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Tokyo Metropolitan Assembly

令和二年東京都議会会議録第二十一号

令和二年十二月八日(火曜日)
 出席議員 百二十六名
一番古城まさお君
二番けいの信一君
三番内山 真吾君
四番龍円あいり君
五番保坂まさひろ君
六番関野たかなり君
七番福島りえこ君
八番森澤 恭子君
九番上田 令子君
十番山内れい子君
十一番やまだ加奈子君
十二番西野 正人君
十三番林あきひろ君
十四番藤井とものり君
十五番原田あきら君
十六番細田いさむ君
十七番うすい浩一君
十八番小林 健二君
十九番加藤 雅之君
二十番米川大二郎君
二十一番菅原 直志君
二十二番清水やすこ君
二十三番白戸 太朗君
二十四番木下ふみこ君
二十五番増田 一郎君
二十六番斉藤れいな君
二十七番伊藤しょうこう君
二十八番田村 利光君
二十九番柴崎 幹男君
三十番舟坂ちかお君
三十一番清水 孝治君
三十二番宮瀬 英治君
三十三番米倉 春奈君
三十四番斉藤まりこ君
三十五番藤田りょうこ君
三十六番斉藤やすひろ君
三十七番栗林のり子君
三十八番伊藤こういち君
三十九番大松あきら君
四十番本橋ひろたか君
四十一番馬場 信男君
四十二番佐野いくお君
四十三番細谷しょうこ君
四十四番栗下 善行君
四十五番中山ひろゆき君
四十六番たきぐち学君
四十七番田の上いくこ君
四十八番奥澤 高広君
四十九番大場やすのぶ君
五十番小宮あんり君
五十一番神林  茂君
五十二番早坂 義弘君
五十三番高橋 信博君
五十四番西沢けいた君
五十五番河野ゆりえ君
五十六番原 のり子君
五十七番星見てい子君
五十八番とくとめ道信君
六十番上野 和彦君
六十一番のがみ純子君
六十二番まつば多美子君
六十三番両角みのる君
六十四番西郷あゆ美君
六十五番森口つかさ君
六十六番鳥居こうすけ君
六十七番村松 一希君
六十八番ひぐちたかあき君
六十九番つじの栄作君
七十番後藤 なみ君
七十一番岡本こうき君
七十二番桐山ひとみ君
七十三番石川 良一君
七十四番川松真一朗君
七十五番小松 大祐君
七十六番中屋 文孝君
七十七番鈴木あきまさ君
七十八番山口  拓君
七十九番曽根はじめ君
八十番清水ひで子君
八十一番とや英津子君
八十二番池川 友一君
八十三番中山 信行君
八十四番谷村 孝彦君
八十五番長橋 桂一君
八十六番小磯 善彦君
八十七番藤井  一君
八十八番おじま紘平君
八十九番あかねがくぼかよ子君
九十番もり  愛君
九十一番平  慶翔君
九十二番成清梨沙子君
九十三番藤井あきら君
九十四番鈴木 邦和君
九十五番滝田やすひこ君
九十六番森村 隆行君
九十七番入江のぶこ君
九十八番菅野 弘一君
九十九番鈴木 章浩君
百番宇田川聡史君
百一番吉原  修君
百二番中村ひろし君
百三番里吉 ゆみ君
百四番尾崎あや子君
百五番あぜ上三和子君
百六番橘  正剛君
百七番高倉 良生君
百八番東村 邦浩君
百九番中嶋 義雄君
百十番山内  晃君
百十一番山田ひろし君
百十二番伊藤 ゆう君
百十三番木村 基成君
百十四番荒木ちはる君
百十五番小山くにひこ君
百十六番増子ひろき君
百十七番石毛しげる君
百十八番大津ひろ子君
百十九番尾崎 大介君
百二十番秋田 一郎君
百二十一番三宅 正彦君
百二十二番山崎 一輝君
百二十三番三宅しげき君
百二十四番高島なおき君
百二十五番白石たみお君
百二十六番大山とも子君
百二十七番和泉なおみ君

 欠席議員 一名
五十九番  遠藤  守君

 出席説明員
知事小池百合子君
副知事多羅尾光睦君
副知事梶原  洋君
副知事武市  敬君
副知事宮坂  学君
教育長藤田 裕司君
東京都技監都市整備局長兼務上野 雄一君
政策企画局長中嶋 正宏君
総務局長山手  斉君
財務局長潮田  勉君
警視総監斉藤  実君
主税局長砥出 欣典君
生活文化局長野間 達也君
オリンピック・パラリンピック準備局長中村 倫治君
環境局長栗岡 祥一君
福祉保健局長吉村 憲彦君
福祉保健局健康危機管理担当局長初宿 和夫君
産業労働局長村松 明典君
建設局長中島 高志君
港湾局長古谷ひろみ君
消防総監安藤 俊雄君
水道局長浜 佳葉子君
下水道局長和賀井克夫君
都民安全推進本部長國枝 治男君
戦略政策情報推進本部長寺崎 久明君
住宅政策本部長榎本 雅人君
病院経営本部長堤  雅史君

十二月八日議事日程第二号
第一 第百八十七号議案
令和二年度東京都一般会計補正予算(第十三号)
第二 第百八十八号議案
職員の服務の宣誓に関する条例の一部を改正する条例
第三 第百九十二号議案
職員の旅費に関する条例の一部を改正する条例
第四 第百九十三号議案
東京都職員の特殊勤務手当に関する条例の一部を改正する条例
第五 第百九十四号議案
職員の勤務時間、休日、休暇等に関する条例の一部を改正する条例
第六 第百九十五号議案
学校職員の勤務時間、休日、休暇等に関する条例の一部を改正する条例
第七 第百九十七号議案
東京都市計画事業泉岳寺駅地区第二種市街地再開発事業施行規程の一部を改正する条例
第八 第百九十八号議案
東京都災害廃棄物処理基金条例
第九 第百九十九号議案
東京都公安委員会委員の服務の宣誓に関する条例の一部を改正する条例
第十 第二百号議案
火災予防条例の一部を改正する条例
第十一 第二百一号議案
東京都東村山福祉園(二)改築工事請負契約
第十二 第二百二号議案
神津島港津波避難施設(二)新築工事その三請負契約
第十三 第二百三号議案
都営住宅二H─一〇七東(北区浮間三丁目)工事請負契約
第十四 第二百四号議案
都営住宅二H─一一二東(足立区花畑七丁目)工事請負契約
第十五 第二百五号議案
雑司が谷環状第五の一号線トンネル(仮称)(二)立坑築造工事その二請負契約
第十六 第二百六号議案
中川護岸耐震補強工事(その五十一)請負契約
第十七 第二百七号議案
東日本大震災における原子力発電所の事故に係る損害賠償請求に関する和解のあっせんの申立て(その一)について
第十八 第二百八号議案
東日本大震災における原子力発電所の事故に係る損害賠償請求に関する和解のあっせんの申立て(その二)について
第十九 第二百九号議案
東日本大震災における原子力発電所の事故に係る損害賠償請求に関する和解のあっせんの申立て(その三)について
第二十 第二百十号議案
東日本大震災における原子力発電所の事故に係る損害賠償請求に関する和解のあっせんの申立て(その四)について
第二十一 第二百十一号議案
東日本大震災における原子力発電所の事故に係る損害賠償請求に関する和解のあっせんの申立て(その五)について
第二十二 第二百十二号議案
東日本大震災における原子力発電所の事故に係る損害賠償請求に関する和解のあっせんの申立て(その六)について
第二十三 第二百十三号議案
東日本大震災における原子力発電所の事故に係る損害賠償請求に関する和解のあっせんの申立て(その七)について
第二十四 第二百十四号議案
東日本大震災における原子力発電所の事故に係る損害賠償請求に関する和解のあっせんの申立て(その八)について
第二十五 第二百十五号議案
東日本大震災における原子力発電所の事故に係る損害賠償請求に関する和解のあっせんの申立て(その九)について
第二十六 第二百十六号議案
当せん金付証票の発売について
第二十七 第二百十七号議案
土地の信託の変更について
第二十八 第二百十八号議案
東京都立埋蔵文化財調査センターの指定管理者の指定について
第二十九 第二百十九号議案
東京都リハビリテーション病院の指定管理者の指定について
第三十 第二百二十号議案
東京都立心身障害者口腔保健センターの指定管理者の指定について
第三十一 第二百二十一号議案
東京都船形学園の指定管理者の指定について
第三十二 第二百二十二号議案
東京都八街学園の指定管理者の指定について
第三十三 第二百二十三号議案
東京都勝山学園の指定管理者の指定について
第三十四 第二百二十四号議案
東京都片瀬学園の指定管理者の指定について
第三十五 第二百二十五号議案
東京都七生福祉園の指定管理者の指定について
第三十六 第二百二十六号議案
東京都八王子福祉園の指定管理者の指定について
第三十七 第二百二十七号議案
東京都千葉福祉園の指定管理者の指定について
第三十八 第二百二十八号議案
東京都清瀬喜望園の指定管理者の指定について
第三十九 第二百二十九号議案
東京都立産業貿易センター台東館の指定管理者の指定について
第四十 第二百三十号議案
東京都立多摩産業交流センターの指定管理者の指定について
第四十一 第二百三十一号議案
晴海客船ターミナル外四施設の指定管理者の指定について
第四十二 第二百三十二号議案
竹芝客船ターミナル外一施設の指定管理者の指定について
第四十三 第二百三十三号議案
竹芝ふ頭船舶給水施設外七施設の指定管理者の指定について
第四十四 第二百三十四号議案
東京都立葛西海浜公園の指定管理者の指定について
第四十五 第二百三十五号議案
二見漁港桟橋(1)外八施設の指定管理者の指定について
第四十六 第二百三十六号議案
東京都八丈島空港の指定管理者の指定について
第四十七 第二百三十七号議案
東京都立奥多摩湖畔公園山のふるさと村の指定管理者の指定について
第四十八 第二百三十八号議案
東京都立多幸湾公園の指定管理者の指定について
第四十九 第二百三十九号議案
東京都檜原都民の森の指定管理者の指定について
第五十 第二百四十号議案
東京都奥多摩都民の森の指定管理者の指定について
第五十一 第二百四十一号議案
東京都立横網町公園の指定管理者の指定について
第五十二 第二百四十二号議案
東京都立葛西臨海公園の指定管理者の指定について
第五十三 第二百四十三号議案
東京都八重洲駐車場外四駐車場の指定管理者の指定について
第五十四 第二百四十四号議案
東京都板橋四ツ又駐車場の指定管理者の指定について
第五十五 地方自治法第百七十九条第一項の規定に基づき専決処分した令和二年度東京都一般会計補正予算(第十二号)の報告及び承認について

   午後一時開議
○議長(石川良一君) これより本日の会議を開きます。

○議長(石川良一君) この際、あらかじめ会議時間の延長をいたしておきます。

○議長(石川良一君) 謹んでご報告申し上げます。
 名誉都民有馬朗人氏が逝去されました。まことに哀悼痛惜の念にたえません。
 ここに生前のご功績をたたえるとともに、故人のご冥福をお祈りし、議会として深甚なる弔意を表します。

○議長(石川良一君) これより質問に入ります。
 百十五番小山くにひこ君
〔百十五番小山くにひこ君登壇〕

○百十五番(小山くにひこ君) 令和二年第四回定例会に当たり、都民ファーストの会東京都議団を代表し、小池知事及び教育長、関係局長に質問いたします。
 初めに、過日、名誉都民である小柴昌俊さん、有馬朗人さんがご逝去されました。ここに謹んで哀悼の意を表し、心よりご冥福をお祈りいたします。
 質問に先立ち、新型コロナウイルス感染症によりお亡くなりになられた方々に対しまして、心よりご冥福をお祈り申し上げます。また、今なお療養中の方々におかれましては、一日も早いご回復を祈念申し上げます。
 国内外において、新型コロナの第三波というべき状況が到来しています。東京でも多くの新規陽性者が発生し、重症者数の推移も予断を許さない状況です。医療崩壊を起こさせないため、新型コロナ対応に当たってくださっている医療従事者、医療機関への支援を一層強化しながら、これまでの知見を踏まえた、めり張りのついた対策を進め、感染拡大の防止をまずはしっかりと行いながら、社会経済活動との両立を図っていく必要があります。
 一方、世界は、コロナ禍の影響により、これまでの社会システムの根本的な見直しが迫られるグレートリセットともいうべき状況を迎えています。さらに、世界規模で分断や格差拡大への不安も生じる中、東京の強みの一つである安全・安心が世界的に改めて評価をされています。
 これまで、日本化として、日本が長期停滞の象徴として語られる状況が存在してきましたが、都が先頭に立ち、日本化の意味を、コロナ禍を早期に乗り越え、新たな社会の構築につなげたと変えていかなければなりません。
 そのためには、デジタル化やイノベーションによる人口減少、超高齢化社会への対応やサステーナブルリカバリーの発想に基づいて、コロナ後の社会を見据え、東京の新しい成長に向けた取り組みを加速させていく必要があります。
 我が会派は、新型コロナ対策に全力で取り組むとともに、次の時代の東京に向けて積極的な提案を重ねていくことを改めてお誓い申し上げ、質問をいたします。
 都はこれまで、令和二年度において十二回に及ぶ補正予算を編成するなど、新型コロナ対策に取り組んでまいりました。一方で、足元では再び感染が拡大をしており、一層の取り組みが必要な状況にあります。
 我が会派が十月下旬に行った第四十回目となる緊急要望では、中小企業に対する年末年始の資金繰り支援に万全を期すことや、各種支援策の期間の延長を求めたことを受け、都が迅速に対応したことを評価いたします。
 また、第四十一回目となる緊急要望として、年末年始の診療や検査体制の確保を初めとした医療体制の充実や、新型コロナの影響を受けた企業や個人に対する経済対策の大胆な実行を求めたところであります。
 今回の補正予算により、医療提供体制及び経済活動と都民生活を万全の体制で守り抜くべきと考えますが、今後どのように取り組むのか、先日の専決処分に至った状況等を含め、知事の見解を伺います。
 他の自治体では自衛隊の派遣要請が行われるなど、医療提供体制の危機は極めて深刻な状況です。我が会派は、冬の大幅な感染拡大をあらかじめ想定し、幾度となく、特措法、感染症法の改正を訴え、対策の実効性を高める都独自の措置の検討を進めてまいりました。残念ながら十分な国の動きは見られませんが、今後、冬の寒さが本格化する中で、さらなる感染拡大の懸念があります。
 感染爆発を未然に防ぎ、都民の命と健康を守るために必要な対策を推し進めることが、都議会議員に課せられた責務です。
 改めて申し上げますが、感染拡大の防止と社会経済活動の両立のために極めて重要であるのは、医療崩壊を起こさせないという視点であり、医療提供体制の確保、充実に全力で取り組んでいかなければなりません。
 感染が再拡大する中、年末年始も含め、都内で新型コロナ対応に当たっている医療機関、医療従事者への支援を一層強化すべきと考えますが、知事の見解を伺います。
 新型コロナと初期症状が類似していますインフルエンザが同時流行することで、さらに保健所や医療機関を圧迫する可能性が懸念されております。既に都は、我が会派の求めに応じ、特に重症化のリスクが高い高齢者に対して、インフルエンザの予防接種の無償化を実施しました。これは同時流行のリスクを軽減する極めて重要な取り組みです。
 インフルエンザの患者数は、現在のところ例年に比べ大幅に少ない状況にありますが、感染が再拡大する中で、医療崩壊を起こさせないため、新型コロナウイルス感染症とインフルエンザの同時流行に備えた相談、検査、医療提供体制を強化すべきと考えますが、都の見解を伺います。
 感染拡大の第三波の襲来により業務が逼迫しているのは、医療機関にとどまりません。都内の各保健所も同様です。都はいち早く保健所に対して派遣職員による応援を実施しており、我が会派のもとにも、都からの行政事務経験のある職員の応援は大変ありがたいとの声が届いています。既に派遣が数カ月に及んでいますが、保健所からは、感染が拡大している緊急時の今は、これまでの対応を通じてノウハウを有する職員の派遣を延長してほしいとの切実な声が聞かれます。
 そこで、都には、保健所への職員派遣の交代のタイミングで、業務のノウハウが失われることのないようにするとともに、今後の感染状況を踏まえて、派遣職員の増員を行うべきと考えますが、見解を伺います。
 家庭内感染を防ぐためには宿泊療養を原則とすべきでありますが、実際には、やむを得ない事情により自宅療養を選択される方も多数いらっしゃいます。そうした自宅療養者の健康面の効率的なフォローアップや、家庭内感染等の自宅療養者からの感染拡大を防止する体制は重要であります。
 そうした観点から、都保健所において導入されたLINEアプリによる健康管理、食料品等の配送、自宅療養者からの医療相談に二十四時間対応する自宅療養支援フォローアップセンターの設置による自宅療養への支援体制は極めて重要な取り組みです。
 そこで、都保健所で開始をされました自宅療養への支援体制を、区部や保健所設置自治体の保健所にも拡大をすべきと考えますが、見解を伺います。
 無症状でも、他人への感染力を有する新型コロナにおいて、早期の検査受診は、早期発見による重症化を防ぐだけでなく、感染拡大の防止として極めて重要です。
 しかしながら、東京iCDCが先月発表しました都民意識に関する予備調査によれば、周囲に感染者が出ても検査を受けたくないと回答した人が一一・八%、保健所の調査には協力したくないと回答した人が九・八%にも上りました。
 この背景には、陽性であると判明した場合に差別されるのが嫌だからのほかに、仕事を休まなければならないからといった理由や、個人事業主で、自分が休むと仕事を失い、家族を養えなくなるからといった切実な事情もうかがえます。
 感染拡大を防ぐためにも、こうした、差別されるのが嫌だからといった声もある中で、新型コロナウイルス感染症に関連した差別が助長されることがないよう、都として一層取り組むべきと考えますが、知事の見解を伺います。
 また、検査を受ける方々の生活への不安を解消するため、生活福祉資金の特例貸付についての周知徹底を図るなど、都として対策を講じるべきと考えますが、見解を伺います。
 先般、都は我が会派の要望を受け、中小企業等を対象としたさまざまな補助金の申請期限を延長し、本年十二月末までとしました。厳しい経営環境が続く中小事業者にとって、まさに必要な手だてを講じたものであり、高く評価をいたします。
 一方、都は現在、飲食店等への営業時間の短縮要請を行うなど、事業者への協力を呼びかけておりますが、経営の先行きに不安を抱える中小事業者の切実な声が、私たちのもとに数多く寄せられております。
 こうした中小事業者の方々に安心してご協力いただくためには、都が、感染防止のためのさまざまな対策や新たな社会のニーズを取り入れた事業展開への支援を引き続き強力に行い、感染拡大防止と経済活動の両立に向けた道筋を中小事業者に明確に示すことが重要です。
 そのためには、年末に期限を迎える現在の多様な支援策を来年一月以降も継続するとともに、必要な財源措置を講じるべきと考えますが、見解を伺います。
 先日、我が会派で最新鋭のPCR抗原検査機械を視察をさせていただきました。その技術の進展には目をみはるものがあり、検体を機械にセットしてからわずか三分、前工程を含めて約十五分で結果が判明するということでありました。
 大規模イベントの主催者からは、こうした機器を活用して、来場者に安心してイベントに参加していただけるようにしたいという意見が寄せられております。
 一方で、無症状者への検査を広めるに当たっては、陽性が判明した方への対応により、保健所等への負担が増大することを考慮した体制が必要となります。
 そこで、都が中心となり、こうした大規模集団を対象とした検査についてのルールを策定し、新型コロナウイルス感染症の拡大防止と経済活動の両立を図るべきと考えますが、知事の見解を伺います。
 都は、本年三月から、公共料金の支払いが困難な事情がある方に対する支払い猶予の受け付けを開始し、九月三十日に受け付けを終了するまでの間に、個人からは約一万件、法人からは約八千件の申し込みがあり、支払い猶予の総額は、上下水道合わせて九億八千万円規模となったと聞いております。
 感染の終息が見えず、経済への影響も長期化、深刻化している中で、加えて年末から年度末にかけては、資金需要が大きくなる時期でもあります。
 都民の皆様にこの厳しい冬を乗り切っていただくためにもさらなる支援が必要であり、先般、我が会派から支払い猶予の受け付け再開を緊急要望したところであり、都が迅速に応え、十一月十六日より受け付け再開をしたことは、まさに感染の再拡大が起きている中で、時宜を得た対応であったと高く評価をしております。
 そこで、この支払い猶予制度を、新型コロナウイルス感染症の影響で経済的にお困りの方に利用していただくため、改めて都民への周知を徹底するとともに、猶予期間終了後の料金支払いについても、経済状況による個別の事情に応じた対応をするなど、きめ細やかな支援に努めるべきと考えますが、見解を伺います。
 経済への影響が長期化していることに加え、とりわけ日雇いの仕事などが激減する年の瀬から年明けにかけて、生活や住まいに困難を抱える方々が増加することが予想されます。
 我が会派は、五月に緊急事態宣言が延長された際に、当時、休業要請対象となっておりましたネットカフェ等で寝泊まりしながら就労している方々に対する支援制度について延長を求めるなど、コロナ禍における生活者のセーフティーネットの充実に努めてまいりました。
 この現状に鑑みて、改めて一歩踏み込んだ取り組みを行い、厳しい寒さの中で苦しむ方々の不安を払拭する必要があると考えます。
 年末年始を迎えるに当たり、生活に困窮し、住まいのない方々への支援を強化するとともに、これまでの支援を通じて得られた知見に基づき、必要な人に必要な支援が行き渡るよう、運用の強化、改善をすべきでありますが、見解を伺います。
 失業率は増加傾向にあり、特に若年男性の失業率は五%を超えており、深刻です。また先日、大学新卒の就職内定率についても六九・八%まで下落したとの報道がありました。感染の終息はいまだ見えず、長期化し、雇用への一層深刻な影響が生じることも想定しなければなりません。
 既に我が会派の提案を受け、ICT分野における職業訓練と再就職支援を一体的に行う新たな取り組みについて開始していることを評価しております。
 一方、リーマンショックの際には、都においても、介護、医療、農林、環境等を成長分野として、緊急雇用創出事業等を実施し、大規模に雇用創出を行いました。それ以来となる大規模な雇用創出の取り組みが必要であります。
 当時の事業では、単純労働が中心となり、その後の長期的な雇用に結びついていないといった課題もあったことから、十分な規模感とともに、その後の就労につながる仕組みとすることが極めて重要であります。
 そこで、新型コロナウイルス感染症の長引く影響により、失業率がこれからさらに上昇していくことが見込まれる中で、制度改善や新たな成長分野等の再定義を行った上で、リーマンショックの際の緊急雇用創出事業等を踏まえた、コロナ禍における大規模な雇用創出を実施していくべきですが、知事の見解を伺います。
 また、産業構造の転換、人材の移動を促し、都民の稼ぐ力の向上を強力に後押しすべきであります。求職者に対する就労支援に加え、働きながらスキルアップを考えている方に対する支援の強化も必要です。都立職業能力開発センターで提供されているプログラムに関し、社会のニーズに応じた内容の見直しや、オンライン化や受講スケジュールの柔軟化など、受講のハードルを下げ、都民のスキルアップ、就労支援を強化する取り組みについて検討を求めておきます。
 自殺と失業率には高い相関関係があると指摘されておりますが、国内の自殺者数は、七月以降四カ月連続で増加、十月には二千百五十八人となり、昨年の同時期に比べて約四割増加しております。コロナ禍で心身に過重な負担を抱えたり、周囲から不当な差別的扱いを受けたりするなどして、自殺に追い込まれることがないよう、対策の強化が急務であります。
 これまで我が会派は、啓発、相談体制の強化や、自殺の危険を抱えた人に気づき、適切にかかわるゲートキーパーの周知など、具体的な提言を行ってまいりました。また、都もこの間、自殺対策東京会議を臨時で開催し、相談体制を強化させるなど、取り組みが前進したことを評価いたします。
 一方、他自治体の工夫では、子供の対策チームを設置し、弁護士やカウンセラーが巡回する多職種が連携した取り組みや、自殺未遂者や不眠に焦点を当てたサポート相談体制の強化など、未然に兆候を捉える対策を強化し、成果を上げている事例もあります。
 コロナ禍において想定される自殺と失業率の課題に対し、大胆な雇用対策とともに、こうした事例も参考に、失業や廃業等を自殺に結びつけない取り組みの両輪が必要であります。加えて、女性の自殺が増加している傾向にも留意した対策が必要であります。
 今後の失業率のさらなる上昇などの雇用情勢も鑑みて、雇用対策等ともセットにした、踏み込んだ自殺対策に取り組むべきでありますが、知事の見解を伺います。
 ある調査では、コロナ禍において約四割の入所系医療、介護施設で、介護サービスの制限等により、認知症者に影響が生じたとしております。
 さらに在宅者では、半数以上が認知機能の低下、身体活動量の低下等の影響が見られたと回答をしております。コロナ禍における高齢者のフレイルの進行や認知症の悪化への対応は、重要な課題であります。
 加えて、在宅の高齢者、特にひとり暮らし高齢者において、見守り活動は大変重要な取り組みでありますが、コロナ禍により、近隣住民同士のつながりが弱まり、孤立を深めていることや、従来の戸別訪問等による見守りが思うようにできないことは、喫緊の課題であります。
 我が会派は、こうした課題に対して、高齢者が安心して運動や交流ができる環境づくりや、デジタルを活用した地域活動の後押しなど、コロナ禍に対応した新たな支援策の実施をかねてから求めてまいりました。
 そこで、長期化するコロナ禍に対峙する中で、デジタルを活用した地域活動の後押しなど、コロナ禍におけるフレイルや認知症の予防対策を支援すべきであり、見解をお伺いするとともに、あわせて、在宅高齢者の見守りの必要性が高まっていることから、区市町村の見守りの取り組みを改めて支援すべきと考えますが、見解を伺います。
 また、高齢者の見守りや防災等の地域における共助を担ってきた町会、自治会において、多くの活動が中止や縮小を余儀なくされており、地域コミュニティが打撃を受けております。
 コロナ禍においても、感染防止対策を初めとした地域に根差した町会、自治会の活動は重要であり、町会、自治会を支えていく支援を一層強化すべきと考えますが、知事の見解を伺います。
 一方、コロナ禍で開催できない子供食堂が多い中で、子供食堂による配食や宅配の食事の取り組みは、食事の提供にとどまらず、支援が必要な家庭の把握に重要な役割を果たしております。子供食堂によるそのような活動に対して支援を強化すべきと考えますが、見解を伺います。
 コロナ禍における自然災害に備えて、分散避難に対する支援策の強化や、避難所等における感染防止対策の物資をさらに配備することが必要であります。
 都は、今年度、段ボールベッドの備蓄を一部開始し、調達に関する協定を締結しましたが、現在、段ボールベッド等を備蓄している区市町村は二十団体にとどまっております。また、食料、生活必需品の備蓄が十分でない自治体もある中で、さらに感染症対策の物資を備蓄することは、区市町村の財政的課題となる可能性があります。
 こうした課題を踏まえ、我が会派は、十月十三日に小池知事に対する第三十九回の緊急要望を行い、スフィア基準を踏まえた屋内テント等の感染防止機材の配備などの対策の強化を要望してまいりました。
 都として、区市町村の避難所や一時滞在施設において、スフィア基準を踏まえた屋内テント等の感染防止機材配備の促進を強力に図るとともに、避難所以外に避難する都民に対する支援のあり方についても対応を進めていくべきと考えますが、知事の見解を伺います。
 激甚化、頻発化する自然災害から都民の生命、財産を守るため、災害情報をタイムリーに集約し、災害対応のあらゆる場面において迅速かつ的確な判断につなげていくことが必要であります。
 カメラ性能の劇的な向上、ドローンの登場、高速伝送技術などにより、映像や音声情報の収集もかつてよりはるかに容易になりました。また、都民が発信するSNS等の情報についても、その把握や分析は重要であります。
 こうした膨大な情報について、近年劇的に進化を遂げている情報通信技術を最大限活用し、効率的に収集、把握、分析することにより、行政の迅速な災害対応に活用するとともに、個々の都民の場所や状況に応じた適切な災害行動が行えるよう、最適化された情報発信を進めていく必要があります。
 発災初期の情報が不足する中にあっても、迅速な応急対策や被災した都民のニーズに即した情報発信を実現できるよう、都庁の防災情報インフラをデジタルトランスフォーメーションの時代にふさわしいものへとアップグレードするべきと考えますが、見解を伺います。
 豪雨水害対策などにおけるデジタルトランスフォーメーションについて、下水道局、建設局、都市整備局など、それぞれ取り組みを進めていただいておりますが、各局の取り組みの蓄積と並行して、総合的な目指す姿を共有しながら進められるよう、総務局や戦略政策情報推進本部とともに、連携のもと、対策を進めていくことを強く求めておきます。
 近年、災害が甚大化する傾向にある状況に対し、地域の防災のかなめである消防団の皆様が献身的な活動に当たってくださっており、改めて心から敬意を表するものでございます。
 その消防団員の活動の拠点となりますのが分団本部でありますが、災害時の団員の早期の災害情報の共有や遠隔会議による対応方針の検討などは、適切かつ効果的な警戒活動のため極めて重要であります。そこで、我が会派は、本年の予算特別委員会で分団本部へのWi-Fiの設置を都に求めております。
 災害時に消防団員がいち早く災害情報を共有し、効果的な警戒活動を実施するに当たり、Wi-Fi環境を整備するなど、分団本部の通信環境の強化が必要であり、来年度に向けて取り組みを進めるべきと考えますが、見解を伺います。
 なお、多摩地域の消防団においても、装備や通信環境の整備が区部同様に強化されていくよう、市町村を通じた支援をさらに講じることを強く求めておきます。
 我が会派は、かねてから、民間からのCIOの起用やデジタル専門組織の設置など、都政のデジタル化を強く推進してまいりました。都政においては、コロナ前から体制を整えてデジタル化を推進してきましたが、いまだ道半ばであります。加えて、新型コロナウイルス感染症と対峙する中で、我が国のデジタル化のおくれが、社会、行政双方において改めて浮き彫りとなっております。
 東京が世界から選ばれる都市となるため、デジタルトランスフォーメーションを徹底し、これまでと一線を画した大胆な発想と視点で、構造的な部分にまで切り込む改革が必要であります。そうした観点から、我が会派は、二〇二〇大会後の東京の成長やデジタルトランスフォーメーションを一層進める視点から、大胆な組織改編についても提案をしてまいりました。
 今般、知事の所信表明において、仮称デジタル局の設置に向けて準備を進めていく旨の発言がありました。
 デジタル局の設置は、これまでの戦略政策情報推進本部での取り組みを発展的に強化し、デジタル調達の一元化や人材面でも機能の強化集中などを行っていくべきでありますが、デジタル局設置を進める狙いについて、知事の見解を伺います。
 一方、新型コロナの影響で、今後、都の財政運営は厳しい状況が見込まれております。こうした困難な状況を乗り切るため、小池知事がこれまで進めてきたワイズスペンディングの取り組みをさらに進化させる必要があります。
 都では、二〇二〇改革に基づいて各局が取り組んだ見える化改革を制度的に継続させるため、令和元年度から政策評価の取り組みを開始しました。また、予算査定の中では、毎年五千以上ある各事業について事業評価が行われております。
 しかし、ワイズスペンディングの観点からも、また、事業局の業務負担の合理化の観点からも、これらの各評価の連携の強化が必要であります。
 さらなるワイズスペンディングの実現に向けて、今後、政策評価は事業評価など既存の評価と連携を強化すべきと考えますが、知事の見解を伺います。
 都は、官民連携データプラットホームの準備会を通じ、プラットホーム構築にかかわる具体的な課題把握や方向性など、さまざまな観点から検討を進めてまいりました。
 世界で先進的なスマートシティーとして知られるオランダのアムステルダムでは、官民連携のデータプラットホームの運営組織をつくり、二百以上の官民共同プロジェクトを推進しております。特に運営組織は、民間企業にとってもメリットのあるプロジェクトを設計し、民間データの収集、活用に努めているのが特徴であり、参考とすべき取り組みであります。
 デジタルトランスフォーメーションを推進し、さまざまな社会的課題を解決に導くとともに、経済を発展させていくためには、官と民とがしっかり連携したデータプラットホームの構築が重要であると考えますが、宮坂副知事の見解を伺います。
 都は、基礎自治体や基礎自治体の医師会、民間企業と連携しながら、データを活用した都民の健康増進に向けた取り組みを進めており、極めて重要な取り組みと考えます。医療、介護、健康など、ウエルネスの分野を超高齢社会に合わせて再構築していくことは、コロナ前からの東京の大きな課題の一つであり、都としてさらなるイノベーションの後押しを求めておきます。
 都では、TOKYO Data Highway構想の施策として、本年、都有アセット開放による5G基地局整備と、先行実施エリアでの5Gの活用を進めています。
 まずは、西新宿や南大沢等の先行実施エリアでの知見を深めるとともに、より一層の都有アセットの開放ができるよう、課題解決を進め、民間事業者の取り組みを後押しすべきであります。さらには、その知見を積極的に他の自治体に共有し、展開していくべきであります。
 今後、都は、二十一世紀のインフラである電波の道を整備するため、通信事業者によるアンテナ基地局設置の加速化に向けて、街路灯や地下鉄出入り口など、都が保有するアセットのさらなる開放を行うべきですが、見解を伺います。
 一方、デジタル化の推進に当たり、シニアの皆様に利用、活用していただくための取り組みや工夫も重要であります。デジタル機器になじみのない方々にその恩恵を享受できるようにしなければ、デジタル化を通じた格差が広がるばかりでなく、結果的にデジタル化の歩みをおくらせることにもなりかねません。
 例えば、担い手の不足などの課題を抱える地域の見守りに関して、デジタル技術を活用して人の目を補う仕組みや、行政との双方向の情報発信による新たなつながる仕組みなど、技術の活用による課題解決が考えられます。
 今後、都のデジタル化を加速していくに当たって、高齢者等のデジタル対応支援にもスピード感を持って取り組むべきと考えますが、都の見解を伺います。
 次に、スマート東京の推進について伺います。
 テレワークなど働き方の変化に伴い、通信関係費用を初め、さまざまな経費が家計や中小企業の新たな負担として生じています。また、自宅でのテレワーク勤務の定着により、在宅時間が長くなる中で、女性の負担だけ増加することがないよう、男性の家事、育児への参画についてこれまで以上に後押しが必要であります。
 都は、長期戦略ビジョンで、家事、育児負担の軽減プロジェクトとして、男女差を半減すると掲げておりますが、家事、育児に要する時間そのものをテクノロジーの力で合理化する観点も極めて重要であります。合理化に向けて、スマート家電の家庭への導入を支援すべきであります。
 ビジネスパーソンはテレワーク対応、子育て世代はスマート家電、学生はオンライン教育の端末や通信費、シニアはデジタルディバイド対応としてのスマートフォンの普及など、スマート東京の実現には、広く都民のデジタル対応を後押しすることが必要であります。結果的に長期的な行政コストの合理化がなされ、需要喚起などの経済的な効果も期待をされております。
 さまざまな分野における都民のデジタル対応を強力に後押しするために、都民に対する各種機器の購入支援、企業と連携した安価な機器の開発、行政情報提供アプリの採用など、多角的に取り組みを進めることが必要でありますが、都民のデジタル対応を推し進めるためにも、スマート東京振興キャンペーンなど、都民個々人へのアプローチにつながる取り組みを大規模に実施すべきと考えますが、知事の見解を伺います。
 次に、ポストコロナの成長戦略について伺います。
 都は、ゼロエミッション東京戦略を策定し、気候危機行動宣言を掲げておりますが、ポストコロナの経済対策において新たにサステーナブルリカバリーの考え方を打ち出す中で、具体的かつ実効性のある取り組みの構築が必要であります。
 都内事業者の動きを見渡せば、環境分野におけるCO2の削減や、医療分野における感染症対策など、社会課題の解決に資する製品や技術へのニーズが高まっており、実際に多くの中小企業が開発に取り組んでおられます。こうした製品の開発と普及の促進は、すなわち新たな成長産業を生み、東京の競争力の向上につながるものであります。
 今後、こうした市場拡大が見込める分野に都内中小企業が参入し、成長性の高い、すぐれた製品やサービスが生み出されていくよう、転換を促していくことが極めて重要です。
 さきの定例会でも、我が会派の質問に対して、知事より、サステーナブルリカバリーの視点で力強い答弁を得たところでありますが、改めて、感染症対策も含め、こうした成長産業に発展し得る領域において、中小企業による新しい製品や技術の開発、販路開拓に向けた支援に戦略的に取り組むべきと考えますが、知事の見解を伺います。
 ゼロエミッション東京の実現のためには、化石燃料から脱炭素エネルギーへの転換が不可欠であり、再生可能エネルギー由来のCO2フリー水素を本格的に活用していくことが重要です。一方、水素関連市場はいまだ黎明期であり、現状ではコストも高く、技術革新の途上にあるため、制度面、財政面での後押しが必要になります。
 そこで、都は、燃料電池自動車やバスの導入支援を行うなど、水素活用を進めてきており、本年十月にプレ運行が開始されましたBRTでも、燃料電池バスが導入をされました。我が会派からも、FCバスの普及や水素ステーションの整備を進めるよう、提言を続けてきたところであります。
 都においては、水素エネルギーの活用を東京二〇二〇大会のレガシーとしていくとともに、サステーナブルリカバリーの観点から、水素エネルギーのさらなる利用拡大を図るべきですが、知事の見解を伺います。
 また、各国で自動車の脱炭素化の動きが加速しており、先般、国において、二〇三〇年代半ばを目標に取り組むことが報じられました。既に英国では、二〇三〇年にガソリン車等の新車販売を禁じる方針を打ち出しております。
 都は、二〇三〇年までに新車販売の五〇%をZEV化する目標を掲げていますが、知事もさきの所信表明で、ゼロエミッションビークルの普及をさらに本格化すると述べておられ、取り組みの加速を期待いたしております。
 そこで、自動車等の脱炭素化について、世界的に加速する動きを見据えて、都民や事業者にもその意義を共有しながら、東京が世界を牽引する姿勢を示し、具体的な行動を起こしていくべきでありますが、知事の見解を伺います。
 再生可能エネルギーの普及における主要課題の一つとして、供給が不安定である点が指摘をされております。太陽光発電や蓄電池など、小規模な設備をデジタル技術でネットワーク化し、一定のエリア全体でエネルギーマネジメントを行うことで、需要と供給を一致させる発電所の機能を提供するVPP、バーチャル・パワー・プラントは、エネルギーの効果的な利用と再生可能エネルギーの普及に寄与することが期待され、都も本年調査を実施しております。
 そこで、VPP、バーチャル・パワー・プラントの普及やスマートグリッドの導入支援など、スマートエネルギーマネジメントを通じた再生可能エネルギーの普及を促進すべきと考えますが、見解を伺います。
 日本国内の大学の国際競争力の低下が続いておりますが、人材育成、知の集積、そして新たな富の創出の拠点でもある大学の国際競争力を高めることは、都市の競争力の強化に直結をいたします。
 都立大学では、大学院で九月入学を一部実施しているとのことでありますが、国際競争力を向上させるためにも、留学生、帰国子女の受け入れや、留学の派遣に積極的に取り組むとともに、その仕組みの一つとして、九月入学を学部でも着実に進めるべきであります。
 都立大学において、現状の春入学も維持しながら、学部の秋入学枠の創設、拡大、英語を活用した教育体制の強化などを実施し、都立大学の国際競争力を強化すべきと考えますが、知事の見解を伺います。
 国際競争力の強化に加えて、新たな知や富を生み出す源泉となるリカレント教育の重要性が再認識される中で、都立大学が核となり、全庁的にリカレント教育を推進していくとともに、民間企業と連携しながら、ICT人材の育成など、社会情勢の変化に応じた施策の強化を求めておきます。
 また、デジタル人材の不足は国家的な課題となっておりますが、日本国内だけで十分な規模と時間軸で育成できるのか疑問であります。海外の大学や企業からデジタル人材を招くこともちゅうちょなく取り組むべきであり、検討を求めておきます。
 デジタル教科書及びデジタル教材の普及により、毎日の通学において重い紙の教材を全て持ち歩くことは不要となります。また、AI教材等により生徒一人一人の学習状況を分析し、生徒の理解と習熟の度合いに応じた個別最適化学習も可能となります。
 国において昨年法改正が行われ、デジタル教科書を使えるようにしたものの、授業時数の二分の一未満とする条件や、無償化の対象となっていないことなどが普及の課題となっております。こうした課題に対して、国は四年後の令和六年までに検討するとしておりますが、海外各国では、既に多くの国がデジタル教科書等の導入が進んでいることに対しても、極めて動きが遅いといわざるを得ません。
 国の対応の加速を促すことに加えて、都として実現可能な部分については、先行してデジタル教科書の部分的な導入やデジタル副教材の導入を、都内公立小中学校も含めて進められるよう取り組むべきであります。
 そこで、都内公立小中学校では、来年四月には児童生徒一人一台端末の体制が整うことから、学習用デジタル教科書やデジタル副教材等の早期導入、普及により、子供たちの学習環境の向上を先駆けて進めていくべきと考えますが、見解を伺います。
 芸術文化は、人々に感動や生きる喜びをもたらし、人生を豊かにするものであるとともに、都市に人を引きつける魅力を形成する重要な要素であります。
 我が会派では、コロナ禍において、芸術文化を担う皆様が受ける影響がとりわけ甚大であることから、いち早く支援策の創設を提案し、都が、アートにエールを!東京プロジェクトを立ち上げ、さまざまな文化芸術におけるアーティストや、演劇やコンサート等の関係者の皆様の活動の場を提供したことを高く評価しております。
 さきの定例会の我が会派の代表質問では、同事業から得られた知見や成果をもとに、芸術文化の今後の施策に生かすことを提案させていただき、知事から、アーティストのさらなる飛躍に向けたステージの提供を検討する旨の答弁がありました。
 そこで、アートにエールを!東京プロジェクトでは、若いアーティストが多く参加するなど、次代の東京の文化を担う原石の発掘にもつながったとのことでありますが、東京の文化をより多様なものとしていく上で、そうした次代の担い手がさらに磨かれる新たな支援を行うべきと考えますが、今後の取り組みについて知事の見解を伺います。
 東京の緑は、景観形成、二酸化炭素の吸収、ヒートアイランド現象の緩和など、多くの役割を持っておりますが、都内全域の緑は依然として減少傾向にあります。加えて、いわゆる生産緑地の二〇二二年問題により、都市農地としての緑もさらに減少する懸念があります。
 今後、東京全体で緑を保全するというより広い視点に立ったとき、開発区域内だけではなく、開発区域外の緑の保全、創出に対しても容積率を緩和するなどの新たな対応が求められます。
 また、多様な緑を確保するとともに、都心においては身近なスポーツや遊び場となる場所が限られていることから、そうした機能を備えた緑地やオープンスペースも確保、創出されていくよう制度運用をしていくべきであります。
 今後、開発区域のみならず、開発区域周辺における緑の保全、創出の取り組みを公共貢献とみなす新たな仕組みを構築し、東京の緑を一層充実させていくべきと考えますが、見解を伺います。
 また、さきの定例会では、東部低地帯の水害対策として、垂直避難に資する民間建築物に対する都市開発諸制度の活用を提案いたしており、あわせて対応を強く求めておきます。
 都内の空き家数は約八十一万戸あるといわれ、全国平均に比べて割合は低いものの、住宅ストックの一割を超えています。さらに、団塊世代が後期高齢者となる二〇二五年以降、本格的な大量相続時代が到来し、今後、一層の空き家の増加が懸念をされます。
 そうした懸念に対して、我が会派は、民間事業者による先端技術を活用した対策や空き家による地域のコミュニティ支援、各種専門家の活用など、民間の力や知見を最大限に生かした重層的な空き家対策の必要性を訴えてまいりました。
 今後、空き家対策をより効果的に進めていくためにも、区市町村の取り組みに対する支援をさらに充実させるとともに、民間事業者等多様な主体との連携をより一層推進すべきと考えますが、見解を伺います。
 コロナ禍において、自転車利用に注目が集まっています。特に、フードデリバリーやシェアサイクルの利用者が急増するなど、新しい日常の中で交通サービスの利用形態も変化してきております。
 こうした中で、都内の自転車事故自体は減っているものの、仕事で自転車に乗る人による交通事故はむしろ増加となっており、自転車利用者やフードデリバリー事業者等に対する交通ルールの遵守の徹底は不可欠であります。
 フードデリバリーやシェアサイクル利用者の急増に対して、安全利用のための普及啓発や事業者と協力した取り組みなど、新たな利用形態を踏まえた自転車の安全対策に一層取り組むべきと考えますが、見解を伺います。
 加えて、そもそもの交通環境を整備していくことが重要であります。ニューヨーク、ロンドン、パリなど、海外主要都市では、かねてから自転車走行空間の確保を進めていたことに加えて、コロナ禍において仮設の自転車レーンを確保するなど、迅速な取り組みを行っております。
 都においても、将来の交通量の変化を見据えた道路空間のリメークや、河川空間を利用し骨格的な自転車専用道を整えるなど、安全性と快適性を兼ね備えた自転車走行のネットワークを整えていくべきであります。
 また、自転車の走行区間と駐停車車両が両立できる環境整備やルールの明確化が必要であり、駐輪場の付置については、駐車場付置義務の見直しも見据え検討すべきであります。
 さらには、自転車専用レーン、ナビライン、河川沿いの走行空間など、それぞれが連続的につながっていないことや、自治体により注意表記が共通となっていないことなどの課題もあり、協議会を設ける等の区市町村と連携した取り組みも必要であります。
 そこで、今後、区市町村との広域的な連携や、自転車通行空間や駐輪場の整備を重視した新たな自転車活用推進計画を策定していくべきと考えますが、見解を伺います。
 ニューヨークのハイライン、パリのプロムナードプランテなど、海外には、高架鉄道等の跡地が観光地や遊歩道へと再生した好事例があります。東京でも、銀座を囲むように位置する自動車専用道のKK線に対し、先般、有識者等から成る検討会において、高架道路の形態を生かして大規模な緑のネットワークを構築し、歩行者中心の公共的空間として再生する方向性の提言がなされました。
 今後、同提言を踏まえ、都の取り組み方針を公表していくとのことでありますが、提言では、目指すべき将来像の目標年次を二〇三〇年から二〇四〇年代としており、これでは実際に都民が体験できるまで非常に長い年月がかかってしまいます。
 例えば、ニューヨークのハイラインの事例では、既に廃線となっていた状況ではあるものの、二〇〇四年に当時の市長が鉄道高架の撤去計画をした後、二〇〇九年には南側の一部がオープンするなど、わずか五年で運用開始に至っております。
 都も、こうした海外事例を踏まえ、コロナ後の人を中心とした新しいまちづくりの象徴的な場所として、運用開始の時期を前倒しし、二〇二〇年代半ばの実現を目指すべきであります。KK線を活用した空中回廊、東京スカイコリドーについて、早期に都民が利用できるよう、部分開放などの工夫も含めて取り組むべきと考えますが、見解を伺います。
 都は、平成二年度から、個性豊かで魅力的な道路景観整備を行うとして、シンボルロード整備事業を実施してまいりました。
 一方、事業開始から三十年余りが経過し、時代の経過とともに人や物の流れが変化し、都内各所で新たな都市開発が進むなど、地域の状況は大きく変化しております。また、都市づくりや道路整備においても、人を中心とした歩きやすく、歩いて楽しい快適なまちづくりを志向するよう変わってまいりました。
 そうした変化を踏まえて、かねてより我が会派では、本事業の整備手法等について再検討し、事業エリアや事業内容を改定するよう求めてまいりました。
 先日、本事業を見直し、新たに東京ストリートヒューマンファースト事業として計画の素案が公表されましたが、今後どのように道路の景観整備を進めていくのか、都の見解を伺います。
 十月に調布市内の道路の陥没がありました。工事との因果関係はいまだ明らかではありませんが、外環道のシールドマシンの工事が行われている上部における陥没であり、シールドマシンをとめ、原因を調査していると聞いております。
 工事区間の住民の不安は大きいものであります。整備効果の高い重要な道路であり、早期開通を望んでおりますが、安全な工事であることが大前提であります。
 この事業は、国、NEXCO東日本、NEXCO中日本が主体となって実施している事業でありますが、都としても不安を払拭する努力を最大限行うべきであり、事業者に対しては、再度、安全を最優先にした工事を要請すべきと考えます。
 現在も有識者の意見を伺いながら、事業者による調査が進められていますが、まずは徹底した調査を行い、早急に原因を究明し、必要な対応策をとった上で事業を進めるべきと考えますが、今回の地表面陥没を受けて今後どのように対応するのか、知事の見解を伺います。
 我が会派では、臨海部のまちづくりに当たり、海上公園の魅力向上や舟運による水辺を生かした移動のネットワークづくりを目指すべきとしており、かねてより代表質問や各委員会での質疑等において提案を重ねてまいりました。
 海上公園については、今般、民間活用の第一弾として、晴海ふ頭公園において、飲食店、コワーキング、コミュニティスペースの複合施設を開設していくと、さきの経済・港湾委員会でも答弁があり、今後、他の海上公園においても、民間活用による魅力的な海上公園づくりをスピード感を持って進めることが重要であります。
 加えて、二〇二〇年大会後を見据えた海の森公園の取り組みが課題であります。交通アクセスの課題について改善を図っていくことに加えて、住宅やオフィスなどから離れた立地を生かして、例えば野外音楽フェスなどの新たな開催地とするなど、逆転の発想で工夫を凝らすことも重要であります。
 二〇二〇大会後を見据えた海の森公園の取り組みにおいて、水上競技場との連携や、船着き場を活用した舟運ネットワークにつながるアクセスの改善など、大会後も積極的に活用されるよう、海辺と森が共存した環境を生かした魅力の創出に取り組むべきと考えますが、見解を伺います。
 今月、神津島が、光害のない暗く美しい夜空を保護するために設立された認定制度である星空保護区に認定をされました。これは、二〇一八年に暫定認定されております沖縄県西表島の西表石垣国立公園に次ぐ国内二カ所目となります。島しょ部には、島それぞれの魅力や固有の自然があり、これらは東京の大切な財産であります。
 我が会派として強力に推進してまいりました島の多様な魅力を振興へとつなげる取り組みにおいて、今回の認定は、環境保護、地域振興、観光振興へと直結するものであり、大いに期待をいたします。
 神津島村が星空保護区に認定されたことを受け、都としても、こうした取り組みをきっかけに島しょ地域の一層の振興につなげていく必要があると考えますが、知事の見解を伺います。
 令和二年に生まれる子供の数は、一八九九年の統計開始以来で最少の八十四万人台となる見通しであり、五年連続で過去最少を更新することになります。さらに、コロナ禍の影響により、来年の出生数は七十万人台まで落ち込む懸念も指摘をされております。
 我が会派はかねてより、待機児童の解消、都独自の保育料支援、産前産後ケアの充実、保育士や助産師、産後ドゥーラといった人材への支援など、さまざまな少子化対策を要望し、都も取り組みを強化してまいりました。
 コロナ禍の影響により、孤独な中での出産への不安の声や、衛生資材の購入などにより子育てに関する追加の経済的負担も生じております。そのような中で、都の実施したママパパ応援事業への上乗せ支援や、オンラインでの助産師相談への支援には多くの感謝の声が寄せられております。
 都は、合計特殊出生率二・〇七を東京の目指すべき姿として掲げていますが、その実現には、当事者目線に立った政策が欠かせません。少子化対策のトップに若手職員を起用するなど、推進体制から大胆に再構築することも視野に入れる必要があります。
 このような状況の中で、国は、児童手当の見直しなどを検討していると報道されております。これまでの国の取り組みの結果が現在の少子化を招いているにもかかわらず、そのしわ寄せをさらに子育て世代に押しつけようとする今回の国の動きを許容することはできません。
 コロナ禍の中で子育て環境がさらなる厳しい状況に追い込まれ、子供をつくることを悩む家庭もあると思います。
 そこで、都独自の出産、子育てへの支援をさらに強化すべきと考えますが、知事の見解を伺います。
 少子化対策には、子育てに必要となる費用全体の検証が必要であります。特に子供が二人以上いる家庭では、教育費用等の家計への負担は極めて大きなものとなります。都として、公立学校の教育力の一層の強化と、少子化対策の視点も入れた私立高校の授業料支援のさらなる強化を求めておきます。
 我が会派は、さきの定例会の代表質問で、学齢期の障害児の母親が就労することが困難であることから、就労支援策を講じるべきと指摘し、小池知事から、障害児を持つ家庭へのさらなる支援のあり方について検討するとの答弁を得ました。
 これは全ての障害種別の保護者が直面する課題であり、その中でも医療的ケア児は、都立特別支援学校への医療的ケアの引き継ぎまで、保護者が長期間、長時間付き添う必要があることや、放課後等デイサービスで受け入れが難しいことなどから、母親の就労継続は不可能に近い状況にあります。
 先日、我が会派の求めで医療的ケア児の保護者と知事との面談が実現し、放課後等デイサービスが医療的ケア児を受け入れ、長時間預かりができるようにしてほしいことや、都立特別支援学校で保護者の代理人として看護師が付き添いをする費用が高額なため、保護者が負担できないこと、さらには、移動そのものが体調への負担となる子が多いことから、学校内で放課後を過ごせるような支援が必要であることなどの切実な声がありました。
 都はこうした当事者の切実な声に寄り添い、医療的ケア児が就学した後も、保護者の就労の継続につながる支援等について対策を講じるべきでありますが、知事の見解を伺います。
 また、医療的ケア児や重症心身障害児は、体調が不安定なことが多く、別施設に移動すること自体が負担となることから、都立特別支援学校内で放課後を過ごせるような支援が必要でありますが、教育長の見解を伺います。
 なお、医療的ケア児のみならず、あらゆる障害児の保護者の就労継続は課題となっており、一層の支援の強化に取り組むよう要望しておきます。
 全国の児童相談所で対応した二〇一九年の児童虐待数の速報値が発表され、十九万三千件と過去最多を記録しました。コロナ禍による影響を受けて、家庭の中で一番立場の弱い子供たちへの虐待やネグレクト、虐待相談件数はさらにふえる懸念があります。
 コロナ禍で自宅で過ごす時間が長い中で、子供を取り巻く環境、問題が家庭の外に見えづらい現状があり、予防的支援の強化に向け、地域によるネットワークの強化を行い、子育て家庭を孤立させない取り組みが重要であります。
 これまで我が会派では、児童虐待を未然に防ぐため、親の体罰を禁じた東京都児童虐待防止条例の制定やLINE相談等の相談体制の充実、児童相談所の体制強化などを強く訴え、実現をしてまいりました。
 増加する児童虐待相談に対応するためには、問題が顕在化する前に行政の支援を届けることが重要でありますが、支援が必要な家庭の早期発見や相談体制のさらなる強化など、虐待の未然防止、重篤化防止に向けた取り組みを一層強化すべきでありますが、見解を伺います。
 一方、乳幼児揺さぶられ症候群、いわゆるSBSによる虐待疑いについては、実際には虐待がないにもかかわらず虐待が疑われ、長期にわたり親子分離が行われてしまう事例が多数あり、東京を初め、全国で問題が出ております。
 我が会派も厚生委員会で取り上げておりますが、SBSの疑いで一時保護した場合でも、総合判断の結果、入所措置をせずに親元へ乳児を帰すことや、面会等を行い、愛着関係構築を行えるようにすべきであります。
 また、SBSの疑いについては医師の見解も分かれていることから、今後は脳神経外科等も含めた多角的な観点からの判断を強く求めます。
 乳幼児揺さぶられ症候群による虐待疑いに関して、慎重な判断や対応が必要であることを考慮した上で、一時保護期間において、面会謝絶ではなく、面会交流を可能としたり、保護者と乳幼児の状態を共有するとともに、保護者や親族、関係者などの状況を総合的に勘案した上で、一時保護期間の短縮化に努め、今後の見通しなどを説明するなど、保護者への丁寧な対応を行うべきと考えますが、見解を伺います。
 我が会派の求めに応じて成立した東京都犯罪被害者等支援条例に基づき、新たな支援として、見舞金の給付、無料法律相談、転居費用の助成が、令和二年四月一日以降に発生した犯罪被害を対象として開始されました。経済的支援の充実は、これまで我が会派が提案し続けてきたところであり、都の対応を高く評価しております。
 今後、弁護士の法律相談後の支援活動に関しても費用を補助するなど、経済的支援のさらなる強化を求めます。
 今後、被害者等へのさらなる効果的な支援を行うために、ワンストップで被害者に寄り添ったサポートを行う機能が重要ですが、都の総合相談窓口は、現在一カ所の設置にとどまっており、また、平日のみの開所となっております。来所をちゅうちょされることもあると聞いております。
 そこで、多摩地域への相談窓口の設置など、アクセスの負担を軽減するとともに、関係機関をつなぎ、被害者に寄り添ったサポートを担うハブとなる機能を整えるべきでありますが、知事の見解を伺います。
 我が会派は、誰もががんにかかる可能性がある中で、がん検診など、がんの予防、患者の年齢、性別、心身の状態等に応じた適切な医療や緩和ケアの提供、がん罹患後も就学、就労及び地域社会での生活ができる、がんとの共生等の施策を総合的かつ計画的に推進することをこれまでも強く求めてまいりました。
 また、我が会派では、公益財団法人日本対がん協会を初め、厚生労働省がん対策推進協議会の委員経験者である、認定NPO法人希望の会や一般社団法人CSRプロジェクトの代表ら、がん患者の会五団体とのヒアリングを重ね、がん対策の重要性を共有してまいりました。その中で、これら全ての団体から、都のがん対策のさらなる推進のために、がん対策推進条例の必要性が指摘をされております。
 がん対策推進条例は、四十七都道府県中四十二の道府県で制定されており、未制定は東京都を含む五都県のみであります。
 団体の皆様からは、条例があることで、都だけではなく、さまざまな主体とつながることができる、事業主のがん患者への配慮義務が計画だけでは課せられていないといった課題など、さまざまなことが指摘をされました。
 また、喫緊では、コロナ禍において、がん検診やがん治療などの予防、治療対策の後退が懸念されており、実態把握に基づいた対策が急務であります。
 コロナ禍における取り巻く環境の変化に伴うがん患者の実態把握について、改めて見解を伺うとともに、事業主のがん患者への配慮義務が十分でないといった指摘に対し、どのように事業主等を巻き込んで、実効性あるがんとの共生等の施策を進めていくのか、都の見解を伺います。
 近年、ライフステージに応じたがん対策の推進が注目される中で、我が会派は、AYA世代のがん患者に対する支援をこれまでも要望しており、妊孕性の温存等、多様なニーズに応じた環境整備や負担軽減の支援の必要性を指摘してまいりました。
 AYA世代のがん患者のニーズに応じた妊孕性の温存に対して経費助成などの支援を強化すべきと考えますが、知事の見解を伺います。
 我が会派はかねてより、東京二〇二〇大会はアスリートファーストの視点で大会環境の整備を進めながら、開催を期待している子供たちを初め、多くの都民、国民のための大会であるべきと申し上げてまいりました。また、開催に当たっては、都民、国民の理解が得られる大会であるべきと主張をしてまいりました。
 先日、IOCのバッハ会長が来日され、東京二〇二〇大会の成功に向けた日本側との連携が改めて確認をされましたが、都民、国民の理解が得られる大会の開催に向け、引き続き最大限の取り組みが必要であります。
 都民、国民の理解を得るためには、説明責任の強化を欠かすことができません。議員提案により成立をいたしました東京二〇二〇オリンピック・パラリンピック競技大会に係る文書等の保管及び承継に関する条例は、ことしのマニフェスト大賞において優秀成果賞を受賞いたしました。
 一年延期や新型コロナウイルス感染症対策に伴う変更に関しても、都民、国民に対する説明責任をしっかりと果たしていかなければなりません。特に重要な課題である延期に伴う追加費用について、都民の理解が得られる費用、そして負担割合でなければなりません。IOCや政府による合理的な負担も当然に求めるべきであります。
 東京二〇二〇大会の延期費用の詳細に関し、都民に対する説明責任をしっかり果たすことに加え、都民の理解と共感を得る中で大会の開催を図るべきと考えますが、知事の見解を伺います。
 過日、延期に伴うチケットの払い戻しも先日実施をされました。やむなくチケットの払い戻しをされ、大会観戦を諦めた方が国内外で多数いらっしゃることが想定をされます。そのような国内外の多くの方に対し、映像等で東京大会を体感し、東京大会と東京の魅力を感じることができるようにすべきであります。
 例えば、東京大会や東京、日本の魅力を伝えるVR等を活用したコンテンツの作成や、世界各国への提供、ARによる選手情報の提供や立体音響技術による新たな観戦価値の提供、参加アスリートを中心に東京の魅力を母国で伝えていただき、訪都意欲を喚起するための映像など、さまざまな取り組みが考えられます。
 そこで、最先端技術等も活用しながら、東京二〇二〇大会時を契機に東京の魅力を世界に発信し、世界中の人々に、将来改めて東京に来たいという訪都意欲を喚起する取り組みを進めるべきと考えますが、都の見解をお伺いいたします。
 最後に申し上げます。
 国難というべき、この新型コロナウイルス感染症という危機を克服し、その先にポストコロナの新たな時代を見据え、東京の未来をつくり、都民の安全と安心を守るため、引き続き私ども都民ファーストの会東京都議団は全力を尽くしてまいりますことを改めてお誓いを申し上げ、質問を終わります。
 ご清聴ありがとうございました。(拍手)
〔知事小池百合子君登壇〕

○知事(小池百合子君) 答弁に先立ちまして、一言弔意を申し上げます。
 名誉都民である有馬朗人さんが逝去されました。ここに謹んで哀悼の意を表し、心よりご冥福をお祈りいたします。
 小山くにひこ議員の代表質問にお答えいたします。
 補正予算についてでございます。
 これまで都は、新型コロナウイルス感染症対策として、一兆六千億円を超える補正予算を編成してまいりました。都民の命と健康を守り、感染拡大防止と社会経済活動の両立を図るためには、足元の感染状況を踏まえ、切れ目のない対策を迅速に講じていくことが重要でございます。
 こうした考えのもとで、御会派からの要望も踏まえまして、医療提供体制の強化充実、経済活動と都民生活を支えるセーフティーネットなど、年末年始を含めた万全の対策等を実施するため、総額二千三百八億円の補正予算を編成いたしました。
 具体的には、季節性インフルエンザと新型コロナウイルス感染症の同時流行による診療等の増加を見据えまして、年末年始期間中も診療を継続する医療機関に協力金を支給すること、さらに医療従事者への慰労金の支給や患者受け入れ体制の確保、救急医療機関等における感染拡大防止対策などにつきまして、年度末までに必要となる予算を追加で措置し、医療の最前線の現場をしっかりと支えてまいります。
 また、年末の中小企業の資金需要への備えといたしまして、制度融資をさらに拡充するほか、休業等の影響を受けました方々への生活福祉資金の貸付原資の追加、さらには、失業等に伴い住居を失った方に年末年始の緊急的な一時宿泊場所を確保するなど、さまざまな対策を強化してまいります。
 一方、都内では、感染が急速に拡大しております。重症者数も高い水準で推移するなど、予断を許さない状況にあります。そのため、これ以上の感染拡大を何としても阻止すべく、事業者の皆様には大変なご負担をおかけいたしておりますけれども、先般、特別区及び多摩地域の飲食店等に対しまして営業時間短縮のご協力をお願いするとともに、感染拡大防止協力金をお支払いするための補正予算について専決処分を行いました。
 何よりも大切な都民の命を守り抜くため、これらの取り組みをてこといたしまして、都民、事業者の皆様のご協力をいただきつつ、感染対策短期集中でこの正念場を乗り越えていく決意でございます。
 次に、医療機関、医療従事者への支援についてでございます。
 新型コロナウイルス感染症との闘いの最前線で、日々患者の命を守っていただいている医療従事者の方々は、都民にとりましてかけがえのない財産であります。
 私自身も先日、医療の現場を訪問いたしまして、医療従事者の方々への感謝の気持ちをお伝えいたしました。また、その際にお話もございましたが、通常の診療体制や経営を圧迫することなく、新型コロナウイルス感染症患者等を受け入れるための支援策を講じるよう、厚生労働大臣に直接要望をいたしております。
 都内におきましては、非常に厳しい感染状況が続いて、特に重症者数が高い水準で推移するなど、予断を許さない状況にございます。
 本格的な冬の到来に向けまして、都民の命を守ることを最優先に対策を進めていくためには、その根幹を支える医療機関、医療従事者の方々の負担を抑えられるよう支援することが重要であります。
 都は、新型コロナの患者を受け入れる医療機関が、患者受け入れ用の病床をあらかじめ確保する際の補助や、医療従事者などの特殊勤務手当の支給に対する支援を引き続き行ってまいります。
 さらに、お話の年末年始におきましては、診療、検査体制の確保に万全を期すため、ご協力いただける医療機関への支援に要する経費を今回の補正予算案に計上しております。
 知事といたしまして、都民の命を守り抜くため、医療従事者の方々の負担を抑え、通常の診療体制との両立を図りながら医療提供体制の崩壊を回避できますよう、感染対策短期集中の覚悟であらゆる対策を講じてまいります。
 次に、新型コロナに関する差別解消の取り組みについてでございます。
 新型コロナウイルスに感染された方やそのご家族、医療従事者の方々等への誹謗中傷や不当な差別的扱いは、決して許されるものではありません。また、感染拡大を防ぐためにも、差別や偏見は断じてあってはなりません。
 差別等をなくすためには、都民一人一人が正しい情報に基づいて、冷静な行動をとることが大切であります。このため、都は、人権に配慮した行動をとりますよう、ホームページなどで都民の皆様に呼びかけてまいりました。
 また、闘うべき本当の相手は人ではなくウイルスであることを訴えるため、私自身、動画を通じましてメッセージを発信するとともに、店舗などで掲出していただけますようポスターも作成いたしました。
 加えまして、今月の人権週間キャンペーンでは、まず「広報東京都」十二月号におきまして、第一面の全面に掲載するとともに、テレビCMや電車内広告などを通じまして、コロナ差別解消を働きかける啓発活動を進めているところでございます。
 感染症に関連した差別や偏見があってはならないという人権意識が広く都民に浸透いたしますよう、今後もさまざまな手段を活用いたしまして、繰り返し全力で発信をしてまいります。
 次に、大規模な集団を対象とした検査についてでございます。
 感染拡大防止と経済活動との両立を図る上で、来年の東京二〇二〇大会開催も見据えまして、大規模イベントなどにおけます感染防止対策を推進することは重要であります。
 都は、イベント主催者を初め、事業者が行う感染防止対策の基本的な取り組み例をまとめた感染拡大防止ガイドラインを策定いたしまして、適切な感染防止策の実施を呼びかけております。
 今後、イベントにおけますスクリーニング検査の指針の策定や、大規模イベントなどでのモデル実施も含めまして検討してまいります。
 次に、コロナ禍におけます雇用の創出についてであります。
 感染症の影響が長期化する中で、雇用を維持することが困難となる企業もふえており、多くの方々が解雇や雇いどめで離職を余儀なくされ、先の見えない不安を抱いておられます。
 これまで都は、補正予算の編成を通じまして、マッチングや職業訓練の拡充など、多様な雇用対策を実施してまいりました。今後は、経済の回復のおくれも想定いたしまして、大胆な雇用創出を含む新たな対策を講じていく必要がございます。
 雇用の創出に当たりましては、ITなどの成長産業や高齢社会においてサービス提供を担う介護事業など、東京の持続的な発展を支える分野におきまして、人材を確保、育成していくという視点が重要です。
 都は今後、こうした分野の求人企業を重点的に開拓をいたしまして、トライアルでの派遣就労の機会を大幅に拡充するなど、離職を余儀なくされた方々に大規模な雇用の場を提供する対策を検討いたします。
 これに加えまして、ITや医療、介護などの職業訓練の充実とともに、人手不足の業界団体と連携した新たな就労支援スキームの構築について、あわせて検討を進めてまいります。
 都民生活の基盤となる雇用確保に向けまして、引き続き全力を挙げて取り組んでまいります。
 自殺対策についてであります。
 都内の自殺者数は、本年六月以降、前年と比べまして増加傾向にあります。また、特に女性の自殺者がふえていることに、私は非常に心が痛むところであります。今後も、新型コロナウイルス感染症の影響による雇用情勢の悪化などによりまして、自殺リスクの高まりが懸念されております。
 自殺の背景には、就労や働き方の問題を初め、健康問題や経済問題などさまざまな要因が複雑に絡み合っております。
 都はこれまで、福祉、医療、経済、教育などの関係機関や区市町村などから成ります自殺総合対策東京会議で、コロナ禍におけます自殺の未然防止策の検討を重ねたところであります。その結果を踏まえまして、六月にSNS相談と電話相談の体制を強化するとともに、失業などの自殺の背景となる相談に対しまして、相談者の悩みに応じた支援策を案内するなどの取り組みを実施しております。
 今後、悩みを抱える方を社会全体で支える取り組みや相談事業の拡充、普及啓発の強化など、都民の心理的な不安に寄り添った対策を検討してまいります。
 さらに、女性の自殺者の数の増加など、都内の自殺の動向も分析をしながら、スピード感を持って施策の強化を図って、区市町村や労働相談窓口などの関係機関と一丸となって、都民のかけがえのない命を守る取り組みを推進してまいります。
 コロナ禍における町会、自治会への支援についてでございます。
 町会、自治会は、地域コミュニティの中核として、防犯、防災、高齢者見守りなど、都民生活の安全・安心の確保、魅力ある地域づくりにおいて大きな役割を果たしております。
 コロナ禍におきましても、さまざまな工夫を凝らしながら、地域のために活動を続けている町会、自治会に対して敬意を表するところであります。
 一方、三密の回避や会食を控えるなど住民同士の交流が制約されて、地域コミュニティにも大きな影響を及ぼしていることから、人の集まる活動を控えている団体があることも承知をしております。
 このような状況におきましても、町会、自治会が人と人とをつなぐ機能を発揮して、コミュニティの活性化を果たすことが重要であります。
 このため、緊急対策として、新たに町会、自治会が感染防止対策を施しながら地域における感染防止等の普及啓発を円滑に行えるように支援をしてまいります。
 新型コロナウイルス感染症などを踏まえました避難対策についてであります。
 新型コロナウイルス感染拡大が続く中で、大規模災害との複合災害に備えて、避難生活を過ごす住民の安全確保と適切な支援を確実に進める必要がございます。
 都はこれまで、災害時に多くの住民が集まる避難所や一時滞在施設におけます感染防止に向けまして、区市町村に対し、感染症対策に関する留意事項やガイドラインを示してまいりました。
 また、地震や風水害等の災害の状況に応じまして、住民が適切な避難行動をとれますように、在宅避難や縁故避難などの分散避難の重要性について周知を図ってまいりました。
 今後、こうした取り組みを一層加速するため、区市町村の避難所や民間等の一時滞在施設におけます屋内テントの配備など、必要な資材の充実に向けた新たな支援策の検討を進めてまいります。
 さらに、災害時にご自宅や知人宅、ホテルなど避難所以外で避難生活をされる住民に物資や情報など必要な支援が届きますよう、避難者の支援ニーズの把握や行政からの情報発信のあり方などにつきまして、区市町村と連携をいたしまして、検討を進めてまいります。
 災害時における新型コロナウイルス感染症対策と、避難者に対する支援策の充実強化に向けまして、私自身が先頭に立って、全力を挙げて取り組んでまいります。
 仮称デジタル局の設置についてでございます。
 今、戦後最大といわれる危機を迎えている私たちは、都民の命と東京の経済を守る対策を講じることはもとより、その先の未来へと羽ばたくべく、コロナ禍で浮き彫りとなりましたさまざまな課題へ果敢に取り組んでいかなければなりません。
 とりわけ、都庁のDXの実現は、行政サービスの質、いわゆるQOS、クオリティー・オブ・サービスを飛躍的に向上させて、東京の明るい未来を切り開く大きな鍵と考えております。
 こうした認識のもとで、都政のデジタル化の旗振り役といたしまして、組織変革への実行力を高めるため、今般、仮称デジタル局の設置準備を開始いたしました。
 新組織では、各局のデジタルサービスを開発から実行段階まで技術的にサポートすることや、デジタルに関する全庁統括、民間を含むICT人材の結集と都庁職員の育成など、前例にとらわれず、新たな取り組みにも挑戦をしてまいります。
 今後、新組織を核といたしまして、長期戦略のてことなる都政の構造改革を推し進めまして、デジタルトランスフォーメーションによります新しい東京の実現を目指してまいります。
 政策評価についてであります。
 新型コロナウイルス感染症が急速に拡大している中で、今なすべきことは、感染拡大の封じ込めと疲弊した経済を立て直し、明るい未来へと力強く進むため、歩むための活力、希望を取り戻すことであります。
 そのためには、制度や仕組みの根本にまでさかのぼった都政の構造改革を強力に進め、東京がさらなる進化を遂げるため、新しい成長を実現すべく、取り組みを推進していくことが重要であります。
 こうした考えのもと、ワイズスペンディングの取り組みを一層深化させていくため、成果指標の視点を取り入れた政策評価と、予算編成と密接に連動している事業評価とを一体的な取り組みとして、新たに実施をいたします。
 この取り組みで、一つ一つの事業が成果指標の達成に向けましてどのような効果を与えているのか多面的に検証することで、事業内容や仕事の進め方の見直しにつなげまして、都政の行政サービスの質、いわゆるQOS、クオリティー・オブ・サービスを飛躍的に向上させてまいります。
 スマート東京についてであります。
 都民の誰もが快適な生活を送ることのできる、活力に満ちたスマート東京を実現するためには、東京のデジタルトランスフォーメーションの実現が重要な鍵となります。
 デジタル化の推進に当たりまして、都民にデジタル化の必要性や意義を理解していただくためには、都民に分かりやすくしっかりと伝え、実感してもらうことが必要であります。
 都はこれまでも、申請手続のデジタル化への取り組みや、都民からの問い合わせへのチャットボットの導入、ICTを活用した遠隔手話通訳などを行うなど、都民一人一人にアプローチするデジタル技術を活用した取り組みを実施してまいりました。
 今後は新たに、都民が5GやICTなどを活用したサービスを実感、体験できますアウトリーチ型のイベントの開催のほか、利用者それぞれのニーズに応じた情報提供や、オンラインによる行政手続窓口などの機能を備えましたポータルサイトの構築など、都民のQOSの向上を目指す取り組みを検討してまいります。
 都民の皆様が、スマート家電などでデジタル活用による生活の変化、向上を体験、実感していただけますよう、都民生活に直結する身近な取り組みを新たに実施し、東京のデジタルトランスフォーメーションを加速してまいります。
 環境分野などにおける産業の育成であります。
 近年の気候変動は深刻さを増しており、甚大な自然災害の発生や記録的な猛暑など、私たちの身近な生活にもその影響が及んでおります。また、新型コロナウイルス感染症という新たな危機にも見舞われており、これまでに経験したことのない難局に直面をいたしております。
 東京には優れた技術力、アイデアを持つ中小企業やスタートアップが数多く集積しております。そして、社会課題の解決を図るため、こうした企業の力を活用することは有効であります。
 そのため、都は現在、環境や医療など社会的ニーズの高い分野における中小企業の育成に向けまして、大企業や大学との連携によってイノベーションを促進するとともに、環境改善や感染症対策に資する新製品などの開発を資金面や技術面から一貫して支援をしております。
 また、完成した製品などの販路拡大が重要で、マーケティング戦略の策定に対するサポートの充実や、新たな商談機会の創出に取り組んでまいります。
 こうした支援に加えまして、省エネ促進税制の活用によりまして、環境性能に優れた製品等の導入促進を図っており、今後新たに環境分野等の新製品や新サービスを都が導入しまして、その効果を普及させる取り組みを検討してまいります。
 東京が直面するさまざまな社会課題を産業の力で克服して、将来に向けて輝き続ける都市東京を実現してまいります。
 水素エネルギーのさらなる利用拡大についてであります。
 水素エネルギーは、エネルギー供給の多様化に資するほか、大規模、長期間のエネルギー貯蔵が可能であります。再生可能エネルギー大量導入時の調整力として期待されるなど、将来の脱炭素社会実現の柱となるものであります。
 現在は、水素エネルギーの普及に向けまして、初期需要の創出が必要な段階であることから、都は一台当たりの水素充填量が大きい燃料電池バスの普及に力を入れておりまして、今後一層の導入を促すため、コスト面での課題を軽減する方策を検討しております。
 また、燃料電池バス導入を検討しているバス事業者の営業所がある区市などと水素ステーション整備に向けた協議を進めるとともに、ガソリンスタンドへの水素ステーションの併設などに向けまして、事業者への働きかけを積極的に行いながら、民間事業者による新たな投資を呼び込んでまいります。
 あわせて、水素ステーションの整備に係る規制をガソリンスタンド並みに近づけるべく、国に対して提案要求を行っておりまして、新たな規制緩和への動きも見られるところであります。
 さらに、大会後の選手村では、環境先進都市のモデルとして、東京二〇二〇大会後のレガシーとなるまちの形成に向けまして、民間事業者と連携して水素ステーションを整備して、車両への供給に加えて、実用段階では日本初となるパイプラインによる各街区への水素供給を行って、発電した電力を住宅の共用部などで活用してまいります。
 こうした取り組みによって、脱炭素社会の実現に向け、サステーナブルリカバリーの視点も踏まえ、水素関連市場の活性化を促しながら、水素エネルギーの利用拡大を図ってまいります。
 自動車等の脱炭素化に向けた取り組みについてでございます。
 世界のCO2排出のうち運輸セクターが約二割を占めております。そして、その多くは自動車等に由来することから、これらのゼロエミッション化を進めることが、気候変動に立ち向かう世界の大都市共通の責務でございます。
 都はこれまで、二〇三〇年までに都内乗用車新車販売の五〇%ZEV化を目指しまして、電気自動車や燃料電池自動車等の購入費補助やインフラ整備に対する支援など、さまざまな普及促進策を展開しております。ここ数カ月、世界の各国や都市に加えまして我が国におきましても、自動車のゼロエミッション化に向けました動きの強化や前倒しが相次いでおります。
 こうした中、新たに都は、都内で新車販売されます乗用車を二〇三〇年までに、二輪車を二〇三五年までに一〇〇%非ガソリン化することを目指しまして、世界の潮流を牽引してまいります。
 このため、電気自動車のF1と呼ばれますフォーミュラEや燃料電池自動車、電動二輪車を用いた世界的なレースの開催など、象徴的な取り組みを通じまして、ゼロエミッションビークルの意義について都民に訴えかけ、ムーブメントを起こしてまいります。
 国や自動車メーカー等と連携をいたしまして、都が率先的な行動を加速することで、二〇五〇年のゼロエミッション東京という目指すべき未来の実現に向けまして、新たな産業の革命ともいえます自動車等のゼロエミッション化を強力に推し進めてまいります。
 都立大学の国際化についてのお尋ねがございました。
 グローバル社会で活躍できる人材をいかに育成、輩出していくか、この課題に正面から取り組むことこそ、東京が世界の都市間競争に打ち勝つための重要な鍵となります。
 その担い手でもある都立大学では、これまでも、六十を超える海外大学との交換留学はもとより、大学院におけます秋入学の実施や、留学を必修とする国際副専攻コースの設置など、国際感覚あふれる人材の輩出に努めてまいりました。
 一方で、経済のグローバル化やデジタル技術の急速な進展、成長著しいアジア新興国の台頭など、国際情勢はもとより、一層厳しさを増しておりまして、従来の延長線上の取り組みでは世界の潮流から取り残されてしまいます。
 こうした強い危機意識を持ちまして、グローバルスタンダードな教育環境の整備や、早期に国際性を身につけることができる魅力的なカリキュラムの構築など、都立大学の国際競争力の抜本的強化に向けました改革に取り組んでいくことが重要であります。
 そのため、今後、英語で学位が取得できるカリキュラムの整備拡充を初め、優秀な留学生などの確保を見据えました学部における秋入学導入に向け検討してまいります。また、政治、経済、文化などの各分野における世界の最新動向を肌で感じ、グローバル社会で求められる教養を学ぶ新たな授業の企画にも取り組んでおります。
 都立大学を世界水準の大学へと進化させ、東京、そして日本の成長を支える人材の育成、輩出に貢献できますよう、都は大学の取り組みを全力で支援してまいります。
 若手アーティストへの支援についてであります。
 都がコロナ禍で行ったアートにエールを!東京プロジェクトにおきましては、音楽、演劇、映像、美術、伝統芸能など、幅広い分野で才能あるアーティストが参加しております。この中には、東京の未来を担う原石ともいえるアーティストの創作が多数見受けられました。
 こうした原石を磨いて、担い手の裾野を広げていく取り組みが必要であり、新鮮な感性を持つアーティストたちの潜在的な力を伸ばす環境づくりが重要であります。
 活動歴の浅い若手アーティストは、活動資金の調達も難しく、活躍の場も限られています。今後、新たに必要な活動費の助成に加えまして、都のイベント等への出演や、経理などの事業者としての必要な知識を習得できる機会を提供するなど、パッケージとしての支援を検討してまいります。
 こうした取り組みによりまして、若手アーティストにエールを送って、芸術文化都市東京の魅力を高めてまいります。
 地表面陥没を受けた都の対応でございます。
 今回の陥没と外環工事との因果関係は不明でございますが、国など事業者が原因究明に向けて取り組んでおります。
 沿線住民の方々の不安を払拭することは重要であると認識をしておりまして、都は陥没発生後、速やかに事業者に対しまして早期の原因究明、そして住民の不安払拭に向けた丁寧な説明や対応などを要望して、私みずから赤羽大臣に要請もしたところでございます。
 その後も、都は、事業者からの状況報告の機会におきまして、要請を重ねております。
 現在、事業者が現地におきまして重点的な監視を行いつつ、調査範囲を拡大し、ボーリング調査などを進めており、その結果を踏まえ、速やかに有識者委員会で原因等について議論が行われる予定でございます。
 都は、外環道の必要性は変わらないと認識をしておりまして、引き続き、国など事業者に対しまして早期の原因究明と丁寧な説明や対応など、安全・安心を確保するための取り組みを求めてまいります。
 神津島村の星空保護区認定についてのお尋ねがございました。
 神津島の美しい星空を保護する取り組みが国際的にも認められたことを大変うれしく思っております。
 これまで都といたしましても、神津島村の取り組みを東京宝島事業として全面的にサポートしておりまして、七月には私から直接、村長に認定申請に必要な賛同書をお渡しいたしました。
 神津島の美しい星空は、まさにきらりと光る島の宝物であり、この星空保護区認定を都としても積極的に情報発信してまいります。
 これを契機に国内外の多くの方々に神津島の魅力を知っていただくとともに、東京宝島ブランド化の成功事例の一つとなるように、さらに取り組みを後押ししてまいります。
 今後も、島それぞれの積極的な取り組みを支援し、島しょ地域の一層の活性化と持続的な発展につなげてまいります。
 出産、子育てに関する支援についてでございます。
 新型コロナウイルス感染症の感染が拡大し、閉塞的な環境のもとで、不安やストレスを抱えながら乳児を育てているご家庭も多いことと存じます。
 都は、平成二十七年度から、全ての子育て家庭の状況を妊娠期から把握して、継続した支援を行う区市町村を支援しており、今年度から産後の支援を大幅に充実した、とうきょうママパパ応援事業を実施しております。
 また、本年四月の補正予算によりまして、妊婦の新型コロナウイルス感染防止等の観点から、従来の育児パッケージに上乗せをしまして、健診の際の移動支援や衛生資材の提供などを行う区市町村を支援しております。
 こうしたに取り組みに加えまして、コロナ禍のもとで日々懸命に乳児を育てている家庭の負担を軽減するとともに、妊娠、出産を望む家庭を応援するため、さらなる支援策を検討してまいります。
 医療的ケア児の就学後の支援についてであります。
 私は、誰もが自分らしく、生き生きと働き、活躍できる東京を目指しております。
 先日、重い障害のあるお子さんを育てながら就労を続けておられる保護者の方々とお会いして、お話を伺いました。保育所等にお子さんを預けて働いていたが、小学校に入学すると、お子さんが安心して過ごせる放課後の預け先がなく、仕事を続けることが難しいなど、改めてそうしたご家庭の厳しい現状を強く感じたところであります。
 こうした家庭を支援するため、看護師等専門職の手厚い配置や送迎サービスなど、医療的ケア児が放課後の時間を安全に安心して過ごせる場の確保に向けまして、区市町村等のご意見も伺いながら検討を進めております。
 また、現在、国では、令和三年度の障害福祉サービスの報酬改定に向けました検討が進められており、放課後等デイサービスにつきましては、その結果も踏まえまして必要な支援を検討いたします。
 就労を希望する障害児の保護者が子育てと仕事を両立し、安心して働き続けることができる社会の実現に向けまして、引き続き取り組んでまいります。
 犯罪被害者支援における関係機関との連携強化や相談体制の充実についてであります。
 犯罪被害者やそのご家族は、犯罪による直接的な被害に加えて、精神的、経済的に苛酷な状況に置かれており、被害の直後から途切れることのない支援を提供することが重要であります。
 そのため、第四期支援計画の策定に当たりましては、どの関係機関で相談を受けましても適切な支援に結びつけられるような連携体制の構築や、相談窓口へのアクセスの向上が必要であります。
 そこで、都といたしまして、新たに一人一人のニーズの全体像を把握して、必要な支援機関につなぐコーディネーターの配置や、都の総合相談窓口の多摩地域への設置などを検討してまいります。
 こうした方策を通じまして、被害者の方々に一層寄り添った取り組みを推進するとともに、区市町村や民間団体との連携を強化いたしまして、誰もが安心して暮らしていける都市東京の実現に努めてまいります。
 AYA世代のがん患者の支援についてのお尋ねがございました。
 思春期や若年成人のAYA世代のがん患者は、進学や就職、結婚などの時期と治療の時期が重なって、治療の影響による不妊等への対応など、世代特有の多様なニーズがございます。
 生殖機能の温存につきましては、現在さまざまな取り組みが始まっておりますが、患者や家族に知識が不足していること、医療保険の適用外であること、医療機関によって方法や費用が異なることなど課題がございます。
 都はこれまで、AYA世代のがん患者への支援策を検討するため、都内の医療機関や患者、家族を対象とした実態調査や、他の自治体における支援策等についての調査を行ってまいりました。
 これらの調査結果を踏まえまして、AYA世代のがん患者の治療に伴う負担や将来への不安を軽減していけますように、生殖機能温存に係る新たな費用助成制度や、患者の意思決定支援のあり方につきまして検討を進めてまいります。
 大会の延期に伴う経費についてのお尋ねでございます。
 史上初の延期という困難な状況におきまして、大会を成功させるためには、組織委員会、国、東京都の三者がそれぞれの役割を果たしながら、一体となって取り組む必要がございます。今回の合意に際しましては、こうした基本的な考え方を三者が共有した上で、主張すべきことは主張し、協議を行ってまいりました。
 まず、大会運営の主体であります組織委員会は、IOCなどの協力を得まして、大会の簡素化を図り、三百億円の経費削減効果を得て公表するなど、その過程を明らかにしながら取り組んでまいりました。
 さらに、スポンサー収入などによる追加収入の確保を図るなど、収入、支出両面にわたります可能な限りの努力を行ってきており、その中で大枠の合意に基づく経費を負担することといたしました。その上で、今後も経費の削減と収入の確保に取り組んでいくことといたしております。
 また、国は大枠の合意に基づく経費を引き続き負担するとともに、新型コロナウイルス感染症対策関連の経費につきまして、二分の一の負担を基本としつつ、アスリート等の検査体制の整備など、大会の感染症対策の中心的機能を果たすものにつきましては、全額を負担することとしております。
 さらに、国の役割として、関連する諸施策につきましても負担することとなっております。
 都は、開催都市として、大枠の合意や、これまでの関係者間での取り決めに基づく経費、新型コロナウイルス感染症対策関連の経費の一部を負担することといたしました。
 これらをもとに、新型コロナウイルス感染症対策関連の経費九百六十億円、それを除く追加経費一千七百十億円に係る三者の負担額について、明らかにしたところであります。
 また、IOCは、組織委員会に対する支援の充実等のほか、大会開催に不可欠な各国オリンピック委員会、国際競技連盟等への支援を行うこととしています。
 今回の合意を踏まえまして、年内には組織委員会が大会経費バージョンファイブを策定いたしまして、大会経費の全体像を明らかにすることとしております。
 今後も、できる限り丁寧な説明を行うことによって、都民、国民の理解と共感を得られますよう準備を進めてまいります。
 そして、アスリートの方々、ボランティアの皆様、子供たち、そして大会を心待ちにしている全ての人々のために、二〇二〇大会を未来への希望をともす祭典として成功させてまいります。
 なお、その他のご質問につきましては、副知事、教育長、東京都技監及び関係局長からのご答弁とさせていただきます。
〔副知事宮坂学君登壇〕

○副知事(宮坂学君) 官民連携データプラットホームの構築についてお答えします。
 現在、新型コロナウイルス感染症への対応を通じて、社会全体でデータを本格的に利活用する動きが加速しております。都では、データ利活用を重視し、都政の構造改革においてオープンデータ徹底活用プロジェクトを打ち出しました。
 また、都内には、官民問わず膨大な数のデータが存在しておりますが、これらは組織やシステムごとに分断されており、データ同士がつながっておらず、効果的な利活用の妨げとなっております。
 こうした状況を克服するため、官と民とのデータを流通させるかけ橋となるのが官民連携データプラットホームであります。このプラットホームでは、官民のデータを幅広く取り込み、そして、オープンデータとして積極的に利活用できるよう準備を進めております。
 今年度の取り組みとしては、例えば、ウイズコロナ時代の三密回避に向け、混雑情報を収集、配信する企業等、約四十者が集まる施設系混雑ワーキンググループを設置し、そのうち一部事業者とは先行して混雑データを提供する協定を締結するなど、民間との積極的なコミュニティ形成を図っております。
 このように、データ流通を促進する一方、セキュリティーやプライバシーを守り、安心してデータ利活用できる社会としていくことも不可欠であります。
 そこで、外部の専門家を委員としたポリシー策定委員会を設置し、都民に安心していただくためのデータ収集や提供等にかかわるルール整備の検討を進めております。
 今後は、都政の構造改革全体を先導するオープンデータ化などの取り組みをスピード感を持って推進するとともに、広く利用者ニーズを把握するため、アイデアソンやマッチングイベント等の開催を検討するなど、官民で連携したデータ利活用の枠組みをさらに発展させてまいります。
 これらの取り組みを通じて、しっかりと行政や民間が保有するさまざまなデータの流通を加速させるとともに、社会経済状況や国の動向等を踏まえながら、適切な時期にプラットホームの運営組織を立ち上げ、都政のQOS、クオリティー・オブ・サービスの向上につなげてまいります。
〔教育長藤田裕司君登壇〕

○教育長(藤田裕司君) 二点のご質問にお答えをいたします。
 初めに、デジタル教科書やデジタル教材の導入についてでございますが、デジタル教材等は一人一台端末のもとで、習熟度に応じた学習や特別な配慮を必要とする児童生徒の効果的な学習を可能とし、全ての子供の学習意欲や学力の向上に有効でございます。
 こうした教材等の活用に当たりましては、発達段階や各教科の特色に合わせた活用方法、紙の教科書や各種学習教材との組み合わせ方などが、指導上重要となります。
 そのため、都教育委員会は、今年度から都立学校において、デジタル教科書と関連する映像や課題等の一体的な利用、図形の回転による理解促進など、活用研究に着手しております。
 今後、さらに区市町村教育委員会と連携し、小中学校においても学びの充実に向けた効果的な活用方法を研究するなど、実践的な事例を積み重ね、早期の導入に向け取り組んでまいります。
 次に、医療的ケア児等の放課後の過ごし方への支援についてでございますが、医療的ケア児や重症心身障害児を心豊かに健やかに育んでいくためには、関係機関等が互いに連携し、安全・安心な環境づくりを行うことが必要でございます。
 都教育委員会はこれまでも、児童生徒が円滑に放課後等デイサービス事業所に通うことができるよう、事業者と学校との連絡会の設置など、民間事業者等との連携を図ってきたところでございます。
 医療的ケア児等が都立特別支援学校内で放課後を安全に過ごすためには、運営形態のあり方、生活の場として必要となる施設、設備の確保や、ケアを行う人材の専門性等の検討が必要でございます。
 今後、こうした課題も含めて、幅広い観点から医療的ケア児等への支援策のあり方について、関係機関等と連携を図ってまいります。
〔東京都技監上野雄一君登壇〕

○東京都技監(上野雄一君) 三点のご質問にお答えをいたします。
 まず、緑の保全、創出への新たな仕組みについてでございます。
 美しい緑に彩られた都市空間の創出に向けましては、民間活力をより一層生かして、都市づくりのさまざまな機会を捉え、緑を保全、創出していくことが重要でございます。
 都はこれまで、容積緩和を可能とする都市開発諸制度を活用し、開発区域内での質の高い緑を生み出してまいりましたが、広域的観点からの骨格的な緑の強化や、それらに囲まれた地の緑の充実のためにも、民間開発を効果的に誘導していく必要がございます。
 このため、区市町村のマスタープラン等におけます市街地環境向上の観点からの位置づけも踏まえまして、開発区域外においても緑の保全、創出等を促進できますよう、現在、都市開発諸制度の運用の見直しを検討しております。年内を目途に本制度の活用方針等を改定しまして、あらゆる場所で緑を感じられる都市をつくってまいります。
 次に、自転車活用推進計画の改定についてでございます。
 自転車は身近な交通手段の一つでございまして、車中心から人中心の環境に優しいまちづくりを進める上で、自転車を活用していくことは重要でございます。
 さらに、今回のコロナ禍を契機といたしまして、自転車利用環境の一層の充実を図ることが求められております。
 パリやロンドン等、従来から自転車利用を推進しておりました海外主要都市では、コロナ禍を受け、自転車通行空間の整備の前倒し等が進められております。
 都といたしましても、区市町村と連携しまして、通行空間ネットワークの形成や地域ニーズに対応した駐輪場整備の促進、交通安全対策の推進ができますよう、今後、学識経験者を交えて議論を重ね、計画を改定し、コロナ禍も踏まえ、多様なニーズに対応した自転車活用の推進を図ってまいります。
 最後に、東京高速道路、いわゆるKK線についてでございます。
 先般、有識者等から成る検討会から、歩行者中心の公共的空間に再生すべきとの提言を受けまして、都としての取り組み方針を年度内に取りまとめる予定でございます。
 その後さらに、事業化に向けまして、具体的な整備内容や事業スキームなどにつきまして検討、調整を進めてまいります。
 その際、KK線は現在、広域交通を担う首都高と一般道をつなぐ役割などを担っておりますことから、再生の時期を前倒しするためには、それに合わせてKK線の自動車道を廃止しても交通機能の面で支障がないか、十分に検証する必要がございます。
 こうした検討を進めるとともに、周辺まちづくりと連携した段階的整備による一部区間の早期開放も検討するなど、可能な限り早期の空中回廊の創出に向け取り組んでまいります。
〔福祉保健局健康危機管理担当局長初宿和夫君登壇〕

○福祉保健局健康危機管理担当局長(初宿和夫君) 二点のご質問にお答えをいたします。
 まず、新型コロナとインフルエンザの同時流行への備えについてでございますが、都は、本格的な冬の到来に向け、東京iCDCでの議論を踏まえ、医療体制等の強化に取り組んでおります。
 まず、発熱などの症状があり、かかりつけ医がいない方などを対象に、二十四時間体制で相談に応じます東京都発熱相談センターを十月に設置いたしました。
 また、身近な診療所などで新型コロナの診療や検査が適切に受けられるよう、三千二百カ所を超える診療・検査医療機関を指定するとともに、御会派のご要望も踏まえ、検査体制につきましては、民間検査機関等への検査機器の導入支援を行うことで、目標を上回ります一日当たり最大六万八千件の処理能力を確保しております。
 さらに、年末年始の診療、検査体制を確保できますよう、今後、診療等を行う医療機関への新たな協力金を創設し、医師会とも連携しながら体制整備を進めてまいります。
 次に、自宅療養の支援体制についてでございますが、都は、保健所の負担軽減を図りますために、都保健所が管轄いたします多摩地域におきまして、九月からLINEの健康観察アプリを活用しました日々の健康管理や、自宅への食料品の配送など、新型コロナウイルス感染症で、自宅で療養される方の健康面と生活面を一体的に支援しております。
 現在、この取り組みの実施状況を検証し、より効果的な支援に向けた見直しを行いますとともに、保健所を設置しております特別区、八王子市、町田市に対しまして、都の取り組みを説明し、活用に向けました意向調査を実施しております。
 今後、この調査結果を踏まえながら、希望する区市への導入を進めてまいります。
〔総務局長山手斉君登壇〕

○総務局長(山手斉君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、都職員の保健所への派遣についてでございますが、新型コロナ感染症対策の最前線を担う保健所への支援については、これまで保健所支援拠点の設置やトレーサー班の配備など、さまざまな手だてを講じてまいりました。中でも、都職員を全保健所で合計百二十名程度常時派遣しており、保健師の効率的な業務遂行に寄与しております。
 この派遣に関しましては、事前に保健所の意向を把握した上、事業の繁閑を踏まえた計画的な派遣者の選任により、三カ月以上の派遣期間を確保するように努めてまいりました。
 今後、職員の交代時には、通常よりも長い二週間程度の引き継ぎ期間を設け、業務のノウハウを確実に引き継いでまいります。
 また、各保健所の派遣ニーズを定期的に把握し、必要に応じて派遣規模の拡大を含めてしっかりと対応を図り、保健所の持続的な機能発揮を支えてまいります。
 次に、災害時における情報通信技術の活用についてでございますが、災害が頻発し、被害も甚大になる中、最新の情報通信技術をより一層活用し、迅速な応急対策や必要な情報を的確に発信していくことが不可欠でございます。
 都は現在、防災行政無線による災害情報システムを活用し、区市町村等との情報共有を行うとともに、都民が必要とする防災情報の積極的な発信を行っております。
 今後新たに、国や東京消防庁のシステムと連携し、近隣県の道路被害情報や火災発生情報等の入手により、救助部隊の最適なルート選定や物資の効率的な調達、住民の安全な避難に生かしてまいります。
 また、SNS分析ツールを導入し、デマ等の誤情報を排除した正確な情報を迅速に発信してまいります。先端デジタル技術を最大限取り入れ、情報収集力と発信力を強化し、東京の防災力をさらに向上させてまいります。
〔福祉保健局長吉村憲彦君登壇〕

○福祉保健局長(吉村憲彦君) 七点のご質問にお答えいたします。
 まず、検査を受ける方の生活不安についてでございますが、国は、感染症の影響で収入が減少し、生活に困窮した方への支援として、生活福祉資金の特例貸付や生活困窮者自立支援法に基づく住居確保給付金の対象者の拡大などの支援策を実施しております。
 都は、生活福祉資金の貸し付けが円滑に行われるよう、実施主体である東京都社会福祉協議会を支援するとともに、都のホームページで本制度を広く周知しております。
 お話のように、都民が安心して検査を受けられるよう、陽性が判明した場合の生活の不安を軽減することは重要であり、必要な方が生活福祉資金などの支援制度に速やかにつながるよう、今後、制度の内容や相談窓口などについて、SNS等の多様な媒体の活用や、都民と直接接する保健所等関係機関との連携などにより、さらなる周知を図ってまいります。
 次に、生活困窮者への支援についてでございますが、都は、新型コロナウイルス感染症の影響で収入が減少した方等に、生活福祉資金の特例貸付が確実に行われるよう、必要な貸付原資を確保してまいりました。
 また、ネットカフェの利用者等が住宅に困窮した際、ビジネスホテルや一時利用住宅を提供できるよう、TOKYOチャレンジネットを活用しております。
 今回の補正予算案には、年末年始に向けて、当面必要となる生活福祉資金の貸付原資を追加するとともに、失業等により住居を失った方に、一時的な宿泊場所として最大千室を提供するための経費を計上しております。
 今後、こうした支援が有効に利用されるよう、予算成立後、速やかにホームページやSNS等により広く周知するとともに、区市や関係機関とも連携し、居住の場の確保など、自立に向けた支援に取り組んでまいります。
 次に、在宅高齢者への支援についてでございますが、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴う外出自粛により、高齢者の心身機能の低下が危惧されております。
 このため、都は、新型コロナウイルス感染症の感染を防ぎながら、高齢者が適度な運動や十分な栄養摂取など健康的な生活習慣を保てるような、簡単な体操などを紹介した動画や、社会参加の際の感染症対策をわかりやすく示したリーフレットなどにより、普及啓発を行っております。
 また、従来の面会や戸別訪問など、対面を前提とした見守り活動が困難となっているため、非接触型の見守りなどの地域での実践を踏まえ、コロナ禍における見守り方法について新たに検討を開始いたしました。
 今後、こうした課題に対するオンラインツールの活用支援も検討し、在宅高齢者が安心して暮らせるよう取り組みを進めてまいります。
 次に、子供食堂への支援についてでございますが、新型コロナウイルスの感染拡大により、子供食堂を開催することが難しくなったことから、都は、緊急対策として、家に閉じこもりがちな子供やその保護者を対象に、調理した弁当や食材の宅配などを行う場合にも、区市町村を通じて支援することといたしました。
 お話のように、子供食堂は食事の提供を通じて家庭の生活状況を把握することができ、必要に応じて支援につなげる役割を担うことが期待されております。
 こうした役割を十分に果たしてもらうには、子供や保護者と接するスタッフが虐待の予防等に関する知識を習得できるよう支援することが必要であり、今後、子供と家庭に対する地域の見守り機能を一層強化できるよう、子供食堂への支援の拡充を検討してまいります。
 次に、児童虐待の未然防止、重篤化防止についてでございますが、都は、援助や見守りが必要な家庭を早期に発見して、適切な支援につなげるため、全ての子育て家庭の状況を妊娠期から把握し、切れ目のない支援を行うとうきょうママパパ応援事業や、子育て広場等での育児相談など、区市町村のさまざまな取り組みを支援しております。
 本年七月に立ち上げた児童福祉審議会専門部会では、子育て支援サービスの充実とともに、区市町村と連携して予防的支援のモデルを確立すべきとの意見や、虐待の早期対応強化のため、子供家庭支援センター内に児童相談所のサテライトオフィス設置を推進し、都と区市町村の連携を一層強化すべきなどの意見が出されました。
 今後、こうした議論も踏まえ、虐待の未然防止、重篤化防止に向けた具体的な取り組みについて検討してまいります。
 次に、乳幼児揺さぶられ症候群についてでございますが、児童相談所は、医療機関から揺さぶられによる虐待疑いの通告を受けた際には、医師や保護者から受傷原因等の情報を収集するほか、小児科、脳神経外科等によるセカンドオピニオンなどにより、虐待に該当するかどうかについて丁寧な調査と慎重な判断を行っております。
 また、都は昨年度、児童の福祉実現のための適切な一時保護に向けた考え方を示した要領で、保護を必要最小限の期間とする旨を明示するとともに、児童相談所長会で乳幼児揺さぶられ症候群に係る対応を改めて確認いたしました。
 こうしたことを踏まえ、一時保護委託中であっても、個々の状況に応じて面会交流を進めるとともに、保護者に調査の進捗状況や子供の健康状態を伝えるなど、子供と保護者の愛着形成に配慮した丁寧な対応を行ってまいります。
 最後に、がんとの共生等による推進についてでございますが、都はこれまで、がん患者の治療と仕事の両立を推進するため、がん治療の基礎知識などをまとめた企業向けハンドブックや社員研修用のDVDを作成し配布するなど、事業者への働きかけを行ってまいりました。
 今般の新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴い、テレワークや時差出勤など就労形態にも変化が見られ、がん患者の受療行動に影響が生じていることが想定されることから、今年度中に、がん診療連携拠点病院等でその実態を調査いたします。
 その調査結果を踏まえ、東京都がん対策推進協議会の就労支援ワーキンググループで、がん患者が治療を受けながらその人らしく働き続けられるよう、新たな支援策等を検討してまいります。
〔産業労働局長村松明典君登壇〕

○産業労働局長(村松明典君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、中小企業への感染症に係る支援策についてですが、感染が再び拡大し、都内経済の回復におくれが生じる中、感染防止策を講じた上で事業の継続を図る中小企業への支援が極めて重要となっております。
 これまで都は、感染症防止ガイドラインに基づく事業者の取り組みに対する支援や、飲食店が宅配等のサービスを開始する上で必要となる経費の助成など、感染症防止と経済活動の両立に向けた支援を強化しつつ、事業実施期間も延長してきたところでございます。
 今後、都内経済の立て直しに向けては、こうした感染症に対応した取り組みを数多くの中小企業に浸透させていく必要があることから、事業実施期間の再度の延長や、感染状況に応じて適切に支援を実施するための措置について検討してまいります。
 次に、大会を契機とした東京の魅力発信についてですが、東京二〇二〇大会は、コロナ禍後、世界で初めて開催されるメガイベントであり、開催都市東京の魅力を広く世界に発信するチャンスでございます。
 都はこれまでも、三百六十度動画などの最新技術を積極的に取り入れながら、東京の豊かな観光資源を効果的に発信してまいりました。
 今後はさらに、競技会場周辺及び都内各地の魅力の紹介や、バリアフリー観光ルートを疑似体験できる映像の作成などによりまして、海外でもオンラインで東京の観光を楽しめる取り組みを検討いたします。
 また、VR等、新技術などを活用したオンラインツアーを造成する事業者の取り組みも支援してまいります。
 大会への注目度を活用しながら、東京の魅力や徹底した感染防止対策を国内外に広く発信することで、訪都意欲の喚起につなげてまいります。
〔水道局長浜佳葉子君登壇〕

○水道局長(浜佳葉子君) 水道、下水道料金の支払い猶予についてでございますが、都では、新型コロナウイルス感染症の拡大による経済への影響が依然として懸念されている状況を踏まえ、本年十一月十六日から支払い猶予の新規受け付けを再開いたしました。
 この制度を、支援を必要としているお客様に確実に知っていただくため、報道機関を通じた広報や、局ホームページ及びSNSでの周知を行ったほか、今後、「広報東京都」や検針票のPR欄も活用し、広く周知してまいります。
 また、水道局の営業所等におきましても、制度を個別に案内するなど、きめ細かな周知も実施しております。
 さらに、猶予期間終了後の支払いにつきましても、期間一年以内の分割支払いなど、お客様の状況等を踏まえた個別の相談に応じることとしており、引き続き、お客様に寄り添って対応してまいります。
〔消防総監安藤俊雄君登壇〕

○消防総監(安藤俊雄君) 特別区消防団の災害情報の共有についてでございますが、災害発生時に消防団が効果的に活動を実施するためには、団本部及び分団本部との情報共有体制が重要であると認識しております。
 このため、東京消防庁では、分団本部施設等にモバイルWi-Fiを整備し、携帯型端末の活用により、災害現場の状況やインターネット等から収集した情報を団本部と分団本部間で共有することで、効果的な指揮及び分団活動に反映できる体制について検討しております。
 今後、これらの検討を踏まえ、より安全かつ効果的な消防団活動を実施するための災害情報の収集及び共有体制の構築に取り組んでまいります。
〔戦略政策情報推進本部長寺崎久明君登壇〕

○戦略政策情報推進本部長(寺崎久明君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、都保有アセットのさらなる開放についてでございますが、都は、通信事業者による5G環境の早期構築を図るため、積極的に都有施設の開放をすることで、つながる東京の実現に向けましてアンテナ基地局の設置を後押ししております。
 通信事業者からは、こうした都独自の取り組みが、5Gネットワーク構築をスピード感を持って進める上で効果的であるとのご意見をいただいております。
 今後、ネットワーク構築の上でかなめとなるエリアにつきましては、アセットの開放をさらに強力に推し進めてまいります。
 具体的には、西新宿エリアの工作物のトライアル設置における耐荷重等の検証も踏まえつつ、新たに、このエリア以外におきまして、通信事業者からニーズの高いターミナル駅周辺などの街路灯や地下鉄出入り口等の開放に向け、関係局と検討を進めてまいります。
 次に、高齢者等のデジタル対応支援についてでございますが、デジタル社会の実現に向けましては、ICTを活用していく中で、高齢者を含む全ての方が、その便益を享受できることが求められております。
 そのためには、デジタル化の推進と同時に、格差の是正に取り組んでいく必要がございます。また、その対策につきましても、来年四月の条例施行を待つことなく、今年度からシームレスに対応していくことが重要でございます。
 このため、高齢者等に身近なサービスを提供する区市町村との連携を視野に入れ、今年度中に自治体の先駆的な取り組み等についてヒアリングなどを実施し、自治体の手続の電子化の取り組みにおきまして、来年度早期に効果的な支援策の実施ができますよう検討を前倒しで行ってまいります。
 今後、ICTの積極的な活用と高齢者等への支援を両輪といたしまして、スピード感を持ってデジタル化に取り組んでまいります。
〔環境局長栗岡祥一君登壇〕

○環境局長(栗岡祥一君) スマートエネルギーマネジメントを通じた再生可能エネルギーの普及についてでございますが、再エネ大量導入時代を見据えると、電力の送配電網に大きな負担をかけることなく、地域の再エネを無駄なく活用するエネルギーシェアリングの推進が重要でございます。
 そのため、都は今年度、地域やエネルギー需給等の特性を踏まえまして、商業施設や大学などで太陽光パネルや蓄電池、EVなどの組み合わせにより、電力の最適な需給調整を行うバーチャル・パワー・プラントなど、新たな技術の活用について、実現可能性調査を行っているところでございます。
 今後、新たにこうした技術を活用しまして、防災性向上にも資する地域での再エネシェアリングの実現に向けた検討を行ってまいります。
 このような取り組みを通じまして、将来の地域RE一〇〇の実現に向け、再エネの効率的な利用と普及拡大を進めてまいります。
〔住宅政策本部長榎本雅人君登壇〕

○住宅政策本部長(榎本雅人君) 空き家対策の推進についてでございますが、空き家対策を進めるためには、地域の特性を踏まえた区市町村の取り組みを効果的に支援するとともに、NPO法人や企業等、多様な事業主体との連携が重要でございます。
 このため、都は、区市町村による実態調査や計画策定、改修等を支援するとともに、今年度から、民間事業者等が取り組む空き家対策に直接補助する事業を開始いたしました。
 今後は、区市町村への補助要件の緩和など、より活用しやすい制度へ見直してまいります。
 さらに、民間事業者等と連携し、空き家の活用希望者を所有者とマッチングする仕組みの整備や、テレワークに対応したコワーキングスペースなど新たな働き方の推進に資する活用への支援等を検討してまいります。
 こうした取り組みを通じ、多様な主体と一層緊密に連携し、空き家対策を重層的に展開してまいります。
〔都民安全推進本部長國枝治男君登壇〕

○都民安全推進本部長(國枝治男君) 新たな利用形態を踏まえた自転車安全対策についてですが、コロナ禍により、自転車の事業利用に係る事故が増加し、死亡事故も発生するなど、自転車の安全対策は極めて重大な課題であります。
 都は、フードデリバリーを含む事業者向けの自転車安全利用に関するセミナーを開催するなど、個別事業者の安全確保に向けた取り組みを支援しております。
 加えて、デリバリー事業者の団体に対し、交通安全に関する情報提供を行うなど、業界全体の安全意識の向上も促進しております。
 今後は、警視庁等と連携し、実際に配達に従事する者への実技指導を伴う講習会を継続して開催することなど、実効性のある対策を事業者とともに引き続き検討してまいります。
 さらには、デリバリーの従事者一人一人の安全な自転車利用が着実に進むよう、さまざまな手段、媒体を活用し、自転車の安全対策を強力に推進してまいります。
〔建設局長中島高志君登壇〕

○建設局長(中島高志君) 道路の景観整備についてでございますが、快適な道路環境を創出し、美しさや潤いのある道路づくりを進めるため、道路の景観整備は重要でございます。
 お話のとおり、近年、都市再生などによる個性的で魅力的なまちづくりが進められたことで、まち並みと調和した道路の修景が求められており、新たに東京ストリートヒューマンファースト事業に取り組むことといたしました。
 具体的には、日比谷通りや府中街道等の十九路線におきまして、沿道や地域のまちづくりの状況に合わせ、歩道舗装、道路照明等を洗練されたデザインにより整備してまいります。加えて、透水性ブロックやLED照明の採用により環境にも配慮いたします。
 今後、パブリックコメントを経て整備計画を策定いたしまして、多様な人々が集う首都東京にふさわしい、快適で魅力ある道空間の創出に取り組んでまいります。
〔港湾局長古谷ひろみ君登壇〕

○港湾局長(古谷ひろみ君) 海の森の魅力の創出についてでございますが、海の森は、都民との協働により森づくりを進めており、都心からほど近く、海の眺望を楽しめる自然豊かな公園として、東京二〇二〇大会後の開園を目指し整備を進めております。
 開園後は、東京二〇二〇大会のレガシーとなります水上競技場とも連携し、多くの方々が来訪するにぎわいの拠点として、その魅力を高めていくことが重要でございます。
 そのため、海の森の理念に賛同する企業、団体のアイデアやノウハウを最大限活用しながら、環境学習から大規模な音楽フェスまで、多様で魅力的なイベントを開催するなど、このエリアのにぎわい向上を図ってまいります。
 あわせて、開園に向け、誰もが来訪しやすい環境となりますよう、舟運を活用したアクセスの向上に取り組んでまいります。

○議長(石川良一君) この際、議事の都合により、おおむね二十分間休憩いたします。
   午後三時十五分休憩

   午後三時三十五分開議
○議長(石川良一君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 質問を続行いたします。
 百二十一番三宅正彦君
〔百二十一番三宅正彦君登壇〕

○百二十一番(三宅正彦君) 初めに、世界の天文学史上特筆すべきニュートリノを初めて立証した名誉都民の小柴昌俊さんが、去る十一月十二日に逝去されました。また、元東大学長で文部相などを務めた物理学者で名誉都民の有馬朗人さんが、十二月六日に逝去されました。ここに謹んで哀悼の意を表し、心よりご冥福をお祈りいたします。
 今、新型コロナウイルス感染症の猛威が世界を大きく変容させ、その終息に向けて各国で懸命の取り組みが続いています。我が国は、コロナ第三波の渦中にあり、国民は未経験の日常に果断に取り組まざるを得ない状況が続いています。
 また、記録的な豪雨、台風により、毎年のように甚大な被害が発生し、コロナ禍が足かせとなって災害からの復興、再建も厳しい道のりとなっています。
 コロナ感染防止と経済回復は車の両輪です。我が党は、菅総理率いる国を初め、区市町村、各種団体、そして都民の皆様としっかり連携して、首都東京の持続的発展に向け、全力で取り組んでまいります。
 こうした視点に立って、令和二年第四回定例会に当たり、東京都議会自民党を代表して質問をいたします。
 最初に、長期戦略について伺います。
 都は現在、今後の都政の長期総合計画である長期戦略の検討を進めていますが、どんなに立派な計画であっても、策定するだけでは絵に描いた餅であり、計画としての意味がありません。行政計画は、都民生活の向上に資するものであり、効果的で実現性の高い施策を盛り込んだものでなくてはなりません。
 昨年、都は、長期戦略の土台となる未来の東京戦略ビジョンを作成しましたが、世の中の動きは複雑で激しく、一年先を見通すことさえ困難な状況です。
 加えて、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大は、計画策定の前提条件となる社会の様相を大きく変貌させました。
 先を見通すことがますます困難な時代の中において、実効性ある長期戦略をどのように策定していくのか、知事の見解を伺います。
 ポストコロナを見据えた都の成長戦略において、国際金融都市東京の実現は大きな鍵を握っています。東京が国際的な金融ハブになることは、百年先も東京が世界と戦える確かな礎を築くことが可能になるからです。
 国際金融情勢が激しく変動している今こそ、東京が国際金融都市としての地位を確立する絶好の機会でもあります。上海、シンガポールなどのアジアの主要都市は、既に国際金融の分野に注力した施策を強力に展開しており、東京も、より迅速かつ強力な取り組みが必要であることはいうまでもありません。
 しかし、これまでの都や産業界の取り組みは、日本で国際金融都市となり得るのは東京しかないとの前提に立脚した楽観的なものであり、我が会派は、こうした危機感から、先般、経済主要団体に対して改めて働きかけを行いました。東京が戦うべき相手はロンドンであり、ニューヨークであるのです。
 東京が世界に冠たる国際金融都市としての地位を確立するためには、これまで以上に危機感とスピード感を持って取り組んでいく必要があります。
 そこで、都は、国際金融都市東京の実現に向け、民間と一体となり、早急に国への働きかけを行うなど取り組みを強化すべきと考えますが、知事の所見を伺います。
 今、世界各国は、ポストコロナ社会における主導権を握るため、ワクチン開発を初めとするイノベーションやデジタルトランスフォーメーションの推進などの国際競争にしのぎを削り、社会の変革を進めています。
 こうした転換期にある今こそ、東京は世界で一番の都市を目指すとともに、全国各地とも連携することで社会改革を進め、日本全体の成長を牽引していかなければなりません。
 新型コロナウイルス感染症を契機に、テレワークの普及拡大などが進み、東京都の人口は七月から四カ月連続で転出超過になるなどの動きも出ています。
 東京は、食料やエネルギーを地方に依存する一方で、大消費地として地方に貢献しており、人材や企業の交流も通じて、東京と地方はかたいきずなで結ばれています。そうした共存共栄の重要性は、ポストコロナ社会においても変わることなく、その取り組みを推し進めていく必要があります。
 そこで、都は、今後のポストコロナにおいて、地方との共存共栄をどのように進めていくのか、知事の見解を伺います。
 また、国境を抱えている東京という観点からお聞きいたします。
 本年十月、都は小笠原・国境離島担当を新設し、同時に知事は複数の大臣と面会されました。組織の新設及び大臣との面会を行った理由や目的のほか、組織新設を踏まえ、航空路の開設も含めて、今後どのように小笠原の諸問題に取り組んでいくのか、知事の見解を伺います。
 さて、来年度に向け、各局の予算要求が示されましたが、コロナによる経済の痛みは大きく、さまざまな業界からも経済支援の要望が高まっています。今年度は約一・八兆円ものコロナ対策を講じていますが、いまだ感染拡大の終息の見通しは立っていません。都民、都内事業者には、社会活動の制約や経済的負担のしわ寄せが積み重なり、将来に対する不安と不信感が募っています。
 先日、構造改革プランも示されましたが、デジタル化への対応や受け売りの言葉を羅列したもので、財政回復への道筋は示されていません。
 我が会派は、都民、事業者の将来に対する不安を払拭すべく、長期戦を見据え、都財政の見通しをいち早く示すことを再三要請してまいりました。
 知事、財政当局は、これからの予算編成をどうするのか早急に示すべきと考えますが、都財政運営のかじ取り役である財務局長に伺います。
 次に、市町村への財政支援について伺います。
 多摩・島しょ地域では、各市町村がこれまでも、人口減少や少子高齢化、インフラの老朽化、頻発する自然災害など多岐にわたる課題の解決に取り組んでおり、市町村の財政負担は年々増しています。
 さらに、コロナ禍の中で、感染症防止と社会経済活動の両立、デジタルトランスフォーメーションの推進など、新たな課題への対応や地域医療の中核を担う公立病院への支援も求められており、市町村の財政負担が今後も増加することは確実な状況です。
 このような課題が山積する一方で、新型コロナウイルス感染症の影響により、地方税収の減少は避けられません。
 市町村は特別区と比べて財政基盤が脆弱であり、市長会、町村会からも、かつて経験したことのない財政危機に陥ることを危惧する声とともに、市町村総合交付金制度の充実強化などのさらなる財政支援を求める訴えが上がっています。
 そこで、市町村への一層の財政支援が必要と考えますが、都の見解を伺います。
 新型コロナウイルス感染症の流行は長期化しており、この先の見通しも不透明な状況にあります。保健所を初め、過重労働の状況を軽減すべく、都は人員の補充に当たってきましたが、既存事業と並行してコロナ対策業務に当たっている職場も多数存在しています。
 感染の兆候が見られた時期からもうすぐ一年が経過する中で、既に職員の長時間労働、メンタルヘルスや他事業への悪影響が懸念されます。
 そこで、感染症への対応が長期化する中、職員への過剰な業務負担や各局事業へのしわ寄せを避けるため、感染症対策に係る執行体制については、さまざまな方策を柔軟に講じていくべきと考えますが、知事の見解を伺います。
 次に、高齢者福祉について質問いたします。
 新型コロナウイルス感染症の流行により、介護事業所等における感染の発生、介護サービスの利用控え、通いの場やサロンの休止など、高齢者を取り巻く環境にはさまざまな影響が生じています。
 都は現在、第八期高齢者保健福祉計画の策定を進めていますが、長期化の可能性や公衆衛生の重要性が改めて問われる中、これまでのコロナ対策の取り組みを踏まえ、検討を進めるべきだと考えますが、見解を伺います。
 今回の営業時間の短縮要請は、感染拡大防止の観点からやむを得ないと理解しますが、飲食店の経営にとっては、年末の書き入れどきに大きな打撃となるものです。その上、事業者は、これから最も資金繰りが厳しい時期を迎えます。
 そうした状況に置かれた中小零細事業者は、国が約七割を負担する感染拡大防止協力金の一刻も早い支給を待ち望んでいます。
 都は、事業者に安心感や希望を与えるために、まず、支給開始時期を明確に示しておくべきです。さらに、金融機関は今月三十日まで営業しており、年末は目いっぱい営業する事業者も少なくありません。
 都には、年内にできる限り多くの事業者の手元に協力金を届けるため、精いっぱい力を尽くすよう求めておきます。
 また、我が会派は、新型コロナウイルス感染症の再拡大や長期化に備え、国による緊急事態宣言以来、これまでに明らかとなった特措法の課題について早急に整理し、法改正もしくは必要な法整備を行うなどの対策を講じるよう政府に強く要望したところです。これからも国の動向を注視してまいります。
 新型コロナウイルス感染症の影響が再び拡大する中、特に宿泊、飲食業などの業種において経営が大きな打撃を受け、そこで働く方々が数多く解雇や雇いどめとなるなど、雇用、就業環境は急速に悪化しています。
 都民が安心して働き続けることができる雇用の確保は重要な課題です。雇用不安を訴える切実な声が、我が党にも多く寄せられており、先般、都に対し、雇用の確保等に向けた緊急要望書を提出しました。
 一方、コロナ禍でも、情報通信産業や介護、建設業などは、これまでと変わらず人手不足が続いており、有効求人倍率を見ても他の業種と比較して高い数値で推移しています。
 今後の再就職支援に当たっては、こうした各業界における雇用環境の特徴に着目した支援が求められており、都は、雇用情勢のさらなる悪化も見据え、コロナ禍で解雇や雇いどめにより仕事を失った方々への支援を強化していくべきと考えますが、見解を伺います。
 都はこれまで、気候変動対策の観点から、省エネの推進、再生可能エネルギーの利用拡大に取り組んできました。この取り組みについては、今後とも、技術革新の状況も踏まえながら、しっかりと進めてもらいたいと思います。
 一方で、東京が持続的に発展するためには、都民、事業者の活動を支えるエネルギー供給の安定化を図ることが不可欠です。また、東京は、大量に消費している電力の大部分を他県からの供給に依存していることから、供給地域への感謝の思いも忘れてはなりません。
 首都として、日本経済の中心地としての責務において、いかなる災害時においても電力が安定的に供給されるよう、国や電気事業者と連携し、都自身においても電力供給の強靭化などを意味する電力レジリエンスを高めていくことが必要です。
 災害時における電力の確保について、知事の見解を伺います。
 近年、全国各地で大規模水害が頻発しています。津波、高潮、内水氾濫、堤防決壊等による爪跡は、今なお深く残っています。
 区部東部低地帯を守るために、堤防の耐震強化等を進めていますが、上流部決壊等による出水では、堤防に囲まれた地域がまるで洗面器のような状態を生み出すことになります。最悪の場合には、二週間もの長期にわたり水が引かない事態になると予想されています。
 復旧活動を行う大前提が排水であり、できれば三日程度での完了を目指すとすれば、排水機能を大幅に強化する必要があります。
 十月に行われた知事ヒアリングにおいても、このことについて江戸川区長から知事に対し、直接要請がありました。
 大規模水害時の復旧に不可欠な、区部東部低地帯の排水機能強化をスピード感を持って進めるべきと考えますが、見解を伺います。
 本年九月には、過去最強といわれた台風第十号の接近により、水害が危惧されました。特に昨年の台風第十九号は、東京都において初めて大雨特別警報が出され、浸水による甚大な被害が発生しました。
 近年頻発するこのような状況を踏まえると、浸水対策はこれまで以上に強力に推進しなければなりませんが、ハード対策に当たっては、コンピューター技術を活用し、より効率的な施策について検討すべきと考えます。
 区部における浸水対策の一層の強化に向けた下水道局の取り組みについて伺います。
 また、多摩地域の流域下水道における雨天時浸入水による浸水被害は、マンホールや道路舗装が破損するなどの被害はもとより、住宅への浸水もあり、対応が求められています。
 効率的、効果的に対応するには、公共下水道を管理する市町村との連携が重要であり、不可欠です。下水道局は、市町村と今後どのように連携して取り組んでいくのか伺います。
 昨年の台風十九号では、秋川を初め、都内各地七つの河川で溢水、そして、ことしも、熊本県の球磨川を初め、九州地方を中心に過去最大を記録するような豪雨によって大規模な浸水被害が発生しました。
 我が会派は、これまで繰り返し主張してきましたが、このような豪雨に対する備えは護岸や調節池等のインフラ整備のみならず、河川の目標整備水準を超える豪雨に対して、都民の避難等に資するソフト面での対策も進めるなど、ハード、ソフト一体となった取り組みを推し進める必要があります。
 そこで、東京都における中小河川の洪水対策、その取り組みについて伺います。
 東京都内には九十八の消防団が組織され、各団員は会社員、自営業、学生、主婦など本来の仕事や学業を持ちながら活動しています。地域に根差し、日ごろは消火、水防活動などの訓練を行い、火災、風水害、震災時には、都民の生命、財産を守るために献身的な活動を行う頼もしい存在です。
 近年、地震や台風などの大規模災害により各地で甚大な被害が発生していますが、地域防災力のかなめである消防団員は減少し続けており、特別区の団員についても、定員に対し充足率は八三%となっており、地域防災力の低下が懸念されています。
 こうした中、特別区消防団の組織力を強化するための方策について、特別区消防団運営委員会に諮問した結果、応急救護訓練や広報活動など、特定の活動や任務に従事する機能別団員の積極的な導入が必要との答申を受けました。
 消防団活動への支援は各団の意向や実情に沿って行うことが前提ですが、特別区消防団員の充足率を向上させるためのこれまでの対応と、そして今回の答申にある機能別団員のさらなる拡充に向けた取り組みについて伺います。
 また、答申には、大規模災害発生時は、平時以上に消防団の総合的な活動力は不可欠であり、消防団活動を支援する人員の確保も必要であることが示されています。そのため、団員OBや医療従事経験者などの避難誘導や救助活動の支援を行う大規模災害団員の導入についても提言されています。
 そこで、首都直下地震などの大規模災害時における消防団の活動力を向上させるための今後の取り組みについても伺います。
 我が会派は、あす起こるかもしれない大地震など自然災害への備えを急ピッチで進めるため、木造家屋密集地域の不燃化、耐震化などの加速や、特定整備路線と防災生活道路の整備を推進するなどの防災対策を提言してきました。
 都も、建築物の耐震診断や耐震改修を促進するため、平成二十八年に東京都耐震改修促進計画を改定し、マンションや戸建てなど住宅については、令和二年度までに耐震化率を九五%以上、令和七年度までに耐震性の不足する住宅をおおむね解消するとの目標を設定しました。
 その中で、戸建て住宅等については、整備地域内での改修への助成や普及啓発に加え、平成三十年度からは、積極的な働きかけを行う区市町村を対象に、整備地域外にも助成を拡大してきました。しかし、令和元年度末における住宅の耐震化率について、平成三十年の住宅・土地統計調査を踏まえた国の推計に基づき算出したところ、九二%と目標達成に至っていないと聞いております。
 いつ起きるかわからない大震災時に都民の命を守るため、戸建て住宅等の耐震化に向けた今後の取り組みについて伺います。
 また、都内の分譲マンションでは、建物の老朽化と居住者の高齢化の二つの老いが進行し、今後の大きな課題となっています。
 都は、この対応として平成三十一年にマンション管理条例を制定し、マンションにかかわる者の協力のもと、管理組合に対して行政が積極的にかかわり、マンションの管理不全を予防して適正な管理を促すよう、本年四月からマンションの管理状況届け出制度を開始しました。
 この届け出制度開始後、届け出の対象となったマンション約一万四千棟のうち、約六千八百棟から届け出があったと仄聞しています。
 届け出制度では、管理組合の有無、修繕積立金の有無や耐震診断の実施状況などの情報の届け出を求めており、これらは都が条例で示したマンションの社会的機能の向上や、良質なマンションストックと良好な居住環境の形成などに向けて、新たな施策を展開していくための基礎的な情報となると考えます。
 そこで、マンション管理状況届け出制度について、都はいまだ届け出を行っていないマンションに対して届け出を促すとともに、届け出制度により把握した個々のマンションの情報を効果的な施策展開に活用していくべきと考えますが、見解を伺います。
 東京都ではこれまで、都市づくりのグランドデザインや未来の東京戦略ビジョンのもと、十年先、二十年先の将来を見据え、活力とゆとりのある高度成熟都市の実現を目標に掲げています。
 一方、近年、MaaSや自動運転を初め、今後の都市のあり方に変革をもたらし得る技術革新が目まぐるしいスピードで進んでいます。
 これまでの都市整備を顧みると、例えば都市計画道路の整備では、事業化から完了まで何十年も要しており、こうした尺度で事業を実施していては、二十年先に目指す都市像の実現はおぼつきません。同時に、でき上がったまちや道路が、その時代の需要に合わないとも限りません。
 本年六月、国土交通省は、道路政策に関する中長期的なビジョンである「二〇四〇年、道路の景色が変わる」を公表しました。このビジョンでは、ポストコロナの新しい生活様式や社会経済の変革を見据えながら、おおむね二十年後の日本社会を念頭に、道路政策を通じて実現を目指す社会像や、その実現に向けた政策の方向性を示しています。
 都においても、スピード感を持って道路整備事業を進めると同時に、自動運転等の先端技術やMaaSなど次世代社会を見据えたまちづくりの観点からも事業に取り組むべきと考えますが、都の見解を伺います。
 昨年の台風では、多摩川等での浸水被害が生じるとともに、日野橋では橋脚が沈下し、約七カ月間にわたる通行どめを余儀なくされるなど、地域住民に多大な不便を強いることになりました。
 都内山間部や島しょ地域は、人の移動や物資の輸送のほとんどが道路を利用し、生活及び産業、経済、文化などの活動振興に重要な社会基盤となっています。自然災害に備えた道路整備はとりわけ重要です。
 山間・島しょ地域の道路整備について取り組み状況を伺います。
 かつての江戸東京は、都市を縦横に流れる川や運河が物流の動脈としての役割を担い、水の都であったといわれていました。多くの文学の舞台ともなった隅田川や多摩川を初め、全国の街道の起点である日本橋、江戸物流の重要河川で舟運によるにぎわいを見せた小名木川など、水辺が人々の生活の中に根差してきました。
 また、近代以降は、東京湾に向けて新たな運河や港が築かれ、世界都市としての東京の発展を支えてきました。
 しかし、陸上輸送が主流になった今、かつての物流としての舟運から、観光、防災としての舟運利用など、改めて水辺の活用の機運が高まっています。
 我が会派では、石原都政以来、関係局との勉強会を重ね、舟運活性化を推進してきました。こうした取り組みを経て、観光を目的とした社会実験のほか、昨年は通勤通学を目的とする社会実験を実施したことは評価しています。
 ハード面については、これまでも防災船着き場の一般開放を進めてきましたが、新規航路拡大のためには、利用できる防災船着き場をふやしていくことや利用者の安全・安心を確保することに加え、車椅子やベビーカーの利用も可能となるよう防災船着き場やその周辺を含めたバリアフリー化を推進していく必要があります。
 舟運の活性化に向けた都の防災船着き場における取り組みについて、見解を伺います。
 オリンピック・パラリンピック大会に関連して質問いたします。
 東京二〇二〇大会は、今、新型コロナという困難に直面しています。しかし、関係者が一丸となって、この難局を乗り越え、大会を成功させることで、世界のきずなを強めるとともに、現在の閉塞感、経済状況を打開する起爆剤になると考えます。
 今こそ東京、日本の力を結集し、コロナ禍にあって開催される東京大会を、五輪史に残る大会とすべきです。世界が新型コロナに揺れ惑うときだからこそ、大会の価値を改めて見詰め直し、開催への歩みを強めなくてはなりません。
 大会の成功に向け、第一に優先すべきコロナ対策については、国主導のもと、調整会議において議論を重ね、先日、中間整理が公表されたところです。開会式まで八カ月を切り、大会は検討から実務的な準備段階に入りました。
 中間整理を踏まえたコロナ対策について、大会までのスケジュール管理も含め、着実に進める必要がありますが、どのように取り組んでいくのか、見解を伺います。
 新型コロナ感染症の終息が見えない中、多くの業界や中小企業の皆様が必死に耐えておられます。大会は、コロナという闇を抜けた先の希望の光であり、経済回復の下支えとなるものです。
 また、海外からの観客を含め、安全・安心な仕組みをつくることは、コロナ禍における先進的なモデルとなり、インバウンドの回復につながるレガシーともなり得ます。大会の成功に不可欠な経費は将来への投資であり、開催都市としての責任を果たす必要があります。追加経費に関する今回の合意は、大会の成功に向けたかたい決意のもと、事務方の協議に始まり、都と国、組織委員会が一体となって取り組んだ成果であり、大きな前進であります。
 今回の合意を踏まえ、この先の困難な道のりをぶれることなく乗り越えていくためには、国内関係者を初め、IOC、IPCなどとも一層連携して取り組む必要があると考えますが、知事の認識を伺います。
 コロナ禍の中で、企業においてはテレワークやオンライン会議の導入が進み、職場環境は大きく変貌しました。また、家庭生活においても外出自粛が求められる中、SNSの利用を初め、物品の売買など、あらゆる場面においてICTを身近に利用する機会がふえています。
 新しい日常のもとにおいては、常に不正アクセスなどの脅威にさらされており、セキュリティー対策の甘さなど、脆弱性をつかれる情報セキュリティーリスクは、急激に広がるネットワーク環境に比例して大きくなってきているともいえます。
 我が会派は、これまでも再三にわたって多面的なサイバーセキュリティー対策の強化を要請してきました。
 コロナ禍において広がり続ける都民の生活インフラとなったネットワーク環境を守ることはもとより、開催が延期された東京二〇二〇大会に向けたサイバー攻撃対策について、どのような対策を講じ、取り組みを行うのか、警視総監の所見を伺います。
 新型コロナウイルスの影響を踏まえた今後の観光振興について伺います。
 見えざる敵である新型コロナウイルスとの長い闘いにより、都内の観光産業は大変厳しい状況にあります。渡航制限により外国人旅行者が大きく減少する中、国のGo Toトラベルを足がかりに、明るい兆しが見え始めた国内旅行も、足元で感染が急拡大したことで、その先行きは不透明な状況となりました。
 東京の観光産業がこの難局を乗り越え、成長軌道へと再び歩みを進めていくためには、まず、産業基盤の強化を図った上で、将来のインバウンド需要の回復も見据えて取り組むことが不可欠です。
 あと一月足らずでオリンピック・パラリンピックイヤーとなります。世界中の選手が困難を乗り越えて集う東京大会は、人類全体の再起と夢や希望の象徴であると同時に、世界に対して東京の観光の復活を示すアピールの場にもなると考えます。
 そこで都は、東京大会とその後を見据えつつ、新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえて、今後の観光振興をどのように進めていくのか、所見を伺います。
 現在、コロナ感染拡大の影響で、多くの学校で従来どおりの修学旅行が行われておらず、大切な教育機会を失った子供たちが多数います。
 しかし、修学旅行の教育的意義や子供たちの気持ちなどを踏まえ、子供たちには貴重な体験の機会が必要であると考えます。文部科学省も三月三十一日まで含め、改めて実施を検討するよう見解を示しました。
 さきの定例会において、我が会派が指摘をしたとおり、都内にはたくさんの観光資源があります。
 例えば、開催を控えたオリンピックで使用する国立競技場もあり、国としても、東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会と調整し、仮設工事に影響させない範囲で、三月ごろまでスタジアムの一部を見学できるようにすると聞いています。
 こうした身近な資源を活用しながら、大切な思い出づくりができるよう、感染症対策を講じつつ、機会を見つけて修学旅行や修学旅行にかわる体験的な活動を実施すべきと考えますが、見解を伺います。
 現在、国においては、三十人学級等の少人数指導体制の計画的な整備に向けた検討が行われています。文部科学省は、今後の児童生徒数の減少に伴う定数減を活用して、一定期間をかけ、計画的、段階的に進めれば、大きな追加的財政負担なく実現が可能であるといっています。
 今般の感染症対応やデジタル社会を生きる子供たちにふさわしい令和の時代の新しい学びを実現するには、一人一人の興味、関心やつまずき等に応じたきめ細やかな指導の充実を図ることが不可欠です。
 日本の未来を担う子供たちのために、今こそ東京都が率先して少人数学級を実現すべきだと考えます。
 都としても、少人数学級の推進に向けた方針を明示するとともに、地域の実情に応じた柔軟な対応が可能となるよう国に対して要請すべきと考えますが、見解を伺います。
 都議会自民党は、新たな社会、ソサエティー五・〇に向けた教育を進めていくため、これまでもICT教育環境整備の重要性を主張してきましたが、今回のコロナ禍を受けて、その重要性はさらに高まっています。
 国も、一人一台端末と高速大容量の通信ネットワークを一体的に整備するGIGAスクール構想の実現に向けた取り組みを加速しているところです。
 こうした観点から、幾つか質問いたします。
 知事が今年度中に策定予定の新たな教育施策大綱において、誰ひとり取り残さない視点に立って、社会全体で子供たちを支え、一人一人に着目した質の高い学びの実現を目指すと聞いています。既に、国のGIGAスクール構想やTOKYOスマート・スクール・プロジェクトの前倒しによって、公立学校の一人一台端末配備は大きく前進しています。
 こうした状況の中、これまでの学びのあり方や授業も、それに対応していかねばなりません。そして当然、これからの教員に求められる力も変化していくことが考えられます。
 そこで教育庁は、今後の子供たちの学びを支える教員の育成にどのように取り組むのか、見解を伺います。
 国の政策と連動して、現在、各自治体において一人一台端末や通信ネットワーク環境の整備が進められていますが、新型コロナウイルス感染症等の緊急時においても、子供たちの学びを保障するべく、都立学校におけるICT環境整備は早急に実現する必要があります。
 聞くところによれば、高等学校における端末整備については、令和二年度に新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金を活用するなどして、一人一台を整備済みとなるところが十二自治体あり、また、計画的に端末整備を進めている自治体も多いようです。
 一方で、都立の高等学校における端末整備は全国平均からもおくれているのが実情です。
 そこで、都立学校の一人一台端末の今後の整備の考え方について伺います。
 あわせて、市区町村の整備状況についても的確に把握し、おくれている自治体があれば促していくことを要望いたします。
 また、一日でも早く生徒のもとへ端末が届くよう、その配備に向けた取り組みを加速させた後には、それにとどまらず、その端末が最大限活用されるよう、校内はもちろん、都立特別支援学校の寄宿舎等においても、通信ネットワーク環境の整備に万全を期すべきと考えますが、見解を伺います。
 公立学校では、GIGAスクール構想による補助を活用し、設置者である自治体の判断で財源を措置することで、一気に環境整備を進めています。
 一方、私立学校では、補助率が二分の一で、設置者の負担が生じるため、公立学校に比べて取り組みがおくれ、公私間格差のさらなる拡大が懸念されています。
 都は、平成二十七年度から私立学校におけるICT教育環境整備に対する支援を行ってきましたが、こうした状況や国との役割分担も踏まえながら、今後も支援を継続するとともに、さらに補助の拡充を図っていくべきと考えますが、見解を伺います。
 次に、都立工業高校の今後のあり方について伺います。
 近年、技術革新が急激に進み、日常のさまざまな場面でAI、IoTなど先端技術を活用した新しい物、サービスが見られるようになるなど、社会は大きな変化を遂げています。
 こうした変化の渦中において、東京のものづくりの基盤を支え続ける中小企業には、IT等による技術革新に対応できる人材がますます必要となります。
 これまで東京の中小企業を支えるものづくり人材を輩出してきた工業高校では、その役割をさらに発展させ、技術革新が加速度的に進んでいく社会で活躍する人材の育成を担うべきと考えます。
 今後の工業高校のあり方について、見解を伺います。
 ネット環境が進む中で、従前より、青少年が架空請求やネットいじめ、迷惑メール、有害サイトなどに巻き込まれ、被害者、加害者となる事件や報道がふえています。
 コロナ禍で日常の生活環境も変化し、ネットやスマホ、またSNSの利用がさらにふえる中、いじめやさまざまなトラブルに対する懸念が広がっています。
 都が開設しているネットのトラブルに関する総合的な窓口、こたエールに寄せられる相談件数は、一昨年と比較しても大幅に増加しており、その内容は、ネットいじめ、ネット依存、名誉毀損、交際、性的トラブルなど多様で深刻な内容も多くなっています。
 ネットやスマホの普及は生活の利便性を飛躍的に向上させる一方で、悪質な誹謗中傷により命を絶つ被害者が出るなど、光と闇の両面が存在します。
 今後も、ネットを利用する機会がますますふえることが見込まれますが、青少年をネット上のトラブルや被害から守るための啓発や対策を一層強化すべきと考えますが、都の見解を伺います。
 本年四月、犯罪被害者等支援条例が施行されましたが、我が党は、被害者の方やそのご家族に対し、行政が丁寧に向き合い、具体的な支援の手だてを講じることが重要であると重ねて指摘してきました。
 被害者の方は身体的、精神的に困難な状況のもと、捜査や裁判、通院、行政への手続などの対応を求められ、生活はまさに一変します。そうした中、仕事や家事、育児、介護などを続けることは容易ではありません。
 だからこそ、被害者の方が日常生活を取り戻していく上で、生活面でのさまざまな支援を提供する区市町村の役割は極めて重要ですが、専門の窓口を置いている自治体も、いまだ一握りであるのが実情です。
 区市町村における取り組みの充実や支援スキルの向上に向けて、都が区市町村をしっかり支えていくべきと考えますが、見解を伺います。
 最後に、都議会最大会派が提唱し、最終的に提案されなかった新型コロナウイルス感染症対策の罰則つき条例案に関連して意見を述べます。
 新型コロナウイルス感染症の感染拡大は、終息の兆しさえ見えず、感染者が拡大し続け、医療機関は逼迫した事態を迎えています。
 一方で、これから年末年始を控え、都民や各種事業者の皆様はさらなる自粛を余儀なくされている状況です。コロナ感染防止策に決定打がない中、コロナに打ちかつという都民の皆様の強い決意と粘り強い取り組みがあるからこそ、感染者数が高どまりとはいえ、東京は現在の状況を維持できています。
 都議会は、こうした都民の皆様の気持ちに寄り添い、浮き足立つことなく、コロナ対策に関する議論を深め、実効性のある、そして都民の皆様から信頼いただける施策を進めていかなければなりません。
 我々都議会自民党は、都民の声を聞き、都民の要請、期待にしっかりと応えるために全力を尽くしていくことをお誓い申し上げ、代表質問を終わります。(拍手)
〔知事小池百合子君登壇〕

○知事(小池百合子君) 三宅正彦議員の代表質問にお答えいたします。
 長期戦略につきまして、我々は今、歴史の大きな転換点に立っております。不確実性が一層増している時代だからこそ、長期的な視点であるべき姿を描き、これまでの延長線ではない大胆な取り組みを推進する必要があります。
 未来の東京戦略ビジョンにおきましては、将来のビジョンを示し、そこから逆算してなすべきことを定めるバックキャストの手法を用いて、戦略やプロジェクトを掲げております。
 一方、目指す姿に到達する道筋ですが、一つではなく、時代や状況の変化に応じて戦略を組みかえていくアジャイルの視点が重要であります。
 新型コロナウイルスという未曽有の危機に直面している今、その厳しい闘いの中で生じた社会の変化や浮き彫りとなった課題を踏まえまして、戦略ビジョンをバージョンアップしてまいります。
 今回、改めて明らかになりました我が国の構造的な課題に対応するため、DX、デジタルトランスフォーメーションをてことして、都政の構造改革を断行いたします。
 また、人々の暮らしや価値観の大きな変化を踏まえまして、人中心のまちづくりや働き方改革の推進など、新しい日常にふさわしい政策や困窮する人々に寄り添った政策を強化いたします。
 具体的な取り組みを幅広く盛り込みました長期戦略として結実させるとともに、目指す未来の実現に向けまして、掲げた政策を推し進め、一つ一つ成果を積み重ねてまいります。
 次に、国際金融都市東京の実現についてのお尋ねがございました。
 世界に冠たる国際金融都市東京を実現していくためには、都として、国や民間と連携し、オール東京で対応することが不可欠であります。
 都は、平成二十九年度に構想を策定以来、さまざまな取り組みを展開してきており、今年度中におきましても、東京進出を検討する海外企業向けに、香港における相談窓口や、東京での調査に係るオフィス賃料等の一部を支援する制度を創設しております。
 また、幅広い民間事業者の参画を得まして、フィンシティー・トーキョーを設立、国内外でのプロモーション活動を実施するなど、民間と一体となった取り組みを展開しております。
 国に対しましては、これまでもさまざまな機会を捉まえまして、税制や規制の見直しに関する要望を行っております。現在、税制につきましては、見直しに向けた具体的な検討が進んでいると聞いております。引き続き、海外の金融系企業や人材の誘致に大きな弾みをつける改革を進めていただきたい。
 まさに今が国際金融都市東京を実現するビッグチャンスであり、ラストチャンスであります。金融関連事業者の集積という強みを有する東京がその持てる魅力を世界に発信するなど、民間と緊密に連携し、取り組みを一層強化してまいります。
 地方との共存共栄の取り組みについてであります。
 東京と全国各地がともに発展していくためには、それぞれの持つ魅力を高め、互いに協力し合うことで、ともに栄え、成長する、共存共栄を図ることが重要であります。
 都はこれまで、大都市としての強みを生かし、全国の中小企業の販路拡大、日本各地の魅力発信、国産木材の需要創出など、全国各地と連携した取り組みを展開しておりまして、未来の東京戦略ビジョンにおきましても、共存共栄の考えを位置づけております。
 また、全国知事会議でも、活力ある地方の実現に向けまして、四十七都道府県が連携し、相互に補完し合って、地域の課題解決に取り組むことを呼びかけております。
 今般のコロナ禍で浮き彫りとなりましたさまざまな課題を解決していくには、デジタルの力も活用しながら、距離と時間を超えてそれぞれの個性や強みをつなぎ、新たな価値を生み出していくことが求められております。
 今後とも、社会の変化を捉まえながら、東京の強みであります集積を生かして、全国各地との連携を深め、東京、そして日本全体の発展につなげてまいります。
 小笠原諸島への取り組みについてのご質問がございました。
 世界有数の海洋国家である我が国の地位を堅持するためには、排他的経済水域の根拠となります我が国最南端、最東端の国境離島である沖ノ鳥島、南鳥島の維持保全は重要であります。
 私は、かねてよりこのことに問題意識を持ち、国境離島という観点も含めまして、小笠原諸島の諸課題に対しまして、これまで以上に精力的に検討を進めていくために、ことしの十月には総務局に新たに人員を配置し、執行体制も強化いたしました。
 この機会を捉えまして、私自身、海洋政策を担う小此木大臣や赤羽国土交通大臣、小泉環境大臣と直接お会いしまして、沖ノ鳥島、南鳥島につきましての緊密な情報共有やネットワーク構築のほか、村民の皆様の切なる願いである航空路の開設に向けましては、都と国との連携協力を要望し、認識を深めることができております。
 今後、国、小笠原村、関係機関などと緊密に連携をしながら、国境離島の維持保全に向けた取り組みと、実現可能な航空路案の検討をさらに前進させるなど、小笠原諸島の振興に力強く取り組んでまいります。
 感染症対策に係る執行体制についてのお尋ねであります。
 都民の命を守るため、そして、感染症対策の最前線で働く医療従事者の方々の負担を抑えるため、感染症対策に係る都の執行体制を着実に整備し、国難に打ちかつための施策を講じていかなければなりません。
 こうした認識のもとで、都は、全庁を挙げた職員の応援体制に加えて、令和二年七月には福祉保健局に感染症対策部を新設して執行体制を大幅に強化しました。
 また、当初、緊急的に職員が担っておりました宿泊療養施設などの業務の一部につきましては、必要な見直しを行いまして、非常勤職員や委託の活用等を実施しております。
 今後、令和三年一月には約二百名の任期付職員を採用いたしまして、事業執行力の強化を図ってまいります。
 引き続き、都政の各事業が円滑に進みますよう、全庁に目配りをいたしまして、状況に応じた機動的な対応を行って、持続可能な執行体制を構築してまいります。
 災害時における電力の確保についてでございます。
 日本の首都であり、電力の大消費地でもあります東京は、都市活動に欠かせない電力の多くを他県からの供給に支えられてきたことを忘れてはいけません。
 このため、都は、電力等を有効に活用する省エネルギーと再生可能エネルギーの地産地消の推進に取り組んでいく責務がございます。
 近年、日本各地で気候変動の影響とされます豪雨や台風によって大規模な停電被害が発生しており、災害時においても電力の確保を図ることは重要であります。
 都内への電力供給につきましては、電気事業者によりまして送電線ルートの二重化、電源の分散立地など供給網が整備され、レジリエンスの強化が図られております。
 私自身、東京電力中央給電指令所を視察した際に、災害時におけます電力供給に向けまして、事業者と連携を図っていくことを確認しております。
 また、都は、国に対しまして、さらなる電力の安定供給にも資する広域的な電力融通の実現について提案要求を行っております。
 さらに、災害時の停電にも対応できますよう、太陽光発電設備や蓄電池、ZEVの導入等を支援しまして、再エネの地産地消にもつながる自立分散型電源の確保を進めております。
 こうした多面的な取り組みを通じまして、災害時におきましても必要な電力が供給される持続可能で防災力の高いゼロエミッション東京を目指してまいります。
 大会の延期に伴う経費についてでございます。
 史上初の延期という困難な状況におきまして、大会を成功させるためには、組織委員会、国、東京都の三者がそれぞれの役割を果たしながら、一体となって取り組む必要がございます。今回の合意に際しましては、こうした基本的な考え方を三者が共有した上で、主張すべきことは主張し、協議を行ってまいりました。
 まず、大会運営の主体である組織委員会は、IOCなどの協力を得まして、大会の簡素化による経費削減に取り組むとともに、スポンサー収入等によります追加収入の確保を図るなど、収入、支出両面にわたります可能な限りの努力を行ってきておりまして、その中で大枠の合意に基づく経費を負担することといたしております。
 また、国は、大枠の合意に基づく経費を引き続き負担するとともに、新型コロナウイルス感染症対策関連の経費について、二分の一の負担を基本としつつ、大会の感染症対策の中心的機能を果たすものにつきましては、全額を負担することとしております。
 さらに、国の役割といたしまして、関連する諸施策につきましても負担することとなっております。
 都は、開催都市として、大枠の合意やこれまでの関係者間での取り決めに基づく経費、新型コロナウイルス感染症対策関連の経費の一部を負担することといたしました。
 これらをもとに新型コロナウイルス感染症対策関連の経費九百六十億円、それを除く追加経費一千七百十億円に係る三者の負担額につきまして、明らかにしたところであります。
 また、IOCは、組織委員会に対する支援の充実等のほか、大会開催に不可欠な各国オリンピック委員会、国際競技連盟等への支援を行うこととしています。
 今後は、今回の三者での合意をもとにいたしまして、引き続き、国、組織委員会を初め、IOC、IPCなど関係者が一層強く連携することによって、延期という困難を乗り越え、大会の成功に向けまして取り組んでまいります。
 なお、その他のご質問につきましては、警視総監、教育長、東京都技監及び関係局長からのご答弁とさせていただきます。
〔警視総監斉藤実君登壇〕

○警視総監(斉藤実君) 警視庁におけるサイバーセキュリティー対策についてであります。
 東京二〇二〇大会では、大会運営の妨害等を目的とするサイバー攻撃の発生が懸念されることから、大会関連事業者等に対する継続的な管理者対策や共同技術訓練等を通じ、官民連携の強化を図っているほか、警視庁サイバー事案対処センターの設置による部門間連携の強化等を推進しております。
 また、コロナ禍で都民や企業のサイバー空間の利用が拡大し、サイバー関連事案の増加が予想されることから、テレワーク時のセキュリティー対策に関する実写版啓発映像等をSNS等により発信しているほか、中小企業へのサイバー攻撃を実機で体験できるセミナーやウエブセミナーなどにより、幅広く注意喚起を実施しております。
 今後も、官民連携や広報啓発活動を継続的に推進するほか、特にインターネット利用率が急増している高齢者への対策に取り組むなど、サイバー関連事案による被害の未然防止を図ってまいります。
〔教育長藤田裕司君登壇〕

○教育長(藤田裕司君) 六点のご質問にお答えいたします。
 初めに、修学旅行等の体験的な活動についてでございますが、修学旅行等の学校行事は、自然や文化に触れる体験を通して、子供たちによりよい人間関係を形成しようとする態度を育むことができる意義のある教育活動でございます。
 都教育委員会は、本年九月に都立学校に対して、来年一月以降に実施予定の修学旅行について、感染症対策を講じることや保護者の理解を得ることなど、安全に実施するための確認事項を示したところでございます。
 また、区市町村教育委員会に対しましては、都立学校の方針の周知とあわせて、ご発言の都立施設を活用して行う日帰り遠足や調べ学習等の代替行事の実施例も示したところでございます。
 今後、修学旅行等の実施への最大限の配慮を求める国の通知も踏まえ、子供たちにとってかけがえのない思い出につながる学校行事を安全に実施できるよう、各学校の工夫した取り組みを支援してまいります。
 次に、少人数学級に関する都の対応についてでございますが、学級編制は、教育の機会均等や全国的な教育水準の維持の観点から、義務教育における一学級の児童生徒数の標準を定める公立義務教育諸学校の学級編制及び教職員定数の標準に関する法律に基づき行うものと考えております。
 全国的には児童生徒数が減少傾向にございますが、都においては、今後も一定期間、増加が見込まれていることから、国に対し、少人数による指導体制の検討に当たっては、必要な教職員定数や教室整備に係る財源を的確に確保するとともに、地域の実情等に応じて柔軟な学級編制や教職員配置が行えるよう要望をいたしております。
 引き続き、国の動向を注視するとともに、学校設置者である区市町村の実情を丁寧に把握してまいります。
 次に、子供たちの学びを支える教員の育成についてでございますが、これからの時代を生きる子供たちには、みずから課題を発見し、情報を的確に選択して解決を目指す力や、他者と協働し、新たな価値を創造する力などを育成していく必要がございます。
 そのためには、ICTを活用しながら一人一人の理解度や進度に応じた個別最適化された学びや、主体的、対話的で深い学びの実現が求められております。
 こうした学びを担う教員には、ICTの特性や強みを生かした授業をつくり上げる力や子供の意欲を引き出す力、子供の成長を見守り支えていく力などがこれまで以上に必要となると考えております。
 今後、都教育委員会は、ICTを活用した授業実践を積み重ねる中で、養成手法を検討し、教員の資質、能力を高めてまいります。
 次に、都立高校の一人一台端末の整備についてでございますが、現在都立高校では、学校配備の端末と生徒所有のスマートフォンなどを併用し、全生徒に学習支援クラウドサービスのアカウントを付与し、学習を進めておりますが、生徒所有の機器の場合、画面の小ささや文書編集のしづらさなど、利用する上での課題が見られるところでございます。
 高校段階の学びに十分対応していくためには、関数や図形などの変化の様子を可視化したり、観察、実験中に動画等を使ってより深く分析、考察したりするなど、学習に適した性能を持つICT機器を活用し、一人一人の興味関心に応じた深い学びや社会とつながる協働的な学びを展開していく必要がございます。
 今後、都教育委員会は、こうした学びを早期に可能とする高校段階の一人一台端末の整備に向け、端末に求められる仕様や整備方法等を検討してまいります。
 次に、都立特別支援学校寄宿舎の通信環境の整備についてでございますが、現在整備を進めている児童生徒一人一台端末を教育活動に最大限活用するためには、都立高校、都立特別支援学校等における校内の通信環境の充実が不可欠でございます。
 そのため、都教育委員会は、今年度、都立学校全体の通信基盤を増強するとともに、特別支援学校七校を含む都立学校八十校で無線LAN設置に先行して着手をいたしたところでございます。
 引き続き、都立学校における無線LAN環境の整備を着実に進めるとともに、学校と一体的に運営される特別支援学校寄宿舎の環境整備についても、学校の実情を踏まえながら検討してまいります。
 最後に、都立工業高校の今後のあり方についてでございますが、技術革新により社会が急速に変化し続ける中、ものづくり分野においては先端技術の活用が必須となります。
 このため、工業高校では、専門的な技術力を基礎として、学び続ける意欲や主体的に取り組む力等の育成に加え、IT等を使いこなす能力を高めていくことが一層重要となっております。
 都教育委員会では、工業教育の充実等に向けた有識者会議を設置し、課題解決型学習の導入や、全工業高校での基礎的なIT、データ学習の展開等について提言を受け、本年度から指導法等の研究開発に着手をしております。
 今後、東京の成長を支える工業高校の将来像と教育内容の充実等についてさらなる検討を進め、高度IT社会を支える人材を輩出する魅力ある工業高校を目指してまいります。
〔東京都技監上野雄一君登壇〕

○東京都技監(上野雄一君) 二点のご質問にお答えをいたします。
 まず、戸建て住宅等の耐震化についてでございます。
 耐震化を促進するためには、高齢化など、さまざまな事情を抱える所有者に丁寧な働きかけを行い、主体的な取り組みを促すことが重要でございます。
 都は、戸建て住宅等の耐震化を加速するため、整備地域外におきまして、平成三十年度から所有者への積極的な働きかけを行う区市町村への支援を拡充いたしました。これによりまして、個別訪問等に取り組む区市が年々増加いたしまして、耐震診断が促進されるなどの効果があらわれております。
 今後、区市町村に対しまして、さらに積極的な個別訪問を促すとともに、訪問する職員等が所有者の事情に応じた適切なアドバイスを行えるよう講習会を実施するなど、技術的支援を充実いたしまして、区市町村の取り組みを一層後押ししてまいります。
 これらによりまして、令和七年度末までに耐震性の不十分な住宅をおおむね解消という目標の達成を目指してまいります。
 次に、自動運転技術を活用した都市づくりについてでございます。
 少子高齢、人口減少社会となります二〇四〇年代に向けまして、道路空間におけるゆとりやにぎわいの創出にも資するよう、自動運転等の先端技術の活用や道路ネットワークの整備を進めていくことが重要でございます。
 都は、自動運転等の社会実装に向け、交通事故の減少や渋滞の緩和等に資する先端技術の展開のあり方と具体の方策につきまして、現在、有識者等から成る検討会を立ち上げ、検討をしております。また、人や物の円滑な移動に資する道路ネットワークの着実な整備を進めております。
 道路の整備状況も勘案しながら、先端技術を有効に活用いたしまして、人や物がスムーズに移動できるとともに、安心してまち歩きが楽しめるような都市づくりにスピード感を持って取り組んでまいります。
〔財務局長潮田勉君登壇〕

○財務局長(潮田勉君) 来年度予算編成についてでありますが、今後、都の財政環境が厳しさを増すことが想定される中にありましても、コロナ禍により疲弊した都民生活や経済の立て直しに向けて、都がなすべき役割を確実に果たしていくことが重要であります。
 具体的には、感染症対策のさらなる強化や東京二〇二〇大会の開催準備に加え、都民や中小事業者のセーフティーネット対策、東京の成長を促す取り組み等に対し、限られた財源を的確に振り向けていくことが必要でございます。
 このため、今後とも事業評価の取り組みを徹底し、必要な見直しを行っていくとともに、これまで培ってきた財政対応力を最大限発揮し、都民生活の安全・安心の確保や、東京のさらなる成長を図る取り組みを財政面から下支えするなど、持続可能な財政運営を行ってまいります。
〔総務局長山手斉君登壇〕

○総務局長(山手斉君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、市町村への財政支援についてでございますが、都はこれまでも、市町村総合交付金により、市町村が実施する各種施策に要する一般財源の不足を補完することで、住民福祉の増進や市町村の健全な財政運営に寄与してまいりました。
 さらに、今年度は、新型コロナウイルス感染症への対応に当たりまして、地域の実情に応じた取り組みを進める市町村を支援するため、総額百億円の特別交付金の交付を行いました。
 また、市町村が円滑な資金繰りを行えるよう、六月には市町村総合交付金の概算交付額の割合を引き上げるなどの取り組みを行ってきました。
 今後とも、市町村のご意見を十分に伺いながら、都財政の状況を踏まえつつ、地域の課題に即した効果的な支援が行えるよう検討してまいります。
 次に、犯罪被害者等に関する区市町村への支援についてでございますが、区市町村は、住民に身近な自治体として多様な施策を実施しており、被害者支援を効果的に進める上で重要な役割を担っていることから、これまで都は、区市町村職員向けに被害者支援に関する研修等を実施してまいりました。
 条例の制定を契機に、さまざまな施策を被害者のニーズに応じて一層適切に提供していく必要がございます。
 そこで、都が、区市町村の職員と連携して被害者の困り事を直接お聞きし、必要な施策を持つ窓口につなぐほか、区市町村の支援担当者の実践力向上のため、事例集の作成やロールプレーイング演習を新たに実施してまいります。
 これらの取り組みにより、都と区市町村が連携して、質の高い被害者支援を行う体制の構築を図ってまいります。
〔福祉保健局長吉村憲彦君登壇〕

○福祉保健局長(吉村憲彦君) コロナ対策を踏まえた高齢者施策に関するご質問にお答えいたします。
 高齢者は感染症による重症化リスクが高いことから、都は介護事業者等の感染対策を支援するため、施設での感染予防策などをわかりやすく紹介する動画や教材を作成するほか、マスクなど衛生資材の提供等を行ってまいりました。
 また、感染者や濃厚接触者が発生した事業所等には、消毒や割り増し手当に要する経費等を補助しているほか、在宅要介護者を緊急一時的に受け入れる体制整備に取り組む区市町村を支援しております。
 介護サービスは、高齢者の生活を維持する上で欠かせないものであり、感染症の流行時にあってもサービスの継続が重要なことから、現在進めております第八期高齢者保健福祉計画の策定に向けた検討の中で、これまでの取り組み等を総括し、今後の施策について議論をしてまいります。
〔産業労働局長村松明典君登壇〕

○産業労働局長(村松明典君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、コロナ禍における再就職支援の強化についてですが、宿泊や飲食業など、コロナ禍で経営が大きな影響を受け、一時的に雇用が過剰となっている業界から、成長産業でございますITや、人材不足が継続しております介護業界などへの再就職を促進していくことは、効果的な支援でございます。
 このため都は、採用意欲の高いITや介護事業者などにおけるトライアルでの派遣就労を通じて正社員就職を目指す支援プログラムを実施しているところでございます。
 これまで約千三百名の求職者の方が派遣登録を済ませ、専任の就労アドバイザーが派遣先企業とのマッチングを進めているところでございます。
 今後、本事業の拡充とともに、業界団体と連携し、短期の職業講習と面接会を組み合わせた新たな就労支援の仕組みを構築するなど、対策のさらなる強化を検討してまいります。
 次に、感染症の影響を踏まえた観光振興についてですが、ウイズコロナ時代にあっては、感染防止対策を徹底した上で旅行需要を喚起していくことが重要となってございます。
 そのため都は、観光事業者等へのセーフティーネットを充実しつつ、非接触サービスなど新しい日常に対応した先進的な取り組みを支援することによりまして、経営力の強化や安全・安心な旅行環境の整備を促進しているところでございます。
 また、長期滞在型旅行やオンラインツアーなど新たな観光を推進するとともに、日本各地との連携強化により、国内観光の活性化を図っているところでございます。
 さらに、世界から注目が集まる東京大会を契機に、伝統文化や最新の観光施設など東京の魅力を強力に発信し、今後のインバウンド誘致につなげてまいります。こうした取り組みにより、東京の観光産業の持続的な成長を目指してまいります。
〔建設局長中島高志君登壇〕

○建設局長(中島高志君) 四点のご質問にお答えいたします。
 初めに、大規模水害時の排水機能の強化についてでございますが、近年の激甚化、頻発化する台風や豪雨による水害に対し、東部低地帯において、大規模水害時に早期に復旧復興を図るためには、速やかな排水により浸水を解消することが重要でございます。
 都は、現在、排水機場等の地震、津波に対する耐水対策に取り組んでおります。一方、想定し得る最大規模の高潮による浸水想定区域図におきましては、下水道のポンプ所等が相当数、浸水区域に位置していることから、その対応について、関係局で検討の場を立ち上げたところでございます。あわせて、都や国におきまして、高潮や荒川の洪水等による浸水に対する排水計画も検討しております。
 引き続き、浸水期間の短縮に向けました排水機能の強化について関係局で連携し、効果的な取り組みにつなげてまいります。
 次に、中小河川の洪水対策の取り組みについてでございますが、激甚化する豪雨から都民の命と暮らしを守るためには、護岸や調節池の整備などのハード対策に加えまして、住民の避難等につながるソフト対策を進めることが重要でございます。
 ハード対策としては、現在、石神井川や谷地川など二十六河川で護岸の整備を進めております。また、年度内に城北中央公園調節池で本体掘削を開始するなど、新たな目標整備水準の達成に向けまして、八カ所の調節池等の整備を着実に推進してまいります。
 ソフト対策としては、想定し得る最大規模の降雨による浸水予想区域図の改定を進めておりまして、年度末までに、隅田川、新河岸川流域など二区域で改定を行いまして、都内全十四区域の公表を完了いたします。
 水害に強い都市東京の実現に向けまして、今後とも、中小河川の洪水対策を推進してまいります。
 次に、山間・島しょ地域の道路整備についてでございますが、道路は、地域の生活や産業経済を支える極めて重要な社会基盤でございます。一たび自然災害等により道路が寸断されますと、地域交通に甚大な影響を及ぼすため、避難、救援活動の生命線ともなるダブルルートの確保などにより、地域の孤立化を防止することが必要でございます。
 このため、防災力強化に向けました道路整備を進めておりまして、例えば、三宅島では、災害時の避難港でもある伊ヶ谷漁港へ接続する代替路を今年度内に事業化いたします。
 また、現在事業中の日の出町と青梅市を結ぶ梅ヶ谷トンネルは、来年春の貫通を目指して掘進を進めるとともに、その後、舗装や設備の工事などを実施してまいります。
 今後とも、地域振興や防災性向上に寄与し、命の道となる山間・島しょ地域の道路整備を着実に推進してまいります。
 最後に、舟運の活性化に向けました都の防災船着き場における取り組みについてでございますが、舟運の活性化を図るためには、防災船着き場を平常時においても有効に活用するとともに、誰もが容易に利用できる施設とすることが重要でございます。
 このため、都では、利用者のニーズを踏まえ、地元の理解を得られた防災船着き場から一般開放を行っておりまして、これまでに越中島など六カ所で実施してございます。
 また、現在、防災船着き場周辺におきましては、親水テラスへの既設スロープの活用や新設によりまして、緊急車両の通行を可能とするとともに、車椅子等でも利用できる通路の整備を検討しております。
 こうした取り組みによりまして、防災船着き場の利用を促進し、舟運を生かした水辺空間の魅力向上を図ってまいります。
〔下水道局長和賀井克夫君登壇〕

○下水道局長(和賀井克夫君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、区部の浸水対策の一層の強化についてでございますが、都民の生命と財産を守るため、浸水対策の取り組みを強化していくことは重要でございます。
 激甚化する豪雨等を踏まえ、安全・安心の取り組みを一層推進するため、東京都豪雨対策アクションプランを本年一月に関係局とともに策定をいたしました。
 このアクションプランに基づき、七十五ミリの降雨に対応した施設を整備する地区等の追加について検討しており、最新の流出解析シミュレーション技術を活用し、区部全域で時間七十五ミリ降雨があった場合の下水道施設の能力検証を令和二年度末までに完了させ、その後の施設整備に生かしてまいります。
 次に、市町村と連携した雨天時浸入水対策についてでございますが、下水道局はこれまでも市町村と連携し、流量調査など、雨天時浸入水の発生原因等を調査してまいりました。
 ことし十月の台風第十四号の際には、令和元年東日本台風の経験を踏まえ、公園や学校など公共施設の屋外排水口を土のうで塞ぐなどの対策を市町村と連携して実施いたしました。
 さらに、水位情報をリアルタイムに測定する多機能型マンホールぶたを今年度から設置し、水位情報を市町村と共有することで、浸入箇所を特定し、対策のスピードアップを図ってまいります。
 引き続き、市町村との連携を一層強化し、近年、頻発化、激甚化する豪雨災害に備え、都民の安全・安心の確保に向け全力で取り組んでまいります。
〔消防総監安藤俊雄君登壇〕

○消防総監(安藤俊雄君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、特別区消防団員の充足率を向上させるための取り組みについてでございますが、東京消防庁ではこれまで、消防団の活動環境や処遇の改善を図るとともに、防災訓練や応急救護指導等の活動に限定した機能別団員制度を設けるなど、充足率の向上に努めてまいりました。
 また、特別区消防団運営委員会の答申を踏まえ、消防団員の負担軽減や、活動しやすい環境を整備するため、積極的な機能別団員の導入が必要であるとの対応方針を令和二年八月に特別区内の各消防団に示しました。
 今後とも、機能別団員の導入による効果的な事例等の周知を図るとともに、さらなる拡充に当たっては、消防団の意見を踏まえつつ、取り組んでまいります。
 次に、大規模災害時における特別区消防団の活動力向上についてでございますが、東京消防庁ではこれまで、地域の防災力向上を図るため、消防団員の確保と消防団の活動力の向上に努めてまいりました。
 とりわけ、震災等の大規模災害時には、同時多発する火災や救助事象に対応する必要があることから、特別区消防団運営委員会の答申を踏まえ、主に消防職員や消防団員のOBを対象とした、大規模な災害時に活動する消防団員の導入に係る対応方針を、令和二年八月に特別区内の各消防団に示しました。
 今後は、さらなる消防団の活動力向上を図るため、大規模災害団員の任務や処遇等について検討してまいります。
〔住宅政策本部長榎本雅人君登壇〕

○住宅政策本部長(榎本雅人君) マンション施策についてでございますが、都内では今後、着工から四十年以上たつマンションの急増が見込まれておりまして、その管理の適正化や再生に向けて、管理状況届け出制度の適切な運用と活用が重要でございます。
 このため、届け出のないマンションに対しましては、区市町と連携し、文書による督促や訪問調査等により届け出を促してまいります。
 一方、届け出がなされたマンションにつきましては、届け出情報により、管理不全の兆候や、耐震性の課題が明らかになった場合には、適正な管理や耐震改修等に関する合意形成に向け、今後もさまざまな専門家を活用して、きめ細かな助言を行いながら、一層効果的な支援を実施してまいります。
 届け出によって得た情報を取り組みに的確に生かすことにより、マンションの適正な管理や、まちづくりと連携した建てかえ等も含めた円滑な再生を促進してまいります。
〔オリンピック・パラリンピック準備局長中村倫治君登壇〕

○オリンピック・パラリンピック準備局長(中村倫治君) 二〇二〇大会における新型コロナウイルス感染症対策についてでありますが、大会の成功のためには、選手、大会関係者、観客など、全ての方にとって安全・安心な環境が提供できるよう準備を進めていくことが重要であります。
 そのため、国、組織委員会、JOC、JPCや感染症の専門家とともに、調整会議において幅広く議論を行い、中間整理を行ったところであります。
 これにより、各項目の課題が整理されるとともに、役割と工程表についても明確化されました。今後は、工程表に沿って、各主体が実務ベースでの対策の具体化を図るとともに、調整会議を随時開催し、確認等を行うことになっております。
 引き続き、安全・安心な大会の開催に向けて、関係者と連携して取り組んでまいります。
〔生活文化局長野間達也君登壇〕

○生活文化局長(野間達也君) 私立学校のICT教育環境整備についてでございますが、国のGIGAスクール構想では、私立学校については、タブレット等の教育用端末や高速大容量の通信ネットワークの整備に係る経費を対象に補助を行ってございます。
 しかしながら、教育用端末は小学校、中学校のみが対象でございまして、電子黒板等のICT機器は対象外となるなど、国の補助は限定的で、私立学校のニーズに十分に応えることができません。
 そのため、都はこれまでも、国の補助では対象外となる経費も含め、幅広く補助対象とすることで効果的な支援策となるよう、私立学校の多様なニーズに対応してまいりました。
 引き続き、学校現場の声を聞きながら、補助対象などについても検討し、私立学校のICT教育環境整備をさらに促進してまいります。
〔都民安全推進本部長國枝治男君登壇〕

○都民安全推進本部長(國枝治男君) 青少年のネットの安全利用についてでございますが、コロナ禍において、青少年のネットトラブルの相談が増加しており、青少年のネットを安全に利用できる環境の整備が一層重要となっていると認識しております。
 都では、ネットの適正利用の普及啓発のため、ファミリeルール講座を運営しており、コロナ禍における最新の社会情勢に即したテーマの設定を行うなどして、ネット上のトラブルや危険性を身近な問題として理解を深めてもらうよう取り組んでいるところであります。
 また、相談窓口、こたエールにおいては、青少年や保護者が気軽に相談できるよう工夫を凝らしつつ、教育、福祉、警察等との情報共有を行い、運営しているところであります。
 今後とも、青少年が安全にネットを利用できるよう、社会情勢を反映した効果的な取り組みを進めてまいります。

○議長(石川良一君) 百七番高倉良生君
〔百七番高倉良生君登壇〕
〔議長退席、副議長着席〕

○百七番(高倉良生君) 初めに、ご逝去された名誉都民の小柴昌俊さん、有馬朗人さんに謹んで哀悼の意を表します。
 それでは、都議会公明党を代表して質問いたします。
 本定例会には、令和二年度として十二回目となる総額二千三百八億円の補正予算案が提案されており、都議会公明党の要望を踏まえ、医療提供体制の強化充実など、年末年始を含めた対策が盛り込まれています。その財源は約八割が国庫支出金であり、中小企業制度融資の預託金の財源として都債を活用するなど、都の基金残高を可能な限り確保する工夫がなされています。
 再び感染が拡大する中、引き続き、切れ目のない対策が重要ですが、経済が大きな打撃を受ける中、都税収入の大幅な減少も避けられない状況にあります。
 一方で、東京のデジタル化のおくれへの対応や、感染症対策も含めた東京の安全・安心の向上、コロナ禍での影響を踏まえたセーフティーネットの強化など、課題は山積しています。
 感染症との闘いの長期化が想定される中、さまざまな施策展開を支えるための財源確保の工夫がこれまで以上に重要です。
 国から必要な財源を引き出すとともに、これまで着実に培ってきた都債の発行余力の有効活用や決算剰余金、不用額の精査、事業評価の取り組みのさらなる強化も含め、中長期的な視点に立った、戦略的な財政運営が不可欠であると考えますが、知事の見解を求めます。
 新型コロナ感染拡大で明らかになった課題の一つが、東京のデジタル化のおくれです。先般、専門家らで構成する有識者会議から、東京が今なすべき構造改革に関して、貴重な提言がなされました。
 今後、デジタルトランスフォーメーションの取り組みを進めていく中で、リカレント教育の充実やデジタルディバイド対策、人を中心としたまちづくりなど、SDGsの視点も踏まえて、新たな長期戦略の中で具体化を図るべきであります。
 また、それらの取り組みを大きく加速させるためには、都の組織体制の見直しのほか、民間の力の積極的な活用も必要と考えます。知事の見解を求めます。
 都議会公明党は、知事への緊急要望で、新型コロナの年末年始の診療、検査体制の取り組みを求めました。現在、都は、我が党が要望した接触確認アプリCOCOAの通知による問い合わせを含めた発熱相談センターでの電話相談を二十四時間体制で実施しており、都内でふえている診療・検査医療機関やPCRセンターにつなぐ取り組みを進めています。
 この冬は、発熱等の症状が出た都民からの相談がふえてくることが予想され、特に年末年始における万全な対応が不可欠です。これまで発熱相談センターに寄せられた相談の状況と年末年始の見通し、それに対応する診療、検査体制の維持強化に向けた取り組みについて、知事の見解を求めます。
 我が党の提案により、感染者が発生した場合の影響が大きい特別養護老人ホームや障害者支援施設の職員や利用者への定期的なPCR検査への補助について、第三回定例会で補正予算が成立しました。今、その申請中でありますが、速やかに実行することが大事な事業であり、都の取り組みが重要です。現状の取り組み状況の説明を求めるとともに、来年度も、感染状況を踏まえた上で、高齢者、障害者施設に対しての感染防止の支援策を講じるべきであります。見解を求めます。
 医療崩壊を防ぐためには、民間を含む、都内病院全体での重症病床の増床が急務の課題です。
 都は、コロナ専用病院の新設を求めた我が党の緊急要望に沿い、旧都立府中療育センターを専用病院として整備し、今月十六日、開設する予定です。
 この施設は、都立多摩総合医療センターの病棟として運営するとのことですが、さきに開設した東海大学医学部付属東京病院とともに、主に中等症、軽症患者の治療に積極的に活用し、民間病院の負担の緩和に取り組むことを強く望みます。加えて、都立、公社病院でも、引き続き率先してコロナ病床の増床とともに、重症患者の対応にも積極的に取り組むべきであります。見解を求めます。
 知事は、既に先日の所信表明で、現在の百五十床を三百床に拡大すると表明しています。何としてもこれを急ぎ実現すべきです。
 あわせて、そのためには、専従の医療スタッフの増員が不可欠です。クルーズ船の「ダイヤモンド・プリンセス号」での活躍で注目された自衛隊医療班との連携を含め、都内全体の医療関係者の総力を結集して、重症病床の増員を支える専門医療スタッフの確保、育成を急ピッチで進めるべきです。知事の見解を求めます。
 これ以上の感染拡大を防ぐためには、業務負担が増大している保健所への支援の強化も欠かせません。
 都では現在、保健師、看護師、准看護師、事務職員を会計年度任用職員として採用された方々が、第一線で活躍されています。こうした方々は常勤職ではないものの、治療を必要とする人々を適切かつ迅速に専門的医療へと結びつける大事な役割を担っています。今後も、さまざまな場面での活躍が期待されており、潜在的有資格者の掘り起こしを含め、質、量にわたる人員の充実が求められています。
 そこで、業務経験を通じて身につけた感染症対策の知識、技能を、都が積極的に評価、認証して、モチベーションや社会的ステータスの向上に結びつけ、人員の確保を図るべきと考えますが、見解を求めます。
 また、冬場は外気温の低下から換気頻度の減退が危惧されています。中でも、換気つき空調機などの設備が困難な状況にある店舗等での対策として、換気だけに頼らない新たな工夫として、先進技術の活用が注目されています。
 都は既に、我が党の提唱を受け、業界団体別のガイドラインに基づく室内感染防止を図る自助努力に対し、補助を実施しています。
 しかし、個々の業界団体が自力で先進技術の知見を収集し、ガイドラインの改定を適宜に図ることは極めて困難といえます。こうした課題解決のために、東京iCDCの専門家の活用によって、先進技術の効果を評価する場を整えるなど、先進技術の活用で室内感染の防止を図る取り組みを進めていくべきと考えます。見解を求めます。
 加えて、このiCDCによる先進技術の評価制度が実現された際には、産業労働局が推進する店舗や事業所などの室内感染防止対策向けの補助事業の対象に加えていくべきと考えます。見解を求めます。
 日本感染症学会は本年二月、高齢者または基礎疾患のある方に対して、インフルエンザワクチンとともに肺炎球菌ワクチンの接種を呼びかけました。
 我が党はさきの第三回定例会の代表質問で、肺炎球菌ワクチンの補助を提案し、知事は、今後、接種率のさらなる向上を図る取り組みが必要であるとの認識を示しました。その後の検討状況について、知事の見解を求めます。
 都は、新型コロナウイルス感染症と季節性インフルエンザの同時流行が懸念される中で、今年度、区市町村を通じて、六十五歳以上の高齢者等に対するインフルエンザ定期予防接種の自己負担分を全額助成しています。
 これにより、例年よりワクチン需要が高まることが見込まれ、ワクチン不足が懸念されています。実際、医療機関から、もうワクチンがないと断られるケースが発生しています。
 都は、ワクチン偏在解消のための円滑な流通に向けて、これまで以上に医療機関や区市町村と情報共有、連携を図るべきです。見解を求めます。
 新型コロナの感染防止策として、COCOAなどのアプリをインストールしなくても、Wi-Fi電波の位置情報を活用することにより、地域の三密状況の把握や人の移動ルートのデータ解析を行うことで、陽性者の感染ルート、濃厚接触者の調査に生かすことができると聞いています。
 都内には、都が設置したWi-Fiスポットが既に七百五十カ所あり、その場所を利用してビーコンを新たに設置し、民間設置の千三百カ所とともに活用することにより、有効なデータ収集が可能となります。
 そこで、iCDCにおいて、例えば、こうした位置情報を活用して、クラスターの発生予防などの対策に生かしていくべきと考えますが、見解を求めます。
 テレワークや遠隔教育、オンライン診療などを強力に推進するためには、それらを支える第五世代移動通信システム、5Gを地域間で偏りなく整備することが重要です。特に、多摩地域で都が保有する行政財産の開放を積極的に推進するとともに、市町村が保有する行政財産についても開放を後押しすべきです。見解を求めます。
 コロナ禍の中、一部で偏見や差別など、自分勝手で卑劣な行為が見受けられます。
 我が党は、東京都人権尊重条例制定の際に、時代、社会の変化に応じて生ずる新たな人権課題についても、条例により位置づけて施策を推進していくことを求めました。これに対し知事は、国内外の情勢変化に応じて対応する考えを示しました。
 今後も起こり得る新型コロナウイルス感染症を理由とした不当な差別や偏見、誹謗中傷から感染者本人やその家族、医療従事者などを守るために、新型コロナウイルス感染症対策条例を改正し、都の責務としてコロナ差別の解消や都民及び事業者の責務の啓発など、必要な取り組みを推進すべきです。見解を求めます。
 次に、都議会公明党が知事への緊急要望で求めてきた地域振興券についてです。
 景気回復には、投資需要とともに消費需要を喚起、増加させる必要があります。そのための一つの手段として、プレミアムつきで期間が限定されている地域振興券が有効です。都内では現在、十七区市町が、このプレミアムつき地域振興券を、最長で来年二月までを期限として発行しており、中には発行したその日に完売をしたところもあります。
 新型コロナウイルスの感染拡大は、ワクチンと治療薬が使用できるようにならなければ、現在の拡大状況は終息しないともいわれており、当面は、新型コロナウイルスの感染拡大防止対策とともに、経済対策もあわせて実行していかなければなりません。とりわけ生活者の可処分所得をふやし、生活に必要な消費支出を増加させるためにも、区市町の発行期限が終了する来年三月以降については、新型コロナウイルス感染症対策で実施をした補正予算の剰余金などを活用し、都が主体となって、区市町村や地域の商工会議所、商工会と連携して、プレミアムつき地域振興券を発行するよう強く要望いたしておきます。
 国は、大企業などで活躍するプロ人材を中小企業に還流させるため、平成二十七年度よりプロフェッショナル人材事業を実施しています。
 都内の大企業には、長年かけて培ったスキルや実務経験を持つシニアが数多くおり、バブル世代の副業解禁や大量退職の時期に入っています。こうした人材を中小企業でも活用すべきです。
 そこで、都は、中小企業の経営支援としてのプロ人材の確保に向けた取り組みを検討すべきです。都の見解を求めます。
 また、現役世代の方が働きながら大学などで専門的な知識等を身につけるリカレント教育の重要性が高まっています。
 こうした取り組みを東京都立大学等において積極的に展開すべきと考えます。都の見解を求めます。
 次に、私立高校授業料の実質無償化についてです。
 都は、都議会公明党の強い要請に応え、平成二十九年度から開始し、その後も、東京都認可の通信制高校に通う生徒や、生徒が寮など都外に在住している場合についても、新たに対象に加えました。
 今年度からは、さらに対象を年収約九百十万円未満世帯まで拡大するとともに、年収約九百十万円を上回る場合でも、扶養する二十三歳未満の子が三人以上いる多子世帯も新たに支援対象としていることを高く評価いたします。
 一方で、本制度においては、さきの各会計決算特別委員会で我が党が指摘をしましたが、所得要件等の審査が必要であることなどから、保護者が実際に補助金を受け取るまでに数カ月を要しており、改善が必要であります。
 補助金支給までの期間の短縮に加え、補助金と学費支払いとの相殺において、保護者の手を煩わせない工夫を急ぎ整えることを強く求めておきます。
 都は、さきの第三回定例会の我が党の代表質問に対し、都認可以外の通信制高校の状況を把握するため、都民の在籍生徒数などについて、本年六月から七月まで、各学校に対して調査を実施し、その調査結果等を踏まえ、新たな仕組みについて検討を進めていると答弁しました。
 都が実施した調査の結果を明らかにするとともに、新たな仕組みの検討状況について答弁を求めます。
 新型コロナ感染拡大により、全国の学校が一斉に臨時休業となった際、学習のおくれなど、保護者からは心配の声が数多く寄せられました。
 また、区市町村や学校によって、端末整備の進捗状況や家庭の通信環境に大きな差異があること、さらには、教員のICT活用のスキル等の課題が浮き彫りとなりました。
 これらを踏まえ、国は、全ての小中学校において、一人一台の端末と校内の通信環境を整備するGIGAスクール構想について、令和五年度までの計画を前倒しし、今年度末までに整備を完了するとしています。
 そこで、都内の小中学校におけるGIGAスクール構想について、取り組み状況を伺うとともに、残る課題を早期に解決していくべきと考えます。公立、私立、それぞれ見解を求めます。
 都立高校について、都教育委員会は、各校に固定式パソコンやタブレットパソコンを一定数整備するとともに、生徒所有のスマートフォン等を授業で活用する、いわゆるBYODを推進してきました。
 しかし、経済的な理由などから全ての生徒がスマートフォンを所有している状況ではないこと、また、スマートフォンでは画面が小さく、学習には適さないなどの課題も明らかになっています。
 そこで、学習機能を備えた一人一台端末を活用した学びが可能となるよう、例えば、東京都版都立高校GIGAスクール構想のような具体策を進めるべきと考えます。知事の見解を求めます。
 公明党が推進してきた母子保健法の一部を改正する法律、通称産後ケア法が令和三年四月から施行されます。産後ケアの利用期間も、従来の出産後四カ月ごろまでの時期から、出産後一年へと拡充されました。
 新型コロナの影響で、産後鬱状態になる人が以前の二倍以上にふえているといわれています。我が党は、新制度を前倒しして、不安を抱える出産後一年以内の対象者が、産後ケア事業を利用できるよう都に求め、都は、実施主体の区市町村へ事業の周知を図ったところです。
 しかし、事業の担い手には専門性が求められているため、区市町村からは、従来の出産後四カ月までの利用で、利用枠がいっぱいになっていると聞いています。
 現在、保育ママや小規模保育室などは、待機児童の解消が進んだことから、定員割れの状況となっているところもあり、一時預かり事業に積極的に参加したいとの声も届いています。また、厳しい認定基準をクリアしたベビーシッターによるベビーシッター利用支援事業も役立ちます。
 こうした保育事業者による一時預かり事業を、産後の子育て家庭を支援するために活用すべきと考えますが、見解を求めます。
 産後の支援を進める上で、担い手を確保することも重要です。私の地元中野区では、産後の母子支援に、産後ドゥーラが活躍しています。ドゥーラの語源はギリシャ語で、他の女性を支援する、経験豊かな女性という意味があるとされ、サポートを受けた母親からは、身体的負担や疲労の軽減はもとより、子育てに関しての不安も解消されたとの声を聞きます。
 こうした専門性を有する人材の育成に取り組む区市町村を支援すべきと考えますが、見解を求めます。
 我が党の要請に応え、都教育委員会は、令和二年度から、肢体不自由特別支援学校全校で人工呼吸器を使用する子供の校内での保護者付き添いをなくす取り組みを開始しました。
 さらに今月には、人工呼吸器が必要な子供が医療的ケア児専用通学車両への乗車が可能となるよう、専用通学車両ガイドラインを改定しました。これらを高く評価いたします。
 一方、医療的ケア児のケアの仕方を保護者から学校に引き継ぐため、保護者による付添期間が長期間にわたる傾向があります。
 そこで、この保護者付添期間を一層短縮することが必要と考えますが、都教育委員会の見解を求めます。
 今、コロナ禍からのグリーンリカバリーを掲げるなど、世界的に二〇五〇年までのCO2排出量実質ゼロに向けた取り組みが進められています。菅首相も二〇五〇年までにカーボンニュートラルの実現を目指すと宣言しました。
 これに先駆けて、都は、昨年五月、U20メイヤーズ・サミットにおいて、ゼロエミッション東京の宣言をするとともに、年末には、ゼロエミッション東京戦略を策定しました。
 ポストコロナにおいても、CO2排出削減に向かう意思を高めながら、復興をなし遂げていくサステーナブルリカバリーを進めることが必要です。そのため、再生可能エネルギーの利用拡大を都が率先して進めていくことは重要だと考えます。
 RE一〇〇を目指す民間企業や都民の再エネ利用を牽引するため、今年度実施している特別支援学校等の再エネ電力一〇〇%化の取り組みを、身近な都有施設である都立高校にも広げるなど、都の取り組みを進めていくべきと考えます。都の見解を求めます。
 食品ロス削減については、事業者や消費者団体が一堂に会して対策を検討してきた食品ロス削減パートナーシップ会議で、各主体の連携やコロナ禍の影響を踏まえた取り組みの方向性などを提言しています。
 そこで、都は、新型コロナウイルス感染拡大により、食を取り巻く状況が変化する中においても、着実に食品ロス削減の対策を推進すべきと考えますが、今後の取り組みについて見解を求めます。
 微小粒子状物質、PM二・五は、昨年度、都内八十カ所全ての測定局において環境基準を達成し、平均濃度は一立方メートル当たり十・八マイクログラムであったとの報告がありました。
 都が測定を開始した平成二十三年度は、環境基準を達成したのは二十八局中わずか二局でしたが、十年足らずの間にここまで改善したのは、都民、事業者、行政の地道な取り組みの成果であり、高く評価いたします。
 PM二・五は、呼吸器系疾患のリスクを高め、循環器系への影響も指摘されています。ハーバード大学での研究でも、濃度が一立方メートル当たり一マイクログラム高くなると、死亡率が一五%増加するとしています。WHOでは、濃度一立方メートル当たり十マイクログラム以下となることを推奨しています。
 知事は、今後、WHOによる世界で最も厳しい指標の達成を目指していくとしています。そのためには、これまでの行政による規制だけでは限界があり、都民や事業者とともに機運を醸成し、自主的な取り組みを促すことも重要です。
 また、PM二・五などの大気汚染物質の削減は、都だけで対応できるものではなく、近隣自治体と連携し、取り組みを一層強化する必要があると考えます。知事の見解を求めます。
 次に、災害対策について質問します。
 近年、気候変動等の影響による台風などの大型化や激甚化が顕在化しています。東京都が平成三十年に公表した高潮浸水想定区域図では、想定し得る最大規模の高潮による浸水区域として、江東五区を含む十七区が想定され、その面積は約二百平方キロメートルに及び、人口は約四百万人にも影響するとしています。
 都議会公明党はこれまでに、平成二十八年の緊急提言を初めとして、平成三十年の第二回定例会や令和元年度予算特別委員会などにおいて、大規模水害時における排水計画の策定や、排水ポンプなどの施設の耐水対策の重要性を強く訴えてきました。
 これに対し、都は、高潮浸水想定区域図を受けた大規模水害時の排水計画の策定に当たって、委員会を立ち上げて検討を開始したところです。
 そこで、排水計画の現在の具体的な検討状況と今後の取り組みについて見解を求めます。
 東京の東部低地帯には、国が管理する荒川が流れており、昨年十月の台風十九号の際には、北区の岩淵水門付近で氾濫危険水位にあと五十センチというところまで上昇しました。
 この台風において、上流の埼玉県に位置する荒川第一調節池では、過去最大の約三千五百万立方メートルの洪水を貯留した効果もあり、洪水被害を逃れることができました。現在、国は、この調節池の上流域に、総容量約五千百万立方メートルの荒川第二、第三調節池の整備を進めています。
 本年五月には、荒川や利根川など関東の七水系で、既存ダムの事前放流により、治水に活用するため、河川管理者やダム管理者が治水協定を締結しました。
 荒川第二、第三調節池が完成するまでの間、上流域のダムだけでなく、既存の荒川第一調節池についても、利水容量の一部の事前放流を行うことで、治水機能を増強していくことが重要です。国と連携をとりながら取り組むべきと考えますが、都の見解を求めます。
 新型コロナの拡大により、住まいの確保に対する不安が増大しています。
 特に、住宅確保要配慮者が安心して暮らすには、住む場所の確保だけでは不十分であります。単身高齢者やひとり親、子育て世帯など要配慮者の状況はさまざまであり、求められる支援の内容もそれぞれ異なります。
 これからは、一人一人の要配慮者に適した支援が受けられる住宅となるよう、居住支援の充実にも力を入れ、居住の安定を確かなものにしていくべきです。
 豊島区では、国の補助を活用しつつ、空き家等を東京ささエール住宅に改修し、入居する要配慮者等が利用できる地域交流施設を整備する事業を実施しており、居住の質の向上に寄与する取り組みがなされています。
 そこで、都は今後、入居した要配慮者に向けた一歩進んだ居住支援の実現に取り組み、東京ささエール住宅における居住の質の向上を図っていくべきです。見解を求めます。
 都は、現在、新型コロナの対策として、都営住宅の年四回の定期募集において、当せん者の窓口審査を郵送対応に切りかえています。
 しかし、直接面会して相談したい方もおり、その場合、渋谷にあるJKKの窓口に出向くことになっています。多摩エリアの高齢者や障害者にとっては、一日がかりの行動となり、しかも、感染症対策の面からも、長時間公共交通を利用することへの配慮が必要です。
 そこで、窓口を多摩エリアにも設けるべきと考えますが、都の見解を求めます。
 各地の都営住宅居住者や周辺住民から私どもに、団地の空き室状態が長期間にわたって多く目立つとの声が多数寄せられています。
 その理由の一つとして、年四回の定期募集においては、募集から入居まで、場合によっては一年程度かかり、結果として空き室状態になっていることが挙げられます。
 都では、都議会公明党の提案を受け、毎月募集や随時募集の導入を図り、空き室の解消に努めていることは評価しますが、さらなる改善に努めることが必要と考えます。
 そこで、都営住宅の定期募集において、募集から入居までの期間の短縮を図る工夫を行うべきと考えます。見解を求めます。
 次に、高齢者の運転免許証の更新について質問します。
 都議会公明党は、二〇一八年第四回定例会、二〇一九年と二〇二〇年の第一回定例会の三回の代表質問において、認知機能検査、高齢者講習について、数カ月先まで予約がとれない状態の改善の質問をしてきましたが、現状において、コロナの影響もあり、改善の方向性が依然として見えません。
 高齢者講習の通知は免許の有効期限の六カ月前に伝達されますが、検査や講習をスムーズに利用できないことに不満が高まっており、我々都議会議員のもとにもそうした声が多数寄せられています。高齢人口の増加は一層著しく、今後、高齢者講習の予約待ちがさらに悪化することは明らかです。
 都議会公明党は、七十五歳以上の高齢者講習の二時間への短縮、また、認知症検査については、病院検査による診断書提出も可能とすべきであると考えます。
 これまで各教習所が高齢者講習の受講人員枠を拡大できるよう努めると答弁をしてきましたけれども、その状況と、さらなる混雑緩和対策に取り組むべきであります。警視総監の見解を求めます。
 次に、外かく環状道路の大深度工事が行われている地域での道路陥没について質問します。
 十月十八日、大深度地下で、外かく環状道路のシールド工法による掘削工事が行われていた調布市東つつじヶ丘二丁目の市道で、突然、道路陥没が発生し、住民に不安が広がりました。
 我々都議会公明党は、陥没発生後、直ちに現地に赴き、状況を確認し、その翌日には都知事に緊急要望を行い、国並びに高速道路会社に対して、原因究明と事故への適切な対応を求めるよう強く要請しました。
 その後、工事を施工している高速道路会社の調査によって、周辺地域の地中に二カ所の空洞が発見され、住民の不安がさらに増幅されました。これらの陥没や空洞による地表面への影響を防ぐため、埋め戻し作業は終了したものの、再びこうした事態が発生しないかとの不安は払拭されていません。
 したがって、重要なことは、今後、国や高速道路会社が、さらに幅広い範囲でボーリング調査や音響トモグラフィー調査を行い、地中にこれ以上異常があるかないかを確認し、その結果も含め、住民の皆様に丁寧に説明すべきです。
 また、今回の事故の原因究明を進めると同時に、地上の家屋の状況を把握し、その対応についても検討すべきです。
 改めて都は、国土交通省と高速道路会社に対し、詳細な地中調査と原因究明、それらの結果についての地域住民の皆様への丁寧な説明、そして、地上の家屋への対応について強く要請すべきであります。都の見解を求めます。
 我が党は、コロナ禍において、飼い主が感染した場合のペットの対応について要望してきました。このたび、日本財団災害危機サポートセンターの提供を受け、仮設住宅をペット同伴者の療養施設としたことは高く評価いたします。
 先月、我が党の、動物との共生社会推進プロジェクトチームで、神奈川県動物愛護センターを視察しました。この施設では、動物を処分するための施設から、生かすための施設へと位置づけ、平成二十六年から達成した殺処分ゼロも維持しています。また、ペットのいのち基金を設置し、動物の治療を含めた保護施設の運営資金の一部に活用しておりました。
 都としても、小池知事となり、初めて殺処分ゼロが達成されました。この先も、殺処分ゼロを持続するためには、民間とも力を合わせ、都民に開かれたテーマパークのような拠点施設が必要であります。
 動物愛護相談センター整備に向け推進会議を設置するなど、その機能や候補地について具体的に検討を始めるべきと考えます。知事の見解を求めます。
 本定例会に、職員の勤務時間、休日、休暇等に関する条例の一部を改正する条例が提出されました。しかし、同一の世帯に属する者という表現になっており、同性パートナーの慶弔休暇や職員住宅への入居などは対象になっておりません。早急に対象にするよう強く求めるものであります。
 また、我が党が強く求めてきた同性パートナーシップ制度の導入についても、いまだに取り組みが進んでいません。導入した自治体は六十以上となり、茨城県、大阪府に続き、三重県や群馬県も実施に向けて検討が始まりました。
 都は、昨年、東京都オリンピック憲章にうたわれる人権尊重の理念の実現を目指す条例を施行し、多様な性の理解の推進として、性自認及び性的指向を理由とする不当な差別の解消を掲げています。
 また、都は、高度外国人材の受け入れ促進を図る上で、外国からの同性パートナーの在留手続などの特例措置を国に求めています。であるならば、受け入れ先の東京こそが、制度として同性パートナーシップを導入し、知事のいうダイバーシティーを文字どおり構築すべきであります。
 制度導入に向けて検討委員会を立ち上げるなどして、具体的な検討に入るべきと考えますが、知事の見解を求めます。
 次に、都立病院、公社病院等の地方独立行政法人化について質問いたします。
 都は、独法化により、感染症など行政的医療の充実と、地域医療充実への貢献を進めるとしています。
 現在、都立病院、公社病院は、使命感を堅持してコロナ禍に真摯に立ち向かい、人々のために一体となって、八面六臂の闘いをしてくださっております。
 コロナ禍を乗り越えようとしている現在、ウイズコロナのこの時期に、あえて独法化を進める必要性について、いかに考えているのか、また、公的医療機関としての感染症医療について、常に都民本位の医療を提供できるのか、以上二点について見解を求めます。
 全国のことしの自殺者数は、六月までは前年同月比で減少していましたが、七月以降、増加傾向に転じています。特に、女性の自殺増が目立つほか、若者の自殺もふえており、八月の高校生の自殺者数は過去五年間で最多となっています。
 我が党は、第二回定例会の代表質問で、相談体制の強化を訴えましたが、これに対し都は、電話相談とSNS相談の時間帯や回線数、相談員をふやして対応したほか、民間団体の相談事業も支援しており、今後も取り組みを一層強化すべきであります。また、自殺リスクを抱えた当事者が気持ちを打ち明けられる環境も必要です。
 都は、区市町村や関係機関と協力して、当事者にとって、職場や学校、地域など身近な環境や人間関係の中で、自殺の危険を示すサインに気づき、適切な対応をとれる体制を強化すべきであります。あわせて見解を求めます。
 最後に、東京二〇二〇大会について質問いたします。
 大会は、新型コロナという未曽有の天災を前に、一年の延期となりました。東京二〇二〇大会の原点は、復興オリンピック・パラリンピックであるとともに、アスリートやボランティア、被災地を初め、観戦を待ち望んでいる多くの子供たちにとっての希望の灯であります。安全・安心な大会となるよう、新型コロナ対策に万全を期し、大会を成功させなければなりません。
 先週末、延期に伴い避けられない経費として一千七百十億円、新型コロナ対策に必要な経費として九百六十億円発生することが、国、都、組織委員会の三者協議により明らかになりました。これらについては、真に必要な経費かどうか、ぎりぎりまで精査する必要があります。
 都議会公明党はこれまでも、公費を負担している共同実施事業を厳しく管理するよう求めるとともに、都が主体となって組織委員会のコスト管理や執行状況を含め、経費全体を管理するよう主張してきました。
 そのため、組織委員会においては、引き続き経費を最小限となるように取り組むことが不可欠であります。
 さらに、コロナ禍で多くの都民、国民が生活に苦しむ中にあっては、これまで以上に厳しい審査、チェックを行う仕組みをつくり、真に必要な経費であることを明らかにしなければ、到底、都民の理解を得ることはできません。
 追加経費を含め、大会経費の執行に当たっての都の対応について、知事の見解を求めます。
 さきの第三回定例会では、東京都議会として、東京二〇二〇大会の開催と成功に向けて全力で取り組んでいく決議をしました。
 十一月八日に都内で開催された体操の国際親善大会で、プロ体操競技の内村航平選手は、五輪ができないではなく、どうやったらできるかを皆さんで考えて、どうにかできるように、そういう方向に変えてほしいと僕は思いますと語りました。
 どうやったらできるか、そのために万全を期していかなければならないのが新型コロナウイルス感染症対策であります。とりわけ大会時、海外からの来訪者への感染防止対策、また、選手を迎え入れるホストタウンや事前キャンプ受け入れ自治体での対策が重要であります。
 こうした点について、万全の感染症対策を講じていくべきと考えます。見解を求め、質問を終わります。(拍手)
〔知事小池百合子君登壇〕

○知事(小池百合子君) 高倉良生議員の代表質問にお答えいたします。
 財政運営についてでございます。
 最新のGDPは一年ぶりのプラス成長となったものの、新型コロナウイルス感染症による落ち込みを回復するには至っておらず、都財政を取り巻く環境は今後厳しさを増すことが想定されます。
 一方で、新型コロナウイルス感染症は再び急速に拡大しておりまして、都民の命や暮らしを守るための対策が待ったなしの状況でございます。
 こうした中で、医療提供体制の強化など、新型コロナウイルス感染症への対応に万全を期すとともに、東京の発展をさらに進めていくためには、国際金融都市の実現に向けた取り組みや、AIやIoTを活用した新時代をつくる産業などの成長が見込まれる分野に、限られた財源を重点的、効率的に配分することが求められております。
 このため、基金や都債など、これまで着実に培ってまいりました都財政の対応力を最大限発揮してまいります。
 また、決算剰余金の活用や、予算執行段階での歳出の精査を行うとともに、国に対しましては、都の実情を踏まえた確実な財政支援を力強く求めていくなど、さまざまな手だてにより、財源の確保に努めてまいります。
 さらには、事業評価の取り組みを一層強化して、施策の効率性、実効性を向上させるなど、中長期的な視点に立って、戦略的かつ持続可能な財政運営に努めて、都に課せられました使命を確実に果たしてまいります。
 次に、構造改革についてのお尋ねがございました。
 戦後最大といわれる危機を乗り越えて、東京が選ばれる都市となるためには、新型コロナウイルスとの闘いの中で浮き彫りとなった構造的な課題に対しまして、スピード感を持って改革を推進していかなければなりません。
 このため、各界の有識者から成る会議を立ち上げまして、ポストコロナを見据え、東京が持続可能な都市として発展していくために何をなすべきか、大胆な視点と発想に立ちました議論を重ねていただいております。
 有識者からは、デジタルトランスフォーメーションを推進力として、産業構造の変化に対応したリカレント教育を充実していくことや、デジタルディバイドで取り残される人を生まない、きめ細かなサポートが必要であること、さらには、人間中心の都市への再構築を進めることなど、多岐にわたる提言をいただきました。
 これらはいずれも重要な視点であり、私が目指す多様性と包摂性にあふれた、人が輝く東京をつくり上げるために不可欠な要素でございます。
 いただきました提言をしっかりと受けとめて、都政のDXを強力に推進するため、仮称デジタル局設置の検討を進めるとともに、民間企業などさまざまな主体との連携、協働による効果的な政策を練り上げまして、戦略をバージョンアップ、長期戦略として結実させてまいります。
 次に、新型コロナウイルス感染症に係る年末年始の相談、診療体制についてのお尋ねでございます。
 都は、発熱した方でかかりつけ医のいない方へ、医療機関の紹介などを行います発熱相談センターを本年十月三十日に開設。センター開設後の相談件数の増加を踏まえまして、休日等における回線数を最大十五から三十にふやすなど、体制を強化いたしました。
 今後、年末年始の時期には、相談件数がさらにふえることが予測されますため、回線数を最大五十にふやすことといたしております。
 また、地域におきまして適切に診療や検査を受けられますように、三千二百カ所を超える都内の医療機関を診療・検査医療機関として指定をいたしておりまして、今回、年末年始に診療を継続いただける場合の協力金を補正予算案に計上しております。
 都民の皆様の安心を確保するために、医療機関の協力も得ながら、年末年始に向けて相談、診療体制のさらなる強化を図ってまいります。
 重症病床とそれを支える医療スタッフの確保についてのお尋ねでございます。
 今まさに正念場を迎えております新型コロナウイルス感染症対策におきまして、私は、死亡者を出さない、重症者を出さない、医療提供体制の崩壊を防ぐ、この三つの柱を軸といたしまして、さまざまな危機に対する対策を全力で講じているところでございます。
 都内におきましては、感染の急速な拡大によりまして、特に重症化リスクの高い高齢者において新規陽性者数が増加して、重症者数も高い水準で推移するなど、予断を許さない状況にございます。
 都知事といたしまして、都民の皆さんの命を守るために、医療機関の逼迫を回避しながら重症者を確実に受け入れるための病床と医療スタッフを確保いたしまして、適切な医療を提供する体制を構築すること、これが最重要の課題と認識をいたしております。
 このため、都は、大学病院等の医療機関から、病床の状況や課題等の把握を行いまして、先週には、重症者の増加に対応するために重症者用病床二百床の確保を要請しておりまして、今後、三百床の確保を視野に入れた受け入れ体制の強化を進めております。
 また、こうした医療機関が重症患者等を確実に受け入れられますように、今定例会におきまして、医師や看護師等の配置を含めた病床確保の補助を、重症者を受け入れるICUにつきましては一日当たり約三十万円から約四十三万円に引き上げるほか、医療機関への支援を年度末まで延長するための補正予算案を提案いたしております。
 新型コロナウイルス感染症の感染拡大を何としても食いとめるために、あらゆる対策を講じてまいります。
 高齢者への肺炎球菌ワクチンの接種についてのお尋ねでございます。
 肺炎によります高齢者の死亡率が高く、日常的に生じる肺炎のうち四分の一から三分の一は肺炎球菌感染症が原因と考えられております。
 このため、国は、平成二十六年、高齢者の肺炎球菌感染症を定期予防接種を行う疾病に位置づけまして、六十五歳となる方などを対象に接種が行われておりますが、例年、都内における接種率は約三割にとどまっております。
 こうした現状を踏まえまして、都は、さらなる接種率の向上を図るために、実施主体であります区市町村の状況も把握しながら、現在、定期予防接種の対象者への新たな支援策の検討を進めております。
 高校段階における一人一台端末を活用した学びについてのご質問がございました。
 ソサエティー五・〇時代に生きる子供たちは、ICTを存分に活用して、膨大な情報から何が重要かを判断する力、みずから問いを立ててその課題解決を目指す力、他者と協働して新たな価値を創造する力などを身につけていく必要がございます。
 高校段階におきましては、義務教育段階での学びを踏まえまして、複数の情報から多面的、多角的な考察を行う学習や、学校の授業にとどまりません、海外の学生とオンラインでつながって双方向で探求型の学習を行うなど、より高度で多様な学習の場面でICTを効果的に活用していくことになります。
 そのため、端末には、マルチタスクに対応する高い性能を備えるとともに、教えやすさ、学びやすさにも配慮が必要となってまいります。
 今後、変化の激しい社会で必要となります資質や能力を備えた人材の育成に向けまして、高校段階の学びにふさわしい一人一台端末の整備に向けて、仕様、整備方法等につきまして着実に検討を進めてまいります。
 PM二・五についてであります。
 東京を世界から選ばれる都市とするためには、世界的に関心の高い大気汚染指標でありますPM二・五の濃度をさらに低減していく必要がございます。
 都はこれまで、ディーゼル車規制や工場等からの排出ガス規制などによりまして、PM二・五やその原因物質の削減など、大気環境の改善に取り組んでまいりました。
 その結果、令和元年度に都内にある全ての大気環境測定局で初めて、国の定める環境基準、一立方メートル当たり十五マイクログラム以下を達成いたしております。
 今後は、世界で最も厳しいWHOの指針、十マイクログラム以下を新たな目標といたしまして、この目標を実現するために、さらに取り組みを加速、深化させてまいります。
 そのため、ゼロエミッションビークルの普及促進に加えまして、工場などからの排出削減を促すとともに、最新技術を活用いたしましたモニタリング体制を構築してまいります。
 また、都民や事業者の機運醸成に向けまして、クリアスカイ促進事業等に取り組んで行動変容を促していくほか、九都県市で連携した広域的な施策を推進して、東京の大気環境のさらなる改善を実現してまいります。
 人と動物との共生社会の推進についてのお尋ねがございました。
 私は、二〇二〇年に向けた実行プランで、誰もが優しさを感じられるまちの実現を目指しまして、動物の殺処分をゼロとすることを目標に掲げて、平成三十年度に達成、その後も継続しております。
 人と動物との調和のとれた共生社会を実現するためには、引き続き、区市町村や関係団体等と連携いたしまして、普及啓発や動物譲渡の取り組みなどを一層進めていくことが必要であって、動物愛護相談センターは、そうした取り組みの中核を担う施設であります。
 現在、東京都動物愛護管理審議会におきまして、今年度末の動物愛護管理推進計画の改定に向けて、今後の施策の方向性について審議を行っており、その中で、動物愛護相談センターのあり方につきましても議論を行っております。
 センターの整備に当たりましては、必要な機能の確保や利便性、業務の効率性などを勘案することはもとより、都民の理解を得ながら、より親しみやすく、身近なものとして、動物愛護の取り組みを都民とともに推進するための施設としたい、そのように考えております。今後、さまざまなご意見を伺いながら検討を進めてまいります。
 同性パートナーシップ制度の導入についてのご質問がございました。
 同性パートナーシップ制度は、婚姻関係のあり方そのものにかかわるものでありまして、広く国民の理解を得ていくべき課題と認識をいたしております。
 都におきましては、性自認及び性的指向を理由とする不当な差別的取り扱いの解消のために、昨年十二月、基本計画を策定、性的マイノリティーの方々に対しまして、都庁の各局でどのような配慮が必要なのか、個別具体的に検討いたしまして、必要な取り組みを推進しております。
 引き続き、国内外の動向や社会情勢の変化などを踏まえながら、広く都民や当事者の意見を把握するため、実態調査の実施を検討するなどして、当事者のニーズに即した施策を展開してまいります。
 今後とも、当事者の方々に寄り添う取り組みを強化することによりまして、誰もが生き生きと生活できるダイバーシティー東京を実現してまいります。
 大会の延期に伴う経費についてのご質問でございます。
 史上初の延期という困難な状況におきまして、大会を成功させるためには、組織委員会、国、東京都、この三者がそれぞれの役割を果たしながら、一体となって取り組む必要がございます。今回の合意に際しましては、こうした基本的な考え方を三者が共有した上で、主張すべきことは主張して協議を行ったところでございます。
 まず、大会運営の主体であります組織委員会は、大会の簡素化による経費削減と追加収入の確保を図るなど、可能な限りの努力を行ってきており、その中で、大枠の合意に基づく経費を負担することとしております。
 また、国は、大枠の合意に基づく経費を引き続き負担するとともに、新型コロナウイルス感染症対策関連の経費につきましては、二分の一の負担を基本としながら、大会の感染症対策の中心的機能を果たすものにつきましては、全額を負担することとしております。さらに、国の役割として関連する諸施策につきましても負担することとなっております。
 都は、開催都市といたしまして、大枠の合意やこれまでの関係者間での取り決めに基づく経費、新型コロナウイルス感染症対策関連の経費の一部を負担することといたしました。
 これらをもとに、新型コロナウイルス感染症対策関連の経費九百六十億円、それを除く追加経費一千七百十億円に係る三者の負担額につきまして明らかにしたところでございます。
 経費の執行に当たりましては、共同実施事業管理委員会のもとに、新型コロナウイルス感染症対策に関する新たな体制を整えて、確認や精査を行ってまいります。
 また、組織委員会のキャッシュフローにつきましては、継続的に確認するとともに、収入、支出の両面におけます月次での確認を、より厳密に行っていく仕組みを検討してまいります。
 今後とも、都民、国民の理解が得られますよう、組織委員会、国と連携いたしまして、大会経費の適切な執行に取り組んでまいります。
 残余のご質問につきましては、警視総監、教育長及び関係局長からのご答弁とさせていただきます。
〔警視総監斉藤実君登壇〕

○警視総監(斉藤実君) 高齢者講習の混雑緩和対策についてであります。
 警視庁では、教習所における高齢者講習の実施枠拡大を図るため、教習所で行っておりました認知機能検査を警察施設において実施する取り組みを進め、本年四月からは、全ての対象者に対する認知機能検査を警察施設で実施できる体制を整えました。
 本年は、コロナ禍により、各教習所が約一カ月半閉鎖を余儀なくされましたが、業務を再開した六月から十月までの高齢者講習の受け入れ人員は、前年と比べ、一カ月平均で約一千二百人増加させることができております。
 また、高齢運転者の運転免許制度につきましては、本年六月に成立した改正道路交通法に基づき、国において、認知機能検査及び高齢者講習の合理化、効率化が検討されていると承知をしております。
 警視庁といたしましては、高齢運転者の免許更新が円滑に進むよう、引き続き関係機関への働きかけを行ってまいります。
〔教育長藤田裕司君登壇〕

○教育長(藤田裕司君) 二点のご質問にお答えいたします。
 初めに、GIGAスクール構想の実現に向けた取り組み状況等についてでございますが、各区市町村教育委員会においては、基本性能や携帯性、通信回線の有無などの観点から、導入に適した端末を選定し、小中学校における一人一台端末と校内の通信環境の一体的な整備を今年度中に完了する予定でございます。
 このため、都教育委員会では、教員の利活用のスキルを向上させ、授業におけるICT活用の定着を目的として、ICT支援員の配置支援を行いますとともに、教員向けに学習支援ソフトの具体的な活用方法などの研修を積極的に行っているところでございます。さらに、ICTを活用した家庭学習の推進に向け、国に対し、家庭での通信費負担に対する支援を要望しております。
 引き続き、都教育委員会は、子供たちの学びの充実に向け、ICTが効果的に活用されるよう取り組んでまいります。
 次に、都立特別支援学校の医療的ケア児の保護者の付き添いについてでございますが、医療的ケア児は、生活リズムや季節等により体調が変化しやすく、ケアの内容は、障害の状態等によって個々に異なりますことから、入学後、学校看護師に対処方法の引き継ぎを行うまでの間、保護者に付き添いを依頼しているところでございます。
 具体的には、一人一人の状況に応じて健康観察を行い、ケアの手順や体制等に関する実施手順書を作成しております。特に人工呼吸器など、高度なケアが必要な児童生徒の場合には、体調変化を詳細に把握し、対応する必要がございまして、付添期間が長くなるケースが生じているところでございます。
 今後、都教育委員会は、学校生活における児童生徒の自立と保護者の負担軽減を図るため、医療的ケア児の安全を確保しながら、医療的ケアの引き継ぎ方法の工夫など、ケアの実施体制の充実について検討してまいります。
〔福祉保健局長吉村憲彦君登壇〕

○福祉保健局長(吉村憲彦君) 四点のご質問にお答えいたします。
 まず、高齢者施設等における感染対策についてでございますが、都は、感染症に罹患すると重症化しやすい高齢者や障害者が入所する施設の感染対策を支援するため、新規入所者や職員への定期的な検査費等の補助を開始いたしました。
 本事業の対象期間は補正予算が成立した十月八日から年度末までであり、施設が速やかに補助を活用できるよう関係団体を通じた周知等を行い、多くの施設から申請に向けた問い合わせをいただいているところでございます。現在、交付申請を受け付けており、申請後に取り組み内容等に変更が生じた場合でも柔軟に対応することとしております。
 高齢者施設等でのクラスターの発生を防ぐため、こうした取り組みにより積極的な検査を支援するとともに、今後も新型コロナウイルス感染症の流行状況を踏まえ、施設における感染拡大防止に万全を期してまいります。
 次に、産後支援への一時預かり事業等の活用についてでございますが、都はこれまで、育児疲れによる保護者の心理的、身体的負担の軽減等のため、専用のスペースを確保するほか、空きスペースを活用して、子供を一時的に預かる認可保育所や小規模保育事業所等を支援してまいりました。
 また、今年度から、ベビーシッター利用支援事業の助成対象を、日常生活上のさまざまな事情による一時的な保育を必要とする保護者にも拡大いたしました。
 産後の子育て家庭は育児に係る負担が大きく、安心して子育てができるようにするためには、支援をさらに充実させることが必要であり、今後、お話の産後ケア事業とあわせて一時預かり事業等の活用が一層進むよう、区市町村に対して積極的に働きかけてまいります。
 次に、産後の支援についてでございますが、都は、全ての子育て家庭の状況を妊娠期から把握して、継続した支援を行う区市町村を支援しており、今年度から、産後ケアの取り組みをさらに促進するため、区市町村の負担分を全額補助するとともに、産後ドゥーラやベビーシッターなど、家事、育児を支援するサポーターを派遣する取り組み等を充実した、とうきょうママパパ応援事業を実施しております。
 また、産後の身体的、心理的負担を抱えている母親に寄り添い、きめ細かな対応ができるよう、サポーターに対する研修の実施など人材育成も支援しており、今後とも、より多くの自治体が産後の支援体制の整備に取り組むよう積極的に働きかけてまいります。
 最後に、自殺対策についてでございますが、コロナ禍において都民の心理的不安が増大する中、都はこれまで、電話やSNS相談の体制を強化するとともに、民間団体が実施する相談体制の拡充を支援してまいりました。
 また、地域や職場、教育などさまざまな場で、周囲の人々がゲートキーパーとして、困難を抱えている人の自殺のサインに気づき、支援につなぐことが重要であることを関係機関に周知しているところでございます。
 さらに、区市町村連絡会で、保健所と地域の大学が連携した大学職員向け研修の実施等の好事例を紹介するなど、地域の取り組みが進むよう支援しているところでございます。
 引き続き、これまでの相談内容を検証しながら、悩みを抱える方を社会全体で支える取り組みや相談事業の拡充、普及啓発の強化などの検討を進め、区市町村や関係機関と連携した施策の強化を図ってまいります。
〔病院経営本部長堤雅史君登壇〕

○病院経営本部長(堤雅史君) 三点のご質問にお答えいたします。
 まず、都立、公社病院のコロナ病床についてでございますが、現在、都は、都内医療機関に対しまして三千床の病床確保を要請しております。都立、公社病院の病床数は都内全体の約六%でございますが、感染症医療を行政的医療として位置づけまして、十四病院全てで計八百床を確保し、患者を受け入れるとともに、新たに開設する専用医療施設のほか、今後の感染拡大状況に応じてさらなる増床も実施してまいります。
 また、重症患者にも対応するため、各病院の役割や機能に応じて二十五床を確保しておりますが、最大五十床程度の確保も見据え、準備を進めてまいります。
 今後も、感染拡大の動向に応じ病床確保に努めますとともに、感染症医療以外の行政的医療や一般医療等も含め、他の医療機関では対応困難な患者を受け入れることで、民間病院等の負担軽減を図るなど、都民が必要とする医療を受けられるよう対応してまいります。
 次に、独法化を進める必要性についてでございますが、都立病院はこれまで、新型コロナウイルス感染症の感染状況に応じまして率先して取り組んできた中で、幾つかの課題に直面をいたしました。
 具体的には、患者受け入れ体制の強化に必要な医療機器の整備につきまして、補正予算の議決をいただいた後に契約手続を行うため、導入まで時間がかかった事例がございました。
 また、人材確保の面では、コロナ対応の強化に向けまして、会計年度任用職員である医師の勤務日数を、本人の状況に応じて柔軟にふやすことが困難でございました。
 加えまして、コロナの受け入れ体制をつくるために院内から人材を確保いたしましたが、診療科によりましては、その後の人員を機動的に確保できず、地域から受け入れる新規患者の制限や手術の繰り延べをせざるを得なかった病院がございました。
 独法化後は、中期計画の範囲内で弾力的な予算執行や柔軟な人材確保が可能となりますことから、緊急事態にも機動的に対応できる体制を構築してまいります。
 最後に、感染症医療の提供についてでございますが、都立病院、公社病院の感染症医療を初めとした行政的医療を担う役割は、独法化後も変わるものではございません。
 このため、感染症発生時には、東京iCDCを司令塔として、都が実施する感染症対策を踏まえながら、一層機動的に対応してまいります。
 具体的には、緊急時において、例えば状況に応じて専門医や看護師等の人材を迅速に確保し、重症患者等の受け入れを強化いたします。また、平時におきましても、地域ニーズを踏まえ、保健所等とも連携しながら、専門人材を民間の介護施設等に派遣し、地域の感染症対応力向上に貢献してまいります。
 こうした取り組みを法人に確実に実施させるため、法人の根本原則である定款や中期目標に、都が対応を指示する旨を明記すべきと考えておりまして、独法化後も、都民の生命と健康を守る役割を果たし続けてまいります。
〔福祉保健局健康危機管理担当局長初宿和夫君登壇〕

○福祉保健局健康危機管理担当局長(初宿和夫君) 四点のご質問にお答えいたします。
 まず、感染症対策を担う人材の確保についてでございますが、都は、業務負担が増大している保健所の支援を行うため、本年七月に保健所支援拠点を設置し、九月には感染症対策業務に従事する職員をトレーサーとして八名採用いたしました。さらに、先月には感染者の急増に備え、看護師等九名、事務職員三十九名、合計四十八名を増員いたしました。
 これらのトレーサーは、関係機関と連携した専門的な研修を受講した上で、保健所支援拠点や都の保健所におきまして、積極的疫学調査の支援等の業務に従事しております。
 また、トレーサーとして一定期間業務に従事し、さまざまな場面で感染症対策を担うレベルに達していると認められる看護師等を、感染症対策支援員として認証する予定でございまして、今後とも、感染症対策に積極的に取り組んでまいります。
 次に、新型コロナ対策における先進技術の活用についてでございますが、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止を効果的に進めていく上で、お話のような先進技術の活用を含め、科学的知見に基づいた対策を講じることは有効でございます。
 都は、本年十月に、東京iCDCを立ち上げ、疫学、公衆衛生や検査、診断、リスクコミュニケーションなど幅広い分野の専門家の方々に参画をいただく専門家ボードを設置し、専門家の知見を生かした取り組みを進めております。
 今後、さまざまな先進技術の動向に注視しながら、室内感染対策など民間で開発された技術の有効性に関して専門家が検証を行う場などについて、東京iCDCで検討するなど、科学的知見に基づいた感染防止対策を講じてまいります。
 次に、インフルエンザワクチンの供給についてでございますが、国は、本年度のワクチン供給予定量を六千六百四十四万人分相当としており、記録のある平成八年以降最大でございました昨年度の使用量と比べて約二割多くなってございます。
 都道府県別の供給量の目安といたしまして、都には約七百十四万人分が供給される見込みでございまして、希望する都民が十分に接種を受けられる量と考えております。
 また、都は、ワクチンの地域偏在による現場での不足を防ぐため、区市町村や医師会を通じて各医療機関の需給状況を随時把握し、流通を担う医薬品卸売販売業の団体と共有することで、確実な調達につなげることとしております。
 今後、本格的な冬の到来に向け、希望する都民が安心してインフルエンザワクチンを接種できるよう、関係機関と連携して、円滑な供給に万全を期してまいります。
 最後に、携帯電話等の位置情報などを活用いたしました感染症対策についてでございますが、国内で新型コロナウイルスの感染者が初めて確認されて以降、ICTを活用いたしましたさまざまな感染症対策のためのツールが開発されております。
 こうしたツールの活用に当たりましては、技術の有用性はもとより、個人情報保護の厳格性や関係機関間の役割分担などの効率性等を総合的に評価することが必要でございます。
 今後、東京iCDCを活用するなど、最新テクノロジーの開発動向や国の動きなどを注視しながら、感染症対策において効果が期待できる技術の活用策などを検討してまいります。
〔産業労働局長村松明典君登壇〕

○産業労働局長(村松明典君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、中小企業の感染防止対策への支援についてですが、中小企業がコロナ禍の中でも事業を継続できますよう、各業界の感染症防止ガイドラインに沿った自主的な取り組みを後押しすることは重要でございます。
 都は本年六月から、中小企業がガイドラインに沿った感染防止対策に必要となる設備等の導入を行う場合、その経費の三分の二を助成しているところでございます。さらに、冬場を迎えて、感染防止に有効な換気設備の工事について、助成限度額を二倍に引き上げるなど、制度の一層の充実を図ったところでございます。
 今後、感染防止対策の実効性をより高めるため、東京iCDCが有効性を認めた設備等の導入に対する支援についても検討してまいります。
 こうした取り組みによりまして、中小企業の事業活動を着実に支援してまいります。
 次に、中小企業の人材確保に向けた支援についてですが、労働力人口の減少やデジタル技術の進展を見据え、中小企業においては、業務のIT化を推進する人材に加え、ポストコロナ時代の新規事業の立ち上げを担う人材等を確保し、生産性や競争力の向上を図ることが重要となっております。
 これまで都は、人材確保相談窓口において、人手不足の中小企業に対し、採用活動等への助言を行うほか、セミナーを開催し、人材活用のノウハウ等を提供してまいりました。
 今後、中小企業の経営を人材面から支えていくため、相談窓口機能の強化を検討してまいります。
 具体的には、専門人材や経営の中核人材等の採用ノウハウを持つアドバイザーを新たに配置し、民間事業者やハローワークが行う就職マッチングにつなげるなど、経営に資する多様な人材の確保に向けた支援を強化してまいります。
〔戦略政策情報推進本部長寺崎久明君登壇〕

○戦略政策情報推進本部長(寺崎久明君) 多摩地域におけるアセット開放についてでございますが、二十一世紀の基幹ともいうべき公共インフラは電波の道であり、高速モバイルインターネット網である5Gネットワークの構築は、多摩地域においても重要でございます。
 この構築を後押しするために、多摩地域におきましては、約六千三百件の都が保有するアセットを積極的に開放しているところでございます。
 これに加えまして、今後、政策連携団体が保有するアセットの掘り起こしなど、さらなる開放へ向けた検討を進めてまいります。
 また、現在、アセット開放や基地局設置ワンストップ窓口の取り組みにつきまして、ノウハウや知見のマニュアル化を進めております。このマニュアルは、通信事業者側のニーズも組み込むことで、より実践的なものにしてまいりたいというふうに考えております。
 今後、都区市町村IT推進協議会などの場を通じて本マニュアルを周知することで、市町村の取り組みを促してまいります。
〔総務局長山手斉君登壇〕

○総務局長(山手斉君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、新型コロナに関する差別解消への取り組みについてでございますが、コロナ禍におきまして、感染者や医療従事者等を誹謗中傷する事例が後を絶ちません。こうした差別は決して許されるものではなく、解消に向けた普及啓発は重要でございます。
 都は現在、啓発チラシ等各種広報媒体を活用し、都民に対して人権に配慮した冷静な行動をとるよう促すとともに、今月の人権週間キャンペーンでは、コロナ差別解消を含めた啓発活動を進めてございます。また、人権プラザにおいて、新型コロナに関連した不当な差別等についての相談に応じるとともに、弁護士による法律相談を実施してございます。
 今後、国会におけるコロナ差別解消に向けた法制化の動向も注視しつつ、感染症に対する正しい理解の促進や適切な相談対応などを行うことにより、感染者や医療従事者等の人権が守られるよう、全力で取り組んでまいります。
 次に、都立大学等におけるリカレント教育についてでございますが、デジタル技術の進展や雇用の流動化など、社会構造の大きな変化に対応するためには、働きながら知識やスキルを常にアップデートできる環境の整備が重要でございます。
 都立大学及び産業技術大学院大学では、マーケティングや財務分析など、経営に関する知識を身につけるための講座や、ICTやものづくり分野の最新動向を学ぶ勉強会など、現役世代へのリカレント教育を実施してございます。
 また、立地のよい都心での平日夜間、土曜日の開講やオンライン配信、関心のある科目のみを選択し履修できる仕組みなど、社会人にも学びやすい環境を整えてございます。
 今後は、社会からのニーズが高く実際のビジネスの場でも活用できる、AIやデータサイエンスなどの講座の新設を検討するなど、現役世代の学びを支援してまいります。
〔生活文化局長野間達也君登壇〕

○生活文化局長(野間達也君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、都認可以外の通信制高校における授業料負担の軽減についてでございますが、全国にある都認可以外の通信制高校八十五校に対し調査を行いまして、その結果、六十三校に約一万四千五百人の都民の生徒が在籍していることや、その保護者が支払っている年間の平均授業料額が約二十四万円であり、都認可の通信制高校の補助の上限額と近い水準であること等がわかりました。
 また、都の負担軽減額の算定に必要となる、生徒個別の授業料額や就学支援金額の確定時期が、当年度の末ごろになる学校がある等の課題についても明らかになってございます。
 引き続き、これらの調査結果等も十分に踏まえながら、新たな仕組みの構築に向け、検討を進めてまいります。
 次に、都内の私立小中学校におけます国のGIGAスクール構想の取り組み状況についてでございますが、国は、私立小中学校における一人一台端末、校内通信環境の整備に係る経費への補助を行ってございまして、都は、各学校に対して補助事業の活用を促してまいりました。
 国は、今年度末までに整備を完了するとしておりますが、私立学校への補助は、設置者の費用負担が生じるため、設置者の状況によっては対応が難しい学校もございます。
 都はこれまで、電子黒板やタブレット等の教育用端末の整備に関する費用など、私立学校のICT教育環境整備に対して幅広い支援を行ってまいりました。
 今後は、国に対して支援の継続を働きかけるとともに、引き続き、学校現場の状況を踏まえながら、私立学校のICT教育環境整備が進むよう積極的に取り組んでまいります。
〔環境局長栗岡祥一君登壇〕

○環境局長(栗岡祥一君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、再生可能エネルギーの都の率先利用についてでございますが、電力の大消費地である東京において、その電力消費量の一%以上を占める都が、再生可能エネルギー基幹電源化に向け、率先的に再生エネルギーの利用拡大に取り組んでいくことは重要でございます。
 このため、都は、二〇三〇年までに都有施設で使用する電力の再エネ一〇〇%化を目指し、現在、都内の卒FIT電気を含む再エネ一〇〇%電力を特別支援学校等の都有施設で活用する、都庁電力プランなどに取り組んでございます。
 今後、この対象を都立学校等へ拡充することや、さらに、島しょ地域において防災性向上の観点から、再エネ設備を新たに設置し、都有施設へ活用していくことを検討してございます。
 こうした取り組みを通じまして、RE一〇〇を目指す企業の後押しもしながら、都内における再エネ利用の拡大を牽引してまいります。
 次に、食品ロス削減の今後の取り組みについてでございますが、都はこれまで、関係団体等で構成する食品ロス削減パートナーシップ会議で議論を重ね、事業者との連携事業や、さまざまなキャンペーン等により、取り組みを推進してまいりました。
 先月、同会議から、新しい生活様式への転換など、コロナ禍の状況変化にも対応した取り組みや、廃棄量が多い外食産業等が、業種、業態に応じた効果的な優良事例を共有化し、新たな投資を伴わず、食品ロス削減を目指す取り組みを促進すべきなどの提言を受けたところでございます。
 都は、本提言を踏まえまして、年度内をめどに削減推進計画を策定し、施策の具体化を図ってまいります。
 また、テークアウトの利用等による自宅での食事の機会の増加を捉えまして、時期を逸することなく、区市町村等と連携したオンラインセミナーやウエブでの情報発信など、感染防止にも配慮した普及啓発にも積極的に取り組んでまいります。
〔建設局長中島高志君登壇〕

○建設局長(中島高志君) 三点のご質問にお答えいたします。
 初めに、排水計画の検討状況と今後の取り組みについてでございますが、東部低地帯におきまして、大規模水害時に早期に復旧、復興を図るためには、速やかな排水により浸水を解消することが重要でございます。
 このため、都は、国や関係局で構成いたします大規模水害時の排水作業準備計画検討委員会を設置して検討を進めておりまして、現在、排水機場などの耐水性や排水能力を精査いたしまして、浸水するエリアや深さ、継続時間等のシミュレーションを実施しております。
 今後、こうした結果を踏まえまして、想定される浸水エリアを、排水作業を考慮して河川や地形により分割し、必要となるポンプ車の配置や後方支援拠点からのアクセスルートなどを検討してまいります。
 引き続き、国や関係機関と連携して、排水計画策定に向けた取り組みを推進してまいります。
 次に、荒川第一調節池の活用についてでございますが、激甚化、頻発化する豪雨から都民の命と暮らしを守るためには、調節池などの整備とともに、既存施設の有効活用を図ることも重要でございます。
 本調節池は、荒川の洪水調節や水道への利水を目的として国が整備し、平成十六年に完成いたしました総容量約五千万立方メートルの調節池でございまして、そのうち千六十万立方メートルが利水目的で活用されております。
 大雨が予想される場合には、この利水容量を事前放流できるよう、関係の利水者等とも調整しつつ、必要な検討を行っていくと国から聞いてございます。
 今後、こうした検討経過も注視しながら、荒川の安全性の早期向上に向けまして、引き続き、国や地元区等関係機関と連携して取り組んでまいります。
 最後に、調布市内での地表面陥没に対する今後の取り組みについてでございますが、今回の地表面陥没と外環工事との因果関係は不明でございますが、国など事業者が、有識者委員会に意見を伺いながら、原因究明などを行っております。
 具体的には、陥没箇所周辺におきまして、地盤状況などを確認するための調査や重点的な監視が実施されております。
 さらに、地盤調査中に空洞が確認されたことを受けまして、調査範囲を拡大し、十メートル程度の深さまでの地盤状況を把握する物理探査などが行われます。
 また、住民などの声を受けまして、希望者に対し、建物等の損傷状況などを確認する家屋調査が実施される予定でございます。
 都は、引き続き、事業者に対し、早急な原因究明と、住民の不安の払拭に向けた丁寧な説明や対応など、住民の安全・安心の確保に向けた取り組みを求めてまいります。
〔住宅政策本部長榎本雅人君登壇〕

○住宅政策本部長(榎本雅人君) 三点のご質問にお答えいたします。
 まず、東京ささエール住宅の居住の質の向上についてでございますが、住宅確保要配慮者の居住の安定をより確かにするためには、個々の要配慮者の状況に応じたきめ細かい居住支援を行うことが必要でございまして、特に高齢者につきましては、見守り等の安否確認に加え、生きがいの発見や孤立の防止という視点も重要でございます。
 都はこれまでも、居住支援法人や不動産団体との意見交換を通じ、要配慮者の多様なニーズの把握に努めておりまして、さらに現在、必要としている支援について、都独自に入居者等に対する調査を実施しているところでございます。
 今後、東京ささエール住宅の居住の質の向上に向け、区市町村等との連携を一層深めるとともに、さきの調査結果や地域での支援事例も踏まえまして、要配慮者が生き生きと暮らせる居住支援のあり方について幅広く検討してまいります。
 次に、都営住宅募集における窓口の設置についてでございますが、都営住宅の募集におきまして、都民サービス向上の観点から、その手続の改善を図っていくことは重要でございます。
 現在、感染症対策における臨時対応として、資格審査や入居説明会などの入居手続等を対面から郵送に切りかえ、問い合わせや質問等は電話でも受け付けております。
 また、昨年の台風第十九号における都営住宅の一時提供に際しましては、東京都住宅供給公社の立川窓口センターで多摩地域の被災者の入居手続等を行いました。
 今後、コロナ後の新たな生活様式への対応も踏まえまして、入居手続等の郵送対応の原則化とあわせ、対面での対応を希望する方の負担軽減を図るため、来年度から、立川に臨時窓口を設置し、都民サービスの向上に努めてまいります。
 最後に、都営住宅募集の入居までの期間短縮についてでございますが、都営住宅では、申し込み受け付け後、当選者等の資格審査を行い、入居説明会等を経て入居となります。
 この中で、都は、真に住宅に困窮する低額所得者に都営住宅を的確に提供できるよう、入居収入基準や住宅困窮度などの資格審査を対面で行っております。
 その対象件数は、二月と八月のポイント方式等による募集で、それぞれ約一千二百件、五月と十一月の抽せん方式で、それぞれ約二千五百件であり、これらを公正かつ厳正に審査するため、一定期間を要しております。
 今後、資格審査や入居説明会等における郵送対応の原則化、審査書類の削減、簡素化、募集のオンライン化や、さらに今後、AIの活用の検討など、手続の効率化、迅速化を順次進めまして、募集から入居までの期間短縮に取り組んでまいります。
〔オリンピック・パラリンピック準備局長中村倫治君登壇〕

○オリンピック・パラリンピック準備局長(中村倫治君) 二〇二〇大会時の新型コロナウイルス感染症対策についてでありますが、国、都、組織委員会等で構成いたします調整会議における中間整理では、選手の水際対策の徹底、移動ルール、選手村等での対策に加えまして、感染症対策センターの設置等により、迅速な対応を一元的に行うこととしております。
 海外からの観客につきましては、入出国時等の適切な防疫措置のほか、競技会場等における体調不良者発生時の対応について検討を進めていくこととしております。
 また、ホストタウン等については、それぞれの受け入れ自治体において、選手の移動や宿泊など場面ごとの対策を定めたマニュアルを作成することとしております。
 都といたしましては、国によるさらなる支援を求めているところであります。
 今後とも、調整会議の議論を踏まえまして、関係者と協力して、安全・安心な大会に向けた準備を着実に進めてまいります。

○副議長(橘正剛君) この際、議事の都合により、おおむね二十分間休憩いたします。
   午後六時二十八分休憩

   午後六時五十分開議
○議長(石川良一君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 質問を続行いたします。
 五十七番星見てい子さん
〔五十七番星見てい子君登壇〕

○五十七番(星見てい子君) 日本共産党都議団を代表して質問します。
 新型コロナの陽性者が急増し、感染拡大の第三波を迎えています。高齢者への感染や重症者もふえ、深刻です。
 ところが、知事の所信表明は、都民の命を守り抜くとか、陽性者を早期に特定するという言葉だけで、具体策は示されませんでした。
 知事、感染拡大を抑える鍵は、無症状の陽性者を早期に発見する検査の実施と陽性者の保護、感染経路の追跡調査です。
 我が党が提案してきたPCR検査体制は大幅に拡大し、都内で一日最大六万八千件の検査能力が確保されました。しかし、実際の検査件数は、一日最大一万件程度です。今こそ確保した検査能力を最大限に発揮して、より早期から陽性者の特定に全力を挙げるべきです。知事、いかがですか。
 墨田区は、保育園、高齢者施設、学校、また会社でも、一人でも陽性者が出たら、濃厚接触者に限らず、症状が出ていない人にも検査して、クラスターの芽を摘んでいます。
 世田谷区は、介護事業者や障害者施設の通所施設も含めた職員に対し、陽性者が出ていない施設も含めた一斉、定期的な検査を開始しました。十一月までに二十一人が陽性でしたが、全員無症状でした。区は、早目に検査することで感染者をふやさないで済むとしています。
 知事は、陽性者が出た際に、濃厚接触者に限らず、その周りの方を幅広く検査し、陽性者を早く見つけ出す重要性をどう認識していますか。
 また、陽性者が出ていなくても、感染リスクが高い医療施設、福祉施設などには一斉、定期的な検査を行い、無症状者からの感染によるクラスター化を防止することの重要性を知事はどう認識していますか。いずれも都の方針として打ち出すべきです。沖縄県は、知事の決断で、医療施設、介護施設職員への定期的な検査に踏み出しました。東京都も知事の決断を求めるものです。
 小中学校の特別支援学級は、区市町村が行うPCR検査に対する都の補助の対象とされています。このことを都教委は把握していますか。
 ところが、都教委は、都立の特別支援学校でのPCR検査を行っていません。重症化リスクが高い子供たちを守るため、検査の実施に踏み出すべきです。都教委の見解を伺います。
 保健所の強化も必要です。
 多摩地域の自治体から、都の保健所の体制強化を求める声が相次いでいます。私たちは、武蔵野市長から話を伺いました。保健所の人員を強化してほしい、本当は廃止された保健所をもとに戻してほしいと話されていました。
 知事が行っている市町村との意見交換でも、三鷹市長は、対象人口の分割は必要、小金井市長からは、保健所の支所の増設、新たな保健所の設置等、管轄範囲について検証を、調布市長からは、支所機能の検討も必要、日の出町長からは、秋川流域の保健所の再設置をなどの意見が出されています。多摩の自治体から出されている保健所の強化を求める声を知事はどう受けとめていますか。
 知事は第三回定例会で、感染拡大から終息に至るまでの保健所の取り組みについて検証し、あり方を検討していくと答弁しましたが、終息はいつになるかわかりません。速やかに検証を始め、できることから実行し、保健所の増設も含めた拡充につなげていくべきです。知事の答弁を求めます。
 欧米で感染の再拡大が起きた要因の一つに、陽性者が接触した方の調査が十分にできていないことが指摘されています。
 都は、トレーサー班として非常勤職員を採用しましたが、積極的疫学調査を行う体制をさらに強化すべきです。先週のモニタリング会議でも、専門家から、保健所業務が激増しており、支援策が必要であるなど、保健所への支援の必要性が何度も指摘されています。積極的疫学調査の人員の緊急養成、確保事業を実施し、区市の保健所も含めて支援を強化すべきです。いかがですか。
 都内の医療体制は逼迫しています。医療機関は春からの減収、赤字を抱えたまま、第三波に立ち向かっています。
 医労連の調査では、加盟する組合の四四%が冬のボーナスが減額になると答えています。医療現場の医師、看護師などは、極度の緊張の中で働いています。処遇の悪化は働くモチベーションの低下を招きかねません。
 知事は、医療従事者への心遣いが大事だと訴えています。医療従事者が置かれている実態をどう認識していますか。
 医療崩壊を食いとめるためには、新型コロナ患者受け入れ病院だけでなく、一般医療、地域医療への支援が不可欠です。
 東京都医師会は、東京の医療を守るために全ての医療機関が経営維持できるようにと、都独自の補助を行うよう知事に直接要望しています。ぜひ実現すべきです。知事、いかがですか。
 コロナ禍で公立病院の役割が発揮されているにもかかわらず、知事は、都立病院、公社病院の独立行政法人化を進めています。これに反対し、独法化中止を求める署名は五万二千人を超え、知事に提出されました。この声を重く受けとめるべきです。
 都は、独法化により人材を柔軟に確保できるとしています。しかし、六年前に独法化した大阪市民病院機構では看護師の退職が相次ぎ、コロナ病棟を確保するために、一般病棟だけではなく、若い世代のがん専用病棟を閉鎖しました。都の説明は事実と全く違います。
 病院の人材確保のためには、全国的に深刻な医師、看護師不足を打開し、絶対数をふやすこと、そして、職員の処遇をよくすることが必要ではありませんか。
 公営企業会計決算の全局質疑で、都民ファーストの会は、都立病院は独法化後に民間病院と競争していかなければいけないと強調しました。小池知事も同じ考えですか。
 また、都民ファーストの会は、都立病院の収益向上が必要だと強調しました。収益をふやすには、不採算医療を減らして、診療報酬の高いもうかる医療をふやすこと、差額ベッドなど患者負担をふやすことなどが民間病院では行われています。都立病院を独法化したら、民間病院とそういう競争をすることになるのではありませんか。
 知事は、行政的医療を将来にわたり継続するための独法化だと答弁していますが、行政的医療は不採算医療だということを認識していますか。不採算だから民間では取り組めない行政的医療は、民間と競い合う独法化でなく、行政が直接責任を持つのが最善ではないのですか。
 地方独立行政法人法の衆参両院の附帯決議には、独法化に当たっては、関係労働組合と十分な意思疎通を行うことと明記されています。
 しかし、長引くコロナ禍で、対面での意思疎通はできず、都は、多忙をきわめ疲弊している職員に、約一時間の動画資料を見るよう求めました。
 現場からは、動画を見てもほとんどわからない、コロナ対応に集中させてほしいという声が上がっています。十分な意思疎通など到底できません。知事、医療従事者への心遣いというなら、独法化はやめるべきです。いかがですか。
 年末年始に向け、都民の暮らし、雇用、営業を守ることは急務です。私は、地元の目黒区でコロナ支援相談会を繰り返し、中小業者や商店を支援しています。
 国の持続化給付金や家賃補助、都の協力金など全て使って頑張ってきたけれど、もう限界、売り上げは例年の六割減、お客が来ない日もふえている、運転資金が底をつき、先がないなど、本当に深刻です。
 廃業、倒産もふえています。多くの中小企業が崖っ縁で、年が越せないと悲鳴が上がっています。
 知事は、こうした中小業者の実態をどう受けとめていますか。全ての中小業者が年を越せるようにどう取り組むのですか。
 国に、持続化給付金の第二弾の支給と家賃支援給付金、雇用調整助成金などの期間の延長を要望すべきです。
 また、国と都が協力して、都内全ての中小企業、小規模企業に一律五十万円の年越し給付金を支給することを求めます。いかがですか。
 都は、お酒を提供する飲食店とカラオケ店への営業時間短縮要請を行い、協力金の支給を決めましたが、補償という立場ではありません。
 事業者の方々から、一年で一番の稼ぎどきに営業時間の短縮は厳しい、忘年会の予約が一瞬にしてキャンセルになったなどの声が寄せられています。国の財政支援の拡充を求め、今度こそ自粛要請と補償をセットで行うべきです。知事、いかがですか。
 ものづくりの町工場も深刻です。都内の金属加工業者から、今製作中の部品を納めたら仕事がない、昨年八月の売り上げは百五十万円あったのに、ことしはわずか五万五千円に激減した、三十五年間この仕事をしているが初めての事態、職人わざを持つ中小業者が廃業したら、日本は以前のようなものづくりはできなくなるという切実な声が届いています。
 知事は、東京に集積しているものづくりへの支援の重要性をどう認識していますか。コロナ禍を乗り越えるため、どう取り組むのですか。
 国のGo Toトラベルについて、六十五歳以上の方、基礎疾患がある方に自粛要請をすることになりましたが、若者を含め、人の移動を減らさなければ感染拡大は防げません。感染がおさまるまで停止するよう厳しく求めるべきです。知事、いかがですか。
 解雇や雇いどめが年末に向けふえることも懸念されます。いつ首を切られるか不安との声が寄せられています。既に全国で七万人が職を失ったと報道されています。安心して年が越せるよう、特別の手だてをとるべきです。認識を伺います。
 暮らし、雇用、住まいの問題など、ワンストップで年末年始の緊急相談に対応する体制整備が必要です。いかがですか。
 住まいをなくした人、安定した住まいのない方を支援するため、都が補正予算で年末年始のビジネスホテル確保を決めたことは重要です。あれこれ線引きせず、住宅に困窮する全ての人が利用できるようにすべきです。いかがですか。
 内閣府男女共同参画局のコロナ下の女性への影響と課題に関する研究会緊急提言は、新型コロナ感染症の拡大は、女性への影響が深刻だと指摘しています。その根拠に、女性の就業者数の減少幅が大きいこと、DVや性暴力がふえ、女性の自殺者も大幅にふえていることなどを挙げています。
 知事は、この緊急提言をどう受けとめていますか。都の施策に生かすことが必要です。いかがですか。
 また、緊急提言は、女性不況の様相が確認されると分析しています。非正規の女性就業者数が多いサービス産業などが大きな打撃を受けているためです。医療、介護、保育などのエッセンシャルワーカーに女性が多く、その処遇や働く環境が厳しい状況にあることも指摘しています。
 非正規雇用をふやしてきた政策を改め、働く女性の賃金、処遇、働く環境を抜本的に引き上げる重要性がコロナ禍から浮かび上がっていることをどう認識していますか。打開にどう取り組みますか。
 NPO法人しんぐるまざあず・ふぉーらむが発表したアンケート結果では、母子世帯の三割から四割が米などの主食や肉、野菜を買うことができなかったことがあると答えています。
 同ふぉーらむとシングルマザー調査プロジェクトが行った千八百人の実態調査には、仕事が減り、子供たちには一日二食で我慢してもらい、私は二日に一食が当たり前など、深刻な声が寄せられています。
 子供支援の法人による、都内ひとり親家庭高校生給付金利用者の調査では、八割の家庭が赤字で、高校中退の可能性があるとの回答が三割を超えています。
 知事は、もともと貧困率の高いひとり親世帯が、コロナ禍でますます深刻な事態になっていることをどう認識していますか。支援の思い切った拡充が必要です。いかがですか。
 シングルマザーの団体から話を伺いましたが、現金給付が一番助かると訴えていました。年末年始を温かく迎えることができる臨時給付金や、都の児童育成手当の増額などが必要です。いかがですか。
 私は、二〇一七年第四回定例会で子供食堂の重要性を訴え、翌年度から全額都負担の子供食堂支援制度が始まりました。都は今年度、コロナ禍で学校休業や保護者の収入が激減する家庭が生まれる中、子供の食の確保緊急対応策として発展させました。
 目黒区はこれを活用し、めぐろみんなで楽しいごはんプロジェクトを立ち上げ、学校休業中や土日祝日の昼食や夕食を提供する事業を行っています。地域で気にかけてくれる人がいてほっとしていますなどの声が寄せられ、喜ばれています。
 コロナ禍は、家庭収入の激減、家庭内のトラブルや不登校児童の増加など、子育て家庭に重大な影響を及ぼしており、子供食堂の役割が一層大事になっていることを知事はどう認識していますか。
 全額都負担の子供の食の確保緊急対策は、今年度で終了予定です。終了した場合、区市町村五割負担の補助事業しかないため、自治体によっては新年度から実施できなくなる懸念もあります。子供食堂への支援を都の全額補助事業として継続させることが重要です。いかがですか。
 大学生の生活は、コロナ禍で時がとまったかのような事態です。一部で対面授業が再開されましたが、都内ではオンライン授業がほとんどというのが現実です。一年生の中には、入学以来キャンパスに入ったことがない学生もいます。多くの学生が孤立し、苦しんでいます。
 ある私立大学生は、新型コロナのために学生生活が一変した、夜中に突然涙が出る、鬱症状がひどい友人もいる、経済的な大変さに精神的な不安が上積みされる一方だと話してくれました。
 このような中、京都府は、感染拡大防止のため、五月から月一回、大学との意見交換を重ね、大学等の再開に向けた感染症拡大予防のためのガイドラインを策定しました。さらに、授業再開に当たり、五月には各大学百万円、九月にも各大学一千万円の支援を行っています。
 大学が全国で一番集中する東京都として、対面授業の再開に向けた支援を行う必要があると思いますが、いかがですか。
 都立大学では、前期の授業料全額免除が昨年度の一・七倍を超え、激増しています。各地でボランティアが取り組む学生への食料支援は、多くの学生に歓迎されています。オンライン授業でパソコン購入などの新たな負担も生じています。バイトの休止や親の収入減の影響も甚大です。
 国は、学生支援緊急給付金の追加募集を行いますが、対象者が狭く不十分です。都として学生への経済給付や食料支援が必要です。いかがですか。知事、学生や大学などの要望を直接聞いて、学生への支援につなげていくべきです。いかがですか。
 多摩・島しょへの支援も重要です。
 都が四月補正で実施している市町村向けのコロナ対策交付金は、自治体の特徴に合わせて施策を行えるため、喜ばれています。東京都町村会と議長会は追加支援策など一層の財政支援、市長会は感染症対策の長期化に伴う各種補助金の増額等を含めた財政支援の強化を要望しています。
 知事はどう受けとめ、対応するのですか。市町村総合交付金の増額を含め、さらなる支援が必要です。いかがですか。
 コロナ禍のもと、小中学校の少人数学級実現を求める意見書は、全国十六道府県を含む五百三十六議会で採択され、今や国民的な共通の願いになっています。
 全国知事会は七月に、全国市長会、町村会とともに、国に対し少人数編制を可能とする教員の確保を要望する緊急提言を提出しています。私たちが全国知事会に直接話を伺ったところ、異論は出なかったとのことでした。
 子供たちが学校でソーシャルディスタンスをとるためには、教室の面積を広げることはできず、分散登校を続けるわけにもいかず、少人数学級を求めるしかないという話になったとのことでした。
 小池知事のご意見はいかがですか。安全な学校環境をつくるためには、少人数学級の実施しかないのではありませんか。
 世論の高まりを受けて、文科省が来年度予算の概算要求に学級編制の標準の引き下げも含めた少人数による指導体制の整備を盛り込み、法改正も視野に検討していることは重要です。
 財務省との折衝は大詰めの中、国会で少人数学級の実現を迫った我が党の質問に、萩生田文科大臣は、関係省庁と丁寧に話し合いをしながら、不退転の決意で臨みたいと答弁しました。
 都としてこの間、どのような要望をしてきたのですか。学校現場を持っている都教育委員会として、文科省をしっかり後押しすべきです。いかがですか。
 学校現場では、育休、産休代替の教員や時間講師の確保が大きな負担になっています。副校長から、毎年都教委に対して改善を求める要望が届けられています。副校長が何百件と電話をかけても見つからないなど、切実な声がことしも寄せられています。やむを得ず一人で副校長と担任、養護教諭の三役を兼任、兼務している学校もあります。
 日本共産党都議団が道府県と政令市を対象に行った調査では、回答のあった四十六道府県と十九市のうち、実に八八%に当たる三十九道府県十八市が、教育委員会で育休、産休代替の教員や時間講師を探していると答えています。
 また、教育委員会で探している自治体の多くが現場の状況を聴取するなど、学校の意向を反映して確保していると回答しています。
 学校の負担を減らすためにも、他県の取り組みに学んで、都教委としてみずから教員や時間講師を探す仕組みをつくるべきです。いかがですか。
 同性パートナー制度について伺います。
 同性パートナーを、男女のカップルと同じように差をつけることなく伴侶として、家族として認めてほしいという切実な要望が都民、都の職員から上がっています。知事、性的指向による差別を条例で禁止した東京都として、この願いに正面から応えるパートナーシップ制度に踏み出すべきです。知事、いかがですか。
 次に、外環道事業の問題です。
 外環道の地下トンネル工事をしている真上で住宅地の道路の陥没事故が起き、続いて長さ三十メートルの空洞が二つ発見されました。それまで何度も振動などの苦情を国と事業者に訴えていた調布市内の事故現場周辺の人たちは、住まいの安全が脅かされ、資産価値を損なわれ、人生設計が立たず、途方に暮れています。
 現場周辺だけではなく、練馬、杉並、武蔵野、三鷹、調布、狛江、世田谷の外環道工事沿線の多くの住民が不安と恐怖を感じています。
 ところが知事は、所信表明で事故に一言も触れませんでした。それどころか、陥没事故後に提出した国の予算編成に対する東京都の提案要求では、外環道事業の促進と東名高速以南の事業着手まで求めています。とんでもありません。知事は、陥没事故周辺、外環道工事沿線住民の怒り、恐怖、不安、絶望感をどう受けとめているのですか。
 この外環道事業に適用されている大深度法は、地下深くのトンネル道路工事は、地上に住む人の同意なしでできるとしています。住民は、大深度の工事は地上に影響を与えないと説明されてきました。
 しかし、実際は、我が党が何度も指摘してきたように、工事が進む各所で酸欠空気の漏出、住宅の振動などの問題が起きています。
 ところが、我が党の質問に知事は、工事の責任は国と事業者だというだけでした。あげくに起きたのが今回の陥没事故と空洞発見です。
 知事はこれまで、人ごとのような答弁を繰り返し、何もしなかった責任をどう考えているのですか。
 我が党のヒアリングに国交省は、トンネルの真上だけでなく、範囲を広げてボーリング調査をふやす必要があることを認めています。
 調布市は、市長と市議会議長連名で緊急要請を行い、事故現場に加え、トンネルが既に掘られた地域についても調査を要求しています。武蔵野市は、市長と市議会が国と事業者に対し、情報公開と原因が究明されるまで工事を再開しないことを求めています。国と事業者に対し、調布市、武蔵野市と同様の姿勢で臨むべきです。いかがですか。
 都市計画法の外環道事業の認可期限が来年三月末に迫っています。認可権を持つのは都知事です。今の状況から判断すれば、認可の延長はしないと表明すべきです。知事、いかがですか。
 外環道事業は五十四年前に都市計画決定されましたが、住民の強い反対に直面し、当時の建設大臣が、地元と話し得る条件の整うまでは強行すべきでないという発言をして凍結されました。現在の地下方式への計画変更を表明して凍結解除したのが、石原元都知事です。
 その地下方式が今回の事故で暗礁に乗り上げ、大深度法も破綻しました。外環道事業は中止するほかありません。知事の答弁を求めます。
 来年度予算に向けた各局要求が十一月に発表されました。陥没事故後にもかかわらず、外環道事業は例年どおり要求されています。そのほか、大型開発を初め、不要不急の事業も見るべき縮小、凍結などの見直しはされていません。
 一方、福祉予算では、特別養護老人ホームも老人保健施設も認可保育園も整備予算は大幅減額要求です。
 年明けには知事査定が始まります。深刻なコロナ禍に対応し、都民の命、福祉、暮らし、営業を守り抜き、その財源をつくるためにも、不要不急の事業は本気になって見直しをする、そういう予算編成を行うべきです。知事、いかがですか。
 都心上空を大型機が超低空飛行する羽田新ルート反対の声は、ますます広がっています。
 私の地元目黒区では、飛行機が近くて怖い、客席の窓まで見える、オンライン会議をしていてもうるさくて仕事にならないなどの声が上がっています。
 品川区では、新ルートの賛否を問う住民投票を求める直接請求が取り組まれ、法定必要数六千八百人の三倍を超える二万七百六十人の署名が寄せられました。間もなく区議会の審査が始まります。
 飛行経路に当たる各区の議会では、党派や政治的立場を超えて、都心低空飛行ルートの運用は中止すべきなどの声が上がっています。
 知事は、羽田新ルートへのこうした厳しい声の広がりをどう受けとめていますか。都知事としてこの声にどう応えるのですか。
 国際航空運送協会、IATAは、二〇二一年の世界の航空需要が二〇一九年の半分にとどまるとの見通しを発表しました。実際に、日本航空の国際線は今なお七八%もの減便です。全日空の社長は日経新聞のインタビューに、国際線の回復には数年単位の時間が必要だろうと答えています。
 コロナ禍で航空需要が落ち込み、新ルートを運用する必要がないのに、住民の反対に耳をかさず運用を続けるのはおかしいと思いませんか。国際線の減便を踏まえ、国に対し、少なくとも当面、羽田新ルートの運用を中止するよう求めるべきです。知事、いかがですか。
 米軍横田基地では、攻撃的なパラシュート降下訓練が年々激化し、何度も落下物事故を起こしています。ことし六月からは、オスプレイからのパラシュート降下訓練や傷病兵の救出訓練が始まりました。戦闘さながらの低空訓練で、ホバリングの爆音、爆風が近隣住民に脅威を与えています。
 福生市は、横田基地の飛行回数が急増し、ことし上半期だけで八千回に及ぶと発表しています。夜間、早朝の訓練自粛も、昨年度一年間に六十四回も破られました。
 知事は、この深刻な事態をどう認識していますか。現地に行き、体感し、直接住民から被害状況を聞くべきではありませんか。
 横田基地の機能がCV22オスプレイが担う特殊作戦の拠点として、攻撃的なものに変貌しつつあることを認識していますか。
 知事は、住宅密集地でのパラシュート降下などの危険な訓練をやめるよう、在日米軍司令官に直接求めるべきです。そして、オスプレイ配備撤回、基地の縮小、整理、撤去を米軍と政府に厳しく求めるべきです。いかがですか。
 横田基地では、新型コロナの陽性者がふえています。感染経路も陽性者の隔離の状況も日本側では確認できません。また、人体に有害な有機フッ素化合物が基地内でかつて消火剤として使われ、今もスプリンクラーに充填されており、漏出事故も起きています。その実態も日本側で把握できません。
 日米地位協定を見直して、地元自治体による米軍基地への立入調査や国内法の適用を認めさせるべきです。知事の答弁を求めます。
 最後に、オリ・パラ大会について伺います。
 オリンピック・パラリンピックは、スポーツと文化の祭典であり、アスリートが最高のパフォーマンスを発揮する場であり、世界中の選手が集い、世界平和を促進するという重要な意義を持っています。
 一方、新型コロナの世界的な感染拡大の中、この五輪の価値をどういう形で、どのように発揮するかが問われています。
 先月来日したIOCのバッハ会長は、ワクチン開発への期待以外、具体的根拠を示すことなく、来年七月の東京大会を観客を入れて開催する方針を明言しました。
 朝日新聞の社説が、残ったのはいいようのない違和感であり、一般の感覚とのずれだと述べるなど、開催ありき、観客ありきで大丈夫なのかという都民、国民の不安が広がっています。
 共同通信の先週末の世論調査では、少なくとも東京大会を来年夏にはできないと再延期、中止を合わせて六一・二%です。知事、この結果をどう受けとめていますか。コロナの感染状況がどうであっても、東京大会は来年七月にやるという考えですか。
 大会時には、当初予定の五千人のボランティアの医療スタッフに加え、コロナ対応の感染症対策センターの設置などが新たに検討されています。しかし、これらを担う医師、看護師は、コロナ禍で疲弊しています。
 東京都医師会の尾崎会長は、協力する形になるのかどうかは難しいと述べ、現場からは、五輪に使うお金があるなら、医師、看護師の増員に回してほしいと悲痛な声が上がっています。知事、医療現場の声に耳を傾けるべきではありませんか。
 バッハ会長は、五月には、五輪開催について、WHOと作業チームの助言に従いながら、正しい時期に、必要な判断を行うと語っていました。今のように連帯と結束力、コロナに打ちかつと情感に訴え、前のめりになるのではなく、科学的な判断を持つことが必要です。知事、いかがですか。
 大会延期に伴う追加経費は総額三千億円、都の負担が千二百億円と発表されました。感染状況によっては、さらに膨らむ懸念もあります。都民からは心配の声が寄せられています。中止を含めたさまざまな開催パターンとその経費の案を明らかにし、望ましいあり方について、都民、国民の意見を聞くべきです。
 知事の答弁を求め、再質問を留保して、質問を終わります。(拍手)
〔知事小池百合子君登壇〕

○知事(小池百合子君) 星見てい子議員の代表質問にお答えいたします。
 新型コロナウイルス感染症の検査についてであります。
 都は、三千二百カ所を超える都内の医療機関を診療・検査医療機関として指定するとともに、検査が可能な医療機関の紹介などを行う東京都発熱相談センターを設置、必要な方が速やかに検査を受け、陽性者を早期に特定できる体制を確保しております。
 また、クラスターが生じやすいと考えられる場合は、保健所において幅広く行政検査を行うとともに、重症化リスクが高い高齢者や障害者の施設等を対象とした検査の費用を都独自に補助しておりまして、引き続き、感染拡大防止対策に万全を期してまいります。
 多摩地域の保健所に関してのご質問であります。
 市町村長との意見交換におきましては、新型コロナウイルス感染症への対応のため、都の保健所の体制強化など、さまざまな貴重なご意見をいただきました。
 都の保健所は、二次保健医療圏におけます広域的、専門的、技術的な拠点といたしまして、健康危機管理や市町村支援など、重要な役割を担っております。
 都は、受診相談窓口の委託化や会計年度任用職員の活用など、感染症対策におけます保健所の負担軽減や業務効率化に取り組んでおりまして、今後、今回の感染拡大から終息に至るまでの保健所の取り組みについて検証した上で、改めてそのあり方を検討してまいります。
 医療従事者が置かれている実態についてであります。
 医療従事者の方々は、苛酷な医療現場の最前線で新型コロナウイルス感染症と日々闘っていただいていると認識しております。
 こうした医療従事者の方々に対しまして慰労金を給付しているほか、特殊勤務手当の支給に対する支援を行っておりまして、引き続き支援をしてまいります。
 都立、公社病院の独立行政法人化についてでございます。
 独法化の目的は、超高齢社会の本格化や医療の担い手不足など、医療課題がさらに深刻化していく中でも、都民ニーズに迅速かつ柔軟に対応することで、質の高い医療サービスを提供していくことでございます。
 民間医療機関等と適切に連携をして、最少の経費で最大の医療サービスを提供するなど、効率的、効果的な運営を行うことは、現在の経営形態におきましても当然のことでありまして、独法化後も変わるものではございません。
 行政的医療の提供についてであります。
 都立病院は、一般の医療機関だけでは対応困難で、採算の確保が困難な感染症医療を初めとした行政的医療の提供を基本的な役割としております。
 独法化の後も必要な財源を都が措置し、柔軟な医療人材の確保や機動的な運営等が可能となるメリットを生かしまして、行政的医療を効率的、効果的に提供してまいります。
 年末に向けました中小企業への支援についてのお尋ねがございました。
 新型コロナウイルス感染症の影響によりまして、中小企業の経営環境は厳しい状況にございます。こうした状況は、年末に向けまして、より一層厳しいものになることも予想されます。
 そのため、金融支援の充実や年末特別相談の実施、感染症対策の各種助成金の申請受け付け延長など、中小企業向けの特別対策を講じております。
 引き続き、中小企業が感染拡大の防止を図りつつ、事業を継続できるように適切に支援をしてまいります。
 ものづくり企業への支援についてでございます。
 都内には、すぐれた製品や技術を持つものづくり企業が数多く集積しており、これらの企業の事業の継続は不可欠であります。
 そのため、資金繰り支援や家賃等支援給付金など、経営の下支えのための対策を強化するとともに、社会状況の変化に対応して、新たなニーズを獲得するためのさまざまな支援も行っております。
 引き続きまして、ものづくり企業への支援を適切に行ってまいります。
 ひとり親家庭についてのご質問でございます。
 ひとり親家庭の親は、子育て、そして生計の担い手の二つの役割を一人で担っており、負担は大きいものがございます。
 今回の新型コロナウイルス感染症の影響によりまして家計が急変して、収入が大きく減少したひとり親家庭もあると認識をしています。
 こうしたことから、都は、母子及び父子福祉資金の貸し付けにおけます返済猶予を実施するとともに、区市町村と連携いたしまして、児童扶養手当を受給しているひとり親家庭などが、食料品など生活に必要な物品を入手できるよう支援をしております。
 子供食堂の役割でございます。
 新型コロナウイルス感染症の感染が拡大する中で、都は、家に閉じこもりがちな子供やその保護者に、調理した弁当や食材を提供する子供食堂などを支援しておりまして、区市町村では、これを活用したさまざまな取り組みが行われております。
 子供が健やかに育つためには、栄養面でバランスのとれた食事、安心して過ごせる居場所があることが重要でありまして、子供食堂は、食を通じて子供と地域をつなぐ大切な場となっております。
 全国知事会の緊急提言についてでございます。
 コロナ禍にありましても、安全・安心な教育環境を確保しつつ、全ての子供たちの学びの保障に向けた取り組みは必要です。
 本年七月の全国知事会の緊急提言でございますが、感染症の再拡大時にありましても必要な教育活動を継続して、子供たちの学びを保障することを主な訴えといたしました、教育の諸条件に関します緊急的な要望であった、このように認識をいたしております。
 同性パートナーシップ制度についてでございます。
 同性パートナーシップ制度は、婚姻関係のあり方そのものにかかわるものでございまして、広く国民の理解を得ていくべき課題、このように認識をしております。
 都といたしましては、性自認及び性的指向に関する基本計画に基づいて、引き続き、各局において個別具体的に必要な取り組みを推進するとともに、社会情勢の変化を踏まえながら、実態調査の実施を検討するなどいたしまして、当事者のニーズに即した施策を展開してまいります。
 外環についてのご質問でございます。
 今回の調布市市道におきましての陥没に関して、沿線住民の方々の不安を払拭することは重要だと認識をしております。
 陥没発生後、都は、速やかに国など事業者に対しまして、早期の原因究明、そして住民の不安払拭に向けました丁寧な説明や対応などを要望し、私みずから赤羽大臣に要請したところであります。
 今回の陥没と外環工事との因果関係は不明ではございますが、現在、東日本高速道路株式会社が原因究明に向けました調査を実施するとともに、巡回、監視など、安全確保の取り組みを行っております。
 都は、事業者からの状況報告の機会において要請を重ねておりまして、引き続き、国など事業者に対しまして、丁寧な説明、対応など、安全・安心を確保するための取り組みを求めてまいります。
 羽田空港の新飛行経路でございます。
 国が決定した新飛行経路でございますが、都民の皆様などから、騒音、安全対策の実施など、さまざまな意見があることは承知しております。
 将来にわたりまして、東京が国際競争力を持って持続的な発展を続けていくためには、国内外に豊富なネットワークを有する羽田空港の機能強化を図ることは不可欠であります。
 都といたしまして、引き続き国に対しまして、都民の理解がさらに深まるよう、丁寧な情報提供、騒音、安全対策の着実な実施を求めてまいります。
 横田基地におけます訓練についてのご質問であります。
 日米安全保障体制は、我が国のみならず、アジア太平洋地域の平和、安定のために重要な役割を果たしておりまして、横田基地もその一翼を担っております。
 安全保障に関することは国の専管事項でありまして、軍用機の飛行回数等、米軍の運用に関する情報につきましても、国の責任におきまして取得し、提供されるべきものでございます。
 パラシュート降下訓練は、空輸基地としての能力を維持するため実施していると国からは聞いておりますが、危険物の落下事故は人命にかかわる重大な事故になりかねず、あってはならないことであります。
 基地周辺で生活する住民の声や現地の状況につきましては、これまでも地元の自治体の首長から直接お聞きをしているところであります。また、事故の内容などに関しましては、その都度、報告を受けております。
 引き続き、都民の命、安全・安心を守る立場から、国、米軍に対しまして、安全対策の徹底を求めてまいります。
 大会におけます新型コロナウイルス感染症対策についてでございます。
 東京二〇二〇大会につきましては、これまでもさまざまな調査が報じられていることは承知をいたしております。
 大会を成功へと導くためには、選手、関係者、観客など全ての方にとって安全・安心な環境が提供できますよう準備を進めていくことが重要であります。
 そのため、国、都、組織委員会等で構成いたします調整会議において、幅広く議論されました内容を、役割と来夏の大会に向けました工程表を含めまして、中間整理として取りまとめたところでございます。
 これらを踏まえまして、今後、関係者と連携をいたしまして、安全・安心な大会に向けました準備を着実に進めてまいります。
 残余のご質問につきましては、教育長、東京都技監及び関係局長からのご答弁とさせていただきます。
〔教育長藤田裕司君登壇〕

○教育長(藤田裕司君) 三点のご質問にお答えいたします。
 初めに、都立特別支援学校でのPCR検査についてでございますが、区市町村との共同による感染拡大防止対策推進事業では、区市町村の判断により、公立小中学校の特別支援学級でPCR検査が実施できることについては承知をしております。
 都立特別支援学校では、都教育委員会のガイドラインに基づき、手指の消毒やマスクの着用、教室等の換気、健康状態の把握などの児童生徒への感染症対策を、保護者等と緊密に連携しながら、教職員を中心に徹底して取り組んでおります。
 また、陽性者が判明した場合には、学校において、特別支援学校の特性を踏まえ、接触者情報を詳細に収集し、保健所に提供しており、感染の可能性がある対象者に保健所等によるPCR検査が実施されております。
 今後も保健所や福祉保健局等との連携を図りながら、適切に対応してまいります。
 次に、小中学校における少人数学級についてでございますが、義務教育における一学級の児童生徒数の標準は、公立義務教育諸学校の学級編制及び教職員定数の標準に関する法律により定められており、学級編制については、教育の機会均等や全国的な教育水準の維持の観点から、国の責任において行うべきと考えてございます。
 都は国に対し、少人数による指導体制の検討に当たり、必要な教職員定数や教室整備に係る財源を適切に確保することなどについて要望しており、引き続き国の動向を注視してまいります。
 最後に、産休、育休代替教員や時間講師の確保についてでございますが、都教育委員会は、産休、育休代替教員や時間講師を確保するため、それぞれの採用候補者選考を行い、区市町村教育委員会等に名簿を提供するとともに、年間を通じて任用希望者を募集し、集めた人材情報を提供しております。
 また、任用に当たっては、学校が候補者と直接面談を行って、みずからその資質や能力を見きわめることにより、学校にとって真に必要な人材の確保につながっているものと考えてございます。
 都教育委員会は、学校の実情を踏まえ、適切な人材を学校が探しやすくするため、退職教員や教職課程を有する大学などへの広報活動を積極的に行い、名簿登載者数の拡大に取り組んでおり、引き続き、学校が必要とする人材を任用できるよう努めてまいります。
〔東京都技監上野雄一君登壇〕

○東京都技監(上野雄一君) 六点のご質問にお答えいたします。
 まず、外環の事業認可についてでございます。
 都知事が都市計画事業の認可を行っております外環事業の事業施行期間は令和三年三月三十一日まででございまして、今後、事業者から事業計画の変更認可申請が提出された場合は、都市計画法に基づき適切に対応してまいります。
 次に、羽田空港の新飛行経路の運用についてでございます。
 現在、新型コロナウイルス感染症の影響により減便していることは承知しております。国は、日本の国際競争力の強化、首都圏における航空機の騒音による影響の分散等のためには、羽田空港における新飛行経路の運用は必要不可欠であるとともに、羽田空港におきまして減便が発生している期間を活用して、航空機の騒音対策や安全対策を改めて徹底し、増便した際の円滑な運用に備えるため、本年三月から新飛行経路の運用を開始したとしております。
 国は、運用開始後も、新飛行経路下における航空機騒音の測定結果の公表や、落下物対策として機体チェックの体制強化等、さまざまな取り組みを実施しております。
 都といたしましては、引き続き国に対しまして、都民の理解がさらに深まるよう、丁寧な情報提供や騒音、安全対策の着実な実施を求めてまいります。
 次に、羽田空港の新飛行経路についてでございます。
 都といたしましては、将来にわたって東京が国際競争力を持って持続的な発展を続けていくためには、国内外に豊富なネットワークを有する羽田空港の機能強化を図ることが不可欠でございます。
 国は、運用開始後も、新飛行経路下における航空機騒音の測定結果の公表や、落下物対策として機体チェックの体制強化等、さまざまな取り組みを実施しております。
 引き続き、国に対しまして、都民の理解がさらに深まるよう、丁寧な情報提供や騒音、安全対策の着実な実施を求めてまいります。
 次に、横田基地の機能についてでございます。
 横田基地は、西太平洋地域の米軍の空輸ハブとしての役割を担っておりまして、輸送部隊が駐留しております。
 CV22オスプレイは、米各軍の特殊作戦部隊の人員や物資等を輸送する任務等が想定されておりまして、その配備は、横田基地の輸送拠点としての機能の範囲内で行われ、横田基地におきましては、人員や物資を空輸する能力を常に保持するための訓練を行っていると聞いております。
 また、国からは、横田基地の基本的役割は空輸拠点であり、今後とも継続していくことに変わらないと米軍から説明を受けている旨聞いております。
 次に、住宅密集地でのパラシュート訓練等についてでございます。
 都は既に、人員降下訓練やオスプレイ等の運用に関しまして、徹底した安全対策等を求めるとともに、事故が起きた際の原因究明、再発防止策の策定、安全性が確認されるまでの間の訓練や飛行運用中止をたびたび要請してまいりました。
 そうした中で、本年六月以降、部品等が落下する事故が三度連続して発生したことから、直ちに、これまで要請してまいりました徹底した安全対策等について、都は周辺自治体とともに文書による要請等を行いました。
 また、再発防止策の自治体への説明を行うまでの間の訓練や飛行運用の中止を求めるなど、都は地元市の市長とともに横田基地に直接出向きまして、強く抗議などを行っております。
 基地の整理、縮小、返還につきましても、毎年度、提案要求等を通じて国に強く要請しております。
 最後に、日米地位協定の見直しについてでございます。
 日米地位協定は締結以来一度も改定されておらず、補足協定などにより運用の改善が図られているものの、感染症や環境等にかかわる国内法の適用がないなど、我が国にとって依然として十分とはいえない状況にございます。
 これまで、平成三十年七月及び本年十一月には、全国知事会におきまして、米軍基地負担に関する提言を全会一致で決議いたしまして、平成三十年の分につきましては国に求めております。
 また、国への提案要求や米軍基地所在の都道府県で構成する渉外知事会を通じまして、米軍基地への立入調査や国内法の適用を含む日米地位協定の見直しを国に求めてきております。
 引き続き、知事会等を通じて他の自治体とも連携し、日米地位協定の見直しを国に要請してまいります。
〔福祉保健局健康危機管理担当局長初宿和夫君登壇〕

○福祉保健局健康危機管理担当局長(初宿和夫君) 四点のご質問にお答えをいたします。
 まず、新型コロナウイルス感染症の検査に関する二点の質問についてでございます。
 感染拡大を防ぐためには、無症状の方を含めた濃厚接触者を初め、重症化リスクの高い方などが地域で迅速に検査を受けられる体制の整備が重要でございます。
 国の通知では、特定の地域や集団、組織等において、関連性が明らかでない患者が少なくとも複数発生し、クラスター連鎖が生じやすいと考えられる状況にあると認められる場合は、濃厚接触者に当たらない場合であっても行政検査の対象にすることができるとしております。
 また、クラスターが発生した場合に影響が大きい医療施設、高齢者施設等については、地域における感染状況を踏まえ、感染拡大を防止する必要がある場合、現に感染が発生した施設等に限らず、地域の関係者に対して幅広く行政検査を実施することが可能としております。
 都は、こうした国の考えに基づき適切に対応するとともに、高齢者施設等を対象として、入所者や職員が定期的に検査を受けるための費用の補助などを行っております。
 次に、保健所の支援についてでございますが、新型コロナウイルス感染症の感染拡大により、業務負担が増大する保健所を支援するため、積極的疫学調査等の業務を担う保健師や看護師等をトレーサーとして採用し、都保健所や保健所支援拠点に配置しております。
 また、保健所を設置している区市に対しては、積極的疫学調査等を担う保健師や看護師等の雇い上げ経費を支援してまいります。
 最後に、医療機関への支援についてでございます。
 都は、新型コロナウイルス感染症の患者等を受け入れる医療機関に対しては、病床確保料や新型コロナ外来の運営費等を補助しております。
 また、医療機関の実情を踏まえながら、こうした患者の受け入れに必要な支援のための財源を措置することに加え、通常診療を担う医療機関においても医療提供体制が確実に維持されるよう、国に対して要望しております。
〔病院経営本部長堤雅史君登壇〕

○病院経営本部長(堤雅史君) 都立、公社病院の独法化に関する三点のご質問にお答えいたします。
 まず、独法化後の医療人材の確保についてでございますが、医療は多様な人材が支えておりますことから、医療課題や都民ニーズに応じた機動的な人材確保や、職員が意欲と能力を最大限発揮できる制度づくりが重要でございます。
 都立、公社病院では、独法化により機動的に人材が確保できるメリットを生かしまして、超高齢社会の本格化により医療の質と量が大きく変化する中でも、都民ニーズに迅速に対応してまいります。
 また、仕事と育児や介護等とを両立できる勤務制度や、職員が専門性や能力を最大限発揮できる人事給与制度等を構築することで、職員が働きやすく、働きがいのある職場づくりを推進してまいります。
 次に、収益の向上についてでございますが、独法化の目的は、都民の医療ニーズに迅速かつ柔軟に対応することで、質の高い医療サービスを提供していくことでございます。
 独法化後は、柔軟な人材確保などが可能となるメリットを生かして医療提供体制を充実強化し、診療報酬改定に伴う新たな施設基準の取得による医療サービスの向上を図るとともに、民間医療機関等との適切な役割分担のもと、地域ニーズに機動的に応えてまいります。こうしたことが収益の向上にもつながっていくものと考えております。
 最後に、独法化の準備についてでございますが、これまでも新型コロナウイルス感染症の状況を踏まえながら、職員に対してさまざまな方法で独法化の目的や内容、制度等の説明を行い、周知と理解促進を図るなど、意思疎通を十分に行うよう努めております。
 引き続き、さまざまな工夫をしながら、独法への移行準備を着実に進めてまいります。
〔産業労働局長村松明典君登壇〕

○産業労働局長(村松明典君) 六点のご質問にお答えいたします。
 まず、国が実施する施策に対する要望についてですが、これまで都は、雇用調整助成金の特例措置の延長など、国において実施すべき必要な対応について、適時適切に要望を行っております。
 次に、年越し給付金の支給についてですが、都は、感染症により経営に影響を受けている都内中小企業に対して、年末に向けてより重点的に支援を提供するため、制度融資による金融支援の強化のほか、資金繰りや経営に関する年末特別相談の実施、感染予防対策への助成金等の申請受付延長など、きめ細かく対応しているところでございます。
 次に、営業時間の短縮要請に伴う協力金についてですが、今回の協力金は、営業時間短縮等の要請に応じたことに対して支払うものであり、いわゆる損失補償ではございません。
 休業や営業時間短縮に伴う補償につきましては、特措法の改正により経済的な支援措置を盛り込むよう、国に対して繰り返し要望を行っているところでございます。
 次に、Go Toトラベル事業についてですが、都は、都民の命を守ることを最優先に考え、死亡者を出さない、重症者を出さない、医療提供体制の崩壊を防ぐを三つの柱として、さまざまな対策を推進しているところでございます。
 Go Toトラベル事業につきましても、国と連携し、重症化リスクの高い高齢者などの方々のご利用の自粛を呼びかけているところでございます。
 次に、年末における雇用対策についてですが、都は、コロナ禍で解雇や雇いどめにより離職された方などを対象といたしまして、今月、再就職等に向けた特別相談や緊急就職面接会を開催するほか、中小企業に対して雇用調整助成金の活用促進に向けた支援を行うなど、例年以上にきめ細かな特別対策を実施することとしております。
 最後に、女性の雇用、就業環境についてですが、コロナ禍においては、女性がその多くを占める非正規雇用の方の雇いどめが数多く発生しておりまして、女性のニーズを踏まえた安定した就労に向けて取り組む必要がございます。
 このため、都は、社内の非正規雇用の従業員を正規雇用へ転換する企業の取り組みを支援しているほか、コロナ禍で離職を余儀なくされた方々などに対し、トライアルによる派遣就労を通じて、正規雇用での再就職を支援するプログラム等を引き続き実施してまいります。
〔福祉保健局長吉村憲彦君登壇〕

○福祉保健局長(吉村憲彦君) 四点のご質問にお答えいたします。
 まず、年末年始の緊急相談についてでございますが、新型コロナウイルス感染症の影響による失業等で生活に困窮される方への生活、住居、就労等の相談支援は、個々の状況に応じて福祉事務所や自立相談支援機関などが対応しております。
 あわせて、都は、住居を失い不安定な就労に従事する方への総合的な相談窓口であるTOKYOチャレンジネットを活用し、各関係機関と連携して支援に取り組んでおり、年末年始においても同様に対応してまいります。
 次に、住まいを失った方への支援についてでございますが、都は、年末年始において、住居を失い一時的な居場所を必要とする方に対し、区市と連携して、チャレンジネットを活用したビジネスホテル等の緊急的な宿泊場所の提供に取り組んでまいります。
 次に、ひとり親家庭への支援についてでございますが、現在、国において、ひとり親世帯臨時特別給付金の再支給を検討していると聞いており、都としては、国の動向を踏まえて適切に対応してまいります。
 最後に、子供食堂への支援についてでございますが、今回の緊急対策は今年度末までが補助対象期間となってございます。
 都は、地域での子供食堂の取り組みが進むよう区市町村を支援してまいります。
〔生活文化局長野間達也君登壇〕

○生活文化局長(野間達也君) 四点のご質問にお答えいたします。
 まず、内閣府の研究会の緊急提言についてでございますが、国においては、コロナ下の女性への影響と課題に関する研究会から、新型コロナウイルス感染症の拡大は、女性への影響が深刻であるとの現状を踏まえた提言を受け取り、各省庁と連携して着実に対応していくこととしております。
 都は、コロナ禍において、特に女性が一層厳しい環境に置かれている状況下で、これまでも配偶者等からの暴力や心の悩みを抱えている方々の相談事業、ひとり親家庭への支援、男性の家事、育児参画促進への情報発信等、さまざまな施策を実施してきてございまして、こうした取り組みを引き続き実施してまいります。
 次に、大学における対面授業の再開に向けた支援についてでございますが、大学への支援につきましては、国において、各大学における対面授業の実施状況の調査や、対面での授業再開に向けた留意事項等の情報提供を行うとともに、学校が行う家計が急変した学生に対する授業料減免等への支援を行っているものと認識してございます。
 次に、大学生等への経済的な支援についてでございますが、新型コロナウイルス感染症の拡大により、大学や専門学校等の学生にも影響が生じていると認識してございます。
 大学生等、高等教育機関に通う学生への支援は、本来、国の責任において行うべきものでございまして、国は、本年四月から開始した、いわゆる高等教育の無償化の制度において、家計が急変した学生も対象として授業料等の負担を軽減してございます。
 そのうち、都内私立専門学校等については、都も財政負担を行うとともに、学校が制度利用の申請をした場合の審査や負担金の交付等を実施してございます。
 また、生活福祉資金の特例貸付等、さまざまな支援策について、新型コロナ支援ナビ等を通じて周知を行っているところでございます。
 最後に、学生や大学等の要望を踏まえた支援についてでございますが、国においては、大学が行う授業料減免等の取り組みへの支援を行うとともに、学生の学びを継続するための給付金制度を創設するなど、さまざまな支援策を打ち出してございます。
 都としても、アルバイト収入等を失った学生等に対し、アルバイトの機会の提供や生活資金等の貸し付けなどを行うとともに、機会を捉えて大学や専門学校等との意見交換を実施しており、引き続き、学生の学びの継続を支援してまいります。
〔総務局長山手斉君登壇〕

○総務局長(山手斉君) 市町村への財政支援についてでございますが、都では、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止等に取り組む市町村を支援するため、本年四月に緊急対策として総額百億円の特別交付金の交付を行ったところでございます。
 その後、市町村への支援策を拡充してきたことから、これらを効果的に活用していただけるよう、適切な支援に努めてまいりました。
 今後とも、都財政の状況を踏まえつつ、地域の課題に即した支援が行えるよう検討してまいります。
〔建設局長中島高志君登壇〕

○建設局長(中島高志君) 三点の質問にお答えいたします。
 初めに、外環事業に対する取り組みについてでございますが、都は、事業の実施に当たり、これまで政府提案要求の機会などを捉えて、国など事業者に対し、安全を最優先にして整備を進めることを求めてまいりました。
 国など事業者は、振動や漏気などが周辺環境に及ぼす影響についてモニタリングを行い、その結果やトンネルの施工状況を学識経験者等で構成する委員会において確認しながら工事を進めてまいりました。
 今回の地表面陥没に関しましても、外環工事との因果関係は不明でございますが、事業者が原因究明に向けた調査や現地の監視など、安全確保の取り組みを行っております。
 引き続き、都は、国など事業者に対しまして、住民の安全・安心を確保するための取り組みを求めてまいります。
 次に、国など事業者に対する都の姿勢についてでございますが、地表面陥没につきましては、国など事業者が有識者委員会に意見を聞きながら原因究明を行っておりまして、事業者のホームページでは、原因究明がなされるまではシールドトンネルの掘削を再開することはないとされております。
 現在、陥没箇所周辺におきまして、調査範囲を拡大してボーリング調査などが進められており、また、既に掘進してきた区域におきましても、路面空洞調査が行われております。加えて、地盤状況を把握する物理探査等が実施される予定でございます。
 都は引き続き、事業者に対し、早急な原因究明と住民の不安の払拭に向けた丁寧な説明や対応など、住民の安全・安心の確保に向けた取り組みを求めてまいります。
 最後に、外環事業についてでございますが、今回の地表面陥没と外環工事との因果関係は不明でございますが、現在、事業者が現地において重点的な監視を行いながら、原因究明に必要なボーリング調査などを進めておりまして、その結果を踏まえ、速やかに有識者委員会で原因等について議論が行われる予定でございます。
 都は、外環道の必要性は変わらないと認識しており、早期の原因究明と住民の安全・安心の確保に向けた取り組みを引き続き求めてまいります。
〔財務局長潮田勉君登壇〕

○財務局長(潮田勉君) 予算編成についてでございます。
 都はこれまで、新型コロナウイルス感染症に迅速かつ的確に対応するため、本定例会に提案中のものも含め、今年度、十二回の補正予算を編成し、医療提供体制の強化や中小企業制度融資の拡充など、都民の命と健康を守り、経済活動を支える施策を切れ目なく講じてまいりました。
 現下の都政において、新型コロナウイルス感染症対策に加え、誰もが安心して暮らせる社会の実現や、都民生活を支える都市インフラの整備、更新に限られた財源を有効に活用し、着実に取り組みを進めることが重要でございます。
 このため、今後の予算編成においても、見直すべきものは見直しを行った上で、真に必要な取り組みを確実に実施するなど、効率的で実効性の高い施策を展開してまいります。
〔オリンピック・パラリンピック準備局長中村倫治君登壇〕

○オリンピック・パラリンピック準備局長(中村倫治君) 二〇二〇大会に関する三点のご質問にお答えします。
 まず、大会時の保健医療についてであります。
 これまでも熱中症対策、感染症対策等のさまざまな対策について、医療の専門家を含む関係者と連携して取り組んできております。大会時の対応については、調整会議の中間整理を踏まえて具体的な検討を進めてまいります。
 次に、感染症に係る科学的知見についてであります。
 都は、大会の準備に当たり、IOC、IPC、WHO、国、組織委員会とともに、感染症などの専門家のご意見も踏まえ、国内外の感染状況や対策の状況、スポーツイベントの開催状況等について継続的な意見交換を行っております。
 最後に、大会の延期に伴う経費についてであります。
 これまで組織委員会やIOC等と、大会の位置づけや原則、ロードマップ、簡素化の成果等を公表するなど、議論の経過を明らかにしながら取り組んでまいりました。
 史上初の延期という困難な状況において大会を成功させるためには、組織委員会、国、東京都の三者がそれぞれの役割を果たしながら、一体となって取り組む必要があります。
 こうした基本的な考え方を三者が共有した上で、主張すべきことは主張して協議を行い、合意したものであります。
〔五十七番星見てい子君登壇〕

○五十七番(星見てい子君) 知事に再質問いたします。
 初めに、外環道の問題です。
 私は知事に、外環道工事沿線の住民の怒り、恐怖、不安、絶望感をどう受けとめているのかと聞きました。知事は聞いたことに答えていません。
 知事、住民に寄り添い、しっかり受けとめると答弁できないのでしょうか。お答え願います。
 我が党は、昨年の第一回定例会で、外環道工事の安全性に重大な疑問が生じていることを指摘しました。ところが、知事は、工事の安全・安心の確保は国など事業者が進めていると答弁し、国と事業者任せでした。
 続く第二回定例会で、我が党は、振動の苦情が多数寄せられており、踏み込んだ調査、必要だとただしました。このときも知事は、国など事業者から安全が損なわれるような事態は発生していないと聞いていると、国と事業者の説明をうのみにするだけで、外環道工事をひたすら推進してきました。
 あげくに起きたのが、今回の陥没事故です。ところが、今回の知事の答弁はまたしても、丁寧な説明など安全・安心を確保する取り組みを国など事業者に求めるというだけでした。
 国と事業者任せで重大事故が起きた教訓を、知事はどう考えているのですか。
 国と事業者が安全だといっているから安全だといって工事を推進してきたみずからの責任をどう考えているのか、知事、お答えください。
 次に、羽田新ルートです。
 外環と羽田新ルートについて、知事の発言はうり二つです。すなわち、国の責任で進めている、都は、安全・安心の確保と丁寧な説明を国に求めている、そして、国際競争力のために必要だ。いずれも外環と羽田新ルートに共通しています。
 外環の経緯を見れば、羽田新ルートについても安全が確保される保証などないことは明白ではありませんか。知事、いかがですか。
 以上、三問です。知事の答弁を求め、再質問を終わります。(拍手)
〔建設局長中島高志君登壇〕

○建設局長(中島高志君) 外環事業に関しまして、二点ご質問ございました。
 一点目の住民の気持ちの受けとめということでございますが、これは先ほど知事が答弁したとおりでございます。
 それから、二点目でございますが、外環事業に対する取り組みでございますが、都は、先ほどお答えいたしましたとおり、これまでも国など事業者に対しまして、安全を最優先にして整備を進めることを求めてまいりました。事業者も適宜現地のモニタリング等を行い、その結果について、学識経験者等で構成する委員会で確認しながら工事が進められてきたところでございます。
 今回の地表面陥没についてでございますが、沿線住民の方々の不安を払拭することは重要であると認識してございまして、都は、陥没後、速やかに事業者に対し、早期の原因究明や、住民の不安払拭に向けた丁寧な説明や対応などを要望し、知事みずからも国土交通大臣に要請をしたところでございます。
 現在、事業者が現地におきまして重点的な監視を行いつつ、ボーリング調査を進めておりまして、その結果を踏まえて、原因等について議論が行われる予定でございます。
 都といたしましては、引き続き国など事業者に対しまして、早期の原因究明と沿線住民の方々への丁寧な説明や対応など、安全・安心を確保するための取り組みを求めてまいります。
〔東京都技監上野雄一君登壇〕

○東京都技監(上野雄一君) 羽田空港の再質問につきまして、ご答弁申し上げます。
 羽田空港の新飛行経路の導入につきましては、国の責任と判断で決めるものでございます。将来にわたりまして東京が国際競争力を持って持続的な発展を続けていくためには、国内外に豊富なネットワークを有する羽田空港の機能強化を図ることが不可欠でございます。
 都といたしましては、引き続き国に対し、都民の理解がさらに深まるよう、丁寧な情報提供や騒音、安全対策の着実な実施を求めてまいります。

○議長(石川良一君) 七十八番山口拓君
〔七十八番山口拓君登壇〕

○七十八番(山口拓君) 私は、東京都議会立憲民主党を代表して、都政の諸課題について質問します。
 新型コロナによってあらわになったのは、社会のもろさです。医療や介護など、現場で働く人たちはますます疲弊し、苦しい人はますます苦しくなっています。私たちは、こうした現実を過度な自己責任論で追いやるのではなく、一人一人に手を差し伸べ、多様性を認め合い、ともに支え合う社会の実現が必要であると考えています。
 このような観点のもと、以下質問するものです。
 初めに、格差と貧困対策について伺います。
 この間、私たちは、小池知事の政策や施策には格差や貧困の視点が大きく欠けていると再三述べてきました。
 このような中、十月三十日の知事に手交されたポスト・コロナにおける東京の構造改革の提言では、格差の拡大など、コロナ禍の影響を踏まえ、社会のセーフティーネットを改めて強化すべきことが五つのキーメッセージの一つとして掲げられました。
 二〇一四年十二月のOECD調査にも、所得格差が拡大すると経済成長は低下すると記されているように、格差対策は経済対策でもあるのです。
 そこで、改めて格差や貧困について都の長期戦略に位置づけていくべきと考えますが、知事の見解を伺います。
 十一月十七日、東京都税制調査会が、給付つき税額控除などを答申しました。
 答申では、新型コロナの影響による所得格差のさらなる拡大を懸念しつつも、平時からのセーフティーネットの構築が必要であるとの認識から、かつて同調査会が提言した社会保障給付と税額控除が一体化した給付つき税額控除について、導入に向けた検討を始めるべきだとしており、私も全くそのとおりだと思います。
 そこで、私は、国への働きかけなど、給付つき税額控除の導入に向け、都として積極的な取り組みを求めるものですが、知事の見解を伺います。
 立憲民主党は、格差是正に向けた取り組みとしてベーシックサービスの拡充を掲げており、国会では、介護や福祉の現場で働く全ての人の賃金を平均で月に一万円程度引き上げるための法案を提出しています。
 介護、福祉の現場では、従前から処遇改善が課題となっていましたが、新型コロナにより業務負担がふえ、緊張を強いられ、ますます処遇改善は急務となっています。
 そこで、都としても、介護、福祉現場で働き続けられる環境づくりに率先して取り組むべきと考えますが、知事の見解を伺います。
 また、私は、昨年十二月の代表質問で、自治体発注の仕事によってワーキングプアや貧困を生じさせてはならないと述べ、公契約条例の制定を求めてきました。
 社会経済状況が大きく変容する中で、その必要性はますます高まっているものと考えますが、公契約条例の制定に向けて、改めて知事の見解を伺います。
 また、現状を把握するため、公契約における労働者の賃金実態を調査すべきです。
 さらに、建設業で働く人たちのキャリアが賃金上昇につながるよう、総合評価での導入を図るなど、建設キャリアアップシステムの活用を推進すべきと考えますが、あわせて見解を伺います。
 全国の自殺者の暫定値は、十月の一カ月で二千百五十八人、前年同月比で四割もふえており、極めて深刻です。
 私たち日本人は、相談が苦手で我慢する方が多いといわれています。悩みの九割は人に打ち明けるだけで解決するといわれますが、一人で抱え込まずに相談することが重要です。
 例えば、私は、九月と三月に実施している検索連動型広告の期間拡大や、相談のハードルを下げるための悩み事相談の創設、ターゲットごとにさまざまな媒体を活用した普及啓発の強化など、自殺防止対策をさらに強化すべきと考えますが、見解を伺います。
 次に、雇用、就職対策について伺います。
 厚生労働省の発表によると、新型コロナの影響で職を失った人は、十二月四日の集計分までで、見込みも含めて全国で七万五千三百四十一人、東京では一万八千百六十人にも上っており、実際の数字はさらに上回っています。
 一方で、東京が行っている雇用安定化就業支援事業などの事業規模は、現状にさえ追いついていません。
 そこで、さきの補正予算を含めて、解雇や雇いどめにより離職を余儀なくされた人に対する支援はどの程度の規模なのか。私は、今後想定される状況を見据え、支援策の事業規模を抜本的に拡充すべきと考えますが、知事の見解を伺います。
 厳しい雇用就労情勢が見込まれる中、ロスジェネや就職氷河期世代を再び発生させてはなりません。来年春の大学等卒業予定者の就職内定率は、十月一日時点で六九・八%、前年度と比べて七ポイント低下しており、高校生も同様に厳しい就職状況が懸念されます。
 また、二〇〇八年のリーマンショックの影響は、二年後に顕在化したとも指摘されています。そのため、高卒就職状況の悪化に備えるため、これまでの都立高校における中途退学の未然防止や在学中の就職決定を支援する取り組みにとどまらず、就職せずに卒業した生徒や、就職後、職を失った卒業生も含めた就職支援の取り組みを充実させることが必要です。
 そこで、私は、就労系のユースソーシャルワーカーの積極的活用を図るなど、都立高校生及び卒業生を支援する取り組みを強化すべきと考えますが、都教委の見解を伺います。
 次に、新型コロナウイルス感染症対策について伺います。
 私たちは、この間、新型コロナ対策の検証を繰り返し求めてきましたが、いまだに行われないまま、三たび感染拡大期を迎えてしまいました。
 第二回定例会、三回定例会の代表質問ほか、機会を捉えて訴えてきましたが、営業時間も違う中、レインボーマークを掲げ感染防止に努力している店も、それ以外も一律に時短を要請する根拠の説明、効果の検証が全く不十分です。
 二回の感染拡大で、時短要請を出すと都民が幅広く行動を抑制し、感染を抑えられる経験則を得たかもしれません。しかし、応じた事業者は協力金では到底賄い切れない大変な思いをしており、対象ではない事業者の売り上げも大きく落ち込んで苦しんでいます。
 さらにいえば、知事が専決した二百億円の予算に見合った効果が本当にあるのかという懐疑も深まっています。このまま検証もせず、第四波が来ても同じ手法をとっていくのでしょうか。検証がぜひとも必要ですが、知事はこれまで積極的な答弁をしていません。
 改めて、都がこれまで行ってきた施策をしっかりと検証することを強く求めるものですが、知事の見解を伺います。
 入院患者数は、十二月七日現在で千八百四十七人と大幅に増加し、医療機関への負担はさらにふえています。保健所から都に入院調整を依頼するケースもふえており、一番の懸念は、重症者や重症化リスクのある方が必要な医療を受けられずに亡くなることです。
 同様に、新型コロナへの対応で通常の救急医療が圧迫され、救える命を救えない事態となることも大きな懸念です。
 コロナ患者受け入れ病床の確保と軽症者のホテル療養体制の確保を急ぎ、通常医療との両立を図りながら対策に取り組むべきですが、見解を伺います。
 また、一日最大六万八千件へと拡大した検査能力を生かし、感染を早期に探知し、広がりを抑える取り組みを強化すべきです。過去のパンデミックでは検査法がなかったため感染を抑え切れませんでしたが、検査を活用して早く発見し、感染の拡大を抑え、医療崩壊を防ぐことが重要と考えます。
 私は、感染拡大をとどめるための戦略的な取り組みとして、感染者やその周辺への調査、重症化リスクの高い集団への検査など、集中的なPCR検査等を行い、感染の広がりを防ぐべきと考えますが、見解を伺います。
 さらに、いわゆる自主検査、自由診療によるPCR検査等もふえていますが、会社などで自主的に検査する場合は全額自費です。より多くの感染者を早期に見つけ、感染を広げないためには、陽性者もふえてきている自主検査を軽視してはなりません。
 また、新規陽性者を検査数で割り返して計算される陽性率は重要な指標ですが、この検査数には自主検査が入っていません。
 第二波では若者の活発な行動が感染を拡大させたといわれていましたが、現在の第三波については不明な点が多いといわれています。できるだけ多くの感染を探知し、拡大を抑えるために、自主検査への助成も行うべきと考えますが、見解を伺います。
 この間、都から応援が来てくれて大変助かっているという現場の声も伺いました。しかし、都から保健所に本格的に派遣したのが四月一日五十人、十月現在で約百五十人です。そのずっと前から、電話がつながらない、PCR検査まで何日も待つ、入院まで何日もかかる状態が続いていました。こんなことは二度と繰り返してはいけません。
 また、土日、休日の相談、検査体制の強化などの課題もあります。接触歴等不明者数は七日間平均で、十二月三日時点で約二百四十九人と高い水準が続いています。専門家によるモニタリング会議でも、保健所業務の激増と支援体制強化の必要が指摘されています。
 今後のさらなる感染拡大を見越した応援体制の強化が必要です。業務の停滞なく、過重労働を避けられるよう体制を強化すべきと考えますが、知事の見解を伺います。
 次に、複合災害についてです。
 コロナ禍においては、災害が起きた時点で、もはや複合災害です。避難所運営や復興もこれまでとは大きく変化していかなければなりません。都は、避難所における新型コロナ感染症対策ガイドライン策定、地域防災計画の改定など、取り組みを進めています。現実問題として感染防止対策の徹底にはかなりの予算がかかり、さらには避難所の収容可能人員も大きく制限されることとなります。都として早急な対応が必要と考えますが、見解を伺います。
 最後に、非核、平和について伺います。
 被爆地長崎で生まれた私にとって、昨年十一月、核廃絶を訴えたローマ教皇の姿は忘れられません。しかし、ことし二月の私たちの代表質問に対する小池知事の答弁は、都として非核都市宣言を行う考えは持ち合わせておりません、国にしっかりと対応していただきたいと極めて冷淡なものでした。
 来年一月、核兵器禁止条約が発効します。七月には平和の祭典である東京二〇二〇大会が開催の予定です。主催都市である東京から何らメッセージが発せられないことは、残念でなりません。
 私は、私たち一人一人の行動が国を動かし、やがては世界を動かすものだと考えていますが、核兵器のない社会の実現に向け、改めて知事の見解を伺います。
 以上で東京都議会立憲民主党を代表しての質問を終わります。
 ご清聴ありがとうございました。(拍手)
〔知事小池百合子君登壇〕

○知事(小池百合子君) 山口拓議員の代表質問にお答えいたします。
 まず、長期戦略についてであります。
 東京の持続的な発展を支えるのは、何よりも人であります。私はこれまでも、人が輝く東京の実現を目指した施策の推進に邁進をしてまいりました。
 昨年策定いたしました未来の東京戦略ビジョンにも、子供の貧困対策やひとり親家庭への支援、非正規雇用対策、さまざまな相談体制の充実など、不安を抱える方に寄り添った政策を盛り込んでおります。
 現在直面しておりますコロナ禍におきましては、例えばひとり親家庭の収入の減少が多く見られるなど、子供、高齢者、障害者、外国人など、東京に暮らす人々の生活にさまざまな影響が及んでおります。
 また、解雇や雇いどめによりまして離職を余儀なくされるなど、生活に困窮する人も増加しております。
 こうした状況を踏まえまして、休業等の影響を受けました世帯への生活資金の貸し付けや、離職者に対する再就職支援など、スピード感を持って対策を講じてきております。
 長期戦略の策定に向けまして、八月に示した方針におきましては、人々の安心を支えるセーフティーネットの充実を戦略のバージョンアップの視点として掲げております。
 先般の有識者からのご提言も踏まえまして、さまざまな境遇にある人々に寄り添った政策を練り上げ、誰もが安心して暮らすことができる東京の姿を描いてまいります。
 給付つき税額控除についてであります。
 この仕組みは、課税最低限を下回る所得層の方にも税額控除の効果が給付として及ぶことから、税制の観点から考えられるセーフティーネットの一つの方策として受けとめております。
 一方で、既存の社会保障制度との役割分担の明確化や、所得情報の正確な捕捉と管理、不正受給の防止等、実現には課題も少なくないと認識しております。
 こうしたことを踏まえまして、都といたしまして引き続き、東京都税制調査会を活用して議論を深めてまいります。
 介護現場での働き続けられる環境づくりでございますが、今後、高齢化が進展をいたしまして、介護ニーズの増大が見込まれる中で、介護サービスを担う人材の確保、定着、育成は重要な課題であります。
 そのため、都は、国のキャリア段位制度を活用したキャリアパスの導入や、介護職員の宿舎借り上げに取り組みます事業者を支援いたしております。
 また、事業者が介護人材の確保、定着、育成を図って、健全な事業運営を行うことができる介護報酬とするように、国に繰り返し提案要求をいたしております。
 介護サービスは高齢者の生活を支える上で必要不可欠なものであります。また、今後ともこうした取り組みによりまして、職員が働き続けられる環境づくりを進めてまいります。
 公契約条例の制定についてでございます。
 公契約条例は、一般的に自治体が発注する案件におきまして、相当程度以上の賃金を労働者に支払うよう事業者に義務づけるものであります。
 賃金は、労働関係法令の下支えのもとで、各企業において対等な労使間での協議によって自主的に決定されるべきものと認識をいたしております。
 公契約条例の制定につきましては、こうした考えに加えまして、労働法制との整合性、入札契約制度の前提である公正性、競争性の確保の観点などから、多くの課題があるものと考えております。
 コロナ禍の雇用対策についてのお尋ねでございます。
 感染症の影響が長期化する中で、雇用情勢の悪化には歯どめがかからず、解雇や雇いどめで離職を余儀なくされた方々に対しましての再就職支援は喫緊の課題となっております。
 このため、都は、しごとセンターにおきまして、緊急就職相談窓口を開設いたしましたほか、オンラインによります就職支援セミナーや企業説明会を実施するなど、多様な就職支援サービスを提供しております。
 また、職業能力開発センターなどにおきましては、業界の人材ニーズを踏まえたさまざまな職業訓練も行っております。
 さらに、雇用環境の悪化を踏まえまして、この間、補正予算の編成を通じて、トライアル就労の拡充や緊急就職面接会の開催、職業訓練の充実などの雇用対策を打ち出しまして、約二千人の求職者の方に対して再就職支援を実施しているところでございます。
 今後も雇用情勢を的確に捉えまして、求職者のニーズに応じたさまざまな対策を一体的に展開をしてまいります。
 新型コロナウイルス感染症に係りますこれまでの施策の検証についてでありますが、都内の感染状況は依然として非常に厳しく、重症者数も高い水準で推移するなど、予断を許さない状況にございます。
 今般の営業時間の短縮の要請につきましては、最大の感染経路であります家庭内にウイルスを持ち込ませないために、長時間の飲酒、飲食につながります酒類の提供を行う飲食店等を対象といたしました。
 この間、感染症対策を展開するに当たりましては、感染症対策本部を中心としまして、検査、医療体制を初め、経済活動と都民生活を支えるセーフティーネットなどにつきまして、各局においてその課題を検証しながら、施策の充実強化を図ってまいりました。
 今後とも、感染状況や社会経済状況等も勘案いたしまして、これまでの対策の課題の検証を行いながら、対策に万全を期してまいります。
 保健所の支援体制強化についてのお尋ねがございました。
 新型コロナウイルス感染症への対策を確実に実施していくためには、最前線を担う保健所がその機能を十分に発揮することが必要であります。
 これまで都は、各保健所へ職員を派遣いたしまして業務支援を行うほか、発熱等の症状のある方を対象とした相談窓口や保健所支援拠点の設置など、保健所の体制強化に取り組んできたところでございます。
 さらに、積極的疫学調査等の業務を担う保健師や看護師等をトレーサーとして採用いたしまして、都保健所や保健所支援拠点に配置するほか、看護師の雇い上げなどの経費を支援してまいります。
 こうした取り組みを通じまして、保健所の一層の体制強化に取り組んでまいります。
 核兵器のない社会の実現についてのお尋ねでございます。
 以前も申し上げましたとおり、核廃絶に向けた取り組みは、国の安全保障にかかわる問題であります。
 我が国は、一九九四年以降、毎年、核兵器のない世界に向けた決議案を国連に提出するなど、国際社会において核廃絶に向けた取り組みを続けております。
 こうした中で、核の脅威に対する都民、国民の不安を踏まえ、国にしっかりと対応していただきたい、このように考えているところでございます。
 残余のご質問は、教育長及び関係局長からのご答弁とさせていただきます。
〔教育長藤田裕司君登壇〕

○教育長(藤田裕司君) 都立高校生等の就職支援についてでございますが、生徒等が将来への希望を持って社会的、職業的に自立できるよう、進路決定への支援を行うことは重要でございます。
 都教育委員会は、都立高校にユースソーシャルワーカーを派遣し、学校の進路指導と連携しながら生徒等への支援を行っております。
 具体的には、ユースソーシャルワーカーとの個別面談を通じ、不安等を解消しながら意欲を引き出し、雇用、就労、福祉等の関係機関と連携し、就職につなげているところでございます。この取り組みは、中途退学者や進路未決定のまま卒業した生徒も対象として実施しているところでございます。
 今後、経済や雇用の状況を踏まえつつ、ユースソーシャルワーカーが関係機関とのネットワークを活用しながら、生徒等個々の状況に応じたきめ細かな対応を行うことを通じて、都立高校生等の就職を着実に支援してまいります。
〔財務局長潮田勉君登壇〕

○財務局長(潮田勉君) 公契約における賃金実態調査と建設キャリアアップシステムについてでございます。
 賃金は、最低賃金法や労働基準法等のもとで、対等な労使間での協議によることが前提でございます。工事等においては、国の公共事業労務費調査などを通じて、今後も賃金動向の把握に努めてまいります。
 また、国や事業者団体等が進めております建設キャリアアップシステムについては、普及率がいまだに低水準であり、契約制度での対応に当たり、状況等の注視を行うとともに、都は引き続き、普及啓発を支援してまいります。
〔福祉保健局長吉村憲彦君登壇〕

○福祉保健局長(吉村憲彦君) 自殺対策に関するご質問にお答えいたします。
 都内の自殺者数は、本年六月以降、前年と比べ増加傾向にあり、今後も新型コロナウイルス感染症の影響による自殺リスクの高まりが懸念されます。
 都は、自殺総合対策東京会議で、コロナ禍における自殺の未然防止策を検討し、その結果を踏まえ、SNS相談と電話相談の体制を強化するとともに、都民への普及啓発、人材の育成等を進めております。
 引き続き、悩みを抱える方を社会全体で支える取り組みや相談事業の拡充、普及啓発の強化などの検討を進め、区市町村や関係機関と連携した施策の強化を図ってまいります。
〔福祉保健局健康危機管理担当局長初宿和夫君登壇〕

○福祉保健局健康危機管理担当局長(初宿和夫君) 三点のご質問にお答えいたします。
 まず、通常医療と新型コロナ患者の治療の両立についてでございますが、医療機関の逼迫を防ぎ、通常の医療との両立を図るためには、重症度に応じた適切な施設で療養していただくことが重要であり、都は、東京iCDCで作成いたしました宿泊療養と入院判断のフローを活用して療養先を決定しております。
 宿泊療養施設は現在、九施設の約三千室を確保してございますが、感染拡大を見据え、今月中に新たな施設を開設し、約四千室とする予定でございます。また、入院が必要な患者を確実に受け入れるため、重症者用の二百床を含む三千床の確保を医療機関に要請しております。
 引き続き、感染動向を注視しながら、宿泊療養施設の運用と受け入れ病床の確保を図ってまいります。
 次に、感染拡大を抑えるための集中的な検査についてです。
 感染拡大を防ぐためには、無症状の方を含め、濃厚接触者等に迅速に検査を実施することは有効です。
 本年九月十五日の国の通知では、クラスターの発生など、地域における感染状況を踏まえ、感染拡大を防止する必要がある場合は、現に感染が発生した施設等に限らず、地域の関係者に対し幅広く検査することが可能となっております。
 また、十一月二十日の国の通知では、高齢者施設や医療機関など重症化のリスクが高い方が多数いる集団や、接待を伴う飲食店など感染が生じやすく、感染があった場合に拡大しやすい場所を優先し、積極的に検査する方針を示しており、都は、こうした国の考えに基づいて対応しております。
 最後に、検査への助成についてでございます。
 高齢者や障害者は、新型コロナウイルス感染症に感染した場合に重症化リスクが高いことから、都は、特別養護老人ホームや障害者の入所施設などを対象として、入所者や職員が定期的に検査を受けるための費用を補助してございます。
 また、認知症グループホームや通所介護、障害者の通所施設など、地域に密着したサービスの利用者や従事職員、不特定多数の方が利用し、クラスターが発生するおそれがある接待を伴う飲食店の従業員を対象として、区市町村が実施する検査についても支援をしております。
〔総務局長山手斉君登壇〕

○総務局長(山手斉君) コロナ禍における災害対応についてでございますが、コロナ禍において自然災害が発生した際には、避難生活を過ごす住民の安全確保と適切な支援を確実に進めていくことが必要でございます。
 このため、都は、避難所が過密にならないよう、在宅避難や縁故避難等の分散避難について広く周知を図るとともに、ホテルや旅館、商業施設等の業界団体との協定締結により、より多くの避難先確保に取り組む区市町村を支援してまいりました。
 今後、ご自宅や知人宅など、避難所以外で避難生活をされる住民の方々に必要な支援が届くよう、行政からの情報発信のあり方等について、区市町村と連携して検討してまいります。
 こうした取り組みを通じて、感染症との複合災害への備えを強化してまいります。

○六十七番(村松一希君) この際、議事進行の動議を提出いたします。
 本日の会議はこれをもって散会されることを望みます。

○議長(石川良一君) お諮りいたします。
 ただいまの動議のとおり決定することにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(石川良一君) ご異議なしと認め、さよう決定いたします。
 明日は、午後一時より会議を開きます。
 本日はこれをもって散会いたします。
   午後八時四十一分散会

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