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Tokyo Metropolitan Assembly

公営企業委員会速記録第九号

平成十五年九月三十日(火曜日)
第十委員会室
   午後一時三分開議
 出席委員 十四名
委員長東野 秀平君
副委員長近藤やよい君
副委員長東ひろたか君
理事ともとし春久君
理事富田 俊正君
理事比留間敏夫君
後藤 雄一君
鈴木あきまさ君
串田 克巳君
立石 晴康君
中山 秀雄君
三田 敏哉君
田中 晃三君
和田 宗春君

 欠席委員 なし

 出席説明員
交通局局長松尾  均君
次長谷川 健次君
総務部長木村 純一君
水道局局長飯嶋 宣雄君
次長甘利 鎭男君
総務部長中田 清己君
職員部長東岡 創示君
経理部長松井 庸司君
営業部長中村 忠夫君
浄水部長本山 智啓君
給水部長御園 良彦君
建設部長田口  靖君
企画担当部長鈴木 孝三君
設備担当部長六車 一正君
参事伊藤  豊君
多摩水道改革推進本部本部長鈴木 三夫君
調整部長中村 重利君
施設部長長岡 敏和君
技術調整担当部長滝沢 優憲君
下水道局局長二村 保宏君
技監大矢 爽治君
総務部長今里伸一郎君

本日の会議に付した事件
 水道局関係
  報告事項(質疑)
  ・水道メーター入札談合事件に係る対応について
  ・東京都水道事業経営問題研究会報告の概要について
 特定事件の継続調査について

○東野委員長 ただいまから公営企業委員会を開会いたします。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、水道局関係の報告事項に対する質疑並びに特定事件の閉会中の継続調査の申し出の決定を行います。
 これより水道局関係に入ります。
 初めに、水道メーター入札談合事件に係る対応についての報告事項に対する質疑を行います。
 本件については既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
 発言を願います。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○東野委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これに異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○東野委員長 異議なしと認めます。よって、本件に対する質疑は終了いたしました。

○東野委員長 次に、東京都水道事業経営問題研究会報告の概要についての報告事項に対する質疑を行います。
 本件については既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 資料について理事者の説明を求めます。

○中田総務部長 さきの委員会におきまして資料要求のございました事項を項目別に取りまとめ、お手元に配布してございます。その概要につきましてご説明申し上げます。
 一ページをお開き願います。水道需給計画の改定の経過及び実績でございます。
 上の表は、水道需給計画の改定の経過につきまして、策定年月別にお示ししてございます。中段の表は、一日最大配水量及び一日平均配水量の実績につきまして、昭和五十八年度から平成十四年度までの二十年間の推移をお示ししてございます。下の表は、給水施設能力の推移でございます。
 二ページをお開き願います。水源開発の計画概要と進捗状況でございます。
 水源開発は、利根川水系及び荒川水系における水資源開発基本計画に基づき、国土交通省及び水資源開発公団等が行っております。現在は、利根川水系の四事業と荒川水系の一事業、合わせまして五事業を実施中でございます。
 水源開発は、長い年月を要する上に、水源地域対策の困難さなどにより進捗もおくれがちでございますが、都としましては、水源施設の早期完成に向けた働きかけを行っているところでございます。
 三ページをお開き願います。東京都におけます過去十年間の渇水の状況でございます。
 平成五年度以降十年間で渇水が五回発生しておりまして、最大で一五%の給水制限を実施しております。
 なお、平成七年度及び八年度は、過去に例のない冬季に渇水が発生しておりまして、そのうち八年度につきましては、夏季に続いて冬季にも連続して渇水となっております。
 四ページをお開き願います。平成十四年度における口径群別の給水件数、使用水量及び主な使用者層でございます。
 給水件数は、小口径群が六百十四万七千件で、全体の九九%を占めております。
 口径群別の主な使用者層といたしましては、小口径群は、一般家庭や文房具店、書籍店などの非用水型の自営業、中口径群は、オフィスビルやクリーニング店、豆腐販売製造店など用水型の自営業、大口径群及び特大口径群は、ホテル、駅、空港が想定されます。
 五ページをお開き願います。需要構造の変化でございます。
 調定件数及び調定水量につきまして、それぞれ平成五年度と十四年度の比較をお示ししてございます。調定件数につきましては、小口径群で大幅に増加しているほか、中口径群、大口径群でも増加、特大口径群で微減となっております。
 一方、調定水量につきましては、小口径群では増加しているものの、中口径群以上ではいずれも減少しております。
 六ページをお開き願います。小口径群のうち、調定水量が十立方メートル以下の使用状況でございます。
 表のA欄にお示ししております小口径群の総調定件数七千四百五十六万八千件に占める十立方メートル以下の調定件数の割合は四四・一%となっております。また、この使用者層の一月当たりの平均調定水量は四・九立方メートルとなっております。
 七ページをお開き願います。基本料金の軽減措置についてでございます。
 現行料金では、小口径群については、支払い利息及び減価償却費の全額、維持管理費等の一部を軽減しており、原価に対して約六割の軽減措置を行っております。また、中口径群につきましても、支払い利息等の一部を軽減し、原価に対する軽減率は約二割となっております。
 八ページをお開き願います。水道料金制度に関するアンケート調査結果を取りまとめたものでございます。
 上段は、インターネット水道モニター及び水道モニターに対して、基本水量制と逓増型料金体系についてどう思うかということを聞いたものでございます。
 基本水量制につきましては、「現状のままでよい」という回答が上位を占めているものの、「基本水量をなくすべき」と「基本水量を下げるべき」とする回答の合計も四〇%前後あり、インターネット水道モニターでは、「現状のままでよい」という回答を上回る結果となっております。また、逓増型料金体系については、「必要である」との回答が大半を占める結果となっております。
 下段は、大口使用者に対して、現在の料金体系に対する認識と、逓増型料金体系の逓増度の緩和について聞いたものでございます。
 現在の料金体系につきましては、「趣旨は理解できるが、社会情勢や環境の変化によっては見直しも必要」とする回答が最も多く、また、逓増度の緩和については、「できれば、大口利用者の負担を軽減するような逓増度の大幅な緩和が望ましい」との回答が最も多くなっております。
 九ページをお開き願います。本年二月に東京都水道事業経営問題研究会がまとめた「今後の水道料金体系のあり方について 中間のまとめ」に関する意見募集の結果を取りまとめたものでございます。
 これからの水使用や負担のあり方を見直す中で重要と考えることについて聞いたところ、貴重な水資源の有効活用、すべての使用者に節水を促す仕組みづくり、地球環境の重視が上位三位を占める結果となっております。
 また、中間のまとめにおいて見直しの方向性として提示した基本水量制の廃止、経過措置として五立方メートルの基本水量設定、基本料金軽減措置の見直し、最高単価の見直し、水量区画の見直しについてそれぞれ意見を求めたところ、いずれも中間のまとめにおける提言を支持する回答が最も多くなっております。
 一〇ページをお開き願います。水道料金の未納件数と給水停止件数でございます。
 当局では、納入期限内に料金のお支払いがないお客様に対して、郵送等による数度の催告を実施しております。それによってもお支払いのない場合には、当局の徴収整理員による未納整理の対象として、それぞれの事情を考慮した上で未納料金の早期回収に努めております。過去十年間における未納カードの発行枚数、給水停止件数につきましては、表でお示ししてございます。
 一一ページをお開き願います。水道料金の条例減免対象者数の推移でございます。
 都では、生活扶助や児童扶養手当等の受給者に対しまして、給水条例に基づいて基本料金等の減免措置を実施しております。平成十四年度の実績で見ますと、合計で十一万一千二百十件のお客様が減免の対象となっております。
 一二ページをお開き願います。水道事業経営プラン二〇〇〇の概要でございます。
 水道事業経営プラン二〇〇〇は、平成十二年度から十五年度を計画期間とし、施設整備主要事業計画として、四年間で総額三千七百五十億円を計上しております。
 財政収支計画につきましては、単年度収支では赤字基調ですが、計画の最終年度である平成十五年度末には、累積資金収支が均衡する見込みとなっております。
 一三ページをお開き願います。平成六年度以降の財政収支計画の概要でございます。
 平成六年度から九年度を計画期間とする水道事業中期計画では、計画期間中に二千億円余の収支不足額が見込まれました。このため、三百十三億円の企業努力を行ってもなお不足する額につきまして、料金改定により措置することとし、平成六年六月一日から一六・一%の改定を行ったものでございます。
 平成九年度から十一年度を計画期間とする水道事業三カ年計画及び現行の水道事業経営プラン二〇〇〇では、いずれも収支不足額の発生が見込まれましたが、最大限の企業努力を行うことにより、計画期間終了時の累積資金収支の均衡を確保し、料金改定を回避してきたものでございます。この結果、平成六年の料金改定以来、通算で十年間、現行料金水準を維持してきたことになります。
 一四ページをお開き願います。財政基盤の強化にかかわる指標の推移でございます。平成五年度以降の実績をお示ししてございます。
 平成十四年度の実績では、職員給与比率が九・一%、企業債残高が七千二百三十二億円、自己資本構成比率が六三・九%となっております。
 一五ページをお開き願います。施設整備主要事業費の推移について、平成五年度から十四年度までの実績をお示ししたものでございます。
 水源及び浄水施設整備事業では、水源開発、浄水能力増強、高度浄水施設の建設等を行っております。また、配水施設整備事業及び多摩配水施設整備事業では、送配水管の新設、取りかえ、給水所の整備等を行っております。平成十四年度では、合計で九百三十八億円余の事業を実施しております。
 一六ページをお開き願います。損益勘定留保資金の推移でございます。
 減価償却費、資産減耗費等と、平成五年度まで計上しておりました自己資本造成費について、昭和五十八年度から平成十四年度までの二十年間の推移をお示ししてございます。
 要求のありました資料の説明は以上でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

○東野委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含め、本件に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○近藤委員 では、今後の水道料金制度のあり方についての研究会報告の中から何点か伺います。
 まず一ページに、水道事業を取り巻く環境の変化に的確に対応していくため、今後の料金制度のあり方について東京都水道局長から諮問されたというふうにありますけれども、そもそもこの諮問をするに当たって、局が現在の料金制度を含めた水道事業についてどのような認識を持っていらして、その認識に立ってこの諮問をされたというふうに思いますけれども、諮問するに当たっての局が持っていらした課題の意識と申しますか、料金制度のあり方を含めた考え方、もっと突き詰めていえば、諮問をどうしてしたのかというと簡単になりますけれども、その理由についてお答えください。

○中田総務部長 経営問題研究会に今後の料金制度のあり方を諮問した理由という副委員長のお尋ねでございますが、先ほど述べました資料にありましたように、需要構造の変化、あるいは都民の方の節水インセンティブを付与する必要性など、水道事業を取り巻く環境は大きく変化しております。
 こうした事業環境の変化に的確に対応していくために、十四年二月に東京都水道事業経営問題研究会を設置し、最初のテーマといたしまして、今後の料金制度のあり方について諮問したものでございます。

○近藤委員 もう少し詳しく伺いたいと思いますけれども、そうしますと、現在の料金制度がどうして、今部長がおっしゃったような課題にそぐわない制度であるのかというところについて、もう少し詳しく答弁していただけないでしょうか。

○中田総務部長 水道料金の体系につきましては、いろいろと法令等がございまして、一つには、原価に基づく形で設定しなさいという、地方公営企業法であるとか水道法の規定がございます。そういった趣旨に照らしてみますと、先ほど申し上げましたように、この十年間に水需要構造、水道の使用のあり方がかなり変化している。平成六年度に設定しました料金体系が、そういった原価に基づくという形で設定されたわけですけれども、この間の社会状況の変化あるいは水需要の変化、こういったことをとらえますと、経営研究会の答申にもありましたように、一つには乖離が出てきているのではないか、見直すべきではないかと、そういった問題、課題があるというふうに認識しております。

○近藤委員 今、料金は原価に即して設定するべきだというお話が出ましたけれども、そもそも水道料金の原価というのはどのように算定していらっしゃるんでしょうか。

○中田総務部長 基本的には、今までの料金設定の考え方を申し上げますと、計画対象期間、財政収支を見積もりまして、例えば四年なら四年、三年なら三年、その間の今後の財政収支、コストを、今までの需要等を踏まえまして算定いたしまして、一方、水の使用のあり方も算定いたしまして、これは推計でございますけれども、そうしまして料金対象経費を一たん出しまして、その後に、先ほどいいました水道の使用水量を推計したものでコストを出すという形が一般的な方法で、当局もそういった形で出しております。

○近藤委員 そこのところが大事だと思いますので、もう一回確認させていただきますけれども、まず、現在の料金体系の中で、東京都に入ってくる料金収入というのは、ある程度一定の決められたものがあると思うんですけれども、その決められたもので事業を展開するということで原価を割り出すという方法ではなくて、あくまでも必要経費を足し上げていって、これだけかかるから、それを東京都民の方にどのように配分して料金を払っていただくかというふうに割り返していって料金体系ができているというふうに考えて間違いないんですね。

○中田総務部長 ただいま私が申しましたのは非常に大くくりな話で、一ついえるのは、その前提として、先ほども述べましたけれども、企業努力であるとか、単にこれからかかる経費を単純に見積もってお客様の方にお支払い願うという形じゃなくて、できる限り最大限の企業努力ももちろん考慮いたします。
 また一方、水の使用のあり方と今申しましたけれども、一つ一つも、単純に大くくりで何立米これから出てくるから、割り戻して平均が幾らとか、そういう形で出すのではなくて、段階ごと、水量区間ごとの使用水量を、ある程度実績等を勘案して推計して、そのもとに一つの原価配賦という形で、例えば経費といいましても、維持管理費、需要家費とかいっぱいあります。そういったこと一つ一つ、原価の配賦というのも、これまた一つの方法というのは水道算定要領等がありまして、原価の配賦の仕方に一定の法則がございます。
 例えば需要家費という形で申し上げますと、これは大口であろうと小口であろうと、検針に係るコストというのは基本的には同じ、回数に比例するものですから、それは均等に割りつけましょう。あるいは水量費で、比例するコストについては一立米比例でやりましょう。ただ、固定費、例えば施設にかかわるものについては、どちらかというと、やはり大口の方に大きくコストがかかるというのは出ておりますので、それは大口の方に持っていただきましょうと。
 そういう意味では、一つ一つのコストを、総体的にはもちろん回収する、独立採算でやっておりますから、企業形態としてはそういう形で積算いたしますけれども、一方で法律等の要請によりまして、個別原価主義といいまして、原価、使った方の受益に見合ったコストを負担していただくという原則がありますので、細かい話になりますけれども、実務的にはそういう形で積み上げまして、一つ一つの料率表をつくり上げていくというのが私どもの基本的な作業でございます。

○近藤委員 それで、ある程度一定の期間、料金の見直しを行わないで来たというお話が先ほど説明の中にもありましたけれども、何でまた今この時期になって諮問をして料金体系を変えようとしているのか、その辺について端的に答弁していただきたいと思います。

○中田総務部長 先ほど資料の中でもご説明させていただきましたけれども、私どもの方の水道事業の料金改定が、直近のものは平成六年度に行ったものでございます。こうした中で、水道事業経営プラン二〇〇〇が今年度をもって計画が終了いたします。十六年度以降を展望し、現在の事業環境を踏まえた料金体系のあり方について、先ほどいいましたように、需要構造が変化しているとか、そういったことを考慮いたしまして、今、経営問題研究会を設置し、検討しているところというのが理由でございます。

○近藤委員 そうしますと、今の料金体系は、確かに環境を取り巻く状況にはそぐわないものであるかもしれないけれども、そぐわないといっても、このままの状態で置いておくことも可能だと、そういう選択肢もあるんでしょうか。

○中田総務部長 先ほど述べましたように、この十年の間で環境が変化して、今、副委員長がいわれましたように、乖離の程度の問題の認識の仕方だと思いますけれども、当局としましては、その乖離がかなり著しいということで、基本的には料金体系を見直すべきだという今回の水道事業経営問題研究会の答申の趣旨と同じ認識に立っております。
 ただ、最終的に料金体系の見直しというのは条例提出という形をとりますので、それに至るまでには、実務的には、先ほどいいましたような収支の計算であるとかさまざまなものを考慮しなければいけませんし、また最終的には、今申し上げましたように、知事が条例提出権を持っておりますので、知事のさまざまな判断のもとに、都民の負担という形になるかと思いますので、変化となりますので、そういったことは事実上残っておりますけれども、現段階におけます当局の認識としましては、やはり料金体系が、社会状況あるいは水需要構造の変化等によりまして乖離しておりますので、基本的には経営問題研究会の答申どおり料金体系を見直すべきだというふうには認識しております。

○近藤委員 しつこいようで申しわけないんですけれども、現在の体系と料金体系が乖離しているとおっしゃったんですけれども、具体的に何と何が乖離しているんですか。どういう部分が実情にそぐわないというふうにおっしゃっているんでしょうか。

○中田総務部長 今回、経営問題研究会の二つのテーマというのがありまして、一つは、ご提言いただいた内容ですけれども、基本的には節水のインセンティブ、これに対する社会環境が高まっているにもかかわらず、水道料金の現行料金体系がそれにこたえていない。特に十立米以下につきましては、使用者の使用の多寡にかかわらず変わらないというような状況があると、こういったものが一点ございます。
 さらにまた、最高単価の見直しといいますか、そういったことも、実は研究会の中で、いわゆる販売単価というのは平均が二百十六円前後であるわけですけれども、基本的に小口の方と大口の方の負担のあり方が、先ほど申し上げましたようなコストの問題はいろいろとあるんですけれども、それにしても若干その乖離が激しくなっていると。こういったことを照らし合わせてみたときに、先ほど申し上げましたような法律の規定であるとか都民の要望、こういったものを踏まえますと、変えるべきではないかというのが、具体的な料金体系の見直しに対する当局の認識の理由でございます。

○近藤委員 この報告書によると、大口の使用者の使用量が大分減ってきているというお話もございましたけれども、このままで行くと、公営企業として必要な収入を確保できなくなるというおそれもこれから出てくるというふうに局は見ていらっしゃるんでしょうか。

○中田総務部長 経営問題研究会の報告書では、大口需要が減退し、小口使用者へ需要がシフトするという傾向が今後も続いた場合、収入総額が減少するなど水道事業の健全な経営に支障を来すと指摘しております。特に一番最後のところにそれが触れられているんですけれども、当局としましても研究会と同様の認識を持っております。長期的には非常に厳しい状況にもあるのではないかというふうに考えております。

○近藤委員 そうしますと、最初に料金体系の見直しの理由のときに、一つは、小口の使用者に対しての節水のインセンティブを高めるということと、もう一つは、大口と小口の料金体系の乖離が激しいという理由を挙げていらっしゃいましたけれども、今、総務部長からお答えいただいたように、大口の使用者から入ってくる金額が減っていくという中で、堅実な企業の運営をしていくために、将来的には入ってくる収入が減ってくるという不安があるというふうに答弁なさったわけですから、結局、その大口が減る分を小口にもある程度負担してもらわなきゃいけないよというのが一番の理由ではないんですか。

○中田総務部長 今、副委員長がいわれました、結局、水道事業というのは、都民の方の、あるいは都市活動の本当に基本的なライフラインの一つを担っておりますので、水道事業の財政的な意味まで含めた安定的経営というのは至上の課題と思っております。
 ただ、一つにはそういう事業本体の安定経営もありますけれども、もう一つの理由であります節水インセンティブということ、これも非常に大きな柱の一本として認識しております。
 いずれにせよ、そういったことを二つ認識した上で、これから料金体系の見直しを図りたいと考えているわけですけれども、先ほど申しましたように、理屈の世界、理論の世界をそのまま適用するかどうかとか、今後、収支状況であるとか企業努力とか、そういったことをさまざま検討した上で最終的な形になっていくと、そういった形で私ども認識しております。

○近藤委員 先ほどから節水のインセンティブということを盛んに繰り返されるわけですけれども、この報告書の中で一つ提案されている基本水量を五立方メートルまでに設定しというのを仮に入れた場合には、部長がおっしゃるところの節水のインセンティブが働いて、どの程度の節水になるというふうに考えていらっしゃるんですか。

○中田総務部長 具体的な水量という形では、なかなかそれは、認識というか、計量しがたいところもございます。一つに、使用者層のあり方、例えば小口の方が単身のサラリーマンであるとか学生さんであるとか、あるいはワンルームのオフィスであるとか、実際のご家族がいらっしゃる方、水道に対する需要のニーズというものの緊急性と申しますか、経済用語でいえば価格弾力性みたいな問題もございますので、そういう意味では、定量的に、この制度を改めた場合、この程度減るということはお示しできませんけれども、定性的な話としましては、先ほども説明しましたけれども、現在の十立米の方の平均水量が五立米ということになりますと、そこに至るところにかなり価格が反映する結果としまして減っていくのではないかと。
 一般的な傾向、定性的なお話といいますか、意見で恐縮ですけれども、そういったことは期待できるのではないかというふうに考えております。

○近藤委員 この報告書にもあるように、見直した場合には、十立米以下の、今までお金がかかっていない方たちからいただくわけですから、事実上の値上げになるということがあるわけですよね。
 ですから、軽減措置に配慮しなければいけないということも書かれているわけですけれども、先ほど、ことしで水道事業の計画が一応終了するということで、ということは、来年度から新しい計画をもちろんこれから策定されていくわけだと思うんです。その新しい事業計画にそぐうような料金体系をこれから考えていらっしゃるということを考えれば、新しい料金体系というのは、もう待ったなしの来年度から導入という流れができているんじゃないかなというふうに思うわけです。
 来年度といいましても、来年の予算を上げていくにも、今十月になんなんとしているわけですから、非常に短い期間の中で、今まで十年間しなかったという料金体系の見直し、抜本的な見直しをしていくに当たって、議会も含めて広く一般都民の方々にも、どのように変わるんだろうか、自分のところの水道料金はどの程度変わっていくんだろうかというような不安も大きくなっていくかというふうに思うんですけれども、今私が申し上げたことは、多分、十六年度からの新しい事業計画と連動して料金体系の見直しをされるのではないかというふうな私の考えですけれども、局としてはそれについて今どのように考えていらっしゃるのでしょうか。料金体系の見直しの時期についてですけれども。

○中田総務部長 基本的には現計画が今年度で終わりますので、新しい計画は来年度以降という形になります。通常今までですと、新しい計画ごとに、直近のものについては料金据え置きという形になっておりましたけれども、従前ですと、計画と同時に新しい料金体系を実施するというのが今までの通例でございました。
 したがいまして、十六年度に新しい計画をつくるとなりますと、今から新しい計画のために、実はもろもろの要素がございまして、整備計画であるとか企業努力であるとか、そういった収支の見込み等も含めました実務的な作業を行って、従来のやり方ですと一定にお諮りするというのが基本的な形でした。
 そういう意味では、先ほどいいましたように、最終的な条例提出という形をとりますので、ご判断というのは知事が議会にお示しするという形になるかと思いますけれども、実務的には今そういった形で検討しているというのが現在の進捗状況でございます。

○近藤委員 この中には、料金体系の見直しとともに、都民の方から、例えば毎月料金を徴収してほしいだとか、いろいろな要望が出ているというふうなことも書いてありますけれども、見直すのは料金体系だけではなくて、そういった要望も早い時期に受けとめて事業を改善していくというようなプラスの面での見直しも進めていただきたいですし、さっき申し上げたように、これから先細っていくであろう、大口の使用者から取れなくなるお金を小口から確保するという面ばかりを強調されるのではなくて、事業に求められる質が変わってきているという報告書の内容がありまして、今までの設備一辺倒から、これからは水の質、安全性に都民の要望も集まってきているということがありますから、そういった都民の水道事業に対する意識の変化に、これから局として、料金体系の見直しを経てどのようにこたえていくんだろうか、それが都民に、ただ単なる料金の値上げということで終わらない、上げた分、このように皆さん方の水道事業を変えていきますよ、皆さん方にこのようにわかっていただける形で、料金の値上げの部分おこたえしていきますよというものがなければ、どのように節水のインセンティブ云々というふうにおっしゃっても、なかなか理解が得られないのではないかと思います。
 水道事業自体の求められる質の変遷というものを踏まえながら、どのように都民の期待、要望にこたえていくおつもりなのか、最後に局長に伺って、質問を終わりたいと思います。

○飯嶋水道局長 ただいまいろいろご指摘ございましたように、水道事業の今後の経営のあり方、サービスのあり方、そういったものにつきましては、これまでも都民からのさまざまな要望をいただいております。そういったものを今後の経営計画に最大限取り入れまして、その上で収支を見通した上で新たな料金体系というものを設定していきたい、そういうふうに考えております。
 もちろん、その中では、現在できる限りの企業努力もした上で、改めてご提案させていただきたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。

○ともとし委員 それでは、今までの質問の中であった点について、若干重複する部分も出てくるかと思いますけれども、質問をしていきたいと思います。
 まず、十年間水道料金を据え置いたと、そのことに関しては、我が党はもちろんのこと、他党についても十二分に評価はしているのではないかなと私は思います。
 しかしながら、この研究会の報告の内容が水道料金そのものにかかわってきているわけでして、こういう研究会の報告書が出た段階で、もう既に水道料金は上がるんじゃないかというような危惧した意見が多方面に出てきておりますし、また、ある意味では公共料金の値上げの突破口がこの水道料金から始まるんじゃないかというような意見等を、いろんな選挙戦の中でこれをうまく使う政党も出てくるわけでありまして、この辺は、出す時期というのは気をつけてもらわなきゃいけないなと思っているわけです。
 実質的に都民生活に大きく影響する内容だと思いますので、先ほども質問の中にありましたけれども、この研究会を設置して今後の料金体系のあり方を諮問した背景、理由、この辺についてもう一回質問したいと思います。

○中田総務部長 経営問題研究会の設置の理由でございますが、今現在、水道局におきましては、水道事業経営プラン二〇〇〇に基づきまして、質の高い給水サービスの提供等に努めているところでございますが、需要構造の変化や節水インセンティブを付与する必要性、こういった水道事業を取り巻く環境が大きく変化しております。
 また、都民からも、十立方メートルまでの基本水量制に関しましては、不公平感や節水意欲の観点に立った見直しの要望、こういったことが数多く局の方にも寄せられております。
 こうした事業環境の変化に的確に対応していくために、学識経験者など各分野の方から構成されます東京都水道事業経営問題研究会を設置して、テーマとして今後の料金制度のあり方について局長から諮問したものでございます。

○ともとし委員 都民からの要望があってそういう研究会を設けて諮問したと、そういうふうにも聞こえるわけですが、先ほどのアンケート調査の結果内容等を聞かせていただくと、本当に都民からそういう要望があったのかなと、そういうふうに思わざるを得ないような内容にも聞こえるんですが、都民からの見直しの要望があったという、その辺について具体的に答弁願いたいと思います。

○中田総務部長 要望の具体的な内容でございますけれども、月々の使用量が十立方メートルに満たない小口の使用者の方から、例えば十立方メートルまでの水の使用量の多寡にかかわらず料金が定額、一三ミリですと九百二十円になっているわけですけれども、こういった基本水量制を採用しているため、十立方メートル使用した人との負担が全く変わらない、これは不公平ではないかという声がまず一つ内容的にはございます。
 また、同じようなところがあるんですけれども、一方、十立方メートルまでは、節水しても、先ほどいいました料金負担は変わりませんから、一般論として十分な節水のインセンティブが働かないのではないかと、こういった状況にありますので、今、地球温暖化を初め環境に対する意識が非常に高まっている中で、貴重な水資源ということも一つ大きな社会環境の変化でございますので、大事なことでございますので、水資源確保の観点から、料金体系の中にこういった節水のインセンティブを期待できるような仕組みを今以上に取り入れるべきではないかと、こういった声が具体的にございます。

○ともとし委員 今のような答弁ですと、とても都民の方からそういう要望を出したとは思えないんですよね。要するに、五立方であろうと十立方であろうと基本的に変わらないのであれば、それこそ自由裁量の中でできるわけですから、都民としてはこれほど楽なものはないという、逆の思いもする人が非常に多いような感じがするんです。
 また、そういうふうに一つの歯どめをかけないと節水に都民の感情がわかないという、その辺のことは水道局の方でいっていることであって、都民の方がそういうふうにいうというような認識にはなかなか立てないんですが、都民要望からそういうものがあったとして局の方は認識しているんですか。

○中田総務部長 決して私ども局の方からこういったことを申し上げているわけではなくて、先ほどちょっと説明させていただいたかと思うんですけれども、十立方メートル以下の方の現実の平均使用水量というのが五立方前後です。そういたしますと、現実にそういった方は、五立方使っている方と十立方使っている方のメリットは全く同じなわけです。そういったものを個々人から見たときに、やはりこういう状況ですので、一つには私ども事業の、こういっては何なんですけれども、周知PRもありまして、節水という意識がかなり浸透している部分もございます。したがいまして、例えば節水ごまを使ったり、節水型便器とか、最近そういったことをどんどん取り入れて、ご自分としては従前の使用形態から節水を心がけて実績を上げたにもかかわらず、負担する料金に何ら反映していないではないかと。こういったことは、都民の方個人個人から容易に出てくる発言ではないかというふうに私どもは考えております。また、実際そういった声がその結果として寄せられたのではないかというふうに考えております。

○ともとし委員 じゃ、具体的な数字を示していただきたいんですが、十立方のぎりぎりまで使っている人と、五立方くらいでとまっている人の比率というのはどのくらいなんですか、今の中で。

○中田総務部長 これは、経営問題研究会、前回のときにお配りした資料の資料集の、ちょっと手元にないので申しわけございません、六ページなんですけれども、基本水量内の調定件数の詳細という資料がございまして、そこでお示ししてあるんですけれども、平成五年度と十二年度、基本水量内調定件数という意味では、二千三百万件が平成五年度、平成十二年度が二千九百万件、非常に大ざっぱな数字ですけれども、十立方以下の方がいらっしゃるわけですけれども、おおむね基本的には二百万件ぐらい、一番少ないところで百七十万件ぐらい、多いところで二百四十万件ぐらい。ですから、二百万ぐらいのところを前後して、ほぼ均等した形で使用水量の実態がそういう内訳になっております。
 ばらつきはございますけれども、二百万件前後で調定件数は動いているということでございます。資料がない中で申しわけございません。

○ともとし委員 簡単にいうと、二千九百万件のうち二百万件ぐらいが要するに五立方以下だということですか。

○中田総務部長 済みません、言葉が足りませんで。一立方刻みでいきますと、一立方未満、一立方使った方、二立方使った方ということで、一、二、三、四、五で十いきますよね。それがおのおのの階層で二百万前後ということですので、均等ですね。階段でいきますとゼロから十ありますけれども、その階段ごとにほぼ二百万件前後の調定件数で推移しておりますので、大ざっぱにいいますと均等で、一つの立米といいますか、偏在しているという形はないのではないかという傾向が、五年度も十年度も出ております。
 以上でございます。

○ともとし委員 要するに質問したことに答えてくれればいいんであって、小口の中の五立方以下というのはどのくらいあるんですかと。これでいくと、とにかく全体の九九%が小口なんだけれども、そのうち五立方というのは、その中の十分の一ということでしょう。

○中田総務部長 五立方の方もおおむね二割程度ということですので、もちろんその中には一立方の方もいらっしゃるわけで、平均が五立方メートル前後ということでございます。十立米までの基本使用量内の全使用者の平均使用水量が、おおむね半分の五立方メートル、四・九ぐらいだと思いますけれども……

○ともとし委員 パーセントでいくとどのくらいあるんですか。

○中田総務部長 全体の使用者数六百四十万件のうち、小口の方が四〇%いらっしゃいまして、そのうちの二〇%が一から五の五トン以下の使用者です。ですから、全体の調定件数の二〇%が五立方メートル以下ということです。

○ともとし委員 要するに二〇%ぐらいの方からいわせれば、確かに基本料金的に十立方のあれと同じにするのはおかしいじゃないかと、もっと安くしてくれと、そういうふうにいうというのはあると思うんですよ。ところが、あとの半分の方は、それだけのものを十分使っているわけですから、具体的にはそういうような話は出てこないんじゃないかなというふうに思うんです。
 仮にこういうような形で値段を上げた場合、それこそ今の料金体系よりもある程度収入を多くしようと思えば、相当の金額を上げないとそれだけの値段になっていかないし、また、五立方以下の方が、当然基本料金が下がってくるとは思いますけれども、基本料金を下げていただいたという認識にも立てないような料金体系をつくらないと、プラスになっていかないんじゃないですか。

○中田総務部長 現行の料金体系は、先ほど来説明していますように、基本的には小口の方については軽減をしておりますので、今後の話になりますけれども、これは先ほど来いっておりますように、いろいろなプロセスを経て出てくるわけですけれども、そういう意味では、単純に原価をそのまま料金表にあらわすとか、そういったことは今後のやり方としては通常あり得ないと考えております、
 ただ、負担の軽減率の見直しは若干すべきではないかというのは、研究会から答申をいただいておりますけれども、先ほど申しましたように、いろいろと試算したり、あるいは企業努力の結果であるとか、そういったことをこれから積み上げていきますので、今、先生がおっしゃった意味で、理屈的には確かに相当なものという形になりますけれども、現行料金自体がそういった理屈どおりの形になっておりませんので、今までの経緯を踏まえまして、そういった形をすぐ理屈どおりできるのかとか、あるいは今後の収支はどうなるのかとか、企業努力としてどういったものがメニューとしてあるのかとか、そういったことを具体的にこれから以降やっていきますので、今、直ちにこの場で仮定の話というのはなかなかできないのかなというふうに考えております。

○ともとし委員 仮定の話であろうと何の話であろうと、料金は今まで以上にプラス方向に持っていかなければ事業が成り立たないというか、状況的に大変になるというので、料金の見直しをやるわけでしょう。料金を見直しして、全体的に、大口も含め、小口も含め、料金は下げますよというんだったら、これ以上質問しないですよ。今まで以上に上げますよということでしょう。そうすると、大口を下げるんだから、当然、小口のところは大幅に上げなきゃだめでしょう。どうなんですか。

○中田総務部長 同じ答えの繰り返しになって恐縮なんですけれども、具体的な料率表を議会にお示しするという段階に至るまでは、先ほど来いっておりますように、現行料金体系自身もそうでございますけれども、今後の収支の見込みを立てまして、どの程度の過不足が出るのか、あるいは今後どういった企業努力ができるのかとか、そういった収支計算は一つ出てきます。
 それと同時に、今後の水の使用はどういうふうになっていくのかとか推移、そういった問題もございます。さらに、現行の料金でもやっておりますような軽減措置ですね、こういった複雑なさまざまな過程を経まして具体的にやっていきますので、この段階で先生方の方に、小口を上げるとか、そういった話はできないということでございます。

○ともとし委員 だって、さっき近藤委員のときに、十六年度の予算の中で具体的なものを提示していくような方向性があり得るような答弁をしていませんでしたか。十六年度の予算の中でそれなりのものを提示していくということになれば、今やっていなかったらおかしいじゃないですか。

○中田総務部長 まさに今やっている最中でございまして、通常予算でございましても、単年度予算でございましても、十一月の時点で作業的には終わるという形になって、それから知事の査定等があるわけですけれども、まだ九月の段階ですので、今まさにやっている最中ということでご理解していただきたいと思います。

○ともとし委員 要するに、九月の今の定例会の中の委員会では示せないけれども、十一月の委員会の中では具体的に全部出てくるわけですね。

○中田総務部長 十一月の段階では予算原案という形で出しておりまして、通常、先ほど申し上げましたように、知事が、条例改正の提案がございますので、知事の査定を経た段階で初めて議会にお示しできるものでございますので、十一月の段階ではまだ、料金改定は、知事段階、査定を終わっておりませんので、お示しできないと。通常そういう形で平成六年度もやっておりまして、従前の料金改定の際も、基本的には一定のときに先生方の方に、最終的な知事の査定を経ましてお示しする形になるかと思います。

○ともとし委員 要するに、十六年度の中で、全く値上げを前提にして、答申されたものを活用していくということになるわけですよ。しかも、この答申されたことについての質問というのはきょうから始まったのであって、次の一定の段階までなんて、本当に数カ月しかないですよ。しかも、その数カ月の中ですら、そういったものも公表しないで、一定の中の約一カ月ないし二カ月ぐらいの間の中で、都民の九九%に当たる、それこそ多数の方たちに影響するような料金体系を、我々としても検討していかなければならないと。これは答申の意味がないじゃないですか。答申が出て、それなりの一定期間というのが過ぎてきたんだから、少なくとも局としても、今既に作業が始まっている中で、公にできるものについては、どんどん公にした方がいいんじゃないですか。
 やっぱり今、それこそ世の中すべてがデフレの状況になってきて、一般的にすべての物価が安くなっているんですよ。そこに突出して公共料金が値上げの方向性になるということになれば、これはちょっと問題になりますよ。少なくとも水道局はその突破口を開こうとしているわけですから、都民が納得できるような方向性の論議というのはさせてもらわないと、我々だって都民に対して具体的なそういう話というのはできませんよ。もうちょっと具体的に出ませんか。

○中田総務部長 今の段階で具体的になっているのは、答申の結果が出た考え方、これは研究会の方のご答申に出た考え方で、きょうこの場でいろいろと先生方からご質問を受けて、当局の答申に対する考え方を述べているわけですけれども、具体的なものといいますのは、先ほど来いっておりますように、条例そのものという形になりますと、これは都としての使用料、手数料であるとか、さまざまな都民に対する負担を総合的に勘案して、知事が議会に条例を提出するという形になるかと思います。
 したがいまして、これはご案内のことで非常に恐縮なんですけれども、そういった意味では、今この段階で局として、しかも、先ほどいいましたようにまだ作業の過程でございますので、試算を議会の場にお示しするということは、事実上できないというふうに考えております。
 ただ、この経営問題研究会の答申も含めまして、都民の方の最大の関心である公共料金の大きな問題であります水道事業ということでございますので、先生方も含めまして都民の方に、先ほどいいましたようにいろいろな制約があるわけですけれども、できるだけの資料提供はさせていただいて、ご指摘の点につきましても努力していきたいというふうに考えてはおりますけれども、今申し上げましたように、定性的な限界もございますので、今この段階で具体的な数字は出せないというのが結論でございます。

○ともとし委員 先ほどの近藤委員に対する答弁も含めて、この研究会の答申というのは、局としては、今までの経験上からいってまさに妥当だと、局が考えた内容とさほどの違いもなく答申されているというふうに思っていらっしゃいますよね。

○中田総務部長 提言の内容にはさまざまな具体的な点がございますので、実施の時期であるとか内容であるとか、また、提言そのものがかなり抽象的なものもございますので、具体的に判断できない部分もあります、しかしながら、大筋の方向としての考え方、料金体系のあり方の考え方としては、基本的な認識は同じであるというふうに考えております。

○ともとし委員 さまざまなものの中にはいろいろあるけれども、料金体系については、この答申の案というのは全く妥当であると、そういうことになるかと思うんですよ。妥当であるがゆえに、十六年度からこれを答申どおりある意味ではやっていかなければならないということから、今作業に移っているわけでしょう。知事の査定を受けながら、知事が提案できるような内容にしていこうとしているわけですよ。
 そうすると、答申の内容と恐らく変わらないものが出てくると思います。要するに、大口は下げて、小口のものについては一定の値上げという形のものが出てくるのではないかなというふうに、今の話を聞いていただけだって十二分に我々は感じちゃうんですよ。そういう内容なんでしょう。

○中田総務部長 基本的な大きな流れというのは、今、理事がおっしゃった形で、節水インセンティブを付与できるような料金体系の方向性に持っていきなさいということと、いわゆる水需要構造の変化に伴った原価のあり方、これは法律であるとかさまざまな要領等で制約がございますし、また指導がございますので、そういった形で見直すということが妥当であると、そういう方向では認識は一致しております。
 ただ、先ほど来いっておりますように、具体的な、十を五にしたり、あるいは基本水量がどういうものとかということによりましては、さまざまな具体的な展開というのが、今後の収支の見通しであるとか企業努力の結果であるとか見通し、こういったものによってかなり具体的な形が変わっていくことは今までも経験上ありますので、具体的にこの段階で、今、理事がおっしゃったような、小口が全部上がるのかとか、あるいは大口は下がるのかとか、提言自体が一つ一つのフレーズについて述べておりますので、トータルな料金表になりますと、先ほど来いっておりますようなさまざまな状況、プロセスを経て決まってきますので、今のこの段階で、大きな方向としては答申のとおりと考えておりますけれども、具体なものとしてどういったものというのは、この段階ではまだ出せないというのが正直なところでございます。

○ともとし委員 総務部長は相当苦しい答弁をされているので、水道局そのものは今日まで相当努力して、十年間値上げもせずに頑張ってきている、そのことについては評価しておりますということについては冒頭申し上げたとおりでして、評価しているんですよ。評価はしているのだけれども、しかしながら、こういう値上げ問題というのは非常に微妙な問題ですから、しかも、公共料金のトップを切ってそういうようなものをやろうとするんだったら、少なくとも企業内、要するに局内のいろんな面での努力、人件費だとか経費だとか、いろんなものを含めながら、そういったものを最大限ここまで努力しましたと、しかしながら、この結果こういうような今の状況にありますというようなものを示しながらやっていかなかったら、都民はなかなか納得できるものじゃないと思います。
 たとえ少量の値上げであろうと何であろうと、値上げをするということについては、すべてみずからの努力ということを前向きに出しながら、その上で判断していただくということが大事になってくるかと思いますので、私は、今後についてもこの委員会に残らせていただきますから、引き続きしっかりやってまいりたいと思いますので、きょうの段階はこれまでにしておきたいと思います。

○和田委員 私も継続して経営問題研究会に関連してお伺いしたいと思うんです。
 私は、二月二十六日の公営企業委員会で、中間まとめが二月十八日に出されました直後の二十六日に、四、五問にわたってこの料金改定の問題に触れています。細かなことは避けますが、そして今回、七月二十三日に最終の答申、まとめが出されたという経緯があるわけです。
 今、二人の委員のご指摘のとおり、行政がこの種の見直し、改定ということになると、当然その行き着く先は値上げというものが、ある意味ではこの種の研究会や審議会が露払いをするような形で、後から横綱だか大関だかわかりませんけど出てきて値上げと。その妥当性と正当性を与えるために、研究会なり審議会が出てくるというのは通り相場になっています。
 したがって、私は、二月二十六日のこの委員会でも、ある程度値上げを予想した形で、中間まとめではありましたけれども、取り上げました。今回、本答申が出されて、まさにお二方の委員のご指摘のとおり、これは十六年度からになるかどうかはわからないけれども、いわゆる値上げの大体の環境づくりが始まったなという感を強くしているわけです。
 そこでまず私は次のことをお伺いしたいと思うんです。平成六年に料金改定がなされました。先ほど来、十年間この料金改定はそのままになっているというんですけれども、その平成六年の料金改定は実に一六・一%も値上げしているんです。一六・一%ですよ。それを十年間その後値上げしないというのは、ある意味では、一六・一%値上げしたから、その後十年間は値上げはしませんよという、そういういいわけというか、妥当性を与えた一六・一%だったと私は思う。それが十年間続くのは当然だと私も思います。
 そこで、平成六年に料金改定がなされてから、最近のデータまでで幾つか、これは都民生活にかかわる問題ですので、変化の資料をご報告いただきたいと思うんですが、標準家庭の家計に占める水道料金の支出割合は何%ぐらいになっているのかというのが一点目です。
 二点目は、先ほど来出てきている一三ミリから二五ミリまで、小口径群の従量料金の変化、これを水量と料金の状況の変化を含めて示してもらいたい。
 いわゆる標準家庭の家計に占める水道料金の比率、それから小口径群の従量料金の変化、この二点、お伺いいたします。

○中田総務部長 料金改定直前の平成五年度と直近の平成十四年度のデータを比較してお示ししますと、まず初めに、標準家庭の家計に占めます水道料金の支出割合でございますが、これは総務局の統計資料「都民のくらしむき」に基づきまして推計いたしますと、平成五年が〇・七二%でございます。直近の平成十四年が〇・九〇%ということで、水道料金の支出割合がやや高まっているという状況になっております。
 次に、小口径群の従量料金の変化につきましてですが、平均使用水量は、平成五年度が十八・三立方メートル、平成十四年度が十五・九立方メートルとなっておりまして、これはやや下回っております。
 これは仮定計算なんですけれども、従量料金が基本水量十立方メートルを設定しているため、それぞれ超過します水量について、平成六年度に料金改定いたしましたので、若干ベースが異なってきますので、現行料金で計算いたしますと、平成五年度が千四十円、平成十四年度が六百五十円となっております。

○和田委員 先ほど来、今回のまとめは、節水のインセンティブを働かせるというのが大きな政策目標になっているように答弁がありました。まさに今のご報告のとおり、都民は賢くもみずから節水をしているんですね。例えば「都民のくらしむき」についてということで、これは家計費に占める水道料金の割合ですけれども、五年が〇・七二、それから平成十四年度は〇・九〇となって、これはある意味では、今日、家計が可処分所得も含めて減ってきているというところから、相対的に水道料金の家計に占める比率が上がってしまったという残念な結果だと私は読み取ります。
 それからもう一つ、小口径群の従量料金ですね。これについては、平成五年が一八・三と今おっしゃった。それが十四年になったら一五・九と、まさにここにインセンティブが働いてきているというふうに私は思いますし、当局が考えている以上に、使用者、都民は賢く使用水量についても勘案をしてきているというふうに思うんです。
 さらに、従量料金についても、十立方メートルを設定している、先ほどから出てきている五立方じゃないということもありますけれども、平成五年が千四十円だったものが、平成十四年度には六百五十円と、大体四百円近くは節水をしてきているというふうにこの数字はいっているんです。
 特に、先ほど来出ている小口径群の一五から二五ミリについては、この平成五年から十二年度までで実に八百三十九万五千件もふえてきているんですね。それは単身者もいるし、高齢者二人になるかもしれないけれども、少なくとも家族がこの七年近くの間に八百四十万もふえて、水道を使う人がふえてきているということが明らかになってきているわけです。そういう反面、千四十円から六百五十円というふうに節水もしてきているということで、都民の生活者の中では、水道料金の節水インセンティブは十二分に働いているというふうに私は思います。
 したがって、後で基本的な質問をいたしますけれども、都民を取り巻く標準家庭の家計、あるいは従量料金についての都民の賢い水道料金に対するさばきといいましょうか、つき合い方というのは、皆さん方が考えているように、立派に節水インセンティブが働いてきているというのが、今日までの一つの、この資料による結果だろうと私は思います。
 次に、二番目の質問に入りますけれども、私が、財政収支計画の概要ということで、平成六年度以降の資料要求を行いました。ここでは、平成九年、それから十一年、さらに十二年度、十五年度と、こういうふうになったり、あるいはさかのぼって六年、九年となったりしております。その収支不足額というのがそれぞれ三百二十億余あるいは三百九十億余というふうになっておりますが、これのそれぞれ計画年度を見ると、平成九年、十一年、十二年度、十五年度というのは、不足額はないんですね。バランスがとれてき始めているんです。こういう状況の中で、具体的にどういう企業努力が行われてきたのか。この平成九年度から十一年度までの水道事業三カ年計画、それから水道事業経営プラン二〇〇〇というのにそれぞれ三カ年ずつあったわけですが、それの努力の中身を項目別にお答えいただきたいと思います。

○中田総務部長 資料13の財政収支計画の概要にございますように、平成九年度から十一年度を計画期間といたします水道事業三カ年計画におけます企業努力は、合計で三百二十億になっております。
 この重立った内訳を申し上げますと、職員定数の四百人削減あるいは事務事業の効率化によりまして七十億円の企業努力を実施しております。さらに、工事コストの縮減で百七十四億円、未利用地の売却等によります収入の確保七十六億円、こういったものを積み上げまして三百二十億円の企業努力を実施したところでございます。これは、予定といたしましてほぼ計画どおり実施したところでございます。
 また、現行の水道事業経営プラン二〇〇〇におきましては、職員定数の五百人削減など事務事業の効率化で百七十二億円、工事コストの縮減などにつきましては百五十億円、未利用地の売却等によります収入の確保では六十八億円、合計いたしまして三百九十億円の企業努力を予定しておりまして、まだ最終年度は終わっておりませんけれども、これまでのところ、おおむね計画どおりに実施しているところでございます。

○和田委員 公営企業そのものの持っている役割が、公営企業法あるいは水道法にも依拠されますけれども、黒字を出せば出すほど褒められるとか、公営企業なんだから、どんな赤字でもしようがないよというものじゃないですよね。そこにご承知のとおり書かれていますよね。
 さてそこで、私が資料要求して出された水道事業三カ年計画の九から十一年度と、経営プラン二〇〇〇の十二年度から十五年度の中では、水道事業三カ年計画では六億三千九百万赤字になってはいますけれども、しかし、ほぼ赤字はないに等しい。それから十二年度−十五年度については三百九十億、これは全くとんとんで、赤字でも黒字でもないような数字にはなっている、小さな端数は別にしても。こういう総体の環境があって、なおかつ、さきに触れた都民が節水インセンティブという、皆さん方が考えているとおりに着実に生活者態度を変えてきているというときに、なぜあえて今ここで値上げなんだというクエスチョンが出てくるんですよ。どうなんですか。

○中田総務部長 一つには、今年度も含めまして過去十年間、現行料金体系を維持してきて、財政収支も累積収支がほぼ均衡に予定どおりいくという形になっております。
 ただ、先ほど来申し上げましたように、企業の料金、水道事業の公営企業としての料金体系のあり方としましては、一つには、やはり社会的な環境であるとか都民の意識の変化、こういったことを取り入れるという形が原則でございます。言葉をかえますと、単に総収入が原価を賄うだけであってはならないわけでありまして、基本的には受益者負担ということで、使った、あるいは受けた量に従ったコストを負担していただくと、こういったものが原則となっております。したがいまして、先ほど来いっておりますけれども、水需要構造が変化してきている中で、そういった面での乖離もやや出てきているのではないかということが一点。
 さらに、先ほど質問がございましたけれども、長期的に見た場合、必ずしも水需要の使用のあり方等に照らし合わせてみますと、健全経営の安定化という意味でも、脆弱な要因がやや出てきているのではないかという認識がございます。
 さらに、先ほど来繰り返して申し上げますけれども、節水インセンティブとか社会環境、環境に対する意識の向上、こういったものを料金体系の中に取り込むべきだというのが、今回の研究会の提言でございまして、そういった意味では、そういったことを含めて、今この時期に料金体系を見直すべきではないかという認識が私どもの考え方でございます。

○和田委員 さきにご報告いただいた九年度から十一年度までの水道事業三カ年計画では、実に職員定数の四百人削減、引き続く事業経営プランでは五百人、職員は九百人削減をしています。それから、工事コストの縮減でこれまた百七十二億、百五十億ですから、三百億円も縮減してきて、努力をしています。
 職員定数の九百人の削減というのは、その背景に家族がいるわけですから、大変だったと思いますし、皆さん方も血の出る思いだったと思いますが、当事者はもっと大変だったと思う。それから、工事コストの縮減なども、国の規制緩和で、それまで水道の管はもっと深く掘らなきゃいけないのを、そんなに深く掘らなくてもいいよという土木費の軽減、規制緩和によって浅く掘っていいというようなことから、百七十四億とか百五十億というような形の工事コストの縮減なども図られたと思うんです。こういう貴重な積み重なりの上で、少なくとも経営プラン二〇〇〇では三百九十億がとんとんで終わってきているという自信を持っていいと思うんです。
 そこに加えて、なぜ見直しなのだと。これはあくまでも、神野さんを含め識者の方の答申というか、一つの考え方なんですよ。これを、今、我々のような議会の意見も聞き、皆様方の意見もまぜて、まぜてまぜてコンクリートミキサーのようにして、じゃどうするかという話になってくると思うんです。
 したがって、今、このデフレの時期、先ほど来お話があったけれども、家計圧迫が多いというときに、少なくとも十六年度からやるなんてことは絶対に私は反対をします。これははっきりいっておきますけれども、反対です。
 我々は、学者先生のまとめを、ただ右から左にどうぞというわけにいかない。我々の後ろには生活者がいて、都民がいて、そして生活に苦しい人たちがいて、我々が選び出されてきていて、代表者なわけですから、その我々に、少なからず露払いをするような形で、ここで説明したから、もう十六年度からなんていうような、そんな軽々たる態度では決して許さないということだけ申し上げておきたいと思います。
 そこで、基本的な問題なのですが、公共料金全般にかかわる原則をここで確認しておきたいと思うんです。水道料金についても、特に法令上の規定原則があれば、改めてここでお話しいただきたいと思います。

○中田総務部長 水道事業の事業法でございます水道法におきまして、水道料金の決定に関しましては、同法第十四条第四項において幾つか規定がございます。このうち第一号では、「料金が、能率的な経営の下における適正な原価に照らし公正妥当なものであること。」と規定しております。また、同じく第四号では、「特定の者に対して不当な差別的取扱いをするものでないこと。」としております。
 また、これは地方公営企業一般の法律でございますけれども、地方公営企業法におきましても、その第二十一条第二項におきまして、「料金は、公正妥当なものでなければならず、かつ、能率的な経営の下における適正な原価を基礎とし、地方公営企業の健全な運営を確保することができるものでなければならない。」という記述がございまして、公正、妥当性や独立採算など同様の趣旨の規定がございます。

○和田委員 今お読みいただいたとおり、水道法では、料金にかかわって適正な原価に照らし、公正、妥当なものでなければならぬということ、それから、差別的な取り扱いをしてはならないということをそれぞれ十四条で決めています。これは当然のことだと思うんです。
 ですから、これは、先々考えるかもしれない見直しのときには、ここのところに立脚してぜひお願いしたいと思うんですが、私がここで取り上げたいのは、地方公営企業法の第三条に経営の基本原則というのがあります。そこでは「地方公営企業は、常に企業の経済性を発揮するとともに、その本来の目的である公共の福祉を増進するように運営されなければならない。」と、ここに強くうたっているんです。
 私は、ここのところは、水道法の料金の問題、あるいは差別的な取り扱いをしてはならないということとあわせて、三位一体でこの問題は当局の皆さんが考えていただかなければならない問題で、少なくともこのまとめの答申が出されてきた、有識者の声がある、したがって、すぐに十六年度からやりしまょうと−−知事決裁というわけにはいかない。先ほど申し上げた地方公営企業法の三条なり水道法の十四条なりをしっかりかみしめていただいた上で、議会の意見も聞きながら判断をしていくべきだということを強く申し上げておきたいと思うんです。
 そこで、最後になりますけれども、先ほど来答弁がありましたけれども、この研究会報告の四つの提言がございました。それぞれ改革、見直しというのがありましたけれども、局は、先ほど来の私の議論も含めてどのように受けとめていらっしゃるのか、お答えいただきたいと思うんです。

○中田総務部長 研究会から具体的に四つの提言があったわけですけれども、今、委員の方から質問がありました公共料金、水道料金の決定原則と申しますか指導理念、あるいは地方公営企業法三条の企業の考え方、基本、そういったことを踏まえまして考えさせていただきますと、まず水道法等におけます公正、妥当なものであることとは、料金が能率的な経営のもとにおける総括原価に基づいて設定されているということに加えまして、私、先ほどちょっといいましたけれども、料金体系が、個別原価に基づきまして、個々の水道使用者の料金がそれぞれのサービスの原価に見合ったものであることを求めているというふうに考えております。
 また、不当な差別的取り扱いをするものではないということは、同一種類、同一条件の需要者に対しましては、料金に格差を設けるといったことはいけないということを書いてあるというふうに思っております。
 そういった料金決定原則に照らし合わせてみますと、今回出されました研究会の報告で示されました四つの提言、これは直接間接あるわけですけれども、こうした料金決定原則を踏まえた上で、時代の変化に即した見直しを求めるものであるというふうに局は考えております。
 当局としましては、今後ともこういった法律、水道法あるいは地方公営企業法の理念に基づきまして、適正に料金の見直しを行っていきたいというふうに考えております。

○和田委員 まとめになりますけれども、十六年度という直近の年度の値上げというのは絶対に反対をいたしたいと思っております。
 それは、今私がつまびらかにしてきたとおり、都民生活、標準的な家庭の家計に占める比率の問題、あるいは従量制度に対する節水インセンティブの都民側の方の協力、さらに、会計を見ましても、三百九十億が二〇〇〇計画でもとんとんに終わってきているというようなことから、あえて黒字をここで計上するような形での料金改定はとるべきではないと。ましてや、経済がここまで疲弊、破綻をしてきて景気も悪いというときに、先ほど来お話にあるとおり、公が率先し、そしてまた影響力の大きい東京都の水道局が、程度は別にしても、料金を値上げするなんていうことはとんでもない話だと。
 この答申は大事にしながらも、例えばGDPが三%ぐらいに落ちつくとか、そういう一つのメルクマールを待って、ここにも書いてあるけれども、都民にアカウンタビリティーをしっかり尽くした上で値上げをしていくということを、強く強く申し上げておきたいと思います。
 以上です。

○東委員 私は、随分いろんな角度から論議がされましたから、ダブりは避けて、二、三の確認をしながらお聞きしたいと思います。
 さっきも議論がありましたが、この報告書を見ますと、全体として小口の使用者の水道料金の見直しと、そしてその料金の値上げを示唆しているというふうに思うんです、全体の流れからいって。
 それで、今いろいろ論議されましたけれども、なぜ今、水道料金の値上げということ、見直しということが問題になってくるのか、もう一回ここを確認したいと思います。

○中田総務部長 今なぜ見直しなのかという副委員長のご質問ですが、研究会報告では、今後の水道料金体系の見直しについて提言しておるわけですけれども、その背景といたしまして、先ほど来いっておりますけれども、都が平成六年の料金改定以降、通算で十年間料金水準を維持し、料金体系の見直しを見送ってきた結果、現行の料金体系が事業実態あるいは事業環境にそぐわない面が出てきているということが一点でございます。
 もう少し具体的に申し上げますと、具体的には、近年重要性を増しています環境への配慮、あるいは水需要構造の変化に対応していくため、料金体系におきましても節水のインセンティブがより働く仕組みを取り入れるということ、あるいは使用者間の負担の公平を確保する、こういったことが一層求められるという形で提言も求められておりますし、当局も、そういった形では、方向性としては同じ方向として承知しているところでございます。

○東委員 そこのところがよくわからないんですよね。需要構造の変化が一つの大きな要因になっているということなんですけれども、このいただいた資料の五ページを見ましても、確かに小口の径群、一三ミリから二五ミリが随分ふえているように見えます。しかし、給水件数にすれば、これで見ると千二百十二万九千四百二十一件とありますけれども、これは十二で割ればいいんですから、百万件ですよね。これは、確かに少子高齢化の中で核家族化しているということの一つのあらわれだと思います。百万件ふえている。確かにこれはふえている。
 しかし、その水量を見ると、パーセントでいえば三・七%でしょう。これは十一億八千三百万余立方メートルとなっていますけれども、これを一日で割り返すと、ふえている量というのは十二万トンぐらいですよね。だから、ほかが少し、中口、大口が水量で減っていると、それに対してこっちの小口の方がふえているからえらくふえているように見えるけれども、実際の量というのは、これは私は大したことないと思うんです。激変というような変化とはいいがたいんじゃないかというふうに思います。
 それから、節水のインセンティブが働かないということですけれども、これは、先ほどいろいろ論議されているように、大口も小口の人たちも、できるだけ水を使わないということで、節水はかなり働いていると。問題は、やっぱり長い不況。大口というのは全部企業でしょう。家庭は飲み水でまさに命の水だけれども、企業にすれば、いえば営業活動のために水を使用するというのが主な内容ですよね。そういう点から見て、今料金体系を見直ししなければならないというような顕著な変化というふうには見えないんですけれども、この点どうなんですか、もう一回答弁してください。

○中田総務部長 出しました資料が、劇的な変化といいますか、顕著な変化ではないのではないかというご質問ですけれども、ごらんのとおり、近年、水需要は総体としては安定的に推移しておりますけれども、企業の節水努力が浸透してきたことなどによりまして大口の需要が減退する一方、少子高齢化の進行や都心部の住宅供給の増加等によりまして、件数的には小口使用者は増加傾向にございます。研究会では、今後もこういった大口需要が急速に回復するような状況は見込みがたく、大口需要の減退と小口使用者の増加という傾向が継続していくものと考えております。
 一方、やはり水道の問題は、先ほど先生の方から、件数はさりとてという話がありましたけれども、件数と水量というのは密接な関係がございまして、どういった形で平均水量が伸びていくかいかないかとか、そういったことも密接に関係しておりますので、件数と水量の変化は、当局としては顕著な変化であるというふうに認識しているところでございます。

○東委員 それはそれぞれ見方があるわけで、私はさっきいったように思うんです。
 それで、この報告書を私も何回も読ませていただいたんですけれども、いわゆる料金体系を節水インセンティブの働くような仕組みにすべきだと、これはそうだと思うんです。これはもう何年ぐらい前になるんですか、たしか日本水道協会が、とにかく節水インセンティブが働くような仕組みにするために、基本水量制を改めて、使っただけ払えばいいというような、たしかそういう報告を前に出したことがあったんじゃないかなと僕は思っているんです。
 そして、このいただいたいろんなアンケートを見ても、多くの都民の要求は、さっきもいろいろ議論されましたが、とにかく十トンも使わないのに十トンも払わされるのは不公平じゃないかと、五トンしか使わなければそれだけで済むようにしてほしいという、僕はこのアンケート結果もそういうふうに読めると思うんです。
 そうしますと、出していただいた資料で見ても、小口群内に占める十トン以下ですね、一カ月十トンも使わないところが四四%もあると。そして、使っている一月当たりの水量は五トン以下だという、こういう数字が出ているわけですけれども、この方々にすれば、それに見合う料金の引き下げということを思うのは当然だと思います。そういうことがいただいた資料からもいえるわけなんです。
 しかし、全体の報告の流れは、さっきいろいろ議論がありましたけれども、例えば大口が小口の人たちの原価まで持たされているのは不公平だとか、そういう、端々に小口の方々の料金を値上げすべきだと。そして、小口に対して、大口が一生懸命節水しているのに値段が高いというのは不公平だとなれば、大口の方を下げるとまではいっていないけれども、そういうことが端々に見えるわけです。
 そういう点からいって、今回のこの報告書の方向というのは、先ほど議論もされましたが、とにかく水道料金を引き上げると、しかも、小口の方を引き上げるという方向として、局の方はそういう方向だというふうに受けとめているんだろうと思うんですけれども、その点がどうなのかということ。
 それから、さっきいろいろ出ましたから、ここでついでに聞いておきますけれども、とにかくこの報告に基づいて、これは七月二十三日ですから、八月、九月、もう二カ月以上たっているわけですよね。そうすれば、ここでいっている小口の方の値上げを図ると。この報告でいっているのは、例えば原価の中での幾つかのものを小口にも負担してもらったらどうかと。しかし、いきなりやれば値上げ幅が大きくなるから配慮すべきだとか、いろんないい回しをしているわけですが、局の方は、この報告全体を料金の引き上げの方向というふうに見ているというふうに感じましたが、しかも小口の値上げの方向で検討しているのかどうなのか。
 それから、さっき議論がされましたけれども、知事査定を受けてから議会には報告する、つまり公にするんだというような話だったんですけれども、それは、そういう値上げの方向を出すか出さないかということを検討していることなのか。出すんだけれども、知事がうんといわなかったら出せないから、まだ何ともいえないと、そういうことなのか、その辺のところはどうですか。

○中田総務部長 まず研究会の提言についてでございますけれども、提言自体は、これは諮問事項そのものでございますけれども、今後の水道料金のあり方について、環境への配慮とか需要構造の変化、こういったことを踏まえまして、基本水量制の見直しといった制度面を中心に改めなければいけないということで、一つ一つのものについてご提言をいただいたというふうに理解しております。
 一方、値上げか値下げかということは、先ほど来申し上げましたように、今後、例えば三年とか四年とか、そういった全体の収支を推計いたしまして、さらにまた、それに伴いまして、その前提としてどういった事業展開をするかとかあるわけですけれども、補修計画も含めまして。あるいは先ほど来いっております企業努力、こういったものがどれほどできるのかとか、そういったことを今現在やっている最中でございまして、その結果として、過去の経緯に照らしてみますと、値上げがあったりしたわけですけれども、そういうことを踏まえた場面で出てくる結論かと思います。
 あと、知事云々かんぬんですけれども、私ども今現在そういった作業をやっている最中でございまして、具体的に値上げ、値下げという段階に、あるいはどの部分をどういじるかというのは、先ほど来申し上げているとおり作業の策定中でございますので、この段階では、その作業の策定中、検討中というのが正直なところでございます。

○東委員 今検討中だというお話ですが、それではちょっと視点を変えて伺いたいと思うんですけれども、いただいた資料の一〇ページ、需要構造の変化というのは、さっきもちょっといいましたが、やはり不況や少子高齢化の影響だというふうにも私は思うんですけれども、水道料金の未納件数と給水停止件数という資料をいただきました。
 それで、これを見ますと、未納カードの発行枚数が、十四年が七十四万二千件、そして平成五年は七十五万、むしろ平成五年の方が高いぐらい。それから、給水停止件数は大体九万件前後で、ずっと平均化しているという状況がありますよね。
 たしかバブルがはじけて不況が非常に深刻化し始めたというのは、もう少し前だったと思うんですけれども、たしか崩壊二年か三年だったと思うんですが、その前の平成元年と比べた場合、例えば給水停止件数というのはどういうふうに変化をしているんですか。これはかなり変化しているというふうに聞いているんですが、どうなんですか。

○中村営業部長 平成元年における未納カード発行枚数ですが、約六十八万枚でございます。また、給水停止件数は約六万件となっております。

○東委員 給水停止件数は六万ちょっとということだったと思うんですが、今現在九万件ですから一・五倍ですか、相当ふえているわけですよね。これは何でこういうことになっているのか。給水停止件数がふえて、しかし最近は横ばいのようですけれども、非常にふえたというのは、どういう理由からなんでしょうか。

○中村営業部長 給水停止に至る事務の手続でございますが、納入期限内に料金の支払いがない場合に、催告等をいたしまして、なお支払いがない場合に未納整理の対象としております。
 その後、再三催促したにもかかわらず支払いがない場合、お客様のそれぞれの事情を考慮した上で、やむを得ない場合に給水停止を行っているものでございます。これにつきましては、負担の公平性を確保するという観点、また、未納料金の早期回収を図るという二つの観点から、やむを得ず行っているものでございます。
 また、増の要因でございますが、給水停止に至る未納の発生の要因でございますけれども、景気の影響などによって一時的に支払いが困難となる、そのような場合もその要因の一つとしては推測されますが、個々の発生につきましては、お客様のさまざまな要因によるものと考えております。したがいまして、具体的に発生要因を把握するということは困難でございます。

○東委員 では最後ですけれども、いろいろ要因があるだろうというお話でした。最近は新聞で余り見ませんけれども、前には、池袋だとかあちこちで亡くなっておられて、行ってみたら電気も水道もとめられていたというような話なんか、一時幾つかありましたよね。今、そういう状況があってはならないし、ないと思うんですけれども、それにしてもかなり大きな件数だと思うんです。
 しかし、実際に給水停止にするには、局としてももちろん一定の努力はあると思うんですけれども、生活苦によって水をとめるというようなことは絶対にあってはならない。この点で、そのことについては強く、そういうことをしないようにしてほしいということを申し上げておきたいと思うんです。
 資料の次の一一ページを見ますと、例えば水道料金の条例減免対象者数の推移ということで、いただいています。これは、全体も、平成五年から十四年にすれば、いわゆる減免対象になっている人が四万六千八百三十七から十一万一千二百十ですから、二倍以上ですよね。特にその中で、生活扶助の方の場合は、二万五千二百十九件から、現在六万八千五百四十六件と、二・七、八倍、約三倍近くふえていると思うんです。やはりここにも不況や失業、そういう都民生活の大変な状況が、水道局が示してくれたこの資料を見てもはっきりあらわれているんじゃないかなというふうに思います。
 そういう状況の中で、これは先ほど来、自民党さんも公明党さんも民主党さんも主張されているわけですが、やっぱり水道料金というのは公共料金の一番基礎になるわけですから、それが値上げになるというようなこと、しかも、とりわけ、この報告書から見れば、小口の方々の負担増を示唆している。これがまともにやられたら、小口の人たちの負担がふえるということになりかねないわけで、そういうことはゆめあってはならないと思うんです。
 だから、今、検討中であるということですから、そうした都民生活に立脚して、都民の負担、とりわけ小口の高齢者やひとり暮らしや、そういう方々の水道料金の負担が上がらないように、そして、水量制ということであれば、水量に見合って引き下げる、むしろそういう方向でぜひ検討してほしい、私は強くこのことを申し上げて、質問を終わりたいと思います。

○東野委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○東野委員長 異議なしと認めます。よって、報告事項に対する質疑は終了いたしました。
 以上で水道局関係を終わります。

○東野委員長 次に、特定事件についてお諮りいたします。
 お手元配布の特定事件調査事項につきましては、閉会中の継続調査の申し出をいたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○東野委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。
 なお、閉会中に会議規則第六十条の規定に基づき委員の派遣が必要となった場合は、その取り扱いを委員長にご一任いただきたいと思います。ご了承をお願いいたします。

○東野委員長 この際、所管三局を代表いたしまして、松尾交通局長から発言を求められておりますので、これを許します。

○松尾交通局長 公営企業三局を代表いたしまして、一言ごあいさつ申し上げます。
 東野委員長を初め委員の先生方におかれましては、昨年十月のご就任以来、数々のご指導、ご鞭撻をいただきましてまことにありがとうございました。
 私ども公営企業が行っております事業は、都民生活あるいは都市の活動にとりまして欠かすことのできない重要な事業でございます。今後の事業執行に当たりましては、ご審議の過程で賜りました貴重なご意見、ご指摘をそれぞれの事業に十分反映させ、都民サービスのさらなる向上と効率的な経営に努めてまいる所存でございます。
 委員長初め委員の先生方のますますのご健勝とご活躍を心からお祈り申し上げまして、簡単ではございますが、お礼の言葉にかえさせていただきます。まことにありがとうございました。

○東野委員長 発言は終わりました。
 この際、私からも一言ごあいさつを申し上げます。
 一年間の長きにわたりまして、当委員会副委員長、理事、そして委員の皆様、ご協力を賜りまして議事運営を進めさせていただきました。本当にありがとうございました。心から御礼を申し上げる次第でございます。また、理事者の皆様、そして議会局の皆様、本当にご協力大変ありがとうございました。
 公営企業といいますと、本日もさまざま議論がありました、これまでも議論がありましたとおり、都政において非常に重要な立場を占めている、また、今後とも非常に重要な立場になっていくのではないか、このように思う次第でございます。ふだんはなかなか目立たない地味な立場にありますけれども、いざ表に立つと、やはりライフラインというものを抱えている以上、大事な企業だというふうに思っております。
 今後ともそれぞれの立場で全力を尽くして都政の運営に当たり、そして都政を盛り立ててまいりたい、このように決意をしておる次第でございます。
 本当に一年間にわたり、長い間ありがとうございました。重ねて御礼を申し上げまして、私からのごあいさつとさせていただきます。ありがとうございました。(拍手)
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後二時四十六分散会

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