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Tokyo Metropolitan Assembly

公営企業委員会速記録第三号

平成二十四年三月二十一日(水曜日)
第十委員会室
   午後一時開議
 出席委員 十三名
委員長早坂 義弘君
副委員長新井ともはる君
副委員長長橋 桂一君
理事高橋 信博君
理事西崎 光子君
理事門脇ふみよし君
相川  博君
矢島 千秋君
中谷 祐二君
山下ようこ君
いのつめまさみ君
鈴木貫太郎君
川井しげお君

 欠席委員 なし

 出席説明員
水道局局長増子  敦君
次長森 祐二郎君
総務部長福田 良行君
職員部長松宮 庸介君
経理部長松丸 俊之君
サービス推進部長高原 俊幸君
浄水部長酒井  晃君
給水部長今井 茂樹君
建設部長木村 康則君
企画担当部長黒沼  靖君
サービス企画担当部長吉野  明君
設備担当部長佐久間 勝君
多摩水道改革推進本部本部長吉田  永君
調整部長古澤健太郎君
施設部長佐々木史朗君
技術調整担当部長田村 聡志君
下水道局局長松田 二郎君
技監小川 健一君
総務部長石原 清次君
職員部長小山 哲司君
経理部長須田  潔君
計画調整部長黒住 光浩君
施設管理部長渡辺志津男君
建設部長野村 俊夫君
企画担当部長熊谷  透君
技術開発担当部長中里  隆君
施設管理担当部長永野  実君
流域下水道本部本部長松浦 將行君
管理部長安藤  博君
技術部長堀内 清司君

本日の会議に付した事件
 水道局関係
請願の審査
(1)二四第一号 工業用水道料金の減免措置及び減免率の維持に関する請願
予算の調査(質疑)
・第二十五号議案 平成二十四年度東京都水道事業会計予算
・第二十六号議案 平成二十四年度東京都工業用水道事業会計予算
 下水道局関係
予算の調査(質疑)
・第二十七号議案 平成二十四年度東京都下水道事業会計予算

○早坂委員長 ただいまから公営企業委員会を開会いたします。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、水道局関係の請願の審査並びに水道局及び下水道局関係の予算の調査を行います。
 これより水道局関係に入ります。
 初めに、請願の審査を行います。
 二四第一号、工業用水道料金の減免措置及び減免率の維持に関する請願を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○福田総務部長 それでは、請願につきましてご説明申し上げます。
 お手元に配布してございます資料1、請願・陳情審査説明表をごらんいただきたいと存じます。
 この請願は、用水型皮革関連企業協議会会長の本田桂一さんから提出されたものでございます。
 請願の趣旨といたしましては、油脂・皮革関連企業に対する工業用水道料金の減免措置及び減免率を継続していただきたいというものでございます。
 この請願に関する現在の状況でございますが、油脂・皮革関連企業に対する工業用水道料金の減免措置につきましては、平成二十三年第一回東京都議会定例会における工業用水道料金の減免措置に関する決議の趣旨を尊重し、一般会計からの減収分の補てんを前提に、独立採算及び負担の公平の原則に対します例外措置として、平成二十四年三月三十一日までを期間として、基本料金の一〇%を減免しているところでございます。
 説明は以上でございます。よろしくご審議くださいますようお願いいたします。

○早坂委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○早坂委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 本件は、趣旨採択とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○早坂委員長 異議なしと認めます。よって、請願二四第一号は趣旨採択と決定いたしました。

○早坂委員長 次に、予算の調査を行います。
 第二十五号議案及び第二十六号議案を一括して議題といたします。
 本案につきましては、いずれも既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
 発言を願います。

○新井委員 私からは、水分野における国際協力に絞って取り上げさせていただきたいと思います。
 水と衛生の分野において、我が国が世界最大規模の国際支援を行っていますが、世間では余り知られておりません。残念なことだと思っています。日本は、これまで資金援助だけでなく、技術支援の形でもアジアを中心とする発展途上での水問題について多大な貢献を行ってまいりました。二〇〇三年八月に制定されたODA大綱においても、水と衛生の分野は、貧困削減に向けた重点課題の一つに位置づけられております。私は、今後、国際的な水ビジネスという形でも、積極的に世界市場に進出し、水市場の改善に努めていくべきだと考えております。こうした認識のもと何点かお伺いいたします。
 水道局では、経営プラン二〇一〇で東京水道サービス株式会社を活用した新たな国際貢献を示唆しており、さきの事前説明の中でも、国際貢献ビジネスとして、これを推進していくという考えが示されてまいりました。
 そこで、まず、水道局が現在取り組んでいる新たな国際貢献の基本的な考え方についてお伺いします。

○福田総務部長 当局ではこれまで、海外研修生の受け入れや職員派遣などを通じて、積極的に途上国の人材育成や水道技術の紹介に努めてきているところでございます。
 しかし、世界では、いまだに安全な水にアクセスできない人々が数多く存在しておりまして、特に近年、アジア各国では、経済成長に伴う都市への人口集中などにより、水不足や水源水質の悪化が深刻な問題となっていることから、日本最大の水道事業者であり、運営実績を持っている東京水道の技術、ノウハウに対する期待が非常に高まっている状況にあります。
 そこで、これまでの取り組みに加え、監理団体である東京水道サービス株式会社の高い水道技術、運営ノウハウを最大限活用いたしまして、海外での事業に直接参加していくという、一歩踏み込んだ新たな国際貢献を進めることとしたところでございます。

○新井委員 海外でこれまで日本が得意としてきたのは、ポンプや膜など、製造技術を生かした機器や素材供給の分野であります。特に、膜の分野については、日本は世界市場の六〇%のシェアを占めているともいわれております。
 しかし、今後は、そうした製品単体での納入だけでなく、管理運営までセットにしたトータルマネジメントで水ビジネスに参画していくことが必要だと考えております。そうした意味では、実際に水道事業を運営している水道局が、水ビジネスの分野に積極的にかかわっていくことは喜ばしく思います。
 水道局は、我が国最大の水道事業体として、すぐれた管理運営の技術、ノウハウを持っていると認識しています。民間企業が持っていない、東京が世界に誇れる技術とは、具体的にどのようなものかお伺いします。

○福田総務部長 これまで実施してまいりました海外からの人材受け入れや視察の受け入れなどにおきまして、当局の持つ幾つかの技術やノウハウが注目されております。
 まず、終戦直後八〇%にも及んだ漏水率を、計画的な管路の更新、材質改善、地下漏水の発見などにより、世界のトップレベルである三%にまで低減してきた実績、これがございます。
 また、どのような原水水質にも対応できる浄水処理技術や高度な水質管理技術についても、高い関心を得ているところでございます。
 さらには、総合的な水運用技術やすぐれた料金徴収のノウハウなども注目されております。
 こうした東京水道が長年にわたり蓄積してきた水道事業運営の技術、ノウハウについて、自国に導入したい、あるいは、学ばせたいという評価を数多くいただいているところでございます。

○新井委員 冒頭でも申し上げましたが、私は、今後、水ビジネスという形でも、積極的に世界市場に進出していくべきだと考えています。
 そのためには、政府の制度を積極的に活用しつつ、今答弁いただいた東京のすぐれたマネジメント技術と世界トップレベルの製品製造技術を持つ日本企業とが連携して、世界に積極的に展開していくことが、我が国の水ビジネスを成功に導くことにつながると考えますが、見解をお伺いします。

○福田総務部長 海外でのさまざまなニーズや多くの課題に対応していくためには、これまで答弁してまいりましたように、高い評価を得ている水道技術を持つ東京水道サービスを活用した事業展開を図るとともに、広く公民の連携が重要でございます。
 そのため、昨年十一月に、民間企業支援プログラムの運用を開始し、その中で、企業との連携を強めていくことといたしました。このプログラムでは、登録した企業などからの依頼に基づくマッチング機会の提供のほか、当局施設の視察受け入れ、相手国政府への協力表明など、企業からの要望の多かった項目を体系化して提供しております。
 こうした取り組みにより、民間企業との連携を強化し、世界の水事情の一層の改善に向けて、国際貢献ビジネスを推進してまいります。

○新井委員 先日、二〇一五年までに、安全な水にアクセスできない人々の数を半減させるという、水分野における国連のミレニアム開発目標が前倒しで達成されたとの報道がありましたが、ユニセフによれば、依然として、まだ約八億もの人々が安全な水にアクセスできない状況にあるといいます。
 今後とも、積極的に国際貢献ビジネスに取り組んでもらうことを願いまして、私からの質問を終わりにします。

○高橋委員 我が党はこれまでも、水道水の安定供給や施設の耐震化など、首都東京のライフラインである水道水を確実に都民へ供給するため、さまざまな施策を提案し、局とともに取り組んでまいりました。特に、東日本大震災発生後は、震災で体験したさまざまな経験も踏まえ、提案してきたところでございます。震災の発生から一年たちますが、水道は、飲用水としてだけでなく、生活用水としても、必要不可欠な基幹的なライフラインであることを我々は常に認識し、安全な水道水の安定供給について取り組んでいくことが大変重要でございます。
 そこで、本日は、震災対策を中心に、水道施設全般について伺います。
 まず初めに、水道水における放射性物質の状況について伺います。
 東日本大震災以来、水道水の放射性物質の検出など、想定外の事項が発生する中、水道局では、水道水の検査体制の整備や放射性物質の除去等、水道水の安全対策に取り組んできました。水道局が水道水の安全対策について全力を挙げて取り組んできたことを我が党は評価しており、今後も、都民の安全・安心のために、これらの取り組みが重要であると考えております。
 改めて確認いたしますが、水道水における放射性物質の状況について伺います。

○酒井浄水部長 当局では、高精度の放射能測定器を用いまして、浄水場の浄水、すなわち、浄水場出口の水道水だけでなく、浄水場の原水、すなわち浄水場入り口の河川水についても、放射性物質の検査を実施してきております。
 原水の検査結果につきましては、半減期が短い放射性沃素はもとより、放射性セシウムも、ほとんど検出されておりません。
 放射性セシウムは、河川水に含まれる土の成分に吸着されやすい性質を持っており、沈殿池などの浄水処理過程で、土とともに完全に除去されます。
 このため、毎日検査を実施しております浄水中の放射性セシウムにつきましては、測定開始当初から不検出となっております。

○高橋委員 水道水中における放射性セシウムの状況については、測定開始当初から不検出であり、全く問題がなく、安全であることを再確認し、安心をいたしました。
 安全でおいしい水の安定供給という点では、昨年十二月に策定されました「二〇二〇年の東京」において、水道局の今後の取り組み目標が掲げられております。その中でも、利 根川水系全量の高度浄水処理の実現というのは、大きい施策であると考えております。
 私の地元であります小平市の大部分に給水しております東村山浄水場では、二年前から高度浄水処理を導入しており、より一層おいしい水になったと実感しております。
 また、今後は、水質が良好な多摩川水系においても、夏季のカビ臭対策を実施するなど、おいしい水の供給体制の整備をより一層推進するとのことであります。
 そこで、多摩川水系における夏季のカビ臭対策について、具体的な内容を伺います。

○酒井浄水部長 夏季において、藻類の繁殖によりカビ臭が発生した場合には、粉末活性炭を注入することで対応しております。
 さらに、おいしい水の供給に万全を期すことを目的といたしまして、小作浄水場へ原水を送るための施設でございます羽村導水ポンプ所に、平成二十四年度から、粉末活性炭注入設備の増強工事を進めてまいります。

○高橋委員 都民の皆様に、安全でおいしい水をお届けできるよう、これからの取り組みをぜひ継続していただきたいと思います。
 次に、安定給水の面から伺います。
 さきの震災では、東北から関東にわたり、二百万件を超える断水被害が発生し、地震にも強い水道施設の必要性を改めて痛感いたしました。これまでも我が党では、水道施設の耐震化や送配水管ネットワーク整備などの施設整備の重要性を主張してまいりました。水道施設の中でも給水所は、その整備により、給水所の地域的な偏在や配水池容量の不足等を解消し、平常時はもちろんのこと、災害時や事故時等においても、給水の安定性を向上するために、非常に重要な施設でございます。
 今後の給水所の整備について伺います。

○木村建設部長 これまで、給水所におきましては、整備計画を策定し、新設や更新拡充、または、耐震化など、必要な整備を計画的に行ってまいりました。
 今後も、引き続き給水所の地域的な偏在や配水池容量の不足等を解消し、事故や災害時において信頼性の高い給水拠点となるよう、給水所の整備を進めてまいります。
 現在、整備を進めている新設給水所につきましては、建設中であります江北給水所のほか、淀橋市場松原分場跡地に新たな給水所の整備を予定しております。
 また、既存給水所の更新拡充として、和田堀給水所の整備を予定しております。

○高橋委員 今、話がありました和田堀給水所については、老朽化による更新整備について、近ごろ地元への計画説明が行われたと聞いております。和田堀給水所は、現存施設の中でも、以前から施設内の桜が観賞できるよう施設を開放するなど、地域に根差したよく知られた施設であり、今回の整備に対して関心を持つ人も多いと思われます。
 また、規模の大きな給水所であるだけに、工事に伴う施設停止による給水への影響が懸念されております。
 そこで、和田堀給水所の整備の必要性と整備案について伺います。

○木村建設部長 和田堀給水所は、築造から八〇年以上もの間、重要な施設として役割を担ってまいりました。現在、耐震性が十分でない状況にございます。このため、全面的な更新工事を実施し、耐震性の強化を図るとともに、不足している配水池容量を、現在の約六万立方メートルから十一万立方メートルに増強することといたしました。
 整備する配水池は、環境負荷低減のため、極力自然流下で配水が可能となるよう、既存施設と同様の地上式で整備する計画でございます。
 また、工事期間中におきましても、給水所の機能をできるだけ保持するとともに、災害時の給水拠点としての役割を果たすことができるよう、既存の二つの配水池を、一池ずつ二期に分割して更新してまいります。
 平成二十三年度は準備工事に着手し、平成二十四年度から順次、既存施設の撤去工事、築造工事等に着手し、平成三十三年度に完成する予定でございます。

○高橋委員 工事期間中にも、一定の機能を確保するための手だてを講じられていると聞いて、安心をいたしました。給水所は、地域の中で身近に感じることのできる施設であり、震災時における給水拠点として位置づけられております。平常時は、都民にとって親しまれる施設として、災害時には、都民に安心を与えることができる重要な施設でございます。工事が長期間続き、完成後も長く供用されることからも、これまでと同様に、地域にとって身近な親しまれる施設として整備が望まれます。
 そこで、工事期間中及び完成後の地元への対応について伺います。

○木村建設部長 現在、和田堀給水所は、施設の敷地の一部を世田谷区に使用許可し、広場、緑地として、地元に利用していただいております。
 そのため、工事期間中は、工事状況を勘案しながら、可能な範囲で地元利用を継続するよう配慮いたします。
 また、完成後におきましても、給水所の運転管理に必要な施設や機能を確保した上で、地域に配慮した配水池の上部の活用など、具体的な内容につきまして、世田谷区と協議、調整を進めてまいります。

○高橋委員 給水の安定性を途切れさせることなく、地域に配慮しながら工事を進めようとしていることがわかりました。
 新たに生まれ変わる和田堀給水所が、地域にとって、より身近な親しまれる存在となるよう取り組みを進めてもらうとともに、和田堀給水所以外の給水所の対応も、しっかりとお願いをいたします。
 次に、多摩地区の水道について幾つか伺います。
 多摩地区水道は、今年度末をもって、昭和四十八年以来続いてきた市町への事務委託が完全に解消されます。事務委託解消後も、市民生活に密着し、これまで水道事業を担ってきた市町との連携協力は非常に重要でございます。
 特に、防災対策の面では、これまで防災部署等と仲立ちをしていた市町内の水道部署がなくなるため、市町との新たな関係構築が求められております。昨年、三定における我が党の質疑の中で、新たな連携協力の枠組みとして、多摩水道連絡会を立ち上げるとの答弁があり、先日、発足したと聞いております。
 そこで、第一回連絡会における各市町の反応について伺います。

○古澤調整部長 本年二月の十五日に、市町との意見交換や調整の場といたしまして、多摩水道連絡会を発足させ、第一回総会を開催いたしました。
 総会には、多摩地区都営水道の二十六市町すべてから、総務企画部門あるいは防災部門などの職員の参加を得ることができました。
 会議では、当局から会の設立趣旨を説明した後、個別の議題について具体的な議論を行い、情報共有を図ったところでございます。
 各市町からは、震災時の応急給水等について、さまざまな意見や質問が出されるなど、当局との連携協力関係の構築についての強い意欲を感じたところでございます。

○高橋委員 さまざまな議論をしたとのことですが、多摩水道連絡会の具体的な成果と今後の取り組みについて伺います。

○古澤調整部長 事務委託の完全解消を前に、各市町と相互に意見や情報を交換する場を設けることができたことは、大きな成果であると考えております。
 今回の総会では、かねてから懸案でありました水道局の施設内に設置をされた市町の防災倉庫や防災資器材等の取り扱いについて、合意形成を図ることができました。
 例えば、小平市が小川浄水所に配備している防災資器材のように、震災時の応急給水活動に資するものにつきましては、これまでどおり、水道局施設内へ継続して存置をすることといたしました。
 そのほかにも、震災時や大規模な事故発生時におきます市町との具体的な連絡体制の構築などにつきまして、各市町と意見交換を行いました。
 来年度以降は、総会に加えまして、各地域の実情を踏まえた意見交換ができるように、多摩地区を四つのブロックに分けたブロック会も実施をする予定でございます。
 今後とも、多摩水道連絡会を活用いたしまして、市町と相互に顔の見える連携体制の構築を目指してまいります。

○高橋委員 事務委託の完全解消という節目を前に、水道局が主体的に市町との新たな連携協力の枠組みを構築したことは、まさに、時宜を得た取り組みといえます。市町にとっても、二十六市町すべてが出席したことは、東日本大震災等を踏まえ、重要なライフラインを担う水道局との連携が不可欠という認識のあらわれといえます。
 今回の総会では、水道施設内の市町防災倉庫、防災資器材等の取り扱いについて、合意形成されるなどの成果も上がっており、大変喜ばしいことだと思います。来年度以降、ブロック会も開催し、より地域の実情を踏まえた意見交換を行うとのことですので、まさに、市町と顔の見える関係を築き、市町との連携を一層深めていただきたいと思います。
 一方、さきの震災では、地震にも強い水道施設の必要性を痛感いたしました。多摩地区には、市町が水道事業を経営していた時代に整備された小規模な浄水所や配水所が多数存在するとともに、水道事業が都に一元化された以降に都が整備した基幹的な給水所などがあります。
 また、多摩地区の配水量の約八割は、東村山浄水場等の大規模浄水場から送水されているという状況でございます。多摩地区水道のさらなる給水の安定のためには、施設の耐震化や、それらを結ぶ送配水管ネットワークの整備、強化などが重要であると考えております。
 そこで、多摩地区の施設の耐震化及び今後の管路整備について伺います。

○佐々木施設部長 施設の耐震強化は、老朽化の程度、耐震診断の結果、バックアップ施設の有無などを踏まえ、計画的に実施しております。
 具体的には、多摩地区最大の配水池容量を有します東大和給水所や、多摩南部地域への送水の中継点となります程久保給水所といった主要給水所に加え、市町が管理してきました上水南浄水所などにつきましても、耐震強化工事を実施しているところでございます。
 また、東村山浄水場に原水を導水いたします朝霞東村山原水連絡管の二重化に着手しており、これによりまして、利根川水系と多摩川水系の原水相互融通機能の向上も図られることとなります。
 さらに、多摩地区の送水管ネットワークを強化するため、多摩西南部地域の施設間を結びます多摩丘陵幹線の整備を進めますとともに、東村山浄水場から東大和給水所への基幹送水ルートの二重化にも取り組んでまいります。
 これらの取り組みによりまして、多摩地区におけます給水安定性を一層向上させてまいります。

○高橋委員 事務委託解消後も、多摩地区三百九十万人のお客様が、一層の安定給水とサービス向上を実感できるよう、ハード、ソフト、両面の取り組みにより、全力を尽くしていただきたいと思います。
 これまでの質疑の中で、東日本大震災後に起きた水道水に放射性物質が混入した問題にも適切に対応してきたこと、また、水道水における適正な水質管理や給水所の整備、水道施設の耐震化を行うことに加えて、市町連携による防災対策を強化することなどにより、安全でおいしい水の安定給水の確保に努めていることがわかりました。
 今後とも、都民の暮らしと都市活動を支え続ける水道にしていくため、どのような状況でも、安全な水道水を供給できるように、より高い安全度を備えた水道施設を構築していく必要があります。
 また、このような高いレベルの水道施設を着実に後世へ継承していってほしいと考えています。
 最後に、将来にわたる安全な水道水の安定供給に向けた局長の決意を伺い、質問を終わります。

○増子水道局長 水道は、都民生活や都市活動を支える基幹的なライフラインであり、いかなるときも、安全な水道水を安定的に供給することが求められております。
 このため、水道局では、将来起こり得るさまざまなリスクに対応できる高い安全度を備えた水道施設に再構築していく必要があり、施設整備の基本構想を策定し、今月末に公表する予定であります。
 今後は、この構想に基づき、あらゆる状況下においても供給を途絶えさせない水道を目指し、お客様に喜ばれる安全・安心な水道を確実に次世代に引き継げるよう、総力を挙げて取り組んでまいります。

○長橋委員 それでは、私からも質問をさせていただきます。
 今、局長からもご答弁がありましたとおり、水道局は、災害時も含めて、基幹的なライフラインを担っているわけでございます。水の安定供給という重要な役割を果たすわけでありますので、この一定の議会におきましては、災害時の、また、東日本大震災を想定したいろんな質疑がされてまいりましたけれども、そういうことを踏まえて、水道局に、安定供給の実施、それから、応急復旧の対応、これについてお伺いをしてまいりたいと思います。
 今月の三月四日に、木密地域を抱える世田谷で、東京消防庁が中心となって、地元世田谷区または地元の町会等々、同時多発発災対応型防災訓練というのが大変大規模に行われて、テレビや新聞等でも、私も見させていただきました。
 お伺いをすると、水道局も、この訓練には参加をしたと、こういうことでございますので、まずは、参加した水道局、この訓練中でどういったことを行ったのか、ご説明をいただきたいと思います。

○福田総務部長 三月四日の防災訓練におきましては、地元の三町会から成る自主防災組織による消火訓練等に加え、避難所への避難訓練や避難所での応急給水訓練をセットにした住民主体の大がかりな訓練が行われました。
 当局からは、水道緊急隊及び世田谷営業所が参加し、世田谷区の避難所である世田谷中学校前の道路の消火栓から、水を校庭内にホースにより引き込み、仮設給水栓を設置して給水を行う応急給水訓練を実施いたしました。
 また、都災害対策本部から車両による応急給水の要請があったとの想定のもと、水道緊急隊の給水車から応急給水するという、二通りの応急給水訓練も実施いたしました。
 さらには、訓練に参加した地域の住民の方々に、仮設給水栓の設置方法を紹介、説明したり、六リットルの水を背負って運ぶことができる応急水袋を実際に使用し、体験していただいたところでございます。

○長橋委員 この訓練においても、重要なライフラインの水道の安定供給、応急給水について、さまざまな取り組みがされたということが今ご答弁でわかったわけでありますが、この世田谷での防災訓練で、私も、この委員会でもいったことがありますけれども、消火栓を活用した応急給水、これが実際に行われて、有効であったんだろうな、こういうこともわかるわけでありますが、あわせて、この訓練に関する調査をいたしましたら、また、地元の議員からも聞きましたら、消火栓と同じような構造の排水栓、これが紹介されたといいますか、私も教えていただきました。
 この排水栓というのを、私も今回の議会で実は一定でも取り上げたんですけれども、排水栓については余りよく知らなかったものですから、お伺いをしたいと思うんです。
 この排水栓、これはどのようなもので、消火栓とどう違うのかということもあるんですけれども、また、この排水栓が、実際は応急給水にも活用できるのかどうか、ここら辺ちょっとご答弁いただきたいと思います。

○今井給水部長 排水栓は、主に私道内の行きどまり管の末端などに、水質保全等を目的として設置している排水管の附属設備であります。消火栓と同様の機能や構造を持っております。
 このことから、排水栓を応急給水活動に活用することが可能でございます。

○長橋委員 お伺いすると、この構造は消火栓と同様であると、こういうことですね。いわゆる設置場所というのが、今いったとおり、私道等の行きどまりのところに主にあると、こういうことでございますので、ある面では、排水栓と同じように、口径も同じだと、こういうことだろうと思うわけであります。
 それで、話は、応急給水の話をしているんですけれども、実は三月四日に行われた訓練というのは、直下型地震発災時の初期消火体制の強化、これが訓練テーマであったわけであります。もちろん、消防庁がやるわけで、中心になってやったわけですから、初期消火活動を、これが中心にやったわけでありますが、あわせて、応急給水の活動も、それは重要でありますから、水道局が参加をしたと、こういうことになろうかと思うわけであります。
 この一月の議会で、代表質問で、この世田谷の訓練を通して排水栓、これが消火活動にも活用できないだろうかと。消火栓と同じ構造であるならば、できるのではないだろうかと、こういうことを消防庁にはお話ししたんですけれども、さまざま、いろんな課題があるということがわかりまして、すぐに、では使えるかというと、そうでもなかろうと、そんなことがわかったわけであります。
 恐らく水道局は、いざ消防庁から、そういうことが整っていれば、積極的に協力はしていくんだろうと、このように思うわけでありまして、今後、ぜひ、そうしたことは、私の地元豊島区なんかは木密地域が多いものですから、いざというときに、消防団だけじゃなくて地元の町会の自主防災組織なんかも、これは、水は入ったけれども、まずは火を消す方だと、こうなったときに初期消火にも使えればなと、こんなふうにも思うわけでありまして、今後、ご期待を申し上げたいと思っております。
 今、排水栓、これについて、そんなことがあったものですから、私も地元豊島区で区議会と意見交換している中で、こうしたことがあるんだよといったら、うちの区議会議員も余り知りませんでした。これは、ぜひ、木密対策を地元の委員会でも課題として取り上げまして、このことを排水栓についても伺ったそうであります。
 そうしますと、この排水栓のことについては、地元区の行政も、もちろんどういう内容であるか知っておりましたけれども、今実際どれぐらいあるのかということはこれから調査をしますと、こんなことをいっておりまして、私も、そうだなと、こう思いまして、実際この排水栓、都内にどれぐらいあるのか、また、私の地元豊島区ではどれぐらいあるのか、ちょっと教えていただきたいと思います。(「荒川区も聞いてよ」と呼ぶ者あり)では、あわせて荒川も聞いていただけますか、よろしくお願いします。

○今井給水部長 排水栓は、都内において約八千五百栓設置しております。豊島区においては、そのうち二百五十栓を設置しております。荒川区につきましては、八十二栓設置しております。

○長橋委員 済みません、我が会派の委員のご質問まであわせてご答弁いただき、ありがとうございます。
 豊島区では二百五十栓あるということでございまして、これは区の中でも、ほかの区はわかりませんけれども、それぐらいの排水栓、これは開くと、排水栓と、それから、構造はちょっと小さくなる簡易排水栓とあるそうで、簡易排水栓の方が圧倒的に多いんだそうですね。簡易排水栓は、消火栓とはちょっと構造が違うようでありまして、排水栓は、構造的には、そういうことが可能であるということでありますけれども、この豊島区の地域で簡易排水栓を区の行政に聞いたら、それはお答えできなかったわけです。調査しますと、こういうことでございますので、今二百五十栓ぐらいあるということでありますから、もし地元豊島区から、排水栓、簡易排水栓を含めて、どこにあるのかぜひ教えてもらいたいというんであれば、丁寧に教えていただきたいと思うんですが、いかがですか。

○今井給水部長 豊島区さんからもそうですが、区市町から求めがございましたら、水道局として、協力してまいりたいと思います。

○長橋委員 私も地元を歩いていると、最近、この課題について興味を持ったものですから、排水栓のマーク、それから、消火栓のマークは、同じような構造、道路上ですから、同じようなものなんですけれども、ちゃんと見分けられるようになっているんですけれども、実際、そういったことを、今後、地元を歩くときに、ここにあるんだなということを自分でも確認してまいりたいなと、こう思うわけであります。そういう中で、特に木密地域も含めて、道路上にあるわけでありますから、いろんな、すぐに使える消火栓、排水栓−−排水栓はどうかわかりませんけれども、あるんだろうと思いますし、それにあわせて、さまざまな課題もあるんだろうと思うんです。
 そこで、地域の住民の方々が、こうした消火栓や排水栓を活用して応急給水活動に取り組んでいくことが、今後、求められているのじゃないかと思うんですけれども、そうした中で、そこにおいての課題はどんなものがあるのか、ちょっと教えていただきたいと思います。

○福田総務部長 東京都地域防災計画では、発災時の対応として、都内二百二カ所の応急給水拠点を整備し、都民に必要な飲料水を確保することとしております。
 しかし、水道管が生きていて水が供給できる場合、消火栓や排水栓を活用して仮設給水栓を設置し、より身近な地域内で応急給水を行った方が、住民への負担軽減や効率的な復旧につながることは明らかであります。
 こうしたことから、水道局としては、拠点給水を補完する応急給水の手段として、都内十三万カ所の消火栓や八千五百カ所の排水栓を活用して、状況に応じて仮設給水栓を設置し、地域住民に対する応急給水を行っていくべきと考えております。
 課題といたしましては、応急給水拠点以外で多くの箇所の給水活動を展開するにはマンパワーが必要になることから、行政による公助には限界がありまして、地域住民の自助、共助の活動が求められます。
 また、消火栓や排水栓は道路に設置されていることから、車両の通行や歩行者の安全を確保する必要もございます。
 今後、地域住民の方々の力を生かした応急給水活動のあり方について、区市町や関係機関とも連携を図りながら、調整を進めてまいります。

○長橋委員 応急給水拠点を補完する意味で、これだけの施設があるわけでありますから、今申し上げた課題もあるわけでありますが、今後、区市町と連携しながら検討を進めていくと、こういうことであります。ということは、こうした取り組みをもっと周知をしていく中で、世田谷でやった訓練だけではなくて、さまざまな地域で、こうした訓練も、ぜひ、水道局だけで訓練するというのはなかなか難しいでしょうから、地域の訓練等に、そうしたことも、ぜひモデル的にやっていただきたい、こう思うわけであります。
 次に、応急復旧を行う仕組みということで考えますと、一番大きな課題の一つは、やはり発災時の交通渋滞だろうと思うわけであります。私も三・一一のときには、大変交通渋滞に巻き込まれたといいますか、大変な時間があったわけでありますが、そのときに、私は、緊急を要して、地元に帰りたいと思ったんですけれども、本当に、救急車等々、緊急車両は大丈夫だったのだろうかと、もう乗っているさなかで、そう思ったわけであります。
 そういう中で、水道局の車両も緊急車両であるわけでありますので、そうした中で、対応ができなければならない、こういうふうに思うわけでありますけれども、水道局として、災害時の交通規制への対応。いざ起きたら、警視庁は、緊急車両以外は通さないと、こういうわけでありますけれども、そうはいっても大渋滞をしているというような状況にもなっているわけでありまして、こうしたことは、どういうふうに対応していくのか、打ち合わせをしているのかお伺いをいたします。

○福田総務部長 災害時に、警視庁が設定する規制区域や規制道路を車両が走行するには、緊急通行車両としての指定を受けた上で、緊急通行車両の表章等の掲示が行われなければならないこととなっております。
 当局の全車両につきましては、平時から事前に緊急通行車両の指定手続を済ませており、災害発生時の規制開始後、直ちに緊急通行車両として走行できる体制となっております。
 ただ、関係事業者の車両につきましては、事前というわけにはいかない関係で、発災後、関係事業者からの申請に基づき、緊急通行車両として指定手続を行うこととなっております。

○長橋委員 既に交通局の緊急車両については、そうした表章を持っているわけで、これは最優先で、それを常に携帯というか、あるわけでありますけれども、最後のご答弁に、関係事業者の車両については、発災後に、その申請手続を行うと、こういうことであります。もちろん、発災前に全員持たせていたら、それは悪用されるという場合も、なきにしもあらずだと思いますので、そういうふうには思いたくはありませんけれども、そうなわけでありまして、そうすると、大規模な災害が起きたときに、水道局の車両だけではこれは対応は難しいわけで、あと、かねてから関係事業者との協力、そういったものが大変重要である、このように申し上げてきたわけであります。
 そうしますと、今、地域防災計画の見直しも含めてやっているわけでありますが、その関係事業者に、申請して直ちに渡さなきゃいけない、これをいかに迅速に発行していくのかどうか。それが、イコール、この応急復旧の迅速化といいますか、早期に対応ができるようになるわけでありますけれども、こうしたことが私は重要ではなかろうかと。申請してとりにいくのに、渋滞に巻き込まれていたんでは、これは大きな障害にもなるわけであります。
 昨年の三定で、こうした課題を取り上げて、応急復旧活動の迅速な対応、それから、情報伝達の対応等について、さらに、取り組みを強化すべきだと、こんな質問をいたしましたところ、水道局からは、関係事業者向けの震災時行動マニュアル、これを新たに作成しますと、こんなご答弁を前向きにいただいたわけでありますので、ぜひ、震災時行動マニュアル、これはいつごろ皆さんに徹底をするのか。もう既にでき上がっているのかどうか。そんなことを含めて、緊急車両の対応について伺いたいと思います。

○福田総務部長 ご指摘のとおり、応急復旧には、水道局の作業車両だけでなく、関係事業者の車両が円滑に走行できるようにすることが重要でございます。
 このため、これまでは、本庁で統一的に緊急通行車両の指定手続を行うことになっておりましたが、これを、支所や浄水管理事務所など、都内二十カ所に大幅に拡大し、復旧作業などにかかわる関係事業者の車両に対しても、迅速に緊急通行車両表章等を交付する体制を整えているところでございます。
 また、関係事業者の協力体制をつくるのに必要な震災時行動マニュアルにつきましては、震度別による参集体制や電子メール等による連絡体制など、内容は作成済みでございまして、四月早々には配布できる段階となっております。

○長橋委員 もう既にマニュアルはでき上がっていると、もう間もなく新年度が始まるわけでありますから、周知を図っていくということでありまして、その中で、新たに緊急車両の交付については、今までは本庁一カ所だったのが、二十カ所まで拡大すると、こういうことでありますから、ぜひ、その周知もきちっと進めていただきたいと、こう思うわけでございます。
 そういう中で、渋滞のことについて、警視庁が、本来は地域防災計画に盛り込むということなんだけれども、緊急性を要するということもあるんでしょうか、警視庁は、都内の交通規制を改定したと、こんな新聞記事を見させていただきました。自動車の流れをとめずに、都心の交通量を減らす発想に転換すると。一切、車両は、緊急車両以外は動くな、とめるというんじゃなくて、都心から都外といいますか、都心部から郊外に行く車両については、規制を行わないと。こうしたことによって、都心部の渋滞を解消していこうと、こういう取り組みだろうと、こう思うわけでありますが、ですから、都心部に流入する車だけを規制していこうかと、こういうことだろうと思います。
 そこで、車両を乗り入れられない流入禁止区域にとどまる車両、また、道路上の車両を減らすために、車両を駐車場や公園に移すよう指導し、都心の解消を図る。こんなこともいっているわけでありまして、警視庁としては、これは周知をしていくことも大変だろうと思うんですけれども、そういう中で、水道局の事業所や関係事業者行動マニュアルに、災害時は警視庁の指示が最優先されるんだろうと思いますけれども、こうしたことも、きちっと徹底をしていかないといかぬのではないかと思いますけれども、こうした事業者や関係事業者に徹底していくべきだと思いますが、いかがでしょうか。

○福田総務部長 迅速な応急復旧活動を行うためには、一般車両等による渋滞の影響を受けずに、緊急車両としてスムーズに走行できる路線を的確に選択し、一刻も早く現場等に移動することが重要となります。
 また、災害発生時に、このような的確な判断と行動を行うためには、日ごろから、局職員や関係事業者が、交通規制の内容や発災時の運用方法等を熟知していることが必要となります。
 このため、今後予定されている警視庁の交通規制改定の説明会の内容を受けまして、迅速な局内各部署への通知や、関係事業者向けの震災行動マニュアルへの追加により、周知を図ってまいります。
 また、平成二十四年度には、都の地域防災計画の改定を受け、当局の震災応急対策計画の改定を行うことから、災害発生時の交通規制の内容や運用方法等を改定内容に盛り込んでまいります。
 これらを着実に実施することにより、応急給水や応急復旧活動に不可欠な車両移動を確実なものとしてまいります。

○長橋委員 いろいろとご答弁をいただきまして、ありがとうございました。
 最後に、局長にお伺いをしたいと思うんでありますが、先ほど私の地元が木密対策、東京二十三区の中で一番人口密度が高いのは豊島区だということで、別に威張れる話ではないんですけれども、そうしたことを考えると、今回の議会の中でも、帰宅困難者対策とあわせて木密対策は大変重要なテーマになってきているわけでありまして、先ほどの排水栓等は、こうした木造密集地域に多く存在するというようなこともあるわけでありますので、ぜひ、そうした側面からといいますか、実際に震災が起きた後の応急復旧が水道局の果たす使命でもあるかと思いますけれども、木密地域対策を考えると、応急復旧、それから、応急給水、こうしたことも含めて、水道局としても、この木密対策にしっかりと取り組んでいただきたいと思います。こうした水道局の震災時の活動について、局長に、最後、ご意見をいただきたいと思います。

○増子水道局長 水道は、都民生活や都市活動に欠かすことができない首都東京の基幹的なライフラインであります。
 東日本大震災では、断水により、市民が、さまざまな困難を強いられている姿を数多く目にし、改めて、首都東京では、震災時にも可能な限り給水を確保し、都民生活や都市活動への影響を最小限に抑えるという使命を痛感いたしました。
 このため、排水管の耐震化を加速させるとともに、住民や区市町とも連携して、円滑に応急給水を行う一方、関係事業者と一体となって、速やかな応急復旧を図ってまいりたいと思います。
 一千三百万人都民の暮らしの安全と安心を支えていくため、今後とも、震災対策の充実強化に引き続き努めてまいります。

○西崎委員 私からは、まず、応急給水拠点について伺いたいと思います。
 もうすぐ桜のシーズンとなりますけれども、水道局では、桜のシーズンや水道週間などに、浄水場等の施設を開放しております。先ほど来、世田谷区のお話が続いておりますが、私の地元の世田谷区にあります駒沢給水所でも、サザエさん通りで有名な桜新町の桜祭りの時期に、配水塔の上部、大変変わった形なんですけれども、二つ建物があって、上の王冠のようなところに電灯がともりまして、非常に地域の方から愛されております。この建物は、今お話ししたようにデザインがとてもすてきで、世田谷区の地域風景資産に選定されました。地域住民の方からも、長い間、親しまれております。
 歴史のある建造物と聞いておりますけれども、駒沢給水所は、いつごろ建設され、現在はどのような役割を果たしているのか伺いたいと思います。

○酒井浄水部長 駒沢給水所は、かつてありました豊多摩郡渋谷町の町営水道施設として、大正十三年に完成してございまして、長年にわたり周辺地域への給水を担ってまいりました。
 平成十一年以降は、給水所としての機能を休止しており、現在は震災時に応急給水施設として、近隣のお客様に水道水を供給する重要な役割を担っております。

○西崎委員 駒沢給水所が長い間、八十八年ですか、九十年近く給水をしてきたこと、また、現在は、震災時に地域住民に給水する施設だということはわかりましたが、その役割をよく理解してもらうことも重要であると思います。
 そこで、水道局は、駒沢給水所が応急給水施設であることを地域の住民の方に認識してもらうために、どのような取り組みを行っているのか伺います。

○酒井浄水部長 駒沢給水所が震災時の給水拠点であることは、局のホームページやパンフレットに掲載するほか、営業所が実施しております水道何でも相談のパネルですとか、区役所に置く南部水道ニュースに掲載して、周知を図ってきておるところでございます。
 また、当局では、安全管理上の観点から、通常は無人施設の開放は行っておりませんが、駒沢給水所につきましては、世田谷区からの依頼を受け、毎年、都民の日に施設を開放し、来場者に応急給水拠点であることを説明しております。

○西崎委員 ふだん施設開放を行わない施設であるにもかかわらず、都民の日に、特別に給水所を開放しているということですけれども、地域の方からお話を伺いますと、給水塔を中心にした写真展の開催、あるいは、バザーなど、いろいろ地域活動が盛んに取り組まれております。そして、地域の方からは、大変すばらしいデザインなので、この建造物を保存していきたいという思いも強くあるようです。
 しかし、現在も応急給水拠点になっていることを考えますと、なかなか、いろいろ難しいのかなというふうにも思います。
 今後とも、応急給水施設として位置づけられることを広く周知して、さきの大震災のようなときにも対応できるよう、この取り組みの継続をお願いいたしまして、次の質問に移ります。
 次に、お客様サービスについて伺いたいと思います。
 水道サービスの基本は、安全な水を常に安定して供給することにありますけれども、同時に、日常的なサービスの向上も重要な施策の一つだと考えます。
 近年、価値観やライフスタイルの多様化などによりまして、提供されるサービスも、さまざまなものが求められておりまして、これまで以上に、お客様の立場に立ったサービスの向上が必要だと思います。
 そこで、水道局が行っているお客様サービスについて、何点か質問したいと思います。
 三月は、転勤や引っ越しのシーズンになりまして、大変、問い合わせとか、利用開始、中止の申し込みなど多いのではないかと思います。この点について、どのように対応しているのかお聞かせください。

○高原サービス推進部長 当局では、お客様からの使用開始や中止の申し込み、各種の問い合わせといった受付業務につきまして、区部と多摩地区の二カ所のお客様センターに集中化をいたしまして、ワンストップサービスを実施しております。
 お客様センターでは、日曜、祝日を除いて、夜八時まで受け付けるとともに、季節や曜日、時間帯により人員をシフトさせるなど、お客様からお電話をいただいた際に、極力お待たせをいたさない対応を行っております。
 さらに、当局のホームページ上におきましても、インターネット窓口を設けまして、お客様からの申し込みを二十四時間受け付けているところでございます。

○西崎委員 受付業務がワンストップでできるということで、大変便利だと思いますし、また、インターネットで二十四時間対応ができるということで、大変利便性が上がってきているのではないかと思います。
 しかし、ライフスタイルの変化によって、お客様のニーズは多様化しておりまして、さらに、水道局は、利便性向上に向けた継続的な取り組みが求められると思います。
 そこで、お客様に身近な料金支払いの利便性向上に向け、水道局がどのような取り組みを行っているのか伺いたいと思います。

○高原サービス推進部長 当局では、お客様に水道料金をいつでも、どこでも、お支払いいただけるように、支払い手段等の多様化を図っているところでございます。
 具体的には、まず、料金の請求書につきまして、金融機関以外にも、お近くのコンビニエンスストアでのお支払いを可能とし、支払い窓口や時間帯の拡大を図っております。
 また、近年、普及の著しいクレジットカード払いにつきましても、平成十九年十月より取り扱いを開始いたしまして、順次、支払い可能なカード会社を拡大しているところでございます。
 さらに、給料日などに合わせて料金を請求してほしいといったお客様のニーズにこたえ、お客様があらかじめ振替日を指定することができる口座振替日指定サービスを実施いたしまして、口座振替を利用されるお客様の利便を図っているところでございます。

○西崎委員 水道料金の徴収は、二カ月に一回ということで、うっかり忘れてしまいがちなんですけれども、今のお話ですと、さまざまなサービスを提供していることで、受け皿を用意しているということで、よくわかりました。
 最近、水道局のホームページを見ていましたら、水道使用量の情報提供サービスというものがございました。この水道使用量の情報提供サービスは、どのようなサービスで、利用状況はどうなっているのかお聞かせください。

○高原サービス推進部長 ご指摘の水道使用量の情報提供サービス等は、あらかじめ登録をいただきましたお客様に対しまして、当局のホームページを通じまして、過去の水道使用量や料金等をお知らせするサービスでございます。
 具体的に申し上げますと、過去二年間につきまして、各検針機関ごとの水道の使用量や、上下水道料金の実績を表やグラフを用いて、お客様にわかりやすく情報提供いたしまして、節水や家計管理に役立てていただいております。
 また、環境負荷軽減の観点から、一定の換算率によりまして、水道使用によりますCO2排出量を見える化いたしまして、情報提供も行っております。
 なお、このサービスの利用状況でございますが、現在、区部と多摩地区を合わせまして、約八千二百件のお客様がこのサービスを利用されていらっしゃいます。

○西崎委員 今お話を聞きますと、水道使用量をCO2に換算するなど、環境の視点に立った、また、お客様の視点に立ったよい取り組みだと思いますが、私も、このサービス、気がつかないで、ホームページで初めて気がつきました。都全体の給水件数から見ると、まだまだ利用者の数が少ないように思われます。水道の使用者が、みずからの使用量や水道代を把握できれば、節水につなげられますし、CO2削減にもなると思います。
 私は、海外によく出ていたときがあったんですけれども、日本は、大変水が安全で、蛇口からすぐに水道の水を飲むことができると。海外にいると、必ずペットボトルでお水を買わなければ水を飲むことができないということで、もっと大切に水を使っていくためにも、こういった情報提供というものをもっと利用していった方がいいと思うんですけれども、使用実績情報提供サービスを初め、利便性向上につながる取り組みについては、局はもっとPRしていくべきではないかと思いますけれども、見解をお聞かせください。

○高原サービス推進部長 各種お客様サービスにつきましては、当局ホームページや「水道ニュース」、使用開始の際にお配りをいたしております「東京水読本」といった、これまでもさまざまな方法で、お客様への周知を図ってきたところでございます。
 今後も、検針票の余白を利用して随時PRをするなど、多様な媒体を活用いたしまして、引き続き積極的な周知に努めてまいります。

○西崎委員 ぜひ、環境の視点、あるいは節水の観点、さまざまな視点からも、こういった情報提供などをうまく市民が利用して、これからも、いろんな情報をもらえるように、あるいは局側も、積極的にサービスの提供を充実することを、PRを努めていただくことを要望いたしまして、私の質問を終わります。

○山下委員 それでは、私からは、まず、耐震継ぎ手化事業について伺います。
 東日本を襲った未曾有の巨大地震の発生から一年が経過しました。防災対策や耐震化に万全を期すにはどうしたらよいか。恐らく、日本人のほとんどだれもが、この一年、そのような思いを強めてきたのではないかと思います。
 こうした中、東京都水道局では、水道管路の耐震継ぎ手化緊急十カ年事業を推進していると認識しております。この事業は、東日本大震災の発生前の平成二十二年一月に策定されていますので、耐震化に着目した水道局の意識の高さと的確なご判断を、改めて評価させていただきます。
 そこで、この耐震継ぎ手化に取り組むことになった経緯とその内容について伺います。

○今井給水部長 平成七年の阪神・淡路大震災では、水道管の継ぎ手の抜け出しによる被害が多数発生いたしました。そのため、これを教訓として、平成十年度から、この地震で被害のなかった継ぎ手の抜け出し防止機能を有する耐震継ぎ手管を全面的に採用してまいりました。この耐震継ぎ手管は、東日本大震災や新潟県中越沖地震においても被害はございませんでした。
 震災時は飲料水に加え、ふろ、洗濯やトイレなどの生活用水が何よりも重要であります。水道の一日でも早い復旧が求められております。このため、平成二十二年一月に策定した東京水道経営プラン二〇一〇において、これまでの水道管路の取りかえ計画を前倒しし、工事量を倍増させる水道管路の耐震継ぎ手化緊急十カ年事業を立ち上げ、鋭意取り組んでおります。

○山下委員 ただいまのご答弁にありましたように、昨年の東日本大震災でも、また、それより前の新潟県中越沖地震でも、耐震継ぎ手管では被害がなかったということですから、耐震継ぎ手化への取り組みが、いかに有効であるかがよくわかります。
 震災のときに、おふろ、洗濯、トイレといった生活用水が確保できる、あるいは水道の復旧が早まるということは、都民の日々の暮らしの安心感にもつながります。
 そこで、この耐震継ぎ手化事業の実施状況と、五百三億円が予算案に計上されている平成二十四年度の取り組みについて伺います。

○今井給水部長 平成二十二年度末現在、耐震継ぎ手化率は二七%でございます。今後、平成三十一年度には、これを四八%まで向上させ、震災時における平常給水までの復旧日数を、三十日間から二十日間に短縮させるよう取り組んでまいります。
 また、平成二十四年度は、送配水の耐震強化等のため、お話のとおり、五百三億円の予算を計上し、三百二十キロメートルの取りかえ工事を予定しております。

○山下委員 水道局が計画的に耐震継ぎ手化を進めていることがよくわかりました。引き続き、工事を着実に遂行していただきたいと思います。
 ただ、その一方で、先ほどのご答弁にありましたように、当初の予定の倍の工事を前倒しで行っているということは、道路工事の実施によって、別の意味の問題も生じる可能性があります。
 例えば、安全面−−機材で土砂を掘る作業、トラックなどの往来で、作業員も通行人も危険と隣り合わせといえる場面もあるでしょう。工事の大きな音で車の接近に気づかなかったり、たとえ注意を促しても、その声が聞こえないということもあるかもしれません。それから、交通規制、通行どめになったり、片側交通になるなどで、ドライバーが不便に思うこともあるでしょうし、地域の住民が歩きにくかったり、あるいは工事の音で落ちつかないという声も上がるかもしれません。
 水道局では、工事の安全性の確保や付近の住民、ドライバーへの配慮など、工事の円滑な推進のためにどのような対応策を施しているのか伺います。

○木村建設部長 まず、工事の安全性の確保に向けまして、毎年度、水道局工事事故防止方針を策定し、重点対策事項を掲げ、事故防止に取り組んでおります。
 その中で、職員に対する安全講習会や施工業者と安全管理に係る連絡会などを定期的に開催し、安全意識の高揚と情報共有を図るとともに、現場パトロールなどを実施し、施工業者と協力して事故防止に努めております。
 また、地域住民に水道工事への理解を深めていただくため、工事に必要な効果などをわかりやすく解説したリーフレットの配布や、ホームページへの掲載などを行っております。
 個々の工事現場では、迂回路の案内など、わかりやすい看板の設置、現場見学会の開催などを通じ、地域住民のご理解とご協力を得られるよう努めております。
 また、当局では、このような施工業者の取り組みを促すため、周辺地域への適切な対応及び工事情報の広報について、すぐれた取り組みを表彰するイメージアップコンクールを実施しております。

○山下委員 工事の円滑な推進のために、水道局が、さまざまな角度から対策を施しているのがわかりました。
 また、ご答弁の中にありましたイメージアップコンクールということでいえば、私の地元の青梅市の梅郷配水所の設備工事の際、工事担当業者の皆さんが付近の清掃作業を行い、それらが評価されて、このイメージアップコンクールの優良賞を受賞したと聞いております。付近の住民の評判もよく、コンクール設定の効果のあらわれの一つかと思います。
 そこで、水道局は、これまでどのようにこのイメージアップコンクールに取り組んできたのかを伺います。

○木村建設部長 イメージアップコンクールは平成十七年度より実施しており、水道工事に関する地域への適切な対応や工事情報の広報について、すぐれた取り組みを実施した工事を表彰することで、工事関係者の意識の醸成を図ることを目的に行っております。
 コンクールの審査では、安全で円滑な工事の施工に当たっての適切な対応、工事の目的や内容等、わかりやすい広報、地域に配慮した環境対策などの取り組みに着目し、これまで、最優秀賞や優秀賞など、平成二十二年度までに七十六件を表彰しております。
 受賞した施工業者の取り組み内容につきましては、当局のホームページで公開し、施工業者間で共有化を図っております。
 また、コンクールの受賞は企業イメージのアップにもつながるため、各企業の水道工事のイメージアップの取り組みの強化に寄与しているものと考えております。

○山下委員 このように、水道局が工事に対して評価を行っていることは、工事業者の皆さんにとっても励みになりますし、何より、工事における事故や、関係した交通事故などを防ぐという安全性確保の面で、大きな意味のあることと思います。
 おととい発生した埼玉県内のマンション工事現場での痛ましい幼児の死亡事故を例に出すまでもなく、安全性の確保、人の命を守るということは、すべてに優先されるものであるといえます。ただいまご紹介いただいたイメージアップコンクールや現在の取り組みにとどまらず、考えられるあらゆる手段を講じて、事故撲滅に取り組んでいただきたいと思います。
 その一方で、耐震継ぎ手化等、水道局の工事は、都民の生活や命を守るための大切な水を確保することを目的に行われるものですから、住民は、このことをきちんと認識し、安全性に問題がない限り、積極的に工事に協力する姿勢を示すことも必要と考えます。
 ところで、耐震化と並んで、今の日本で待ったなしといえるのが地球温暖化対策です。東京都では、環境確保条例に基づき、全庁を挙げて環境問題に取り組んでいますし、私が昨年十一月のこの公営企業委員会の事務事業質疑で、水道局の環境負荷低減に向けた取り組みについて質問した際、局からは、ポンプ設備等の省エネ化や、総合的なエネルギー管理による水運用の実施などにより、平成二十二年度実績で、およそ三千五百トンにも及ぶCO2を削減しているとの答弁をいただきました。
 環境確保条例では、都内千二百以上の事業所を対象に排出削減を義務づけていて、その中には、水道施設も含まれていると聞いております。
 そこで、具体的に、排出削減義務が課されている事業所数と削減義務量の数値を伺います。

○黒沼企画担当部長 環境確保条例におきましては、三カ年連続でエネルギー使用量が原油換算で一千五百キロリットル、これを超える事業所につきましては、特定地球温暖化対策事業所として指定することとなっております。平成二十二年度から二十六年度の五カ年におきまして、温室効果ガスの排出総量を削減する義務が課せられております。
 この指定を受けました当局の事業所といたしましては、浄水場及び浄水所で五カ所、給水所で八カ所、ポンプ所で三カ所の計十六事業所でございます。
 また、この事業所に課せられます二酸化炭素の削減義務量の合計は、五カ年で約四万トンとなってございます。

○山下委員 よくわかりました。ところで、環境確保条例には、地球温暖化対策の取り組みが特にすぐれた事業所を、トップレベル事業所として認定する制度もあり、東京都の水道施設でも、既に認定されているところがあると聞いております。認定された事業所の数と評価されたポイントについて伺います。

○黒沼企画担当部長 環境確保条例では、お話のように、地球温暖化対策の取り組みがすぐれている事業所につきまして、二酸化炭素の排出削減義務率を軽減する制度が導入されてございます。この取り組みが、極めてすぐれた事業所、いわゆるトップレベル事業所でございますが、これに認定をされますと、計画期間内の削減義務率が二分の一に軽減をされます。
 現在、都内約千二百の対象事業所のうち、このトップレベル事業所として、民間事業者も含めまして、二十七の事業所が認定をされておりますが、このうち、都庁関連施設といたしましては、稲城ポンプ所を初めまして、当局の五つの施設が認定をされてございます。
 これは、当局が、本制度導入以前から、ポンプ設備の省エネ化や高効率照明導入といった事業に積極的に取り組みますとともに、水道局環境計画に基づきまして、局を挙げて省エネ推進体制を整備してきた結果と考えてございます。

○山下委員 東京都水道局の先進的なすぐれた取り組みがよくわかりました。トップレベル事業所に認定されたからといって、それに甘んじることなく、引き続き、高いレベルの削減をお願いいたします。
 それでは、CO2削減についての平成二十三年度の達成見込みと、環境計画の最終年度となる平成二十四年度の取り組みについて伺います。

○黒沼企画担当部長 当局ではこれまで、環境計画に基づきまして、再生可能エネルギーの活用や省エネ設備の導入などにより、二酸化炭素の排出削減対策を積極的に推進しており、平成二十三年度の目標値であります。約一千八百トン、これを上回る削減を達成できる見込みとなってございます。
 また、平成二十四年度におきましては、これまでの多様な環境負荷低減対策に加えまして、葛西給水所の小水力発電設備や高月浄水所の高効率ポンプの導入などの取り組みを進める予定でございます。
 引き続き、総合的な対策を推進し、三カ年の排出抑制量の六千トンを初めまして、環境計画で掲げる目標の実現に向け、着実に取り組んでまいります。

○山下委員 CO2排出量削減や省エネ推進という地球規模の課題を解決するための取り組みにおいて、そして、工事の安全性確保という面においても、東京都水道局が他の事業者の模範となるような施策をこれからも行ってくださることに期待をいたしまして、質問を終わらせていただきます。

○早坂委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑は、いずれもこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○早坂委員長 異議なしと認め、本案に対する質疑は終了いたしました。
 以上で水道局関係を終わります。

○早坂委員長 これより下水道局関係に入ります。
 予算の調査を行います。
 第二十七号議案を議題といたします。
 本案につきましては、既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
 発言を願います。

○中谷委員 さきの震災において、被災地の下水道の施設は、地震と津波で甚大な被害を受けました。震源地から東京は五百キロ以上離れていますけれども、東京においては、液状化による下水道管の損傷とか、あるいは土砂が詰まったり、また、水再生センターの設備の破損などの被害がありました。ただ、都においては、やはり早急な対応により下水道機能自体の停止が回避できたのは、何よりであったと記憶をしております。
 これから発災する予想がされる地震において、震源が今までよりも、より東京に近かったり、また、あるいは直下型の場合は被害が今回の比ではないということが予想されている中で、どのレベルまでの備えをいつまでにすればいいのかという明確な答えがない中で、対策を練っていかなければならないという状況だと思います。
 阪神・淡路大震災、そして、この東日本大震災から学ぶべきを学び、やはり生かしていかなければならない。耐震化に向けての取り組みが加速化するということは、当然のことだと思います。
 特に、この水再生センターというのは、二十四時間三百六十五日稼働しなければいけません。この下水の処理に伴って発生する汚泥の安定的な処理機能の確保には、送泥管の老朽化対策と送泥管のバックアップ機能が大変大事だと思いますが、そこでお伺いしたいんですが、このバックアップ機能強化の今日までの経過と、加えて、特に、首都機能が集積している地区の排水を受けております芝浦水再生センターと、また、この規模の大きい森ヶ崎水再生センター間のネットワーク化に向けた連絡管の整備の取り組みと、今年度の計画についてお伺いをいたします。

○黒住計画調整部長 区部におきましては、水再生センター間で汚泥を送り、汚泥の集約処理による効率化を図ってまいりました。なお、送泥管の整備に当たりましては、複数本を整備するなど信頼性の確保に努めてまいりました。
 また、多摩の流域下水道におきましては、多摩川を挟んで対面に位置する水再生センター間で、汚泥や送水を相互に送る連絡管の整備を進めており、その活用によりまして、昨年の計画停電の際にも処理に支障を来すことはございませんでした。
 一方、東日本大震災を受けまして、震災時の施設間のバックアップ機能の確保が、より一層重要になっております。
 このため、災害時の下水道機能を確保するとともに、送泥管や水再生センターを効率的に再構築していくため、水再生センター間で汚泥や汚水などを相互に送ることができるネットワーク施設を整備してまいります。このネットワーク施設の一つでございます芝浦水再生センターと森ヶ崎水再生センター間の連絡管につきましては、今年度に引き続き来年度も設計を進めてまいります。

○中谷委員 この芝浦の水再生センターと森ヶ崎の水再生センターのネットワーク化というのは、非常に大事な事業だと思いますので、来年度も設計を進めるということでありますが、早期の事業着手を望みたいと思います。
 そしてまた、耐震化の取り組みの中で、下水道管の耐震化は、もともとやっておりましたけれども、今回のこの震災を受けて、当初の計画をどのように前倒しをし、また、拡大を図っているのかお伺いをいたします。

○野村建設部長 下水道管の耐震化は、震災時における下水道機能や交通機能の確保などの観点から、優先度を定め、必要な対策を実施してございます。
 具体的には、区部の避難所や災害拠点病院などからの排水を受ける下水道管とマンホールの接続部を、柔軟性のある構造に変更し、耐震性の向上を図る取り組みを進めてまいっております。
 昨年度までに、対象とする約二千五百カ所のうち約千七百カ所を実施し、残りの八百カ所は、計画を二年前倒しいたしまして、平成二十五年度の完了を目指しております。
 また、液状化の危険性の高い地域にある緊急輸送道路などの交通機能を確保するため、マンホールの浮上を抑制する対策を進めており、昨年度までに緊急輸送道路約五百キロメートルについて、対策を実施いたしました。
 このほか、今年度から、緊急輸送道路と避難所などを結ぶ区道で、各区が定める地域防災計画において、防災上重要な道路として位置づけられているアクセス道路についても、平成二十四年度末までに、区の地域防災計画との整合を図り、約三百キロメートルの整備を進める予定でございます。
 また、これらの対策につきましては、ターミナル駅など発災時に多くの人が集まることが予想される地区へ、対策エリアの拡大を図ってまいります。

○中谷委員 発災時には、最低限の下水道機能の確保と、速やかな復旧が可能となるまず体制づくりが大変大事だと思います。
 そして、今、下水道の耐震性向上を図るという避難所と災害拠点病院との工事については、二年前倒しでやっているということは、非常に評価に値すると思います。
 それと、さらに、そのアクセス道路について、これは区の地域防災計画との整合性が当然必要でありますので、いわゆる区によって、地域差によって、そのスピード感が、余り差が生じないように、やはり行っていくことが必要だと思います。
 それから、帰宅困難者を本来は発生するのを抑えるというのが、東京都の目指すべきところだと思いますけれども、そうはいいながらも、恐らく、どうしてもターミナル駅にはかなりの人が集中すると思われますので、今ご答弁のありましたとおり、発災時には、ターミナル駅に集中することを想定の上で、対策エリアの拡大をお願いしたいと思います。
 続いて、一つ、地元、私練馬なんですが、練馬の件についてお伺いをしたいと思います。
 練馬区の中村地区と田柄川の幹線流域で、浸水対策の取り組みとして今進めて−−田柄についてはこれからですけれども、貯留管の整備をやっていただいております。この貯留管の整備状況と、これが整備された暁には、どのような効果が望まれるのかご答弁をお願いいたします。

○野村建設部長 練馬区中村地区は、道路がなだらかに傾斜いたしまして、周辺より低い土地で浸水被害が発生しておりますため、この特徴を生かし、集まった雨水を取水しやすい区道豊中通りの道路下に、延長約二千四百メートル、貯留量二万五千立方メートルの貯留管などを整備しております。このうち、豊玉中地区などの貯留量二万立方メートルの部分が完了しており、平成二十六年度末までに、残りの貯留管など、すべての施設を完成させることを目指しております。
 田柄川幹線流域では、既設の田柄川幹線は、かつて川であった場所にふたをかけてつくられたため、浅い位置にございまして、豪雨時に幹線内の水位が上昇すると、そこにつながる下水道管からの雨水が流れ込みにくくなっております。このため、深い位置に新たな幹線を並行して整備し、田柄川幹線の水位を下げ、浸水被害を軽減することとし、来年度に田柄・北町地区など、延長約四キロメートルの設計に着手いたしまして、水害の発生の防除に努めてまいりたいと考えております。

○中谷委員 続いて、地震・津波に伴う水害対策技術検証委員会というのが昨年の六月に設置をされているんですけれども、本委員会は、学識経験者と庁内の関係局、これは下水道局、建設局、港湾局で構成をされていると思いますが、当初予定では本年の二月を目途に取りまとめを予定していたと認識をしておりますけれども、現在の進捗状況についてお伺いをいたします。

○黒住計画調整部長 地震・津波に伴う水害対策技術検証委員会は、東日本大震災を踏まえ、東京の沿岸部や低地帯での地震、津波に伴う水害対策について、これまでの都の取り組みを検証するとともに、今後取り組むべき対策を検討することを目的に設置いたしました。
 これまで、関係局が保有する施設における地震や津波に対する対策の現状把握や、耐震性、耐水性の向上策等について議論を進めてまいりました。
 今後、東京都防災会議での検討結果等を踏まえ、地震、津波対策への提言の取りまとめを行う予定でございます。

○中谷委員 ぜひ関係局の横の連絡を密にしていただいて、情報を共有していただきたいと思います。
 次に、下水道機能維持のために不可欠な電力の確保についてお伺いをしたいと思いますが、これは蓄電技術の向上と燃料電池が今後の課題だと認識をしておりますけれども、東日本の大震災を踏まえて、節電、電力確保の取り組みとして、NaS蓄電池、いわゆるナトリウム硫黄の蓄電池でありますが、当初二万キロワット級の整備状況だったと思いますが、それを倍増して四万キロワット級を目指すという計画があるかと思いますが、その内容についてお伺いをいたします。

○黒住計画調整部長 昨年夏には、夜間に電力を蓄え、昼間の電力使用のピーク時に利用するナトリウム硫黄蓄電池の活用や、水処理工程におきまして、生物による下水処理に不可欠な空気を供給するため、多くの電力を使用している送風機の運転について、水量の変動などに合わせ、きめ細かに制御するなどの節電の取り組みによりまして、東京都全体の使用電力の抑制に大きな貢献をいたしましたが、これらの取り組みにつきましては、今後も継続してまいります。
 また、東日本大震災後の電力の厳しい供給状況に対応するため、ナトリウム硫黄蓄電池の四万キロワットへの倍増や、非常用発電設備の増強など、下水道機能の維持に不可欠な電力の確保に取り組んでまいります。
 なお、ナトリウム硫黄蓄電池につきましては、民間企業で導入した設備の一部にふぐあいがあり、その改善策について、メーカーが、消防など関係機関と具体的に協議を進めていると聞いております。下水道局といたしましても、現在は運転を停止いたしておりますが、夏までには安全対策を講じた上で再開できるよう、万全の対応をしてまいります。
 ナトリウム硫黄蓄電池の増強に当たりましても、この安全対策をあわせて実施してまいります。

○中谷委員 下水の処理過程で大量の電力を必要としております。節電、電力確保の対策というのは、都内の電力の一%を下水道局で使っていることを考えると、下水道局の果たす役割というのは非常に大きいと思います。
 そして、今ご報告がありましたNaS電池については、火災など事故が発生したというご報告でありましたけれども、引き続き安全に配慮されて、技術的な問題をクリアしていただきたいと思います。
 東電が電気料金の値上げを検討し、また、原発も、ことしの夏前には五十四基すべてが稼働を停止すると。そうしたときに、やはり下水道局として、調達コストの安い電力を求める努力は、引き続き必要であると認識をしております。
 続いて、今度は下水汚泥の燃料化についてお伺いをしたいと思うんですが、燃料化というと、消化法というメタンガスを生成するものと、炭化法といって炭化燃料を製造する、この二つがあると認識をしております。
 日本の下水処理施設というのは、大体二千カ所以上あるんですけれども、この消化法を採用しているのは約三百カ所であります。そのうちの約二十五カ所でバイオマス発電を行っております。下水汚泥というのは、都市部になればなるほど、当然その量はふえるわけでありまして、しかも、そのエネルギーとして見たときに、資源としての価値も非常に高いと。今後、本格的に下水汚泥のエネルギー利用というものが期待をされておりますし、この首都東京においては、その可能性が極めて高いと認識をしております。
 そこで、下水汚泥の燃料化の現状と、メタンガス、いわゆる消化ガスの発電の取り組みについてお伺いをいたします。

○渡辺施設管理部長 下水道局では、汚泥消化ガスを利用しました常用発電を、森ヶ崎水再生センターで平成十六年四月から行っております。
 発電量は、一日当たり平均で約六万キロワット、年間では、平成二十二年度実績で約二千二百万キロワットに上ります。発電電力は、当該事業所の水処理施設などで利用され、使用電力量の約二〇%を賄っております。なお、この発電につきましては、下水道事業として国内初でありますPFI事業として実施しております。

○中谷委員 バイオマス発電は、東京は、多分この一カ所だけだと認識をしております。下水汚泥の焼却をするときの過程において、実は一酸化二窒素、N2Oが非常に発生をする度合いが高いんですね。この一酸化二窒素というのは、いわゆるCO2を−−一酸化二窒素を一削減することは、CO2を三百十削減することに値すると。それぐらい温室効果ガス的には、この一酸化二窒素というのはCO2以上に厄介なものでありまして、ただ、下水汚泥を焼却するときには、必ず被燃焼物の中に窒素がありますので、それが由来をして、焼却の際に大量のものが発生したり、また、微生物の働きによって、この一酸化二窒素というのがふえていくということであると伺っております。
 そこで、この消化ガスの、今メタンガスの件の発電以外に、バイオマスの利用や、また、それ以外の再生エネルギーを活用した技術開発という部分では、東京都はどのような取り組みを行っているかお伺いをいたします。

○中里技術開発担当部長 下水道局では、バイオマスを利用した発電としては、森ヶ崎水再生センターの消化ガス発電以外に、清瀬水再生センターで汚泥ガス化炉による発電を行っております。
 バイオマス発電以外にも、下水処理水を放流する際のわずかな落差を利用して発電する小水力発電を初め、太陽の向きに合わせてパネルを動かし、発電効率の向上を目指した新型の太陽光発電など、再生可能エネルギーを利用する技術の開発と導入を行ってきております。
 また、下水の温度が、夏は気温より低く、冬は気温より高いという特徴を利用いたしまして、下水道局の施設や地域の冷暖房に現在活用しておりますが、この下水の持つ熱エネルギーと太陽熱とを組み合わせた新型の冷暖房システムの実用化を目指してまいります。

○中谷委員 バイオマス以外に、今、小水力発電とか太陽光のお話がございましたけれども、私、将来的に極めて有効なバイオマスに関する発電においては、下水汚泥から水素ガスをとるというプラント技術が、日本の場合、もう確立をしております。これは、もともとドイツがやっておりましたけれども、そのドイツからプラントを買って、今、民間の会社でやっているところがあると聞いておりますけれども、要はバイオマスからガス化して、CO2フリーの形で水素と電気と熱を生み出すという、非常に画期的な技術であり、これはまさに、循環型社会の構築においては、極めて有効なバイオマスの水素利用だと思うんですね。
 下水道局としては、ことしの夏が、どれぐらい電力が逼迫するかという想定をされていらっしゃると思いますけれども、これから研究をするというような悠長なことはいっておられないので、即稼働できるようなエネルギー組成技術の活用が必要だと思いますので、特に、このバイオマス、下水汚泥から水素ガスをとるという技術について、本格的に、ぜひ検討、研究をしていただきたいと思います。
 被災地において、震災後しばらくの期間、電気のない生活が余儀なくされました。そうしたときに、やはり電気を貯蔵できるインフラが、もっと身近にあると非常にありがたいし、また、これは被災地の復興プランとして、水素ステーションを例えばつくるとか、水素を軸にした社会をつくろうというような動きが若干あるのも、実は事実であります。
 水素市場というのは、既存の工業用水素市場に加えて、これからは、自動車や住宅に向けての燃料電池用の水素市場というのが、大きく将来期待をされておりますので、ぜひ下水道局としての取り組みを期待したいと思います。
 そして、最後に下水汚泥の焼却灰対策についてお伺いをしたいと思いますが、この対策については、周辺環境への配慮というのは、大変、都の場合には細かくやっていただいております。ただ、この作業に携わる下水道局員の方の、職員の方の健康管理とか、また、関連しているさまざまな作業従事者の方の健康管理についても、最善を尽くしていただきたいと思いますが、現時点での、その対応についてお伺いをいたします。

○渡辺施設管理部長 下水汚泥の放射能対策等につきましては、国から明確な方針が示されない中、都は、独自の徹底した安全対策に取り組んでまいりました。
 本年一月一日からは、放射性物質汚染対処特別措置法が全面施行され、これらも含めた、さらに徹底した管理を行っております。
 周辺環境への対応としましては、施設の敷地境界の空間放射線量の測定などに加え、汚泥焼却炉の排ガスや、焼却灰に水とセメントをまぜた混練り灰などの放射性物質濃度について、外部の専門分析機関に委託して定期的に測定し、その結果をホームページで公表しております。この結果から、周辺環境への影響はないことを改めて確認しております。
 次に、作業従事者の健康管理についてでございますが、焼却灰等の処理や運搬作業における労働安全衛生を確保するため、放射性物質が含まれる汚泥の処理などの作業に当たっては、電離放射線障害防止規則等に準じた安全対策を講じております。
 具体的には、焼却灰を取り扱う作業に従事する際には、個人線量計による測定結果の記録、防じんマスク、手袋及びゴーグルなどの保護具の使用、手洗い、うがい、エアシャワーの徹底などの安全対策を図っております。
 今後とも、これらの対策を徹底し、周辺環境への対応や作業従事者の健康管理に万全を期してまいります。

○高橋委員 それでは、私の方からは、東日本大震災から早くも一年が経過をいたしました。各地では追悼の式典が営まれ、犠牲になられた方々を忍ぶとともに、被災地においては、復興に向けた強い決意を新たに胸に抱き、力強く次の一歩を踏み出そうとしている人々の姿に感銘を受けました。被災地が一刻も早く復興するように、私も力を尽くしていこうとの思いを強くした次第であります。
 大震災では、福島第一原子力発電所の被災によりまして、下水汚泥からも放射性物質が検出される等、思わぬ事態が生じ、私は昨年の当委員会の事務事業質疑の際に、流域下水道の汚泥焼却灰の処理について取り上げました。
 そもそも、流域下水道では、下水の処理過程で発生する下水汚泥を全量焼却し、そのすべてを資源化してきました。しかし、放射性物質が検出されて以降、資源化を全面的に停止せざるを得ず、各水再生センターの建物内に仮置き保管してきました。
 このような状況が長期化することによりまして、水処理や汚泥処理にも支障が生じる事態が危惧されましたが、我が党も積極的に取り組み、地元区や市町村などの協力を得まして、流域下水道の汚泥焼却灰についても、十月末から、中央防波堤外側埋立処分場に埋め立てが可能となりました。それから約四カ月が経過いたしました現在の状況を確認していきたいと思います。
 現在、流域下水道から日々発生する汚泥焼却灰の処分は、どのような状況になっているのか伺います。

○堀内技術部長 流域下水道において発生する汚泥焼却灰については、お話のとおり、多くの方々にご理解とご協力いただき、昨年の十月二十七日から、中央防波堤外側埋立処分場に埋め立てを開始することができました。
 日々発生する汚泥焼却灰は、密閉式のタンクローリー車を使用して、大田区の南部スラッジプラントへ運搬して、セメントと水を加えて混練りし、飛散防止をした上で埋め立てを行っており、着実に処分が進んでおります。
 また、汚泥焼却灰の放射能濃度は逓減傾向にあり、資源化についても試験的に行うなど、再開に向けた調整を進めております。

○高橋委員 ただいまの答弁で、流域下水道から日々発生しております汚泥焼却灰の処分の状況についてはわかりました。
 一方で、前回の質疑の際に、流域下水道の七つの水再生センターには、約三千トンもの汚泥焼却灰が仮置きされていたと伺っております。
 そこで、流域下水道の各水再生センター内で仮置きされていた汚泥焼却灰は、どのような状況になっているのか伺います。

○堀内技術部長 仮置きされている汚泥焼却灰は、周辺への飛散防止を徹底するため、建屋の中で袋に入れて密閉して保管してまいりました。
 この袋に入れて保管されている汚泥焼却灰を、周辺に飛散させることなく、また、作業の安全性を十分確保しながら、タンクローリー車に積み込むために、専用の機械を開発いたしました。
 昨年の十二月半ばから、多摩川上流水再生センターで保管していた約四百トンの汚泥焼却灰について、南部スラッジプラントへの運搬を開始し、本年二月半ばに作業を完了いたしました。
 その後、専用の機械を北多摩一号水再生センターに移し、保管されている汚泥焼却灰の運搬を現在実施しております。北多摩一号水再生センターの作業が完了した後、順次、その他の水再生センターの作業に取りかかることにしておりまして、平成二十四年度じゅうには、流域下水道の水再生センターで保管しているすべての汚泥焼却灰の運搬が完了する見込みでございます。

○高橋委員 流域下水道の各水再生センターに保管されていました汚泥焼却灰の運搬が完了する見通しが立ったということで、まず、ひとまず安心をいたしました。引き続き運搬作業に当たっては、十分な安全の確保に努めていただきたいと思います。
 しかし、多摩地域では、流域下水道と同様に、汚泥焼却灰の仮置き保管を行っている市単独の下水処理場があり、多摩地域全体で安定的に下水を処理するためには、こちらの問題も解決していかなければなりません。下水道局では、これら市の汚泥焼却灰の問題解決に向け、精力的に調整を行ってきたとのことであります。
 そこで、これら市単独の処理場からの汚泥焼却灰の処分について、下水道局がどのような調整を行い、現状はどのようになっているのか伺います。

○安藤管理部長 市単独の処理場からの汚泥焼却灰については、本来、各市がそれぞれで処分することとなっております。
 単独処理を行っております八王子、立川、町田の三市におきましても、これまではセメントなどに資源化を行ってございました。
 しかし、汚泥焼却灰から放射性物質が検出され、資源化が困難な状況となりまして、流域下水道と同様に仮置き保管を行うなど、三市とも大変苦慮してございました。
 この窮状を打開するため、下水道局が中心となって三市と連携し、関係機関や区市町村に丁寧に実情を説明し、中央防波堤外側埋立処分場への埋立処分のご了解をいただいたところでございます。
 埋立処分を各市が個別に行うことは極めて困難であったため、下水道局が、都という広域的な立場で率先して調整を行い、下水道局と一体となって事業が実施できるよう協定を締結することで、三市の埋立処分が実現することとなったものでございます。
 三市のうち八王子市は、日々発生する汚泥焼却灰につきまして、今月九日から、南部スラッジプラントへの運搬を開始し、その他の二市につきましては、施設の整備等、市の状況が整い次第、順次運搬していく予定でございます。
 今後とも、下水道局と関係市との間で、汚泥焼却灰を運搬する量やスケジュールなどを調整する連絡会議を継続的に行うなど、着実に運搬作業が行えるよう連携を強化してまいります。

○高橋委員 汚泥焼却灰の処分など、東日本大震災により発生いたしました課題を解決するため、下水道局が中心となって調整を行い、多摩の市町村との連携を深めていることに感謝いたします。
 昨年の当委員会の事務事業質疑では、多摩地域における災害時のし尿の受け入れについても確認させてもらいました。そのことに関連いたしまして、さきの本会議の一般質問で、我が党の野島議員が質問を行い、下水道局長から、目標を四年前倒しして、このたび、すべての市町村との間で、し尿の運搬、搬出、各水再生センターの受け入れなどについて定めた覚書の締結を完了したとの答弁がありました。
 東日本大震災では、避難所などから出るし尿の処理が問題化したことを踏まえ、流域下水道では、精力的に市町村と覚書の締結を進め、目標を四年も前倒しして、多摩三十市町村すべてとの覚書を締結したことを評価いたします。
 そこで、市町村との覚書の締結の経過について、具体的に伺います。

○堀内技術部長 流域下水道では、各市町村との間で、避難所などの衛生的な環境を保つことを目的とし、避難所などから出るし尿の運搬、搬出、各水再生センターの受け入れなどについて定めた覚書の締結を順次進め、昨年度までに七市町村と覚書を締結してまいりました。
 東日本大震災では、避難所などから出るし尿の処理が問題化したことを踏まえ、流域下水道では、市町村の防災担当者との会議などにおいて、し尿の受け入れ体制の重要性を説明し、精力的に覚書の締結を働きかけるなどの取り組みを行いました。
 本年度は、昨年十二月までに、残る二十三市町と覚書を締結し、目標を四年前倒しして、すべての市町村との覚書の締結を完了いたしました。
 今後とも、各市町村と連携し、し尿の受け入れの実効性を高めるため、緊急時の連絡先や災害時に想定される避難所の状況などに関して情報交換を継続的に行っていくとともに、実践的かつ効果的な訓練を実施するなど、災害時における相互支援体制を充実してまいります。

○高橋委員 これからも市町村との連携を強め、し尿の受け入れについて実効性のある取り組みをお願いいたします。
 また、し尿の受け入れの取り組みの理解を得るために、広く都民に周知することも必要ではないかと考えます。
 そこで、し尿の受け入れの取り組みを、どのように広く都民に情報提供していくのか伺います。

○安藤管理部長 昨年十二月に、多摩地域すべての市町村との間で、し尿の受け入れの覚書を締結したことを受けまして、来月の十七日に、日野市内にございます浅川水再生センターで、多摩三十市町村災害時し尿の搬入受け入れ体制整備完了式典を開催いたします。
 式典では、災害時においても下水道局と市町村が連携して衛生環境を確保することで安心感をお持ちいただくため、災害時を想定しましたバキューム車による仮設トイレからのし尿のくみ取りと下水道施設への投入の模擬実演などを行い、この取り組みへの理解を深めていただく予定でございます。
 また、下水道局のホームページや市町村の広報誌への掲載を行うとともに、都や市町村が実施いたします防災訓練の際など、さまざまな機会を通じて広く情報提供し、この取り組みへの理解を深めていただくよう努めてまいります。

○高橋委員 これからも都民に対しまして、取り組みの内容をわかりやすく提供していただくようお願いいたします。
 私の一連の質疑を通しまして印象に残ったことは、流域下水道が中心となり、市町村とかたく連携して、多摩地域の下水道事業を支えていることであります。多摩四百万都民の安全・安心を確保するためにも、市町村と一体となり、防災対策を進めていくべきと考えますが、局長の決意を伺います。

○松田下水道局長 私ども下水道局では、東日本大震災を受けまして、防災能力のさらなる向上、災害時の即応体制の強化、放射性物質を含む下水汚泥の適切な処理など、新たな課題にも迅速的確に対処をしてまいりました。
 ただいまご質疑をいただきました多摩地域の放射性物質を含む汚泥焼却灰の処分に関しては、関係市と当局が一体となって、また、都議会のお力添えもいただきながら、多摩地域全体の課題としてとらえて解決することができたわけであります。
 また、防災能力を高めるために、流域下水道では、水処理施設の耐震補強や水再生センター間の連絡管の整備に取り組んでおりますし、市町村の公共下水道に対しても、耐震化を推進するため、技術支援や必要な情報の提供を行っております。
 災害時につきましては、これもただいまご質疑をいただきましたが、都と市町村が一体となって、し尿を処理する体制整備について、四年前倒しで実現をすることができたわけで、これによって市町村との連携が一層深まったと、このように認識をしております。
 また、下水道施設が被災をした際ですが、流域下水道と三十の市町村が一体となって、相互に支援することを定めた災害支援に関するルールに基づきまして、当局が中心となって、円滑迅速に支援体制を構築しまして、速やかに復旧作業を行うこととしております。このような支援のルールというのは、東日本大震災の被災自治体への支援についても、十分効果を発揮したルールでございます。
 災害時においても、多摩地域の下水道機能が確保されるように、私ども下水道局、これまで培ってきた世界に誇れるすぐれた技術やノウハウなどを結集いたしまして、市町村を先導する役割を果たしてまいります。
 さらにまた、強いパートナーシップのもとに防災対策に全力で取り組みまして、多摩地域の高度防災都市づくりにも貢献をしてまいります。

○高橋委員 局長の頼もしい決意とともに、東日本大震災で直面した課題への積極的な対応がわかりました。
 災害時においても、都民の生活に欠かすことのできない下水道機能が確保されるよう、より一層、都民や市町村との連携を強め、引き続き全力で取り組んでいただきますよう要望して、質問を終わります。

○早坂委員長 この際、議事の都合により、おおむね十五分間休憩いたします。
   午後三時二分休憩

   午後三時二十分開議

○早坂委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 質疑を続行いたします。
 発言を願います。

○長橋委員 それでは、質問をさせていただきます。
 私の方からは、水の再生と環境保全というテーマで何点か質問をさせていただきたいと思います。
 江戸時代、多摩川の水を引き入れるためにつくられたのが玉川上水であります。その完成から四十二年後の元禄九年に、私の地元も流れております千川上水が、五代将軍綱吉公の命によって玉川上水から分水する形で掘られた、こういうふうに聞いております。私の地元の豊島区では、既に千川上水は暗渠化されておりまして、千川通りにその名前を残しているのみであります。
 また、豊島区で一番古い公園だといわれているのが区立千川上水公園、かつてはこの場所にため池がありまして、それを経由して江戸に供給された名残として、水の流れを調整するために設けられた分水嶺や、近くに有名な六義園がありますけれども、水路に引くための池が残されております。
 千川上水は、昭和四十六年に通水が途絶えましたけれども、その後、東京都の清流復活事業、こういう事業によって水の流れが復活いたしまして、この水は下水道局の水再生センターで処理された下水の再生水が供給をされているということで、きょうの質疑でも水再生センターのことが触れられておりましたけれども、その水が清流復活につながっているわけであります。
 そこで、まず清流復活事業、この取り組みについて伺いたいと思います。

○黒住計画調整部長 清流復活事業は、建設局、環境局など関係局と連携いたしまして、水の流れがほとんどなくなりました河川などに潤いのある水辺空間を創出するため、水再生センターにおきまして、通常の処理に加えまして、さらに高度に処理した再生水を放流する事業でございます。
 区部では平成七年より、新宿区にある落合水再生センターから、渋谷川・古川、目黒川及び呑川の城南三河川に、一日当たり約七万立方メートルを放流しております。
 また、多摩地域では、昭島市にございます多摩川上流水再生センターから、昭和五十九年に野火止用水に放流したのを初め、昭和六十一年からは玉川上水に、お話の千川上水には平成元年から放流を開始しており、合計で一日当たり約二万五千立方メートルを放流しております。

○長橋委員 今、最後に、千川上水についても平成元年から放流を開始しているというお話をいただきまして、私の地元でも、その千川上水の復活に一生懸命取り組んでいらっしゃる方もいるわけでありますが、それはひとえに下水道局が高度に処理した再生水のおかげで、こういう事業が復活をしてきているわけでございます。
 まさにこの東京という、以前は水と緑というのは大変少ない、「十年後の東京」にもそうしたテーマといいますか、目標が掲げられていたわけでありますが、そういう中で下水道局が果たしてきた役割というのは、実感として私も感じるわけでございます。
 そういう中で、私の地元の谷端川なんかもあるんですけれども、暗渠化された水路をもう一度復活させるのは大変に困難な事業だと思いますけれども、今後の長い長期の展望の中で、ぜひ、下水道局だけでやる事業ではありません。建設局等もやらなければいけないのですけれども、ぜひ取り組んでいただきたいなと、こういうわけでございます。
 そういう中で、この良好な水辺空間を確保する観点では、区部の下水道の大半を占める合流式下水道を改善する取り組みも非常に大事だろうと思うわけであります。いわゆる汚水と雨水を一つの管で流す合流式は、大雨が降った場合には、どうしてもこの汚水が雨水とまじって河川や海などに放流されていくわけでございます。
 こうした合流式下水道、今、それも見直しを進めているわけでありますが、まだ多くが残っているわけでありまして、下水道局では、こうした合流式下水道、いわゆる大雨が降った際の雨水と汚水、この課題についても新たな技術の開発により解決ができるんじゃなかろうかと思いますけれども、現在の合流式下水道に対する技術開発の取り組み、これはいかがでしょうか。

○中里技術開発担当部長 これまで、雨天時に雨水吐き口から河川などに流出するごみなどを削減するための水面制御装置を開発し、設置を進めてまいりました。今後の技術開発につきましては、雨水吐き口から流出するごみだけでなく、放流水中に含まれる小さな汚濁物質も今まで以上に除去できる装置の開発に取り組んでまいります。
 具体的には、既に水再生センターに導入しております雨天時の高速ろ過技術を応用し、河川沿いなどに用地の限られる場所にある雨水吐き口付近に設置ができるよう、マンホール内部に組み込める程度まで装置のコンパクト化を図ってまいります。
 今年度、江戸川区内にございます篠崎ポンプ所内に実験装置を設置して開発に着手しておりまして、来年度、処理性能の検証、運転、維持管理方法を検証するための実証実験を行ってまいります。

○長橋委員 下水道局の新たな技術で、雨水吐き口、本当の最後に出るところですね、そこをコンパクトにした装置をつけて、さらに清流といいますか、浄水をして放流をしていく。こういう取り組みをされているということで、しっかりと進めていただきたいと思うわけでありますが、一方、この水環境を大変に維持している多摩川、最近では水温が上昇していると、このように聞きます。
 多摩川は多摩川景観軸というのがあって、多摩の方々は、都心部と違って多摩川を一つの大きな景観の基本として、この周辺には特別高い建物を建てないとか、いろんな取り組みをして多摩川の周辺の方々は大事にしているわけでありますが、その周辺の方々から私も聞いたんですけれども、そうした多摩川が水温が上昇していると、こんなお話がありました。この結果、いわゆる最近は不法に放流された熱帯魚、多くの外来種が生息をしているという、こういう話を聞きました。
 日本古来の生態系を脅かす問題が起きているんだと、地元の方は大変危惧をされておりまして、多摩川ならぬアマゾン川をもじってタマゾン川だと、このようにいっているそうでありまして、私もネットで調べたら、タマゾン川といったらいっぱい出てくるんですね。
 聞いたら、結局、放流する人が悪いのですけれども、熱帯魚は、多摩川にはグッピーやエンゼルフィッシュなど外来種が二百種を超すと、こういうようなことも書かれているわけでありまして、多摩川の清き清流の中に熱帯魚がいるというのは、これはもちろんモラルの問題もあろうかと思いますけれども、それが生き長らえてしまうというのは、一つの原因が下水処理水の影響だと、こういうことのようなのですね。
 そうした意味では、ボランティアで地域の方々なんかは、そうしたのを防ぐための取り組みをされているようでありますけれども、何か聞きますと、川崎市内ではおさかなポストというのをつくって、川に放流しないでおさかなポストに入れてくださいと。そうすると、おさかなポストにピラニアまで入っていたというのですね。
 そういうことを考えると、下水道局が、すべてが下水処理をきちっとしているわけでありますけれども、それがだんだんと温暖化してきていると、こういうことでありますので、こうしたことは既に認識されているんだろうと思いますけれども、多摩川の水温上昇に対して処理水の影響、こうした生態系にまで及んでいるということについてはどのような見解をお持ちか、伺いたいと思います。

○堀内技術部長 多摩地域の下水道普及率は既に九九%に達し、多摩川の水質が改善される一方で、ご指摘のとおり、川の水に占める処理水の割合が増加しております。
 処理水の温度についていえば、気候や季節による変動のほか、水再生センターに流入する下水の影響も考えられております。これまでに流入下水の温度変化を見ると、少しずつ上昇している傾向にございます。これは、シャワーや食器洗い器、温水洗浄トイレなどによる年間を通じた温水利用の増加など、生活様式の変化が原因といわれております。
 水再生センターからの放流水を放流先になじませるため、現在、浅川水再生センターでなじみ放流の調査研究を行っているところでございます。
 今後、水再生センターの放流水の水温変化などの実態の詳細な把握に努めるとともに、関係機関が実施している調査研究などの動向を見つつ、多角的に検討してまいりたいと思っております。

○長橋委員 しっかりと認識した上で、今ご答弁をいただいたんだと思っております。
 確かに、気候変動による影響もあるでしょうし、また生活様式も、冷たい水じゃなくて、温かい水を使っているがゆえに上昇してきているのだろうと思うわけでありますけれども、そういう中で、この浅川水再生センターでなじみ放流の調査研究を行っていると、こういうご答弁がありました。
 このなじみ放流というのは、ちょっと初めてお伺いするのですけれども、どういう調査なのでしょうか、なじみ放流についてご説明をいただきたいと思います。

○堀内技術部長 なじみ放流は、放流先の水域に配慮するため、放流水質や水の勢いなどを放流先の水域になじませることをねらいとしたものでございます。
 現在、浅川で行っておりますのは、水再生センターの放流水の一部を敷地内に設けた植物などを配置した水路に導き、放流水の変化を調査研究しているものでございます。

○長橋委員 なじませるという意味でなじみ放流ということだと思うんですけれども、私も、下水道水の放流の吐け口のところの温度とそうじゃないところをはかって、経年的にはかっている人もいるというふうにも聞いておりますし、これは何とかできないものだろうかと、こんなお話も聞きました。
 いろいろ私も専門家といいますか、聞いたりしても、なかなか非常に技術的に難しいそうなんですね。高い温度、八十度、百度ある温度を下げるということと、そうしたいわゆる生活用水が二十何度というのを、さらにそこから何度下げるかというのは非常に難しいと、このようにも聞いているわけでありまして、冷やす装置をつけたら、またそれはCO2を発生してしまうわけでありまして、これ痛しかゆしでありますけれども、そういう意味でいうと、東京の都庁、東京都の中で技術力を誇る下水道局でありますから、特許もいっぱい持っているでしょうから、きっとそういう解決についても、既に、検討を開始していくということでございますので、ぜひご期待をしたいと思っているところであります。
 次に、多くの電力を必要とする都の下水道事業、これが排出する温室効果ガスの割合は、既に何回もいわれておりますけれども、東京都の事業のうちの四割を占めていると。下水道局によってこの温室効果ガスの削減が決まるというぐらいの立場にあるわけでありまして、地球温暖化防止に積極的に取り組むには、下水道局の率先した取り組みが何よりも重要であると、これは何回もいってきたつもりでございます。
 そこで、下水道局では、温室効果ガス削減のため、アースプランを策定して先駆的な取り組みを進めているわけでありますが、改めて、今年度の温室効果ガスの削減見込み、これはいかがでしょうか、ご答弁をお願いします。

○黒住計画調整部長 アースプラン二〇一〇で定めました温室効果ガスの削減目標を達成するため、新たな燃焼方式の汚泥焼却炉や汚泥ガス化炉などの導入により、汚泥処理過程における一酸化二窒素のさらなる削減に取り組んでおります。
 また、徹底した省エネルギー化を図るため、電力消費量を大幅に削減できる汚泥脱水機など省エネ型機器の積極的な導入などを進めております。
 さらに、汚泥焼却にかかわる運転管理の工夫なども加えまして、今年度の温室効果ガスの排出量は、昨年度よりさらに約二万トン少ない七十七万トン程度になる見込みでございます。
 なお、アースプラン二〇一〇では、二〇一四年度の排出量の目標値として八十一万三千トンを設定しておりますが、この目標につきましては、既に昨年度に四年前倒しで達成しております。
 しかしながら、今後、高度処理の導入でありますとか、合流式下水道の改善などの事業を進めてまいりますと、下水道事業における温室効果ガスの増加が見込まれます。このため、二〇〇〇年度と比較しまして、二五%の削減を目指しております二〇二〇年度の目標の達成に向けまして、さらに今後とも着実に対策を推進してまいります。

○長橋委員 目標は前倒しで達成をしていると、こういうことでありますが、あわせて、さらに技術力を増してくると、高度処理の導入、また、先ほど申し上げた合流式下水道の改善、こうしたことは、また逆に温室効果ガスの増加にもつながっていくということであるわけであります。そういう取り組みについても、さまざまその対策についても新たな研究をされているんだろうと思います。
 民間の事業者の方々も、そうした取り組みはいろいろと知恵を働かしてやっていると、このようにも聞いているわけでありますが、私も昨年のこの予算質疑で、一年前ですね、新たな燃焼方式を採用したターボ型流動焼却炉について、その特徴等について聞いたわけでありますが、今後の整備予定を確認させてもらっておりましたけれども、この新たな燃焼方式を採用した焼却炉導入についてはどのようになっているのでしょうか、改めて伺いたいと思います。

○黒住計画調整部長 汚泥を高温で焼却すると、二酸化炭素の三百十倍の温室効果を持つ一酸化二窒素が大幅に削減できる一方で、都市ガスなどの補助燃料の使用量が増加するという課題がございました。このため、一酸化二窒素の排出量と補助燃料や電力などを同時に削減できる新たな燃焼技術であるターボ型流動焼却炉や多層型流動焼却炉を、民間と連携して開発いたしました。
 ターボ型流動焼却炉につきましては、焼却に必要な空気を送り込む設備として、これまでは電力を使う送風機を使用しておりましたが、それを運転中は電力を必要としないターボチャージャーという設備に変更することで、電力使用量を大幅に削減できる技術でございまして、現在、葛西水再生センターなどで三基を建設中でございます。
 また、多層型流動焼却炉は、焼却に必要な空気を複数の位置から炉の内部に送り込み、効率的に汚泥を焼却することで補助燃料を大幅に削減できる技術であり、更新時だけではなく、既存の焼却炉の部分的な改造でも対応できるというメリットがございます。この技術につきましても、既に三基への導入が完了しており、来年度に着手予定のものも含めまして、南部スラッジプラントや新河岸水再生センターなどで、六基への導入を進めてまいります。

○長橋委員 なかなか専門的な話なんですけれども、今お話ししたターボ型流動焼却炉、私も実際、何といいますか、モデルを見させてもらいましたけれども、いかに電力を削減するかということで本当に日々研究をされている。そんなことも見させていただいたことがございます。
 そうした意味では、さらなる新しい技術が次々と導入される。東京都下水道局では、新たな技術をどんどん導入していくという中にあって、さまざまなこの技術というのはあるんだろうと思うんです。
 そうした意味では、この温室効果ガス、先ほども申し上げた、東京都の四割を占める下水道局が、さらにこの温室効果ガスの取り組みを常に先頭を切っていかなきゃいけないと、このように思うわけであります。最後に、さらなる技術開発の取り組みを進めてもらいたいと、このように思うわけでありますが、その取り組みについてお伺いをいたします。

○中里技術開発担当部長 下水道局では、これまでも水処理や汚泥処理における電力の削減技術や、汚泥焼却の際に発生する温室効果ガスを削減する清瀬水再生センターに導入した汚泥ガス化炉など、技術の開発を積極的に行ってきております。
 今後、汚泥焼却でのさらなる温室効果ガス削減のために、焼却に必要となる燃料や電力を大幅に削減し、汚泥の持つ熱量だけでの運転が可能な、いわばエネルギー自立型の汚泥焼却システムの開発に取り組んでまいります。
 この技術は、焼却炉に投入する汚泥の水分を少なくすると、汚泥自体が燃えやすくなる特徴を利用したものでございまして、水分をより一層少なくする技術が必要となりますことから、焼却炉と一体のシステムとして開発に取り組んでまいります。
 一方、温室効果ガスの削減には、再生可能エネルギーの活用も重要と認識しておりまして、これまで太陽光発電等の開発導入を行ってまいりました。
 また、新たに自然エネルギーである太陽熱に着目し、太陽熱を温水として取り出して、下水の持つ熱エネルギーと組み合わせ、冷暖房用のヒートポンプの効率向上を図り、都市ガスの使用量を抑える技術の開発に取り組んでおります。
 今後、これらの技術の開発を図ることで、温室効果ガス削減を一層進めてまいります。

○長橋委員 ありがとうございました。
 冒頭申し上げた、環境にも配慮したということを含めて、今後、やはり自然再生エネルギーとともにエネルギー自立型の焼却炉と、こういったことも取り組んでいくということでございます。
 技術力を持って、さらに地球環境の保全、また、さっきも申し上げた多摩の自然を守る取り組みについても、下水道局、積極的に取り組んでいただきたいことをお願いして質問を終わります。

○西崎委員 私からは、流域下水道の水質改善の取り組みについて伺いたいと思います。
 これから暖かくなり、初夏にかけまして、アユの遡上がシーズンを迎えます。昨年は多摩川のアユの遡上が過去最多となる二百二十万匹を記録したと伺いました。
 今、多摩川は大変外来種がふえているというお話ございましたけれども、ぜひ負けないでいただきたいというか、アユの記録は川の水質改善の一つの目安になると思いますけれども、東京都の下水道事業の経営計画二〇一〇の中にも、これまでのアユの遡上の数がずっと記録されていると思います。
 多摩川の水質が改善され、アユが遡上してきているのは、これは下水道の普及が大きく貢献してきたと考えております。多摩川の魅力をより一層高める上でも、水質を改善していく取り組みは重要だと思っております。流域下水道の水再生センターにおいて、高度処理を導入してまいりましたが、そのことについて、まず伺いたいと思います。
 流域下水道における、これまでの高度処理の導入状況について、まずお聞かせください。

○堀内技術部長 現在、多摩川の河川水量は、下水処理水が半分を占めており、下水処理水の水質を向上させることは、水環境の改善に大きな効果がございます。流域下水道では水環境のさらなる向上を目指し、各水再生センターにおいて、多摩川などの水質改善と東京湾の富栄養化防止を図るため、窒素、燐をより多く除去する高度処理の導入を順次進めております。
 その結果、平成十六年度には、流域下水道のすべての水再生センターで高度処理が可能となりました。昨年度までに一日当たり約四十七万立方メートルの施設が稼働し、流入下水量に対する高度処理の割合は五割以上となっております。本年度は、北多摩一号や多摩川上流水再生センターなどで増設工事を行っております。

○西崎委員 流域下水道では、積極的に高度処理を進めてきたことはわかりました。
 多摩川では、さまざまな人々が川の魅力をさらに高めるための活動をしております。こうした活動を支えていくためにも、これからも高度処理を進めていくことが重要だと思っております。
 そこで、高度処理の今後の取り組みについて伺いたいと思います。

○堀内技術部長 流域下水道では、さらなる水環境の向上を図るため、高度処理の割合を高めることとしております。高度処理の導入に当たっては、計画的に施設を増設しておりますが、老朽化設備の更新時期に合わせて、高度処理への転換も進めてまいります。
 来年度は、北多摩二号水再生センターで高度処理への更新工事に着手する予定でございます。この工事が完成することにより、北多摩二号水再生センターの約七割が高度処理施設となります。
 平成二十七年度までに、七つの水再生センター合わせて、一日当たりの下水流入量の六割に相当する六十三万立方メートルの施設を稼働させることを目的としております。
 今後とも、高度処理を積極的に推進し、多摩地域の水環境の向上に貢献してまいります。

○西崎委員 さらに多摩川の水環境が向上しますように、これからも高度処理の積極的な取り組みをお願いしておきたいと思います。
 ところで、世田谷区にはいろいろな川が流れているんですが、野川が流れております。水と親しむことのできる大変自然環境豊かな川なんですけれども、都会の中にも武蔵野の森の面影が残ったり、川岸に桜並木がありまして、大変人々からも、地域の方々からも親しまれております。ここにはコイとか小魚の姿が見られまして、魚をえさとしたカワセミとか水鳥なども来て姿が見られまして、世田谷トラスト協会もこの近くに事務所を構えております。
 生活者ネットワークで以前、あなたが最も身近に感じる東京の川はどこですかというのを、地域の方にアンケート調査を行ったことがあるんですけれども、そのときに野川と答えた人はかなり多くいました。
 この野川は、上流部が流域下水道の野川処理区となっておりまして、ここは合流式下水道が採用されています。このために、雨天時に放流される水質を改善することが野川の清流を守るためにも重要だと思っております。
 そこで、野川処理区の合流式下水道を改善するためにどのような取り組みを行っているのか、お聞かせください。

○堀内技術部長 合流式下水道では、大雨の際に、汚水まじりの雨水が河川などへ放流されることがございます。このことへの対策として、流域下水道では、野川処理区の下流部において、降雨初期の特に汚れた下水を貯留する二万立方メートルの貯留池の整備を進めております。
 また、雨水の吐け口からごみなどが流出することがあるため、その対策として、野川に雨水の吐け口を有している流域下水道と公共下水道の関係市が連携し、ごみなどの流出を抑制する取り組みを進めており、本年度末には、野川処理区全体の約八割の雨水吐け口の対策が完了する見込みでございます。

○西崎委員 今、野川処理区では雨天時に放流される水質を改善するために合流式下水道の改善対策に取り組んでいることがわかりました。
 私、世田谷区議会にいたことがあるんですけれども、何年か前の区議会で、野川に白い花が咲いているということが話題になりまして、それは汚物とかトイレットペーパーとかが流されてきて、非常に川が汚れているという話がすごく問題になったんですが、幾ら世田谷区で一生懸命取り組んでいても、関係市から川はつながっているので、関係自治体でも取り組んでいかないと、やはりこういった改善はできないんではないかということを痛感しております。
 今の答弁で、川にごみなどを流出しないように、雨水の吐口での対策を進めているというお話がございました。先ほど長橋副委員長からもお話がいろいろ出ておりましたけれども、そこで、雨水の吐口での対策は具体的にどのようなことを行っているのか、お聞かせください。

○堀内技術部長 雨水の吐け口の対策として、低コストで短期間で設置できる水面制御装置の整備を進めております。水面制御装置は、雨天時に河川などへ流出するごみを七割以上削減できることに加え、構造が単純で、設置及び維持管理が容易なこと、動力を必要としないことなどすぐれた特徴を有しており、下水道局と東京都下水道サービス株式会社及び民間企業が共同開発したものでございます。この装置は海外においても高い評価を得ているものでございます。
 今後とも関係市と連携し、野川処理区の合流式下水道の改善を図ってまいります。

○西崎委員 大変すばらしいものを下水道局の皆さんで開発されているということで、改めて評価したいと思います。こうしたすぐれた技術が野川処理区に導入され、水辺環境を守る取り組みが進められているということはよくわかりました。これからの取り組みにより、野川がより一層魅力を増し、都民に親しまれる水辺となることを願っております。これからも下水道局の水環境のさらなる改善に向けた積極的な取り組みをお願いいたしまして、私の質問を終わります。

○新井委員 私からは、温室効果ガス削減と浸水対策についてお伺いいたします。
 まず、下水道局における温室効果ガス削減の取り組みについてお伺いをします。
 地球温暖化の進行が地球規模での深刻な問題となっております。人類が繁栄した結果、二酸化炭素などの温室効果ガスがふえ、地球の温度が年々上昇しているといわれております。世界各国では、この地球温暖化によってさまざまな影響があらわれ始めております。すさまじい台風や豪雨で大きな水害が起こったり、逆に雨の降らなかった地域で植物が枯れてしまうなど、温暖化による異常気象が各地で報告されております。
 また、下水中に含まれております有機分や窒素、燐などは、下水処理の過程でほとんどが下水汚泥に含まれております。特に下水汚泥の窒素含有率はほかに比べて大きく、一般ごみの約五倍ともいわれております。窒素が多く含まれていますので、焼却プロセスで酸素と化合することにより、代表的な温室効果ガスであります一酸化二窒素、いわゆるN2Oの発生があります。
 また、N2Oを一削減することは、CO2を三百十削減することと同等の効果があります。地球温暖化問題という大きなテーマに対して、都は率先して、その原因であります温室効果ガスを削減する必要があります。
 そこで、まず、下水道事業から排出している温室効果ガスの二酸化炭素の換算した量及びそれが都の事務事業活動のうち占める割合についてお伺いをします。

○黒住計画調整部長 下水道事業からは多くの温室効果ガスを排出しているため、平成十六年度からアースプランを策定し、先駆的に温室効果ガスの排出削減に取り組んでまいりました。
 その結果、平成二十二年度の温室効果ガスの排出量は、二酸化炭素換算で、前年度の二十一年度より比較いたしまして約六万トン削減し七十九万六千トンになっております。
 東京都の事務事業活動全体の温室効果ガスの排出量につきましては、平成二十一年度までしか公表されておりません。このため、二十一年度の下水道事業からの排出量の割合を申し上げますと、四二%になっております。これは、私ども下水道局が地球温暖化対策を本格的に始めました平成十六年度の四五%と比較すると、三%減少しております。

○新井委員 下水道局では、京都議定書に先駆けアースプランを策定し、温室効果ガスの削減に取り組んできたことは高く評価いたします。
 特に、汚泥炭化炉など先駆的な取り組みによって温室効果ガスを削減していますが、下水道事業から排出している温室効果ガスについて、太陽光発電、汚泥炭化炉及びガス化炉による温室効果ガスの削減量についてお伺いします。

○黒住計画調整部長 平成二十二年度の実績でお答えをいたしますと、太陽光発電、汚泥炭化炉及び汚泥ガス化炉による温室効果ガスの削減量は、二酸化炭素に換算いたしまして、それぞれ約二百四十トン、約二万五千トン、約六千七百トンでございます。
 なお、汚泥炭化炉及び汚泥ガス化炉の削減量の計算につきましては、これらを導入する前の焼却炉の温室効果ガスの排出量と比較した値でございます。汚泥ガス化炉につきましては、稼働いたしましたのが平成二十二年七月ということでございましたので、その年度の残りの九カ月分の削減量を計算したものでございます。

○新井委員 ただいま答弁であった汚泥ガス化炉は、温室効果ガスの削減効果が高く、大変注目されている技術であると聞いております。
 そこで、汚泥ガス化炉について、下水道局では清瀬水再生センターに導入しておりますが、温室効果ガスの削減の仕組みと削減効果についてお伺いします。

○堀内技術部長 清瀬水再生センターの汚泥ガス化炉は、下水汚泥を酸素の少ない状態で蒸し焼きにしてガス化することで、温室効果ガスの排出を大幅に削減して、地球温暖化防止に貢献する日本初の施設でございます。
 特徴は、ガス化炉で発生するガスを、汚泥の乾燥処理の熱源や発電などに有効利用するとともに、一酸化二窒素の発生を従来の汚泥焼却炉に比べ大幅に削減できることでございます。従来の汚泥焼却炉と比較すると、一年に発生する温室効果ガスを二酸化炭素に換算して約九割削減することが可能となります。

○新井委員 低酸素環境下で熱分解すると、下水汚泥に含まれます窒素分が、酸素と化合することなく、その結果、温室効果ガスでありますN2Oの発生が非常に少なくなります。酸素が少ないために燃焼することがなく、有機分を熱分解し、メタンなどから成る熱分解ガスが、主としてガス化炉に投入する前の下水汚泥の乾燥工程の熱源として活用され、さらに、精製を施した後に、ガス発電の運転動力として活用することが、自己の運転に必要な電力の一部を賄うことも可能ということです。
 改めて、温室効果ガス削減に向けて、下水汚泥をガス化する技術が非常に貢献していることが理解できました。さらなる温室効果ガス削減に向けて、再生可能エネルギーの活用が重要であると考えますが、新たな技術の導入についてお伺いします。

○中里技術開発担当部長 下水道局では、これまで温室効果ガス削減対策といたしまして、下水処理水を放流する際のわずかな落差を利用して発電する小水力発電を初め、下水汚泥から発生するメタンガスを主成分とした消化ガスを燃料として利用するバイオマス発電、太陽の向きに合わせてパネルを動かし、発電効率の向上を目指した新型の太陽光発電など、再生可能エネルギーを利用する技術の開発と導入を行ってきております。
 また、下水の温度が夏は気温より低く、冬は気温より高いという特徴を利用いたしまして、下水を冷暖房用の熱エネルギー源に活用する技術を、当局の施設はもとより、文京区の後楽一丁目地区、江東区の新砂三丁目地区における地域冷暖房システムとして導入を図っております。
 現在、この下水の持つ熱エネルギーと太陽熱を組み合わせた新型の冷暖房システムの実用化や、焼却炉から発生する熱をエネルギーに転換する新たな発電システムの開発などを検討しておりまして、今後、温室効果ガスの削減を一層進めるため、下水道施設への導入に向けた技術開発に取り組んでまいります。

○新井委員 下水の持つ熱エネルギーと太陽熱と組み合わせた新型の冷暖房システムや熱をエネルギーに転換する新たな発電システムの開発など、今後の下水道での新技術開発の推進に期待します。
 民間企業との共同開発、研究を積極的に受け入れていただきたいと思います。そして、必要に応じて自治体のノウハウ、フィールド提供等の共同開発を実施し、新しい下水道技術が、さらに都民生活に寄与することを願います。
 次に、地球温暖化の進行に関連して、浸水対策についてお伺いします。
 地球温暖化が世界的に異常気象をもたらし、日本各地でもゲリラ豪雨が頻繁に発しております。そのため、都市機能が高度に集積した首都東京では、浸水への備えが不可欠であります。ことしも夏のゲリラ豪雨が想定される中、どのように浸水対策を進めていくのかお伺いします。

○黒住計画調整部長 都市化の進展により、地表から下水道管に流入する雨水の量が増加していることから、一時間五〇ミリの降雨に対応する幹線やポンプ所などの基幹施設を計画的に増強しております。
 繰り返し被害を受けている地区など、特に浸水の危険性の高い二十地区を、対策促進地区として選定し重点的に対策を進めており、昨年までに完了した二地区では、浸水被害の軽減に効果を発揮しております。
 また、大規模地下街などでは浸水への安全性をより高めるため、一時間七五ミリの降雨に対応できる貯留施設などの整備を進めております。既に新宿駅など四地区が完成しており、渋谷駅東口、東京駅丸の内口など五地区につきまして、今後対策を進めてまいります。
 このうち渋谷駅東口につきましては、今年度工事に着手したところでございます。
 なお、これらの基幹施設の整備には長期間を要することから、完成した下水道管の一部区間を活用して雨水を貯留するなど、一日でも早く事業効果が発揮できるよう工夫し、浸水被害の早期軽減に努めてまいります。

○新井委員 下水道局では、地球温暖化防止や浸水被害の軽減に向けて、庁内でも率先した取り組みを実施していると思います。引き続き積極的な取り組みを続けていただくことを要望しまして、私の質問を終わりにします。

○鈴木委員 きょうは私が最後になると思いますけれども、もっと遅く終わる予定がこんなに早く、じっくりやりたいと思います。
 私の方から、私の地元荒川区で三河島水再生センターという、我が国最初の文化的な施設を構築をした場所でございますけれども、その上部利用等々について何点か、この際、私は今まで議員生活でこういうことを聞いたことは初めてなのでございます。そもそも論でちょっと聞いてみたいと思っております。
 先ほどから論議を聞いていて、森ヶ崎水再生センターのバイオマス発電等々、私も随分かかわってきたなという、今、そういう感慨にふけりながら立っているわけでありますけれども、話は地元に戻って、三河島水再生センター、これは大正の十一年に最初にでき上がった施設でありますけれども、これは翻ってみますと、近代国家として岩倉具視使節団が明治四年にヨーロッパに、フランス・パリでしたか、派遣をされて、そこで研究をして帰ってきて、ずっと温めて、東京にどうやって導入したらいいかというのが課題だったと、こう思うんですね。東京市の、東京帝国大学の中島技師長さんですか等々、それからもう一方おいでになりますね、後輩の方だったでしょうか。そういう方がいろんな形で外国の方と寄り添いながら、初めてのこの施設を構築をしていったという、極めて有名な場所であるから、私も地元のことですから、よくこれは先輩からも聞き、三河島水再生センターにもお邪魔をしながら、お話を聞きながら、温めて実はまいりました。
 そういうことがあったからこそだと思いますけれども、昨年の三・一一、この被災県での下水道、このものが崩壊をしたり破壊をされたりして、都市生活、地元の方が大変ご苦労あそばされているということも、また皆様方が応援に行ったり、それから、液状化でのいろんなことで手を差し伸べてあげたことは、東京の力を見せつけたものとして心から敬意を表させていただきたいと、こう思っております。関係者の皆様にお伝えをしていただければと、こう思っております。
 私の方から、この水再生センターの、三河島は一番最初だったと思いますけれども、昭和四十九年にふたかけをして、それ以来、東京の水再生センターではすべてみんなふたかけになって、上部利用という形で進んでいるわけでございますね。これはとても地域にとって大変すばらしい遊空間に実はなって、荒川のこの場所も、東京の新東京百景の一つにも選定をされている極めてすばらしい場所なんですね。
 では、なぜこのふたかけをしたのかというと、これはもう庶民の感覚で、臭い物にはふたをしろという発想から出ているわけですよね。単純な発想だったんです、当時は。
 その前に、昭和三十八年、都議会公明党が進出をして以来こういう事件があったことを職員の皆さんも知っていただきたいことが、実はあるんですよ。当時まだ下水が足立の奥までは完成をしていませんでした。し尿を足立区の一カ所に集めて、それで船で東京湾に出て、千葉県の奥まで、突端まで運んで捨てるというし尿運搬船がありました。
 ところが、面倒くさいから途中で捨てちゃったという事件があるんですよ、局長。これは長橋副委員長のお父上からも、その後日談は聞いておりますけれども、有名な話でした。ウジムシがわいて、隅田川もべったりとなってしまって、そこで、私の先輩であった副議長を経験なさった星野義雄先生が、じゃあそのし尿運搬船の底に潜って調査をしようという、本当かどうか、こういうこともあったんですね。
 言葉だけで大体わかるでしょう、状況は。でも業者はくぎで打ち込んで、そんなことはないと。でも、たまさか太陽が真上に来て、そして打ったくぎをぱっと照らして、何だ、このくぎはと、そこでばれたという、こういう事件があったのであります。途中で捨てちゃった。今でこそ一〇〇%普及概成をしていますから、そういうことはありませんけれども、そういう歴史を乗り越えて今の下水道局が環境というテーマに取り組んでくださっていることを、本当に私も感慨深くきょうの論議も聞いておりました。
 そういうことを頭に職員の方々も入れていただきながら、こういうことを知っている議員というのは余りいないから、皆さん、歴史の一こまとして、下水道局であればそういうことがあったということは、心の奥に秘めておいていただきたいと私は思うのであります。
 そういうことが片っ方にありまして、私もずっと三河島のあの上部、ふたかけの問題等々、先輩と一緒に運動を進めてまいりました。
 でも聞きたいのは、この運動を進めるに当たってポイントは、上部利用の問題で、この公園の整備、そして、これは区と下水道局のそれぞれ分野があったと思うんですね。区はどの分野を受け持ち、下水道局はどの分野を受け持って、これをきちっと果たしてきたかというそもそも論、これをまずお聞きしたいのであります。

○渡辺施設管理部長 都市の貴重なオープンスペースであります水再生センターの上部利用につきましては、地元のお客様のご要望を受け、地元区などと協議を行い、施設の機能や維持管理、将来計画などに支障とならない範囲で、公園やスポーツ施設などとして積極的に活用してまいりました。
 三河島水再生センターにつきましても、区立荒川自然公園として昭和四十九年から平成七年にかけて三期に分けて整備され、現在、約五・七ヘクタールが利用されており、水再生センターの上部を利用した公園としては都内で最大規模となっております。
 上部利用に当たりましては、下水道局と区で協定を締結し役割分担を明確化しており、下水道局は主に下水道施設の上部を覆う公園の土台を整備し、区は野球場、テニスコート、池などの公園施設を整備するとともに、維持管理を行っております。

○鈴木委員 聞けばそのとおりの、よくわかりました。
 それで、ここは蛍の放流の場所としてとても有名な場所なんでございますね。荒川に蛍を飛ばそうよ会を設立したのは平成七年、以来、ずっと続いて、平成十年から三河島のこの上部で利用させていただいて、今、毎年、何万人という方が見に来られる有名な場所にもなっております。
 そういうことがあって、とても地元では使いやすい場所ということもありましたし、多くの方々が、わかりやすい施設として利用していくのに、もう一つ課題が実はあったんですね。あそこには導入口として、都電の荒川七丁目からスロープでしか上がる場所がなかったわけでございまして、できれば、お年を召された方々、あの近辺にお住まいの、今まで迷惑と感じていた方々、それが今こんなすばらしい名勝旧跡にもなっている。我が国の、発祥の地として本当に喜んでその上部に上がっていただきたいという気持ちもあって、エレベーターをぜひ設置をしてくれないかという運動を、私が発起人になってやらせていただき、今日まで来て、今月の二十六日午前十時からオープニングセレモニーをさせていただき、小川技監がお越しあそばされるということを聞いておりますので、お待ちしております。来られますよね。
 そういうことで、今、地元も楽しみにしながら、この上部はやはり上手に使おう、区民の財産、都民の財産として、本当に大好きな場所として、この場所を使わさせていただくという−−使わさせていただくんですよ、使うんじゃなくて、いただくという、そういう気持ちがずっとしみわたっているということを申し上げておきますけれども、これまでの下水道局の、やっぱりこれはお力がなければできない問題なんですよね。区が設置する、いや都がやってくれると、いろいろな課題があったと思うのです、それは。このことを、そしてまた公園のスペースもさらに拡大をするということもやはり仄聞をしております。具体的にお答えをいただきたいと思います。

○渡辺施設管理部長 これまで上部公園へのアプローチは、先生おっしゃるとおり、スロープのみでございましたが、利便性を高めるため、エレベーターの設置が求められておりました。
 エレベーターの設置については、当初は、荒川区がみずから工事をする予定でございましたが、設置場所が都電荒川線と下水道施設に挟まれた非常に狭いスペースであることから、技術的にも困難な工事となることが想定されました。このため、荒川区の要請を受け、鉄道との近接施工工事の実績を多く持つとともに、下水道施設を管理している当局が、荒川区から受託し設計、施工を行うことといたしました。
 施工に当たっては、交通局との協議によりまして、都電の軌道を利用して工事用機械の搬入が可能となったほか、水再生センターの日常の維持管理との調整を綿密に行った結果、短期間でエレベーターの設置を完了し、今月中に区へ引き継ぐ予定でございます。
 あわせて、スロープやエレベーターへの通路の利便性を向上するため、通路幅を広げております。
 また、区から要望がございました公園の南側の施設約〇・四ヘクタールにつきましては、新たに地元へ開放する方向で区と調整しております。
 今後とも、荒川区とより一層の連携を強め、地元のお客様のご要望も伺いながら、三河島水再生センターの上部公園の利便性向上に向け取り組んでまいります。

○鈴木委員 今お答えを聞いていて、ああ、よくやってくれましたね、下水道局として。本来なら荒川区が全部持ちこたえなければいけないんですけれども、いろいろ都電荒川線との、沿線とのかかわり、土地の問題があったものですから、やっと御局のご努力をいただいてできたということを、局長初め関係者の皆様に心から感謝、お礼を申し上げたい、こう思っております。
 そこはもちろん桜の名所でもありますし、本当に地域として喜んでいくと思います。
 また、西川太一郎荒川区長も二十三区の区長会ですから、会長ですから、とっても喜ぶと思うんですよ。あの方は演説が好きですから、みんなにいうと思いますよ。どんどんどん、都が出しくれたんだということを、これ強調してもらいましょう。
 やはりその辺の仕切りを緩やかにして、それぞれお互いに、この公園は東京都でやってあげようという今回のこういう考えも、今後の一つのモデルになるのではないのかなと私は思っているゆえに、あえて触れさせていただいた次第であります。
 それともう一つあるんですけれども、こういう水再生センターの、これをもっともっと地域の方々に積極的にやはりPRをすべきだと、こう思いますが、いかがでございましょう。

○石原総務部長 当局では、地域のお客様との交流を深める取り組みといたしまして、それぞれの水再生センターの特色を生かしたイベントを開催しております。
 お話にございます三河島水再生センターでは、例年桜の時期に、敷地内にございます三百三十本の桜を楽しんでいただく桜鑑賞会を開催しております。ふだん見ることのできない水処理施設の見学をイベントとあわせて行うことで、地域のお客様との交流を深めるものでございまして、ことしは来月六日と七日の二日間の日程で開催をする予定となっております。
 また、五月にはツツジ鑑賞会を開催するほか、十一月の東京文化財ウイークにおきましては、国の重要文化財に指定されております旧三河島汚水処分場喞筒場施設を一般に公開するなど、年間を通じて地域の方々へのPRに取り組んできております。
 これらのイベントや施設見学など、平成二十三年度の実績では三千名を超える地域のお客様が三河島水再生センター施設を訪れてございます。今後とも、三河島水再生センターの持つ特徴を生かしまして、イベントや施設見学会などを通じ、これまで以上に地域の皆様に身近に感じていただけるよう、積極的にPR活動を展開してまいります。

○鈴木委員 ありがとうございました。
 こういう施設というものが、なかなか地域の方々、どちらかというと縁遠かったものですから、いわゆるいいチャンスだと思っております。
 また、東京にも水再生センターたくさんございますから、いろんな形で、最後に局長に伺うんですけれども、今までの議論を通じて、特に三河島の場合は、建物が国の重要指定文化財になって、また、内部も本当に見事な、こういうことで大正十一年から発足したんだなという歴史的なものも私も感じています。そういうものをあれやこれや踏まえながら、これから都民の関心、理解、これを一層生まれるような親しまれる下水道として、私はあってほしいなと、こう思うわけでございます。
 最後に、局長の決意を承りながら、質問を終わらせていただきたいと思います。

○松田下水道局長 大変貴重なお話を承りました。感謝を申し上げます。
 PRでございますが、行政はなかなかこのPRが苦手といわれております。とりわけ、下水道はその施設が地下にございまして、さらに先ほどのお話のように、臭いものでふたをしてしまったというようなことから、その働きが日ごろ目につきにくいという、なかなか難しい面がございます。
 それゆえ私ども、下水道の役割や大切さをより多くの皆様に知っていただくために、そしてまた身近なものとして感じていただくために、広報施設の活用でありますとか、PR活動を積極的に行っているところでございます。
 ご指摘の三河島処分場の施設でありますが、下水道施設としては全国でもまれな国の重要文化財の指定をまさに受けておりまして、先人の残していただいた貴重な財産でございます。これを私ども現在復元工事を行っておりますが、多くの皆様にごらんいただけるような工事もあわせて行っておりまして、貴重な広報施設として、今後、より積極的に活用していきたいと考えております。
 また、有明にあります広報施設の虹の下水道館、現在、リニューアルを予定しておりますが、この虹の下水道館はもとより、各水再生センター、ポンプ所、それから下水道の工事現場そのものもPR施設としてとらえて、施設の見学会、あるいは各種イベントなどを効果的に行いまして、お客様に下水道をわかりやすくお伝えをしていこうと思っております。
 PR活動といたしましては、油を下水道に流さないための「油・断・快適!下水道」のキャンペーン、また、下水道にも体にもよいというダイエットレシピの普及、また、下水道の施設を文化施設、芸術としてとらえるための写真展の開催、また親子の施設見学会、こういったことを行っております。
 また、年末に表彰しております小学生のレポートコンクールがございますが、これは、特に小学校四年生の方々に大変理解を深めていただいておりまして、毎年千件を超える応募をいただいております。一昨年は二千件を超える応募もいただきました。こういったものを積極的に活用して、大いに有効に効果を広げていきたいと思っております。
 今後は、局職員一人一人はもとより、監理団体、さらに下水道関連企業、そして工事に直接携わる作業の方々一人一人までが、下水道の広報マンとして、チーム東京下水道として一丸となって都民の皆様、お客様に働きかけをして、一人でも多くの方々に下水道応援団となっていただいて、東京の下水道を大きく発展をさせていきたいと考えております。

○早坂委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○早坂委員長 異議なしと認め、本案に対する質疑は終了いたしました。
 以上で下水道局関係を終わります。
 なお、本日審査いたしました請願につきましては、執行機関に送付し、その処理の経過及び結果について報告を請求することにいたしますので、ご了承願います。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後四時二十五分散会

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