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Tokyo Metropolitan Assembly

公営企業委員会速記録第十一号

平成二十四年十一月十三日(火曜日)
第十委員会室
   午後一時開議
 出席委員 十三名
委員長桜井 浩之君
副委員長笹本ひさし君
副委員長上野 和彦君
理事淺野 克彦君
理事相川  博君
理事西崎 光子君
新井ともはる君
矢島 千秋君
野田かずさ君
鈴木貫太郎君
泉谷つよし君
くまき美奈子君
山田 忠昭君

 欠席委員 なし

 出席説明員
水道局局長増子  敦君
次長大村 雅一君
総務部長福田 良行君
職員部長松宮 庸介君
経理部長松丸 俊之君
サービス推進部長冨田 英昭君
浄水部長酒井  晃君
給水部長佐々木史朗君
建設部長田村 聡志君
企画担当部長今井  滋君
サービス企画担当部長吉野  明君
設備担当部長佐久間 勝君
多摩水道改革推進本部本部長吉田  永君
調整部長浅沼 寿一君
施設部長山田  廣君
技術調整担当部長青木 秀幸君

本日の会議に付した事件
 水道局関係
事務事業について(質疑)

○桜井委員長 ただいまから公営企業委員会を開会いたします。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、水道局関係の事務事業に対する質疑を行います。
 これより水道局関係に入ります。
 事務事業に対する質疑を行います。
 本件については既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
 発言を願います。

○笹本委員 それでは、よろしくお願いします。
 より安全でおいしい水の供給ということに関して、初めにお伺いしたいと思います。
 小学校、中学校で直結給水事業というものをやっておりますが、まず、この事業についてご説明いただきたいと思います。

○佐々木給水部長 小中学校の水飲み栓直結給水化モデル事業は、蛇口から水を飲むという水道の文化を次世代に引き継ぐとともに、貯水槽水道の直結給水化を促すPRを目的といたしまして、平成十九年度から実施しております。
 本モデル事業の内容でございますが、区市町や私立学校が実施いたします小中学校の直結給水化工事に対しまして、水道局が技術支援を行いますとともに、工事費の一部を負担するというものでございます。
 事業期間は、平成二十八年度までの十カ年としておりまして、都営水道区域内の小中学校の約三割となります六百六十校での実施を目標としており、平成二十三年度までの五カ年で、三百三十九校で直結給水化を実施いたしました。

○笹本委員 その事業の、都と、そして学校というか自治体といいますか、費用負担の割合と設定理由についてご説明いただきたいと思います。

○佐々木給水部長 本モデル事業の費用負担の割合でございますが、採用いたします直結給水の方式によりまして異なります。
 水道管の圧力で直接給水いたします直圧直結給水方式の場合は、学校が工事費用の二割、水道局が八割の負担となっております。
 また、増圧ポンプにより、水道管で不足いたします圧力を補い給水する増圧直結給水方式の場合は、学校が工事費用の四割、水道局が六割となっております。
 これは、配管材料ですとか増圧ポンプなどが学校の財産となりますことから、材料費用相当分を学校が負担し、その他の工事費用を水道局が負担するという考え方によるものでございます。

○笹本委員 私なんかも家で飲むときは、そうはいいながらもペットボトルが結構多かったりはするんですが、冒頭いいましたように、より安全で、よりおいしい、そしてこの直結給水というのは、鮮度的にいうと、タンクというか、貯水槽を経由しないで、幹線というのですか、太いところから直接来るようなイメージで、より鮮度があるのかなというふうに思うんですが、学校なんかでも、私もいいましたけれども、今、家庭でなかなか直接飲まないというような家もあったりするし、また東日本大震災以来、さまざまな影響で水道の水を直接飲むということが、ちょっと以前とは変わってきたなというところはあるようですが、このモデル事業の進捗に地域によって差があるのかなというふうな印象を持っております。その状況と理由についてご説明いただきたいと思います。

○佐々木給水部長 区市町ごとの実施状況についてでございますが、ほぼすべての小中学校で実施しております区市町がある一方で、数校の実施にとどまっているところもあるなど、取り組み状況には相違がございます。
 これは、学校の改修ですとか耐震化を優先するなど、学校施設の整備や維持補修に対する区市町や私立学校の考え方が異なることによるものと推察しております。

○笹本委員 私と上野副委員長は、東側の江戸川区なんですが、百三校、小中学校があって、恐らくまだ三〇%に満たない状況なのかなということだというふうに聞いております。
 今、お話ありましたように、学校によって優先順位というものが、耐震化であったりとか、それなりの負担が地域にも求められる以上は、優先順位があるのかなと思いますが、隣接する江東区では、既に一〇〇%近く、九十数%まで一気に進捗をしているという状況を伺うと、やっぱり地域というか、教育委員会というか、首長といいますか、判断にも相当あるのかなと思いますが、これは費用を伴うことですので、それぞれの考え方があるのかなというふうな印象を持っております。
 進まないといったら失礼ですけれども、このような状況を受けて、どのように対応しているかという部分についてご説明いただきたいと思います。

○佐々木給水部長 この事業でございますが、平成十九年度の事業開始当初は、公立小学校を対象に、事業期間を平成二十年度までの二年間としておりました。しかしながら、学校からのご要望もございまして、平成二十八年度まで事業期間を延長するとともに、公立の中学校、さらには私立の小中学校も事業対象に加えるなど、区市町あるいは私立学校の意向を踏まえ、これらに対応してきたところでございます。

○笹本委員 期間延長をして、今後もしばらく継続をしていくということですが、この事業の認知を徹底していくための広報活動について、いま一度ご説明いただきたいと思います。

○佐々木給水部長 本モデル事業のPRにつきましては、区市町の教育委員会や私立学校の代表者によります会議におきまして、実施に向けた働きかけを実施してきております。
 また、教育委員会や私立学校に対し、パンフレットの送付や個別訪問によります事業説明なども行っております。
 さらには、直結給水化を検討しておられます学校の実務担当者を対象としました合同の説明会なども開催し、本モデル事業のPRに努めてきたところでございます。
 引き続き、このようなきめ細かい対応を実施することで、本モデル事業を積極的に推進してまいります。

○笹本委員 この事業のいろいろ理解をどんどん進めていただくということと、私立などもいろいろな声を聞いていただくということだと思いますが、貯水槽を経ない、そして新鮮でより安全なおいしい水をというメリットを、やはりその負担をする自治体のコストがなかなかそれを−−バランスだと思うのですよね。だから、そこらの部分の理解を徹底していくということで広報活動というか、特に自治体というか、市長や区長なんかにも理解をしていただくと。
 学校は、それだけ多分メリットはあると思います。多分敷地の面だとか、水のおいしさだとか、何カ月に一遍清掃するか知りませんが、清掃する手間が、貯水槽の清掃なんかも要らなくなるということも、小さいことですがあると思うので、そういう部分もこれから説明をしていただくことかなというふうには思います。
 続いて、これも学校に関することでちょっと細かい話なんですが、モバイル型の検針ということについて質問させていただきたいと思います。
 学校など、事業所だと思いますが、イメージですけれども、水道メーターが深いところに埋めてあったりするようなイメージがあります。これを隔測表示器というそうです。イメージとしては、数字がアナログで並んでいるものなんですが、最近、水道局の検針の効率化ということで、平成二十三年からモバイル型検針という方式を導入しているということですが、まず、隔測表示器の廃止についてご説明をいただきたい。それを踏まえて、モバイル型の検針の概要についてお伺いしたいと思います。

○冨田サービス推進部長 モバイル型検針は、水道メーターが建物の中にある場合や自動車等荷物の移動のためお客様の立ち会いを必要とする場合など、検針困難箇所の解消や、口径五〇ミリ以上の大口径のメーターを検針するために、重い鉄のふたを開閉する作業の負担軽減を目的に導入したものでございます。
 このモバイル型検針は、無線方式で検針するもので、検針困難な場所でもお客様へ負担をかけることなく検針ができ、工場や学校などでは、メーターまで近寄ることなく、数十メートル離れた場所でも検針ができるなど、検針業務の効率化と時間の短縮化が図られております。
 現在、工場や学校等の大口径メーターなどを対象として、平成二十三年度から順次導入しているものでございます。

○笹本委員 今、何でもそうですけれども、無線といいますか、モバイルで、昔ですと、きっとおっかない犬か何かがいて中に入れなかったり、あるいは家主がいなくて入れなかった場合なんかを想像すると、このモバイル型、恐らく近くへ行けば手に持っているハンディーなものでそれがわかるということで、それ自体は非常に今はやりの、今風なものかなというふうな印象です。
 それ自体をどうこうという話では実はないんですが、今、節電ですとか、節水ですとか、省エネなんていうのは、特にこの一年数カ月は非常にいわれて、また学校の環境教育なんかでも、ESCO事業などといって、自分たちがどういうことをどれだけ使っているのかということを分析をしたり、それを環境学習に生かそうなんていうことをやっているという背景がある中で、これは都内全部の小中学校がやっているかどうか私は知りませんが、先ほどからも同様なことをいいますが、私の地元では、この隔測表示器をずっと検針をしてつけている。どれだけ水を使ったのか、消費したのかということを環境学習の一環としてやっていたんですが、このモバイル型のメーターにすると、それができなくなってしまうということが発生をしているようですが、残せなかったのかなと。大規模事業者ということで学校ということは該当だと思いますが、その点についてご説明いただきたいと思います。

○冨田サービス推進部長 隔測表示器は、メーター本体から離れた場所に表示器を設置することで、メーターボックスをあけずに検針できる装置であり、主に大口径メーターを対象に設置しております。モバイル型検針では、無線通信により直接メーターを見ることなく検針が可能となったため、隔測表示器を必要としなくなったものでございます。
 また、従来から使用していた隔測表示器をそのまま利用することができないかということにつきましては、技術的に対応ができないことから、取り外しをしたものでございます。

○笹本委員 いわんとしているところと少しかみ合わないのかなという気はするんですが、従来使用していた、いわゆるアナログのような、大きな鉄板の下にあるような隔測表示器は、子どもたちが目で見る管理をしながら、自分たちの使っている水道の状況ということを勉強していたということだと思います。
 業務の効率化ということは、当然、水道局のいろいろ業務改善の事情だとは思うんですが、新たにそれだったら、そういう背景があるのでは、設置してもいいのかなというふうに思いますが、そのあたりはいかがでしょうか。

○冨田サービス推進部長 水道局では、モバイル型検針の導入により、水道メーターを直接見ることなく、無線通信により検針ができるようになったことから、隔測表示器での検針を必要としなくなったものであります。このため、引き続き隔測表示器の設置を希望されるお客様に対しましては、学校に限らず、当局に設置の申請をお出しいただき、お客様ご自身で費用をご負担の上、設置をしていただいておるところでございます。

○笹本委員 有料で設置をするということですが、教育機関で隔測表示器が有料設置されている状況をお伺いしたいと思います。件数です。

○冨田サービス推進部長 平成二十四年十月末現在ではございますけれども、都内の小学校等では、三百二十校に隔測表示器が設置されてございます。

○笹本委員 恐らく三割弱ぐらいなのかなという印象です。ちょっとこれは調べてみたところ、江戸川区では、小学校が三十九校、中学校十五校、その他三校で五十七校、これは過半数です。五六%ということですね。ということは、有料といえども必要があったから設置をしたという一つの数字ではないかなというふうに思うわけです。
 そのモバイル型の検針によって、検針業務というのが効率化をされたということですが、そういうことであれば、この従来の隔測表示器の設置費用というか、負担は局にしてもらってもよかったのではないかなという印象はあるんですが、いかがですか。

○冨田サービス推進部長 小学校等の隔測表示器の設置を希望されるお客様に対して、局が隔測表示器の設置費用を負担することは、一部のお客様に限定したサービスとなるため、他のお客様との公平性の観点から困難と考えてございます。
 なお、設置を希望する学校やビル管理会社等では、既にお客様のご負担により設置が進んでいることから、一定のご理解を得ているものと認識しております。

○笹本委員 一部のお客様に特化した隔測メーターの無料設置が、公平性の観点から見て困難だと。これは、僕は意見は違いますよ。
 教育機関というのは、公益性が非常に高いというふうに思います。また、この隔測メーターを残してくれなんていうニーズは余りないと思いますよ。一般的にあるニーズではないと思います。一般的にあるニーズで公平性というのであれば理解をするんですが、ここらから考えると、特有なニーズと公益性ということからかんがみれば、これは配慮があってもよかったのではないかなという、これは私の意見です。
 環境学習だとか、省エネだとか、節電だとかということは、今当たり前のようにいっていることですので、ぜひこういうことも応援するような部分があってもいいのかなというふうに私は思っております。
 次の質問に参ります。放射能の検査体制についてお伺いをします。
 昨年の東日本大震災の後、三月二十二日に、金町浄水場で放射性沃素が検出された。これは一キログラム二百十ベクレルぐらいあったと。記憶に新しいところでは、その直後に、前知事が金町浄水場に行って水を飲んでいましたよね。ニュースに随分映りました。
 ちなみに、放射性沃素というのは、非常に乳幼児に影響があるのではないかということで、成人男性には余り影響がないということを考えると、あれは、その直後、都知事選がありましたけれども、どうだったのかなというふうには思いますが、その後、子どもたちのいる保護者にペットボトルなども即、「東京水」ですか、配布をしたなんていうことも、私も非常に記憶に新しい。金町浄水場の水を飲んでいる自分としても、非常に鮮明に覚えていることなんですが、現在、どのような装置で放射性物質を検査しているのか。また、その検査の結果等について状況をお伺いしたいと思います。

○酒井浄水部長 当局では、水質センターに高精度なゲルマニウム半導体核種分析装置を二台導入し、放射性物質の検査を実施しております。
 放射性沃素につきましては、平成二十三年四月五日以降、水道水からは検出されておりません。また、放射性セシウムについても、検査を開始して以降、水道水からは全く検出されておりません。

○笹本委員 水道水における放射能の検査の頻度ということもあわせてお伺いします。
 また、この検査の結果、今いろんな、即時情報を欲しがる方というのは多いと思いますけれども、どのような形で説明しているか、具体例についてお答えいただきたいと思います。

○酒井浄水部長 江戸川から原水を取り入れております金町浄水場を初め、各水系を代表する浄水場の水道水につきましては、毎日、放射性物質の検査を実施しております。
 また、検査の結果につきましては、土曜、休日を除き毎日ホームページで公表しております。

○笹本委員 常にホームページ等を通じて情報を得ることができるということを理解いたします。
 安心で安全な東京水の提供と、それから先ほども乳幼児の保護者の話にちょっと触れましたが、不安を払拭するために、なお一層の努力をしていただきたいというふうに思います。
 最後の質問になります。
 本年九月、大変残念なことでありますが、元局員による汚職、逮捕者が出るということが発生をしました。この事務事業の概要を見ても、二十三年の契約状況、金額ベースでいうと約二千四百億円ですか、二千三百九十五億円。工事だと、金額ベースだと一千八百十一億円、件数は一千八百九十七。物品購入だと、三千七十、金額ベースでいうと五百八十億円ということで、相当な件数があるなということがわかるわけですね。約五千件、そして工事が千九百件もあるということも、いただいた概要からでもわかるわけです。
 水道局に限らず、契約ですとか入札の公平性とか透明性なんてことは、もう数十年いわれているのかなというふうに思いますが、平成十六年以降、電子入札ということを実施はしていると思いますが、まず初めに、この電子入札の−−電子入札になってもといった方がいいかもしれません、問題点についてどのようにお考えになっていますでしょうか。

○松丸経理部長 電子入札は、あらかじめ登録した事業者が、申し込みから入札、開札までの手続を、すべてインターネットを利用して行うもので、水道局では、平成十七年四月公表分から、工事案件の入札はすべて電子入札で行っております。
 この電子入札におきましては、仕様書の説明会等は行わないため、実際に入札参加事業者が顔を合わせることはなく、事業者は、だれが入札に参加しているかを知ることはできない仕組みとなっております。このことから、電子入札の仕組みには問題はなく、今回の汚職事件に関する契約結果には影響はなかったものと認識しております。

○笹本委員 電子入札は、顔も合わせることもないし、だれが入札というか、応札しているかわからないから安全ではないかということを信じている人がいたら、それはそれでどうなのかなと思います。
 今回の案件といいますか、事件は、契約には問題はないということですが、我々住民というか、メディアから得る情報でいうと、やはりどうなんだろうなと、いろんな疑いがあるのかなと。今回は、原案を作成する担当者が逮捕されているということですから、契約自体には影響はなかったというふうにいわれますが、さまざまな入札情報などが漏えいしていた可能性は否定はできないのかなというふうな印象は持っています。
 契約が行われた後に契約の内容や金額が変更されるということは、契約変更という制度だそうですが、これについてご説明いただきたい。

○松丸経理部長 当局におきます水道施設工事におきましては、工事着手後に、事前調査と異なる埋設物などの現場の状況や騒音、振動等に対する住民からの要望、道路管理者や交通管理者の指示等に対応する必要が生じることがございます。この場合、当初の設計を変更し、当局と受注者双方の合意により施工内容や工事金額を変更することがあります。
 平成二十三年度に契約を結んだ工事の二割弱で、このような契約変更を行っております。変更に当たりましては、その理由、内容、積算の根拠などを十分審査し、適正、妥当と判断されたものについてのみ実施しております。
 なお、今回、贈賄業者が落札した工事の設計変更についても、内容の検証を行いましたが、いずれも適正、妥当な変更であり、不正はなかったものと認識しております。

○笹本委員 今のお話の中で、二十三年度は二割弱の工事契約の変更があったということです。例えば、何か障害物が埋まっているとか、何か近隣の住民のいろいろ要望だとかということがあって変更せざるを得ないような事情というのは推察はします。
 しかし、今回の案件でいうと、数字少し大まかにいいます、三件で五億一千万ぐらいの工事が五億六千万ぐらい、五千万強、結果的には契約変更されていたと。
 これは、耐震に伴う資材置き場のようなプレハブの倉庫を整備するというふうに報道には書いてありますよ。私は建築のことはよくわかりませんが、そんな難しい工事ではないんじゃないかなというふうな印象はあります。でも全く予期していないことがあったのかもしれません。しかし、結果としては、六千万近くの契約変更が行われ、その原案を作成した係の者が逮捕される。
 報道によれば、三年以上にわたって数十回、飲食等の接待等を受けていたということも載っていますし、契約には問題なかったというふうにいわれても、このような事実から推察すれば、今いろいろ捜査をしているんでしょうけれども、やはり信頼に足るものなのかなというふうな印象は持ってしまいます。
 それと、契約の不正を防止する取り組みっていろいろあるんでしょうけれども、水道局の方ではどのように考えているか、お伺いしたいと思います。

○松丸経理部長 まず、先生がご感想でお述べになりました契約変更、本件の契約変更ですけれども、主に住民の方のご要望でガードマンをふやしたり、現場の状況をよく確認して、まず住民の要望から、大きなトラックが入ったりするので、舗装を基準よりもいい舗装にしてくれということで、車を切り返す音が大きいからということで、舗装の費用等がかなりを占めていたということで、局としては妥当なものだと判断しております。
 ご質問の局の契約上の不正を防止するその他の取り組みでございますが、当局では、電子入札の導入のほかに、競争入札の透明性を確保するために、工事予定価格の事前公表を行うとともに、入札参加者や入札金額などの経過と落札結果の公表を行っております。
 また、競争入札によらない随意契約につきましても、契約行為の透明性を担保するため、随意契約理由を公表しております。

○笹本委員 やむを得ない理由があって、今のような、より住民の意見を取り入れた形の工事をしていこうということで、問題はなかったというふうには思いますが、そんなことは報道にはどこにも書いていませんし、我々は報道でしかわからないという部分があって、そういう印象を持つというふうに私はいったんです。
 むしろ、五億一千万ぐらいに対して五億六千万ぐらいになるのであれば、これは素人考えですが、私は契約の専門家ではありませんが、場合によってはもう一回入札をするぐらいのことがあってもいいのじゃないかなと。恐らく同じ業者がまた応札するか、場合によっては、多分一者しか入札してこないんじゃないかなと−−こんなこというとよくないかもしれませんが。今、多分競り下げっていう方式が研究されつつあると思うんですね。そういうことで、価格変更がそれだけ大きくぶれていくということもあるのであれば、ぶれるのではなく精度を上げるということかもしれませんが、あるのであれば、競り下げによって、当然税金を使ってやる事業ですから、より、信頼に足る入札というものは、当然望まれるのではないかなというふうには思います。
 それで、今回の贈収賄事件というものが発生してしまいました。大変残念なのですが、水道局として、今回の事件に関して最大の問題点は何だったというふうに認識されておりますか。

○松宮職員部長 今回の汚職事件では、事故者は単純収賄容疑で起訴されたものでございまして、契約結果や設計変更にも問題はなく、局内部での情報漏えいもなかったものです。
 しかし、本件は、都民の信頼を損なうもので、二度と起こしてはならないと認識しております。
 事件は、多数回の接待を受けるなど、事故者の公務員としての自覚の欠如及び局職員への汚職に対する意識づけが徹底し切れていなかったことが大きな要因と考えております。

○笹本委員 私がいうのは大変僣越ですが、恐らく公務員の方々というのは、奉職とかということをいって、いろんな宣誓義務があったり、あるいは厳しい服務規程とか服務規律があったりということで、非常に透明で公正な仕事をされているんだろうなということを我々は信じるしかないわけです。
 談合というか、契約に関していいますと、先ほども情報の漏えいはなかったというふうにいっておりますが、先ほども少し触れましたが、落札をした業者以外の応札時に入札価格を出した価格が全部一緒というのは、これは非常に違和感があるなというふうに、報道ベースの情報から見たら思いますよ。何もなかったというかもしれませんけど。だからこそ、やっぱりきちっとした入札の制度改革というものは、これは何遍も何遍もいろんなところでいわれて、例えばコンプライアンスだとかということはもう何十回目もいわれていると思いますし、権威の方がいろんなことをいっていると思いますが、そういうこともあると、いわゆる局内においても、あるいは入札に参加する業者においても、やっぱり非常に今回の事件というものにさまざまな示唆があるのではないかなというふうに思います。
 都民の信頼を取り戻すために、水道局ではどのように考えているかについてお伺いしたいと思います。

○松宮職員部長 局は、事件発覚後直ちに、水道局汚職防止対策本部を設置し、原因究明と再発防止策の検討を開始いたしました。
 また、汚職防止の職場研修やセルフチェックシートによる自己点検、各部署における職場規律の徹底等の緊急対策を、全職員を対象に実施したところでございます。
 今後、全庁的な防止策を踏まえ、局の施策を速やかに取りまとめ、職員が一丸となって汚職防止に取り組んでまいります。

○笹本委員 この手のことが起こるたびに、さまざまな−−襟を正すというようなことでありました。今、細かいことをいいますと、セルフチェックシートといいましたけれども、自分でチェックするということが働けば長期間数十回なんてことは起こらなかったし、ぎすぎすした話かもしれないけれども、やっぱり自分だけではチェックできないかもしれないし、技術的な内容については、それなりに局内での設計変更だとか契約内容の価格の変更があった場合などは、やっぱりこれは厳正にチェックをするという仕組みが望まれるのかなというふうに思います。
 そして、汚職対策本部というのも即立ち上がったということで、今いろんなことも調査をしていると思いますが、これは答弁求めませんが、一般的にいうと、やはり有識者だとか、外部の意見だとか、弁護士だとか、会計士だとか、さまざまなところから、どうやったらそのコンプライアンスが確立できるんだとかということは、いろんなところでやっているとは思います。
 そういうことも含めて、二度とこういうことが発生しないようにということで取り組まれているとは思いますが、取り組んでいただきたいということと、先ほどもいいましたけれども、これは水道局に限りませんが、入札制度、契約の制度改革ということは、やっぱり必要なのかなというふうに思います。
 先ほどもいいましたように、私は競り下げのような、設計内容、中身に大きな変更があった場合とかは、もう一度入札をするぐらい、あるいはもう一度価格を出してもらうとかということも、今後ぜひ検討していただきたいなというふうには思います。
 これは都政の、都民の信頼を得るためということにもつながると思いますので、どうかよろしくお願いします。
 以上で質問を終わります。

○山田委員 水道事業についての質疑をさせていただきたいと思います。
 私は、この公営企業委員会、初めてでございますので、いろいろと課題についてご質問させていただきますけれども、よろしくご答弁いただきたいと思います。
 また、この事務事業の事業概要を拝見させていただきますと、これまで長年にわたって、水道局として水道事業にしっかりと取り組んでいらっしゃるという、その内容を拝見いたしまして、大いに評価をさせていただきたいと思います。
 それで、今回の質問につきましては、多摩地区の水道事業あるいは送配水のネットワーク関係、あるいは安全、おいしい水という、こういう点を中心に質問させていただきますので、よろしくお願いしたいと思います。
 まず初めに、多摩地区の水道について幾つか質問をさせていただきます。
 東京都は、平成十五年に、多摩地区水道経営改善基本計画を策定して、市町への事務委託の解消に努めてこられました。この計画につきましては、市町への事務委託を十年かけて解消して、水道局がすべての業務を直接担うことで、お客様サービスの向上、あるいは給水安定性をさらに高めるということで、効率的な事業運営を目指すという内容であったと思いますけれども、そこで、水道局と市町の努力によりまして、本年三月の末をもって無事すべての市町への事務委託が完全に解消したと聞いております。
 そこでまず、事務委託解消の成果について、改めてご説明いただきたいと思います。

○浅沼調整部長 事務委託方式では、地域にとらわれないお客様サービスや広域的な施設管理が困難など、広域水道としてのメリットの発揮に限界があったことから、平成十五年六月に、多摩地区水道経営改善基本計画を策定いたしまして、事務委託の解消に取り組んできたところでございます。
 この取り組みの成果といたしましては、水道に関する受け付けなどを一元的に取り扱う多摩お客さまセンターの開設や、料金支払いが可能な金融機関の大幅な増加等によりまして、お客様サービスが格段に向上いたしました。
 また、多摩地区を四つの管理区域に区分しまして、広域的な水運用や一体的な施設管理体制を確立することによりまして、給水安定性の向上も図ってまいりました。加えまして、市町単位で実施しておりました重複業務を集約するとともに、民間企業や監理団体を活用することによりまして、効率的な事業運営体制を構築してまいりました。
 これによりまして、事務委託しておりました平成十四年度と、事務委託解消後の平成二十四年度とを比較しまして、四十億円を超える経費の縮減が図られる見込みとなっております。

○山田委員 今のご説明をお聞きいたしまして、事務委託解消による成果が着実にあらわれているということで、大いに評価をしたいと思います。
 しかしながら、東京都は、この事務委託解消の過程で新たな課題が明らかになったと思いますし、こういう点につきましても、しっかりと取り組んでいただきたいと思いますが、平成二十二年、事務委託の完全解消の前に、多摩水道改革計画を策定して取り組んでいらっしゃるということを聞いておりますが、これについて、この取り組み状況と、今後の取り組みについて改めてお伺いしたいと思います。

○浅沼調整部長 ただいま先生からお話ございましたように、当局では、平成二十二年八月に多摩水道改革計画を策定いたしまして、現在、この計画に掲げましたさまざまな課題に取り組んでいるところでございます。
 実施状況としましては、市町ごとに異なった水道料金の未納率の改善など、業務一元化への円滑な移行を行うとともに、委託業務フローの見直し等によります事業運営のさらなる効率化に向けた取り組みを着実に実施してございます。
 また、平成二十四年二月に、当局が主体となって多摩水道連絡会を設立いたしまして、多摩地区二十六市町と定期的に情報の共有や意見交換を行うなど、市町との新たな連携の構築に向けた取り組みについても推進しているところでございます。
 その一方で、市町域を越えた管路の整備などによりまして、給水安定性の向上に向けた取り組みも順次実施しておりますが、多摩地区の水道施設の整備水準も踏まえまして、今後もバックアップ機能の強化等、長期的な視点を持ちまして施設整備に取り組んでまいります。

○山田委員 さまざまな取り組みを進めているところでありますけれども、施設の整備につきましては、事務委託の完全解消を機に、まさに本格的に本腰を入れて今後進めていただきたい。今後息の長い取り組みとなりますので、ぜひその取り組みを力を入れていただきたいと思います。
 次に、多摩地区における給水所の拡充と更新ということでご質問させていただきたいと思います。
 水道施設の中でも、浄水した水を蓄える配水所等は、震災時等においても給水を確保する上で特に重要な施設であると思います。そこで、多摩地区におきます配水所等の設備の考え方と、そして課題についてお尋ねいたします。

○青木技術調整担当部長 配水所等における配水池につきましては、浄水場から送られてきた水道水を一たん蓄えることにより、平常時には水道需要量の変動に対応するとともに、震災時や施設事故等の非常時においても、給水を可能な限り確保する上で重要な施設でございます。
 このため、これらの整備に当たりましては、配水区域における計画一日最大配水量の十二時間分に相当する容量を確保することを基本としてございます。
 しかし、多摩地区においては、いまだ必要な配水池容量が確保されていない施設が多く存在していることに加えまして、全般的に老朽化が進行している状況にございます。

○山田委員 今のご説明、お話を聞きますと、多摩地区ではいまだ必要な配水池容量を確保されていない施設が多くある、あるいは全体的に老朽化が進行しているという、そのような課題があることが、ご説明がございました。
 そこで、多摩地区におきます配水所等の整備の今後の取り組みについて、あと方向性についてお尋ねをします。

○青木技術調整担当部長 多摩地区における配水所や浄水所等の整備は、老朽化が進行し、配水池容量が大幅に不足している施設から優先的に整備を行っているところでございます。
 現在、日野市にございます多摩平浄水所、今年度中の完成に向け施工中であるほか、府中市にあります幸町浄水所、平成二十三年度より設計に着手しております。
 これらの施設の整備によりまして、必要な配水池容量を確保するとともに、最高水準の耐震性能を有した施設に更新することで、施設事故時や震災時における給水の安定性が著しく向上いたします。

○山田委員 配水所などの水道の拠点となります施設におきまして、優先順位を定めて、計画的に配水池の拡充、更新が行われているというご説明を受けまして安心したところであります。いつ起こるかわからない首都圏の大地震に備えて、今後も優先順位を配慮しながら、積極的に整備を進めていただきたいと思います。
 次に、一方で、こうした個々の施設の整備に加えまして、多摩地区の給水安定性を向上させるためには、送配水のネットワークの整備も極めて重要であると思います。このため、水道局では、多摩丘陵幹線の整備に取り組んでおられるわけでありまして、また、本年五月には、第二次整備区間の一部が通水したとも聞いております。いよいよ完成が迫ってきた多摩丘陵幹線整備事業のこれまでの取り組みと今後の見通しについてお伺いいたします。

○山田施設部長 多摩丘陵幹線は、多摩西南部地域の水道施設を結ぶ全長約三十二キロメートルの送水幹線であり、平成九年度に整備に着手いたしました。このうち、八王子市にある鑓水小山給水所から多摩市にある聖ヶ丘給水所までの第一次整備区間約十二キロメートルは、平成十七年度に運用を開始しております。
 一方、昭島市にある拝島給水所から鑓水小山給水所までの第二次整備区間約二十キロメートルを現在整備中でございますが、この第二次整備区間の一部を本年五月に運用開始いたしました。この区間の通水により、八王子市北部地域への送水能力が強化されるとともに、小作浄水場へのバックアップが可能となるなど、多摩西部及び西南部地域の約六十万人のお客様への給水安定性が向上したところでございます。
 今後も、平成二十五年度の全線完成を目指し、鋭意工事に取り組んでまいります。

○山田委員 平成二十五年度全線完成を目指して、鋭意取り組んでいらっしゃるということであります。着実に事業が進んでいるようでありまして、大変心強く感じた次第でありますが、ぜひ来年度の全線完成に向けて、引き続きしっかりと取り組んでいただきたいと思います。
 また、我が党では、多摩地区の送水の起点であります東村山浄水場から多摩西南部への送水ルートの強化にも取り組むべきではないかということを、これまでも指摘をさせていただいております。
 こうした中、水道局としても、多摩丘陵幹線に続く大規模な送水幹線として、昨年度から新たに多摩南北幹線の整備事業を開始したと聞いておりますけれども、この多摩南北幹線の整備について、現在の取り組み状況をご説明いただきたいと思います。

○山田施設部長 多摩南北幹線は、多摩地区への送水の拠点となる東村山浄水場と拝島給水所を結ぶ延長約十六キロメートルの送水幹線でございます。この整備により、先ほどご答弁申し上げました多摩丘陵幹線と合わせて、全長約五十キロメートルに及ぶ広域送水管ネットワークが形成され、多摩地区西部や南部の約百七十万人のお客様への給水安定性が飛躍的に向上いたします。
 この多摩南北幹線のうち、東村山浄水場から東大和給水所間の約五キロメートルについては、昨年度から設計を実施中であり、平成二十五年度に工事着手の見込みでございます。また、東大和給水所から拝島給水所までの約十一キロメートルについても、今年度から設計に着手したところでございます。
 今後も事業を着実に進め、平成三十年度の全線完成を目指してまいります。

○山田委員 先ほども申し上げましたけれども、事務委託が完全に解消したということでありますし、都によります一元的な整備に本格的に取り組むべきであると思います。
 また、今後も、多摩地区水道のステップアップに向けて、引き続き着実に、しっかりと取り組んでいただきたいと思います。
 多摩丘陵幹線や、あるいは今ご説明ありました多摩南北幹線という広域的な送水管ネットワークの整備によりまして、多摩地区の給水安定性が向上することは大変喜ばしい限りでありますけれども、区部におけます送水管ネットワークとも密接不可分な関係であると思いますので、ぜひそういう点についても、あわせて取り組みを進めていただきたい。
 多摩地区に先駆けされました区部の送水管ネットワークについては、一足先に主要幹線の二重化整備に取り組む段階に入っていると聞いておりますし、その先導役が、多摩地区への送水も担う朝霞上井草線であると聞いております。
 そこで、朝霞上井草線の二重化整備の現在の取り組み状況をお伺いいたします。

○田村建設部長 朝霞上井草線は、朝霞浄水場と上井草給水所を結ぶ都内最大の送水量を担う重要幹線であり、その送水先は区部中心部から多摩地区まで広範囲に及ぶため、長期停止が困難な状況にございます。また、昭和四十一年の完成から四十六年が経過しており、震災時には漏水の発生も懸念されます。
 このため、震災時や事故時及び将来の更新に備えて、朝霞上井草線を二重化し、バックアップ機能の強化を図るものでございます。現在、新設路線の整備ルートについて検討を進めており、早期の工事着手を目指してまいります。

○山田委員 ぜひ今後とも、水道システム全体が安定給水を支え続ける、さらに信頼性を高めるためには、継続的な送水管ネットワークの強化が必要だと思いますし、それに積極的に取り組んでいただきたいと思います。
 それでは、次に、安全でおいしい水への取り組みについてお伺いいたしたいと思います。
 水道局では、高度浄水処理の導入や、平成十六年から安全でおいしい水プロジェクトを開始し、より安全でおいしい水を都民に届ける努力をされているわけでありまして、私も、東京の水道水は昔に比べるとおいしくなったと感じております。
 都民の皆さんからも、東京都の水道水はおいしいということで、そういう評価をいただいていると思いますけれども、そこで、水道水に対する都民の反応について、水道局としてどう受けとめているのかお伺いいたしたいと思います。

○吉野サービス企画担当部長 当局では、水道事業に対する評価などを把握するため、定期的にお客様満足度調査を実施しております。
 この調査におきまして、家庭での飲み水としての水道水に対する満足度は、平成十五年度は二八・一%でございましたが、高度浄水処理の導入や安全でおいしい水プロジェクトなどの取り組みによりまして、平成二十三年度には五二・五%へと満足度は大きく向上してきております。
 また、水道水のおいしさを実感していただくため、今年六月、水道水と市販のミネラルウオーターとを飲み比べる東京水飲み比べ五千人キャンペーンを実施いたしました。
 このキャンペーンでは、八千七百十九人の方々にご参加をいただきました。そのうち約四二%の方々から、水道水の方がおいしいとの回答がございました。

○山田委員 おいしい水ということについては、水道局が力を入れて取り組んでおられます高度浄水処理の導入ということが、このような形であらわれていると思います。
 そこで、現在までの高度浄水施設の整備状況と、今後についてどう取り組みをされているのか、ご説明いただければと思います。

○田村建設部長 水道局では、より安全でおいしい水を供給するため、通常の浄水処理では十分に対応できない臭気原因物質や有機物などの除去、低減を目的として、利根川水系を原水とする浄水場を対象に高度浄水施設を整備してきました。
 これまで、平成四年に金町浄水場の一部に高度浄水処理を導入して以降、三郷、朝霞、三園、東村山浄水場に順次施設整備を進めてきております。この結果、平成二十三年度末現在で、利根川水系の原水の約七割を高度浄水処理しております。
 また、現在、平成二十五年度末までに利根川水系から取水する全量を高度浄水処理できるよう、金町、三郷、朝霞浄水場において高度浄水施設の整備を進めています。
 安全でおいしい水をお客様にお届けするため、引き続きこれらの整備工事を着実に実施してまいります。

○山田委員 平成二十五年度末までに利根川水系の全量が高度浄水処理されるということがわかりました。また、全量が高度浄水処理されることによって、より一層おいしい水が供給されることは大変歓迎すべきことだと思います。ぜひ、将来にわたりまして安全でおいしい水を供給するため、着実にこの高度浄水施設の工事を推進していただきたいと思います。
 一方、都内に貯水槽水道を利用している都民の方は三割程度いると聞いております。貯水槽水道は、設置者によります適正管理が求められておりますけれども、管理が適切に行われていないものもあると聞いております。願わくは、より多くの都民に水道局の送る安全でおいしい水をそのまま飲んでもらいたいと思いますし、そのためにも貯水槽水道に対して、水道局はこれまで適正に管理された、点検調査を進めているということは聞いておりますけれども、そこで、貯水槽水道点検調査の実施状況、また今後の取り組みについてお伺いいたしたいと思います。

○佐々木給水部長 貯水槽水道の適正管理に向けた点検調査については、平成十六年度から二十一年度にかけまして、クリーンアップ貯水槽と銘打ちまして、十六万件すべての貯水槽水道を対象に実施してきたところでございます。さらに、この点検調査の結果をもとに、管理が不十分と推定される施設など約八万六千件につきまして、平成二十二年度から二十四年度までの三カ年で、さらなる指導助言を目的とした点検調査を実施しているところでございます。
 今回の点検調査では、平成二十二年度、二十三年度の二カ年で、約一万七千五百件の施設に対しまして、管理の状況や設置環境、水質などの調査結果をもとに適正管理に向けた指導助言を行ってまいりました。また、約二万七千五百件の施設につきましては、適正管理の必要性や直結給水への切りかえについてのお知らせや説明などを行ってきたところでございます。
 今後も、調査拒否等の施設を対象に点検調査を継続実施いたしまして、適正管理に向けて調査を進めていきたいと考えております。

○山田委員 貯水槽水道の適正管理については、今ご説明いただきましたように積極的に取り組んでいただいているということでありますけれども、抜本的な対策とすれば、やはり直結給水、直接水道水を管から飲めるというのが望ましいことでありますし、有効ではないかと思います。そして、その促進策として、ぜひ直結給水、直結切りかえサービスをすべきだと思います。
 直結切りかえ見積もりサービスを実施しているということだと思いますけれども、そこで、この直結切りかえの促進策としての実施状況、それと取り組み状況についてご説明いただきたいと思います。

○佐々木給水部長 貯水槽水道から直結給水への切りかえ促進策といたしまして、平成十九年度から、直結給水への切りかえを希望するお客様に対しまして、切りかえ工事費を見積もりします直結切りかえ見積もりサービスを民間事業者の協力を得まして実施してきているところでございます。
 本サービスには、サービス開始以来、平成二十三年度までに約七千件の申し込みがあり、このうち約一千件で直結給水への切りかえ工事が行われております。今後も直結切りかえ見積もりサービスを継続し、直結給水への切りかえを希望するお客様の利便を図ってまいります。
 さらに、直結給水の一層の普及拡大を図るため、本年十二月一日から、直結給水への切りかえに際しまして、道路部分からメーターまでの給水管を現状より太くしなければならない場合に、水道局にて、この工事を施工する制度を導入いたします。
 これらによりまして、貯水槽水道から直結給水への切りかえを積極的に推進してまいります。

○山田委員 十二月一日から制度を改善するということであります。ぜひ直結給水への切りかえに一層取り組んでいただきたいことを希望しておきたいと思います。
 これまでは、多摩一元化後のソフト、ハードの両面から、取り組みや水道管の整備状況、また安全でおいしい水への取り組みについて総合的に伺ってきたところであります。
 そこで、最後でございますけれども、安全でおいしい水の安定供給に向けた決意を増子局長の方にお尋ねしたいと思います。

○増子水道局長 水道は、都民生活や都市活動に欠かすことのできない首都東京の基幹的なライフラインでありまして、安全でおいしい水を安定的にお客様にお届けすることは、水道事業者の使命でございます。
 そのため、区部はもとより、一元化した多摩市町におきましても、管路の二重化やネットワーク化などバックアップ機能の強化を引き続き推進し、給水安定性のさらなる向上を図っていかなければなりません。
 加えて、安全でおいしい水をより多くのお客様に蛇口から飲んでいただけるよう、高度浄水処理の着実な導入や直結給水への切りかえ促進などに積極的に取り組んでまいります。
 これらを通して、安全でおいしい水の安定的供給に総力を挙げて取り組み、お客様に喜ばれる水道を実現してまいります。

○山田委員 今、局長の方から力強い決意をお伺いさせていただきまして、ありがとうございます。
 今、安心・安全ということが大きなキーワードだと思いますけれども、だれもが安心して幸せに暮らせるまち東京ということで、そのためにも水の安定供給は必要不可欠でありますし、安心・安全なおいしい水の安定供給は絶対必要不可欠であると思います。ぜひ東京水道におきましても、その使命感を持って今後とも事業に取り組んでいただきたいことを申し上げて、私の質問を終わります。ありがとうございました。

○上野委員 私からは、水道局の再生可能エネルギーの活用などについて幾つか質問してまいりたいと思います。
 ご存じのとおり、都の水道というのは、一千三百万都民を抱えるという国内で最大規模の水道事業体でございます。都民の皆様に安全でおいしい水を安定的に供給するためには、都内全電力使用量のおよそ一%と莫大な電力を使用していると、このように聞いているところであります。このため、地球環境に対して大きな負荷をかける事業ともなっているわけでございます。
 そこで、水道局では、こうした環境負荷の低減を図るために、これまでも水道水源林の保全管理、あるいは直結給水及び漏水防止対策の推進など、水道局ならではの取り組みを実施していると聞いております。私は、こうした水道局の積極的な取り組みを評価しているところであります。
 そうした中で、昨年、東日本大震災が発生しました。その後は、電力不足など電力供給が不安定な状況となっております。より安定した電力供給への対策というのが、喫緊の課題となっているわけであります。
 そこで、地球環境に優しいクリーンな再生可能エネルギーについて、これからさらに積極的な活用を図っていくべきと考えておりますけれども、水道局の見解をお聞きします。

○佐久間設備担当部長 当局では、配水池やろ過池など浄水場の施設上部を活用した太陽光発電設備や、貯水池と浄水場との高低差あるいは給水所の配水池に引き入れるときの水圧を利用した小水力発電設備による再生可能エネルギーの活用を推進しているところでございます。

○上野委員 浄水場の配水池やろ過池の上部などを利用して、太陽光発電など再生可能エネルギーの活用を推進していると。これはすばらしいことをやっていらっしゃいます。評価しております。
 水道局は、この再生可能エネルギーの活用にかなり前から取り組んでいると、このように聞いているわけでございますけれども、こうした取り組み、これが都民の皆様はどれだけわかっていらっしゃるのか、理解されているのか。
 このあたり、私も地元の都民の方にも聞いてみますと、ほとんど知らないんですね。水道水といったら、おいしい水、よくなってきているということは知っているんだけれども、こうしたすばらしい取り組みをやっているんですよと話したときに驚いて、あ、そんないいこともやっているんですかと、そういうことをいわれているというのが、いわゆる実態なわけですね。せっかくこれだけいい仕事をされているわけですから、しっかり広報に力を入れるということが大事だと思います。
 昨日の公決で、広報費用が高過ぎるんじゃないかみたいな意見をいっているところがありましたね。何十億、何百億という中の水道料金あるいは税金等をいただいているわけですから、それに対して、これだけの大きな仕事をやっているのは、目的はこういうもので、そしてまた都民の皆様のお金はこういうふうに使われていて、また皆さんのもとにしっかりとそのことが返ってくるんですよと、そうしたことをしっかり宣伝する、伝える、これは極めて大事な話でありまして、そういった意味での広報に力を入れるということは大事なことです。
 都民の方も、水道料金を納めている以上は、その料金がどこまでどういうふうに使われているのか知りたいわけですから、知る権利等があるし、行政側もそうした負担をいただいているわけですから、しっかりとそのことを説明するという責任が当然あるわけであります。
 そうした中で、都民の方に、せっかくこういう再生可能エネルギーの話から行きましたけれども、すばらしいことをやっていることを、しっかりと広報活動という形に力を入れてやるべきです。実際、今、水道局さんの方で、そういった広報活動というのをどのような形でやっているのか、しっかりときょうお話を聞きたいと思うんですけれども、答えられる方いらっしゃいますか。総務部長かな。PRしなきゃだめです。
 あれだけいわれて、広報に力を入れることがどれだけ大事かということを、きょうはこういう公営企業委員会でしっかりとPRしてもらいたいし、実際に取り組んでいらっしゃるでしょう。

○福田総務部長 水道事業、いろんなことをやっております。そのことを正しく伝えるというのは、宣伝じゃなくて本当によく知っていただく、都民の方々に、水道料金を負担していただいている皆様に知っていただく、負担したものは何なのかということを知っていただくことが重要。また、気持ちの中では、水道局ちゃんとやっているんだということを示したいという部分も少しあります。少しありますが、やはり都民の皆さんに水道局がやっている事業の中身というのを本当に理解していただく、そういうつもりでやっていくつもりですし、今後とも、広報活動に力を入れていきたいというふうに考えております。よろしくお願いいたします。

○増子水道局長 昨日も、私そのことでちょっと答弁いたしましたけれども、都民の満足度調査というのをやっていまして、水道局の事業を知っていて、割と理解のある方は、水道水に対する満足度が高いという結果が明らかに出ていますので、そういうPRをすることによって安全でおいしい水を飲んでいただくということが大事だと思います。
 それで、我々、努力して、水道料金をいただいたその料金でもって安全でおいしい水づくりというのをやってきていまして、そういった施設が本当に十分に整ってきて、実際に安全でおいしい水が出ているにもかかわらず水道水を飲まないという方が半分近くいらっしゃるというのは、本当に残念なことだと思います。
 この東京の水道というのは、今までの都民の方が支払われた水道料金でもってここまで来ていますので、それは財産でありますので、それを幾らかでも都民の皆様に還元したいということで、やはりPRをきちっとやって、皆さんに東京水道の水道水を飲んでいただくということが大切であるというふうに思います。

○上野委員 非常に大事なことなんですね。高度浄水で本当にすばらしい水、ペットボトルの水と変わらないんですよ、冷やすと。味も何にも。かえってもつわけですから、長い間もつというメリットの方が多いと思うんですよ。そういったことをもっともっと積極的にPRしていくべきだと思うんです。
 さらに、都民の理解を深めるためにお聞きしたいんですけれども、再生可能エネルギーとして注目されているこの太陽光及び小水力発電設備のこれまでの導入実績について、きょうは具体的に説明してもらいたいと思います。

○佐久間設備担当部長 太陽光発電設備は、平成六年度に国内の浄水場として初めて東村山浄水場への導入を行った以降、テロ対策の一環として実施したろ過池覆蓋化、このろ過池覆蓋化というのは、異物混入防止対策としてろ過池の上部にふたがけを行う、こういう施策でございまして、この覆蓋化に合わせて、その上部を活用してソーラーパネルを設置するなどによりまして、これまで十二カ所に約五千六百キロワットの設備を整備しました。
 また、小水力発電設備は、平成十二年度に東村山浄水場の導水管に導入を行った以降、給水所の配水池に引き入れるときの水圧を利用しまして、これまで四カ所に約千九百キロワットの設備を整備しました。
 平成二十三年度末におきまして、太陽光及び小水力発電設備の総発電規模は約七千五百キロワットとなっております。

○上野委員 日本全国の水道事業体の先駆けとなり、国内で初めて浄水場に太陽光発電設備を導入したということについては、私は大いに評価したいと思います。
 今のご答弁で、発電規模は七千五百キロワットとのことですが、実際にこの設備によってどのぐらいの電力を発電しているのか、もう少し都民にわかりやすい表現で説明してもらいたいと思います。

○佐久間設備担当部長 これまで整備してきました太陽光と小水力発電設備による平成二十三年度の発電実績は約一千百万キロワット時であり、これは一般家庭に換算しますと約三千三百戸分の年間使用電力に相当します。
 この発電によりまして、局の年間使用電力量約七億五千万キロワット時の約一・五%を賄っております。

○上野委員 一般家庭三千三百戸分の年間使用電力を再生可能エネルギーの活用で発電しているとのことですが、これまでの取り組みで着実に成果が上がっていることと思います。
 しかし、安定した電力供給への対策として、これに満足することなく、地球環境に優しいクリーンな再生可能エネルギーのさらなる活用に積極的に取り組んでいってもらいたいと思います。
 そこで、最後になりますけれども、今後のさらなるエネルギー対策への取り組みについて、局長の力強い決意を伺いたいと思います。よろしくお願いします。

○増子水道局長 水道事業は、水道水を送るためのポンプ運転などに多くの電力を消費することから、使用電力の縮減などのエネルギー対策を当局の重要な課題と位置づけ、これまでも積極的に取り組んでまいりました。
 ご指摘のとおり、東日本大震災後、電力不足など電力供給が不安定な状況となっておりまして、さらなる対策の強化が求められております。
 再生可能エネルギーにつきましては、現状の発電規模七千五百キロワットから平成二十八年度末までに一万キロワット以上への増強を目指してまいります。また、設備更新等に合わせまして、よりエネルギー効率の高い機器の採用や発電と同時に排熱を有効利用するコージェネレーションシステムの導入を推進してまいります。
 これらに加えて、都内全域に送る各ルートの水量配分をきめ細かく管理するためのシステムを開発することによりトータルのエネルギーを削減するなど、今後とも、エネルギー対策に積極的に取り組んでまいります。

○西崎委員 私からは、ことしの渇水について、まずお伺いしたいと思います。
 ことし利根川水系で、平成十三年以来十一年ぶりとなる取水制限が実施されました。期間は九月十一日午前九時から九月二十四日午後五時までの二週間、一〇%の取水制限でした。
 一般に、九月になりますと、台風による雨が降りやすくなることや農業用水の需要が減ることなどから、取水制限が必要になることは少ないと思います。九月の取水制限は、これまでにあったのか伺います。

○今井企画担当部長 平成六年や八年など過去の渇水において、九月に入ってからも取水制限が実施されております。

○西崎委員 答弁のありました平成六年、八年などについては、八月から引き続きの制限だったと思います。九月に入ってから実施される取水制限は極めて異例で、昭和四十年代以降、その例はなかったと記憶しております。
 平成六年や平成八年は給水制限も実施されましたが、当時の配水量は現在よりも相当多かったです。平成六年は七月から制限が開始されていますが、七月、八月、九月のいずれも一日の平均配水量は五百万立方メートルを超えており、ことしの一日最大配水量より三十万立方メートル以上多く配水されておりました。
 利根川上流のダムは、多目的に使われております。洪水調整のために夏場は水位を下げますし、農業用水や発電にも使われております。ダムの運用は国土交通省が行うために、東京都は取水施設で決められた量を取水するということです。
 取水制限が始まりました九月十一日、矢木沢ダムの貯水量は六・二%でしたが、下久保ダムは六五・二%です。都は、利根川水系以外に荒川水系、多摩川水系からも取水しております。そのため、九月の配水量を見ますと取水制限の影響を受けずに済んだのではないかと考えられますが、今回の取水制限開始に至る経過を伺います。

○今井企画担当部長 ことし八月の初旬にはほぼ満水だった利根川上流八ダムの全体の貯水量が、たった一カ月間雨が少ないだけで大きく減少し、この時期としては過去三番目に少ない貯水量となりました。
 こうした状況を踏まえ、国や一都五県等で構成される利根川水系渇水対策連絡協議会において対策が協議され、幅広い広報を通じて利用者に節水の協力を要請することが確認されました。
 これを受け、水道局では、ホームページやツイッター等で、都民に、より一層の節水をお願いしたところでございます。
 しかし、その後も降雨が少ない状況が続いたため、協議会において九月十一日より一〇%の取水制限を実施することが決定されました。

○西崎委員 取水制限については、今ご答弁いただいたように、国と関係都県の協議によってさまざまな要素を考慮して決められるということですが、渇水というのは、国土交通省において、ダムの貯水が枯渇すると想定される場合等に取水制限を行う状況を指すものとされています。取水制限を実施した年が渇水年として記録されていくことになりますが、取水制限を実施するための降水量や貯水量など、具体的な数値が決められているものではないということだけ指摘しております。
 次に、水需要予測について伺いたいと思います。
 平成二十二年に都議会で水需要予測の見直しを求める請願が採択されましたけれども、水道局はこれに対応することはありませんでした。その後、ことし三月に、東京水道施設再構築基本構想を策定、そこで水需要予測を出しました。
 基本構想には、今後の二十五年間程度について、お客様が実際に使用する水量である一日平均使用水量は、現在と同程度の量で推移し、平成三十年代にピークを迎えると考えられる、これに、少なくともこれまでに経験した実績を確実に踏まえ、配水量の変動や漏水を考慮した一日最大配水量を見通すと、ピーク時におおむね六百万立方メートルとなる可能性があると、非常にあいまいな表現で予測が書かれています。
 ところが、先日の公営企業会計決算特別委員会の資料には、将来の水需要の見通しとして、平成三十年代に一日最大配水量が約六百万立方メートルとなる旨示されています。
 これは、人口のピークが予測されている平成三十二年を想定していると考えてよいのか伺います。

○今井企画担当部長 将来の水道需要を見通すに当たっては、水道施設が数十年間から百年程度にわたって使い続けるものであることを踏まえて、できる限り長期に見通す必要がございます。
 このため、最新のデータを用いて長期的観点から合理的な手法により推計したところ、一日平均使用水量は、平成三十年代にピークを迎えると考えております。これに、これまで経験した実績を確実に踏まえ、配水量の変動や漏水等を考慮し、一日最大配水量を見通すと、ピーク時におおむね六百万立方メートルとなる可能性があるというふうに考えてございます。

○西崎委員 人口予測は、平成三十二年ごろにピークを迎えると予測されております。現在、人口は増加しておりますが、水需要が減少しているということは周知の事実です。
 この予測における一人当たり生活用水使用水量は一日二百四十三・三リットルとしていますが、一日当たり生活用水についてここ十年の推移はどうなっているのか、平成二十三年度は何リットルか伺います。

○今井企画担当部長 平成十四年度における一人当たり生活用水使用水量の実績は二百四十四リットルであり、その後の十年間は横ばい、または減少で推移しております。また、平成二十三年度の実績は二百二十六リットルでございます。
 なお、平成二十三年度における水使用動向には、東日本大震災やそれに伴う節電要請による影響が含まれているものと考えてございます。

○西崎委員 一人一日当たりの生活用水は、答弁いただいたとおり十年で十八リットル減っています。予測で使用しています二百四十三・三リットルは、十年前の数値に近いものです。
 平成二十三年度実績との差は十七・三リットルとなっていますが、給水人口一千三百三十二万人分となると、その差は二十三万立方メートルです。予測の基礎数値が二十三万立方メートルと違うというところになるわけです。
 公営企業会計決算特別委員会資料でも示されていましたとおり、一日最大配水量は減少の一途をたどっており、昨年は四百八十万立方メートルですが、ことしはさらに減少していると聞いています。
 暫定的な値となると思いますが、今のところ今年度の一日最大配水量はどれだけか伺います。

○今井企画担当部長 現時点における平成二十四年四月一日以降の一日最大配水量は、七月十九日に記録した日量四百六十九万立方メートルでございます。

○西崎委員 利根川流域の東京都以外の五県は、平成二十年に策定されました第五次利根川荒川水系フルプランに合わせまして水需給計画の再検討を行いました。東京都が平成十五年十二月の予測をそのまま提出したのに対して、栃木県が平成十七年三月、群馬県、茨城県、埼玉県が平成十九年三月、千葉県が平成二十年九月です。各県が行った水需要予測はいずれも不十分と指摘されていますが、それでも下方修正しています。
 東京だけは、ことしになってようやく見直しが発表されましたが、最新データを含めて検討しながら、従前の六百万立方メートルを固持しています。今年度の一日最大配水量は、昨年よりさらに減少して四百六十九万立方メートルということですから、予測と実績との乖離は開くばかりです。
 水需要予測は、一日平均使用水量を求め、それを有収率で割り、さらに負荷率で割って一日最大配水量を求めます。今回の予測では、負荷率を七九・六%に設定しています。今回の水需要予測において、負荷率はどのように設定したのか伺います。

○今井企画担当部長 負荷率についてのご質問でございますが、負荷率は、気象条件、曜日、渇水の状況などさまざまな要因により変動するものと考えられ、傾向分析により推計する性質のものではございません。
 将来の水道需要の見通しにおける負荷率は、首都東京の安定給水を確保する観点から分析の対象とした期間の最小値を採用しております。
 こうした負荷率の設定の考え方につきましては、平成二十一年五月の八ッ場ダムの住民訴訟判決においてもその合理性を認められているところでございます。

○西崎委員 大阪府は、平成二十一年度に新しい予測を行い、大幅に下方修正しました。その際の負荷率の考え方は次のようなものです。
 大阪府全体の負荷率は上昇傾向にあります。これは、ライフスタイルの変化などにより水の使い方が変化し、水需要量の年間変動が小さくなっていることによるものと考えられます。そして、今後下がることは考えにくいとして、最近五年間の平均値八七・二%を採用することとしました。
 東京都の見解は、大阪府と対照的です。都は基本構想の中で、負荷率はその年の気温や天候、曜日、渇水の状況などさまざまな要因で変動するものと考えられ、計画負荷率は傾向分析により推測する性質のものではないとして、今回の予測では、過去三十五年間で最も低い数値、昭和五十二年度の七九・六%を採用しました。平成十五年の予測では、過去十五年間の最小値八一%を採用し、それでも低過ぎると指摘されているにもかかわらず、今回、さらにさかのぼって低い数値を採用しているのです。
 近年、負荷率が高くなっているのは全体の傾向であり、東京都でも十年以上八五%を下回ったことはありません。
 今回は、一人一日当たりの生活用水と負荷率を取り上げましたが、結局、八ッ場ダムに参画する理由として、何としても六百万立方メートルの需要を出さなければならないとしてつくり出した予測であると指摘しておきます。
 最後に、水道事故防止について伺います。
 水道局では、現在、震災時においても安定的な水の供給を図るために、管路の耐震継ぎ手化緊急十カ年事業、水道施設の耐震強化など多くの事業を進めています。そのため、工事における安全の確保はより一層重要な課題になっています。
 今後も事業を拡大していく中で、さらに工事事故を減らしていくため、当局で多く発生した事故の原因を明らかにした上で、安全対策等を積極的に行っていく必要があると思います。
 そこでまず、水道工事に伴う事故防止について、これまでどのように対応してきたのか伺います。

○田村建設部長 水道工事の事故防止につきましては、毎年度、水道局工事事故防止方針を策定しまして、重点対策事項を掲げて安全確保に向けて取り組んでいます。
 その一環として、各職場におきましては、職員に対する安全講習会や受注者への安全管理に係る連絡会などを定期的に開催をして、安全意識の高揚と情報共有を図っています。
 また、重大な災害につながるおそれのある水道管の抜け出し事故及び墜落、転落事故の防止に関するリーフレットなどを受注者に配布し、工事事故防止への注意喚起を行っております。
 さらに、現場パトロールを受注者と合同で実施するなど、事故の未然防止に努めております。

○西崎委員 水道局の工事の安全性確保に向けて、毎年度、水道工事事故防止方針を策定して、重点対策事項を掲げて事故防止に取り組んでいることはわかりました。
 しかし、どんなに安全対策に取り組んでいても、工事事故を完全になくすのは難しいと思います。
 そこで、さらなる取り組みが必要と考えますが、水道局は今後どのような対策を講じていくのか伺います。

○田村建設部長 水道局では、発注者として事故防止に関する受注者への支援を計画的、総合的に実施するため、水道工事事故防止アクションプランを本年六月に策定しました。
 本プランでは、水道局の工事事故件数の三分の二を占める頻発事故について、事故事例と再発防止策を受注者へわかりやすく情報提供するとともに、中小建設業者の作業員教育への支援などについて重点的に取り組むこととしております。
 今年度は、事故防止を一層推進するため、本プランの冊子をすべての受注者に配布して説明会を実施しました。
 来年度以降も、今年度と同様に、これまでの取り組みに加えて本プランを活用した事故防止に積極的に取り組んでまいります。

○西崎委員 建設現場等の担当者や職員に対する啓発、安全確保は重要だと思いますし、引き続き行ってほしいと思うんですが、工事を行う際に近隣の住民に迷惑をかける場合があります。その場合の住民の安全確保とか迷惑をかけたときの対応など、丁寧に行うことも必要だと思います。
 今後、水道事故防止に向けてさらなる積極的な取り組みを要望して、質問を終わります。

○新井委員 私からは、経営プランについてと、震災への備えについてと、技術確保について質問させていただきます。
 水道局では、平成二十二年度から平成二十四年度までの三カ年計画である東京水道経営プラン二〇一〇を策定してきました。
 東京の水道は、保有する水源に渇水に対する安全度が低いなどの課題を抱えていることや、首都直下型地震の切迫性が指摘されるなど震災対策の重要性が増していることや、地球規模の環境問題を背景に環境負担の軽減に向けて抜本的な対策が求められることなど、さまざまな課題があります。
 経営プランでは、未来へつながる安全・安心の実現をサブタイトルに、安全でおいしい水の安定的な供給や次世代を見据えた施策の推進など五本の柱を打ち出して、さまざまな課題に対する施策を展開しています。
 この計画は、目標管理と成果重視の視点に立ち、都民への説明責任を果たしていくため、三年間に取り組んでいく施策の事業計画と財政計画を明らかにしたものですが、平成二十四年度は経営プランの最終年度を迎えます。
 そこで、経営プラン二〇一〇の取り組みについてお伺いをします。

○福田総務部長 水道局は、ただいま新井委員のお話にありましたように、東京水道経営プラン二〇一〇におきまして、目標管理と成果重視の視点に立ちまして、都民への説明責任、先ほど広報活動の話もございましたが、都民への説明責任を果たしていくことを目的に、三年間で取り組んでいく施策の事業計画と財政計画を明らかにしているところでございます。
 現在、このプランに基づきまして、高度浄水処理の導入、水道管路の耐震継ぎ手化緊急十カ年事業など、安全でおいしい水の安定的な供給に向けた取り組みや震災対策を推進しております。
 また、広域的な事業運営の観点から推進してきた多摩地区水道の都営一元化についても、平成二十三年度末までに、対象である二十五市町すべてにおいて事務委託を解消し、都への業務移管が完了いたしました。
 平成二十四年度は、経営プランの最終年度であることから、計画に掲げた他の施策につきましても、目標の達成に向けて全力で取り組んでまいります。

○新井委員 答弁にあったように、水道事業を取り巻く課題に対応するさまざまな施策に取り組んでおり、施策の達成により、より信頼性の高い水道システムを築いていくとともに、質の高いサービスを都民に提供することを期待いたします。
 水道局では、現プランにおいて、水道管路の耐震継ぎ手化緊急十カ年事業を目玉施策の一つとして打ち出しております。
 東日本大震災では、水道管路の被害により被災地の生活に大きな影響を与えたのは記憶に新しいところです。また、首都直下地震による東京の被害想定では、都内において大規模な断水被害の発生を想定しています。
 そこで、管路の耐震継ぎ手率はどのくらい向上したのかお伺いします。

○佐々木給水部長 平成十年度から水道管路に耐震継ぎ手管を全面的に採用して取りかえを進めてきたところであり、平成二十二年度からは、取りかえを一層推進するため、水道管路の耐震継ぎ手化緊急十カ年事業に基づき、取りかえ計画を倍増して実施をしているところでございます。
 これによりまして、平成二十三年度末におけます水道管路の耐震継ぎ手率は二九%となっておりまして、本事業を推進し、平成三十一年度末の耐震継ぎ手率を四八%まで向上させてまいります。

○新井委員 引き続き耐震継ぎ手率の向上に向けて、着実に事業を実施していただきたいと思います。
 十カ年事業では、水道管の耐震継ぎ手管への取りかえ計画を大幅に前倒しして、震災対策を強化するために事業率を倍増させて実現すると聞きます。そのためには、工事にかかわる人員の確保も重要な課題です。
 そこで、耐震化事業を進める上での人員確保についてお伺いをします。

○佐々木給水部長 水道局では、公共性を確保しつつ経営の一層の効率化を図るため、局と監理団体による一体的事業運営体制を構築しております。
 この一体的事業運営体制のもと、増加する事業量への対応として、監理団体を積極的に活用しながら水道管路の耐震化を推進しているところでございます。

○新井委員 人員確保が困難な状況と聞き不安な面もありますが、監理団体との連携により積極的に取り組んでいただきたいと思います。
 また、人員確保以外にも、工事の進捗の影響を与える要因として、国道や大規模商店街などの工事が困難な箇所もあるかと思います。
 そこで、施工困難な箇所についての対応についてお伺いします。

○佐々木給水部長 交通量の激しい国道や人通りの多い大規模商店街などの施工困難箇所につきましては、道路管理者を初め関係機関との綿密な調整を行うとともに、地元住民の皆様の要望を踏まえ、工事につきまして、夜間施工ですとか昼間施工、あるいは曜日や時間を指定しての工事など、それぞれの状況に応じましてこれらも応対してきておるところでございます。

○新井委員 国道や大規模商店街など耐震化工事を進めるに当たっては、さまざまな制約もあるかと思いますが、商店街など地元住民と十分に調整をしながら着実に取り組んでいただきたいと思います。
 人員の確保については、長期的な視点で見れば水道局内部での人材育成も必要不可欠です。昨年の事務事業質疑の中で、人材育成、技術継承について質疑を行い、ベテラン職員などの知識や経験をデータベース化したナレッジバンクについて効果的に活用していただけるという答弁をいただきました。
 そこで、ナレッジバンクについてどのくらい活用されているのかお伺いします。

○松宮職員部長 ナレッジバンクの活用状況でございますが、平成二十三年度における月当たりの平均利用者数は約千名となっており、局職員の約四分の一が活用していることとなります。
 なお、常時学習できる環境をイントラネットにより職員に提供し、各職場において日々のOJTや日常業務、また研修講義の中での使用や研修の予習、復習等にも活用しているところでございます。

○新井委員 多くの職員が業務や研修に利用していることがわかりました。こうしたシステムを日々の職務に役立てていくためには、新しい情報を蓄積し、充実させていくことが重要です。そこで、現在の情報量と、新たな情報の追加は、どの程度行われているのかお伺いをします。

○松宮職員部長 ナレッジバンクの現在の情報量でございますが、十一月現在の登録件数は約六千八百件に上っており、浄水、配水、水質など各分野にわたっております。また、情報の追加でございますが、昨年末から現在までの約一年間で約千五百件の文書や映像データを新規に登録しており、当局の技術、ノウハウを蓄積し、充実を図っております。

○新井委員 一年間で千五百件ものデータを新規登録したと聞き、ナレッジバンクを積極的に活用する姿勢が見えます。引き続き、システムの充実化を進めていただきたいと思います。
 一方で、このような技術継承の仕組みは重要ですが、技術の担い手であります技術者の数そのものが減っていると聞いております。そこで、水道局での技術者数の推移についてどのようになっているのかお伺いします。

○松宮職員部長 当局の土木や機械、電気などの技術職員は、平成十九年度は二千百六十五名であったのに対し、二十四年度は千九百四十三名となっており、過去五年間で二百二十二名の減となっております。

○新井委員 さまざまな社会情勢もあるとはいえ、五年間で約二百名も職員が減っているということは、一抹の不安があります。このところ大量退職が進む中で、その人たちが持つ技術やノウハウを活用し、継承することが重要なのではないでしょうか。そこで、六十歳以上の技術者の活用についてお伺いをします。

○松宮職員部長 六十歳以上の技術職員の活用についてでございますが、平成二十三年度の技術職員の定年退職者六十六名のうち、約四七%に当たる三十一名を再任用職員として採用し、引き続き局業務に従事させておりまして、ベテラン職員の持つ技術、ノウハウを有効に活用しているところでございます。

○新井委員 引き続き六十歳以上のベテランの技術者を積極的に活用し、技術、ノウハウの継承に役立たせてほしいと思います。
 一方で、職員が技術やノウハウを習得するには、じっくりと腰を据えて業務に従事することが不可欠だと思います。そこで、技術者の異動の考え方についてお伺いをします。

○松宮職員部長 技術職員の異動の考え方についてでございますが、まず係長級職員については、同一ポスト三年以上の在職者を異動の対象としております。また、一般職員につきましては、同一事業所五年以上の在職者を異動させるものとしております。これらの基準により、技術、ノウハウの習得を含めた事務事業の円滑かつ効率的な執行を図るとともに、職員の人事管理の適正化を期しているところでございます。

○新井委員 技術者の異動の考え方は理解しましたが、せっかく技術、ノウハウの習得をした職員が、これから局のために核となる人材になったときに異動するようなことがあればとても残念に思います。局として、技術者の質の確保と情報ツールやベテラン職員を初めとする技術者の活用により、技術、ノウハウの確保を図っていただきたいと思います。
 大量退職が進む中にあっても、優秀な技術者は、どの局、どの部局も必要としており、特に、工事の監督においては、水道の実務経験を有する技術者の確保が求められます。そこで、水道工事の監督員の選任方法についてお伺いをします。

○田村建設部長 監督員は、契約書及び設計図書の定めに従って、工事契約の適正な履行を確保するために立ち会い、指示等により、工事の監督を行っています。
 この監督員の選任に当たっては、施工担当課長が、当該工事案件の規模や内容を踏まえて、課に所属する職員のうちから指名して工事の監督を行わせるとともに、みずからも総括監督員として、監督に関する事務を統括しております。
 指名する職員の中には、経験の浅い職員も含まれますが、当局では、工事の監督を、係または課を単位とするグループにより実施しており、グループ内の豊富な実務経験を有する職員が、他の職員の人材育成も行うことで、監督員の技術レベルの向上に努めております。

○新井委員 監督員の選任方法としては理解できましたが、工事の品質を確保するためには、受注者に任せるだけでなく、技術力を持った監督員が適切に指導することも重要だと考えております。そこで、監督員が、工事の品質を確保するためにどのように受注者を指導しているのか、お伺いをいたします。

○田村建設部長 監督員は、工事現場の安全を確保するとともに、適正な施工体制を確保するため、適時パトロールを行って、現場の確認と受注者への指示を行っております。また、配管工事における断水を伴う作業や設備機器の試運転など、施工状況の把握が重要となる場合は、重点的に監督員が立ち会いをしております。
 さらに、工事の品質確保のために、監督員は、受注者が行っている品質管理上の自主検査の結果報告を求めて、その内容について確認するとともに、監督員みずから必要な材料検査、施工中の検査を実施しております。

○新井委員 監督員は、工事が安全かつ適切に行われるように、必要な指示、立ち会い、検査を行っているとのことでありますが、一方では、先ほどの答弁にあったとおり、技術職員は減っています。世代交代が進む中、短期間で優秀な監督員を育成するためには、水道局として、技術的な支援体制を備えることも重要であると考えております。そこで、監督員が受注者を指導するための技術基準と指導に必要な技術力を確保するための取り組みについてお伺いをします。

○田村建設部長 監督員は、契約書、設計図書及び労働安全衛生法や建設業法などの関係法令の定めに基づいて工事の監督を行っております。監督を行うために必要な技術基準類としては、工事材料の検査については、材料仕様書、材料検査実施基準を、施工管理については、工事標準仕様書、工事出来高管理基準などの図書を整備して、監督員を技術的側面から支援しております。
 また、職員の技術力の向上を図るため、当局では、高い技術力を持つ経験豊富な職員を認定する水道技術エキスパート制度を設けて、その技術やノウハウを職場研修において効果的に活用する取り組みを進め、工事の監督に必要な技術力の確保に努めております。

○新井委員 これからも継続して職員の技術力の向上に努め、しっかりと監督をして、工事の品質確保に万全を期してもらいたいと思います。
 これで私の質問を終わりにします。

○相川委員 公営企業委員会に所属をさせていただきまして四年目に入りました。最近、樺山二世と呼ばれていまして、樺山先生の在籍記録を破るつもりでおりますので、皆さんには、嫌がらずに、これからもおつき合いをいただきたいと思います。
 四年目にして初めて質問をさせていただきます。
 水道水源林の保全について、何点か伺いたいと思います。
 都民の貴重な水をはぐくむ多摩川上流域の水源地を保全することの重要性については、我が党はこれまで繰り返し主張してまいりましたし、またあわせて、民有林の荒廃が進むことによって、小河内貯水池に悪影響を及ぼすことになると、こうした懸念を表明してまいりました。
 こうしたことを受けてかどうかは定かではありませんけれども、水道局では、平成二十二年度に、民有林の購入事業を立ち上げましたが、初めに、この購入事業の概要と申し込みの状況について伺いたいと思います。

○酒井浄水部長 多摩川上流域の民有林では、長期にわたる林業の不振の影響などにより荒廃の進んだ民有林がふえております。このため、平成二十二年度から、水源地域を良好な状態で保全することを目的として、管理が十分にできず、所有者が手放す意向のある民有林につきまして、これを購入する事業を実施しております。事業開始以降、これまでの申込件数は合計十三件、面積にして約千二百ヘクタールとなっております。

○相川委員 これはもう釈迦に説法だということでありますけれども、水源地を良好な状態で保全するということは、都民に対して安全でおいしい水を供給するということばかりでなくて、山の保水力を高める、つまりは緑のダムをつくるということにつながるわけですから、私は、この購入事業に大いに期待をさせていただきたいというふうに思います。
 ただ、購入に関していえば、さまざまな課題があるということも承知しております。例えば、この水源地の分布を見ますと、恐らく山梨県側の方が広いんじゃないかと。これはもう東京都民と買収交渉するんじゃなくて、山梨県民と買収をするというような、こういうハードルもあるわけですし、あるいは八王子にも山がいっぱいありますから、よくわかるんですけれども、境界に、境界石が打ってあるわけじゃありませんよね。例えば露出した岩を目印にするとか、潜在自然植生というのがありますけれども、関東地方は、二百年、三百年と放置しておきますと、カシとかアオキの山になってしまうとかいわれています。本来そこに生えていないような木を、例えば、イチョウなんかを植えたりして、そういうのを目印にしているとか、そういう自然に動いてしまうような境界であったり、さらには、山は今もうお金になりませんから、相続が発生しても、登記をしないでそのまま代がわりをしていると。
 余談ですけれども、私八王子なんですが、もともと林業をやっている家に生まれた友人が何人かいますけれども、親が死んで、山の相続をめぐって兄弟が押しつけ合うというような事例もあるわけでして、こういうことを含めて考えますと、この買収をしていくというのは大変なことだと思います。
 そこで、現時点の購入見込金額と、購入後の管理の考え方をお答えいただきたいと思います。

○酒井浄水部長 平成二十二年度と二十三年度の受け付け件数は、合計で四件、約五百ヘクタールとなってございます。これまで順次隣接所有者の特定作業ですとか境界確認、また、測量ですとか立木の評価、土地鑑定等を実施するとともに、申込者との交渉を進めてまいりました。
 現時点では、このうちの三件、約四百ヘクタールについて近々購入できると見込んでおる状況でございます。
 先ほど、先生からお話がありました金額でございますが、まだ一件も契約になっていないので、金額については定かではございません。
 また、購入しました森林につきましては、山林ごとに荒廃状況が異なるため、荒廃状況を詳細に把握し、山林ごとに個別の管理計画を作成した上で、地元の林業に携わる方々と協力して、適切に管理保全をしてまいります。

○相川委員 林野庁が調査をした平成二十三年度までですかね、外国資本による森林買収の面積というのが全国で百五十七ヘクタールあると聞いています。今のご答弁で、四百ヘクタールを買収するというようなことですけれども、これ百五十七ヘクタールの三倍近いわけでして、これを買収して手入れをしていくということは、極めて意義のある事業であると私思います。ぜひとも、局を挙げて取り組んでいただいて、事業を着実に進めていただきたいというふうに思います。
 一方で、多摩川上流域の森林の中には、今のご答弁にもありましたけれども、所有者が手放す意向はないけれども、林業の不振などによって手入れができずに荒廃が進んでいる森林もたくさんあると思います。このような森林に対して、ボランティアの手によって手入れを行う、もう随分前だったと思いますけど、産労局ですかね、草刈り十字軍なんていうのを組織してやっていましたが、水道局では多摩川水源森林隊というものを組織して活動していると聞いていますが、この森林隊の具体的な活動内容について伺いたいと思います。

○酒井浄水部長 多摩川水源森林隊は、平成十四年に設立いたしましたボランティア隊員を主体とした組織でございまして、多摩川上流域の手入れの行き届かない人工民有林で、所有者から活動場所を提供していただき、森林保全活動を行っております。
 具体的な活動内容といたしましては、森林内の作業現場を安全に移動するための道づくりから始まり、成長の悪い木を選んで抜き切りする間伐、余分な木の枝を切り落とす枝打ち、雑草を刈り払う下刈りなどの作業を行っております。こうした作業によって、暗かった森林に光を入れ、生えてきた草や低木でむき出しになっていた地面を覆うことにより、土砂の流出を防ぎ、たくさんの水が蓄えられる健康で緑豊かな森林に再生してきております。
 また、活動に当たっては、林業のプロであります地元森林組合に所属する指導員が、ボランティアの方々の安全確保を図るとともに、丁寧に作業手順などを指導していることから、初めての方でも安心して活動に参加していただける体制となっております。このほかにも、森林保全活動の体験学習などを開催し、ボランティア活動や水源地保全の重要性のPRを行っております。

○相川委員 今、お聞きしまして、この多摩川水源森林隊というものの活動は、非常に意味を持っているということがよくわかりました。
 去る十月二十八日に、この森林隊の設立十周年記念行事というものが都庁で行われたそうでありますが、出席をされました桜井委員長から、なかなかすばらしいイベントであったというふうに伺っています。
 そこで、改めて、多摩川水源森林隊の十年間の活動実績と、その活動がどのような評価を受けているのか、このことをお聞きしたいと思います。

○酒井浄水部長 多摩川水源森林隊では、設立以降これまでに千三百回、延べ一万五千人ものボランティアの方々が参加し、約百七十ヘクタールの森林保全活動を実施してまいりました。
 現在、ボランティア隊員の登録者数は約一千名を数え、週三回の活動への募集の際には、ほぼ毎回受け入れ人数を上回る申し込みをいただいております。また、ボランティアの方々は、毎回、手弁当での参加となりますが、既に、参加回数が百回を超える隊員が七十名以上、その中には四百回を超える隊員もいるなど、水源地の森林保全活動に対する関心の高さをうかがうことができます。
 また、多摩川水源森林隊は、多くのボランティアの方々の力をかりて、水源地保全に尽力しているという功績が認められ、本年八月、国土交通大臣による水資源功労者表彰を受賞いたしました。
 なお、参加したボランティアの方々からは、自分が手入れをした森が明るく元気になるのを見ると、活動への手ごたえとともに生きがいを感じるとの感想や、活動地の提供者からは、森林隊の仕事はとても丁寧で、一生懸命に作業をしてくださった、おかげで思い描いていた以上に森がきれいになったという感謝の声もいただいております。

○相川委員 実は、私もかつて、いろんなボランティア活動をしておりました。八王子の遊水池の清掃活動ですとか、雑木林の更新の実証実験ですとか、あるいは浅川で、浅川というのは八王子の母なる川なのですけれども、浅川サバイバルレースというイベントを二十年ぐらいやったりしまして、ボランティア活動には一家言あるのですが、ボランティアの三原則ってご存じですか。これはお答えしていただかなくてもいいのですけれども、一つは自主性、それから対価を求めないという無償性、そして公益性。私は、これに二つ実はつけているのですよ。その二つは、一つはだれでも参加できるという開放性、もう一つが継続性です。この五原則に照らしても、今の森林隊の活動というのは、非常に有意義な活動をされていると、改めて敬意を表したいというふうに思います。
 今後も、継続的かつ大規模な官民一体となった森林保全活動をさらに発展させていただきたいと、大きな期待を申し上げておきたいと思います。
 さて、多摩が、明治二十六年、東京に編入されまして百二十年を迎えようとしています。この多摩が編入されたことは幾つか説があるようですが、私が子どものころは、父親から、東京市民の水がめが神奈川県にあるのはやっぱりちょっと問題があるというような説をよく聞いておりましたけれども、百年以上がたって、私たち都民は、水道の蛇口をちょっとひねれば、安全でおいしい水が飲めるということを当たり前の日常として生活してきたわけです。もちろんこの百年の間に、皆さんが本当に苦心をされて、技術革新をされてきたということもありますけれども、一つ大きな点は、この陰で、この水源林を必死に守ってきたという東京水道の関係者の皆さんの血のにじむような、私は努力があったんだというふうに思います。
 今後も、多摩川水源森林隊と十分な連携をしていただいて、都民にとって貴重な水資源である多摩川上流域について、緑豊かな森づくりを一層進めていただくことをお願いして、最後に水源地保全に向けた局長の決意を伺って質問を終わります。

○増子水道局長 安全でおいしい水を安定的に供給していくためには、都民の貴重な水をはぐくむ水源地を守り続けていくことが極めて重要でございます。
 百二十年前近くですか、今お話があった多摩地区が東京府に編入されて、そのすぐ後ですけれども、多摩川の上流域の荒廃していた水源の山々を、東京水道の先輩たちが引き継ぎ、これまで営々と管理してまいりましたが、その水源の約四割を東京水道が今、みずから管理しております。現在は、緑豊かな水源の山々となっております。
 一方、残りの民有林につきましては、長期にわたる林業不振の影響などによりまして荒廃の進んだ森林がふえております。そこで、管理が十分にできず、所有者が手放す意向のある森林につきましては、民有林購入事業により、水道局がみずから所有し、計画的に管理を行ってまいります。
 また、購入に至らない森林につきましては、多摩川水源森林隊のボランティア活動によりまして保全活動を実施してまいります。これらを通じまして、百年以上にわたり水道局が培ってまいりました森林保全のノウハウを活用するとともに、地元の関係者など多くの方々とも手を携えて、荒廃の進みつつある森林を緑豊かな水源林に生まれ変わらせ、将来にわたって水源地を守り続けてまいります。

○桜井委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○桜井委員長 異議なしと認め、事務事業に対する質疑は終了いたしました。
 以上で水道局関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後三時十六分散会

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