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Tokyo Metropolitan Assembly

公営企業委員会速記録第四号

平成十四年三月十九日(火曜日)
第十委員会室
   午後一時五分開議
 出席委員 十四名
委員長土持 正豊君
副委員長松村 友昭君
副委員長立石 晴康君
理事初鹿 明博君
理事東野 秀平君
理事高島なおき君
福士 敬子君
高橋かずみ君
青木 英二君
串田 克巳君
中西 一善君
中山 秀雄君
田中 晃三君
尾崎 正一君

 欠席委員 なし

 出席説明員
交通局局長寺内 広壽君
次長松尾  均君
総務部長久保田経三君
水道局局長飯嶋 宣雄君
次長岡田 重信君
総務部長小泉 智和君
下水道局局長鈴木  宏君
次長藤井 浩二君
総務部長馬場 正明君

本日の会議に付した事件
 決議について
 予算の調査(意見開陳)
 ・第二十六号議案 平成十四年度東京都交通事業会計予算
 ・第二十七号議案 平成十四年度東京都高速電車事業会計予算
 ・第二十八号議案 平成十四年度東京都電気事業会計予算
 ・第二十九号議案 平成十四年度東京都水道事業会計予算
 ・第三十号議案 平成十四年度東京都工業用水道事業会計予算
 ・第三十一号議案 平成十四年度東京都下水道事業会計予算
 付託議案の審査(決定)
 ・第百三十一号議案 東京都公営企業職員の給与の種類及び基準に関する条例の一部を改正する条例
 ・第百四十五号議案 多摩川流域下水道南多摩処理区の維持管理に要する費用の関係市の負担について
 請願陳情の継続審査について
 特定事件の継続調査について

○土持委員長 ただいまから公営企業委員会を開会いたします。
 初めに、決議について申し上げます。
 過日の委員会で理事会にご一任をいただきました決議一件につきましては、お手元配布の原案のとおり調整いたしました。
 案文の朗読は省略いたします。

下水道料金の減免措置に関する決議(案)
 東京都議会は、平成十年三月、下水道料金の改定に際して、都民生活に与える影響を考慮し付帯決議を付し、社会福祉施設、低所得者世帯、公衆浴場、医療関係施設等に対する料金の減免措置を求める外、高齢者世帯及び生活関連業種のうち、特に必要と認めるものについても、値上げの影響による激変緩和の観点から、一定期間の減免措置を求めた。
 その後、引き続く不況の中で高齢者世帯及び生活関連業種について、都議会では二回にわたり減免措置を求める決議を行った。
 都は、これらを受けて、現在まで減免措置を継続実施してきているが、本年三月をもってすべて終了することになっている。
 しかし、我が国の経済状況は現在もなお停滞を続け、企業収益、投資意欲とも減退し、失業率も依然として高い水準にある。国も懸命に景気回復に取り組んでいるが、個人消費は低迷し、デフレ・スパイラルをうかがわせる現象さえ見られている。取り分け、中小・零細企業や個人商店等の経営は、これまでにも増して深刻な事態に陥っている。また、高齢者世帯の家計も預金金利の低位な推移により苦しい状態が続いている。
 よって、東京都議会は、不況下にある中小企業や都民生活を守り、景気回復に寄与する立場から、社会福祉施設、低所得者世帯、公衆浴場、医療関係施設等並びに高齢者世帯及び生活関連業種のうち、特に必要と認められるものは、減免措置に伴う下水道事業の減収分に対する適切な措置を講じた上、平成十四年四月以降も下水道料金の減免措置を継続するよう強く求めるものである。
 以上、決議する。
  平成十四年三月 日
東京都議会

○土持委員長 本件は、議長あて提出の手続をとりたいと思いますので、ご了承願います。

○土持委員長 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、予算の調査及び付託議案の審査並びに請願陳情及び特定事件の閉会中の継続審査及び調査の申し出の決定を行います。
 これより予算の調査を行います。
 第二十六号議案から第三十一号議案までを一括して議題といたします。
 本件については、いずれも既に質疑を終了いたしております。
 これより意見の開陳を行います。
 順次発言を願います。

○串田委員 私は、東京都議会自由民主党を代表して、当委員会に付託された平成十四年度予算関係議案について意見の開陳を行います。
 初めに、各局共通事項について申し上げます。
 現下の都財政は、三年連続の財政赤字や七兆円を超える都債残高に加え、一兆円を超える隠れ借金など、大変厳しい状況にあります。さらに、十四年度は景気が一段と悪化することが予想される中で、都税収入についても大幅な減少が見込まれております。財政再建道半ばにある今日、都財政の構造改革に一層の進展がなければ、都政のさまざまな施策の実行に支障が生じかねません。
 その一方で、東京は国内外の厳しい都市間競争にさらされており、この中で生き残っていかなければ、東京だけでなく、我が国自体衰退につながるものであり、都市基盤の整備や少子高齢化社会への対応、景気対策、環境危機や治安悪化への対応など、都政の重要課題への取り組みが急がれております。
 こうした取り組みを通じて、首都東京を何としても再生し、都民一人一人が夢や希望を持ち続けられるような輝かしい社会をつくり上げていくことが、我々の責務であります。新しい時代にふさわしい施策の再構築や歳入確保努力など、財政構造改革の実行がますます重要になっております。
 知事は、平成十四年度予算案を、東京が直面する危機に積極的に対応する予算と位置づけ、編成されました。内容を見ますと、歳出面において、財政再建推進プラン三年目の予算として、引き続き、職員の定数の削減など内部努力や施策の見直し、再構築に取り組んでおります。
 首都圏再生に向けては、区部環状道路や多摩南北方向の道路などの幹線道路の整備に取り組むとともに、りんかい線などの公共交通網の整備を進めることとしております。また、交通渋滞の解消策として、新たに効果満点道路事業に取り組むこととともに、鉄道の連続立体交差を推進することとしています。
 また、都民生活の不安に対しては、緊急地域雇用創出特別基金事業や中高年リストラ対策など雇用対策や、中小企業制度融資の充実や商店街活性化事業など、中小企業対策を迅速に進めることとしております。
 環境面では、東京の森再生プロジェクトに新たに取り組むこととともに、自動車公害対策についても充実させております。
 さらに、我が党が強く主張してきた福祉改革についても、認証保育所の一層の拡充や暮らしの福祉インフラ緊急整備など、きめ細かく対応されております。
 このように、厳しい財政状況にあっても、首都東京の再生に向けて、ハード、ソフトの両面からしっかりと対策が組まれております。
 一方、歳入面においては、都市基盤整備を推進するため、国庫支出金の確保に努めるとともに、都民間の負担の公平を図る観点から、使用料、手数料についても必要な見直しがなされております。
 しかしながら、税源の移譲など地方税財政制度の改善については、この予算案では具体的な改善が図られませんでした。今後も引き続き、税源移譲を初めとする地方税財政制度の改善を強く国に働きかけ、地方主権の時代にふさわしい財政自主権を実現していかなければなりません。
 景気の先行きについて速やかな改善が期待できない中、都財政の運営に当たっては、常に財政再建の初心に立ち返り、引き続き、財政再建推進プランに基づき、財政構造改革へのなお一層の取り組みを行い、明るい展望が得られるような努力を積み重ねていただきたい。
 なお、予算の執行に当たって、各局とも一層効率的な事業運営に努め、都民の期待にこたえるべく、最大限の努力を重ねられるよう強く要望いたします。
 次に、各局関係に移ります。
 まず、交通局関係について申し上げます。
 一、地下鉄、バス、路面電車の都営交通ネットワークの充実を図るとともに、乗り継ぎ利便性の向上に努められたい。
 二、だれもが利用しやすい都営地下鉄とするため、地下鉄駅のエレベーター、エスカレーター、車いす対応型トイレ等の設置を促進されたい。
 三、旅客輸送の基本である安全対策に万全を期するため、地下鉄施設設備の更新及び改良に計画的に取り組まれたい。
 四、地下鉄を初めとする公共交通網整備の進展を踏まえ、複数枚対応など鉄道共通乗車カードシステムの利便性を一層向上されたい。
 五、環境に優しい低公害型バスの導入を図るとともに、既存バス車両についても、低公害対策のための改良を促進されたい。
 六、ノンステップバス等の福祉型バスの導入を促進されたい。
 七、日暮里・舎人線について、東京都地下鉄建設株式会社において建設を促進されたい。
 八、交通局経営計画、チャレンジ二〇〇一に定められた施策を確実に実施するとともに、さらなる経営の効率化に努め、収支改善を図られたい。
 次に、水道局関係について申し上げます。
 一、利根川・荒川水系における水資源開発基本計画で予定している新規水源開発について、国等に一層の促進を要望するとともに、水源県との協力関係を深め、その推進に努められたい。
 二、現在及び将来にわたる安定給水を確保するため、主要施設整備事業を強力に推進することはもとより、事故、震災時においても、都民生活や都市活動に必要な水を確保できるよう、応急給水槽の建設や水道施設の耐震化など震災対策に努められたい。
 三、貴重な水資源の有効活用を図るため、経年配水管の取りかえ、給水管のステンレス化及び漏水防止作業を推進し、漏水率の低減化に努められたい。また、節水諸施策を引き続き強力に推進し、節水型都市づくりに努められたい。
 四、安全でおいしい水を供給するため、水質監視体制の充実及び浄水処理技術の改善、開発に努めるとともに、高度浄水施設の建設を積極的に推進されたい。また、水質基準の改正動向を踏まえ、鉛製給水管の早期解消に努められたい。
 なお、河川水質の保全について、下水道の整備促進、農薬の適正使用に関する指導の強化などを国に強く要望されたい。
 五、資源リサイクルや新エネルギー、未利用エネルギーの活用を試みるなど、環境に配慮した施策の取り組みを積極的に推進されたい。
 六、水道フレッシュ診断の実施や施設の開放等、地域に親しまれる施策を推進するとともに、水道料金の支払いに口座振替日指定機能を追加するなど、都民サービスの一層の向上に努められたい。また、都民の利便性の向上を図るとともに、水道業務の一層の効率化を推進するため、総合的な受付センターを早急に設置されたい。
 七、多摩地区水道事業のより一層の効率化と都民サービスの向上を図るため、現行の事務委託制度の見直しを推進されたい。
 八、職員の定数の削減及び業務手当の削減など、水道事業経営プラン二〇〇〇に盛り込まれた企業努力に万全を期されたい。
 九、PFIを活用した朝霞浄水場及び三園浄水場における常用発電設備の設置及び運営事業を着実に推進するとともに、資産の有効活用を図るため、連担建築物設計制度を活用するなど、新たな経営手法を積極的に導入し、水道事業経営の一層の効率化に努められたい。
 十、国庫補助の増額及び低利債の確保を国に強く要望されたい。
 十一、工業用水道事業においては、安定給水及び施設の安全性を確保するため、経年管の更新を初めとする諸施設の整備を進めるとともに、効果的な事業運営の推進、財政の安定化に引き続き努められたい。
 次に、下水道局関係について申し上げます。
 一、老朽化した下水道施設の更新に合わせて、機能の高水準化を図るなど、再構築事業を推進されたい。
 二、浸水被害の軽減、解消のため、浸水対策を積極的に推進するとともに、局所的集中豪雨に対応するため、緊急重点雨水対策を着実に実施されたい。
 三、公共用水域の水質保全に資するため、合流式下水道の改善及び高度処理を積極的に推進されたい。
 四、合流式下水道施設からのごみ、白色固形物等の流出や施設の老朽化による道路陥没など、都民生活に直結する課題に対して緊急対策を実施されたい。
 五、区部において残された普及困難地域の早期解消に努力されたい。
 六、多摩地域における生活環境の改善と多摩川及び荒川の水質改善に資するため、流域関連公共下水道の整備との整合性に努めながら、流域下水道建設事業を強力に推進されたい。
 七、市町が行う雨水排水施設の整備と整合を図り、都として必要な浸水対策を推進し、多摩地域における浸水被害の軽減を図られたい。
 八、下水汚泥の資源化、下水の熱利用、下水処理水の再利用など、資源の有効活用を一層推進されたい。
 九、施設の上部利用や下水管内の光ファイバーケーブルを利用した情報通信網の構築など、下水道の多目的利用を推進されたい。
 十、阪神・淡路大震災の教訓を踏まえ、施設の耐震性を強化するなど、震災に強い下水道システムの構築に努められたい。
 十一、区部下水道事業及び流域下水道事業に必要な国庫補助金などの財源の確保に努められたい。
 十二、下水道のサービス水準の維持向上に必要不可欠な維持管理の充実に努めるとともに、不断の経営改善に取り組むなど、健全な財政運営に向けて特段の努力をされたい。
 下水道料金については、昨今の厳しい景気動向をかんがみ、特に必要と認められるものを対象に、減収分については適切な処置を行った上、減免措置を継続されたい。
 以上で私の意見開陳を終わります。

○青木委員 私は、都議会民主党を代表して、当委員会に調査を依頼された平成十四年度予算にかかわる議案について、意見の開陳を行います。
 平成十三年度予算は、企業収益の改善や銀行業等に対する外形標準課税の導入などにより、法人二税の大幅な伸びを見込み、三年ぶりの増額予算となりましたが、十四年度予算案は、アメリカ経済の急減速の影響もあり、法人二税の大幅な減収を見込むマイナス予算となっています。
 そうした中にあっても、既存の施策を聖域なく見直すとともに、重要施策を選定し、財源を重点的に振り向けることによって、めり張りのある予算編成を行っている点では評価できるところですが、重要施策の選定基準や財源が不明確だったため、選定された事業が総花的な嫌いがあります。今後も同様の手法を講じられる場合は、目標、基準、財源を明確にして取り組まれるよう求めるものです。
 また、政策的経費である一般歳出を四兆三千七百六十三億円確保し、福祉と保健に七千六十七億円、教育と文化に九千七百五十八億円を充て、それぞれ構成比を高めるなど、限られた財源を都民福祉の向上に重点的に投じていることは、評価されてよいと考えます。
 しかし、さまざまな工夫にもかかわらず、二千五百七十七億円の財源不足が生じ、減債基金の一部計上見送り七百二十三億円、基金の取り崩し一千三百五十四億円、借入金の返済繰り延べ三百億円などを余儀なくされています。この結果、減債基金の積み立て不足額四千六百七十四億円を初めとした隠れ借金が、一兆円を超えることとなっています。
 十四年度予算案では、都職員一千四百十七人削減、管理職給与削減、五十五歳昇給停止、八十八事業の廃止、休止など、引き続き徹底した内部努力や施策の見直し、再構築などの財政再建の取り組みを進めていますが、事業評価にバランスシートが活用し切れていないなど、十三年度から本格的に実施された行政評価制度の活用が不十分で、施策の見直し、再構築に的確に反映できたとはいえません。
 今後、施策の見直し、再構築を都民とともに考え、実行していくためにも、事業ごとに行政コスト計算書や貸借対照表などの事業別バランスシートを作成し、行政評価制度に組み込んでいくことが必要だと考えます。
 いずれにしても、東京都の財政は、都税収入の大宗を法人二税が占めるため、景気動向に大きく左右されています。地方税財政制度の抜本的改革が強く求められているところですが、同時に、今後の都政の安定的運営を確保するために、バブル崩壊以降のこれまでの経験を総括し、財政運営の基本原則を定める条例の制定をも視野に入れるべきであります。検討を求めます。
 以上、私たちの総括的な見解を述べ、以下、各局にかかわる事項について述べます。
 まず最初に、交通局関係です。
 一、地下鉄を初めとする公共交通網の整備に合わせ、利用者の利便向上に資するよう、各鉄道事業者間の乗り継ぎ割引制度を拡大するとともに、都営交通ネットワークのシームレス化に努めること。
 一、低硫黄軽油を使用したDPF装着バスの運行の拡大を図るとともに、天然ガス自動車などの低公害バスをさらに積極的に導入するなど、都市環境に配慮した事業の展開に努めること。
 一、高齢者や障害者など、すべての人が利用しやすいノンステップバス等の導入促進や地下鉄駅のエレベーター、上下エスカレーターの設置の促進など、福祉のまちづくりの視点から、輸送サービスの向上に努めること。
 一、都営地下鉄における痴漢犯罪防止のために、ラッシュ時等における女性専用車両の導入を検討するなど、痴漢対策を強化すること。
 一、車内や駅構内の広告物について、特に青少年の健全育成の観点から、そのあり方を検討し、広告取扱基準の運営の強化を図ること。
 次に、水道局関係ですが、まず一つに、限りある資源としての水や、水のサイクルの回復の観点から、節水、再利用、地下への涵養等を強化するとともに、水源自立都市に向けての施策の促進に努めること。
 一、水需要計画を実態に合わせて見直し、水源地の人々や環境に著しい影響を与え、都民に多大な負担をかけるダムなど巨大施設の建設を見直し、既存の水源確保のための施設を強化すること。
 一、感染性の微生物に対する水質管理の徹底を図り、安全でおいしい水の供給の確保に努めること。
 一、資源リサイクルやエネルギー対策など、地球環境を重視した施策を一層推進すること。
 一、引き続きPFIなど、新しい経営手法を積極的に活用するとともに、一層効率的な事業運営を行うため、民営化も含め、より弾力的で効率性を重視した経営手法について、長期的な視点に立って幅広い角度から検討を行うこと。
 一、工業用水道事業は、厳しい経営状況にかんがみ、一層の経営努力に努めること。
 最後に、下水道局関係ですが、まず最初に、下水の再生処理水、汚泥の積極的活用、資源化に努めること。とりわけ、汚泥資源の有効的かつ積極的活用を進めるために、都や都関連の公共施設、都が発注する公共事業への利用促進を働きかけること。
 一、下水の高度処理を普及するとともに、合流式下水道の改善を推進し、都市河川や東京湾の水質浄化に努めること。
 一、非常時における生活雑用水としての供給、飲料水転化への必要性などを考慮し、再生処理水の水質水準の高度化などの技術開発、研究に努めること。
 一、下水道管渠を利用した光ファイバー通信網の接続計画を着実に推進し、下水道事業の効率的な運営を図るとともに、同光ファイバー通信網を高度情報化社会における情報通信基盤として多目的に活用を図れるよう研究を進めること。
 最後に、多摩地域においては、都市水害といわれている浸水対策を進めるとともに、下水道の一〇〇%普及に向け、流域下水道事業の促進を図ること。
 以上で都議会民主党を代表しての意見開陳を終わります。

○東野委員 私は、都議会公明党を代表しまして、当委員会に付託された平成十四年度予算案について意見の開陳を行います。
 長引く経済不況のもと、都税収入が前年度に比べ三千六百億円減少するという厳しい財政状況下で編成された平成十四年度東京都予算案は、一般会計で五兆九千七十八億円、前年度比四・八%マイナス、施策経費である一般歳出も前年度比二・四%マイナスという緊縮予算となった。
 こうした中、都は本予算を東京が直面する危機に積極的に対応する予算と位置づけ、今の最大課題である雇用、中小企業対策、都市再生などの重要施策には新たな編成手法を導入し、財源を優先的に配分する一方、都民生活を守る観点から、生活環境分野では四・七%増、保健福祉分野では〇・三%減ながら、構成比においては過去最高の一二%となるなど、評価できるものである。
 また、投資的経費においては十年連続のマイナスながら、効果の高い事業に重点化し、めり張りをつけており、努力の跡がうかがわれる。
 行政改革においても、千四百十七人の定数削減を初め、監理団体の統廃合、団体職員の削減など、我が党の主張に沿う形で推進され、その結果、財政再建推進プランの取り組み目標を八割達成している。今後も引き続き、都の財政改革を進めなければならないし、とりわけ税財源の移譲は、これまで以上に取り組みを強めていかなければならない。
 都財政は、今後さらに厳しい事態が予想されており、都債の実質償還額も急増する。そうした中にあって、予算案では、減債基金の積み立てを本来額の四分の三にとどめている。事情は理解するものの、予算本来のあり方として、今後の課題と位置づけるべきである。
 今後、予算案の執行に当たっては、より一層都民の期待にこたえられるよう、丁寧に、スピーディーに行われることを強く要望するものであります。
 以下、各局別に申し上げます。
 初めに、交通局関係について申し上げます。
 一、大江戸線環状部などの開業に伴い、飛躍的に充実したネットワークを生かすためのサービスのあり方について、ITの活用を含め、幅広く検討を進めること。
 一、交通局経営計画、チャレンジ二〇〇一に基づき、なお一層の企業努力、経費削減に取り組み、現行運賃を維持すること。
 一、地下鉄駅において、エレベーター及びエスカレーター、誘導ブロック等の高齢者、身障者のための設備の設置を促進すること。また、車いす対応型トイレを増設すること。
 一、都民が安心して都営地下鉄を利用できるよう、車両、施設の保守管理を徹底し、安全運行の確保に努めること。
 一、新交通システムとしての日暮里・舎人線の早期開業を目指し、建設を促進すること。
 一、バス事業について、規制緩和によるサービス競争に耐え得る経営体質を確立すること。
 一、関係機関と協力して、バス専用レーンの拡大、TDMとの連携事業などを促進することにより、運行速度と定時性の確保を図ること。
 一、だれにも利用しやすいノンステップバスの導入拡大、バス停留所の上屋増設、照明つき停留所の設置など、利用者サービスの向上を図るとともに、地域に密着した新たなバスサービスとして、コミュニティバスの運行を検討すること。
 一、CNGバスなど、低公害バス車両の導入拡大を図るとともに、DPF装置の装着を促進するなど、環境負荷の軽減に努めること。
 一、引き続き、都営交通施設の耐震性向上に努めること。
 次に、水道局関係について申し上げます。
 一、水源の確保については、利根川水系及び荒川水系における水資源基本計画に基づく新規水源の開発促進について国に強く働きかけること。
 一、都民生活や都市活動を支えていくために、浄水施設及び送配水施設の整備を積極的に進めるとともに、事故、震災時においても必要な水を確保できるよう、応急給水槽の建設や水道施設の耐震化等、震災対策をさらに推進すること。
 一、漏水防止のため、経年配水管の取りかえ並びに給水管のステンレス化など、給水管の材質改善を積極的に進めること。
 一、江戸川、奥多摩湖等の水質保全対策を積極的に推進すること。
 一、安全でおいしい水を供給するため、残留塩素の低減化に努め、朝霞浄水場及び三園浄水場の高度浄水施設の建設を促進すること。
 一、事業財政の安定化を図るため、水道事業経営プラン二〇〇〇に盛り込まれた職員定数の削減や工事コストの縮減など、一層の企業努力に努めるとともに、連担建築物設計制度など、新たな経営手法を積極的に導入すること。
 一、金町浄水場常用発電PFIモデル事業の検証を踏まえ、朝霞浄水場及び三園浄水場における常用発電設備等の設置及び運営など、PFIを積極的に活用するとともに、IT化を進め、事業経営の一層の効率化に努めること。
 一、事業活動に伴う環境への負荷を継続的に改善し、地球環境保全に貢献するため、引き続き、環境会計や環境報告書を公表するなど環境に配慮した施策を推進すること。
 また、多摩川上流の人工民有林における水源林の機能向上に向けて、林業従事者やボランティアなどで組織する多摩川水源森林隊を創設し、森林保全及び都民の意識向上に努めること。
 一、発生土の再利用など資源リサイクルを一層推進するとともに、コージェネレーションシステム、水力発電、太陽光発電など新エネルギーの活用に努めること。
 特に、NaS電池を早期に導入し、電力料金の低減、給水の安定性の向上を図るとともに、水道施設全体を見据えたエネルギー対策の基本方針を策定すること。
 一、工業用水道事業における安定給水及び施設の安全性を確保するため、諸施設の整備を進めていくとともに、事業運営の効率化、財政の安定化に努めること。
 次に、下水道局関係について申し上げます。
 一、耐用年数を超え老朽化した既設区域内施設の再構築に努め、再構築クイックプランを推進すること。
 一、総合治水対策を確立するため、管渠、ポンプ所等の整備を急ぐとともに、下水道雨水貯留浸透事業を促進し、雨水整備クイックプランを推進すること。
 一、公共用水域の水質を保全するため、合流式下水道の改善を促進し、合流改善クイックプランを促進するとともに、高度処理を促進すること。
 一、下水道区部一〇〇%概成の後も、なお約一万人の未普及人口があることから、普及困難地域の早期解決を図るため、最大限の努力をすること。
 一、多摩地域の公共下水道との整合に努めながら、流域下水道事業を促進すること。
 一、下水汚泥の資源化技術の開発促進や有効利用の拡大を図り、汚泥の減量化、再資源化に努めること。
 一、高度処理水を水資源として活用し、さらに、下水熱源利用事業や光ファイバーケーブル事業の積極的な展開を図ること。
 一、国庫補助金の増額や起債における政府資金枠の拡大、償還年限の延長及び借りかえ制度の充実等の財政措置を国に強く要請すること。
 一、職員定数の削減や既定経費の圧縮及び不用用地の売却など、経営改善に努めること。
 一、都民生活に与える影響を考慮し、必要な料金減免措置を講じること。
 以上で私の意見開陳を終わります。

○松村委員 私は、日本共産党東京都議会議員団を代表して、公営企業三局の二〇〇二年度予算案、第二十六号議案から第三十一号議案に関して意見を申し上げます。
 完全失業率が戦後最悪を記録し、国民生活関連の指標は軒並み悪化するなど、かつて経験したことのない不況とリストラのあらしのもとで、都民の暮らしと営業は悪化の一途をたどっています。こういうときこそ、自治体としての都政が、都民の暮らしと営業を守るあらゆる手だてを尽くすこと、とりわけ公営企業事業は、都民の命と安全に直接かかわる都民サービスの提供を、今日、都民の求める方向で、その役割の発揮が強く求められています。
 同時に、不況に苦しむ都民生活を守るとともに、これまでの公営企業事業の高コスト体質からの転換と料金の抑制に努めることが求められています。
 まず、水道事業においては、節水型都市への転換を進め、過大な水需給計画を早期に下方修正すること。いまだ八ッ場ダムを初め、新たな水源対策に巨費を投ずることや、管渠などについても一〇〇%普及のもとで事業の大幅な見直しが必要であり、過大な公共投資はやめるべきです。
 下水道事業でも、既に区部は一〇〇%概成された中、建設投資は、事業の中身、規模など本当に必要なものに限るべきです。雨水処理は、徹底的な総合治水対策に転換すべきであります。また、上下水道などの改良事業に対する国庫補助制度の創設を強く国に働きかけるべきです。
 交通事業は、地下鉄での乗客数も微増状況で、これまでの巨額の建設費が経営を圧迫しています。国の負担をさらに求めるなど、あらゆる工夫を行い、料金の値上げなどで都民に犠牲を押しつけぬようにすべきであります。都民にとって最も身近なバス事業を採算面から廃止するやり方は許されません。住民の要望にこたえ、路線の復活に努めることであります。
 以下、各局別に意見を申し上げます。
 初めに、交通局関係についてです。
 一、地下鉄駅からの転落事故が急増していることにもかんがみ、早期に乗客の安全を守るため、必要な要員の配置を初め、ホームゲートや転落防止さくを設置すること。
 一、地下鉄駅のエスカレーター、エレベーターなど施設整備を急ぐこと。また、都バスターミナル、駅前バス停留所、地下鉄連絡通路などの整備は、高齢者、障害者などが安心して利用できるよう意見を聞き、改善すること。
 一、バリアフリー、転落防止対策などに対する国庫補助の強化を強く国に求めること。
 一、低公害バス、とりわけCNG車、また、ノンステップバスの導入を一層促進すること。
 一、地下鉄車両のバリアフリー化を一層促進すること。
 一、採算性のみを優先したバス事業の縮小をやめ、都民の足を守るとともに、コミュニティバスなど地域内交通の確保のため、地元自治体と協力し、都の責任で実現すること。
 一、バス専用レーンの増設、交通総量規制の強化など、バス運行の抜本的改善対策を関係機関とともに推進すること。
 一、乗客の利便性を高めるために、バスと地下鉄などの乗り継ぎ割引や共通券化を初め、その適用範囲をJR、民鉄にも広げるため、積極的に働きかけること。
 次に、水道局関係についてです。
 一、低所得者、用水型産業などへの水道料金の減免を拡充すること。また、低所得者、高齢・障害者世帯、生活保護世帯など、やむなく料金が滞納されているものについて、一方的な供給停止を行わないこと。
 一、水需要の実態と将来の人口減を考慮して、過大な水需給計画を下方修正するとともに、水資源開発計画を抜本的に再検討すること。
 一、八ッ場ダム建設計画など過大な投資を中止し、見直すこと。
 一、水資源の保全、地下水の涵養、漏水対策の抜本的強化、雨水利用の研究と実用化を促進するため、水循環、節水型都市づくりを抜本的に推進すること。
 次に、下水道局関係についてです。
 一、再構築事業、合流式下水道改善事業については、徹底的にコスト縮減を図り、過大な建設投資を抑制すること。
 一、緊急重点雨水対策を前倒しで早期に実施すること。
 一、雨水処理の見地からも、徹底した総合治水対策を行うとともに、越流水の実態調査を早急に行い、公表すること。
 一、雨水対策にかかわる費用を下水道料金に転嫁しないこと。
 一、合流式下水道の改善を急ぐこと。
 一、下水道に負荷を与えるディスポーザーの対策を講ずること。
 以上です。

○福士委員 私は、自治市民’93として、公営企業委員会に付託された二〇〇二年度予算案、第二十六号議案から第三十一号議案について意見を申し述べます。
 都の公営企業のあり方にも、新しい時代感覚を先取りした経営と効率化が求められています。都民サービスの重要性は、いうまでもなく、どれだけ快適な生活を都民が受けられるかということですが、一方、その財源は、都民自身の負担になってはね返ることも考慮しなければなりません。
 その意味では、さまざまな事業を企画する際に、単なるお客様サービス的な感覚だけではなく、事業の価値に伴う財源との比較も民間同様のチェック機能が求められるものと思います。ただし、これは経営の効率化のみを追求せよという意味ではありません。むしろ、不採算的な事業であっても、社会的公共性が高ければ、安易に切り捨てることなく、都民生活へ寄与することが優先されねばならないのが公営企業の姿だといえます。
 そのような意味で、公営企業においては、福祉的視野とともに、大きく地球環境への配慮も求められます。これらの視点を持って事業を行うためには、都民の意見を十分に取り入れつつも、都民や国の意向に迎合しない自覚と姿勢が新たに必要とされるでしょう。
 交通事業会計においては、形式的にエスカレーターが設置されても、実質的には利用者の利便性が守られないままのものが進められているなど、机上論から脱却していない施策も見受けられます。また、二〇〇一年から立て続けに盗難事件が起きていながら、改善策がとられていないなど、事務的な作業に対する管理意識の希薄さも至急改善が望まれます。
 水道事業会計においては、過大な水需要予測による巨額な投資を考慮しないまま、水源開発計画を唯々諾々と進めています。都に関連する水源開発の多くは国の事業ですが、最終的には、国民でもある都民への財政負担を強いる事業を含んだ予算となっています。
 事業者としても、渇水時の都民サービスを心配するのは理解できます。しかし、NPOの自治体調査でも、かつて大渇水に見舞われた福岡市では、その教訓から、節水など水利用を中心とした施策が充実していると報告され、自治体環境ランキングでも総合順位が二位となっています。これらのことから、都民サービスは、都民の利便性と同時に、環境的配慮への重視を含め、考え方を大きく転換すべきときと思います。
 以上、公営企業会計の予算案の問題点を申し述べ、以下、各局別に意見を述べます。
 初めに、交通局関係では、一、地下鉄、バス、路面電車の都営交通ネットワークの充実を図り、乗り継ぎの利便性の向上を図ること。また、JR、その他民間交通機関とのネットワーク拡充も積極的に進めること。
 一、地下鉄等のバリアフリー対策は、高齢者、障害者等が実際に利用しやすいよう、利用者の意見を踏まえた対策を行うこと。
 一、低公害バス、ノンステップバスの一層の推進を図ること。
 一、低コストの交通機関整備を行うために、企画の段階でLRTなど地域性に見合った交通手段を考慮すること。また、そういった際の新たな路線設定に対し、競合する路線の整理、統合については都民のニーズを十分配慮すること。
 一、たばこ広告の自粛など、公共性に見合った広告の取り扱いを行うこと。
 一、深夜、ラッシュ時等における痴漢防止対策として、女性専用車両の導入を進めること。
 一、事務事業においても、不祥事の発生に至らないよう十分に考慮すること。
 一、契約に際しては、談合を排除する方向を常に意識し、改善を重ねること。
 次に、水道局関係では、一、将来の人口減、そして、地球環境的な配慮も含め、過大な水需要を行うことなく、都の責任として水資源開発計画の再検討を行うこと。
 一、八ッ場ダム、戸倉ダム等、過大な投資により、都民にむだな財源支出を強いることを行わないこと。
 一、雨水利用、中水道利用といった節水型都市づくりのほか、渇水時にその状態自体をも利用して、都民への啓蒙活動など、意識改革も含め真剣に取り組むこと。
 一、自然エネルギー、未利用エネルギーの活用など、環境に配慮した施策への取り組みを一層推進すること。
 最後に、下水道関係では、一、合流式下水道による処理費用の増加対策を行い、雨水の地下浸透や雨水の資源としての利用など、さまざまな施策を総合的に進めること。
 一、都市型浸水の被害対策として、墨田区の天水尊など、簡便かつ少資金で進められる施策にも目を向け、関係各局とも連携をとりつつ推進すること。
 以上です。

○土持委員長 以上で、予算に対する意見の開陳を終わります。
 なお、ただいま開陳されました意見につきましては、委員長において調査報告書として取りまとめの上、議長まで提出いたします。ご了承願います。
 以上で予算の調査を終わります。

○土持委員長 次に、付託議案の審査を行います。
 第百三十一号議案及び第百四十五号議案を一括して議題といたします。
 本案については、既に質疑を終了しております。
 これより採決を行います。
 第百三十一号議案及び第百四十五号議案を一括して採決いたします。
 お諮りいたします。
 本案は、いずれも原案のとおり決定することにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○土持委員長 異議なしと認めます。よって、第百三十一号議案及び第百四十五号議案は、いずれも原案のとおり決定いたしました。
 以上で付託議案の審査を終わります。

○土持委員長 次に、請願陳情及び特定事件についてお諮りいたします。
 本日まで決定を見ていない請願陳情並びにお手元配布の特定事件調査事項につきましては、それぞれ閉会中の継続審査及び調査の申し出をいたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○土持委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。

○土持委員長 この際、所管三局を代表いたしまして、下水道局長から発言を求められておりますので、これを許します。

○鈴木下水道局長 公営企業三局を代表いたしまして、一言ごあいさつ申し上げます。
 今回、ご調査並びにご審議いただきましたのは、平成十四年度予算など、都政にとりまして極めて重要な案件でございます。委員長を初め委員の皆様方には、終始ご熱心なご審議を賜り、ただいまご決定をいただきましたことに厚く御礼を申し上げます。
 私ども公営企業三局の事業は、申し上げるまでもなく、都民生活、あるいは都市活動にとりまして欠かすことのできない重要な事業でございます。今後の執行に当たりましては、今回のご審議で賜りました貴重なご意見、ご指摘を十分反映させ、より一層効率的な事業運営を行い、都民の信頼と負託にこたえられますよう、職員ともども最善の努力をいたす所存でございます。
 委員長を初め委員の皆様方におかれましては、今後とも公営企業三局に対しまして、一層のご指導、ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げまして、御礼の言葉にかえさせていただきます。まことにありがとうございました。

○土持委員長 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後一時五十一分散会

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