三期連続で景気が悪化し、他の経済指標でも、日本経済が減速傾向であることを示しています。こうした景気動向に水をかけるような役割を消費税増税が果たしていることは間違いないと思います。
 前回の八%への消費税の増税以来、実質賃金は上がらず、家計収入も減り続けて、暮らしの厳しさが増している状況です。誰もがひとしく生きていく上で欠かせないのが命の水です。そこに、消費税の軽減税率などが注目をされているときに、逆に全世帯、個人、会社に、ひとしく消費税の税率を引き上げた水道局の姿勢は極めて冷たいものであり、暮らしを破壊するものといわなければなりません。この間の水道局の消費税増税の容認姿勢を厳しく批判をしておきたいと思います。
 それでは、事務事業と報告事項についての質問に入ります。
 まず、台風十九号にかかわる災害対策についてであります。
 台風十九号、また、その後の豪雨による被害に遭われた皆さんに、心からお悔やみとお見舞いを申し上げたいと思います。被災者の皆さんの要望や希望に応えるために、お互いに全力を挙げて頑張っていきたいと思っています。
 そこで、水道局問題でも、道路崩壊などによる水道管の損傷による奥多摩町や日の出町で三千三百戸以上が断水をして、二十四日にようやく全て解消しました。私たちも現地の住民の皆さんの要望をお伝えさせていただきましたが、施設の復旧や応急給水などに奔走していただいた水道局の皆さんに心から感謝をし、お礼を申し上げておきたいと思います。
 また、台風十九号は、過去最大級の大型で猛烈な台風で、事前に予想された雨量は、二十四時間で四百ミリから六百ミリでした。実際の降雨量は、特に山間部では予想を上回り、檜原村では、十二日の一日で六百二・五ミリとなるなど、観測史上最高だったと報じられています。
 大雨の影響で、多摩川やその支流が氾濫し、浸水被害も生じました。現在は、復旧や被災者支援が最優先で、原因究明や今後必要な対策の検討はこれからだと思いますが、都民の皆さんからも心配や疑問の声が出されていることの一つに小河内ダムの問題があります。正式名称は小河内貯水池と呼ばれているそうですけれども、都民に親しまれている名称ですので、小河内ダムと呼ばせていただきたいと思います。
 そこで、質問ですけれども、今回の台風十九号では、都民にとって命の水がめである小河内ダムの余水吐きによる放流が行われました。大雨を予想して、台風上陸前の十月十一日の十四時から水の放流が行われ、十二日の十八時からは、当初の予想より降雨量が多いことを踏まえて放流量をふやしました。このことが多摩川の氾濫に影響を与えたのではないかと心配する都民もおります。
 そこでまず、小河内ダムは、本来どのような機能を持っているのか、また、余水吐きはどういうものなのか、伺いたいと思います。

○尾根田浄水部長特命担当部長兼務 小河内貯水池は、東京独自の水源として、首都東京の安定給水を支える有効貯水量一億八千五百四十万立方メートルを有する水道専用貯水池でございます。
 このため、小河内貯水池では、水道需要が高まる夏場や利根川水系、あるいは荒川水系における渇水や水質事故等に備え、常に高い水位を保つよう貯留に努めております。
 また、台風等に伴う豪雨により、大量の河川水が流入する洪水時には、洪水調整機能を有していないため、余水吐きにより放流することで、ダム本体と貯水池の安全を確保しております。

○とくとめ委員 小河内ダムの目的は貯水であり、洪水調整機能は有していないということでした。つまり、ふだんからできるだけ水をためておいて、雨に関しては、ダムが決壊すると大災害になるため、降っただけの量を川に流す仕組みになっているということがわかりました。
 それにしても、台風上陸前日の十一日から放流を開始し、それが東京で雨が最も強くなった十二日夜に下流に流れていったのではないか、また、十二日に放流量をふやしたときには、雨が最も強いときで、それが多摩川をさらに増水させたのではないかという声もあります。
 そこで伺いますけれども、多摩川の管理は国土交通省が行っているわけですが、余水吐き放流を行う際に、都水道局と多摩川を管理する国土交通省とはどのような連携をとっているんでしょうか、伺います。

○尾根田浄水部長特命担当部長兼務 小河内貯水池において、余水吐き放流を実施する場合は、国土交通省から承認を受けた小河内ダム操作規程に基づきまして、少なくとも一時間前に国土交通省や下流の自治体など関係機関へ通知することとしております。
 今回の余水吐き放流では、国土交通省や下流の自治体など関係機関に対しまして、放流時間の二時間半前に通知を行ったほか、その後の放流量を変更するごとに通知いたしまして、双方で情報の共有を図っております。

○とくとめ委員 余水吐き放流の際には、数時間前に流す水量などを国土交通省に伝えることになっているとのことでした。
 そして、その影響についてですが、多摩川には今回溢水した秋川などを初め多くの支流があり、水量には、小河内ダムを初めさまざまな河川が影響しております。そのため、ダムの水を放流することは、あの時点の多摩川にどのような影響を与えるかは、水道局だけでは予測したり判断したりすることはできない、何かがあれば国土交通省から連絡や相談があると聞いております。やはり、今回の台風のような広範囲にわたり大雨が降った場合、そのあたりの影響や全体のコントロールはどのようになっているのか、都民としても大変気になるところですので、関係者で、ぜひ全体の検証を行っていただきたいと思います。
 さらに、今後、これまで経験したことのない気象状況も起こり得ると予想される中で、質問でありますけれども、今回のように大型の台風の接近が何日も前から予想される場合は、多摩川の水が下流部であふれないようにするために、小河内貯水池の水位を事前に下げ、周辺の集水域からの水を受けとめることも、下流氾濫を抑制するための一つの方策ではないかという声もありますけれども、どのように考えていらっしゃるでしょうか。

○尾根田浄水部長特命担当部長兼務 小河内貯水池は、水道専用貯水池であることから、水道需要が高まる夏場や利根川水系、あるいは荒川水系における渇水や水質事故等に備え、常に高い水位を保つように貯留に努めております。
 このため、豪雨等により流入の増加が予想される場合には、貯水位が満水位を超えないよう、あらかじめ余水吐きを活用して放流を行っております。
 今回の台風十九号の豪雨では、最大毎秒一千立方メートルを超える河川からの流入がありましたが、台風が接近する前日の十月十一日から余水吐き放流を開始したことにより、最大毎秒七百五十立方メートルの放流で満水位を超えることなく運用することができました。
 今後も、豪雨等の際には、ダム操作規程に基づき放流操作を適正に行ってまいります。

○とくとめ委員 水道専用貯水池なので、その役割を果たし、豪雨の際には、満水位を超えないように放流を行っているということでした。
 水道局作成の小河内貯水池の概要を拝見しますと、このダムには、洪水調整機能はないが、洪水が予想されるときには、事前に水位を下げて洪水調整容量を確保する方式、予備放流方式による調整を行っているとのことです。
 今回も、上陸の前日から放流し、十二日の夜には、放流した水量は毎秒七百五十立方メートルでしたが、ダムに流入した水は毎秒一千立方メートルを超えていた、つまり放流した量よりダムに流れ込んだ量の方が多かったと伺っています。豪雨時の上流からの水位をある程度受けとめたわけではないでしょうか。
 今後も台風十九号級の豪雨災害は、また起こる可能性は否定できないと思います。そうしたときに、河川全体として起こり得る下流の氾濫などの対応も視野に入れての小河内ダムの活用もあり得るのではないかと思います。
 今回の水害の検証やさまざまな専門的な検証が必要だと思います。国土交通省や都の関係各局などとも連携していただいて検討していただくことを要望しておきます。
 次に、奥多摩町の水道について伺います。
 奥多摩町では、日原街道の崩壊で水道管が破壊し、また浄水場の施設の損傷もありました。我が党都議団からも、河野ゆりえ都議など現地に出向いて、被害の状況把握や住民の要望を、聞き取りを行ってまいりました。住民の皆さんの声を伺う中で、今後の水道施設全体の要望も出されました。
 そこで、質問ですけれども、奥多摩町の水道は、二〇一〇年に都の水道事業に統合され、また標高の高い位置にあることから、水源や浄水場も独自のものとなっています。今後を考えたときに、老朽化した管の更新や断水しにくくする対策の強化が必要だと考えます。
 そこで、多摩地区の山間部の整備の考え方について伺います。

○藤村技術調整担当部長 平成二十九年三月に策定しました多摩水道運営プラン二〇一七におきまして、奥多摩町を含む多摩川上流地域における水道施設の整備につきましては、高低差及び起伏が多い地形に合わせ、小規模な配水区域に再編し、拠点となる浄水所等の再構築を進めております。
 奥多摩町におきましては、平成二十二年四月に都営一元化した際、施設の老朽化や豪雨による原水濁度上昇への対応等の課題を抱えていたことから、平成二十七年にひむら浄水所、平成三十年に小河内浄水所、大丹波浄水所を更新し、膜ろ過設備を導入するなど施設整備に順次取り組んでおります。また、老朽化した管路につきましては、配水区域の再編も見据え、計画的に耐震継ぎ手化を進めております。
 今後も、こうした再構築の取り組みを進め、断水リスクの低減を図り、安定給水に努めてまいります。

○とくとめ委員 浄水所の更新などに順次取り組んでいることは大変重要なことだと思います。耐震継ぎ手化も進めているとのことですが、実際には、まだほとんど手がついていないと伺っています。
 また、水道管の二重化やネットワーク化も、経営プラン二〇一六を見ますと、小作取水堰から西側の奥多摩町の方は計画がありません。町村部は人口が少ないことなどから、後回しになりやすい地域ではないかと思います。ぜひ重視していただいて、災害に強い水道施設の整備をお願いしたいと思います。
 次に、水道局所管政策連携団体の改革について伺います。
 先日、この委員会で配布されました改革についての報告資料ですが、主に、現在、都の政策連携団体である東京水道サービス株式会社、TSSと株式会社PUCを統合して新団体をつくるという内容で、ガバナンスやコンプライアンスの強化、人材育成の強化、水道局から新団体への業務移転の時期、そして新たなサービス展開ということで、国内外の自主事業を進めていくということが示されておりました。
 そこで質問ですけれども、政策連携団体の目的には、TSSとPUCを統合して東京水道の経営基盤を強化していくとありますが、二社の統合により、なぜ経営基盤が強化されることになるのか、その根拠を教えていただきたいと思います。

○石井経営改革推進担当部長 都の水道事業は、今後、人口減少に伴い給水収益が減少する一方、大規模施設の更新を初め支出の増大が見込まれるという課題を抱えており、将来にわたり持続可能な事業運営を実現するためには、経営基盤を強化する必要がございます。
 そのため、技術系業務と営業系業務をそれぞれ担う政策連携団体二社を統合し、水道業務を包括的に担うことのできる団体を新設いたします。
 今後は、当局からこの新団体への業務移転を進めることにより、委託効果が発揮され、東京水道グループ全体としての事業運営コストの縮減が図れるということでございます。
 また、この業務移転に合わせ、技術系業務と営業系業務を包括的に委託し、新団体の創意工夫と責任のもとで事業運営を行うことで一層の効率化が図れるということになります。こうした取り組みにより、東京水道における公共性を維持しながら経営の効率化を一層推進してまいります。

○とくとめ委員 二社を統合することにより、現在、水道局でやっている事業を丸ごと請け負える会社をつくり、そこに事業を移転するということだと思います。それによりコスト削減や効率化が図れるので、経営基盤が強化されるということではないでしょうか。これは率直にいって、よくある公共的な仕事の民営化や民間委託の手法と同じで、コスト縮減といっておりますけれども、何が縮減をされるのかと聞きますと、人件費であることが、長年の各分野での事実からも明らかになっています。
 そして、後で触れますけれども、事業を移転すれば、技術も水道局には残りません。これは経営基盤の強化というのか、まずは疑問を呈しておきたいと思います。
 裏返しのような質問になりますけれども、今はどのような点で経営基盤に課題があると判断しているのですか。具体的な説明をお伺いしたいと思います。

○石井経営改革推進担当部長 都の水道事業は、東京水道経営プラン二〇一六に掲げる健全な財政運営の指標のうち、経常収支比率が一〇〇%以上という目標に対して、平成三十年度は一一二・二%であることなど健全な財政運営が行われていると考えております。
 しかし、今後、使用水量の減少傾向に加え、人口減少に伴い給水収益が減少する一方、一九七〇年代までに集中的に整備された大規模施設の更新を初め支出の増大が見込まれるという課題も抱えております。
 こうした課題を踏まえ、将来にわたり持続可能な事業運営を実現するためには、経営基盤の強化をする必要があるとし、これが課題というふうに考えております。

○とくとめ委員 水道局の事業は、経常収支比率が一一二%と極めて健全、黒字の財政運営が行われているとのことです。
 一方で、人口減少による収益減や施設更新の時期が一斉にやってくるということをおっしゃいました。一般論としてはそのとおりで、地方の小さな自治体では、なかなか苦労している自治体もあると聞いています。
 しかし、私が、この間、専門家も含めていろんな方からいわれているのは、やっぱり東京都は桁違いにしっかりしているよということでした。経営プランを見ましても、施設設備の更新や強化、災害への備えなど、かなり頑張って計画的に進めているというのが印象です。水道局として、どんどん技術と事業を民間に差し出して、人件費を削減するというようなコスト縮減が必要なのか、ここにも疑問を呈しておきたいと思います。
 さて、水道局の事業を新団体に移転するということについて質問です。
 今は水道局が行っている業務のどの部分を政策連携団体に移転しようとしているのですか。多岐にわたると思いますけれども、施設ごとに現在はどの部署を誰がやっていて、その部署は統合後にはどうなっていくのか伺いたいと思います。

○石井経営改革推進担当部長 部署ごとにというご説明になりますので、やや長くなりますが、ご容赦ください。
 当局では、政策連携団体と一体的事業運営体制を構築し、政策連携団体には、民間には委ねられない基幹的な業務を担わせております。多摩地区では既に、事務委託の解消に合わせ、サービスステーションの全ての業務と技術系業務のうち一部の設計業務や工事監督業務及び施設の管理業務等を政策連携団体が担っております。
 水道水源林につきましては、維持保全業務の一部を政策連携団体に委託し、その他の業務は直営で実施をしております。
 貯水池につきましては、一部の管理業務を政策連携団体に委託し、その他大半の業務は直営で実施をしております。
 浄水場につきましては、一部の浄水場において、運転管理業務を政策連携団体に委託しており、大規模浄水場では、運転管理業務を直営で実施をし、その他大半の維持管理業務は、全ての浄水場で直営により実施をしております。
 給水所につきましては、政策連携団体と局で、エリアごとに分け合って維持保全業務を行っております。
 配水管の維持管理を行う支所につきましては、一部の設計業務や工事監督及び他企業工事の立ち会い業務、給水装置業務の全てを政策連携団体に委託しており、その他の業務は直営で実施をしております。
 大規模施設の更新を行う建設事務所につきましては、一部の設計業務や工事監督業務を政策連携団体に委託しており、その他の業務は直営で実施をしております。
 営業所につきましては、六営業所を政策連携団体に移管し、十六営業所を直営としております。
 PR施設につきましては、民間事業者及び奥多摩町に業務を委託しております。
 なお、災害時の対応などにつきましては、協定により局と政策連携団体が協力して実施いたします。一方、給水車の派遣については直営で行っているという状況でございます。
 こうした現状の運営体制や人事制度を検証しつつ、今後の人口減少を初めとする水道事業を取り巻く環境の変化や改正水道法の趣旨を踏まえて、将来にわたり必要不可欠なサービスを提供するために、現場業務は政策連携団体へ業務移転を進めることとしております。
 具体的な業務移転の内容は、今検討中ではございますが、営業系業務については十年、技術系業務については二十年を目途に業務移転を考えております。

○とくとめ委員 大変丁寧なご答弁ありがとうございました。
 水道事業というのは、私たちが飲める水が蛇口から出るようになるまでに、水源林やダムの管理運営から始まって、取水施設から取水し、浄水場できれいにして給水所に送る、そこからさらに配水管で各家庭に送り、給水管を通じてやっと蛇口に届くという壮大な事業であります。その日常的な運営や施設の維持管理、更新があり、また水道メーターの検針や料金の収納など営業系の仕事もあります。災害時には応急給水などの対応もあります。全てを合わせると本当に多くの仕事に支えられている事業だと思います。
 今の答弁では、水源林から浄水場まで、いわば大もとの部分はほとんど直営でやっている、給水所や配水管に係る仕事はTSSに委託している部分もあるけれども、かかわりながらやっているということがわかりました。
 また、営業系の仕事では、検針業務は局が直接民間会社に委託し、営業所等も多摩地域は既にPUCがやっていますし、区部では二十二のうち既に六営業所がPUCに委託をされているということでした。
 今後、具体的にどの部分を委託するかということは検討中とのことですが、現場業務は委託するとのことですから、今説明をいただいた業務は、水源から蛇口まで、ほぼ全ての政策連携団体への委託が検討されているということがわかりました。本当に丸ごと事業を、そしてそれを運営する技術やノウハウを全て政策連携団体に渡してしまう、水道事業という命を守る事業を、水道局から手放してしまう、これは本当に重大なことになるんではないでしょうか。
 そこで質問ですが、政策連携団体の統合後の新団体に業務を移転することになると、将来の水道局には、職員は何人残ることになるんでしょうか。

○石井経営改革推進担当部長 業務移転の具体的な内容というのは、現在検討中でありますので、将来の局職員の人数についても未定でございます。
 委員からのご指摘、全て業務が、水道事業そのものの根幹が監理団体、政策連携団体に行くということではありません。私どもも、水道法の一条というところの条文というのは改正水道法後も根幹の部分は変わっていなくて、やはり清浄にして豊富低廉な水の供給、これを公衆衛生とか生活環境の改善に寄与するんだというところは、我々の憲法のようなものと考えておりますので、水道局自体がやはりしっかりとそのグリップを握って、その上で、現場の実務に関しては効率的な観点、いろいろなことを踏まえて政策連携団体の方に移管をするというようなことでございます。

○とくとめ委員 水道局の根幹部分はしっかり維持するということでしたから、少しは安心できると思います。
 事業概要によれば、水道局の職員は、現在三千七百四十七人とあります。職員配置表もありますが、そのうち、この都庁の事務所と多摩水道改革推進本部にいるのは約千人、あとの職員は、水源管理事務所や浄水場、支所、営業所などにおられます。つまり大体、水道局の四分の三の職員の方々が行っている事業を政策連携団体に移転してしまうということではないでしょうか。
 繰り返しになりますが、これだけの職員の皆さんが持っている技術、ノウハウを水道局から手放して政策連携団体に移してしまう、これは公営企業にとって物すごく大きな取り返しのつかないリスクになってしまうんじゃないかと心配をいたします。
 次に、質問でお尋ねしますけれども、政策連携団体の改革についての文書で、自主事業をふやすといっていますが、どうして経営基盤の強化につながるのですか。その根拠は何なのか、具体的に示していただきたいと思います。

○石井経営改革推進担当部長 当局所管の政策連携団体二社は、いずれも東京水道の基幹的業務を担うことを主とした事業運営を行っております。
 そのため、平成三十年度の売り上げに占める当局からの受託事業の割合は、東京水道サービス株式会社が約九六%、株式会社PUCが約八八%と高い状況にございます。
 こうしたことから、当局への依存度が高く、自主的な経営改革が進まないなどの経営上の課題があるということも認識をしております。そのため、統合後の新団体は、東京水道で培ったノウハウを活用して、国内外の水道事業体の経営基盤強化の支援など自主事業の一層の展開を図り、経営の自主性を向上させていくこととしております。
 これにより、新団体の自律的な経営改革を促すことができ、それが東京水道の経営基盤の強化につながるものと認識をしております。

○とくとめ委員 水道局への事業依存度が高いことはいけないことではないと思います。都の政策連携団体で、東京都だけの仕事をしている団体はたくさんあります。そこが経営上の問題があるかというと、そういうふうにはなっていません。TSSは不適切な事業運営による特別監察などがありましたが、事業依存度が高いから起こったことではないと思います。
 水道局には、本体にも談合事件もあり、また別の角度から解明と改善が必要なこともあると思います。また、自主事業の経営の自主性を向上させること、この自主事業でもうける、収入を得ていくということだと思います。国内外の水道事業に貢献といいながら、他の自治体の水道事業でもうけていくという姿勢には疑問を感じざるを得ません。このことは、後日詳しく触れていきたいと思います。
 そこで質問ですけれども、営業系業務は今後十年、技術系業務は今後二十年で業務移転するとしていますけれども、なぜ、それぞれ十年、二十年と設定されたんでしょうか、お答えください。

○石井経営改革推進担当部長 営業系業務を担う営業所は二十二カ所あり、このうち六カ所の営業所を政策連携団体に業務移転をしております。営業系業務は直営で実施をしている営業所の数や、これまでの業務移転により、政策連携団体にノウハウが継承されていることを考慮して、業務移転は十年を目途として実施することを考えております。
 一方、技術系業務は、営業所よりも多くの施設があるとともに、施設の更新時期を考慮する必要があること、また、営業業務に比べると一定の技術継承が必要なことを考慮して、業務の移転は二十年というところを目途として実施をすることを考えております。

○とくとめ委員 団体統合に向けて、大事な問題が、社員の皆さんの理解、合意だと思います。私たちのところには、社員の皆さんから、統合の経過がよくわからない、情報が届いていないとの声も寄せられています。
 九月十一日のこの本会議の質疑では、両社の社員の意見に耳を傾けることは、これが一番重要なことだと思っています、こういった耳を傾けるという姿勢で、社員の働きがいを実感できる新会社の設立に向けて頑張っていきたいと考えていると、そういう答弁がありました。
 その後、社員の皆さんの意見はどのように聞かれているんでしょうか、お答えください。

○石井経営改革推進担当部長 東京水道サービス株式会社及び株式会社PUCの統合に向けては、両社及び当局で構成する統合準備委員会を設置し、統合後の組織や制度等を検討しております。統合準備委員会のもとには、三つの分科会と十二のワーキンググループを設置しており、ワーキンググループでの検討に当たっては、多様な職層の固有社員も積極的に参加をしており、統合への準備をともに進めているという状況にございます。
 具体的には、制服のデザイン、機能性等について社員の意見を反映させながら検討しているほか、統合後の円滑な業務遂行に向け、実務に従事する者同士が検討を行っているというような状況でございます。
 さらに、その検討状況については、社内報等を活用して、社員へ情報提供するとともに、社員代表及び労働組合の求めに応じて情報交換をするなど、随時社員の声を聞いております。

○とくとめ委員 よくわかりました。
 そこで、統合に伴って、都の株の保有率はどうなるんでしょうか。他の株主はどうなるのか。現在の二社の株主が継続して株を保有する予定になるのかどうか、伺いたいと思います。

○石井経営改革推進担当部長 統合後の新団体における株式数は、東京水道サービス株式会社と株式会社PUCにおいて、現在のそれぞれの株式価値を算定した上で両社の協議により決定をされます。この株式を各株主に割り当てることで都の持ち株比率が決定することになります。
 また、会社法上、株式会社の合併に際して、合併に対して異議のある株主は、自己の有する株式を、買い取りを請求できるというような規定があります。このため、各社の現在の株主が、統合後も継続して株式を保有するかどうかは、各株主の意向によることになります。
 こうしたことから、現時点では、新団体の都の持ち株比率や株主構成は未定ということになります。

○とくとめ委員 最後の質問になります。
 ことしの九月の新聞報道では、再びTSSの野田社長の水メジャーをめぐる発言がありました。こうした発言は、常に企業の経済性を発揮するとともに、本来、公共の福祉を推進する運営を目的とした地方公営企業法、また、公衆衛生の向上と生活環境の改善とに寄与することを目的とする水道法の本来の精神から見て反するような発言ではないかと思いますが、いかがですか。

○石井経営改革推進担当部長 これまでのご答弁とちょっと重なるところがありますが、ご容赦ください。
 代表取締役社長の発言というところで、志ということで表現をしたものなんですけれども、これにつきましては、いわゆる当局からの受託業務をまず着実に実施をして、東京水道を支えるとともに、国内外の水道事業体の事業運営に貢献することで、東京水道の経営基盤強化に資することを目指すものというふうに認識をしておりまして、地方公営企業法や水道法の精神に反するものではないと考えております。
 社長が先頭に立ってつくった社訓も、その精神というのは、まず東京都内のサービス、これの安定給水、それをもう第一義的に考えて仕事を行うということになっておりまして、そのほか、その技術、ノウハウの中で貢献というようなステージも考えていると、こういうような物事の順番になっておりますので、決して何か民間会社のようにして大もうけするんだというようなことではないということは社長から聞いております。

○とくとめ委員 だったら、社長にそういう発言はしないようにちゃんというべきじゃないかと思います。
 TSSの代表取締役社長の水メジャーの発言は、東京水道の経営基盤強化と国内外の水道事業体の問題解決に貢献していく志を表現したものであり、地方公営企業法、水道法の精神に反するものではないという答弁でした。
 しかし、繰り返される社長の水メジャー発言は、東京水道事業の本来の精神、目的に反するもうけ優先の水ビジネスを目指しているのではないかと、公営企業としての水道事業から離れて民営化を目指している本音を語ったものではないかと、そういう批判の声も届いています。
 都の政策連携団体であるTSSの社長が、水メジャーなどという表現を安易に繰り返すことは許されるんでしょうか。こうした社長発言に対して、善意の解釈を行って答弁を繰り返すようなことがあっていいのかという気がします。
 先ほど、持ち株比率や株主構成は未定との答弁がありました。新団体が水道事業のほぼ全ての技術と運営力、経営する力を持つ団体となったもとで、都が株を売却する、または民間企業の出資比率を高める、そういうふうになっていけば、それは本当に民間の水メジャーになってしまいます。これは水ビジネスに参入したい財界の思惑そのものなんです。ぜひ、そのときに、水道局は技術力を持たなくなった、そういう存在になってしまうということが絶対にないようにしていただきたい。野田社長の言葉は、それを端的にいいあらわしたものにほかならない、それでよいのかということを私は問われていると思います。野田社長を擁護し、水道事業をビジネスにしていくような道筋を突き進んでいく水道局の姿勢、答弁は本当に甘いといわなければなりません。
 また、野田氏をTSSに送り込んだ小池知事の責任も大きく問われるといわなければなりません。
 今、統合を目指している東京水道グループの幹部関係者の言動に求められているのは、水道法や地方公営企業法の原点、東京水道の経営方針の内容を踏まえて、真剣に説明をし、都民の皆さんに理解を求めることこそが、水道局職員や政策連携団体の社員、多くの都民の皆さんの信頼を得る上で一番大事じゃないかと私は思います。こうした姿勢こそが、統合するグループ全体、グループの職員、社員にとっての本当の意味でのコンプライアンス、ガバナンスの徹底であり、東京水道グループの一体性、活力、信頼性を築いていくことになるのではないかというふうに思います。
 改めて、東京水道グループの二〇一六年経営方針の中に書かれている大事な精神に基づいて、今後の東京水道グループが目指すべき目標、目的は、水道法、地方公営企業を踏まえた東京水道の経営プランそのものの具体化ではないかということを強く要望をいたしまして、私の質問を終わらせてもらいます。

○平委員 これまで我が会派として、事業の見直しや改善について予算、決算特別委員会等を通したびたび指摘をしてきた、あんしん診断について、まず質疑を行います。
 あんしん診断事業は、都内七百五十万全ての水道利用者に個別訪問を行い、水質、漏水検査とアンケート調査を行う事業であり、本年度は五年目の最終年度として事業が行われております。その総事業費は五年間で六十一億円、東京水道あんしん診断業務の契約に当たっては、条件を付して、管工事組合二団体のみに委託、都が指定している指定給水装置工事業者の数は、平成三十年度末で五千九百四十四者ですが、東京水道あんしん診断業務を委託する二団体に加盟している業者は百五十一者という、都内の指定給水装置工事事業者の二%で、非常に限られた業者のみであります。
 今述べた事業費六十一億円、委託者の管工事組合二団体に加盟する業者百五十一者が、都内七百五十万の水道利用者に個別訪問をし、水質、漏水、アンケート調査を行う、これらはワイズスペンディングに反した事業であるというふうに我が会派は指摘をしてまいりました。
 まず伺います。あんしん診断事業を開始するに至った経緯、また事業検討期間における会議では、どういった意見が交わされたのか、お伺いをいたします。

○本荘谷給水部長 東京水道あんしん診断は、平成二十六年から検討を開始しており、平成二十五年度に、利根川水系において高度浄水処理の導入一〇〇%完了したことなど、また、平成十二年度から平成十四年度にかけて、お客様全戸に対して実施しました水道フレッシュ診断から十年以上経過して、この間の水道事業をめぐる状況が大きく変化してきたことから、実施の検討を進め、平成二十七年十一月から実施することとしてまいりました。
 こうした状況から、改めて水道水のおいしさをお客様に確認していただくとともに、水道事業に関する新たなお客様ニーズを把握することが必要である、また、局と政策連携団体が一体となって、職員のサービスマインドの向上を図っていくことが必要であるなどの議論がありました。この議論を踏まえまして、水道局の取り組みに対する理解を深めていただくために、高品質な水道水を実感していただくことやお客様ニーズの把握、職員のサービスマインド向上を目的に、東京水道あんしん診断を実施することといたしました。
 また、前回の水道フレッシュ診断におきまして、局が全戸を個別に訪問し、お客様と直接触れ合う機会を設けたことに対しまして、調査員がこちらのわからないことに親切に答えてくれ、よかったと思ったなど、多くのお客様からご支持いただきました。
 このことから、東京水道あんしん診断の実施に当たりましては、全戸を対象にお客様と対面し、調査や意見の聞き取りなどを行った水道フレッシュ診断と同様の手法を用いることといたしました。

○平委員 職員のサービスマインドの向上を図っていく必要があるとの議論があったということです。そのためか、事業目的の一つとして、局職員及び政策連携団体社員が、お客様と直接触れ合うことによって、サービスマインドの向上を図るとあります。
 事業を通して、この効果は得られたのか、お伺いをいたします。

○本荘谷給水部長 東京水道あんしん診断は、サービスマインドの向上を図ることを目的としており、職種や所属部署にかかわらず、政策連携団体を含む全ての職員と社員が直接お客様宅を訪問し、調査などを実施しております。
 このあんしん診断を実施した後、診断に従事した局職員に対してヒアリングを行った結果、初めてお客様と接したが、局に対するさまざまなご意見を知ることができ、今後のお客様対応の際に役立てたい、お客様が水道水に満足していただいていることを実感し、業務の励みになったなどの回答がございました。
 また、政策連携団体社員のヒアリングにおきましては、お客様の水道事業に対する理解を深めていただくために、もっとお客様と話すことが必要だと感じたなどの回答がございました。
 さらに、診断時に実施しましたお客様のアンケートの中で、診断員に対するお客様の意見としまして、診断の結果をわかりやすく丁寧に説明してくれて、とても感じのよい診断員であった、ささいな質問にも丁寧かつ詳しく教えてくれたなどの声をいただいております。
 こうした職員やお客様の声から、東京水道あんしん診断におきまして、局及び政策連携団体がお客様と直接触れ合うことによりまして、一人一人がお客様の目線に立って、水道事業やみずからの日々の業務を見直すことにつながり、サービスマインドの向上が図られたものと考えております。

○平委員 ありがとうございます。サービスマインドの向上につながったということはわかりました。また、アンケートの意見からも、いい声をいただいたということでございます。
 しかし、統計的にも都民のニーズを把握する上で、全七百五十万世帯に対して、診断員の方が個別訪問を行いアンケートを依頼しなければならないというのは、非効率的な取り組みであるというふうにも思います。
 また、漏水についても、一カ月もしくは二カ月に一度、水道料金メーターを検針員の方が確認をされておられます。今年度であんしん診断が終了した後、また数年後に個別訪問を行う事業が執行される可能性についてお伺いをいたします。

○本荘谷給水部長 今後のお客様ニーズを把握する施策につきましては、都議会のご指摘やご提言を踏まえまして、漏水調査についてはスマートメーターによる調査、アンケート調査につきましてはウエブによる調査やサンプリング調査など、ICTの積極的な導入を図りながら、ワイズスペンディングの観点から適宜見直しを行い、より効率的かつ効果的な手法により実施してまいります。

○平委員 指摘や提言を踏まえ、漏水調査についてはスマートメーターによる調査、アンケート調査についてはウエブによる調査を行うということでございます。
 水質調査についても、水道局は、都内全域をカバーする百三十一カ所の給水栓全てに自動水質計器を設置し、常時水質検査を行うとともに、水道法の基準を超える精密検査についても全ての給水栓で行っているということです。あんしん診断がなくとも水質は常時測定されているということであり、しっかりと安全な水を提供しているというふうに理解をしております。
 そもそも、配水管の先の給水管や蛇口は民間の資産であり、その民間の資産である蛇口までの漏水調査や水質調査のために、診断員の方が全世帯を個別訪問を行い診断している自治体は東京都のみであります。
 我が会派が指摘をする中で、あんしん診断事業を見直そうという話が、局として行われたのかということを伺えればと思います。

○中嶋水道局長 水道局では、安全で高品質な水を安定的に供給する水道事業者の立場から、常にお客様と向き合って事業を推進していくことが重要であると認識しております。
 また、多様化するお客様の声をきめ細かく把握し、事業の見直しや新たなお客様サービスの向上につなげていくことが不可欠でございます。
 東京水道あんしん診断につきましても、事業効果を高めるための必要な見直しを図りながら実施をしてまいりました。これからは、全ての事業の執行に当たりましては、都議会のご指摘や提言を踏まえ、ICTの活用など新技術の積極的な導入や統合を予定しております新たな政策連携団体の活用など、ワイズスペンディングの観点から不断の見直しを行い、今後とも、効率的かつ効果的な水道事業の運営に努めてまいります。

○平委員 ありがとうございます。ワイズスペンディングの観点から不断の見直しを行いとの答弁をいただきました。しかし、このあんしん診断について、局として見直すという話は行われなかったというお答えかと思います。
 局長がおっしゃるように、安全で高品質な水を安定的に供給することは大切であり、利用者と向き合い声を聞くことも大切です。しかし、七百五十万件を個別訪問して、手間もお金も投じるならば、耐震継ぎ手化やICT技術の推進とワイズスペンディングにつながる施策を講ずるべきというふうに思います。
 最後に、あんしん診断事業に対する我が会派の見解と水道局の見解には相違があるということをこれまでも指摘を行ってまいりました。これまで我が会派が幾度となくあんしん診断事業について見直し、改善を求めてきたこの間の指摘について、局はどのように受けとめておられるのか、お伺いをします。

○中嶋水道局長 東京水道あんしん診断事業の今年度の実施に当たりましては、予算特別委員会における都民ファーストの会からのご指摘を真摯に受けとめ、アンケート内容の見直しなど必要な改善を行った上で実施してまいりました。
 また、執行段階におきましても、都民ファーストの会の検証チームによる検証に対して率直に向き合い、検証チームからいただきましたご提言も真摯に受けとめ、現場作業の履行確認の強化を図りながら事業を進めてきております。
 東京水道あんしん診断は、これまでさまざまなご意見をいただいておりますが、今年度末で終了でございます。今後は、全ての事業の執行に当たりまして、都民ファーストの会のご指摘も含め、都議会のご指摘や提言を踏まえ、ワイズスペンディングの観点から根本的な見直しを行い、効率的かつ効果的な水道事業の運営に努めてまいります。

○平委員 ありがとうございます。
 談合の疑いと水道局の組織体制において大変な状況にあり、今水道局という組織が試されているときだと我々は認識をしております。局長から、あんしん診断を含め、全ての事業の執行に当たっては、ワイズスペンディングの観点から抜本的な見直しを行い、効率的かつ効果的な水道事業の運営に努めていくと、大変前向きな姿勢を感じるご答弁をいただきました。
 まさに都民の視点に立った、その言葉のもとで事業を行っていただくことを要望するとともに頑張っていただきたいと期待をいたしまして、次の質問に移らせていただきます。
 持続可能な水道事業の運営方針についてであります。
 本年四月、新たな都の人口推計が公表され、二〇二五年をピークに減少に転じ、二〇六〇年には、ピーク時から約一六%も減少、水道事業は水道料金で成り立っており、人口減少は給水収益の減少に直結することとなります。
 さらに、都の浄水場は、一九七〇年代までに集中的に整備されており、今後一斉に更新時期を迎えます。このような中でも、水道は都民生活と首都東京の都市活動を支える基幹ライフラインとして安定給水を確保する必要があり、持続可能な水道事業とすることが強く求められます。
 局は、こうした取り組みを踏まえて、さまざまな対応を検討していると思いますが、まずは長期的な視点からしっかりと基本的な考え方を持って事業運営を進めていくべきと考えます。
 そこで、長期的な視点に立った事業運営の基本的な考えを伺います。

○岡安理事 将来の人口減少によりまして水道需要が減少し、これに伴い給水収益が減少する中にありましても、都民生活と首都東京の都市活動を支える基幹ライフラインとしまして、将来にわたり安定給水を確保することは必要不可欠でございます。このため、安定給水に必要な施設整備を今後も着実に推進してまいります。
 また、水道事業は、お客様からの水道料金で成り立っていることから、お客様が第一という視点に立つことが極めて重要でございます。こうした考えのもと、常にお客様ニーズの把握に努め、社会経済情勢に即したお客様サービスの向上を目指してまいります。
 一方で、水道事業におきましては、公営企業として経済性の発揮が常に求められることから、不断の経営努力による支出の抑制や施設整備の平準化などに継続的に取り組むことで料金水準をできる限り維持し、持続可能な財政運営を行ってまいります。
 加えまして、水道料金をご負担いただくお客様からの信頼を得ることも持続可能な水道事業の実現のためには極めて重要でございます。このため、本年四月に設置しました東京水道グループコンプライアンス有識者委員会におきまして、コンプライアンス強化のための取り組みはもとより、東京水道グループ全体の構造的な課題を分析、検証の上、ご提言をいただき、事業運営のあらゆる面を見直し、レベルアップを図ってまいります。
 こうした取り組みを通じまして、東京水道グループ全体のコンプライアンスを強化し、お客様から信頼を得られる経営基盤を構築してまいります。

○平委員 ありがとうございます。今示された基本的な考え方は、今後、中身を議会でしっかり議論すべきだと考えます。
 局が将来にわたる安定給水の確保のため、長期的な視点を持っていることはわかりました。外部の視点も入れ、それを反映させ、透明性も高めることが重要です。都民が第一という視点は当然のことですが、今の東京水道グループの状況からすれば、都民の信頼を得るためのコンプライアンス強化は、今後もたゆまぬ取り組みが求められると考えます。
 その上で、持続可能な水道事業を実現することは、都が目指している成長と成熟が両立する明るい東京の実現のためにも必要不可欠、そうした観点からも、今後、常任委員会を通して、しっかりとご議論を深めていきたいというふうに思います。
 続きまして、水道局における5Gの取り組みについて伺います。
 ソサエティー五・〇を実現し、遠隔教育や遠隔診療の推進、金融市場としての競争力の確保などを図るため、現行の百倍とされる速度を持つ大容量の次世代通信規格、5Gのネットワーク構築をスピーディーに進める姿勢を都はあらわしております。
 こうしたことから、都は八月にTOKYO Data Highway基本戦略を策定、この中では、都の取り組みとして、アンテナ基地局設置への都の保有するアセットの開放と利用手続の簡素化、5G重点整備エリアの設定、東京都みずからの5G施策の展開という三つが掲げられております。
 このうちアセットの開放に関して、装置産業である水道局は、都内に多くの施設を保有されておられます。アンテナ基地局設置への水道局のアセット開放に向けた考え方を伺います。

○清水企画調整担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 当局では、浄水場や給水所といった施設のほか、営業所や各種事務所など、都内の広域にわたり多くの土地や建物を保有しております。
 こうした当局の資産の中には、セキュリティーの観点や建物の構造などから、アンテナ基地局の設置が難しいものもありますが、都の重要施策という認識のもと、庁内の取りまとめを行う戦略政策情報推進本部とも連携しながら、アセット開放に向けた取り組みを進めてまいります。

○平委員 5Gネットワーク構築の早期実現に向け、水道局の積極的な対応を求めます。
 基盤の整備された5Gをいかに活用するかという検討も重要です。水道事業での5Gの活用の検討についても教えてください。

○清水企画調整担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 当局では、ICTなどの新技術の活用に向け、昨年一月に局内の推進委員会を設置し、取り組みを進めております。
 一方、5Gの活用についても、お客様サービスの向上や水道事業の高度化といった観点から検討していく必要がありますが、より幅広い検討のためには、局とともに水道事業を担う政策連携団体も含めた東京水道グループ全体で取り組むことが有効でございます。
 こうしたことから、東京水道サービス株式会社及び株式会社PUCの二団体とともに、若手、中堅職員による活用検討のプロジェクトチームを今月立ち上げたところでございます。
 今後、プロジェクトチームにおける議論を通じて、幅広く活用アイデアを創出していきますとともに、実用可能性の検討を進めてまいります。

○平委員 ありがとうございます。政策連携団体とともに若手、中堅職員による検討PTを立ち上げたということ、高く評価いたします。
 都民の皆様の生活をより豊かなものとし、東京の持続的な成長へとつなげていく大きな可能性を秘めている5Gの活用に期待をいたします。ありがとうございました。
 以上です。

○伊藤委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑は、いずれもこれをもって終了したいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○伊藤委員長 異議なしと認め、事務事業及び報告事項に対する質疑は終了いたしました。
 なお、上田委員、鈴木委員から求めがありましたTSS野田社長の委員会招致につきましては、後日改めて理事会で協議させていただきますので、ご了承ください。
 以上で水道局関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後八時二十分散会

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