ロゴ 東京都議会

Tokyo Metropolitan Assembly

公営企業委員会速記録第十二号

平成二十六年十一月十三日(木曜日)
第十委員会室
午後一時開議
出席委員 十三名
委員長大場やすのぶ君
副委員長田中 朝子君
副委員長新井ともはる君
理事橘  正剛君
理事畔上三和子君
理事崎山 知尚君
川松真一朗君
塩村あやか君
吉倉 正美君
北久保眞道君
宇田川聡史君
松村 友昭君
相川  博君

欠席委員 なし

出席説明員
交通局局長新田 洋平君
次長塩見 清仁君
総務部長小泉  健君
職員部長土岐 勝広君
資産運用部長樋口 正勝君
電車部長太田  博君
自動車部長広瀬 健二君
車両電気部長石井 明彦君
建設工務部長技術管理担当部長兼務野崎 誠貴君
企画担当部長根木 義則君
安全管理担当部長岡本 恭広君
バス事業経営改善担当部長渡邉 範久君
技術調整担当部長奥津 佳之君
調整担当部長仁田山芳範君
水道局局長吉田  永君
次長福田 良行君
総務部長黒沼  靖君
職員部長松丸 俊之君
経理部長石井 正明君
サービス推進部長冨田 英昭君
浄水部長田村 聡志君
給水部長青木 秀幸君
建設部長今井  滋君
企画担当部長斉田 典彦君
サービス企画担当部長宇井 利見君
設備担当部長横田 秀樹君
多摩水道改革推進本部本部長石井  玲君
調整部長浅沼 寿一君
施設部長山田  廣君
技術調整担当部長芦田 裕志君

本日の会議に付した事件
交通局関係
事務事業について(質疑)
水道局関係
事務事業について(質疑)

○大場委員長 ただいまから公営企業委員会を開会いたします。
 初めに、委員の辞職について申し上げます。
 議長から、去る十月二十一日付をもって地方自治法第百二十六条ただし書きの規定により、吉住健一議員の辞職を許可した旨の通知がありましたので、ご報告いたします。
 なお、議席はただいまご着席のとおりといたしますので、ご了承願います。

○大場委員長 次に、今後の委員会日程について申し上げます。お手元配布の日程のとおり理事会において申し合わせましたので、ご了承願います。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、交通局及び水道局関係の事務事業に対する質疑を行います。
 これより交通局関係に入ります。
 事務事業に対する質疑を行います。
 本件については、既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 資料について理事者の説明を求めます。

○小泉総務部長 過日の委員会で要求のありました資料を、お手元の公営企業委員会要求資料として取りまとめましたので、その概要についてご説明申し上げます。
 一ページをお開きいただきたいと存じます。廃止・短縮した都営バス路線でございます。
 廃止した路線は旧運行区間を、短縮した路線は新旧で比較して過去五年間分記載してございます。
 次に、二ページをお開きいただきたいと存じます。都営バス停留所における上屋・ベンチの設置状況でございます。
 当局が管理する総停留所数と、上屋、ベンチを設置している停留所数を記載してございます。
 次に、三ページをお開きいただきたいと存じます。都営地下鉄におけるエレベーター等の整備状況でございます。
 都営地下鉄全百六駅のうち、エレベーターとエスカレーターがそれぞれ設置されている駅数及びエレベーター等によりホームから地上までワンルートが確保されている駅数を記載してございます。
 次に、四ページをお開きいただきたいと存じます。都営地下鉄におけるおむつ交換台の設置状況でございます。
 交通局管理駅全百一駅のうち、おむつ交換台が設置されている駅数を路線別に記載してございます。
 次に、五ページをお開きいただきたいと存じます。都営地下鉄におけるホームドア設置状況及び転落件数でございます。
 ホームドアにつきましては設置路線及び設置率を、転落件数につきましては路線別に過去五年間分を記載してございます。
 次に、六ページをお開きいただきたいと存じます。都営地下鉄駅の民間委託状況及び駅別職員配置数でございます。
 都営地下鉄各駅の職員配置数を記載してございます。なお、駅名横の丸印は、業務を委託している駅をあらわしております。
 最後に、七ページをお開きいただきたいと存じます。事業別職員数及び人件費割合の推移でございます。
 各事業における職員数及び経常費用に占める人件費割合を過去十年間分記載してございます。
 以上をもちまして資料の説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○大場委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含めまして、これより本件に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○川松委員 私からは、特に都営交通における安全・安心の確保を中心に、二〇二〇年に開催されます東京オリンピック・パラリンピック競技大会に向けた都営交通の具体的な取り組みについても質問させていただきたいと思います。
 先日の委員会における事業運営の基本方針におきまして、交通局長から、経営方針として四つの方針を掲げているとの説明がありましたが、その第一に、お客様の安全・安心の確保を最優先に、災害に強く、事故のない都営交通を目指すとされておりました。公共交通機関として、利用者の安全を確保することを最優先にすべきであることは当然のことであります。
 平成二十三年三月十一日の東日本大震災から既に三年半が経過しましたが、震災からの復興を進めている中で、本年九月には御嶽山が噴火し、火山災害としては戦後最悪の大災害に見舞われました。火山列島である我が国において、自然災害の怖さを改めて思い起こされたところでもあります。
 我が党は、とうとい国民の生命を守るため、こうした自然災害への取り組みを積極的に推進するよう政策を提言し、その実現につなげてまいりました。これまでの委員会などでも議論をしてまいりましたが、東日本大震災のときには、JR線が全面的に運休となる中で、大江戸線を初め都営地下鉄は早期に復旧し、翌朝まで終夜運行したとのことでございました。このような対応ができたのも、地下鉄の構造物に被害が発生しなかったからこそであります。
 いわゆる首都直下地震についても、いつ起きるとも限りませんが、一たび発生しますと、首都東京は、甚大な被害を受けると考えられます。地震のような自然災害に対して、もはや想定外という説明は許されない中で、大地震への備えに万全を期すよう要請してまいりました。
 また、自然災害は地震だけではありません。ことしも豪雨や台風による災害が各地で発生しております。
 私の地元の墨田区などは、東部の低地帯にありますが、地下鉄における浸水対策についても対策を講じていくことが必要です。そのためにも、地下鉄施設などにおいては、ハード面での備えが何より重要でありますが、まず初めに、地下鉄施設における耐震対策及び浸水対策の取り組みの状況についてお伺いをいたします。

○野崎建設工務部長技術管理担当部長兼務 地下鉄施設の耐震対策につきましては、阪神・淡路大震災を受けて出された国の通達に基づく対策は既に完了しておりまして、首都直下地震に対しても安全性は確保されております。
 しかし、東日本大震災では、一部の高架橋に損傷を受けた仙台市営地下鉄などが全線での運行再開までに二カ月近く時間を要し、市民生活に重大な影響を及ぼしたことから、都営地下鉄におきましては、早期の運行再開を図るため、鉄道施設の損傷を抑え、機能保持できることが重要であると考えております。
 このことを踏まえ、補強対象を拡大いたしまして、現在、新たに高架部の橋脚及び地下駅の中柱の耐震補強を進めております。
 次に、浸水対策につきましては、沿線各区が、平成十二年九月の東海豪雨の規模を想定したハザードマップを平成二十年度までに公表したことを受けまして、これに基づいて、これまで整備してきた浸水防止設備の改良や増設を進め、平成二十六年三月には、必要とされる全ての箇所で整備を完了しております。
 具体的には、各区のハザードマップに適合するように、周辺の過去の浸水被害や地形を考慮いたしまして、駅の出入り口に止水板や防水扉を設置するとともに、地下鉄内の自然換気を行うために歩道上に設けた通風口に浸水防止機を設置してまいりました。引き続き、自然災害に対する地下鉄施設の安全確保に適切に取り組んでまいります。

○川松委員 ただいまの答弁で、交通局ではしっかりと対策を講じてきていることがわかりましたが、今後とも、さまざまな自然災害に思いをいたし、万全を期していただきたいと思います。
 次に、火災対策についてお伺いをいたします。
 平成十五年に起きました韓国大邱市の地下鉄火災を踏まえ、おととしの委員会でも、我が党の山田議員が取り上げましたが、交通局では、国の定めた火災対策基準に基づき、排煙設備や二方向避難路の確保などの対策は、既に平成二十四年度に整備済みとのことでございました。
 その中で、車両の火災対策については、今後、順次対策を進めていくということでございました。
 そこで改めまして、その後の車両の火災対策に関する取り組み状況についてお聞かせください。

○奥津技術調整担当部長 都営地下鉄の車両につきましては、国の火災対策基準等に基づき、万が一の火災発生時に、お客様がいち早く車外へ避難できるよう、先頭及び最後部に非常扉を設けており、車両全体には不燃材、または難燃材を用い、各車両に消火器を備えております。
 さらに、現在は、平成十五年の韓国大邱での地下鉄火災を受けて改正された火災対策基準等に基づきまして、安全対策の強化に取り組んでいるところでございます。
 具体的には、全ての車両と車両の間に扉を設けることや、車両天井部の材質の一部を熱により溶けないものに変更することにより、車両火災の拡大を防ぐものでございます。
 なお、車両間の扉の設置については今年度中に、天井の材質変更は平成二十九年度までに計画どおり改修を完了させる予定でございます。今後とも、火災対策の一層の充実強化を図り、お客様の安全確保に万全を期してまいります。

○川松委員 舛添知事は、就任後、夏に韓国ソウルを訪問した際、地下鉄の安全対策についても合意をしたというふうに報道でも伝えられているわけですけれども、韓国における事故を対岸の火事とせず、まずは都民の安全を第一に考え、交通局でもしっかりと対策を完了するよう強く要望しておきます。
 次に、防犯対策についてお伺いをいたします。
 首都圏の鉄道の駅では、多くの利用者が行き交うため、乗客同士のトラブルにより暴行などの犯罪が頻繁に発生しています。記憶に新しいところですと、ことし九月には、JR川越駅で視覚障害の女子高生が足を蹴られ、けがをするという事件がありました。また、昨年度のことではありますが、東京メトロの新橋駅で乗客同士がぶつかり暴行を振るった犯人の男がようやく先月になって警察署に出頭し、逮捕されました。
 こうした事件を防ぐためには、乗客マナーの向上など、社会全体で取り組む必要もありますが、犯人の逮捕や検挙に当たっては、いずれも、駅やホームに設置された監視カメラの録画画像が大きな役割を果たしたことはいうまでもありません。乗客のプライバシーには十分な配慮が必要ながらも、監視カメラの拡大は期待されるところであります。
 都営地下鉄でも、経営計画によると、引き続き、ホーム及び改札窓口にカメラを増設するとともに、映像記録箇所の拡大を検討するとしております。
 そこで、地下鉄の駅における防犯対策として、現在どの程度の監視カメラが設置されているのか、また、今後どのように取り組んでいくのかをお伺いいたします。

○太田電車部長 都営地下鉄では、駅構内のコンコースやホーム、改札窓口などに監視カメラを設置し、駅長事務室内の防災監視盤等により集中管理しております。その設置台数は、交通局が管理する地下鉄四線百一駅で、平成二十五年度末現在、約三千百台でございます。
 監視カメラには、犯罪抑止効果も期待できますことから、今後は、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック競技大会の開催も見据えまして、駅の構造やお客様の流動等、各駅の状況を勘案しながら、監視カメラの設置箇所の拡大や、映像記録装置の増設などを行ってまいります。こうした取り組みにより、駅の防犯対策を強化し、都営地下鉄を利用されるお客様の安全・安心の確保に努めてまいります。

○川松委員 乗客一人一人が犯罪やトラブルに巻き込まれず安心して利用できるよう、今後とも引き続き、プライバシーには配慮しながらも、防犯用監視カメラの設置を進めていただきたいと思います。
 さて、都営地下鉄では、自然災害などの備えとして、駅施設や車両などのハード対策に加え、ソフト面での対策に関しても実践的な訓練を行っていると聞いております。
 交通局が発行している安全報告書を見ますと、さまざまな災害発生を想定して訓練を行っている様子がうかがえました。万が一の状況の際には、職員が迅速に行動し、適切に対処することが求められますが、都営地下鉄におけるさまざまな訓練の内容とその実施状況についてお伺いをいたします。

○岡本安全管理担当部長 都営地下鉄では、地震や浸水等の異常事態を想定しまして、駅、運転、保守の各部門が合同で実施するさまざまな訓練を毎年実施しております。
 まず、異常時総合訓練では、大規模地震等の発生を想定し、連絡通報、乗客の避難誘導、負傷者の救出、脱線した列車や損傷した施設の復旧等を消防と連携しながら行っております。今年度は、十月二十三日に大島車両検修場で訓練を実施いたしました。
 次に、自然災害防止訓練では、集中豪雨等による駅出入り口からの大規模な浸水のおそれが生じた場合を想定し、止水板や土のうの設置、部門間の情報伝達等を行っており、今年度は六月五日に、浅草線馬込駅で訓練を実施いたしました。また、駅や車内に化学剤等が仕掛けられるというテロ行為を想定したNBC対処訓練を警察や消防と連携して行っておりまして、今年度も、今後実施する予定でございます。
 このほか、日ごろから、駅や乗務管理所といった職場単位で火災発生を想定して避難誘導等を行う消防訓練や、各種防災機器の取り扱いにかかわる訓練等、さまざまな訓練を実施しております。
 さらに、平成二十四年度から、東京メトロと地震発生時における避難誘導や帰宅困難者対策等を内容とした合同訓練を実施しております。このような訓練を通じまして、異常事態に対する職員の即応力の維持向上を図るとともに、訓練の成果を踏まえて、実際の対応手順の改善も図り、異常事態に適切に対処できるよう努めております。

○川松委員 ただいまの答弁の中で、NBCへの対処訓練も実施しているとのことでした。Nはニュークリア、Bはバイオロジカル、Cはケミカル、こういったものに対してのテロ対策ということになりますが、二〇二〇年のオリンピック・パラリンピック競技大会の開催を踏まえ、テロなどを想定しておくことは極めて重要であります。
 去年四月のボストン・マラソンでは、爆弾テロによって観客が殺害されるという痛ましい事件がありましたが、スポーツの祭典に当たって決してあってはならないことです。
 東京でも、平成七年ですけれども、地下鉄サリン事件のような大惨事が起きました。こういったことを繰り返さないためにもさまざまな対策を講じているとは思いますが、都営地下鉄におけるNBC対処訓練の実施内容と今後の取り組みについてお伺いいたします。

○岡本安全管理担当部長 都営地下鉄では、NBCを用いたテロに備え、警察や消防と連携しましたNBC対処訓練を毎年複数回実施しております。
 具体的には、テロを想定した各種のマニュアルを策定し、危険度に応じた警戒体制を設定するとともに、化学剤が駅構内や車内に仕掛けられたことを想定して、駅係員によるお客様の避難誘導、関係機関との連絡通報、警察や消防職員による化学剤の撤去を内容とする訓練を実施しておりまして、今年度もこれから実施する予定でございます。
 なお、今年度は、こうした取り組みに加えまして、今月二十日に、総務局総合防災部主催のNBC対処訓練である大規模テロ災害対処訓練が都営三田線及び東京メトロ千代田線の日比谷駅で実施され、警察、消防、自衛隊とともに、初めて都営地下鉄と東京メトロの職員が参加する予定でございます。
 今後とも、オリンピック・パラリンピックの開催を見据えて、お客様の安全確保のため、関係機関と連絡して、NBC対処訓練を実施し、危機管理体制の一層の強化に努めてまいります。

○川松委員 私、先日、アメリカの国防総省の国防次官補、向こうはNCBでしたけれども、この担当者とお話をしてまいりましたが、非常に、どういうものをやってくるかというのは、常に想定していないとわからないと。どんどんどんどん日に日に変わっていくという中で、世界中から東京に人が集まってくるオリンピック・パラリンピックに向けて、引き続き皆さんにおかれましても、関係機関と協力しながら、テロの脅威に対する対策を万全のものにしていただきたいと思います。
 また、異常時総合訓練などにおきまして、利用者の避難誘導訓練を実施しているとのことですが、地下鉄で地震や火災などが起きれば、トンネルの中ということもありまして、場合によっては、乗客の命を脅かしかねないという事態があるわけです。JR北海道でのトンネル火災事故の教訓からも、これは忘れてはならないことであります。
 都営地下鉄の利用者の中には、車椅子を利用している方を初め、目や耳が不自由な方なども数多く利用されております。
 そこで、トンネル内で列車が停車した場合の具体的な避難誘導方法についてお伺いをいたします。また、その際、障害者がいたらどう対応していくのか、それについてお伺いをいたします。

○太田電車部長 万が一、トンネル内で列車が停車した場合の避難誘導方法でございますが、まずは、乗務員が災害の状況等を確認した後、車内放送によりお客様の動揺防止に努め、負傷者がいた場合は、その救護や応急手当てを行います。その後、避難路の安全を確認した上で、乗務員と駅係員が協力して、お客様に、車両前部や後部にあります非常用避難扉、あるいは車両側面のドアから降車していただき、徒歩で最寄りの駅へ避難誘導いたします。その際、乗客の中に、警察、消防、鉄道関係者等がいれば協力を要請し、駆けつけた消防署の救急隊と連携しまして、負傷者や障害者、高齢者等を優先して避難誘導を行います。
 なお、障害をお持ちの方などに対しては、必要に応じて周りのお客様の協力も得ながら移動の補助などを行うこととしております。

○川松委員 今、放送ということもありましたけれども、耳の不自由な方もいる、見てすぐわからない障害をお持ちの方もたくさんいらっしゃるので、全ての想定をすることは容易ではないですけれども、危機管理として確実に避難誘導できるよう取り組んでいただくことをお願いいたします。
 また、都営交通では、福祉保健局とも連携し、さまざまな障害を持つ方への配慮として、ヘルプマークなどを配布しておりますが、その普及への協力も引き続き力を入れていっていただきたいと思います。
 次に、オリンピック・パラリンピック競技大会の開催に向けた取り組みを中心に伺います。
 去年九月のIOC総会で東京招致が決定してから一年が経過いたしました。この二〇二〇年の東京での開催を追い風として、多くの外国人旅行者を誘致することは、我が国の成長戦略の大きな柱としても位置づけられております。
 私の地元である墨田区におきましても、東京スカイツリーの開業後、近隣の浅草などとともに観光スポットとして多くの外国人が訪れるようになっております。我が国が誇るおもてなしを実践する上では、訪日外国人の誰もが安全かつ円滑に移動でき、東京の魅力を満喫してもらうための環境整備を進めていくことが重要です。
 安全面については、先ほど質問したところでありますが、オリンピックとあわせて開催されるパラリンピックも踏まえ、まず、バリアフリー化の取り組みについてお尋ねいたします。
 都営地下鉄では、昨年までに、駅出入り口からホームまでのエレベーター整備、いわゆるワンルートの整備は完了しており、経営計画では今後も引き続き、乗りかえ駅等においてエレベーターの整備を進めていくとしています。
 そこで、乗りかえ駅等へのエレベーター整備の進捗状況と今後の取り組みについてお伺いをいたします。

○野崎建設工務部長技術管理担当部長兼務 交通局では、人に優しい公共交通機関を目指しまして、バリアフリー化を推進しており、お話のとおり、本年三月でございますけれども、都営地下鉄全駅のエレベーター等によるワンルート確保を達成したところでございます。
 引き続き、東京メトロなど他路線との乗りかえ経路等へのエレベーター整備に取り組んでおりまして、車椅子の方などが乗りかえの際に、一旦、地上へ出て道路上を迂回しなければエレベーターが利用できない等の状況の改善をしてまいります。
 現在、都営地下鉄相互の乗りかえ駅や東京メトロやJRなど他路線との乗りかえ駅を対象に、駅の利用実態や構造上の課題などを勘案しながら、エレベーターの設置が可能で、高い改善効果が見込まれる駅の選定作業を行っております。このうち、東京メトロとの乗りかえ駅で、国立競技場の最寄り駅の一つであります大江戸線青山一丁目駅やJRなどとの乗りかえ駅であります大江戸線新宿西口駅など六駅におきまして既に設計を進めており、二十七年度以降、順次供用開始を目指してまいります。
 今後は、東京オリンピック・パラリンピック競技大会開催も見据え、乗りかえ駅等におけるエレベーターの整備を進めてまいります。

○川松委員 エレベーターの整備に当たりましては、さまざまな課題があるかと思いますが、さらなるバリアフリー化の充実に取り組んでいただきたいと思います。
 またこれ、ハード面だけではなく、外国人旅行者のように、ふなれな土地で適切な案内を受けるためには、言葉のバリアフリー化も必要になってまいります。知事が先般出席しました海外に向けた都市広報を考える有識者会議におきまして、東京の課題として、公共交通機関の複雑さというのが挙げられておりまして、長く住んでいる外国人でも行きたい場所に行くのが大変で、短期滞在者なら百万回は迷子になると指摘があります。
 こうした事態に対処するためには、日本語が理解できない外国人に対し、案内サインの充実などといった環境整備も必要になります。前回の東京オリンピックの際には、日本人の知恵でピクトグラムが開発され、多くの外国人に役立ったとのことですが、駅施設や目的地までの利用案内はもとより、切符をストレスなくスムーズに購入できることも重要であります。
 特に、浅草線などは、羽田空港や成田空港から外国人利用者が乗り入れてくることなど考えられます。多言語対応の取り組みは不可欠であります。
 そこで、都営地下鉄での旅客案内に関する多言語対応の取り組みについてお伺いをいたします。

○太田電車部長 東京を訪れる外国人旅行者の増加や、東京オリンピック・パラリンピック競技大会に向け、多言語によるお客様案内がますます重要になると考えております。
 都営地下鉄ではこれまでも、駅長事務室やトイレなど、駅の主要施設の案内サインや改札口に設置しております列車運行情報表示装置の遅延情報などに四カ国語表記を導入してまいりました。
 また、英語対応の可能なコンシェルジュを観光客が多い駅に配置するなど、外国からのお客様に対する多言語での案内に積極的に取り組んでまいりました。今年度は、コンシェルジュの配置を拡大し、新たに翻訳ソフト等を組み込んだタブレット端末を全員に携行させたほか、外国人向けのパンフレットラックを、外国人旅行者の多い駅に設置しまして、多言語によるお客様案内の充実を図ったところでございます。
 今後とも、オリンピック・パラリンピック大会に向けた多言語対応協議会での検討や、都や国の多言語対応に関するガイドライン等を踏まえまして、外国からのお客様に対し、よりわかりやすい案内に努めてまいります。

○川松委員 訪日外国人に対するおもてなしの最前線を担う都営交通におきまして、まさに質の高いサービスが求められているといっても過言ではありません。
 本年三月の予算特別委員会の締めくくり総括質疑におきまして、交通局長から、職員の英会話能力の強化や外国人対応マニュアルの充実などを速やかに実施するとの答弁がありました。
 オリンピック・パラリンピック競技大会の開催まであと六年となり、来年二月には、開催基本計画も策定されます。安全対策と同様、ハード対策だけでなく、都の職員を代表したおもてなしとして、ソフト面での対策も欠かせないと考えております。
 そこで、外国人利用者への対応能力を向上させるため、どのように都営交通職員の人材育成に取り組んでいくのかをお伺いいたします。

○土岐職員部長 交通局では、職員が外国人を含む全てのお客様に対し、お客様本位の質の高いサービスを提供できることを人材育成の目標としております。そのため、研修所における集合研修と各職場でのOJTを通じまして、職員の接遇能力の向上とサービスマインドの浸透を図るよう取り組んでおります。
 外国人のお客様への対応能力の向上につきましては、都営地下鉄ではこれまで、職員の採用時及び三年目、十年目の集合研修において、お問い合わせの多い乗車券の購入や他線との乗りかえなどのご質問に対応できるよう、英会話研修を受講させてまいりました。
 さらに、今年度から研修内容の充実を図るとともに、OJTにおいても、乗車券紛失を初めとしたトラブルに対応する、より実践的なマニュアルを習得させる取り組みを全駅に拡大したところでございます。
 また、都営バスでは、乗務員に対して、車内での使用頻度が高い会話を想定したコミュニケーション用の案内ボードを作成し、その利用方法を習得させるなどにより、外国人のお客様への対応能力向上を図ることとしております。今後ともこのような取り組みを進め、人材の育成に努めてまいります。

○川松委員 さまざまな国や地域から訪れる外国人に対して、言葉は完全に通じなくても、心のこもったサービスこそが何より大切であり、ぜひとも職員の育成にしっかりと取り組んでいただくよう要望しておきます。
 次に、バス事業についてお伺いいたします。
 さきの第二回定例会におきまして、我が党から、臨海地域における今後の都営バスの取り組みについて見解を伺いましたが、交通局長からは、都バスの特性を生かして増大する交通需要に的確に対応していくということが答えとしてございました。また先般、都は、都心と臨海副都心とを結ぶ公共交通の計画の具体化を図るため、事業協力者として京成バスと交通局をBRTの提案で選定しております。
 都市の再編整備や人口動向などを踏まえ、バス路線を整備することは、都民生活の福祉の向上の観点からも極めて重要であります。それとともに、私の地元の墨田区でも、鉄道やバス、舟運など、さまざまな交通手段がありますが、こうした交通機関が緊密に連携して交通ネットワークを構築することも必要だと思っております。
 とりわけ臨海副都心は、墨田区の、特に私の地元の両国から隅田川を下る水上バスを初め、先日には、港湾局が有明客船ターミナル桟橋を活用した屋形船の運航実証実験を行うなど、海上という地の利を生かした取り組みも進められております。
 そこで、臨海地域における都営バスのこれまでの取り組みと今後の対応についてお伺いをいたします。

○広瀬自動車部長 都営バスではこれまで、臨海地域の開発状況に合わせ、路線の新設や増便等を行ってまいりました。最近では、平成二十五年四月から、東京駅から勝どき、有明を経由し、東京ビッグサイトまでを結ぶ路線を運行し、平成二十六年四月には、これを増便するなど、バス路線を充実してきたところでありまして、現在、臨海地域の交通需要調査を行っているところでございます。
 あわせまして、地下鉄駅におけるバス停留所の案内を順次充実させるとともに、都営バス一日乗車券などを提示すると両国を発着する東京水辺ラインの乗船料が割引になるなど、他の交通機関と連携した取り組みも行っているところでございます。
 今後とも、都心や臨海地域における再開発の進展や環状二号線等の道路整備による需要の増加など、臨海地域の交通需要調査結果も踏まえながら、路線の充実を図っていくとともに、ご指摘の多様な公共交通機関との連携につきましても、引き続き取り組んでまいります。
 また、今般、都市整備局が定めました都心と臨海副都心とを結ぶ公共交通に関する基本方針に基づきます公募に対しまして、交通局は、京成バスとともに事業協力者として選定されました。
 今後は、交通局が臨海地域での運行で培ったノウハウや知見を生かして、今年度中に予定されているルートや運行、施設などの基本的な事項を定める基本計画の策定に協力してまいります。

○川松委員 臨海副都心では、今後もますます増大する交通需要に的確に対応していくことが必要だと思います。そのためにも、これまでの都バスの事業ノウハウを存分に発揮するとともに、都として、舟運などとの連携も視野に入れ、交通ネットワークの形成に主導的な役割を果たしていただきたいと期待しております。
 また、都営交通では、これまでも東京メトロと共同し、一日乗車券を活用した都内の観光施設や美術館、博物館との連携を図ってきております。また、私の地元の東京スカイツリータウン内のすみだ水族館と都バスがタイアップした企画も展開されております。
 東京にある観光資源は、こうしたもののほかにも、歴史、文化を感じることのできる施設が多数あります。例えば、江戸東京たてもの園には有名な子宝の湯があり、日本を代表するアニメーションでも銭湯が舞台になるなど、我が国の文化の一つとして、この銭湯というのは世界に発信されております。今、一つの例示として公衆浴場を申し上げましたが、こういった新たな観光資源もさまざまなものが出てくるわけですから、さまざまな施設、あるいは局横断の取り組み、いろいろなところとの積極的な連携をもって、こういった策を進めていただきたいと要望しておきます。
 本日は、都営交通の安全対策や、オリンピック・パラリンピックの対応についてさまざまな観点から質問をさせていただきました。一九六四年に開催された前回の東京オリンピックから、ことしでちょうど五十年、前回のオリンピックからの五十年間で東京のまちは大きく発展し、地下鉄が網の目のように張りめぐらされるなど交通網も拡大しました。交通局には、利用者の安全を最優先にしながら、貴重な都民の足を守り続けていただきたいと思いますが、二〇二〇年大会を控え、輸送を担う交通局の役割はますます重要になってくるのはいうまでもありません。
 そこで最後に、今後の事業の運営について、局長の決意をお聞かせください。

○新田交通局長 委員お話しいただいたとおり、ことしは、東京でアジア初となるオリンピック・パラリンピックが開催されてから節目の五十年を迎えます。当時を振り返ってみますと、都営交通の輸送の主力は、都電と都バスであったわけですが、一日当たり乗客数が、都電で当時約百三十万人、都バスが約百万人など、合計二百六十万人以上ですね、これの輸送を担っておりました。オリンピック・パラリンピック開催期間中も大きな役割を果たしたと伺っております。
 その後、時代が進み、この間、都営交通を構成する輸送モードも変化し、五十年後の現在では、都営交通の主力は地下鉄とバスとなっておりますが、来る二〇二〇年大会におきましても、大会の主要な舞台が都営交通の事業エリアと重なりますことから、前回大会同様、都営交通が大会期間中の輸送の主力を担うことになるものと考えております。
 そのため、交通局といたしましては、これまで培ってきた経験やノウハウを生かし、安全の確保を最優先に、輸送需要に的確に対応してまいりますとともに、おもてなしの面でも、職員の接遇能力を一層高め、国内外のお客様に対して、最高のサービスを提供し、史上最高のオリンピック・パラリンピックの実現に積極的にその使命を果たしてまいります。
 さらに、大会後も見据え、都民サービスの最前線を担っているという責任と誇りを持って、多様化、高度化する事業課題に着実に対応してまいりますとともに、経営基盤のさらなる強化に努め、将来にわたってお客様に信頼され、支持される都営交通を目指して、局職員一丸となって頑張ってまいります。

○川松委員 局長の決意を聞かせていただきましてありがとうございました。二〇二〇年のオリンピック・パラリンピックへの対応に当たっては、円滑な開催運営はもとより、その先の将来を見据えた取り組みにもつなげていくことが重要です。今後とも、都営交通の役割を十二分に発揮することを期待いたしまして、私の質問を終わります。

○吉倉委員 私からも、交通局の事業の中で、特にバス事業に関連して何点か質問いたします。
 先般、都心と臨海副都心とを結ぶ公共交通に関する事業協力者の発表があり、交通局がその事業協力者に選ばれております。これは交通局のこれまでの取り組みが評価されたものと考えております。
 ところで、この新たな公共交通機関であるBRT、すなわちバス高速輸送システムは、知事が公表したとおり、オリンピック・パラリンピック開催を契機として発展する臨海副都心の需要増への対応として期待されているものであります。
 実際に、臨海副都心は、MICEの誘致や国際観光拠点の開発、さらに、豊洲新市場のオープンや住宅開発の急増など、今後約三万六千人以上の人口増が見込まれております。こうした状況に加えて、現在でも、都営大江戸線勝どき駅では、朝夕のラッシュ時は、駅構内や歩道で人々が歩けないほどの混雑が生じております。
 そこでまず、都営バスにおける臨海地域、特に、晴海、勝どき周辺の増大する交通需要に対するこれまでの取り組みについて伺います。

○渡邉バス事業経営改善担当部長 都営バスでは、臨海地域の開発状況に合わせ、平成二十五年四月から、東京駅から勝どき、有明を経由し、東京ビッグサイトまでを結ぶ路線を新たに運行し、本年四月にはこれを増便するなど、路線の新設や増便等を行ってまいりました。このほか、高層住宅等の建設に伴う乗客増に伴い、勝どき周辺から銀座を経由し、東京駅丸の内南口まで運行している都04系統や、新橋から勝どき、晴海を経由し、とうきょうスカイツリー駅まで運行している業10系統などを増便してまいりました。過去三年間ではこれらを含め五系統で、合わせて約九十本運行本数をふやすなど、バス路線を充実してまいりました。

○吉倉委員 答弁にございました三年前といえば、東京電力からの配当収入がなくなったころです。こうした経営環境が厳しくなった時期に、都営バスが、臨海地域の開発に合わせてバス路線の新設や増便に取り組み、バス路線を充実させてこられたことはわかりました。しかしながら、とてもこれだけでは間に合わないわけであります。増大する交通需要に対応し切れていないのが実情であります。
 地元中央区でも、こうした状況に悲鳴が上がっており、独自にBRTを立ち上げる動きが進んでいたと聞いております。こうした中で、交通局は、中央区の検討にどのようにかかわってきたのか伺います。

○渡邉バス事業経営改善担当部長 中央区では、地域公共交通会議を設置し、コミュニティバスを初め、地域の実情に応じた輸送サービス等について検討してございます。
 この会議の中で、平成二十五年五月、晴海地区と銀座を結ぶルートなど、BRTを初めとする区域内の基幹的な公共交通の導入に関する基本的な考え方について報告がなされました。
 交通局は、この会議に参加しておりまして、中央区を含め幅広いエリアを運行している事業者として、臨海地域におけるバス路線の充実などの説明を行うなど、会議の運営に協力してまいりました。

○吉倉委員 ぜひ、今後とも中央区の地域公共交通会議に積極的に参加をし、地元要望をしっかりと受けとめていただきたい、このように思っております。
 中央区との会議の中でも、将来の恒常的な需要に対応するため、新たな交通機関が必要との方向が確認されたと聞いております。すなわち、これまでの既存のバス路線だけでは需要増に対応し切れないからであります。
 そのため、路線バスよりも輸送力が大きく、スピードも確保されるBRTの導入に期待が高まっております。このBRTについては、既に海外では導入の実例が幾つもあると聞いております。
 そこで、海外で導入されているBRTについてどのようなものがあるか、伺いたいと思います。

○渡邉バス事業経営改善担当部長 国土交通省が設置するBRTの導入促進等に関する検討会で紹介がなされた海外のBRTといたしまして、ブラジルのクリチバやコロンビアのボゴタなどの事例が挙げられます。これら海外のBRTにおいては、連接バスの導入、専用道路や専用レーンの設置、改札や券売機などによる事前の運賃収受などが組み合わされて運行されておりまして、輸送力、定時性、速達性の面で路線バスとは異なる特徴がございます。

○吉倉委員 ありがとうございます。BRTの導入に関して、海外では、輸送力や速達性を確保するため、答弁にありましたとおり、さまざまな特徴があるとのことであります。
 連接バスについては、通常のバスとは違い、例えば、車両の長さも十八メートルとなるなど、通常バスの十・五メートルをはるかに超える長さであります。都内でも、町田市で運行実績はあるものの、都心の道路の状況を考えますと、すぐに運行が実現するという状況ではありません。
 また、専用レーンの設置や停留所施設の整備についても、整備費用や道路管理上の課題があります。こうしたことから、バス事業者だけでは、施設整備から運行までを全てできるものではないというふうに考えております。
 今後、都は、BRT運行の基本計画を策定いたしますが、交通局は、事業協力者という立場で、都市整備局と十分に連携を図り、しっかりと取り組んでいただきたいと、このことを要望しておきたいと思います。
 ところで、BRTの運行開始は二〇一九年と聞いております。運行開始まで、まだまだ時間がかかります。これまでの間、臨海部における新たな開発に対応するバス路線の一層の充実が強く求められます。都営バスは、既存交通手段の担い手として、しっかりとその役割を果たしていただきたいと思っております。
 そこで、今後BRT運行までの臨海地域における都営バスの取り組みと輸送力の確保について伺います。

○渡邉バス事業経営改善担当部長 臨海地域は、都営バスの主要な運行エリアであるとともに、再開発などによる急速な人口増加に加え、新市場や競技施設の整備等による来訪者の増加も見込まれております。現在、臨海地域の交通需要調査を行っておりまして、この調査結果を踏まえ、長期的な視点からバス路線の充実を図り、将来にわたり増大する交通需要に対し、的確に対応してまいります。
 そうした中、BRT導入までの間につきましても、都心や臨海地域において現在進んでいる再開発の進展や環状二号線等の道路整備などによる需要の増加に対しまして、路線の新設やダイヤの充実など、バスの特性を生かした取り組みを行い、迅速かつ柔軟に対応してまいります。

○吉倉委員 ご答弁ありがとうございます。
 最後に、都は、現在、水素社会の実現に向けた東京戦略会議を開催しており、燃料電池バスに関する検討が進められております。東京が世界一の都市を目指す中で、日本の環境技術を世界にアピールする意味から、今後BRTについても、水素で走る燃料電池車を積極的に導入すべきであると、このように考えております。
 また、バリアフリーへの配慮として開発が進んでいます自動走行などの先端技術についても積極的に導入すべきと考えております。こうしたことについて、交通局はぜひ関係各局と連携し、BRT運行へ向けて精力的に取り組んでいただきたい、このことを要望して質問を終わります。

○畔上委員 資料の作成、ありがとうございました。
 まず、都営地下鉄の駅舎のバリアフリーについてです。
 十月二十日の公営企業の決算特別委員会で、都営地下鉄の駅の点状ブロックが統一されていないと、この問題を取り上げさせていただいて、視力障害者の方々の交通権の保障となると同時に、乗降客の安全にもつながるという立場から、都営地下鉄の点状ブロックの総点検と統一化、これを求めて質問させていただいたわけですが、そのときのご答弁を踏まえて何点か伺いたいと思います。
 まず、点状ブロックの改善、これは、各駅の大規模改修などに合わせてというご答弁でございました。視覚障害者の方々が改善を求めておられます。私も十月二十日に取り上げさせていただきました新宿線の曙橋駅の大規模改修並びにホームとコンコースの改修は、予定はどうなっていらっしゃるでしょうか。

○仁田山調整担当部長 都営地下鉄では、駅設備の老朽化や床材などの劣化の状況等を勘案いたしまして、各駅の大規模改修を行うこととしております。お話の曙橋駅につきましては、具体的な改修時期は未定でございます。

○畔上委員 新宿線は、ホーム柵も設置計画に入ったものの、曙橋駅がいつホーム柵ができるかということも、まだ未定であります。そういう中で、視覚障害者の方々は、何年も前からこの曙橋駅の点状ブロックの改善を求めているにもかかわらず、今のご答弁では、その見通しも立たないということであります。
 曙橋駅の場合は、視覚障害者団体に伺ったところ、コンコースの小型版の誘導ブロック、それからホームの旧式の点状ブロック、この改善をぜひしてもらいたいんだということをおっしゃっておりました。せめて現状で応急対策ができないのかどうか、視覚障害者の団体の方々のご意見を聞くような場を設けて、具体的に改善計画を進めるべきだと思うんですが、いかがでしょうか。

○仁田山調整担当部長 曙橋を含む全ての駅では、年二回、点状ブロック等の点検を行い、必要な補修を実施しているところでございます。また、補修を行うに当たりましては、視覚に障害をお持ちの方を初めとするお客様のご意見も参考に適切に対応しております。

○畔上委員 残念ながら、適切に改修していただけていないから問題だということを指摘させていただいているわけです。曙橋駅でいえば、その点状ブロックが、今のJIS規格でいいますと、点状が五掛ける五なわけですけれども、曙橋駅の場合はそうではなくて、点の状態が八掛ける十と大変多いものになっているわけです。
 私たちは、視覚で、目で確認することができるわけですが、視覚障害者の方々は、点が多いと面との違いが本当にわかりにくいんだと。靴を通して瞬間的に点がわからないと歩けないんだということなんですね。ホームを手で探って、はって手で歩く、そんなわけにはいかないということでありますから、ぜひ具体的に、どの場所が危険なのか、そして音声案内で誘導することはできないのかどうか、緊急対応としてできないのかどうかも含めて、やはり丁寧に、視覚障害者団体の方々のご意見を伺っていただきたいなと。そして、改善に結びつけていただきたいということを要望しておきたいと思うんです。
 視覚障害者の方々にとって、安全かつ円滑な移動のために大変重要なのが、音の案内であります。以前、エスカレーターへの音声案内の整備を促進すべきだということを求めたことに対しまして、エスカレーターの改修などに合わせて整備をいたしますというご答弁でありましたが、現時点で、都営地下鉄の駅舎のエスカレーターの音声案内の進捗状況、これはどうなっていらっしゃるんでしょうか。

○仁田山調整担当部長 都営地下鉄の百六駅のうち、交通局で管理しておりますエスカレーターは、平成二十五年度末現在六百八十八基でございます。このうち、音声案内装置が設置されているのは百二十一基でございます。

○畔上委員 局としてのご努力は認めますが、しかし、今のご答弁にあるように、約一八%ということになるわけです。私は、進んでいない一つの原因として、いろいろな音がほかの乗客にとってどうなのかと、こういう問題も確かにあると思うんです。その点では、音案内の場合、音質や音量が果たしてどうなのか、それからホームのほかの音との競合はないのかなど、案内設備の効果検証、これを行うということは、推進する上で不可欠なことだというふうに思っております。
 同時に、やはりエスカレーターの改修に合わせないと、確かに内蔵式のスピーカーの場合は大変だなということは理解できるんですが、今は技術が大変進んでおります。そういう点では、感知式のスピーカー設置、これは、位置の問題など工夫など必要があるとは思うんですけれども、そういうことも私は可能ではないかと思うんです。
 以前は、エスカレーターは、視覚障害者にとって危険だということで、近くのエスカレーターよりも遠くのエレベーターに誘導するという考え方でありましたが、ガイドラインの改定によりまして、利用者の動線が遠回りにならないように配慮する必要があるという考え方に国のガイドラインも変わってきました。
 昨年の六月に改定されたバリアフリー整備ガイドラインでは、エスカレーターの音案内を、基準に基づく整備内容ということで盛り込まれることにもなりました。例えば、視覚障害者団体から要望が出ております大門駅など、早急にエスカレーターの音案内、この設備を求めておきたいと思います。
 駅舎のバリアフリーの最後なんですが、都営地下鉄駅等で、ユニバーサルデザインのモデル事業の実施、これを提案したいと思いますが、いかがでしょうか。

○仁田山調整担当部長 都営地下鉄駅ではこれまで、移動等円滑化基準によりまして、全百六駅でエレベーター等によるホームから地上までのワンルートを確保したほか、誰でもトイレや、触知案内図を整備するなど、バリアフリー対策を積極的に推進してまいりました。
 今後も、ユニバーサルデザインの考え方に基づき、駅の一層のバリアフリー化を進め、高齢者や障害者を初め、誰もが利用しやすい公共交通機関を目指してまいります。

○畔上委員 ありがとうございます。駅舎のバリアフリーについても、障害者の方々からさまざまな要望もいただいていますが、国のガイドラインも、改修に合わせて整備をするというふうになっておるために、なかなか進まないというのが現状だというふうに思っております。
 しかし、都の交通局がやはり率先して、エスカレーターに、先ほど申し上げたような音案内を設置したり、それから、イギリスや北欧のようにホームに磁気ループを設置して、耳の聞こえの弱い方々の利便性を図るとか、それから、資料も作成していただきましたが、乳幼児のおむつ台ですね、交換台、これを男女両方のトイレにきちんと設置していただいたりして、障害者の方も、また高齢者も、そして子育て中の方々も、そして、先ほど来お話あった外国人などの方々も含めて、誰もが安心して利用できるユニバーサルデザインのモデルとなる、そういう駅舎をつくっていただいて、私は多くの公共交通機関の牽引車の役割を都営交通が果たしていただきたいということを思うわけです。ぜひよろしくお願いしたいと思います。
 次の質問は、駅舎や交通局の庁舎などの清掃事業の契約問題です。
 交通局は、都営地下鉄全路線の各駅施設、それから運輸指令区及び総合庁舎の清掃業務委託に関して、一般財団法人の東京都営交通協力会と特命随意契約を締結されていますが、交通局の庁舎や車庫におきまして、一部競争入札に変えたということでありました。
 そこでまず伺いたいんですが、今年度、交通局庁舎や車庫の清掃において競争入札に変えたのは何カ所でしょうか。

○樋口資産運用部長 平成二十六年度の庁舎や車庫の清掃業務委託契約におきまして、新たに競争入札を導入いたしましたのは二カ所でございます。

○畔上委員 その一つの庁舎及び車庫の清掃業務委託の落札状況を見たところ、落札金額は二百八十八万円余でございました。昨年度、協力会とは千百四十一万円で契約していたわけですから、今までの四分の一になってしまったわけです。清掃面積が若干変わっているというご説明もいただきましたが、それにしても、委託費が、協力会から比べて三分の一、または四分の一に下がってしまったということになるわけです。
 コスト削減は必要なんだと、中小の清掃会社にも仕事が回るようになったんだと、そういう見方もあるかと思いますけれども、清掃事業というのは、契約金額の大体七割から八割は人件費というのが一般的でありますから、受注金額の低下というのは労働条件に影響せざるを得ないということであります。
 そういう点では、清掃業務の品質を確保する上でも、同時に、それを保障するためにも、清掃作業員の労働環境も安定的に確保され、安心して働き続けられる条件を、委託契約の上でも誘導できるような入札制度へと、やはり改善しなければならないというふうに思っております。
 この清掃事業につきましては、本年の二月に、包括外部監査から競争入札の導入を検討すべきだということが意見が付されていたわけです。そして現在、包括外部監査の指摘を受けて、交通局としては、これまで交通協力会と特命随意契約を締結していた駅舎の清掃、これも今年度から一部、競争入札に変える検討を進めているというふうにお伺いをしております。
 これから競争入札を拡大する方向のようなわけですけれども、総合評価方式の活用などを検討すべきだというふうに考えますけれども、いかがでしょうか。

○樋口資産運用部長 交通局におきましてはこれまでも、工事請負契約におきまして総合評価方式を活用するなど、契約の品質の確保に取り組んでまいりました。
 今後とも、公共調達の原則でございます透明性、競争性を担保しつつ、品質の確保という社会的要請に基づいた適切な入札契約を行ってまいります。
 理事からお話のございました清掃業務委託契約におきましては、仕様書に記載した業務を、例えば、何名の人員でどのような資機材を用いて履行するかなどにつきましては、受託者の責任と判断に委ねております。また、従業員の雇用形態や賃金水準などの労働条件をどう定めるかにつきましては、受託者の経営上の問題であると認識をしているところでございますが、交通局といたしまして、契約に当たり、受託者に対して、労働基準法などの法令の遵守を義務づけておりまして、適正な労働環境の確保を図っているところでございます。

○畔上委員 今、受託者の考えるところだというお話なんですけれども、清掃業務の事業の契約についても、やはり私は、労基法を守るというお話がありましたけれども、コストを削減するだけに目が行ってしまって、低入札競争、これを引き起こすようなやり方は絶対に避けるべきだというふうに思うのです。
 財務局も、先日の十月三十日の財政委員会で、総合評価の仕組みを活用して、作業員配置体制や研修計画など事業者の提案内容を評価することで適正な履行体制を確保すると、その際に、清掃業務も含め、幅広い業務で総合評価方式を活用し、業務委託の品質確保を図る、こういうふうにしております。交通局の清掃の契約におきましても、ぜひとも、総合評価方式の活用を求めたいと思います。そのことを申し上げまして私の質問を終わります。

○新井委員 私からは、情報通信技術、いわゆるICTを活用しました事業運営についてお伺いしたいと思います。
 国では、「情報通信技術を活用した公共交通活性化に関する調査」検討委員会が設置をされまして、昨年の十月からことしの三月まで三回開かれ、今年度中には四回ですね、この検討委員会が開かれると聞いております。
 ICT機器の進化やGPSの普及を踏まえ、ICTにより収集しますビッグデータやICT機器の活用の可能性や課題について調査検討を行い、公共交通の活性化や新たな利用者サービスも含めた公共交通サービスの創出、訪日外国人向けの観光等の分野で活用を図っていくことが求められると考えております。情報通信技術を活用した利用者サービスについて、交通局の最近の取り組みと今後の考え方についてお伺いをします。

○小泉総務部長 交通局ではこれまで、お客様に質の高いサービスを提供するため、情報通信技術の活用に積極的に取り組んでまいりました。
 最近の取り組み事例を申し上げますと、GPS機能を活用した都営バスや都電荒川線の運行情報サービスの提供、都営地下鉄の駅構内や車内における携帯電話やWiMAXなどの通信サービス環境の整備、バス車内での無料Wi-Fiサービスの導入などがございまして、また、都営地下鉄の十八駅に配置いたしましたコンシェルジュにタブレット端末を携帯させて、お客様へのご案内に活用しております。今後、配置をさらに拡大していく予定でございます。
 なお、無料Wi-Fiサービスにつきましては、年内を目途に、外国人旅行者の利用が多い都営地下鉄の駅を中心に約三十の駅に導入していく予定です。
 今後とも、技術開発の動向について最新情報の収集に努め、お客様サービスの向上に向けて、情報通信技術を有効に活用できるよう検討を進めてまいります。

○新井委員 先ほどの答弁の方でもございました、バスの車内で無料Wi-Fi、私もスマートフォンで登録をしたんですけれども、とても簡単でした。Wi-Fiの表示されるところで都営バスフリーWi-Fiというところを選択して、そうしますと自動で都営バスフリーWi-Fiのトップページに飛んで、インターネットに接続をすると書かれている箇所をクリックをして、メールのアドレスを登録するだけです。なおかつ多言語対応にもなっておりました。
 今後は、SIMフリーといわれるスマートフォンやタブレットなども多く普及されると考えております。そういったSIM対応した形と、この無料Wi-Fiの対応をされる形が、両方でいろいろ活用されると思っています。
 訪日外国人向けのフリーWi-Fiサービスも多くこれまで出ているんですけど、今、都営バスでやっているように、登録や設定が簡単じゃなければならないと考えています。バスや地下鉄など、それぞれの交通モードによって多くのシステムを活用したサービスが展開されています。とりわけ、都営バス運行情報サービス、tobus.jpは、一日約四十五万件の接続があると聞いております。
 そこで改めまして、都バス運行情報サービスにはどのような機能があり、どのような機器から利用可能かお伺いをいたします。

○広瀬自動車部長 都バス運行情報サービスは、バス車両の接近状況や時刻表を表示する機能、路線やバス停留所の検索機能などがあり、パソコン、スマートフォン、携帯電話などの情報通信機器から利用可能となっております。このサービスでは、GPS機能つきのスマートフォンと携帯電話向けに、お客様が現在いる場所の最寄りの停留所を表示する機能を提供し、路線検索の利便性の向上を図っているところでございます。

○新井委員 スマートフォンやタブレット端末の利用の増加に伴い、こうしたモバイル機器への配信が可能となり、どこでも情報が入手可能な環境を整備することが重要だと考えています。
 今後、オリンピック・パラリンピックに向けて増加する訪日外国人に対する案内サービスも充実が急がれます。既に、東京メトロでは、外国人の多い地下鉄において、タッチパネル式のボードを設置し、観光スポットへのルート案内なども実施しております。
 私も、新宿の西口にあります切符売り場の横にありますそういったタッチパネルを見てきました。多言語対応で、切符の買い方だったりとか、いろいろと掲示をされていて、また、小型のタブレットが壁に設置をされていまして、観光情報だったりとか、また行き先を、言葉でいってもいいですし、タッチパネルで指示をしても情報が得られるというものでした。英語、中国語、韓国語に対応している、なおかつ、外国人向けの雑誌なんかも設置をされていまして、東京の魅力だったりとか、いろんな情報を挙げているという状況でございました。
 また、停留所につきまして、東京都の停留所というのは電源がございます。私はこの電源があるというのは、これはかなりの可能性があるのかなと思っています。停留所の高度化だったりとか、情報ステーションとして活用できる可能性があると思っています。
 今後は、周辺の観光施設や店舗情報をデジタルサイネージや汎用性のあるタブレットを活用し、タッチ式の検索機能を持たせることも可能ではないかと考えております。
 例えば、停留所に、スマートフォンと近距離無線で情報のやりとりができるビーコンというものもあるのですけれども、そういったビーコンを設置して、停留所の近くにスマートフォンを持っていけば、その近くの観光情報がポップアップしてきたりとか、また近くのお店のいろいろなクーポン券がポップアップしたりとか、そういったこともできると思っています。
 また、この停留所の中を、先日、写真を撮っていただきました。結構、空間なんかもあって、そういった空間を使って、いろいろな機材も今後入れることも可能なのかなと思っています。
 各停留所との情報の通信というのは、携帯網で通信をしていて、回線的にはかなり細くて大容量の情報はやりとりできません。しかし、その中に、SSDだったりとか、そういった情報媒体の機材を入れてあげれば、例えば、長い時間をかけて大容量の情報を蓄積することができます。そういったことをすることによって、いろいろな、デジタルサイネージ的な情報の展開ということもできるのかなと思っています。
 また、私、先日、福岡市に行ってまいりました。福岡市は、市長がかなりこういったICT、また無料のWi-Fiの設置については力を入れています。通常ですと、この無料のWi-Fiを設置するというのは、行政だったりとかが補助金を出して、そして設置をして、設置するそのお店だったりとかその商店街というのは余りお金を払わないんですけど、この福岡市というのは、トップダウンによって、設置をするお店とか商店街がお金を出し合って、それでかなりの無料Wi-Fiが設置をされているという状況です。
 そこで、福岡市は、訪日外国人向けの観光サービスによります地域活性化トライアルというものを、先月の十四日から三月三十一日まで実施をしております。そのものは、結構いろいろな新しい取り組みをやっていまして、お客様に合った情報をタイムリーに配信する。普通にWi-Fiを設置するだけじゃなくて、プラスアルファ何かのサービスを提供するというものですね。このアプリケーションを私もインストールしたんですけど、インストールするときに、個々の、自分の興味だったりとか趣味だったり、そういったものをチェックする。そうすることによって、利用者の個々の趣味、関心や嗜好情報に合ったものを配信したりとか、また、天候や気温に応じた情報をタイムリーに配信することが可能だといっておりました。
 また、QRコードがこのアプリケーションについていまして、QRコードを活用したメニュー等の多言語表示というものもできるようになっております。事前に、料理メニュー等を翻訳して、そして外国人の方が、そのアプリケーションでQRコードを読みますと、多言語メニューが表示されるんですけど、表示されるだけじゃなくて、料理の写真だったりとか、素材の説明なんかもあわせて翻訳をして、外国人の方が満足ができるようになっています。
 また、多言語で電話通話サービスというものもやっておりまして、電話通話用のアプリケーションをダウンロードしていただきますと、英語、中国語、韓国語、スペイン語、ポルトガル語の五カ国語に対応しているのですけれども、そのお店に行って電話をかけることによって、向こう側のオペレーターが、お客様に合った言語で対応してくれるというものをやっています。そういった新しい仕組みというのが今後期待されるのかなと思っています。
 そこで質問ですが、先ほど停留所におきますデジタルサイネージを活用した新たなサービス展開を提案しましたが、見解をお伺いします。

○広瀬自動車部長 都営バスでは、これまでにバス停留所でお待ちになっているお客様のいらいら感を緩和するため、GPS機能を利用して、バスが幾つ前の停留所まで来ているのかをお知らせするバス接近表示装置を設置するなど、ICTを活用したサービスの提供に努めてまいりました。
 ご提案のような、デジタルサイネージをバス停留所の標識柱に設置することにつきましては、東京都屋外広告物条例により、標識柱を利用する広告物に制限があること、道路管理者からの道路占用許可や交通管理者からの道路使用許可を得る必要があることなどから、現状では多くの課題があると考えているところでございます。

○新井委員 多くの制約があるということでしたが、例えば広告つき上屋も、当初は規制により設置ができなかったと聞いております。いろいろと話を聞きますと、ポスターの設置の位置だったりとか、向きだったりとか、相当制約があるのかなと思っています。
 時代のニーズによって規制緩和も進み、こうした広告つき上屋においても、デジタルサイネージの看板の設置ができる可能性もあるのではないかと思っています。
 また、観光施策でいえば、都営バスでは、平成二十年から上野や浅草など下町をめぐります観光路線バス「東京→夢の下町」を運行しておりますが、訪日外国人にもPRをするとともに、ICTを活用した情報案内を促進すれば、増客につながると考えております。
 観光施策だけでなく、ICTを活用すれば、さまざまなビッグデータを収集することもでき、そのデータを使用したさまざまな施策展開も可能であります。例えば、カメラの精度も高まっておりますし、リアルタイムで人数を把握することもできると聞いております。
 交通局では、地下鉄やバス車両など多くのカメラを使用しておりますが、地下鉄駅の監視カメラ及び都営バスのドライブレコーダー、それぞれのカメラの設置台数と利用目的についてお伺いをします。

○根木企画担当部長 都営地下鉄の駅構内の監視カメラにつきましては、都営地下鉄四線の百一駅に約三千百台が設置されております。その設置目的ですが、駅の設備の状態やホーム、コンコースなど、駅構内におけるお客様の流動などの状況を把握することで、安全の確保を図るとともに、防犯に資することでございます。
 また、都営バスにつきましては、千四百五十二両ある全ての路線バスにドライブレコーダーを搭載しております。その設置目的ですが、映像により、事故発生時の状況を把握するとともに、事故原因を分析することで、事故の再発防止に役立てることであり、あわせて、記録されている映像を編集し、乗務員の研修教材としても使用してございます。

○新井委員 秋に開催されていました千葉県での展示会では、映像解析をする技術が紹介されておりました。一度に三百人の顔を認識できるということです。大変僕もびっくりしたんですけれども、自動解析は、防犯やテロ対策に生かすことができます。指名手配の犯人の情報を記録しておき、映像の中に映り込んでいるかどうかを調べることもできるそうです。道に迷った子供や高齢者なども見つけることができると思います。さらに、行動分析によって、効果的な広告の設置場所を決めることもでき、商業利用も期待されると考えております。映り込んだ多くの人を自動的に認識できるそういった時代が来ていると思っています。
 現在の使用目的はそれぞれ違いますが、かなりの数のカメラが設置されています、先ほどの答弁によってですね。そういった、このカメラによる人数把握の精度が高まれば、駅構内の乗客流動やバスの乗降データなどビッグデータとしての蓄積もできる可能性を秘めていると考えています。
 しかし、デメリットもあると思っています。カメラ画像解析技術を活用した移動履歴の調査などは、本人の知らない間に個人情報が取得される技術であって、個人の情報保護に配慮したとしても、それがどこまで一般の方々に伝わるかというのは大変難しいと思います。法律というよりも、社会的にそれが受け入れられるかどうかの問題だと思っています。
 しかし、ビッグデータがあるのに活用されないのはもったいないと思います。上手に活用していかなければならないと思います。ビッグデータにより、毎日、運行状況を評価する仕組みをつくれば、定時性、無駄な時間がないか、混雑の状況、快適性のサービスレベルの向上につながる可能性があると思います。
 カメラによる乗客人数の把握ができれば、乗客潮流が把握でき、バス路線やダイヤの見直しのデータをとるだけでなく、リアルタイムで把握することができるようになり、増便や臨時便の必要性を瞬時に把握することもできます。さらに、安全面は、公共交通にとって重要なサービスであり、事故防止のためのビッグデータの活用もあり得ますし、サービスレベルの向上につながる分析も必要だと考えています。
 また、バス車内にタブレット端末を置いて運行情報を配信すれば、乗務員も異常時など、路線の状況をみずから把握し、運行の補助機能を果たすのかなと思っています。
 今、異常時は、無線でいろいろなやりとりをしていると聞いておりますが、その無線で一人一人の乗務員さんにいろんな情報を配信するのは大変だと思っています。しかし、名前とかIDを入力して、そうすれば、それぞれの乗務員さんに自動で路線に合った指示を出すことができ、効率性や正確性が増すと考えております。すぐに活用できないが、技術革新のスピードを考えれば、今後の可能性は大いにあり、さまざまな活用方法も考えられます。
 これまで、ICT活用のさまざまな可能性について言及しましたが、冒頭の答弁にもあったように、技術開発や最新情報を収集しながら、新たなサービス展開の可能性を検討していただき、より一層の利用者サービスの推進に努めていただくことを要望しまして、私の質問を終わりにします。

○田中委員 私から、最初に、無料Wi-Fiのことについてお聞きをいたします。
 ことしの三月から都営バス全車両に無料Wi-Fiが導入をされました。二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピックが六年後という現在、これから海外の観光客もふえていくと思われますけれども、現在、東京の無料Wi-Fiの環境というのは、海外からのビジネスマンや観光客には、必ずしも使い勝手がよくないという評判です。
 今後、都内の公共の場所での無料Wi-Fi設置を進めることが、東京都の大きな課題の一つであるという中、今回の都営バスへの無料Wi-Fiの導入は非常に評価ができると思います。
 三月に、都営バス全車両に無料Wi-Fiが導入されてから七カ月余りたちましたけれども、この間の利用件数はどれぐらいでしょうか。

○広瀬自動車部長 都営バスでは、乗合バス車内での無料Wi-Fiサービスの提供を平成二十六年三月から全車両で開始したところでございます。平日一日当たりのサービスの利用件数を見ますと、全車両でのサービスを開始した直後は五千件程度でございましたが、その後、利用件数が増加し、九月以降、約一万件のご利用をいただいているところでございます。

○田中委員 大分利用者数、利用されている数もふえているということですけれども、舛添都知事は、第三回定例会の所信表明で、都営地下鉄主要駅への無料Wi-Fiを導入するということをおっしゃっていますけれども、諸外国に比べておくれぎみの無料Wi-Fi環境の現状の改善は絶対に必要であるといえます。
 二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピックを見据え、今後、都営地下鉄での無料Wi-Fi環境のさらなる充実を図っていく必要があると考えますが、いかがでしょうか。

○根木企画担当部長 都営地下鉄における無料Wi-Fiにつきましては、年内を目途に、外国人旅行者の利用が多い駅を中心に約三十の駅に導入していくこととしてございます。
 一方、現在、国では、訪日外国人向けの通信サービスについて、無料Wi-Fiのほかにも国内発行SIMや、レンタル携帯、国際ローミング等、さまざまな通信手段を低廉な価格で利用できるようにする議論がなされております。また、自治体の中には、外国人観光客に対して、どこでもインターネットへ接続ができるよう、モバイルWi-Fiルーターを無料で貸し出しているところもございます。
 こうした議論やさまざまな動きがありますことから、無料Wi-Fiの導入拡大につきましては、最適な通信手段や導入時期を十分に見きわめながら、適切に取り組んでいく必要があると考えております。

○田中委員 ありがとうございます。都営バスの無料Wi-Fi化というのは、先ほどのご答弁もありましたとおり、利用者数も多く、だんだんふえているということで、あと、先ほど新井副委員長の方からもありましたけれども、非常につなぎ勝手がいいということ、これはインターネット上でも、非常にそういうことが調べたらいわれておりました。
 日本の無料Wi-Fiというのは、外国に比べて野良、野良猫の野良ですね、野良Wi-Fiが少なくて、セキュリティーが非常に高いという信頼感があるんだそうです。もちろんこの交通局、都営バスなどに導入された無料Wi-Fiも間違いないということは間違いないわけですから、今後、オリンピック・パラリンピックまでに都営地下鉄の方も、駅だけでなくて車両への無料Wi-Fiの導入というのも大いに期待したいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 次に、終夜バスの試験運行結果を踏まえた今後の対応についてお聞きをいたします。
 昨年十二月から、六本木−渋谷間で終夜運行していた都営バスが十一月一日未明、開始から約十カ月で運行を終えました。当初、利用者は多かったものの、その後、利用者数が低迷をして赤字が続いたということです。
 ただし、皮肉にも最終日の十月三十一日の夜というのは、金曜日、ハロウィンのイベントが各地であって、渋谷や六本木も仮装した若い方たちで大混雑、その行き来で終夜バス利用者は、これまでで最多の五百十二人だったということが報道をされていました。改めまして、この終夜バス試行運行、十カ月間の状況と、また、試行運行結果を踏まえた今後の対応についてお伺いをいたします。

○渡邉バス事業経営改善担当部長 今回の終夜バスの試験運行は、都心部における深夜時間帯の交通利便性向上を図るために実施したものでございます。実施に当たりまして、他の公共交通機関等に情報提供を行いましたが、中距離バスの運行増など、公共交通事業者への波及がございませんでした。このため、都バスのみが深夜に限定された区間を運行することになり、一日当たりの乗客数は、運行当初の十二月は三百人程度、一便当たりに換算しますと四十人程度の利用がございましたが、一月以降は、一日当たり七十人程度、一便当たりでは九人程度の利用と伸びず、十月末をもって運行を終了いたしました。今回の試験運行により得られたデータ等につきましては、今後の事業運営の参考にしてまいります。

○田中委員 今回、十カ月間の試行運行の短期的な結果を見て、赤字だから、やはりやめるべきとだけ判断するのではなくて、なぜ成果が出なかったのか、また、成果を出すとしたらどのような対応が可能かということを考えることが非常に重要ではないかと思います。
 公共交通というのは、お客さんの需要に応えるという面ももちろんありますけれども、収益だけでなくて、新たな社会や地域の文化をつくり出す力も持っていると考えられます。単に、二十四時間運行する公共交通があるとうれしいかどうかということで考えるのではなくて、これから東京をどう変えていくのかとか、都民がどのようなライフスタイルを目指すのかという全体像も見る必要があるのではないかと思います。
 今回、試行運行だったために、一台ごとの乗降客数や利用区間など、細かいデータをとられています。警備員の方がおとりになったとお聞きしましたけれども、そういったデータ、通常は、今、毎回毎回とっていらっしゃらないわけですから、その貴重なデータを無駄にすることなく、例えば、イベントのときだけでも深夜早朝運転をしてみるとか、今回の結果から、今後の新たな取り組みにつなげられるよう、そういったことができるように要望をいたします。
 次に、都営バスの路線の再編について伺います。
 今回、今申し上げた終夜バス、試行運行だったために、先ほども申しましたけれども、一台ごとの乗降客数や利用区間など細かいデータをとっていらっしゃいまして、その結果、そのデータに基づいて終了が決定したといわれています。
 通常の路線バスでも、毎年、路線の廃止、短縮、また新設、そして増便や減便などの路線の再編が行われていると思います。お聞きしたところ、過去五年間で路線の廃止が六路線、短縮が一路線、また、増便は五十路線、減便が二十四路線と、かなりの変化が見てとれると思います。
 まず、こういったバス路線の再編を検討する際の時期や手順、方法についてお伺いをいたします。

○渡邉バス事業経営改善担当部長 都営バスでは、オフィスビルや大規模住宅と鉄道駅を結ぶ路線など、需要が高まっている路線の増便等を行う一方、鉄道等の開業やコミュニティバスなど新規事業者の参入により、代替交通が確保され、利用者の少ない路線については減便等を行っております。
 バス路線の再編に当たりましては、実際にバス車内に乗り込み、利用者の乗降数を把握するとともに、オフィスビルや大規模住宅の開発等による需要の変化を予測するなど、さまざまな検討を行い、原則として、毎年一回春に見直しを実施しております。

○田中委員 路線の再編というのは、都営バスの経営状況とか、利用者の利便性のよしあしを大きく左右するものであると思います。再編した結果が、よりよい効果が見られなければ意味がないわけですけれども、バス路線の再編したことによる効果や検証について、どのように捉えていらっしゃるのでしょうか。

○渡邉バス事業経営改善担当部長 路線再編の効果でございますが、需要の変化に合わせまして、人や車両など、経営資源を有効に活用することで、地域における公共交通ネットワーク全体の利便性や効率性を高めることができると考えております。
 なお、乗車料収入の毎月の変化から、全ての路線の乗客数の動向を推計の上、増減要因を分析しておりまして、再編した路線についても同様に行っております。

○田中委員 バス路線の再編というのは、経営上も、乗客の利便性やサービスを高めるためにも非常に重要と考えます。よい効果の出る的確な再編を行うためには、乗降客数や乗車賃の収入、需要や地域の変化等のデータを適切に常時、変化も含めて把握をしていかなければ対応が遅くなります。
 先ほど、バス路線の再編を検討する際は、年一回、実際にバス車内に交通局の方が手分けして乗り込んで、利用者の乗降数を把握するというご答弁でしたけれども、これからはそういったアナログ的なデータ収集を脱して、システム化されたデータ収集に変えていくべきではないかと思います。
 まさしく、先ほど私の前に、新井副委員長もビッグデータを活用してはいかがかということをおっしゃいましたけれども、実際そういったビッグデータを今活用しているバス会社があります。ご存じの方も多いかもしれませんけれども、埼玉県川越市に本社を置くイーグルバスという小さな会社です。一九八〇年創業の新しいバス会社、もともとは観光バスとか高速バスを主体に事業を展開してきたバス会社ですけれども、二〇〇二年に改正道路運送法が施行されたときに、乗合バス事業の規制緩和がされて、このイーグルバスは、翌二〇〇三年から路線バスに参入しました。
 ところが、新規参入なので、大手バス会社がもう撤退した赤字路線ばかりを引き継いだわけですね。その引き継いだ路線というのは、何も手を打たなければ会社自体も危うくなるほどの赤字を垂れ流していたということです。そのことから、そこの社長さんが真っ先に取り組んだのが、運行状況の見える化ということでした。
 それまでの路線バスというのは、一度車庫を出ると、混雑率とか遅延時間といった運行状況を把握できなくて、乗っていらっしゃる運転手さんの勘と経験を頼りに運行をされていたわけです。
 運行状況の見える化では、赤外線のセンサーを乗降口、降りるところと乗るところ両方につけまして、乗降カウントシステムというのを導入、車両にGPSと、その赤外線乗降センサーの設置をして、停留所ごとの乗客数や停留所間の乗車人数、これ乗客密度というそうですけれども、路線上での位置や運行にかかっている時間が、これは今、都営バスでもやっていると思いますが、把握できるようになりました。
 こうしたデータから、顧客が誰も利用していない運行区間、時刻表と実際の到達時間の差異から遅延などをグラフ化をしまして、顧客アンケートで得たニーズを加味した上で、運行ダイヤの最適化を図っています。こういったものをもとにして、利用者の少ない区間の運行を必要最小限に減らしたり、また、多い区間や時間帯には増便をした。これによって運行に関するビッグデータを多角的に収集することができて、路線バス事業が抱えていた課題や、その改善策をデータで徹底的に可視化して分析することによって、この赤字路線、引き継いでからわずか四年間で乗客を前年比で増加に転じさせた、これかなりの増加なんです。
 このイーグルバスという会社は、独自の分析システムを武器に、データをはかるということですね。これは、お客さんへのアンケート調査と、そして赤外線調査、そういった両方をデータ化しているわけですけれども、それを分析してみる、改善点を考えるというPDCAサイクルを毎年毎年一年単位で回し続けているそうです。ビッグデータ分析によって一路線全体ではなくて、区間ごとや分単位での乗客や採算をあぶり出すことで、収益に結びつく打ち手を繰り出せるようになっています。
 社会や地域の状況というのは刻々と変わっていくわけですから、ぜひ、都バスも、こういった見える化システムを導入して、収集したビッグデータを多角的に分析して、的確で素早い、そして柔軟な運行ダイヤの最適化、また、再編をしてはいかがでしょうかというご提案ですけれども、これによって、赤字の路線をよみがえらせるということができる可能性もあるわけです。また、無駄を削るということもできます。
 さらなる経営改善、また利用者の利便性アップに結びつけられるよう、こういったビッグデータ収集できる見える化システムの導入を強く要望をいたしまして、私の質問を終わらせていただきます。

○塩村委員 私の方から、まず身体の不自由な方への配慮について質問をいたします。
 視覚障害をお持ちの方への対応はどのようになっているのでしょうか。視覚障害の方は、障害の程度によりますが、ステッキと足元の点字ブロックを頼りに移動しています。現在、都営交通では、視覚障害の方を、点字ブロックにて誘導していますが、エスカレーターには誘導されておらず、エレベーターもあるそうですが、階段をメーンに誘導しているとのことです。
 エレベーターを利用する場合には、離れた場所にあるエレベーターに視覚障害をお持ちの方が余計に歩くことに、遠回りをすることにもなりますし、地下深くにある都営地下鉄ですから、階段がメーンで上りおりをすると、健常者が上りおりしても疲れます。西新宿のホームは、地下二十二メートルのところにあります。エスカレーターが三つ、階段を使うと息切れをします。
 先日、この件を報道しました新聞の夕刊、こちらなんですけれども、一面で大きく取り上げられておりました。夕刊によりますと、バリアフリー法に基づいて必要な設備の目安を示す国のガイドラインは、視覚障害者が駅構内で上下移動をする際の具体的な手段までは明記をしていないとのことです。こちらの新聞にも書いてあるんですけれども、駅構内でエスカレーターが使えるようにしてほしいと、視覚障害者の団体さんが国交省や鉄道事業者に対して、点字ブロックによるエスカレーターへの誘導を求める声が出ていると書いてあります。
 そこでお伺いをいたします。現在、都営交通では、視覚障害者の誘導のガイドライン、これはどのようになっているのでしょうか。また、エスカレーターへの誘導をしているのかどうか、お伺いをいたします。

○仁田山調整担当部長 視覚障害者を視覚障害者誘導用ブロックで誘導するために、国土交通省作成のバリアフリー整備ガイドラインでは、第一に、道路上の出入り口から改札口を経てホーム乗降口に至る経路に、第二に、通路からエレベーターやトイレの入り口などへ分岐する経路に線状ブロックを敷設することとしております。また、階段や傾斜路及びエスカレーターの上端及び下端など、視覚障害者に警告すべき箇所のそれぞれの位置に点状ブロックを敷設することとしております。また、同ガイドラインでは、視覚障害者誘導用ブロックによるエスカレーターへの誘導については課題があるというふうにしております。

○塩村委員 ありがとうございます。確かに、誘導にはブロックの形状を変えて視覚障害の方にわかりやすくするようにしなくてはいけないなど、課題があります。しかし、国交省の調査によりますと、エスカレーターだけではなく、階段やエレベーターにも課題はあるとされています。
 先ほども申し上げましたように、都営交通は特にホームが地下深いところにあるため、長い階段の上りおりは、ほかの人とぶつかったり足を踏み外したりで転落の危険が視覚障害の方にとっては高くなる上、かなりの体力的な負担になります。また、単独で歩行する場合には、流れに乗ることは安全につながるということなんですね。
 視覚障害者の方によると、エスカレーターは、前方から人が来ないという安心感があるとのことです。つまり視覚障害の方にとっては、体力的なメリット、そして前から人が来ないこと、流れに乗ることによる安全面でのエスカレーターのメリットがあるんですね。しかし、メリットだけではないため、一足飛びに点字ブロックでエスカレーターへ誘導することには、視覚障害をお持ちの方の安全を考えても確かに不安ではあると思います。そういった意見も踏まえて考えると、階段もエスカレーターも視覚障害者の方に対してメリット、デメリット双方あります。
 都営交通も、エスカレーターへの誘導を安全面の対応をしつつ、一つの方法として選択肢に入れてみてもいいのではないでしょうか。まずは利用者の多い駅への実証実験をするという方法もあると思います。これは実際に視覚障害をお持ちの方より要望が出ているそうです。
 そこでお伺いいたします。実証実験のモデルケース等を今後考えていく可能性はあるのか、お伺いをいたします。

○仁田山調整担当部長 エスカレーターへの視覚障害者誘導用ブロックによる視覚障害者の誘導につきましては、バリアフリー整備ガイドラインで、時間帯によって上下方向が変更されるエスカレーターがあること、また、進入してはならない昇降口に誤って進入する可能性があることなど、視覚障害者の混乱を招くおそれがあるとされております。このことから、モデルケースとして実証実験を行うことは考えておりません。

○塩村委員 何度もいいますが、確かに課題が多いんですね。ただ、メトロさんは実証実験に協力をしているというようなこともお伺いしておりますので、前向きに検討していただきたいなと思います。
 国交省の資料によりますと、今ご答弁の時間帯によって上下方向が変更されるといった課題には、ガイドライン、追補版の検討の際に、音声による行き先及び上下方向の案内について、ガイドラインに位置づけ普及が進められてきたところであると記されておりました。
 弱視者を含む視覚障害者のエスカレーターへの誘導方法については、利用時の安全性を考慮しながら検討する必要があるとも記されています。だからこそ視覚障害をお持ちの方の意見を取り入れ、その課題を理解することが事業者として必要ではないかと考えます。実証実験に限らずとも、障害を持つ方の意見をどのように生かしていくのか。これは公共交通機関として考えていくことが必要ではないでしょうか。
 視覚障害者の方も高齢化が進んでいるとのことです。バリアフリー施策を研究している交通エコロジー・モビリティ財団の調査担当課長も、視覚障害者も高齢化が進み、階段の上りおりは大変でエスカレーターに乗れるのが一番いいと思う、ただ、その場合は新しい点字ブロックの形状を考えるなど、普遍性のある誘導ルールを決める必要があると新聞取材で答えています。つまりですね、都や都営交通だけではなかなか進みにくいということが、これによってもわかります。
 そこで、お伺いをいたします。障害を抱える方に優しい公共交通を目指すため、視覚障害をお持ちの方の訴えや現状を、現場を持たない、ガイドラインを作成をしている国に伝える機会があれば、伝えることが大切ではないかと考えます。そのような機会があった場合に障害をお持ちの方の意見を伝えていくこと、これを考えているのかどうか、お聞きしたいと思います。

○根木企画担当部長 視覚障害者誘導ブロックにより視覚障害者の方をエスカレーターへ誘導することにつきましては、安全面などで課題があると考えてございます。
 このため、本件に関しましては、バリアフリー整備ガイドラインは適切であると考えておりますことから、その変更につきまして、国への提言を行っておらず、今後その提言を行う予定もございません。

○塩村委員 ありがとうございます。少しちぐはぐしたかなという感じがしておりまして、私は、変更の提言を行ってくれというふうに質問したのではなくて、意見を伝えてくださいというような質問をさせていただいております。
 確かに、ガイドラインはおかしいとはいえないですね。エレベーターや階段へと誘導していることはおかしいといえるかといえば、いえません。おかしくないので、ご答弁の内容はわかるんですけれども。先ほどお伝えしたように、国交省の、ここにある報告書、調査なんですけれども、数年前のものになります。そこにも、利用時の安全性を確保しながら検討する必要がある、新たな対応を検討と記してあるんですね。それにもかかわらず、適正と考えているといわれてしまうと、少し違和感を感じてしまうような状況です。
 メリット、デメリット含めて、今後、視覚障害をお持ちの方の意見を聞いて判断をしていっていただきたいなという要望をしておきたいと思います。
 次に、ヘルプマークについてお伺いをいたします。
 都営交通では、現在、ヘルプマークを配布しています。これですね、皆さん、このヘルプマークの意味を正しくご存じでしょうか、義足や人工関節を使用している方、内部障害や難病の方、または、妊娠初期の方、これも含まれるのですね。そのような方など、援助や配慮を必要としていることが外部からわからない方々が、周囲の方に配慮を必要としていることを知らせることで、援助が得やすくなるよう作成したマークですと書かれておりました。平成二十四年度から、都営地下鉄大江戸線各駅で配布を始め、現在は全駅で配布が拡大されたということですが、このヘルプマークの配布の実績についてお伺いをいたします。

○太田電車部長 交通局では、福祉保健局に協力して、今お話がございましたように、平成二十四年十月から大江戸線でヘルプマークの配布を開始し、平成二十五年七月からは、都営地下鉄全線、日暮里・舎人ライナー、都電及び都バスで配布を行っております。これまでの配布実績は、平成二十六年九月末現在で約四万個でございます。

○塩村委員 ありがとうございます。開始から四万個も配布済みということで、多くの方が必要としているマークなんだなということがわかりました。
 それでは、このヘルプマークの認知率の方はいかがでしょうか。余り浸透していないというのが実情ではないでしょうか。
 先日、私の知人が都庁に来ました。その方は、脳梗塞を患って、歩行が実は少し不自由なんです。ぱっと見はなかなかわかりません。私も帰るときに気づいたんですけれども、いわれてみればということで。そのときに、ヘルプマークを持っていらっしゃったんですね。ただ、実際に活用というか、しにくいので、もう少し何とかしてほしいというような提案がありました。
 まず、なかなか皆さんが知らないので、このマーク、五十近い男性がかばんにつけて歩くには勇気が要るというふうにおっしゃっていました。私は個人的に、赤くて目を引くマークで、視認性が抜群で、かわいいというふうにも思いました。しかし、その分、皆さんに認知が行き渡っていないと、男性にとっては確かに勇気の要るものなのかもしれません。せっかくつくっても、本当に必要な方が利用しにくいとおっしゃっているようでは、少し意味が薄れてしまうのではないかなというふうに思います。
 そこで、お伺いをいたします。認知率はどのように把握をされているのか、また、この認知率を上げていくための取り組み、今後の課題、お伺いいたします。

○太田電車部長 交通局では、先ほど申し上げましたヘルプマークの配布のほか、車内の優先席付近やホームドアへのステッカーの貼付、駅構内へのPRポスターの掲出に加えまして、車内放送や駅の構内放送による周知などを行ってまいりました。こうした取り組みによりまして、ヘルプマークは一定程度認知されてきたものと考えておりますが、引き続きヘルプマークの周知と普及に向けまして、福祉保健局に協力してまいります。

○塩村委員 ありがとうございます。いろいろと取り組まれているということがわかりました。しかし、実際に、脳梗塞を患ってこのマークを持っている方が、かばんから出してきて、実は使いづらいんだよというふうにいっているようでは、少し残念だなというふうに−−認知率が上がっていけば堂々とつけられるのだけれどもというふうにおっしゃっていました。
 また、この認知率自体がいまいちだというような報道があったかと思います。実は少し前に、私もそれを新聞で読んで、この存在を知ったんですけれども、実情をしっかりと認識をして、引き続き周知と普及に向け、福祉保健局と協力をしていくとのことですので、期待をしております。
 次に、ベビーカーマークのステッカーの張り出しについてお伺いをいたします。
 第二回定例会の本会議の一般質問で、私は、ベビーカーマークについて質問をしました。ベビーカーで公共交通機関を使用しなくてはいけない親御さん、多数いらっしゃいます。誰もが、タクシーを利用し、マイカーがあるわけではありません。
 国土交通省は、電車内などでベビーカーを畳まなくてもよいとする共通ルールを示しました。女性が子供とミルクやおむつの入った荷物を一方に抱えて、もう一方で畳んだベビーカーを持って電車に乗るのは、揺れる電車の中では大変、子供にも危険が及ぶ上、体力的にも大きな負担がかかります。国土交通省の方針は歓迎すべきものだと思います。
 一方で、最近は、ベビーカーが大きくなりました。大型化しているということですね。電車内でのトラブルの原因にもなっています。そのため横浜市営地下鉄は、車椅子優先スペースとの兼用でベビーカー優先スペースを設置する方針を掲げており、メトロは、今ある車椅子用のスペースを一緒に利用してもらうことを検討しているとのことでした。
 都営地下鉄は方針を示していませんでしたが、一般質問により、掲出の準備をしていることが判明をいたしました。その後の進捗をお伺いいたします。

○太田電車部長 ベビーカーマークにつきましては、国土交通省の公共交通機関等におけるベビーカー利用に関する協議会におきまして、ベビーカーの安全使用や周囲への配慮、周囲の方々の使用者への理解と配慮、統一マークの作成等を内容とする検討結果が、本年三月に取りまとめられました。
 これを受けまして、都営地下鉄においても、他の鉄道事業者と連携し、啓発ポスターの掲出やチラシの配布などにより、ベビーカーマークの周知と理解促進に努めてまいりました。
 また、本年七月からは、順次全ての車両の車椅子スペース付近及び車体の側面にベビーカーマークのステッカーを貼付することとしまして、既に地下鉄及び都電につきましては完了しております。

○塩村委員 ありがとうございます。迅速に推進をして完了しているということで、本当にありがとうございます。六月の時点で、表明をしていた横浜市営地下鉄の対応を一気に抜く素早い対応だと、大変に評価をさせていただきたいと思います。
 私は、乗客同士の無用のトラブルの回避と育児中の母親たちの負担軽減のためにも、都営地下鉄においても、優先スペースを車椅子と共用にしてマークを掲出をして周知をするべきだと一般質問でも主張をさせていただきました。今後も、認知率向上のために継続をしていただきたいと思います。
 次に、都営交通の広告収入についてお伺いをいたします。
 都営交通は、一日三百万人、年間十一億人を超える人が利用する公共交通機関です。十一億人に対する都営交通の宣伝広告効果は絶大です。これまでも東京都交通局は、広告収入に力を入れてこられたことと思います。そのかいあってなのか、厳しい社会情勢の中、広告料の収入は、微減であり、大きく減らしてはいないとのことです。
 しかし、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピックを控え、東京への注目は世界的に高まっており、東京の持つブランド価値も高まっているように感じられます。実際に、二〇一四年世界の都市総合ランキングでも、東京は四位です。これは東京が公共の場での安心感、住民の親切さ、国際空港の定時運行率、移動の快適性などの指標で高い評価を得たためです。
 東京は、安全・安心面のほか、おもてなしの言葉に代表されるようなホスピタリティー、公共交通の正確性にすぐれていることを示していると分析されていました。五輪を控え、将来的には三位のパリを抜く可能性もあるとのことです。
 東京を訪れる外国人観光客も、二〇一七年までに、昨年より倍増以上の一千万人を目標にしていると聞いております。まず、この東京のブランド価値を生かし、将来を見据えた広告収入アップの取り組み、つまり増収戦略をお伺いいたします。

○樋口資産運用部長 交通局ではこれまで、新たな広告媒体の導入や、既存媒体の再編整備などにより、広告料収入の拡大に取り組んでまいりましたが、平成二十五年度の広告料収入は、地下鉄車内広告の減少などによりまして、平成二十四年度と比較して三・二%の減収となっております。
 このため、新たな広告媒体の導入や既存媒体の再編整備を一層進めるとともに、多様化する広告主のニーズに応えた販売促進キャンペーンの企画、実施を積極的に行うなど、広告料収入の増収に努めてまいります。

○塩村委員 ありがとうございます。しっかりと取り組んで、増収を目指していただきたいと思います。
 次に、二〇二〇年オリンピック・パラリンピックを見据えた広告展開を引き続きお伺いいたします。
 先ほど述べたように、二〇一七年には一千万人の観光客を東京は目標にしています。外国人旅行者の方々はふえている状況であり、そこに新たなビジネスチャンスが生じます。ここをターゲットにした広告主の誘致を図るべきです。
 そこでお伺いをいたします。二〇二〇年オリンピック・パラリンピックを一つの契機とした広告戦略と取り組みがあるのか、お伺いをいたします。

○樋口資産運用部長 二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック競技大会の開催に伴いまして、今後、広告業界におきましてもニーズが拡大するものと考えてございます。
 交通局といたしましては、海外企業も含めた新たな広告主の獲得に向けまして、広告代理店と一層の連携強化を図り、魅力ある広告媒体の提供に努めることで、広告収入の拡大を図ってまいります。

○塩村委員 ありがとうございます。海外企業まで攻めてとりに行くとのこと、非常にやる気の感じられる力強いご答弁をありがとうございます。少し落ちている広告収入をふやすためにも、いい機運はぜひ利用すべきですので、その戦略をお願いいたします。
 次に、広告事業における社会貢献についてお伺いをいたします。
 社会貢献、CSRという言葉が浸透して久しくなりました。都営交通でもさまざまなことに取り組んでいることと思います。広告事業は、収入が目的ということは理解をしておりますが、NPOなど世の中のためになるような取り組みに関して、期間を限定してなど、企画を組むなど、そのような取り組みはとても意義深いものになるのではないでしょうか。社会貢献と連携をした取り組みを進めるべきですが、今後検討することはあるのか、見解をお伺いいたします。

○樋口資産運用部長 現在、都営交通におきましては、公益法人などによる収益を目的としない広告につきまして、料金を割り引く制度を設けてございます。いわゆる公共貢献という意味では、この割り引く部分が貢献をしているという形で考えておりまして、委員のお話のございました企画、キャンペーン等については考えてございません。

○塩村委員 ありがとうございます。今後の取り組みに期待をしていきたいと思います。何かしらキャンペーン等をやっていくと、公共交通機関として、いろいろと認知、ブランド価値も上がっていくんじゃないかなというふうに思いますので、検討していただけたらいいんではないかなという要望をしておきます。
 続きまして、デジタルサイネージについてお伺いをいたします。
 本年度、六本木駅にてデジタルサイネージが都営交通にも導入をされました。通常の紙の広告媒体とは違い、映像であるため、人の目にとまりやすく、広告の効果が上がるといわれております。時間に合わせて、ターゲットに合わせた広告に変えられるということからもより効果が高いといえるはずです。電力に関しても、LEDを使用しており、省エネです。広告戦略の上で、顧客満足度を考えても、今後は、デジタルサイネージも重要な要素となってくるのではないでしょうか。
 デジタルサイネージについて、今後の展開についてお伺いをいたします。

○樋口資産運用部長 交通局では、大江戸線六本木駅におきまして、ホームの柱を利用した六十五インチモニター二十四面のデジタルサイネージを、試行的に平成二十六年五月から導入をいたしました。デジタルサイネージにつきましては、設置場所の確保や多額の設備投資、継続的な広告の確保などさまざまな課題がございます。六本木駅におけます稼働状況などを踏まえまして、今後の事業展開について検討してまいります。

○塩村委員 ありがとうございます。確かに初期投資のかかるものですので、しっかりと検討した上での設置拡大を要望しておきたいと思います。お願いいたします。
 最後に、手すり、エレベーター内の広告についてお伺いをさせていただきます。
 現在、都営地下鉄では、手すり、エレベーター広告の掲出をしておりますでしょうか。特にエレベーター内では、視線のやりどころがない場合が多いですので、その広告効果は高いことは間違いありません。特に都営地下鉄においては、深度、深さがあるために、エレベーターでの移動をする方も多いはずです。広告効果はあるんではないかなと考えております。エレベーターの利用者は年配の方やベビーカーを使用している女性が多いと考えられます。それらの層をターゲットとした広告の訴求が可能ではないでしょうか。見解と掲出の実績をお伺いいたします。

○樋口資産運用部長 エレベーター内の広告につきましては、商品化をした実績はございません。

○塩村委員 見解もよろしいですか。

○樋口資産運用部長 交通局では、広告主のニーズを踏まえた広告媒体としての価値が高い場所ですとか、デジタルサイネージなど、新しい技術により広告の掲出が可能となった場所を広告枠として設定しております。その場所と料金についてホームページで公表いたしますとともに、広告代理店を通じて広くPRを行っております。
 また、広告枠ではない場所でも、イベントの告知など、広告主から掲出の要望があれば、道路占用申請手続などを迅速に実施をいたしまして販売するなど、営業努力を行っているところでございます。

○塩村委員 ありがとうございます。今、現状は都営地下鉄では、エレベーターでの広告の掲出は商品としては用意をされておらず、その存在がわかるようなものもございません。某市営地下鉄、これ地方の方になるんですけれども、エレベーター内の広告の募集を先月スタートさせたばかりとのことですが、既に問い合わせは十件近く受けており、まずまず反応はいいとのことです。これが契約に結びつくかはまた別の話だと思うのですけれども、問い合わせは十件弱、田舎の方で、地方ですね、受けているということなのです。
 東京であれば、すき間ビジネスとして、よりニーズがあるのではないのかなというふうに私は思います。なぜなら、東京は人口がありますので、母数が多いからですね。赤字にならない程度にこういった場所も商品として用意をしておくことも考えてみてもいいのではないでしょうか。利益率がそんなによくなくとも、金額や企画次第では、双方ウイン・ウインになると思います。こういった場所こそ活用を考えてほしいと思います。
 また、エスカレーターのハンドレール広告については、都営地下鉄は商品化はされております。これは確かに、ネットとかカタログ等で見た覚えがあるので、これはあるということがわかりますが、実績がゼロということなんですね。一概には比べられないんですけれども、メトロさんでは、今年度はエスカレーター四十基でハンドレール広告稼働しているということです。ニーズがあるのかないのかは、この数でも比較ができるのではないかなと思います。
 今後は、より積極的な展開をすることを要望しまして、私の質問を終わらせていただきます。

○橘委員 私の方からは、初めに、交通局の経営計画について質問いたします。
 交通局は、交通事業経営のあり方として、それを実現していくための具体的な取り組みを示しました東京都交通局経営計画二〇一三、これは計画期間が平成二十五年度から二十七年度までの三カ年なわけですけれども、これに基づいて経営に取り組んでいるとのことでございます。
 この計画では、経営方針としまして、お客様への四つの約束を掲げておりまして、一点目は安全・安心の確保、二点目が質の高いサービスの提供、三点目が東京の発展に貢献、四点目が経営基盤の強化、この四点の方針のもとに交通事業を展開しているとのことでございます。
 このうち、質の高いサービスの提供、それから東京の発展に貢献、この二分野に関連いたしまして、地下鉄事業を中心に質問いたします。
 まず、一点目の質の高いサービスの提供についてでありますけれども、経営計画二〇一三は、計画期間三年間の中間点を通過したという段階にあろうかと思います。地下鉄事業における質の高いサービスについても掲げているわけですけれども、これに関連しまして、これまでの達成状況と今後の取り組みについて、具体的に伺っておきたいと思います。

○根木企画担当部長 交通局では、経営計画二〇一三に基づき、お客様が快適で利用しやすい都営交通を目指し、質の高いサービスの提供に努めております。計画化の初年度である昨年度は、お客様からの問い合わせ窓口を一本化した都営交通お客様センターを開設するとともに、地下鉄事業におきましては、終電の繰り下げ等のダイヤ改正を実施したほか、エレベーター等によるワンルートの確保及び東京メトロと統一したデザインによります、わかりやすい案内サインの設置について全駅で完了させるなど、二十五ある計画事業につきまして、おおむね目標を達成いたしました。引き続き、経営計画に掲げた他の路線との乗りかえ駅などにおけるエレベーターの整備や地上駅ホームへの空調設備を備えた待合室の設置、外国人のお客様にも案内ができるコンシェルジュの配置拡大などの取り組みを着実に実施することで、さらなるお客様サービスの向上に努めてまいります。

○橘委員 今、答弁にございました、一つは、例えば最終電車の繰り下げ、これは、その経緯なんかも事前に説明いただいたんですけれども、大変な努力のもとで行われているとよくわかりました。三分ないし五分終電をおくらせる、繰り下げる、これだけでも、都営地下鉄の場合は、終電が終わってから始発までの間に安全点検をやらなきゃならないということは、終電が繰り下がるということ、また、始発が繰り上がるということは、この安全点検の時間がそれだけ短くなるという、その際どい中での経営努力として、サービス向上ということで、この終電車を繰り下げているという、そんな努力もよくわかりました。
 また、エレベーターのワンルートの確保、この件につきましても、一つワンルートができれば、できたできたで終わってしまうんですけれども、そこに至るまでの大変な苦労というのもかいま見てまいりました。
 私も、用地の確保で、この辺はどうかという、そんなことも対応したこともございました。ところが、ここの土地がいいんじゃないかと思ったところが、そこが今度は、それを地下から掘り下げ−−掘り上げていくというのですかね、掘り下げるのかわかりませんけれども、その地上までを結ぶルートには、都市インフラが、その上に大きな幹線が走っているとか、それはだめだとかいろんなことがあってようやく探し当てて用地を確保するというふうにして、ようやくワンルートの確保ができたという、そういったものをずっと見てまいりましたので、大変な努力の中でのサービスの向上ということをやってこられたことは、これについては大変高く評価したいと思っております。
 ただし、一方では、方針に掲げております利用者が最も願っているサービスの向上というのは、快適で利用しやすいということ、これがサービスの向上では一番大事な部分でございまして、地下鉄の朝夕のラッシュ時の混雑緩和、これはサービスの向上としては利用者が最も求めているものではないかと思います。少なくとも、朝から不愉快な思いをしないようなこの混雑緩和というのは、これが大事だと私は思っております。
 そこで、都営地下鉄の混雑集中時間帯、それから混雑が集中する区間、これらの実態を踏まえまして、混雑緩和対策を講じるべきだと私は考えますが、見解を伺います。

○太田電車部長 交通局では、毎年、定期的に地下鉄各線の乗客利用調査を実施し、混雑の集中する時間帯や区間の実態を把握しており、これまでも、その調査結果等を踏まえまして、必要に応じてダイヤ改正を行うとともに、混雑率の高い大江戸線や新宿線については、車両の増備を行い、輸送力の増強を図ってまいりました。
 今後とも、乗客量調査等により、混雑状況を把握し、相互直通運転各社とも連携を図りながら、適切にダイヤ改正等を行い、混雑の緩和に努めてまいります。

○橘委員 ぜひ積極的に進めていただきたいと思います。
 この混雑緩和対策に関連いたしまして、私の地元板橋区内も通っております都営地下鉄三田線の混雑緩和について伺います。
 利用者から声があったのは、数年前から急に声が大きくなったんですけれども、板橋区内を走っている三田線の沿線、これは比較的高島平の方に近いところというのは、ものづくり産業というのは結構盛んでございます。それから、印刷製本関係の工場もたくさんございまして、そういった工場等が周辺のこともありまして、廃業になったり、それから、ほかに移転したりするという事態が結構続きました。
 それに伴いまして、あいた用地には、すぐマンションが建つという、そういった現象がございまして、沿線は、しばらくの間、数年前からマンションの建設ラッシュが続きました。それに伴いまして、都内の方に通勤する利用者が非常にふえたわけですね。その先には、URの高島平団地がございますけれども、ここは高齢化によって若干利用者がそこからは減っている傾向性があったんですが、その都心に寄った方の部分については、マンションラッシュによって利用者がふえてきた。多分、微増の状況になっているのかなというふうに思っております。
 それに伴いまして声が出ましたのは、朝夕の混雑時、この混雑が前よりひど過ぎると、ひどくなってきたといった声が随分上がるようになりました。私もそれを踏まえまして、一番混む時間帯とか調べまして何度か乗ってみました。確かに、混雑は激しいなという実感がございました。
 この混雑率というのは、大体、国の基準に基づきまして一五〇%、これによって対策を講じるかどうかという一つの目安があるそうですけれども、立って新聞を折り畳んで読める程度というそれが大方の目安らしいのですけれども、自分も新聞を広げて読んでみますと、ある程度折り畳んで読めるからこれは一五〇%以内かとか、ちょっときついから一五一%なのか、こんなことわかりません。とにかく体感でしかないのです。
 最近は、特に背中にリュックサックを背負っている方が非常に多くなっているんです。高齢者の方もリュックサックをほとんど背負っております。そうしますと、それによって体感的な混雑率がもっと高くなるわけですね。そういった変化がたくさんございまして、体感的な混雑というのは何とかしてもらいたいという声を踏まえまして、実は、我が党として、昨年三月に、板橋区内で署名運動をやってみました。そうしたところ、車両の増結によって混雑を緩和すべきという、そういった趣旨でありますけれども、その署名に約十六万七千人もの署名が寄せられたんです。これは、私は、当初の予想をはるかに超えた数でございまして、それだけやはり希望が強いという、要望が強いということがよくわかりました。
 そこで、これは東京都にも、副知事にも申し入れをしまして、これだけの多くの要望があるんですから、ぜひともお願いしたいということで、この要望はしておりますけれども、改めて、利用者の要望に応える改善を求めたいと思います。
 そこで、通勤時間帯の増発、これも一つの手だと思います。それから抜本的な対策としては、現在の三田線の六両編成、これを八両編成への車両増結などが考えられると思いますけれども、見解を伺います。

○根木企画担当部長 三田線におけます通勤時間帯の増発につきましては、車両の増備や乗務員の確保が必要でございます。また、現在の六両編成を八両編成に増結するためには、車両増備に加え、ホームドアの増設や信号設備の改修とともに、一編成当たりの乗車人員が増加することに伴い、火災対策基準に基づく駅の改良等のさらなる防災対策が必要など、大規模な設備投資を要することになります。
 三田線におきます八両編成化につきましては、継続的な乗客調査を行うとともに、設備投資の額や沿線の環境変化などに伴います今後の需要動向、相互直通運転を行っている関係各社の動向を見きわめた上で、適切に判断していきたいと考えてございます。

○橘委員 ぜひ適切な判断をお願いしたいと思います。 利用者というお客様の心理というのは、乗客心理というのは、不満がたまって最高点に達してから、それから改善策を講じてもらうのと、それから、先手先手を打って、この混雑緩和策を講じてもらって快適性を保持してもらうのと、これは受けとめ方が全く違いますね。同じ車両増結、それから増便とかを不満がたまってからやるのと、事前に先手先手を打つのと、全く違います。
 お客様を大事にするという都営交通であれば、ぜひこれは進めていただきたいと思いますので、これは要望としておきますので、よろしくお願いします。
 次に、四つの約束の中の東京の発展に貢献するという件について質問いたします。
 都内や関東エリアの私鉄各社を見ますと、まずその沿線の先には観光地があるんですね。そしてまた、集客力のある商業施設と連動して利用者をふやすという、こういう経営戦略を描いているように思います。そして、これはこのとおり、それと同じように、交通局として、あるいはまた都営地下鉄として観光開発とか商業施設をつくるということに直接関与するということは、これはまず難しいとは思いますけれども、交通局の施設と連動するような施設整備には、可能な限り協力することは、公営企業の目的にはかなうものだと私は思います。
 その結果、お客様への四つの約束の中にある東京の発展に貢献する、また沿線地域の発展に貢献するということに結びつくことになるわけでございまして、これが結果的に、都営地下鉄の利用者の増加に結びつけることによって、収益の増加となるという、そういった一つの流れがあるように思います。
 現在、東京都内では、都市再生緊急整備地域を初めとしまして、再開発などのまちづくりが活発になっておりまして、交通局としても、その潮流に乗って、あわせて駅などの施設整備を進めていくことが時宜を得たものとなると私は思います。
 そこで、駅周辺での再開発など、まちづくりが進められる際には、交通局としましてもまちづくりに積極的に対応していくべきと考えますが、この点についての見解を伺います。

○野崎建設工務部長技術管理担当部長兼務 東京は、国際競争力の一層の強化に向けた都市再生の動きが加速しておりまして、都営地下鉄沿線でも多くの再開発が計画されるなど、まちづくりが進展しております。
 こうした中、駅は、交通ネットワーク上の結節点でございまして、また、人が行き交う拠点となることから、新たな流動対策を初め、利便性や快適性の向上を図るなど、まちづくりに資する駅の機能強化が求められております。このため、交通局は現在、駅周辺の開発に伴うお客様の増加に対応して、大江戸線勝どき駅におきまして、ホームの増設やコンコースの拡張を含めた駅の改良工事を行っております。
 今後も、中長期的な視点に立ちながら、駅周辺での再開発の動向を注視しつつ、まちづくりに対応した取り組みを進め、東京の発展に貢献してまいります。

○橘委員 都営地下鉄の一部の区間、これは関連するんですけれども、高架の部分を走行しております。その高架下のスペースは現在さまざまな活用がなされているわけですが、この高架下の活用については、JRを初めまして都内を走っている、また郊外に伸びる私鉄線などの取り組みを見ましても、この鉄道の立体化に伴ってできました高架下のスペース、この活用が非常に注目をされております。
 集客施設がそこに入ったり、それから、今、東京都の大きな課題でもございます保育所の増設、こういった保育所のスペースとしても活用されるという、そういったふうにして、一つは子育て支援策の一環として活用されたり、当面の課題ですね、それから、にぎわいの拠点としてもこれは活用されている。活用というか、自然にそういうふうになったのかもしれません。いずれにしても結果的に、この高架下がにぎわいの拠点になっているという、そういった事態が今、現出しているわけでございます。
 そこで、都営地下鉄の高架下も、有効に現在も活用されているとは思いますけれども、現状の利用者にこれは当然配慮しなければなりません。配慮しつつも、多くの人が集まるにぎわいの拠点づくり、まちづくりへの貢献、保育所の設置等に役立てることも考えていかなければならないと思いますけれども、見解を伺います。

○樋口資産運用部長 地下鉄の高架下につきましては、店舗用地や自転車駐輪場用地として貸し付けを行うなど、その活用を図ってまいりました。今般、高架部の橋脚を耐震補強することに伴いまして、現在、店舗などとして利用している方々には、所定の補償を行った上で移転していただくことになります。
 これを契機といたしまして、理事のお話にございましたように、新たに地域のニーズに応えた保育所などの福祉施設の整備、これに協力することによりまして、地域への貢献を果たしますとともに、飲食店や小売店を設置することなどによりまして、にぎわいの創出に努めてまいります。

○橘委員 以上で質問は終わりますけれども、今、鉄道をめぐるまちづくりとか、それから経済の発展に貢献するとかさまざまな動きというのはあります。東京都の場合、遠く江戸から始まったわけですけれども、江戸が最初に発展したのは、街道ができてから人が集まるようになったというふうに歴史的にはいわれております。現在、その街道を新たにつくるということは必要ないかと思います。けれども、その役割を果たすというのが鉄道なんですね。鉄道が発達して、そこに高架下であるとか、それから駅周辺にまちづくりするとか、そういった鉄道によってまちが発展していくというのは、これからの時代であると思います。その意味で、鉄道というのは、これから非常に大事なものになってくると思います。
 そうした観点からいいますと、知恵をとにかく、民間の鉄道会社を見ますと生き残りをかけているという、そのためにはどこに拠点をつくってどこに商業施設をつくって、そしてどれだけお客さんを運ぶことができるか。そこに経営戦略を立てて生き残りをそこにかけているわけですね。それはもう皆さんが一番痛感しているかと思います。生き残りというそういった観点から、都営交通、それから都営地下鉄、こうしたこの戦略も考えていくべきではないかと私は考えております。
 どうか、そういったことも踏まえまして、知恵を出して、アイデアを出して、そしてお客様にどれだけ喜んでいただけるか、そして利用していただけるか、その観点で経営戦略を練っていただきたいということを要望いたしまして、私の質問を終わります。以上です。

○松村委員 都営地下鉄駅のバリアフリー、とりわけエレベーター設置について伺います。
 以前から、大江戸線光が丘駅A5出入り口のエレベーター設置を要望してきましたが、ワンルート確保が完了した今、その実現を期待するものです。光が丘駅へのエレベーターの増設に関する検討状況について伺います。

○野崎建設工務部長技術管理担当部長兼務 交通局では、人に優しい公共交通機関を目指し、バリアフリー化を推進しておりまして、本年三月、都営地下鉄全駅のエレベーター等によるワンルート確保を達成したところでございます。
 さらなるエレベーターの増設につきましては、駅の利用実態や構造上の課題などを勘案しながら、エレベーターの設置が可能で、利便性の向上が見込まれる乗りかえ駅等を対象として整備することとしております。現時点では、光が丘駅はその対象となってございません。

○松村委員 今、乗りかえ駅が対象だということの答弁でありましたけれども、東京メトロも二ルート目の取り組みを今行っていますが、必ずしも乗りかえ駅などと限定はしておりません。
 確かに、都営地下鉄の乗りかえ駅などの整備も必要だというふうに当然思います。そこで、さらなる整備に当たっての、その乗りかえ駅という方針をつくったわけですけれども、つくるに当たってニーズ調査などを行うなどして、そういう方針を決めたのかどうか、お答えいただきたいと思います。

○野崎建設工務部長技術管理担当部長兼務 繰り返しになりますけれども、エレベーターの設置に当たりましては、利用実態や構造上の課題を勘案しながら、エレベーターの設置が可能で利便性の向上が見込まれる乗りかえ駅ということで検討しております。
 ご質問の具体的なニーズ調査ということは実施しておりませんけれども、私どもといたしましては、お客様の利用実態等を踏まえて検討を進めているところでございます。

○松村委員 私は、練馬区が地元ですけれども、練馬区は、この区内鉄道駅のバリアフリー化、ワンルート確保を受けて、さらなるバリアフリー化の検討を行う調査を行ってきました。既に、二〇一一年度から行い、さらに今年度まで、特に平成二十四年度から今年度までは、区民の要望が多く必要性が高い小竹向原駅、それから地下鉄赤塚駅、光が丘駅の三駅について、詳細な調査を連続して行っております。
 きょう私、ここに手元に持っているわけですけれども、その結果、光が丘駅については、例えばこれは、一二年、平成二十四年度の調査結果ですけれども、検討案というところで、現状では利用者が最も多いと思われるA5出口から、エレベーターの設置されているA2、A3出口までの迂回距離が長く、車椅子使用者は不自由を強いられているとともに、都道の横断もあると。また、A4、A5出口には上りエスカレーターが設置されていると。このため、既存のA2、A3出口から改札、それからホームにつながるバリアフリールートのほかに、A5出口では、出口から改札、ホームまで車椅子利用のできるバリアフリールートを整備し、利便性の向上をはかることが望ましいという、これが平成二十四年度の検討案の結果でした。
 さらにその後、二十五年に、実際アンケート調査を、これを受けてやったわけです。そこのアンケート調査の結果などに基づいた分析では、平成二十三年度調査において、A5出入り口側からのエレベーターまでの距離があることや、さっきも触れた幹線道路ですね、都道四四三号の横断も必要であることから、A5出入り口のバリアフリールートの確保が課題となっていると。
 アンケート調査から、具体的方法として、A5出入り口のエレベーターや下りのエスカレーターを設置してほしいという意見が多く見られるということで、さらに、今度、今年度の調査ですけれども、具体的にこの駅の利用者、駅を使っている約二千人を対象に、居住地、最も利用する駅と出入り口、駅の利便性に必要な施設についてアンケートを行ってその詳細な分析をして、そしてこの結果、練馬区民の回答は約九二%でほとんどを占めると。六十歳以上の回答者が約五〇%程度だと。
 主に利用している出入り口で多かったのがA5出入り口が約三一%と最も多く、そして、駅出入り口から改札までの経路、エレベーター、エスカレーターの配置が適切でないという回答が、今光が丘についてだけですけれども、それが適切でないという回答が五三%、これは前年度よりも九%ふえたということで、だから詳細にやり、それで前年度の区民アンケート同様、一般利用者アンケートでも、A5出入り口のエレベーター、エスカレーターの設置が多かったと。光が丘駅については、回答者がほとんど区民だったため、これが実際に利用している区民の意見だということで、既にこの調査書は、東京都の交通局にも届けられているというふうに思います。
 さらに、必要度が高いといわれた先ほどの東京メトロの駅にも届けられて、メトロでは、その結果、既に実施の方向でというか、検討を始めているということを私も直接要請に行って伺いました。
 そこで伺いますけれども、地元住民や区からの要望も踏まえて、設置する駅を決めることがやはり重要ではないかということを改めて強調して、住民や、こうした区からの要望をどのように交通局は受けとめているのか、見解を伺います。

○野崎建設工務部長技術管理担当部長兼務 今後のエレベーターの設置につきましては、設置が可能で、利便性の向上が見込まれる乗りかえ駅等を対象ということでございます。整備に当たりましては、地元区の要望や法令に基づき、地元区が設置するバリアフリー協議会などで出された意見も参考にして進めております。

○松村委員 最後に要望にとどめますけれども、ワンルート目も、実際にはつけやすいところということで、バリアフリー法でつけなければいけないということでつけてきたけれども、その結果、非常に利用者の利便性にかなわないそういうところの設置が多いということで、改めてこれは、都営地下鉄だけじゃありません、メトロもそうです。そういう結果、やはりメトロなどは、利用ニーズの高いというか、本当に困った方や、次につくらなければならないところをやっぱり対象として、さまざまな努力をしておられるわけですから、乗りかえ駅ということに限ってさらなる検討ということは、決して否定しません、高いと思います、乗りかえ駅も、先ほどおっしゃるように。でも本当に困って必要とされるところもあるわけですから、そういうところも今後よくニーズ調査とかやりながら、最大限の努力をしていただきたいということを要望して終わります。

○大場委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○大場委員長 異議なしと認め、事務事業に対する質疑は終了いたしました。
 以上で交通局関係を終わります。
 この際、議事の都合により、おおむね二十分休憩いたします。
   午後三時三十六分休憩

   午後三時五十四分開議

○大場委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 これより水道局関係に入ります。
 初めに、過日の委員会で紹介できませんでした幹部職員について、水道局長から紹介があります。

○吉田水道局長 病気療養のため、過日の委員会を欠席いたしました幹部職員をご紹介申し上げます。
 多摩水道改革推進本部調整部長の浅沼寿一でございます。
 どうぞよろしくお願い申し上げます。
   〔理事者挨拶〕

○大場委員長 紹介は終わりました。

○大場委員長 次に、事務事業に対する質疑を行います。
 本件については、既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 資料について理事者の説明を求めます。

○黒沼総務部長 さきの委員会におきまして要求のございました資料を取りまとめ、お手元に配布してございます。その概要につきましてご説明申し上げます。
 恐れ入ります、一ページをお開き願います。直結給水方式の普及状況でございます。
 平成二十五年度の給水件数及び直結給水件数をお示ししてございます。
 二ページをお開き願います。各浄水場における自然エネルギー等による発電状況でございます。
 各浄水場などにおける太陽光発電設備、水力発電設備それぞれの設置年度、発電規模及び平成二十五年度の発電実績をお示ししてございます。
 三ページをお開き願います。多摩地区の地下水取水量実績でございます。平成二十一年度以降の多摩地区統合市町における一日当たりの取水量が最大となった日付とその水量をお示ししてございます。
 四ページをお開き願います。水需要予測と実績の推移でございます。
 将来の水道需要の見通しと、平成六年度以降の一日最大配水量及び一日平均配水量の推移をお示ししてございます。
 五ページをお開き願います。水道管路における耐震継手化の計画と実績でございます。
 平成三十五年度と二十七年度の耐震継ぎ手率の計画及び平成二十二年度から二十五年度までの耐震継ぎ手率の実績値をそれぞれお示ししてございます。
 六ページをお開き願います。未納カード発行枚数及び給水停止件数の推移でございます。
 平成十六年度から二十五年度までの未納カード発行枚数と給水停止件数をお示ししてございます。
 以上をもちまして、大変簡単ではございますが、要求のございました資料の説明を終わらせていただきます。よろしくご審議いただきますようお願い申し上げます。

○大場委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含めまして、これより本件に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○川松委員 まず初めに、きのう、おとといと、八ッ場ダムの建設予定地へ行ってまいりました。建設中止の中止を受けまして、地元の方は大変に喜んでおりました。さまざまなところを見て意見交換会を開いてきたわけですけれども、改めて水に対する認識というものを強めてまいりましたし、下流都県民としては、この水に対する意識をもっと考える機会、さまざまな場面でつくっていかなければいけないなと思い、帰ってきたところであります。
 さて、我が国では、高度経済成長期に集中的に整備されたインフラが一斉に更新のタイミングを迎えております。全国各地の水道事業体では、施設の老朽化が進む中で、更新のために料金値上げに踏み切る事業体が相次いでいるという報道が出ております。
 水道は、都民生活や首都東京の都市活動において必要不可欠な社会インフラです。そこで本日は、東京水道における施設の更新と財政運営について質疑をさせていただきます。
 近年、社会インフラの老朽化による事故が数多く発生しております。アメリカでは、道路橋の老朽化による崩落、損傷、通行どめが相次ぎ、水道施設におきましても、ことし七月に、ロサンゼルスで九十三年前に整備された水道管が破裂いたしました。このときに、学校のプールに換算しますと、百杯分以上に相当する大量の水道水が噴き出し、隣接の大学に大量の水が流入する大きな騒ぎとなっておりました。このカリフォルニア州は、ことし、五百年に一度の水不足といわれておりまして、そんな中で迎えた貴重な水の喪失です。極めて深刻な事態だったと現地で報道されておりました。
 国内の水道施設においても、おととし七月に、四十年以上前の水道管が破裂し、三万世帯以上の断水被害が発生しています。水道は、ほかにかわることのできない最も根幹的なライフラインです。こうしたことから、水道施設の更新を着実に進めることが極めて重要です。
 そこでまず、都の水道施設の現状についてお聞かせください。

○斉田企画担当部長 東京の水道は、高度経済成長期の水道需要の急増に対応するため、短期間で、しかも集中的に、水道施設を整備、拡張してきました。特に浄水場は、昭和三十年代後半から四十年代にかけて整備したものが多く、施設能力全体の約七割の施設がこの時期に建設され、平成三十年代以降、一斉に耐用年数を経て更新時期を迎えることとなります。
 一方、管路につきましては、従来から、経過年数や老朽ぐあいなどを踏まえ、計画的に更新を進めており、さらに、震災対策として、耐震継ぎ手管への取りかえを積極的に推進しております。

○川松委員 管路は、計画的に更新等に取り組んできているということでしたが、浄水場についてはこれから一斉に更新時期を迎えます。しかし、浄水場を同時に幾つも更新することは、安定給水確保の観点からも極めて難しいと思います。
 我が党の政策提言では、施設の長寿命化の重要性を指摘しておりまして、浄水場の更新も長寿命化の視点が必要ではないかと考えます。さらに給水に支障を及ぼすことなく、効率的に更新を行っていくことが必要だと思いますけれども、そこで、浄水場の更新をどのように進めていくのか、基本的な考え方を伺います。

○斉田企画担当部長 集中する浄水場の更新時期への対応といたしましては、アセットマネジメントの活用により施設の状態を把握した上で、今後の最適な補修のもと、施設の長寿命化を図るとともに、優先順位などを踏まえ、更新時期の可能な限りの平準化を図っていくことになります。
 しかし、大規模浄水場の更新に当たりましては、系列単位で施設を廃止し更新することから、大幅な能力低下が避けられない状況となります。このため、更新に伴い低下する施設能力相当の代替浄水場をあらかじめ整備した上で、更新に着手することといたします。これにより、安定給水を確保しつつ、長期に及ぶ更新工事を計画的に推進してまいります。

○川松委員 アセットマネジメントを活用しながら事業の平準化を図り、系列単位で更新を実施、しかも代替施設をあらかじめ整備してからの更新ということでございました。
 施設更新中でも安定給水を確保し、都民生活に支障を及ぼさないという点は評価できますが、そのためには、実際に工事を行う上でもさまざまな工夫が必要であると思います。どのような工夫をして工事を進めていくのかをお聞かせください。

○今井建設部長 浄水場の周辺は、建設当時に比べて市街化が進んでおり、代替施設を整備するための用地を新たに拡張することは困難でございます。このため、既存の浄水場用地内で整備を行わざるを得ない状況でございます。
 しかしながら、浄水場用地内には、高度浄水施設、配水池、受変電設備など、さまざまな施設があり、限られた用地の中で工事を進める必要がございます。そのため、既存施設や浄水処理工程で発生する土の脱水処理方法の変更を行うなど、施設のコンパクト化を図り、代替施設を整備してまいります。

○川松委員 制約のある中で工夫して整備を進めていく困難さというのは理解できました。既存施設の移設など事前の準備をしっかりと行い、代替浄水施設の整備を着実に進めていただきたいと思います。
 水道局が計画的に浄水場の更新の取り組みを進めていることはよくわかりましたが、全ての浄水場の更新となりますと、その期間も長期にわたり、費用も膨大になると思われます。
 そこで、浄水場の更新には、どれくらいの期間と費用がかかるのかをお伺いいたします。

○斉田企画担当部長 浄水場の更新計画の策定に当たり、アセットマネジメントによる評価などを踏まえて、更新期間や順序を検討した結果、全浄水場の更新には、今後、約六十年の期間を要することになります。また、更新に要する費用につきましては、最も建設年次の新しい三郷浄水場の建設費を参考に、約一兆円と試算しております。

○川松委員 浄水場の更新には、六十年という長い年月と、一兆円という莫大な経費を要する、そうであれば財政運営も更新が迫ってから考えていたのでは遅く、将来の水道利用者に負担をしわ寄せすることがないよう、あらかじめ長期的な視点に立って計画的に行っていく必要があるのではないでしょうか。
 そこで、財政運営の基本的な考え方及び今後の本格的な浄水場の更新時期到来に備えた財政上の工夫があれば教えていただきたいと思います。

○黒沼総務部長 事業の着実な実施には、ご指摘のとおり、長期的な視点に基づく計画的な財政運営が不可欠でございますことから、当局では、事業計画と財政計画を明らかにしました経営プランを定期的に策定してきております。
 現在は、水道施設の再構築について、長期的な観点から方針を定めました基本構想、これを具体化しました東京水道経営プラン二〇一三によりまして、事業を推進しているところでございます。
 今後、本格化する浄水場の更新に当たりましては、先行して代替施設の整備が必要でございますが、整備費の一部に充てるため、平成十九年度から毎年五十億円を積み立ててきてございます。また、企業債の発行を極力抑えることで、借金であります有利子負債の圧縮に努めるなど、確固たる財政基盤の構築を図りながら将来に備えております。

○川松委員 浄水場の更新のため、既に十九年度から積み立てを行うなど、将来を見据えた財政運営をしているとのことでございます。
 冒頭、新聞報道に触れましたが、全国の中小水道事業体の中には、施設の老朽化が深刻になり、料金値上げをして対応を急いでいるところもあるようですが、水道局では、管路の取りかえなど事業を計画的に推進するばかりでなく、工夫しながら、しっかりとした財政運営をしていることは評価できます。しかしながら、現在、料金を負担していただいている利用者の方々に対しては、施設更新の必要性を十分に説明してご理解をしていただく、こうした取り組みも重要です。
 そこで、施設更新の必要性について、利用者の理解を得るためにどのような努力をしているのかを伺います。

○黒沼総務部長 水道事業は、水源施設や浄水送配水施設から成ります膨大な装置産業でございまして、施設更新を着実に実施していくためには、その源泉であります料金の妥当性につきまして、都民の皆様にご理解いただくことが、事業運営上重要であると認識をしてございます。
 そこで、定期的に策定をしております経営プランにおきまして、今後、施設更新が必要となる理由や更新後の効果などを丁寧に説明をしており、ホームページや広報紙などを通じて積極的に都民に発信をしてございます。
 また、事業の実施に当たりましては、徹底した経営努力による効率化を推進し、料金の上昇を極力抑えることで、料金負担にご理解をいただく努力をしてございます。

○川松委員 料金を負担していただいている利用者に対して、さまざまな取り組みで事業の必要性を説明していることはわかりました。
 一方で、こうした施設更新には、国庫補助金が充当されず、原則として料金で対応していると聞いております。もちろん独立採算で運営される水道事業は、料金を財源とすることは大前提ですが、都民の生命と都市活動を支える重要なインフラである水道施設の更新に当たっては、料金として、利用者が全てを負担するのではなく、一定程度公債による負担があってしかるべきではないかと考えます。
 水道局として、国に対して要望活動などを行っているのかお伺いをいたします。

○黒沼総務部長 水道は、国民の日常生活や社会活動を支えるために不可欠なインフラでございますことから、独立採算を原則としつつも、国においても、水道事業を保護、育成していく責務があると考えてございます。
 そこで、当局の財政運営に当たりましても、従前より水源開発や施設の整備等に関する財政措置を国に要望してきてございます。
 本年からは、浄水場の更新事業に対する補助制度の創設を重点要望事項に掲げまして、政令指定都市等の水道事業者などとも連携をしながら、あらゆる機会を捉え、積極的に国に対して働きかけを行ってございます。

○川松委員 今後とも、国に対し、強力な働きかけを継続していただき、公費による負担を実現していただきたいと思います。
 これまでの質疑で、水道局が将来を見据えた事業運営、財政運営を考えていることがわかりました。しかし、これから始まろうとしているさまざまな社会インフラの再構築は、我が国が初めて迎える大事業であるといっても過言ではありません。
 ようかんで有名な老舗の虎屋十七代当主黒川氏は、先人たちがいろいろなことにチャレンジしてきたからこそ今日の虎屋がある、大切なのは、歴史があるということではなく、今やらなければならないことを今やる、だからこそ現代に生きる虎屋という会社があると思うと発言されております。
 東京水道には長い歴史があり、今や我が国水道界のリーダーであることは疑う余地がありませんが、ぜひ、これからも柔軟な発想を持って創意工夫をし、着実な事業運営に努め、将来に禍根を残すことのないようにしていただきたいと思います。
 そこで最後になりますが、本格的な浄水場の更新時期を迎えるに当たり、今後の事業運営について、局長の決意をお聞かせください。

○吉田水道局長 水道は都民生活はもとより、首都東京の都市活動を支える重要なインフラであり、いっときたりとも供給が途絶えることがあれば、その影響ははかり知れないものがございます。このため、長期的な視点に立ち、大規模浄水場を含めました水道施設全体の更新を計画的に行っていくことが、将来にわたり安定給水を確保していく上で極めて重要でございます。
 このような基本認識のもと、都民の理解を得ながら効率的な経営を推進し、強固な財政基盤を確立することで、信頼性の高い水道システムを次世代に確実に引き継いでまいります。

○川松委員 今の東京の日常風景におきまして、この水道水というのは、いつでもあって当たり前のものになっております。この完璧なシステムは、世界に光り輝き発信できる都民の誇りでもあります。ぜひとも、次の時代、次の六十年に向けてさらなる水道局の皆さんの奮闘を期待いたしまして、私の質問を終わります。

○吉倉委員 最初に、水道局の事務事業の中で、特に事業の目標管理について何点か質問いたします。
 舛添知事は、十二月に公表予定の新たな長期ビジョンの策定に当たって、確実に政策を推進していくため、それぞれの事業には可能な限り目標を数値で定めていくとしておりますが、目標を具体的な数値で設定し、見える化を図ることは、都民への説明責任を果たしていく上で、非常にわかりやすい取り組みであると考えております。
 そうした中、水道局では、本年四月、十年後の施設整備目標と優先順位を踏まえた具体的な取り組み内容をまとめた東京水道施設整備マスタープランを策定し、公表いたしました。また、経営プランでも、従前から、各種施策について目標を定めておりますが、こうした事業の進捗管理の手法をいち早く取り入れていることは評価いたします。
 水道局が策定している計画は、経営プランでいえば、現在は、平成二十五年から三年間の経営計画である東京水道経営プラン二〇一三があり、そのほか、東京水道長期構想STEPⅡや、あるいは東京水道施設再構築基本構想などが公表されております。
 しかし、これらの計画は、目的や位置づけが異なる視点で作成をされているために、都民にとってはそれぞれの計画がどのように連動しているのか、極めてわかりにくいものになっております。
 そこでまず、都民に十分に理解してもらえるよう、これらの計画の位置づけを体系的に説明することが必要だと考えますが、見解を伺います。

○黒沼総務部長 当局では、事業運営に係る方針、計画等を、主として施策全般、施設整備、経営、この三つの観点から策定をしてございます。
 まず、東京水道長期構想STEPⅡは、おおむね四半世紀の間に実施すべき施策全般の方向性を示したもので、平成十八年十一月に策定をいたしました。
 また、東京水道施設再構築基本構想は、水道施設の再構築につきまして、長期的観点から方針を定めたものであり、これを具現化しました東京水道施設整備マスタープランは、十年後の整備目標と優先順位を踏まえた具体的な取り組み内容を取りまとめたものでございます。
 さらに、東京水道経営プラン二〇一三は、平成二十五年度から三カ年で取り組んでいく施策の内容とその財源等を明示しました経営計画でございます。
 このように、それぞれ位置づけ等は異なりますものの、お話のとおり、体系的に説明をしていくことは、都民の皆様に対する事業の一層の理解促進に極めて有効であることから、今後はホームページ等で解説を加えていく考えでございます。

○吉倉委員 答弁をいただきまして、今後は都民にわかりやすく伝えるためホームページ等で解説を加えるとのことであります。ぜひ積極的に進めていただけるよう要望しておきたいと思います。
 次に、計画目標の管理については、それぞれの事業、施策が着実に実行されているのか、あるいは問題が発生していないかと絶えず検証し、点検をしていくことが必要であります。さらに、こうした進捗状況や検証結果を都民にわかりやすく説明していくことが、事業者としての責務だと考えております。
 そこで、水道局では、経営計画に掲げた事業について、進捗管理と事業成果の検証をどのように行っているのか伺います。

○黒沼総務部長 当局では、事業の進捗管理につきまして、成果重視を徹底するとともに、自己点検機能を強化するため、平成十三年十月に事業評価制度を導入いたしました。
 具体的には、経営計画に掲げました主要施策や事業目標につきまして、その達成度を毎年評価、分析しますとともに、年度途中におきましても、事業の進行管理を行ってございます。また、これらの検証結果につきましては、わかりやすい解説を加えた上でホームページで公表をしてございます。

○吉倉委員 目標の達成状況を評価、分析をして公表しているということであります。今後とも、事業の進捗をわかりやすく説明する努力を続けていただきたい、このように思います。
 しかし、計画期間中にも、状況の変化により新たな課題が発生することがあります。例えば、東日本大震災とそれに伴う原子力発電所の事故に明らかであり、こうした状況に的確に応えていくためには柔軟な対応が求められます。
 そこで、水道局では、状況の変化に対してどのように対応しているのか、これも伺います。

○黒沼総務部長 経営プランの計画期間中におきましても、事業評価の結果見直しが必要であると判断した場合や、事業運営を取り巻く状況が変化した場合、こういう場合を踏まえまして、毎年の予算編成の段階で計画を見直しますとともに、年度途中でありましても、常に状況の変化に応じた適切な対応に心がけてございます。
 例えば、さきに東日本大震災におきまして、都内の水道被害の多くが私道内の給水管からの漏水でありましたことから、経営プラン二〇一〇の最終年度でございましたが、平成二十四年九月から、私道内給水管整備事業の対象範囲を拡大いたしました。
 また、現プランでございます経営プラン二〇一三の期間内である本年四月に、都が策定をいたしました首都直下地震等対処要領で、都立公園や清掃工場などが、警察、消防等の大規模救出救助活動拠点に指定をされましたことから、これらの施設への供給ルートにつきましても、耐震化を優先して実施することといたしております。

○吉倉委員 答弁いただきましたとおり、施策の効果を厳正かつ客観的に評価、分析をし、その時々の状況に応じた対応策を講じていくこと、まさに、成果を重視した事業運営が今求められているというふうに思っております。
 今後も、目標管理、成果重視の視点に立って、事業を着実に推進されるよう要望しておきます。
 次に、水道局の震災時の対応について何点か質問いたします。
 我が党では、これまでもたびたび震災時の応急対策を取り上げてまいりました。その結果として、発災初期の応急対策の迅速化を目的とした水道緊急隊の創設、あるいは応急復旧用資材の備蓄の充実などを実現させることができました。
 さらに、本年三月の公営企業委員会で、我が党は、震災に備え、水道管が破損した際にいち早く応急復旧用の資材が供給できるような体制づくりが必要との観点から、今後の資材備蓄方針について質問をいたしました。
 そのときの答弁では、平成二十四年に都が発表した新たな被害想定を受けて、応急復旧用資材の備蓄数量を増加させるとともに、多摩地区に新たな資材置き場を設置すると、こういう予定であるということでありました。
 そこで改めて、資材備蓄の考え方と現在の進捗について伺います。

○石井経理部長 発災時の応急復旧用資材につきましては、調達が可能となるまでの期間を考慮し、初期対応に必要なものとして、おおむね十日分を備蓄しております。
 新たな被害想定に対応して、備蓄数量を増加させるため、平成二十五年度から三カ年で、応急復旧用資材の計画的な購入を進めております。また、多摩地区への新たな資材置き場を国分寺市内に設置することとし、本年度は、資材倉庫の実施設計を行い、平成二十七年度末には、資材置き場の運用を開始する予定でございます。

○吉倉委員 国分寺市内に設置するということであります。どうぞよろしくお願いいたします。引き続き、資材の備蓄にしっかりと取り組み、被災時の早期復旧に向けた体制の強化に努めていただきたいというふうに思っております。
 さて、さきの東日本大震災では、水道に甚大な被害が発生したことに対し、全国から多数の応援活動がありました。東京でもこうした大規模災害が発生すれば、多くの支援が必要となります。国の地震調査研究推進本部によりますと、マグニチュード七クラスの首都直下地震の発生確率は三十年以内に七〇%としております。また、東京都防災会議によりますと、首都直下地震等による全体の断水率は、最大四五・二%に上ると想定をしております。その場合、できるだけ迅速に応急給水や応急復旧を実施するためには、遠方からの応援隊も含め、多くの水道事業体による支援をお願いすることになります。
 そこで、大規模災害により東京が被災した場合、他県から応援を受ける場合の課題は何か、具体的に伺います。

○黒沼総務部長 水道局では、政令指定都市等から成る十九大都市の水道事業体との間で覚書を締結いたしまして、加盟する大都市に災害が発生した場合には、相互に応援することを定めてございます。また、全国の水道事業体から成る日本水道協会におきましても、発災時の相互応援活動に関する枠組みが確立されております。
 このように、大規模災害に際しましては、全国的な応援体制が構築される一方で、遠方から応援に向かう水道事業体にとりましては、長距離の移動が必要になるという課題が生じます。
 また、応援を受ける水道事業体の側でも、特に発災直後におきましては、施設の被害状況や応援活動が必要な場所等に関する情報が不足しており、応援場所の決定に時間を要することなどが課題として考えられます。

○吉倉委員 全国各地から応援に駆けつけてくれることから、長距離移動の必要性や発災後の情報不足という課題を克服しなければならないということであります。
 実際に、東日本大震災では、北海道から沖縄まで、全ての都道府県から応急給水、応急復旧の応援活動がありました。こうした大規模な応援の受け入れに際して、仙台市では、発災後の混乱した状況にあって続々と詰めかける応援隊への作業指示を円滑に行うことが難しかったと、このようにも聞いております。
 そうした中、水道局では、本年九月十六日に、茨城県企業局との間で、大規模災害の応援活動に関して、東京都と茨城県との中継水道事業体としての活動に関する覚書を締結しております。
 そこで今回、茨城県企業局と覚書を締結した経緯と、それがなぜ茨城県だったのか伺います。

○黒沼総務部長 日本水道協会におきましては、東日本大震災の教訓を踏まえまして、広域災害時等の応援活動におきまして、応援水道事業体の移動補助、これを目的といたします中継水道事業体の制度を導入してございます。当局におきましても、東日本大震災のとき、岩手県に復旧支援に向かう広島市や山口市などの四市からの要請を受けまして、一時的な待機、休憩場所として砧浄水場で車両を受け入れた実績がございます。
 こうしたことから、かねてより大規模災害における応援要請に備えた中継水道事業体の必要性を当局も認識しておりまして、日本水道協会を初め関係機関と調整を行った結果、このたび、全国初の適用事例として、茨城県企業局と中継水道事業体に関する覚書を締結したところでございます。
 なお、覚書の締結先でございますが、遠方からの応援を想定した場合、東京都と茨城県が相互に比較的近い距離に位置しているということ、これに加えまして、高速道路や港湾といったアクセスが相互によいといったようなこともございまして、中継水道事業体として、それぞれ適切と判断したことでございます。

○吉倉委員 東京都と茨城県の両都市は、互いに交通のアクセスがよいということですが、茨城県に中継の水道事業体を置くことによって、被災した東京を具体的にどう応援していくのかが最も重要な課題であります。
 そこで、この覚書の締結により、それぞれの都市が具体的にどのような機能を担うのか、伺います。

○黒沼総務部長 このたび締結いたしました覚書では、一方の水道事業体が被災した場合、もう一方が中継水道事業体となり、遠方から被災地に向かう応援隊に対しまして、車両の待機場所や職員の休憩場所など移動補助を目的とした中継地を提供することを定めてございます。また、この中継地は、発災直後の混乱で被災地の情報が明確でない場合に、応援場所が決定されるまでの当面の目的地としての役割も期待されてございます。

○吉倉委員 ありがとうございます。この中継水道事業体の設置は、首都直下地震が発生した場合、東北、北海道からの応援隊が、東京との交通アクセスのよい茨城県内の中継地を利用することで、迅速な応援活動を可能とする極めて効果的な取り組みであると評価いたします。この覚書の実効性を高めていくためには、日ごろから訓練を行うなどの準備が重要であります。
 そこで、茨城県との間で、水道局は今後、どのような取り組みを進めていくのか伺います。

○黒沼総務部長 今後、茨城県企業局とともに活動を実施する具体的な中継地を決めていくほか、中継地におきます応援隊の受け入れ可能な規模や待機施設等に関する情報交換に加えまして、発災時における相互の情報伝達訓練、こうしたものを実施することで、それぞれ中継水道事業体としての役割を十分果たせるよう取り組んでまいります。

○吉倉委員 大規模災害に際し、全国の水道事業体から寄せられる善意が最大限効果的に生かされる仕組みが構築されてきていることがよくわかりました。
 水道は、平常時はもとより、発災時においても、命を守るための重要な社会インフラであります。今後とも、震災時の応急対策には万全を期していただきたいと思います。
 最後に、応援体制の仕組みづくりを含めた、今後の震災対策を進めていく上での局長の決意を伺い、質問を終わります。

○吉田水道局長 水道局では、震災時におけます給水の確保を極めて重要な課題と捉え、東京水道経営プラン二〇一三などにおきまして、震災対策を主要施策の一つと位置づけ、水道施設の耐震化やバックアップ機能の強化などのハード対策や応急体制の充実などのソフト対策に取り組んでございます。
 さらに、想定される甚大な被害に対し的確に対応するためには、全国の水道事業体との相互応援体制が円滑に機能することが不可欠であり、情報交換や合同訓練の実施などを通しまして、平時からの備えに万全を期してまいります。今後とも、一千三百万都民の暮らしの安全と安心を支えていくため、応援体制の確保を含めた総合的な震災対策に取り組んでまいります。

○畔上委員 資料の作成、ありがとうございました。私からは、水道局における汚職等防止対策について伺いたいと思います。
 九月十八日、元職員が、水道局の工事契約に関し公契約関係競売等妨害の疑いで逮捕され、十月八日には、当局職員が同容疑で略式起訴され、罰金刑の刑事処分を受けるという事件がありました。本当に残念なことでありますが、二度と再びこのような事件が起こることがないようにするためには、なぜこうした事件が起こってしまったのか、現役の職員がどういう経過でかかわってきたのか、この事実をしっかり明らかにしていく、このことが重要だと思っております。
 こうした事件は、二年前にも起こってしまいました。二〇一二年の九月、職員が資材置き場の整備工事などの情報を事業者に教示し、飲食接待等を受け、収賄容疑で逮捕、起訴されるという事件でした。この事件を受けて、水道局内に汚職防止対策本部を立ち上げて、十一月には、汚職等防止策検討結果報告書、これが出ております。
 そこで、まず伺いたいのですが、二年前のこうした防止策検討結果を踏まえ、対策強化に取り組んでこられたにもかかわらず、このような事件が起きてしまった。このことについてどう受けとめておられるのか、まず伺います。

○松丸職員部長 当局職員が契約情報の漏えいを行ったことに対して、都民の方々並びに委員の皆様方の信頼を大きく損なう事態となり、深くおわび申し上げます。
 二年前の事件を受けて対策を強化したにもかかわらず、今回の事件が発生してしまい、極めて重大なことと受けとめております。

○畔上委員 私も報告書を読ませていただきましたが、二年前にも事件が発生し、再発防止のために、五回も対策本部会議が開かれ、その中では、職員の意識改革だけでなく、汚職の危険性を見抜き防止する体制の確立、そして、事業者からの働きかけのリスクの排除、その他全庁の防止策と連動した取り組みといった大綱四点の柱で対策を講じたにもかかわらず、再び起こってしまったということであります。
 これまでの対策がどうだったのか、十分できなかったらどこに問題があったのか、明らかにしなければならないと思っています。
 そこで一つ確認をしたいのですが、防止策の一つとして、事業者対応は、単独行動はしないようにと複数にしたにもかかわらず、今回のような事件が起きてしまったその背景には、どのような問題があったと考えていらっしゃいますか。

○松丸職員部長 今回の事件では、職員が面識のある元職員に対して情報を教示していることから、職員自身の情報保持意識の弛緩があったことが考えられます。また、元職員が入室チェックも受けずに執務室に入っていることから、職場における情報管理、チェック体制にすきがあったことも考えられます。

○畔上委員 とりわけ、今回のような元OBという立場の事業者の対応の場合、毅然とした対応をするには、やはり複数対応は欠かせないというふうに考えますが、マスコミの報道によりますと、上司も、このOBが月一、二回職員を訪ねてくるのを知りながら、談笑しているんだろうと思ったと、そういうことで黙認していたと報じられていました。単独対応を禁止している内規は事実上守られていなかったということであります。この点はしっかりと総括すべきだというふうに思います。
 また、事業者側からの働きかけを受けてしまったときの相談ができる体制、これも非常に必要だというふうに思いますが、今回の場合、職員向けの汚職等防止相談窓口への相談はなかったのでしょうか。

○松丸職員部長 前回の事件発覚後、職員のための汚職等防止相談窓口について、職員に対して再度周知徹底を図りました。しかし、今回の事件については、職員から、職員のための汚職等防止相談窓口への相談はございませんでした。

○畔上委員 個々の職員の意識ということと同時に、やっぱり全体としての情報管理、チェック体制、これがどうだったのかという点でもきちんと総括をしていただきたいと思います。
 また二年前には、利害関係者との接触に関する指針、これを改定したということでありますが、どのように改定して、どのように周知徹底をされたのでしょうか。

○松丸職員部長 平成二十四年度の事件を受け、当局では、平成二十五年六月に、利害関係者との接触に関する指針を改定いたしました。改定内容といたしましては、接触についての禁止項目をふやしたり、利害関係者の定義を職員の異動後三年間、前職場での利害関係者を引き続き利害関係者とみなすとするなど、全体的に見直しを行いました。
 改定した内容につきましては、各職場における汚職等防止委員会や、事件を受けて全員悉皆といたしました職場研修などにより周知徹底を図ってまいりました。

○畔上委員 それでも、こうした事件が再発してしまったというわけです。大事なことは、この再発防止に向けて具体的にどう取り組んでいるのか、その取り組みを、全職員の取り組みにすることと同時に、やはりその取り組みについて都民にも明らかにしていく、このことが非常に大事ではないかというふうに思います。今後の再発防止に向けて新たな対策、これは考えていらっしゃるのでしょうか。

○松丸職員部長 前回の汚職事件を受け、再発防止策を強化し、周知徹底していたにもかかわらず今回の事件が発生したことを、局として極めて重く受けとめております。このため、当局では、事件発覚の日、直ちに東京都水道局汚職等防止対策本部を設置した上で、徹底した再発防止策の確立に全力を挙げて取り組んでおります。現在、この再発防止策を含め、全庁的な取り組みの中で対策を検討しているところでございます。

○畔上委員 水道局の契約は、施設の建設や改良工事の請負、そして、物品の購入、種々の業務委託と、昨年度の契約だけでも五千七件に及ぶ契約をしておりました。
 局長を初め、ここにいらっしゃる職員の皆さん、そして水道局の職員の皆さんは、本当に真面目に、日ごろから水道事業で頑張っていらっしゃるわけです。本当に汚職などには毅然とした態度で対応されているにもかかわらず、こうした事件で都民からの信頼を失墜してしまうということは本当に残念でなりません。ぜひ、入札契約、事務手続の透明性、そして公平、公正、この公平性を向上させる努力をされるとともに、汚職防止対策の具体的な取り組みは、現在検討中だということでありますけれども、これをぜひ、都民に早急にその取り組みを明らかにしていただいて、再発防止に努めていただきたい、このことを強く申し上げまして、質問を終わりたいと思います。

○新井委員 環境エネルギー対策は重要なテーマであり、今月二日に、気候変動に関する政府間パネル、IPCCが第五次統合報告を公表いたしました。このままのCO2排出量のペースが続けば、今世紀末の世界平均気温は二・六度から四・八度上昇し、海面は最大八十二センチ上がるといわれております。CO2削減を図るためには、省エネルギー化を推進していくことが極めて重要です。水道事業は、浄水場の運転などにエネルギーを多く使用する産業です。
 そこで、本日は、水道事業におけるエネルギー対策についてお伺いをします。
 水道は、水を送るためのポンプなど電力消費が大きいと聞きますが、取水から蛇口までの水の流れを考えた場合、高いところから低いところへ流せば電力は少なくて済みます。しかし、都の一部の浄水場については、河川の下流側に配置されており、必ずしも位置エネルギーを活用できていないように思います。
 そこで、都の浄水は、なぜ現在の場所に設置されたのか、お伺いをします。

○斉田企画担当部長 現在、都の浄水場は十一カ所ありまして、その配置は、主に多摩川系の浄水場については、東京独自の水源を有していることから、上流部に整備された取水堰などを有効に活用した配置となっております。
 一方、利根川、荒川系の浄水場は、人口や産業の集中などに伴って急増する水道需要に対応するために行われた水源開発に伴って整備されてきております。この開発過程における国や農業用水等関係者間のたび重なる調整や必要水源量の確保の観点から、利根川、荒川系の浄水場については、河川下流部に配置されております。

○新井委員 利根川、荒川系の浄水場は、水源開発の経緯から下流側への配置となっていることは理解しましたが、その分、水を送るため多くの電力を使っています。
 そこで、水道事業全体の電力使用量はどのくらいか、わかりやすく説明していただきたいと思います。

○斉田企画担当部長 水道局では、浄水処理における電力使用やポンプ圧送など、送配水過程の電力使用などで年間約八億キロワットアワーの電力を使用しております。この使用量は、都内の総電力使用量の約一%に相当することになります。

○新井委員 都内電力使用量の約一%を使用するということでありますが、このような大口の電力使用者がエネルギー削減に努めることで、社会全体のエネルギー削減に大きく貢献すると思います。
 こうしたことから、水道局では、東京水道エネルギー効率化十年プランを策定しています。この東京水道エネルギー効率化十年プランについて幾つかお伺いします。
 まず、このプランは、どのような課題や背景のもとで策定されたのか、お伺いをします。

○斉田企画担当部長 地球温暖化対策やエネルギー対策には、社会全体で取り組むことが求められており、都の水道事業は、大口の電力使用者として、エネルギー削減に努めていく必要があります。このため、漏水防止対策や再生可能エネルギーの導入などを積極的に進めてきましたが、今後は、これまでの取り組みだけでは、さらなるエネルギーの削減には限界があります。
 一方、高度経済成長期に、急増する水道需要に対応するため、整備拡張を続けてきた水道施設が間もなく一斉に更新時期を迎えることから、水道システムをエネルギーの観点から見直す好機となります。こうした課題や背景から、東京水道エネルギー効率化十年プランを本年三月に策定し、水道事業におけるエネルギーの一層の効率化を目指すことといたしました。

○新井委員 再生可能エネルギーは、温室効果ガスの排出のない、有望かつ多様な国産エネルギー源として、国では、最大限加速していくこととしており、重要な政策であります。
 現在、主に地方では、太陽光発電の急増について、国で議論されているところでありますが、水道局としてもさまざまな機会を捉え、できる限り導入を進めるべきだと思います。
 先月、母校の理工学部の大学生約八十名と一緒に金町浄水場を視察しましたが、発電機による排熱を再利用することでエネルギー削減を図っていると聞きました。水道事業を行う中で発生する排熱といった未利用エネルギーを有効利用することもエネルギー削減に資すると思います。
 そこで、再生可能エネルギーの活用や排熱利用にどのように取り組んでいるのか、お伺いをします。

○斉田企画担当部長 太陽光発電や小水力発電といった再生可能エネルギーについては、その導入余地を徹底的に抽出した上で、今後さらに拡充していくことを計画化しております。これにより、十年後には、これまでの整備分約一千万キロワットアワーを含めて、年間約二千五百万キロワットアワーのエネルギーを創出いたします。
 また、排熱利用によりエネルギー効率の向上が図れるコージェネレーションシステムについては、三郷浄水場への導入により、全ての大規模浄水場への整備が完了することになります。これにより、十年後には、これまでの整備分約四千七百万キロワットアワーを含め、年間約六千五百万キロワットアワーのエネルギーを効率化することにしております。

○新井委員 再生可能エネルギーの導入余地を全て洗い出すことや、大規模浄水場に全てコージェネレーションシステムを導入することなど、積極的に取り組んでいることがわかりました。設備については、電力消費量が大きいポンプ設備をより効率的なものに更新していくことで、大きな削減効果が上げられるのではないかと思います。
 また、ポンプ以外の設備についても、新しい技術を活用していくことで、エネルギー効率化に寄与できるんだろうと思います。
 そこで、ポンプ施設などの更新に伴うエネルギー効率化についていかがか、お伺いをします。

○斉田企画担当部長 既存のポンプ設備は、最新の設備に比べてエネルギー効率が低いため、高効率な設備への更新が省エネルギー化に有効となります。このため、ポンプ設備の更新の際、インバーター制御方式など、最適なポンプ設備を導入していきます。
 また、LEDなど高効率照明についても、施設整備や庁舎改修などに合わせて導入を拡大していきます。これらにより、十年後には、平成十二年度以降の整備分である約一千三百万キロワットアワーを含めて、年間約三千四百万キロワットアワーのエネルギーを効率化することにしております。

○新井委員 これまで十年以上かかって千三百万キロワットアワーの効率化を図ってきましたが、今後十年で三千四百万キロワットアワーと、倍以上のエネルギー効率化を図ろうということです。ポンプ設備の省エネ化にも積極的に取り組んでいただきたいと思います。
 また、先ほどの答弁で、浄水場が現在の位置に配置された経緯はわかりました。しかし、施設の位置は変わらなくても、先ほどの答弁であったとおり、水道施設更新などの際に、エネルギーを低減する工夫はあると考えます。
 そこで、今後、施設設備に当たり、エネルギーを低減させる取り組みはどのようなものがあるのか、お伺いします。

○斉田企画担当部長 浄水場整備に当たり、施設配置を最適化し、自然流下を活用することで浄水処理に係るエネルギーを効率化するとともに、貯水池との高低差を活用した小水力発電を導入いたします。
 また、給水所を新設、拡充する際には、引き入れ圧力を有効に活用した小水力発電設備と直結配水ポンプ設備を設置いたします。さらに、浄水場や給水所などの整備に合わせ、日射条件や施設上部の利用方法などを検討の上、可能な限り太陽光発電設備を設置いたします。これらにより、今後十年で年間約三千六百万キロワットアワーのエネルギーを効率化することとしております。

○新井委員 浄水場整備の際には施設整備の最適化や小水力発電の導入、給水所新設の際には小水力発電と直結配水の設置、さらには、可能な限り太陽光を設置するなど、さまざまな工夫が考えられます。ぜひ、あらゆる技術を駆使して、エネルギー効率のよい施設をつくっていただきたいと思います。
 水道局では、さまざまな観点から検討し、今後十年のエネルギー対策を計画していることがわかりました。都全体では、平成三十二年度までに、東京のエネルギー消費量を平成十二年度比で二〇%削減することとなっております。
 そこで、東京水道エネルギー効率化十年プランを推進することによる具体的な効果はどうなのか、お伺いをします。

○斉田企画担当部長 エネルギー効率化十年プランに盛り込んだ施設整備によるエネルギー効率化や再生可能エネルギーのさらなる導入によりまして、十年後には、これまでの取り組み分を含めて、都のエネルギー削減目標の基準年度である平成十二年度と比較して、最大で年間約二億キロワットアワーのエネルギー効率化を見込んでおります。
 安全でおいしい水の安定供給に必要な高度浄水の導入などによるエネルギーの増加は避けることはできませんが、それを除いた既存水道システムのエネルギー使用については、少なくとも平成十二年度比で二〇%以上のエネルギーの効率化が図られることとなります。

○新井委員 高度浄水の導入などで、安全でおいしい水の安定給水には、エネルギー増加が避けられないことがわかります。しかし、既存の水道システムを二〇%以上効率化することは、非常に大きな効果がありますので、着実に推進していくことを要望し、質問を終わりにします。

○田中委員 私からは、先ほどもちょっと出ましたけれども、汚職防止策についての質問をさせていただきます。
 誤解なきよう申し上げておきたいんですけれども、今回のこの質問は、一体何やってんだというようなことではなくて、汚職問題のみならず、ほかのいろいろな、こういった組織の中では、問題が起こるとき、セクハラとか、パワハラとか、ほかの不正行為、こういったことに対する局内のリスク管理の問題ではないかという観点から幾つかお伺いをいたします。
 先ほど、畔上理事からのご質問もありましたので、多少重なるところもあるかと思いますが、質問の流れもございますので、ちょっとご容赦いただきたいと思います。
 今回の事件は、OBの方が現職の職員から最低制限価格の情報を聞き出して、そしてその情報をもとに落札した会社の社長ともども逮捕されたという事件でした。九千六百万で落札させて、落札額の一・五%ですから百四十四万円ぐらいですかね、報酬を受け取っていた。また、こちらの水道局の方々は、罰金の方が一名、あと書類送検の方が二名ということです。
 まず、今回の事件の原因及び背景は何でしょうか。

○松丸職員部長 今回の事件は、水道局に在職していた元職員及び事業者に、複数の現役職員が非公表の契約情報を漏えいしてしまったものでございます。各職員は、してはいけないこととはわかっていながら情報を漏えいしたことから、職員の情報保持意識に緩みがあったと考えられます。また、元職員が入室チェックを受けずに執務室に入っていることから、職場における情報管理、チェック体制にもすきがあったと考えられます。

○田中委員 その事件が起こってから、局内でもいろいろな対応をとられたと思いますけれども、どのような対応をとられたのか、また、局内で事件の聞き取り調査等は行っていらっしゃるのか、その結果はどうだったかをお示しください。

○松丸職員部長 事件当日に汚職等防止対策本部を設置し、事実関係の早急な把握と原因究明に取り組んでおります。また、緊急対策として、非公表契約情報管理の徹底、来訪者受け付け簿の設置等による職場への関係者以外立入禁止管理の徹底に取り組みました。
 さらに、当該職員及び関係者などから聞き取り調査を行いました。その結果、当該職員については、情報保持意識に緩みがあった。また、職場における情報管理、部外者のチェック体制にすきがあったことがわかりました。

○田中委員 先ほどの畔上理事の方からもありましたけれども、二〇一二年にも汚職事件が起こっています。これは、東京都の水道局の係長さんが贈賄業者から、キャバクラなどで多額の接待と現金の供与を受けたということで、業者さんもですけれども逮捕をされています。
 この事件を受けて、二〇一二年に水道局は、汚職防止対策本部会議を五回、先ほどもありましたとおり開きまして、警視庁の捜査に全面協力をするとともに、東京都としても、事実関係調査や原因究明を進めて、再発防止対策を検討することを決めたとあります。そして、同年十一月、東京都水道局汚職防止対策本部から、水道局汚職防止策検討結果報告書が出ています。
 今回の入札妨害事件は、この汚職防止策検討結果報告書が出てからわずか四カ月後の翌年、平成二十五年三月に起こった事件です。水道局汚職防止策検討結果報告書からの取り組みがうまくいってなかったと同じではないかといえますけれども、今回の事件というのは、二〇一二年の事件で出された水道局汚職防止策検討結果報告書で取り組むとされていたさまざまな項目がありますけれども、これのうちのどれとどれが守られていなかったことから起こったのでしょうか。

○松丸職員部長 平成二十四年に公表いたしました報告書の各項目につきましては、全項目について実施してきたところでございます。しかし、今回の事件を分析する中で、適正な情報管理の徹底という項目がございますが、ここの項目につきましては、意識啓発の部分が十分でなかった。また、執務環境の改善という項目がございますが、これにつきましては、部外者の立ち入りを禁止する掲示はなされていましたが、入室許可の取り扱いについて定められていなかったことなどが問題点としてございました。

○田中委員 さらに、残念なことに、二〇一二年の事件発覚後一年経過した二〇一三年十月には、第六回水道局汚職防止対策本部会議を開催していらっしゃいます。五回までは結果報告書前に開かれているわけで、一年後に六回目を開かれていて、そこで開催をして、その中で、その報告の要旨では、その事件について再点検、確認をして、そして、水道局汚職防止対策本部が所期の目的を達成したということが書かれています。今でもホームページで見ることができます。
 しかし、今回の事件というのは、この開催の前、六回目の会議の開催の前であるこの年の三月に起こっています。所期の目的を達成したと宣言したわけですけれども、達成していなかったといえるわけですけれども、この達成しましたというのは何を根拠におっしゃっていたんでしょうか。

○松丸職員部長 平成二十五年十月の会議では、汚職事件発覚後、約一年を経過した時点での、局が取り組んできた汚職等防止策の実施状況を再点検し、汚職等防止策の継続がなされていることが確認できました。そのため、汚職防止対策本部の所期の目的を達成したと結論づけました。

○田中委員 結論づけたけれども達成されていなかったというわけですけれども、前回の事件というのは、飲食接待等の賄賂の収受がありまして、事業者に情報提供することによるいわゆる単純収賄です。個人的な汚職に対する意識の低さであり、組織のガバナンスの問題ともいえますけれども、今回の事件は、組織として、OBとのなれ合い体質を続けていたという可能性が非常に高くて、問題の根が別の意味で深いといえると思います。
 これは、前回と今回、逮捕をされた方たちというのは、いずれもお金をもらったりして、罪が重いから逮捕されたわけですけれども、この方たちは、要するに自分にとっていいことがあったわけですね、うまみがあったわけです。その一・五%をもらうとか、業者さんは落札して仕事をもらえるとか、あと、キャバクラなんかで接待してもらうとか、そういういいことがあったわけですけれども、今回、罰金とか書類送検された三人の職員の方々は、見返りは何もなくて情報提供をなさっているんですね。これ何年も−−きのう都庁に入ったような新人の方ではありませんから、もちろん先ほど来からご答弁にあるように、これがいいことではないということは重々承知の上で、それで情報提供をなさってしまったわけです。その理由は、単に断れなかったということですね。そのOBの方にいわれて断れなかった。ここが非常に根が深い、構造の問題ではないかということを感じますし、非常に悲しい事件だなというふうにも感じます。こういった二年後に、再度汚職事件が複数起った理由は、どういうふうに捉えていらっしゃいますでしょうか。

○松丸職員部長 平成二十四年十一月から、汚職等防止策を実施している最中である平成二十五年二月に、当局職員から元職員への情報漏えいが判明しました。二年前の事件を受けて対策を強化したにもかかわらず、そのような事態となり、極めて重大なこととして受けとめております。
 この事件は、水運用センターに在籍していた職員が、顔見知りであった水運用センターに長年勤めていた元職員に、契約に関する情報を漏えいしたというものであります。
 職員は、契約に関する情報提供はしてはならないこととわかっていながら、元職員がまさか事業者に伝えるとは思わず提供しており、その点では、職員の情報保持意識に緩みがあったと考えられます。また、長年水運用センターに勤務していた元職員が気軽に挨拶に来たと思い、チェックを受けずに執務室へ入室するのを黙認しており、その点では、職場における情報管理、チェック体制にもすきがあったと考えられます。こうしたことが、今回の事件の原因と考えております。

○田中委員 今回の事件、急に警察の方がいらしてびっくりしたということだとお聞きました。また、この発覚は、内部からの情報提供だということも警察の方にもお聞きしましたけれども、前回の水道局汚職防止策検討結果報告書では、公益通報制度とかサポートダイヤル、これは職員のための汚職等防止相談窓口とありますけれども、この周知徹底を図っていますけれども、この二つは、どのような制度、また仕組みで、どういうふうに使われているのか。相談できる、相談する人ですね、対象者はどこまで入るのか。また、今回の事件に関しての相談はあったのかどうかお聞きをいたします。

○松丸職員部長 公益通報制度は、平成十八年に施行された公益通報者保護法に基づき局内に設置されたものでございます。水道局では、職員部人事課が通報先でございます。通報があった場合、通報内容に応じて調査を行い、通報の事実がある場合は、是正措置及び再発防止策を講じ、必要に応じて関係者に対して懲戒処分等を行うこととなります。
 職員のための汚職等防止相談窓口は、汚職につながりかねない接待や非行の事実等を知ったときには情報を寄せるよう、職員部監察指導課に平成十八年より設置しております。いずれも職員に配布している服務ポケットメモに明記し、周知徹底を図っておりますが、今回の事件については、情報提供や相談はございませんでした。

○田中委員 私、実はことしの予算のこの委員会のときに、別の局です、交通局で、この公益通報制度とか、そういうのに関してちょっと質疑をしたことがあったんです。それは汚職問題ではなくて、職員の不正というのが、そういう問題があって、そういうことに関連してちょっとお聞きをしたんです。そのときも感じたんですけれども、この内部の通報制度というのがあるわけですけれども、周知徹底ももちろん、知らないという方も多くいらっしゃるということは聞いています。しかし、そこが本当に機能していないんじゃないかという感じがしています。
 要するに、局内の問題とか、今回の汚職に関して相談する相手が、同じ局内の上司とか、同じ局内の人であっては、やっぱりちゃんといいたいことがいえないのではないか、本当のことはなかなかいいづらいのではないかということがあるのではないかと思います。ちょっと我慢してくれよとか、そんなこと問題にできないといわれるようなことが予測もされる、そうだとすると、相談自体がなかなかもうしづらくなってやめちゃおうと思うということが出てくるのではないかと思います。
 もちろん先ほど来からご答弁にあるように、そういった汚職等に対する職員の意識改革というのは本当に必要だと思いますけれども、こういった局内の仕事の現場において、先ほどもいったような不正行為とか不良行為、今よくあるセクハラとかパワハラですね、こういったいわゆるコンプライアンス−−今コンプライアンスってはやっていますけれども、コンプライアンスの違反行為、こういったことが行われたときに、きちんと対応して、問題の改善まで図れる内部通報制度の確立というのが必要になってくるのではないかと思います。
 この局内の通報窓口は、人間関係的な相談というのもいっぱいあるでしょうから、これはもちろん必要だとは思いますけれども、上司や部下の関係があってなかなか通報しづらいという、そういう問題も数多くあると思います。例えば、組合関係が理由で事を大きくするなといわれたとか、あと人間関係によって思い過ごしではないかといわれた。また、我慢しろといわれる。これは一般企業でもいっぱいありますし、交通局の方でもこういうことが実際ありました。となると、やっぱり局内の相談とか通報窓口だけでは限界があるのではないかと思います。
 水道局には、こういった職員の方々が、局内の人間関係を気にせずに通報や相談ができる局の外部の通報窓口というのはあるのでしょうか。

○松丸職員部長 公益通報窓口につきましては、局内の窓口のほか、東京都人材支援事業団の相談室に設けられており、当局職員も通報することができます。このことは、事業団が発行している職員向け機関誌でも毎月広報しているところでございます。

○田中委員 今おっしゃった相談窓口、交通局のときにもお聞きして、そのお答え返ってきたんですが、ここは相談できるだけで、問題の解決はしてくれないところなんですよ。なので、こういった問題というのは、やっぱり解決をするというところまで持っていく機能がないと、なかなか職員の方は、ちょっと言葉は悪いかもしれないけれども、泣き寝入りをしなければならないような方々も出てくるのではないかと思います。
 通報した事実が明るみに出て不利益な処分を受けるのではないかとか、また、職場のほかの人に自分が通報したことが知られてしまうのではないか、職場の不正行為、セクハラ、パワハラの通報者にとっては、常にそういった不安が絶対にあるはずなんですね。結果、局の改善のために内部通報をしようと思っても、局内の窓口への通報をどうしてもためらってしまって、逆に、直接、マスコミとか警察にリークをしたり、外部のSNSや掲示板に書き込みをしてしまうという事態も考えられる。今回は、そういった形の一つになってしまった。今回の事件は、そこでいわれていることが本当かどうかは別にして、2ちゃんねるなんかでは、数年前から書き込みがあった事件ですね。
 なので、こういった状況になるということも考えられますので、この場合は、局や都庁全体がダメージを受けるのはもちろんのこと、何よりも、ほかの大多数の真面目に働いている職員の方々のモチベーションにも深刻な影響が生じるおそれがあるので、この不正とか汚職防止のための内部通報窓口というのは、誰もが、どのような事態でも不安なく相談しやすいものでなくてはならないと思います。
 このことから、まず、職員が安心して通報を行えて、通報の処理の適正が担保される完全な外部通報窓口を設ける環境整備が必要と考えますが、いかがでしょうか。

○松丸職員部長 前回の事件発覚後、職員のための汚職等防止相談窓口につきまして、再度周知徹底を図っているところでございます。公益通報制度の運用とあわせて、職員が利用しやすく機能できるものとなるよう、引き続きさまざまな角度から検討してまいりたいと思います。

○田中委員 ぜひお願いしたいと思います。例えば、今、民間の企業では、ほとんどが外部の相談窓口、もしもしホットラインとかという名前になっていて、たった一言パワハラ的なことをいっただけでも、通報があるとすっ飛んできて、課内、部内全員に聞き取り調査をして、何らかのおとがめがあるというふうに、今はどこの会社でもなっています。
 あと、自治体では、大阪市などでは、外部委員とか弁護士、公認会計士、こういった方々から構成される大阪市公正職務審査委員会、通称コンプライアンス委員会といっているそうですけれども、これを外部受付窓口として設けていて、全てホームページに、その担当者お一人お一人の名前、それから連絡先、これがきちんとホームページに明記されて、誰にでも連絡ができるようになっています。対象者は、相談できる人ですけれども、職員とか関係者だけでなくて一般市民、ここからの相談もできるようになっています。
 こういったことから、やはりこういった通報制度、サポートダイヤルを機能させるということを考えていくべきではないかと思います。
 ある問題が是正されても、都合の悪い問題は上司の都合で握り潰されたり、意図的に上司に伝えられなかったり、なかったことにされたりという、その時々に違う曖昧な可能性のあるような制度では、内部通報制度があっても機能しているとはいえないのではないかと思います。
 そのためにも、職員全員がしっかり制度の存在と方針をまず確認ができて、不安と不公平感がなく通報できる完全な外部相談窓口、調査機関を持つべきではないかと思います。これを持つことによって、職員の方々も、働いている間の安心感、そして満足度、こういったものが向上させられて、コンプライアンス違反の抑止、また、犯罪の芽を摘むということができると思います。
 今回の事件は、二年間で二度目の逮捕者を出したという局の非常事態といえると思います。まさかとは思いますけれども、前回の汚職防止策検討結果報告書に上乗せ、横出しするだけの報告書作成でお茶を濁すようなことはないと思いますけれども、そういうことだとすれば、必ずまた事件が起こる可能性が高いといっていいと思います。
 前回、それを出したときに、実際起こっていたわけですから、今回ぜひ局長以下、本気でドラスチックな改革を断行していただきたいと思います。そのドラスチックな思い切った改革と、そして先ほど来から申し上げている外部組織を活用する内部通報制度、サポートダイヤルの整備を強く要望いたしまして、私の質問を終わらせていただきます。

○塩村委員 東京都と水道局のイメージが下がるというようなこともあるようですが、イメージを上げるような取り組みもしっかりと頑張っていらっしゃると思います。応援の意味も込めて、短く二点の質問をさせていただきたいと思います。
 昨年度の決算特別委員会におきましても、東京の水道水のすばらしさをもっと広めるべきだと要望させていただきました。そのような多くの声を受けてか、ことし水道局は、東京タップウオータープロジェクトを始動させ、さらなる取り組みを行っています。
 東京の水道水の顧客満足度の高さについては、昨年の決算特別委員会にて、私、結構長く述べさせていただいたとおりですので、そこは割愛をし、本題に入ります。
 平成十五年度は、東京の水道水を飲み水として満足と答えたのは二五%のお客様でしたが、平成二十五年度にはおよそ四九%のお客様が飲み水として満足とお答えになっています。さらに二十六年度の飲み比べイベントでは、ミネラルウオーターと比較をして、およそ四七%の人が東京の水道水の方がミネラルウオーターよりもおいしいとお答えになりました。半数近いわけです。
 二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピックに向けて、この東京の水道水のすばらしさをどんどんと発信をしていくべきですが、先日、水道局では、外国人を対象とした水道水とミネラルウオーターの飲み比べを行ったと聞いております。ホームページを見ましても、外国人の方が飲み比べを行っている様子等を見ることができたんですけれども、まだその結果等は載っておりませんでした。外国人の方に東京の水道水はどう評価をしていただけたのか、とても気になっております、結果をお伺いいたします。

○宇井サービス企画担当部長 本年十月に、外国人観光客が多く訪れる浅草の浅草寺と羽田空港国際線ターミナルにおきまして、飲み比べを実施いたしました。二カ所合わせまして二千三百八十一人の参加者があり、このうち外国人は四百七十人いらっしゃいました。飲み比べの結果、外国人のうち、ちょうど半分の方から水道水はミネラルウオーターと遜色ないという回答をいただいております。

○塩村委員 外国人の方もミネラルウオーターと東京の水道水が遜色ないと感じたということで、東京の水道水のすばらしさが伝わったことと思います。
 水道水がミネラルウオーター並みにおいしいということは大変に誇れることです。私も以前に、北欧の友人宅に遊びに行ったとき、ミネラルウオーターを買おうとしたところ、タップウオーターの方がおいしいんだと、お金を出して買うなんて信じられないと、買うことを制止されました。そのときに、フィンランドってすごいんだなと、すごく水準の高い国なんだと、それまで以上にその国に対するイメージと評価が上がりました。
 海外に目を向けてみますと、水道水をそのまま飲める国は、諸説あるようですが、十一から十五カ国とのことです。つまり、多くの国の人が、日本の水道水が飲めることだけでもすばらしいと思うはずです。さらに、ミネラルウオーターと同等においしい、遜色ないということがわかると、外国の方の、東京のみならず日本に対する印象が大きく上がることは間違いありません。
 そこでお伺いをいたします。海外から来る外国のお客様に、東京の水道水のすばらしさを伝えるべきですが、そのPR、積極的にすべきです。取り組みをお伺いいたします。

○宇井サービス企画担当部長 外国人に向けた情報発信といたしまして、当局では、英語版のホームページのほか、英語によるツイッターやフェイスブックなどによりまして広報を実施しております。このほか、都で作成しております観光用の冊子「THE FUTURE IN TOKYO」や東南アジアのテレビ局向けニュース映像、キャッチ・アジア・メディア・ネットワークなどにおきまして、東京水道の取り組みを紹介しております。
 今後も、さまざまな機会を捉え、効果的なツールを活用した広報を実施することによりまして、東京の水道水の安全性やおいしさを広く国内外へ発信してまいります。

○塩村委員 ありがとうございます。ツイッター、フェイスブック、観光雑誌、テレビ向けニュース映像とさまざまな取り組みをされているということで本当にびっくりします。ただ結構予算もかかっているんじゃないかなというふうに思います。予算のかからない広報もお願いしたいところです。
 海外の方が日本に来るときに、ガイドブック、ネット等を参考にすると思うんですね。そこにこの東京の水道水のすばらしさが一言添えてあるだけで、かなりの多くの外国の方の目に触れて、一気に広まると思うんですね。
 外務省のホームページにも、ある国の水について、ミネラルウオーターよりも水質がよいと書いてあります。こう書いてあることでいろいろと本当に広がっていく、見た方がどんどんどんどんと発信をしていって、すごいなというふうに広まっていくことと思います。水道を活用しました都市の価値を上げる取り組みの推進を今後もお願いいたしまして、短いですが質問を終わります。

○宇田川委員 東京都水道局の技術職員、彼らは、世界に誇れる日本人技術者の代表である、私はそう思っております。
 東京オリンピック開催間近の昭和三十年代の後半、東京は大渇水に見舞われた。そうした危機を乗り越えて、安定給水、安全でおいしい水を供給、現在の世界一といえる東京水道をつくり上げてきたのは、ほかならぬ職員の皆さんでございます。心から感謝を申し上げます。
 鈴木知事、石原知事の時代、行政改革、財政再建という大義のもとで、職員数は減少の一途をたどり、このままでは果たして技術やノウハウの継承がきちんとなされるのか、現場実態がしっかりと把握できているのか、私は不安でおります。
 もとより、技術者育成には一定の時間がかかることでもありまして、将来をも見据えて、職員の増員が必要な時期だと私は考えております。こうしたことから、水道局の人材育成を中心に質疑をさせていただきます。
 まず、現状を把握するために、現在の年齢構成、今後の退職の見込みなど、局技術職員の実態を教えてください。

○松丸職員部長 現在の技術系職員の年齢別構成は、ベテランに比べ中堅層が少なく、近年の採用傾向により二十歳代がやや多くなっております。一方で、全体の約二五%ものベテラン職員が今後十年間で退職いたします。こうした状況を踏まえると、ベテラン職員から直接指導を受けることがないまま指導する立場の職員になってしまう可能性がある若手職員を早急に育成することが、今まで以上に求められております。

○宇田川委員 ご答弁にありましたが、中堅層が少ないと。さらにベテラン職員も大量退職、こうした話でますます私の不安、危惧は深まる一方でございます。
 四分の一が十年間でいなくなる、だとすれば一刻も早く若手職員にノウハウと技術の継承を行わなければ途切れてしまいます。計画的、集中的に育てる必要があるわけでございますが、技術職員の育成方針並びに取り組みについて具体的にお示しをいただきたいと思います。

○松丸職員部長 ベテラン職員の大量退職によりまして、これまで長年にわたり蓄積されてきた技術やノウハウをいかに継承していくかが大きな課題であると認識しております。このため、当局では、研修を人材育成の重要な柱として位置づけております。
 当局の研修計画では、職員一人一人の職務遂行能力を向上させ、各人の能力を発揮できる環境を整え、組織力を一層強化していくこととしております。この計画に基づき、各職場における日々の実務においては、各業務のマニュアルなどの習得に加え、新規採用職員や転入職員を初めとする経験の浅い職員の能力を引き上げるなど、職員のレベルに応じた計画的、継続的なOJTを推進するとともに、平成十七年に設置いたしました研修・開発センターの実技フィールドを活用した演習など実践的な研修を実施しております。また、ベテラン職員などの知識や経験をデータベース化したナレッジバンクを構築し、その技術やノウハウをOJTや研修において効果的に活用しております。

○宇田川委員 継続的なOJTなど実践的な研修を行っているということは、大変重要なことだと思います。マニュアルの学習、机上理論だけでは非常に大切な現場の実態というのは学ぶことはできません。引き続き、現場に即した育成をぜひお願いをしておきます。
 先ほど、ベテラン職員の退職の課題がございましたが、だとすれば、このOJTにも一定の限界があることも考えられます。これを補うための工夫がなされているのか、この点について伺います。

○今井建設部長 各職場でベテラン職員が減少していることを踏まえ、これまで蓄積してきた技術を効率的かつ着実に継承するために、東京水道技術エキスパート制度を活用しております。
 この制度では、設計施工管理分野、浄水分野など、水道独自の八つの分野にわたり、特にすぐれた見識、経験等を有する職員をエキスパートとして認定しております。認定された職員は、職場を超えて職員に対する指導や助言を行い、技術やノウハウを効果的に提供しております。また、エキスパート自身が持つ経験、ノウハウを文章や映像にしてナレッジバンクに蓄積することで、個々の職員と組織が保有する知識やノウハウを局全体で共有し、日々の業務に活用してございます。

○宇田川委員 エキスパート認定し、スペシャリストとしての技術、ノウハウ、経験を蓄積しているということですね。加えて日々の業務に活用されている。地道なことが最も重要なんだと私は思っております。
 事務事業の中に、研修プラン二〇〇五、Stage2に基づき研修がなされてきたとありました。ここに研修の目標が三つ掲げられております。目標2の業務ノウハウ及び技術・技能の継承と向上、目標3の水道界をリードできる人材の育成、これらに異を唱えるものではありませんが、目標1にある少数精鋭時代を担う人材の育成について、私は全面的に是とはいえません。
 理事者側からなかなかいいにくいことでありましょうから、私から申し上げますが、職員、特に技術系職員が不足していることは事実であります。技術者は、民間でも不足をしております。将来を考えれば増員をすべきときに来ている、私は間違いない事実だと思っています。少数精鋭ということではなく、世界に誇れる技術を全て間違いなく次世代に引き継ぐべきであり、もはやネクストステージ、ステージスリーなのかどうかわかりませんが、ここに進むべきときが来ているんだと思っています。
 さて、東京水道の発展は、局職員の皆さんの努力の結果ではありますが、民間も含む水道業界全体の尽力のたまものであります。この水道事業者の実態を知らずして局事業は進みません。実態、現状、現場を把握するためにはどう取り組んでいるんでしょうか。

○今井建設部長 昨年度、水道局が事業者にアンケート調査を実施しましたところ、工事予定価格と実勢価格との乖離が生じているとの意見を多数いただきました。このため、本年度は、施工歩掛かり等実態調査により土工事などの施工実態の把握を行っております。この調査をもとに、平成二十七年度の積算基準の改定に反映してまいりたいというふうに考えてございます。こうした取り組みにより、事業者の実態を踏まえつつ、今後も事業を円滑に進めてまいります。

○宇田川委員 今、ちらっと入札絡みの話があったんですが、この点質疑していると、とてもじゃないですが一時間あっても二時間あっても足りないんでさらっと流しますけれども、価格の乖離等はやっぱり技術者不足がその一因であることは否定できないと思います。現場を知り、実態をつかみ、業界を把握して積算が行われていれば乖離は激減するはずであります。
 現場に関して、もう一点お尋ねをしたいんですが、監理団体への業務移転についてであります。
 民でできることは民で、このことを決して否定するものではありません。ただ、局事業を企画管理部門に集中させ、業務の実施部門を外部に全て委託することになると、先ほど申し上げた現場と離れてしまう。このことは大きなマイナスであります。
 そこで、これまでの監理団体への技術系業務の移管状況と今後の方向性についてお尋ねをいたします。

○黒沼総務部長 水道局では、多摩地区水道の都営一元化に際しまして、業務を、各市町に事務委託を逆にしてまいりました。これを平成十五年六月から解消することと方針を決定いたしまして、平成二十三年度末までにこの事務委託の解消を完了させました。
 これに伴いまして、当時一千百人の市町職員が担っておりました水道業務の大半を監理団体に順次移管をしてまいりました。このうち、管路の維持管理や施設の運転管理、給水装置業務といった技術系の現場業務につきましては、監理団体でございます東京水道サービス株式会社に移管をしてきたところでございます。
 また、区部におきましても、同様の業務につきまして順次移管をしております。
 しかしながら、今後は、多摩地区水道が完全に一元化されたことも踏まえまして、今先生からご指摘がございました、現場の実態を踏まえた技術力の維持、これに最大限配慮しつつ、緩やかに業務移管を実施していく考えでございます。

○宇田川委員 多摩地区の事務委託解消によって、技術の維持に配慮するとのこと、しかし、現場業務のその多くは、既に監理団体へ移管されてしまっています。繰り返しますが、現場実態の把握は不可欠です。監理団体に移管された業務、その業務に伴う技術やノウハウ、これをいかにして都の職員へ伝え、身につけさせ、継承させていくのか、この点についてお伺いします。

○松丸職員部長 水道事業の一翼を担います監理団体の役割が大きくなる中、監理団体と連携した効率的事業運営の一層の推進が重要となってまいります。そのため、まず、業務移転を円滑に行うため、当局から監理団体へ退職派遣を行っております。この退職派遣者が中心となって、監理団体と現場における技術ノウハウの共有を図り、退職派遣終了後、OJTなどを通じて、そのノウハウを人材育成に活用しております。
 また、平成十九年度以降、監理団体と連携した研修を実施しております。監理団体職員の研修参加者数は、平成十九年度に九十九人でありましたが、平成二十五年度には七百四十四人まで増加いたしました。このように、当局と監理団体とが連携して人材育成を推進していくことによりまして、当局職員はもとより、監理団体職員の能力向上を図っております。
 今後とも、退職派遣により監理団体への人的支援を行うとともに、当局職員の技術ノウハウの確保及びこれを活用した人材育成にも努めてまいります。

○宇田川委員 水道局事業で重要なのは継続だと思います。先ほど川松委員のやりとりにもありましたが、今後、本格化する大規模浄水場の更新など、東京の水道システムの再構築の時代が到来しています。だからこそ、技術職の育成が待ったなしなんですね。
 入札制度にも若干触れました。現場の経験なくして設計や積算はできません。国際展開もしかりだと思います。アジア諸国の現場ニーズを把握できなければ、貢献なんかはできるはずがないわけでございます。
 マニュアルや制度のみでは業務は動きません。制度を運用する職員がいるからこそ事業が進捗し、今まで優秀な職員がいたからこそ、世界一の水道が構築できた。こうした技術者は、局にとっても、水道業界全体にとっても誇りであり、財産だと私は思います。
 今までの議論を踏まえ、今後の職員育成、将来をも見据えた局長の方針、ご所見をお伺いいたします。

○吉田水道局長 将来にわたりまして、安全でおいしい水を安定的に供給し続けていくためには、水道事業に固有の技術ノウハウをしっかりと継承していく必要がございます。このため、ベテラン職員の大量退職を迎える中、先ほどご答弁させていただきましたけれども、研修・開発センターにおける実技フィールドでの研修やナレッジバンクの構築、またエキスパート制度の創設などさまざまな取り組みを行ってまいりました。しかしながら、こうした制度の構築はもとより、ご指摘のとおり、現場実態をよく理解し、かつ、状況の変化に的確に対応できる職員を育てることが大変重要でございます。
 こうした認識のもと、将来にわたる着実な事業運営に向け、これまで構築してまいりました制度を最大限活用するとともに、水道界全体で培ってまいりましたさまざまな技術を維持向上していきますよう、しっかりと職員育成に取り組んでまいります。

○宇田川委員 ぜひ、すばらしい人材を育てていただきますよう、局全体の努力に大いに期待をしております。漏水を聞き分ける耳を持つ職員、幾度となくテレビ特番でも取り上げられました。技術者というよりは職人ですね。職人かたぎの職員、仕事に誇りを持って頑張っていただきたいと思います。
 技術系職員の育成、これは何も水道局に限ったことではございません。土木、建築設備、設計、人材不足は、被災地の復興、そしてオリンピック・パラリンピックにも大きな影響を及ぼしますし、工事に既に支障が出てきているのも事実であります。
 知事がいうように、世界一の東京をつくり上げるためには、将来を見越した人材育成は待ったなし。以上でございます。

○橘委員 まず、気候変動と水道事業への影響について伺っていきたいと思います。
 気候変動に関する政府間パネル、IPCC、先ほども議論に出てまいりましたけれども、この第五次の報告によりますと、気候システムの温暖化にはもう疑う余地はないと、これは地球上の気候のシステムからいって温暖化はこれからも進むであろうと、そういったことはもう共通の認識になっているのでございます。
 また、気象庁の統計によりますと、降雨形態の変化等によりまして、日本の降水量は年ごとの変動が非常に大きくなっているとのデータも示されているわけであります。そして、多くの専門家も、長期的には降水量が減少していくと予想しているわけであります。その先には何があるかといいますと、特に都市部におきましては、渇水という深刻な問題が出てくるわけです。そしてその先にはまた、日常生活への甚大な影響、水がなくなること、渇水による産業界への−−水を使う部門が多いわけですから産業界への大きな打撃、そして経済への影響、そういった流れになっていくわけであります。
 そして、その流れで見ていきますと、水道事業者としての気候変動への関心というのは、無関心ではいられないと思うわけであります。この気候変動には、水道事業者としても影響を及ぼすというその観点から非常に関心を持っていただきたいし、今までもあったかと思いますけれども、この影響に関して、今までの取り組みも含めましてどういう認識をお持ちなのか、そしてまた、対応としてどういうふうに考えているのか、その辺の見解についてまず伺っていきたいと思います。

○斉田企画担当部長 いわゆるIPCCの報告によりますと、温暖化が徐々に進行し、温室効果ガスの抑制策を実施しない場合のシナリオとして二十一世紀末までに世界平均気温が最大四・八度上昇すると予測されております。
 こうした状況が進展した場合の影響についてでありますが、温暖化により、大幅な積雪量の減少と融雪時期の早期化が起こり、農業用水の需要期に河川流量が減少することになります。このため、今まで以上にダムからの水の補給が必要となるとともに、雨が降らない日数が増加することで、これまで経験したことのない厳しい渇水の発生が懸念されます。
 また、貯水池や河川水などの水温上昇による水中生物の異常繁殖や、豪雨などの発生による急激な原水水質の悪化をもたらす可能性があり、浄水処理への影響が懸念されます。
 次に、対応についてですが、水道局としては、現時点においては、さまざまな機関で進められている気候変動による影響や、適応策に係る調査研究などの情報収集を行うとともに、温暖化の進行状況を踏まえた水道事業に与える影響の分析などを引き続き実施してまいります。

○橘委員 気候変動は複雑なメカニズムで生じているわけですから、将来的な予測は研究段階にあるというのが、今現状でございます。水道事業は、気候条件と密接に関係する事業でありまして、今後も、さまざまな角度から調査研究、これは進めていっていただきたいと思います。
 また、渇水など気候変動の影響を受けるのは、東京の水道だけではございません。調査研究により得られた知見を将来のリスクとして、海外を含めた水道事業の関係者で共有することは非常に意義があるかと思います。この共有をしていくためには、得られた知見をみずから発信するとともに、情報や意見を積極的に交換していくことが重要であろうかと思います。
 その観点から質問しますけれども、これまで水道局は、気候変動が水道事業に与える影響等についてどのように発信をしてきたのか、また、今後もさまざまな機会を通じて、この問題は地球規模の問題でもございますので、国内外の関係者と情報交換をしていってもらいたいと考えますけれども、見解を伺います。

○斉田企画担当部長 気候変動につきましては、これまで水道局では、さまざまな研究機関による知見など、気候変動が水道事業に与える影響などとして取りまとめ、パンフレットを作成し公表しております。
 また、IWA、国際水協会が主催するワークショップなどで気候変動の影響などを紹介するとともに、海外の水道事業体の状況について情報収集してきました。
 今後も、気候変動に関して、国内の水道事業体などが加盟している日本水道協会や国際水協会が主催する会議などの機会に情報交換に努めてまいります。

○橘委員 この気候変動に関しまして、今まで世界は、いかに温暖化に歯どめをかけて、そして気候変動を少なくするのか、そしてこの影響を人間社会に及ぼすのを防ぐかというそういった緩和策を中心に取り組んできたわけであります。
 しかしながら、この緩和策というのも限界があるということがわかってきました。つまり、どういうことかというと、今、仮に、あり得ない話ですけれども仮の話として、あした、全世界が温室効果ガス、CO2等を一斉に排出をやめたとすると。それからしばらく続けたとする。そうしますと、じゃあ地球の温暖化、気候変動に歯どめがかかるのかというと、車の慣性と同じように、かなりの長期間ですけれども、しばらくの間、気温は上昇し続けるというふうにいわれております。
 したがって、今、温暖化防止策、緩和策なりを講じたとしても、すぐにはこれはとまらない。したがって、そこから出てきた発想というのが、先ほど答弁にも少し出てきましたけれども、適応策という発想なんですね。
 この適応策というのは、ある程度影響、被害は認めましょうと。しかしながら、それを最小限に食いとめましょうという、そしてまた、その影響というのをうまく別の方に生かしていきましょうというそういう発想なわけでありまして、これを今度水道事業に生かすには、どうしたらいいのかという話になります。
 これは水道事業といっても、根本は、水源をどう確保するかという、それが根本なわけですけれども、そうしますと、雪解け水も含めまして雨水、これを確保しているのが今のダムであるとか河川であるけれども、それをそれ以外に−−渇水でそれが使えなくなる、そして少なくなる、そうしたら、そのほかに、どこに水源があるかというと、海水、地下水、再生水、ここしか水はもうないわけですね。
 それを水道事業者としてどういうふうに捉えるかというと、それを問うのはまた酷な話でありまして、この適応策という観点から考えますと、それを水道局だけで、これを検討するというのは、重過ぎるテーマであるかもしれません。けれども、この水というものの感覚で、理論ではなくて感覚−−理論、技術も含めまして感覚でわかっているのは、水に携わってきた皆様方であるわけですから、この適応策という観点から、水道事業をこれから渇水に備えてどう対応するか、そういった観点で捉えていって、また研究もしていただきたいなと、そういうふうに思いますので、これは要望として申し上げておきたいと思います。
 次のテーマですが、安全でおいしい水に関して質問いたします。
 平成二十五年十月に、利根川水系から取水する水の全部の量が高度浄水処理されるようになりました。そして、より高品質な水を浄水場でつくることができるようになりました。この安全でおいしい水を蛇口まで届けることが重要になってくるかと思います。
 私の地元の板橋には三園浄水場がございまして、比較的ここは見学者が多いというふうに聞いております。実はことしの夏も、地元の住民の方、六十名か七十名だったでしょうか、この方たちが見学してみたいというのがありましたので、猛暑の中でありましたけれども見学に行きました。そこで、水をつくる過程からオゾン処理まで全部見せてもらいまして、そして東京の水道水というのは非常に安全なんだ、また、おいしいんだということを自分で実感しているんですね。これは大事なことだと思います。
 このとき、私、おもしろい光景を見たんです。非常に暑い夏の真っ盛りでしたので、来るときに皆さんが、電車で降りて徒歩で十分ぐらい歩いてきたんですが、そのほとんどの人がペットボトルを持っていたのです。市販されているペットボトルを持っていました。お茶とか水を持っておりましたけれども、そして全部見学をしまして、最後においしい水を飲んだときに、これはうまいというのを実感して、安全だということも実感して、若干残っている水なんかもそこに捨てて、出ているのを詰めておりました。やはり人間というのは、自分で体感したものは、それからまた安全だということも頭にインプットされますと、これは本当に安心して飲めるようになる。そして小さなお子さんも連れてきていましたけれども、お母さんが、このお水は安全でおいしいんだよと、そんなことをいいながらペットボトルに詰めた水を飲ませておりました。そこまで一挙に変わっていくという、そんなものを目の当たりにいたしました。
 そういうふうにしますと、やはりこの水道というのは、見学してもらったり、そしてPRしていくことによって、安全とおいしさというのは浸透していくんだなということを実感した次第でございます。
 水道局は、かねてから、安全でおいしい水を都民に提供するための各種取り組みを推進してまいりました。その中で、おいしさに関する水質目標という独自の目標を設定しているわけでございます。
 この目標について、平成十九年の公営企業会計決算特別委員会におきまして、私が、安全でおいしい水づくりへの取り組みについて質疑を行ったときには、高度浄水処理導入の途上でありましたので、この時点では、においに関する項目については、目標値がまだ未達成という答弁でございました。高度浄水が一〇〇%導入された現在、目標の達成率は、設定した当初に比べてかなり改善が図られているのではないかと思います。
 そこでまず、確認しておきますけれども、おいしさに関する水質目標とはどのようなものなのか、また、現在の達成状況について伺いたいと思います。

○田村浄水部長 おいしさに関する水質目標は、水道水に対するお客様の高いニーズに応えるために、におい、味、外観に関する八項目について、国の基準にない項目や、国よりも高いレベルの目標を、平成十六年度に設定したものでございます。このうち、においに関する目標の一つであります残留塩素につきましては、目標設定当初の平成十六年度において、達成率は三六・六%でございましたが、平成二十五年度には七三・六%まで向上いたしました。また、残留塩素とともに、カルキ臭の原因となるトリクロラミンにつきましては、目標として追加した平成十七年度において、達成率が六〇%でございましたが、平成二十五年度には一〇〇%を達成いたしました。その他の味や外観に関する項目につきましては、おおむね一〇〇%を達成している状況でございます。

○橘委員 本当に、取り組みについては評価したいと思います。
 一方で、においに関して、達成率は向上しましたが、このおいしい水に関する取り組みは着実に進んでいるといえると思いますけれども、残留塩素についてまだ課題が残っているようでございます。
 この残留塩素については目標達成に向けてどのような課題があるのか、今取り組んでいらっしゃるけれども、まだ課題があってそれが一〇〇%になっていないということでございますけれども、どのような課題があるのか、伺いたいと思います。

○田村浄水部長 当局では、残留塩素の目標値につきましては、水道水のカルキ臭を抑えるため、上限値を〇・四ミリグラム・パー・リットルとしております。一方、水道法におきましては、水道水を衛生的に管理するために、蛇口で〇・一ミリグラム・パー・リットル以上を保持するよう定められておりまして、残留塩素の低減化に当たっては、上限値だけではなく下限値にも留意する必要があります。
 また、残留塩素は、配水管や貯水槽において消費をされて、時間とともに減少することを考慮しなければなりません。このため、浄水場から遠い地域においても、残留塩素濃度を〇・一ミリグラム・パー・リットル以上保持するには、それを見越した量の塩素を浄水場で注入する必要があります。これらのことから、浄水場に近い地域では残留塩素濃度が高くなり、配水区域全域の濃度を目標値内におさめることが難しいという課題がございます。

○橘委員 残留塩素は、蛇口に届くまでに次第に減少する性質があるとのことでございますけれども、安全性を確保しつつ低減化していくためには、浄水場での塩素注入量をただ低減すればいいというものではないという、そういうことも理解できます。その管理は難しいものとは思います。
 以前も説明いただいたことはありますけれども、かつてはこのぐらいの高さの濃度、これがだんだん濃度が減少していく、これを今度、低目に抑えて、途中で追加して、そしてまた低減していくという、これによって塩素が濃くないといいますか、そういうような工夫をされているとの説明もいただいた記憶がございます。それを中継する給水所において、塩素を低減するための施設整備を行ったというふうにしたこともございましたけれども、これについてちょっと説明をお願いできますでしょうか。

○田村浄水部長 ただいまお尋ねをいただきました給水所における施設整備でございますが、浄水場に近い地域で残留塩素濃度が高くなるという課題に対応するために、浄水場と蛇口との間にある給水所で塩素を追加注入することによって、浄水場での塩素注入率を減らす追加塩素注入設備を整備したものでございます。
 この追加塩素注入設備につきましては、平成二十四年度までに、板橋区内の給水所を初めとして区部で十二カ所、多摩地区で七カ所に設置をして運用しているところでございます。

○橘委員 今の質問と関連しますけれども、都民の中にはまだ、消毒用の塩素によって発生するカルキ臭が気になる人というのも結構いるわけでございます。たまに、そういうカルキ臭が感じられるということも聞くわけですけれども、それはやっぱりその人それぞれの感じ方でありまして、それはそれとして、この残留塩素の低減は今後も推進していただきたいと思います。
 この残留塩素の低減化に向けて今後どのように取り組んでいくのか、見解を伺います。

○田村浄水部長 残留塩素の低減化に向けましては、引き続き高度浄水処理と、先ほどの追加塩素注入設備を適切に運用することで対応してまいります。また、塩素を消費する要因となっております配水管や貯水槽に対しましては、塩素の消費量を抑えるため、老朽化した配水管の取りかえ、貯水槽の適正管理の指導、直結給水方式への切りかえ促進など、今後とも、さまざまな面から総合的な対策を講じてまいります。

○橘委員 おいしさの向上に関する取り組みは非常に重要でございまして、今答弁のあったとおりで、これからも続けていただきたいと思いますけれども、それとともに、水道水はいつも安全なものでなくてはならないと思います。その対応について、水道事業者みずからが策定して、また運用する水安全計画というものがあると聞いております。
 この計画というのはどういうものなのか、また、水道局では、具体的にどのように水道安全計画を定め運用しているのか伺います。

○田村浄水部長 水安全計画は、WHO、世界保健機関が提唱する水質管理手法に基づいた計画でございまして、いつでも安全な水道水を供給することを目的として、水道水の水質に影響を及ぼすあらゆる可能性を想定して、それらが発生した場合の措置をあらかじめ定めておくものでございます。
 水道局では、全ての浄水場及び浄水場から蛇口までに対して水安全計画を定めております。この水安全計画に加えて、品質管理の国際規格でございますISO9001及び水質検査の信頼性を保障する国際規格でございますISO・IEC17025の三者を一体とするTOKYO高度品質プログラムを策定して、平成二十年度から運用をしております。本プログラムの運用により、水道水の安全性を高めるとともに、水質基準の改定等の状況の変化を踏まえて、随時見直しを行うことで、万全な水質管理を行ってまいります。

○橘委員 万全な水管理を行っていくという表明がございました。おいしく、また安全な、そういう品質の高いおいしい水、これをお客様に実際に体験してもらうことが重要であろうかと思います。
 我が党は、これまでも本会議や委員会におきまして、蛇口から水を飲む日本の文化を継承していくためにも、多くの人が行き交う場所でおいしく水道水を飲める工夫をしてもらいたいと主張してまいりました。これに対し水道局は、本年六月の第二回定例会の一般質問で、東京国際フォーラムに、まち中水飲み栓を試験的に設置するとの答弁がございました。そこで、設置後の利用状況と今後の対応について伺います。

○青木給水部長 まち中水飲み栓は、水道水のおいしさを実感していただくことにより、蛇口の水を直接飲めるという日本が誇る文化を継承するために設置するもので、本年八月十二日に、国内はもとより、海外からの来訪者も含め、多くの人が行き交う東京国際フォーラムに試験設置いたしました。
 この水飲み栓は、親しみやすく多くの方に体験していただけるよう、当局のキャラクターである水滴くんをイメージしたデザインとし、冷水機能や、震災時に活用する応急給水栓を接続できる設備を備えてございます。
 試験設置後の利用状況でございますが、供用開始から九月末までの五十日間で、約四千六百人となってございます。
 今後は、引き続き、高品質な水道水を体感していただくとともに、そのPR効果を検証しつつ、さらなる展開を検討してまいります。

○橘委員 引き続き取り組んでいっていただきたいと思います。
 特に、二〇二〇年には東京でオリンピック・パラリンピックが開催される予定でございますけれども、これには、その前の年、またその前の年、その辺から、国内外から多くの人々が東京に観光とか、それからオリンピックの観戦とかで来るわけですね。そのときというのは東京の誇る安全でおいしい水をPRする絶好の機会でもございます。
 今、和食が世界的に脚光を浴びておりますけれども、これは海外からいらっしゃる観光客に対するおもてなしの一つになるということで、注目もされているわけです。同時に、この水というものを、まちの中で、水飲み栓から自由に安心して飲めるというのも、これも、私はちょっと海外の感触はわからないのですけれども、海外から来る方は、小さな子供が公園で一人で蛇口をひねって、こういうものから飲んでいるというのは、本当に、彼らからすれば異常な光景らしいのですね。よくあんな危ないことを親が許すなという、そんな感じもあるそうなんです。私たちの感覚からそれが当たり前に思っていますけれども、これは日本の一つの文化のあらわれだと思います。
 この水道水を、こんなに安全でおいしいんだということをPRするということも、これも十分に世界に対するおもてなしの一つ、それを飲んでいただくというのもおもてなしの一つに入ろうかと思います。和食と並ぶようなおもてなしになるかと思います。アピール力を持っているこの水道水、これを活用しない手はないなというふうに私は思います。
 じゃあ海外でどういうふうに評価されるのかというと、口コミなんですね。理論的にこうだから安全だというよりも、やっぱり口コミなんです。実際にこうやったらこんなふうに出た、それからおいしかったとか、安全らしいとか、そういった口コミが大事なわけでありまして、これをおもてなしの一つと捉えて、水道局のオリンピック・パラリンピックのその一つの事業と捉えましていってはどうかと思います。
 そのためには、やはりアイデアが大事でありまして、このアイデアというのは多くの都民がお持ちになっているかと思います。どうやったら、東京の安全でおいしい水を海外にPRするか、誇ることができるか、そのアイデアを募集したり、またあるいは、専門家に、また観光事業者でも結構ですけれども、そういった海外の感性、それから海外でどう伝わるか、そういったこともわかるようなそういう専門家、事業者にもPRに協力してもらうような、そういったアイデアを募って、そして、水道局としての世界に対するPRの一つの機会に、東京オリンピック・パラリンピックというのを活用してはどうかと思いますが、そういったことも含めまして、局長の今後の事業の展開に関する認識、それから決意を伺いたいと思います。

○吉田水道局長 東京の水道は、都民生活と首都東京の都市活動を支えます重要なライフラインでございます。現在はもとより、将来にわたりまして、お客様の安全でおいしい水に対するニーズに応えていく必要がございます。
 こうしたことから、高品質な水道水の供給を目指しました、理事のお話にありましたおいしさに関する水質目標を達成するため、高度浄水処理を導入するとともに、貯水槽水道の適正管理の推進など、さまざまな対策を実施しております。
 さらに、突発的な水質事故に対しましても、TOKYO高度品質プログラムを適切に運用いたしますことで対応に万全を期してまいります。
 今後も、安全でおいしい水を安定的にお客様にお届けするため、水源から蛇口に至るまでの総合的な施策につきまして、局を挙げて取り組んでまいります。
 また、理事ご指摘のとおり、二〇二〇年オリンピック・パラリンピックの開催は、高品質な東京の水道水をPRする絶好な機会であります。国内外の来訪者の方に対して、さまざまなアイデアを工夫しつつ、東京の魅力の一つとして積極的に発信してまいりたいというふうに考えてございます。

○大場委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○大場委員長 異議なしと認め、事務事業に対する質疑は終了いたしました。
 以上で水道局関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後六時八分散会

ページ先頭に戻る