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Tokyo Metropolitan Assembly

令和二年東京都議会会議録第二十二号〔速報版〕

令和二年十二月九日(水曜日)
 出席議員 百二十六名
一番古城まさお君
二番けいの信一君
三番内山 真吾君
四番龍円あいり君
五番保坂まさひろ君
六番関野たかなり君
七番福島りえこ君
八番森澤 恭子君
九番上田 令子君
十番山内れい子君
十一番やまだ加奈子君
十二番西野 正人君
十三番林あきひろ君
十四番藤井とものり君
十五番原田あきら君
十六番細田いさむ君
十七番うすい浩一君
十八番小林 健二君
十九番加藤 雅之君
二十番米川大二郎君
二十一番菅原 直志君
二十二番清水やすこ君
二十三番白戸 太朗君
二十四番木下ふみこ君
二十五番増田 一郎君
二十六番斉藤れいな君
二十七番伊藤しょうこう君
二十八番田村 利光君
二十九番柴崎 幹男君
三十番舟坂ちかお君
三十一番清水 孝治君
三十二番宮瀬 英治君
三十三番米倉 春奈君
三十四番斉藤まりこ君
三十五番藤田りょうこ君
三十六番斉藤やすひろ君
三十七番栗林のり子君
三十八番伊藤こういち君
三十九番大松あきら君
四十番本橋ひろたか君
四十一番馬場 信男君
四十二番佐野いくお君
四十三番細谷しょうこ君
四十四番栗下 善行君
四十五番中山ひろゆき君
四十六番たきぐち学君
四十七番田の上いくこ君
四十八番奥澤 高広君
四十九番大場やすのぶ君
五十番小宮あんり君
五十一番神林  茂君
五十二番早坂 義弘君
五十三番高橋 信博君
五十四番西沢けいた君
五十五番河野ゆりえ君
五十六番原 のり子君
五十七番星見てい子君
五十八番とくとめ道信君
六十番上野 和彦君
六十一番のがみ純子君
六十二番まつば多美子君
六十三番両角みのる君
六十四番西郷あゆ美君
六十五番森口つかさ君
六十六番鳥居こうすけ君
六十七番村松 一希君
六十八番ひぐちたかあき君
六十九番つじの栄作君
七十番後藤 なみ君
七十一番岡本こうき君
七十二番桐山ひとみ君
七十三番石川 良一君
七十四番川松真一朗君
七十五番小松 大祐君
七十六番中屋 文孝君
七十七番鈴木あきまさ君
七十八番山口  拓君
七十九番曽根はじめ君
八十番清水ひで子君
八十一番とや英津子君
八十二番池川 友一君
八十三番中山 信行君
八十四番谷村 孝彦君
八十五番長橋 桂一君
八十六番小磯 善彦君
八十七番藤井  一君
八十八番おじま紘平君
八十九番あかねがくぼかよ子君
九十番もり  愛君
九十一番平  慶翔君
九十二番成清梨沙子君
九十三番藤井あきら君
九十四番鈴木 邦和君
九十五番滝田やすひこ君
九十六番森村 隆行君
九十七番入江のぶこ君
九十八番菅野 弘一君
九十九番鈴木 章浩君
百番宇田川聡史君
百一番吉原  修君
百二番中村ひろし君
百三番里吉 ゆみ君
百四番尾崎あや子君
百五番あぜ上三和子君
百六番橘  正剛君
百七番高倉 良生君
百八番東村 邦浩君
百九番中嶋 義雄君
百十番山内  晃君
百十一番山田ひろし君
百十二番伊藤 ゆう君
百十三番木村 基成君
百十四番荒木ちはる君
百十五番小山くにひこ君
百十六番増子ひろき君
百十七番石毛しげる君
百十八番大津ひろ子君
百十九番尾崎 大介君
百二十番秋田 一郎君
百二十一番三宅 正彦君
百二十二番山崎 一輝君
百二十三番三宅しげき君
百二十四番高島なおき君
百二十五番白石たみお君
百二十六番大山とも子君
百二十七番和泉なおみ君

 欠席議員 一名
五十九番  遠藤  守君

 出席説明員
知事小池百合子君
副知事多羅尾光睦君
副知事梶原  洋君
副知事武市  敬君
副知事宮坂  学君
教育長藤田 裕司君
東京都技監都市整備局長兼務上野 雄一君
政策企画局長中嶋 正宏君
総務局長山手  斉君
財務局長潮田  勉君
警視総監斉藤  実君
生活文化局長野間 達也君
環境局長栗岡 祥一君
福祉保健局長吉村 憲彦君
福祉保健局健康危機管理担当局長初宿 和夫君
産業労働局長村松 明典君
建設局長中島 高志君
交通局長内藤  淳君
水道局長浜 佳葉子君
下水道局長和賀井克夫君
都民安全推進本部長國枝 治男君
戦略政策情報推進本部長寺崎 久明君
住宅政策本部長榎本 雅人君
病院経営本部長堤  雅史君

十二月九日議事日程第三号
第一 第百八十七号議案
令和二年度東京都一般会計補正予算(第十三号)
第二 第百八十八号議案
職員の服務の宣誓に関する条例の一部を改正する条例
第三 第百九十二号議案
職員の旅費に関する条例の一部を改正する条例
第四 第百九十三号議案
東京都職員の特殊勤務手当に関する条例の一部を改正する条例
第五 第百九十四号議案
職員の勤務時間、休日、休暇等に関する条例の一部を改正する条例
第六 第百九十五号議案
学校職員の勤務時間、休日、休暇等に関する条例の一部を改正する条例
第七 第百九十七号議案
東京都市計画事業泉岳寺駅地区第二種市街地再開発事業施行規程の一部を改正する条例
第八 第百九十八号議案
東京都災害廃棄物処理基金条例
第九 第百九十九号議案
東京都公安委員会委員の服務の宣誓に関する条例の一部を改正する条例
第十 第二百号議案
火災予防条例の一部を改正する条例
第十一 第二百一号議案
東京都東村山福祉園(二)改築工事請負契約
第十二 第二百二号議案
神津島港津波避難施設(二)新築工事その三請負契約
第十三 第二百三号議案
都営住宅二H─一〇七東(北区浮間三丁目)工事請負契約
第十四 第二百四号議案
都営住宅二H─一一二東(足立区花畑七丁目)工事請負契約
第十五 第二百五号議案
雑司が谷環状第五の一号線トンネル(仮称)(二)立坑築造工事その二請負契約
第十六 第二百六号議案
中川護岸耐震補強工事(その五十一)請負契約
第十七 第二百七号議案
東日本大震災における原子力発電所の事故に係る損害賠償請求に関する和解のあっせんの申立て(その一)について
第十八 第二百八号議案
東日本大震災における原子力発電所の事故に係る損害賠償請求に関する和解のあっせんの申立て(その二)について
第十九 第二百九号議案
東日本大震災における原子力発電所の事故に係る損害賠償請求に関する和解のあっせんの申立て(その三)について
第二十 第二百十号議案
東日本大震災における原子力発電所の事故に係る損害賠償請求に関する和解のあっせんの申立て(その四)について
第二十一 第二百十一号議案
東日本大震災における原子力発電所の事故に係る損害賠償請求に関する和解のあっせんの申立て(その五)について
第二十二 第二百十二号議案
東日本大震災における原子力発電所の事故に係る損害賠償請求に関する和解のあっせんの申立て(その六)について
第二十三 第二百十三号議案
東日本大震災における原子力発電所の事故に係る損害賠償請求に関する和解のあっせんの申立て(その七)について
第二十四 第二百十四号議案
東日本大震災における原子力発電所の事故に係る損害賠償請求に関する和解のあっせんの申立て(その八)について
第二十五 第二百十五号議案
東日本大震災における原子力発電所の事故に係る損害賠償請求に関する和解のあっせんの申立て(その九)について
第二十六 第二百十六号議案
当せん金付証票の発売について
第二十七 第二百十七号議案
土地の信託の変更について
第二十八 第二百十八号議案
東京都立埋蔵文化財調査センターの指定管理者の指定について
第二十九 第二百十九号議案
東京都リハビリテーション病院の指定管理者の指定について
第三十 第二百二十号議案
東京都立心身障害者口腔保健センターの指定管理者の指定について
第三十一 第二百二十一号議案
東京都船形学園の指定管理者の指定について
第三十二 第二百二十二号議案
東京都八街学園の指定管理者の指定について
第三十三 第二百二十三号議案
東京都勝山学園の指定管理者の指定について
第三十四 第二百二十四号議案
東京都片瀬学園の指定管理者の指定について
第三十五 第二百二十五号議案
東京都七生福祉園の指定管理者の指定について
第三十六 第二百二十六号議案
東京都八王子福祉園の指定管理者の指定について
第三十七 第二百二十七号議案
東京都千葉福祉園の指定管理者の指定について
第三十八 第二百二十八号議案
東京都清瀬喜望園の指定管理者の指定について
第三十九 第二百二十九号議案
東京都立産業貿易センター台東館の指定管理者の指定について
第四十 第二百三十号議案
東京都立多摩産業交流センターの指定管理者の指定について
第四十一 第二百三十一号議案
晴海客船ターミナル外四施設の指定管理者の指定について
第四十二 第二百三十二号議案
竹芝客船ターミナル外一施設の指定管理者の指定について
第四十三 第二百三十三号議案
竹芝ふ頭船舶給水施設外七施設の指定管理者の指定について
第四十四 第二百三十四号議案
東京都立葛西海浜公園の指定管理者の指定について
第四十五 第二百三十五号議案
二見漁港桟橋(1)外八施設の指定管理者の指定について
第四十六 第二百三十六号議案
東京都八丈島空港の指定管理者の指定について
第四十七 第二百三十七号議案
東京都立奥多摩湖畔公園山のふるさと村の指定管理者の指定について
第四十八 第二百三十八号議案
東京都立多幸湾公園の指定管理者の指定について
第四十九 第二百三十九号議案
東京都檜原都民の森の指定管理者の指定について
第五十 第二百四十号議案
東京都奥多摩都民の森の指定管理者の指定について
第五十一 第二百四十一号議案
東京都立横網町公園の指定管理者の指定について
第五十二 第二百四十二号議案
東京都立葛西臨海公園の指定管理者の指定について
第五十三 第二百四十三号議案
東京都八重洲駐車場外四駐車場の指定管理者の指定について
第五十四 第二百四十四号議案
東京都板橋四ツ又駐車場の指定管理者の指定について
第五十五 地方自治法第百七十九条第一項の規定に基づき専決処分した令和二年度東京都一般会計補正予算(第十二号)の報告及び承認について
議事日程第三号追加の一
第一 東京都教育委員会委員の任命の同意について(二財主議第四二七号)
第二 議員提出議案第二十号
東京都学生応援給付金条例
第三 議員提出議案第二十一号
東京都小中学校給食費の助成に関する条例
第四 議員提出議案第二十二号
東京都島しょ地域外の医療機関への通院に係る交通費等の補助に関する条例
第五 議員提出議案第二十三号
東京都シルバーパス条例の一部を改正する条例
第六 議員提出議案第二十四号
東京都児童育成手当に関する条例の一部を改正する条例

   午後一時開議

○議長(石川良一君) これより本日の会議を開きます。

○議長(石川良一君) この際、あらかじめ会議時間の延長をいたしておきます。

○議長(石川良一君) 次に、日程の追加について申し上げます。
 議員より、議員提出議案第二十号、東京都学生応援給付金条例外条例四件、知事より、東京都教育委員会委員の任命の同意についてがそれぞれ提出されました。
 これらを本日の日程に追加いたします。

○議長(石川良一君) 昨日に引き続き質問を行います。
 六十三番両角みのる君
〔六十三番両角みのる君登壇〕

○六十三番(両角みのる君) このたびの新型コロナウイルス感染症の流行では、三月から公立学校が臨時休業になるなど授業時間が大きく減少し、子供たちの学習のおくれが問題となっています。
 感染症の流行など緊急時の学びを保障するものとして、ICT技術の活用に期待が寄せられていますが、臨時休業中に双方向のオンライン学習を実施した自治体は五%にとどまっており、ICT機器を活用した遠隔授業が機能したとはいいがたい状況です。
 二〇一八年に、OECDが実施した学習到達度調査によれば、我が国は学校の授業でのデジタル機器使用が加盟国中最も低いものとなっています。こうした状況を受け、国のGIGAスクール構想や都のTOKYOスマート・スクール・プロジェクトの推進により、教育現場での一人一台端末と高速大容量通信環境整備が急速に進展しつつあります。
 ICTを活用した授業や学習により、児童生徒は個々の理解度に応じた個別学習が可能となり、また、教師も一人一人の子供の学習状況を把握しながら授業を行うことができるほか、事務負担が大幅に減るといったメリットがあります。また、ICTにより、違う地域の学校との合同授業が可能となるなど、これまでと次元の異なる質の高い教育が期待をされています。
 図らずも、このたびのコロナ禍により、教育のICT環境整備は劇的に前進することとなりましたが、コロナ禍での学習機会確保の視点にとどまることなく、コロナ後もICTのメリットを最大限に生かした学習方法を積極的に展開し、東京の公教育の質を高めていくべきと考えますが、見解を伺います。
 ところで、ICT技術を活用した教育を推進していくためには、通信やデバイスなどの環境整備などとともに、教師のICTリテラシーを高めていくことが必要です。しかし、実際は、教師のリテラシーには大きな個人差があります。都教委は、ICT支援員に係る予算措置をしていますが、今後、都内のどの公立学校においても、教師が日常的支援を受けられるような体制を速やかに充実していくことが求められます。
 そのためには、既存リソースを有効活用することが鍵になると考えます。例えば、東京都専修学校各種学校協会では、ICT系の学校が中心となり、プロジェクトチームを組み、デジタル教育改革に向けた取り組みを行っていると聞いております。このような組織の協力を仰ぐ等により、早期の支援体制拡充につなげることが重要です。
 そこで、学校現場における既存リソースを活用した教員のICT支援体制充実について、都教委の見解を伺います。
 世界的な気候変動を受け、脱炭素が大きくクローズアップされています。昨年末、都は、国に先駆けて、ゼロエミッション東京戦略を策定し、二〇五〇年までの都内でのCO2排出ゼロを目指したロードマップを提示いたしました。
 ゼロエミッション東京戦略では、一般廃棄物のリサイクル率を現在の二二・八%から二〇三〇年には三七%とする目標を掲げております。この目標達成には、都民の意識とライフスタイルを、3Rを徹底したものへと大きく転換する必要があり、一般廃棄物の多くを占める家庭廃棄物の排出抑制とリサイクル推進が重要となります。
 ところで、多摩地区では、二〇〇一年に、東京都市長会が全市での家庭ごみ収集の有料化を掲げ、現時点で多摩二十六市中二十五市までが家庭ごみ収集有料化を実施しています。その結果、多摩地区は、ごみ排出量の大幅削減を実現し、リサイクル率は全国トップレベルにあります。
 一方で、区部は、家庭ごみ収集有料化実施自治体はゼロであり、二十三区の一人当たり家庭ごみ排出量は多摩地区に比べかなり多く、リサイクル率は全国平均以下と低迷しています。こうした状況を見れば、東京全体のごみ減量化とリサイクル率向上は、区部での今後の取り組みにこそかかっているといっても過言ではありません。
 家庭ごみ有料化に関し、都は、区市町村の議論を促すというスタンスをとり続けています。しかし、東京全体でのごみ排出量を減らし、ゼロエミッション東京戦略を実現するためには、区部での現状の改善が必須です。
 そのために、二十年以上の多摩地区での取り組みにより、大きなごみ減量効果が確認をされている家庭ごみ収集有料化について、区部においても早期に全区で導入するよう、これまで以上に都が積極的に働きかけをしていくべき時期に来ていると考えますが、知事の所見を伺います。
 近年、大人が担うような家族の介護や世話をすることで、みずからの育ちや教育に影響を及ぼしている十八歳以下の若年層であるヤングケアラーにスポットが当たっています。
 厚生労働省は、平成三十一年度から要保護児童対策地域協議会を対象に実態調査を実施するとともに、自治体の福祉部局宛てに要対協でのヤングケアラー概念の認識を広げ、関係機関が適切な支援をするよう要請をいたしました。また、本年十二月には、教育現場を対象とした全国初となる実態調査に着手し、来年三月ごろに調査結果を取りまとめるとしています。
 一方で、埼玉県は、本年三月に、全国初となるヤングケアラーを支援するケアラー支援条例を制定するとともに、先月には、県内の全高校二年生を対象としたヤングケアラー実態調査の結果を公表いたしました。
 厚労省の要対協への調査では、ヤングケアラーという概念自体が認知をされておらず、ヤングケアラーには、ひとり親と子供という家族構成が多く、学校を休みがちであることが明らかになりました。また、埼玉県の調査では、生徒の二十五人に一人がヤングケアラーに該当し、彼らが孤独やストレスを抱えている実態が示されました。
 私は、さきの都議会文教委員会の質疑でもこの問題を取り上げたところでありますが、ヤングケアラーが学びの機会を喪失したり、進路を断念することがないよう適切な支援策を講じることが重要であると考えます。
 そこで、まず、ヤングケアラーについて、現状認識を踏まえた知事の所見を伺います。
 また、ヤングケアラーを取り巻く状況や課題、活用可能なリソースは地域によってさまざまであり、都は独自に都内の実態把握をし、ヤングケアラーに関する議論を進めていくべきと考えます。
 そこで、早期にヤングケアラーに関して都内の実態を把握し、その存在や概念について、福祉、教育関係者を初めとして、区市町村等関係機関を含めて広く周知、啓発をしていくべきと考えますが、今後の都の取り組みを伺います。
 近年の豪雨災害を受けて、都は、想定最大規模降雨をそれまでの時間百十四ミリから百五十三ミリに改定し、浸水予想区域図の改定を行ってきました。この結果、八王子市では、これまで浸水想定エリア外であった市役所が、最大約二メートルの浸水被害が見込まれることとなりました。
 市役所は、災害時に対策本部が設置をされ、近接をする八王子警察署とともに非常に大きな役割を担います。こうした事態を受け、地元市議会でも、対策本部のあり方が議論となっており、現在、市では対応策を詰めていると聞いております。
 大きな問題は、市庁舎が浸水をすることで地下の非常用電源が機能停止をすることです。区市町村の非常用電源確保への支援は、我が会派の要望により実現をしたものでありますが、緊急性の高い八王子市の非常電源確保対策に対し、都は市の相談にきめ細かく乗るとともに、その求めに応じて早急な支援を実施すべきと考えますが、見解を伺います。
 また、水害が発生した場合、近接する八王子警察署も水害対応等が求められますが、八王子警察署の浸水等対策について警視総監に伺います。
 ところで、都内では、集中豪雨が発生した場合に対策本部となる区や市の本庁舎が浸水エリアに位置するものが二十二カ所もあります。豪雨災害により災害対策のヘッドクオーター機能を担う対策本部が被害を受け、適切な対応が困難となることが危惧をされますが、その課題や対応は自治体によりさまざまです。
 そこで、こうした区市町村に対して、災害時にも応急対策業務を継続できるよう、それぞれの区市町村の事情に即した支援が必要ですが、見解を伺います。
 現在、都立大学は5Gの重点整備エリアに、南大沢はスマート東京先行実施エリアにそれぞれ位置づけられ、5G技術を活用したまちづくりに期待が寄せられているところであります。また、南大沢駅に近接をする三井アウトレットモールの都有地の定期借地権契約期間が二〇二五年で終了することを見据え、昨年、南大沢周辺地区まちづくり方針策定等検討委員会が立ち上がりました。しかし、本年度中に予定されていた検討結果の取りまとめは、コロナの影響で次年度へとずれ込むことになったと聞いております。
 ところで、コロナ禍は、働き方や住まい方、リモートや非接触の生活様式など、社会のあらゆる面で大きな変化をもたらしつつあります。
 そこで、南大沢地区のまちづくり方針の策定に当たっては、社会や地域のあり方を方向づけるこうした大きな変化を前提として構想すべきと思いますが、今後のまちづくり方針策定に向けた考え方を伺います。
 また、南大沢地区では、南大沢スマートシティー実施計画策定に向けて、先日、協議会が立ち上げられたと聞いております。今後、スマートシティー実施計画を策定していくに当たっては、住宅都市としての地域特性や大学や医療機関などといった地域資源を生かし、地域の課題解決に資するような実践的な最先端技術の活用を考えていくべきと考えますが、今後の取り組みを伺います。(拍手)
〔知事小池百合子君登壇〕

○知事(小池百合子君) 両角みのる議員の一般質問にお答えいたします。
 家庭ごみの有料化についてのご質問でございます。
 二〇五〇年CO2実質ゼロに貢献するゼロエミッション東京の実現に向けましては、持続可能な資源利用の定着が必要でございます。
 昨年公表いたしましたゼロエミッション東京戦略では、資源循環分野を本格的に気候変動対策に位置づけ、3Rの推進、プラスチック対策を強化いたしております。
 家庭ごみの有料化でございますが、ごみの減量化への意識改革、経済的インセンティブによるごみの減量とリサイクルの推進、排出量に応じた負担の公平化等の意義がございます。
 都はこれまで、資源循環・廃棄物処理計画等で区市町村におけます家庭ごみ有料化に向けた議論を促しておりまして、昨年度からは、区市町村と都の共同検討会におきまして、先進自治体の事例を共有しながら検討を深めているところであります。
 また、特別区におきましても、今年度から、ごみ減量の推進と今後の清掃事業のあり方をテーマといたしまして、調査研究を開始しております。
 先般、国が示しました、今後のプラスチック資源循環施策のあり方に関する素案では、家庭ごみの有料化徹底等を通じまして、消費者の資源分別を促すとされております。
 今後、こうした動きを注視しつつ、都が先導して、家庭ごみの有料化を含めましたさらなるごみの減量とリサイクル率向上に向けました施策の検討を加速させてまいります。
 ヤングケアラーについてであります。
 国が行った実態調査では、ヤングケアラーは、年齢や成長の度合いに見合わない重い責任や負担を負って、本来大人が担うような家族の介護や世話をすることで、みずからの育ちや教育に影響を及ぼしている十八歳未満の子供、このように定義をされております。
 例えば、病気や障害のある親にかわって兄弟の世話や家事に追われ、誰にも相談できないまま学校を休みがちになって、進路や夢を諦めざるを得ないなど複雑な悩みを抱えることもあって、こうしたヤングケアラーといわれる子供たちを適切な支援につなぐことは必要と考えております。
 そのためにも、子供の権利擁護の視点から、福祉や教育分野を初めといたします地域の関係機関がしっかり連携して対応すべきであります。
 都は、今後、区市町村と連携しまして、まずは都内のヤングケアラーの状況把握に努めるとともに、庁内各局で構成する会議等で、支援のあり方を検討してまいります。
 残余のご質問については、警視総監、教育長、東京都技監及び関係局長からのご答弁とさせていただきます。
〔警視総監斉藤実君登壇〕

○警視総監(斉藤実君) 八王子警察署の浸水対策であります。
 現在の八王子警察署の庁舎は、平成二十九年七月に完成をしたものであり、ゲリラ豪雨などを考慮して、地下階への水の流入を防止する防水板を備えておりますほか、電気室及び非常用電源装置を中層階に設置をしておりまして、万が一浸水が発生した場合においても、警察署の機能を損なうことなく活動することが可能となってございます。
〔教育長藤田裕司君登壇〕

○教育長(藤田裕司君) 二点のご質問にお答えいたします。
 初めに、学校におけるICTのさらなる活用についてでございますが、ICTを活用した学びは、子供一人一人の理解度や進度に応じた学びを深め、空間の制約を超えた対話による探求的な学習の充実などを可能としてまいります。
 都内公立学校では、臨時休業を契機といたしまして、ICTを活用した授業や家庭でのオンライン学習の取り組みが一定程度進んだところでございます。それらの取り組みを通じまして、一人一人の学習の定着状況を瞬時に把握し、つまずいている子供にすぐに対応できること、子供同士で意見を即時に共有し議論が深まること、また、社会で活躍する外部人材との授業をオンラインで実施できることなど、ICT活用の利点がさまざま確認できたところでございます。
 今後、都教育委員会は、こうした取り組みがコロナ後の日常となるよう、ICTを一層加速させ、子供の力を最大限に伸ばす質の高い教育の実現を目指してまいります。
 次に、学校におけるICT活用に向けた教員への支援についてでございますが、ICTの特性等を生かした授業を実現していくためには、機器の操作や学習ソフトの効果的な活用方法などに関して、教員に対する専門的な支援が必要でございます。
 そのため、都教育委員会では、小中学校全校に支援員を配置できるよう補助を行い、GIGAスクール構想に基づく円滑な端末導入や効果的な活用を支援しております。また、都立学校におきましても、全校を支援員が巡回し、ICT活用に関する研修等を実施しております。
 今後、年度末に向けて、都内公立学校における一人一台端末が順次整い、より多くの支援員の確保が必要となりますことから、東京学校支援機構、TEPROと連携をいたしまして、企業、大学、専修学校等から幅広く人材を求め、都内公立学校のICT活用を推進してまいります。
〔東京都技監上野雄一君登壇〕

○東京都技監(上野雄一君) 二点のご質問にお答えをいたします。
 まず、南大沢地区のまちづくりについてでございます。
 南大沢駅周辺地区まちづくり方針につきましては、昨年度、都有地を活用し、多様なライフスタイルの実現を支える都市機能の一層の集積や、にぎわい、交流、利便性向上に向けたまちづくりのあり方につきまして、方針策定検討委員会で議論をしてまいりました。
 今回のコロナ禍を契機に、テレワークの進展や人々の生活等への意識に変化が生じたこと、また、先端技術が進歩していることから、こうした社会状況にも対応できるまちづくりが求められております。
 今後は、改定予定の都市計画区域マスタープランを踏まえ、十月に設置いたしました南大沢スマートシティ協議会も活用しながら、社会の大きな変化に対応した方針を策定し、南大沢地区を活力と魅力に満ちたまちとしてまいります。
 次に、南大沢地区のスマートシティーについてでございます。
 南大沢地区は、スマート東京実施戦略におきまして、最先端の研究とICT活用による住民生活の向上が融合した持続可能なスマートエリアを目指すこととしております。
 この実現に向けまして、十月に、地元市や都立大学、地元企業、団体とともに協議会を設立いたしました。
 当地区では、住宅団地における高齢化の進展や、丘陵地で坂が多いこと等から、高齢者の駅や地元の医療機関への移動手段の確保や、まちのにぎわいの創出等が課題となっております。このため、協議会では、5G通信環境を見据えた自動車椅子による移動支援等、実践的なまちづくりの検討を進めておりまして、今年度に実施計画を取りまとめることとしております。
 今後も、協議会等関係機関と連携しながら、先端技術も活用した質の高い住民生活の実現を図ってまいります。
〔福祉保健局長吉村憲彦君登壇〕

○福祉保健局長(吉村憲彦君) ヤングケアラーに関するご質問にお答えいたします。
 国が昨年度、地域の関係機関で構成する区市町村の要保護児童対策地域協議会を対象に行った調査では、本来大人が担うような家族の介護や世話を行うヤングケアラーについて、回答があった協議会のうち、約四分の一はその概念を認識していない、また、約半数は実態を把握していないという結果でございました。
 ヤングケアラーの状況を把握するため、今後、都は、区市町村と連携して、子供家庭支援センターや学校など関係機関にヒアリング調査等を実施いたします。
 また、必要な支援につなぐため、ヤングケアラーの概念や具体的事例、対応方法等について、要保護児童対策地域協議会の研修等を活用して、関係機関の理解促進を図るよう、区市町村に働きかけてまいります。
〔総務局長山手斉君登壇〕

○総務局長(山手斉君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、災害時の非常用電源の浸水対策についてでございますが、災害対策本部となる区市町村庁舎の非常用電源については、災害時に水没等によりその機能が失われることがないよう、浸水対策を講じることが重要でございます。
 都は、平成三十年から、区市町村庁舎の非常用電源を確保するため、電源が浸水する可能性がある区市町村に対する補助事業により、止水板の設置や電源の移設などの取り組みを支援してまいりました。
 当該補助事業の活用について、八王子市との協議を重ね、市が実施する非常用電源の浸水対策に対し、今年度から補助事業を通じた支援を実施いたします。
 今後、具体的な対策を進めていく中で、市からの相談にきめ細かく対応し、事業が着実に進捗するようサポートをしてまいります。
 次に、業務継続計画策定に向けた区市町村支援についてでございますが、災害時に、区市町村は住民の安全確保を図るため、応急対策業務を適切に実施、継続していく必要がございます。
 そのため、都は、区市町村の業務継続計画策定が円滑に進みますよう、平成三十年三月にガイドラインを作成し、支援を行ってございます。
 現在、計画策定済みの自治体は五十三団体でございまして、未策定の団体に対しては、今後、ヒアリングを実施し、個別の実情に応じた策定支援を行ってまいります。さらに、策定済みの自治体に対しても、計画のブラッシュアップや浸水予想区域の見直しなどに応じた改定が適切に行われるよう、職員向けの訓練や研修を実施いたします。
 こうした取り組みを通じて、発災時に区市町村の応急対策業務が適切に行われるよう、きめ細かく支援してまいります。

○議長(石川良一君) 七十五番小松大祐君
〔七十五番小松大祐君登壇〕

○七十五番(小松大祐君) 国交省によれば、視覚障害者の駅ホームでの転落事故は、この十年で七百二十六件、同様に、交差点を初め歩行中の事故も絶えません。
 先日、盲学校に通う長女が、歩行訓練の一環で、先生のサポートのもと、寄宿舎から電車に乗り、駅からは徒歩で帰宅しました。最寄り駅から我が家までの間には、一つも音響つき信号機がないため、交差点ではどのようにしたのか尋ねたところ、うーん、車の気配で何となくわかるかなとの答えに、頼もしさと心配とが入りまじった複雑な思いでした。
 警察庁は、来年度、スマートフォンアプリで信号の色を音声や振動で伝える機器を東京都や政令指定都市の約二千基の信号機に整備すると聞いています。
 当該機器は、視覚障害者に対して有効な道路横断支援となりますが、警視庁は都内において、当該機器をどのような計画で整備を進めるのか伺います。
 都市計画道路は、多様な機能を有する都市を形成する最も基本的なインフラです。成熟した首都東京の魅力づくりと国際競争力の強化、また、防災性の向上の観点からも、極めて重要な基盤施設です。
 第三次事業化計画終了時の平成二十七年度末、優先整備路線の着手率は、都施行は六〇%、区施行は三七%、市町施行は二四%と、都施行と比べ、区市町施行の着手率は大変低い状況でした。
 ここで強調しておきたいのは、特に区施行の場合は、国庫補助金と都市計画交付金、特別区財政調整交付金により、都市計画道路の事業費は全額確保される仕組みとなっているにもかかわらず、多くの路線が着手に至らなかったという点です。
 都市づくりのグランドデザインで描かれた東京の未来にも、地域を支える都市基盤である都市計画道路ネットワークの形成は重要です。そのためには、これまで着手率が低かった区市町による優先整備路線の着実かつ迅速な整備が欠かせません。区市町施行とはいえ、都計道であります。
 そこで、都市計画道路の第四次事業化計画における区市町施行の優先整備路線について、どのように事業着手を促進していくのか、取り組みを伺います。
 今後、二〇四〇年の東京の将来像を具体的な計画にする際、交通需要予測や人口動態の変化などのビッグデータを解析し、デジタルツインを今後の都市計画にも有効活用すべきと考えますが、見解を伺います。
 都が、国や他都市に先駆けて活用し、地に足のついた次世代都市モデルを示されることを大いに期待しています。
 我が国は、その国土の地理的、地形的、気象的な特性ゆえに、数多くの災害に繰り返し見舞われてきました。時に多くのとうとい命を失い、莫大な経済的、社会的、文化的損失をこうむってきました。
 しかし、災害は、その対策次第で被害の状況を軽減させることができます。甚大な被害を受け、その都度、長期間かけて復旧、復興を図るといった事後的な対応でなく、大規模自然災害のさまざまなリスクを直視して、平時から備えることが極めて重要です。
 政府の中央防災会議に設置されたワーキンググループが令和二年四月に公表した大規模噴火時の広域降灰対策についてによれば、富士山が宝永噴火規模の噴火を起こした場合、さまざまな社会インフラに甚大な被害が生じる可能性を示唆しています。
 こうした大規模な噴火に対しても、都民の生命や財産を守るために、都としての取り組みや被害想定について、さきの総務委員会でも質問を行ったところです。
 噴火後の降灰によって、都内でも、道路、鉄道、通信、上下水道など、あらゆる点で甚大な影響を及ぼす可能性が確認されました。
 中でも水道は、人が生きていく上で欠くことのできない重要な施設であるだけではなく、降灰の清掃など復旧、復興活動にも欠かせないため、他の施設に先立って対策が必要です。大規模噴火による降灰に見舞われても、水の安全性は確保されなくてはなりません。中央防災会議の報告を踏まえ、水道施設において降灰対策を講じるべきと考えますが、見解を伺います。
 また、大規模な地震が発生した場合、東日本大震災や熊本地震の例を挙げるまでもなく、道路に埋設されている水道管にも相応の被害が生じます。
 被害を受けた水道管の応急復旧工事に際しては、交通安全対策のため、多くの交通誘導警備員が必要となります。
 水道局では、災害時に、迅速に応急復旧を行うための体制を工事事業者等と整えているとのことですが、熊本地震では、同様に被害を受けた電気やガスなどの各ライフラインの復旧工事が競合してしまい、それぞれの工事事業者の間で交通誘導警備員の取り合いが起こり、復旧活動にも支障が出たケースがあると聞いています。
 こうした実情を踏まえると、実際に大きな災害が東京で起きた場合、局の想定どおりに体制が機能するのか疑問です。
 水道は、最も重要なライフラインの一つであり、迅速な復旧が必要なことはいうまでもありません。
 災害時における水道の応急復旧に必要な交通誘導警備員の確保はどのようになっているのか伺います。
 猛暑や豪雨、台風の巨大化など、世界的な気候危機によるリスクは急激に増大しています。
 国は、平成三十年に気候変動適応法を定め、適応策を法的に位置づけ、関係者が一丸となって、その取り組みを強力に推進することとしています。
 この法律には、自治体は、地域気候変動適応計画の策定と地域における情報の収集、分析、提供等を行う拠点である地域気候変動適応センターの設置に努めることとされています。
 この方針に基づき、現在、都でも、適応計画の策定や適応センターの設置に向けた検討を進めていると思いますが、今後どのように取り組んでいくのか伺います。
 家庭や職場、店舗、駅や公共施設などで使用される照明機器を初め、私たちの生活になくてはならない製品の中には、水銀や亜鉛、マンガンなど、人体や環境には有害であり、しかし、資源としては有用な物質が数多く使用されています。
 これらの製品が使用済みとなったとき、有害資源ごみを分別回収し、適正に処理を行い、再資源化して有効活用していくことが重要です。
 本年の第一回定例会でも指摘をしましたが、都内には、区市町村からの委託を受けて、廃蛍光管を安全に処理している施設はなく、都内の全ての区市町村が、北海道など都外に水銀含有廃棄物を搬出しているのが現状です。
 環境先進都市を掲げる東京都として、リサイクルの観点、CO2削減の観点からも、区市町村と連携し、こうした現状は早く改善すべきと考えますが、都の見解を伺います。
 加速度的に進むICT化によって、子供たちの学び方はもちろん、教える側の教員に求められる能力、資質も変わることは必然であるとの考えから、昨日の代表質問において、今後の教員育成の取り組みについて確認をいたしました。
 教育長からは、これからの教員には、ICTの特性等を生かして授業をつくり、子供の意欲を引き出し、その成長を支えていくことが求められており、今後、そうした力を育成していくという積極的な答弁をいただいたところです。
 ソサエティー五・〇時代、デジタル社会を力強く生き抜いていける子供たちを育成していくためには、教員の資質や能力の向上を含め、現場の目線で新たな教え方、学び方を創造していくことも必要となります。
 知事は、第三回定例会の所信表明において、教育施策の根本方針である教育施策大綱を総合教育会議の場で検討していく旨を述べられました。
 今後の教育施策を検討するに当たっては、子供たちや現場の教員の声を丁寧に拾い、施策に反映させていくことがこれまで以上に大切になると考えますが、見解を伺います。
 現在、社会の変化は激しく、子供たちを取り巻く環境も複雑、多様化しており、教員が対峙する課題は多岐にわたります。また、学校現場には、常に新たな教育ニーズへの対応が求められています。
 例えば、キャリア教育などの○○教育といったものが、一説には二百個以上あるともいわれ、現場の教員からは悲鳴にも近い声が上がっております。
 また、外国人の児童生徒への対応や特別な支援を必要とする子供への支援など、教員だけでは解決が難しい課題もふえています。
 こうした多様で複雑化する教育ニーズに応えながら、子供たちにとって良質な教育環境を保持、構築するために、有効な手段の一つとして外部人材活用がありますが、決して万能薬ではありません。
 そこで、都教育委員会における外部人材の活用の意義と教育の質の向上に向けた取り組みについての見解を伺います。
 都内には、二千四百以上もの商店街が都民の生活を支えています。消費活動はもとより、地域の見守りや災害支援など、多様な役割に取り組む商店街も数多く存在しています。
 コロナ禍においても、ステイホーム期間中の自主休業にも率先して参加し、感染の抑制に取り組むなど、企業市民としての公共的役割を果たしています。
 また、地域活動を支える組織体の中では、比較的年齢が若く、高齢社会を見据え、今後、さまざまな政策課題の担い手としても期待がされます。
 そこで、商店街に加入する店舗をふやし、多くの商店が一体となって地域の活力を高める取り組みを強化することで、商店街の活性化を一層図っていくべきと考えますが、都の見解を伺い、質問を終わります。(拍手)
〔副知事宮坂学君登壇〕

○副知事(宮坂学君) 小松大祐議員の一般質問にお答えします。
 デジタルツインの構築についてでございますが、デジタルツインとは、センサーなどから取得したデータをもとに、建物や道路などのインフラ、人の流れなどさまざまな現実空間の要素をコンピューターネットワーク上の仮想空間であるサイバー空間上に双子のように再現するものです。
 都市のデジタルツインが実現すれば、まちづくりへの活用はもとより、少子高齢化や人口減少、交通渋滞など、都が抱える課題の解決に向け、三次元空間でシミュレーションすることで、より実態に即した効果の高い施策や計画をつくり上げることが可能となります。
 こうした点から、都では、未来の東京戦略ビジョンにおいて、目指すべき未来の姿の一つとしてスマート東京を掲げ、二〇四〇年に向けたビッグピクチャーを描き、デジタルツイン実現プロジェクトを推進しております。
 今年度は、都市の3Dデジタルマップの実装に向けた産学官ワーキンググループを設置し、デジタルツインの基礎となる3Dマップの仕様や導入、運用手段等の検討に着手するとともに、西新宿など特定エリアで、デジタルツインの基礎となる3Dモデルの構築や、地震発生時の避難シミュレーション等の実証を行うなど、さまざまな取り組みを開始いたしました。
 今後も、デジタルツインの実現に向けて歩みをとめることなく、海外での先進事例を参考にしながら、具体的なユースケースや活用方法等の検討をスピード感を持って進め、東京を世界で最も便利で生活満足度の高い都市へと進化させてまいります。
〔警視総監斉藤実君登壇〕

○警視総監(斉藤実君) 視覚に障害のある方などの道路横断支援に関するシステムについてであります。
 本システムの整備は、国において、高齢者や視覚に障害のある方に対し、安全な横断を支援することを目的に検討されてきたもので、今年度から一部の県で運用が開始されたと承知をしております。
 警視庁では、本システムの運用方法やスマートフォンアプリの機能について、関係機関と調整を行っているところであり、今年度中に試験運用のための機器の設置を計画しております。
 今後の整備につきましては、本運用の結果や視覚に障害のある方のご意見、ご要望を踏まえ、計画的に設置を進めてまいります。
〔教育長藤田裕司君登壇〕

○教育長(藤田裕司君) 二点のご質問にお答えいたします。
 初めに、子供や教員の声を施策に反映することについてでございますが、教育施策の立案には、社会情勢の変化に対応するとともに、直接指導に当たる教職員や子供、保護者など学校現場の意見等を聞き取り、生かしていくことが大切でございます。
 都教育委員会ではこれまでも、施策の検討等に当たって、教育管理職を初めとする教員から日頃の教育活動の状況を把握するとともに、子供や保護者の思いや考えを聞き取るために、アンケート等を実施してまいりました。
 また、事業の企画や実施に際しては、現場の教員と協働してつくり上げ、改善や充実に取り組んでおります。
 引き続き、現場の実態を踏まえた施策展開に取り組むとともに、今後、新たな教育のあり方を検討するに当たっては、子供や教員の声を丁寧に受けとめて、子供一人一人に着目した質の高い学びを実現してまいります。
 次に、学校における外部人材の活用についてでございますが、学校において、変化する社会のニーズを踏まえた教育課題に対応していくためには、教員と多様な専門性や知識、経験等を持つ外部人材とが協働して子供たちを支援する必要がございます。
 各学校ではこれまでも、社会的な要請に伴う多様な教育課題への対応に加え、企業、大学等との連携や子供の心のケアなどさまざまな分野において、地域人材や専門人材を活用し、課題解決や教育活動の充実を図ってまいりました。
 今後、都教育委員会は、子供たちの資質、能力の育成に向けて、教員が行う授業と多様な専門性を有する外部人材を活用した教育活動を必要に応じて適切に組み合わせ実践するとともに、その成果を検証し、さらなる教育の質の向上に取り組んでまいります。
〔東京都技監上野雄一君登壇〕

○東京都技監(上野雄一君) 区市町施行の都市計画道路の整備についてでございます。
 都はこれまで、都市計画道路を計画的、効率的に整備するため、区市町と連携し、おおむね十年間で優先的に整備すべき路線を定めました事業化計画を策定し、事業の推進に努めてまいりました。
 現在の第四次事業化計画におきまして、区市町施行の優先整備路線につきましては、拠点形成と拠点間連携や地域のまちづくりへの貢献などの地域的な視点から選定をしております。
 都は、都市計画道路ネットワークの形成を目指し、区市町が優先整備路線を早期に事業着手できるよう、必要な技術的支援を行うなど、一層連携して取り組んでまいります。
〔水道局長浜佳葉子君登壇〕

○水道局長(浜佳葉子君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、水道施設における噴火の降灰対策についてでございますが、水道局では、水道水の安全性や衛生面における信頼性を向上させるため、降灰も含めた異物混入対策として、これまで浄水処理の最終工程であるろ過池を覆蓋化し、おおむね完了させております。
 今後、浄水場内の全ての施設を建屋型で完全に覆蓋化することとしておりますが、面積の大きい沈殿池などは、大規模な改造が必要となり多額の経費や期間を要することから、浄水場の更新工事等に合わせて計画的に実施してまいります。
 また、降灰による原水水質の悪化に対する適切な浄水処理等の確立に向けた調査、実験を今年度から開始しております。
 こうした対策を着実に推進し、大規模噴火による降灰があっても給水を継続できるよう、災害対策の一層の充実を図ってまいります。
 次に、水道工事における交通誘導警備員についてでございますが、水道工事の施工に当たっては、工事事業者が工事請負契約に基づき、歩行者誘導及び車両交通に必要な交通誘導警備員を配置しております。
 災害時の応急復旧は、工事事業者で構成される四つの団体と水道局との間で締結している災害時における水道施設等の応急措置の協力に関する協定に基づき、工事事業者に必要な体制を整えていただくこととしており、交通誘導警備員の配置も、通常の工事と同様、工事事業者に行っていただくこととなっております。
 今後、災害時の迅速な応急復旧を可能とするため、交通誘導警備員の確保や配置も含めた応急復旧体制について、関係団体と丁寧に検討してまいります。
〔環境局長栗岡祥一君登壇〕

○環境局長(栗岡祥一君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、気候変動への適応についてでございますが、気候変動の深刻な影響は、私たちの身近な生活にも及んでおり、CO2排出を削減する緩和策に加え、影響を回避、軽減する適応策にも取り組むことが重要でございます。
 このため、都は、昨年十二月に、ゼロエミッション東京戦略の策定とあわせまして、気候変動適応方針を公表したところでございますが、現在、関係各局と連携して適応計画の策定を進めているところでございます。
 適応計画については、方針で示した取り組みに加え、デジタルトランスフォーメーションなどポストコロナの新たな視点を踏まえた取り組みも盛り込み、年度内に作成してまいります。
 また、適応に関する情報発信等の拠点となる気候変動適応センターにつきましては、東京都環境科学研究所への設置を進め、緩和と適応の両面から総合的に施策を展開してまいります。
 次に、廃蛍光管のリサイクルについてでございますが、循環型社会と脱炭素社会の両立に向けては、資源を最大限に循環利用していくことが求められてございます。
 蛍光管は、有害な水銀を含めリサイクルが可能であり、この分別回収には区市町村の役割が重要でございます。
 都は、これまで、分別回収、リサイクルに取り組む区市町村に対し、財政支援を行うとともに、水銀含有廃棄物の適正処理に向け、区市町村と都の共同検討会を通じて議論を深めてまいりました。その結果、今年度からは、全区市町村での分別回収、リサイクルが実現し、都の管理する埋立処分場への廃蛍光管の埋め立てゼロを達成してございます。
 引き続き、区市町村によるさらなる分別回収と適正処理に向けた技術的助言を行うなど、地域の実情に応じた環境負荷の低い、安全かつ安定的な処理を一層後押ししてまいります。
〔産業労働局長村松明典君登壇〕

○産業労働局長(村松明典君) 商店街の活性化についてですが、商店街が地域コミュニティの担い手として、消費活動はもとより、地域の安全・安心や災害時の協力など多様な役割を果たすためには、そこで営業する店舗の連携強化を図っていくことが重要でございます。
 都は、商店街の連合組織が地元の商店街と連携して行う加入促進パンフレットの作成など、商店街活動の基盤強化につながる自主的な取り組みを後押ししてまいりました。
 また、街路灯や防犯カメラの整備のほか、宅配サービスや地域の見守り活動など、商店街が一体となって行う地域活力を向上させる取り組みを支援しているところでございます。
 今後も魅力ある商店街づくりに向けた活動を着実に支援することで、さらなる活性化を図ってまいります。

○議長(石川良一君) 四十五番中山ひろゆき君
〔四十五番中山ひろゆき君登壇〕

○四十五番(中山ひろゆき君) まず、献血について伺います。
 病気やけがで輸血が必要な方々への治療には、献血でご提供いただいている血液からつくる輸血用血液製剤が使われております。
 現在、新型コロナウイルス感染症の影響で、大学や企業等による出張献血の実施が困難な状況下にあり、ことしの四月から十月の都内の四百ミリリットルの献血者数が、前年比で約二万九千人減少し、特に十代、二十代の若年層の減少が顕著であると聞いております。
 献血にご協力いただく方の健康を守るためには、一人当たりの年間の献血回数や献血量には上限があります。
 今後も、出張献血の実施は困難と見込まれ、さらに、寒さによる体調不良の増加、インフルエンザ流行等で、寒い中行われる街頭での呼びかけにも応じる人が減るおそれもあり、さらなる献血者の減少が懸念をされております。
 こうした状況を受け、国際災害対策支援機構と神社が連携し、東京都赤十字血液センターの支援を行うこととなり、我がまちの浅草神社が全国の先陣を切って献血をスタートし、十一月二十三日にも実施されたところであります。
 こうした取り組みをさらに広げることが重要であります。
 そこで、新型コロナウイルス感染症の影響下であっても、安定的に血液製剤を病院に届け、多くの方の命を救うためには、より一層献血について都民の理解を深めることが必要と考えますが、知事の見解を伺います。
 中小企業の資金繰りに関する相談支援について伺います。
 都は、新型コロナウイルスへの対応として、今年の三月に新たな融資制度を立ち上げて、中小企業の資金繰りを力強く支援してまいりました。
 本定例会に提出された補正予算にも、融資目標額を拡大するための預託金等が計上されており、これは年末年始の資金ニーズへの対応を図るという点からも的確な対応といえます。
 一方で、新型コロナウイルス感染症対応融資には、メニューが四つあり、融資の対象や融資条件などが異なっているため、例えば、制度融資を初めて利用する事業者にとっては、複雑でわかりにくいのが実情であると聞いております。
 また、金融取引には、一定の金融リテラシーが必要であり、事業計画書や返済計画書の作成に手助けが必要な場合もあります。
 そこで、こうした方々にしっかりと制度の説明をして、適切に誘導することが重要であり、そのためには、年末などの中小企業の資金繰りに関して、相談支援を充実すべきと考えますが、見解を伺いたいと思います。
 観光振興について伺います。
 都の観光振興を考える有識者会議が、十一月十二日、コロナ禍での観光産業の復活に向けた方向性について意見を提出いたしました。
 インバウンドの回復を見据えて、来年に延期された二〇二〇大会を契機に、受け入れ体制を整備することなどが提言されており、ウイズコロナ時代の観光は、旅行先の安全・安心を伝えることが重要であると指摘しております。
 日本交通公社や政策投資銀行の調査によれば、コロナ終息後に旅行したい国や地域として、アジアや欧州、豪州では、いずれも日本が上位に入っております。
 また、日本の首都である東京は、安全・安心な都市であると世界にも評価をされております。
 そこで、今後のインバウンドも含めた観光再開に当たっては、感染症対策や東京の観光の安全性を世界に向け、しっかりと発信していくべきと考えますが、見解を伺いたいと思います。
 ナイトライフ観光振興について質問いたします。
 ナイトライフ観光の施策展開については、これまで私たち会派は、強く要望してきた施策であります。観光都市を推進する上で、多くの訪日外国人観光客より指摘されている点として、日本の夜はつまらないといわれてきました。事実、観光客における娯楽サービスの消費割合は、日本は約二・五%、アメリカは約一二%、フランスは約一一%と、数字にもあらわれております。
 私の地元台東区でも、将来の旅行者の回復時には、夜の時間をどう楽しんでいただくかが消費動向の鍵となっております。こうしたことを受け、ナイトライフ観光への支援は、都内でも大きな期待をされております。
 しかしながら、コロナ禍の中で、採択された団体事業者は中止を余儀なくされたり、感染拡大防止ガイドラインに沿った事業を模索している団体事業者もいます。
 そこで、都は、感染症の終息後を見据え、これまでに推進してきたナイトライフ観光など、新たな視点に立って観光振興に取り組むべきと考えますが、都の見解を伺います。
 次に、ネットトラブル相談窓口、こたエールについて伺います。
 こたエールは、インターネット、スマートフォンの普及に伴い、青少年が架空請求やネットいじめ、迷惑メール、有害サイト等のトラブルに巻き込まれたり、被害者、加害者となるケースがふえていることを踏まえ、青少年やその保護者、学校関係者などがインターネットやスマートフォンに、各種トラブルについて、都では、多岐にわたって気楽に相談できる総合的窓口を開設しております。コロナ禍における相談件数は、相談事項も含めて全般的に増加傾向にあると聞いております。
 中高生は、緊急事態宣言下、休校や時差登校により、自宅で過ごす時間がふえましたが、同時に、スマホを使用する時間がふえていると感じております。実際、我が家でも、スマートフォンで夜中にオンラインゲームに没頭する様子を何度も目にしてきました。中高生になって突然ゲームやスマホを取り上げようとすると、反発することは想像にかたくありません。みずからの家庭の状況を議場で披露するのはちゅうちょいたしましたが、事実、これが普遍的な親の悩みであることも現実です。
 そこで、インターネット利用の増加により、子供がスマートフォンやオンラインゲームに没頭し、生活に支障が生じている例があります。保護者からこのような相談を受けた場合、どのように対応しているのか、また、こうした相談対応を通じて得られた問題解決に向けたノウハウを青少年に直接かかわる教育庁等の関係機関に情報提供し、有効活用してもらうべきと考えますが、現在の取り組みについて伺いたいと思います。
 次に、食品ロスについて伺います。
 我が国では、食料を海外からの輸入に大きく依存する中、年間六百万トン以上の大量の食品ロスが発生しております。これは、全国民、毎日お茶わん一杯分のご飯を捨てている膨大な無駄があり、食品ロス削減は、喫緊に取り組むべき課題であります。
 私の地元台東区では飲食店が多いため、事業者の協力を得て、自治体と連携した外食店での食べ切り運動など、食品ロス削減に向けた取り組みが進んでおります。
 このたび、食に係る事業者、消費者等で構成する食品ロス削減パートナーシップ会議では、各主体の連携による食品ロス削減に向けた取り組みの方向性について提言を取りまとめられました。提言によると、都内の食品ロス発生量の七割を事業系が占めているということであり、近年進化の著しいICT等の技術の活用により、食のサプライチェーン全体の取り組みを引き上げていくことが必要であります。
 そこで、都は、本提言を踏まえ、生産から消費に至るサプライチェーンの各主体の連携のもと、事業系の食品ロス削減を図るべきと考えますが、都の見解を伺います。
 また、今後、中小、小規模事業者にも、食品ロス削減を促進するための施策展開を進めていかれるよう要望したいと思います。
 介護人材について伺います。
 都はこれまで、第七期高齢者保健福祉計画において、介護人材対策を重要事項と位置づけ、さまざまな対策を講じてきました。
 しかしながら、人口構造の推移を見ると、今後高齢化はますます進展し、団塊の世代が七十五歳以上となる二〇二五年、さらに団塊ジュニアの世代が六十五歳以上となる二〇四〇年に向けて、介護の担い手となる生産年齢人口の減少と介護ニーズの増大が見込まれております。
 今後、増大する介護ニーズに対応するためには、介護サービスを担う人材確保が重要であります。都は、現在、第八期高齢者保健福祉計画を策定中とのことでありますが、今後、都は、どのような介護人材対策に取り組むのか、見解を伺いたいと思います。
 最後に、水道施設の長寿命化について伺います。
 日本の水道普及率は九八%を超え、経済社会活動を支える社会インフラとして、日常生活はもちろんのこと、企業活動等においても欠かすことのできない重要なインフラの役割を果たしてまいりました。社会資本の多くは高度成長期に整備されており、国によると、二〇三三年には多くの社会資本が建設後五十年以上を経過すると試算をされております。
 今後、人口減少が進む中、限られた財源で、これら社会資本を適切に更新していくためには、さまざまな工夫や努力が必要になります。橋梁やトンネルでは、計画的な補修や補強を行うことにより、寿命を延ばし、工事費用の平準化と総事業費の縮減を進めていると聞いております。
 一方、水道事業においても、施設の老朽化や一斉更新及び人口減少による収入の減少は避けられない課題でもあります。そのため、水道施設においても、適切な予防保全管理による長寿命化に取り組むことで、更新時期の分散やダウンサイジングを図り、コストを抑制していくべきと考えます。
 こうした取り組みは、長期的には水道料金に還元することとなり、都民サービスの向上にもつながるわけであります。
 そこで、人口減少に伴う料金収入の減少が見込まれる中、水道施設の長寿命化について積極的に取り組むべきと考えますが、見解を伺います。
 以上で質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。(拍手)
〔知事小池百合子君登壇〕

○知事(小池百合子君) 中山ひろゆき議員の一般質問にお答えいたします。
 私からは、献血についてお答えさせていただきます。
 病気やけがの治療などで輸血用血液製剤を必要とする方は数多くおられます。しかし、現在、機能を完全に代替できる人工血液はなく、長期保存することもできない。そのため、多くの都民の献血への協力は不可欠であります。
 これまで都は、東京都赤十字血液センターと連携をいたしまして、区市町村や学校等へのポスター配布、街頭ビジョン等での動画放映などの普及啓発に取り組んでまいりました。
 今年度は、新型コロナウイルス感染症の影響によります外出の自粛やイベントの中止、さらには企業や学校等での出張献血の中止が相次いでいることなどから、献血者数が前年より少ない状況となっております。
 このため、都は、献血会場では感染対策が徹底されていることを周知するとともに、区市町村への献血実施への協力依頼や都庁舎内での臨時の職員献血を実施するなど、献血量の確保に取り組んでおります。
 輸血を必要とする方に血液を確実に届け、大切な命を救うため、今後、私からも、都民の皆様に献血への理解と協力を呼びかけてまいります。
 なお、その他のご質問につきましては、関係局長からのご答弁とさせていただきます。
〔産業労働局長村松明典君登壇〕

○産業労働局長(村松明典君) 三点のご質問にお答えいたします。
 まず、中小企業の資金繰り相談についてですが、都はこれまで、新型コロナへの対応として、本年一月に相談窓口の機能を強化し、新型コロナ対応融資を初め、都のさまざまな融資メニューを紹介するほか、金融機関等への誘導を行ってきたところでございます。
 あわせて、国や区市町村が実施いたします融資制度や各種助成金を案内するなど、事業者の多様なニーズに沿った相談支援を実施しておりまして、本年一月から先月末までに受けた相談は一万一千件を超え、例年の四倍に及んでおります。
 この年末におきましても、相談体制を引き続き確保するとともに、中小企業の資金需要の高まりや利便性等を考慮いたしまして、相談時間の延長や休日対応を行うこととしております。今後とも、こうした相談対応と融資制度の両面から中小企業の資金繰り支援に万全を期してまいります。
 次に、安全・安心の取り組みのPRについてですが、外国人旅行者誘致に向けて、感染症対策等に関する正確な情報を世界に発信していくことは重要でございます。
 都は、海外メディアによるCM等の放映を通じて、東京全体で推進している安心して利用できる施設を示す感染防止徹底宣言ステッカーの取り組みや、密を避けながら楽しめる観光施設の取り組み等について、世界に向けて広く発信してまいります。
 また、こうした取り組みの詳細を公式サイトで紹介するほか、海外十五都市に設置しております東京観光レップも活用し、現地旅行事業者等のニーズに応じて、きめ細かな情報提供を行ってまいります。
 今後も、海外メディア等さまざまな媒体を効果的に活用しながら、安全・安心な観光都市東京についてPRの充実を図り、インバウンド需要の回復につなげてまいります。
 最後に、ナイトライフ観光の振興についてですが、夜の時間帯のさらなる活用を図ることは、旅行者の滞在時間の延長等により高い消費拡大効果が期待されることから、これまで都は、夜間の誘客イベントを支援してまいりました。
 しかしながら、感染が拡大する中、三月以降は全てのイベントが延期となり、感染防止対策を徹底した取り組みの推進が課題となっております。
 このため、密を回避する方法など、感染防止対策のさまざまな知見も踏まえ、区市町村や観光協会などとともに、安全・安心な環境のもとでの事業の実施方法を検討してまいります。
 さらに、旅行者に多様な東京の楽しみ方を提供できるよう、新たな観光資源として、夜間だけでなく、早朝の時間帯の活用などもあわせて検討してまいります。
〔都民安全推進本部長國枝治男君登壇〕

○都民安全推進本部長(國枝治男君) 青少年のネット利用に係る相談等についてでございますが、青少年のネット利用は増加の一途をたどっており、これに伴うトラブル防止の取り組みが一層重要となっております。
 都は、ネットトラブルの相談窓口、こたエールにおいて、保護者から、子供がネットに没頭し、生活に支障が生じている旨の相談を受けた場合、保護者がネットの接続時間を制限する機能や、子供自身の睡眠時間、ネットの使用時間などを見える化するチェックシートの活用などを提案し、家庭でのルールづくり等を支援しております。
 また、こたエールの運営を通じて得たトラブルの最新の状況や対応事例を、教育相談センターなどの相談機関も参画する情報連絡会などの場で共有しております。
 今後とも、青少年のネットトラブルの防止に向けて、関係機関とも連携しながら、適切に対応してまいります。
〔環境局長栗岡祥一君登壇〕

○環境局長(栗岡祥一君) 食品ロス対策の取り組みについてでございますが、事業系の食品ロス削減に向けては、食のサプライチェーンと連携しながら、新たなビジネスモデルの創出や先進的技術の活用等を推進していくことが重要でございます。
 都は、期限の近い商品の購入者にアプリでポイントを付与するモデル事業を通じ、廃棄量三割減の効果を確認するなど、社会実装に向けた事業者の取り組みを支援してまいりました。
 また、今年度は、ICT等を活用した先駆的取り組みを行う事業者を公募いたしまして、天候や販売データなどのビッグデータをAI解析し、高度な需要予測によりサプライチェーン全体で余剰在庫削減を目指す実証事業に取り組んでございます。
 今後、小売店舗等での在庫の適正化や廃棄量削減などの効果を検証の上、得られた成果を広く事業者等と共有し、食品ロス削減に向けた取り組みを着実に推進してまいります。
〔福祉保健局長吉村憲彦君登壇〕

○福祉保健局長(吉村憲彦君) 介護人材対策に関するご質問にお答えいたします。
 都は、介護人材の確保、定着、育成のため、職場体験や資格取得支援のほか、奨学金返済相当額の手当支給を行う事業者を支援するなど、さまざまな取り組みを実施しております。
 第八期高齢者保健福祉計画の策定に当たり、今後の介護人材対策を検討するために立ち上げた介護人材総合対策検討委員会では、都内の介護人材を取り巻く状況や課題、地域ごとの特性やこれまでの施策の効果等について調査、分析し、これまでの取り組みに加えて、地域の特色に応じた支援の拡充など、新たな方向性が示されております。
 第八期計画におきましても、介護人材対策の推進を重点分野の一つとし、区市町村の地域の実情を踏まえた取り組みへのさらなる支援など、対策の充実を図ってまいります。
〔水道局長浜佳葉子君登壇〕

○水道局長(浜佳葉子君) 水道施設の長寿命化についてでございますが、水道施設の更新は、長期にわたり多額の費用を要することが見込まれ、効率的な施設整備が必要となります。
 このため、浄水場については、コンクリート構造物の予防保全型管理により施設の長寿命化や更新の平準化を図ることで更新期間を約六十年から九十年に、水道管路については、埋設状況等に基づく劣化予測により供用年数を定めることで更新期間を法定耐用年数の四十年から最長九十年に見直し、年間事業費を抑制することとしております。
 今後、料金収入の減少が見込まれる中においても、このような長寿命化の取り組みを着実に実施し、施設の更新を計画的に進めることで、将来にわたって持続可能な水道システムを維持してまいります。

○議長(石川良一君) 十九番加藤雅之君
〔十九番加藤雅之君登壇〕
〔議長退席、副議長着席〕

○十九番(加藤雅之君) 初めに、長期戦略について質問します。
 知事は、今定例会の所信表明で、リアルとバーチャルのハイブリッドとの表現で、人と人とのつながりの上にデジタルを活用することで、さらに東京を進化させたいと表明されました。リアルの世界で活躍する人がいて初めてデジタルが生かされます。
 そこで、リアルの世界で皆が活躍するためには、貧困や介護、雇用などのセーフティーネットの強化と、人種や性別などにとらわれない多様性を高める取り組みを進めることが大切です。年度内策定予定の長期戦略にどう盛り込み進めていくのか、知事の見解を伺います。
 次に、文科省がGIGAスクール構想に取り組んでいる今、GIGA、すなわち全ての人にグローバルで革新的な入り口をという理念は、高齢者や障害者にとっても大切であり、都が行政手続を初めデジタル化を加速させていくには、デジタルディバイド、情報格差対策が重要です。
 内閣府の調査によれば、高齢者が情報機器を利用しない理由として、必要性を感じないとの回答が七割と圧倒的に多くなっています。調査から、デジタルの便利さや恩恵をいかに知ってもらうか、感じてもらうかがまず必要と考えます。
 例えば、家族や友人とのオンライン会話やオンライン診療、交通不便地域におけるオンデマンドタクシー、災害情報のプッシュ通知など、デジタルがもたらす恩恵は数多くあり、体感してもらえる取り組みをふやすべきです。
 現在、区市町村では、高齢者を中心とした初心者向けスマホ教室等を開催していますが、大きな広がりとはなっていません。
 そこで、まずは、区市町村が講習会開催に必要となる講師や情報端末確保などの支援を行うとともに、講師の謝礼、通信機器の購入も可能な地域底力発展事業や、老人クラブの友愛実践活動講習会の活用の周知、通信事業者とタイアップした講習会など、広く行える環境を整備すべきと考えます。宮坂副知事の見解を伺います。
 次に、都議会公明党は、第三回定例会の代表質問で、民間のデータも活用し、三密状態の可視化を都のホームページで提供するなど、社会的課題の解決につなげるべきと求めました。これに対し、都は、官民でのデータ利活用を一層推進することで、新しい日常の実践や社会的課題の解決を目指していくとの答弁がありました。
 そこで、感染拡大がおさまらない現状においては、なお一層データを活用した混雑回避のための官民連携が重要であると考えますが、現状の取り組みについて答弁を求めます。
 次に、このたび、都では、新しい日常の働き方定着に向けて、テレワークの一層の普及を目指し、テレワーク東京ルール実践企業宣言制度を創設しました。
 この制度では、各企業が実情に応じ、例えば、災害発生時のテレワーク勤務など具体的な取り組みルールを設定して、専用ウエブサイトに取り組み内容を公表、推進することで、都は実践企業に新たな融資制度等で支援を行い、テレワークの定着を後押しすることとしております。
 今までであれば、出勤後に大規模災害が発生すれば、帰宅困難者になっていたかもしれません。行き場のない帰宅困難者は九十二万人と想定されていますが、現状、一時滞在施設で確保できている人数は四十万人程度と、道半ばの状態です。しかし、テレワークが進展していけば、逆に自宅周辺の高齢者など災害弱者を助ける側に回ることも可能となります。テレワークの効果を地域や社会に貢献していこうとする機運を都が醸成していくことが大切です。
 そこで、防災の観点からも、こうした働き方の変革の機を捉え、働く世代が地域の防災人材として活躍できるよう、積極的に働きかけていくことが重要であると考えますが、都の見解を求めます。
 次に、町会、自治会の活性化について質問します。
 地域における安全・安心の確保や地域づくりにおいて大きな役割を果たしている町会、自治会は、少子高齢化やプライバシー重視のマンションが増加するなどの影響もあり、加入率が減少しており、役員の高齢化も問題となっています。
 一たび大規模災害が発生すれば、自助、共助が基本であり、どこに誰がいるかもわからなければ、助かる命も助けることは困難となります。さらに、高齢者の見守りや在住外国人との生活トラブルなど、さまざまな地域課題にも対応を迫られています。
 こうした多様化した課題に対応していくには、他地域の事例など幅広い意見も参考となります。そこで、町会、自治会が外部の意見を気軽に聞けるような仕組みが必要と考えますが、見解を求めます。
 次に、核家族化の影響で、昔のように一つ屋根の下で大家族が一緒に生活するという風景は少なくなり、日常生活に困難を伴う単身高齢者世帯や子育て面で親のサポートが受けられず孤立しがちな若年ファミリー世帯が増加しています。
 本来であれば、いつになっても親子が助け合って課題を乗り越えていき、その上で地域や行政が支えていくことが重要です。そのためには、親世帯と子世帯等が近くに住んで助け合える環境整備が必要です。
 都では、都営住宅居住者を対象とした親子触れ合い住みかえ募集という住宅変更の制度がありますが、募集戸数も年四十戸と少なく、対象となる立地や広さ、対象世帯などによって条件が合わず、応募がない住戸もあります。
 そこで、この制度が親子の助け合いを支援するとの趣旨に即して活用されるよう募集戸数をふやすなど、さらなる工夫を凝らすべきと考えますが、見解を求めます。
 次に、都内には、家出など、さまざまな理由で困難を抱えた若い女性が多く存在します。
 都議会公明党は、国と連携し、平成三十年度より、こうした女性に対する相談窓口や居場所の確保、自立支援などを行う事業を国のモデル事業としてスタートさせ、都もこれを受けて、三カ所の民間支援団体に委託し、支援をしてきました。
 また、これまで我が党の女性議員が委託先へ視察を行い、私も支援団体の代表と意見交換を行うなど、民間団体ならではの一人一人にマッチしたきめ細かな対応の必要性を実感し、支援の強化を求めてきました。
 残念ながら、モデル実施の期間は三年間であり、今年度で終了することになります。コロナ禍を考えても、事業の継続はますます重要であり、必要不可欠です。
 そこで、来年度からは、困難を抱えた女性に対する相談、居場所の確保、自立支援などを行う事業を都として本格実施すべきと考えますが、見解を求めます。
 次に、新型コロナウイルス感染症の拡大の中、都はかつてない無利子、無保証料の制度融資を中小事業者に実施しており、その規模は今回の補正予算で計約四兆円に上ります。
 しかしながら、中小事業者の中には、この制度融資を受けられず、実行までの期間が待てないなど、資金繰りに窮している事業者が存在します。
 このような中小事業者がやむにやまれず利用するのがファクタリングです。
 ファクタリングとは、事業者が保有する売掛債権等の売却により早期資金化する資金調達方法で、売り掛け先へ譲渡通知を行う三者間取引と、売り掛け先へ譲渡通知を行わない二者間取引に大別されます。ファクタリング取引の手数料の現状は二〇%から五〇%と高額なものもあり、法規制などのルールがなく、第二の闇金融ともいわれています。
 三者間取引を利用する債権の売り主の多くは、資金調達を目的とするのではなく、売り掛け先が支払い不能に陥った場合の貸し倒れを防ぐための保険として利用しており、早期資金化を目指す中小事業者は二者間取引を利用します。
 この二者間取引は、債権譲渡を売り掛け先に知られず、信用問題につながらないというメリットがありますが、反面、債権の譲渡契約と同時に債権の売り主である事業者が売り掛け先の代金の回収を行うという債権回収業務委託契約を結ぶことになります。
 そのため、売掛金が回収できない場合には、高額な違約金を事業者が支払わなければなりません。コロナ禍において、このような事例がふえ始め、社会問題化しつつあります。
 先週、都内では、ファクタリングの仕組みを悪用した被害額約三億円の詐欺事件が報道されていました。ファクタリング事業者は全国で一千社程度といわれており、その多くは東京に集中しています。
 そこで、都として、このファクタリングの実態を調査し、適正な取引が行われるよう取り組むべきと考えますが、見解を求めます。
 最後に、地元墨田区の広域防災拠点である白鬚東地区について質問します。
 同地区は、震災時に計画避難人口約四万一千人が避難する区北部エリアの重要な拠点です。
 一時期、拠点内にある給水ステーションの指定が除外されましたが、住民の皆様の強い思いを受けて復活要望を繰り返し、約三千トンの貴重な飲料水が確保され、大変喜んでいただきました。
 また、災害時に防災機関や自主防災組織が連携して避難民の受け入れをスムーズに行うための災害時行動マニュアルの策定を都に求め、平成二十四年度末、都と地元区と地域の自治会連合会の協力のもと、マニュアルが策定されました。
 その後も、拠点の防災機能強化に向けて取り組み、本年やっと住民の意向を反映したマンホールトイレの増設や水洗化、防災池の改修など一連の整備が完了し、建設当時とは大きく様相が変化しました。
 加えて、激甚化する水害対策やコロナなどの感染症対応など、新たな課題に対してマニュアル修正の必要性が生じています。
 都立公園を初め、給水拠点、備蓄倉庫、大規模救出救助活動拠点、都営住宅に民間マンションと、この拠点には各局にまたがる機能があり、都との連携協力なくして区単独での見直しはあり得ません。
 そこで、災害時行動マニュアルの改定を行うため、墨田区の取りまとめ作業を都として支援すべきと考えますが、見解を求め、質問を終わります。(拍手)
〔知事小池百合子君登壇〕

○知事(小池百合子君) 加藤雅之議員の一般質問にお答えいたします。
 長期戦略についてのお尋ねでございます。
 東京の活力の源泉は人であります。デジタル化が進んだ社会にありましても、リアルな世界で活躍する人の力こそが、東京の課題を克服し、成長をもたらす基礎であります。
 未来の東京戦略ビジョンには、子供から高齢者、障害者や外国人など、さまざまな人に寄り添い、多様性に富んだ人が輝く東京を実現していくことを基軸に据えたプロジェクトを数多く盛り込んでおります。
 東京に暮らす誰もが安心して生活し、最大限の力を発揮できることこそが持続的な発展につながっていく。そのためには、社会の変化、変革に対しまして、人々の安心を支えるセーフティーネットのさらなる充実や、ダイバーシティーの推進が不可欠であります。
 先般、国内外の有識者によります東京の構造改革に向けた提言におきまして、コロナ禍の影響を踏まえ、社会のセーフティーネットを改めて強化すべきこと、多様性をさらに高め、よりよい社会の実現やイノベーション創出に活用すべきことなどの意見を頂戴いたしました。
 こうした視点を踏まえまして、政策を練り上げ長期戦略に結実させることで、一人一人が生き生きと躍動する、活気に満ちた持続可能な都市東京の実現に取り組んでまいります。
 その他のご質問につきましては、副知事及び関係局長からの答弁とさせていただきます。
〔副知事宮坂学君登壇〕

○副知事(宮坂学君) 高齢者等のデジタルディバイド対策についてお答えします。
 高齢者を初めとした年齢格差や身体障害の有無等、さまざまな要因でデジタル技術に触れる機会が少なく、オンライン等による手続が困難な方がいらっしゃいます。
 デジタル社会の実現に向けては、こうした方々が行政サービスで不便をこうむらないよう、一人一人が最低限度の情報通信技術を活用できる環境をつくっていくことが重要であります。
 このため、都では、東京デジタルファースト条例においてデジタルディバイドを是正していくことを明記いたしました。この格差の是正を実のあるものにしていくためには、区市町村のみならず、民間の活動とも連動した複合的な視点からの対策も重要であります。
 例えば、地域の助け合いの場である自治会、町会や老人クラブと連携し、日ごろからインターネットに接している方が使えない方を支援するという共助の仕組みを広げるべく、ご指摘いただいた都のさまざまな既存事業を活用していくことも一つの対策であります。
 また、現在、サービスを提供する通信事業者が高齢者等向けのスマートフォンの開発を進め、それらの普及を図っております。こうした通信事業者とは、先日のTOKYO Data Highwayサミットを通じて、顔の見える関係を構築しており、引き続きしっかりと意見交換していきたいと考えております。
 このように、民間の活動も視野に入れながら、区市町村とも連携し、都としても、誰もがデジタル化の恩恵を享受できるよう、デジタルディバイドの是正を図るべく、重層的な支援策の検討を進めてまいります。
〔戦略政策情報推進本部長寺崎久明君登壇〕

○戦略政策情報推進本部長(寺崎久明君) データを活用した疎密情報の提供についてでございますが、都では、民間からの提案により、データを活用して、混雑回避等のための新たなサービスを提供する実証事業を行っております。
 加えまして、混雑情報を収集、配信する企業など約四十者が集まって、施設系混雑ワーキンググループを設置し、店舗等の疎密データの提供に当たっての共通の運用ルールづくりなどの議論を開始いたしました。そのうち一部の事業者とは先行して協定を締結し、実際のサービス提供を進めていくこととしたところでございます。
 今後は、その輪を広げ、地図上に複数の企業の疎密データをまとめて表示できる取り組みを推進してまいります。
 こうしたデータを活用した取り組みを通じまして、感染リスクの高い混雑の回避につなげますとともに、新たなサービスの創出を積極的に後押しをしてまいります。
〔総務局長山手斉君登壇〕

○総務局長(山手斉君) 二点のご質問にお答えをいたします。
 まず、地域の防災力の向上についてでございますが、コロナ禍での働き方改革を契機にいたしまして、働く世代が地域の防災活動において活躍することは、共助の要である町会や自治会等の大きな力となり、地域の防災力の向上に大きく寄与するものと考えてございます。
 このため、町会等を対象とした防災の専門家による出前講座の内容に働く世代の参加を促し、そのマンパワーを効果的に活用するノウハウを新たに加えてまいります。
 また、防災の基礎を学べる都民向けのセミナーや女性の防災人材を育成するセミナーを、テレワークを行う働く世代がリモートで学べるよう、オンラインで実施いたします。
 こうした取り組みを通じまして、町会等や働く世代の双方が連携する機運を高め、地域防災力のより一層の充実を図ってまいります。
 次に、白鬚東地区防災拠点における災害時行動マニュアルの改定の支援についてでございますが、本地区は災害時の避難場所に指定されていることに加えまして、備蓄倉庫や貯水槽などを備えた防災上の拠点であり、高い防災機能を有してございます。
 こうした機能を有効に活用していくため、行動マニュアルについては、地域防災計画の修正や施設の整備状況、災害の発生状況など、必要に応じて適宜見直しを図ることが重要でございます。
 今後、地元区による行動マニュアルの改定に当たりましては、都といたしましても、関係各局が連携をいたしまして、感染症への対応や風水害時における避難誘導を加えるなどいたしまして、防災拠点としての機能がより一層発揮されるよう、区の取り組みを支援してまいります。
〔生活文化局長野間達也君登壇〕

○生活文化局長(野間達也君) 町会、自治会の活性化についてでございますが、都は、活動の担い手不足等によりまして、地域の課題解決に踏み出せない町会、自治会のため、企業で培った経験やスキルを生かしたボランティア活動、いわゆるプロボノを活用した支援を実施してございます。
 本事業によりまして、従来とは違った視点や考え方を取り入れた取り組みが行えることが期待できるため、より多くの町会、自治会に活用してもらうことが重要であると考えております。
 そこで、今年度は、実際にプロボノを活用した団体が当該団体の取り組みに関心のある他の町会、自治会の会合に赴き、その効果を直接伝えていただく事業を実施いたします。
 今後は、こうした取り組みに加えまして、プロボノのさらなる活用促進に向け、ニーズを踏まえたマッチング等を行う仕組みを検討してまいります。
〔住宅政策本部長榎本雅人君登壇〕

○住宅政策本部長(榎本雅人君) 親子触れ合い住みかえ募集の工夫についてでございますが、この制度は、一定の条件のもとで都営住宅の居住者に住宅変更を認め、親世帯と子世帯の近居を可能にするものでございます。
 平成十二年度から実施し、令和元年度までの五年間の募集では、親世帯百戸に対し二百九十一世帯の応募がございまして、子世帯百戸に対し八十九世帯の応募がございました。
 今後、利用希望者のニーズを踏まえた住戸の立地や間取りの提供、募集戸数の拡大など工夫を凝らしまして、親世帯と子世帯が助け合いながら安心して生活ができるよう、この制度の一層の活用促進に努めてまいります。
〔福祉保健局長吉村憲彦君登壇〕

○福祉保健局長(吉村憲彦君) 若年被害女性等支援モデル事業に関するご質問にお答えいたします。
 都は、平成三十年度から、さまざまな困難を抱えた若年女性の自立を図るため、民間団体等と連携し、SNSを活用した相談や夜間の見守りなどのアウトリーチ、一時的な居場所の提供などを行うモデル事業を実施しております。
 今年度は、コロナ禍にあっても適切な支援が行えるよう、本事業を実施する民間団体に対して、マスク等の衛生用品の購入やSNS相談の体制強化のための経費等を追加で支援しております。
 事業開始から本年九月末までの実績は、相談件数は約五万件、アウトリーチは約二百回、宿泊を伴う居場所の提供は約百五十名であり、多くの若年女性を支援してまいりました。
 こうしたことを踏まえ、今後、若年女性の個々の状況に応じた支援を一層進められるよう、事業の本格実施を検討してまいります。
〔産業労働局長村松明典君登壇〕

○産業労働局長(村松明典君) ファクタリング手法による金融取引についてですが、主に売掛債権の取引により早期の現金化を図るファクタリングは、中小企業などの資金調達手段として活用が広がりつつあります。しかしながら、法律などによる規制がなく、お話のいわゆる二者間取引などでは、高額な手数料を徴する事例も発生しております。
 このため、都は今年度、ファクタリングの実態の把握を目的として調査を行ってまいります。
 具体的には、委託により二者間取引を中心にさまざまな取引事例を収集し、中小企業の利用や契約の実態、手数料の状況などを分析いたしまして、対応すべき課題を明らかにしていくこととしております。
 この調査の結果を踏まえ、中小企業等が安心してファクタリングを利用できるよう、今後の対応策について検討を進めてまいります。

○副議長(橘正剛君) 五十八番とくとめ道信君
〔五十八番とくとめ道信君登壇〕
〔副議長退席、議長着席〕

○五十八番(とくとめ道信君) 新型コロナ感染拡大はとまりません。さらなる経済の悪化が予想されるもとで、非正規労働者など七万人を超える解雇、雇いどめが広がり、中小企業でも廃業、倒産などが急増しています。
 私が地元板橋で話を聞いた七十六歳のタクシー運転手は、持病を抱え、タクシー内でのコロナ感染のリスクから仕事に復帰できずにいます。そのため、現在の収入は一カ月で七万五千円の年金だけです。住居確保給付金を利用しているものの、月七万円を超える家賃は払い切れず、二十二万円も滞納しています。このままではタクシーの仕事も住まいも失いかねない、状況で切迫しています。
 所信表明で、何よりも大切な都民の命を守り抜くと述べた知事の覚悟と、都政の真価が問われています。
 コロナ危機が拡大する中で、住まいを失ったり、失いかねない人が急増しています。知事、都民の住まいを守り抜き、住まいを失う都民を一人も出さないという立場に立つ必要があると思いますが、いかがですか。
 福祉事務所の職員からは、住まいの確保ができない方は福祉の支援につながりにくい、住まいは福祉の大前提だと伺いました。さらに、十万円の特別給付金の支給経験からも、住まいがないと十万円も届けられなかったと実感を込めて語っていました。私は、住まいは生活の基盤であり、生きていく上での土台だと実感しました。
 知事は、安定した住まいが、就労支援、福祉施策など、これを生かす土台であるという認識はありますか。知事、それぞれお答えください。
 住まいを失わないためのセーフティーネットとなっているのが住居確保給付金です。都内では、今年度の住居確保給付金の支給決定者が昨年度の約七十倍です。これは全国の三割以上で、最も多く、都民の三万四千人が利用しています。
 住居確保給付金は、住まいを失わないための重要な役割を果たしていますが、どう認識していますか。
 住居確保給付金が受けられるのは、原則三カ月、最長九カ月です。今年の四月以降申請者が急増し、この年末年始で期限が切れるため、多くの方が一気に住まいを失う事態にならないよう、我が党やさまざまな支援団体は延長を求めてきました。
 こうした中、厚労省が昨日、住居確保給付金の支給期限を延長すると正式に発表したことは重要です。しかし、これで問題が解決するわけではありません。
 住居確保給付金は、原則一回限りです。これを給付要件に当てはまる場合には、再度受給できるように改善すること、また、コロナ災害のもとで離職、廃業などと同程度の状況の方も対象とするよう緩和された現在の制度を維持するなど、制度の改善を要望すべきです。いかがですか。
 家賃が払えず、住居確保給付金を受けていても、実際の家賃には足りない方が多くいます。それは、給付額が生活保護の住宅扶助基準額となっており、ひとり暮らしだと五万三千七百円だからです。そのため、緊急小口融資を受けて、給付金で足りない分の家賃を補っている方がほとんどだと福祉事務所の職員は話してくれました。本当に切実です。
 二〇一八年に都が行った調査でも、東京の借家の家賃は全国の家賃平均の一・七倍になっています。知事は、東京の家賃水準が高いことを認めて、中小企業への家賃支援給付金は、国の給付金の額に都として独自に上乗せしました。
 国に対して、低過ぎる生活保護の住宅扶助基準額を東京の家賃水準に見合った額に引き上げることを求めるとともに、都としても住居確保給付金に上乗せすべきですが、いかがですか。
 同時に、都営住宅を積極的に活用して、安心の住まいを確保することが重要です。
 私の住む板橋区では、都営双葉町団地の百戸が現在建てかえ中です。しかし、戻り入居者は数戸の予定です。これをそのままにしておくのは、もったいない話です。都営双葉町団地は公募に出すべきと思いますが、いかがですか。
 都営住宅の空き住戸について、住まいを失ったり、失いそうになっている方々への活用を進めていくべきではないかと思いますが、いかがですか。
 緊急事態宣言のとき、都がビジネスホテルを確保し提供したこと、今年の年末年始に千室のビジネスホテルを確保することは重要です。
 私は、東日本大震災直後から、最大の被災地の一つである宮城県石巻市で一年近く泊まり込みながら、被災者の皆さんにお困り事ありませんかと声をかけながら救援活動に当たりました。実感したのは、被災者が抱えるさまざまな困難は自然現象による災害であり、決して自己責任ではないということです。だからこそ、被災者の気持ちにとことん寄り添い、政治の責任を明確にして支援することが重要であることを学びました。被災者の気持ちに寄り添った支援が、被災された方々の安心感、将来への希望につながります。今回のコロナ災害でも同様だと思います。
 この年末年始、都が真っ先にやるべきは、都が具体化している支援の内容についての情報を、必要としている全ての方々に周知徹底し切ることです。
 小池知事がみずからこの場で発信することが、生活に困窮している方々に一番届きます。小池知事の発信力を生かして、ぜひ都民の皆さんに、困っている方はどなたでも遠慮なく相談に来てくださいとのメッセージをぜひ発信してください。知事、いかがですか。
 ビジネスホテルを確保したことを、多様な手段で多くの方に広報することが重要です。知事の記者会見、テレビ、ラジオ、SNSなどの活用、ネットカフェ、コンビニエンスストアへの掲示など、誰もが情報を得られるように広報することが重要ですが、いかがですか。
 通常は役所の窓口が閉まる年末年始ですが、コロナ災害の今年は例年になく相談体制を整えることが重要です。
 都は、区市町村と連携して、年末年始でも切れ目なく相談を受けられるよう体制を整えることが求められていますが、いかがですか。
 宿泊場所の確保とともに、命をつなぐ食事の提供も重要です。
 大事なことは、年末には年越しそば、正月には雑煮など、年末年始らしい食事提供など、温かく激励する支援です。どの支援につながった方に対しても、三食が提供できるように丁寧に対応すべきですが、いかがですか。
 ビジネスホテルを活用したり、緊急一時宿泊につながった方が、その後に安定した居宅での生活に移行できるよう、丁寧な相談と支援を行う必要があると思いますが、いかがですか。
 コロナ災害で浮き彫りになったのは、住宅政策の貧困です。日本では、住宅問題は自己責任とされ、都営住宅に当せんするのは宝くじ並みといわれ、家賃補助もほとんどありません。これらは国際基準から見て余りにもおくれています。
 二〇一五年に、誰ひとり取り残さないことを掲げ、国連で採択されたSDGsは、十七の目標があります。その一つが、持続可能な都市及び人間居住の実現です。その翌年に開かれた第三回国連人間居住会議、ハビタットIIIは、国や地方自治体が居住の権利の保障を目指すことを宣言しています。居住権の保障こそ、今求められていることです。
 知事は、日本政府も含め各国が参加したハビタットIIIの合意に基づいて、今後の都の住宅政策を大きく改革していくべきですが、いかがですか。
 今こそ、これまでの住宅政策を転換し、都営住宅の増設、借り上げによる都営住宅の提供、家賃補助の創設など、住まいは人権の立場で取り組むことを強く求めます。
 最後に、板橋区でも有名なハッピーロード大山商店街を分断する特定整備路線補助二六号線大山区間の見直しについてです。
 五百六十メートルにわたりアーケードがあるハッピーロード大山商店街は、雨のとき、強風のとき、そして猛暑のときも安心して買い物を楽しめる商店街です。このアーケードは補助二六号線に反対の意思表示のため、四十二年前に商店街組合員の協力で建設されたことを知事はご存じでしょうか。
 補助二六号線を建設すると、商店街と重なるために、商店街中心部分のアーケードを百七十メートル撤去しなければなりません。こんなことになれば、みんなで盛り上げてきた商店街を東京都が台なしにして、地域経済にも大きな打撃を与えることになります。
 しかし、都は、商店街や住民が出す要望をできないと切り捨ててきました。補助二六号線大山区間については、地権者の反対で用地取得率は三割にとどまっています。また、商店街関係者や周辺住民にも根強い反対の声があります。──(三十四字削除)──

○議長(石川良一君) 時間です。

○五十八番(とくとめ道信君) ──(十九字削除)──

○議長(石川良一君) 時間です。

○五十八番(とくとめ道信君) ──(二十八字削除)──

○議長(石川良一君) 時間です。

○五十八番(とくとめ道信君) ──(十四字削除)──
〔知事小池百合子君登壇〕

○知事(小池百合子君) とくとめ道信議員の一般質問にお答えいたします。
 住まいを失うおそれのある方についてでございます。
 年の瀬を迎える中、コロナ禍で仕事を失い、生活や住居に困窮されている方に対しまして、住まいや就労のサポートをしていくことは、感染症への対策とともに重要であります。
 そのため、今回の補正予算案には、休業等の影響を受けました世帯への生活福祉資金の貸し付けや年末年始において住まいを失った方に一時住宅等を提供するために必要な経費を計上しております。
 生活に困窮している方の相談についてでございます。
 都におきましては、住居を失い、不安定な就労に従事する方への総合的な相談窓口、TOKYOチャレンジネットを活用した支援に取り組むほか、福祉事務所や自立相談支援機関などでさまざまな相談に対応いたしております。
 今後の住宅政策でございますが、都はこれまでも、東京都住宅基本条例に基づいて住宅マスタープランを定め、総合的かつ計画的に住宅に関する施策を推進してまいりました。
 本年七月には、二〇四〇年代を見据えまして、成長と成熟が両立した未来の東京にふさわしい新たな住宅政策の展開につきまして、東京都住宅政策審議会に諮問をし、現在ご議論をいただいております。答申は来年秋ごろにいただいて、都としては来年度末までに新たな住宅マスタープランを策定する予定でございます。
 なお、日本政府も出席いたしました平成二十八年の第三回国連人間居住会議、ハビタットIIIでございますが、こちらで人間居住に関するニュー・アーバン・アジェンダが採択されたことについては承知をいたしております。
 残余のご質問につきましては、東京都技監及び関係局長からのご答弁といたします。
〔福祉保健局長吉村憲彦君登壇〕

○福祉保健局長(吉村憲彦君) 七点のご質問にお答えいたします。
 まず、住居確保給付金についてでございますが、国は離職等により住居を喪失するおそれのある方等に対して、家賃相当分の給付金を支給する住居確保給付金について、本年四月から新型コロナウイルス感染症の影響による休業等に伴う収入減少により住居を失うおそれが生じている方も支給の対象としております。
 四月から十月までの都内における申請件数は約三万七千件となっており、生活に困窮した方が住まいを失わないよう支援が行われていると認識しております。
 次に、住居確保給付金の制度改善についてでございますが、都は本年五月に、住居確保給付金の円滑な支給のため、申請手続の簡素化等を国に提案要求しており、引き続き国の動向を踏まえて対応してまいります。
 次に、住宅扶助及び住居確保給付金についてでございますが、都は生活保護法に基づく住宅扶助基準額について、住みなれた地域で生活を継続できるよう大都市の生活実態を踏まえたものとすることを、毎年国へ提案要求しております。
 また、生活困窮者自立支援法に基づく住居確保給付金の支給限度額については、法令により国が定めるものでございます。
 次に、一時的な宿泊場所の提供の広報についてでございますが、年末年始の期間に、新型コロナウイルス感染症の影響による失業等により、住居を失った方への一時的な宿泊場所の提供については、補正予算成立後、都のホームページやSNS等により広く周知することとしております。
 次に、年末年始の相談体制についてでございますが、都は先月の国の通知を受け、福祉事務所等において生活に困窮する方への年末年始の相談体制の確保など、地域の実情に応じて対応するよう、区市に対して既に通知しております。
 あわせて、住居を失い、不安定な就労に従事する方への総合的な相談窓口であるTOKYOチャレンジネットを活用し、関係機関と連携して対応してまいります。
 次に、食事の提供についてでございますが、年末年始に住居を失った方への一時的な宿泊場所における食事の提供については、TOKYOチャレンジネットや区市の相談支援機関等において、相談来所者の状況に応じて個別に対応しております。
 最後に、居宅移行への相談支援についてでございますが、年末年始に一時的な宿泊場所を利用された方への生活相談等については、TOKYOチャレンジネットや区市の相談支援機関等において、個々の状況に応じて対応いたします。
〔住宅政策本部長榎本雅人君登壇〕

○住宅政策本部長(榎本雅人君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、都営双葉町アパートの建てかえについてでございますが、建てかえ事業を円滑に進めるため、団地の建てかえにおける最終期の住棟は、次に区内で建てかえに着手する団地の居住者の移転先として活用することとしておりまして、居住者の移転の状況を見ながら、公募住宅としての活用も図ってまいります。
 双葉町アパートにつきましては、建てかえ工事に着手したところであり、今後、工事の完了に合わせて、仮移転中の居住者の戻り移転の意向などを勘案しながら適切に対応してまいります。
 次に、都営住宅の空き住戸の活用についてでございますが、都営住宅では、年四回の定期募集などで入居を促進しておりまして、高齢者や障害者、生活保護受給世帯など、特に居住の安定を図る必要がある世帯に対しては、ポイント方式や優遇抽選によって優先入居を図っております。
 さらに、TOKYOチャレンジネット事業に都営住宅の住戸を提供しております。この事業では、住まいを失った方の一時利用住宅として、現在六十戸を活用しておりまして、今後とも、関係局と適切に連携してまいります。

○議長(石川良一君) この際、議事の都合により、おおむね二十分間休憩いたします。
   午後三時二分休憩

   午後三時二十五分開議

○議長(石川良一君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 質問者は、質問時間を厳守してください。
 質問を続行いたします。
 四十四番栗下善行君
〔四十四番栗下善行君登壇〕

○四十四番(栗下善行君) まず初めに、東京ビッグサイトについて質問します。
 今からちょうど一年前、昨年の第四回定例会、この場所で行った一般質問の中で、台風十九号が上陸した際、交通機関が計画運休を行い、都も不要不急の外出を避けるよう呼びかけたにもかかわらず、東京ビッグサイトで中止したイベントのために、数千万円にも上る会場費を払わなくてはならなかった中小事業者のお話を取り上げ、イベント参加者の安全を最優先した判断ができるように改善を求めてまいりました。
 あれから一年がたちました。まず改めて、台風などで計画運休となった際の東京ビッグサイトにおける会場費の返還についてお伺いをいたします。
 会場費の問題は、本年、さらに深刻になってイベント事業者にのしかかっています。新型コロナの影響で、中止や規模縮小を余儀なくされるイベントが相次いでいる中、東京ビッグサイトは、イベントの中止を決定した際の会場費につき、今年度のイベント分については返還を行うとしていますが、実態としては条件つきになっています。
 緊急事態宣言が解除された直後の六月から九月にかけて、それぞれの事業者に対して意思確認を行い、そのときにイベントを中止すると答えた事業者には確かに返還をしておりますが、一方で、そのときに中止を決断できなかった事業者に対しては、その後に中止を余儀なくされた場合においても、会場費は返還されていないというのが現状であります。
 新型コロナの感染拡大の動向を予測することは、誰にとっても不可能であり、昨年の台風のときと同様に、高額な会場費が足かせとなり、イベント中止の判断を逡巡させるようなことがあれば、新型コロナ感染拡大予防の観点からも大きな問題であります。
 そうしたことから、大阪市が誇る国際展示場インテックス大阪や、名古屋市のポートメッセなごやにおいては、新型コロナの影響によって直前にキャンセルを余儀なくされた場合においても、会場費を特別に返還する対応がとられており、私も過日の委員会質疑などを通じて、東京ビッグサイト等でも配慮をするよう求めてまいりました。
 改めて質問します。東京ビッグサイト等の会場において、新型コロナウイルスの影響で直前に中止や規模の縮小を余儀なくされたイベントについても、会場費の返還を行っていくべきと考えますが、見解を伺います。
 非常事態宣言解除後も、新型コロナの影響と会場利用制限によって多くのイベントが開催中止を余儀なくされ、今後も当面は大幅な規模縮小が見込まれる中、イベント産業とその関連企業はかつてない危機に直面をしております。
 会場が求めるガイドラインにある入場者数五〇%制限下においても、東京ビッグサイトを初めとする都の会場では、会場費について減免等の措置がなく、据え置かれていることが、事業者の大きな重荷になっているとの声があります。
 大阪市、名古屋市では、今年度いっぱい、インテックス大阪やポートメッセなごやを初めとする大規模展示会場で、ガイドラインの制限に合わせて、会場費を五〇%減免する取り組みを既にスタートさせ、多くの事業者の支えになっております。大阪市においては松井一郎市長が決断をされ、名古屋市においては河村たかし市長が決断をされ、市の予算を投入してこれが実現をしてまいりました。
 東京においても知事の決断を必要としております。回復期も見据え、東京都においてもイベント主催者に寄り添った支援がますます重要になっていくと考えますが、知事に見解を伺います。
 次に、水害対策について質問します。
 東京都内にも大きな被害をもたらした台風十九号の上陸から一年余りが経過をいたしました。気候変動の影響による災害の激甚化、頻発化は、今なお進行が憂慮されており、相次いだ豪雨災害によって、民間の住宅メーカーでも、水害に強いということをテーマに続々と技術開発が進んでおります。
 特に、先日メディアで大きな話題を呼んだ耐水害住宅は、こちらが実際の写真でありますが、あらゆる箇所からの浸水や逆流を防ぎ、電気系統も水没しないように高い位置で設計をされ、水位が一階の天井の高さまで上がっても、浸水被害が発生することや住宅が流されることもなく、水位が下がった後は、そのまま以前の生活を続けられるというものです。
 これは未来のお話ではありません。国の防災科学技術研究所で官民連携の効果検証が重ねられた末、既に販売がスタートしております。
 私も過日、つくば市で行われた、人為的に豪雨時と同じ環境をつくる実験を視察してまいりましたが、水位三メートルの状態になっても、この耐水害住宅には一切浸水をすることがありませんでした。一般的な新築住居に五十万円から百万円程度上乗せするだけで、こういった機能を付加できるとのことであります。
 そのほかにも、敷地周辺に止水板を設置する技術、床下を密閉構造にして絶対に床下浸水させない技術など、メーカー各社によって新たな水害対策技術が続々と開発されています。
 これらの新しい技術は、潜在的に大きな需要があるにもかかわらず、これまで住宅に水害対策を施すことが一般的ではなかったため、企業は普及の第一ステップを踏み出すのに苦慮しているといいます。
 都では、耐震工法、地震に強い家をつくるための技術については、民間企業から技術の募集を行い、それらの技術について、都民への広報冊子をつくるなどの取り組みを長年続けてまいりました。これが、メーカー各社による耐震技術の普及、都民の意識啓発にも大きく寄与してきたところであります。
 水害対策についても、対策の技術が存在することを都民に知らしめていくためにも、住宅政策におけるこれまでの取り組みに加え、住宅の耐水工法について、耐震工法と同様に普及の取り組みを行っていくべきと考えますが、見解を伺います。
 次に、インターネット上の不当表示について質問をします。
 この二十年間で、インターネットは国民生活に根づき、今や生活に必要不可欠な存在となりました。黎明期より、インターネット上の不当表示は大きな消費者問題を引き起こし、都も消費者庁と連携して対策に取り組んできましたが、近年、モバイル端末の爆発的な普及によって、新たな問題が生じております。
 それは、オンラインゲームの課金システムにおける不当表示の問題です。スマートフォンが普及したことで、子供からお年寄りまで、かつてよりもはるかに幅広い年齢層の方々がオンラインゲームを楽しむようになりました。近年、オンラインゲーム市場は急拡大し、昨年の市場規模は約一兆三千億円、実にこの十年間で四倍以上に急拡大をしています。
 こうした中で、オンラインゲーム開発、運営企業の収益源となっている、いわゆるガチャやセールといった課金システムにおける不当表示の問題が深刻化をしております。提供されるアイテムやキャラクターについて、事実と異なった記載で宣伝をする優良誤認広告や、価格や条件を実際のものよりも著しく有利に宣伝をする有利誤認広告、市場の変化のスピードや外国企業の席巻も相まって、景品表示法に違反をしている広告が多数存在をしているのではないかと指摘があります。
 これらの広告について、数多くの相談が消費者庁に寄せられていますが、是正をするための指導や措置命令は、全く追いついておりません。
 都はこれまでも、消費者庁と連携をしながら、都民を被害から守るために、さまざまな商品やサービスのインターネット上における不当表示の対策を行ってきました。オンラインゲームにおける不当表示についても、消費者庁と連携をしながら対策を進めるべきと考えますが、見解を伺います。
 最後に、雇用対策について質問します。
 新型コロナウイルス感染症の影響が長期化し、経済の先行きが見通せない中、雇用情勢も深刻さを増しております。有効求人倍率や失業率といった各種の雇用指標を見ても悪化の一途をたどっており、多くの都民の方が雇用不安を抱える状況となっています。
 コロナ禍の雇用情勢では、観光業や飲食業などの非正規雇用の方々が、数多く解雇や雇いどめとなっていますが、感染が再拡大している状況では、同じ業種で仕事を探してみても求人自体が縮小しており、早期の再就職は困難であります。
 一方、建設や設備関係のものづくり分野を初め、IT分野や医療、介護分野などの求人は比較的多く、再就職先として有望です。しかし、経験業種ではない求人に応募することは、心理的に抵抗もあるため、都が職業能力開発センター等で実施をしている職業訓練によって、就職に必要な知識、技能を付与し、業界でも求められる人材として育成をした上で、就職を支援することが重要と考えます。
 職業訓練は、コロナ禍における雇用対策として重要性を増しています。今後、職業訓練の一層の充実を図り、離職を余儀なくされたより多くの方々に訓練機会を提供し、再就職を後押ししていくべきと考えますが、見解を伺い、私の質問を終わります。(拍手)
〔知事小池百合子君登壇〕

○知事(小池百合子君) 栗下善行議員の一般質問にお答えいたします。
 展示会等への支援策についてであります。
 新型コロナウイルス感染症は都内の経済に甚大な影響を及ぼしており、中小企業の生産や営業の活動はさまざまな制約を受け、深刻な状況にございます。
 中小企業の販路開拓の場であります展示会が数多く開催されてまいりました東京ビッグサイトにおきましても、これまでの間、感染症の影響により、イベントの中止や延期を余儀なくされています。
 こうしたことから、東京ビッグサイトでは、主催者が安全かつ安心してイベントを開催できるよう、サーモグラフィーなど感染防止対策に必要な器具の貸し出しを行うほか、感染症を理由にイベントを中止する場合には、施設使用料を返還する対応を行っております。
 ウイズコロナの状況におきましても、製品などに実際に触れることのできるリアルの展示会に加え、時間や場所を選ばないバーチャルも活用して、中小企業の支援に取り組んでまいります。
 こうした取り組みとともに、東京ビッグサイトに対しまして、コロナ禍という厳しい状況を十分に踏まえ、主催者に寄り添った対応を行うように働きかけてまいります。
 残余のご質問につきましては、関係局長からの答弁といたします。
〔産業労働局長村松明典君登壇〕

○産業労働局長(村松明典君) 三点のご質問にお答えいたします。
 まず、東京ビッグサイトの災害時の会場費についてですが、東京ビッグサイトでは、近年、台風等の被害が拡大していることから、都内に大雨や暴風などの特別警報が発表され、かつ公共交通機関の計画運休が実施された場合には、通常は徴収しているキャンセル料を徴収しない取り扱いとすることとしたと聞いております。
 来場者の安全確保を最優先に、主催者がイベント等を運営できる支援を行っていくこととしております。
 次に、感染症の影響による会場費の返還についてですが、都が本年三月に策定いたしました新型コロナウイルス感染症に関連した都民利用施設等の対応についての考え方では、イベント中止に当たって、施設運営事業者が主催者から既に受け取っている施設使用料を返還するか否かは、事業者の経営責任に基づいて自主的に判断することとなっております。
 東京ビッグサイトでは、九月までに感染症を理由とする中止の申し出があったイベントにつきましては、施設使用料を返還してきたところでございます。今回の感染症の再拡大を考慮いたしまして、今後、イベント中止の申し出があった場合の施設使用料の返還につきましても、実施する方向で現在検討していると聞いております。
 最後に、コロナ禍における求職者に対する職業訓練の充実についてですが、技能の習得を通じて職種の転換を図り、再就職を促進する職業訓練は、雇用への影響が業種によって大きく異なるコロナ禍において、効果的な就業支援でございます。
 都は、職業能力開発センターにおいて、ものづくり分野等の訓練を行うとともに、民間教育機関のノウハウを活用した委託訓練において、介護業務や医療事務など、業界の求人ニーズを踏まえた多様な訓練を実施しているところでございます。
 今後、コロナ禍の深刻な雇用情勢を踏まえ、より多くの方が訓練を受講できますよう、オンライン訓練の推進やデジタル化に対応した新たな訓練科目の創設、対象年齢の柔軟な運用等について検討を進めてまいります。また、IT等の成長分野や、人手不足の介護分野等への再就職を後押しする委託訓練の拡充も検討してまいります。
〔住宅政策本部長榎本雅人君登壇〕

○住宅政策本部長(榎本雅人君) 住宅政策における水害対策についてでございますが、都は、災害に強い都市づくりを推進しておりまして、住宅政策におきましても、水害対策を含めた防災対策が重要でございます。
 都はこれまで、住宅政策における水害対策として、マンション管理ガイドブックでのマンションの風水害対策の普及啓発や、都営住宅等の空き住戸を水害時の緊急避難先として活用する取り組みなどを行っております。
 お話にございました住宅の耐水工法についてでございますが、ハウスメーカーと国の研究機関との共同の取り組みなどがあることは承知しておりまして、今後、こうした民間の技術開発の動向などにつきまして注視をし、情報収集に努めてまいります。
〔生活文化局長野間達也君登壇〕

○生活文化局長(野間達也君) オンラインゲームの不当表示対策についてでございますが、都内の消費生活センターには、オンラインゲームの課金トラブルや表示内容に関する相談が寄せられてございます。
 消費者庁による過去の行政処分では、ゲームの運営事業者がアイテム等を有料の抽せんで提供する、いわゆるガチャの提供割合を実際よりも高く表示したり、キャラクターの仕様を実際よりもすぐれているように表示していた事例がございます。このように消費者を誤認させる表示が行われた場合には、法令に違反するおそれがございます。
 都は現在、消費者庁と連携しながら、若者を中心に普及しているオンラインゲームを含む商品、サービス等の不当表示の監視などを進めており、法令に違反する表示を行う事業者に対しましては、表示の差しとめや再発防止を求める措置命令を行うなど、厳正に対応してまいります。

○議長(石川良一君) 十一番やまだ加奈子さん
〔十一番やまだ加奈子君登壇〕

○十一番(やまだ加奈子君) 初めに、まちづくりについて伺います。
 東京は、都市機能が高度に集積する一方、洪水、地震等の自然災害リスクが高い地域でもあり、東部低地帯対策や木密地域の改善に向けた取り組みが促進されています。
 ことしからは、初めて国と都の実務者トップによる、災害に強い首都東京の形成に向けた連絡会議が開催されました。中間のまとめでは、都市開発諸制度を活用して、水害対策や地震対策に取り組むことが示されています。
 これらを効果的に、実効性のあるものにしていくために、民間の力や発想を積極的に活用できる仕組みの構築が必要だと考えています。今後、都市開発諸制度をどのように見直すのか、見解を伺います。
 また、特に木密地域の改善に向けて、都市開発諸制度による規制緩和だけでなく、さまざまな工夫を凝らしながら、民間の力やURなど関係団体を積極的に活用し、効果的な取り組みを行うことが重要であると考えますが、見解を伺います。
 次に、防災対策について伺います。
 コロナ禍での避難所の課題は、三密を防ぐことであります。避難所設置主体である区市町村が多様化する複合災害に対応できるよう、都立施設の避難所活用も可能になっており、都立学校の約八五%が区市町村避難所の補助代替施設として指定されています。しかし、運営に関する議論や訓練、地域との連携等が実施されている学校は、まだまだ少ないと聞いています。
 都立学校は、自校生徒の安全を守りながら、避難所の補助代替施設として、行政や地域の方と平時から連携や取り組みを積極的に図るべきであると考えます。災害時における都立学校の役割に関する今後の方向性について見解を伺います。
 避難所の課題に支援物資の調達があります。大規模災害時等には、食料や毛布などの備蓄はもちろん、避難者の多様なニーズに対応できるよう、協定先の民間事業者などから支援物資を効率的に調達し、提供することも重要です。
 国では、今年度から、物資調達に関する情報共有や効率化を目的に、新たに物資調達・輸送調整等支援システムの提供を開始しました。現在、導入されている都と区市町村連携の災害情報システム、DISには、物資調達のシステムは搭載されていません。
 そこで、国のシステムを活用するなど、都は区市町村と連携し、物資調達の効率化を図るべきと考えますが、見解を伺います。
 次に、地域公共交通について伺います。
 コミュニティバスなど地域公共交通は、豊かな都民生活を支える基盤であり、地域の実情を熟知している区市町村が運営主体になることは、ニーズに応える点からも重要であります。
 一方、国におけるモビリティーサービス促進や、都のスマート東京推進による、どこでも誰でも移動しやすい、利便性の高い都市交通の実現には、行政区域で区切られることなく、隣接する区市町村の連携が必要となります。
 そこで、都が広域調整機能の強化を図ることにより、地域公共交通を充実すべきと考えますが、知事の見解を伺います。
 地域公共交通のうち、コミュニティバスは、高齢者や障害者の外出支援から、都による導入検討費やバス購入費の補助が行われています。現在、四十四区市町村で運行され、身近な移動手段として定着する一方で、採算性は厳しく、行政の財政負担により運行が継続されています。
 コミュニティバスとともに、デマンド交通導入など、複数の交通モードを組み合わせたきめ細かな対応が、地域課題の解決や新たな価値創出のために不可欠と考えます。
 そこで、交通政策としてコミュニティバスに対する支援を強化するとともに、地域の実情に即したさまざまな交通モードについても、導入促進に向けて支援策が必要だと考えますが、見解をお示しください。
 次に、観光施策について伺います。
 コロナ禍で様相が一変した観光業界ですが、マイクロツーリズムなど、地元に目を向け、そのよさを再確認する動きも出るなど、地域の魅力発信は、まちの活性化、観光振興に欠かせないものとなっています。
 例えば、地元北区では、新紙幣の顔として、来年、大河ドラマの主人公となる渋沢栄一翁が居を構え、人生の拠点としたゆかりの地として、国の重要文化財である邸宅など、観光資源が多くあります。これらを活用し、地域活性化に向け、行政、観光協会、商工会議所が中心となり取り組んでいる渋沢栄一プロジェクトが注目されています。
 ほかにも、都内各所で、歴史的建造物やアニメなど地域の観光資源を活用し、その魅力を観光振興に生かしています。
 各区市町村で頑張っている観光振興の発信力を高めていくためには、都内に点在する観光資源を、例えば文化やアニメなど、テーマでつないで情報発信する、また、他県との連携など、都の広域的な視点から支援すべきと考えますが、見解を伺います。
 次に、知的財産保護について伺います。
 社会現象となっているアニメ、鬼滅の刃。作中に登場する雲取山、大岳山、浅草など、都内各所に聖地巡礼としてファンが訪れています。記録的な大ヒットを続ける劇場版は、東南アジア諸国を初めとし、海外でも注目を集めています。日本アニメは海外に誇るべき文化であり、世界のマーケットを目指すことができる産業であります。
 このようなコンテンツ産業の発展が期待される一方で、海外では、いわゆる海賊版が数多く出回り、健全な市場の大きな障壁となっています。日本が誇るべき産業を権利侵害から守り、安心して世界の市場に打って出るために支援が必要であります。とりわけ、日本アニメの最大の集積地である東京が、率先してこれらの課題にしっかりと取り組むことが、日本全体の利益保護につながると考えます。
 そこで、都は、広く海外市場にも波及する産業の発展に寄与するため、知的財産保護などの支援を積極的に行うべきと考えますが、見解を伺います。
 次に、デジタル化について伺います。
 国のデジタル庁とともに、都はデジタル局(仮称)の設置を知事が表明され、スマート東京実施戦略や構造改革プロジェクトの取り組みで、デジタルシフトの動きが加速しています。デジタル化や先端技術の活用等は、行政業務の効率を高め、人口減少が進む中でも行政サービスの水準を維持でき、また、人がやるべき業務に職員の人手を集中させることを可能にし、より人に寄り添った質の高い行政サービスとなる点からも推進すべきと考えています。
 一方で、高齢者などはデジタル活用に不安がある方が多く、デジタル格差が拡大する懸念があります。現在、総務省がデジタル活用支援員の実証事業に着手し、高齢者等がICT機器の利用方法など、身近な場所で相談や学習ができる環境整備に向けて取り組んでいます。
 都においても、デジタル化の促進に合わせて、今後、デジタル活用支援員の配置支援等、国や区市町村とともに連携し、人に優しく、質の高いデジタルディバイド対策を実施していくべきと考えますが、見解を伺います。
 次に、少子化対策について伺います。
 国では、不妊治療費保険適用の検討や成育基本法の成立など、少子化対策の取り組みが進んでいます。その一つとして、妊娠する前からのケアと訳されるプレコンセプションケアがあります。世界保健機構、WHOが推奨し、日本では国立成育医療研究センターが専門外来を設置するなど、妊娠を考える前からの女性やカップルが健康等に向き合う取り組みや検診、治療が行われています。
 また、未産鬱や未産クライシスという言葉も耳にします。不妊治療に取り組むも結果として妊娠に至らず、妊活を終わらせた後、つらい思いから立ち直れず、精神疾患へつながってしまう場合もあると聞きます。
 こうした状況に対応するため、妊娠しやすい体づくりに必要な生活のあり方や妊娠の仕組みなど、特に妊娠前に知っておきたい情報を幅広く発信、啓発するとともに、子供を授からなかったことで悩む女性の相談窓口を周知するなど、妊活開始前と妊活終了後にも目を向けて必要な情報発信を行うことが重要と考えますが、見解を伺います。
 最後に、コロナ対策についてです。
 第三波といわれるコロナ感染状況の特徴は、重症化のリスクが高い高齢者の割合が大きい傾向があるほか、クラスターの多様化といわれています。中でも、大量感染や高い致死率が懸念される病院や介護施設内でのクラスターを防ぐために、いかに手だてを講じていくかが感染拡大防止の重要なポイントになります。
 そこで、これまでに発生した院内感染事例を徹底的に検証し、今後の対策に生かしていくべきと考えますが、見解を伺います。
 そして、本格化する季節性インフルエンザとの同時流行が懸念されるコロナの感染拡大防止のために、私たち一人一人が正しい手洗いやマスクの着用を含む咳エチケット、三密等の基本に立ち返り、感染対策の着実な実践が求められています。
 こうした基本的な感染予防策の徹底について、改めて都民への周知に努めるべきと考えますが、見解を伺い、質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)
〔知事小池百合子君登壇〕

○知事(小池百合子君) やまだ加奈子議員の一般質問にお答えいたします。
 地域公共交通の充実についてのお尋ねがございました。
 超高齢社会の到来やコロナ禍を踏まえました新しい日常への対応など、都民生活を取り巻く状況が大きく変わろうとする中、地域生活を支える公共交通もまた、そうした時代にふさわしい役割を果たしていく必要がございます。
 区市町村域を超える広域的な視点も踏まえつつ、二〇四〇年代における都民の多様なライフスタイルを支える地域公共交通のあり方や取り組みの方向性を示すべく、先般、新たな検討会を立ち上げたところでございます。
 今後、精力的な議論を重ねまして、基本方針を取りまとめ、区市町村や交通事業者との連携を図りながら、高齢者を初め誰もが移動しやすく利便性の高い、まさに人が輝く都市の実現を目指してまいります。
 残余のご質問につきましては、教育長、東京都技監及び関係局長からのご答弁とさせていただきます。
〔教育長藤田裕司君登壇〕

○教育長(藤田裕司君) 災害時における都立学校の役割についてでございますが、区市町村から避難所の指定を受けた都立学校は、災害時において、協定に基づきその運営に協力を行うこととなっています。
 都教育委員会では、都立学校に対して、年度当初や風水害のおそれのある時期に、地域と災害時の非常連絡体制等の確認を図るように通知をしているところでございます。各学校では、平時から、避難所の運営に関する協議や防災訓練等を行っておりますが、その地域とのかかわり方には、学校により差異が見られているところでございます。
 このため、校長連絡会で、地域と連携した避難所運営に向けた取り組みの強化について、改めて周知徹底をいたしたところでございます。
 各学校の状況につきましては、毎年度報告を受けておりますが、今後、実情を詳細に把握し、災害時の役割を的確に果たせるよう取り組みを進めてまいります。
〔東京都技監上野雄一君登壇〕

○東京都技監(上野雄一君) 三点のご質問にお答えをいたします。
 まず、災害に強い都市づくりについてでございます。
 首都直下地震や大規模水害などに的確に対応できるよう、民間の活力も生かして、東京の防災機能の強化を図っていくことが重要でございます。
 都はこれまで、容積緩和を可能とする都市開発諸制度を活用いたしまして、開発区域内での帰宅困難者滞在施設の整備等を推進してまいりましたが、木密地域の不燃化や東部低地帯での高台まちづくりのためにも、民間開発を効果的に誘導していく必要がございます。
 このため、区や市のマスタープラン等における市街地環境向上の観点からの位置づけも踏まえまして、開発区域外におきましても避難スペースの整備等を促進できるよう、現在、都市開発諸制度の運用の見直しを検討しております。
 国との連絡会議の検討成果も踏まえ、年内を目途に本制度の活用方針等を改定いたしまして、防災都市づくりを一層促進してまいります。
 次に、民間等を活用した木密地域の取り組みについてでございます。
 木密地域の改善に当たりましては、都民、事業者、行政など、さまざまな主体が連携して取り組むことが重要でございます。
 都はこれまでも、木密地域の不燃化の推進に向けまして、UR都市機構等と連携した土地取得に加え、民間活力を生かした共同建てかえなどを行う区を支援してまいりました。
 こうした取り組みに加え、都有地を活用し、権利者の方々が安心して入居ができるよう、コミュニティを維持しながら入居できる魅力的な移転先の整備、例えば、民間の力を生かし、交流の場となる路地空間やデッキなどを備えた移転先の整備を進めてまいります。
 これらの取り組みによりまして、災害に強い都市を実現してまいります。
 最後に、地域公共交通に対する支援についてでございます。
 高齢者を初め誰もが移動しやすい利便性の高い都市を実現していくためには、多様なライフスタイルやニーズに対応できるよう、路線バスやコミュニティバスに加え、デマンド交通など、移動手段の選択肢を充実させる必要がございます。
 このため、本年十月に立ち上げました検討会では、コミュニティバスを含む持続可能な移動手段の確保に向けた支援策の方向性につきましても検討していくこととしております。
 こうした検討とあわせ、デマンド交通の導入促進に向け、今年度、実証運行等を行う区市町村に対しまして、財政支援を実施しております。
 今後とも、区市町村の主体的な取り組みを支援し、地域公共交通の充実を図ってまいります。
〔総務局長山手斉君登壇〕

○総務局長(山手斉君) 災害時の物資調達の効率化についてでございますが、災害時には、避難所のニーズを的確に把握し、迅速かつ確実に必要な物資を提供することが重要でございます。
 国が開発したシステムは、国や都と区市町村との間で、避難所の物資の在庫状況や要請内容等を常に情報共有することができ、物資調達の効率化には有効でございます。
 一方、区市町村においては、災害時に東京都災害情報システムと国のシステムの双方を使用することとなりまして、災害対応業務が複雑になるという意見も出てございます。
 このため、都は、区市町村業務の効率化を図るため、都と国のシステムの連携を図り、来年度からの運用開始に向けて準備を進めてございます。
 今後は、区市町村の協力を得ながら、システムの運用ルールの策定や習熟訓練を行い、物資調達の効率化を図ってまいります。
〔産業労働局長村松明典君登壇〕

○産業労働局長(村松明典君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、地域の観光資源の活用についてですが、地域の生活や産業活動等により育まれた文化財など、独自の歴史や文化に触れることは旅の楽しみでございまして、それらを生かした観光振興への支援は重要でございます。
 都はこれまでも、明治時代の産業遺産や地元ゆかりのアニメなど、地域の観光資源を活用した区市町村や観光協会の取り組み、さらには複数の自治体等が連携した取り組みを支援してまいりました。
 また、感染症の影響も踏まえ、ウエブ上で各地の観光スポットをめぐるオンラインツアーを開発し、特設サイトで情報発信を行っているところでございます。
 今後は、近隣県とも連携し、歴史や文化など共通のテーマのもとでそれぞれの観光資源をつなぎ、相乗効果を高める誘客の取り組みを検討してまいります。
 次に、知的財産の保護に係る支援についてですが、東京には、アニメを初めとするコンテンツ産業が集積しておりまして、こうした産業にとって、企業が所有する著作権への権利侵害を防止することが重要となっております。
 現在、中小企業のアニメ作品の著作権等を保護するため、知的財産総合センターの窓口で専門家がさまざまな相談対応を行っているところでございます。また、海外における著作権、意匠権等の出願料や弁護士費用のほか、権利侵害の事実確認の調査や相手先への警告、輸入差しとめに必要となる経費への助成を実施しております。
 今後は、ウエブを活用した迅速な相談対応や、海外事情に詳しいジェトロ等との一層の連携を図り、東京のコンテンツ産業の発展に向け、知的財産の保護を推進してまいります。
〔戦略政策情報推進本部長寺崎久明君登壇〕

○戦略政策情報推進本部長(寺崎久明君) デジタルディバイドへの対応についてでございますが、デジタルディバイド対策におきましては、支援を行う人材やその水準を確保することも重要でございます。このため、東京デジタルファースト条例において、是正の施策の一つとして、援助を行う者の確保及び質の向上を明示したところでございます。
 一方、デジタルディバイドは我が国の社会全体の課題でもあり、その対策を効果的に実施するためには、デジタル庁など国との連携という視点が不可欠でございます。このことから、国が実施するデジタル活用支援事業などの取り組みとも呼応し、都として、国、区市町村、民間と連携した支援体制の構築につきましても検討を進めてまいります。
 こうした取り組みを通じまして、都民に寄り添った重層的かつ多角的な支援を集中的に実施し、誰しもがデジタルの恩恵を享受できる社会の実現に努めてまいります。
〔福祉保健局長吉村憲彦君登壇〕

○福祉保健局長(吉村憲彦君) 妊娠や不妊に係る情報発信に関するご質問にお答えいたします。
 都は、若い人たちが妊娠、出産に関して正しい知識を持ち、自分のライフプランを考えるきっかけになるよう、妊娠に関する基礎知識や日常生活で心がけること、不妊治療に関する情報等を掲載した小冊子を作成するほか、こうした情報を一元化し、ポータルサイトで幅広く発信しております。
 また、不妊・不育ホットラインでは、専門の研修を受けたピアカウンセラーや医師等が相談に丁寧に対応するほか、治療の結果、子供を授からなかった方に対しても寄り添った対応をしております。
 ポータルサイトや相談窓口は、民間事業者が運営する女性向け健康情報サービスアプリの中でも紹介しており、今後とも、より多くの方に妊娠、出産に関する情報を発信してまいります。
〔福祉保健局健康危機管理担当局長初宿和夫君登壇〕

○福祉保健局健康危機管理担当局長(初宿和夫君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、新型コロナ感染症の院内感染事例への対応についてです。
 都はこれまで、病院での感染拡大事例発生時に、保健所からの要請に基づき、医師や保健師を中心といたしました東京都実地疫学調査チームを派遣し、感染の全体像や経路を把握し、助言を行うなどの技術的支援を行ってまいりました。
 また、本年十月に設置いたしました東京iCDCに、研究機関や病院の感染管理の専門家等から成る感染対策支援チームを立ち上げ、実地疫学調査チームとともに、現場で、汚染区域と清潔区域を区分けいたしますゾーニングの方法や、手指衛生、消毒、防護具の着脱などの指導を行っております。
 院内感染の防止には、基本的な感染対策の徹底や日ごろからの職員の健康管理、迅速な情報共有等が重要でございまして、今後とも、これらのチームの知見を保健所と共有することで対策の強化を図ってまいります。
 次に、新型コロナウイルス感染症の予防策についてです。
 新型コロナウイルスの感染を防ぐためには、一人一人が手洗い、マスク着用、三密を避けるなどの基本的な感染予防策を徹底することが重要でございます。
 都はこれまで、ホームページや「広報東京都」での情報発信のほか、SNSやウエブ広告、車内ビジョンでの動画配信などを通じて、予防策の普及に取り組んでまいりました。
 また、東京iCDC専門家ボードに設置いたしました感染制御チームにおきまして、家庭、職場、学校など、さまざまな場面において取り組むべき基本的な感染防止対策を検討することとしておりまして、その結果をわかりやすく発信するなど、引き続き、効果的な感染予防策の徹底について周知に努めてまいります。

○議長(石川良一君) 四十三番細谷しょうこさん
〔四十三番細谷しょうこ君登壇〕

○四十三番(細谷しょうこ君) 新型コロナウイルスの感染者が急増しています。質問の前に、感染症によりお亡くなりになられた方々に謹んでお悔やみ申し上げますとともに、罹患された方々に心よりお見舞い申し上げます。
 また、感染拡大の防止にご尽力されている医療従事者、そして、多くの関係の皆様に心から感謝を申し上げます。
 それでは、三点の質問をいたします。
 東京都のみならず、国全体で感染者が急増しております。現在の感染の状況を見ますと、危機的な段階であるといっても過言ではないでしょう。感染の拡大に伴って、重症化のリスクの高い高齢者や幼児などにも感染は広がっております。また、どこで感染したのかわからない感染経路不明の数もふえており、水面下の感染は世代や職種を超え、高齢者施設や学校などにも広がっております。
 今後も、一人の感染者が出ると集団感染につながりかねません。こうした人々を感染から守り、安全な生活を送れるよう取り組むことが行政の役割であります。
 国は、緊急事態宣言を全国で解除した五月二十五日以降、これまで段階的に自粛要請を緩和し、社会経済活動を引き上げてまいりました。都道府県の境をまたがる移動の自粛を全国で緩和したのを初め、イベントやコンサートの会場では、客席の収容人数を半数以下に抑えることを条件に、観客を入れることも認めてまいりました。
 自粛の緩和は、裏返せば感染リスクが高くなることにつながります。また、規模の大きなイベントが開かれることによって、都道府県をまたいで移動する機会もふえることなど、さまざまな人の往来から多くの自治体に感染が広がったと感じております。各自治体では危機感を強め、対応に苦慮していること、皆様ご周知のとおりでございます。
 東京都においては、新型コロナ発生とともに知事がいち早く対応し、しっかりとした対策を重ねてこられました。先日は、コロナ専門病院となる旧療育センターを訪ね、工事が順調であることから、備えを万全に進めていることを確認いたしました。
 小池知事は、アメリカの経済誌フォーブスが選ぶ、ことしの世界で最もパワフルな女性百人に日本人として唯一ランクインされ、東京都の新型ウイルス対策について適切に対応したと報じられました。
 また、副知事がみずから街頭に立たれ、自粛を呼びかけることなど、今までにないことです。東京都が一丸となってコロナ対策に取り組んでいるという本気度が都民にも伝わったはずです。
 先般、国と東京都がともに努力される体制をとりました。さらにこの難題を乗り越えるためには、各自治体、業界や住民との一層の連携のもと、効果的な対策を進めることが望まれています。
 また、都民は、コロナ対策のかなめとして小池知事の発信を求めています。新型コロナウイルス感染症の対策をさまざまな関係者と連携協力して進めていくべきと考えますが、知事の見解を伺います。
 次に、東京都所管の医療体制について質問いたします。
 都立病院は、明治の初期、赤痢やコレラなどの感染症に苦しむ患者を受け入れる医療機関として設置され、以来、地域の民間病院等とも連携し、長きにわたり運営されてきました。また、現在は十四の都立病院、公社病院が東京都の医療を担っています。
 さきのコロナ対策についても、令和二年の一月末には武漢からの帰国した感染者を受け入れるために、いち早く当たりました。その迅速な対応に、公的医療機関としての重要な役割を果たしてきたと評価いたすところです。
 また、都立、公社、それぞれの病院が地域性などを生かし、住民の生命を守るためにさまざまな努力をしております。例えば、駒込病院は、がんや、造血幹細胞等の移植に取り組み、広尾病院では伊豆や小笠原諸島などの島しょの地域をカバーし、松沢病院では、ほかでは対応が困難な精神科の医療に力を尽くしています。
 先日、私は、多摩総合医療センターの新たな試みとして準備された、ハイブリッド手術室を視察させていただきました。当センターは、重篤な患者を受け入れることのできる三次医療機関として地域において頼りにされておりますが、より高度な手術を安全に受け入れられるようになりました。
 一方、私の居住する東久留米市、隣接の清瀬市、東村山市等では、多摩北部医療センターを多くの方が利用しています。当センターは、開設以来、北多摩北部医療圏において地域に根差した病院として歩んできました。コロナへの対策においても、かかりつけ医や地域の医療機関等からの要請に応え、感染が疑われる患者や陽性患者を積極的に受け入れています。
 こうした中、さきの第三回定例会で、知事は、当センターの改築に着手することを表明し、直ちに地元の医師会や自治体の関係者、学識経験者などが参加する検討委員会を立ち上げ、病院の医療機能等の検討に入りました。
 私は、当センターが地域の期待に応え、求められる医療として提供していくために、地元の声や課題に丁寧に耳を傾けることが重要と考え、先日、現場で状況を細かにご案内いただきました。また、基本構想の第一回委員会が開催された際も傍聴し、改めて、当センターが地域医療で果たしてきた役割の重要性と、地域住民の期待を再認識したところです。
 今後、委員会の意見をどのように反映させ、地域のニーズに沿ったものに構築されるのでしょうか。多摩北部医療センターの改築の検討をどのように進めていくのか、東京都の見解をお伺いいたします。
 次に、地域の公共交通についてお伺いいたします。
 今議会、小池知事は所信表明の中で、人生百年時代を安心、元気に暮らせる東京として、地域公共交通の目指す姿を示されました。その中で、デマンド交通実験運行を私の地元東久留米市に実施したとの説明をされております。
 東京都の多くの自治体では、都民の生活を支える手段としてコミュニティバスを導入しております。しかし、以前から運行の収支状況は厳しく、各自治体の財源を圧迫している状況です。今後、さらに本格的な人口減少、少子高齢化社会を迎える東京都においては、公共交通の利用者減少に伴い、現在の公共交通のサービス水準を維持することが困難になる可能性も否定できません。
 将来にわたって持続可能な地域公共交通実現のため、今こそ、区市町村を初め、地域の関係者が知恵を出し合い、改めて、地域の交通について真剣に考えていく必要があると思います。
 そこで、近年、コミュニティバスの代替あるいは補完する手段として、利用者のニーズに応じて柔軟な運行を行うデマンド交通が全国的に注目されています。東京都と一口にいっても、各自治体によって地域事情はさまざまです。縦横に地下鉄等の乗り入れのある特別区に比べ、多摩の地域は移動手段に限りがあります。
 現在、東京都においてデマンド交通を本格運行しているのは武蔵村山市と檜原村の二市のみです。自然環境には恵まれていますが、区部に比べ人口密度の低い多摩地域の自治体にとって、自宅からピンポイントで目的地に、しかも低料金で移動できるデマンドは利便性が高く、今後さらに注目され、求められていくと思います。
 今回デマンド運行実施となった東久留米市ですが、市では、道路事情、財政面から、コミュニティバスの導入が長年見送られてきたという事情があります。
 しかし、何とか移動手段を確保してほしいという市民の強い要望があり、平成二十八年三月、市は、基本計画の策定に基づき、改めて財政面を勘案し、地域性や道路関係を考慮、デマンド型交通実験運行の決定に踏み切った次第です。
 その際、今まで東京都の補助対象になかった新たな事業の第一号として、東久留米市のデマンド実験運行に支援いただきました。コロナという厳しい状況にありながら、本年三月から始まった東久留米市のデマンドの実験運行、一貫して利用者数が増加しており、地元では利便性が高い交通モードとして高く評価をされております。
 このような事例をモデルとして、デマンドという新たな取り組みについて、多くの自治体でも関心を高めていただけるのではないでしょうか。
 財政の厳しい区市町村、特に交通手段のとりにくい都民に優しい、東京都の新たな事業展開を高く評価したいと思います。東久留米市デマンド実験運行同様、多くの区市町村への支援充実を求め、東京都の見解を伺います。
 質問は以上です。ありがとうございました。(拍手)
〔知事小池百合子君登壇〕

○知事(小池百合子君) 細谷しょうこ議員の一般質問にお答えいたします。
 新型コロナウイルス感染症対策におけます連携協力についてのご質問でございます。
 感染防止対策の実効性を高めていくには、国、区市町村との連携とともに、都民や事業者の皆様の協力が不可欠でございます。
 都は、感染状況に応じまして、医療提供体制や検査体制の整備、宿泊療養施設の設置等、命と健康を守る取り組みを、国や地元自治体、医療機関等と連携をしながら、先手を打って進めてまいりました。
 また、都民や事業者の方々には、感染状況に応じまして適切な行動をとっていただくことが何よりも重要と考えまして、私自身、正確な情報を積極的に発信をしてきたところでございます。
 現在、感染が急速に拡大し、予断を許さない状況にございますが、関係機関や都民、事業者と一層緊密に連携をとりながら、死亡者を出さない、重症者を出さない、医療提供体制の崩壊を防ぐ、この三つの柱を軸といたしまして、引き続き、実効性のある対策を講じてまいります。
 都議会の皆様からも、地域の方々に感染予防を引き続き呼びかけていただきますよう、よろしくお願いを申し上げます。
 残余のご質問につきましては、東京都技監及び病院経営本部長からのご答弁とさせていただきます。
〔東京都技監上野雄一君登壇〕

○東京都技監(上野雄一君) デマンド交通についてでございます。
 高齢者を初め、誰もが移動しやすい利便性の高い都市を実現していくには、路線バスやコミュニティバスに加え、デマンド交通など、移動手段の選択肢を充実させる必要がございます。
 東久留米市におきましては、公共交通の空白地域がございまして、住民の方々の需要に応じて、時間や場所にとらわれず機動的に利用できるデマンド交通の導入が求められていることから、現在、その実証実験を行っております。
 都は、同市の取り組みに対し財政支援を実施しておりまして、さらに、他の区市町村に対しましても、この支援制度の活用を働きかけております。
 今後とも、区市町村の主体的な取り組みを支援し、地域公共交通の充実を図ってまいります。
〔病院経営本部長堤雅史君登壇〕

○病院経営本部長(堤雅史君) 多摩北部医療センターの改築についてでございますが、多摩北部医療センターは、救急医療やがん医療などの提供を通じまして、北多摩北部医療圏で極めて重要な役割を果たしてきております。先日開催をいたしました基本構想検討委員会では、超高齢社会を迎える中でさらに需要が高まる高齢者医療を初めといたしまして、小児医療や小児救急など、地域で必要とされる医療の充実などを求める意見がございました。
 今後、改築後の病院が担うべき役割や機能強化の方向性等について、委員会の意見を幅広く聞きながら検討し、令和三年夏ごろに策定いたします基本構想をもとに、改築を具体化してまいります。
 将来にわたり、多摩北部医療センターが地域のニーズを踏まえた質の高い医療を提供し、地域住民の安全・安心の確保に貢献できるよう取り組んでまいります。

○議長(石川良一君) 二番けいの信一君
〔二番けいの信一君登壇〕
〔議長退席、副議長着席〕

○二番(けいの信一君) 初めに、隅田川における水害対策について質問します。
 近年、激甚化する集中豪雨や頻発する大型台風により、河川の治水対策への関心が高まっております。隅田川では、スーパー堤防化を進めることで安全性が高まり、日常は広々とした散策の場として利用されるなど、親水性や景観に配慮した整備が進められています。
 私の地元荒川区の南千住地域では、民間開発に合わせて隅田川にスーパー堤防を整備したことで、安全性が向上するとともに、都市空間と水辺が一体となった魅力的なまちとなり、人々の憩いの場となっております。
 西尾久地域では、旧小台橋小学校の用地を活用し、都内唯一の区営遊園地であり隅田川に面するあらかわ遊園の拡張が予定されております。ここにスーパー堤防の整備が実現すれば、地域での安全性の向上はもちろん、周辺住民にとって大変貴重な空間にもなります。
 こうした区が行う整備の機会を捉え、荒川区内における隅田川のスーパー堤防化を推進すべきであると考えますが、都の見解を求めます。
 また、南千住六丁目の隅田川沿いに位置する旧南千住浄水場用地の取得に向けた補正予算が荒川区議会に諮られております。
 工業用水の需要減少に伴い、平成九年に浄水場を廃止したこの用地を区が取得できるよう、私は推進してまいりました。
 用地取得後、都市計画公園として事業認可を得て公園整備を行うことで、国と都の支出金を活用でき、取得金額の全額が賄われ、区の負担は発生しません。さらに、この公園整備に合わせてスーパー堤防が整備されれば、既に完成している隣接するスーパー堤防ともつながり、一連の広い空間となることで、地域にとって安全・安心が一層高まることになります。
 旧南千住浄水場用地においても、区の公園整備に合わせて、都がスーパー堤防を整備するべきであると考えますが、都の見解を求めます。
 昨年の台風十九号では、東京でも多摩地域を中心に大きな水害が発生し、東部低地帯に位置する荒川区民にとっても危険性を身近に感じるようになるなど、水害に対する意識が変わりつつあります。
 地域住民の方からは、尾久橋や尾竹橋などから隅田川の水位を注視するようになったという声を聞きます。しかしながら、国の管理する荒川では、河川監視カメラによる画像が公開されており、河川の状況を確認できる一方で、都が管理する隅田川には、画像公開用のカメラが設置されておりません。
 区民の水害対策への意識が高まる中、水防災の情報をより一層充実させていくことが重要です。隅田川にも速やかに河川監視カメラを設置すべきと考えますが、都の見解を求めます。
 次に、学校体育館の空調設置について質問します。
 都議会公明党の強い要請により、都教育委員会は、公立学校体育館の空調設置を進めています。一方で、荒川区内にもキャンパスを構える総務局所管の都立産業技術高等専門学校の体育館は、設置対象になっていませんでした。学生等の利用者の安全を守るためにも、また、防災の観点からも、体育館に空調を設置すべきとの都議会公明党の提案を受け、都は、整備が着実に進むよう支援する方針を示しました。
 都立産業技術高等専門学校体育館の空調設置に向けた今後の見通しを明らかにすべきと考えますが、都の見解を求めます。
 次に、デジタル教科書代の費用負担について質問します。
 荒川区では、平成二十六年に全区立小中学校で一人一台のタブレット端末の配置が完了し、全普通教室に導入した電子黒板や全校全教室を結ぶ教育ネットワークによる教材の共有など、ICT教育の充実に向けた取り組みを推進してまいりました。
 先日私は、児童用デジタル教科書を導入している荒川区立第一日暮里小学校の授業を視察してまいりました。国語、算数、社会の授業にデジタル教科書が活用されており、学習の手段が飛躍的にふえている様子を確認しました。
 例えば社会の授業では、デジタル教科書の資料や地図を拡大し、より詳細に読み取ることができたり、算数の授業では、タブレットに直接書き込んで計算している全生徒の画面がリアルタイムで教員のタブレットに映し出されるなど、学びの様子が効果的に確認できるとのことでした。
 他の教科でもデジタル教科書の導入が進めば、タブレット端末一つを持って登校することになり、ランドセルの重量問題の解決にもつながります。
 しかし、従来の紙の教科書は無償配布されているのに対し、デジタル教科書を追加利用する場合は、一教科当たり約八百円の費用負担が生じております。現在は学校予算を工夫して対応しておりますが、今後も保護者の費用負担が生じることはあってはなりません。GIGAスクール構想やICT教育を一層推進していくために、都が支援をしていく仕組みが必要です。
 先進的にデジタル教科書の導入を進める学校に対し、支援制度を設けるべきと考えますが、都教育委員会の見解を求めます。
 次に、コロナ禍における修学旅行中止に対する対応について質問します。
 都議会公明党は、本年三月の予算特別委員会において、都立学校等の修学旅行の中止に伴うキャンセル料について、保護者負担を軽減する支援策を講じるべきと質問しました。その後、国の補助制度を活用し、都としても都立学校の修学旅行のキャンセル料を補助する取り組みが進められたところであります。
 感染拡大が予断を許さない現状にあって、これから年明けに実施する都立学校の修学旅行にも影響が予想されます。今後やむを得ず中止となった場合、都として改めて保護者負担の軽減を図っていくべきと考えますが、都教育委員会の見解を求めます。
 次に、子供の転落事故防止について質問します。
 世界では三十秒に一人の子供が事故によって亡くなっております。日本でも一歳以上の子供の死亡原因の上位は不慮の事故であり、この状況は一九六〇年代から変わっておりません。ことしの六月にも子供がベランダから転落する事故が全国で四件、相次いで発生しております。
 先日、子供の事故防止対策に取り組むNPO法人Safe Kids Japanの理事長であり、小児科医の山中龍宏先生からお話を伺いました。都は、平成二十九年度に、山中先生も委員を務めた商品等安全対策協議会において、子供のベランダからの転落防止のための手すりの安全対策についての報告書を取りまとめ、事故防止へのスタートラインに立ちました。
 また、ことし九月、消費者庁は、窓やベランダからの子供の転落事故に関する注意喚起を行いましたが、ここにもこの協議会の報告書が引用されております。
 転落事故防止には、窓やベランダ、手すりなどの構造物の安全基準の見直しのほか、踏み台となってしまうエアコン室外機やごみ箱、プランターなどを手すりから離しておくことが重要です。
 コロナ禍で迎えるこの年末年始では、自宅で過ごす時間が長くなり、換気のために窓をあける機会が多くなることが想定されます。
 幼い子供を持つ保護者に対して、例年とは異なる冬を迎えるこの時期にこそ、ベランダなどからの子供の転落の危険性を知らせるメッセージを発信するべきと考えますが、都の見解を求めます。
 コロナ禍でのステイホーム、テレワークなどの増加に伴い、自転車などで食べ物を配達するフードデリバリーサービスのニーズが急激に高まりました。
 警視庁によると、フードデリバリーの配達員による交通事故や交通違反について、信号無視をしていた、歩道でぶつけられたなどの通報が相次いでおり、社会問題化しつつあります。四月には、配達員の大学生が交差点で軽自動車と出会い頭に衝突し、死亡しました。
 ことしの自転車事故の総数は二割減少しているのに対し、フードデリバリーなどの業務中の自転車事故は二〇%増、歩行者との人身事故は五五%増加しており、事故増加は顕著です。
 配達員はスマートフォンアプリで登録すれば、面談も研修もなく、すぐに配達業務ができるため、交通安全指導が行き届いていません。配達員として働く方のためにも、人身事故被害者を出さないためにも、配達員向けの安全運転指導などの対策が急務であります。
 さらに、配達員は運営会社と雇用関係がなく、業務委託契約も結んでいない個人事業主という立場です。配達員自身のけがに対する労災も休業補償も受けることができません。
 好きなときに好きな時間帯で働けることから、コロナ禍で収入が減った方の副業や、休業が続く大学生も多いと聞きます。都民の暮らしと命を守るために、配達員が安心して働ける雇用環境の整備が必要です。
 国の全世代型社会保障検討会議の中間報告では、フリーランスの方の労働関係法令の適用の考え方を明確化するガイドラインを取りまとめるとともに、労災加入ができるよう検討を進めていくとしておりますが、フリーランスを守るこうした対応策が早期に実施されることを期待します。
 また、従来からあるデリバリーピザや飲食店からの出前などは、自社の商品を従業員が届けるサービスであるのに対し、フードデリバリーの業態は、飲食店の商品を注文者へ配達することで対価を得ていることから、運送業に当たるともいえます。
 本来、運送業法では、輸送の安全を確保するとともに公共の福祉の増進に資することを目的として、最低五台以上のトラックを有し、国の運送事業許可を得た上で、事業用の緑ナンバーの取得が定められています。また、軽自動車で運送業を行う場合も、届け出の上で、黒ナンバーの取得が必要になります。
 しかし、自転車での貨物運送を想定していないこの法律では、自転車は軽車両であるにもかかわらず、許可や届け出が不要となっています。
 そのため、事業者番号や車両ナンバーがないために、事故や違反の際も本人の特定が困難であることが課題であります。都や区市に届け出をすることや、自転車保険加入の確認を制度化するなどの対策が必要です。
 さらに、配達サービスを行っている業界が加盟する全日本デリバリー業安全運転協議会や、各種飲食業の同業組合などとの連携も行っていくべきです。
 新しい生活様式を定着させていくためには、新型コロナウイルスで生じた新たな課題への対応が不可欠であります。
 今後起こるであろう課題も含め、乗り越えていく必要があると考えます。都民に対し新しい日常の実践を呼びかけている知事の見解を求め、質問を終わります。(拍手)
〔知事小池百合子君登壇〕

○知事(小池百合子君) けいの信一議員の一般質問にお答えいたします。
 新しい生活様式への対応についてのお尋ねがございました。
 ウイズコロナ時代におきまして、三密の回避や非接触など新しい日常を実践する中で、テレワークや時差出勤、巣ごもり消費といった新たな生活スタイルが生まれてきております。お話のまち中を行き交うフードデリバリーサービスでありますが、それを象徴する風景とも言えるかと思います。
 一方、こうした中で新たな課題も生じてきておりまして、社会全体で新しい日常の定着に向けた対応を進めていく必要がございます。
 こうした新たな課題を克服することは、都民の安全の確保はもちろんのこと、雇用の促進や飲食店の業態拡大など、経済活動の活性化にも資するものでありまして、東京の新しい成長の実現にとって大きな意味を持つものであります。重要なご指摘をいただいたと受けとめております。
 国難ともいえる危機に直面している今、社会の前向きな変革を促す契機ともいえます。ウイズコロナ、ポストコロナの時代におけます東京のあるべき姿を見据えまして、新たな時代にふさわしい日常の確立に向けて、なすべきことに邁進してまいります。
 残余のご質問につきましては、教育長及び関係局長からのご答弁とさせていただきます。
〔教育長藤田裕司君登壇〕

○教育長(藤田裕司君) 二点のご質問にお答えをいたします。
 初めに、デジタル教科書の導入等についてでございますが、現在、国において、令和六年度の導入に向けまして、内容に関する検証を行うとともに、制度面の課題についても議論がなされているところでございます。
 具体的には、デジタル教科書が無償制度の対象外となっていること、使用は各教科の授業時数の二分の一未満に限定されていること、さらに、教科書検定制度がデジタル教科書には対応していないことなどが挙げられてございます。
 都教育委員会では、こうした国の動きも見ながら、図表、資料の拡大や音声による読み上げなどを可能といたしますデジタル教科書の強みを学習活動の充実に結びつける活用方法の検証を、今年度から進めているところでございます。
 今後、検証結果を区市町村と共有し、子供たちの学びの充実につなげてまいります。
 次に、都立学校の修学旅行についてでございますが、都教育委員会は、感染症拡大防止の観点から、本年五月に、本年十二月までの修学旅行を延期または中止といたしたところでございます。既に各学校では今年度前半の計画が進んでおりましたことから、一斉の臨時休業期間を含む六月までのキャンセル料等について、国の補助制度も活用し、都として、保護者負担の軽減を図ったところでございます。
 来年一月以降につきましては、感染状況を踏まえつつ、生徒等の安全を確保した上で、各学校で保護者の理解を得て修学旅行を実施できることといたしております。
 感染状況は刻々と変動しており、今後、今年度に計画されている修学旅行がやむを得ず中止される場合のキャンセル料等につきましては、保護者負担の軽減を検討してまいります。
〔建設局長中島高志君登壇〕

○建設局長(中島高志君) 三点の質問にお答えいたします。
 初めに、荒川区内における隅田川のスーパー堤防整備の推進についてでございますが、隅田川などにおいて、地震に対する安全性と河川環境の向上を図るためには、沿川のまちづくりなどと一体的にスーパー堤防の整備を推進することが重要でございます。
 荒川区内におきましては、区立中学校や公園と一体的に整備して、昨年度完成いたしました西尾久三丁目など、これまでに六地区が完成しておりまして、堤防延長の約五割がスーパー堤防となっております。
 さらに、西尾久三丁目の上流の西尾久六丁目では、区立あらかわ遊園の拡張に合わせて、今年度、盛土工事に着手し、令和四年度の堤防の完成を目指し整備を進めてまいります。
 次に、旧南千住浄水場用地におけるスーパー堤防の整備についてでございますが、まちづくりなどと一体的に整備するスーパー堤防を進めるためには、開発者と連携を図り、事業化していくことが重要でございます。
 隅田川沿いの旧浄水場用地約一・八ヘクタールにつきましては、荒川区が公園用地として取得する予定でございます。スーパー堤防の整備にも積極的に協力する方針であると聞いておりまして、今後、区とスーパー堤防の事業化に向けた検討を行ってまいります。
 引き続き、地元区などと連携し、スーパー堤防の整備に取り組んでまいります。
 最後に、隅田川への河川監視カメラの設置についてでございますが、水害から都民の命を守るためには、河川監視カメラの画像の公開など、迅速な避難行動につながる情報をわかりやすく確実に提供することが重要でございます。
 都は、近年の全国的な豪雨災害等を踏まえまして、東京都水防災総合情報システムにおいて、監視カメラの画像の公開を拡充することとしておりまして、これまでに三十八カ所で公開し、今年度末までに多摩地域の河川を中心に、さらに二十カ所追加いたします。
 引き続き、過去の被害状況や区市町村からの要望等を踏まえ、隅田川を含めた都内全域の河川を対象に、カメラを設置、公開する箇所について検討してまいります。
 今後とも、住民の適切な避難判断の一助となる水防災情報のさらなる充実に取り組んでまいります。
〔総務局長山手斉君登壇〕

○総務局長(山手斉君) 都立産業技術高等専門学校の体育館への空調整備に関する今後の見通しについてでございますが、体育館は、学生が安全に学習を行う場であるとともに、災害時は避難場所等としての活用も見込まれます。
 このため、産技高専では、体育館への空調整備に向け、昨年度決定した整備方針に基づき、順次、実施設計や設置工事を進めておりまして、荒川キャンパスについては、令和三年六月までを工期として、現在、工事を行ってございます。
 また、品川キャンパスにつきましては、今年度末まで老朽化に伴う改修工事等を実施しているため、令和四年の夏までの設置に向け、現在、実施設計を行っております。
 なお、空調設備が設置されるまでの間は、スポットクーラーの設置により暑さ対策を実施することで、安全・安心な環境の確保に努めてまいります。
〔生活文化局長野間達也君登壇〕

○生活文化局長(野間達也君) 子供の転落事故防止についてでございますが、都は、平成二十九年度の商品等安全対策協議会の提言に基づきまして、事業者団体に対し、ベランダの手すりの高さの安全基準について改善等を要望するとともに、リーフレットやホームページ等を活用し、子育て世代を初め、幅広い世代への注意喚起を行ってございます。
 しかし、現在でも、ベランダに置かれたものが足場となって転落するなどの事故が発生していることから、事故が多い就学前の子供の保護者を主な対象といたしまして、継続的な注意喚起を行うことが重要でございます。
 そのため、区市町村や幼稚園団体の協力を得て、年末年始に向けて、改めて保育所や幼稚園等を利用する家庭に対して注意喚起を行うとともに、子育て中の若い世代の目にとまりやすいSNSによる情報発信に取り組んでまいります。

○副議長(橘正剛君) この際、議事の都合により、おおむね二十分間休憩いたします。
   午後四時四十九分休憩

   午後五時十分開議

○議長(石川良一君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 質問を続行いたします。
 四十一番馬場信男君
〔四十一番馬場信男君登壇〕

○四十一番(馬場信男君) 犯罪被害者支援、都市行政、新型コロナ、災害対策について質問をいたします。
 犯罪被害者等支援条例は、総務委員会における平成三十一年の陳情審査をきっかけとして、条例制定を強く求めた我が会派の代表質問に対し、小池知事の積極的な答弁により大きく前進し、本年四月施行に至りました。
 都道府県では二十番目となりますが、東京都がどのような体制をつくるのかに、多くの地方自治体の担当者の関心が集まっています。
 我が会派の行った関係者への聞き取りでは、被害に遭われた方は精神的ダメージがある中、自分からどのような支援があるのか、どこに相談をすればいいのかを探すことは大変に難しいという声を聞きました。
 特に、性犯罪に遭われた方は、身体的にも精神的にもダメージが大きいにもかかわらず、被害を受けたことさえも相談しづらく、潜在化してしまう懸念があるということでありました。
 そこで伺います。
 新たな支援計画の策定に当たっては、性犯罪を初め犯罪の被害に苦しむ方々の現実をしっかりと踏まえ、支援を強化していくべきと考えるが、知事の所見をお伺いいたします。
 次に、児童生徒が被害者となっている問題、わいせつ教員についてお伺いします。
 国の集計では、平成二十六年度から三十年度までの五年間で、大人に対する事故も含めて、わいせつ行為やセクハラで懲戒処分及び訓告等を受けた公立学校の教職員数は、千百四十七人、東京都においては同五年間で百三十七人に上ります。
 公立学校の教員がわいせつにかかわる事件、事故を起こし、懲戒免職となれば教員免許が失効することになっておりますが、そういう者に二度と免許を出してほしくないというのが一般的な人の心情であります。
 しかし、職業選択の自由の観点から、免許を二度と与えないということには問題があることも聞いています。教員のわいせつ事故の未然防止に対し、都教育委員会ではどのような対策を講じているのか、お伺いをいたします。
 また、公立学校で教員を採用する際に、過去にわいせつ事案も含め懲戒免職処分を受けたことをしっかりと把握できるようにする必要があると考えますが、都の対応についてお伺いをいたします。
 次に、都市整備行政、都施行の市街地再開発事業についてお伺いをいたします。
 現在、都がみずから施行者となって実施している主な市街地再開発事業は二つあります。
 一つは、今定例会で施行規程の一部を改正する条例が提出されている港区高輪二丁目の泉岳寺駅地区であり、第二種市街地再開発事業で事業に着手しており、これから特定建築者を募集する予定と聞いております。
 もう一つは、来年開催予定の東京二〇二〇大会の選手村であります。晴海五丁目西地区で、こちらは個人施行の第一種市街地再開発事業で実施していると聞いています。
 同じ都が施行する市街地再開発事業でありますが、このように、おのおの異なる事業手法を採用した理由について、改めてお伺いをいたします。
 都市開発において、都市計画決定時に公共貢献として評価がなされ、容積率の緩和を受けた、例えばホテルなどの用途が社会情勢の変化などによって事業継続が困難になり、別の用途に転換せざるを得なくなった場合の都市計画の扱いについてお伺いをいたします。
 次に、新型コロナウイルス感染症対策についてお伺いをいたします。
 感染者数が増加していけば、他の人と接触して行われる営業などの企業活動やスポーツや芸能イベント活動などの参加者は、幾ら三密を避ける自衛措置を講じていても、感染不安があれば円滑には回りません。
 そこで、企業などでは、社会経済活動を回すための自主的検査を行っています。自主的検査によって陽性判定となった方々については、厚生労働省が令和二年十一月二十四日に発出した、新型コロナウイルス感染症に関する自費検査を実施する検査機関が情報提供すべき事項の周知および協力依頼についてに示されております。
 この通知によれば、自主的検査で陽性判定となった者に対して医師の診断を受けることを推奨し、医師の診断により陽性となった場合に、医師が保健所に届けるという仕組みになっております。
 東京都が試験的に始めた「おがさわら丸」の乗船に当たっての自主的検査も、社会経済を回すための自主的検査で、試行錯誤をしながら進められています。
 そこでお伺いをいたします。
 厚生労働省の通知によれば、自主検査で陽性判定がなされた者は、医師の診断を受けて新型コロナウイルス感染者等と診断されるまでは、何ら制約を受けることもなく自宅に帰り、近くの医師の診察を受けることになると考えますが、厚生労働省の通知の考え方をお伺いします。
 自主検査で陽性判定された方について発熱などの症状がある場合は、医師の診察を受ける動機がありますが、無症状の場合には、自己負担分がある医師の診察や新型コロナウイルス感染症だと判断されると、症状がないのに入院や療養施設、自宅療養などが必要となるため、積極的に医師の診察を受ける動機づけがなく、これらの方々は放置されることになりかねないと考えます。厚生労働省の通知の考え方についてお伺いをいたします。
 次は、感染症対策製品や技術開発等の支援についてであります。
 新型コロナウイルス感染症の影響により、さまざまなイベントの中止など東京の経済は停滞を余儀なくされています。感染症に適切に対応しつつ経済を回していくためには、感染症対策に効果のある医療関連機器の開発や、身近なところでは、検査キットの増産などの取り組みをさらに強化していく必要があると思います。
 そこで、感染症対策に効果のある製品や技術の開発等を支援し、その普及拡大を図っていくべきと考えますが、見解をお伺いします。
 新型コロナウイルス感染症拡大の影響によって、深夜時間帯の利用者が大幅に減少するなどの課題から、JR東日本を初めとした鉄道事業者が終電の繰り上げを発表しています。
 公営企業委員会の質疑におきまして、都営地下鉄各線については、現時点では終電の繰り上げを行う考えがないことは確認をしております。この点は、エッセンシャルワーカーなど夜間に移動せざるを得ない方々へのサービスの維持として評価できます。
 そこで、まだお聞きしていない日暮里・舎人ライナーや東京さくらトラムについて、終電繰り上げにかかわる見解をお伺いします。
 また、利用サービス向上の観点から、JR東日本などの終電繰り上げに伴い、例えば三田線や日暮里・舎人ライナーへの乗りかえにおいて、円滑に連絡ができるようなダイヤ改正を行うべきとも考えますが、あわせて見解をお伺いいたします。
 次からは防災対策についてですが、まずは、富士山の降灰対策についてお伺いをします。
 ことし四月、国の中央防災会議に設置されましたワーキンググループでは、富士山が噴火した際の降灰により、社会的な影響が大きい交通やライフラインなどへの具体的な影響や基本的な考え方について報告を出しております。
 微量の降灰で鉄道は運行できなくなり、雨が降れば三センチの降灰で二輪駆動自動車は走行不能になります。また、電気設備に付着した場合には停電が起きると報告書にあり、停電が起きれば地下鉄もとまってしまいます。
 こうした中で、富士山が噴火した場合の備えを行うことは重要でありますが、富士山の降灰対策に関する都のこれまでの取り組みと今後の対応についてお伺いをいたします。
 次に、外国人に向けた取り組みです。
 「やさしい日本語」は、一九九五年の阪神・淡路大震災をきっかけに生まれた表現であります。地震の後、水、食料、避難場所や援助金の情報が次々に自治体から出されましたが、それらは主に日本語、英語で書かれておりまして、これらの言語がわからない人たちは、命にかかわる大切な情報から置き去りにされてしまったからであります。
 都内には多くの外国人が住んでおり、発災時にさまざまな手段を用いてわかりやすい情報提供を行うことが必要と考えます。外国人への災害時の情報提供をどのように行っているのか、都の見解をお伺いいたします。
 次に、垂直避難先の確保についてであります。
 東部低地帯である江東五区のハザードマップには、河川の氾濫などにより浸水の深さが五メートル以上になる地域や、二週間以上も水が引かないことも想定されております。よって、緊急避難も想定し、首都高速道路や高架化されている駅舎など、あらゆる施設に垂直避難をせざるを得ない状況となります。
 そこで、都市整備局に伺います。
 都市開発諸制度の活用の観点から、高層建築物で垂直避難ができるスペースを設けた場合に、容積率を緩和するなど都も積極的に取り組むべきと考えるが、見解をお伺いいたします。
 足立区では、まさにゼロメートル地帯、綾瀬駅駅前において高さ百メートルの高層建築計画が進んでおりますが、垂直避難のスペースはあるのでしょうか。民間の協力を得るように働きかけるように要望をいたします。
 次に、下水道局に伺います。
 非常に大規模な浸水が発生した際は、江東五区内にある下水道局のポンプ所にも河川からの洪水や高潮の氾濫水につかることもあります。
 都はこれまで、東日本大震災を踏まえ、施設の耐水対策に取り組んできておりますが、下水道施設の耐水対策の実施状況についてお伺いをいたします。
 次に、住宅政策本部に伺います。
 国は、荒川流域で幅の広い堤防をつくり、洪水による決壊を防ぐ高規格堤防整備事業を推進しておりますが、足立区新田一丁目では都が国の高規格堤防事業と都営住宅の建てかえ事業を一体で行う新たな取り組みを実施していると聞いております。
 この事業は、荒川と隅田川に挟まれた新田一丁目地区の防災性を向上するものと期待するものですが、事業の目的や効果と、今後の予定をお伺いいたします。
 次に、都立公園への避難です。
 私の地元、足立区内の中川公園では、その一部が下水道局の水再生センターの屋上を利用した公園となっているため、水害時の緊急避難先としても大変有効であります。
 本公園の隣接地では、下水道工事の建設土を再利用するための土づくりの里において、覆蓋化の整備が進められることとなっておりまして、その上部も都立公園として利用することが決まっていると聞いております。
 そこで、中川公園の整備に向けた取り組みについて、都の所見をお伺いいたします。
 最後に、特別支援学校についてお伺いをいたします。
 障害のある人たちは、福祉避難所へ避難することが最適であると思います。そうならない場合でありましても、避難できた場所で落ちついて行動できることが必要となります。そのためには、子供のころから適切な行動がとれるよう学ぶことが重要であります。
 そこで、特別支援学校の防災教育についての現状と今後の取り組みをお伺いして、質問を終わります。(拍手)
〔知事小池百合子君登壇〕

○知事(小池百合子君) 馬場信男議員の一般質問にお答えいたします。
 性犯罪を初めとした犯罪被害者の支援の強化についてのご質問がございました。犯罪被害者及びそのご家族は予期せぬ犯罪に巻き込まれ、理不尽な生活を強いられているため、支援の迅速な提供が必要であります。
 とりわけ性犯罪等の被害者は被害を受けたことを声に出しづらいことが多く、安心して相談できる環境を整備していくことが重要であります。
 そのため、都は、性犯罪等被害者ワンストップ支援センターにおきまして、二十四時間三百六十五日相談を受けるとともに、産婦人科等への付き添い支援や心理カウンセリングの実施など、被害者等に寄り添った幅広い取り組みを行ってまいりました。
 これらに加えまして、被害者に身近な地域での支援が充実するように、都が協力を依頼しております医療機関や区市町村等との連携を強化してまいります。
 また、外国人や若年層が相談しやすい環境の整備のため、面接相談における多言語対応を新たに開始するほか、SNSの活用など多様な相談方法の提供について検討を進めてまいります。
 今後とも、犯罪被害に遭われた方々にとって利用しやすい支援策をより一層充実させまして、被害からの早期の回復を後押ししてまいります。
 残余のご質問につきましては、教育長、東京都技監及び関係局長からの答弁とさせていただきます。
〔教育長藤田裕司君登壇〕

○教育長(藤田裕司君) 三点のご質問にお答えいたします。
 初めに、教員による児童生徒への不適切な行為等の未然防止についてでございますが、教員は、児童生徒を守り育てる立場にあり、豊かな人間性と強い使命感が求められ、高い倫理観を持って職務に当たることが必要でございます。児童生徒に対して不適切な行為を行うことは断じてあってはなりません。
 都教育委員会は、教員の規範意識を高めるため、採用候補者へのガイダンスや採用後の経験年数に応じた研修等において、服務の理解を促す機会を設定しております。
 また、全公立学校に対して、校長等による日常的な指導に加え、年二回の校内研修を実施するよう義務づけております。
 具体的には、過去に発生した教員によるわいせつ事案などの不適切な事例をもとに、服務事故の背景や要因等を分析して、点検すべき項目をまとめた資料を活用し、児童生徒への指導上必要のない身体接触や、私的なSNSのやりとりは行わないなどの事故防止のための行動や留意点を指導しております。
 こうした取り組みを通して、教員自身がみずからの職務に対する意識を高め、日々の教育活動に生かしているところでございます。
 また、教員の不適切な言動等で悩みを抱える児童生徒を早期に把握するため、各学校では、日ごろから学級担任のほか養護教諭やスクールカウンセラーなど、話しやすい教職員に相談するよう促しているところでございます。加えて、学校以外の相談機関や相談方法につきましても、学期ごとに全児童生徒へ案内、周知しております。
 今後とも、こうした取り組みを徹底し、教員による不適切な行為等の未然防止を図ってまいります。
 次に、教員採用時における志願者の懲戒処分歴の把握についてでございますが、教員が懲戒免職処分を受けた場合は、法律により教育職員免許状が失効し、以後三年間再取得できないことになっております。免許の失効、取り上げ情報は、国の官報情報検索ツールにより提供されており、都教育委員会は、免許を持たない者を採用することがないよう同ツールを活用しております。
 国は、このツールで提供する個々の情報について、これまで過去三年間としておりましたが、教員志願者が懲戒免職処分歴を秘匿して採用されることを防ぐため、本年十月末からは、過去五年間にさかのぼって確認できるようにし、さらに来年二月からは、過去四十年間とする予定でございます。
 今後、都教育委員会は、情報提供期間が長くなった同ツールを積極的に活用し、懲戒処分歴等を把握していくとともに、区市町村教育委員会にも、その活用を促してまいります。
 最後に、特別支援学校における防災教育についてでございますが、障害のある児童生徒等が自然災害等から身を守るためには、障害の程度に応じ、災害の状況に合わせて行動する力を身につけることが重要でございます。
 そのため、各学校では、火災や地震に加え、洪水等に対する高所への避難など地域の状況に応じた訓練を毎年実施するとともに、避難が数日間続くことを想定して、児童生徒に備蓄品の取り扱い方法、停電時の行動や体温調節の方法などを学ばせております。
 今後、都教育委員会は、各学校に対して、自治会や福祉等の関係機関との連携をさらに強め、児童生徒が周囲に支援を求めることや、近隣施設に避難することなどの実践的な訓練の実施を促すとともに、事例の共有を図り、児童生徒の危機回避能力や安全を確保する力を高めてまいります。
〔東京都技監上野雄一君登壇〕

○東京都技監(上野雄一君) 三点のご質問にお答えをいたします。
 まず、都が施行する市街地再開発事業についてでございます。
 都市再開発法では、第二種市街地再開発事業は、重要かつ緊急性のある公共施設の整備を伴う事業と定められておりまして、用地買収方式により進めるものとされております。
 泉岳寺駅地区では、地区内の土地の大部分が民間敷地であり、高輪ゲートウェイ駅と国道一五号を結ぶ重要な都市計画道路を駅開業までの一年ほどで整備する必要性があったため、第二種市街地再開発事業で実施しております。
 一方、晴海五丁目西地区は施行地区の全てが都有地でございまして、東京二〇二〇大会までに選手村としての整備を行うことなどから、第二種市街地再開発事業ではなく、第一種市街地再開事業で実施しております。
 なお、晴海五丁目西地区は、土地所有者であります都単独の個人施行でございます。
 次に、社会情勢の変化等による都市計画の扱いでございますが、都市開発におけます地域貢献に資する導入機能につきまして、社会情勢の変化に応じて合理的な範囲で変更を一定程度許容することは、東京の持続的な発展には有効でございます。
 このため、都市再生特別地区では、計画決定時の導入機能につきまして、将来的なニーズの変化に対する柔軟な対応を可能としております。例えば、計画決定時にホテルを導入する場合、上位計画との整合に留意しながら、居住、滞在施設という包括的な用途をもって、あらかじめ計画図書に明示いたしまして、その包括的な範囲内の変更であれば、後々の都市計画変更の手続を不要としております。
 なお、都市計画に定めました包括的な用途の範囲を超える変更を行う場合には、その時点での上位計画などを踏まえまして、適切に都市計画変更を行うなど社会情勢の変化に対応してまいります。
 最後に、垂直避難施設の整備についてでございます。
 都と国による、災害に強い首都「東京」の形成に向けた連絡会議が公表した中間まとめでは、大規模な水害時に東部低地帯におきまして命の安全などが確保できるよう避難スペースの整備、確保を進めることとしております。
 都は、これまで容積緩和を可能とする都市開発諸制度を活用いたしまして、開発区域内での帰宅困難者滞在施設の整備等を推進してまいりましたが、東部低地帯での高台まちづくりのためにも、民間開発を効果的に誘導していく必要がございます。
 このため、開発の機会を捉え、開発区域内外におきまして、大規模水害時の避難スペースの整備等も促進できるよう、現在、都市開発諸制度の運用の見直しを検討しております。
 国との連絡会議の検討成果も踏まえ、年内を目途に本制度の活用方針等を改定いたしまして、高台まちづくりを促進してまいります。
〔福祉保健局健康危機管理担当局長初宿和夫君登壇〕

○福祉保健局健康危機管理担当局長(初宿和夫君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、自費検査で陽性と判定された場合の行動についての厚生労働省の通知の考え方に関してです。
 本年十一月二十四日の国の事務連絡では、検査機関が利用者へ情報開示する事項や利用者に説明すべき事項などが示されておりますが、自費検査の陽性結果を受けた方が、医師の診断を受けるまでの間の行動の制約等につきましては、特段示されてございません。
 次に、自費検査で陽性と判定された方の医療機関の受診についての厚生労働省の通知の考え方に関してです。
 国は、感染症対策の観点から、医師による診断を行わない検査を提供する検査機関に対し、あらかじめ提携医療機関を決めておき、検査結果が陽性の場合は、被検者本人の同意を得た上で提携医療機関に連絡するとともに、受診の勧奨を行うよう求めております。
 このことで、自費検査であっても、医師の診断と感染症法に基づく届け出につなげることを目指しているものと考えております。
〔産業労働局長村松明典君登壇〕

○産業労働局長(村松明典君) 感染症対策の製品等の普及拡大についてですが、新型コロナウイルス感染症による影響が依然として続いており、医療、衛生分野など感染症対策の製品や技術に対する需要がさらに高まっております。
 都は現在、大企業や大学等との連携によりまして、感染症対策に資する新製品や新技術の開発に取り組む中小企業に対して、資金面や技術面の支援により、早期の事業化を後押ししているところでございます。
 また、新型コロナウイルスの抗体測定キットなど感染症関連商品を製造する中小企業が、生産体制の強化などを図るための設備投資を支援しております。
 今後も、中小企業によるこうした製品開発等の取り組みを着実に後押しすることにより、感染拡大の防止と社会経済活動の両立を図ってまいります。
〔交通局長内藤淳君登壇〕

○交通局長(内藤淳君) 日暮里・舎人ライナー及び東京さくらトラム、都電荒川線の終電繰り上げに関するご質問にお答えいたします。
 当該路線では、現状におきましても、夜間保守作業に必要な時間を確保していることや、深夜時間帯に一定程度のお客様がご利用されていることなどから、都営地下鉄と同様に、現時点では終電の繰り上げを行う予定はございません。
 また、都営地下鉄及び日暮里・舎人ライナーの最終電車につきましては、夜間の保守時間を確保した上で、可能な限り遅い時間に設定しておりまして、その範囲で他社線との接続が図られているところでございます。
 引き続き、他社の終電繰り上げに伴うお客様の動向等も注視しながら、適切な運行ダイヤの設定に努めてまいります。
〔総務局長山手斉君登壇〕

○総務局長(山手斉君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、富士山の降灰対策についてでございますが、富士山が噴火した場合、降灰による停電や通信遮断、健康被害など社会経済活動に長期間影響を及ぼすことが想定され、その対策は都にとって大きな課題でございます。
 都はこれまで、地域防災計画に富士山の降灰対策を位置づけまして、各防災機関の役割を明確にするとともに、国に対して、火山灰の処分方法等の指針の作成や降灰による影響への具体的な対策の検討を求めてまいりました。
 現在、国では、本年四月に公表された中央防災会議のワーキンググループ報告をもとに、関係省庁で構成する検討会を立ち上げまして、降灰に関する各機関の具体的な対策について議論を進めているところでございます。
 今後、国が示す考え方を踏まえ、都として必要な富士山の降灰に関する対策をしっかりと検討してまいります。
 次に、災害時の外国人に対する情報提供についてでございますが、発災時に外国人に対し、防災情報を迅速かつ的確に伝えることは、防災対策の重要な課題でございます。
 都は現在、防災ホームページを八カ国語、防災アプリと防災マップは三カ国語で提供してございます。また、防災アプリなどを英語でも紹介したチラシを、先月より都内十八カ所の観光情報センター等で配布を開始いたしました。
 今後は、風水害の防災情報を都内四十カ所のデジタルサイネージで、三カ国語に加え、外国人にとってもわかりやすい「やさしい日本語」でも表示をしてまいります。
 こうした取り組みにより、外国人がさまざまな媒体を通じまして、最新の防災情報を入手できるよう情報提供の充実に積極的に努めてまいります。
〔下水道局長和賀井克夫君登壇〕

○下水道局長(和賀井克夫君) 下水道施設の耐水対策についてでございますが、下水道局では、都の方針に基づき、平成二十四年度に下水道施設の地震・津波対策整備計画を策定しており、下水道施設が堤防や水門等に守られているなどの立地条件を踏まえ、万が一地震等により堤防等が損壊したときに津波が襲来した場合に備え、東京都防災会議で示された最大津波高さに対しての耐水対策を実施しております。
 対象としております水再生センター、ポンプ所三十四施設全てで、平成二十八年度末までに対策を完了しております。
〔住宅政策本部長榎本雅人君登壇〕

○住宅政策本部長(榎本雅人君) 足立区新田一丁目地区における高規格堤防と都営住宅の一体整備事業についてでございますが、本事業は、堤防の幅を広くなだらかにすることで決壊を防止する高規格堤防を早期に整備することを目的に、都営住宅の建てかえとあわせ、都が一体的に実施するものでございます。
 これによりまして、現在の地盤面より約五メートル以上高い高規格堤防上に都営住宅が完成し、建物とその周囲も含め、水害時には緊急避難先ともなり得るものでございます。
 今後の予定につきましては、都営住宅を整備するエリアの完成は令和八年度、その後、国が施行する堤防を含めた地区全体の完成は、令和十一年度を目指しております。
 今後とも、国と綿密に連携し、地域の防災性の向上につながるよう着実に取り組んでまいります。
〔建設局長中島高志君登壇〕

○建設局長(中島高志君) 中川公園の整備についてでございますが、この公園は地域におけるスポーツやレクリエーションの場となるとともに、避難場所に指定されるなど防災上も重要な公園でございます。これまで、子供の遊びや運動に利用される広場のほか、防災機能の向上を図るため、非常用照明や防災トイレ等を整備してまいりました。
 本公園に隣接する土づくりの里におきましては、人工地盤による覆蓋の完成後に、その上部を公園として整備することとしております。
 整備に当たりましては、水再生センターの屋上にある地上約六メートルの高さの本公園と一体的に活用できるよう、整備計画等を検討してまいります。
 今後とも、下水道局や地元区等と緊密に連携を図り、中川公園の整備に取り組んでまいります。

○議長(石川良一君) 七十四番川松真一朗君
〔七十四番川松真一朗君登壇〕

○七十四番(川松真一朗君) 初めに、コロナ対策について伺います。
 ことし一月二十四日に、都内で初の感染者が確認されてから十カ月半が経過することになりました。三百日を超える新型コロナウイルスとの闘いの中で、都民や都内事業者は疲弊をきわめていますが、第三波ともいわれる感染拡大の波はいまだ続いており、海外でのワクチン接種の開始など一部明るい兆しは見えるものの、先行きは不透明のままです。
 都はことし五月に、事業者向け東京都感染拡大防止ガイドラインを策定し、翌六月に、ガイドライン遵守を宣言した事業者に対して、感染防止徹底宣言ステッカーの発行を開始しました。コロナ禍で極めて厳しい状況下にある中、感染拡大防止に真摯に取り組む店舗がステッカーという都のお墨つきを得て、都民等に店舗を安心して利用していただけるようにする仕組み自体は評価するものです。
 しかし、ステッカーの発行は事業者による申告制をとっているため、ステッカーを掲示する店舗が実際に適切な感染防止対策を講じているという担保はされていません。
 こうした中、都は、七月に専決で条例を改正し、事業者によるガイドラインの遵守を努力義務化しました。専決という手段の妥当性はともかく、事業者による感染防止対策を促す上で努力義務を課したこと自体は必要な措置であったと考えますが、その条文を見ると、事業者は、都、国、特別区、市町村及び事業者が加入している団体等が定めたガイドラインを遵守するよう努めなければならないと規定されているのです。
 条例にあるとおり、現在はさまざまな団体や業界がそれぞれガイドラインを策定していますが、それぞれの内容が完全に一致しているわけではなく、事業者からは、感染防止対策に取り組みたいが、どのガイドラインを守ればよいのかがわからないと戸惑いの声も聞きます。
 努力義務とはいえ、義務です。したがって、当然、その内容や対象は明確でなければなりません。
 条例において守るべき事項が明確ではないがゆえに、ステッカーを掲示する店舗の中には、厳格にガイドラインの記述の一つ一つを守っている店舗もあれば、定員がマスクを着用するくらいで、消毒液の設置や十分な換気等も行われていないような店舗も見受けられます。
 都内は店舗等を含む事業所が非常に多いため、実務的に整理すべき課題があることは承知していますが、少なくとも、都民や事業者が感染拡大防止のために最低限守るべき事項を、東京都がその責任において明確にすることこそが、店舗等を利用する都民の安心と、事業者による真に実効性ある取り組みにつながるのではないでしょうか。
 そこで、都民や事業者に実効性のある取り組みを促し、感染拡大防止を図るため、都として都民や事業者が守るべき統一的なガイドラインを業種ごとに明確に定めることが重要であると考えますが、認識を伺います。
 次に、脱押印について伺います。
 私は、行政手続の簡素化、無駄を省くということに関して大いに賛成します。コロナ禍の中で、デジタル化のおくれが指摘されており、これも早急に進めていかなければならない課題です。
 しかし、無駄を省きデジタル化を進めるのは、よりよい社会を築くための手段でしかありません。何を無駄と考えるのか、デジタル化という手段を用いて何を目指すのかということも、同時にしっかりと議論していくことが必要だと考えます。
 いうまでもなく、判こは日本の伝統であり、工芸であり、文化であります。漢字という美しい表意文字と彫刻という日本のものづくりの技術が融合したもので、社会生活を営む上でも、単なる道具以上の大きな価値を担ってきました。
 自分の判こを持つことは、いわば一人の責任ある大人としての自覚が求められることでありますし、判こを押すことの意味というのは大変重いものがあります。
 結婚、離婚、マイホームの購入、借金など、判こにまつわる人生の物語は枚挙にいとまがありません。判こは人生の大事な節目にあられます。だからこそ私たちは、通常、判こを押す前に、もう一度書類を確かめ、不備や思い違いがないことを確認した上で判こを押します。これが契約や取引の安定にもつながっているのです。
 実際、世界一オンライン化が進んでいるといわれる電子国家エストニアにおいても、結婚、離婚と不動産にかかわる手続はオンラインで済ませることはできません。
 今、東京都は、構造改革のコアプロジェクトとして、判こレスという言葉を使っています。十月九日に発表したDX推進に向けた五つのレス徹底方針の中でも、五つのレスの一つとして判こレスを掲げています。
 本定例会においても、関連する条例案が提案されております。都がいう判こレスとは、一体何を目指しているのか。それは、判こそのものをなくすということではなく、押印を廃止することであるのに、あおり過ぎではないかと考えるものです。
 今後、都がデジタル化を初め、構造改革を推し進める上で、日本の文化、伝統技術、あるいは、これまで都が組織として積み重ねてきた経験や知見などに対しても、しっかりと敬意を払っていく必要があると考えます。
 構造改革を進めていくに当たっての知事の見解を伺います。
 また、押印廃止や判こレスという言葉が時代の流れとしてさまざまに取り上げられることで、印鑑業界の方々は大変不安な思いを募らせています。
 私の地元、墨田区だけでなく、都内の至るところで、印章、いわゆる判こは、伝統工芸として非常に大切にされてまいりました。これは、単純に時代の流れの中で、ある業界が廃れていくという話ではないと思います。
 印章には、たくみのわざの粋が込められています。印鑑業界が廃れてしまうということは、日本人の物を大切に扱う心、ものづくりを敬う心、そして日本人の息遣いといったものが失われていくということではないでしょうか。
 判こを押すことで大きな決断をする、身が引き締まるというような日本人の意識は、私はこれからも必要だと考えています。
 判こ職人だけでなく、東京には伝統的な職人のわざが集積しており、私たちの生活を支えるとともに、ものづくり産業の発展に大きく寄与してきました。このような伝統的なものづくりは、磨き抜かれた技能の結晶ですが、そのすばらしさを十分にご存じない方もいるのが実情です。
 こうした中にあって、若者のものづくり離れが深刻化しており、これまでも培われてきたすぐれた技能の継承が大きな課題となっています。東京のものづくりを将来に向けて持続的な発展をさせるためには、新たなものづくり人材の確保に向けて、次代を担う若者たちに、ものづくりの魅力をしっかり伝えていくことが重要であると考えますが、都の見解を伺います。
 次に、認知症対策について伺います。
 平成二十八年度に、東京都健康長寿医療センターが、板橋区高島平一丁目から五丁目にお住まいの七十歳以上の高齢者全員を対象として実施した生活実態調査を行いましたが、私はその結果に驚きました。何と、認知症の状態にあると評価された方のうちのおよそ半数は、医療機関での診断がなされていない状況であるとの報告となっていたのです。
 認知症になっても、住みなれた地域で暮らし続けるためには、認知症に早期に気づき、早期に診断し、症状が悪化する前に治療や支援につなげていくことが重要です。地域において認知症の早期診断、対応の取り組みを推進すべきですが、都の見解を伺います。
 認知症予防という観点では、これまでさまざまなところで叫ばれてきたフレイル予防とも関連して重大な局面を迎えています。コロナ禍において、特に高齢者の方の中には、必要以上に外出を控えるという方もおります。
 このことは、感染リスクを懸念し、体操等を行う地域への通いの場への参加を控えることにつながるなど、高齢者の運動の機会が減少しています。高齢期の健康状態を維持するためには、十分な栄養摂取や社会参加とあわせて、日ごろから適度な運動を行い、体力を維持することが大変重要です。
 都は、高齢者の運動の機会の確保など、高齢者の健康維持についてどのように取り組むのかを伺います。
 次に、再生エネルギーについて伺います。
 先日、交通局が水力発電所で発電した再エネ電気を公募により売却し、最終需要家の一つとして、都営バス全営業所において活用すると発表しました。
 再エネの利用拡大に向けて、クリーンエネルギーを地産地消するという、非常によい取り組みだと考えています。
 環境省は、来年度から、二酸化炭素の排出を五〇年までに実質ゼロにすることを目指すゼロカーボンシティーを応援するとしましたが、都はそれに先んじて、去年、二酸化炭素排出量の五〇年までに実質ゼロの脱炭素社会実現を目指す宣言をしました。
 今後、エネルギーの脱炭素化を図っていくことが一層重要となります。そのため、土地が狭小などの東京の地域特性を踏まえた再エネ導入拡大の取り組みを検討し、予算も措置して、しっかりと取り組んでいくべきです。それが経済の活性化にもつながると私は考えております。
 都が再エネ利用拡大の牽引役となっていくべきと考えますが、見解を伺います。
 次に、学校給食について伺います。
 新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴い、和牛肉等のインバウンド需要の減少や輸出の停滞等により在庫が増加するなど、深刻な影響が生じています。そのような中で、国は、販売促進緊急対策の一環として、和牛肉等の学校給食への提供を推進する国庫補助事業を実施しており、実際にさまざまな自治体では採用に至っています。
 都においても、ぜひこのような事業を活用し、学校給食に和牛肉等を提供する事業を実施すべきと考えますが、現在の状況を伺います。
 最後に、警察行政について伺います。
 今、世の中は新型コロナウイルスによる影響が懸念されるものの、来年には東京オリンピック・パラリンピックが控えており、サイバーテロなども含めて、首都東京の治安をどう守り抜いていけるかが私たちの課題となっています。
 実際に、世界中のさまざまな背景を持つ組織が各地で諜報活動を行っているとされ、首都東京も警戒の必要があります。特に、冷戦時代からは東西両陣営によるスパイ活動が展開され、日本も工作活動の舞台となったりもしましたが、近年は、中国が平成二十九年に国家情報法を施行し、国内外の工作活動に法的根拠を与えたことで、中国によるヒューミントは活発化しているとされています。
 ことし十月には、大阪において、自社の営業秘密に当たる技術情報を中国企業に漏えいしたとして懲戒解雇となった元社員が、不正競争防止法容疑で書類送検された事例も報告されています。
 また、北朝鮮の脅威も私たちの近くに迫っているとされています。金正恩体制になった現在も、日本国内で工作員による活動が依然として行われていると考えられ、経済活動での外貨獲得や最先端技術が盗まれる可能性があるという指摘もあります。
 そんな中、警視庁では来春、公安部の外事部門で、中国、北朝鮮を担当してきた外事第二課を分割する方針を固めたと報道がありましたが、その事実関係と狙いについて見解を伺います。
 以上で私の一般質問を終わります。(拍手)
〔知事小池百合子君登壇〕

○知事(小池百合子君) 川松真一朗議員の一般質問にお答えいたします。
 構造改革についてでございます。
 新型コロナウイルスとの闘いの中で浮き彫りとなった課題を乗り越え、東京が世界から選ばれる都市となるためには、デジタルトランスフォーメーション、DXをてことした改革をスピード感を持って推進しなければなりません。
 従来の紙ベースのアナログ環境から、オンラインをベースとしたデジタル環境へと転換するため、構造改革のコアプロジェクトとして、判こレス、ペーパーレスなど五つのレスの徹底を推進しております。
 都が進める判こレスの目的は、都政のクオリティー・オブ・サービス、QOSを高めていくことであります。行政とのやりとりで慣習的に都民に求めてきた押印につきましては不要とする一方、表彰状など押印自体に意義がある真に必要なものにつきましては、引き続き公印を用いる方針でございます。
 印鑑の文化、伝統技術など、これまで我が国が積み重ね、培ってきたものを大切にし、守るべきものは守りつつも、時代の変化に応じ、都民の目線に立って、変えるべきものは大胆に変えていくこと、そのことこそが求められております。
 こうした認識に立ちまして、制度や仕組みの根本にまでさかのぼった構造改革を強力に推進をいたしまして、都民が利便性を実感できる都政を実現してまいります。
 残余のご質問につきましては、警視総監、教育長及び関係局長からのご答弁とさせていただきます。
〔警視総監斉藤実君登壇〕

○警視総監(斉藤実君) 外事第二課の分割についてであります。
 新型コロナウイルス感染症の影響は、世界的な経済状況の悪化と内政面の混乱、国際秩序の変化等を招くおそれもあるところ、こうした状況に乗じた北朝鮮等による対日有害活動の一層の活発化が懸念をされます。
 とりわけ、政治、経済、外交の中心である首都東京において、今後も対日諸工作や、不正な資金、物資獲得活動を活発に展開されることが予想されるところであります。
 このため、アジア地域の外国人に係る警備情報、警備犯罪、外事関係法令違反事件等の取り締まりを所掌する外事第二課から、来春、北朝鮮を含む北東アジア地域の業務を切り出して、外事第三課を新設する方向で東京都と調整を行っているところであります。
〔教育長藤田裕司君登壇〕

○教育長(藤田裕司君) 学校給食提供推進事業についてでございますが、本事業は、国産農林水産物等の販売促進を目的として、国の全額補助により、学校給食に和牛肉等の食材を提供するものでございます。
 都教育委員会は、区市町村の要望を受け、学校給食の献立の充実と食育推進の観点から本事業を活用することとし、既に準備を開始しているところでございます。
 具体的には、国との調整を図りながら、本年十月に区市町村教育委員会に対する意向調査を行い、二十四自治体から実施したいとの回答がございました。これを受け、現在、東京都学校給食会や東京都食肉事業協同組合など関係機関と実施方法等について協議を行っております。
 今後とも、国や区市町村、関係機関等と連携し、速やかに実施できるよう取り組んでまいります。
〔総務局長山手斉君登壇〕

○総務局長(山手斉君) ガイドラインの策定についてでございますが、ガイドラインは、事業者が自主的な感染防止の取り組みを進めるため、業界団体が国と調整を図り、業種ごとの実態や専門家等の知見を踏まえて策定した指針でございます。
 また、都や区市町村のガイドラインは、こうした業界団体のガイドラインをもとに、事業者が感染対策を行う際の基本的な取り組みをわかりやすく整理したものでございます。
 各事業者の店舗等の状況はさまざまであり、効果的な対策も一律ではないことから、都は、各事業者がその業種や施設の特性に応じ、適切なガイドラインのもと、店舗の状況に即した感染防止策の実施に努めることを求めてございます。
 今後も、事業者に対して、これらのガイドラインの遵守を呼びかけ、感染防止策を徹底してまいります。
〔産業労働局長村松明典君登壇〕

○産業労働局長(村松明典君) ものづくりの魅力発信についてですが、新たなものづくり人材の確保に向けて、ものづくりとそれを支える職人わざの魅力を広く発信し、若者の関心を高めることは重要でございます。
 このため、都は、日本の生活や文化を支えてきた衣食住工の伝統的なたくみのわざを職人の方々に実演していただき、その魅力を発信するイベントを毎年開催してまいりました。
 今年度は、オンラインを活用し、さまざまなたくみのわざをライブで配信する新しいスタイルで実施したところでございます。
 今後とも、こうした取り組みを通じて、楽しく親しみやすい情報発信を行うことにより、若者がものづくりの世界を目指す社会的な機運を醸成してまいります。
〔福祉保健局長吉村憲彦君登壇〕

○福祉保健局長(吉村憲彦君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、認知症の早期診断、早期対応についてでございますが、都は、認知症の早期診断、早期対応を推進するため、チェックリストを掲載したパンフレット等を送付し、家庭で確認の上、認知症を懸念して検診を希望する方に問診、認知機能検査を行い、専門機関等につなぐ区市町村の取り組みを支援しております。
 また、二次保健医療圏ごとに指定する地域拠点型認知症疾患医療センターに配置したアウトリーチチームが認知症の疑いのある高齢者等を訪問し、早期に必要な支援につなぐとともに、全区市町村に設置された認知症初期集中支援チームに訪問支援のノウハウを提供しております。
 認知症になっても住みなれた地域で安心して暮らし続けられるよう、今後とも、区市町村と連携して、早期診断、早期対応を推進するなど、認知症施策に取り組んでまいります。
 次に、コロナ禍での高齢者の健康維持についてでございますが、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴う外出自粛により、高齢者の心身機能の低下が危惧されております。
 このため、都は、高齢者の筋力維持に効果的な運動を紹介した動画の配信や、感染を防ぎながら定期的な外出、適度な運動などを促すリーフレットの配布により、高齢者に健康的な生活習慣の維持を働きかけてまいりました。
 また、感染防止対策を行った上での通いの場の継続や、オンラインツールを活用した体操教室の実施など、地域では、高齢者が安心して運動できる機会が提供されており、都は、こうした事例を区市町村の担当者会議等で共有するなど支援をしているところでございます。
 今後とも、区市町村と連携し、コロナ禍における高齢者の健康維持に向けて取り組んでまいります。
〔環境局長栗岡祥一君登壇〕

○環境局長(栗岡祥一君) 再生可能エネルギーの利用拡大についてでございますが、脱炭素社会の実現には、省エネ等の一層の推進によるエネルギー消費の効率化に加え、再エネの基幹エネルギー化が必要でございます。
 このため、都は、家庭や事業者向けに、太陽光発電等の導入補助や再エネ電力の利用を促す地産地消の取り組みを推進してまいりました。こうした中、RE一〇〇を目指す民間事業者が増加し、再エネ需要が高まりつつございます。
 そこで、今後、大規模な再エネ設備の設置が困難などの東京の特性を踏まえまして、再エネ電力の大量調達を必要とする企業等に向け、都外を含め、再エネ設備の新規導入にもつながる方策を検討してまいります。
 こうした取り組みを通じまして、脱炭素社会の実現に向け、再エネ電力のさらなる利用拡大を図ってまいります。

○議長(石川良一君) 四十番本橋ひろたか君
〔四十番本橋ひろたか君登壇〕

○四十番(本橋ひろたか君) まずは、新型コロナウイルス感染症対策について質問いたします。
 世界の新型コロナウイルス感染症の感染者は約六千四百万人、死者は約百四十八万人となっており、いまだ終息の兆しが見えておりません。また、世界経済も大きく落ち込んでおり、新型コロナウイルス感染症対策と経済対策が世界の課題となっております。
 その中にあって、発生源となった中国では、徹底した都市封鎖や有無をいわせぬ迅速かつ大規模なPCR検査を実施し、国民の移動を監視し、コントロールするという強権体制のもとで、新型コロナウイルス感染症を封じ込め、経済を成長軌道に乗せるとともに、輸出管理法の制定や、経済の相互依存ではなく、世界各国の経済を中国のサプライチェーンに依存させるといった戦略を進めております。コロナ禍の中で世界の経済構造も大きく変化しております。
 日本、そして東京が世界に輝いていくためには、できるだけ早く新型コロナウイルス感染症の危機を克服し、経済を回復軌道、成長軌道に乗せていかなければなりません。
 そのためには、民主主義を採用しつつ、新型コロナウイルス感染症を克服している台湾やニュージーランドの成功例を参考にし、新型コロナウイルス感染症対策が最大の経済政策であるを基本として政策を進めるべきと考えます。
 感染症対策も経済対策も、の小出しの政策展開では、都民の命も経済も守れず、共倒れになるおそれさえあります。
 都の指標では、感染状況は四段階のうち最も高い警戒レベル、感染が拡大していると思われるにあり、医療提供体制については、上から二番目の警戒レベル、体制強化が必要であると思われるとなっております。
 これとは別に、国は、特別措置法の規定の発動指標ともなるステージスリーやステージフォーなどの指標を設定しております。
 そこで、東京都の指標と国の指標の二つがあることの意義及びなぜ都は独自の指標で感染状況を把握しているのか伺います。
 国のステージフォーでは、全面的な接触機会の低減のため、緊急事態宣言など、強制性のある対応を検討せざるを得ないとし、接触機会の低減を目指した外出自粛の要請、県境を越えた移動の自粛要請、感染リスクやガイドラインの遵守状況等を考慮しつつ、生活必需品等を取り扱う事業者等を除き、施設の使用制限、人が集中する観光地の施設や公共施設の人数制限や閉鎖など、イベントは原則開催自粛、集会における人数制限、生活圏での感染があれば学校の休校等も検討、テレワーク等の強力な推進を初め職場への出勤をできるだけ回避する等の対策を掲げております。
 そこで、現在の都の感染状況は、国の指標のどのステージに該当すると考えているのかお伺いいたします。
 また、国のステージフォーでは、さまざまな施策が必要だとされておりますが、これらの対策は知事の判断で行えるのでしょうか。それとも、国との協議が必要となるのか、それぞれ伺います。
 国の指標と対策を見ますと、ステージフォーにならないと、緊急事態宣言の発出をしないように見受けられます。あるいは経済対策優先の観点から、ステージフォーになっても、緊急事態宣言は発令しないのかもしれません。
 そこで、新型インフルエンザ等特別措置法における緊急事態宣言の発出基準、解除基準について、国はどのように考えているのか、情報があればお示しください。
 新型コロナウイルス感染症対策については、特別措置法に基づき、法定受託事務として都道府県に事務が委任されており、国との連携のもと、都道府県が地域の実情に応じて、各種の措置を実施することとされております。
 そうした法の趣旨を踏まえれば、現場を預かる知事がその責任を果たせるよう、国が実効性のある法的手段と十分な財源を担保することこそが、国と都道府県の一番の連携だと考えます。
 全国知事会も、特措法や感染症法の改正などを繰り返し要望しておりますが、国は、現場の声にしっかりと耳を傾け、都道府県が実効性のある対策を講じることを可能とする制度を早急に整えるべきであり、都としても粘り強く訴えることが必要であります。
 そして、国が法改正を行わないならば、また、法改正のタイミングを失するようならば、都として独自に条例改正を行って、都民の命と健康を守るべきと考えます。
 一方、東京都を初め全国の都道府県は、この間、新型コロナウイルス感染症に立ち向かうため、さまざまな工夫や努力を重ねてきました。こうして得た経験や知見は、同様の事態が発生した他の自治体にも活用し得るものであり、今後の対策の質を高めることにもつながってまいります。
 第三波ともいえる感染拡大に直面している今、都民、国民の命を守るためには、全国知事会の場などを通じて、都道府県がこれまでの蓄積を生かし、情報共有や共同の取り組みを行うなど、相互に連携協力していくことが重要です。
 そこで、新型コロナウイルス感染症対策を進める上で、都は、全国の道府県とどのような連携を図っていくのか、知事にお伺いいたします。
 次に、SDGsについて質問いたします。
 SDGsは、二〇三〇年を年限とする国際目標で、地球上の誰ひとり取り残さない社会の実現を目指し、経済、社会、環境の諸課題を統合的に解決しようとするもの、持続可能な開発目標と訳されているものであります。
 SDGsにおいては、国や地方公共団体だけでなく、企業やさまざまな民間団体、NGO、NPO、個々人の協働した作業が必要であります。
 ここでは、地方自治体の取り組みについて伺いますが、都内では、令和元年度の日野市に続いて、令和二年度は、私の地元の豊島区が、内閣府のSDGs未来都市及び自治体SDGsモデル事業のSDGsの達成にすぐれた取り組みを行うSDGs未来都市に選定されましたのと、また、経済、社会、環境の三側面において、新しい価値の創造や、地域における自律的好循環が期待される自治体SDGsモデル事業にもダブル選定されました。
 豊島区では、としま文化の日とした十一月一日にSDGs都市宣言を行い、個性ある四つの公園の整備と連携を中心とした公園を核とするまちづくりにより、持続可能な発展を支える環境、社会、経済の相乗効果から、さまざまなイノベーションを生むことで、未来都市としての進化を目指すことにかじを切ったのであります。
 そこで、都は、みずからSDGsを強力に推進するとともに、日野市や豊島区、その他のSDGsに積極的に取り組みまたは取り組もうとする都内自治体に対して、SDGsを普及させるための連携、支援を行うべきと考えますが、この点に関します知事の見解を伺います。
 最後に、発達障害のある児童生徒への教育について質問いたします。
 都の公立小中学校における子供の数の推移を確認しますと、小中学校における通常学級の児童生徒数の増加率に比べて、障害のある子供が在籍する特別支援学級の児童生徒数の増加率が高いことがわかります。
 同様に、通級指導学級で指導を受ける児童生徒数の増加率も高い状況が見受けられますが、とりわけ、情緒障害等通級指導学級や特別支援教室で指導を受けている児童生徒の数の増加率は顕著であります。
 具体的には、この十年間で、小学校は、平成二十三年度の四千五百十二人から令和二年度の二万一千七百一人と約五倍になっており、中学校は、平成二十三年度の千百五十四人から令和二年度の四千四百三十四人と約四倍になっております。
 特別支援教室は、発達障害のある児童生徒が対象であることから、小中学校において発達障害のある児童生徒が多くなってきているといいかえることができます。
 私が発達障害のある子供たちに関心を向けますのは、区議会議員時代を通じまして、発達障害のあるお子さんを抱える親御さんの皆様方が大変なご苦労をされていること、そして、子供たち自身が成長とともに社会生活になじみ、自立していくことを望んでいるにもかかわらず、保護者も子供も教員も、寄り添い、向かい合いつつも、悩み続けている現実を目の当たりにしてきたからであります。
 平成十六年に成立した発達障害者支援法は、発達障害の定義のみならず、その早期発見、国及び地方公共団体の責務、自立及び社会参加に資する支援について明確に書いております。一貫した支援の促進と専門家との連携を進めることで、発達障害に悩む保護者や子供への支援を打ち出しております。
 そこで、都内公立小中学校における発達障害のある子供たちに対する教育施策とその評価について、都教育委員会の見解をお伺いいたします。
 また、都内公立小中学校における施策の評価を踏まえ、都立高校における発達障害のある生徒への支援の充実について、都教育委員会の見解を伺います。
 発達障害者支援法には、自治体の責務とともに、自治体は必要な措置を講じなければならないと規定されており、発達障害のある子供たちへの対応には、都と市区町村が総力を挙げて取り組んでいくことが求められています。その音頭取りは都の責任ではないかと考えます。
 法の趣旨を実現し、発達障害のある子供への支援を充実するためには、教育部門と福祉部門との連携や協調が欠かせません。障害のある子供は、その状態や程度が一人一人異なることから、学校の教員や福祉の職員は大変な思いをしていることと推察いたします。
 学校の教員や福祉の職員それぞれが専門性を磨き、組織が持つ力を最大限に発揮できるよう、都から現場に働きかけることが重要であると考えます。
 こうした考え方は、発達障害に限らず、全ての障害に通ずるものでもあります。
 そこで、最後に、学校が障害のある子供たちへの支援を行うに当たって、福祉などの関係機関と連携、一致協力することについて、知事の見解を伺い、私の一般質問を終わります。
 ご清聴まことにありがとうございました。(拍手)
〔知事小池百合子君登壇〕

○知事(小池百合子君) 本橋ひろたか議員の一般質問にお答えいたします。
 全国の道府県との連携についてのご質問がございました。
 新型コロナウイルス感染症の感染拡大を防止するためには、各都道府県が地域の実情に応じた対策を講じるとともに、広域的な連携を図っていくことが重要であります。
 全国知事会におきましては、感染状況や取り組み内容を初めとする最新の情報を共有するとともに、水際対策の徹底や財政支援の充実などを提言いたしました。
 これらを全国共通の課題として国に発信することで、感染拡大の防止に向けた取り組みを着実に前進させてまいりました。
 また、人々の往来が多く、一体的な生活圏、経済圏を構成する近隣自治体と連携いたしまして、タイミングを捉え、住民や事業者に行動変容を呼びかける共同メッセージを発信するとともに、担当大臣に対する共同要望なども実施してまいりました。
 感染が急速に拡大しまして、日々刻々と状況が変化する中、各都道府県が危機意識を共有して、連携した取り組みを展開していく重要性はますます高まっております。
 今後、全国知事会や一都三県など、これまで築いてきたネットワークに加えまして、個別自治体との連携会議などを通じて、道府県との連携をさらに強化、新型コロナウイルス感染症という見えざる敵に打ちかってまいります。
 SDGsの取り組みについてのご質問です。
 国連が採択した持続可能な開発目標、いわゆるSDGsは、誰ひとり取り残さない社会の実現に向けて、あらゆる分野における課題解決を目指しておりまして、これは、私が目指す、人が輝く東京の実現に向けた政策と一致するものであります。
 都は、二〇二〇年に向けた実行プランにおきまして、都の政策とSDGsの関係を明確にするとともに、昨年策定いたしました未来の東京戦略ビジョンにおきましては、SDGsの視点から、環境や金融など、さまざまな政策のブラッシュアップを図っております。
 また、SDGsの達成に向けましては、都みずからの取り組みに加えまして、都民に身近な行政サービスを提供する区市町村が、地域の課題を踏まえた特色のある取り組みを推進していくことが重要であります。
 そのため、都の取り組みを発信するとともに、豊島区や日野市のように積極的に取り組む区市町村の先駆的な事例等を取りまとめまして、他の区市町村に情報提供を行ってまいります。
 都と区市町村が連携、協働しながら、課題解決に向けた取り組みを進めることで、都民一人一人が豊かに生き生きと活躍できる明るい未来の東京を実践してまいります。
 障害のある子供たちへの支援についてのご質問でございます。
 全ての子供たちが自分らしい生き方を見つけ、将来の夢や希望を実現するためには、社会全体で子供たちの健やかな成長を支えていくことが重要であります。
 とりわけ、障害のある子供たちにとっては、乳幼児期から卒業後の自立した生活までを見通して、学校と医療、保健、福祉、就労などの関係機関との連携したサポートが必要であります。
 そのため、各学校は、児童相談所や子供家庭支援センター、障害福祉サービス事業者や、就労支援機関などと相互に連携をして、一人一人の子供たちの状況に応じた支援を行っております。
 また、都におきましては、都立小児総合医療センター、都立大塚病院におきまして、発達障害のある子供たちに医療の提供を行っております。
 今後、障害のある子供たちの自立と社会参加に向けまして、関係機関の一層の連携を促し、人が輝く東京の実現を目指してまいります。
 残余のご質問につきましては、教育長、関係局長からのご答弁とさせていただきます。
〔教育長藤田裕司君登壇〕

○教育長(藤田裕司君) 二点のご質問にお答えいたします。
 初めに、都内公立小中学校における発達障害のある子供たちへの教育施策と評価についてでございますが、都教育委員会は、通常の学級に在籍する発達障害のある子供たちの学習上の困難等を改善するため、全ての公立小中学校に特別支援教室を設置することといたしました。
 小学校には平成三十年度に設置が完了し、中学校には令和三年度に完了予定となってございます。特別支援教室が設置された学校では、校内において、子供たちが障害に応じた特別な指導を受けております。
 これにより、支援を必要とする多くの子供たちの利用が可能となるとともに、特別支援教室を担当する教員と学級担任等との連携が進み、学校全体で特別支援教育への取り組みが充実し、子供たちの障害による学習上や生活上の困難さの改善が図られるようになったところでございます。
 次に、都立高校における発達障害のある生徒への支援についてでございますが、高校においても、発達障害のある生徒への支援を行う環境整備が必要でございます。
 このため、都教育委員会は、平成二十八年度から都立高校生に対し、土曜日等に学校以外の施設で民間のノウハウ等を活用して特別な指導、支援を行うコミュニケーションアシスト講座を実施しております。
 加えまして、小中学校と同様に、校内でも指導、支援を受けたいという生徒のニーズがあることを踏まえまして、令和三年度から、生徒が進学した都立高校において、教員が専門人材と連携をして特別な指導を行う仕組みを導入することといたしました。
 これにより、全ての公立小中学校及び都立高校において、切れ目のない支援の仕組みを整え、発達障害のある子供たちへの教育の充実を図ってまいります。
〔福祉保健局健康危機管理担当局長初宿和夫君登壇〕

○福祉保健局健康危機管理担当局長(初宿和夫君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、感染状況に関する指標についてです。
 都は、新型コロナウイルス感染症について、都内の感染状況と医療提供体制を二つの柱といたしまして、七つのモニタリング項目を設定し、毎週、専門家が項目ごとに状況分析を行い、四段階で評価しております。
 また、国においては、感染対策を強化する目安として六つの指標を設定し、今後想定される感染状況を四つのステージに区分してございます。
 国は、本年八月の事務連絡で、国の指標を機械的に判断することなく、独自の指標を設けるなど、地域の実情に応じた積極的な対応を行うことが期待されるとしております。このことから、都は、感染状況等の判断において、国の指標を用いず、独自の指標を用いて対応してございます。
 次に、都の感染状況が国の指標のどのステージに該当するのかについてでございます。
 先ほど申し上げましたとおり、感染状況等の判断において、都は、国の指標に基づく判断は行っておらず、独自の指標を用いてございます。
〔総務局長山手斉君登壇〕

○総務局長(山手斉君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、国の指標における施策への対応についてでございますが、国の事務連絡では、感染状況のステージフォーで講ずべき施策として、外出自粛の要請、施設の使用制限、イベントの開催制限などが示されておりまして、都道府県は、適宜、これらの施策を組み合わせる、あるいは地域を限定するなど、地域の実情に応じて適切に実施することとされております。
 また、現行の基本的対処方針では、都道府県が外出の自粛要請等を実施する際には、あらかじめ国と迅速に情報共有を行うこととされてございます。
 今後とも、都民、事業者に感染防止対策を呼びかけるとともに、国や区市町村とも連携して、感染状況に応じた施策を適時適切に実施するなど、感染拡大を食いとめるため、全庁一丸となって取り組んでまいります。
 次に、緊急事態宣言の発出の基準等についてでございますが、緊急事態宣言は、現在の状況が国民の生命などに著しく重大な被害を与えるおそれがある、そしてまた、急速な蔓延で国民生活などに甚大な影響を及ぼす、そのおそれがある事態が発生したときに、新型インフルエンザ等対策特別措置法第三十二条に基づきまして、国が行うものでございます。
 また、宣言の解除につきましては、国が、新たな科学的知見、感染状況、施策の実行状況等を考慮いたしまして、基本的対処方針等諮問委員会の意見を十分踏まえ臨機応変に対応すると、国の基本的対処方針において現在の方向性が示されているところでございます。
 今後とも、国の動向を注視しながら、感染拡大の防止に努めてまいります。

○議長(石川良一君) 八番森澤恭子さん
〔八番森澤恭子君登壇〕

○八番(森澤恭子君) 無所属東京みらいを代表して、一般質問を行います。
 新型コロナウイルス感染症は社会のあらゆる場面へ影響を及ぼしており、全体を俯瞰した難しいかじ取りが求められています。感染拡大防止と社会経済活動との両立という観点では、ハンマー・アンド・ダンスという方針が示されていますが、時短要請などのハンマーを打つ際には、感染拡大防止効果だけでなく、副作用ともいうべき経済悪化や社会的な不安の増大といった観点が非常に重要です。
 そのためには、客観的事実や数値に基づいて判断していくことが必要であり、私たちは、これまでの取り組みの効果検証を繰り返し求めてきました。
 新型コロナ対策を行うに当たっては、経済活動や社会不安の増大等への影響を重く受けとめた上で、各局で所管している分野や業界に生じている影響を十分に把握し、意思決定を行うことが重要だと考えますが、知事の見解を伺います。
 アメリカでは、新型コロナによる雇用悪化が女性やマイノリティーに一段と重くのしかかっている現状を受けて、次期大統領のバイデン氏が、経済チームの主要ポストに女性や黒人を登用し、対策を強化するとのことです。
 日本でも、非正規で働いていた女性が、飲食や宿泊事業などのサービス業の業績悪化に伴い、男性よりも多く仕事を失っているという状況が明らかになっています。
 都では、非正規の方を正社員化する取り組みなどを行っていますが、育児や介護などと両立するために、あえて非正規を選んでいる方も少なくありません。そういった方々へは、業種転換の支援も必要になってきます。
 女性の働き方やコロナ禍の失業の現状も踏まえた上で、女性求職者それぞれのニーズに対応した支援を行っていくべきと考えますが、見解を伺います。
 都では、性暴力や虐待等の被害に遭ったり、遭うおそれがある十代から二十代の女性を対象に、民間団体等と連携し、SNSを活用した相談や夜間の見回り等のアウトリーチ、一時的な居場所の提供等を行う若年被害女性等支援モデル事業を行っています。これまで社会問題にはなりつつも、行政とはつながる機会が少なかった女性たちの困難が、改めて浮き彫りになったことはとても重要です。
 コロナ禍にあっては、この事業は、家庭が安全でない女性たちにとって、さらに大事な役割を果たしていますが、一方で、民間団体がつながった後に、うまく行政の支援へとつながることができていないケースも数多く伺うところです。
 モデル事業として実施してきた三年間の取り組みを踏まえ、課題を検証し、民間団体と関係機関との連携のあり方について見直すべきと考えますが、見解を伺います。
 また、モデル事業の中では、パッケージで居場所確保も支援しているということですが、想定を超えるニーズが明らかになり、特に夜間などの緊急一時保護について足りていないという声が聞こえてきます。
 こうした事態に、団体はみずからの資金で対応しています。居場所確保についても、実態に合ったさらなる支援をすべきと申し述べておきます。
 コロナ禍で、育児や家事の負担がまだまだ女性に偏っているという状況が改めて浮き彫りになりました。男性の家庭参画を進めるために、育休取得は重要です。
 都は、実際に育休取得をした際に助成金を出す取り組みを行っていますが、一方で、制度があってもとりづらい雰囲気がまだまだあるという声も上がっています。
 これを変えていくためには、男女ともに、育休により子育てにかかわることがブランクではなく、昇進や昇給などの場面において、会社から評価されるという仕組みにまで引き上げていかなくてはいけないと考えます。
 そこで、企業の人事評価制度などへのアプローチも含め、男性の育休取得がより一層促進されるよう支援していくべきと考えますが、見解を伺います。
 また、出産、育児がキャリアのブランクと捉えられることが、二十代の女性が出産に踏み出せない要因の一つともいわれています。育休がキャリアにプラスになり、社会からも評価されるような環境の整備は、男性だけでなく、女性や少子化対策としてもプラスであることを申し述べておきます。
 コロナ禍において、子育て家庭がさらに孤立し、産後鬱や児童虐待がふえていると指摘されています。今こそ、都内に約四千ある保育所が、育児に欠かせない現代の社会インフラとしての機能をより一層果たしていくことが重要です。
 保護者の就労状況等にかかわらず、親も子も社会全体に支えられ、成長していく子育ての社会化を目指すべきです。
 地域において、各保育所が子育ての社会インフラとしての機能をさらに発揮していくために取り組んでいくべきと考えますが、見解を伺います。
 次に、真のダイバーシティー、インクルージョンに向けて伺います。
 特別な支援が必要な人も、合理的な配慮のもとでともに暮らしていくことが当たり前の社会は、幼少期から同じ場で遊び、学ぶ中で初めて実現するものだと考えます。
 近年は、地域の小中学校においても支援が必要なお子さんがふえているともいわれ、一人一人の能力や特性に合わせた支援が求められています。
 現状、特別な支援が必要なお子さんや家族が特別支援学校を希望する理由は、障害児を教育するプロが集まっている、支援が手厚いということが挙げられますが、地域の学校でも、そういった教育が受けられる環境を進めていくことが重要です。
 そこで、地域の学校においてもこうした子供たちに対して充実した支援を行うため、特別支援学校が培った特別支援教育に関する専門性を地域の小中学校で活用できるよう、取り組みを強化していくべきと考えますが、見解を伺います。
 今般、都職員の介護休暇等の対象となる要介護者の範囲を拡大する条例改正案が提出されました。この趣旨は、親族に限らず同一世帯で生活する者を対象にするということで、都職員の介護の実態に即した改正をする趣旨には一定の理解をするものです。
 一方で、同性パートナーも家族として認めた上で、福利厚生制度の対象にしてほしいと望む方からは、かえって尊厳を傷つけるような内容との指摘もあります。
 私たち無所属東京みらいは、五輪人権条例の趣旨に沿って、事実婚に認められている制度を同性パートナーにも認めてほしいという声に真っすぐに応えてほしいと繰り返し訴えてきました。
 本当の意味で当事者の方々の気持ちに寄り添い、真のダイバーシティー社会へと歩みを進めるために、こうした意見を真摯に受けとめ、引き続き制度の改善を図るべきと考えますが、見解を伺います。
 最後に、都政の構造改革について伺います。
 都政の構造改革の実効性を高め、継続的に取り組んでいくためには、その取り組みがいかに都政のサービスの質を向上させたか、都民の暮らしを変化させたか、客観的に捉える仕組みが必要です。
 欧米各国では二〇〇〇年代から、行政手続コストについて削減目標を定めた上で、その達成状況を見ながらPDCAを回す取り組みが盛んになりました。ここでいう行政手続コストとは、金銭的な視点のみならず、時間や事業者の負担感も含めたものであり、この削減を目指すということは、都民の負担を減らすことにつながるものです。
 都では、コロナ禍にあって、急激にデジタルトランスフォーメーションを進めていますが、二〇二〇改革で進めてきたBPR、業務プロセスの改善とかみ合うことで、より一層効果的な取り組みとなるのであり、その共通目標としての行政手続コストの削減目標等の定量的な指標が必要と考えます。
 そこで、都庁業務の改善に向けた取り組みの現状について伺うとともに、行政手続コストの削減目標を設定し、効果測定などの取り組みを進めるべきと考えますが、見解を伺い、質問を終わります。(拍手)
〔知事小池百合子君登壇〕

○知事(小池百合子君) 森澤恭子議員の一般質問にお答えいたします。
 新型コロナ対策に係る意思決定についてのお尋ねでございました。
 感染症対策を進める上では、感染拡大防止と社会経済活動との両立が重要であります。
 このため、都は、外出自粛等の要請、医療体制の確保、中小企業支援など、感染症対策本部を中心といたしまして、各局で課題を検証しながら適切に対応してまいりました。
 今後とも、感染状況や社会経済状況等を考慮いたしまして、感染症対策に努めてまいります。
 残余のご質問につきましては、教育長、関係局長からのご答弁とさせていただきます。
〔教育長藤田裕司君登壇〕

○教育長(藤田裕司君) 都立特別支援学校の公立小中学校への支援についてでございますが、都立特別支援学校は、区市町村教育委員会や小中学校に対して、特別支援教育に関する専門的な支援や助言を行う役割を担っております。
 具体的には、小中学校等からの要請に基づき、学校への巡回相談や教員向け研修会への講師派遣等を行い、障害の状態に応じた指導方法への助言等を行っております。
 これに加えて、都教育委員会は、特別支援学校の指導上のノウハウを有効に活用してもらうため、区市町村教育委員会と連携して、各地区で中核的な役割を担う小中学校の教員の育成等を支援しております。
 今後とも、都教育委員会は、特別支援教育に関する特別支援学校の専門性を小中学校に普及する取り組みを進めてまいります。
〔産業労働局長村松明典君登壇〕

○産業労働局長(村松明典君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、女性の再就職支援についてですが、コロナ禍においては、女性がその多くを占める非正規雇用の方の雇いどめが数多く発生しておりまして、こうした方々が一人一人のライフスタイルに合った仕事につくことができますよう支援することは重要でございます。
 このため、都は、専任のアドバイザーによるカウンセリングや、家庭と仕事の両立に理解のある企業とのマッチングなどを行っております。また、早期の再就職に向けて職域を広げるため、パソコンや医療事務など新たなスキルを付与する講座を開設しております。
 今後も、ハローワークとの連携やSNSの活用等により、こうした支援策を幅広く周知し、女性の再就職を後押ししてまいります。
 次に、男性の育児休業の取得促進についてですが、男性の育児参加を推進し、育児休業の取得を促進するためには、育児と仕事の両立に係る社内制度の整備とともに、経営者や上司等の意識変革が求められております。
 このため、都は、男性従業員の育児参加推進を管理職の人事評価に反映する企業の取り組み等を奨励金の支援対象といたしまして、男性の育休取得を促しております。
 また、経営者や人事担当者を対象に研修会を実施し、経営者がメッセージを発信することの重要性や、職場の協力体制の構築等、男性従業員の育休取得に向けた効果的な取り組みについて普及啓発を図っているところでございます。
 こうした取り組みによりまして、男性の育児休業取得を推進し、育児と仕事を両立しやすい職場づくりを後押ししてまいります。
〔福祉保健局長吉村憲彦君登壇〕

○福祉保健局長(吉村憲彦君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、若年被害女性等支援モデル事業についてでございますが、都は、本事業を通じて、さまざまな困難を抱える女性を必要な支援につなげられるよう、委託先の民間団体とともに、福祉事務所など関係機関と連携し、個別のケースに応じて情報共有しながら対応しております。
 また、これらの機関等との連絡会議において、具体的な支援の状況の共有や、事業実施上の課題等についての意見交換を行うなど、引き続き、関係者間で連携を図りながら適切に対応してまいります。
 次に、保育所による地域の子育て支援についてでございますが、国の保育所保育指針では、保育所は、入所する子供を保育するとともに、地域の子育て家庭に対する支援を行う役割を担っており、保育の専門性を生かした子育て支援を積極的に行うよう努めることとされております。
 都は、地域で孤立しがちな子育て家庭が在園児とともに給食や遊びなどの生活を体験することや、出産を控えた親が実際の育児のイメージをつかめるよう、保育士が乳児とかかわる様子を見学することなど、育児不安を軽減するための取り組みを行う保育所等を独自に支援しております。
 今後とも、地域の子育て家庭が安心して育児を行えるよう、保育所の取り組みを支援してまいります。
〔総務局長山手斉君登壇〕

○総務局長(山手斉君) 二点のご質問にお答えをいたします。
 まず、同性パートナーを有する都職員の福利厚生制度についてでございますが、今回、介護休暇等の対象となる要介護者の範囲を拡大する条例改正案を提出しております。
 この改正は、介護を理由とする退職者が一定数存在し、今後、要介護者や介護の担い手の増加が想定されることから、介護と仕事の両立を一層支援するため実施するものでございます。これにより、職員は同一の世帯に属する等の要件を満たせば、休暇取得が可能となります。
 一方、同性パートナーに対して異性パートナーと同様の福利厚生制度を認めることを求める声もございます。制度の適用に関しては、婚姻関係のあり方等の課題があり、引き続き、課題の研究や、国や他団体の状況調査を進めてまいります。
 次に、業務改善と行政手続コストの削減についてでございますが、行政手続のデジタル化を進めるに当たりましては、その前提として、手続のフローそのものについても、都民や事業者など申請者の視点に立った見直しが必要でございます。
 現在、優先してデジタル化を進める百六十九の許認可や届け出などの手続につきまして、一連のプロセスの分析を具体的に行い、様式の簡略化、添付書類の削減、押印の見直しなどを実施いたしますとともに、ICTツールを活用した事務の効率化を進めてございます。
 こうした行政手続のデジタル化による、行政と都民、事業者の双方におけるコスト削減効果について検証していくこととしております。

○議長(石川良一君) 以上をもって質問は終わりました。

○議長(石川良一君) これより日程に入ります
 日程第一から第五十五まで、第百八十七号議案、令和二年度東京都一般会計補正予算(第十三号)外議案五十三件、専決一件を一括議題といたします。
 本案に関し、提案理由の説明を求めます。
 副知事武市敬君。
〔副知事武市敬君登壇〕

○副知事(武市敬君) ただいま上程になりました五十五議案についてご説明申し上げます。
 初めに、第百八十七号議案は、予算案でございます。
 新型コロナウイルス感染症に対する医療提供体制及び経済活動と都民生活を支えるセーフティーネットの強化充実など、年末年始を含めた万全の対策等を実施するため、一般会計で二千三百八億円の補正を行うものでございます。
 第百八十八号議案から第二百号議案までの九議案は、条例案でございます。
 まず、新設の条例が一件ございます。
 第百九十八号議案、東京都災害廃棄物処理基金条例は、区市町村が実施する特定非常災害等により生じた災害廃棄物の収集、運搬及び処分に係る事業を支援するため、基金を設置するものでございます。
 次に、一部を改正する条例が八件ございます。
 第百八十八号議案、職員の服務の宣誓に関する条例の一部を改正する条例外一件は、都政の構造改革の推進を踏まえ、押印に係る規定を改めるものでございます。
 第百九十二号議案、職員の旅費に関する条例の一部を改正する条例は、社会情勢の変化に伴い、出張等に係る旅行雑費の定額支給を廃止するものなどでございます。
 第百九十三号議案、東京都職員の特殊勤務手当に関する条例の一部を改正する条例は、新型コロナウイルス感染症の感染状況を踏まえ、防疫等業務手当に関する措置の期限を延長するものなどでございます。
 第百九十四号議案、職員の勤務時間、休日、休暇等に関する条例の一部を改正する条例外一件は、介護と仕事との両立を支援するため、介護休暇等の対象となる要介護者の範囲を拡大するものでございます。
 第百九十七号議案、東京都市計画事業泉岳寺駅地区第二種市街地再開発事業施行規程の一部を改正する条例は、港区における町の区域の変更に伴い、施行地区に含まれる地域の名称を改めるものでございます。
 第二百号議案、火災予防条例の一部を改正する条例は、急速充電設備について、関係省令の一部改正に伴い、規定を整備するものでございます。
 第二百一号議案から第二百六号議案までの六議案は、契約案でございます。
 第二百一号議案、東京都東村山福祉園(二)改築工事請負契約など、契約金額の総額は約百七億円でございます。
 第二百七号議案から第二百四十四号議案までの三十八議案は、事件案でございます。
 第二百七号議案外八件は、東日本大震災における原子力発電所の事故に係る損害賠償請求に関する紛争について、和解のあっせんを申し立てるものでございます。
 第二百十六号議案は、当せん金付証票、いわゆる宝くじの令和三年度の発売限度額を定めるものでございます。
 第二百十七号議案は、土地信託の期間を一年間延長するものでございます。
 第二百十八号議案外二十六件は、公の施設の指定管理者を指定するものでございます。
 次に、専決でございます。
 令和二年度東京都一般会計補正予算(第十二号)は、特別区及び多摩地域の各市町村の酒類の提供を行う飲食店及びカラオケ店の事業者等に対して、十一月二十八日から十二月十七日まで営業時間の短縮を要請することに伴い、営業時間短縮に係る感染拡大防止協力金を支給するために必要な経費を計上したものでございます。
 施行までの間に議会を招集する時間的余裕がないと認め、専決処分を行ったものでございます。
 上程になりました五十五議案の説明は以上でございますが、このほかに人事案を送付いたしております。
 東京都教育委員会委員でございます。
 令和三年二月二十七日に任期満了となります北村友人氏につきましては、再任いたしたいと存じます。
 同意についてよろしくお願いいたします。
 以上で説明を終わります。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。
(議案の部参照)

○議長(石川良一君) 以上をもって提案理由の説明は終わりました。
 なお、本案中、地方公務員法第五条第二項の規定に該当する議案については、あらかじめ人事委員会の意見を徴しておきました。
 議事部長をして報告いたさせます。

○議事部長(広瀬健二君) 人事委員会の回答は、第百八十八号議案及び第百九十二号議案から第百九十五号議案について、いずれも異議はないとの意見であります。
(速報においては公文省略)

○十五番(原田あきら君) この際、議事進行の動議を提出いたします。
 ただいま議題となっております議案のうち、日程第一及び第五十五については、二十人の委員をもって構成する令和二年第四回定例会補正予算等審査特別委員会を設置し、これに付託することとし、会期を五日間延長されることを望みます。

○議長(石川良一君) ただいま原田あきら君より、日程第一及び第五十五については、二十人の委員をもって構成する令和二年第四回定例会補正予算等審査特別委員会を設置し、これに付託することとし、会期を五日間延長されたい旨の動議が提出されました。
 本動議は、起立により採決いたします。
 本動議に賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕

○議長(石川良一君) 起立少数と認めます。よって、本動議は否決されました。

○議長(石川良一君) 委員会の付託について起立により採決いたします。
 ただいま議題となっております日程第一から第五十五までは、お手元に配布の議案付託事項表のとおり、それぞれ所管の常任委員会に付託いたしたいと思います。これに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕

○議長(石川良一君) 起立多数と認めます。よって、日程第一から第五十五までは、議案付託事項表のとおり、それぞれ所管の常任委員会に付託することに決定いたしました。
(別冊参照)

○議長(石川良一君) これより追加日程に入ります。
 追加日程第一、東京都教育委員会委員の任命の同意についてを議題といたします。
〔広瀬議事部長朗読〕
一、東京都教育委員会委員の任命の同意について一件
     北村 友人
(速報においては公文省略)

○議長(石川良一君) お諮りいたします。
 本件は、知事の任命に同意することにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(石川良一君) ご異議なしと認めます。よって、本件は、知事の任命に同意することに決定いたしました。

○議長(石川良一君) 追加日程第二から第六まで、議員提出議案第二十号、東京都学生応援給付金条例外条例四件を一括議題といたします。
 案文は、お手元に配布いたしてあります。
(議案の部参照)

○六十七番(村松一希君) この際、議事進行の動議を提出いたします。
 ただいま議題となっております議員提出議案第二十号から第二十四号までについては、趣旨説明を省略し、第二十号及び第二十一号は文教委員会に、第二十二号から第二十四号までは厚生委員会にそれぞれ付託されることを望みます。

○議長(石川良一君) お諮りいたします。
 ただいまの動議のとおり決定することにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(石川良一君) ご異議なしと認めます。よって、議員提出議案第二十号から第二十四号までは、趣旨説明を省略し、それぞれ所管の常任委員会に付託することに決定いたしました。

○議長(石川良一君) 請願及び陳情の付託について申し上げます。
 受理いたしました請願三十一件及び陳情二十四件は、お手元に配布の請願・陳情付託事項表のとおり、それぞれ所管の常任委員会及び議会運営委員会に付託いたします。
(別冊参照)

○議長(石川良一君) お諮りいたします。
 明十日から十五日まで六日間、委員会審査のため休会いたしたいと思います。これにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(石川良一君) ご異議なしと認めます。よって、明十日から十五日まで六日間、委員会審査のため休会することに決定いたしました。
 なお、次回の会議は、十二月十六日午後一時に開きます。
 以上をもって本日の日程は全部終了いたしました。
 本日はこれをもって散会いたします。
   午後六時五十六分散会

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