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Tokyo Metropolitan Assembly

公営企業委員会速記録第二号

平成二十八年三月十四日(月曜日)
第十委員会室
午後一時四分開議
出席委員 十三名
委員長舟坂ちかお君
副委員長宮瀬 英治君
副委員長大西さとる君
理事栗林のり子君
理事河野ゆりえ君
理事高橋 信博君
川松真一朗君
山内  晃君
塩村あやか君
小竹ひろ子君
小松 大祐君
橘  正剛君
相川  博君

欠席委員 なし

出席説明員
交通局局長塩見 清仁君
次長鈴木 尚志君
総務部長小泉  健君
職員部長土岐 勝広君
資産運用部長広瀬 健二君
電車部長岡本 恭広君
自動車部長渡邉 範久君
車両電気部長石井 明彦君
建設工務部長野崎 誠貴君
企画担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務根木 義則君
安全管理担当部長裏田 勝己君
鉄軌道事業戦略担当部長仁田山芳範君
バス事業経営改善担当部長牧野 和宏君
技術調整担当部長奥津 佳之君
技術管理担当部長谷本 俊哉君

本日の会議に付した事件
決議について
交通局関係
予算の調査(質疑)
・第二十二号議案 平成二十八年度東京都交通事業会計予算
・第二十三号議案 平成二十八年度東京都高速電車事業会計予算
・第二十四号議案 平成二十八年度東京都電気事業会計予算
報告事項(質疑)
・東京都交通局経営計画二〇一六について

○舟坂委員長 ただいまから公営企業委員会を開会いたします。
 初めに、決議について申し上げます。
 委員から、お手元配布のとおり、決議三件を提出したい旨の申し出がありました。
 お諮りいたします。
 本件については取り扱いを理事会にご一任いただきたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○舟坂委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。

○舟坂委員長 次に、予算の調査について申し上げます。
 平成二十八年度予算は、予算特別委員会に付託されておりますが、本委員会所管分について、議長から調査依頼がありました。
 公文の写しはお手元に配布してあります。
 朗読は省略いたします。

平成二十八年三月九日
東京都議会議長 川井しげお
公営企業委員長 舟坂ちかお殿
   予算特別委員会付託議案の調査について(依頼)
 このことについて、三月九日付けで予算特別委員長から調査依頼があったので、左記により貴委員会所管分について調査のうえ報告願います。
     記
1 調査範囲 別紙1のとおり
2 報告様式 別紙2のとおり
3 提出期限 三月十七日(木)午後五時

(別紙1)
公営企業委員会
 第二十二号議案 平成二十八年度東京都交通事業会計予算
 第二十三号議案 平成二十八年度東京都高速電車事業会計予算
 第二十四号議案 平成二十八年度東京都電気事業会計予算
 第二十五号議案 平成二十八年度東京都水道事業会計予算
 第二十六号議案 平成二十八年度東京都工業用水道事業会計予算
 第二十七号議案 平成二十八年度東京都下水道事業会計予算

(別紙2省略)

○舟坂委員長 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、交通局関係の予算の調査及び報告事項に対する質疑を行います。
 これより交通局関係に入ります。
 予算の調査及び報告事項に対する質疑を行います。
 第二十二号議案から第二十四号議案まで及び報告事項、東京都交通局経営計画二〇一六について一括して議題といたします。
 本案及び本件については、いずれも既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 資料について理事者の説明を求めます。

○小泉総務部長 過日の委員会で要求のありました資料を、お手元の公営企業委員会要求資料として取りまとめましたので、その概要についてご説明申し上げます。
 一ページをお開きいただきたいと存じます。都営地下鉄及び都営バスにおける事故の状況でございます。
 都営地下鉄につきましては事故発生件数と発生原因を、都営バスにつきましては事故発生件数と主な発生状況を、それぞれ過去三年間分記載してございます。
 次に、二ページをお開きいただきたいと存じます。都営バス運転手の雇用形態別の年間労働時間と年収でございます。
 雇用形態別に、それぞれ年間労働時間、年収及び平均年齢を記載してございます。
 次に、三ページをお開きいただきたいと存じます。監理団体・報告団体における職員数、都派遣職員数、固有職員数及び都退職者数でございます。
 当局が所管する監理団体、報告団体における職員数の合計と、そのうち都から派遣している職員数、団体の固有職員数、都退職者の職員数を記載してございます。
 次に、四ページをお開きいただきたいと存じます。監理団体・報告団体における職員数の推移でございます。
 当局が所管する監理団体、報告団体における職員数の合計を、過去五年間分記載してございます。
 次に、五ページをお開きいただきたいと存じます。定数・職員数の推移でございます。
 当局の条例定数及び職員数を、過去五年間分記載してございます。
 以上をもちまして資料の説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○舟坂委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含めまして、これより本案及び本件に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○小松委員 よろしくお願いします。
 この八月には、リオデジャネイロでオリンピック・パラリンピック大会が開幕します。いよいよ次は、我々の東京大会になります。大会の開催準備の中でも公共交通の環境整備は、大会期間中の関係者や観客のスムーズな移動を実現し、大会を成功に導くための重要な鍵となると思います。また、世界に誇る我が国の公共交通の安定性のPRになることを、個人的には大いに期待をしているところでございます。
 大会まで、これからの期間というのは極めて重要な準備期間でありますが、当然、二〇二〇年がゴールではありません。大会後も見据え、その先の東京の発展につながる事業展開を進めなければなりません。このため、交通局では今後も、安全の確保、サービスの充実など着実な事業運営を行いながら、東京二〇二〇年の大会に向けた準備に万全を期すとともに、将来へのビジョンを持ち、そこに向けた道筋を描き、高い目標に向かって果敢に取り組んでいくべきと考えます。それが東京を世界で一番の都市に発展させることにつながるものと私は考えます。
 本日は、交通局が先日発表されました交通局経営計画二〇一六に関する質疑を通じ、東京の公共交通機関の充実に向け、どのようなビジョンや考え方のもと事業を進めようとしているのか、具体的な取り組みを含めて伺いたいと思います。
 まず初めに、経営計画二〇一六の策定に当たっての基本的な考え方を伺います。

○根木企画担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 今回、新たに策定しました経営計画二〇一六は、東京二〇二〇大会とその後も見据え、平成二十八年度から三十三年度までを計画期間として、交通局の今後の経営の方向と具体的な取り組みを明らかにしたものでございます。
 本計画の策定に当たりましては、今後、東京の姿が大きく変貌していくことが見込まれるとともに、国際化の進展や少子高齢社会への対応など、課題が山積している中、東京が魅力と活力にあふれる都市として発展し続けるために、首都東京の公営交通事業者である交通局が果たすべき責任と役割はますます大きくなるとの認識のもと、不断の経営改革に取り組みつつ、当面の間、想定される輸送需要の増加に的確に対応し、積極的な経営を展開する、安全・安心やサービスの面で、都営交通がこれまで培ってきた強みに一層磨きをかけ、史上最高のオリンピック・パラリンピックの実現に貢献する、まちづくりとの連携や観光振興、環境対策といった東京が抱える課題にも積極果敢に挑戦していくといった考え方に基づき策定いたしました。

○小松委員 ただいまの答弁にもありましたが、この新しい経営計画では、史上最高のオリンピック・パラリンピックの実現に向けた取り組みを計画の冒頭で触れています。現在でも、東京の公共交通機関は、世界的に見ても、充実したネットワークと安全な輸送や時間の正確さなどから高い評価を得ていますし、それが東京の魅力の一つであるというふうに確信をしております。大会期間中は、世界中から多くの人が東京を訪れますので、都営交通を初めとした東京の公共交通機関を実際に利用していただくよい機会となるはずです。
 都営交通の主要エリアには、多くの競技会場が立地しており、大会期間中は、都営交通が観客やスタッフの安全でスムーズな移動を支える輸送の主力を受け持つことは間違いがありません。
 そこで、東京二〇二〇大会の成功に向け、今後四年間どのように取り組みを進められるのか伺います。

○根木企画担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 委員からお話がございましたが、ことしの夏にはリオ大会が開催され、次は、いよいよ東京の番として、世界中の視線が東京に注がれることとなります。当局といたしましても、大会期間中の輸送の主力を担う公共交通事業者として万全の状態で大会を迎えられるよう、関係機関とも連携協力し、準備を一層加速していかなければならないと考えてございます。
 大会期間中は、多くのお客様のご利用が見込まれるとともに、深夜時間帯に及ぶ競技日程など、通常とは異なる難しい事業運営が求められると予想されますが、組織委員会及び他の交通事業者等と十分に連携しつつ、運行時間の延長や増発等について具体的な検討を進め、輸送需要に的確に対応してまいります。また、こうした中でも、都民生活や東京の都市活動をしっかりと支えてまいります。
 さらに、テロ対策の強化やホームドアの整備など、一層の安全対策を進めていくとともに、案内サインの多言語化や地下鉄車内での無料Wi-Fiサービスの提供、車椅子のまま乗車可能なリフトつき観光バスの導入など、誰もが利用しやすい環境を整備してまいります。
 こうした取り組みを通じ、安全で安定的な輸送と快適で利用しやすいサービスを提供することで、史上最高のオリンピック・パラリンピックの実現に貢献してまいります。

○小松委員 交通局が東京二〇二〇大会に向けた取り組みを、今回の経営計画の中で先頭に掲げていることは、この大会の成功にかける強い意気込みを感じます。中でも、特にテロ対策、これについては万全を期していただきたいと思います。
 我々東京都民は、平成七年のオウム真理教の事件で、東京の地下鉄が狙われたわけでございます。どんどん巧妙化していく中で、やはりどこまでいっても、このテロ対策というのは限界がないわけでございますので、どうか関係機関としっかりと緊密な連携をとっていただいて、安心できる大会に向かって準備を進めていただきたいというふうに思います。
 こうして交通局には、独自にできることは積極的に進めていただくということは当然のこととして、開催都市が経営する公共交通機関として、東京の公共交通サービスのさらなる向上を目指し、事業者間の連携に先導的な役割を果たされることを期待します。
 次に、都営地下鉄の安全対策について伺います。
 私も委員会の場でも申し上げましたが、公共交通機関の最大の使命は、輸送の安全を確保することと思います。我が党は、今回の本会議や予算特別委員会を通じ、交通局の安全対策に対する姿勢や具体的な取り組みについて質問してまいりました。
 来年度からの三年間で総額一千億円を超える多額の投資を行い、安全・安心の確保に向けた取り組みを加速させていきますとの答弁をいただきました。その中で、都営地下鉄のホームドア整備については、既に公表している都営新宿線の整備に加え、浅草線についても、来年度、新技術を活用した実証実験を実施するなど、全線全駅整備の早期実現を目指していくとの力強い答弁もありました。
 先日、認知症の方が徘回している中で、不幸にも線路内に進入され電車に引かれる、そして亡くなるという痛ましい事故がありました。そのご家族が、鉄道会社への賠償責任を負うかどうかといった争点で、裁判の最高裁判決があったことはご存じだと思います。
 厚生労働省は、全国で認知症を患う方の数は、二〇二五年には七百万人を超えるとの推計値を発表されております。高齢化が進行すれば、このような痛ましい事故はどの鉄道会社でも起こり得ることでありますし、こうした事件に、いつ都営交通が直面するかわからないなというふうに思うわけであります。
 鉄道の人身事故を少しでも減らすためにも、鉄道会社は、ホームからの転落事故防止に有効なホームドアの整備を急ぐべきであり、中でも都営地下鉄は、率先して進むべきと考えます。
 そこで、新宿線及び浅草線のホームドア整備に向けた具体的な取り組みについて伺います。

○奥津技術調整担当部長 都営地下鉄では、既に三田線、大江戸線の全駅にホームドアを設置しており、設置後、ホームからの転落事故は発生していません。このようにホームドアは、安全対策上、極めて有効なものであると考えております。
 現在、新宿線への設置に向け、車両改修などの準備作業を行っております。
 ホームドア本体につきましては、平成二十九年度に、車両基地への引き込み線があります大島駅に設置し、試験、調整、取り扱い訓練などを行い、その後、平成三十年度から順次設置を進め、平成三十一年度までに、全二十一駅の整備を完了させる予定でございます。
 なお、新宿線のホームドア整備に当たりましては、ホーム端の全面的なかさ上げなど、車両とホームとの段差解消や、すき間対策を実施してまいります。
 また、浅草線につきましては、東京二〇二〇大会までに、既に泉岳寺駅及び大門駅には先行整備することとしておりますが、さらに全駅への整備を可能とするため、車両の大規模改修を必要としない新技術を用いたホームドアの実証試験を来年度実施いたします。
 交通局は、都営地下鉄全駅でのホームドア整備など、ホーム上の安全・安心の確保に向けた取り組みを加速してまいります。

○小松委員 ホームドアの整備には、コストもかかりますが、難しい技術的課題があり、なかなか進まないというふうに聞いています。
 交通局は、都営地下鉄の全線全駅へのホームドアの整備の実現に向け、鉄道駅のホームドア整備がさらに進むよう、ほかの鉄道事業者を牽引していただきたいと思います。
 日本盲人会の平成二十三年の調査によりますと、盲人の方、視覚障害者の方の約四割が転落の経験があるというふうに伺っております。私も、娘が全盲なので、こうした方々の声というのは、非常によく耳にするわけでございまして、ぜひ都営交通の皆様におかれましては、それをリードしていただきたいなというふうに期待をしています。
 次に、東京の観光振興に向けた都営地下鉄の取り組みについて伺います。
 世界で一番の都市東京の実現に向けて、我が党は、さまざまな政策を提言し、その実現に向け取り組みを進めておりますが、中でも観光の振興は、鍵を握る重要な分野の一つであり、東京の魅力のさらなる向上につながるものと期待しています。
 訪日外国人旅行者は、平成二十七年には一千九百七十三万人を記録し、目標値の引き上げが必要なほど急増をしております。今後、観光産業は大きな成長が期待される分野です。東京が観光都市として評価を高めていくためにも、観光スポットの移動手段として公共交通が十分機能していくことが必要と考えます。そのためにも、まず、都営地下鉄が安心で快適な移動手段として、現在の強みに一層の磨きをかける必要があります。その上で、東京の観光振興につながる取り組みを進めるべきと考えます。
 また、その際には、都が経営する都営地下鉄だからこそ、都の観光施策とも連携し、相乗効果を発揮していくということが重要であるというふうに思います。東京の観光振興に向けた都営地下鉄の取り組みと都が進める観光施策との連携について、見解を伺います。

○根木企画担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 訪日外国人旅行者が急増し、東京二〇二〇大会を控える中、東京の観光振興に向け、外国人旅行者でも都営交通を安心して快適に利用できる環境を着実に整備していくことが重要であると考えております。
 都営地下鉄ではこれまでも、駅の案内サインの多言語化を進めるほか、訪日外国人旅行者から最も要望が高かった無料Wi-Fiサービスにつきましては、既に全駅で利用可能となってございます。この無料Wi-Fiサービスにつきましては、東京二〇二〇大会までに全ての地下鉄車両にも導入することとし、空港アクセス線である浅草線から順次導入を開始したところでございます。
 また、先月から、訪日外国人旅行者が、入国後すぐに鉄道等の公共交通機関を円滑に利用できるよう、羽田空港の国際線ターミナルでPASMOの発売を開始いたしました。
 さらに、都の観光施策との連携につきましては、&TOKYOのステッカーを車両に掲示し、東京ブランドのイメージ映像を車内液晶モニターで放映するとともに、観光PR用のデジタルサイネージを駅のコンコースに設置するなど、東京の公営交通事業者として、率先して都の観光施策と連携し、東京の観光振興に貢献してまいります。

○小松委員 続いて、質問させていただきます。
 都営地下鉄の沿線には、魅力的な観光スポットがたくさんございます。交通局は、都の観光施策との連携をより一層進めて、便利で快適な都営地下鉄を、旅行客が気軽に利用して観光スポットを訪れ、東京観光をさらに満喫してもらえるよう取り組みを進めていただきたいと思います。
 次に、都電荒川線について伺います。
 荒川線の事業環境は、利用者の減少傾向等により、厳しい状況が続いているとのことでありますが、地域の身近な足として親しまれる貴重な路線だというふうに認識しております。
 さらに、世界的にも著名な旅行者向けの口コミサイトであるトリップアドバイザーから、旅行者の評価が高い観光施策として、エクセレンス認証を受けたというふうに聞いています。現代的な都市東京の中にあって、下町風情を残し、まさにタイムスリップしたかのような錯覚になる、このすばらしい沿線の雰囲気が、外国人を含め、旅行客の心をつかみ、荒川線が観光資源として認められたことのあらわれであるというふうに考えます。今後、観光客などの新たな需要を取り込み、荒川線を利用していただくことで、荒川線や沿線地域の魅力がさらに向上すると考えます。
 そこで、旅行客など、都電荒川線の利用者をさらに増加するための取り組みについて伺います。

○仁田山鉄軌道事業戦略担当部長 都電荒川線では、利用者がほぼ横ばいで推移しておりますが、荒川線沿線には、多くの観光スポットや季節の花の彩りなどの魅力があり、観光客の掘り起こしの余地があると考えております。
 このため、交通局では、平成二十七年から若手職員を中心に、荒川線アピールプロジェクトチームを結成して、沿線風景のPR動画を作成し、都営地下鉄の車内で放映するほか、デザイン性の高いポスターを都営地下鉄等の駅に掲示するなど、新たな利用者獲得の取り組みを展開しています。
 今後、来年度末までに、十二両の新型車両の導入を計画しておりますが、その際には、撮影会や試乗会などを企画し、日ごろ荒川線を利用しない方々にも、荒川線の魅力を強くアピールしてまいります。
 また、外国人旅行客も含めた沿線地域外の方々に、荒川線の魅力や沿線情報を発信するために、SNSのさらなる活用を図るとともに、旅行口コミサイトとの連携に向けた協議を進めるほか、観光案内所等で多言語の案内冊子を配布してまいります。
 さらに、外国人旅行客の誘致を図るため、沿線の宿泊施設や羽田空港での都電一日乗車券の発売を実施し、新たな利用者の獲得に努めてまいります。

○小松委員 私は世田谷に住んでいるんですが、私の近隣の方で、実は都電荒川線に乗ったことのある方がほとんどいないのが実情なんですね。でも、恐らく乗りに行こうと思えば、一時間もかからないで、ああしたすばらしい時間を過ごすこともできるわけでございまして、潜在的な需要、ニーズはいっぱいあるというふうに思って大いに期待しています。
 また、答弁の中にもありましたが、若手の職員の方中心に、荒川線のアピールプロジェクトチームが、PRの動画をつくられたというふうなお話がありました。検索してみると、本当にいろんな方が、さまざま荒川線の風景、また荒川線そのものを撮影されているユーチューブや動画などもたくさんありました。恐らく、愛している方いっぱいいるんだなというふうに思いますので、ぜひ、話題になる仕掛けを率先してつくっていただきたいなというふうに期待しているところであります。
 次に、浅草線泉岳寺駅の大規模改良工事について伺いたいと思います。
 これまでのまちづくりの歴史を振り返ってみても、鉄道は、まちづくりと切っても切れない関係にあります。
 昨年の事務事業質疑でも取り上げさせていただきましたが、泉岳寺駅の駅機能強化に関する質問を行いました。交通局からは、都施行の再開発事業を活用し、駅の改良を国道と隣接する市街地整備と一体的に進め、地域の活性化にも資する新たなまちにふさわしい駅となるよう積極的に取り組むとの答弁をいただきました。
 こうした手法により、交通局が駅の改良を通じて、積極的にまちづくりに貢献をしていくということは、局の経営方針にかなうものと思います。しかしながら、勝どき駅のような駅単独での改良とは異なり、他の事業手法と一体的に進めることは、関係機関等との調整など、解決すべき課題も非常に多いと思います。
 そこで、泉岳寺駅の大規模改良工事について、改めて、その意義とこれまでの検討状況、そして、今後の具体的な取り組みについて伺います。

○野崎建設工務部長 泉岳寺駅のございます品川駅、田町駅周辺地域は、JR新駅の設置やリニア中央新幹線始発駅が整備されるなど、日本の成長を牽引する国際交流拠点となる地域でございます。
 泉岳寺駅は、空港と都心を結ぶ重要な交通結節点でございまして、周辺の開発により人口が増加することが見込まれるため、狭隘な地下駅を大規模に拡張することといたしました。
 駅の大規模改良に当たりましては、隣接する市街地と一体的に整備することで、駅空間を最大限確保するとともに、都施行の再開発事業の活用により、既存のオフィスビルやマンションを更新し、当地域にふさわしい新たなまちづくりにも寄与してまいります。
 鉄道事業者が駅と駅ビルを一体的に整備する事例は多々ございますが、今回のように、再開発の敷地に地下駅と民間建築物を立体的に整備するというケースは他に類例がなく、建築基準法による施設配置上の制約や権利関係の整理、さらに、再開発と駅改良との事業手法の違いによる諸手続のふくそうなど、複雑な課題が存在しております。
 このため、地元権利者に対し、これまで十数回にわたり説明会等を実施するなど、事業への理解を得るとともに、国や区を初め関係機関等との協議や調整を重ね、課題の解決に努めてまいりました。
 まずは、平成二十八年度から実施設計に着手いたしまして、計画の深度化を図るとともに、平成三十年度の工事着手に向け全力で取り組んでまいります。

○小松委員 さまざまな課題があると思いますが、空港アクセスなどを通じ、都営交通の玄関口にふさわしい駅となるよう、事業を進めていただくようお願いいたします。
 都営地下鉄の沿線では、泉岳寺駅のほかに、大門駅や日本橋駅周辺地域でも、開発によるまちづくりが進められており、これらの駅でも、今後、利用者が急増することが予測されております。交通局も、駅周辺の開発状況を見据え、まちの発展に合わせてしっかりと対応していただきたいと思います。
 次に、バス事業について伺います。
 都営交通が、世界一の都市東京の実現への貢献を標榜するには、鉄道以外の公共交通機関の充実も欠かせません。私は、鉄道に次ぐ、多くの人々の移動手段を担っているバスの役割が重要であるというふうに考えます。
 路線バスは、地域住民の身近な公共交通手段であるとともに、例えば、発展が著しい臨海地域において、増大する輸送需要に機敏に応えられるのはバスならではの強みだと思います。加えて、最寄りのバス停から気軽に乗れ、短距離の移動にも重宝し、乗降のしやすさなど、バリアフリーの面でもすぐれていることなど、鉄道にはないよい点がバス事業にはたくさんありますが、その役割は、絶えず見直されつつ今日の姿になっているのだというふうに思います。
 そこで、事業環境の変化に対応した都営バスのこれまでの取り組みについて伺います。

○牧野バス事業経営改善担当部長 都営バスはこれまでも、事業環境の変化やお客様のニーズに合わせ、事業を展開してまいりました。道路混雑などの影響によりバスの遅延が常態化し、乗客離れが顕著となった昭和五十年代後半には、バスの復権を目指し、バスの役割が高く、乗客数が多い路線を選定し、都市新バスといたしまして、定時性、速達性の確保や頻回運行の実施、バスロケーションシステムの導入により案内サービスの充実、さらに、車両のグレードアップなどを総合的に実施いたしました。
 順次八路線に拡大いたしましたこの都市新バスは、現在でも多くのお客様に利用される基幹的な路線となっているとともに、先導的に導入いたしました施策は、他のバス事業者にも拡大しております。
 さらに、都営バスは、福祉施策や環境施策と連携し、高齢社会に対応したノンステップバスや最新型低公害車などを先導的に導入することにより、他の事業者への普及を牽引してまいりました。
 現在は、平成二十八年度から導入する燃料電池バスの開発支援などを率先して行い、水素社会の実現に貢献する役割を果たしております。

○小松委員 これまで、都営バスが先導して時代のニーズを捉えた取り組みを進め、都の施策と連携して事業を実施してきたとの答弁がありました。バス事業のリーダーを自覚した取り組みであったと思います。
 しかし、ノンステップバスの運行など、当時は特別であったことが、今では当たり前となっていく中で、都営バスには、現状に満足して立ちどまらず、今後も時代のニーズを敏感に捉え、今までにはなかったそうした視点から、さらなるサービスの向上に取り組むことを求めたいというふうに思います。
 新しい経営計画では、新たなバスモデルの展開を掲げています。交通局が、東京にふさわしい新たなバスの姿を見せることで、バス事業全体の輸送サービスの水準を押し上げる、そうした契機になることを期待しています。
 そこで、新たなバスモデル事業の狙いと今後の展開について伺います。

○牧野バス事業経営改善担当部長 東京二〇二〇大会を控え、都心部や臨海地域の開発が進展することにより、新たな交通需要が発生しております。
 また、海外から東京を訪れる旅行者の急増や本格的な高齢社会も迎えるなど、都営バスを取り巻く環境は大きく変化しております。このような中、委員ご指摘のとおり、都営バスは新たな課題に的確に対応し、より質の高い輸送サービスを提供していく必要があると考えております。
 新たに実施するバスモデル事業につきましては、利用者が多く、バスの役割が高い路線に対して、施策を集中的に実施することにより、誰もがわかりやすく快適に利用できる高機能のバス路線の実現を目指しております。
 具体的には、従来のバスと異なる車両デザインの導入、乗りたいバスが一目でわかる車両のラインカラー表示、観光情報や各停留所までの予想時間を表示する車内液晶モニターの設置、バス乗り場や発車時刻を知らせるデジタル案内板の設置、高齢者などに配慮した低いつり手の採用やノンステップバスエリアの拡大などを計画しております。
 この事業につきましては、平成二十九年度から試行的に実施し、五路線に順次拡大していくとともに、有効な施策につきましては一般路線にも展開してまいります。
 今後とも、このような取り組みを通じて、都営バスの利便性を高めるとともに、都営バスのイメージを一新してまいります。

○小松委員 ふなれな場所でバスを利用する際、誰もが少なからず不安を覚えるものであります。この不安感を解消し、誰もが円滑に目的地を目指せるようになるということは、利用者目線に立った大切な取り組みだというふうに思います。
 バスの需要は、今後も高まっていくことが予見されます。都心部をくまなく走る都営バスが、新たなバスモデル事業を通じて、より便利なサービスを提供し、東京の発展に貢献していくことを期待いたします。
 これまで、経営計画二〇一六の主要事業の内容や取り組み姿勢について確認をしてまいりました。しかし、この盤石な経営基盤があってこそ、事業を着実に実施することができるわけであります。
 そこで、公営企業の経営基盤の根幹である財政運営と人材育成について伺っていきたいと思います。
 交通局は、この経営計画で、東京二〇二〇大会に向けて、これまでに増して積極的な施策の展開を打ち出しており、今後三年間で一千五百七十四億円に上る多額の事業費を計上しています。交通局が安全やサービスのレベルアップを図るために行う設備投資は、真に必要かつ重要なものであると思いますし、東京二〇二〇大会に向け、交通局が担う大きな役割に積極果敢に応えていく前向きな姿勢が数字上も見てとれます。
 しかし、多額の投資を行うということは、中長期的には、財政負担の増加の要因となるわけであります。このため、財政運営の面において、計画期間以降も見据えた将来にわたる健全な経営を保つための取り組みが重要であるというふうに考えます。
 そこで、今後の財政運営の考え方について伺います。

○小泉総務部長 交通局はこれまで、長期にわたる厳しい財政再建の歴史を踏まえまして、損益収支の改善や資金の確保、企業債の発行抑制など、財政の健全性に留意した取り組みを行ってまいりました。今日では、依然として多額の累積欠損金と長期債務を抱えながらも、安定的な事業運営を確保しております。
 今後の経営に当たりましては、東京二〇二〇大会や世界一の都市東京の実現に向け、必要な投資を積極的に行っていくことが重要であると考えております。このため、引き続き、乗車料や関連事業収入のさらなる収益拡大に努めるとともに、企業債も活用し、必要な資金を確保してまいります。
 一方、効率的な執行体制の構築やコスト縮減などの不断の経営努力も行い、財政基盤の一層の強化を図ってまいります。
 今後とも、将来の事業環境の変化や、さまざまなニーズに柔軟に対応できる強固な財政基盤を築き、諸課題に積極的に取り組むとともに、長期にわたり安定した事業運営が可能となるよう財政運営に取り組んでまいります。

○小松委員 積極的な投資を行いつつ、財政の健全性の維持にもしっかりと目配りをして経営を行っていただきたいと思います。
 企業経営を維持発展させていくためには、財政運営と同じように大切になるのが人材の育成です。都営交通を利用される方の信頼に応え、質の高いサービスを提供するとともに、その安全・安心を支えるのは人の力だと思います。それゆえに、すぐれた人材を確保し、仕事を通じて磨きをかけていかなければなりません。
 交通局は、人を育てる現場という強みを持っています。だからこそ、人材を確保し育てていくことが必要であります。事業を着実に推進するため、現場を支える人材の確保育成に、今後どのように取り組むのかを伺います。

○土岐職員部長 都営交通の現場を支える職員には、安全・安心最優先の高い意識を持つとともに、それぞれの持ち場で、専門性や技術力を最大限発揮することが求められます。このため、労働力人口の減少等に伴い、人材の確保が一層厳しくなることが予想される中にあっても、職務遂行への意欲と能力のある人材を確保し、現場に精通した都営交通を支えるプロフェッショナル職員を育成していく必要がございます。
 こうした認識に立ち、今年度、人事制度を再構築し、第一線の業務に携わる職員を積極的に監督職に登用するなどにより、職員の意欲と能力を一層引き出せる任用体系とし、また、これまで人事委員会が行っていた昇任選考を交通局で実施し、管理監督職にふさわしい人材をみずから選抜することといたしました。
 この新たな制度のもと、採用、研修、昇任、配置管理等を通じて職員の能力を高め、組織として最大限発揮することで強固な事業運営体制を構築してまいります。
 具体的には、採用ホームページの刷新や高等学校への働きかけの強化などを行い、有為な人材の確保に努めるほか、地下鉄の運転シミュレーターやバスの運転訓練車を活用した安全研修により、安全意識と対応力を備えた職員を育成するとともに、模擬実習設備を用いてレール交換などの訓練を実施し、保守職員の技術力向上も図ってまいります。
 今後とも、局事業を遂行する上で、最も重要な現場を支えるプロフェッショナル職員の確保、育成に全力で取り組んでまいります。

○小松委員 新たな人事制度の再構築というお話がございました。また、今後、人材の獲得競争が、やはりこの日本の人手不足の中では起こってくるというふうに思います。また、職員の方の大量退職といった時代も、やがてやってくるでしょう。
 そうした中で、安定的にすぐれた人材を確保し、現場の経験を通じて育成していくということで、都営交通の安全確保がレベルアップするとともに、サービスの質の向上とともに、お客様からの信頼が高まっていくことにつながるものだというふうに思います。しっかりと進めていただきたいということをお願いいたします。
 きょうは、新たな経営計画に関する内容を中心に質問を行いました。東京の将来を交通局がどのように見据え、その発展に向け、どのようなビジョンを持って事業運営を行おうとしているのかを、さまざまな角度からご答弁いただいてまいりました。
 そこで、最後に、局長から、今回の計画に込めた思いと今後の事業運営に向けた決意について伺いたいと思います。

○塩見交通局長 冒頭、委員からお話がありましたように、八月に開催されるリオデジャネイロ大会が終わりますと、いよいよ東京開催に向けて待ったなしとなってまいります。交通局におきましても、これもお話のありましたテロ対策の強化や大会期間中の輸送への万全の対応など、急ピッチで大会に向けた取り組みを加速してまいります。
 また、都心や臨海地域の人口増に伴う新たな需要への対応など、東京二〇二〇大会後を見据えた課題にも的確に対応が求められておりまして、これらの課題に積極果敢に取り組んでいくため、来年度から平成三十三年度までの六カ年の計画であります東京都交通局経営計画二〇一六を今回策定したわけであります。
 この計画の実行に当たりましては、まず第一に、安全・安心を何よりも最優先に、災害に強く事故のない都営交通を実現するとともに、誰もが利用しやすい質の高いサービスを提供し、あわせて、より経営基盤を強化し、安定的な事業運営を行える体力のもと、それを土台といたしまして、まちづくりや観光政策など、都政における諸課題に積極果敢に取り組むことで、東京の魅力向上に貢献してまいります。
 また、この新たな計画を着実に推進するに当たりましては、個々の局職員がみずからの使命と責任を自覚し、前のめりで事業に取り組み、さらに安全意識とサービス精神を局の隅々まで徹底し、浸透させていく必要があると考えております。
 交通局は局一丸となって、持てる力を最大限発揮し、史上最高のオリンピック・パラリンピックの成功、そして世界一の都市東京の実現に貢献してまいります。

○小松委員 力強い答弁ありがとうございました。今後も、都民の暮らしを支え、東京の発展に貢献し続ける存在であり続けてほしいと思います。そして交通局が取り組むさまざまな施策の実施を通じて、東京の公共交通のすばらしさを世界にアピールする発信役となり、世界で一番の都市東京の実現に貢献していくことを期待して、私の質問を終わります。

○橘委員 私の方からは、交通局の経営計画二〇一六を中心に、都営地下鉄の今後の事業運営について質問いたします。
 平成二十八年度を初年度といたします六カ年の経営計画は、幾つかの重要なキーワードが盛り込まれているように私は思います。
 すなわち、一点目は、東京二〇二〇大会開催後も見据えた計画であること、二点目に、安全・安心の確保を最優先するという表現、三点目に、質の高いサービスを提供するということ、四点目に、まちづくりや観光振興、環境負荷の低減等の課題にも挑戦することといったポイントがあろうかと私は見ております。
 そして、その方針を実行することで、一つに、史上最高のオリンピック・パラリンピックの実現、二つには、世界一の都市東京の実現に貢献するという都民に対する約束を明確にしていると私は思います。それに向けて具体的な施策、事業計画を盛り込んだのが、この経営計画であると読み取ることができると私は捉えております。
 それを前提に質疑をしていきたいと思いますけれども、まず、公営企業事業者として、ぜひこの決意と利用者の主体が国民であることを決して忘れることなく事業運営をしていただきたいと思います。
 東京は、二〇二〇年に向けて、さらには、その先も大きく変わっていくことになります。また、変えていかなくてはなりません。この計画で想定している状況を超える事態も、その段階では十分考えられると思います。
 したがいまして、そうした状況の変化を的確に把握して、柔軟かつ迅速に対応していくこともこれからは必要であろうと思います。今までも、皆さん方はそういう努力をしてきたとおっしゃいますけれども、さらにこれからは、そういう対応が求められる事態になってくると思います。
 その判断の座標軸をどこに置くか、公営交通の事業者として、お客様である利用者をどれだけ大事にすることができるか、利用者の声に敏感に耳を傾けることができるかどうか、利用者の思いを肌感覚で感じることができるかどうかという事業者としての感度であると私は思います。この点をまず、大事な視点として指摘しておきたいと思います。
 さて、この経営計画の中で、都営地下鉄の乗客数について、今後しばらくの間、大江戸線を中心に乗客数の増加が続くと見込まれるものの、少子高齢化の進行などにより、長期的には大幅な増加は期待できないという、こういう分析をされております。これは、東京の今後の人口動態、都営地下鉄を利用する年齢層の変化予想、沿線地域の開発予測などの要素を踏まえての分析とは思いますけれども、乗客数の見込みの分析は、設備投資など、今後の経営、利用者サービスにも重大な影響を及ぼすだけに、緻密に行っていかなければならないと考えます。
 そこでまず、今後の都営地下鉄の乗客数の見込みについて、どういう分析をしているのか、説明をしてもらいたいと思います。あわせて、今後の対応について見解を求めます。

○根木企画担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 東京の人口は、東京都長期ビジョンによれば、二〇二〇年をピークに減少に転じるものと見込まれ、少子高齢化の進行や、それに伴う生産年齢人口の減少等により、長期的には、公共交通機関の乗客数の大幅な増加は期待できません。
 しかしながら、都営地下鉄の事業エリアの将来人口や開発傾向の動向を見ますと、都心部や臨海地域のまちづくりの進展などもあり、二〇二五年ごろまでは、都営地下鉄の利用者は増加すると見込んでおります。
 こうした状況を踏まえるとともに、定期的に実施する乗客量調査の結果に基づきまして、ダイヤの工夫や車両の増備などにより、輸送需要に的確に対応してまいります。

○橘委員 需要見込みの変動の要因として、今おっしゃった二〇二〇年を境とする、その人口減少局面、この推測というのは、大枠では私も理解できます。世界で類を見ない、大都市では類を見ない、人口が急速な少子高齢化を歩みながら、なおかつ、その中で急速な変化が対応として求められる、そして二〇二〇年を境に、人口減少局面に入っていく、これは頭の中でも想定がしにくい、どういう具体的な影響が出てくるのか想定がしにくい、そんな事態の中で経営していかなきゃならない困難さというのは十分理解できます。
 その中で、マンションの急増であるとか、商業施設の立地であるとか、鉄道事業者の相互乗り入れなど、利用者の需要予測を左右する事態は現在も既に出ているわけでありますし、今後そうした動きはスピードアップすると想定されます。都営地下鉄沿線の利用者の見込みは、予測を間違えたり、対応がおくれたりすれば、混雑が激しくなるなど、しわ寄せは、結局利用者にいくことになります。
 こうした状況の変化を事前に把握するために、沿線の調査をさらに緻密に行っていくべきと考えますが、見解を求めます。

○根木企画担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 今回の計画策定に当たりましても、地下鉄四線及び都バス等につきましては、民間シンクタンクと共同で、将来の輸送需要を調査、予測いたしました。
 今後とも、沿線の開発動向を踏まえた需要予測を的確に実施し、的確に対応してまいります。

○橘委員 私はこの委員会で今まで繰り返し主張してまいりましたけれども、利用者が最も願っているサービスというのは、快適で利用しやすいということであります。地下鉄の朝夕のラッシュ時の混雑緩和、これが、サービスの向上としては利用者が最も求めているものだと思います。
 この混雑緩和というのは、ほかの鉄道会社の混雑率と決して比較するものではありません。ほかに比べてまだ低いとか、そういった比較をするものではないと思います。鉄道事業者が対策を講じる目安としている混雑率の国の指標が妥当かどうかということも、利用者へのサービスを考えれば、本来であれば、交通事業者が独自に判断し、独自に改善すべきことであると思います。
 経営計画二〇一六の内容に戻りますけれども、輸送力の増強策として、大江戸線については平成三十年度中に三編成増備する、そして、新宿線については八両編成から十両編成にするとしております。
 計画を策定する中で、当然、将来の需要などを見込んで輸送力の増強を決定したものと考えますけれども、大江戸線及び新宿線の輸送力を増強する理由について、見解を求めます。

○岡本電車部長 交通局では、毎年定期的に実施する乗客量調査の結果や将来の乗客数の予測等を踏まえ、必要に応じてダイヤ改正を実施してきたほか、車両を増備することで輸送力を増強してまいりました。
 大江戸線は、近年、乗客数が年平均約四%増加しており、特に開発が進んでいる臨海地域の伸びは約七%と顕著であります。また、この地域は、東京二〇二〇大会の多くの会場を擁していることから、大会期間中に国内外から多くの利用客が見込まれるとともに、再開発計画等を踏まえると、大会後の混雑率は一六〇%を超えると予測しております。こうしたことから、平成三十年度に三編成の車両増備を行うことといたしました。
 新宿線につきましては、混雑率が都営線の中で最も高いことから、平成二十八から二十九年度に十編成について十両化し、輸送力を増強することといたしました。

○橘委員 今の答弁で、毎年定期的に調査して対策を講じてきたということでありますけれども、それでも混雑率がアップしているのはなぜなんでしょうか。
 ダイヤ改正や車両増備などの対策を講じるまでの間、混雑を強いられるのは利用者なんです。詳細な調査をもとにして、詳細な需要予測を立てて、迅速に混雑緩和策を講じることが私は大事じゃないかと思うんですが、この点について見解を求めます。

○岡本電車部長 先ほどもご答弁いたしましたとおり、交通局では、毎年定期的に実施する乗客量調査の結果や将来の乗客数の予測を踏まえ、混雑対策に取り組んでまいりました。
 ただ、先生おっしゃるとおりに、なかなか追いついていないとご指摘を受けてございます。
 今後とも、沿線の環境の変化などに伴う今後の需要動向を研究いたしまして、見きわめた上で、混雑緩和対策について、相互直通運転の各社とも相談しながら、可能な限り、時期も含め適切に判断させていただきたいと思います。

○橘委員 調査というのは、調べていけば、何が今調査項目に入っているか、ちょっと私わかりませんけれども、この乗客数に関係する要素というのは、探せば幾らでもあるんですよ。その辺を、もうちょっと緻密にやっていただきたい。そうしなければ、本当に動向というのはつかめないと思います。
 例えば、都営地下鉄三田線、これについても平成二十六年度の調査によれば、混雑率は一五〇%であります。その前年度の平成二十五年度は一四七%だった。一年間で三ポイントも増加しているわけです。
 三田線の混雑率というのは、西巣鴨駅から巣鴨駅の区間と聞いておりますけれども、西巣鴨の手前の板橋区内、これは近年、工場跡地などへの大規模マンションの建設が続いておりまして、三田線の利用者がどんどんふえているんです。これ、急速にふえているんです。調査という観点からいえば、沿線のマンションの建設動向であるとか、これは多分調べていらっしゃると思います。
 それから、小学校の入学児童数とか転入児童数を把握しておけば、どの年代層がふえていくのか、地下鉄利用者の需要も予測できるんです。地元では、小学校の学級数が減ったとか、統廃合が進んだとか、また、一校減ったとか、それから、人口がふえて子供がふえて足らなくなったとか、教室が足りないとか、そういったものが、現場では、現実では起きているわけです。そういった動向というのは、全部乗客数に影響するんですよ。その辺も詳しく、これは調査すべきだと思います。
 これまでそういうことも含めて、小学校の児童数とか、こういうことも調査していたのかどうか説明してもらいたいし、それからまた、混雑率については答弁にもありましたけれども、国の指標に基づいて一五〇%が対策を講じるかどうかの一つの目安としているわけですが、三田線というのは、ちょうど境の数値になっている、一五〇という。しかし、体感的な混雑率というのは、必ずしもこの数値だけではあらわせないんですよ。冬場の着膨れの時期、それから、リュックサックが多い若者、そういったもので、利用する層、また季節によって、混雑率の体感というのは全然違いますよ。
 私のもとには、三田線の朝の混雑もひどいと、不愉快だといった声が、前からたくさん寄せられております。私は、それで、機会あるごとに改善を要望してきたわけであります。
 交通局は、この三田線の混雑率、最近の利用者数、そういった推移についてどう分析しているのか、もう一度伺います。

○岡本電車部長 まず初めに、これまでどういう調査をしてきたかということでございますけれども、三田線につきましては、将来の乗客数の予測を行う中で、沿線のマンション建設の動向など開発動向調査し、需要予測に反映しているということで、そういった調査を行ってまいりました。
 次に、認識でございますけれども、三田線の最混雑区間である西巣鴨駅から巣鴨駅では、朝ラッシュ時の時間帯の一時間当たりの平均混雑率は、平成二十五年度は一四七%、平成二十六年度は一五〇%となっておりまして、前年度から約三ポイント増加しております。
 また、利用者数については、板橋区内の蓮根駅から新板橋駅の七駅の乗車人員の合計は、平成二十五年度、約九万五千人、平成二十六年度、約九万七千人でございまして、前年から約二・二%増加してございます。

○橘委員 数字はよくわかるんです。数字はわかるんだけれども、その沿線の小学校の教室の数とか、その辺まで調べてくださいよ。
 それから、高齢者人口というのは、住宅に、団地によって随分違うんですから。高齢者人口がどこまで進んでいるのか、そして、利用者がどの程度なのか、その辺まで詳しく調べてください。
 どうですか、もう一回答弁してください。

○岡本電車部長 先生ご提案の調査につきましては、企画部門とも相談いたしまして、実施の方向ということで検討させていただきたいと思います。

○橘委員 ぜひお願いしたいと思います。
 三田線の混雑率も増加傾向にあるということは、今までのやりとりでおわかりになったと思いますけれども、先ほどの大江戸線、新宿線と同様に、やはりこれは三田線が一五〇%前後ということであっても、対策は必要ではないかと私は思います。
 経営計画二〇一六には、三田線の混雑対策への言及がされておりません。載っていないんです。経営計画に記載されていないからやらないとはいわないと思いますけれども、三田線の混雑緩和について、先ほどの調査とか、そういう先手を打って早急に対策を講じるべきと考えますが、見解を伺います。

○岡本電車部長 三田線では、今ご答弁したとおり混雑率が一五〇%になっておりまして、乗客数は増加傾向にございます。
 このため、当面、車両の運用を工夫することで、ことしの秋を目途に、朝ラッシュ時間帯に一本増発し輸送力を増強いたします。
 今後とも、乗客数の動向など、きめ細かく把握し、混雑緩和に取り組んでまいります。

○橘委員 今、秋をめどに朝のラッシュ時間帯に一本増発するということでありますけれども、これは秋という漠然としたことじゃなくて、できる限り早期に対応していただきたいと思います。
 利用者というのは、とにかく一日でも早く、この混雑緩和してもらいたいというのは願いなんです。ですから、これを一日も早く、具体的に対応していただきたいと思います。また、この調査もしっかりやっていただいて、手を打つのがおくれることなく、緩和策を講じていくよう、改めてこの場で強く要望しておきます。
 三田線の輸送力増強、混雑緩和策でありますけれども、その具体策としては、現在の六両編成から八両編成への車両の増結も真剣に検討すべきだと私は考えます。一本増発する、これはある程度の緩和策とはなるでしょう。けれども、抜本策ではありません。今後、まだあの沿線は人口はふえるんです。ということを考えて、真剣に検討していただきたいと思います。
 利用者の心理といたしましては、不満がたまってから改善策を講じるのと、先手を打って改善していくのでは、受けとめ方が全く違うんです。都の交通局がお客様を大事にするというんであれば、ぜひ、混雑対策は先手を打って進めていただきたいと思います。
 さて、鉄道の混雑対策というのは、事業者が輸送力を増強して対応することが本来の姿でありますけれども、車両の増備は、多額の費用がかかるというのも現実の問題であります。そこで、利用者の協力もいただくことも必要となってくるわけであります。けれども、これは本来ならば、混雑は鉄道事業者の責任じゃないか、何で利用者に負担を求めるんだという、そういった意見も強くあります。
 これは、調整難しいんですけれども、しかしながら、こちらとしては、鉄道事業者としてはお願いしていくと、協力をお願いしていくと。そして、お互いに気持ちいい利用環境をつくっていくということも、これもまた一つの文化として、大都市に暮らす住民として必要なことでもあるのかなというふうに思います。ただし、これは強制はできませんので、あくまでも協力を求めるということが必要であろうと思います。
 そこで、現在、交通局は、日暮里・舎人ライナーで早起きキャンペーンを実施していますね。これは利用者にラッシュ時の時間帯を避けた早朝利用の協力を求めているわけであります。
 日暮里・舎人ライナーというのは、非常に混雑率が高くて、混雑緩和策として利用者に協力を求めるという意味で、この早起きキャンペーンを実施しているとのことでありますが、都営地下鉄においても、同じ方式ではなくても利用者に協力を求めることによって、少しでも混雑緩和ができるような工夫を検討すべきではないかと思います。
 例えば、私、システム詳しくわかりませんけれども、日暮里・舎人ライナーの早起きキャンペーンで使っているのは、定期券とは別のところに、タッチ式でポイントがたまるんでしょうか、そういったふうに聞いておりますけれども、それを聞いていますと、やはり設備投資が必要なってきますね。これが、駅の数が多くなればなるほど設備投資が必要になってきますし、それを受ける、コントロールするサーバーというのも必要なようであります。そうすると、かなりの設備投資が必要だなということも想定されます。そうするとこれは、地下鉄にシステムをそのままというのが、ちょっと負担が大きいかなとも思います。
 そこで、全くのアイデアだけで申しわけないんですが、例えば、交通局のToKoPoというシステムありますね。このToKoPoのシステムを活用して、協力をしていただける利用者に若干のメリットがあるような、そういう方式で協力を求めるといった方式も工夫すべき、そういったシステムも考えるべきだとは思うんですが、この点について、早起きキャンペーンのシステムの簡単な紹介と同時に、この提案に対しての見解をお願いしたいと思います。

○岡本電車部長 まず、早起きキャンペーンのシステムでございますが、ToKoPoのカードを使いましてポイントをためまして、そのポイントに応じまして抽せんを行って、賞品を与えるというものでございます。
 さて、都営地下鉄の混雑対策といたしましては、車両増備とダイヤ改正の対応に加え、駅構内や車内での放送でお客様のご協力をいただき、車両の中ほどへのご乗車や比較的すいている車両をご利用いただくよう呼びかけるなどの工夫を従来よりしております。今後さらに、分散乗車とオフピーク通勤、通学への協力を、駅及び車内のポスターやデジタルサイネージ、改札口に設置している列車運行情報表示装置を活用し、継続的に呼びかけてまいります。
 また、お客様が事前に混雑状況を把握できますよう、ホームページにおいて、朝ラッシュ時の混雑率が高い区間や列車ごとの情報を提供してまいります。
 また、今、先生の方からもご提案もございましたが、ICカードを活用いたしました新たな手法も検討し、さらなる混雑緩和やサービス向上につなげてまいります。

○橘委員 国土交通省の公表資料によりますと、平成二十六年度の東京圏の主要三十一区間のピーク時の平均混雑率は一六五%となっておりまして、十四区間で一八〇%を超えているとあります。東京の鉄道の混雑率は、パリやロンドン、ニューヨークといった世界の主要都市と比較すると、依然として高いようであります。
 二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピック競技大会に向けて、東京の鉄道の混雑解消は、おもてなしの視点でも重要であると思います。
 今東京を訪れる観光客が非常に多くなっている。私たちも、その現実を肌で感じております。そしてまた、二〇二〇年には、オリンピック・パラリンピックの大会の開催期間中、大勢の観客が世界中からいらっしゃいます。全国からもいらっしゃいます。観光客も大勢いらっしゃいます。そういった人たちが、競技を観戦するために電車を利用した、地下鉄を利用した、そういったときに、あの朝の混雑を見たとき、どう思うでしょうか。何という殺人的な混雑なんだという、そんなふうにして東京のイメージダウンにつながっていく、そんな心配もされております。私も、そう思います。
 おもてなしというからには、自分が乗っても気持ちいいな、そしてまた、朝の混雑だけでも、本当に気持ちいいなというふうなことを感じてもらえるのが、やっぱりおもてなしだと思いますし、全然混雑がないというのは、これは現実的ではないけれども、ある程度緩和して、悠々と立っていられるとか、そういった程度は必要だと私は思います。
 先ほど述べましたけれども、鉄道事業者としては、そういう状況をつくるためにも、輸送力の増強の取り組みは第一でありますけれども、朝の勤務、それから、フレックスタイムの制度の積極的な活用であるとか、成熟社会にふさわしい働き方改革の取り組みをサポートする、これもまた、何らかの形で交通局が取り組むべきものであろうと思います。そしてまた、ゆとりある生活を実感できる成熟した都市の実現に貢献するというのも、交通事業者としての大事な役割ではないかと私は思っております。
 これはもちろん、交通局だけで対応できる問題ではありません。けれども、この経営方針の中に、首都東京が抱えるさまざまな課題に果敢に挑戦し、東京の発展に貢献する都営交通を実現するというふうに掲げている以上は、混雑緩和にも率先して取り組んで、他の鉄道会社に、むしろ都営交通、東京都の都営地下鉄、これがほかの鉄道会社にもよい影響を与える、そういった事業運営をしていただきたいと思います。このことを強く要望して、私の質問を終わります。

○河野委員 初めに、再生エネルギーについて伺います。
 二月の当委員会で、新宿線東大島駅乗降場上屋改修その他工事の契約締結報告がありました。
 私は、昨年の公営企業決算特別委員会で質問いたしましたが、東大島駅は地上駅ということで、太陽光発電設備の導入が計画されていました。二〇一三年経営計画には、新規事業として、東大島、高島平駅において、駅ホームの上屋の改修、更新に合わせて、太陽光発電を導入すると書いてあります。
 今回、改修の工事契約が締結されましたが、東大島駅上屋は、ソーラーパネルを設置できる強度がある設計になっているのでしょうか。

○谷本技術管理担当部長 東大島駅は、江東区と江戸川区の区境の河川橋上駅で、ホームに行政区分標がある全国でも珍しい駅として、関東の駅百選の一つとなっております。
 今回の大規模改良工事は、駅上屋の老朽化に伴い、ホーム屋根、外壁の改修や待合室の設置などを行うものでございます。また、外壁を連続した窓とすることや青色を基調とした外観とすることで、旧中川からの眺望や水辺の景観と調和を図ることとしております。
 本上屋の屋根につきましては、将来、ソーラーパネルの設置が可能な構造強度を有する設計となっております。

○河野委員 二〇一三の経営計画では、二〇一五年度が完了というふうに示されています。これまで、局も努力されたようですが、工事契約の不調もあって予定どおりに進んでいないということは聞いております。
 ただいま、将来ソーラーパネルが設置可能な強度を有しているとの答弁がありましたが、ソーラーパネルを設置した場合の発電量はどのくらいあるのか、また、設置のスケジュールについてお考えを伺っておきます。

○根木企画担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 東大島駅における太陽光発電につきましては、太陽光発電をめぐる買い取り制度や需要動向などが変化しており、現在、計画を精査しているところでございます。

○河野委員 計画していた高島平駅も設置が進んでいません。都営三田線などには、まだ地上駅があります。他の地上駅の駅舎の屋根を利用した太陽光発電については、検討状況、どのような事態であるのでしょうか、教えてください。

○根木企画担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 地上駅の駅舎の屋根に太陽光パネルを乗せるためには、東大島駅のように大規模な改修が必要でございます。
 交通局では、局施設の改築等に合わせて太陽光パネルを設置することとしておりますが、地上駅につきましては、当面改築等を行う予定がないことから、太陽光パネルの設置の計画はございません。

○河野委員 ある意味、消極的というか、そういうふうな印象も受けるご答弁でした。
 東京メトロは、江戸川区の西葛西駅から千葉の西船橋駅までの八駅で、地上駅舎の屋根を活用してソーラーパネルを設置し発電しています。八駅の合計で、年間発電電力量は百九万キロワットアワーとのことです。そして、この取り組みによって、年間五百八トン、杉の木で三万六千二百八十五本分のCO2排出削減にもつながるということです。東京メトロは、既に千代田線の北綾瀬駅、日比谷線の南千住駅にも、ソーラーパネルが設置されて、今後、他の地上駅にも設置を予定しています。企業の社会的責任としての環境対策であると、東京メトロは位置づけています。
 都営地下鉄も、おくれをとらないよう計画に沿って設置を促進することを重ねて要望するものですが、いかがでしょうか。

○根木企画担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 交通局といたしましても、太陽光の活用は大切であると考えており、これまでも、高島平総合庁舎や巣鴨自動車営業所などの改築等に合わせて、太陽光発電を導入してまいりました。
 今後も、地上駅の駅舎屋根に特化することなく、バスの営業所や整備場など、局施設の改築等に合わせて、太陽光発電を導入してまいります。

○河野委員 この四月から電力の自由化が始まるということもありまして、再生エネルギーへの注目、関心は強いものがあります。答弁で、需要動向の変化もあって再精査中とありましたが、東大島駅など、改修でソーラーパネル設置の可能性を持っている施設については、積極的に交通局が対応されるように求めておきます。
 次に、多摩の水力発電について伺います。
 これまで交通局は、電気事業として多摩川の流水を活用した水力発電を行ってきました。水力発電所は三カ所です。二〇一六経営計画では、老朽化した水力発電所の施設設備更新の必要性に触れています。三カ所の発電所は、それぞれいつから発電を開始しているのか、そして、計画にある老朽化した施設設備の更新は、一番早く発電を開始した多摩川第一発電所と思いますが、具体的な更新スケジュールについてお聞かせください。

○石井車両電気部長 交通局が所管する水力発電所につきましては、多摩川第一発電所が昭和三十二年、多摩川第三発電所が昭和三十八年、白丸発電所が平成十二年に、それぞれ運転を開始しております。このうち、多摩川第一発電所及び多摩川第三発電所は、運転開始から五十年以上が経過しておりまして、大規模更新に向けました詳細調査を実施する予定となっております。
 具体的には、多摩川第一発電所につきましては、平成二十八年度に詳細調査を行うとともに、この調査結果を踏まえた更新計画を策定してまいります。

○河野委員 今後、発電量をふやすことも計画されているようですけれども、交通局の電気事業において、再生可能エネルギーの創出拡大は、どのように進めていかれるおつもりでしょうか。

○石井車両電気部長 電気事業におきましては、水力発電所施設設備の詳細点検の結果を踏まえまして、高効率な機器などの導入に取り組みまして、再生可能エネルギーの創出拡大に努めてまいります。
 今後とも、再利用可能な自然の恵みであります多摩川の流水を最大限活用しまして、環境に優しいクリーンエネルギーの有効利用に取り組んでまいります。

○河野委員 東京におきましての自然環境を生かした再生エネルギーの創出でありますから、ぜひ頑張って取り組んでいただきたいということを要望しておきます。
 二〇一六経営計画で、交通局は、平成三十三年、二〇二一年までに水素バスを八十台導入することとしています。また、舛添知事は、二〇二〇年のオリンピック・パラリンピックに水素バスを百台走行させると発言しています。この知事の発言を踏まえて、交通局は、まず、二〇二〇年までに何台の水素バスを導入しようと計画しているのか、お答えをいただきたいと思います。

○渡邉自動車部長 交通局では、経営計画二〇一六に基づき、燃料電池バスを、平成二十八年度に二両、平成三十三年度までに八十両を導入することとしております。
 なお、平成二十九年度以降の年度ごとの導入車両数につきましては、メーカーの生産体制などを勘案しながら、今後検討してまいります。

○河野委員 答弁にありましたように、二十八年の導入は二両なんだけど、その後については、年度ごとの台数がわからないというところは、私はちょっと気になっております。
 水素燃料の自動車は、燃料タンクなどが特別仕様であります。水素が金属を傷める特性を持つことで、タンクの材質などが限られていることもあり、生産が需要に追いつかないともいわれています。
 交通局が八十台、そして、民間バスの事業者分と合わせて百台の台数を調達する、この見通しはどのように立てておられますか。

○渡邉自動車部長 水素社会の実現に向けた東京戦略会議の取りまとめにおいて、燃料電池バスについては、二〇二〇年までに、計画的に百台以上の導入を目指すこととされております。
 現在、交通局では、車両メーカーと今後の供給見通しに係る調整を行っておりますが、二〇二〇年までに燃料電池バスを百台供給することは十分可能であると聞いております。

○河野委員 百台を調達できるという答弁ですが、交通局としては、平成三十三年、二〇二一年までに、燃料電池バス八十台、これを走行させる計画です。この交通局が購入するバスの燃料の水素の安定的供給については、どのような見通しを持たれているでしょうか。
 私たちも、いろいろ水素の問題、関心を持って取り組んでまいりましたが、現在は、まだ水素燃料を大量に供給する生産技術は開発途上と聞いています。みずから交通局が保有する水素バスの燃料を確保し、安定的に運行させることについて、お考えをお示しください。

○渡邉自動車部長 燃料電池バスを安定的に運行するには、充填能力の高いバス用の水素ステーションを整備していく必要がございます。
 このため、交通局では、臨海部周辺の営業所内にバス用水素ステーションの設置を検討しており、平成三十一年度を目途に整備してまいります。

○河野委員 水素燃料について幾つか伺ってまいりましたが、水素燃料の活用は、技術開発が進んだ段階では、環境に優しいエネルギーの一つと考えています。しかし、現段階では、車の生産能力、水素燃料の製造、また、実際に取り扱う上での安全確保など、活用に向けて課題が多く残されている、このようにも感じています。そして、水素燃料活用について、都民の理解と合意形成も欠かせない課題となっておりますが、この点についての交通局の見解をお聞きいたします。

○渡邉自動車部長 水素社会の実現に向けた東京戦略会議の取りまとめでは、水素エネルギーの認知度の向上を戦略目標の一つとして掲げております。これを受けて、環境局では、パンフレットの作成や都民向けのセミナー、シンポジウムを開催するなどの普及啓発活動を実施していると聞いております。
 交通局におきましては、平成二十七年七月に燃料電池バスの走行実証実験を行いましたが、静かで加速がスムーズであるなどといった燃料電池バスの特性について、広く都民に発信する機会ともなりました。
 導入に際しましては、燃料電池バスや水素の特徴を関係職員に十分周知するとともに、今後とも、燃料電池バスのすぐれた点を都民の皆様に広くお知らせするなど、水素社会の実現に向け、積極的な情報発信に努めてまいります。

○河野委員 水素燃料車は、走行するときには、ノーカーボン、CO2フリーといわれていますが、CO2を出さない方法で水素燃料を生産する、この問題は、まだ開発途上にあるということをいわれています。水素がクリーンなエネルギーという宣伝だけが今先行している印象を、どうしても受けてしまいます。再生エネルギーで水素をつくる方法も、技術的には未開発だという段階だということでありますから、これも、再生エネでクリーンという点でも、まだまだ距離はあるという状態ではないでしょうか。
 東京都環境局の考えに、オーストラリアにある褐炭から水素を生成する方法、これがあるようですが、褐炭は化石燃料ですから、製造段階ではCO2がやはり排出されます。ですから、クリーンなエネルギーとはいえません。エネルギー自給率の点からも、海外から運び込んで来るという点では問題が残されます。
 もう一つ、水素製造に核燃料の酸化ウランを使い、高温ガス炉による製造検討があると指摘している研究者もおります。交通局が、水素燃料バスについて多くの課題があることを認識していただき、環境への影響の多角的な検討、そして、安定性、安全性の確保を踏まえた上で、導入には都民の理解、合意形成が欠かせない、このことを十分認識されるよう、この機会をかりて申し上げておきます。
 次に、泉岳寺のホーム拡張と再開発について質問いたします。
 昨年十一月、東京都は、都市整備局と交通局の報道資料として、泉岳寺駅周辺における市街地再開発事業の実施についてを発表しました。この事業のスケジュールについて、まずご説明をお願いいたします。

○野崎建設工務部長 泉岳寺駅は、今後、お客様の大幅な増加が見込まれますことから、交通局経営計画二〇一六にお示しいたしておりますとおり、この地域の一部まち開きが予定されております平成三十六年度の拡幅ホームの供用開始を目指しております。
 平成二十八年度から実施設計を進め、平成三十年度の工事着手を目指してまいります。

○河野委員 実施設計が新年度、そして平成三十年度に工事着手で、三十六年度にホームの供用開始という点では、三十年度の工事着手からも六年間という長い時間がかかる事業だということがわかりました。
 この事業は、第二種再開発事業で、施行者は東京都の都市整備局ですが、交通局は、事業にどのようなかかわりを持つことになるのでしょうか。

○野崎建設工務部長 泉岳寺駅は国道一五号の下に位置し、国道の空間内だけでは駅の拡張が困難であり、平成三十六年度までに確実に改良を行うため、都施行の第二種市街地再開発事業を活用し、隣接する市街地と一体的に整備していくことといたしました。
 交通局は、駅の大規模改良の事業主体であるほか、JR新駅や周辺施設との歩行者ネットワークとの連絡を図るなど、周辺まちづくりと連携してまいります。

○河野委員 地下の駅ホームを拡張するのですから、再開発ビルの下を交通局が使うことになるのはわかりますが、交通局はこの事業でどういった権利を持って、そして、交通局が支払わなければならない対価というのはどういうものがあるのか。すなわち財政負担ですね、これはどういうことがあるのでしょうか。
 また、再開発事業で、もし床が売れ残った場合に、赤字が発生するということもあり得るわけですが、そうした場合に、交通局に財政負担を求められることはあるのでしょうか。

○野崎建設工務部長 再開発事業区域内において、敷地と駅施設が重複する部分につきましては、交通局が区分地上権を設定し、その対価を支払います。
 再開発事業につきましては所管外でございまして、お答えする立場にございません。

○河野委員 都施行の第二種再開発事業、これは都市整備局が施行者であるから、交通局としては所管外で答えられないということでありました。
 現段階では、そういうご答弁かもしれませんが、今後のこの事業のスキームづくりや事業の進め方、これは二十八年度に調査や設計という予算を組まれているわけですから、私たちは、その取り組み方を引き続き注視していく、そして、必要なことを申し上げていくということを述べておきます。
 続いて、その駅のホームに関してですが、二本のホームを幅五メートルから十メートルに拡張する工事になります。地下のホーム拡張工事は難しいと思いますが、工事方法についてのご説明をお願いいたします。

○野崎建設工務部長 泉岳寺駅につきましては、既設駅を拡張するということのため、隣接する敷地を一部更地化した後に、地上から掘削を行い、駅施設を築造してまいります。

○河野委員 隣接敷地というのは都市整備局が施行する再開発ビルの敷地ということで、そして工事の方法は、そこから、いわゆる地上からの開削工法、これによって行うということでいいのでしょうか。確認のために、もう一度ご答弁ください。

○野崎建設工務部長 既設駅を拡張するということでございまして、隣接敷地を一旦更地化した後に、地上から掘削を行い、駅施設を築造してまいります。

○河野委員 交通局の予算書では、今年度に八千八百万計上されています。そして、新年度に四億八千四百万となっています。既に事業に踏み出しているわけですが、地域住民への説明会などの開催状況についてお示しいただきたいと思います。交通局が、その地域住民への説明会などに出席しているかどうかもあわせてお答えください。

○野崎建設工務部長 今回の駅拡張及び再開発事業を想定した区域内に、土地や家屋等を所有する権利者を対象といたしまして、これまで十数回にわたり、再開発事業の施行者であります都市整備局等とともに説明会を実施してまいりました。
 この説明会において、交通局は、泉岳寺駅改良の必要性など、鉄道事業に関する説明を行ってまいりました。

○河野委員 私は、最後に申し上げておきたいと思います。
 泉岳寺駅は年々乗降客数がふえて、都営浅草線だけでも一日平均十九万人に達しているということですから、ホームの拡張は混雑緩和の効果があると考えます。東京都は、あわせて品川駅・田町駅周辺まちづくりガイドライン二〇一四を策定して、周辺十八ヘクタール、JRの土地も含めてですね、ここを国家戦略特区として開発を計画しています。都が施行者となる第二種再開発事業の建築物も、その中の開発の一つだといえます。
 これまで東京都は、第二種再開発事業で、北新宿、大橋、虎ノ門ヒルズなど施行してきましたが、結果を見ると、従前から居住している住民の多数が、住みなれた地域から出ていかざるを得ないようなまちづくりになっています。例えば、北新宿では、地権者百七十三人のうち、入居したのは六十三人、三分の一ぐらいですね。借家人は、二百二十一人のうち一人しか入居できませんでした。大橋地区では、地権者百八十一人のうち、入居したのは八十六人、借家人一人です。環状二号線新橋・虎ノ門地区も、本当に極めて厳しい入居比率です。
 泉岳寺駅ホーム拡張と一体の都施行第二種再開発事業は、現在、港区の区営住宅もあり、そこに住民が生活しておられますから、住民の立場に立ったまちづくりになること、そして、交通局は、公共の電車事業者としての立場を確固として堅持して、この事業に向かっていくことを私は強く要望しておきたいと思います。
 きょうは質問いたしませんでしたが、エネルギー施策については、省エネ効果が高いLEDの導入を促進すること、そして、東京都の環境基本計画が今年度新しく改定されますから、交通局としてのエネルギープラン策定を検討されることを要望いたしまして、私の質問を終わらせていただきます。

○大西委員 初めに、本日提出がございました都営地下鉄及び都営バスにおける事故の状況に関して、何点かお伺いいたします。
 さきに行われました一般質問で、私は、バス車内における人身事故に関連し、その要因となっている自転車の急な飛び出しをなくしていくための普及啓発の実施につき、質問をさせていただきました。申しますまでもなく、都営交通においても、事故防止に向けた取り組みは重要な課題でもございます。
 この提出資料にある都営地下鉄及び都営バスにおける過去三年間の事故状況によると、それぞれの事故発生件数は、毎年度、おおむね同じぐらいの件数で推移しているように見受けられます。
 そこでお伺いいたしますが、都営地下鉄における鉄道運転事故の発生原因として列車との接触とありますが、対策としては、当然ホームドアの設置が最も有効であるということは誰もが感じると思いますが、一方で、ソフト面の対策も講じていくことも重要だと考えます。ホーム上のお客様に対するソフト面の安全対策について伺います。

○岡本電車部長 都営地下鉄では、三田線や大江戸線でホームドアを設置しているとともに、新宿線全線及び浅草線の泉岳寺駅、大門駅にホームドアの整備を進めています。
 現在、ホームドアを設置しない駅については、国の基準に基づき、ホームの内側を示す内方線つき点状ブロックを設置しております。こういったハードの面とあわせまして、ソフト面の対策といたしまして、駅員によるラッシュ時のホーム監視、駅構内での放送やポスターによる注意喚起を行っております。
 とりわけ、ホームからのお客様の転落やトラブルの多い夜間帯は、乗りかえ駅や乗客の多い駅などにガードマンを配置しております。さらに、イベント開催時に伴う多客時には、駅員のほか、本局職員の応援やガードマンを動員するなど、安全確保の体制を強化しております。

○大西委員 都営バスにおける平成二十四年度から二十六年度までの人身事故について、主な発生状況の割合について伺います。

○渡邉自動車部長 人身事故の発生状況でございますが、平成二十四年度から二十六年度までの三カ年の合計で、件数が最も多いものは、車内転倒で総件数の約四〇%を占めております。次いで、自動車、二輪車との接触が約一六%、自転車との接触が約一三%、ドア開閉操作時の事故が約一〇%となっております。

○大西委員 今ご答弁の中で、車内転倒が四〇%の割合を占めているということでございますが、その発生原因と、これまでの事故の防止策について伺います。

○渡邉自動車部長 車内転倒事故の主な原因でございますが、乗車したお客様が着席する前にバスを発車させたことによるもの、他車の割り込みや自転車の飛び出しにより急ブレーキをかけたことによるもの、停留所に到着する前にお客様が席を立ち上がったことによるものなどがございます。
 このうち、着席前の発車につきましては、乗務員が十分注意すれば防ぎ得る事故であることから、乗務員に対しましては、お客様の着席を確認してから、発車しますとアナウンスした上で発車するよう指導を徹底しております。
 また、突発的な事態でも急ブレーキを避け、的確に対処できるよう、道路状況に応じた速度での走行や適切な車間距離の確保を指示しております。
 さらに、車内事故の防止には、お客様のご理解も必要であることから、ポスターや車内放送などにより、バスがとまってから席をお立ちいただくよう呼びかけるとともに、シルバーパス更新会場でリーフレットを配布するなどして、ご協力をお願いしているところでございます。

○大西委員 今、最後の方で、お客様の理解という話が出てきましたが、都営バスの運転手の方は、本当に気をつけて運転されている方が多いと思います。そんな中で、事故を避けるためにブレーキを踏んで、ひっくり返るということがあるわけですから、ぜひお客様への理解のための啓発もどんどんやっていただきたいと思います。
 続きまして、自転車との接触、この発生割合は低いんですが、一方で、重大な結果をもたらしかねないことから、事故防止対策は重要です。そこで、当該事故にかかわる発生原因と、これまでの事故防止対策について伺います。

○渡邉自動車部長 自転車との接触事故の主な原因でございますが、バスが自転車を追い越す際に、十分な間隔をとっていなかったこと、路地や歩道から急に飛び出してきた自転車を避け切れなかったことなどがございます。
 自転車との接触は、重大な事故になる可能性が高いことから、乗務員が危険を予測し、回避することが極めて重要でございます。このため、ドライブレコーダーの画像を活用して、自転車利用者の行動特性を理解させるとともに、実車を使用して、自転車との距離感を体験させております。さらに、運転訓練車により、個人の運転特性に応じた指導を行っているほか、路線上の危険箇所を示したハザードマップに、自転車の飛び出しの多い場所などを表示して周知しております。
 また、自転車利用者に対しましては、警察と連携して交通安全教室を開催し、自転車を運転する際の交通ルールの遵守や正しい交通マナーの啓発に取り組んでいるところでございます。

○大西委員 次に、労務管理について伺います。
 ことしの一月に軽井沢において発生いたしましたスキーバス転落事故では、乗務員採用時の対応や新規採用乗務員の不十分な研修、乗務時間や健康管理の不適切といった問題が指摘されるなど、バス事業者の安全運行に対する意識の欠如が浮き彫りとなっております。
 バス事業は、ドライバーを中心とする労働集約型産業であり、安全運行や良質なサービスの提供はドライバーが担っております。このことから、乗務員の労働環境は、安全運行に直結するものであり、バス事業者においては、乗務員の労務管理を適切に行っていく必要がございます。
 都営バスにおいては、当然のことながら適切に行われていることは承知しておりますが、改めて、採用時の研修、日々の労務管理はどのように行っていくのかをお伺いいたします。

○渡邉自動車部長 都営バスでは、乗務員の採用に際しまして、筆記試験のほか、適性検査、身体検査、実技試験などによる厳格な選考を行っております。
 採用後は、研修所において約一カ月間の研修を行い、基礎的な知識、技能を習得させてから営業所に配属しております。その後、営業所におきまして、指導運転手のもとで約一カ月間、営業路線での乗務を行い、路線の特性に応じた運転やお客様対応などの実践的な対応力を身につけさせることとしております。
 日常の労務管理につきましては、法令に定める基準に沿って、勤務時間を適正に割り振るとともに、休憩時間や休日を確保し、過労運転の防止を図っております。また、乗務前には、アルコール検査を行うとともに、対面点呼により乗務員の健康状態を確認し、運転に支障となる兆候が見受けられた場合は、乗務を禁止する対応をとっております。
 さらに、法令に基づく年二回の健康診断のほか、睡眠時無呼吸症候群の検査を行い、乗務員の健康状態の把握に努めております。

○大西委員 今おっしゃられた休憩時間とか休日の確保には、ぜひご考慮いただきたいと思います。
 次に、都心の交通手段の料金体系について何点か伺います。
 公共交通機関が一番優先すべきは安全であり、次が利便性の向上であると思います。東京は、皆さんもご存じのように、世界的に見て最高水準に整備された公共交通ネットワークにより、利便性の高い都市となっています。利用者は、さまざまな交通機関を乗り継いで目的地へと向かっているわけです。
 しかし、鉄道と鉄道、鉄道とバスなど、異なる事業者や異なる交通手段を乗り継ぐ場合、それぞれに初乗り運賃が適用され、利用者にとっては割高感がある場合がございます。現在、都営地下鉄と東京メトロは、双方を乗り継ぐ場合に七十円を運賃から割り引いていますが、こうした取り組みは他社とも行っていると聞いております。都営地下鉄と他社の割引の現状と、その目的について伺います。

○岡本電車部長 鉄道を乗り継ぐ場合、各事業者ごとに初乗り運賃が加算されることから、都営地下鉄では、運賃の割高感を緩和し、利用促進を図ることを目的として、東京メトロなど、私鉄九社との間で各社との協定に基づき、乗り継ぎ割引を実施しております。
 例えば、今、副委員長お話しの東京メトロの路線を乗り継いでご利用になる場合、双方の運賃の合計額から七十円を割り引いているということや、また、相互直通運転を行っている私鉄各社とは、近距離区間の運賃などについて割引を行っています。例えば、京成電鉄とは接続駅である押上から双方の二駅までの区間をご利用した場合、二十円を割り引いております。

○大西委員 私鉄各社とも、乗り継ぎ割引を既に実施しているということですが、割引額、今おっしゃったように二十円ということで、額がやはり低く、目的を達していないようにも思います。
 やっぱりこういう問題を解決するためには、もう東京全ての公共乗り物が共通運賃制、要するに、走った分だけ、乗った分だけを払うような制度が私は一番いいと思いますが、これはなかなか難しいのも現状でございます。だから、まず、現在の割引額の拡大を図るべきだと考えますが、見解を伺います。

○根木企画担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 乗り継ぎ割引運賃の拡大に当たりましては、減収分に見合うお客様の増加が見込めるかなど、各鉄道事業者にとって採算面での課題がございます。
 また、仮に減収分の全てを交通局が負担した場合、都営線内の運賃で賄うこととなり、経営に与える影響はさらに大きくなるなど、乗り継ぎ割引運賃の拡大にはさまざまな難しい課題があると考えてございます。

○大西委員 私は、乗り継ぎ割引を拡大すれば、それだけ、減収分を補うだけの増客、お客さんがふえると、見込めると考えています。都営地下鉄と私鉄やJRといった鉄道のみならず、例えば都営バスと私鉄や、都営バスとJRなど、利用者利便のためにも、ぜひ割引額の拡大や他社への拡大を検討していただきたいと思います。
 最後に、公営交通としての都営バスの役割、認識について伺います。
 私企業における公共交通機関においては、当然のことながら、利益を追求し利用客の多い路線は増便を図り、利用客が少なく経費がかかる路線は縮小されていきます。しかしながら、公営企業においては、その設置趣旨から、例えば赤字路線があっても、利用者の利便等を考え、安易な路線廃止、縮小は避けなければならないと考えています。東京都が直接経営している交通事業、この公共交通としての意義、私企業としての公共交通との違いを、もう一度、私は再認識する必要があると思います。私企業としては、当然のことながら、先ほど申しましたように、利益を追求し、そして、利用客が多い路線は増設を図り、利用客が少なく経費がかかる路線は縮小されてしまいます。
 私は、海外の交通事情をちょっと研究させていただきました。そこで見えてきたものの一つに、例えば行政が路線を決め、運行を民間に委託するものの、乗客数による支払いではなく、運行距離数による支払いや運行に対する定額支払いが多かったということ。そしてまた、さらに、公営企業の運営は全て税金で行われ、運賃そのものは全て税収という形での収入とします。そこには、黒字や赤字といった経営的な視点はなく、市民にとって必要な路線はどこか、どこを走らせれば利便性が増すかが重要となってきます。このため、一旦予算が決まれば、その範囲内で市民の利便性を考慮されながら路線設定され、あとは、安全に確実に運行されることだけに力が注がれます。
 私は、これこそが公営交通の果たす役割であり、利潤ばかり追求するなら、何ら私企業と相違はないと考えます。もちろん税金の無駄遣いは慎むべきでありますが、都民の利便性を第一に考える、これこそが、公営企業の役割ではないかと思います。
 今後とも、都民の足として、公共の福祉増進に軸足を置いた経営を展開し、公営企業の役割を果たしていくべきだと考えますが、見解を伺います。

○小泉総務部長 私ども交通局は、地方公営企業法に基づきまして、企業としての経済性の発揮と公共の福祉の増進という経営の基本原則のもと、東京の都市活動と都民生活を支える公共交通機関としての役割を果たしております。
 これまでも、収入の確保に努めるとともに、業務、組織、給与等の見直しや徹底したコスト縮減などにより経営基盤を強固にすることで、地下鉄駅ホームドアの整備やバス全車両のノンステップバス化など、民間に先駆けた取り組みを実施し、さらに、まちづくりや環境負荷の低減などの行政課題にも積極的に対応してまいりました。
 今後も、安全を最優先に、質の高いサービスを提供するとともに、東京の発展に貢献していくため、経営基盤をより強化し、公営企業としての役割を適切に果たしてまいります。

○大西委員 公営交通は公営交通としての大きな役割がございます。この役割を最大限発揮することが、都民の生活の向上につながります。これからも、公営交通の維持発展を目指し、鋭意努力されることを要望いたしまして、質問を終わります。

○宮瀬委員 よろしくお願いいたします。
 本質疑に先立ちまして、昨年末、九百三十四名の都民の方々へ、都営地下鉄、都営バス、日暮里・舎人ライナー、都電荒川線など、東京都交通局にご意見や望むことは何でしょうかと、ご自由にお書きくださいとの調査を行ってまいりました。本日は、回答いただきました五百五十五名の都民の生の声や、多くの都民の気持ちを代弁する形で質疑を行いたいと思っております。
 なお、私自身が外部調査会社に依頼し行った調査でありますが、これはこれで、また事実でありますので、一つ参考にしていただければ幸いでございます。
 さて、要望のアンケートの調査結果では、回答された五百五十五件のうち、混雑対策が百八十八件で、三八・八%と最も高くなっておりました。そこでまずは、要望一位、実に顧客の三人に一人が改善を訴えている混雑緩和対策についてお伺いいたします。
 例えば都営三田線が通ります板橋区では、平成二十七年、国勢調査人口の速報値によりますと、五十六万人をついに突破いたしました。板橋区では、都営三田線等による交通の利便性により、大型マンション等の建設が相次いでおります。私自身、三十五年、都営三田線を利用しておりますが、年々混雑が増していると実感をしております。また、アンケートをとるまでもなく、日々、本当に何とかしてくれといった要望が多く、抜本的な対策が急務であるといえます。
 そこで、現在の混雑率はどの程度になっているのかまずお伺いしようと思いましたが、先ほど橘都議へのご答弁の中で一五〇%とお聞きしましたので、重複しますので、割愛いたします。
 また、その混雑率に対し都がどういう認識でいるかも、先ほど答弁の中で、都は増加傾向にあるという認識であることも確認させていただきました。割愛いたします。
 そこで、少し角度を変えまして質問いたします。
 混雑緩和に向けてでありますが、一般的には、どのような手段がある中で、先ほど橘都議の答弁にありました三田線の混雑緩和対策に取り組むのか、お伺いをいたします。

○岡本電車部長 都営地下鉄の混雑対策としましては、定期的に実施する乗客量調査の結果や将来の乗客数の予測等を踏まえまして、必要に応じてダイヤ改正を実施してきたほか、車両編成数をふやすことなどで輸送力を増強してまいりました。
 そうした中、今回の三田線の混雑緩和対策は、先ほどもお答えさせていただきましたが、当面、車両の運用を工夫することでダイヤ改正を行い、ことしの秋を目途に、朝ラッシュ時間帯に一本増発し、輸送力を増強することといたしました。

○宮瀬委員 混雑率一五〇%を下回る見込みであるとのこと、ありがとうございます。
 今のご答弁で、一般的には、ダイヤ改正、車両編成数の増備であり、三田線は、ことしの秋を目途に、朝ラッシュ時間帯に一本増発することが改めてわかりました。皆、少し安堵すると思っております。
 一方で、私が毎日三田線を使っている実感でありますと、本当に一本のみの増発で混雑率の改善に効果があるのかと、疑問であるといわざるを得ません。また、さらなる混雑率緩和に向けての取り組みを切望することに加えて、政策を実現する上では、目標設定や効果測定が必須であると思っております。
 そこで、三田線で朝ラッシュ時間帯に一本増発すると、どの程度効果があると見込んでいるのか、お伺いをいたします。

○岡本電車部長 三田線の乗客数は増加傾向でございまして、平成二十六年度の混雑率は一五〇%でございました。朝ラッシュ時間帯に一本増発することで混雑率は数%改善し、国土交通省が混雑改善の指標とする一五〇%を下回るものと見込んでおります。
 今後とも、乗客数の動向などをきめ細かく把握し、混雑緩和に取り組んでまいります。

○宮瀬委員 お願いいたします。
 今のご答弁の中で数%減少していくと、その数%というのが肝でありまして、混雑率、先ほどご答弁、質疑の中でも、三%ずつ上がっているわけであります。その数%が、二%なのか、一%なのか。先ほど、橘都議の見込みが甘いとのご指摘がございましたが、現在の混雑率も上昇しているわけでありまして、そのことも、ぜひ加味していただくようお願いを申し上げます。
 また、本来でありましたら、人口が増大している地域におきましては、対症療法ではなく、六両編成から八両編成にするなど、もっと抜本的な対策が必要であると考えます。さらなるご検討をするよう、強く強く要望をして、次の質問に参ります。
 さて、東京都交通局に対する要望アンケートの調査では、運賃の改定、わかりやすくいいますと、安くしてほしいと、価格について是正を求める声が百七十六件、三一・七%となっており、一位の混雑率緩和とほぼ僅差で二位となっておりました。
 そこで、都営地下鉄の料金と設備投資についてお伺いをいたします。
 都営地下鉄の運賃は、切符を買った場合の初乗り区間で見ましても百八十円でありまして、東京メトロの百七十円に比べ十円高いのが実態であります。初乗り運賃を含め、なぜ都営地下鉄の運賃は東京メトロよりも高いのか、お伺いいたします。

○根木企画担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 都営地下鉄につきましては、東京メトロに比べ建設年次が新しく、既存路線を避けるようにして地下の深いところに建設していることなどから、多額の建設費を要しており、これに伴う減価償却費や支払い利息等の資本費負担が原価に反映され、現行の運賃水準となってございます。

○宮瀬委員 ありがとうございます。
 端的にいいますと、東京メトロより地下深く掘ってあることから、建設費用がかかったからとのご答弁の趣旨だと思っております。
 一方で、東京メトロは株式会社でありまして、都営地下鉄は公営交通であります。アンケートの中にも、本来、都民の税金で成り立った都営交通が株式会社より料金が高いのは納得がいかないと、また、都営地下鉄になるべく乗らないよう、メトロで済むのであればメトロを経由して移動しているといった大変厳しい声も聞かれました。そういった単純な話ではないことは重々承知しておりますが、それはそれで一理あると思っております。
 このように、少なくとも公営である以上、運賃の水準を東京メトロと同水準に抑えるべきであり、近年は経常黒字にもなったわけでありますから、単刀直入に申し上げますと、運賃を下げるべきと考えますが、局の見解をお伺いいたします。

○根木企画担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 地下鉄事業は、平成十八年度以降、経常損益は黒字を計上しておりますが、いまだ多額の累積欠損金と長期債務を抱えております。さらに、何よりも大切な安全・安心の確保や、お客様が求める質の高いサービスを提供するための投資は欠くことができません。現時点では、運賃の値下げは考えておりません。

○宮瀬委員 いまだ借金があるから難しい、また、安心・安全サービスの向上のためというようなご答弁でありました。安心・安全はいうまでもありませんが、質の高いサービスを提供するための投資は、東京メトロも何ら立場は変わりません。
 そこで、料金の値下げというところに踏み込んであるわけでありますが、現実ではいかがでしょうかと。例えば、三田線の高架部には待合室が新たに設置されておりますが、六分間隔で運転する中では、秋と冬の半年間しか利用されていないように思います。また、肌寒い本日も、通勤途中、新高島平駅の待合室を通りがかりましたが、二、三十名の方々が電車をその場でお待ちでありましたが、一人も利用されておりませんでした。たまたまといったこともありますが、先日も都民の方からご相談を受けました。蓮根駅の待合室では、ホームレスのにおいが付着するなど、よくない評判も聞いております。もちろん利用されて満足されている方も数多くいらっしゃると思いますが、いずれにせよ、待合室の設置について、効果検証の取り組みが必要と思いますが、見解を求めます。

○奥津技術調整担当部長 都営地下鉄では、三田線と新宿線の地上駅について、お客様が快適に列車をお待ちいただけるよう、七つの駅に待合室の設置を進めております。設置に当たりましては、冷暖房可能な空調設備や放送設備などを備えることとしており、昨年三月、ご利用可能な駅から順次供用を開始したところでございます。
 待合室など駅の設備に関しましては、お客様の声を生かすなど、必要に応じて改善等を行ってまいります。

○宮瀬委員 ぜひ効果検証をしていただき、必要であれば、改善をお願いいたします。
 要は、どうして料金の話から待合所の話に行ったかといいますと、ありていに申し上げますと、待合室に対してネガティブな意見をお持ちの方を代読いたしますと、ホームには既に椅子もあり、しかも六分置きに電車が来る三田線、しかも真夏や真冬以外一年の半分も使わないかもしれない待合室にお金を使うのであれば、むしろ誰もが使えるエレベーターや、料金を値下げしてほしいとの声があったからであります。もちろん、必要なところには必要な予算をかけることは重要でありますが、このような賛否が分かれる設備に投資するよりも、むしろバリアフリー化の推進や運賃の値下げなど、誰もが通年で享受できるサービスに投資すべきと考えております。
 また、包括外部監査報告書でも、下りエスカレーターを設置すべきとの意見がございました。無論、交通局がワンルートの確保を実現したことは評価いたしますが、一方で西台駅では、足の不自由な方が西側と東側を大幅に迂回しないとエレベーターを利用できないという動線の不便さもございました。実際に私も、ご高齢者の方と歩いてみましたが、五分の距離のところを十五分ぐらいかかっておりました。
 全ての駅にエレベーターやエスカレーターを設置することは難しいと思いますが、少なくとも地上駅では、包括外部監査報告書にあるとおり、下りエスカレーターを整備すべきと考えますが、見解をお伺いいたします。

○野崎建設工務部長 都営地下鉄では、駅のバリアフリー化を進めるという観点から、エレベーターの整備を進めておりますが、エスカレーターの整備につきましても、お客様がスムーズに駅構内を移動できるなど、利便性の向上を図ることを目的に設置してまいりました。
 ご質問の地上駅における下りエスカレーターの整備につきましては、高架下には、店舗や駐輪場、トイレや電気室等の駅施設などがございまして、整備に必要なスペースの確保は困難であることから、駅の大規模改修などの機会を捉えまして、必要性も含め検討することとしております。

○宮瀬委員 ありがとうございます。
 料金の値下げという極端な事例を出させていただきましたが、お伝えしたいのは、あくまで都民の目線から見て、不必要なもの、また無駄をいかに削減していくかという点でございます。その積み重ねにより、行く行くは料金の値下げも検討していただくような形が理想ではないかと思っております。
 次は、交通局に対するニーズ調査の第三位に上がりましたのが、東京メトロとの一元化についてであります。主な声をご紹介いたしますと、経営統合してほしい、乗りかえが大変である、また、改札が二個あって不便であると。また、表示板の標識がわかりにくいといった声が上げられておりました。
 また、知事も本定例会の地下鉄の一元化に対する一般質問へのご答弁では、以下のように述べております。
 要約いたしますと、経営一元化というのも一つの手であるが、国は国で課題が多い。関係者の間でも意見の隔たりが非常に多い。もう少し協議を継続することが必要だと思う。長期的には、経営一元化というのは展望の中に入れていいと考えておりますけれども、今の段階で余りに隔たりが多いと。それで、まずやるべきことは、二〇二〇年大会がありますと。都民の利便性、外国人の利便性を高めるために、できるところから地下鉄全体のサービス向上に全力を挙げるというご答弁がございました。
 このように東京都の地下鉄は、都営地下鉄と東京メトロの二つに分かれており、一つの都市に二つも地下鉄運行者があるのは非常にまれでございます。外国人も含めて、非常にわかりにくいのが実態であり、本来であれば経営を統合し、ハード、ソフト全ての水準を統一化すべきと考えますが、局の基本的な考え方をお伺いいたします。

○根木企画担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 交通局としましては、東京二〇二〇大会なども見据えつつ、都民や外国人観光客の利便性向上を図るため、引き続き東京メトロと連携し、また切磋琢磨しながら、東京の地下鉄のサービス一体化を進めてまいります。

○宮瀬委員 経営の一元化は、すぐには困難だと思っております。理解をしております。が、例えば、東京メトロと同じ駅に乗りかえ改札があるのはやはり不便であり、少なくとも利用者の視点に立ってサービスを一体化すべきと考えております。
 そこで、都営地下鉄では、これまで東京メトロとどのようなサービスの一体化やハード面での効率化を進めてきたのか、お伺いをいたします。

○根木企画担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 交通局では、お客様の利便性向上を図るため、東京メトロと連携して東京の地下鉄のサービスの一体化を進めてまいりました。
 具体的には、案内サインの統一化や駅ナンバリングの導入など、お客様へのご案内の充実を図るとともに、両地下鉄を乗り継いだ際の運賃負担の軽減を図るため、乗り継ぎ割引の導入や両地下鉄の共通一日乗車券の発売を行っております。
 また、乗りかえ駅の追加指定や改札通過サービスの導入などの乗り継ぎ改善を進めるほか、無料Wi-Fi環境の整備や旅行者向けの割安な共通一日乗車券Tokyo Subway Ticketの発売、乗りかえ駅のエレベーター整備、お客様向け冊子の共同発行など、さまざまな取り組みを連携して進めてきております。

○宮瀬委員 さまざまな取り組みを行ってきたことが理解できました。また、質疑にはいたしませんが、東京メトロと都営地下鉄との比較及び一体化のその声の中で上げられていた一つとしまして、少数でありますが、都営地下鉄の駅のホームは、東京メトロと比べて暗いと感じることが多いと。都営地下鉄では、駅をより明るくするような取り組みを進めるべきといった声も、これは大江戸線等ではなくて、三田線の方だと思いますが、少し局の皆さんとお話をしていましたら、明るさのワット数は大体同じであると。しかし、暗いというのは、駅のつくりでありましたり、コンクリートの壁でしたり、そういったことがあると思っております。確かに私も長年使っておりまして、メトロの方が華やかで少し明るいといった印象があると。また、そういった声も上がっているのも、また事実でありますので、少し認識していただきたいと思っております。
 いずれにせよ、今進めている取り組みから、さらに、東京メトロと一元化された状態までサービスを高めていくべきと考えておりますが、先ほどは取り組みを聞いてまいりましたが、ハード面を含めて、今後の局の取り組みについてお伺いをいたします。

○根木企画担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 交通局では、今後、東京二〇二〇大会なども見据えつつ、東京の地下鉄サービスの一層の向上に、東京メトロと連携して取り組むことが重要であると考えてございます。
 このため、乗りかえ駅へのエレベーター整備をさらに進めていくとともに、東京メトロと共同で開発した路線図や観光スポットで検索可能な多言語対応の次世代券売機を来年度から本格導入するなど、引き続き東京の地下鉄サービスの一体化を進めてまいります。

○宮瀬委員 東京メトロと都営地下鉄の一元化、ひいては経営面に関しての一元化も、ぜひ進めていただきたいと私は思っております。といいますのも、本当に都民の皆様、また外国人の皆様にとって、非常にわかりやすくもなりますし、乗りかえの不便も減っていくと。将来的には、民営化するかどうかというのは議論が分かれるところでありますが、国鉄が民営化し、JRとなり、赤字の解消、サービスの向上といったその恩恵は、都民にはかり知れない、そういった事例もございました。長い目で、長い視点に立ちますと、そういった視点も必要なのではないかと思って要望いたします。
 最後に、都民要望の調査で挙がっておりました都営地下鉄の防災対策について少しお伺いをいたします。
 包括外部監査報告書によりますと、東京メトロでは、地震や火災が起きた際に利用者がとるべき行動をまとめた小冊子を配布しており、都営地下鉄でも実施すべきとのご指摘が包括外部監査報告書にございました。これを受けまして、局では、防災ハンドブックを一万部作成し、配布を開始したと聞いております。しかし、都営地下鉄の利用者は二百五十一万人であり、一万部となりますとわずか〇・四%にすぎません。より多くの利用者に対策を周知すべきと考えておりますが、このような取り組みで効果があると考えているのか。一万部の根拠と、それによってどのように認知が上がったのか、お伺いいたします。

○岡本電車部長 交通局では、昨年七月から、地震や火災が発生した際に、駅のホームや車内で駅員や乗務員が行う対応や、お客様がとるべき行動などをまとめた小冊子、防災ハンドブックを作成し、都営地下鉄百一駅で配布しております。
 作成部数につきましては、今後の改定の可能性なども見据え、初回分として一万部を作成し、配布状況を見ながら、必要に応じて増刷することとしております。
 なお、既に約六千三百部を配布しており、局の対応等の周知は進んでいると考えてございます。

○宮瀬委員 周知は進んでいるとのご答弁でありましたが、その周知の数が、現在のところ六千三百部でございますと、利用者に対しまして〇・二%から三%の配布率ではないかと、普通に計算をして思うわけであります。当然その状態で、周知が進んでいるかどうかというのはございますが、実際には、まだまだ九九%以上の方が知らないわけであります。
 初回なので一万部刷ったという声もございましたが、やはり時間も費用も、今後多くかかると見ております。現在の配布実績を踏まえまして、こういった防災に関する情報や取り組みを、今後は、駅のデジタルサイネージや車内モニターなども活用し、さらに周知すべきと考えますが、所見をお伺いいたします。

○岡本電車部長 お客様への周知の取り組みといたしましては、昨年七月に配布を開始した際に、局のホームページにより、広く都民やお客様にお知らせをいたしました。
 また現在、冊子の内容を局のホームページに掲載してございます。このホームページから、内容を印刷することができるような形になってございます。また、駅の改札口上部に設置してございます運行情報表示装置でPRしております。
 今後も、各駅で継続的に配布するとともに、車内液晶モニターなども活用して周知することとしております。

○宮瀬委員 ありがとうございます。
 局のホームページで周知していくとございましたが、質問にはいたしませんが、では実際、どれぐらいの方が局のホームページにアクセスし、また、そのページを見ているのでしょうか。また、さらには、液晶モニターですとか、お配りされる防災ハンドブックの内容の効果についても、しっかりと検証していくことだと思っております。
 東京都の職員を初め、皆様方が必死になってつくっていただいている都営地下鉄の防災対策であります。都民の皆様に知っていただくべき内容は、しっかりと知っていただき、迫り来る首都直下地震対策に向けて、しっかりと周知していただきたいと思っております。
 今回の質疑におきましては、繰り返しになりますが、私自身がとりましたアンケート調査をもとに質疑をさせていただきました。一つの意見や仮説だということは十分認識しております。しかしまた、これはこれで一つの事実でありますので、ぜひ、必要があれば、交通局でも同様の調査をしていただき、何よりいいたいのは、都民の声、都民の意識、また都民のニーズや不満を的確に捉えながら、交通局の日々の取り組み、そして、都営サービスのさらなる向上に寄与していただくことを要望いたしまして、質問を終わります。

○舟坂委員長 この際、議事の都合により、おおむね十五分間休憩いたします。
   午後三時二十三分休憩

   午後三時四十一分開議

○舟坂委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 質疑を続行いたします。
 発言をお願いいたします。

○塩村委員 私の方からは、二〇二〇年に向けて都営交通が対応すべきことを、お客様の目線で、視点で幾つか質問をしたいと思います。
 今回の質疑に当たりまして、私自身、体調を崩していて、うまくちょっと調整ができていない部分があると思うんですけれども、ちょっとご容赦ください。よろしくお願いいたします。
 まず、二〇二〇年に向けて東京が注目をされていること、ビザの緩和や円安も追い風となり、順調に外国人観光客の数が増加をしています。国土交通省の発表によりますと、昨年は過去最高の一千九百七十四万人を記録しています。つまり、それに伴って都営地下鉄を利用する外国人観光客のお客様も増加をしていると思われますが、現状をまずお伺いいたします。

○根木企画担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 地下鉄やバスなど、都営交通の乗車人員は、平成二十六年度には、前年度より約五万六千人多い一日平均約三百二十一万人となるなど、近年増加傾向にございます。このうち、外国人のお客様の数を把握することは困難ですが、現場からは、外国人のお客様を多く見かけるようになったとの報告が上がってきております。
 また、現在、二十駅に配置しているコンシェルジュへの外国人からの問い合わせ件数がふえていること、外国人を含む旅行者向けの割安な乗車券Tokyo Subway Ticketの売れ行きが伸びていることなどから、地下鉄を中心に、都営交通を利用する外国人のお客様がふえているものと考えております。

○塩村委員 ありがとうございます。やはり外国人のお客様はふえているといえそうです。
 それに対応しまして、これまで都営地下鉄は、サインの多言語化、ピクトグラム採用など、言語の異なる方でも快適に東京を旅していただけるように、さまざまな改善と取り組みを都営交通は行ってきています。
 海外のお客様からも、東京の地下鉄、都営地下鉄の評価は高いと思いますが、外国人観光客の方に向けて、まだまだ改善できることがあるというふうに思っています。こうした場合、最初に参考にするのが、お客様の声や苦情や要望ですが、どのような要望が都営地下鉄に届いているのか、調査等をしているのか、そして、その内容をお伺いいたします。

○根木企画担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 交通局では、駅係員やコンシェルジュからの報告や、局で実施しております外国人モニター調査の結果、観光庁が訪日外国人旅行者を対象に実施した調査結果などを通じて、都営交通や公共交通機関に対する外国人のお客様のご意見、ご要望を把握し、サービス向上の参考としてございます。
 例えば、無料Wi-Fi環境や多言語対応に関するご意見、ご要望が寄せられており、こうした声も踏まえまして、地下鉄駅構内や車内での無料Wi-Fiサービスの提供や、多言語対応の次世代券売機の導入など、外国人のお客様の視点に立ったサービスの充実に取り組んでおります。

○塩村委員 ありがとうございます。ご答弁では、都営地下鉄で取り組んできた、そして、改善をしてきた取り組み等が紹介されましたが、今後、早急に取り組んでいただきたいことがあります。
 それは、日本の地名は長くなればなるほど、外国人の方にとって聞き取りにくい、わかりにくいということです。似ている地名は間違いやすく、私もベルギーで似た駅名の全然違う駅で下車をして知り合いを待っていたということがあります。旅行、観光というのは、時間が限られておりますので、できれば、そうした間違いは避けられるならば避けるにこしたことはありません。ですので、車内アナウンスはできるだけ簡単で、誰にでもわかるような、アルファベットや数字の短縮した組み合わせを用いてお知らせをすることが有効だというふうに思います。
 今、都営地下鉄の英語アナウンスは、例えばなんですけれども、サンキュー フォー ユージング ザ シンジュクライン、ディス イズ ローカル トレイン バウンド フォー モトヤワタ、ザ ネクスト ステーション イズ シンジュクサンチョウメ、プリーズ チェンジ ヒア フォー ザ マルノウチ アンド ザ フクトシンラインというような状態で、外国の方にとっては、なかなか一度で理解するには難しく、聞き取りにくいというようなものになっています。
 同業他社ではナンバリングの車内案内を行っており、例えば副都心線の明治神宮前、原宿駅ですが、アライビング アット メイジジングウマエ
 ハラジュク エフ フィフティーンとアナウンスを行っており、明治神宮前、原宿という、とても難しい駅名であったとしても、エフ フィフティーンが聞き取れれば乗り過ごしてしまう確率も下がるはずです。東急線でも同じくナンバリングアナウンスを行っています。
 現在、都営地下鉄や都営交通では、ナンバリングアナウンスが行われていません。二〇二〇年に向けて、増加を続ける外国人のお客様に、さらに快適に東京を旅していただくためにも、ぜひ早期に停車駅の英語ナンバリングアナウンスを要望いたしますが、いかがでしょうか。

○岡本電車部長 都営地下鉄では、どなたにもわかりやすく、東京の地下鉄をご利用いただくために、平成十六年から東京メトロと共同で、地下鉄の路線名と駅名に固有のアルファベットや番号を併記した駅ナンバリングを設定し、駅構内のサインや車内表示器で案内しております。
 委員お話しの次の停車駅を駅ナンバリングで案内する英語放送につきましては、駅ナンバリングのさらなる活用の一環として考えており、準備ができ次第、自動放送の音源データを更新し、順次、全車両に導入してまいります。

○塩村委員 ありがとうございます。ぜひ、早期によろしくお願いをいたします。
 次です。次は、電源コンセントつきバスについてお伺いをいたします。
 高速バスでは、一般的な電源コンセントつきバスですけれども、路線バスにも登場してきています。西東京バスでは、通勤通学などで毎日バスにご乗車をいただくお客様へのサービス向上のため、バスメーカー三社に電源バスの開発を依頼していました。それが完成をしまして、昨年七月に運行が開始され、昨年の十一月までに二十三台が導入されたとのことです。中型バスには、中扉後方の窓側の座席に八個、大型車には、十二個設置がしてあるそうです。導入の理由としましては、乗客が日常的にスマートフォンを車内で利用していることや、利用客アンケートで充電用コンセントの要望があったからとのことです。
 東京は、海外からの観光客も多く、スマートフォンでは写真撮影もできることや、ガイドブックかわりにスマートフォンでさまざまな検索やその情報等をSNSに投稿することからも、充電用のコンセントがあると、電源用コンセントがあると、お客様にも歓迎をされるというふうに思います。
 また、観光客に限らずとも、日常的にバスを利用になるお客様にとっても、利便性向上になるはずです。東京都交通局も導入の検討をすべきだというふうに思いますが、見解をお伺いいたします。

○渡邉自動車部長 都営バスでは、国内外の旅行者を初め、誰もが便利で快適に利用できるよう、車内Wi-Fi環境の整備など、さまざまな施策を進めております。
 スマートフォンやタブレット端末向けの充電設備につきましても、さらなる都営バスの魅力向上の一方策として考えてございまして、今後、乗客の乗りおりが頻繁である路線や混雑が激しい路線もあることから、適正な設置方法や設備について検証を行い、その結果を踏まえ、サービスの展開を図ってまいります。

○塩村委員 ありがとうございます。検証を行い、サービスの展開が開始されるとのこと、前向きなご答弁で感謝をしております。時代に合わせたサービスを今後も積極的に取り入れていただきたいというふうに思います。引き続き確実に導入するよう要望しまして、次の質問に移ります。
 次に、東京都交通局における遺失物の取り扱いについてお伺いをいたします。
 現在、東京都交通局では、お客様の忘れ物、いわゆる遺失物の扱いをどのようにしているのかをお伺いいたします。また、どのようなものがあるのかもあわせてお伺いいたします。

○小泉総務部長 遺失物法におきましては、駅や車内などで拾得された遺失物につきましては、施設占有者が警視庁に速やかに移送することとされておりまして、三カ月間所有者の申し出がない場合は、原則として、遺失物は施設占有者の所有物となるというふうに規定をされております。
 交通局におきましては、遺失物を駅などで一時保管した後、一旦、交通局のお忘れ物センターに移送いたします。そこで二、三日間経過後も引き取りの申し出のないものにつきましては、警視庁の遺失物センターに移送しております。ここで三カ月間保管をいたしまして、引き取られなかったものにつきましては、個人情報を含む機器など、こういった一部の品物は除きまして、局の所有物となります。
 なお、遺失物につきましてはさまざまございますけれども、傘、衣類などを初めバッグ、定期入れ、眼鏡、書籍などが多くなっております。このほか貴重品、あるいは個人情報を含むものなどもあるというのが実態でございます。

○塩村委員 ありがとうございます。
 何といっても忘れ物が一番多いのが傘ではないでしょうか。その傘の売却価格と数、おわかりになれば、お伺いをしたいと思います。

○小泉総務部長 まとめての数字から計算してということになりますけれども、遺失物の売却につきましては、平成二十六年度におきまして、総売却数が約十一万三千、売却額が合計で約四百二十七万円でございましたので、このうちの傘についてが約三万八千本でございました。計算上は、傘は約百四十万円ということになります。

○塩村委員 ありがとうございます。答弁から想像するに、個々の値段というよりは、まとめて売却をしているので、バッグであろうと傘であろうと、何であろうと一点三十七、八円の計算になって、計算上百四十万円になるんだろうというふうに思います。
 警視庁によりますと、平成二十七年度は、四十三万本もの傘が遺失物センターに移送をされています。鉄道忘れ物市でも、かなり大量に販売されているようです。私も、その鉄道忘れ物市を見てみたんですが、やはり傘が一番多くありました。
 現在、東京都交通局では、忘れ物の傘はそのまま引き取り業者に販売をしているとのことですが、忘れ物の傘を観光や社会貢献に活用している自治体も多くあります。
 例えば石川県の金沢では、置き傘プロジェクトとして、傘の無料貸し出しを平成十五年からしています。金沢駅構内の観光案内所に立ち寄りますと、傘立てに色とりどりの傘が並んでいます。貸出書への記入も不要で、使用後は近隣に十六カ所ある指定の施設の傘立てに戻せばいいだけです。
 東京には、多くの外国人観光客や地方の方が観光にいらっしゃっています。こうした方々が、雨が降った場合に都度傘を買っていては、帰国時やお戻りになるときに邪魔になったりしてしまいます。傘の貸出サービスがあれば、どれだけ助かるでしょうか。とはいえ、東京は広いですし、全ての駅では難しいと思いますので、外国人観光客の比較的多い中規模の駅などに絞って、つまり、これによって本数も絞ることになるんですけれども、ボランティアさんなどと協働をして、東京都交通局も、大量に発生をしている忘れ物の傘の一部に&TOKYOのロゴマークを張るなど、東京のPRも兼ねて置き傘サービスを検討してみてはいかがと思いますが、見解をお伺いいたします。

○小泉総務部長 先ほど申し上げましたとおり、局の所有となる遺失物のうち、傘は約三万八千本でございまして、衣類なども含めると約十一万三千点となっております。
 現在、これらはまとめて局と契約した買い取り事業者に雑品扱いで売却をしてございますけれども、この中からビニール傘のみを取り出して、使えるものを仕分けして、きれいに清掃した上で、各駅で貸し出すというような場合には、まず、現在のような売却の契約が成立しなくなると考えられます。
 また、膨大な作業も必要となってまいりますので、駅の係員など、現在、駅構内の安全を初めとした輸送の安全確保、あるいはお客様の案内など、重要な業務を行っておりまして、その上で、どのようなサービスを提供していくのかということは、事業者として判断することになるというふうに考えてございますけれども、交通局では、現時点では遺失物のビニール傘の貸し出しなどの予定はございません。

○塩村委員 ありがとうございます。方向性はわかりました。
 ただいまのご答弁で、衣類も含めて十一万三千点、この中からビニール傘のみを抜き出し、使えるものを仕分けし、清掃をした上で貸し出しを行うとなかなか現在の売買契約は成立しなくなるというようなお話でありました。
 ちょっとそこで疑問に思うんですけれども、そもそも衣類とビニール傘は数の把握も必要ですし、そもそも仕分けて保管がしてあるんじゃないかなというふうに思います。また、駅を限定して数を絞っての提案だったわけですが、それでどうして、ほかの自治体もある中で、東京都交通局だけが売買契約が成立しなくなってしまうのか、不思議でございます。このご意見、ちょっとお伺いしたいんですけれども、ちょっと調整がうまくいっていない部分もありますので、後ほど、個人的にお伺いしたいというふうに思います。
 この置き傘サービスは、金沢駅でスタートしたんですけれども、好評で広がりを見せています。平成二十一年には、金沢市がプロジェクト化しまして、置き傘マップを作成して、ネットで案内を始めました。置き傘を始めたのは、金沢の観光地を歩いてほしいという思いがあるからだそうです。傘は一カ月で四百本を補充しています。パンフレットの補充とあわせて補充をするので、大きな負担はなく、今後も続けていきたいとのことでした。
 平成十五年に始まったこのサービスですが、金沢駅だけではなく、金沢市商店街にも波及しまして、駅付近の商店街約百店舗に広がりました。おもてなしシール事業として、置き傘だけではなく、写真のシャッター押しや道案内も行っている中での一環なんですけれども、およそ六百店舗ある商店街の中の百店舗が参加をして、市内中心部の大部分を網羅するという予想以上の反響だそうです。観光地だけではなく、地元の高校生や近所の方も借りに来るそうで、商店街の活性化と地域の密着につながっており、東京でも東京に合った方法で、ぜひ検討していただきたいと思い、提案をしたわけです。
 また、千葉の北総電鉄では、忘れ物の傘、以前は交通局と同じで古物商に販売をしていたそうです。ですが、せっかくなら、沿線の市民のために役に立ててもらおうと、傘の寄贈を発案しました。まず、松戸市に約二千本を贈ったところ、好評だったため、葛飾区や千葉県の鎌ケ谷市や印旛村、本埜村にも贈り、図書館など公共施設への置き傘として再利用されたこともあったそうです。
 このように、福祉施設や公共施設で活用されている事例もあります。そうした施設より申し入れがあった場合に、東京都交通局はどのように対応するのか、お伺いをいたします。

○小泉総務部長 現時点では、具体的なご要望などは受け取ってございませんけれども、ご要望がありました場合には、お話をよく伺いました上で、局が何ができるのかなど、よく検討してご返事を申し上げたいというふうに考えております。

○塩村委員 ありがとうございます。ぜひ、こちらから聞いてみるということも大事なことかもしれませんし、もしもお申し出があった場合には、温かい対応をお願いしたいというふうに思います。
 他社の担当者に話を伺ったんですけれども、少しだけ手間がかかるんだけれども、古物商に一括販売ではなく、こうした社会貢献として役立てているとのことでした。また、その傘の一部をお祭りなどのイベントで販売をして、寄附もしているとのことでした。遺失物の傘の活用は、観光振興だけではなく、こうした社会貢献という方向にも利用ができるというふうに思います。
 そこで、東京都交通局の事業の強みを生かした社会貢献に対する考え方や、これまで、アイデアの生かし方についてお伺いをしたいというふうに思います。

○小泉総務部長 交通局ではこれまでも、都の施策と連携しながら、社会貢献にも取り組んでまいりました。
 例えば、水質改善や修景にも資するトンネル湧水の河川等への放流や、緑化の推進ですとか、障害者の自立と雇用を支援するための駅構内での障害者が働く店舗の設置、あるいは都営交通の広告媒体を活用した行政告知への協力、また、被災地支援のためのバス譲渡や産直市の開催への協力なども進めてまいりました。
 交通局といたしましては、今後も、公営企業としての経済性、合理性、事業への影響、社会的なニーズなどを考慮しながら対応をしてまいります。

○塩村委員 ありがとうございます。さまざまな取り組み、これまでされているんだなというふうにわかりました。今後とも、ぜひ職員さんの意見と、そして、都民の方の意見、聞いていただきまして、何かしら反映ができるものがありましたらお願いしたいというふうに思います。よろしくお願いします。
 次に、透過型のホームドアについてお伺いをいたします。
 透過型のホームドアとは、わかりやすくいうと、シースルーディスプレーです。つまりモニターなんですが、後ろが透けているものなんですね。そこに流すコンテンツによって透けぐあいを調整できるところが、既存のデジタルサイネージとはちょっと違ったところです。IGZO液晶を採用しており、IGZOとは、世界で初めて量産化に成功した、人の手によってつくり出された透明な酸化物半導体です。In、インジウム、Ga、ガリウム、Zn、亜鉛、O、酸素により構成されており、今までの半導体ではできなかったことを可能にする革新的なテクノロジーとのことです。
 その特徴は、滑らかな映像表示が可能であること、高精細化で視認性は二倍と飛躍的に上がり、ディスプレーの消費電力は五分の一程度と省エネルギーです。
 昨年の九月には、東京メトロの一部に試験的に導入をされて、映像放送の実験を開始しています。こちらにちょっと写真をお借りしてきたんですけれども、これですね。ホームドアに設置されていまして、開閉の部分ではなくて、こっちの固定された部分の方についているとのことなんです。
 シースルーディスプレーであることから、デザイン性の観点からいっても、東京の魅力を発信する強力なツールになる可能性も秘めています。まだ実験段階なので、広告利用はされていませんが、将来は広告料収入にもつながる展開も期待ができます。ちょっと寄った写真で見てみると、これ、紙にしてしまうとすごくわかりにくいんですけど、後ろが透けているんですね。写真で見るともっとわかりやすいんですけど、後ろが透けているようなディスプレーになっています。
 こちらをメトロさんが既に導入をされているとのことなんですね。メトロでは、現在、通常ディスプレーとの見やすさ比較や、地下環境に適した映像の検討、技術的な課題の把握を行って、結果を今後の展開に活用していくとのことです。こうしたデザイン性も高く、革新的な技術、サービスの検討を都営地下鉄も積極的に検討していくべきですが、見解をお伺いいたします。

○根木企画担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 今、委員からお話がございました透過型ディスプレーのついたホームドアにつきましては、東京メトロが豊洲駅に設置して、技術的な課題を把握するため、実証実験を行っていることは承知しております。
 こうした先進的な技術の導入活用につきましては、交通局ではこれまでも、例えば、いち早く改札口上部に大型の運行情報表示装置を設置したほか、現在では、燃料電池バスの実証実験に協力するなど、さまざまな先進的技術の活用を図ってございます。
 今後とも、新技術の導入につきましては、局として、実現性や効果等を見きわめながら判断してまいります。

○塩村委員 ありがとうございます。こちらについては、そうですね、メトロさんが実証実験を行っていますので、その結果を見てからでも、よければ東京のイメージアップにもつながるツールだというふうに思いますので、検討の方をしていただきたいなというふうに思います。
 また、関連しまして、デジタルサイネージについて一言申し上げます。
 交通局は、都が所有するデジタルサイネージの大半を所有しているというふうに聞いています。ちょっと資料を見てみたんですけど、計算上でいくと多分八割を少し超えるんじゃないかなというふうに思うんですけれども、広告収入をとっているので、クライアントとの契約の調整等があるのは理解はしているんですけれども、デジタルサイネージの大半を所有する交通局こそ、首都直下のような大災害時に、震災情報、避難場所情報、列車運行情報など、都民へデジタルサイネージを通じて提供し、都民の安全を守ることを考えるべきです。
 しかし今の状況では、都の各部局が災害情報などをデジタルサイネージに配信したいと考えた場合でも、一斉配信ができるようなシステムになっていません。一斉配信をするためには、データの送受信及びデータの変換など、調整が個別に各部局とベンダーとの間で必要です。都が設置をするデジタルサイネージへ一斉に配信をするため、配信情報の管理の一元化に向けた仕組みを構築する場合、こうしたデジタルサイネージの大半を所有している、設置をしている交通局の協力は必要不可欠だというふうに考えます。他局でやりたいと思っても、八割所有しているのは交通局ですから、交通局抜きでは効果はかなり薄くなってしまうというふうに私は認識をしております。
 全庁的な取り組みを牽引して、災害時に、交通局が所管をしているデジタルサイネージを通じて情報が都民に届くシステムの導入を強く要望しておきます。
 最後の質問テーマに移ります。
 私は、公営企業委員会の一員として、できるだけ多くの方に都営地下鉄で快適に旅をしていただきたいというふうに考えています。既に少子高齢化が急速に進み、足腰に不安を抱える方の数も増大をしています。特に膝の痛みを訴える高齢者は多く、階段の上りおりで苦労をされていると聞いています。
 昨今、波形手すりを公共空間で見かけることがあります。今も多い従来の手すりは斜めに真っすぐですから、滑りやすかったり、力が入りにくいというマイナス点もあるんです。波形手すりの利点は、波打っていますから、握りやすくて、握ると滑りにくいというのが特徴です。波形なので、水平部分と垂直部分があります。水平部分は、階段をおりるときにつえの役割になります。上から下に荷重がかかるので、安定するんです。垂直部分は、階段を上がるときに引き寄せるので、取っ手の役割になります。さらに、誰でもトイレにも採用しているところがあります。原理は同じで、体を引き寄せたり、立ち上がるときに非常に便利なんです。体の負担が軽減できるというわけです。
 九州大学大学院の竹田教授が、今定年で退職をされているそうなんですけれども、平成十九年、当時ですね、発表しました波形手すりと直棒型二段手すりとの比較考察についてに詳しい調査結果が掲載されています。
 手すり本来の用途である、利用者の身体負担軽減の度合いを検証するため、波形手すりと直棒型、二段になっていますね、最近。二段手すりで上りやすいと感じたのはどちらですかという問いに対しては、波形手すりと回答した方は八三%、従来の棒型の手すりと答えたのは、たったの一四%でした。おりやすいと回答した方も、波形手すりは七四%、従来の棒型は二一%にとどまりました。
 また、階段からの転落、横転事故を防止するという手すりにとって重要な機能、これをどれだけ備えているのかの比較のため、階段をおりるときに、それぞれの手すりを使用して危険を感じたかという検証では、波形では、危険を感じた、非常に感じたは七・八%、一割未満です。従来の棒型においては四九・三%、およそ五割になっています。これだけ大きな開きがあります。
 一つの報告ですので、調査をする教授によっては違う数字が出る可能性もあると思いますが、おおむね、私も、このとおりではないかなというふうには感じています。といいますのも、私も膝を痛めておりまして、地下鉄を乗り継いで移動しなくてはいけないときに、そのとき、エスカレーターもエレベーターもない階段も多く、手すりにつかまりながら階段の上りおりをしました。痛いときって本当にすごい痛いんで、手すりが本当に必要なんです。そんなとき、この波形の手すりがありまして、膝の痛みから当然使用をしたんですけれども、比較にならないほど力の入れぐあいが楽で、膝の痛みの軽減になりました。足腰の不安のある方や高齢者にとって役に立つ手すりだというふうに、私自身も実感を最近した次第です。人間工学に基づいたユニバーサルデザインで、また、グッドデザイン賞も受賞しているものなんです。
 一方、視覚障害の方にとっては、波形になれない、見えないですから波形の手すりというものがわかりませんから、なれないうちは危険を感じるという方もいらっしゃると伺っています。
 東京都交通局の手すりについての見解をお伺いいたします。波形含めての手すりの見解でお願いいたします。

○谷本技術管理担当部長 交通局では、移動等円滑化整備ガイドラインに基づきまして、施設整備を進めてきております。
 同ガイドラインでは、手すりにつきまして、高齢者やつえ使用者等の肢体不自由者、低身長者を初めとした多様な利用者等の円滑な利用に配慮した手すりを整備するとしております。
 波形手すりを一部設置している鉄道事業者からヒアリングをしましたところ、障害のある利用者から、一段一段手が離れて危ないとの意見や、障害などの状況によっては危ないないし使いにくいという意見などが寄せられており、波形手すりには大きな課題があるとのことでございました。
 交通局としましては、波形手すりを導入する予定はございませんが、施設の改修に当たりましては、障害をお持ちの方を含むお客様のご意見を参考にするとともに、全てのお客様にとって使いやすい施設となるよう適切に対処してまいります。

○塩村委員 ありがとうございます。いい部分もあれば、課題もあるというふうなことだというふうに思います。ご答弁をお伺いしまして、確認を含めてもう一問させていただきます。
 ご答弁では、障害をお持ちの方を含むお客様の意見を参考にということでした。障害をお持ちのお客様という部分がハイライトされた答弁になっています。手すりは、障害のある方にとっても、高齢者やけがをされた方にとっても重要ですので、こうした手すりを必要とする方々両方のご意見を聞くということは非常に大事だと思いますが、少しちょっと答弁が、障害をお持ちの方を含むというような形で、どうも障害をお持ちの方の意見がメーンだというふうに聞こえてしまいます。両方大事だと思いますので、もしよろしければ、その旨をもう一度お聞かせ願えませんでしょうか。

○谷本技術管理担当部長 繰り返しになりますが、交通局としましては、施設の改修に当たりましては、障害をお持ちの方を含むお客様のご意見を参考にするとともにということで強調しましたが、全てのお客様に使いやすい施設となるようにということで、安全性という面を一応重視して、そういう答弁にさせていただいております。

○塩村委員 ありがとうございます。何ともちょっと、突っ込んで聞くべきか、聞かないべきか、非常に今悩ましい答弁をいただいたんですけれども、いろいろな方の意見を聞いてくださいと再度要望して、この質問は終わらせていただきたいというふうに思います。
 二〇〇六年に施行されましたバリアフリー新法のガイドラインでは、階段、スロープ等に設置をする手すりの設計基準が、旧ガイドラインの二段手すりのみの限定的な記述から、多様な利用者の円滑な利用に配慮した手すり(例えば二段手すり)というふうに改められました。
 これは、波形手すりの効用が評価され、この適用も視野に置いた改定で、これ以降、数多くの交通施設、大型ビルや公園などに波形手すりが採用されるようになったという話も伺っており、私としましては、視覚障害の方のご意見も当然だというふうに考えますし、今後急激に増加をする高齢者の方の身体負担の軽減も大事だというふうに考えています。
 とある駅では、こうした意見を両方取り入れて、視覚障害の方にも配慮をして、膝など足腰に不安のある高齢者にも配慮したものを採用しています。少し広目の階段になるんですけれども、壁面に沿った両方は、従来どおりの棒型の二段の手すり、だけれども、真ん中に波形の手すりを入れるというような形で、両方の方に配慮をしたような駅もあります。
 視覚障害の方はもちろん、体に不安を抱えるお客様の目線も、世界中からさまざまなお客様を迎える都営交通として大事なことではないでしょうか。より多くのお客様が快適に移動できる東京であるため、今後も、あらゆる改善や検討をお願いしまして、私の質問を終わります。ありがとうございました。

○栗林委員 私の方からは、二つのテーマで、何点かお伺いをさせていただきます。
 初めに、都営地下鉄のフリースペースの設置についてお伺いいたします。
 今、女性の社会進出が進む中、先ほども橘委員の方からお話がありましたけれども、通勤電車の混雑時は大変つらいものがあります。中には、女性専用車両の時間の拡充とか、車両の増設などを望む声もありますけれども、大変課題が多い現状でございます。
 また、住所地の保育園に入園ができなかった方は、企業内保育所で対応する等々、そういう場合では、お子さんを連れての通勤になるということも出てきております。大変な現状がございます。
 先日も、やはりお子さんを連れ、どうしても連れていかなければならない状況が生まれた方だと思いますけれども、バギー、乳母車を乗せて、もう乗ることすらできません。ほかの乗客も、何でこんなときに乗ってくるんだという、そういう冷ややかなまなざしの中、乗ることもできない。また、だっこひもで赤ちゃん連れのお母さんはもう潰されそうで、赤ちゃんが大声で泣き叫ぶような、もう本当にいてもたってもいられないけど、でも乗らなきゃいけない。そういった中で、働くお父さん、お母さんにとっても、このラッシュ時というものは、大変困難な状況にございます。
 そういった状況を考えて、車椅子を利用する方のためのスペースが車両にはあったかと思うんですけれども、この車椅子に限らず、幅広く利用できるスペースとして、こういったものは活用できないのかなと思った次第でございます。
 都営地下鉄には、車椅子を利用している方のスペースがあります。車両には車椅子スペースというものがどのぐらいあるのか、また、車椅子を使用している方以外も、こういったスペースは利用できるのか、お伺いさせていただきます。

○石井車両電気部長 国土交通省の省令では、車椅子スペースを一編成に一カ所以上設置するということになっておりまして、都営地下鉄においては、一編成に最低二カ所、車椅子スペースを設置しております。
 また、この都営地下鉄の車椅子スペースには、車椅子のマークとともにベビーカーマークを掲示しておりまして、ベビーカーを使用されている方も利用しやすいようにしております。

○栗林委員 このベビーカーマークは、我が党も推進をさせていただいたんですけれども、確かに国基準よりも多い一編成に二カ所ということなんですけれども、それは大事なことではあると思います。しかしながら、今後、東京二〇二〇年大会などを契機に、海外からも大変多くの旅行者がおいでになり、また、スーツケースのような大きなお荷物を抱えた観光客も訪れることは間違いありません。
 こうした車椅子スペースは、車椅子とかベビーカーを利用しているだけではなく、そういう旅行者のような大きな荷物を持っている方にも利用できるのではないかと思います。要するに配慮を要する、さまざまなご配慮をさせていただかなくてはならない多様な方々にも、対応ができるのではないかなと思います。
 今後の需要を考えますと、こうしたスペースが一編成に二カ所というのでは足りないのではないかと思います。
 過日の公営企業の決算委員会の交通局の質疑の中に、新車の導入に当たっては、人に優しいというコンセプトで実践していくという答弁があったかと思いますけれども、さまざまな状況を抱えている方が、いつでも利用できるようなスペースを設置していけば、まさに人に優しい車両というコンセプトに合致するのではないかと思います。
 そこで、都営地下鉄は、今後、新車の導入に当たり、こうした車椅子やベビーカーなど、多目的に使用できるスペースの設置について、人に優しい車両としての対応を伺います。

○石井車両電気部長 交通局では、人に優しい車両のコンセプトに基づきまして、お年寄り、子供、妊婦、障害をお持ちの方など、誰もが安全で安心して快適に都営交通をご利用いただけるよう、ユニバーサルデザインの要素も盛り込みました人に優しい車両設計ガイドラインを今年度作成したところでございます。
 今後導入する新車両につきましては、このガイドラインに基づきまして、車椅子のお客様を初め、ベビーカーのお子様連れの方や、最近ご利用のふえている大きな荷物あるいはスーツケースなどを持った方など、さまざまなお客様がご利用いただけるスペースをフリースペースとしまして、各車両に一カ所ずつ設置することにしております。
 今後とも、交通局は、時代とともに変化する利用者ニーズを的確に捉え、この人に優しい車両設計ガイドラインを進化させ、より人に優しい施設、車両、設備の提供を行ってまいります。

○栗林委員 ありがとうございます。一車両に一つのフリースペースをつくるということは、車両を選ばなくても、どの車両に乗っても、必ずそういうスペースがあるということでございますので、大変これは前向きな取り組みではないかと思います。
 こうした対応が進んでまいりますと、日本人の特性としての思いやり、まさにおもてなしという心も、こういったところに生かされてくると思いますし、都営交通の人に優しいという、そういった取り組みが内外にもアピールする、そういう好機にもなるのではないかと思います。
 今、さまざまな方がさまざまな目的で移動する社会でございます。障害のある方が安心して外出ができる。そのためには、聴導犬とか盲導犬、介助犬、ともに同乗される方もいらっしゃいます。そういったときに、あのスペースはちょっと安心ができる、これは大変重要な取り組みではないかと思います。
 このため、東京都の交通機関は、今後さらにこういう利便性を追求していかなければならないと思います。ぜひ、他の民間の鉄道事業者のまた先頭に立っていただきまして、リードするような取り組みをしていただきまして、このようなフリースペース、いわゆる思いやりスペース、おもてなしスペース、この設置を進めていただきたいと思います。
 次に、広告つきのバス停留所の上屋に関して、お伺いをさせていただきます。
 この広告つきバス停留所上屋の件に関しましては、昨年の予算特別委員会で我が党の加藤雅之議員が、ずっとこれを取り組んできた経緯もありまして、民間事業者を活用した広告つきバス停上屋の整備手法を都営バスでも採用して、拡大整備すべきだと主張をさせていただきました。
 また、第四回定例会における質疑では、交通局から、規制緩和により設置できるバス停がふえたことから、民間事業者を活用した整備手法も含めて、拡大整備の検討を進めているとの答弁をいただきました。
 都内バス事業者の多くが、既にこの手法により整備を進めており、横浜市営バスや名古屋市営バスなど、全国の公営バス事業者においても採用されているところでございます。広告つきバス停上屋は、事業者によって、定期的に清掃が行われるなど、いつもきれいで、利用者としても大変ありがたい制度でございます。都営バスでも、みずからが広告つきバス停上屋を整備して広告事業を行っているのが、さらなる整備拡大のためには、民間事業者のこういった資金やノウハウも活用すべきと考えます。
 そこで、広告つきバス停留所上屋の整備拡大の検討状況について伺います。

○牧野バス事業経営改善担当部長 交通局では、平成十九年度から、デザイン性の高い広告つきバス停留所上屋を四年間で百基整備し、広告収入を上屋の整備費用や維持管理費用に充ててまいりました。
 平成二十七年四月に、広告つき上屋の設置条件が緩和され、広告を車道と平行に表示することが新たに認められたことを踏まえまして、交通局では、東京二〇二〇大会開催までに百基を整備、増設することといたしました。あわせて、より多くの上屋を整備するため、民間事業者を活用した広告つき上屋の整備を行うこととし、協力事業者の公募を開始したところでございます。
 今後とも、利用者の利便性や快適性の向上を図るため、民間事業者も活用しながら、より景観にも配慮した広告つき上屋の整備を加速させてまいります。

○栗林委員 バス停上屋が整備されますと、バスを待つときに雨にもぬれず、あわせて、セットでベンチも整備されるということなので、大変これはありがたいお話です。足腰の悪い方などが、より安心してバスを待つことができ、負担感がぐっと下がることには間違いございません。
 高齢者の場合、どこへ行くにもバスを使うという方が多くいらっしゃいます。残念ながら世田谷区は、余り都営バスが運行されていないものですから、余りちょっと何か、小松さん、塩村さん、なじみといいますか、ちょっとないのですが、でも、私たち世田谷区なんですが、実は、このバス停大変大事だということで、十年ほど前なのですが、私まだ区議会にいたころなんですが、世田谷区内のバス停、全部総点検したんです。
 当時は、本当ならば不法投棄なんでしょうけれども、壊れた椅子だとか、スナックに置いてある椅子みたいのだとか、事務所に置いてある椅子みたいなのが、バス停留所に置かれていて、不法投棄なんですが、利用者はとてもこれ便利だということで、待っている時間は、それに座らせてもらうというのが、放置されていたというか、それじゃいけないでしょうということで、やっぱりちゃんと管理しましょうということで、総点検したんです。
 そこから、調べてみましたら、百七基、それは区が政策の中にちゃんと入れまして、区道を中心としたバス停、上屋は残念ながらあるところは少ないのですけれども、ベンチをつけましょうということで設置されたことがございます。
 高齢者が外出するに必要なのは、ご存じのように、お水とトイレとベンチといわれているんです。高齢者が外出するに大変必要な三つの条件、その中にベンチが入っているものですから、今回、このように上屋とともにベンチが設置されるということは、大変重要なことではないかと思います。民間のノウハウを活用することで公共の負担を減らして、そして、上屋とベンチの整備が加速されていったら、こんなにうれしいことはございません。また、景観面でも配慮したものが整備されますので、大変有意義な取り組みではないかと思います。ぜひしっかり進めていただきたいと思います。
 この事業は、広告収入を活用する仕組みですけれども、広告や各種の案内表示は、技術の進歩によって、高機能なデジタルサイネージがどんどんふえています。
 先日、我が党の何人かの議員が産業交流展に行ったところ、デジタルサイネージの自動販売機が紹介されていたとのことです。今、駅のホームでも時々見受けられますけれども、この販売用の表示と情報提供の表示を切りかえられる、そういったものが出てきていて、鉄道の運行情報、また、災害時の情報、そういったものもあわせて流すことができる。また、ここに広告等も流せば、一層の収益も拡大、そういった取り組みも始まっているようでございます。
 サイネージ以外でも、最近は、スマートフォンでさまざまな情報を入手できるようになっています。先日の新聞の記事でも、東京駅周辺において、スマートフォンで地下や屋内の道案内をしてくれるサービスの社会実験をしていますという、そういう記事が出ておりました。
 このように日々進化するさまざまな技術を、ぜひ都営交通が率先して取り入れていただきながら、より都民の皆様に、利用者の皆様に喜ばれるサービスを提供していただきまして、ますます思いやりにあふれる公共交通になっていただきたいと思います。二〇二〇年、これがチャンス到来でございます。どうか、誇るべき東京都の交通機関に向けてのお取り組みに期待をいたしまして、質問を終わります。

○小竹委員 私の方からも、何点かお伺いしたいと思います。
 まず最初に、バリアフリーに関連して何点かお伺いいたします。
 Tokyo二〇二〇アクセシビリティ・ガイドラインが出されています。これは、国際パラリンピック委員会、IPCが定めるIPCアクセシビリティーガイドと国内法、関係法令等に基づき、東京二〇二〇両大会の各会場のアクセシビリティーに配慮が必要なエリアと、そこへの動線となるアクセシブルルート、輸送手段や組織委員会による情報発信や表示サイン等のバリアフリー基準並びに関係者の接遇トレーニング等の活用に関しての指針となっています。
 大江戸線の国立競技場駅は、アクセシビリティーの対象になります。国立競技場駅は、競技場側の出入り口にはエレベーターがあり、ワンルートは確保されています。パラリンピックを通じて、障害者スポーツの人口もふえることも予想され、東京都体育館の利用もふえるというふうに思います。そういう点では、東京都体育館側にはエレベーターは設置されていません。駅も深く利用の拡大を図るためにも、エレベーターの増設が必要だというふうに思いますが、この点について交通局のお考えを示してください。

○野崎建設工務部長 今、委員からお話ございましたとおり、大江戸線国立競技場駅につきましては、既に国立競技場最寄りの出入り口に、コンコースから地上までのエレベーターが整備されており、いわゆるワンルートは確保されております。
 国立競技場駅につきましては、非常に駅が狭隘で、物理的に非常に、さらなるエレベーータールートの整備は難しいと考えておりますが、今後、東京二〇二〇大会に向けた対応も含めまして、関係機関と協議してまいります。

○小竹委員 関係機関と協議をしていくということですけれども、構造上も、いろいろ問題があるというふうにも伺っています。
 しかし、東京都体育館の周辺は都有地ですから、そういうところの活用も含めて、ぜひ検討していただきたいというふうに思うんですが、パラリンピックでは、当然、車椅子の方々の利用もふえるわけで、ホームからコンコースも一台、それから、コンコースから外へ出るエレベーターも一台しかありません。一台に乗れるのは、一人というか、車椅子は一台しか乗れないんです。そうすると、利用者が多いという状況の中では、相当待たなければならないことが予想されるし、混乱も予想されるという事態になるというふうに思うんです。
 パラリンピック後のバリアフリーの構造なども視野に入れて、やはり安全に移動できるようにするためにも、周辺の都有地の活用を含めて設置できるように検討していただくよう強く求めておきます。
 また、あわせて、国立競技場駅の体育館側は、階段とエスカレーターしかないんです。体育館側の改札口を出て地上に出るためには、まず最初に百八段の階段、それは上り下りのエスカレーターはついています。もう一回、出口の方に向かって五十一段の階段とエスカレーターで、体育館側には、上りエスカレーターで出られます。JRの千駄ヶ谷駅の方向には、同じ五十一段、下りの階段とエスカレーターというふうになっているんですが、ホームの階段も合わせると二百段近い上りになるわけです。上りおりになります。
 私も階段を全部上がったんですけど、本当に、この間の寒い日に上ったら、汗びっしょりかくほど大変だった。視力障害者の方やなんかは、エスカレーターへの誘導がありませんから、この階段を上らなきゃならないわけです。エスカレーターを上れる方は上っていらっしゃいますが、やはりそういう点でも、左側は上りのエスカレーターです、右側は下りのエスカレーターですという音声をつければ、同伴者がなくても乗りおりできるし、障害者の方々からも、エスカレーターへの誘導をつけてほしいという強い要望がありますので、ぜひこれをやっていただきたいというふうに思うんです。
 前回の事務事業のときも取り上げましたが、もう一度、パラリンピックを考えたときに、視力障害者の方々が、こういう状況を放置していいのかという問題にもなるし、駅の混乱を避ける上でも、私は必要だというふうに思うので、お答えいただきたいと思います。

○谷本技術管理担当部長 前回もお答えした答弁と同じになりますが、エスカレーターへの視覚障害者誘導用ブロックによる視覚障害者の誘導につきましては、バリアフリー整備ガイドラインで、進入してはならない昇降口に誤って進入する可能性があり、また、エスカレーターをおりる際の誘導に課題があることなどから、視覚障害者の混乱を招くおそれがあるとされております。
 国立競技場駅におきましても、エスカレーターへの視覚障害者誘導用ブロックの設置につきましては考えておりません。

○小竹委員 本当に、バリアフリーの四月実施のあれを見ても、エスカレーターへの、つけちゃいけないというあれはないんです。そういう意味でも、パラリンピックのことを考えたときに、やはり駅での混雑を避ける意味でも、私は必要だというふうに考えます。
 経営計画の中に、ホーム階段の音声案内というふうにも、それを順次整備するというふうに書かれています。三十三年度までに全部つけるというふうなことが書いてあるので、やはりどこかで音声の中に入れて、エスカレーターの、そういうことで試験的にやることも含めて、ぜひ検討していただくように求めておきたいと思います。
 次に、三田線と大江戸線はホームドアが設置されています。ホームドアがあっても、ホームと電車の間、カーブがあって間があいているところで事故につながるおそれがあるということを私は視力障害者の方からいわれて、正直、ああ、あったんだということを思いました。三田線の中で、三田のホームはカーブをしています。ホームドアがあっても、ホームと電車の間があいていて、視力障害者の方が落ちたということが過去に何度かあって、最近もあったんだそうです。仲間が一緒だったから助け上げて事故にはならなかったけれども、何とか対策をとってほしいというふうに訴えられました。
 私、三田の駅へ調べに行ってきたんですけれども、障害者会館に行く改札から階段をおりて点字ブロックがあるのですが、その点字ブロックで行くと、その前のホームドアのところが二十センチ以上あいていたんです。小さい方だとか障害者の目の見えない方は、やっぱり落ちる危険性があるなというふうに正直感じました。早急に対策をとっていただきたいというふうに思うんですけれども、交通局の方ではこういうことを知っておられるのかどうか、そして対策をどう考えておられるのか、お伺いします。

○谷本技術管理担当部長 三田線三田駅のホームの二両目と五両目の車椅子乗降場所での車両とのすき間は、路線がカーブしていることなどから、百ミリメートルを超えていることは承知しております。
 三田線は、ホームドアが既に設置済みでございます。構造的制約があることなどから、すき間対策につきましては、今後検討する課題であると考えております。

○小竹委員 今後検討する課題ということなんですけれども、あそこは障害者会館があるから、やっぱり検討も早目にしていただきたいというふうに思うんです。
 私、丸ノ内線がホームドアするときに、丸ノ内線って結構カーブが多いものですから、カーブ対策をメトロと交渉してきたんです。メトロの丸ノ内線の方南町方面の中野新橋駅には、ホーム側からこういうステップが電車が来ると出てくる仕組みになっているんです。(資料を示す)それで、あいているところを塞ぐから落ちることはないということで、カーブのあるところは皆こういう対策をとっているようですが、ぜひそういう点でも早急に対策をとっていただきたいというふうに思うんです。
 検討して対策をとるまでには一定の時間を要しますから、何らかの注意喚起は必要なんじゃないかというふうに思いますので、この点については、ぜひ具体的に設備をつける方向での努力をすると同時に、当面の対策も立てていただきたいというふうに思います。これは強く要望しておきます。
 この経営計画の中には、新宿線へのホームドアの設置も出されているわけですが、カーブのあるホームも新宿線にはあったように思うので、やっぱり点検をして、もっと技術的にはすぐれたものもあるかというふうに思うんですけど、せっかくホームドアつくっても、間があいていて人が落ちて事故につながるような状況は絶対に避けなければいけないというふうに思いますので、点検の上、安全対策をとっていただくように、これはあわせてお願いをしておきます。
 次に、この経営計画には、老朽化した浅草線、三田線、新宿線のトイレを三十一カ所改修するというふうに、改修してグレードアップするというふうに書かれています。私は、非常に歓迎をしたいというふうに思うんですが、これらの駅は古いので、三十一駅にとどまらず、必要な駅は全て改修していただきたいと思うんですけれども、いかがでしょうか。

○谷本技術管理担当部長 交通局では、ユニバーサルデザインの考え方を取り入れ、清潔感と機能性を備えたトイレに改良するトイレのグレードアップ事業を、平成二十二年度から進めております。二十七年度末で二十五カ所が完了する予定でございます。
 経営計画二〇一六では、平成二十八年度から三十三年度までの六年間で、一之江駅や春日駅などのトイレ三十一カ所の改良を予定しております。
 残る駅につきましても、引き続きグレードアップ事業に計画的に取り組んでまいります。

○小竹委員 引き続き計画的に残る駅もやるということですから、了としたいというふうに思うんですけれども、トイレの入り口が、二、三段、階段があるんです。足の悪い人や身体に不自由のある人は大変苦労されているという点では、やはり改修を急いでいただきたいなというふうに思うんです。それと、視力障害者の方々のために点字ブロックをつけることはやっていらっしゃるんだけど、男性トイレと女性トイレに音声で案内をしてほしいという要望があります。
 それは、私は、どっちかといったら誰でもトイレがいいんじゃないかなと思って、前回、誰でもトイレのことで、お話、要望したんですけれども、誰でもトイレは広過ぎて、中へ入ったら点字ブロックはありませんから、どこで用を足したらいいかわからないということなんです。だから、普通のトイレにきちんと行けるようにするという点では、点字ブロックと同時に、ここが男性トイレです、女性トイレですという音声表示を、ぜひしていただきたい。そうすると、そこの駅を利用している方々は、自分がどこの位置に、ホームのどの辺の位置にいるかということもわかるので、ぜひ音声表示もあわせてやっていただくということで、これはバリアフリーの立場から、ぜひお願いしたいというふうに思います。これは要望しておきます。
 続いて、十一月の事務事業質疑のときに、改善をお願いしました新宿駅西口の音声案内板にエレベーターのルートを入れていただいたことを、改善していただきまして、ありがとうございました。
 この経営計画には、触知案内板ということで、二十九年度には整備を完了するというふうにあるんですが、私、駅で音声の案内板と点字案内板の設置がどうなっているかなというのを気になって見て歩いているんですが、音声案内板や点字案内板の設置状況と設置場所についてお伺いして、設置のために幾らかかって、維持経費はどのくらいかかるのか、伺いしておきます。

○岡本電車部長 都営地下鉄では、視覚に障害をお持ちのお客様が安心して駅をご利用いただけるよう、これまでも、駅構内の各改札口付近に触知案内図の整備を進めてまいりました。
 平成二十七年度末時点では、都営地下鉄が管理する全百一駅中九十七駅、百六十五カ所で設置が完了する見込みであり、うち五十一駅、六十二カ所は、音声案内を併設しております。また、各触知案内図までは、障害者用誘導ブロックを敷設しております。
 今後、未設置駅につきましては、経営計画二〇一六に基づき整備を進め、平成二十九年度中に全駅への設置を完了させる予定でございます。
 なお、一台当たり幾らかということでございますが、大体百万ということで、維持経費につきましては、電気代程度ということでございます。
 以上でございます。

○小竹委員 たくさんの駅につけられているということはわかりました。
 しかし、私が一番最初に点検したのは春日の駅、自分が乗りおりしているところですから、春日の駅なのですが、春日の駅の音声案内板は、故障中と書いてある。ほかの駅も何カ所か見たんだけど、故障中と書いてあるところと、音声装置調整中と書いてある、こういう駅もあるんです。結構そういうところが多いんです。だから使えないなというふうに思ったんです。と同時に、その原因も含めてなんですが、そういうところがあるというのは、交通局、承知の上−−結構、駅の人に聞いたら、長い期間直っていないというふうにも伺っているんですが、その辺はどうなんでしょうか。

○岡本電車部長 今、委員からお話がございました大江戸線の春日駅の触知案内図が調整中ということでございましたが、これにつきましては、設置場所での漏水ということでございまして、これの修理等がございまして、現時点では未定でございます。その他、調整中の音声つき触知案内図もございまして、これらにつきましても原因究明を行いまして、音声が出なかったり、ボタンが破損しているというのが主な原因でございますので、それらにつきましては修整をしてまいりたいと思っております。
 以上でございます。

○小竹委員 設置場所なんですけれども、誘導ブロックが確かについているんですけど、目の見えない方は、そういうものが、点字ブロックのどのブロックを歩いていったら、そういうものがあるのかというのがやっぱりよくわからないんです。
 私も、駅でどこにあるかなというのを見て、三田の駅なんかは、改札出たら正面にあるんだけれども、その正面にあるというのを知った人は行けると思うんです。だけど、多くのところは、駅のスペースや何かのあいているところというふうな感じのところで、非常に奥まったところにあったりとか、それから、目立たないところも幾つかあるというのを、私、調べてみて感じました。
 改札口の方にも聞いたこともあるんです。そうしたら、改札口の方も、それ何ですかというふうな形で知らなかったというのもあって、ちょっと奥まったところにあると、我々もある場所がわからないというふうな事態もあるし、そういう点では、もし全部設置するのであれば、駅の共通する場所、駅の改札の正面とかそういう定位置に設置しないと、やはり利用したくても利用できないというふうなことになってしまうんじゃないかなというふうに思います。
 現状で、視力障害者の方は、利用したくてもどういう方向に行ったらいいかというのが、その機械のところへ行くのが一苦労だというふうにおっしゃっていますので、そういう点でも、ぜひ改善をしていただきたいということと、もう一つ、点字案内板も設置されているんですが、そこにも点字ブロックで誘導されているんだけど、そこのどこにあるのかというのがやっぱりわからないわけです。さわってみて、やっとわかるというあれと、それから、点字が、さわっても、この一枚の紙の中でわかりにくいというふうなこともいわれているんです。
 そういう点では、実際直していただきたいのですけれども、やはり触知板や何かをつける際には、当事者の視力障害者の方々の声をきちんと聞いた上で、どういう場所につけたらいいのかというふうなことで、先ほど百万円といわれましたけれども、使われなかったら意味がないわけですから、ぜひそういう点でも、きちんと声を聞いてやっていただきたい。
 視力障害者の方々は、やっぱり直接、自分の行き場所をいって教えてもらえる人を配置してほしいということをいわれているんです。そういう点でも、人の配置はやはり欠かせないというふうに思いますので、この後ちょっと無人の問題をやりますが、そういう点では、人の配置をするということで、ご検討いただきたいということは要望しておきます。
 次に、引き続いて、最近、改札口が無人のところが非常にふえていると私は実感しているんですけれども、道を聞きたくても聞けないとか、何かあっても簡単にいかないというふうなことで、高齢者や障害者の方からいろいろ話がされたり、初めて訪れた人、どっちの方へ行ったらいいのかが、駅員さんがいないから聞けないんだわというふうなことなどもいわれています。人を減らしたからそういう状況になっているんだというふうに思うんですが、今現状で、駅が無人になっているところはどのぐらいあるのか、お伺いします。

○岡本電車部長 終日係員が配置されていない改札口の駅は、現在十一駅でございます。

○小竹委員 終日ですから、時間帯によっていない駅も、それはたくさんあるというふうに思うんです。
 巣鴨の駅で、お地蔵様の方の出口、あそこは終日、人がいなくて、高齢者の方たちがいろいろ困っていらっしゃるというふうなお話も聞かれますので、ぜひそういう点でも、人の配置が必要だというふうに思うんです。
 インターホンで呼び出しをしたらお答えしますというふうに、放送というのかな、音声でやられているのだけれども、やっぱりインターホンでなかなかやれないというのが多くの人からいわれるんです。特に視力障害者の方々は、先ほどもいいましたけれども、案内板すらどこにあるかわからないから、それを聞こうにも、改札の人がいなければ聞きようがないという点では、やはり改札の方に、人を配置していただいて、丁寧に対応してもらえるような状況が今までは続いていたんだから、ぜひそういう点でも、人の配置を求めておきたいというふうに思います。
 特に災害が起きたときの対応からいったって、機械では絶対対応できないわけですから、人が必要です。そういう点でも、きちんと人の配置をするよう求めておきます。
 引き続いて、地下鉄の駅の管理体制が変わるということを伺いました。これまでの問題点と、今後どのように変わるのか、お伺いします。

○岡本電車部長 都営地下鉄の駅では、これまで四つの路線別に、管理の拠点である駅務管理所を設置しておりました。
 今回の管区制でございますけれども、路線別の管理からエリア別の管理へと変更し、一つの駅務区が複数の路線を担当する体制とするものでございます。
 管区制の導入の目的といたしましては、一つ目として、災害や異常時の際に、都営地下鉄同士の交差駅を中心として、路線をまたいだ応援体制をとることで、一方の路線の事故等発生時にも、他方の路線から迅速かつ機動的な応援が行えること。二つ目といたしまして、同一管区内でも複数の路線の業務経験を積むことができ、駅係員のスキルアップにつながることなどでございます。
 平成二十八年度から、六駅、駅務管区の新体制へと移行し、お客様がさらに安全、快適に都営地下鉄をご利用いただけるよう事業運営を進めてまいります。

○小竹委員 何かあった場合に、相互の支援というのは大事だって私は思います。しかし、この間、委託駅は五十九駅、都営地下鉄の駅の半数を超えています。直営の人を減らしているところに問題があるように私は感じています。
 委託の駅では、都の職員は助役一人ということで、あとは委託先の交通協会の職員という駅が多いというふうに伺っています。委託ですから、助役は職員一人一人に直接指示はできません。職場として非常に不自然な状況にもあるというふうに思います。
 事故などで、他の駅に応援に行くということになれば、委託の人を派遣することはできないわけですから、当然、助役が行くことになるのではありませんか。その点では、自分の駅で、行っているときにトラブルが発生するということがあり得るわけです。そういうときに起きたら、責任ある対応ができるのかどうかという点も問題があるというふうに思います。安全運行や利用客への安全対策やサービスに影響が出るようなことはないのか、その点についてはいかがですか。

○岡本電車部長 事故があった場合の対応等についてのご質問でございますが、委託駅で事故があった場合の応援体制ということでございますけれども、直営駅から助役など局職員が応援に駆けつけるとともに、協力会の中でも、異常時における駅間の応援体制を構築してございまして、委託駅での事故にも問題なく対応できるということでございます。
 また、異常時には、助役から協力会への係員に直接指示することができるということになってございまして、これは有事の指揮命令系統は法的にも認められるところでございます。

○小竹委員 法的に一般の委託とか派遣とかとは違うということですが、いずれにしても、やはり人の数からいっても、委託されているところも、それから直営のところも、そんなに多くないわけです。だから、そういう点では、やはり一斉の対応だって必要になってくることもありますから、きちんと職員の配置の体制をとる必要は当然あるというふうに思うんです。
 JRがよく事故があったりすると、振りかえ輸送で地下鉄の皆さんが、本当に大変な中、頑張っておられるのを、私、これは都営地下鉄も、それから、メトロの方も見ています。そういう点で、応援は当然必要だっていうふうに思うんですけど、やっぱり対応する職員の方々は、その駅や、その路線について、ある程度精通していないと、お客さんの質問に答えることもできない場合もあるんじゃないかというふうに思うんです。そういう点でも、私は、こういうエリア体制がいいのかどうかというのは、若干疑問を感じています。
 それと、もう一つは、このエリア体制にすることによって、スキルアップができるんだっていうふうなお話ですけれども、事故のときに応援に駆けつけていったからという、その処理に当たるだけでは、私は、そんなにスキルアップにはつながらないだろうと。それから、スキルアップが必要ならば、きちんと時間をとって研修をすれば済むことではないかというふうに思います。
 今まで四路線で九カ所の管区があったわけですから、そうすると一路線二カ所以上あったということにもなるわけです。それが六カ所の管区になるという点でいうと、対象とする範囲が広くなってきているという点では、駆けつけるにしても大変なんじゃないかなというふうに思うんです。
 それと同時に、このことを通じて、さらに人が減らされるような事態にならないのかどうか、その点は危惧をしています。つながらないというように、人を減らすようなことがないように要望しておきたいと思います。
 これについては、四月から実施ということですけれども、関係者の方々の声はきちんと、特に、そこで働いている方々の声はきちんと掌握をしていただき、問題が起きたときには影響がないように対処していただくことを求めておきたいというふうに思います。
 次に、都バスの問題です。東42乙系統のバスのダイヤに関してお伺いします。
 台東区のコミュニティバス「ぐるーりめぐりん」が、二月一日から運行されました。それと同時に、そこのところを走っていた東42乙系統のバスが、地域が重なるということで、大幅にダイヤが減りました。平日は、朝六時から九時までは一本、夕方十五時から十八時までの一本、昼間は十時から十四時までは全くないというダイヤになっています。経路も、都バスは、南千住から浅草まででした。「めぐりん」は、台東区内を循環するというマイクロバスになっています。
 朝夕の利用客の七二%は通勤、それから一〇%が通学ということで、乗り切れなかったりして非常に不便をしている、何とかしてほしいという声が上がっています。都交通局は、このことをどのように承知しておられるんでしょうか、お伺いします。

○牧野バス事業経営改善担当部長 東42乙系統につきましては、地元の台東区からの要望により、区からの公共負担金を受けて、昭和六十一年九月に運行を開始いたしました。
 今回のダイヤ改正につきましては、台東区のコミュニティバス、先ほど委員はマイクロバスとおっしゃっておりましたが、五十五人乗りほどの中型バスでございます。この「ぐるーりめぐりん」が、東42乙系統とおおむね同一の経路で、低廉な運賃、これは、都バスが二百十円に対しまして、「めぐりん」は百円でございますが、それで運行を開始したことに伴い、区との調整の上、新たな公共負担の範囲内で決定したものであります。
 なお、交通局の調査でありますと、東42乙系統に乗り切れなかったということは、今のところございません。

○小竹委員 「めぐりん」に乗り切れないで次のバスを待ったけれども−−二十分間隔なんですよね。で、子供さんですけれども、乗り切れずに歩いて、学校から四十分かけて帰ってきたと、そういう話もあります。
 それから、朝の通勤時間は、やっぱり乗り切れなかったんです。そういう状況をやっぱりきちんと掌握していただいて、増便をしてほしい。せめて朝夕だけでも増便してほしいという地元の声が上がっているんですが、台東区とも協議をして、住民の声にぜひ応えていただきたいというふうに思います。台東区と協議はどのようになっているんでしょうか。

○牧野バス事業経営改善担当部長 朝夕を含みます増便につきましては、先ほど申し上げましたとおり、公共負担路線のため、これまでと同様、路線のダイヤの改正につきましては区との協議が必要であると考えております。
 なお、先ほど来、乗り切れなかったということでございますが、私どもの調査では、雨の日に、「めぐりん」に乗り切れずに、さらに都バスを見送って、次の「めぐりん」に乗り切れなかったということが、調査の結果、明らかになっております。

○小竹委員 いずれにしても、乗り切れなかった事実はあるわけですから、都バスと料金が違うという点でいうと、大変だなというふうに思うんですけど、通勤の方は、通勤の定期を持っているんです。その定期券を買うときに、こんなに減るということは一切聞かされていなかったから、三カ月とか六カ月の定期買ったんだけど、使えなくなってしまったっていう声も上がっているそうです。そういう点でいっても、朝夕の増便については、ぜひ台東区と協議していただいて、増便できるように、ご努力いただきたいということを要望しておきます。
 東京都交通局は都民の足を守るという、そういう役割、公共の福祉というのがこの経営計画にも入っていますけれども、そういう点でいうと、都民の足の中で、やはり今、高齢化社会といわれているわけですから、都バスの役割って私すごく大きいというふうに思うんです。
 荒川線はあの路線しか走っていないけれども、都バスはいろんなところが走れるわけですから、コミュニティバスと重なることはあったとしても、やっぱり共同で、どうその地域の都民の足を守るのかという、そういう視点をぜひつくって、都バスの充実を求めておきたいというふうに思います。
 最後に、視力障害者が都バスのラッピングバスを他社と区別できるように、乗り口の付近をラッピングしないで、都バスの色を識別できるようにしていただきたいという声が上がっています。ぜひ、その点について、どうご検討いただけているのか、お伺いします。

○広瀬資産運用部長 ラッピングバスにつきましては、東京都屋外広告物条例等に基づきまして、車体正面には広告を表示せず、また、車体側面及び後部面にバス事業者名を表示することとなっております。
 都営バスにおきましては、視覚障害者を含むお客様が乗車前にバス会社を識別できるよう、乗車扉の上の部分に、都営バスと表示してございます。また、その表示した都営バスの文字を目立たせるように、窓より上の車体側面には文字を記載しないこととしております。
 引き続き、視覚障害者のお客様にも配慮してまいります。

○小竹委員 視覚障害者に配慮するということですが、文字だと視力の程度にもよるし、それから、わかりにくいっていう状況がありますので、ぜひそういう点でも、乗り口のところにわかるように表示をするなり、音声を出すなり、ご配慮をお願いしたいというふうに思います。
 もう一つ、私は、これは要望なんですけれども、今、私鉄のバスと相互乗り入れ、ここの新宿駅から都庁前の循環バスもそうなんですけれども、私鉄と相互乗り入れをしているということで、ここは都バスと京王バスが走っています。
 走る時間帯によって、都バスがたくさん次々と来る時間帯と、それから、京王ばかりが来る時間帯と偏っているという状況があって、障害者の方のパスは都バスしか使えないんですよね。シルバーパスのようにしてほしいという声もあるんですけど、これは交通局の責任ではないですから、私は、それは今ここでは問題にしませんけれども、やっぱり待っている時間帯に京王ばかりが来るとなると、パスが利用できないわけで、ぜひそういう点では、都バスが行ったら京王が来る、その後はまた都バスが来るという交互の運転にして、待ち時間もそんなにかからないように、ぜひ京王と協議をしていただきたいというふうに思うんです。
 もう一つ、その場合にも、視力障害者の方は、乗るバスが都バスなのか京王バスなのかわからない。都庁へ来るのに乗っかったら、そのパスは使えませんよといわれて、お金を払わされたということもあるんです。
 だから、一台置きにすることと、音声などで都バスですという放送、車の側に運転手さんで流すことは可能ですから、そういうのも含めて、ぜひ改善をしていただくように、これは要望をして終わります。ありがとうございました。

○舟坂委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本案及び本件に対する質疑はいずれもこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○舟坂委員長 異議なしと認め、予算案及び報告事項に対する質疑は終了いたしました。
 以上で交通局関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後五時十八分散会

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