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Tokyo Metropolitan Assembly

公営企業委員会速記録第十二号

平成二十二年十一月十一日(木曜日)
第十委員会室
   午後一時開議
 出席委員 十四名
委員長田中たけし君
副委員長柳ヶ瀬裕文君
副委員長長橋 桂一君
理事山内れい子君
理事鈴木 章浩君
理事泉谷つよし君
きたしろ勝彦君
矢島 千秋君
尾崎 大介君
樺山たかし君
小沢 昌也君
相川  博君
鈴木貫太郎君
馬場 裕子君

 欠席委員 なし

 出席説明員
下水道局局長松田 二郎君
技監小川 健一君
総務部長石原 清次君
職員部長小山 哲司君
経理部長須田  潔君
計画調整部長松浦 將行君
施設管理部長黒住 光浩君
建設部長高相 恒人君
企画担当部長熊谷  透君
技術開発担当部長東郷  展君
施設管理担当部長尾崎 篤司君
流域下水道本部本部長細野 友希君
管理部長安藤  博君
技術部長渡辺志津男君

本日の会議に付した事件
 下水道局関係
事務事業について(質疑)

○田中委員長 ただいまから公営企業委員会を開会いたします。
 初めに、今後の委員会日程について申し上げます。
 先ほどの理事会におきまして、お手元配布の日程のとおり申し合わせをしましたので、ご了承願います。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、下水道局関係の事務事業に対する質疑を行います。
 これより下水道局関係に入ります。
 事務事業に対する質疑を行います。
 本件につきましては、既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
 発言を願います。

○柳ヶ瀬委員 じゃあ、私からは、まず、合流式下水道の改善について質問をしていきたいというふうに思います。
 雨天時に一定量以上の雨量になると、合流式下水道から河川や海などに汚水まじりの雨水が放流されるわけですけれども、この放流する水をできるだけきれいにしようというのが、この事業であります。
 水質を改善することによって良好な水環境をつくっていこうということですが、都は、その取り組み方針として、平成三十六年度から適用される下水道法施行令に定める雨天時放流水質の基準への対応を図るとしています。平成三十六年度から放流できる水の水質基準が厳しくなるわけです。施行令では、この水質の基準をBOD四〇ミリグラム・パー・リットル以下にしなさいというふうに定めています。
 ちなみに、この四〇ミリグラムというのは、分流式を実施した場合と同程度ということのようですけれども、これはバイオケミカルオキシジンディマンドという指標で、微生物が水中の有機物を分解するときに消費する酸素量ということですが、まず、この目標数値であるBOD四〇ミリグラム・パー・リットルとは、どの程度の水質なのか、わかりやすいように説明をしていただきたいと思います。

○松浦計画調整部長 水の汚れをあらわす指標といたしまして、先生お話しの生物化学的酸素要求量、BODがあります。BODは、微生物が水中の有機物を分解するときの酸素量でありまして、量が多いほど水が汚れていることをあらわします。
 区部の水再生センターに流入する汚水の水質は、BODが一リットル当たり一五〇から二〇〇ミリグラム程度であり、四〇ミリグラムは平均的な汚水の四分の一の水質でございます。

○柳ヶ瀬委員 四〇ミリグラム・パー・リットルというのは、流れ込んで来る汚水の四分の一程度というご説明でございました。
 私、多摩川の近くに住んでおるんですけれども、よく大雨の後に河川敷を通りますと、非常に茶色く濁った水が流れていて、そこに魚がぷかぷかと浮かんでおると、そういうような光景をよく見てきました。昔に比べれば、多摩川の水質もかなり改善されたと認識していますけれども、さらに厳しい基準を設けて改善していこうということだと認識をしております。
 そこで、平成三十六年度までに、あと十四年後までにBOD四〇にしなければいけないという目標はわかりましたけれども、まず、現状どの程度の値となっているのか。それから、この目標設定がされたのが平成十六年ということで、五年間、施策を講じてきたわけですが、主に、どのような施策を講じてきたのか。また、この五年間で、このBODはどれほど改善されたのか。この三点について認識をお伺いしたいと思います。

○松浦計画調整部長 三点のご質問にお答えいたします。
 まず、現在どの程度の値になっているかということですが、雨天時の水質検査につきましては、平成十六年四月から施行されました下水道法施行令の改正を受けまして、処理区単位での水質検査が義務づけられたため、実施しているものでございます。平成二十一年度の検査では、合流式下水道の九処理区のBODは、一リットル当たり一四から八八ミリグラムとなっております。
 二点目でございます。これまで、雨天時に放流される汚水まじりの雨水の対策として、貯留池の整備などを進めてきたところでございます。具体的には、雨天時の下水をより多く水再生センターに送水するための下水道幹線の増強や、降雨初期の汚れた下水を貯留し処理する貯留池の整備などに取り組んでまいりました。
 三点目でございます。雨天時の放流水の水質検査については、降雨強度や降雨時間、前回降雨からの期間など、さまざまな条件が調査ごとに異なることから、放流水質にばらつきがございます。多くの条件が異なる水質調査の結果を、単純に比較することは適切でないと考えております。
 また、調査結果が開始から六年間しかなく、データの蓄積が不十分であります。
 貯留池の計画量に対して六年間の整備量を考慮しますと、放流水質にばらつきがありますが、貯留池が整備された区域の放流先の水域におきましては、水質改善効果が出ているものと考えております。

○柳ヶ瀬委員 今おっしゃったとおり、非常に、ばらつきがあるということなんです。このいただいた五年分のモニタリングの結果、これを見てみますと、例えば、これは芝浦処理区に関しては、平成十七年には二二ミリグラムだった。それが十八年度には三八ミリグラム、十九年度には、これ二回計測しているわけですけれども、四三と五七、二十年度には五三と六八、BODの値が年々ふえているんです。そして、昨年の二十一年度には八八ミリグラムということで、これ過去最高値を記録しているというようなデータになっているんです。葛西処理区に関しても、ほぼ同等の傾向があるということで、この表を見る限りでは、もちろんケース・バイ・ケースということであるんでしょうけれども、とても改善されているというふうには、この表を読み取ることはできないんです。
 ちなみに、下水道法施行令では、平成三十六年度からはBOD四〇以下にしなさいという基準が示されていますが、同時に経過措置として、平成十六年から三十六年までは、BOD七〇以下にしなさいという基準もあるんです。いいかえれば、現状このBOD七〇を超える水を放流してはいけないというふうに、法では定められているんですね。国は、改善対策が終了するまでの期間においても最低限の水質を確保する必要があるということで、このBOD七〇以下を暫定基準としているものであります。
 それが、このモニタリング結果を見ると、昨年、芝浦処理区では八八、三河島では七二と、この暫定基準七〇を上回る値を記録しています。これは率直にいえば、施行令に違反をしているんではないかというふうに考えるわけですけれども、見解をお伺いしたいと思います。

○松浦計画調整部長 合流式下水道の改善対策は時間を要することでありますから、下水道法施行令が施行された平成十六年四月一日より二十年間の経過措置としまして、達成可能な水質としてBOD一リットル当たり七〇ミリグラムの技術上の基準を適用しているわけでございます。
 雨天時の放流水の水質検査の結果が、一部、下水道法施行令の値を超えておりますが、技術上の基準を満足するよう、これまでも合流式下水道の改善対策を行ってまいりました。引き続き、貯留池等の整備を進めてまいります。

○柳ヶ瀬委員 つまり、現行の施行令の基準を満たしていないという状況が、今あるわけです。このBOD七〇というのは、国では、改善対策前であっても、適切に維持管理した場合に達成が可能な基準であるというふうに位置づけているんです。ですから、つまり、十六年から五年間、貯留などの対策を講じたけれども、暫定基準にまでも達していないという場所があるということ、これをしっかりと認識をしなければいけないなと思います。
 そこで、心配なのは、この平成三十六年、BOD四〇ミリグラム・パー・リットル以下という目標が、本当に達成できるのかどうかということであります。これまで、貯留と浸透という大きな二つの柱で施策を講じてきたわけですけれども、現状の改善状況を見ると、なかなか厳しいのかなというのが率直な感想であります。
 そこで、この放流水の水質を改善するためには、何が必要なのかということを、再度検証する必要があるんではないか。目標を達成するためには、別の手法も必要となってくるんではないか。その点について、ぜひ、検討する必要があると考えますが、見解をお伺いしたいと思います。

○松浦計画調整部長 これまでも、貯留池の整備に加えまして、雨天時の下水をより多く水再生センターに送水するための下水道幹線の増設や、再開発地区での部分分流化などの対策を行ってまいりました。
 今後も、貯留池の整備を着実に進めるとともに、合流式下水道の改善に資する技術開発の推進や、民間の新たな技術活用検討なども行いながら、良好な水環境の創出に貢献してまいります。

○柳ヶ瀬委員 今、前向きなご答弁をいただきましたけれども、このBOD四〇を三十六年に達成できるように、ぜひ、さまざまな検討、工夫をしていただきたいというふうに思います。
 ただ、この貯留と浸透という二つの柱が、しなければならない施策であることは、間違いありません。ただ、その放流水の水質改善ということに限った場合には、何というんでしょう、素人考えでいえば、もっと科学的な処理というか、大量に放流される水を直接きれいにするような何らかのシステムが必要なのではないかということを感じておりますので、ぜひ検討してください。
 また、そもそも雨水の処理を考えたときに、貯留をしていこうというのは、もちろん、これは浸水対策など、さまざまな複合的な目的があると思うので、非常に重要な施策だとわかりますけれども、これ感覚的には、なかなか、ちょっとしっくりこないんです。大量の雨が降ると、その雨水を下水管で集めて、巨大な地下施設をつくって、そこにためていくと。そのためた水を水再生センターまで流して、そこで汚れを取って放流するという、今は、そういうシステムなんですけれども、もともと雨水というのはきれいなものですよね。それが、家とか道路とかの汚れを洗い流して下水に流入してくる。その汚れをきれいにしなければいけないというのは、ちょっとしっくりこないというところがあるんです。
 私は、基本的には、雨水の処理は浸透で対処するべきではないかというふうに考えています。ただ、それだけでは処理できる量が非常に限られてしまうので、これを貯留をしなければならないというふうに認識をしています。
 そこで、下水道局では、この貯留と浸透の費用対効果として、同じ水の量を処理するのに、今、どちらがコストがかかるのか、どのように認識しているのか。その点についてお伺いしたいと思います。

○松浦計画調整部長 合流式下水道の改善には、降雨初期の特に汚れた下水を貯留する施設を整備しますとともに、下水道の雨水流入を抑制する流域対策を進めることが効果的であります。
 公園などの公共施設では、浸透施設を設置するといった取り組みを行っております。
 また、民間施設の浸透施設につきましては、お客様みずからが宅地内の分流化を行う必要があり、お客様の負担が生じることから、設置数の増加が限定的であるという現状がございます。
 このため、下水道法施行令の平成三十五年までの限られた期間に水質基準を達成するためには、貯留池の整備が不可欠でございます。
 なお、雨水浸透施設については、設置区域により浸透能力に違いがあるなどの理由により、一概に貯留池の整備効果と比較はできないと考えております。

○柳ヶ瀬委員 一概には比較できないというご見解なのかなというふうに思いますけれども、これ一度、比較検証していただきたいんです。もちろん貯留池をつくるなといっているわけでは、全くありません。貯留池は必要であろうと。ただ、浸透と貯留に、どうやって限られた財源を配分していくのかということが問題なんだろうというふうに思います。
 貯留は、ばかでかい地下施設をつくる上に、その水を処理しなければいけないという、そのコストもかかってくるわけです。浸透は、現状であれば、雨水浸透ますを設置するだけで済むと。雨水浸透ますが、まだまだ設置できる現状があるんです。ですから、まずは、浸透に力を入れるべきだというふうに私は考えるんですけれども、まず、その前提として、浸透と貯留、どちらが費用対効果が大きいのか。これをしっかりと比較検討することが必要であるというふうに思いますけれども、もちろん先ほどケース・バイ・ケースだということもありましたが、これ一回やってみたらどうかということを提案したいと思いますが、いかがでしょうか。

○松浦計画調整部長 雨水浸透施設の設置については、下水道事業においても、道路雨水浸透ますや公共雨水浸透ますの整備などを行っております。
 しかし、流域対策の対象となるものは、その大部分が民有地における事業であります。このため、単純にコスト比較を行うことは、極めて困難であると考えております。
 また、雨水浸透施設は、地下水位や土質などの地盤条件により、設置が適さない箇所や浸透能力が大きく異なるなど、技術的にも法令に対応するための計画的な整備が難しい状況にございます。設置区域などの条件が異なるため、一概にはいえないと考えているところでございます。

○柳ヶ瀬委員 おっしゃっていることよくわかるんですけどね。ただ、豪雨対策にしても、浸水対策にしても、分流式への改善にしても、ある目標があって、そこに向かって貯留と浸透という二つのことをやっていかなければいけない。で、実際に、今事業でやっているわけです。どちらの事業をどれだけやれば、どれだけの効果が上がるのかということをしっかりと把握した上で、それを配分していくっていうのは、これは極めて当然のことだというふうに思いますので、その効果が、ケース・バイ・ケースでわからないということではなく、ぜひ、検討をしていただきたいというふうに要望をお伝えしたいと思います。
 続きまして、下水処理施設の未利用地について質問をしてまいりたいと思います。
 会計検査院の調査で、国の補助を受けて取得した下水処理用地の中で、百二十九の自治体で四百四十六万平方メートルが三十年以上使用されていないということが明らかになりました。
 そこで、お伺いしますけれども、都における下水処理用地の現状はどうなっているのか。事業中のもの、また未着手のもの、その中でも、国の補助を受けて取得したものはどれほどあるのか、教えていただければと思います。

○須田経理部長 平成二十一年度末におけます東京都区部における水再生センターの用地は約三百四十ヘクタールございます。このうち、計画いたしました施設が整備済み、または整備中の用地は二百六十五ヘクタール、今後整備を進めていく予定の、いわゆる未整備の用地は約七十五ヘクタールとなっております。
 施設が未整備となっている用地につきましても、事業に着手するまでの間、暫定的に活用をいたしております。具体的には、局内で資材置き場などに活用している用地が約五十二ヘクタール、局以外で、公園用地などに貸付等を行っている用地は約二十三ヘクタールでございます。

○柳ヶ瀬委員 水再生センターの用地が、全部で三百四十ヘクタールあると、そのうちの事業中が二百六十五ヘクタール、整備されていないところが七十五ヘクタールあるということで、これ二〇%がまだ利用されていないんです。下水処理用地の取得には、国が半額の補助を出していると。都の場合には、それが二十九ヘクタールに当たるということなんですが、国としては、補助を出したのに長期間利用されていないのはけしからぬということなんだろうというふうに思います。
 そこで、現状未着手の七十五ヘクタールのうち、取得から三十年以上たっているというものは何ヘクタールほどあるのか。また、現状未着手の土地で取得が一番古いのは、どの場所で、いつ取得されたものなのか、教えてください。

○須田経理部長 未整備となっております用地のうち、取得から三十年以上経過しているものは約五十九ヘクタールございます。そのうち、最も取得が古いのは中川水再生センターでございまして、昭和四十七年度に取得してございます。

○柳ヶ瀬委員 ありがとうございます。
 一番古いので昭和四十七年ということで、これ三十八年たっているんですね。つまり、土地を取得してから長期間利用されずに、放置といっていいのか、まあ、放置されておると。三十年以上塩漬けの土地が五十九ヘクタールも、二十三区内にあるわけです。で、問題は、この土地をこれからどのようにしていくのかということであります。
 そこで、続けて質問しますけれども、現状未着手の七十五ヘクタールで、いつから、このように使うんだという着手時期、内容が決まっている土地はどれだけあるのか、お答えをいただきたいと思います。

○松浦計画調整部長 下水道計画は、将来の人口の伸びや水使用量の増加等を予測して、それに十分に対応できるよう策定してございます。
 水再生センターについては、広大な用地を必要としますが、特に開発が進んだ都市部においては、施設整備に合わせて随時用地を取得することが困難なため、取得が可能となった時点で全体計画に必要となる用地を取得してございます。
 一方、下水道施設は、流入水量の増加に合わせて段階的、効率的に整備を進めていることから、一部の用地について施設が未整備となっているものでございます。
 これらの用地については、今後、良好な水環境を創出するため、東京湾や隅田川に放流される下水処理水の水質をより一層改善する高度処理施設や、雨天時に合流式下水道から河川や海など公共用水域へ放流される汚濁負荷量を削減するための貯留施設などの整備を順次進める予定でございます。
 また、これらの施設については、人口の変化、都市化の動向、節水機器の普及、生活様式の変化、産業構造の転換等による水使用量の変化、また、公共用水域の水質保全に対する要請、低炭素型社会の実現等、種々の社会経済情勢や財政状況を勘案しまして、適切に判断し、整備を進めていくこととしております。

○柳ヶ瀬委員 非常に長い答弁ありがとうございます。
 ただですね、今のをまとめると、これ、いつから工事に入るかというのは、この七十五ヘクタールは全く決まっていないということなんですね。
 土地を先行取得したものの、計画時の見込みほど人口がふえなかったであるとか、いろいろ原因はあると思うんですけれども、ただ、三十年以上塩漬けにしているというのは、非常にこれ長過ぎるのではないかというふうに思います。
 そこで、この土地の有効活用が必要であるというふうに考えますけれども、国庫補助を受けてまだ使用されていない土地は、国の承認を受ければ、道路やグラウンドなどとして使用ができます。逆にいえば、承認を受けずにほかの用途に使用してはいけない決まりとなっているんですね。
 そこで、この国の承認を受けずに、現状ほかの用途に使用した事例はあるのか。また、もしあるのであれば、なぜそのようなことになったのか、その点についてお聞きします。

○石原総務部長 施設が未整備の用地のうち、国の承認を受けずに貸し付けたものとして、砂町水再生センターの駐車場及び路上生活者緊急一時保護センターがございます。
 この駐車場につきましては、地元の要望を受けまして、事業の円滑な執行を図るなどの観点から貸し付けたものでございます。
 また、路上生活者緊急一時保護センターにつきましては、福祉保健局から依頼を受けまして協力をしたものでございます。
 当該水再生センターの用地のうちには、国庫補助を受けずに都が独自の財源で取得した用地もございますので、これらの貸し付けに当たっては、国の承認は必要ないものと考えていたところでございますが、今回の会計実地検査におきまして承認手続は必要とのご指摘を受けたものでございます。

○柳ヶ瀬委員 その砂町のセンターは、これは手続に瑕疵があったという一つの事例だというふうに−−これがすべてですか、事例だと思いますけれども、私はこの手続さえしっかりしていれば、こういった有効利用を積極的にやっていくべきだろうというふうに考えるんです。
 ただ、その根本的な問題として、長期間にわたって広大な未利用地があれば、地元自治体を含め、周辺から、あれに使わせてくれ、これに使わせてくれと要望が出てくるのは、これ当たり前のことで、またその中でも国からの補助を受けて取得した土地は、手続が必要で、使用用途もかなり制限があると。
 また、先ほどのご答弁でありましたように、いつ着手するか決まっていないために、レンタルするにしても短期間だったり、すぐに壊せるもの、極めて暫定的な使い方しかできないという状況になっているのではないかなというふうに思います。つまり、この現状のやり方では、非常に使い勝手が悪いんですね。
 そこで、この現状未着手の五十九ヘクタールについて、本当に使う場所、また不必要な場所、まあ多分これはないという見解だと思いますけれども、施設を建設するかどうかも含めて、まずはしっかりと精査をする必要があるのではないかと考えます。そして、将来使用する土地であれば、長期的な計画の中で、おおよそ十年後とか二十年後とか、それぐらいのスパンで建設スケジュールを大枠でも決めて、そこまでの期間、長期の貸し付けをするなり、有効活用するべきではないかなというふうに考えます。こういったことを検討する必要があると思いますが、見解をお伺いしたいと思います。
 また、それと同時に、暫定利用、また、用途変更に際しては、これは地元の自治体とよく協議をする必要があるだろうと考えますが、その二点についてお伺いしたいと思います。

○松浦計画調整部長 まず、計画の再検討についてのお尋ねでございますが、下水道の計画は人口や水使用量の変化、公共用水域の水質保全に対する要請等、社会情勢の変化に応じ適宜見直しを行ってきてございます。その中で、水処理施設の配置計画や処理方法の見直しも行ってきているところでございます。
 今後も、そのような社会情勢の変化に応じ、下水道の計画を適切に見直してまいります。
 未整備用地の有効活用に当たりましては、局内で事業を進める上で必要な資材置き場や工事の施工用地として使用するほか、これまでも地元自治体や住民からの要望を受けまして、近隣住民の利便性の向上等に配慮し、公園や運動施設、駐車場などとして地元自治体や民間事業者への暫定的な貸し付けを行うなど、土地の有効活用を図ってきております。
 今後も、これまでと同様、地元自治体や住民の要望を踏まえつつ、有効活用を進めてまいります。
 なお、未整備用地についても、高度処理施設や合流改善施設などの整備を順次進めていく予定でございます。

○柳ヶ瀬委員 私がいいたかったのは、長期的な計画、スケジュール立てというのが必要なんではないかということなんですね。一応その年々の水需要の予測によって、またいろいろ変わってくるということはあるのかもしれませんけれども、現状の使い方では期間が定まらないということで、非常に使い勝手が悪くなっているんではないか。少なくとも十年、二十年ぐらいの単位でこの施設をつくるのかどうか、これぐらいにはつくっていこうといった長期的な計画を考えるべきではないかということを申し上げたかったんです。
 今の資材置き場というお話がありましたけれども、例えばこの蔵前の水再生センターも、取得した土地の半分ぐらいが資材置き場になっているんですね。本当にこれだけの資材置き場が必要なのかということも、これはもう一回検証してみる必要があると思います。
 五十九ヘクタールというのは、非常に広大な土地であります。また、これは同時に貴重な財産です。これくらいの土地を、例えば民間企業が所有していたとしたら、決して三十年も眠らせておくことはないですよね。有効に使うことができるものを使わないというのは、これはある意味損失を与えているというような考えもできると思います。ぜひ、この有効活用を、漠然としてあるんですから、検討していただきたいということ、これを申し上げて私の質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。

○鈴木(章)委員 話はがらっと変わるわけですけれども、先日、羽田空港がいよいよ三十年ぶりに国際化されまして、私もその関係で台湾の方に行かせていただきました。
 海外に行くとつくづくと感じるわけですけれども、本当にこの日本の美しさや、清潔さ、そして、その環境衛生の水準の高さであるというふうに私は思うわけです。特にそうしたものが、まちのにおいというものに大きく影響しているわけでありまして、まちのにおいというのは、対症療法で改善できるものではないということをよくいわれるわけですけれども、そうしたことを考えますと、本当にこうした環境の中で私たちが当たり前のように生活できるのも、日ごろ、本当にこの見えない部分で、下水道局の皆様方に頑張っていただいている、その成果であるというふうに思うわけであります。特にこの大都市東京は昼間人口で約一千五百万人の方々が行き交うというふうにいわれておりますけれども、そうした中でこうした水準を保っていくということは、本当に私は大変なことだなということで、心から敬意を表する次第でございます。
 ところで、そうした大都市東京だからこそ特に考えておかなくてはならないということが、いつ起きてもおかしくないといわれております大震災への対応であるというふうに私は思います。
 この部分におきましては、私の昨年の公営企業委員会の事務事業質疑で、震災対策について幾つか質問をさせていただいたわけですけれども、阪神大震災のときに、私も現地に行って、つぶさにその対応を見てきたわけです。震災時におけるトイレ機能の確保ということが本当に大変でありまして、その部分の質疑に対しては、施設や地区を重点化しながら取り組んでいくという答弁であったわけですけれども、ぜひとも前倒しで積極的にこの部分は取り組んでいただきたいというふうに思っております。
 そこで、今回は、その震災対策にも大きく影響しています下水道管の老朽化への対応についてお伺いをしたいと思います。
 先ほども述べましたけれども、アジアはもとより、世界の範たる都市として東京を発展させて成熟させていくためには、都市の基盤である道路や下水道のインフラ施設をしっかりと維持するということが基本であるということは、いうまでもないわけであります。ニューヨークなど、世界の主要都市でインフラ施設の老朽化対策が避けることのできない重要な課題となっていると聞いておりますが、私は首都東京も例外ではないのかなというふうに感じております。
 特に東京の下水道は、この歴史をひもときますと、明治から整備を始めるなど、長い歴史を有しております。また、施設の老朽化の進行による損傷の発生が、道路陥没の原因になるなど、都民生活への影響が懸念されるとともに、このまま放置すれば、社会的、経済的なコスト増ももたらすと考えられるわけであります。
 区部における下水道管の管理延長は、平成二十一年度末で約一万五千八百キロというふうにいわれておりますけれども、その中で法定耐用年数五十年を超えた下水道管は、現在、千五百キロメートルあるというふうにいわれておりますが、今後さらに高度経済成長期に一斉に整備した下水道管が順次耐用年数を迎えると聞いております。
 そこで、まず耐用年数を超えて老朽化する下水道管の今後の見通しについて、お伺いをさせていただきたいと思います。

○黒住施設管理部長 区部におきます下水道管の延長は、先ほど先生のお話にもあったとおり、平成二十一年度末で約一万五千八百キロメートルでございます。そのうち、法定耐用年数五十年を超えた下水道管は、現在、約一千五百キロメートルございます。今後十年間で約二千キロメートル、さらにその後の十年間では約四千百キロメートルの下水道管が新たに耐用年数を迎えるなど、老朽化する下水道管が急増する見込みでございます。

○鈴木(章)委員 今、今後十年間で二千キロメートルもの下水道管が老朽化を迎えるというふうな答弁だったわけですけども、本当に相当膨大な量であることから、この下水道管の老朽化対策というのは、本当に今後の大変重要な課題なんだなということを改めて認識をさせていただきました。
 老朽化への対応の第一としては、今ある施設がどのような状況なのか。そして管理者としてしっかりとそのことを調査して把握することが私は大切だというふうに思うわけですけれども、その下水道管の調査の取り組みについては、一体どのように行われているのかお伺いをいたします。

○黒住施設管理部長 下水道管の調査につきましては、敷設年度に加え、これまでの道路陥没の発生状況などの情報に基づいて優先順位を定め、計画的に実施しております。
 調査に当たっては、人の入れる比較的大きな下水道管では、調査員が直接目で見ながら確認し、小さな下水道管では、テレビカメラを用いて調査をしております。
 平成二十一年度には約八百キロメートルの下水道管を調査し、累計で約一万二千百キロメートルを調査したところでございます。このうち、口径が大きく流量も多い下水道幹線につきましては、無人で安全かつ効率的に調査するための自走式の機器を新たに開発するなどして、平成十八年度から平成二十年度までの三カ年で、三百七十四幹線、八百五十一キロメートルについて集中的に調査を実施いたしました。
 今後も、デジタル技術により下水道管の損傷状況を自動診断できるミラー方式テレビカメラを活用するなどして、調査業務の効率化や調査精度の向上などを図りつつ、計画的に実施してまいります。

○鈴木(章)委員 下水道局が新たな技術を取り入れながら、この下水道管の状況を把握しているという取り組みについては、今確認させていただいて、今後もそうした部分で積極的に頑張っていただきたいというふうに思うわけですけれども、そこで大切なのは、その調査の結果をいかに活用していくということではないかなというふうに思っております。
 具体的に下水道管の老朽化の取り組みについて、まず、再構築事業の基本的な考えをお伺いさせていただきたいと思います。

○松浦計画調整部長 東京の下水道は、明治十七年の神田下水から始まり、施設整備を重ね、平成六年度に普及概成を果たしました。初期に整備しました施設は既に老朽化が進んでおり、その対応が喫緊の課題となっております。
 さらに、下水道事業には都市化の進展に伴う下水道への雨水流入量の増大への対応など、都市型水害からまちを守ることや、富栄養化の一因である窒素や燐の削減などにより、海や川の水質を一層きれいにすることなどが求められております。こうした状況を踏まえ、下水道局では再構築事業に取り組んでいるところでございます。
 再構築とは、老朽化した施設の更新などに合わせて、維持管理しやすい下水道システムへの転換や、都市化による雨水流出量の増大に伴う既存施設の能力不足の解消、震災への対応など、新たな社会的要請に対応した下水道の機能向上を図るものであり、局の主要施策の一つとして事業を推進しております。

○鈴木(章)委員 下水道管の再構築事業といわれても、少しぴんとこない部分があるわけですけれども、これは単なる更新ではなくて、社会的要請にこたえ、地震にも強い下水道へつながるものであり、また、普及を終えた下水道の新しいステージであるということが理解できたわけです。そこで、再構築について、一つ確認しておきたいことは、昨今老朽化施設の更新に、これは資産管理の手法の一つでありますアセットマネジメントの導入が始まっているというふうに聞いております。
 東京の下水道事業は既にそうしたアセットマネジメントの考え方を取り入れて、再構築に取り組んでいるわけですけれども、その手法を下水道管の再構築にどのように取り入れているのかをお伺いいたします。

○松浦計画調整部長 アセットマネジメント手法とは、施設の状態を客観的に把握、評価して、中長期的な資産の状態を予測するとともに、いつの時点でどのような対策を行うことが最適かを考慮し、計画的かつ効率的に資産管理する手法のことであります。
 下水道管のアセットマネジメントでありますが、テレビカメラなどによる下水道管の調査に基づき、下水道管の状態を把握、評価した上で、予防保全を重視した維持管理に取り組み、既設管の延命化を図るとともに、今後、法定耐用年数を迎える下水道管が急増することから、更新時期の平準化を図っております。
 下水道管の更新時期の平準化に当たりましては、建設と維持管理に要する費用の合計であるライフサイクルコストの最小化を考慮するなど、効率的に事業を実施することとしております。こうしたアセットマネジメントの手法により、下水道管の再構築を計画的、効率的に進めてまいります。

○鈴木(章)委員 本当に、都民意識、そしてその中でも一番重要なコストを十分に考えた再構築事業の基本的な進め方について、今、説明をいただいたわけでありますけれども、次に、その中で経営計画二〇一〇に基づく再構築事業の具体的な取り組みを確認させていただきたいと思います。
 まず、下水道管は小さいものから大きいものまで、さまざまなものがあるわけですけれども、その対象によって再構築の取り組み方も違うわけであります。
 そこで、下水道の流れに沿って順に聞いてみたいと思いますが、まず、家庭などで使われた水は、排水口などから宅地内の排水設備を経て、取りつけ管と呼ばれる小さい管を通り下水道管へ流れていくわけでありますが、下水道管も小さい口径の枝線と呼ばれるものから、口径の大きい幹線と呼ばれるものがあるわけです。そこで、取りつけ管についてお伺いをいたします。
 取りつけ管の対応として確認しておきたいのが、下水道管の損傷が原因の道路陥没のうち、約八割はこの取りつけ管が原因であるといわれております。そこで改めて、取りつけ管の陥没が多い理由をお伺いいたします。

○黒住施設管理部長 道路陥没の主な原因は、老朽化などにより下水道管が破損し、周りの土が下水道管の中へ流れ込むことで、道路の下に空洞が発生することによるものと考えられます。
 取りつけ管に起因する陥没が多い理由でございますが、取りつけ管は、家庭などからの排水を受ける施設であることから、道路下の比較的浅い位置に埋設されており、車両の通行の影響などを受けやすいことが考えられます。
 また、平成元年までに整備した取りつけ管の多くは、その材質が陶器製でございまして、近年採用しております硬質塩化ビニール製のものと比べ衝撃に弱いことから、破損が比較的多いものと考えております。

○鈴木(章)委員 道路陥没は一つ間違いますと本当に大きな事故につながりかねないわけでありますし、そもそも取りつけ管が破損しますと、家庭からの下水を流せないなど、下水機能に大きな支障が生じるわけであります。そこで、その道路陥没の主な原因である取りつけ管の対策についてお伺いをいたします。

○黒住施設管理部長 取りつけ管に起因する道路陥没を未然に防ぐため、陶器製の取りつけ管を、より衝撃に強い硬質塩化ビニール製の管に取りかえる事業を計画的に進めております。
 これまでも、再構築クイックプランに基づき、道路陥没が多く発生している地区などに重点化し、取りつけ管の硬質塩化ビニール管への取りかえを実施してまいりました。約百七十八万カ所ございました陶器製の取りつけ管のうち、平成二十一年度末までに約二五%に当たる約四十四万カ所につきまして、硬質塩化ビニール管に取りかえられております。こうした取り組みによりまして、道路陥没の発生件数は、平成十三年度の一千四百三十三件に対しまして、平成二十一年度には八百八件と大幅に減少いたしました。
 今後とも道路陥没を未然に防ぐため、硬質塩化ビニール管への取りかえをスピードアップするとともに、道路陥没の多い地域では、重点地区を拡大するなどして、効果的に対策を進めてまいります。

○鈴木(章)委員 対策が必要な箇所が、まだまだ百万カ所以上と、膨大な数に上るわけですけれども、やはりこれも大事な取り組みであるというふうに思っておりますので、引き続き重点的に、計画的に取り組んでいっていただきたいと思います。
 次に、枝線と呼ばれる比較的小口径の下水道管の再構築についてお伺いいたします。
 この枝線下水道管は、二十三区の道路に網の目のように張りめぐらされていることから、相当な延長と思うわけであります。これらのすべてを新しいものに取りかえるということは、本当に困難なことと考えられますけれども、先ほどのご答弁のとおり、震災対策として下水道管を大きくするなど、機能向上を図っていくということが重要であるというふうに思っております。この枝線下水道管の再構築についてはどのようにされておりますのか、取り組み状況をお伺いいたします。

○松浦計画調整部長 整備年代の古い千代田区、中央区、港区の都心三区を中心とした一万六千三百ヘクタールを対象に下水道管の再構築を実施しており、平成二十一年度には四百二十三ヘクタールを整備し、これまでに三千三百七十ヘクタールの地域が整備を完了しております。平成四十一年度までに完了させるよう、経営計画に基づき整備ペースを二割アップするなど、鋭意取り組んでまいります。
 事業実施に当たりましては、テレビカメラなどを用いた調査結果に基づきまして、下水道管の損傷や雨水の排除能力などの検討を行い、新しい下水道管に入れかえるものと、既存の下水道管をそのまま有効活用するものとに分けております。
 有効活用するものについては、健全であればそのまま活用し、損傷があっても入れかえを必要としないものについては、道路を掘らずに下水道管をよみがえらせることのできる更生工法を採用しております。これらにより、工事によるお客様の生活への影響を少なくするとともに、コスト縮減や工期の短縮に努めているところでございます。

○鈴木(章)委員 やはりこの部分が本当に膨大な延長であることから、地区を重点化するとともに、既存の施設を有効活用したり、更生工法を用いることによりコスト縮減をも図っているという点においては、私も大変評価したいというふうに思います。
 そこで、下水道の枝線によって集められた下水は、時には地下鉄が通ることができるほどの規模になる下水道幹線に流れ込み、水再生センターやポンプ所に送られるわけでありますが、この下水道幹線は、規模が大きく常に大量の下水が流れているため、簡単に取りかえるわけにはいかないというふうに思います。
 そこで、最も重要な点でありますが、この下水道幹線の再構築の考え方についてお伺いをいたします。

○松浦計画調整部長 下水道幹線は、規模が大きく、広範囲にわたる下水の収集を担っていることから、経年による老朽化や硫化水素による腐食の進行などにより、機能に支障が生じた場合には、多くのお客様への下水道の使用制限や浸水被害の拡大につながるおそれがあり、下水道幹線の再構築は重要であります。
 下水道幹線の再構築は、平成十八年度からの三カ年で集中的に実施した調査結果を活用しまして、アセットマネジメント手法を導入しながら、計画的かつ効率的に実施しております。
 また、コストの縮減や工事周辺への影響に配慮するために、道路を掘らずに下水道管の内側から補強する更生工法により再構することを基本としております。
 事業実施に当たりましては、下水の水位が高く流速が速いため、そのままでは施工が困難な下水道幹線もあります。そのため、ポンプ運転の工夫などにより、工事時間帯の下水の水位や流速を低下させ、再構築の工事を実施しております。
 こうした工夫が不可能な幹線では、下水を切りかえるための新たな幹線を整備した上で、老朽化した幹線を更生工法により、よみがえらせ、この二つの幹線で地域の雨水排除能力の向上を図っていきます。
 区部における下水道幹線約一千キロメートルのうち、整備年代の古い四十七幹線、百二十キロメートルを対象に、下水道幹線の再構築を平成三十八年度末までに完了させるよう鋭意取り組んでおり、平成二十一年度末までに二十八キロメートルの再構築が完了しているところでございます。

○鈴木(章)委員 本日は、この下水道事業における根幹事業であるこの下水道管の再構築事業についてお伺いしたわけではありますけれども、冒頭に述べましたように、この下水道管の再構築は、特に大都市東京の震災対策の上でも取り組みが本当に急がれるものであるというふうに思っております。
 今後は、いつ起きてもおかしくないといわれる震災に対して、下水道管の再構築を着実、かつスピード感を持って進めていただきたいと思います。
 なお、今回は、下水道施設のうち下水道管を中心に質問をさせていただきましたが、ポンプ所や水再生センターなど、大規模施設の老朽化対策も極めて重要でありますので、このことにおいても、計画的、効率的な再構築の取り組みを要望いたしまして、私の質問を終わります。

○長橋委員 それでは、私からも質問をさせていただきます。
 私の方からは、まず一番目は、高度処理の状況について質問をしてまいりたいと思います。
 経営計画にも、この高度処理の目的といたしまして、良好な水環境を創出するため、東京湾や隅田川などに放流させる下水処理水の水質を一層改善していくということでございました。
 我が党公明党は、東京を水と緑の回廊で包まれた美しいまちへと復活をさせて、人々が集い、にぎわいにあふれる水辺空間を創造することは、大変大きな目的でもありますし、大きな課題であろうかと思います。
 そこで、その大きな役割を果たしているのが水再生センターでございます。現在、区部には十三の水再生センターが整備されていると聞いております。一日当たり約四百六十万立方メートルの汚水が処理されているということでございます。水再生センターの下流では、河川の水に処理水が占める割合が多いことから、水再生センターで汚水をどの程度まできれいにできるかが水環境を左右するわけでございます。
 そこで、まず、水再生センターでの汚水の浄化の状況について伺いたいと思います。

○松浦計画調整部長 汚水の浄化についてのお尋ねでありますが、家庭などから排出された汚水を水再生センターで処理し、川や海に放流することが下水道の基本的な役割の一つであります。
 汚水の汚れの程度は、生物化学的酸素要求量、BODという指標を使用しておりまして、これは汚れの成分である有機物を微生物が分解する際に必要となる酸素量のことであります。
 区部の水再生センターでは、平均の流入水質がBODであらわしますと一リットル当たり約一五〇ミリグラムであるところを、標準的な処理により、アユが生息できるといわれる約三ミリグラムまで汚濁物質を除去してから放流しております。
 また、東京湾の赤潮の原因である窒素及び燐をより多く除去する高度処理を一部の水再生センターに導入しており、区部における一日当たりの平均処理水量の約七%が高度処理されております。
 この方法では、窒素を約七割、燐を約八割取り除くことができ、標準的な処理方法と同様に、有機物による汚れも取り除くことができます。こうした方法により、下水から大幅に汚れを取り除いた処理水を川や海に放流しております。

○長橋委員 水再生センターの役割、大変大きな役割を果たしていると思うわけでありまして、BODで一リットル当たり約一五〇ミリグラムあるところを約三ミリグラムまで、魚が泳げるまでにして放流しているということでありました。
 また、今のご答弁の中には、高度処理を一部の水再生センターで導入していると。この高度処理、窒素や燐を除去していくわけでありますが、窒素を約七割、燐を八割除去していると、こういうことでございます。大幅に汚れを取り除いて川や海に放流しているということがよくわかったわけでありますが、今、ご答弁でありました高度処理施設、一部の水再生センターで導入をしているということでありますが、現在の施設能力、また整備目標、どうなっているのか伺います。

○松浦計画調整部長 区部にある水再生センターの汚水処理能力の合計は、平成二十一年度末で一日当たり約六百二十万立方メートルであり、このうち高度処理施設の処理能力は三十五万立方メートルであります。将来的にはすべての汚水処理を高度処理にすべく、施設の整備を進めております。
 経営計画二〇一〇期間中の平成二十二年度からの三年間では、浮間水再生センターや砂町水再生センターにおいて高度処理施設の整備を行い、処理能力を一日当たり十二万立方メートル増強し、合計で四十七万立方メートルにする予定であります。
 しかし、高度処理施設は、規模が大きく、新たな施設の整備に費用や時間がかかるため、事業効果の発現に長い時間がかかります。また、水再生センターの限られた用地内で、既存施設の処理能力を確保しつつ整備を行っていく必要があり、段階的に整備を行わなくてはならない制約もございます。
 そこで、経営計画二〇一〇では、高度処理施設の整備に加えて、窒素または燐のどちらか一方の削減効果を高める準高度処理という新しい考え方を導入し、高度処理の導入のペースアップを目指しております。

○長橋委員 今、高度処理施設の整備目標、能力について伺ったわけでありますが、大変な費用と長期の時間がかかるということでございますので、この経営計画では、新たに、今ご答弁もありましたけれども、準高度処理を進めていくということでございました。
 この高度処理は窒素及び燐を削減するというところでありますけれども、今のご答弁では、準高度処理は窒素または燐のどちらか一方で削減効果を高めるというご説明でございました。
 そうした新しい考え方を導入したということでありますけれども、なぜ準高度処理では窒素または燐のどちらか一方しか除去できないのか。また、なぜそういう新しい考え方を取り入れたのか伺います。

○松浦計画調整部長 高度処理のように窒素と燐を同時に除去するためには、既存施設より大きな用地が必要であり、導入する設備の数も多くなります。既存施設には機器の設置スペース等に制限があるため、窒素と燐を同時に除去するための施設を早期に整備することは困難でございます。
 このため、窒素または燐のどちらかではありますが、早期に効果が上がる準高度処理を導入し、水質改善効果を高めていくこととしたものでございます。

○長橋委員 高度処理は早期に整備することは大変な時間がかかるということでありまして、そのために準高度、窒素または燐どちらかであるけれども、これも効果が期待できるということで導入したということであります。
 そこで、新しい考え方ということで、この経営計画二〇一〇に載っているわけでありますが、その準高度処理、これはなかなかまだ知られてないんだろうなと、このように思うわけでありまして、その詳しい仕組みについて、具体的に明らかにしていただきたいと思います。

○松浦計画調整部長 準高度処理は、既存施設の改造と運転管理の工夫により、高度処理と比較し、早期に窒素または燐の削減効果を発現するものであります。
 準高度処理にはさまざまな方法がありますが、燐を主に除去する方法は、酸素のない状態では微生物が体内にため込んだ燐を吐き出し、酸素のある状態は吐き出した量以上の燐を取り込む特徴を利用するものでございます。
 この特徴を利用するため、微生物が汚れを取り除く既存の反応槽を改造しまして、仕切り壁を設けることで、流入側と放流側に分け、流入側には空気を送らずに酸素がない状態にして、放流側は酸素のある状態にいたします。窒素を主に除去する方法も、燐と同様に反応槽を改造し、空気の状態を制御することで、微生物の働きにより、下水に含まれる窒素成分を窒素ガスとして放出することで除去いたします。
 これらの方法は、機器の設置スペース等の制約はありますが、現在の施設を有効に活用できるために、工事期間が短く、低コストで導入できるという特徴がございます。
 準高度処理は、経営計画期間中の三カ年で、芝浦水再生センターなど六カ所に、合わせて一日当たり六十九万立方メートルを導入する予定でおります。
 今後とも、都民の皆様が接する機会の多い東京湾や隅田川などの水質を改善するため、高度処理を推進し、良好な水辺空間の創出に取り組んでまいります。

○長橋委員 新たな技術として準高度処理、ぜひ積極的に導入を進めていただいて、浄化を促進していただきたいと思うわけでありますが、今のご答弁でも、高度処理はこの経営計画の間に処理能力を一日当たり十二万立方メートル増強すると。結果的には、合計、経営計画の二十四年度までには四十七万立方メートルまでにする予定であると。それに対して、この三カ年の計画で初めてスタートする準高度処理は、一日当たり六十九万立方メートルまで導入するということでございます。
 この経営計画の三カ年の到達目標ということで、ここに書いてあるとおりでございますけれども、今いったとおり高度処理は二十四年度末までに一日当たり四十七万立方メートル、準高度は六十九万立方メートルと、このように記載がされているわけでありますが、最後に、この目標値として、この高度処理、これが一日当たり六百三十四万立方メートルと、このように書いてあるわけでありまして、平成二十一年度末で一日当たり約六百二十万立方メートルと、このようになっているわけでありまして、それに上乗せをして目標が掲げられているわけであります。
 同じところに、準高度は二百十五万立方メートルまで目標を持っていくと、こういうことなので、一見すると、合わせて八百を超えるのかなと思ったら、下の方に小さく、この高度処理に含まれるということでありますから、六百三十四万というのが大きな目標であると。平成四十一年までの時点での目標であると、こういうことであるわけでありますけれども、将来の目標として六百三十四万立方メートルにするということでありますが、なぜ六百三十四万立方メートルなのか。また、どのように整備をしていくのか、高度処理についてお伺いいたします。

○松浦計画調整部長 区部の水再生センターは、これまでに、計画汚水量や水再生センターへ流入する水量の実績等を考慮して、効率的に施設整備を進めてきました結果、現在の施設の処理能力は六百二十万立方メートルとなっております。
 将来目標とする六百三十四万立方メートルにつきましては、平成二十一年に改定された多摩川・荒川等流域別下水道整備総合計画に基づく計画汚水量であります。
 今後の施設整備においても、計画汚水量の見直しを踏まえつつ、流総計画で定めた窒素や燐の削減を図るため、計画的かつ効率的に高度処理施設を整備してまいります。

○長橋委員 最終的といいますか、平成四十一年度までの目標は六百三十四万立方メートルと。その間、促進をするために準高度処理もあわせて進めていくということであります。恐らく最終的には高度処理で達成をしていこうと、こういうことでありますので、大変長期な事業でありますし、一つの事業も、再構築工事なんかは大変な時間を要するわけでありまして、ぜひ推進に向けて、我々も、近年の温暖化の状況も含めると、しっかりと応援してまいりたいと、このように思っているわけであります。そうしたことから、この下水道工事、長期の工事、一つの工事でも大きな期間がかかるわけでありますし、同時にそれは、安全対策、これも大きな課題であろうかと思いますので、この安全対策についてもちょっと伺ってまいりたいと思います。
 下水道局では、年間約千五百億円もの事業費をもって整備を進めていると。数多くの工事を施行管理しているということでございます。
 下水道の工事は、道路上で行う下水道管の敷設工事や、今お話しもしました水再生センターなどの建設する工事など、工事を行う場所、その規模は多岐にわたっているわけでありまして、今話したとおり時間がかかってくるわけであります。
 最近、私の地元で、豊島区駒込五丁目、北区西ヶ原三丁目付近再構築工事、これが始まったところでございます。この目的は、豊島区でも災害、豪雨が降ると非常に被害の多かった地域の雨水排除能力の増嵩を図るために、再構築工事、いわゆる管渠の新設を施行するというふうに聞いております。
 この工事場所について、私も地元の方からご相談をいただきまして、この工事を始めるに当たって、発進立て坑の築造をするということでございました。下水道局の職員の皆さんも、その場所をどこにするかということで大変ご苦労したようでございました。
 当初は、ちょうどこの工事現場は、私はわかりますけれども、交通局の巣鴨営業所、ここら辺からスタートするわけでありますけれども、本来であれば、巣鴨営業所にもお願いに行ったそうでありますけれども、たまたまといいますか、バスの車庫でもございますし、非常に危険な地域であると思いますし、なおかつ今は改築工事がこれから始まるということで、そのバスの事業所をお願いしたけれどもだめだったと。また、すぐ隣にスポーツセンターがあるんですけれども、そうした駐車場もお借りをしたいとお願いに行ったそうでありますけれども、やはり駐車場を確保したいということでだめだったと。そのほかのところも当たったそうでございますけれども、結局、道路上にその発進立て坑の築造をするということになりました。
 この道路は、国道一七号、中山道から入ったところでありますので、非常に交通量も多い道路でございまして、ここに発進立て坑のプラントをつくるということで、この工事もおよそ三カ月かかるということでありますから、ここは片側一車線、二車線の道路でありますので、工事中は片側通行になるわけであります。
 そうしたことで、昼間も夜もということになると、これは大変渋滞、また交通の混乱もあるのではなかろうかということで、なおかつ、都バスが最終で車庫に帰ってくる、また朝早く出ていく、そういう状況の中で非常に困難なわけでありますけれども、その最終のバスが入ってきて始発が出る間を主な工事時間帯として取り組むと。こんなことでございますので、ぜひ安全対策、工事の関係者の方はもちろんでありますけれども、周辺の方々の安全対策についても、ぜひ配慮をしていただきたい、気をつけていただきたいとお願いをする次第でございます。
 そういうことで、工事が実際始まれば、道路の下の工事になりますから、解消するわけでありますけれども、主な工事のやり方としては、道路下に施設を埋めていくことであります。お伺いすると、時には地上から深さ五十メートルもの大深度、こういった工事もありますし、それから使用中の下水道管の中での作業を行うと、こういうこともあるわけでありまして、とりわけ事故予防の取り組みが非常に重要であろうかと、このように思うわけであります。
 ご案内のとおり、一昨年は、豊島区の雑司ヶ谷におきまして、平成二十年の八月五日でございましたけれども、下水道の工事中に五名の方が亡くなられると、痛ましい事故がありました。
 私も、事故があった直後に現場に行かせていただきましたけれども、お花も飾ってありまして、お悔やみ申し上げたわけでありますけれども、過去の工事事故の状況を踏まえながら、こうした事故予防にしっかりと取り組んでいただきたいと思います。今、五名の方が亡くなったということでありますけれども、最近のこれまでの下水道工事における人身事故がどれだけ発生しているのか、まずはお伺いしたいと思います。

○松浦計画調整部長 工事に伴う事故の発生は、とうとい人命の喪失や負傷者の発生にもつながり、社会に与える影響は極めて大きいものであります。このため、当局では、従来から工事の安全施工に最大限の努力を傾けております。
 過去十年間の下水道工事に伴う人身事故は八十件発生し、今お話のあった雑司ヶ谷の事故における五名の方を含め、九名が亡くなられております。
 事故の要因としては、転落が二十七件、挟まれが十八件、転倒が十二件と多く、これら三つの要因が全体の七割を占めております。

○長橋委員 最近十年間でも九名もの方が亡くなられていると。大変痛ましいことでございます。人身にかかわる事故、とうとい人命でございます。それは、結果、その家族の方にも大変な影響を与えるわけでありまして、そうした教訓を生かして、ぜひとも一人たりとも、死亡事故を撲滅していこうと、こうした取り組みにぜひ取り組んでいただきたいと思いますし、ましてや雑司ヶ谷の事故のような、二度とこのような事故は絶対起こしてはならない、それは深く下水道局を初め自覚をしているわけであります。そこで、工事における事故防止、これをさらに見直し、また検討もしたと思いますけれども、まずは事故防止に関する基本的な考え方、これはどうなっているのか伺います。

○松浦計画調整部長 事故の防止は、発注者及び請負業者がそれぞれの役割のもと、連携を図りながら一体的に取り組む必要があります。
 安全管理については、一義的には請負業者の責任でありますが、人命のとうとさ、安全の重要性を考えますと、発注者としても、安全管理にかかわる意識の向上と現場における保安措置など、安全対策の徹底を継続して着実に進めていくことが肝要であります。
 今後とも、安全パトロールの実施や安全講習会の開催などにより、一層効果的な事故防止対策を実施し、工事事故の撲滅を目指してまいります。

○長橋委員 確かに工事を請け負った業者が安全管理を徹底していくと、工事関係者に徹底していくというのはもちろんでありますけれども、やはり民間の業者であるわけでありまして、工期の問題等もあるでしょうし、人員の手配等もあるでしょうし、そうしたことから、徹底はされていると思いますけれども、無理をしかねない、こういう状況があるわけでありまして、ぜひそれは発注者である下水道局の取り組みが最も重要であろうかと、このように思うわけであります。
 そこで、今、基本的な考え方について伺いましたけれども、未然に事故を防ぐ、そうした意味では、具体的な取り組みはどのように行われているのか伺います。

○松浦計画調整部長 下水道工事における事故予防対策についてでありますが、下水道工事は、近年、工事の大型化、大深度化とともに、地下埋設物の切り回し、騒音、振動などに対する環境への配慮、及び過密な道路交通事情等工事を取り巻く状況は厳しくなっており、事故の危険性も増大しております。
 工事着手前には、個々の現場特性に十分配慮した施工計画の作成などを徹底させるとともに、工事実施時においても、労働安全衛生法、建設工事公衆災害防止対策要綱等の関係法令などを請負者が遵守するよう、下水道工事安全管理者講習会や事故防止講習会などの開催を適宜実施しております。
 さらに、局職員にも安全管理研修などを実施の上、安全パトロールなどにより工事現場での適宜適切な安全指導を行い、工事事故の防止に努めております。
 今後とも、工事事故の防止に向けて、請負者及び局職員の安全管理に関する意識の向上を図り、より一層事故予防対策を充実させてまいります。

○長橋委員 具体的に研修を行っておったり、職員のパトロール等々やっておられるということはわかったわけでありますけれども、下水道局では、いわゆる今いった工事だけではなく、日常的な維持管理においても道路の下を見ていかなきゃいけないと、こういうこともあろうかと思うわけであります。今、部長の答弁にあったとおり、またここに来てさらに危険が増しているということもございます。
 そうした中で、しっかりと安全管理をしていくに当たっては、さらなる取り組みというのが必要だろうと思うわけでありますけれども、特に下水道管内のような閉ざされた、逃げ場の少ない地下空間では、突発的な降雨、雑司ヶ谷の事故もそうでありましたけれども、水量がふえれば間違いなく重大な事故につながっていくということになろうかと思うわけであります。
 そこで、突発的な集中豪雨、今年度もあったわけでありますけれども、作業員の方々が流されたということがあってはならないわけでありまして、そこで、急な雨に対しては特に注意が必要である、こういうふうに思うわけでありますけれども、雑司ヶ谷の教訓も生かして、雨天時における安全対策、どのように検討したのか、しているのか、伺いたいと思います。

○松浦計画調整部長 予測が難しい突発的な局所的集中豪雨への対応といたしまして、さまざまな角度から安全対策に取り組む必要があると考えております。
 そこで、下水道局は、発注者として、雨水の流入、増水による影響を受ける地下工事等を対象に、降雨時に共通して遵守すべき安全に関する事項といたしまして、新たな作業中止基準や気象情報を迅速に把握するシステムの構築、退避計画作成の義務化、作業員の流下防止対策の実施、気象講習の実施の五つの安全対策を講じることとしております。
 作業中止基準は、気象情報だけでは、局所的集中豪雨への対応が間に合わない可能性があるため、人命を最優先にする考え方のもと、一滴でも雨が降れば工事を即時に中断して、一時地上に避難することといたしました。
 気象情報を迅速に把握するシステムの構築では、急激な気象変動などの情報を迅速に取得するため、請負業者の気象担当者が注意報、警報の自動配信システムに登録することを義務づけています。また、本年五月から、区市ごとの気象警報が細分化されたことから、その活用についても請負業者に周知しているところでございます。
 退避計画作成の義務化では、効率よく速やかな避難ができるように、ブザーつき回転灯の配備や資機材の放置を盛り込んだ退避計画の作成を請負業者に義務づけました。
 流下防止対策としては、不測の事態に備え、作業に先立ち、万が一の際に作業員がつかまり、避難する、結び目や浮きを備えたロープをマンホールの間に設置することや、マンホールへの避難用の縄ばしごの設置、安全帯の装着など、作業環境に合わせた対策を組み合わせて、安全対策の充実を図っております。
 気象講習の実施では、豪雨に対する安全意識の向上を図るため、気象の専門家である気象予報士を講師に招き、請負業者や職員を対象にした気象講習会を毎年五回程度実施しております。
 今後とも、雨天時の事故の危険性を十分に認識し、二度と痛ましい事故を起こさぬよう、事故防止に取り組んでまいります。

○長橋委員 非常に詳しく、また、さらなる、一滴でも降ったら工事を中止するというようなことも含めて、徹底をされたということをお伺いしたわけでありますけれども、やはり安全対策というのは、どこまでやっても切りがないところもあるわけであります。それを強力に推し進めると、逆にその工事している業者にとってみれば、また、大きな負担にもつながりかねない、こういうこともあろうかと思いますので、やはり日ごろから、工事業者と発注者である下水道局との安全講習といいますか、連携といいますか、それも重要であろうかと思いますけれども、とにもかくにも、非常に危険な工事に伴う下水道局の工事でありますので、やはりどうしても、局長を中心に、局全体、また業者に対しても、しっかりとその安全対策に配慮していただきたいと思うわけであります。今回初めての下水道局の質疑でありますので、その安全対策に向けて、局長の決意を最後に伺って質問を終わりたいと思います。

○松田下水道局長 雑司ヶ谷の下水道事故など、これまでに発生した事故につきまして、大変重く受けとめております。事故発生の要因を洗い出し、再発防止策を取りまとめ、その徹底を図ってきたところでございます。
 事故の原因は、ちょっとした不注意や見落としなどの、小さな危険な要因が大きな事故につながっていくものでございます。工事事故を未然に防ぐために、小さな危険要因を見逃さないよう、事故防止対策を請負業者に徹底するとともに、私ども当局の職員一人一人の安全意識の向上を図る必要がございます。このため、常日ごろの不断の意識向上の取り組みとともに、安全パトロールの重点化や安全意識の啓発活動としての安全標語の選定なども実施しているところでございます。
 今後、発注者でございます私ども下水道局と請負業者のそれぞれにおきまして、下水道工事における危険性を改めて認識をし、人命を第一に考えた、より効果的な安全対策を検討し、実施をしてまいります。
 今月十一月は、私ども下水道局の安全対策強化月間でもございます。私も直接現場を回りまして、局一丸となって対策を進めてまいります。

○山内委員 私からも何点か質問させていただきます。
 まず、雨水浸透の取り組みについてお伺いいたします。
 本来、雨は降った場所に浸透するのが自然な形です。しかし、家が建ち、道路がつくられ、地面が覆われるようになることによって雨の浸透する場所がなくなりました。また一方で、下水道の整備により行き場のなくなった雨水が下水管に流されるようになり、特に、合流式下水道では、処理する必要のない雨水も下水処理場に流れていっています。その結果、ヒートアイランド現象の一つともいわれる集中豪雨による洪水の被害や、地下水が減少することでさらなるヒートアイランド現象が進むという事態に陥っています。この解消のためには、下水道に流れていく雨水を少しでも減らし、雨を本来の降った場所に浸透させることが大きな成果を上げることになると考えます。
 生活者ネットワークでは、現在、水循環において一番阻害されている地下水の保全のために、雨水を降った場所に戻すことが水循環を取り戻すことになると、雨水浸透の重要性を訴え続けてまいりました。
 東京都は、二〇〇七年に策定しました豪雨対策基本方針の雨水の流出を抑える流域対策の強化の中で、降雨をできるだけ河川や下水道に流さないために、流域全体における公共雨水ますの浸透対策の促進や、個人住宅の浸透ます設置に対する助成実施を対策内容としてうたっております。その流域全体における公共雨水ますの浸透対策の促進についてですが、設置状況をお尋ねいたします。

○松浦計画調整部長 都では、豪雨対策基本方針に基づき、公共施設や宅地内における雨水貯留浸透施設の設置促進に努めております。雨水浸透は、浸水対策とともに合流式下水道の改善にも効果があることから、当局では、宅地内の雨水を受ける公共雨水浸透ますを設置し、雨水を地面に浸透させる取り組みを実施しております。
 公共雨水浸透ますを設置するには、宅地内の排水管を汚水管と雨水管とに分ける分流化が必要であることから、宅地内の分流化に合わせて公共雨水浸透ますを設置しております。平成二十一年度までに約六千個の公共雨水浸透ますを設置しているところでございます。

○山内委員 宅地内の浸透施設の設置促進に向けた下水道局の取り組みについてお伺いいたします。

○尾崎施設管理担当部長 宅地内の雨水浸透施設の設置は、お客様に設置費用を負担していただきますことから、雨水浸透事業に対するお客様の理解と協力が必要でございます。下水道局では、各種のイベントに参加しまして、雨水浸透事業を具体的にイメージできる模型を展示するなど、直接お客様に事業への理解と協力を求めているところでございます。
 また、宅地内の排水設備工事におきまして、お客様との接点となっております東京都指定排水設備工事事業者、あるいは東京都管工事工業協同組合に、雨水浸透施設の設置について協力を要請しているところでございます。
 さらに、雨水浸透施設は、建物の新築時などに設置していただきやすいことから、地元自治体や民間の指定確認検査機関の協力を得まして、建築確認申請窓口においてリーフレットを配布し、宅地内雨水浸透事業をPRしているところでございます。今後も引き続き、指定事業者や地元自治体などと連携して、宅地内の雨水浸透施設の設置促進に努めてまいりたいと考えております。

○山内委員 合流式下水道の改善には、そもそも雨水を浸透させ、下水道に入らないようにすべきだと考えております。また、合流式下水道の分流化は困難ということでございますが、合流式下水道の一部の区域では、まちづくりに合わせて分流化を進めている地区があると聞いております。その場合には、都民の方々への協力をお願いするとともに、下水道局としても公共水域の水質改善に寄与するべく、可能な限り分流化を進めていただきたいと思います。
 また、こうした議会の場におきましても、雨水の浸透や貯留しての利用など、地下水の保全にもかかわる議論を幾つかされていたと思います。多くの市民が生活の安全を求めるとともに、環境保全にも関心を持っていることのあらわれだと思います。下水道局は、しっかりとそれを受けとめて対策を進めるように要望をいたします。
 次に、下水道局の土地の有効利用についてお伺いいたします。
 先日の新聞で、全国的に、下水道事業用地として取得した土地のうち、利用されていないものが多数あるとの報道がありました。流域を含めた都全体の下水道事業における土地の利用状況についてお伺いいたします。

○須田経理部長 平成二十一年度末において下水道局が所有しております土地は、五百五十四・七ヘクタールでございます。そのうち八四%が水再生センター用地、約一一%がポンプ所用地でございます。その他といたしましては、管渠用地が約四%、事務所等の用地が約一%でございます。所有いたします土地のうち八割は、計画した施設が既に整備済みや、現在整備中のものでございまして、残りの約二割の土地についても、今後、計画的に整備を進めていく予定でございます。

○山内委員 今後、計画的に整備を進めていく予定の土地が二割あるとのことですが、それでは、こうした整備未着手の土地の有効活用についてお伺いいたします。

○須田経理部長 今後、計画的に整備を進めてまいります予定の土地につきましては、局内で事業を進める上で必要な資材置き場や、工事の施工用地として使用しておりますほか、自治体や住民からの要望を受けまして、近隣住民の利便性の向上などに配慮し、公園や運動施設、駐車場などとして、地元自治体や民間事業者に暫定的な貸し付けを行うなど、土地の有効利用を図っているところでございます。

○山内委員 整備未着手の土地について、整備に長期間を要する下水道事業用地の有効利用として暫定的に活用しているというご報告がありました。
 ドイツでは、一九七〇年代に世界を襲った石油危機を教訓として、化石燃料に頼らない、しかも温室効果の高いCO2を抑える化石代替エネルギーとして菜種に注目し、休閑地を利用して菜種栽培を進めてきたそうです。
 日本では、ごみ問題や環境問題に取り組む団体が、資源循環型社会を進めるために菜の花プロジェクトを立ち上げ、各地で活動を広げています。多摩地域でも、小平市や西東京市で取り組みが行われております。
 菜の花は、九月に種をまき、翌年の四月には実をつけ、刈り取られた菜種は搾油され、家庭や学校給食にも利用されています。搾油のときに生まれる油かすも、飼料や肥料として有効活用されるということです。菜の花は必ずしも耕作地でなくても育つということから、団体からは、未利用の都有地の活用も望まれております。このような土地利用も、暫定的利用のメニューの一つとして検討をしていただきたいと要望いたしまして、私からの質問を終わります。

○馬場委員 私からは、再生水と、勝島地区の合流改善等についてお伺いをいたします。
 本日、この委員会で、皆様からご質問が出ました合流式の改善、貯留池の問題、高度処理水等の問題、下水道の事業概要の最初のところにも載っていますが、都民の生活、都市活動によってできた汚れた水、それから、ここには雨水と入っていませんが、雨水を処理をして川や海に戻すというふうな循環というイメージで書かれております。つまり、水道等で、雨水等で使った水、汚れた水を、良好な環境負荷の少ない都市を実現していくために、川や海に戻していくというお仕事だというふうに思っております。
 私どもの生活には大事なお仕事、事業ですが、であるにもかかわらず、大都市東京の宿命といいましょうか、かつてこの合流式ということで東京は制度を進めて、設備を進めてきて、この間、合流式での問題点等をたくさん、私も地元として持っています。本日の質問で、その貯留池等をつくっていく、また高度処理をしていくというようなお話ありましたので、私からは、それでは、このように大変時間と費用をかけて戻すというようなイメージで対策処理をされたこの水、もう川や海に戻してしまってもいいのですかと。最終的には使い切れなければ川や海に戻すしかないのですが、ある意味、川や海に戻していいようにした、処理をした水はもっと有効利用されていいのではないかというふうに思っています。都市の貴重な水資源というふうに位置づけて、さまざまな活用をしていくべきというふうに考えておりますが、この下水処理水の有効利用の状況について、まずお尋ねいたします。

○黒住施設管理部長 区部の水再生センターでは、一日当たり約四百六十万立方メートルの下水を処理しており、そのうち約九%に相当する約四十万立方メートルを有効利用しております。
 有効利用の用途につきましては、約三十一万立方メートルを機械の冷却水や洗浄水などとして下水道局内で利用しております。また、約九万立方メートルは、西新宿などの再開発地区でのビル等のトイレ用水や、ヒートアイランド対策としての道路散水などとして利用するとともに、水源が枯渇し、水の流れがほとんどなくなった川への清流復活用水として、渋谷川・古川、目黒川、呑川の城南三河川へ供給しております。

○馬場委員 この処理水という形で今お伺いをしました。一日平均処理量四百六十万立米でしょうか、残念ながら九%、一割の四十万立米しか、ある意味、まだ現在は有効利用されていない。九一%は川、海へ流れて、放流をされているということですね。その中で、その一割、九%の中で、さらに局、下水道局さんが自家消費というんでしょうか、使っているのが三十一万で、その他九万が局以外の利用になっている。つまり全体の処理量の中の九%、一割弱が利用されていて、その一割の中のさらに一割、もう少しありますか、二割ぐらいが、河川等にいっているということなんです。
 それでは、この清流復活事業、今の城南三河川へというお話、多分私が考えても、川に流れる分量と、それから再有効利用、都市等の再生水等として使われるというのが、トイレ等が考えられますが、その割合というか、そこがどんなふうになっているのか、その認識を持ちたいのですが、お知らせください。

○黒住施設管理部長 先ほどもお答えしました約九万立方メートルがトイレ用水でありますとか清流復活用水として利用されております。そのうち約八万立方メートルが清流復活用水でございますので、残りの一万立方メートルぐらいがトイレ等の用水として使われているということでございます。

○馬場委員 ありがとうございます。要は、何というのでしょうか、使い方を限定していくと、最終的にビル等のところで使われている水は九千立方メートル、四百六十万処理量の四百六十分の一ぐらいしか実は使われていないという、何か大変もったいないような気がします。
 この事業概要の中の二六ページのところでも、処理水、再生水の供給先と利用状況ということで書いていただいているんですが、要は処理水と再生水、利用によって違うのか、つくり方で違うのか、よく私にはわからないのですが、先ほどの高度処理のお話もありました。高度処理をして、結局川とか海に流してしまうんだけれども、高度処理を、これもまだまだ処理量の一割くらいですね、一割弱です。四百六十万のうち高度処理されているのはまだ三十五万ですから。その高度処理された水と、それからこの処理水、再生水、この辺の関係がちょっとよくわからないのですが、もう少しご説明いただけますでしょうか。

○黒住施設管理部長 ちょっと混乱しておりますけれども、一般的に、私ども下水道処理場の中で、冷却水とか洗浄水で使うものは、それほど高度な処理を必要としないので、処理水をそのまま使ったりすることもございます。ですけれども、例えば、ビルなどのトイレに使う場合は、やはりそれでは不十分でございますので、さらに高度に処理した再生水を使っております。

○馬場委員 ですので、その高度処理のところでの、再利用というところも入れて、今後の検討をぜひしていただきたいと。だから、先ほどの海に流す高度処理水がそのまま再生水として使えるのであれば、四十三万立米までは使えるわけですよね。それを九千しか結果的には使えていないのかなというふうに、私の頭だとそういうふうに思えてしまうのですが。
 それでは、処理したものの有効利用、さらなる有効利用というのでしょうか、利用の拡大についての取り組みはどんなふうに考えられているのでしょうか。

○松浦計画調整部長 下水道局では、再生水を活用することにより、循環型社会の形成に力を入れており、環境負荷の少ない都市の実現に貢献してきております。
 現在、再生水を供給している七地区につきましては、ビルの所有者に、新築、改築時の機会をとらえまして、再生水を利用するよう要請し、ビル内の配管の整備を依頼した上で供給先を拡大しております。
 また、今後は、新規に大型再開発事業などが見込まれる地区におきましては、再開発関連の情報収集などに努め、関連局や区と連携し、開発事業者が再生水を利用するよう促してまいります。あわせて、下水道局では、利用拡大に対応できるよう再生水の安定供給と水質向上に取り組んでまいります。

○馬場委員 ありがとうございます。
 再生水等の利用、地図を拝見したんですが、広げると大きくなっちゃいますが……(資料を示す)その地区が限られていると。今のお話のように、利用できるには、設備が必要だと、もう一本の配管が必要だということがあります。ですので、なかなかどこでも、普通のうちですぐ利用するというわけにはいかない、地域が必要ということで、この利用がおくれているという理由はよくわかります。
 もう一つは、芝浦のように都心に、再開発に近いようなところにあるところで処理をしていただければ、再開発、使えるところも近いというようなことにもなるんでしょうが、例えば、私どもの住んでいるところの森ヶ崎等でこの高度処理、再生水をつくっても、なかなかその近くで使ってもらえるようなところがなければ、さらにその先が見込めないというようなことにもなります。
 ですので、先ほどの高度処理のお話は、それはそれで大変よい話だというふうに思いますが、この再生水をせっかく、何度も申し上げますが、お金をかけて処理をしたものを有効利用するということは、やはりかなり検討をしていかなければならないと私自身も思っています。
 自分のところの話に引っ張れば、品川の大崎地区というところでは、単にトイレのだけでなくて、新しいビルに、夏の暑いときに水を流して冷房、何というのでしょうか、窓に流すというように聞いたことがありますが、そんなこととか、いろいろな冷暖房の、この間伺った、視察でお邪魔したところも、水を、お湯にしたり水にしたりして冷暖房に使っていくとかというようなこともあります。こうした利用も含めて、使い方もしっかりしなければ、つくってももったいないということになるのかどうかわからないのですが、そういうことになると思いますので、ぜひともその取り組みをお願いしたいということと、それから今再開発が進んでいる地元の大崎地区で、今後どんなふうになっているのか教えてください。

○松浦計画調整部長 大崎地区では、平成二十一年度に、九施設で、一日当たり、約五百八十立方メートルの再生水を供給しております。現在、新規利用予定事業者と使用水量や供給開始時期などについて協議を行っているところでございます。協議が調い次第、新規利用予定ビルの開業までに供給できるよう、再生水の給水管を順次整備していくこととしております。
 あわせて、大崎地区などへの供給元である芝浦水再生センターでは、新規利用予定事業者の需要水量を見通しまして、再生水の施設整備を進めてまいります。

○馬場委員 水道の水、水道も飲めるように、使えるように処理をして水道として供給されます。それが下水に来るわけですが、水道は戻るわけにはいかないんですが、下水の場合はさっきのお話のように、水道水にかわって使えるという部分があるわけですよね。それがこれからの環境、再生水をつくるために環境負荷が発生するということもありますが、でもそれをなお、してでも、やはり再生した水を有効利用をしていくという、水道水を使うことと下水の処理水を使っていくこととの費用対効果とか、全体の環境負荷のこととかをしっかり比較をして、これから設備をしていただきたいというふうに思っております。
 私は、今回この委員会初めてなんですが、地元鮫洲というところに住んでおりますが、委員長もご存じですが、私の家のすぐ裏に勝島運河というのがありまして、今埋め立てしたから運河になってしまったのですが、そこの右側には浜川のポンプ所があり、左側には鮫洲のポンプ所があり、そしてその向いに、今新しい勝島のポンプ所というのをつくって、浜川の第二幹線という大変大きな管を入れているという、それからその鮫洲のポンプ所のところには貯留池もつくっていただいてということなんですが、あえていわせていただければ、地元とすると下水の処理施設を、こうして一手にずっと抱えて、多くの都民の皆さんの下水の処理について、ある意味、環境の悪い中で我慢をしてきたというような状況もございます。
 今回その勝島運河の浄化等も含めて、新しくできる勝島のポンプ所等を含めてのこの勝島運河の水質改善について、どんな取り組みをしていただけているのか、お伺いをします。

○高相建設部長 勝島運河は、近隣の浜川ポンプ所や鮫洲ポンプ所から、降雨時に汚水まじりの雨水の一部が放流されていることなどから、運河の水質改善が求められております。本年二月に策定いたしました経営計画二〇一〇では、この勝島運河を合流式下水道改善の重点水域の一つとして定めておりまして、勝島ポンプ所や鮫洲ポンプ所などで施設整備を進めております。
 具体的には、勝島ポンプ所において、近隣の浜川ポンプ所及び鮫洲ポンプ所からの二カ所の放流先を、勝島運河からより広い水域を持ちます京浜運河へ放流先を集約化し、勝島運河の水質改善を図るものであります。あわせまして、降雨初期の特に汚れた下水をためる貯留池を鮫洲ポンプ所に設け、新たな放流先であります京浜運河への汚濁負荷も軽減いたします。
 現在、勝島ポンプ所、鮫洲ポンプ所並びに勝島幹線などの整備を、平成二十三年度末の一部完成を目指して鋭意進めておるところでございます。

○馬場委員 ありがとうございます。
 地元でずっと、この間の水質を見てまいりました。雨が降ったときにどんなに悪臭がするかというようなことを、苦情もいわれながらきたわけです。ここ数年は、そういう意味では、改善が進んで、そんなにしょっちゅうという状況ではなくなりましたし、水質もきれいになって、運河で水辺を利用してのさまざまな活動もできるようになりました。
 しかし、やはりまだ今お話しのように、勝島運河でなく京浜運河に放流先がいったということ、それから今までお話がありましたように、まだまだ貯留施設は足りない、目標の三百六十万立米、これはまだ全然足りないですよね。現在八十三万立米、そして平成三十五年の、先ほどお話があった下水道法の施行令のときでも、合わせてでもまだ百七十万立米で、平成四十一年の中期目標でも百九十万立米の貯留という予定です。時間とお金がかかると、さっき局長がおっしゃいましたが、ぜひとも、地元の多くの皆さんから本当に強く要望をいただいておりますこの私どもの地域の環境、水辺の環境を、しっかり、一日でも早く、よくしていただけるようにお願いをして質問を終わります。ありがとうございました。

○きたしろ委員 きょう最後の質問でございますので、最後までご協力よろしくお願いをいたします。各委員さんも、よろしくお願いをいたします。できるだけ短くやります。
 私は、政治活動の中では、区議会議員の時代から、水と緑の都、環境に優しいガーデンシティー東京をつくろうと、港区をつくろうというような政治テーマを持って動いてまいりました。そういう中で、下水道局の皆さんとは初めての委員会でございますので、ここは基本的なところからお伺いをさせていただきたいと思います。
 東京は、かつては、ベネチアと同じような水の都だったといわれております。大小さまざまな河川が縦横無尽に東京のまちを流れ、人々の身辺に水辺が存在し、舟運、産業など、経済活動とも密接に結びついていたそうであります。
 しかし残念ながら、その水辺は、近代化の中で道路などにかわり、都市の隆盛と反比例するかのごとく衰退していってしまったやに思います。残り少なくなった川などの水辺は、特に高度成長期など一時は水質の悪化がひどく、人々や都市は川から背を向けるようになってしまいました。
 下水道が普及していくとともに、河川などの水環境は随分よくなったと思います。しかし、残念ながら、今でも下水道から雨天時には汚水まじりの雨水が川などに放流されているといいます。水辺環境の改善に効果を果たしてきた一方で、このような雨天時の問題を抱えているのは、合流式下水道という東京の下水道のシステムによるものだと思います。区部下水道のシステムとして、最初に合流式下水道を採用した理由をお伺いをさせていただきます。

○松浦計画調整部長 区部における下水道システムとしましては、明治四十一年四月十一日に告示されました東京市下水道設計が、現在の東京における下水道計画の基礎となっております。
 当時の東京は、人口の集中などにより、汚水などの排除が十分に行われず、コレラや赤痢、その他の伝染病対策が急務の課題となっておりました。さらに、東京は降雨が多く、低地帯などを有し、浸水被害の危険性が高いことなどから、雨水の排除を早急に行うことが求められていました。そのため、生活環境の改善と雨水排除などを早期かつ効率的に整備が可能な方式として、汚水と雨水を同一の下水道管で流す合流式が、東京市下水道設計における下水の排除方式として採用されたものでございます。

○きたしろ委員 合流式下水道を採用した結果として、生活環境の改善や雨水の対策が早期に進み、東京の都市の発展に対応してきたものとは思われます。
 ではこれまでは、合流式下水道で整備してきたわけでありますけれども、雨天時の課題への対応を考えたときに、分流化していくという議論もあると思いますけれども、合流式下水道と分流式下水道の特徴を踏まえた上で、下水道局の見解をお伺いいたします。

○松浦計画調整部長 合流式下水道では、大雨の際には、汚水まじりの雨水が河川などへ放流されるというデメリットがある半面、少ない雨の場合には、地面や道路の汚れを含む雨水を河川などへ放流することなく、水再生センターで処理することができるというメリットがあります。
 一方、分流式下水道では、合流式下水道のように、汚水まじりの雨水が河川へ放流されるということはありませんが、雨水はすべて河川などへ直接放流されるため、地面や道路の汚れ、ごみなどが雨水とともに河川などへ流出してしまうというデメリットがあります。
 区部では、多くの地区が合流式下水道で既に整備されておりますが、幅員が狭い道路の下には埋設物がふくそうしている状況などから、新たにもう一本の下水道管を整備して全地域を分流化することは困難であります。
 また、汚水と雨水を分離するためには、下水道管の分流化だけではなく、これまで合流式で整備されたお客様の宅地内の排水設備についても、お客様のご負担により分流化しなければなりません。
 そこで、少ない雨の場合には、地面や道路の汚れを含む雨水を河川などへ放流することなく、水再生センターで処理することができる合流式下水道のメリットを生かしながら、雨天時に河川などへ放流する汚濁の量をさらに削減する合流式下水道の改善を基本として対策を行っております。

○きたしろ委員 今までのお話をお伺いしますと、総合しますと、合流式下水道の採用によって、東京の発展には対応してきたと。今後、東京の下水道が目指す方向として、道路下という物理的な面などの制約があることから、分流式下水道につくりかえるのではなく、合流式下水道の改善を進めていくというふうに理解をさせていただきました。
 では初めに、合流式下水道の改善はどのような目的を持って取り組んでいくのか、お伺いをさせていただきます。

○松浦計画調整部長 合流式下水道の改善に向けた考え方でありますが、下水道局では、雨天時に放流される汚水まじりの雨水の対策として、一年間に放流される総汚濁負荷量を分流式下水道と同程度とすることを目指しております。
 具体的な対策としては、雨天時の下水をより多く水再生センターに送水するための下水道幹線の増強や、降雨初期の汚れた下水を貯留し、処理する貯留池の整備などに取り組んでおります。
 また、合流式で整備された下水道施設からは、オイルボールと呼ばれる油の塊やごみなどが流出することがあるため、これらの流出の抑制に取り組んでいるところでございます。こうした対策を図ることで、良好な水環境を実現し、快適な水辺空間を創出してまいります。

○きたしろ委員 汚濁物質の削減とごみの流出抑制の両面から取り組みを行っているということだと思います。では、下水道局の取り組み状況を具体的にお伺いをさせていただきたいと思います。
 いまだに、雨天時の後の河川など水辺を見ると、雨水吐け口などから放流されたごみなどが非常に目につきます。まず初めに、合流式下水道の改善の取り組みとして、この対策についてお伺いをしたいと思います。ごみなどの流出を抑制する取り組みについてはどのようにお考えかお伺いをいたします。

○松浦計画調整部長 雨天時には、オイルボールやごみなどが雨水とともに川や海などに放流され、お台場海浜公園など水辺の環境を悪化させていたことから、下水道局では、合流式下水道から放流されるごみなどの流出抑制対策を進めております。
 区部の河川には、全体で七百三十三カ所の雨水吐け口があり、それら雨水吐け口における施設の改善を図っています。その対策として、低コスト、短期間でできる水面制御装置を開発し、整備を進めております。
 水面制御装置は、雨天時に河川などへ流出するごみを七割以上削減できることに加え、構造が単純で、設置及び維持管理が容易なこと、動力を必要としないことなど、すぐれた特徴を有しており、当局と東京都下水道サービス株式会社及び民間企業が共同開発したものであります。これまでに六百五十四カ所の雨水吐け口で対策を完了し、今年度中の完了に向けて、鋭意取り組んでいるところでございます。

○きたしろ委員 答弁にも、港区のお台場など出していただいて、気を使ったご答弁を、申しわけございません。
 次に、汚水まじりの雨水の対策である汚濁負荷量の削減に関して、これまでの取り組みをお伺いをさせていただきます。

○松浦計画調整部長 汚濁負荷量の削減に向けたこれまでの取り組みについてでございますが、雨天時において河川などに放流される汚水まじりの雨水の量を減らし、水再生センターでの処理量をふやすための下水道幹線の増強につきましては、現在の計画百五十六キロメートルに対し、平成二十一年度末で百五十四キロメートルと、おおむね整備完了をしております。
 また、降雨初期の汚れた下水を貯留し処理する貯留池の整備につきましては、計画である三百六十万立方メートルに対し、平成二十一年度末までに八十三万立方メートルが稼働している状況にございます。

○きたしろ委員 水再生センターでの処理量をふやす下水道幹線については、百五十四キロメートルもの延長を整備したということです。水環境の向上に大きな役割を果たしてきたもの、そして効果があったものだと思います。
 一方で、貯留池の整備は、三百六十万立方メートルに対し、平成二十一年度末までには八十三万立方メートルとのことで、約二割ちょっとの整備であると思います。都内二十三区には、隅田川や神田川、渋谷川・古川など大小さまざまな河川が流れており、都民の貴重な水辺空間となっていることから、多くの都民がより一層の水質改善を待ち望んでいるところでございます。貯留池の工事などは、規模も大きく、その整備も困難と思いますけれども、その対策を重点的に進めていくことが必要であると思いますが、下水道局はどのようにお考えなのかお伺いをいたします。

○松浦計画調整部長 河川環境の整備や水辺空間を生かしたまちづくりなどが進み、水質改善への都民の期待が高まっており、合流式下水道の改善を推進することが必要であると認識しております。
 本年二月に策定した経営計画二〇一〇では、石神井川や内堀など流れの少ない河川区間や、閉鎖的な水域として十四の水域を対象に、降雨初期の特に汚れた下水を貯留する施設など、汚濁負荷量の削減の取り組みを重点的に実施していくことといたしました。
 具体的には、平成四十一年までに、十四水域での整備完了を目指し、貯留施設については累計で百九十万立方メートルを整備する予定としております。さらに、雨水の放流先を流れのない閉鎖的な水域などから、大きな河川や海など影響の少ない地点へ放流先を変更する下水道幹線の整備などを重点的に実施してまいります。

○きたしろ委員 今、平成四十一年度までに、十四水域での整備完了を目指すと。四十一年には私は生きていないかもわかりませんけれども、現実的な問題として、そういう意味での目標を掲げた以上は、ぜひそういうことで、美しい水辺の空間をつくってもらいたいなというふうに思います。
 今説明のありました、取り組むとした十四水域の一つである内堀についてお伺いをいたします。
 お堀は、首都東京、日本の顔ともいえる水辺でもあります。その取り組みは重要であると思います。私は、昨年の第三回定例会で質問をし、内堀にある四つの吐け口について、その取り組み状況を確認してまいりました。それから約一年たった現在の状況について確認をしたいと思います。そこで、内堀の水質改善に向けた取り組み状況をお伺いいたしたいと思います。

○高相建設部長 内堀につきましては、ご指摘のとおり合流式下水道の改善対策に重点的に取り組む十四の水域の一つとしてございます。この内堀には、降雨時に汚水まじりの雨水の一部が放流される四つの吐き口がございます。このうち千鳥ヶ淵、桜田堀にございます三つの吐き口については、第二溜池幹線を隅田川まで延伸することで、放流先を内堀から隅田川へ変更し、内堀への放流をなくすとともに、幹線を活用して、降雨初期の汚れた下水を貯留することで、隅田川への汚濁物質の流入も削減させるものであります。
 第二溜池幹線の延伸工事は、本年十月にシールドの発進基地であります深さ五十メートルの立て穴の掘削工事が完了し、現在、内径八メートルのシールド掘進機を製作中であり、平成二十七年度の対策完了に向け取り組んでおります。
 清水堀にあります残り一つの吐き口につきましては、お堀への放流を雨水のみとするため、公共下水道の分流化工事を本年三月に着手し、今年度中の完了の予定でございます。また、公共下水道の利用者みずからが実施するそれぞれの敷地内の排水設備の分流化につきましては、該当する利用者は、すべて公共機関でありまして、既にその了解が得られております。
 これらのことから、公共下水道の分流化工事の完成後、利用者の排水設備工事が済み次第、清水堀への汚水まじりの雨水の流入はなくなることとなります。今後とも、これらの対策の完了に向け全力で取り組んでまいります。

○きたしろ委員 今お話がありました。まさに雨水だけが入るという内堀になる、そうすればやはり首都の顔、要するに千代田城のお堀ですから、まさに東京の顔になると思います。そこのお堀が美しくなるということは、まさに東京は環境都市ということで、すばらしいまちの一つの要素になるかと思うんで、ぜひともよろしくお願いをしたいと思います。
 昨年は、第二溜池幹線の延伸工事であるトンネル工事について契約したところでもありまして、分流化も設計中でありましたが、着々と進んでいる状況を、今ご答弁をいただき安心するとともに、工事完成まではまだまだ時間があるので、内堀の水質の早期改善に向け、引き続き下水道局の取り組みを大いに期待をしたいと思います。
 内堀の状況についてはよくわかりましたけれども、重点水域は残り十三水域あります。先ほども述べたとおり、都内の川は、都民にとって非常に貴重な水辺空間となっているわけです。この水辺空間をより一層都民が親しめるものとするには、合流式下水道の改善に向けたさらなる下水道局の取り組みを期待したいと思います。そこで、重点的に取り組む十四水域の整備完了に向けた局長の決意をお伺いをいたしたいと思います。

○松田下水道局長 東京の下水道は、明治十七年から百十年の歳月をかけまして、区部で一〇〇%普及を達成をいたしますとともに、合流式下水道の改善対策、高度処理の推進によりまして、隅田川など都内を流れる河川や東京湾などの水質は大きく改善するなど、東京の下水道は、東京の水辺環境の向上に大きな役割を果たしてまいりました。
 しかしながら、先ほどご質疑をいただきましたように、雨天時に合流式下水道から放流される汚水まじりの雨水により、閉鎖性水域や流れの少ない河川などの一部の地域では、水質の悪化が見られますことから、これら十四水域を重点化して、降雨初期の下水をためる貯留池の整備などを実施することとしたものでございます。
 この目標の達成には、下水道用地以外の公園や道路などの地下の活用に加えまして、用地買収を含めた対応も必要であり、また密集した市街地での工事となることから、地元の方々やお客様のご理解をいただくことが大切でございます。このため、地元区、関係機関と密接な連携を図りながら、多くの方々の賛同を得て事業を着実に推進をしてまいります。今後とも、河川や海などの水質をより一層改善し、にぎわいのある水辺空間を創出するため、局一丸となって、合流式下水道の改善に取り組んでまいります。

○きたしろ委員 今局長から十四水域整備完了に向けた強い決意をお伺いをしたわけですけれども、冒頭に述べましたけれども、やはり東京というのは、かつてのように、水の都ベネチアと同じようなすばらしい東京にしていただきたいというふうに思っております。そのためには、下水道局の果たす役割というのは非常に大きなものがあると思うのです。例えば、建設局の河川部との連携、あるいは地下街の流れ込む水の問題、安全の問題もあります。そういった意味で、運河の水質改善、そして海の水質改善、そういった意味で、安全に対する配慮も、気持ちも持ちながら、皆さん方のご努力を大いに評価をするとともに、これからの活躍に期待をしたいと思います。
 以上で終わります。

○田中委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、ご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○田中委員長 異議なしと認め、事務事業に対する質疑は終了いたしました。
 以上で下水道局関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後三時十七分散会

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