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Tokyo Metropolitan Assembly

令和三年東京都議会会議録第十九号

令和三年十月六日(水曜日)
 出席議員 百二十五名
一番北口つよし君
二番かまた悦子君
三番石島 秀起君
四番吉住はるお君
五番森澤 恭子君
六番松田りゅうすけ君
八番上田 令子君
九番漢人あきこ君
十番岩永やす代君
十一番成清梨沙子君
十二番おじま紘平君
十三番もり  愛君
十四番関口健太郎君
十五番清水とし子君
十六番玉川ひでとし君
十七番竹平ちはる君
十八番かつまたさとし君
十九番たかく則男君
二十番鈴木  純君
二十一番土屋 みわ君
二十二番平田みつよし君
二十三番西山  賢君
二十四番星  大輔君
二十五番磯山  亮君
二十六番龍円あいり君
二十七番あかねがくぼかよ子君
二十八番保坂まさひろ君
二十九番米川大二郎君
三十一番中田たかし君
三十二番斉藤 りえ君
三十三番アオヤギ有希子君
三十四番原  純子君
三十五番福手ゆう子君
三十六番古城まさお君
三十七番慶野 信一君
三十八番細田いさむ君
三十九番うすい浩一君
四十番浜中のりかた君
四十一番本橋たくみ君
四十二番渋谷のぶゆき君
四十三番林あきひろ君
四十四番伊藤しょうこう君
四十五番田村 利光君
四十六番菅野 弘一君
四十七番白戸 太朗君
四十八番たきぐち学君
四十九番田の上いくこ君
五十番関野たかなり君
五十一番後藤 なみ君
五十二番五十嵐えり君
五十三番西崎つばさ君
五十四番須山たかし君
五十五番原 のり子君
五十六番斉藤まりこ君
五十七番藤田りょうこ君
五十八番原田あきら君
五十九番小林 健二君
六十番加藤 雅之君
六十一番斉藤やすひろ君
六十二番大松あきら君
六十三番伊藤こういち君
六十四番川松真一朗君
六十五番清水 孝治君
六十六番三宅 正彦君
六十七番やまだ加奈子君
六十八番早坂 義弘君
六十九番山加 朱美君
七十番菅原 直志君
七十一番平けいしょう君
七十二番内山 真吾君
七十三番森口つかさ君
七十四番福島りえこ君
七十五番藤井あきら君
七十六番風間ゆたか君
七十七番竹井ようこ君
七十八番阿部祐美子君
七十九番曽根はじめ君
八十番とくとめ道信君
八十一番池川 友一君
八十二番米倉 春奈君
八十三番まつば多美子君
八十四番中山 信行君
八十五番谷村 孝彦君
八十六番長橋 桂一君
八十七番鈴木あきまさ君
八十八番こいそ 明君
八十九番鈴木 錦治君
九十番ほっち易隆君
九十一番松田 康将君
九十二番山崎 一輝君
九十三番森村 隆行君
九十四番村松 一希君
九十五番入江のぶこ君
九十六番桐山ひとみ君
九十七番本橋ひろたか君
九十八番石川 良一君
九十九番宮瀬 英治君
百番藤井とものり君
百一番山口  拓君
百二番とや英津子君
百三番尾崎あや子君
百四番里吉 ゆみ君
百五番あぜ上三和子君
百六番小磯 善彦君
百七番高倉 良生君
百八番東村 邦浩君
百九番中嶋 義雄君
百十番宇田川聡史君
百十一番柴崎 幹男君
百十二番小松 大祐君
百十三番小宮あんり君
百十四番三宅しげき君
百十五番高島なおき君
百十六番山田ひろし君
百十七番伊藤 ゆう君
百十八番荒木ちはる君
百十九番小山くにひこ君
百二十番増子ひろき君
百二十一番尾崎 大介君
百二十二番酒井 大史君
百二十三番西沢けいた君
百二十四番中村ひろし君
百二十五番白石たみお君
百二十六番大山とも子君
百二十七番和泉なおみ君

 欠席議員 二名
七番  木下ふみこ君
三十番 清水やすこ君

 出席説明員
知事小池百合子君
副知事多羅尾光睦君
副知事梶原  洋君
副知事武市  敬君
副知事宮坂  学君
教育長藤田 裕司君
東京都技監都市整備局長兼務上野 雄一君
政策企画局長中嶋 正宏君
総務局長黒沼  靖君
財務局長潮田  勉君
警視総監大石 吉彦君
政策企画局国際金融都市戦略担当局長児玉英一郎君
デジタルサービス局長寺崎 久明君
主税局長砥出 欣典君
生活文化局長野間 達也君
オリンピック・パラリンピック準備局長中村 倫治君
環境局長栗岡 祥一君
福祉保健局長吉村 憲彦君
福祉保健局健康危機管理担当局長初宿 和夫君
産業労働局長村松 明典君
消防総監清水 洋文君
建設局長中島 高志君
港湾局長古谷ひろみ君
会計管理局長堤  雅史君
交通局長内藤  淳君
水道局長浜 佳葉子君
下水道局長神山  守君
都民安全推進本部長國枝 治男君
住宅政策本部長榎本 雅人君
病院経営本部長西山 智之君
中央卸売市場長河内  豊君
選挙管理委員会事務局長桃原慎一郎君
人事委員会事務局長武市 玲子君
監査事務局長岡安 雅人君
労働委員会事務局長鈴木  勝君
収用委員会事務局長後藤 啓志君

十月六日議事日程第五号
第一 第百五十八号議案
令和三年度東京都一般会計補正予算(第十五号)
第二 第百五十九号議案
令和三年度東京都病院会計補正予算(第三号)
第三 第百六十号議案
東京都地方独立行政法人評価委員会条例の一部を改正する条例
第四 第百六十一号議案
職員の服務の宣誓に関する条例の一部を改正する条例
第五 第百六十二号議案
東京都職員の特殊勤務手当に関する条例の一部を改正する条例
第六 第百六十三号議案
東京都情報公開条例の一部を改正する条例
第七 第百六十四号議案
東京都個人情報の保護に関する条例の一部を改正する条例
第八 第百六十五号議案
東京都特定個人情報の保護に関する条例の一部を改正する条例
第九 第百六十六号議案
東京都立学校設置条例の一部を改正する条例
第十 第百六十七号議案
東京都都市整備局関係手数料条例の一部を改正する条例
第十一 第百六十八号議案
東京都雨水貯留浸透施設及び保全調整池の標識の設置の基準に関する条例の一部を改正する条例
第十二 第百六十九号議案
東京都が東京信用保証協会に対し交付する補助金に係る回収納付金を受け取る権利の放棄に関する条例の一部を改正する条例
第十三 第百七十号議案
都道における移動等円滑化の基準に関する条例の一部を改正する条例
第十四 第百七十一号議案
東京都公共下水道及び流域下水道の構造並びに終末処理場の維持管理の基準に関する条例の一部を改正する条例
第十五 第百七十二号議案
東京都公安委員会委員の服務の宣誓に関する条例の一部を改正する条例
第十六 第百七十三号議案
警視庁職員の特殊勤務手当に関する条例の一部を改正する条例
第十七 第百七十四号議案
東京都高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に係る信号機等の基準に関する条例の一部を改正する条例
第十八 第百七十五号議案
東京都水上安全条例の一部を改正する条例
第十九 第百七十六号議案
公衆に著しく迷惑をかける暴力的不良行為等の防止に関する条例の一部を改正する条例
第二十 第百七十七号議案
東京消防庁職員の特殊勤務手当に関する条例の一部を改正する条例
第二十一 第百七十八号議案
東京都しごとセンター(三)改修工事請負契約
第二十二 第百七十九号議案
東京消防庁本所消防署緑出張所庁舎(仮称)(三)改築工事請負契約
第二十三 第百八十号議案
東京消防庁福生消防署庁舎(三)改築工事請負契約
第二十四 第百八十一号議案
都立南多摩地区特別支援学校(仮称)(三)新築工事請負契約
第二十五 第百八十二号議案
東京アクアティクスセンター(三)改修工事その二請負契約
第二十六 第百八十三号議案
都営住宅三H─一〇二西(村山)工事請負契約
第二十七 第百八十四号議案
都営住宅三H─一二〇東(江戸川区西瑞江四丁目第四)工事請負契約
第二十八 第百八十五号議案
都営住宅三H─一〇三東(板橋区板橋富士見町)工事請負契約
第二十九 第百八十六号議案
都営住宅三H─一二七東(江東区亀戸七丁目)工事その二請負契約
第三十 第百八十七号議案
東京都しごとセンター(三)改修電気設備工事請負契約
第三十一 第百八十八号議案
東京都しごとセンター(三)改修空調設備工事請負契約
第三十二 第百八十九号議案
中川護岸耐震補強工事(その五十)請負契約
第三十三 第百九十号議案
新中川護岸耐震補強工事(その十二)請負契約
第三十四 第百九十一号議案
備蓄用抗インフルエンザウイルス薬の売払いについて
第三十五 第百九十二号議案
地方独立行政法人東京都立病院機構定款について
第三十六 第百九十四号議案
令和三年度東京都一般会計補正予算(第十六号)
第三十七 地方自治法第百七十九条第一項の規定に基づき専決処分した令和三年度東京都一般会計補正予算(第十三号)の報告及び承認について
第三十八 令和二年度東京都各会計歳入歳出決算の認定について
第三十九 令和二年度東京都公営企業各会計決算の認定について
議事日程第五号追加の一
第一 東京都公安委員会委員の任命の同意について(三財主議第三三四号)
第二 東京都人事委員会委員の選任の同意について(三財主議第三三五号)
第三 議員提出議案第十八号
東京都児童育成手当に関する条例の一部を改正する条例
第四 議員提出議案第十九号
東京都議会議員の議員報酬、費用弁償及び期末手当に関する条例の一部を改正する条例

   午後一時開議
○議長(三宅しげき君) これより本日の会議を開きます。

○議長(三宅しげき君) この際、あらかじめ会議時間の延長をいたしておきます。

○議長(三宅しげき君) 次に、日程の追加について申し上げます。
 議員より、議員提出議案第十八号、東京都児童育成手当に関する条例の一部を改正する条例外条例一件、知事より、東京都公安委員会委員の任命の同意について外人事案件一件がそれぞれ提出されました。
 これらを本日の日程に追加いたします。

○議長(三宅しげき君) 昨日に引き続き質問を行います。
 九十一番松田康将君
〔九十一番松田康将君登壇〕

○九十一番(松田康将君) まず、都政運営を支える町会、自治会支援についてお伺いします。
 地域を支えてくださっている町会、自治会の方からは、コロナ禍においていつもの活動ができない、高齢化に伴う役員の減少、新規居住者の加入率の低下などの問題から、将来の運営を危惧されています。
 こうした担い手不足に悩む町会、自治会に対して、運営力の強化や個人のボランティアをはじめとして、企業、大学、NPOなどの外部の新たな視点も取り入れた活性化に資する支援が必要であり、都は今年度から三区市で事業を試行しています。
 こうした取組をさらに進め、将来的な担い手を育成していくために、区市町村と連携をしていく必要があると考えますが、見解を伺います。
 コロナ禍においては、多くの学校で運動会が中止、または延期、縮小されて開催をされています。また、毎年熱中症で救急搬送される児童生徒が出ており、コロナ禍の今年度も発生をしています。熱中症への懸念から、規模を縮小、または時間を短縮して開催をしている学校もあります。
 しかし、子供の成長にとって、他の学年の成長段階を知る意味でも、全校生徒、児童での運動会は大切なことであります。
 近年、幼稚園や保育園で、農業用の遮光ネットを利用して、日よけをしているところを見かけます。私が今年の三月までPTA会長を務めていた小学校では、一昨年、熱中症対策として、運動会の際に、校庭に支柱を立て、農業用の遮光ネットを児童席に張ることによって、子供たちを熱中症の危険から守ることができました。こうした低予算で安全を確保する取組を広めることによって、アフターコロナの運動会を開催する後押しをすべきと考えます。
 そこで、運動会の実施に当たり、児童生徒などの熱中症防止に向けた都教育委員会の取組について伺います。
 都立全日制高校及び都立専門学校の応募倍率は、昨年度よりもさらに低下をしており、都立高校の魅力、独自性が中学生やその保護者に十分に伝わっていないのではないかと危惧をしています。
 現在、教育委員会では、一人一人にプリントを配布するなどして、生徒募集に向けて努力をしていただいているところでありますが、例えば、公立中学校に、都立高校に行こうといったポスターを貼り出すことなどによって、日常的に生徒がその情報に触れることが必要と考えます。
 今、公立中学校では、GIGAスクール構想により、昨年度から一人一台のパソコンが配布をされておりますので、QRコードを利用して、その場でポスターから各校のサイトや動画にアクセスすることもできます。
 そこで、都立高校の魅力や特色を、中学生やその保護者に効果的に伝えるためにどのように取り組んでいくのか、教育長の見解を伺います。
 コロナの状況を鑑みて、文科省がGIGAスクール構想を三年前倒したことは、リモートを進めるためにも、また、学習の効率化にも役に立つものであります。
 しかし、急いで進めたために、Wi‒Fi環境の整備や指導する教員の養成といったところでまだ追いついていない部分もあるのは確かであり、これまで我が党は質疑、提案を重ねてまいりました。
 さらに考えなければならない視点として、パソコンの端末のセキュリティ機能があります。先日も町田市において、いじめにつながる事件の報道がありました。セキュリティ対策は区市町村によって様々な取組がなされているとのことですが、今後、それを乗り越えて利用がされるといったことも懸念がされます。例えば、学習目的外のアプリをインストールしたりとか、出会い系等につながってしまう可能性を否定はできません。
 そこで、せっかくの端末を学習のために活用するために、フィルタリングなどを適切に設定をし、パスワードを適正に取り扱うようにするなど、セキュリティをさらに確保することが大切と考えますが、教育委員会の見解を伺います。
 本年六月、プラスチック資源循環促進法が国会で成立をし、プラスチックリサイクルを一層進めていく動きが全国的に加速をしています。
 一方、容器包装プラスチックの分別収集を実施している都内の自治体を見ると、多摩地域二十六市中、二十三市が実施済みであるのに対し、区部において分別収集を行っているのは、二十三区のうち、およそ半数の十二区にとどまっています。これは、収集運搬経費に加え、リサイクルに適さないものを選別するための経費が必要となるなどの課題があるためだと考えます。
 そこで、プラスチックリサイクルをいまだ実施していない自治体に対し、都がしっかりと支援をし、実施を促していくべきですが、都の見解を伺います。
 次に、知的財産の活用について伺います。
 国が七月に策定をした知的財産推進計画二〇二一では、中小企業は日本の産業競争力やイノベーションの源泉として大きな役割を果たしており、日本のイノベーションを活性化させる上で、中小企業の知財活用を促進していくことは重要だとしております。
 しかしながら、独自の技術力や製品を保有するものの、知的財産に関する専門知識を有する人材がいない、また、技術などを権利化するノウハウも持っていないために、知的財産をビジネスにつなげることができない中小企業も多く存在をしています。
 都は、こうした中小企業の現状やコロナ禍によるデジタル化の進展など社会の変化を見据え、中小企業などの知的財産の保護や活用に向けてしっかりと支援をすべきと考えますが、見解を伺います。
 板橋区では、令和四年七月に、子供家庭支援センターと児童相談所の機能を併せ持つ板橋区子供家庭総合支援センターの開設準備を進めております。九月三十日には、区の児童相談所の運営体制や都区間の連携などについて東京都と協議をし、国に対し、政令指定の要請を行ったところであります。
 コロナ禍で児童虐待の報告数が増加をしております。子供たち一人一人のことを考え、児童相談所を開設し、身近なところで見守る決断をした区に対して、都はどのように連携を取っていくのか伺います。
 また、都内では、昨年度、世田谷区、江戸川区、荒川区が児童相談所を設置し、開設後一年以上が経過をしました。
 そこで、先行三区では、運営上どのような問題や課題が生じているのか、併せて伺います。
 人生百年時代といわれている中、いつまでも心身ともに健康で暮らし続けることのできる健康長寿社会を実現しなければなりません。
 そういった中、認知症に対して、日米の製薬会社が共同で開発をしたアルツハイマー病治療の新薬がアメリカでは承認をされ、日本でも審査が始まっています。この新薬に関しては、アメリカでも再審査が行われ、その有効性が再検討されているとのことでありますが、今まで認知症に対する特効薬がなかった中、このような研究は大いに進めていくべきであります。
 都は、高齢者医療と研究の拠点として、平成二十一年度に地方独立行政法人東京都健康長寿医療センターを設立し、この間、老年症候群など高齢者に特有な疾患の診断、治療、予防などに関する多くの知見を蓄積しており、特に認知症に関しては、豊富な症例データを保有しております。
 認知症の新薬開発やフレイルの予防に向け、こうした健康長寿医療センターのデータや知見を積極的に活用すべきと考えますが、具体的な取組についてお伺いをいたします。
 板橋市場は、来年二月には、五十周年を迎えることもあり、施設の老朽化が進んでおり、建て替えを含めて設備の更新を着実に進めていくことが必要であります。
 また、生鮮品等の流通を取り巻く環境が変化しており、二十年後、三十年後の将来を見据えて、板橋市場の活性化について前向きに検討していくことは非常に重要です。
 昨年度末、市場当局は、今後の市場経営のビジョンを示す経営指針を策定したところであり、板橋市場についても、今後の在り方をさらに踏み込んで検討していくべきと考えますが、見解を伺います。
 現在、都営地下鉄の車両は、浅草線、大江戸線が八両編成となっており、新宿線は二十八編成中二十編成が十両を実現しております。三田線においては、現在六両編成のため、朝の通勤通学の時間帯は大変な混雑をしています。
 今後も人口動態を見ると、板橋区の人口は、二〇四〇年まで増加をする傾向があり、特に三田線沿線は旧工場跡地などに大型マンションの建設が進んでいます。
 交通局は、現行の経営計画において、令和四年度から三田線の一部車両を八両編成とすることとしており、ホームドアの八両化対応など駅施設の改修を進めていただいていると聞いております。
 そこで、三田線の各駅のホームドアの具体的な整備の進捗状況をはじめ、早期八両化への思いを込めて、取組状況を伺います。
 都立大江戸高校では、見合わせた沖縄への修学旅行の代わりに、VRを利用して沖縄の海底に沈んだ軍艦や魚の群れなどを疑似体験したと伺いました。
 今後は、このようなVRの技術を世界史や地理の授業をはじめとする学習への活用を検討すべきだと考えます。
 例えば、マチュピチュや万里の長城、タージマハルといった、すぐには行くことができない世界遺産を訪れたり、サハラ砂漠やアマゾン川周辺などを疑似体験することによって、実際の大きさなどを体感することは学習上意義があることと考えます。
 昨日、ノーベル物理学賞の受賞が決定をされた真鍋淑郎さんは、六十年にわたって気候の研究を続けてきた原動力は好奇心だと語られています。
 そこで、知的好奇心を呼び起こす観点からも、都立高校において、授業などでVRを積極的に活用すべきと考えますが、教育長の見解を伺います。
 コロナ禍において、子供たちの学びの場である修学旅行、林間学校が中止または延期を余儀なくされています。
 八月の臨時会で、我が党の質問に対し、小池知事は、緊急事態宣言中は都県境を越えたり、宿泊をする行事は控え、修学旅行、林間学校については、代替活動を検討してほしいとの答弁がありました。
 また、昨日、教育長からは、リバウンド防止措置期間中は修学旅行などを引き続き延期をするとの答弁がありました。
 この措置期間が明けてから検討するのでは間に合いません。さらに、緊急事態宣言が延長したことによって、日程の確保が厳しくなってしまったり、中学、高校三年生にとっては、受験を迎えるために延期自体が難しいという意見もあります。
 そこで、例えば、奥多摩で林間学校の代替の宿泊行事を行うことや自校でキャンプファイアのイベントを開催するなど、具体的に選択肢を示すことによって、子供たちの学びの場を確保しようとする学校を後押しする必要があると考えます。
 緊急事態宣言が明けた今、知事は、修学旅行、林間学校などの宿泊行事の実施及び代替行事についてどのように考えるのかをお伺いをいたしまして、私の質問を終わります。(拍手)
〔知事小池百合子君登壇〕

○知事(小池百合子君) 松田康将議員の一般質問にお答えいたします。
 私からは、修学旅行等についてのお尋ねに対する答弁であります。
 修学旅行等の学校行事は、日常の学校生活と異なる環境の中で見聞を広め、自然や文化に触れる体験を通じまして、次代を担う子供たちの人格形成に資する意義のある教育活動であります。
 今回、緊急事態宣言の解除に当たりまして、感染の再拡大を防ぐため、十月二十四日までをリバウンド防止措置期間とし、この間、都立学校の修学旅行等は延期することといたしております。
 今後、必要な感染防止対策を講じた修学旅行等の実施に向けた準備を進めてまいります。
 また、日程の確保が難しく、計画どおり実施できない場合にも、子供たちにとってかけがえのない思い出につながる有意義な学校行事を行っていくことが必要であり、学校現場において、様々な工夫を行ってほしいと考えております。
 リバウンド防止措置期間におきまして、社会全体でなすべき取組を果敢に推し進め、感染症を一層抑制し、子供たちの安全・安心な教育環境を取り戻してまいります。
 その他のご質問については、教育長及び関係局長が答弁いたします。
〔教育長藤田裕司君登壇〕

○教育長(藤田裕司君) 四点のご質問にお答えいたします。
 初めに、運動会等における熱中症対策についてでございますが、学校においては、児童生徒等の生命、身体の安全や健康の確保が最優先事項であり、事故防止に向けた対応の徹底を図ることが重要でございます。
 これまで都教育委員会は、各学校に対し、運動会等の体育的活動の実施に当たっては、児童生徒等の健康管理を適切に行うとともに、天候などの状況により活動を自粛することや、実施する場合は、時間、場所等を変更するなど、適切に対応を講じるよう周知してまいりました。学校では、これらの取組に加え、テントや遮光ネットを活用して、児童生徒席に日陰をつくるなど、独自の対策を講じております。
 今後、区市町村教育委員会の体育健康教育担当者向けの協議会で、熱中症予防の好事例を紹介するなど、引き続き熱中症事故の未然防止に取り組んでまいります。
 次に、都立高校の魅力や特色の発信についてでございますが、各学校の魅力や特色を効果的に伝えるためには、知りたい情報を簡単に入手できるような工夫が必要でございます。
 そのため、各校のホームページでは、校内見学をバーチャル体験できるコンテンツ掲載や学校説明会のウェブ申込みなど利便性を高めているところでございます。また、生徒目線からの学校の魅力が伝わるよう、在校生が作成した学校紹介動画、まなびゅーを都のサイトに掲載しております。加えまして、都立高校の合同説明会では、昨年度からオンライン上に特設サイトを設け、学校案内パンフレットや専門高校での教育活動の動画等を掲載しております。今年度は、説明会場とオンライン上での相談のハイブリット方式で、初めて説明会を開催いたす予定でございます。
 今後とも、様々な工夫を重ね、中学生や保護者への周知を行い、各学校の魅力や特色を分かりやすく伝えてまいります。
 次に、一人一台端末を使う上でのセキュリティについてでございますが、学校や家庭で端末を安心・安全に活用するためには、パスワードを適正に取り扱うことやフィルタリング等を発達段階に応じて適切に設定することが必要でございます。
 都教育委員会は、これまでSNS東京ルールの中で、フィルタリングとパスワードを設定して使うことを示してきたところでございます。また、本年二月に、一人一台端末の本格運用に向けて、パスワードの管理等指導上の留意点をまとめたリーフレットを各学校に配布、配信いたしました。三月には、文部科学省からの通知を周知しているところでございます。さらに、九月には、パスワードの管理を含めて、端末を使用する際の学校における指導を強化するとともに、他者を傷つける内容をネットに書き込まない等のルールを徹底し、保護者と共有することについて改めて通知をいたしました。
 今後は、フィルタリング等の設定例や子供が目的外の利用を行った際の対応事例等を担当指導主事連絡会で周知し、学校や家庭での端末の適切な利用を徹底してまいります。
 最後に、都立高校におけるVRの活用についてでございますが、VRは教室に居ながら仮想空間での体験や疑似的な経験が可能となりますことから、学習における意欲の向上や理解の促進など、子供たちの学びの充実が期待されるところでございます。
 都教育委員会では、VR等の先端技術を活用する研究校を指定し、教育現場で活用可能なコンテンツを使った授業等での実証研究に着手しております。現在、普通科高校で、三次元の仮想空間での分子構造や深海生物の様子を観察すること。また、工業高校で、建設現場での高所からの落下等の危険体験や熟練工の溶接技術を安全に反復トレーニングすることなどの取組に向け、準備を進めております。
 今後は、実証研究の結果から、課題や研究効果について検証を行い、授業等への活用を引き続き研究してまいります。
〔生活文化局長野間達也君登壇〕

○生活文化局長(野間達也君) 町会、自治会支援についてでございますが、町会、自治会は、地域コミュニティの中核として大きな役割を果たしておりまして、都は、地域の底力発展事業助成などにより、その活動を支援してまいりました。
 しかし、担い手不足等に加え、コロナ禍も相まって、活動のきっかけをつかめない町会、自治会も多い状況にございます。
 都は今年度、東京都つながり創生財団と連携し、活動の活性化や新たな担い手の確保を図るため、町会、自治会と地元ボランティア等を結びつける事業を展開しております。この事業では、区市町村がコーディネーターとなることで、地域課題にきめ細かく対応できる仕組みといたしました。
 こうした取組を通じて得られた成果と課題を区市町村と共有、検証し、今後の区市町村と連携した町会、自治会への支援策を検討してまいります。
〔環境局長栗岡祥一君登壇〕

○環境局長(栗岡祥一君) 区市町村によるプラスチックリサイクルへの支援についてでございますが、プラスチックのリサイクルを進めることは、持続可能な資源利用の実現を図るとともに、二〇三〇年カーボンハーフにも貢献する重要な取組でございます。
 そこで、都は昨年度から、プラスチックの分別収集の実施に向けた調査経費や収集経費等について自治体を支援するプラ製容器包装・再資源化支援事業を開始いたしました。
 分別を行っていない自治体を直接訪問するなどし、活用を促したことで、昨年度は七自治体、今年度は八月末現在、三自治体に対し支援を実施してございます。
 プラスチック資源循環促進法の成立も踏まえ、コロナ禍の厳しい環境下でも、プラスチックのリサイクルを進める自治体に対し、今後も着実に支援を行ってまいります。
〔産業労働局長村松明典君登壇〕

○産業労働局長(村松明典君) 知的財産の活用への支援についてですが、都内中小企業が持つ優れた技術を知的財産として戦略的に活用できるよう、きめ細かい支援が必要でございます。
 現在、都は、中小企業の知的財産の取得、保護等を支援するため、大企業のOB等による実践的なアドバイスやオンライン上での弁理士とのマッチングなどを実施しております。
 また、専門性を要するAIなどの先端技術分野での特許取得をハンズオンで支援するほか、他社の知的財産を活用した製品開発の経費を助成するなど、中小企業の知的財産の取得や活用を支えているところでございます。
 しかしながら、オープンイノベーションの進展に伴い、企業間の共同事業による知的財産の帰属が不明確となるなど、新たな課題も生じているため、今後、社会経済の変化による様々な課題を調査分析した上で、着実な支援につなげてまいります。
〔福祉保健局長吉村憲彦君登壇〕

○福祉保健局長(吉村憲彦君) 三点のご質問にお答えいたします。
 まず、特別区の児童相談所との連携についてでございますが、児童相談所の開設を予定している区に対しては、区が策定した児童相談所設置計画案を都において確認するとともに、区の職員を派遣研修として都の児童相談所に受け入れております。
 区の児童相談所が開設した後は、広域的観点から、一時保護所や児童養護施設等を都区で利用するほか、専門的観点から、区の児童相談所が担当する家庭に、都の児童相談センターの医師や児童心理司等が支援することとしており、こうした取組を通じて、都と区が連携して、子供たちの安全・安心を確保してまいります。
 次に、特別区の児童相談所の課題についてでございますが、都は、全区市町村が参画する児童相談体制等検討会を令和元年度に設置し、都の児童相談体制等について検討、検証を行っており、世田谷区、江戸川区、荒川区の児童相談所の運営状況等についても情報共有しております。
 本年二月に開催した会議では、三区から、地域の関係機関と連携が取りやすいなどの利点がある一方、経験が浅い職員が多く、人材育成に課題があるといった報告を受けております。
 最後に、健康長寿医療センターにおける認知症医療等についてでございますが、健康長寿医療センターでは、これまで蓄積してきた膨大な診療情報や生体試料、画像等をデータベース化し、大学や研究機関、企業に広く公開することで、認知症の新薬や新たな診断、治療法の開発につなげられるよう取り組んでおります。
 都は、この取組を支援するとともに、同センター内に介護予防・フレイル予防推進支援センターを設置し、これまでの研究成果を活用して、区市町村に人材育成や専門的助言などの支援を行い、住民主体の通いの場など、地域におけるフレイル予防活動の充実を図っております。
 引き続き、健康長寿医療センターの知見を活用しながら、認知症医療やフレイル予防をはじめ、高齢者の医療と福祉の向上に取り組んでまいります。
〔中央卸売市場長河内豊君登壇〕

○中央卸売市場長(河内豊君) 板橋市場についてでございますが、中央卸売市場が、都民に生鮮品等を安定的に供給していくためには、施設を適切に維持更新するとともに、流通環境の変化に対応するため、その在り方について長期的な視点に立った検討を進めていくことが重要でございます。
 区部北西部の生鮮品等流通の拠点である板橋市場につきましては、第十次東京都卸売市場整備計画におきまして、周辺市場との連携強化及び機能集約を視野に入れた検討を行うこととしており、本年三月に策定いたしました経営指針の考え方も踏まえて、市場機能の充実に向けた検討を進めておるところでございます。
 今年度策定する経営計画におきましては、板橋市場が今後も生鮮品等流通の基幹的なインフラとしての役割を果たしていけるよう活性化を図ってまいります。
〔交通局長内藤淳君登壇〕

○交通局長(内藤淳君) 三田線の八両編成化に向けた取組に関するご質問にお答えいたします。
 交通局では、三田線の混雑緩和を図るため、老朽化した車両十三編成の更新に合わせまして、一編成当たりの車両数を六両から八両に増強することとしております。
 現在、新型車両を順次車庫に搬入し、搭載機器の動作確認や各種試験調整に着手してございます。また、八両編成化に伴い必要となる駅の改修といたしまして、排煙設備の増設をはじめ、火災対策基準に基づく防災改良工事などを進めております。ホームドアの更新、増設につきましては、全二十四駅中、西高島平駅から春日駅までの区間と三田駅の計十七駅で完了してございます。
 これに加えまして、乗務員に対する習熟訓練を実施するなど安全運行に必要な準備を進めており、令和四年度早期の八両編成の運行開始に向け、着実に取り組んでまいります。

○議長(三宅しげき君) 九十五番入江のぶこさん
〔九十五番入江のぶこ君登壇〕
〔議長退席、副議長着席〕

○九十五番(入江のぶこ君) 緊急事態宣言は解除されましたが、想像される新型コロナウイルス感染症の第六波を必ず防ぐと同時に、傷んだ経済を立て直していく。そして、長引くコロナ禍で分断される人々の思いに寄り添い、希望を持っていただけるようにする。これらがまさに今やるべき課題です。
 コロナ禍で亡くなられた方々に心よりお悔やみ申し上げます。そして、医療従事者、関係事業者の皆様のご尽力に御礼申し上げます。
 想定外の一年半以上長引く新型コロナウイルスとの闘いで、営業の制限を受け続けてきた飲食、ライブエンターテインメント、イベント、観光などに関わる皆様からは、今も悲痛なお声が届きます。特に、私の地元、港区には、コロナショックを受けた中小事業者が多く、これまで事業が繁盛し、納税額も多かった皆様が、じわじわと困窮する状況となり、多くのご相談を受けてまいりました。
 当面、コロナとの共存は続きますが、ワクチン接種証明や検査陰性証明を組み合わせ、感染防止対策を徹底しながら、経済活動、社会活動、文化活動の拡大、行動制限の緩和を進めていくことが必要だと考えます。
 デジタル庁は、九月十七日、新型コロナワクチンの接種証明書をスマートフォンで電子交付する際の仕様案を公開し、意見の募集を始めました。マイナンバーカードを使って、専用アプリから申請すれば、スマホ画面にワクチン接種証明書を表示できるようになるという案で、年内にサービスを開始するとのことです。国は、さらにワクチンパスポートのスマートフォン用アプリを開発し、汎用性の高い一つの社会基盤としてつくり上げ、全国的な経済活性化に役立てていこうとしています。
 都としても、新型コロナウイルス感染防止に取り組むとともに、経済活動を後押ししていくことがますます重要となってきます。
 そのために、デジタルサービス局が中心となって、ウイズコロナ、ポストコロナにも、国とも歩調を合わせつつ、デジタル活用を強力に推進し、東京の活性化に寄与していくべきと考えますが、宮坂副知事の見解を伺います。
 遡って六月十五日に、飲食系十八団体が集結した、食文化を未来に繋ぐ飲食アライアンスからご要望を受けました。第三者機関による感染症予防対策認証済飲食施設では、緊急事態や蔓延防止等重点措置の宣言下でも、営業時間の延長、酒類の提供を可能にしてほしいという内容でした。その後、九月九日、政府から、この方針を認め実行していく旨の発表がありました。そして、今回の緊急事態宣言の解除では、第三者認証済みということが、酒類提供などの要件となりました。
 東京都の場合、第三者認証済みの飲食施設というのは、徹底点検TOKYOサポートの見回りで認証済みとなった店舗を指します。四月から見回りを開始し、都内約十二万店のうち、約九万五千店が認証済みとなっています。また、コロナ対策リーダーとの連携も進んでいます。
 現在の駆け込み申請にも素早く対応し、さらに認証済飲食店を増やしていく取組とともに、デジタル技術を活用したサポートを充実させるなど、認証済店舗の感染対策の実効性を確保する取組が重要だと考えますが、見解を伺います。
 昨年の四月から四回の緊急事態措置、二回の蔓延防止重点等措置などで、大変長期にわたり営業時間の短縮や酒類提供禁止を続けた飲食店にとって、激減した売上げや家賃などの固定費をカバーするために、感染拡大防止協力金は命綱です。特に月末近くなると、資金繰り計画を立てたいので、入金予定日を知りたいというお問合せを多く受けました。
 これまで都は、私どもの要望も受け、一律の金額の支給ではなく、売上規模に比例した金額への変更、一部早期支給の開始など、改善を進めてきました。また、審査の迅速化には人員増強で対応し、措置から申請を開始するまでの期間を短くするなどの取組もしてきました。
 今なお飲食業界の皆様は、感染拡大防止協力金が一日も早く入金されることを強く望んでいます。最新の支給の状況と今後の改善について伺います。
 これまで国が休業要請の対象としていない千平米以下の小規模な施設に対し、都が独自の支援金制度を実施したことを評価いたします。一方、支援金の審査の進捗状況が分からず、不安に思う申請者も少なくありません。
 今まさに支給を待っている中小企業の不安を取り除き、一刻も早く支援金を届けるために、どのように改善策を講じているのか、都の取組について伺います。
 都内の中小企業は約四十一万三千社で、都内の企業数全体の九八・八%を占め、東京の産業と経済を支えていますが、コロナ禍により、サービス業などでは業績に大きなダメージを受けています。
 昨年度、東京都制度融資においては、利子と信用保証料の負担をゼロとする感染症対策融資、いわゆるゼロゼロ融資が実施され、中小企業の資金繰り改善に大きな役割を果たしましたが、今なお厳しい状況です。飲食やイベントや観光関連の事業者からは、業績が当面はコロナ前の水準に戻らない中で、ゼロゼロ融資の返済が始まることが大変不安であるとの声が多く寄せられています。一部の事業者の団体は、国に対して返済免除要件を考えてほしいとも要望されています。
 都は、こうした事業者の厳しい経営状況を踏まえ、借換えや返済条件の緩和などについて、中小企業の実情に応じた丁寧な対応が行われるよう、国とも連携しながら、金融機関の協力を求めるべきです。さらに、制度融資などにおいても、引き続き強力な資金繰り支援を行っていく必要があると考えますが、見解を伺います。
 飲食業界の皆様は、現状の対策や補助と同時に、今後の飲食業界への未来への一手を考えてほしいと語られます。東京都の飲食店が営業の制限を受けることで、生産者や酒蔵や納入業者も苦しい状況となりました。また、飲食店の中でも、音楽やお酒を提供するライブハウスやDJバーやダンスフロアは実質的な営業休止状態でした。
 これらの文化施設も、レストランと同様に東京のおもてなしの基盤です。文化観光都市として、ナイトカルチャーの復興も望まれています。
 私どもは、未来の東京戦略に食文化を織り込むことを提言し、小池都知事は、東京がコロナ後も世界の台所としてさらに輝き続けるための政策を練り上げ、食文化の魅力あふれる東京を実現するための取組を行うと答えてくださいました。
 東京の食の魅力を守り続けてきた飲食業界の皆様のお声を受け止めながら、東京の食を守り、進化させ、その魅力のさらなる向上を図るべきと考えますが、知事のご見解を伺います。
 コロナ禍で大きな打撃を受けたライブエンターテインメント業界も、今回、アートにエールを!東京プロジェクト(ステージ型)の三回目の募集実施を大変喜ばれました。ライブハウスなどを会場とする企画は、二回目のステージ型でも採択され、東京都は多くのジャンルのアーティストを支援しています。有観客での実施が条件となっていますが、感染状況が悪化した場合は、無観客も認めてほしいとのご要望もありました。
 そこで、これまで二回実施した成果と、芸術文化、ライブエンターテインメント団体からの要望や業界のニーズなどを踏まえ、三回目はどのような内容としたのか伺います。
 私は、ジャーナリストだった配偶者が取材中の小型飛行機墜落事故で亡くなり、その後、民放テレビ局で働き、管理職も務めながら、二人の息子を育て、世に送り出しました。その経験から、女性が、出産や育児というライフイベントを経験しても、働く場面でのキャリアを継続できるように、これまで取り組んでまいりました。
 また、小池都知事は強力に女性活躍を推進されています。
 より女性が働きやすい環境を考える際に話題に上がるのがフェムテックです。これは、テクノロジーを用いて、月経、妊娠、不妊治療、更年期といった女性の健康問題やライフスタイルの課題を解決するために開発されたソフトウエア、診断キットなどの商品やサービスを指します。
 これらを活用して、女性の心身状態の改善を図ろうとする企業の取組が始まっています。また、多様な全ての人々がお互いの体の仕組みを理解し合い、思いやりを持てるダイバーシティを実現するツールになるとも考えます。
 東京都でも、フェムテックの活用などを通じて、女性が働きやすい環境を整備するために、幅広く事業主や都民に意識啓発を図っていくべきだと考えますが、知事のご見解を伺います。
 私は、さらにこれまで、新領域の成長戦略として、都議会の場で初めてeスポーツやシェアリングエコノミーについて発言し、その後のマーケットの拡大を確認してきました。コロナ禍においても、在宅で便利なサービスを享受できる、多くの人とつながり楽しい体験ができるということで、需要は確実に伸びています。都では、eスポーツフェスタを立ち上げ、今後三回目も予定されています。高齢者の認知症予防や関連産業の振興という観点でも成果があります。
 さて、ブロックチェーン技術について、都では今年度、都内のキャッシュレス推進に向けた調査を行う中で、この技術の活用の可能性や課題について調査分析すると聞いています。
 また、改ざんが困難なこの技術を使って、デジタルアート作品や楽曲や限定商品を扱うマーケットが盛り上がりを見せています。取引されているのは、非代替性トークン、NFTと呼ばれる暗号資産と並ぶデジタルデータです。ブロックチェーン技術は、所有者や権利の移転情報を全て記録するため、デジタル上での鑑定書や証明書など、トレーサビリティーの観点でも活用が進んでいます。
 そこで、ブロックチェーン技術を、暗号資産の領域のみでなく非金融領域でも活用を推進するために、この技術を使った製品、サービスの開発や、事業化に取り組む中小企業やスタートアップ企業の支援を都は検討していくべきと考えますが、見解を伺います。
 さて、コロナ禍で多くのものが失われました。大切な方を亡くす、店舗を閉店するなど、悲しみに直面した方からたくさんのお話を伺いました。
 しかし、喪失は再生の始まりでもあります。人にも組織にも必ず新たな変化を遂げ、前に進む力があります。私たちは、より丁寧に都民に寄り添い、最善の施策を掲げ、実際にそれが実行され、お一人お一人に届くところまでを徹底的にやり遂げることをお誓いして、質問を終わります。(拍手)
〔知事小池百合子君登壇〕

○知事(小池百合子君) 入江のぶこ議員の一般質問にお答えいたします。
 東京の食のさらなる魅力向上についてのご質問がございました。
 東京の食の魅力は、海外の他都市にない強みでありまして、東京二〇二〇大会では、東京産食材を使ったメニューが選手たちに提供され、食材の新鮮さや日本食のおいしさが幅広く発信をされたところであります。
 こうした食文化は、東京を国際的な観光都市とする重要な魅力となっておりまして、世界でも著名な旅行雑誌、コンデ・ナスト・トラベラーにおきまして、世界の都市ランキングで東京は第一位に選ばれました。
 東京が、この優れた食文化を感染症の危機から守り、将来に向け育てることは大切な役割であります。
 そのため、都は、飲食事業者に対しまして、テークアウト専門店の新たな出店や、これまで要請に応えていただいた店舗の営業再開などを経営面からサポートしてまいります。
 また、生産者への支援といたしまして、新鮮で高品質な東京産食材の魅力を発信し、地産地消を推進することでビジネスチャンスを拡大する。
 こうした食の多様な担い手が、日々磨いている技や味わいを多くの方々に楽しんでいただく大規模なグルメフェスティバルを春と秋に開催する。東京の優れた食の魅力を国内外に広く発信をし、都市のプレゼンスを高めてまいります。
 今後とも、食に関わる方々の声にしっかりと耳を傾けながら、東京の食をさらに磨き上げる施策の戦略的な展開によって、世界を引きつける美食都市を目指してまいります。
 次に、フェムテックによる職場環境の整備についてのご質問であります。
 いまだ十分に生かし切れていない女性の力を最大限に引き出し、その活躍を促進していくことが、東京の成長と発展を切り開く原動力となります。
 女性活躍を進め、それを支えていくためには、女性がその個性や能力を十分発揮できるよう、職場環境を整備していくことが不可欠となります。
 妊娠や出産などによる女性特有の健康課題を解決するフェムテックの活用は、そのための有効なツールであると考えます。
 都はこれまで、女性がライフステージに応じた柔軟な働き方ができるよう、育児や介護、そして仕事を両立するための社内制度の整備のほか、テレワークの導入など、女性が働きやすい職場環境づくりに取り組む事業者を支援してまいりました。
 今後は、ライフ・ワーク・バランスを推進するイベント等におきまして、フェムテックの多様な製品、サービスに関する情報提供を行うとともに、先駆的な活用事例を紹介するなど、企業や都民に対する普及啓発に力を入れてまいります。
 フェムテックの効果的な活用を通じまして、女性の職場環境のさらなる向上を図り、女性活躍を加速化してまいります。
 その他のご質問については、副知事及び関係局長からの答弁といたします。
〔副知事宮坂学君登壇〕

○副知事(宮坂学君) デジタル活用による東京の活性化についてお答えいたします。
 私は、副知事に就任して以来、デジタルの力で東京の持つポテンシャルを引き出し、都民の皆様が質の高い生活を送ることができるスマート東京の実現に向けて取り組んでまいりました。
 ウイズコロナにおける新しい日常においても、感染拡大防止と社会経済活動の両立に向けて、デジタルテクノロジーの活用が成否の鍵であると再認識しました。
 例えば、新型コロナウイルスへの対応では、都民の皆様が安心して飲食店を利用できるよう、店舗の感染拡大防止対策の点検活動にタブレットを導入したほか、民間が保有する店内のリアルタイムデータと予約状況のデータを掛け合わせて可視化し、利用者の行動変容を促すことで混雑を回避する実証を行うなど、様々な感染防止対策にデジタル技術が活用されております。
 さらに、スマート東京先行実施エリアの西新宿においては、都が設置を進めているセンサーや5Gが搭載されたスマートポールを活用し、自動配送のロボットやARを使ったナビゲーションといった新しいサービスの創出に向けた様々な実証を行うなど、民間の力を生かしたまちづくりにも取り組んでおります。
 このほか、シビックテックとの協働を進めるため、将来の東京の成長の担い手として期待されるスタートアップ企業との対話を重ねるとともに、仮称ではございますが、都知事杯ハッカソンの開催を通じて、優れた民間の才能の発掘にも取り組んでまいります。
 今後、デジタル庁におけるデジタル社会の基盤となるデータベースの整備などと歩調を合わせ、都においても、ポストコロナにおける東京の成長も見据えて、あらゆる分野でデジタルの活用を促進し、東京全体の活性化に向けて力を尽くしてまいります。
〔総務局長黒沼靖君登壇〕

○総務局長(黒沼靖君) 飲食店等における感染対策の実効性の確保についてでございますが、感染拡大を防止するためには、より多くの飲食店等が適切な感染対策を継続して実施することが重要でございます。
 このため、都は、飲食店等の感染対策を確認する徹底点検をメールやポスティング、直接訪問により勧奨を行いますとともに、点検チームを倍増するなど早期に点検する体制を整備し、認証済店舗の拡大に努めております。
 また、小冊子や利用客向けの啓発ポスターの配布など、コロナ対策リーダーを後押しする取組に加えまして、今後はデジタル技術を活用し、オンラインによる店内の感染対策状況の確認や、動画による好事例の紹介を行うことで、店舗の感染対策の底上げを持続的に推進してまいります。
 こうした取組によりまして、飲食店等における対策の実効性をさらに高め、感染対策と経済活動との両立につなげてまいります。
〔産業労働局長村松明典君登壇〕

○産業労働局長(村松明典君) 四点のご質問にお答えいたします。
 まず、感染拡大防止協力金の支給についてですが、都は、支給の迅速化を図るため、審査体制を千七百名規模に拡充するとともに、事業者の申請に係る負担軽減を図るため、規模別協力金制度の導入に際しまして、一日当たり売上高が一定額以下の店舗では、売上げ関係書類の提出を不要とするなど、提出書類の簡素化を図ってまいりました。
 これらにより、先月十七日に申請受付を終了した直近の協力金につきましては、申請件数の九割を超える審査を完了しておりまして、平均処理期間は、オンライン申請の場合で約十日となっております。
 さらに、現在のリバウンド防止措置期間に係る協力金につきましては、要請期間終了後、直ちに申請受付を開始することで、より早く事業者に協力金をお届けすることとしております。
 こうした取組によりまして、さらなる支給迅速化に努めてまいります。
 次に、休業の協力依頼に伴う支援金についてですが、本支援金は、対象施設の種類が多く、営業実態など支給要件の確認に一定の時間を要します。
 このため、申請者が自身の審査状況を随時確認できるよう、ウェブ上で進捗状況を三段階で表示するとともに、支給を決定した旨をメール等で申請者に速やかにお知らせしているところでございます。
 また、審査の迅速化に向けて、審査人員を増やすとともに、複数回にわたって申請した事業者につきましては、初回の審査結果を二回目の審査に反映させるなどの工夫を凝らし、審査時間の大幅な短縮を図っているところでございます。
 こうした改善を進めることで、申請者の不安の解消を図るとともに、支援金の早期支給につなげてまいります。
 次に、中小企業の資金繰り支援についてですが、コロナ禍が長引く中にあって、都内中小企業の経営は様々な影響を受けておりまして、実情に合わせたきめ細やかな金融支援が重要となっております。
 このため、都では、金融機関に対して、事業者からの返済猶予や借換えなどの要請に柔軟に対応するよう数次にわたり協力要請を行うとともに、国に対しましても、金融機関への指導を行うよう要望してまいりました。
 また、都の制度融資では、金融機関が継続的な伴走型支援を行う融資メニューを今年度から実施しており、六月には信用保証料への補助を拡充しているところでございます。
 さらに、国に対しても、政府系金融機関の実質無利子融資の貸付条件緩和等を要望してまいりました。
 今後とも、こうした取組により、コロナ禍における中小企業の事業継続を金融面から支えてまいります。
 最後に、ブロックチェーン技術を活用する中小企業への支援についてですが、ブロックチェーン技術は、取引データが暗号化され、データの改ざんが困難になる等の特徴を持つことから、様々な分野においてデジタルを活用したビジネスを展開していく上で重要な仕組みでございます。
 このため、都は、ブロックチェーン技術の活用に取り組むスタートアップ等を対象としたセミナーの開催や、女性ベンチャーが開発いたしました模倣防止サービスの海外販路開拓支援など、当該技術の普及に加え、事業化に取り組む中小企業をサポートしているところでございます。
 今後もこうした取組を通じて、金融以外でも実用化されつつあるブロックチェーン技術を活用する中小企業を積極的に後押ししてまいります。
〔生活文化局長野間達也君登壇〕

○生活文化局長(野間達也君) アートにエールを!東京プロジェクトについてでございますが、このプロジェクトにつきましては、昨年六月より二回実施し、約二千件の応募があり、四百件の公演を採択いたしました。
 採択団体からは、支援のおかげで公演できた、動画配信により認知度が上がったなどの声をいただき、幅広いジャンルの芸術文化団体の継続的な活動に貢献いたしました。
 今般、いまだ厳しい状況にある団体の活動を支援するため、三回目、二百件の募集を行ったところでございます。一回目の募集から一年を経過していることから、今回は、これまで採択された団体も対象といたしました。また、今後の感染状況によっては、無観客での開催も可能とするなど、柔軟に対応することといたしました。
 こうした取組によりまして、東京の都市としての魅力の源泉であるライブエンターテインメントを含む様々な芸術文化の担い手を支援してまいります。

○副議長(本橋ひろたか君) 六十一番斉藤やすひろ君
〔六十一番斉藤やすひろ君登壇〕
〔副議長退席、議長着席〕

○六十一番(斉藤やすひろ君) 気候危機や少子高齢、人口減少という都市の持続可能性が問われる中、都は、未来の東京戦略を策定しました。この戦略において、我が党の提案を受け、SDGsの目線で政策を展開することを掲げ、世界共通の目標であるSDGsの課題解決に向けて、正面から取り組んでいることを評価します。
 今、コロナ禍により、子供たちは学びの時間と居場所を、非正規雇用者は仕事を奪われ、友人同士の絆を深める飲食の機会が失われました。テレワークなどが進む一方で、男性の育休取得やデジタル化の必要性が痛感されるなど、質の高い暮らしや自然との共生、心の豊かさを求める都民が増えています。
 コロナ禍で浮き彫りになった諸課題を克服し、世界規模の危機を乗り越えて、持続可能な未来の東京に向けた取組を積極的に推進すべきと考えます。知事の見解を求めます。
 本年六月に、イギリスのコーンウォールで開催されたG7サミットでは自然協約が合意され、生物多様性損失への対処が人間、野生生物の健康を守り、将来のパンデミックを予防することにつながるというワンヘルスの考え方が提示されました。気候変動の危機と並び、人類にとって生物多様性の危機は極めて重要な問題です。
 国連の報告書でも、野生動物がすむ森などが近年、都市化などにより大規模に破壊され、人や家畜が野生動物と接触するようになったことが、新型コロナウイルスなど新興感染症の根本原因の一つとされています。このことからも、生物多様性の保全が、世界的にも一層重要となっていることは明らかです。
 現在、都が改定に向けて検討を進めている生物多様性地域戦略も、こうした世界的な動向なども参考にしつつ、都内における緑施策中心の戦略ではなく、国内や世界の生物多様性を意識した、これからの時代にふさわしい地域戦略としていくべきです。都の見解を求めます。
 未来の東京戦略の実行には、財源確保の工夫も課題です。行政施策の主たる財源は税収ですが、未来の東京戦略にあるように、多様な社会の担い手と協働して大きな目標を達成していくに当たっては、財源確保においても都債を戦略的に活用し、国内外の投資家と連携していくことも必要と考えます。
 近年、環境問題や社会的課題の解決に協力したいという投資家の声は世界的に高まっており、そうした課題解決の資金調達に使われるESG債の発行額は、コロナ禍を受けて急激に増加し、総額約三千九百兆円ともいわれています。
 東京グリーンボンドはそのESG債の一つですが、都の豪雨対策や太陽光発電事業などの取組に賛同し、投資したことを都ホームページで公表する団体の数は毎年着実に増加し、こうした多様なサポーターと連携していくことが必要です。
 そこで、ESG債などの発行を通じて、より多くの投資家の参加を促進するべきと考えます。都の見解を求めます。
 SDGs教育とオリ・パラ教育について質問します。
 都教育委員会は、我が党の提案を受け、新たな学習指導要領の全面実施前から、SDGs、持続可能な社会づくりに向けた教育推進事業として、平成二十九年から五年間にわたり、私の地元目黒区立五本木小学校をはじめとした推進校を指定し、研究を進めてまいりました。
 持続可能な社会づくりの担い手の育成の充実を図るための、これまでの取組の成果と今後の取組について、都教育委員会の見解を求めます。
 また、東京二〇二〇大会において、子供たちがトップアスリートの競技を直接観戦することは、オリ・パラ教育のレガシーを構築する上で貴重な機会でした。特に、パラアスリートには、その競技のパフォーマンスはもちろん、競技後に発する言葉に、子供たちの心を動かす力があります。
 そこで、スポーツを通じて困難を克服してきたアスリートと直接触れ合い、話を聞くことなど、子供たちの心に残る取組を今後もオリ・パラ教育の一環として実施していくべきです。都の見解を求めます。
 目黒区において、平成三十年三月に、保護者からの虐待により五歳の女の子が死亡する事件が発生しました。こうした事故が再び起こらぬように、児童虐待防止条例はもとより、我が党が原案をつくり、全会一致で成立させた東京都こども基本条例により、縦割り行政を打破し、子供施策を総合的に推進することとなりました。
 コロナ禍による在宅増もあって、令和二年度の都内の虐待相談対応件数は、前年度よりも約四千件も増えています。
 都の児童相談所では、児童福祉司一人が対応する児童が百人を超える状況や、一時保護所に入所している児童の面会の機会もなかなか取れない状況もあると聞いています。
 そこで、児童相談所の体制を一層強化するため、人材の確保や育成をさらに進めるべきと考えますが、都の見解を求めます。
 また、児童虐待に的確に対応するためには、児童相談所と地域の子供家庭支援センターの連携強化も不可欠です。両機関の連携強化を図るため、都は、児童相談所のサテライトオフィスを、地域の子供家庭支援センター内に設置するモデル事業に取り組んでいます。
 目黒区においても、サテライトオフィスの設置に向けて都と協議を進めていく意向を示しており、都も前向きに進めるべきです。
 現在のサテライトオフィスの取組状況について、都の見解を求めます。
 ひきこもり施策について質問します。
 都は、学識経験者や関係機関だけでなく、我が党の提案により、当事者団体や家族会をメンバーとする東京都ひきこもりに係る支援協議会を立ち上げ、検討を行ってまいりました。
 協議会が初めてまとめた今回の提言には、誰一人取り残さないSDGsの理念に基づく支援を浸透させること、家族支援や地域家族会について記載されるなど、画期的な提言となりました。
 また、地域家族会は、ひきこもり経験のある元当事者や元当事者の親がピアサポーターとなって、当事者に寄り添った支援を行っております。
 目黒区でも、地域家族会の立ち上げ準備が行われており、区とひきこもり家族会が連携して合同相談会も実施しています。
 ひきこもりの方へのきめ細やかな支援を進めるためには、今後もご家族や当事者の声を丁寧に施策に取り入れながら、身近な地域である区市町村と連携して支援を行うべきと考えます。都の見解を求めます。
 昨今、都内では、原付バイクと同様にナンバープレートの装着が義務づけられている電動キックボード利用者が、プレート不装着の上、歩道をも通行し、歩行者が非常に危険な状態にさらされています。都内においては、自動車運転処罰法違反で書類送検される事案も発生するなど、今や社会問題化しています。
 利用者へのルール、マナーの徹底や走行空間の確保も重要ですが、歩行者の安全を最優先とするため、取締りを強化すべきと考えます。
 電動キックボードに対する交通安全対策について、警視総監の見解を求めます。
 MTBIについて質問します。
 交通事故やスポーツでの脳震盪、あるいは子供の揺さぶりなどでMTBI、軽度外傷性脳損傷を発症しながらも、脳の病変が画像に映っていないなどの理由で、後遺症がありながら、適切な治療や補償を受けることができず、苦しんでいる人が多数おります。
 基礎自治体が脳をMTBIから守るためにリーフレットを作成していることに鑑み、都が啓発を支援するべきだとの我が党の提案を受け、MTBIの理解促進事業を都の包括補助の対象としたことを評価いたします。
 その結果、これまで二十三区内の普及啓発は促進されてきたものの、市町村においては取組が遅れています。都は、市町村への啓発に一層取り組んでいくべきです。都の見解を求めます。
 また、我が党は、MTBIが学校での運動部活動中に発生する事例が多いことから、教員はMTBIの正しい対処法について理解することが必要だと提案してまいりました。都教育委員会及び生活文化局の取組状況について、見解を求めます。
 デジタル化の推進は、都政が直面する様々な課題を解決し、都政のQOS向上を図る上で非常に重要です。
 都政の構造改革では、双方向コミュニケーションで改革を進めるとしているように、行政サービスに対する満足度を上げていくためには、都政にとってのユーザーである都民の声に耳を傾け、その要望に寄り添うことを徹底するべきです。
 そこで、都民とのコミュニケーションを通じたサービス向上について、都の見解を求めます。
 また、大学研究者からの提案で採択されたインフラ運営の透明化に向けたICTを活用した市民協働システムの事業については、スマートフォンのアプリを活用したシステムとして、令和元年度から都道上での試行が始まり、昨年十月には、目黒区内の都道でも、道路利用者からの道路補修要望などの投稿が可能になりました。
 都民と道路管理者とが協働した道路の維持管理に向けた取組の一環として期待をしております。現在の取組状況について、都の見解を求めます。
 これまで我が党は、自転車を都市の交通手段として大いに活用すべきとの観点から、自転車通行空間の整備を促進することを繰り返し訴えてまいりました。
 自転車には、六つのK、気軽さ、経済性、健康増進、環境、観光振興、そして公共交通の補完という非常にすばらしいメリットがあります。
 目黒区では、平成三十年四月に、目黒区自転車走行環境整備計画を策定し、区内の都道について、平成二十四年に策定した都の計画を踏まえ、都道の自転車通行空間の計画整備延長を約三キロメートルとしています。
 都は、本年五月に、自転車通行空間の今後十年間に優先的に整備する区間などを取りまとめた新たな推進計画を策定しました。
 そこで、その新たな計画における目黒区内の都道について、優先整備区間などを含めて、今後の整備目標について、都の見解を求めます。
 春は桜の名所である目黒川において、夏場の臭気に対する改善要望が地元住民から多く寄せられており、水質の改善が大きな課題となっております。
 都は、目黒川流域河川整備計画にのっとり、関係する目黒区、品川区など地元自治体と協力しながら、水質改善対策を進めていくべきです。都の見解を求め、質問を終わります。(拍手)
〔知事小池百合子君登壇〕

○知事(小池百合子君) 斉藤やすひろ議員の一般質問にお答えいたします。
 持続可能な社会の実現に向けた政策展開についてのお尋ねであります。
 私は、知事に就任して以来、人々の活力と都市の成長を生み続けるサステーナブルな東京の実現を大きなテーマとして掲げて政策を推し進めてきております。
 その実現に向けましては、環境、経済など、あらゆる分野における課題を地球規模で捉え、政策を実行していく必要がありますことから、国際的な共通目標であるSDGsを重要な視点と位置づけております。
 今、新型コロナの危機を乗り越えた先の東京をどう創り上げていくかが問われております。そのため、単にコロナ以前に戻るのではなく、強靭で持続可能な社会の創生を目指すサステーナブルリカバリーを未来の東京戦略のスタンスとして打ち出しております。
 いかなる状況でも学びを止めない環境の整備や、新しい時代にふさわしい働き方、自然と調和したウオーカブルなまちづくりなど、コロナ禍からの回復を契機に、質の高い生活や人々の心の豊かさにつながる取組を加速してまいります。
 先日、都道府県として初めての取組となります東京サステーナビリティーアクションを国連に提出をいたしまして、サステーナブルリカバリーに向けた都の政策をSDGsと結びつけて示したところであります。
 都自らの取組に加え、区市町村、都民、大学など多様な主体と協働した幅広い政策を展開し、成長と成熟が両立した都市の実現に取り組んでまいります。
 その他のご質問につきましては、警視総監、教育長、関係局長から答弁をいたします。
〔警視総監大石吉彦君登壇〕

○警視総監(大石吉彦君) 電動キックボードに対する交通安全対策についてでありますが、現在、電動キックボードは、原動機付自転車と同様の要件を満たすことにより、公道における利用が可能であるところ、都内において実施区域等を定め、特例で利用時の要件を緩和した実証実験が行われております。
 しかしながら、議員ご指摘のとおり、交通ルール、マナーを無視した走行が見られるところであり、警視庁におきましては、悪質、危険な行為を取り締まるとともに、街頭における指導警告を強化しております。
 また、電動キックボード利用者はもとより、実証実験の実施事業者や販売店に対しても交通ルール、マナーの周知を図るため、当該事業者や販売店から利用者に対し働きかけを行うことをお願いするとともに、警視庁ホームページやツイッターなど各種媒体を活用した広報啓発を行っております。
 警視庁といたしましては、今後も電動キックボードに関する総合的な交通安全対策をさらに強化してまいります。
〔教育長藤田裕司君登壇〕

○教育長(藤田裕司君) 三点のご質問にお答えいたします。
 初めに、SDGsに関する教育の推進についてでございますが、これからの持続可能な社会の創り手となる子供たちには、地域社会や地球規模の諸課題を自らの課題として受け止め、協働して解決するための資質や能力を身につけることが求められております。
 都教育委員会はこれまで、研究推進校を五十校指定し、地元の商店会と協働して、まちの活性化策を提案する身近な取組や、脱炭素社会の在り方について考察、発表を行う学習などの先導的な教育実践を事例集にまとめ、都内公立学校に向け、発信してまいりました。
 今後、今年度の研究推進校の成果について、オンライン開催による発表会で全公立学校に普及啓発し、各学校での実践を促進することで、持続可能な社会の実現に貢献する人材の育成に取り組んでまいります。
 次に、オリ・パラ教育における今後の取組についてでございますが、都教育委員会ではこれまで、パラリンピアン等を学校に派遣し、アスリートとの直接の交流を通して、子供のスポーツへの関心を高め、夢に向かって努力したり困難を克服したりすることへの意欲を培ってまいりました。
 パラリンピック競技大会では、公立学校約一万人の子供たちが連携観戦に参加し、競技する姿を目の当たりにし、ほかには代え難い高い教育効果を得ることができました。
 また、参加しなかった子供たちもテレビ観戦を行い、あわせて、オンライン画面を通じてアスリートと交流する取組や応援メッセージを届ける取組を行い、大会の感動を共有いたしました。
 今後、都教育委員会は、選手からの返礼の動画等を学校に届けるとともに、アスリート等と直接交流する機会を設け、子供たちが東京大会の感動を心に刻み、日々の活動に意欲的に取り組めるよう学校を支援してまいります。
 最後に、公立学校における軽度外傷性脳損傷への対応についてでございますが、学校には、教育活動において、児童生徒の生命と安全を確保する義務がございます。特に、体育活動中に頭部を打った場合は、脳に衝撃が伝わり、脳損傷を起こす可能性があることから、適切に対処することが重要でございます。
 都教育委員会は、令和元年度、軽度外傷性脳損傷を含む頭部外傷に関する知識や、事故発生時の具体的な応急処置等を掲載した部活動に関する総合的なガイドラインを作成し、公立中学校及び都立学校に配布いたしました。
 また、毎年度実施をしております保健体育科教員の協議会等において、ガイドラインの内容と救急要請の徹底について説明をしております。
 今後、これらに加え、関係局と連携して、区市町村で作成した頭部外傷に関する普及啓発資料を協議会等で情報提供し、事故などの発生時における対応力を向上させてまいります。
〔環境局長栗岡祥一君登壇〕

○環境局長(栗岡祥一君) 生物多様性地域戦略についてでございますが、東京は、食料など世界中の生物資源を大量に消費する国際的な大都市であることから、都内だけでなく、地球規模の生物多様性にも配慮する視点が必要でございます。
 都は現在、新たな国際目標や国家戦略の改定を見据え、地域戦略について改定に向けた検討を進めてございます。
 八月に意見募集の素材として公表したゼロドラフトでは、将来像実現に向けた基本戦略案の一つとして、環境配慮商品の選択や海ごみ対策など、地球規模の環境問題にも配慮した行動変容を都民や事業者に提示してございます。
 今後、国際的な動向や提出された都民意見などを踏まえ、さらに検討を進め、従来の緑施策にとどまらず、国内や世界の生物多様性も視野に入れた新たな地域戦略を取りまとめてまいります。
〔財務局長潮田勉君登壇〕

○財務局長(潮田勉君) ESG債の発行についてでございますが、都は平成二十九年度に、全国の自治体に先駆けてグリーンボンドを発行して以降、毎年発行を継続し、これまで多くの投資家の皆様にご参加をいただきました。
 また、今年七月には、社会的課題の解決を目的とした事業に充当するソーシャルボンドを国内自治体で初めて発行いたしましたが、応募倍率も高く、従来の都債の投資家とは異なる業態の方々も参加するなど、好評でございました。
 都は、ESG投資への旺盛な機運を捉え、国内外の投資家を対象としたオンラインによる個別面談や動画等による幅広い広報を行っており、投資家層の拡充に積極的に取り組んでおります。
 今後とも、多様な投資家と対話を重ね連携することにより、サステーナブルリカバリーの実現に貢献してまいります。
〔福祉保健局長吉村憲彦君登壇〕

○福祉保健局長(吉村憲彦君) 四点のご質問にお答えいたします。
 まず、児童相談所の体制強化についてでございますが、都はこれまで、深刻化する児童虐待に迅速かつ的確に対応するため、児童福祉司及び児童心理司を増員するほか、困難ケースで職員に助言指導等を行う専門課長を配置するなど、児童相談所の体制強化に取り組んでまいりました。
 今年度は、意欲ある人材を継続的に確保するため専任チームを設置し、大学や養成機関への訪問や専門サイトの開設など、採用活動を積極的に展開しております。
 また、来年度以降の新任研修等に活用するため、児童福祉分野の専門家を交えた検討会を新たに立ち上げ、面接スキルの取得や事例検討を通したアセスメント力の向上を図る演習型のカリキュラムを現在作成しております。
 こうした取組により、児童相談所の体制強化に向け、人材の確保、育成を一層進めてまいります。
 次に、児童相談所のサテライトオフィスについてでございますが、都は昨年度、練馬区の子供家庭支援センター内に児童相談所のサテライトオフィスを設置し、児童相談所職員が虐待相談に対応するとともに、区と連携して合同調査や対応方針の検討会議等を実施しております。
 この取組により、子供家庭支援センターと児童相談所の間で情報共有や協議の機会が増え、迅速な一時保護や円滑な引継ぎにつながっております。
 今年度は、定期的に合同の通告受理会議を開催し、より適切な支援につながるよう、内容に応じて対応機関を決める通告の振り分けを試行的に実施しております。
 さらに、年内に台東区のセンターにもサテライトオフィスを設置する予定であり、今後ともこの取組を一層進め、区市町村と緊密に連携しながら児童虐待に対応してまいります。
 次に、ひきこもりの方への支援についてでございますが、都は令和元年度に、東京都ひきこもりに係る支援協議会を設置して、支援の在り方を検討しており、昨年度の中間の取りまとめを受け、今年度から多くの相談支援機関が参加する合同相談会の相談員やセミナーの講師として家族会に協力いただくなど、家族や当事者に寄り添った支援を進めております。
 本年八月、本協議会から、当事者や家族が早期に相談支援を受けられるようにするには、身近な地域の相談体制の充実と多様な関係機関の連携が必要であり、その際には、当事者団体や家族会の知識、経験を活用する視点が重要との提言をいただきました。
 今後、都と区市町村によるひきこもりに係る支援推進会議を新たに設置し、情報共有しながら提言を踏まえ、支援を推進してまいります。
 最後に、軽度外傷性脳損傷についてでございますが、いわゆるMTBIは、交通事故や外傷などで頭を強く打ったり、強く揺さぶられたりする衝撃により発症する脳損傷の一つでございます。
 事故直後のCT検査などに異常がなくても、数時間以上経過してから、集中できない、記憶できないなどの症状に苦しむことがあり、事故前と異なる症状が現れたら、速やかに医療機関を受診することが重要でございます。
 都は、この疾患の主な症状や、脳を衝撃から守り予防するための注意点、頭を打ったときの対応と受診方法等を分かりやすく記載した住民向けリーフレットの作成等に取り組む区市町村を支援しており、こうした取組が一層進むよう、説明会等で積極的に働きかけてまいります。
〔生活文化局長野間達也君登壇〕

○生活文化局長(野間達也君) 私立学校における頭部外傷への対処方法に関する理解促進についてでございますが、授業や運動部活動等の体育活動において、児童生徒の安全を守り、事故防止対策を徹底するとともに、事故発生時には迅速に適切な対処をすることが重要でございます。
 都はこれまでも、各学校に対して、国が作成した頭部外傷を含む事故防止に関する指導資料や事例集の周知、頭部外傷に関する知識等をまとめた日本脳神経外科学会の提言などを通じた注意喚起を行ってございます。
 今後は、都教育委員会の作成した軽度外傷性脳損傷、いわゆるMTBIを含む頭部外傷に関する対処方法等を掲載したガイドラインを活用するなど、事故防止に関する情報を提供することで、各学校が適切に対応できるように支援してまいります。
〔デジタルサービス局長寺崎久明君登壇〕

○デジタルサービス局長(寺崎久明君) 都民の声を踏まえたサービス向上についてでございますが、電子申請などのデジタルサービスをより利便性の高いものとしていくためには、ユーザーである都民の意見を踏まえた改善を続けることが重要でございます。
 このため、現在、都が進めております行政手続のデジタル化におきましては、全ての手続にユーザーレビュー機能を導入し、サービスの使い勝手など、利用者からの評価に基づき、継続的な改善を図ることといたしました。
 また、本年七月に正式リリースしたシン・トセイ都政の構造改革ポータルサイトでは、構造改革の取組に関するアンケートフォームを設置し、いただいたご意見を改革の推進に生かしていくこととしております。
 こうした取組によりまして、都民とのコミュニケーションを深め、都政のクオリティー・オブ・サービス、QOSの一層の向上につなげてまいります。
〔建設局長中島高志君登壇〕

○建設局長(中島高志君) 三点のご質問にお答えいたします。
 初めに、ICTの活用による都民と協働した道路管理についてでございますが、大学提案による市民協働システムは、都民が、スマートフォンから道路の損傷や不具合などを投稿し、道路管理者による補修等の進捗状況を確認できる仕組みでございます。
 令和元年度の試行開始以来、順次対象エリアを拡大し、都道では、本年五月には、島しょ部を除く都内全域で実施しておりまして、利用者は千三百人を超えています。
 場所や時間を問わず、容易に投稿が可能なシステムであることから、休日、夜間も多く利用していただくなど、都民からの通報機会の拡大につながっております。
 引き続き、さらなる普及啓発に努めますとともに、投稿内容や使いやすさなどの観点から、システムの検証を進めてまいります。
 次に、目黒区内の自転車通行空間の整備についてでございますが、自転車は都市内の有効な交通手段であり、誰もが安全で快適に利用できるよう、自転車通行空間の整備を進めることが重要でございます。
 本年五月に策定しました東京都自転車通行空間整備推進計画では、目黒区道との通行空間の連続性を確保するため、都道目黒通りの約十キロメートルを優先整備区間に選定し、今後十年間で整備に取り組むことといたしました。
 また、駒沢通りなどにおきましても、無電柱化事業と併せて行うなどにより、約十キロメートルの通行空間の整備に取り組むこととしております。
 今後とも、区や交通管理者と連携しながら、自転車通行空間の整備を積極的に進めてまいります。
 最後に、目黒川の水質改善についてでございますが、都市の河川を、都民が親しみ憩える快適な水辺空間としていくためには、良好な河川環境の確保が重要でございます。
 都は、目黒川におきまして、関係局が連携した清流復活事業等による流水の確保や、船舶による大規模なしゅんせつを実施しますとともに、地元区や関係局等から成る水質浄化のための検討会において、技術的な助言を行っております。
 現在、目黒区は、臭気対策の一環として、令和五年度からの稼働を目標に、高濃度の酸素溶解水を供給する施設を計画しております。今年度は設計を実施しておりまして、都は必要な財源措置を行うなど、区と連携して取り組んでおります。
 今後とも、地域に親しまれる水辺の創出に向け、目黒川の水質改善に取り組んでまいります。

○議長(三宅しげき君) 十五番清水とし子さん
〔十五番清水とし子君登壇〕

○十五番(清水とし子君) 今年二月、日野市の元副市長が、虚偽の土地区画整理事業計画を提出して、市の補助金八千万円をだまし取った容疑で逮捕されました。
 元副市長の不正は、違法な報酬だけで二億円以上に上ります。四月の市長選挙では、市民には財政が厳しいといいながら、巨額の不正を許していた政治の責任が厳しく問われ、都議選では、監督権限を持つ都政でも解明をとの願いが私に託されました。疑惑解明を求める日野市民の思いに応えていただくようお願いをして、質問に入ります。
 組合施行の土地区画整理事業の監督権者は東京都です。監督権者としての東京都の役割についてどのように認識していますか。
 元副市長の不正解明のために、日野市が設置した第三者委員会は、不正な会計処理、工事談合疑惑、業務委託に関する問題の三点を指摘しています。
 元副市長らが行っていた、多額の報酬を調査設計費や工事費の中に紛れ込ませて計上し、補助金をだまし取る操作は、逮捕容疑の二〇一八年度だけでなく、二〇一三年度から行われていたことが公判では指摘されています。
 東京都は、二〇一三年度から会計操作が行われていたという認識の下、二〇一三年度以降についても調査、是正すべきですが、どのような対応をされていますか。
 市の第三者委員会は、工事請負規定に基づかない工事契約について調査したが、談合はないとする組合の主張を裏づける事実確認は未了であると述べています。
 東京都として、工事契約について徹底解明が必要であると考えますが、どのような対応をされていますか。
 組合のコンサルタント業者は、日野市企業公社が随意契約で選定され、その職員二名が不正に協力していました。
 都は二〇〇七年、監査委員から、コンサルタント会社の選定方法について透明性を確保するよう求められ、指名競争入札など、具体的指針を盛り込み、手引に反映していました。それにもかかわらず、元副市長個人にも随意契約で業務委託が行われている事実も問題視されませんでした。手引の改正が全く生かされなかったのではありませんか。
 東京都として、このような事態に至ったことを重く受け止め、改めて、業者の選定方法について透明性が確保されるよう徹底すべきと考えますが、いかがですか。
 この区画整理事業は、今後、少なくとも二年以上の計画延伸を余儀なくされています。地権者や地域住民から、事業は最後までできるのか、草が茂ったままの公園予定地を早く整備してほしいといった不安や要望が寄せられています。東京都も必要な支援をすべきと考えますが、いかがですか。
 事業を完了させるためにも、不正の全容解明を早急に行うことを強く求めます。
 元副市長は、公立保育園の民営化に関する疑惑でも、主導的役割を果たしています。
 二〇一四年、日野市立たかはた保育園が閉園し、代替の民間保育園が新設されました。この保育園は地主から賃借する形なので、補助対象は内装費だけです。
 しかし、最初の見積りでは五千万円だった内装費は、最終的には二億九千四百万円、建設費の二倍にまで膨れ上がり、さらに、追加工事費三千二百万円を補助しています。
 また、地主には、建設費相当額二億四千万円が十五年分の家賃の一括前払い、こういう形で支払われ、これと別に、相場の二倍、月額二百六十万円の家賃が支払われ、その半分は補助金です。
 このほかにも、本来開発事業者が負担すべきアクセス道路一億円も市が負担するなど、ほかの保育園では考えられない、総額六億円に上る補助金が支出されています。
 現在、日野市は、第三者委員会を設置して、日野市立たかはた保育園の民営化に伴う一連の手続における違法性、元副市長の関与の実態について調査を行っています。
 東京都も、認可保育園の認可監督権者として、この保育園への補助金が適正であったのか精査するとともに、違法や不正が判明した場合には、直ちに是正すべきと考えますが、いかがですか。
 次に、北川原公園のごみ搬入路問題についてです。
 昨年十一月、東京地裁は、日野市が、都市計画公園である北川原公園の区域内に、都市計画変更をしないまま、ごみ焼却場に出入りする収集車の専用路を設置したことは、違法との判決を下しました。
 判決は、日野市が都有地を借りるために、ごみ収集車の専用路を広場の管理用道路と称して申請したことを方便と断罪しています。そして、その方便を承知で、東京都が土地使用を許可したことが違法な専用路を可能にした、その点では、都の責任も免れません。
 知事は、都市計画法に照らして違法という判決をどう受け止めていますか。
 この北川原公園は、ごみ焼却場と下水処理施設という二つのいわゆる迷惑施設を受け入れざるを得なかった地域住民に対する感謝を込めて計画された市内最大級の公園計画です。
 日野市のみどりの基本計画に位置づけられ、東京都の都市計画公園・緑地の整備方針でも、今後十年間で優先的に整備する重点公園になっていますが、まだ浅川水再生センターの未利用地部分の多くが未整備です。
 九月二十一日の日野市議会で、市は、浅川水再生センターの未利用地について、地元住民から広場や公園として整備するよう強く要請を受けている、市としても地元の要請にかなうよう都と調整を進めていきたいと答弁しました。
 東京都としても、一日も早く公園を整備するため、日野市との協議、対応を始めていただきたいと思いますが、いかがですか。
 次に、多摩地域の保健所の充実を求めて質問します。
 感染拡大の第五波のとき、日野市では、陽性と分かった方に保健所から連絡が来るまで四日間もかかった事例もありました。その間、急変したらという不安を抱えながら、食料などの支援も受けられませんでした。
 東京都は、保健所への職員応援体制を組みましたが、五つの多摩地域の保健所への職員の応援は二十八人、会計年度任用職員のトレーサーは百二十二人と所管部署から伺いましたが、感染拡大による業務の増大には追いついていません。
 月百時間の過労死ラインを超える職員が、四月六人、五月四人、七月五人と、延べ十五人に上っていることからも、体制が十分でなかったことは明らかです。
 このコロナ禍で、保健所の重要性がより鮮明になり、その体制強化が強く求められていると思いますが、知事の認識を伺います。
 日野市では、かつて廃止された保健所の復活を求める署名が取り組まれていますが、署名は延べ一千五百筆に上っています。知事、日野市民の保健所の復活を求める要望をどう受け止めていますか。
 昨年九月の議会で、知事は、多摩地域の保健所は重要な役割を担っているとの認識を示し、保健所の取組の検証をした上で、その在り方を検討することを表明されました。
 検討に当たっては、感染拡大が起きた場合に備え、保健所業務が執行できる体制を平常時から確保することや、市町村や医師会等との積極的な連携協力といった視点が重要だと考えますが、知事、いかがですか。
 保健所を持つ八王子市では、市、医師会、市内医療機関が一体となり、自宅療養者、入院患者の情報を一元管理し、早期診療、入院をサポートすることで自宅療養者の重症化防止に取り組み、十月一日からは、保健所サテライト施設の設置も行っています。
 このように、地域を知り、ふだんから医師会、医療機関と連携している市町村が関わってこそ、総力を挙げた対策を進めることができるのではないでしょうか。
 しかし、保健所のない自治体ではそれができないとの切実な訴えが、日野、多摩、稲城の三市長から上がっています。保健所と市町村が連携し、総力を挙げた取組ができるようにすることが必要ですが、いかがですか。
 冬の感染拡大に備える取組は、在り方検討会の結論を待たずに行う必要があります。市町村と保健所が連携して、総力を挙げて取り組めるよう、市町村ごとに保健所と協議できる体制をつくるべきと考えますが、いかがですか。
 最後に、地域公共交通への支援について伺います。
 日野市の丘陵地に広がる住宅地では、高齢化の進展や、地域の商店や診療所がなくなったことによって、駅や繁華街まで行かないと日常生活が維持できない状況が生まれています。ミニバス、乗合タクシー等の地域公共交通は、今や生活の足として欠かせないものとなっており、路線の拡充や増便を求める声は高まっています。
 知事は、先日の所信表明で、誰もが円滑に移動できる、豊かさと活力に満ちたまちの実現と述べられましたが、地域公共交通の役割や重要性についてどのような認識をお持ちですか。
 一方、地域公共交通に対する市の財政負担は年々重くなり、市民の要望に応えることが難しくなっています。現在、東京都は、地域公共交通の在り方検討会を設置し、現状や課題の把握、地域特性に即した地域公共交通の目指すべき姿、在り方の検討が行われています。
 昨年、東京都は、地域公共交通に関して、区市町村にアンケートを実施していますが、多摩地域の自治体は、課題としてどのような点を多く挙げていますか。
 これまで、東京都の支援は、事業立ち上げから三年間に限られていました。四年目以降は自治体の負担となるため、自治体負担は重く、継続的な財政支援が求められているということがアンケートから読み取れます。
 国交省や他県の支援制度を見ると、立ち上げの支援だけでなく、継続的な運行経費の支援をしています。
 例えば、石川県、福岡県、福島県では、経費から運賃収入などを除いた部分の二分の一を負担しています。
 こうしたことについて、東京都は把握していますか。継続的な支援が必要ですが、いかがですか。
 生産年齢人口の減少により利用者が減ったところに、コロナの影響でさらに利用者は激減し、多くの交通事業者が苦境に立たされています。二〇二一年、地域公共交通総合研究所が行った調査によると、六割を超える交通事業者が、三割以上利用者が減少したという結果が出ています。こうした事情を東京都は認識していますか。やはり支援が必要ではありませんか。
 地域公共交通は、赤字幅や乗車率といった採算面での指標で評価されがちですが、近畿運輸局は、コミュニティバスなど地域公共交通への補助は赤字ではなく、地域を支えるための支出ですと述べています。東京都も、地域公共交通の役割について多面的に評価すべきですが、いかがですか。
 以上、日野市民の皆さんの願いにお応えいただくことを求めて、私の質問を終わります。(拍手)
〔知事小池百合子君登壇〕

○知事(小池百合子君) 清水とし子議員の一般質問にお答えいたします。
 多摩地域にある都の保健所についてのお尋ねがございました。
 多摩地域にある都の保健所は、二次保健医療圏におけます広域的、専門的、技術的拠点として地域の感染症対策の重要な役割を担っております。
 今後、都は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大から終息に至るまでの保健所の取組について検証した上で、改めて、その在り方を検討していくことといたしております。
 感染拡大に伴い、保健所の業務や役割が広く注目されることとなり、保健所に関しまして様々なご意見があることを承知しております。
 その他のご質問につきましては、東京都技監及び関係局長が答弁をいたします。
〔東京都技監上野雄一君登壇〕

○東京都技監(上野雄一君) 十一点のご質問にお答えをいたします。
 まず、組合区画整理事業における都の役割につきましては、組合区画整理事業の着実な執行を図る観点から、土地区画整理法に基づき、地域のまちづくりを主体的に行う地元市とも連携し、組合に対して必要な指導等を行うことでございます。
 次に、区画整理事業の会計についてでございます。
 都は地元市と連携し、日野市川辺堀之内土地区画整理事業の組合設立認可時点に遡って、平成二十一年、二〇〇九年三月以降の会計を対象といたしまして調査を行っております。
 これまでのところ、損失補償費、互助会助成金の支払いにつきましては、令和二年五月に組合会計への返納を組合に対して勧告し、同年六月に全額返納されております。
 報酬、手当、委託料につきましては、会計操作の疑いがあるとされており、裁判の動向も見ながら、引き続き調査を進めてまいります。
 次に、工事契約の調査についてでございます。
 お話のあった件につきましては、地元市におきまして、捜査機関の捜査に全面的に協力し、真相解明に努めていくとしておりまして、都としては、その動向を注視してまいります。
 次に、業者選定の透明性の確保についてでございます。
 都は、改定した組合土地区画整理事業の実務手引に基づき、関係市などへの説明会を通じて、当該組合に対しても業者選定方法の透明性が確保されるよう指導を行っております。
 次に、本事業に関する都の支援についてでございます。
 都は、事業完了に向けて組合が事業運営を適切に進められるよう、地元市と連携し、組合の相談に応じながら、事業の進め方等につきまして指導助言を行ってまいりました。
 その中で、組合におきまして、新たなコンサルタントの選定に至っておりまして、引き続き、都は市と連携し、指導等を行ってまいります。
 次に、日野市立北川原公園の判決についてでございます。
 日野市は、東京高等裁判所に控訴し、現在係争中であると認識しておりますが、本件につきましては、都市計画決定権者である日野市において対処されるべき事柄であると受け止めております。
 次に、地域公共交通の役割等についてでございます。
 地域公共交通は、都市活動や身近な地域での生活を支えるものでございます。
 超高齢社会の到来など、都民生活を取り巻く環境が変化する中、地域公共交通も時代にふさわしい役割を果たしていく必要がございまして、誰もが移動しやすい利便性の高い都市を実現する上で重要でございます。
 次に、区市町村アンケートについてでございます。
 都は昨年度、地域公共交通の在り方を検討するため、区市町村の課題認識等を調査いたしました。
 多摩地域の自治体では、地域公共交通の維持充実等に取り組む上での課題といたしまして、他の行政分野との連携や国等の財政支援に関することなどが挙げられております。
 次に、国や他県の支援制度についてでございます。
 国土交通省では、生活交通の存続が危機に瀕している主に地方部の過疎地域等におきまして、地域に最適な交通手段を確保、維持するために、年度ごとに予算の範囲内で支援をしております。他県では、地域の実情に応じて独自の支援を行っている事例もあると承知しております。
 都は、国の支援に合わせまして、西多摩地域で支援を行っております。
 次に、コロナの影響についてでございます。
 地域公共交通の利用者がコロナ前と比較して減少していることは承知しております。
 国におきましては、コロナ対策の一環として、例えば乗合バス事業者につきまして、資金繰りや雇用関連などにおける支援制度が用意されていると承知しております。
 最後に、地域公共交通の評価についてでございます。
 公共交通が果たす役割の評価の仕方につきましては、様々な考え方があり、地域公共交通の在り方を検討する中で多角的に検討しております。
〔福祉保健局長吉村憲彦君登壇〕

○福祉保健局長(吉村憲彦君) 四点のご質問にお答えいたします。
 まず、保育所の整備等に対する補助についてでございますが、本件は、日野市が公立保育園の民営化に伴い、整備費や賃借料について補助金を申請したものであり、都は、規則や要綱等に基づき審査し、適正に交付しております。
 仮に、偽りその他の不正な手段により補助金の交付を受けるなど、補助の取消し事由に該当する行為があった場合には返還を求めるなど、規定に基づき対応いたします。
 次に、多摩地域の都保健所の在り方検討についてでございますが、都は今後、新型コロナウイルス感染症の感染拡大から終息に至るまでの都保健所の取組について検証した上で、改めてその在り方を検討していくこととしており、今年度は、必要な情報を収集するため、都保健所の感染症対策業務に関する調査分析を実施いたします。
 この中で、都保健所の平時及び有事における体制強化や市町村等との連携などに関する課題の把握、その要因の分析などを行う予定でございます。
 次に、都保健所と市町村の連携についてでございますが、新型コロナウイルス感染症に的確に対応するには、都保健所と管内の市町村が日頃から協力関係の下、連携して取り組むことが重要でございます。
 都は先月から、自宅療養者の支援に取り組む市町村に自宅療養者の情報を提供しており、その情報を活用した具体的な支援方法等について意見交換するなど、今後とも保健所と管内市町村が連携して取り組んでまいります。
 最後に、都保健所と市町村の協議体制についてでございますが、都保健所はこれまで、管内市町村との連絡会等で陽性者の発生状況、国の通知や都の施策などについて情報提供するほか、市町村からの個別の相談にも応じてございます。
 今後とも、保健所と市町村で緊密に意見交換するなど、一層の連携を図ってまいります。
〔下水道局長神山守君登壇〕

○下水道局長(神山守君) 浅川水再生センターの用地についてでございますが、当該用地は将来の下水道施設の建設用地として取得したものでございます。
 広場などの要望につきましては、既に地元市との協議などを行っており、将来にわたって安定的に下水道施設が運営できるよう、引き続き、地元市等に適切に対応してまいります。

○議長(三宅しげき君) この際、議事の都合により、おおむね二十分間休憩いたします。
   午後二時五十四分休憩

   午後三時十五分開議
○議長(三宅しげき君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 質問を続行いたします。
 四十四番伊藤しょうこう君
〔四十四番伊藤しょうこう君登壇〕

○四十四番(伊藤しょうこう君) 初めに、新型コロナウイルス対策の切り札といわれてきたワクチン接種について伺います。
 冒頭、医療従事者など、対策に当たる全ての方々に心から感謝申し上げます。
 ワクチン接種は、二月に国立医療機関の従事者に先行接種を行い、その後、遅れや混乱はあったものの順次スタートし、菅前総理が一日百万回の目標等を掲げ、加速化しました。
 対象年齢以上の全国民が対象となる未曽有の事業ですので、現場でのご苦労は多大であったと推察しますが、今後の改善を望むべく質問いたします。
 十月四日時点で、都内の接種対象者の接種率は、一回目が七五・一%、二回目が六五・八%と進んできており、政府は、希望する方全ての接種を十一月には終える方針です。
 都内の市区町村は、人口規模や地域の特性などを考慮し、接種方法を独自で立ち上げ、進めてきましたが、これまでワクチン供給の過不足や、国や都の試算による接種の想定回数と実績が乖離するケースもありました。
 接種完了まで約一か月と近づく中、都が配分調整など広域行政としての役割を果たし、今後、市区町村が希望するワクチンの供給が行われるのか伺います。
 さて、ワクチン接種は、国と都と市区町村が緊密に連携して進めることが重要です。すなわち、三回目の接種に向けても、接種順や対象をきめ細かく制度設計しないと、また現場が混乱します。
 しかし、これまでの間、報道が先行し、自治体には正確な情報が伝わらないことも多く、また、例えば医療従事者の都の予約システムも市区町村に入力負担が生じるなど、課題もありました。
 こうした経過を踏まえ、今後の制度設計に当たっては、着実かつ正確な情報提供の在り方も含めて、国に対し自治体の声を聞くように求めるべきと考えますが、都の見解を伺います。
 さて、都の大規模接種会場の設置は評価する一方で、大学会場はがらがらだったり、中小企業会場は終わっていたりと、ちぐはぐな状況です。よって、より効果的に実施するためには、都が企画段階で該当エリアの自治体と役割分担等の打合せをすることも不可欠です。
 今後、希望する全ての都民が二回の接種を終えても、コロナとの闘いはまだ続くので、これまでの反省や実態を踏まえ、三回目の接種を見据えて市区町村との率直な意見交換を実施するなど、連携を強化すべきと考えますが、都の見解を伺います。
 次に、コロナ禍での都政運営について伺います。
 都政の最重要課題である新型コロナ対策へ全力で取り組むことは当然です。
 昨年、最初の緊急事態宣言の際には、都も全庁的な応援体制の方針を示し、そして、今年八月には、新規陽性者の爆発的な急増という状況に鑑み、特別体制の再徹底、強化についての指示がありました。
 こうした非常事態にあっては、既存の事業の優先順位を考慮し、都民の命や健康を守るため、全庁的な応援体制を機動的に構築することは適切な対応です。
 その一方で、感染の波は数年続くともいわれていますので、都民生活に必要な業務を継続することも大切です。これまで積み重ねた知見を踏まえた上で、今後どのように対応していくのか、都の見解を伺います。
 続いて、盛土による災害の防止に向けた取組について伺います。
 今年の七月、静岡県熱海市で大規模な土砂災害が発生し、多くの人命が失われました。犠牲者の方には心からご冥福をお祈り申し上げます。
 報道によると、基準を大幅に超える高さの盛土が被害を拡大させたことや、事業者への指導の不徹底も判明し、盛土の監視、規制の在り方が課題として浮かび上がりました。
 国も八月に、この土石流被害を受けて関係府省会議を開き、盛土の崩壊による災害を防止するため、土砂災害警戒区域の上流部などの総点検を実施するとともに、対策工事や土地利用規制などの制度対応も検討することとなりました。
 こうした中、都も、都内に潜む土砂災害リスクの洗い出しを行っています。許可や届出などの有無、また、面積や土量など、手続内容と現状が一致しているかなどが点検のポイントであるそうです。
 都民の安全確保のため、この安全点検を急ぐべきですが、どのように取り組むのか伺います。
 さて、都内には大規模盛土造成地は約千六百か所、土砂災害警戒区域は約一万五千か所もあります。よって、安全性の確認や土地利用規制の改正にも時間がかかることが想定されますので、こうした間にも、いつ土砂災害が発生するかもしれません。
 一方、熱海の災害では、自然地内の不適切な盛土が問題となりました。都は、四年前に八王子市内で発生した盛土の崩落事故を踏まえ、許可基準や監視機能を強化する自然保護条例の規則の改正等を行っており、これに基づく安全対策は一定の効果が期待できます。
 今回の点検で不適切な盛土が確認された場合、近年激甚化する自然災害を踏まえると、速やかな安全対策に取り組むべきですが、都の見解を伺います。
 さて、盛土による災害の防止に向けた取組については、法令の取扱いにより、関係所管は庁内多岐にわたります。また、都内では、多摩地域の四市二町が残土条例を施行していますが、今後、都庁内や地元市町とどのように連携して、実行力ある安全対策に取り組むのか伺います。
 コロナ禍で遠距離旅行が制限される中、都心から気軽に行ける自然豊かな多摩地域の多くの観光スポットが各種メディアで取り上げられています。
 その中でも、明治の森高尾国定公園内に位置する高尾山は、地域の歴史的魅力や特色を通じて我が国の文化、伝統を語る日本遺産として、文化庁により昨年都内で初めて認定されました。日本遺産は、高尾山をはじめとする八王子市内の二十九の有形無形の文化財群で構成されており、地元の期待も大きいものがあります。
 高尾山頂には、都が管理する高尾ビジターセンターがあり、来園者に対して自然公園の情報提供をしていますが、日本遺産の認定を契機とした高尾の自然や文化など、魅力の紹介に積極的に努めるべきと考えますが、今後の取組を伺います。
 さて、我が党は自然豊かな多摩の観光振興の強化を政策に掲げており、都も観光資源の開発や受入れ環境の整備への支援を進めています。
 先ほどご紹介した日本遺産は、全国で百四か所、都内で唯一が「霊気満山 高尾山─人々の祈りが紡ぐ桑都物語─」です。日本遺産は、数年ごとに見直しが行われるため、その魅力を磨き上げていくことも大切です。年間三百万人を数えた来山者もコロナ禍で激減しましたが、地元市や地域も日本遺産の認定を機にさらなる魅力アップに取り組んでいます。
 それでは、高尾山の魅力づくりをはじめ、多摩の観光振興に今後どのように取り組むのか、知事の見解を伺います。
 次に、多摩地域の持つ産業集積の強みを生かし、広域的な産業交流の中核を担う多摩産業交流センターについて伺います。
 多摩地域の製造品出荷額は、都全体の約六割を占め、きらりと光る技術を持つ多数の中小企業が事業を展開するとともに、大学などの研究機関も集積しています。こうした特性を踏まえ、地元自治体や経済界とも連携して、整備効果を発揮すべきです。
 現在、コロナ禍で大規模なイベントなどは制限されており、施設の稼働も懸念される中ですが、開業まで一年余りとなりました。
 今後、積極的な活用を促すため、開業に向けた様々な準備を進めることになりますが、どのように開業後の整備効果を上げていくのか伺います。
 次に、オリンピアン、パラリンピアン等のアスリートの学校現場への参画についても伺います。
 国際大会で活躍したアスリートが、引退後もそのスポーツのすばらしさを伝える環境づくりは重要です。そして、トップアスリートに教員として働いていただき、培った技術や経験を学校教育やスポーツ振興に生かすことも、オリ・パラのレガシーとなり得ます。
 通常、教員になるためには、教職課程を履修して、教員免許を取得することが必須ですが、例えば特別研修で教員の基礎知識を身につけることや、特別免許状を活用するなど、導入に向けて本腰を入れるべきであります。
 また、パラリンピアンが教育の場に参画することで、障害がある方への理解の促進にもつながります。
 現在でも熱意あふれる体育教員も数多く在籍していますが、小中高校で世界レベルで活躍したアスリートの体育教員がいれば、授業だけでなく、部活や地域のスポーツ振興にも寄与し、多忙な一般教員の負担軽減にもつながります。
 よって、都はオリ・パラ開催都市でもありますので、オリンピアン、パラリンピアン等のアスリートの学校現場への参画に全国に先駆けて取り組み、教育の質の向上につなげていくべきと考えますが、都の見解と今後の取組を伺います。
 以上で私の一般質問を終わります。(拍手)
〔知事小池百合子君登壇〕

○知事(小池百合子君) 伊藤しょうこう議員の一般質問にお答えいたします。
 多摩の観光振興についてのお尋ねでございます。
 多摩地域は、豊かな自然と地域で代々育まれてきた歴史や文化、伝統など、多様な魅力にあふれています。今後、国内外からの誘客を図る上では、こうした地域ならではの魅力を活用した観光振興は重要であります。
 お話の高尾山ですけれども、日本遺産に認定されたということから、地元の自治体等におきましても、その周辺の寺社や祭りを活用したイベントなど、地域の魅力の発信を計画しており、都はそうした取組を支援してまいります。
 これらに加えて、感染拡大の防止を図りながら、食やスポーツなど、多摩地域の様々な魅力を満喫していただくロングステイを推進していきます。
 今後も地域の皆様と力を合わせて、環境にも配慮しつつ、持続可能な多摩の観光振興を推進して、にぎわいと活力に満ちた多摩の未来へつなげていきたいと考えております。
 その他のご質問につきましては、教育長、東京都技監及び関係局長が答弁させていただきます。
〔教育長藤田裕司君登壇〕

○教育長(藤田裕司君) アスリートの学校現場への参画についてでございますが、競技の専門的知識や技能などを有しているアスリートが外部人材として継続的に学校教育に参画することは、教育の質の向上を図る上で有効でございます。
 都教育委員会では、今年度から、小学校において教員免許を保有してはいないものの、一人で授業を行える専門性を有する外部人材を講師として任用する取組を、外国語活動の分野において開始したところでございます。こうした人材の中で、特に資質が高く、校長などからの推薦がある者については、年間を通して教員として活動できる特別免許状を授与することも予定をしております。
 今後、学校からの希望が多い体育の分野においても、アスリートなどが活躍できるよう、人材の発掘や確保、事前研修の実施方法などの検討を行い、子供たちの学びの充実に向けた取組を推進してまいります。
〔東京都技監上野雄一君登壇〕

○東京都技監(上野雄一君) 盛土に対する取組についてでございます。
 成長と成熟が両立した持続可能な都市の実現に向けて、都民の希望と活力の大前提となる安全・安心を確保するためには、土地利用の規制等に関する法令を適切に運用していくことが重要でございます。
 都は、新規の土地の造成等に対して、これまでも各法令を所管する関係局等が適宜連携し、関係法令を運用してまいりました。
 今後も関係局が地元区市町村とも連携し、密接に情報共有を図るとともに、各法令に基づき、宅地所有者等に対しまして、盛土に係る災害の未然防止のために適切に指導等を行ってまいります。
 災害の脅威から都民の生命が守られる強靭な東京の実現に向けて、盛土の安全対策に取り組んでまいります。
〔福祉保健局長吉村憲彦君登壇〕

○福祉保健局長(吉村憲彦君) 三点のご質問にお答えいたします。
 まず、新型コロナワクチンの供給についてでございますが、八月までのファイザー社ワクチンの供給は、国が区市町村ごとの希望量や人口規模のほか、在庫率や接種の進捗状況等も踏まえて配分したことから、自治体の接種計画とワクチン供給量とに乖離も見られました。
 九月以降は、都道府県が配分調整を行うことに変更され、都は、区市町村ごとの供給量に不均衡が生じないよう、ファイザー社ワクチンの供給量に加え、職域接種等におけるモデルナ社ワクチンの接種見込み数等も考慮した上で配分することといたしました。
 今後、各区市町村の接種の進捗や予約状況等を踏まえ、区市町村間におけるワクチンの過不足調整を行うなど、十一月中の接種完了に向け、広域的観点から自治体の取組を支援してまいります。
 次に、追加接種に関する区市町村への情報提供についてでございますが、国は三回目の接種の対象者を、二回目接種完了後おおむね八か月以上経過した方との考えを示しており、本年十二月の接種開始に向け、様々な準備を進めていく必要がございます。
 今後、区市町村は、現在進めている住民接種と並行して、接種券の発送などの事前準備を行っていくことになるため、円滑に準備できるよう、これまで以上に丁寧で時宜にかなった情報提供を行ってまいります。
 あわせて、国に対し、三回目接種に関する詳細な情報の迅速な提示や滞りない安定的なワクチンの供給など、現場の実情を踏まえた自治体の意見を十分に踏まえた対応を行うよう要望してまいります。
 最後に、追加接種に関する区市町村との連携強化についてでございますが、国は、本年十二月の三回目接種開始に向け、区市町村は、住民が住所地で接種を受けられるよう接種体制を確保し、都道府県は、区市町村を支援しながら進捗管理を行うとの役割分担を示しており、接種を円滑に進めるには、それぞれの役割に応じ、緊密に連携しながら、協働して接種を推進する必要がございます。
 都は、区市町村との意見交換の機会を積極的に設け、国の動向や制度の詳細などについて認識や情報の共有を図ってまいります。
 また、接種が迅速に進められるよう、これまでの接種の実態を踏まえ、体制の整備や役割分担、実施方法等について、都と区市町村、医療関係団体で構成するワクチンチーム等を活用し、丁寧に調整してまいります。
〔総務局長黒沼靖君登壇〕

○総務局長(黒沼靖君) コロナ禍における都の業務執行体制の運用についてでございますが、非常時には、新たに発生した緊急性の高い業務に対応するため、既存業務を優先度に応じて見直した上、マンパワーをシフトし、体制を確保することが重要でございます。
 都はこれまで、依命通達に基づき都政の特別体制をしくとともに、医療非常事態にはこれを強化することで、BCPによる既存業務の休止や縮小を行い、全庁的に応援人員を確保し、感染症対策に最大限投入をしてまいりました。
 一方で、都民生活や都市機能を維持する業務につきましては、執行上の様々な工夫を行った上で継続をしてきております。
 コロナとの闘いが続く中、今後の感染症や医療提供体制の状況等に応じまして、これまで培った経験を生かし、迅速かつ臨機応変に対応できる体制を整えることで、感染症対策と都政の各事業との両立を図ってまいります。
〔建設局長中島高志君登壇〕

○建設局長(中島高志君) 都内に存在する盛土の安全点検についてでございますが、盛土に起因する土砂災害を防止するためには、その状況を把握し、必要な対策を実施することが重要でございます。
 七月の熱海市における土石流災害を踏まえまして、都は、土地利用の規制等に関する法律や条例を所管する四局が連携して、盛土による災害防止に向けた総点検を実施しているところでございます。
 具体的には、土砂災害警戒区域や山地災害危険地区の上流域、大規模盛土造成地等にある盛土、約千六百か所を点検対象としまして、必要な措置の実施状況などについて、目視等により点検を行っております。
 今後、年内を目途に、点検結果の暫定的な取りまとめを実施する予定でございます。
 引き続き、国などの関係機関と連携し、盛土の状況の早期の把握に向け、着実に取り組んでまいります。
〔環境局長栗岡祥一君登壇〕

○環境局長(栗岡祥一君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、不適切な盛土が確認された場合の対応についてでございますが、現在実施中の盛土の総点検の過程で災害をもたらすおそれがある盛土の存在が判明した場合には、速やかな安全対策への取組が重要でございまして、関係各局は、所管する法律や条例に基づき、速やかに対応策を検討してまいります。
 自然保護条例の開発許可制度におきましては、災害の未然防止を図るため、盛土対策を強化し、法人はもとより、代表取締役等個人にも指導するとともに、地元自治体と不適切な盛土情報の共有を強化してまいります。
 今後、関係各局とも必要な情報を共有することにより、都内全体の不適切な盛土の安全対策に向け取り組んでまいります。
 次に、高尾ビジターセンターの今後の取組についてでございますが、ビジターセンターは、自然公園利用者のために、周辺の自然や歴史、文化を展示解説するなどの情報提供を行うための施設でございます。
 高尾山を含む自然公園区域内には、日本遺産を構成する八王子城跡や獅子舞などの有形無形の文化財群が多く存在し、これらの価値を理解することは、自然と文化の多様性、豊かさを実感することにつながります。
 そのため、地元八王子市と連携し、日本遺産を構成する文化財群への理解が深まるよう、高尾ビジターセンターにおいて、日本遺産を紹介するパネル展や専門家によるガイドウオークなどについて検討してまいります。
 今後とも、ビジターセンターを通じて、多くの方々に自然と文化の調和した自然公園の魅力を発信してまいります。
〔産業労働局長村松明典君登壇〕

○産業労働局長(村松明典君) 多摩産業交流センターについてですが、企業や研究機関が集積する多摩地域の特性を生かして、多様かつ広域的な産業交流を創出するとともに、地域の方々や事業者から親しまれる施設としていく必要がございます。
 このため、都では、多摩地域はもとより、都域を超えた広域的な連携につながりますよう、開業前から近隣の県や市、大学や経済団体などと、センターの効果的な活用方法などについて意見交換を行ってきているところでございます。
 また、地域に根づいた施設となりますよう、PRも兼ねて、本年六月より愛称の公募を行ってきており、広い世代の方々から約八百件の応募をいただいております。
 開業後は、こうした事前の準備を生かしまして、多くの展示会やイベントを呼び込むことで、企業交流を通じた新たなビジネスの創出や地域の活性化につなげてまいります。

○議長(三宅しげき君) 九十四番村松一希君
〔九十四番村松一希君登壇〕
〔議長退席、副議長着席〕

○九十四番(村松一希君) まず、感染防止対策について伺います。
 リバウンド防止措置という新たな感染拡大防止措置が始まりました。酒類を提供する施設事業者にとっては大きな変化です。この間、飲食店には、感染拡大防止対策にとりわけご協力をいただいてまいりました。お酒の提供ができないことで経営が成り立たないという声や、酒の卸売業の方々は、売れないのに補償がないという声などがあり、都は国の月次支援金への上乗せなど行ってきましたが、事業規模によっては十分な支援とはいえない状況でした。
 こうした中、我が会派には、これまで事業者から、感染対策について認証を受けている店と認証を受けていない店で、要請内容を分けてほしいという要望を多数いただいておりました。
 今回、認証を受けている店舗は二十一時までの営業が認められ、酒類の提供も認める内容であり、感染拡大状況を確認していく必要がありますが、感染対策を十分にしていると確認した店舗と、そうでない店舗で、要請内容を変えるという考え方に賛同をしております。
 一方で、十月一日から、認証を受けている飲食店に限定して酒類提供が可能となる措置について、認証を受けていない飲食店の中には戸惑いを感じている店舗もあります。
 都は、徹底点検TOKYOサポートプロジェクトとして、感染対策徹底点検済証を交付し、認証を受けるには基本的に申込制でありますが、申込みがなくても、都の担当にご努力をいただいて、点検に回っていただいております。
 ところが、認証を受けていない店舗の中には、緊急事態措置の間、休業していたので不在が続き、認証を受けられなかったという声もあります。点検を受けられなかった店舗は、これから申請して、いつ認証を得られるんだという不安の声が上がっています。
 こうした声に応えるために、点検するための職員を増やし、即座に対応する体制をつくるべきと考えますが、見解を伺います。
 次に、地球温暖化対策について伺います。
 パリ協定では、世界の温室効果ガス排出量の約八六%、百五十九か国、地域をカバーするものとなっており、温暖化対策は世界各国で取組が進められています。
 東京都の目標は、二〇三〇年までに五〇%削減、二〇五〇年までに実質ゼロを達成するという目標でありますが、CO2排出量は二十年前とほとんど変わっておりません。これは、発電が火力中心に変わったことが大きな要因で、省エネ化の取組自体は進んでいるものと理解をしています。
 しかしながら、二〇三〇年に二〇〇〇年比五〇%削減という目標を達成するためには、再生可能エネルギーの利用拡大、リデュース、リユース、リサイクルの3Rの促進、フードロス削減など、取組を加速させなければなりません。
 知事の所信表明では、一定規模以上の新築建築物に太陽光発電設備を義務づける都独自の制度の導入に向けた検討を開始するとの方針を明らかにされました。再生可能エネルギー比率を高め、目標を達成するための取組を促進する覚悟を感じたところです。
 ソフト対策では限界があり、技術革新が必要な分野は多いと考えます。十年後、世界に先駆けてCO2排出量を五〇%以下に抑えることで、その技術、ノウハウを世界に広め、地球温暖化対策に貢献するとともに、大きな経済効果が見込めると考えます。
 再生可能エネルギーの利用拡大を図るためには、技術開発支援をさらに積極的に行うべきと考えますが、見解を伺います。
 次に、再生可能エネルギーについて伺います。
 ZEVの利用拡大についても促進されておりますが、元となる電力が再生可能エネルギーでなければ、本当の意味でのCO2削減にはつながりません。
 再生可能エネルギーの割合は、環境エネルギー政策研究所の推計によると、二〇二〇年は二〇・八%で、火力発電は七五%とされています。再生可能エネルギーで一番発電量が大きいものは、現在、太陽光発電で八・五%、初めて水力発電七・九%を上回ったということであります。
 太陽光発電は、当たり前のことですが、暗くなれば発電しません。その発電しない間の電力は火力発電で調整をしています。発電量の調整に火力発電は必要以上のエネルギーを消費しているわけですから、安定した再生可能エネルギーによる発電と、そのエネルギーを効率的にためて使えるようにすることが重要と考えます。
 先日視察した新たな発電技術は、海の波の力を使った波力発電でした。安定的に発電されることが特徴的でありました。島しょ部の沿岸にこの発電装置をつければ、電力の地産地消につながると考えます。風力も太陽光もどんどん新しいものが発明されています。
 しかし、普及促進のためには、民間利用が不可欠です。民間利用促進のために、都としても新しい技術の普及等を支援していくことで、設置拡大にもつながると考えますが、見解を伺います。
 また、再生可能エネルギー電力の利用促進も重要です。例えば、事業活動で利用する電気の再生可能エネルギー一〇〇%化に取り組む事業者も増えていますが、環境局の調査によれば、再生可能エネルギー電力への契約変更は、都内大規模事業所が九%程度という状況で、まだまだ多くありません。
 再生可能エネルギー電力の供給を増やすとともに、都民、事業者に再エネ電力の購入を促すことで、再エネの利用拡大をさらに加速していく必要があると考えますが、見解を伺います。
 次に、鉄道ネットワークの充実について伺います。
 東京には、世界でもトップレベルの高密な鉄道ネットワークが発達し、通勤通学をはじめとする多くの人々が利用する主要な公共交通として、東京の都市活動を支えています。
 平成二十八年四月の交通政策審議会から、東京圏における今後の都市鉄道の在り方について答申されました。答申を受けて、都は平成三十年に、鉄道新線建設等準備基金を創設するなど、鉄道新線の実現に向けて力強い取組を進めていると認識しています。
 こうした中、本年七月、国の交通政策審議会から、東京圏における今後の地下鉄ネットワークの在り方等について答申され、この中で、地下鉄八号線の延伸、品川地下鉄、臨海地下鉄の三路線について、今後の取組の方向性が示されたところです。
 国際競争力の強化や交通不便地域の解消等の観点から、鉄道ネットワークのさらなる充実を図っていくべきと考えますが、知事の見解を伺います。
 次に、都営大江戸線について伺います。
 大江戸線の延伸は、平成二十八年四月の交通政策審議会の答申で、地域の成長に応じた鉄道ネットワークの充実に資するプロジェクトと位置づけられています。
 また、本年三月に策定された未来の東京戦略では、鉄道事業者をはじめとする関係者との協議、調整を加速し、調整が整った路線から順次事業に着手する路線と位置づけられています。
 こうした中、都は、地元練馬区とも連携しながら、大江戸線の延伸について検討していくと聞いております。
 令和二年予算特別委員会において、必要な施設の規模等について検討を進めると答弁をいただきました。地下鉄の導入空間である補助二三〇号線の整備に向けた用地取得も進んでおり、地元練馬区における大江戸線延伸に向けた機運が年々高まっています。
 振り返れば、昭和六十年に、運輸政策審議会第七号答申で、新宿を起点に都心部を回り、大泉学園へと整備することが適当とされ、公共交通不便地域の大泉学園町をはじめとした延伸地域付近の方々は、大いに期待を膨らませたわけであります。
 大江戸線延伸に向けて踏み込んだ検討をすべきと考えますが、見解を伺います。
 これまで、我が会派から、鉄道混雑緩和策として、時間差運賃制について提案をしてまいりました。時間差運賃制の導入には、定期利用が多いことや、相互乗り入れをしていることなど課題があり、一事業者単独では導入が進まないと認識をしております。
 大江戸線は乗り入れしているわけではないので、ほかの路線に比べて導入しやすいと考えますので、試験的に取り入れることを提案いたします。
 コロナ禍で乗客数がそもそも減っているわけですが、やはりピーク時間帯は混雑しており、混雑緩和のためのオフピーク通勤の促進をしていく必要があります。
 JRでは、オフピークにポイントを付与する取組をしており、都営交通においても、現在導入しているToKoPoのポイントをオフピーク時に多く付与する取組をスムーズビズの期間限定の取組として行ってまいりましたが、一時的な取組ではなく、継続して行うことで効果が現れると考えます。
 ポイントサービスは、使い方次第で様々な可能性を秘めており、オフピーク通勤の促進を含め、交通局の今後の施策展開において、ToKoPoをさらに活用していくべきと考えますが、見解を伺います。
 以上で質問を終わります。
 ご清聴ありがとうございました。(拍手)
〔知事小池百合子君登壇〕

○知事(小池百合子君) 村松一希議員の一般質問にお答えいたします。
 鉄道ネットワークの充実についてのお尋ねがございました。
 将来にわたり東京が持続的に発展し、日本全体の成長を牽引するためには、活発な都市活動を支える鉄道網のさらなる充実が必要でございます。
 平成二十八年、国の審議会から、東京圏における国際競争力の強化や地域の成長に資する鉄道プロジェクトについて答申され、この中で、事業化に向けて検討などを進めるべきとされました路線等について、都は、事業スキームの構築に向けた検討などを実施してきております。
 中でも、今後の地下鉄ネットワークの在り方などにつきましては、本年七月に答申されたことを踏まえ、私自ら国土交通大臣と面談を行いました。そして、ベイエリアにおける地下鉄ネットワークの充実に向けて、国と都が連携して取り組むことを合意しております。
 引き続き、関係者との協議、調整を加速し、東京における鉄道ネットワークの充実に向けて取り組んでまいります。
 その他のご質問は、関係局長からの答弁とさせていただきます。
〔総務局長黒沼靖君登壇〕

○総務局長(黒沼靖君) 飲食店等に対する点検、認証体制についてでございますが、都はこれまで、認証済店を早期に拡大するため、ホームページやメール等による受検の働きかけを繰り返し行ってまいりました。
 また、事前予約による訪問点検の際、周辺の飲食店等にも勧奨を行うなど、様々な取組を進めてまいりました。
 現在、約九万五千店が点検、認証済みとなっておりますが、非認証済店のうち、お話のように、休業で点検を受けられなかった申込店につきましては優先して対応するとともに、点検の翌日にはウェブ上で点検済証を交付し、認証済店として速やかに営業を可能とするなど、認証を加速する取組を強化しており、これを推進するチームの人員を倍増しております。
 こうした体制の下で迅速な点検、認証を推進し、より多くの飲食店等の適切な感染対策を確保することで、感染のリバウンドを防止してまいります。
〔産業労働局長村松明典君登壇〕

○産業労働局長(村松明典君) 温室効果ガス削減に係る技術開発についてですが、再生可能エネルギーの利用拡大に向けては、中小企業の技術力を生かした最先端機器が、ビジネスや社会生活等の様々な面で利用されていくことが必要でございます。
 このため、都は、再生可能エネルギーによる発電が一時的に不安定になっても、速やかに給電できる蓄電池の開発を行う中小企業に対して、経費の助成や専門家による実用化のための支援を実施しているところでございます。
 また、今年度から、ゼロエミッション東京戦略をテーマに取り組む中小企業が、資金、人材、販路等を持つ大企業等と協働して行うオープンイノベーションを後押ししてまいります。
 こうした取組により、都内中小企業における脱炭素化技術の開発を加速化させ、東京の持続的な成長につなげてまいります。
〔環境局長栗岡祥一君登壇〕

○環境局長(栗岡祥一君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、再生可能エネルギーの普及促進についてでございますが、ゼロエミッション東京の実現に向けては、再エネ設備の大幅な導入拡大が必要でございます。
 このため、都は、これまで再エネの地産地消を進める民間事業者等に対し、太陽光発電、風力発電、地熱発電、蓄電池など、幅広い設備を対象に補助事業を実施してまいりました。
 また、普及の初期段階にある再エネ技術については、例えば、路面に設置する舗装型太陽光発電を東京ビッグサイトにおいて設置するなど、都有施設での見える化を行うことで認知度向上を図ってございます。
 今後とも、こうした取組を新たな再エネ技術の開発動向や普及状況を注視しながら進め、民間事業者への普及を後押しし、再エネ設備の導入拡大につなげてまいります。
 次に、再生可能エネルギー電力の利用促進についてでございますが、二〇三〇年カーボンハーフの実現に向けては、省エネ対策や再エネ設備の設置に加え、再エネ電力の利用拡大を進めることが重要でございます。
 このため、都は、エネルギー環境計画書制度により、電気事業者ごとの再エネ利用割合等を公表することで、再エネ電力の供給拡大を促してございます。
 さらに、都民、事業者が公表内容を参考にして再エネ電力をより選択しやすくするため、今年度末からは電力販売メニューごとの再エネ利用割合等の公表を予定してございます。
 今後、再エネ電力の利用拡大をさらに進めるため、電気事業者が販売する電気の環境情報の公表内容を広げるなどの検討を進めてまいります。
〔交通局長内藤淳君登壇〕

○交通局長(内藤淳君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、大江戸線延伸の検討状況についてでございますが、大江戸線延伸の事業化に当たっては、将来的な旅客需要の見通しや事業の収支採算性の確保につきまして、十分に見定める必要がございます。
 現在、テレワークの定着など、新型コロナウイルス感染症拡大に伴うお客様の行動変容を踏まえまして、将来の旅客需要の分析を改めて行っているところでございます。
 あわせて、事業費の算定に向け必要となります車両編成数や留置施設、トンネル及び駅施設の構造や規模などにつきまして検討を深めてございます。
 引き続き、地元区や関係局と連携し、大江戸線延伸の事業化の検討を進めてまいります。
 次に、ToKoPoの今後の活用についてでございますが、ToKoPoは都営交通の会員制ポイントサービスであり、地下鉄やバス等の利用を促進し、多様な施策に柔軟に対応できる、営業推進上重要なツールでございます。
 これまで、乗車回数に応じたポイントや土休日のボーナスポイントを付与するとともに、朝のオフピーク利用を促す時差ビズキャンペーンにも活用してまいりました。
 また、今月から都営バス利用時の新たなポイント付与を開始するなど、サービスを拡充してございます。
 お客様の行動変容に伴いまして、旅客需要の構造が大きく変化する中、都営交通の利用者を拡大するとともに、様々な利用機会を創出していく必要がございます。引き続き、他社の取組なども参考に、ToKoPoを活用したより魅力的なサービスを提供できるよう検討してまいります。

○副議長(本橋ひろたか君) 五十二番五十嵐えりさん
〔五十二番五十嵐えり君登壇〕
〔副議長退席、議長着席〕

○五十二番(五十嵐えり君) 東京都議会立憲民主党の五十嵐えりです。
 私は、このコロナ禍でたくさんの方が苦しんでいる現状を見て、貧困や生活の悩みを自己責任にしない東京をつくりたいと訴えて当選いたしました。私は弁護士として、この間、知事が、緊急事態を理由に法律や議会を軽視し、民主主義が壊され、人権が脅かされている事態を懸念しています。
 冒頭、このコロナ禍で拡大した格差に対する施策について質問いたします。
 コロナ禍で度重なる外出や営業自粛により、もともと立場の弱かった人たちが、仕事や家、人とのつながりを失い、追い詰められています。
 私はこれまで、LINEやメールで若い女性の悩みを聞いたり、話し相手になったりする活動に取り組んでまいりましたが、特にコロナ禍になってから、バイトがなくなり病院に行くお金がない、両親から暴言を吐かれて家に居場所がない、生きている意味が分からないといった、命や自死に関わる相談が増えました。
 そうした子たちはどこに相談していいかも分からず、国や東京都からの支援があることも知らず、自分のせいだと思わされて、被害や貧困を受け入れてしまっている現状があります。特に、家庭内でのDVや虐待被害は実態が見えづらいのが現状で、様々な理由により若い人たちの貧困も拡大しています。
 そこで伺います。今後もコロナ禍による格差は拡大していくと思いますが、東京都が様々な被害に適切な支援を行っていくために、まずは被害を正確に把握することが必要だと考えますが、ご見解を伺います。
 次に、コロナ対策に関連して、感染症対策を担う要である保健所について伺います。
 私たちはコロナウイルスに直面し、保健所という公助の役割がいかに重要かを思い知りました。命と健康に関わる感染症対策は、自助ではなく公助で担うべきです。
 しかし、保健所はこれまで、行政改革の流れを受けて統廃合され、私の選挙区である武蔵野市にも保健所がありません。二〇〇四年の統廃合で、武蔵野市を所管する保健所は多摩府中保健所として、隣接する六つの市を含む約百七万人の都内最大規模になり、このコロナ禍で業務は逼迫しました。
 まず、こうした複数の自治体を所管する多摩地域の都立保健所の感染症対策業務が逼迫する原因がどこにあるとのご認識なのか、見解を伺います。
 保健所の所管人口は、地域保健法に基づく指針によると、都道府県が設置する保健所の所管区域は二次医療圏に一つを設置することが原則で、二次医療圏の人口が平均的な二次医療圏の人口を著しく超える場合には、地域の特性を踏まえて複数の保健所を設置できることを考慮すると指針に定めています。
 全国の二次医療圏の平均人口は約三十七万九千人で、多摩府中保健所の所管人口は約百七万人です。これは、平均的な二次医療圏の人口を著しく超え、指針に当たる場合と考えます。
 具体的には、武蔵野市西久保にかつての保健所の建物があります。こちらは、現在、多摩府中保健所の武蔵野三鷹地域センターとして食品衛生などの一部の業務が行われていますが、今後は感染症対策等でも活用することが考えられます。
 そこで伺います。同指針に基づいて、都は、多摩地域の都の保健所について、二次医療圏における複数の保健所や支所の設置等の保健所の体制強化を検討すべきと考えますが、見解を伺います。
 コロナ対策に関連をして、私権制限、いわゆるロックダウンについて質問いたします。
 都知事は、昨年の三月二十三日に記者会見で、事態の今後の推移によりましては、都市の封鎖、いわゆるロックダウンなど、強力な措置を取らざるを得ない状況が出てくる可能性があると発言をし、初めてロックダウンについて言及しました。
 その結果、都内では、欧米のような移動の自由が制限されるとの誤解が広がり、食料が買い占められるなど大混乱を招きました。にもかかわらず、その後も都知事は、ロックダウン発言は、多くの都民、国民の感染症に対しての意識を高められたので正しかったと正当化しています。
 しかし、いわゆるロックダウンは、憲法で保障された移動や営業の自由を大きく制約するもので、人権との関係で極めて慎重になるべきものであり、施政者が安易に都民の意識を高めるために根拠なく言及していいものではありません。
 本年二月にインフル特措法は改正されましたが、改正前も後も、日本では、欧米のような都民に対するロックダウン、すなわち都民に対する罰則付の行動制限はできません。
 こうした状況の中でも、都知事は本年八月三日、一都三県のテレビ会議で、特措法をめぐって課題が浮き彫りになっている、緊急事態宣言下を何度も経験したが、常にお願いベースになっていると発言をしており、現行法には課題があるとの認識を示されています。
 しかし、まさに八月とは都知事が強行開催したオリ・パラの期間中であり、八月五日には一日の陽性者数が五千人を超え、八月二十一日には都内の自宅療養者数は二万六千四百九人に上りました。東京都が、感染症法に基づいて都内全ての医療機関に病床確保や人材派遣を要請したのは八月二十三日と遅きに失し、自宅療養中に亡くなった方は八月だけで四十五名に上ります。
 こうして、万全な医療提供体制を整えず、都民の命と健康を脅かす事態を招きながら、感染拡大の要因を人流だけに転嫁して私権制限を示唆する知事の姿勢には、大きな問題があるといわざるを得ません。
 ここで、知事が、都民に対する行動制限について、どういうお考えなのかについて質問いたします。
 都知事は、特措法について法改正が必要だと考えているのか伺います。必要だとされる場合、都知事は、欧米のように都民に対して罰則付の行動制限を課すことが望ましいとのお考えなのか伺います。
 また、知事は、今後国に対してどのような内容の法改正を求めていくのかについても伺います。
 さらに、都知事がこれまでに、特措法の範囲内で都民に対する行動制限について、既に実施済みの行動制限の要請以外で、ほかに検討した規制があるかについて、内容を示してご説明ください。
 最後に、専決処分について伺います。
 都知事は、この間、コロナ対策を理由に専決処分を乱発してきました。地方自治法上、専決処分は真にやむを得ない場合に限り、長が議会の権限に属する事項を代わって行う、いわば例外的な手段を定めた手続です。
 それにもかかわらず、東京都は現在までに、条例の制定、改正や補正予算の編成で、合計十七回もの専決処分をしています。条例は、都内の事業者に対して標章の提示義務を課す内容も含み、こうした条例の専決処分はほかの四十六都道府県にはなく、極めて異例の事態です。
 補正予算編成は合計十五回、総額約二・四兆円に上り、これは既に執行済みのコロナ対策費である総額約六・四兆円の三分の一にも当たる非常に大きな金額です。
 専決処分について、都知事は、コロナ対策に当たりましては、その時々の状況を踏まえながら、都議会の皆様のご意見も伺いつつ、時機を逸することなく、適切に対応してまいりますと繰り返すだけで、丁寧な説明はありません。
 そこで、都に伺います。専決処分について、合計十五回、総額二・四兆円の補正予算編成が、地方自治法で定めた、特に緊急を要するため議会を招集する時間的余裕がないことが明らかであると認められるときに当たるとする具体的な事情をご説明ください。
 また、同様に、昨年制定、改正した東京都新型コロナウイルス感染症対策条例について、専決処分の要件に当たるとする具体的な事情をご説明ください。
 いうまでもありませんが、専決処分は二元代表制の意義に関わる重要な部分ですので、都民に対して丁寧にご説明ください。
 最後に、知事には、コロナ禍という非常時だからこそ、法治国家として都民の人権を守るために、憲法と法律にのっとり、都民に対して丁寧に説明する姿勢を強く求め、私の質問を終わります。
 ご清聴ありがとうございました。(拍手)
〔知事小池百合子君登壇〕

○知事(小池百合子君) 五十嵐えり議員の一般質問にお答えいたします。
 特措法の改正についてのお尋ねがございました。
 長きにわたるコロナとの闘いの中で、要請に基づく行動制限など、現行の特措法の課題も改めて浮き彫りになっております。緊急事態宣言下におけます都民の行動変容などにつきまして、特措法の在り方も含め、議論すべき時期に来ておりまして、全国知事会としても同様の検討を要望しております。
 これらにつきましては、国民的な幅広い議論が必要であって、都としては、その動向を注視してまいります。
 その他のご質問については、関係局長からの答弁といたします。
〔福祉保健局長吉村憲彦君登壇〕

○福祉保健局長(吉村憲彦君) 三点のご質問にお答えいたします。
 まず、生活に困窮する方の現状把握についてでございますが、都は、区市町村や関係機関と連携し、生活福祉資金の特例貸付や、仕事や住まいを失った方への緊急的な一時宿泊場所の提供などを行っており、こうした相談支援を通じて、生活に困窮する方の実態を把握しております。
 また、今年度実施する都民の生活実態と意識調査に、この一年間の生活水準の変化や生活困窮に係る施策の利用意向などの項目を設ける予定としております。
 引き続き、生活に困窮する方の状況を把握し、適切な支援を行ってまいります。
 次に、多摩地域の都保健所における感染症対策についてでございますが、新型コロナウイルス感染症の感染拡大で、新規陽性者の積極的疫学調査、入院や宿泊療養の調整、自宅療養者の健康観察等の業務が急増いたしました。
 こうした状況に対応するため、保健所内の応援体制や庁内からの応援職員の配置、会計年度任用職員等の活用、業務の委託化等、体制強化や負担軽減に取り組んでおり、引き続き、感染状況に応じ体制の確保を図ってまいります。
 最後に、多摩地域の都保健所の体制についてでございますが、住民に身近な保健サービスは市町村が行い、より専門的なサービスは保健所が実施するという地域保健法の考え方に基づき、多摩地域の都保健所は、二次保健医療圏に一か所となっており、広域的、専門的、技術的拠点として、地域の感染症対策の重要な役割を担っております。
 今後、感染拡大から終息に至るまでの都保健所の取組について検証した上で、改めてその在り方を検討していくこととしており、今年度は、保健所の感染症対策業務に関する調査分析を実施いたします。
〔総務局長黒沼靖君登壇〕

○総務局長(黒沼靖君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、特措法に基づく要請についてでございます。
 緊急事態宣言期間等における都民に対する要請につきましては、不要不急の外出自粛や営業時間短縮を要請した時間以降、飲食店等にみだりに出入りしないことなど、行動制限を伴いますことから、特措法第五条においても必要最小限のものでなければならないとされております。
 また、地方公共団体は、国の基本的対処方針に基づき対策を実施するとされていることから、都は、この基本的対処方針に記載された都民に対する行動制限に係る措置を実施するとともに、飲食店等に対する要請との整合を図るため、都民が飲食店等で飲酒する場合の人数等の制限についても検討し、法二十四条九項に基づく要請を行ってきております。
 次に、条例の制定及び改正に係る専決処分でございます。
 普通地方公共団体の長は、特に緊急を要するため議会を招集する時間的余裕がないことが明らかであるときなどに、専決処分を行うことができるとされております。
 昨年四月七日の新型コロナウイルス感染症対策条例制定時には、緊急事態宣言の発出を受け、都の感染対策を講じるに当たりまして、専門的な見地から調査、審議を行う審議会を附属機関として直ちに設置する必要がございました。
 また、同年七月三十日の改正時には、新規陽性者数の大幅な増加傾向が続き、都内全域、全世代へと感染が拡大するなど、危機的な状況でございました。このため、感染拡大防止の観点から、都民及び事業者が、ガイドラインの遵守や標章、ステッカー掲示店の利用に努める施策を直ちに実施する必要がございました。
 これらは、いずれも専決処分の要件を満たしてございます。
〔財務局長潮田勉君登壇〕

○財務局長(潮田勉君) 予算の専決処分についてでございますが、これまで、議会の閉会中に新規感染者が増加する局面などにおきましては、学校の臨時休業への対応や、緊急事態措置の延長に伴う感染拡大防止協力金の支給など、様々な対策を直ちに講じる必要がございました。
 具体的には、例えば、専決処分をいたしました補正予算の大部分を占める協力金につきましては、営業時間短縮などの要請を行う上で、事業者の皆様の準備などのためにも、対策の内容を、予算上の担保を得た上で早期にお示しすることが必要でございました。
 こうした対策を講じるに当たり、議会を招集する時間的余裕がなかったことから、地方自治法の規定に基づき専決処分を行ったところでございます。

○議長(三宅しげき君) 三十七番慶野信一君
〔三十七番慶野信一君登壇〕

○三十七番(慶野信一君) 初めに、学生や専門学生、高等専門学校生への支援について質問します。
 全国大学生活協同組合連合会は、コロナ禍の大学生活アンケートにおいて、無気力、落ち込み、孤独など、長引くコロナ禍が学生の心理に深刻な影響を与えているとの調査結果を公表しました。
 約七割の学生が、将来に対する不安、約五割の学生が、意欲が湧かず無気力と答えており、特にコロナ禍で学生生活がスタートした大学二年生では、三割以上の学生が友人数は五人未満であると答えております。
 対面授業が少なく、オンライン授業が続き、外出も控えざるを得ず、何かを一緒に楽しむ機会、何かに挑戦する機会も大きく減る中、人間関係を築けず孤独を感じている学生が増えております。
 また、収入の激減も学生の大きな不安材料です。飲食店や塾、アパレルなど、学生アルバイトの職場はコロナの影響を大きく受けており、シフトは減り、新しい求人も激減しております。
 これまで公明党青年局では、オンラインミーティングやインターネットアンケートなどで、こうした全国の学生の声を丁寧に伺いながら、実態調査をしてまいりました。その結果を踏まえ、奨学金返済の都独自の支援充実や、困窮学生への住宅手当などの創設を盛り込んだ学生政策提言二〇二一を取りまとめ、五月二十八日には小池知事に緊急要望をさせていただきました。
 学生が、これまで以上に力強く、自らの夢や希望に向かって前進していける多面的な支援や環境整備が求められている今こそ、未来を見据えながら、コロナ禍における学生等への支援を強化していくべきと考えます。知事の見解を求めます。
 平成三十年五月、国において、東京二十三区の学生数を抑制する法律が成立した際に、知事は、地方創生のためとして学生の選択の自由を縛ることは、学生の成長の機会を奪うことになり、このような法律が成立してしまったことは誠に遺憾とのコメントを発表し、記者会見では、効果がなかったならばさっさとやめるべきと、東京での学びを求める学生を守る思いを語られました。
 東京には、全国からやってきた多くの学生が暮らし、学び、アルバイトをし、消費をし、就職をするなど、都は学生によって支えられてきました。東京全体が学生による学園都市であるといっても過言ではありません。
 しかし、その学生を支える都の様々な支援策は目的ごとに各局に点在しており、学生の元までなかなか届いておりません。
 必要な学生に支援策が行き届くよう、各局が情報共有を図っていくべきと考えますが、見解を求めます。
 第二回定例会や緊急要望で、都議会公明党が都独自の奨学金返済制度を提案したことに対し、都は、昨日の我が党の代表質問で、人材不足対策として、都内中小企業に就職した学生に対する奨学金の返済支援制度の開始を表明したことを高く評価します。
 都はかねてから、人材不足対策として、保育士や介護福祉士などを目指す学生に対する修学資金貸付を行ってきました。
 この制度は、年間六十万円を二年間や四年間の修学期間中に借り入れることができ、卒業後五年間その業務に従事すれば返済不要となる制度です。
 しかし、七月と十一月の年二回にまとめての貸付けとなっており、毎月の学費や生活費を稼ぐことに多くの時間をアルバイトに費やさなければならないとの声が寄せられております。
 本制度では、これまで申請者のほぼ一〇〇%の方が審査を経て利用できている点を鑑みて、極力、本人が立て替える期間を短くするべきと考えます。
 加えて、任意となっている最大二十万円の入学準備金もほとんどの方が同時に利用しており、入学金の納入や新生活の準備に負担感を与えないよう貸付けを実行していくべきと考えますが、併せて都の見解を求めます。
 国では、公明党の長年の推進を受け、令和二年度から、給付型奨学金や入学金、授業料の減免を行う高等教育の修学支援新制度を開始しました。
 対象となるのは、年収約三百八十万円未満世帯の学生のほか、新型コロナウイルスの影響で家計が急変した世帯も対象となるなど、意欲のある学生が学び続けることを支える制度であります。
 都において、この制度の対象となる学生数は、都が所管する都内の私立専門学校に通う学生では、令和二年度実績で授業料減免が約八千二百人、入学金減免が約四千四百人となっており、経済的に困窮する学生にとって大きな支えとなっております。
 一方で、この制度を活用するには、学校が教育機関として一定の要件を満たした上で申請し、制度の対象となる必要があります。この制度を活用している都内私立専門学校は二百三十五校であり、全体の六八%しか対象になっておりません。
 今後、より多くの学生に利用機会を広げるために、現在対象となっていない学校が制度を活用することができるよう支援していくべきです。都の見解を求めます。
 私の地元荒川区にある都立産業技術高等専門学校では、航空技術者の育成に注力しております。平成二十八年度から始まった職業訓練プログラムでは、この三月で一期生と二期生の計十四名の修了生を輩出しました。
 コロナ禍で大量リストラや採用者数が激減する航空業界にあって、全員が航空関連企業への就職や航空専攻に進学を決めるなど、優れた成果を上げております。
 一方で、航空業界は厳しい国際競争にさらされており、これを勝ち抜いていくために、一層高い技術力を身につけた技術者の確保が求められております。
 産技高専において、こうした需要に応えるために、産業界と連携した人材育成をさらに強化していくべきと考えますが、都の見解を求めます。
 次に、公共交通における障害者の利便性向上について質問します。
 障害者の方が公共交通機関などで割引を受ける場合、窓口で障害者手帳を提示する必要があります。腕や指先が不自由な方にとっては、かばんから取り出し、手帳を開いて、必要な部分を提示する作業は大変な負担であります。
 私は、令和元年第二回定例会の一般質問や令和三年の予算特別委員会において、障害者手帳、愛の手帳のカード化の要望と併せて、公共交通のバリアフリー化を促進するため、SuicaやPASMOなどで障害者割引に対応したICカードの発行を繰り返し提案し、推進してまいりました。
 また、ICカードの発行を交通事業者に働きかけるよう求め、当事者団体の方々と共に国土交通大臣に要望を重ねた結果、本年六月、障害者割引対応の新たなICカードサービスを二〇二二年度後半に開始させることを盛り込んだ大臣指示を公表しました。
 駅員のいない自動改札機でも割引が適用されることで利便性が格段に向上することになります。
 しかし、新たなICカードサービスの導入に当たっては、これまでの障害者割引と同様に、障害者の方のみならず、同行する介護者の方も割引を適用できる仕組みにしなければなりません。
 障害者割引に対応したICカードサービスの利用開始に向けて、介護者も割引が適用されるよう、都においても積極的に取り組んでいくべきと考えますが、都の見解を求めます。
 また、都では、都内在住の身体障害者、知的障害者の方などには都営交通無料乗車券を発行しており、既に障害者本人が手帳を提示することなく都営交通を利用できる環境が整っておりますが、今後は新たなICカードサービスと十分に連携していくことが求められます。
 障害者向けの新たなICカードサービスが導入される際には、都営交通無料乗車券を所持する障害者本人及び介護者が、都営交通をスムーズに利用できるようにするべきと考えますが、都の見解を求めます。
 最後に、フードデリバリーサービスについて質問します。
 一部の配達員の運転マナーなどについて、これまでメディアで取り上げられることもありましたが、コロナ禍におけるフードデリバリーは、シェアリングエコノミーという新しい日常での働き方の代表的な存在であります。彼らが配達をすることによって、緊急事態宣言中の飲食店を支え、外食ができない都民にお店の味が届けられました。
 先日、学生とのオンラインミーティングで配達員をする方々とお話をする機会がありました。コロナ禍で、それまでのアルバイトを失い、フードデリバリーを始めたと一様に語っていました。その学生の皆さんは、交通ルールの遵守に努めながら頑張っていると実感しました。
 しかし、一部配達員の悪質行為が繰り返し報道されたことで、SNSで誹謗中傷をされたり、車の運転手から幅寄せをされたりするなど、嫌がらせ行為に悩んでいるとのことでした。
 今年の予算特別委員会では、配達員に背番号を義務付けることを主張する委員もおりましたが、一つのバッグで複数事業者の配達を掛け持っているケースもあります。
 その上、私が昨年の第四回定例会一般質問でも指摘したとおり、そもそも運送事業者としての認可登録も届出も必要ない上、事業用車両として緑ナンバーや黒ナンバーの取得など、何一つ義務付ける法律や条例がない状況で、配達員へ背番号掲示を義務化するのは拙速であります。
 配達員全員がスマートフォンを用いて受注をしており、業界では、配達中の配達員の現在地や移動経路は全てスマートフォンのGPSで確認、記録されていると仄聞しております。
 都は、シェアリングエコノミーを規制することから始めるのではなく、こうした技術やデータの活用などの仕組みづくりを事業者団体に求めることから始めるべきであると考えますが、都の見解を求めます。
 残念ながら、社会問題化したような交通ルールを守らない配達員がいることも事実です。現在、本年二月に業界十三社で設立された日本フードデリバリー協議会では、こうした課題解決に向けた交通安全ガイドラインの作成を検討しているとのことです。
 都は、交通ルールを守らない配達員を都民が通報できる協議会加盟各社の通報連絡先情報を都民に公開すること、通報が届いた際には各社が誠実に対応すること、配達中の事故などの捜査に対し、警察に協力することをこのガイドラインに盛り込むよう要請するべきです。都の見解を求め、質問を終わります。(拍手)
〔知事小池百合子君登壇〕

○知事(小池百合子君) 慶野信一議員の一般質問にお答えいたします。
 コロナ禍における学生等への支援についてのお尋ねがございました。
 新型コロナという未曽有の危機により、学生たちは、長きにわたりオンラインでの授業を余儀なくされ、孤独や不安を感じるとともに、経済的にも困窮する状況に置かれています。
 また、課外活動や留学の制限などによって成長の機会が奪われることは、学生のみならず、日本の未来にとりましても大きな損失でございます。
 こうした状況を踏まえて、都はこれまで、各種相談支援や大学と連携したモニタリング検査、ワクチン接種の推進など、コロナ禍で困難を抱える学生等への支援を行ってまいりました。
 また、未来の東京戦略に基づき、いかなる場合も学びを止めない取組など、子供、若者に対するプロジェクトを推進しております。
 さらに、新たな課題や都民ニーズを的確に捉え、政策を展開していくため、来年度に向けました重点政策方針におきまして、子供の目線に立って総合的な政策を展開すること、誰一人取り残さず、全ての人が輝く東京を実現することをお示ししております。
 今後、学生などを含めまして、コロナ禍によります人々への影響などをつぶさに把握、分析をいたしまして、実効性ある政策を練り上げ、未来の東京戦略をバージョンアップしてまいります。
 その他のご質問につきましては、東京都技監及び関係局長からの答弁といたします。
〔東京都技監上野雄一君登壇〕

○東京都技監(上野雄一君) 障害者割引に対応したICカードについてでございます。
 誰もが生き生きと生活できる都市を実現するには、公共交通のバリアフリー化を促進することが重要でございます。
 障害者割引に対応したICカードの導入により、利用の都度、駅係員やバス乗務員に障害者手帳を提示する手続が不要となり、鉄道やバスがさらに利用しやすくなります。
 このため、都は、国とも連携して、交通事業者に対し、障害者割引用ICカードの導入を働きかけてきたところ、本年六月、交通事業者で構成する協議会は、来年度後半を目途に導入することを発表いたしました。
 具体的な利用内容等につきましては、現在、交通事業者において検討中でございまして、障害者に加え、ICカードによる割引が同行する介護者にも適用されるよう、今後、国や交通事業者に求めてまいります。
〔都民安全推進本部長國枝治男君登壇〕

○都民安全推進本部長(國枝治男君) 三点のご質問にお答えいたします。
 まず、学生等若者への支援についてでございますが、都における若者支援は、教育や保健、医療、福祉、雇用など多岐にわたっており、困難を抱える学生に対しても支援を適切に届けることが重要であります。
 都は、東京都子供・若者計画に基づく若者全般の支援施策を推進するため、関係部局や民間をはじめとした様々な支援機関で構成する東京都子供・若者支援協議会を設置しております。
 当協議会では、その時々の社会情勢をテーマとして取り上げており、今般のコロナ禍による学生を取り巻く環境の変化を踏まえつつ、新たに、学生支援の観点からも浮き彫りになった課題や支援の取組状況等について情報共有を図ってまいります。
 次に、フードデリバリー配達員の特定についてでございますが、事業者が危険走行を行う配達員を特定し、指導することは、交通安全を推進し、都民の安全を守るために必要な取組であります。
 このため、都は、事業者団体に対して、番号表示やGPS技術を活用した配達員の特定方法など具体的な提案を行い、各事業者の実態に応じた検討を促してまいりました。
 都の働きかけを踏まえ、一部の事業者ではGPSによる走行記録の活用なども始まっておりますが、一方で、複数事業者を掛け持つ配達員を業界横断的に特定する仕組みづくりなどの課題も残っております。
 引き続き、各事業者の一層の連携を求めるとともに、自主的な交通安全の取組を促してまいります。
 最後に、フードデリバリーにおける交通安全対策についてでございますが、事業者が、交通安全対策や、万一事故が発生した際の連絡先、対応方針などを周知しておくことは、都民の安心感につながる有効な取組であると認識しております。
 このため、都は、事業者団体に対して、配達員の番号表示などによる識別性の向上や交通安全教育の徹底に加え、事業者の相談窓口、対応の充実、相談件数、事例の公表など、情報公開の促進についても提案してまいりました。
 現在、事業者団体において、交通安全ガイドラインの検討が進められておりますが、都としては、このガイドラインが、情報公開や警察への協力などを含めた総合的な交通安全対策となるよう強く促してまいります。
〔福祉保健局長吉村憲彦君登壇〕

○福祉保健局長(吉村憲彦君) 修学資金貸付制度に関するご質問にお答えいたします。
 都は、福祉人材を確保するため、東京都社会福祉協議会を通じ、介護福祉士や保育士等を養成する施設の学生を対象に、資格取得後、一定期間福祉施設等に勤務することで返済が免除される修学資金を貸付けております。
 本制度では、養成施設からの推薦を受け、申請を受け付けることや、他の奨学金等との併給調整を行った上で支給額を決定することから、入学後の募集としておりますが、介護分野では、併給調整が不要な方に早期に修学資金を支給できるよう、入学の前年度にも申し込む機会を設けております。
 今後、保育分野におきましても、併給調整が不要な方に速やかに支給できるよう、申込み機会の拡大等の検討に着手いたします。
〔生活文化局長野間達也君登壇〕

○生活文化局長(野間達也君) 高等教育の修学支援新制度の利用機会拡大についてでございますが、経済的な理由で学生が学びを諦めないよう支援することは重要でございます。
 これまで制度の対象とはなっていない学校には、定員充足率等の要件を満たすことが難しい学校がある一方で、新たに対象校となるための準備を進めている学校も一定数存在いたします。
 今年度、都は、都内の私立専門学校に対して、制度対象となるためのポイントを絞った説明を行うなど、制度の活用に関するさらなる働きかけを行っていくとともに、学校を通じた周知のみならず、新たにSNSも活用し、専門学校等の学生や進学予定者に直接周知を行う予定でございます。
 これらの取組によりまして、学生の学びの継続を支えてまいります。
〔総務局長黒沼靖君登壇〕

○総務局長(黒沼靖君) 都立産業技術高等専門学校における航空技術者育成の取組についてでございますが、同校では、学生が就職先で即戦力として活躍できるよう、実践的な知識や技術の習得を重視しており、航空関連企業と連携し、インターンシップや航空機整備場の実習見学など、現場体験型のプログラムを実施しております。
 航空技術者に求められるスキルは、高度化、多様化が進んでおり、こうしたニーズの変化に総合的に応えるためには、教育内容をアップデートしていくことが重要でございます。
 このため、航空機の設計、製造、整備など、技術全般に精通した人材を育成するための、より実践的なカリキュラムを、今後、関連企業と協同して検討してまいります。
 都は、産技高専のこうした取組を支援し、これからの航空産業を支える技術者の養成を図ってまいります。
〔交通局長内藤淳君登壇〕

○交通局長(内藤淳君) 都営交通無料乗車券の取扱いに関するご質問にお答えいたします。
 障害の有無にかかわらず、誰もが都営交通を利用しやすい環境を整備することが重要であると考えてございます。
 現在、都営交通無料乗車券をお持ちの障害者の方が、お一人で都営交通を利用する際には、障害者手帳等を提示することなく、無料で乗車することが可能でございます。
 一方、同行する介護者がいる場合には、割引対象の介護者であることの確認を受けるため、その都度手帳を提示する必要がございます。
 新たなICカードサービスの導入に当たりましては、介護者割引を受ける場合にも、手帳を提示することなく自動改札機等を利用することで割引を受けられるよう、現在、関東ICカード相互利用協議会に要請しているところであり、引き続き、関係機関と鋭意調整を進めてまいります。

○議長(三宅しげき君) この際、議事の都合により、おおむね二十分間休憩いたします。
   午後四時四十一分休憩

   午後五時五分開議
○議長(三宅しげき君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 質問を続行いたします。
 三番石島秀起君
〔三番石島秀起君登壇〕

○三番(石島秀起君) 自民党の石島秀起です。
 初めての一般質問になりますが、この機会を与えていただいた中央区民の皆様、そして都議会自民党の皆様に感謝を申し上げて、質問に入らせていただきます。
 最初の質問は、首都圏鉄道網の拡充、地下鉄ネットワーク、ここでは都心部・臨海地域地下鉄構想についてお伺いします。
 本年七月に公表された交通政策審議会答申第三百七十一号では、国際競争力の強化、豊かな国民生活、まちづくりと連携した持続可能な都市鉄道などの観点から、地下鉄ネットワークの重要性が示されました。
 同構想は、第百九十八号答申以降、具体化に向けた調査は進められていませんが、銀座、築地、勝どき、豊海、晴海、豊洲、有明地区では、二〇二〇東京オリ・パラ選手村の住宅への転用をはじめとして、大規模かつ多様な開発計画が進展しています。
 そして、臨海部は都心部である東京や国内外の玄関口である羽田空港にも近く、今後の経済成長を創り出す場所として大きなポテンシャルを持ち、持続的な東京の成長には不可欠なエリアです。
 そこで、答申三百七十一号では、事業化に向けて関係者による検討の深度化を図るべきであると示されましたが、今後、構想から計画への具体化に向けて、どのような取組を行っていかれるのか知事の所見をお願いいたします。
 次に、高速道路網の整備推進と周辺まちづくりとの連携についてお伺いします。
 本年七月に開催された首都高都心環状線の交通機能確保に関する検討会では、日本橋区間地下化に伴い必要となる環状機能を確保する対策として、新京橋連結路の具体的な事業スキームが公表されました。
 同連結路は日本橋区間の地下化に必要不可欠であり、接続する築地川区間の計画を速やかに具体化することが重要です。
 一方、中央区では築地川区間の上空空間を活用し、新たな緑のアメニティー空間の創出を図る築地川アメニティ整備構想を策定しています。
 そこで、地元区との連携を図り、築地川区間の機能更新を進めていくべきと考えますが、見解をお伺いします。
 また、本年三月には東京高速道路、KK線の上部空間を歩行者中心の公共的空間として再生する東京高速道路再生方針が策定されました。さらに、中央区はKK線再生方針と築地川アメニティ整備構想の連携も含めた銀座、築地周辺緑のプロムナード構想を作成しました。
 そこで、いわゆるKK線再生に当たり、同構想との連携により、都心に広域的な緑のネットワークを創出することで、さらなる回遊性の向上、にぎわいや魅力の創出が期待されると考えますが、見解をお伺いします。
 次に、道路整備についてお伺いします。
 都市計画道路は東京の弱点である交通渋滞の解消により国際競争力を高めるとともに、快適で利便性が高く、環境負荷の少ない都市を実現する上で不可欠です。また、震災時には避難や緊急物資輸送、救援救護活動などを支え、首都機能を守るなど、多くの効果が期待される重要な都市基盤です。
 しかし、一部未開通の区間が存在することにより、その効果が十分に発現されていないところも見受けられます。とりわけ、放射方向に比べ整備の遅れている環状方向の整備を速やかに進めていくことが重要です。
 そこで、環状第六号線と七号線との間に位置し、木密地域を通る補助第二六号線の整備が重点的に進められていると聞いていますが、事業中箇所における現在の状況について見解をお伺いします。
 次に、マンション施策についてお伺いします。
 都内のマンションの総戸数は令和元年末時点で約百八十七万戸となり、約四世帯に一世帯はマンションに居住しています。
 東京では、一九五〇年代からマンションの供給が始まり、区部中心部など利便性の高い地域を中心に建設が進められてきましたが、建物の高経年化が進行し、更新時期を迎えるマンションが増大しています。
 このことから都では、東京におけるマンションの適正な管理の促進に関する条例を策定し、令和二年四月より管理状況届出制度を開始し、先頃その届出状況の概要を公表しました。
 そこで、管理状況届出制度により得た情報をマンション管理の適正化に向けて、今後どのように活用されていくのか見解をお伺いします。
 また、いまだ届出のないマンションに対し調査等を行うなど、実態を正しく把握し、支援していく必要があると考えますが、併せて見解をお伺いします。
 脱炭素社会の実現に向けて、マンションの省エネルギー化への取組も大きな課題です。
 新築時の省エネ化の推進はもとより、既存ストックへの対応も同時に進めていかなくてはなりません。特に高経年マンションにおいて省エネ対策を進めていくためには、区分所有者の合意形成が重要であり、その難しさから専門家等の助言が不可欠です。
 マンション管理組合が省エネ対策を進めるためには、区部では省エネガイドブックの作成、省エネコンサルタントの派遣、省エネ機器導入費助成など、独自事業を展開する自治体が増えています。
 国や都でも様々な支援制度を実施していますが、これらの制度の活用を促すために、利用者の視点を意識した情報発信も重要です。
 そこで、高経年マンションの環境性能向上に向けて、区市町とも連携を図りながら分かりやすい情報発信も含め、管理組合に対して省エネ、再エネの取組を支援していくべきと考えますが、見解をお伺いします。
 次に、ウミネコ対策についてお伺いします。
 沿岸部に生息するウミネコが、二〇〇〇年前後より上野公園不忍池周辺で繁殖したことを皮切りに、台東区、江東区、墨田区、中央区など広いエリアにわたりビルの屋上などに営巣しています。
 三月中旬から八月下旬までの繁殖期間中は、多いときには百羽近い数のウミネコが上空を旋回し、昼夜問わずの鳴き声による騒音や道路、車へのふん害などにより、周辺住民は生活被害に耐えており、衛生面においても深刻な状況となっています。
 一方、鳥獣保護管理法の規定により、駆除や卵の撤去ができないとされていることから、飛来及び営巣されると周辺住民は生活被害に耐えなければならない状況です。
 そこで、生息範囲も拡大しており、広域にわたり被害が発生していることから、都による積極的な対策が必要であると考えますが、見解をお伺いします。
 次に、消防団員の確保並びに消防操法大会の在り方についてお伺いします。
 本年八月、消防団員の処遇等に関する検討会最終報告書において、消防団員の処遇改善、幅広い団員確保について取りまとめが行われました。
 特別区におきましては、被用者、女性、学生団員の入団促進を図るために、特別区消防団協力事業所制度や特別区学生消防団活動認証制度が導入され、また女性の積極的な社会参加から一定の成果を上げ、減少する消防団員の確保に向けて重要な役割を果たしていると聞いています。
 そこで、被用者、女性、学生団員の入団促進に向けて、各種制度の充実、周知徹底に向けて今後さらなる取組が期待されますが、見解をお伺いします。
 また、応急救護訓練、防火防災訓練指導、広報活動など、その役割を特化した機能別団員制度は新規団員の入団促進を図ることが期待されます。
 一方、退団を希望する団員においても、団活動の負担軽減を図り、培った知識と経験を生かすことができることから、退団団員の減少にも歯止めをかけるとともに、大規模災害団員との連携をも見込むことができます。
 そこで、昨年八月、同制度がスタートして以降、多くの団において機能別団員が活動し、大きな成果を上げていると聞いています。今後のさらなる充実に向けての取組について見解をお伺いします。
 消防団員の処遇等に関する検討会最終報告書では、大会を過度に意識した訓練の実施、大会での行動の形式化など、消防操法大会の適切な運営の在り方について指摘がありました。
 消防操法は消防活動の基本であり、団員の技術の向上と士気を高めるためには大変有効であるとされる一方、拘束時間の長さや実際の災害活動に即していないという意見も寄せられています。
 総務省消防庁が実施した調査は全国一律のものであることから、必ずしも東京の実情に即したものであるか否かは不明です。
 そこで、的確に捉える必要があると考えますが、意向調査実施について見解をお伺いします。また、併せて今後の消防操法大会の在り方について見解をお伺いします。
 最後に、学校二〇二〇レガシーについてお伺いします。
 東京二〇二〇大会では、日本人選手たちは過去最高水準のメダルを獲得するなど、アスリートたちの姿は夢と感動、希望を与え、まさにスポーツと平和の祭典として私たちの記憶に深く刻まれました。
 これまで都教育委員会は、全ての公立学校においてオリ・パラ教育を推進し、ボランティアマインド、障害者理解、スポーツ志向、日本人としての自覚と誇り、豊かな国際感覚の育成を目的に、開催都市として様々な取組を継続してきました。中でも大使館交流などは、多くの大使館が集まる東京ならではの取組であり、国際教育の醸成に寄与してきました。
 そこで、このような国際交流活動など各学校の特色ある取組を学校二〇二〇レガシーとして位置づけ、今後も継続して実施できるよう支援していくことが重要であると考えますが、その認識と学校等への支援について見解をお伺いして、質問を終わります。(拍手)
〔知事小池百合子君登壇〕

○知事(小池百合子君) 石島秀起議員の一般質問にお答えいたします。
 臨海地下鉄についてのお尋ねです。
 将来にわたり東京が持続的に発展し、日本全体の成長を牽引するためには、活発な都市活動を支える鉄道網のさらなる充実が必要でございます。
 臨海地下鉄は国際競争力の強化に不可欠な路線であって、都心部と大いなるポテンシャルを有する臨海地域とをつなぐ基幹的な交通基盤、いわば背骨としての役割が期待されるところであります。
 本年七月、国の審議会から、事業化に向けて関係者による検討の深度化を図るべきと答申されたことを踏まえまして、私自ら国土交通大臣と面談を行いました。そして、本路線の実現に向けました都の取組に対して、国は協力するということで合意をいたしました。
 この合意に基づいて、先月、国の参画も得まして、事業計画の策定に向けた検討会を立ち上げたところでございます。
 関係者と連携して検討を積極的に進めるなど、本路線の具体化を加速して、日本の成長を確かなものへとつなげてまいります。
 残余のご質問につきましては、教育長、東京都技監及び関係局長からの答弁といたします。
〔教育長藤田裕司君登壇〕

○教育長(藤田裕司君) オリ・パラ教育の継続した取組についてでございますが、本教育は平成二十八年度から全公立学校において計画的、継続的に取り組んでおり、世界の多様性や様々な価値観を尊重する態度を育む上で重要でございまして、その活動を展開してきたところでございます。
 各学校では、世界ともだちプロジェクトとして、大会参加国を幅広く学ぶ学習を推進するとともに、都教育委員会が設置をいたしました国際交流コンシェルジュを活用し、大使館や海外の学校と互いの文化を紹介し合うなどの国際交流活動に取り組んでまいりました。
 今後、都教育委員会は、こうした豊かな体験活動が学校二〇二〇レガシーとして継続していけるよう、引き続き国際交流コンシェルジュによるコーディネートを行い、区市町村教育委員会と連携を図りながら、学校への取組の支援を行ってまいります。
〔東京都技監上野雄一君登壇〕

○東京都技監(上野雄一君) 二点のご質問にお答えをいたします。
 まず、首都高都心環状線の築地川区間についてでございます。
 東京を成熟した都市としていくためには、首都高の大規模更新の機会を捉えた日本橋周辺のまちづくりのように、円滑な交通と快適な環境の両立が重要でございます。
 築地川区間におきましては、老朽化した擁壁の取替えなどを行う大規模更新に合わせて、急カーブの解消等による走行安全性の向上とともに、道路上部空間の活用など、周辺まちづくりと連携した更新計画が検討されております。また、本区間と新京橋連結路の接続部につきましては、同連結路の整備と一体的に更新することとしております。
 都といたしましては、新京橋連結路の早期事業化に向け、関係する都市計画の手続を進めるとともに、地元のまちづくりと連携して本区間の大規模更新に取り組まれるよう、国などに対して働きかけてまいります。
 次に、東京高速道路、いわゆるKK線についてでございます。
 本年三月に都が策定いたしましたKK線の再生方針では、東京の新たな価値や魅力を創出するため目指すべき将来像といたしまして、大規模な緑のネットワークの構築などを掲げております。
 具体的な整備、誘導方針といたしましては、広域的な回遊性を高め、にぎわいと交流を促進するため、周辺の歩行者ネットワーク等との接続に配慮すること、また、地域資源を歩いて、見て、楽しめる新たな魅力を演出すること、さらに、周辺建物と一体感のある緑やオープンスペースを整備することなどとしております。
 こうした方向性につきましては、中央区のプロムナード構想とも整合しており、今後、区とも調整しながら、KK線再生の事業化に向けた検討を進めてまいります。
〔建設局長中島高志君登壇〕

○建設局長(中島高志君) 都市計画道路補助第二六号線の整備についてでございますが、本路線は品川区から板橋区に至る延長約二十二キロメートルの環状方向の骨格幹線道路であり、広域的な道路ネットワークを形成する重要な路線でございます。
 現在十二か所、延長約六キロメートルで用地取得や工事を進めております。このうち、東海道新幹線などと立体交差する品川区二葉から豊町までの約六百七十メートルの区間につきまして、今月交通開放する予定でございます。
 これにより、第一京浜と第二京浜が結ばれることとなり、道路交通の円滑化が図られますとともに、住宅地など生活道路に入り込む通過交通を本路線に適切に誘導し、地域の環境改善、安全性や防災性の向上が図られます。
 引き続き、地元の理解と協力を得ながら、事業効果の早期発現に向け、整備を推進してまいります。
〔住宅政策本部長榎本雅人君登壇〕

○住宅政策本部長(榎本雅人君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、届出情報のマンション施策への活用についてでございますが、マンション管理の適正化を促進するためには、管理状況届出制度により把握した情報を基に個々のマンションの状況に応じた支援を行うことが重要でございます。
 そのため、管理不全の兆候があると判断した場合には、引き続きマンション管理士等の専門家を五回まで無料で派遣し、管理組合の設立方法や計画的な修繕の進め方など、課題に応じ的確に助言等を行ってまいります。
 また、届出のないマンションに対しましては、区市等と連携し、速やかな届出を依頼するとともに、建物の外観や管理状況などに関する調査を行い、課題を明確にした上で、きめ細かく支援を実施してまいります。
 今後、こうした取組を通じまして、マンションの状況に即した必要な支援を展開し、管理の適正化を促進してまいります。
 次に、高経年マンションにおける省エネ、再エネの取組支援についてでございますが、住宅建築物におけるCO2排出量の削減には既存ストックの環境性能の向上を図ることが重要でございまして、マンションにおきましては、大規模修繕の機会を捉えて、省エネ対策や再エネ設備導入等を促進することが有効でございます。
 これまで都は、窓などの開口部の断熱性能向上に資する改修工事や共用部分における照明のLED化、EV充電設備の設置に向けた導入費用等への助成を行うとともに、専門家の派遣による助言や啓発等を行ってまいりました。
 今後は、区市町とも連携し、マンションポータルサイトを通じまして、省エネ等のPRに加え、支援制度や改修事例等につきまして分かりやすく一元的に情報発信するなど、マンションの省エネ、再エネの取組を支援してまいります。
〔環境局長栗岡祥一君登壇〕

○環境局長(栗岡祥一君) 都内におけるウミネコ被害についてでございますが、都は鳥獣保護管理法に基づき、人と野生鳥獣との共生の確保及び生物多様性の保全を基本として、野生鳥獣を保護、管理してございます。
 ウミネコについても原則として捕獲等の行為は禁止となっているため、都はこれまでも区と連携し、営巣前からの見回りと防除網設置等の対策を周知してまいりました。
 しかし、生活被害の地域と苦情件数は拡大し、大集団で営巣することから、被害が深刻化した場所も増えてきてございます。
 このため、改定を予定している次期鳥獣保護管理事業計画におきまして、繁殖期における巣の撤去やひなの捕獲を可能とするよう、自然環境保全審議会に諮り、検討してまいります。
 引き続き地元区と連携し、野生鳥獣との共生を図り、生活被害の軽減に取り組んでまいります。
〔消防総監清水洋文君登壇〕

○消防総監(清水洋文君) 三点のご質問にお答えいたします。
 まず、被用者等の入団促進に向けた取組についてでございますが、特別区消防団協力事業所制度や特別区学生消防団活動認証制度は、導入によって消防団への認知率が高まり、団員確保に寄与しております。
 加えて、対象に応じた募集活動を強化するため、事業所の勤務者、女性、学生などの対象別リーフレットの作成や現役消防団員のインタビューのホームページへの掲載などを行っております。
 さらに、今年度は、多くの都民に消防団を認知してもらうため、インターネット広告の規模をこれまでよりも拡充いたしました。
 今後とも、各制度の周知と活用を図るとともに、あらゆる機会を通じ、効果的な募集活動に取り組んでまいります。
 次に、機能別団員のさらなる充実に向けた取組についてでございますが、機能別団員制度は、消防団員の負担軽減や活動に参加しやすい環境を整備するため、特別区消防団に昨年八月から導入し、現在まで三十八団で運用されております。
 主な活動事例といたしましては、看護学生の消防団員による応急救護指導や消防団員OBの再入団による新入団員への教育訓練指導などがあり、消防団の総合的な活動力向上に成果を上げております。
 今後とも、機能別団員の事例等の周知により制度の導入を促進するとともに、今年度導入した大規模災害団員制度の効果的な活用にも取り組んでまいります。
 最後に、消防操法大会の在り方等についてでございますが、消防操法大会は、一般社団法人東京都消防協会の主催により例年開催されております。
 ここで競われる消防操法は、消火活動における基礎的な動作をまとめたもので、消防団員が火災現場の最前線で安全に活動するために不可欠なものであり、こうした大会を通じて練度を高めていくことが重要でございます。
 一方で、本年示された総務省消防庁の報告書では、大会を過度に意識した訓練の実施や大会での行動の形式化といった課題が抽出されております。
 今後、こうした課題や関係機関の動向を踏まえつつ、消防操法大会の在り方と意向調査の実施に関し、東京都消防協会と協議し、より充実した大会を目指し取り組んでまいります。

○議長(三宅しげき君) 七十五番藤井あきら君
〔七十五番藤井あきら君登壇〕
〔議長退席、副議長着席〕

○七十五番(藤井あきら君) 都民ファーストの会デジタル都議の藤井あきらでございます。
 東京が持つ都市の魅力やポテンシャルを最大限発揮し、国がやらないことも首都東京から進める覚悟で日本の抱える諸課題を解決するため、スタートアップ、ダイバーシティ・アンド・インクルージョン、そしてデジタル、そして地元町田市について質問をいたします。
 まず、都のスタートアップ施策について伺います。
 コロナ禍においても持続して東京が成長していくためには、新たな事業や価値を生み出すスタートアップ企業の活躍が欠かせません。
 先日公表されたアメリカの調査会社スタートアップゲノムによる都市のスタートアップエコシステムランキングで、東京は昨年の十五位から九位へと順位を上げております。
 未来の東京戦略では、二〇三〇年にこのランキングの五位を目指すとしておりまして、さらなる取組が必要となります。
 現在、都のスタートアップ施策は、産業労働局、デジタルサービス局、政策企画局等に分散していて、それぞれに連携がない状況です。
 例えば、産業労働局の施策に参加し、成長した実績のあるスタートアップ企業が、デジタルサービス局が実施をする東京データプラットフォームの取組の中で機密性の高いデータを優先的に受け取り扱う等、各局の一層の連携を期待しております。そして、今後の行政は、スタートアップとともにサービスをつくり上げていくことが重要です。
 協働をさらに進めるため、都のスタートアップ施策のブランド統一による効果的な情報発信など戦略的な取組を検討すべきですが、小池知事の見解を伺います。
 次に、電動キックボードについて伺います。
 電動キックボードのシェアリングサービスが、都内でも渋谷や新宿などを中心に進んでおります。利用が進むにつれ、事故や違法な利用も増え、安全面に対する都民の注目が高まっておりまして、しっかりと推進するためにも、安全かつ適切な利用について、昨日の私たちの警視庁への代表質問でも取扱いをさせていただきました。
 まち中で走るキックボードには、シェアリングサービスでの利用と個人所有の二通りのものがございます。ナンバープレートがないなど違法なものに関して、そのほとんどは個人所有のもの、特にインターネットを通じて購入されたものであると聞いております。
 シェアリングサービスは、事業者によって整備と、そして、システムによって管理、安全対策が取られておりまして、シェアリングサービスを進めることは安全対策にもつながり、非常に重要です。
 現在、電動キックボードのシェアリングサービスのポートの設置については、東京のしゃれた街並みづくり推進条例に基づき、公開空地の利用が百八十日間、期間限定で認められております。
 一方で、皆様もご利用されているかもしれませんが、シェアサイクル、自転車シェアリングについては、公開空地の利用等を定めた新しい都市開発諸制度活用方針に明記がされておりまして、百八十日間の期間限定ではなく利用が可能です。
 公開空地の利用について、自転車シェアリングのポートと同様に、電動キックボード等、新たなモビリティーについても利用を可能とすべきですが、見解を伺います。
 次に、パートナーシップ制度について伺います。
 さきの第二回定例会で、私も紹介議員となりましたパートナーシップ制度創設を求める請願が全会一致で趣旨採択され、その後、私たちの代表質問に対して、小池知事より、都においてもパートナーシップ制度を検討していく方針が示されました。
 事前に請願を提出されました東京都にパートナーシップ制度を求める会の皆様と共に、私も小池知事に署名をお届けさせていただきました。
 その際にも痛感をいたしましたが、制度の創設は、当事者の方々にとって未来を明るく照らし、生きていく希望となるものです。早期の実現とともに、ほかの自治体の取組も参考にしながら、充実した制度となるよう取り組んでいただきますよう要望をいたします。
 例えば、八月下旬に制度を開始した佐賀県では、制度を活用して、県の施設などのみではなく、県内の市や町、その公立病院や公立住宅でも家族同様の取扱いとなるよう、現在調整を進めているとのことであります。宣誓をした方々が市区町村のサービス利用もできるようにするということは非常に重要です。
 先行する佐賀県の事例などを参考に、都のパートナーシップ制度による区市町村との連携を進めるべきと考えますが、見解を伺います。
 一方で、都内では既に十二自治体が制度を導入しておりまして、二〇一五年に全国に先駆けて制度を導入した渋谷区や世田谷区など、先進事例も豊富にございます。それぞれ独自の取組をしており、都の制度がそういった取組を阻害してしまっては本末転倒になります。
 今後も、市区町村の独自の取組を推進する制度や助成等の仕組み、こういったものを整えることを併せて要望させていただきます。
 もう一点、要望です。
 民間発行のパートナーシップ証明を提供するFamieeというサービスがございます。スマホアプリから証明の申請、発行ができまして、窓口などに直接顔を出さなくてもいいメリットがあります。
 こうした民間アプリとの連携や活用、そして、窓口に直接出向くということは、アウティングとなってしまう可能性もありますので、窓口に行かなくても証明書の発行ができるシステムの構築なども併せてご検討をお願いいたします。
 次に、福祉保健局におけるデジタル活用について伺います。
 コロナの感染拡大の対応として、都民から要望の多かった発熱外来を実施している医療機関の一覧が公開されております。医療機関に都民が直接連絡できるようになったことを評価いたします。
 一方で、スピード感を持って公開したこと自体は理解できますが、ホームページにエクセルが貼り付けられているだけでありまして、使い勝手が悪いという声も届くところであります。
 私もこのエクセル、確認をさせていただきました。例えばこのデータ、このエクセルをオープンデータにすれば、外部の事業者等が活用しやすくなりますし、医療機関の位置を地図に落とすことなどは、大きな費用や時間をかけなくても、比較的簡単に対応ができるはずです。
 都民目線で、都民の立場に立って、この医療機関の一覧をより見やすく使いやすくすべきと考えますが、見解を伺います。
 一度導入して終わりではなく、都民サービスの向上のため、不断の見直しをお願いいたします。
 今回、コロナ禍ということで、都民の注目度の高いこの福祉保健局の医療機関の一覧、事例として取り上げさせていただきました。都のデジタルトランスフォーメーション、DXを進め、そして都民サービスを高めるためには、全ての局でこういった一つ一つの現場の課題に取り組む必要がございます。
 デジタル技術の活用はあくまで手段にすぎませんが、各局においては、都民目線で、より都民サービスを向上する方法を常に意識していただきますよう、改めてここにいらっしゃる局長の皆様にも要望させていただきます。現場での対応、非常に重要になります。
 続きまして、こういった都のデジタルトランスフォーメーションに欠かせないデジタル人材について伺います。
 都では、二〇一七年から民間のIT人材の採用を始め、今年度からはICT職を設置し、採用に積極的に取り組んでおります。
 ICT職の育成に関しては、OJTを通じた都庁の現場業務の理解と、そして最新のデジタル、ITの知見を身につけることが必要です。これまで私からは、最新の知見を身につけるため、民間企業等への派遣をすべきと提案をしてまいりました。
 また、各局のDXを進めるためには、ICT職に限らず、現場を担う職員の皆様一人一人がデジタルについての理解を深め、業務へ活用していく、その意識が必要になります。
 都のデジタルトランスフォーメーションを支える人材育成について、どのように取り組んでいくのか、民間企業でデジタル人材育成の経験が豊富な宮坂副知事の見解を伺います。
 ぜひ、民間企業をはじめとした外部の組織へ積極的な派遣、そういう人材交流を進めていただきますように、加えて要望させていただきます。
 次に、各局におけるデジタルサービスの利用促進について伺います。
 前回の予算特別委員会でも取り上げました、障害者手帳をスマホアプリにするミライロIDや、先ほど紹介したパートナーシップ宣誓をアプリで完結するFamiee等、利用をすることで都民サービスの向上が期待できるアプリが続々と登場しております。
 国ではデジタル庁が技術の検証などを行い、各省庁に利用を促す通達を出すなどの対応をしております。
 デジタルサービス局は、各局の事業で役立つ様々な技術やサービスを検証し、利用を積極的に促すなど取り組んでいくべきですが、見解を伺います。
 加えて、東京のDXを進めるためには、住民業務の多くを担う区市町村のデジタル化が欠かせません。自治体独自の取組と国の基準にそごが出ているケースも一方で出てきております。例えば、渋谷区のLINEを活用した住民票の取得であったり、また、マイナンバーの取扱いの課題が明らかになっているサービスもございます。
 こういった課題も踏まえながら、都には、最先端にデジタルトランスフォーメーションに取り組む自治体を支え、最新の事例を横展開するなど支援していくべきと考えますが、見解を伺います。
 次に、町田市の小学校に通っていた児童がいじめを受けていたという趣旨の遺書を残して自殺をしたという大変痛ましい事件が報道されております。学校で配られたタブレット端末のチャット機能がいじめに使われ、誹謗中傷が繰り返されていた可能性が指摘されております。あってはならないことで、都としても真相究明と再発防止に徹底的に取り組むことを求めます。
 今回の事件では、学校のずさんなID、パスワード管理が指摘をされております。IDは出席番号で、そして、パスワードが123456789と共通していたということで、簡単に推測でき、他人に成り済ましたり、他人のチャットを閲覧することが可能な状況であったとのことであります。
 町田市の教育委員会は、事件前から、パスワード管理について他人から推測されにくいものとするよう学校に通知をしていたものの、実際には対応がなされていなかったということであります。学校現場において、安易に推測できるID、パスワードの設定というのは直ちに改めるべきです。
 学校が不適切なパスワードの運用を行わないよう、都としても強く働きかけていくべきと考えますが、教育長の見解を伺います。
 最後になります。地元町田市内の道路整備についてお伺いをいたします。
 町田市内の町田街道と鎌倉街道は、市内を南北に結ぶ重要な広域幹線道路でありまして、市内外との移動や市内の通過交通を担う役割を持っております。
 特に、町田街道では多くの区間で交通渋滞が発生し、交通の円滑化が損なわれていることもあり、町田街道のバイパス機能がある町田三・三・三六、この早期整備が望まれております。
 町田市内の都市計画道路である町田三・三・三六の早期整備に向けた今後の取組について伺います。
 以上、首都東京から日本を前に進め、都民ファーストの視点で都政に邁進することをお誓い申し上げまして、私の質問を終えさせていただきます。(拍手)
〔知事小池百合子君登壇〕

○知事(小池百合子君) 藤井あきら議員の一般質問にお答えいたします。
 スタートアップとの協働、共に働くことについてであります。
 東京が持続的な成長を生み出し、世界から選ばれる都市として飛躍するためには、独創的なアイデアや機動力を有するスタートアップと連携し、多様化する都民ニーズや複雑化する様々な課題に対応していくことが必要であります。
 都は、シン・トセイ戦略におきましてスタートアップとの協働を掲げ、ピッチイベントや都政現場での実証などに取り組み、都政課題の解決を図っているところであります。
 例えばウエアラブル機器を活用した介護支援など、革新的サービスや製品の活用も始まっております。
 今後、このような取組を庁内各局で実践をし、協働に向けた職員の意識変革につなげてまいります。
 さらに、協働を効果的に進めるため、スタートアップ支援に取り組む関係各局がチームを組みまして、都の施策の認知度や都への期待などにつきまして、相手方であるスタートアップの生の声を伺ってまいります。
 こうした取組を踏まえまして、その技術力やアイデアを生かした行政サービスを生み出せる仕組みづくりや支援策の見える化、一元的な情報発信の展開などを盛り込んだ、スタートアップ協働戦略を今年度中に取りまとめまして、全庁で実践を積み重ねることで、官民協働の新たなスタイルを構築してまいります。
 その他のご質問につきましては、副知事、教育長、東京都技監、関係局長からの答弁といたします。
〔副知事宮坂学君登壇〕

○副知事(宮坂学君) 都のデジタルトランスフォーメーション、DX推進を支える人材の育成についてお答えいたします。
 私が副知事に就任した際、DXを進めていく上で、都庁内にデジタルに精通し、また、使いこなすことのできる人材が、質、量ともに圧倒的に不足していると痛感しました。
 これまで、高度な専門性を有する民間人材の登用を進め、今年度から新たにICT職を設置し、三十名を採用しました。今後は、人材の確保に加え、ICT職のさらなるスキルアップや、現場で各局事業を支える職員のデジタルリテラシーの底上げの両方を推進することが必要です。
 前職の民間での経験から、デジタルテクノロジーの変化によるスキルの陳腐化のスピードは速いと感じており、ICT職については、専門性の維持向上を図るための複数の育成策に加え、IT関連の民間企業へ職員二名を派遣するなど、最新の技術を身につける機会を確保しております。
 さらに今後、ICT職一人一人が保有しているデジタル技術を可視化するスキルマップを導入し、個々のスキルを踏まえて、きめ細かく育成するほか、ICT職が高度な専門性を有する任期付職員と共に、各局を技術的に支援すること等により、実務能力の向上を図ります。
 あわせて、各局事業を支える職員については、デジタル活用の観点から事務事業に関する課題解決能力の向上を図るため、年間にわたるグループワーク型の研修を実施しております。これに加え、短期間で改善策を出し合い、グループで一つの結論をまとめるアイデアソン型の研修を新たに実施するなど、職員自身が能動的に学ぶ育成策を積極的に展開してまいります。
 こうした取組を進め、DXを担う職員の能力向上を図ることで、ICT職と各局事業を支える職員がスクラムを組んでDXに継続的に取り組む組織風土をつくり、QOSの高いデジタルサービスの実現を推進してまいります。
〔教育長藤田裕司君登壇〕

○教育長(藤田裕司君) 一人一台端末のセキュリティについてでございますが、端末を使う上でトラブルを防止し、安心・安全に学ぶための前提として、学校はパスワードを適正に取り扱う必要がございます。
 都教育委員会は、本年四月の小中学校におけるGIGA端末の本格活用に合わせ、情報モラル教育補助教材、SNS東京ノートにパスワードの意義を学ぶ教材を掲載し、活用を促してまいりました。また、子供に、他者から推測できるパスワードを設定しないよう指導することなどについて、九月に各区市町村教育委員会宛てに通知をいたしました。
 今後、学校のパスワードの管理状況を各教育委員会が確実に把握するためのチェックリストを作成し、区市町村向けの連絡会等を通じて活用を促すことで、各学校における十分なセキュリティの確保を徹底してまいります。
〔東京都技監上野雄一君登壇〕

○東京都技監(上野雄一君) シェアリングによる電動キックボードのポートの設置についてでございます。
 公開空地におきましては、不特定多数の者が自由に通行または利用できる状態に保つことが必要でございますが、安全性を確保した上で、公共公益にも資する場合には、一定のルールの下での例外的な活用を認めております。
 これまで、無電柱化のための地上機器や区市町が実施する自転車シェアリング事業でのサイクルポートの設置、エリアマネジメント活動等に資する広告物の掲出などの事例がございます。
 シェアリングによる電動キックボードにつきましては、現在、国におきまして実証実験を実施中でございまして、今後、こうした検証の結果や地元自治体の考え方などを踏まえまして、適切に対応してまいります。
〔総務局長黒沼靖君登壇〕

○総務局長(黒沼靖君) 同性パートナーシップ制度の検討についてでございますが、既に制度を導入している他の府県では、市町村が府県の制度を活用しまして、公営住宅の利用等の住民サービスを提供している事例もございます。こうした取組は、当事者の生活上の不便の解消につながることから、都においても、区市町村と連携していくことが重要でございます。
 都はこれまでも、全区市町村で構成する性自認及び性的指向に関する連絡会議を設置するとともに、同性パートナーシップ制度を導入している区市が中心となって設置をしたネットワーク会議にも参加をし、区市町村との情報交換を行ってございます。
 今後は、こうした会議等を通じまして、都の検討状況において情報提供するとともに、サービスの利用の在り方等について意見交換を行い、区市町村との連携強化を図ってまいります。
〔福祉保健局長吉村憲彦君登壇〕

○福祉保健局長(吉村憲彦君) 診療・検査医療機関の公表に関するご質問にお答えいたします。
 都はこれまで、診療・検査医療機関の一覧情報を発熱相談センター等と共有し、発熱するなど新型コロナウイルスに感染した疑いのある患者からの相談時に、速やかに医療機関を案内する体制を整備してまいりました。
 先月からは、患者自身で受診しやすい診療・検査医療機関を調べることができるよう、公表に同意いただいた医療機関の一覧を都のホームページに公表しております。
 今後、デジタルサービス局と連携し、医療機関情報を可視化するため、ホームページ上に地図として掲載するとともに、民間事業者やシビックテック等のサービス開発等に活用できるよう、機械判読可能なオープンデータとして公開し、利便性の向上を図ってまいります。
〔デジタルサービス局長寺崎久明君登壇〕

○デジタルサービス局長(寺崎久明君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、デジタルサービスの利用促進についてでございますが、都民サービスの一層の向上を図るために、新たなデジタルツールを各局で活用することは有効な取組でございます。
 これまで、各局共通のデジタルツールとして、都政情報を分かりやすく提供するダッシュボードや非接触型の対話ツールであるAIチャットボット等を、都民サービス向上や業務改善を目的に導入し、利用を促進してまいりました。
 現在、各局業務のデジタル化をサポートする中で、様々な事例が蓄積されつつあり、こうした事例を分析、集約いたしますとともに、海外などの先行事例を含めてデジタルツールのユースケースを調査しているところでございます。
 今後、これらを踏まえまして、技術の安定性や利用者数の広がりなどを検証し、各局共通基盤として活用できる新たなデジタル技術やサービスを検討してまいります。
 次に、区市町村のDX支援についてでございますが、区市町村が情報システムの標準化、共通化を進め、安定的なサービスの提供を行うためには、国の基準を踏まえつつ、他自治体の先進的な事例を取り入れ、行政手続等のデジタル化を進めていくことが有用でございます。
 そのため、都は、都・区市町村CIOフォーラム等におきまして、国が進める住民基本台帳など基幹業務の標準化の動向や、全国自治体の先駆的な取組の共有化を図ってまいります。
 さらに、本年度新たに、施設予約や都市計画に関する証明手続等のデジタル化について、業務プロセス見直しから支援する伴走型のモデル事業を実施し、その成果を横展開していくこととしております。
 こうした取組を通じまして、区市町村のDXが着実に進むよう、国の動向も注視し、積極的な支援を実施してまいります。
〔建設局長中島高志君登壇〕

○建設局長(中島高志君) 町田三・三・三六号線についてでございますが、本路線は町田市相原町を起点とし、同市南町田を終点とする延長約十八・一キロメートルの都市計画道路であり、町田街道のバイパスとして交通の円滑化や防災性の向上に資する重要な骨格幹線道路でございます。
 このうち、事業中の木曽団地南交差点から町田市民病院東交差点間などの六区間、延長約三・六キロメートルでは、用地取得や工事を進めてまいります。
 また、町田市民病院東交差点から鶴川街道交差部付近までの延長約一キロメートルの区間では、事業化に向けまして、昨年九月に地元住民の方々に事業概要をお知らせし、現在、用地測量を進めております。
 町田市内の道路整備に着実に取り組み、ストレスのない快適な道路交通を実現してまいります。

○副議長(本橋ひろたか君) 四十一番本橋たくみ君
〔四十一番本橋たくみ君登壇〕
〔副議長退席、議長着席〕

○四十一番(本橋たくみ君) 初めに、情報セキュリティについて伺います。
 海外の大手サーバーのダウンにより、国内のサービスにも影響を受けるケースが生じたり、大量の個人情報や企業秘密を狙い、情報システムへ巧妙に侵入するなどサイバー攻撃は多様化しており、都の情報システムや情報資産を守るためには、しっかりとした防衛策を講じる必要があります。
 先般の東京二〇二〇オリンピック・パラリンピック競技大会期間中には、幸いにも都に対する大規模なサイバー攻撃はなく、重要なセキュリティトラブルは発生しませんでしたが、今後、都庁のDXを積極的に進めていく中、サイバーセキュリティの脅威に対する対応は、これまで以上に重要性が高まっています。
 そうしたことを踏まえて、情報セキュリティの確保に向けた都の取組状況について伺います。
 こうしたサイバーセキュリティの脅威については、都庁グループの一員である政策連携団体についても同じことがいえます。
 政策連携団体は、都政を支える現場において、都と協働して事業等を執行、提案し、都と政策実現に向け連携するなど、都政との関連性が高い存在であり、都と同様に情報セキュリティの確保に向けた取組の強化が重要であると考えます。
 そこで、政策連携団体における情報セキュリティ対策について、その取組状況を伺います。
 次に、テレワークについて伺います。
 都は、コロナ禍における感染の拡大防止と事業活動との両立に向けて、テレワークを推進しており、機器等の導入助成やIT等の専門家による助言など、様々な支援を実施しています。直近では、都内企業のテレワーク実施率は六割を超えるなど、テレワークという働き方は、一定程度定着してきていると考えます。テレワークは、通勤時間が削減できるため、子供の保育園への送迎が可能となったり、家族と過ごす時間が確保できるなど、仕事と家庭の両立に大変有効です。
 しかしながら、自宅では仕事に専念できないといった従業員の方も多く、通信環境のほか、机や椅子、個室スペースなどが整ったサテライトオフィスで仕事をしたいという強い声を私も実際に聞いています。
 とりわけ多摩地域は、区部に比べて、まだまだサテライトオフィスが少ない状況であり、職住近接を実現できるこうした施設が増えていけば、地域の活性化にもつながると考えます。
 そこで、テレワークをさらに推進していくために、多摩地域のサテライトオフィスを一層増やす取組を強化すべきと考えますが、見解を伺います。
 次に、羽田空港アクセス線について伺います。
 平成二十八年に、国の交通政策審議会から、東京圏における今後の都市鉄道の在り方についての答申が出されました。
 JR東日本は、東京駅から羽田空港まで、現在、東京モノレール経由で約二十八分かかるところが、この路線が整備されることにより、乗換えなしの約十八分でアクセスすることが可能となり、世界の主要都市と比較しても遜色のない空港アクセスが実現できるとしています。
 また、この路線は、単に都心と羽田空港とを結ぶだけでなく、既存のネットワークとつながることで、幅広い地域と羽田空港とのアクセス向上にも寄与することが期待されています。
 特に、多摩地域には、高い技術力を有する中小企業や研究機関、大学などが集積するとともに、気軽に訪れることができる観光スポットや豊かな森林、多様な特産品など地域資源を有しているところです。
 空港アクセスの向上は、国内外からの多くの人々を呼び込み、国際競争力の強化や多摩地域の活力、魅力の向上につながるものであると考えます。
 そこで、羽田空港アクセス線の整備に向けて、都として、国やJR東日本等とどのように協議を進めていくのか伺います。
 次に、多摩地域の無電柱化について伺います。
 都は、東京二〇二〇大会に向けて、センター・コア・エリアの無電柱化を推進してこられました。この結果、区部の地中化率は約六割と一定の進捗が図られたところでありますが、多摩ではまだ二割と、かなり立ち遅れているのが現状です。
 各地で災害による電柱倒壊や断線により、避難や救助活動への支障、停電や通信障害が生じており、多摩地域においても防災機能の強化が求められているところです。
 また、多摩地域の魅力をさらに高めるためにも、視線を遮る電柱や電線をなくし、景観の向上を図ることが重要であり、多摩地域においても無電柱化をさらに進めるべきであると考えます。
 そこで、多摩地域の無電柱化をどのように進めていくのか伺います。
 次に、農業振興について伺います。
 東京の農業は、生産者の高齢化や担い手不足、農地の減少など、取り巻く環境は大変厳しい状況にあります。また、コロナ禍においては、飲食店の休業等により販売先が縮小するなど、農業経営にも少なからず影響を及ぼしています。
 こうした中にあって、販路拡大など、収益向上に向けた新たな取組を進める生産者も増えています。私の地元国分寺市では、近年、こくベジプロジェクトという取組が進んでいます。これは、国分寺市内の農家が生産した地場野菜などの魅力をこくベジという愛称で消費者に広くPRするとともに、市内の飲食店等での活用を促進するもので、地域の活性化や地元農業の発展につながる取組として、全国からも高い評価を受けています。
 都内の農業の収益力を高め、持続的に発展させていくためには、こうした地域の農業者の前向きな挑戦を行政としてしっかり後押ししていくことが必要であります。
 都は、農産物の付加価値の向上や販路開拓など、経営改善に取り組む農業者を積極的に支援するべきと考えますが、見解を伺います。
 次に、出産、子育てについて伺います。
 今年の一月から八月の都内出生数は、昨年の同期間と比べて一割程度減少しています。これについて様々な要因が考えられますが、その一つとして、コロナ禍において、妊娠、出産、子育てに不安を抱えている方が多くいらっしゃることが挙げられます。また、予定していた里帰り出産が困難となるなど、親族から支援を受けられない妊産婦の方もいらっしゃいます。
 都民一人一人が、コロナ禍においても安心をして子供を産み育てられる、きめ細かな環境整備に一層取り組んでいくべきだと考えますが、知事の見解を伺います。
 教員の働き方改革について伺います。
 日本の学校の教員は、世界一多忙であるともいわれています。学校を取り巻く課題が複雑化、多様化し、教員に求められる役割が拡大する中、新学習指導要領の要旨の実現など、学校教育のさらなる充実が求められています。
 さらに、コロナ禍の中、学校においては感染症対策に伴う新たな業務の負担が増えており、先生方が子供たちに向き合う時間を取ることがなかなかできないという声も聞いています。
 都内公立学校においては、これまでも教員の働き方を改善するための様々な取組が進められており、一定の効果は出てきているものと認識しています。
 しかしながら、依然として教員の長時間労働の実態は解消されていません。教員の負担を軽減するためには、外部人材の活用は有効であると考えます。
 そこで、小中学校における働き方改革において、外部人材を一層推進していく必要があると考えますが、見解を伺います。
 次に、小学校における教科担任制の推進について伺います。
 特に小学校においては、中学校や高等学校と異なり、基本的に担任の先生が全ての教科の授業を受け持っていることから、日中はほとんど空き時間がなく、トイレに行く時間すらないという声も聞いているところです。
 こうした教員の負担を軽減していくことは待ったなしの状況ですが、当然のことながら、その中でも教育の質を落とすことは許されません。
 都教育委員会では今年度から、国に先駆けて、小学校において教科担任制をモデル事業として導入し、専門性の高い教科指導を行うとともに、教員の負担を軽減する取組を実施しています。
 そこで、導入した学校における成果と今後の取組について伺います。
 次に、東京二〇二〇大会レガシーについて伺います。
 東京二〇二〇大会は、招致から開催に至るまで、東京だけでなく、全国の自治体、関係者に支えられてまいりました。被災地も含めて、日本全体が一体となって取り組むことで、大会を成功につなげることができたのです。
 大会から一か月が経過し、大会の熱は少し落ち着いてきました。しかし、コロナ禍にあって、成功を収めたという東京二〇二〇大会の記憶と情熱、そして、日本だからこそ開催できたという誇りを後世に伝えていくことが大切です。
 そのための取組を、将来、大会の節目に計画し、大会の心のレガシーとして継承していくべきだと考えますが、都の見解を伺います。
 次に、多摩地域の保健所について伺います。
 第五波は終息の兆しを見せていますが、今後の感染拡大に備え、都保健所と市町村との情報共有により、自宅療養者などのケアを迅速に行っていくことが必要です。そのために、都としてどのように市町村と連携していくのか伺います。
 また、令和三年臨時会で我が会派からの質問に対し、今年度、保健所の感染症対策業務に関する調査分析を実施した上で、保健所と市町村とのさらなる連携の強化に向けて取り組んでいく旨の答弁がありました。
 このことを、都としてしっかりと実現することを要望しまして、私の一般質問を終えます。(拍手)
〔知事小池百合子君登壇〕

○知事(小池百合子君) 本橋たくみ議員の一般質問にお答えいたします。
 出産、子育て支援についてのご質問がございました。
 妊娠や出産は人生の大きな出来事であって、新型コロナウイルス感染症が長期化する中で、妊産婦の方々が抱える不安やストレスは大きくなっているものとうかがえます。
 都は、妊娠相談ほっとラインでは、妊娠や出産に関する相談に看護師等が電話やメールで応じておりまして、新型コロナウイルス感染症に関する悩みにも対応いたしております。
 また、感染予防のため外出を控えられる妊産婦に対しましては、助産師がオンラインで相談に応じており、人形を使って授乳の方法を助言するなど、丁寧な支援を行っているところでございます。
 さらに、分娩前のPCR検査を希望される妊婦に対して検査費用の助成を行うとともに、感染した妊産婦に対し、保健師等による相談支援も実施をしております。
 家庭内感染やワクチン接種など、コロナ禍において不安を抱えやすい妊産婦の方々が安心して子供を産み育てられますように、今後も区市町村や関係機関と連携いたしまして、感染状況等を踏まえながら、きめ細かく支援をしてまいります。
 その他のご質問につきましては、副知事、教育長、東京都技監及び関係局長からのご答弁といたします。
〔副知事宮坂学君登壇〕

○副知事(宮坂学君) 情報セキュリティの確保についてお答えいたします。
 サイバー攻撃は、日々高度化、巧妙化しており、情報システムは、インターネットを経由して、国内外からの脅威に常にさらされています。都政のデジタルトランスフォーメーションを推進していく上では、情報システムへの不正アクセスや情報漏えいなど、サイバー攻撃等に対するセキュリティ対策の重要度がますます高まっています。
 こうしたサイバー攻撃等に備えるため、都では、私をトップとした東京都CSIRTを設置し、各局と連携して、危機的なインシデント発生時にも迅速に対応に当たる体制を整備しております。
 また、システムの運用や利用する全ての職員が遵守すべき基準となる東京都サイバーセキュリティポリシーを策定するとともに、標的型メール攻撃訓練やウェブサイトの改ざん検知等、年間を通して技術的な対策や職員に対する研修を行ってまいりました。今後、国が示すガイドライン等を踏まえ、専門家のご意見を聞きながら、今年度中にセキュリティポリシーの見直しを行います。
 あわせて、都は、区市町村と共同して、インターネットの包括的なセキュリティ対策を行う自治体情報セキュリティクラウドを整備、運営しております。来年度、システム更新時期を迎えることから、区市町村のニーズにきめ細かく応えられるよう、国が示す最新の技術基準を踏まえ、新たな機能拡充について区市町村と検討を進めてまいります。
 サイバーセキュリティ対策には終わりがなく、常に最新の技術を持って脅威に対応していかなければなりません。今後とも、国や各局、区市町村と緊密に連携し、セキュリティ対策に万全を期してまいります。
〔教育長藤田裕司君登壇〕

○教育長(藤田裕司君) 二点のご質問にお答えをいたします。
 初めに、小中学校における外部人材の活用についてでございますが、都教育委員会では、教員でなくても担える業務の負担を軽減するとともに、専門性の高い外部人材を活用することにより、負担の軽減を図りつつ、教育の質を高める取組を行っているところでございます。
 具体的には、教材準備や感染症対策等を支援するスクールサポートスタッフについて、今年度、九割を超える学校から活用希望があり、年度途中からの配置要望にも柔軟に対応できるよう全校配置の予算を確保しております。
 また、小学校の外国語活動において、教員の代わりに授業を受け持つことができる専門性の高い講師の任用に取り組むとともに、中学校の部活動において、専門的な技術指導等ができる指導員を活用しております。
 今後もこうした取組を総合的に推進し、教員が子供と向き合う時間をより増やし、学校における教育活動の充実に取り組んでまいります。
 次に、小学校における教科担任制の推進についてでございますが、専門性の高い教科指導を実現し、中学校教育への円滑な接続を図るためには、小学校においても、特定の教科を専門的に指導する体制を構築することが効果的でございます。
 都教育委員会では、従前から小学校全校に音楽や図工等の専科指導教員を配置してまいりました。今年度から推進校を指定し、高学年の理科または体育に中学校教員を専科指導教員として追加的に配置し、あわせて、学級担任が他の教科を分担して指導する取組を行っております。推進校の教員からは、指導の質が高まっている、授業準備の負担感が軽減されたなどの声が寄せられているところでございます。
 今後、こうした取組の成果や効果検証を踏まえ、教員の負担軽減を図りつつ、授業の質を向上させる指導体制の充実に取り組んでまいります。
〔東京都技監上野雄一君登壇〕

○東京都技監(上野雄一君) 羽田空港アクセス線についてでございます。
 本路線は、羽田空港と国際競争力強化の拠点である都心や新宿、臨海部などとを結ぶとともに、既存路線と接続することで、多摩地域も含めた広範囲にわたる空港アクセス利便性の向上が期待されます。
 国の答申において示された三つのルートのうち、東山手ルートにつきましては、JR東日本が、本年一月に新設区間の鉄道事業許可を受けるとともに、八月に環境影響評価書案の地元説明会を行うなど、二〇二九年度の運行開始を目指し、工事着手に向けた手続が進んでおります。
 西山手、臨海部の二ルートにつきましては、東山手ルートの進捗状況等を勘案しながら、事業スキームの構築に向けた国やJR東日本などとの協議、調整を積極的に進めるなど、空港アクセス利便性のさらなる向上に向けて取り組んでまいります。
〔総務局長黒沼靖君登壇〕

○総務局長(黒沼靖君) 政策連携団体の情報セキュリティ対策でございますが、都庁グループの一員として政策の重要な一翼を担う政策連携団体は、都政の様々な分野において公的サービスを提供しており、情報セキュリティ事故が発生した場合、都民や事業者に対して大きな影響を及ぼすことになります。
 このため、全ての政策連携団体では、情報セキュリティポリシーを既に導入しており、都は、これに基づく自己点検等の徹底を求め、必要な対応を機動的に実施するよう指導を行っております。また、デジタルサービス局と連携をして、政策連携団体に対して、ウェブサイト改ざん検知やサイバーセキュリティ脆弱性診断等の技術的支援を実施し、団体の取組を後押ししております。
 こうした指導及び支援を適切に行うことによりまして、政策連携団体の情報セキュリティ対策の強化を図ってまいります。
〔産業労働局長村松明典君登壇〕

○産業労働局長(村松明典君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、サテライトオフィスの整備についてですが、多摩地域においてサテライトオフィスの整備を促進することは、テレワークのさらなる普及と定着とともに、地域振興にも資する効果的な取組でございます。
 このため、都は、民間事業者等による整備の促進に向けて、サテライトオフィスの設置経費に加え、事業が軌道に乗るまでの開設初期の運営経費についても助成を行うなど、支援を強化しているところでございます。
 また、都内の飲食店や商業施設等の店舗内に、テレワークスペースを整備する際、Wi‒Fi設置経費等を助成する支援も行っておりまして、今回、その事業規模を倍増するなど、身近な場所でテレワークを実施できる環境づくりを進めてまいります。
 こうした取組により、多摩地域においてテレワークを実施する拠点整備を促進してまいります。
 次に、農業振興についてですが、東京の農業の持続的な発展に向けて、稼ぐ農業を推進するためには、経営改善に意欲のある農業者の新たな取組を支援し、経営力の強化を図ることが重要でございます。
 このため、都は、農産物のブランド化や加工品の開発など、農業者の積極的なチャレンジに対して、デザインやマーケティング等の専門家による助言に加え、経費の助成を行っておりまして、新製品の開発や売上げ向上につながっているところでございます。
 今年度は、販路の拡大に向けて、Eコマースへの出店等を支援するとともに、販路開拓ナビゲーターを増員し、百貨店や飲食店など新たな販売先とのマッチングサポートを強化しております。
 今後もこうした支援を効果的に進め、農業者の経営改善に着実につなげることで、東京農業のさらなる振興を図ってまいります。
〔建設局長中島高志君登壇〕

○建設局長(中島高志君) 多摩地域の無電柱化についてでございますが、ご指摘のとおり、都市防災機能の強化や良好な都市景観の創出を図る上で、多摩地域における無電柱化を推進することは重要でございます。
 本年六月に改定しました無電柱化計画では、防災性の向上に資する第一次緊急輸送道路や利用者の多い駅周辺の都道につきまして、二〇三五年度の完了を目指す整備目標を設定いたしました。
 これに向けて、多摩地域では、今後五か年の整備計画延長を前回計画と比較いたしまして五割増の約五百キロメートルとし、第一次緊急輸送道路では新奥多摩街道や新青梅街道などで、駅周辺では狛江駅や福生駅などで無電柱化を進めてまいります。
 引き続き、安全・安心な東京の実現に向けまして、多摩地域を含む都内全域で無電柱化を推進してまいります。
〔オリンピック・パラリンピック準備局長中村倫治君登壇〕

○オリンピック・パラリンピック準備局長(中村倫治君) 大会後の節目における取組についてでございますが、東京二〇二〇大会は、大会史上初となる一年の延期、無観客での開催となりましたが、組織委員会や国、関係自治体等と緊密に連携いたしまして、都民、国民のご協力を得て、大会を安全に開催することができました。
 この大会に向けましては、都はこれまで、節目の時期におきまして、アスリートや子供たちなどの参加の下で、カウントダウンイベントやスポーツ体験等を通じ、大会の意義や魅力を伝えるとともに、機運醸成に取り組んでまいりました。
 今後、これまでの取組や過去大会の事例なども参考に、コロナ禍で実現した本大会のレガシーの発信、大会の感動や成果を伝えていく取組について検討してまいります。
〔福祉保健局長吉村憲彦君登壇〕

○福祉保健局長(吉村憲彦君) 市町村との連携による自宅療養者への支援に関するご質問にお答えいたします。
 自宅療養者にきめ細かな支援を行うには、地域に密着した支援が可能な市町村と、感染症対策の最前線を担う保健所との連携強化が必要でございます。
 都はこれまで、区市町村との共同による感染拡大防止対策推進事業により、自宅療養者への支援を含め、市町村が行う独自の取組を支援してまいりました。
 今般、災害級ともいえる感染拡大の事態を受け、市町村にコロナ陽性者の個人情報の提供を開始し、食料品や日用品の支援などの生活面や、見守りや声かけなどの健康面の支援について、連携を強化していくことといたしました。
 今後も、市町村と保健所が連携しながら、自宅療養者に対する支援を充実させてまいります。

○議長(三宅しげき君) 三十二番斉藤りえさん
〔三十二番斉藤りえ君登壇〕

○三十二番(斉藤りえ君) 東京都議会立憲民主党の斉藤りえです。
 まず初めに、飲食店向けの協力金についてお伺いいたします。
 先日、銀座で飲食店を経営されている方と意見交換をしました。皆様、日本で最も地価が高い地域で商いをされていて、厳しい状況下にあると伺いました。他方で、協力金は地域の特異性を踏まえた設計ではないため、一人で営業している地方の店舗も、銀座で大人数が働く店も、同じ土俵で議論されます。
 大都市である東京の特異性を踏まえて、協力金の検討をしていただく、そうした要望を国に対して行っていくべきだと感じました。
 現場からは、売上げや納税額に応じた制度設計を期待する声がありました。今後、第六波などの可能性もある中で、東京で働く人たち、商売を行っている事業者の皆様を守っていく、そうした工夫は積極的に都から国へ提案、要望をする必要があると考えております。
 また、苦境に立つ事業者に対し、協力金以外に融資優遇の措置が取られていますが、融資は借金であり、今般の見通しがつきにくい状況下において、借金を抱えることを事業者に迫ることは、事業者の救済の観点からは異なるのではないかと考えます。融資ではなく、協力金などの経済的支援策を拡充していく必要があると考えます。
 東京都として、事業者を守ることを積極的に国に対して要望しているのか、交渉しているのか、お伺いいたします。
 大手酒類販売業者からも話を伺いました。こちらも飲食店同様に、その商売の特殊性や規模に適していない経済的支援策が取られています。
 また、中小企業への支援策は行われている一方で、大企業に対しては支援が限られています。大企業は、中小に比べ大丈夫と思われている場合がありますが、巨大企業ではない中堅企業などは、中小企業支援にも入らず支援が薄い中で、大幅な売上げ減で大変厳しい現実があります。
 大企業を多く抱える東京都として、支援の必要性を訴えていくべきであり、国に対して要望をお願いいたします。
 また、酒類を提供している店舗などが感染拡大の元凶かのように扱われたことに対して、私たちは、表現に注意する必要性があると感じています。
 知事は度々、夜のまちという表現を用いて注意喚起をしました。強いメッセージで危機感を出すことは大切だと理解しています。
 他方で、飲食を伴うお店で働く方から、子供が学校でいじめに遭ったという話も伺いました。私たちは、注意喚起を優先する中で、職業差別のようなメッセージを出していた可能性もあります。それぞれの職業に従事する方は、自身の仕事に誇りとやりがいを持っておられますので、今後、少なくとも東京都においては、こうした表現に配慮することが必要です。
 知事の目指す多様性都市、ダイバーシティ東京に向けて、お考えをお伺いいたします。
 続いて、子育て支援についてです。
 感染症拡大時や災害などの有事においては、社会的に厳しい状況に置かれている方々がさらに困難に直面するケースがあります。
 私も、一人で子供を育てる当事者として、とても不安に感じているのは、ひとり親家庭においてコロナ感染者が出た場合、自宅療養を含めて、子供は難しい状況に置かれるということです。
 感染者数は減少傾向とはいえ、医療体制の問題など、深刻な状況であることには変わりありません。
 あらゆるケースを想定して、救済策や制度設計はすべきではありますが、ひとり親家庭において感染者が出た場合のサポートについて、ご所見をお伺いいたします。
 また、小池知事は、多様性と調和を尊重する東京都、誰一人取り残さない東京都を推進していくとよくおっしゃっています。
 多様性の推進に向けて、障害者の情報保障を推進していく必要があると考えますが、知事の見解を伺います。
 手話言語条例の制定についてお伺いします。
 都では、二〇一八年十月に制定された東京都障害者への理解促進及び差別解消の推進に関する条例に基づいて、言語としての手話の利用普及が進められています。
 東京オリンピック・パラリンピックにおいても、開閉会式において、NHK、Eテレが、ろう通訳という、ろう者による手話通訳という画期的な方法を取りました。まさに、社会的にも手話言語について理解の機運が高まっていると感じています。
 この機会に、多様性を推し進める東京都として、差別解消条例を基にした手話言語条例を制定し、さらなるメッセージの発信を検討すべきと考えますが、ご所見をお伺いさせてください。
 また、障害者の状況を改善するためには、多様な方々にとって情報保障をしていく取組や意識の啓発が不可欠です。
 聴覚障害者を例に挙げれば、聴覚に障害を持つ人が皆手話ができるイメージを多くの方がお持ちでありますが、手話を言語としている方ばかりではありません。中途失聴や難聴者などの多くは、手話ではなく文字や口の動きを読みながらコミュニケーションを取っています。
 私自身も、大人になって手話を習い始めました。耳が聞こえないイコール手話という安易なイメージによって苦しまれている当事者も多いと感じています。
 オリンピックの開会式でも会場でも手話通訳がついておりましたが、残念ながら、テレビのライブ中継にはそれが映りませんでした。テレビの場合は、各テレビ局の対応次第になるので、テレビの映像に手話通訳が映り込まない場合もあります。
 都知事の会見では、現在、関係者の努力で全て手話通訳がつき、都のホームページやユーチューブの知事会見の映像には字幕もつくようになりました。聴覚障害者にとっては、都の情報を得る上で大きな助けになります。ただ、多くの都民は知事の記者会見をテレビのニュースなどで見ています。テレビでの発信を見据えることも重要だと考えます。
 そこで、会見における手話通訳の都の取組について伺います。
 学校教育における多様性の問題について伺います。
 社会や地域が多様化する中で、学校教育においてもまた、多様性を尊重することが求められています。特に、性自認、性的指向については、近年、理解が深まってきたともいえますが、学校現場ではどうでしょうか。
 自分はほかの人と違っているかと、誰にも相談できずに、ひそかに悩んだり傷ついている子供たちがいないでしょうか。
 また、教員も、性自認、性的指向についての理解を深めたいと望んだときに、その機会が得られるでしょうか。都は、公立学校における多様性教育にどのように取り組んでおられますか。
 私は、こうした多様な存在への理解、その人たちとコミュニケーションを図ることの難しさなどは、教育の分野でも丁寧に取り組んでいくことが、条例などの運用をより充実したものにすると考えております。
 そこで、性自認、性的指向に関わる都教育委員会の取組について、ご所見をお伺いいたします。
 最後に、私のような聴覚障害者も議会活動がスムーズに行えるようにご理解とご配慮、工夫をいただきましたことを、議長はじめ、知事、職員、同僚議員の皆様に心から感謝申し上げ、私の質問を終わります。
 ご清聴ありがとうございました。(拍手)
〔知事小池百合子君登壇〕

○知事(小池百合子君) 斉藤りえ議員の一般質問にお答えいたします。
 障害のある方への情報保障の推進についてのお尋ねがございました。
 障害の有無にかかわらず、都民一人一人が自分らしく輝くことができる共生社会、これが私が目指す東京の姿でございます。
 その実現のためには、障害のある方が円滑に意思疎通できる環境を整備し、社会参加を促していくことが必要です。
 都は現在、聴覚障害者の意思疎通を図るため、タブレット端末を活用した遠隔手話通訳などに取り組んでおります。
 今後、ICTの先端技術を活用するなど、サービス向上につなげまして、障害のある方々への情報保障をさらに進めてまいります。
 その他のご質問については、教育長、関係局長からの答弁とさせていただきます。
〔教育長藤田裕司君登壇〕

○教育長(藤田裕司君) 性自認、性的指向に悩む児童生徒への対応についてでございますが、学校において、性自認、性的指向に悩む児童生徒を適切に支援するためには、教員が正しい知識を持ち、個に応じた対応を行うことが重要でございます。
 都教育委員会は、性の多様な在り方などを講演テーマとした研修会等を実施し、教員が正しい理解と認識を深め、学校における適切な対応を促しております。各学校では、多目的トイレの使用や更衣場所としての保健室等の利用など、児童生徒の心情等に配慮した対応を行っているところでございます。
 今後とも、職層や経験年数に応じた研修等で教員の理解を深め、多様性を尊重する学校の風土を醸成し、全ての子供たちが自分らしさを発揮して、生き生きと学校生活を送ることができるよう支援してまいります。
〔産業労働局長村松明典君登壇〕

○産業労働局長(村松明典君) 感染拡大防止協力金の支給についてですが、都は、事業規模に応じた協力金の制度構築に関して、一都三県で連携して国に要望を行い、本年四月には、国から売上高に応じて協力金を支給する仕組みが示されたところでございます。
 これを受け、都では、飲食店の各店舗に一律に金額を支給する方法から、店舗ごとの売上高や売上高の減少額を基準として支給する方法に切り替え、事業者の経営状況を踏まえた支援を行っているところでございます。
 引き続き、本制度に基づき事業者を着実に支援してまいります。
〔総務局長黒沼靖君登壇〕

○総務局長(黒沼靖君) 都民への情報発信における表現についてでございますが、誰もが認め合う共生社会を実現し、多様性を尊重する都市をつくり上げるためには、職員一人一人が人権尊重の理念を正しく理解した上で、行政サービスにおける情報発信を行っていくことが重要であります。
 都はこれまでも、人権意識の醸成を職員研修における重点事項として位置づけ、人権に配慮した行動や言動が身につくよう、全ての職員を対象に具体的な事例を題材としたケーススタディーなどの手法を用いた人権研修を定期的に実施しております。
 今後とも、職員の人権感覚をより一層高め、共生社会にふさわしい適切な情報発信に努めてまいります。
〔福祉保健局長吉村憲彦君登壇〕

○福祉保健局長(吉村憲彦君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、保護者が陽性者になった場合のサポートについてでございますが、ひとり親をはじめ、保護者が新型コロナウイルスに感染し、家庭での養育が困難となった児童については、児童相談所が保健所と連携しながら、医療機関に一時保護委託を依頼しております。
 また、都は宿泊施設等を確保し、児童を一時的に受け入れる体制を整備する区市町村を支援しております。
 今後とも、ひとり親家庭を含め、新型コロナウイルスに感染した保護者が安心して療養に専念できるよう、区市町村とも連携しながら支援してまいります。
 次に、手話言語の理解促進と普及についてでございますが、都は、障害の有無によって分け隔てられることのない共生社会の実現を目指すため、平成三十年に障害者差別解消条例を制定し、手話などの情報保障についても本条例に位置づけております。
 条例の制定に当たっては、障害者はもとより、事業者、学識経験者等から成る検討部会を設置したほか、障害者団体、交通、ホテル、飲食業等の事業者団体からヒアリングを実施いたしました。
 こうした検討や多様な意見を踏まえ、条例では、手話は一つの言語であるとの認識に基づき、その利用が進むよう、必要な施策を講じることを定めております。
〔政策企画局長中嶋正宏君登壇〕

○政策企画局長(中嶋正宏君) 記者会見における手話通訳についてでございますが、都は障害の有無にかかわらず、誰もが情報を得やすい環境整備の一環として、昨年三月末から知事の記者会見に手話通訳者を配置しております。この手話を表示する会見は、都のホームページでライブ配信しており、さらにアーカイブでも配信をしております。これにより、聴覚に障害を持つ方も記者会見の内容をいつでも見ることができるようになっております。
 また、一部のテレビ局におきましても、記者会見の中継の際に、都の手話通訳を表示して放映しております。
 今後とも、誰もが支障なく必要な情報を入手できるよう、手話や字幕などを活用し、分かりやすい発信に努めてまいります。

○議長(三宅しげき君) 以上をもって質問は終わりました。

○議長(三宅しげき君) これより日程に入ります
 日程第一から第三十七まで、第百五十八号議案、令和三年度東京都一般会計補正予算(第十五号)外議案三十五件、専決一件を一括議題といたします。
 本案に関し、提案理由の説明を求めます。
 副知事武市敬君。
〔副知事武市敬君登壇〕

○副知事(武市敬君) ただいま上程になりました三十七議案についてご説明申し上げます。
 初めに、第百五十八号議案、第百五十九号議案及び第百九十四号議案の三議案は、予算案でございます。
 第百五十八号議案、令和三年度東京都一般会計補正予算(第十五号)及び第百五十九号議案、令和三年度東京都病院会計補正予算(第三号)は、これまでの感染状況や社会経済情勢を踏まえ、万全な医療提供体制の確保や感染の終息に向けた対策を講じるとともに、経済の再生、回復に向け、今後の行動制限緩和に向けた準備等の取組を展開するなど、必要な施策を実施していくため、一般会計で三千三百六十三億円、病院会計で二十四億円を増額するものでございます。
 第百九十四号議案、令和三年度東京都一般会計補正予算(第十六号)は、国が給付する月次支援金が十月まで延長されたことに伴い、都独自に加算等を行ってきた月次支援給付金につきましても、対象期間を十月まで延長するため、百三億円を増額するものでございます。
 第百六十号議案から第百七十七号議案までの十八議案は条例案で、いずれも一部を改正する条例でございます。
 第百六十号議案、東京都地方独立行政法人評価委員会条例の一部を改正する条例は、地方独立行政法人東京都立病院機構の設立に伴い、東京都地方独立行政法人評価委員会の委員の定数を改めるものでございます。
 第百六十一号議案、職員の服務の宣誓に関する条例の一部を改正する条例外一件は、関係する政令の一部改正を踏まえ、服務の宣誓に関する規定を改めるものでございます。
 第百六十二号議案、東京都職員の特殊勤務手当に関する条例の一部を改正する条例は、新型コロナウイルス感染症に係る業務に従事した場合における特殊勤務手当の支給範囲の特例を定めるものでございます。
 第百六十六号議案、東京都立学校設置条例の一部を改正する条例は、東京都立小台橋高等学校及び東京都立立川学園の新設に伴い規定を整備するものでございます。
 第百七十号議案、都道における移動等円滑化の基準に関する条例の一部を改正する条例は、旅客特定車両停留施設の構造について、移動等円滑化のために必要となる基準を新たに規定するものなどでございます。
 第百七十四号議案、東京都高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に係る信号機等の基準に関する条例の一部を改正する条例は、信号機に関する基準を改めるものでございます。
 このほか、法令改正に伴い規定を整備するものが十一件ございます。
 第百七十八号議案から第百九十号議案までの十三議案は、契約案でございます。
 第百七十八号議案、東京都しごとセンター(三)改修工事請負契約など、契約金額の総額は約二百六十一億九千万円でございます。
 第百九十一号議案及び第百九十二号議案の二議案は、事件案でございます。
 第百九十一号議案は、備蓄用の抗インフルエンザウイルス薬を売り払う条件を定めるもの、第百九十二号議案は、地方独立行政法人東京都立病院機構の定款を定めるものでございます。
 次に、専決でございます。
 令和三年度東京都一般会計補正予算(第十三号)は、緊急事態措置の延長に伴い、感染拡大防止協力金等を支給するため、必要な経費を計上したものでございますが、議会を招集する時間的余裕がないと認め、専決処分を行ったものでございます。
 上程になりました三十七議案の説明は以上でございますが、このほかに人事案を送付いたしております。
 まず、東京都公安委員会委員でございます。
 十月二十三日に任期満了となります北井久美子氏の後任には、江口とし子氏を新たに任命いたしたいと存じます。
 次に、東京都人事委員会委員でございます。
 十月二十七日に任期満了となります山極清子氏につきましては、再任いたしたいと存じます。
 以上で説明を終わります。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。
(議案の部参照)
○議長(三宅しげき君) 以上をもって提案理由の説明は終わりました。
 なお、本案中、地方公務員法第五条第二項の規定に該当する議案については、あらかじめ人事委員会の意見を徴しておきました。
 議事部長をして報告いたさせます。

○議事部長(広瀬健二君) 人事委員会の回答は、第百六十一号議案、第百六十二号議案、第百七十三号議案及び第百七十七号議案について、いずれも異議はないとの意見であります。

三人委任第八二号
令和三年九月二十二日
東京都人事委員会委員長 青山  やすし
(公印省略)
 東京都議会議長 三宅しげき殿
「職員に関する条例」に対する人事委員会の意見聴取について(回答)
 令和三年九月二十一日付三議事第二〇〇号をもって、地方公務員法第五条第二項の規定により照会があった議案に係る人事委員会の意見は、左記のとおりです。
       記
   提出議案
一 第百六十一号議案
職員の服務の宣誓に関する条例の一部を改正する条例
二 第百六十二号議案
東京都職員の特殊勤務手当に関する条例の一部を改正する条例
三 第百七十三号議案
警視庁職員の特殊勤務手当に関する条例の一部を改正する条例
四 第百七十七号議案
東京消防庁職員の特殊勤務手当に関する条例の一部を改正する条例
   意見
異議ありません。

○議長(三宅しげき君) お諮りいたします。
 ただいま議題となっております日程第一から第三十七までは、お手元に配布の議案付託事項表のとおり、それぞれ所管の常任委員会に付託いたしたいと思います。これにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(三宅しげき君) ご異議なしと認めます。よって、日程第一から第三十七までは、議案付託事項表のとおり、それぞれ所管の常任委員会に付託することに決定いたしました。
(別冊参照)

○議長(三宅しげき君) 日程第三十八、令和二年度東京都各会計歳入歳出決算の認定についてを議題といたします。
〔広瀬議事部長朗読〕
一、令和二年度東京都各会計歳入歳出決算の認定について

三財主議第三三六号
令和三年九月二十八日
東京都知事 小池百合子
 東京都議会議長 三宅しげき殿
令和二年度東京都各会計歳入歳出決算の認定について
 このことについて、地方自治法第二百三十三条第三項及び第五項の規定により、左記のとおり送付しますので、東京都議会の認定をよろしくお願いします。
       記
一 令和二年度東京都各会計歳入歳出決算書
二 令和二年度歳入歳出決算事項別明細書
三 令和二年度実質収支に関する調書
四 令和二年度財産に関する調書
五 令和二年度東京都各会計歳入歳出決算審査意見書
六 令和二年度主要施策の成果
七 令和二年度東京都決算参考書
八 令和二年度東京都決算参考書財務諸表
(決算書等省略)

○六十七番(やまだ加奈子君) 本件は、三十一人の委員をもって構成する令和二年度各会計決算特別委員会を設置し、これに付託されることを望みます。

○議長(三宅しげき君) ただいまの動議は、起立により採決いたします。
 ただいまの動議のとおり決定することに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕

○議長(三宅しげき君) 起立多数と認めます。よって、本件は、三十一人の委員をもって構成する令和二年度各会計決算特別委員会を設置し、これに付託することに決定いたしました。
 委員の選任について、起立により採決いたします。
 委員は、委員会条例第五条第一項の規定により、議長からお手元に配布の名簿のとおり指名いたしたいと思います。これに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕

○議長(三宅しげき君) 起立多数と認めます。よって、委員は、お手元に配布の名簿のとおり選任することに決定いたしました。
 なお、本日の本会議終了後、役員互選のため、委員会を第十二委員会室に招集いたしますので、ご了承願います。
〔令和二年度各会計決算特別委員名簿は本号末尾(一二一ページ)に記載〕

○議長(三宅しげき君) 日程第三十九、令和二年度東京都公営企業各会計決算の認定についてを議題といたします。
〔広瀬議事部長朗読〕
一、令和二年度東京都公営企業各会計決算の認定について

三財主議第三三七号
令和三年九月二十八日
東京都知事 小池百合子
 東京都議会議長 三宅しげき殿
令和二年度東京都公営企業各会計決算の認定について
 このことについて、地方公営企業法第三十条第四項及び第六項の規定により、左記のとおり送付しますので、東京都議会の認定をよろしくお願いします。
       記
一 令和二年度東京都病院会計決算書及び同決算審査意見書
二 令和二年度東京都中央卸売市場会計決算書及び同決算審査意見書
三 令和二年度東京都都市再開発事業会計決算書及び同決算審査意見書
四 令和二年度東京都臨海地域開発事業会計決算書及び同決算審査意見書
五 令和二年度東京都港湾事業会計決算書及び同決算審査意見書
六 令和二年度東京都交通事業会計決算書及び同決算審査意見書
七 令和二年度東京都高速電車事業会計決算書及び同決算審査意見書
八 令和二年度東京都電気事業会計決算書及び同決算審査意見書
九 令和二年度東京都水道事業会計決算書及び同決算審査意見書
十 令和二年度東京都工業用水道事業会計決算書及び同決算審査意見書
十一 令和二年度東京都下水道事業会計決算書及び同決算審査意見書
(決算書等省略)

○六十七番(やまだ加奈子君) 本件は、二十三人の委員をもって構成する令和二年度公営企業会計決算特別委員会を設置し、これに付託されることを望みます。

○議長(三宅しげき君) ただいまの動議は、起立により採決いたします。
 ただいまの動議のとおり決定することに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕

○議長(三宅しげき君) 起立多数と認めます。よって、本件は、二十三人の委員をもって構成する令和二年度公営企業会計決算特別委員会を設置し、これに付託することに決定いたしました。
 委員の選任について、起立により採決いたします。
 委員は、委員会条例第五条第一項の規定により、議長からお手元に配布の名簿のとおり指名いたしたいと思います。これに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕

○議長(三宅しげき君) 起立多数と認めます。よって、委員は、お手元に配布の名簿のとおり選任することに決定いたしました。
 なお、本日の本会議終了後、役員互選のため、委員会を第四委員会室に招集いたしますので、ご了承願います。
〔令和二年度公営企業会計決算特別委員名簿は本号末尾(一二二ページ)に掲載〕

○議長(三宅しげき君) これより追加日程に入ります。
 追加日程第一、東京都公安委員会委員の任命の同意についてを議題といたします。
〔広瀬議事部長朗読〕
一、東京都公安委員会委員の任命の同意について一件

三財主議第三三四号
令和三年九月二十八日
東京都知事 小池百合子
 東京都議会議長 三宅しげき殿
東京都公安委員会委員の任命の同意について(依頼)
 このことについて、東京都公安委員会委員北井久美子は令和三年十月二十三日任期満了となるため、後任として左記の者を任命したいので、警察法第三十九条第一項の規定により、東京都議会の同意についてよろしくお願いします。
       記
     江口とし子

      略歴
現住所 東京都世田谷区
江口とし子
昭和三十年二月二十六日生(六十六歳)
昭和五十二年三月  東京大学法学部卒業
昭和五十三年十月  司法試験合格
昭和五十六年四月  東京地方裁判所判事補
昭和五十九年四月  静岡地方裁判所浜松支部判事補
静岡家庭裁判所浜松支部判事補
昭和六十二年四月  最高裁判所民事局付(東京地方裁判所判事補)
平成二年四月    名古屋地方裁判所判事補
平成三年四月    名古屋地方裁判所判事
平成五年四月    東京地方裁判所判事
平成八年四月    法務省訟務局付
平成十年四月    法務省訟務局参事官
平成十一年七月   東京地方裁判所判事
平成十二年四月   東京高等裁判所判事
平成十三年三月   司法研修所教官(東京高等裁判所判事)
平成十七年七月   東京高等裁判所判事
平成十九年四月   横浜地方裁判所民事部総括判事
平成二十四年四月  東京高等裁判所判事
平成二十五年十二月 長崎地方裁判所所長
平成二十六年十一月 大阪高等裁判所民事部総括判事
令和二年二月    定年退官
現在        現職なし

○議長(三宅しげき君) お諮りいたします。
 本件は、知事の任命に同意することにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(三宅しげき君) ご異議なしと認めます。よって、本件は、知事の任命に同意することに決定いたしました。

○議長(三宅しげき君) 追加日程第二、東京都人事委員会委員の選任の同意についてを議題といたします。
〔広瀬議事部長朗読〕
一、東京都人事委員会委員の選任の同意について一件

三財主議第三三五号
令和三年九月二十八日
東京都知事 小池百合子
 東京都議会議長 三宅しげき殿
東京都人事委員会委員の選任の同意について(依頼)
 このことについて、左記の者は令和三年十月二十七日任期満了となるため、再び選任したいので、地方公務員法第九条の二第二項の規定により、東京都議会の同意についてよろしくお願いします。
       記
     山極 清子

      略歴
現住所 東京都世田谷区
山極 清子
昭和二十六年三月十四日生(七十歳)
昭和四十四年四月  資生堂長岡販売株式会社入社
平成二年三月    日本女子大学家政学部食物学科通信教育課程卒業
平成七年四月    株式会社資生堂秘書室参事
平成七年六月    財団法人二十一世紀職業財団両立支援部事業課長
平成九年六月    株式会社資生堂人事部課長
平成十五年四月   株式会社資生堂経営改革室次長
平成十六年三月   立教大学大学院二十一世紀社会デザイン研究科比較組織ネットワーク学専攻修士課程修了(社会デザイン学修士)
平成十八年四月   株式会社資生堂人事部次長
平成二十一年四月  立教大学大学院ビジネスデザイン研究科特任教授
昭和女子大学健康デザイン学部非常勤講師
平成二十二年五月  株式会社wiwiw社長執行役員
平成二十七年三月  立教大学学位取得(経営管理学博士)
平成二十八年四月  昭和女子大学客員教授
平成三十年一月   株式会社wiwiw代表取締役社長
令和元年五月    株式会社wiwiw代表取締役会長
現在        株式会社wiwiw代表取締役会長

○議長(三宅しげき君) お諮りいたします。
 本件は、知事の選任に同意することにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(三宅しげき君) ご異議なしと認めます。よって、本件は、知事の選任に同意することに決定いたしました。

○議長(三宅しげき君) 追加日程第三及び第四、議員提出議案第十八号、東京都児童育成手当に関する条例の一部を改正する条例外条例一件を一括議題といたします。
 案文は、お手元に配布いたしてあります。
(議案の部参照)
○六十七番(やまだ加奈子君) この際、議事進行の動議を提出いたします。
 ただいま議題となっております議員提出議案第十八号及び第十九号については、趣旨説明を省略し、第十八号は厚生委員会に、第十九号は議会運営委員会にそれぞれ付託されることを望みます。

○議長(三宅しげき君) お諮りいたします。
 ただいまの動議のとおり決定することにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(三宅しげき君) ご異議なしと認めます。よって、議員提出議案第十八号及び第十九号は、趣旨説明を省略し、第十八号は厚生委員会に、第十九号は議会運営委員会にそれぞれ付託することに決定いたしました。

○議長(三宅しげき君) 請願及び陳情の付託について申し上げます。
 受理いたしました請願三件及び陳情九件は、お手元に配布の請願・陳情付託事項表のとおり、それぞれ所管の常任委員会及び議会運営委員会に付託いたします。
(別冊参照)

○議長(三宅しげき君) お諮りいたします。
 明七日から十二日まで六日間、委員会審査のため休会いたしたいと思います。これにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(三宅しげき君) ご異議なしと認めます。よって、明七日から十二日まで六日間、委員会審査のため休会することに決定いたしました。
 なお、次回の会議は十月十三日午後一時に開きます。
 以上をもって本日の日程は全部終了いたしました。
 本日はこれをもって散会いたします。
   午後七時散会

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