ロゴ 東京都議会

Tokyo Metropolitan Assembly

令和三年東京都議会会議録第九号

令和三年六月二日(水曜日)
 出席議員 百二十四名
一番古城まさお君
二番けいの信一君
三番平  慶翔君
四番龍円あいり君
五番上田 令子君
六番山内れい子君
七番西郷あゆ美君
八番森澤 恭子君
九番大場やすのぶ君
十番やまだ加奈子君
十一番西野 正人君
十二番林あきひろ君
十三番栗下 善行君
十四番藤井とものり君
十五番原田あきら君
十六番細田いさむ君
十七番うすい浩一君
十八番小林 健二君
十九番加藤 雅之君
二十番保坂まさひろ君
二十一番関野たかなり君
二十三番米川大二郎君
二十四番菅原 直志君
二十五番清水やすこ君
二十六番斉藤れいな君
二十七番伊藤しょうこう君
二十八番田村 利光君
二十九番柴崎 幹男君
三十番舟坂ちかお君
三十一番清水 孝治君
三十二番宮瀬 英治君
三十三番米倉 春奈君
三十四番斉藤まりこ君
三十五番藤田りょうこ君
三十六番斉藤やすひろ君
三十七番栗林のり子君
三十八番伊藤こういち君
三十九番大松あきら君
四十番白戸 太朗君
四十一番木下ふみこ君
四十二番増田 一郎君
四十三番本橋ひろたか君
四十四番馬場 信男君
四十五番細谷しょうこ君
四十六番中山ひろゆき君
四十七番たきぐち学君
四十八番奥澤 高広君
四十九番小宮あんり君
五十番神林  茂君
五十一番早坂 義弘君
五十二番高橋 信博君
五十三番石毛しげる君
五十四番西沢けいた君
五十五番河野ゆりえ君
五十六番原 のり子君
五十七番星見てい子君
五十八番とくとめ道信君
六十番上野 和彦君
六十一番のがみ純子君
六十二番まつば多美子君
六十三番田の上いくこ君
六十四番両角みのる君
六十五番森口つかさ君
六十六番鳥居こうすけ君
六十七番村松 一希君
六十九番つじの栄作君
七十番後藤 なみ君
七十一番岡本こうき君
七十二番桐山ひとみ君
七十三番石川 良一君
七十四番川松真一朗君
七十五番小松 大祐君
七十六番中屋 文孝君
七十七番鈴木あきまさ君
七十八番山口  拓君
七十九番曽根はじめ君
八十番清水ひで子君
八十一番とや英津子君
八十二番池川 友一君
八十三番中山 信行君
八十四番谷村 孝彦君
八十五番長橋 桂一君
八十六番小磯 善彦君
八十七番藤井  一君
八十八番佐野いくお君
八十九番おじま紘平君
九十番あかねがくぼかよ子君
九十一番もり  愛君
九十二番内山 真吾君
九十三番成清梨沙子君
九十四番藤井あきら君
九十五番鈴木 邦和君
九十六番滝田やすひこ君
九十七番森村 隆行君
九十八番菅野 弘一君
九十九番鈴木 章浩君
百番宇田川聡史君
百一番吉原  修君
百二番中村ひろし君
百三番里吉 ゆみ君
百四番尾崎あや子君
百五番あぜ上三和子君
百六番橘  正剛君
百七番高倉 良生君
百八番東村 邦浩君
百九番中嶋 義雄君
百十番山内  晃君
百十一番入江のぶこ君
百十二番山田ひろし君
百十三番伊藤 ゆう君
百十四番木村 基成君
百十五番荒木ちはる君
百十六番小山くにひこ君
百十七番増子ひろき君
百十八番大津ひろ子君
百十九番尾崎 大介君
百二十番秋田 一郎君
百二十一番三宅 正彦君
百二十二番山崎 一輝君
百二十三番三宅しげき君
百二十四番高島なおき君
百二十五番白石たみお君
百二十六番大山とも子君
百二十七番和泉なおみ君

 欠席議員 二名
  二十二番 福島りえこ君
  五十九番 遠藤  守君
 欠員
    六十八番

 出席説明員
知事小池百合子君
副知事多羅尾光睦君
副知事梶原  洋君
副知事武市  敬君
副知事宮坂  学君
教育長藤田 裕司君
東京都技監都市整備局長兼務上野 雄一君
政策企画局長中嶋 正宏君
総務局長黒沼  靖君
財務局長潮田  勉君
警視総監斉藤  実君
政策企画局国際金融都市戦略担当局長児玉英一郎君
デジタルサービス局長寺崎 久明君
主税局長砥出 欣典君
生活文化局長野間 達也君
オリンピック・パラリンピック準備局長中村 倫治君
環境局長栗岡 祥一君
福祉保健局長吉村 憲彦君
福祉保健局健康危機管理担当局長初宿 和夫君
産業労働局長村松 明典君
消防総監清水 洋文君
建設局長中島 高志君
港湾局長古谷ひろみ君
会計管理局長堤  雅史君
交通局長内藤  淳君
水道局長浜 佳葉子君
下水道局長神山  守君
都民安全推進本部長國枝 治男君
住宅政策本部長榎本 雅人君
病院経営本部長西山 智之君
中央卸売市場長河内  豊君
選挙管理委員会事務局長桃原慎一郎君
人事委員会事務局長武市 玲子君
監査事務局長岡安 雅人君
労働委員会事務局長鈴木  勝君
収用委員会事務局長後藤 啓志君

六月二日議事日程第二号
第一 第百七号議案
令和三年度東京都一般会計補正予算(第七号)
第二 第百八号議案
令和三年度東京都病院会計補正予算(第二号)
第三 第百九号議案
東京都知事の給料等の特例に関する条例の一部を改正する条例
第四 第百十号議案
非常勤職員の報酬、費用弁償及び期末手当に関する条例の一部を改正する条例
第五 第百十一号議案
東京都新型コロナウイルス感染症対策条例の一部を改正する条例
第六 第百十二号議案
東京都特定非常災害の被害者の権利利益の保全等を図るための特別措置に関する条例の一部を改正する条例
第七 第百十三号議案
東京都都税条例及び東京都都税条例の一部を改正する条例の一部を改正する条例
第八 第百十四号議案
東京都宿泊税条例の一部を改正する条例
第九 第百十五号議案
都立学校の学校医、学校歯科医及び学校薬剤師の公務災害補償に関する条例の一部を改正する条例
第十 第百十六号議案
東京都地域医療医師奨学金貸与条例の一部を改正する条例
第十一 第百十七号議案
東京都看護師等修学資金貸与条例の一部を改正する条例
第十二 第百十八号議案
東京都保護施設等の設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例
第十三 第百十九号議案
東京都介護保険財政安定化基金条例の一部を改正する条例
第十四 第百二十号議案
東京都児童福祉施設の設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例
第十五 第百二十一号議案
東京都母子及び父子福祉資金貸付条例の一部を改正する条例
第十六 第百二十二号議案
東京都婦人保護施設の設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例
第十七 第百二十三号議案
東京都女性福祉資金貸付条例の一部を改正する条例
第十八 第百二十四号議案
東京都指定障害児通所支援の事業等の人員、設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例
第十九 第百二十五号議案
東京都指定障害児入所施設の人員、設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例
第二十 第百二十六号議案
東京都指定障害福祉サービスの事業等の人員、設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例
第二十一 第百二十七号議案
東京都障害福祉サービス事業の設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例
第二十二 第百二十八号議案
東京都指定障害者支援施設の人員、設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例
第二十三 第百二十九号議案
東京都障害者支援施設の設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例
第二十四 第百三十号議案
東京都地域活動支援センターの設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例
第二十五 第百三十一号議案
東京都福祉ホームの設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例
第二十六 第百三十二号議案
旅館業法施行条例の一部を改正する条例
第二十七 第百三十三号議案
公衆浴場の設置場所の配置及び衛生措置等の基準に関する条例の一部を改正する条例
第二十八 第百三十四号議案
東京都動物の愛護及び管理に関する条例の一部を改正する条例
第二十九 第百三十五号議案
都道における道路構造の技術的基準に関する条例の一部を改正する条例
第三十 第百三十六号議案
警視庁の設置に関する条例の一部を改正する条例
第三十一 第百三十七号議案
都立立川地区チャレンジスクール(仮称)(三)新築工事請負契約
第三十二 第百三十八号議案
東京消防庁清瀬消防署庁舎(三)改築工事請負契約
第三十三 第百三十九号議案
綾瀬川護岸耐震補強工事(その十一)請負契約
第三十四 第百四十号議案
都道の路線の廃止について
第三十五 第百四十一号議案
首都高速道路株式会社が行う高速道路事業の変更に対する同意について
第三十六 第百四十二号議案
交通事故に伴う損害賠償の額の決定について
第三十七 第百四十三号議案
特種用途自動車(普通ポンプ車)の買入れ(その一)について
第三十八 第百四十四号議案
特種用途自動車(普通ポンプ車)の買入れ(その二)について
第三十九 第百四十五号議案
特種用途自動車(普通ポンプ車)の買入れ(その三)について
第四十 第百四十六号議案
特種用途自動車(小型ポンプ車)の買入れ(その一)について
第四十一 第百四十七号議案
特種用途自動車(小型ポンプ車)の買入れ(その二)について
第四十二 第百四十八号議案
特種用途自動車(はしご車)の買入れ(その一)について
第四十三 第百四十九号議案
特種用途自動車(はしご車)の買入れ(その二)について
第四十四 第百五十号議案
特種用途自動車(救急車)の買入れ(その一)について
第四十五 第百五十一号議案
特種用途自動車(救急車)の買入れ(その二)について
第四十六 第百五十二号議案
特種用途自動車(救急車)の買入れ(その三)について
第四十七 第百五十三号議案
撮影機外三点の買入れについて
第四十八 第百五十四号議案
無線装置(固定用(多重無線装置))外三点の買入れについて
第四十九 第百五十五号議案
令和三年度東京都一般会計補正予算(第八号)
第五十 地方自治法第百七十九条第一項の規定に基づき専決処分した令和三年度東京都一般会計補正予算(第三号)の報告及び承認について
第五十一 地方自治法第百七十九条第一項の規定に基づき専決処分した令和三年度東京都一般会計補正予算(第四号)の報告及び承認について
第五十二 地方自治法第百七十九条第一項の規定に基づき専決処分した令和三年度東京都一般会計補正予算(第五号)の報告及び承認について
第五十三 地方自治法第百七十九条第一項の規定に基づき専決処分した東京都都税条例の一部を改正する条例の報告及び承認について
第五十四 地方自治法第百七十九条第一項の規定に基づき専決処分した令和三年度東京都一般会計補正予算(第六号)の報告及び承認について
議事日程第二号追加の一
第一 東京都教育委員会委員の任命の同意について(三財主議第一二五号)
第二 東京都公安委員会委員の任命の同意について(三財主議第一二六号)
第三 議員提出議案第十三号
子どもの属する世帯に係る国民健康保険料又は国民健康保険税の補助に関する条例

   午後一時開議
○議長(石川良一君) これより本日の会議を開きます。

○議長(石川良一君) この際、あらかじめ会議時間の延長をいたしておきます。

○議長(石川良一君) 次に、日程の追加について申し上げます。
 議員より、議員提出議案第十三号、子どもの属する世帯に係る国民健康保険料又は国民健康保険税の補助に関する条例、知事より、東京都教育委員会委員の任命の同意について外人事案件一件がそれぞれ提出されました。
 これらを本日の日程に追加いたします。

○議長(石川良一君) これより質問に入ります。
 百十五番荒木ちはるさん
〔百十五番荒木ちはる君登壇〕

○百十五番(荒木ちはる君) 令和三年第二回定例会に当たり、都民ファーストの会東京都議団を代表し、小池知事及び教育長、関係局長に質問いたします。
 初めに、過日、名誉都民である篠原儀治さんがご逝去されました。ここに謹んで哀悼の意を表し、心よりご冥福をお祈りいたします。
 質問に先立ちまして、新型コロナウイルス感染症により、お亡くなりになられました方々に対しまして、心からご冥福をお祈り申し上げます。また、今なお療養中の方々におかれましては、一日も早いご回復を祈念申し上げます。
 小池知事の誕生、そして私たちが最大会派となる前の都政に対しては、膨張する一方のオリ・パラ大会経費や市場移転問題など都政の透明性の欠如、そして当時、過去二十五年に一本しかなかった政策関係の議員提案条例、女性蔑視と捉えられても仕方のないやじなど、多様性の認識への疑問など、都民の皆様から極めて厳しい視線が向けられていました。
 そのような中、私たちは古い議会を新しくと、都政、都議会の刷新を掲げ、都民の皆様の多大なご支持をいただき、都議会最大会派となりました。女性議員比率の上昇、都議選時の公約進捗の自己検証などを通じた説明責任の強化や、小池知事との強力な連携により、この四年間、車の両輪として都政改革、都議会改革を前に進めてきました。
 都内で約九割減少した待機児童対策、国より踏み込み、原則屋内禁煙とする受動喫煙対策、報酬二割カットの継続、議員公用車の大幅削減など一連の議会改革による二十七億円超の削減など、多くの取り組みを実現してきました。
 都議会の対外的評価も上昇し、大手メディアによる議会活力度ランキングでは、東京都議会は、私たちが最大会派となる前の二〇一五年には四十七都道府県中四十五位、全国でワースト三位でした。私たちが最大会派となって以降の二〇一九年には一桁である八位まで上昇しています。
 しかし、一部では、古い都政、そして古い都議会の復活の動きがあります。コロナ禍の中、都民の皆様の命、暮らし、経済を守り抜くためには、都政を再び停滞、そして混乱させるわけにはいきません。
 まず、私たち都民ファーストの会東京都議団が小池知事とともに進めてまいりました東京大改革と、続く東京大改革二・〇の成果について、知事の見解を伺います。
 新型コロナウイルス感染症対策について伺います。
 新型コロナが引き続き世界中で猛威を振るっています。日本国内においても、国の甘い水際対策もあり、変異ウイルスが拡大をし、全国の重症者数が過去最多を更新する事態となっています。
 感染爆発、医療体制の極限状態となった大阪の死者数が全国最多となるなど、全国各地で大変厳しい状況の中、都内の感染状況は都民の皆様の多大なご協力により、何とか踏みとどまっていますが、新たな変異株の影響なども懸念をされ、引き続き予断を許さない状況です。
 私たち都民ファーストの会東京都議団は、これまで五十九回にわたり、小池知事に直接要望書を手交し、現場の声、そして地域の声を届けてまいりました。
 都内の感染状況を継続的に好転させていくためには、今こそ効果的な対策を講じる必要があります。
 そこで、都が本定例会に新型コロナ対策として提案している補正予算により、都民の命、暮らしを守り抜くべきと考えますが、知事の見解を伺います。
 都民の命、健康を守り抜くために必要不可欠な対策の一つが、希望される方へのワクチン接種の迅速化です。
 現在の日本の接種回数は、国のワクチン確保の遅れなどにより、世界各国の中で大きくおくれをとっており、世界最低レベルといっても過言ではありません。また、緊急事態宣言が発令されている大都市等に戦略的に優先供給をしなかったことも非難をされるべきものであります。このような中でも、都として接種の迅速化に向け、対策を強化していく必要があります。
 想定どおり国から十分なワクチンの供給がなされた場合、都が担当する医療従事者向け接種を速やかに完了させるとともに、都内自治体が実施する住民向け接種、とりわけ高齢者の接種について国が方針として掲げている七月末までの完了を目指し、接種の迅速化を全力で推し進めるべきと考えますが、知事の見解を伺います。
 東京都が新たに設置する東京都築地ワクチン接種センターでの接種対象について、我が会派は、都民の安全・安心を日々守っている警視庁、東京消防庁の職員に加え、消防団員や都民に広く医療的行為を行う柔道整復師、鍼灸師なども追加するように知事に要望書を提出しており、一層拡充すべきと考えますが、知事の見解を伺います。
 なお、介護従事者を初め、社会活動に必要とされるエッセンシャルワーカーの皆さんなどへの優先接種もあわせて求めておきます。
 都民、国民の命や健康を守り抜く安全保障の観点から、ワクチンの国産化は極めて重要な課題です。東京都は昨年から先を見据え、東京都医学総合研究所において、変異ウイルスに対しても効果が期待されるワクチンの開発支援を継続してきました。
 国産ワクチンの一刻も早い実用化に向け、支援をさらに強化すべきであります。また、治療薬につきましても、都として後押しすべきと考えますが、あわせて都の見解を伺います。
 新型コロナにより、現在の医療提供体制の課題がさまざま明らかとなりました。新型コロナ患者が速やかに入院できるよう、民間医療機関などとの適切な役割分担を図るとともに、医療人材の待遇向上、育成を図るなど、感染症対応体制を強化すべきです。
 今後も、新型コロナウイルス感染症や新たな感染症に対しても迅速に対応することが重要と考えますが、都の見解を伺います。
 第一回定例会において、私たちの議員提案により、東京都コロナ対策条例が改正をされ、医療体制の強化に加え、新たにコロナ差別解消の取り組み強化が明記をされました。
 条例に基づき、学校、職場などにおけるコロナ差別解消の取り組みを強化し、安心して検査、療養できる体制を整備すべきと考えますが、知事の見解を伺います。
 新型コロナの影響は広く都民に及んでいますが、特に非正規雇用、サービス業に従事する例が多い女性に極めて深刻な影響を及ぼしています。
 ひとり親家庭の方々、そして子供の貧困も顕在化しており、こうした子供や家庭への支援を強化すべきと考えますが、知事の見解を伺います。
 子供の貧困については、特に子供食堂が行う配食や宅食、そしてフードパントリーなどの支援強化を強く求めておきます。
 今回、三度目の緊急事態宣言が発動されていますが、これまでも休業要請や外出自粛等の要請などが断続的に続き、都民や事業者の皆様の生活や経済への負担は大変大きなものとなっています。また、宣言に伴う経済活動への制約がおもしとなり、依然として都内中小企業を取り巻く経営環境は厳しい状況にあります。
 特に、酒類を飲食店に提供する酒類販売事業者は、飲食店の時短営業や酒類提供の取りやめ要請のあおりを直接受け、売り上げが大幅に減少するなど、苦境に陥っています。感染の再拡大のおそれがある以上、徹底した人流抑制の取り組みは不可欠でありますが、こうした措置により、経営に深刻な影響を受ける事業者への支援もあわせて考えなければなりません。
 このような状況の中、都は、私たちの緊急の要望を受けて、国の月次支援金に対しまして、酒類販売事業者への支援の充実を含む支給金額の上乗せと、対象要件の緩和により、支給対象を拡大する都独自の支援給付金の制度を打ち出したことは高く評価できるものです。
 こうした支援金は、企業の傷んだ経営に対する止血ともいえるべきものであり、売り上げの回復に向けた新たな事業展開など、企業が将来の成長につながる取り組みを進めるには、さらに経営に関する総合的な支援が不可欠です。
 そこで、中小企業がコロナ禍の厳しい経営環境を生き抜くためには、今回創設される都独自の支援給付金に加え、経営面での手厚い支援が重要と考えますが、知事の見解を伺います。
 また、新型コロナは飲食、酒販、観光、ライブエンターテインメントなどの産業に極めて深刻な影響を及ぼしています。
 テークアウト、デリバリー、オンライン活用への支援をさらに強化するとともに、VR、AR等の新たな映像、音響体験の活用を後押しすべきと考えますが、都の見解を伺います。
 緊急事態宣言の発出に際して、休業要請が行われている飲食店を初めとする業種に対して、感染拡大防止協力金や支援金などが支給されている体制がとられています。
 一方で、自主的に閉鎖している都立施設の中で営業してきた一部店舗は、休業や時短要請の対象かどうかにかかわらず、一律自動的に休業を余儀なくされている事態がこの間続いてきたにもかかわらず、直接的な休業要請の対象ではないことから、協力金の支給対象にはならず、経営上、甚大な打撃を受けてきました。
 都立施設が休業する場合に、その施設内で営業するこのような事業者に対して、何らかの支援が行われるべきと考えますが、都の見解を伺います。
 専門家からは、感染者数と人流との強い関係性が指摘されており、人流抑制は感染拡大を抑えていく上で極めて重要な視点であります。実効的な人流抑制のためにはテレワークが欠かせませんが、従業員三十人以上の都内企業におけるテレワーク導入率は、二〇一七年には六・八%でしたが、現在は六割まで上昇しています。
 東京都の調査では、テレワークを実践していない理由として、テレワークをしたいが、勤務先が許可をしてくれないからが上位に挙がりました。テレワークの導入支援のさらなる強化に加え、国も企業に対して開示を求めていますが、都としても業態や企業規模にも配慮しながら、都内企業のテレワーク取り組み状況の対外的な開示を促すことも視野に入れるべき時期です。
 テレワークの普及定着に向けて実効的な取り組みを強化していくべきと考えますが、知事の見解を求めます。
 新型コロナ対策について、私たちは、国と歩調を合わせるだけでなく、都内の感染状況を踏まえ、都独自の対策を強く推進してまいりました。検査、医療体制の強化や、今では完全に全国で定着をしましたが、休業、時短要請時の協力金に関しても、私たちの求めを受け、小池知事が全国初として創設をされたものです。
 一方、国はこれまで、緊急事態宣言発令の遅れ、甘い水際対策、遅い法改正など、後手後手の対応を繰り返してきたといわざるを得ません。
 私たちは、国への政策提言、独自の条例案の公表、水際対策強化に向けた署名活動など積極的な対応により、国政政党の単なる出先機関ではないからこそできる、真の都民ファーストの対策を継続してきました。国にしっかりと物申すことができない古い都議会では、都民の命や暮らしを守り抜くことができるのか大いに疑問です。
 今後も国に対して、コロナ対策の遅れの是正を積極的に求めるべきですが、知事の見解を伺います。
 コロナ禍により、日本の抱えている構造的な課題が明らかにされています。世界のワクチン獲得、開発競争での敗北、デジタル後進国、そして日本経済の国際競争力、生産性の地盤沈下、さらに気候変動危機への対応、世界最低レベルのジェンダーギャップ、共生社会の実現に向けたマイノリティーへの配慮や国と地方間の統治機構、社会保障の制度疲労など、山積する課題に対して、東京都が日本全体をリードする改革を前に進めていく必要があります。
 コロナ禍により、雇用環境が厳しい情勢の中、私たちの提案により、ICTや福祉業界等と連携したスキルアップ支援、トライアル就労等を組み合わせた東京版ニューディールが実現をしました。
 この大規模雇用就労支援を展開、そして強化し、二万人規模の雇用創出を早期に実現すべきと考えますが、都の見解を伺います。
 コロナ禍により、都民の家計、所得への悪影響が懸念されています。消費者である都民が自由に使える所得が増えれば消費も増え、都内経済の活性化にもつながるものであり、家計、所得の向上に向けた支援の強化が必要です。
 リカレント教育の強化、スキルアップ、資格取得への支援など、都民の稼ぐ力の向上を強力に後押しすべきと考えますが、都の見解を伺います。
 コロナ禍により、地域経済が大きなダメージを受けている中、私たちの提案により、デジタルプレミアムつき商品券を発行する自治体支援が開始しており、各自治体において、感染状況を踏まえながら検討が進められています。
 非接触のキャッシュレス決済を普及させる観点から、原則デジタルで実施をされていますが、原則デジタルとすることにより、紙での発行に比較して、自治体の事務手数料の大幅削減も見込まれ、さらに地域のお店からは、消費データ等により、経営に対する新たな気づきの機会を得ることができたとの声も、私たちのもとに寄せられています。
 非接触のデジタルプレミアム商品券により、感染拡大防止と地域経済の振興につなげるべきと考えますが、都の見解を伺います。
 コロナ禍の影響により、フレイルが進展する懸念や、医療機関において、各種検診や健康診断の受け控えが懸念されています。都民ファーストの会東京都議団の提案により、在宅での健康維持をサポートするため、オンラインを活用した介護予防活動への支援が開始をしています。
 また、四月七日に小池知事に要望しました、がん検診を初めとする検診が、コロナ禍によって受診率が大きく低下する中での都民の命や健康を守るためにも、がん、生活習慣病等の自宅検査キットの提供を行うべきと考えますが、知事の見解を伺います。
 町会、自治会においては、昨年から新型コロナの流行に伴い、お祭りなどのイベントは中止が相次いでおり、コロナ禍で活動ができない、また、地域コミュニティが軽薄になってしまうという声を聞いてまいりました。
 このような状況に対しまして、我が会派は都に対し、緊急対策を行うよう要望するとともに、多くの町会等に利用してもらうために、申し込みの簡素化もあわせて提案をいたしました。
 その結果、新型コロナ感染拡大防止普及事業助成が創設をされました。コロナ禍においては、ひとり住まいの高齢者や子育て世帯の見守りが極めて重要となっています。
 そこで、今後、多くの町会、自治会がこれらの事業を活用し、その活動を活性化していく必要があると考えますが、知事の見解を伺います。
 コロナ禍を踏まえ、ご家族とのコミュニケーションや地域の町会、自治会活動、キャッシュレス決済等の多くの場面でスマートフォン、そしてタブレット端末を活用すべき場面が増加しています。
 私たちの提案により、地域のさまざまな場でのデジタル活用が進んできていますが、新型コロナワクチン接種の場面においても、接種を受けたいが、電話がつながらず、また、オンラインでの予約がうまくできないなど、誰ひとり取り残さない、シニアの方々へのサポートの必要性が改めて認識をされています。
 シニアの皆様の暮らしを豊かにするデジタル活用支援を強化すべきと考えますが、宮坂副知事の見解を伺います。
 コロナ禍の前から、介護、地域の見守り活動等の人手不足が深刻な課題となっていました。介護、健康増進、見守り等の場面におけるデジタル機器、スマート家電等の活用を一層進めるべきと考えます。
 介護人材の確保、介護の質の向上、在宅高齢者の孤独の解消など、高齢者を取り巻くさまざまな課題に対し、デジタル技術を生かして積極的に取り組んでいくべきと考えますが、知事の見解を伺います。
 激甚化、頻発化する風水害から都民の命を守り抜くため、私たちは調節池の整備強化を強く推進してまいりました。長期戦略においても、都内全域の調節池貯留量を、現状の二百五十六万立米から、二〇三〇年度には事業中箇所も含め、約五百十万立米へ倍増させることが示されています。
 改めて、都民の命を守るため、都として中小河川の水害対策に一層取り組むべきと考えますが、都の見解を伺います。
 災害対策において、新型コロナウイルス感染症と自然災害との複合型災害の対策は喫緊の課題です。とりわけ、複合災害対策において、避難所対策は極めて重要です。
 私たちはこれまで、避難所テントの配備など、感染症対策の取り組みをさまざま提案してまいりました。
 そこで、感染症と自然災害との複合型災害における避難所対策を一層充実強化すべきと考えますが、知事の見解を伺います。
 小池知事の就任、そして私たちが都議会最大会派となって以降、殺処分ゼロの達成など、動物との共生社会の実現に向けた取り組みが進んできました。安全・安心な東京の実現のためには、大切な家族の一員であるペットの災害時の対応は重要な課題です。
 災害時に大切な家族の一員であるペットと一緒に避難できるよう、避難所のペット受け入れ環境の整備等を強化すべきと考えますが、都の見解を伺います。
 自治体である東京都の使命は、都民の命を守り抜くことであり、そのためには、安全保障、国防は極めて重要です。国防は政府が行うべき事項ですが、甘い水際対策や対外的脅威に対する現在の国の対応について、都民の命を守り抜くには不十分ではないかとの不安の声も届いております。
 都内の国境離島の管理を強化し、都民の命を守り抜く対策を強化すべきと考えますが、知事の見解を伺います。
 世界経済フォーラムの公表するジェンダーギャップ指数において、日本は世界最低水準となっており、特に政治経済の分野における取り組みの強化が必要不可欠な状況です。
 私たちは所属都議の約三割が女性であり、現在、都議会全体の女性議員の比率は全国トップとなっています。私自身、地域政党である都民ファーストの会の代表を務めさせていただいておりますが、私のような三十代の女性が代表を務めていることは、日本では極めてまれだと思います。
 しかし、例えばニュージーランドでは、三十代での女性首相が誕生しているなど、世界では、政治の場における女性活躍は大きな流れとなっており、東京から日本全体の政治、行政の流れを変えていかなければなりません。
 また、過去に都議会では、賛成多数で選択的夫婦別姓制度の法制化を求める意見書の提出に関する請願が採択されています。都議会としても、形だけではない、中身の伴った実効的な意思表明などを通じて、国に法制化を強く求めていくべきであると改めて申し上げます。
 そこで、女性初の防衛大臣、そして環境大臣を務められ、女性初の都知事として二期目を務められている小池知事に対しまして、女性活躍に向けた見解を伺います。
 私たちが最大会派となる前に、十分に光が当てられてこなかった課題の一つが子育て支援です。私たちが都議会最大会派となって以降、多くの新たな子育て支援が実施をされています。
 特に、長い期間、八千人前後を繰り返すなど、減少の糸口が全く見えていなかった待機児童対策は大きく進展をし、私たちが最大会派となって以降、保育の待機児童数は実に九割に近い減少となっています。
 今後も、保育の待機児童ゼロに向けた取り組みを強化するとともに、学童クラブについても取り組みを強化すべきと考えますが、知事の見解を伺います。
 私たちはこれまでも、幼児教育、保育の無償化に対する都独自の上乗せ支援、とうきょうママパパ応援事業など産前産後ケアの強化など、多くの子育て支援策を実現してまいりました。
 さらに、今年度は、コロナ禍の中で妊娠、出産件数が大きく落ち込む中、私たちの提案により、出産に対して、子供一人当たり十万円相当の支援が開始しており、多くの喜びの声が私たちのもとにも届けられております。
 引き続き、出産、子育てを強力に推し進めるべきと考えますが、知事の見解を伺います。
 ことしの出生数は過去最少を更新し、八十万人を割り込む可能性も出てきました。特に、都内においては教育費、そして住宅費等、家計への負担が大変厳しく、本当は二人目以降の子供が欲しいにもかかわらず断念するという声も届いています。
 私たちの提案により、保育料の第二子半額、第三子無償化や、私立高校授業料の多子世帯への支援の強化がされていますが、長期戦略で示された合計特殊出生率二・〇七というあるべき東京の姿に向け、さらに取り組みを強化していく必要があります。
 全ての夫婦が理想とする人数の子供を産み育てられるよう支援すべきと考えますが、知事の見解を伺います。
 都内家庭の夫の家事、育児時間は二時間一分、全国平均を上回ってはいますが、妻は七時間五分と、その差はまだまだ大きいのが現実です。
 私たちはかねてより、そもそもの家事、育児の時間短縮、分担を容易にするため、時短、スマート家電の導入支援を求めており、未来の東京戦略、三カ年のアクションプランの中においても、スマート家電の普及など、官民連携による家事、育児負担の軽減策の展開が盛り込まれました。
 また、私たちが予算要望の最重点項目の一つに挙げ、実現されたコロナ禍における赤ちゃんファーストにおいても、支援メニューの一つとして、一部スマート家電が含まれるなど進展も見られますが、さらなる後押しが必要です。
 例えば、スマート家電を活用した家事、育児時間の合理化策などで、男性が家事、育児に取り組みやすくし、男性の家庭での活躍をこれまで以上に強力に後押しすべきと考えますが、都の見解を伺います。
 私たちの提案により、都内小中学校における一人一台端末環境の整備が大きく進展をしてきました。今後も引き続き、端末を活用した学びの質の向上に向けた取り組みの後押しが必要です。
 他方、都立高校では、より高度、専門性の高い学びが求められる場面が多く、学校ごとに端末の指定、家庭での購入が想定されており、このようなデジタル端末購入の家庭負担の軽減策を実施すべきと考えます。
 この間、負担軽減策の検討も含めた取り組み状況について、教育長の見解を伺います。
 少人数学級への対応や少人数指導、教科担任制の強化など、都内の実情に即した学びの個別最適化の推進は極めて重要な課題です。私たちの提案により、全国初の東京学校支援機構、TEPROが創設され、人材バンクの機能など、都内公立学校への支援が進展していますが、学びの個別最適化のためには、教員に加え、専門性の高い外部人材を積極的に活用することも重要です。
 TEPROの機能も生かし、外部人材を活用しながら、教育の質の向上を推進すべきと考えますが、見解を伺います。
 議員提案により成立をしたこども基本条例の中に、都民ファーストの会の提案により、子供の権利とその救済に関する規定が明確化されました。
 東京都こども基本条例の趣旨を踏まえ、子供の権利擁護に関する取り組みとして、アドボケート制度など、子供の意見表明を支える仕組みを強化すべきと考えますが、都の見解を伺います。
 昨年の第四回定例会において、都民ファーストの会の議員からの質問に答える形で、都は国の調査の独自集計やヒアリングを行い、庁内関係局で構成する会議などでその結果を共有し、ヤングケアラーに対する支援のあり方を検討していく旨の答弁がありました。その後、国でも検討が進められていますが、子供を守る観点からも迅速な対応が必要です。
 改めて、ヤングケアラーの支援を進めるべきと考えますが、都の見解を伺います。
 私たちはかねてより、一人一人が違いを生かして輝く共生社会の実現に向けて、多くの取り組みを推進してまいりました。
 その重要な取り組みの一つがソーシャルファームです。障害者、ひとり親、ひきこもり等の就労に困難を抱える方が自分らしく働くことができる企業、ソーシャルファームに関し、私たちは強くその推進を求め、都による民間企業のソーシャルファーム認証が開始をしています。
 ソーシャルファームを普及拡大し、誰もが自分らしく働くことができる環境整備を推進すべきと考えますが、知事の見解を伺います。
 都民ファーストの会の提案により、性的マイノリティーの方々への差別禁止を盛り込んだ東京都オリンピック憲章にうたわれる人権尊重の理念の実現を目指す条例が制定されました。
 人権尊重条例が制定されて以降、さまざまな取り組みが進展してきましたが、性的マイノリティーの方々が抱える諸課題に関し、先日の予算特別委員会における私たちの質問に対し、海外や国内の同性パートナーシップ制度の仕組みや居住、就労等の支援について幅広く調査を行い、必要な施策を検討する旨の答弁をいただきました。
 さらに、本定例会には、所属議員が後押ししてまいりました、東京都にパートナーシップ制度の創設を求める請願が提出され、総務委員会では、全会一致での趣旨採択となりました。本来であれば、採択という結果が望ましいものでありましたが、大きな一歩であることは間違いありません。
 都にとって、公的にファミリーとして取り扱うパートナーシップ制度を推進すべきですが、知事の見解を伺います。
 都内における人権課題の解決に向けた取り組みは、引き続き強化をしていくべきですが、世界の諸都市においても、世界基準に照らして、人権上の課題を抱えている都市も見受けられます。東京は、人権課題の解決においても、アジア、そして世界をリードしていく必要があります。
 諸外国都市における重大な人権侵害事案も踏まえて、人権尊重の理念に基づいた都市外交を推進すべきと考えますが、知事の見解を伺います。
 気候危機に立ち向かうためには、私たちが要望しました環境基本計画の改定はもとより、再生可能エネルギーの導入を飛躍的に進めていかなければなりません。
 都が強力に進めているEVの導入推進に加え、ベイエリアの活用、他自治体、そして民間との連携や、水素発電、風力発電、浮体式太陽光発電、波力発電など再生可能エネルギーの導入の可能性を幅広く検討する必要があります。
 太陽光発電の最大限の導入に加え、ベイエリアの活用、他自治体や民間ビジネスとの連携等も視野に入れ、例えば将来の水素発電、浮体式太陽光発電の可能性を幅広く検討し、再生可能エネルギーの導入を強力に推進すべきと考えますが、知事の見解を伺います。
 また、東京都はこれまで、東京版環境減税など先駆的な取り組みを実施してきました。
 脱炭素社会の実現という大きな目標を達成するためには、税制面からも、サステーナブルシフトを強力に後押しすべきと考えますが、知事の見解を伺います。
 コロナ禍の中で、区部にはない多摩・島しょの独自の魅力が改めて注目をされています。都民ファーストの会東京都議団の提案により、東京都から多摩・島しょの自治体に対する市町村総合交付金は、過去最高の金額となっています。
 今後も増額を進め、世界から選ばれる多摩・島しょ地域の実現に向けた行政サービスの強化を推進すべきと考えますが、知事の見解を伺います。
 コロナ禍でテレワークが進み、都心から自然豊かな地方に移住する人や、都心と地方の二拠点生活が増えています。東京都にも、自然豊かな西多摩や島しょ部があります。
 そこで、都としても、他の道府県が行っているように、住む場所や働く場所などの条件を整え、NPO等の民間団体と協力をして、それらの情報を提供することなどにより、都心部から自然豊かな西多摩や島しょ部で仕事や生活をしたいと考えている都民のニーズを満たす取り組みを推進すべきと考えますが、都の見解を伺います。
 都民ファーストの会東京都議団は、議員提案条例を積極的に活用し、みずから政策をつくる、働く議員団として都議会をリードしてきました。都民ファーストの会東京都議団が第一会派になる前は、過去二十五年間で一本しかなかった議員提案による政策条例を、四年間で四本成立させました。今後も積極的に議員提案条例に取り組み、都民の皆様の声を都政に反映してまいります。
 先ほど述べましたとおり、都民ファーストの会東京都議団が第一会派となり、さまざまな議会改革を進めた結果、議会活力度ランキングでは、四十七都道府県中四十五位、全国ワースト三位から一桁である八位にまで急上昇をしています。引き続き、議会基本条例の制定や、前回の定例会でも明らかとなった不合理な議会慣行の見直しなど、議会改革をさらに強化していくことが必要です。
 このような都議会の改革と、都庁の改革が互いに刺激し合い、まさしく車の両輪として都政改革が進展してきたと考えますが、知事の見解を伺います。
 コロナ禍の中で、国と地方自治体との権限分配のあり方が改めて問われることになりました。コロナの感染状況を初め、地域の実情に即した機動的な政策を実施するため、権限、財源のセットによる自治体への大幅な権限移譲を国に求めていくべきと考えますが、知事の見解を伺います。
 都民ファーストの会東京都議団は、都の事業の聖域なき見直しを主導し、四年間の事業評価の取り組みにより、約三千九百億円の新規財源を確保してきました。
 今後も、賢い支出、ワイズスペンディングを徹底すべきと考えますが、知事の見解を伺います。
 国は、偏在是正措置として、他の自治体と比較して余分に東京都から税収を吸い上げることを長年継続しており、その金額は一年間で約七千六百八億円、つまり都民一人当たり五万四千円にも及びます。
 国にこの金額の返還を強く求め、新型コロナ対策を初め、地域の実態に即した必要な行政サービスにつなげていくべきですが、偏在是正措置の撤廃に向けた知事の見解を伺います。
 国は、二〇一八年、東京二十三区の大学の定員増を抑制する法令を制定しました。
 学生の選択肢を狭め、学びの機会を奪うだけでなく、都内大学の国際競争力の低下にもつながりかねない愚策であり、早期撤回を国に求めていくべきと考えますが、知事の見解を伺います。
 新型コロナウイルス感染症が引き続き世界中で猛威を振るっている中、私たちの最大の使命は、都民の命と暮らしを守り抜くことです。これまでも、私たちは、東京オリンピック・パラリンピック競技大会の開催に当たっては、大会における安全・安心の確保、都民、国民の皆様の理解が得られることが何よりも重要であり、第一回定例会の代表質問においても、開催に当たっては無観客も含め想定すべきと提案してまいりました。
 先日、組織委員会から、海外から来日する大会関係者数が公表され、オリンピックで約五万九千人、パラリンピックで約一万九千人とされています。今までより削減されたとのことですが、緊急事態宣言が引き続き延長され、都民、事業者の皆様に引き続き多大なご協力をお願いする中で、この中身で理解が得られるのか、大いに疑問です。
 さらに、この間、一部のIOCや政府関係者の発言から見受けられる、都民、国民の理解と共感を得ようとしない姿勢は、決して許されるものではありません。
 新型コロナの感染状況は引き続き予断を許さない中で、都民の命と暮らしを守り抜くためには、科学的、論理的な分析に基づき、今後の感染状況などについて、都民、国民の皆様の理解と共感を得ながら判断していくことこそ、都民ファーストの姿勢であると考えます。
 例えば、アスリートオンリーの視点で、海外からの関係者を極限まで絞った形での無観客開催や再延期など、感染状況を見据えながら、あらゆる可能性を想定し、IOCや組織委員会に検討を求めるべきと考えますが、知事の見解を伺います。
 オリ・パラ大会の基本方針次第とは理解をしていますが、仮に無観客開催の場合、子供の大会観戦やパブリックビューイングも当然見直しの必要があります。
 無観客開催の場合、子供の観戦事業について、子供たちの安全・安心を守り抜く観点から見直すべきと考えますが、見解を伺います。
 また、所信表明で、知事から、代々木ライブサイトを接種会場とするというお話もありましたが、ライブサイトやパブリックビューイングも見直しが必要と考えますが、見解を伺います。
 さて、東京二〇二〇大会の開催都市契約は、二〇一三年九月七日付であり、契約当時の都知事は猪瀬知事です。開催都市契約では、想定されるリスクの極めて多くがIOCではなく、都が負担することとなっています。
 日本は地震など災害と常に隣り合わせであり、想定外の事態において都の利益を十分に守る規定が含まれていない契約の締結が果たして妥当なものであったのか、大いに疑問であり、当時の政治、行政の責任も問われるべきものであると指摘をしておきます。
 以上、私たちは、小池知事とともに車の両輪として、議会から都政、都議会の改革を進めてまいりましたが、改革は道半ばです。コロナ禍の中、都民の皆様の命、暮らし、経済を守り抜くためには、都政を再び停滞、そして混乱させるわけにはいきません。
 私たちは、今後も、新型コロナ対策に全力で取り組むとともに、次の時代の東京に向けて、常に都民ファーストの視点で闘い続けますことを改めてお誓いを申し上げまして、質問を終わります。(拍手)
〔知事小池百合子君登壇〕

○知事(小池百合子君) 荒木ちはる議員の代表質問にお答えいたします。
 まず、東京大改革の成果についてであります。
 所信表明でも申し上げましたとおり、今、我が国は世界から大きく取り残される瀬戸際、まさに危機的な状況にございます。東京みずからがゲームチェンジャーとなり、日本の持続的な発展を牽引していくため、改革の手を緩めてはなりません。
 誰もが希望と活力を持って安心して生活し、世界の中で輝き続ける持続可能な首都東京をつくり上げる。この揺るぎなき信念のもと、知事就任以来、東京大改革を力強く進めてまいりました。
 この間、議員提案によります子どもを受動喫煙から守る条例の制定が都の提案による受動喫煙防止条例の成立につながるなど、議会と知事が切磋琢磨しながら政策を練り上げ、よりよい東京をつくり上げてきたことは改革の一つの象徴であります。
 こうした成果は、議員一人一人の高い専門性やきめ細かな視点を生かしながら、常に都民に寄り添ってきた御会派と手を携えて東京大改革を大車輪で進めてきたからこそ生み出すことができた、このように考えております。
 都民の皆様の都政を大きく進化させる上で、御会派は大きな役割を果たしてこられたと考えております。
 引き続き、都民を第一に考えて行動される改革派の皆様とともに、常に都民ファーストの姿勢で東京大改革二・〇を推し進め、世界から選ばれる都市として、誰もが幸せに暮らし続けられる東京を築いてまいります。
 補正予算についてのお尋ねでございます。
 新型コロナウイルス感染症に関しましては、新規陽性者数は減少しておりますものの、都内では既に感染力の強い変異株が流行の主体となっていて、依然として予断を許さない状況にあります。
 こうした局面で、今、都がなすべきこと、それは都民の命と暮らしを守り抜くために、感染の再拡大を何としても食いとめ、効果的な対策を重点的に実施をしていくことであります。こうした考えのもと、先日、追加でご提案したものも含めまして、総額四千五百五十二億円の補正予算を編成いたしました。
 具体的には、ゲームチェンジャーとなるワクチン接種を加速するため、医療機関へ協力金を支給し、接種の担い手を確保する、また、都が主体となって集団接種を行う大規模会場を都内複数箇所に設置するなど、迅速なワクチン接種に向け積極的に手だてを講じます。
 同時に、国におきまして、十分な量のワクチンを円滑に供給し、安定的な接種体制を確保するよう、さまざまな機会を捉えまして国に求めてまいります。
 都内経済を下支えする取り組みといたしましては、飲食店の休業等の影響による売り上げ減少など、経営面で大きな影響を受けている事業者を支援するため、国の月次支援金に都がさらに上乗せをするとともに、国の制度の対象とならない事業者にも、売上高の減少が三〇%以上の場合に都独自の支援金を支給いたします。
 特に、酒類販売事業者の皆様につきましては、私自身、御会派のご紹介によって直接切実な訴えを伺っております。厳しい状況を踏まえて、さらなる上乗せをして支給をいたします。
 加えて、中小企業制度融資につきましても、事業者の業態転換を後押しする融資メニューを新設するとともに、信用保証料に対する補助を拡充するなど、資金繰り支援を一層充実させてまいります。
 今回の補正予算では、これらの取り組みの財源として国庫支出金を最大限活用することはもとより、厳しい財政環境下におきましても、基金を有効に活用することで、東京の実情に応じたきめ細かな施策の展開につなげております。
 改めまして、都民、事業者の皆様にご協力をお願いするとともに、本補正予算に盛り込みました対策を迅速かつ着実に実行して、感染拡大の抑え込みに全力を尽くしてまいります。
 新型コロナウイルスワクチンの接種についてのお尋ねであります。
 ワクチンは、新型コロナウイルス感染症を抑え込んでいくための有効な手段であり、まさにゲームチェンジャーでございます。
 医療従事者については、今月中の接種完了予定のさらなる前倒しに向けて取り組んでまいります。
 また、高齢者につきましては、区市町村において会場の増設や日程の追加など、さまざまな工夫によって七月末までの接種完了に向けた取り組みが行われております。
 都は、こうした区市町村をさらに後押しするため、接種を担う医療従事者の確保につきまして関係団体に協力を要請するとともに、集団接種会場の確保のため、五つの区市に都有施設等を無償で貸与しております。
 これらに加えまして、今回、より多くの医療機関にワクチン接種に携わっていただけますよう、協力金を支給する新たな支援を開始いたします。
 住民接種の大半を占める高齢者接種以降の段階におきましては、都といたしましても、区市町村によるワクチン接種を加速させるため、大規模接種会場の設置を検討いたしておりまして、今後、関係団体との連携を図るとともに、区市町村の意見も伺いながら具体的な調整を進めてまいります。
 国に対しましては、円滑な区市町村での接種に向けて、ワクチン供給等に関する情報を早期に提供するように要望してまいります。
 こうした取り組みを複合的に展開することで、ワクチン接種のスピードをさらに加速させ、住民接種における区市町村の取り組みを全力でバックアップをしてまいります。
 次に、東京都築地ワクチン接種センターについてのお尋ねであります。
 この接種センターでございますが、都が設置する初めての大規模接種会場であり、今月八日から三十日まで、土日を含めた計二十三日間、一日当たり約五千回の接種を目標といたしております。
 接種の対象は、都民の安全・安心を日々守っている警視庁職員、東京消防庁職員に加えまして、御会派のご要望も踏まえて、六十四歳以下の消防団員、柔道整復師、鍼灸師などの医業類似行為に従事する方、獣医師を予定いたしております。
 接種を担う医療従事者につきましては、都立、公社病院の医師を確保するほか、潜在看護師や歯科医師にも協力を依頼しまして、体制を整備しているところでございます。
 現在、会場整備の最終段階にありまして、六日後に迫りました開設に向けて、円滑なスタートを切ることができますよう、全力で取り組んでまいります。
 新型コロナウイルス感染症に関する差別の解消の取り組みについてであります。
 新型コロナウイルスに感染された方や医療関係者、そのご家族などへの誹謗中傷や不当な差別的扱いは決して許されるものではありません。安心して検査、療養できるためにも、差別や偏見は断じてあってはなりません。
 先般、御会派からの議員提案によります条例改正を踏まえまして、本年四月に新たに設置した新型コロナウイルス感染症に係る専門の人権相談窓口におきましては、一人一人の状況や要望をしっかりとお聞きし、相談者が抱える問題の解決を図るなど、コロナ差別解消の取り組みを強化してまいりました。
 学校では、新型コロナウイルス感染症に関するいじめを防止するとともに、医療従事者等への感謝の気持ちを育むため、イラストを用いました教材等を活用しながら、児童生徒の理解を促進しております。
 また、都教育委員会におきましては、いじめ等について悩んでいる子供に対しての相談窓口を設置いたしております。
 職場におけるハラスメントのほか、解雇や雇いどめなどにつきましては、東京都労働相談情報センターに新型コロナウイルス感染症に関します緊急労働相談ダイヤルを設置いたしまして、従業員の方からの相談に対応しております。
 都民の皆様へ向けましては、専門の人権相談窓口に加えて、私自身、動画を通じてメッセージを発信するとともに、啓発ポスターや電車内広告などを通じて、人権に配慮した行動をとるよう呼びかけております。
 今後は、学校や職場を初め、広く都民に対しましてコロナ相談窓口のさらなる周知を図るとともに、SNSを活用いたしました啓発を強化するなど、区市町村や経済団体等の関係機関と連携しつつ、効果的な取り組みを展開してまいります。
 新型コロナウイルス感染症に関連いたしました差別や偏見があってはならないという人権意識、これを広く都民に浸透させるとともに、いわれのない差別に遭った方々に寄り添い、そうした方々の人権が守られるよう全力で取り組んでまいります。
 子供と家庭への支援についてであります。
 コロナ禍という未曽有の危機の中、生活や仕事など、さまざまな悩みを抱えながら子育てをしている家庭も多うございます。
 都はこれまで、子供・子育て支援総合計画に基づいて、福祉、教育、就労など、さまざまな分野の関係機関が連携をしながら、子供の貧困対策の取り組みを総合的に進めてまいりました。
 昨年からは、新型コロナウイルス感染症の拡大によって支援を必要とする子供と家庭を支えるため、弁当の宅配等を行う子供食堂などへ補助するほか、ひとり親家庭が利用できるさまざまな制度や相談先をまとめたサイトの運営などに取り組んでおります。
 今回の補正予算案におきましては、生活相談などを行うひとり親家庭支援センターの相談時間の拡充やTOKYOチャレンジネットを活用した就労支援、生活資金の貸し付けに要する経費を計上いたしまして、ひとり親家庭への支援を充実してまいります。
 新型コロナウイルス感染症の流行が長期化する中にありましても、東京に暮らす子育て家庭が安定した就労や生活のもとで子供を健やかに育むことができますように、しっかりと支えてまいります。
 次に、中小企業に対する支援についてでございます。
 コロナ禍が長引く中にありましても、東京の稼ぐ力の源泉である中小企業、その中小企業が事業を継続していくためには、経営の下支えや環境変化への対応など、きめ細かな支援を展開していくことが重要であります。
 このため、都は、数次の補正予算を編成いたしまして、ガイドラインに基づく感染防止対策や飲食事業者の業態の転換など、都内中小企業の事業継続に向けた取り組みを支援してきたところでございます。
 これらに加えて、四月以降の緊急事態措置の影響によって六月までの売り上げが減少した中小企業に対しましては、国の月次支援金への上乗せと売り上げ減少三〇%まで対象要件を拡大しまして、支給する都独自の支援制度を新たに創設いたします。
 特に、飲食店の時短営業等の影響を受けている酒類販売事業者については、御会派からのご要望や業界の声も踏まえまして、国の月次支援金と同額の三カ月で最大六十万円を上乗せ支給をしてまいります。
 さらに、事業転換等に取り組む事業者向けの制度融資メニューを創設するほか、売り上げの回復に向けました販路の拡大やコロナ後を見据えた設備投資など、新たな取り組みに対する支援の充実を図ってまいります。
 中小企業の経営安定に向けたサポート、そしてさらなる成長に向けた取り組みを後押しすることで、都内経済の着実な回復につなげてまいります。
 テレワークの普及と定着についてのお尋ねでございます。
 テレワークは、感染症の拡大防止に有効であるのみならず、ライフワークバランスの実現や生産性の向上など、働き方改革を大きく進展させる重要な取り組みでございます。
 このため、都はこれまでも、テレワーク環境の整備に向けた支援や東京ルール宣言制度の普及など、ハード、ソフトの両面からさまざまな後押しを行ってまいりました。
 しかしながら、テレワークの実施率を見ますと、大企業が約八割に達しているのに対しまして、中小企業では六割程度にとどまっております。また、業種によりましては、現場に出向く必要から、テレワークにはなじまない業務もあるといった企業からの声も聞いております。
 こうした現状を踏まえまして、中小企業における実施を後押しするため、テレワークが実現可能な部署におきまして、週三日、社員の七割以上、三カ月間取り組んだ企業を、一万社を目標としまして、マスター企業として認定、公表して、奨励金を支給することといたしました。
 さらに、中小企業の従業員の方が身近な場所でテレワークを実施できる環境を整備するため、地域の商業施設や店舗等にスペースを設置する際の新たな補助事業も開始をいたします。
 これらの取り組みを通じまして、中小企業におけるテレワークの一層の加速化を図ってまいります。
 次に、コロナ対策の国への働きかけについてでございます。
 一年を超えまして、長きにわたる新型コロナウイルスとの闘いにありまして、都民の生命、そして暮らしを守るため、これまでも全力で取り組んでまいりました。
 感染症対策を効果的に進めるためには、地域の実情に応じた取り組みを実行することが極めて重要であって、都は、現場を担う立場から、国に対してあらゆる機会を通じて提言や要望を行ってまいりました。
 国の水際対策の強化につきましては、羽田空港を有し、成田空港と隣接する東京都の知事といたしまして、一都三県で連携をして繰り返し要望、提案をしてまいりました。
 特に、御会派の緊急活動で強い危機感を示したいわゆるインド型変異株、デルタ株の国内流入に関しましては、都といたしましても、対策のさらなる強化を国に強く要望いたしました。
 今回の第四波におきましては、感染拡大の兆候を早期に捉えまして、都が実効性ある措置を講じられますよう、国に対しさまざまな要望を行ってきたところでございます。
 今後も、現場の状況や課題を正確かつ丁寧に把握をいたしまして、その解決に資する効果的な提言を時機を逸することなく行うことで、実効性あるコロナ対策の展開につなげてまいります。
 次に、雇用対策の強化であります。
 感染症の影響が長期化して、雇用環境も厳しい状況が続いております。解雇や雇いどめにより職を失い、困難に直面する方々に対しまして、早期に雇用を確保、生活の安定を図ることは重要であります。
 このため、御会派の要望も踏まえて実施をいたします東京版ニューディールによって、二万人を超える雇用創出を実現するため、マッチングや職業訓練など着実に進めるとともに、非正規雇用の方々などが安定した職につけますよう、支援の強化を図ってまいります。
 マッチング支援につきましては、五千人規模で正社員就職を支援するトライアル就労事業を先月より開始をいたしました。また、昨年度試行したデジタル人材育成訓練ですが、就職率が六割を超えておりまして、規模を拡充して実施をし、成長分野であるIT産業等への人材シフトを促してまいります。
 さらに今回、コロナ禍で休業を余儀なくされた非正規雇用の方々などがスキルアップを図れますよう、オンラインも活用した短期集中型の訓練を千人規模で新たに実施をいたします。
 こうした施策によりまして、都民生活の基盤となる雇用確保に向けて、全力を挙げて取り組んでまいります。
 次に、がんや生活習慣病等の自宅検査についてであります。
 コロナ禍におけるがんや生活習慣病の検診等への影響を把握するために都が実施した調査におきましては、特に昨年四月と五月で、検診等の実施を控える区市町村が多く、受診者数に大きな減少が見られました。
 このため、都は、受診率の向上に向けまして、さまざまな機会を通じて、区市町村に感染防止を徹底した検診等の実施を働きかけるとともに、SNSなどを活用して、都民に検査受診の重要性などを発信してまいりました。
 コロナ禍におきましても、都民が自分の健康を維持するために、体の状態や生活習慣に向き合って、みずから行動することは重要です。
 お話の自宅検査キットですが、みずから検体を採取し、測定結果をオンラインや郵送などで受け取るものでありまして、自己健康管理の一助となることが期待されますが、その結果のみをもって健康であると自己判断してしまうことがないように、医療機関を受診し、早期発見につながるような仕組みが必要となります。
 今後、区市町村や関係機関、有識者のご意見などを十分に踏まえながら、その活用等について検討してまいります。
 次に、地域コミュニティの活性化についてであります。
 町会、自治会は、防災、そして防犯活動、見守り活動など、地域の安全・安心の確保や魅力ある地域づくりに大きな役割を果たしています。
 しかし、コロナ禍において住民同士の交流が制約をされて、町会などとしても多くの取り組みが困難となって、地域のつながりの希薄化が懸念されております。
 そこで、御会派のご要望も踏まえまして、都は、コロナ禍で活動のきっかけとなる事業を行うこととして、緊急対策として新型コロナウイルス感染拡大防止普及啓発事業助成を立ち上げたところであります。
 町会等の有する地域への影響力、これを発揮してもらうために、コロナ感染症対策の啓発チラシを配布してもらうなど、町会などが取り組みやすい事業といたしました。
 その結果、都内の九千のうち約三千の町会等が事業を活用されまして、コロナ禍において活動を再開させるきっかけとなったとの声もいただいております。
 これをきっかけに、町会等の持つ本来の見守り活動など、地域コミュニティの中核としての機能を発揮していただくことが重要であります。
 また、人と人とをつなぐツールとして、デジタルの重要性が認識されております。その活用によって、町会等においてもリアルとデジタル双方のコミュニティが実現をいたします。
 そのため、今年度からは、地域の底力発展事業助成におきまして、町会等が行うひとり暮らしの高齢者や孤立している子育て世帯等へのさまざまな見守り活動や、デジタル活用を促進するため、新たなメニューを設けて支援することといたしました。
 こうした取り組みを通じまして、町会等が有する支え合う機能を高めて、地域コミュニティの活性化につなげてまいります。
 次に、デジタル技術を活用した高齢者への支援についてであります。
 都は、未来の東京戦略において、長寿を戦略の核の一つに据えまして、人生百年時代において、全ての高齢者がデジタル化のメリットを享受し、QOL、クオリティー・オブ・ライフの向上を図ることができる社会の実現を目指しております。
 このため、介護施設などにおきまして、介護記録の電子化や見守りセンサーの導入など、デジタル環境の整備を促進するほか、ロボット技術を応用した次世代介護機器の効果的な導入や活用を支援しまして、介護の質の向上や介護者の負担軽減、利用者の安全・安心の確保を図っております。
 区市町村に対しましては、デジタル技術を活用した在宅高齢者の見守り体制の構築を支援するほか、今年度からは新たに、高齢者が自宅にいながらテレビ会議システムなどのオンラインツールを活用して仲間と一緒に行う健康づくりなど、コロナ禍における介護予防、フレイル予防のこの取り組みを支援してまいります。
 高齢者を取り巻くさまざまな課題の解決に向けまして、東京におけるデジタルトランスフォーメーションを推進してまいります。
 次に、国境離島についてのご質問がございました。
 世界有数の海洋国家であります我が国の地位を堅持するため、そのためには、排他的経済水域の根拠となります、いわゆる国境離島の維持保全が重要であります。
 また、国境離島に暮らす島民の生命と財産は、本土に住む国民と同様に等しく守られるべきものでありまして、そうした方々が不安を抱えながら生活をするようなことがあってはなりません。
 こうした国境離島の維持や保全、そして島民生活の安定という観点から、都といたしましても、国とともに、どのような取り組みが可能かを検討していくために、昨年十月、総務局に新たに人員を配置いたしまして、執行体制を強化いたしております。
 本年度は、沖ノ鳥島、南鳥島の利活用のあり方などの基礎調査を行いまして、今後の方向性の検討や、両島の重要性の幅広い発信など、国とも連携しながら取り組みを強化することといたしました。
 こうした取り組みに加えて、医療資源の限られた小笠原村において、新型コロナウイルス感染症から島民の命と健康を守るため、東海大学の協力を得て医療スタッフを派遣して、今月及び来月にかけましては、一般島民向けにワクチンの前倒し接種も行います。
 今後も、国境離島の適切な管理、そして島民の安全・安心の確保に尽力をしてまいります。
 次に、女性活躍についてのご質問であります。
 人の持つ活力こそが、コロナ禍を乗り越え、持続可能な東京を築き上げる源であります。女性の力を最大限に生かさなければ、この実現はあり得ません。
 国際社会では、あらゆる分野で企画立案など意思決定過程への女性の参画は当然のこととなっておりますが、日本は本当に女性の力を生かし切れておりません。
 都におきましては、都庁の女性管理職は約二〇%に増加をして、都議会の女性議員の比率は約三〇%に上昇、都道府県議会で一位となっております。
 女性の力をさらに生かして、多様な価値観、発想を取り入れることは重要であります。
 知事就任以来、女性活躍の推進を都政の重要課題と位置づけまして、さまざまな施策を積極的に展開をして、待機児童対策、女性起業家の支援、女性の首長や経営者との連携など、幅広く取り組んでまいりました。
 さらに、都の審議会等の女性委員の任用率を、令和四年度末までに男女それぞれが構成員の四〇%以上とし、目標を大幅に前倒しをしております。
 都といたしまして、さらに女性活躍を加速させるとともに、配偶者暴力、DVの増加の懸念など、コロナ禍で顕在化した課題にも対応していくため、多角的な視点から議論を進めまして、今年度末、東京都男女平等参画推進総合計画を改定いたします。
 いつの時代も未来を切り開くのは人であります。今後とも、女性を初め、誰もが生き生きと、あらゆる分野で活躍できる社会の実現を目指しまして全力で取り組んでまいります。
 次に、保育所、学童クラブの拡充についてであります。
 誰もが働きながら地域で安心して子育てができる環境を整えていくことは重要であります。
 そのため、私は、保育所等の整備促進、人材の確保・定着の支援、利用者支援の充実のこれら三つを柱に、待機児童の解消に向けて、保育サービスを拡充してまいりました。
 その結果、平成二十九年四月には八千五百八十六人でありました待機児童数でございますが、本年四月の速報値ベースで、現在確認できる昭和四十五年以降の統計では初めて一千人を切る見込みとなりました。
 また、小学校に入学後も保護者が安心して就労を継続できますよう、学童クラブにつきましても、整備費の補助、開所時間の延長、職員の資質向上のための研修など、量と質を拡充する取り組みを推進しております。
 引き続き、区市町村としっかり連携しながら、子育て家庭を支援する環境の整備に全力で取り組んでまいります。
 そして、出産、子育て支援についてでございます。
 都は、平成二十七年度から、妊娠、出産、子育て、これらの切れ目のない支援体制を整備する区市町村を支援しておりまして、昨年度から、産後の支援を大幅に充実したとうきょうママパパ応援事業を開始いたしました。
 また、新型コロナウイルス感染症の流行に伴って、妊産婦の方が抱える不安を軽減するために、助産師によるオンライン相談、分娩前のPCR検査費用の助成、感染した妊産婦の方に対する保健師等による相談支援も実施するなど、出産、子育てに係る施策を充実してまいりました。
 さらに、御会派のご要望によりまして、今年度からは、赤ちゃんファーストの考えのもとで、本年一月一日以降に子供が産まれた家庭を対象にしまして、十万円分の子育て支援サービスや育児用品等を提供する東京都出産応援事業─コロナに負けない!─を開始いたしました。
 検索サイトのバナー広告、「広報東京都」などで周知をしつつ、対象となる家庭には、区市町村の協力を得て個別に通知をしておりまして、既に多くの家庭に利用していただいております。
 引き続き、区市町村と連携しながら、コロナ禍におきましても安心して子供を産み育てられますよう、出産、育児に臨む方々を後押ししてまいります。
 子供を望む方への支援であります。
 私は、この東京を、子供の笑顔と子供を産み育てたい人であふれるまちとしていきたい。
 そのため、産前産後の母子への支援や、保育サービスの充実、不妊検査や治療に係る費用の助成など、子供を持ちたいと願う人や子育て家庭を後押しするための施策を、御会派のご要望も受けまして進めてまいりました。
 また、多子世帯に対しましてのベビーシッターを活用した育児支援や保育料の負担軽減などにも取り組んでまいりました。
 都は、ことし三月、未来の東京戦略を策定しまして、子供の笑顔のための戦略を第一に掲げて、現在、出産、子育て全力応援プロジェクトやチーム二・〇七プロジェクトなど、さまざまな取り組みを進めております。
 子供は未来を担う社会の宝であります。妊娠、出産、子育ての切れ目のない支援、チルドレンファーストの社会の創出に向けました取り組みを全庁を挙げて推進して、子供を持ちたい人がためらうことなく安心して子供を産み育てられる東京を実現してまいります。
 次に、ソーシャルファームの普及、拡大についてであります。
 就労に困難を抱える方々が、企業的な形態の中で個性と能力を発揮して働き、活躍できるソーシャルファームにつきましては、御会派からの提案も踏まえまして、全国で初となる条例を制定しまして、ことし三月、認証事業所を誕生させました。
 今回認証いたしましたソーシャルファームでは、障害者のほか、ひきこもりを経験された方などを多数雇用する見込みとなっております。
 今後、こうしたソーシャルファームを大きく育てていくためには、事業者への支援とともに、社会全体で支えていく仕組みづくりが必要でございます。
 このため、昨年度開設いたしましたソーシャルファーム支援センターにおきまして、事業の立ち上げ等に対する補助のほか、経営や就労困難者の方の雇用ノウハウ等に関するコンサルティングを実施するなど、創設に向けた事業者の取り組みを後押ししてまいります。
 また、経営者団体や就労困難者の支援団体等とのネットワークを新たに形成するなど、ソーシャルファームの活動を支える輪を広げまして、社会的な機運を醸成してまいります。
 こうした取り組みによって、ダイバーシティーの象徴といたしまして、ソーシャルファームを社会に根づかせてまいります。
 同性パートナーシップ制度の推進についてのお尋ねでございます。
 いかなる種類の差別も許されないという人権尊重の理念を広く浸透させていく上で、性的マイノリティーの方を初めとする全ての都民が個人として尊重されることが重要と認識をいたしております。
 都はこれまで、性自認及び性的指向を理由とする不当な差別的取り扱いの解消のため、人権尊重条例に基づいて、令和元年度に基本計画を策定をいたしまして、啓発教育の推進や相談支援体制の充実などに取り組んでまいりました。
 あわせて、性的マイノリティーの方々からのご要望をお聞きするとともに、他の自治体の類似の取り組みにつきましての情報収集を行ってまいりました。
 この間、都内でも十二の自治体が同性パートナーシップ制度を導入するなど、性自認及び性的指向に関する社会情勢は大きく変化をしておりまして、制度に関する国民の理解は広がってきております。
 都におきましては、今年度、広く都民や当事者の意見を把握するための実態調査等を実施するとともに、国内外のパートナーシップ制度の仕組みなど、幅広く調査を行うことといたしております。
 これらの調査結果も踏まえまして、都としての同性パートナーシップ制度の検討を進めてまいります。
 人権尊重の理念に基づいた都市外交の推進についてのお尋ねであります。
 私はこれまで、誰もが輝く多様性こそ東京の活力の源泉であるとの認識のもとで、人に焦点を当てた政策に取り組んでまいりました。
 人権尊重は、その礎ともいえる理念でございます。平成三十年に都は、人権尊重条例を制定いたしまして、さまざまな人権に関する不当な差別を許さないとの姿勢を明確にいたしました。
 また、さきの第一回定例会で、御会派などの議員提案により可決されました新型コロナウイルス感染症対策条例の改正におきましても、コロナ禍での差別禁止が盛り込まれております。
 こうした人権尊重の姿勢は、海外都市との交流におきましても例外ではありません。国境を越えて互いを尊重し合うこと、それは大都市に共通する課題の解決やグローバル都市東京の実現に向けた国際協力関係の構築に不可欠であります。
 この認識のもとで、例えば、東京を初め、パリやロンドンなど世界の主要都市が参加する都市間ネットワーク、U20では、毎年、人権の重要性を盛り込んだコミュニケを各都市と共有をいたしまして、G20への提言を行っております。
 引き続き、人権尊重の理念に基づいて、世界各都市との関係をさらに強固にしながら、一人一人が自分らしく生き生きと活躍できる多様性に富んだ真のダイバーシティー東京を実現してまいります。
 次に、再生可能エネルギーの導入促進についてのお尋ねであります。
 新型コロナの猛威によって世界が未曽有の危機に直面する中、気候変動の危機は一層深刻化しております。
 この気候危機に立ち向かって二〇五〇年のCO2実質ゼロを実現するためには、二〇三〇年までの十年間の行動がとりわけ重要であります。
 このため、都は、都内の家庭等に、リースなどによって初期費用の負担なく太陽光発電設備を設置する事業への支援や、事業所において地産地消を目的として再エネ設備や蓄電池等を導入する際の支援など、さまざまな施策を積極的に推進をしております。
 また、RE一〇〇宣言企業の増加など、民間事業者の再エネ電力の大量調達ニーズが拡大していることを踏まえまして、今年度から、都外で再エネ設備を新設して、都内で利用する事業者の取り組みに対して支援を実施いたしてまいります。
 加えまして、今後の再エネ大量導入時代を見据えまして、地域で発電された再エネを無駄なく利用する再エネシェアリングのモデル事業を、再エネ由来水素などの活用も図りながら、南大沢地区で進めてまいります。
 さらに、本年四月に開始をいたしました東京ベイeSGプロジェクトにおきまして、民間事業者からの提案に基づいて、ベイエリアで活用可能な都有地や水面を、例えば風力発電や浮体式太陽光発電など再エネ関連技術のフィールドとして提供する。水素の活用につきましては、臨海部等での燃料電池トラックなどの実装に向けた取り組みを展開してまいります。
 現在、御会派の要望も踏まえまして、環境基本計画の改定に着手しており、未設置の数多くの住宅やビルにおいて太陽光発電設備等を最大限導入する方策など、さまざまな検討を進めてまいります。
 今後、市民生活、都市づくりなど、あらゆる分野で民間ビジネスとも連携しながら、再エネの基幹エネルギー化に向けました取り組みを加速してまいります。
 サステーナブルシフトを後押しする税制についてのご質問であります。
 脱炭素社会を実現してサステーナブルな東京をつくっていく、そのためには、省エネや再エネの拡大など、あらゆる分野の取り組みを進化、加速させていく必要がございます。
 これらの政策目標の実現に向けましては、補助や規制などの施策に加えて、税制の活用も施策を推進するための有効な方策の一つと認識をいたしております。
 こうした観点から、これまで都は、独自に東京版環境減税を導入して、ZEVに係る自動車税を最大六年度分免除するとともに、中小事業者が省エネ設備を導入する際の費用の二分の一を減免するなど、先駆的な取り組みを講じてまいりました。
 都といたしましては、今後、公平性とのバランスやインセンティブ効果、財政への影響などを十分に踏まえまして、国や諸外国におけますカーボンプライシングの動向も注視しながら、脱炭素社会の実現に向けた税制について幅広く検討を進めてまいります。
 次に、市町村総合交付金を活用した多摩・島しょ地域の行政サービスの強化についてであります。
 市町村総合交付金は、地域の発展に向けました市町村の取り組みに対する包括的な財源の補完制度として重要な役割を果たしております。
 こうした重要性に鑑みまして、この間、御会派の後押しもあって、予算の拡充に努め、就任時に四百九十億円であった予算を、令和三年度には過去最高の五百八十五億円まで増額しております。
 多摩地域は、豊かな自然とともに、東京の三分の一に相当する四百万人の人口を抱え、高い技術力を持つ中小企業や大学、研究機関も集積をしております。また、島しょ地域は、豊かな海洋資源と自然環境に恵まれて、島々がそれぞれ特産品や文化など個性豊かな宝物を有しています。
 こうした各地域の特性を生かすとともに、コロナ禍における大きな社会の変化、変革をさらなる発展のチャンスと捉えまして、多摩・島しょ地域の魅力の向上や行政サービスの強化に取り組んでいく必要がございます。
 引き続き、市町村の皆様のご意見も伺いながら、総合交付金によって市町村の積極的な取り組みを支援してまいります。
 次に、議会と都政改革についてのご質問であります。
 私は、五年前の知事就任直後に都政改革本部を立ち上げて、都民ファースト、情報公開、賢い支出、これら三原則を掲げて都政のさまざまな改革に着手をいたしました。
 我々、執行機関の生産性の向上や機能強化に向けました二〇二〇改革においては、仕事改革、見える化改革、仕組み改革、この三つの手法を柱に職員主体の自律的な改革に取り組んで、改革マインドが都庁に着実に根づいてきたものと考えております。
 一方、議会では、この間、幅広く改革を進めてこられ、御会派は、第一会派として、まさに先頭に立って取り組んでこられました。タブレットを活用したペーパーレスの推進、常任委員会のインターネット中継の実現など、取り組みの成果は、都民の目に見える形で確実にあらわれています。
 都は、今まさに都政改革を継承、発展させ、DXをてこに、制度や仕組みの根本にまで遡った都政の構造改革に挑戦をしておりまして、これは議会改革と方向性を同じくするものでございます。
 議会と執行機関が切磋琢磨し、ともに成長していくことこそ、都政発展の源であります。引き続き、互いに取り組みを高め合いながら、新たな改革を力強く推し進め、都民の誰もが幸せを享受できる社会を実現してまいります。
 そして、国から地方自治体への権限移譲についてであります。
 現在、我が国は、新型コロナウイルス感染症によりまして国難ともいえる厳しい事態に直面をしております。この状況を克服して持続的な発展を遂げていく、そのためには、それぞれの地域が個性や強みを生かして、スピード感を持って施策を展開しなければなりません。
 しかしながら、今般の新型コロナウイルス感染症への対応におきましては、国と地方が連携して取り組みを進める必要があるにもかかわらず、特措法における知事の権限や責任の範囲が不明確なことや、財源の裏づけが不十分なことなど、さまざまな課題が浮き彫りとなりました。
 現場を抱える地方自治体が、地域の実情に即した実効性ある対策を機動的に講じていくためには、それにふさわしい権限と十分な財源を、国から地方へ移譲することが急務であります。
 こうした課題の解決に向けまして、全国知事会や一都三県などと連携しまして、特措法改正による地方の権限強化、行政需要に応じた確実な財政支援などを国に要望してまいりました。
 今後とも、国と地方の適切な役割分担に基づく権限の移譲や税財源の配分見直しなど、真の地方分権に向けた抜本的な改革を国に対して強く求めてまいります。
 次に、歳入歳出両面での財源確保についてであります。
 元来、都財政は、収入の大宗を占める都税収入が景気変動の影響を受けやすく、不安定な構造にございます。
 さらに、本定例会に提案をいたしております補正予算案を含めまして、総額四兆五千億円規模のコロナ対策の財源確保のため、基金を大幅に取り崩しておりまして、残高は大きく減少をいたしております。
 こうした中にありましても、感染拡大の抑え込みに向け、対策を加速させるとともに、東京の持続的な成長を実現するための取り組みを展開していく、そのためには、賢い支出の徹底など、あらゆる方策を講じて財政対応力を確保していくことは不可欠であります。
 そのため、今年度予算の編成におきましては、事業評価の取り組みの強化や一層の経費精査に加え、政策連携団体に対する出捐金につきまして、御会派のご提案も受けて実現した早期の返還を含め、総額百六十五億円の歳入確保にも取り組んでまいりました。
 また、予算の執行に際しましても、デジタルを活用したオンライン手続の実施等によります経費の節減など、これまで以上に効率的、効果的な執行を図りますよう、全庁に対しましての指示を行っております。
 加えて、政策評価と事業評価、それぞれの強みを生かしまして一体的に評価を行い、その結果を令和四年度予算に反映させていくことで、より一層、効率性、実効性の高い施策、事業の構築につなげてまいります。
 今後、厳しい財政環境が続くことが想定されますが、ワイズスペンディングの徹底を初め、歳入歳出の両面から財政対応力の確保に全力で取り組んでまいります。
 次に、いわゆる偏在是正措置についてであります。
 これまで国は、累次にわたる地方法人課税の見直しによって法人二税の国税化を進めておりまして、こうした一連の措置による令和三年度当初予算における都の影響額は七千六百八億円となっております。
 そもそも、真の地方自治とは、地方自治体がみずからの権限と財源に基づいて主体的に行財政運営を行うことで初めて実現できるものではございます。
 東京を標的とした税財政制度の見直しを繰り返し、地方間の税制格差を調整したとしても、地方が抱える財源不足の本質的解決にはつながりません。東京、ひいては日本全体が持続的な成長を遂げるためには、果たすべき役割と権限に見合った財源を確保していくことこそが重要であります。
 そのため、都は、国への提案要求や九都県市の首脳会議を通じまして、都市の財源を狙い撃ちするのではなく、国、地方間の税財源の配分の見直しを含めました地方税財政制度の抜本的改革を推進すべきである旨、国に対して要望しております。
 コロナ禍を通じまして、地方の取り組みの重要性、改めて浮き彫りとなっております。その中で、地方税財政制度のあるべき姿を目指し、今後も国に対し、しっかりと働きかけてまいります。
 東京二十三区の大学の定員増の抑制措置への対応についてのご質問であります。
 世界各国は熾烈な国際競争を繰り広げておりまして、高度人材、留学生の獲得、先端産業の集積など、先を見据えた取り組みを進めております。戦略的に政策を展開していかなければ、世界から大きく取り残されて、国際的な地位はますます低下しかねません。
 グローバル化やデジタルテクノロジーが進展する中で、我が国が持続的な発展を果たすためには、大局的な視点に立って、大学の競争力を高め、次代を担う人材の育成やイノベーションの創出を加速していくことが大きな鍵となります。
 世界の大学と伍していくためには、AIやデータサイエンスを初め、各分野で未来を先取りした研究が急務となっております。それにもかかわらず、場所だけを理由に大学の定員増を抑制することは、最先端分野の学部新設を目指す大学にとりまして大きな障害となって、質の高い魅力的な教育の実現や国際社会で活躍する人材の輩出を妨げるものといわざるを得ません。
 教育は国家百年の計であります。これまでも大学の競争力の低下につながる本規制の見直しを国に繰り返し求めておりますけれども、大学関係者などとも連携をしながら、さまざまな機会を捉えて、今後とも国に対して早期の撤回を強く訴えてまいります。
 東京二〇二〇大会についてのご質問でありました。
 大会を成功に導くためには、安全・安心な環境を整えることが最優先であって、実効性のあるコロナ対策を行うことは重要であります。
 そのため、都、国、組織委員会で構成されるコロナ対策調整会議におきまして、専門家も参画し、水際対策、入国後の行動、健康管理の徹底など幅広く議論を行い、その結果を選手、大会関係者が守るべきルールとしてプレーブックにまとめております。
 本年の四月には変異株に対応した対策の具体化を行ったところでありまして、今後さらに、テストイベントや最新の知見をもとに、最終版を策定いたします。
 これらの取り組みは、アスリートを初めとした大会参加者はもとより、日本に居住する方の安全を守るためのものでありまして、WHOからもリスク管理を確実にするための正しい判断と取り組みへの努力として評価されております。
 海外から来日する大会関係者につきましては、安全・安心な大会を実現するために、IOC、IPCに対しまして、約十八万人から七万八千人と、来日される人数を半減以下にするなどの削減の徹底や、行動管理、健康管理の徹底を求めております。
 また、大会時の医療体制につきましては、引き続き、地域の医療への影響が出ませんよう、丁寧に調整をしてまいります。
 なお、観客数に係る判断は、今月中に、国内のスポーツイベント等におけます上限基準に準じることを基本に決定することといたしております。
 引き続き、総力を挙げまして感染の再拡大を防ぎ、徹底的に抑え込むため、現下のコロナ対策に全力で取り組むとともに、関係機関と連携協力をして、安全・安心な大会の開催に向け、着実に準備を進めてまいります。
 そして、二〇二〇大会に向けたさまざまなレガシーを発展させて、サステーナブルリカバリーを実現してまいります。
 なお、その他のご質問につきましては、副知事、教育長及び関係局長から答弁をいたします。
〔副知事宮坂学君登壇〕

○副知事(宮坂学君) デジタル活用支援の強化についてお答えいたします。
 シン・トセイ戦略にも掲載したデジタル化に関する都民の実態調査におきまして、都民の行政サービスへのアクセス手段はスマートフォンが六割を超えています。
 その一方で、今般の新型コロナウイルスワクチン接種では、高齢者の中にはインターネットやスマートフォンが使えずに予約ができない方もいらっしゃるなど、DX施策を進めていくに当たって、デジタル化による格差、いわゆるデジタルデバイドの是正に向けた取り組みの重要性が改めて浮き彫りになりました。
 デジタル化の推進に向け、これまで御会派からはさまざまなご提案をいただく中で、都は今年度、高齢者向けにスマートフォンの利用を普及啓発するための新たな事業として、スマートフォン教室の開催や端末の貸し出しのほか、学生などの力もかりた身近な場所での相談事業を実施いたします。
 まずは、支援を受ける高齢者と支援をする若者の両者のニーズや課題等をきめ細かく把握するために、区部、多摩及び島しょ地域において、スマートフォン教室と相談事業をモデル的に行ってまいります。
 そして、今後の都内全域での展開に当たっては、モデル事業で得られたニーズ等を講習内容などに反映するとともに、地域の底力発展事業助成にも新たに加わったデジタル活用支援のメニューにより、デジタルデバイド対策に取り組む町会、自治会に対しても支援してまいります。
 これらの取り組みを進めることにより、誰もが情報機器を使いこなし、デジタルサービスの利便性を共有できる社会を実現させてまいります。
〔教育長藤田裕司君登壇〕

○教育長(藤田裕司君) 三点のご質問にお答えをいたします。
 初めに、高校段階の学びにふさわしい端末導入の検討状況についてでございますが、都教育委員会はこれまで、生徒所有のスマートフォン等を使用し、高校生一人一台端末による学習を実施してまいりました。学びの質を一層高めるため、保護者負担に配慮しつつ、学校が推奨する端末を保護者が購入し、生徒の所有とする方式によることといたしました。
 現在、義務教育段階で一人一台の環境で学んだ生徒が高校段階に進学する令和四年度入学生から統一された端末で生徒一人一台体制が構築できるよう、高校段階の学びにふさわしい端末の形態や性能、購入に向けた仕組みづくり等について検討しているところでございます。
 今後は、こうした検討とあわせて、保護者への周知などの準備や端末購入に係る保護者への支援策の検討など、制度の導入に向けて着実に取り組んでまいります。
 次に、外部人材の活用による教育の質の向上についてでございますが、子供の成長を社会全体で支え、主体的に学び続ける力を育むためには、教員に加え、実社会での多様な経験を積んだ外部人材を積極的に活用することが有効でございます。
 都教育委員会は昨年度から、東京学校支援機構のサポーターバンクによる外部人材の紹介事業を通じ、各学校の支援を開始したところでございます。学校では、地域のつながりによる人材に加え、バンクを利用し、ICT活用や放課後学習の支援など幅広い分野で意欲ある人材が活躍をしております。
 今後、こうした取り組みに加え、小学校三、四年生の外国語活動などにおいて、専門性の高い外部人材を一人で授業を受け持つことができる講師として、区市町村教育委員会が任用する場合に、都独自の補助を行うなど、子供たちの学びの充実に向けた取り組みを推進してまいります。
 最後に、東京二〇二〇大会における学校観戦についてでございますが、東京の子供たちは、これまでさまざまな学習や交流を通して、オリンピック・パラリンピックについての理解を深めてまいりました。都教育委員会は、こうした学びの集大成として、世界最高峰の競技をじかに感じられることが、子供たちにとって貴重な経験になると考え、競技観戦を希望する学校にその機会を提供する取り組みを進めております。
 現在は、学校が安全・安心な競技観戦を実施できるよう、感染症対策の徹底や教員向けの引率の手引の配布等の準備に全力で取り組んでいるところでございます。
 今後、感染状況を踏まえて定められる観客数の方針に基づき、子供たちにとって安全・安心な競技観戦となるよう、関係機関とも連携を図りながら、準備に向けた調整を進めてまいります。
〔福祉保健局長吉村憲彦君登壇〕

○福祉保健局長(吉村憲彦君) 三点のご質問にお答えいたします。
 まず、国産ワクチン、治療薬の開発支援についてでございますが、東京都医学総合研究所では、昨年度から新型コロナウイルスのワクチン開発研究を行っており、現在、実用化に向けて、共同で研究している製薬企業において、人を対象とした臨床試験の開発に向けた準備を進めております。変異ウイルスへの効果も期待できるものであり、都は引き続き、東京都医学総合研究所におけるワクチン開発研究を支援してまいります。
 また、創薬、医療分野のイノベーションに貢献する人材や企業を育成し、革新的な医薬品や治療手法の実用化につなげる取り組みも進める中で、国や企業とも連携しながら、国産ワクチン、治療薬の開発支援に努めてまいります。
 さらに、治療薬の早期開発、実用化に向けた取り組みを推進するよう国に提案要求してまいります。
 次に、子供の意見表明についてでございますが、子供の意見表明を支援し、必要に応じてその意向を適切に代弁する子供アドボケートは、児童相談所がかかわる子供の権利擁護を図る観点から重要な取り組みでございます。
 国は、子供の意見表明を支援する仕組みについて、令和元年にワーキングチームを設置して検討を進め、先月、子供の意見が適切に関係機関に届くよう、意見表明支援員などの仕組みを構築すべきとの取りまとめを提示いたしました。
 都は今後、学識経験者や弁護士などで構成する検討委員会を立ち上げ、この取りまとめも踏まえながら、御会派からご要望のありました子供アドボケートを初め、東京都こども基本条例における子供の権利及び利益を擁護する仕組みの充実に向け、具体的な検討を進めてまいります。
 最後に、ヤングケアラーへの支援についてでございますが、先月、国の実務者によるプロジェクトチームが取りまとめた報告書で、早期発見のための関係機関への研修や、支援者団体による相談支援、広報媒体等を通じた社会的認知度の向上策等が示されました。
 都は現在、国が昨年度実施したヤングケアラーに関する実態調査の都内分を独自に集計し、これに基づき、具体的な事例について、子供家庭支援センターや学校にヒアリング調査を行っております。
 来月には、関係各局で構成する連絡会を立ち上げ、実態調査等の結果を共有するとともに、ヤングケアラーの現状や必要な支援等に関して、有識者や当事者からの意見をお聞きし、国の動向も踏まえながら、効果的な対応策を検討してまいります。
〔病院経営本部長西山智之君登壇〕

○病院経営本部長(西山智之君) 都立、公社病院の感染症対策についてでございますが、現在、都立、公社病院では二千床のコロナ病床を確保し、他の医療機関で対応が困難な認知症や精神疾患等の合併症患者を積極的に受け入れてございます。また、重症患者の治療に当たる大学病院と連携し、回復した患者を受け入れ、都内重症病床の効率的な運用を図ってございます。
 さらに、最前線で働く職員を支援するため、特殊勤務手当の特例で対応するとともに、感染症の専門医や認定看護師など人材育成、確保を図っております。
 今後、新型コロナに加えて新たな感染症にも速やかに対応できるよう、感染防護具の備蓄の強化や病棟全体の陰圧化工事等を進めるとともに、一層の専門人材の確保、育成を図るなど、日ごろから備えを万全とし、都民の生命と健康を守るため、都立、公社病院の医療資源を最大限活用してまいります。
〔産業労働局長村松明典君登壇〕

○産業労働局長(村松明典君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、感染症で影響を受けた産業への支援についてですが、飲食、観光事業者等を取り巻く環境は一層厳しさを増しておりまして、こうした産業分野への支援を強化し、経営を下支えしていくことは重要でございます。
 このため、都は、飲食事業者のテークアウトや宅配等への業態転換に係る経費の助成につきまして、申請期限を十月末まで延長するとともに、売り上げが減少した飲食事業者へECサイト出店経費等を助成し、販路開拓を後押しいたします。
 また、厳しい状況にある観光事業者への支援といたしまして、VRなど新技術を活用した海外向けのオンラインツアーなど、新たな旅行商品の開発への助成を拡充いたします。
 コロナ禍における制約のもとでも新規事業の開拓に意欲的に取り組む中小企業をサポートし、都内経済の回復を図ってまいります。
 次に、都民のスキルアップに対する支援についてですが、労働力人口が減少する中で東京の持続的な成長を実現するには、労働者等の能力開発を強力に支援し、経営を支える人材等へと育成することが重要でございます。
 このため、都は、都立大学において、社会人が働きながらスキルをアップデートできますよう、夜間開講やリモート配信等の方法も活用し、実践的な講座を提供しているところでございます。また、生産性向上に資する資格取得等の民間訓練の受講経費を助成するなど、中小企業の従業員のスキルアップを図っております。
 今後は、社会情勢や受講ニーズの変化を踏まえ、大学の講座のラインナップや内容の見直しを図ってまいります。加えて、従業員向けの多様な職業訓練において、オンライン化の試行の成果を踏まえ、さらなる受講機会の拡大を図るなど、都民のスキル向上を後押ししてまいります。
〔政策企画局長中嶋正宏君登壇〕

○政策企画局長(中嶋正宏君) 休業要請の対象になっていない都立施設で営業する店舗などの事業者への対応についてでございますが、都は、新型コロナウイルス感染拡大防止に向けまして、徹底した人流抑制を図るため、都立施設の休業等を実施してまいりました。昨年来、都立公園など休業要請の対象外である施設の中の店舗につきましても、都の感染防止対策へのご協力のため休業いただいてまいりました。一方で、その一部につきましては、休業要請等に係る協力金や支援金の対象外となっており、ご負担をおかけしております。
 そのため、現行の協力金などの支給対象となる事業者との均衡を考慮しつつ、今後、関係局と連携し、こうした店舗の事業者に対しまして、個別に営業実態を確認するなど、丁寧に対応いたしまして、現行制度の活用なども含め、必要な支援に向けた具体的な検討を行ってまいります。
〔総務局長黒沼靖君登壇〕

○総務局長(黒沼靖君) 三点のご質問にお答えいたします。
 まず、キャッシュレス決済についてでございます。
 この決済方法は、非接触型の衛生的な決済手段であり、新型コロナウイルスの感染拡大防止にも資するものでございます。また、生活利便性の向上や売り上げデータの収集、活用など、利用者、事業者双方にさまざまなメリットがございます。
 東京都生活応援事業では、こうした特色を生かし、ポイント還元などの取り組みを通じて、キャッシュレス決済の利用を促すことで、地域の小売店等の消費を喚起し、経済の活性化を図ることとしております。
 都はこれまで、実施主体である区市町村に対し、担当者向け説明会等を通じて、キャッシュレス決済のメリットを周知し、現在、ほぼ全ての区市町村が本事業を活用する意向でございます。
 今後、区市町村と好事例の共有等を通じて丁寧な支援を行い、感染拡大防止と地域経済の振興につなげてまいります。
 次に、感染症と災害の複合災害への備えについてでございます。
 コロナ禍における災害発生を見据え、感染症対策にも配慮した避難対策を進めることが重要でございます。
 このため、都は、先般策定をいたしました東京防災プラン二〇二一におきまして、複合災害への対応を重要な課題として位置づけ、避難対策について重点的に推進することといたしました。
 具体的には、コロナ禍における本格的な大雨シーズンに備え、区市町村等と連携した避難先の一層の確保や、マスクや消毒液などの購入に係る補助の実施、屋内テントの備蓄などの取り組みを早急に進めてまいります。
 また、発災時におきましても、新たな災害情報システムの活用により、避難所の混雑状況を即時に発信することで、感染予防に資する適切な分散避難につなげるなど、複合災害時の避難対策に万全を期してまいります。
 最後に、西多摩や島しょ地域への定住促進についてでございます。
 コロナ禍により、暮らし方や働き方に変化があらわれているまさにこの機を捉えまして、西多摩や島しょ地域の豊かな自然など多様な魅力を最大限に生かして定住を促す取り組みを進め、東京の持続的発展につなげていくことが重要でございます。
 都はこれまでも、西多摩や島しょ地域におきまして、定住人口等の増加を図るため、ホームページ、雑誌などさまざまな媒体を通じまして、地域それぞれの魅力発信を行ってまいりました。
 また、島しょ山村地域に新たに住み、働く人に対し、町村が支給する支援金への補助制度を設けております。今年度は、コロナ禍における取り組みとしまして、島しょ山村地域でテレワークを行う場合も補助対象に加えることとしております。
 今後、地元自治体と連携をいたしまして、定住を希望する方々に寄り添った情報発信のあり方などにつきまして検討を進めてまいります。
〔建設局長中島高志君登壇〕

○建設局長(中島高志君) 中小河川の水害対策についてでございますが、激甚化、頻発化する豪雨から都民の命と暮らしを守るためには、ハード、ソフト両面から効果的に対策を進めることが重要でございます。
 ハード対策では、護岸改修や城北中央公園調節池等八施設の整備に加えまして、新規調節池の事業化に向けた取り組みを推進しております。このうち、新たに対策強化流域に追加した柳瀬川流域では、奈良橋川の調節池等の検討に着手いたします。
 ソフト対策では、河川の状況をわかりやすく伝える河川監視カメラについて、これまで都内三十八カ所で静止画を公開してまいりました。今月中には新たに空堀川など二十カ所で公開し、豪雨時の急激な水位上昇等の状況を確認できるよう、全ての箇所で動画の配信も開始いたします。
 こうした取り組みにより、豪雨に対する安全性を高めてまいります。
〔福祉保健局健康危機管理担当局長初宿和夫君登壇〕

○福祉保健局健康危機管理担当局長(初宿和夫君) 避難所の動物受け入れ環境の整備等に関するご質問についてお答えをいたします。
 都は、災害時に飼い主と動物の安全を確保するため、避難所を設置する区市町村に対し、地域防災計画に動物救護対策を位置づけるよう働きかけております。
 また、災害時に区市町村が動物との同行避難の受け入れを的確に行えるよう、避難所で必要となるケージや応急処置用品の備蓄などを財政面で支援するとともに、避難所の管理運営体制の整備などを盛り込んだマニュアルを作成し、提供してございます。
 今後、関係団体やボランティア等と連携し、このマニュアルを活用して避難所運営の仕組みづくりを行うなど、地域の実情に応じました災害時の同行避難の受け入れ体制の整備等を進める区市町村を支援してまいります。
〔生活文化局長野間達也君登壇〕

○生活文化局長(野間達也君) 男性の家事、育児参画についてでございますが、男性の家事、育児参画を促進し、男女の家事、育児時間の差を埋めていくためには、働き方改革を進めるとともに、男性も女性も家事、育児をともに担えるよう、あらゆる都民の意識を変革していく必要がございます。また、家事、育児時間そのものの軽減を図ることも有効でございます。
 そこで今年度、男性の家事、育児参画への気づきを促す動画や、家事のアウトソーシング、スマート家電の活用など家事負担を軽減する工夫等、さまざまな情報を掲載するウエブサイトを制作いたしまして、SNS広告やインフルエンサーの発信力を活用したメッセージを広く発信してまいります。
 こうした取り組みによりまして、未来の東京戦略に掲げる二〇三〇年に向けた政策目標でございます家事、育児関連時間の男女差の半減を目指してまいります。
〔オリンピック・パラリンピック準備局長中村倫治君登壇〕

○オリンピック・パラリンピック準備局長(中村倫治君) 東京二〇二〇ライブサイト等についてでありますが、ライブサイトは、競技中継を観覧し、大会の感動と興奮を共有するとともに、開催都市として東京の魅力や各種文化発信等を行う重要な場であります。
 その実施に当たりましては、来場者数の削減や事前申し込み制による来場者の分散化を図るとともに、専門家の助言も得ながら、エリアごとのきめ細かな飛沫感染防止などにも取り組んでおります。
 今後とも、感染症の状況等も踏まえまして、大会の観客や国内の他のイベントの状況も参考に、国、組織委員会などと連携しながら準備を進め、調整してまいります。
 なお、築地の大規模接種会場が六月末で閉鎖され、その後、接種会場として代々木公園を使用することから、オリンピック期間中はライブサイトとしては使用いたしません。

○議長(石川良一君) 百二十番秋田一郎君
〔百二十番秋田一郎君登壇〕

○百二十番(秋田一郎君) 令和三年第二回東京都議会定例会に当たり、都議会自由民主党を代表して質問します。
 初めに、名誉都民の篠原儀治さんが逝去されました。ここに謹んで哀悼の意をあらわし、心よりご冥福をお祈りいたします。
 今定例会をもって第二十期都議会は四年間の任期を終えることになります。
 今、人類の脅威となっている新型コロナウイルス感染症から都民の命を守るために我々が優先すべきは、どの政党とか、どの会派とかではなく、我々全てが一丸となって団結し、終息に向けて行動していくことです。
 大事なのは、都民に寄り添い、都民の声に耳を傾けて、都民の思いを聞き、この国難を都民とともに乗り越えていくことであります。
 今のコロナ禍において一刻も早い社会経済活動再開のため、この逆境を乗り切り、都民とともに東京に明るい光を取り戻す、そのための努力を惜しまないことを誓い、質問に入ります。
 最初に、新型コロナ対策について伺います。
 政府の方針を受け、東京都も都内在住の六十五歳以上のワクチン接種について、七月末を目途に完了を目指すとしています。
 そこで、都内におけるワクチン接種のスピードを全体的に高め、七月末完了を実現するための取り組みについて伺ってまいります。
 都内六十二自治体のうち五十一の自治体では、七月末までに接種を終える予定ですが、十一の自治体では困難との回答があったと聞いています。都のキャパシティーは無尽蔵ではありません。都内全体として、ワクチン接種を速やかに実現させることが都内の感染抑止に資すると考えます。
 都は、八月までかかるとする自治体に対して、重点、優先的な支援に傾斜すべきと考えますが、見解を伺います。
 また、スケジュール的に厳しいとされる自治体の多くは多摩地域です。
 都は、自治体の既存計画に重複しない形で支援策を検討すべきと考えます。
 都は、築地市場跡地を活用した独自の接種センターの設置を検討していますが、多摩地域にも都独自の接種センターを速やかに検討、設置すべきと考えますが、知事の見解を伺います。
 東京都は、今定例会において、東京都の令和三年度六月補正予算案を提出しました。
 その中に、かかりつけ医など地域の診療所が接種を行った場合、都が協力金を支給するという新型コロナウイルスワクチン接種促進支援事業五十八億円が計上されております。七月末までに一日六十回接種した診療所などが対象で、支給額は一日当たり十七万五千円です。
 この取り組みにより、七月末までに最大二百万回接種できる計算となり、これは、都内の高齢者のおよそ三分の一の人が二回接種できる回数に相当するということであり、接種数拡大の観点からは大いに期待されます。
 一方で、一日六十回接種した診療所に限定すると対象となる医療機関は限られてくるのではないか、既に座組みを組んで七月末までに完了することが見えている自治体に新たな接種ルートをつくると混乱が生じるなどの懸念する声も聞かれています。
 都の矢継ぎ早の施策提案は評価しておりますが、実効性のある施策であることが前提です。
 そこで、本事業の実効性を高めるための運用について、都の見解を伺います。
 ワクチンの配分は、現在、第八クールまで決まり、これにより高齢者用のワクチンは一〇〇%供給されることになります。今後、さらに接種スピードを高めていくためには、接種するための医療人材の確保と接種会場の確保が課題となります。
 ワクチン接種の円滑な実施に向け、都としてどのように医療人材を確保していくのか、具体的な取り組みについて伺います。
 都立、公社病院は、地域で必要とされる一般医療を継続しながら、コロナ専用病床を二千床確保するなど体制を強化し、積極的に患者を受け入れてきました。一方、ワクチン接種では、医療人材の確保が課題となっています。
 ワクチンの速やかな接種を実現するために、施設提供や人材の提供など、都立、公社病院もできる限り協力すべきと考えますが、都の見解を伺います。
 次に、接種会場の確保について伺います。
 集団接種においては、各自治体がそれぞれ対応していますが、特に接種が遅れている地域は、医療人材とともに会場にも制約があります。
 都施設はもとより、都の働きかけにより、大学、企業などからの協力を得て、会場確保についての支援を進めるべきと考えますが、現在の計画、検討状況を踏まえ、都の見解を伺います。
 昨日の知事の所信表明において、代々木ライブサイト会場を築地会場閉鎖後のワクチン接種の会場とする計画が発表されました。
 こちらの会場については、使用期間はどのような予定なのか、今後も、こうした都独自の接種会場を設置する予定はあるのかについて伺います。
 各自治体において、接種予約もおおむね落ちつき始めた一方で、在宅中の要介護、障害者の方やご家族からは、接種会場に連れていくことは難しい、いつ接種ができるのかわからずに不安といった声もございます。
 訪問医療が一時期に比べて進んだとはいえ、コロナワクチン接種の場合、ワクチンの保管の問題と経過観察時間を要することもあり、重症化リスクが高いにもかかわらず、在宅介護中の方への接種については、どの自治体もいまだに見通しが立っておりません。重症化リスクの観点からも、早急に対策を講じるべきことを強く指摘しておきます。
 とりわけ、多摩地域の中でも都心部に比べ交通網が脆弱な西側の交通不便地域では、在宅で暮らす介護が必要な高齢者や障害者が集団接種会場に来ることは極めて困難です。
 都は、こうした交通不便地域に暮らす要介護、障害者への接種について、どのように都内で取り組みを進める方針か、見解を伺います。
 このことは多摩地域のみならず、都内全体でも重要な課題です。
 例えば、在宅で介護されている同居家族に優先接種をしていただくことで、ご本人の感染リスクを抑制するなど、視野を広げた対応策を講じていただきたいと要望しておきます。
 七月末のワクチン接種完了に注力しながらも、都が行うべきことは、ワクチン接種の優先順位づけを明らかにすることであります。
 医療人材はもとより、災害時に必要となる職種の方や高齢者福祉施設のスタッフ、常に生徒児童と接する教師や保育士など、有事も見据えた社会活動の観点やクラスター対策など、幾つかの観点から決めておく必要があります。また、糖尿病患者など年齢を問わず重症化リスクが高いとされる方もいます。
 このような、今後のワクチン接種計画の優先順位について、都の見解を伺います。
 さて、きのう、経団連が緊急提言をされました。
 いわく、この暗いトンネルを抜け出す方策は、ワクチンによる集団免疫の獲得しかない、接種が進む諸外国では、既に社会経済活動が再開されつつある、早期に集団免疫を獲得することで、一日も早い経済の再生、社会経済活動の正常化が求められる。
 具体的には、冬の到来までに、国民の七、八割の接種が完了する形で集団免疫の獲得を目指し、そこからバックキャストしてワクチン接種を一気呵成に進めるべきであると述べ、経団連は、ゴールを明確に設定しています。
 いうまでもなく、東京は経済の中心です。
 知事は所信表明で、ワクチンについて、状況を打開するゲームチェンジャーと述べましたが、ゲームチェンジの目標設定を伺います。
 また、集団免疫に関し、iCDCの先生方は、知事にどのように説明してきたのか伺います。
 コロナ禍が一年以上にわたり続いていますが、常に医療逼迫などの報道がされてきました。中でも人工呼吸器やECMOなどの重症患者の受け入れ体制の確保は最優先事項であり、我が会派も機会あるごとに体制強化、病床確保を要請し続けてきました。
 政府も、都道府県に対して一日当たり最大の感染者数の二倍程度の感染者数となった場合を想定して、医療提供体制整備を求めてきました。
 都では、重症者を受け入れる体制を国の要請以上の病床数である三百七十三床が確保されているとのことですが、今後、二〇二〇大会の開催により、懸念されている感染拡大が生じた場合においても、十分対応は可能であるといえるのか、見解を伺います。
 東京二〇二〇大会まであと二カ月を切りました。先日、組織委員会の橋本会長が大会の準備状況を公表し、その中で、来日する大会関係者の全体像や大会時の医療体制などが詳細に示されました。
 特に、医師や看護師、病院などの確保に当たっては、地域医療に支障がないように取り組むこととし、規模や進捗状況なども明らかにされました。
 このように、コロナ対策など安全対策が着実に進められている状況を正確に伝えていくことが、都民、国民の不安を払拭し、大会への理解、そして、機運の醸成につながると考えます。
 地域医療と両立した大会時の医療、検査体制の確立に向け、どのように取り組んでいくのか、都の見解を求めます。
 ライブサイトは大会の感動を分かち合うとともに、開催都市の魅力を発信する重要な場です。一方、今、何よりも優先されるべきは、ワクチン接種の加速化であります。
 そういった状況の中、代々木公園のライブサイト会場について、昨日、小池知事から、ワクチン接種会場として使用するとの発言がありました。
 代々木公園を使用するとなると、オリンピック期間中、代々木公園のライブサイトは中止することになるのか。また、その後はどうするのか、見解を伺います。
 残された課題は観客の取り扱いです。
 さきの五者協議では、国内基準に準じることを基本として、今月中に決定することで合意がなされました。
 安全・安心な大会開催に向け、都としても、IOCに対して具体的な提案をしっかりと伝えつつ、関係者が一枚岩となり、最後の総仕上げに取り組むべきと考えますが、知事の見解を伺います。
 次に、財源確保について伺います。
 今回の補正予算により、確かに財政調整基金はほぼ底をつきました。
 しかし、都にお金がないわけではありません。目をつけるべきはバランスシートです。二度にわたる財政再建など、この間の都政の努力もあり、都は実に三十五兆円もの膨大な資産を有しています。負債は六兆円、資産から負債を引いた純資産の額は二十九兆円。民間会社でいえば、超優良企業です。あのトヨタを凌駕する額でございます。
 底をついた財政調整基金は、純資産のごく一部でしかありません。コロナ禍はスペイン風邪以来、百年に一度の危機です。こうした万が一のときに備え、都は努力を重ね、良好な資産を築いてきたのではないのでしょうか。今こそ使うべきときです。
 未利用の都有地、建物、そして我が会派が統廃合を求める特定目的基金など可能性を秘める資産、純資産は残されています。負債を見ても、その割合は極めて低く、法令上の制約があるとはいえ、都債にも増発余地がございます。
 今、なすべきことは、お金がないと嘆くことではなく、あらゆる方策を尽くし、ひねり出すことです。お金のつくり方は問いません。長引く自粛や休業要請に苦しみ、瀬戸際にある都民や事業者の方々に速やかに還元すべきときです。
 今こそ、コロナ対策の財源確保に手を尽くすべきと考えますが、見解を伺います。
 次に、減税についてお聞きします。
 そもそも都が減税できる体力があるのか、バランスシートに引き続き損益計算書からも見ていきます。損益計算書は、年間の売り上げと費用、利益を示し、会社の経営成績がわかるもので、自治体では行政コスト計算書と呼ばれています。
 都では、売り上げが費用を大きく上回り、その差額は七千億円、いわば年間七千億円もの巨額の利益が出ている状態です。自治体における売り上げの大部分は税収です。非常時といえる今、都民のために減税しても、莫大な純資産もあり、都の経営は十分成り立つ水準にあります。長引くコロナ禍が家計を直撃し、多くの都民が暮らしを守るため、支出を切り詰める毎日を余儀なくされています。
 そもそも、都内でかかる生活費は高く、国の調査では、東京の中間層世帯の経済的豊かさは全国最下位です。そこにコロナの追い打ちです。大多数の都民が全国で最も苦しい生活を強いられているといっても過言ではありません。今求められるのは、全ての都民が実感できる大胆かつ骨太な支援策です。
 たび重なる休業や自粛で経済は停滞し、都民の所得が上向く兆しは見えません。あしたの生活に不安を募らせ、本来必要な生活費を切り詰める。こうした日々の長期化に都民の我慢と疲労が限界を迎えています。都がなすべき政策は、家計で使えるお金を増やすことです。この閉塞感を打ち破り、都民の可処分所得を向上させるために、広く一律に行き渡る減税こそが最も効果的です。コロナが終息し、経済がもとに戻るまでの時限で構いません。
 都民を守るため、都民の暮らしを守るため、今こそ、個人都民税二〇%減税を断行すべきときと考えますが、知事の見解を伺います。
 次に、緊急事態宣言延長に伴う中小企業振興について伺います。
 昨年四月に初めて緊急事態宣言が発令されて以来、都は飲食店などへ休業や時短営業の要請などを繰り返し行い、既に一年以上が経過しています。
 この間、都議会自由民主党は、事業者の立場に立ち、当初から飲食事業者やその関連事業者への手厚い支援を要望してきました。飲食事業者の疲弊は今に始まったことではなく、事業者の声に耳を向けると、既に限界を迎えつつあります。
 こうした中で、緊急事態宣言が六月一日から再度延長されることが決定されました。時短に協力した飲食店に対して協力金を支給していますが、その支払いは遅れており、飲食事業者からは、資金繰りが厳しく、協力金の支給を受ける前に倒産しそうだとか、役所は税金の徴収は期限厳守で求めてくるが、支払いの事務は遅いといった厳しい声が上がっています。
 支給が滞ってしまっては事業者の経営が立ち行かなくなることは自明の理であり、事業者の立場に寄り添い、審査手続に工夫を施すなど、迅速に支給すべきと考えますが、都の見解を伺います。
 また、飲食店が休業や時短営業することで、酒類販売事業者を初め、割り箸、貸しおしぼりなどの納入業者や食品の加工製造業者、生産者などの飲食関連事業者も同様に受注機会の減少などに苦しんでいます。
 さらに、外出自粛などの措置により、ホテルや旅館、バス会社などの旅行関連事業者なども厳しい経営状況に追い込まれています。先の見えない中で、都内経済を支える中小企業に対する支援はまさに待ったなしの状況といえます。
 こうした中、我が党は、これまでの売り上げの減少に苦しむ事業者に対して、都は責任を持って支援を行うよう重ねて主張し、国の月次支援金に対する上乗せや横出しによる独自の支援制度を創設したところです。
 深刻なダメージを受けている多くの事業者に対して、月次支援金の上乗せや横出しによる手厚い給付などのセーフティーネットの取り組みの充実に加え、コロナ後を見据えた事業者の取り組みに対する支援もしっかりと行うべきと考えますが、都の見解を伺います。
 今回延長された休業などの要請により、現に、飲食店の経営者の方からは、もう限界だ、自分たちは感染症対策も行っているし、早く営業を再開させてほしいとの声が我が会派に数多く寄せられています。
 懸命に歯を食いしばって耐えているこうした飲食店にとって、例えば、一人の来店客に限定する、滞在時間を絞るなど何らかの制約のもとであっても、酒の提供を認めるなど、将来に希望を持てるように考えておくべきであります。いわば、孤独のグルメを進めていくべきでございます。
 また、都内のライブハウスやクラブは、昨年の緊急事態宣言発出以降、徹底した感染予防対策や体調不良者の入店拒否や休演などの対策を行ってきました。ライブハウスやクラブの多くは、既に存続の危機に直面しており、今後、各店舗の規模に準じた十分な補償なき要請は、即座に廃業を余儀なくされてしまいます。
 特に、これらの活動に携わる方々は、昨年春から事実上の営業休止状態であり、このままでは、東京のカルチャーを支えてきたライブやエンタメなどの音楽文化が途絶えてしまいます。
 アートにエールをなどの形だけの支援ではなく、根本的に本格活動が行えるよう、彼らの存在に光を当てて、どうしたらライブハウスやクラブをあけられるかを明確に示すべきと考えますが、都の所見を伺います。
 例えば、大箱のクラブをワクチン接種拠点に設定すれば、若い世代への注意喚起にもつながります。活動再開につながるよう、見解を伺います。
 次に、女性の就業支援について伺います。
 新型コロナウイルス感染症の影響の長期化により、雇用環境は一層厳しさを増し、国の発表によると、都において、解雇や雇いどめに遭った方は、これまで累計で二万三千人を超えています。とりわけ、宿泊や飲食などの業種において、その影響が深刻化しています。
 これらの業種では、育児や介護などの事情により、あえて正規雇用ではなく、パートや派遣など非正規雇用という働き方を選択している女性もたくさんいらっしゃいます。コロナ禍は、こうした女性たちの雇用の場を直撃しました。
 実際に雇いどめにあった女性からは、離職し経済的に困窮しており、今後は正規雇用の職を探したい、同じ職種で引き続きパートで働きたいが、なかなか新たな職が見つからず将来が見えない、不安だなど、さまざまな声が我が党にも寄せられています。
 コロナ禍では、非正規雇用で働く女性など、社会的に弱い立場の方々が真っ先に深刻な状況に追い込まれています。こうした方々の気持ちに寄り添い、必要な支援をしっかりと行うことが行政の役割であると考えています。
 東京都は、女性がみずから抱える事情に応じて、希望する働き方で再就職できるよう支援を行うべきと考えますが、見解を伺います。
 代表質問の結びに当たり、一言申し上げます。
 都議選の投票日は七月四日と、残すところあと一月となりました。
 都議会自民党は、都民の皆様の声をじかに聞く中で、都民の目線に立ち、命を守る、東京を動かすをスローガンに掲げ、コロナウイルスという惨禍を乗り越え、東京の未来を切り開くために全力で取り組んでまいります。
 責任ある政治を貫き、国や区市町村と連携をとり、都政をリードしていくのは、都議会自民党に課せられた責務であります。コロナの終息に向け、全力を傾注し、日常を取り戻す決意を表明し、質問を終わります。
 ご清聴ありがとうございました。(拍手)
〔知事小池百合子君登壇〕

○知事(小池百合子君) 秋田一郎議員の代表質問にお答えいたします。
 まず、大規模接種会場を活用したワクチン接種についてのご質問であります。
 ワクチンは新型コロナウイルス感染症を抑え込んでいくための有効な手段であり、まさにゲームチェンジャーであります。
 大規模接種会場の設置に当たりましては、都は広域的自治体として住民接種の実施主体である区市町村と協力しながら、ワクチン接種を迅速かつ円滑に進めていくことが必要と考えております。
 このため、都は、ことし二月に立ち上げたワクチンチームにおきまして、区市町村や関係団体等と緊密に連携をとりながら、接種の促進を図ってまいりました。都がこれから設置する大規模接種会場の選定に当たりましても、区市町村の接種計画や地域バランスなどを考慮しながら、ワクチンチームも活用いたしまして具体的に検討してまいります。
 一日も早い接種の完了に向けまして、区市町村や関係団体等と一丸となって全力で取り組んでまいります。
 次に、新型コロナワクチンの接種についてであります。
 新型コロナウイルス感染症を抑え込んでいく、まさにゲームチェンジャーとして多くの方が心待ちにしているのがワクチンでありまして、まずは希望する全ての方のワクチン接種が完了する、そのことが現在の目指すべき一つの大きなゴールだと、このように考えております。
 こうしたことから、区市町村が実施しております住民接種とともに、都が今後、大規模接種施設を設置することで、ワクチン接種のさらなるスピードアップを図ることが重要であり、引き続き、国や区市町村とも連携しながら、全力で対策を講じてまいります。
 また、東京iCDCの専門家からは、感染症に対する集団免疫の獲得には人口の一定割合の接種が必要であって、新型コロナウイルスに関しても、より多くの方への接種がなされることが望ましいと、このように伺っております。
 東京二〇二〇大会についてであります。
 大会を成功に導くためには、安全・安心な環境を整えることが最優先であり、実効性のあるコロナ対策を行うことが重要であります。
 そのため、都、国、組織委員会等で構成されますコロナ対策調整会議において、専門家も参画し、水際対策、入国後の行動、健康管理の徹底など、幅広く議論を行いまして、その結果を選手、大会関係者が守るべきルールとしてプレーブックにまとめております。
 ことしの四月には、変異株に対応いたしました対策の具体化を行ったところでありまして、今後さらに、テストイベントや最新の知見をもとにいたしまして、最終版を策定いたします。
 これらの取り組みは、大会参加者はもとより、日本に居住する方の安全を守るためのものでもあり、WHOからも、リスク管理を確実にするための正しい判断と取り組みへの努力として評価をされているところであります。
 海外から来日する大会関係者につきましては、IOC、IPCと、これまでも五者協議や調整委員会を初めとしたさまざまな場面で議論をいたしまして、都としての考えや意見を主張しております。そして、約十八万人から七万八千人と来日人数を半減以下にするなどの削減の徹底を行いました。
 今後とも、関係者の精査や行動管理、健康管理の徹底を強く求めてまいります。
 また、大会時の医療体制につきましては、引き続き、地域の医療への影響が出ないよう丁寧に調整をしてまいります。
 今後とも、感染の再拡大を防ぎ、徹底的に抑え込むため、現下のコロナ対策に全力で取り組むとともに、国、組織委員会を初め、IOC、IPCなど全ての関係機関と一層強く連携をいたしまして、また協力をしまして、安全・安心な大会の開催に向けて着実に準備を進めてまいります。
 財源の確保についてのご指摘がございました。
 新型コロナウイルス感染症対策は、現下の都政におきまして、総力を挙げて取り組むべき課題であり、感染拡大を阻止する対策や都民、中小事業者のセーフティーネット対策など、必要な取り組みを実施していくことが求められております。
 同時に、少子高齢化への対応を初め、多岐にわたる都政の諸課題の解決に向けまして、着実かつ安定的に取り組みを進めていくことが必要であります。
 こうした状況を踏まえまして、今後とも、都有財産について最適な利活用を図り、財政環境が厳しさを増す中において、歳入、歳出の両面から不断の見直しを徹底した上で、昨年度決算の状況を見極めながら、基金や都債などの財政対応力を有効に活用して、戦略的な財政運営に取り組んでまいります。
 個人都民税の減税についてのご質問がありました。
 個人都民税は、住民が地域社会の費用を広く負担するという考え方から設けられているわけであります。また、個人都民税の税収は、都税収入の約二割を占めておりまして、財政運営上、重要な役割を果たしております。
 税制面では、高額の所得者ほど減税額が大きくなる一方で、所得が一定以下の方に対しては効果が及ばないなど、税の公平性の観点から課題があるものと認識もいたしております。
 都としては、引き続き、コロナ禍におきまして厳しい境遇にある方々に対しまして、さまざまな施策を講じて、都民の生活をしっかりと守ってまいりたいと考えております。
 なお、その他の質問につきましては、関係局長からの答弁とさせていただきます。
〔福祉保健局健康危機管理担当局長初宿和夫君登壇〕

○福祉保健局健康危機管理担当局長(初宿和夫君) 私からは、九点のご質問にお答えさせていただきます。
 まず、高齢者へのワクチン接種の早期完了についてでございます。
 高齢者接種の七月末の完了が困難と国の調査で回答した自治体では、現在、会場の増設や日程の追加などさまざまな工夫が行われており、都としても、これらの自治体の実情等を個別に伺い、会場となり得る都有施設等を紹介するなど、重点的に支援してございます。
 あわせて、こうした区市町村をさらに後押しするため、接種を担う医療従事者の確保について関係団体に協力を要請するとともに、より多くの診療所等にワクチン接種に携わっていただけるよう、協力金を支給する新たな支援を開始いたします。
 今後も、全ての区市町村で七月末までの高齢者接種の完了を目指し、ワクチン接種が迅速かつ円滑に進むよう、効果的できめ細かな支援を展開してまいります。
 次に、ワクチン接種促進支援事業についてでございます。
 この事業は、全ての区市町村で七月末までの高齢者接種の完了を目指し、高齢者が身近な医療機関で早期にワクチン接種を受けられるよう、都が接種にかかわる医療機関に協力金を支援するものでございます。
 この事業に関し、東京都市長会や東京都医師会等からは、医療機関の実情を踏まえ、一日当たりの接種回数を取り組みやすい回数とするなど、支給要件の弾力化を求める意見が寄せられております。
 今後、制度の運用に当たりましては、こうした関係団体の声も踏まえ、政策の効果を高められるよう検討してまいります。
 次に、ワクチン接種を担う医療人材の確保についてでございます。
 都は、優先接種対象者等への接種が円滑に行えますよう、東京都医師会等と連携して医師の確保に取り組んでおります。
 また、東京都看護協会と連携して潜在看護師の活用に取り組むほか、都内に勤務する歯科医師や東京都歯科医師会等に協力を依頼するとともに、歯科医師向けの筋肉内注射にかかわる実技研修の準備を進めております。
 あわせて、こうした接種にかかわります人材情報を集約し、会場ごとの人員配置や日程調整等を行う仕組みを早急に構築することで、より多くの医療人材の活用を図ってまいります。
 次に、接種会場の確保に係る支援についてでございます。
 都は、集団接種会場の確保に苦慮しております区市町村を支援するため、全ての区市町村から実情等を伺いますとともに、都有施設等の使用希望を継続的に調査しており、現在、五つの区市に都の施設等を無償で貸与しております。
 加えて、都内に所在いたします大学施設等を対象に、接種会場としての活用の可否について情報を収集し、依頼のありました区市町村に提供してございます。
 引き続き、住民接種の実施主体でございます区市町村において接種が円滑に進むよう、きめ細かく支援してまいります。
 次に、代々木ライブサイトを活用した接種会場についてでございます。
 この会場は、今月八日に開設いたします東京都築地ワクチン接種センターで一回目の接種を終えた方々が、確実かつ円滑に二回目の接種に臨めますよう、新たに設置するものでございます。使用期間につきましては、七月中を予定しており、現在、詳細について調整をしてございます。
 今後、ワクチン接種をさらに加速させるため、都として大規模接種会場を設置することについても、現在検討を進めております。
 次に、交通不便地での高齢者等へのワクチン接種についてでございます。
 きめ細かな接種体制を整え、在宅での介護が必要な高齢者や障害者が円滑にワクチン接種を受けられるようにすることは重要でございます。
 このため、都は、ワクチンチーム等を通じ、お話の西多摩地域の町村が抱える課題につきましても共有し、現在、東京都町村会を通じて医師や看護師等の派遣が必要となる自治体の具体的なニーズを確認しているところでございまして、今後、各自治体の求めに応じて個別に対応を検討してまいります。
 次に、高齢者以降の住民接種についてでございます。
 都が設置いたします大規模接種会場での対象につきましては、現在、交通機関従事者や保育従事者、教職員など、さまざまな要望をいただいております。
 今後、ワクチンチームにおいて、区市町村や関係団体等と情報共有や課題の把握などを行い、区市町村の接種計画との整合性を図りながら接種対象を決定し、早急に接種を進めてまいります。
 次に、新型コロナ感染症の医療提供体制についてでございます。
 都は、今後の感染拡大に備え、都が要請した場合に通常医療を制限することなどにより、新型コロナ患者のために転用する病床を含め、最大確保病床として六千四十四床まで確保することとしております。
 重症患者用の病床につきましては、段階的に確保を進め、入院中の重症者数が過去最多の百六十名となった本年一月には二百五十床確保いたしました。
 本年四月、今後の急速な感染拡大に対応できるよう、入院重点医療機関等に病床確保を要請し、現在、入院中の重症者数が過去最多の二倍になった場合にも受け入れ可能な三百七十三床を確保してございます。
 今後とも、患者の病状に応じました医療提供体制を着実に整備してまいります。
 最後に、ワクチン接種会場の設定についてでございます。
 都が実施いたします大規模接種施設につきましては、地域バランスや区市町村の接種計画などを考慮する必要があることから、会場の選定につきましては、ワクチンチームを活用し、区市町村と丁寧に調整をしてまいります。
〔病院経営本部長西山智之君登壇〕

○病院経営本部長(西山智之君) 都立、公社病院のワクチン接種への対応についてでございますが、ワクチン接種は感染対策の有効な手段であり、一層加速させることが重要でございます。
 そのため、都立、公社病院では、地域の医療従事者や高齢者等の速やかな接種に向けて、地区医師会や区市町村等の要請に応じまして、医師や看護師など医療従事者を五月末時点で延べ百五十名派遣してございます。また、四カ所の病院施設において地域の医療従事者や高齢者向けの接種を行ってございます。
 さらに、都が六月八日から新たに設置いたします東京都築地ワクチン接種センターにも医師等を派遣することとしてございます。
 今後とも、区市町村等と緊密に連携し、ワクチン接種が円滑に進むよう取り組んでまいります。
〔オリンピック・パラリンピック準備局長中村倫治君登壇〕

○オリンピック・パラリンピック準備局長(中村倫治君) 東京二〇二〇大会に関する二点のご質問にお答えいたします。
 まず、大会時の医療、検査体制についてでありますが、競技会場等の医療スタッフについては、組織委員会において合理化を進めまして、当初計画より全体で約三割削減し、一日当たりピーク時の医師、看護師は七百人から五百四十人となる見通しであります。現在、必要数の約八割を確保する見込みであります。
 さらに、地域医療やワクチン接種に支障のないよう、協力金の支給や勤務シフトの弾力化など、勤務条件、環境整備等にも配慮してまいります。
 選手等の入院につきましては、大会指定病院と組織委員会、保健衛生拠点等が連携いたしまして、的確に対応する体制を構築いたします。
 なお、選手等の検査につきましては、民間事業者と調整いたしまして、行政検査とは別に対応できる体制としております。
 引き続き、新型コロナの感染状況等を踏まえまして、地域医療に支障のない形で医療、検査体制を構築してまいります。
 次に、代々木公園のライブサイトについてでありますが、ライブサイトは、競技中継を観覧し、大会の感動と興奮を共有するとともに、開催都市として東京の魅力や各種文化発信等を行う重要な場であります。
 しかしながら、今月八日からワクチンの接種会場として使用される築地の車両基地が六月末で閉鎖されることから、二回目の接種を行う会場として七月中は代々木公園を使用することを検討しております。
 そのため、オリンピック期間中、代々木公園はライブサイトとしては使用いたしません。
 なお、八月以降、代々木公園をライブサイトで使用するかどうかにつきましては、ワクチン接種の進捗や大会の運営状況などを踏まえ、検討してまいります。
〔産業労働局長村松明典君登壇〕

○産業労働局長(村松明典君) 三点のご質問にお答えいたします。
 まず、協力金の申請や支給についてですが、厳しい経営状況が続く事業者に対しましては、速やかに協力金を支給していくことが重要でございます。
 このため、都は、協力金の申請及び審査の両面から必要な対策を講じてまいりました。
 具体的には、申請手順を動画でわかりやすく解説するとともに、ポータルサイト上にマイページ機能を設けることで、審査の進捗状況や着金予定などを申請者が確認できるような工夫を行っております。
 さらに今後は、関係局と連携し、営業実態や感染防止対策に係る提出書類を大幅に省略するなど、申請者の負担軽減を図ってまいります。また、民間の力を一層活用することで、審査体制及びコールセンターのさらなる拡充を行ってまいります。
 こうした取り組みにより、迅速な支給に努めてまいります。
 次に、中小企業に対する支援についてですが、厳しい経営環境が続く中小企業を支えるためには、経営安定と新たな事業展開に向けた支援が必要でございます。
 このため、都は、飲食店の時短営業等の影響を受けた酒類販売事業者に加え、外出自粛等の影響を受けた旅行関連事業者など、幅広い業種を対象とする支援制度を創設いたします。
 具体的には、売り上げが減少した事業者に国の月次支援金への上乗せ支給を行うほか、国制度では対象外となる事業者に対して、都独自に三カ月合計で最大三十万円を支給いたします。さらに、専門家による経営相談、新製品の開発に向けた設備投資や販路開拓への支援など、コロナ後を見据えた中小企業の成長を着実に後押しいたします。
 中小企業への支援を的確に行い、都内経済の回復を図ってまいります。
 最後に、女性の就業支援についてですが、コロナ禍では非正規雇用で働く多くの女性が職を失うなど厳しい雇用環境に置かれております。こうした女性の再就職支援では、給与等の収入面のほか、家庭との両立など、多様な就労ニーズを踏まえた支援が重要でございます。
 こうしたことから、都は現在、コロナ禍で離職を余儀なくされた方々を早期の再就職につなげるため、カウンセリングにより希望や適性を把握した上で、さまざまな業種の企業とのマッチング機会を提供する就職面接会を実施しております。
 今後、女性の就労機会のさらなる拡大に向けて、多様な就業スタイルに配慮した幅広い求人の開拓を進めるなど、女性一人一人のニーズを踏まえたきめ細かな再就職支援を展開してまいります。
〔総務局長黒沼靖君登壇〕

○総務局長(黒沼靖君) ライブハウス、クラブ等の遊興施設についてでございます。
 緊急事態措置におきまして、遊興施設に区分される施設につきましては、当該施設が酒類を提供する場合には休業を、その他の場合には営業時間を短縮して営業することを法律に基づいて要請してございます。
 施設の営業に当たりましては、それぞれの業界団体が作成したガイドライン等に基づき、感染防止対策に取り組んでいただいていると認識をしております。
 現在、新規陽性者数は漸減傾向にあるものの、人流の増加や変異株の影響などを踏まえると予断を許さず、今後の感染状況次第では措置を強化する必要もございます。
 こうした状況を踏まえ、都民、事業者、行政とが一体となり、感染症対策に全力で取り組んでまいります。

○議長(石川良一君) この際、議事の都合により、おおむね二十分間休憩いたします。
   午後三時三十七分休憩

   午後四時開議
○副議長(橘正剛君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 質問を続行いたします。
 百七番高倉良生君
〔百七番高倉良生君登壇〕

○百七番(高倉良生君) 都議会公明党を代表して質問します。
 新型コロナワクチン接種について、都内各自治体は、六十五歳以上の接種を七月中に終えるため、さまざまな工夫をし、都も都立、公社病院から医療人材を自治体に派遣して支援をしています。七月以降は基礎疾患のある方や六十歳以上の方、高齢者施設などの職員に接種が順次行われていきます。
 都は、国と連携をして、築地市場跡地を活用して、警視庁、東京消防庁の職員を対象に、六月八日から六月末まで、一時的に大規模会場での接種を決定し、五月二十八日から予約を受け付けています。
 そこで、この接種会場での知見を活用し、現在、感染者の中で最も多く、行動範囲も広い二十代の若者や学生に、二十三区と多摩地域に国や都の施設などによる大規模会場を設置し、医療人材派遣会社を活用したワクチン接種を効果的に実施していくべきと考えますが、知事の見解を伺います。
 都は現在、重症者用三百七十三床を含む入院病床五千五百九十四床を確保し、今後、六千四十四床まで引き上げるとしています。しかし、変異株の感染拡大によって、若い世代でも急速に重症化するケースが多く報告されており、さらなる病床の確保が求められています。
 国は、改めて都道府県に対し、感染者の大幅な増加を想定した医療提供体制の整備を求めており、特に感染拡大傾向の続く東京は、入院の必要な患者を速やかに受け入れられるよう、早急に取り組むべきと考えます。
 一方、高齢者や基礎疾患のある感染者は、治療が終わり回復しても、転院する病院や退院先が見つからず、入院が長期化することも病床逼迫の一因となっています。
 都は、医療機関に協力を要請し、現在約二百病院、約一千床の回復期支援病院を確保していますが、これらの病院からは、他の疾病患者や救急患者等の受け入れもあり、これ以上の病床確保は難しいとの声も聞かれます。
 こうした実情も踏まえ、今後の変異株による急速な感染拡大に備え、都は新たな回復期支援病院への参加協力を要請すべきです。あわせて都の見解を求めます。
 無症状や軽症者の療養施設として、都は現在、ホテル十三施設、合計五千四百九室を確保しています。しかし、家庭や仕事等の事情で在宅療養を選択する人が多いのも実情です。
 また、陽性判明から療養施設に入るまで時間がかかるとの声も寄せられています。感染力の強い変異株の急拡大が懸念される中で、在宅療養は家庭内感染の多発を招きかねず、容体急変への迅速な対応も難しくなります。
 都は、宿泊療養を徹底し、活用しやすくするために、療養施設に入るまでの待機期間の短縮化や、療養者への聞き取りを踏まえた療養環境の改善等に取り組むべきと考えますが、見解を求めます。
 大阪では、陽性患者が容体急変し、入院できずに死亡する例が多発しました。東京でも感染者数の急増や高どまりが続くと、病床確保が追いつかない事態も危惧されます。都では、自宅療養者の急変に備え、夜間、休日を含めた往診などを開始したことは評価します。
 しかし、訪問診療で入院が急ぎ必要とされた場合、速やかな入院が必要です。搬送先が決まらず、救急車で長時間待機するケースや、入院できずに自宅で亡くなる事態は絶対に起こしてはなりません。患者急増時には円滑に入院や療養につなぐとともに、急変時の受け入れ体制を確保することが必要です。
 そこで、感染者の急増や急変に備えた対応を早急に検討すべきだと考えますが、都の見解を求めます。
 次に、繁華街の商店街における感染症対策についてです。
 緊急事態宣言の終了後、繁華街の飲食店では酒類提供が可能となり、油断すればもとの感染状況に戻りかねません。そのため、感染を徹底的に抑え込む対策が不可欠です。とりわけ飲食店での会食はクラスターが発生しやすく、無症状の感染者を入店させないなど、水際対策が必要です。
 都は、都議会公明党の提案を受け、都内繁華街にある商店街で、飲食店の従業員や来客者を対象としたPCR検査の準備を進めていると聞いています。まずはこの検査をモデル的に実施し、そこで得られたノウハウ等を生かして、都内の繁華街での商店街におけるPCR検査を普及させ、感染症対策と経済活動を両立させていくべきと考えますが、都の見解を求めます。
 次に、奨学金返済の負担軽減についてです。
 現在、大学生の多くが奨学金を利用しています。貸与型の奨学金は、就職後に順次返済することになりますが、就職したばかりの若者にとって定期的な返済は大きな負担です。
 特に、コロナ禍により、大学を卒業しても就職できず、生活するのが精いっぱいで、とても奨学金の返済を行える状況にないという学生が増えています。
 他方、コロナ禍においても、ITや建設業、介護、保育、看護の分野では人手不足が生じ、若手人材の確保が重要な課題です。
 中でも介護の分野は、介護職員奨学金返済・育成支援事業により、事業者が奨学金返済相当額を手当等として支給した場合、支給額について六十万円を上限に都が補助しています。
 また、保育や看護の分野については、修学資金貸付事業があり、一定年数、保育や看護の業務に従事した場合、返済免除となります。しかし、中小企業への就労にはこのような制度がありません。
 そこで、奨学金を利用している学生の皆さんに対し、返済負担を軽減する支援策を都として検討すべきと考えますが、知事の見解を求めます。
 次に、中小企業等支援給付金についてです。
 緊急事態宣言に伴う休業や時短営業等の措置は、広く事業者の経営に影響を与えています。国は、月の売り上げが五〇%以上減少した事業者に対し、月次支援金の給付を行うこととしていますが、苦境に立たされているのは売り上げの減少が五〇%未満の事業者も同様です。
 五月六日、都議会公明党は小池知事に対し、経済活動の縮小等の影響を受けた事業者に支援が行き渡るよう、国の地方創生臨時交付金をもとに、事業収入が三〇%減少でも支給するなど、都独自の救援策を講じ、一時支援金も都として上乗せ支給するよう提案しました。
 これに応え、都が国の月次支援金を加算するとともに、その対象要件を緩和し、支援を拡大する都独自の支援給付金の創設を打ち出したことを評価します。
 そこで、今回の補正予算に計上された中小企業者等月次支援給付金の詳細について答弁を求めます。
 感染拡大による学校の休校期間は、子供たちの学習に大きな影響がありました。国のGIGAスクール構想で、小中学校における一人一台端末と学校内の通信環境が整備されましたが、教師から指導の仕方やセキュリティー対策等で困っているとの声を聞きます。
 教員が自信を持って授業に臨めるよう、ICT支援員の配置支援を今年度は重点目標として取り組むべきと考えますが、見解を求めます。
 次いで、子供食堂への支援についてです。
 各家庭の経済格差が広がる中、子供食堂の存在は大きな意義を持ちます。ただ、コロナ禍では対面での食事の提供が難しく、子供食堂を運営する方たちはさまざまな工夫をして配食や宅食のサービスを行い、これを通して家庭の生活状況を把握し、必要な支援につなげています。
 しかし、昨年度は、配食や宅食についても子供食堂の活動を継続できるように、年間で百七十万円の支援を都と区市町村で行ってきましたが、令和三年度には減額されました。
 このような状況を踏まえ、都議会公明党は五月六日に、小池知事に対して、子供食堂の配食や宅食サービスへの支援の強化を要望しました。昨年以上にコロナの感染が拡大している現状を考えれば、むしろ配食や宅食サービスへの支援を充実すべきと考えますが、都の見解を求めます。
 次に、生理の貧困についてです。
 生理用品の購入や利用ができない、いわゆる生理の貧困が世界各国で社会問題になっています。都議会公明党は予算特別委員会で取り上げ、知事は、関係する局の中で何ができるか今後検討すると答えました。また、三月十二日、教育長に対し、学校における生理用品の無償提供に関する緊急要望を行い、その際、工夫をして何らかの対応を検討していきたいとの回答がありました。
 都教育委員会においても、早期にこの課題解決に向けて取り組みを進めていくべきと考えますが、都立学校における生理用品の配備に向けた検討状況と今後の取り組みについて見解を求めます。
 次に、シルバーパスについてです。
 都は昨年度、シルバーパスの一斉更新について、感染拡大防止のため、会場方式から郵送方式に切りかえて実施し、高齢者が安心して更新手続を行うことができました。これを踏まえ、都議会公明党は、本年九月の一斉更新においても郵送方式で行うよう、四月三十日に知事に要望しています。
 そこで、昨年度の郵送方式の実施状況と今年度の取り組みについて見解を求めます。
 次に、東京二〇二〇大会についてです。
 大会開催まであと五十一日となりました。大会時には海外から選手、大会関係者を合わせて数万人が来日します。本大会は、新型コロナの影響で、オリンピックの長い歴史の中で初めて延期を余儀なくされました。そのため、新型コロナ対策については世界中の注目を集めており、万全の対策を講じることが極めて重要です。
 そこで、安全な大会開催に向けた道筋を、数値を含め明確に示すべきです。知事の見解を求めます。
 観客を案内する役割を担うシティキャストは、気軽に大会へ参加できるボランティアとして、多くの都民、国民が参加しています。
 一方、都の昨年の調査によると、シティキャストのうち、新型コロナを心配する方は回答者の八割に上ります。そのため、シティキャストに対しては検査を行うことが一層安全性を高めることにつながると考えます。それは活動する地域の安全・安心にとっても重要なことです。
 そこで、シティキャストについて、検査の実施も含め、コロナ対策を万全にする必要があると考えますが、都の見解を求めます。
 四月には三回目の緊急事態宣言が出され、文化活動にも多大な制約が生まれています。都は、文化の祭典でもある東京二〇二〇大会に向け準備を行ってきましたが、昨年の大会延期に伴い、文化プログラムについても延期や中止を余儀なくされています。
 外出自粛や時短、休業要請などによる心の疲弊が広がり、大会の開催そのものへの反発も広がりつつあります。人々の心を楽しませ、心を豊かにする、決して欠かすことのできない文化活動を今こそ盛り上げていくべきです。
 こうした観点から、スポーツと両輪の関係にある文化プログラムを着実に実施して、大会を成功に導くとともに、多くの都民が文化芸術に触れる機会を拡大するための仕組みをつくるべきです。見解を求めます。
 次に、国連決議として採択されたオリンピック休戦について質問します。
 紀元前八世紀に始まった古代オリンピックでは、大会前後を休戦期間と定め、競技者と観客の安全が保障されたため、千二百年にわたり繁栄しました。
 その後、一八九六年に近代オリンピックとして復活する際、クーベルタン男爵は、古代オリンピックに倣い、スポーツを通じて世界平和に貢献することを目指しました。この精神は東京大会にも引き継がれ、日本からの提出に百八十六カ国が賛同し、国連でオリンピック休戦決議が採択されて初めての大会となるのが東京大会です。
 世界では今も紛争やテロにより、多くのとうとき人命が奪われております。大会の開催を通じて世界平和を希求することは、オリンピック・パラリンピックだけが有する価値であり、恒久平和を願う日本、そしてその首都東京こそが平和のメッセージを発信するときです。平和の祭典としての取り組み状況について、明確な答弁を求めます。
 都には、オリンピック憲章にうたわれる人権尊重の理念実現を目指す条例があります。
 都議会公明党は、この条例に魂を入れる取り組みとして、同性パートナーシップ制度の実現を本会議や予算特別委員会で主張してきました。
 五月三十一日の総務委員会で、我が党議員が紹介議員となった請願が趣旨採択されました。
 都はこれを踏まえ、制度創設に踏み出すべきと考えますが、知事に見解を求めます。
 次に、東京都こども基本条例についてです。
 第一回定例会において、都議会公明党が主導し、全会一致で可決成立した東京都こども基本条例が四月一日施行されました。
 この条例は、子どもの権利条約の精神にのっとり、子供施策を総合的に推進することを都の責務と定めたものです。特に子供局の設置など、総合的に推進するための体制や、子供が意見を表明し、施策へと反映されるための方策など、都として検討を進めることが重要です。
 また、子供たちが子供の権利について知ることができ、学ぶことができるリーフレットなどの作成も必要です。
 そこで、東京都こども基本条例が施行されたことによる都の取り組みについて見解を求めます。
 次に、ヤングケアラーについてです。
 厚生労働省が四月に公表した初の全国調査によると、公立中学二年生や公立高校二年生の約二十人に一人が家族の世話をするヤングケアラーであることが明らかになりました。平日に一日四時間、家族の世話をして、学習や部活、自分の時間が持てないなど、子供が厳しい状況に置かれています。
 ヤングケアラーの子供は家族の世話を当たり前と考え、自分からいい出さない現状があり、教師が家庭訪問して発覚するケースが見受けられます。
 特に、親が病気の場合、介護施設や医療機関との協力も欠かせません。
 教師がケアラーを見つけて支援につなげる仕組みが必要です。教師のケアラー支援の研修会を行い、子供への支援を強化すべきと考えますが、都教育委員会の見解を求めます。
 また、教育と福祉分野の連携強化が必要です。ワンストップの窓口設置など、教育部門と福祉部門の連携について見解を求めます。
 次に、不妊治療についてです。
 昨年九月、公明党が長年主張してきた不妊治療の保険適用が、来年、二〇二二年四月から実施されることが決まりました。それまでの支援策として、現行の助成制度を大幅に拡充し、ことし一月一日以降に終了した治療は、所得制限を撤廃し、助成額も一回三十万円まで増額、助成回数は子供一人当たり六回までに見直されました。さらに、事実婚のカップルも対象に加わります。
 公明党は、出産を望む方々が安心して産み育てられる環境をつくることを重要視し、経済的理由で治療を受けられない環境を断じてつくってはならないとの思いで推進してきました。
 現在、体外受精などの不妊治療は、大学病院や民間医療機関等が中心に医療を提供していますが、治療費が高額なため、公費助成があっても負担感は大きくなっています。不妊治療の経済的負担の軽減は、子供が欲しいと願う方々の励みになります。
 地域医療を担い、都民に身近な都立、公社病院においても、この機を捉え、民間医療機関との役割分担を図りながら、不妊治療により一層取り組むことが重要です。都の見解を求めます。
 次に、動物施策についてです。
 本年三月、東京都動物愛護管理推進計画、ハルスプランが改正されました。背景には、国の動物愛護管理法及び基本指針の改正や、都における今後の動物愛護管理行政のあり方を検討した審議会の答申も反映され、我が党が一貫して求めてきた共生社会への実現に向け、大きな前進です。
 必要な施策を推進するために中核を担う拠点が動物愛護相談センターです。現在、都のセンター三施設は老朽化ということもあり、再整備が必要です。ことしの予算特別委員会での我が党の質問に対し、共生型の施設整備も本年度より具体的な検討に入るとの答弁があり、大いに期待するところです。
 そこで、本計画のもとでの今後の取り組みについて、都の見解を求めます。
 教育現場のパワハラで深く傷つき、悩んでいる教師は多く、鬱状態で休職になるケースもあります。都のアンケート調査では、二割の教師がパワハラを受けたと回答しています。
 パワハラ対策について、二〇一二年には厚生労働省から行為類型も発表、二〇一九年五月には労働施策総合推進法が改正されています。
 パワハラ問題の解決に当たっては、コンプライアンスを強化し、第三者による検討委員会の設置が必要と考えます。知事の見解を求めます。
 小池知事が都議会公明党の主張を十分に踏まえ、区市町村への支援などを強化し、待機児童解消に向けた保育の受け皿づくりが進んでいることを評価いたします。
 一方、最近、共産党が、平成二十五年第三回定例会で保育所の用地購入補助を設ける条例案を提出したことで、認可保育所増設に大きく貢献したと、党首を先頭に喧伝しています。
 この条例案は、公立と社会福祉法人立の保育所のみを対象とするものであり、圧倒的多数で否決されて、空振りに終わったにもかかわらず、この条例案を受けて都が認可保育所増設へとかじを切ったとしており、それにより認可保育所が増えたといい張っています。
 そこで伺いますが、そもそもこうしたことを受けて、都が認可保育所増設にかじを切ったという事実はあるのかないのか、また、現在、保育所の用地購入補助は行っているのか、答弁を求めます。
 共産党は一貫して公設の認可保育所増設を主張し、都が進める多様な保育サービスを否定してきています。株式会社などの私立保育所を安上がりな保育、園庭がないなどと批判しています。しかし、現在増えている認可保育所の多くは私立の認可保育所ではないでしょうか。
 そこで、小池知事が就任した平成二十八年度と昨年四月の都内における認可保育所の設置数と主な設置主体の内訳を伺います。
 あわせて、梶原副知事の答弁を求め、質問を終わります。(拍手)
〔知事小池百合子君登壇〕

○知事(小池百合子君) 高倉良生議員の代表質問にお答えいたします。
 まず、大規模接種会場を活用したワクチンの接種についてでございます。
 ワクチンは新型コロナウイルス感染症を抑え込んでいくための有効な手段であり、まさにゲームチェンジャーであります。
 そのため、都は今月の八日から、東京二〇二〇大会の会場施設を活用した東京都築地ワクチン接種センターを開設いたしまして、警察、消防関係者等を対象に接種を開始いたします。
 また、ワクチン接種をさらに加速させるため、今後の大規模接種会場の設置についても現在検討を進めております。
 その対象につきましては、エッセンシャルワーカーや教育関係者、交通、運輸業務の従事者など、さまざまなご提案や要望をいただいておりまして、専門家の方からは、行動範囲の広い二十代の若者などへの接種も選択肢の一つと伺っております。
 会場の設置場所につきましても、地域のバランスなどを考慮する必要があることから、ワクチンチームも活用しながら、早急に区市町村と調整をしてまいります。
 また、東京都看護協会や歯科医師会、お申し出をいただいた有志の方に接種への協力を依頼するとともに、医療人材派遣会社も活用しまして、接種を担う医療人材の確保を進めてまいります。
 区市町村や関係団体等と引き続き連携をしながら、一日も早い接種の完了に向け、全力で取り組んでまいります。
 次に、中小企業の人材確保等についてでございます。
 デジタル社会の進展や労働力人口の減少が見込まれる中、ITや建設などの業界におきましては人手不足が大きな課題となっております。
 とりわけ採用活動に十分な経費や時間をかけることができない中小企業の状況は深刻でありまして、将来、企業の中核として経営やマネジメントを担う優秀な若手人材の確保は喫緊の課題であります。
 こうした中、都はこれまで、業界団体と連携した採用活動の支援や職業訓練等による人材育成などに取り組んでまいりました。
 一方、現在、大学等で学んでいる学生の中には奨学金の受給者も多く、コロナ禍で職につくことができない方や収入に余裕がない方などにとりまして、奨学金の返済が負担になっているという調査結果もございます。
 今後、都内産業の動向や業態、業種の就業状況を見据えまして、人材確保に課題を抱える中小企業と奨学金返済負担の軽減を必要とする若者の双方に効果的な方策を検討してまいります。
 次に、東京二〇二〇大会についてでございます。
 史上初の延期となりました大会を成功に導くためには、安全・安心な環境を整えることが最優先でございます。実効性のあるコロナ対策を行うことは重要であります。
 そのため、都、国、組織委員会等で構成されますコロナ対策調整会議におきまして、専門家も参画し、水際対策、入国後の行動、健康管理の徹底など、国内外の国際大会やプロスポーツで得られた知見も踏まえながら、幅広く議論を行っておりまして、その結果を選手、大会関係者が守るべきルールとしてプレーブックにまとめております。
 ことしの四月に、選手村滞在期間を競技終了後二日後までにするなど最短にするほか、入国前検査を複数回にするなど、変異株に対応した対策の具体化を行ったところでありまして、今後さらに、テストイベントや最新の知見をもとに最終版を策定いたします。
 これらの取り組みですが、大会参加者はもとより、日本に居住する方の安全を守るためのものでもございまして、WHOからも、リスク管理を確実にするための正しい判断と取り組みへの努力として評価をされています。
 なお、最近のテストイベント等におきましては、海外アスリートなどを含めまして七百人以上が参加しましたけれども、陽性者は空港検疫で隔離された一名のみでございました。
 海外から来日する大会関係者につきましては、安全・安心な大会を実現するために、IOC、IPCに対しまして、約十八万人から七万八千人と来日人数を半減以下にするなどの削減の徹底、行動管理、健康管理の徹底を求めております。
 また、大会時の医療体制につきましては、引き続き、地域の医療への影響が出ないように丁寧に調整をしてまいります。
 引き続き、感染の再拡大を防ぎ、徹底的に抑え込むため、現下のコロナ対策に全力で取り組むとともに、関係機関と連携協力をいたしまして、安全・安心な大会の開催に向けて着実に準備を進めてまいります。
 同性パートナーシップ制度の推進についてのお尋ねでございます。
 いかなる種類の差別も許されないというオリンピック憲章にうたわれる人権尊重の理念を広く浸透させていく上で、全ての都民が個人として尊重されることが重要であります。
 都はこれまで、性自認及び性的指向に関する基本計画を策定いたしまして、性的マイノリティーの方々を対象とした取り組みを進めるとともに、同性パートナーシップ制度について、導入事例などの情報収集を行ってまいりました。
 パートナーシップ制度につきましては、婚姻関係にかかわるものでございますが、関係法令等との整合のもとでこの制度を導入することで、性的マイノリティー当事者の人権の尊重が図られ、多様な性に関する都民の理解も進むという効果が期待できます。
 今年度、当事者の切実な声や都民の意見を幅広く把握するための実態調査を実施いたしまして、都としての同性パートナーシップ制度の検討を進めてまいります。
 その他のご質問につきましては、副知事、教育長及び関係局長からの答弁といたします。
〔副知事梶原洋君登壇〕

○副知事(梶原洋君) 保育サービスに関する二点のご質問にお答えをいたします。
 まず、保育サービスの充実についてでありますが、保育の実施主体である区市町村が認可保育所、認証保育所、認定こども園、小規模保育、家庭的保育など、地域のさまざまな保育資源を活用して整備する、こうした考えのもと、都は保育サービスを整備する区市町村の取り組みを支援してきており、現在もこの考えに変わりはございません。
 また、これまで都は、平成二十年度に開始した保育サービス拡充緊急三カ年事業以降、次世代育成支援東京都行動計画(後期)や東京都子供・子育て支援総合計画等におきまして、保育サービス利用児童数等の具体的な目標数を定め、取り組みを進めてまいりました。
 さらに、小池知事就任後は、待機児童解消を都政の最重要課題の一つに位置づけ、就任直後の平成二十八年九月には、待機児童解消に向けた緊急対策を策定いたしました。
 それ以降、保育所等の整備促進、人材の確保・定着の支援、利用者支援の充実の三つを柱に、保育サービスの拡充に取り組み、平成二十八年度当初予算では九百七十八億円であった保育関係予算は、今年度一千九百八十四億円と倍増しております。
 こうした取り組みの結果、平成二十八年四月に八千四百六十六人であった待機児童数は、本年四月、速報値ベースで千人を切る見込みとなっております。
 なお、保育所の用地購入費補助については、これまで行っておりません。
 次に、認可保育所の設置数についてでありますが、都内の認可保育所の設置数は、平成二十八年四月の二千三百四十二カ所から令和二年四月には三千三百二十五カ所となり、九百八十三カ所増加いたしました。
 その内訳を見ますと、この間、公立保育所は九百一カ所から八百三十八カ所に減少する一方、私立保育所は一千四百四十一カ所から二千四百八十七カ所に増加しております。
 また、私立保育所の主な設置主体別の内訳は、社会福祉法人が九百四十三カ所から一千二百七カ所へと二百六十四カ所の増、株式会社が三百八十二カ所から一千百四カ所へと七百二十二カ所の大幅な増加となっております。
〔教育長藤田裕司君登壇〕

○教育長(藤田裕司君) 四点のご質問にお答えいたします。
 初めに、公立小中学校のICT支援員の配置状況についてでございますが、全ての区市町村で一人一台端末が整備されましたことから、今後は、これまでの授業にデジタルを組み込み、学習活動を一層充実させていくことが必要でございます。
 このため、都教育委員会は、今年度も端末導入後の円滑な活用を支援する一校一名の支援員の配置を可能とする取り組みを継続し、区市町村教育委員会を支援しております。
 これまで四十六の区市町村が活用しており、各学校に配置された支援員は、端末の設定や校内での教員研修、授業等で教員と連携しながら端末活用の促進を図っているところでございます。
 今後、こうした取り組みに加え、全教員のデジタル活用能力の向上を図るため、各校での中核となる教員向けの研修を実施し、校内での利活用推進体制の構築を図り、児童生徒の学習の充実に向け、取り組んでまいります。
 次に、都立学校における生理用品の配備についてでございますが、これまで学校の保健室では、児童生徒の必要に応じて、養護教諭等から生理用品の提供を行っております。
 今般のコロナ禍により、経済的な理由等で入手が難しい子供たちがいることが浮き彫りになったところでございます。
 こうしたことから、議員ご指摘のとおり、都立学校においても児童生徒がいつでも入手できる環境を整える必要がございます。
 そのため、本年五月から都立学校七校の女性用トイレに先行して生理用品を配備し、配置場所や補給方法など、管理上の課題の整理等を進めております。
 今後は、これらの先行実施校での取り組み状況を踏まえ、児童生徒が安心して学校生活を過ごせるよう、本年九月から全校で実施してまいります。
 次に、教師のヤングケアラーへの支援についてでございますが、教職員は日常的に子供と接していることから、子供や家庭が抱えるさまざまな課題を早期に発見し、スクールソーシャルワーカー等と連携しながら、福祉等の支援につなげてまいりました。国の調査で明らかとなりましたヤングケアラーにつきましても、同様の取り組みを進めていく必要がございます。
 これまで都教育委員会は、子供を取り巻く状況を把握するためのアンケート例として、学校生活のほかに家庭や家族等に関する質問項目を加え、学校が子供の小さな変化を見逃さないよう促してまいりました。
 今後、教職員がヤングケアラーの現状について理解を深められるよう、スクールソーシャルワーカー等と連携して対応した事例等を生活指導担当教員の連絡会で共有し、各学校の研修等で理解促進を図るなど、子供への支援を強化してまいります。
 最後に、学校現場におけるパワーハラスメント対策についてでございますが、悩みを抱える教員がいつでも安心して相談できる窓口を整備するとともに、解決を図る仕組みを確実に機能させていくことが重要でございます。
 これまで都教育委員会では、都立学校の教職員に対しては、学校経営支援センターに相談窓口を設置いたしましたほか、都の外部弁護士による電話相談など、第三者への相談も可能である旨を周知しております。
 また、昨年度には、全公立学校の教職員を対象といたしまして、電子メールによる相談受け付けを導入し、相談しやすい環境を整えてきたところでございます。
 今後、相談者の思いを受けとめ、解決に向けて適切に対応できるよう、第三者のさらなる活用について検討してまいります。
 こうした取り組みによりまして、教職員の働きやすい学校現場の実現を図ってまいります。
〔福祉保健局健康危機管理担当局長初宿和夫君登壇〕

○福祉保健局健康危機管理担当局長(初宿和夫君) 四点のご質問にお答えいたします。
 まず、新型コロナ感染症の医療提供体制についてでございます。
 都は、今後の感染拡大に備え、都が要請した場合に、通常医療を制限することなどにより、新型コロナ患者のために転用する病床を含め、最大確保病床として六千四十四床まで確保することとしております。
 加えて、これらの病床を有効に活用するため、新型コロナ治療後で回復期の患者の転院を受け入れる病床を、回復期支援病院で約千床確保してございます。
 引き続き、感染状況や各医療機関の実情を踏まえ、病床の転用を要請してまいりますとともに、回復期支援病院につきましても、患者の受け入れ謝金や、転院搬送経費などの支援策を活用しながら、説明会や個別の働きかけにより新規参加を呼びかけ、さらなる病床の確保を進めるなど、患者の病状に応じた医療提供体制を着実に整備してまいります。
 次に、宿泊療養施設の利用促進についてでございます。
 都は、軽症者等について宿泊療養を原則とし、対象となる方に直接、宿泊療養の趣旨などを丁寧に説明し、理解を求めており、現在、保健所から依頼を受けた翌日には全ての方が宿泊療養施設に入所可能となってございます。
 本年四月からは、高齢者と同居している方など、家庭内感染のリスクが高い方などが保健所から依頼を受けたその日に入所できるよう、手続に要する時間を短縮し、これまで二百人以上の方が即日に入所するなど、より早期の入所が可能となってございます。
 また、入所者のアンケート調査結果を踏まえ、食事内容の見直しなど療養環境の改善を進めていくこととしており、今後とも宿泊療養施設の利用促進に取り組んでまいります。
 次に、新型コロナ陽性者の急増や急変に備えた対応でございます。
 都は現在、療養、入院判断フローを活用して、入院や宿泊療養の円滑な調整や判定を行っているほか、新規陽性者数が急増する事態に備え、フローの運用について、専門家や関係機関等と意見交換しております。
 また、本年四月から、東京都医師会や、夜間、休日に往診等を実施している事業者と連携し、自宅療養者の体調が悪化した際に、医師による速やかな電話、オンライン診療や往診を開始するとともに、往診する医師が緊急時に活用できるよう、酸素濃縮装置の確保も進めております。
 さらに、自宅等で療養中の患者が急変した場合の救急搬送先として、都立、公社病院を中心に受け入れ体制を確保するなど、引き続き、患者の急増、急変時にも適切に医療を提供できる体制の整備に取り組んでまいります。
 最後に、動物愛護管理施策の今後の取り組みについてでございます。
 動物愛護管理法の改正や動物愛護管理審議会の答申を踏まえ、本年三月に改定いたしました動物愛護管理推進計画では、施策展開の方向性として、動物の適正飼養の啓発と徹底、動物の致死処分数のさらなる減少を目指した取り組みの推進、事業者等による動物の適正な取り扱いの推進、動物由来感染症・災害時への対応強化の四つを掲げてございます。
 また、これら施策の推進の中核を担う動物愛護相談センターにつきましては、機能強化に取り組むこととしてございます。
 今後、本計画に基づき、都民、事業者、ボランティア、獣医師会等の関係団体や区市町村と連携しながら、人と動物との調和のとれた共生社会の実現に向け、動物愛護管理施策を推進してまいります。
〔産業労働局長村松明典君登壇〕

○産業労働局長(村松明典君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、商店街の感染症対策の後押しについてですが、商店街は身近な買い物や飲食の場として、人々が交流する地域コミュニティの中心であり、感染症対策の徹底と経済活動を両立させていくことは重要でございます。
 このため、現在都では、繁華街にある商店街の協力を得て、まだ発熱等の症状がない段階でのPCR検査のモデル実施に向けて準備を進めているところでございます。
 具体的には、検査ブースを設けて、飲食店等の従業員や来街者から検体を採取し、原則翌日に検査結果を通知する仕組みを検討しております。
 今後、モデル事例の成果を検証し、多くの商店街がPCR検査を用いた感染拡大防止に取り組めるよう支援してまいります。
 次に、東京都中小企業者等月次支援給付金についてですが、都内中小企業の経営環境は依然として厳しく、都の景況調査では、新型コロナ感染症の発生前と比較し、約四割の事業者が三〇%以上売り上げを減少させております。
 このため、都は、臨時交付金を活用し、国の月次支援金の支給要件である五〇%以上の売り上げ減少を三〇%以上まで緩和いたします。その際、都独自で六月までの三カ月分で最大三十万円を支給するなど、国の制度では対象とならない中小企業についても幅広く支援いたします。
 また、国の月次支援金に、酒類販売事業者には三カ月合計で最大六十万円、その他の事業者には十五万円を上乗せすることで、売り上げが大きく減少した中小企業へのサポートも充実いたします。
 今後とも、緊急事態措置等の影響を受けた中小企業の経営を着実に下支えしてまいります。
〔福祉保健局長吉村憲彦君登壇〕

○福祉保健局長(吉村憲彦君) 四点のご質問にお答えいたします。
 まず、子供食堂への支援についてでございますが、都は昨年度、コロナ禍においても、子供食堂が食事の提供を通じて子供たちの生活状況を把握できるよう、クーラーボックスなどの資機材の購入といったイニシャルコストも含め、配食、宅食の実施に必要な経費を支援してまいりました。
 今年度は、主に集合して食事をする本来の子供食堂への支援を予定しておりましたが、第三回目の緊急事態宣言が発令されるなど、依然として厳しい状況が続く中、食堂の開催にかえて配食、宅食が増えており、御会派の要望も踏まえ、今回、緊急対応策として、包括補助の中で、配食、宅食への補助を年十二万円から六十万円に見直し、補助率十分の十で支援いたします。
 今後も、区市町村と連携して、子供と家庭を必要な支援につなげる子供食堂の取り組みを支援してまいります。
 次に、シルバーパスの一斉更新についてでございますが、例年九月に都内各地に会場を設置し、利用者に新しいパスを発行しておりますが、昨年度は、会場での新型コロナウイルス感染症の感染リスクを考慮し、郵送方式により約九十四万人分のパスを更新いたしました。
 今年度も、コロナ禍における高齢者の心理的不安等を考慮し、昨年度と同様、郵送による一斉更新を実施するため、必要な経費を今回の補正予算案に計上しており、対象者約百四万人へ八月中に更新案内等を発送し、九月末までに新しいパスを郵送することとしております。
 実施に当たりましては、「広報東京都」やホームページ、ポスターなどのさまざまな媒体を活用して周知を図るとともに、専用のコールセンターを開設するなど、利用者が円滑に更新手続を行えるよう取り組んでまいります。
 次に、東京都こども基本条例の施行に伴う都の取り組みについてでございますが、都の施策全般について、子供の目線に立って推進するという条例の趣旨を実現するため、本年四月、子供・子育て施策推進本部に、庁内二十二局、三十五名から成る部会を設置し、各局が連携して取り組みを進めることといたしました。
 また、都の現状を把握するため、各局での子供を対象とした広報広聴の状況など、調査を実施するとともに、子供の意見表明や、学校や地域社会などへの参加促進の考え方等について、有識者にヒアリングを実施しております。
 今後、これらを踏まえまして、未来の東京戦略に掲げる子供政策のバージョンアップに向け、子供の視点を施策に反映する仕組みや、子供にわかりやすく条例の内容を伝える普及啓発の手法について検討してまいります。
 最後に、ヤングケアラーについてでございますが、ヤングケアラーは、本人や家族に自覚がないなどの理由から、支援が必要であっても表面化しにくいといわれております。こうした子供を早期に発見し、適切な支援につなげるには、福祉、教育などさまざまな関係機関が緊密に連携することが必要でございます。
 そのため、都は現在、子供・子育て施策推進本部のもとに、関係各局で構成する連絡会を立ち上げる準備を進めております。
 今後、ヤングケアラーと思われる子供やその家庭を早期に把握し、状況に応じた適切なサービスにつなげられるよう、相談支援体制の充実や、福祉、教育を初めとする関係機関の連携のあり方などについて、具体的に検討してまいります。
〔オリンピック・パラリンピック準備局長中村倫治君登壇〕

○オリンピック・パラリンピック準備局長(中村倫治君) 東京二〇二〇大会に関する二点のご質問にお答えいたします。
 まず、シティキャストのコロナ対策についてであります。
 シティキャストの活動に当たりましては、感染予防マニュアルにのっとり、検温や体調の管理、体調不良時の活動回避、マスク着用や手洗い、手指消毒の徹底などの対策を着実に実施していきます。
 また、検査は、無症状感染者のスクリーニングを行えることから、本人の健康管理はもとより、周囲への感染防止にもつながる点で効果があります。
 このため、現在、変異株に対応した追加的対策として、大会関係者に対する検査のあり方について、国や組織委員会と実務的な調整を行っております。
 今後、この調整状況や観客数の検討状況も踏まえまして、検査の実施も含め、シティキャストの効果的なコロナ対策について検討してまいります。
 次に、二〇二〇大会における平和への取り組みについてであります。
 オリンピック憲章では、平和な社会の推進がうたわれており、民族や国境を越えた平和の祭典として大会を成功させ、次世代に引き継ぐことが重要であります。
 これまでも、国連総会で五十九日間のオリンピック休戦決議の採択や、難民選手団の参加が実現するほか、ボランティア研修を通じ大会と平和についての理解を深めるなど、組織委員会等と連携して取り組んでまいりました。
 大会中には、選手が平和への祈りを込めてサインするモニュメントである休戦ムラールを選手村に設置するほか、日比谷公園での各国大使館等による文化発信を通じ、国際理解を促進いたします。
 組織委員会の橋本会長も、国際オリンピック休戦センターの理事に就任しておりまして、組織委員会とともに、世界へ平和のメッセージを伝えてまいります。
〔生活文化局長野間達也君登壇〕

○生活文化局長(野間達也君) 文化芸術振興についてでございますが、文化芸術は、都市の魅力を形成する要素となるだけではなく、人々を支え、感動や生きる喜びをもたらす極めて重要なものでございます。
 これまで都は、コロナ禍において、文化活動の担い手であるアーティストやスタッフ等を支援するため、アートにエールを!東京プロジェクトを実施してきました。
 また、オリンピック・パラリンピックに向け、多彩な文化プログラムを、感染対策を十分講じながら開催し、オンライン配信なども活用し、広く世界に発信してまいります。
 今年度後半には、多くの都民が文化芸術に触れていただけるよう、音楽や演劇、映画、伝統芸能など幅広い分野のアーティストや団体が参加できる大規模なフェスティバル等への支援を行います。
 開催に当たりましては、誰もが気軽に参加できるイベントとなるよう工夫を凝らしてまいります。
〔病院経営本部長西山智之君登壇〕

○病院経営本部長(西山智之君) 都立、公社病院での不妊治療についてでございますが、不妊治療には、現在保険適用であります排卵誘発療法などと、保険適用外となります体外受精や顕微授精などがございます。
 体外受精や顕微授精などの不妊治療を実施するためには、生殖医療専門医などの人材を確保するとともに、培養器などを備えた胚培養施設や、専門の外来ブースの整備が必要でございます。
 現在、都立、公社病院では、墨東病院や豊島病院などにおいて、治療を受けるに当たり不安を持つ方への丁寧な相談対応や、不妊症の原因検査を行い、その結果に応じ、排卵誘発療法などの治療を行ってございます。
 今後、産科のある都立、公社病院で生殖医療や生殖心理等の専門人材の育成や確保を進めることなどによりまして、相談や診療体制のさらなる充実強化を図るとともに、他の医療機関との連携を強化してまいります。

○副議長(橘正剛君) 七十九番曽根はじめ君
〔七十九番曽根はじめ君登壇〕
〔副議長退席、議長着席〕

○七十九番(曽根はじめ君) 日本共産党都議団を代表して質問します。
 まず、新型コロナ対策です。五つの提案をします。
 第一に、この夏の五輪を中止し、コロナ対策に集中することです。
 緊急事態宣言がまた延長されました。ことしに入って五月末までに、緊急事態宣言は百十日間、蔓延防止措置を入れると百二十三日間に及びます。
 それでも感染を抑止できず、感染状況も医療提供体制も深刻です。イギリス型変異株が広がり、インド株も都内で確認されています。ワクチン接種は大きく遅れています。
 ところが知事は、あくまで五輪開催にこだわり、観客まで入れる方針を表明しました。
 知事は、このような状況で、世界各国から十万人もの選手と大会関係者が集まる五輪大会を、七月末に本当にできると思っているのですか。フランスの新聞ル・モンドが書いたように、変異株の祭典になりかねないのではありませんか。
 日本共産党都議団は、一月二十六日の申し入れ以来、この夏の五輪中止を繰り返し求めてきました。都議選の公約にも掲げました。
 今や世論は大きく広がり、中止または延期が六割から八割に及びます。知事は、どう受けとめているのですか。
 大会スポンサーの朝日新聞が社説で中止を求めるに至りました。社会に分断を残し、万人に祝福されない祭典を強行したとき、何を得て、何を失うのか。菅首相も、小池知事もよくよく考えるよう求めています。知事は、どう考えていますか。
 知事も、菅首相も、安全・安心な大会にするといいますが、公衆衛生の専門家も、五輪大会のコロナ対策が万全とはいえないことなどを指摘し、開催できる状況にはない、人命にかかわると声を上げています。知事は、五輪による感染拡大はないと断言できるのですか。
 五輪大会が仮に無観客の場合でも、東京都は、代々木公園などに多くの人を集め、映像を見て盛り上げるライブサイトを開催する計画です。飲食の提供も予定されています。アルコール提供についてはどうなっていますか。知事、人流抑制という知事自身の方針に反しているのではありませんか。
 都内の公私立幼稚園から高校までの子供九十万人を五輪の観戦に動員しようとしていることも、不安と批判を招いています。
 ところが、緊急事態宣言のもとで会場を下見するなど、着々と準備を進めています。子供たちを、命にもかかわる感染リスクにさらすことはやめるべきです。
 感染抑止のため、外出は控えて、東京に来ないでといいながら、五輪のためなら正反対のことをやる。こんなことをしていたら、政治への信頼は根本から損なわれます。知事、そう思いませんか。
 IOCの、命より五輪優先の発言にも批判が広がっています。都民、国民の命を新型コロナから守る責任とその権限を持つのは、日本政府であり、都知事です。IOCは責任をとってくれません。
 都民の命を守るために、今夏の五輪開催は中止を決断し、コロナ対策に集中すべきです。知事の答弁を求めます。
 第二に、ワクチン接種と大規模検査の促進です。
 ワクチン接種を行う医療従事者確保が切実な課題ですが、肝心な医療従事者への接種が遅れています。都内で五十七万人のうち三十一万人しか終わっていません。
 知事、都内の医療従事者への接種を、いつまでに、どのようにして終えるのですか。
 高齢者のワクチン接種も、予約がとれない、会場が遠いなどさまざまな声が出ています。
 都と区市町村が連携して、正確でわかりやすい情報を提供し、全世代への希望者全員に、安全、迅速、確実に行き渡らせることが必要です。知事は、どう取り組むのですか。
 知事が補正予算案にワクチン接種に専念する医療機関への支援を盛り込んだことは重要です。しかし、接種を行う医療従事者を確保するには、集団接種に協力するため診療所を休む場合の補償を含め、さらなる対策が必要です。認識と対応を伺います。
 大規模接種会場は接種を進める有効な手段の一つです。都立体育館なども活用し、医療従事者の確保や、区市町村との調整を丁寧に行いながら進めることを求めます。いかがですか。
 接種会場での介助や、視力、聴覚などの障害者への合理的配慮への取り組み強化も大事な課題です。どう対応するのですか。
 国産ワクチンの開発を都が支援することも重要です。いかがですか。
 無症状者が感染を広げる特徴のある新型コロナを封じ込めるには、ワクチン接種と並行して検査の徹底が必要です。
 我が党は、繰り返しPCR検査などの拡大を求めてきました。都は、三月末にようやく検査拡大の方針を示し、四月末には検査能力を一日九万七千件に広げました。しかし、実際の検査件数は、先々週でも一日一万六千件にすぎません。
 検査能力を十分に活用するとともに、さらに拡大して、大規模検査を推進すべきです。知事の見解を伺います。
 大会組織委員会は、東京五輪を開催する場合、選手などに毎日、最大五万から六万件の検査をすると発表しています。これを都民のために使えば、都が確保した九万七千件と合わせて、一日十五万件以上の検査能力が確保できるはずです。
 いつでも、誰でも、何度でも、無料で検査を受けられるようにすること、福祉施設や学校、大学、保育園、職場、医療機関などの集中的、定期的な社会的検査を大幅に増やすことが必要です。知事の認識を伺います。
 インド型変異株かどうかを検査し結果を公表しているのは、まだ健康安全研究センターと一部の民間検査機関だけです。国と連携し、民間検査機関を広げるとともに、変異株検査の実施率を一〇〇%に引き上げることを求めます。いかがですか。
 第三に、都立、公社病院の独立行政法人化を中止することです。
 都内で確保しているコロナ病床約五千六百床のうち、都立、公社病院は二千床を占めています。入院先の調整が難しい重症患者、透析患者、妊婦、親子や高齢者、障害者などを積極的に受け入れ、かけがえのない役割を果たしています。
 知事は、都立病院、公社病院が新型コロナ対策で果たしている役割の重要性をどのように認識していますか。
 独立行政法人の東京都健康長寿医療センターは、五百五十床のうちコロナ病床は十八床にとどまります。重症化リスクの高い高齢者の専門病院であり、その役割は重要です。
 都立、公社病院と同様の位置づけで、コロナ病床を増やすことを求めますが、いかがですか。増やすためには、どのような課題があるのですか。
 独法化の狙いは都の財政支出の削減です。経営効率化が強く求められ、感染症など不採算の医療の後退につながり、現在の新型コロナ対応のようなことはできなくなります。
 知事、日本と東京の医療の弱さを浮き彫りにした新型コロナの教訓に学び、都立、公社病院は独立行政法人化を中止し、拡充すべきです。答弁を求めます。
 第四に、事業者への十分な補償です。
 都内の中小、小規模事業者は、いよいよ崖っ縁です。長引く人流抑制、繰り返される営業時間短縮や休業要請、外出自粛で、もうもたない、助けてほしいという声がまちにあふれています。
 この切実な声、深刻な実態を、知事はどう受けとめていますか。みずからの痛みとして肌身に感じていますか。
 知事は、事業者にひたすら努力と忍耐を求め、不十分な協力金も支給が遅れ、科学的根拠を示さず線引きして、分断を持ち込んでいます。しかも、事業者を支援するどころか、罰則でおどしています。こんなやり方はやめるべきです。
 今回の補正予算案には、面積規模に応じた協力金支給や、国の月次支援給付金に都独自の上乗せ、横出しをするなど一定の改善があります。しかし、直面している事態の深刻さに見合うものではありません。
 知事は、補償は国の責任だといいます。しかし、そもそも休業要請などによる損失に対して補償が必要だという認識は、知事にはあるのですか。
 国に対し、十分な補償及び持続化給付金、家賃支援給付金の再開を求めるとともに、都独自に中小企業応援金を支給するなど支援を強化すべきです。知事、いかがですか。
 文化芸術への支援にも大きな問題があります。五月末までの緊急事態措置では、演劇や落語などは、感染対策を行った上で上演が可能だったのに、映画館や美術館、博物館は、科学的根拠を示さず、休業要請されたことに大きな批判が巻き起こりました。
 劇団などのイベント主催者には、休業などの要請に協力しても、協力金のようなものは支給されません。四月、五月に専決した補正予算にも、今回の補正予算案にも、文化芸術を所管する生活文化局の予算は一円も組まれていません。
 知事、文化芸術は生活を豊かにする上で必要不可欠であり、支援を行うなど、もっと大事にすべきではありませんか。協力した事業者には全員、協力金等を支給すべきです。知事、いかがですか。
 新たな事業の実施を前提としない文化芸術団体の維持や生活を支える特別給付金などの支援が必要です。見解を伺います。
 第五に、コロナ危機から雇用と暮らしを守る支援の強化です。
 コロナの影響による解雇、雇いどめは、全国で累計十万五千人、東京では二万三千人に及びます。
 中でも、不安定なシフト制などの非正規労働者に深刻な影響が出ています。適切な補償がない休業、シフトを一方的に減らされ、収入が激減したなどの実態調査を都として行い、支援を具体化すべきです。いかがですか。
 国はようやく国民健康保険料の子供の均等割の軽減を始める方針ですが、就学前の子供に限って半額にするだけです。所得のない子供から保険料を取ることに無理があります。
 都として前倒しで実施し、さらに負担軽減を広げることが重要です。見解を伺います。
 ひとり親家庭は、困窮の度を深めています。昨年度実施した食料支援を再度実施し、さらに、児童育成手当の増額を初め、支援を強化することを求めます。いかがですか。
 大学生もバイトや仕送りが減り、リモート授業で友達ができないなど、苦しんでいます。大学生への食料支援、学生応援給付金の支給、若者向け住宅手当や家賃助成、学生相談窓口の設置など、若者、学生の専管局をつくって具体化すべきです。答弁を求めます。
 生理用品の無償配布、学校や公共施設のトイレへの常備など、生理の貧困をなくす対策も大事な課題です。認識と対応を伺います。
 先日の総務委員会で、パートナーシップ制度を都に求める請願が全会派一致で趣旨採択されました。本会議で可決される見通しです。
 知事、議会の意思を重く受けとめ、踏み出すべきです。いかがですか。
 最後に、財政運営の転換について提案します。
 北区の補助八六号線を初め、道路建設をめぐり多くの問題が起きています。
 特定整備路線など都市計画道路について、知事は、見直すべきは大胆に見直すといってきました。しかし、今年度予算でも大型道路建設に九百億円もの巨額を計上しています。
 不要不急の大型開発を抜本的に見直し、ノルウェーやスウェーデンの国家予算に匹敵する都の財政力を、コロナ危機から都民を守り、ケアに手厚い東京をつくる仕事に思い切って振り向けることが必要です。知事の答弁を求めます。
 最後に、再質問の予定を変更して、先ほど公明党高倉議員が、我が党の認可保育園の取り組みに触れた発言について、一言申し上げます。
 四月の公明新聞に、高倉議員の発言と似たような趣旨の記事がありました。それを読んで印象深かったのは、認可保育園が増えたのは、都議会公明党の実績だと一言も書いていないことでした。なるほど、都議会公明党の実績とはいえないのだなと思いました。
 我が党が二〇一三年の都議選で躍進して提出した、認可保育園整備の用地費補助条例案は、認可保育園を増やす上で大きなネックとなっていた土地確保問題の打開策の一端を提案し、一石を投じたものでした。
 我が党は、あわせて、都有地活用の提案も重視し、独自調査により、認可保育園などに活用可能な未利用都有地の場所と面積を明らかにし、公表しました。
 その後も、質問や申し入れを重ね、翌二〇一四年七月に、当時の舛添知事が、都営住宅、公社住宅の建て替えで生まれる土地、三十ヘクタール以上を認可保育園整備などに提供する方針を表明し、九月議会には、国有地や民有地を活用する場合の借地料補助などの補正予算が提出され、我が党も賛成して、可決成立しました。
 こうした取り組みが認可保育園を増やす上で大きな力になったことは明白な事実です。
 我が党は、保育の量と質の充実のため、今後も全力で取り組んでいくことを表明し、質問を終わります。(拍手)
〔知事小池百合子君登壇〕

○知事(小池百合子君) 曽根はじめ議員の代表質問にお答えをいたします。
 東京二〇二〇大会についてでございますが、大会を成功に導くためには、安全・安心な環境を整えることが最優先であり、実効性のあるコロナ対策を行うことは重要でございます。
 そのため、水際対策、行動、健康管理の徹底など、選手、大会関係者が守るべきルールとして、組織委員会等におきましてプレーブックを取りまとめております。
 こうした取り組みは、大会参加者はもとより、日本に居住する方の安全を守るためでもあり、今後、その実効性をさらに高めてまいります。
 引き続き、感染の再拡大を防ぎ、徹底的に抑え込むため、現下のコロナ対策に全力で取り組むとともに、関係機関と連携協力し、この夏の安全・安心な大会の開催に向けて、着実に準備を進めてまいります。
 医療従事者等へのワクチン接種についてのご質問。
 新型コロナウイルスに感染するリスクが高く、早期に接種を行うべき医療従事者につきましては、今月中には接種を完了する予定でございますが、今後、さらなる前倒しに向けて取り組んでまいります。
 希望者へのワクチン接種についてでございます。
 都はこれまで、ワクチンチームを通じまして、地域の実情や要望を把握するとともに、区市町村と情報共有や意見交換を重ねてまいりました。
 今後も、広域的自治体として、住民接種の実施主体であります区市町村と緊密に連携するとともに、全ての区市町村において、ワクチン接種が迅速かつ円滑に進みますように、適切に対処してまいります。
 新型コロナ検査の拡充でございます。
 都は、本年四月に策定いたしました検査体制整備計画におきまして、過去に経験したことのない感染状況下でも十分対応できる検査体制を確保しております。
 この検査体制のもと、行政検査に加えまして、重症化リスクの高い高齢者施設、障害者施設、医療機関の職員への週一回の定期的、集中的検査や、感染拡大の早期把握のため、リスクの高い繁華街や大学等でのモニタリング検査を引き続き実施をしてまいります。
 新型コロナ対策におけます都立、公社病院の役割についてのご質問でございます。
 都におきましては、大学病院、救命救急センターを初め、多くの医療機関が、それぞれの機能と役割に応じまして、積極的に新型コロナ患者の治療に当たってまいりました。
 こうした中、都立、公社病院では二千床を確保し、関係機関等との連携を図りながら、他の医療機関で対応が困難な患者を中心に積極的に受け入れ、都民や地域から求められる重要な役割を果たしてきた、このように認識をいたしております。
 中小、小規模事業者への支援についてでございます。
 感染症の拡大を抑制するため、多くの事業者の皆様に対しまして、営業時間の短縮や施設の休業要請等を行っております。
 こうした中、都内の中小企業の厳しい状況を踏まえまして、都はこれまでも、実質無利子融資による資金繰り支援や家賃支援制度の創設など、経営安定に向けました施策の展開に加えて、感染拡大防止の取り組みなどを後押ししてまいりました。
 引き続き、中小企業がコロナ禍にありましても事業を継続できるよう、適切に支援をしてまいります。
 残余のご質問は、関係局長からのご答弁とさせていただきます。
〔オリンピック・パラリンピック準備局長中村倫治君登壇〕

○オリンピック・パラリンピック準備局長(中村倫治君) 五点のご質問にお答えいたします。
 まず、東京二〇二〇大会についてであります。
 安全・安心な大会の開催に向けましては、水際対策、行動管理の徹底など、選手、大会関係者が守るべきルールをプレーブックとして組織委員会等が取りまとめているところでございます。
 本年四月には、変異株に対応いたしました対策の具体化を行ったところであり、今後、さらにテストイベントや最新の知見をもとに、最終版を策定してまいります。
 こうした対策は、WHOからも評価されているところでございます。
 都といたしましては、感染の再拡大を防ぎ、徹底的に抑え込むため、現下のコロナ対策に全力を尽くすとともに、引き続き、安全・安心な大会の開催に向けて、着実に準備を進めてまいります。
 次に、大会の開催についてでございます。
 これまでもさまざまな調査などが報じられていることは承知しております。大会の開催には、新型コロナウイルス感染症対策が重要でありまして、引き続き、関係機関と連携し、安全・安心な大会の開催に向けて取り組んでまいります。
 次に、大会のコロナ対策についてであります。
 コロナ対策調整会議におきまして、専門家も参画いたしまして幅広く議論を行い、その結果をプレーブックに取りまとめております。
 こうした対策につきましては、WHOからも、リスク管理を確実にするための正しい判断と取り組みへの努力として評価されており、今後、さらに、テストイベントや最新の知見をもとに最終版を策定することとしております。
 現下のコロナ対策に全力で取り組むとともに、安全・安心な大会の開催に向けて、着実に準備を進めてまいります。
 次に、東京二〇二〇ライブサイトについてであります。
 ライブサイトは、競技中継を観覧し、大会の感動と興奮を共有するとともに、開催都市として、東京の魅力や各種文化発信等を行う重要な場であります。
 その実施に当たりましては、来場者数の削減や事前申込制による来場者の分散化を図るとともに、専門家の助言も得ながら、エリアごとの飛沫感染防止などにも取り組んでおり、引き続き、安全・安心な運営ができるよう準備を進め、調整してまいります。また、アルコールの販売は予定しておりません。
 なお、代々木公園につきましては、築地の大規模接種会場が六月末で閉鎖されることから、オリンピック期間中はライブサイトではなく、接種会場として使用いたします。
 最後に、感染抑止についてでございます。
 都は、感染の再拡大を防ぎ、徹底的に抑え込むため、現下のコロナ対策に全力を尽くしております。
 この夏の安全・安心な大会の開催に向けましては、国、組織委員会を初め、関係機関と連携協力し、着実に準備を進めてまいります。
〔福祉保健局健康危機管理担当局長初宿和夫君登壇〕

○福祉保健局健康危機管理担当局長(初宿和夫君) 五点のご質問にお答えいたします。
 まず、ワクチン接種を担う医療機関への支援についてでございます。
 国は、医療機関が平日時間外、休日に集団接種会場への医師、看護師等を派遣した際に、派遣元の医療機関に対する財政支援を行うこととしてございます。
 都は、地域の診療所等が通常の診療にかわり、ワクチン接種に専念する際に協力金を支給することとしております。
 次に、大規模接種会場の設置についてでございます。
 都はこれまで、ワクチンチーム等を通じ、区市町村や関係団体等と緊密に連携してまいりました。
 今後とも、会場の選定や医療従事者の確保などについても、ワクチンチームを活用し、区市町村と丁寧に調整してまいります。
 次に、接種会場における合理的配慮についてでございます。
 住民接種の実施主体である区市町村には、介助が必要な方や障害者の障害特性に応じた合理的な配慮を行うことが求められております。
 このため、都は、合理的配慮の必要性をワクチンチームの場で共有するとともに、会場内を巡回する医療スタッフの配置等、参考となる取り組みを紹介するなど、区市町村のワクチン接種を引き続き支援してまいります。
 次に、福祉施設等に対する検査についてでございます。
 都は、重症化リスクの高い高齢者や障害者が利用する施設などの職員に対して、集中的、定期的な検査を実施しております。
 また、事業所など感染リスクの高い場所でのモニタリング検査は、規模を拡大して補正予算案に計上いたしました。
 最後に、変異株の検査についてでございます。
 都は、いわゆるインド型変異株の有無を確認するためのスクリーニング検査を、本年四月末から東京都健康安全研究センターでいち早く実施しており、五月下旬に国と連携し、民間検査機関においても開始をいたしました。
〔福祉保健局長吉村憲彦君登壇〕

○福祉保健局長(吉村憲彦君) 五点のご質問にお答えいたします。
 まず、国産ワクチンの開発支援についてでございますが、東京都医学総合研究所では、昨年度から新型コロナウイルスのワクチン開発研究を行っており、現在、実用化に向けて、共同で研究している製薬企業において、臨床試験の開始に向けた準備を進めております。
 変異ウイルスへの効果も期待できるものであり、都は、引き続き、東京都医学総合研究所におけるワクチン開発研究を支援してまいります。
 次に、健康長寿医療センターの新型コロナ対応についてでございますが、センターは、地方独立行政法人が運営する公的医療機関として、都の方針に基づき、新型コロナウイルス感染症における高度医療を提供する役割を担っております。
 具体的には、ICU三床を確保し、公社豊島病院など、近隣の病院から重篤化した患者を受け入れ、ECMO等を用いた治療などを行っております。
 また、中等症患者用の病床を、昨日、七床から十五床に増やし、重症患者用と合わせて十八床を確保いたしております。
 さらに、看護師の派遣や、症状が急変した患者の受け入れなど、宿泊療養施設の運営に引き続き協力しております。
 次に、子供の均等割保険料についてでございますが、国民健康保険は全国統一の制度でございまして、子供に係る均等割保険料の軽減措置を含め、その制度上の課題については、国が責任を持って対応すべきものでございます。
 国は、子育て世帯の経済的負担軽減の観点から、未就学児に係る均等割保険料を令和四年度から軽減する法案を国会に提出しております。
 都は、全国知事会を通じて、子育て世帯の負担を軽減するという趣旨を鑑み、十八歳未満までに対象を拡大するよう、国に対して要請しているところでございます。
 次に、ひとり親家庭への支援についてでございますが、新型コロナウイルス感染症の影響により、家計が急変して収入が大きく減少したひとり親家庭もございます。
 このため、都は、生活資金の緊急貸付や納税猶予など、さまざまな制度や相談先をまとめたサイトを運営するほか、母子及び父子福祉資金の返済を猶予しております。
 昨年度は、児童扶養手当を受給するひとり親家庭等を対象に、食料品など生活に必要な物品の提供や臨時特別給付金の支給を実施し、今年度は生活支援特別給付金を支給しております。
 最後に、生活に困窮する方への支援についてでございますが、都はこれまでも、生活福祉資金の特例貸付や、住まいを失った方への一時的な宿泊場所の提供などに取り組んでまいりました。
 また、経済的に厳しい環境にある女性にとって深刻な問題でございます生理の貧困への支援として、備蓄している災害用救助物品の生理用品を買いかえる際に自治体へ提供しているほか、都立学校では、現在七校で、購入した生理用品をトイレに配備しており、これらの取り組みを踏まえた九月からの全校実施に向けて、段階的な配備を進めております。
 引き続き、生活に困窮する都民の暮らしを支援してまいります。
〔病院経営本部長西山智之君登壇〕

○病院経営本部長(西山智之君) 都立、公社病院の独法化についてでございますが、独法化の目的は、医療環境が変化する中においても、都民の医療ニーズに迅速かつ柔軟に対応することで、質の高い医療サービスを提供していくことにございます。
 新型コロナ感染症対応を初めとする行政的医療の提供は、独法化後も、都立、公社病院の重要な役割であり、確実に提供してまいります。そのために必要な経費は、現在の一般会計繰入金と同様に、都が負担する仕組みとなってございます。
 今後とも、独法への移行準備を着実に進めてまいります。
〔産業労働局長村松明典君登壇〕

○産業労働局長(村松明典君) 三点のご質問にお答えいたします。
 まず、休業要請等に対する補償についてですが、先般、国の法令が改正され、事業者を支援するために必要な財政上の措置等を講ずる旨の規定が整備されました。
 都は、こうした国からの交付金を活用し、飲食店や大規模施設等が休業要請等に応じていただいたことに対して協力金を支給いたします。
 また、売り上げが減少した中小企業等の経営を下支えするため、新たに都独自の支援制度も創設することといたしました。
 今後とも、中小企業の経営に対する支援を充実してまいります。
 次に、事業者に対する支援策についてですが、都はこれまで、感染症の影響を受ける事業者に対し、十分な支援を行うよう、国に対し、さまざまな給付金の延長や再開などについて要望を行ってきたところでございます。
 また、厳しい経営環境に置かれている中小企業を下支えするため、都独自の支援制度を創設し、国の月次支援金に加算するとともに、給付要件を緩和の上、国の制度では対象とならない事業者に対しても支給いたします。
 引き続き、中小企業の経営安定に向け、着実に取り組んでまいります。
 最後に、非正規雇用労働者に対する支援についてですが、都は、国の調査等により、非正規雇用労働者の状況などを把握しておりまして、労働相談情報センターにおいては、休業支援金、給付金の申請等に関する相談に対応し、助言を行っているところでございます。
 また、休業により収入減等となった中小企業の従業員の方には、実質無利子の融資を行っており、その生活安定に向けた支援を実施しているところでございます。
〔生活文化局長野間達也君登壇〕

○生活文化局長(野間達也君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、芸術文化についてでございますが、芸術文化は、東京の都市としての魅力を形成する要素であるだけではなく、コロナ禍にあって、さまざまな状況に置かれる人々を支え、感動や喜びをもたらす重要なものと認識してございます。
 都は、昨年、全国に先駆けて、アートにエールを!東京プロジェクトを実施し、多くの方に参加していただきました。
 さらに、今年度に入り、緊急事態宣言下で厳しい状況にある芸術文化団体等に対して、同プロジェクトの追加募集を行いました。
 今後とも、アーティストの芸術文化活動を支援してまいります。
 次に、芸術文化活動への支援についてでございますが、コロナ禍で、芸術文化を支えるアーティスト等は、創作活動の制約を受けており、新たな活動の場を提供することが重要でございます。
 このため、都では、さまざまな文化事業を実施するとともに、アーティスト等に対する助成事業を新設、拡充することとしており、これらの取り組みによりまして、芸術文化活動を幅広く支援してまいります。
〔総務局長黒沼靖君登壇〕

○総務局長(黒沼靖君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、若者、学生支援施策の推進体制についてでございます。
 都は、生活に困窮した学生等からの相談に対しまして、その内容に応じて、各所管局がきめ細かく対応しております。
 また、大学生への奨学金や区市町村の支援策に関しましては、これを所管する国や各機関と緊密に連携を図り、対応してございます。
 今後とも、適切な執行体制のもと、若者、学生支援に取り組んでまいります。
 次に、同性パートナーシップ制度の推進についてでございます。
 都はこれまで、性自認及び性的指向に関する基本計画に基づく各種施策を推進するとともに、同性パートナーシップ制度の導入事例などの情報収集を行ってまいりました。
 今年度は、広く都民や当事者の意見を把握する実態調査を実施し、同制度の検討を進めてまいります。
〔財務局長潮田勉君登壇〕

○財務局長(潮田勉君) 財政運営についてでございますが、都はこれまで、新型コロナウイルス感染症対策として、都民生活を支えるセーフティーネット対策や医療提供体制の強化など、本定例会に提案中のものも含め、総額四・五兆円を超える対策を講じてまいりました。
 また、都市インフラの整備、更新は、都民の利便性と生活の質の向上を図る上で不可欠であることから、今年度予算においても、必要な投資を積極的に行っております。
 同時に、執行状況を踏まえ、特定整備路線の整備などに係る予算額は前年度比で減とするなど、必要な経費精査は徹底しております。
 今後とも、新型コロナウイルス感染症対策にしっかり取り組むとともに、見直すべきものは見直しを行い、必要な施策に的確に財源を振り向けてまいります。

○議長(石川良一君) 百二番中村ひろし君
〔百二番中村ひろし君登壇〕

○百二番(中村ひろし君) 東京都議会立憲民主党を代表して、質問を行います。
 初めに、オリンピック・パラリンピックについて伺います。
 オリンピックの開会まで、あと五十一日となりました。しかし、都内の新型コロナウイルスの新規陽性者数は、いまだ高い水準にあり、五月三十一日までとされていた緊急事態宣言も再延長されました。
 流行の主体は、感染力の強い変異株に置き換わり、今後の急拡大も懸念されています。今はコロナ危機から脱するために、リスクを排し、あらゆる資源をコロナ対策に集中すべきです。
 東京都議会立憲民主党は、感染を拡大させないための確かな対策を示し、感染拡大の懸念を払拭できない限り、東京オリンピック・パラリンピックは延期、できなければ中止するしかないと考えますが、知事の見解を伺います。
 オリンピック開催の判断は、最終的にはIOCにあります。
 そこで、知事として、開催判断のタイムリミットはいつごろであると考えているのか、また、IOCが早期に決断するよう、知事みずからが働きかけるべきと考えますが、あわせて見解を伺います。
 オリンピック関連の準備に対しても、多くの批判が聞かれます。とりわけ、都内の公立、私立の学校に通う子供たち約九十万人が直接競技を観戦する準備が今も進められていることに、保護者は大きな不安を感じています。
 観客の有無や数の判断をまつまでもなく、至急中止すべきと考えますが、知事の見解を伺います。
 次に、コロナ対策について伺います。
 私たちは、経済再開を急ぐ余り、短期間に感染拡大を繰り返し、昨年来、迷走を続けたウイズコロナ方針をきっぱり撤回し、できる限り減らした後は、徹底して感染を抑え込みつつ経済を回す、ゼロコロナ戦略に切りかえるべきと求めてきました。
 また、知事は、私たちが強く求めてきた、都の新型コロナ対策を検証していません。
 私たちの任期の最後に、都の新型コロナ対策の検証を、今、約束していただきたいと考えますが、知事の見解を伺います。
 都が、警視庁、東京消防庁職員にワクチンを接種することは、社会機能の維持に欠かせない職種への優先的接種として理解をいたします。
 医療従事者へのワクチンの優先接種が行われ、基礎自治体に加え、国の大規模接種会場で高齢者への接種が着実に進んでいますが、都として、一層の早期進捗に協力していただきたいと思います。
 一方、現場の最前線に立って、社会機能の維持に日々汗を流し貢献している交通、運輸、生活必需品の販売員、介護、保育、教育の従事者など、都内のエッセンシャルワーカーにも、都として優先的に接種すべきと考えますが、見解を伺います。
 五月十二日からの緊急事態宣言延長では、映画館は休業要請とされましたが、同種の施設である劇場等は制限つき営業とされ、関係各所から、なぜ映画館だけと、都の判断に疑問の声が上がりました。
 私たちは、昨年六月二日の代表質問で知事に、私権の制限は必要な範囲で、科学的根拠に基づく合理的な説明がセットと述べ、謙抑的な姿勢と説明責任の全うを求め、その後も繰り返し求めてきましたが、いまだに実行されておりません。
 その結果、都民の納得と協力が得られなくなっている現状に対する自身の責任、また、説明を改めて徹底することについて、知事の見解を伺います。
 これも繰り返し申し上げますが、効果や公平性が不十分な、特定の業界に限った消費喚起策ではなく、国民の手で適正配分され、ベーシックインカムや給付つき税額控除とも通底する、定額の給付金が必要です。
 緊急事態宣言が三度発出、再延長されている現下の状況では、一人十万円以上の給付金を国に要望すべきと考えますが、見解を伺います。
 協力金については、申請の受け付け開始が対象の期間から二カ月近くも後に設定されている上、申請してから振り込みまでにも時間がかかっており、協力金を頼みにする小規模事業者はもう限界です。
 何度も求めてきたとおり、支給までのリードタイムを設定し、達成に必要な体制強化を至急行うべきですが、見解を伺います。
 四月二十五日からの緊急事態宣言では、二十三日夜まで具体的措置内容が明らかにされず、多くの事業者が対応に苦慮しました。
 特にイベント産業は、急遽の中止や延期で準備経費が無駄になり、直前の周知となった二十五日、二十六日のイベントでは甚大な損害が発生しました。
 四月三十日に知事宛てに要望書を提出していますが、改めて、緊急事態宣言に伴い損害をこうむったイベント関連事業者などへ、国による補償が不十分な部分について対応すべきと考えますが、知事の見解を伺います。
 以上で東京都議会立憲民主党を代表しての質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。(拍手)
〔知事小池百合子君登壇〕

○知事(小池百合子君) 中村ひろし議員の代表質問にお答えいたします。
 今後のコロナ対策についてのご質問。
 現在、新規陽性者数は漸減傾向にございますが、感染力の強い変異株の影響等を踏まえますと、今ここで感染を徹底的に抑え込んで、リバウンドを何としても阻止していくことは何よりも重要でございます。
 そのため、都は、不要不急の人流を抑えて、基本的感染対策を徹底することを柱として、モニタリング会議や審議会におけます専門家の意見、評価などを生かしながら、効果的な対策を重点的に実施しております。
 今後も、感染状況や社会経済状況などを勘案して、これまでの対策の課題の検証を行いながら、対策に万全を期してまいります。
 残余のご質問は、教育長、関係局長から答弁をいたします。
〔教育長藤田裕司君登壇〕

○教育長(藤田裕司君) 東京二〇二〇大会における学校観戦についてでございますが、学校連携観戦は、子供たちにとって、世界最高峰の競技をじかに感じられる貴重な経験の機会であり、競技観戦を希望する学校にその機会を提供するものでございます。
 都教育委員会は、関係局等と連携し、安全な競技観戦に向け、学校に対して基本的な感染症対策の徹底を求め、教員向けの引率の手引を配布するとともに、組織委員会が策定予定のガイドラインを周知してまいります。
 また、飲料水の配布等の暑さ対策や、子供たちの安全な移動を支援する運営本部の設置等も行ってまいります。
 今後、公表される観客数の上限を踏まえ、学校に参加意向の確認や説明会を実施し、保護者に対しても、丁寧に安全対策等について説明をしてまいります。
 これらにより、安全・安心な競技観戦となるよう、万全を期してまいります。
〔オリンピック・パラリンピック準備局長中村倫治君登壇〕

○オリンピック・パラリンピック準備局長(中村倫治君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、東京二〇二〇大会についてであります。
 この夏の安全・安心な大会の開催に向けまして、水際対策、行動、健康管理の徹底等、選手、大会関係者が守るべきルールとして、組織委員会等がプレーブックを取りまとめております。
 また、本年四月には、変異株に対応した対策の具体化を行ったところであり、今後、テストイベントや最新の知見をもとに、最終版を策定いたします。
 こうした対策につきましては、WHOからも、リスク管理を確実にするための正しい判断と取り組みへの努力として評価されております。
 なお、大会の延期につきましては、アスリートの負担や競技会場の確保、選手村の対応等、多くの課題があると認識しております。
 引き続き、感染の再拡大を防ぎ、徹底的に抑え込むため、現下のコロナ対策に全力で取り組むとともに、関係機関と連携し、安全・安心な大会に向け、着実に準備を進めてまいります。
 次に、大会の開催についてであります。
 東京二〇二〇大会は、昨年三月に延期が決定し、本年七月二十三日を開会とする新たな開催日程で関係者が合意し、IOC理事会で承認されております。
〔福祉保健局健康危機管理担当局長初宿和夫君登壇〕

○福祉保健局健康危機管理担当局長(初宿和夫君) コロナワクチンの優先接種に関するご質問にお答えをいたします。
 都が設置する大規模接種会場での対象については、現在、さまざまな要望をいただいており、早急に接種を進められるよう、ワクチンチームにおいて、区市町村や関係団体等と情報共有や課題の把握などを行い、区市町村の接種計画との整合性を図りながら、接種対象を決定してまいります。
〔総務局長黒沼靖君登壇〕

○総務局長(黒沼靖君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、緊急事態宣言の延長に伴う措置についてでございます。
 五月十二日からの延長に際しましては、新規陽性者数や重症者数が高い水準で推移していたこと、流行の主体が変異株に置き換わるといったことなど、厳しい感染状況が続いておりましたことから、これまでの措置を原則として継続することといたしました。
 具体的には、大規模集客施設には、引き続きの休業を要請いたしました。
 一方、イベント関連施設には、それまで要請をしてまいりました無観客開催にはさまざまな課題がありまして、継続が困難でありましたことから、営業時間の短縮等を要請いたしました。
 その結果、それぞれの施設区分に属する映画館と劇場については、措置内容が異なることとなったものでございます。
 この措置は、国と調整をし、審議会で専門家から妥当との意見を受け、都の対策本部会議で決定をしたものでございまして、決定後は事業者等に広く周知を図っているところでございます。
 次に、国による経済支援策についてでございます。
 消費喚起や景気浮揚を目的とした国民への一律の給付金実施の有無につきましては、国会での議論を踏まえ、国において適切に判断すべきものと認識をしております。
 都としましては、今年度、新しい日常における都民の生活応援を図るとともに、デジタルの力を活用した地域経済の活性化に向けまして、キャッシュレスによるポイント還元などの取り組みを行う区市町村を支援しており、こうした取り組みを着実に推進し、引き続き、都民生活を下支えしてまいります。
〔産業労働局長村松明典君登壇〕

○産業労働局長(村松明典君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、協力金の支給についてですが、申請受け付け期間については、事業者の準備期間等を考慮し、一カ月程度としておりまして、また、受け付け期間の重複により申請者が混乱しないよう、前回の受け付けを締め切ってから次の受け付けを開始しております。
 都は、申請者の負担軽減を図るため、間違いやすい事例をポータルサイトで紹介するとともに、動画を用いて、申請手順をわかりやすく解説しております。
 また、過去に支給を受けた事業者が同じ店舗について再度申請を行う場合には、提出書類を簡素化する等の改善を図ってきたところでございます。
 今後は、民間の力を一層活用することで、審査体制のさらなる拡充を行い、協力金の迅速な支給につなげてまいります。
 次に、イベント事業者への対応についてですが、四月二十三日に決定された緊急事態措置では、都立施設等におけるイベントの実施に対して、無観客開催やオンライン開催を要請いたしました。
 こうした要請に対応できず、やむを得ず延期や中止せざるを得なかった事業者には、施設運営者が既に受け取っている施設使用料を返還することとしております。
 また、都は、最大二千五百万円までキャンセル費用等を補助する国の支援制度について、イベント事業者の積極的な活用に向け、丁寧な周知を行うよう施設運営者に働きかけております。
 こうした取り組みを引き続き実施することで、イベント事業者の負担軽減を図ってまいります。

○議長(石川良一君) 二十六番斉藤れいなさん
〔二十六番斉藤れいな君登壇〕

○二十六番(斉藤れいな君) 都は、緊急事態措置として、四月二十五日から五月十一日までイベント関連施設の運営者に対し、原則として無観客での開催を要請しました。
 それに伴い、無観客が難しく休業する場合には、独自の支援金を支給する一方で、無観客で開催した場合には、支援金の対象外としました。
 無観客開催は必ずしも利益の出るものではなく、要請に応じた施設運営者及びイベント事業者等からは悲痛な叫びが上がっています。要請に従い、無観客開催とした事業者等に対しても十分な支援が必要です。見解を伺います。
 そもそも、こうした事業者の多くは、決してクラスターを発生させてはならないとの強い決意のもと、感染防止対策の徹底に努めており、一律の要請には疑問が残ります。
 海外では、イベント開催実験などにより、事前検査や陰性証明などの基準をつくる動きも見られますが、事業者の負担は増すばかりです。
 そこで、文化イベント等について、感染防止対策として効果が認められる検査費用の支援などにより、観客を入れた安全な開催、活動の継続を支援すべきです。見解を伺います。
 次に、ワクチン接種に関して、多摩地域からは、国の大規模接種センターが区部に一カ所しか設置されないことに対して不満の声が上がっています。都として、多摩地域にも大規模接種センターを設置すべきです。
 これから都が行う集団接種事業においては、利便性等を考慮し、地域の偏りが出ないよう工夫すべきです。見解を伺います。
 教育施策について伺います。
 現在、都立高校では、分散登校とオンライン授業が実施されていますが、公立と私立、学校や教員ごと、あるいは家庭の通信環境などから、学習環境に格差が生じているとの指摘があります。
 そこで、都立高校におけるオンライン学習の実施状況と課題、改善に向けた取り組みについて伺います。
 都立高校の男女別定員制について、合格者の性別による成績の差が生じないよう繰り返し求めてまいりました。
 低迷する日本のジェンダーギャップ指数に関しても、もとをただせば教育であるとの指摘もあり、義務教育を終え、高校、大学等へ進む、いわば高等教育の入り口である都立高校の入試制度もまた、丁寧に改善を重ねていく必要があります。
 その意味で、都では、いわゆる緩和枠を設けていますが、合格最低点の格差是正に十分な成果を得られているのか検証するとともに、緩和枠の採用校を増やすべく取り組むべきと考えます。見解を伺います。
 日本の就学前教育における公的な財源の割合は約四五%、つまり半分以上を私費で負担する状況であり、OECD平均の約八二%を大きく下回っています。
 幼児期の教育は、将来の社会性獲得や所得向上に効果が大きく、家庭の経済状況に左右されてしまう現状を変え、社会全体で支えていくべきものであり、虐待や貧困の連鎖を断ち切る上でも重要と考えます。
 都では、就学前教育の質向上や小学校との円滑な接続を目的としたモデル的な取り組みを進めています。
 その取り組みを伺うとともに、今後は都内全域へ広がるよう取り組むべきと考えますが、見解を伺い、無所属東京みらいの一般質問を終わります。(拍手)
〔教育長藤田裕司君登壇〕

○教育長(藤田裕司君) 斉藤れいな議員の一般質問にお答えいたします。
 三点のご質問をいただきました。
 初めに、都立高校におけるオンライン学習についてでございますが、都教育委員会は、昨年の一斉臨時休校以来、生徒のスマートフォン等の使用による一人一台端末体制のもと、学習支援ソフトの導入や動画の作成、配信の方法等の教員研修の実施により、各校のオンライン活用を進めてまいりました。
 ことし五月の時点での都立高校の実施状況につきましては、昨年六月と比べ、同時双方向型の授業は三一ポイント増の七八%となり、オンデマンド型なども含めると、約九割の学校でオンラインを活用した学習の取り組みを進めております。
 今後、オンライン学習のより一層の充実に向け、全都立学校の無線LAN設置を九月までに行うとともに、各校のデジタルサポーターによる校内研修やデジタル活用推進の中核を担う教員向け研修を行うなど、教員のデジタルスキルの向上を図ってまいります。
 次に、男女別定員の緩和についてでございますが、都立高校入学者選抜では、全日制普通科において男女別定員を設けており、一部の学校で、募集人員の一割について男女合同の総合成績により合格者を決定する緩和策を導入しているところでございます。
 平成三十一年度三十一校、令和二年度四十校、令和三年度四十二校で導入をしてまいりました。これらの取り組みにより、合格最低点の男女間の差の縮小を図るとともに、中学校の進路指導等への影響を考慮し、緩和実施校の段階的な増加に努めているところでございます。前年度の状況を踏まえ、例年、実施校等を九月に公表しております。
 今後とも、男女別定員による不公平感を低減し、より男女平等な入学者選抜とすることを目指してまいります。
 最後に、就学前教育についてでございますが、子供たちの資質、能力を育成するためには、幼稚園や保育所等の就学前施設における遊びを通した学びを充実させるとともに、小学校における各教科の学習との連続性を考慮することが、より効果的でございます。
 そのため、都教育委員会は、三地区をモデル地区に指定し、荒川区とは五歳児から小学校低学年を一まとまりにした教育の内容や方法に関する研究に、福生市とはやり抜く力や好奇心等の学びに向かう力等の育成方法に関する研究に、また、国立市とは福祉部局との連携による幼保小の接続プログラムの開発に関する研究にそれぞれ取り組んでおります。
 今後は、研究成果を都内就学前施設や公立小学校に広く周知し、学びの連続性を重視した取り組みを推進することで、さらなる教育の質の向上を図ってまいります。
〔産業労働局長村松明典君登壇〕

○産業労働局長(村松明典君) 無観客開催要請に応じた事業者への支援についてですが、国は、休業要請に協力いただいた大規模施設等を対象に、協力金を支給する制度を構築いたしました。
 都は、国が休業要請の対象としていない小規模な施設に対し、独自に休業の協力依頼を行っており、全面的に協力いただいた中小事業者等に対して支援金を支給いたします。
 また、無観客開催を要請する施設については、国において協力金の対象外とされておりますが、都においては、その要請により休業を余儀なくされた中小事業者等に対しては、支援金を支給することといたしております。
〔生活文化局長野間達也君登壇〕

○生活文化局長(野間達也君) 芸術文化活動への支援についてでございますが、都では、文化振興を図るために、助成制度を活用して民間団体等の支援を行っております。
 助成事業の実施に当たりましては、感染防止対策を講ずるものとし、その経費を助成対象としております。また、一部の事業では、より積極的な対策に対し、別途上乗せして助成することとしております。
 今後も、こうした取り組みを通じまして、芸術文化活動を安全に実施できるように支援してまいります。
〔福祉保健局健康危機管理担当局長初宿和夫君登壇〕

○福祉保健局健康危機管理担当局長(初宿和夫君) 大規模接種会場の設置に関するご質問にお答えをいたします。
 都はこれまで、ワクチンチーム等を通じ、区市町村や関係団体等と緊密に連携してまいりました。
 今後、会場の選定につきましても、地域バランスなどを考慮する必要があることから、ワクチンチームも活用し、区市町村と丁寧に調整してまいります。

○議長(石川良一君) 五番上田令子さん
〔五番上田令子君登壇〕

○五番(上田令子君) 自由を守る会を代表し、東京都議会二十期最後になる一般質問をいたします。
 児童虐待について、東京都子供への虐待の防止等に関する条例、こども基本条例が制定されて、具体的な救済、支援に結びついた事例及び都独自の取り組みがいかに効果を発揮したか伺います。
 一時保護所、児童養護施設内等における性的虐待、性被害の発生状況と、児童らの支援体制、通報、相談体制につきご説明ください。
 虐待情報の警察との全件共有に向け、児童相談所体制と、共有に係る目黒区五歳女児虐待死事件を受けての知事の所見を伺います。
 本年五月、わいせつ教員を再び教壇に立たせない対策新法が成立。都教委では、昨年十二月に免許失効者の官報登載漏れが発覚しており、都教委の管理体制を懸念しております。官報頼みではない独自の対策が求められます。私学も含む対応状況を伺います。
 児童生徒の被害状況と相談支援体制はどうなっていますか。
 江東区では、わいせつリピーター教員が逮捕されましたが、加害教職員への服務監察とその後の処遇、厳罰化へのご所見をお示しください。
 インターネット上での差別的な表現の書き込み、誹謗中傷、ハラスメント被害対策、被害者支援について、刑事事件となれば警察が動いてくださいますが、そこまで至らない被害が大多数です。
 木村花さんの自殺事案を受けて、国会も動き出しましたが、日常的な嫌がらせや差別にさらされ苦しむ被害者に対し、警察マターになる前の支援や相談につき、都独自にどう対応しているのか、ご説明ください。
 アスベスト訴訟で、国と企業の賠償責任を求める最高裁判決が出ました。長い闘いでした。
 そこで、都内の民間建築物におけるアスベスト台帳の進捗状況と、平成二十四年、国の公表以降の都内対象建築物の状況がどうなっているのか伺います。
 都民にも未確認の被害者は多数いると思われます。小池知事は、環境大臣時代、二〇〇五年十一月二十六日、尼崎のホテルで被害者と家族の会から直接話を伺っていましたが、直後に制定されたアスベスト新法は、請求額が労災補償に比べて著しく低い給付水準となり、被害者に大きな落胆を与えました。
 今回の最高裁判決及び被害者と家族への救済策を含めた知事の所見を伺います。
 葛西臨海水族園について、存続へ向けて日本建築家協会などから提案が出ております。サステーナブルリカバリーの象徴とするべきです。スクラップ・アンド・ビルドは時代に逆行し、コロナ禍にあり、多額の建築費はもう投資できません。
 都民のものである近代建築文化財である葛西臨海水族園の保存方針、具体策と、その象徴となる本館長寿命化に係る所見を伺います。
 コロナ禍の経済損失は大きく、税収は約四千億円も減少し、歴代知事らが堅実に積み上げてきた財調基金約一兆円の九割方を小池都政では使い果たし、直近残高見込みが二十一億円に激減し、底をつこうとしております。
 このような財政状況に至った小池知事自身の政治責任について明らかにするとともに、どのように健全性を回復していくのか、具体的なビジョン、方策に基づいた説明を求めます。
 小池知事独断専行の予算の専決処分は、令和二年度から実に十一件に及び、今年度に入り行った専決処分四件の総額は一兆円を超え、地方自治法、地方財政法、地方財政計画も想定外の異常事態です。議会を開かなかったことにより、大手飲食チェーン支援が取りこぼれ、一社つるし上げの命令を二度も下しました。
 議会招集や命令措置の最終決裁者は東京都知事です。これまで局長答弁で逃げていましたが、なぜ他府県議会では臨時会を開いていながら、東京都だけ独断専行を繰り返しているのか、費用対効果があったのか、具体的な根拠をもとに都民益にかなっているのか、乱発したことによる効果を明確にされた上で、その理由をご説明ください。
 感染拡大防止時短協力金において、支払いが遅滞、添付書類がその都度変わる、コールセンターがつながらない、連絡が来ない、そのために申し込み期間が過ぎてしまったなどの事態が発生しております。
 委託事業者と九十八億円もの契約を結んでいながら、一年もたっているのに、なぜこのような事態が発生し続けているのか、原因の説明と今後の具体的な改善策につきご説明ください。
 都は、DX戦略推進を掲げていながら、医療者向けワクチンサイトのサーバー不具合が発生するなど、あってはならない状態となりました。この期に及びDX実証実験トライアル事業などを実施していますが、今は不要不急のデジタル事業より、コロナに係る実効的なインフラ確保をすべきと考えますが、ご所見をお聞かせください。
 上田調査により、小池知事が一回目の緊急事態宣言からたびたびCMに登場した広告費は、令和二年度総額約十二億円となりました。他府県に比べ異常な巨額ですが、今日現在、残念ながら第三回目の緊急事態宣言下にあります。
 小池知事に伺います。知事がCMに頻繁に出ることに何の効果があったのでしょうか。当初の合理的指標と結果の検証、十二億円費やしたことへの具体的成果を明確にしてください。
 広告費について指摘した芸能人の所属事務所とテレビ局へ都が異例の注意文を出したことが、全国的に批判にさらされました。注意文送付に当たり開示請求をしても、意思決定の過程は不明瞭なままです。一々芸能人の言動を監視するよりも、やるべきことは山積なはずですし、お上が庶民の笑いにまで指図をすることの反省を、さきの戦争で我々は経験したはずです。二度とこのようなことをしないでいただきたい。知事には猛省を促し、所見を求めます。
 ワクチンです。都から、医療従事者分として三月に都立病院に届けたのが六月末期限だったはずです。七月期限のものを先に提供し、六月期限のものが余ったとしたら大問題です。期限別ワクチンの在庫状況、開始から現時点までの高齢者、医療者への接種率の区市町村別推移をご報告ください。
 大人数に接種する能力のない医療機関が医療従事者接種委託先に選ばれる事態が各区で発生しました。都は、接種を委託する基本型、連携型施設の指定について、各区に確認したのでしょうか。地元自治体や医師会に聞けば、ほかの施設の医療者にも献身的に接種する医療機関が選定でき、今日のような混乱は防げたはずです。
 また、各区にワクチン用冷蔵庫を配分する際、地域医療に熱心ではない機関に配ってしまい、そこで目詰まりを起こしたのではないかとも懸念するものです。各区に確認をしたのかしなかったのか、目詰まりは発生していないのか確認します。
 医療従事者は、ワクチンなしで第四波に立ち向かう事態に陥りました。片道分しか給油させず若者を特攻に駆り出した戦争末期と重なります。これはコロナ、医療対策の前に人権問題であり、安全保障問題であり、東京都として重い責任があります。政府に責任転嫁をせず、知事自身の責任を明らかにしてください。
 かねてより、小池都政における人事体制を指摘してきました。昨年七月、感染症の経験値の高い福祉保健局長が、なぜか交通局長へ異動、八月には福祉保健局健康危機管理担当局長が異動となり、政策企画局次長が後任となる事態が発生、感染症の専門家で医師でもあった幹部職は退職。
 一方、小池知事の私設秘書、都知事特別秘書兼都民ファーストの会代表だった現東京水道代表取締役野田数氏については、水道行政の経験値ゼロであるのに重用。しかし、東京都環境公社理事長であった元都庁官僚澤章氏は、「築地と豊洲」を著した途端に、直後に退任が通知されるというダブルスタンダード人事では、都庁内モラルハザードを起こしかねません。
 職員の士気低下、自殺、長期休職、依願退職を防ぐためにも、一連の経過について明らかにされた上で、当該人事の妥当性と狙い、知事がどのような関与をされたのか、知事ご自身の説明を求めます。
 去る五月十一日、「女帝」「築地と豊洲」「仮面 虚飾の女帝・小池百合子」「知事の真贋」について、一般質問を予定しているのでご一読いただくよう、知事宛てにこれらの書籍を含む請願書を提出しておりました。
 「女帝」著者石井妙子さんは、大宅壮一ノンフィクション賞を受賞されており、都民の注目も高まっております。当然、憲法十六条及び請願法第五条、判例に基づいた対応がなされたものと思料します。
 知事は読まれましたか。知事が読まれていないとしたら、知事にかわってどなたが読まれたのか、さらに、これらの書籍に事実誤認や知事の見解との相違はあったのか、お答えください。
 以上です。再質問を留保し、反問があれば対応いたします。
〔知事小池百合子君登壇〕

○知事(小池百合子君) 上田令子議員の一般質問にお答えいたします。
 私からは、一問お答えさせていただきますが、いずれも読んでおりません。
 なお、その他の質問につきましては、教育長、東京都技監、関係局長からの答弁とさせていただきます。
〔教育長藤田裕司君登壇〕

○教育長(藤田裕司君) 二点のご質問にお答えいたします。
 初めに、教員免許が失効等となった者の把握についてでございますが、非違行為等により、教育職員免許状が失効、取り上げとなった教員につきましては、教育職員免許法の規定により、官報に登載されることとなっております。
 国は、これらの情報を取りまとめた官報情報検索ツールを全国の教育委員会や私立学校等へ提供しており、検索できるようになっております。
 昨年度、文部科学省からの全国への依頼を契機に、都教育委員会におきましては、過去四十年間分につきまして点検をいたしました結果、三件の官報登載漏れを確認いたしたところでございます。この三件につきましては、速やかに官報登載を行うとともに、事務処理手順等についても既に改善済みとなっているところでございます。
 次に、教職員のわいせつ行為への対処についてでございますが、教職員が児童生徒に対し、悪質なわいせつ行為を行った場合、同意の有無を問わず、免職処分としており、従前から厳正に対処するとともに、教職員の不適切な行為の根絶に取り組んでおります。
 児童生徒が被害を受けた場合には、保護者と連携し、学校が児童生徒の状況を把握しながら、スクールカウンセラーとの面談を行い、丁寧に心のケアを行っております。また、必要に応じまして、教育相談センター等の支援につなげております。
 さらに、学校に対しては、都が設置する性犯罪・性暴力被害者ワンストップ支援センターについても周知をしており、活用を促進しております。
〔東京都技監上野雄一君登壇〕

○東京都技監(上野雄一君) 民間建築物のアスベスト調査等についてでございます。
 これまで都は、建物利用者等の健康被害を防止する観点から、国や区市等と連携いたしまして、民間建築物のアスベスト使用の実態把握や対策に取り組んでまいりました。
 まず、飛散性の高い吹きつけアスベストを使用した可能性のある対象建築物の台帳につきましては、昨年度末現在、都及び三十一の区市において整備済みでございます。
 また、平成二十四年の国の公表以降も、都は区市と連携し、所有者等への調査等を行ってまいりました。
 その結果、令和元年度末時点で、台帳記載の対象建築物約二万八千棟に対しまして、約二万三千棟につきましては、特定行政庁への報告があり、そのうち約二万一千棟につきましては、アスベストの未使用が確認されております。残りの大部分の建物につきましても、除去等を働きかけたことによりまして、所有者等において対策済みでございます。
〔福祉保健局長吉村憲彦君登壇〕

○福祉保健局長(吉村憲彦君) 三点のご質問にお答えいたします。
 まず、児童虐待防止への取り組みについてでございますが、東京都子供への虐待の防止等に関する条例と東京都こども基本条例は、子供を権利の主体として尊重し、その最善の利益を実現することを目的としております。
 都はこれまで、深刻化する児童虐待に対応するため、児童福祉司や児童心理司、専門課長の増員など、体制を強化しており、今年度は一時保護所の定員を二百五十名まで拡大いたします。
 また、都独自に定めた行動指針に基づき、迅速的確に児童の安全確認を行い、必要に応じて一時保護をしており、虐待を理由に保護した児童の人数は、平成三十年度は千三百三十八人、令和元年度は千五百四十九人となってございます。
 次に、一時保護所や施設における児童虐待への対応についてでございますが、都は、入所児童向けに、相談用のはがきを挿入した権利ノートやリーフレットを配布しております。
 相談や第三者からの通告等を受けた場合、児童の安全を速やかに確認するとともに、警察等関係機関とも連携して調査を行い、児童福祉審議会に意見を聞いた上で、虐待に該当するかどうかを判断いたします。
 令和二年度に虐待となった事案は三十八件であり、うち性的虐待に該当するものは七件でございました。
 被害児童には、面接等でアセスメントを行い、状態等に応じたプレーセラピーや心理教育、認知行動療法等のケアを行うほか、医療機関への通院なども支援しております。
 最後に、児童相談所と警察との連携についてでございますが、都は、平成三十年十月、児童虐待に係る警視庁との協定を見直し、警察との情報共有の範囲をリスクが高いと考えられる全てのケースに拡大しており、それ以降、毎年約二千件の情報提供を行っております。
 また、都独自の安全確認に係る行動指針では、通告後、子供の安全が四十八時間以内に確認できなかった場合、立入調査の実施を決定した上で、警察への援助要請を行うこととしております。
 さらに、警視庁からの現職警察官の派遣や警察OBの児童相談所への複数配置など、児童虐待の防止に向け、連携強化を図っております。
〔総務局長黒沼靖君登壇〕

○総務局長(黒沼靖君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、インターネット上での誹謗中傷等による被害者支援についてでございます。
 都では、インターネット利用時のルールやマナーに関する普及啓発を行うとともに、東京都人権プラザにおきまして、インターネット上の人権侵害についての相談、助言を行っております。
 相談者が法的なアドバイスを希望する場合は、弁護士による相談を実施しているほか、人権侵犯事件としての調査、救済を希望する場合は、国の人権擁護機関である東京法務局等の相談窓口を紹介しております。
 次に、都職員の人事管理についてでございます。
 個別の人事異動の経過等につきましては、公正かつ円滑な人事の確保に支障を及ぼすおそれがあるため、お答えはできません。
 なお、人事異動は、その時々の行政課題に迅速かつ的確に対応できるよう、職員の能力、実績を踏まえて実施をしております。
 また、政策連携団体の人事に関しましては、必要に応じて都から適切な人材を推薦しておりますが、団体みずからの経営判断により決定をされております。
〔福祉保健局健康危機管理担当局長初宿和夫君登壇〕

○福祉保健局健康危機管理担当局長(初宿和夫君) 五点のご質問にお答えをいたします。
 まず、アスベスト救済制度についてでございます。
 現在、国は、中皮腫等を発症した労働者に対する労災補償に加え、アスベスト取扱工場の近隣住民等に対して、石綿による健康被害の救済に関する法律に基づき、医療費等の救済給付を行っております。
 都は、東京都健康安全研究センターや保健所において、アスベストに関する健康相談や救済制度等の情報提供を行っております。
 今般の建設アスベスト訴訟の最高裁判決を受け、国は、原告団等と基本合意書を締結し、和解を進めるほか、被害者に対する救済制度として議員立法を検討しており、都は、その動向を注視してまいります。
 次に、ワクチン接種予約システムについてでございます。
 不具合の原因となったソフトウエアの脆弱性への対策に加え、システム監視の強化など、一層のセキュリティー対策を実施し、五月十一日から受け付けを再開しており、現在はシステムにより予約が順調に行われております。
 また、コールセンターは、当初の三十五回線を五月一日から五十回線に、五月二十四日から百回線に増設し混雑緩和を図っております。
 今後も、円滑に予約できる環境を確保し、医療従事者等向けのワクチン接種を確実に進めてまいります。
 次に、新型コロナウイルスワクチンについてでございます。
 都は、先月からワクチンを保有する基本型接種施設の状況を調査しており、他の施設に再配分することが可能なワクチンは、現在、約六万回分でございます。
 そのうち、有効期限が六月末のものが約千二百回分、七月末のものが約四千二百回分、八月末のものが約五万一千回分、その他が約四千八百回分となってございます。
 また、都内の対象者で一回目の接種を終えた方の割合は、現時点で医療従事者等が約八割、高齢者が約二割であり、区市町村別の接種率は把握してございません。
 次に、ワクチン接種施設の確保についてでございます。
 都は、医療従事者等への接種に向け、基本型接種施設百八十四カ所、連携型接種施設二千六百七カ所を確保してございます。
 接種施設の選定に当たりましては、病院等に対し、接種能力や地域の医療従事者等への接種に関する意向を調査した上で、基本型接種施設は区市町村に照会し、連携型接種施設は必要に応じて区市町村に照会してございます。
 なお、この連携型には、地域の医療従事者等への接種を実施している施設と実施していない施設がございます。
 また、接種施設をさらに拡充するため、東京都医師会とも協議を重ね、連携型接種施設の追加も行ってございます。
 最後に、医療従事者等へのワクチン接種についてでございます。
 現在、対象者約五十七万人全ての方二回分のワクチンが供給されており、今月中には接種を完了する予定でございますが、今後、さらなる前倒しに向け取り組んでまいります。
〔建設局長中島高志君登壇〕

○建設局長(中島高志君) 葛西臨海水族園の保存についてでございますが、都は、昨年十月に策定した葛西臨海水族園の更新に向けた事業計画におきまして、新たな水族園の整備と並行して既存施設の利活用の可能性とその採算性等について検討を行い、水族園機能を移設した後、施設の状態等を調査の上、そのあり方について決定していくこととしております。
 現在、周辺一帯の魅力を向上させる利活用策について検討を行っておりまして、今後、基本的な考え方を取りまとめてまいります。
〔財務局長潮田勉君登壇〕

○財務局長(潮田勉君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、財政の健全化についてでございます。
 都はこれまで、本定例会に提案中のものも含め、合計二十九回に及ぶ補正予算を編成し、基金の有効活用などにより財源を確保することで、感染拡大を阻止する対策や、都民生活を支えるセーフティーネット対策などを迅速かつ的確に講じてまいりました。
 当面は厳しい財政環境が続くことになりますが、今後確定する昨年度決算の状況を見きわめつつ、予算の執行段階における経費の節減や、予算編成過程における政策評価と事業評価の一体的な実施など、あらゆる方策を講じて財政対応力の確保に取り組んでまいります。
 続きまして、補正予算の専決処分についてでございます。
 都はこれまで、新型コロナウイルス感染症に迅速かつ的確に対処するために、専決処分を含め累次にわたり補正予算を編成し、感染拡大を阻止する対策などを切れ目なく講じてまいりました。
 その中でも、新規感染者数を抑制するため、営業時間短縮等に係る感染拡大防止協力金の支給などに必要となる補正予算を編成し、議会の閉会中においては専決処分により直ちに予算措置を行い、施策の内容を早期に都民の皆様にお示しすることで、取り組みの実効性を担保してまいりました。
〔産業労働局長村松明典君登壇〕

○産業労働局長(村松明典君) 協力金の迅速な支給についてですが、都はこれまで、民間の力も活用し、協力金の迅速な支給に努めてまいりましたが、支給対象が事業者単位から店舗単位に変わり提出書類が増え、不備があった場合の確認などに時間を要しております。
 また、コールセンターにつきましては、新たな要請が出された際などに一時的に問い合わせが集中し、電話がつながりにくいという声があることは承知しております。
 こうした状況を踏まえ、間違いやすい事例をポータルサイトで紹介するとともに、申請書類の作成手順を動画で案内するなど、申請者の負担軽減を図ってきたところでございます。
 今後とも、コールセンターの人員拡充や審査体制の強化により、支給の一層の迅速化に努めてまいります。
〔生活文化局長野間達也君登壇〕

○生活文化局長(野間達也君) 新型コロナウイルス感染症に関する広報についてでございますが、感染防止対策の徹底には情報発信が重要であることから、知事や訴求力のあるタレントを起用したCM等を多様なメディアで展開いたしました。実施に当たりましては、目標視聴率等を設定し、履行を確認してございます。
 都民三千人を対象とし約千五百人から回答を得た調査では、マスク着用について約八三%が都の広報に共感し行動したと回答するなど、多くの方の行動変容に結びついたと考えてございます。
〔政策企画局長中嶋正宏君登壇〕

○政策企画局長(中嶋正宏君) お話のテレビ局などへの申し入れについてでございますが、これまでも事実と異なる情報が報道されました場合には、報道機関等に対しまして適切に訂正を求めております。
 今回も視聴者及び都民に誤解を与えたことから、正しい報道を行うよう訂正等を申し入れたものでございます。
〔五番上田令子君登壇〕

○五番(上田令子君) 知事の就任以来、約五年間さまざまな議論を重ねてまいりましたが、昨今は答弁拒否、答弁逃れ、一般職員への押しつけが繰り返されております。これこそ東京大改革の変質であり、古い議会を新しくと高らかに掲げた理念を否定するものではないでしょうか。
 今回は、知事に大きく九点答弁を求めています。知事は都庁の事務所長の役割とともに、政治家としての責務を負っています。私は知事の政治姿勢、政治責任を問うておりますが、全く誠実なお答えをいただけませんでした。
 知事与党や国政政党の質問には前向きに答えるのに、一人会派は相手にしないというのは、議会ハラスメントであり、知事の掲げるダイバーシティーにもとるものであります。これは都民と都民代表である議員を冒瀆し、愚弄し、民主主義をも冒瀆するものでございます。
 まず、虐待情報の警察との全件共有の必要性について、知事の所見を求めます。
 アスベスト被害者、家族への救済について、行政責任を求めた最高裁判決を受けて、環境大臣当時の対応は正しかったのか、考えは変わらないのか、真摯な言葉でお答えください。
 コロナ禍による財政悪化から健全性をいかに回復していくのか、政治責任を明らかにしてください。
 臨時会招集を回避し、専決処分を乱発したことの政治責任と、何を意図し、見合う効果があったのか、欠落してしまった視点はなかったのか、現状を顧みてお答えください。
 時短協力金について、事業者へ多大なる迷惑をかけているのに、知事からはおわびもありません。まず、政治家としておわびするべきではないでしょうか。いかにお考えでしょうか。
 知事出演の巨額広告費につき、合理的根拠と具体的成果につき、知事としてご説明ください。
 また、これを批判した芸能人、関係先への抗議は、言論の自由を侵すものではないか、お答えください。
 医療者たちは、ワクチン接種が間に合わないまま、第四波に立ち向かっています。この事態に陥った政治責任を明らかにしてください。
 前述の人事への知事の関与とその妥当性につき、知事の判断根拠を明らかにしてください。
 私が提出した請願書の一部である四点の書籍について、読まれていないということでございますが、今後は読まれないのでしょうか。
 なお、誠実な答弁がなされないのであれば、知事不信任と受けとめ、決議を準備せざるを得ないことを申し添え、自由を守る会の最終質問を終わります。
〔副知事多羅尾光睦君登壇〕

○副知事(多羅尾光睦君) 先ほどの知事の答弁の際に、なお、その他の質問については、教育長、東京都技監及び関係局長が答弁すると答弁しております。
 おっしゃる九問中の八問については、教育長、東京都技監及び関係局長が答弁したとおりでございます。

○議長(石川良一君) 以上をもって質問は終わりました。

○議長(石川良一君) これより日程に入ります。
 日程第一から第五十四まで、第百七号議案、令和三年度東京都一般会計補正予算(第七号)外議案四十八件、専決五件を一括議題といたします。
 本案に関し、提案理由の説明を求めます。
 副知事武市敬君。
〔副知事武市敬君登壇〕

○副知事(武市敬君) ただいま上程になりました五十四議案についてご説明申し上げます。
 初めに、第百七号議案、第百八号議案及び第百五十五号議案の三議案は、予算案でございます。
 第百七号議案、令和三年度東京都一般会計補正予算(第七号)及び第百八号議案、令和三年度東京都病院会計補正予算(第二号)は、現下の感染状況や社会経済情勢を踏まえ、ワクチン接種の促進や検査、医療体制の確保など新型コロナウイルスの感染拡大を阻止する対策や、中小企業者等に対する給付金の支給を初めとした都民生活、経済活動を支えるセーフティーネット対策など、必要な施策を実施していくため、一般会計で四千二百四十三億円、病院会計で二十二億円を増額するものでございます。
 第百五十五号議案、令和三年度東京都一般会計補正予算(第八号)は、新型コロナウイルスワクチン接種のスピードをさらに加速させるため、区市町村による住民接種とあわせて、大規模会場における接種を実施するほか、緊急事態措置の延長に伴い、飲食店の休業や営業時間の短縮等の影響により売上高が減少した都内中小企業者等を対象に、東京都中小企業者等月次支援給付金を支給するため、二百八十六億円を増額するものでございます。
 第百九号議案から第百三十六号議案までの二十八議案は条例案で、いずれも一部を改正する条例でございます。
 第百九号議案、東京都知事の給料等の特例に関する条例の一部を改正する条例は、知事の給料等について特例措置を延長するものでございます。
 第百十号議案、非常勤職員の報酬、費用弁償及び期末手当に関する条例の一部を改正する条例は、非常勤職員の報酬の支給方法を改めるものでございます。
 第百十一号議案、東京都新型コロナウイルス感染症対策条例の一部を改正する条例外一件は、新型コロナウイルス感染症の法的位置づけの変更に伴い、規定を整備するものなどでございます。
 第百十三号議案、東京都都税条例及び東京都都税条例の一部を改正する条例の一部を改正する条例外一件は、地方税法の一部改正等に伴い、規定を整備するものでございます。 第百十六号議案、東京都地域医療医師奨学金貸与条例の一部を改正する条例は、返還債務の履行猶予に係る規定を改めるものでございます。
 第百十七号議案、東京都看護師等修学資金貸与条例の一部を改正する条例は、貸与の資格に係る規定を改めるものなどでございます。
 第百十八号議案、東京都保護施設等の設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例は、基準等を定める省令の一部改正に伴い、業務継続計画の策定に係る規定を設けるものなどでございます。
 第百十九号議案、東京都介護保険財政安定化基金条例の一部を改正する条例は、貸付金の償還方法の特例を設けるものでございます。
 第百二十号議案、東京都児童福祉施設の設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例外九件は、基準等を定める省令の一部改正に伴い、電磁的記録に係る規定を設けるものなどでございます。
 第百二十三号議案、東京都女性福祉資金貸付条例の一部を改正する条例は、事業開始資金等の貸付限度額を引き上げるものでございます。
 第百三十二号議案、旅館業法施行条例の一部を改正する条例及び第百三十三号議案、公衆浴場の設置場所の配置及び衛生措置等の基準に関する条例の一部を改正する条例は、施設の衛生措置基準を改めるほか、公衆浴場の風紀に必要な措置基準を改めるものなどでございます。
 第百三十五号議案、都道における道路構造の技術的基準に関する条例の一部を改正する条例は、道路構造令の改正に伴い、規定を整備するものでございます。
 第百三十六号議案、警視庁の設置に関する条例の一部を改正する条例は、警視庁警備部及び地域部の所掌事務を改めるものでございます。
 このほか法令改正に伴い、規定を整備するものが三件ございます。
 第百三十七号議案から第百三十九号議案までの三議案は、契約案でございます。
 第百三十七号議案、都立立川地区チャレンジスクール(仮称)(三)新築工事請負契約など、契約金額の総額は約七十四億円でございます。
 第百四十号議案から第百五十四号議案までの十五議案は、事件案でございます。
 第百四十号議案は、地元市へ都道を移管するため都道の路線を廃止するもの、第百四十一号議案は、首都高速道路株式会社が行う高速道路事業の事業計画変更について道路管理者として同意するもの、第百四十二号議案は、交通事故に伴う損害賠償の額を決定するもの、第百四十三号議案外十一議案は、東京消防庁の特種用途自動車等を買い入れるものでございます。
 次に、専決でございます。
 初めに、令和三年度東京都一般会計補正予算(第三号)は、蔓延防止等重点措置の適用が決定されたこと等を踏まえ、検査体制の強化など、都独自の施策を速やかに実施するとともに、営業時間短縮に係る感染拡大防止協力金の支給等の対策を実施するため、必要な経費を計上したものでございます。
 次に、令和三年度東京都一般会計補正予算(第四号)は、緊急事態措置の適用が決定されたことを踏まえ、都内の事業者に対して、休業や営業時間の短縮を要請することに伴い、感染拡大防止協力金の支給などを実施するため、必要な経費を計上したものでございます。
 令和三年度東京都一般会計補正予算(第五号)は、緊急事態措置の延長に伴う感染拡大防止協力金の支給や、テレワーク定着に向けた緊急支援などの対策を迅速に実施するため、必要な経費を計上したものでございます。
 令和三年度東京都一般会計補正予算(第六号)は、緊急事態措置の延長に伴う感染拡大防止協力金の支給などの対策を迅速に実施するため、必要な経費を計上したものでございます。
 次に、東京都都税条例の一部を改正する条例は、地方税法の一部改正に伴い、規定を整備したものでございます。
 いずれも議会を招集する時間的余裕がないと認め、専決処分を行ったものでございます。
 上程になりました五十四議案の説明は以上でございますが、このほかに人事案を送付いたしております。
 初めに、東京都教育委員会委員でございます。
 一名の委員が欠員となっておりますので、新井紀子氏を新たに任命いたしたいと存じます。
 次に、東京都公安委員会委員でございます。
 一名の委員が欠員となっておりますので、伊藤秀樹氏を新たに任命いたしたいと存じます。
 以上で説明を終わります。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。
(議案の部参照)
○議長(石川良一君) 以上をもって提案理由の説明は終わりました。
 なお、本案中、地方公務員法第五条第二項の規定に該当する議案については、あらかじめ人事委員会の意見を徴しておきました。
 議事部長をして報告いたさせます。

○議事部長(広瀬健二君) 人事委員会の回答は、第百十号議案について異議はないとの意見であります。

三人委任第一六号
令和三年六月一日
東京都人事委員会委員長 青山  やすし
(公印省略)
 東京都議会議長 石川 良一殿
「職員に関する条例」に対する人事委員会の意見聴取について(回答)
 令和三年五月二十六日付三議事第三二号をもって、地方公務員法第五条第二項の規定により照会があった議案に係る人事委員会の意見は、左記のとおりです。
       記
   提出議案
一 第百十号議案
非常勤職員の報酬、費用弁償及び期末手当に関する条例の一部を改正する条例
   意見
異議ありません。

○十五番(原田あきら君) この際、議事進行の動議を提出いたします。
 ただいま議題となっております議案のうち、日程第一及び第二、第四十九から第五十二まで並びに第五十四については、二十人の委員をもって構成する令和三年度六月補正予算等審査特別委員会を設置し、これに付託することとし、会期を三日間延長されることを望みます。

○議長(石川良一君) ただいま原田あきら君より、日程第一及び第二、第四十九から第五十二まで並びに第五十四については、二十人の委員をもって構成する令和三年度六月補正予算等審査特別委員会を設置し、これに付託することとし、会期を三日間延長されたい旨の動議が提出されました。
 本動議は、起立により採決いたします。
 本動議に賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕

○議長(石川良一君) 起立少数と認めます。よって、本動議は否決されました。

○議長(石川良一君) 委員会の付託について起立により採決いたします。
 ただいま議題となっております日程第一から第五十四までは、お手元に配布の議案付託事項表のとおり、それぞれ所管の常任委員会に付託いたしたいと思います。これに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕

○議長(石川良一君) 起立多数と認めます。よって、日程第一から第五十四までは、議案付託事項表のとおり、それぞれ所管の常任委員会に付託することに決定いたしました。
(別冊参照)

○議長(石川良一君) これより追加日程に入ります。
 追加日程第一、東京都教育委員会委員の任命の同意についてを議題といたします。
〔広瀬議事部長朗読〕
一、東京都教育委員会委員の任命の同意について一件

三財主議第一二五号
令和三年六月一日
東京都知事 小池百合子
 東京都議会議長 石川 良一殿
東京都教育委員会委員の任命の同意について(依頼)
 このことについて、東京都教育委員会委員宮崎緑が辞職したため、後任として左記の者を任命したいので、地方教育行政の組織及び運営に関する法律第四条第二項の規定により、東京都議会の同意についてよろしくお願いします。
       記
     新井 紀子

      略歴
現住所 東京都荒川区
新井 紀子
昭和三十七年十月二十二日生(五十八歳)
昭和六十年五月  イリノイ大学数学科卒業
平成二年五月   イリノイ大学大学院数学科修士号(M.S)取得
平成六年四月   広島市立大学情報科学部助手
平成七年三月   一橋大学法学部卒業
平成九年三月   東京工業大学大学院情報理工学研究科博士号(理学)取得
平成十三年一月  国立情報学研究所情報学基礎研究系助教授
平成十四年四月  総合研究大学院大学数物科学研究科情報学専攻助教授
平成十八年四月  国立大学法人総合研究大学院大学複合科学研究科情報学専攻教授
大学共同利用機関法人情報・システム研究機構国立情報学研究所情報社会相関研究系教授
平成二十年二月  大学共同利用機関法人情報・システム研究機構国立情報学研究所社会共有知研究センター長
平成二十九年七月 一般社団法人教育のための科学研究所代表理事・所長
現在       大学共同利用機関法人情報・システム研究機構国立情報学研究所情報社会相関研究系教授兼社会共有知研究センター長
国立大学法人総合研究大学院大学複合科学研究科情報学専攻教授
一般社団法人教育のための科学研究所代表理事・所長

○議長(石川良一君) お諮りいたします。
 本件は、知事の任命に同意することにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(石川良一君) ご異議なしと認めます。よって、本件は、知事の任命に同意することに決定いたしました。

○議長(石川良一君) 追加日程第二、東京都公安委員会委員の任命の同意についてを議題といたします。
〔広瀬議事部長朗読〕
一、東京都公安委員会委員の任命の同意について一件

三財主議第一二六号
令和三年六月一日
東京都知事 小池百合子
 東京都議会議長 石川 良一殿
東京都公安委員会委員の任命の同意について(依頼)
 このことについて、左記の者を東京都公安委員会委員に任命したいので、警察法第三十九条第一項の規定により、東京都議会の同意についてよろしくお願いします。
       記
     伊藤 秀樹

      略歴
現住所 東京都目黒区
伊藤 秀樹
昭和三十二年二月十三日生(六十四歳)
昭和五十四年三月 東京大学法学部卒業
昭和五十四年四月 外務省入省
平成五年十二月  在サウジアラビア日本国大使館一等書記官
平成八年一月   在サウジアラビア日本国大使館参事官
平成八年十二月  国際連合日本政府代表部参事官
平成十一年七月  防衛庁書記官運用局訓練課長
平成十三年八月  外務事務官総合外交政策局国際社会協力部国連行政課長
平成十五年八月  在イラン日本国大使館公使
平成十六年二月  兼サマーワ事務所
平成十六年五月  兼在イラク日本国大使館(サマーワ事務所)
平成十七年八月  大臣官房参事官兼中東アフリカ局
平成十八年八月  大臣官房参事官兼中東アフリカ局・経済局
平成十九年九月  在バーレーン日本国大使館公使
平成二十一年七月 在バンクーバー日本国総領事館総領事
平成二十四年十月 東京都知事本局儀典長
平成二十六年七月 日本国特命全権大使スーダン国駐箚
平成三十年一月  日本国特命全権大使バーレーン国駐箚
令和三年五月   外務省退官
現在       現職なし

○議長(石川良一君) 本件は、起立により採決いたします。
 本件は、知事の任命に同意することに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕

○議長(石川良一君) 起立多数と認めます。よって、本件は、知事の任命に同意することに決定いたしました。

○議長(石川良一君) 追加日程第三、議員提出議案第十三号、子どもの属する世帯に係る国民健康保険料又は国民健康保険税の補助に関する条例を議題といたします。
 案文は、お手元に配布いたしてあります。
(議案の部参照)
○六十七番(村松一希君) この際、議事進行の動議を提出いたします。
 ただいま議題となっております議員提出議案第十三号については、趣旨説明を省略し、厚生委員会に付託されることを望みます。

○議長(石川良一君) お諮りいたします。
 ただいまの動議のとおり決定することにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(石川良一君) ご異議なしと認めます。よって、議員提出議案第十三号は、趣旨説明を省略し、厚生委員会に付託することに決定いたしました。

○議長(石川良一君) 請願及び陳情の付託について申し上げます。
 受理いたしました請願三件及び陳情六件は、お手元に配布の請願・陳情付託事項表のとおり、それぞれ所管の常任委員会に付託いたします。
(別冊参照)

○議長(石川良一君) お諮りいたします。
 明三日から六日まで四日間、委員会審査のため休会いたしたいと思います。これにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(石川良一君) ご異議なしと認めます。よって、明三日から六日まで四日間、委員会審査のため休会することに決定いたしました。
 なお、次回の会議は、六月七日午後一時に開きます。
 以上をもって本日の日程は全部終了いたしました。
 これをもって散会いたします。
   午後六時三十七分散会

ページ先頭に戻る