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Tokyo Metropolitan Assembly

公営企業委員会速記録第十六号

平成十九年十二月十四日(金曜日)
第十委員会室
   午後一時開議
 出席委員 十四名
委員長初鹿 明博君
副委員長田中たけし君
副委員長たぞえ民夫君
理事大西さとる君
理事高島なおき君
理事鈴木貫太郎君
伊藤 興一君
福士 敬子君
そなえ邦彦君
崎山 知尚君
いのつめまさみ君
樺山たかし君
中村 明彦君
川井しげお君

 欠席委員 なし

 出席説明員
交通局局長島田 健一君
次長金子正一郎君
総務部長高橋 都彦君
水道局局長東岡 創示君
技監尾崎  勝君
総務部長鈴木 孝三君
職員部長小山  隆君
経理部長山本 憲一君
サービス推進部長内海 正彰君
浄水部長長岡 敏和君
給水部長増子  敦君
建設部長原薗 一矢君
企画担当部長鈴木 慶一君
設備担当部長吉田  進君
参事広瀬 敏弘君
多摩水道改革推進本部本部長滝沢 優憲君
調整部長大平 晃司君
施設部長今井 茂樹君
参事佐竹 哲夫君
下水道局局長前田 正博君
次長今里伸一郎君
総務部長野口  孝君

本日の会議に付した事件
 水道局関係
付託議案の審査(質疑)
・第二百十七号議案 東京都水道事業の事務の委託の廃止及び八王子市公共下水道使用料徴収事務の受託について
・第二百十八号議案 東京都水道事業の事務の委託の廃止及び立川市公共下水道使用料徴収事務の受託について
・第二百十九号議案 東京都水道事業の事務の委託の廃止及び町田市公共下水道使用料徴収事務の受託について
・第二百二十号議案 東京都水道事業の事務の委託の廃止及び国分寺市公共下水道使用料徴収事務の受託について
・第二百二十一号議案 東京都水道事業の事務の委託の廃止及び福生市公共下水道使用料徴収事務の受託について
付託議案の審査(決定)
・第二百十七号議案 東京都水道事業の事務の委託の廃止及び八王子市公共下水道使用料徴収事務の受託について
・第二百十八号議案 東京都水道事業の事務の委託の廃止及び立川市公共下水道使用料徴収事務の受託について
・第二百十九号議案 東京都水道事業の事務の委託の廃止及び町田市公共下水道使用料徴収事務の受託について
・第二百二十号議案 東京都水道事業の事務の委託の廃止及び国分寺市公共下水道使用料徴収事務の受託について
・第二百二十一号議案 東京都水道事業の事務の委託の廃止及び福生市公共下水道使用料徴収事務の受託について
請願陳情の継続審査について
特定事件の継続調査について

○初鹿委員長 ただいまから公営企業委員会を開会いたします。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、水道局関係の付託議案の審査並びに請願陳情及び特定事件の閉会中の継続審査及び調査の申し出の決定を行います。
 これより水道局関係に入ります。
 付託議案の審査を行います。
 第二百十七号議案から第二百二十一号議案までを一括して議題といたします。
 本案につきましては、いずれも既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
 発言を願います。

○田中委員 先日、三園浄水場の高度浄水処理施設の通水式に出席してまいりましたが、そのときの板橋区の三園浄水場を含め、これまで私自身、目黒区の八雲給水所、大田区の、現在工事中でありますが大井給水所、そして同じく大田区の支所、そして品川区の営業所へと、水道事業の施設を視察してまいりました。さらには、大田区内にありましたが、各家庭へつなぐ給水管の取りかえ工事も見てまいりました。
 水道事業は、大量の水を生産する巨大な製造業であり、広域的にすべての家庭へ給水を行っている巨大な流通業であるというふうに強く感じました。また、災害時の対応も含めまして、都民へ安定的に水を供給するための広域的給水ネットワークの構築は、大都市行政、また広域行政を担う東京都が積極的に実施すべき事業であると改めて認識をいたしました。
 今回提案されております議案も、水道事業の広域化を一層推進するためのものであり、都民福祉の向上のためにも、これらが円滑に進められることは非常に重要であると、改めて認識をしているところでございます。
 そのような認識に立ちまして、多摩地区水道の経営改善への取り組みについて、幾つかの質問をしてまいります。
 これまで既に議論はされているかとは存じますが、まず、改めて、今回の多摩地区水道の経営改善に取り組むに至った経緯についてお伺いをいたします。

○大平調整部長 多摩地区の水道事業は、多摩地区水道事業の都営一元化計画に基づきまして、昭和四十八年以降、順次、都の水道事業に統合してきております。しかし、お客様に直接給水するために必要な業務につきましては、東京都から各市町に事務委託し、事業運営を行っております。このため、料金支払いや届け出などがお客様の住んでいる市町に限定されることや、市町の行政区域を越えた施設整備が進まないことなど、都営一元化による広域化のメリットが発揮できず、お客様サービスや給水安定性の向上に限界がございました。
 こうした問題を解決するため、都では、平成十五年以降経営改善に取り組み、これまでに十五市町の事務委託を解消してきております。

○田中委員 まさに今回の事業移管に伴いまして、広域的に事業を行うということによる多くのメリットを地域の住民の方が受けることができるということでございまして、これまでの流れ、また今後の方向性について、ぜひ同様の視点で推進をしていただきたいと思っております。
 今回の議案では、八王子市や町田市を含め五市が事務委託を解消するということですが、これらの市は大変人口の多い地域でございます。今回の五市の規模はどの程度なのか。また、今回の五市の事務委託が解消されることに伴いまして、これまでの進捗状況はどうなのか、改めて確認をさせていただきます。

○大平調整部長 解消予定五市の規模についてでございますが、平成十八年度末の給水件数で見ますと、五市合計で約五十八万件であり、多摩地区全体の約三割を占める規模となっております。
 これら事務委託を解消する市町からの業務移管につきましては、当該市町と十分に協議をした上で、徴収系業務、給水装置系業務、施設管理系業務に分けまして、各市町の事情に配慮しながら、段階的に都に移管しているところです。
 今回の五市が加わることで、来年度には、徴収系業務については給水件数ベースで全体の八一%、給水装置系業務については同じく六二%、施設管理系業務については配水小管管理延長ベースで一一%の移管が完了する予定です。平成二十四年度には、二十五市町すべての事務委託の解消を予定しており、順調に進んでおります。

○田中委員 今回の議決に伴いまして、来年度事務移管されるものが全体の三割分あると。徴収率の部分でいいますと合計で八一%になるということから、これまで平成十五年度から開始をされておりました多摩地区水道経営改善も、来年度は大きな山場を迎えるものと受けとめております。
 今回の事務委託の解消に伴って、これまで市町から膨大な事務事業が移管されておりますが、さらにその事務移管がなされるということで、水道局としては、逆に確実にそれらを受け入れて、これまでの業務に支障のないような形で、地域の方に迷惑をかけないような形で委託解消を進めるべきであると思っておりますが、局の受け入れ体制はどのように整備をしていくのか、具体的な取り組みをお伺いいたします。

○大平調整部長 当局では、計画や基準の作成、委託業務の管理など、局として行う業務を遂行するため、多摩地域全域を四つのエリアに区分し、それぞれに、仮称ですけれども、給水管理事務所を設置する予定です。また、これまで市町が行ってきた業務は、基本的に監理団体に委託して実施をいたします。具体的には、お客様の窓口、未納料金の徴収整理、給水装置の審査、浄水場や給水所の運転管理等を監理団体に委託しています。
 なお、市町が民間事業者に委託していた検針や管工事などの提携業務につきましては、引き続き民間事業者に委託いたします。平成十八年十月に発表いたしました局の一体的事業運営方針に基づきまして、局と監理団体が一体となった事業運営体制を構築して、業務を円滑に遂行してまいります。

○田中委員 ぜひ円滑な事務移管がなされるように切に願っております。
 今お話にもございましたが、局、さらには監理団体が一体となってその対応をしていくということですが、とかくいわれがちではありますが、特に国に対する、監理団体に対する強い批判の目が向けられている部分もございます。水道局におきましては、この監理団体の対応について、透明性の向上などにぜひ取り組んでいただいて、責任ある事業運営を確保していただくように、より一層の事務執行を目指していただきたいと強く要望させていただきます。
 また、一方、今回の事務移管がなされることで、地元の方々から見た見方について質問いたしますが、お客様窓口がこれまで身近にあった市役所から、今お話ありました給水管理事務所等のサービスステーションにかわるということで、このことに伴ってサービスの低下があっては決してならないと思っております。一部そのような懸念があるというご意見もあるように伺っております。
 改めて確認をしてまいりますが、多摩地区水道経営改善基本計画の実施によって、都民サービスに対してどのような効果があるのか、改めてお聞かせをいただきます。

○大平調整部長 事務委託の解消に当たりましては、徴収システムを整備するとともに、水道料金を支払うことができる金融機関を大幅に増加させています。また、多摩お客さまセンターの開設によりまして、例えば、別の市に引っ越しをされるお客様が水道の中止と開始の手続を一回の電話で済ませられる、いわゆるワンストップサービスを実現いたしました。さらに、お客様の居住地にかかわらず、どこでも利用できるサービスステーションを設置いたしております。
 このように、市町への事務委託解消に伴って、住民へのサービスの向上を進めているところでございます。

○田中委員 これまでの取り組みによりまして、サービスの低下ではなく、むしろ地域住民にとってもサービスの向上が図られるということでございます。これも事務委託解消で市や町の行政区域にとらわれない業務運営が行われることからの広域化のメリットだと思っております。ぜひこの点に向けても、サービスの向上に向けてさらなるご尽力をいただきたいと思っております。
 そして、もう一点、別の視点からの確認ですが、これまで市町では、施設の維持管理等については、地域の実情に精通した地元の中小業者の方々への委託を行いながら、水道の管理運営をこれまでも実施してまいりました。水道事業を支えてこられた地元の業者さんのこれまでの功績は大変大きなものがあると我々受けとめております。
 そこで、都への事業移管後、こうした地元の事業者の方々への事務委託、請負契約のあり方についてどのように考えていらっしゃるのか、所見をお伺いいたします。

○大平調整部長 地元の事業者は、地域の事情に精通し、また現場に近いという利点は十分認識しているところであり、地域の安定給水の確保に貢献していただいていると考えております。
 事務委託解消後は都からの契約となりますが、これまで市町が行ってきた契約方法を一定期間継続したり、地理的条件を考慮した指名方法をとるなどにより、地元事業者の活用を図ってまいります。

○田中委員 ぜひ地元の事業の方々とも連携をとって、活用していただいて、多摩地域の水道事業が円滑に図られるように、実施されるように強く願っております。よろしくお願いいたします。
 これまでの質疑を通じまして、多摩地区水道の経営改善の状況を確認してまいりましたけれども、改めて、先ほども申し上げたように、今回の移管に伴いまして、徴収率の部分でいえば約八〇%以上の多摩地域をカバーしていくということで、来年度、二十年度は多摩地区水道経営改善基本計画のまさに山場に差しかかってくる時期だと思っております。
 最後に、多摩地区水道経営改善の仕上げに向けての局長のご決意をお伺いします。

○東岡水道局長 水道局では、昭和四十六年に策定されました多摩地区水道事業の都営一元化基本計画に基づき、一元化に取り組んでまいりました。しかし、これまでの都営一元化では、水源の確保や料金格差の解消といった成果は上げてまいりましたものの、業務運営が市町の行政区域に限定して行われていたため、広域化のメリットを十分発揮できていないという問題がありました。経営改善を進めて事務委託を解消することで、市町の行政区域を越えた広域的な業務運営を実施することができます。
 計画の最終年次であります平成二十四年度に向けて、広域化のメリットをより発揮して、お客様サービスや給水安定性の一層の向上に取り組んでまいります。

○田中委員 ぜひお願いをしたいと思います。現在、国も水道事業の広域化施策を打ち出しておりますが、国全体ではなかなか進んでいないという状況だと伺っております。
 こうした中、都は、これまでの取り組みで、まさに国に先駆けて広域化事業の推進をなされて、多くの都民の方へのいわゆる福祉の向上に向けてのご尽力がなされているものと強く認識をしております。受けとめております。ぜひ引き続きこの広域化に向けてのご尽力を切に願いまして、質問を終わります。
 ありがとうございました。

○伊藤委員 私からも、多摩地区の水道施設についてお伺いをいたします。
 本日の審議に向けて、これまでの多摩地区の水道経営の経緯について、改めて、多摩地区水道経営改善基本計画を読ませていただきました。多摩地区の水道事業は、もともとは各市町で個別に経営をされておりましたけれども、昭和三十年代後半以降、急激な人口増加と都市化の進展によって、水源確保の問題が深刻化し、また、料金水準、普及率など、いわゆる三多摩格差が顕著になりました。それらの是正について、市町村から強い要望が出されておりました。
 この是正のため、市町の水道を都営水道に一元化する一方で、住民に直接給水をするために必要な事務については市町に対して事務委託を行うこととなったわけでございます。
 こうした背景から、多摩地区では、幹線等の整備や管理を除いて、市町ごとに施設の整備や管理を実施してきました。
 そこで、改めて、多摩地区における水道施設について、現在どのような課題があるのか、伺います。

○佐竹参事 これまで多摩地区の水道は各市町が個別に施設整備や施設管理を行ってきたことから、市町域にとらわれない適正な配水区域が設定されていませんでした。このため、地盤の高低差を活用した施設運用となっていないなど、配水にかかわるエネルギー効率が悪いことに加え、震災時や事故時等における市町の行政区域を越えたバックアップが不十分であることなど、安定給水の面で課題がありました。
 さらに、小規模浄水場等の施設が数多くあり、それらが個別に管理されていたため、必要に応じて施設間の水の融通を行うといった一体的な水運用や施設管理の効率面で課題がございました。

○伊藤委員 例えば、福祉などのような行政サービスについては、身近な市町で事業を実施すれば、地域の実情に合った事業運営ができるものでございますけれども、水道事業に関しては、市町ごとに施設管理が行われていると、給水の安定性や業務の効率性に問題が生じるということがよくわかりました。事務委託を解消することによって、市町の行政区域にとらわれない施設管理を行うことが可能になると思います。
 そこで、安定給水と業務の効率の両面から、何点か伺います。
 まず、安定給水という面から、事務委託の解消に当たって、どのように多摩地区の水道施設の管理を行っていくのか、伺います。

○佐竹参事 これまで市町ごとに細分化されていた配水区域を、地域特性、河川、鉄道などを踏まえて合理的に再編し、あわせて、現在鋭意整備中の多摩丘陵幹線を初めとする送配水管のネットワーク化を図ります。
 さらに、多摩地区に四カ所の集中管理所を設置し、市町の行政区域を越えた集中監視制御を行ってまいります。
 こうしたことにより、平常時における市町の行政区域を越えた水の相互融通や、震災時や事故時等のバックアップが可能となります。

○伊藤委員 ご答弁の中に、多摩地区に四カ所の集中管理所を設置するということでございますけれども、その機能と役割、また整備の予定について、また、震災時や事故等のバックアップの話がございましたけれども、あわせてもう少し詳細を伺いたいと思います。

○佐竹参事 集中管理室では、無人化した浄水場、給水所等を遠隔制御により運転監視を行っています。具体的には、水量、水圧、水質等のデータをリアルタイムで監視するとともに、それに応じて適宜運転等の変更を行っています。
 これにより、平常時の適正水圧、水量の確保や効率的な運転が可能となります。さらに加えて、事故時等の迅速な対応も可能となります。
 配水管につきましては、これまで主に市町単位で整備が行われてきたため、隣接する市町間での水の融通が不十分な状況にあります。今後は、市町間を結ぶ配水管を整備するとともに、あわせて、ネットワーク化を図ることにより事故時等における断水等の発生を防止してまいります。

○伊藤委員 よくわかりました。ありがとうございます。
 次に、業務の効率性の面から、事務委託の解消に当たってどのように施設管理を行っていくのか伺います。

○佐竹参事 配水区域の再編に合わせて、小規模施設のうち、規模が極めて小さい施設や老朽化により機能が低下している施設につきましては、ほかの施設への統合を図ってまいります。
 さらに、今後設置する予定の給水管理事務所、これはまだ仮称なんですけれども、ここから一体的な施設管理を実施していくことにより、管理の効率化を図ってまいります。

○伊藤委員 事務委託の解消によって給水安定性と業務の効率性が向上するということはよくわかりました。
 多摩地区は三百七十万人もの都民が生活をしており、都市の規模で見ても、全国第二位の横浜市に匹敵する規模となっております。市町への事務委託解消によって、ほかに例のない大規模な水道の広域化が実現することとなるわけでございます。さらに、将来は区部との送配水ネットワークの一体化などによって、一層の給水安定性が向上していくものと期待いたします。
 そこで、最後に、都民の生活を支えていく多摩地区の水道施設の整備や管理のあり方について、局長の見解を伺います。

○東岡水道局長 多摩地区の水道施設の整備や管理のあり方についてでありますが、水道は、都民生活と首都東京の都市活動を支える最も重要なライフラインの一つであることから、常に安定した給水を確保することは、水道局に課せられた基本的な使命であると認識しております。
 多摩地区では、これまで市町ごとに施設整備が行われてまいりましたことから、市町の行政区域を越えた配水管網が十分に整備されていないなど、広域的な水運用の面で課題を抱えております。また、点在する多数の小規模施設が個別に管理されているなど、施設管理の効率化が進展していないといった問題があります。
 こうした課題に対処するため、多摩地区水道経営改善基本計画に基づき、市町域を越えた一体的な施設整備を推進し、給水ルートの複数系統化など、バックアップ機能の強化を図るとともに、施設管理の集中化等を進め、多摩地区における給水安定性を一層向上させてまいります。

○伊藤委員 ハード面について、また整備について、さまざま伺いました。多摩地区の水道の経営改善は一大事業であります。先ほどもいったとおり、ほかに例のない大規模な水道の広域化であります。広域水道としてのメリットが十分に発揮できるよう、施設整備や管理体制の整備を着実に進めていただきたいと要望して、質問を終わります。
 ありがとうございました。

○たぞえ委員 今回提案の水道事業の委託廃止と下水道使用料徴収事務の受託の二つの提案は、水道事業を行ってきた基礎的自治体が業務を東京都に一元化して広域化するという内容です。
 本来、水道事業は、基礎的自治体が責任を持って行う事業です。しかし、自治体の財政状況や水源の確保、処理能力など、自治体の置かれている状況はさまざまであって、水道事業独自で行うのか、あるいは広域的に行うかは、それぞれの自治体の判断で決められるものと考えます。
 都は、事業の一元化によって、その事務をそれぞれの市町村にかわって行うわけですから、これからは、その住民に直接責任を負うということになります。
 今回の委託廃止によって、これまで全国第二位であった横浜市を多摩地域が抜いて、現在、給水件数四百九十万件の区部と多摩地域の百六十一万件が広域化し、文字どおり全国一の水道事業の規模になるものです。
 同時に、一元化によって水道事業が広域になり、また業務を監理団体に委託することによって、住民サービスの低下になるのではないかと、さまざまな不安の声が出ているのも事実であります。
 私は、この議案審査に当たって、この問題点について何点か指摘をしておくものです。
 最初に、きめ細かな住民サービスと体制の問題です。委託の廃止によって、これまで市民が修理や工事について相談をしてきた市の窓口業務はどうなるのか、お示しください。

○大平調整部長 事務委託の廃止後におきます市町の窓口につきましては、多摩お客さまセンターとサービスステーションに引き継いでいきます。お客様にとりましては、多摩お客さまセンターで中止、開始等の受け付けを一括できるようになります。また、都の指定金融機関の利用が可能となることで、水道料金を支払うことができる金融機関が大幅に拡大いたします。さらに、市町域にとらわれず、どのサービスステーションでも利用可能となるなど、利便性は大幅に向上いたします。

○たぞえ委員 東京都は、多摩地区水道経営改善基本計画で、お客様のサービス向上に当たって、対応窓口を十二カ所程度、順次開設するとしていますね。その計画に沿って、これまで八カ所のサービスステーションを設置しましたが、現在、幾つの自治体を、平均何件の給水件数を扱っているんでしょうか。

○大平調整部長 現在、サービスステーションを八カ所設置いたしておりまして、事務委託を解消している十四の市町を担当いたしております。
 平成十九年三月末現在、受け持っております給水件数の合計は、約七十五万一千件でございます。一カ所当たりですと、平均給水件数は約九万四千件となっております。

○たぞえ委員 今回の廃止によって、都に移管する給水件数は、例えば、多摩で最大の自治体である八王子市は二十一万七千件です。今後開設を予定している一つのサービスステーションでは平均何件になるんでしょうか。

○大平調整部長 統合市町全体の給水件数は、平成十九年三月末現在で、約百七十七万六千件です。サービスステーションを仮に十二カ所設置した場合、一サービスステーション当たり、約十四万八千件となります。

○たぞえ委員 五市の合計の給水件数は五十七万八千件、一ステーションで平均十八万二千八百という、大変大規模な件数になります。
 一つのステーションでの受け持ちがこれまで以上にふえて、サービスが行き届かなくなるということに不安の声が聞かれるわけです。
 今後、委託の廃止の対象自治体になっている青梅市の市長さんは、平成十八年七月二十八日、多摩水道改革推進本部長あてに、青梅市は広域的拠点都市であり、業務、商業、文化、医療などの分野で多摩西部地域の拠点としての役割が求められている、このような状況を踏まえて、水道事業においても、青梅市内にサービスステーションを設置することが最も望ましい、このように要望されています。
 給水件数が多いために、地元の窓口を設置してほしいという要望が大変強いわけです。したがって、五十七万八千件に対応するサービスステーションとは別に、各市ごとに最低一カ所の窓口を設置するべきだと思いますが、いかがですか。

○大平調整部長 多摩地区水道の経営改善の結果、多摩お客さまセンターの開設により中止、開始等の受け付けを一括できるようになり、また、都の指定金融機関になることになりまして、水道料金が支払える金融機関等が大幅に拡大しております。さらに、市町域にとらわれず、どのサービスステーションでも利用可能となるなど、お客様サービスが大幅に向上しているところでございます。
 このようなお客様サービスの向上と、お客様の利便性や、人口、地域のバランス、業務執行の効率性等を考慮した結果、多摩地区全体で十二カ所程度のサービスステーションを設置することといたしております。

○たぞえ委員 各市ごとに最低一カ所ということは、今、私求めたんですが、これについてはお答えがありませんでしたが、今後ぜひ検討されるよう要望しておきます。
 次に、サービスの内容についてです。今、貧困と格差が広がる中で、生活が大変な市民がふえていると聞いています。今回五市の水道料金免除者数の推移をご説明ください。

○大平調整部長 今回事務委託を廃止する五市でございますけれども、平成十八年度末時点での水道料金等の減免件数は、一万五千八百三十二件でございます。

○たぞえ委員 十八年度で見てみますと、料金の免除を申請した五市の件数は、四千七百九十七件で、一年間にこれだけの市民が生活の救済を求めているわけです。
 この免除は今後ふえていくことを考えますと、対応策を考えておくことが急がれるのではないでしょうか。生活扶助や児童扶養、生活保護、そして水道料金の免除などの手続を行っていた市民にとっては、今でも市役所でその都度申請を行っています。ところが、委託の廃止によって、水道料金減免申請は、地元を離れた遠くのサービスステーションなどに手続に行かなければなりません。これでは、今のサービスが低下することになりかねないと思います。
 他の福祉や医療の免除申請の際に、水道料金関係についても、例えば、市の福祉の窓口でもこの料金減免の用紙をいただけるとか、提出できるとか、申請ができるよう各市との調整が必要だと思いますが、見解を伺います。

○大平調整部長 事務委託を廃止した市町では、各市町の福祉担当部署から水道料金等の減免申請書を配布しており、一部の市町を除き、市町との交換便等を利用して、福祉担当部署に申請書を提出することにより、水道局に送付することができます。また、残りの市町でも、郵送により手続を済ますことができます。このように、市町福祉担当部署と連携を図りながら、円滑な業務移管に努めております。

○たぞえ委員 同時に、市が行っていた市民への対応が引き継がれるかどうか、これも大変大事です。市との約束で、滞納金を分割払いとしていたケースなどがきちんと引き継がれるかどうか。また、新たに料金が未納になった場合、機械的に督促、給水停止とするのではなく、相談に乗って、これまで市が行ってきたように配慮することが大事だと思います。そのような対応が必要と思いますが、どうでしょうか。

○大平調整部長 お客様対応の経過についてですが、徴収システムは、市町でのお客様への対応経過等が記録されており、いつでも参照できるようになっています。また、事務移管の前から、市町でのお客様対応状況等の引き継ぎを行っております。その際、特別の事情がある案件につきましては、個々に詳細な説明を受けることとしております。
 今後とも、事務移管に当たりましては、個々の案件の情報を確実に引き継ぎ、的確なお客様対応を実施してまいります。

○たぞえ委員 最後に、災害時の連携と体制問題です。
 各市は、市内の業者育成や就労の機会の拡大に力を尽くしてきました。市が発注する公共事業については、市内業者を優先していることが共通した特徴です。それは、市内に店舗を構え、市内の状況に精通している指定給水装置工事業者の雇用の確保にもつながるものです。
 今後、委託水道事業が完全移管する国立市からはどのような要望が寄せられていますか。

○大平調整部長 国立市については、平成十八年十一月二十日付で国立市長から要望書が提出されております。
 その内容は、漏水修理等の工事契約について、都への事務の移管後も、地元事業者が引き続き業務に当たれるよう、特段の配慮をしていただきたいというものでございます。

○たぞえ委員 水道局へ業務が移行した後も、災害時の緊急対応など、市内での工事などについては市内業者優先の考え方を引き継ぐべきだと思いますが、どのような見解をお持ちでしょうか。

○大平調整部長 この点につきましては、さきに田中副委員長のご質問にお答えいたしましたけれども、地元の事業者は地域の実情に精通し、また現場に近いという利点は十分認識しており、地域の安定給水の確保に貢献していただいていると考えております。
 事務委託解消後は都からの契約となりますが、これまで市町が行ってきた契約方法を一定期間継続したり、地理的条件を考慮した指名方法をとるなどによりまして、地元事業者の活用を図ってまいります。

○たぞえ委員 今回の委託の廃止に当たって、これまで市民と直接かかわってきたサービスが低下しないように、改めて地元自治体としての要望を受けとめ、最優先で対応していただきたいと思います。
 同時に、幾つかの改善を提案しましたが、今回一元化し、広域化することによって、業務の事務を画一化し、効率性のみに走ることになってはなりません。住民の要望にきちんときめ細かに対応できるように、都として監理団体にきちんとした指導と監督を行うよう強く要望して、質問を終わります。

○初鹿委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○初鹿委員長 異議なしと認め、本案に対する質疑は終了いたしました。
 以上で水道局関係を終わります。

○初鹿委員長 これより付託議案の審査を行います。
 第二百十七号議案から第二百二十一号議案までを一括して議題といたします。
 本案につきましては、いずれも既に質疑を終了しております。
 ただいま第二百十七号議案から第二百二十一号議案までに対し、たぞえ副委員長から付帯決議案が提出されました。
 案文はお手元に配布してあります。
 朗読は省略いたします。

付帯決議案の提出について
第二百十七号議案 東京都水道事業の事務の委託の廃止及び八王子市公共下水道使用料徴収事務の受託について
 右議案に付する付帯決議案を別紙のとおり東京都議会会議規則第六十五条の規定により提出します。
  平成十九年十二月十四日
(提出者)
 たぞえ民夫
公営企業委員長殿

第二百十七号議案 東京都水道事業の事務の委託の廃止及び八王子市公共下水道使用料徴収事務の受託についてに付する付帯決議(案)
 市との協議事項を遵守し、住民サービスの低下を招かないように努めること。

付帯決議案の提出について
第二百十八号議案 東京都水道事業の事務の委託の廃止及び立川市公共下水道使用料徴収事務の受託について
 右議案に付する付帯決議案を別紙のとおり東京都議会会議規則第六十五条の規定により提出します。
  平成十九年十二月十四日
(提出者)
 たぞえ民夫
公営企業委員長殿

第二百十八号議案 東京都水道事業の事務の委託の廃止及び立川市公共下水道使用料徴収事務の受託についてに付する付帯決議(案)
 市との協議事項を遵守し、住民サービスの低下を招かないように努めること。

付帯決議案の提出について
第二百十九号議案 東京都水道事業の事務の委託の廃止及び町田市公共下水道使用料徴収事務の受託について
 右議案に付する付帯決議案を別紙のとおり東京都議会会議規則第六十五条の規定により提出します。
  平成十九年十二月十四日
(提出者)
 たぞえ民夫
公営企業委員長殿

第二百十九号議案 東京都水道事業の事務の委託の廃止及び町田市公共下水道使用料徴収事務の受託についてに付する付帯決議(案)
 市との協議事項を遵守し、住民サービスの低下を招かないように努めること。

付帯決議案の提出について
第二百二十号議案 東京都水道事業の事務の委託の廃止及び国分寺市公共下水道使用料徴収事務の受託について
 右議案に付する付帯決議案を別紙のとおり東京都議会会議規則第六十五条の規定により提出します。
  平成十九年十二月十四日
(提出者)
 たぞえ民夫
公営企業委員長殿

第二百二十号議案 東京都水道事業の事務の委託の廃止及び国分寺市公共下水道使用料徴収事務の受託についてに付する付帯決議(案)
 市との協議事項を遵守し、住民サービスの低下を招かないように努めること。

付帯決議案の提出について
第二百二十一号議案 東京都水道事業の事務の委託の廃止及び福生市公共下水道使用料徴収事務の受託について
 右議案に付する付帯決議案を別紙のとおり東京都議会会議規則第六十五条の規定により提出します。
  平成十九年十二月十四日
(提出者)
 たぞえ民夫
公営企業委員長殿

第二百二十一号議案 東京都水道事業の事務の委託の廃止及び福生市公共下水道使用料徴収事務の受託についてに付する付帯決議(案)
 市との協議事項を遵守し、住民サービスの低下を招かないように努めること。

○初鹿委員長 これらを本案とあわせて議題といたします。
 提案者の説明を求めます。

○たぞえ委員 ただいま議題となっております付帯決議案について説明をいたします。
 委託の廃止、徴収事務の受託に際して、五市と東京都は、資産や建設改良、料金徴収などについて協議を行ってきました。この協議事項を厳守し、自治体が行ってきた住民サービスが低下しないよう努力をしていただきたいとの趣旨で、議案に対して付帯決議を提出するものです。
 各会派のご賛同をいただいて決議となるよう、よろしくご協力をお願いいたします。

○初鹿委員長 説明は終わりました。
 これより採決を行います。
 第二百十七号議案から第二百二十一号議案までを一括して採決いたします。
 まず、たぞえ副委員長から提出された付帯決議案について、起立により採決いたします。
 本案にいずれもお手元配布の付帯決議を付することに賛成の方はご起立願います。
   〔賛成者起立〕

○初鹿委員長 起立少数と認めます。よって、本案にお手元配布の付帯決議を付することは否決されました。
 次に、本案についてお諮りいたします。
 本案は、いずれも原案のとおり決定することにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○初鹿委員長 異議なしと認めます。よって、第二百十七号議案から第二百二十一号議案は、いずれも原案のとおり決定いたしました。
 以上で付託議案の審査を終わります。

○初鹿委員長 次に、請願陳情及び特定事件についてお諮りいたします。
 本日まで決定を見ていない請願陳情並びにお手元配布の特定事件調査事項につきましては、それぞれ閉会中の継続審査及び調査の申し出をいたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○初鹿委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。

○初鹿委員長 この際、所管三局を代表いたしまして、東岡水道局長から発言を求められておりますので、これを許します。

○東岡水道局長 公営企業三局を代表いたしまして、一言ごあいさつを申し上げます。
 まず初めに、今回ご審議を賜りました議案につきまして、ただいまご決定をいただき、厚く御礼を申し上げます。
 私ども公営企業が行っております事業は、都民生活あるいは首都東京の都市活動にとりまして、日々欠かすことのできない重要な事業であると認識しております。これまでにちょうだいいたしました貴重なご意見やご指摘等を今後の事業運営に十分反映させ、これからも、それぞれの担当分野におきまして、多様化する都民ニーズに的確にこたえ、都民サービスのさらなる向上に努めるとともに、一層の効率化を進め、経営改革に取り組んでまいります。
 初鹿委員長を初め委員の皆様方には、今後とも公営企業三局に対しまして一層のご指導、ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げまして、簡単ではございますが、御礼の言葉にかえさせていただきます。
 まことにありがとうございました。

○初鹿委員長 発言は終わりました。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後一時四十分散会

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