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Tokyo Metropolitan Assembly

公営企業委員会速記録第十一号

平成二十九年十一月九日(木曜日)
第十委員会室
午後一時開議
出席委員 十四名
委員長清水 孝治君
副委員長藤井とものり君
副委員長本橋ひろたか君
理事加藤 雅之君
理事菅原 直志君
理事とや英津子君
大場やすのぶ君
村松 一希君
もり  愛君
斉藤まりこ君
あかねがくぼかよ子君
おときた駿君
中山 信行君
三宅 茂樹君

欠席委員 なし

出席説明員
水道局局長中嶋 正宏君
技監田村 聡志君
理事総務部長事務取扱黒沼  靖君
職員部長筧   直君
経理部長志村 昌孝君
サービス推進部長小山 伸樹君
浄水部長青木 秀幸君
給水部長尾根田 勝君
建設部長特命担当部長兼務牧田 嘉人君
経営管理担当部長坂井 吉憲君
企画調整担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長
IWA世界会議準備担当部長兼務
小平 基晴君
特命担当部長石井 正明君
設備担当部長横谷  守君
多摩水道改革推進本部本部長岸本 良一君
調整部長金子 弘文君
施設部長今井  滋君
技術調整担当部長本荘谷勇一君

本日の会議に付した事件
水道局関係
事務事業について(質疑)

○清水委員長 ただいまから公営企業委員会を開会いたします。
 初めに、今後の委員会日程について申し上げます。
 お手元配布の日程のとおり理事会において申し合わせましたので、ご了承願います。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、水道局関係の事務事業に対する質疑を行います。
 これより水道局関係に入ります。
 事務事業に対する質疑を行います。
 本件につきましては、既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 資料について理事者の説明を求めます。

○黒沼理事 さきの委員会におきまして要求のございました資料を取りまとめ、お手元に配布してございます。その概要につきましてご説明を申し上げます。
 一ページをお開き願います。公立小中特別支援学校の水飲栓直結給水化モデル事業の平成二十八年度までの実施状況でございます。このページは、区部の実施状況を区別に一覧にしたものをお示ししてございます。
 次のページ、二ページをおめくりいただきますと、多摩地区の実施状況を市町別に一覧にしたものをお示ししてございます。よろしくお願いいたします。
 それでは、三ページをお開き願います。各浄水場等における自然エネルギー等の導入及び発電状況でございます。
 各浄水場などにおける太陽光発電設備、水力発電設備の発電規模及び平成二十四年度から二十八年度までの発電実績をそれぞれお示ししてございます。
 四ページをお開き願います。多摩地区の地下水取水量実績でございます。
 平成二十四年度から二十八年度までの多摩地区統合市町における一日当たりの取水量が最大となった日付とその水量をお示ししてございます。
 五ページをお開き願います。水需要予測と実績でございます。
 将来の水道需要の見通しと平成二十四年度から二十八年度までの一日最大配水量及び一日平均配水量をそれぞれお示ししてございます。
 六ページをお開き願います。水道管路における耐震継ぎ手化の計画と実績でございます。
 東京水道施設整備マスタープラン及び東京水道経営プラン二〇一六の二つの計画における耐震継ぎ手率の計画値と平成二十四年度から二十八年度までの実績をお示ししてございます。
 七ページをお開き願います。未納カード発行枚数及び給水停止件数でございます。
 平成二十四年度から二十八年度までの未納カードの発行枚数と給水停止件数をそれぞれお示ししてございます。
 八ページをお開き願います。工事請負契約における一者入札及び落札率が九九%以上の案件数並びに不調件数でございます。
 平成二十四年度から二十八年度までの契約件数に占める一者入札等の件数及び不調件数をお示ししてございます。
 以上、大変簡単ではございますが、要求のございました資料の説明を終わらせていただきます。よろしくご審議いただきますようお願い申し上げます。

○清水委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含めまして、これより本件に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○菅原委員 菅原でございます。委員長のお許しをいただきましたので、質疑をさせていただきたいと思います。
 今回は、直結給水について、配水管の耐震継ぎ手化について、そして東京都水道局に一元化していない自治体の状況について、それと多摩地域の水道事業について、水道工事の住民理解の取り組みについて、最後に、二〇二〇東京オリンピック・パラリンピックを迎えるに当たっての決意、これら以上の六点について順次質疑をさせていただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いをいたします。
 まず、直結給水、直結水道水についてです。
 東京都は、おいしさに関する水質目標というのを定義しております。それはこの都政二〇一六の一九〇ページに記載されておりました。このおいしさに関する水質目標を達成するために幾つかの事業をされているんだという話だと思います。
 特に、高度浄水施設の整備をしていく、もう一つの柱が、直結給水方式の普及促進をしていると。この二つを二本柱にして、おいしい水質、おいしさの水質を保っているというふうに理解をしております。
 この直結給水の取り組みについて伺いたいと思います。二つ伺います。
 一つは、直結水道水への切りかえについて、現状と今後の見込みについて。
 二つ目は、同じく直結水道水の小中学校の現状、それと今後の取り組みについて。
 以上二点、伺います。

○尾根田給水部長 初めに、直結給水方式への切りかえについてでございますが、現在、ほとんどの建物で直結給水が可能となってございまして、平成二十八年度には、新築の約九八%で直結給水方式が採用されております。
 また、水道局では、既存の建物における貯水槽方式からの切りかえ促進にも取り組んでございまして、切りかえ費用の見積もりを無料で行うサービスなどの支援を行うとともに、直結給水のメリットを紹介し、切りかえに向けたPRを実施しております。
 こうしたことから、給水区域内の直結給水率は、平成二十八年度末で七三%となっております。平成三十七年度末の直結給水率七五%の目標達成に向けまして、引き続き支援やPRに努めているところでございます。
 次に、小中学校の直結給水化についてでございますが、水道局ではこれまで、小中学校の水飲栓直結給水化モデル事業を実施してまいりました。平成十九年度から平成二十八年度までの事業期間におきまして、目標としていた給水区域内における三割の小中学校で直結給水化を達成したところでございます。
 一方、区市町の中には、校舎の耐震化等を優先するなど、実施率が三割に満たないところもございますため、こうした区市町や私立の小中学校に対しまして、平成二十九年度から平成三十二年度までフォローアップを実施してまいります。

○菅原委員 ご説明ありがとうございます。建物全体については、直結給水率七五%の目標があって、今七三%程度だという報告がありました。ぜひこれは引き続き取り組んでいただければと思います。
 もう一つ、小中学校の直結給水の取り組みについてです。今ご説明がありましたように、校舎の耐震化または建てかえなどの事業計画とあわせて行っていくところもあるというふうなご説明もありました。基本的には、小中学校を所管する区市町の動きと連動するということだと思います。今後も、区市町と連携をしながら事業を加速していただければと思います。
 配水管の耐震継ぎ手化について伺いたいと思います。
 先日、調布市で行われました総合防災訓練の会場でも、耐震継ぎ手が展示をされておりました。私も現物を見て、さわってみましたが、阪神・淡路大震災の教訓を経て大規模な災害でも供給をとめないための高い技術力を感じました。この耐震継ぎ手は、東京都としても早急に取りかえをしようとしております。この点について伺います。大きく四点です。
 一つは、水道管路全体の耐震継ぎ手化について伺いたいと思います。
 二つ目は、水道管路全体の耐震継ぎ手化の目標達成の見込みについて伺います。
 三つ目は、重要施設がございます。この重要施設への供給ルートがございますよね、その耐震継ぎ手化について伺いたいと思います。
 そして四つ目は、その重要施設の耐震継ぎ手化について目標の達成見込みについて伺います。
 以上四点、お願いいたします。

○牧田建設部長特命担当部長兼務 平成二十八年度末におけます水道管路全体の耐震継ぎ手率は四二%となってございます。
 今後の耐震継ぎ手化に当たりましては、コスト縮減に努めるとともに、現場環境に応じた工事施工上の工夫を行うなど、平成三十七年度末の耐震継ぎ手率六一%の目標達成に向け努力してまいります。
 また、平成二十八年度末における主な重要施設への供給ルートの耐震継ぎ手率につきましては、首都中枢機関、救急医療機関などは八五%、避難所に指定されている中学校は五三%、一日の乗車人数が二十万人を超える駅は四七%、二〇二〇年東京大会の競技会場は七三%となってございます。
 今後施工するこれら重要施設への供給ルートの全てについて、関係機関との調整を鋭意進めておりまして、目標どおり平成三十一年度までに耐震継ぎ手化を完了する予定でございます。

○菅原委員 ありがとうございます。東京都は、都民ファーストでつくる「新しい東京」二〇二〇年に向けた実行プラン、こういう本を、二〇一六年の十二月、ちょうど一年ぐらい前に出しているということです。
 この中にも、耐震継ぎ手について書かれております。ページでいいますと五五ページですね。セーフシティーがあると。その枠の中で地震に強いまちづくりがあって、そしてその政策展開の四番、都市施設の機能を確保するということの中で、耐震継ぎ手を進めていくということを書かれている。一つの大きな柱として具体的に書かれているということです。
 私も、自分の経験なんですけれども、阪神・淡路大震災があった後、多分十日以内ぐらいで現地に入って、一週間以上現地ボランティアをしてまいりました。いろんなことをやったんですけれども、その中の一つが、水をマンションの上に運ぶという、そういうボランティアがありまして、これはもう若い人間じゃないとなかなかできないわけです。あれは一月でしたから、二月ぐらいだったと思いますが、バケツに入れた水をマンションの上まで運ぶというのは本当に冬でも汗が出るような作業だったと思います。
 その経験を経て、今回の耐震継ぎ手化云々の話ができているということだと伺いました。ぜひ進めていただければと思います。
 東京の耐震継ぎ手率というのは今四二%だということでご報告をいただきました。ほかの道府県の数字を見てまいりますと、耐震継ぎ手だけじゃないと思いますけれども、例えば、政府の資料を見ますと、神奈川県の同じような耐震継ぎ手についての数字は七〇%を超えているという数字も見えました。自治体の事情がそれぞれ違いますから、一概に優劣をつける話ではありませんけれども、どうぞ先進的な都道府県なりの工夫もあるかもしれませんから、いいところは取り入れながら事業を進めていただきたいと思います。
 次に、水道局が対応していない自治体というのがあります。これは一元化していないという自治体ですね。この一元化していない自治体の耐震継ぎ手化の状況について伺いたいと思います。お願いいたします。

○金子調整部長 お話の武蔵野、昭島、羽村市及び檜原村が一元化していない自治体、あと、島しょとございますけれども、各自治体が独自に水道事業を運営しておりまして、その認可、指導等につきましては、福祉保健局が担当しております。これらの事業体の個別の状況につきましては、同局が調査を行い、結果を公表しております。
 その公表されている東京都の水道平成二十八年版によりますと、平成二十七年度末時点で、武蔵野市は管路延長二十九万七千百八メートルのうち、ダクタイル鋳鉄管耐震型継ぎ手ありの延長は十三万四千九百八十五メートル、同様に昭島市は二十六万八千百八十一メートルのうち八万二百五十七メートル、羽村市は十九万八千三十五メートルのうち二十三メートルでございます。檜原村等につきましては記載がございません。

○菅原委員 ありがとうございます。これらの自治体は一元化していないので、水道局では担当していないということも教えていただきました。これら四つの多摩地域の自治体は、それぞれ福祉保健局が担当しているということも報告をいただいておりますので、それはそれで了解をしているところです。
 それでは、東京都の水道局とこれらの四つの自治体は、やっぱりそれなりのコミュニケーションをとらないといけないと思うんですけれども、そのあたりについて、今どのようになっているのか伺いたいと思います。お願いいたします。

○金子調整部長 武蔵野市、昭島市及び羽村市とは、各市長の求めに応じまして、上水を供給する分水協定を毎年度締結しております。定期的にこの分水の協議を実施しておるところでございます。この協議の場で、多摩水道運営プラン二〇一七を初めとした水道局の事業計画や各種の予算等につきまして情報交換をしているところでございます。
 なお、檜原村や島しょ地域の町村につきましては、毎年度、町村会等の東京都予算編成に対する要望などを通じましてご意見等をお聞きしているところでございます。

○菅原委員 今、多摩水道運営プラン二〇一七みたいな話もありましたので、ちょっと角度を変えて、多摩地域の水道事業に焦点を当ててちょっと質疑をさせていただきたいと思います。二つほどございます。
 多摩地域を四つのエリアに分けて、配水区域を再編するということを伺いました。その考え方について伺います。
 もう一つは、多摩水道運営プラン二〇一七の期限内にどのような整備を進めていくのか、その効果についても伺いたいと思います。
 以上二点、お願いいたします。

○本荘谷技術調整担当部長 多摩地区における配水区域の再編は、水源や地形、地盤の高低差、給水人口等の地域特性を踏まえまして、多摩川を中心に、上流地域、左岸西部地域、左岸東部地域、右岸地域の四つのエリアに分けまして、市や町の区域にとらわれない、合理的かつ適正な配水区域に再編するとともに、配水区域の拠点となります浄水場や給水所等の整備をするものでございます。
 多摩水道運営プラン二〇一七の期間内の整備内容としましては、多摩川上流地域では、奥多摩町の小河内浄水所などに膜ろ過設備を導入いたします。
 また、多摩川左岸西部地域では、青梅市の千ヶ瀬第二浄水所などに膜ろ過設備を導入いたします。多摩川左岸東部地域では、清瀬市に多摩北部給水所を新設するほか、調布市の深大寺浄水所での配水池の拡充などを実施いたします。そして、多摩川右岸地域では、多摩市の聖ヶ丘給水所などで配水池の耐震補強などを実施いたします。
 その効果といたしましては、四つのエリアそれぞれにおきまして、地域特性に合わせた施設整備を着実に推進することによりまして、全ての地域で、平常時はもとより災害や事故時等におけます給水安定性が向上いたします。

○菅原委員 ありがとうございます。私も多摩、日野市の選出の議員として、多摩地域の水道の安定的な供給については関心を持っておりますので、今の答弁を聞き、さらに進めていただきたいというふうに思いました。
 水道の供給というのは、これは安定していることが求められる、または、ふだんと変わらないことが求められるものだと思います。これは、目立たないだけに評価しにくいんだろうなというふうに思いますけれども、ただし、災害のときにも、ふだんと変わらないこと、安定していることが求められるということで、そういうところにコストをかけて、いざというときも安定した供給が必要なんだという考えだと思います。縁の下の力持ちみたいな存在かもしれませんけれども、期待をしていますし、私たち議会もそれをしっかりと支えていかなければいけないというふうに感じております。
 これらの議論の中で、一元化していない自治体の関係ということも答弁もいただきました。水道事業の一元化については、それぞれの自治体の考え方もあると思いますので、それを尊重するのが基本だと思います。
 ヒアリングの中で、一元化していない自治体の東京都の担当部署が福祉保健局だということも教えていただきました。今回の質疑の中でも、一元化していない自治体については別物として、つまり水道局とは違う部署のものとして統計をとっているということでございます。
 ほかにいい言葉が見つからないんですけれども、行政の縦割りというのが、こういうところで少し見えてくる部分がありまして、多少心配になったというのも事実でございます。
 本来なら、私たち議会の方から逆提案をして、方向性を示すのが私たちの役割だと思いますが、今の形は、長い経緯を経ての現状の仕組みだと思いますので、現場を知っている水道局の取り組みを尊重したいと思います。
 私から発言できるのは、いざというときも大丈夫なように、水道局と福祉保健局の連携や、また、水道局と一元化していない自治体、四自治体の連携をさらに深めていただきたいということでございます。この点はこの程度にとどめたいと思います。
 さて、少し角度を変えて、水道工事に関して、住民理解を得るための取り組みについて伺いたいと思います。ここでは三点あります。
 工事現場での広報やイメージアップを効果的に進めるための取り組みについて、これが一点目。
 二点目は、水道工事のイメージアップコンクールの内容、それと表彰事例にはどのようなものがあるのか伺います。
 三つ目は、創意工夫のあるイメージアップの取り組みを、どのようにほかの受注者に普及拡大しているのか。
 以上、三点について伺いたいと思います。お願いいたします。

○牧田建設部長特命担当部長兼務 近隣住民や地元の小学生など多くの方々に対し、水道工事の現場を貴重なPRの場として活用してございます。具体的には、大型のトンネル掘削機を展示した工事見学会の開催を初めとして、工事内容をわかりやすいイラストで表示した大型看板によるPRや、水道管を接続するデモンストレーションなどを実施しております。
 このように水道工事による騒音や振動等の影響を受けている近隣住民の方々と直接コミュニケーションを図ることにより、工事の必要性について理解していただくことで、工事推進の円滑化に寄与していると考えております。
 あわせて、平成十七年度から受注者による、水道工事に関するすぐれたPRの取り組みなどを表彰するイメージアップコンクールを毎年実施し、水道工事に携わる者の意欲向上とすぐれた取り組みの普及拡大を促進してございます。
 その中ですぐれたイメージアップの取り組みにつきましては、当局のホームページに掲載するとともに、水道工事におけるイメージアップ事例集を作成いたしまして、受注者に配布することにより、さらに普及促進を図っております。

○菅原委員 ありがとうございます。このイメージアップコンクールの内容を、私もホームページから見ましたが、とてもユニークなものだと思いました。ユニークなものなので、私からも、せっかくですので提案をさせていただければと思います。
 水道工事の壁やその素材をアートの表現のキャンバスというふうに考えて、例えば、東京都内の若手のアーティストに開放してみてもいいのではないかというふうに思いました。生活の基盤である水道を守る工事の現場がアーティストを生み出す場に変わったら、それは一つのおもしろさではないかと思います。ご検討いただければと思います。
 さて、最後に、二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピックを迎えての水道局としての思い、決意を伺いたいと思います。お願いいたします。

○中嶋水道局長 水は、人々の暮らしや産業に欠くことのできないものでございまして、当局は、一千三百万人の都民生活と首都東京の都市活動を支えるため、二十四時間三百六十五日、安全でおいしい高品質な水を安定して供給しております。こうした重要な使命を担っております。
 これまでも、切迫性が指摘される首都直下地震に備え、発災時はもとより、より効果的に断水被害を軽減できますよう、管路の耐震継ぎ手化を重点的に推進してまいりました。
 また、多摩地区におきましては、本年三月に多摩水道運営プラン二〇一七を策定し、強靱で信頼される真の広域水道を目指し、市町域を越えた配水区域の再編等に取り組んでございます。
 一方、ご質問にございました開催まで一千日を切りました東京二〇二〇大会に向けましては、これまでの取り組みを一層強化していく必要がございます。
 そのため、まず競技会場などへの供給ルートの配水管について、大会の前年度までに耐震継ぎ手化を完了させます。また、大会に向け、発生の危険性の高まるテロにつきましても、局のさまざまな対策を取りまとめた行動計画を平成二十六年度に策定しておりまして、現在、これに基づき、ハード、ソフトの両面から関係機関等を交えて対策を進めてございます。
 こうした取り組みを確実に推進することにより、東京二〇二〇大会の成功につなげますとともに、将来にわたり首都東京を支える基幹ライフラインとしての使命を全うしてまいります。

○菅原委員 まとめます。地球は水の惑星といわれております。しかし、その九八%が海水であるということです。残りの二%が淡水だということです。
 しかし、その中で、私たち陸上動物、人間だけじゃなくて陸上動物が使えるのは、全体の〇・〇一%しかないというふうな試算がございます。この〇・〇一%を全ての陸上動物が分かち合っているというのが、今の地球上の水の問題でございます。
 現在、世界の人口の一〇%以上、七億人が水不足の中で生活している。二〇五〇年には九十億人になるといわれる世界人口から考えても、この状況はさらに悪くなる可能性が高いといわれています。水不足で亡くなる子供たちは毎日四千九百人という国連の報告もありますが、これもふえる可能性があります。
 都議会で議論しているのは東京の水道ではございます。しかし、私たちが直面しているのは、東京だけの問題ではないのではないかということでございます。その意味で、来年度行われるIWAは、とても重要な意義づけを持つものだと思うのです。このIWAについては、この後、我が会派のあかねがくぼ委員が質疑を用意しております。
 二〇二〇年オリンピック・パラリンピックに向けての事業化も、地球規模で水道を考える取り組みに通じるものではないかと思うのです。
 水道局の皆様におかれましては、漏水率三%の高い技術、これは世界一だと聞いております。そして、その世界一ともいえる水道のこの品質、おいしさを、ぜひ進めてしっかりと守っていただいていること、これに感謝をしつつ、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。

○中山委員 本日は、三つのテーマについて質疑を行いたいと思います。
 まず一つ目ですが、前回の委員会でも取り上げましたが、九月に私の地元である足立区で起きました下水の三次処理水配管と水道給水管の違法接続に関する事故について、何点か質問をいたします。
 この事故は、実際に影響を受けた住民だけでなく、多くの都民を不安にさせました。直接の事故原因は、下水道局敷地内で違法接続された給水管でありましたが、前回の委員会におきまして、私は、水道局に対しても初動対応時に幾つかの課題があったことを指摘いたしました。
 採取した水の保管や、応急給水の開始までの時間の短縮、においなどの主観要素に頼らない飲用の差し控えの基準、応急給水の広報及び運用のあり方など、反省を言葉だけで終わらせずに確実に改善していくために、マニュアルへの反映を急ぐべきと指摘し、局からは、速やかにマニュアルの改善を行うとの答弁がございました。
 そこで、過日の委員会で指摘したそれぞれの課題への対応について、マニュアルにどのように反映させるのか、改めてお伺いいたします。

○尾根田給水部長 委員からご指摘いただいた各課題でございますが、今回の事故対応の重要かつ貴重な教訓であると認識しております。
 まず、異常な水を保管していなかったため、原因を事後に確認できないとのご指摘に対しましては、お客様の了解のもと、お客様に採水をお願いするとともに、現場に出動した職員は、採水した水を必ず保管するように徹底いたします。
 また、水質異常の発生を確実にお知らせするため、飲用を控えていただく場合には、通報をいただいたお客様のみならず、近隣のお客様も含め、その内容を書面等で丁寧に説明いたします。
 さらに、応急給水車の現場到着とその広報がおくれましたことから、今後は、事故発生後直ちに応急給水車の出動に向けた準備を行い、一定時間以内に異常が解消されなければ、応急給水車を現場に出動させることを徹底するとともに、現場到着後は、応急給水活動の開始を広報し、水を必要とされるお客様への給水支援等を積極的に実施してまいります。
 これらについては、全ての職員が確実に対応できるよう具体的な場面や役割を明確に示し、マニュアルを充実してまいります。

○中山委員 指摘した内容を確実にマニュアルの改定に反映させていくとのことであります。
 この指摘事項は、住民説明会の場でも地元住民から意見として出されたものであり、引き続きマニュアルの改定に局を挙げて取り組んでいただきたいと思います。そして、できる限り速やかに成果として取りまとめ、地元にもその内容を伝え、今後の不安を少しでも取り除いてもらいたいと思います。
 また、マニュアルは改定して終わりとするのではなく、今後の事故のときに間違いなく活用されるよう、実践的な取り組みが必要と考えます。
 そこで、今後のマニュアル改定までのスケジュールと、改定内容を訓練に生かすべきと考えますが、改定後の対応について伺います。

○尾根田給水部長 マニュアルの見直しにつきましては、現在、局を挙げて取り組んでおりまして、地元の住民からいただきました貴重なご意見やご指摘を反映することはもとより、現場で事故対応を担う職員の意見も取り入れ、年内を目途に改定内容を当局ホームページで公表する予定でございます。
 また、改定したマニュアルが有効に機能するよう、現場対応能力の向上を図る突発事故対応訓練に、新たに水質事故を想定した訓練を加えて実施いたしまして、全職員への周知徹底と習熟を図ってまいります。

○中山委員 現場で事故対応に当たる職員の方々の意見も取り入れるということは、とても大事なことだと思いますので、よろしくお願いいたします。
 本来安全であるべき水道で、こうした事故が起きてしまったことはまことに遺憾であります。地元住民の皆様からは厳しい意見が寄せられていると思います。再発防止に向けた教訓として真摯に受けとめていただいて、今後の事故対応が的確に行われますよう取り組んでもらいたいと思います。
 次に、二つ目のテーマであります、水道水源林の間伐材の活用について質問いたします。
 水道事業は、水源から各家庭の蛇口に給水するに至る過程で膨大なエネルギーを消費しています。エネルギーの大量消費者として環境に配慮することは当然の責務といえます。水道水源林の整備に伴い発生する間伐材を有効に活用することで、少しでも環境に優しい水道事業を目指してもらいたいと考えます。
 そこでまず、現在、水源林の間伐材がどのように活用されているのかお伺いいたします。

○青木浄水部長 水道水源林の整備に際して発生した間伐材でございますが、林道までの搬出経費などの費用対効果を考慮いたしまして、発生した周辺の森林整備に必要な土木資材などとして適宜活用することとしてございます。
 具体的には、治山工事で用いますコンクリートの外装材や、土どめのための柵、歩道整備用の木柵などとして利用してございまして、平成二十八年度におきましては、約二百二十立方メートルを使用したところでございます。
 このほか、コースターやキーホルダーなどの広報グッズとしても活用してございまして、水道水源林の大切さを都民の皆様に身近に感じてもらう取り組みにつきましても積極的に実施しているところでございます。

○中山委員 建築基準法が改正されまして、木材の利用を促進するための規制緩和が図られたことから、昨今、建築用資材として改めて木材に注目が集まっています。
 私の地元の足立区でも、昨年八月に、大規模木造施設建設物であります特別養護老人ホームが開設されています。この特別養護老人ホームは五階建てで、一階がRC工法、つまり鉄筋コンクリートづくり、二階から五階までが木造のツーバイフォーというハイブリッド工法で建築されています。私も建築の途中段階から、そして竣工式、オープニング後と相次いで見学をさせていただいてまいりました。風邪を引く人が少なくなってくるとか、気持ちが穏やかになるとか、そういうような効果があるというふうにいわれております。
 国では、平成二十二年に公共建築物等木材利用促進法が施行され、国の基本方針では原則、低層の公共建築物では全て木造化が原則とされています。都においては、実は国に先駆け、平成十八年に東京都公共建築物等における多摩産材利用推進方針が制定され、国の法制化を受けて平成二十三年に改正されています。
 これらは、直接は、林業などの活性化や森林の適正保全、木材自給率の向上を目的としたものではあり、一見、他局、産業労働局マターのような印象も受けますけれども、実はそれら取り組みの進行なくして、水道水源林の健全な持続発展もあり得ないものであり、水道局本来の事業目的にもかなった取り組みといえます。
 水道局でも、工事や広報活動に活用しているとのことですが、水道事業の一環で出た間伐材でありますので、水道施設に活用するなど、一歩踏み込んだ活用を進めるべきではないかと考えます。
 そこで、間伐材の水道施設への活用について局の見解を伺います。

○志村経理部長 水道局ではこれまでも、間伐材を一部建物の内装やテーブル、ベンチの材料として有効活用しております。しかし、間伐材は、確保できる量や太さがさまざまであること、品質にばらつきがあることから、庁舎などの施設において構造上主要な部分に使用することは困難でございます。
 このため、今後とも、都民に親しまれるPR施設などにおきまして、床材や壁材など活用可能な箇所を中心に積極的に活用してまいります。あわせて、改正建築基準法の趣旨を踏まえまして、事務所用建物などへの多摩産材を初めとした木材の使用につきまして、庁内関係部署とも連携しつつ、さまざまな観点から研究してまいります。

○中山委員 水源林の間伐材を建物に活用することは、資源を循環させる取り組みであるとともに、水道事業が環境に配慮しているというアピールにもなります。
 今ご答弁がありましたとおり、利用の裾野が限られている間伐材にとどまらず、基本的な建材としての木材の活用も主柱材や壁材になど、ぜひ積極的に水道局の施設の建築、改築、リフォームにおいて、多摩産材を中心に活用してもらいたいと思います。防火地域での建築物は難しいかもしれませんけれども、準防火地域や防火指定なしの地域では、木造建築の導入を積極的に取り組むべきと考えます。
 私も、昨晩ネットで調べてみましたが、できれば青梅市内の水道局の水源林事務所では木材をふんだんに使っておいてもらいたいなと、少なくとも山梨県にある落合出張所などは木材で十分じゃないかなというような気がいたします。もちろん、まだ使える建物を壊してまで、木造に切りかえる必要はありませんけれども、都内各所の水道局施設のこれからの新築、改築、リフォームにおいては、積極的に活用していただきたいとご提案申し上げます。
 最後に、三つ目のテーマであります、管工事業者と一体となった安定給水の確保について質問いたします。
 東京の水道事業を支えているのは、二万七千キロメートルにも及ぶ管路を日夜支えている工事業者にほかなりません。東京の水道管の信頼性が高いのは、計画的に水道管を取りかえていることに加え、夜間や早朝を問わず、漏水事故が発生した場合でも、工事業者が局の指示のもと迅速に出勤、復旧し、影響を最小限に抑えているからであると思います。
 そこでまず、突発的な漏水事故時等における工事業者との危機管理体制についてお伺いいたします。

○尾根田給水部長 委員お話しのとおり、当局では、突発的な漏水事故等に備えまして、工事請負単価契約に基づきまして、工事業者が二十四時間三百六十五日対応できるよう、待機体制を整えております。この体制によりまして、漏水事故等が発生した場合でも、当局と工事業者が連携して、速やかに周辺地域への影響を抑える措置を講じるとともに、漏水修理などの対応を行っております。

○中山委員 日ごろから漏水事故に備えて、局と工事業者が連携していることがわかりました。
 水道にとって最大の脅威の一つは、切迫性が指摘されている首都直下地震等を初めとする大規模地震であります。地震により水道管路に大きな被害が及んだ場合、復旧を担うのはこうした事業者にほかなりません。
 近年、東京での大地震は発生しておりませんが、昨年発生した熊本地震、さらには東日本大震災や阪神・淡路大震災など、局と工事業者が連携して、水道管の復旧に向けた被災地支援に当たり、地元からも感謝の声が多く寄せられていると聞いています。
 そこで、災害時における水道管の復旧を担う工事業者の役割について、改めてお伺いいたします。

○黒沼理事 災害時の主な応急活動でございますが、断水時の応急給水、それから被害を受けた水道管の応急復旧がございますが、このうち応急復旧につきましては、実際に工事を行う工事業者の協力が不可欠でございます。
 お話にございました昨年の熊本地震の際にも、被災地からの直接の要請に東京都が応じまして、延べ六十名の工事事業者の方々が当局職員とともに、直ちに現地に応急復旧活動に向かっていただきました。
 当局はこれまで、都内で発災をした際の応急措置にご協力いただく旨の協定を、工事業者で構成をします四つの団体との間で締結してございますが、このような、昨今のような全国で災害が多発する状況も踏まえまして、当局の東京ウオーターレスキュー活動の一環としまして、都外で発災した際にも、都内の事業者さんにご協力をいただける旨の協定を、ことし三月に新たに締結したところでございます。
 このように、災害時における工事事業者の役割は大変重要であると認識をしてございます。

○中山委員 災害時におきます安定給水の確保には、工事業者との協力が不可欠でありまして、引き続き連携して適切に対応していただきたいと思います。
 これまでの答弁にございましたように、東京の水道を支える工事業者は、平時、有事の両面で局の求めに応じて応急措置を行う役割を担っているとのことであります。こうした管工事業者は、多くは経営資源の限られた中小事業者でありまして、その果たす役割は大きいことを忘れてはなりません。工事業者の活躍なくして東京水道の安定給水はありません。
 ところが、その管工事業者から、近年、局から発注される管工事の延長が減少し、経営的に苦しいとの声をよく耳にします。
 そこで、昨年度から、管工事の延長が減少した要因について伺います。

○尾根田給水部長 水道管の工事では、管を地中に埋設した後、大量の水を使用して管内清掃を行っております。昨年度は、五月以降、利根川水系ダムの貯水率が急激に減少し、六月から九月にかけ渇水状態となったため、予定していた工事の発注を一時的に絞る必要がございました。
 さらに、近年の労務単価の大幅な上昇や、重要施設への供給ルートの耐震継ぎ手化を実施する中で、施工困難な箇所に対し、諸経費を見直す措置を講じた結果、工事単価が増嵩したため、工事費が予算額の範囲内におさまるよう工事年間発注予定を抑制いたしました。この工事単価増嵩の影響は、今なお継続しておりますため、管工事の延長が減少しております。

○中山委員 近年の単価上昇につきましては私も認識しておりますが、東京の人口は、東京二〇二〇大会後の二〇二五年をピークに減少に転じることから、料金収入が長期的に上昇するとは考えにくい面もございます。
 一方、工事業者は、ただでさえ労働人口が不足している上に、担い手の育成を初め、社員の技術継承など将来に不安を感じています。管工事に充当する予算が限られている中で、工事の総延長をふやすのは難しいのかもしれません。
 しかし、局は、さまざまな工夫により工事の案件自体をふやして、工事業者の将来の不安を解消し、安心して技術の継承や資機材の充実に取り組むことができる環境づくりを行うべきでありまして、こうしたことが災害時の万全な体制づくりにつながるものと考えます。
 そこで、管工事案件の増加に向けてどのような対策を講じるのか伺います。

○尾根田給水部長 まずは施工条件や現場実態をよりきめ細かく分類いたしまして、積算に反映させるとともに、工法を見直すことで全体の工事費の縮減を図ってまいります。
 さらに、限られた財源の中で発注件数を増加させるために、工事計画の段階における施工範囲の見直しなどにより、工事一件当たりの案件規模を小さくしてまいります。
 なお、案件規模の縮小に当たりましては、受注者の技術力を十分に発揮できる規模を確保するとともに、契約事務増大の影響を考慮してまいります。

○中山委員 技術力を十分に考慮してという点が大事であると思います。工事の案件数がふえることで幅広く仕事が行き渡ることは、工事業者にとって望ましい状況であります。
 発注件数の増加に向けて局が工夫していることは理解いたしましたが、工事は、契約してから実際に着手し完成するまでに時間を要します。工事業者が安定的に工事を進めるためには工期中の運転資金が必要です。
 そこで、例えば、平成二十八年度の区部におきます配水小管工事の契約金額のうち、これまで前払い金として支払った金額をお伺いいたします。

○尾根田給水部長 平成二十八年度契約総額は約四百億円でございます。このうち、平成二十九年九月までに支払った前払い金額は約百四十七億円でございます。
 なお、前払い金は四割まで請求することが可能でございますが、工事業者が請求を行わない場合もございます。

○中山委員 ただいまの答弁からいたしますと、契約金額のうち、おおむね四割が前払い金として支払われておりまして、残りの金額は工事完成後に支払われるということで、その割合は大きなものとなっています。
 工事完成に向け、工程管理など業者が努力すべき点も多々ありますが、局も発注者として、少しでも工事の早期完成に協力していただきたいと要望します。
 こうした水道管工事の工期は、一会計年度を超えることも多いと思います。つまり、実際に工事に着手する年度と完成する年度にずれが生ずることも多いといえます。
 そこで、平成二十九年度の区部における配水小管工事の予算額のうち、前年度以前の工事の支出が占める割合はどの程度か伺います。

○黒沼理事 ご質問の平成二十九年度の区部におきます配水小管工事の予算額のうち、前年度以前の工事の支出が占める割合でございますが、約七八%でございます。
 お話にございましたとおり、水道管工事は、会計年度をまたぐ工期の工事--二年、三年とまたぐ工期が多くございまして、結果として前年度以前に発注した工事の次年度以降の執行額が多くなる構造がございます。

○中山委員 平成二十九年度予算の約八割が前年度以前に始めた工事の支出ということで、現在の工事発注が少ない状態では、将来的に工事業者に対する支出は先細りするのではないかと不安に思うのも無理はありません。その不安を払拭するためには、さらなる発注の拡大が必要であります。
 拡大といっても決して不必要な工事発注を行えという意味ではありません。先ほどもご答弁いただきましたが、地下に埋設されている既設の水道管についての管内掃除や老朽化対応、耐震継ぎ手化などの耐震工事などであります。これら管路の維持更新工事は、東京水道水の安定した給水の確保に欠かせません。
 都民から寄せられるおいしく安全な東京水道水への信頼に応えるためにも、管内清掃の発注量は保たれるべきでありますし、ましてや耐震工事は、高まる首都直下型、南海トラフといった大型地震の逼迫性を考慮に入れれば、少しずつであっても、むしろスピードアップをさせていく取り組みこそ必然といえます。
 さきにご答弁いただいた災害時や夜間の出動要請に今後も事業者に応え続けてもらうためにも、事業者側が安定した雇用を続けられる上で必要な一定水準の発注量を保つということは大切であります。
 しかし、単価増の影響が残る中で発注量をふやす方法は、予算増しかありません。予算増を可能にする選択肢は限られており、水道料金の見直しか一般会計からの繰入金の増額、企業債の有効活用などであります。
 この点、水道局は、一般会計からの繰入金の増額を、このところ既に年々予算要求時に求め続けていますが、財務局査定で増額が認められていない結果に終わっています。そうした現状の財政フレームがあり、料金も平成六年度以降の値上げをしておらず、値上げが理解されるタイミングをつかむのが難しい状況もあるとすれば、残る一手である企業債の増発を改めて一考すべきと考えます。
 水道局は、昨年度、今後五年間に取り組んでいく財政計画を明らかにした東京水道経営プラン二〇一六を策定しました。その中でも、年度を追うごとに企業債発行額をふやしていく計画であることが読み取れますが、さらなる増発が必要ではないでしょうか。とはいえ、企業債も将来世代への負担を考えれば、むやみな増発は難しいだろうとも認識しています。
 そこで、近年の企業債の発行状況について、東京水道経営プラン二〇一六との比較でお答えいただきたいと思います。

○黒沼理事 直近三カ年の新規債の発行額の実績でございますが、平成二十六年度が約十九億円、二十七年度が約三十二億円、二十八年度は約百二十七億円でございます。
 また、平成二十九年度の予算額は四百七十三億円でございます。さらに、平成三十年度は、この平成二十九年度の予算額を上回る規模での新規債の発行を要求してございます。
 お話にございました東京水道経営プラン二〇一六で計画をいたしておりました平成二十九年度の新規債の発行額、こちらは百八十五億円でございまして、二十九年度予算額は、この経営プランの計画額と比べましても約二百八十八億円ふやしてございます。
 なお、お話にございましたとおり、企業債は、将来世代に便益をもたらす大規模浄水場の更新等の施設整備や、水道管路の新設などにも充当する財源でございますが、世代間負担の公平性にも十分配慮が必要であると認識をしてございます。

○中山委員 企業債の発行額自体がプランよりも既に増額しているということでありますが、水道局では、企業債を世代間負担の均衡を図るものとして、施設整備や管の新設工事に充当しており、管工事案件に充当していないということであります。
 しかし、工事業者への支出のうち、当該年度の約八割が前年度以前の工事の分であるという現状を考慮していただいて、管の取りかえ工事などにも、もう少しフレキシブルに充当できないものか、今後の研究課題としていただきたいと思います。
 企業債の充当先をふやすことは、いわば経理処理の変更に当たりますので、会計の継続性の原則に反するという危惧もあるかと思います。しかし、実務上は、上場会社であっても毎年約一割程度が何らかの会計処理の変更を行っており、正当な理由に基づくものと理解されているとの報告も伺っているところであります。
 要は、不当で恣意的な利益操作を防ぐための原則であって、安定給水の確保という大目的に資するためであれば、経理処理の変更もやむを得ないと都民から理解を得られるのではないかと考えます。せめて次の五カ年計画である二〇二一からの経営プランへの移行時には、実施に移してもよいのではないかと考えるものであります。
 その上で、企業債の取り扱いの変更が可能になるまでの間という限定であったとしても、一般会計からの繰入金の増額も、議会側も協力を惜しみませんので後押しをさせていただきたいと思います。
 要は、企業債が将来世代への負担増であるのに対し、いわば今の納税者への負担をお願いする一般会計からの繰入金との間でバランスを適切に図る役割を保っていることが大事だと思います。
 既に、これまでの単価増では、長年の内部留保金が底をついていると伺っています。かといって、今後、資材は値上げを続ける可能性はあっても、社会的に賃金増への要請が強まる中、単価が下がっていくという見込みはほとんどないのではないかと思います。
 料金は値上げしない、一般会計の繰入金もだめ、企業債の工夫もしない、それでも単価増は続く、そうした中で手をこまねいていては、管工事の事業者の干上がりが進み、水道水の安定供給は危機に瀕してしまいます。
 管工事発注案件の増加は、単に営利企業の経営上の問題ではなく、東京水道の安定供給を将来的に果たしていくために不可欠で、公的意味を持つ取り組みであることを、水道局が一丸となって都民、都庁内に訴え、何らかの角度で早急に突破口を開くべきと考えます。
 少なくとも、私は、耐震化経費だけでも今後は一般会計で賄うということを主張していいんじゃないかというふうに思っております。
 ここまで、違法接続事故等の再発防止策や水道水源林の間伐材活用、水道事業における管工事事業者の役割の大きさについて質疑を重ねてまいりました。
 再発防止策を徹底するとともに、環境に配慮した事業を行うなど、公営企業としての社会的責任を全うすることで、安全な水を住民に届け続けなければなりません。
 また、工事業者は、水道事業に欠かせない大切なパートナーであり、局と業者が一体となって初めて安定給水が実現するものと考えます。
 そこで、最後に本日の総括として、安全な水の安定供給に向けた局長の決意を伺い、質問を終わります。

○中嶋水道局長 東京水道は、都民生活と首都東京の都市活動を支える基幹ライフラインとして、安全で高品質な水を安定して供給することが使命でございます。先般発生しました下水三次処理水配管と水道給水管の違法接続につきまして、先日の本委員会で委員から厳しいご指摘をいただきました。
 先ほど部長がご答弁しましたように、現在、局では総力を挙げ、今回の事故対応で顕在化しました課題について徹底的に見直しを行いますとともに、再発防止と的確な事故対応に取り組んでおります。住民の皆様を初め都民の不安を払拭し、信頼を回復、向上させるためにも、安全で高品質な水の供給に全力を尽くしてまいります。
 また、命を守る水道事業の運営には、施設や管路などから成るシステム全体の運用や維持管理が万全であることが必要でございます。
 ただいまの一連のご質疑にもありましたように、公営企業の責務といたしまして、水道水源林から蛇口に至るこの水道システムを、より一層健全かつ強靭なものとし、適切に管理運営するとともに、将来にわたる安定的な財政基盤の構築に向けまして、財源確保などにより最大限の事業を実施してまいります。
 今後も、管路の耐震化や、あらゆる脅威に備えました危機管理の一層の充実など、ハード、ソフト両面において事業を推進しますとともに、管工事業者を初め、水道にかかわるさまざまなパートナーと緊密な連携を図り、将来にわたり安定給水の確保に万全を期してまいります。

○中山委員 終わるつもりでおりましたけれども、一言だけいわせていただきます。
 今回の事故も必ずよい方向で乗り越えていただけるというふうに信じております。これからもぜひ水道局の皆さん、お体に、健康に気をつけていただきながら、都民の信頼にお応えしていただくために頑張っていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

○三宅委員 私からは、災害時における水道の危機対応力の強化という観点から、特に事業の担い手である人に着目して質疑を行いたいと思います。
 東日本大震災を引き起こした東北地方太平洋沖地震の発生から六年が経過し、その間にも、平成二十七年九月の関東・東北豪雨、昨年四月に発生した熊本地震、ことし七月の九州北部豪雨など、近年、大規模な災害が頻発しております。今後も、地球温暖化に伴う気候変動の影響による大雨や短時間降雨の発生頻度の増大、首都直下地震や南海トラフ地震の発生が懸念されており、大規模自然災害などのさまざまな危険を直視して平時からの備えを行う必要があります。
 中でも東京には、都民生活のみならず、首都中枢機能を支える義務があり、首都直下地震の発生は、我が国全体の社会経済活動に影響を及ぼしかねません。
 このため、我が党と水道局は、災害時にも給水を確保し、都民生活と首都機能を維持するために、これまでさまざまな議論を重ね、例えば、私の地元世田谷区にある和田堀給水所の配水池容量の拡充を初め、貯水池の堤体強化、導送水管の二重化、ネットワーク化、配水管の耐震継ぎ手化、給水管の耐震化など、水源から蛇口まで切れ目のない対策を実施し、災害に強い水道を目指し、さまざまな取り組みを推進してまいりました。
 こうした施設整備による事前の備えはもちろん重要でありますが、いざ災害が発生した場合には、予期せぬ事態が発生します。
 昨年の事務事業質疑において水道局から答弁がありましたが、熊本地震の際の災害派遣については、当初、支援要請の内容が井戸施設の復旧であったのに対し、現地での最優先事項は水道管路の復旧となっていたため、支援業務を漏水調査に切りかえるなどの柔軟な対応を実施したとのことでした。
 こうした事例からも明らかなように、災害時の不測の事態に迅速かつ的確に対応するためには、職員の現場経験に基づいた迅速で臨機応変な対応力が非常に重要であります。
 ところが、約十年前に、いわゆる二〇〇七年問題といわれた団塊世代の退職などにより、経験豊富なベテラン職員の減少が進み、水道事業体の職員構成が大きく変化していると考えます。
 そこでまず、平成十九年から現在の都水道局及び日本全体の水道事業体の職員数と年齢構成の推移について確認させていただきます。

○筧職員部長 当局における平成十九年度当初の職員数は四千四百十六人、平成二十九年度当初の職員数は三千八百二人であり、この十年間で六百十四人減少しております。また、平成十九年度から平成二十九年度にかけまして、五十歳代の職員の比率が三六%から二三%に減少しているのに対しまして、二十歳代以下の職員の比率は九%から二一%に増加するなど、若手職員の比率が増加しております。
 なお、平成十九年度から平成二十七年度にかけまして、国内の水道事業体の職員数は約五万三千人から約四万四千人と、約九千人減少しておりまして、五十歳代の職員の比率は三八%から二八%に減少する一方で、二十歳代以下の職員の比率は八%から一二%に増加しております。

○三宅委員 都水道局に限らず、全国的に見ても、水道事業体にかかわる職員数の減少と若年化が進んでいることがわかりました。
 私は、この職員数の減少と若年化の進行は、事業を支える貴重な経験やノウハウが失われていくことに直結しかねない深刻な課題であると考えます。こうした状況は、水道事業体に限らず、民間事業者においてもほぼ同様の傾向にあり、総務省統計局の労働力調査によると、電気、ガス、水道などの我が国のインフラを支える業界においても、平成十九年から平成二十七年の間で、従業員数の減少と相対的な若年化の進行が確認できます。
 水道事業には、水道局だけではなく、工事を行う工事業者の存在が不可欠であり、水道業界全体として担い手が着実に育成されているか、また、発災時に特に必要となる現場での対応力が維持されているかが重要であります。
 担い手の育成は、あらゆる業界が直面している極めて重い課題であるといえます。都水道局は、こうした状況を見越して、全国の水道事業体の中でいち早く人材育成の拠点となる研修・開発センターを世田谷区に設置しております。
 そこで、改めて研修・開発センターの設置意義と研修の実施状況について伺います。

○筧職員部長 研修・開発センターは、水道技術の継承や職員の能力向上等を図るため、平成十七年に設立しました、水道事業体では国内最大規模の研修施設でございます。
 同センターは、実践的な研修ができるよう、水道の現場を模した多数の実習施設を備えており、漏水防止や浄水処理など、水道事業におけるさまざまな技術の継承を図るため、分野別、習熟度別の体系的な研修を実施しております。
 また、当局は、国内最大の水道事業体として、日本水道協会と連携し、他水道事業体や民間事業者の担い手となる水道技術者の育成を支援するため、研修の受け入れを行うなど人材育成にも貢献しているところでございます。

○三宅委員 都水道局は、既に平成十七年に団塊世代の大量退職を見越して、大規模な研修施設を整備し、水道事業を支えるさまざまな技術を継承していくための研修を体系的に実施していることを確認できました。
 水道界全体でベテラン職員が減少しており、小規模な水道事業体や中小の民間企業では、担い手を育成することが困難な状況にあることは想像にかたくありません。
 実際に、平成二十六年に経済産業省が実施した中小企業・小規模事業者の人材確保と育成に関する調査における中小企業などへのアンケート調査結果によると、人材育成、能力開発の取り組みに関する課題として、指導育成を行う能力のある社員の不足や指導育成のノウハウが社内に蓄積していないなどといった項目が上位に掲げられています。
 こうした状況の中で、都水道局は、国内最大の水道事業体として、この研修・開発センターを有効に活用して、他事業体や民間の水道事業者に対して、人材育成の取り組みを広く展開し、担い手の育成に貢献していることは高く評価できます。
 一方で、この他事業体や民間事業者への貢献は、都水道局が公営企業である以上、都にとっても何らかのメリットがあることが必要です。
 そこで、他団体の人材育成に貢献することが都にとってどのような意味を持つか伺います。

○筧職員部長 東京都水道局として、他団体の人材育成に貢献することは、まず、平時におきましては、他水道事業体などの研修講師を担うことにより、個々の職員の能力向上とノウハウの継承につながるものでございまして、東京水道グループ全体の技術力の向上が図られます。
 また、日本水道協会と連携した民間の水道事業者への研修を行うことにより、都内事業者の技術力が向上し、東京の水道工事の質の向上につながります。
 一方で、首都直下地震の発生など有事の際には、全国の水道事業体から応援が不可欠でありますので、他の水道事業体のスキルアップが図られることにより、非常時の対応力が強化されると考えております。
 さらに、水道施設の復旧は、実際に工事を行う工事業者と当局とが連携して行うことから、事業者のレベルアップは、円滑かつ迅速な水道の復旧に直結するものでございます。
 このように、他団体の人材育成への貢献は、平時、有事いずれにおきましても、当局にとって重要な意味を持つものと考えております。

○三宅委員 水道界全体の人材育成に貢献することは、東京の水道にも意義があることを確認できました。日本の水道界をリードする東京水道として、人材育成の面においても、これからも積極的に役割を果たすことを期待しております。
 さて、私は、ことし一月に、研修・開発センターで実施された南関東の水道事業体との合同訓練を視察いたしました。この訓練では、他都市からの応援隊が続々と給水車で到着し、世田谷区職員が設置した仮設水槽から地元住民への応急給水を実施しており、有事の際の連携体制を確認することができました。あわせて研修・開発センターについては、平常時は人材育成のための施設ですが、発災時には他都市の応援隊を受け入れる上で重要な施設になるともお聞きいたしました。
 そこで、発災時の研修・開発センターが果たす役割などについて伺います。

○黒沼理事 都が被災をした場合には、全国から数多くの水道事業体が、応援隊が都に駆けつけていただくことになっております。その受け入れに際しましては大変な混乱が予想されるところでございます。
 そこで、当局では、研修・開発センターを応援受け入れ本部と位置づけまして、応援隊を円滑に受け入れられるよう、当センターにおける応援隊の受け入れのみならず、局全体の応援隊に係る調整を行う重要な役割を担うこととしております。すなわち、研修・開発センターは、当局の人材育成拠点あるいは水道界全体の人材育成拠点であると同時に、発災時におけるオペレーションセンターのような機能を持たせております。
 具体的には、当局の大規模な浄水場等で応援隊を受け入れることとしておりますが、研修・開発センターは、応援隊ごとの受け入れ場所を割り振ります。あるいは応援隊の受け入れに係る詳細な事項の調整等--行き先その他ですが、こういったものの割り振り、調整を行うこととなります。
 先生にもごらんいただきました一月の訓練なども踏まえまして、より一層円滑な受け入れや調整を行えるよう、現在、既存の対応マニュアルの見直し等に鋭意取り組んでいるところでございます。

○三宅委員 今の答弁にもありましたとおり、東京の発災時には、全国から大変多くの応援隊が駆けつけることから、その受け入れ、いわゆる受援体制の整備が極めて重要であると考えます。
 平成二十九年都議会第一回定例会の代表質問において、我が党は、この受援体制の強化について質問し、局は、今後、受援の取り組みを充実させていくと答弁したところであります。
 そこで、受援体制の強化に向けた具体的な取り組み状況について伺います。

○黒沼理事 当局では、先ほどの研修・開発センターの取り組みのほか、遠方からの応援隊に休憩場所あるいは一時滞在場所といった場所を提供していただけるよう、茨城県との間で中継覚書、中継事業体としての覚書を締結しております。さらに、その応援隊とのコーディネーター、基本的には当局が行うんですが、これも限界がございますので、これを、応援隊とのコーディネーターを仙台市さんにお願いをすることとなってございます。こうした覚書など、円滑な受援に向けた枠組みを整備してございます。
 一方、こうした受援の実効性を確保するためには、その対応を行う職員のレベルアップに向けた訓練の充実も大変重要でございます。こうしたことから、九月に実施した当局の訓練におきましては、ただいま申し上げました仙台市が、実際に中継事業体である茨城県を経由して東京に駆けつけていただくなど、応援隊の調整役として、実践を踏まえた訓練に参加をしていただいております。
 さらに、関西方面や北関東地域など、ほかの地域で実施される合同防災訓練にも、当局から積極的に参加をさせていただきまして、そこで得たそれぞれの地域での教訓を受援の取り組みとして反映させることとしております。
 今後も受援体制の強化に向け、他都市と連携をした訓練等の取り組みをさらに充実させてまいります。

○三宅委員 近年、大規模な災害が頻発しており、災害はいつ起こるかわかりません。もし大規模な災害が発生し、水道の供給に支障を来す事態となった場合には、公共の側である水道事業体と地元自治体、それから民間の工事業者、さらに地域住民が一体となり、災害に即応できる活動体制を確立した上で、迅速かつ的確な水道施設の復旧や応急給水などに取り組まなければなりません。今後も、災害に即応する活動体制の確立に必要不可欠である受援体制の強化と、水道施設の復旧や応急給水など、それぞれの活動を支える人のスキルアップのため、さまざまな訓練を継続して実施し、危機対応力のさらなる向上を期待しております。
 最後に、水道の危機対応力強化に向けた局長の決意をお伺いし、私の質問を終わります。

○中嶋水道局長 水は、人の命に直結する基幹ライフラインでございます。首都直下地震の切迫性が叫ばれる中、一たび大規模な災害が発生し水道施設に大きな被害が生ずれば、首都機能は大幅に低下し、日本全体に与える影響は、これははかり知れません。
 ライフラインを支えます重要な基盤は、委員ご指摘のように人材でございます。当局は、その担い手の育成に、これまでも鋭意取り組んでまいりました。
 災害発生後の一刻も早い復旧には、そうした人材の活用に加え、全国からの応援部隊との緊密な連携、ただいまご質問ございましたが、すなわち受援体制の強化は極めて重要でございます。
 また、災害時には日常の訓練以上の対応は困難との認識のもと、平常時におきましてはより厳しい状況を想定した訓練を行い、その実施後には検証を積み上げ、それをまた次の訓練に生かしていく、こういった取り組みが必要となってまいります。こうした人材の育成、受援体制の強化、さらには訓練の積み重ねといいました個々の取り組みを連携させ、災害対応の実効性を向上させてまいります。
 今後とも、さまざまな脅威に対する危機対応力をあらゆる面で強化し、都民生活に不可欠な安定給水の確保に万全を期してまいります。

○斉藤委員 私からは、応急給水と、そして九月十日に足立区の中川で発生しました水質事故について幾つか質問をさせていただきます。
 まず初めに、応急給水についてです。
 水道局では、阪神・淡路大震災のときに水道管の継ぎ手部分が外れて断水が多く発生したことを教訓にして、まずは断水を防ぐために、耐震継ぎ手管への取りかえを進めているところです。
 現状では、先ほどもご説明ありました、二〇一六年度末時点で首都圏中枢機関、救急医療機関などは八五%、避難所となっている中学校では五三%、一日の乗車人数が二十万人を超える主要な駅は四七%となっており、全体では四二%の達成率となっています。
 早期達成について、水道局として取り組みを進めているところですが、一方で、大震災はいつ起こるか予想ができません。そのため、都民の命を守ることに直結する給水拠点の設置や応急給水は重要なものだと思います。応急給水について、水道局では重層的な取り組みを進めているところだと思いますが、それぞれの取り組みについて伺います。
 まず、給水拠点についてですが、その設置については、総務局が定めている東京都地域防災計画の中で、おおむね半径二キロメートルに一カ所として、水道局が所管する給水所と一体的に取り組みを進めているところです。
 災害時においても、都民に対して安定的な水の供給を行うという点では、水道局の役割はとても大きなものだと思いますが、給水拠点のきめ細かい設置を行うことの重要性について、水道局としての認識を伺います。

○黒沼理事 給水拠点につきましては、今、委員からもお話がございましたとおり、東京都におきましては、総務局が東京都地域防災計画に基づきまして、おおむね半径二キロメートルの距離の中に一カ所設置することを定めております。当局は、この総務局からの依頼に基づきまして建設及び維持管理を行っておりまして、現在、都内に二百十二カ所の給水拠点が設置されております。
 なお、当局としましても、震災等により断水した際には、こうした応急給水拠点によるもの以外にも多様な手法で応急給水を実施することが重要であると認識をしておりまして、この趣旨は、地域防災計画においても認められているところでございます。
 まず、具体的には、給水拠点における応急給水は、浄水場や公園の地下に整備しております大規模、小規模の応急給水槽で、当局及び区市町が設置をして行うこととなっております。
 次に、車両輸送がございます。車両輸送による応急給水は、当局の給水車などを使いまして、給水拠点からおおむね二キロ以上、むしろ離れたところの避難所に対しまして、飲料水を機動的に輸送いたします。
 最後に、消火栓、こちらは大変多数の数を道路下に設置しておりますが、この消火栓等を活用した応急給水、こちらはスタンドパイプを立てて、そこで応急給水を行うものでございますが、こうしたスタンドパイプ、仮設給水栓の資器材を貸与いたしまして、区市町が設置をして行うこととなっております。
 ただ、いずれの場合も、応急給水の実施主体は区市町という役割分担になってございますので、当局はそれの技術支援、役割分担を行っているところでございます。こうした多様な手法できめ細かな応急給水を行うことが重要であると認識をしてございます。

○斉藤委員 震災等により災害時に断水した際には、多様な手法で応急給水を実施することが重要と認識しているということ、そして給水拠点の設置だけでなく仮設給水栓の資器材を、スタンドパイプのことだということですが、区市町に貸与して消火栓を活用した応急給水ができるようにしているとのお答えでした。
 スタンドパイプのことですが、このスタンドパイプは断水していないということが前提になります。また、災害時に目的の場所に給水車が駆けつけられないということも想定されます。
 断水が起こって広い範囲で水が使えないという状況になったらどうなるのか、足立区の千住地域にお住まいの方々で実験をされた方々がいます。
 千住地域では、千住緑町のスポーツ公園が唯一の給水拠点なのですが、七人の方々が、それぞれ自宅から歩いて給水ポイントから水を運んでみたということです。災害時は、自転車も車も危険があって使えない可能性があるため、歩いてみたということです。
 二人世帯の一日分の必要量である六リットルの水、これを背負って歩いたということですが、ずっしりと重く、肩に食い込んで、早く歩こうとすると水が大きく揺れて足腰に負担がかかって、普通の大人でも水を運んで二キロの距離を歩くのは容易ではないということでした。災害時に近くに給水所があるということが、とても重要なことだと実感したということです。
 おおむね半径二キロメートルの範囲ということにとどまらず、例えば、断水の可能性が高い東部地域など、重点的に給水拠点の設置を進めていくことなども検討が必要ではないかと思いますが、いかがでしょうか。

○黒沼理事 先ほどの答弁の繰り返しで恐縮でございますが、給水拠点をどの場所に設置するか、今後新設していくか、これにつきましては、地域防災計画に基づく総務局の所管となってございます。
 ただ、当局としましては、それ以外の部分で、震災時におけるさまざまな応急給水の備えを実施しているところでございます。例えば、当局では、断水被害を軽減するために、避難所に一番多くの方々が集まりますので、そこへ向かう重要施設の供給ルートの耐震継ぎ手化、これは配水関係ですが、これをまずは優先して推進をしております。
 これにとどまらず、配水管から今度は避難所に入っている給水管でございますが、この給水管も先行して耐震化を行っております。これにさらに加えまして、避難所の敷地内に応急給水栓というものを設置してございます。これは、スタンドパイプを立てる場合は、通常、消火栓まで行って消火栓に立ち上げるわけですが、避難所の中にあってそのまますぐスタンドパイプが立ち上がるような応急給水栓、これを局の経費で設置をしていくというものでございます。
 こうした複層的な取り組みを重層的に積み上げることによりまして、ソフト、ハードの面からの応急給水体制の確保に取り組んでいるところでございます。

○斉藤委員 給水拠点の設置については、総務局が所管しているということもあると思いますが、水道局は、都民への水の安定供給を行う使命を担っていて、また、水道管の耐震継ぎ手化の状況も把握しているのも水道局なわけです。全体でいえば、まだ四二%ということがあるわけなので、積極的に総務局と連携をとって検討していただきたいなということを要望させていただきます。
 次に、スタンドパイプの取り組みについて伺います。
 先ほどのご答弁にもありましたが、水道局では、災害時でも地域の皆さんが水の確保を自分たちで行えるように、自治体にスタンドパイプを、東京都から、水道局から貸与して、消火栓から応急給水ができるように取り組みをしているということです。
 このスタンドパイプの貸出状況について、都内全体と、そして足立区への貸与の状況、また保管状況について伺います。

○小山サービス推進部長 当局では、震災時に、区市町と地域住民が連携し、消火栓などを活用して、応急給水や初期消火を行える環境を整えるために、区市町にスタンドパイプなどの資器材を貸与、貸し出しております。
 この貸与の状況でございますが、平成二十五年度から二十七年度までの三カ年をかけまして、区市町の要望に応じて、合計二千五百三十一セットを配布いたしました。そのうち足立区には百三十八セットを配布いたしております。
 また、保管や管理につきましては、災害発生時や訓練時において直ちに使用することができるよう、貸与を受けた区市町が適切に行っているところでございます。なお、保管場所ですが、区市町からの届け出によれば、主に避難所や防災倉庫というふうになっております。

○斉藤委員 三カ年で区市町の要望に応じて二千五百三十一セットを配布して、そのうち足立区には、百三十八セットを配布したということです。スタンドパイプの保管場所については、避難所になるところに保管しておくなど、災害時に直ちに使えるような場所に保管しておくということ、私もとても重要なことだと思います。
 足立区では、東京都からの貸与だけでなく、独自にスタンドパイプを用意して町会や自治会に貸し出しをしています。東京都からの貸与を受けているものについては避難所に保管しているということでしたが、自治体から町会や自治会に直接貸し出しているものについては、場合によっては町会長さんのおうちに保管されているというような例もあるということでした。
 町会長さんが被災された場合など、鍵がかかったおうちの中にスタンドパイプがあるということでは、いざというときに使うことができません。こうした状況は改善していかなければなりませんが、先ほどのご答弁ですと、保管場所については、区市町からの届け出によって、避難所や防災倉庫に保管されているということを確認しているということでした。
 貸し出しをするというだけでなく、自治体でどのように保管や運営がされているのかもチェックや支援を今後ともしていただいて、さらに、現在の数だけで十分なのかどうかについても、東京都水道局からもフォローしていただきたいというふうに思います。
 このスタンドパイプの活用に当たっては、日ごろから訓練することが不可欠です。私も、自治会が行っている防災訓練に何度か参加をしていますが、ボランティア活動になる自治会や町会への取り組みへの住民の参加には課題もたくさんあります。
 実際に、足立区でも、防災訓練に参加する住民はいつも同じ顔ぶれ、高齢化が進んだり組織率が低いところでは誰も参加ができない町会や自治会も多いということです。
 なるべく多くの方が訓練に参加できるように自治体でも工夫をしているところですが、水道局としては、どのような支援や取り組みを行っているのでしょうか。

○小山サービス推進部長 先ほど理事が申し上げましたとおり、震災時の住民等への給水は、原則として区市町が実施することとなっております。このため、町会や自治会等への地域住民に対する応急給水訓練も、基本的には区市町が主体となって実施することとなります。
 しかしながら、都水道局としましても、地域の災害対応力向上が重要というふうに認識しておりまして、浄水場などの給水拠点で給水訓練を実施いたしております。
 実施に当たっては、区市町と事前に日程調整を行うとともに学校と連携することなどにより、地域住民初め多くの方々が参加できるように工夫をいたしているところでございます。
 さらに、平成二十八年度から、東京消防庁と連携いたしまして、区市町が町会や自治会などに向けて実施する応急給水と初期消火の訓練に対して支援を行っているところでございます。

○斉藤委員 浄水場や給水拠点での訓練に水道局としても参加をして、学校--都立高校のことだということも確認をさせていただきましたが、学校にも呼びかけをして実施しているということでした。
 私も、区が主催する防災訓練などに参加しますと、近隣の中学生たちが一生懸命、楽しみながら訓練している姿を多く見かけます。
 水道局では、昨年度からは、東京消防庁の初期消火訓練と一緒に応急給水の訓練を開催して支援をしているというお答えもありました。ぜひ、応急給水の訓練に多くの住民が参加をして、楽しみながら取り組みができるような工夫を水道局としても続けていただきたいというふうに思います。
 次に、九月十日、足立区中川で起きた水質事故について幾つか伺います。
 地元の中川の町会の主催による第三回目の説明会が十月二十六日に開かれたということです。住民の方々からの要望については、さきの質問の中で、その内容と一部重なりますが、特にこの第三回目の説明会では、住民の方から水道局に対してどんな要望が出たのか、もう一度お聞かせください。

○尾根田給水部長 今回の説明会では、九月の説明会で求められました影響範囲の考え方を再度説明させていただくとともに、公道下に布設された水道配水管の洗浄及び初動体制の改善策等について説明をさせていただきました。
 当日出された具体的なご指摘としましては、まず、既に宅地内の給水管洗浄を行ったお客様から、配水管の洗浄を行うのであれば、配水管洗浄後に再度、給水管の洗浄を行うべきである、また、配水管洗浄後の水質試験について、水道局の内部機関である水質センターに加え、外部の第三者機関でも実施して、ダブルチェックにより水質結果に問題ないことを証明し、結果を書類として提出すべきであるとのご指摘を受けております。

○斉藤委員 個人のお宅の中の給水管や公道下の水道配水管の洗浄、初動体制の改善、また、第三者機関による水質のダブルチェックについても再度要望があったということです。
 この事故は、実際に被害に遭われた方や周辺の住民の方々にもショックと不安の広がるものだったと思います。住民の方々からの要望にしっかりとお応えして、不安の払拭と安全性の再確認に努めていただきたいと思います。
 これらの要望に対して、具体的にはどのような改善を、取り組みを行うのか、さきの質問と一部重なると思いますが、もう一度、今回の説明会での声に対してということで伺わせていただきます。

○尾根田給水部長 当局では、事故の原因を特定した後、速やかに事故の影響を除去するために、十分な水量の排水作業による管洗浄を行うとともに、水質確認を実施していることから、現在供給しております水道水は安全であることを確認しております。
 しかしながら、混入した水が下水の三次処理水であったことを考慮いたしまして、宅地内の給水管の洗浄をお客様に提案したものでございます。前回の説明会におきまして、水道の配水管の洗浄を実施しなければ、宅地内の給水管洗浄には応じないとの厳しいご指摘を受けたため、ブラシと高圧水による配水管洗浄を改めて実施することといたしました。
 今回の説明会でいただいたご指摘を踏まえ、既に宅地内の給水管洗浄を実施済みのお客様につきましても、改めてご要望をお伺いいたしまして、配水管の追加洗浄後に給水管洗浄を実施することとしております。
 さらに、配水管の追加洗浄後の水質試験につきましては、当局の水質センターに加えまして、外部の第三者機関で水質試験を実施いたしまして、結果を書面により報告することといたしました。また、当局から初動対応の改善策として、当初採水した水を保管することや、応急給水車を早期に配備することなどを早急にマニュアルに反映していくことをお約束いたしました。

○斉藤委員 細かくご説明をいただきました。ぜひ、しっかりと実行していただきたいと思います。特に今回の事故発生時には、水質異常の第一報を住民の方から受けて、最初に駆けつけた水道局の係員が現場に到着してから給水車が到着するまで五時間かかったということもありました。
 さきの質疑の中でのご答弁で、この点についても、この給水車の出動について、水を必要としている方へ直ちに給水車の出動の準備を行うという答弁がありました。原因の特定などがされていなくても、水道水をとめておかなければならない状況下では、一定時間内に給水車を出動させるということだと理解しました。
 まずは、事故を起こさないことが第一ですが、万が一事故が起きた場合には、今回のことを教訓に対応の改善を着実に進めていただきたいというふうに私からもお願いを申し上げます。
 私からの質問は以上です。ありがとうございました。

○藤井委員 私からは、水道事業にかかわる財政、料金について、全般についてお伺いをしてまいりたいと思います。
 水道事業の純利益を拝見いたしますと、二十七年度決算では、プラスの三百四十七億円、平成二十八年度決算においては三百三十五億円ということで、いずれも多額の利益が出ているという状況でございます。
 純利益が多いということは、財政が健全であるということを示しておりますので、その点は高く評価をできるわけでありますが、一方においては水道料金が高過ぎるのではないかと、あるいは単年度収支を均衡させ、世代間公平を担保していくという公営企業の考え方とも必ずしも整合しない部分が出てきてしまうのではないかと懸念をするわけでありますけれども、現在の状況についてご見解をお聞かせいただきたいと思います。

○黒沼理事 まず、水道局の財政運営の考え方を少しご説明をさせていただきたいと思います。
 水道事業は、ご案内のとおり公営企業で運営をしてございますので、公営企業の財政構造に特殊性がございます。公営企業会計は、日常的な事業運営に関します収益的収支と、将来に備えた施設整備などの投資活動に関する資本的収支、この二つの区分で構成されてございます。
 水道事業会計でいいますと、この収益的収支につきましては、動力費や修繕費といった日常的な支出、これを水道料金の収入で賄うという構図になります。これは必然的に、実は純利益という形でプラスが出てまいります。このプラスの部分と、一方で、資本的収支でございますが、施設の新設や改良に要する建設改良費、あるいはその財源である企業債や国庫補助金などの収入とで資本的な収支が構成されますが、ここは通常はマイナスになります。
 したがいまして、収益的収支で出ました純利益を、資本的収支の財源ということで補填をするという考え方で、公営企業会計はできております。これを、今副委員長がおっしゃった、単年度で行うのか、五年間といった中期で行うのかという考え方、水道事業体ではさまざまでございますが、当局におきましては、五年間の財政期間の中で中期経営計画を立てまして、五年間の中で今申し上げました収益的収支の黒が資本的収支の赤を埋めるという、資金収支ベースでのバランスをとるという形で財政計画を定めておりまして、都議会での了承をいただきまして計画的に執行している状況でございます。

○藤井委員 今、理事からご答弁ありましたけれども、そういった考え方であるということは、私も認識をしているつもりでありますけれども、それにしても巨額の利益が出ていますし、累積黒字だけで一千五十九億円と、現金も一千六百三十六億円ということでございまして、これだけの余剰があるとするならば、先ほど来、皆様方のご議論にもあったとおりでありますけれども、建物の修繕等、水道管の維持管理で、ある程度の将来的な負担が発生をするにしたとしても、それでもかなりの財政的な余剰があるのではないかなと思う次第でございます。
 今、五年間の予測を出しているというお話でありましたけれども、これ十年なり二十年のさらに中長期の予想も、ぜひ今後とも出していただいて、今の財政状況がどうなっているのかということについて、定量的にぜひご説明をいただけるような状況をつくっていただきたいと思います。
 水道料金なんですけれども、他都市との比較をしてみるということも、やっぱり重要ではないかなと思う次第でございますが、東京都の水道料金は他都市と比べてどのような状況になっているのか、お伺いをしたいと思います。

○黒沼理事 水道料金の他都市との比較のご質問でございますが、その前に、今副委員長からご指摘がございました巨額の純利益、黒字というところにつきまして、少しご説明をさせていただきたいと思います。
 二十七年度決算値で利益剰余金を見ますと、都議会の認定ベース、いただいたベースで一千五十九億円出ております。ただ、先ほど申し上げましたこの内訳でございますが、将来の浄水場の更新経費の一部として取り崩しを予定しております積立金三百九十六億円と、それから、そのほかの投資の財源として建設改良工事、さらには企業債の償還の財源として繰り越す予定である未処分利益六百六十三億円という内訳になってございます。
 るる申し上げましたが、一千五十九億円につきましては、いずれも資本的な支出の特定財源として使途が決まっているものでございます。ただ、こうした部分も含めまして、五年ではなくて、さらに中長期の財政見通しの中でしっかりとご説明ができるように今後とも取り組んでいきたいと思っております。
 続きまして、水道料金の他都市との比較でございますが、水道料金の水準につきましては、各都市における水源の状況、水道の布設の歴史的経緯、あるいは水道管が布設されている高低差、いわゆる地面の勢い、地勢といったようなもの、人口密度、需要構造、水源水質の状況など、さまざまな要因によって水道料金が決まってまいります。
 したがいまして、一律に他都市と比較することは適切でないとは考えてございますが、ちなみに、一般的な口径十三ミリの一カ月の十トンをお使いになる料金を比較しますと、東京都は九百九十三円でございます。政令指定都市で比べますと、仙台市が千四百九十円で一番高うございます。最低が名古屋市の七百十八円でございます。冒頭に申し上げましたとおり、各都市の特性の違いがございますので、単純には比較できませんが、こういった指標の比較でいいますと、東京都は他の政令都市に比べまして、ほぼ中間に位置してございます。

○藤井委員 ただいま、政令指定都市の中でちょうど中間というお話もありました。単純比較をできないというお話を伺いまして、そのとおりだと、私もそう思います。
 比較的東京に似た首都圏の水道料金なども、ぜひご研究をいただいて、東京よりもより安い水道料金で運営ができていると、それでいて財政健全性なり、長期的な修繕等の財源も確保できているというような自治体がもしあるとするならば、そういったところもぜひ研究をした上で取り組んでいただきたいと思うわけでございます。
 収益性を高めていくという観点で、いわゆる民間企業に対する水道事業の委託化って行っていると思うんですが、水道局における業務の委託化の状況について、簡単にどうなっているのか、また、成果等あればお聞かせをいただきたいと思います。

○黒沼理事 水道局では、民間に委ねられる業務は可能な限り民間へという考え方のもと、メーターの検針業務、あるいは転居等に伴う料金の清算業務など、さまざまな業務の委託を拡大してきております。
 現在では、水道局の総支出のうち、その約八割に当たる二千九百五十億円を民間事業者にアウトソースをしてございます。また、工事監督など、こうした民間事業者への委託になじまない業務、私どもが直営でしっかりと責任をグリップしていかなければいけない業務を、その外郭団体である監理団体に一部委託をしてございます。
 その結果、ピーク時の昭和五十一年度には、職員定数七千九百二十人ございましたが、平成二十九年度では、三千八百六十三人まで、約四千人の削減を実施しております。

○藤井委員 総支出における八割を民間事業者に委託をしていると。監理団体を活用して、職員数を最大七千九百二十人から、現在の三千八百六十三人、四千人削減をされたということは、これはすばらしいことだというふうに思っています。
 その一方において、何かこの監理団体との契約のあり方について、私、ちょっと疑問を感じる点もございまして、監理団体と都との契約の大部分が、いわゆる随意契約というような状況であるというふうに伺っているわけでございますけれども、やっぱり契約は競争性をしっかり担保していかなければなりませんし、都からの委託先が監理団体ということになれば、ややもすれば、身内を優遇するみたいな見方を、一般の都民や、あるいは水道利用者の方から見られかねないとも思われるわけであります。
 都として、随契のあり方というんですか、その合理的な説明というか、根拠をお持ちであればお聞かせをいただきたいと思います。

○坂井経営管理担当部長 監理団体との随契ということでございますけれども、まず、なぜ監理団体と契約しているかということにつきまして、当局は、先ほど理事の話もございましたように、民間に委ねられる業務につきましては、可能な限り民間に委託するとともに、従来、局が直接行っていた事業運営上重要な業務、これを監理団体に委託しているというようなところはございます。
 事業運営上重要な業務につきましては、例えば、民間事業者に委託した業務の監督指導、それから水道事業の公共性に鑑みまして、民間事業者から独立した立場で行うべきもの、あるいは給水安定性やお客様サービスに大きな影響を与えるもの、こういった、これまで当局が直営で行ってまいりました民間委託になじまないとされてきた業務でございます。
 このため、当該業務の受託者につきましては、水道事業に対する豊富な経験、それから高い技術力、こういったものを有しますとともに、局の方針あるいは経営に対する、事業運営に対する、確実に反映させるということが不可欠であるというふうに考えてございます。
 したがいまして、局が過半数以上を出資してございます監理団体、また、東京都の指導監督基準等に基づきまして、しっかりと経営に直接関与することができる監理団体というものを活用することとしている、そういう次第でございます。

○藤井委員 監理団体、幾つかあると思うんですが、その業務内容等を拝見いたしますと、中にはこの水道料金の徴収業務といった、いわゆる民間の、一般の民間の会社さんの方がよりノウハウを発揮できるような業務もございますし、ぜひ、この契約のあり方についてはご検討いただきたいと思っています。
 監理団体、いわゆる半官半民の役割、純粋に民間でもないし、純粋に公共でもないしという部分を担っていかれるというご答弁だったと思うわけでありますけれども、じゃ、それだったら、もう全部都がやればいいとか、全部民間に任しちゃったら--競争性を重視するなら民間に任せればいいし、公共性を担保するならば都が直接担えばいいというような話になると思うわけでございますけれども、この監理団体への委託化を進めてきたということが、先ほど来ご答弁にあったと思うんですが、では、その際のこのサービスの向上なり、あるいは財政の健全化なり、都として生み出すことができた成果について、どういったものであるのか、どのようにご認識をされているのか伺って、私からは質問を終わらせていただきます。

○坂井経営管理担当部長 副委員長からただいまご質問ありましたように、監理団体に業務を移転したことに伴います財政的、あるいはそのサービス向上などの効果ということにつきまして、先ほど来ご説明させていただいておりますように、このような点につきましては、半官半民ということで、公共性と効率性といったものを両立された運営体制というのを構築してきたというところはございます。
 繰り返しになってまことに恐縮でございますけれども、我々といたしましては、民間に委ねられる部分につきましては可能な限り、先ほど八割というふうに理事の方からもご説明させていただきましたけれども、出してきたということはございまして、水道事業におきます基幹的業務、このうち経営方針の策定、こういった基幹中の基幹につきましては当局が担っていくと。
 一方で、これも繰り返して恐縮でございますけれども、例えば、民間事業者に委託した業務の監督指導ですとか、運営上重要な業務につきましては監理団体が担うと、こういった区分けをして監理団体との一体的な経営を行ってきたというような経緯がございます。
 こういった方針に従いまして、当局が担ってきた業務を順次移転してきたわけでございますけれども、例えば、多摩市町に事務委託してきた水道業務というものを当局へ移転してきたという経緯がございますけれども、その受け皿といたしまして、この監理団体をフルに活用いたしまして、従来、市町で約千百人が行ってきた業務につきまして、当局職員を一人も増加させることなく、順次監理団体へと業務移転を行ってきたということがございます。この多摩地区の水道一元化におきましては、この監理団体の活用によりまして、約四十億円の経費の縮減が図られているところでございます。
 その一方で、事務系の監理団体という話もございましたけれども、PUCが担っておりますお客様センターという、いわゆるコールセンターでございますけれども、これを開設したことによりまして、従来でやりますと、引っ越しのもとと引っ越し先と、二度電話をかけて水道の中止と開始といったものを行わなければならなかったといったところがございますけれども、ワンストップサービスというものをこれによりまして実現するなど、お客様サービスの向上についても努めてまいった次第でございます。

○清水委員長 この際、議事の都合により、おおむね二十分間休憩いたします。
   午後二時五十九分休憩

   午後三時二十分開議

○清水委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 質疑を続行いたします。
 発言を願います。

○おときた委員 私からも、まず、他の議員ともご議論がございましたが、水道局の経営全般についてお伺いをいたします。
 公的性格を持つ公営企業であっても、企業として健全な経営状態を保つことが重要であるのはいうまでもございません。一方で、公営企業の目的は、収益を出すことではなく、逆に安定して収益を生み出すことのできる分野であれば、民間企業でも代替可能であると考えることもできます。
 水道局は、例年、損益計算書上の純利益が安定して数百億円を超えており、大変良好な経営状態を維持されていることは高く評価をいたします。一方で、そのポテンシャルをより都民益に還元できないかと感じるところでもございます。
 こうした観点から幾つか確認をさせていただきたいのですが、まず、水道局の財務状態をあらわす指標として、現在の自己資本比率をお伺いいたします。

○黒沼理事 公営企業では、資金の調達の源泉を示します負債と資本に占めるうち、返済が不要な自己資本の割合、これを自己資本構成比率としてあらわしてございます。公営企業の長期的な財務状態の安全性、健全性を見る指標として用いられております。
 当局ではこれまで、不断の経営努力を続けますとともに、企業債の残高を圧縮してまいりました。過去八千億近く残高があったものが、現在、二千五百億を下回っております。
 こうした結果、平成二十八年度決算における自己資本構成比率は八五・三%となってございます。これは国内主要都市の水道事業者の中で最も高い水準でございまして、財務状態の安全性は高いものと考えてございます。

○おときた委員 一般的に自己資本比率は四〇%以上あると安全性が高いといわれておりますから、ご答弁のとおり、八五・三%という自己資本比率は極めて良好な財務状態であると考えられます。損益計算書の純利益を見ても、紛れもなく水道局は超優良企業です。
 一方で、冒頭申し上げたように、これだけの利益を生み出しているのであれば、民間企業でも採算をとりながら運営可能な事業があるのではないか、あるいは、利益を追求しない公営企業として、収益の部分を水道料金の値下げ等により都民に還元すべきではないかという指摘は、かねてからなされていたところでございます。
 水道局の高い収益比率、自己資本比率に鑑み、こうした指標に対する水道局の所見をお伺いいたします。

○黒沼理事 公営企業では、収益性を見る代表的な指標の一つに経常収支比率がございます。これは、経常費用が経常収益によってどの程度賄われているかを示すものでございまして、一〇〇%を上回っていれば適正とされております。これが一般会計ですと逆になりますけれども、公営企業では一〇〇%を上回っていると適正ということになります。
 当局の経常収支比率は、平成二十八年度決算では一一一・二%であり、また先ほど答弁しました自己資本構成比率が八五・三%ということも勘案しましても、財政の状況は、現時点では健全であると認識しております。
 一方で、本日の質疑でも再三ご議論いただきましたが、今後の東京の長期的な人口動向のフレームを見ますと、なかなか増加が期待できず、したがいまして基幹的な収入であります料金収入の増加は見込めない状況にございます。
 一方で、切迫性が指摘されている首都直下地震への備え、施設の耐震化、管路の耐震継ぎ手化といった投資需要が増大してございます。これに加えまして、高度成長期に一気に整備をしました大規模な浄水場の更新が一度にやってまいります。こうした、さまざまな長期的な需要に対して、これから備えをしていかなければならないという状況でございます。
 先ほど、藤井副委員長からのご指摘を踏まえまして答弁させていただきましたが、水道の財政構造は、構造的に出る損益的収支から出る純利益を、構造的に赤字が出る資本的収支の財源に充てるということを長期で見た上でフレームを組んでおります。この長期のフレームを見るに当たって、さらに超長期の視点で今後の投資需要を見た上で、適切に財政計画をつくった上でご審議をいただくことが何よりも重要だと考えております。
 こうしたことを踏まえますと、現時点での料金値下げは難しいものと考えております。

○おときた委員 中長期的な人口動態や、あるいは災害対策、大規模施設の整備などから、水道局の経営は決して余裕のある状態ではないという認識であると理解いたします。また、超長期のフレームで今後の戦略を、議論を進めていかなければならないという旨も追加で答弁をいただきました。
 もちろん、公的性格を持つ以上、慎重な運営姿勢を保つことは理解をする一方で、諸外国を見れば、収益性の高い水道事業を大胆に民営化し、料金の値下げに成功するなどの事例もございます。民営化をするとサービスが低下するというイメージも根強くありますが、JRやNTTなどの例を見れば、社会インフラ分野であっても必ずしもそういったイメージは当たらないことはわかります。
 水道局は、経営状態が良好な状態であるからこそ、民間でできることは民間に権限移譲する、そしてサービスレベルの向上や水道料金の値下げという形で都民益に還元していく、こういった方向性で不断の検証を続けられることを要望いたします。
 次に、水道局のPRに関連して、動画作成の費用についてお伺いをいたします。
 昨年の都議会定例会にて、多摩丘陵幹線第二次整備区間工事記録総集編の動画作成について、都民感覚では理解しがたい多額の費用が投じられている点についての指摘がございました。その制作費の余りの高さから、質問したやながせ都議からは大作映画とも呼称されたこの記録動画でありますが、改めまして、この動画の作成目的やその経過、そして、かかった費用についてお伺いをいたします。

○今井施設部長 多摩丘陵幹線は、約三十キロメートルに及ぶ大口径の管路の布設や関連する給水所の整備など、約六百三十億円を投じた大規模かつ複雑な工事でございます。そのため、施工内容等を適切に保存し、経験の浅い若手職員に高度な技術を視聴させる研修などに活用し、次世代への技術継承や、お客様の水道施設への理解を深めるために多摩丘陵幹線関連の工事記録映像を作成いたしました。
 この工事記録映像は、平成十六年度から二十六年度までの十一年間で十三巻を作成し、制作費は、委託費総額で二億六百四十三万二千円でございます。また、先行して工事を進めておりました第一次整備区間の撮影等を平成十三年度から十五年度まで行っており、三カ年で二千三百九十四万円の経費を別途支出しております。

○おときた委員 非常に長期間にわたり撮影日数もかなりのものだったこと、十年以上前からスタートし、撮影技術や動画編集技術が未発達だったことなどは理解をいたしますが、動画制作の事業者が競争入札ではない形で選定されている点も含めて、やはりこの二億円を超える金額には納得しがたい面があると感じるのが率直なところです。
 今後のコスト削減については、また後ほど伺うとして、限られた費用で効果を最大化していくには、この記録映像がたくさんの都民に閲覧され、実際に影響力や存在意義を示すことが重要です。
 実際につくられた動画は、既にホームページなどでも公開されておりますが、このホームページ上の動画再生回数及びDVDの作成枚数についてお伺いをいたします。

○今井施設部長 ホームページ上に掲載している多摩丘陵幹線第二次整備区間工事記録総集編の動画再生回数は、平成二十八年十月十七日の公開後、平成二十九年十月三十一日までの間で五百六十二回あり、この動画を含む工事記録映像を掲載している工事記録映像ページのアクセス数は二千八十四件でございます。
 工事記録映像のDVDは、一件につきDVDを約二十枚程度作成し、研修などにおいて活用しております。

○おときた委員 この動画単体での再生回数が五百六十二回、そしてつくられたDVDは二十枚余りということですから、果たしてこれがどれだけの人に届いているのでしょうか。
 一義的には、技術継承を目的とした記録映像とはいえ、お客様への水道施設工事への理解を図るという目的もある中で、この実績は余りにも低過ぎ、二億円を超える費用に見合ったものと考えることは、現時点では極めて困難といわざるを得ないことをまず指摘をしておきたいと思います。
 さて、こうした背景もあってか、昨年度からスタートした水道局の自律改革の一環として、東京都水道局工事記録映像制作検討委員会が設置をされることになりました。本検討委員会の設置目的、委員会構成、活動についてお伺いをいたします。

○牧田建設部長特命担当部長兼務 ご質問にありました本委員会につきましては、水道局自律点検・改革推進本部会議における検討結果を受けまして、平成二十九年二月に設置してございます。
 その目的は、水道局の大規模施設等の工事の記録映像に関しまして、対象工事の選定や適正な契約方式の採用及び記録映像の有効活用について審査、決定することでございます。
 委員会の構成は、建設部長を委員長といたしまして、関係する九つの部署の課長を委員としてございます。平成二十九年三月に開催した委員会におきましては、平成二十九年度に撮影予定となっております三郷浄水場、境浄水場、和田堀給水所の三つの工事案件の撮影契約について審査し、了承されております。

○おときた委員 そもそも記録映像とし残すべきか否か、記録映像をつくるとしたらどの程度のコストで作成し、作成した後はどう活用するのか、こうしたことを検討する、検証する組織が発足されたことは評価をしたいと思います。
 もちろん、技術の進歩を初めとした時代背景や工事そのものの性質なども異なりますが、ただいまご答弁にあった撮影予定の三案件を拝見いたしますと、単年度での契約金額はおおむね百万円程度となっており、平均して毎年二千万円近くが支出されていた多摩丘陵幹線第二次整備区間工事記録との違いが際立っています。
 今後は、本検討委員会などで積極的な議論と検証を行い、都民の理解が得られるよう、映像制作のコストダウンをより一層図っていくべきと考えますが、所見をお伺いいたします。

○牧田建設部長特命担当部長兼務 映像制作におけるコストダウンについてでございますが、大規模で複雑な工事におきましては、対象事業全体の撮影計画をあらかじめ策定するとともに、対象工事の進捗に合わせた具体的な撮影対象、作業内容の詳細や撮影回数を委託仕様書に明記するなど、計画的な委託契約によりコスト縮減を図ってきております。
 これとともに、複数の工事現場での撮影を一括した契約とし、人材と機材を共有することにより、撮影の効率化も図ってございます。
 現在設置している検討委員会におきまして、コスト縮減につながる委託のあり方やドローンなどの新しい撮影技術の採用なども引き続き検討してまいります。

○おときた委員 ご答弁の内容をしっかりと実践していただきたいと思います。特にドローンなどの撮影技術の進歩は、業界全体としても期待されているところでございますので、コストダウンに大いにつながるのではないかと思います。
 そして、繰り返しになりますけれども、これまでの支出は返ってはきませんが、多くの関係者、都民に記録映像を届けていくことは、これからでも可能です。
 SNSの活用などで繰り返し映像についての情報発信を行うなど、より多くの方に記録映像を見てもらう努力が必要であると考えますが、都の所見をお伺いいたします。

○牧田建設部長特命担当部長兼務 工事記録映像の作成目的は、職員研修などに活用することにより、高度な技術を要する水道工事の知見を安定的、持続的に継承していくとともに、工事に対するお客様の理解の促進を図ることにございます。このため、多くの皆様に見ていただけるよう、住民説明会、工事見学会などで活用するとともに、水道歴史館での閲覧や水道局ホームページに掲載しているところでございます。
 今後も、より多くの都民の方々に見ていただくため、これまでにおける活用状況を踏まえた上で、委員会において、さらなる有効活用について検討してまいります。

○おときた委員 この工事記録映像をアクセスのしやすいユーチューブに掲載することも有効だと思いますし、また、水道局は、ツイッターやインスタグラムなど、SNSによる情報発信を活発に行っています。いずれのSNSも数十秒の動画を掲載することが可能ですので、工事記録の映像を、一部を効果的に切り取ってPRすることができます。
 こうした費用のかからない方法でも繰り返し記録映像を活用し、費用対効果を高める不断の努力を継続していただくことを切に要望いたします。
 最後に、こちら公営企業各局にお伺いしている共通項目になりますが、水道局のいわゆる外郭団体、監理団体である東京水道サービス株式会社、TSSにおける障害者雇用、優先調達についてお伺いをいたします。
 障害を持った方も、障害者雇用促進法によって、事業主等に対し、いわゆる法定雇用率の達成義務が課されています。細かな数字は省略いたしますが、民間企業とはいえ、公的性格を持つ都の監理団体であれば、率先垂範して、現在二・〇%となっている法定雇用率を達成しなければならないことはいうまでもございません。
 そこで、TSSにおける障害者雇用率の推移をお伺いいたします。

○坂井経営管理担当部長 当局では、先生から今お話がございましたように、これまで障害者雇用促進法、これを踏まえました総務局の通知に基づきまして、監理団体における障害者の雇用促進に向け、指導等を行ってまいりました。
 東京水道サービス株式会社におきましては、その業務内容の多くは、先ほど来ご議論いただきましたように、工事監督あるいは水道水源林の保全業務等の現場業務が中心となっております。したがいまして、障害者の就労に際しましては、やはり一定の制約がございます。
 こうした中で、同社では、障害者雇用対策のコンサルティング会社を通じまして人材紹介を受けるとともに、内部管理事務等におきまして障害者の所属職場の確保に努めるなど、法定雇用率達成に向けまして取り組んでいるところでございます。
 こうした取り組みによりまして、公共職業安定所に提出いたしました障害者雇用状況報告書によります同社の障害者雇用率につきましては、平成二十七年が一・八二%、二十八年が一・七二%、平成二十九年が一・八三%という順になってございます。

○おときた委員 一定の制約がある中でも障害者の配属職場の確保に努めてきたことは評価をいたしますが、残念ながら、法定雇用率である二・〇%を未達成であるのは大きな課題の一つです。
 例年、指摘をされているところではありますが、二〇二〇年にパラリンピック東京大会が行われることにも鑑み、監理団体における法定雇用率は早急に改善されることを強く要望いたします。
 また、法定雇用率の達成のみならず、障害者雇用における課題となっているのが、障害の種別によって雇用状態に格差が生じている点です。
 ことし六月に公表された平成二十九年版障害者白書によると、精神障害者が初めて身体障害、知的障害者の数を上回りました。身体障害、知的障害、精神障害の三区分で障害者数の概数を見ますと、身体障害者三百九十二万二千人、知的障害者は七十四万一千人、精神障害者は三百九十二万四千人となっています。その一方で、民間企業における障害者の雇用状況については、精神障害者は四万二千人にとどまっており、次いで知的障害者の十万五千人、身体障害者の三十二万八千人となっています。
 特に母数が最も多いにもかかわらず、雇用が進まない精神障害者、そして、身体障害者の三分の一程度の雇用にとどまっている知的障害者は、事実上、雇用のハードルが高いことを示しているといえます。
 こうした状況に鑑み、公的性格を持つ監理団体であるTSSなどから、障害の種別によって偏らない積極的な採用努力を重ねるべきだと考えますが、見解をお伺いいたします。

○坂井経営管理担当部長 東京水道サービス株式会社では、障害者の雇用に際しまして、従来より身体障害者だけでなく、知的障害者及び精神障害者につきましても雇用対象として取り組んでまいりました。
 同社におきましては、法定雇用率の達成に向けまして、引き続き障害者雇用支援のコンサルティング会社を活用いたしまして、障害者雇用を促進してまいります。
 当局では、同社における知的障害者及び精神障害者を含む障害者雇用の促進に向けまして、今後とも、引き続き情報提供や適切な指導監督を実施してまいります。

○おときた委員 東京都庁の本庁の方では、次年度から、東京都職員Ⅲ類採用選考に、知的障害者、精神障害者が採用対象に加わりまして、一昨日にちょうど発表されましたこの採用選考の実施結果においては、身体障害者十二名、精神障害者二十三名の最終合格者があったとのことでした。種別に偏りが生じない、できる限り母数に対して適正な比率での採用が進むことを期待するものです。
 最後に、優先調達についてです。
 昨年度の決算特別委員会においては、平成二十七年度時点ではTSSに障害者就労施設等からの優先調達の実績はないが、今後は努力をしていきたい旨の答弁がございました。
 そこで、障害者就労施設等からの優先調達についての現在の取り組み状況をお伺いいたします。

○坂井経営管理担当部長 当局では、障害者就労施設等からの調達の促進を図ることは、障害者が就労いたします施設の仕事を確保する、こういう観点からも重要であると認識しております。
 しかし、優先調達につきましては、物品品目、あるいは役務提供、こういった面で民間企業からの調達に比べまして一定の制約があるということは事実でございます。このため、物品の在庫状況の確認ですとか、調達のタイミング、こういったものを検討する必要がございます。
 こうしたことから、東京水道サービス株式会社におきましては、物品等の在庫状況を踏まえまして、購入可能な物品や役務の提供内容、時期などについて検討してまいりました。この結果、物品等の優先調達につきまして、今年度内の実施に向けまして現在準備を進めているというところでございます。
 当局では、引き続き、同社における優先調達の促進に向けまして適切な指導監督を実施してまいります。

○おときた委員 昨年度の指摘を踏まえて、今年度は優先調達の実績を残せそうだということでございますから、迅速な対応を評価したいと思います。
 ぜひ、これは単発ではなく、中長期的な優先調達を継続し、障害者就労施設で勤務する障害者の皆様への間接的な支援を続けていただくことを要望いたしまして、私の質問を終わります。

○大場委員 東京の水道は、明治三十一年に近代水道として通水を開始して以来、量の確保から質の向上へと変遷する時代の要請に確実に応えながら、さまざまな課題を克服し、世界一の水道システムをつくり上げてきました。
 私は日ごろから、世界に誇れる東京の水道水のすばらしさについて、もっと広く都民の皆さんに知っていただきたい、わかっていただきたいと感じております。本日は、事務事業質疑に当たり、都民の皆さんに東京の水道をより理解してもらうための取り組みについて伺っていきたいと思います。
 東京の水道は、四半世紀をかけた高度浄水施設の導入などにより、安全性の確保はもとより、おいしさについても格段に向上しています。しかしながら、水道水の安全性確保のために、いかに水道局が真摯に取り組んでいるのかを、もっともっと正しく都民の皆さんに理解してもらうことが必要だと感じているところでございます。
 そこでまず、水道水の安全性確保のため、水質管理にどのように取り組んでいるのかをお伺いいたします。

○青木浄水部長 水道局では、水道法に基づきまして、毎年度、検査の項目と頻度を定めました水質検査計画を策定いたしまして公表してございます。
 これに基づき、自動水質計器を設置してございます都内全域にわたる百三十一カ所の蛇口におきまして、国が定めた水道水質基準の五十一項目全てを定期的に検査をいたしまして、安全性を確認してございます。
 さらに、この自動水質計器では、国により一日一回の検査を義務づけられております色度、濁度、残留塩素につきまして、二十四時間三百六十五日、常時連続的に監視しているところでございます。
 加えまして、国が定めた検査項目も含め、取水地点から上流側で使用されております金属や農薬など、二百以上の物質について定期的に検査を実施しており、安全でおいしい高品質な水道水の供給に万全を期してございます。

○大場委員 水道水の安全性を確保するため、東京都水道局は、法令で義務づけられた検査に加えまして、国が定めた頻度や項目よりも高いレベルで水道水の安全を確認していることがわかりました。
 次に、こうした水道水の安全性について、都民の皆さんの理解促進をどのように図っているのかをお伺いいたします。

○青木浄水部長 水道水の安全性につきましては、水道水として最も重要で、かつ、お客様の関心が高い分野でありますことから、水質検査の結果や水質に関するトピックなどを、時期を逸することなく迅速にお知らせすることが肝要だと認識してございます。
 このため、ツイッターやホームページなど、即時性の高い媒体を活用しながら、速やかな情報提供に努めております。特に、お客様の関心が高い放射性物質や残留塩素などにつきましては、毎日検査を実施いたしまして、翌開庁日までに検査結果を公表してございます。
 また、水質検査計画に基づく全ての検査結果につきましては、水質年報として毎年公表しているところでございます。
 さらに、ご家庭の水道水を簡易水質測定キットを使ってセルフチェックすることで、安全性やおいしさをお客様自身に体感していただく水道水質モニターを平成二十五年度から毎年実施してございまして、平成二十八年度までに約四千五百名の方に参加していただいてございます。

○大場委員 水道水の安全性に関する理解を促進するために、さまざまな手法を活用してPRに努めていることがわかりました。
 東京の水道は世界で一番安全だという事実認識が都民の皆様に一層浸透するよう、今後も引き続き積極的にPRしてほしいと思います。
 また、私は、このような安全で高品質な東京の水道水をより多くの方々に実感していただきたいとも思います。そのためには、都民の皆さん、そして事業者の方々への最後の供給過程である蛇口まで水道水をしっかりと届けることが必要と考えます。
 現在、都内の給水件数のうち、直結給水、つまり水道管の圧力で直接蛇口まで水道水が届く件数の割合は七三%となっていると聞いていますが、そうしますと、残りの二七%は貯水槽を経由した給水方式ということになります。そうしたことから、この貯水槽方式においては、貯水槽の管理が十分に行われているかどうかが重要となります。
 そこで、貯水槽方式の実態について、どのように把握しているのかをお伺いいたします。

○尾根田給水部長 貯水槽は、マンションの管理組合などの設置者が定期的に清掃や点検を行うなど、適正な管理を継続して行う必要がございます。
 水道局では、管理の実態を把握するため、平成十六年度から、給水区域内の全ての貯水槽を対象といたしまして、点検調査を継続的に行っております。具体的には、設置者の同意をいただいた上で、水質の検査や施設への立入調査により、管理の状況を確認しております。
 平成二十八年度の調査結果でございますが、約一万五千件を点検調査させていただきましたところ、管理が十分でない施設が約二六・五%を占めておりました。

○大場委員 しっかりとした点検調査を行い、貯水槽の管理状況を確認している一方、その点検調査の結果では、およそ三割弱の施設で管理が不十分であるということが明らかになりました。そのような施設では、せっかく安全で高品質な水がすぐ近くに来ているにもかかわらず、貯水槽の管理が不十分なことから、それが蛇口まで届かないことになり、大変残念に思います。
 私の地元の世田谷区は、古くからの一般家庭や集合住宅、そして事業所が非常に多い地域になりますが、そのような地域での点検調査の結果と管理が不十分な貯水槽に対する取り組みについてお伺いいたします。

○尾根田給水部長 貯水槽の管理が不十分な施設につきましては、点検調査時に施設の設置者に対しまして、適正管理に向けた指導助言を行っております。
 例えば、お話のありました古くからの集合住宅における調査では、貯水槽内での水の滞留時間が長く、水質悪化のリスクを抱えている施設がございます。こうした施設に対しましては、貯水槽内の水位を下げることでためる水の量を減らし、水が入れかわる時間を短くするなど、個々の施設の状況に合わせた改善提案を行っております。
 このほか、設置者に対しまして、貯水槽の管理の必要がないなど、多くのメリットを有する直結給水方式への切りかえについてもPRしてございます。
 今後とも、安全で高品質な東京の水道水を蛇口まで届けるために、これらの取り組みを推進してまいります。

○大場委員 管理が不十分な施設に対して具体的な改善を提案するなど、貯水槽利用者にも安全で高品質な水が蛇口まで届くための取り組みを行っていることがわかりました。引き続き、貯水槽水道の適正管理に取り組んでいただきたいと思います。
 また、抜本的な対策として、貯水槽を使用せずに直接蛇口まで水を届ける直結給水方式が有効であります。ついては、今後とも、安全で高品質な水を都民の皆さんに届けるために、直結水道方式の普及促進もあわせて積極的に取り組んでいただきたいと思います。
 次に、地域広報PRについて確認したいと思います。
 先ほど、インターネットやソーシャルメディアを通じて、水道水の安全性など、局の取り組みを情報発信しているとの答弁がありました。確かに、こうしたPRは広く情報発信できるなど、有効な手法の一つであります。しかしながら、インターネットやスマートフォンを余り利用しないお年寄りの方々などには、なかなか行き渡りにくい手法ではないでしょうか。
 一方、東京水道経営プラン二〇一六では、多様な地域広報の展開の一つとして、地域別広報紙等による地域に根差した情報の発信を推進しているとしています。具体的に、日ごろから各地域でお客様と接している営業所等において、地域のお年寄りや主婦の方々を主なターゲット層として、紙による水道ニュースを発行していると聞いています。
 そこでまず、地域水道ニュースの内容とその取り組み状況についてお伺いいたします。

○小山サービス推進部長 まず、地域水道ニュースの内容でございますが、最寄りの営業所等で行っているイベントの情報や、震災時に水を配る災害時給水ステーションの具体的な場所を記載するなど、地域住民にとって身近な情報を中心にPRを行っております。
 次に、取り組み状況でございますが、ニュースの作成は営業所等の職員が手づくりで行っておりまして、イラストを用いて具体的かつわかりやすくなるよう工夫を凝らしているところでございます。
 それから、配布については、水道何でも相談など、まち角でのイベント開催時や、町内会の回覧板、公共施設などで広く周知するとともに、ホームページにも掲載をしております。
 さらに、水道局をかたった訪問販売などにより被害の発生を確認した際は、直ちに臨時ニュースを作成いたしまして、区市町と連携して、まち角の掲示板に掲出するなど、地域状況に応じてきめ細かく対応しているところでございます。
 なお、平成二十八年度の地域水道ニュースは、区部、多摩、合計で九十六回発行しておりまして、これは前年度の二倍に拡大しているところでございます。

○大場委員 地域水道ニュースによりまして、お年寄りの方々などにも広く情報が届く取り組みをしていることがわかりました。紙媒体によるこの取り組みは非常に有効な手段であり、また、強化されていることは大変喜ばしいことです。
 私の地元の世田谷区でも、ことしの四月に、実際に水道料金の詐欺事件が確認されたそうですが、当該の営業所において、注意喚起の周知等の取り組みが迅速に行われたと聞いております。
 今後も、地域に密着したこの地域水道ニュースを作成し、より多くの方々に配布することを期待いたします。
 そこで、最後に、地域水道ニュースの今後の取り組みについてお伺いいたします。

○小山サービス推進部長 地域水道ニュースは、現場を持つ水道局の特性を生かした取り組みでございまして、身近な地域の情報や、水道事業に対する理解促進に非常に効果的なPR手法であるというふうに認識しております。
 このため、今後も、地域住民の方々に対して、タイムリーで地域に密着した情報を提供するとともに、職員のアイデアや工夫も取り入れながら、一層親しみやすくなるように努めてまいります。
 また、より多くの方々の目にとまりますよう、これまでのイベントや町内会あるいは区役所での周知に加えまして、地域の方々が集まる図書館や公園、郵便局などでの掲出拡大に取り組むなど、より効率的、効果的な手法により、地域への一層の浸透を図ってまいります。

○大場委員 冒頭申し上げましたとおり、私は東京の水道のシステムは世界に誇れるものであると考えております。しかしながら、そのレベルの高さや取り組みが都民の皆様に余り認識されていないということは、非常にもったいないことであると思います。水と空気はあって当たり前などともいわれますが、だからこそ、水道局は、広く都民の皆さんにその取り組みを理解してもらう努力を継続していくことが重要であります。
 今後とも、地域水道ニュースを含めて多様な手法を用いて、より多くの方々に情報が行き届くよう、積極的に、かつきめ細かくPRに取り組んでいただくことを改めて要望いたしまして、私の質問を終わります。

○あかねがくぼ委員 あかねがくぼでございます。私の方からは、三点、水道局におけるテロへの対策、都民に対する水道事業のPR、IWA世界会議についてお伺いをしたいと思います。
 まず、最初のテロ対策についてです。
 二〇二〇年東京大会に向けまして、世界に開かれた国際都市東京を目指して、今、取り組んでいるところでございます。世界中から多くのお客様を迎え入れ、注目を浴びる、集めるということで、その反面、テロの危険も一層高まっていくということでございます。そういう意味で、テロ対策は喫緊の課題と考えております。
 そこで、水道施設に対するテロ対策、水道局の取り組みについてお伺いをいたします。

○黒沼理事 二〇二〇年の東京大会開催に向けまして、東京でもテロの脅威が増すことが想定をされます。
 近年の高度化したテロに万全を期すためには、予防保全や初動、応急対策など、さまざまなアプローチにより対策を行う必要があることから、当局としましても、まず、平成二十六年度に、こうした多面的な対策を取りまとめた局の行動計画を策定しております。
 また、平成二十七年度には、警視庁にご協力いただきまして、警備診断を実施しております。浄水場などの重要施設における警備状況の再点検、テロ対策の改善点について助言をいただいたところでございます。
 さらに、テロ対策の基軸となります警察や消防との連携を重視し、昨年度から、テロ対処実動訓練を実施しておりまして、今年度は、基幹水道施設の一つであります東村山浄水場で実施したところでございます。

○あかねがくぼ委員 警察、消防との連携というところを重視して実動訓練を行っているということでございますが、その他の多様な主体との連携、これも重要になってくるかと思います。
 例えば地域の住民であるとか、水道の事業者様や周辺自治体などとの連携、こういったところはどのように取り組んでおられるのかお聞かせください。

○黒沼理事 テロにつながる不審物、不審者の早期発見には、地元住民からの早期の連絡が特に有効でございます。あわせまして、地元住民が当局の施設に対して親近感をお持ちいただき、主体的に見守りをしていただくことが重要でございます。
 こうした観点から、本年十月に、東村山浄水場近隣の自治会等の皆様と東京都水道局テロ対策パートナーシップ協定を、国内で初めて締結をさせていただきました。
 現在、この取り組みを広げていくため、他の浄水場等におきましても、近隣の自治会等への打診を積極的に進めております。
 さらに、こうした当局におけるテロ対策の取り組みにつきまして、ほかの水道事業体や浄水場の保守管理を行う民間の水道事業者の方々にも情報提供いたしまして、さまざまな主体と連携をしまして、テロ対策の強化に今後とも取り組んでまいります。

○あかねがくぼ委員 テロ対策としても、住民、地域住民との連携、早期連絡をいただくといったところが有効だということでございました。
 主要な浄水場近隣の自治会との連携を強化していただきまして、より一層進めて、テロ対策パートナーシップ協定というものを進めていただきたいと思います。
 また、さて、テロ対策といいますと、その性質上、具体的な対策内容については、機密情報、多く含まれているかと推測をいたしますが、差しさわりのない範囲で、浄水場における、どのようなテロ対策を行っていらっしゃるのかをお伺いしたいと思います。

○青木浄水部長 当局の浄水場におきましては、テロなどのリスクに対応するため、さまざまな取り組みを実施してございます。
 具体的には、不審者の進入防止対策といたしまして、上部に忍び返しを備えました高さ二・五メートルの周囲柵を整備しております。
 また、不審者が侵入した際には、赤外線センサーなどが発報し、警備員が現地に直ちに急行するとともに、警察へ通報することとしてございます。
 さらに、先ほどの理事の答弁にもございました平成二十七年度に実施をいたしました警視庁による警備診断の結果を踏まえ、平常時においても、警備会社による厳格な来場者の入退場管理や二十四時間体制での巡回警備を実施するなど、厳重な警備体制を構築してございます。
 これらの警備体制に加えまして、本年九月には、浄水場の外周に監視カメラを増設いたしまして、広い浄水場の外周全てを二十四時間監視できるよう、警戒を一層強化したところでございます。

○あかねがくぼ委員 来場者の入退場管理というところはもちろんのこと、すきのない厳重な警備体制を構築していただくようお願いをしたいところでございます。
 もし、その厳重な警備をかいくぐって浄水場内にテロリストが侵入をしてしまったという場合に、毒物混入を阻止するための対策、これは講じられているでしょうか。

○青木浄水部長 浄水場における毒物混入対策といたしましては、まず、毒物混入を画策する不審者の侵入防止対策といたしまして、先ほどご答弁させていただきましたとおり、侵入が困難な周囲柵の整備や、警備会社による厳重な警備体制を構築しているところでございます。
 また、浄水処理の最終工程で、開放部となっておりますろ過池におきましては、毒物の投げ込みを防止するため、太陽光発電設備を備えたアルミ製の覆いを平成十五年度から実施しておりまして、対策が必要な施設では既に整備を完了しております。
 万が一、毒物が混入した場合におきましても、異常を速やかに検知するため、魚の反応を利用した毒物検知水槽を設置するなど、三百六十五日二十四時間、連続して厳格な監視を行っております。
 なお、毒物検知水槽に異常が見られるなど、毒物の混入が疑われる場合は、速やかに当該浄水場からの送水を停止し、他の浄水場からのバックアップ等を迅速に実施することとしてございます。

○あかねがくぼ委員 不審者、テロリストが浄水場内に侵入するということは、これはあってはならないことではありますが、万一の場合に備えまして、異常の早期発見、そして迅速で適切な対応をとっていただくように、あらかじめマニュアル等を備え、訓練を重ねていただくことも必要不可欠であろうと考えます。
 テロ対策とは異なる事例でございますが、先ほどの答弁にも出ましたように、中川水再生センターの水質事故の教訓も生かしていただきまして、事故発生時、慌てず迅速に対応いただけるように、ノウハウのブラッシュアップ、そしてテロに備えた十分な訓練を積んでいただきたいと願っております。
 また、海外、特に米国においては、先端テクノロジーを駆使したテロ攻撃に対する対応など、多くのテロへの脅威にさらされてきたという歴史からも、我が国に比べまして、テロ対策への取り組みが格段と進んでいると考えられます。
 つきましては、海外事例も十分に参考にしていただいて、テロ対策を強化していくべきと考えますが、水道局の見解を伺います。

○黒沼理事 これまで海外のテロ情勢に精通をしておりますテロ対策の専門家や、警視庁の所管部署から助言を受けまして、対策の強化を図ってきております。
 テロ対策につきましては、水道といった施設管理者が講じるセキュリティー対策に加えまして、警察、消防、防衛など、いわゆる治安や国防上の観点から、対策を重層的、複層的に積み上げて実施していくということであると考えております。
 海外における水道施設の対策事例につきましては、情報把握に努めてきておりますが、その国のテロの切迫度、治安状況、警備防衛体制等がそれぞれ異なりますため、参考に当たっては、さまざまな観点からの検証も必要になると考えてございます。
 今後とも、情報把握に努めつつ、テロ対策の専門家などから適宜助言を受けることなどにより、テロ対策に万全を期してまいります。

○あかねがくぼ委員 二〇二〇年大会まで千日を切ったというところで、ぜひともテロに対する万全の対策を講じていただきますようお願いを申し上げます。
 続きまして、世界的に見てもトップレベルである日本の水道の価値、このPRについてお伺いをしていきたいと思います。
 海外では、ご存じのとおり、水道水をそのまま飲めないという国の方が多くございます。対して日本では、どこでも水道水を飲めるという状態であります。東京の水道は、安全面、そしておいしさ、双方で非常に恵まれております。その理由としまして、平成二十五年に利根川水系の全浄水場で高度浄水処理一〇〇%を達成し、その成果として、安全でおいしい水というところが実現をしてございます。
 平成二十八年に実施をされました水道水とミネラルウオーターの飲み比べの調査、その結果からも、五五%の方が、おいしい、大変満足だというふうに、ミネラルウオーターと比較をしても、そのような結果をいただいているということでありますので、大変すばらしい成果であると思います。
 こういった質の高い東京の水道水、これをやはり都民の皆様により認識していただく、こういった取り組みは、今後の行政、水道管耐震工事を進めたりする上でも、非常に重要なことになってくるかと思います。
 そこで、先ほどのご答弁にもありましたが、都民に向けたPR、水道水のPRとしてどのような工夫をしているのか。特にSNSとして、ツイッター、フェイスブック、インスタグラムを活用されているということでありますが、どのような、それぞれの特徴を生かした活用をされているのかお伺いをしたいと思います。

○小山サービス推進部長 まず、水道水の安全性やおいしさにつきましては、局ホームページやトレインチャンネルなどで広く周知をするとともに、年齢層に合わせましてイベントや紙媒体も活用するなど、多様な手段で多くの方に伝わるよう工夫してPRをしているところでございます。
 また、SNSについてでございますが、水質への満足度が比較的低い主婦層や、あるいは水道への関心が比較的薄い若年層への広報ツールとして有効と考えられることから、これらの層を主なターゲットとして、積極的に活用しているところでございます。
 具体的に申しますと、ツイッターでは、局のプレス発表やイベント情報などをわかりやすく記事にまとめるとともに、英語によるツイートも実施しております。それから、フェイスブックやインスタグラムでは、写真やマスコットキャラクターなどを活用して、親しみやすい内容を投稿しております。
 なお、これらのSNSからは、局のホームページへの誘導も行っているところでございます。
 引き続き、各広報手段の特性を生かしまして、きめ細かく工夫したPRを実施してまいります。

○あかねがくぼ委員 ありがとうございます。さまざまなSNSツールを活用して取り組まれているということでございますが、このようなデジタルメディアについてのPR施策というものは、その効果を定量的に計測しやすいという特徴がございます。アクセス数やいいね数、フォロワー数、シェア数、そのような指標を目的に合った形で数値目標として定めていただきまして、広報効果をより一層高めていただく努力をしていただきたいと願っております。
 続きまして、このように価値のある水道事業について、これからの社会を担う子供たちのために、教育の場を活用したPRを行っていくということは、その保護者様の方にも広がりが期待できますので、大変有効な手段かと思います。
 そこで、東京水道の価値についてのPR、子供向けにはどのように行っているのかお伺いをしたいと思います。

○小山サービス推進部長 当局では、次世代を担う子供たちに、水道水のおいしさや安全性など、東京水道の価値を伝えるとともに、水道が人々の暮らしに直結し、生活や都市の活動を支える基盤となっていることを理解してもらうために、さまざまな取り組みを実施いたしております。
 具体的には、小学生を対象とした出前授業であります水道キャラバンにおきまして、映像や寸劇などを用いて、世界の水道との比較等をわかりやすく説明をいたしております。
 また、小学校の授業を支援するために、水道水ができるまでの仕組み等をわかりやすく解説した、わたしたちの水道と題する小冊子を発行いたしまして、給水区域内の全学校に配布しているところでございます。
 さらには、毎年、小中学生を対象に水に関する作文コンクール等を実施しておりまして、作品には東京水道への感謝や水を大切にするといった内容が多く寄せられているところでございます。

○あかねがくぼ委員 小学校に対して出前授業という形で、小学生に水道の価値を、教育をしていただいているということで、よくわかりました。
 授業以外にも、遊びなどを通して学ぶという機会が大変有効かと思いますが、水や水道事業についての体験学習、これができる施設といたしまして、水の科学館というものがございます。この水の科学館のPRや実施のイベントというところに対して、どのような工夫をされているのか、また、今後どのように工夫されていく予定か、お知らせください。

○小山サービス推進部長 当局では、主に子供向けに水の不思議と大切さを科学の視点で紹介する体感型ミュージアムとして、水の科学館を運営しておりまして、局ホームページや、先ほど答弁いたしました、わたしたちの水道などでのPRにより、年間十五万人の方が来館しております。
 この水の科学館ではこれまでも、東京水道の魅力や大切さについて実験を取り入れたさまざまなイベントなどを通じてPRしてまいりましたが、ご指摘のとおり、世界の水道と比較した広報も非常に重要でございまして、多くの集客規模を誇る当館での発信は高い効果が期待できるところでございます。
 このため、今後、当館で実施するキッズイベントにおきまして、世界の中の東京水道を特集テーマとして取り上げるなど、より効果的な発信について検討いたしてまいります。

○あかねがくぼ委員 ぜひ、東京の水道事業、水の価値について、子供のころから教育をしていただきたいと思います。
 続きまして、二〇一八年九月に東京国際展示場で開催されます第十一回国際水協会、通称IWAの世界会議・展示会についてお伺いをいたします。
 ことしの九月にはIWAの会長が来日をしまして、小池知事との会談、その様子はマスコミでも取り上げられたところでございます。このIWA世界会議を機会といたしまして、東京の水道のすばらしさを世界に対して、そして都民に対してもPRしていくことが非常に重要だと考えます。
 改めまして、この会議について概要をお尋ねいたします。

○小平企画調整担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長IWA世界会議準備担当部長兼務 IWA世界会議は、世界における安定的かつ安全な水の供給及び公衆衛生に寄与することを目的として設立されました非営利団体でございますIWA、国際水協会が二年に一度開催する国際会議でございます。
 この会議では、世界各国から産学官の水分野の関係者が一堂に会し、世界の水問題の解決に向けて新たな知見や最先端の技術が共有されることとなります。
 これまで、ヨーロッパ、オセアニア、アジア、北米などで広く開催されてきましたが、日本では初開催でございまして、今回の会議では国内外から過去最大規模の六千名の参加を見込んでおります。
 東京の会議は来年九月、東京ビッグサイトにおいて六日間にわたって開催され、論文発表やワークショップ、大規模な展示会などが行われる予定となっております。本世界会議では、これらの論文発表等を通じまして、東京水道がこれまで培ってきました技術やノウハウを国内外に向けて発信する機会になるものと考えております。

○あかねがくぼ委員 開催まで一年をもう切っておりますけれども、その準備状況についてお伺いしたいと思います。

○小平企画調整担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長IWA世界会議準備担当部長兼務 平成二十七年九月に、知事を会長とする開催国委員会を設立し、水道局を初め関係省庁や学術界、産業界など、委員会を構成する関係機関が協力しながら、現在、プログラムや展示会の充実、また警備業界に向けた調整等を行っております。
 これまで局では、開催国委員会の一員といたしまして、説明会の開催、個別訪問、SNSの活用などにより、国内の水道事業体や企業等に積極的に協力を働きかけてまいりました。
 また、開催都市といたしまして、会議への参加を国内外に呼びかけるため、知事のビデオメッセージを作成し、都、局及びIWAのホームページに掲載するとともに、国内外の会議で発信するなど、水関係者に対し、広く会議開催のPRを行っております。
 本世界会議を成功に導くために、引き続き関係機関と緊密に連携し、着実に準備を進めてまいります。

○あかねがくぼ委員 IWA世界会議・展示会、これを契機に東京の水道のすばらしさを都民に発信していただきたいと思いますが、その見解についてお伺いをいたします。

○小平企画調整担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長IWA世界会議準備担当部長兼務 ただいま委員ご指摘ございましたとおり、今回のIWA世界会議開催を契機に、都民の皆様にも安全でおいしい水を安定して供給する東京水道の取り組みにつきまして、理解を深めていただくことが極めて重要と考えております。
 このため、水分野の専門家が集まる会議とは別に、一般の都民の皆様にも関心を寄せていただける複数のイベントを、来年度の会議開催まで実施していく予定となっております。
 また、安定給水を実現する管路や施設の工事現場など、通常は見学することができない内容をコースに盛り込んだ水道施設見学ツアーの実施を今後検討してまいります。
 IWA世界会議をきっかけとした、こうしたイベントなどを通じまして、世界に誇る東京水道の技術、ノウハウを広く都民の皆様にもわかりやすく発信し、東京水道の取り組みへの理解促進を図るとともに、二〇二〇年東京大会と、さらにその先を見据えて、広く水そのものの大切さを改めて認識していただく機会にしたいと考えております。

○あかねがくぼ委員 ありがとうございます。今まで、水道事業について、テロの対策、そして都民向けのPR、最後にIWA世界会議ということでお伺いをしてまいりましたが、皆様のご答弁にもありましたように、日本の水資源、そして首都である東京の大変品質の高い水道、このインフラについては、我々日本人にしてみれば当たり前のような社会インフラとなってはございますが、その分、当たり前であるがゆえに、この安心・安全、これが脅かされたときの影響、被害というものは大変甚大でございます。ぜひとも、テロへの対策など、より一層尽力をいただきたいと思います。
 そして、この水の安全・安心というところは、世界から見れば当たり前のことではございませんで、先ほど話もありましたように、水不足により命を落とす子供たちが世界中にたくさんいるという中で、この日本の水資源、水道技術、こういったものを世界に伝えていく、そして、都民の皆様にもその価値を理解していただくためのPR活動、こういったところが非常に重要になってくると思いますので、より一層の啓蒙活動にもご努力いただきますようにお願いをいたしまして、私の質問を終了したいと思います。

○加藤委員 初めに、応急給水用資器材を使用した訓練の支援事業について質問をいたします。
 私の地元である墨田区は木造住宅が密集している地域が多くありまして、このため私は、防災、減災対策に積極的に取り組んでまいりました。そこで、まずは震災時における応急給水に関する取り組みについて、昨年の事務事業質疑を踏まえて何点か確認したいと思います。
 応急給水は、水道局と区市町が連携して行うものですが、震災時には、行政による対応には一定の限界があり、避難所等を含めた多くの応急給水場所において、速やかな対応が実施されるとは限りません。まさに地域住民と連携して対応することが重要です。
 こうしたことから我が党は、区市町が行う地域住民と連携した応急給水等に対して、支援の必要性を主張してきました。その結果、水道局は平成二十五年から二十七年度にかけて、消火栓等を活用した応急給水や初期消火に必要な資器材を区市町に貸与しております。さらに、昨年の質疑では、平成二十八年度に東京消防庁と連携し、区市町が行う住民向け訓練に対する支援事業を開始したとの答弁がありました。
 そこでまず、東京消防庁と連携した訓練の支援事業について、改めて伺います。

○小山サービス推進部長 ご指摘のとおり、震災時には、行政と地域住民が連携いたしまして、応急給水や初期消火を速やかに行うことが極めて重要でございます。そのためには、日ごろから区市町が行う地域住民向けの訓練をより実施しやすく、また、実践的なものとなるよう、都として支援していくことも必要でございます。
 こうしたことから、平成二十八年度に当局と東京消防庁が連携いたしまして、これまで両者が別々に行っていた区市町主催の訓練への支援について、一体的に実施する体制を整備したところでございます。
 新たに整備した支援内容は、消火栓等の操作や初期消火、応急給水の各訓練を同時にサポートするものでございまして、区市町や地域住民にとって参加しやすく、実践的なプログラムというふうになっております。
 本支援事業は、昨年度に二区二市で試行として実施いたしまして、今年度は本格実施として、各区市町で一回程度を目指して取り組んでいるところでございます。

○加藤委員 震災時に避難所などにおいて応急給水を区市町が迅速に行うには、地域の町会や自治会等の多様な主体との連携とともに、日ごろからの訓練が不可欠です。また、地域住民等による初期消火活動が速やかに実施できれば、震災時の被害を抑える効果が期待できます。
 こうしたことから、支援事業は地域の災害対応力を高める非常に効果的な取り組みと評価しておりますので、多くの区市町で活用してもらいたいと思います。
 そこで、今年度の支援事業の取り組み状況について伺います。

○小山サービス推進部長 当局では、今年度早い段階から各区市町に対しまして実施案内を行うとともに、必要に応じて職員が区市町を訪問し、本支援事業の実施に向けた調整を丁寧に行うなど、多様な働きかけを実施いたしております。
 それからまた、支援の内容についても、昨年度の試行結果を踏まえまして、災害時対応への理解をより深められるよう改善を図っております。
 具体的には、まず、震災への備えの大切さや局の取り組み等をわかりやすく説明する地域水道キャラバンを、訓練会場で同時開催するなどのメニューを追加いたしました。そのほか、訓練の参加者に配布しているリーフレットに、最寄りの災害時給水ステーションをよりわかりやすく掲載するなどの取り組みも実施いたしております。
 これらの取り組みによりまして、十月末現在、十一の区市で訓練の支援を実施済みでございまして、さらに複数の区市から、現在実施の申し出を受けているところでございます。

○加藤委員 ことし九月に行われました墨田区の総合防災訓練に私も出席をしまして、この地域の住民防災組織、小学校、中学校など、幅広い多くの方が参加し、実際に手にとってこの訓練を実施して、効果的でありました。
 一方で、この実施数は増加しておりますけれども、本格実施初年度とあってか、今、この十月末で十一区市ですので、支援事業を活用していない多くの区市町があります。
 そこで、より多くの区市町に活用してもらうための取り組みについて伺います。

○小山サービス推進部長 当局では、ご指摘を踏まえまして、引き続きさまざまな機会を捉えて、各区市町に対して支援事業の働きかけを積極的に行ってまいりたいと考えております。
 また、内容についても一層の充実を図ってまいります。
 具体的に申しますと、区市町に対するアンケート調査を実施しまして、その結果も踏まえて、今後、より活用しやすく、効果的な支援となるよう改善を図りたいと考えております。
 それからまた、先ほど申し上げました地域水道キャラバンとの同時開催につきましても、区市町の意見を取り入れながら、拡大に向けた検討を進めてまいります。
 今後とも、本支援事業について、より多くの区市町に活用してもらうために、できる限りの取り組みを実施してまいります。

○加藤委員 引き続き、より多くの区市町において、この支援事業を活用した訓練が行われるよう、積極的な取り組みをお願いしたいと思います。
 さて、水道局と東京消防庁が支援している初期消火と応急給水活動は、消火栓だけではなく、排水栓も活用することが可能です。排水栓は、主に濁り水を排水するためのものですが、木造住宅密集地域における通路の行きどまりなど、地域住民の身近なところに設置されており、震災時における活用は、自助、共助への強力な支援となります。黄色の消火栓に対しまして、青いマンホール、排水栓ですね。
 しかしながら、防災意識の高い私の地元でも、この排水栓が活用できることについては、余り知られていないように思います。東京消防庁に確認したところ、排水栓を活用した初期消火訓練の実施状況は、平成二十六年度が十九件、二十七年度二十三件、二十八年度十四件と、まだまだ少ないのが現状です。このため、地域住民に対して、広く知ってもらうことが必要と考えます。
 そこで、排水栓も活用できることに対するPRの取り組みについて伺います。

○小山サービス推進部長 震災時には、木造住宅密集地域など、地域特性に応じて柔軟に応急給水や初期消火を行うことは必要でございまして、消火栓だけでなく、水道の維持管理用に設置している排水栓も活用してもらうことは重要というふうに考えております。
 当局ではこれまでも、区市町に対して、応急給水や初期消火に必要な資器材を貸与する際などに、排水栓も活用可能であるとの説明を行ってまいりました。
 今後は、地域住民にも知っていただけるよう、支援事業で参加者に配布しているリーフレットに、排水栓が活用できることや、その手続を記載するなど、積極的にPRを実施してまいります。
 このように、排水栓の活用に対する一層のPRを通じまして、各地域の特性に応じた災害対応力の向上に、当局としても貢献してまいります。

○加藤委員 東京消防庁と連携した支援事業に参加している地域住民の方へのPRは非常に効果的であり、多くの方々に広まることを期待しております。
 次に、東京水道名所及びその活用について伺います。
 今ご答弁いただいたように、こうしたPRを通じて、都民であるお客様に水道事業についての理解を深めてもらうことは重要です。私たちの身の回りには、日々の暮らしを支えながらも、意識されることの少ないインフラ施設が多くあり、これらに目を向けてもらうことも必要です。
 先日、水道局は、所有するインフラ施設のうち、水道水源林、小河内貯水池(奥多摩湖)など、七カ所の施設を東京水道名所として選定をいたしました。東京水道名所の選定目的と理由、また、この名所を今後どのように活用していくのか伺います。

○志村経理部長 水道局では、世界に誇る水道施設を新たな魅力として発信していくため、技術、景観、歴史等が特にすぐれている施設を、ただいま理事からお話のありました東京水道名所として位置づけまして、選定をいたしました。
 選定に当たりましては、理解と親しみを深めていただくため、都民から広くご意見を募集し、支持が高かった七カ所を東京水道名所として決定したところでございます。
 名所の内訳でございますが、ダイナミックな自然との調和が図られた施設として、水道水源林、小河内貯水池、村山・山口貯水池、それから技術を継承する歴史的施設として、羽村取水堰、玉川上水、それから地域のシンボルとして親しまれている施設として、金町浄水場の取水塔、駒沢給水所の配水塔、以上の七カ所でございます。
 現在、東京水道名所を中心としたインフラツアーを実施してございまして、今後は、名所を紹介した動画を撮影し、東京都公式動画チャンネル、東京動画へ掲載する予定としてございます。
 さらに、来年九月に開催されますIWA世界会議・展示会に向けた機運醸成といたしまして、都民向けのPR冊子の作成や水道フォトコンテストの都民投票においても、この水道名所を活用してまいります。

○加藤委員 今インフラツアーってすごく人気が高くて、こうして東京水道名所として水道施設をPRすることは、都民の水道に対する理解と親しみを深めることにつながるよい取り組みだと思います。冊子やホームページ、動画などでPRの方法も工夫をされていると思います。
 さらに、実際に都民の皆様にその場所を訪れていただくことで、自然との調和や歴史、地域のシンボルとしての存在感などを体感してもらうことも重要です。
 そこで、現在実施中の東京水道名所を中心としたインフラツアー、これはどのようなものなのか伺います。

○小平企画調整担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長IWA世界会議準備担当部長兼務 都におきましては、インフラを都市の魅力として発信することで、その役割等の理解促進を図っております。当局におきましても、水道の技術やノウハウを実感し、水道事業への理解を深めていただくため、水道のインフラをめぐるバスツアーを現在実施しております。
 具体的には、先ほど経理部長から答弁がございましたが、小河内貯水池、村山貯水池、羽村取水堰など、東京水道名所として選定した場所をめぐるほか、水道局ならではの現場力を体感できる場所として、実際の工事現場、また、研修・開発センターも行程に入れております。
 ツアーは先月より実施しておりまして、四コース、英語ツアー一回を含む全十回、延べ四百名の参加を予定しております。

○加藤委員 今回選定した東京水道名所を盛り込んだツアーは、大変いい取り組みだと思います。工事現場などは、工事が終われば埋設され二度と見ることができない場所でありますので、参加者にとっては非常に記念になることと思います、後から見られないということもありますので。参加者にとって、より魅力的であり、かつ東京水道に対する理解を深める内容にするためには、行程以外の工夫も必要であります。
 そこで、水道局として、実施に当たり工夫した点、ツアーの特色について伺います。

○小平企画調整担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長IWA世界会議準備担当部長兼務 水道は基幹ライフラインでございまして、水道から蛇口に水道水を届けるまでにさまざまな水道施設がございます。これらの施設を支えているのが職員であり、東京水道を支える最大の基盤は、まさに人材であるというふうに認識しております。
 そこで、本ツアーでは、水道局ならではの現場力を生かし、現地で日々業務に携わっている職員が説明を行うことにより、東京水道のすぐれた技術、ノウハウをリアルに実感し、水道事業への理解をより深めていただく内容といたしました。
 また、移動中の車内におきましては、ナビゲーターといたしまして、ダムライターや水道専門紙の新聞記者など、水の専門家による解説を行います。経験豊富な水の専門家を活用することで、お客様に対し、東京水道以外の水に関する情報提供が行えるとともに、外から見た東京水道に関する客観的な説明が可能となり、一層の理解促進につながるものと認識しております。
 さらに、本ツアーでは参加者アンケートを実施し、事業に対する評価やニーズの把握を行うことで、今後の事業改善につなげてまいります。

○加藤委員 ツアーについてのさまざまな工夫がされていることがわかりました。水道施設を見学し、そこに携わる人、現場の声を聞くことで、施設、工事の重要性を理解いただけるのではないかと思います。参加者のアンケートは都民との大切な接点であり、これらをしっかり分析し、水道事業に対する理解促進につなげてほしいと考えます。
 次に、水道事業に対する理解を促進するに当たっては、何といっても、東京の安全でおいしい水を改めて実感してもらうことが非常に重要です。
 これまでも我が党では、蛇口から水を飲む日本の文化を継承していくためにも、多くの人が行き交う場所で、おいしく水道水を飲める工夫をしてもらいたいと提言してきました。それを受け、水道局では、平成二十六年八月に、東京国際フォーラムにまち中水飲み栓を設置いたしました。
 そこで、改めて、まち中水飲み栓の設置意義と利用状況を伺います。

○尾根田給水部長 まち中水飲み栓は、水道水のおいしさを実感していただくことにより、蛇口の水を直接飲めるという日本が誇る文化を継承することを目的としたもので、平成二十六年八月に、国内はもとより海外からの来訪者も含め、多くの人が行き交う東京国際フォーラムに設置いたしました。
 この水飲み栓の平成二十八年度の利用状況でございますが、年間使用水量は約二十立方メートル、利用者数は約四万人でございました。

○加藤委員 まち中水飲み栓は、国内はもとより海外からの旅行者を含め、多くの人々が利用していることを私も現地に行き確認をいたしました。暑い時期でしたので、私も実際飲みましたけれども、非常においしいということがあのとき、今も脳裏に焼きついております。こうして、年間、今お話あった四万人もの方がこの水飲み栓を利用しているとのことですので、東京の水道水のおいしさを実感することで、PRに大きく貢献していると認識をしております。
 そこで、この水飲み栓をさらに多くの方に使ってもらうための工夫が必要と考えておりますが、見解を伺います。

○尾根田給水部長 現地では、この水飲み栓からマイボトルに給水している方もいらっしゃいまして、より多くの人々に利用していただくためには、機能の拡充が必要と考えております。
 このため、現在、東京国際フォーラムに設置している水飲み栓につきまして、ボトルディスペンサー機能のある水飲み栓の設置に向け、手続を進めてまいります。

○加藤委員 私もそのときに、実際、外国人の方がボトルに水を入れていたのですけれども、なかなかうまく入れられないんですね。こういうふうに出ますからね、それを受けるという形で。そうした意味で、ボトルディスペンサー機能というのは非常に入れやすい、そういうふうに思いますので、ぜひ進めていただきたいというふうに思っております。
 多くの人々が利用しているまち中水飲み栓を活用して、東京の水道水のおいしさをさらにPRするための工夫を考えているということがよくわかりました。
 まち中水飲み栓は維持管理などの課題も存在すると聞いておりますけれども、今後とも、安全でおいしい水への実感をさらに深めてもらえるよう、取り組みを発展させていくことを期待して、質問を終わります。

○清水委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○清水委員長 異議なしと認め、事務事業に対する質疑は終了いたしました。
 以上で水道局関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後四時四十四分散会

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