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Tokyo Metropolitan Assembly

公営企業委員会速記録第十一号

平成二十七年十一月十二日(木曜日)
第十委員会室
午後一時開議
出席委員 十三名
委員長舟坂ちかお君
副委員長宮瀬 英治君
副委員長大西さとる君
理事栗林のり子君
理事河野ゆりえ君
理事高橋 信博君
川松真一朗君
山内  晃君
塩村あやか君
小竹ひろ子君
小松 大祐君
橘  正剛君
相川  博君

欠席委員 なし

出席説明員
交通局局長塩見 清仁君
次長鈴木 尚志君
総務部長小泉  健君
職員部長土岐 勝広君
資産運用部長広瀬 健二君
電車部長岡本 恭広君
自動車部長渡邉 範久君
車両電気部長石井 明彦君
建設工務部長野崎 誠貴君
企画担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務根木 義則君
安全管理担当部長裏田 勝己君
鉄軌道事業戦略担当部長仁田山芳範君
バス事業経営改善担当部長牧野 和宏君
技術調整担当部長奥津 佳之君
技術管理担当部長谷本 俊哉君
水道局局長醍醐 勇司君
技監田村 聡志君
総務部長黒沼  靖君
職員部長松丸 俊之君
経理部長冨田 英昭君
サービス推進部長浅沼 寿一君
浄水部長青木 秀幸君
給水部長今井  滋君
建設部長山田  廣君
企画担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務斉田 典彦君
特命担当部長加藤 英典君
サービス企画担当部長金子 弘文君
設備担当部長横田 秀樹君
多摩水道改革推進本部本部長石井  玲君
調整部長石井 正明君
施設部長牧田 嘉人君
技術調整担当部長芦田 裕志君

本日の会議に付した事件
水道局関係
事務事業について(質疑)
交通局関係
事務事業について(質疑)

○舟坂委員長 ただいまから公営企業委員会を開会いたします。
 お手元配布の会議日程のとおり、水道局及び交通局関係の事務事業に対する質疑を行います。
 これより水道局関係に入ります。
 先般の人事異動に伴い、水道局長から幹部職員の紹介があります。

○醍醐水道局長 去る十月二十三日付の人事異動に伴い、兼務発令のございました当局幹部職員を紹介させていただきます。
 オリンピック・パラリンピック調整担当部長を兼務いたします企画担当部長の斉田典彦でございます。
 また、十月十六日付の人事異動に伴い就任いたしました当局幹部職員を紹介させていただきます。
 特命担当部長の加藤英典でございます。
 以上でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
   〔理事者挨拶〕

○舟坂委員長 紹介は終わりました。

○舟坂委員長 事務事業に対する質疑を行います。
 本件については、既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 資料について理事者の説明を求めます。

○黒沼総務部長 さきの委員会におきまして要求のございました資料を取りまとめ、お手元にお配りさせていただいております。その概要につきましてご説明を申し上げます。
 一ページをお開きいただきたいと思います。水需要予測と実績の過去十年間の推移でございます。
 将来の水道需要の見通しと、平成十七年度以降の一日最大配水量及び一日平均配水量の推移をお示ししてございます。
 二ページをお開き願います。多摩地区の地下水取水量実績の推移でございます。
 平成二十二年度から二十六年度までの多摩地区統合市町における一日当たりの取水量が最大となった日付とその水量をお示ししてございます。
 三ページをお開き願います。各浄水場等における自然エネルギー等による発電状況でございます。
 各浄水場などにおける太陽光発電設備、水力発電設備それぞれの設置年度、発電規模及び平成二十六年度の発電実績をお示ししてございます。
 四ページをお開き願います。水道管路における耐震継ぎ手化の計画と実績でございます。
 平成三十六年度と二十七年度の耐震継ぎ手率の計画及び平成二十六年度の耐震継ぎ手率の実績をそれぞれお示ししてございます。
 五ページをお開き願います。直結給水方式の普及状況でございます。
 平成二十六年度の給水件数及び直結給水件数をお示ししてございます。
 六ページをお開き願います。未納カード発行枚数及び給水停止件数の推移でございます。
 平成二十二年度から二十六年度までの未納カードの発行枚数と給水停止件数をお示ししてございます。
 七ページをお開き願います。広報広聴の媒体と経費の過去五年間の推移でございます。
 平成二十二年度から二十六年度までの広報広聴の媒体別の経費をお示ししてございます。
 以上、大変簡単ではございますが、要求のございました資料の説明を終わらせていただきます。よろしくご審議いただきますようお願い申し上げます。

○舟坂委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含めまして、これより本件に対する質疑を行います。
 発言をお願いいたします。

○山内委員 私からは、大きく三点についてお伺いをさせていただきます。
 初めに、水道水源についてを伺います。
 先月でありますけれども、我が党の研究会で、東京の水がめであります利根川上流の藤原ダム、そして、矢木沢ダム、さらには奈良俣ダム、こちらを視察させていただきました。視察の際に、水を大量に必要とする都市の発展を支えてきたのは、ダムであり、地元の人々の理解と協力、関係者の努力のもとにダムは築造され、そして適切な維持管理によって水道水源が提供されていることなどを伺い、改めてダムの重要性を認識させていただきました。
 我が国は、地形が急峻で、河川の流路延長が短く、雨が雨季、梅雨時期や台風期に集中するため、水を安定して利用をするにはダムに頼らざるを得ない、これが宿命ではないかと思っております。
 さらに、昨今の少雨などの異常気象や今後の気候変動の進行を考慮すると、常に渇水危機にさらされているといっても過言ではありません。現に、三年前には二年連続で渇水となりましたが、このときは幸い、その後の降雨もあり、ダムの運用などにより、何とか危機的な状況を乗り切ることができたと聞いております。しかし、降雨の少ない状況が続くことも考えられ、まだまだ都の水道水源は脆弱であります。
 そこで、東京の水源の現状について具体的に伺います。

○斉田企画担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 東京都の主要な水源である利根川水系の水資源開発につきましては、五年に一回程度発生する規模の渇水に対応することを目標としておりまして、十年に一回を目標としている淀川水系を初めとした全国の主要水系と比べて渇水に対する安全度が低い計画となっております。
 世界の主要都市を見ますと、ニューヨークでは過去最大、ロンドンにおいては五十年に一回の大渇水にも対応できるよう高い安全度を設定しております。
 また、渇水の発生状況を見ますと、利根川水系は、近年、三年に一回程度の割合で取水制限を伴う渇水が発生している状況にあります。さらに、将来、気候変動の進行による水資源への影響が懸念されていることから、これまで経験したことのない厳しい渇水が発生するおそれもあります。
 以上のことから、東京の水源は脆弱な状況のもとに置かれております。

○山内委員 今の答弁のような水源事情を踏まえますと、渇水に対する安全度が低い利根川水系においては、八ッ場ダム整備は重要であり、一日も早い完成を期待いたします。
 そもそも八ッ場ダムの建設事業は、昭和二十七年に調査着手されました。当初は地元の反対もありましたが、地元の皆様を初め関係者の理解を得て事業が進み、本体建設工事に着手する目前の平成二十一年の九月、時の民主党政権による突然の中止宣言で工事が中断をされました。しかし、当然のことながら、八ッ場ダムは、ダムの再検証においても司法の場においても必要性が認められております。
 そこで、具体的な八ッ場ダムの効果についてを伺います。

○斉田企画担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 首都東京におきまして、一たび大渇水が発生いたしますと、首都機能が麻痺するなど、その影響は甚大になるものと予測されております。
 国土交通省の試算によりますと、非常に深刻な渇水があった平成八年に八ッ場ダムが完成していたとすれば、取水制限の日数百十七日が十七日となり、百日間減少するとしております。このように、首都東京における安定給水の確保に八ッ場ダムの整備は大きな効果があり、必要不可欠となっております。

○山内委員 仮に、この首都東京で大渇水が発生をすれば日本経済にも大打撃を及ぼしかねません。現に、昭和三十九年の東京オリンピック開催目前、東京砂漠といわれるほど厳しい渇水を経験しております。渇水による給水制限は最大五〇%に至り、自衛隊や米軍までもが応急給水を実施し、その対応に当たりました。
 くしくも二度目の東京オリンピック開催は目前に迫っております。八ッ場ダムは、ことし一月にようやく本体の掘削工事が開始をされ、オリ・パラ開催前年の平成三十一年度に完成する見通しが立ちました。八ッ場ダムを一日も早く完成させ、将来にわたる首都東京の安定給水を確保してもらいたいと思います。
 次に、東京水道の国際展開、これについて伺います。
 東京水道は、都市外交の一環として、世界一である水道技術、ノウハウを生かし、アジアを中心とする途上国に対し国際展開を行っております。特にミャンマー、ヤンゴンでの取り組みについては、我が党もこれまでたびたび取り上げてきましたが、事業対象地域の無収水率を七七%から三二%に大幅に削減をするとともに、二十四時間給水を実現するなど、現地の水道事情の改善に大きく寄与したとのことで大変喜ばしいことと思います。
 この事業は、新たな事業モデルによる我が国の自治体では初の取り組みであると聞いております。海外で事業を実施するに当たっては、高い技術力に加え、相手国とのパイプづくりや、現地の情報収集なども必要であり、さまざまな分野の関係者が連携した取り組みを進めていくことが重要であります。
 このため、ヤンゴンの事業においても公民が連携をし、それぞれの役割に応じて事業を実施したと聞いておりますが、具体的にどのような役割分担でこの事業を進めているのか、伺います。

○斉田企画担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 海外におきまして、インフラ整備事業を展開していくためには、公共部門と民間企業がそれぞれの強みを生かしながら、連携協力していくことが必要であると認識しております。
 具体的な役割分担としては、水道局は、事業に先立ちヤンゴン市との公共部門同士の調整を図るとともに、事業資金を政府開発援助、いわゆるODAで支援するため、外務省との協議を行っております。
 また、水道局の監理団体である東京水道サービス株式会社は、水道メーター、水道管など日本製資器材の調達及び搬入のほか、現地での漏水調査、水道管の取りかえや修繕などを実施しております。
 商社については、現地情報を収集、提供する役割を担うとともに、エンジニアリング企業は、実務のパートナーとしての役割を担っております。

○山内委員 ヤンゴンでの取り組みは、民間企業との連携協力や日本製資器材の活用を特色としており、こうした取り組みをさらに進めることで、海外における日本企業の活躍の場が広がってくるものと考えております。一方で、途上国などの水道事情の改善のためには、技術協力や財政支援だけではなく、事業運営に必要な現地の人材の育成も重要であります。
 安倍総理は、日本の技術を単に持ち込むだけではなく、人を育て、しっかりとその地に根づかせることが日本の支援のやり方であると言及をされております。また、本年二月に閣議決定された開発協力大綱においても、インフラ建設等のハード面のみならず、人づくりなどのソフト面の両面での協力が必要であるとうたわれております。
 そこで、東京水道の国際展開はどのような人材育成を行ってきたのか、実績を伺います。

○斉田企画担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 東京水道では、これまでアジア諸国を中心に、年間四百名程度の研修生を受け入れ、講義のほか、浄水場などの施設見学、研修・開発センターのフィールドを活用した実習により、海外水道事業体などの職員の人材育成を行っております。
 また、水道事業に関する豊富な知識や、すぐれた技術を有する職員を途上国の水道事業体などに派遣し、セミナーを開催するほか、現地での技術指導も行っております。
 これらの取り組みによりまして、水道事業運営に係る技術、ノウハウなどを伝え、途上国の水道事業体における人材育成と能力の強化に貢献しております。

○山内委員 技術協力と人材育成は、国際展開の両輪となるものであり、これらを組み合わせて取り組みを行っていくことが重要であると考えます。
 これまでの、この取り組みや成果を生かすとともに、技術協力と人材育成の両面から、今後、東京水道の国際展開をどのように行っていくのか、その見解を伺います。

○斉田企画担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 途上国などへの人材育成につきましては、自立に向けた支援ができるほか、人的パイプを強化することやプロジェクトの組成に生かせるなど、戦略的な取り組みとして相手国と日本の双方にメリットがあります。こうした人づくりからプロジェクトに至るさまざまな取り組みを東京の強みとして示していくため、本年六月、東京水道国際展開プログラムを策定いたしました。このプログラムを国内外に広く発信し、国際展開を一層進めていくことによりまして、アジア諸国などの水道事情の改善を図るとともに、日本企業の海外展開を後押ししてまいります。

○山内委員 都市外交は、相互の関係を深め、よりよい関係を構築していくため、都市間で積極的に行っていくべきと考えます。
 さらに、一つ上を考えるのであれば、国際展開については、東京の技術力を生かし、将来的には収益がしっかりと上がるようにすることも重要なのではないかと考えております。二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピックの開催と、そして成功に向けて、世界に誇れる水道技術やノウハウを広く発信し、今後とも、東京水道の国際展開を進めていってほしいと考えます。
 次に、安全でおいしい水の供給についてを伺います。
 水道局では、平成二十五年度末に、利根川水系浄水場への高度浄水処理が約四半世紀をかけて完了し、今では質の高い水道水がつくられるようになりました。
 そこで、水道水の水質に対する都民の反応はどんな感じなのかをお伺いさせていただきます。

○金子サービス企画担当部長 平成二十七年度のお客様ニーズ把握調査の結果、飲み水としての水質に関する満足度で、満足、やや満足と回答した方の合計は五五・八%、不満、やや不満と回答した方の合計は一〇・四%でございました。性質別の満足度では、カルキ臭に対し、不満、やや不満と回答した方の合計は一五・六%となっており、残留塩素の量が一つの要因と考えられます。

○山内委員 まだ、不満という意見もあるとのことでしたね。特にカルキ臭が不満で、その要因の一つが残留塩素の量とのことであります。そこで、この課題に今後どのように取り組んでいくのかを伺います。

○今井給水部長 水道局では、においや味などについて、八項目から成る、国の基準よりも厳しい都独自のおいしさに関する水質目標を設定しております。目標達成に向けて、高度浄水処理の導入を初め、残留塩素低減化のための施設整備などを推進するとともに、浄水場におけるきめ細やかな水質管理の実施や、送水した水道水を都内百三十一カ所に設置した自動水質計器により、三百六十五日二十四時間常に監視しております。
 一方で、貯水槽水道においては、適正管理がなされていないと、最低限必要とされる残留塩素が確保されないなど、浄水場でつくられた安全でおいしい水が蛇口まで届けられません。そのため、貯水槽の適正管理に向けた点検調査を実施しております。

○山内委員 貯水槽を適切に管理をしていなければ、この高品質な水道水をお客様に届けることができないという答弁ですね。
 都内には、貯水槽を持つマンションも多く、確かに貯水槽からの水道水に対して不安を抱えている声も聞きます。高品質の水道水をそのまま蛇口までお届けするには、直結給水方式の普及促進が最も有効だと考えます。そこで、都内の直結給水の状況についてはどうなっているのかを伺います。

○今井給水部長 平成二十六年度末現在で、直結給水されている件数は約五百万件、直結給水率は約七割でございます。一方、新築に限っていえば九割以上で直結給水方式を採用しております。

○山内委員 新築の建物は、高い比率で直結給水方式が採用をされているとのことでありますね。これは、貯水槽水道方式よりも直結給水方式の方がメリットがあるということなのではないかと考えます。
 今の答弁で、直結給水率は新築で九割以上なのに対し、全体では約七割ということでした。そうすると、既存の建物では五割程度なのかなと推測されますけれども、これはちょっと低いのかなという思いがいたします。
 そこで、直結給水方式の普及促進のポイントは、既存マンション等で貯水槽水道をお使いの方に向けて、切りかえをしっかりとやってもらうような施策を、それをしっかりと推進していくことが重要だと考えます。既存マンション等の方にも直結給水方式への切りかえについて積極的にPRをしていくことが必要だと考えますけれども、現在どのような取り組みを進めているのか、お伺いをさせていただきます。

○今井給水部長 貯水槽水道の点検調査の際、マンションの管理会社などに対して、直結給水方式に切りかえた場合の経費面やエネルギー効率の面でのメリットを記載したパンフレットを配布しております。また、既存の貯水槽水道の建物を直結給水方式へ切りかえる方法をわかりやすく説明した上で、直結切りかえ見積もりサービスの案内を手渡ししてPRしております。
 見積もりサービスを利用して、直結給水方式への切りかえ工事を行った件数は、平成二十六年度末で約千七百五十件となっております。

○山内委員 メリットをしっかりと説明して、そういったPRをしているとのことでありますけれども、直結給水方式を採用すれば、安全でおいしい水道水が蛇口から出るということをしっかりとPRしていただくこと。そうすれば浄水器やサーバーの設置が不要になるということも、これは大きなメリットだと考えます。引き続き、この普及促進のためのPRに努めてもらいたい、そのように考えます。
 ところで、PRという意味では、我が党の提案で始めた小中学校の水飲栓の直結給水化モデル事業、こういったものがあります。
 そこで、この事業の現在の取り組み状況、そして反応はどうなのかを伺います。

○今井給水部長 本モデル事業は、平成十九年度から平成二十八年度までを事業期間として、小中学校において実施しております。この事業は、都営水道区域内の小中学校約二千二百校の三割に相当する六百六十校を目標としており、平成二十六年度までに五百四十校の小中学校において実施しております。
 また、水道局では、本モデル事業の開始以来、毎年、実施校に対してアンケート調査を実施し、事業の効果を確認しております。これまでの調査結果では、児童や生徒、教職員から、おいしい、安全、冷たいなど高い評価をいただいております。しかしながら、区市町別に見ますと、実施した学校数に差が生じております。

○山内委員 この事業は、児童生徒や教員にも好評なのに区市町ごとの実施状況に差があるということですよね。この実施状況の差は一体何なのでしょうか、その理由を伺いたいと思います。

○今井給水部長 本モデル事業は、小中学校の水飲み栓を直結給水化する工事において、将来の財産となる材料費を小中学校が負担し、残る工事費を水道局が負担しております。小中学校には、限られた予算の中、校舎の耐震化など優先すべき事業があり、本事業を活用したくてもできないというところもあると聞いてございます。こうしたことから、本事業の継続を要望している学校もございます。

○山内委員 現在、実施校が少ない区市町でも、本モデル事業の継続要望があるとのことであります。
 学校も限られた予算の中で耐震補強など優先順位もあるかと思います。この事業は、日本の文化ともいえる水道水を飲むという習慣を次世代にしっかりと引き継ぐ取り組みとして大変重要であると考えます。
 そこで、各区市町の事情もしんしゃくしながら、きめ細かくフォローをしていただくことが重要かと考えますけれども、所見を伺います。

○今井給水部長 二十九年度以降の本モデル事業につきましては、現在策定中の次期経営プランの中で鋭意検討してまいります。

○山内委員 もう一つ、我が党の提案で、来週から実施をされる東京水道あんしん診断がについてですけれども、これは水道局職員及び監理団体の社員の皆様が、この都営水道供給区域内の水道使用者を全戸訪問し、水道水の安全性などをチェックする取り組みであります。これも、安全でおいしい水を実感してもらう意味で重要な施策だと考えます。調査に行く人は、水質の高さをしっかりとアピールをしていただくとともに、せっかくの機会なので、都民のニーズをきちんと把握してくることで今後の事業運営に生かしていくことを期待いたします。
 そこで、最後に、安全でおいしい水の供給に向けた今後の施策の推進について、局長から直接決意を伺い、質問を終わります。

○醍醐水道局長 安全でおいしい水をお客様にお届けすることは、水道事業の基本的かつ重要な使命でございます。そのため、当局では、平成四年から原水水質の悪化した利根川水系を水源とする全浄水場に高度浄水処理を順次導入し、四半世紀の歳月を経た平成二十五年度末に完了をしたところでございます。また、この高品質な水道水をより多くのお客様に直接お届けできるよう、貯水槽水道の適正管理、直結給水方式の普及促進など、さまざまな施策を推進しております。
 今後とも、こうした取り組みを充実させ、将来にわたり安全でおいしい水を蛇口から直接飲むという日本が誇る水道文化を次世代に継承してまいります。

○栗林委員 初めに、さきの東関東、東北を襲いました大水害におきまして、水道局また関係者の皆様九名が常総市の方に応援に駆けつけたと伺っております。心から感謝申し上げます。また、その経験を、今後、防災また災害対策にぜひ役立たせていただきたいと思います。
 それでは、質問に入らせていただきます。
 東京の水は安全でおいしいといわれるようになるまでには、代々の水道局の皆様、そしてそれを地域で支える事業者の皆様の、もう筆舌に尽くしがたいご苦労の連続ではなかったかと思います。そうした安全でおいしい水の安定供給も確保するためには、水道施設の老朽化、また自然災害などから水道事業に影響を及ぼすさまざまな課題を克服しなければならないと思います。
 初めに、耐震化について伺います。
 都は、平成二十七年度から三十六年度までの十年間を目標に、東京水道施設整備マスタープラン、これを作成しました。そこで示されている整備指標の中で、目標値が低い事業について伺わせていただきます。
 一つは、管路の耐震継ぎ手率でございます。
 これは、平成二十五年度の実績が三五%で、三十六年度までに五九%、そしてもう一つは、私道内給水管耐震化率ですが、これも二十五年度実績で三五%で、三十六年度末までに七九%となっています。目標が五九%、そして七九%と、一〇〇%にならないものがあります。
 そこで、これらの目標値の設定の考え方、これについて伺わせていただきます。

○今井給水部長 管路につきましては、既に耐震性にすぐれたダクタイル鋳鉄管へ更新をおおむね完了し、平成十年度からは抜け出し防止機能を有する耐震継ぎ手管へ計画的に取りかえを行っております。
 さらに、平成二十二年度からは計画を大幅に前倒しして、昨年度は、東京と大阪間の距離に匹敵する約五百五十キロメートルの取りかえを進めております。しかし、管路の総延長は約二万七千キロメートルにも及ぶため、重要施設への供給ルートや液状化による被害が大きいと想定される地域などの耐震継ぎ手化を優先して実施しております。
 また、私道内の給水管整備に当たりましては、私道の土地所有者の方の全員の承諾が必要であり、事業の実施に時間を要しておりますが、全面的な耐震化に向け、積極的に事業を進めてまいります。

○栗林委員 さまざまな課題はたくさんあると思います。特に私道は、全権利者の方の判こが必要なことだとか、もうそこに住んでいらっしゃらない方、その持ち主が不明な場合等々さまざま前に進むことができない状況も確かにあると思いますが、どうか一つずつ障害になっている問題を取り除きながら、積極的に進めていただければと思います。
 次に、応急給水活動など発災時に水を確保するための取り組みについてお伺いをいたします。
 水道は、都民の生活や首都東京の都市活動を支える上でもう欠くことのできない重要なインフラであり、万が一、断水が生じた場合、生活への影響は大変大きいものがございます。東京都では、自助、共助、公助が一体となって防災の取り組みを推進することで、世界一安全・安心な都市東京を目指すとして、昨年十二月に東京の防災プランを策定しております。
 本プランには、生活に欠かせない飲料水の確保のための取り組みとして、住民みずからが応急給水できるような給水拠点の整備、また、訓練の実施、そして住民や区市町村と連携をした応急給水体制の整備、こういったことが記載をされております。住民が発災時の給水場所として、平時から給水拠点の場所を認識しているということが大変大事でございます。
 ことし三月の公営企業委員会におきまして、我が党の吉倉委員が、給水拠点に目印を設置するなど効果的な方策を検討すべきと提案をいたしました。水道局は、住民が認識しやすい目印を発災時に設置することや、そのデザインや運用方法なども含めて、都民にわかりやすく伝える方策を検討すると答弁をしていただいております。
 そこでまず、現在の取り組み状況について伺います。

○黒沼総務部長 本年九月から、給水拠点や車両輸送など多様な方法で応急給水を行う場所、これらを災害時給水ステーションという呼び方で総称することといたしました。あわせまして、この災害時給水ステーションのシンボルマークを作成いたしまして、ホームページや各種印刷物等でPRを開始してございます。さらに、区市町に対しましても、当局のこうした取り組みにつきまして、それぞれの広報紙やホームページなどでPRをしていただけるよう協力を要請してございます。

○栗林委員 日ごろから目に触れて、近くに、そういうことが認識できるということが大変重要だと思います。さまざまな方法で給水が行える場所をまとめて、災害時給水ステーションと呼ぶこととか、またシンボルマーク、これを使用するということは大変わかりやすく認識していただく、かつ身近に感じていただくことにつながると思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
 また、この身近になった災害時給水ステーションについて、今後の展開を伺います。

○黒沼総務部長 まず、災害時給水ステーションのうち、浄水場や給水所といった給水拠点につきましては、シンボルマークを表記しました看板を順次設置してまいりますとともに、発災時には、お話もございました住民にわかりやすい目印となるよう、のぼりを設置する予定でございます。
 また、局主催の訓練だけではなく、住民の皆様が参加をする都や区市町主体の防災訓練、こうした場におきましても、応急給水を訓練場所として行う場所に、こののぼりを立てるなど、平常時から災害時給水ステーションのPRを進めてまいります。

○栗林委員 看板により平時から住民が認識できるようにする、また、のぼりによって発災時にも給水場所が遠くからでも見つけられる、認識しやすくなることは大変円滑に、確実に水を得るために重要ではないかと思います。
 しかしながら、全ての人が災害給水ステーションの場所を認識するということは、また困難でございます。そのため、看板やのぼりの設置のほかにも、どこへ行けば給水できるのかをすぐわかるようにする仕組みが必要ではないかと思います。
 また、あわせて、応急給水の実施状況だけではなくて、被害状況とか、また復旧見込み、こういったことの情報、震災時における水道に関する総合的な情報も必要ではないかと思います。そのような情報を住民が集まる避難場所で得られるようにと、さきの二定で、我が党の大松議員が提案をさせていただいたところでございますが、現在の取り組み状況はどのようになっていますでしょうか、伺わせていただきます。

○黒沼総務部長 災害の発生時には、水道施設の被害状況や断濁水発生状況、応急給水の実施状況など、あるいは新たに通水した地域など、さまざまなこういった総合的な情報につきまして、プレス発表や水道局のホームページなどで積極的に広報していくこととしてございます。
 これに加えまして、今年度から、水道局の事業所で把握したこうした情報につきまして、関係する区市町に直接かつ素早く情報提供できるように、それぞれ相互に窓口を設置してございます。さらに、お話のございましたご提案を踏まえまして、本年九月には、区市町に対しまして、災害発生時に多くの住民の皆さんが集まる避難所等で応急給水場所の広報をしていただけるよう依頼を行ったところでございます。

○栗林委員 応急給水場所など水道に関する情報が、いざというときに水道局のホームページだけではなく、身近な避難場所等にも集まる体制が構築された、これは大変重要なことだと思います。
 水道は、日常生活に欠くことのできないものであり、それだけに住民の関心は非常に高いものがあります。今後も、震災発生時の住民への情報提供を、また、これだけきめ細かにやったとしても、まだ情報が届けにくいという方もいらっしゃいます。そうしたところにも伝わるよう、より効果的に進めていくよう努力をお願いしたいと思います。
 次に、水道キャラバンについて伺います。
 水道局は、次世代を担う子供たちや、また、その親への水道水の大切さやおいしさ、そして安全性を伝える取り組みとして、平成十八年度から、学校における水道キャラバンを実施されています。さらに、この取り組みを学校以外にも伝えるべきである、広げるべきであるという、平成二十三年十一月の決算特別委員会で、我が党の谷村委員の提案を受け、児童館などの乳幼児期の子育て世代を対象とした地域における水道キャラバン、これを平成二十四年度から実施しており、非常に意義ある取り組みとして評価されています。そこで、これまでの水道キャラバンの実施状況を伺わせていただきます。

○金子サービス企画担当部長 小学校四年生を対象とした学校における水道キャラバンは、平成十八年度の事業開始以降、多くの学校がリピーターとなりまして、平成二十六年度は、都営水道給水区域内の小学校の九割を超える一千二百五十六校で実施いたしました。
 また、子育て世代の保護者等を対象とした地域における水道キャラバンは、平成二十四年度に八カ所での試行を開始いたしましたが、平成二十六年度は百五十六カ所で実施いたしました。

○栗林委員 学校における水道キャラバンは、開始から十年で、教育現場にもう定着をして、地域における水道キャラバンについても順調に数が、実績数が伸びているということでございます。
 そこで、水道キャラバンのこの成果について伺います。

○金子サービス企画担当部長 平成二十六年度のアンケートの結果によりますと、学校における水道キャラバンにつきましては、児童の約九八%が、水道キャラバンの学習が楽しかった、どうやって安全でおいしい水がつくられているかわかったとの回答をいただきました。
 また、地域における水道キャラバンは、震災対策や節水に関するテーマを中心に参加者の関心が高く、約九八%がためになったとご回答いただきました。
 このようなアンケート結果から、水道キャラバンを通して水道水の大切さを多くの方に理解していただいたと考えております。

○栗林委員 大変重要な取り組みではないかと思います。現在の水道キャラバンは、小学校四年生と、また子育て世代を対象にして実施をされておりますけれども、蛇口から水道水を飲むという、この水道文化の継承に大変貢献をしている事業だと思います。このような取り組みはこれからも継続して実施することで、さらによりよい効果が得られるのではないかと思います。
 また、こうした事業は、地域における水道キャラバンについて、開始から四年目ということではありますけれども、さらに対象を広げて、子供、親、家庭からの範囲から、さらにこの地域というものに拡大をすることも重要ではないかと思います。やはり日ごろの地域のつながり、このつながりから水道水の大切さの理解を広げていくということも大事ではないかと思います。
 そこで、地域における水道キャラバンを、地域活動の主体となる、例えば、町会、自治会等々の団体を中心とした事業にまで対象を拡大していくべきと考えますが、見解を伺います。

○金子サービス企画担当部長 水道キャラバンは、小学生や乳幼児を持つ子育て世代など、それぞれの対象者に合ったプログラムを実施し、効果を上げております。ご提案のように、より多くの方々に水道水の大切さをご理解していただくために、地域活動とも連携した取り組みは大変有効と考えます。このため、これまでの水道キャラバンの成果を踏まえまして、対象の拡大に向けて実施内容について検討してまいります。

○栗林委員 ぜひ検討していただきたいと思います。水道は水源から蛇口までが、どのようにしてお水というものがつくられて、届けられているか。これは、こういったことに目が向けられることがなかなかなくて、空気のようで、あって当然と思われがちなものでございます。暮らしを支える水道水の大切さ、これを伝えていく取り組みは非常に重要なことではないかと思います。都民の皆様に理解していただけるような事業の取り組みを、これからも積極的に進めていただきたいと思います。
 次に、人材育成について伺います。
 高度な専門性が求められる職員の人材育成も大変重要でございます。この水道局の関係する職員の約四割が五十歳以上を占めていると聞いております。技術系が半数以上を占める水道局の職場で人材をどう育てていくかも、これは大変重要な取り組みではないかと思います。
 また同時に、水道事業にかかわる民間事業者も同じ課題を抱えています。私も、昨年、世田谷区内の玉川浄水場に隣接している研修・開発センターですか、あちらにお邪魔させていただき、見学をさせていただきました。その際も、若手の方たちが、技術を向上させるために、実際の水が、こうあふれたところの様子をどう食いとめるのかというような作業を、一生懸命訓練をされていました。大変大きな規模での訓練でした。大事な取り組みだと、そのときも感じました。
 そこで、やはり経験を積み重ねるということが大事ということから、今後の人材育成に向けた取り組みについて、お伺いいたします。

○松丸職員部長 ベテラン職員が大量退職をする時代を迎え、これまでに蓄積された豊富な技術やノウハウを継承するため、若手職員を計画的に育成しております。
 具体的には、研修・開発センターの体験型研修施設を活用して、少人数での実践的な研修を数多く実施するとともに、きめ細かいOJTを強化しております。また、ベテラン職員などの知識や経験をデータベース化したナレッジバンクを構築して活用しております。さらに、東京水道技術エキスパートとして認定した職員が見識や経験等に基づく助言指導を行い、水道技術の円滑な継承を図っております。
 今後もこうした取り組みを着実に進め、東京水道を支える人材を計画的に育成してまいります。

○栗林委員 誇りを持って取り組んでいただける仕事だと思います。ぜひ若い方もどんどん志願していただけますような人材育成とあわせて周知も図っていただきたいと思います。
 最後に、情報ユニバーサルデザインの観点から伺います。
 送付される納入通知書についてお尋ねいたします。視覚障害の方に納入通知書送付の際に、希望に応じてその内容を記載した点字文書を同封されていると聞いております。大変配慮されていると思います。
 しかし、途中から視覚障害になられた方には、点字が読めない場合もあり、お困りだということも聞いております。いよいよ来年からは、障害者差別解消法も施行されるところでございます。行政窓口から、印刷物の提供等は、職員が読み上げ対応することが必須となり、送付印刷物も同様な対応が必要といわれております。
 そこで、納入通知書に音声コードの導入も検討すべきと考えますが、見解を伺います。

○浅沼サービス推進部長 ただいまお話がございましたように、当局では、視覚障害者の方には、納入通知書を送付する際に、その内容を記載した点字文書を同封してございます。また、お客様センターでお問い合わせを受けた場合は、納入通知書の内容につきましてお答えするなどの対応も行っているところでございます。
 音声コードの導入に当たりましては、水道料金など、お客様の個人情報を音声化することについて慎重な対応が求められるなど解決すべき課題があると考えております。このため、全庁的な動向にも留意しながら、今後、研究課題としてまいります。

○栗林委員 二〇二〇年を迎えるに当たりまして、ハードもソフトも、このユニバーサルデザインに取り組むことが、これがもう最重要課題ではないかと思います。この音声コードは、スマートフォンで無料アプリを取り込むと、日本語だけではなくて多言語も対応できる、そのようなものになってきているようでございます。これからのことを考えますと、積極的に検討していただきたいと思います。
 応急給水とか、また災害時の情報だけではなく、また、東京水のペットボトル、そのラベル等々にも、さまざまな展開も必要ではないかと思います。さらに世界に誇る東京の水道を目指していただくことを期待いたしまして質問を終わります。

○小竹委員 私も、大きく分けて四つの点からご質問したいというふうに思います。
 最初は、私道内の給水管整備事業についてです。
 私道内の給水管整備については、実施した人たちから、漏水の心配がなくなったというふうなことで大変喜ばれています。しかし、この制度について、なかなか私道の方々が知らないというのも現実の問題としてあります。
 PRや区市町村との連携を含めて、どのようになっているのか、まずお伺いいたします。

○今井給水部長 私道内給水管整備につきましては、各区市町に対して、窓口でのリーフレットの配布を依頼してPRに努めております。また、各区市町では、私道の舗装などを実施しており、お互いの工事情報を共有することで連携を図っております。

○小竹委員 区市町との連携を図っておられるということで、その点については可としたい、ぜひもっと強めていただきたいというふうに思うんですが、水道局のお知らせやホームページにも載せて広く知らせることも必要なのではないかなというふうに思うんですが、その点についてはいかがでしょうか。

○今井給水部長 この事業は、平成二十四年九月に、対象を拡大するなどの制度改正を行っており、その内容はホームページに掲載し、周知を図っております。今後も引き続きPRに努めてまいります。

○小竹委員 PRに努めるということですので、ぜひ多くの皆さんに、私道の給水が安全な状況になるようにするためにも、区市町との連携も含めて強めていただきたいということを要望しておきます。
 次に、水飲み栓の直結給水化事業、先ほども取り上げられましたけれども、私の方からもお伺いしておきたいというふうに思います。
 小中学校の水飲み栓の直結給水化モデル事業は、二〇一四年まで、都内の対象校の約二五%が実施されているということですが、都内の公立の小学校、中学校、私立の小学校、中学校及び特別支援学校別に、それぞれの実施状況をお示しいただきたいと思います。

○今井給水部長 本モデル事業は、平成二十六年度までに、五百四十校の小中学校で実施しております。その内訳は、公立小学校四百七校、公立中学校百十校、公立小中一貫校二校、私立小学校八校、私立中学校十一校、私立小中一貫校二校となっております。このうち、私立小学校一校が特別支援学校でございます。

○小竹委員 先ほどもご答弁があったわけですけれども、小中学校や教職員の皆さんからもおいしいというふうな、おいしいし、冷たいという高い評価を得ているという話が先ほどご答弁でありました。私も改善した学校の子供たちから、水道水がとってもおいしくなったよ、濁った水も出なくなったというふうなことも聞いて大変喜んでいます。全学校に、こういう状況にしてほしいというふうに思っています。
 先ほど私立の特別支援学校一校っていうふうなお話だったんですが、都立の特別支援学校には、これは直結給水の適用にはならないんでしょうか、その点はどうなんですか。

○今井給水部長 本事業は、公立あるいは私立の小中学校を対象として事業を進めてございます。

○小竹委員 都立も公立の学校ですから、やはり同じように対象にしていただきたいというふうに思うんですよね。やっぱり安全なおいしい水を子供たち、どの子にも供給できるようにするという点では、ぜひ今後の課題として対象にしていただきたいというふうに、これは要望しておきます。
 モデル事業から十年間ということです。モデル事業ですから、開始から十年間ということですが、目標が全対象校の三割、来年度終了年度に当たるわけですが、ご答弁があったとおり、児童や生徒、教職員も、皆さんから喜ばれているという状況にあるわけです。また、公立の小中学校は、災害時の避難場所の役割も担っているところが圧倒的だというふうに思いますので、水飲み栓を直結給水化するというのは、学校が、災害になったとき、災害時に避難されてこられた方にも安全でおいしい水を供給、提供できるようになるわけですから、そういった観点から、現在計画中の、来年度からの、再来年度からになりますか、経営プランにぜひ事業を継続するように検討いただきたいというふうに思うんですが、この点についてはいかがでしょうか。

○今井給水部長 先ほど山内委員のご質問でもご答弁させていただきましたが、平成二十九年度以降の本モデル事業の扱いにつきましては、現在策定中の次期経営プランの中で検討してまいります。

○小竹委員 次期経営プランに、事業として継続をしていただくということと同時に、ぜひ全小中学校、特別支援学校、これは公立も私立もです、実現できるように強く要望しておきたいというふうに思います。
 先ほどのご答弁の中で、区市町の財政やなんかによって設置の状況に差があるというふうなご答弁もありました。一般会計からの管路への支援も含めて促進できるように、あわせて求めておきたいというふうに思います。
 次に、水道料金の問題に関連してお伺いいたします。
 水道料金が高い、何とか安くならないかという声が都民の方々からたくさん寄せられています。水道局自身が行った水道料金に関するお客様満足度調査でも、自由記述に、料金を安くしてほしい、高いというのが四十七件に上っています。資料を出していただいた未納カードの発行数及び給水停止件数の推移についてですが、水道料金の請求には、メーターの検針を行って、その後、使用料について請求書が出されるわけですが、未納カードから給水停止に至るまでの経緯についてお伺いいたします。

○浅沼サービス推進部長 未納カード発行後は、現地の所在確認と指定期限を定めた催告を行ってございます。その後、指定期限までに支払いがない場合や、支払い方法などの相談がない場合にはやむを得ず給水を停止しております。給水を停止するに至るまでの期間は、未納カード発行から約十日後となってございます。

○小竹委員 未納カードを発行してから給水停止まで十日後ですか。半年ぐらいあるというふうに伺っていたんだけれども、今、十日っておっしゃられたんですが、どうなんでしょう。

○浅沼サービス推進部長 先ほどご答弁申し上げましたように、未納カード発行から約十日後が給水停止を執行する期間でございます。

○小竹委員 十日後ということは、かなり速いスピードでやるということになるかなというふうに思うんですが、今、倒産だとか、解雇だとか、そういうのによる失業や、それから派遣労働者もふえて、低賃金の方や病気、経済的に支払いが困難な人も多くなっているわけですよね。そういう意味では、相談を本当に手厚くやらないといけないかなというふうに思うんですが、減免制度の通知だとか、それから支払いや減免についての相談というのはどういう形で行われているんでしょうか。

○浅沼サービス推進部長 減免制度につきましては、水道局のホームページ、検針時に使用水量等をお知らせする検針票や水道ニュースなどさまざまな媒体に掲載し、周知しております。また、各営業所等では、お客様からの料金の支払いや減免に関する相談があった場合には、分割払いや減免制度の説明を行っております。さらに、生活保護等の受給を受けていない方に対しましては、各区市町の福祉部署も案内しております。

○小竹委員 いろいろご案内されているということですから、これを強めていただく以外にないかなというふうに思うんですけれども、例えば、非正規で働いている人は一つの仕事だけじゃなくて、次々と、幾つもやったりしている人もいらっしゃるわけですね。そういう方々への働きかけは、やっぱり手厚くやっていただきたいというふうに思うんですよね。
 特に、水道は命にかかわるものです。経済的に困難を抱えている人たちや貧困層もふえているもとで、相談窓口の拡充や電話などでの相談など、きめ細かい丁寧な対応がどうしても必要だというふうに思うんですよね。そういう点で、ぜひその分野での働きかけを強めていただきたいということを要望しておきます。
 次に進みます。
 先ほど、お客様満足度調査での問題をいいましたけれども、この調査が終わった後に消費税が八%に引き上げられました。都民にとって、さらに水道料金の負担が重くのしかかってきて、料金の値下げの声はさらに強くなっています。水道料金の消費税分の負担は、昨年六月から料金に転嫁されて六十九億円に上ったと決算で報告されています。水道は、暮らしていく上で本当に欠かせません。
 消費税増税による都民負担が増した中で、料金引き下げを行って負担解消を行うべきだというふうに思うんですが、いかがでしょうか。

○加藤特命担当部長 現在の水道料金は、震災への備えや施設の老朽化対策など、必要な事業を推進するために徹底した経営努力を実施した上で設定したものであり、値下げする考えはございません。なお、消費税は、消費一般に広く薄く負担を求め、消費者がその最終的な負担者となる税であり、民間企業と同様に法令上納税義務がある水道事業者として課税対象となる水道料金に転嫁したものでございます。

○小竹委員 今、消費税のことについてもお話がありましたけれども、都民にとって、本当に水道料金が高いというのが率直な声として上がっているわけですよね。そういう点でいうと、やはり料金の問題について、本当に都民の立場から考えていく必要があるというふうに思います。
 水道事業会計の二〇一四年度の決算を見ますと、配水事業はもとより、営業外収益も増加していますし、預金は、五年前よりも一千億円増加し、一方、借り入れとなる企業債残高は、五年間で一千億円も減少しています。結果的に、年度末で資金残高は、昨年より約七百億円増加して二千億円を超えました。内部留保や過大な水需要を見直して、無駄遣いを改めれば値下げは可能ではないかというふうに思います。利益を都民に還元する点からも料金を引き下げていくことを求めておきます。
 次に、減免制度についてお伺いいたします。
 都条例に基づいて、東京都の給水条例に基づいて減免が行われています。生活保護世帯及び児童扶養手当受給世帯などの減免については、基本料金は免除されますけれども、十立方を超える場合は従量料金が入ってきます。家族世帯や多子世帯など複数世帯になる場合には、免除の枠を拡大すべきではないかというふうに思います。また、従量料金についても免除の対象にすべきではないかということをご提案したいと思うんですが、いかがでしょうか。

○加藤特命担当部長 水道事業は、地方公営企業として独立採算のもと、受益者負担を原則として経営しております。こうした観点から、料金の減免措置は基本的になじまないと考えております。現在実施している生活保護世帯などに対する減免措置は、減収分を一般会計が補填することを前提に例外的に実施しております。したがって、減免措置を拡大する考えはございません。

○小竹委員 本当に冷たいですね。利益を都民に還元するというのは大事な事業ですよ。私はさらに−−生活保護世帯については減免の規定が一応あります。しかし今、本当に所得の低い層が、貧困問題もクローズアップされているように、減免対象にならない低所得の方々が増大しています。生活保護は受けないで、年金だけでぎりぎり生活しているというふうな方々もたくさんいらっしゃるわけですが、そういう方々に対する基本料金の免除についても検討すべきだというふうに思うんですが、いかがですか。

○加藤特命担当部長 先ほどご答弁したとおり、現在実施しておる減免措置は、減収分を一般会計が補填することを前提に例外的に実施しているものでございます。したがって、減免措置を拡大する考えはございません。

○小竹委員 本当に、低所得の方々に対する姿勢が問われるんじゃないかというふうに思うんですね。今、本当に貧困というのが大きな社会問題になっているわけですよ。低賃金の非正規労働者もふえています。年収二百万未満の人が二千万人超えているという状況なんですよね。水は命を支える重要なものです。負担が重くなっていますから、全国では、水道をとめられて亡くなるということが大きな問題になりました。公共の福祉増進を目的とする公営企業の立場に立ったら、利益の一部を都民に還元するという点で、やはり低所得者対策に向けて減免の拡充を強く求めておきたいというふうに思います。
 次に、公衆浴場ですが、これは減免の対象になっています。しかし、公衆浴場が次々と廃業に追い込まれています。これ以上公衆浴場を減らさないためということと、公衆浴場は、災害時に利用されるという点では大きな役割を担っています。そういう点では、災害時の利用を促進するという点で、公衆浴場に対してさらなる減免措置をとるべきではないかというふうに思うんですが、この点いかがでしょうか。

○加藤特命担当部長 繰り返しになりますが、現在実施しております減免措置は、減収分を一般会計が補填することを前提に例外的に実施しているものでございます。したがって、減免措置を拡大する考えはございません。

○小竹委員 いや、もう本当に、冷たいというよりは、都民の暮らしや営業を考えていないという、そういう実態がここにあらわれているなというのを率直に感じます。お豆腐屋さんや、そば屋さんなど大量に水を使う業種の方々についても、下水道については免除があるんですよ。だけど水道にはないんですね。
 私は水道にも減免制度をつくるべきだというふうに思います。しかしご答弁は、同じ答弁になるかなというふうに思いますので、この点については、減免制度をつくるように求めたいというふうに思うんですけれども、公衆浴場にしろ、豆腐屋さんにしろ、おそば屋さんにしろ、水道料金の負担の重さに悲鳴が上がっているんですよ。
 私の知っている豆腐屋さんやおそば屋さん、美容室などいろいろ聞いてきたんですけれども、公衆浴場も聞きました。お豆腐屋さんやそば屋さんは、以前は井戸水を使っていた。しかし、水質検査やなんかで、毎月水質検査をしなければいけないので、それが一回につき三千円かかるので、もう節約の対象ということで水道に切りかえたということなんですよね。しかし、料金が高いので、本当に頭を痛めているということなんです。
 私の伺ったお豆腐屋さんは、二カ月で、水道料金だけで十六万九千四百三十円、下水道と合わせると三十万を超えるというんですね。それに今、原材料の大豆が上がっていて、値上げももうできないから、どうしようということで、持ち出しになっているということを訴えておられたんですね。豆腐屋さんの組合でも、五年以内に廃業せざるを得ないという人が圧倒的だっていうことなんですよ。だからやっぱり、そういうところにきちんと、少なくとも水については安心できるような制度にするというのが大事になっているというふうに思うんですね。
 おそば屋さんも、その水質検査で水道に切りかえたということですが、お客が減っている中でも二カ月で二万六千円を超す料金を納めているということなんですね。美容室は省略します。
 先ほど申し上げた満足度調査だって、事業所やそれから一般家庭と事業所を併設しているところの方々から十三件、やっぱり料金を安くしてほしいという声が上がってます。中小業者の営業と暮らしを守るためにも、水道料金の引き下げと減免制度の拡充は欠かせないというふうに思います。公営企業会計として、先ほども申し上げたように、水道会計で実施は可能だというふうに考えます。あわせて一般会計に対しても、中小企業支援として拡充するために申し入れていただいて、ぜひ実現方を図っていただきたいというふうに、これは要望しておきます。
 次に、水道局の職員の問題についてお伺いいたします。
 職員について、二〇一四年度には、条例定数で三千九百三十三人、現員数は三千八百八十七人となっています。実際に勤務する職員が条例定数より四十六人少なくなっているわけで、昨年度は四十六人少なくなっています。二〇一三年度は九十九人、それから二〇一〇年度は百八十三人も条例定数より少ないという、この開きはなぜなんでしょうか。

○松丸職員部長 条例定数は、職員数の上限を定めるものでございまして、いかなる行政需要に対しても条例定数を超えない範囲で弾力的に対応するため、条例定数を下回る職員数による管理を行っているところでございます。

○小竹委員 次に、超過勤務の実態について資料をいただきました。
 二〇一四年には、月六十時間を超えて八十時間以下の超過勤務を行った方は人数で百六十一人、八十時間、過労死ラインといわれている月八十時間を超える超過勤務を行った方は八十六人、そのうち最大時間数は、数人の方が百時間を超えていると伺いました。この状態は、二〇一四年の数字を伺ったんですけれども、二〇一三年及び今年度、現在までの状況はどうなっているのか、お伺いいたします。

○松丸職員部長 平成二十五年度におきまして、月六十時間を超えて八十時間以下の超過勤務を行った職員は百五十五人、八十時間を超えて超過勤務を行った職員は九十人でございます。
 平成二十七年度上半期におきましては、月六十時間を超えて月八十時間以下の超過勤務を行った職員は八十九人、八十時間を超えて超過勤務を行った職員は五十九人でございます。

○小竹委員 ことしは上半期だけで昨年の半分を超えているわけですよね。二〇一三年も一四年と同様の傾向ということですから、こういう超過勤務が常態化しているということではないんですか。超過勤務や過重労働を解消するためには、適切な数の職員の確保が必要です。一人一人の仕事量を減らしていくような対策がとられる必要があるというふうに思うんですが、少なくとも条例定数の人員を確保すべきだというふうに思うんですが、いかがですか。

○松丸職員部長 局内の各事業所の業務量は、年度を通して均一ではございません。一部の事業所で一時的な欠員が生じた場合でも、局内全体の状況を適切に把握の上、適宜配置管理を行っております。この結果、当局の事務事業は、当該年度に必要とされる職員数によって安定運営が保たれております。

○小竹委員 安定運営がされているといわれましたけれども、この超過勤務の実態というのは、私はもう異常だと思うんですよ。だって、過労死ラインを超える人たちがこんなにたくさんいるということは病気につながっていくわけですよね。
 実際に病気で休職している方は、二〇一四年、十五人。この五年間、資料をいただいたのを見ると、毎年二十人前後いらっしゃいます。そのうちの半分以上が精神疾患による休職だと伺っています。実際に過労死ラインを超えている、月八十時間を超えている、超過勤務をしている職員が八十人から九十人もいるというのは、本当に異常な事態ですし、ことしも同様の傾向で五十九人、こういうふうになっているわけですから、本当にこの問題を解決する、そういう対策が必要だというふうに思うんです。
 厚生労働省でも、過重労働は、過労死や多種の健康被害、精神疾患、自殺のリスクを高めることが指摘されています。過重労働を解消し、職員の命と健康を守るためにも、早急に改善することを求めて質問を終わります。

○大西委員 私は、東京水道の海外の支援、若干、山内委員とかぶるところはありますが、ちょっと違った観点からも質問させていただきたいと思います。
 東京水道では、長年培った技術を活用し、近年、積極的に途上国に対する支援の取り組みを推進しております。
 まず最初に、国際展開の取り組みの概要について伺います。

○斉田企画担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 水道局では、本年六月、国際展開の取り組みを総合的かつ体系的に取りまとめた東京水道国際展開プログラムを策定いたしました。このプログラムに基づき、アジアの諸都市からの要請に応じた訪日研修や講師派遣など、これまで培ってきた技術、ノウハウを提供する人材育成を実施しております。また、民間企業と連携し、水道事情の改善のための技術協力やインフラ整備を行う事業を推進しております。さらに、東京水道の先進的な取り組みなどの情報を広く国内外に発信しております。これら三つを柱として国際展開に取り組んでおります。

○大西委員 人材育成とか事業推進、情報発信と幅広い取り組みをしているとのことでございますが、今の話の中では、アジアの諸都市が中心ということですが、東京水道に対し、どのようなニーズがあるのか、伺います。

○斉田企画担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 アジアの途上国では、浄水処理が十分でなく、施設も老朽化しているなど、多くの問題を抱えている状況にあります。このため、東京水道が持つさまざまな原水水質に対応できる浄水処理や、漏水などの収入に結びつかない無収水への対策に関する技術やノウハウにつきまして、相手国から高いニーズが寄せられております。

○大西委員 それでは、その高いニーズ、このニーズを踏まえた具体的な取り組み内容について伺います。

○斉田企画担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 まず、訪日研修といたしまして、年間四百名程度を受け入れ、浄水場など当局施設の見学や研修・開発センターにおける技術研修などを実施しております。また、インドやベトナムにおきまして、現地での技術指導などによる水道運営、維持管理能力の強化に関する技術協力事業を推進しております。
 具体的には、水質管理、無収水削減、アセットマネジメント、料金制度など、多様な分野において、東京水道が持つ技術やノウハウを提供することにより、途上国などの水道事業体の能力の強化を図っております。
 インフラ整備事業といたしましては、昨年十月から本年三月に、ミャンマーのヤンゴンにおいて、無収水を削減する事業を実施しております。

○大西委員 今おっしゃられたヤンゴンの無収水対策事業は、テレビのドキュメンタリーでも取り上げられていたのを私も見た覚えもございます。このヤンゴンの無収水対策事業における具体的な取り組み及び成果について伺います。

○斉田企画担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 ヤンゴンでは、無収水の割合が約七割で大きな課題となっていることから、東京水道に対して技術支援の要請がなされ、無収水対策事業を手がけることに至りました。この事業は、漏水調査、水道管の取りかえ及び修繕、水道メーターの設置などを行うもので、監理団体である東京水道サービス株式会社とともに民間企業と連携して実施しております。
 成果といたしましては、対象地域における無収水率を七七%から三二%に削減したほか、その地域全域で二十四時間給水を実現しております。

○大西委員 発展途上国では頻繁に断水するところが少なくないと聞いております。この事業のおかげで、毎日二十四時間いつでも水道を使うことができるようになり、現地の人々に喜ばれたのではないかと思います。
 ただ、一方で、東京水道がこうして海外の方に事業を教える、そういうときの費用負担、要するにこの事業費の負担というのは一体どこが持っているのか、その考え方についてお伺いいたします。

○斉田企画担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 途上国では、財政基盤が脆弱であり、施設整備に必要な財源として当該国や中央政府による公的資金の投入が困難な状況にあります。このため、事業を進めるに当たりましては、日本のODAを活用した財政支援が不可欠となっております。こうした状況を考慮の上、国が財政支援を行い、東京水道が長年培ってきた技術を活用する事業スキームとしております。

○大西委員 要は、国がお金を出しているということでございますね。こういったインフラ整備が進むことで、アジアの途上国の経済成長を期待することができます。ここまでいろいろお伺いしてきましたが、東京水道が長年培った技術を活用して、発展途上国の水問題の解決に貢献しているということは本当にいいことだと感じております。ただ、この国際展開の取り組みを国内外にどのように発信しているのか、お伺いいたします。

○斉田企画担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 本年策定いたしました国際展開プログラムを活用し、国際会議などの機会に、海外の水道事業体に対しまして、東京水道の強みや人材育成のメニュー、技術協力事業の内容などにつきましてPRしております。また、海外実務者向けホームページを設置し、東京水道の技術やノウハウを紹介するほか、国際展開の取り組みを広く発信するとともに、海外都市の先進的な取り組みに関する事例の蓄積や知見の交換を行う仕組みを構築しております。こうした取り組みにつきまして、パブリシティーを活用するとともに、ホームページに掲載するなど、広く都民に発信しております。

○大西委員 さまざまな方法でPRしておられるということでございます。たまには報道で、私も見ることもございます。しかし一方で、普通の都民の人に聞くと、やはりまだ普通の都民の人はそんなに、そこまでやってるのというような回答も出てくるのも事実でございます。
 今後、世界に誇る東京水道の技術力と国際展開の取り組みについて、私はもっともっとさらにアピールをしていっていただいて、もっともっと海外に貢献していただきたいと要望を申し上げて質問を終わります。
 ありがとうございます。

○宮瀬委員 私の方からは、福祉分野における水道事業についてお伺いをいたします。
 近年、ひとり暮らしのお年寄りの孤独死が毎年のように新聞の報道でされております。孤独死の定義が定められていないため、その正確な数値というのはわかりませんが、かなりの数に上ることは間違いありません。
 私は、地元が板橋区でありまして、橘委員も多分ご存じかと思いますが、高島平団地というものがございます。高度経済成長期に新たに流入しましたファミリー世代が、現在、高齢化をいたしまして、もう本当に毎月のように孤独死の話を聞いております。このように、東京のような都内では、近所づき合いも少なく、また、そういった気づきのきっかけもないのが実態ではないでしょうか。
 水道料金の算定基礎となるメーター検針は異変に気づく貴重な機会であります。実際、一昨年、港区で検針時に水道が出っ放しになっていることに検針員が気づき、命が救われたとの記事を見てまいりました。その後、水道局では、福祉関係部署との連携を図るということになったと聞いております。
 そこでまず、その取り組みについてお伺いをいたします。

○浅沼サービス推進部長 検針委託会社が定期検針の際に、水道メーターが回転しているにもかかわらず、声かけに応答がないなど、お客様の異変を察知した場合には、区市町の福祉関係部署へ情報を提供できるよう、平成二十六年六月から、区市町及び検針委託会社と順次協定を締結しております。平成二十七年十月末現在で、区部二十二区、多摩地区都営水道全二十六市町と協定を締結済みでございます。

○宮瀬委員 ありがとうございます。大変すばらしい取り組みだと思っております。
 私も、この取り組みでありますが、知人から聞いたところ、ガスは使わずに生活をすることもできる、また、電気も、人によってはほとんど使わずに生活することもできる、新聞はとらないで済む方もいると。そういった中で、トイレの水だけは、流さないとやはり生活はできないだろうということで、生活実態があれば、水道メーターは確実に動くのではないかといったことを申しておりました。
 すなわち、水道メーターのチェックに伴う確認は、まさに最後のとりでといっても構いません。そのように、既に都営水道のほとんどの区市町と協定を締結しており、残り一区終われば、ほぼ全ての水道局所管の都内全域がカバーされると。また福祉関連部署との連携を確立しているということがわかりました。
 平成二十二年の国勢調査によりますと、都内には六十二万人といわれる単身高齢者がおりまして、今後ますます増加をしていくといわれていることはもう周知の事実であります。このような社会情勢におきまして、認知症ですとか行方不明、また孤独死といった人をふやさないためには有効な手だてだと思っております。そこで、協定に基づきまして、区市町に異変の情報を提供した実際の実績についてお伺いをいたします。

○浅沼サービス推進部長 区市町の福祉関係部署へ情報提供した実績につきましては、協定の締結開始以降、平成二十七年十月末までで、区部で六件、多摩地区で七件の合計十三件となっております。

○宮瀬委員 ありがとうございます。合計十三件の案件を区市町の方にお届けいただいたということであります。
 もちろん、中には一人で亡くなりたいといった方もいるかもしれません。しかし実際、命を落としてそのまま放置されたい、そういった方は恐らく一人もいないと思います。その生死にかかわらず、その十三件の内容をしっかりと、次の反省、そして展開に生かしていただきたいと思っております。
 また、締結開始以降、見守り事業そのものが機能していることが理解できました。また、水道局の営業所は、都内各地域に点在しておりまして、窓口業務等も行っていることから、地域貢献もできると期待をしております。
 今後とも、福祉や地域貢献のための区市町村等の連携を進めていくべきと考えますが、所見をお伺いいたします。

○浅沼サービス推進部長 今後も区市町の福祉部署との協定に基づきまして、定期検針の際などに異変に気づいた場合は情報提供を行ってまいります。また、当局では、区市町や地域のPTAからの要請等を受けまして、営業所等を子供一一〇番の家に登録しており、子供たちが危険に遭遇したり、困り事があるときに安心して立ち寄れる拠点として、子供たちの見守りに貢献しております。引き続きこうした取り組みによりまして、区市町等との連携を進めてまいります。

○宮瀬委員 ありがとうございます。しかし、私も恥ずかしながら、水道の営業所が子供一一〇番の家に登録されているということを、今回初めて不勉強ながら知りました。また、水道メーターを活用した見守り事業も、なかなか普通の都民の方々には余り知られていないのが実態なのではないでしょうか。実際に、水道局はさまざまな取り組みを通じて地域貢献を行っておりますので、今後とも、これらの事業を忠実に取り組んでいただくとともに、周知活動もあわせて行っていただくよう要望いたします。
 今まで見守り事業を続けてまいりましたが、ところで、水道メーターの定期検針には、どのような形態で、年間どれぐらいの予算を割いているのか、お伺いいたします。

○浅沼サービス推進部長 水道メーターの定期検針業務につきましては、検針委託会社の検針員が各戸に訪問して行うものであり、平成二十六年度の委託費は、年間で約六十一億円となっております。

○宮瀬委員 各戸訪問、恐らく水道を使っている方の世帯全てだと思うんですけれども、そこに六十一億かかっていると。大変地道な努力をされていること、直接行くわけですから、見守り事業につながっていると思う一方で、ネット社会の到来ですとか、大分周辺環境も変化してまいりました。今回の質疑に当たりまして、ITという分野から事業を調べてまいりましたら、水道局のホームページに、使用した水道料金の経年的なデータを手軽にインターネットで確認できるマイネットといった取り組みがありました。事業の概要や登録者数の推移についてお伺いいたします。

○浅沼サービス推進部長 東京水道マイネットは、会員登録をしていただくことで、お客様が使用水量や料金の過去の実績等をパソコンやスマートフォンなどから、いつでもどこでも確認することができるサービスでございます。
 登録者数は、平成二十七年一月二十六日のサービス開始から約二カ月を経過した三月末時点で約七千件、この十月末時点では約二万七千件となっております。

○宮瀬委員 東京水道マイネットと聞きまして、ホームページを私も拝見させていただきましたが、当初見たときに、もうこれはリアルタイムで、水道料金がスマホ等で見られて、また使用量もわかってといったものではないかと思ったわけでありますが、実際は、水道、二カ月に一回届けられる請求書のその数値がデータ化されて、二カ月に一回の更新で確認ができると、まさに紙がデータになっただけといったものといったら語弊があるでしょうか。
 なぜ、水道検針に触れ、マイネットに触れてきたかといいますと、水道見守り事業は、二カ月に一回という検針のタイミングの気づきに注目したものでありますが、これは逆にいいますと、二カ月に一回しか確認することができないといった実態がございます。もし、二カ月に一回ではなく、こちらが一日一回、リアルタイムで水の使用量や料金を確認することができれば、通常の変化に気がつきやすい、そういったものに活用できるのではないかと、そのマイネットを思ったわけであります。
 実際には、なかなか技術的に、いわゆる自動検針という技術が大変ネックになると聞いてまいりました。IT技術の進化によりまして、ライフライン事業者である電力会社やガス会社、また水道についても、幾つかの事業体で自動検針の研究開発が行われているようであります。
 そこで、都の水道局では、どのような取り組みについて行っているのか、お伺いいたします。

○山田建設部長 水道局では、平成二十六年度から、民間会社二社とスマートメーターに関する共同研究として、無線通信の検証やサービスなどの検討を実施しており、現在は、集合住宅や戸建て住宅において実際のサービスを模した実証実験を行っているところであります。
 今後、この共同研究で明らかになった課題について、必要な技術開発を継続して実施してまいります。

○宮瀬委員 ありがとうございます。技術開発が継続して検討されているということでありました。
 まさに、その自動検針に伴うリアルタイムでの水道料金、そして水道使用量の判定は、今後の大きな期待につながるものだと考えております。解決しなければならない課題も多く、将来の話にもなると思いますが、今後も少子高齢化が全国的に進めば、先ほど、年間六十一億円かけて委託しております検針員の方々の人手不足も心配されるところであります。
 また、リアルタイムでのデータの集積は、福祉の分野のみならず、本業であります事業の改善にもつながるきっかけになるかと思います。例えば、水不足の夏に、この各家庭の水の使用量が実際にリアルタイムで、一日単位でわかっていけば、対策もとりやすくなるのではないでしょうか。
 また、福祉の分野に再度戻りますけれども、見守り事業といえば、高齢者の民生委員、児童委員といった方々に地域で担っていただいております。しかし、民生委員、児童委員の皆様にとりましても、なり手不足の問題や、また、訪問をしても、実際に会ってくれないといった現状を抱えているのが実態ではないでしょうか。そこで、区市町村と連携をしながら、訪問を予定している要対象者のリストと自動検針のデータを連動させることにより、効率的な民生委員活動の助けにもなって、この民生委員の方々の負担も減ると思われます。
 今回の質疑におきましては、福祉と水道、また、最新のIT技術、自動検針のお話まで話が飛びましたが、ぜひ、命を守る水で、そして水道局であってほしいと思いまして、私の質疑を終わります。

○塩村委員 私の方からは、水道局が所有する土地の活用と、東京の水道水の魅力発信等について質問をさせていただきたいと思います。
 まず、水道局が所有をする土地についてお伺いいたします。
 利用計画が決まっていない土地は、将来の行政需要への対応に備えて普通財産として管理をされていると思います。そのような土地が水道局にどのぐらいあるのか、また、今後見込まれる未活用土地があるのか、お伺いをいたします。

○冨田経理部長 現在、利用計画が決まっていない土地は二十九件、約一万九千三百平方メートルがあります。また、将来の水道施設の再構築などに伴い、未利用地が新たに発生する可能性はございます。

○塩村委員 次に、既に活用されている土地ですが、昨今の子供を取り巻く環境を鑑みまして、ぜひとも、更新の切りかえ等があるのなら、子供たちや地域の方がちょっとしたスポーツに利用できるよう、貸し付けの切りかえをしていただきたいというふうに思っておりますし、地元の議員等からもそのような声をもらっております。
 そこで、お伺いをいたしますが、水道施設内の土地を、限定的にでも子供や地域の方が使えるようにするために、現在障害となっているものがあるのでしょうか。あるとすればどのようなものなのか、それをお伺いいたします。

○冨田経理部長 水道施設での利用については、セキュリティー確保等の観点から、立ち入りを制限してございます。なお、現在、公園等として使用しているものについては、地元自治体等からの申請に基づき許可しておりますが、この使用許可については、局事業への支障の有無について十分検討した上で個別に判断しております。

○塩村委員 ありがとうございます。地元自治体等からの使用申請許可に基づいて局が検討して個別に判断をするとのことでした。
 それでは、これまでに水道局は、所有をする土地で、地域の子供たち、また地域の方が、スポーツができるような広場や公園として貸し付けた実績をお伺いいたします。

○冨田経理部長 給水所等の上部利用として、地元自治体等の申請に基づき、公園や児童遊園などに提供している実績は十件でございます。

○塩村委員 十件の実績があるとのことです。私の地元の世田谷区は、五歳以下の子供の数が年々一千ずつふえていっているような状態です。少子化が進む中ですので大変希望を感じるんですけれども、一方、保育園新設の土地がなく、待機児童もワーストワンという状態が続いています。
 九月の第三回定例会にて土地活用の質問をしたところ、将来の土地利用に支障とならない範囲で区市町村へ貸し付けを行い、地域における子供の遊び場などにも暫定的に活用してきたところであり、今後とも適切に対応してまいりますとのことでした。そのような話が区市町村からあった場合には、なるべくできるように、特に前向きに検討していっていただきたいというふうに思います。
 次に、東京の水道水の魅力発信についてお伺いをいたします。
 昨年の質疑で、東京水の飲み比べキャンペーンについて細かく質問をしてまいりました。今回、そこは割愛するんですけれども、本年の飲み比べの結果からお知らせください。昨年からは、外国人の方を対象にした飲み比べも行われていますが、あわせて本年度の結果をお知らせください。

○金子サービス企画担当部長 本年度六月の水道週間行事では、水道水とミネラルウオーターの飲み比べを八会場で実施いたしました。これらのイベントでは、延べ一万五百人を超える方にご参加いただき、約六割の方が、水道水はミネラルウオーターと遜色ないとの回答をいただきました。
 なお、外国人の参加者は百十三人でございました。また、十月に、東京タワーで実施した秋の飲み比べイベントには千五百人を超える方にご参加いただき、そのうち外国人の参加者は約一割でございました。飲み比べは、水道水のおいしさを直接体感していただける施策であり、今後も継続して実施していきたいと考えております。

○塩村委員 ありがとうございます。私も非常にいいイベントだと思いますので、今後も内容を工夫して、さらに水道水のおいしさと魅力を伝えるイベントを継続していただきたいというふうに思います。
 多くの方がミネラルウオーターと遜色ないという回答をしておりますし、都議としまして、一人の都民として非常に喜ばしい結果だというふうに思っております。
 次に、そのおいしい水の定義についてお伺いをしたいと思います。いかがでしょうか。

○青木浄水部長 東京都では、国が定めた水質基準の五十一項目を含め、金属や農薬など約二百項目について、水質検査を定期的に実施し、安全でおいしい水の供給に万全を期してございます。これに加えまして、より一層高いレベルの目標として、平成十六年から独自に、おいしさに関する水質目標を設定いたしました。具体的には、におい、味など八項目について、国の基準にない項目や国の基準よりも高いレベルの目標を設定し、目標達成に向けた取り組みを実施しているところでございます。

○塩村委員 ありがとうございます。すごいんだなというふうに思いました。
 なぜこの質問をしたのかといいますと、東京の水のおいしさは何を根拠に論じられているのかを知ることも大事だというふうに思っております。
 水の博士と呼ばれました東京都の水道局出身の小島貞男先生の著書によりますと、わかりやすくいいますと、おいしい水とは、ミネラルが少しだけ入った水、体にいい水とはミネラルがたくさん入った水と書かれています。
 今回の質疑を作成するに当たり、大学などの環境分析実験の助手をしていた方に実は飲み比べに参加をしていただきました。その方は、現在も水をメーンに研究を続けており、イタリアに軸足を置いて活動しております。その方によりますと、この二つは相反する水の性質で、ミネラルが少なければお水はおいしく、多ければ個性的な味になるとのことで、日本の水は基本的にとてもおいしい、中でも、東京のように首都、人口密集地帯における水道水の品質では、世界でもぬきんでておいしい水、おいしいまちの水といえるとのことです。
 小島貞男先生の著書等も研究をされており、小島氏の本を読んだ上で、正確に東京の水について書くのであれば、東京の水は世界屈指の大都市で人口が密集しているにもかかわらず、水質が安定しており、混入物が少なく、ミネラルも少しだけ入っているので、おいしいというのが性質だということでした。
 こういったところに多くの広報のヒントがあるのではないかというふうに思います。ちなみに、報告書を読んでみますと、総じて飲み比べの評価は高く、マイナスや改善点を見つけることが難しかったということをお知らせしておきます。
 そんな中、あえて申し添えるのであれば、さきにお伝えしましたように、東京の水タイプの強みを生かしたPRをすれば、東京水のすばらしさが世界でもぬきんでていることが際立つのではないかとのことでした。一例としましては、ミネラルウオーター、純水と水道水の違い、味だけの対比であれば常温対比がよいとのことでした。あとは水の文化性などはぜひともホームページでお願いをしたいところです。東京水は、関東一円の味覚文化、これは食文化ともいいかえることができるそうなのですけれども、味覚文化を引き出す水タイプに当たるとのことです。
 昨今、適量の水を飲むことは、美容や健康につながると女性誌にも取り上げられており、水は注目を浴びております。アクアソムリエなども登場しています。東京水の特性を生かしたさらなるPRもぜひお願いいたします。
 次です。昨年の質問で、この飲み比べの結果をもっと発信をして、二〇二〇年に向けて、東京のブランドイメージ向上に貢献をすべきだと要望しておきました。その一例としまして、海外の方が目にするサイトやガイドブック等に極力宣伝広告費をかけずに、東京水の結果がわかるような一文を添えることなどです。昨年は申請をしているところまでのご答弁を頂戴しましたが、その後の進捗をお伺いいたします。

○金子サービス企画担当部長 水道局ではこれまでも、外国人向けの情報発信に取り組んできており、ツイッター、フェイスブックを活用し、英文での発信を随時実施しているところでございます。当局の英語版ホームページにつきましても、今年度中にリニューアルする予定でございます。
 また、世界で広く利用されている旅行者用投稿サイトや、海外で販売されている日本のガイドブックなどに当局のPR館の掲載を登録申請いたしました。既に旅行者用投稿サイトへの掲載を確認しており、引き続きこうした取り組みを実施してまいります。

○塩村委員 しっかりと取り組んでいただけているようです。ありがとうございます。
 英語版のホームページでは、ぜひ東京の水道水のおいしさをしっかりと伝えていただきたいというふうに思います。まだまだ蛇口から水がおいしく飲める都市は多くありません。安全はもちろん、おいしさもしっかりと伝えていただきたいというふうに思います。
 そしてなんですけれども、こちらは「地球の歩き方」を発行している会社のガイドブックになります。「地球の歩き方」は、日本人が海外に行くときに持っていくガイドブックなんですけれども、こちらは逆のバージョンだと思っていただければというふうに思います。簡単にいうと外国人向けのガイドブックで、英語、中国語、韓国語で書かれていまして、アジアの旅行代理店から日本に旅行することが決まっているお客様に配るそうで、その数は年間六十六万部だそうです。
 この中にも、電車の乗り方など、普通のガイドブックと同じように東京の基本情報が書かれています。私は、前職がライターだったりしましたので、日本旅行作家協会の会員であり、そのご縁でお会いしました。この「地球の歩き方」というガイドブックをつくっている会社の社長さんに会う機会がありました。その際に、東京の水道水が飲み比べでミネラルウオーターに遜色ない結果が出ており、おいしいんだという話をしたところ、これはアジアの国からの旅行者にとって大変に有益な情報だとのことでした。もちろんそのような売り込み等が都側から、水道局からあった場合には、一行程度の情報であれば喜んで掲載をするとのことでした。まだまだ盲点になっている費用対効果のいいPR方法があるように感じますので、ぜひともPRの推進を進めていただきたいというふうに思います。
 最後に、水道局が行っています社会貢献についてお伺いをいたします。
 昨年の質疑で、使用済みの水道メーターを使用した社会貢献を例に、社会貢献の推進をすべきだという提案をいたしました。この水道メーターでの社会貢献というのを説明しておきますと、複数の自治体で、水道メーター分解作業等業務委託事業として既に事業としてスタートしています。障害を持つ方にとって、シール張りなどの細かい作業ではなく、メーターを分解する作業は、やりがいを感じられると好評です。
 また、その使用済みのメーターをそのまま売却するよりも、分解して金属のみを取り出して売却する方が買い取り金額も高く、運搬費等の必要な費用を差し引いても、従来の収入よりも自治体の収入がアップすることがわかっています。
 世界一の福祉都市を目指すと知事がおっしゃっていたと思いますけれども、水道局も、こうした障害を持つ方の生きがいにつながり、水道局としましても収入が上がる取り組みの検討を強く要望してまいりました。その後の取り組み状況をお伺いいたします。

○今井給水部長 再利用できず破棄する水道メーターにつきましては、これまでも他都市の動向等を注視してきましたが、発生の規模や委託先の受け入れ体制など、他都市と東京との状況の違いなどにも十分配慮する必要がございます。このため、引き続き他都市の取り組み状況や、東京都の福祉施策の動向などの情報収集を行い、公営企業としての経済性、合理性を十分に踏まえつつ適切に対応してまいります。

○塩村委員 ありがとうございます。障害をお持ちの方がやりがいを感じることのできる仕事をとのことですので、できるところからでも少しずつスタートしてみてはどうでしょうか。また、メーターに限らず障害をお持ちの方の助けになる社会貢献を公営企業として積極的に考えてみるということをお願いしておきます。
 最後に、回答の部分が少しかぶってしまうのですけれども、これまでに要望してきました水道局の社会貢献の取り組み状況をお伺いしまして、私の質問を終わります。

○浅沼サービス推進部長 当局における社会貢献の取り組みとしましては、各戸の水道メーターを定期的に検針する際などにお客様の異変に気づいた場合、当局から区市町に対し情報提供などを行う体制を整備することとし、平成二十六年六月から、区市町や検針委託会社と順次協定を締結しております。これまでの情報提供の実績につきましては、本年十月末までに区部で六件、多摩地区で七件の合計十三件となってございます。こうした取り組みによりまして、ライフライン事業者として積極的に福祉行政との連携を図っております。

○舟坂委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○舟坂委員長 異議なしと認め、事務事業に対する質疑は終了いたしました。
 以上で水道局関係を終わります。
 この際、議事の都合により、おおむね十五分間休憩いたします。
   午後三時三分休憩

   午後三時十九分開議

○舟坂委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 これより交通局関係に入ります。
 初めに、先般の人事異動に伴い、交通局長から幹部職員の紹介があります。

○塩見交通局長 去る十月二十三日付の人事異動に伴い、兼務発令のございました当局幹部職員を紹介させていただきます。
 オリンピック・パラリンピック調整担当部長を兼務いたします企画担当部長の根木義則でございます。
 以上でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
   〔理事者挨拶〕

○舟坂委員長 紹介は終わりました。

○舟坂委員長 事務事業に対する質疑を行います。
 本件については、既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 資料について理事者の説明を求めます。

○小泉総務部長 過日の委員会で要求のありました資料を、お手元の公営企業委員会要求資料として取りまとめましたので、その概要についてご説明申し上げます。
 一ページをお開きいただきたいと存じます。都営地下鉄四線及び日暮里・舎人ライナーの混雑率の推移でございます。
 路線別に、それぞれの最混雑区間の混雑率を過去五年間分記載してございます。
 次に、二ページをお開きいただきたいと存じます。廃止、短縮した都営バス路線でございます。
 廃止した路線は旧運行区間を、短縮した路線は新旧で比較して過去五年間分を記載してございます。
 次に、三ページをお開きいただきたいと存じます。都営バス停留所における上屋、ベンチの設置状況でございます。
 都営バスの総停留所数と上屋、ベンチを設置している停留所数を記載してございます。
 次に、四ページをお開きいただきたいと存じます。都営地下鉄におけるエレベーター等の整備状況でございます。
 都営地下鉄全百六駅のうち、エレベーターとエスカレーターがそれぞれ設置されている駅数及びエレベーター等によりホームから地上までワンルートが確保されている駅数を記載してございます。
 次に、五ページをお開きいただきたいと存じます。都営地下鉄におけるホームドア設置状況及び転落件数でございます。
 ホームドアにつきましては、設置路線及び設置率を、転落件数につきましては路線別に過去五年間分を記載してございます。
 次に、六ページをお開きいただきたいと存じます。都営地下鉄の浸水対策の実施状況でございます。
 地下鉄の浸水対策の内容ごとに、対策済みの箇所数を路線別に記載してございます。
 次に、七ページをお開きいただきたいと存じます。都営地下鉄駅の民間委託状況及び駅別職員配置数でございます。
 都営地下鉄各駅の職員配置数を記載してございます。なお、駅名横の丸印は業務を委託している駅をあらわしております。
 次に、八ページをお開きいただきたいと存じます。事業別職員数及び人件費割合の推移でございます。
 各事業における職員数及び経常費用に占める人件費割合を過去十年間分記載してございます。
 次に、九ページをお開きいただきたいと存じます。都営交通の広告料における広告主上位二十社の業種でございます。
 広告主の業種ごとに広告料の合計額に占める広告料の割合の上位二十社を過去五年間分記載してございます。
 最後に、一〇ページをお開き願います。都営交通における主な媒体の広告掲載率でございます。
 各事業における媒体ごとの広告掲載率を過去五年間分記載してございます。
 以上をもちまして資料の説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○舟坂委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含めまして、これより本件に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○小松委員 事務事業質疑に当たり、私からはまず、交通局事業全般にわたる重要課題である安全対策の取り組みを確認させていただくとともに、東京の今後の発展に重要な役割を担う都営交通の事業運営の考え方について伺っていきたいと思います。
 公共交通は、誰もが手軽に利用できる移動手段であり、都民の足として生活を支え、また、都市活動のいわば動脈として、これまで東京が世界有数の都市に発展する上で大きな役割を果たしてきたものと評価をいたしております。
 ホームページを見ますと、五事業合わせて毎日三百十五万人もの方が都営交通を利用されているというわけであります。これから世界で一番の都市東京を実現していく上で、この大動脈である都営交通には、このような認識と責任を改めて確認していただき、今後一層の奮起と働きを期待するところでございます。
 さて、多くの乗客の命を預かる公共交通は、何よりもまず安全で安心して利用できるものでなくてはなりません。交通局の経営方針においても、安全の確保を最優先としているのは当然のことであり、輸送の安全・安心に対する取り組みは絶え間なく進めていかなければなりません。交通局ではこれまでも、耐震対策やホームドアの設置など、他の鉄道事業者に先駆けて、安全対策を進めていることは承知しているところでございます。
 本日はまず、日々の安全、安定運行に欠かせない信頼性の高い運行設備の整備についてお聞きしたいと思います。
 交通局では、予防保全型の管理手法に基づいたトンネルなどの長寿命化を計画的に進めています。施設の信頼性を高める上ですぐれた取り組みであると考えますが、一方、電車の運行には信号設備、通信設備などもあり、これらの設備に対して、日常のメンテナンスや大きなトラブルが起こる前の事前の対処が重要です。
 この八月には、東急線で電気系統のトラブルが発生し、東急線の三路線が四時間にもわたり不通となりました。夕方の通勤通学客三十六万人の足に影響が出たわけであります。先日の十月十二日にも、JR埼京線を走行中の貨物列車が故障し、埼京線が七時間にもわたり運休し、十六万人に影響が出たことは記憶に新しいところであります。
 聞けば、交通局では、近年大きな運行障害は発生しておらず、関東運輸局長から三年連続の無事故表彰を受けたそうであります。これまでの交通局の努力の成果が評価されたものと考えますが、これからも利用者に信頼される運行を確保するためには、都営地下鉄においても、まずは、こうした大きなトラブルを未然に防ぐ取り組みが基本であると考えます。
 そこで、都営地下鉄において、設備のトラブルを未然に防止するためどのような取り組みを行っているのか、伺います。

○石井車両電気部長 交通局は、安全・安心の確保を最優先に、関係法令に基づきまして、詳細な整備保守の実施基準を定め、設備の着実な維持管理を行っております。特に、障害時の影響が大きくなりやすい設備につきましては予防保全的な更新を行っております。例えば、信号設備などの保安装置については、大量の電子機器を使用しているため、障害発生を未然に防止するよう、交換周期を定めて計画的に更新を行っております。
 今後も、予防保全を重視した更新の実施など、適切な維持管理を行い、列車の安定運行に努めてまいります。

○小松委員 引き続き、日常の安全、安定運行に向けた取り組みを着実に実施していただきたいと思います。日常の安全、安定運行が基本ですが、さらに、公共交通機関は、万が一の災害にも強くなくてはなりません。ましてや世界一自然災害リスクが高いともいわれるこの東京でありますから、災害から利用者を守ることが重要であると同時に、東日本大震災後の対応において明らかになったように、災害後も、鉄道などの交通機関が都市機能の回復や被災地の復興に大きな存在となります。
 ここで、改めて災害への対策を確認したいと思います。
 交通局では、耐震対策について積極的な取り組みを進めているとのことですが、災害時の電力確保も地下鉄の信頼性を高める上で重要な取り組みだと考えます。非常時における都営地下鉄の電力確保の方策と今後の取り組みについて伺います。

○石井車両電気部長 都営交通では、電力会社の変電所からの複数ルートによる受電や、当局変電所間での電力の融通などによりまして電力の安定確保に努めております。さらに、電力会社からの電力供給が全て途絶えた場合には、各路線に設置してある非常用のバッテリーや発電機によりまして、非常用照明、避難誘導灯、放送装置などの重要設備に電気を供給できるようにしております。
 こうした取り組みに加えまして、列車から発生する回生ブレーキの余剰電力を貯蔵し、平常時に活用するほか、非常時には列車を次駅まで走行させることのできる新たな電力貯蔵設備について、その有効性を確認する実証実験を新宿線において間もなく実施いたします。
 今後も、技術革新の動向を見据えながら、新技術の導入についても積極的に検討するなど、都営地下鉄の電力の安定確保を図ってまいります。

○小松委員 さまざまなケースに備え、設備の適切な維持管理や電力の確保、新技術の導入の検討などに取り組み、地下鉄の安全、安定運行を確保していただくことを切にお願いをいたします。
 また、都は二〇二〇年オリンピック・パラリンピック大会の開催などを控え、さまざまなリスクに対処していかなければなりません。対処すべきリスクとして、この自然災害に並んで重要なのがテロ犯罪対策であると考えます。
 海外で発生するテロは、近年、連日のように報道されています。日本でも、地下鉄サリン事件のような鉄道を狙うテロが発生した歴史があります。記憶に新しいところでは、この夏、東海道新幹線車内で起きた焼身自殺事件や、山手線を狙ったケーブル放火事件も発生し、鉄道の安全・安心の確保の難しさが浮き彫りになりました。二〇二〇年大会の開催や国内外からの旅行者の増加などを踏まえると、これまでにも増して、都営地下鉄の犯罪やテロへの備えをより強固なものにしていかなければならないと考えます。
 そこで、都営地下鉄を標的としたテロや犯罪に対し、どのような対策を進めていくのか、今後の取り組みについて伺います。

○裏田安全管理担当部長 ご指摘のとおり、テロ対策や犯罪対策は、都営地下鉄の安全を守る上で大きな課題となっております。
 これまで、都営地下鉄におきましては、駅員やガードマン等による巡回警備を行い、テロや犯罪の未然防止を図るとともに、緊急事態が発生した場合に備え、駅構内への監視カメラや駅係員呼び出しインターホンの設置及び列車内への非常通報装置の設置を行っております。
 また、各職場で警察や消防と連携して、NBCや爆発物に対処する訓練を日ごろから実施いたしまして、テロ等の発生時における駅員の対応力の向上に努めております。
 今後は、専門家の指導助言を受けまして、交通局のテロに対する危機管理対策計画を策定し、テロの類型に応じた対応手順を定めてまいります。
 また、駅の構造やお客様の流動等、各駅の状況を勘案しながら、監視カメラの設置箇所の拡大や映像記録装置の増設等を進めるとともに、総合指令所に映像を集約する等、迅速的確に対応できる体制を整えてまいります。さらに、監視カメラによりまして、不審者や不審物を早期に発見するシステム等、新技術の開発動向にも注視しながら、さらなるテロや犯罪対策の強化に取り組んでまいります。

○小松委員 東京の鉄道は、世界でも類を見ない正確かつ高頻度の運行が高く評価をされております。けさの新聞にもありましたけれども、次期夏季五輪の候補地に立候補を検討されているアムステルダムの市長も、東京の魅力の一つに、この定時性にすぐれた公共交通機関のことを挙げられていらっしゃいまして、改めて世界に評価されているんだなというふうに、きょうちょっと新聞を読んで感じたわけでございます。
 しかし、航空機のように乗客一人一人を厳しくチェックすることは、現実には、短時間での大量輸送の実態からいって無理なことでありますし、セキュリティー対策には一定の制約があるのは、いたし方ない面もあると思います。しかし、便利で快適に移動できる鉄道の運行を脅かすテロ犯罪行為に対しては、交通局だけではなく、警察を初め関係機関とも連携を図り、万全を期していくことをお願いいたします。
 さて、これまで地下鉄に関して質問をしてきましたが、先日発生いたしました都営バスの死亡事故についても触れなくてはなりません。
 先日の事務事業説明の冒頭で、交通局長が、この事故を厳粛に受けとめ、二度とこのような事故を発生させないよう、局を挙げて安全対策、事故防止に取り組むとの発言がございました。これまでもさまざまな事故防止対策を行ってきたものと思いますが、このような事故をなくすためには、これまでの取り組みに加え、さらに実効性のある取り組みを進めていくべきです。
 そこで、これまでの都営バスにおける事故防止の取り組みと、今回の事故を受けて具体的にどのような取り組みを行うのか、伺いたいと思います。

○渡邉自動車部長 最初に、このたびの事故により亡くなられた被害者の方のご冥福をお祈り申し上げますとともに、ご遺族の皆様に心よりお悔やみとおわびを申し上げます。
 安全の確保には、乗務員一人一人が安全に関する高い意識を持ち、常に基本動作を徹底することが重要でございます。このため、都営バスではこれまで、ドライブレコーダーの画像などを活用した安全研修を定期的に実施するとともに、ハザードマップなどによる注意喚起のほか、日々の厳正な点呼を通じて、乗務員に安全運行に必要な指示、確認を行ってまいりました。
 交通局としては、今回の事故を重く受けとめ、現在、緊急の取り組みとして、全ての乗務員を対象に、ロータリーや横断歩道を走行する際の安全確認や運転操作についての研修を実施するとともに、当該ターミナルにおける警備員を増員し、配置時間についても拡大いたしました。
 また、安全意識の重要性について乗務員みずから考え議論させるため、乗務員同士によるグループ討議を充実させているところでございます。さらに、乗務員を指導する運行管理者のコミュニケーションスキルを強化するとともに、運転訓練車のさらなる活用を図るなど、個人の運転特性を踏まえた指導を行っていくほか、ミラーの増設や左折時警報装置の導入など、車両の安全装備の改善を進めてまいります。
 こうした対策を着実に推進し、二度と同様の事故を発生させないという強い決意を持って、組織一丸となり取り組んでまいります。

○小松委員 利用者の信頼を確かなものにするためにも、こうした痛ましい事故の根絶に向けて、引き続きたゆまぬ努力をお願いしたいと思います。
 先日のニュースで、視覚障害者の方が事故に巻き込まれたというニュースを拝見しました。ことし一月から九月までで、年間でもう既に三十二件も起きているということでございまして、十月には、徳島県で、後退してきたダンプに盲導犬とともに視覚障害の方が巻き込まれたと。そのときには、ダンプから音が鳴らなかったため、障害者の方も盲導犬も逃げるのがおくれてしまって巻き込まれたというふうに報道がございました。視覚障害者の方にとっては、音というのが、まさに命綱であるというふうに思います。
 今の答弁で、乗務員の方々の意識改革であったり、技量の向上など、さまざまな取り組みをしていただいているわけでございますが、それだけでは万全を期すことはなかなか難しいと思いますので、こうした装置の導入についても、しっかりと引き続き検討を進めていただきたいと思います。左折時の警報装置を導入するということでありましたけれども、こうした車両の改善というのにしっかりと取り組んでいただきたいということをあわせて申し述べます。
 次に、都営交通の事業運営における、東京の発展に貢献していく取り組みについて伺いたいと思います。
 公共交通の最大の使命は、安全・安心の確保ですが、公営企業である交通局には、東京の発展、沿線地域の発展などに貢献していくという役割もあります。その一つが、鉄道とまちづくりの連携です。
 近年、規模の大小を問わず、都内ではさまざまな再開発計画が進められており、特に駅周辺での再開発計画は今後も続いていくものと思われます。
 二〇二〇年大会の開催に向けた準備の一環としては、交通局がホームドアの整備や乗りかえ駅へのエレベーターの増設等を推進していくことは適切な取り組みとして期待しているところでありますが、駅周辺の再開発が進む中、こうしたまちづくりと連動し、さらなる安全確保や、より一層のバリアフリー化など、駅の機能強化を図っていくことが重要であると考えます。
 都営地下鉄においても、浅草線沿線では幾つかの大規模な開発が計画されていますが、特にJR品川車両基地跡地を中心とした地域が、東京圏国家戦略特区の事業認定に向けた手続を開始したと聞いており、広大な土地を背景とした開発のスタートがこれから切られようとしています。この地区は、品川駅周辺の国際交流拠点としての開発が予定されており、近隣にある浅草線泉岳寺駅の今後の動向が大きくクローズアップされています。
 昨年の第三回定例会における我が党の代表質問に対し、交通局長は、泉岳寺駅については、周辺まちづくりとの整合を図り、駅機能の強化に積極的に取り組んでいくとの答弁がありましたが、泉岳寺駅の機能強化について、現在の取り組み状況について伺います。

○野崎建設工務部長 泉岳寺駅は、現在のホームは二面とも幅員が五メートルと狭く、現状でも、ラッシュ時には混雑しておりますが、近隣で品川駅周辺の国際交流拠点の形成やJR新駅の設置が予定されるなど、今後、お客様の大幅な増加が見込まれております。
 このため、ホームの拡幅など駅の大規模改良を行い、安全性や利便性の向上を図るとともに、エレベーター等の整備により、バリアフリー化をさらに推進する必要がございます。
 現在の泉岳寺駅は、国道一五号の下に位置しまして、国道の空間内だけではホームの拡幅が困難であるため、隣接する民有地を含めた地下空間を利用し、大規模改良を行うことといたしました。改良に当たりましては、JR新駅周辺の一部まち開きが想定されます平成三十六年度までに確実に整備を行うため、東京都施行の市街地再開発事業を活用し、駅の改良を国道と隣接する市街地整備と一体的に進めてまいります。
 今後は、周辺のまちづくりとの整合を図りつつ、関係機関と連携し、泉岳寺駅を拠点駅として機能強化することで、地域の活性化にも資する新たなまちにふさわしい駅となるよう積極的に取り組んでまいります。

○小松委員 交通局が泉岳寺駅の機能強化の必要性を十分に認識するとともに、大規模改良に合わせ、泉岳寺駅を中心とした周辺まちづくりにも積極的に貢献していっていただきたいと思います。
 また、隣接の品川駅は建設が進められております中央リニア新幹線の始発駅でもあり、将来さらに鉄道アクセスの機能も高まることが見込まれます。同駅を核とするこの地区は、今後ますます都市機能の集積化も進んでいくことから、泉岳寺駅と品川駅も含めた連携についても検討をお願いしたいと思います。
 さらに、世界一の東京の実現のためには、東京の国際競争力を強化し、将来の東京の成長を支えていく観光との連携も都営交通の重要なテーマであります。日ごろから、都営交通を利用している都民や、通勤通学客の円滑な利用を確保することは当然のこととして、それと同時に、国内外からの旅行客を積極的に取り込み、東京の観光を重要な産業の柱として活性化していくべきものと考えます。
 日本政府観光局の発表によると、ことし一月から九月までの訪日外国人客数は一千四百四十八万人となり、過去最高だった二〇一四年度の年間一千四百三十一万人を既に更新をし、通年でも過去最高となることが確実なものと見込まれます。外国人旅行客は、今後も増加が見込まれており、我が党の政策でも、力強い経済で日本をリードする東京をつくるために、東京を訪れる外国人旅行客を倍増させることとしております。
 そうした中、東京の緻密な交通ネットワークを形成する鉄道や地下鉄は、旅行客が東京を観光するための重要な足となってきます。鉄道や地下鉄が、国内旅行者のみならず外国人旅行者にとっても快適で使い勝手のよい移動手段となるようにレベルアップをしていかなければなりません。都営地下鉄においてもさまざまな取り組みを進めているとのことですが、これまで以上に旅行者目線に立ったきめ細かな取り組みを進めていくべきものと考えます。
 そこで、今後、都営地下鉄において、旅行者の利便性の向上に向けて具体的にどのように進めていくのか、伺います。

○根木企画担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 都営地下鉄では、国内外からの旅行者へのサービスとして、駅ナンバリングや、多言語による列車運行情報表示装置の設置、主要駅における無料Wi-Fiサービスの提供、都営地下鉄と東京メトロの全線を割安で利用できる外国人旅行者向けの企画乗車券Tokyo Subway Ticketの発売などを行ってまいりました。
 また、外国人旅行者の多い駅などに英語を話せるコンシェルジュを配置し、東京の鉄道の利用にふなれなお客様に乗りかえ等の案内を行ってきたところでありますが、このコンシェルジュにつきましては、順次配置を拡大するとともに、タブレットを持たせ、英語以外の言語にも対応できるようにしております。
 今後は、駅係員や乗務員にもタブレットを持たせ、お客様案内のさらなる充実を図ってまいります。
 また、外国からの旅行者がスマートフォンなどを利用できるよう、地下鉄車内での無料Wi-Fiサービスを新たに導入してまいります。さらに、海外発行のキャッシュカードに対応したATMや大型の荷物が入るコインロッカーを駅構内に増設するなど、旅行者の利便性の一層の向上に努めてまいります。

○小松委員 旅行者の利便性の向上を図るため、既存の取り組みのさらなる展開と、外国人旅行者のニーズも踏まえた新たな取り組みも、ぜひ進めていっていただきたいと思います。
 さらに、都営地下鉄が外国人にとって、もっと便利な存在となるために、例えば、案内サインの多言語による表記やユニバーサルデザインを取り入れたトイレの改修など、きめ細やかな対応についての取り組みも期待しております。
 トイレでいえば、和式、洋式の比率のバランスが今最適なんだろうかとか、トイレの高さについても、多分、国内外では恐らく違うだろうと。そうしたこともぜひ、検討の中でひとつご一考いただいて、最適化を目指していただきたいというふうに思っております。また、各交通機関が乗り入れているわけでございますので、各交通機関ともしっかり連携をして進めていただきたいと思います。
 そこで、次に、海外からの旅行客の積極的な誘致について伺いたいと思います。
 外国人旅行者を増加させるためには、旅行者の旅行意欲を引き出すことが必要です。そのためにも、旅行客の誘致に関する施策の内容を的確かつ効果的にアピールすることが不可欠であると考えます。最近、JRや民鉄では、自社の沿線の観光地を重要な観光資源と捉え、観光施設や飲食店等とタイアップした外国人旅行者向けのさまざまなツアーや企画乗車券の販売を始めております。
 東京も観光資源については枚挙にいとまがありません。先ほども答弁がございました、東京メトロと共通で利用できる割安な企画乗車券を販売するなど、さまざまな取り組みを行い、外国人旅行者の受け入れ環境の整備に既に取り組んでいるわけですが、こうした便利でお得な商品の利用価値をさらに高めていくためには、都営交通や都営と連絡している他の鉄道路線の魅力的な沿線情報を発信していくことが重要と考えます。二〇二〇年大会の開催も見据え、これまで都営交通を知らなかった外国人旅行者が東京を訪れた際に、都営交通を利用して、東京の魅力を満喫してもらうために発信する内容の充実を図っていくことが必要と考えます。
 そこで、海外から東京に訪れる旅行者に対する今後の情報発信への取り組みについて伺います。

○根木企画担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 東京を訪れる旅行者に都営交通を知ってもらい、より多くの方にご利用いただくためには、新たな切り口で、都営交通の快適性、利便性や沿線の魅力を国内のみならず海外にも積極的に発信していくことが重要であると認識しております。
 そのため、外国人の視点で都営交通沿線の隠れた名所を掘り起こし、紹介するガイドマップを作成するとともに、企画乗車券や観光情報など、都営交通のPR広告を香港や台湾などの旅行代理店で配布されるフリーペーパーなどに掲載してまいります。さらに、都営交通の沿線や利用方法を紹介するPR動画をホームページなどで閲覧できるようにするとともに、ツイッターやフェイスブックといったSNSを新たに外国人向けに開設し、都営交通の魅力を海外に向けて発信してまいります。
 今後とも、安全快適に利用できるという都営交通の長所や沿線の魅力を国内外に積極的に発信し、東京の観光振興と沿線地域の活性化に貢献してまいります。

○小松委員 外国人旅行者の目線に立った情報発信を進め、新しい東京や都営交通の沿線の魅力を発掘していってほしいと思います。
 これまでの質疑で、交通局が日々の安全、安定運行をしっかり行い、また、新たな課題に挑戦する姿勢もうかがえましたが、企業を支える足元がしっかりしていなければ、さまざまな取り組みも実行に移すことができません。
 こうした観点から、次に人材の確保について伺います。
 本年三月の公営企業委員会と九月の第三回定例会一般質問で、我が党の川松委員が、技術職員やバス乗務員の確保や育成について質問を行いました。交通局は、採用機会の拡大や訓練、研修等を通じた技術の習得と継承などを進めていくとの答弁がありました。その中でも、バス乗務員の不足が全国的な問題となっていることを指摘しました。
 そこで、改めて、都営バスの乗務員の確保に向けて、現在の取り組み状況と今後どのようなことを行っていくのか見解を伺います。

○土岐職員部長 都営バスが安定的な事業運営を行う上で、乗務員確保が重要な課題となっております。そのため、交通局では、バス乗務員の採用募集を広くPRすることを目的に、ホームページや都営バス、地下鉄車内、駅での募集案内の掲出に加えまして、今年度はハローワーク等に依頼し、求人を行いました。
 また、これまで年一回の実施であった乗務員の採用を、今年度は前期と後期の二回に分けて実施しております。とりわけ後期では、従来三十六歳未満までとしていました受験者の年齢要件を四十歳未満までに拡大いたしました。加えて、従来は申し込みの時点で大型二種免許を取得していることとしておりましたが、運転実技の試験日までに取得が見込める場合にも申し込みできるよう要件緩和を行いました。これらの結果、後期の応募者は三百三十六人と、前期の二百六十六人より約二六%増加いたしました。
 今後、さらなる人材の確保策といたしまして、大型二種免許の未取得者が筆記試験後、免許を取得し、実技試験に合格、採用された場合に、免許取得費用の一部を助成する仕組みを導入いたしまして、受験者の裾野の拡大を図ってまいります。今後とも、引き続き都営バスの人材確保に努めてまいります。

○小松委員 ただいまの答弁から、乗務員の応募者の増加など、一定の成果が出ていることがわかりました。しかし、この問題は、業界全体の課題でもありますので、さらなる人材の確保に向けた取り組みをお願いし、次の質問に移ります。
 私は、以前民間企業に勤めておりました。そのときの経験から、企業経営に当たり、イメージやブランドづくりというものがいかに重要か切に感じるところであります。民間企業は、企業イメージやブランドを重要な経営資源と位置づけ、時間や費用をかけ、その企業の強みや、売りを発掘し大事に育てていきます。そのことが顧客との相互理解を深めたり、企業価値や商品価値の向上などにつながり、その結果、収益の拡大につながっていくわけであります。
 一方、都営交通はいかがでしょうか。公共交通機関においては、必ずしもイメージだけで乗る会社を選ぶものではないかもしれませんが、顧客との相互理解や企業価値向上の必要性は、民間と何ら変わらないと思います。しかし、私はどうも行政というものは、こうしたイメージアップやブランディングの取り組みが少し弱いのかなというふうに常々感じるところであります。交通局も同様に思っています。
 本日の答弁を伺ったり、局の方にいろいろお話を伺う中で、都営交通にもしっかりとアピールすべき魅力、強みが多々あるものと思っております。
 例えば、ホームドアの整備割合は、首都圏の鉄道事業者の中でも随一でございますし、利用者に優しいという視点で見ても、全国に先駆けノンステップバスの全車導入を実現しました。また、地下鉄駅のエレベーター等によるワンルート確保も平成二十五年度には終了しております。都営交通がさらなる発展を遂げるためにも、こうした都営交通のよさを、利用者を初め多くの方々に知ってもらい、交通局のイメージアップにつなげていくことが求められるものと思います。
 そこで、都営交通のイメージアップについて局の見解を伺います。

○根木企画担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 お客様に都営交通をより安心してご利用いただくとともに、一層親しみを感じていただく上で、安全の確保やサービス向上の取り組みなど、都営交通のよいところをお客様に知っていただき、イメージアップを図ることは非常に重要であると認識しております。また、企業経営の観点からも、企業イメージの向上は、職員の仕事に対する誇りと意欲の向上、就職希望者や広告出稿の増加など、経営基盤の強化に資することが期待されます。
 先般、お客様や都民の方々が、都営交通にどのようなイメージを抱いているのかを把握するため独自に調査を行ったところ、便利で使いやすい、遅延が少ない、真面目で堅実、親しみやすいなどのイメージが挙げられました。また、委員からお話がございましたホームドアの整備や都営バス全車両のノンステップ化などの取り組みが、魅力的な施策として評価されていることが明らかになりました。
 今後、交通局では、こうしたイメージや評価されているポイントを効果的に活用するとともに、都政と密に連携できる都営交通ならではの強みも生かしながらイメージアップを図ってまいります。そのための戦略を今年度中に策定し、来年度以降、ホームページや地下鉄の車内液晶モニターなど、当局の保有媒体を初め多様なメディアの活用を図り、イメージアップのための質の高い広報を展開してまいります。

○小松委員 企業イメージやブランドを確立するには、まだまだ手探りの部分もあろうかと思います。都営交通のイメージアップや都営ブランドの獲得に向け、さらに積極的に取り組んでいただきたいと思います。
 本日の質疑では、都営交通の取り組みを幅広く取り上げ、局の取り組み姿勢や事業内容を伺ってきましたが、これまでの取り組みもさることながら、現状をきちんと認識し、新たな課題にも、積極的かつ具体的な取り組みを持って対応されていることも確認ができました。
 繰り返しになりますが、世界で一番の都市東京の実現には、公共交通のますますの発展が不可欠であります。二〇二〇年オリンピック・パラリンピックの開催都市である東京都が運営する都営交通にかかる期待は、これまで以上に高まっており、交通局には、東京を世界で一番の都市にの実現にこれからもしっかりと役割を果たしていただきたいと、期待に応えていただきたいと思います。
 最後に、今後の事業運営についての局長のご決意を伺い、私の質疑を終わります。

○塩見交通局長 ただいま局事業全般にわたりまして幅広いご質問をいただきましたが、公共交通機関にとって何よりも優先しなければならないことは、輸送の安全と安定運行の確保でありまして、交通局はこれまでも、安全意識の向上と基本動作、基本作業の徹底を図るとともに、安全を支える人材の確保、育成に努めてまいりました。あわせて、適切な維持管理や予防保全の考え方に基づく計画的な設備更新など、安全性向上のために積極的な投資も行ってきたところでございます。
 今後は、二〇二〇年大会も見据え、新たな脅威でありますテロや犯罪対策への取り組みも強化するなど一層安全対策に取り組んでまいります。
 こうした安全・安心への取り組みを基本としつつ、私ども、都庁の組織の一員として、まちづくりなど都の施策とも十分連携を図りながら、さまざまな施策に、課題に取り組んでまいりたいと思っております。
 例えば、増加します訪日外国人旅行客に対しましても、便利で快適な輸送サービスを提供するとともに、都営交通の安全性、利便性や沿線の魅力を広く発信して、観光振興にも貢献してまいりたいというふうに考えております。
 さらに、一層の収入確保に努めるとともに、新しい取り組みといたしまして、イメージアップを図るため、都営交通の長所をお客様に知っていただけるような、さまざまな媒体を活用した広報なども展開してまいります。
 今後とも、二〇二〇年大会はもとより、その先の東京の将来を見据え、困難な課題にも挑戦しながら、公共交通機関としての役割をしっかりと果たし、世界一の東京の実現に貢献してまいりたいと思っております。

○橘委員 私の方からは、都営地下鉄の経営課題を中心に質問いたします。
 交通局は、二〇一三年から二〇一五年までの計画であります経営計画二〇一三の中におきまして、お客様への四つの約束というのを掲げております。
 その中の一つに、お客様に心から喜んでいただけるサービスを提供し、快適で利用しやすい都営交通を目指すということが約束の一つとして入っているわけであります。いいかえれば、利用者にとっての利便性の向上に全力を尽くすと、全力を挙げるという決意のあらわれだとは思います。この点については、交通事業者として、安全・安心の確保、確立、これと並んで最優先で考えなければならない重要な視点であろうかと思います。
 そこで、都営地下鉄の利便性、快適性という観点から幾つか質問いたしますけれども、まず一点目は、相互直通運転と利便性の向上の関係についてであります。
 私が住んでおります板橋区でございますけれども、私の自宅から直近の駅は、東京メトロの有楽町線の地下鉄赤塚駅というところでございます。その有楽町線は、当初、埼玉県の和光市と江東区の新木場を結ぶ一本の路線でありましたけれども、東武東上線との相互乗り入れが始まり、そして副都心線との相互乗り入れがその後に行われ、その後に渋谷駅で東急東横線と相互直通運転が実現したことによりまして、横浜の元町・中華街駅まで乗りかえなしで行けるようになったわけであります。
 昔のことを考えると、もう隔世の感があるわけですけれども、私もこれを利用したことがありますけれども、直通で行けると、これほど便利なことはないなという、そしてまた、横浜というのは余り私なじみのなかったところだったんですけれども、電車一本で行けるということで、すごくなじみが出てくるようになりました。また、買い物なんかも、女性の方たちはこの線を使って横浜まで行くようになった。また、少なくともその手前の渋谷まで行くようになった。そういうふうにして随分変わってきておるんですね。
 この東武東上線、有楽町線、副都心線の人々の行動範囲が大きく広がるという、こういう変化が、私から見てもわかるようになりました。まさに、関係する鉄道会社が、利用者の利便性向上という観点から協力し合って、そして、このサービス向上に努めてきた一つの成果であると思います。
 今私が申し上げたことは、私の使っている鉄道のその経験も含めた、感想も含めた一例に過ぎないわけでありますけれども、この相互直通運転というのは、利用者の利便性、人的交流、それから観光振興、これにも大きな影響を与える意義が非常に大きいと考えております。
 そこでまず、都営地下鉄の相互直通運転の、これまでの取り組みと利用者にとってのメリット、それから事業者から見た課題について見解を伺います。

○根木企画担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 現在、都営地下鉄では、浅草線、三田線、新宿線の三路線において相互直通運転を行っており、異なる鉄道事業者間でもスムーズに移動できる環境をお客様に提供しております。
 相互直通運転を行うことによるお客様にとってのメリットといたしましては、乗りかえ回数の減少や所要時間の短縮、接続駅での混雑緩和など利便性が向上するという点が挙げられます。
 一方、事業者側の課題としましては、相互直通運転を行うには、関係各社の仕様に合わせた設備の導入が必要であるとともに、車両の編成が長くなる場合には、ホームの延長やホームドアの増設、信号設備の改修や駅の防災改良工事等が必要になるといった点が挙げられます。

○橘委員 今の答弁、今の説明によりますと、相互直通運転が利用者にとって大きなメリットがあるということ、この認識は交通局さんもよくお持ちであるようですし、また、そのメリットというのを分析もなされていることがよくわかります。
 一方、事業者側から見ますと、相互乗り入れをする各社の仕様が若干違うわけですね。編成もそうでしょうし、仕様に合わせた設備の導入、この共通した設備の導入も必要になってくる。それから場合によってはホームの延長も必要になってくるかもしれません。それからホームドア、当然増設しなきゃならないケースも出てくる。一番大事なのは、信号システムの改修、これは統一しなければならないということもあるようでございます。そしてまた、防災については、車両が増結され、増備される。また、利用者がふえるという、これにあわせて、地下鉄ですから、いざというときに排煙、煙を出すという、その装置についても、また大きなものに変えていかなきゃならないという、こういったこともあるようでございます。
 したがって、簡単に相互直通運転というふうにいいますけれども、かなり投資が必要になってくるということも十分理解はできております。理解をしております。そうした課題を抱えているというのはよくわかりますけれども、ただ、鉄道の利便性向上というのは、もう時代の要請でもあるんですね。利用者が本当に大きく大きく動けるように、スムーズに動けるように、そうしていくのも鉄道の一つの役割であると思います。それを担うのが、一つの、相互直通運転ということだと思います。
 そういうふうに考えていきますと、この相互直通運転の計画、これは今都営地下鉄を見てみますと、これ以上大幅に、ここもあそこもというわけにはいかないような実態というのは、よく理解しておりますけれども、これはいずれ必要になってくる。可能性のあるところはどんどんどんどん導入していくということも必要になるかと思いますが、この相互直通運転の計画をどう描いているのか、お聞きいたします。

○根木企画担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 都営地下鉄の新たな相互直通運転に関しましては、現在のところ具体的な計画はございませんが、相模鉄道と東京急行電鉄を結ぶ直通線が建設中であり、その開通予定である平成三十一年には、東急目黒線と相互直通運転を行っている三田線についても、相模鉄道の車両が乗り入れてくる可能性があり、関係各社と現在協議を行っているところでございます。

○橘委員 今、答弁がありましたように、相模鉄道と、それから東急電鉄、これが相互直通運転が始まる。その延長線上には今度は三田線であるとか、この都内に入ってくる、そういったルートもあるわけですね。そうすると、これは先ほど私が申し上げたように、埼玉、また板橋あたりから横浜まで真っすぐ行けると同じように、今度は板橋から渋谷を通って、そしてまた新横浜通って湘南台とか、相鉄線の方ですね、あちらまで真っすぐ行けるという、今まで、通常私たち利用者が想像していなかったそういったルートも新たに開けていくわけです。そしてまた、そういった地域というのは、今商業施設としても脚光を浴びている地域でございまして、やはり魅力的な路線になるのかなというふうに思います。
 大きく大きく動いていく。これを実現していくためには、相互直通運転が実現していくためには、やはり鉄道会社三社が関与している、それにまた延長線上には幾つかの鉄道会社が、鉄道事業者が関連しているわけでありまして、この調整は大変かと思います。大変かと思いますけれども、やはり利用者の利便性の向上、また快適性というそんな観点からも、これはぜひとも推進していただきたい。
 この交渉の中では、東京都は主体的な事業者ではありませんので、協調していかなきゃならないということもよくわかりますけれども、あくまでも利用者の観点でこうすべきだという東京都が考えるそういう方向性、主張については、この協議の中で堂々と主張していただきたいと思います。これを今現時点で答弁を求めるのは酷だと思いますので、私の要望としておきますので、どうかそういう姿勢で取り組んでいただきたいことを求めておきたいと思います。
 次に、都営地下鉄が目指ざすべきもう一つの大きな課題について伺いますけれども、混雑緩和策の件でございます。
 大江戸線につきましては、混雑緩和策を講じる方針が既に公表されておりますけれども、改めて大江戸線の現状の混雑状況、混雑緩和に向けた今後の計画についてお聞きしたいと思います。

○根木企画担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 大江戸線につきましては、多くの駅で他路線との乗りかえができ、ネットワーク効果が高いことなどから、近年乗客数が年平均で約四%増加しておりまして、特に開発が進んでいる臨海地域の伸びは年平均で約七%と顕著になっており、混雑が増しております。さらに、二〇二〇年大会や今後の開発計画を踏まえますと、利用者の大幅な増加が見込まれるため、現在工事を進めております勝どき駅のホーム増設の時期と合わせ、平成三十年度中の三編成の車両増備について検討を進めているところでございます。

○橘委員 今答弁の中で、乗客量調査を行って、必要に応じてダイヤ改正を行い、混雑緩和と利便性の向上を図ってきたという、そういう今までの取り組みについて説明がありました。
 この混雑率という数字と、利用者が体感する、いわゆる混雑感というんでしょうか、体感混雑率ですね。それがこの同じ混雑率と使うんだけれども、混雑率という、その調査によって出された数字と体感する混雑感、これには私はかなり乖離があるように思えてなりません。
 例えば、乗客が薄着になります夏場でありますと、この混雑感というのは当然薄らぎますけれども、防寒着なんかを着ます冬場になりますと、厚着になってまいりますと、同じ人数が同じ車両に乗っていたとしても混雑感は随分違います。やっぱりこれはすごく混雑しているなという、いらいら感も募ってまいるわけです。
 この体感する混雑感というのは、まさに、これは感覚でありますから基準が明確ではございません。例えば、私がよく利用する都営地下鉄三田線、特に朝夕の通勤時間帯の混雑には多くの苦情が寄せられているという現状がございます。そして夏場も混雑している、けれども冬場になるともっと混雑するという、そういった感覚を私も持つわけであります。
 そういうことを考えてみますと、いろんな改善を図ってきたというふうに皆さんおっしゃりますけれども、混雑緩和と利便性の向上を図っていたというのは、ちょっとそれには、実現にはまだ遠い状況にあるのかなというふうにいわざるを得ないと思います。
 この混雑緩和に向けた判断基準について、改めて説明を求めておきたいと思います。

○根木企画担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 今、先生からお話がありましたように、都営地下鉄では定期的に乗客量調査を実施しておりまして、それを踏まえてダイヤ改正を行うなど、必要な混雑緩和対策を行ってまいりました。
 鉄道の混雑率につきましては、国土交通省が平成十二年の運輸政策審議会答申の中で示した混雑改善指標がございまして、それによれば、東京圏については、当面、主要区間の平均混雑率を全体として一五〇%以内にするとともに、全ての区間のそれぞれの混雑率を一八〇%以内とすることを目指すとされております。
 そのため、交通局では、国が示しました平均混雑率一五〇%以内を一つの指標としながら、設備投資の額や今後の需要動向を見きわめた上で混雑緩和対策について判断してございます。

○橘委員 確かに、運政審の答申にはそういう表現が使われておりまして、ところが、この目指すという、義務規定ではないですね、目指すという表現が使われておりまして、一つの指標としてとの数字を出しているわけです。ということは、これはあくまでも努力目標であって、義務規定ではない。確かに、それに伴って補助金とか、そういった問題も絡んでくるんで、これを守らざるを得ないという部分もあるかもしれない。けれども、義務規定ではないということはある程度、都の判断で実行することも可能だということです。
 したがって、サービスの向上というからには、ある程度、国を説得し、また、この規定の努力目標であるということをとって、都がもっともっと意欲的に取り組んでいく、こういった姿勢があればこれも解消されていくのかなと私は思います。
 そういった、どうしても、乗客、利用者の立場に立ってサービスを向上させていきたい、オリンピック・パラリンピックに向けて、都営地下鉄についてはこれを改善していきたい、そんな大きな強い意欲があれば、この規定からすれば十分突破することは可能かと私は思うんです。そういった意欲をもっともっと示していただきたいと思います。これも私の要望としておきますので、どうか今後の対応でよろしくお願いしたいと思います。
 次に、テーマを変えまして、東京都交通局の経営計画について質問いたします。
 交通局は、経営方針や政策実現目標の数値等を明確にした経営計画を三年ごとにローリングいたしまして、現在は二〇一三年に策定した経営計画二〇一三、これに基づいて計画が推進をされております。
 従来の計画策定パターンからすれば、三年が経過した現在の経営計画は来年度に改定されることになるわけであります。ところが今、東京はさまざまな分野で、五年後の東京オリンピック・パラリンピックを見据えて、ハード、ソフトの政策、施策が展開されようとしておるわけです。そして、その先の東京都長期ビジョンがあり、さらにその先を見据えた東京都グランドデザインが検討されているわけです。短期、中期、長期、そういった計画と捉えてもいいかと思います。
 そういう計画の中にありまして、長いからいいとか、短いから悪いとか、そういった長短のよしあしというのはこの計画にはないわけですけれども、今東京が大きく変貌する二〇二〇年のオリンピック・パラリンピック大会では、都営交通も、国内外の多くの競技観戦者とか観光客に利用されることになるわけですね。このオリンピックの一大イベントの中で、都営交通の果たす役割って非常に大きいわけです。
 そうした状況を踏まえまして、次の経営計画は、東京オリンピック・パラリンピック大会に対する交通局の取り組みを初め、大会後の交通事業者としてのあり方、方向性を見据えて、少し期間の長い計画にしてはどうかと思いますが、この辺についてはどうお考えでしょうか。

○根木企画担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 次期経営計画につきましては、今委員からもお話がございましたが、史上最高のオリンピック・パラリンピックの実現に貢献するとともに、二〇二〇年大会後の交通局の事業運営の方向性を明らかにできるよう、現在鋭意検討しているところでございます。

○橘委員 漠然とした答弁で、どう理解したらいいかわからないんですけれども、今の答弁をしんしゃくいたしますと、三年にこだわらないと。あくまで、東京オリンピック・パラリンピックを見据え、そして、その先も若干見据えての計画を考えていきたいと、というふうにして受けとめてもよろしいでしょうか。

○根木企画担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 今、検討の中で、対象とする計画期間につきましてもあわせて議論しておりまして、史上最高のオリンピックの実現だけでなく、その後の方向性も明らかにできるような計画にするよう策定を今目指しているところでございます。

○橘委員 了解いたしました。
 次に、オリンピック・パラリンピック大会に向けた交通局の取り組みについて、私は三点提案をしておきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。実現に向けて検討していただければ幸いでございます。
 まず一点目は、これからたくさんまたふえるであろう海外旅行者向けの多言語対応についてであります。
 先ほども質疑の中で若干出てまいりましたけれども、この東京を訪れる外国人が言葉に苦労することなく、必要な情報を得ながら地下鉄等を自由に移動することができれば、これは東京というのは大変移動しやすいところ、動きやすいところ、非常に快適だというふうにした印象を持ってまた観光客がふえるという、というふうにしてなっていくと思うんですね。
 今、それを可能にする翻訳アプリとか、さまざまに開発されているという情報はたくさん得ておりますけれども、私が聞く限り、これといった決め手になるようなシステムがまだ確立されていないとも聞いております。これがこのままいきますと、さまざまなツールができてきまして、さまざまなやり方がありまして、それが今度互換性がなくなるという、こういうことも考えられるわけであります。
 したがって、ある程度、統一性を持ったものにしていかなきゃならない。言葉の、会話に不自由しないような、そういったおもてなしという観点からの努力、また工夫も必要かと思うんですね。
 そこで、特に都営地下鉄という立場からですけれども、単なる会話の翻訳だけではなくて、鉄道関係の専門用語であるとか、そういったものにも対応できる、こうした翻訳アプリを活用できるような環境を交通局としても整理する必要があるんではないかというふうに私は思うんです。
 これは専門的なことですので詳しくはわかりませんけれども、ただ、地下鉄に乗った旅行者のことを考えれば、そういった配慮というものは交通局としても必要ではないかと思います。こういった工夫をしてみてはどうかと提案させていただきますが、いかがでしょうか。

○根木企画担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 海外旅行者がみずから情報を得て、東京の地下鉄を利用するためには、言葉の壁を乗り越えられる翻訳アプリを活用することが極めて有効でございます。翻訳アプリは手元のスマートフォンなどに組み込むことで簡単に利用できる上に、リアルタイムで翻訳音声を聞くことができたり、多数の言語に対応できたりするなど、ICTの利点を大きく生かした技術でございます。
 こうした翻訳アプリは、大変便利なツールである一方、翻訳精度の一層の向上や、委員からお話がありました鉄道独自の用語への対応といった課題もあるため、産学官が一体となり、多言語音声翻訳技術の精度を高め、社会で活用していくための取り組みを進められております。
 この取り組みに、交通局も鉄道事業者の立場で参加し、鉄道用語を英語に翻訳するための辞書づくりなど実用化に向けた協力を行っております。今後は、駅の現場での実証実験に参加するなど、お客様案内の最前線に立つ事業者として一層の協力を進めてまいります。

○橘委員 大変意欲的な取り組みの方針を示していただきまして感謝申し上げます。これが実際に利用できるように期待しておりますので、どうかよろしくお願いいたします。
 二点目の、一つの提案でございますが、これはコンシェルジュの拡大であります。
 現在、都営地下鉄では、主な駅にコンシェルジュを配置しまして、外国人にも対応しております。特に外国人を中心に対応しているといってもいいかもしれません。
 この建物の、都庁前駅のコンシェルジュの様子を見ております。たまに利用するものですから見ておりますけれども、やはり外国人旅行者が気軽に立ち寄って、そして旅行情報や移動情報を聞いている、そんな光景をよく目にするわけであります。
 この都庁前駅のコンシェルジュの方に聞いてみましたところ、日によってやっぱり格差はあるらしいんですけれども、外国人と日本人の訪れる比率というのは、ほぼ半分半分だっていうんですね。平均すると、ほぼ半分半分。どんな内容、情報を求められるかといいますと、やはり乗りかえのことであるとか、それから、ここに行きたいんだがどうしたらいいであるとか、中には、観光地を紹介してくれとか、それからおいしい食べ物はどこにあるのかとか、さまざま本当に多種多様ということであったそうなんです。
 じゃあ、皆さん方は全部対応できるんですかというと、やはりそれなりの知識を勉強しておかないと。かといって、その知識をそのまま伝えれば、それが正確かどうかという、場合によっては誤解も生むかもしれない、そんなこともあり懸念しながら、可能な限り紹介をしているという、そんな工夫もなさっておりました。
 これは非常に外国人にとっては心強い存在だと思います。配置を拡大すれば、訪日外国人にも喜ばれるおもてなしともなるわけであります。
 この路線案内だけではなくて、都営地下鉄沿線の観光名所であるとか、その案内であるとか、食事を楽しめるところ、これは公的な立場、部分であるということが必要だと思いますけれども、そういった紹介などをさらに充実させれば、日本のおもてなしというふうに聞いていたけれども、日本のおもてなしというのはやはりすばらしい、地下鉄であってもすばらしいおもてなしがあるという、そういうふうに実感していただけると思います。そういうツールにもなると思います。
 このコンシェルジュの配置の拡大と情報提供の充実に力を入れていくべきであると私は考えますが、見解を伺います。

○岡本電車部長 都営地下鉄では、外国人旅行者の多い駅などに英語を話せるコンシェルジュを配置し、東京の鉄道にふなれなお客様に乗りかえなどの案内を行ってまいりました。具体的には、平成十七年度に、浅草や六本木など六駅でコンシェルジュを配置して以来、順次拡大し、現在では二十駅に配置しています。
 二〇二〇年大会を見据え、おもてなし最前線の役割を果たすため、ただいま委員からご指摘がございました点も含めまして、外国人旅行者の利用状況などを踏まえ、今後さらに拡大してまいります。

○橘委員 拡大だけではなくて、中身の充実もぜひお願いしたいと思います。
 それから三点目、これはおもてなしの観点から、地下鉄等における日本人利用者の、日本人の乗客のマナーの向上について提案しておきたいと思います。
 これは口でこうすべき、ああすべきといっても、これは直るものでもございませんし、そしてまた、それもできないというのが状況でございます。今地下鉄の、まあ鉄道全般ですけれども、新聞を広げて、他の乗客に迷惑かからないようにしましょうとか、足を投げ出して通路の妨げにならないようにしましょうとか、そういった内容のマナーに関する案内放送は、たまに耳にすることがあるわけですけれども、外国から来られた方が、地下鉄に乗って不快な思いをするというのは、これはやはり日本にとってはマイナスだ、東京都にとってはマイナスだと思います。
 車内はきれいだけれども、その乗客のマナーが悪いとなれば、これはやっぱり幻滅するわけですね。ということを考えまして、これを考えますと、やっぱりお互いの何げないしぐさ、それから配慮、これが訪日外国人にとって日本の理解を深める、これは大きな大きなことになるかと思います。
 例えば、これは、こうしろああしろというわけじゃないですけれども、自然な形で、すっと頭に入ってくる形で、そういった配慮ができるようになる。これはやはりいろんな映像とか文字を見て、絵柄を見て、そして直接話を聞いたりして、そうした方がいいなと、自分が感じるような、そんなマナーの浸透という、こんなやり方をやってみてはどうかと思います。
 例えば、今しぐさと私申し上げましたけれども、江戸しぐさってあるんですね。この江戸しぐさ、一時脚光を浴びたこともございました。これは例えば、交通機関に乗ったときにも通用するような、そういったしぐさも結構あるんです、調べてみましたら。
 例えば、後から乗ってくる人のために、拳一つ分の腰を浮かせて座るスペースをあけるという、こういうしぐさ、これを拳腰浮かせというらしいです。こういう配慮もあります。それから、人とすれ違うときに、左肩を路肩に寄せて歩く、つまり寄せるということですね、こういう肩引きというしぐさも配慮なんです。それから足を踏まれたとき、自分が足を踏まれたときに、自分から、済みません、こちらがうかつでしたと、自分が真っ先にまず謝ることで険悪な雰囲気になることを避ける、うかつ謝りというしぐさもあるそうなんですね。
 これは一例にすぎません。今三つ紹介しましたけれども、これは江戸しぐさから引用したものなんですけれども、これも一つの、こういうのがあるんだということがわかれば、これもやっぱり自分でも注意しようと思うかもしれません。ただ単に、それを強制的にやるんではなくて、電車の中には車内広告のスペースであります車内液晶モニターってありますね、あれにイラストが入った形で、江戸しぐさというのはこういうのがあるんですよと。というのが少しでも目につけば、それを見た人はそういうふうにして、自分もやってみようかということもあります。
 それから都電では、都電落語というのがありますね。江戸しぐさと関連すれば、この落語を通して、何らかの形で落語を通して、この江戸しぐさをもう一度東京都民に知っていただこうという、こんな取り組みもあっていいかなと思います。そんな楽しみながら、しぐさを浸透させていく、理解してもらう、そういったこともあってもいいかなと思います。
 ただし、これは、これをやれというわけではありません。この交通局独自の取り組みから、鉄道事業者に、これも東京都から広げていくという、こんなことも開催都市東京としての一つの役割ではないかと思います。このマナーの向上に対する交通局の取り組みについて見解をいただければと思います。

○岡本電車部長 交通局の日本人利用者のマナーの向上に向けた取り組みについてのお答えをしたいと思います。
 交通局では、平成二十一年度から、スムーズな乗りおりの仕方や優先席などにおけるマナーにつきまして、啓発ポスターを毎年五回程度作成し、駅構内や車内に掲出するとともに、ホームページにも掲載し、利用時のマナー向上へのご協力を広く呼びかけています。
 また、平成二十五年度からは、スマートフォンを見ながらの歩行などに対し、注意を促すための動画を作成し、改札口に設置している運行情報表示装置、車内モニターなどで表示しています。このほか、小学生向けのマナー読本を作成し、都内の小学校などで授業に活用していただいております。
 今後とも、二〇二〇年大会に東京を訪れる外国人の方も含め、誰もが都営地下鉄を快適にご利用いただけるよう各種メディアを活用するとともに、マナー啓発の内容を工夫して、お客様のマナー向上に向けた取り組みを行ってまいります。

○橘委員 ただいまマナー啓発の内容を工夫していくという、そういった答弁がございましたけれども、この内容につきましては、やはりいろんな方の知恵、アイデア、これを参考にしてやっていけば、少しずつ浸透していくと思いますので、どうか柔軟な発想で、このマナー啓発の内容を工夫していただきたいことを要望いたしまして、質問を終わります。

○河野委員 私は、十月十五日の当委員会で報告がありましたJR新小岩駅南口ロータリーで起きた事故に関連して質問いたします。
 十月十一日の日曜日、夜十時四十分ごろ、ロータリー内で信号機がない歩道を渡っていて、都バスに接触した女性が残念ながら亡くなったことが報告されました。一月十一日には、同じJR総武線の錦糸町駅南口のロータリーで、高齢女性が都バスにひかれるという事故が起きています。亡くなられた方や家族の皆さん、そして都バスの乗務員の方、それぞれの人がつらい思いをされていると思います。安全な運行、事故ゼロに向けて、たゆまぬ努力が続けられなくてはならないと強く感じているところです。
 その上に立って、以下質問をいたします。
 都営バスの平成二十六年度のいわゆる有責事故の総件数と人身事故の件数をお示しいただきたいことと、あわせて過去五年の発生件数の推移もお伺いをいたします。

○渡邉自動車部長 都営バスにおける平成二十六年度の有責事故の件数でございますが、総件数は三百二十九件で、このうち人身事故は百七十一件でございました。
 次に、過去五年間の推移でございますが、総件数については、平成二十二年度は三百八十件で、その後は三百六十四件、三百四十二件、三百四十六件、三百二十九件となっております。また、人身事故の件数につきましては、平成二十二年度は百七十五件で、その後は百八十二件、百七十六件、百八十一件、百七十一件と推移しております。

○河野委員 毎年、有責事故で三百件を超えていて、また人身事故は百七十件を超え、百八十件を超えた年もあることが今のご答弁でわかりました。この事実をきちんと認識していく必要があると考えています。
 JR新小岩駅は、駅前広場の東側にある平和橋通りの歩道橋が平成二十五年に撤去され、また、駅ロータリーのレイアウトも京成バス停留所の移動などでかなり変わって、それにつれて人の動き、流れも変わっております。こうした変化を受けて、新小岩駅ターミナルでの都バスの安全な運行に交通局はどのような努力をされたのか。そして、乗務員への安全運行への留意点の周知などをどのように行ってこられたか、それぞれお答えいただきたいと思います。

○渡邉自動車部長 都営バスでは、道路整備や駅前ロータリーなどの改修があった場合は、点呼や掲示物により乗務員に周知し、注意喚起を行っております。
 平成二十五年に行われました新小岩駅南口のロータリーの整備の際にも、レイアウトの変更内容や交差点の信号サイクルを乗務員に周知し、他の車両や歩行者に注意するよう指導を行ったところでございます。

○河野委員 新小岩駅ロータリーの事故は、降車専用のバス停で乗客をおろした後、乗車専用のバス停に向かい走行しているときに起きた事故と報告がありました。
 事故現場の信号機がない横断歩道の手前には、信号機つきの横断歩道があって、この間の距離は、わずか数十メートルという状態になっております。事故当時のバスの速度が、時速二十五キロだったということも伺っておりますが、こうした問題も、今後検証されていくのだろうと私は判断しておりますが、交通局としても十分に深めていただきたい、このことを要望しておきます。
 次に、JRの錦糸町駅、新小岩駅などのように、都営バスが多く発着するバスターミナルでは、安全確保のための警備員の配置が必要と考えているんですが、そのことで伺います。
 現在、そうしたターミナルの警備員配置は、どのような状況になっているのでしょうか、お答えをいただきたいと思います。

○渡邉自動車部長 駅のバスターミナルにおける警備員につきましては、錦糸町駅や新小岩駅を初め、渋谷駅、王子駅、亀戸駅、葛西駅など、複数の路線や運行回数が多い路線が乗り入れている主要駅を中心として十九の駅に配置しております。

○河野委員 十九駅に人が配置されているということで、今答弁がありましたが、私も新小岩駅をよく利用いたします。知り合いの人もたくさん都バスで江戸川に帰ってくるという、そういう新小岩の駅なんですが、この新小岩駅で都バスを利用している人たちは、誘導してくれる警備員さんがいると本当に安心できると、そういう感想をいっておられます。ぜひ、これまでも、先ほど十九の駅に配置されているということをおっしゃっておりましたが、必要な人員配置、増員なども含めて、努力していただくように要望しておきます。
 駅前ロータリーを初めとして、安全運行上、危険性が高いと思われる場所については、駅のある地元自治体や道路管理者、警察などの関係機関と協議を行うこと、また、都営バスを利用している地域住民の意見をヒアリングするなど、安全確保に必要な対策を講じるのが事故防止に向けての有効な方法と考えます。
 これまで交通局は、どのような見解を持ってこうした問題に取り組んでこられたか、お答えください。

○渡邉自動車部長 都営バスにおきましては、日ごろから、バス路線上におきます信号サイクルの変更、路上駐車の取り締まり、ガードレールの設置などにつきまして、安全運行を確保する観点から、交通管理者である警察や道路管理者に要望し改善に努めております。
 また、駅前ロータリー等の大規模な改修が行われる場合には、地元自治体、鉄道事業者、道路管理者などの整備主体や交通管理者に対しまして、バス停の位置、お客様の動線の確保など、必要な要望を行っているところでございます。

○河野委員 具体的にお伺いいたします。
 JR新小岩駅南口ロータリーの事故が起こった後、再発を防止する、そのために交通局が行った取り組み、努力はどうだったでしょうか。このことについても、お答えをいただきたいと思います。

○渡邉自動車部長 交通局といたしましては、今回の事故を重く受けとめまして、現在、緊急の取り組みとして、全ての乗務員に対しまして、ロータリーや横断歩道を走行する際の安全確認や運転操作についての研修を実施しております。
 また、新小岩駅につきましては、従来から配置している警備員を増員するとともに、配置時間を拡大したところでございます。

○河野委員 都営交通の目指すものとして、安全な運行ということをきちんとうたわれているわけですけれども、今後とも、乗客の安全確保に対しては最善の努力をしていただきたい、このことを改めて要望しておきたいと思います。
 今回、事故が起きた横断歩道は、撤去の検討がされている、こういうこともまちの人から聞いております。しかし、私が実際に意見を聞いた都バス利用者のほとんどの人が、あの場所は、横断歩道として白い線が引かれていなくても渡ってしまう人がいるだろう、横断歩道として指定しているから、バスだけでなくて、一般車両のドライバーも歩行者も注意してそこを通る、ドライバーは、運転をきちんと徐行しながら通ると、そういうことが実際にあるのだから、横断歩道として残す方が事故防止に、力になるといっております。
 そうした点で、交通局として、状況を正確に把握されて、警察や関係機関に対して有効な改善方法を講じるように働きかけていただきたい、このことを、事故ということを踏まえて、強く私はこの場でお願いしておきたいと思います。
 私も車を運転しています。気をつけて運転しているつもりでも、本当に、はっとする場合がしばしばあります。都バス運転者の方は、乗客を乗せていますから、安全への自覚が大変高く、慎重に運転されている。これは、私が都バスに毎日乗っておりますので、毎日の体験の中で経験していることなんですが、本当に慎重に運転している中でも、それでも、よくいわれているヒヤリ・ハットという緊張を体験することは少なくないと想像いたします。
 ことし一月の錦糸町駅、十月の新小岩駅の事故で運転していた乗務員さんは、十数年以上の乗務体験、乗務経験を持っていたということですが、ベテランと思える人でも事故が起きてしまったわけです。
 日々の乗務を通じての危険な体験あるいは危険箇所のことなどのヒヤリ・ハット情報を、研修等で交通局はどのように活用されているか、お聞きいたします。

○渡邉自動車部長 乗務員から報告のあったヒヤリ・ハット情報につきましては、路線上の危険箇所を表示したハザードマップに反映させ、乗務員に注意喚起を行っているほか、全乗務員を対象に年四回実施している安全研修におきまして、当該事例のドライブレコーダーの画像も教材として使用しております。

○河野委員 事故の再発を防ぐには、事故ゼロに向けての意識啓発が大変重要だと思います。
 そのために、交通局の今ご努力伺いましたけれども、交通局の職員間のコミュニケーションを十分にすることが大変大事だと思います。この点では、どんな取り組みがされているか、お答えください。

○渡邉自動車部長 都営バスにおきましては、安全意識の重要性について、乗務員みずから考え、議論させるため、乗務員同士によるグループ討議を充実させております。また、乗務員を指導する運行管理者のコミュニケーションスキルの強化を図っております。こうした取り組みを着実に推進し、事故の再発防止に努めてまいります。

○河野委員 もう一点、お伺いします。
 私は、都バスと都営新宿線を、大体毎日利用しています。新宿線は京王線と乗り入れていて、人身事故などで列車がおくれることがあります。私の体験ですが、昨年の末に、都営新宿線の船堀の駅で、事故のために、突然、電車がとまってしまいました。このとき、なぜ停車したままなのかとか、どのくらい待てばこの電車の運行が始まる、再開するのかなどについて速やかなアナウンスがありませんでした。
 朝の出勤時間だったので、待ち切れなくなった乗客の人たちは、電車をおりてタクシーや都バス利用でルートを選択しようとされておりました。私も駅の外に出ましたが、既にバス停やタクシー乗り場にはたくさんの人が並んで、まさに長蛇の列という状態でした。
 このような場合、列車乗客への速やかな情報伝達は大変大事だと思うんですが、これについて交通局はどのような方針を持って対応しているのか、そのことを伺いたいのと、あわせて振りかえ輸送のためのバスの増車手配などはどのようになっているのか、このことについてもお伺いをいたします。

○岡本電車部長 初めに、情報伝達でございますが、まず都営地下鉄等で遅延、運休があった場合には、運輸指令の方から各所に連絡が来まして、そこで、駅の方で基本的に放送するということでございます。それと遅延や運転見合わせの場合でございますけれども、影響の及ぶ区間に応じまして、ほかの鉄道事業者やバス事業者への振りかえ輸送を実施するということです。これを各モードに、各会社にお伝えをするということになります。
 とりわけ、都営バスにおける振りかえ輸送につきましては、影響の及ぶ区間にかかわらず、全ての系統、全ての区間をご利用いただけるということにしてございます。
 なお、振りかえ輸送を実施する場合では、先ほど委員の方からは、放送がなかったということでございますが、基本的には、駅では構内放送によりお客様に周知を図るということでございます。

○河野委員 大変、安全運行に努力されているし、さまざまな工夫もされているのは伺いました。
 でも、事故ゼロにはまだなっていないわけで、私たちも、乗る人も含めて、都民全体も、交通局と一緒に、本当に命の犠牲が起きないような運行を確保していかなくちゃならないと考えています。
 先ほどもありましたが、都営交通は大切な公共交通です。特に都バスは、高齢者の方の利用も多くて、安全な運行が保障されなくてはならないと思います。連続で起きた都バス事故から教訓を酌み出していただいて、事故ゼロの取り組みを強めること。そのためにも、乗務に当たる職員の方々への研修、交流などに努めていただくこととあわせて、都バスを利用している地域住民の要望を酌み取り、地元自治体など、関係機関との連携を交通局として強めていただくことを強く要望いたしまして、質問を終わります。
 以上です。

○大西委員 久しぶりに公営企業委員会に戻ってきたなという気がしておりますが、最初に私ごとになりますけれども、初当選してから一年目、二年目、三年目、公営企業委員会に属させていただきました。そのときに、がんがんやった課長さんや、また、ご指導いただいた方々がお偉くなっているなという思いで、何か懐かしくも、また、うれしくも思っております。
 何でこんな話をするかといいますと、その当時、僕が入ったとき、三期前ですけれども、まだ日暮里・舎人ライナーは走っていませんでした。そして、この委員会で、毎年毎年行われた話が、そのとき五万一千人を目標とするという形だったんですけれども、本当にできるのかよっていう、そういう意見が大半で、どういう計算式でそうなるんだ、そういうのが毎回のように行われていたように思います。
 開業当初、始まったときは、たしか四万九千人だったと思うんですけれども、それからどんどんどんどんふえていきまして、結局六年目にはもう七万人を超えると、そういう状況になってきたわけでございます。
 先ほど、根木部長が、一八〇%という話が、ほかの方の回答で出ましたが、混雑率を見たら、二十六年度はもう一八七%と。実は私の地元、足立なんですけれども、最後の方の駅では乗れないということもよくあります。特に、雨降ったときは突然−−足立区は自転車に乗っている方が多いんで、雨になったらやっぱり電車に乗ろうという人も多くなって、バスの方は、雨降りダイヤとかああいうのもつくっていただいたこともあったんですけれども、すごい混んでいるというのが正直なところ。というのは、日暮里・舎人ライナー、途中でおりることが余りないんで、みんなほとんどが最後まで行く、足立の最後の方なんかはひどいですけれども、荒川入ればもっとひどいという状況になっています。
 ほかの四路線と比べても一八七%という、これは山手線の上野−日暮里間、これに近いような状況になっているわけですけれども、ここまで日暮里・舎人ライナー、たくさんの人が乗っているわけですけれども、ラッシュ時間帯のこの混雑率、これはやっぱり本当に際立っているんですが、これまでのまず混雑対策についてお伺いさせていただきます。

○岡本電車部長 混雑緩和のための輸送力の増強につきましては、平成二十一年度と二十三年度に各二編成の車両増備を行いました。
 また、平成二十六年度にダイヤ改正を行い、朝ラッシュ時の列車を増発するとともに、先月には全席をロングシートにして、車内空間を広げた新型車両を一編成増備しました。
 このほかの混雑対策として、平成二十三年度と二十五年度に座席の一部をロングシートに改修するなど、車内レイアウトを改善したほか、平成二十五年度から、IC乗車券を活用した早起きキャンペーンにより、オフピーク対策を実施しております。

○大西委員 いろんな混雑対策をやってきていただいているということでございますが、普通に考えれば、混雑対策って何かっていうと、電車の本数をふやすことか、電車の両数をふやすこと、この二つが、当然先ほどいわれたオフピークとか、車内を広くする、レイアウトを変えるというのもありますけれども、メーンはやっぱりその二つになると思うんです。
 今現在のラッシュ時間帯の運転間隔というのは、どのようになっているのかを伺います。

○岡本電車部長 日暮里・舎人ライナーのラッシュ時間帯における列車の最小運転間隔は、現在三分三十秒としています。

○大西委員 この三分三十秒というのは、僕はすごいなと思いますね。これは当然、普通の電車というか、普通の私鉄でも三分ぐらい、それは有人でやっていますから、この日暮里・舎人ライナーは無人ですから、それで三分三十秒というのは本当に大したものだと思います。
 一方で、車両を増結して、六両編成にしたらいいんじゃないかというような方もおられます。ただ、僕見てても、ホームがそんなに長くないというところもありますが、この混雑時の輸送力増強について、主な課題は何かを伺います。

○奥津技術調整担当部長 まず、一編成当たりの車両数の変更についてでございますが、走行路などの土木構造物や駅舎、設備等、全てのシステムが、現在五両を前提に設計されておりまして、変更は困難でございます。
 また、車両の本数を大幅にふやすには、信号設備や電力設備等の大規模な改修が必要となるなど、さまざまな課題がございます。

○大西委員 さまざまな課題のある中で、これまで輸送力の増強に取り組み、混雑緩和対策を行っていただいてきているわけでございますが、引き続き安全の確保を最優先に、さまざまな工夫とアイデアにより混雑緩和に努力していただきたいと思います。
 次に、収支の状況ですが、順調に乗客を伸ばしてきたこの日暮里・舎人ライナーですが、収支状況は黒字には至っておりません。この日暮里・舎人ライナーの経営状況についてお伺いいたします。

○根木企画担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 日暮里・舎人ライナーなどの新交通システムは、支柱や桁などのインフラ部については道路管理者が整備し、軌道事業者は、車両や信号通信設備など、インフラ外部のみを整備するスキームとなっているため、地下鉄に比べると事業者の資本費負担が少なく、日暮里・舎人ライナーも償却前の損益で見ると黒字を確保できております。
 しかしながら、朝ラッシュ時の混雑緩和対策として、車両の増備や当初の計画では予定していなかった全編成の車両レイアウトの改善などの追加投資を行ってきたことから、経常収支は、いまだ赤字基調が続いております。
 平成二十六年度の経常収支は、好調な乗車料収入の伸びに支えられ、平成二十五年度と比較して一億九千百万円改善したものの、十一億六千五百万円の赤字となっております。
 このため、今後は、利用者が少ない昼間の時間帯の乗客誘致など、さらなる増収対策に取り組むとともに、引き続き経費の削減など経営の効率化を進め、早期の経営安定化に努めてまいります。

○大西委員 公共交通の整備には莫大な初期投資が必要であり、また社会的責任も重いことから、整備後も安心・安全の確保にかかわる施設、設備の維持更新には手を抜けることはできません。
 さらに、混雑対策において、車両の増備など追加の投資も必要です。先ほど、混雑対策の課題を伺いましたが、収支の状況から投資規模の制約ということもあるでしょう。収支の改善のためには、事業者努力はもちろん、行政の支援も必要であると私は考えています。
 先ほどの答弁の中にありましたが、日暮里・舎人ライナーは、いわゆる新交通システムとして、建設時に、支柱、桁等のいわゆるインフラ部分は、道路構造の一部として建設局が整備しております。こうした建設時のサポートに加え、運営に関しても、収支が改善するまでは財政的な行政の関与、支援が不可欠であると考えますが、これまでの行政による財政支援はどのようなものであるのかを伺います。

○小泉総務部長 日暮里・舎人ライナーにつきましては、独立採算による事業運営を行っております。運営に当たりまして、都の一般会計等からの赤字補填的な財政支援はございません。

○大西委員 私は、公共交通というのは、採算性のみにとらわれるものではなく、安全、サービスといった投資を積極的に行わなければならず、乱暴ないい方をすれば、私は赤字でもやむを得ないと正直思っております。そして、公共交通として、その中でも公営交通という意味、これをぜひこれからも発展させていただきたいと思います。
 私も、いろんな海外の交通事例を調査してまいりました。例えば、ブラジルのクリチバだとか、ボゴタだとか、交通学会では、それなりに評価されているところのほとんどが走っている距離数によって行政側がお金を支払う、人がいなくてもですね。その路線を決めるのは、全部、行政側がちゃんと精査して決めて、要するに、人がいるところに公共交通を、当然これは、今は電車の話してますけれども、バスとかそういうほかの形にもなると思いますが、やはりそういうのも私は必要だと本当は思っています。
 この地域の輸送の基幹となる公共交通には、私は状況に応じた財政支援が必要であり、都はもちろんのこと、国、地元区も含めた幅広い支援の取り組みが必要だと思います。
 とはいえ、当然に、事業者としても努力は必要だとも思います。朝の反対側の見沼代親水公園方面、また日中の双方向、これがびっくりするほどすいています。こういう日中の増客対策を何かしておられるのか、お伺いいたします。

○仁田山鉄軌道事業戦略担当部長 日暮里・舎人ライナーは、都心方面への、いわゆる通勤路線でございますので、ラッシュ時に利用が集中しておりますが、増客対策といたしましては、通勤とは逆方向の利用者や平日の昼間及び土休日の旅客の誘致が課題であると認識しております。このため、公園や神社仏閣、飲食店などの路線の見どころを、無料で配布している冊子で紹介するとともに、交通局の公式ホームページでも掲載しております。
 また、毎年春には、舎人公園におきまして春の花火と千本桜まつりを地元区などと共催し、交通局のブースで、都営交通グッズの販売やPRパンフレット等の配布を行っております。そのほかにも、都営交通でスタンプラリーを実施する際には、日暮里・舎人ライナーの駅を立ち寄りポイントに設定するなど、乗車機会を創出する工夫を行っております。

○大西委員 増収対策においても、事業者として、さまざまな努力をされておられますが、地域の足としての公共交通であることから、イベントなどの共催を初め、地元区や沿線地域とさまざまな形で連携していくことも重要でございます。
 そして、早朝、深夜の需要もあると思います。私は、平成二十年の公営企業委員会の質疑においてですけれども、始発電車の問題を取り上げさせていただきました。朝一の電車に乗っても、羽田の飛行機の朝一の便に間に合わないという問題を挙げさせていただいたわけですが、その後しばらくしてすぐに、朝の繰り上げは実現していただきましたけれども、これまでの始発の繰り上げや終車の繰り下げなどの取り組みについて伺います。

○岡本電車部長 日暮里・舎人ライナーの安全運行を確保するためには、日々の保守作業が極めて重要でございます。
 保守作業の多くは、電気をとめた状態で、終車から始発までの短い時間に行わなければならず、作業場所への移動時間や作業後の安全を確認する時間を確保する必要がございます。
 平成二十年と二十二年に実施した二回の始発時刻の繰り上げは、設備の改修や保守作業手順の見直しを行うことにより実現したものでございます。また、終車時刻については、日暮里発、平日二十四時三十八分、土休日二十四時ゼロ分から繰り下げておりません。

○大西委員 保守作業の時間など、安全確保のためには、始発の繰り上げ、終車の繰り下げは、もうこれ以上は難しいということも理解させていただきます。
 ただ、今後の利用状況や、また、そちらの工夫などもいろいろ勘案しながら、いろんな工夫により、引き続き努力をしていただきたいと思います。
 今後とも、日暮里・舎人ライナーの運営に当たっては、安全、安定運行を確保しつつ、利用者サービスの向上に努め、地域の重要な公共交通、そして唯一の公営交通ということの意義を十分発揮され、その役割を果たしていただきたいとお伝え申し上げまして、私の質問を終わらせていただきます。

○宮瀬委員 私の方からは、広告事業についてお尋ね申し上げます。
 非才でございまして、十年足らずではありますが、媒体社で広告営業を経験してまいりました。その経験から質疑をさせていただきます。
 昨年の公営企業会計決算特別委員会での交通局への質問として、広告事業をどのように捉え、またプランやビジョンはどうなっているのかとお伺いしましたところ、今後、長期的には、乗車料収入の大幅な増加が見込めないことから、広告事業などによる収入を確保していくことは重要であると答弁をいただきました。
 大手広告会社の平成二十六年度の調査によりますと、日本の総広告費は六兆一千五百二十二億円、前年度比約一〇二・九%と伸びております。交通広告を初めとした、これは交通局に当たると思うんですけれども、プロモーションメディア広告も、前年度比一〇〇・八%と、三年連続で前年を上回っております。
 しかし、今回の資料請求で資料をいただきましたが、過去五年間分の東京都交通局の売り上げ推移表を拝見いたしますと、平成二十六年度は、前年度比約一・八%増であるものの、最も高かった平成二十四年度と比較すると一・三%減少しており、三十二億円台から三十四億円台へと広告売り上げが行ったり来たりしているのが実態であります。
 そこで、交通局として、この五年間の売り上げ推移の実態をどう捉え、また、どのように改善策に取り組んできたのかお伺いいたします。

○広瀬資産運用部長 中づり広告の主力でありました出版業の出稿が大幅に減少するなど、広告料収入は、この間伸び悩んでおります。このため、売り上げが低迷している中づり広告におきましては、割引キャンペーンなどの販売促進策を実施するとともに、駅張り広告や電飾広告などにつきましても、広告主の要望を踏まえまして、販売方法の見直しを行ってまいりました。
 さらに、大江戸線のホームドアステッカーや駅構内のデジタルサイネージ広告など、新規媒体の導入を行いまして、広告料の増収に努めてきたところでございます。

○宮瀬委員 ありがとうございます。割引や販売促進支援、新広告商品の導入といった回答をいただきましたが、やはり割引を行いますとなかなか売り値を戻すことが難しく、全体として、結果として売り上げを損ねるといった可能性がありますので注意が必要であります。
 また、値引きは、新規のクライアントを対象としたトライアル掲載に限るといった対策とセットで行わなければ、安い方に流れていくと既存のお客様も怒ってしまうような事態になりかねません。
 また、売り上げが拡大しない要因は、旧商品の消費の落ち込みに対して、デジタルサイネージなど新商品の投入量とスピードが出おくれているのではないかと推測されますので、善処を求めます。
 次に、営業販売体制について伺います。
 現在、どのような営業体制を組んでいるのかお伺いいたします。

○広瀬資産運用部長 広告の既存媒体の見直し、新規媒体の開発、各種媒体の販売方法の見直しなどの企画業務につきましては、広告代理店の意見を聞きながら交通局が実施しております。広告の販売にかかわる業務につきましては、広告代理店に委託しております。

○宮瀬委員 広告代理店にクライアントへの販売を委託しているとのご答弁でありますが、では、都営交通の広告料における全クライアント数と上位二十社の全体に占める売り上げ比率はどうなっているのでしょうか、お伺いいたします。

○広瀬資産運用部長 平成二十六年度の全広告主数は約三千七百社であり、広告料収入の上位二十社が全体の売り上げに占める比率は一六・二%となってございます。

○宮瀬委員 上位二十社で売り上げが一六%ということは、上位三十社のクライアントで約二〇%ぐらいの売り上げが占めるんではないかと推測されます。また、今回の資料請求の中に、主な業種が不動産、金融、レジャー、住宅等、サービス業であり、業種が限られているわけであります。
 そこで、約三千七百社の全ての広告主に担当をつけることはできませんが、上位三十社で二〇%の売り上げを占めるわけでありますから、より効率的な営業体制の強化が求められます。
 例えば、上位二十社のクライアントには、広告代理店とともに業界別直接営業担当制へと移行する体制づくりを提案いたしますが、所見をお伺いいたします。

○広瀬資産運用部長 広告料収入をふやしていくためには、広告主のもとへ出向くことなどにより、良好な関係を築いていくことが重要であると認識しております。
 今後は、都営交通の媒体としての魅力を、広告主により直接的に伝える効果的な方法を検討してまいります。

○宮瀬委員 今後は、その媒体の魅力を、広告主により直接的に伝えていただけるということで、ぜひ直接営業、いわゆる交通局の広告の商品を、よりダイレクトに伝えていただくということで、どんどん活用していただきたいと思います。
 私も経験がございますが、広告担当が座席に座り、広告代理店がどんどん広告を入れてくれる時代というものが終わった感が、もう大分前からしております。広告主の媒体者側に対する要求も年々複雑化、多様化している昨今、そのニーズに応えるためにも、多くの媒体者側が、業種ごとにクライアント担当制を代理店担当制とともに採用しております。
 ぜひ、今回のクライアントの顔ぶれを見ますと、上位三十社、例えば、不動産業担当、飲料嗜好品担当、金融担当、医薬衛生品担当といった形で、担当制を引いていただいた効率のよい営業体制の構築を改めてお願いを申し上げます。
 次に、販売機会の創出についてお伺いをいたします。
 資料請求させていただいた商品別の入稿率を拝見いたしますと、入稿率が、過去五年の実績から見ても、毎年二〇%台の商品が多いのもまた実態であります。
 例えば、バスの車体広告は、ほぼ毎年二〇%ぐらいの入稿率であり、また日暮里・舎人ライナーも含めて、約一〇%から一五%しか広告が入っておりません。地下鉄に関しましても、駅張り広告は、過去五年、約二割の入稿率であります。約八割のスペースが活用されておらず、東京都として、交通局として損失であります。
 なぜ入稿率が低いのか、また、どのような改善策や取り組みを行ってきたのか、お伺いをいたします。

○広瀬資産運用部長 駅張り広告など、紙媒体による広告につきましては、近年、ニーズが低下してきたとされております。このため、交通局では、新たなニーズを喚起するため、駅張り広告につきましては、広告主の要望を踏まえまして販売方法の見直しを行いました。また、デジタルサイネージ広告など、新規媒体の導入を進めております。今後とも、広告掲載率の向上に取り組んでまいります。

○宮瀬委員 さまざまなことに取り組んできたとご答弁がございましたが、実際、やはり数字を見ると、なかなか入稿率というのは改善していっていないというのが、一側面、事実ではないでしょうか。
 いずれにせよ、広告の八割に及ぶスペースが死んでしまっているのはもったいないことであります。そのスペースを有効活用すべきと考えます。
 例えば、東京都のさまざまな施策がございます。月ごとにキャンペーンを企画するのはどうでしょうか。例えば、育児、妊娠相談月間といったものを設け、その月はラッピング電車、また、おむつメーカーのサンプリング、また、その広告の空きスペースにベビーカー等、一業種一社の広告掲載、そういった形に、さらに東京都で今課題となっております東京都の施策が都民にしっかりと届いていない、そういった課題を解決するためにも、福祉保健局の施策である子育て情報サービス、妊娠相談サービスホットライン等をお伝えするといった形はいかがでしょうか。
 実際に、東京都が抱えている各政策、ただいま妊娠相談の話をいたしましたが、認知が、ほとんど九割から八割の方が知らないといったマーケティングデータも出ております。ぜひ、東京都の施策を挙げ、また広告の空きスペースも埋め、さらには、その路線を活用している乗客も喜んでもらえるような取り組みに活用すべきではないかと思っております。
 こういった形で、あいているスペースを有効活用した新商品や企画、さらには認知度が低い東京都の施策をPRするためなどに活用すべきと考えますが、所見をお伺いいたします。

○広瀬資産運用部長 交通局ではこれまでも、六本木駅や新宿駅のエスカレーターの壁面にポスターを連続的に掲出する広告を商品化するなどしてまいりました。また、都の施策と連動いたしまして、総務局の防災ブック「東京防災」や、産業労働局の東京ブランド、&TOKYOなど、行政広告の掲出に協力してまいりました。
 今後とも、新たな広告媒体の商品化などの工夫を行うとともに、都の施策などをPRする行政広告の掲出に協力しながら、都営交通の広告価値の向上に努めてまいります。

○宮瀬委員 東京都の各局が、都営交通に広告を載せる場合、値引きはありながらも、やはりお金がかかるという状態であると聞いております。各局とも、予算が厳しい中で、そういったお金がなかなか捻出できないといった事情もあるかと思います。であればこそ、その施策の認知を上げるために、広告企画として、その月は、例えば、自殺対策月間、子育て月間、さまざまな月間を設け、そこにクライアントさんの広告と、またその費用をいただくことによって、無料で広告収入を上げ、また、そのPRもできるわけであります。ぜひご検討いただけますようお願いを申し上げます。
 次に、広告の主力販売商品のシフトチェンジが必要かと考えます。民間では、今ネットの伸長もあり、コンテンツを流用するディスプレー広告やデジタルサイネージが人気であります。いきなり、電車内のモニター動画、今やっと始まってまいりましたが、そういった広告をどんどん広げていくということは、なかなか厳しい状況ではあるとは思っております。
 しかし、電車内のモニターもしくはホーム内の液晶パネル等に、例えば、不動産業界のクライアントが、電車を待っている乗客の正面から、家の間取りや奥行きを駅ごとに内容を伝えて流れるような動画が流れた場合、それは大きなメリットになると思われます。
 都でも、デジタルサイネージ広告が、平成二十六年度、六本木駅で導入され、新型車両には液晶モニターが設置されました。今後、改修が始まる勝どき駅など、デジタルサイネージ広告駅の拡大や液晶モニターを活用した広告展開など、最新の広告商品に力を入れていくべきと考えますが、所見をお伺いいたします。

○広瀬資産運用部長 交通局では、デジタルサイネージの拡大を図っておりまして、副委員長お話しのとおり、昨年五月に、大江戸線六本木駅のホームで初めて導入いたしました。本年十月には浅草線新橋駅のコンコースに設置いたしました。
 また、車内液晶モニターにつきましては、地下鉄車両の更新に合わせ設置しております。都電荒川線におきましても、本年四月に車内液晶モニターを活用した広告を開始いたしました。
 今後とも、最新の広告技術にも注視しながら、さらなる広告料収入の獲得を目指してまいります。

○宮瀬委員 ありがとうございました。売り上げの状況の推移から、空き枠活用、営業手法、また商品販売の見直し等について、具体的なご提案をさせていただきました。営業体制の見直し、また商品の拡充等はご答弁をいただき、心から応援をさせていただきたいと思います。
 最大の課題は、スピード感だと思っております。例えば、売り上げが大幅に拡大しない原因の一つとして、旧商品の落ち込みに対して、デジタルサイネージ広告など新商品を投入してきているとはわかっておりますが、他社に比べてその量もスピードも劣っているといったことが実態ではないでしょうか。広告商品は、利益率の高い商品でありますので、広告業界のスピードは、また早い業界でもあります。早くキャッチアップしていただきますようお願いを申し上げます。
 では次に、首都直下地震を想定したお客様対応についてお伺いをいたします。
 先ほど小松委員から、地震対策の質問も出てまいりましたが、とりわけ人、帰宅困難者対策についてお伺いをいたします。
 都営地下鉄における一日当たりの降乗者数は約二百五十万人といわれており、輸送手段のみならず都民の生命を担う大切な都の資産であります。首都直下地震が迫り来る中、巨大地震への備えや都民への細やかな対応は喫緊の課題であります。そこで、先般の東日本大震災の経験や教訓を首都直下地震などの大災害時の対応に生かすことは大変重要だと考えております。
 そこで、まずお伺いいたします。
 都営地下鉄において、東日本大震災の際、実際にどのような対応を行い、また、どのような教訓を得たのかお伺いをいたします。

○岡本電車部長 震災発生当日は、運行を早々に断念した鉄道会社もあったことから、都営地下鉄には多くのお客様が集中いたしました。このため、駅構内のコンコースをお客様に開放し、運行再開までの間、待機していただくことといたしました。
 その際、地下鉄の点検状況など、運輸指令から入手した情報を構内放送でお伝えするとともに、駅にある段ボールをお客様に提供し、トイレや水道等も自由にお使いいただきました。また、体調不良のお客様には、駅長事務室の空きスペース等でお休みいただくなど、駅として可能な限りの対応をいたしました。
 東日本大震災では、都内において、地上の建物の被害は甚大ではなく、地下鉄駅においても、電源や水道などのライフラインが確保されておりました。しかしながら、長時間、多人数の方が駅構内にとどまることについては、安全の確保や運行の再開に向けた準備に影響があるなど、さまざまな課題があると認識しております。

○宮瀬委員 震災に遭われた方のお話を聞きますと、一旦、乗客を駅構外に誘導した駅もあると聞いておりますが、その後、都営地下鉄では、コンコース内を都民に開放したとのことであります。発災後約六時間、当日の夜八時四十分ぐらいまでには電車を再開できたと聞いておりまして、幸い大きな事故もけが人も出なかったと聞いております。まさに、現場の駅職員や本庁の交通局の皆様の努力や判断力のたまものであります。
 一方で、発生時刻が帰宅ラッシュの時間の前であったこと、停電が発生せず、通常電力が確保され、非常用電源を使用せずに済んだこと、車両の転倒や脱線がなかったこと、駅施設の損傷が軽微だったこと、待機している方々に大きなパニックが起きなかったこと、特に、まちに大きな被害がなかったことなどがありましたが、首都直下地震の際は、震源地は関東周辺が予想され、東日本大震災と比べさらに大きな被害が予想されます。
 大災害発生時には、帰宅困難者を初め、逃げ込んで来る人も含め、多くの方々が都営地下鉄の駅を訪れることが見込まれると思われます。首都直下地震等の大災害が発生した場合、都営地下鉄として、そういった駅に集まった人々に対して、どのような対応を行うのかお伺いをいたします。

○裏田安全管理担当部長 都営地下鉄におきましては、駅を利用されるお客様等の安全を確保するため、駅構内の安全の確認を行った後、一時滞在施設が開設されるまでの間、改札口前のコンコースなど、あらかじめ定める駅構内の安全な場所にご案内し、待機していただくこととしております。また、当局が管理する百一駅に合計約五万人分の飲料水、防寒用ブランケット、簡易マット等を配備しておりまして、状況に応じて配布することとしております。
 なお、負傷された方に対しましては、応急措置を行うとともに、救急隊の出動を要請いたします。
 加えて、改札口に設置しております列車運行情報表示装置や構内放送、掲示板等によりまして、災害等の情報を提供するほか、一時滞在施設の開設情報を収集いたしまして、経路をご案内いたします。

○宮瀬委員 ありがとうございます。安全確認が大前提でありますが、ご答弁を注意深く聞いておりますと、基本的には、電力があれば、災害時、首都直下地震等の大災害時には、一律に全員を駅の外に出すといった対応ではないと受け取りました。
 とりわけ電車には、高齢者、障害者、妊婦さんなどといった社会的に弱い立場の方々も多く利用されます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
 さて、東日本大震災の際には、停電はございませんでした。首都直下地震などの大災害時には、停電も予想されますが、先ほどの質問とちょっと変えまして、非常用発電で、どの程度の対応ができる備えをしているのかお伺いをいたします。

○裏田安全管理担当部長 都営地下鉄におきましては、各路線に非常用バッテリーや非常用の発電機を設置しております。この非常用電源によりまして、停電時に非常用照明や避難誘導灯、消防設備等に電気が供給され、これらの設備が二時間以上使用できるようになってございます。
 駅の停電時におきましては、このような設備を活用することによりまして、お客様等を安全な場所に避難誘導できるようにしております。

○宮瀬委員 非常用電源の場合は、最低二時間、停電の際ですけれども、二時間は電力を確保でき、その間に、お客様等を安全な場所に避難誘導させるとのご答弁でありました。すなわち、発災直後は、避難所はもとより、主に都立公園といった避難場所が開設されていないことが、やはり予想されます。となりますと、避難させる場合は、現実的には、いっとき滞在施設になろうかと思います。
 その非常用電源が二時間以上との回答でありますが、一時滞在施設の確保及び運営のガイドラインによれば、状況にもよりますが、いっとき滞在施設の開設までに六時間かかることも想定されております。
 コンコースにとどまれる物理的な最大の時間が、停電の場合は、非常用発電機の運転可能時間である二時間以上と推定され、最大四時間、行き場のない帰宅困難者等が大量に発生することが予想されます。
 また、地下鉄のコンコースに新たに避難してくる都民も予想され、そういった方々に対して、関係機関と連携をとりながら十分配慮した対応をすべきと考えますが、所見をお伺いいたします。

○裏田安全管理担当部長 非常用発電機で電気が供給される設備は、非常用照明、避難誘導灯、消防設備等に限られておりまして、これらは本来、速やかにお客様等が安全な場所に避難していただくことを想定した設備でございます。
 震災発生時は、区市や関係機関と連携いたしまして、一時滞在施設の情報を収集し、開設情報のあった一時滞在施設をご案内することとしてございますが、停電が発生している状況で、一時滞在施設の開設の見通しが立たない場合には、区市や関係機関との連携のもと、近隣の避難場所を可能な限り速やかにご案内いたします。

○宮瀬委員 ありがとうございます。非常用電源を使用するような場合においては、コンコースも含め、お客様等を基本的には駅に入れないといったことが確認できました。
 先ほどの質問の中では、停電をしていないときには、一律に駅の外に全員を出すといった対応はしないということを確認いたしましたが、停電の際には、コンコースも含めてお客様を駅に入れないといったことでありました。
 繰り返しになりますが、ここで大混乱が予想されるかと思っております。例えば、外の被災状況が甚大であった場合や厳しい寒さといった場合、都営地下鉄の、交通局の電気がついているのに−−電気というのは非常用電源のことでありますが、電気がついているのに外に出されたと。実際には、発災直後ですので避難場所には何もないと、どうするんだといったクレームや、行き場のない社会的に弱い立場にいる方の困窮など混乱がきわまると予想されます。
 ここまで、幾つかのパターンを質疑してまいりましたが、しかし現実は、何万通りものパターンがございます。また、発災当日は、本庁と連絡がとれるかどうかもわかりません。現場での判断をしなければならないケースも想定されますが、百一もある駅長に、その判断を委ねる負荷は想像に余りあります。ぜひ、ある程度、より詳細なパターンを組み、シミュレーションを行い、訓練をしていただきますようお願いを申し上げます。
 最後にお伺いいたしますが、駅における停電時の対策だけではなく、都営地下鉄の震災対策は、ハード面、ソフト面、両面でより強化すべきと考えますが、所見をお伺いいたします。

○裏田安全管理担当部長 まず、ハード面の対策といたしましては、国の通達に基づく耐震対策は既に完了してございますが、首都直下地震が発生しても、施設が大きな損傷を受けることなく機能を保持し、早期に運行を再開できますよう、現在、高架部の橋脚及び地下駅の中柱の耐震補強を進めております。
 ソフト面の対策といたしましては、大地震等の異常事態に対する即応力の維持向上を図るために、日ごろから職場単位で個別の訓練を実施しているとともに、駅、運転、保守の各部門が、毎年合同で異常時総合訓練を実施しております。
 引き続き、お客様の安全を最優先に、ハード、ソフト両面の対策に取り組み、安心してご利用いただける都営地下鉄を目指してまいります。

○宮瀬委員 ありがとうございました。私も、物心つく前から三田線に乗って育ってまいりました。通学も通勤もずっと三田線と一緒でした。ということは、私の家族や大事な人たち、多くの人たちも、三田線、また都営地下鉄を利用しております。いざというときに、人を守り切れる都営地下鉄であってほしい、そう心から思いまして、質疑を終了いたします。

○塩村委員 まず、都営地下鉄における痴漢の発生件数について、お伺いをいたします。
 警視庁によりますと、平成二十六年度、迷惑防止条例違反であります痴漢の発生件数は、およそ二千件とのことです。痴漢は、午前七時から九時の通勤通学時間帯におよそ三〇%が集中して発生をしているとのことです。警察庁の平成二十三年の報告書でも、七時から九時台に五割以上が集中していると報告されています。
 最初に、都営地下鉄の痴漢の発生状況をお伺いいたします。

○仁田山鉄軌道事業戦略担当部長 都営地下鉄におきまして、痴漢行為として警察に通報しました件数は、平成二十六年度、四線合計で四十九件となっております。

○塩村委員 ありがとうございます。四十九件とのことです。
 次に、お客様より痴漢行為を受けたとのお申し出があった場合、どのように対応するのかがとても重要になってきます。都営交通では、マニュアルが用意をされているのかお伺いをいたします。

○仁田山鉄軌道事業戦略担当部長 痴漢に対するマニュアルなどは特にございませんが、お客様から痴漢行為を受けたとのお申し出があった場合には、駅係員は速やかに警察に通報するなど適切に対応しております。

○塩村委員 ありがとうございます。マニュアルはないことがわかりました。
 発生現場で、適切に対応できることが一番ですが、できない場合もあるかと思います。ないよりはあった方がいいということで、適切な対応が、マニュアルがあれば確率も上がるのではないかなと思いますので、検討してみるのもいいのではないかというふうに思います。
 さて、平成十九年に公開された映画の反響などもあり、痴漢の冤罪が話題になりました。痴漢は有罪率が九九%ともネットでは散見され、男性は、疑われたら大変に怖いという印象をお持ちの方も多いようです。
 私が、あるテレビ番組に痴漢についての話題で出演をしたときも、ネットで視聴者より、冤罪がほとんどだとか、痴漢は女性がつくり上げて金銭での解決が目的だというような攻撃をネットで多々見たんですけれども、忘れてはいけないのは、被害に遭っている女性たちが多いということは決して忘れてはいけないというふうに思います。
 話を戻しますと、その映画の公開の後に、別の事件では無罪のケースも出てきたために、警察庁は、平成二十一年に、電車内の痴漢事犯への対応についてという通達を出しました。内容としては、微物鑑定を行い、客観的証拠の収集に努めることや実況見分の徹底などです。この平成二十一年度の通達を契機に検挙にかなり慎重になっており、検挙された後の九九%の正確性も上がってきていると推察がされています。
 しかしながら、まだまだ冤罪のイメージは残っており、著名な弁護士などが、走って逃げろとアドバイスをしているような状況です。ゴールデンの時間帯の番組でおなじみの方もいますから影響力もあろうかと思います。実際に逃げるケースも出てくると思います。実際、逃げようとした場合、都営地下鉄では、どのような対応をとっているのかをお伺いいたします。

○仁田山鉄軌道事業戦略担当部長 都営地下鉄では、お客様から痴漢行為を受けたとのお申し出を受けた場合、関係当事者双方に駅係員が付き添いまして、警察が到着するまで駅にとどまっていただくよう協力をお願いしております。お話のように、仮に関係当事者の一方が立ち去ろうとした場合には、改めて駅にとどまるよう協力をお願いすることとしております。

○塩村委員 ありがとうございます。お願いをするということでしたが、それ以上は、今は本当に難しいのかなというふうに私も理解はしております。
 ところで、痴漢を目撃したときに、人はどのような行動をとるのかご存じでしょうか。警察庁の報告によりますと、男性の回答は、一番多いのが、どのような行動もとらなかったで、およそ半数にも上っています。つまり、目の前で痴漢を目撃したにもかかわらず、およそ半数の男性は何の行動もとらなかったということになります。
 一方、過去一年に痴漢被害に遭った女性のうち、およそ九割が、警察に通報も相談もしていないというんですね。また、八割の女性が、被害に遭った際に我慢をした、その場から逃げたと回答をしています。実に泣き寝入りが多いか、ぜひ皆さんに知っていただきたいというふうに思います。
 一例としまして、最近、ある女子高生の訴えがネットを中心に共感を呼んでいます。痴漢抑止バッジです。私たちは泣き寝入りをしません、痴漢は犯罪ですとバッジには書かれています。痴漢に遭い続けていたある女子高生と母親が考案したもので、今月の四日からは、前倒しでクラウドファンディングが開始をされています。製作をされるのはバッジですが、実際に彼女が身につけていたのはカードです。その効果はてきめんで、そのカードを通学バッグのショルダーストラップにつけて通学を始めたところ、ぴたっと痴漢がなくなったそうです。
 サポートする人によりますと、バッジをつくった背景には、痴漢の犯人を捕まえてほしいわけではなく、やめてほしいという気持ちがあるとのこと。痴漢を行う犯人は、泣き寝入りをしそうな子を選んでいます。被害者は、犯人を捕まえるのも、やめてくださいというのも、逆切れされそうで怖い、でも、実際に被害に遭う前に泣き寝入りをしないという意思表示で相手が引いてくれたらそれでいいんだというふうにいっています。つまり、犯人、痴漢をする人をつくらないということを訴えています。
 埼玉県では、痴漢撃退シールが配布をされています。ちなみにこちらなんですけれども、とても小さいものですね。(実物を示す)これは携帯電話に張っておけるステッカーで、被害女性は声を上げるということが非常に難しいですから、まず見せるということで抑止をしているんです。それでも相手が痴漢をやめない場合には、これはシールになっているんですけれども、ここをめくってですね−−全部とれちゃった。なかなかとれにくいんですね。済みません、予行演習したときには、すぐにぴっととれたんですけれども、今ちょっと全部はがれてしまいました。下にインクがついていて、やめない場合には手にインクを押しつけるということができるんです。
 私、これに関しては賛否両論あって、新たな冤罪を生むというような意見もあることから、私自身も非常に、何ていうんだろう、推奨するものではないんですけれども、今現在は、そういったものも生まれていないということなんです。なかなか使用するというのは勇気が要ると思うんですけれども、シールを見せて警告をするという点では大きな抑止力があるというふうに思います。都営地下鉄も、冤罪を生まず、痴漢の抑止力の高い取り組みの検討をしていくべきだと要望して次に移ります。
 次に、これまでの質疑で要望や指摘をしてきたバリアフリーや広告関連の質問です。
 昨年の事務事業質疑で、体の不自由な方への配慮として要望の多いエスカレーターへの点字ブロックへの誘導について、時間を長くとって質疑をさせていただきました。障害をお持ちの方がお出かけしやすいまちであることは、二〇二〇年の東京五輪、特にパラリンピックを控えた東京の都営交通として、とても重要なことです。
 具体的には、視覚障害の方のその障害の程度も勘案しなくてはいけないということ、また、障害をお持ちの方も高齢化をしてきているので、エスカレーターにも誘導してほしいという意見についてどのように考えていくのかというようなことです。これまでは、局と私の主張に少し隔たりがありまして、答弁と、ちょっとちぐはぐしてしまうようなことがあったという状況になっておりました。
 都営交通は特にホームが地下の深いところにあるため、長い階段の上りおりは、ほかの人とぶつかったり足を踏み外したりで、転落の危険が視覚障害の方にとっては高くなる上、かなりの身体的な負担になります。また、単独で歩行する場合には、ほかの歩行者の歩いているスピード、流れに乗ることが大事で、それが安全につながるということなんですね。
 視覚障害の方によりますと、エスカレーターは前方から人が来ないという安心感があるとのことです。つまり視覚障害の方にとっては、体力的なメリット、そして前から人が来ないこと、流れに乗れること、安全面のメリットがエスカレーターにはあります。
 しかし、メリットだけではないため、一足飛びに点字ブロックでエスカレーターに誘導することには、視覚障害をお持ちの方の安全面を考えると、確かに、事業者としては不安が残ると思います。
 そういった意見も踏まえて考えますと、階段もエスカレーターも、視覚障害の方に対して、メリット、デメリット双方あると思いますが、最近の報告では、視覚障害の方の半数が、誘導されていないにもかかわらず、単独でエスカレーターを利用しており、なれている駅では七割という報告になっています。その理由も、身体的な負担が軽減できるからとのことでした。都営交通も、エスカレーターへの誘導を、安全面の対応をしつつ、一つの方法として選択肢に入れてみてもいいのではないでしょうか。
 これまで私は、利用者の多い駅での実証実験に協力をするなどして、視覚障害をお持ちの方の声をしっかりと聞くことを要望してまいりました。進捗と今後の対応をお伺いいたします。

○谷本技術管理担当部長 交通局では、視覚障害者をエスカレーターに誘導することについての実証実験を行うことは考えておりませんが、障害者団体とは定期的に意見交換を行っており、施設の改修等に当たりましては、これまでも障害をお持ちの方を含むお客様のご意見を参考にしております。
 また、国や学識経験者、障害者団体が参加するバリアフリーにかかわる各種会議の場で意見交換を行い、エスカレーターへの誘導等に関する課題を整理してきております。
 今後も、国や他の交通事業者と連携し、公共交通機関のバリアフリー化の推進に努めてまいります。

○塩村委員 ありがとうございます。前回より、かなり答弁が前進をしたと感じます。意見交換をして課題を整理したとのことでした。
 こちらにも、皆さんお持ちだと思うんですけれども、三月にまとめられました公益財団法人交通エコロジー・モビリティ財団の報告書がございます。東京都の交通局も、委員に名を連ねております。
 そのまとめには、本調査により、多くの視覚障害者がエスカレーターを単独で利用していることや、利用していなくても、設置位置などが把握できれば利用したいという要望が高いということが把握できた、また、視覚障害者のエスカレーター利用が、視覚に障害のない利用者と比較をして事故が多くなる事実は確認できなかったとあります。そして、それを踏まえて三つの取り組みが必要だと記してありましたが、その中の一つに、課題の解消を図りつつ、誘導用ブロック活用に向けた検証を行う必要があるとあります。
 メトロは、現在のガイドラインについて改善の余地があると認識をしているとのことです。例えば、視覚障害をお持ちの方にも、全く見えない方と弱視の方がおり、今は一緒に論じている部分があるんだけれども、そういう部分をしっかり把握をして検討していく必要があるとのことでした。また、国の担当者と問題の共有と意見交換をして、しっかり伝えているとのことでした。都営地下鉄も引き続きまして、問題の把握と共有をして、しっかり前進をさせていきますようお願いを申し上げます。
 次は、点状ブロックについてです。
 二〇二〇年までには、多くのお客様を世界中から迎えることになり、ハンディキャップを持つ方が安心をして出かけられる都市東京であるべきだと考えます。そこで気になるのが、目が不自由な方を誘導する点状ブロックは国際基準になっているのかどうかです。点状ブロックの国際基準への対応状況と今後の対応についてお伺いをいたします。

○谷本技術管理担当部長 視覚障害者誘導用ブロック、いわゆる点状ブロックは、平成十三年にJIS規格化されております。このJIS規格をもとに、平成二十四年三月に国際規格が制定されていることから、JIS規格は国際規格を満たすものとなっております。
 交通局では、JIS規格に基づいた点状ブロックを敷設しており、規格制定以前の点状ブロックにつきましては、駅の大規模改修等に合わせて最新のJIS規格に適合するよう改修しております。

○塩村委員 ありがとうございます。規格に合うものへの改修は、ぜひ早期にお願いをしたいところです。
 また、答弁からわかるように、この点状ブロックは、規格を満たしているとはいえども、国際的に統一をされたものではないことがわかりました。二〇二〇年のパラリンピックは、一つの契機になるのではないでしょうか。視覚に障害をお持ちの方の来日の増加も予想がされます。その方々の安全を守っていくという意味でも、二〇二〇年までにJIS規格の点状ブロックが、東京にお越しになる視覚障害をお持ちの外国人旅行者の方に認知される取り組みを要望しておきます。交通局だけでは難しいと思いますので、横の連携等も必要になってくると思います。
 次に、駅周辺の開発に合わせた新たな出入り口を設置する取り組み状況についてお伺いをいたします。
 都市再生特別措置法では、指定地域内で都市再生や公共貢献が見込める建築計画に対して、都市計画法で定められた容積率などの制限を個別に緩和する特例を認めています。土地が問題の東京で、事業者にとっては大変にメリットのある制度で、御茶ノ水ソラシティや渋谷のヒカリエはこの制度を利用して建てられました。同制度を利用したりした−−この制度を利用していなくてもいいんですけれども、駅の新たな出入り口の設置などの状況はいかがでしょうか。

○野崎建設工務部長 交通局ではこれまで、駅周辺の開発事業者と連携し、新たに建設されるビルと駅とを地下の連絡通路で接続するとともに、エレベーターなどを併設した出入り口をビル内に設置してまいりました。
 昨年度は、三田線大手町駅や浅草線大門駅などで新たな出入り口が設置され、バリアフリーの改善やお客様の利便性向上を図ることができたところでございます。

○塩村委員 ありがとうございます。しっかりと進めていっているようです。
 先ほどお話ししましたソラシティは、狭い歩道にあった細い地下鉄の出入り口を、同制度を利用してソラシティ内に広くて新しいエスカレーターの出入り口やエレベーターを設置することができ、バリアフリーの観点からもすばらしいものとなりました。また、事業者にとっても容積率が上がりまして、ウイン・ウインだったとメトロよりは聞いております。こうした制度も、都営も引き続き積極的に利用して、地域への貢献と都営の魅力と利便性をより上げていただきたいというふうに思います。
 次に、トイレの整備ついてお伺いをいたします。
 九月に、大阪市交通局御堂筋線新大阪駅のトイレが、日本トイレ大賞で国土交通大臣賞を受賞いたしました。現在、大阪市交通局では、二〇一二年から一五年までの四年間で一線を除く地下鉄百十二駅について、各駅一カ所以上のトイレのリニューアルを進めているとのことです。和式便器の全洋式化、節水型便器、女性トイレのパウダールーム、そして、男女それぞれのおむつがえ専用コーナーの設置、ベビーカーで利用できる広めブースを男女ともに設置、内外装への観葉植物や自然素材の採用などがあるそうです。
 大阪市交通局のトイレリニューアルは、リモデルとリノベーションの二種類。リモデルは、小規模改装で百五駅が対象になっており、木質感ある素材を使用した各駅統一のデザインなんだそうです。リノベーションは、大規模改装を伴うもので、七駅、九カ所。コンセプトがあるそうで、新大阪駅が自分のお気に入りに帰ってきたようなくつろぎ感、梅田駅がエレガント、本町駅が成熟した大人のトイレ、なんば駅がラグジュアリートイレ、天王寺駅がほっとポケットガーデン、淀屋橋駅がYODOYABASHIヌーボなんだそうです。
 西の大阪市交通局は、このようにすばらしいコンセプトを持ってリニューアルを進めています。東京都交通局のトイレの改装状況をお伺いいたします。おむつがえシートの整備状況等も含め、どのような改装を行っているのかお答えください。

○谷本技術管理担当部長 現在、駅のトイレをお客様が快適にご利用いただけるよう、ユニバーサルデザインの考え方を取り入れ、清潔感と機能性を備えたトイレに改修する取り組みを、トイレのグレードアップ事業として平成二十二年度から計画的に行っており、平成二十六年度末で二十三カ所の改修を終えております。
 改修の具体的内容としましては、誰でもトイレへの温水洗浄便座の設置や一般トイレへのパウダーコーナーの設置などでございます。具体的には、おむつ交換シートは百十四カ所、温水洗浄便座は五十三カ所、パウダーコーナーは二十カ所となっております。今後も、お客様にとって利用しやすいトイレの整備に努めてまいります。

○塩村委員 ありがとうございます。都営の方もしっかりと頑張っているようです。ちょっと大阪が進み過ぎているというのもあって、なかなかそこまでは難しいというのもわかります。
 前女性活躍大臣の有村治子議員は、トイレ大臣と呼ばれてもいいと明言をして注目を浴びておりました。女性活躍、待機児童問題には、まだまだ財源が必要であることもあり、女性の活躍にトイレが一番に上がってくることに少し違和感を覚えたんですけれども、いわんとしていることはわからないでもありません。子供連れで外出をする際に、安心をして授乳をし、おむつをかえられ、パウダールームもある適切なトイレがあれば、現代の東京で孤立しがちな母親たちの外出を促すこともできます。
 また、ハリウッドスターや外国人観光客の間でも、日本のウォシュレットつきの高機能トイレは高い評価を受けていると報道されておりますし、マドンナは、日本のもので一番気に入っているのは温水洗浄便座だと発言をしています。さらに、中国人観光客らによる爆買いでは、炊飯器や化粧品などと並んで温水洗浄便座が大人気と新聞でも報道をされていました。
 日本の高機能トイレは、おもてなし文化としても世界に発信ができると自信を深めた政府は、温水洗浄便座や節水型便器、女性用トイレの擬音装置など、さまざまな機能を搭載したハイテクトイレを世界に発信するアイデアを盛り込んだ成長戦略を六月に閣議決定しました。
 具体的には、東京五輪の開催時までに、多くの外国人観光客が利用する羽田、成田などの国際空港にハイテクトイレを整備する案もあるようです。どこまで都営が歩調を合わせるのかというところもあると思いますが、都営交通も、おもてなしと日本の新しい文化を外国人に発信するお手伝いをするという意味でも、トイレの改修を引き続きよろしくお願いいたします。
 次に、これまで質問と要望をしていましたヘルプマークとベビーカーマークの周知と普及の状態についてお伺いをいたします。
 昨年は、脳梗塞を患い半身に少し麻痺が残った方が、ヘルプマークは持っているんだけれども、周知が進んでいなくて、とても赤くてかわいらしく、五十過ぎの男性の自分が持っているのは恥ずかしくて使いにくいということで、ふだんはリュックに隠して、電車に乗るときだけ出しているという状況をお知らせしました。ことしに入ってからも、周知が進んでいない現状が報道をされました。このような状態は、せっかくあるものが活用されていないということからも改善をしていかなくていけません。
 また、ベビーカーマークは、これまで指摘をしたところ、一気にほかの鉄道事業者を追い抜く対応をしていただきました。ありがとうございました。しかし、まだまだベビーカーの利用をちゅうちょするお母さんが多い状態です。マタニティーマークも、つい最近、報道されていましたが、非常に使いにくいんだということです。共通するのは、周囲の理解が進まないことが理由です。こうした問題を解決するための普及啓発を要望してまいりましたが、取り組み状況をお伺いいたします。

○岡本電車部長 ヘルプマークにつきましては、福祉保健局に協力して、都営地下鉄全線、日暮里・舎人ライナー、都電及び都バスで配布しており、配布実績は、二十六年度末時点で約四万九千個でございます。
 ベビーカーマークにつきましては、昨年度、都営地下鉄及び都電に貼付いたしましたが、今年度は、日暮里・舎人ライナーの全車両の車椅子スペース付近にステッカーの貼付を完了いたしました。このように、ヘルプマーク、ベビーカーマークの周知と普及に努めてまいりました。

○塩村委員 しっかりと推進をしていただきまして、ありがとうございます。
 先月、六カ月の子供を連れた女性と政策の意見交換をしました。預け先がなく、仕方なく子供も連れてきたんだそうです。子供を前にだっこして、右に仕事のかばん、左にミルクとかおむつの入ったかばんを抱えて歩いているので、ベビーカーはと聞いたところ、東京ではベビーカーに乗せていると、蹴られたり冷たい目で見られるから持ってこられなかったといっていました。彼女は、その後、六本木の下へおりて帰っていったんですけれども、私は本当にびっくりしました。ラッシュ時を避けて時間をかけて気を使いながら、ベビーカーすら使うことを遠慮して、大荷物を持って子育てをしなくてはいけないこの日本といいますか、東京を心底疑問に思った次第です。
 ラッシュ時に大きな顔をして欧米式の大きなベビーカーを当然のように車内に突っ込んでくるのは問題だとは思いますが、多くの母親たちは、できるだけラッシュ時を避けて利用するよう努めておりますし、どうしてもそういかない場合もあるんですけれども、そのような良識的な母親たちをサポートすべく、理解の促進を引き続きよろしくお願い申し上げます。
 続きまして、第一回定例会での委員会質疑では、ロンドンとメトロを事例に出させていただき、オープンデータを活用した魅力の発信と顧客サービスの向上の質問と要望、また、都営の事業の強みを生かしたユーモアとウイットに富んだ国内外に波及をするような企画の要望をさせていただきました。
 二〇二〇年に向け、魅力を発信する新たなプロジェクトの進捗状況をお伺いいたします。

○根木企画担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 交通局ではこれまでも、東京や都営交通の魅力発信に努めてまいりましたが、訪日外国人旅行者が急増し、また、二〇二〇年大会の開催を控える中、より多くのお客様に安心、快適に都営交通をご利用していただけるよう、東京及び都営交通の魅力をより一層積極的に発信していくことが必要であると考えております。
 このため、これまでの取り組みに加え、沿線等を紹介するPR動画を作成するなど、国内外への東京の魅力の発信を強化してまいります。
 また、ホームドアの整備拡大やトイレのグレードアップなど、安全・安心の確保や質の高いサービスの提供に向けた取り組みを引き続き着実に進めていくとともに、こうした取り組みを多様なメディアを通じて発信することで都営交通のイメージアップを図ってまいります。

○塩村委員 ありがとうございました。引き続きよろしくお願いいたします。
 続きまして、これまでも質問を続けてきました広告の分野になります。
 都営交通は、一日三百二十万人、年間十一億人を超える人が利用する世界一の都市東京の公共交通です。外国人観光客も増加を続けており、東京の持つブランド価値は上がっています。
 ここで、広告の掲載率をお伺いしようと思っていましたが、先に、駅張り二二・二%、電飾五四・五%、バス停留所が三六%とわかりましたので、質問自体は割愛させていただきます。
 駅張りが二二・二%と、掲載率が高くないということがわかりました。しかしながら、掲載率が低いということを私は問題にしているのではありません。メトロも、ポスターの掲示は二五%にとどまっているんです。稼働率を上げるには掲載場所をなくしてしまえばいいけれども、稼働率にとらわれているのではなく、収入アップを目的としているため、できるだけ多くの場所を商品としてラインナップしているとのことでした。昨年の質疑でも指摘をさせていただきましたが、スペースは商品です。その商品をいかに用意しておくのかが重要だと思います。
 一方、バスの停留所などは、まちを歩いていたり、私自身は車での移動が多いんですけれども、そういったときの認識率が高いにもかかわらず、埋まっていないということが、やっぱりそこはちょっと気になってしまうんです。私やその友人とかは、チョウチョウの広告が出ているんだとしばらく思っていたぐらいです。このように認識率が高い、広告効果が高い商品の販売を今後もしっかり頑張っていただきたいというふうに思います。
 次に、デジタルサイネージの設置と取り組み状況です。
 昨年、六本木駅に試験導入されたデジタルサイネージについて質疑をいたしました。デジタルサイネージは初期費用がかかるとして、積極的ではないような印象を受けるやりとりが質問調整では続いたんですけれども、試験導入された結果を見て、設置の拡大要求をさせていただきました。その後、拡大導入がされたと記憶しておりますが、その後の稼働状況についてお伺いをします。

○広瀬資産運用部長 デジタルサイネージは、首都圏の大手鉄道各社におきまして導入が進んでおります。交通局におきましても、車内広告等、既存媒体が伸び悩む中、新しい広告媒体としてデジタルサイネージの拡大を図っているところでございます。
 具体的には、昨年五月に大江戸線六本木駅のホームで初めて導入いたしまして、本年十月には浅草線新橋駅のコンコースに設置いたしました。
 また、車内液晶モニターにつきましては、地下鉄車両の更新に合わせて設置しております。都電荒川線においても、本年四月に車内液晶モニターを活用した広告を開始いたしました。
 なお、六本木駅のデジタルサイネージの稼働状況につきましては、広告掲載率一〇〇%となってございます。

○塩村委員 ありがとうございます。広告掲載率一〇〇%ということで、すごいなというふうに思いました。
 デジタルサイネージや車内液晶モニターのいいところは、第一に、発災時にすぐに情報をモニターに流せ、エリアに準じた情報を提供することが挙げられます。第二に、紙広告のように切りかえに時間がかからないことです。例えば、朝は通勤客が多いので缶コーヒーの広告を戦略的に配信したりと、生活パターンによるセグメントを用意して、その層の行動パターンに合った、タイミングの効果の高い広告配信を行うことができます。
 デジタル媒体に限らずとも、女性専用車両になる車両には、女性をターゲットにした商品の掲出を中づりで行うなど、効果の高い販売方法をしているのか、次にお伺いをいたします。

○広瀬資産運用部長 ターゲットを絞った広告といたしましては、赤ちゃんをお連れのお客様や妊娠されているお客様をターゲットといたしまして、優先席付近に育児商品の広告を掲出した例がございます。
 時間帯別の広告につきましては、これまで実施した例はございませんが、今後、広告需要があれば、効果的な販売方法について検討してまいります。

○塩村委員 ありがとうございます。引き続きよろしくお願いいたします。
 オケージョン認知という言葉を、広告担当の方なら、最近、聞いたことがあるかもしれません。交通局の取引先でもあるジェイアール東日本企画が研究して発表したものですが、広告そのものについての記憶が、その広告に接したときの状況や場面の記憶と結びついた形で保持されていることと定義をされています。
 大学教授とともに、交通広告とテレビCMを対象に定量調査を、茶系飲料で−−お茶の飲み物ということですね、実施し、その結果、交通広告とテレビCM、いずれの場合でも、検索意向、推奨意向、購入意向などの項目で、オケージョン認知をした人の方が態度変容率が高い傾向にあったそうです。さらに、テレビCMより交通広告の方が態度変容率が高く、オケージョン認知と態度変容との関連性が高い傾向にあることが見えたと発表されています。
 これは、つまり交通事業者にとって、この結果は非常にプラスになるものではないでしょうか。顧客獲得につながるデータとしまして、来年度以降の広告収入に期待をしております。
 次に、広告の分野での都営交通のブランド力を高める取り組みについてお伺いをいたします。
 都営交通の広告スペースの掲載率は二二・二%とのことで、多くの空きスペースがあるということがわかりました。広告事業は収入が目的だと重々承知をしておりますが、公営企業として社会貢献に取り組むことは大変に意義深いものだと思います。
 私は、これまでの質問で、空きスペースを活用し、社会貢献になる事業等の告知や周知を行ってはどうかと提案をしてまいりました。進捗をお伺いいたします。

○広瀬資産運用部長 交通局ではこれまでも、都の施策と連動いたしまして、先ほど申し上げましたが、総務局の防災ブック「東京防災」ですとか、産業労働局の東京ブランド、&TOKYOなど行政広告の掲出に協力してまいりました。また、東日本大震災の被災地支援といたしまして、観光PRや農産物を紹介する取り組みを行っております。
 今後とも、行政広告の掲出などを通じまして都営交通のブランド力を高めてまいります。

○塩村委員 ありがとうございます。昨年の答弁より随分と積極的な印象を受けます。
 先日、メトロに視察をしてきたんですけれども、同じ質問を投げてみました。NPOなどの民間の団体については一つを掲出すると、ほかとの平等性の確保があるので乗り越えるハードルが高いと回答でしたが、できればそこを目指して、既にある駅で実証実験を行っている、ただ、ハードルがすごく高いので実現の可能性はかなり低いということだったんですけれども、なるべく−−今、実証実験を行っているとのことだったんですね。現状は、メトロの認知率を上げるメトロ系列のものや、警視庁から要望のあるものをデータに落として、デジタルサイネージで既にもう放送といいますか、流しているとのことでした。
 都営も、あいているスペースを戦略的に都営のブランド力を上げる広報等やCSR、社会貢献に回すなど、都営のブランド価値も上がっていくと思いますので、引き続き戦略的に社会貢献、検討していっていただければなというふうに思います。
 また、昨年は、広告掲出場所の拡大についてお伺いいたしました。エレベーターの中は、高齢者やベビーカーの親子が多いなど、意外なところにも、まだまだビジネスチャンスは眠っているのではないか、実際に某市営交通では、エレベーターの中の広告について試験的に公募したところ、多く問い合わせをもらった事例などをご紹介しました。その後、広告の掲出の場所の拡大はあったのでしょうか、お伺いをいたします。

○広瀬資産運用部長 広告を掲出する新たな場所の選定につきましては、交通事業に支障のない範囲で広告媒体としての需要見込みを広告代理店と検討の上、決定しております。
 具体的には、大江戸線におきまして、平成二十四年度から、駅のホームドアステッカーを、平成二十六年度からは、窓ステッカーを導入しております。引き続き、広告代理店と連携しながら、広告掲出場所の拡大に取り組んでまいります。

○塩村委員 しっかりと取り組んでいただいているようです。ありがとうございます。
 広告分野、最後の質問になりますが、二〇二〇年を控えて一千四百万人もの外国人観光客が日本を訪れています。この機運を生かした広告戦略について要望してまいりましたが、進捗をお伺いいたします。

○広瀬資産運用部長 ことしに入りまして、コンビニエンスストアですとか、ATMなどを外国語表記で広告するポスターなど、外国人旅行者を対象とした広告を掲出するようになっております。二〇二〇年大会の開催を控えまして、今後さらに増加が見込まれる外国人旅行者を対象とした企業の広告獲得に向けまして、広告代理店と連携して取り組んでまいります。

○塩村委員 引き続きよろしくお願いいたします。
 最後に、ごみ箱の設置についてお伺いをいたします。
 これまで、委員会や一般質問でもしてきたことですが、東京のごみ箱の少なさが外国人観光客より指摘をされています。日本人は、ごみは持って帰って捨てるという習慣が身についてきていると最近感じますが、外国人観光客の方は移動も多く、おもてなしの観点からは問題があると感じています。
 あるテレビ番組の調査では、かばんの中にごみがたくさん入っている外国人観光客もいました。これまでの質疑では、安全を最優先に考えても、まだ設置できる場所があるのではないか、あれば海外都市のごみ箱も参考に設置をするよう提案をしてまいりました。お客様の利便性を考えれば、安全を最優先ということが大前提になりますが、全ての駅にごみ箱を設置することが理想的で、改めて提案をいたしますが、いかがでしょうか。

○岡本電車部長 現在、都営地下鉄では、当局が管理する全百一駅中七十六駅にごみ箱を設置しております。二〇二〇年大会を控えまして、お客様の利便性を図るとともに、テロ対策を考慮し、ごみ箱の中身を確認できるよう、側面三面を透明化した新しいデザインのごみ箱を、ことしじゅうに全駅に設置することといたしました。

○塩村委員 ありがとうございます。三面透明化されたごみ箱を採用ということで、近いのはパリ・バージョンの導入になるのではないかなというふうに思います。
 今後も、お客様の安全を第一に、改善できる部分は改善をしまして、利便性を高めるサービスをしていっていただくことをお願いいたしまして、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。

○小竹委員 私の方からは、バリアフリーの問題についてお伺いをしたいと思います。
 障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律が、来年四月一日から施行されます。バリアフリーの充実は、障害者の皆さんからの強い要望でもあり、障害者が生活する上での障壁を取り除き、個人としての尊厳を重んじ、その尊厳にふさわしい生活を保障するために、一日も早く施設やサービスの改善が図られなければなりません。都営地下鉄各駅にエレベーターによるワンルートが確保されたことは、その第一歩だというふうに思っています。障害者の方々が自由に日常生活、社会生活を送れるように改善することを求めて質問をいたします。
 きょうの委員会質疑に当たって、私は、通勤に使っている都営三田線巣鴨−水道橋駅間の各駅、それから大江戸線本郷三丁目駅から都庁前駅までの各駅を一つ一つ歩いてみました。その幾つかは、視力障害者の方と一緒に歩いて調査をいたしました。その上で幾つか問題を提起し、改善方をお願いしたいと思います。
 その第一は、歩行の問題です。
 日本の道路では、一般的に車は左、歩行者は右というふうになっています。ところが駅では、右側通行と左側通行があります。私たち晴眼者は矢印に沿って歩いているので余り気にならない状況が多くの人に声をかけるといわれます。しかし、改めてホームや階段を歩いてみてびっくりしたんですけれども、私は春日駅で乗りかえて大江戸線に乗りますけれども、三田線は右側通行なんです。大江戸線に乗ったら、乗りかえの階段は右側通行で、西側の方、新宿寄りの方は左側通行になっているものですから、三田線は右側通行で、大江戸線は左側通行なのかなというふうに思い込んでいたんですけれども、各駅一つずつ歩いたら、それぞればらばらなんですよね。そういう点で、同じ駅でも階段によって右側通行があったり、左側通行があったりするという、こういう状況もあります。
 地下鉄の駅構内、それから階段、ホームなど、歩行が右側通行と左側通行が場所によって違うんですが、ルールはどうなっているんでしょうか。

○岡本電車部長 都営地下鉄では、駅構内における左右の通行区分につきましては、駅ごとに、階段やエスカレーターなどの設置位置が異なることから、お客様の流動の状況を慎重に考慮し、安全の確保を最優先に、それぞれの階段、通路ごとに適宜設定しております。

○小竹委員 安全確保を最優先にということなんですが、晴眼者の場合には、進行方向は矢印が入っていますから見ればわかるんですね。しかし、視力障害者の場合にはそれがわからないわけですよね。そういう点でいうと、何とかルール化できないのかなというふうに思うんですが、その点どうでしょうか。

○岡本電車部長 駅構内における左右の通行区分につきましては、先ほどもご答弁させていただいたとおり、駅ごとに階段やエスカレーターなどの設置位置が異なることから、お客様の流動の状況を慎重に考慮し、安全の確保を最優先に、それぞれの階段、通路ごとに適宜設定しております。
 なお、視力に障害のあるお客様が駅構内の通行に不安を感じられる場合には、お申し出があれば、駅係員がご案内や介助の対応を行っております。

○小竹委員 申し出があれば、駅係員が案内、介助するということですけれども、そもそもその案内してほしいということをいいに行くことだって大変なわけですよね。そういうことと同時に、駅の係員も非常に最近は少なくなっているし、改札口のところも無人化されて、ここにはいませんという放送もあったりするわけですから、そう簡単ではないというふうに思うんですね。
 通路の場合は、点字ブロックで誘導されていますから、そこを歩いていけばいいんですけれども、特に階段になると、ブロックがありませんから、矢印で方向づけされているという、こういう状況なので、やはり一定のルールの確立が必要だというふうに私は思いましたし、障害者の方からもいわれています。
 同じ駅であっても、一方の階段は右通行、反対側から上がってくるのは左通行で、上で鉢合わせという、こういうところもあるんですよね。だからそういう点でいうと非常にわかりにくいなというふうに思いますので、すぐにそれを改善するというのは難しいことかもしれませんけれども、やはり統一の方向に検討を進めていただきたいし、音声案内も含めて、ここは右側通行ですというふうな形も含めて検討していただきたいというふうに思います。
 新しく駅をつくる場合には、一定のルールを確立して統一するということがやはり必要だというふうに思いますので、これはぜひ検討と、統一する方向を求めておきたいというふうに思います。
 二つ目に、点字ブロックの問題です。
 点字ブロックについては、誘導ブロックと、危険防止ととまれを合図する点状ブロックと、二種類があるというのは私もずっと承知していたんですけれども、改めて歩いてみて、ブロックの大きさの違い、それから点字の数の違い、それから突起状態と平らなものという、同じ点状ブロックでもそういう違いがあるんですよね。あと誘導ブロックについても、線状のものと、古いのは小判状のものとがあって、小判状のものは、点字の丸い、上が平らな部分と、やっぱり区別、足で歩いて感じ取りにくいというふうに視力障害者の方もおっしゃっていますので、これはやはり改善をしていく方向で努力をしていただきたいというふうに思うんですね。
 先ほど質問があってご答弁いただきましたから質問はしませんけれども、JIS規格で統一をしているということなんですから、できるだけ、ばらばらなもので古いものについては改善をしていただきたいというふうに思います。しかし、大規模改修のときに直すということであったのでは、障害のある方々の困難さもありますので、やっぱり問題のあるところについてはできるだけ速やかに改善をしていただきたいというふうに思うんです。
 例えば、私、この間お願いをしているんですけれども、春日駅のホームに、女性トイレから、誰でもトイレ、男性トイレと、高島平方向のホームに並んでいるんですけれども、誰でもトイレについて、女性トイレの入り口に音声があって、誰でもトイレについては十四メートル先とあるんですけれども、そのメートルについても、ちょっとどうなのかなというふうに思うんですが、肝心の誰でもトイレの前にとまる点字ブロックがないんですよ。全部誘導でそのまま真っすぐ行っちゃうと男性トイレのところまで行ってしまうという状況ですので、こういうものについては、ここだけではないんじゃないかなというふうに思うので、点検をしていただいて、一日も早く改善をしていただきたいというふうに思います。
 それから、小判型の誘導ブロックについては、やはり線状のものに変えていただきたいというふうに思いますので、ぜひそれは大規模改修を待たないでも改善を図っていくということでご努力いただきたいということを要望しておきます。
 それで、次ですけれども、先ほどもありましたけれども、エスカレーターへの誘導ブロックをつけてほしいというのが、視力障害者の方々から長年の要望として出されております。当委員会にもたびたび取り上げられていますけれども、改善されていません。視力障害者の歩行誘導は、階段やエレベーターになっています。エレベーターのないところは階段のみの誘導ということになっていて、地下鉄は年々深くなっているわけですから、上りおりが本当に大変になっているんですね。
 私は、上り下り方向が固定したエスカレーターには、視力障害者用の誘導ブロックを敷設していただきたいというふうに思うんですが、いかがでしょうか。

○谷本技術管理担当部長 エスカレーターへの視覚障害者誘導用ブロックによる視覚障害者の誘導につきましては、バリアフリー整備ガイドラインで、進入してはならない昇降口に誤って進入する可能性があることなどから、視覚障害者の混乱を招くおそれがあるとされております。このことから、エスカレーターへの視覚障害者誘導用ブロックによる誘導を行うことは考えておりません。

○小竹委員 私、全てにつけろといっているんじゃないんですよ。上り方向と下り方向に固定している、もう上りは上りのままというところもあるわけで、そういう点でいうと、固定しているところについては、一応音声を含めて案内をすれば、安全性の確保ができるわけですから、そういうところについては誘導ブロックをつけていただきたいというふうに思うんですね。
 それで、大江戸線は、かなり深いところを走っているわけで、中でも私、飯田橋駅はもう本当に深くて大変だなというふうに思っているんですね。地上からJRやメトロの乗りかえ口の方側なんですが、地上からその乗りかえ口までと、それから西側の改札口から駅の深さがどのぐらいになっているのか、お答えください。

○野崎建設工務部長 大江戸線飯田橋駅の地上から、今お話ございましたJR、あるいはメトロの乗りかえの改札までの深さでございますけれども、およそ二十三メートルでございます。また、地上からホームまでの深さはおよそ三十二メートルでございますので、改札からホームまでは、およそ九メートルということでございます。

○小竹委員 地上からホームの深さまで三十二メートルということは、要するにマンションだったら十階上りおりをするということになるわけですよ、十階以上の高さのところを階段で上りおりをする。だからコンコースからと合わせると、地上からだったらそれだけ上りおりをするという点でいうと本当に大変だと思うんです。
 私自身、エスカレーターじゃなくて、視力障害者が案内されている案内用の階段、全部上ってみましたけれども、何回も休まないと上り切れないし、おりるのは膝が痛くなければ何とかなるかなというふうに思ったんですけれども、やっぱり大変な状況です。だからそういう点でいうと、高齢の視力障害者の方もいらっしゃるわけで、酷な話だなというふうに思っています。
 飯田橋駅は、小石川後楽園方向、東側にはエレベーターがあります。コンコースまでのエレベーターと、コンコースから地上まで、地上は、職業訓練校の横に出るエレベーターがあります。しかし、一番多くの人が乗りおりをするJRやメトロに乗りかえる西側にはエレベーターはありません。なぜ建設時に設置できなかったのか、お伺いします。

○野崎建設工務部長 大江戸線飯田橋駅のJRや東京メトロとの乗りかえ口のある西側につきましては、地上部の沿道に堅固な建物が密集しておりますことから、エレベーターの出入り口用地を確保することは容易でなく、また、地下空間は、東京メトロ東西線の構造物があるため、エレベーターの設置が困難であったことから、東側であります小石川後楽園側にホームから地上までのエレベーターを整備いたしまして、ワンルートを確保したものでございます。

○小竹委員 飯田橋の西側の乗りかえが一番乗りおりをするわけですよね。地下鉄が走っているからエレベーターは設置できない構造だということは、今伺ったわけですけれども、そういうことは、将来にわたってエレベーターを設置するのは不可能だということになるわけですよね。
 そうすると、今、案内されているのは、エスカレーターへの誘導はされていません、階段だけなんですよね。視力障害者の方々、先ほどもいいましたけれども、本当にホームからコンコースも、そして改札口から乗りかえてメトロの方に行くのも全部誘導ブロックは階段、本当に−−あそこのエレベーターは一基ですけれども、上り方向は上り方向、下り方向は下り方向で固定されているんですよね。だから、誘導ブロックを敷設して音声案内をつければ、利用は可能だと私は思っているんですが、どうなんでしょうか。

○谷本技術管理担当部長 先ほどお答えしましたが、エスカレーターへの視覚障害者誘導用ブロックによる視覚障害者の誘導につきましては、進入してはならない昇降口に誤って進入する可能性があるほか、エスカレーターをおりる際に、誘導にも課題があることから、視覚障害者の混乱を招くおそれがあるとされております。飯田橋駅におきましても、エスカレーターへの視覚障害者誘導用ブロック、あるいは音声案内をつけての誘導については考えておりません。

○小竹委員 考えていないといって、これだけ上りおりをしなきゃいけないという階段でやりなさいというのは、本当に私、差別になるんじゃないかというふうに思いますよ。そういう点では、私、けさも確認をしてきたんですよ。きちんと、晴眼者は−−このエスカレーターは、上り方向の矢印がついている、下り方向は下り方向の矢印がついているんですよ。私たちはそれを見ればわかるけれども、視力障害者の方々は階段でしょう、誘導ブロックがあって、上りのエスカレーターを利用するところに誘導ブロックをつけて、そこに音声をやれば、上り方向ですよというのをやれば、私は間違えることはないというふうに思うんですよ。そういう点でいっても、本当に大変な状況に置かれているという点で考えたら、やっぱりやる必要があるというふうに思います。
 私、改札のところにいらした駅の人に、このエスカレーターは、上り方向でずっと使えるんですかと聞いたら、エレベーターがないですから、車椅子の方が来た場合にはそれをとめて車椅子用に転換をするというふうなことはおっしゃっていました。だけれども、そのときには、通行停止のロープでもいいし、ポールでもいいし、人が立つということも含めてやれば、私は設置が可能だというふうに思うんですよね。
 先ほどからいろいろおっしゃっていますけれども、誘導ブロックをエスカレーターに敷設してはいけないという規定はあるんですか。

○谷本技術管理担当部長 国で定めておりますバリアフリー整備ガイドラインにおきましては、設置してはならないという規定はございませんが、先ほど申しましたような課題があるというふうにされております。

○小竹委員 課題があることはわかります。でも、東京都の福祉のまちづくり整備マニュアルだって、エスカレーターに、高齢者、つえ使用者が円滑に利用できるように配慮した構造にするということで、進入可能なエスカレーターにおいては、当該エスカレーターの行き先、昇降方向を知らせる音声案内装置を設けること、こういうふうに書いてあるわけですよ。
 だから、音声案内をつけて上り方向で固定されたものであれば、私は誘導ブロックをつけて障害者の方々に供するということは可能だというふうに思うので、来年の四月が、障害による差別をなくすというのが法の精神ですから、やっぱりそこのところで検討していただきたいというふうに思うんです。
 国交省のバリアフリー整備ガイドライン、これだって同じようなことが書かれているわけですよ。だから、その気になればやれるということじゃないですか。やっぱり障害を持った方々で−−私、上り方向でやっているのを下りに転換する、そういうところにまでやれといっているわけじゃないんですよ。それはこれにも書いてあるから、途中で人の状況によって変わるものであったらそれは危険ですから、だから固定したものに対しては、やっぱり可能なところからつける。飯田橋みたいに、エレベーターがつけられないところはきちんとつけるということでの検討をしていただくように、これは強く求めておきたいというふうに思います。
 次に、大江戸線の新宿西口駅の問題です。
 西口駅の改札を出て、点字ブロックに沿って左側の方に行くと、旅客施設のトイレ、エレベーターもそうですけれども、階段だとかの配置を知らせたりする触知案内板があります。これはボタンによって案内をしてくれるんですが、音声による案内板、ボタンを押しますと、右側から、乗りかえ案内と出口案内、それからトイレの案内だったかな、そういうのが順番にあるんですが、視力障害者の方にいわせると、一番手前にあるところを、乗りかえ案内をみんな押すということなんですよね。
 その乗りかえ案内のボタンを押しますと、乗りかえ案内にはエレベーターの案内が入っていません。階段への指示になっていて、かなり大回りをしないと上に行かれない中身になっているんです。二つ目の出口案内を押すと、エレベーターに乗って出口へ行くのに、次のエレベーターで乗りかえてくださいというのが入っているんですが、エレベーターは階段の向かい側にあるんですよね。だけれども、出口案内にしか入っていないという点でいうと、乗りかえ案内にもやはりエレベーターを入れて地下一階でおりてくださいという指示をすればできるというふうに思うんですが、これをぜひ改善していただきたいというふうに思うんですけれども、いかがでしょうか。

○岡本電車部長 交通局では、大江戸線の全駅に音声案内つきの触知案内図を設置しております。委員お話しの触知案内図では、JR線や丸の内線等の新宿駅への乗りかえルートを案内しておりますが、今後は、階段に加えエレベーターも利用していただくようにするために、この乗りかえ案内の音声を修正いたします。

○小竹委員 ありがとうございます。修正していただけるということなので、ぜひともよろしくお願いします。
 私は、障害者の方と一緒に新宿西口駅を歩いたのですが、ほかのところのこういう案内板については、ちょっとまだ点検をしていないので、ぜひこれも点検をしていただいて改善をしていただくようにお願いいたします。
 この案内板に従って階段を上がって大回りをして次の西口広場に行くという、そういうのが若干、エレベーターで上がると負担が少なくなるという点でも、ぜひ改善していただきたいというふうに思うんですけれども、この触知板の音声案内なんですが、点字ブロック、階段へ行くまでどういうふうに案内しているかというと、その触知板から後ろへ六メートル行き、左へ二十メートル行って、右へ五メートル行き、右、左と曲がって右側の階段を上り、新宿西口広場につながる階段ですというような案内をしているんです。
 私、一回聞いただけじゃ全然わからなくて、何回も聞いてメモをとってきたんですけれども、障害者の方だって、鋭い感覚を持っていらっしゃる方だって、これ全部覚えられないというふうに思うんですよ。
 それで、点字ブロックの誘導に従って歩いていけばというふうにいわれるかもしれませんけれども、新宿駅、この駅の乗りおりはすごく多いですから、人がいたりするわけですね。そうすると誘導ブロックをそのまま行けない場合もあり得るわけで、しかも誘導ブロックを歩いていって人がいると、本当に柱とブロックとの間が三十センチぐらいしかなくて、よけ方によっては柱にぶつかってしまう。
 それから、最後のところでは、右、左というのがありましたけれども、その点字を自分が見逃すというか、感知できなかったら、そのまま真っすぐ壁にぶつかってしまうというふうな状況なので、西口の広場は結構広いですから、ぜひ安全性を確保するという点でも、それから右に曲がったり、左に曲がったりという複雑じゃなくて、一回で曲がれば階段もエレベーターも行けるような状況がスペースにありますから、ぜひ点検をして改善をしていただきたいというふうに思います。その点はいかがでしょうか。

○谷本技術管理担当部長 お話の点状ブロックは、当時の基準に基づき設置しておりますが、今後、駅の大規模改修等を行う場合は、より利便性に配慮するなど適切に対応してまいります。

○小竹委員 大規模改修まで待てという、そういう状況ですけれども、やっぱり可能なところでの改修をぜひやっていただきたいというふうに思うんです。点字ブロックや何かをつけるときに、利用する障害者の方々の声をやっぱり聞いていく必要があるかなというふうに思うんですよね。だからそういう点では、音声の改善と合わせて点字ブロックについても、大規模修繕を待たずに、何とか一日も早く安全なルートを確保できるように、ぜひ改善をしていただきたいというふうに思います。
 西口駅も深いですから、エスカレーターも長い状況にありますけれども、健常者はエスカレーターを利用して乗りかえも近道でやれるわけですが、障害者の方々は、エレベーターも入れていただいたとしても、かなり大回りをしないと乗りかえのコンコースにつながる階段には行かれません。
 そういう点では、ここも多くの人が都庁に、障害者で来られる方も多いわけですから、ぜひ進入で、固定したエスカレーターの方に点字誘導をしていただくように、これも飯田橋と同じように、ぜひ検討をしていただきたいということを要望しておきます。
 エスカレーターの点字ブロックの誘導はこれからの問題です。都の福祉の、バリアフリーのまちづくりの整備マニュアルからいっても、ブロックの敷設や音声の設置を記載しているわけですから、エスカレーターへのそういうのを記載しているわけですから、来年の差別解消法の施行に向けてぜひ検討をしていただきたい。その際には、利用する視力障害者の方々の声を聞いて実施するように強く求めておきます。
 次に、聴覚障害のある方々の問題です。
 聴覚障害者は音声放送ではわかりません。駅構内やホームには電光掲示板などがあって、電車が時間どおりに動いているのか、運行状況などについて情報が提供されています。しかし、電車が不測の事態で停止したときには、一般的には車掌の方が放送をしています。しかし、聴覚障害者はそれが聞こえません。情報がなくて不安にかられると聴覚障害者の方々はおっしゃっています。
 最近の新しい電車には、液晶テレビみたいなのがあったり、電光板もあるわけですから、そういうところにぜひ表示をして、情報を提供していただくようにしていただきたいというふうに思います。
 これは以前の委員会でも取り上げられていますけれども、ぜひこれも四月の法施行に向けて検討、研究をしてやれるように、技術等、全てにできないかもしれませんけれども、可能なところからやっていただくように強くこれは求めておきたいというふうに思います。
 次に、バス停の問題です。
 地下鉄ができるなどして、バス路線の廃止や運行本数が減ったりしているのが問題になっていますけれども、地下鉄は地下深く入っているという点でも、バスはバリアフリーの乗り物であるというふうに思います。地域交通の足にもなって重要なわけですが、都営バスのバス停へのベンチの設置が始まったのが、上屋に比べて遅かったということもあって、現在、設置率は、上屋の三九%に対してベンチは二五%になっています。
 ベンチの設置基準と設置状況についてお伺いします。

○渡邉自動車部長 ベンチをバス停に設置する際には、道路占用許可基準におきまして、バス停に上屋が設置されていること、もしくはバス停付近に福祉施設、病院等があることなどが条件となっております。さらに、歩行者等の通行に支障のないよう、歩道の有効幅員の三分の二以上、かつ一・五メートル以上の用地を確保することが定められております。このほかにも、地下埋設物などの支障物がないことなどさまざまな制約がございます。
 交通局では、利用者の利便性や快適性の向上を図れるよう、順次ベンチの設置を進めておりまして、平成二十六年度は五十二基を設置し、平成二十六年度末における総数は九百五十七基となっております。

○小竹委員 上屋がつくことは、それは一番望ましいというふうに思うんですけれども、やはり一定の広さがないといけないですし、地下埋設物だとかいろいろあるかなというふうに思うのですが、今高齢化社会ともいわれているわけで、設置数をぜひふやしていただきたいというふうに思うんですが、いかがでしょうか。

○渡邉自動車部長 先ほど申し上げましたとおり、交通局では、さまざまな制約条件がある中で、利用者の利便性や快適性の向上を図れるよう、順次、ベンチの設置を進めているところでございます。

○小竹委員 やはり高齢化社会で、高齢者の方々がふえているということや、足腰の悪い方々も、ベンチがどうしても欲しいという要望が強いんですよね。先ほど、福祉施設や病院があるところというふうにおっしゃられたんですが、設置の要項を見ると、福祉施設、病院等というふうになっていますから、やはり高齢者の利用が多いところなどについては検討していただいて、上屋と一緒につけられるところは積極的につけていただくと同時に、上屋がつけられなくてもベンチをつけられるように予算も増額していただいてやっていただくように求めて質問を終わります。
 よろしくお願いします。

○舟坂委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○舟坂委員長 異議なしと認め、事務事業に対する質疑は終了いたしました。
 以上で交通局関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後六時五十二分散会

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