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Tokyo Metropolitan Assembly

公営企業委員会速記録第五号

平成二十二年五月二十七日(木曜日)
第十委員会室
   午後一時開議
 出席委員 十四名
委員長神林  茂君
副委員長くまき美奈子君
副委員長木内 良明君
理事山内れい子君
理事たきぐち学君
理事樺山たかし君
桜井 浩之君
鈴木 章浩君
田の上いくこ君
松葉多美子君
高橋 信博君
泉谷つよし君
花輪ともふみ君
相川  博君

 欠席委員 なし

 出席説明員
交通局局長金子正一郎君
次長塚田 祐次君
総務部長野澤 美博君
職員部長佐藤  守君
資産運用部長廣瀬 秀樹君
電車部長室星  健君
自動車部長松下 義典君
車両電気部長室木 鉄朗君
建設工務部長吉原 一彦君
企画担当部長小泉  健君
技術調整担当部長広川 徳彦君
技術管理担当部長橿尾 恒次君
参事波多野正裕君
参事岡本 恭広君
水道局局長尾崎  勝君
次長小山  隆君
総務部長森 祐二郎君
職員部長坂内 顕宏君
経理部長猪熊 純子君
サービス推進部長内海 正彰君
浄水部長吉田  永君
給水部長酒井  晃君
建設部長今井 茂樹君
企画担当部長高原 俊幸君
設備担当部長吉田  進君
参事松丸 俊之君
多摩水道改革推進本部本部長増子  敦君
調整部長大平 晃司君
施設部長野口 芳男君
技術調整担当部長木村 康則君
下水道局局長松田 二郎君
技監小川 健一君
総務部長細野 友希君
職員部長佐藤 仁貞君
経理部長須田  潔君
計画調整部長宇田川孝之君
技術開発担当部長東郷  展君
施設管理部長黒住 光浩君
建設部長松浦 將行君
参事小山 哲司君
参事尾崎 篤司君
参事坂根 良平君
流域下水道本部本部長山本 洋一君
管理部長安藤  博君
技術部長高相 恒人君

本日の会議に付した事件
 下水道局関係
報告事項(説明・質疑)
・契約の締結について
 交通局関係
報告事項(説明・質疑)
・契約の締結について
請願陳情の審査
(1)二二第五号 都営地下鉄全駅を平成二十二年度末までに完全バリアフリー化することに関する請願
(2)二二第一三号 都営地下鉄新宿線の混雑解消に関する陳情
 水道局関係
報告事項(説明・質疑)
・契約の締結について
請願の審査
(1)二二第七号 水需要予測の実施に関する請願

○神林委員長 ただいまから公営企業委員会を開会いたします。
 初めに、傍聴人の数につきましてお諮りいたします。
 本委員会室の定員は二十名でございますが、傍聴希望者が定員以上でございますので、さらに十名を追加したいと思いますが、これにご異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○神林委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。

○神林委員長 次に、先般の人事異動に伴い、本委員会の担当書記に交代がありましたので、紹介いたします。
 議事課の担当書記の粟田洋史君でございます。
 議案法制課の担当書記の小池綾子さんでございます。それでは、よろしくお願いいたします。
   〔書記あいさつ〕

○神林委員長 次に、会期中の委員会の日程について申し上げます。
 先ほどの理事会におきまして、お手元配布の日程のとおり申し合わせましたので、ご了承を願います。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、所管三局の報告事項の聴取並びに交通局及び水道局関係の請願陳情の審査を行います。
 なお、報告事項につきましては、説明聴取の後、質疑終了まで行います。ご了承を願います。
 これより下水道局関係に入ります。
 初めに、先般の人事異動に伴い幹部職員の交代がありましたので、下水道局長より紹介があります。

○松田下水道局長 四月一日付の人事異動によりまして、当局幹部職員に異動がございましたので、ご紹介をさせていただきます。
 流域下水道本部管理部長の安藤博でございます。
 参事で特命担当の坂根良平でございます。
 以上でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
   〔理事者あいさつ〕

○神林委員長 紹介は終わりました。

○神林委員長 次に、理事者からの報告の申し出がありますので、これを聴取いたします。

○須田経理部長 工事の請負契約につきましてご報告申し上げます。
 恐れ入りますが、お手元の資料1、工事請負契約の締結についてをごらんいただきたいと存じます。
 今回ご報告申し上げますのは、平成二十二年二月一日から四月三十日までの間に締結した、予定価格九億円以上の工事請負契約七件でございます。
 恐れ入りますが、一ページをお開き願います。総括表をお示ししてございます。この総括表によりましてご説明させていただきます。いずれも区部の下水道工事でございます。
 土木工事のうち幹線工事といたしまして、隅田川幹線工事外一件で合計四十九億二千五百余万円でございます。隅田川幹線工事は足立区の一部の雨水、また、王子西一号幹線は、北区の一部の雨水をそれぞれ収容するために施行するものでございます。
 枝線工事といたしまして、練馬区中村一、三丁目付近枝線工事十一億八千百余万円、一件でございます。この工事は当該地域の雨水を収容するために施行するものでございます。
 処理場工事といたしまして、芝浦水再生センター雨天時貯留池返水ポンプ室建設工事六億六千四百余万円一件でございます。この工事は、芝浦水再生センター内に建設を予定しております雨天時貯留池の貯留水を水処理施設に返水するポンプ室を施行するものでございます。
 ポンプ所工事といたしまして、千住関屋ポンプ所建設工事外一件で、合計七十二億五千余万円でございます。千住関屋ポンプ所建設工事は、足立区の一部の雨水流出量増大に対応するために施行するものでございます。
 また、小松川第二ポンプ所建設その九工事は、江東区及び江戸川区の一部地域における浸水対策のために施行するものでございます。
 土木工事六件の契約金額の合計は百四十億二千百余万円でございます。
 設備工事といたしまして、勝島ポンプ所電気設備工事八億一千五百余万円一件でございます。この工事は、当該ポンプ所のポンプ設備等に必要な電気設備を施行するものでございます。
 以上、七件の契約金額の合計は、一番下の欄にございますとおり百四十八億三千七百余万円でございます。右側のページに、それぞれの年度別内訳をお示ししてございます。
 なお、七件の契約方法はすべて一般競争入札によるもので、隅田川幹線工事外四件につきましては、昨年十月から導入いたしました低入札価格の特別重点調査を実施した上で、落札者を決定したものでございます。
 三ページ目以降には、それぞれの工事ごとの契約内容及び入札結果等の詳細を掲げてございますので、ご参照いただきたいと存じます。
 以上で、簡単ではございますが、工事の請負契約についての報告を終わらせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。

○神林委員長 報告は終わりました。
 これより本件に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○鈴木委員 本日報告のあった契約案件に関する質問ではございませんけれども、本日、新聞で下水道局が採用しているSPR工法についての報道がございましたので、局の契約の透明性、そして公正性の確保の観点から何点か質問をさせていただきたいと思います。
 私は、こうした報道が流される中でいつも感じることでありますが、結果のみをもってそこに至る状況とか経過を把握することなく論じたり、よもや報道の受け手を恣意的な方向に導いていこうとすることは、あってはならないことと考えております。特に、今回の件に関しましては、特別な技術に対する認識を持つことがまず大切なことであるという思いの中で、初めにSPR工法を開発、採用した背景についてお伺いをさせていただきます。

○松浦建設部長 区部の下水道管の総延長は約一万五千九百キロメートルに達しており、そのうち、約千五百キロメートルが法定耐用年数五十年を超えております。老朽化などによって下水道管が損傷すれば、下水が流れなくなるだけではなく、道路陥没の原因にもなる場合もあり、都民生活に大きな影響を与えることから、当局では下水道管の再構築に取り組んでおります。
 下水道管の老朽化対策は、従来、道路を掘削し、新たな下水道管に入れかえる方法がとられてきましたが、区部のような既成市街地での工事は、電気、ガスなどの埋設物や、道路交通事情、周辺環境などからさまざまな制約を受けており、事実上施工が困難となっておりました。そこで、当局では、昭和五十九年から調査研究に取り組み、昭和六十年に東京都下水道サービス株式会社、積水化学工業株式会社、足立建設工業株式会社と共同で技術開発を実施し、昭和六十二年に、道路掘削せずに下水道管をよみがえらせる工法として、SPR工法を実用化したものでございます。

○鈴木委員 ただいまの答弁で、実用化に至るまでの経過と、SPR工法とは下水道管の再構築を支える技術であるということを理解させていただきました。
 では、SPR工法とはどのような工法で、その実績というものはどのようなものがあるのか、お伺いをさせていただきたいと思います。

○松浦建設部長 SPR工法とは、老朽化した下水道管を取りかえることなく利用して、よみがえらせる更生工法の一つであり、下水道管の内側に硬質塩化ビニールを巻き立てて、新しい管をつくる工法であります。交通量が多く、電気、ガスなど埋設物がふくそうする道路を掘らずに、下水を流しながら施工が可能な技術でございます。
 SPRの実績でありますが、開発した当初は年間二キロメートルの施工実績でございましたが、現在では全国に普及し、都市部を中心に年間七十キロメートルまで拡大しております。また、海外にも展開しており、シンガポール、韓国、台湾やアメリカなど八カ国で実績がございます。

○鈴木委員 SPR工法は、そうした状況の中で、まさに現場を持つ東京都からのニーズに沿った形で民間との連携で生み出され、また、現在では国内及び海外にも普及しているすばらしい技術ということでありますが、きょうの記事では、そのSPR工法が、下水道管の更生工法の工事を関係事業者などが独占しているという記事であったわけですけれども、そうした部分においての事実確認をお伺いさせていただきます。

○松浦建設部長 SPR工法については、現場からの発想で生み出された技術であり、開発後も現場の状況に応じ工夫や改善を積み重ねて、さまざまな形状の下水道管にも対応できる技術を確立しております。その結果、SPR工法にかかわる特許件数は五十五件にもなっております。その特許を保有しておりますのが、開発事業者である東京都下水道サービス株式会社、積水化学工業株式会社、足立建設工業株式会社の三社でございます。
 SPR工法を施工可能な業者は、現在、全国で約七十社となっており、開発業者が更生工法の工事を独占している事実はございません。

○鈴木委員 SPR工法を施工可能な業者は、開発業者だけでなく、全国で七十社と、相当の数に上っているということでありますが、これまでにどのような取り組みを実施してきたのかお伺いをいたします。

○松浦建設部長 SPR工法の普及や技術指導を目的としまして、平成元年に日本SPR工法協会が設立され、現在では北海道から九州、沖縄まで十支部、五百八十会員により全国を網羅し活動しております。
 さらに、SPRを施工する機械が高額のため、機械を持たない中小業者でも工事に参加できるよう、東京都下水道サービス株式会社、足立建設工業株式会社、積水化学工業株式会社の三社が出資して、機械をレンタルする会社としてエス・ピー・アール・レンタル株式会社が平成三年に設立され、SPRの普及に大きな役割を果たしております。

○鈴木委員 これまで聞いてきましたところ、SPR工法は、下水道管の再構築技術として確立し、それを支える仕組みまでしっかりしているということは理解させていただきました。しかし、そのSPR工法協会やエス・ピー・アール・レンタルに局職員が再就職して、またTGS、東京都下水道サービス株式会社とともに利益を独占しているという記事がありましたけれども、この点に関してはどのような状況なのか、お伺いをさせていただきます。

○細野総務部長 下水道事業にかかわり技術、経験、知識などを身につけている人材は、全国的に考えても少ないのが現状でございまして、そのような人材を企業や団体が必要としている、そういう実態が数多くあります。
 SPR関係団体においても、このすぐれた工法を全国に普及させるために、このような専門性を持った人材が採用され、役割を果たしていると考えております。なお、採用に当たっては、職員の民間企業への再就職に関する取扱基準に従いまして、依頼のあった場合に人物の情報提供は行っております。
 また、利益を独占しているとの記事でございますが、日本SPR協会は、SPR工法の普及や技術指導を目的とした団体でございます。エス・ピー・アール・レンタル株式会社は、SPRを施工する機械が高額のため、機械を持たない会社でも工事ができるよう、機械をレンタルする会社であり、記事の指摘は当たらないものでございます。

○鈴木委員 それでは、本日の新聞記事では、下水道局は長い間、更生工法としてSPR工法しか認めず、他の方法を排除しているとの内容でございましたけれども、その点に関しての事実関係はどのようなものなのでしょうか、お伺いいたします。

○松浦建設部長 当局では、下水道管の更生工法について、新工法を認定する際の基準を明確化してございます。実際に、これまでもこの基準に沿って技術認定してきており、大口径の下水道管の更生工法については、本年四月に新たに二工法を追加し、計三工法を認定してございます。
 また、小口径の下水道管の更生工法につきましては、既にSPR工法を含め九工法をこれまで認定しております。

○鈴木委員 わかりました。
 東京都の下水道を支える技術であるSPR工法については、憶測によりさまざまな意見が出されているようでございますけれども、本日の質疑を通じて一応事実関係を理解いたしました。
 区部だけでなく、一千万人を超える都民や多くの企業が排出する汚水を毎日、五百万立方メートル近く処理する下水道は、首都東京を支える根幹的なインフラであると思っております。
 一方で、その下水道が百年を超える歴史とともに老朽化が進んでいるという状況でございます。こうした課題を克服していくためには、これまでのように、現場からの発想により必要な技術を開発していくことが重要であると思っております。開発した技術については、今後とも、日本の下水道界の発展のために広く普及を進めるとともに、世界に向けてその技術を展開し、東京下水道の技術力をアピールしていくべきであると思います。
 ぜひとも、今後ともこのような気概と都民に対する責任をしっかりと持って努力されますようよろしくお願い申し上げまして、私の質問を終わります。

○神林委員長 そのほかございませんか。−−発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○神林委員長 異議なしと認め、報告事項に対する質疑は終了いたしました。
 以上で下水道局関係を終わります。

○神林委員長 これより交通局関係に入ります。
 初めに、理事者から報告の申し出がありますので、これを聴取いたします。

○廣瀬資産運用部長 お手元の契約締結報告書に基づきまして、平成二十二年二月一日から四月三十日までの間に契約を締結いたしました、予定価格が九億円以上の工事請負契約一件につきましてご報告申し上げます。
 一ページをお開き願います。ご報告いたします契約の総括表でございます。
 契約の概要についてご説明申し上げます。
 二ページをお開き願います。この契約は、仮称でございますが、志村総合庁舎の新築工事でございます。
 本件は、老朽化した施設の更新とあわせまして、施設の機能強化を図るため、新たに志村総合庁舎(仮称)を建設するものでございます。
 契約の方法は一般競争入札、契約金額は九億五千百九十三万円、契約の相手方は長谷工・進和建設共同企業体でございます。
 本件は、平成二十一年十月の公表工事から新たに導入いたしました、低入札価格の特別重点調査を実施した上で落札者を決定したものでございます。入札経過につきましては、右側三ページに記載してございます。
 簡単でございますが、以上でご報告を終わらせていただきます。よろしくお願いいたします。

○神林委員長 報告は終わりました。
 これより本件に対する質疑を行います。
 発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○神林委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○神林委員長 異議なしと認め、報告事項に対する質疑は終了いたしました。

○神林委員長 次に、請願陳情の審査を行います。
 二二第五号、都営地下鉄全駅を平成二十二年度末までに完全バリアフリー化することに関する請願を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○吉原建設工務部長 整理番号1、請願二二第五号、都営地下鉄全駅を平成二十二年度末までに完全バリアフリー化することに関する請願について、ご説明申し上げます。
 本請願は、「誰もが使える交通機関を求める」全国行動東京実行委員会の実行委員長、伊藤雅文さんから提出されたものでございます。
 請願の趣旨でございますが、都において、都営地下鉄全駅を平成二十二年度末までに完全バリアフリー化するようにしていただきたいというものでございます。
 現在の状況でございますが、交通局では、だれもが利用しやすい地下鉄を目指して、交通バリアフリー法が施行された平成十二年以降、全駅でエレベーター等によるホームから地上までのワンルート確保に取り組んできております。エレベーターの設置に当たっては、市街化が進んだ地域で新たに用地を確保する必要があること、そのほか、ふくそうした地下埋設物の移設や、終電から始発までという作業時間の制約など多くの課題がございますが、これまで鋭意整備に取り組んでまいりました。
 その結果、平成二十二年四月末現在、都営地下鉄全百六駅中、八十九駅で整備が完了しております。残る十七駅中、十四駅では既に工事を行っておりますが、用地交渉中の駅も残っているため、これまでの公営企業委員会において説明してきましたとおり、平成二十二年度末までの全駅でのワンルート確保は困難でございます。
 今後は、経営計画ステップアップ二〇一〇に記載しましたとおり、平成二十四年度末までに全駅で完了するよう、引き続き全力で取り組んでまいります。
 以上で説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願いいたします。

○神林委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○たきぐち委員 都営地下鉄の駅のワンルート確保につきましては、我々民主党としても、一日も早く、すべての駅で整備が完了するよう強く望んできたところであります。平成十二年の交通バリアフリー法、十八年のバリアフリー新法の成立によって、一日乗降客五千人以上の鉄道駅の段差解消について、平成二十二年度末までにバリアフリー化を完了させることが国の整備目標となっており、交通局でも、平成十九年度からの三カ年経営計画新チャレンジ二〇〇七では、二十二年度末までにすべての駅でエレベーター等によるワンルート確保を目指すとしていました。
 しかしながら、これまでの当委員会での質疑を通し、平成二十二年度中の全駅整備が事実上困難であり、新経営計画ステップアップ二〇一〇では、二十四年度末までに全駅での整備完了を目指すとしています。そこで、現在の進捗状況について詳しく伺います。
 先ほどの現況説明では、平成二十二年四月末現在、百六駅中、八十九駅が整備完了しており、残りが十七駅で、その十七駅のうち十四駅が工事中ということでありましたが、工事の進捗状況を伺います。

○吉原建設工務部長 四月末時点では、工事中が十四駅でございましたが、馬込駅につきましては、先週の二十二日の土曜日に供用開始いたしましてワンルートの確保ができました。きょう現在、百六駅中、九十駅で整備完了いたしまして、残り十六駅、そのうち、工事中は十三駅となっております。

○たきぐち委員 先週の土曜日に新たに馬込駅で供用開始され、全駅完成に向けてまた一歩前進したことは喜ばしいことだと思っております。これによって工事中が十三駅ということでありますが、この十三駅の完成時期はいつごろになるのか、伺います。

○吉原建設工務部長 平成二十二年度末までにワンルート確保する駅は、先週供用開始しました馬込駅を含めて九駅を計画しておりまして、平成二十四年度末までにすべての駅で供用開始する予定でございます。

○たきぐち委員 そういたしますと、請願にあります二十二年度末時点におきましては、百六駅中、九十八駅で整備が完了するということで、九二%の整備率、達成率ということになるかと思いますが、できるだけ早い完成をしていただくよう頑張っていただきたいと思います。
 次に、都営地下鉄に設置しているエレベーターの大きさについて伺いたいと思います。
 設置している、あるいは設置するエレベーターは、何人乗りのエレベーターでしょうか。

○吉原建設工務部長 バリアフリー新法に基づきます省令、いわゆる移動等円滑化基準によりますと、エレベーターの内側の幅は百四十センチメートル以上、奥行きは百三十五センチメートル以上とされております。東京都福祉のまちづくり条例施設整備マニュアルによりますと、一般的な十一人乗りエレベーターの内側の寸法は、百四十センチ掛ける百三十五センチメートル程度であるため、交通局におきましては、移動等円滑化基準を満たしている十一人乗りを標準としております。

○たきぐち委員 基準を満たしたエレベーターであるということはわかりました。しかしながら、車いすの利用者の方からは、乗降客の多い駅などでは、込んでいると一回待たなくてはいけない、あるいは、車いす二台同時に乗ることができないといった声があり、できるだけ大きなエレベーターを設置してほしいという要望も、私の耳に届いております。
 今のお答えですと、十一人乗りのエレベーターが標準ということでありますが、これよりも大きなエレベーターを設置しない理由があるのか伺います。

○吉原建設工務部長 エレベーターの設置に当たりましては、ホームの幅など、駅構造上の制約や、ホームやコンコースでのお客様の安全で円滑な流動などを考慮しなければなりません。こうしたことから、基準を満たしている十一人乗りのエレベーターを採用しております。

○たきぐち委員 駅の構造上の制約等があるということでありました。構造上可能なところでは、一部十五人乗りのエレベーターを設置しているということも聞いているところであります。車いすの方や、あるいは、高齢者、さらには、ベビーカーを利用する子育ての方などがより利用しやすいように、常に改善を図ってもらいたいと要望をしたいと思います。
 ところで、車いす利用者にとっては、ほかの路線と乗りかえる場合、降車ホームから乗りかえホームまでの距離が長かったり、また、ホームが深い駅などは、上下移動が多く、不便さを感じるということから、乗りかえが容易にできるよう改善を望む声があります。
 そこで、ほかの路線との乗りかえルートの対応として、車いす対応型エスカレーターと、エスカルに代表されるような段差解消機の設置はどのような方針で行っているのか、伺います。

○吉原建設工務部長 エスカレーターと段差解消機、これは階段に沿って設置してあります車いすを乗せて上下に移動する昇降機のことでございますが、これらの設置について、移動等円滑化基準では、車いすに対応したエスカレーターの設置が困難な場合は、段差解消機に変えることができるとしております。交通局では、他路線との乗りかえルートの対応にも、これを準用しております。

○たきぐち委員 これまで交通局が駅の段差解消に努めてきたことは承知をいたしております。車いす対応型のエスカレーター、あるいは段差解消機についても、移動等円滑化基準に準じることはもちろんではありますけれども、安全性の観点と車いす利用者の目線に立った対応を、今後もお願いをしたいと思います。
 最後になりますが、冒頭、ワンルート確保の進捗状況を確認させていただきましたが、エレベーターを設置するためには、まず用地確保が条件になるかと思います。まだ工事に着手できていない三駅、すなわち、用地交渉中の駅はどこになるのか、伺います。

○吉原建設工務部長 用地交渉中の駅は、浅草線の蔵前駅と本所吾妻橋駅、三田線の春日駅の三駅でございます。用地取得は、地権者との交渉事なので時間がかかります。このため、平成二十二年度末までの全駅のワンルート確保は困難でございますが、引き続き、早期完成に向けて全力で取り組んでまいります。

○たきぐち委員 用地確保の難しさは理解できますが、二十四年度末にはすべての駅でのワンルート確保を図るという計画が、今度は未達成とならないよう、そして、車いすの方々が安心して、安全に都営地下鉄を利用することができるよう、引き続き、一日も早い完成に向けて鋭意取り組んでいただくことを要望いたしまして、私の質問を終わります。

○桜井委員 都議会自由民主党の桜井です。どうぞよろしくお願いいたします。
 従前より、私ども都議会自由民主党といたしましては、都営交通駅におけるワンルートの確保については、すべての駅における早期実現を求めてきたところであります。特に、地下鉄駅のバリアフリーについては、障害者やお年寄り、また子育て世帯など、地元利用者の関心は非常に高く、また、私の地元の本所吾妻橋駅だけでなく、地下鉄各駅においても、早期のエレベーター設置が待ち望まれております。
 さきの公営企業委員会等におけるワンルート確保の見通しについての私の質問に対し、建設工務部長からは、市街化が進んだ地域で新たに用地を確保する必要があることや、さまざまな地下の埋設物を移設したり、終電から始発までの限られた時間内で工事を行うなど、多くの課題があるという答弁がありました。
 既設駅に新たなエレベーターを設置することは、大変努力と時間を要することと理解しているところでありますが、今回二十二年度末までに全駅でワンルートを確保するようにという今回の請願を審議するに当たりまして、確認の意味も込めて質問をいたします。
 まず、既設駅へのエレベーター設置に当たって用地選定はどのように行ってきたのか。最初に伺います。

○吉原建設工務部長 既設の地下鉄駅にワンルートを確保するには、まず、地上でのエレベーター用地を確保することが必要でございます。用地の選定に当たりましては、最初に、駅や出入り口の構造、道路や地下埋設物の状況などを踏まえまして、候補地の範囲を設定します。
 次に、この範囲内で、道路や公園などの公共用地の活用ができないか。再開発や民間ビルとの合築による設置ができないか。周辺の取得可能な民有地がないかなどについて調査をしまして、候補地を選定いたしております。

○桜井委員 ただいまのご答弁をいただきましたが、公共用地の活用が可能な場所は比較的スムーズにいくと思います。しかしながら、民有地を取得する場合は、地権者との交渉は特に苦労が多いと考えます。そこで、この民有地取得に当たっては、一般的にどのような苦労があるのかお伺いいたします。

○吉原建設工務部長 既設駅周辺でエレベーター用地を取得するには、市街化された地域の敷地は、所有者だけでなく、借地権者、抵当権者など多数の権利者がかかわることが多いこと。事務所や店舗、住宅などの移転先の確保が必要なこと、駅近辺など、現在地の近くに代替地のあっせん要望があることなど、個別事情に即したさまざまな調整が必要となります。いずれの場合も、用地の取得は任意での買収が前提であることから、十分に時間をかけ、権利者の理解と協力を得る必要がございます。用地交渉中の駅は、あと三駅なので、粘り強く交渉しまして、平成二十四年度末までに、全駅でワンルートを確保できるよう、全力で取り組んでまいります。

○桜井委員 ありがとうございました。エレベーターを設置するためには、日々の生活や事業の場である貴重な土地を譲り受けなければならないことが多いと思います。そしてその用地確保が、先ほどもご答弁がありましたとおり、大変労力がかかり、また時間がかかることを、改めて再認識いたしたところです。そして、現状をかんがみても、やはり二十二年度末までに、地下鉄駅においてホームから地上までのワンルートを確保することは、現状事実上不可能と考えるわけであります。しかしながら、私の地元の本所吾妻橋駅だけでなく、残された各駅における用地交渉や工事施工を推進し、一日も早く、全駅で整備が完了するよう、引き続き全力で取り組まれることを強く要望をさせていただきまして質問を終わります。

○神林委員長 ほかにございますか。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○神林委員長 ほかに発言がなければ、これより採決を行います。
 本件は、起立により採決いたします。
 本件は、趣旨採択とすることに賛成の方はご起立願います。
   〔賛成者起立〕

○神林委員長 起立少数と認めます。よって、請願二二第五号は不採択と決定いたしました。

○神林委員長 次に、二二第一三号、都営地下鉄新宿線の混雑解消に関する陳情を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○室星電車部長 整理番号2、陳情二二第一三号、都営地下鉄新宿線の混雑解消に関する陳情についてご説明申し上げます。
 この陳情は、千葉県市川市にお住まいの佐々木貴志さんから提出されたものでございます。
 陳情の要旨は、都において、東京都交通局が運営している都営地下鉄新宿線の混雑解消実現のために、一、都営地下鉄新宿線の朝夕ラッシュ時間帯における列車の大幅な増発をすること。二、都営地下鉄新宿線の全列車十両編成で運用をすること、という内容でございます。
 平成二十一年度の混雑状況の調査では、都営新宿線の朝方ラッシュ時間帯で最も混雑が激しい西大島駅から住吉駅間におけるというピーク時の混雑率は一五四%、夕方のラッシュ時間帯で最も混雑する森下駅から菊川駅間におけるピーク時の混雑率は九八%でございました。
 朝方のラッシュ時間帯につきましては、混雑対策といたしまして、十両編成化した列車四編成を、来月六月に導入する予定でございまして、これによりピーク時の混雑率は、国土交通省の混雑率の指標であります一五〇%を下回る見込みでございます。このため、現時点では、朝方、夕方のラッシュ時間帯における列車の増発や全列車を十両編成にする必要はございませんが、今後とも乗客数や混雑状況を的確に把握した上で、輸送需要に見合った輸送力を確保してまいります。
 以上で説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○神林委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○田の上委員 今回の陳情に当たって、都営新宿線の利用者の方々に話を聞いてみました。ほかの鉄道と比べると都営新宿線の混雑はそんなにひどいとは思えません。以前、私の知り合いでも、妊娠している方が、ラッシュ時は東西線ではなく比較的人の少ない都営新宿線を利用するようにしているとおっしゃっていたことを覚えております。
 しかしながら、改善できることがあれば、もちろん進めていくことが必要だと考えます。私自身も、都営新宿線を利用していますが、通勤ラッシュ時には急行がありません。急行を走らせてもらえないかという要望もよくいただくのですが、ラッシュ時に急行電車がない理由をまずお聞かせください。

○室星電車部長 急行運転を行うには、急行列車が先行列車を追い抜く場所が必要であり、追い抜く場所が多いほど、列車間の運転間隔が短くでき、列車の運行本数を多くすることができます。しかしながら、新宿線には追い抜きできる場所が三カ所、瑞江、大島、岩本町しかございません。朝方、夕方ラッシュの時間帯に急行運転を行った場合、列車の運転間隔は現状よりも長くなり、運行本数も少なくなります。このため、必要な輸送力を確保できず混雑も激しくなることから、朝夕方のラッシュ時間帯には急行運転を行っていないものでございます。

○田の上委員 現在、追い抜き箇所が三カ所であり、急行運転をふやすのは難しい。また、現在のままで急行運転をふやすと逆に本数が少なくなるということなんですけれども、それでは、八両の電車を十両編成にできないかと考えるのは当然の流れかと思うんですが、現在もラッシュ時に十両編成の電車も走っているわけではありますが、十両編成をふやしていく上での課題は何でしょうか。またラッシュ時の普通電車の増発に当たっての課題があれば教えてください。

○室星電車部長 今後、十両編成をふやしていく場合、混雑率を引き続き的確に把握し、費用対効果を勘案した上で、車両の更新時期等も考慮した適切な時期に導入を行っていくことが課題というふうに考えております。また、ラッシュ時に列車を増発するには、車両を収容する留置場所を確保した上で編成数をふやさなければなりませんが、新宿線には、現在の編成数以上の車両を収容できる留置場所がないため、ラッシュ時に列車の増発を行おうとした場合、新たな留置場所を確保しなければならないという課題がございます。

○田の上委員 電車の車両一両を導入するに当たってのコストは相当高いと聞いております。また、もちろん留置場所の確保ということもコストがかかる問題であると思います。費用対効果を考えれば、需要等を適切に見きわめるのは当然だと思います。そこで、都営新宿線の混雑率ですが、陳情文によると、平成十六年から平成二十年度にかけて一五%上昇しているとのことです。今後の混雑率の伸びについて、交通局ではどのように認識をしているのでしょうか。

○室星電車部長 新宿線の朝方のラッシュ時間帯における最混雑区間は、本八幡から新宿方面に向かう西大島駅から住吉駅間で、最混雑時間一時間の平均混雑率は、平成二十一年度には一五四%でございました。混雑率を予測することは大変難しいことでございますけれども、四編成の十両化など適切な対応を行っていくことによりまして、混雑率は今後一五〇%を大きく超えることはないものと考えております。

○田の上委員 混雑率は一五〇%を大きく超えることはないであろうとのことでございました。国土交通省の指針もあるんですが、今後、交通局では、都営新宿線の混雑緩和に際し、どのような対策をしていこうと考えているのでしょうか。

○室星電車部長 平成十二年の運輸政策審議会の答申では、大都市圏におけるすべての区間のそれぞれの混雑率を一五〇%以内とする。ただし、東京圏については、当面、主要区間の平均混雑率を全体としては一五〇%以内とするとともに、すべての区間のそれぞれの混雑率を一八〇%以内とすることを目指すという指標を示しております。この指標をもとに、都営地下鉄では混雑対策を進めており、新宿線では、平成二十五年度に予定しております老朽化した車両三編成の更新時に十両化とすることを計画しております。

○田の上委員 ご答弁いただきました。東京圏については若干猶予があるようですが、都営交通ならではの快適さを目指していっていただきたいと思っております。
 私の地元江戸川区では、都営新宿線沿線で再開発されている地域もありまして人口がふえております。全国的には子どもが減っている中で、区内の一部の地域では、小学校で増改築をしている例もあります。混雑率の予測は難しいとは思いますが、今後の人口の伸びなども含めてしっかりと検証していっていただきたいと要望します。
 今回の陳情については、朝夕ラッシュ時の大幅な増発は、留置場所の問題もあり、なかなか難しい、大幅に増発することが、現段階では物理的に困難であるということや、一車両の費用も高額であり、容易に十両編成にはできないため、全列車十両にというご要望は難しいと考えますが、今後も混雑状況等の変化に合わせて適宜対応をしていただきたいことを要望させていただきます。また、都民生活の向上に向けて引き続きのご努力をお願いいたしまして私の質問を終わります。

○神林委員長 ほかはよろしいですか。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○神林委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件は、不採択とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○神林委員長 異議なしと認めます。よって、陳情二二第一三号は不採択と決定いたしました。
 以上で請願陳情の審査を終わります。
 以上で交通局関係を終わります。

○神林委員長 これより水道局関係に入ります。
 初めに、先般の人事異動に伴い幹部職員の交代がありましたので、水道局長より紹介があります。

○尾崎水道局長 平成二十二年四月一日付の人事異動によりまして、幹部職員に異動がございましたので紹介させていただきます。
 多摩水道改革推進本部技術調整担当部長の木村康則でございます。
   〔理事者あいさつ〕

○神林委員長 紹介は終わりました。

○神林委員長 次に、理事者から報告の申し出がありますので、これを聴取いたします。

○猪熊経理部長 工事請負契約につきまして、お手元の資料1、契約締結報告書によりご報告申し上げます。
 本日ご報告申し上げますものは、平成二十二年二月一日から二十二年四月三十日までの間に契約を締結いたしました予定価格が一件九億円以上の工事請負契約五件でございます。
 一ページをお開き願います。
 本日ご報告申し上げます契約五件の総括表でございます。以下、順次契約の概要についてご説明申し上げます。
 二ページをお開き願います。
 この契約は、世田谷区深沢一丁目地先から目黒区自由が丘三丁目地先間、送水管(一三五〇ミリメートル)新設及び配水本管(一七〇〇ミリメートル・八〇〇ミリメートル)布設がえ工事でございます。
 工事の内容は、送配水施設整備事業の一環として、世田谷区深沢一丁目三十八番地先から目黒区自由が丘三丁目十六番地先間において、内径一三五〇ミリメートルの送水管の新設工事を推進工法により施工するとともに、内径一七〇〇ミリメートル及び内径八〇〇ミリメートルの配水本管の布設がえ工事を開削工法により施工するものでございます。
 契約の方法は一般競争入札、契約金額は八億六千二百五万円、契約の相手方は清水建設株式会社でございます。
 入札経過につきましては三ページに、施工場所の図面につきましては四ページにございますので、ご参照いただきたいと存じます。
 なお、本件は、平成二十一年十月の公共工事から導入いたしました低入札価格の特別重点調査制度を適用した上で落札者を決定しております。
 五ページをお開き願います。
 この契約は、中野区本町五丁目地先から同区南台三丁目地先間配水本管(七〇〇ミリメートル・六〇〇ミリメートル)新設及び制水弁(六〇〇ミリメートル)設置工事でございます。
 工事の内容は、送配水施設整備事業の一環として、中野区本町五丁目三十八番地先から同区南台三丁目一番地先間において、内径七〇〇ミリメートル及び内径六〇〇ミリメートルの配水本管の新設工事を推進工法及び開削工法により施工するとともに、内径六〇〇ミリメートルの制水弁を設置するものでございます。
 契約の方法は一般競争入札、契約金額は七億八千二百二十五万円、契約の相手方は株式会社奥村組でございます。
 入札経過につきましては六ページに、施工場所の図面につきましては七ページにございますので、ご参照いただきたいと存じます。
 なお、本件につきましても、低入札価格の特別重点調査制度を適用した上で落札者を決定しております。
 八ページをお開き願います。
 この契約は、中野区南台三丁目地先から新宿区西新宿二丁目地先間配水本管(一〇〇〇ミリメートル)新設工事(シールド工事)でございます。
 工事の内容は、送配水施設整備事業の一環として、中野区南台三丁目一番地先から新宿区西新宿二丁目十番地先間において、内径一〇〇〇ミリメートルの配水本管の新設工事をシールド工法により施工するものでございます。
 契約の方法は、技術提案型総合評価方式によるWTO一般競争入札、契約金額は十七億五千三百五十万円、契約の相手方は大成・佐藤建設共同企業体でございます。
 入札経過につきましては九ページに、施工場所の図面につきましては一〇ページにございますので、ご参照いただきたいと存じます。
 また、本件は、総合評価方式のため、価格点と技術点の合計を反映した上で落札者を決定しております。
 一一ページをお開き願います。
 この契約は、金町浄水場高度浄水施設(三期)築造に伴う附帯施設築造及び場内連絡管新設工事でございます。
 工事の内容は、水源及び浄水施設整備事業の一環として築造する高度浄水施設(三期)の関連工事である附帯施設築造及び場内連絡管の新設工事を施行するものでございます。
 契約の方法は一般競争入札、契約金額は十四億五千七百四十万円、契約の相手方は鹿島・三幸建設共同企業体でございます。
 入札経過につきましては一二ページに、施工場所の図面につきましては一三ページにございますので、ご参照いただきたいと存じます。
 なお、本件につきましては、低入札価格の特別重点調査制度を適用した上で落札者を決定しております。
 一四ページをお開き願います。
 この契約は、金町浄水場送配水ポンプ所(仮称)築造に伴う土工事及び地盤改良工事でございます。
 工事の内容は、送配水施設整備事業の一環として築造する送配水ポンプ所(仮称)の関連工事である土工事及び地盤改良工事を施行するものでございます。
 契約の方法はWTO一般競争入札、契約金額は三十一億八千六百五万七千円、契約の相手方は、清水・鴻池・坂田建設共同企業体でございます。
 入札経過につきましては一五ページに、施工場所の図面につきましては一六ページにございますので、ご参照いただきたいと存じます。
 以上、簡単ではございますがご報告申し上げます。よろしくお願いいたします。

○神林委員長 報告は終わりました。
 これより本件に対する質疑を行います。
 発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○神林委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○神林委員長 異議なしと認め、報告事項に対する質疑は終了いたしました。

○神林委員長 次に、請願の審査を行います。
 二二第七号、水需要予測の実施に関する請願を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○森総務部長 ご審査いただく請願につきましてご説明申し上げます。
 お手元にお配りしてございます資料2、請願・陳情審査説明表をお開きいただきたいと存じます。
 この請願は、八ッ場ダムをストップさせる東京の会、代表深澤洋子さん外四百九十一名から提出されたものでございます。
 請願の趣旨としましては、東京都水道局において、水道に関する水需要予測を速やかに実施していただきたいというものでございます。
 この請願に関する現在の状況でございますが、都は、これまでも長期構想により将来の人口や経済成長率等の基礎指標が示された場合など、必要に応じて水道需要予測を適宜適切に見直してきております。平成十五年十二月に行った現在の水道需要予測は、過去の使用水量等の実績をもとに、関連する社会経済指標を用いて、長期的な将来を見据えて行ったものでございます。
 具体的には、生活用、都市活動用、工業用の各用途ごとに、重回帰分析手法により将来の使用水量を予測した上で、計画有収率、計画負荷率を考慮して、平成二十五年度の計画一日最大配水量を六百万立方メートルといたしました。現時点では、予測の基礎となる一日平均使用水量は、その約七割を占める生活用水が長期的に増加傾向にあり、計画値と実績値との間に大きな乖離が生じていない状況にございます。
 説明は以上でございます。よろしくお願い申し上げます。

○神林委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○花輪委員 今回の請願なんですが、八ッ場ダムをストップさせる東京の会の皆さんから出ていまして、水の需要予測、随分と予測、古いものを使っているんじゃないかという、だから新しいものにしてくださいという、そんなような請願だというふうに思いますが。まず、そもそもこの水の需要予測というのは何のためにするんでしたっけ。

○高原企画担当部長 水道需要予測は、長期的な観点から将来需要を見通し、水源施設など水道施設整備の基本となるものでございます。日本水道協会が策定する水道施設設計指針においても、水道施設の拡張、改良、更新など、今後取り組む事業内容の根幹に関する基本計画の大枠を決定するものとされてございます。

○花輪委員 まさに、水道施設整備の基本、そして今後取り組む事業内容の根幹というようなお話がありました。じゃ、この水需要予測は、大体どんなタイミングでこれまでしてこられているんですか。

○高原企画担当部長 水道局では、使用水量の実績や社会経済動向を注視するとともに、都の長期構想等で人口や経済等の社会経済指標が示された場合などに、これらを総合的に勘案し、必要に応じて適宜適切に水道需要予測の見直しを実施してきてございます。

○花輪委員 そうですね、長期構想なんかがかわったときというような、今ご答弁ありましたけれども、これまでも、例えば、昭和五十六年ですか、東京都総合実施計画策定に伴い見直しを行ったようです。また五十七年には東京都長期計画、そのときに見直しを行った。六十一年には第二次東京都長期計画、これが出たときに見直しを行った。平成二年、このときは第三次東京都長期計画が出たときに見直しを行った。そして、平成九年、このときは石原さんになっていたのですかね、生活都市東京構想、これも長期計画ですね、このときに見直しを行った。そして平成十五年、東京構想二〇〇〇の策定のとき、この後に水需要予測を見直したというふうに資料をいただいております。
 東京構想二〇〇〇は随分前ですね、平成十二年か何かに出たのでしたっけ、それを用いて十五年に見直しをした。平成十八年に「十年後の東京」という、石原さんの長期計画が出ていると思いますが、なぜそのときに、今までだったら見直しそうなタイミングじゃないですか、あえて何で見直さなかったんでしょうね。

○高原企画担当部長 先ほどご答弁申し上げたとおり、需要予測につきましては、使用水量の動向、社会経済状況及び都の長期計画の改定などを総合的に判断し、適宜適切に見直しを実施してきているところでございます。
 現在の水道需要予測は、長期的な将来を見据えて平成十五年度に行ったものでございまして、予測の基礎となる一日平均使用水量は、現時点でも計画値と実績値との間に大きな乖離を生じてございません。なお、「十年後の東京」が策定された当時におきましても同様であったこと等により改定を行ってございません。

○花輪委員 十年も前の数字を使ってやっているんだけれども、乖離が見られないから、この前の長期構想出たときもやらずに終わらせたという、やらずにいるというようなご答弁だったんですが。
 ここに、局の方がつくってくれた水道需要予測の改定の経過という、そんなグラフがあるんですね。(パネルを示す)この赤いラインが、今おっしゃっていた、余り乖離がないという、一日平均水の使用量なんですね。確かに大したものなんですよ。前々から、この赤いラインなんですが、ちょっとひげが生えているように見えるこの点々が需要予測なんですね、この赤い実線が、実際どれだけ水が出たかということなんですけれども、ほとんど乖離が見られないんですね、一日平均使用水量は。まさに水も漏らさぬ東京都の水道局の皆さん、その計算の正確さといったらば大変なものだというふうに頭が下がるわけです。
 今ちょっとおっしゃったのは、乖離が見られないから予測立てなかったっておっしゃったんですが、前から乖離していないんですね。平成二年のときもぴったりなのです。平成九年も十五年も見事にほとんど乖離しないぐらい皆さん正確な、まさに予測を立てているんです。だから乖離してないということは、水の需要予測の見直しをしないという理由には、私はならないんじゃないかというふうに思うんですよ。
 それで、何で今回この水の需要予測を見直しましょうよと請願者がいっているか。私たちも、民主党も、前々から予測の見直しをしてくださいというふうに訴えさせていただいています。問題は、この一日平均使用水量ではなくて、一日最大配水量なんですね。一日最大配水量というのは、一日にどれだけ一番マックスで水が出るとき、暑いときとかそういうときに水を出せるかというような数字だと思いますが、この一番最高に水が出るときにあわせて、ダムとかそういう水道施設をつくっておきましょうということなんです。その一日最大配水量の予測は、これ実績が青い線ですね、右肩下がりなんです。実績は右肩下がり。だけど、予測はいつも右肩上がりなんですね。一日平均使用水量の方はぴったりだったのに、いわゆるダムをつくるこの基本的な数字になるような最大配水量、これは百万トン以上もですよ、過大に見積もられているわけです。だから私たちは、こういう過大な見積もりじゃなくて、地に足のついた最新のデータで、やはり見直しをしてくださいということをお願いをしているわけです。
 そもそももう、人口減少の社会は、日本全体でいえば来ていますよね。東京都も「十年後の東京」では、二〇一五年には人口減少社会が来るというふうにいっています。三月に出た、総務局が出した人口統計でも、やはり同じように二〇一五年には、東京の人口も減ってくるというそんな数字を出しています。さらにいえば、節水の技術も進んでいて−−ちょっと資料いただいたんですけれども、トイレの超大手の会社の数字なんですよね。一九七〇年代は、トイレ一回流すと大体十六リットル使っていたらしいです。あれは上にタンクがあって、ひもで引っ張るとジャーと流れました。ああいう時代は十六リットルぐらい一回流すのに使っていた。今何リットルかというと、四から五ぐらい、小で四、大でも五ぐらいの水で、いわゆるトイレの一回は済むという、そんな節水の技術も大変進んできているわけです。
 まず公営企業者として、経営者として、こういう過大な投資、ダムにしてもそうです、何千億円とお金がかかるわけです。こういうようなものを過大にしないためにですね、やはり常に適切に、さまざまな数字を用いてこの需要予測していかなければ、私はいけないというふうに思うんです。だからこそ、これからでも、やはり今この八ッ場ダムのことも問題になっています。水の需要の予測をしっかりと立てるべきだと思いますが、いかがでしょうか。

○高原企画担当部長 ご指摘は、一日最大配水量そのものについてのご見解かというふうに察します。この計画一日最大配水量というものは、最大配水量に対する平均配水量の割合をあらわす計画負荷率で、その平均の配水量を割り返すことによって算出しているものでございます。
 この負荷率というものですけれども、これはそもそも気温ですとか天候などの気象条件、あるいは曜日だといったようなさまざまな要因により変動するものでございまして、また年度による変動も大きいものでございます。こうしたことから、当局では、将来にわたって安定給水を確保していく、そういう観点から、この計画負荷率に予測の実績期間といたしました十五年間の最小の値を用いまして、平成二十五年度の計画一日最大配水量を算出しているというものでございます。このため、この計画時に使える配水量というものは、短期間の実績と比較を行って云々する性質のものではございません。

○花輪委員 何か今のお話聞いていると、そもそもじゃ何のためにこの予測を立てているのかというか、そういう予測の必要性みたいなものをそもそも何か否定をするようなご答弁だったなというふうに感じます。
 ちょっと話それますけれども、水の需要予測とかダムの話をすると、よく渇水の話が出てきます。石原さんなんかも、平成の六年とか八年とか十三年、渇水があったじゃないか、こんな渇水のときにダムがなかったらどうしてくれるんだ、水がからからになっちゃったらどうするんだ、石原さんはそういうふうにいつもいうわけですが、そもそもこの六年とか八年とか十三年の渇水というのはどんな渇水だったのでしたっけ。

○高原企画担当部長 まず、平成六年、八年の夏場の渇水でございますけれども、利根川水系で最大三〇%の取水制限を受けたことによりまして、最大一五%の給水制限を、それぞれ六十日間、四十一日間実施してございます。このため、都民へ節水の呼びかけを行うとともに、噴水やプールの使用の自粛、あるいは大口使用者への節水要請などをせざるを得ない状況となったものでございます。その結果、多くの公園で噴水が中止されるですとか、プールでは使用時間が短縮されるですとか、また、ビール工場では一部生産ラインを停止するなどの社会的に大きな影響が発生してございます。
 また、平成十三年の渇水では、利根川において一〇%の取水制限が十八日間にわたって行われたものでございますけれども、この場合にも、広報車やポスター、ステッカーなどのさまざまな媒体により自主節水の呼びかけを実施したところでございます。

○花輪委員 知事が渇水、渇水というから、どんな渇水なのかなと思っていたのですが、私は余り記憶になかったもので、平成六年とか八年、水圧を一五%ぐらい下げたという話でした。これは夜中ですよね、ほとんど。公園の噴水はとまったことあるらしいですね。プールの節水をお願いしたということ。ビールの工場、一部のラインがとまったということは確かにあります、一部のラインね。でもこのビール工場ももう東京にないのです。移転しちゃいました。そうやって、東京の中は実は工場を含めて空洞化しているということもあるというふうに思います。
 十三年の渇水は、節水の呼びかけをしたということでした。毎年節水の呼びかけは、私はしているというふうに思うんですが。だからこの渇水のとらえ方というのも、やっぱり少し冷静に見詰めないといけないと思うんです。
 確かに、ダムはないよりあった方が安心ですよ。どんな渇水にも耐えられる、その施設をつくる、それは首都東京の責任だといわれればそうかなというふうに思うかもしれない。でも、そのダムに投資をすることによって失われるものもあるわけですよね。そこに住んでいる人たちの暮らしとか、あとは自然とか、あとは莫大な税金です。税金の使い方の優先順位をつけていきましょう、変えましょうというときに、私たちは、ないよりはあった方がいいというレベルのダムと、その失われるものとをちゃんと比較をして選択をしていく。何をあきらめるのか、何を選択するのか、そういうことにちゃんと私たちは調整をしていかなければいけないし、そのためにも需要予測という正しい数字、こういうものを出していただかなければ、私たちはいけないというふうに思うんです。
 それで、今の時点の予測、全然これは合っていないわけですが。だけれども六百万トンというふうに予測を、平成二十五年でしているわけです。そもそも平成二十五年、ダムができるのは平成二十七年ですよね、最短で。せめて平成二十七年ぐらいの予測あってもいいなと思うのですけれども、二十五年でとまっちゃっているというところが、またこれもおかしな話だというふうに思いますけれども。まあいいでしょうそれは。六百万トン水が最大で出る可能性があるだろうと。そこに向けて今ダムをつくったり、施設整備をしましょうというふうにいっているんですが、六百万トン出ちゃったら大変なのかなというふうに私は思ったりするのです。今、八ッ場ダムもないし。だけれどもちょっと振り返ってみると、平成二年には六百万トンを超えているんですね。三年、四年、平成四年にも六百万トン超えているんですよね。そもそも六百万トン、施設的には配水する能力があるんじゃないんですか。

○高原企画担当部長 直近の例で申し上げますと、例えば、平成四年度、このときの一日最大配水量は、グラフにあったかもしれませんけれども、六百十七万立方メートルでございます。この当時の水源量は日量六百二万立方メートルでございました。
 ただ、水道施設の整備は、平常時の突発的なピークに対しては、計画一日最大配水量を基本として整備をしてございますし、水源の確保ということに関しましては、そういった需要はもとより、渇水、いわゆる影響が長期に及ぶ渇水に対する安全度を踏まえて対応していくべきものであるというふうに考えます。

○花輪委員 だから渇水に備えて六百万トンやりましょうっていっているわけでしょう。それを超える配水量があるわけじゃないですか、実は。確かに東京都の水源内訳を見ると、不安定水源とか課題を抱える水源ありますけども、それだけでも六百三十万トンも既にあるし、あと地下水、これは今、多摩の方はもう使っていますよね、それも三十万トンもあるわけですよ。だから、いってみればこの過大な見積もりの六百万トンに対しても、既に私は、この東京は水余りだというふうに思いますよ。ですからそこを冷静に皆さんも見てもらって、それでダムの開発そのものも見直す、考えていっていただかなければいけないというふうに思っています。
 それで、ここに水道施設整備事業の評価の実施についてという厚生労働省が出している通達というか、要領があるんですが、その要領を見ますと、水道施設整備事業の効率的な執行及びその実施過程の透明性の一層の向上を図るためということで第一条が始まるんですけれども、これが実施要領なんですね。ここでは、再評価を五年ごとにしなさいというふうに書いてあります。その再評価を、十年以上経過したいわゆる事業、八ッ場ダム事業のような計画採択後十年以上たったそういうものは、五年ごとにちゃんと評価をしなさいというふうに書いてあって、その要綱の細則には、再評価に当たっては、水需要の動向などを分析してというふうに書いてあるんですね。この再評価、五年に一度しなさいということなんですが、前回やったのは十六年ということです。十六年で五年たつと二十一年、ことしは二十二年ですね、本当は去年度中に、昨年度中に、この再評価をしなければいけなかったと思うんですが、したんでしたっけ。

○高原企画担当部長 平成二十一年度には、ご指摘の八ッ場ダムの補助金申請にかかわる事業評価というものは行ってございません。

○花輪委員 今、やっていないという答弁でした。なぜ、やっていないんですか。

○高原企画担当部長 ご指摘の事業評価、これはあくまで厚生労働省が、八ッ場ダム建設負担金に対する補助金を交付するための、いわば手続として定められているものであり、国の定めた制度に基づくものでございます。
 ご存じのとおり、国は、昨年度八ッ場ダム本体工事の入札を中止し、今年度予算においても本体工事費を計上してございません。現時点では、八ッ場ダム建設事業を所管する国土交通省から平成二十二年度の事業費の請求がなく、補助金の申請も行っていないものでございます。

○花輪委員 埼玉県も、群馬県も、茨城県もやっているんですよね。それで、何か今のお話ですと、補助金申請しないんだから再評価する必要ないじゃないかみたいな、そんなような答弁だったんですね。でも、そもそもこの実施要領はですよ、水道施設整備事業の評価実施要領です。そして、その第一の趣旨には、社会状況の変化などを踏まえ、必要に応じて事業の見直しなどを行う再評価を実施することにより、水道施設整備事業の適切な実施に資するとあります。
 そもそも補助金をもらうために再評価をしろという趣旨ではなくして、水道施設事業を適切に実施するためには、常に再評価をしなさいといっているのです。再評価もしないような事業には補助金を出しませんよということなんですよ。だから、補助金をもらうために再評価しろじゃなくって、そもそも事業は再評価するもの、それもしないんだったら補助金出さないよということですから、全く話が逆さまだというふうに私思いますよ。だからほかのところはちゃんと埼玉も群馬も茨城も再評価しているじゃないですか、それが責務なんですよ、公営企業者としての、経営者としての。
 局長ね、やっぱり新しいデータに基づいて、国もそうやって求めているわけですし、八ッ場ダムのこともこれだけ話題になっているわけですよ、テーマになっているわけですよ。国は、国交大臣はもう要らないんじゃないかといっている。だけど、皆さんは、東京はダムが必要なんだといっている。であれば、最新のデータに基づいて、ちゃんと都民に説明をすべく、やっぱり水需要予測すればいいじゃないですか。だって、どんどん右肩下がりですよ、実際は。だれが見たってこれから下がっていくと思いますよ。私たちは、ダム必要ないと思っていますよ、特に利水の面からいえば。どうでしょう。水需要予測、やりませんか。

○高原企画担当部長 まず、事業評価ということについてでございますが、補助金ということと絡めたというのは、それは厚労省の方で五年置きということを、その補助金の申請、審査に書かれ示されているということの制度に基づくものであるというように申し上げたわけでございますけれども。この事業評価は、繰り返しますけれど、そういった交付手続としての国の制度にあるものでございまして、利水者がダムの必要性を検証するといったような、それを本来やらせるためにやっているものではないというふうに理解してございますし、都は、事業評価をするまでもなく、関係県とともに、これまでも八ッ場ダムの必要性については、具体的に訴えをしてきているところでございますし、首都東京の将来にわたる安定給水のためには、八ッ場ダムは不可欠であるというふうに申し上げているわけでございます。その説明責任ということで申し上げるならば、いまだにこの本体工事を中止し、八ッ場ダムをやめるといったことについての国からの説明そのものは、私ども、まだ具体的に受けたわけではございません。
 と同時に、今後の予測ということについてのお話がございました。予測といいますと、途中途中の当たり外れのみが着目されがちですけれども、長期の見通しを適切に行って、施設整備を行っていくべきだという点ではご指摘のとおりかと思います。そういう意味では、都は、使用水量の動向、社会経済状況、長期計画の改定などを総合的に勘案して、これまでも必要に応じて適切に需要の見直しを行ってきたところであります。
 現時点では、るる申し上げたとおり、予測の基礎となる使用水量に乖離は生じてございませんけれども、今後とも諸動向を注視しながら、適宜適切に見直しを行っていくことはもとよりでございます。

○花輪委員 水の需要予測をしたくないということはよくわかりました。
 今回のこの請願は、実は、大変重要な意味を持つ請願だというふうに思います。去年の夏の都議選で議会の構成は変わりました。そして、この都議会が、八ッ場ダム事業は見直すべきなんだという初めての意思表示ができる、そんな機会だというふうに思っています。
 過大な見積もりによって計画をされ、一度決まったことは、時代や社会の環境が変化をしても、事業の再評価もせずにお構いなしに進めていくという、この日本の公共事業のあり方の見直しに、都議会が大きな一歩を踏み出す重要で歴史的な請願であることを申し上げて、今回の請願に皆様の賛同をお願いを申し上げまして私の質問を終わります。以上です。

○桜井委員 どうぞよろしくお願いします。
 本請願につきまして質問をさせていただきます。
 水道事業においては、将来の需要を見通すとともに、それをもとに計画的な施設整備を進めていくことが重要であると考えます。したがって、東京都も、これまで適宜適切に水道需要予測の見直しを行ってきたと認識しているところでありますが、そこで、請願にあるとおり、現在の水道局の計画が、本当に実態とかけ離れたものであるのかどうか確認するため、何点か質問をいたします。
 まず初めに、水道事業における水道需要予測の位置づけと考え方をお伺いいたします。

○高原企画担当部長 先ほどもご説明をいたしましたけれども、水道需要予測は、水源計画や水道施設整備の基本となるものでございます。このため、将来にわたって都民生活や都市活動に支障を及ぼさないよう、安定給水に十分配慮する必要があるとともに、水源開発や浄水場等の水道施設整備には長期間を要することから、水道需要予測は、長期的な見通しのもと行われるべきものというふうに考えてございます。
 ちなみに、日本水道協会の水道施設設計指針においても、生活基盤施設としての永続性、重要性から可能な限り長期間を設定するものが基本というふうにされてございます。具体的には、用途別の使用水量等の実績をもとに、関連する社会経済指標を用いて予測モデル式を設定し、一日平均使用水量を予測してございますが、この予測した一日平均使用水量に、計画有収率、計画負荷率を考慮して、計画一日最大量を算出しているものでございます。

○桜井委員 水道のみならず、電気でも、ガスでも、将来のピークをどう見込むかが、都市の安全や将来の発展を考える上で重要と考えます。それがここでいうところの計画一日最大配水量であると理解しておりますが、そこで、都が設定した計画一日最大配水量というものの意義や考え方をお伺いします。

○高原企画担当部長 計画一日最大配水量は、安定給水の観点から、将来出現する可能性のあるピーク時の配水量を計画値として設定するものでございます。
 しかし、一日最大配水量は、気温や天候あるいは曜日など、さまざまな要因で変動することから、傾向等により予測すべき性質のものではございません。このため、将来にわたり安定給水を確保するといった観点から、予測で使用した実績期間中において、平均配水量に対する最大配水量の変動が最も大きかったときのその比率を用いて、計画一日最大配水量を算出してございます。
 なお、この現行予測手法は、さきに述べました水道施設設計指針の中でも記載されている手法でございまして、多くの水道事業体が採用している一般的な手法でございます。

○桜井委員 今の答弁で、計画一日最大配水量とは、傾向等により予測するものではなく、安定給水を最大限確保するという観点で算出されたものだとわかりました。
 一方、今回の請願では、一日最大配水量について、都の計画値の六百万立方メートルは、実績と百万立方メートルも乖離し、過大であると指摘しておりますが、そもそも計画一日最大配水量とは、毎年度計画値どおりの最大配水量が出ると想定しているのか、あるいは計画値に向けて年々実績が増加していくものなのかお伺いいたします。

○高原企画担当部長 計画一日最大配水量は、将来出現する可能性のあるピーク時の配水量を算定したものであることから、各年度の実績が毎年毎年計画値と同程度になるようなことは想定してございません。また、一日最大配水量は、さまざまな要因が影響し、変動することから、実績が年々計画値に近づいていくといったような性質のものでもございません。

○桜井委員 今の答弁によりますと、請願で乖離しているという一日最大配水量の予測値と実績値とは、平常時には差があるものであり、または予測値に向けて徐々に増加していくものでないということであります。
 では次に、都民が実際に使用する水量、すなわち使用水量の動向について確認させていただきたいと思います。
 請願では、現実の水需要は予測と著しく乖離しているというが、一方、局の説明では、予測の基礎となる平均使用水量は大きな乖離を生じていないとしておりますが、そこで、現在の水道の需要について、増加するとした予測時の想定が実際どうであったのか。長期的に見た過去二十年間と直近の五年間の実績をお伺いいたします。

○高原企画担当部長 一日平均使用水量で見ますと、昭和六十三年度から平成二十年度の過去二十年間では、十四・七万立方メートル、平成十五年度から平成二十年度の直近の五年間でも一・六万立方メートルと、着実に増加をしてございます。特に、一般家庭の需要に当たります生活用水は、同期間にそれぞれ三十六・五万立方メートル、及び五・三万立方メートルと増加をしてございます。

○桜井委員 では具体的な数値で見た場合、予測値と実績値との差はどの程度なのか、直近の年度でお伺いいたします。

○高原企画担当部長 この予測の基礎となる一日平均使用水量は、平成二十年度において計画値と実績値との差は五%程度ということになってございます。
   〔発言する者あり〕

○神林委員長 傍聴者はご静粛に願います。

○桜井委員 今の説明で、都民が実際に使用した水量は、長期的に増加傾向を続けており、予測時に想定したトレンドとも整合し、予測値そのもののその後の実績との乖離は小さいことがわかりました。
 これまでの答弁を聞いておりますと、請願は、水道需要や予測の考え方を誤解しているように思われます。すなわち、需要予測の基礎となる一日平均使用水量の予測は、できるだけ実態に即したものであることが求められるが、現時点で一日平均使用水量は、予測と実績との乖離は少ないとのことでありました。
 一方、計画一日最大配水量は、安定給水という観点を考慮して算定するものであり、毎年度の値を予測するという性質のものではなく、平常時は実績と差があるのが普通なのであると考えます。
 安定給水を維持していく上で、過去のピーク時の率などを用いることは極めて妥当であると思います。都民の立場から見て、水道を使いたいときに十分な水が使えないという状況であってはならない。まして、首都東京の水の確保の重要性を考慮すれば、それ相当の安全率が求められるのも当然であります。
 以上のことから、請願では、過大な予測に基づいて、都は過大な水道施設の建設を推し進めているとまで述べておりますが、これまでのやりとりを通じて、それが事実とはまさしく乖離した主張であることが明らかになりました。
 私は、将来にわたって安定給水を確保していくためには、都が保有する膨大な水道施設の維持更新などを含め、長期的な観点に立って、着実に施設整備を進めていくべきだと思いますが、ここで水道局長の見解をお伺いいたします。

○尾崎水道局長 水道は、都民生活に欠くことのできないライフラインであり、首都機能を支える重要な都市基盤であります。今日、東京が世界有数の大都市に発展する過程において、都は、水道施設の計画的な整備、拡張を行うことにより、膨大な水需要にこたえ、その成長を支えてまいりました。
 これまで整備してきた小河内ダムや利根川・荒川水系のダムなどの水源施設を初め、大規模浄水場や都内全域の配水管ネットワークなど、いずれもその整備には長い期間を要することから、長期的な見通しのもと、計画的に整備を進めてきた結果、現在では基幹的施設として重要な役割を果たしております。
 今後も、都民生活と首都東京の発展を支えていくため、長期的な視点に立って、脆弱な状況が改善されていない水源施設など水道施設の着実な整備を進め、将来にわたる安定給水の確保に努めてまいります。

○桜井委員 以上、終わります。

○木内委員 私は、今回のこの請願審査というのは、すぐれて冷静な議論、これが求められる審査だと、こういうふうに思っております。
 今、桜井委員の質問の最中に、激高したどなたかの声が聞こえていたわけでありますけれども、議会制民主主義の母国といわれるイギリスの議会議員の発言に、私はあなたの意見には絶対反対だけれども、そのあなたの発言する機会は、私は体を張って守る、こういう至言があるわけでありまして、暴力的言辞、あるいはテロにつながるそうした発想、さらには議会ルールを無視したありようというものは、これは断じて許すことはできないと思いますので、冒頭、このことを申し上げておきたいと思います。
 一時の感情や、あるいは皮膚感覚から無責任な主張もあり、議論を闘わせる場であるというふうに私は議会をとらえておりますので、いろいろと申し上げたいと思うんです。
 今回の請願審査に当たって、私は、中国の紀元前六〇〇年代でありますけれども、春秋時代の故事、歴史を渉猟しておりまして想起をいたしました。すなわち当時、黄河の周辺には、勃興してまいりました楚の国の台頭に備えて、群雄割拠した諸国がそれぞれの盟約をつくった、約束事をした。これが、いわゆる有名な葵丘の会盟というものでございまして、余り耳なれないので、私は先ほど理事会のお許しをいただいて持ってまいりました。葵丘の会盟という−−眼鏡外して見ている方もおられるけど、ぜひごらんください。
 これは、何度か行われた会盟の中でも有名な会盟でありますけれども、諸国同士が約束事をして、お互いにこれは守ろうという申し合わせをしたんですけれども、そのほとんど、ことごとく策略、謀略、侵略の中で破られてしまった。しかし、ただ一点だけ破られなかった約束事があった。それが、防を曲げない、防というのは堤防の防、曲げるというのは曲ですね。防を曲げないという一項目だけは最後まで守られた。なぜか。どんなに力のない弱小国であっても、強大国に対して攻め落とす手法として、堤防を決壊させれば相手国は完全に壊滅できる。しかし、こちらも被害を受ける。このことだけはやめようと。このことだけは、長い歴史の中で守られた経過があるんです。
 これを、ある作家の方が、現代に対する大きな教訓だといっている。なぜか。治水、利水というのは、人類社会の歴史と文化の中で、断じてこれは守らなければならない、担保しなければならない重要なテーマであるとして、これを現代の教訓として警鐘を乱打しておられる、そういう史実にぶつかったわけでございます。
 したがって、今回、予測調査ということでいろんな角度から議論もあり、私は真剣に耳を傾けさせていただきました。理解できるところもあった。できないところもあった。しかし、ここで問題なのは、五年、十年、二十年、三十年というスパンでこれを議論するのではなくて、百年の大計という言葉がありますけれども、子孫末代、私たちのこの社会が後代に残す資産として、いかに安全な水の供給というものを担保するかという視点からの議論が必要なんだということも痛感をいたしました。決して近視眼的な声に惑わされてはいけない、こう思うわけであります。
 請願を受けるまでもなく、今後も、この水需要予測については、適宜適切に行うのは、まず当然のことであります。これを私は申し上げておきます。しかし、本来、需要予測は、水使用の動向や、これを取り巻く社会的、経済的状況を踏まえて総合的に検討すべきものであって、トータルないわばプラン、協議検討の中から、これを土台として施策の展開を進めていくべきである。
 したがって、この請願のもとであります八ッ場ダムをストップさせる東京の会の方が、恣意的にこういう請願を出しているとは思わないけれども、思わないけれども、しかしこれを想像させるという指摘の声も一部にあることも事実であります。したがって、特定のダム開発の中止といった目的から行うものではない。もとより、もとより党利党略、あるいは党勢拡大、こういった視点に基づいての運動なり主張というものは、断じてこれを排斥しなければならない、こう思うわけであります。
 地球規模での環境問題がさらに進む近い将来、私は、水の確保というものが極めて重要な問題になっていくと考えます。この前も申し上げたけれども、我々日本人の国民性として、イザヤ・ベンダサンがいったように、水と安全に対する意識が非常に低いという指摘もありました。
 今後の水源開発を考えるに当たっては、ダムが完成するまでに長期間を要することから、これまでの水源開発の経緯やその困難さを十分に踏まえて、将来のあるべき姿を考えることが重要であります。
 都は、戦後から高度経済成長期にかけて、人口の増加に伴い急増した需要に水源開発が追いつかず、日々の給水にも苦労をした、そういう歴史を持っているわけであります。
 特に、東京オリンピックを目前に控えたあのときの昭和三十九年、私は二十歳でありましたけれども、夏の渇水のときに、東京砂漠と呼ばれた非常に厳しい状況にあったということを記憶いたします。
 先ほど来発言されておられる委員のお年を、実は今書記さんに聞きましたら、間違いでなければ昭和三十九年生まれ……(「四十一年」と呼ぶ者あり)あ、四十一年生まれか、もっとだ、この東京砂漠の後にお生まれになっている。客観的な事実を認識されておられることはよく私も存じております。しかし、その感性として、皮膚感覚として、あのときの恐怖感、一体東京の水はどうなっちゃうんだろうというそういう思いは、いまだに私の脳裏に鮮やかによみがえってくるわけでありまして、年代の差かなということも、私は昭和十九年生まれだから、ぎりぎりで戦中、戦後、終戦直後を経験しておりますので、特にこのときの印象は強烈でございます。
 最近は、幸いにして大きな渇水が起きておりませんから、我々は、ついついこの水のありがたさというものを忘れがちでありますけれども、このオリンピック渇水のときの具体的な被害状況、どういうものだったか、まずお尋ねします。

○高原企画担当部長 オリンピック渇水と呼ばれましたこのときの深刻な渇水では、東京オリンピックが開かれる前年の昭和三十八年十一月から昭和四十年四月まで、延べ五百十一日にも及ぶ給水制限が実施され、東京水道始まって以来の危機的状況に陥りました。
 特に、昭和三十九年は五月以降の雨量が極めて少なかったため、ダムの貯水量は減少の一途をたどり、八月には小河内貯水池の貯水率が満水時の二%となり、湖底に沈んでいた水没家屋もあらわれるなど、衝撃的なダムの姿が露出することとなったわけでございます。給水制限率は実に最大五〇%にも達し、一日のうち最大十五時間もの間水が停止するといった、都民生活に著しい影響を及ぼすこととなりました。
 その結果、一般家庭では、ふろに入れない、洗濯ができないなどの生活用水の使用に大きな支障を生じたことはもとより、工場の操業停止、火災の際に消火栓が使用できなくなるなど、都市機能がまさしく麻痺する深刻な事態が発生いたしました。
 これに対応するため、百二十台もの応急給水車に加えて、自衛隊や在日米軍の応援を得るなど、各方面の協力を受けながら応急給水を実施したわけでございます。

○木内委員 後に触れますけれども、当時以上に地球環境の変化、あるいは都市構造の激変などなどによって、こういう当時の東京砂漠が再来しないという保証はどこにもないわけであります。
 このことは、いわば都民からの選良としての立場を与えていただいている私ども都議会議員の大きな責任と使命、この課題に向かって傾注しなければならない責任を感ずるわけでございます。被害状況を今つぶさにお聞きしましたけれども、東京が最大の危機に直面した渇水であったということがいえます。
 都民生活の影響は極めて深刻でございましたし、こうした渇水被害は、今も五百十一日、一日のうち十五時間の給水の停止ということがあったことなどを考えますと、都市としての機能を麻痺させるものであるということでありまして、先ほど便器の会社の、ああ、なるほど、随分皆さん意識持って節水されているんだなと思って、かつて十数リットルの排便後の水の使用が、最近は四、五リットルになったというのもあるわけでありますけれども、その四、五リットルの水も、実は給水停止になると出てこないわけでありますよね、東京砂漠の状態の中では。こういったことも想起をする必要があるんだと思うんです。
 こうした厳しい渇水を契機にして、これを教訓として、東京都は必死に水源開発をこれまで進めてきているわけでありますけれども、改めてこれまでの水源確保の経緯、あるいは本当に厳しい現状というものについてご報告願いたいと思います。

○高原企画担当部長 東京では、昭和三十年代以降、高度経済成長や人口集中などに伴いまして水道の需要が急激に増加する一方、先ほど述べましたとおり、オリンピック渇水を初めといたしまして、毎年のように渇水が発生したわけでございます。東京を初めとする大都市地域での深刻な水不足は、連日大きく報道されるなど、国家的課題とされ、昭和三十六年にやっと計画的に水資源開発を行うための水資源開発促進法、水資源開発公団法が制定されるに至ったわけでございます。
 これにより、都の念願でありました利根川水系の水源開発を促進する体制が整うことになったわけでございますけれども、しかし、水源開発を行うに当たり、地元自治体や移転対象の地元の方々との合意に時間を要し、事業の進捗がおくれたことから、水源地域の生活再建を図り水源開発の促進を図るため、昭和四十八年に水源地域対策特別措置法が公布されるなどの取り組みが開始されてございます。
 その結果、水源県や水源地域の多大な協力のもと、利根川水系におきましては、昭和四十二年度に矢木沢ダム、昭和四十三年度に下久保ダムが完成するなど、現在では、平常時の水需要を満たす水源は、どうにか確保することが可能となったわけでございます。

○木内委員 過去の厳しい渇水という問題に対して、その水需要を満たすために、今るる答弁いただいたように、都は大変な努力をして水源開発を推進して、今日の東京の発展を支えてきた。都民生活のインフラ中のインフラ、最も基盤たるべき水、大変なご努力をしてこられたけれども、その中で、今答弁にあったように、水源地の地元との調整、長期間に及ぶ困難なダムの施工など大変な苦労もあったわけでありまして、地元の方々を初め、関係者の協力のもと、ようやくこの八ッ場というものは確保する道筋がついてきた、こういうふうに思うわけでありまして、まさに水源開発というものは一朝一夕でできるものではないと。
 水源開発には大変な時間と労力を要するわけでありますけれども、都がこれまで参画してきた主な水源施設の工期についてお尋ねをしたいわけでありますけれども、時間の問題をお聞きしますが、年数というものを。だけど、この年数の陰に実はある地元の方々のご苦労や、あるいは事業を進める上でのさまざまな隘路を克服した歴史があったと思うんですね。ここでは年数だけお聞きしますけれども、主な水源施設の工期、これはどのぐらいかかっているものですか。

○高原企画担当部長 事業化が決定された時点からダムが完成するまでの期間で申し上げますと、平成二年度に完成しました奈良俣ダムで十八年間、平成十年度に完成しました浦山ダムで二十七年間、そして今年度完成予定の滝沢ダムで四十一年間、そして平成二十七年度に完成予定の八ッ場ダムは、計画どおりに完成いたしますと四十八年間ということになってございます。

○木内委員 先人の方々のさまざまな犠牲とご苦労とご努力の中で、こういう水源確保への闘いの歴史があった、こういう報告だと思います。
 しかし、これだけのご苦労をいただいてきて、成果を出しながら、なお今、水源状況というのは果たして充足をされているのかどうか、率直な答弁を求めます。

○高原企画担当部長 今申し上げましたとおり、都は、長い歴史の中でその水源を獲得すべく苦労を重ねてきたわけですけれども、現時点においてそれが十分なものであるかどうかということで申し上げれば、水源状況というのは、まだまだ十分ではないということで申し上げたいと思います。
 都の水源の約八割を占める利根川・荒川水系の水資源開発は、五年に一回発生する程度の規模の渇水に対応することを目標として計画されているものでございます。これは、十年に一回発生する規模の渇水に対応すべく計画されている全国の他の主要水系ですとか、あるいは五十年に一回発生する規模、過去最大規模の渇水に対応することを目標として計画されている諸外国の都市と比べまして、渇水に対する安全度が低い計画というふうになってございます。
 また、この計画に基づきます都の水源量の中には、現在、都の水量というのは日量六百三十万立方メートルでございますけれども、その中には、神奈川県等から毎年の協定で分水を受け、相手方の水事情によっては分水が受けられなくなる相模分水といったものなど、取水の安定性が低い課題を抱える水源が日量八十二万立方メートル含まれてございます。
 そしてまた、利根川・荒川水系では、近年の少雨化傾向によりまして、ダム等の供給能力が当初計画より既に約二割減少している状況にあるわけでございます。
 これらの影響を踏まえますと、八ッ場ダム等の現在建設中の水源施設がすべて完成した場合でも、その水源量は、課題を抱える水源を含めて実質日量五百九十一万立方メートルというような状況でございます。

○木内委員 私は、この議論の際に、本当に着目しなければいけない今の答弁のポイント、十年に一回の規模の渇水を前提に計画されている全国の主要水系や、あるいは五十年に一回の規模、あるいは既往最大規模の渇水を前提に計画されている諸外国の都市との比較がありました。外国や、あるいは全国の他都市より渇水に対して東京が脆弱であるという答弁に、私は、実は大事な意味があると思うわけであります。依然として、都の保有水源にはさまざまな深刻な課題が存在するわけであります。
 東京の水道は、一千三百万人の都民生活と首都東京の都市活動を支えておりまして、一たび渇水が生ずれば、国内のみならず、国際的にも甚大な影響を惹起する、こういうことがいえるわけであります。
 海外の都市に目を向けますと、ロンドンでは五十年に一回の規模の渇水があり、ニューヨークでは過去最大規模の渇水に対応できるよう安全性の高い計画を保有しているということも、現地に行った視察調査の中で耳にしたわけであります。
 私は、日本の国益を考えると、全国標準はもちろん、諸外国の都市以上の渇水への備えがあってしかるべきだと、こういうふうに思うのであります。
 ところで、今の答弁の中で、都の保有水源につきまして、課題を抱える水源が含まれるという答弁があったわけでありますけれども、その課題の具体的内容について、あるいは安定的に取水できるものなのかどうか、伺います。

○高原企画担当部長 都が保有しております水源のうち、先ほど申し上げました課題を抱える水源というふうに整理しているものの中には、砧、砧下浄水場の水源、中川・江戸川緊急暫定水利、相模川分水の三つがございまして、合計で日量八十二万立方メートルとなってございます。
 まず、この砧、砧下浄水場の水源は、多摩川の伏流水を取水しているものでございますけれども、長年の河床の低下等により、水利権量に見合う取水ができない状況となってございます。また、中川・江戸川緊急暫定水利は、新たな水源が講ぜられるまでの緊急的かつ暫定的な措置として、毎年度都が水利権を申請し、その都度許可を受けているものでございます。
 さらに、相模川分水は、神奈川県及び川崎市から一年ごとの協定により分水を受けてございまして、神奈川県内の水事情によっては、分水を打ち切られるといったような協定がその協定内容となっているものでございます。
 当局では、国との長期にわたる協議を踏まえまして、先ほどの砧浄水場での取水施設の機能回復状況を確認するための工事を施行するなど、課題の解消に向けて、今後も引き続き国等関係機関とは調整を行っていく所存でございます。

○木内委員 何年前でしたか、私は新潟県に視察に赴いたことがありまして、信濃川の本流に沿った土手の上にJRの固有の発電所がありまして、その上流から水路をつくって、信濃川の水をJR発電所にほとんど引いてしまったために、本来の河床があらわに露出するぐらい渇水をした現場を見たことがあります。
 このJR発電所、新潟県下の発電所によって起こった電力、発生した電力を送電して東京の山手線の電力源にしているということで、このJRの都内の幹線の一つは、新潟県の信濃川の水によって動かされているということを知ったわけであります。もしこの取水が不可能になれば、東京の交通機能、JRの山手線はストップしてしまうという状況があったわけですが、今の答弁を聞いていて、実はにわかにそのことを思い出したわけであります。
 一年ごとに水利権の更新を行っていますけれども、相手あってのことでありますね。例えば中川・江戸川緊急暫定水利は、一年ごとに水利権の更新をやっている。あるいは相模川分水は、一年ごとの協定の締結によって分水を受けており、神奈川県内の水事情によっては、分水をとめられる可能性があるということであります。
 課題を抱える水源については、可能な限り活用するとともに、安定的な水源とするよう粘り強く協議していくことは重要であります、一方のご努力として。しかし、分水のように他県の水需要に左右される不安定な水源に一部依存しているということも事実であります。今の答弁で明らかであります。
 私は、都民生活と首都東京の重要性を考えると、水道事業に対しては、取水に不安のある水源に依存することなく、可能な限り水源施設の整備された安定水源を持って対応すべきと考えるものであります。
 さっきもちょっと触れましたけれども、近年、地球温暖化による異常気象が世界各地で頻発をしておりまして、この傾向はさらに速度を速めているというふうにも聞いているわけであります。気候変動に関する政府間パネル、IPCCの第四次の報告書では、気候システムの温暖化には疑う余地がないとされております。この地球温暖化などの気候変動は、必ずや私は水道事業に深刻な影響をもたらすものと考えております。
 これは下世話ないい方になりますけれども、かつての豪雪地帯に視察等で参りますと、数年前までは何メートルという積雪があったけれども、今はほとんど降らないと。あるいは、この豪雪地帯だから、家屋をつくるときの構造は、一階部分を階段にして、二階まで家の人は階段を上がって生活の利便性を高めるために工夫しているんだと、だけどそれが必要ないぐらい雪がなくなってきました、などという声もよく聞くわけであります。
 そこで、具体的に気候変動による水道事業への影響というもの、これも水源を考えた場合にさまざま出てくると思いますが、どういった点が具体的に予測されますか。

○高原企画担当部長 国等の予測によりますと、気候変動により百年後には、東京の主要な水源である利根川上流の積雪量は現在の三分の一まで減少するというふうにされてございます。
 また、温暖化によりまして、現在よりも雪解けの時期が早まることによりまして、早期に解け出した水は、冬場で満水状態の貯水池に流入して無効放流というふうになる一方、春先の水需要期には河川への流出量が減少するといったことになってしまいます。この結果、利根川上流八ダムでは、将来、ダムの枯渇が二十年当たり五回もの頻度で起き、その期間は延べ七十六日間に達するというふうにシミュレーションをされております。
 このように将来の気候変動が水資源に与える影響は深刻であり、水道事業の最も重要な安定給水に大きく及ぼすことが懸念されております。

○木内委員 融雪のスピードアップということもあるわけですけれども、日本は山紫水明の国といわれながら、実は水源から海までの距離が急峻であって短いから、あれは川でなくて滝だという外国人もいるほどでありまして、特にこういう我が国の地形上の特質を考えますと、気候温暖化の影響というのは、さらにもろに受けるのではないかということも懸念をするわけであります。
 この前、日豪協会、日本、オーストラリアの協会の理事の方とお会いをしたときに、今、オーストラリアでは気候変動対策が極めて重要な国家的課題になっていて、環境の変化に国民は今本当に戸惑っているんだということも聞いたわけであります。対して、日本及び東京は温暖化の予防には熱心でありますけれども、そのリスクに対する適応策の検討が、私は率直にいって不十分だと、こう実感しています。まして、最初に影響がもろに出てくるのが水の資源、水資源ということであります。
 これまでるるお聞きをいただいたわけでありますが、過去の渇水被害を見て、東京の水源事情はいまだ決して十分ではないということがわかったし、請願は、予測ということでありますけれども、今後の水源開発は、単に需要面のみをもって図るべきではなく、これら供給面でのリスクにも十分配慮をすべきだと考えるわけであります。
 冒頭、若干触れましたけれども、需要予測ということ自体は大事でありますけれども、五年、十年といったスパンの話にこれを終始させてはならない。近視眼的な声に惑わされることなく、都においては、将来にわたって都民の水を守るという強い決意を持って、安定給水の確保に努めていただきたいと思うのであります。
 最後に、首都東京における安定給水の責務を担う水道局として、今後の安定した水源の確保に対する考え方を局長にお尋ねして、私の質疑を終わりたいと思います。

○尾崎水道局長 東京の水道は、一千三百万人の都民生活と東京の首都機能を支える上で欠くことのできないライフラインであり、平常時はもとより、渇水時も可能な限り給水を確保することは、水道事業者の重要な責務であります。
 首都東京の持続的な発展のためには、過去に経験した厳しい渇水等を踏まえるとともに、長期的な将来を見据え、水の確保に努めていかなければなりません。
 ダム等の水源施設は、建設に長期間を要するとともに、完成後も長期にわたって使用するものでありますから、積雪量の減少や少雨化によるダムの供給能力の低下など、気候変動が水資源に及ぼす深刻な影響にも留意し、五十年、百年先というスパンで考える必要があります。
 したがいまして、首都東京の水源は、需要の見通しはもとより、気候変動など供給面のリスクを踏まえ、将来にわたる渇水に対する安全度の向上という観点から、着実に確保すべきものと考えております。

○山内委員 請願に対して水道局から提出されました「現在の状況」に沿って、計画一日最大配水量の需要の予測について、具体的にひもときながら質問させていただきたいと思います。
 将来の人口や経済成長率等の基礎指標が示された場合など、必要に応じて水道需要予測を適宜適切に見直してきているとありますが、適宜適切とは、いつ、具体的にはどのような必要があり、どう改定したのか、伺います。

○高原企画担当部長 水道需要予測は、使用水量の実績や社会経済動向を注視するとともに、都の長期構想等の策定により将来の人口や経済成長率等の基礎指標が示された場合など、必要に応じて適宜適切に見直しをしてきてございます。
 具体的に、直近三回の場合で申し上げますと、現行平成十五年度に行いました予測では、平成二十五年度を目標年度として、計画一日最大配水量を六百万立方メートル、平成九年度に行いました予測では、平成十七年度の計画値を六百三十万立方メートル、平成二年度に行いました予測では、平成十二年度の計画値を六百七十万立方メートルとしてございます。

○山内委員 予測値は、六百七十万立方メートルから六百三十、六百と、平成二年度から七年後、さらに六年後に長期構想、計画の改定に伴い、需要予測を見直しているということですね。現行の需要予測は、平成十二年度に制定され、十年たっています。
 次に、現行の需要予測について伺います。現行を含め、需要予測に使った基準年と実績期間はどのくらいですか。

○高原企画担当部長 平成十五年度に行いました現行の水道需要予測では、実績期間を昭和六十一年度から平成十二年度とし、基準年としております。平成九年度に行いました水道需要予測では、実績期間を昭和五十五年度から平成七年度とし、基準年度は平成七年度でございます。平成二年度に行いました水道需要予測では、実績期間を五十五年度から平成元年度とし、基準年度は平成元年度としてございます。
 漏れたかもしれませんので、もう一度申し上げます。平成十五年度に行いました今の需要予測では、実績期間を昭和六十一年度から平成十二年度とし、基準年度を平成十二年度というふうにしてございます。

○山内委員 予測に使う実績期間は、十年だったり、十六年だったりするのですね。使用水量の実績は、平成二十一年度の事業概要には、用途別で見ますと、使用水量の一つである生活用水のみ、昭和六十一年度を一〇〇とした指数で示してあります。平成十二年度は一一五、平成二十年度は一一八と推移しています。
 そこで、平均配水量、平均使用水量、漏水量について、同様の指数で、基準年の平成十二年度、最新の平成二十年度の値を伺います。

○高原企画担当部長 昭和六十一年度の各水量の数値を一〇〇といたしました場合で、平成十二年度及び平成二十年度におきます、まず平均配水量の指数は、平成十二年度が九七、平成二十年度が九一、平均使用水量の指数で申し上げますと、平成十二年度が一〇七、平成二十年度が一〇六、漏水量の指数は、平成十二年度が五三、平成二十年度は二二というふうになってございます。

○山内委員 今のご答弁で、使用水量も配水量も、ともに減少しているということがよくわかりました。
 使用水量を用途別に見ると、生活用水は横ばいですが、その中の、今ご発言なかったのですが、都市活動用水は九五から八九、工場用水は七三から四三に減少しており、生活用水だけが横ばいだということがわかります。
 先ほどの数字によりますと、特に漏水は著しく減少しています。漏水の改善には目覚ましいものがありますが、水道局自身の努力は需要予測にどのように反映されているのですか。

○高原企画担当部長 水道管の計画的な取りかえなど漏水防止対策を積極的に進めました結果、平成二十年度の漏水率は三・一%となってございます。こうした漏水防止対策による効果は、有収率の向上という形であらわれることになります。
 予測で用います計画有収率は、これまでの実績ですとか、将来の漏水率の目標等を踏まえて設定しているものでございます。

○山内委員 都水道局の技術水準が高いことは、既に周知のとおりです。漏水が著しく減少しているということは、予測の平均使用水量と平均配水量に差がなくなるということで、大いに評価するものです。計画一日使用水量に大きなプラスアルファをしなくても、需要に十分見合うということができると思います。
 次に、需要予測の計画一日最大配水量について伺います。
 計画一日最大配水量は、計画一日平均配水量に計画負荷率を勘案して算出されます。そこで、負荷率というのは何か、伺います。
 また、現行の需要予測には昭和六十一年度の負荷率八一%を使っているとのことですけれども、それはなぜか、伺います。

○高原企画担当部長 まず、負荷率ということでございますけれども、これは一日最大配水量に対します一日平均配水量の割合でございまして、計画一日最大配水量は、計画負荷率でもって一日平均配水量を割り返すことによって算出するものでございます。
 この負荷率というものは、先ほども申し上げましたけれども、気温や天候などの気象条件、あるいは曜日、渇水の影響など、さまざまな要因に変動し、年度による変動も大きいものでございます。
 こうしたことから、当局では、将来にわたって安定給水を確保するといったような観点から、計画負荷率につきまして、そこの実績期間といたしました十五年間の最小値である負荷率を採用し、平成二十五年度の計画一日最大配水量を算出したものでございます。

○山内委員 負荷率は、年度による変動も大きい、安定供給のために実績期間の十五年間の最小値を採用するということですね。昭和六十一年度までさかのぼると、年度によって変動するというのもわかりますが、平成二十年度までの二十三年間の負荷率を見ますと、最近の十五年間は安定してきており、年度による変動が大きいといえるのかどうか、定かではないように思います。
 次に、水道需要の予測方法で用いられている重回帰分析について伺います。
 まず、生活用水、都市活動用水、工場用水に使った変数は何か、伺います。

○高原企画担当部長 まず、この使用水量という予測につきましては、関連する経済社会指標を用いて、それをご指摘のありましたとおり重回帰分析手法によって算出しているものでございます。
 このうち、生活用水の説明変数には、個人所得及び平均世帯人員、都市活動用水におきましては、年間商品販売額とサービス業総生産額並びに年次を、そして工場用水につきましては、第二次産業従業者数及び年次を使用してございます。

○山内委員 今ご説明にありましたが、都市活動用水、工場用水の変数になる年次とは何を意味するのか、また生活用水の変数に年次がないのはなぜか、伺います。

○高原企画担当部長 少々専門的なお話になってしまって申しわけございませんが、現行の水道需要予測では、所得等の経済的な要因、人口等の規模要因、並びに節水等の水使用動向要因などを指標に分析を行いまして、論理的な説明性があり、かつ統計的にも優位性が高いものをモデル式として採用しているものでございます。このとき、年次は、経年的な水使用動向を代表する指標として選定したものでございます。
 なお、生活用水のモデル式構築に当たりましては、この年次を加えたものも分析をいたしましたけれども、統計的な優位性がなかったということから、年次が入ったモデル式を選定してはございません。

○山内委員 年次を加えたものも検討したけれども、統計的優位性や説明性が高くなかったということだと思います。私は、分析についてはよくわかりませんけれども、生活用水の分析に、個人所得と平均世帯人員だけで、生活の変化を反映する年次が入らないというのが感覚的にわかりません。
 請願では、水需要予測では平成二十五年度を目標年度として都水道の一日の最大配水量が六百万立方メートルまで増加するとしていますけれども、実績は平成四年度からほぼ減少の一途をたどり、平成二十年度には四百九十二万立方メートルまで縮小しており、予測と実績で百万立方メートル以上の乖離が生じていると訴えています。
 請願に対しても、私の質問に対しても、予測の基礎となる一日平均使用水量は、計画値と実績値との間に大きな乖離が生じていないというご答弁が今までも続いてまいりましたが、乖離しているかいないかというのはどのように判断するのか、伺います。

○高原企画担当部長 乖離の有無というものにつきましては、一般にはその誤差で判断するものというふうに考えます。予測の基礎となる一日平均使用水量は、平成二十年度において計画値と実績値との誤差は五%程度でございます。

○山内委員 一日最大配水量は六百万立方メートルになっていますね。予測の実績期間十五年間を見ても、最新実績までの二十三年間を見ても、一日最大配水量が六百万立方メートルを超えたのは、昭和六十一年と平成二年、平成四年だけです。これらの実績から考えても、平成二十五年度の一日最大配水量予測値六百万立方メートルは、計画値と実績値との間に乖離が生じるように思われますが、このことについてどう考えるか、伺います。

○高原企画担当部長 この計画一日最大配水量の算定の考え方については、先ほども申し上げましたけれども、将来にわたって安定給水を確保していくといったような観点から、実績期間でありますところの十五年間の最小の値を計画負荷率というふうに設定して算出してございます。
 この一日最大配水量は、気象条件等のさまざまな要因によって変動するものでありますから、実績が年々予測値に向かって増加していくといったような性質のものではございません。

○山内委員 ちょっと早口過ぎたかもしれませんが、申しわけございません。
 最後に、近隣県の需要予測について伺いたいと思います。
 近隣県の需要予測の見直し状況を東京都でも把握しているのか、伺います。

○高原企画担当部長 まず、この需要予測というものにつきましては、各県ごとのその特性、状況等に応じてそれぞれが行うべきものであるというふうに考えてございまして、特段、他県の需要予測の状況については把握をしてございません。

○山内委員 水需要予測の実施に関する請願と、それに対する当局の現在の状況に基づき質問をしてまいりました。今まで、具体的にひもとくような形で需要予測についての方法を伺ってまいりましたが、どんなに丁寧にいろいろと説明をしていただいて、注意深く伺ってまいりましたけれども、やはりいま一つ納得ができませんでした。
 というのも、計画値と実績値との乖離が生じていない状況にあるというご説明がありました。五%という数字も先ほど出てきたかと思いますけれども、需要予測の計画値は、伺ったところ、推定であり、提示できないというお話もちらっと伺っております。乖離しているか否かの判断は、とても不透明なように思いました。
 現行の予測が行われた平成十二年から、かなりの年数がたっています。水道需要予測に使われた昭和六十一年からの十五年間と現在とでは、私たちの生活スタイルも大きく違ってきました。経済情勢も異なりますし、温暖化対策、貴重な自然環境を守っていきたいという意識の高まり、高齢化の進展など、水の使い方にも変化があるように感じます。
 最近のこのようなトレンドを反映できるように、予測モデルの見直し、新しい推測が必要に思います。安全でおいしい水を求めて、どんなに浄水処理方法が進んでも、残念ながら自然の浄化作用にはかないません。他県のダムに頼らず、水源林を守り、足元の地下水を大切に使っていくことに都民の税金を使うべきであると申し上げます。
 水道に関する水需要予測を速やかに実施していただきたいという請願に賛成し、生活者ネットワーク・みらいの質問を終わります。

○神林委員長 ほかに発言ございませんか。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○神林委員長 発言がなければ、これより採決を行います。
 本件は、起立により採決いたします。
 本件は、趣旨採択とすることに賛成の方はご起立願います。
   〔賛成者起立〕

○神林委員長 起立多数と認めます。よって、請願二二第七号は趣旨採択と決定いたしました。
 以上で請願の審査を終わります。
 以上で水道局関係を終わります。
 なお、本日審査いたしました請願陳情中採択と決定いたしました分につきましては、執行機関に送付し、その処理の経過及び結果について報告を請求することにいたしますので、ご了承願います。
 これをもちまして本日の委員会を閉会といたします。
   午後三時二十五分散会

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