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Tokyo Metropolitan Assembly

令和二年東京都議会会議録第十七号

令和二年九月三十日(水曜日)
 出席議員 百二十六名
一番古城まさお君
二番けいの信一君
三番成清梨沙子君
四番平  慶翔君
五番藤井あきら君
六番内山 真吾君
七番もり  愛君
八番森澤 恭子君
九番上田 令子君
十番山内れい子君
十一番やまだ加奈子君
十二番西野 正人君
十三番林あきひろ君
十四番藤井とものり君
十五番原田あきら君
十六番細田いさむ君
十七番うすい浩一君
十八番小林 健二君
十九番加藤 雅之君
二十番龍円あいり君
二十一番あかねがくぼかよ子君
二十二番保坂まさひろ君
二十三番関野たかなり君
二十四番米川大二郎君
二十五番菅原 直志君
二十六番斉藤れいな君
二十七番伊藤しょうこう君
二十八番田村 利光君
二十九番柴崎 幹男君
三十番舟坂ちかお君
三十一番清水 孝治君
三十二番宮瀬 英治君
三十三番米倉 春奈君
三十四番斉藤まりこ君
三十五番藤田りょうこ君
三十六番斉藤やすひろ君
三十七番栗林のり子君
三十八番伊藤こういち君
三十九番大松あきら君
四十番清水やすこ君
四十一番白戸 太朗君
四十二番本橋ひろたか君
四十三番馬場 信男君
四十四番佐野いくお君
四十五番細谷しょうこ君
四十六番栗下 善行君
四十七番中山ひろゆき君
四十八番奥澤 高広君
四十九番大場やすのぶ君
五十番小宮あんり君
五十一番神林  茂君
五十二番早坂 義弘君
五十三番高橋 信博君
五十四番西沢けいた君
五十五番河野ゆりえ君
五十六番原 のり子君
五十七番星見てい子君
五十八番とくとめ道信君
六十番上野 和彦君
六十一番のがみ純子君
六十二番まつば多美子君
六十三番たきぐち学君
六十四番田の上いくこ君
六十五番両角みのる君
六十六番西郷あゆ美君
六十七番村松 一希君
六十八番森口つかさ君
六十九番鳥居こうすけ君
七十番後藤 なみ君
七十一番つじの栄作君
七十二番岡本こうき君
七十三番石川 良一君
七十四番川松真一朗君
七十五番小松 大祐君
七十六番中屋 文孝君
七十七番鈴木あきまさ君
七十八番山口  拓君
七十九番曽根はじめ君
八十番清水ひで子君
八十一番とや英津子君
八十二番池川 友一君
八十三番中山 信行君
八十四番谷村 孝彦君
八十五番長橋 桂一君
八十六番小磯 善彦君
八十七番藤井  一君
八十八番桐山ひとみ君
八十九番増田 一郎君
九十番おじま紘平君
九十一番木下ふみこ君
九十二番福島りえこ君
九十三番ひぐちたかあき君
九十四番鈴木 邦和君
九十五番滝田やすひこ君
九十六番森村 隆行君
九十七番入江のぶこ君
九十八番菅野 弘一君
九十九番鈴木 章浩君
百番宇田川聡史君
百一番吉原  修君
百二番中村ひろし君
百三番里吉 ゆみ君
百四番尾崎あや子君
百五番あぜ上三和子君
百六番橘  正剛君
百七番高倉 良生君
百八番東村 邦浩君
百九番中嶋 義雄君
百十番山内  晃君
百十一番山田ひろし君
百十二番伊藤 ゆう君
百十三番木村 基成君
百十四番荒木ちはる君
百十五番小山くにひこ君
百十六番増子ひろき君
百十七番石毛しげる君
百十八番大津ひろ子君
百十九番尾崎 大介君
百二十番秋田 一郎君
百二十一番三宅 正彦君
百二十二番山崎 一輝君
百二十三番三宅しげき君
百二十四番高島なおき君
百二十五番白石たみお君
百二十六番大山とも子君
百二十七番和泉なおみ君

 欠席議員 一名
五十九番  遠藤  守君

 出席説明員
知事小池百合子君
副知事多羅尾光睦君
副知事梶原  洋君
副知事武市  敬君
副知事宮坂  学君
教育長藤田 裕司君
政策企画局長中嶋 正宏君
総務局長山手  斉君
財務局長潮田  勉君
警視総監斉藤  実君
生活文化局長野間 達也君
都市整備局長上野 雄一君
環境局長栗岡 祥一君
福祉保健局長吉村 憲彦君
福祉保健局健康危機管理担当局長初宿 和夫君
産業労働局長村松 明典君
建設局長中島 高志君
港湾局長古谷ひろみ君
水道局長浜 佳葉子君
下水道局長和賀井克夫君
都民安全推進本部長國枝 治男君
戦略政策情報推進本部長寺崎 久明君
住宅政策本部長榎本 雅人君
病院経営本部長堤  雅史君
中央卸売市場長黒沼  靖君

九月三十日議事日程第三号
第一 第百六十三号議案
令和二年度東京都一般会計補正予算(第十号)
第二 第百六十四号議案
東京都行政手続等における情報通信の技術の利用に関する条例の一部を改正する条例
第三 第百六十五号議案
特別区における東京都の事務処理の特例に関する条例の一部を改正する条例
第四 第百六十六号議案
市町村における東京都の事務処理の特例に関する条例の一部を改正する条例
第五 第百六十七号議案
東京都都税条例の一部を改正する条例
第六 第百六十八号議案
東京都特定個人情報の保護に関する条例の一部を改正する条例
第七 第百六十九号議案
東京都立学校設置条例の一部を改正する条例
第八 第百七十号議案
東京都都市整備局関係手数料条例の一部を改正する条例
第九 第百七十一号議案
東京都児童相談所条例の一部を改正する条例
第十 第百七十二号議案
東京都産業労働局関係手数料条例の一部を改正する条例
第十一 第百七十三号議案
東京都立食品技術センター条例を廃止する条例
第十二 第百七十四号議案
警視庁の設置に関する条例の一部を改正する条例
第十三 第百七十五号議案
東京消防庁の設置等に関する条例の一部を改正する条例
第十四 第百七十六号議案
東京消防庁国分寺消防署庁舎(二)改築工事請負契約
第十五 第百七十七号議案
環二築地虎ノ門トンネル(二)遠隔制御設備工事請負契約
第十六 第百七十八号議案
綾瀬川護岸耐震補強工事(その二百五十八)請負契約
第十七 第百七十九号議案
小名木川護岸耐震補強工事(その六)請負契約
第十八 第百八十号議案
中川護岸耐震補強工事(その二百五)請負契約
第十九 第百八十一号議案
土地の信託の変更について
第二十 第百八十二号議案
東京都江戸東京博物館外六施設の指定管理者の指定について
第二十一 第百八十三号議案
地方独立行政法人東京都立産業技術研究センター定款の変更について
第二十二 第百八十四号議案
地方独立行政法人東京都立産業技術研究センター中期目標について
第二十三 第百八十五号議案
東京都新型コロナウイルス感染症対策条例の一部を改正する条例
第二十四 第百八十六号議案
令和二年度東京都一般会計補正予算(第十一号)
第二十五 地方自治法第百七十九条第一項の規定に基づき専決処分した令和二年度東京都一般会計補正予算(第八号)の報告及び承認について
第二十六 地方自治法第百七十九条第一項の規定に基づき専決処分した令和二年度東京都一般会計補正予算(第九号)の報告及び承認について
第二十七 地方自治法第百七十九条第一項の規定に基づき専決処分した東京都新型コロナウイルス感染症対策条例の一部を改正する条例の報告及び承認について
第二十八 令和元年度東京都各会計歳入歳出決算の認定について
第二十九 令和元年度東京都公営企業各会計決算の認定について
議事日程第三号追加の一
第一 東京都教育委員会委員の任命の同意について(二財主議第三一七号)
第二 議員提出議案第十六号
東京都議会委員会条例の一部を改正する条例

   午後一時開議

○議長(石川良一君) これより本日の会議を開きます。

○議長(石川良一君) この際、あらかじめ会議時間の延長をいたしておきます。

○議長(石川良一君) 次に、日程の追加について申し上げます。
 議員より、議員提出議案第十六号、東京都議会委員会条例の一部を改正する条例、知事より、東京都教育委員会委員の任命の同意についてがそれぞれ提出されました。
 これらを本日の日程に追加いたします。

○議長(石川良一君) 昨日に引き続き質問を行います。
 九十一番木下ふみこさん
〔九十一番木下ふみこ君登壇〕

○九十一番(木下ふみこ君) コロナ禍によって、私たちの社会が抱える矛盾が白日のもとにさらされました。サービス業を中心とした休業や事業の縮小等による解雇、雇いどめの増加により、生活に困窮する人や住まいを失う人が短期間で急速に増加。ただでさえ苦しいひとり親家庭にさらにしわ寄せが生じ、七割以上の家庭で収入が減少しています。
 フリーランスなど個人事業主の社会保障制度の脆弱さが顕在化し、就職内定率の低迷など、若者の雇用への影響もはかり知れません。
 コロナ禍による深刻な打撃は長期化のおそれもあり、コロナを変革のチャンスと捉え直し、弱い方々にさらに負担を強いている雇用構造や社会保障構造を抜本から改革することが必要です。
 女性の就業率は上がり、出産や子育て中でも継続して就業できる環境が少しずつ整ってきた結果、いわゆるM字カーブは改善されてきました。しかし、女性の平均年収は男性のそれの七割程度しかなく、パート、アルバイトや派遣などの非正規雇用が多く、都内企業の九割を占める中小企業においては、産休、育休の制度はあっても利用が進んでいないことなど、女性の雇用環境の改善はまだまだ道半ばです。量の確保から質の向上へと政策の重点領域が変わってきていると考えます。
 コロナ禍において、より負担を強いられている女性の雇用就業環境の質を改善するためには、非正規雇用から正規雇用への転換を進める支援を強化すべきであり、コロナ禍で雇いどめに遭った方々の正社員での再就職を促進すべきと考えますが、都の見解を伺います。
 コロナ禍で急速に拡大したテレワークは、柔軟な働き方を可能とする新しいスタイルであり、女性の雇用環境の改善に資するものですが、自宅で子供の世話をしながらは無理との声も多く寄せられました。
 都は、育児と仕事の両立など、女性の視点を勘案し、テレワークの導入を一層進めていくべきと考えますが、見解を伺います。
 女性の活躍を促進するには、雇用構造や社会保障構造を抜本的に見直すことが重要です。コロナを変革のチャンスと捉え直し、長期戦略に施策を位置づけていくべきと考えますが、知事の見解をお伺いいたします。
 わいせつ事件で懲戒免職となった公立小中高校の教員は、全国で百六十三名に上っており、文科省は懲戒免職職員のリスト記載期間を現行の三年から四十年に延長、教職員法における欠格期間を二年から延長するなど、対策を示しました。教職員免許で管理をされる幼稚園、小学校、中学校、高校、特別支援学校において、わいせつ事案の犯歴のある人間が再度先生として採用され、子供たちの前に立つ確率は低くなることになります。
 私立学校においても、この懲戒免職者リストの活用が対策につながる見込みです。国の取り組みの意図を受けて、都としてしっかり運用するよう、教育庁を初めとする関係者の皆様に強く求めておきます。
 さて、より課題が残っているのは、免許で網羅できない厚労省管轄の保育の現場と考えます。
 ベビーシッターのマッチングサイトを通じた保育サービスの利用で、わいせつ逮捕事案が出ました。都のベビーシッター利用支援事業はマッチングサイトを対象外としていますが、この事業者は東京都のベビーシッター利用支援事業の認定事業者でもありました。その点では、保護者の不安は大変高いものとなっています。
 このたびの性犯罪事案に関連して、都のベビーシッター利用支援事業において、保育の質の確保を徹底すべきと考えますが、見解を伺います。
 また、個々の事業者に対する指導だけでは、性犯罪防止に限界があると考えます。海外では、子供たちのケアに当たる全ての職種でDBS、無犯罪証明書の提出を求める対策をとっている例もあります。保育の現場での強い対策が求められています。
 性犯罪歴のある保育士が保育現場に再就職できない仕組みづくりを徹底すべきと考えますが、見解を伺います。
 子供たちの居場所として、保育、幼稚園教育と並んで重要なのが小学生の放課後の居場所である学童クラブです。
 コロナ禍において、運営の継続や時間の延長が求められるとともに、最近は障害児の受け入れなど負担が増大。また、オンライン学習への支援も多くの保護者から求められました。負担が増加している中、子供たちの大切な居場所である学童クラブの支援員のそもそもの待遇が低いことは大きな問題です。
 学童クラブの質の確保のために、放課後児童支援員の待遇改善などを進める取り組みの支援を強化すべきと考えますが、見解を伺います。
 十月より、政府のゴー・ツー・キャンペーンに東京都も含まれることとなりました。非常に厳しい状況にある都内観光事業者にとっては朗報です。
 インバウンドの本格的回復には長期間を要するという予測もある中、最近、マイクロツーリズムという言葉を耳にするようになり、近隣地域を観光するという流れが出てきています。
 私は、前職の広告会社にて地域活性化プロジェクトを立ち上げ、全国各地で観光活性化にも取り組んでまいりました。地域の住民がまちの魅力を再発見し、観光ルート化し、地元資本の事業者が主体となってルート提案やツアー造成の取り組みを行うことは、住民にとって、そのまちへの愛着が生まれること、地域経済が潤うことの二点につながり、大変意味ある取り組みです。
 我が会派の要望を受け、また私の働きかけを受けて、都民が都内をめぐる旅を促進し、東京の魅力の再発見につながる都内観光促進事業を都が表明したことを高く評価いたします。感染症の状況によっては、再び移動制限となることもあり得ると考えると、都民が都内をめぐる旅を都が促進することは大変重要です。
 当事業の利用を促進するために、都民が都内観光の魅力を発見しやすいよう、魅力のルート化やわかりやすい発信など、今回の助成の利用促進につながる取り組みを強化すべきと考えますが、見解をお伺いします。
 受注方式でツアー造成を行う第三種の観光事業者が当事業の恩恵から漏れることのないよう取り組みを求めておきます。
 また、例えばオリンピック競技施設を回るツアーなど、都が資産を生かした魅力あるルートを提案することなどの検討も求めておきます。
 世界的には当たり前の街路の活用が規制でなかなか進まなかった日本で、コロナ禍がきっかけとなり、国交省が国道の占用許可基準の時限的な規制緩和を表明したことは極めて重要です。
 都が都道への適応を認め、テラス営業支援事業として飲食店等の取り組みを促進する対策を始めたことを評価いたします。
 私は、ぜひ地元板橋区の皆さんに活用していただきたいと考え、区内の商店街や飲食店事業者の皆さんにご説明をして回りました。結果、ハッピーロード大山商店街振興組合では、再開発の用地買収で一時的な閉店が続く地点での大規模な実現に向けて動いており、スムーズな着地に向け、ご相談に乗らせていただいています。早ければ今週末からの実施が見込まれています。
 国交省は、緩和の効果を見て期限の延長などを検討するとのことで、テラスでの飲食を楽しむ風景が日本の新しい当たり前になる後押しになればとの思いです。
 都の事業では、目標を三千店の支援と置き、進めているところですが、現時点においてまだまだ申請が伸び悩んでいると聞いています。都立公園の営業許可の緩和についても同様です。
 より多くの事業者の参加を促すため、都による周知徹底や区市町村への働きかけなどの取り組みを強化すべきと考えますが、見解をお伺いします。
 私は就任以来、前職広告会社での経験も踏まえ、都庁の広報の強化、取り組みの改善を強く求めてまいりました。要望を受け、都は、民間広報実務経験者の採用や都庁横断での広報体制の強化、デジタル広報への注力などを表明。結果、コロナ禍において、全国初のオープンソースの感染症対策サイトで日々の都民ニーズに応える情報発信を行い、都知事による会見、緊急事態宣言中には毎日動画配信を行ったこと、各国語対応に加え、手話通訳の採用、最近では、我が会派の要望に応え、中途失聴者向けに即時字幕つき配信を進めていることを高く評価いたします。
 また、行政情報に関心を示しにくい若い方々に、インフルエンサーを活用した広報をデジタルで展開するなど、一定の成果があったと認識しています。
 今後も、ウエブ広告を初め、新たな手法を用いた広報を継続的に実施していくことが求められますが、広報効果を把握し、次の戦略に生かしていくPDCAの発想が欠かせません。見解を伺います。
 一方で、ネットを利用する環境がない、広報誌やチラシを受け取れないという方々が一定数以上いて、主にテレビを初めとしたマスメディアからの情報に頼り、自分の意見のもとにしたり、不安を抱えたりしています。
 コロナに関する情報や都の政策について、都民に納得性を持って行動してもらうためにも、マスコミ報道対応をより丁寧に行い、都民に誤解なく情報が伝わるため、一層の工夫をすべきと考えます。見解をお伺いします。
 コロナ禍において、都が数々行っている対策も、残念ながら届いていない場合が散見されます。コロナ対策事業を都民や事業者にきちんと届けるために、事業を企画、推進する各局がもっと意識を、届ける方にきちんと届けることを意識する必要があります。
 コロナ対策事業を行う各局における広報力をさらに強化すべきと考えます。見解を伺います。
 構造改革が発表されました。デジタルファースト条例が上程され、行政手続においてデジタルを基本、アナログを特例とする思い切った条例案に期待をするところです。都の事業公募や補助金手続において、複雑で求められる資料が多い、同じ内容で何度も提出が求められる、判こを押して書面で出す運用を何とかならないかなど、多くの声が届いています。
 デジタルファースト条例で要綱などに踏み込んだ手続のデジタル化を進めることで、都民にとって具体的に何が変わるのでしょうか。デジタル化の現状と進め方を透明化し、都民の意見を聞きつつ進めるべきと考えますが、都の見解をお伺いいたします。
 オープンデータ徹底活用プロジェクトが打ち出されました。都はこれまでも、データカタログの公開やオープンデータアイデアソンを行ってきています。しかし、アイデアソンはコンテストどまりで社会実装に至っていかない点が全国的に課題になっています。
 オープンデータを行うことがゴールではなく、民間やNPOなどによる活用が進み、サービスとしての実装が進むことで、都民の生活の利便性向上につながることが重要です。
 また、オープンデータで都民への情報公開が進むことで、都政の見える化をさらに進めることにつながる点も重要です。
 このために、今回の構造改革を契機に、オープンデータなど、これまでのデジタル化施策について、改めて民間との連携を強化していくべきと考えます。
 昨年七月の副知事就任以降、都政のデジタル化及びデジタルでつながる都市へと東京を進化させるべく取り組み、民間のノウハウを生かし、オープンソースで感染症対策をつくられてきた宮坂副知事にこの点の見解をお伺いし、私の質問を終わります。(拍手)
〔知事小池百合子君登壇〕

○知事(小池百合子君) 木下ふみこ議員の一般質問にお答えいたします。
 女性活躍の促進に向けた取り組みについて、私からお答えさせていただきます。
 女性がみずからの希望に応じた生き方を選択し、自分らしく働き、暮らしていける社会をつくることは、私が目指しております人が輝く東京を実現していく上で不可欠であります。
 世界経済フォーラムが発表するジェンダーギャップ指数ですが、日本が世界に大きくおくれをとる中で、女性が活躍できる社会環境を整え、女性の力を最大限引き出していくことが求められております。
 ご指摘のように、コロナ禍におきましては、母子世帯が多いひとり親家庭の収入や生活に大きな影響が見られます。そして、女性の就業割合が高い宿泊業や飲食業を中心にしまして、解雇、雇いどめが広がるといった状況が生じております。
 女性の非正規雇用割合の高さ、フリーランスの生活の不安定さなど、今回改めて明らかになりました雇用や社会保障におけます構造的な課題に正面から向き合っていく必要がございます。
 国難ともいえる危機に直面している今を、世界から選ばれる都市へと変革を遂げる機会、契機と捉え、女性の正規雇用化の一層の推進やセーフティーネットの充実など、女性が安心して活躍できる環境を整える施策を練り上げて、長期戦略に盛り込んでまいります。
 その他のご質問については、副知事、関係局長からのご答弁とさせていただきます。
〔副知事宮坂学君登壇〕

○副知事(宮坂学君) デジタルトランスフォーメーション施策における民間との連携についてでございますが、都民ニーズや都が抱える行政の課題がますます多様化、複雑化する中で、デジタルトランスフォーメーションを徹底し、クオリティー・オブ・サービス、QOSを向上させるためには、民間とのさらなる連携、協働が不可欠です。
 このため、都は昨年度から、都政の課題解決に資するこれまでにない製品、サービスを提供するスタートアップによるピッチイベントを計五回開催し、総数で二十五社の方にピッチいただきました。
 また、本年度は、コロナ禍における新しい働き方を実現するためのサービスなどの提案を受け、協働に向け検討、そして実装に向けて着手をしております。
 今回の構造改革においても、民間連携施策として、オープンデータ徹底活用プロジェクトや、スタートアップ・シビックテック・プロジェクトを、改革を先導していくためのコアプロジェクトに位置づけております。
 これらを含めたデジタルトランスフォーメーションに関する各施策を推進する上で、都政における課題の解決や、新たなサービスの創出に向け、デジタルを使った民間ならではのアイデアを最大限に引き出し、活用していくためには、都が保有するデータやソースコードを、ニーズを踏まえつつオープン化するとともに、規制改革を徹底することが必要となります。
 スタートアップにとっては、調達や契約制度、都庁内の情報ネットワーク環境、自治体のクラウド利用やSaaS、ソフトウエア・アズ・ア・サービスの活用に対する考え方など、さまざまなハードルが存在しています。
 これらを乗り越え、民間とのパートナーシップを築き上げていくためにも、バーチャル都庁構想を打ち出し、トライアル的にソフトウエア・アズ・ア・サービスなどのサービスを積極的に取り入れることとしております。
 私自身、これまでの経験などを生かし、ベンチャーなどのニーズを聞きながら、政策にフィードバックをしていく、民間との橋渡し役を積極的に果たすとともに、都政のデジタルトランスフォーメーションを強力に推し進め、知事が掲げる東京大改革二・〇の実現に向け、副知事として力を尽くしてまいります。
〔産業労働局長村松明典君登壇〕

○産業労働局長(村松明典君) 四点のご質問にお答えいたします。
 まず、女性の雇用就業環境の改善についてですが、コロナ禍において、女性がその多くを占める非正規雇用の雇いどめが数多く発生する中、こうした方々等の安定した就労に向けた支援を行うことは重要でございます。
 このため、都は、社内の非正規雇用の従業員を正規雇用へ転換する企業の取り組みを助成金により支援しているところでございます。
 また、コロナ禍の影響で離職を余儀なくされた方々の再就職に向けまして、労働者派遣制度を活用したトライアル就労を通じて、派遣先企業での正規雇用を目指す新たなプログラムにより支援を行ってまいります。
 これに加えまして、正社員採用への意欲を喚起するため、本事業を活用した求職者を正社員として雇い入れた企業に対しましては、助成金を支給してまいります。
 これらの取り組みにより、非正規雇用の方の正規雇用化を促進し、安定した就労につなげてまいります。
 次に、テレワークによる育児と仕事の両立支援についてですが、時間や場所にとらわれず柔軟な働き方を可能とするテレワークは、育児と仕事の両立を図る有効なツールであり、ライフワークバランスの実現にも資するものでございます。
 これまで都は、育児と仕事の両立に向け、職場環境の整備に取り組む企業に対し奨励金を支給し、テレワーク制度の整備には加算を行うなど、その導入を後押ししてまいりました。
 今後は、テレワーク東京ルールを浸透させる中においても、こうした各企業における働き方改革を促進してまいります。
 また、保育機能を備えたサテライトオフィスのモデル事例を新たに発信し、育児と仕事の両立に向けたテレワーク活用のメリットを普及してまいります。
 これらの取り組みによりまして、テレワークの促進を図り、育児と仕事の両立を実現する職場環境づくりを進めてまいります。
 次に、都民の都内旅行に対する支援についてですが、観光産業の早期回復を図るためには、感染防止対策を徹底した上で、都民が東京の魅力を再認識できるよう、都内観光の機会を提供することが重要でございます。
 このため、都は、感染防止徹底宣言ステッカーの掲示などを条件に、都民を対象とした都内ツアーに対して助成を開始いたします。この都内観光促進事業の実施に当たって、多くの都民に地域独自の魅力を伝えることのできますよう、特設サイトを開設し、都がこれまで支援してきたまち歩きツアーの情報などを効果的に発信してまいります。
 また、事業に参画する旅行業者等の一覧を掲載するなど、都民が事業を利用しやすい工夫も行ってまいります。
 こうした取り組みにより、都民による都内の観光を促進することで、東京の観光振興につなげてまいります。
 最後に、テラス営業への支援についてですが、感染症による影響を受けている飲食事業者が、三密の回避など感染防止策をとりながら事業を継続できるよう支援することは重要でございます。
 都は現在、飲食事業者が道路や公園等において、国や都などから占用許可基準の緩和を受け、臨時的に行うテラス等での営業に必要な経費の一部を助成しているところでございます。
 これまで区市町村や都内の全ての商店街にリーフレットを配布して広く周知を図り、飲食事業者からの個別の相談に適切に対応するとともに、占用許可を受けた商店街には重ねて助成事業の説明を行っております。
 今後、商工団体や区市町村を通じてさらなる周知の徹底を図り、より多くの飲食事業者に活用いただけるよう取り組んでまいります。
〔福祉保健局長吉村憲彦君登壇〕

○福祉保健局長(吉村憲彦君) 三点のご質問にお答えいたします。
 まず、ベビーシッター利用支援事業についてでございますが、都は、保育の質を確保するため、参画する事業者を都独自の基準で審査、認定するとともに、全てのベビーシッターに対して都が実施する研修の受講を義務づけてまいりました。
 今年度は、お話の事件等を踏まえ、認定事業者に対し、事故等の発生防止に向けて取り組むよう注意喚起するとともに、指導監督を強化するため、サービス提供約款を改正し、立入調査から認定取り消しまでの指導等の手順を明記いたしました。
 今後、全ての認定事業者に対して立入調査を実施し、認定基準等の遵守状況を確認することとしており、引き続き保護者が安心してベビーシッターを利用できるよう、保育の質の確保に取り組んでまいります。
 次に、保育士による性犯罪の防止対策についてでございますが、保育所等で就労する保育士は、児童福祉法に基づき、都道府県に保育士登録する必要があり、性犯罪等で禁錮以上の刑に処せられた場合などは、同法規定の欠格事由に該当するため、登録を取り消され、一定期間、保育士として就労することができなくなります。
 都では、登録取り消し中の者の不正な再就職を防ぐため、当該保育士の情報を他道府県と共有するとともに、区市町村に提供しております。
 今後とも、保育士登録業務を適正に実施するとともに、国に対して、性犯罪歴のある保育士に対する児童関連業務への就労制限について、法整備を進めるよう要望してまいります。
 最後に、学童クラブについてでございますが、都は、学童クラブに従事する放課後児童支援員の経験年数等に応じた処遇改善を図るため、キャリアアップ処遇改善事業により、賃金改善に必要な費用の一部を区市町村に補助しております。
 本事業では、経験年数五年以上の支援員の処遇改善の要件として、資質向上研修の受講を義務づけており、この研修を昨年度は六区市が実施しております。
 今年度からは、より多くの支援員が本研修を受講できるよう、区市町村が行う研修に加え、都においても研修を開始し、支援員の処遇改善を進め、学童クラブの質の向上につなげてまいります。
〔政策企画局長中嶋正宏君登壇〕

○政策企画局長(中嶋正宏君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、新型コロナウイルス感染症拡大防止に向けた広報についてでございますが、新型コロナウイルスとの闘いに打ちかつためには、感染状況に応じて正確な情報を迅速に都民に届けるとともに、若年層や中高年層といったターゲットを意識した戦略的な広報を行うことが必要でございます。
 そのため、知事による記者会見やライブ配信を初め、SNS、ウエブ広告等、時期やターゲットに応じ多様な媒体による広報を展開しており、特にインフルエンサーを活用した広報では、多くのメディアに取り上げられるなど、確かな反響を得ております。
 広報効果の把握につきましては、例えばウエブ広告におきまして、性別や年齢層など属性別の広告表示回数やクリック率などを収集しており、今後、それらのデータの分析を進め、効果検証を行い、より一層都民に伝わる広報の実現につなげてまいります。
 次に、コロナ禍における報道対応についてでございますが、都では、新型コロナウイルスの感染状況や各局の施策がより効果的かつ正確に報道されますよう、報道機関との連絡調整を行っております。
 新型コロナウイルス関連の発表件数は、これまで八百件を超えております。このうち都民や事業者の方への重要なお知らせなどは、知事みずからが記者会見で発表しております。
 また、通常の取材対応や記者への説明会に加え、専門的で詳細な説明を必要とする事項につきましては、各局主催による会見を行い、きめ細かく対応しております。
 新型コロナウイルスに関しましては、都民、報道機関の求める情報や、都として伝えるべき情報は、感染状況などに応じて変化してございます。今後とも、こうしたニーズや動向を適時適切に捉えた効果的な発信を行ってまいります。
〔生活文化局長野間達也君登壇〕

○生活文化局長(野間達也君) 各局におけます広報力の強化についてでございますが、新型コロナウイルス感染症拡大防止に向けたさまざまな取り組みを実施していく中で、必要な情報を必要な方に届ける、伝わる広報が一層求められております。
 都政全般にわたる広報を所管いたします当局では、これまで、各局等の広報担当者で構成いたします定期的な会議などを通じて、ノウハウや民間の事例などの情報の共有を図り、関係局間で連携して広報を展開してまいりました。
 今年度は、ツイッターなどのSNSに関しまして、新たに運用指針を定め、情報を届けたい対象の明確化など、各局に対して効果的な情報発信を行うよう促してございます。
 さらに、各局ホームページにアクセス解析ツールの導入を図り、ユーザー目線でのホームページの改善につなげるなど、都庁全体の広報機能の強化に努めてまいります。
〔戦略政策情報推進本部長寺崎久明君登壇〕

○戦略政策情報推進本部長(寺崎久明君) 行政手続のデジタル化についてでございますが、行政手続のデジタル化は、申請や届け出を時間や場所に制限されず行えますとともに、非接触、非対面を可能とするなど、都民や事業者にとって有益なものでございます。
 今般の東京デジタルファースト条例案におきましては、このデジタル化を早期に実現すべく、ICTのさらなる活用など、デジタル化に必要な施策を総合的かつ計画的に推進するため、新たに推進計画の策定をみずから義務づけております。
 また、計画策定に当たりましては、都民等の意見を聞くとともに、その策定後に公表することで、手続のデジタル化の進捗状況の見える化の徹底を図ってまいります。
 本条例施行後、推進計画に基づき、関係各局と連携し、行政手続のデジタル化を着実に進め、都政のクオリティー・オブ・サービスの向上に寄与してまいります。

○議長(石川良一君) 二十九番柴崎幹男君
〔二十九番柴崎幹男君登壇〕

○二十九番(柴崎幹男君) 初めに、自転車損害賠償保険について伺います。
 本日で、十日間にわたる秋の全国交通安全運動も関係者の皆様のご尽力で最終日を迎えることとなりました。こうした中、都内の自動車による交通事故発生件数は減少傾向となっております。
 しかしながら、自転車の人身事故の発生件数を見ると、平成二十九年が一万一千九百一件、平成三十年が一万二千八百六十五件、令和元年が一万三千九十四件となっており、増加傾向にあります。このような事故状況の中で、自転車事故の判例で一億円近い賠償が命じられた事故も出てきております。
 こうした事例に対応するとともに、被害者保護の観点からも、都が昨年の九月に条例を改正し、本年四月から自転車損害賠償保険の加入の義務化に踏み切ったところです。
 自動車の自賠責保険は、法律により加入義務があり、ほとんどの自動車は車検を受けるわけですが、加入率一〇〇%には至らない状況です。したがって、今回の改正自転車条例において、保険の加入率の引き上げについては相当な覚悟を持って取り組まなければなりません。
 そこで、都は、自転車損害賠償保険の加入促進のため、さまざまな手段を用いて普及啓発を図るべきと考えますが、見解を伺います。
 次に、自転車の安全教育について伺います。
 自転車損害賠償保険の加入率の引き上げが、そのまま自転車事故件数の減少につながるとは思えません。すなわち、自転車利用者の交通ルール、マナーの徹底を図ることが極めて重要と考えます。
 コロナ禍において、公共交通機関の密を避ける自転車通勤通学や自転車シェアリングの利用増加など、自転車の利用は一層進んできております。
 しかし、一方では、自転車による危険な運転も見受けられるなど、自転車の交通ルール、マナーに反した運転がかなり増加してきております。
 そこで、自転車を利用する場合の安全教育を徹底して行うべきと考えますが、都の見解を伺います。
 次に、児童養護施設退所後の自立支援について伺います。
 親の病気や虐待など、さまざまな事情により家庭で生活することができず、ケアニーズの高い児童は、施設で職員の手厚い支援を受けながら養育がなされています。
 こうした中、国の新しい社会的養育ビジョンや、それを踏まえた都の社会的養育推進計画では、施設に関し、小規模化、地域分散化の促進や施設の多機能化を目指し、家庭に近い環境での養育が促進され、職員の負担が大きくなるとの懸念もあります。
 一方、原則十八歳になれば、子供たちは施設のもとを離れ、自立が求められることになりますが、こうした児童の施設退所後の状況は大変厳しいものがあります。
 都が平成二十九年二月に公表した調査では、児童養護施設退所後に進学した学校等を中途退学した割合は一七・七%、また、施設等退所後についた最初の仕事を既にやめていると回答した約五割が、一年未満でやめています。
 都は、こうした児童養護施設退所後の自立に向けた施設の取り組みを支援するため、自立支援強化事業を国に先駆けて実施してまいりました。多くの施設で専属の自立支援コーディネーターを配置し、退所後も児童の支援を行っています。今年度からは、国でも、施設でアフターケアを担う自立支援担当職員の配置を予算化したと聞いています。
 そこで、この制度も活用しつつ、都の自立支援強化事業についても、しっかり維持拡充されることが求められています。社会的養護のもとで育つ児童が、みずからの意思で希望する未来を切り開いていくためには、施設退所後の生活困難を改善できるよう、児童の自立に向け、施設を初めとしたこのような支援が大変重要であります。
 そこで、施設退所後の児童の自立支援に対する都の取り組みを伺います。
 次に、都市農業の販路開拓について伺います。
 新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、飲食店などの利用が減少し、東京農産物の重要な販路が失われ、都内農業者の経営に影響を与えております。
 一方、先日の新聞報道にもありましたが、練馬区においては、今から三十年ほど前から、消費者である近所の方々に農地の大切さと新鮮な野菜のおいしさを知っていただこうと、庭先販売に本格的に取り組み出しました。今では、区内農家の半数以上が取り組み、二百六十カ所以上となっております。
 こうした成功した事例も踏まえながら、都は今年度、新型コロナウイルス感染症対策として、農業者の新たな販路の開拓や販売用の設備の導入に対する支援を実施しております。地域によっては、販売先の確保に加えて、加工品の販売など六次産業化に取り組みたいとの声も聞かれるようになりました。
 都は、こうした農業者のニーズに対応できるよう支援を充実していくべきと考えますが、見解を伺います。
 次に、西武新宿線の鉄道立体化について伺います。
 都内には、いまだ一千カ所以上の踏切が残されておりますが、西武新宿線は、都内の鉄道の中でも、あかずの踏切が数多く残されている路線であり、練馬区だけでも十三カ所の踏切があります。
 こうした踏切の存在は、交通渋滞の発生や踏切事故の危険性、沿線地域のまちづくりのおくれなど、さまざまな問題を引き起こしています。踏切による課題を抜本的に解決するためには、連続立体交差事業による鉄道の立体化が必要です。
 また、地元区においても、鉄道立体化を見据えたまちづくりを積極的に行っており、沿線地域の高い機運も感じております。このため、都と地元区が連携して連続立体交差とまちづくりに取り組んでいくことが重要であります。
 西武新宿線の井荻駅から西武柳沢駅間の連続立体交差化計画等については、昨年二月に都市計画素案説明会が開催され、本年三月には都市計画案及び環境影響評価書案の説明会が予定されておりました。しかしながら、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴って延期となっているところです。
 こうした中、地域の方からは、一日も早い鉄道立体化を望む声が多くあります。したがって、感染症防止対策を行いながら、早期に説明会を実施すべきであると考えますが、都の見解を伺います。
 次に、水防災情報の充実について伺います。
 ことし七月の豪雨では、九州地方を中心に記録的な被害が発生しました。都も、昨年の台風十九号では、多摩地域を中心に河川の溢水や護岸崩壊が発生するなど、多くの被害が発生しました。
 早目の避難やその行動の判断につなげるための河川監視カメラによる最新の状況を着実に都民へ提供することは必要です。昨年の台風十九号では、水防災総合情報システムの河川監視カメラ映像を多くの都民が見ており、確実な情報提供が改めて重要であることが広く認知されました。
 昨日の我が会派の代表質問において、宮坂副知事より、新技術の動向も視野に入れながら、災害時の通信環境の強靭化に向けて改善を続けると力強い答弁をいただきました。
 今後、都として、河川監視カメラをふやしていくことはもちろん、いざというときに都民が必要とする水防災に関する情報をしっかり伝えられるよう、システム環境もあわせて整備拡充していくことが重要です。
 そこで、水防災情報の充実について伺います。
 最後に、練馬城址公園の整備について伺います。
 練馬城址公園の計画地にあるとしまえんは、九十年以上にわたり地域に親しまれておりましたが、本年八月三十一日に、多くの都民に惜しまれながら閉園を迎えました。
 我が会派といたしましても、としまえんを経営する西武鉄道グループと協議を進め、練馬城址公園を事業化していく必要があるとこれまでも主張してまいりました。本年七月には、改定された都市計画公園・緑地の整備方針においても、令和十一年度までには事業化する方向性を示しています。
 一方、としまえんの跡地の一部には、令和五年の前半にはハリー・ポッターのテーマパークを整備することで西武鉄道グループやワーナーブラザースが正式に契約を結んだとの報道がありました。したがって、三年後のハリー・ポッターのテーマパーク開所と同時に、練馬城址公園が開園されることが望ましいものと考えます。
 こうした状況において、本公園の事業化に向けて取り組みを加速させていく必要があるものと考えますが、今後の進め方について都の所見を伺います。
 以上で私の一般質問を終わります。(拍手)
〔都民安全推進本部長國枝治男君登壇〕

○都民安全推進本部長(國枝治男君) 柴崎幹男議員の一般質問にお答えいたします。
 私からは二点のご質問にお答えいたします。
 まず、自転車の損害賠償保険等の加入促進に向けた普及啓発についてでございますが、都は、昨年九月の自転車安全利用条例の改正以来、自転車損害賠償保険等への加入促進のため、改正内容の周知徹底に努めております。
 具体的には、「広報東京都」への掲載を初め、リーフレットやポスターを作成し、区市町村の窓口、駅構内、交通安全教室におきまして配布、掲示を行っているほか、保険会社や自転車商協同組合と連携した周知活動などにも取り組んでいるところであります。
 今後、都内全ての幼稚園、小中高校や保育施設などを通じ、各ご家庭にもリーフレットを配布してまいります。
 また、年度末には、自転車の損害賠償保険等に関する加入状況を調査し、これまでの取り組みの効果を検証するとともに、さらなる加入の促進に努めてまいりたいと考えております。
 次に、自転車を利用する場合の安全教育についてでございますが、都は、子供や保護者など対象者別のリーフレットや交通ルールをまとめたチェックシートを作成し、学校や関係団体を通じて配布するなど、幅広く周知しております。
 また、学校や区市町村等と連携し、子供から高齢者まで、自転車のルールやマナーを楽しみながら習得できる自転車シミュレータ交通安全教室を開催しております。
 さらに、事業者による自転車安全教育を促進するため、事故の現状や研修の実施方法、保険の必要性などを周知する自転車安全利用TOKYOセミナーを実施しており、今年度については、九月以降、毎月開催することとし、事業者の取り組みを支援してまいります。
 今後とも、自転車の利用状況を踏まえ、安全教育を徹底してまいりたいと考えております。
〔福祉保健局長吉村憲彦君登壇〕

○福祉保健局長(吉村憲彦君) 児童養護施設退所者の自立支援に関するご質問にお答えいたします。
 都は、施設を退所した児童が、自立し安定した生活を送ることができるよう、入所中はもとより、退所後も継続して相談支援等を行う自立支援コーディネーターを専任で配置する取り組みを行っており、支援対象者数等に応じて複数配置もできるよう、支援の充実を図っております。
 また、NPO等と連携し、施設を退所した児童が気軽に集まり交流ができ、専任のスタッフが生活や就労上の悩みや相談にも応える、ふらっとホーム事業を都内二カ所で実施するほか、施設退所者が働きやすい職場の開拓や、就職後の職場訪問等を行う就業支援事業を実施しております。
 今後とも、こうした取り組みを進め、施設を退所した児童の自立支援に積極的に取り組んでまいります。
〔産業労働局長村松明典君登壇〕

○産業労働局長(村松明典君) 農産物の新たな販路の開拓についてですが、新型コロナウイルス感染症により消費動向等が変化する中、農業者の収益を確保し、都市農業を守るためには、新たな販路を開拓するなど、販売力を高めていくことが重要でございます。
 このため、都は、緊急対策の事業として、Eコマース等への出店に加え、非接触で農産物が販売できる自動販売機や鮮度保持のための保冷庫の購入など、新たな販売方法の展開を支援しているところでございます。
 今後は、付加価値の高い加工品の開発や製造のための設備導入などの取り組みにより、農業者が多様な販路を確保し、一層の経営安定化を図ることができるよう支援を検討してまいります。
〔都市整備局長上野雄一君登壇〕

○都市整備局長(上野雄一君) 西武新宿線の井荻駅から西武柳沢駅間の鉄道立体化についてでございます。
 本区間には、あかずの踏切が十二カ所あるほか、外環ノ2など都市計画道路が五カ所で交差することとなりまして、連続立体交差化による踏切の解消が必要でございます。
 連続立体交差化の都市計画案及び環境影響評価書案の説明会につきましては、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い延期していたところでございますけれども、感染拡大防止に関するガイドライン等に基づきまして、対策を適切に実施し、来月開催することといたしております。
 引き続き、駅前広場計画など、地元区市が行うまちづくりとも連携しながら、鉄道立体化を着実に進めてまいります。
〔建設局長中島高志君登壇〕

○建設局長(中島高志君) 二点のご質問にお答えいたします。
 初めに、水防災情報の充実についてでございますが、水害から都民の命を守るためには、迅速な避難行動につながる情報をわかりやすく確実に提供することが重要でございます。
 都は、河川の水位などを都民へ提供する水防災総合情報システムについて継続的に改善しております。
 例えば、昨年、スマートフォンでの操作性の向上を図るとともに、台風第十九号以降は、当時のアクセス数の二倍以上に耐えられるよう、通信回線やサーバーを増強し、必要な情報を確実に入手できるようにいたしました。
 また、河川監視カメラは、これまでの三十二カ所に加え、過去の被害状況や区市町村からの要望などを踏まえまして、令和三年度までに白子川など約四十カ所で新たに設置し、公開いたします。
 今後とも、適切な避難判断の一助となる水防災情報のさらなる充実に取り組んでまいります。
 次に、練馬城址公園整備の今後の進め方についてでございますが、都は本年六月、地元区、土地を所有する西武鉄道及び民間事業者と覚書を締結し、緑と水、広域防災拠点、にぎわいといった三つの基本目標の実現に向けた公園の整備を連携協力して進めることについて合意いたしました。
 また、同月、本公園の整備計画につきまして公園審議会に諮問し、今月上旬には、地域の特性などを踏まえ、都民の憩いの場や災害発生時の避難場所等、公園に導入する機能を定めるゾーニング計画などについて審議いたしました。
 今後、十一月に予定している審議会におきまして整備スケジュールの概略等を示すとともに、これまでの議論を深度化いたします。その後、パブリックコメントを実施し、来年度早期の審議会答申を受け、整備計画を策定してまいります。

○議長(石川良一君) 二十四番米川大二郎君
〔二十四番米川大二郎君登壇〕

○二十四番(米川大二郎君) どのようにすばらしい戦略、構想、プランやモデルも、それをつくり実行する職員が都民の信頼を得て初めて実を結ぶものと考えます。
 まず、都教育委員会の一般職員が都職員共済組合へ加入していることについて、昨年の三定一般質問で藤田教育長は、法の目的及び趣旨を損なうものではないとの考えのもと維持されてきたと答弁されたことに大変驚きました。この答弁は、つまり、適法との認識を示したものです。
 しかし、その後、令和二年度予算に、教育庁の職員が公立学校共済組合へ加入先を変更した場合、必要となる予算が計上されました。このことは、東京都がみずから誤りを正そうとしたものとして評価します。
 昭和四十年、当時の経緯を記した都職員共済組合事務局が作成した新共済設立の経過によると、設立事務は総務局勤労部が中心に当たったこと、特例は全く認めないとの態度を自治省がとっていることなどの記載があります。しかし、自治省が教育庁関係職員の加入を認めたとの記載はありませんでした。
 既に地方公務員等共済組合法の施行から六十年近くたっていますが、今年度予算に必要な予算も計上されていることからも、年度内、期日を決め、教育庁職員について公立学校共済組合へ加入先を変更すべきと考えますが、どのように取り組むのかを伺います。
 次に、職員の休暇制度について伺います。
 業務の効率化を進め、生み出した余力を都民に直接かかわる業務に使うため、職員の制度は可能な限り簡素化するべきと考えます。
 現在、特別休暇は暦年単位となっておりますが、年次有給休暇は職場によって暦年単位と年度単位に分かれています。特に教育庁は、事務局職員は暦年で、都立学校の事務職員は年度と異なっており、同じ教育庁内での異動にもかかわらず障壁となっています。また、他局の職員も暦年単位のため、都立学校へ異動すると同じ問題が生じます。
 そこで、業務の効率化にもつながるため、休暇制度の統一化を行うべきですが、任命権者間の職員交流にもかかわるため、東京都全体としてどのように考えるのかを伺います。
 訪問介護ヘルパーの不足は深刻な状況です。処遇や職場環境の改善に努めるなどの施策を実行していますが、さらに新たな視点で解決していくことが必要と考えます。
 葛飾区内の訪問介護事業所の協力を得てサービス提供の実態を調査したところ、朝、昼、夕方に訪問介護のピークが発生していることがわかりました。この理由として、訪問介護のサービスは、ケアマネジャーが作成する居宅サービス計画書、いわゆるケアプランにのっとり実施されますが、ケアプランで指定された時間どおりにサービス提供をすることが求められます。
 このため、朝食、昼食、夕食の時間帯にサービスが重なりやすくなっています。このピークに合わせた人員を確保するため、ピーク時のヘルパー稼働率は六〇%を切る低い数字でした。
 仮に提供開始時間をずらすことができるという裁量を訪問介護事業所に与えた場合を試算したところ、ピーク時の稼働率を八〇%程度に抑えても、現在のヘルパーの人数で約一・四倍の利用者に訪問介護サービスを提供できるという調査結果となりました。
 そこで、時間帯指定型のケアプランという一定の裁量を訪問介護事業所に与えるなど、介護現場における業務の効率化の取り組みを図ることで、より多くの利用者にサービスを提供していくことも必要ですが、考えを伺います。
 葛飾区在住で肢体不自由特別支援学校へ通う児童生徒は、葛飾区内の水元小合学園、または江戸川区の鹿本学園に通学区域が分かれています。このため、水元小合学園の生徒数の少ない学年では、児童生徒同士の学び合いの機会を生み出しにくいなど、教育環境の充実に課題があります。また、居住する自治体との連携も十分とはいえません。
 そこで、水元小合学園肢体不自由教育部門の通学区域について、葛飾区全域にするべきと考えますが、教育長に伺います。
 島しょ地区の特別な支援を必要とする生徒が、中学校卒業後、都内の特別支援学校へ進学し、親元を離れ、寄宿舎での寮生活を送っています。昨年の三定一般質問で藤田教育長は、二週間に一度の帰省について一律の帰省は求めていないと答弁されましたが、実態は、八王子盲学校寄宿舎が作成している寄宿舎定期帰省予定表や、島しょ生の寄宿舎生活に関するお願い文では、一律に帰省するようになっております。
 八王子盲学校寄宿舎へ視察に伺った際、閉舎日でも例外的に舎泊が必要になった場合には、職員を配置し対応できるようになっているとの話を伺いました。しかし、保護者には、例外的な舎泊について文書を含む詳しい説明がありません。
 そこで、寄宿舎閉舎日でも事情がある場合には舎泊できることを文書で明示し、保護者へ丁寧な説明を行うことで、保護者、生徒の精神的負担の軽減に取り組むべきと考えますが、教育委員会に伺います。
 都立の学校図書館管理業務委託は、平成二十七年に東京労働局の発注者指導が行われ、元厚生労働大臣だった舛添都知事宛て、派遣法違反になるとして是正通知書が通知されています。
 昨年度の業務委託の状況を調査したところ、私が所持する平成二十五年当時の仕様書から内容が根本的に変わっており、契約の合計金額七億二千五百三十七万八千七百四十八円、全十四契約、百二十三校で、受託業者の社員が現場を総括する実質的な業務責任者の役割を担っています。
 一方、加えて、各学校には業務責任者を配置することになっていますが、仮に業務責任者としての力のない業務従事者に形式的に業務責任者を兼ねさせた場合、偽装請負との疑いをかけられかねません。
 平成二十七年のときのように再び東京労働局の発注者指導が行われ、是正指導が行われることがあれば、業務の予算化は認められないと考えます。
 都立学校の教諭には、さまざまな理由で授業時数を軽減する仕組みがありますが、この時数の算定は正しく行われているのでしょうか。
 都立の学校図書館の問題として、ほとんどの司書教諭は、資格を持つだけで実務経験もない教諭に司書教諭の発令を行うだけで、職務に必要な能力を身につけるための研修が十分でないことに加え、司書教諭が学校図書館の業務にかかわれる時間が余りにも少ないことにも原因があると考えます。
 そこで、教諭の授業時数の軽減について、その項目、算定根拠を改めて精査した上で、必要な時数を軽減すべきと考えますが、教育委員会に伺います。
 学校の働き方改革が問題になっていますが、なぜ専門人材としての学校司書ではなく、教職員と連携がとれず生徒への指導もできない業務委託化を進めるのでしょうか。チーム学校という考えを尊重して、今後の都立学校図書館の運営を行うべきと考えますが、教育委員会に伺います。
 私は、都立学校での勤務経験もあるため、少なからず都立学校の現場の状況について理解しているつもりです。学校は、密接なコミュニケーションや連携で成り立つ場所です。だからこそ、生徒や教諭とかかわるものは偽装請負になりやすく、業務委託に向かないと考えます。
 自主性、主体性、課題解決力を伸ばす教育で重要な役割を担う学校図書館がその機能を最大限発揮するためには、学校司書が校内で教職員と密接な連携を図ることが必須となります。
 これまで都立学校では、学校図書館の業務委託化を進めてきましたが、その機能を最大限発揮するため、ゼロベースで見直し、学校司書による運営に変えることも必要と考えます。
 その際は、私の地元葛飾区でも行っているように、学校図書館の充実活用ガイドラインを作成した上で、学校図書館コーディネーターを教育委員会内に配置し、関係する職員の資質向上を図ることを求めます。
 所信表明演説で知事は、未曽有の難局の中ではあるが、東京の明るい未来を力強く切り開く決意を表明されました。私は、ピンチのときこそチャンスであり、都政が大きく変わることができると考えています。
 業務効率化の視点で、私の都職員としての経験をもとに、休暇制度について質問させていただきました。都庁職員一人一人は、現場の経験に基づいたすばらしいアイデアを必ず持っていると私は考えます。知事が先頭になり、全庁一丸となって、都民に信頼される都政を実現することを期待しております。
 最後に、都庁職員一人一人が構造改革に邁進し、都民に信頼される都政を実現するため、どのように取り組んでいくのかを知事に伺い、私の一般質問を終わります。
 ご清聴ありがとうございました。(拍手)
〔知事小池百合子君登壇〕

○知事(小池百合子君) 米川大二郎議員の一般質問にお答えいたします。
 都民から信頼される都政の実現についてのご質問が最後にありました。
 私はこれまで、職員が主体となった自律的な改革を通じて、都庁の生産性向上、組織の機能強化に着実に取り組んできたところであります。
 一方、新型コロナウイルスとの闘いにおきましては、さまざまな構造的な課題が浮き彫りとなっております。デジタルトランスフォーメーションの徹底などにより、都庁みずからが大きく変貌を遂げなければなりません。
 そのためには、都政を支える職員一人一人がこれまでの常識にとらわれることなく、大胆な発想と都民ファーストの視点に立って、常にチャレンジしていくことが重要であります。職員の総力を結集して、都政のクオリティー・オブ・サービスを飛躍的に向上させていくことこそ、都民に信頼される都政の実現につながっていくものだと確信をいたしております。
 今後、これまでの改革を進化させる都政の構造改革に全庁を挙げて取り組みまして、都民の期待を上回る価値を提供する、そのことでさらに信頼される都政を目指してまいります。
 その他のご質問は、教育長及び関係局長からのご答弁とさせていただきます。
〔教育長藤田裕司君登壇〕

○教育長(藤田裕司君) 四点のご質問にお答えをいたします。
 初めに、特別支援学校の通学区域の設定についてでございますが、都立水元小合学園肢体不自由教育部門の現在の通学区域は、児童生徒がスクールバスで安全・安心に通学できるよう、保護者の要望を踏まえつつ、学校までの道路事情や通学時間及び学校の適正規模等を考慮し定めたものでございます。
 通学区域につきましては、通学の利便性、児童生徒数の増減や保護者ニーズなどの状況の変化を総合的に勘案し、見直しを行うことといたしております。
 今後、都立水元小合学園につきましては、周辺の特別支援学校も含めた児童生徒の在籍状況の見込みや保護者の意見などを踏まえまして、必要に応じて通学区域の範囲について検討してまいります。
 次に、都立特別支援学校に設置する寄宿舎からの島しょへの帰省についてでございますが、寄宿舎に入舎する児童生徒が週末等に帰省することは、家族とのかかわりを持つ大切な機会であるとともに、精神面での安定を促し、児童生徒の心身の健全な発達のために必要であると考えているところでございます。
 帰省日を設定するに当たりましては、学校において、一人一人の児童生徒の状況や家庭の事情について丁寧に聞き取るなど、保護者との相互理解を図っているところでございます。
 今後とも、都教育委員会は、学校が設定する帰省日につきまして、個別の事情等がある場合には学校に相談していただくことを改めて保護者に周知するよう、学校に対して指導を行ってまいります。
 次に、司書教諭の週当たりの授業時数の軽減についてでございますが、司書教諭は教科指導等の教諭の職務に加え、学校図書館の活用や読書指導の中心的な役割を担っております。
 都教育委員会では、司書教諭と学校司書が連携して学校図書館の管理運営を行う全日制・定時制課程併置校等や、図書館管理業務委託の導入校において、司書教諭が担当職務に従事するために必要な授業時数の軽減を行っております。
 その軽減時数でございますが、学校図書館運営計画や年間読書指導計画の立案等の業務のほか、学校図書館の運営に関する業務や、受託者との連絡調整等に関する業務などを勘案して適切に算定をいたしております。
 今後とも、業務内容等を踏まえ、必要な時数の軽減を行い、司書教諭を中心とした学校図書館の活用を支援してまいります。
 最後に、都立学校における働き方改革と図書館管理業務委託についてでございますが、都教育委員会が推進しております働き方改革は、教員一人一人の心身の健康保持の実現と、誇りとやりがいを持って職務に従事できる環境を整備することにより、学校教育の質の向上を図ることを目指すものでございます。
 その一つの手段といたしまして、学校や教員の負担軽減を図るため、教員以外の者が行うことが可能な業務につきましては、役割分担を見直すことを挙げております。
 図書館管理業務委託の導入につきましては、利用者の利便性の向上を目指し、開館時間、開館日数の拡大や、長期休業中における業務の実施などを図ってまいったところでございます。
 業務委託に当たりましては、引き続き、働き方改革の趣旨も踏まえつつ、効率的、効果的な図書館運営を目指してまいります。
 さらに、令和四年度から、高等学校におきまして新しい学習指導要領が年次進行で全面実施をされることとなってございます。今回の改訂におきましては、学校図書館を計画的に利用し、その機能の活用を図り、生徒の主体的、対話的で深い学びの実現に向けた授業改善に生かすことが求められているところでございます。
 こうした点を踏まえまして、都教育委員会では、今後の都立学校における学校図書館の活用のあり方について検討していく必要があると考えているところでございます。
〔総務局長山手斉君登壇〕

○総務局長(山手斉君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、教育委員会事務局一般職員の共済組合の加入状況の見直しについてでございますが、今般、地方公務員等共済組合法が施行された当時の経緯や課題、その後のさまざまな人事制度改正時の取り扱い、現在の状況につきまして改めて精査を行いました。
 法の施行から約六十年が経過いたしまして、東京都職員共済組合と公立学校共済組合との給付水準の差異が縮小するなど、共済組合を取り巻く状況が大きく変化しており、当時の課題がおおむね解消されていることがわかりました。
 こうしたことを踏まえ、現在の加入状況の見直しに向けて、教育庁等と連携し、具体的な検討を進めるとともに、今年度中に労使合意が得られるよう、職員団体との協議を開始してまいります。
 次に、都職員の休暇制度についてでございますが、学校職員の年次有給休暇は、都立学校等の学年サイクルと同一期間である会計年度ごと四月からの付与となってございます。一方、知事部局等の職員につきましては、地方公務員法に基づく国や他団体との均衡の原則を踏まえ、一月からの暦年ごとの付与としてございます。
 学校職員と知事部局等の職員の年次有給休暇の付与時期を合わせる場合には、均衡の原則や休暇等を管理するシステムの改修経費等の課題がございます。
 また、学校と知事部局等との間で異動があった際には、休暇の調整方法の手引きを作成いたしまして、周知を図る等によりまして、円滑に業務が進むよう取り組んでいるところでございます。
 引き続き、業務効率化を図りつつ、費用対効果の観点等も踏まえながら、課題について研究をしてまいります。
〔福祉保健局長吉村憲彦君登壇〕

○福祉保健局長(吉村憲彦君) 介護現場における業務の効率化に関するご質問にお答えいたします。
 高齢化が進む中、増加が見込まれる介護ニーズに適切に対応していくためには、ICT機器の活用を進めるなど、業務の効率化に取り組むことが必要でございます。
 このため、都は、介護事業者に対し、介護記録の作成に要するタブレット端末等の導入経費や、介護現場でのICT機器の効果的な活用方法に関するコンサルティング経費などを支援しております。
 また、国の審議会では、介護分野の人手不足が進む中、職員が利用者のケアに集中し、ケアの質を担保できるよう、行政への申請書類作成等の負担を軽減するための方策を検討しております。
 都は、こうした国の動向を注視しつつ、今後とも、介護現場における業務効率化の取り組みを進めてまいります。

○議長(石川良一君) 三十九番大松あきら君
〔三十九番大松あきら君登壇〕
〔議長退席、副議長着席〕

○三十九番(大松あきら君) 初めに、障害者支援について質問します。
 著名な歴史家のアーノルド・J・トインビー博士は、人類が厳しい自然環境から挑戦を受け、それに立ち向かい応戦を始めるとき、新しい文明が生まれると分析しています。このたびのコロナ禍に対しても、それを乗り越えようと立ち上がるとき、私たちの社会は大きく進歩していくものと考えます。
 その応戦の一つがデジタル化、オンライン化です。今、新型コロナ感染防止の観点から、あらゆる分野で急速にオンライン化が進んでいます。都庁においても、小池知事がバーチャル都庁構想を発表し、住民が都庁に来なくても済むように、各種手続のオンライン化が進められています。
 こうした改革で大きな恩恵を受けられる可能性があるのが、障害のある方々です。障害者差別解消条例で、事業者に対し、合理的な配慮を義務づけている東京都こそが率先して、障害のある方々の権利を守り、社会参加を促進し、利便性を向上させるようなデジタル化、オンライン化を進め、情報保障を推進していくべきです。小池知事の見解を求めます。
 今年度は、GIGAスクール構想により、タブレット端末が多くの小中学校生に配布され、広く普及していくことが予想されます。
 映像を扱いやすいタブレット端末は、聴覚障害者にとっては画面越しに手話でコミュニケーションができるすぐれたツールであり、これを活用した行政サービスの向上が期待されています。
 現在、都庁では、聴覚障害者が窓口までいらっしゃれば、タブレット端末を使い、遠隔手話通訳を活用し、各部署と手話で対話できます。
 今後は、来庁しなくても各部署と手話で話せるようにするなど、聴覚障害者への情報保障の充実を図るべきです。都の取り組みについて答弁を求めます。
 次に、教育について質問します。
 東京都教育委員会は、カナダのブリティッシュコロンビア州、オーストラリアのクイーンズランド州、中国の北京、台湾の台北、フランスのパリなど世界の各都市の教育委員会などと覚書を締結し、児童生徒や教員の国際交流を行っています。
 この中で、都教育委員会は、海外の教員による都内の学校におけるモデル授業や、東京都と海外の教員が文化や教育事情を紹介し合う情報交換会などを開催し、子供たちの国際感覚の育成とともに、教員の指導力向上に取り組んでいます。
 現在、新型コロナウイルスの感染拡大により、海外への渡航や日本への入国が制限され、国際交流は制約を受けていますが、ポストコロナを見据え、都教委がこれまで推進してきた国際交流を今後一層発展させていくべきと考えます。都教育委員会の取り組みについて見解を求めます。
 次に、災害対策について質問します。
 九州では、九月上旬、台風十号に備え、多くの方々が避難所に避難されましたが、新型コロナ対策で密を避けるために定員を設けた避難所が満員になり、定員を超えて受け入れたところもあれば、避難者を他の避難所に誘導したところもありました。
 東京都内では、昨年の台風十九号の際、合計約十八万人の住民がそれぞれの地域の避難所に避難されました。この秋、密を避けるために避難所に定員が設けられれば、九州と同様の事態が起きることが想定されます。
 北区では、昨年、隣接区からも多くの住民が避難されてきていらっしゃいましたし、ことしも区外の方々を受け入れる一方、区内の避難所が満員になれば、隣接区に受け入れをお願いしなければなりません。
 風水害時の避難者の受け入れについて、隣接自治体同士の連携を強化できるよう支援をしていくべきです。都の見解を求めます。
 その上で、避難所への避難について住民自身が判断できるよう、その混雑状況について情報を広く発信することが重要です。
 都はこのほど、区市町村に対し、テレビのデータ放送で災害情報を発信する東京都災害情報システム、DISに避難所の混雑情報を入力するように通知しましたが、都の防災アプリでも確認できるようにするよう求めておきます。
 また、車椅子使用者などにとっては、避難所のバリアフリーに関する情報が重要です。高齢者や障害のある方々が、前もって避難先に誰でもトイレやエレベーターがあるかどうかなどの状況を把握するために、適切な情報の発信が必要です。都の答弁を求めます。
 水害は地震と違い、事前に発生を予測することが可能であり、大切な命を守るためには、逃げるべきときを逃さず逃げることが重要です。そのためには、住民自身が避難の判断に必要な情報を得ることが不可欠です。そこで、河川の水位など、その現状を知ることができる河川監視カメラが大きな役割を果たします。
 昨年の第四回定例会の一般質問で、私は、北区の低地帯を流れる新河岸川を初め、都の管理する河川への監視カメラを増設するべきと提案しました。
 その上で、監視カメラの映像を見ることができる現在の水防災総合情報システムでは、河川の映像は静止画で公開されていますが、今後は動画で公開し、よりわかりやすい情報発信を行うべきです。また、国が管理する多摩川などの映像も見ることができるようにするべきです。
 監視カメラの取り組み状況について、都の見解を求めます。
 昨年の台風十九号の際、荒川の水位は、北区の岩淵水門付近で避難勧告等を発令する氾濫危険水位まであと約五十センチのところまで迫りました。気候変動が進み、東京都内で大規模水害が発生するリスクは毎年高まっています。
 このため、荒川では、上流の埼玉県内で川の水を一時的にためることにより、東京を洪水から守る調節池の役割が重要になっています。既に国は、さいたま市内などの河川敷に荒川第一調節池を完成させ、昨年の台風の際には、川から取水し、下流の水位を下げる役割を果たしました。
 現在、国は、その上流に第二、第三の調節池の整備を進め、さらなる防災力向上に取り組んでいます。
 東京都としても、治水効果の早期発現に向けて、整備を着実に進めるよう国と連携して取り組むべきです。都の見解を求めます。
 次に、外堀の水質浄化について質問します。
 都は、貴重な水辺である外堀の水質改善を進める外堀浄化プロジェクトを今年度始動しました。
 この中で、将来的に外堀に水の流れをつくる導水の実現に向けた調査に加えて、明年の東京二〇二〇大会に備え、毎年夏に発生するアオコ対策を進めていく必要があります。
 都議会公明党は、本会議などで、都が外堀で実施が可能なアオコ対策を調査検討し、取り組んでいくことを確認してきました。
 そこで、外堀におけるアオコ対策の現在の取り組み状況について、答弁を求めます。
 また、本年の第二回定例会の都議会公明党の一般質問に対し、外堀浄化には導水が有効との答弁がありました。外堀への導水に向けた検討を着実に進めていくべきです。導水に必要な管路施設の機能の調査検討の進捗状況を明らかにするべきです。都の見解を求めます。
 新型コロナウイルス感染症で亡くなられた方の遺族から、お通夜や告別式を行わない火葬のみの、いわゆる直葬であったにもかかわらず、葬儀事業者から高額の請求をされたという相談が都議会公明党に寄せられました。
 今、都内の消費生活センターには、コロナ禍の関連だけではなく、葬儀に係る苦情が多く、昨年度は、料金体系が不明確、当初の見積もりよりもかなり高額になったなどの相談が八十件程度寄せられました。
 葬儀業は、許可や認可、届け出などの法的規制がなく、誰もが参入できる事業であり、中には携帯電話やインターネットのみで運営するなど、顔の見えない事業者も多く存在しています。
 こうした状況を踏まえ、都民が消費者トラブルに巻き込まれないよう、都の取り組みが必要と考えます。見解を求めます。
 最後に、歯科健診について質問します。
 健康長寿のためには、歯の健康が欠かせません。八十歳で二十本以上の歯を持つ方は、都民の半数を超えていますが、三十代などで歯周病の治療が必要な方の割合が年々ふえています。
 そこで、今、若年成人の歯科健診が求められています。北区では、成人歯科健診は四十歳からですが、地区の歯科医師会が、虫歯菌や歯周病菌は両親から赤ちゃんに感染するリスクがあることを訴えながら、区の妊産婦健診に合わせて、お父さんも健診するイクメン歯科健診を独自に実施しています。
 都内の区市町村に対し、こうした地域の取り組みを紹介しながら、若年成人への歯科健診の促進に取り組むべきです。
 都の答弁を求め、私の質問を終わります。(拍手)
〔知事小池百合子君登壇〕

○知事(小池百合子君) 大松あきら議員の一般質問にお答えいたします。
 障害のある方への情報保障の推進についてのご質問でございました。
 障害の有無にかかわらず、都民一人一人が自分らしく輝くことができる共生社会、これが私の目指す東京の姿でございます。
 その実現のためには、障害のある方が円滑に意思疎通できる環境を整備して、社会参加を促していくことが必要でございます。障害者差別解消条例におきましては、情報保障の推進を基本的施策の一つとして規定をしているところでございます。
 都は現在、聴覚障害者の意思疎通を図るため、タブレット端末を活用した遠隔手話通訳などに取り組んでおります。
 今後、都政のデジタルトランスフォーメーションの推進をてこといたしまして、ICTなどの先端技術を活用することで、さらなる情報保障を進めて、障害のある方々へのサービスの向上につなげてまいります。
 その他のご質問につきましては、教育長、関係局長からのご答弁とさせていただきます。
〔教育長藤田裕司君登壇〕

○教育長(藤田裕司君) ポストコロナを見据えた国際交流についてでございますが、都教育委員会はこれまで、学校での交流を支援するため、海外の国や地域との覚書の締結や、国際交流コンシェルジュによる交流のワンストップサービスを通じ、児童生徒の交流体験や教員の指導力向上を促進してまいりました。
 現在の世界の感染状況下にあっても、オンライン活用により交流を継続し、さらに充実することが重要であると考えてございます。
 このため、今後は、これまで構築してきた協力関係や仕組みを活用し、生徒や教員による相互訪問等の交流に加え、オンラインを活用した交流機会を創出するとともに、さまざまな交流事例を学校に情報提供してまいります。
 このような取り組みを通じまして、より多くの児童生徒や教員が多様な交流を体験できるよう支援し、子供たちが世界の人々とともに未来を切り開く力を育んでまいります。
〔福祉保健局長吉村憲彦君登壇〕

○福祉保健局長(吉村憲彦君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、都庁における聴覚障害者への情報保障についてでございますが、都は、平成二十八年度から、タブレット端末を都立施設など六カ所に配置し、遠隔手話通訳や音声を文字に変換するサービスの提供を開始いたしました。平成三十年度からは、より柔軟にサービスを提供できるよう、タブレット端末を庁内各部署に貸し出すこととし、イベントや受付窓口などで活用しております。
 現在、聴覚障害者が来庁しなくても、都の専用サイトにアクセスし、遠隔で手話通訳者を介して都庁に電話できる電話代理支援サービスの開始に向け準備を進めており、こうした取り組みを通じて、聴覚障害者への情報保障を充実してまいります。
 次に、若い世代の方たちの歯科健診の促進についてでございますが、歯周病などの歯科疾患は、糖尿病、心疾患など全身の健康と深くかかわるとされており、その予防や早期発見のため、歯科健診を定期的に受診することは重要でございます。
 青年期は、学校歯科医による指導の機会が減り、虫歯や歯周病のリスクが高まる傾向にあることから、昨年度は、青年期の口腔の現状や、かかりつけ歯科医による定期的な口腔衛生管理の重要性等を解説したリーフレットやポスターを作成し、普及啓発を行いました。
 また、都は、健康増進法に基づく四十歳以上の節目年齢での歯周疾患検診に加え、若い世代の方の歯科健康診査に取り組む区市町村を包括補助で支援しており、今後も、各種会議の場で区市町村における取り組みを紹介するなど、歯科健診の受診促進に向けた取り組みを進めてまいります。
〔総務局長山手斉君登壇〕

○総務局長(山手斉君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、避難者受け入れに係る隣接自治体同士の連携強化についてでございますが、感染症対策として、三つの密を避けるため、各避難先で受け入れ人数を制限することが想定されており、隣接した自治体同士が相互に協力し、避難者を受け入れる体制を整えていくことが重要でございます。
 都内区市町村は、地域ごとや自治体間の協定により、避難者の受け入れや職員の派遣、救援物資の提供等、災害時における相互協力、支援体制を構築しております。
 都は、こうした協定が災害時に円滑に機能いたしますよう、自治体間での避難者の移送や受け入れを想定した図上訓練を、今年度、区市町村と実施する予定でございます。
 今後は、こうした訓練で顕在化する課題や成果の共有を図ることで、避難対策の強化に取り組んでまいります。
 次に、避難先のバリアフリー情報の発信についてでございますが、高齢者や障害者などの方々がニーズに応じた避難先を選択するためには、誰でもトイレやエレベーター等の有無といったバリアフリー情報を、避難の開始前に入手できる環境を整備することが重要でございます。
 このため、都は、避難先のバリアフリー情報を都民に提供するため、区市町村に対して、ホームページやハザードマップなどへの掲載を促していきます。また、都の防災マップや防災アプリなどで避難先のバリアフリー情報を閲覧できるよう、区市町村から情報収集するとともに、改修に向けた検討を進めてまいります。
 今後も、こうした取り組みを通じて、災害時における要配慮者に向けた防災情報の発信の強化に努めてまいります。
〔建設局長中島高志君登壇〕

○建設局長(中島高志君) 三点のご質問にお答えいたします。
 初めに、河川監視カメラの取り組み状況についてでございますが、水害から都民の命を守るためには、河川の状況をわかりやすくリアルタイムに伝える監視カメラの設置など、住民の避難に資するソフト対策を進めることが重要でございます。
 都は、近年の全国的な豪雨災害等を踏まえ、水防災総合情報システムにおいて、監視カメラの画像の公開をさらに拡充することとしておりまして、これまでの三十二カ所に加え、令和三年度までに、新河岸川など約四十カ所で新たに設置し、公開いたします。
 また、河川の水位や状況などをよりリアルタイムに、また、さらに多く伝えるため、河川の画像の動画化や、国及び区市町村のシステムとの情報共有化を検討してまいります。
 今後とも、住民の迅速な避難行動につながるわかりやすい水防災情報のさらなる充実に取り組んでまいります。
 次に、荒川第二、第三調節池の整備についてでございますが、激甚化、頻発化する豪雨から都民の命と暮らしを守るためには、国が管理する荒川においても、豪雨に対して大きな効果を発揮する調節池の整備を推進することが重要でございます。
 本調節池は、昨年の台風第十九号において総容量の九割を貯留いたしました荒川第一調節池の上流に隣接する総容量五千百万立方メートルの調節池で、平成三十年度より国が事業を実施しております。
 都は、本調節池の着実な整備について、荒川水系河川整備計画の変更時や毎年実施している政府提案要求などの機会を捉えまして、継続して働きかけております。
 引き続き、水害に強い首都東京の実現に向け、本調節池の整備等による安全性の早期向上を国に求めてまいります。
 最後に、外堀におけるアオコ対策についてでございますが、外堀については、東京二〇二〇大会の開催に向け、国の指定史跡にふさわしい良好な環境となるよう、水質改善を進めていくことが重要でございます。
 このため、庁内関係五局による検討会での方針に基づき、アオコに対する暫定対策として、水質改善処理剤の散布など、外堀に適用可能な対策に取り組むことといたしました。
 これまでの室内実験による処理剤の選定や、アオコを直接回収する方法などの検討結果を踏まえ、現在、市ヶ谷濠及び新見附濠で対策を実施しておりまして、引き続きその効果を検証してまいります。
 今後とも、関係局と連携し、外堀の水質改善に向けた取り組みを進めてまいります。
〔都市整備局長上野雄一君登壇〕

○都市整備局長(上野雄一君) 外堀への導水に向けた調査などについてでございます。
 水と緑を一層豊かにし、ゆとりと潤いのある東京を実現するには、水辺空間を生かした魅力ある都市の顔づくりを進めていくことが重要でございます。
 これまで都は、関係局が連携いたしまして、外堀の効果的な水質改善方策を幅広く検討いたしまして、河川水等の導水の有効性などを確認してまいりました。
 外堀への導水に向けては、玉川上水等の活用可能な既設水路や、新たに整備が必要となります導水路に関する調査検討が必要でございまして、関係局が役割分担いたしまして、新型コロナウイルス感染症への対応状況も踏まえ、現在、調査委託の契約に向けて準備を進めております。
 引き続き、国や地元区とも連携いたしまして、外堀の水質改善を進め、水の都にふさわしいまちに潤いを与える東京を実現してまいります。
〔生活文化局長野間達也君登壇〕

○生活文化局長(野間達也君) 葬儀に関します消費者トラブルについてでございますが、消費者被害を防止するためには、行政による消費者に対する普及啓発に加えまして、消費生活相談での対応や不適正な取引行為の是正に向けた取り組みが重要でございます。
 このため、都では、葬儀サービスに係る相談事例や留意点等につきまして、ホームページで注意喚起をするほか、消費者からの相談に対しては、専門知識を持った相談員によるアドバイスに加えまして、事案によってはあっせんを行うなど、トラブル解決に向けて支援してございます。
 今後は、都民向け情報誌、東京くらしねっとにも相談事例などを掲載いたしまして、注意喚起を強化いたします。また、事業者が行う広告や表示に対する監視強化を進め、法令に違反する場合には、表示の差しとめや再発防止を求める措置命令を行うなど、厳正に対処してまいります。

○副議長(橘正剛君) 五十五番河野ゆりえさん
〔五十五番河野ゆりえ君登壇〕
〔副議長退席、議長着席〕

○五十五番(河野ゆりえ君) ことしも梅雨期から全国各地で豪雨災害が発生し、九月も大型台風が相次いで襲来しました。
 気候変動による政府間パネル、IPCCの第五次報告書では、気候システムの温暖化については疑う余地がないとし、気象庁は、このまま温室効果ガスの排出が続いた場合、短時間強雨の発生件数は、現在の二倍以上に増加する可能性があり、降雨強度のさらなる増加と降雨パターンの変化が見込まれるとしています。激甚化、頻発化している豪雨災害の対策を強めることは急務です。
 私が住んでいる江戸川区を含め、東部低地帯は、ハザードマップどおりに浸水すると二週間水が引かず、二百五十万人に及ぶ人が被災するリスクを負っています。
 都の地域防災計画風水害編においても、その冒頭、計画の目的、前提に、荒川の氾濫や高潮といった東部低地帯に特徴的な水害が記されています。
 知事は所信表明で、災害に強い都市の実現を掲げましたが、東部低地帯の防災対策の必要性について、知事はどう認識されていますか。
 第一回定例会の我が党の京成本線荒川橋梁かけかえについての質問に、小池知事は、江東五区からの要望も踏まえ、着実な前進を国に求める旨の答弁をしました。その後、国が二〇二二年度から工事着工の予定を明らかにしたことは重要です。
 工事期間は十五から十六年かかるといわれています。周囲より三・七メートル低い堤防に住民は常に不安を持っています。完成を早めるよう国に強く求めていただくよう知事に求めます。いかがですか。
 現在、京成電鉄荒川橋梁部分は、地盤沈下によって周囲の堤防より三・七メートル低く、今後の豪雨で堤防より水位が上がった場合、越水を防ぐことは困難です。
 都民の安全のために、都として堤防強化など水位上昇時の対策に取り組むことを求めます。いかがですか。
 今月九日、国と都で構成する災害に強い首都「東京」の形成に向けた連絡会議が、水害に備えて高台まちづくりを推進する考えを示しました。河川沿いの区域をかさ上げして、国の高規格堤防、都規格のスーパー堤防を建設することや、公園の盛り土、高層建築物の創出で、避難路、避難場所の確保につなげるとしています。
 これに対して各自治体からは、小規模な住宅が密集している場合、現実性がない、ハード的な整備には相当の時間を要する、盛り土した地盤の強度不足や沈下への懸念、沿川自治体との協議が必要など、厳しい意見や懸念が続出です。かさ上げで移転しなくてはならない住民との関係、合意が課題との報道もあります。
 江戸川区で高規格堤防が建設された地域では、区画整理事業後、従前居住者の相当数が地区外に移転となりました。裁判を起こした住民たちが、私のふるさとはどこへ行ってしまったのかと告発した事実は消えません。地盤の強度不足もありました。
 さらに、計画どおりに荒川、中川、江戸川の両岸、総延長四十四・三キロメートルを高規格堤防、補助スーパー堤防をつくるには、整備期間二百年、事業費計二兆七千億円と試算されています。
 高台まちづくりは、自治体から非現実的という意見が出るのも当然ではないでしょうか。気候変動、災害の激甚化、対策の迅速化がいわれる中、真剣な見直しが必要です。
 知事は、ご自身の視察がこの連絡会議設置へのきっかけとなったと述べていますが、高台まちづくりについて、各自治体から疑問、懸念が表明され、住民との関係が指摘されていることをどう認識していますか。見解を伺います。
 国は、ことし二月に河川堤防に関する技術検討会を立ち上げました。昨年の台風十九号で、全国百四十二カ所の堤防が決壊した主要因の八六%が越水であったことを踏まえて、越水した場合でも決壊しにくい粘り強い河川堤防を目指すことが位置づけられました。
 我が党も要望してきましたが、堤防の天端や裏のり面を強化するアーマーレビー堤防などに、改めて光が当てられています。
 完成まで数百年の時間と巨額の費用を要する国の高規格堤防などの計画に都がしがみつくのではなく、粘り強い堤防づくりなど現実的な対策に切りかえることを真剣に検討すべきではないですか。お答えください。
 下水道整備による浸水対策についてです。
 東部低地帯の荒川左岸沿いは土地が低く、江戸川区内では、道路冠水や床下浸水の被害が発生しています。
 都の豪雨対策下水道緊急プランで、江戸川区西葛西一丁目、北葛西二丁目を小規模緊急対策地区として、下水道管のバイパス管設置などを実施し、以後、浸水被害は起きていません。
 しかし、江戸川区役所周辺を初め、まだ浸水被害地が残っています。こうした地域に道路管理者などとも協力して対策を講じること、また、浸水リスクが大きい東部低地帯を七十五ミリ対策地域とすることを求めます。それぞれお答えください。
 次に、災害時の避難に関して質問します。
 東部低地帯では垂直避難の備えが必要です。足立区など三自治体では、都営住宅の空き住戸を緊急避難先にする協定が結ばれました。都内全ての自治体で結ばれるよう、都の努力を求めます。
 都営住宅建てかえの際は、集会所を高いところに設置すること、また、その集会所に防災備蓄物資の保管スペースを確保することを求めます。いかがですか。
 昨年の台風十九号では、都内各地で、障害者、高齢者が避難できない、避難所が満員で入れないという事態が起きました。避難所では、何人もの障害児が情緒不安定になり、家に帰ったという話も伺いました。
 要配慮者の避難について、都としてどのような取り組みを行っているのか伺います。
 高齢者施設や障害者施設とあわせて、福祉避難所の中には、幾つかの都立特別支援学校も含まれています。円滑な開設に向けて、教育庁の取り組みを伺います。
 避難所、福祉避難所ともに、状況に応じて早目の開設が可能であるということだと思いますが、いかがでしょうか。
 人工呼吸器や吸入器を使って生活している障害者にとって、災害時の電源確保は生命を維持する大問題です。自家発電装置などへの補助が望まれています。
 都は、包括補助事業として在宅人工呼吸器使用者への支援を行っていますが、実績は八自治体にとどまっています。包括補助ではなく、都の支援事業として拡充することを求めますが、いかがですか。
 次に、コロナ禍の中での建設労働者の暮らしと仕事についてお聞きします。
 建設労働者の組合の一つである東京土建江戸川支部は、約五百人の組合員に実態調査のアンケートを取り組みました。
 ことしの五月から八月末の調査では、収入が減ったとの回答が五五%を超え、収入への対応は、預貯金の取り崩しが約三割、対策なしという人は四人に一人の割合です。コロナ禍の中で、懸命に働き、生活を維持している現状がアンケートの回答から浮かび上がってきます。
 都には、都内の建設業を支えている職人、労働者の実態を把握することを求めておきます。
 国は、建設業の下請の人たちは弱い立場にあり、さまざまなしわ寄せを受けることが起きやすいと認識し、配慮が必要であるとの判断で通知が出ています。都も、フォローアップ事業で、適正な下請代金の支払いなど実態把握に努めるとしています。改正品確法の運用指針でも、実態把握の必要性がいわれています。
 東京都発注の工事契約について、都が行うとしたフォローアップ事業の進捗状況はどのようになっていますか。
 国は、新型コロナウイルス対策の一つに、国保料減免の補正予算を決めました。保険料減免申請の件数は想定よりも多く、ある国保組合では、七月、八月の減免申請件数は九百件弱だったのが、九月半ば時点で千五百件になり、当初予想の一千件を超えてしまい、国からの国保組合への財源がふえないと、国保会計が圧迫されるとしています。
 都として、国に対し、確実に減免額全てを支援することを求めていただくこと、また、国が全額支援を行わない場合は東京都としても財政支援を行うよう求めます。いかがですか。
 新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、医療機関への受診控えが起きています。国保中央会が八月に公表した国保の五月の医療費は、前年比で一四・一%減、国保組合は一六・八%減です。このことが、建設国保の財政運営に影響することが心配されています。
 けがや病気のとき、建設労働者の命を守る建設国保の重要性を都はどのように認識していますか。都として、建設国保がこれまで果たしてきた役割や機能を十分に発揮していただく、そのことを支えていただくことを求めます。
 見解を伺い、私の質問を終わります。(拍手)
〔知事小池百合子君登壇〕

○知事(小池百合子君) 河野ゆりえ議員の一般質問にお答えいたします。
 まず、東部低地帯の防災対策の必要性についてでございます。
 この地域は、大型台風による荒川、江戸川の氾濫や大規模な高潮などで、広範囲の浸水被害が想定をされ、一たび発生すれば、都民の生命と財産が脅かされるとともに、都市機能も大きな被害を受けます。
 都はこれまで、浸水被害に備えました護岸や防潮堤などの施設整備を推進するとともに、早期の自主避難の周知や、都立施設を活用した新たな避難先の確保など、区市町村と連携をして、さまざまな施策を展開してまいりました。
 引き続き、ハード、ソフトの両面から、風水害への対策を着実に進めてまいります。
 次に、高台まちづくりについてでございます。
 東部低地帯の災害リスクの軽減を図り、都民の命を守るために、水害に対して安全性の高い高台まちづくりを進めることが有効でございます。
 本年一月に国とともに設置した会議には、私も赤羽国土交通大臣とともに参加をいたしまして、これまで東部低地帯の水害対策などについて検討を重ねて、先般、具体的な取り組み方策を公表したところでございます。
 その間、区からは、高規格堤防等や公園の高台化の推進を図られたいなどの意見をいただいているところでございます。
 今後、都民の意見を聞いた上で、年内にも最終取りまとめを行いまして、さらに、国や地元区などと連携をし、高台まちづくりを進めてまいります。
 その他のご質問につきましては、教育長及び関係局長からのご答弁とさせていただきます。
〔教育長藤田裕司君登壇〕

○教育長(藤田裕司君) 都立特別支援学校における福祉避難所の運営についてでございますが、現在、特別支援学校は施設がバリアフリー化されていることから、その多くが、主に高齢者や障害者などの配慮を要する方を受け入れる福祉避難所として、区市町村と協定を締結しているところでございます。
 都教育委員会は、福祉避難所の円滑な運営を図るため、学校に対して、区市町村と日常から連携体制を整えるよう指導しており、各学校においては、区市町村と開設方法や受け入れ対象者の確認、運営時の役割分担などの協議を行っているところでございます。
 今後とも、各学校において、区市町村との連携が進むよう支援をしてまいります。
〔建設局長中島高志君登壇〕

○建設局長(中島高志君) 水害対策に関する三点のご質問にお答えいたします。
 初めに、京成本線荒川橋梁かけかえ促進に向けた取り組みについてでございますが、東部低地帯に住む都民の命と暮らしを守るため、本橋梁のかけかえにより、荒川水系河川整備計画に位置づけられた堤防高さを確保することは重要でございます。
 都は、本橋梁のかけかえによる堤防のかさ上げなど、国が管理する大河川の氾濫を防止する治水対策の着実な推進について継続して要望しております。
 引き続き、東部低地帯の安全性の向上に向け、事業の着実な推進を国に求めてまいります。
 次に、京成本線荒川橋梁部における水位上昇時の対策についてでございますが、今後、本橋梁のかけかえの着実な推進に向けた継続的な働きかけに加え、応急対策の検討も国に求めてまいります。
 最後に、国の高規格堤防から粘り強い堤防への切りかえについてでございますが、荒川などの治水対策は、河川管理者である国の責任において実施されるものでございます。
 都は、国に対して、首都圏の洪水や地震に対する安全性を高め、まちづくりにも寄与する高規格堤防事業の着実な推進を引き続き要望してまいります。
〔下水道局長和賀井克夫君登壇〕

○下水道局長(和賀井克夫君) 下水道による浸水対策についてでございますが、下水道局では、区部全域で時間五十ミリ降雨への対応を基本とし、早期に浸水を軽減するため、地区を重点化し、施設整備を推進しております。
 お話の江戸川区役所周辺では、二カ所で貯留量合計二千五百立方メートルの貯留管を整備し、浸水被害の軽減を図ってきたところでございます。
 現在、区部において、流出解析シミュレーション技術を活用し、時間七十五ミリの降雨があった際の検証を進めており、今後とも、検証結果や浸水実績等を踏まえ、着実に対策を進めてまいります。
〔住宅政策本部長榎本雅人君登壇〕

○住宅政策本部長(榎本雅人君) 都営住宅活用による水害時の緊急避難先等についてでございますが、都は現在、足立区、八王子市及び清瀬市と、都営住宅の上層階の空き住戸を緊急避難先として一時的に活用する協定を締結しておりまして、引き続き、地元区市町の意向を踏まえ対応してまいります。
 また、建てかえ時における集会所の上層階への設置につきましては、構造上設置可能な規模が制限されることなどの制約を踏まえた上で、地元区市町等から要望があれば、協議に応じていくこととしております。
 防災備蓄物資の保管スペースにつきましては、平成二十七年度の建てかえ住棟から、原則として三層ごとの共用廊下に確保しておりまして、今後とも、同様に設置してまいります。
〔福祉保健局長吉村憲彦君登壇〕

○福祉保健局長(吉村憲彦君) 四点のご質問にお答えいたします。
 まず、要配慮者の避難の支援についてでございますが、都は、高齢者や障害者などの要配慮者が災害時に福祉避難所へ円滑に避難し、適切な支援を受けられるよう、要配慮者ごとの個別避難計画の策定や、福祉避難所の運営マニュアル作成などに取り組む区市町村を包括補助で支援しております。
 また、各区市町村の担当者を対象とした研修会を毎年開催し、福祉避難所の設置運営訓練や要配慮者への支援を担う人材の育成などの先行事例を紹介しているほか、福祉避難所への介護職員の派遣に関する調整なども行うこととしております。
 次に、在宅で人工呼吸器を使用する方への支援についてでございますが、難病患者についての自家発電装置等の整備は、国の制度の一環としての難病医療拠点・協力病院での整備に加え、都は独自に、対象となる医療機関を拡大し、補助事業を行っております。
 難病患者以外の方については、区市町村が、災害時要支援者対策の一環として自家発電装置の貸与等を実施しており、都は、区市町村の取り組みについても包括補助により独自に支援しているところでございます。
 今後とも、こうした取り組みにより、災害発生時における在宅人工呼吸器使用者への支援を進めてまいります。
 次に、国民健康保険組合の保険料減免についてでございますが、新型コロナウイルス感染症の影響により収入が一定程度減少した方等については、保険者の判断で保険料を減免することが可能となっております。
 国の通知によると、国が示す基準により、令和二年二月一日から令和三年三月三十一日までの間に納期限がある保険料の減免を行った場合には、国がその全額を財政支援する予定であるとしており、都は、その確実な実施を働きかけております。
 最後に、国民健康保険組合への支援についてでございますが、建設国保組合など国民健康保険組合は、都道府県及び区市町村が行う国民健康保険事業を補完する役割を担うとともに、被保険者の健康保持増進に尽力しております。
 都は、国民健康保険組合に対し、法令に基づき必要な指導及び助言を行うとともに、組合が行う事業の円滑な運営を図るため、独自の財政支援を行っております。
〔総務局長山手斉君登壇〕

○総務局長(山手斉君) 避難所や福祉避難所の開設についてでございますが、都の地域防災計画では、避難所の指定、開設、管理運営に係る都や区市町村の役割を定めております。
 このうち、避難所や福祉避難所については、区市町村が気象情報等を踏まえ、発災前の情報連絡期から開設、運営することになってございます。
〔財務局長潮田勉君登壇〕

○財務局長(潮田勉君) 建設労働者の処遇についてでありますが、建設労働者の処遇の確保のためには、現場での下請契約が適正に行われることが重要であります。
 都は、工事契約に係る元請企業に対しまして、下請契約の適正化を要請しており、そのフォローアップ調査において、適正な下請代金の支払いなど、実態の把握に努めることとしておるところでございます。
 具体的な調査方法などは、現在検討中であり、準備ができた段階で調査を実施してまいります。

○議長(石川良一君) この際、議事の都合により、おおむね二十分間休憩いたします。
   午後三時二分休憩

   午後三時二十五分開議

○議長(石川良一君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 質問を続行いたします。
 九十二番福島りえこさん
〔九十二番福島りえこ君登壇〕

○九十二番(福島りえこ君) 私は、誰もが活躍できる社会の実現に向けて、先端技術を積極的に活用する小池都知事の政治姿勢に共感をしています。
 そして、とかく利便性の面で取り上げられることの多いICT利活用やデジタル化は、民主主義と政策立案の精度を上げる手段でもあります。
 例えば、私は、毎週の街頭活動や定期的な都政レポート発行などの活動を継続はしていますけれども、都民の声をあまねく聞く難しさを実感しています。
 また、出生率など解決が難しい社会課題には複数の要因が絡んでおり、統計処理により、要因を切り分けて評価する試みが、私が一年目から重要性を訴えてきたEBPM、証拠に基づく政策立案です。ランダム化比較試験を用いた研究が昨年のノーベル経済学賞に選ばれたことは記憶に新しいところですけれども、結果の信頼性を高めるにはデータの量が必要です。
 このように、ICT利活用やデジタル化は、民意の把握や政策の効果検証を、量と客観性の面で補うために重要です。
 一例として、平成二十八年第一回定例会以降の(パネルを示す)ちょっと小さくて申しわけないんですけれども、代表質問百十三万字をテキストマイニングして、デジタルに関連するワードが含まれた文が会派の質問に占める割合を示しました。この四角が大きければ大きいほど、その割合が高いということなんですけれども、我々都民ファーストの会が第一会派になってから、そのデジタルに関する質問が多く出てきて、そして、この時期は、国政においてIT担当大臣に判こ議連会長が就任したその同時期に、都政においては元ヤフー社長の宮坂副知事が誕生、そして、その後の爆速のデジタル化につながったことはご存じのとおりです。こういうデータを示した議論が都議会でもできるように、システムが改められるといいと思います。
 このように、議員の役割は民意の把握に努めるとともに、展望を持ち、先行研究やデータで不足を補いつつ、最新技術を踏まえた提案を行うことと考え、質疑を行います。
 最初に、オープンデータについて伺います。
 都はこれまで、都政モニターや世論調査を行ってまいりましたが、ICTを使うことで、双方向性と即時性のある、そしてデータを介したやりとりが可能になります。
 例えば、都は、都民が道路のふぐあいを通報できるマイシティーレポートを試験導入していますが、同様に、受動喫煙や三密の状況を通報できるようにすれば、行政が巡回するエリアに優先度をつけたり、都民が、受動喫煙防止や感染拡大防止に積極的なエリアを選んで訪れることもできます。
 私は、EBPMの基盤となる官民連携データプラットホームやオープンデータなどの取り組みをこれまで求めてまいりましたが、世界の先行事例では、住民からの問い合わせや行政のKPIをオープンデータ化し、住民参画とサービス向上につなげています。
 都がこのたび都政の構造改革を進めるとして、構造改革推進チームを立ち上げたのは、こうした変革を目指す決意を示したものと評価しますが、構造改革の中で、都民やシビックテックとの接点となるオープンデータの取り組みをどのように進めていくのか、知事の見解を伺います。
 次に、行政改革について伺います。
 都は昨年度から、政策評価を開始、自律改革に取り組んでいますが、テーマは各局が選定し、エビデンスも一側面からの評価にとどまるなど、局をまたぐ取り組みが必要な出生率などの重要課題を取り上げるには至っていません。
 評価には、人もコストも時間もかかります。だからこそ、都の政策評価においては、都民と東京の将来にとって優先度の高いテーマを取り上げるとともに、EBPMの思想やロジックモデル、統計学など、課題に応じた適切な手法を取り入れながら、これらの複雑な行政課題の解決に、より寄与できる制度となるようブラッシュアップを図るべきと考えますが、都の見解を伺います。
 次に、新型コロナウイルス感染症対策としてのICT利活用について伺います。
 濃厚接触の有無や感染リスクの自覚のために、国はCOCOAを、都は東京版新型コロナ見守りサービスを提供、早期発見と隔離により、クラスター発生の予防と、それによる医療現場の負担軽減を目指しています。
 都は、条例で、これらの活用を都や事業者の努力義務としたものの、我々が実施したアンケートによれば、COCOAと見守りサービスの登録率は、それぞれ三割、一割にとどまり、登録しない理由としては、やり方やサービス内容がわからない人が、それぞれ三割、六割に上りました。自由記述では、セキュリティーやバグへの不安がつづられていました。
 都は、今後、都政の構造改革を通じて、ICTの利活用を進めていきます。
 都は、これらのサービスの意義とセキュリティー対策の中身を改めて都民や事業者に説明、啓発し、サービスの利用率だけではなく、ICT利活用に関する理解が高まるように努めるべきと考えますが、都の見解を伺います。
 次に、HER-SYSについて伺います。
 EBPMを推進する立場から、知事が公約に掲げ、来月から稼働するiCDCに非常時の調査、分析、平時の政策立案機能を設けることを高く評価をいたします。
 しかしながら、新型コロナウイルス感染症の調査、分析に必要なデータ収集を担うHER-SYSには、多くの問題が指摘をされています。
 国が開発したHER-SYSの課題を克服するために、基礎自治体にファクスの併用を求めるだけでなく、しっかりと都内の意見を集約し、改善を訴える役割を改めて都は表明するべきと考えますが、見解を伺います。
 次に、ホームページのアクセス解析について伺います。
 都庁ホームページは、三万ページ以上に及びますが、掲載して終わりではなくて、対象者に情報が届くことが大切です。
 私はPDCAを目的に、アクセス解析の導入を求め、予算化、今年度その解析対象に東京都防災ホームページが含まれるなど、その結果が待たれます。
 一方、トラッキングコードの埋め込みや分析、ホームページの改善は、外部に委託している状況です。
 アクセス解析を進めるとともに、これらの改善を内部でスピーディーに進め、試行錯誤ができるよう、みずから作業できる人材の育成も同時に進める必要があると考えますが、都の見解を伺います。
 次に、テレワーク導入推進事業について伺います。
 都の支援により、都内企業のテレワーク導入率が約六割まで向上しました。新しい日常と誰もが活躍できる環境整備にICTを活用する、小池都知事らしい取り組みです。
 一方、国や民間の調査で、非正規社員のテレワーク実施率が低いという調査結果が出ています。特に女性は、非正規雇用に占める割合が約七割と高く、その恩恵にあずかれていない可能性があります。
 子育てや介護、通院などの時間的、距離的制約のために働くことを諦めていた女性を初め、多様な人の就労につなげるには、誰もが利用できることが大切です。
 今後のテレワークの促進と定着に向けては、非正規社員も含めた多くの方がテレワークを利用できるよう取り組んでいくべきと考えますが、見解を伺います。
 次に、教育におけるICT利活用について伺います。
 文具として、そしてプログラミング教育や先生方の働き方改革、そして教育のEBPMのために、私はかねてより教育へのICT導入の重要性を訴えてまいりました。
 GIGAスクール構想の前倒しにより、今年度中に都内公立小中学校で一人一台環境が整いますが、地域や学校によって取り組みに差があり、その原因として、教育委員会や校長の姿勢があることがわかってきました。
 都教育委員会は、ICT利活用に向け、全ての教員や教育委員会の意識改革を図るとともに、地区や学校による取り組みの差をなくすよう対策していくべきだと考えますが、教育長の見解を伺います。
 一方、ICT導入に積極的な地域や学校には、それを牽引する人が必ずいます。
 変化が早い時代において、みずから道を切り開く力を児童生徒が身につけるためには、そもそも教員が変化を肯定的に捉え、学び続ける姿勢を持つことが不可欠です。
 都内には、プログラミング教育やインクルーシブ教育、コミュニティスクールなど、さまざまな分野で変革をなし遂げた先生方がいらっしゃいます。変化に臆さずチャレンジできる教員を育てるためには、このような先生方から直接指導を受け、志を同じくする仲間ができることが何よりも力になります。
 都教育委員会は、多様化する社会に対応するため、変わることを肯定的に捉えることのできる教員を育成するべきと考えますが、見解を伺います。
 そして、一人一台環境で可能になるのが個別最適化学習です。
 児童生徒の理解度にかかわらず、同一の内容を提供するしかない従来型の授業とは異なり、AI教材では、間違いの原因をAIが分析し、その解決につながる問題に誘導します。その結果、知識習得の時間を半減したり、通信高校における義務教育のやり直しの確実な実施、これで効果を上げています。
 昨年出版された書籍、教育格差では、親の学歴に依存して、未就学の段階の読み聞かせやゲーム時間に差があり、小学校低学年で生じた学力差は中学校でも維持され、高校入試で固定化されるという分析がなされています。
 都立大学の子ども・若者貧困研究センターの調査でも、貧困家庭の児童生徒で、小学校低学年から授業がわからなくなる割合が高いとされています。
 知識習得の時間の大幅圧縮と個別最適化された学びを進めるため、まずは都立高校にAI教材を早急に導入するべきと考えますが、都教育委員会の見解を伺います。
 次に、コロナ禍における都立大学の運営について伺います。
 大学における対面授業の再開のおくれに対し、文部科学省は、対面授業の有無だけではなく、その割合と対面授業ができない理由の調査に乗り出しました。大学は、教育機関であると同時に研究機関であり、対面授業とオンライン授業のハイブリッドのあるべき姿の探求が望まれます。
 都立大学は、コロナ禍においても、学生がキャンパスに来て、学び、交流できる環境の確保にも取り組むべきと考えますが、見解を伺います。
 次に、ホームの転落防止策について伺います。
 都内のホームドア未設置の駅での視覚障害者の方の転落事故がなくなりません。都は二〇四〇年代までに、全駅での設置を目指しておりますけれども、公共交通機関で注意を払わないと死に至る状況が続くのは問題です。
 設置が難しい理由の一つに、ホームの強度不足が挙げられていますが、一部私鉄では、軽量な固定柵とセンサーで落下防止に効果を上げています。国も来月から、視覚障害者のための安全対策検討会を立ち上げます。
 理想形であるホームドアの導入までのつなぎとして、例えば、固定柵プラスセンサーやカメラによる落下検出など、次善の策の導入についても支援、早期の対策を進めるべきと考えますが、見解を伺います。
 最後に、一日最大配水量の予測について伺います。
 将来にわたる安定給水のため、水道需要を適切に見通すことは大切です。しかしながら、これまでの一日最大配水量の予測値は、実績値に比べ一割以上の乖離があり、かつその差は近年拡大をしています。
 その原因は、一日平均配水量を負荷率で除して一日最大配水量を求めるプロセスにおいて、数学的処理に従い、二十八年前の低い負荷率を使うなどしているためで、都は二〇二五年と二〇四〇年の予測でも同じ手法を用いています。
 東京都水道事業運営戦略会議の第一回専門部会の資料では、負荷率に影響する要因として、都市の性格、気象条件を、一日最大配水量に影響する要因として、曜日、天候を挙げています。
 今後は、これまで採用してきた数学的処理の合理性を検証するとともに、要因ごとの影響を個別に見積もるなど、一日最大配水量の予測精度を上げる取り組みに着手するべきと考えますが、都の見解を伺います。
 以上で質問を終わります。(拍手)
〔知事小池百合子君登壇〕

○知事(小池百合子君) 福島りえこ議員の一般質問にお答えいたします。
 構造改革でのオープンデータの取り組みについてのご質問でございました。
 都民ニーズや都が抱える行政課題が、ますます多様化、複雑化する中、都が保有する多岐にわたる行政データを公開して、そのデータを政策決定に生かす取り組みを多面的に展開していくことは重要であります。
 こうした認識のもとで、先般公表いたしました都政の構造改革におきまして、改革を先導するコアプロジェクトの一つとして、ニーズを踏まえたオープンデータ化に取り組むオープンデータ徹底活用プロジェクトを盛り込んだところであります。
 このプロジェクトにおきましては、民間との意見交換を通じて随時、活用ニーズを把握して、各局が保有するさまざまなデータやシステムコードを徹底的に公開するとともに、民間データも含めたデータプラットホームを構築していくというものであります。
 また、ご指摘のとおり、デジタルを活用して社会課題を解決する取り組みであるシビックテックとオープンデータは親和性が高いため、コアプロジェクトの推進を通じて、民間のアイデアを都政の幅広い課題の解決につなげていくとともに、その実現のために、現行制度の見直しも行ってまいります。
 データは、二十一世紀の石油ともいうべき都民共有の財産であります。オープンデータの徹底など構造改革を通じまして、新たな官民協働スタイルを確立して、付加価値の高いサービスを次々と生み出すことで、都政のQOS、クオリティー・オブ・サービスの飛躍的な向上を図ってまいります。
 その他のご質問につきましては、教育長及び関係局長からの答弁とさせていただきます。
〔教育長藤田裕司君登壇〕

○教育長(藤田裕司君) 三点のご質問にお答えをいたします。
 初めに、ICTを活用した教育活動の充実についてでございますが、一人一台端末を活用し、個別最適化された学びや主体的、対話的な学び等を実現するためには、ICTの特性や強みを生かした授業スタイルの導入が求められます。
 このため、都教育委員会は、教員を対象に、オンライン学習の推進を図る研修の実施に加え、好事例を周知する指導資料、学びのアップデートを定期的に配信しております。今後、さらにICTリテラシーの向上を図るリーフレットを全校に配信するほか、管理職向けに新たに研修動画を配信し、校長のリーダーシップの発揮を促してまいります。
 これらの取り組みを通じ、全公立学校でのICT活用の定着を図るとともに、取り組み状況の定期的な調査分析により、教員研修の充実など、必要な支援を行ってまいります。
 次に、変化に対応できる教員の育成についてでございます。
 教員は、教職生活全体を通じて、実践的指導力等を高めるとともに、社会の急速な進展の中で、探求力を持ち、学び続けることが必要でございます。
 そのため、これまで都教育委員会は、子供の多様なニーズに対応した学習指導や学校教育におけるICTの活用などの教育課題に応じた研修を実施し、教員の計画的な育成に取り組んでまいりました。
 今後、意欲ある教員が、さらにみずからの資質を高められるよう、最新の教育動向に精通し、教育現場での実践経験と情熱のある人材を講師に招いた研修を実施するなど、変化する社会に対応した教育改革の推進に貢献できる教員の育成に向けた取り組みを一層進めてまいります。
 最後に、AI教材についてでございますが、いわゆるAI教材は、AI技術を活用して、生徒一人一人の学習状況を分析し、生徒の理解と習熟の度合いに応じた課題を提供するものでございます。
 さきの総合教育会議では、AI教材の活用は、学習効果や生徒の学ぶ意欲の向上などに有効であると専門家から報告されたところでございます。
 こうした教材を都立高校で効果的に導入するに当たりましては、学校の実態に合わせたAI教材の選択やその使い方、指導方法などを工夫することが必要になります。
 今後、都教育委員会は、個別最適化された学びの実現に向けた取り組みといたしまして、都立高校それぞれの特色に応じたAI教材の活用について検討を進めてまいります。
〔総務局長山手斉君登壇〕

○総務局長(山手斉君) 三点のご質問にお答えいたします。
 まず、政策評価についてでございますが、政策評価は、二〇二〇改革に基づき各局が実施いたしました見える化改革を制度的に継続させ、自律的かつ総合的な見直しにつなげていくため、各局がみずから選定した施策に対して、令和元年度から実施をいたしました。成果を重視した都政運営や都民への説明責任の徹底を目的に、各局が施策に定量的な成果指標を設定し、効果検証に取り組んでまいりました。
 初年度の評価に際して、外部有識者から、成果指標と事業効果との関連性の分析や評価書作成の負担軽減などについて指摘が寄せられました。
 今後、複合的な要因から構成される課題への評価策や分析手法を検討いたしますとともに、関係部署との連携強化を図ることにより、複雑化している行政課題の解決に寄与する制度となるよう取り組んでまいります。
 次に、接触確認アプリ等の普及啓発についてでございますが、感染症の拡大を防止するためには、都民や事業者による基本的な感染防止対策の徹底に加えまして、東京版新型コロナ見守りサービスや国の接触確認アプリCOCOAを活用し、感染リスクの低減や早期相談につなげていくことが重要でございます。
 都は、新型コロナウイルス感染症対策条例を改正し、これらのサービスの活用を努力義務化するとともに、動画や都のホームページ等で紹介するなど、積極的な普及啓発に努めてまいりました。
 さらに、これらのサービスの有用性や安全性について、丁寧に都民に周知することで、ICTを活用した感染防止対策の利用率を高めると同時に、これらのサービスに対する都民の理解が高まるよう取り組んでまいります。
 最後に、コロナ禍における都立大学の取り組みについてでございますが、コロナウイルスとの闘いを見据え、大学教育においても、感染防止策を講じながら、学生の学修、交流環境を提供する新しい日常の実践が重要でございます。
 都立大学では、オンラインによる授業を基本としつつ、実験、実習など一部の科目を対面で実施しておりまして、感染状況や教育効果を踏まえながら、さらなる拡充を図るなど、いわゆるハイブリッド型の教育を進めてまいります。
 こうした学修機会の確保に加えまして、十月から入構制限を解除いたしますとともに、主に入学以降登校できていない学部一年生に対しまして、学生同士の交流のきっかけとして、学部や学科単位で仲間とじかに触れ合う場も提供してまいります。
 都は、こうしたウイズコロナ時代の新しい日常における都立大学の取り組みを積極的に支援をしてまいります。
〔福祉保健局健康危機管理担当局長初宿和夫君登壇〕

○福祉保健局健康危機管理担当局長(初宿和夫君) 感染者情報管理システム、HER-SYSに関するご質問にお答えをいたします。
 都は、本年五月、システム運用開始に合わせまして導入を行いました保健所の運用状況を把握し、明らかになった課題について国と協議を行いますとともに、七月には、データ更新時のアラート機能付与など具体的な改善要望を行いました。
 また、八月には、運用を開始いたしました都内の保健所にアンケート調査を実施いたしまして、その結果を踏まえた、特に優先してシステム改修をすべき箇所について国に積極的に働きかけを行いました結果、入院や自宅療養など患者の状態別の検索やデータ出力機能などが改善されました。
 今後も、より使いやすいシステムとなりますよう、引き続き保健所など現場の実務者レベルからの意見を集約し、国に対して改善を提案してまいります。
〔生活文化局長野間達也君登壇〕

○生活文化局長(野間達也君) アクセス解析に係る人材育成についてでございますが、都民一人一人に必要な情報を効果的に届けるためには、ホームページへのアクセス状況を的確に把握し、その結果を広報展開に反映させていくことが重要でございます。
 今年度は、二十のサイトでアクセス解析ツールの導入を予定しており、あわせて職員が分析結果の活用スキルを習得できるよう支援を行います。
 具体的には、解析ツールの基礎的な内容に加えまして、担当職員がみずから解析データを理解、検証し、改善点を考案できるよう、実践的な研修も行います。さらに、ホームページの改善事例や分析ノウハウにつきましては、全庁で共有を図ってまいります。
 こうした取り組みによりまして、伝わる広報の実現のための不断の改善に向けた職員の意識醸成と人材育成につなげてまいります。
〔産業労働局長村松明典君登壇〕

○産業労働局長(村松明典君) 非正規雇用の方などのテレワーク利用についてですが、テレワークは、時間や場所にとらわれない柔軟な働き方でございまして、正規、非正規雇用を問わず、より多くの方が利用できる職場環境づくりを進めることは、働き方改革や女性活躍を推進する上で重要な取り組みでございます。
 都はこれまで、非正規雇用の従業員の方もテレワークを利用できるよう、経営者団体に対し要請を行うとともに、テレワークの業務範囲や対象従業員の拡大に向けて、専門家による助言を行ってまいりました。
 今後は、非正規雇用の方々のテレワーク活用をテーマにしたセミナーを開催するほか、テレワーク機器の導入助成を活用した事業者等から好事例を収集し、広く発信するなど、非正規雇用の方々のテレワーク利用の促進に向け、施策の充実を図ってまいります。
〔都市整備局長上野雄一君登壇〕

○都市整備局長(上野雄一君) 鉄道駅のホームの安全対策についてでございます。
 ホームからの転落防止対策につきましては、安全な運行の責任を負う鉄道事業者がみずから取り組むことが基本でございます。
 事業者は、効果の高い対策といたしまして、都の支援も得てホームドアの設置を進めておりますが、コストの問題や物理的、技術的な制約があることから、当面の策といたしまして、駅構内カメラの映像をリアルタイムに解析し、ホームからの転落等を自動検知するシステムを運用している駅もございます。
 また、国においても、AIを活用した画像認識システムの開発などホームドア未整備駅におけるハード、ソフト両面からの安全対策を検討することとしております。
 都は、こうした国の新たな検討などを踏まえ、ホームドア未整備駅の安全対策に取り組むよう、鉄道事業者に働きかけてまいります。
〔水道局長浜佳葉子君登壇〕

○水道局長(浜佳葉子君) 水道需要の見通しについてでございますが、水道施設整備の基本となる水道需要は、将来にわたり都民生活と首都東京の安定給水を確保する上で適切に見通すことが必要でございます。
 水道局では、このたび二十年後の二〇四〇年度を見据え、過去二十年以上の水道使用などの実績や安全度を検証、分析し、合理的な統計手法により水道需要を見通しました。個別の要因となる生活様式の変化などは一日平均使用水量に反映し、気候などにより変動する一日最大配水量の算出には、安定給水を確保する観点から、実績期間内の最適な負荷率を採用いたしました。この見通しは、専門的な知識を有する外部有識者に検証いただき、妥当と評価をいただいております。
 今後、さらに水道使用の実績や最新の社会情勢等を注視し、水道需要を適宜適切に見通してまいります。

○議長(石川良一君) 二十八番田村利光君
〔二十八番田村利光君登壇〕

○二十八番(田村利光君) 都議会自由民主党田村利光です。
 まず、コロナ禍における医療体制支援についてお聞きします。
 新型コロナウイルス感染が拡大する中、医療機関への受診を控える動きがあります。過度な診察控えは症状悪化につながりかねません。同時に、検診の受診者も減っていると聞きます。必要な診察と検診の受診は、都民の健康を守る両輪です。東京都医師会からも検診に対する支援の要望が出されています。
 そこで、東京都として都民の健康を守る意味からも、都民が適切に健康診断を受診できるような取り組みが必要と考えますが、見解を伺います。
 さて、医療機関の受診控えは、都民の健康へ影響を与える可能性があるとともに、医療機関の経営悪化を招き、医療体制の確保にも影響を与えています。多摩・島しょ地域では、地域医療の中核を担う公立病院の経営が悪化し、市長会、町村会からも、医療体制の確保への危機感を訴える声が上がっています。
 地域医療確保のため、多摩・島しょ地域の公立病院の経営に対する支援が必要と考えますが、都の見解を伺います。
 次に、不妊に関する情報の周知についてお聞きします。
 菅総理は、少子化対策の一環として、不妊治療の助成に言及しました。多額な費用のかかる不妊治療の経済的負担の軽減は、多くの治療者の励みになると思います。
 また、特に女性の不妊治療は、頻繁な通院や自宅での治療など、時間的、精神的な負担も大きく、短期で結果を出すことも必要です。
 そこで、不妊治療の成功の鍵は、治療開始の年齢にあるともいわれています。患者の年齢が三十三歳までは二〇%程度の出産率がありますが、四十歳では七・七%にまで下がります。また、結婚してから不妊治療を始めるまでの期間を短くすることも必要です。
 都は、未来の東京戦略ビジョンにおいて、二〇四〇年代に合計特殊出生率が二・〇七になると描いていますが、ならば、揺りかごからの道だけでなく、揺りかごまでの道のりも整えるべきだと思います。
 そこで、若年層への不妊に関する情報の周知、啓発活動が重要と思われますが、都の取り組みについてお聞きします。
 次に、昨日の我が党の代表質問でも取り上げた特別支援学校のICT環境についてお聞きします。
 特別支援学校に通う生徒の障害は、盲、ろう、肢体不自由、知的障害、病弱と、その種類も程度も違います。つまり、子供一人一人に合ったICT環境が必要です。そして、それさえ整えば、意思表示が可能になり、将来の就業にもつながる可能性も出てきます。
 そのために必要不可欠なのは、ICT機器の整備と利用方法のアドバイスを行うICT支援員の充実です。現在、一校につき二週間に一回程度の支援員の巡回の回数をふやすとともに、教員とICT支援員が協力したICT教育体制の充実が必要と考えますが、都教育委員会の見解を伺います。
 次に、働き方改革の取り組みについて伺います。
 建設業界では、現場従事者の不足が深刻化しており、若手技術者の確保と育成が課題となっています。そして、若者に選ばれない原因の一つに、休日が少ないことが挙げられます。
 そのような中、建設業界では、長時間労働について、二〇二四年四月より罰則つき上限規制が適用されることを踏まえ、その対応の中心となる週休二日の取り組みを進めています。
 都は、働き方改革の一環として、週休二日モデル工事を発注していますが、例えば、財務局の工事では、週休二日の対象が土日祝日のみであり、現場の実情に合った柔軟な取得が認められていません。
 そこで、平日も週休二日の対象にするべきと考えますが、見解を伺います。
 次に、災害時の応急復旧工事対応の契約の取り扱いについてお聞きします。
 数十年に一度といわれる風水害が毎年のように我が国に来襲しています。都では、先人たちの努力によって、都民の生命、財産を守り、首都機能を維持していくために、インフラ整備に膨大な資源を投入してきました。
 しかし、課題も残されています。例えば、西多摩や島しょなど災害時に孤立しやすい地域の住民生活をしっかり守っていくことは、その一例です。
 こうした課題の解決には、計画的に首都強靭化に取り組む必要があります。
 また、昨年の台風十九号のような甚大な災害が発生した際の、被災地域での災害復旧対応力の強化が重要な課題です。
 このような災害時には、地域貢献意欲を持つ地場の中小建設業の能力を生かすため、地場建設業が応急復旧工事に柔軟に対応できる環境の整備が必要です。
 今後、同様の災害が発生した際の都の契約上の取り組みについて伺います。
 次に、多摩地区の水道の災害対策についてお聞きします。
 多摩地区の水道は、都営一元化後、小規模浄水所の整備、送配水管ネットワークの構築、配水管の耐震継ぎ手化など計画的に進められており、近年、給水安定性は格段に向上してきています。
 しかし、昨年の台風十九号では、小規模河川の増水などにより、取水施設への土砂流入、送配水管の流出など、西多摩地域の山間部を中心に多くの水道施設が被害を受け、奥多摩町では約二千七百戸、日の出町では約五百戸の断水が発生しました。
 このように、風水害に対する備えは、西多摩地域を中心に脆弱であり、災害時におけるバックアップの確保などの施設整備を早急に進めるべきです。
 また、施設整備には時間を要するため、災害時の応急給水の体制整備も喫緊の課題です。
 そこで、西多摩地域の風水害対策を積極的に推進するべきと考えますが、都の見解を伺います。
 次に、我が党の代表質問でも触れましたが、多摩地域の観光振興についてお聞きします。
 ことしの夏、西多摩地域には、キャンプや温泉などを目当てに大勢の方々に訪れていただき、交通渋滞やごみの投棄など課題も幾つかありましたが、コロナ禍の中、観光関連の事業者の経営が大変厳しい状況の中で、小さな光となりました。
 九月十八日から東京発着旅行が国のゴー・ツー・トラベルの対象になりました。多くの皆様に多摩地域の魅力を知ってもらう機会になればと期待しています。
 多摩地域には、豊かな自然のもと、多くの魅力的な観光資源が広く点在しています。観光が動き出そうとしている今こそ、多摩地域の魅力を存分に活用した新たな観光資源を開発し、将来の観光需要の回復につなげていくべきだと思います。
 都は、今後、多摩地域の観光振興をどのように進めていくのか伺います。
 次に、狩猟免許取得者の狩猟促進についてお聞きします。
 東京都の森林は、都内最高峰、標高二千十七メートルの雲取山など、多様性に富んでいます。
 こうした森林において、近年、鹿が貴重な植物や苗木を食べるなどして、深刻な影響を生態系に及ぼしています。また、鹿の生息域が東に拡大し、推定生息数も約三千頭まで増加しています。この増加した鹿の個体数を管理するには、捕獲が重要です。
 しかし、捕獲の重要な担い手である猟友会の会員の高齢化が深刻な問題となっています。捕獲の担い手の確保が重要です。
 そのような中、東京都では、新規狩猟免許取得者が急増していると聞きます。
 一方、免許取得者は、狩猟する場合、毎年、狩猟を行う都道府県に登録する必要がありますが、東京都への登録者数は微増にとどまっています。東京都への登録者がふえることが鹿の個体数の管理に貢献します。
 そこで、免許取得者が都内で狩猟にかかわることを促す取り組みが必要と考えますが、都の見解を伺います。
 次に、東京の林業振興についてお聞きします。
 都内における林業は、担い手の減少に加え、林道から離れた奥地や急傾斜地等、作業現場が困難な地域に移行してきています。
 そのような中、都内の林業事業体においても、機材の運搬など、試験的にドローンが使われていると聞いています。
 一方、二〇二二年には、ドローンの目視外飛行が可能となり、補助者が不要になる方針が示されるなど、規制緩和による活用方法の拡張も期待されます。
 ドローンなどの新しい技術を林業に積極的に取り入れていくことで、東京都の森林特有の急峻な地形による作業の負担が軽減され、生産性や安全性が格段に向上する可能性があります。
 多摩地域の林業が持続的に発展していくためには、このような技術の積極的な活用が重要であり、都が支援していくべきと考えますが、見解を伺い、私の質問を終わります。(拍手)
〔教育長藤田裕司君登壇〕

○教育長(藤田裕司君) 田村利光議員の一般質問にお答えいたします。
 特別支援学校におけるICT支援員の活用についてでございますが、特別支援学校において、ICTを活用して児童生徒の障害の種類や程度に応じた指導を行うためには、一人一人の特性を把握している教員と機器の利用にたけた支援員が協働して教育活動に取り組むことが必要でございます。
 都教育委員会は、本年七月から、学習支援クラウドサービスの利用を促進するため、全ての特別支援学校に、ICT支援員が巡回し、教員に対してICT機器の操作方法などに関する研修等を実施しているところでございます。
 今後、各学校において、支援員の巡回の回数をふやすとともに、教員が支援員と協力し、ICT機器を効果的に活用して、障害による学習上の困難さを軽減する実践研究を進めてまいります。
 それらの成果につきましては、全ての特別支援学校で共有を図りまして、ICT活用の取り組みを推進してまいります。
〔福祉保健局長吉村憲彦君登壇〕

○福祉保健局長(吉村憲彦君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、新型コロナウイルス感染症の状況下での検診等についてでございますが、国の緊急事態宣言解除を受け、都は、区市町村に対し、感染防止対策を徹底した上で検診等を実施し、受診機会の確保に努めるよう通知するとともに、六月以降、がん検診や特定健診の実施状況調査を行い、全ての区市町村で実施または準備がされていることを確認しております。
 また、乳幼児健診では、個別健診で実施する場合の留意点等について区市町村に周知しております。
 今後、検診の受診状況等を把握しながら、さまざまな機会を通じて、区市町村に感染防止を徹底した検診等の実施を働きかけていくとともに、都民がより安心して検診等を受診できるよう、SNSなどを活用し、各検診の受診の重要性等を発信してまいります。
 次に、妊娠、出産に関する知識の普及啓発についてでございますが、都はこれまで、体外受精や顕微授精の特定不妊治療費の助成を実施するとともに、都独自で不妊検査及び一般不妊治療に係る費用の一部を助成しております。
 また、若いときから男女を問わず、妊娠、出産に関して正しい知識を持てるよう、不妊の原因や妊娠、出産の適齢期などを紹介した小冊子を作成し、大学や専修学校などで配布しております。
 今後、この小冊子の配布先を拡大するほか、子供を持つことに関する幅広い知識を掲載した専用のホームページに、不妊治療等の体験談を順次掲載するなど、継続して若い世代への妊娠、出産に関する正しい知識の普及啓発に取り組んでまいります。
〔総務局長山手斉君登壇〕

○総務局長(山手斉君) 多摩・島しょ地域の公立病院への経営支援についてでございますが、地域医療の確保において重要な役割を担う公立病院では、新型コロナウイルス感染症の発生以降、経営環境が悪化してございます。
 都は、本年四月に創設した市町村新型コロナウイルス感染症緊急対策特別交付金において、医療機関等を設置する市町村の財政需要に対応するため、総額百億円のうち一割を公立病院等の設置状況に応じて配分をいたしました。
 また、公立病院の資金繰りにつきましては、特別減収対策企業債や都が設置している区市町村振興基金を活用することも可能でございます。
 引き続き、これらの対策を効果的に活用していただきまして、公立病院の実情を踏まえた支援を行ってまいります。
〔財務局長潮田勉君登壇〕

○財務局長(潮田勉君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、週休二日工事の休日の設定についてでございますが、工事現場の週休二日の取り組みを促していくためには、都としても、施工体制や工程管理に応じて受注者が任意に休日を定めることができる仕組みが必要であると認識しております。
 このため、財務局が実施する建築工事においては、土日祝日等を休日とする従来の週休二日モデル工事に加え、新たに、受注者の希望に応じて休日を設定できるモデル工事を試行いたします。
 例えば、四週間の土日祝日のうち、四日間を休日とし、残りを平日に振りかえることを可能とし、これにより、受注者は、施工状況や天候、敷地の周辺状況等に応じ、工程を柔軟に計画することができます。
 こうしたことを通じて、建設現場の環境整備に取り組み、働き方改革を推進してまいります。
 次に、災害発生時の都の契約上の取り組みについてでありますが、台風等により甚大な災害が発生した際には、被災地における災害復旧等への優先的な対応が重要でございます。
 都では、従前より、こうした場合には、応急復旧工事等の優先的かつ円滑な実施のため、国と同様の取り扱いにより、契約上柔軟な対応を図ってまいりました。
 この取り扱いにおきましては、例えば、都と契約中の工事の受注者に、別の災害応急対策工事を優先して対応するよう依頼する必要がある際は、その受注者の意向を確認の上、契約中の工事の一時中止ができるなどとしており、発災の都度、この旨を各局等に速やかに通知をしております。
 今後とも、甚大災害発生時には、適切な対応を行ってまいります。
〔水道局長浜佳葉子君登壇〕

○水道局長(浜佳葉子君) 西多摩地域の水道の風水害対策についてでございますが、水道局では、昨年の台風被害の教訓を踏まえ、山間部にある小規模配水所等十九カ所に被災状況を確認する遠隔監視設備を既に導入いたしました。
 また、奥多摩町にある大丹波浄水所では、取水施設への土砂の流入を防止する改良工事に今年度中に着手するとともに、日の出町にある文化の森給水所への送水管の二系統化に向け、設計を進めております。
 今後、さらに、被害の大きかった河川沿いの送配水管を優先的に耐震継ぎ手化するなど、水害に強い施設整備を積極的に進めていくこととしております。
 こうした施設整備に加えまして、災害発生時の仮設給水槽の設置箇所や応急給水が特に必要な施設等について、関係市町と確認を行うなど、迅速な応急給水を可能とする体制の充実を図りました。
〔産業労働局長村松明典君登壇〕

○産業労働局長(村松明典君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、多摩地域の観光振興についてですが、多摩地域を訪れる旅行者をふやすため、地元の自治体や観光関連の団体等と協力して、新しい発想も取り入れながら、さまざまな観光資源を開発することは重要でございます。
 これまで都は、多摩の自治体や観光協会と連携して、豊かな自然や独自の文化を生かし、山歩きや伝統芸能の鑑賞による誘客を進めてまいりました。また、地元の商工業や農業の団体が協力し、古民家に泊まり、農作業を体験できるツアーや、酒蔵を訪れる観光プログラムをつくる取り組みへの支援を行ってきたところでございます。さらに、新しい視点で観光資源を生み出すため、大学生が地域に企画を提案する取り組みも後押ししてまいります。
 今後、これらの支援に加え、都内観光を促進する助成事業も展開して、多摩地域の観光振興を図ってまいります。
 次に、林業における新しい技術の導入についてですが、急峻な地形の多い多摩地域におきましては、新しい技術を活用して森林作業の効率化を図ることが有効でございます。
 このため、都は、林業事業体に対し、高性能林業機械の導入やドローンなどの操作に必要な資格取得等に係る経費を補助し、作業効率の向上や省力化を支援しているところでございます。
 今後、急傾斜で作業が困難な現場でのドローンを使った資材の運搬やレーザーによる樹木の計測など、新しい技術の活用によって、林業事業体等の作業がより一層効率化していく方策を検討してまいります。
 こうした取り組みにより、東京の林業の持続的な発展につなげてまいります。
〔環境局長栗岡祥一君登壇〕

○環境局長(栗岡祥一君) 狩猟免許取得者の狩猟促進についてでございますが、鹿等の野生動物の適正な個体数管理には、狩猟等に携わる担い手の中長期的な確保が重要と認識してございます。
 都はこれまでも、狩猟免許試験の実施回数をふやす等の取り組みによりまして、狩猟免許取得者の増加に努めてまいりました。
 その結果、新規狩猟免許取得件数は、平成二十六年度四百八十六件から平成三十一年度九百八十九件へ、五年間で倍増したところでございます。
 今後、新規の免許取得者に対しまして、都内で狩猟を行う際の注意事項や狩猟が可能な地域を記載した資料等を配布するとともに、免許保有者の実態を把握しまして、狩猟登録者数の増加に向けた対策を検討してまいります。
 こうした取り組みを通じて、免許取得者が都内で狩猟にかかわることを促し、鹿等による被害を防止し、豊かな生態系を保全してまいります。

○議長(石川良一君) 六番内山真吾君
〔六番内山真吾君登壇〕

○六番(内山真吾君) 子供ホスピス設置支援についてお伺いをいたします。
 子供ホスピスとは、小児がんや難病など生命を脅かす病気等を患う子供の心、成長、発達とその家族を支える施設であります。一九八二年に英国オックスフォードに設立されたヘレン・アンド・ダグラスハウスをきっかけに世界的に広がりました。海外では、イギリス、オランダ、ドイツを初め各国で取り組まれております。
 一方、日本では、大阪や横浜で開業し始めておりますが、東京都にはまだありません。
 小児がん、難病等の子供たちは全国で十四万人、うち東京都には約八千人、家族を合わせると三万人といわれております。子供は、病気や入院によって、遊びややりたいことを制限され、学校や友達と離れて寂しい思いをしています。また、治療方法がない子供たちを支える家族には、心身ともに大きな負担がのしかかります。
 そういったさまざまな制約の中で生きている子供たちに、楽しい時間を家族で寄り添いながらつくり出し、どんなに重い病気や障害のある子供も一人の人として大切にされ、家族のきずな、地域のつながりのもとで、それぞれが自分自身の可能性を発揮できるように、子供の命と向き合う家族の大切な時間を支えていく場所が必要です。
 生命を脅かされている子供たちに対し、痛みを和らげ、安らぎを与え、たとえ残された日々がわずかであったとしても、命が尽きる瞬間まで成長を促し続けることを目的とした子供ホスピスの設置に向け、支援すべきと考えますが、知事の見解を伺います。
 続きまして、児童相談所一時保護所の改善に向けた取り組みについてお伺いをいたします。
 このテーマは、昨年三月の予算特別委員会で質疑をし、一時保護児童への支援体制の強化策等についての検討が始まりました。
 昨年九月の一般質問では、入所時に行っていた頭髪の黒染め強要の取りやめ、懲罰的に行ってきたとの指摘もあった個別指導のあり方の見直しにも言及があり、昭和から脈々と続いてきた非行児童を前提とした管理的、懲罰的な運営から、被虐待児童やさまざまな厳しい環境で育った児童を対象とした一時保護施設として、歴史的な脱却、転換のさなかにあるといえます。
 その改善に向けた取り組みに関しては、現在八つのテーマを掲げており、このうち懲罰的との指摘のあった個別指導の廃止や、食事時間の私語禁止が見直しとなるなど、改善に向けた取り組みが始まっていると聞いております。
 しかし、一方で、私服の持ち込みについては、いまだ実行に至っていないと聞いています。
 私には現在、小学校二年生と、二歳になる二人の娘がいます。ピンクや紫、水色の服が好きで、上の子は、最近ちょっと大人っぽい服に興味を持ち出して、先日購入した服を、先生や友達におしゃれだねと褒められ、最近では二日に一回その服を着ています。
 その同世代の子供たちが、虐待等とはいえ、親元を離れて施設に保護され、精神的に不安でいっぱいの中、お気に入りの、例えばピンクや紫、水色の洋服も着られずに、自分の好みとは違う服を日々着なくてはならないとすれば、子供たちの精神的ダメージに追い打ちをかけることになります。そして、これはハイティーンの児童も含めて、年齢に関係なくいえることだと思います。親との関係もあり、着がえをすぐに用意できないケースがあることは理解をいたします。しかし、そうではないケースも当然あり、着てきた洋服を洗濯して、ローテーションの一つに加えることなどは容易にできるはずです。
 そこで、改善に向けた八つのテーマについては、どれもできることから速やかにスピード感を持って取り組むべきであると考えますが、私服の持ち込みも含む現在の支援改善に向けた取り組み状況についてお伺いをいたします。
 続きまして、教員の資質向上についてお伺いをいたします。
 現在、小中学校教員のなり手不足は深刻で、教員採用選考の倍率は年々下がり、非常勤講師や産休育休代替等の臨時的任用教員も各学校ごとに探しておりますが、探し出すのにかなり苦労しているのが実態であります。
 一方、国においては、三十人学級の導入もにわかに現実味を帯びてきました。少子化で生じる余剰人員などで、十年かけて段階的に移行すれば対応可能との見解も文部科学省は出しておりましたが、確かに国全体としては子供の数は確実に減っており、既に独自に少人数学級を導入している県も少なくありません。
 しかし、これまでの三十五人学級等の少人数学級の導入に関しても、まだまだ子供の数がふえている首都圏、東京都においては、空き教室の不足とあわせて、教員の質、量の確保が課題となり、慎重な議論がされてきました。
 教員の採用は都道府県ごとですので、地方は導入可能でも、首都圏、東京都において、少子化の余剰人員などで対応できるかといわれると、大きな疑問が残ります。
 私は、三十五人、三十人学級などの少人数学級に関しては賛成です。どんな事情であれ、これらが進むことは歓迎します。大歓迎です。
 一方で、ただでさえ年々下がっている現下の採用倍率を考えると、新規採用教員を選考して、研修して、育てていくという段階から、何とかこの定数を確保して育てていくという状況になっていくことが予想される中で、これまでの新規採用教員の研修体制の抜本的な見直しを図らなくてはならないと思っています。
 採用後の研修に関しては、働き方改革の中で、むやみにふやすことは難しいと理解しています。
 そこで、お伺いしたいのは採用前の研修についてです。
 まず、東京教師養成塾です。平成十七年度からスタートしたこの事業は、通常の教職課程に加え、特別教育実習や教科等指導力養成講座など、採用前から学校現場に入り、経験を積んでいきます。現在、小学校コース百三十名以内、特別支援学校コース二十名以内となっておりますが、平成二十九年からは右肩下がりに人数が減ってきており、ここ数年は、募集人員まで応募が届いていない現状があります。
 採用前研修がなかなか打てない中において、この養成塾での研修は非常に貴重な機会だと思いますが、定員まで届かない理由としては、学生から見ても、そもそもこの養成塾に魅力がなくなってきているのか、はたまた金銭的な事情等で、何らかの理由によって参加できないかというのが考えられます。
 そこで、お伺いいたします。
 東京教師養成塾事業について、しっかりとその内容をわかりやすくPRするとともに、学生にアンケートをとるなど、なぜ、現在右肩下がりで応募が少なくなっているかなどを研究し、教員の資質向上が今まで以上に求められている中において、そのあり方を検討するなど、教員志望者の資質向上のための方策が必要であると考えますが、都教育委員会の見解を伺います。
 また、都教育委員会が、採用前の選考合格者に実施をしている採用前実践的指導力養成講座ですが、これまでは、会場のキャパシティーに上限があったり、遠方からの参加が負担になったり、受講することにハードルもありましたが、そもそもこのコロナ禍においては、一カ所に集めて講座を実施することは困難なことから、オンラインに切りかえての実施をすべきであると考えますが、いかがでしょうか、見解を伺います。
 続きまして、スクールサポートスタッフについてお伺いをいたします。
 都内小中学校では、三月から三カ月間、臨時休校となりました。六月一日から段階的に学校再開となった自治体が多く、実質三カ月半のおくれを九カ月半で取り戻すことになり、土曜授業の実施や夏休みを短縮、自治体によっては、学校行事を極力減らすなど、標準授業時数の確保に追われているのが現状です。
 また、それにあわせて感染症対策も加わり、学校現場では、教員の加配とともに、さまざまな業務をサポートするスクールサポートスタッフの増員を求める声が、我々のもとにも東京都中学校長会を初めとして多く寄せられています。
 しかし、一方で、コロナ禍によって、六月から一校当たり予算上限百三十万円を百六十万円に引き上げたにもかかわらず、市区町村教育委員会を通じた都への要望はさほど上がってきておらず、予算にもまだ余裕がある状態であると聞いています。
 都は、予算をつけていて、まだ余裕があるのに現場から要望が上がってくる。この不可解な現象を学校現場、市区町村教育委員会、東京都教育委員会のそれぞれにヒアリングをしていくと、幾つかの原因が見えてきました。
 大きく分けると、そもそもスクールサポートスタッフのなり手を見つけることが大変なこと。そして、市区町村教育委員会や各学校に情報がしっかりと周知されていないということです。
 例えば、一部の自治体では、スクールサポートスタッフの手配を学校任せにせず、教育委員会で募集をかけ、各学校の要望に合わせて手配をしています。
 これと同様の機能を東京学校支援機構、ティープロに持たせて、人材バンクとして機能できないかを確認したところ、実は既に募集を行っており、ことし九月現在では、そのバンクには千六百人近い方々が登録をされているとのことでした。しかし、実際に採用されたのは、スクールサポートスタッフを含む事務事業で何と七十五名のみとなっており、この一年間で登録された方々の中には、いまだに多くの採用されていない方々がいらっしゃるということが明らかになりました。
 何人かの校長に話を伺いましたが、学校現場には、スクールサポートスタッフの紹介をティープロに依頼できるということはまだまだ知られていないのは現状のようです。
 教員の負担軽減は、コロナの前より重要な問題でしたが、コロナによってさらに負担がふえ、必要とされているのに、学校の予算の上限額まで活用することができていない現状を鑑み、学校現場において、感染症拡大で増大する業務にもスクールサポートスタッフを柔軟に運用できることをさらに周知するとともに、人材確保について支援する取り組みを行うべきと考えますが、都教育委員会の見解を伺います。
 続きまして、傷病鳥獣の保護についてお伺いをいたします。
 東京都は、一千四百万人が住む大都市であると同時に、特に多くの自然と隣接した多摩地域では、市街地においてもタヌキ等の鳥獣と遭遇することもあるなど、依然として自然が残っております。
 これら野生鳥獣が交通事故に遭遇するなどして傷ついた場合、人道的な観点からも保護するべきとされており、都では、生活被害をもたらしているカラスやドバト、外来種のアライグマ等を除く鳥獣については保護を行っておりますが、現在、新型コロナウイルス感染拡大に当たり、感染リスクを理由に傷病鳥獣の保護を原則停止しています。
 ところが、野生鳥獣の保護、取り扱いには、そもそもさまざまな感染症のリスクがあるため、獣医師や鳥獣保護管理推進員は、コロナ以前より万全の対策をしていると聞いています。
 そこで、傷病野生鳥獣保護を速やかに再開するべきと考えますが、都の見解を伺います。
 以上で私の一般質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)
〔知事小池百合子君登壇〕

○知事(小池百合子君) 内山真吾議員の一般質問にお答えいたします。
 小児がんや難病の子供たちへの支援についてのお尋ねでございます。
 私は、先日、NPO法人東京こどもホスピスプロジェクトの方々と直接お会いする機会をいただきまして、懸命に病気と闘う子供たちやその看護に当たるご家族を支えたいという強い思いを伺うとともに、国内外の子供ホスピスの取り組みをお聞かせいただきました。
 都におきましては、がんを患う子供たちに適切に医療を提供できますよう、東京都小児がん診療病院の認定であるとか、医療連携体制の構築に取り組んでおります。
 また、難病の子供たちが、地域で安心して療養生活を送れるように、難病相談・支援センターにおいて、療養相談や患者、家族交流会への支援等も行っております。
 今後とも、在宅において療養生活を送る子供やその家族が安心して暮らせるよう、必要な環境の整備を進めてまいりたいと考えております。
 その他のご質問は教育長、関係局長からとさせていただきます。
〔教育長藤田裕司君登壇〕

○教育長(藤田裕司君) 三点のご質問にお答えをいたします。
 初めに、教員志望者の養成についてでございますが、教員を養成する段階におきまして、その資質の向上を図るためには、各大学が教職課程を充実させた上で、大学と教育委員会が、互いの役割を理解し、連携を強化して取り組むことが重要でございます。
 そのため、都教育委員会は、養成段階終了時に身につけておくべき最小限の資質や能力を示した東京都教職課程カリキュラムを平成二十九年に策定し、各大学に提示をしたところでございます。
 また、教員の一層の資質向上に向け、法に基づき、東京都教員育成協議会を設置し、大学、都及び区市町村教育委員会、都内公立学校間で、教員養成や教員研修のあり方について、毎年度協議を行っているところでございます。
 今後、この協議会におきまして、お話の東京教師養成塾事業のあり方などにつきましても、教員養成段階から採用後の人材育成について協議を行い、教員のさらなる資質向上を図ってまいります。
 次に、採用前実践的指導力養成講座のオンライン化についてでございますが、都教育委員会は、教員としての職務を円滑にスタートできるよう、教員採用選考の合格者を対象に、学習指導や学級経営、特別支援教育などについて学ぶことができる採用前実践的指導力養成講座を平成二十五年度から実施しているところでございます。
 これまでは、ご指摘のとおり、他道府県等、遠方に在住の合格者がこの講座を希望した場合には、東京都教職員研修センター等に来所して受講する必要がございましたが、昨年度は集合研修の一部の講座を動画閲覧できるようにいたしているところでございます。
 今年度以降は、集合研修は実施をいたしませんで、全ての講座をオンラインで動画閲覧できるようにいたしますとともに、採用後も閲覧できるようにし、さらなる利便性の向上を図ってまいります。
 最後に、スクールサポートスタッフについてでございますが、都教育委員会は、教員の負担軽減を図るため、スクールサポートスタッフを配置する区市町村に、その人件費を全額補助しているところでございます。
 今年度は、消毒等の感染症対策にも活用できることを周知し、年度途中に二回、区市町村の意向を調査し、増員のための追加支援を行っているところでございます。また、人材確保を支援する東京学校支援機構のティープロサポーターバンクの活用もあわせて周知をしているところでございます。
 今後は、本事業の活用を一層促進するため、区市町村と学校に対しまして、教員が児童生徒の指導に集中できた事例や、短時間勤務の人材を組み合わせて有効に活用している事例などを紹介いたしますとともに、東京学校支援機構において、人材確保に向けたマッチングをさらに進めてまいります。
〔福祉保健局長吉村憲彦君登壇〕

○福祉保健局長(吉村憲彦君) 一時保護所に関するご質問にお答えいたします。
 都は昨年度、一時保護所における児童への支援の改善を図るため、外部の専門家も交えながら、職員の支援力の向上や個別的な支援のあり方、私服を含む私物所持のあり方など、八つの項目について検討し、本年三月、結果を取りまとめました。
 今年度、この結果を踏まえ、保護所ごとに取り組む項目を決め、トラウマなど児童の抱える課題に適切に対応するためのアセスメントシートの導入や、心理教育を活用した個別支援などを実施しており、さらに十月から、これまで検討を進めてきた私服の持ち込みについても開始いたします。
 今後、各所の取り組みの効果を踏まえ、全ての保護所に展開していく予定であり、引き続き、支援の改善に取り組みながら、一人一人の児童に寄り添った丁寧な支援を行ってまいります。
〔環境局長栗岡祥一君登壇〕

○環境局長(栗岡祥一君) 傷病野生鳥獣保護業務の再開についてでございますが、都では、都民に被害をもたらすカラス等の有害鳥獣等を除きまして、けがや病気で弱った鳥獣、年間約五百から六百件につきまして、動物病院での治療や一時保護飼養を実施してございます。
 今年度は、新型コロナウイルス感染症拡大に伴いまして、緊急事態宣言が発令された四月から、傷病鳥獣搬送時の対人接触による感染拡大防止を目的としまして、都民に危険が及ぶ場合などを除いて、傷病野生鳥獣保護業務を停止してございます。
 今般、都は、感染拡大防止の徹底と社会経済活動の推進の両立に力を入れているところでございまして、傷病鳥獣の搬送等における十分な感染対策の検討や、受け入れに当たり、連携している関係団体との調整など、十月中の再開に向けて準備を進めてまいります。

○議長(石川良一君) 十七番うすい浩一君
〔十七番うすい浩一君登壇〕
〔議長退席、副議長着席〕

○十七番(うすい浩一君) 初めに、認知症施策について質問します。
 私は、平成二十九年の一般質問で、認知症に対しての早期発見の重要性を訴えました。
 知事からは、早期発見に力を入れていくとの答弁があり、早速、都は、平成三十一年度から認知症検診推進事業を開始したことを高く評価するところであります。
 この検診は、認知症に関する正しい知識の普及啓発と早期診断に向けた認知症検診を推進し、認知症の早期対応の体制づくりを進める区市町村を支援する事業であります。
 現在、二十三区のうち四区が取り組んでおり、令和三年度から五区が開始予定と聞いています。
 しかし、認知症の人や家族は、診断後、今後の生活などに大きな不安を抱えることになり、それぞれ診断された人に対して、個々につながりフォローしていくことが大変に重要であります。
 そこで、身近な地域で生活面の困り事に対する支援を担う人材の育成を区市町村と連携し、強力に推し進めていくべきです。都の見解を求めます。
 また、厚生労働省によると、六十五歳未満で発症する若年性認知症は、全国で約四万人といわれており、平均五十一歳という働き盛りの世代で発症するため、就労や生活費、子供の教育費等の経済的負担は大きいとともに、居場所づくり等、さまざまな分野にわたる総合的な支援が求められます。
 そこで、現在のコロナ禍の状況を鑑み、若年性認知症総合支援センターの相談もオンライン化を取り入れて、若年性認知症の方々に対し、寄り添ったサポートをするべきと考えますが、都の見解を求めます。
 次に、事業承継について質問します。
 二〇一六年度総務省個人企業経済調査等を用いた中小企業庁の推計によると、全国で、二〇二五年ごろまでに平均引退年齢を超える中小企業、小規模事業者の経営者は約二百四十五万人となり、うち約半数の百二十七万人が後継者未定となっております。
 このままこうした状況を放置してしまうと、中小企業の廃業が急増し、二〇二五年までの十年間の累計で、約六百五十万人の雇用、約二十二兆円のGDPが失われる可能性があるともされております。
 加えて、この新型コロナウイルス感染症の影響により、都内においても、本来であれば承継されるべき事業も、急激な経営環境の悪化により、廃業に追い込まれてしまうことも懸念されます。
 こうした中、都においては、これまでも事業承継支援に取り組んできているところですが、さきの第二回臨時会では、経済・港湾委員会にて、我が党からの質問に答える形で、中小企業を取り巻く厳しい状況を踏まえ、事業承継支援のプラットホームを構築し、オンラインによる相談などに取り組むとしております。
 私も、かねてよりオンラインによる相談については、感染拡大防止につながる有効な取り組みと考えており、まさに時宜にかなった取り組みと評価します。
 一方、中小企業の経営者の方々は日々忙しく奔走されており、なかなか時間をゆっくりととることもできません。そのため、オンラインでの本事業の実施に当たっては、いつでも活用できるよう、パソコン以外の身近な機器でも簡単にアクセスできるようにすべきであり、あわせて、支援を本当に必要としている方々に対して、速やかに集中的なPRを行っていくことが重要と考えますが、都の見解を求めます。
 次に、木密地域対策について質問します。
 いつ発生してもおかしくない首都直下地震から都民の生命と財産を守るためには、木造住宅密集地域の不燃化対策のさらなる加速が必要です。その不燃化対策を着実に進めるためには、住民の積極的な協力が何より肝要です。
 そのためにも、移転が必要となる住民がコミュニティを失うことなく、夢や希望を持ち、安心して移り住む対策を講じるべきです。
 私は、平成三十一年第一回定例会の一般質問で、木密地域の権利者や借家人等の移転先の確保の重要性と、民間の力を生かしての魅力的な計画をつくることが必要と指摘しました。
 都が新たな取り組みとして、足立区の江北地区と関原地区の都有地を活用しての魅力的な移転先事業を開始したことは、高く評価いたします。
 そこで、魅力的な移転先整備事業の第一弾である江北地区の取り組み及び応募状況について、都の見解を求めます。
 都は、ことし三月に防災都市づくり推進計画の基本方針を公表し、今年度内には整備プログラムを取りまとめ、来年度から新たな計画をスタートすると聞いています。
 魅力的な移転先整備事業の取り組み過程で、都はアンケート調査を実施し、その結果、木密地域の住民に移転先への関心があることが改めて確認されました。
 今後、このような事業を通じて得られた知見も踏まえ、住民の生活再建支援にも資するよう、木密地域改善に向けたさらなる取り組みを展開していくべきです。都の見解を求めます。
 次に、区市町村地域におけるリカレント教育の推進について質問します。
 これまでの伝統的な人生モデルは、教育を受け、就労し、退職後は余生という、単線一方通行型でありました。今後、人生百年時代が到来し、ソサエティー五・〇により仕事のスキルが変化し、学んで働くという関係が、より柔軟で複線的な形に移っていくものと考えます。
 多くの方々がパワフルに活躍し、持続可能な社会を創造していくためには、働くための学び直しであるリカレント教育が重要になります。
 リカレント教育には、若年層の就労支援や現役世代のスキルアップ、出産、育児で離職した女性の再就職や高齢層のセカンドキャリアまで、さまざまあります。産学官が連携し、ニーズに即したリカレント教育を実施する仕組みづくりに取り組むことは、世界の時流であります。
 昨年、都は、戦略ビジョンにおいて、キャリアアップデートプロジェクトとして、都立大学などにおけるリカレント教育の推進を打ち出しています。高く評価しますが、都立以外の大学と地元自治体が連携して行うリカレント教育への支援も大変に重要であります。
 現在、都内には百四十もの大学が集積しており、東京の大きな財産であります。
 私の地元の足立区でも現在五校の大学が存在し、来年度には六校目となる文教大学が開学します。地元の大学とのリカレント教育の連携強化は、足立区民にとっても、人生百年時代を元気に活躍する上で大きな礎となります。
 多くの都民がみずからの個性や能力を生かして、社会の重要な担い手として活躍していくために、各自治体、各大学が地域の実情を踏まえて進めるリカレント教育を都として支援していくべきですが、都の見解を求めます。
 また、都立以外の大学も対象に含めたリカレント教育の推進を都の計画に位置づけ、推進体制を庁内で整え、都が東京全体の包括的な推進役を担い、区市町村が個別の取り組みを実施することで、よりよい成果が得られるものと考えます。
 東京における総合的なリカレント教育の推進について、知事の所見を求めます。
 次に、私の地元足立区江北エリアのインフラ整備について質問します。
 江北エリアにおいて、足立区民の悲願であった大学病院の誘致が実現し、来年度中の開院が予定されています。その東京女子医科大学(仮称)東医療センター新病院は、区部東北部唯一の第三次救急病院であり、また、地域災害拠点中核病院として、足立区民のみならず、広域にわたって都民の命を守る大変に重要な病院であります。
 足立区としても、道路などの基盤整備や創出された用地を活用して施設整備とまちづくりを戦略的に進めていると聞いております。
 とりわけ病院周辺の道路は、災害時においても通行を確保する必要があり、無電柱化が急務であります。既に病院周辺西側の区道など一部の区間では、都の補助を活用して無電柱化が進められておりますが、例えば病院の最寄り駅である江北駅からのアクセスについても、同様に無電柱化が必須と考えます。
 そこで、この地域における区道のさらなる無電柱化の推進を図るべきです。都の見解を求めます。
 次に、この地域を通過している都道三〇七号線江北バス通りは、幅員が狭く、地域からは危険との声が多数上がっています。
 そこで、歩行空間確保のため、無電柱化を図るなど対策を講じるべきと考えますが、都の見解を求めます。
 この江北エリアにおいては、大学病院が来ることにより、区民にとって夢と希望が広がるまちづくりといっても過言ではありません。
 このエリア内には、施設が地下化され、地上部分が更地となっている江北給水所が昨年完成しました。その南側には、統合され更地となる足立区立高野小学校がありますが、区では、この敷地に、健康というテーマに沿って、少年サッカーの公式規格を満たし、かつ多目的に利用できる広場を整備する計画を作成していると聞いています。
 そこで、この江北給水所の上部利用については、都は、区の計画と連携して進めるべきであります。
 区立高野小学校の跡地と江北給水所の上部の一体利用について、都の見解を求め、質問を終わります。
 ご清聴ありがとうございました。(拍手)
〔知事小池百合子君登壇〕

○知事(小池百合子君) うすい浩一議員の一般質問にお答えいたします。
 私からは、リカレント教育の推進についてお答えをさせていただきます。
 デジタル化の急速な進展や雇用の流動化など、時代や社会構造の大きな変化に対応するためには、知識や技術を常にアップデートし、みずからの価値を高めることが不可欠であります。人生百年時代におきまして、リカレント教育の充実は今後ますます重要になってまいります。
 このため、未来の東京戦略ビジョンにおきましては、生涯を通じたキャリアアップデートプロジェクトを掲げまして、都立大学のプレミアム・カレッジを初めとしたセカンドキャリアにつながる学び直しや、現役世代の実践的な学びなどの施策を盛り込んでおります。
 こうした取り組みをさらに広げていくためには、東京に数多く立地する大学や、区市町村とも連携いたしまして、ライフステージに応じた幅広いリカレント教育の展開を図っていく必要がございます。
 生涯を通じた学びやキャリアアップを通じまして、都民一人一人が充実した人生を送ることが、東京の都市の活力向上や、持続的な発展につながってまいります。
 東京全体のリカレント教育の充実に向けまして、多様な主体と連携した取り組みなど、プロジェクトのバージョンアップを図って、長期戦略に盛り込んでまいります。
 その他のご質問につきましては、関係局長からのご答弁とさせていただきます。
〔福祉保健局長吉村憲彦君登壇〕

○福祉保健局長(吉村憲彦君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、認知症支援を担う人材育成についてでございますが、認知症の方と家族が安心して暮らせるようにするためには、生活面での困り事や不安を理解し、身近な地域で生活支援を担う人材の育成が必要でございます。
 都は、認知症を正しく理解し、地域で認知症の方への声かけや見守り等を行う認知症サポーターを養成するため、サポーター養成講座の開催に取り組む区市町村を包括補助により支援するとともに、講師を養成しております。
 さらに、今年度から、困り事の相談や外出支援など、認知症の方や家族のニーズ等と認知症サポーターを中心とした活動をつなぐ仕組みの整備に向け、その中核となるコーディネーターの養成に取り組んでまいります。
 次に、若年性認知症の方への支援についてでございますが、若年性認知症は、働き盛りの世代が発症することから、都は、医療や介護だけでなく、就労の継続など多岐にわたる相談にワンストップで対応する若年性認知症総合支援センターを区部と多摩の二カ所に設置し、本人や家族の状況に応じた支援を行っております。
 センターでは、現在、若年性認知症の方やその家族からの相談について、来訪によるほか、電話、訪問、メールなど、相談者のニーズに応じたさまざまな方法で対応しております。
 これらに加え、ウエブ会議システムなどが広く普及してきたことから、今年度中にオンライン相談を開始いたします。
〔産業労働局長村松明典君登壇〕

○産業労働局長(村松明典君) オンラインを活用した事業承継支援についてですが、感染症の影響により、中小企業に直接対面して支援を行うことが困難な状況下にあっても、ニーズの高い支援を継続して提供していく必要がございます。
 このため、都は、相談窓口に来訪しなくても同様の支援を受けることができる事業承継プラットホームの構築を進めているところでございます。
 今月からは、ウエブ会議システムを活用した事業承継相談を開始しており、今後は、スマートフォンなどでもさまざまな支援を利用できるよう、利便性を高めてまいります。
 さらに、インターネットの検索キーワードに応じて表示される広告の仕組みを活用し、多くの中小企業への周知を今後集中的に行ってまいります。
 これまでの対面支援に加えまして、非対面でも多様な支援を提供し、円滑な事業承継を後押ししてまいります。
〔都市整備局長上野雄一君登壇〕

○都市整備局長(上野雄一君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、魅力的な移転先整備事業についてでございます。
 木密地域の不燃化を加速するには、権利者の方々が安心して生活再建できるよう、コミュニティを維持しながら入居できる魅力的な移転先を確保することが効果的でございます。
 そのため、都は、都有地等を活用し、権利者の方々の受け皿となる移転先の整備に取り組むことといたしました。
 先行実施地区の第一弾でございます江北地区につきましては、本年六月に事業者の募集を開始し、コミュニティの維持に配慮いたしました共用スペースの整備や、周辺環境、景観に配慮した緑化、さらには災害時の対応策など、多様な観点から事業者の積極的な創意工夫を促してまいりました。
 先日、事業者による提案書の提出を受けまして、今後、審査委員会によるヒアリングなどを実施し、十二月ごろに事業予定者を決定してまいります。
 次に、木密地域改善に向けた取り組みの展開についてでございます。
 都は、木密地域の不燃化を加速させていくため、ことし三月、防災都市づくり推進計画の基本方針を改定いたしまして、不燃化特区制度のさらなる活用に加えて、権利者の方々のニーズに応じた生活再建にも資するよう、高齢者の住みかえの円滑化策など、一歩踏み込んだ取り組みを新たに展開していくことといたしました。
 具体的には、都有地等を活用した魅力的な移転先の整備のさらなる展開や、不燃化特区制度を活用した住みかえ費用助成の活用の拡大などを図ってまいります。
 また、高齢者等の入居を拒まない東京ささエール住宅の一層の普及促進など、住宅施策とも連携してまいります。
 これらによりまして、住民が安心して移転できる環境を提供しながら、不燃化を促進してまいります。
〔総務局長山手斉君登壇〕

○総務局長(山手斉君) リカレント教育の充実についてでございますが、人生百年時代を迎え、誰もが生涯を通じて活躍できる社会を実現していくためには、スキルや知識を常にアップデートするためのリカレント教育が求められます。
 都が設置する産業技術大学院大学及び産業技術高等専門学校では、自治体や企業等と連携し、シニアの起業を支援するスタートアップ講座や、社会人のスキルアップ等を目的とした情報セキュリティー講座を実施してございます。
 また、都では、シニアの希望等に応じまして、再就職や起業、NPO法人設立など、幅広くセカンドキャリアについて学べる講座も開催してございます。
 こうした取り組みに加え、今後、未来の東京戦略ビジョンに掲げる幅広い層への社会人教育を展開するため、多様な主体が連携した取り組みの充実を図ってまいります。
〔建設局長中島高志君登壇〕

○建設局長(中島高志君) 二点のご質問にお答えいたします。
 初めに、足立区に開院予定の大学病院周辺区道の無電柱化についてでございますが、無電柱化は、都市防災機能の強化、安全で快適な歩行空間の確保、良好な都市景観の創出を図る上で重要でございます。
 この病院の西側に接する区道につきましては、現在、電線共同溝本体工事が進められており、都は、防災に寄与する路線として財政支援を行っております。
 また、病院北側には環状七号線が、東側には尾久橋通りがあり、それぞれ第一次緊急輸送道路に指定されており、病院とこれら緊急輸送道路を結ぶ区道の無電柱化についても、防災に寄与する重要な事業でございます。
 今後とも、地元区に対して財政支援を行うなど、無電柱化を積極的に推進してまいります。
 次に、江北バス通りにおける無電柱化等歩行空間の確保についてでございますが、本路線は道幅も狭く、歩道もない状況であり、安全性を確保するため、路側帯のカラー舗装化や交差点部の滑りどめ舗装などを行ってきております。
 無電柱化につきましては、現在、都として、道幅の狭い道路においても整備を進めるため、電線管理者とも連携し、地上機器のコンパクト化や街路灯と一体となった機器の開発に取り組んでおります。
 引き続き、技術開発に取り組み、無電柱化を推進することで、安全で快適な歩行空間の確保に努めてまいります。
〔水道局長浜佳葉子君登壇〕

○水道局長(浜佳葉子君) 江北給水所の上部利用についてでございますが、江北給水所は、交通至便の好立地にあることから、水道局では給水所上部を貴重な経営資源として捉え、企業努力の一環として利活用を図り、収益の確保に努めることとしております。
 一方、足立区からは、給水所上部について、区がまちの将来像を示した江北エリアデザイン計画に配慮した活用を検討願いたいとの要望をいただいております。
 同給水所上部の利活用につきましては、配水池上部という事業上の制約や収益の確保、立地特性等を総合的に勘案するとともに、江北エリアデザイン計画に示されている健康という視点や高野小学校跡地との機能連携など、地元の意見も十分に考慮しながら検討を進めてまいります。

○副議長(橘正剛君) 七十二番岡本こうき君
〔七十二番岡本こうき君登壇〕
〔副議長退席、議長着席〕

○七十二番(岡本こうき君) 都が七月上旬に実施した調査で、都内飲食店事業者の受動喫煙防止条例の認知度は九九%と非常に高く、都内飲食店のうち屋内全面禁煙は六九%に上り、昨年度の調査四三%から大幅に増加しました。喫煙可能室は飲食店の一〇・五%で、都が推計していた従業員がいない割合一六%よりかなり低い数値でした。都民の都条例への評価は、よい取り組み、ややよい取り組みだと思うが八七%で、喫煙者も七二%がよい、ややよいと評価しています。
 都議会自民党だけが反対し、他の会派が全て賛成して制定されたこの条例ですが、施行後の条例の浸透率も、都民からの評価も極めて高いものになったといえます。条例の制定及び周知に尽力してこられた小池知事及び関係の皆々様に心より感謝を申し上げます。
 さて、条例制定に伴い、福祉保健局は市区町村の公衆喫煙所の設置に、一カ所当たり上限一千万円、補助率十分の十の補助金を出しています。受動喫煙の防止、路上へのポイ捨て防止のため、一定の必要性があるものと認識しています。
 一方、ごく一部とは思いますが、昨年十月二十九日の厚生委員会で取り上げたように、慎重さを欠いた区の喫煙所設置に近隣住民の反対運動が起きた例もありました。
 また、ことし四月に喫煙所での新型コロナウイルス感染事例が報道され、喫煙所の三密該当性も指摘されています。また、今後、都税収入、都財政も厳しくなると想定されます。来年度、この事業の予算総枠を下げるマイナス予算や補助率のあり方も検討すべきです。
 そこで、公衆喫煙所での感染防止策と来年度の補助金に関する方針について、都の見解を伺います。
 産業労働局は、民間の中小飲食店や宿泊施設の喫煙専用室の設置に上限四百万円の補助金を出しています。一方、たばこ規制枠組条約、FCTC第八条ガイドラインやWHOは、屋内の喫煙所を推奨しておらず、また、改正健康増進法の附帯決議では、喫煙室のない屋内完全禁煙実現に向けて取り組むとされています。
 この補助金は、条例の施行前は喫煙施設の分煙化を促す意味がありましたが、条例が施行された現在では、禁煙の施設を分煙化することにもなってしまいます。もちろん顧客ニーズへの対応など、事業者のさまざまな実情も理解するところではありますが、いずれ終了を検討すべき時期も来るのではと考えます。
 また、先ほど述べたコロナ三密該当性や都財政の問題も共通します。これらを踏まえ、この補助金の来年度の取り組みの方向性について見解を伺います。
 次に、喫煙目的施設についてです。
 健康増進法では、シガーバーなどの喫煙を主たる目的とする施設で、対面でたばこを販売する施設は施設内での喫煙が認められています。冒頭述べた調査では、飲食店の五・六%がこの類型と回答しています。この施設に該当すれば、従業員がいる場合も喫煙営業ができることから、都条例による飲食店規制を免れる方法であるかのように捉えられている嫌いも見られます。この要件は政令で定められていますが、事業主の方々にわかりづらく、十分理解されていないのではと思われます。
 シガーバーではない居酒屋が、たばこ事業法の出張販売許可と主食を提供しないことのみをもって、喫煙目的施設のステッカーを張っている例も見られます。このような事例に対する都の取り組みを伺います。
 次に、第二の受動喫煙ともいわれる、香りの害と書いて香害についてです。
 香害、香りの害とは、柔軟剤、合成洗剤、除菌消臭スプレー、芳香剤などに含まれる香料などの化学物質による健康被害のことです。
 昨年、私から生活文化局にお願いしたところ、東京くらしWEBとらぶるの芽、二〇一九年九月号、自分にはいい香り、隣では気分が悪くなる人も─柔軟剤のにおいの苦情相談が寄せられています─を発行していただきました。改めて感謝を申し上げます。
 さて、昨年十二月からことし三月にかけて、日本消費者連盟など七団体がアンケート調査を行ったところ、七千四百人以上が香りでぐあいが悪くなったことがあると回答し、うち六千三百人以上が、その製品は柔軟剤だと回答しています。
 症状としては頭痛と吐き気が多く、ともに六割以上を占めています。さらには、約二割に相当する千三百人以上が、学校に通えない、仕事を休んだり職を失ったことがあると回答しており、教育や労働の機会が奪われている社会問題に発展しつつあります。
 香害、香りの害による体調不良は、現時点では原因や病態、発症機序は不明とされていますが、原因物質として考えられる柔軟剤成分、香料成分、マイクロカプセル成分、カプセルの破片のPM二・五サイズ程度のマイクロプラスチック、揮発性有機化合物、VOCなどについての有害性を明らかにし、都民に周知していくべきと考えます。福祉保健局の見解を伺います。
 あわせて、東京都健康安全研究センターで調査研究することも検討されるよう求めます。
 先ほどの香害アンケート集計では、病院で香害被害に遭ったという回答は二千三百人以上で三割を超えます。化学物質過敏症支援センターだけの集計ですと、八割以上の方が病院で香りの害に遭ったと回答しています。
 がん患者の方は、薬物療法や放射線治療によってにおいを感じにくくなったり、逆に敏感になったりすることがあり、日常によくあるにおいにも不快感や嫌悪感を生じることが知られています。
 国立がん研究センター中央病院では、エレベーター内に面会者、付添者へのお願いとして、においの強い香水や整髪料等の使用は控えていただくようお願いを掲示しています。エレベーター内というのは、ほぼ全ての面会者が目にする場所ですので、非常に周知効果が高いと思います。
 都立病院及び公社病院は、年間延べ入院患者約百九十万人、外来患者約二百七十万人と多くの患者の方々が利用しています。がん患者、ぜんそく患者、妊婦、慢性疲労症候群、化学物質過敏症、その他の方々が、においで苦痛を受けることのないよう取り組みを進めるべきと考えますが、病院経営本部の見解を伺います。
 消防庁救急隊員においては、従前より、においを発する製品の使用は控え目なものとすることとしていると伺っておりますが、引き続き配慮をお願いいたします。
 なお、強いにおいを控えるなどの強いという表現を使うと、個人差や主観面の問題があるため注意が必要です。国民生活センターも、自分がなれたにおいは感じにくくなり、使用量が徐々にふえると注意を呼びかけています。においが強いかどうかではなく、とりわけ病院や医療関係者においては、可能な限り化学物質によるにおいを発しないよう注意を呼びかけるべきではないかと思います。
 次に、児童養護及び自立支援についてです。
 三月十八日の厚生委員会で詳しく述べましたが、児童養護施設の退所者は法的なトラブルに巻き込まれやすい傾向があり、弁護士による法律相談の必要性が高いと思われ、児童養護施設の退所者やそのサポートに当たる自立支援コーディネーターが弁護士に相談しやすい仕組みづくりを今後検討していただきたいと思います。
 まずは、退所者に法的なニーズの実情を調査すべきと考えますが、見解を伺います。
 次に、ヘイトスピーチ対策についてです。
 オリンピック憲章人権尊重条例に基づき、都はこれまで、五回にわたるヘイトスピーチに該当する表現活動の概要を公表しています。日付、該当する言動、態様、どこの区内かが公表されています。発言者の氏名や団体名、集会名、公園名や具体的な場所などは公表されていません。報道などと照らし合わせて特定できる場合もありますが、都の発表では具体的な事例と結びつけて考えることは困難です。
 都条例に基づく公表が制裁目的ではなく啓発目的であるとしても、集会名、主催団体名、特に重要な意味のある場所、言動がなされた状況などは、啓発のためにも、もう少し詳しく公表されるべきではと考えます。
 条例に基づく公表の目的や考え方及び今後より詳しい公表をしていくべきではないか、総務局の見解を伺います。
 災害時に虚偽の情報が流されるということは、過去にも近年にも見られます。
 二〇一一年東日本大震災では、石巻市で外国人窃盗団が略奪しているとか暴動が起きているというデマが広がったとのことです。
 二〇一六年熊本地震では、動物園からライオンが逃げたというデマ情報が流れ、熊本市動植物園に百件を超える問い合わせ電話があったということです。投稿者は偽計業務妨害罪で逮捕されました。また、火災の誤情報も流されました。
 二〇一八年大阪北部地震では、外国人に対する差別的なツイートが相次いで起こり、法務省人権擁護局が、災害発生時にはインターネット上に差別や偏見をあおる意図で虚偽の情報が投稿されている可能性もあり得ますとツイートし、注意を呼びかけました。
 災害時、虚偽情報に惑わされないよう、正確な情報発信に都がどう取り組むかについて伺います。
 災害時の差別やデマは、現在の新型コロナ禍にも共通する点があると考えます。
 知事の専決処分で制定された新型コロナウイルス感染症対策条例の四条三項は、不当な差別的取り扱いの禁止を定めています。都は、差別解消に向け、具体的にどのような取り組みをしているのか伺います。
 研究者によれば、うわさは、不安、怒り、善意の感情と根底で結びついて拡散されるのだそうです。COVID-19に関する非科学的なデマ、えせ科学の言説、さらには我々都民ファーストの会の議員提案条例案に対する誤解、無理解による批判、それらを発する人や拡散しようとする人の心理には、先ほど述べたことと通ずる面があるように思います。続きは、あさって十月二日の厚生委員会で述べたいと思います。
 次の質問です。
 新型コロナウイルス感染症の対応に当たる保健所の業務負担は大きく、保健所の体制強化に恒常的に取り組むことが重要です。九月四日に発表のあった疫学調査を担うトレーサー班の強化拡充も検討いただきたいと思います。
 保健所の体制強化にどのように取り組んでいくのか、知事の見解を伺います。
 国の持続化給付金では、各地で虚偽申請による不正受給の摘発事例が発生しています。経済産業省では、情報提供窓口を設置するなど、調査の体制を強化しているようです。
 都は、休業要請、時間短縮要請の協力金を膨大な件数扱っていますが、支給または不支給が適切になされる必要があります。
 都のポータルサイト上に協力の申し出をいただいた店舗をPRしていますが、中には不適切な申請が抑制されたものもあったのではと考えられます。
 掲載後に自主的に申請が取り下げられた事案はどの程度あったか、また、不適切な受給を防止するためにとった仕組み及び支給後に問題が判明した場合の対応について伺います。
 国分寺市泉町の都有地について、国分寺市が市役所移転の新庁舎建設用地として取得を希望し、昨年十月、小池知事は市に売却する方針を示されました。消防署や市医師会の災害対策本部、避難活動場所となる都立武蔵国分寺公園などとも隣接する場所で、市役所新庁舎が災害対策のさらなる拠点となることに地元の期待も大きいところです。
 都は、国分寺市と緊密に連携をとりながら、都有地の売却に係る手続を着実に進めていく必要がありますが、売却に向けた現在の進捗と今後の取り組みについて伺います。
 国立市は、非認知能力を伸ばす幼児教育推進プロジェクト、ここ好きに力を入れて取り組んでいます。知事は、メッセージの中で、幼児教育を推し進めている国立市の取り組みも参考とする旨、発言されました。
 国立市の取り組みの一つであるここ好き広場へ行こう、親子通所事業は、子育て広場において週二回、一歳児の親子を対象にプログラムを実施するもので、重要な取り組みと考えます。
 子育て広場においてさまざまな取り組みが行われるよう市区町村を支援すべきと考えますが、福祉保健局の見解を伺います。
 都教育委員会は、幼児、児童の資質、能力をさらに育成することを目的として、モデル地区と共同で研究開発を進めており、今年度は国立市もモデル地区となっていると聞いています。
 就学前教育と小学校教育との円滑な接続に向けた取り組みについて伺います。
 以上です。(拍手)
〔知事小池百合子君登壇〕

○知事(小池百合子君) 岡本こうき議員の一般質問にお答えをいたします。
 私は、保健所の体制強化についてお答えさせていただきます。
 新型コロナウイルス感染症への対策を確実に実施していくためには、最前線を担う保健所がその機能を十分に発揮することが必要であります。
 都はこれまで、各保健所へ職員を派遣いたしまして業務支援を行うほか、入院先の調整機能を保健所にかわって担う本部や保健所支援拠点の設置など、保健所の体制強化に取り組んでまいりました。
 お話にありましたトレーサー班についてでございますが、疫学調査等の業務を担う八名の保健師、看護師を今月採用いたしたところであります。そのうち四名は多摩府中保健所に、その他は都保健所の業務を必要に応じて支援する機動班として、保健所支援拠点に配置をしております。
 今後、感染者の急増への備えをさらに固めるため、トレーサー班の増員を進めてまいります。
 また、保健所のDX、デジタルトランスフォーメーションを推進する一環でございますが、今月から、多摩立川保健所にLINEを活用した健康観察アプリを先行導入いたしまして、自宅療養者の日々の健康状態を把握しております。保健所の負担軽減にも寄与するこの取り組みを今後、全ての都の保健所で導入していく考えであります。
 さらに、今後の新型コロナウイルス感染症の感染拡大に備えまして、保健所を設置している区市に対して、看護師等の雇い上げや業務委託の経費等への支援を開始するなど、区市町村と連携しながら保健所の一層の体制強化に取り組んでまいります。
 その他のご質問につきましては、教育長、関係局長からのご答弁とさせていただきます。
〔教育長藤田裕司君登壇〕

○教育長(藤田裕司君) 就学前教育と小学校教育との接続についてでございますが、子供たちが小学校の学習等を一層意欲的に進めるためには、就学前教育における遊びを中心としたさまざまな体験を通した学びと、小学校での各教科を中心とした学びとを円滑に接続する必要がございます。
 そのため、都教育委員会は昨年度から、荒川区をモデル地区に指定し、五歳児から小学校低学年を一まとまりにした教育の内容や方法の研究を進めているところでございます。
 さらに今年度、福生市とは、やり抜く力や自尊心等の学びに向かう力の基盤の育成に関する研究に取り組んでおります。
 また、お話の国立市とは、福祉部局との連携による市独自の幼稚園、保育所、小学校の接続プログラムを開発するなどの研究に取り組んでいるところでございます。
 今後は、これらの研究成果を都内に広く周知し、学びの連続性を重視した取り組みを推進することで、さらなる教育の質の向上を図ってまいります。
〔福祉保健局長吉村憲彦君登壇〕

○福祉保健局長(吉村憲彦君) 四点のご質問にお答えいたします。
 まず、公衆喫煙所についてでございますが、都は、屋内外の受動喫煙を防止するため、平成三十年度から、地域の実情に応じて区市町村が行う公衆喫煙所の整備への補助を実施しており、昨年度までに二百十一カ所の公衆喫煙所が整備されました。
 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、限られたスペースで複数の方が利用する喫煙所では、三つの密の状態が生じる可能性があるため、都は、本年四月以降、区市町村に対して繰り返し、喫煙所における三つの密を避ける取り組みを依頼するとともに、ホームページやSNSにより、都民や事業者に対する普及啓発を行っております。
 引き続き、区市町村のニーズや社会経済の状況等を踏まえながら、本事業の今後の方向性を検討してまいります。
 次に、健康増進法における喫煙目的施設についてでございますが、喫煙目的施設とは、喫煙する場所を提供することを主たる目的とする施設であり、都はこれまで、国からの通知等に基づき、事業者や関係団体に対して、この要件を周知してまいりました。
 この喫煙目的施設にどのような施設が該当するのかわかりづらいとの意見が寄せられていることから、都は、国に対して、明確な基準や要件等を整理した上で広く周知するよう繰り返し要望し、今月から、国のホームページに、飲食や遊技等、喫煙以外の行為を主な目的とする施設は喫煙目的施設に該当しない旨が明記されました。
 引き続き、保健所設置区市と連携し、このホームページを含め、喫煙目的施設の要件を周知徹底するなど、事業者における受動喫煙防止対策の取り組みを一層推進してまいります。
 次に、児童養護施設退所者の自立支援についてでございますが、都は、施設を退所した児童が、自立し安定した生活を送ることができるよう、入所中はもとより、退所後も継続して相談支援等を行う自立支援コーディネーターを専任で施設に配置しており、その施設数は現在五十七でございます。
 コーディネーターが施設退所者から受ける相談件数は年々増加するとともに、相談内容も、金銭トラブルや国籍問題など法的な助言を必要とする事例がふえております。
 今年度は、施設退所者の生活や就労状況等に関する実態調査を実施し、お話の退所後の法律相談の必要性など自立支援に関するさまざまなニーズを把握するなど、今後とも、施設退所者の自立に向けた支援に取り組んでまいります。
 最後に、子育て広場についてでございますが、区市町村では、乳幼児及びその保護者が身近な地域で相互に交流を行う場である子育て広場を設置し、育児に対する不安解消や親子の孤立化防止を図っております。
 都は、こうした区市町村の取り組みを支援するため、広場の整備費や運営費の補助を行うとともに、職員の資質向上を図るための研修などを行っております。
 広場では、子育てについての相談や情報提供等を行うほか、親子体操や工作教室などさまざまな親子向けの講習等を実施しており、今後、お話の事例を初め、他の区市町村の参考となる取り組みについて、担当者向けの説明会や広場の職員を対象とした研修等で紹介するなど、区市町村の取り組みを支援してまいります。
〔産業労働局長村松明典君登壇〕

○産業労働局長(村松明典君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、受動喫煙防止対策に取り組む事業者への補助金についてでございますが、東京二〇二〇大会に向け、喫煙ルールが異なる地域からの旅行者であっても、東京での滞在を楽しむことができる受け入れ環境を整えていくことは重要と考えております。
 このため、都では昨年度、旅の拠点である宿泊施設や多くの旅行者が利用する中小飲食店における喫煙専用室の設置等を支援する補助を開始し、これまでに約三百五十件を支援してまいりました。各事業者に対しましては、利用者数の制限を設けるなど、喫煙室での三密回避の対応を行っていただくよう依頼をしているところでございます。
 今後、補助金の利用動向のほか、事業者を取り巻く経営環境や受動喫煙防止対策の進展などの社会状況の変化も踏まえながら、来年度の取り組みの検討を進めてまいります。
 次に、感染拡大防止協力金の適正な受給の確保についてですが、既に支給が完了しております第二回までの協力金については、それぞれ十三万件を支給対象として想定していたところ、第一回では約十二万八千件、第二回では約十一万四千件と、非常に多くの申請をいただいているところでございます。
 協力金では、こうした膨大な申請に対して適正な審査を行うため、まず、事前に税理士等の専門家が営業実態などについて確認する仕組みを設けておりまして、申請の半数以上はこの制度を利用しております。
 また、申請の受け付け後に申請内容について不明な部分や疑問がある場合、職員による現地確認や電話でのヒアリング、文書による問い合わせなどにより、受給要件を満たしているか否かを確認し、適正な支給に努めてまいりました。
 支給後におきましても、不適切な事例が明らかになった際には、申請時に提出のあった誓約書に基づきまして、違約金の請求を行うなど厳正に対処してまいります。
 なお、ポータルサイトにより、ご協力いただいた店舗についてご紹介などしたところ、取り下げとなった事案が、結果として四十件程度ございました。
〔福祉保健局健康危機管理担当局長初宿和夫君登壇〕

○福祉保健局健康危機管理担当局長(初宿和夫君) 柔軟仕上げ剤などの香りによる健康影響に関するご質問にお答えいたします。
 柔軟仕上げ剤などの香りにつきましては、それらを苦手とする方がおり、中にはぐあいが悪くなる方もいらっしゃいます。香りでぐあいが悪くなる原因や病態等は現時点では明らかではなく、国は、化学物質過敏症などとの関係性や病態の解明のための研究等の進捗を踏まえ、詳細な調査を検討することとしております。
 都は、国の動向を注視するほか、香りの強い製品を使用する場合には、用法、用量を守り、必要以上に使用しないよう心がけることなどを住居環境に関するガイドラインに盛り込み、パンフレット等で都民に周知をしております。
 今後、室内環境保健に係るホームページの一層の充実を図るなど、化学物質による健康影響を防ぐための普及啓発等に取り組んでまいります。
〔病院経営本部長堤雅史君登壇〕

○病院経営本部長(堤雅史君) 都立、公社病院でのにおいに関する取り組みの推進についてでございますが、病院での療養におきまして、においが治療に及ぼす影響を最小限に抑えるべきことは、ご指摘のとおりでございます。
 例えば、これまで、がん患者の多い駒込病院では、患者や面会者に対しまして、柔軟剤や化粧品等の使用を控えるよう呼びかけをいたしております。
 また、都立、公社各病院の職員には、香水や柔軟剤等のにおいに注意するよう指導してきております。
 今後は、ホームページや入院案内はもとより、院内の掲示やデジタルサイネージ等、これまで以上に多様な手法により院内外への普及啓発を進めますとともに、においのもととなる芳香剤を極力置かないなど、一層の環境整備を図ってまいります。
 さらに、職員のみならず、患者と接する窓口業務や病棟作業等の委託事業者にも、病院の接遇研修への参加を求めるなど、さまざまな観点から取り組みを強力に推進してまいります。
〔総務局長山手斉君登壇〕

○総務局長(山手斉君) 三点のご質問にお答えいたします。
 まず、不当な差別的言動に関する公表についてでございますが、人権尊重条例の規定は、発言者に対する制裁ではなく、概要等の公表により、不当な差別的言動の実態を広く都民に伝え、いわゆるヘイトスピーチは許されない旨、啓発していくことを目的としてございます。
 公表に当たっては、ヘイトスピーチを受けた相手の方々の人権に配慮しつつ、表現の自由を不当に侵害することのないよう、外部の専門家から成る審査会の意見を踏まえて慎重に検討し、表現の内容、日付、行われた市区町村名等を公表してございます。
 引き続き、審査会の意見を伺いながら、場所、言動がなされた集会の状況等、効果的な公表の仕方を工夫し、都民に対して発信してまいります。
 次に、災害時の正確な情報発信についてでございますが、災害発生時には、さまざまな災害情報を迅速に収集、分析した上で、正確な情報を的確に都民、被災者等へ伝えていくことが重要でございます。
 都は、災害時にみずから収集、確認した情報や国や市区町村、警察、消防等の公的機関の情報をもとに情報発信を行い、都民にはそれらの信頼できる情報源をもとに冷静な行動を促すこととしてございます。デマ情報や事実誤認と思える情報を察知した場合には、情報の真偽を確認し、誤った情報であればツイッター等で訂正情報を発信し、都民に正確な情報が伝わるように努めることとしております。
 今後も、都民、被災者等が災害時において的確な行動ができますよう、平時から訓練等の場も活用し、迅速かつ正確な情報発信に努めてまいります。
 最後に、新型コロナウイルスに関する差別解消に向けた取り組みについてでございますが、都は、東京都人権プラザにおきまして、新型コロナウイルスに関連した不当な差別等についての相談に応じており、丁寧にお話を伺った上で、相談の内容により適切な専門機関を紹介しています。加えて、五月には弁護士による特別電話相談も実施をいたしました。
 また、都民に向けた啓発として、「広報東京都」やホームページにおいて、人権に配慮した冷静な行動をとるよう促すとともに、ストップコロナ差別を、都民に知事が直接呼びかける動画を作成いたしました。
 引き続き、適切な相談対応やあらゆる機会を捉えた啓発を行うことによりまして、感染症に関する差別解消に取り組んでまいります。
〔財務局長潮田勉君登壇〕

○財務局長(潮田勉君) 国分寺市泉町の都有地についてでございますが、本件土地は、かつて都が施行した区画整理事業において換地を受けた土地の一部でありまして、現在は北側に都立多摩図書館及び東京都公文書館が立地しております。
 都は昨年十月、国分寺市から、本件土地を新庁舎建設用地として買い受けたい旨の申請を受け付け、防災拠点の形成や住民サービスの向上等の観点から、市の事業に協力すべきと判断をしまして、土地の売却方針を決定したところでございます。
 現在は、土地売却価格の算出に必要となる地中埋設物の調査を実施しております。
 今後、都としては、市の計画を踏まえ、令和三年度で予定がされております国分寺市議会における議決後、速やかに売買契約が締結できますよう、土地の外部鑑定評価など必要な手続をしっかりと進めてまいります。

○議長(石川良一君) この際、議事の都合により、おおむね二十分間休憩いたします。
   午後五時三十六分休憩

   午後六時開議

○議長(石川良一君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 質問を続行いたします。
 二十七番伊藤しょうこう君
〔二十七番伊藤しょうこう君登壇〕

○二十七番(伊藤しょうこう君) まずは、多摩ニュータウンのまちづくりについて伺います。
 多摩ニュータウン事業は、今から半世紀以上前に、都心で働く人々の住宅難の解決策として、低廉で良好な住宅の大量供給を目的に始まりました。東京都もURなどと事業主体となり、地元四市や住民の協力により、まちづくりを進めてきました。
 現在では、ハード面の整備はおおむね終了し、住宅、業務、商業など、多様な施設が立地する複合拠点となりましたが、未利用地の開発を進める一方で、初期入居地区では、団地の老朽化などの課題も顕在化しています。
 そのため、都は、多摩ニュータウン地域再生ガイドラインを策定し、広域自治体として地元市を積極的に支援しながら、住宅の更新や地域包括ケアと連携した取り組みなどで再生を目指しています。
 かつて、多摩都市整備本部の廃止が打ち出された際に、都がニュータウン事業に対し無責任になるのではとの懸念があり、事業を一体的に所管する組織や担当理事の配置を求める要望が地元各市から出されました。都有地の処分が終わりつつある現在でも、都としてしっかりとした窓口を残してほしいという住民の声は強くあります。
 それでは、多摩ニュータウンのまちづくりと再生に、今後も都として責任を持って取り組む意思があるのか伺います。
 近年、多摩ニュータウンの八王子地域において、買い物など地域の利便性向上を目指し、都と市が土地利用方針を検討して、都市計画の位置づけや用途地域も変更した上で住民に説明したにもかかわらず、立て続けに起きた事例を紹介します。
 一つ目は、財務局の用地を都の施設として、地元とも十分に調整せずに活用を検討していた事例であり、二つ目は、都市整備局用地の売却先に民間事業者を選定しましたが、承認した物流施設を地元が反対した事例です。
 こうしたことが続くと、地元住民は困惑するとともに、都政への不信感にもつながりかねません。
 よって、今後都が土地の売却や定期借地など、多摩ニュータウンの土地利用を行う際には、都と地元市と地域住民が意見を交わし、積み重ねてきた合意をもとに、丁寧に進めるべきと考えますが、都の見解と対応を伺います。
 次に、高齢者の運転免許の更新について伺います。
 我が党は、高齢者がいつまでも元気に活躍できる健康長寿社会の実現を目指しており、高齢者が知識や経験を生かして、社会経済活動に活発に参加していただくことは大切です。
 特に、公共交通機関が未整備な多摩地域の元気な高齢者にとって、運転免許は日常生活を営む上で必要です。
 都内の運転免許保有者のうち、七十五歳以上は約二十九万人であり、今後十年間でさらに十万人以上ふえることが見込まれています。
 さて、最近、高齢者の運転免許の更新に必要な高齢者講習や認知機能検査について、何度かけてもつながらない、予約がとりづらいなどの声が寄せられています。
 新型コロナの影響により、一時期の間、検査、講習がストップしたことや、また、三密防止のため、受講参加の人数制限や申し込みの地域的な偏在もあるようです。
 こうした実情を踏まえ、状況を改善すべきと考えますが、警視庁の見解と改善への取り組みを伺います。
 次に、流域下水道の雨天時浸入水対策について伺います。
 都が管理する七カ所の水再生センターでは、多摩地域住民の七割の下水処理を行っています。
 昨年の秋の台風十九号により、各地で道路の損壊や河川の溢水など、大きな被害がありましたが、八王子水再生センターにつながる小宮町交差点のマンホールからも、高さ二メートルほどの汚水が十時間以上吹き上がり、周辺地域に多大な被害を与えました。
 この要因は、当日の二十四時間で三百ミリを超える記録的な豪雨があり、汚水処理のみが基本の分流式下水道の汚水管へ、大量に雨天時浸入水が発生したことに起因しています。
 そもそも水再生センターは、衛生的な都民生活のため不可欠なインフラ施設ですが、同時に、施設周辺住民のご理解とご協力で成り立っています。
 今回のマンホールからの溢水に伴う汚水の浸水に対し、多摩都民の安全・安心を守る流域下水道事業を担う当事者意識を持って、被災者への対応や改善策へ取り組むべきです。
 さて、流域下水道は、都が下水道幹線と水再生センターを、そして市町村が各家庭から幹線までの下水道施設をそれぞれ設置、管理しています。
 すなわち、ハード、ソフト両面で市町村と協力を図り、雨天時浸入水対策を行う必要がありますが、都の見解と取り組みを伺います。
 さて、この浸水被害に遭った八王子市小宮地区は、豪雨による用水の溢水や市道の雨水排水などにも課題が明らかになりました。そのため、地元も対策委員会を設けて、国と都と市との連携のもとで、浸水防止対策の実施を求めています。
 三年前にも同様の被害があり、住民からは、当日はもとより、その後の清掃や消毒などの復旧作業は非常につらいものであったので、二度と起きてほしくないと強い要望を受けました。
 近年、集中豪雨など災害の激甚化が顕著ですので、今回のような浸水被害が起きないよう、溢水防止に向けた実効力ある施策に対する都の取り組みを伺います。
 次に、建設残土の処分場の安全対策について伺います。
 平成二十九年の台風により、八王子市にある残土処分場で大規模な土砂崩落事故が発生し、都道が約二カ月間通行どめになりました。今後、同様の事故が起きれば、人的被害の可能性も大であります。
 昨年の三定において、土砂崩落事故の再発防止に向けて速やかな対応が必要と指摘したところ、都は、自然保護条例の開発許可制度を見直すため、施行規則の改正について自然環境保全審議会に諮問し、このたび中間のまとめの報告がありました。
 よって、このまとめの内容を踏まえ、残土処分場からの土砂崩落事故が二度と起きないよう、実効性のある安全対策が必要と考えますが、都の見解を伺います。
 また、残土処分場となり得る山間地域を抱える多摩西部地域の市町村は、事業者の対応や住民の安全確保にこれまで苦労してきました。よって、土砂崩落事故を未然に防ぐためには、地元自治体との連携も欠かせません。
 それでは、これまで地元自治体との間でどのような協議を行い、今後どのように対応していくのか、都の見解を伺います。
 次に、都立高校体育館のLPガス空調機を活用した災害対策について伺います。
 猛暑対策のみならず、災害時の避難所機能も考慮し、LPガスを動力とする都立高校体育館空調機導入の検討を提案したところ、現在、都内で十一校に採用されました。
 そのうち、南多摩中等学校と深川高校を視察しました。各校とも空調機のほかに、災害用キットや発電機も配備されていました。授業や部活の熱中症対策にも効果がある上に、冬場でも快適な環境が期待できると、学校関係者からはおおむね好意的な評価でありました。
 さて、過去の災害時を振り返ると、猛暑や寒冷期も多いので、避難者が安心して過ごせる環境の一助となり得ます。避難所の運営に際しては、スマホの充電や投光器など、発電機の重要性が指摘されていますが、災害時に活用されなければ宝の持ち腐れとなりかねません。
 よって、LPガス空調機設置校を含め、都立高校を避難所として使用するために、その開設、運営を担う区市町村との連携や訓練が肝要ですが、どのように対応しているのか伺います。
 次に、都道北野街道の整備についても伺います。
 この付近一帯は、国道一六号の拡幅と八王子南バイパスの整備、それと連携する北野街道の整備を進めることにより、地域の交通機能が飛躍的に向上することが期待されます。
 今月には、第二回目となる国と都と市との共同による対策調整会議も開かれ、交通量調査の分析などを行ったと聞いています。
 それでは、都市計画道路の整備方針において、新たな検討箇所として位置づけられている北野街道について現在の取り組み状況を伺います。
 以上で私の一般質問を終わります。(拍手)
〔警視総監斉藤実君登壇〕

○警視総監(斉藤実君) 伊藤しょうこう議員の一般質問にお答えをいたします。
 コロナ禍における認知機能検査や高齢者講習への対応状況についてでありますが、議員ご指摘のとおり、近年の認知機能検査や高齢者講習の受検、受講者の増加によって、これらの予約がとりづらい状況にあり、ご不便をおかけしております。
 これを受けて警視庁では、昨年九月末から、認知機能検査と鮫洲及び府中運転免許試験場で実施する高齢者講習の予約受理業務を外部委託することで、受理体制の強化を図ったところであります。
 こうした中、新型コロナウイルスの影響により、四月十五日から一カ月半もの間、運転免許更新事務の停止を余儀なくされたほか、再開後においても受け入れ人数を制限せざるを得ず、それに伴い、認知機能検査の受検を希望される高齢者の方々にも、さらなるご負担をおかけする状況が続いております。
 こうした状況を解消するため、警視庁では、認知機能検査の実施回数をふやすことにより、昨年度以上に実施枠を確保し、検査を行っております。
 今後も、認知機能検査実施枠をさらに拡大するほか、予約方法のオンライン化についても検討をしてまいります。
 また、高齢者講習については、引き続き各教習所に対して、受講人員枠を拡大するよう申し入れを行ってまいります。
〔教育長藤田裕司君登壇〕

○教育長(藤田裕司君) 災害に備えた区市町村と都立学校との連携についてでございますが、発災時の避難所運営が円滑に行われるためには、避難所の開設、運営を担う区市町村や自治会等と都立学校との協力関係を日ごろから築いていくことが重要でございます。
 このため、避難所指定を受けている学校では、区市町村等と発災時を想定した協議を行っております。具体的には、災害時における連絡体制や施設、設備の使用方法、物資の運搬方法などについて確認をしているところでございます。
 今後とも、都教育委員会は、総務局等の関係局と連携し、区市町村との関係強化を図るとともに、各学校において発災時を想定した防災訓練の実施など、実践的な取り組みが進むよう支援してまいります。
〔都市整備局長上野雄一君登壇〕

○都市整備局長(上野雄一君) 三点のご質問にお答えいたします。
 まず、多摩ニュータウンのまちづくりについてでございます。
 都は、国などと大量の住宅を供給するとともに、道路や公園などの都市施設を計画的に整備し、多摩ニュータウンのまちづくりを先導的に進めてまいりました。
 一方、現在は、少子高齢化や住宅、施設の老朽化など、さまざまな課題が顕在化してきております。
 このため、多摩ニュータウンの再生に向けたまちづくりの方針や、都の基本的な考え方などを示す地域再生ガイドラインを策定いたしまして、地元市などによるまちづくりへの技術支援を行っております。
 今後も、都として、地元市や民間事業者などさまざまな主体と緊密に連携し、地域住民とも協働しながら、多様な世代が豊かに暮らせる活力あるまちの実現に向けて、多摩ニュータウンの再生により一層取り組んでまいります。
 次に、多摩ニュータウンの土地利用についてでございます。
 都はこれまでも、民間住宅事業者への用地の分譲に当たりましては、地元市との土地利用計画など建築条件についての協議や、これらの情報の地元住民への提供などを内容といたしました事前調整の確認書を交わしまして、このルールに基づき、まちづくりを進めてまいりました。
 かつては、住宅を大量供給していた時代でございましたけれども、今や豊かな暮らしと地域の活力の側面から、適切な土地利用が求められております。
 多摩ニュータウンが目指す将来像の実現に向けて、地元市とも連携し、地域住民等に対して必要な情報提供をするなど、合意形成を図りながら、多摩ニュータウンの再生を進めてまいります。
 最後に、北野街道の現在の取り組み状況についてでございます。
 都は、平成二十八年三月に都市計画道路の整備方針を策定いたしまして、道路網の拡充による東西方向のアクセス強化のため、国道一六号と八王子南バイパスとを結ぶ北野街道を新たな都市計画道路の検討箇所に位置づけました。
 これを踏まえ、交通量調査、将来交通量の推計及び道路構造の検討を行いまして、関係機関との協議を進めてまいりました。
 引き続き、国などの関係機関と連携しながら、計画案の取りまとめに向けて取り組んでまいります。
 さらに、地域の良好な交通環境を確保するため、北野街道の整備に合わせまして、国道一六号の交通円滑化対策が進められるよう、都は、国や八王子市とともに、対策の検討を進めてまいります。
〔下水道局長和賀井克夫君登壇〕

○下水道局長(和賀井克夫君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、市町村と協力した雨天時浸入水対策についてでございますが、雨天時浸入水対策を効率的、効果的に進めるためには、公共下水道を管理する市町村との連携が重要でございます。
 都はこれまで、流量調査など、市町村とともに雨天時浸入水の発生原因の調査と対策を着実に進めてまいりました。
 今年度、新たに流域下水道と公共下水道の接続点にICTを活用したマンホールぶたを設置することで、リアルタイムの水位情報を市町村と共有し、効率的に原因調査を進めてまいります。また、その原因が判明した箇所について、施設の改良に協力するなど、対策のスピードアップを図ってまいります。
 引き続き、市町村との連携を一層強化し、雨天時浸入水対策を積極的に推進してまいります。
 次に、流域下水道からの溢水を防ぐ対策についてでございますが、お話の令和元年東日本台風では、雨天時浸入水により、八王子水再生センターに晴天時の五倍を上回る下水が流入し、ポンプを全台稼働いたしましたが、流域下水道のマンホールから溢水したものでございます。
 そのため、八王子水再生センターにおける単独処理区編入に向け整備してまいりました来年一月稼働予定のポンプの稼働時期を四カ月前倒しするとともに、マンホールの流下能力を向上させる改造など、施設の排水能力をより一層強化することで、昨年の台風を踏まえた溢水被害の防止に向け、さまざまな対策を図ったところでございます。
 今後、今回の対策の効果検証を速やかに実施し、さらなる改善策につなげるなど、近年、大型化する台風に備え、都民の安全・安心の確保に向け、全力で取り組んでまいります。
〔環境局長栗岡祥一君登壇〕

○環境局長(栗岡祥一君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、残土処分場の実効性ある安全対策についてでございますが、近年増大化する台風の影響等に鑑み、自然保護条例の開発許可制度におきまして、これまで以上に土砂災害等の未然防止に配慮していくことが重要でございます。
 自然環境保全審議会の中間のまとめでは、許可基準を盛り土の安定等について詳細な定めのある都市計画法の基準等と同様のものとすべきことが、報告に盛り込まれました。
 また、許可条件への定期的な施工状況報告の追加や、適切に監視指導する指針策定が望ましいとの意見がございました。
 現在、中間のまとめについて、土砂埋立事業の規制条例を有する自治体も含め、都民の意見を募集してございます。
 今後、審議会の答申を踏まえて制度の見直しを行い、自然地における土砂災害を未然に防ぐことのできる、実効性のある安全対策に取り組んでまいります。
 次に、残土処分場の安全対策に係る地元自治体との連携についてでございますが、自然地における土砂災害の未然防止には、都による監視のみならず、地元自治体とも情報を共有しながら、災害発生のおそれを早期に発見し、対策を講じていくことが必要でございます。
 これまでも都は、土砂埋立事業につきまして、規制条例を有する市町における情報連絡会議等を活用しまして、地元自治体と情報交換を行うことで、危険性や違反等の早期発見に努めてまいりました。
 今後、開発許可制度の改正に合わせまして、地元自治体から危険性、違反等について速やかに情報提供を受ける仕組みを検討しまして、災害の未然防止を図ってまいります。

○議長(石川良一君) 七十番後藤なみさん
〔七十番後藤なみ君登壇〕

○七十番(後藤なみ君) 新型コロナウイルスの感染拡大によって、社会には多くの不安が広がっています。未知のウイルスへの恐怖は、特に幼い子供を育てる保護者や重症リスクの高い高齢者、障害がある方などに広がり、鬱症状や認知症の進行など、不安がもたらす二次的、三次的な弊害が顕在化してきています。そして、こうした不安が差別や分断という形で社会にあらわれているのが現状です。
 そんな不安が取り巻く今、政治に求められているのは、その不安に寄り添い、正しい情報提供や政策を通じて、将来の見通しや希望につながる道をつくることにあります。そうした観点から、私の一般質問をさせていただきます。
 新型コロナの影響で、幼い子供を育てる保護者は、大きな不安を抱えて毎日を過ごしています。新型コロナウイルスの影響による生活環境の変化を調査したところ、母親の約七割が、子供がうまく育っているか不安になると回答しています。その不安を相談し、解消の手段の一つとなるのが乳幼児健診です。
 しかし、緊急事態宣言下において、多くの区市町村では、密を避けるために乳幼児健診が延期や中止になりました。厚生労働省は、予防接種や乳幼児健診を回避するデメリットは大きく、可能な限り保護者と自治体が協力して、予定どおりに実施すべきであるといっています。
 乳幼児健診は、保護者が気づかない子供の発達のおくれや病気をスクリーニングする重要な機会です。現在、健診は順次再開されつつありますが、秋口以降、感染拡大でまた乳幼児健診が中止になったとしても、月齢ごとにチェックすべき発達のポイントや、病院受診が必要な症状などの情報がタイムリーに地元の保健所から受け取ることができれば、保護者にとって大きな安心につながります。
 今後、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で乳幼児健診が延期や中止になった場合においても、保護者が子供の発達状況について適切な情報を得られる体制をつくるべきだと考えますが、見解を伺います。
 新型コロナの影響は、子供たちを預かる保育の現場にも広がっています。その中でも不安の一つとなっているのが研修の実施です。
 現在、主要な保育士の研修の一つに、国が定めた保育士等キャリアアップ研修がありますが、新型コロナの影響で開催中止となる研修実施機関が急増しています。また、保育現場からは、一分野十五時間以上もの研修を対面で参加させることに対する懸念の声が上がってきています。
 国は、各都道府県に対して、研修の実施方法をeラーニングで実施することも可能とする通知を出しており、岡山県や大阪府などが既に導入を決定しています。しかし、東京都では実施要綱で基準が定められていないとして、現状、キャリアアップ研修のeラーニング開催が認められていません。
 感染拡大防止の観点からも、都は本年度における保育士のキャリアアップ研修のeラーニング開催を検討すべきであると考えますが、見解を伺います。
 そして、新型コロナの感染拡大による不安は、感染者やその家族、最前線でウイルスと闘う医療従事者などに対する差別やいじめとなって社会問題化しています。
 私の地元足立区でも、子供が新型コロナウイルスに感染したと報道がされた際、個人の特定につながる情報は公表されていないにもかかわらず、瞬く間に保護者のLINEなどを通じて情報が広まり、学校名や児童名までもが多くの都民に知れ渡ることとなってしまいました。結果として、該当児童は転校を余儀なくされました。
 新型コロナウイルスは誰でも感染する可能性があり、感染した児童を非難したり、いじめたりすることは絶対に許されることではありません。
 新型コロナウイルス感染症患者が最も多い東京都においても、新型コロナウイルス関連のいじめや差別が起きることのないよう、力強いメッセージを打ち出すべきだと考えますが、都知事の見解を伺います。
 東京都は、新型コロナウイルスに関連するいじめを防止するため、このような形で、漫画や易しい日本語を用いたコロナいじめ防止のための教材を作成し、教育現場での活用を求めています。今後は、こうした児童を対象とした取り組みに加えて、保護者を対象とした啓発も重要です。
 子供は大人をよく見ています。さきの事例のように、私たち大人の差別意識が子供に伝播し、いじめを誘発することを防いでいくことが重要です。大人発信のいじめをとめるために、保護者に対しても新型コロナウイルスに関連した差別やいじめ防止のための周知と啓発を行うべきだと考えますが、見解を伺います。
 新型コロナの影響で、家に閉じこもる在宅高齢者のフレイルの進行や認知症悪化が問題となっています。外出や人との交流の制限が理由とされており、広島大学の調査では、新型コロナの影響で、在宅高齢者の半数以上が、認知機能や身体活動量低下の影響が見られたと回答しています。
 東京都は、新型コロナウイルス感染症に関連したフレイル対策の情報を都の特設ホームページにて発信をしていますが、日常的にインターネットを使わない高齢者には、情報が届いていないのが現状です。
 今後、在宅高齢者のフレイル予防、認知症対策はさらに強化すべきところであり、都としても積極的な情報発信と行動変容を促す取り組みが必要だと考えます。
 そのためには、心身機能向上、栄養改善等のフレイル予防に関する情報を、リーフレットなどの高齢者の手に届く手段で情報発信、啓発すべきだと考えますが、見解を伺います。
 さらに、高齢者施設で新型コロナの対応に当たる介護職員には、大きなストレスや負担がかかっています。二十四時間三百六十五日のサービス提供が必要となる介護施設は、感染拡大防止のための対策で平時より業務がふえており、慢性的な人材不足が続いています。
 一方、新型コロナウイルスの影響で仕事を失った人は、見込みも含めて全国で六万人を超えており、今こそ介護業界と離職者をつなぐ取り組みを東京都は積極的に推進すべきです。
 昨日、コロナ禍における積極的な雇用対策を求める我が会派の代表質問に対して、知事は、福祉、介護業界など、採用意欲が高い企業との緊急就職面接会を毎月切れ目なく開催すると力強い答弁をされたことを高く評価するものです。
 そして、その際に重要なのは、入職者とのミスマッチを防ぐ取り組みです。介護現場からは、リーマンショックで大不況のときも、介護業界未経験の方が来てくれたけれども、多くの人がすぐにやめてしまった、同じことが起こらないように、未経験の育成に力を入れている施設を優先的にマッチングしてほしいとの声が上がっています。
 現在、都では、働きやすい福祉の職場宣言事業において、未経験を積極的に育成する福祉事業所を公表し、就職活動時における情報提供を行っています。入職後のミスマッチを減らすためには、こうした制度も活用し、新型コロナウイルス感染症に関連した解雇や雇いどめとなった方と福祉職場をつなぎ、就労の支援を行うべきだと考えますが、見解を伺います。
 高齢者施設において新型コロナウイルス感染症クラスターが発生した場合において重要なのは、PCR検査体制のスピードです。早期に施設全体で検査を行い、感染拡大防止策を図る必要があります。
 先日、東京都医師会において、介護施設などで集団感染した際に、同会が所持しているPCRカーを直ちに派遣し、迅速で効率的なPCR検査を行えるモバイルチームが結成されたとの報道がありました。施設に横づけしてすぐに検査ができることに加えて、一日当たり二百人から三百人の検査が可能であるとしており、積極的に活用すべきです。
 そこで、高齢者施設において新型コロナウイルス感染症クラスターが発生した際において、PCRカーを積極的に活用すべきであると考えますが、見解を伺います。
 新型コロナウイルスと同様に、都民の大きな不安の一つが大災害への備えです。
 私の地元足立区は、四方を川で囲まれていることから、災害時に陸路が寸断された際、負傷者を運ぶ手段の一つとして、防災船着き場を活用した水路の整備が期待されています。
 現在、足立区では、千住、新田、足立の三つの既存施設に加えて、追加で七カ所の防災船着き場の整備が進められています。その一つである千住船着き場周辺の常東地域においては、川に面した半径三キロメートル圏内に浅草病院が、半径十キロ圏内に聖路加病院があり、住民からは、災害時に隅田川を流れる水路を活用して負傷者を病院に搬送してほしいという声が上がっています。
 今月九月二十六日には、地域町会、自治会を巻き込んだ合同訓練が開催され、私も参加をさせていただきました。消防艇を用いた訓練も行われ、地元からは、こうした取り組みが大震災の際に着実に実施されるよう、実効性のある計画や整備を推進してほしいという声をいただいています。
 大災害時の負傷者を受け入れる病院の選定は、区市町村の災害医療コーディネーターが行うこととなっていますが、陸路が寸断され、救急車での輸送が困難な場合においては、区市町村の負傷者を受け入れる医療機関の調整が困難な場合も想定されます。
 その場合は、千住の防災船着き場から水路で搬送が期待されている浅草病院や聖路加病院などのように、区市町村を超えた広域的な受け入れ医療機関の確保が必要だと考えますが、見解を伺います。
 また、病院が選定された後も、安全で確実に負傷者を搬送できる水上ルートの確保が必要です。水路での負傷者搬送に関して、ルートの一次情報を持つ足立区や船舶所有者とも連携し、確実な水上搬送ルートの確保を進めるべきだと考えますが、取り組みについて伺います。
 さらに、負傷者を運ぶための船舶の確保も重要です。都は、陸路が寸断された際に備えて消防ヘリコプターや消防艇なども配備していますが、都内の消防ヘリコプターは八機、消防艇は十隻と、現実的には数がまだまだ足りません。
 そこで、水上バスや屋形船など、民間船舶との連携を一層強化し、搬送体制を強化すべきだと考えますが、見解を伺います。
 新型コロナの感染拡大は、食の台所である市場にも影響を及ぼしています。足立区には、水産物を専門に扱う足立市場と、青果物と花きを扱う北足立市場がありますが、外食産業や結婚式など、各種イベント需要の落ち込みから、水産物や花きに関して取引金額が大幅に落ち込みました。
 三月の調査では、都中央卸売市場十一市場の業者のうち、八割が新型コロナの影響を受けていることがわかっており、今後の感染拡大状況においては、再び厳しい状況に陥ることが懸念されます。
 インフラとしての機能をコロナ禍であっても発揮し続けるためには、感染拡大防止策の徹底はもちろんのこと、市場業者への経営支援策を講じるなど、都と市場業者が一体となった取り組みが必要だと考えますが、都の見解を伺いまして、私の一般質問を終わります。(拍手)
〔知事小池百合子君登壇〕

○知事(小池百合子君) 後藤なみ議員の一般質問にお答えいたします。
 新型コロナウイルスに関するいじめや差別への対応についてのご質問がございました。
 新型コロナウイルスに感染された方や、最前線で闘ってくださっている医療関係者、そのご家族などが、誹謗中傷やいわれのない差別的扱いを受ける事例が発生しております。
 こうした不当な差別等は決して許されるものではありません。差別等をなくすためには、都民一人一人が正しい情報に基づいて、冷静な行動をとることが大切であります。
 このため、感染が広がり始めた二月には、不確かな情報に惑わされて人権侵害につながることのないように、ホームページで呼びかけ、「広報東京都」におきましても、人権に配慮して行動することを都民に働きかけてまいりました。
 さらには、東京動画などを通じまして、闘うべき本当の相手はウイルスであるということを私自身が訴えたところであります。
 感染症に関連した差別や偏見がなくなりますよう、今後もさまざまな手段を活用いたしまして、繰り返し都民にメッセージを発信してまいります。
 なお、その他のご質問につきましては、教育長及び関係局長からのご答弁とさせていただきます。
〔教育長藤田裕司君登壇〕

○教育長(藤田裕司君) 感染症に関する差別やいじめの防止についてでございますが、感染症への不安から生じる偏見や差別は、いじめなどの不適切な言動につながりやすいことから、学校は、子供に対して、感染症に関する正しい知識の習得や、いじめ等の防止について指導を行うことに加えて、保護者に対しても啓発を行い、共通理解を図ることが重要でございます。
 そのため、都教育委員会は、感染症に関するいじめを防止するとともに、感染症対策に尽力する方々への感謝の念を育むため、学校の再開に合わせて、イラストを用いた教材を作成し、全ての学校における指導の徹底を図ってまいりました。
 この教材では、感染症への不安が差別を生むことや、正しい情報を得ることの大切さなどを示しており、保護者が子供と一緒に考えられるような工夫をしております。
 今後、子供や保護者が感染症に関する偏見や差別を自分のこととして捉えられるよう、身近な人が感染した場合にどのように接するかを考える漫画形式の教材を作成し、学校や家庭で活用できるようにしてまいります。
 また、いじめに関する保護者への意識調査の結果を踏まえ、さまざまないじめの防止について理解を深めることができるプログラムを新たに開発し、保護者会等での実施を促してまいります。
 これらの取り組みにより、保護者の意識を高め、学校と家庭が一体となって、子供がいかなる場合でも、差別やいじめは絶対に許されないことを理解できるようにする教育を一層推進してまいります。
〔福祉保健局長吉村憲彦君登壇〕

○福祉保健局長(吉村憲彦君) 五点のご質問にお答えいたします。
 まず、乳幼児を育てる保護者への情報提供についてでございますが、新型コロナウイルス感染症の影響により、本来の受診時期に乳幼児健診を受けられない場合、子供の発達状況など、保護者が参考にできる情報をわかりやすく発信することが重要でございます。
 このため、都は、国や医療関係団体等が発信する新型コロナウイルス感染症に関連した乳幼児の子育てに関する情報や相談窓口の情報などを集約するほか、新たに子供の成長発達の過程や育児のポイント等をまとめたリーフレットを都のホームページに掲載いたします。
 こうした取り組みを区市町村に情報提供し、積極的な活用を働きかけるほか、より多くの保護者に情報が届くよう、SNS等を活用し、幅広く情報発信してまいります。
 次に、保育士等のキャリアアップ研修についてでございますが、キャリアアップ研修は、多様な保育ニーズへの対応や、若手の指導等を行うリーダー的職員の育成を目的に実施しております。
 お話のeラーニングによる研修は、場所を選ばず、新型コロナウイルス感染症が流行する中においても効率的に実施できる利点がございますが、子供がけがをした際の応急処置など実技を学ぶカリキュラムや、成り済まし受講などの不正行為を防ぐための方策をどのように取り入れるかなどの課題がございます。
 現在、集合型研修と同等の効果が担保できるよう、研修実施機関や保育団体から意見を聴取しており、今年度中にeラーニングによる研修を実施できるよう、検討を進めてまいります。
 次に、フレイル対策の普及啓発についてでございますが、都はこれまで、フレイルの正しい知識や予防のポイントである栄養、体力、社会参加とお口の健康について、ホームページ等を通じて広く都民に普及啓発してまいりました。
 また、新型コロナウイルス感染症の感染を防ぎながら、高齢者が健康的な生活習慣を保てるよう、室内でも実践可能な運動等を区市町村を通じて周知したほか、これらの動画配信等も行っております。
 今後、秋から冬を見据え、高齢者が感染リスクに注意しながら、十分な栄養の摂取や適度な運動に取り組めるよう、新たにリーフレットを作成することとしており、区市町村の協力を得て、公民館や区民センターなど、高齢者にとって入手しやすい場所へ配置するなど、効果的なフレイル予防の情報発信に取り組んでまいります。
 次に、離職者の福祉職場への就労支援についてでございますが、都は、他業種からの転職者を含めた福祉職場の人材確保を支援するため、働きやすい職場づくりに取り組むことを宣言した事業所の情報を、東京都福祉人材情報バンクシステム、ふくむすびで公表しております。
 宣言事業所に対しては、新型コロナウイルスの影響による離職者など、社会福祉施設等での就労経験のない方でも安心して働けるよう、人材育成体制の整備などに取り組むことを求めております。
 今後、関係局の新たな再就職支援事業とも連携し、離職者を福祉職場への就労につなげる取り組みを強化してまいります。
 最後に、災害時の患者受け入れ医療機関の確保についてでございますが、災害時における傷病者の受け入れ医療機関の確保は、区市町村災害医療コーディネーターが行うこととなっており、その区市町村内の医療機関で受け入れが困難な場合には、二次保健医療ごとに設置している地域災害医療コーディネーターが受け入れ先を確保いたします。
 さらに広域的な対応が必要な場合には、地域災害医療コーディネーターと東京都災害医療コーディネーターが連携して、都全域で調整し、受け入れ医療機関を確保する仕組みとなってございます。
 今後とも、道路の寸断なども含めまして、さまざまな場面を想定した総合防災訓練や図上訓練を行い、検証を重ねながら、災害時の広域的な連携体制の充実を図ってまいります。
〔福祉保健局健康危機管理担当局長初宿和夫君登壇〕

○福祉保健局健康危機管理担当局長(初宿和夫君) 新型コロナウイルス感染症の検査におけるPCRカーの活用に関するご質問にお答えさせていただきます。
 重症化リスクの高い高齢者が利用する施設などにおいて感染者が発生した際には、早期に感染拡大を予防し、クラスターの発生を防止することが重要でございます。
 このため、都は、あす十月一日に立ち上げを予定しております東京iCDCに、医師や看護師などの専門家から成る感染対策支援チームを設置いたしまして、保健所と連携しながら、病院や施設内での感染対策を支援することといたしております。
 そうした支援策の一環として、高齢者施設等でPCR検査を集中的に実施する必要がある場合などには、東京都医師会と連携し、お話のPCRカーを活用することも検討してまいります。
〔総務局長山手斉君登壇〕

○総務局長(山手斉君) 負傷者搬送の水上ルートの確保についてでございますが、発災時に救出救助などの応急対策活動を迅速に行うためには、陸路だけでなく、水路も含めた緊急輸送ルートを確保することが重要でございます。
 地域防災計画におきましては、区市町村と都が搬送手段を有する機関と連携して、緊急度や搬送人数に応じた負傷者の搬送手段を確保することになっております。
 このため、水上ルートの確保に向けましては、防災船着き場の安全管理や船舶の確保手順などを定めた運用マニュアルを作成してございます。負傷者の方々につきましては、自力で乗下船できる程度を想定してございますが、体調が急変した場合への対応など課題も残されているところでございます。
 今後は、関係機関との検討に加え、訓練等によるマニュアルの検証など、対策の実効性確保により一層努めてまいります。
〔港湾局長古谷ひろみ君登壇〕

○港湾局長(古谷ひろみ君) 民間の船舶を活用いたしました負傷者の搬送についてでございますが、大規模災害の発生時におきまして負傷者等の輸送を適切に実施するためには、民間事業者と緊密に連携し、船舶を活用することも重要でございます。
 このため、都は、屋形船や小型観光船の事業者団体等と協定を締結いたしまして、東京都災害対策本部から、負傷者等を搬送するために必要な船舶の提供について要請があった際には、可能な限り船舶を提供していただくこととしております。
 さらに、災害時に利用できる船舶数の拡大に向けて、他の舟運事業者団体との協議を重ねるとともに、事業者と連携いたしまして輸送訓練等を実施するなど、船舶による輸送体制の強化に資する取り組みを進めてまいります。
〔中央卸売市場長黒沼靖君登壇〕

○中央卸売市場長(黒沼靖君) 中央卸売市場におけるコロナ対策についてでございます。
 コロナ禍にありましても、基幹的なインフラとしての市場機能を維持するためには、場内における感染拡大を防止するとともに、円滑な市場取引を実現することが重要でございます。
 このため、都は、業界団体等が行う衛生管理強化の取り組みを補助事業で支援するほか、感染防止に必要な設備等を整備してまいります。
 また、取引の担い手でございます市場業者の経営を支えるため、国の家賃支援給付金等に関しましては、業界団体と連携した説明会を実施するなどの丁寧なサポートを行い、さらに、市場使用料等の支払い猶予につきましては、その内容を拡充し、本年八月から最長六カ月分の支払いを今年度末まで猶予してまいります。
 こうした取り組みにより、都民の消費生活を支える市場の役割を、市場業者と一体となって果たしてまいります。

○議長(石川良一君) 三番成清梨沙子さん
〔三番成清梨沙子君登壇〕

○三番(成清梨沙子君) まず、家庭部門におけるゼロエミッション推進の取り組みについて伺います。
 家庭部門における省エネを推進するため、昨年度から、家庭のエネルギー消費の五〇%以上を占めるエアコン、冷蔵庫、給湯器について、省エネ性能の高い機種への買いかえを行った都民に対し、東京ゼロエミポイントを付与し、買いかえを促していますが、コロナ禍の影響などにより、進捗率が停滞していると認識しております。
 しかしながら、テレワークの普及など自宅で過ごす人や時間がふえている中で、家庭の省エネ促進は時期を得ているものであり、賃貸マンションなどでも省エネ家電が選ばれるようにするなど、来年度の予算の確保とともに、仕組みの強化を求めます。
 家庭部門において、省エネ性能の高いエアコン等の導入が進むよう、さらなる取り組みの強化をすべきと考えますが、見解を伺います。
 また、未来の東京戦略ビジョンに掲げる、人が輝く東京に向けて、省エネ性能にとどまらず、都民ニーズに広く応える支援を展開していく必要もあると考えます。
 その一つが、家事、育児負担の軽減です。
 例えば、国土交通省が行った次世代住宅ポイント制度では、省エネ性能に加えて、家事負担軽減設備としてビルトイン食器洗い機なども事業の対象となっています。
 未来の東京戦略ビジョンでは、家事、育児関連時間の男女差を半減することも掲げられていますが、この目標達成のためには、男性の家庭進出、活躍を一層推進することに加えて、そもそもの家事、育児関連時間をスマート家電などデジタルの力で短縮していく視点も極めて重要です。
 私自身、共働き家庭の三種の神器といわれているお掃除ロボット、乾燥機つき洗濯機、食洗器を利用し、短縮した時間を子供への読み聞かせなど、子供と向き合う時間に充てることができるようになりました。
 コロナ禍にあっては、テレワークが進んだことで一時的に男性の家事参画が進んだとされています。こうした社会的な動向を契機にしつつ、デジタルテクノロジーの活用、家庭における仕事と子育ての両立環境整備など、幅広い分野にわたって家事負担軽減に向けた取り組みを強力に進める必要があります。
 そこで、家事負担軽減に向けては、こうした多面的、複合的な視点で家庭への支援を展開していただきたいと考えますが、知事の見解を伺います。
 東京都保育士等キャリアアップ補助金について伺います。
 国が支出した平成二十八年度と平成二十九年度分の処遇改善等加算について、会計検査院が全国の保育施設六千カ所余りを調査したところ、延べ六百六十の施設で合わせて約七億二千万円が、実際は賃金の上乗せに使われていない、または、その可能性が高いということが明らかになりました。
 保育士の処遇改善のための補助金が、保育士個人への直接給付ではなく、施設給付となっていることに起因すると考えられます。
 東京都でも、保育士の処遇改善のため独自に約三百億円の予算でキャリアアップ補助金を交付しており、キャリアアップ補助が確実に保育士等の賃金に反映されるよう、補助金の使途について監視を強化するべきと考えますが、見解を伺います。
 ベビーシッターについて、先ほどの木下都議の質問でも触れましたが、先日、大手ベビーシッターのマッチングアプリを利用していた登録シッターが、預かり中の幼児へのわいせつで逮捕されるという事件も発生しました。子供や保護者の安全・安心を担保するため、見守り用のカメラやレコーダーを活用することも求めておきます。
 ひとり親支援について伺います。
 全国ひとり親世帯等調査結果によれば、離婚時に養育費の取り決めをしている割合は四三%であるのに対して、現在も養育費を受けている家庭は二四%となっており、養育費の取り決めをしても、支払いが継続できていないという現状があります。
 この点、都は、本年度より新規事業として、区市町村と連携した養育費確保支援事業を開始しており、都道府県としていち早く養育費保証の活用を始めたことを高く評価いたします。
 養育費に関しては、支払い継続に加えて、そもそも離婚時に養育費の取り決めをしていない母子家庭が五七%に上る点も問題です。
 ひとり親の貧困の連鎖を断ち切り、全ての子供たちが健やかに育成する環境を整備するため、養育費の取り決めをすること、また、養育費の支払いを継続させることを都としても強化していくべきと考えますが、見解を伺います。
 テレワークについて伺います。
 感染症防止と経済社会活動を両立する危機管理対策の有効な手段として、テレワークの導入が大きく進みました。
 一方で、都や民間団体の調査では、労働時間の把握が難しい、コミュニケーションが取りづらい、通信費などの負担の処理に迷う、さらには、自宅では仕事に集中できないなどの課題が明らかになりました。
 また、育児や介護で離職した方などの中には、テレワークなら働きたいという方もいます。テレワークの導入を進めている企業の情報をわかりやすく発信して、こうした方々と結びつけるといった取り組みも考えられます。
 そこで、例年十一月に設定されるテレワーク月間を有効に活用し、こうした課題への取り組みを行うとともに、テレワークで就業を希望する方への支援も行っていくべきと考えますが、あわせて見解を伺います。
 また、テレワークは障害のある方にも適しているという声も聞かれますので、こちらの支援もあわせて求めておきます。
 次に、東京都産品への支援について伺います。
 墨田区は、繊維を初めとした製造業から、江戸切り子、江戸小紋といった伝統工芸品や老舗の和菓子など、都内有数のものづくりの地域です。
 これらの産品は、観光協会などを初め、店頭で販売促進されていましたが、新型コロナウイルスの影響により、販売事業所が休業せざるを得ず、売り上げ減という影響を受けています。
 今後、こうした東京都産品への支援としては、感染拡大を防止しながらも、まず、売り上げを上げるための支援が何より重要になってくると考えますが、見解を伺います。
 また、中小企業にとって、顧客を獲得するための宣伝強化、新たな販売手法の導入、販路開拓など、それぞれ創意工夫を凝らした取り組みをされているものの、個々の事業者による自助努力には限界もあり、地域や業界単位で取り組むことが効果的であると考えます。
 例えば、地域単位では、区市町村レベルにおいて、地元の飲食店に関する情報発信や専門家による相談体制の構築など、地域の実情を踏まえた事業者支援に取り組んでいるケースが見られます。また、業界単位では、感染防止対策のPRや営業活動において、まとまってのご努力をいただいております。
 我が会派はこれまでも、地域や業界ごとに取り組んでいる対策への支援を求めており、さきの補正予算においても計上されたところですが、コロナ禍の長期化を見越しては、支援のさらなる拡充が必要と考えます。見解を伺います。
 舟運について伺います。
 我が会派では、モビリティー政策研究会を設置し、河川、運河、港湾を幾たびも視察し、調査研究を行ってまいりました。その中で、防災船着き場の利用申請のオンデマンド化などの改善を求めてきましたが、本年八月にオープンした両国防災船着き場について、申込期限を利用日の一週間前から前日にまで短縮するなどの取り組みを進めてきており、高く評価いたします。
 通勤等を目的とした舟運については、これまでにも提案してきたとおり、日の出桟橋、豊洲のぐるりパーク船着き場から両国に至る経路が最適だと考えておりますので、検討を求めておきます。
 また、舟運については、船を係留しているマリーナへの人の回遊性を高めることも重要です。夢の島マリーナの西側は、隣接する夢の島公園との間に柵が設けられており、新木場駅から徒歩で訪れる場合、マリーナの中央部や東南側に設置されている出入り口まで、遠回りしていかなければならない現状となっています。
 新木場駅からのアクセス性を高めるため、夢の島マリーナの西側に出入り口を新設すべきと考えますが、見解を伺います。
 なお、夢の島マリーナの対岸には民間の東京湾マリーナがありますが、こちらが将来的に縮小される中で、東京湾でのマリーナの船の係留ニーズは今後も高まっていきます。夢の島公園バーベキュー広場横の水域や貯木場など、都の資産を有効活用し、海上輸送やメガヨット等の大型艇の係留ニーズに都は応えていくべきと求めておきます。
 都立病院について伺います。
 新型コロナウイルス感染症の患者数の増加に際して、感染拡大防止の観点から、オンライン診療の活用が指摘されてきました。都立病院などでも、新型コロナウイルスに感染した職員や患者が発生しており、関係者のご尽力により終息しましたが、地元の都立墨東病院でも区東部地域の人が多く通院しており、心配の声も届きました。
 現在、都立八病院でも、電話再診に取り組まれていると聞いています。このような中で、厚生労働省の検討会による検証では、多くの医療機関がオンライン診療や電話診療を行い、三十以上の症状等に対応していることが明らかになりました。
 また、一般的に病院というと、数分の診察のために何十倍もの待ち時間が生じるものであり、患者満足度の観点からも多様な診察のあり方を整備していくことは大切です。
 今後、都立病院における電話診療の状況を踏まえるとともに、国の検討会の動向を見ながら、都立病院でのオンライン診療のあり方を検討すべきと考えますが、見解を伺います。
 最後に、都立公園スポーツ施設について伺います。
 都立公園には、テニスコートや野球場といったスポーツ施設が整備されており、多くの都民が利用しております。私自身、地元の都立東白鬚公園初め、猿江公園や井の頭公園のテニスコートには幾度となく足を運びましたが、利用者サービスの観点から改善の余地もあります。
 具体的には、施設を利用するための利用者登録は、日中に直接公園管理事務所に行かなければ手続ができない点、施設の予約はネットでできるようになっておりますが、空き状況が検索しづらく、サイトのユーザビリティーが低い点、また、その予約サイトでは、前日と当日の空き状況は確認できず、電話対応となる点などが挙げられます。さらに、キャッシュレス決済やネット事前決済を望む声も届いております。
 都立公園スポーツ施設でのキャッシュレス対応や、登録者数も非常に多い予約システムの改善を図り、都民が気軽にストレスなくスポーツ施設を利用できるよう利便性の向上に取り組むべきと考えますが、見解を伺い、質問を終了します。(拍手)
〔知事小池百合子君登壇〕

○知事(小池百合子君) 成清梨沙子議員の一般質問にお答えいたします。
 家事負担軽減に向けた取り組みについてのご指摘がございました。
 私が掲げております人が輝く東京の実現、とりわけ女性が活躍できる社会を実現するためには、男性も女性も家事に負担を感じることなく、無理なく仕事と家庭を両立できる環境を整えていくことが重要であります。
 このことから、昨年末に策定いたしました未来の東京戦略ビジョンにおいて、女性の活躍推進戦略に家事、育児負担軽減プロジェクトを盛り込んでおりまして、家事、育児関連時間の男女差の半減を政策目標として掲げております。
 その実現に向けましては、テレワークなど柔軟な働き方の推進や、家事、育児に参画する父親へのサポートなどを進めることに加えまして、家事、育児代行サービスの利用促進や、ご指摘のスマート家電の活用などデジタルの力によって、家事負担そのものの軽減を図ることも有効な方策でございます。
 男性も女性も家事負担から解放されますと、子供や家族との触れ合いなど豊かな時間を過ごすことができましょう。
 コロナ禍におきまして、男性の育児への参画が進んだことも契機といたしまして、家庭での家事負担軽減の促進に向けた多面的な方策について検討を進めて、長期戦略に盛り込んでまいります。
 その他のご質問につきましては、関係局長からのご答弁とさせていただきます。
〔環境局長栗岡祥一君登壇〕

○環境局長(栗岡祥一君) 省エネ性能の高い家電等の導入促進についてでございますが、ゼロエミッション東京の実現に向け、CO2削減が進んでいない家庭部門の対策が重要でございまして、都は、省エネラベリング制度を活用し、省エネ家電の導入を促してまいりました。昨年度からは、省エネ性能の高いエアコン等への買いかえ時にポイントを付与する事業を実施してございます。
 今年度当初は、感染症拡大に伴う家電販売の低迷もございましたが、新しい日常に対応し、リスティング広告等を活用して事業周知を行ったこともございまして、申請件数が伸びていることから、こうした取り組みを推進してまいります。
 また、賃貸住宅を経営する個人事業主の方も利用可能なため、関係団体の協力も得て情報提供を行ってまいります。
 今後、より多くの都民の省エネ行動を促す方策を検討し、省エネ家電等の一層の導入を進めることで、家庭部門のCO2削減につなげてまいります。
〔福祉保健局長吉村憲彦君登壇〕

○福祉保健局長(吉村憲彦君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、キャリアアップ補助についてでございますが、保育士等キャリアアップ補助では、保育士等のキャリアアップや処遇改善に確実につながるよう、事業者に対し、キャリアパス要件の届け出や賃金改善の実績報告等の提出を求めるとともに、施設運営の透明性を確保するため、財務情報の公表等を補助の条件としております。
 また、毎年、新規開設施設や、一定期間現地調査を実施していない施設等を訪問し、賃金台帳等の書類の確認やヒアリングを実施しております。
 さらに、令和元年度の実績報告分からは、保育士等一人一人の賃金改善額を確認できるよう、全ての施設に対し、個人別の賃金明細書の提出を求めております。
 こうした取り組みを徹底し、キャリアアップ補助を活用した保育士等の処遇改善が着実に図られるよう取り組んでまいります。
 次に、養育費の確保についてでございますが、都は現在、養育費が適切に支払われるよう、ひとり親家庭支援センターにおいて、金額の取り決めや支払い履行などに関する相談に応じるとともに、法的な相談については、家事事件に精通した弁護士が対応しております。
 今年度からは、民間保証会社と連携し、養育費の立てかえ保証等を行う区市町村への補助も開始いたしました。
 また、養育費の取り決めの重要性や方法等について、新たに開設するひとり親家庭向けのポータルサイトで啓発を行うとともに、離婚前から、養育費の意義などについて学ぶ講習会も開始するなど、ひとり親家庭が安定した生活のもと、子供を健全に育むことができるよう支援してまいります。
〔産業労働局長村松明典君登壇〕

○産業労働局長(村松明典君) 三点のご質問にお答えいたします。
 まず、十一月のテレワーク月間の取り組みについてですが、テレワークの促進と定着に向けては、労働時間の管理や通信環境の整備など、導入企業が抱える運用上の課題に的確に対応した支援を行う必要がございます。
 このため、都は、テレワーク月間を活用し、こうした課題解決のノウハウを専門家が助言するセミナーを集中的に開催いたします。
 また、Wi-Fi等が整備されたサテライトオフィスに働きかけ、ノベルティーの配布等のPRキャンペーンを展開し、活用を促進してまいります。
 さらに、こうした取り組みとあわせて、テレワーク導入企業と在宅勤務を希望する方々とのマッチングイベントを開催するなど、育児や介護等と仕事の両立を目指す方々の就業を後押ししてまいります。
 これらの取り組みを通じて、テレワークを新たなワークスタイルとして社会に浸透させてまいります。
 次に、東京の特産品販売に対する支援についてですが、ものづくりを担う中小企業が感染拡大を防止しながら事業を継続するためには、対面販売によらない新たな手法による収益確保が必要でございます。
 このため、都は、民間企業による発信力のあるECサイトに東京の特産品を集めた特設ページを開設し、東京の魅力を発信する販売促進キャンペーンを実施いたします。
 具体的には、オンラインによる販売への新規参入を希望する中小企業を募集し、出店料の半額を都が負担するとともに、ECサイトでの取引に必要となるノウハウもあわせて提供いたします。
 コロナ禍を機に新たな販路開拓に取り組む中小企業を支援することにより、東京の魅力を伝える特産品の販売を促進し、都内産業の活性化を図ってまいります。
 最後に、業界や地域の感染症対策への支援についてですが、感染症による経済活動への影響が続く中、中小企業が売り上げ回復などを図っていくためには、業界団体や地域による主体的な取り組みを促すことが重要でございます。
 都は、業界団体の取り組みを支援する補助制度について、支援規模を大幅に拡充し、製品カタログやPR映像の制作、ECサイトの作成などを一層後押しするとともに、専属のコーディネーターによるハンズオン支援もあわせて提供いたします。
 また、区市町村の創意工夫による地域産業の活性化策について、現場ニーズを踏まえたさらなる取り組みを実施できますよう、支援をより強化してまいります。
 業界団体や地域が実施するさまざまな感染症対策を強力に後押しすることにより、一日も早く東京の経済が回復できるよう取り組んでまいります。
〔港湾局長古谷ひろみ君登壇〕

○港湾局長(古谷ひろみ君) 夢の島マリーナの出入り口についてでございますが、現在、夢の島マリーナでは、臨海部の主要幹線道路でございます国道三五七号線に面しました東南側のエリアに、車両及び歩行者用の出入り口を設置するとともに、隣接する夢の島公園から入場できますよう、マリーナのエリア中央部に歩行者用の出入り口を設けております。
 一方で、公共交通機関を使って訪れる利用者から、既存の出入り口が新木場駅から距離があるため、利便性の向上を求める声が寄せられております。
 お話の夢の島マリーナ西側エリアには、駅から明治通りを経由して短時間でアクセスできますことから、今後新たに出入り口を設置し、改善を図ってまいります。
 今後とも、都は、夢の島マリーナが多くの人に親しまれ、にぎわう施設となりますよう、積極的に取り組みを進めてまいります。
〔病院経営本部長堤雅史君登壇〕

○病院経営本部長(堤雅史君) 都立病院におけるオンライン診療についてでございますが、都立病院は主に急性期医療を担っており、病状に応じた検査や処置等が必要となるため、現状ではビデオ通話などによるオンライン診療は行っておりません。
 一方で、このたびの新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、国が、時限的、特例的に電話による診療を認めましたことから、お話にありましたとおり、本年三月より慢性疾患等の再診患者が希望する場合、医師の判断のもと、電話診療で薬を処方しております。
 都立病院でオンライン診療の活用を図りますには、感染防止や患者サービス向上等の観点に加えまして、各病院が提供する医療の特性を踏まえることが重要でございます。
 今後、オンライン診療に関する国の検証や、情報通信技術進展の動向等を注視するとともに、病院医師等の意見を十分に踏まえまして、都立病院にふさわしいオンライン診療のあり方を検討してまいります。
〔建設局長中島高志君登壇〕

○建設局長(中島高志君) 都立公園スポーツ施設の利便性向上についてでございますが、都立公園のスポーツ施設は、主にレクリエーションの場として多くの都民に利用されております。
 昨年度末の利用登録者数は約十八万人、年間の利用件数は四十七万件を超え、利用に当たりましては、パソコンやスマートフォンから予約申し込みができるシステムを導入するなど、サービスの向上に取り組んできております。
 さらに、この予約システムについて、利用登録手続のオンライン化やセキュリティーの向上などを進めるため、現在、最新のICT技術を取り入れた再構築に取り組んでおります。キャッシュレス対応やネット決済などにつきましても、あわせて検討していきます。
 今後とも、都立公園スポーツ施設を誰もが気軽に利用できるよう、さらなる利便性の向上に努めてまいります。

○議長(石川良一君) 二十六番斉藤れいなさん
〔二十六番斉藤れいな君登壇〕

○二十六番(斉藤れいな君) 無所属東京みらいを代表して、新型コロナウイルス感染症対策をさらに取り組むことに加え、特に社会的に弱い立場にある方々への支援は決して停滞させてはならないという思いから、一般質問を行います。
 まず、児童虐待の根本解決について伺います。
 本年立ち上げられた専門部会では、予防的支援の議論が行われていますが、どこまでさかのぼって支援できるかという視点が重要であり、産後ケアや切れ目のない子育て支援に加え、特定妊婦への支援や学校における性教育、経済的困窮を防ぐための就労支援など、複数の局にまたがる取り組みを推進する必要があります。
 福祉の観点だけでは、虐待のリスクのある当事者とのつながりに限界があり、支援が届かないことも想定し、関係各所と連携をとり、課題解決に取り組んでいくべきと考えますが、専門部会の検討状況について伺います。
 虐待の未然防止には、未受診妊婦や無戸籍者、児童養護施設退所者など、あらゆる属性の親や、これから親となる方々に対する幅広い支援が必要です。例えば虐待を受けた経験のある方、いわゆる虐待サバイバーからは、みずからが親になることへの不安を抱え、フラッシュバックを起こすということも伺っています。
 こうした方々を初め、子供の養育に不安を抱える当事者への支援として、学齢期からメンタルケアを受けられるよう取り組むことや、親となるに当たってのペアレンティングトレーニングが受けられるよう、親支援を行っていく必要があります。
 地元多摩市からは新宿児童相談センターまで距離があり、小さなお子さんを育てているご家族が通うには難しさがあるとも伺っており、現在、児童相談所で行っている親支援のプログラムを幅広く区市町村にも広げるべきと考えますが、都の見解を伺います。
 次に、就労支援について伺います。
 厚生労働省の委託を受けて民間団体が行ったアンケートによると、新型コロナの感染が流行していた都市部においては、お金や暮らしのことで困ったという人が七割弱にも上り、失業や借金などの困難を抱えている実情が明らかになりました。
 特に、若年女性やDV被害者、また児童養護施設退所者など、就労を望んでいるけれども保証人を立てることが難しく、望むような職場と出会うことのできない方々がいることは解決すべき課題といえます。
 企業等から保証人の提示を求められた場合、現在は、民間支援団体が善意で個人的に保証人になるなどしているということですが、その負担は大きく、なかなかなり手が見つからないのも現実です。
 本人の適性や能力に合った職場で継続的に働いていくために、行政が何らかの支援を行うべきであると考えますが、都の取り組みを伺います。
 続いて、児童生徒のメンタルケアについて伺います。
 国立成育医療研究センターのアンケート調査では、新型コロナの影響により、子供の七割が何らかのストレス反応を示していることが明らかになりました。学校再開後も登校を難しく感じる生徒や、精神的な不調を訴える生徒も少なくないと伺います。
 授業に追われ、あるいは感染拡大を防ぐために、おしゃべり禁止などの厳しい指導を行うケースもあると伺っており、そのような状況では、児童生徒のメンタルヘルスを保つことは難しくなります。
 身近なところで相談できる存在や場所が必要であることはいうまでもなく、本来は、学校がその役割を果たすことが望ましく、スクールカウンセラーによる全員面接や生徒へのメンタルケアを積極的に行うべきと考えますが、見解を伺います。
 児童生徒の学びを支える上で、居場所の確保も重要です。
 勉強に集中しにくい家庭環境である場合、学校や図書館の利用に制約が生じている現状は憂慮すべき問題です。東京都の実施している子供の学習・生活支援事業について、コロナ禍においても開催することができるよう、感染防止対策を施した上での居場所づくりの継続を支援すべきです。
 また、本事業の対象を生活保護や就学援助等の児童生徒とする自治体も多いですが、例えばネグレクトなど、経済面以外の困難を抱えた児童生徒にとっても、このような第三の居場所につながるよう支援すべきです。見解を伺います。
 続いて、災害対策について伺います。
 在宅人工呼吸器使用者やその家族にとって、災害時の避難は物理的にも精神的にもハードルが高く、特にコロナ禍に災害が発生した場合には、自宅もしくは地域の通いの場である放課後等デイサービスなどに、非常用電源装置を補助してほしいという声が上がっています。
 都では、医療保健政策区市町村包括補助事業などで、非常用電源整備を推進しているとのことですが、現状では取り組んでいない区市町村も多く、さらなる活用を促すべきです。
 また、医療的ケア児者へ災害時の個別支援計画を立てる際にも、きめ細かい地域の福祉支援拠点を避難先として想定していくことができるよう、個別給付や保健センターに加え、放課後等デイサービスなどへの整備も促すべきです。
 コロナ禍において、一層増しているニーズや重要性を踏まえ、より一層取り組むべきと考えますが、見解を伺います。
 なお、本補助事業では蓄電池を対象としておらず、都内ではマンション等に居住する場合、発電機の使用には騒音等の困難があるという指摘があると申し述べておきます。
 続いて、LGBT等性的マイノリティーの方々が、自分らしく誰からも差別されることなく暮らしていける社会を目指して質問します。
 東京都が、慶弔休暇や結婚祝い金などの職員向け福利厚生制度を適用しないのは不当な差別であるという職員の方からの訴えがあり、東京都の各種制度が同性カップルを想定していない部分があることが明らかになりました。
 東京都では、一昨年、東京都オリンピック憲章にうたわれる人権尊重の理念の実現を目指す条例を制定し、その第四条において、都、都民及び事業者は、性自認及び性的指向を理由とする不当な差別的取り扱いをしてはならないとしています。
 確かに、同性婚の認められていない日本においては、法律上の課題や、いかにしてパートナーであることを証明するかといった課題があることは理解します。しかし、法律上の婚姻関係ではない事実婚については適用されている制度が、同性カップルに適用されないという点については、本条例の趣旨に反するものであると考えます。
 そこで、今般の福利厚生制度を初めとして、東京都の各種制度を見直していくに当たっては、五輪人権条例の趣旨に沿って、不当な差別的取り扱いをせず、LGBT当事者を支援していくべきと考えますが、見解を伺います。
 最後に、文化支援について伺います。
 文化芸術活動は、命を守る分野の一つとして、フランスの経済学者ジャック・アタリ氏がその価値について言及をしています。この意味合いにおいて、間違いなく文化はエッセンシャルワークであり、人が生きる力の源泉ともなる、人類にとって必要不可欠な営みと考えます。
 しかし、現状のコロナ対策を受け、アーティストのみならず、ともに活動を支えるイベント事業者や施設管理者、また、運営や機材準備、警備等の関係スタッフなど、文化活動の継続にはなくてはならない全ての関係者の間には、大きな閉塞感が漂っています。
 感染リスクに鑑み、観客を入れた活動の再開をいまだに自粛している事業者も多く、都内ライブハウスでは十四カ所が年内に閉店することが決定し、今後さらにふえ、全体の八割が閉店に追い込まれるともいわれています。また、リハーサルスタジオや貸しスタジオなどの閉店も相次いでおり、実演の場が次々と失われているのが現状です。
 文化関係者は、今もみずからの足で立とうと努力をしておりますが、一日でも早く元どおりの形で活動を再開し、継続していけるよう、行政からの後押しも必要です。
 都では、アートにエールをステージ型として無観客ライブ配信などを支援していますが、無観客ライブ配信は収益化の難しいモデルであり、そもそも本来のリアルな体験の価値のかわりにはなりません。
 九月十九日から全国的にイベント観客数の制限が緩和をされています。アートにエールをステージ型においては、公演が再開をされるとともに、観客を入れた元どおりの形での開催に向けた歩みが進んでいることを知ってもらう契機とすべきです。例えば、公演そのもののみならず、感染防止対策を徹底している舞台裏などを取材してもらうように働きかけるなども一つの方法です。
 そこで、民間イベントでも徐々に観客をふやすことができるように、動画作品等、本プロジェクトの取り組みを積極的に発信してもらいたいと考えますが、都の見解を伺い、私の質問を終わります。(拍手)
〔教育長藤田裕司君登壇〕

○教育長(藤田裕司君) 斉藤れいな議員の一般質問にお答えいたします。
 子供の心のケアの充実についてでございますが、感染症対策として、人とのかかわり等に制約がある中で、多くの子供が通常とは異なる不安を抱えているということを踏まえ、心のケアを十分に行っていく必要がございます。
 そのため、都教育委員会は、学校の臨時休業明けに、教員が全ての子供のストレスの状況を把握し、必要な支援を行うとともに、スクールカウンセラーとの面接を、まずは心配な様子が見られる子供たちから優先して行いつつ、年度内に小学五年生、中学一年生、高校一年生の全員と行うよう求めたところでございます。
 その後も、学校が保護者や関係機関と連携して、適切に子供を支えることができるよう、相談機関の連絡先を子供や家庭に繰り返し案内をしております。
 今後とも、こうした取り組みを通して、子供の不安や悩みを解消に導く取り組みの充実を図ってまいります。
〔福祉保健局長吉村憲彦君登壇〕

○福祉保健局長(吉村憲彦君) 五点のご質問にお答えいたします。
 まず、児童虐待の未然防止についてでございますが、子供を虐待から守るためには、関係機関が連携しながら、援助や見守りが必要な家庭を早期に発見して、適切な支援につなげていくことが重要でございます。
 このため、本年七月から、児童福祉審議会の専門部会において、在宅子育て支援サービスや母子保健サービス等を活用した予防的支援、子供家庭支援センター等の体制強化、地域ネットワークの機能強化など、諸外国の例も参考に、新たな児童相談のあり方について検討を行っております。
 今後、この議論も踏まえながら、虐待の未然防止策の強化に取り組んでまいります。
 次に、保護者に対する支援についてでございますが、児童相談所は、児童虐待を行った保護者に対して、家庭機能の回復を図ることを目的に、児童福祉司や児童心理司等による家庭訪問や面接指導のほか、精神科医によるカウンセリングなどを実施しております。
 また、児童相談センターでは、保護者の養育力の向上等を図るため、家族合同でのグループ心理療法や、保護者のグループカウンセリング、ペアレントトレーニングなど、さまざまな援助を行っております。
 こうした支援を身近な区市町村で、より早期に始められるよう、今年度から子供家庭支援センターの心理専門支援員を児童相談所で短期派遣研修として受け入れるほか、児童心理司との定期的な連絡会や、子育てスキルを保護者へ指導する技法の研修を実施してまいります。
 次に、生活に困窮する方への就労支援についてでございますが、生活困窮者自立支援法に基づき区市が設置している自立相談支援機関では、ハローワークとも連携し、生活困窮者に対し、就労準備から就労自立まで個々の状況に応じたきめ細かな支援に取り組んでおります。
 また、都は、TOKYOチャレンジネットにおいて、住まいを失い、ネットカフェ等で寝泊まりしている方に対し、就労体験、技能資格取得支援、保証人を必要としない求人の紹介などを行っております。
 今後とも、区市やハローワーク等の関係機関と連携し、生活に困窮する方への就労支援に取り組んでまいります。
 次に、子供の居場所づくりの支援についてでございますが、さまざまな課題を抱える子供たちが、地域で安心して過ごせる居場所を確保することは重要でございます。
 現在、生活困窮者自立支援法に基づき、四十八の区市が子供の居場所の提供や学習生活支援等に取り組んでおり、町村部においては東京都が実施しております。
 また、都は、区市町村が民間団体等と連携し、支援員を配置して、学習支援や食事の提供、保護者に対する情報提供や相談支援などを一体的に行う居場所づくりを支援しております。
 今後とも、区市町村と連携し、感染症の拡大防止対策に配慮した上で、子供の居場所づくりを支援してまいります。
 最後に、在宅で人工呼吸器を使用する方への支援についてでございますが、難病患者についての自家発電装置等の整備は、国の制度の一環としての難病医療拠点・協力病院での整備に加え、都は、独自に対象となる医療機関を拡大し、補助事業を行っております。
 難病患者以外の方については、区市町村が自家発電装置等の貸与、給付を実施しており、その設置場所は、患者の個々の状況に応じ、個別支援計画において自宅や避難所等とすることが可能となっております。
 都は、こうした取り組みを行う区市町村を包括補助により支援するとともに、補助事業の説明会の機会などでその活用を促しており、今後とも、地区医師会や区市町村が参加する連絡会や研修会等において、本事業の活用を働きかけてまいります。
〔総務局長山手斉君登壇〕

○総務局長(山手斉君) 各種制度の見直しに当たってのLGBT当事者への支援についてでございますが、都におきましては、性自認及び性的指向を理由とする不当な差別的取り扱いの解消のため、昨年十二月に基本計画を策定し、各施策に取り組んでございます。
 都の各種制度におけるLGBT当事者の取り扱いについては、それぞれ現行制度の趣旨や目的、法令等との整合性などを考慮して実施することが必要であり、都庁各局が工夫を凝らし、着実に歩みを進めていくべきものと認識しております。
 引き続き、普及啓発を通じ、都民一人一人の理解を得ながら、どのような配慮や工夫が可能であるかについて、個別具体的に検討してまいります。
〔生活文化局長野間達也君登壇〕

○生活文化局長(野間達也君) アートにエールを!東京プロジェクトについてでございますが、公演における観客数につきましては、九月十九日以降の催し物の開催についての国の通知やガイドラインなどを踏まえまして、主催者が判断することとなってございまして、本プロジェクトにおいても、十分な感染症対策を前提に、観客数を変更することは可能でございます。
 本プロジェクトの上映作品の動画につきましては、多くの都民が劇場等に足を運ぶきっかけともなりますよう、専用サイトなどで配信することとしてございます。

○議長(石川良一君) 以上をもって質問は終わりました。

○議長(石川良一君) これより日程に入ります
 日程第一から第二十七まで、第百六十三号議案、令和二年度東京都一般会計補正予算(第十号)外議案二十三件、専決三件を一括議題といたします。
 本案に関し、提案理由の説明を求めます。
 副知事武市敬君。
〔副知事武市敬君登壇〕

○副知事(武市敬君) ただいま上程になりました二十七議案についてご説明申し上げます。
 初めに、第百六十三号議案及び第百八十六号議案の二議案は、予算案でございます。
 第百六十三号議案、令和二年度東京都一般会計補正予算(第十号)は、新型コロナウイルスの感染拡大を阻止する対策や、経済活動と都民生活を支えるセーフティーネットの強化充実を図るための施策等について、時期を逸することなく実施するとともに、財政調整基金の義務積み立てを行うため、三千四百十三億円を増額するものでございます。
 第百八十六号議案、令和二年度東京都一般会計補正予算(第十一号)は、新型コロナウイルスの感染症防止と経済社会活動との両立を図りつつ、都内観光産業の早期回復に向けた取り組みを感染防止に努めながら実施していくため、二十三億円を増額するものでございます。
 第百六十四号議案から第百七十五号議案まで及び第百八十五号議案の十三議案は、条例案でございます。
 まず、一部を改正する条例が十二件でございます。
 第百六十四号議案、東京都行政手続等における情報通信の技術の利用に関する条例の一部を改正する条例は、行政運営の簡素化及び効率化をより一層推進するとともに、都民の行政手続等に係るさらなる利便性の向上に資するため、デジタルファーストを旨とした、情報通信技術を活用した行政の推進に対する都の基本的な考え方を定めるものなどでございます。
 第百六十五号議案、特別区における東京都の事務処理の特例に関する条例の一部を改正する条例及び第百六十六号議案、市町村における東京都の事務処理の特例に関する条例の一部を改正する条例は、特別区及び市町村が処理する事務の範囲に係る規定を改めるものなどでございます。
 第百六十七号議案、東京都都税条例の一部を改正する条例は、中小事業者等が取得した生産性向上に資する一定の事業用家屋及び構築物について、固定資産税の特例割合を定めるものなどでございます。
 第百六十九号議案、東京都立学校設置条例の一部を改正する条例は、東京都立赤羽北桜高等学校及び東京都立東久留米特別支援学校の新設に伴い、規定を整備するものでございます。
 第百七十号議案、東京都都市整備局関係手数料条例の一部を改正する条例は、建築基準法等の一部改正に伴い、居住環境向上用途誘導地区内における建築物の建蔽率等に関する制限の適用除外の許可申請に係る手数料を新設するものなどでございます。
 第百七十一号議案、東京都児童相談所条例の一部を改正する条例は、東京都立川児童相談所の移転に伴い、規定を整備するものでございます。
 第百七十四号議案、警視庁の設置に関する条例の一部を改正する条例は、警視庁神田警察署の位置を改めるものなどでございます。
 第百七十五号議案、東京消防庁の設置等に関する条例の一部を改正する条例は、中央防波堤埋立地の住居表示の実施に伴い、消防署の管轄区域を変更するものでございます。
 第百八十五号議案、東京都新型コロナウイルス感染症対策条例の一部を改正する条例は、今後の新型コロナウイルス感染症の感染の再拡大を見据え、新型コロナウイルス感染症対策の実効性をより高めるため、都、都民及び事業者の具体的責務を規定するものでございます。
 このほか、法令改正に伴い規定を整備するものが二件ございます。
 次に、廃止する条例が一件ございます。
 第百七十三号議案、東京都立食品技術センター条例を廃止する条例は、地方独立行政法人東京都立産業技術研究センターへの統合に伴い、廃止するものでございます。
 第百七十六号議案から第百八十号議案までの五議案は、契約案でございます。
 第百七十六号議案、東京消防庁国分寺消防署庁舎(二)改築工事請負契約など、契約金額の総額は約六十億五千万円でございます。
 第百八十一号議案から第百八十四号議案までの四議案は、事件案でございます。
 第百八十一号議案は、土地信託の期間を五年間延長するもの、第百八十二号議案は、指定管理者を指定するもの、第百八十三号議案及び第百八十四号議案は、地方独立行政法人東京都立産業技術研究センターの定款の変更及び中期目標を定めるものでございます。
 次に、専決でございます。
 初めに、令和二年度東京都一般会計補正予算(第八号)は、都内の酒類の提供を行う飲食店及びカラオケ店の事業者等に対して、八月三日から八月三十一日まで営業時間の短縮を要請するために必要な経費を計上したものでございます。
 次に、令和二年度東京都一般会計補正予算(第九号)は、特別区内の酒類の提供を行う飲食店及びカラオケ店の事業者等に対して、九月一日から九月十五日まで営業時間短縮の要請を延長するために必要な経費を計上したものでございます。
 次に、東京都新型コロナウイルス感染症対策条例の一部を改正する条例は、新型コロナウイルス感染症の感染が拡大しており、施設等における新型コロナウイルス感染症に対する措置の強化を図る必要が生じたことから、条例の一部改正を行ったものでございます。
 いずれも施行までの間に議会を招集する時間的余裕がないと認め、専決処分を行ったものでございます。
 上程になりました二十七議案の説明は以上でございますが、このほかに人事案を送付いたしております。
 東京都教育委員会委員でございます。
 十月十九日に任期満了となります秋山千枝子氏につきましては、再任いたしたいと存じます。
 同意についてよろしくお願いいたします。
 以上で説明を終わります。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。
(議案の部参照)

○議長(石川良一君) 以上をもって提案理由の説明は終わりました。
 なお、本案中、地方公務員法第五条第二項の規定に該当する議案については、あらかじめ人事委員会の意見を徴しておきました。
 議事部長をして報告いたさせます。

○議事部長(広瀬健二君) 人事委員会の回答は、第百六十四号議案について、異議はないとの意見であります。

二人委任第七七号
令和二年九月十六日
東京都人事委員会委員長 青山  やすし
 東京都議会議長 石川 良一殿
「職員に関する条例」に対する人事委員会の意見聴取について(回答)
 令和二年九月十一日付二議事第一九一号をもって、地方公務員法第五条第二項の規定により照会があった議案に係る人事委員会の意見は、左記のとおりです。
       記
   提出議案
一 第百六十四号議案
東京都行政手続等における情報通信の技術の利用に関する条例の一部を改正する条例
   意見
異議ありません。

○十五番(原田あきら君) この際、議事進行の動議を提出いたします。
 ただいま議題となっております議案のうち、日程第一及び第二十三から第二十七までについては、二十人の委員をもって構成する令和二年度九月補正予算等審査特別委員会を設置し、これに付託することとし、会期を七日間延長されることを望みます。

○議長(石川良一君) ただいま原田あきら君より、日程第一及び第二十三から第二十七までについては、二十人の委員をもって構成する令和二年度九月補正予算等審査特別委員会を設置し、これに付託することとし、会期を七日間延長されたい旨の動議が提出されました。
 本動議は、起立により採決いたします。
 本動議に賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕

○議長(石川良一君) 起立少数と認めます。よって、本動議は否決されました。

○議長(石川良一君) 委員会の付託について起立により採決いたします。
 ただいま議題となっております日程第一から第二十七までは、お手元配布の議案付託事項表のとおり、それぞれ所管の常任委員会に付託いたしたいと思います。これに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕

○議長(石川良一君) 起立多数と認めます。よって、日程第一から第二十七までは、議案付託事項表のとおり、それぞれ所管の常任委員会に付託することに決定いたしました。
(別冊参照)

○議長(石川良一君) 日程第二十八、令和元年度東京都各会計歳入歳出決算の認定についてを議題といたします。
〔広瀬議事部長朗読〕
一、令和元年度東京都各会計歳入歳出決算の認定について

二財主議第三二六号
令和二年九月十八日
東京都知事 小池百合子
 東京都議会議長 石川 良一殿
令和元年度東京都各会計歳入歳出決算の認定について
 このことについて、地方自治法第二百三十三条第三項及び第五項の規定により、左記のとおり送付しますので、東京都議会の認定をよろしくお願いします。
       記
一 令和元年度東京都各会計歳入歳出決算書
二 令和元年度歳入歳出決算事項別明細書
三 令和元年度実質収支に関する調書
四 令和元年度財産に関する調書
五 令和元年度東京都各会計歳入歳出決算審査意見書
六 令和元年度主要施策の成果
七 令和元年度東京都決算参考書
八 令和元年度東京都決算参考書財務諸表
(決算書等省略)

○六十七番(村松一希君) 本件は、三十一人の委員をもって構成する令和元年度各会計決算特別委員会を設置し、これに付託されることを望みます。

○議長(石川良一君) ただいまの動議は、起立により採決いたします。
 ただいまの動議のとおり決定することに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕

○議長(石川良一君) 起立多数と認めます。よって、本件は、三十一人の委員をもって構成する令和元年度各会計決算特別委員会を設置し、これに付託することに決定いたしました。
 委員の選任について、起立により採決いたします。
 委員は、委員会条例第五条第一項の規定により、議長からお手元配布の名簿のとおり指名いたしたいと思います。これに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕

○議長(石川良一君) 起立多数と認めます。よって、委員は、お手元に配布の名簿のとおり選任することに決定いたしました。
 なお、本日の本会議終了後、役員互選のため、委員会を第十二委員会室に招集いたしますので、ご了承願います。
〔令和元年度各会計決算特別委員名簿は本号末尾(一七五ページ)に掲載〕

○議長(石川良一君) 日程第二十九、令和元年度東京都公営企業各会計決算の認定についてを議題といたします。
〔広瀬議事部長朗読〕
一、令和元年度東京都公営企業各会計決算の認定について

二財主議第三二七号
令和二年九月十八日
東京都知事 小池百合子
 東京都議会議長 石川 良一殿
令和元年度東京都公営企業各会計決算の認定について
 このことについて、地方公営企業法第三十条第四項及び第六項の規定により、左記のとおり送付しますので、東京都議会の認定をよろしくお願いします。
       記
一 令和元年度東京都病院会計決算書及び同決算審査意見書
二 令和元年度東京都中央卸売市場会計決算書及び同決算審査意見書
三 令和元年度東京都都市再開発事業会計決算書及び同決算審査意見書
四 令和元年度東京都臨海地域開発事業会計決算書及び同決算審査意見書
五 令和元年度東京都港湾事業会計決算書及び同決算審査意見書
六 令和元年度東京都交通事業会計決算書及び同決算審査意見書
七 令和元年度東京都高速電車事業会計決算書及び同決算審査意見書
八 令和元年度東京都電気事業会計決算書及び同決算審査意見書
九 令和元年度東京都水道事業会計決算書及び同決算審査意見書
十 令和元年度東京都工業用水道事業会計決算書及び同決算審査意見書
十一 令和元年度東京都下水道事業会計決算書及び同決算審査意見書
(決算書等省略)

○六十七番(村松一希君) 本件は、二十三人の委員をもって構成する令和元年度公営企業会計決算特別委員会を設置し、これに付託されることを望みます。

○議長(石川良一君) ただいまの動議は、起立により採決いたします。
 ただいまの動議のとおり決定することに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕

○議長(石川良一君) 起立多数と認めます。よって、本件は、二十三人の委員をもって構成する令和元年度公営企業会計決算特別委員会を設置し、これに付託することに決定いたしました。
 委員の選任について、起立により採決いたします。
 委員は、委員会条例第五条第一項の規定により、議長からお手元配布の名簿のとおり指名いたしたいと思います。これに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕

○議長(石川良一君) 起立多数と認めます。よって、委員は、お手元に配布の名簿のとおり選任することに決定いたしました。
 なお、本日の本会議終了後、役員互選のため、委員会を第四委員会室に招集いたしますので、ご了承願います。
〔令和元年度公営企業会計決算特別委員名簿は本号末尾(一七五ページ)に掲載〕

○議長(石川良一君) これより追加日程に入ります。
 追加日程第一、東京都教育委員会委員の任命の同意についてを議題といたします。
〔広瀬議事部長朗読〕
一、東京都教育委員会委員の任命の同意について一件

二財主議第三一七号
令和二年九月十八日
東京都知事 小池百合子
 東京都議会議長 石川 良一殿
東京都教育委員会委員の任命の同意について(依頼)
 このことについて、左記の者は令和二年十月十九日任期満了となるため、再び任命したいので、地方教育行政の組織及び運営に関する法律第四条第二項の規定により、東京都議会の同意についてよろしくお願いします。
       記
     秋山千枝子

      略歴
現住所 東京都三鷹市
秋山千枝子
昭和三十三年二月十八日生(六十二歳)
昭和五十九年三月 福岡大学医学部卒業
昭和五十九年六月 福岡大学医学部小児科学教室入局
昭和六十三年七月 財団法人多摩緑成会緑成会整育園小児科
平成九年九月   あきやま子どもクリニック院長
平成十二年八月  医療法人社団千実会理事長
平成十六年十月  三鷹市教育委員会委員
平成二十二年六月 三鷹市教育委員会委員長
平成二十二年七月 東京都児童福祉審議会委員
平成二十六年九月 厚生労働省社会保障審議会専門委員
平成二十八年六月 公益社団法人日本小児保健協会会長
平成二十八年九月 環境省エコチル調査企画評価委員会委員
平成二十九年四月 社会福祉法人朝陽学園評議員
平成二十九年六月 厚生労働省子ども家庭局保育課事業評価検討委員会委員
平成三十年四月  厚生労働省厚生科学審議会専門委員
令和元年六月   社会福祉法人子どもの虐待防止センターアドバイザー
令和二年一月   厚生労働省成育医療等協議会委員
令和二年五月   公益社団法人日本小児保健協会監事
現在       医療法人社団千実会理事長
公益社団法人日本小児保健協会監事
東京都児童福祉審議会委員
厚生労働省成育医療等協議会委員
厚生労働省社会保障審議会専門委員
厚生労働省厚生科学審議会専門委員
厚生労働省子ども家庭局保育課事業評価検討委員会委員
社会福祉法人朝陽学園評議員
社会福祉法人子どもの虐待防止センターアドバイザー

○議長(石川良一君) お諮りいたします。
 本件は、知事の任命に同意することにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(石川良一君) ご異議なしと認めます。よって、本件は、知事の任命に同意することに決定いたしました。

○議長(石川良一君) 追加日程第二、議員提出議案第十六号、東京都議会委員会条例の一部を改正する条例を議題といたします。
 案文は、お手元に配布いたしてあります。
(議案の部参照)

○六十七番(村松一希君) この際、議事進行の動議を提出いたします。
 ただいま議題となっております議員提出議案第十六号については、趣旨説明並びに委員会付託を省略し、原案のとおり決定されることを望みます。

○議長(石川良一君) お諮りいたします。
 ただいまの動議のとおり決定することにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(石川良一君) ご異議なしと認めます。よって、議員提出議案第十六号は、原案のとおり可決されました。

○議長(石川良一君) 陳情の付託について申し上げます。
 受理いたしました陳情七件は、お手元に配布の陳情付託事項表のとおり、それぞれ所管の常任委員会に付託いたします。
(別冊参照)

○議長(石川良一君) お諮りいたします。
 明十月一日から七日まで七日間、委員会審査のため休会いたしたいと思います。これにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(石川良一君) ご異議なしと認めます。よって、明十月一日から七日まで七日間、委員会審査のため休会することに決定いたしました。
 なお、次回の会議は、十月八日午後一時に開きます。
 以上をもって本日の日程は全部終了いたしました。
 これをもって散会いたします。
   午後七時四十五分散会

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