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Tokyo Metropolitan Assembly

公営企業委員会速記録第十二号

平成二十七年十一月十九日(木曜日)
第十委員会室
午後一時開議
出席委員 十三名
委員長舟坂ちかお君
副委員長宮瀬 英治君
副委員長大西さとる君
理事栗林のり子君
理事河野ゆりえ君
理事高橋 信博君
川松真一朗君
山内  晃君
塩村あやか君
小竹ひろ子君
小松 大祐君
橘  正剛君
相川  博君

欠席委員 なし

出席説明員
下水道局局長石原 清次君
技監渡辺志津男君
総務部長坂巻政一郎君
職員部長久我 英男君
経理部長安藤  博君
計画調整部長神山  守君
施設管理部長中島 義成君
建設部長池田 匡隆君
企画担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務永野  実君
技術開発担当部長小団扇 浩君
施設管理担当部長田中 宏治君
流域下水道本部本部長坂根 良平君
管理部長関  雅広君
技術部長佐々木宏章君

本日の会議に付した事件
下水道局関係
事務事業について(質疑)

○舟坂委員長 ただいまから公営企業委員会を開会いたします。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、下水道局関係の事務事業に対する質疑を行います。
 これより下水道局関係に入ります。
 初めに、先般、人事異動があった幹部職員及び過日の委員会で紹介できませんでした幹部職員について、下水道局長から紹介があります。

○石原下水道局長 初めに、十月二十三日付で兼務発令のありました当局の幹部職員を紹介させていただきます。
 オリンピック・パラリンピック調整担当部長を兼務いたします企画担当部長の永野実でございます。
 次に、所用のため、過日の委員会を欠席いたしました当局の幹部職員をあわせてご紹介させていただきます。施設管理部長の中島義成でございます。
 どうぞよろしくお願い申し上げます。
   〔理事者挨拶〕

○舟坂委員長 紹介は終わりました。

○舟坂委員長 事務事業に対する質疑を行います。
 本件については、既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 資料について理事者の説明を求めます。

○坂巻総務部長 さきの委員会で要求のございました資料五項目につきましてご説明申し上げます。
 お手元の公営企業委員会要求資料をごらんいただきたいと存じます。
 恐れ入りますが、一ページをお開き願います。下水道事業における公共雨水浸透ますの設置状況でございます。
 平成六年度から二十六年度までの設置個数をお示ししてございます。
 二ページをお開き願います。二十三区における主な浸水被害状況の推移でございます。
 平成十八年度から二十七年度までの浸水棟数をお示ししてございます。二十七年度につきましては、十一月一日時点までの集計でございます。
 三ページをお開き願います。再生可能エネルギーによる主な発電設備の規模と発電量の実績の推移でございます。
 項目ごとに、設備の所在する施設名、施設規模及び平成二十五年度、二十六年度における年間発電電力量をお示ししてございます。
 四ページをお開き願います。下水道マンホールの総数と浮上抑制対策の計画と実績の推移でございます。
 区部における下水道マンホールの総数と、緊急輸送道路等における浮上抑制対策の計画と実績の推移をお示ししてございます。
 五ページをお開き願います。下水道マンホールと下水道管の接続部の耐震化が完了した施設数の推移でございます。
 区部における実績の推移と計画をお示ししてございます。
 以上、簡単ではございますが、資料の説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○舟坂委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含めまして、これより本件に対する質疑を行います。
 発言をお願いいたします。

○川松委員 東京の下水道の歴史は、明治十七年、れんが積みの下水道管で、現在も使われている神田下水から始まり、その後、百三十年以上にわたり東京の下水道整備は着実に進められてまいりました。その過程の中で、昭和三十二年には、国の動きとして、建設省内で下水道課が設置され、また昭和三十四年には、自民党の建設部会の中で下水道小委員会もつくられたりするなど、近代生活のバロメーターともいわれる下水道が発展してきたわけであります。
 そういった経緯を経て、東京の地下には、網の目のように下水道が整備され、都の下水道普及率は、区部において、平成六年度末に一〇〇%概成となったわけであります。
 これにより昭和四十年代中ごろには、工場排水や生活排水で水質汚濁が著しかった東京の河川は、着実に水質が改善し、多摩川にアユが遡上するまでになったほか、隅田川の花火大会の復活にもつながったわけであります。
 一方、その間、東京では市街化が急速に進み、下水道の普及を目標としていた時代とは下水道を取り巻く環境は大きく変化をいたしました。
 臨海部では急速に埋め立てが進み、今や高層マンションなどが建ち並ぶ新しいまちがつくられるようになりました。都心でも開発が進み、まち並みが変貌したほか、限りある土地を有効に活用するため、ターミナル駅を中心とした各地に大規模な地下街が広まり、都市のにぎわいが創出され、経済、文化などの拠点となっております。
 このようにまちが急激に変化していく一方、地球温暖化の影響等で、雨の降り方が局地化、集中化するなど、気象条件も変わり、下水道は新たな課題への対応が求められているわけであります。その典型が、都市の浸水問題です。
 今挙げた大規模な地下街では、多くの人が利用しているため、浸水被害が起きれば、その影響は人命にかかわる大きなものとなり、対策は急務であります。
 そこで、大規模地下街の対策を含め、下水道の豪雨対策についてお伺いをいたします。

○神山計画調整部長 下水道局では、経営計画二〇一三や豪雨対策下水道緊急プランなどに基づき浸水対策を進めているところでございます。
 経営計画二〇一三では、時間五十ミリ降雨への対策を基本としておりますが、浸水が発生すると甚大な被害が想定される大規模地下街では、時間七十五ミリ降雨への対策として九地区を定め、取り組みを進めているところでございます。
 一方、平成二十五年の甚大な浸水被害を受けて策定いたしました豪雨対策下水道緊急プランでは、地下街だけでなく、市街地においても時間七十五ミリ降雨への対策へ踏み出すなど、雨水整備水準のレベルアップを図る対策を進めているところでございます。

○川松委員 時間七十五ミリ降雨への対策が本格的に始まっているということでありますから、本当に期待をしているわけでありますが、そこで、大規模地下街を含めて、時間七十五ミリ降雨対策への現在の取り組み状況をお伺いいたします。

○池田建設部長 大規模地下街九地区では、これまでに四地区で事業を完了し、新橋・汐留駅地区、渋谷駅東口地区の二地区で事業を進めております。残る三地区でございます東京駅丸の内口地区、銀座駅地区、上野・浅草駅地区におきましては、今年度中に事業着手する予定であり、それぞれ関係機関との協議や設計等を精力的に進めています。
 また、市街地においては、豪雨対策下水道緊急プランで定めた七十五ミリ対策地区の四地区全てで設計や関係機関との協議を進めています。今年度は、四地区のうち世田谷区弦巻地区で最初の事業着手を予定しております。

○川松委員 今後も、全地区の早期完了に向けて頑張っていただきたいと思います。
 しかし、このような浸水対策の工事に当たっては、東京のように建物が密集している地域では、工事現場周辺への環境への配慮が大変重要になってまいります。
 先日、浸水対策の現場として、都心での大規模な下水道幹線である口径八メートルの第二溜池幹線を見学させていただきました。その現場では、大規模なマンションに近接してシールドの発進基地がありましたけれども、大きな工事では、特に住民などの工事への理解が必要だと思います。騒音対策など、周辺への配慮が欠け、住民の理解が得られないと工事が順調に進まなくなることがあるのではないでしょうか。
 そこで、シールド工事など、大規模な下水道工事などを実施するに当たり、住民などの理解を得るための取り組みについてお伺いをいたします。

○池田建設部長 下水道のシールド工事などにおきましては、設計段階の早い時期から説明会の開催や説明資料の配布などにより、工事の内容や効果などをわかりやすく説明しています。
 工事の実施に当たっては、騒音、振動の影響をできる限り低減するため、低騒音、低振動の機械を使用するとともに、シールド工事の基地は、防音ハウスで覆うなど環境対策に万全を期しています。
 工事実施中も、現場見学会を開催したり、工事の進捗などをチラシや掲示板などでお知らせすることに加え、工事の苦情についての連絡先などをお示ししてきめ細かく説明するなど、地域の皆様の理解と協力を求めております。

○川松委員 下水道工事は、都民の安全・安心を守る非常に重要なインフラ整備であり、住民に事業の必要性をしっかりと説明することが何より重要だと思います。そして、住民の理解や協力を得ることで、これからも事業を円滑に進めていただきたいと思います。
 一方、近年マンションなど開発が進んでいる臨海部では、もともと埋立地であることから地盤が弱く、地震が起こった場合の被害が心配されております。
 東日本大震災の際、千葉県浦安市などの海沿いの地域で、地盤の液状化現象によりマンホールが道路に飛び出ているということを見たという方は記憶に新しいと思います。このような現象は、緊急車両の通行等の救護活動の上でも支障になると思います。また、地震の揺れにより下水道管が損傷し、下水道が使用できなくなったと聞いております。
 首都直下地震に備え、震災対策は早急に進めなければなりません。しかし、下水道管は膨大な延長があり、ましてや東京のような市街地でその耐震化工事を進めることは難しいものがあると思います。
 そこで、下水道の震災対策として、都はどのように工夫をされているのかお伺いいたします。

○小団扇技術開発担当部長 現在、下水道管やマンホールを設置する工事における埋め戻しを行う際には、中川水再生センター内の土づくりの里などで製造された改良土を使用することで地盤の液状化を防止しております。
 過去に、改良土を用いずに埋め戻しが行われた場所では、道路を掘らずにマンホール内で施工できる工法を技術開発し、液状化対策に取り組んでおります。この工法では、地震時に上昇した地下水圧を逃がす消散弁と呼ばれる装置をマンホールの壁面に設置し、周辺地盤の液状化現象を抑えることで、マンホール浮上を防止しております。
 また、過去の地震で被害が多かった下水道管とマンホールの接合部につきましては、柔軟性のある構造に変えて、地震の揺れによる力を吸収する技術開発をすることで耐震性の向上に取り組んでおります。
 これらの技術は、いずれも監理団体である東京都下水道サービス株式会社や民間企業と共同で開発したもので、交通量が多い道路などにおいても小さな作業エリアで工事をすることができます。また、道路を掘らないため、周辺環境への影響が小さく、コストを縮減することも可能であるなどの大きなメリットがございます。

○川松委員 下水道局では、震災対策の技術を独自に開発し、取り組みを進めているとのことでございました。過去の被害の経験を生かした対策は非常に有効だと思われます。早急に対策を進めていただきたいと思います。
 そこで、マンホールの浮上抑制対策及び下水道管とマンホールの接続部の耐震化の整備状況についてお伺いをいたします。

○池田建設部長 マンホールの浮上抑制対策については、区部における液状化の危険性の高い地域にある緊急輸送道路など、五百キロメートルの対策を平成二十二年度末に全て完了いたしました。これに加え、緊急輸送道路と避難所などを結ぶ道路に対象を拡大し、対策を進めており、平成二十六年度末累計で約五百キロメートルの対策を実施し、経営計画二〇一三で定めた平成二十七年度末までの目標、四百七十キロメートルを一年前倒しで達成しています。
 また、下水道管とマンホールの接続部の耐震化については、震災時に人が集まる避難所や災害拠点病院など二千五百カ所からの排水を受ける下水道管について平成十二年度から対策を進めており、平成二十五年度に二年前倒しで完了しています。
 これに加えて、錦糸町駅などのターミナル駅や区の庁舎など、災害復旧拠点に対象を拡大し、取り組みを進めており、平成二十六年度末累計で約百七十カ所の対策を実施し、経営計画二〇一三で定めた平成二十七年度末までの目標四百カ所へ向け、取り組みを進めております。

○川松委員 液状化対策など、下水道管の震災対策も順調に進んでいるようでありまして、これは評価させていただきたいと思います。
 一方、下水道管を敷設する際には、先ほどの中川水再生センター内にある土づくりの里で製造された改良土が、液状化などを防ぐ効果があるということでございました。
 区部では、液状化エリアが非常に広いことを考えると、地震対策にも有効な改良土を今後も安定的に製造していく必要があると思いますが、今後の対応方針をお伺いいたします。

○神山計画調整部長 土づくりの里は、埋立処分量の削減や建設資源の有効利用などを目的に整備され、下水道工事からの建設発生土を改良し、埋め戻しに再利用する極めて重要な施設でございます。この施設でつくられた改良土は、液状化対策にも大きな効果がございます。
 中川水再生センターでは、流域別下水道整備総合計画の変更によりまして水処理施設計画の見直しを行い、土づくりの里を下水道施設と位置づけ、その上部を覆蓋化して公園を一体整備する方針といたしました。
 この方針につきましては、平成二十五年から地元の皆様へ説明を行い、今年度は、他の水再生センターの上部利用公園を見学する機会を設けるなど、地元の理解を得るための取り組みを行ってまいりました。
 こうした中、本年六月に、地元自治会、足立区、下水道局で構成する中川処理場連絡協議会を開催し、自治会から地元要望を反映することを条件に、土づくりの里の覆蓋化による存続が容認されたところでございます。これを契機といたしまして、足立区が主体となり中川公園整備検討協議会を設立し、地元の要望を取りまとめていくこととしております。
 今後とも、地元の理解を得ながら、土づくりの里における改良土の安定的な製造を図ることで、埋立処分量の削減や建設発生土の有効利用に取り組むとともに、液状化対策も推進してまいります。

○川松委員 下水道工事で掘削した土を埋め戻し材料として使えるように改良し、リサイクルすることによって、埋立処分量の削減が図られるだけでなく、地震対策にも効果があるということがよくわかりました。今後も引き続き、首都直下地震に備え、さらなる取り組みを進めていただきたいと思います。
 これまで、東京のまちの変貌に伴い、下水道に発生している新たな課題について聞いてまいりましたが、これまでの百三十年以上もの期間、整備されてまいりました下水道管には膨大なストックがあるということになります。下水道管の耐用年数から考えますと、震災対策とは別に、これらの老朽化対策も急務であるわけであります。
 浸水対策以外にも、汚水の処理による公衆衛生の確保、川や海などの公共用水域の水質保全等、さまざまな役割を担う下水道が、その機能を失った場合、都民生活や社会経済活動に与える影響は、はかり知れないわけであります。そのため、下水道は、いかなるときも機能維持が必要なライフラインであり、下水道管の再構築も早急に進める必要があります。
 一方、下水道局は、先ほどの震災対策でもそうですが、日本の下水道をリードする技術を持っており、再構築の施工面でも工夫がされているのではないかと思います。
 そこで、下水道管の再構築を効率的に進めるため、施工面ではどのような工夫をしているのかお伺いいたします。

○池田建設部長 下水道管の再構築を効率的に実施するために、道路を掘り返す必要のない更生工法を活用しております。
 例えば、多くの再構築工事で採用しているSPR工法は、老朽化した下水道管の内側に硬質塩化ビニール製の板を巻き立て新しい下水道管をつくり、それらを一体化させる工法で、耐用年数を五十年程度延ばす工法でございます。騒音や振動が少なく、道路を掘り返す必要がないため、交通や周辺環境への影響を小さくでき、住民などの理解も得やすい工法でございます。
 また、下水を流しながら効率的な施工が可能であり、工期の短縮やコストの縮減を図ることができます。さらに、口径二十五センチメートル程度の小規模な枝線から、五メートル程度の大規模な幹線まで幅広く対応でき、管の断面が円形だけでなく、四角や馬蹄形の下水道管の再構築にも利用できます。このような工法の長所を最大限に生かし、今後も、下水道管の再構築のスピードアップを図ってまいります。

○川松委員 下水道管の再構築でも、技術を駆使して工夫しながら進め、スピードアップして再構築を進めているということであり、心強く思いました。
 そこで、現在の再構築の進捗を確認させていただきたいと思います。私の地元は墨田区ですが、墨田区を含めて、区部の下水道管の再構築の状況をお伺いいたします。

○神山計画調整部長 再構築事業では、管渠の劣化状況を調査、評価し、適切な維持管理を行うことで、下水道管を法定耐用年数より三十年程度延命化し、経済的耐用年数である八十年程度で再構築するアセットマネジメント手法を用いております。
 下水道管の整備年代により区部を三期に分けまして、再構築事業の平準化を図りつつ計画的に再構築することといたしまして、まずは、墨田区を含め、整備年代の古い都心区一万六千三百ヘクタールを第一期再構築エリアといたしまして、平成二十六年度末までに三六%に当たります約五千八百ヘクタールの再構築が完了し、平成四十一年度までの完了を目指し、現在、事業を進めているところでございます。
 また、墨田区内では、対象の約一千二百ヘクタールのうち、平成二十六年度末までに三八%の約四百六十ヘクタールが完了しております。

○川松委員 第一期再構築エリアについて、墨田区も含めて、計画的に事業が進められていることがわかりました。
 このエリアには、日本の政治経済の中心地も含まれ、オリンピック・パラリンピックの関係施設も多く存在しています。二〇二〇年の東京オリンピックの際に、東京が世界で一番安全・安心な都市であることを世界にアピールするためにも、再構築事業は非常に大事な取り組みであります。ぜひ、スピードアップして事業を進めていただきたいと思います。
 次に、下水道事業のPRについて何点かお伺いいたします。
 これまで伺ってきたことからもわかるように、下水道は、安全で快適な都民生活を送る上でなくてはならない重要な施設でありますが、今後も持続的に下水道のシステムを維持していくためには、都民のお一人お一人が、大切に下水道を使うんだという意識を持つことが重要になってまいります。
 そのためには、下水道がどのようなことをやっているのかということに、本当に関心を持っていただいて、その役割を十分に理解していただくことが必要になってきます。
 私は、先ほども触れましたが、ことし五月に行われた第二溜池幹線の見学会に参加いたしました。虎ノ門や霞が関といった都心部の地下四十メートルに、都内最大級の下水道管があり、浸水対策や合流式下水道の改善のために機能していることは、実際に目で見ないと実感できないわけであります。このことはプレスでも取り上げられ、都民に下水道の大切さや役割を知ってもらうよい機会になったと思っております。
 そこで、今回の見学会の実施状況と、このように下水道施設を広く知ってもらうための今後の取り組みについてお伺いをいたします。

○坂巻総務部長 委員にもご参加いただきましたこの見学会でございますけれども、平成三年の着工から長期間にわたり整備してまいりました第二溜池幹線の工事が完了する機会を捉えて実施したものでございます。
 三日間にわたり開催いたしました報道機関や地元町会を初めとする一般向けの見学会には、約二百五十人の人が参加していただきまして、報道関係では、新聞十五社、テレビ二社で取り上げられたほか、取材された動画がインターネット上で配信されるなど、その事業効果や当局の高度な技術力がマスメディアなどを通じて広くPRされたところでございます。
 ふだんは入ることのできない下水道施設を実際に見てスケールを体感し、その役割や高度な技術を知ってもらうことは、非常に効果的であると考えてございますので、今後も工事の完了時などの機会を捉えまして、施設や現場の見学会を行ってまいります。

○川松委員 ぜひ、こういった取り組みを、時期を捉えて続けていただきたいと思いますが、工事現場の見学会と同様に、水をきれいにしている水再生センターを見てもらうことも重要だと私は常々考えております。
 都内に二十カ所も水再生センターはあるわけですが、ここで汚水をどれくらいきれいにしているのかというのを知っている人は少ないと思うんですね。
 見学者に、処理水がきれいになっていることをわかりやすく伝えることが大切であると考えておりますが、どのような取り組みをされているのかお伺いいたします。

○坂巻総務部長 水再生センターでは、小学校の社会科見学を初め、地域住民など多くの方々に、流れてきた下水が半日から一日をかけ、沈殿、微生物処理を経てきれいになっていく過程をご案内しております。
 見学の現場では、実際に、センター内を流れる水を見ていただくとともに、流入下水、活性汚泥、処理水を並べて比較いたしましたり、透視度計という器具を用いて処理された水の透明度、それと、ほとんどにおいのないこと、これを体験してもらっていただいています。
 さらに、処理水で、メダカやグッピー、あるいはサンゴなどを育てている水槽を展示しているところもございまして、処理された水がきれいになっていることをご理解いただく工夫を行っているところでございます。
 こうした取り組みにつきまして、毎年三万人を超える見学者にごらんいただいているところでございます。

○川松委員 施設を見ていただくことは大変効果的であり、多くの都民の皆様に見学に来ていただきたいところでありますが、実際に、わざわざ足を運んでもらうのは難しいところがあります。
 私も、過日も海外の方だとか、水再生センター、宣伝をさせていただいて、見た人はすごいと、こんなところがあるのかと感動していただくんですが、今度、見る、呼び込むために何かわかるように、例えば、先ほど話にあったように、処理水でメダカやグッピーは飼えるんだと、汚いお水をきれいなお水に変えて、メダカやグッピーがすむ水をつくれるのが水再生センターだと一言でいうだけで、多くの人たちは感心されると思うので、そういった多くの人に知ってもらう取り組みも、私たちも含めて頑張っていきたいなと思います。
 一方で、各家庭と下水道は地面の下でつながっているわけで、下水道は身近なインフラです。外に出れば、道路上にマンホールや雨水ますなどがあり、こうした身近にある施設を知ってもらう取り組みが大切であると考えています。
 例えば、豪雨時の浸水対策として、雨水ますを塞がないよう、皆さんも含めて我々も訴えているわけですが、そもそも雨水ますって何なのという方、知らない方もいるわけです。もっと身近なところから、下水道の仕組みとその役割を知ってもらうことが必要ではないかと思いますが、どのように取り組んでおられるのかお伺いいたします。

○坂巻総務部長 委員お話しのとおり、身近なものから下水道に関心を持っていただくことが非常に大切であるというふうに考えてございます。
 例えばここ数年、マンホールのデザインが注目を集めてございまして、当局でも、三河島の重要文化財施設におきまして、歴史的価値のあるマンホールの展示を、今年度から開始したところでございます。
 また、ふだんから身につけられるグッズといたしまして、子供向けに、マンホールデザインの反射板を作製し配布することで、下水道に親しみや興味を持っていただけるようにしてございます。
 さらに、浸水対策強化月間などの機会におきましては、施設見学の会場等でリーフレットを配布し、浸水への備えを呼びかけたり、まち並みの模型に雨を降らせ、雨水ますの役割がわかるよう説明してございます。
 一方、今年度、当局で初めて実施いたしました下水道に関する都民意識調査では、若い人の下水道に対する認知度が低いこと、また、若い世代が情報を入手する経路といたしましては、スマートフォンやタブレット、こういったものが最も多いということがわかってございます。
 近年、視覚に訴えるわかりやすい情報が、インターネットの動画サイトなどを利用して容易に提供できる環境になってございます。身近にある施設を題材にした動画などを作成し、若い世代へのPRを効果的に進めてまいりたいというふうに考えてございます。

○川松委員 繰り返しになりますが、生活に不可欠な下水道に、多くの人に関心を持っていただく。みんなが大切に下水道を使うようになる。これが本当に大きな目標だと思います。
 今、若い世代の方にPRしていくという話もありましたが、小さいころから、子供のころから、下水道事業の大切さを知ってもらうということも必要だと考えます。下水道局における子供向けの広報への取り組みについて、状況をお伺いいたします。

○坂巻総務部長 下水道局では、子供のころから下水道について楽しみながら学んでもらうための広報施設であります東京都虹の下水道館の運営、あるいは次世代を担う子供たちに下水道の理解を深め、環境に優しい行動をしてもらうことを目的といたしまして、小学校四年生を対象とした出前授業を行い、また、下水道に関する学習成果を発表する小学生下水道研究レポートコンクールというものを行ってございます。
 今年度の出前授業では、子供たちにより興味を持ってもらえるよう実験を多く取り入れるなど、これまでの内容の改善を図るとともに、レポートコンクールのPRも連携して行いました結果、レポートコンクールに、過去最高の二千五百人を超える児童の参加がございました。
 今後も、これらの取り組みを継続するとともに、子供のころから下水道の大切さをしっかりと学んでもらえるよう努めてまいります。

○川松委員 下水道の仕組みや役割について、より多くの人に知ってもらう努力を続けていただきたいと思います。
 どこで下水道に関心を持っていただくか、入り口がどこにあるかわかりません。私が聞いたところによりますと、九月五日に品川シーズンテラスで行われた下水道デーイベントでは、何と、ウルトラマンやAKB48の方々と並び、アースくんと写真撮りたいという方の人気が高かったと聞いています。
 ですから、アースくんの潜在力も、こういうことに関しては、かなりあるんじゃないかなと思いますので、ぜひ、さらなるアースくんの活用も検討していただきたいと要望しておきます。
 ほかにも、アメッシュ、これは私も非常に便利でよく見ているわけですが、こういったものがあるんだなという、アメッシュをきっかけに、下水道事業に関心を持ってくださる方も、これから出てくるんじゃないかなと思うんですね。さまざまなたゆまぬ努力を積み重ね、都民の皆様に、下水道を正しく理解していただき、大切に使ってもらえるようになることを期待しております。
 これまで浸水対策や震災対策、液状化対策、再構築など、都民の皆様の安全・安心を守る取り組みや広報活動など、都民の皆様の理解を得るための取り組みについてお伺いをしてまいりました。
 これまでの議論を踏まえて、今後も、下水道事業をしっかりと進めていただきたいと思いますが、最後に、事業の先頭に立つ局長の決意を改めてお伺いいたします。

○石原下水道局長 ただいま委員から浸水対策、震災対策、再構築などの主要施策、あるいは広報活動などにつきまして、さまざまな視点からご質疑をいただきました。ありがとうございました。
 下水道は、お客様の安全・安心で快適な都市生活を支えるため、汚水の適切な処理や雨水の迅速な排除、公共用水域の水質保全などを基本的役割としております。
 しかしながら、近年のゲリラ豪雨と呼ばれる集中豪雨の増加、あるいはいつ発生してもおかしくない状況にある首都直下地震への対応など、状況の変化とともに下水道に求められる役割も多様化、高度化してきておりますのが、ただいま委員ご指摘のとおりでございます。
 こうした中でも、お客様の安全・安心を確保する施策を円滑に推進し、下水道事業への理解と協力を得ていくためには、広報活動をさらに充実させ、実際に下水道施設を見ていただくなど、下水道の役割や仕組みを積極的にアピールしていくことが重要であると認識をしております。
 今後も、下水道を取り巻く情勢の変化を踏まえ、今年度が最終年度である経営計画二〇一三の目標達成に全力で取り組むことはもとより、オリンピック・パラリンピックの開催とその後の東京のあり方を見据えて、下水道サービスのさらなる向上を目指し、次期経営計画を策定してまいります。
 下水道局職員一同、お客様の安全・安心で快適な都市生活を我々が守るという東京下水道魂を発揮し、下水道局の強みである現場力、技術力、組織力をさらに高め、都民生活の向上に寄与していく決意でございます。

○川松委員 局長の決意ありがとうございました。
 私たちが、よく皆さん方とお話しすると、枕言葉で、目立たない局ですがと、地味な局ですがと、大体、皆さんそうやっていわれるんですが、私はそんなことないと思います。下水道には夢が詰まっているんだ、希望があるんだと思っています。
 例えば、「レ・ミゼラブル」で、傷ついたマリウスを背負って、ジャン・バルジャンが走り抜けたのは下水道でした。
 あるいは、去年、マイケル・ベイ監督が制作を手がけた映画「ミュータント・タートルズ」というのがありましたけれども、もちろん、これ一九八〇年代から長らく愛されてきたキャラクターですが、あの亀たちがすんでいるのも下水道です。子供たちのヒーローがいる下水道、決して地味でもなく、目立たないなんてことはないんです。
 私自身は常に、健全な下水道なくして都民の健全な生活はない、下水道があすの東京を支えているんだというふうに思い続けています。
 局長の答弁にもありました東京下水道魂を持って、多くの夢や希望を生み出していただくことをお祈りいたしまして、私の質疑を終わらせていただきます。

○栗林委員 ただいま川松委員からお話がありましたけれども、私も、この東京の下水道の歴史、これ、すごいなと思いました。
 明治十五年、衛生環境の悪化によるコレラの大流行で、東京でも五千人の方が亡くなっている。そうしたことを背景に、明治十七年に神田下水が始まりで、ことしで百三十年。その間、その時代における、さまざまな技術を生み出し、駆使して、そして生活環境の改善、また、浸水の防止、公共用水域の水質保全等々、そういったところから出発し、東京が発展するごとに、より安全で安心な、そして快適な水環境の実現に取り組んでこられ、あわせて浸水対策とか震災対策、また下水の高度処理、合流式下水道の改善、そうした、より多様化、高度化してきていると思います。
 こうした都民生活を支える重要な都市インフラを二十四時間三百六十五日休むことなく稼働させている、目には見えないところで頑張っていらっしゃる下水道局の取り組みは大変重要であると思います。
 今回は、下水道事業の広報活動と、そして下水道事業におけるエネルギー対策についてお伺いをしたいと思います。
 先月十月に、下水道局の葛西水再生センターと有明水再生センターと虹の下水道館、ここを視察させていただきました。ありがとうございます。今までも何度か行かせていただいたんですが、今回は、これほどよく理解ができ、本当に感動させていただいた視察でした。
 下水道は、生活になくてはならない重要な施設ですし、また、その大部分が地下にあって、目にとまらない特性があるため、その存在を意識することが少ない、そのために下水道のPR、この施設の役割は大変重要であると思いました。
 この虹の下水道館、平成二十五年度にリニューアルオープンをして、子供たちには、ふだん目にとまらない下水道がより一層理解できるように、さまざまな工夫を凝らした展示がされていました。
 今、川松議員もおっしゃっていましたが、アースくんが入り口で出迎えてくれて、アースくんと私もツーショットで写真を撮ってきました。子供だけじゃなくて大人も引きつけられる。入り口に大きなホールが、そこに自分が入っているかのような映像で出迎えてくれて、そこから本当に楽しく学べる施設になっているんですね。そうしたところで、大変工夫が凝らされているなと思いました。
 特に、家庭にあるキッチン、洗濯機、お風呂などを再現したアースくんの家というものがありまして、ここでは、使った水がどのように流れていくかがわかるように、排管を透明にする等々、見せる工夫もされており、子供たちがわかりやすく展示を見ることのできる施設になっていました。
 また、ふだん入ることのできない下水道管、また、ポンプ所、水再生センターを模した下水道の見える化、そういったことが再現されていました。
 そこで、先ほどの川松委員とも重なりますけれども、こういった展示で、子供たちに何を伝えようとしているか、また、展示のコンセプトとその活動状況について伺わせていただきます。

○坂巻総務部長 虹の下水道館では、実際に水の流れが見えるシースルーハウスや実物大の下水道管、ポンプの電動機などを展示しておりまして、見学に来られた子供たちは、下水道局職員になりきって、その仕事を体験できるプログラムを用意してございます。
 このような展示や仕事体験を通じまして、下水道の仕組みや役割、水環境の大切さを、理事おっしゃるように、楽しみながら学べる体験型施設となってございます。
 平成二十六年度は、年間四万一千人の見学者が来場しておりまして、その約三割が小中学校の社会科見学での利用でありますことから、今後も、教職員向けに見学オリエンテーションを行うなどの取り組みを進めることにより認知度を向上し、より多くの小中学生に来場してもらえるよう努めてまいります。

○栗林委員 まず、教える側の教員に感動してもらうということが大変重要だと思いますし、また、ここで子供向けの作業服とか、工具なんかも用意されていて、本当にその仕事につくだいご味といいますか、そういったことも体験ができる、そういった取り組みがありますので、多くの方に来場いただき、体験をしていただければと思いました。
 あわせて、先日、視察をさせていただいた際に、ちょうど下水道に油を流さないことを訴える企画展が開かれていました。そこで、下水道に油を流したときの影響について伺います。

○田中施設管理担当部長 下水道に油を流すと、下水道管の中で固まることにより、詰まりや悪臭の原因となります。このため下水道局では、お客様や事業者の方々に対して、下水道に油を流さないように呼びかける啓発活動として、平成十三年度から「油・断・快適!下水道」キャンペーンを実施しているところでございます。

○栗林委員 日ごろ、各家庭で油を下水に流さないように配慮することが大変必要で、このようなPRは継続的に行っていただきたいと思います。
 そのため、下水道局で作成している、調理方法の工夫で料理に使う油の量を減らしたレシピを紹介してらっしゃいます。体にも環境にも優しいダイエットレシピ、ありますね。このダイエットという言葉には、本当に私も反応するところでありますので、大いにこういったものをPRしていただきたいと思います。
 この中には、食器の汚れも下水道に流さず拭き取ることで、温室効果ガスの排出量の抑制にもつながるという記載があります。これは、どのような仕組みによるものなのでしょうか。
 そこで、下水に流れ込む汚れが減ることによる効果について伺います。

○田中施設管理担当部長 各家庭などから流れ出た汚水は、下水道管で集められ、ポンプ所などを経由して水再生センターに送られて処理をされます。
 汚水の汚れが減れば、その分、下水処理や汚泥処理に要するエネルギーが少なくなるので、結果として温室効果ガスの排出が抑制されることとなります。

○栗林委員 油を流さないという本当に小さな取り組みかもしれませんけれども、毎日の生活におけるその小さな取り組みが、下水道にも環境にも優しい取り組みになるということがよくわかります。これを継続して、一層PRしていくことが重要ではないかと思います。
 そこで、油を流さないなどというこのPRを、今後どのように取り組まれるのか伺います。

○坂巻総務部長 これまで「油・断・快適!下水道」キャンペーンでは、十月をメーン月間として、スーパーや銀行、商店街等を通じて「油・断・快適!下水道 下水道に油を流さないで」と記載した、油の拭き取りペーパーやダイエットレシピを配布して、多くのお客様にお知らせをしてございます。
 また、飲食業界団体や保健所主催の講習会、あるいは調理師学校や大学に出向きまして、キャンペーンの趣旨及び下水道と環境のかかわりについて説明し、理解を深めてもらう取り組みを行ってございまして、今後も充実を図ってまいります。
 加えまして、今後は、さらなる周知を図るために、インターネットやデジタルサイネージを活用いたしまして、こうした趣旨をより多くのお客様へ積極的にPRしてまいります。

○栗林委員 動画の活用など、新たなそういった取り組みも進めながら、より多くの都民に環境に優しい行動を心がけていただけるように、継続的に取り組んでいただきたいと思います。
 私も、今回視察をさせていただき、今までより以上に関心を持つようになりました。蛇口をひねった瞬間に、このお水の流れ、そういうものをイメージするようになりました。トイレに行ったとき、洗濯をしているとき、食器を洗っているとき等々、そのときから、この水はどこにどう行くかということが、本当によくわかるようになりまして−−私のところは森ヶ崎水再生センターでお世話になっているんですが、皆さんはどちらの水再生センターかおわかりでしょうか。そういったところから関心を持つということも大変大事ではないかと思います。
 こうした油の汚れを、こういう拭き取りペーパー、配布をしていただいていますけれども、こういうものを手にとるだけでも、あ、そうか、油物は取った方がいいんだなという、意識が変わりますし、こういったことが、実は、アクトローカリー、シンクグローバリーという、一人の小さな行動がやがて地球を守る、そういう大きな運動につながる、そのことの一点を教えてくれるのではないかと思いますので、積極的にお願いをしたいと思います。
 次に、下水道事業におけるエネルギー対策について伺います。
 先日、視察をさせていただいた葛西水再生センターは、処理能力が一日四十万トンで、汚泥処理工場も併設されており、上流の小菅、中川の二つのセンターからも汚泥が送られて、葛西水再生センターで発生した汚泥とあわせて焼却処理を行っていました。
 水処理施設の上部空間には江戸川区の球技場が整備されており、また、太陽光発電や小水力発電設備が設置されていて、また、水処理施設や汚泥処理施設では、最新鋭の下水道技術が導入されている水再生センターだと感じました。
 センター内の施設を一通り見学をさせていただき、微生物が汚れを取り除くという反応槽を見学したときに、タブレット顕微鏡で微生物を見せていただきました。このような小さな生き物が、水をきれいにしていることには大変驚きました。
 そこで、反応槽では、どのような仕組みで水処理が行われているのか伺います。

○中島施設管理部長 水再生センターでは、流入した下水を、まず、沈砂池に入れ、大きなごみや土砂類を除去します。次に、第一沈殿池に入れて、ゆっくり流し、沈みやすい汚れを沈殿処理します。その後、ご質問にあった反応槽に入れます。
 反応槽では、この沈殿処理を終えた下水に、微生物が入った泥、いわゆる活性汚泥を加えて空気を吹き込みます。これにより微生物が活発に下水中の汚れを分解するとともに、細かい汚れも微生物に付着し、沈みやすい塊になります。この汚泥の塊を、第二沈殿池で沈殿させることで汚れを取り除き、下水をきれいにしております。

○栗林委員 薬ではなくて微生物を使って下水処理を行っているとは、本当に環境に優しい方法だなと思いました。
 顕微鏡で見せていただくと、小さな微生物が一生懸命働いて、特に、大きなクマムシというのが途中から登場して、これが八つの手とか足ですかね、それを使って一生懸命に動いている、そういうのをリアルに見せていただく、これは子供だけではなく大人も大変感動する場所ではないかなと思いました。
 また、このような下水道施設の普及による水質改善によって、ことしの夏は、葛西海浜公園で海水浴の社会実験が実施されるなど、目に見える効果があらわれてきています。その一方で、下水道事業には多くのエネルギーが必要であり、下水道局は、都内有数のエネルギー使用者であるとも聞いております。
 そこで、下水道事業におけるエネルギーの使用の現状について伺います。

○神山計画調整部長 都民の日常生活に欠かせない下水道事業では、年間約二十億立方メートルの下水を処理する過程で、都内における電力使用量の約一%強に当たる約九億五千万キロワットアワーを消費しております。
 この電力消費量の内訳は、汚水や雨水をくみ上げるポンプ施設が約三割、汚水を処理して川や海に放流する水処理施設が約四割、汚泥を処理して灰として処分するなどの汚泥処理施設が約三割であり、この三つの処理施設で、ほぼ占められております。

○栗林委員 葛西水再生センターでは、太陽光発電とか小水力発電など、再生可能エネルギーの取り組みを積極的に行っているという印象がありました。
 特に、太陽光発電は、固定化のものだけではなくて、太陽の向きにあわせて角度を変えていくような、そういう形式のものも設置をされていらっしゃいました。
 下水道は、公衆衛生の確保や浸水の防除、公共用水域の水質保全等、さまざまな役割を担っており、事業を進める上で多くのエネルギーが必要であるとは思います。そのため、下水道局は、平成二十六年六月に、エネルギー基本計画スマートプラン二〇一四を策定いたしました。
 エネルギー削減を積極的に進め、再生可能エネルギーと省エネルギーの量の合計量を、平成三十六年度までに総エネルギー量の二〇%以上にすると計画されており、目標達成に向け対策を推進しているところと伺っております。
 そこでまず、下水道局における再生可能エネルギーの取り組みについて伺います。

○神山計画調整部長 再生可能エネルギーの取り組みといたしましては、これまで下水道施設の上部空間を活用した太陽光発電や水再生センターからの放流落差を活用した小水力発電、下水汚泥中に含まれるエネルギーを活用した消化ガス発電などを導入し、これら下水道の持つ資源やエネルギーを有効活用することで、積極的にエネルギー使用量の削減に取り組んでまいりました。
 このほか、気温と比べて、夏は冷たく冬は暖かい下水の温度特性に着目いたしまして、下水の熱エネルギーを有効活用した地域冷暖房などにも取り組んでまいりました。
 これまでの取り組みに加えまして、今後は、南多摩水再生センターに小水力発電を導入するほか、焼却排熱を活用して発電を行うエネルギー自立型汚泥焼却システムを新河岸水再生センターに導入するなど、再生可能エネルギー量の拡大に努めてまいります。

○栗林委員 スマートプラン二〇一四では、再生可能エネルギーの取り組みに加えて、省エネルギーの対策も重要であると書かれています。
 視察をさせていただいた葛西水再生センターでも、省エネルギータイプの汚泥濃縮機、ベルトコンベヤーでどんどんどんどん運ばれていくうちに水分が少なくなって固まってくるという、そういったものとか汚泥焼却炉が稼働しており、積極的に省エネルギー対策も進められていました。
 そこで、スマートプラン二〇一四の目標達成に向けた今後の取り組みについて見解を伺います。

○神山計画調整部長 スマートプラン二〇一四では、浸水対策や合流式下水道の改善の取り組みの推進、あるいは高度処理の導入拡大など、下水道サービスの向上に伴う今後のエネルギー使用量の増加を踏まえまして、具体的な取り組みを計画したものでございます。
 先ほどお答えしました再生可能エネルギーの取り組みに加えまして、目標である二〇%の約七割を占める省エネルギーの主な取り組みといたしまして、燃焼方式の改善により補助燃料を削減できる焼却システムや水処理施設の電力使用量を削減する準高度処理の導入などを拡大してまいります。
 また、日々の維持管理では、処理水質の状況を確認しながら、効率的な水処理運転を行うなど、省エネルギー対策を継続的に推進してまいります。
 このような新技術の導入や運転管理の工夫などにより、平成三十六年度の目標達成に向けまして、エネルギー対策に積極的に取り組んでまいります。

○栗林委員 下水道局では、エネルギー対策に積極的に取り組み、エネルギーを効率的に活用していると。これは大変重要なことだと思います。ぜひ、スマートプランの目標達成の実現を目指して取り組みを進め、エネルギー削減に努めていただきたいと思います。
 水再生センターには、海外からも多くの方が視察に来ているということも伺っています。この東京の下水道事業は、大変海外からも関心が高いということで、さらにさらに進化し続けることも大事ではないかと思います。
 そこで、三定で我が党が取り上げさせていただいた水素の製造にということでございました。八月に、福岡市の中部水処理センター、視察をさせていただきまして、ここは国土交通省の実験的にモデル事業として取り組まれておりましたけれども、この下水処理で得られたバイオガスを原料として水素を製造し、燃料電池車に供給する、こういった事業でございました。国土交通省の下水道革新的技術実証事業ということでございまして、今ちょうど結果を分析しながら、この春以降は、ガイドライン等もできるのではないかと聞いております。
 視察をさせていただいて、インサイドステーションということで、製造する場所と−−水処理センターとステーションが同じ敷地内にあるためインサイドステーションということで、運ぶ手間がないということから、そのステーションには、世界初、下水で車を走らせるという、そういうキャッチコピーといいますか、スローガンが書かれておりまして、大変すばらしい取り組みだなと思いました。
 東京都も水素社会に向けて大きな目標を掲げ、スタートをしております。事業主体は環境局ではありますけれども、下水道局も、ステーションの土地の提供などでは、いろいろな協力もしていると聞いておりました。こうした実証実験の結果も、今後出されてくると思います。こうした動向などをしっかり注視していただいて、積極的に検討していただきたいと思います。
 省エネ、再エネ、こうしたことを積極的にしてこられた下水道局だからこそ、このような、まだまだ課題を抱えている事業ではございますが、課題を克服し、実現をできるのではないかと信じております。
 積極的な世界に誇る東京都下水道事業を展開していただきますよう、心よりお願い申し上げまして質問を終わります。ありがとうございます。

○小竹委員 私からも質問をさせていただきたいと思います。
 資料をありがとうございました。資料の2でも明らかなように、二〇〇〇年代に入って、局地的集中豪雨で浸水や水害が起きています。
 文京区でも、千石、そして大塚坂下、千駄木地域などでは、この間しばしば浸水が起きて、何とかしてほしいという声が上がっています。豪雨対策下水道緊急プランの対象にもなっておりますので、そのプランの進捗状況についてお伺いしたいと思います。
 特に、七十五ミリ対策の千川幹線並びに五十ミリ対策の文京区大塚坂下、千駄木地域について、いつごろ、どのような工事をどこまでの地域で行うのか、明らかにしていただきたいと思います。

○池田建設部長 平成二十五年に策定した豪雨対策下水道緊急プランにおいて、雨水整備水準のレベルアップを含めた対策地区として、七十五ミリ対策地区四地区、五十ミリ拡充対策地区六地区を定めており、平成三十一年度末までに、一部完成した施設を暫定的に稼働させるなど整備効果を発揮することとしております。
 七十五ミリ対策地区である文京区千石、豊島区南大塚地区については、既設の千川幹線を増強する新たな幹線を整備することとしており、早期の工事着手を目指し、設計を進めております。
 五十ミリ拡充対策地区である文京区大塚地区では、枝線の再構築により、雨水排除能力を増強することとしており、都市計画道路の整備にあわせて下水道管の整備を進めています。
 また、文京区千駄木地区においても同様に、枝線の再構築により整備することとしており、工事着手に向けて調査設計を進めております。

○小竹委員 七十五ミリ対策の地域は、しばしば浸水が起きる地域でもあります。暗渠になっている千川幹線の増強ということで、ぜひ、これは整備の促進を強く要望しておきます。
 五十ミリ対策の地域についても、同様に要望したいと思います。文京区大塚坂下の地域ですが、今お話しになりました下水道管の新たな敷設ということのご説明でした。これは、豊島区と文京区の区境の一帯での浸水対策として行われるというふうなことでお伺いしましたが、同じ坂下幹線の地域である護国寺の東側、大塚五丁目でも浸水が起きておりますので、これについても、ぜひ今後の対策の中でご検討して、水が出ないように対策を進めていただきたいということを、これはあわせて要望しておきます。
 引き続いて、大規模地下街に対する豪雨浸水対策工事について、どこまで完了しているのか、また、未完成の箇所の今後の計画についてお伺いいたします。

○池田建設部長 先ほども答弁させていただきましたが、下水道局では、浸水が発生すると甚大な被害が想定される大規模地下街九地区について、時間七十五ミリの降雨に対する対策を行っております。
 大規模地下街九地区では、これまでに四地区で事業を完了し、新橋・汐留駅地区、渋谷駅東口地区の二地区で事業を進めております。
 残る三地区である東京駅丸の内口地区、銀座駅地区、上野・浅草駅地区においては、今年度中に事業着手する予定であり、それぞれ関係機関との協議や設計等を進めております。

○小竹委員 既に完了したところと進行中のところ、残る三地区が、今後、今年度中に事業着手するというご説明でした。事業の推進は、本当に地下街をもって、実際に人も大勢いるわけですから、大変な工事だというふうに思うんですね。しかし、最近の異常な降雨量からすれば、一たび水が入るような事態になったら、やっぱり人命にかかわる重大な大災害になりかねないというふうに思います。その点でも、一日も早い完成に向けてご努力いただきたいということは要望しておきます。
 あわせて、最近の都市開発が進んでいる中で、マンションや巨大な超高層ビルの建設などによって、なかなか雨水が地下に浸透しにくい状況になってきているのは、また事実だというふうに思うんですね。これを下水だけで解決するというのは大変無理があるというふうに思っています。
 まちづくりの問題としても、都市整備局や関係部局と連携していただいて、公共施設やビル等への貯留槽など、貯留の施設だとか、それから浸透ますの増設だとか、いろいろ対策をあわせて解決していくような状況にしないと、やはりこの問題の解決は、今の開発状況からいっても、後手後手になっていく危険性があるというふうに思いますので、その点については、関係部局との体制、プランも出ていますから、ぜひそういう立場で進めていただくようにお願いをしておきます。
 次に、下水道料金の問題でお伺いをいたします。
 下水道料金は水道料金と一緒に払っていますけれども、水道料金と同様に、負担が大変だ、何とかしてほしいという声が上がっています。そういう点から、減免制度についてお伺いしたいと思います。
 まず、生活保護世帯や児童扶養手当の受給世帯の減免の排水量は八立米以下というふうになっていますが、水道と同じように十立米にすべきだと考えますけれども、いかがでしょうか。

○坂巻総務部長 生活扶助世帯などの条例に基づく減免につきましては、日常生活をしていく上で基礎的に必要とされる基本水量といたしまして、一月当たり八立方メートル以下の分に相当する料金を減免対象としておりまして、減免措置を拡大する考えはございません。

○小竹委員 かつては水道と同じ十立方だったわけですよね。やはり私は同じ水を使うという点でいえば、水道と同じようにすべきだというふうに思います。世帯の人数が多ければ、やはり使う量もふえるわけで、もとの十立方に戻していただくように求めておきます。
 あわせて、減免対象となっていない低所得者に対しても減免の対象にすべきではないかというふうに思うんですが、いかがでしょうか。

○坂巻総務部長 料金の減免につきましては、使用者間の負担の公平を損ない、独立採算の原則から外れることから、公営企業の料金体系になじまないものというふうに考えてございまして、減免措置を拡大する考えはございません。

○小竹委員 水道局も下水道局も、本当に冷たいなというふうに思うんですよ。今、高齢者の方々も年金がどんどん減らされているんですよね。そういう点では厳しい生活が強いられてきています。
 また、若い人たちにとっても、非正規雇用ということで、年収二百万円未満の人たちが二千万人を超す状況になってきています。貧困層が増加しているという点では、公共料金の負担が本当に重くなっているのが今の現状だというふうに思うんです。
 公共の福祉増進を目的としている公営企業の立場からいったって、利益の一部分を都民に還元するということは必要だと、特に、低所得者の下水道料金の負担軽減のために減免制度の拡充を強く要望しておきます。
 あわせて、公衆浴場や医療、福祉施設、生活関連業種への減免についてもお伺いしたいと思います。これについては、来年度以降も継続すること並びに減免率を引き上げるべきだというふうに考えますが、いかがでしょうか。

○坂巻総務部長 繰り返しになりますけれども、料金の減免につきましては、使用者間の負担の公平を損ない、独立採算の原則から外れることから、公営企業の料金体系になじまないものでございます。減免措置を拡大する考えはございません。
 なお、生活関連業種等に対する減免措置でございますが、都議会におきます決議の趣旨を尊重いたしまして、その対象と期間を限定して実施しているものでございます。

○小竹委員 この生活関連業種は、申請しないと減免は受けられませんよね。生活関連業種の事業者への減免制度の周知は、どのようにされているんでしょうか。

○安藤経理部長 減免制度の周知につきましては、下水道局のホームページを通じて周知しているほか、減免の継続のタイミングで、東京都の広報紙や公報への掲載及び業界団体への通知を行っているところでございます。

○小竹委員 当該の事業者の方でも、減免制度を知らなかったという方もいらっしゃるんですよね。
 下水道の特別の検針はありませんから、水道と合わせた検針票になるわけで、そこには減免の項などが載っかっていませんので、減免の制度については、個別の働きかけと同時に、検針票にも記載するなど、お知らせすることを、ぜひ検討していただきたいというふうに思います。
 あわせて、生活関連業種の減免は、一カ月当たり五十立方から二百立方以下の排水量について、一立方について五円に百分の百八を乗じて得た額を減額するとなっています。今、不況でお客さんが減ったりしていて、一カ月五十立方が、やっぱり切れてしまうということで、減免の対象にならない方が出ているというふうに思います。そういう方々でも、非常に重い負担になっていますから、少しでも軽減してほしいという声も上がっています。
 私の知り合いの日本そば屋さんは、二カ月で八十四立方メートル、二万五千六百六十九円の料金で、少し前までは、お客さんも多かったから五十立方を超えていたんだけれども、今は超えるような状況じゃなくて、何とか安くなれば少しでも負担が助かるというふうに訴えておられます。
 そういう点でも、排水量について引き下げることや、減額も五円じゃなくて、もっと減額の幅を、基準も引き上げ、不況の中で頑張っている中小零細業者に対しての営業や暮らしを応援する立場からも、ぜひご検討いただきたいということを要望しておきます。
 次に、職員の問題でお伺いをいたします。
 職員については、二〇一五年は、条例定数二千五百十九人に対し、職員数二千四百五十二人となっています。実際に勤務する職員が条例定数よりも六十七人少なくなっています。二〇一四年度は四十八人、二〇一三年度は八十一人も少なくなっています。この開きがあるのはなぜでしょうか、お伺いします。

○久我職員部長 条例定数は、職員の上限を定めるものであり、いかなる行政需要に対しても、条例定数を超えない範囲で弾力的に対応するため、条例定数を下回る職員数にて管理を行っております。

○小竹委員 今お答えの中で、弾力的に対応するためというふうにお答えいただいたんですが、具体的にどういうことなんでしょうか。

○久我職員部長 実際の職員数につきましては、ちょっと繰り返しになりますが、条例定数の範囲内で、予算に定めた事務事業を円滑に執行できるか、あるいは執行体制は最も効率的になっているか、あるいは定数外である育児休業者や派遣職員などの復帰の見込み、そういったものを勘案しまして、下水道管理者が定めるものでございます。
 当局は、安定的に事務事業を運営しているところでありまして、現時点で、職員数に変更を加える必要はないと思っております。

○小竹委員 今、育児休業だとか派遣された方々が、もとへ戻ったときの増員の例についてお話がありました。
 親の介護で休職になったり、急に病気になって休職しなければならないという欠員になったとき、減員の補充やなんかはどうなっているんでしょうか。

○久我職員部長 年度途中に減員になった場合ということだと思うんですけれども、時と場合にもよるんですけれども、例えば、臨時的職員を雇ったり、OBの方を、再雇用というのは余りないとは思うんですけれども、臨時的職員で雇ったり、あるいは、ほかの職場から人事異動をかけて応援体制を組む、そういった形で対応しているところでございます。

○小竹委員 臨時的な職員の確保で対応するというお答えでした。
 しかし、実際の職員の数を資料でいただいたんですけれども、十年前と比べると八百六十二人減らされて二六%、実際には減っているんですよね。その要因は何なんでしょうか。

○久我職員部長 職員数の減少の主な要因についてでございますが、監理団体を活用した業務の委託やポンプ所の遠制化など、不断の企業努力を行いまして、簡素で効率的な体制の構築に取り組んできたことによります。

○小竹委員 人を減らして、委託の方をふやしているということだと思うんですね。
 この間、いろいろ伺っていく中で、人件費は、下水道料金にはね返るから人を減らしたんだというふうにいわれてきたんですが、私は当然、委託した場合の委託料も、下水道料金の算定に入るのではないかというふうに思うんですけれども、その点がどうかということと、委託料と人件費との差し引きでどうなるのかという点、お答えいただきたいと思うんですが、どうでしょう。

○久我職員部長 委託して、その委託料でございますけれども、当然、その汚水分につきましては料金の対象になっているところでございます。
 また、委託した場合、経費はどうなるかということですけれども、委託に当たりましては、それまでのかかった経費、当局でかかっていた経費、これは人件費も含めてでございますけれども、それと委託した後の委託料、そういったものを勘案しまして、有利な場合であれば委託を考えていくということをしております。

○小竹委員 有利な方向をということなんですが、現実に八百六十二人減らしているわけですから、その分、委託の方はふえているわけですよね。簡素で効率的な体制といったって、業務委託をふやすという点でいえば、本当に公共事業として公的な責任がどうなんだろうかというのが、私、率直に疑問として思います。
 例えば、下水道という社会インフラについていえば、震災で影響を受けた際には、真っ先に駆けつけるのが公務員の責任だというふうに思うんですよ。そういう点でいうと、やっぱり公的な責任を果たすという点では、公務員として、きちんと仕事をやるということが重要だというふうに思いますので、この点について問題として指摘をしておきたいというふうに思います。
 減らされた八百六十二人のうち六百三十九人、七四%が、技術職が占めています。この点について、局の認識をお伺いします。

○久我職員部長 職種別の定数でございますけれども、それぞれ従事する職種ごとの事業の量を勘案しまして、それぞれの職種を採用している状況でございます。

○小竹委員 技術職は、下水道局のやはり中心的な専門職だというふうに思うんですよ。
 技術の分野が本当に充実されなければ、これだけの事業がやってこられなかった、そういう役割を担ってこられたのが技術職の方々だというふうに思うんですね。この間の六百人以上の退職は、団塊の世代の大量退職だというふうに伺っています。
 そういう点での実際の補充がどうなっているのか、新しい人をあれすれば、技術の継承の問題が出てきますが、その技術の継承については、どこでどのように行っているのかお伺いします。

○久我職員部長 職員数の、まず減少につきまして、その内容でございますけれども、業務委託によりまして、ちょっと繰り返しになりますが、監理団体へ委託する業務にかかわる、そこにいる職員の数あるいは遠制化によって無人となります、そういったポンプ所にかかわる職員数などでございまして、それらを勘案して、業務量を適切な算定をしまして定数管理を行っておりまして、必要な人員は確保しているところでございます。
 技術継承でございますけれども、これまで当局は、OJTを中心に一生懸命取り組んできたところでございます。また、局内的には、昨年度、技術継承検討委員会というのを立ち上げまして、そこで技術継承をきちっと継承していくということを行っているところでございます。

○小竹委員 必要な人員は確保されているというふうなお答えでした。しかし、現実に六百三十九人の技術職の方は減っているわけですよね。下水道サービスの方に行かれた方が多いというふうに伺っていますけれども、ベテランの方々が一気に、この間ずっと退職されて、補充される若手の人たちが、そのうち何人かは補充されているんだというふうに思うんですけれども、やっぱり技術を受け継ぐという点でいうと、本当に大変な状況に現在あるんじゃないかなというふうに危惧をするんですね。
 そういう点でも、やはりきちんと技術継承をやれるようにするという点では、それこそ下水道サービスの方に行ってやっているという話も伺ったりしたんですが、そういうことじゃなくて、やはりきちんと技術職の職員を下水道局として位置づけてやっていくという点では、必要な人数の確保が必要だということを、これも指摘をして改善を求めたいというふうに思います。
 次に、超過勤務が六十時間を超え八十時間以下が毎年百人を大幅に超えています。さらに、八十時間を超す方が三十五名、年度によって幅がありますけれども、三十五人から五十七人にも上るという状況にあり、そのうち最高の超過勤務をやっていらっしゃる方は、百二十時間の方が十人を超す年もあるというふうに資料をいただいてわかりました。長年、これほど超過勤務の実態があるということを、どのように認識されておられるんでしょうか。

○久我職員部長 月八十時間超えの超過勤務を行った職員の数でございますけれども、職員の総数が減少する中でも、平成二十一年度の五十七人をピークに年々減少いたしまして、昨年度は三十五人となっており、確実に改善が図られております。
 これまで当局では、事務の簡素化や効率化により、超過勤務の縮減に努めるとともに、毎週水曜日及び毎月の給与支給日を局の一斉定時退庁日と定めまして、職員が定時退庁しやすい職場環境づくりに努めてまいりました。このような取り組みによりまして、超過勤務縮減に一定の効果が出ていると認識しているところでございます。

○小竹委員 効果が出ているということでおっしゃられました。
 三十五人というのが、多いのか少ないのかという問題もありますし、私は、最高百二十時間というのは、やっぱり異常な状況だというふうに思うんですよね。
 今、一般的にいわれているのは、月八十時間が過労死ラインといわれているわけです。ことしは、まだデータは半期ですから別として、ここ一、二年、若干減っていることは、先ほどご答弁にもあったとおりです。
 しかし、八十時間を超える方々が三十五人から三十八人、去年、おととしではいるわけですよ。しかも、先ほどいったように、百二十時間を超す人もいるわけですから、やっぱりこれで改善しているということにはならないんじゃないかと私は正直思います。
 これだけ残業をしなければならない状況にあるということは、それだけ人が不足しているということになるんじゃないでしょうか。たび重なれば、この残業がずっと続くような状況になれば、病気になる要因がここに出てくるわけですから、やっぱり改善が必要だということを申し上げておきたいというふうに思います。
 次に、病気休職者も、ここ十年、毎年十人を超し、二十人近い、二十人前後の年もあります。そのうち、半数以上がメンタルであることについて、局はどのように認識しているんでしょうか。

○久我職員部長 当局におけます病気休職者の数は、本年四月一日時点で十三名でありまして、職員数に占める割合は〇・五%となっております。
 また、精神疾患、いわゆるメンタルでの休職者は九名で、職員に占める割合は〇・四%でございます。精神疾患の要因は、仕事内容に限らず、人間関係や家庭関係などさまざまでありまして、当局としましては、引き続きメンタル対策など必要な取り組みを行ってまいります。

○小竹委員 人数の問題で、割合が低いというふうにおっしゃられたんですが、病気休職や精神を病んで休まれるという、そういう状況が職場内にあるということが、私は、やっぱり異常な状況にあるのではないかなというふうに思うんです。
 私、下水道局の現場で働いている職員の方が友達にいるんですけれども、その方にお話を聞きました。
 ある方は、病弱な子供を抱えていて、非常に責任感の強い真面目な方だったようですが、仕事もしっかりやらなければならないということで頑張っておられて、子供の病気のときなど、本当だったら同じ職場の仲間が仕事の軽減のためにカバーしてあげられるような状況にあればこんなふうにはならなかったんだけれども、自分たちの仕事も、残業しなければ全て終わらないような状況にあって、なかなかそういうときに仕事の軽減などでカバーをしてあげるということができない、それほどゆとりがない状況になっているということで、その方は結局、子供のことと仕事上の責任と、それが果たせないということで病気になられて、退職せざるを得ない状況に追い込まれたという、そういう事例があるそうです。
 また、設計の部門でお仕事をしてらっしゃる技術者の方は、どうしても設計というと、期限が切られる、そういう仕事のために、仕上げるために超過勤務をしなければならない。仲間の中、人数が少ないから、仲間に病人が出た場合には、その仕事も引き受けざるを得ないということで、仕事量がふえて病気になる悪循環が生まれているというふうなことを伺いました。やっぱり仕事の量に見合う人がいないというのが問題として残っているというふうに思います。
 少し調子が悪くても休めない、医者へ行けずに無理をして病気が悪化するというふうなことで、長期休職にならざるを得ない事態も起きているんではないかなというふうに思います。
 メンタルについても、原因はいろいろあるというふうに思うんですけれども、それが重なった上で起きているというふうには思いますが、仕事上の責任だとか、ストレスが重ねられているということはやっぱり明らかだと思うんですね。
 健康で働き続けられる職場環境をつくるということが、正常な姿に戻るということになりますので、この点についても指摘をして改善を求めておきたいというふうに思います。
 あわせて、安全衛生委員会での問題に関して、どのような議論がされてきて、どのように改善策が打ち出されてきたのか、その効果についてどのように検証されているのか伺います。

○久我職員部長 当局では、安全衛生委員会での議論を踏まえまして、平成十八年度から、専門機関のカウンセラーによる希望者を対象とした個別相談を実施してまいりました。
 また、平成二十年度からは、三年目職員を対象にストレスチェックを実施いたしまして、さらに二十四年度からは、ストレスチェックの対象者を全職員に広げたほか、平成二十六年度からは、休職中の職員が円滑に職場復帰できるよう復職ウオーミングアップセミナーを導入しております。
 精神疾患は、さまざまな要因が複合的に影響して発症するものでございます。当局といたしましては、引き続き、安全衛生委員会での議論や厚生労働省の指針等を踏まえまして必要な対策を図ってまいりたいと思っております。

○小竹委員 対策がとられているということは一定評価いたしますが、安全衛生委員会で、超過勤務の実態だとか、それから、これだけ病休やメンタルの方がいるという問題の原因などについては議論されているんでしょうか。

○久我職員部長 安全衛生委員会でございますけれども、当然、職員の超過勤務につきましては、その実態を踏まえまして、委員の皆様にご議論いただいているところでございます。
 また、メンタルヘルス関係につきましても、例えば、先ほど申し上げましたストレスチェック、こういった結果も踏まえて、各職場で議論していただいているところでございます。

○小竹委員 やはり病休だとかメンタルなんかについては、仕事上との関係や何かを含めて、原因の究明とそれに基づいての対策がとられる必要があるというふうに思うんです。
 厚生労働省も、安全衛生委員会での質疑をどういうふうにするかという指針も出していますから、それに基づいてやっておられるということですが、やはりきちんとした議論で原因究明をして、そういうものをなくしていく方向に持っていかなければいけないというふうに思うんですね。
 先ほど、ことしの数がいわれました。しかし、ことしの四月一日に休んでいる方は九名ですけれども、これが今やっている対策での効果なのかどうかというのは、その前の年と比べて極端に減っているわけじゃないから、ことし一年間見たときに、本当にその効果が出ているのかどうかという検証をするためには、もう少し経過を見る必要があるんじゃないかなというふうに思います。
 八十時間を超える超過勤務や、それから精神疾患等による病気休職や過労死の予備軍、八十時間を超えるような超過勤務をしていることは、やっぱり予備軍だというふうな認識に立つ必要があるというふうに思うんですよね。そういう点では、こういう状態をなくすということは、喫緊の課題だというふうに思います。
 異常な超過勤務をなくして、仕事量に見合う人員の配置をやって、人間らしく働ける職場にすることを求めて質問を終わります。

○大西委員 私から、下水処理水の水質をさらに改善する高度処理施設の整備について伺います。
 私の地元足立区には、綾瀬川を初めとする大小さまざまな川が流れておりますが、高度経済成長期には、人口や産業の急速な集積によって、都市化の進展に下水道の整備が追いつかず、工場排水や生活雑排水が大量に流れ込み、水質汚濁が社会問題として顕在化いたしました。
 その後、下水道の普及により水質が改善され、綾瀬川清流ルネッサンス活動等の努力もあり、貴重な水辺空間として都民の心に潤いを与えてくれております。
 一方で、これらの川が流れ込んでいく東京湾の水質は、赤潮の発生回数、発生日数は、現在も横ばいの状況で推移しております。今後、さらに良好な水環境を形成していくためには、赤潮の発生原因である窒素やリンを削減していく必要が重要だと考えます。
 既に下水道局では、各水再生センターにおいて、窒素やリンをより多く除去するための高度処理の導入を進めているようでありますが、これまでの進捗状況についてお伺いいたします。

○神山計画調整部長 下水道局では、標準的な処理法と比べまして、窒素やリンを大幅に削減できる高度処理の導入を平成八年度から進めております。
 しかし、高度処理は、標準的な処理法と比べまして施設の規模が大きく、導入に時間を要するとともに、電力使用量が三割程度増加するといった課題がございます。
 そこで、従来の高度処理に比べまして窒素とリンの除去率が若干劣るものの、電力使用量の増加がなく、既存施設の改造などにより効率的に水質改善を図ることができる準高度処理の導入を平成二十二年度より進めております。
 これらの取り組みによりまして、平成二十六年度末までに、一日当たり処理できる下水の量が高度処理と準高度処理を合わせまして、累計で二百五十三万立方メートルに達しており、今年度はさらに葛西水再生センターなど五カ所で合計三十三万立方メートルの施設整備を進めているところでございます。

○大西委員 一方で、しかし、準高度処理は、高度処理に比べ窒素とリンの除去率が若干低いということなので、極力、電力使用量をふやすことなく、窒素とリンの除去率を向上させる取り組みが必要であると考えます。
 下水道では、平成二十六年三月に、水質改善と省エネの両立を図る新たな高度処理技術を開発したということを公表しています。
 そこで、この新たな高度処理技術の特徴を伺います。

○小団扇技術開発担当部長 準高度処理につきましては、高度処理に比べまして、窒素とリンの除去率が若干劣るという課題があることから、平成二十三年度から、民間企業などと共同研究を進め、水質改善と省エネルギーの両立を図る新たな高度処理技術を平成二十五年度末に開発いたしました。
 この技術は、準高度処理と同様に、既存施設を改造することで導入が可能なだけでなく、さらに従来の高度処理と同等の窒素とリンの除去率を確保するとともに、電力使用量を二割以上削減できるといった特徴がございます。

○大西委員 今伺っていますと、この新たな高度処理施設が一番最適、既存の施設の改善により整備ができるということで、非常にいいものだということでございますので、着実に施設整備を進めていただきたいと思います。
 一方、東京湾に流入する多くの河川を通じて、他県の負荷が流入しているため、水質改善の取り組みは東京都だけでは限界があり、東京湾流域の各自治体が協力して取り組むことが重要だと考えます。
 そこで、東京湾のさらなる水質改善に向けた取り組みについての見解を伺います。

○神山計画調整部長 東京湾の水質改善のためには、東京湾に流れ込む汚濁負荷総量を減らす必要がございます。そのためには、当局における高度処理導入などの取り組みのみならず、東京湾流域の他県市の下水道の普及や高度処理の導入などが必要でございます。加えて、海底に堆積している泥のしゅんせつが着実に実施されることも重要でございます。
 このため、これまでも東京湾の水環境再生に向けて、総合的な施策を推進するために設置されました国や各都県市で構成する東京湾再生推進会議を通じまして連携を図っているところでございます。
 今後も、東京湾の水質改善に向けて、これらの取り組みを推進いたしまして、良好な水辺環境の創出に貢献してまいります。

○大西委員 東京都でも、ほかの局でも、運河や川のしゅんせつなどは、大分頑張っておられるみたいでございます。
 一方で、私の足立区の綾瀬川、足立区では、中川水再生センターで頑張ってやっておられるにもかかわらず、いってみれば上流から、埼玉といっちゃいけないかもわかりませんけれども、汚い水が入ってくるのもまた事実でございますので、ぜひ、その辺も頑張っていただきたいなというふうに思います。
 一方、この高度処理の導入が進む水再生センターでは、その広いスペースを活用し、上部の利用が進んでおります。私の地元の先ほど申し上げました足立区の中川水再生センターでは、水処理施設の一部が、上部を都立中川公園として利用されており、近隣住民の憩いの場所ともなっております。
 下水道局では、中川水再生センター以外でも、地域に親しまれる施設とするため、施設の上部を公園などとして都民に開放するなど、水再生センター等の上部の有効活用を図っていただいているということでございますが、そこで、下水道施設の上部利用の取り組み状況について伺います。

○神山計画調整部長 水再生センターなど、下水道施設の上部利用は、資産を有効活用し、都市の貴重なオープンスペースを生み出すことで、まちづくりに貢献する取り組みでございます。
 上部利用に当たりましては、地元の要望を受けまして、施設の機能や維持管理、将来計画などに支障とならない範囲で、地元自治体などに公園やスポーツ施設などとして積極的に活用していただいております。
 また、芝浦水再生センターにおきましては、立体都市計画制度を下水道事業で初めて活用いたしまして、水処理施設の上部に民間オフィスビルとともに広大な芝生広場を整備いたしました。
 現在、水再生センターとポンプ所を合わせまして五十七カ所、東京ドーム十七個分に相当する約七十八ヘクタールまで利用を拡大しております。

○大西委員 東京ドーム十七個分って、すごいですね。これはすごいなということもわかります。
 今後も、施設の立地条件や地域のニーズなどを踏まえ、幅広い観点から、下水道施設の上部空間の利用策を検討していただきたいと思います。
 ところで、中川水再生センターでは、一部の敷地を建設残土などを処理する土づくりの里として利用しておりますが、近年、今後の計画について、さまざまな動きがあると聞いております。
 そこで、中川水再生センターの土づくりの里の今後の利用計画と最近の動向について伺います。

○神山計画調整部長 中川水再生センターでは、流域別下水道整備総合計画の変更によりまして、水処理施設計画の見直しを行い、土づくりの里を下水道施設と位置づけまして、その上部を覆蓋化して公園を一体整備する方針といたしました。
 地元の理解を得るために、この方針につきまして、平成二十五年から、住民の皆様へ丁寧に説明を行ってまいりました。本年六月には、地元自治会、足立区、下水道局で構成いたします中川処理場連絡協議会を開催いたしまして、自治会から地元要望を反映させることを条件に、土づくりの里の覆蓋化による存続が容認されたところでございます。
 これを契機といたしまして、足立区が主体となり、中川公園整備検討協議会を設立し、地元要望を取りまとめていくこととなっております。

○大西委員 何分部長、住民の意見を尊重していただき−−という回答がありましたが、そういうことをきちんと尊重して計画を進めていただきたいと思います。
 既に、地元からは防災機能やさまざまなスポーツ施設、周辺の調和など、さまざまな要望があると聞いております。今後、これらの要望にどのように対応していくのか伺います。

○神山計画調整部長 これまで、説明会のほかに、地元の皆様の要望を受けまして、上部利用の事例を紹介する見学会を六回開催いたしましたが、その場でお話のようにさまざまなご意見やご要望がございました。
 このたび設立された中川公園整備検討協議会におきまして、平成二十八年度末を目標に、上部利用などに対する地元の要望を取りまとめていく方針が確認されたところでございます。
 さらに足立区におきましては、広く意見や要望を募る方策といたしまして、区部東部エリアを中心にアンケートを実施する予定と伺っております。今後とも、足立区など関係機関と連携いたしまして適切に対応してまいります。

○大西委員 先ほど、川松委員の質疑にもありますとおり、この土づくりの里の必要性はわかります。しかし、この土づくりの里というのは、もともと一定期間、暫定的に利用するということが何度も確認されております。これは私も昔この委員会にはいましたので何度も確認しておりました。
 今回、恒久施設にするということになり、住民もオーケーはしてくれたということを聞いておりますが、一度住民に対して、正直いって、うそをついているのも事実なわけございます。
 今、ボールは足立区にあると認識はしております。今回は、地元の理解、要望をぜひともきっちり聞いていただいて、満足させることをぜひお願いをさせていただいて、次の質問に移ります。
 先日、水道局の事務事業質疑で、水道局の国際展開について伺いました。そこでミャンマーでの事例紹介もございました。そこで、東京下水道の国際展開について伺います。
 東京下水道は、アジアの諸都市を初め、下水道分野で課題を抱えている国や地域に対する技術支援を積極的に進めると伺っております。
 まず、東京下水道の国際展開の取り組み概要について伺います。

○永野企画担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 下水道局では、経営計画二〇一三に基づき、海外インフラ整備プロジェクトなどの推進、個別技術の海外展開、人材交流と情報ネットワークの強化を三つの柱に、これまで培ってきた技術力や経営ノウハウを強みといたしまして国際展開に取り組んでおります。
 海外インフラ整備プロジェクトなどの推進といたしましては、現在、マレーシアの首都クアラルンプール郊外のランガット地区において、下水道管から処理場に至るシステム全体を一括実施する下水道整備プロジェクトに取り組んでいます。
 また、当局と監理団体であります東京都下水道サービス株式会社及び民間企業が共同開発した個別技術の海外展開といたしましては、合流式下水道の改善を図る水面制御装置や下水道管の更生工法であるSPR工法、さらには、大地震の際、マンホールの浮上を抑制するフロートレス工法がございます。
 中でも、SPR工法は、アジア、北米などで約十一万一千メートルの施工実績がございます。さらに、アジア諸都市を初め海外の国や地域から毎年一千人以上も視察者や研修生を受け入れまして、人材育成、人材交流にも取り組んでございます。

○大西委員 下水道局は、海外インフラ整備プロジェクトや民間企業と共同開発した個別技術の海外展開、人材育成などに取り組んでいるということでございますが、特に、マレーシアでの下水道整備プロジェクトは、我が国で初めての官民連携による下水道システム全体の大規模なプロジェクトであり、大いに評価ができると思います。
 そこで、このマレーシア下水道整備プロジェクトの現在までの取り組みについて伺います。

○永野企画担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 マレーシア下水道整備プロジェクトの現在までの取り組み状況でございますけれども、当局は、国土交通省を初め関係省庁と連携を図りながら、東京都下水道サービス株式会社と一体となりまして、技術的な支援を行い、その成果として、昨年十月、住友商事株式会社と現地企業のコンソーシアムがマレーシア政府と契約合意に至ったものでございます。
 現在、現地のコンソーシアムは、下水道管の敷設ルートや処理場予定地における土質調査、現地測量をもとに詳細設計を行ってございます。この間、東京下水道は、これまで培ってきた技術やノウハウを活用して、必要に応じて技術支援を行っています。
 また、ことし七月には、マレーシア政府の高官や行政職員を招聘いたしまして、国土交通省と共催のもと講演会等の開催や現場視察などを行い、東京下水道の技術について理解を深めてもらうとともに、日本とマレーシアとの緊密な協力関係の構築に努めたところでございます。

○大西委員 海外で初めてとなる大規模な下水道整備事業は、さまざまな苦労や課題もあると思いますが、プロジェクトの成功に向け、着実に取り組みを進めていただきたいと思います。
 最後に、マレーシア下水道整備プロジェクトの今後の取り組みについて伺います。

○永野企画担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 東京の下水道は、都市機能が高度に集積した東京でさまざまな課題に直面しながらも、たゆまぬ努力と改良を重ね、その解決を図ることで、今ではその技術力は世界最高水準のレベルに達しております。マレーシアでの下水道整備プロジェクトは、こうした東京下水道の高い技術が評価され、案件形成に至ったものでございます。
 今後は、設計、建設の各段階におきまして、東京都下水道サービス株式会社と連携し、技術面でのさまざまな助言や情報提供を行うほか、現地でのセミナーを開催するなど、技術とノウハウを伝えてまいります。
 また、施設稼働後には、マレーシアの現地技術者に維持管理の指導を行い、そのノウハウを確実に移転してまいります。本プロジェクトは、相手国の法制度や短い工期などさまざまな課題がございますけれども、官民が一体となり、プロジェクトの成功に向け取り組んでまいります。

○大西委員 私もいろんな海外へ行く機会が結構ありますので、いろいろ見ていますと、やはりまだまだ整備がないところ、水が汚いところも本当にたくさんございます。今後も、東京下水道の有する技術、経験を生かし、このプロジェクトを通して、マレーシアの水環境の改善に貢献してほしいと思うとともに、また、ほかの国からも、東京下水道に頼んでみようというふうに、アプローチがどんどん向こうから来ていただくように頑張っていただきたいとお伝え申し上げまして質問を終わります。

○宮瀬委員 私の方からは、浸水対策について、今までの質疑とはまた違う角度から質問をしたいと思います。
 九月九日、十日の台風十八号による関東・東北豪雨では、鬼怒川などが氾濫し、大きな浸水被害が生じ、改めまして水害の恐ろしさを実感するに至りました。また同時期に、都内におきましても浸水被害が発生したとの新聞報道がございました。都内各地で避難勧告が発令され、北区では、崖崩れ、私の地元であります板橋区坂下地域におきましても、マンホールから水があふれ、周辺の民家やマンションなど七棟に浸水被害が発生いたしました。
 そこでまず、この雨による二十三区の区内全体の浸水被害状況をお伺いいたします。

○中島施設管理部長 台風十八号による大雨では、板橋区、世田谷区を初め七区で床上、床下合わせて二十二棟の浸水被害が報告されました。また、マンホールの浮上が一カ所で発生いたしました。この大雨では、区部の多いところで総降雨量三百ミリを超えるなど、長時間にわたり多量の降雨があったことに加えて、短時間ではありますが、激しい降雨が観測されており、浸水被害につながったと考えられます。

○宮瀬委員 下水道局では、これまでも浸水対策を進めていると聞いておりますが、今回の被害箇所についても、当然、対応することが必要であると思っております。
 そこで、これら浸水被害が発生した箇所について、下水道局としてどのような対応をとったのか、また、今後どのような対策を行うのか、お伺いをいたします。

○中島施設管理部長 今回、浸水被害が発生した箇所におきましては、下水道管渠の点検を行い、異常がないことを確認いたしました。マンホールが浮上した箇所につきましては、直ちに仮復旧を行ったところでありまして、今後、周辺のマンホールも含め点検結果を踏まえ、補強を実施することとしております。
 こうした取り組みに加え、浸水被害を受けやすい半地下家屋などに対しましては、排水ポンプ設置などの自助の取り組みを引き続きお願いしてまいります。

○宮瀬委員 ありがとうございます。ご答弁の中に、自助の取り組みが触れられておりました。
 私も地元の地域の現場でヒアリングを行ってまいりましたが、住民の方のお話によりますと、昔から水が出やすい地域であったそうです。そのため、出入り口を一段高くするなどの工夫をされておりましたが、実際には被害を受けたそうであります。
 排水ポンプの設置でありますが、多額の費用がかかることもありますし、自助の取り組みには限界がありますので、迅速な対応をお願い申し上げます。
 さて、ここまで今回の被害状況とその対応を聞いてまいりましたが、本題でありますが、今回の被害地域から見た経営計画二〇一三、豪雨対策下水道緊急プランの有効性について、改めて質問したいと思います。
 まず最初に、下水道局は、経営計画二〇一三、豪雨対策下水道緊急プランなどにより重点的に浸水対策を進めているとのことでありますが、本年九月九日、十日に浸水被害のあった箇所について、この浸水対策を行う地区に指定されているのかどうか、お伺いをいたします。

○神山計画調整部長 経営計画二〇一三では、浸水被害の影響が大きい大規模地下街やくぼ地や坂下など、浸水の危険性が高い地区などを選定して、幹線やポンプ所などの基幹施設の整備を進めていくこととしております。
 また、豪雨対策下水道緊急プランは、平成二十五年の豪雨により、まとまった浸水被害が発生した地域におきまして、取り組みを実施することとしたものでございます。
 九月九日から十日に浸水被害が発生した箇所の一部は、経営計画二〇一三や豪雨対策下水道緊急プランで、浸水対策を行う予定の下水道幹線流域に含まれております。

○宮瀬委員 緊急プランに入っている場所もあれば、入っていない場所もあると聞いております。九月九日、十日に浸水被害が発生した箇所の中には、豪雨対策下水道緊急プランの地区に含まれている箇所があるとのことであります。浸水が発生した地域の方々にとっては、一刻も早く事業を実施し、緊急プランの効果が発揮されることが望まれております。
 そこで、豪雨対策下水道緊急プランの事業をどのように進めていくのか、お伺いをいたします。

○神山計画調整部長 豪雨対策下水道緊急プランでは、五十ミリ拡充対策地区や、七十五ミリ対策地区におきまして、新たな下水道施設の整備などにより、近年多発する局所的集中豪雨などに対応することとしております。
 対策を実施する地区では、速やかな着手に向けまして、設計や関係機関との調整を進めており、このうち七十五ミリ対策地区の一つである世田谷区弦巻地区では、今年度事業着手の予定となっております。
 しかしながら、これらの施設は、大規模、大深度になることが多く、完成には長期を要するため、オリンピック・パラリンピックの開催を視野に一部完成した施設を暫定的に稼働させるなど、整備効果が早期に発揮できるよう工夫した取り組みを行ってまいります。

○宮瀬委員 ありがとうございます。一部の箇所は、一旦、オリンピック・パラリンピックをめどに取り組んでいくとのご答弁でありましたが、全プランの完了は大きな事業になることや、地域ごとにさまざまな周辺環境があるため、期限が設定しにくいともお聞きしました。
 被害地域を回ってみますと、いつまでにこの状況が改善されるのか、期限を知りたいといった方の声も多く聞かれました。引き続き迅速な緊急プランの実現、対応完了に加え、可能な範囲で情報を公開していただくよう、重ねてお願い申し上げます。
 さて、先ほどの答弁によりますと、九月九日、十日に浸水被害が発生した箇所のうち、経営計画二〇一三や豪雨対策下水道緊急プランにおいて、浸水対策を重点的に進める地域に入っていないところがあるとのことでありましたが、その理由についてお伺いをいたします。

○神山計画調整部長 浸水対策は、限られた財源の中で、浸水被害の規模、過去の被害実績、浸水被害に対する危険性などを総合的に勘案した上で重点的に実施しております。
 お話の浸水被害箇所は、過去にまとまった浸水被害が発生していなかったため、浸水対策を重点的に進める地区には入っておりません。また、今回の降雨において被害があったものの、比較的小規模であり、かつ点在していることから、半地下家屋に対する排水ポンプの設置の自助の取り組みをお願いするなどの対応を行ってまいります。

○宮瀬委員 豪雨対策下水道緊急プランは、平成二十五年度の浸水実績でつくられているということでありますが、実際には、今回の豪雨で、浸水の被害に遭われた地域があるわけであります。また今後、豪雨が発生する、豪雨が頻発することにより浸水被害が増加する可能性があると思われます。
 最新の研究機関の調査によりますと、過去二千年分の日本列島の降水量の変動がわかるそうでありますが、そのデータによりますと、四百年周期で雨量が激増しているというデータも出ております。その研究によれば、前回の激増期から約三百年が既に経過し、今後、百年、雨量はますます増大、ピークを迎えるとの仮説も述べられておりました。
 そこで、今後の浸水被害の発生状況により、豪雨対策下水道緊急プランを見直すことも考えるべきではないかと考えますが、所見をお伺いいたします。

○神山計画調整部長 豪雨対策下水道緊急プランは、平成二十五年に発生した甚大な浸水被害を受け、浸水の発生した地区別に被害に応じた対策を実施するものでございます。
 今後も、局所的集中豪雨や台風による浸水被害の発生状況により、地域の特性などを踏まえ、優先度も考慮しつつ対策地区の追加を検討してまいります。

○宮瀬委員 ありがとうございます。状況によって、追加見直しをかけるとのこと、ぜひ臨機応変な対応をお願いしたいと思います。
 さて、先ほど、自助の取り組みをお願いする等の対応を行うとのご答弁でございましたが、浸水被害に対するお客様の備えを支援する取り組みも大変重要でないかと思っております。
 下水道局では、東京アメッシュを運用しており、これを一般の方々にも使っていただけるようにしていると聞いております。これは雨量の状況をリアルタイムで確認することができ、さらに二時間前のデータから五分置きに連続再生することもできるため、雨雲の動きを把握することができるとのことであります。また昨今、雨量を計測するためのレーダーも最新の技術が行われているものがあるとお聞きしました。
 そこで、最後の質問になりますが、東京アメッシュについても、最新の技術を導入するなど、お客様の備えをさらに支援していく取り組みが有効であると考えますが、所見をお伺いいたします。

○中島施設管理部長 東京アメッシュは、現在、観測精度の一層の向上を図るため、最新技術を導入したレーダー設備の整備を進めております。これまでのレーダーは、雨粒を水平方向のみで観測しておりましたが、新しいレーダーでは、水平と垂直の二方向から雨粒を立体的に観測することができます。これにより、降り始めの時間一ミリ以下の弱い雨まで観測できるようになり、局地的集中豪雨などの予兆をより早く知ることが可能となります。今後もお客様の豪雨への備えを支援してまいります。

○宮瀬委員 ありがとうございます。最近、気象庁の最新の人工衛星が稼働することとなりました。より解析度の高い、また、高頻度の更新データが入手可能となっております。
 今後は、関係機関と連携をし、観測のみならず豪雨予測、被害予測にもあわせて力を入れていただき、都民の皆様に情報提供していただくことを要望いたしまして質問を終わります。

○舟坂委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○舟坂委員長 異議なしと認め、事務事業に対する質疑は終了いたしました。
 以上で下水道局関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後三時十二分散会

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