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Tokyo Metropolitan Assembly

公営企業委員会速記録第十三号

平成十九年十一月十五日(木曜日)
第十委員会室
   午後一時一分開議
 出席委員 十三名
委員長初鹿 明博君
副委員長田中たけし君
副委員長たぞえ民夫君
理事大西さとる君
理事高島なおき君
理事鈴木貫太郎君
伊藤 興一君
福士 敬子君
そなえ邦彦君
崎山 知尚君
いのつめまさみ君
中村 明彦君
川井しげお君

 欠席委員 一名

 出席説明員
水道局局長東岡 創示君
技監尾崎  勝君
総務部長鈴木 孝三君
職員部長小山  隆君
経理部長山本 憲一君
サービス推進部長内海 正彰君
浄水部長長岡 敏和君
給水部長増子  敦君
建設部長原薗 一矢君
企画担当部長鈴木 慶一君
設備担当部長吉田  進君
参事広瀬 敏弘君
多摩水道改革推進本部本部長滝沢 優憲君
調整部長大平 晃司君
施設部長今井 茂樹君
参事佐竹 哲夫君

本日の会議に付した事件
 水道局関係
事務事業について(質疑)

○初鹿委員長 ただいまから公営企業委員会を開会いたします。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、水道局関係の事務事業に対する質疑を行います。
 これより水道局関係に入ります。
 事務事業に対する質疑を行います。
 本件につきましては、既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 資料について、理事者の説明を求めます。

○鈴木総務部長 お手元に配布してございます資料をごらんいただきたいと存じます。
 さきの委員会におきまして資料要求のございました事項を項目別にまとめたものでございます。
 その概要につきまして、ご説明申し上げます。
 一ページをお開きいただきたいと存じます。水源及び浄水施設整備事業の推移でございます。
 平成六年度からの事業費の推移をお示ししてございます。事業の内容につきましては、水源分担金、高度浄水施設の建設、堤体の耐震強化など六項目でお示ししてございます。
 二ページをお開きいただきたいと存じます。八ッ場ダム基本計画の内容及びその推移でございます。
 事業の目的、ダム概要、費用、取水量と負担割合及び工期につきまして、当初計画の主な内容とこれまでに実施されました計画変更の概要をお示ししてございます。
 三ページをお開きいただきたいと存じます。八ッ場ダム建設事業費に係る東京都の負担でございます。
 平成十四年度から十八年度までの八ッ場ダムの事業費、都の負担額、そのうち水道局の負担額及びその他の負担額をお示ししてございます。
 四ページをお開きいただきたいと存じます。八ッ場ダム建設事業の今後の経費と事業内容でございます。
 建設事業の項目ごとに、十八年度までの経費と平成十九年度から二十二年度までの経費及びその事業内容についてお示ししてございます。
 五ページをお開きいただきたいと存じます。小河内貯水池の有効貯水量と利用状況でございます。
 有効貯水量は一億八千五百四十万立方メートルでございます。
 次に、利用状況でございますが、平成九年度から十八年度までの十年間につきまして、各年度の四月一日現在の貯水量、年間の流入量及び放流量をお示ししてございます。
 六ページをお開きいただきたいと存じます。口径群別給水件数、使用水量及び主な使用者層でございます。
 口径群別に、平成十四年度から十八年度までの給水件数、使用水量、一件当たりの平均使用水量及び主な使用者層をお示ししてございます。
 七ページをお開きいただきたいと存じます。東京水道経営プラン二〇〇四における施設整備長期目標の達成状況でございます。
 渇水時における安定給水のための水源確保率など、東京水道経営プラン二〇〇四において設定をいたしました七項目の目標につきまして、その達成状況を取りまとめたものでございます。それぞれの項目につきまして、その定義、十五年度末の状況、二十五年度までに達成すべき目標値、十八年度末の達成状況をお示ししてございます。
 八ページをお開きいただきたいと存じます。水源河川取水点の水質経年変化でございます。
 カビ臭の原因物質の一つであります2−メチルイソボルネオール、生活排水などに由来しカルキ臭の原因となるアンモニア態窒素、泡立ちの原因となります陰イオン界面活性剤及び水質汚濁を示す代表的な指標でございますBODの四項目につきまして、各浄水場の取水地点別に、平成九年度から十八年度までの十年間の推移をお示ししてございます。
 ご要求のありました資料の説明は以上でございます。
 どうぞよろしくお願いいたします。

○初鹿委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含め、これより本件に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○崎山委員 私からは、直結給水の普及のことについて、そして八ッ場ダムについて、二点についてお伺いをしたいと思います。
 我が自由民主党は、安全でおいしい水への取り組みを推進するように、機会があるごとに主張してきました。特に当委員会の我が党先輩委員は、機会あるごとにその主張をしてまいりました。その二つの大きな柱は、高度浄水化はもちろんのこと、ひとしく都民に蛇口までおいしい水をお届けすること、そしてもう一つは、子どもたちに蛇口回帰を進めることであります。
 水道局では、こうした主張を受けて、安全でおいしい水への取り組みを進め、現在では石原都知事も絶賛し、またテレビや新聞等でも取り上げられるなど、東京の水道に対する評価は大きく変化してきました。
 ところで、水道局が全力で取り組んでいる安全でおいしい水への取り組みでありますが、せっかくおいしい水をつくったとしても、それがそのまま蛇口まで届かないと意味がありません。このため、町を歩いていると目に入る貯水槽の存在が気になっていました。しかし、水道法の改正を踏まえた平成十五年の条例改正により、貯水槽の管理について大きな改正があった。従来では衛生行政あるいは保健所、都でいえば福祉保健局による指導に加え、今まで立ち入ることができなかった水道事業者の関与ができることになりましたが、具体的にどのような関与ができることになったのか、お伺いをいたします。

○増子給水部長 貯水槽水道におきましては、定期的な清掃など十分な管理が必要でございます。しかし、水道法で定期的な清掃などの義務づけのない小規模な貯水槽におきましては、管理が不適切な場合にはしばしば衛生上の問題が発生し、利用者に不安や不信を抱かせることも多くございました。
 このため、従来、保健所などの衛生行政の所管とされてきました貯水槽水道の管理につきまして、水道事業者の関与も求められ、水道法が改正されました。
 これを受け、平成十五年に給水条例を改正し、貯水槽の設置、変更、廃止につきまして、当局への届け出を義務づけるとともに、設置者に対しまして、施設の適正管理に関する指導、助言、勧告等をできるようにいたしました。

○崎山委員 こうした条例改正を機に、我が党は、水道局として積極的に関与していくべきと主張をしてきました。
 そこで、改めて確認になりますけれども、こうした主張を受け、水道局では、貯水槽水道に対してこれまでどのような対策を実施してきたのか、お伺いをいたします。

○増子給水部長 平成十六年九月から都内に約二十二万件ある全貯水槽水道を対象にいたしまして、個別に訪問して管理状況を調査するクリーンアップ貯水槽を実施いたしまして、適正管理の確保に向けた指導などを行ってございます。

○崎山委員 貯水槽水道は都内に約二十二万件あるということでありますけれども、この一件一件について、水道局では調査、点検をしているということでご答弁がありましたけれども、現在までにどのような状況が判明したのか、お伺いいたします。

○増子給水部長 クリーンアップ貯水槽におきましては、平成十八年度までに約九万四千件を調査いたしました。その結果、直結給水に切りかわっていたものが全体の三四%、三万二千件、また適正に管理されていたものが六〇%、五万六千件ございました。
 一方、六%、六千件の貯水槽においては、早期に改善が必要な箇所が見つかっており、これらにつきましては、その後もフォローアップとして改善指導を実施いたしております。

○崎山委員 今のご答弁で、六〇%は適正に管理されているということであります。しかし、六%は改善が必要ということで、先ほどの答弁でもありましたけれども、小規模貯水槽の一部に問題があるようであります。
 こうした貯水槽は直結給水方式へ切りかえていくことが、都民にとっては維持管理の手間も省けるし、水道局にとっても、世界に誇る、安全でおいしい水を直接届けることができるようになるのではないでしょうか。こうした考えから、我が党は、民間の力をかりながら、直結給水化を一層促進していく必要性を指摘いたしております。
 水道局では、直結給水化の普及促進に関して、これまでどのような対策を実施をしてきたのか、お伺いをいたします。

○増子給水部長 直結給水化の普及促進に向けまして、平成十六年度から、一定以上の配水管圧力が確保されていることを条件に、建物の五階までそのまま直結給水できるようにいたしました。また、本年一月からは、現地での水圧測定結果を踏まえた上で、建物の階高にかかわらず直結給水できるようにするなど、さらに適用範囲を拡大いたしました。
 こうした取り組みに加えまして、本年四月からは、直結給水を希望するお客様に対して、切りかえ工事費を無料で見積もる直結切りかえ見積もりサービスを、民間事業者の協力を得まして実施しているところでございます。

○崎山委員 直結給水方式については、徐々にではありますが、世間でも認知されるようになってきていると思います。
 私もインターネットで調べてみたところ、工事業者が開設しているホームページがあり、そこには、貯水槽水道方式から直結給水方式へ切りかえたマンションに住む方の感想が掲載されていました。それによりますと、水道管から蛇口に直結なので非常に安心、水槽の定期的なメンテナンスの必要もない、あいたスペースを自転車置き場として使えるようになったとのことであります。
 水道局では、平成十九年四月から、工事業者の協力を得て直結給水に切りかえる際の見積もりサービスを開始していると聞いていますけれども、そこで、この見積もりサービスの実施状況について、どういう状況なのか、お伺いいたします。

○増子給水部長 平成十九年の四月から九月までの六カ月間で、申し込み件数は九百五十四件となっております。そのうち、九月末現在で直結給水への切りかえ工事が完了した件数は三十一件、世帯数でいいますと百十五件となっております。

○崎山委員 九月までに三十一件が新たに直結給水への切りかえ工事が完了したとのことであります。月別に少し詳しくお伺いいたしたいと思いますが、いかがでしょうか。

○増子給水部長 直結給水への切りかえ工事の完了件数は、四月、五月はゼロ件でありましたが、六月は三件、七月は八件、八月は六件、九月は十四件となっております。

○崎山委員 直結切りかえ見積もりサービスはスタートしたばかりでありますけれども、着実に増加をしておりまして、半年間で三十一件の工事に結びついていると答弁がありました。これは集合住宅ということを考えると、世帯数でいえば数倍になるということであります。集合住宅などでは多数の居住者がいるため、施工時期や費用負担のあり方の難しい問題もあることだと思います。しかし、今後、管理組合などの話し合いが実を結んでいけば、直結給水化の切りかえ件数は確実に増加していくものと期待いたしたいと思っております。
 今後、着実に種がまかれていかれれば、これまで貯水槽を経由した水を飲んでいた何万、何十万という世帯の人々がおいしい水を直接飲めるようになるのではないでしょうか。
 ところで、我が党は、かねてからこうした施策の実施とあわせて、PRの重要性も訴えてまいりました。水道局では、直結給水でフレッシュな水をという直結給水に関するパンフレットを(資料を示す)、このパンフレットでありますけれども、新たに作成をいたしております。この中には、直結給水への切りかえのメリットとして、貯水槽がなくなるため、新鮮な水を蛇口までお届けできます、貯水槽の点検、清掃が不要になります、貯水槽が設置されていたスペースの有効活用が図れます、水道管の圧力を利用するため電力を節減できます、括弧書きとして、二酸化炭素の削減にもなりますと記載されています。
 また、パンフレットには、直結給水方式への切りかえに要する概算費用も示され、維持管理費を含めたトータルコストでは安くなることが、特に小規模貯水槽の場合、いとも簡単にわかります。このパンフレットを読めば、だれでも理解できることになります。
 これまでの質疑で明らかになったとおり、クリーンアップ貯水槽や直結切りかえ見積もりサービスなどさまざまな施策は、我が党が水道局とともに一歩一歩つくり上げてきたものであります。直結給水化の美点だけを取り上げた会派がありましたけれども、まさに貯水槽水道対策に井戸を掘ったのは我が自民党であります。当然、飲むのは都民の皆さんでありますけれども。
 今後、より直結給水化を進めていくためには、貯水槽の設置者に直結給水方式のメリットをPRするとともに、工事業者に対してもビジネスチャンスが広がっていくことに気づいてもらうことも重要だと考えます。
 水道局は、今後どのように取り組んでいくのか、お伺いをいたします。

○増子給水部長 貯水槽水道の設置者に対しましては、クリーンアップ貯水槽で訪問した際に、引き続き適正な管理をお願いしてまいります。
 これとともに、クリーンアップ貯水槽や見積もりサービスの際に、新たに作成したパンフレットを利用するなどして、直結給水方式のメリットをお客様との対話を通じてPRしてまいります。
 一方、直結給水への切りかえをより一層進めていくためには、直結切りかえ工事を行う指定事業者に、直結給水方式のメリットをわかりやすくお客様へ説明していただく必要がございます。
 今後、都の指定事業者約五千社を対象にいたしまして、説明会を新たに実施するとともに、直結給水化に向けた当局の施策などの情報提供を行いまして、直結切りかえについて十分ご理解をいただきたいと思います。
 これにより、お客様に対してわかりやすくご説明する体制を整えまして、直結給水化の普及促進に努めてまいります。

○崎山委員 PRという観点からは、社会的ムーブメントをつくり出すことが必要であります。そして、都民が、そのサービス、その事業を知ることがまず肝要であります。
 このため、我が党では、次世代を担う小学生を対象とした取り組みとして、小学校の水飲み栓を直結給水化することを提言してきました。
 水道局では、今年度から公立小学校の水飲み栓直結給水化を実施してきたと思いますけれども、その効果はどうであったのか、お伺いをいたします。

○増子給水部長 夏休み終了までに工事が完了いたしました二十二校の実施校に対しまして、工事の実施前と後に、児童と教職員を対象にアンケートを行っております。
 児童に対して行ったアンケートでは、水筒を持参する児童が二割から一割に減少するとともに、学校で水道水を飲む児童が増加しております。
 教職員に対して行ったアンケートでは、水道水に満足しているが三割から六割に増加いたしまして、安全性に不安があるが三割から一割に減少しております。
 こうしたことから、この事業は大きな効果があったものと考えておりまして、東京の水道水のおいしさを子どもたちにも十分伝えることができたものと考えております。

○崎山委員 我が党が主張してきた水飲み栓直結給水化をさらに進めていただきたいというふうに思っております。また、子どもたちに真っ先においしい水が届くことによって、蛇口から直接水を飲むという水道文化が次の世代に引き継がれることは大変喜ばしいことであります。
 我が党は、小学生の水道に対する理解を深めるため、劇などを取り入れた、わかりやすく親しみやすい授業を実施する水道キャラバンの創設も提言をしてきました。水道局では、このキャラバンを平成十八年度から実施していますが、授業風景は最初から最後まで熱気あふれた楽しいものになっているようであります。
 例えば、子どもたちの感想を聞いてみたら、東京の水は金メダル級と聞いてうれしくなった。これなら水道の水を飲んでも安全だ、いっぱい飲もう。安心しておいしい水が飲めるまでにはいろいろな工夫があることがわかったとのことであり、非常に好評なようであります。直結給水化モデル事業とあわせて、水道キャラバンを着実に実施していただきたいと思います。
 ここまでの質疑を通じて、直結給水の普及促進に向けて、水道局が我が党の指摘を的確に取り込み、取り組みを進めてきたことがわかりました。法律的には貯水槽の管理は所有者であることは十分承知していますが、都民は、蛇口から出てくる水は水道局がすべて管理していると思っている人が多いです。水道局としても、こうした都民の意識を踏まえ、貯水槽水道の適正管理を促すとともに、今後さらに直結給水化を推し進めていく必要があると考えます。水道局が都民、工事業者などの関係をコーディネートしていくことも重要であります。
 以上の点も含め、安全でおいしい水供給に向けた局長の考えをお伺いいたします。

○東岡水道局長 水道局では、安全でおいしい水を供給するために、総事業費二千三百億円をかけて、平成二十五年度までに利根川水系の全浄水場に順次高度浄水処理を導入することとしております。また、管路につきましても、これまで経年管の取りかえや給水管のステンレス管への取りかえを進めるなど、安全でおいしい水を届けるための施策を行ってまいりました。
 しかしながら、一部の貯水槽水道に見られますように管理が適切に行われない場合には、安全でおいしい水が届かないことがあることは非常に残念なことだと考えております。
 平成十六年度から実施しておりますクリーンアップ貯水槽では、都内のすべての貯水槽水道について点検調査を行い、必要な指導を行っているところです。
 特に小規模貯水槽につきましては、直結給水方式に切りかえる方が効果的と考えられますことから、その促進を図ることとしております。そのための方策として、本年四月から、民間事業者の協力のもと、直結切りかえ見積もりサービスを実施することといたしました。
 今後ともご指摘のように、水道局のみならず、民間の力が十分に発揮されて、お客様のニーズにより的確にこたえていけるような仕組みづくりを含め、さまざまな施策を推進してまいります。

○崎山委員 東京都では、二〇一六年のオリンピック開催に向けて招致活動を進めているところであります。東京オリンピックが現実のものとなれば、安全でおいしい東京水を蛇口から直接飲めるすばらしさを世界じゅうの人々に実感してもらえる絶好の機会となります。今後とも、安全でおいしい水の供給に向けた取り組みを引き続き推進していただきたいと思います。
 最後にもう一点、水道局の重要課題についてお伺いをいたします。
 八ッ場ダムについてであります。時間の関係もありますので、一点だけにさせていただきます。
 福士委員のお勧めもありまして、ことしの七月に八ッ場ダムの建設現場を訪れ、建設工事や地元の状況をこの目で視察してきました。現地では、つけかえ道路やつけかえ鉄道、代替地の整備など、地元住民の生活再建を最優先に工事が進められていました。
 ダムの建設によって地元住民の生活が大きな影響を受けることも事実でありますけれども、当初、ダム建設に反対していた住民も、ダムのある新しいまちづくりに大きな期待を寄せています。できるだけ早いダムの竣工が住民の生活再建につながるとのコメントもありました。この地元住民の話を聞き、ますます八ッ場ダムが地元にとって重要であることを認識をいたしました。
 ところで、ことしの春先は利根川水系上流の積雪が少ないことがマスコミでも取り上げられました。渇水への不安が社会的に大きな関心を呼びました。五月中旬から六月中旬にかけて、利根川上流八ダムの貯水量は、この時期としては平成四年以降で最低を記録いたしました。依然として東京は渇水への大きな不安を抱いていると感じています。
 水源確保の必要性は私も幾度となく主張してきましたが、八ッ場ダムは将来にわたる都の安定給水を確保するため、極めて重要な水源だと考えております。
 そこで、改めて確認のために、八ッ場ダムの必要性について明快にご答弁をいただきまして、私の質問を終わります。

○鈴木企画担当部長 水源の確保は、首都東京の都民生活や都市活動に欠かすことのできない重要な課題でございます。現在、都が保有する水源量は、日量六百二十三万立方メートルでございますが、この中には取水の安定性などに課題を抱える水源が日量八十二万立方メートル含まれております。また、水源開発は、通常、十年に一回の割合で発生する規模の渇水への対応を目標に計画されておりますが、都の水源の約八割を占める利根川水系では、五年に一回の割合で発生する規模の渇水への対応を目標に計画されておりまして、渇水に対する安全度が低い状況にございます。
 さらに、国土交通省によりますと、現在の利根川水系では、近年の降雨状況によりまして、河川の自流及びダムからの供給量が当初計画していた水量よりも二割程度減少しているとしております。加えて、百年後の利根川上流八ダムの貯水量の変化をシミュレーションしており、ダムが枯渇する頻度が現在に比べると多くなる場合も懸念されるとしております。
 このような状況の中で、将来にわたり安定給水を求められる水道の使命を踏まえれば、平常時はもとより、渇水時にも対応できる八ッ場ダム等の安定した水源の確保が不可欠でございます。

○いのつめ委員 環境保全の取り組みについて、お伺いさせていただきます。
 水道局では、環境保全活動に関する報告として、平成十二年度から環境報告書を毎年作成し、公表していると聞いています。平成十七年度の実施計画を取りまとめた環境報告書は昨年の十一月に公表され、恐らく平成十八年度の実績結果を取りまとめた環境報告書も発行を控えていると思われますが、これに関連して、水道局の環境保全への取り組みについて、幾つか質問させていただきます。
 まず、環境会計についてお伺いいたします。
 環境報告書には、環境施設の費用対効果を明らかにするための環境会計が示されています。環境保全対策の費用対効果は、大きいことが望ましいものでありますが、環境会計を見ると、毎年漸減傾向を示しており、昨年度予算の審議の際にも、水道局はこの傾向がしばらく続くだろうとの認識を示しています。
 そこで、まずお伺いいたしますが、現在、公営企業会計決算特別委員会で水道局の十八年度決算の審査が進められているところですが、十八年度決算での環境保全対策の費用対効果はどのようになるのか、お聞かせください。

○鈴木総務部長 平成十八年度環境会計決算版では、環境保全に投入するコストは約五十六億円、環境保全対策に伴う経済効果は約七十億円となってございます。その結果、費用対効果は約十四億円の経済効果が得られてございます。

○いのつめ委員 投入コストが五十六億円で、それによる経済効果が七十億円ということは、費用対効果指数は一・二五ということになります。
 十七年度決算ではこれが一・二一であったので、十七年度に比べると若干改善されたということになるわけですが、そのような結果となった主な要因はどのようなものとお考えになっているのでしょうか、お聞かせください。

○鈴木総務部長 掘削良質土の現場内の再利用や浄水場発生土の再利用など、資源の循環で約十九億円の経済効果がございました。
 一方、シカ被害対策などの活動では経済効果が定量的に算出できないこと、また燃料費の高騰によりまして常用発電の運転費用などが増加したため、環境保全コストが約五億円、経済効果を上回ったことになっております。
 これらの結果、十四億円の経済効果が得られてございます。

○いのつめ委員 部分的にはマイナスの要因もあったようですが、プラスの要因のほうがそれを上回った結果だということは理解できました。
 次に、環境計画運用結果についてお伺いいたします。
 環境報告書には、取り組み事項の年度目標とその年度における環境計画運用結果が示されています。この中には目標達成に至らなかった項目が幾つかあります。十八年版の環境報告書を見ると、十七年度実績結果では、コピー用紙使用量の削減や印刷物の数量の抑制のように、十六年度実績結果から改善はしたが目標には至らなかった項目と、二酸化炭素総排出量の低減や庁舎の電力使用量の抑制のように、逆に悪化した項目があります。また、循環資源である木材の供給のように、十六年度実績結果では目標を達成していましたが、十七年度実績結果では達成できなかった項目もあります。こうした項目について、幾つか質問をさせていただきます。
 まず、二酸化炭素総排出量の低減の実績結果でありますが、平成二年度と比較して、十六年度では八・四%増であったものが、十七年度では何と一四・九%増と、倍近くに悪化しています。この要因はどのようなものと考えているのか、お答えください。

○鈴木企画担当部長 二酸化炭素総排出量の低減につきましては、太陽光発電や小水力発電等の自然エネルギー等の導入や省エネルギー対策の取り組みを実施いたしまして、一定の効果を上げております。
 平成十七年度において二酸化炭素総排出量が増加した主な要因は、平成十六年度に稼働した朝霞浄水場の高度浄水施設が年間を通じて稼働し、電力使用量が増加したことなどによるものであると考えております。

○いのつめ委員 それでは、十八年度実績結果はどのような見通しになるのでしょうか、お答えください。

○鈴木企画担当部長 平成十八年度の電力使用量は、新たな大規模施設の稼働がなかったこともありまして、平成十七年度とほぼ同量で推移いたしました。一方、新たな国の統一的算出方法に基づきます二酸化炭素の森林吸収量は、前年度と比べ約五千トンの増加となっております。
 この結果、平成二年度を基準とする二酸化炭素総排出量は一三・〇%増加しましたが、平成十七年度の増加率と比べますと、一・九ポイントの減少となっております。

○いのつめ委員 十七年度と比較して、十八年度は若干改善はしたということですけれども、今の答弁では浄水や総配水での電力使用量の削減はなかなか困難なようです。
 既設の各種設備、機器の稼働に伴う電力消費量はなかなか減らせないということは理解できますが、将来的にそれらの設備、機器を更新する際には、省エネルギーを重視した設備、機器の導入も検討していただきたいと要望いたします。
 次に、庁舎の電力使用量の実績結果ですが、こちらも平成十一年度と比較して、十六年度の目標値に対する一三・五%増から、十七年度では一八・六%増と悪化しています。この要因はどのようなものと考えているのか、お聞かせください。

○鈴木企画担当部長 庁舎の電力使用量は、目標達成に向けた節電の取り組みによって、多くの庁舎で削減傾向にございます。
 平成十七年度実績が平成十六年度実績より増加している主な要因は、平成十七年度に研修・開発センターが開設したことによるものと考えております。

○いのつめ委員 では、十八年度の実績結果はどのようになるのか、お答えください。

○鈴木企画担当部長 平成十八年度の庁舎の電力使用量は、局を挙げて節電の取り組みを推進いたしまして、職員の意識啓発を図った結果などから、平成十七年度と比べ、二・九ポイント改善することができました。

○いのつめ委員 新しく施設ができた分、十七年度では電力消費量は結果としてふえてしまったけれども、全体として節電は進めているということは理解できました。一層の努力を図られるよう要望いたします。
 そして次には、今年度から三カ年の新しい環境計画がスタートしているわけですが、これまでに質問してきたように、目標から遠ざかるような、悪化するような取り組み事項を出さないよう取り組んでいただきたいと思っています。
 そこで最後に、環境保全の取り組みに対する決意をお伺いいたします。

○鈴木企画担当部長 水道事業は環境と密接にかかわる事業でありまして、地球環境に配慮した事業活動が求められております。その一方、独立採算の公営企業として、経済性の発揮を求められていることから、経営バランスを踏まえながら環境施策を推進する必要がございます。
 このような考えのもと、今年度より三カ年を計画期間とする新たな東京都水道局環境計画を策定して、環境負荷低減に継続的に努めております。
 今後とも同計画に基づき、さまざまな取り組みを着実に推進してまいります。

○伊藤委員 公営企業委員会で初めて質問させていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。
 先日、当委員会において、水道事業の現状について説明を伺い、また十九年度の事業概要も読ませていただきました。そこで、水道局は、財政面、事業面それぞれについて、計画的な事業運営を行っていることがよくわかりました。
 その中でも特に将来を見据えた安定的な財政運営は、公営企業において事業を健全に運営していく屋台骨ともいえると改めて感じたところでございます。
 そこで、まず財政運営について、何点か伺います。
 配布された主要事項説明資料の八ページにあります財政収支の概況について、詳細に読ませていただきましたけれども、財政状況は健全に運用されていると読み取れました。
 そこでまず、現在の状況を局としてどのように総括をしているのか、率直な考えを伺います。

○鈴木総務部長 これまで水道局では効率的経営を推進するため、おおむね三年程度を経過期間とします中期経営計画を策定してきてございます。平成十八年度十二月には、平成十九年度から三カ年を計画期間とする東京水道経営プラン二〇〇七を策定いたしまして、現在、本計画に基づきまして事業運営を推進してございます。
 この中で、安全でおいしい水を供給し、ニーズに応じたお客様サービスを推進するため、必要な施策を盛り込んだ上で、最大限の経営努力を行い、三カ年の累積資金収支の均衡を図ることとしております。
 このため、経営プランでお示しした安定財政を維持していくため、予算の執行管理を適切に行いますとともに、経営の効率化を図りながら、引き続き健全な財政運営に努めてまいります。

○伊藤委員 水道局が計画的に着実な財政運営を進めているということがよくわかりました。ぜひ十年後の東京を目指し、健全財政のもとで、真に都民に必要な施策の展開をしていただきたいと望むものでございます。
 今の答弁の中で、最大限の経営努力を行うということでございましたけれども、料金水準を維持しながら施設整備を行っていくためには、まず経営努力は絶対に必要であると考えます。
 そこで、局の経営努力について、取り組み状況を伺います。

○鈴木総務部長 経営プラン二〇〇七におきましては、徹底した内部努力を行い、平成十九年度から二十一年度までの三年間で、職員定数の削減などの経費縮減と資産の有効活用などの収入確保に努めまして、あわせて二百二十億円の企業努力に取り組み、現行料金水準を維持していくこととしてございます。
 平成十九年度におきましては、職員定数を二百五十人削減しますとともに、既定経費の節減や資産の有効活用等に取り組むことによりまして、総額五十六億円の企業努力を実施する予定でございます。

○伊藤委員 水道局の定数は、平成十八年度で約四千八百人でありましたけれども、十九年度には、単年度でその五%を超える二百五十人を削減をされました。これは退職不補充など、決して無理な削減ではない方法で、大変な努力の結果だと思います。
 しかし、その一方で、今後は、局の中核を今まで担ってきた、勘とまた経験を備えた職人ともいうべきベテランの職員の方々が退職していくわけでございまして、ぜひこうしたベテラン職員の経験や技術またノウハウの継承に努めていただきながら、今後も安定的な事業運営に取り組んでほしいと思うところでございます。
 さて、都民が将来にわたって安全で安心して生活を送り続けるためには、将来を見据えた計画的な施設の更新も重要だと考えます。同じく先ほどの資料の八ページ下段の注意書きのところに、大規模浄水場更新積立金という項目がございます。この積立金について、教えていただきたいと思います。

○鈴木総務部長 都の大規模浄水場は、昭和三十年代後半から四十年代の高度成長期に整備されたものが多く、施設能力全体の約七割がこの時期に建設されております。浄水場の耐用年数は五十年程度とされておりまして、平成三十年代以降、これらの大規模浄水場が集中して更新時期を迎えることから、将来を見据えまして、可能な限り更新経費の平準化を図るなど、計画的な取り組みが求められております。
 また、安定給水を確保しながら、着実に施設更新を進めていくためには、更新に先行して代替施設を整備する必要がございまして、約一千二百億円の経費が見込まれてございます。このため、代替施設の整備資金を確保するため、国の財政支援を求めていくとともに、平成十九年度から十年間にわたりまして、毎年五十億円を積み立てるものでございます。

○伊藤委員 水道局のこうした取り組みは、全国の水道事業体の共通の課題である施設更新の一つの先駆的なモデルを構築することにもなると思います。施設の更新については、安定給水を確保するために現行の施設を稼働させたまま行わなければならず、新設以上により困難なことも発生するだろうと思います。
 さて、数カ月前にアメリカのミネソタ州で高速道路の橋が崩落するという大変にショッキングな衝撃的な事故や、またニューオリンズにおいては堤防が決壊するなど、次々と悲惨な事故が世界では起きているわけでございます。
 こうした状況をニューヨークタイムズは、これらは、この国が世界になくてはならないインフラを良好な状態に保つための十分な投資をしてこなかったことを示しているというふうに酷評をしております。こうした事象からも、計画的な施設の更新の必要性を痛感したところでございます。
 都においても、このようなことが決して起きることがないように、長期的視点を持った施設整備を進めていただきたいと考えます。
 次に、いただいた資料の七ページに、平成十九年度の水道事業の会計予算が掲載をされております。これを見ると、収益的収入から収益的支出を差し引くと、五百八十八億円の純利益を見込んでいるということでございますけれども、この純利益はどのように使っていくのか、伺います。

○鈴木総務部長 平成十九年度予算におきます当年度純利益の五百八十八億円につきましては、企業債の償還金や施設整備の費用を計上する資本的収支の不足額に充ててございます。地方公営企業の会計制度といたしましては、収益的収支と資本的収支に明確に区分をいたしまして、収益的収支におきまして一たん純利益として計上した上で、資本的収支の不足額に充てることとなってございます。

○伊藤委員 この純利益につきましては、会計処理上の話でありまして、結果的には先ほどいった、将来へ向けた計画的な施設整備などに使われるということで理解をさせていただきました。
 公営企業の利益を料金の値下げに回すべきだという安易な主張も聞くわけでございますけれども、しかし、こうした意見は、これは将来の安定給水の重要性を踏まえれば、無責任な主張であるといわざるを得ないというふうに考えます。むしろ安定給水や将来を見据えた財政運営、また適切な料金水準の観点から、現在の水道局の取り組みは評価されるべきであると私は思います。
 次に、危機管理対策について伺います。
 先ほど施設更新への備えについてご答弁をいただきましたけれども、これは数ある危機管理対策の中の一つとして非常に重要であります。また、一方で、水道水の安全性が一たび脅かされると都民生活に重大な影響を及ぼすことから、水質事故等への対策も欠かせないと考えます。
 そこで、水質事故に対する危機管理対策として、局はどのような対策をとっているのか、伺います。

○長岡浄水部長 水質の異常を速やかに察知するため、浄水場では、魚類を利用した毒物検知水槽や浄水処理のすべての工程ごとに設置された水質計器で水質の監視を常時行っております。
 一方、油の流下や魚の浮上など、河川で水質異常が起きた場合には、水質センターが水源流域の緊急連絡網を活用して情報収集を行うとともに、必要に応じて水質検査機器を搭載した水質試験車や緊急車両で現地へ出動し、現場調査等の結果をもとに、関係する浄水場への情報提供や指示を行います。
 さらに、水源から蛇口までの水質事故に的確に対応するための水安全計画を平成二十年四月から運用することで、危機管理対策の一層の向上を図ってまいります。

○伊藤委員 水源、水質異常時の態勢及び対応についてご説明いただきまして、よくわかりました。しかし、例えばテロなどによって炭疽菌とか、あるいはサリンだとか、神経ガスだとか、そうしたものが、直接浄水場に毒物が混入された場合には、より短時間での対応が必要と考えます。このような事象に対し、水道局はどのような対策を行っているのか、伺います。

○長岡浄水部長 先ほども申し上げましたように、浄水場では常時監視によりまして、水質異常を即時に察知する態勢が整っております。さらに、テロ等への事前対策として、不審者の侵入を防止するため、周囲さくのかさ上げを行いました。加えて、外周全域に侵入を検知できるセンサーを設置し、異常時には警備会社にも即時に通報されるシステムを導入するとともに、巡回点検の強化も行っております。
 また、異物混入防止対策といたしまして、ろ過池の覆蓋化を進めており、現在までに八カ所の浄水場で整備を完了したところでございます。
 なお、万が一浄水場が被災した場合には、水道水の安全確保のため、直ちに送配水を停止し被害の拡大を阻止するとともに、都民の皆様への影響が最小限になるように、水運用センターからの指示に基づき被災施設をバックアップし、安定給水を確保いたします。

○伊藤委員 水道局が安全でおいしい水を確保するため、水源や浄水場での水質異常対策としてさまざまな措置を講じているということは理解をいたしました。
 しかしながら、さらにいわしていただきますけれども、事故は考えもつかないことがいつ何どき発生するかわからないわけでございます。もしもこうしたテロのような事件が発生をすれば、水は一瞬にして流れていくわけでありまして、一、二時間後には都民の口に入ってしまうということでございます。定期的な訓練を行ってこそ、その対策が生かされると私は考えます。
 このような状況を踏まえ、より万全な対策に向け、水道局では水質異常に対する訓練はどのように行っているのか、伺います。

○長岡浄水部長 水源の水質異常につきましては、緊急時対応訓練の一環として、河川における毒物流出等を想定し、水質試験車を用いた訓練を水質センターが定期的に実施しております。
 また、国や関東地域の多数の自治体が連携した水質事故対策訓練に毎年参加し、水源水質事故発生時の情報伝達の迅速化や採水及び水質分析技術の向上を図っております。
 一方、浄水場におきましては、水質異常に対して迅速かつ適切な対応をとることができるよう、職員に対して簡易水質検査を含む緊急時対応訓練を定期的に実施しているところでございます。

○伊藤委員 私の地元、品川区では、ことし四月に国民保護計画を策定し、先日、十一月九日に東京都と品川区が連携した大規模テロ災害対処訓練を実施いたしました。この訓練では、東京都と消防庁、警視庁、また自衛隊、区など、あらゆる機関が連携をして、大井競馬場という大規模集客施設における爆弾や神経ガスの使用を想定した、大変に緊迫した実戦的な訓練を実施し、私も視察をさせていただきました。非常に大事な訓練であったと、私は実感をいたしました。
 東京水道は、都民生活と首都東京を支えるライフラインであり、また生命直結といっても過言ではないと思います。今後とも、テロ対策訓練を含めた危機管理体制に万全を期していただきたいと要望するものでございます。
 次に、水道局のPR施策について伺います。
 プラン二〇〇四において、高度浄水処理の順次導入に取り組むなど、質の高い水道サービスの提供において成果を上げていると評価しております。水道水は以前に比べるとおいしくなっていることも、私も実感をしているところでございます。
 しかし、依然として水道水はまずいというイメージから、水道水を飲まない人もおり、これは非常にもったいないことであると思います。蛇口から直接水を飲むという、日本が誇る水道文化を継承していくことは重要なことであり、その意味からも都民に対し水道水のすばらしさをよりわかりやすくPRしていくことが大事であると考えます。
 水道局では、PR用に高度浄水処理した水をペットボトルに詰めた「東京水」を製造しておりますけれども、これはメディアにもたびたび取り上げられるなど、非常に好評でありますし、石原都知事もこの「東京水」を都議会で紹介し、高く賞賛をしています。
 そこで、現在の「東京水」の活用状況を伺います。

○広瀬参事 ペットボトル「東京水」は、お客様に高度浄水処理水を飲んでいただき、水道水の安全性やおいしさについて実感していただくことにより、水道水に対する理解をより深めていただくために製造しているものでございます。
 これまでも水道週間などのイベントや地域行事、浄水場などの施設見学会等で「東京水」の無償配布を行ってまいりましたが、本年度実施されました東京マラソンにおきましても配布し、好評を得ました。
 また、都庁舎内の売店、上野動物園、東京ビッグサイト等都関連施設での販売に加えまして、通信販売も行っております。
 「東京水」は、平成十六年七月に製造開始して以来、本年九月末までで約五十二万本を製造し、配布、販売しております。
 今後とも、ペットボトル「東京水」を活用した一層のPRに努めてまいります。

○伊藤委員 私もペットボトル「東京水」を時々飲んでおりますけれども、市販のミネラルウオーターに劣らないおいしさで、改めて東京水道の取り組みに感心をしているところでございます。(「毎日飲んでよ、毎日」と呼ぶ者あり)毎日飲むように頑張ります。
 そこで、「東京水」を飲んだ都民の反応はどうだったのか、伺います。

○広瀬参事 本年六月に都内三十八カ所で開催しました水道ふれあい月間イベント会場におきまして、「東京水」を試飲していただいたお客様にアンケートを実施いたしました。その結果、九〇%近くのお客様がおいしさ、においともに満足と回答しております。

○伊藤委員 ペットボトル「東京水」が東京水道のおいしさをPRするための絶好のツールになっているということはよくわかりました。今後も、ぜひ「東京水」を積極的に活用したPRを進めていただきたいと思います。
 次に、子どもの目線から水道事業またPRについて質問をさせていただきます。
 私が子どものころでございますけれども、休み時間やあるいは体育の授業が終わった後、学校の蛇口で水を飲むと、非常にさび臭い、またカビ臭い、まずいという子どものころの体験があり、それがインプットされてしまいまして、いまだに水道の水はまずいというイメージもあるのも事実でございます。
 恐らく私だけではなくて、同じ世代の多くの人たちは、子どものころ、こういう経験をしたことによって、大人になっても水道の水はまずいというイメージを持っている方が多いのではないかというふうに思います。
 しかし、水道局では、今年度から、学校フレッシュ水道として、公立小学校の水飲み栓の直結給水化の事業を実施しており、また昨年度からは水道キャラバンの各小学校においての実施をしていると聞いております。
 子どもたちは、学校で感動したことや、あるいは初めて知ったことは、家に帰ってお父さん、お母さんに話をするものでございます。実は私の子どもも小学校四年生でございまして、先日、その子が、私が帰るのを待っておりまして、ふだんは余りおもしろくない学校の話はしないわけですけれども、この日に限って、お父さん、お父さんと、ゴリさんって知ってる、という話から始まりまして、東京都にゴリさんというおもしろい人がいるんだと。その人が、水道の話、それから仕組み、それから東京の水道がどれだけすばらしくおいしいのかという話をしてくれたということを珍しく興奮をして話しておりました。
 正確にはゴリさんじゃなくて五輪、東京オリンピックの五輪さんだそうでございますけれども、その話がすごくよくわかったということでございまして、それが水道キャラバンの事業だということは私は直観をしたわけでございますけれども、非常に楽しい授業で印象に残ったということでございました。
 子どもたちの興味を引きつけるために、東京の水道事業や、またおいしい水を理解させるために、水道局ではどのように工夫をしているのか、教えていただきたいと思います。

○広瀬参事 当局が委託し運営しております水道キャラバンは、イベントなどさまざまなところで活躍している若手の俳優などと当局職員がチームを編成して実施しております。
 内容は、俳優による寸劇を中心に、うがいや水分補給の重要性をわかりやすく伝えるほか、飲み水ができるまでをパネルやクイズで紹介するとともに、二〇一六年、オリンピックの東京招致の話題を取り入れるなど、子どもたちを飽きさせない工夫をしております。

○伊藤委員 オリンピック招致の話題が入ったので五輪さんということだったということでわかりますけれども、恐らくは水道局のこうした取り組みも、子どもを通して着実に各家庭に届いているのではないかというふうに私は思いました。
 また、子どものときから蛇口から水を飲む経験やキャラバン隊の事業で感じた水の大切さは、大人になっても記憶に残るだろうというふうに思います。
 先ほどもいった、学校フレッシュ水道についても、水道水のおいしさを再確認する非常にいいチャンスとなります。東京の小学校全約千二百校のうち、四百校を目標にこのプランを掲げて進めていくということでございます。
 現在、三十一校にこの直結給水が行われているということでございまして、二十年度には三百校を超える学校に設置される、こういう予定になっているということを聞いておりますけれども、ぜひこの事業の成果を生かして、全小学校また中学校に、それを都立高校に、また私学へとその対象拡大について検討していただくよう、前向きに取り組んでいただきたいと要望するものでございます。
 そして、これらの取り組みが、子どもたちが見て、聞いて、実際に飲んで体験していることが、次世代へ向けて、水道水離れ、あるいは蛇口離れを食いとめるものと期待をしているものでございます。
 次に、水の科学館について伺います。
 私は、以前、品川区の児童センターの指導員として仕事をしておりました。その当時、その児童センターの子どもたちを引率して水の科学館を何度も見学したことがございます。どの展示物も水と科学の両面から子どもの興味を引きつけるもので、とても感心いたしましたし、子どもたちも大変に喜んでおりました。
 最近、水の科学館の来館者数はどうなっているのか、伺います。

○広瀬参事 水の科学館のここ数年の来館者数の推移でございますが、平成十六年度が十三万七千二百人、平成十七年度が十五万一千四百人、平成十八年度が十五万二千人となっておりまして、ほぼ横ばいで推移しております。

○伊藤委員 多くの子どもたちを初め、多数の都民が来館しているということでございました。しかし、子どもたちは知っている子たちが多いんですが、意外と大人は、この水の科学館の存在を知らないという人が多くいるように私は聞いております。
 同じ有明地区には、また下水道局の運営する虹の下水道館というのがございまして、私は児童センターの指導員時代に、子どもたちに、水の科学館と、十五分くらい歩いたところにある虹の下水道館の両方を見学をさせてきました。それは水道水がどうやって生まれてくるのかだけではなくて、どうやって水が川や海に戻っていくのかといった面から、子どもたちが水の流れを一連のサイクルとして学ぶことができれば、より意義があると考えたからでございます。
 現在、水の科学館について、どのようなPRを行っているのか、また虹の下水道館との連携に向けた取り組みはどのように実施をしているのか、伺います。

○広瀬参事 水の科学館をより多くのお客様に知っていただくため、局のホームページやパンフレット、また「水道ニュース」等に案内を掲載するなどPRに努めております。
 また、東京都及び近隣県の小中学校、約五千校へ、水の科学館のパンフレットを送付し、来館を呼びかけております。
 虹の下水道館との取り組みに関しましては、臨海地区博物館連絡会で実施しておりますお台場ミュージアムスタンプラリーや東京みなと祭りなどの機会をとらえ、連携に努めております。

○伊藤委員 科学館についてもさまざまな取り組みを行っていただいているということはよくわかりました。特に、先ほどの児童施設やあるいは学校の遠足などで水の科学館に行った子どもたちは、その後、両親を連れて、子どもたちが大人を連れて、親を連れてこの科学館に行くということも多く聞いております。(「本当か、これ」と呼ぶ者あり)これは本当です。水の科学館は開館十年になるところでございますけれども、今後さらに展示内容を充実させるなどして、より一層子どもたちが水に関心を持つような施設となることを期待しております。
 また、「十年後の東京」には、世界に誇る環境都市東京としているわけでございますので、その内容、展示、アトラクションも更新をして、環境と水ということもテーマの一つとして検討していただきたいと思うものでございます。
 水道局がおいしい水づくりを進めていることは、「水道ニュース」などから知っておりましたけれども、本日の質疑を通じて、私の子どもも含めて、東京の水道はすごいんだねといっていた子どもたちの言葉の意味を改めて確認をすることができました。このようなすばらしい東京の水道を、子どもたちを初め、より多くの都民に知っていただく必要が今後もさらに増してくるのではないかというふうに思います。
 そこで、今後どのようにして、この東京水道のおいしさを発信していくのか、最後に局長の見解を伺い、私の質問を終わります。

○東岡水道局長 次の時代を担う子どもたちを初め、その家族や地域の方々に、水道に対する理解を深めていただき、より多くの都民の方々に、東京の水道のおいしさと安全性をアピールすることは重要であると考えております。
 当局は、これまでもペットボトル「東京水」などを活用して、テレビや新聞、ラジオなど多様な媒体を通じて、安全でおいしい水への取り組みについて、お客様に知ってもらうための努力をしてまいりました。こうした努力を引き続き行うとともに、ご指摘の、子どもたちに大変人気の高い水道キャラバンや水の科学館などのさらなる充実を進めてまいります。
 今後は、当局の取り組んでいるさまざまな施策を多くの都民の方々に知っていただくために、より戦略的な広報の展開ができるよう、さらに努力してまいります。

○たぞえ委員 初めに、公共事業について伺います。
 水道局は、群馬県に建設中の八ッ場ダム計画に、財政的にも大きな投資を行っておりますが、都庁全体ではどういう事業局がこの事業にかかわっているのか、まず伺いたい。

○鈴木企画担当部長 八ッ場ダム建設事業における東京都の関連局でございますが、当局のほかに都市整備局及び建設局でございます。

○たぞえ委員 十八年度で見てみますと、今いわれた都市整備局は七億六千百万円、水道局は三十七億一千三百万円、さらに建設局。東京都として全体で十八年度で見れば、五十億二千百万円の負担をしているわけです。
 ことし八月三十日付の日本経済新聞が、ダム建設費膨張九兆円という大きな見出しで、工期延長、設計変更、一段の肥大化と報道しました。
 例えば、奈良県の大滝ダムですが、当初見積もりが二百三十億円、実際の見込みは三千六百四十億円で十五・八倍。岐阜県の徳山ダムは、三百三十億円が三千五百億円に、十・六倍、東京都がかかわっている八ッ場ダムは、二千百十億円が四千六百億円で二・一倍。驚くような費用がかかる。しかも、さらに建設費が膨らんでいく。このように警告を報道いたしました。
 東京都の中で最も負担額の多い水道局にとって、このような新たな負担増についてどういう考えを持っているか、伺いたいと思います。

○鈴木総務部長 八ッ場ダム基本計画は関係都県の意見を踏まえまして変更されておりまして、平成十五年の第四回定例会において議決されているところでございます。こうした手続を経まして、平成十六年九月に、国土交通省は八ッ場ダム基本計画の変更を告示したところでございます。
 この計画変更によりまして、八ッ場ダムの建設事業における水道局の負担額は、国庫補助金を含めまして三百二十五億円から七百八億円となったところでございます。八ッ場ダムの開発は、将来にわたり安定給水を確保するため必要不可欠であると考えております。このため、平成十六年度から三カ年を計画区間といたしますプラン二〇〇四及び引き続き策定いたしましたプラン二〇〇七では、改定された負担額を適切に継承しているところでございます。

○たぞえ委員 もともとダムを含めた公共事業は、右上がり時代に打ち出されたものが大変多いわけです。このダムも、一〇〇%建設が終了しても、これを維持するための財政負担は、未来ずっと利用者の使用料に乗りかかってくる。だから、国も地方も公共事業の削減ということで、額としても三%の削減、これは政権与党がいわざるを得なくなってきているわけです。
 当時、国土庁の二〇〇〇年に策定した全国総合水資源計画、これは一九八七年に策定されたものですが、ここでは上水と工業用水について、都市の用水需要を五分の一に大幅に軌道修正をしました。ところが、水資源開発基本計画は一向に下方修正されないわけです。こういう巨大な開発は全く手をつけない。しかし、水の需要計画は手をつける。公共事業はちょっと下げる。大本体は手をつけないというのが、これまでの国の姿勢でした。
 そこで聞きますが、先ほど総務部長がお答えになった中身でありますが、平成十六年九月二十八日、有効貯水量九千万トンの八ッ場ダムの基本計画が見直しされましたけれども、ダム概要については変更があったんですか。

○鈴木企画担当部長 変更の際に、ダムの概要についての変更はございません。

○たぞえ委員 では、この見直しによって、東京都水道局の水の取水量と割合には変更は生じたのでしょうか。

○鈴木企画担当部長 見直しに当たりまして当局の取水量ですが、この取水量には変更はございません。

○たぞえ委員 概要は変わらない、取水量も変わらない。では、何が変わったんですか。

○鈴木企画担当部長 基本計画の変更では、建設の目的に、流水の正常な機能の維持というのが追加されました。また、建設に要する概算費用が変更された。もう一つ、取水量負担割合の一部が変更されたこと。この三つでございます。

○たぞえ委員 要するに、建設費が二千百十億から四千六百億円に、二倍以上に膨れ上げたというのが、この十六年の変更なんです。こういう事態になりますと、地方自治体としては重大な決意が求められるというふうに思うんです。何せ倍以上になるわけですから。国が決めたから、地方自治体は、はい、受け入れます、こういう姿勢では、東京から国を変えるといっている石原都政の政治姿勢が問われるんじゃないでしょうか。
 では、ダムの経費の増大でありますが、この見直しによって、水道局分については今後どういう見積もりが生じてくるのか、示していただきたいと思います。

○鈴木総務部長 八ッ場ダムの建設事業費でございますが、四千六百億円でございまして、平成十八年度までに二千五百三十二億円を執行したというふうに国の方から報告を受けてございます。
 国では、平成十九年度に三百八十五億円の執行を予定しておりまして、平成十九年度分を含めまして、今後の執行額としましては二千六十八億円の見込みでございます。

○たぞえ委員 都水道局の負担はどうなっているんですか。

○鈴木総務部長 水道局の負担でございますが、全体額が七百八億円でございまして、平成十八年度までに三百九十八億円負担をしておりまして、十九年度以降、十九年度を含めまして今後につきましては三百十億円という見込みでございます。

○たぞえ委員 これまでも約二千九百十七億円、全体で投資しているわけですが、四千六百億円の事業費の残で見ますと千六百八十九億。残りのこの金額で、先ほど質疑で、まだダムが目の前に何もないという話でしたが、本体建設はその額で果たしてできるのでしょうか。

○鈴木企画担当部長 事業主体である国土交通省からは、現行の事業費におきましてダム本体の築造を含め、八ッ場ダムは完成する予定であると聞いております。

○たぞえ委員 平成二十二年完成ということですね。今、平成十九年度ですから、あと三年には形が目の前にあらわれないといけない、稼働しなきゃいかぬ。幾らスピード時代といわれても、果たしてできるのかなというのが率直な思いです。
 これまで水道局の負担は、十四年度が二十二億四千七百万円、十五年度、二十億六千八百万円、十六年度、二十億四千七百万円でした。ところが、先ほど申した基本計画を変更した平成十七年になると途端に二十九億七千五百万。十八年度、三十七億一千三百万。負担額が一気にこの見直しで津波のように大きくなっている。この五年間で、先ほど答弁がありましたが、水道局分で実に百三十億円、今後三百十五億円つぎ込んでいく。
 結局、そのお金はどこから来たのかといえば、東京の水を利用している都民の使用料、それから一般財政も投入されているわけですから、都民の貴重な都民税です。計画変更されればされるほど、都民はそのしわ寄せを受け取っていかないといけない。
 先ほどの日経新聞でも、大学の先生のコメントが出ておりました。公共事業は小さく産んで大きく育てる構造で、一たん始めるととめにくい。建設費膨張は道路や橋で起きており、厳格な管理が必要なんだと、このように警告をしていました。
 ですから、一たんスタートした公共事業というのは、監視をしないととてつもないことに走り過ぎていく。これは今や世界の常識になっています。だから、初めは小さな事業費を計上して、認可を受けた後は設計変更という名目で野方図に追加工事を発注していく。大変大きい問題があると思います。
 先ほどの質問と重複しますが、平成二十二年度にはダム本体ができて稼働する、こういうふうに確信される根拠を示してください。

○鈴木企画担当部長 国土交通省によりますと、現計画の中で終了する予定というふうに聞いております。

○たぞえ委員 聞いているというのは根拠じゃないですよね。どこから聞いているんでしょうかね。莫大な負担を出している東京都なんですから、どこかから聞いてきたというのではなくて、みずからの確信的な見解を述べる必要があるんじゃないでしょうか。
 資料に出されていますように、東京都の一日最大給水量は四百四十万トンです。最近は減少傾向も入っていますが、都が保有する水源量は日量六百二十三万トン。仮にこの八ッ場ダムが完成したとして、東京都水道局の一日当たりの取水量はどのぐらいの量が発生するんでしょうか。

○鈴木企画担当部長 八ッ場ダムによる一日当たりの取水量は、取水ベースで約五十万トンでございます。

○たぞえ委員 現在の一日最大配水量予測は六百万トンでありますから、八ッ場ができると六百五十万トンになって、現在の一日最大配水量実績との差は二百十万トンになります。
 その差を維持するために高度浄水処理のための浄水場の施設を整備しなきゃいけないとか、また、当然古くなった配水管の更新とか膨大な負担が生まれるわけです。差が開けば開くほど、数字が大きくなればなるほど、そこにお金を充てなきゃいけない、こういう事態になるわけです。
 そこで、ダムを建設している地域の問題ですが、私も議員になってから、この地域を視察に行ったことがあります。たしか長野原の町長さんとお会いしたことがありましたけれども、ここは当時JRでしたが、今はわたらせ渓谷鐵道吾妻線というのが通っていて、長野原草津口という駅が今でもありますが、世界でも有名な温泉場と観光地である草津や白根山、志賀高原、こういう玄関口になっているところであります。
 駅の近くを流れる吾妻川渓谷、これは若山牧水が「静かなる旅を行きつつ」という本の中で、この渓谷の林がいつまでもいつまでも永久に茂ってくれることを心から祈るものであると書いたほど有名な渓谷を私も見ました。
 また、駅からわずか六キロしか離れていないところに、川原湯温泉というのがあるわけですが、国道一四五号線、骨格幹線ですね。駅もある、幹線道路もある、温泉地もある、渓谷もある。ダム計画によって、こうしたものは一体どうなるんでしょうか。

○鈴木企画担当部長 吾妻渓谷につきましては、その大部分が、現在、ダム建設後も手つかずのまま残置する予定でございます。また、道路、鉄道につきましては、ダムによって水没いたしますので、つけかえの工事を現在行っております。

○たぞえ委員 町も鉄道も道路も渓谷も全部ダムの底に沈んでしまう。本当に驚くような事態に向かっているわけです。
 私、現地の人にお話を聞いたら、農地で作業をされている方でありますが、この土地ももちろん水没する、したがって新しい仕事を今見つけるために自動車の免許を取りに学校に通っているそうです。ほとんどの方はまだ自分の土地に残っているわけですけれども、将来どういう生活になるのか、皆さん、不安を抱えていらっしゃいます。
 先ほどの動脈だけではなくて、土、土地の部分、それから山、水、道路と歩道、簡易水道、下水道、二つの小中学校の義務教育施設、公営住宅、温室などの農林水産共同施設、公民館、スポーツレクリエーション、消防署、町役場、まさにみんななくなってしまう。人々の暮らしがすべて消えてしまうわけです。
 そのことから、国の水源地域対策特別措置法、水特法ですけれども、この法律ができてから十二年たちます。水道局はこの事業にどのような内容でどれだけ支出をしてきたのか、示していただきたいと思います。

○鈴木総務部長 水源地域対策特別措置法に基づく事業でございますが、道路事業あるいは下水道整備事業に関する事業など、生活再建あるいは産業基盤等の整備を目的とするものでございまして、八ッ場ダム関連では、水道局の負担といたしまして、平成十八年度までに約二十九億円を支出をしてございます。

○たぞえ委員 先ほど一番初めに聞きましたように、都市整備局、建設局と、こういう連携した事業ですから、私の調査でも、これまで五百二十一億円の負担がされてきました。この法律は事業費に上限がありますから、ダム事業の期間が延長されれば上限を変えて、さらに支出をしなければならない。例えば、町民の職業転換に対する助成とか、代替地の取得の税金だとか、こういう地元に密着した事業が、この水特法と別に基金事業としてあるわけです。こちらは上限がありませんので、必要なものはどんどんお金が出ていく、こんな仕組みになっています。
 そういうふうに聞いていますと、やっぱりこのダムはとてつもなくお金を吸い取っていくダムだなという大変実感がします。
 もう一つ、この問題がダム建設で起こる環境破壊の問題ですが、私も草津の温泉に一度は行ったことがありますが、大変酸性が強い。しかも、ダム予定地はそういう水を使うために、常に中和するための中和剤を投入しなきゃいけないという特別な事情にある河川です。せきとめられた水を常に中和するためには、せきとめられている水がある限り中和剤を入れ続けなきゃいけない。このお金も将来東京都が背負っていくことになるわけです。
 こうしたダムをつくれば、当然、水の流れが変わりますから、決して上流部だけの問題ではなくて、ダムの下流に土砂の供給が行われなくなったり、生き物の豊かな生息や生育の場所、こういう流れも大きく変貌するといわれています。
 このような、いろんな意味での影響を与えるダム建設は、私は今ならば再検討ができる時期に立っているというふうに思います。
 そこで伺いますけれども、利根川上流、今テレビ、新聞でも報道され、けさの新聞でも出ておりましたが、産業廃棄物の不法投棄が栃木県ですとか利根川上流で頻発している。工業団地が建設されて、水質汚濁がひどくなってきた、こういう状況に今、利根川上流部があるわけです。
 ダム建設も、やはりこうした我々が飲んでいる利根川の水質が、常に飲める状態の水にしておくのが、私は国と地方自治体の重大な仕事だと思います。このことにこそ今力を入れるべきなんです。何年先になるかわからないダムにお金を投資することではなくて、近い利根川の水質が安全でおいしいといわれるようなものに、今切りかえ、努力をすることが何よりも先決だと。
 先日、山手線に乗っておりましたから、おいしい水というので広告が出ていたので、よく見たら東京都水道局でした。おいしい水、言葉では簡単ですけれども、水というのは初めからおいしいのです。おいしくないような状態になったのが、やっぱり社会的ないろんな影響によってもたらされたものなんです。だから、その影響を取り除くことが、一番おいしい水の原点を取り戻す道だと思うんです。ということだけ申し上げておきます。
 次に、業務委託、民間委託です。
 十八年度に契約した金額が二百五十万円以上の業務委託は何件あったのか、紹介いただきたいと思います。

○山本経理部長 平成十八年度における二百五十万円以上の業務委託の件数でございますが、システムの運用管理委託や浄水場等の運転管理委託、徴収業務委託など、毎年度継続的に行われているものは百十八件でございます。

○たぞえ委員 水道局のお客さまセンターというのがありますが、これはどのような仕事をしている部署なんですか。

○内海サービス推進部長 お客さまセンターの業務でございますが、電話による水道の給水開始、使用中止などの申し込みの受け付け、口座振替の申し込み等の各種届け出事項に関する受け付け、インターネットから各種届け出事項に関する受け付け、並びに修繕に関する受け付けでありますとか苦情相談、料金等の問い合わせの対応などでございます。

○たぞえ委員 二十三区と多摩の都民の皆さんが水道の使用の開始や中止の届け出など、最も基本的な実務をやっていらっしゃるというお話でありました。これは人の移動をつぶさに把握できるプライバシー面もかかわる業務だと思います。
 このセンターは水道局が直営で運営されているんでしょうか。

○内海サービス推進部長 お客さまセンターは当局が設置したものでございます。業務の運営は委託でございまして、料金関係を中心としたさまざまな局業務全般にわたる問い合わせについて、総合的な受け付け業務を行っております。

○たぞえ委員 私たち都民が転居する場合にも、そこに電話をするわけです。どこに行くんですか、ここに行きます、こういうふうに転居先をいわなきゃいけない。まさに都民と一番かかわる部署を民間の企業がやっている、こういうわけです。
 この請け負っている会社、株式会社PUC、十八年度、十三億六千六百万円の委託料が払われていますが、こればかりではないわけです。メーターの検針も委託をしておりますが、十九年度、区部では幾つの企業で、年間契約額はどれぐらいになるんでしょうか。

○内海サービス推進部長 平成十九年度の検針業務と徴収整理業務をあわせた徴収業務委託につきましては、当初四社と契約をいたしましたが、その後、四月末で一社が契約を解除したため、現在は三社と契約をしてございます。
 また、年間の契約金額は、約五十六億九千万円でございます。

○たぞえ委員 そのうちの宅配という株式会社は、メーター検針、二十一億四千五百万円、こういう委託料を受けて仕事をしています。
 しかし、水道メーター検針の業務の労働実態は今深刻な事態が生まれております。水道局の使用量検針業務は長く随意契約で委託されていましたが、賃金は完全歩合制で、一日台帳一冊百五十件が大体基本だったんです。その委託業務が、ことしから二重の改変が行われてきました。
 一つは、これまで計算センターから郵送していた料金請求が、検針員がその場で印字してポストに投函するというふうに変えたことです。プリンターやロール紙、封筒、三キロぐらいの荷物を持って、そして振り込み用紙への印字、ポストへの投函、従来に比べたら作業時間は一・七倍になったと業者はいっているわけです。
 もう一つは、今年度から随意契約を一部の地域で入札に変えた結果、他県で検針業務をしていた会社が、検針の単価を二五%下げて落札をしました。一体何が起こったか。その地域を担当していた検針員は、賃金が当然下がるわけです。生活ができないというので、大半の職員が退職をしてしまったんです。やむなく、会社は新人の採用をしましたが、その新人の人たちは業務になれていませんから、検針がおくれて、とうとうこの業者は一カ月足らずでこの検針業務から撤退をする、こういう事態になったわけです。
 水道局はこの事態にどう対応されたんですか。

○内海サービス推進部長 平成十九年度は、台東、墨田、荒川の三区における検針業務の委託契約に競争入札を導入いたしました。この契約の受託者は、業務開始当初から大量の未点検を発生し、履行が困難となり、契約の解除を申し出たため、その申し出を受け、四月三十日付で委託契約を解除したところでございます。
 こうした事態に対して、従来から検針業務を委託してきた業者の協力を得まして、未点検を解消するとともに、検針の業務を円滑に実施できるよう体制を整えたところでございます。

○たぞえ委員 言葉では再委託といいましたが、これは都民の私たち検針を受ける側にとって、いつも来る日に来ない、新人の方はもたもたしていて本当に信用できるのかなと。(「うち、来なかったよ」と呼ぶ者あり)じゃ、該当地域じゃないですか。
 このように、メーターの検針をめぐって、価格が安ければいいということではないんです。安ければ安いほど、収入の激減で、検針する労働者だって仕事ができない。会社も運営できない。こういう形を続けていますと、都民にとって信頼できないということになりかねません。仮にこういう委託をしても、公契約なんですから、賃金をきちんと保障できるレベルで契約をするべきなんです。何でも安ければよいというものではありません。こういう点は、今回きょうこの場で申し上げておきます。
 最後に、工業用水について伺います。
 この間、工場の都外移転などによって、工業用水の需要は減少していますが、それでもこの事業は都民の暮らしと産業に大変直結している事業であります。(「早くやめた方がいいよ」と呼ぶ者あり)ちょっと静かにしてほしいんですが。
 一日当たり三万六百九トン、鉄鋼や化学、食品、印刷などに幅広く使われておりますし、区部の東部地域の五十二の集合住宅、三万八千六百三十五戸の水洗トイレの洗浄水として使われているわけです。財政的にも、水道事業収入十七億八千六百万円と大変大きくて、工業用水道事業会計、水道会計とは別格に予算編成もするほどの大変大きな事業なんです。
 この事業を都はどう考えていらっしゃるか、伺います。

○鈴木総務部長 都の工業用水道事業は、江東地区及び城北地区の地盤沈下を防止するため、地下水のくみ上げ規制に伴う代替水としての供給を開始したものでございます。
 工業用水の供給や地下水の揚水規制の強化を推進しました結果、昭和五十年代には地盤沈下はほぼ鎮静化をいたしまして、所期の目的は十分に果たされたものと認識をしております。
 しかし、現状では、工場の移転や水使用の合理化等による需要の減少に伴いまして、料金収入が落ち込むなど厳しい経営状況にございます。これまで可能な限りの企業努力を行ってまいりましたが、今後は老朽化した施設の大規模な更新時期を迎えるなど一層厳しい状況になるものと考えております。

○たぞえ委員 平成十八年七月の行革実行プログラムでは廃止というふうに書かれています。このような集合住宅や東京の産業にとっても直結しているこの事業、これを実行プログラムの廃止検討のテーブルで、局としては結論を出していくということを検討しているのでしょうか。

○鈴木総務部長 ただいま答弁申し上げましたように、工業用水道事業は大変厳しい経営状況が続いている状況でございます。このため、工業用水道事業の経営改革につきましては、工業用水道事業の廃止などを踏まえた抜本的な経営改革につきまして、現在、知事本局を中心に事業実施部門であります水道局など、関係局で検討を進めているところでございます。

○たぞえ委員 検討といいますけれども、廃止前提の検討では大変困ります。工業用水は、上水料金に比べて格段に料金が安い。これを廃止すれば、集合住宅は上水を使うことになりますから、膨大な利用料と上水切りかえの工事の負担金が生じます。こうした水を利用する方々の都民の実態から見ても、安易に廃止という結論をつくり出す時間的な速度を速めることがないように要望しておきたいと思います。
 私は、こうした工業用水や委託事業、ダムの問題を伺いましたけれども、やはり今都民にとって大変究極のテーマと考えていますのは、水の再利用、有効活用だと思います。実は、この都議会の議事堂も二種類の水をトイレでは使っているわけでありまして、各家庭でもそういうふうに使われれば経費の削減や、また、提供する側の東京都も大いに本来の節約型行政が生まれると思うんです。
 しかし、一律に高度浄水という名のもとに、何でもかんでも、こういったマンション等に使っている工業水をなくしたり、さらには、下水排水の再利用が計画的に進まないのに、そこに依存を、計画だけはするようなことであるならば、いろんな都民負担が生じると思います。八ッ場ダムを含めて、水のとり方、それから使われ方、この入り口と出口の関係について都民的な合意ができるように、今後とも要望をしていきたいと思います。
 以上です。

○福士委員 先ほど来、おいしい水についての話がたびたび出ておりますし、東京都も力を入れておられますけれども、安全であるということも重要な問題の一つですので、水道管におけるアスベスト問題について確認の意味も含めて質問させていただきます。
 今アスベスト被害が問題になっております中で、アスベストが多発する都市部での補償、救済で見ると、兵庫県の九二・四%を筆頭に、東京は七一・四%で四位ぐらいになっています。この数字は全国で出ているんですが、東京は、そういう意味ではアスベスト問題に関心を持って取り組んでおられるのかなというふうにも思います。
 ただ、これ、建設業者等も含めたさまざまな職業を含んでいる数字ですが、全国の公務員の中で、水道事業従事者にもアスベスト被害が少なくないというふうに聞いております。
 そこで質問させていただくわけですが、一九三二年から使われているアスベストセメント管は、八八年にJIS規格が廃止されております。この東京での使用実態はどうなっているのか伺います。

○佐竹参事 区部につきましては、平成十四年度までに取りかえを完了しております。また、多摩地区におきましては、平成十八年度末の残存延長が約十二キロとなっております。

○福士委員 一九八八年にJIS規格が廃止となってから二十年近いわけです。各地で撤去工事が進められておりますけれども、撤去工事に関する東京での状況というのはどういうふうになるんでしょうか。

○佐竹参事 多摩地区におきましては、今年度末を目途に石綿セメント管の撤去工事を鋭意進めているところでございます。

○福士委員 そのお答えを伺って安心しましたけど、撤去作業における被害対策というものはどういうふうにされておりますでしょうか。

○原薗建設部長 石綿セメント管の撤去に当たっては、労働安全衛生法に基づく石綿障害予防規則を遵守して、粉じん等を伴う切断等を避けまして、継ぎ手部で取り外すこととしております。ただし、やむを得ず切断等を行う場合には、石綿セメント管に散水などを行いまして、湿潤な状態にした上で手動切断するなど、粉じんの発生しない措置を講じて施工することとしてございます。
 また、切断等の作業、切断した管の梱包及びこれらの作業に立ち会う作業員には、防護服の着用と呼吸用保護具の装着などを義務づけております。
 なお、撤去管は十分な強度を有するプラスチック袋で二重に梱包し、アスベスト廃棄物であることを明記した上で、石綿管処理施設に搬送して、適正に処分しているところでございます。

○福士委員 そんな中で、職員に被害はあったんですかね。それからまた、後年度に被害が起きた場合、その対応というのはどういうふうになっておりますでしょうか。

○小山職員部長 まず、職員の健康被害についてでございますが、在職職員につきましては、毎年度、じん肺健康診断を実施しており、健康被害は確認されておりません。
 また、退職した職員につきましても、石綿セメント管工事に従事した可能性のあるすべての退職者を対象に、平成十八年度にじん肺健康診断を実施いたしました。このうち、一名からアスベスト健康被害に係る公務災害認定請求があり、現在、審査中となっております。
 次に、後年に被害があった場合の対応についてでございますが、退職後にあっても、石綿セメント管工事に従事した職員は、労働安全衛生法に基づく石綿健康管理手帳の交付を請求でき、アスベスト健康被害が発生した場合には、地方公務員災害補償法に基づく補償を求めることができます。
 今後とも、退職した職員に対しまして、これらの制度や手続等の周知を図っていくとともに、補償等の手続に当たっても局として適切に対応してまいります。

○福士委員 すべての退職者のうちに希望者には健診を実施したという今のご答弁でしたけれども、きちんと全員に行き渡ったんですかね。どのような形で希望者を募られたのか、ついでに教えていただければと思います。
 何遍も何遍も出たり入ったりされるの大変でしょうから、続けまして、工事を請け負った業者への対応についてもどうなっているのか、重ねて伺っておきます。

○小山職員部長 前段の退職者への周知についてお答えいたします。
 退職した職員へのじん肺健康診断の実施に当たりましては、退職した時期を昭和二十五年度までさかのぼりまして、石綿セメント管工事に従事した可能性があり、連絡先が判明したすべての職員千五百九十七名に対しましてじん肺健康診断を局の費用で実施する旨のお知らせを文書で郵送いたしました。
 あわせまして、この件に関する相談窓口を設け、当局ホームページにも同様のお知らせを掲載いたしました。

○原薗建設部長 工事を請け負った事業者への対応でございますが、石綿セメント管の撤去工事施工に際しては、先ほどご説明いたしました石綿障害予防規則を遵守して施工することとし、請負者は石綿セメント管の撤去に係る作業計画を定めまして、当局監督員に提出することとしています。
 また、標準仕様書の中では、請負者の資格要件として、国が所管する石綿作業主任者技能講習会を修了した者から石綿作業主任者を選任し、作業に従事させていることとしております。

○福士委員 請負者には石綿障害予防規則などに沿って指導していると、今お答えがありましたけれども、規則が施行されたのは二〇〇五年、二年前の七月一日なわけですよね。それ以前にはどのようにされていたのか、伺っておきます。

○原薗建設部長 昭和六十年代に入って、国際的に中皮腫疾患に対する危険性が指摘され始め、東京都では、平成元年五月に、東京都アスベスト対策大綱を制定いたしまして、都政のあらゆる分野でアスベストの使用抑制を図ってきました。
 こうした都庁内の動向及び労働者の安全を確保するという労働安全衛生法の趣旨を踏まえまして、当局では平成三年度から標準仕様書の中に、石綿セメント管撤去工事の際に粉じんを出さない対策及びアスベスト廃棄物である旨を明示する規定を盛り込むなどの対策を講じているところでございます。

○福士委員 東京都では情報も早いですし、対応もおできになるお金もありますし、そういうことは可能だと思いますが、ただ、飲料水中のアスベストについては、吸入に比べて毒性が低いために、水道水における水質基準というのは定められていないはずですよね、たしか。
 しかし、万一水道水にアスベストが含まれていた場合、加湿器などを用いますと水中のアスベストが大気中に飛散するということも考えられますが、その辺はどういうことになるのかなと思って、水道水中のアスベスト含有量について、実態を把握しておく必要があると思うんですけれども、いかがでしょうか。

○長岡浄水部長 水道中のアスベスト繊維につきましては、都内で石綿セメント管が残存している代表的な箇所におけるこれまでの調査結果では、水道水からアスベスト繊維は検出されませんでした。

○福士委員 それを伺って安心いたしました。ただ、一九八七年の水情報に出された昭和女子大のデータでは、数十万本から百八十万本という数字が出ていまして、浄水器メーカーがこの数字を結構使っているという話も聞いたことがあります。
 このデータは古いということと、それから、測定方法が違うので、このまま使うには問題があるということは専門家自身もおっしゃっているんですけれども、誤解を招かれることのないように何らかの対応をしていただければなというふうに思います。大丈夫ですよということも含めて、PRをしていただけたらというふうに思います。
 これは要望にしておきます。
 続きまして、滝沢ダムについてお伺いをいたします。
 八ッ場ダムが問題になっておりますけれども、その前に埼玉県の滝沢ダムの水が東京に入ってくるはずなんですよね。一昨年、滝沢ダムで試験的に水を入れ始めた途端に亀裂が入りました。押さえ盛り土工法で対策工事が行われまして、そのことは私、前にも質問させていただきましたけれども、その後、工事が完成して、ことし五月にまた試験湛水が再度始まった途端、またもやその近くで地すべりが発生しています。
 今回はアンカーピンでとめる工法なんですけれども、このアンカーピンというのは、皆さん、ご存じなんですかね。私行ってびっくりしたんですが、三メートルぐらいの大きなコンクリートに−−コンクリートの頭がついて、それにくいがついているというような、いわば画びょうみたいな、そんな形の大きなお化けのようなものを想像していただければいいんですが、このアンカーピンで土をとめながら崩落を防ぐというのが今回の工法でした。
 この二つの追加工事で使われた費用について、お伺いをいたします。

○鈴木企画担当部長 滝沢の試験湛水ですが、実際の使用状態における貯水池の状況を確認するものでございまして、二回の対策工事は試験湛水の結果に基づき行ったものでございます。
 事業者である独立行政法人水資源機構によりますと、これらの対策工事に要した費用は約七十五億円の見込みでございまして、総事業費二千三百二十億円の範囲内におさまる見込みであるというふうに聞いております。

○福士委員 大きな事業ですから、何かあったらその補修費ぐらいは最初から見込むんだろうと思いますけれども、この東京都の負担というのはどういうものになりますかね。

○鈴木企画担当部長 東京都の負担は約三十二億円の見込みで、そのうち水道局の負担分は約六億円でございます。
 なお、対策工事に要する費用は、先ほどもお話ししたように、総事業の範囲内でおさまるため都の負担額は変わらない見込みでございます。

○福士委員 変わらないといっても、約半分が都の負担になるわけですからね。お金はなるべく要らないものは使わないに済んだことはないと思うんですが、この場所なんですけど、地質見通しの悪さから二度にわたる追加工事を行わざるを得なかったのかなと素人考えでは思うんですが、いかがでしょうか。

○鈴木企画担当部長 滝沢ダムの地すべり対策につきましては、地質調査等の結果に基づきまして、学識経験者等、地すべりの専門家で構成される検討委員会の指導助言を得て想定される地すべりについて対策を実施したものでございます。
 その上で試験湛水により実際の使用状態における貯水池の状況を確認して、必要な対策工事を実施したものであり、事業内容に問題はないものと考えております。

○福士委員 八ッ場ダムに劣らず滝沢ダムについても、貯水予定地の斜面には二十二カ所の地すべり地形が見られることを国土交通省自身で発表しています。このような地質のところにダムをつくる危険性と必要性については、私は十分に検討すべきだと思います。
 ダムづくりの必要性について、八ッ場ダムについてもそうですが、再度検討を行うべきと思うのですが、都としてのお考えを伺います。

○鈴木企画担当部長 八ッ場ダム等のダムづくりの必要性についてでございますが、現在、都が保有する水源の中には課題を抱える水源が含まれております。また、利根川水系では計画目標としている安全度が他の水系に比べ低い状況にございます。さらに、近年の降雨の状況により利根川水系の供給能力が低下していること、あるいは将来の気候変動の影響により渇水の危険性が増すことも懸念されていること、こうした状況から、八ッ場ダム等の安定した水源の確保は不可欠であると考えております。
 なお、八ッ場ダムの地すべり対策についてでございますが、適切に行われており、問題がないと考えております。

○福士委員 今まで余り余計なことをいわないで質問してまいりましたので、ちょっと一言いわせていただきますけれども、今のご答弁にありましたように、雨も降らず、渇水に対する安全度の低いところに幾つも幾つもダムをつくっても、それがプラスになるのかなというふうに疑問に思うんです。お答えいただいても、これは同じようなお答えをいただくんだと思いますので結構ですけど、国も都も事業を行うときの調査というのは、ほとんど大丈夫という結論が出されて、市民側の問題提起というのは無視され続けているんですよね。
 例えば、奈良県の大滝ダムというのがありますが、そこでもダム建設前に水没地域の外になる白屋地区というんですか、そこの住民が調査をして、水没地域だけじゃなくて周辺の集落でも地すべりが起きる危険性がありますということを訴えています。最悪、ダムをどうしてもつくるのであれば、建設されるのであれば、白屋地区の住民の移転対応もしてほしいということを要請されていたんですけれども、ここも、国はそれらの声を無視してダム建設を行った。
 その途端に、住民の指摘どおり、湛水の段階で白屋地区に大規模地すべりを起こす可能性のある亀裂が発生しています。ダムも満水にできず、集落の方々はばらばらな移転を余儀なくされて村は崩壊しました。
 八ッ場ダムの前に、東京都に供給される滝沢ダムでは、崩落箇所のすぐ上には国道が通っていまして、本当に間際まで崩落が起きておりまして、たまたま今回はぎりぎりのところで被害をまぬがれているという感じでした。危なかったと思います。
 八ッ場ダムにおいては、国土交通省が環境影響評価書では問題点はクリアしているよといっているのは私も存じております。
 しかし、酸性度も強い水質、先ほど来出ておりましたし、私も毎回毎回申し上げましたように、酸性度の強い水質と火山性の地質であること、それから、農業用としてはもう不要となってしまった現在の利水のあり方、それから、巨大ダムの建設後の治水が、都としても本音で検討されたのか、私は疑問に思っております。
 建設の話が出てからもう約五十年ぐらい宙ぶらりんに置かれた住民は、旅館業の仕事も専念できず、ほかの仕事の農業なんかの方々も仕事に専念できず、あきらめの中で、早く建設をという声も、先ほどほかの委員がおっしゃったように、確かに出ているのも私も存じております。
 しかし、東京都はそういう地域事情とか環境事情も無視したまま、取水の安定性ということだけ、とにかく人の地域を壊して自分の東京都さえよければいいよという取水の安定性ということだけを考えていいのかなと、私、非常に気になっております。
 毎年水道水の使用低下の中で、ことしも予算減額で組まれていますよね。今までの渇水時も、深夜の制限で都民は何も知らないまま、生活に不便も感じないで済んでいるぐらいのところですから、このような状況の中で、ダムをつくったけれども、また修復、修復、修復という形で終わるのでは困るんじゃないかなというふうに思っております。
 その意味で、真摯な対応をすべきだと思いますけれども、ご答弁は特に要求はいたしませんが、もし何かおっしゃりたいことがあったらどうぞ。(「だれにするの」と呼ぶ者あり)じゃ局長、ぜひお願いいたします。

○東岡水道局長 先ほどからお答えしているとおり、現在、都が保有している水源には課題を抱える水源が含まれておりますし、計画どおりの水源開発が進んでも、利水安全度は五分の一ということで極めて低い状況にある。将来、気候変動で渇水の危険性が増すだとか、もろもろ考えますと、やはりこの東京一千二百万人の都民に安定して水を供給していくためには八ッ場ダムがぜひとも不可欠だと考えております。
 なお、使用水量が減っているというお話がありましたけれども、たまたま今年度はうるう年で、来年度一日減るということで減っているんだと思います。(笑声)

○福士委員 すばらしいご答弁をいただきました。(笑声)うるう年じゃなくても、その前の年もたしか予算減額されていると思うんですよね。
 それで、これちょっと余談になって申しわけないんですが、柏崎の原発を先日見に行きました。活断層の上に原発を建てるということについても住民から疑問が出されておりました。柏崎のPRセンターの中には、活断層はあっても大丈夫ですというようなPR紙が書いてあって、しかもそこの大丈夫ですのところに赤線引いてあったんです。ところが、今回大丈夫じゃなかったものですから、その上に紙が張りつけてあるんですよ。
 このように、東京というのはほかの地域の、柏崎は新潟の人が恩恵を受けるわけではなくて、これ東京が受けています。あれは行政の仕事ではございませんけれども、やはり民間の危険性に対する調査というのは、自分のただの感覚だけでやっているんじゃなくて、結構皆さん調査をして、学者の方の意見も聞かれて、勉強もされて、真摯な状態の中で皆さんは意見を申し述べられておられますので、やはり住民の意見、それから市民の意見、それから本当に学者さんが、何でもオーケー、オーケーという学者さんだけではなくて、問題点があったら、問題点はあるよということも踏まえた上でこういう大きな事業というのは検討していただくようにお願いをしておきたいと思います。
 以上です。

○初鹿委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 事務事業に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○初鹿委員長 異議なしと認め、事務事業に対する質疑は終了いたしました。
 以上で水道局関係を終わります。
 皆さん、ご協力ありがとうございました。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後三時三分散会

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