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Tokyo Metropolitan Assembly

令和二年東京都議会会議録第十六号

令和二年九月二十九日(火曜日)
 出席議員 百二十六名
一番古城まさお君
二番けいの信一君
三番成清梨沙子君
四番平  慶翔君
五番藤井あきら君
六番内山 真吾君
七番もり  愛君
八番森澤 恭子君
九番上田 令子君
十番山内れい子君
十一番やまだ加奈子君
十二番西野 正人君
十三番林あきひろ君
十四番藤井とものり君
十五番原田あきら君
十六番細田いさむ君
十七番うすい浩一君
十八番小林 健二君
十九番加藤 雅之君
二十番龍円あいり君
二十一番あかねがくぼかよ子君
二十二番保坂まさひろ君
二十三番関野たかなり君
二十四番米川大二郎君
二十五番菅原 直志君
二十六番斉藤れいな君
二十七番伊藤しょうこう君
二十八番田村 利光君
二十九番柴崎 幹男君
三十番舟坂ちかお君
三十一番清水 孝治君
三十二番宮瀬 英治君
三十三番米倉 春奈君
三十四番斉藤まりこ君
三十五番藤田りょうこ君
三十六番斉藤やすひろ君
三十七番栗林のり子君
三十八番伊藤こういち君
三十九番大松あきら君
四十番清水やすこ君
四十一番白戸 太朗君
四十二番本橋ひろたか君
四十三番馬場 信男君
四十四番佐野いくお君
四十五番細谷しょうこ君
四十六番栗下 善行君
四十七番中山ひろゆき君
四十八番奥澤 高広君
四十九番大場やすのぶ君
五十番小宮あんり君
五十一番神林  茂君
五十二番早坂 義弘君
五十三番高橋 信博君
五十四番西沢けいた君
五十五番河野ゆりえ君
五十六番原 のり子君
五十七番星見てい子君
五十八番とくとめ道信君
六十番上野 和彦君
六十一番のがみ純子君
六十二番まつば多美子君
六十三番たきぐち学君
六十四番田の上いくこ君
六十五番両角みのる君
六十六番西郷あゆ美君
六十七番村松 一希君
六十八番森口つかさ君
六十九番鳥居こうすけ君
七十番後藤 なみ君
七十一番つじの栄作君
七十二番岡本こうき君
七十三番石川 良一君
七十四番川松真一朗君
七十五番小松 大祐君
七十六番中屋 文孝君
七十七番鈴木あきまさ君
七十八番山口  拓君
七十九番曽根はじめ君
八十番清水ひで子君
八十一番とや英津子君
八十二番池川 友一君
八十三番中山 信行君
八十四番谷村 孝彦君
八十五番長橋 桂一君
八十六番小磯 善彦君
八十七番藤井  一君
八十八番桐山ひとみ君
八十九番増田 一郎君
九十番おじま紘平君
九十一番木下ふみこ君
九十二番福島りえこ君
九十三番ひぐちたかあき君
九十四番鈴木 邦和君
九十五番滝田やすひこ君
九十六番森村 隆行君
九十七番入江のぶこ君
九十八番菅野 弘一君
九十九番鈴木 章浩君
百番宇田川聡史君
百一番吉原  修君
百二番中村ひろし君
百三番里吉 ゆみ君
百四番尾崎あや子君
百五番あぜ上三和子君
百六番橘  正剛君
百七番高倉 良生君
百八番東村 邦浩君
百九番中嶋 義雄君
百十番山内  晃君
百十一番山田ひろし君
百十二番伊藤 ゆう君
百十三番木村 基成君
百十四番荒木ちはる君
百十五番小山くにひこ君
百十六番増子ひろき君
百十七番石毛しげる君
百十八番大津ひろ子君
百十九番尾崎 大介君
百二十番秋田 一郎君
百二十一番三宅 正彦君
百二十二番山崎 一輝君
百二十三番三宅しげき君
百二十四番高島なおき君
百二十五番白石たみお君
百二十六番大山とも子君
百二十七番和泉なおみ君

 欠席議員 一名
五十九番  遠藤  守君

 出席説明員
知事小池百合子君
副知事多羅尾光睦君
副知事梶原  洋君
副知事武市  敬君
副知事宮坂  学君
教育長藤田 裕司君
政策企画局長中嶋 正宏君
総務局長山手  斉君
財務局長潮田  勉君
主税局長砥出 欣典君
生活文化局長野間 達也君
オリンピック・パラリンピック準備局長中村 倫治君
都市整備局長上野 雄一君
環境局長栗岡 祥一君
福祉保健局長吉村 憲彦君
福祉保健局健康危機管理担当局長初宿 和夫君
産業労働局長村松 明典君
建設局長中島 高志君
港湾局長古谷ひろみ君
消防総監安藤 俊雄君
会計管理局長佐藤  敦君
交通局長内藤  淳君
水道局長浜 佳葉子君
下水道局長和賀井克夫君
戦略政策情報推進本部長寺崎 久明君
住宅政策本部長榎本 雅人君
病院経営本部長堤  雅史君
中央卸売市場長黒沼  靖君

九月二十九日議事日程第二号
第一 第百六十三号議案
令和二年度東京都一般会計補正予算(第十号)
第二 第百六十四号議案
東京都行政手続等における情報通信の技術の利用に関する条例の一部を改正する条例
第三 第百六十五号議案
特別区における東京都の事務処理の特例に関する条例の一部を改正する条例
第四 第百六十六号議案
市町村における東京都の事務処理の特例に関する条例の一部を改正する条例
第五 第百六十七号議案
東京都都税条例の一部を改正する条例
第六 第百六十八号議案
東京都特定個人情報の保護に関する条例の一部を改正する条例
第七 第百六十九号議案
東京都立学校設置条例の一部を改正する条例
第八 第百七十号議案
東京都都市整備局関係手数料条例の一部を改正する条例
第九 第百七十一号議案
東京都児童相談所条例の一部を改正する条例
第十 第百七十二号議案
東京都産業労働局関係手数料条例の一部を改正する条例
第十一 第百七十三号議案
東京都立食品技術センター条例を廃止する条例
第十二 第百七十四号議案
警視庁の設置に関する条例の一部を改正する条例
第十三 第百七十五号議案
東京消防庁の設置等に関する条例の一部を改正する条例
第十四 第百七十六号議案
東京消防庁国分寺消防署庁舎(二)改築工事請負契約
第十五 第百七十七号議案
環二築地虎ノ門トンネル(二)遠隔制御設備工事請負契約
第十六 第百七十八号議案
綾瀬川護岸耐震補強工事(その二百五十八)請負契約
第十七 第百七十九号議案
小名木川護岸耐震補強工事(その六)請負契約
第十八 第百八十号議案
中川護岸耐震補強工事(その二百五)請負契約
第十九 第百八十一号議案
土地の信託の変更について
第二十 第百八十二号議案
東京都江戸東京博物館外六施設の指定管理者の指定について
第二十一 第百八十三号議案
地方独立行政法人東京都立産業技術研究センター定款の変更について
第二十二 第百八十四号議案
地方独立行政法人東京都立産業技術研究センター中期目標について
第二十三 第百八十五号議案
東京都新型コロナウイルス感染症対策条例の一部を改正する条例
第二十四 地方自治法第百七十九条第一項の規定に基づき専決処分した令和二年度東京都一般会計補正予算(第八号)の報告及び承認について
第二十五 地方自治法第百七十九条第一項の規定に基づき専決処分した令和二年度東京都一般会計補正予算(第九号)の報告及び承認について
第二十六 地方自治法第百七十九条第一項の規定に基づき専決処分した東京都新型コロナウイルス感染症対策条例の一部を改正する条例の報告及び承認について
議事日程第二号追加の一
第一 第百八十六号議案
令和二年度東京都一般会計補正予算(第十一号)
第二 令和元年度東京都各会計歳入歳出決算の認定について
第三 令和元年度東京都公営企業各会計決算の認定について

   午後一時開議

○議長(石川良一君) これより本日の会議を開きます。

○議長(石川良一君) この際、あらかじめ会議時間の延長をいたしておきます。

○議長(石川良一君) 次に、議事部長をして諸般の報告をいたさせます。

○議事部長(広瀬健二君) 令和二年九月二十五日付で、知事より、本定例会に提出するため、議案一件の送付がありました。
 また、地方自治法第二百四十一条第五項の規定により、令和元年度東京都区市町村振興基金及び東京都用品調達基金の運用状況に関する調書等の提出がそれぞれありました。
 次に、監査委員より、住民監査請求について、地方自治法第二百四十二条第三項の規定により通知がありました。
(別冊参照)

○議長(石川良一君) 次に、日程の追加について申し上げます。
 知事より、第百八十六号議案、令和二年度東京都一般会計補正予算(第十一号)外決算二件が提出されました。
 これらを本日の日程に追加いたします。

○議長(石川良一君) これより質問に入ります。
 百十六番増子ひろき君
〔百十六番増子ひろき君登壇〕

○百十六番(増子ひろき君) 令和二年第三回定例会に当たり、都民ファーストの会東京都議団を代表し、小池知事及び教育長、関係局長に質問いたします。
 質問に先立ち、新型コロナウイルス感染症によりお亡くなりになられた方々に対しまして、心よりご冥福をお祈り申し上げます。また、今なお療養中の方々におかれましては、一日も早いご回復を祈念申し上げます。
 新型コロナウイルス感染症との長い闘いにおいて、私たちは、感染拡大の防止と社会経済活動の両立という極めて難しい課題に対し、都政一丸となって取り組んでいく必要があります。人口減少、少子高齢化における社会保障の持続可能性への懸念、世界経済における日本の地位低下、災害の激甚化や気候変動など、感染拡大の前から多くの課題を抱えていました。
 これらの課題に加えて、感染拡大に対峙する中、デジタル化のおくれや不十分な地方分権など、旧来の社会システムが抱えてきた数多くの構造的な問題点を都民、国民が認識するものとなりました。
 新型コロナに打ちかつとともに、新型コロナが明らかにした課題に正面から向き合い、ポストコロナの東京のあるべき姿を描き出し、東京を次なる成長のステージに押し上げていくことが私たちに課せられた歴史的な使命です。
 さきの東京都知事選挙において、小池都知事は三百六十六万票を得票して再選されました。これは小池知事、そして私たちが車の両輪として都議会から推し進めてきた東京大改革、都民ファーストの都政に対する都民の皆様の評価と今後の期待の大きさを示すものです。
 一方、都議会改革においても多くの取り組みが進展し、メディアによる議会活力度ランキングが二〇一五年には四十七都道府県で四十五位であったところ、八位に上昇。全国市民オンブズマン連絡会議による政務活動費情報公開度ランキングでは、二〇一七年の三十四位から五位まで急上昇しています。
 また、私たちが進めてまいりました待機児童解消や不妊治療等の少子化対策、デジタル化の推進などがようやく国としても取り組みが進みつつあります。引き続き、東京から日本全体をリードする都政を推進していかなければなりません。
 小池知事には、時計の針を古い都政に戻すことなく、新型コロナを乗り越え、都民ファーストの視点で東京大改革二・〇を強力に推進することが求められていますが、二期目を迎えた小池知事の都政にかける意気込みを伺います。
 小池知事就任以来の四年間で事業見直しによる三千五百億円の新規財源の確保、更新費用が二千億円を超えるとされた工業用水道事業の廃止など、賢い支出、ワイズスペンディングが実行されてきました。
 有事において大胆な財政出動は当然必要です。そのためにも、本来であれば平時から有事に備えた堅実な財政運営が必要とされますが、本年の骨太の方針の中で、プライマリーバランスについて言及しないなど、国の財政運営に向き合う姿勢に大きな疑問があるといわざるを得ません。
 都においては、大幅な減収も想定される中で、山積する課題に対応しながらも、今まで以上に都財政の持続可能性を意識した予算編成を行っていくべきです。
 来年度予算編成が本格化する中、今後の財政運営に当たっては、無駄の削減を徹底する一方で、必要な事業には予算を機動的に措置する賢い支出をこれまで以上に徹底すべきと考えますが、知事の見解を伺います。
 政策連携団体など、外郭団体の中には都が出捐している資金が積み上がっているものもあります。都庁での取り組みに加えて、都財政の状況を踏まえ、これらの出捐金のうち、返還できるものは返還を求めていくべきと指摘いたしておきます。
 首都東京の感染者数は全国最多であり、都民の命、健康や経済を守り抜くために必要な費用は巨額に上ります。しかし、新型コロナ対策を目的とした国の臨時交付金の東京都への交付総額は五百七十二億円とされ、総額のわずか四・六%にとどまっています。
 また、これまでも国の地方法人課税の見直し、いわゆる偏在是正措置によって都税収奪が行われてきました。令和二年度における都財政への影響額は、単年で八千三百八十六億円と試算されており、一世帯当たりで毎年約十二万円もの金額が国に収奪されることになります。
 東京は日本経済全体のエンジンであり、安易な一極集中という言葉で東京の競争力をそぎ、単なるばらまきを進めている国の都税収奪政策は、地方創生にも日本全体の国際競争力にもつながらず、抜本的に見直し、撤回されるべきものです。
 加えて、今回、コロナ禍と対峙する上で、現場を預かる東京都や区市町村などの地方自治体の裁量拡大とともに、財源移譲や交付金の配分、補助率の引き上げ等によって必要十分な地方財源が確保されることが重要であると明らかになりました。
 現下の厳しい状況を克服し、東京が新型コロナに打ちかつことが日本全体にとっても必要不可欠であり、その実現のため、地方の権限に見合った財源の拡充を国に求めていくべきと考えますが、知事の見解を伺います。
 新型コロナ政策に関し、これまで私たちは三十八回に及ぶ知事への緊急要望を行ってきました。本定例会で提案されている三千四百三十六億円の補正予算案を含め、これまで小池知事は一兆六千億円を超える対策を講じ、その中で私たちの要望の多くが実現に至っており、小池知事の迅速な対応を高く評価するものです。
 現在の感染状況に加え、秋冬のさまざまな事態を想定し、先を見据えた対応を進める必要がありますが、今回の補正予算案の編成に関する知事の見解を伺います。
 本定例会において東京都新型コロナウイルス感染症対策条例改正案が提案されました。都はこれまで、都民の命と健康を守るため、いち早く都民に外出自粛を呼びかけ、国に対しては緊急事態宣言を求めるなど、強い危機意識を持って感染拡大の初期から迅速な行動をとってきました。同時に、事業者には協力金の創設を表明するなど、最大限の支援を講じてきました。
 未知のウイルスに対し、都民とともに協力して取り組んできたことで、感染の第一波、第二波を抑えてこられました。
 しかし、この間に一律の休業要請、時短要請によって、都民、事業者が払った犠牲は余りにも大きなものがあります。これまでに得られた知見や蓄積をもとにして、感染拡大防止と経済を適切に両立できるよう、医療崩壊を起こさせないということを基軸に、めり張りのある対策にブラッシュアップしていくべきです。
 九九%の都民が感染拡大防止に多大な犠牲を払いながら協力をくださっている一方で、一部には極端な迷惑行為の事例も報告されています。
 愛知県の蒲郡市では、陽性判定を受けていた男性が、俺はコロナだといって飲食店を訪れ営業活動を妨害したほか、従業員に感染させた疑いを持たれています。
 蒲郡市の鈴木寿明市長は、自宅待機の要請が守られなかったことを受け、市民に感染の危機があったことは遺憾と述べ、極端な迷惑行為に対する危機感をあらわにしました。警察も傷害罪や威力業務妨害罪の適用を検討したものの、男性が死亡したことで、立件を見合わせたと報じられています。
 極端な迷惑行為に対しては、警察権の行使を待たずに自制を求める条例が必要であり、こうしたごく一部の極端な迷惑行為によって、多くの都民、事業者が多大な負担を強いられることはあってはならないと考えます。
 第二波の検証を踏まえて、こうした極端な迷惑行為に対し、都はどのように対処してきたのか。また、今般、新型コロナウイルス感染症対策条例の改正案が提案されましたが、第三波への備えとして、このような行為に対してどのような対策が必要と考えているのか、知事の見解を伺います。
 今回、条例改正により、都や都民、事業者の責務や努力義務が定められたことは評価をいたしますが、努力義務の実効性については成果を上げられるよう取り組みを求めます。
 一方、本来であれば感染拡大の芽を摘むための実効性ある取り組みを都道府県ができるように、感染症法や特措法の改正を国が行うべきです。それがなされないのであれば、例えば極端な迷惑行為によって感染拡大を起こすケースに対しては、条例により罰則を科すことも、取り組みの実効性を担保する上で検討していかなければならないのではないでしょうか。
 私たちが実施した都民アンケート調査では、陽性者が要請に従うよう罰則を科すべきだとする人が五四・六%と過半を超えており、一方、現状どおりの努力義務でよいとする人は三三・四%と、より踏み込んだ対応を求める意見が上回っていることから、私たちは引き続きあるべき対策の姿を検討してまいります。
 これまでの第一波、第二波を踏まえ、より一層精緻な対策を効果的に講じていくために、抜本的な体制強化も必要となります。今後の新型コロナウイルス対策の強化、さらには将来の新たな未知の感染症から首都東京を守る上で、疫学分析等に基づいた科学的な政策立案を実行するための司令塔機能の確立は欠かせません。
 私たちは、海外の事例も参考にした東京版CDCの創設を強く求めてきましたが、先日、小池知事から正式に名称をiCDCとするなど、詳細が公表されました。
 これから秋冬のインフルエンザ流行期を控える中、感染を抑制しながら必要な社会経済活動を維持していくためには、感染状況の正確な調査と疫学分析に基づいた評価、適切な情報開示を進め、政策の方向性を示すことが重要であり、東京版CDCの本格運用に向け、早急に取り組むべきと考えますが、知事の見解を伺います。
 感染症に関する都のデータ公開は、対策を研究、分析する国やさまざまな関係機関においてももとになるものです。加えて、都民の共感を得ながら適切な行動変容を促すリスクコミュニケーションの観点でも重要です。
 これまで随時改善はされてきましたが、例えば陽性者の個票における発症日、確定日、接触歴、居住区市町村、他県移動歴などのデータに関しては、都はいまだ十分な公表をしておらず、感染症対策の戦略を立案する上で根本的なデータが入手できないと感染症の専門家からも指摘されています。条例改正案に情報の提供等の都の責務を定めたことからも、早急な対応を求めます。
 今後、東京都新型コロナウイルス感染症対策条例の改正に当たり、公開すべきデータを改めて精査し、CDC設立も視野に入れながら、リスクコミュニケーションの体制を再構築していくことが重要と考えますが、知事の見解を伺います。
 コロナ禍において極めて憂慮すべきは、みずから命を絶ってしまう自殺、自死の問題です。コロナ禍にあって、倒産や失業などを要因とする自殺対策に東京都として全力で取り組むべきと考えます。新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う社会経済状況の変化により、今後、自殺者が増加することが懸念されますが、知事の見解を伺います。
 感染拡大防止と経済活動を両立していく上で、各事業者の皆様にガイドラインを遵守した事業運営をしていただくとともに、都民の皆様にも対策が適切に行われている店舗等を利用していただくことが重要です。
 都は、感染防止徹底宣言ステッカーの普及を進め、その効果が認められる一方で、ステッカー掲示店における不十分な対策がもとでクラスターが発生する事例もあるなど、ステッカー制度の実効性の担保は大きな課題となっています。
 都民の信頼を得られる仕組みを速やかに構築すべきであり、ステッカーの掲示に際して、適切にガイドラインが守られているか、都が直接店舗を確認することに加えて、各業界団体と連携した取り組みを強化すべきです。
 今後、各業界団体が主体的にガイドラインの遵守点検を行うことを推進するため、点検を実施した店舗を都民が認識できるように、ステッカーの上にシールを張るなどの取り組みや、店舗や利用客に対する普及啓発のための動画やポスターを制作することなど、取り組みを支援するべきだと考えますが、都の見解を伺います。
 効果的な感染症対策を講じていく上で、重症患者を出さない、命の危険にさらされる都民を出さないことを重視することが極めて重要です。そのような観点から、重症化しやすい方々を守る取り組みとして、高齢者施設や障害者支援施設などでのPCR検査を実施できるようにすべきであると強く求めてきました。
 今回、こうした施設での検査実施を支援するための予算が計上されたことを高く評価します。外部からの感染の持ち込みを恐れていた施設や利用者の皆様からも歓迎の声が寄せられています。
 検査をどのように、どのタイミングで実施すべきかといった現場で適切な運用がなされるようガイドラインなどを示すべきです。また、陽性者が発生した場合に複数の職員が隔離や待機などが余儀なくされる事態も想定され、施設運営や入所者のケアを継続できるよう対応が必要です。
 今後、高齢者施設や障害者支援施設などで予防的なPCR検査が実施されるに当たり、施設に丁寧に説明をするとともに、入所者や施設職員が陽性となった場合に備え、事業者間、施設間で相互に人的な連携が行える体制が必要であると想定され、都として支援していくべきと考えますが、見解を伺います。
 秋冬の季節性インフルエンザの流行にも備えなければなりません。発熱やせきなどの呼吸器症状や倦怠感など、症状だけでは新型コロナの感染症状との判断がつきにくいケースの増加も想定され、診療所や病院の負担や混乱を回避するための施策が必要になります。
 そこで、重症化するリスクの高い高齢者や基礎疾患のある方に対して、季節性インフルエンザの予防接種が確実に受けられるよう、区市町村への補助を実施するとともに、必要なワクチンを確保することで支援すべきと考えますが、見解を伺います。
 地域におけるさまざまな交流活動、見守りなどの中止、縮小が余儀なくされています。あわせて、新型コロナの二次被害として、高齢者のフレイル、認知症などの進展も懸念され、今後、深刻な影響が生じる懸念があります。
 感染状況を注視しながら、高齢者が安心して運動や交流ができる環境づくりや、デジタルを活用した地域活動の後押しなど、支援策の実施を求めておきます。
 陽性者の中には、自宅に要介護者や小さい子供を一人にしておくことができないという理由から、やむを得ず自宅療養を選択する方が多数いらっしゃいます。一方で、家庭内感染が多数発生している状況も踏まえ、安心して宿泊施設での療養を選択できる環境を整えるよう私たちは求めてきました。
 今回の補正予算において、国の施策による子供の一時受け入れ施設に加えて、都独自に、家族が感染した場合の要介護者の受け入れ体制を整備する区市町村への支援が盛り込まれたことは極めて重要です。
 受け入れ施設の整備、確保に加え、自宅からの移動の支援や受け入れ施設での介護士の配備など、区市町村が実態に即した支援を実施できるよう、柔軟な対応が必要と考えますが、見解を伺います。
 経済的影響を受けやすいひとり親世帯への支援として、私たちの要望を受けて、都が六月の補正予算で、児童扶養手当を受けているひとり親家庭に対する食料等の提供事業をいち早く実現したことを評価いたします。
 一方、その後始まった国のひとり親世帯臨時特別給付金においては、本来は児童扶養手当の支給対象になるが、遺族年金や障害年金などを受けていることにより、児童扶養手当が全く支給されていないひとり親世帯や、新型コロナウイルス感染症の影響を受けて家計が急変し、収入が大きく減少した家庭も対象としています。
 児童扶養手当が支給されている家庭と同様に、経済的な負担が大きいこうしたひとり親家庭に対して、都としても支援を行うべきと考えますが、見解を伺います。
 感染者データの収集と集計において、医療機関、保健所、東京都の間でファクスでやりとりされ、それを国のシステムに入力していく形であったため、感染者数が急拡大する中で、業務逼迫や集計ミスなど課題が浮き彫りになりました。
 こうした状況を受け、厚生労働省は、五月末に新システムのHER-SYSを導入しましたが、有効に機能していない状況にあると認識しています。保健所だけではなく、各医療機関が感染者情報を入力する必要があるので、入力業務の負担に課題があるといわざるを得ません。
 そのため、私たちは、既存システムからのデータ移行や、二百七十以上に及ぶ入力項目の簡素化など、医療機関や保健所から要望を吸い上げた上で、改善を国に強く働きかけるよう求めてまいりました。
 システム上のさまざまな課題があり、医療機関において現在のところ導入が進んでいないと認識していますが、多忙をきわめる医療機関や保健所の負担が増大しないよう、国の新システム、HER-SYSの効率的な運用を図るべきと考えますが、見解を伺います。
 次に、経済対策とウイズコロナにおける新たな日常の構築について伺います。
 新型コロナの影響は、経済、雇用に幅広く及んでいます。飲食や観光、エンターテインメントなど、経営環境が特に厳しい業種や、増加が指摘されている失業、求職者や学生等への集中的支援など、さらなる取り組みの強化が必要です。
 あわせて、単にコロナ前の経済に戻すのではなく、デジタル化の推進や脱炭素経済への転換、新産業の育成や就労支援を初めとする人的資本への投資の強化など、コロナ後のあるべき東京の姿を見据え、経済の変革を促していく必要があります。
 各種統計からも明らかなように、都内の雇用情勢は急速に悪化しています。東京の経済をいち早く回復させ、再び活力を取り戻すために、離職を余儀なくされた方の再就職を都が迅速に支援していくことが重要です。
 都は、私たちの要望を受け、雇用安定化就業支援事業を立ち上げたほか、就職氷河期世代や内定を取り消された新卒者等の職員採用についても開始しました。
 これまでの積極的な取り組みは評価するものではありますが、経済の停滞に伴い、雇用状況の深刻さはさらに増してきており、都としてさらに踏み込んだ対策を打ち出すことが必要と考えますが、知事の見解を伺います。
 今般、感染の第二波が落ちつきを見せつつある中で、東京も含めたゴー・ツー・キャンペーンの実施が決まりましたが、感染状況について決して油断をしてはなりません。受け入れ側と旅行者との双方に感染防止の徹底を図り、また、都内やその周辺を中心とするマイクロツーリズムの発想で、感染状況への影響も丁寧にモニタリングしながら進めていくべきです。
 私たちが求めてきたこうしたコロナ禍における観光振興として、都民が都内の観光地を観光する都独自の支援を、補正予算案として追加提案したことを評価しています。
 国の施策では、比較的高額な宿泊施設に利用が集中している状況にあることから、本事業の実施に当たっては、感染防止対策の徹底を図った上で、旅行業者の旅行商品のみならず、宿泊事業者への直接予約も対象にするなど、事業の効果を広く事業者に行き渡らせるような都独自の観光支援策を実施すべきと考えますが、見解を伺います。
 また、医療体制が脆弱な島しょ部においては、感染防止対策の徹底とともに、基幹産業である観光産業の早期回復に向けて、中小の観光関連事業者の支援に結びつくよう、しまぽ通貨の開始や閑散期の誘客促進策の検討など、他の施策ともあわせて実施すべきと考えますが、見解を伺います。
 コロナ禍は市場関係者にも大きな影響を与えています。私たちは、生鮮食料品等の安定供給の中核である中央卸売市場において、市場業者の経営を支えるべく、使用料などの支払い猶予、金融支援、家賃支援給付金の円滑な給付、経営改善支援など、市場業者に寄り添う丁寧な支援を実現してきました。
 また、以前から、食卓における魚食量の減少、市場経由率の低下は深刻であり、ニーズの変化を捉え、新たな時代と向き合って進化していくことは、ポストコロナの観点からも、中央卸売市場にとって大きな課題です。
 都においては、中央卸売市場の将来を見据えた経営計画の策定が進められているところですが、この社会変革も捉えた実効性のある内容にするとともに、さらにその先を見据えた市場経営のビジョンを示すべきと考えますが、知事の見解を伺います。
 都内企業におけるテレワーク導入率が六割を超えるなど、感染症への対応を契機に、新たな働き方が急速に拡大しました。私たちの求めに応じて、これまで都として、テレワーク導入支援やサテライトオフィスの設置促進など、先んじて取り組んできたことが下支えし、実を結んだものです。
 しかし、感染状況が落ちつくと、もとの出社勤務に戻す企業も多数出てきています。非常時の一時的なテレワークではなく、ポストコロナ時代の新しい働き方として、機を逸せず社会に根づかせなければなりません。
 先日、都は、テレワークの促進と定着に向けたテレワーク東京ルールを策定し、公労使による「新しい東京」実現会議において、その普及促進を図るため、共同宣言として取りまとめましたが、今後、この東京ルールをてこに、どのように実効性ある取り組みを展開し、働き方の変革を後押ししていくのか、知事の見解を伺います。
 JR東日本など鉄道事業者が時間帯別に運賃を変える、いわゆる時間差料金制の検討を開始しました。鉄道の時間差料金制は、ニューヨーク、ロンドンなど海外の主要都市で導入され、ピーク時の混雑を緩和する効果が認められています。毎日五百万人の通勤客が満員電車に苦しむ東京にとっても、満員電車解消のための施策として、その実現性を検討すべきものであります。
 私たちはかねてから、時間差料金制の効果や技術的課題について検討するよう求め、これに対し都は、先端技術の活用も視野に入れた混雑緩和の対策の検討を始めています。
 今後、鉄道事業者とも、より積極的に意見交換を行い、時間差料金制の導入に向けてさらなる検討を深めるなど、鉄道の混雑緩和に向けた取り組みを一層進めるべきだと考えますが、都の見解を伺います。
 一方、都営地下鉄の利用者数も、前年同期比で現在も三〇%以上落ち込んだ状況が続いています。第一・四半期の収入は、都営地下鉄が前年同期比約百七十億円の減収となり、経営はこれまでにない困難に直面しています。
 都営交通は、都民の日常を支える足として不可欠の交通インフラであり、経営状況の悪化は最終的に都民の負担になりかねません。都営交通も民間企業と同様あるいはそれ以上の経営努力を払う必要があります。
 そこで、利用者数の低迷が予想される環境下において、いかにして都営交通の経営を維持していくのか。例えば時間差料金制の導入など、ポストコロナに即した新たな収支構造を検討すべきだと考えますが、見解を伺います。
 都は昨年、ソーシャルファーム条例を制定しました。私たちは、知事への要望書などを通じて、実効性を伴うソーシャルファームの仕組みが構築されるよう、詳細な提言を重ねてまいりました。六月には、認証基準や支援策についての概要が示され、いよいよ十月上旬からソーシャルファームの募集が開始されることとなりました。
 現在、雇用情勢が悪化し、とりわけ就労に困難を抱える方を取り巻く状況は深刻さを増していることから、本取り組みへの期待が一層高まっています。
 一方、事業所で働く従業員の二〇%以上、就労に困難を抱える方を雇用するという認証基準を満たすことの難易度は、経済環境の悪化により上がっています。
 そのような中で、ソーシャルファームの設立を検討する方々の事業意欲を喚起する施策、丁寧な説明会の実施、充実した支援拠点の早急な設置などが必要です。
 厳しい経済状況にあっても、ソーシャルファームの事業所創設に向けた意欲ある事業者を都としてしっかりと支援するべきと考えますが、知事の見解を伺います。
 平成二十九年の都内の共働き世帯は六一・五%と増加傾向にありますが、障害児の母親の就労率は五%にとどまっており、障害児家庭はより厳しい経済状況に置かれています。障害児家庭では、医療費や福祉サービスの多額の出費が続くことから、保護者がフルタイムで共働きを続けられることは非常に重要ですが、学齢期の障害児の親への就労支援は十分とはいえません。
 今後は、障害児の保護者も就労を続けられるように、放課後等デイサービスが就労支援できるよう、都独自の支援を講じたり、特別支援学校スクールバスのルートに学童クラブを含めて、学童クラブの障害児受け入れ支援をさらに強化するなど対策を講じるべきと考えますが、知事の見解を伺います。
 また、障害のある方がICT機器を使うことで、従来には難しかった社会参画ができるようになったという事例は、近年枚挙にいとまがありません。障害のある児童、そして保護者の皆様にとって、一人一台環境に対する期待は大きなものとなっています。
 今年度、特別支援学校の小学部、中学部にもタブレット等の端末の一人一台環境を整備するに当たり、都教育委員会は、特別支援学校の児童生徒の個に応じたICT機器の有効な活用方法を研究し、その普及に努めるべきと考えますが、見解を伺います。
 私たちは、オリンピック憲章にうたわれる人権尊重条例の提案と実現、都立病院における面会や医療的な判断に同性パートナー等がかかわれることや、同性パートナーを都営住宅の入居対象とすることを求める提案などを行ってきました。
 先日、都の職員が、同性カップルにも異性カップルと同様の福利厚生を求め、東京都人事委員会に措置要求し、却下の判定が出たと報道されました。LGBT等の方々、外国人、障害者、育児、介護中の方など、人も暮らし方も多様化していますが、誰もが輝き、活躍できる東京を実現していく上で、足元の都庁から、多様な個性と能力を有する都職員一人一人が力を発揮できる環境を整えるべきです。
 そこで、LGBT等の方々を初めとして、全ての職員が安心して働くことができるよう、都職員の福利厚生制度を一層整えていくべきですが、知事の見解を伺います。
 本年四月一日現在の都内の待機児童数は二千三百四十三人と確定値が公表されました。
 私たちが最大会派となる前の三年前の二〇一七年四月の数字、八千五百八十六人と比較すると、七〇%以上の歴史的な減少となっています。保育サービスの利用数が年々大きく上昇している中で、この大幅な減少は、都民ファーストの都政の推進を示す非常に大きな成果です。
 いまだ二千人以上の待機児童がいること、一歳児が全体の約六割を占めていること、区市町村ごとの状況の差が顕著になってきたこと、認可のみならず認証保育所や幼稚園など多様な受け皿の全体のあり方も視野に入れる必要があることなど、これまでよりめり張りをつけた丁寧な対応が必要です。
 今後、これまでの取り組みの成果、課題を踏まえながら、待機児童解消後を見据えた施策について検討すべきと考えますが、見解を伺います。
 都として合計特殊出生率二・〇七を長期戦略に掲げた中で、今後、大胆な子育て支援の実施を強く求めておきます。
 あわせて、とうきょうママパパ応援事業のさらなる上乗せや、未実施の自治体への展開も取り組みを求めておきます。
 また、子育て世代、若年層の経済面での不安を軽減することも極めて重要です。コロナ禍を理由にした解雇、失業の増加や、非正規雇用やサービス業に従事している例が多い女性に対するしわ寄せ、テレワークによる家庭の通信費負担の増加などが指摘されており、産業構造の変化に対応できる就労支援の強化など、経済状況を見据えた雇用就業対策の強化を求めます。
 児童虐待件数は増加の一途をたどり、昨年度の対応件数は児童相談所、区市町村ともに初めて二万件を超える見込みであり、痛ましい事件も絶えません。
 近年の重大虐待事件においては、いずれかの地域関係機関が関与していたにもかかわらず、死亡事例が発生していることや、ケース移管や転居事案など支援機関、自治体の変更に伴い、適切な支援がなされなかった事例が存在すること、虐待死亡事例の多くがゼロ歳児であること、妊婦健診や乳幼児健診未受診が一定数存在していることなどが見受けられ、予防的支援や地域支援ネットワークのさらなる強化が求められています。
 児童相談所と子供家庭支援センターが持っている情報の一元化など、多職種の連携強化が必要です。
 また、通告の振り分け機能を持つ通告受理機関の整備や、事例の調査、保護等の措置を行う機能と、措置後の支援マネジメントを行う機能が効果的に機能を発揮する体制の整備などが必要です。
 加えて、子供の安全を守るとともに、親の気持ちに寄り添って意見を聞くことも重要であり、子供の保護と親の支援を同一の担当者が担う困難さについても構造的な課題の解消が求められます。
 児童相談所と子供家庭支援センターという虐待通告に対応する二つの組織が効果的に機能を発揮し、子供の安全確保から家庭への寄り添い型支援まで円滑に実施できる仕組みを構築すべきと考えますが、見解を伺います。
 都は、本年三月に策定した東京都社会的養育推進計画で、里親委託率の目標を、現状一四・三%のところ、令和十一年度に三七・四%にすると定めました。都は、里親の育成や子供たちとのマッチングを行う民間フォスタリング機関の手をかり、なり手の確保を強力に推進するとしています。
 一方、現在の里親さんたちからは、突然、里親委託が解除されるのではないかという不安があるため、児童相談所の対応等に申し立てを行うことができないなどの声が上がっており、子供たちの権利を守る観点からも、その養育を担う里親の声を聞き、制度や対応の改善に生かしていくことが求められます。
 そのため、私たちは、児童相談所への常勤弁護士の配置、子供の意見表明を尊重し児童相談所での検証を可能とすること、里親の不服などの申し出に丁寧に対応できる制度の創設など、新たな仕組みの構築を求めてきました。
 子供の権利を守る観点から、子供や里親などの意見を聴取し、児童相談所と意見調整を行うような第三者機関を設置することや、児童福祉審議会を活用した新たな仕組みの導入など、制度の改善を行うべきと考えますが、改めて知事に見解を伺います。
 感染症と地震、風水害災害との複合災害に対する備えは喫緊の課題です。
 私たちはこれまでも、非常用電源の強化、調節池の整備強化、河川カメラの設置、鉄道の計画運休ルールの整理、スフィア基準の発想に基づいて段ボールベッドを初めとする避難所の環境整備、避難所の密対策など、さまざまな災害対策を提案し、都もそれを受けて取り組みを強化してきました。
 先日、台風十号が九州に上陸した際には、避難所での密を避けるため、避難所の定員を限定し、安全な在宅での避難や、ホテルや知人宅への避難が推奨されました。一部では、避難所から受け入れを断られた人もいたとのことであり、定員情報の正確な発信等も課題となります。
 先日の台風十号の他自治体における経験、教訓をもとに、都民に対し、行政の設置する避難所以外を活用した分散避難への発想の転換を一層促すとともに、区市町村が把握した避難所の空き状況等をタイムリーに発信できる体制整備を推進すべきと考えますが、知事の見解を伺います。
 改めて、感染症や水害、地震などの複合災害に備えた避難所資器材の充実を求めておきます。
 また、多摩地域の防災機能の強化とともに、新宿庁舎のバックアップ機能として、立川地域防災センターの抜本的な機能強化を進めるなど、都の多摩地域の行政拠点についての重要性も指摘しておきます。
 昨今の庁内のテレワークの推進や、地域に根差して多摩地域のさまざまな課題解決にも資するような拠点のあり方について、検討を進めるよう求めておきます。
 都と国の実務者による災害に強い首都「東京」の形成に向けた連絡会議が本年新たに設置され、東部低地帯の水害対策や老朽木造住宅が密集している地域の不燃化、耐震化など、大規模自然災害に対する防災まちづくりのブラッシュアップを求めます。
 特に、昨今の激甚化している水害対策として、広域避難における避難先や交通手段の確保の重要性とともに、建物上階への垂直避難について、私たちはその必要性を訴えてきました。
 東部低地帯における水害対策に当たっては、命を守る避難空間の確保や堤防と一体となった高台空間の確保が必要不可欠であり、その整備に当たり、国に協力を求めるとともに、一方で、建築物の容積率を緩和するなど、垂直避難に資する民間の取り組みを加速させる効果的な施策を打ち出すべきと考えますが、見解を伺います。
 巨大地震において、発災直後から避難や救急、消火活動、緊急物資の輸送などを円滑に行うために、緊急車両の通行確保が必要不可欠です。
 耐震化が義務づけられている特定緊急輸送道路のみならず、都県境や広域防災拠点から都内各地に開設される避難所など地域の防災拠点に至るまでを、緊急物資や緊急車両の通行が滞ることのないよう、道路閉塞を防ぐネットワークを築くことが本来重要です。
 災害時の通行機能確保の観点から、一般緊急輸送道路に関しても沿道建築物の耐震化を図るとともに、都のこれまで行ってきた耐震化や無電柱化などの取り組みを、地域の防災拠点へと道路ネットワークをつなぐといった観点で一体的に捉え直すことを求めます。
 発災時、緊急物資の輸送や救助活動が滞ることのないよう、都県境や広域防災拠点から、都内各地の避難所など地域の防災拠点につながる道路ネットワークの確保に向けて、対象を拡大するなど耐震化の新たな取り組みを進めていくべきと考えますが、見解を伺います。
 人口増加や高齢化の進展により、救急需要はここ十年連続で過去最高を更新し、増加の一途をたどっています。そのような中、東京消防庁は、計画的に救急車を増隊するなどして対応し、現場到着時間の短縮などを着実に進めてきました。
 私たちの代表質問に答弁のあったデイタイム救急隊は、日中の救急需要に対して有効であり、現場到着時間の短縮に資するものであることに加えて、育児や介護などによって勤務時間に制限のある隊員を組み込むことができる取り組みでもあります。
 デイタイム救急隊の拡充などにより、日中の救急需要に的確に対応するとともに、育児や介護中の職員などの新たな活躍の場としても有効な取り組みとして展開していくべきと考えますが、見解を伺います。
 都は今年度、東京の二十年先を見据えた都市づくりの基本方針を指し示すべく、都市計画区域マスタープランの改定を進めています。
 一方、コロナ禍を経て、世界の諸都市においても、ポストコロナ時代の新たな都市づくりの挑戦と競争が始まっています。
 国土交通省も八月末に、新型コロナ危機を契機としたまちづくりの方向性として、ウオーカブルな空間とオープンスペースを組み合わせたネットワークの形成、グリーンインフラの整備、自転車が利用しやすい環境整備、5Gなどデータや新技術を活用したまちづくりなど、新たな方向性を打ち出しました。
 都においても、人々の行動変容、新たな働き方やデジタルトランスフォーメーション、緑やオープンスペースの重要性など、コロナ禍を契機とした新たな都市づくりが検討されるべきではないでしょうか。
 東京が世界の諸都市に先駆け、感染拡大防止と社会経済活動をともに実現し、国際社会を牽引する都市としてさらなる成長を続けられるよう、コロナ禍を契機とした新たな都市づくりに積極的に取り組んでいくべきと考えますが、見解を伺います。
 私たちはこれまでも、道路、河川、公園といった公共空間の活用や、民地も含めた緑とオープンスペースの創出について提案を重ねてまいりました。
 都は、未来の東京戦略ビジョンにおいて、緑あふれる東京プロジェクトとして、あらゆる機会を通じて都内全体の緑をふやす取り組みを進めると掲げましたが、緑の確保において区市町村の取り組みは非常に重要です。区市町村には財政的な制約もある中で、都が基金も活用し、区市町村と連携して実効力のある施策を展開するべきです。
 そこで、緑あふれる東京基金の活用に当たっては、区市町村への財政支援など緑確保に積極的に活用すべきと考えますが、見解を伺います。
 感染症の影響で、都内オフィスの解約が起きているとの指摘もあります。
 都内オフィスの空室率が大きく上昇し、大量の空室や中古物件が生じることは、今後の東京の大きな負担となる懸念があります。
 都内オフィスの空室状況等の分析を進め、効果的な対策を迅速に講じられるよう検討を求めておきます。
 また、ポストコロナにおいて、働き方、暮らし方の変化に対応した未来の東京にふさわしい住宅政策の展望を描くことも重要です。
 都財政の悪化が懸念される中、特に好立地でポテンシャルが高い地域を中心に、都有地の資産価値を十分に考慮した都営住宅ストックのあり方についても検討していくべきです。
 今後の住宅政策審議会でも議論を期待するところであり、次期住宅マスタープランにも重要な視点として反映していくよう求めておきます。
 新型コロナの影響は日本全体に及んでいますが、そのようなときこそ東京が日本経済を牽引していくべきであり、その大きな武器の一つが築地市場跡地の再開発です。
 都心部の貴重な好立地であり、臨海部と都心部を結ぶ新たな地下鉄網の可能性や、舟運の拠点など、交通結節点としても発展性のある価値向上の見込める都有地です。
 また、築地場外市場も含め、日本の食文化を支える世界的な食のブランド力も有しており、ポストコロナ時代の社会の変化や都市づくりのあり方を見据えた新たな東京の発展の核としていくべきです。単純な売却などではなく、都民のために資産価値を高めていくことこそ都民益に資するものです。
 東京二〇二〇大会が延期となりましたが、都が土地を保有し、有効活用する方向性は変えずに着実に進めていくことが重要です。今回、事業者募集の方向性が示されましたが、かねてより私たちが求めてきた一体的な事業者募集とするとしたことを評価しています。
 東京の国際競争力の向上のためにも、ポストコロナ時代も見据えた築地再開発を進めていく必要があると考えますが、今後のスケジュールも含めて、知事の見解を伺います。
 将来にわたり安全でおいしい水道水を安定供給することは、都民生活を支える基盤であり、長期的視点に立った戦略的な水道施設の整備更新が重要です。
 東京の人口は、二〇二五年をピークに、二〇六〇年には約一六%も減少すると予想されており、水道料金収入の減少が見込まれます。
 一方、高度経済成長期の需要急増時に整備した施設の更新のあり方など、水道事業は大きな変化の時期を迎えます。
 水道管内の流量、水圧、流向などの使用状況をより詳細に把握し、精緻な予測も可能になると考えられる水道スマートメーターの導入に向けた大規模実証事業など、私たちは水道事業の将来を見据えた取り組みを求めてきました。
 今後、水道需要の減少に合わせて、施設規模をダウンサイジングしていくとともに、将来的な水道スマートメーターの導入により、把握可能となる詳細な水道の使用状況を水道施設規模の最適化につなげていくべきと考えますが、知事の見解を伺います。
 さきの都知事選で、小池知事は東京大改革二・〇、そして都民ファーストの視点での行財政改革、構造改革を掲げ、そこでは聖域なき事業の見直し、組織再編、外郭団体の統廃合、地方分権や広域連携を強化するグレーター東京などが掲げられています。
 先日、構造改革をてことした都政の新たな展開や、都政の構造改革コアプロジェクトが示されましたが、これまでの延長線上ではない意欲的な取り組みが行われるよう期待するものです。
 今後、有識者会議での議論を十二分に踏まえた構造改革プランの策定とプランの推進体制を構築し、構造改革を着実に実行していくことが求められます。プランには期間を定めた数値目標なども可能な限り盛り込むとともに、実行段階においても、節目節目で外部有識者の意見をいただくなど、継続的に関与していただくことが重要です。
 また、構造改革を実現し、都民に対するクオリティー・オブ・サービスを飛躍的に向上させるためには、デジタルトランスフォーメーションの推進も不可欠であり、その際、ICTのグランドデザインであるICT戦略の見直しも必要です。
 都政の構造改革を実りあるものとするために、より踏み込んだ取り組みをスピードを上げて進めていくべきですが、大きな改革を今後どう進めていくのか、推進体制など都庁組織の強化とあわせて知事の見解を伺います。
 これまで私たちは、行政手続の簡素化やデジタル化を繰り返し提言し、推進してきました。本定例会に上程された東京デジタルファースト条例案では、都の手続を原則デジタル化することが定められています。
 特に、各種条例や規則に基づく手続だけでなく、要綱に基づく手続や、指定管理者が行う都の手続についてもデジタル化の対象としたことは評価されるべき内容であり、条例に基づく迅速な対応に期待します。
 一方、都民が日ごろ利用する行政手続の多くは区市町村が所管していますが、区市町村によっては、一つ一つの手続をどのようにデジタル化していくべきか、専門人材も不足している中で苦慮していると聞いています。
 今後、行政手続のデジタル化に向け、区市町村としっかり連携するとともに、より住民に近い手続を所管する自治体のデジタル化の支援も積極的に行っていくべきと考えますが、知事の見解を伺います。
 都は、二〇一七年十一月に、国際金融都市東京構想を策定して以来、フィンシティー・トーキョーの設立や金融系外国企業の誘致等、多様な取り組みを展開してきました。
 その結果、本年の国際金融センターのランキングでは、ついに香港、シンガポールを抜き、東京は世界第三位、アジア首位の座を一時獲得するなど、競争力を高めてきました。
 一方、構想策定から三年が経過する中、英国のブレグジットや香港などアジアの政情変化、そして新型コロナウイルスの世界的流行など、国際金融をめぐる環境は大きく変化しており、東京はこの機を逃すことなく、国や民間と連携して、金融系外国企業や金融人材の誘致に向けた取り組みを加速して展開する必要があります。
 今後、金融系外国企業や金融人材の誘致をさらに強化していくとともに、国際金融をめぐる環境変化を適切に反映した施策を展開、推進していくため、構想を抜本的に見直すべきだと考えますが、知事の見解を伺います。
 都が昨年末にゼロエミッション東京戦略を策定し、二〇五〇年までにCO2排出実質ゼロに貢献するとの野心的ともいえる目標を定めて、施策の具体化を進めていることについて高く評価をしています。
 ポストコロナを見据えた経済対策において、デジタルとともに環境を重要な柱として変革を促す経済成長を目指すべきであると、さきの私たちの代表質問において指摘をいたしました。
 また、その後、小池知事の選挙公約でもサステーナブルリカバリーのコンセプトが掲げられ、再選されたところであります。
 このサステーナブルリカバリーの具体化においては、環境局の打ち出す施策のみならず、各局のあらゆる取り組みが、特に経済面の対策や社会変革を促す対策において、環境やサステーナブルの視点からブラッシュアップされることが重要です。
 例えば、類似する概念であるグリーンリカバリーの方針を先んじて掲げている欧州委員会の中期予算では、交通やエネルギーインフラのグリーン化などが打ち出され、官民の投資が持続可能な社会の形成につながるよう誘導するのが特徴です。
 環境施策はもとより、特に経済面の対策や社会変革を促すあらゆる対策において、環境やサステーナブルの視点からブラッシュアップをしていくべきと考えますが、サステーナブルリカバリーについて知事の見解を伺います。
 サステーナブルリカバリーの実現のためには、都内中小企業に対しても、経済成長と環境配慮が矛盾するものではないこと、むしろ顧客や投資家からの評価につながり、持続可能な経営につながっていくという視点をこれまで以上にご理解いただき、その実現に必要な業態転換を後押ししていくべきです。
 都内企業に対し、ESG、SDGs等の視点を経営に取り入れるよう働きかけるとともに、設備投資、更新等の補助の制度設計において、中小企業による自社のCO2排出状況の把握や、環境配慮の取り組みのインセンティブを付すなどの取り組みを実施すべきと考えますが、見解を伺います。
 さまざまな価格帯において世界的に評価が高い飲食店が集積しているのが東京の大きな魅力の一つです。食産業は、飲食店、納入業者、農林水産業、観光など関連の産業の裾野が極めて広く、国内外から多くの人を引きつける波及効果の大きな東京の国際競争力を高めている産業です。
 しかし、感染症の多大な影響により、関連産業とともに東京の食の魅力が危機に瀕しています。これまで飲食店の業態転換支援など、さまざまな支援策を実現してきましたが、今後、コロナ禍を契機に、都内の食産業を一層強靭化することが必要です。
 都心の小さな空きスペースやビルの空き室を生かした農産物の生産、ICT活用による生産流通過程の合理化、シェアキッチンやゴーストレストランといったコンセプトによる新たな形態、フードロスゼロの取り組みなど、各段階におけるイノベーションを促し、東京の食の集積をさらに競争力のあるものに進化させるべきです。
 新たに策定する都の長期戦略の中で、食を東京の都市としての競争力の一つと明確に位置づけるべきと考えますが、知事の見解を伺います。
 芸術文化は人々に感動や生きる喜びをもたらし、人生を豊かにするものであるとともに、都市に人を引きつける魅力を形成する重要な要素でもあります。
 私たちはコロナ禍において、芸術文化を担う皆様が受ける影響がとりわけ甚大であることから、いち早く支援策の創設を提案しました。また、これまで民間の芸術文化に対する直接的な支援を二年越しで推進してきました。
 そうした背景も踏まえ、都が速やかにアートにエールを!東京プロジェクトを立ち上げたことを高く評価しています。都民の声を伝えた事業であるからこそ、想定を上回る多くの申し込みがあり、活動を自粛せざるを得なかったプロのアーティスト、公演を中止や延期せざるを得なかった演劇やコンサートの主催者の皆様などから、多くの喜びの声がありました。
 また、デジタルの力を活用し、都民が在宅で芸術文化に触れるという新しい流れも生み出したことで、国や他の自治体でも同様のプロジェクトが開始されたと聞いています。
 ベテランから新進気鋭の方、また、さまざまなジャンルの方にご参加いただいたアートにエールを!東京プロジェクトで得られた知見や成果をもとに、芸術文化を東京のさらなる成長の柱にするための今後の施策に生かしていくべきと考えますが、知事の見解を伺います。
 一九二〇年のアントワープ大会は、第一次世界大戦からわずか二年、また、スペイン風邪の流行後という状況の中、戦火のひどかったベルギーで開催されたことから、世界の連帯と復興の象徴となりました。東京大会はそれから百年後の大会となります。コロナ禍においてオリンピック・パラリンピックを開催する意義を、いま一度明らかにする必要があります。
 また、一年延期とされた東京二〇二〇大会は、安全・安心な環境を提供することを最優先課題とし、費用を最小化しながらも、アスリートや子供たちなどの期待を踏まえ、都民、国民から理解と共感を得られる形で開催につなげていくことが極めて重要です。
 水際対策、競技運営、選手村、ボランティア、感染者発生時の対応など、多くの乗り越えるべき課題があり、関係機関との着実な連携が必要です。
 他方で、不透明な招致経緯や大会経費の膨張など、過去に指摘されてきた課題も踏まえ、延期やコロナ対策における追加費用とその負担割合については、特に透明性に配慮しなければなりません。
 世界全体に影響が及んでいる新型コロナ禍での大会は、一都市の問題を超えており、延期の方針を合意したIOCや政府による合理的な負担も当然求めるべきです。私たちは、都民に選ばれた都議会最大会派の責任を果たすべく、その妥当性を追求し続けてまいります。
 透明性の高い手続のもとで関係機関との協議を進め、一年延期、新型コロナ対策など多くの課題を乗り越え、合理的な費用負担のもと、安全・安心なオリ・パラ大会を実現すべきと考えますが、知事の見解を伺います。
 私たちはこれまで、古い議会を新しく、自分ファーストの議員から都民ファーストの議員へなど、真に都民の利益を代弁する都議会となるべく活動を続けてまいりました。
 これからも常に都民の利益にかなうか否かを判断の軸に据え、新型コロナとの闘いを果断に進め、東京大改革二・〇が都政、そして日本全体の真の構造改革となるよう全力で取り組んでいくことを改めてお誓いし、質問を終わります。
 ご清聴ありがとうございました。(拍手)
〔知事小池百合子君登壇〕

○知事(小池百合子君) 増子ひろき議員の代表質問にお答えをいたします。
 まず、都政にかける意気込みについてのお尋ねがございました。
 多くの都民の皆様のご支持を賜りまして、都知事としての二期目を迎えております。この四年間、常に都民ファーストの姿勢で進めてまいりました東京大改革が都民の皆様に評価された結果であると受けとめておりまして、この負託に何としても応えなければならないと、改めて身の引き締まる思いでございます。
 新型コロナウイルス感染症との闘いが長きにわたる中、私たちは、感染拡大防止と社会経済活動の両立という極めて大きな命題に直面しております。また、言語の壁が高いことや、デジタルトランスフォーメーション、DXも世界におくれをとっていることなど、我が国の国際競争力は長く低迷を続けており、加えて人口減少、超高齢化も今後ますます本格化してまいります。
 今こそ、私たちは、鳥の目、虫の目、そして魚の目を駆使して、東京、ひいては日本の持続可能な発展のためになすべきことを見きわめ、それらを迅速かつ大胆に推進していかなければ明るい未来をつかむことはかなわない。こうした危機感のもとで、都民の皆様とともに目指すべき未来をつくり上げる取り組みとして掲げましたのが東京大改革二・〇でございます。
 都民の命を守り、稼ぐ東京の実現、人が輝く東京、都民ファーストの視点での行財政改革、構造改革、この三つの柱の施策によりまして、ポストコロナの東京のあるべき姿を描き出して、東京を次なる成長のステージへと押し上げてまいる。その先には世界から選ばれる都市東京の希望ある未来を切り開く。都議会の皆様と力を合わせまして、都民のため、東京のための新たな大改革を力強く推し進める決意でございます。皆様のご理解、ご協力、どうぞよろしくお願いを申し上げます。
 次に、今後の財政運営についてのお尋ねでございます。
 新型コロナウイルス感染症の拡大は、都民生活や都内経済に大きな影響を及ぼしており、今後の財政環境は厳しくなることが想定されております。
 こうした中にありましても、感染症対策のさらなる強化、大規模災害への備えなど、誰もが安心して暮らせる社会の構築はもとより、日本全体の成長につながる施策の展開や、東京が世界から選ばれる都市となるための構造改革に向けた取り組みを着実に進めていかなければなりません。
 そのため、令和三年度予算編成に当たりましては、全庁的により気を引き締めて臨む必要があると考えて、経常的、定型的な経費は十六年ぶりとなりますマイナス一〇%のシーリングを設定するなど、事業の見直しを促すことといたしました。
 一方で、感染症対策や構造改革の取り組みなどの長期戦略に基づく新規の事業はシーリングの枠外とするなど、予算要求段階からめり張りを強化することで、賢い支出の実現に向けて取り組みを徹底してまいります。
 また、既存の施策につきましても、これまでの四年間で約三千五百億円の財源を確保するなど、施策の見直しを積極的に行ってまいりましたが、来年度予算におきましても、一つ一つの事業の効果が最大限に発揮されますよう、感染症の状況や社会情勢の変化を踏まえた見直しを行うほか、評価事例の全庁での共有を充実させるなど、事業評価の取り組みを一層強化してまいります。
 これらの取り組みを行った上で、都債や基金といった、これまで培ってきた財政対応力を最大限に発揮させ、都政に課された使命を確実に果たしてまいります。
 次に、財源拡充に向けました国への要求についてでございます。
 東京は世界から人が集まり、日本各地とをつなぐ結節点として、我が国の経済活動の中心を担っております。新型コロナウイルス感染症を乗り越えて日本経済全体の復活への道筋を確かなものとするためには、首都東京での感染拡大を確実に食いとめて、都内経済をしっかりと下支えしていくことが不可欠であります。
 そのためには、医療提供体制の強化、中小企業等へのさらなる支援などの感染拡大防止と社会経済活動の両立を初め、現下の都政の課題に対しまして効果的な施策を中長期にわたって積極的に展開できますよう、財源を確保することは重要であります。
 一方、国の来年度予算編成は、各省の概算要求が今月末にも出そろう見込みでありますが、最終的に政府予算案に盛り込まれます自治体向けの補助金などがどのような内容、規模となるかは不透明でありまして、その進捗を注視していく必要がございます。
 こうしたことから、地方創生臨時交付金や包括支援交付金のさらなる充実など、東京の実情を踏まえました確実かつ十分な財政支援や、自治体の役割と権限に見合った安定的な財源の拡充につきましても、都議会の皆様とも連携しながら、国に対ししっかりと訴えてまいります。
 補正予算につきましてでございます。
 都は、新型コロナウイルス感染症対策として、都民の命と健康を守り、経済活動と都民生活を支えるため、令和二年度予算におきまして本定例会にご提案しております三千四百三十六億円を含めて、総額一兆六千億円規模の補正予算を編成して対策を迅速に講じてまいりました。
 今回の補正予算の編成に当たりましては、秋から冬を見据えて、重症化リスクの高い高齢者への対策と、苦境にあえぐ中小事業者の支援に対しまして、特に力を注ぐことが重要だと、このように考えております。
 こうした考えのもと、医療提供体制と検査体制のさらなる充実を図るほか、御会派などからの要望を踏まえまして、防ごう重症化、守ろう高齢者の視点から、高齢者施設におけるPCR検査に対する補助や高齢者に対するインフルエンザ予防接種に係る負担軽減を行ってまいります。
 また、中小企業制度融資をさらに拡充することで中小事業者の資金繰りを支えるほか、感染防止対策を徹底しながら、都内観光産業の早期回復に取り組んでまいります。
 同時に、今後の対策に備えるため、令和元年度の決算剰余金を財政調整基金に速やかに積み立ててまいります。
 都政が感染拡大防止の徹底と社会経済活動の推進の両立という大きな命題に直面する中で、今回の補正予算案に盛り込みました施策に都庁の総力を挙げて取り組むとともに、今後も、感染症の流行期を見据えた備えを先手先手で講じることで、この難局を乗り越え、見えざる敵に負けることのない持続可能な経済都市をつくり上げてまいります。
 新型コロナウイルス感染症対策条例と今後の対策についてのご質問がございました。
 都民の大多数が免疫を獲得していない新型コロナウイルス感染症は、その蔓延が都民生活や経済に重大な影響を及ぼすことから、感染防止に向けた都民や事業者の適切な行動が重要であります。
 このため、事業者に対しましては、観客同士の密を避けるための入場者の制限や座席の間隔の確保などをガイドラインに定め、その遵守を条例で努力義務化いたしました。
 都民に対しましては、マスクの着用や大声を避けることなど、感染拡大を防止するための行動を、CMや動画などさまざまな媒体を通じまして繰り返し呼びかけております。
 現在、多くの都民には、みずからを守り、他人にはうつさないという意識が定着していると考えておりますが、自宅での療養が必要にもかかわらず、感染防止対策をせずに外出するなど、一部には適切でない行為があることも事実でございまして、さらなるご理解、ご協力に向けて情報発信を強化してまいります。
 また、今後の感染拡大期も見据えまして、今回の条例案では、都民の責務として、自宅療養や必要な検査を受けることにつきまして努力義務であることを明記いたしまして、今後、条例の周知徹底を図り、対策の実効性を高めてまいります。
 次に、東京iCDCについてでございます。
 現在、我々は新型コロナウイルスとの闘いのただ中にあって、今後の感染拡大時を見据えまして、危機に対する備えを先手先手で講じていく必要がございます。
 そのため、効果的な感染症対策を一体的に担う常設の司令塔として、第二回定例会で御会派からもご提案のございました東京iCDCを来月一日に立ち上げまして、直ちに三つの取り組みに着手をしてまいります。
 まず、専門家の知見を感染症対策全般に生かす体制といたしまして、新たに専門家ボードを設置し、インフルエンザの流行期に向けた対策の検討を開始いたします。
 また、健康危機管理担当局長をトップといたしまして、健康危機管理対策本部を福祉保健局内に設置をいたしまして、緊急時のオペレーションの総合調整機能を担う体制を整備してまいります。
 さらに、病院や高齢者施設等での感染拡大を防止するため、専門家によります感染対策支援チームを設置いたします。
 新型コロナウイルスに打ちかつため、現下の状況において対応が必要なものから直ちに取り組んで、順次体制を整備しながら、早期の本格運用を目指してまいります。
 新型コロナウイルス感染症に関しての情報発信についてのご質問でございます。
 感染症の蔓延の防止に向けまして、都民や事業者の方々に適切な行動をとっていただくためには、正確な情報を迅速に発信することが何よりも重要でございます。
 都はこれまで、新型コロナウイルス感染症対策サイトで陽性者の発生動向や検査実施件数などを毎日公表するほか、先月からは重症患者の年代や性別についても発表しております。
 また、さらなる情報発信を進めるため、個人のプライバシー保護にも配慮しながら、陽性者ごとに発症日、診断確定日、接触歴の有無などについても公表してまいります。
 さらに、来月立ち上げます東京iCDCでございますが、リスクコミュニケーションの専門家も参画して、今後、感染症に関する都民向けの普及啓発を充実するとともに、専門的なアドバイスを踏まえまして、感染状況に応じたエビデンスに基づく効果的な情報発信を行ってまいります。
 自殺対策についてのお尋ねでございます。
 新型コロナウイルス感染症の拡大は、社会的にも経済的にも都民の生活に大きな影響を及ぼしております。未知のウイルスとの闘いは長期化しており、先の見えない不安により自殺リスクは高まることが懸念されております。
 自殺の背景には、健康問題、経済問題、疲労や働き方の問題など、さまざまな要因が複雑に絡み合っているため、都は、福祉、医療、経済、教育等の関係機関や区市町村等から成ります自殺総合対策東京会議を設けて施策を推進しております。
 ことし三月に開催しました会議におきましては、新型コロナウイルス感染症によります自殺の未然防止策の強化について意見を伺って、六月からSNS自殺相談と深夜と早朝の時間帯などにおけます電話相談の回線や相談員を増強しまして、相談者の悩みに応じて支援策をご案内しております。
 区市町村や民間団体等と連携をいたしまして、新型コロナウイルス感染症による影響を把握しながら、都民のかけがえのない命が失われないよう自殺対策に全力で取り組んでまいります。
 深刻な雇用情勢に対応した雇用対策についてのお尋ねでございます。
 コロナ禍で雇用情勢は深刻さを増しており、解雇や雇いどめによって離職を余儀なくされた方々の再就職に向けた支援は喫緊の課題でございます。
 急激な市場の縮小によって雇用過剰となった業界がある一方で、人手不足が継続している業界もあるということから、再就職支援に当たりましては、職業訓練とマッチング機会の充実を図る必要がございます。
 このため、都といたしまして、職業訓練の充実に向けて、民間教育機関のノウハウを活用して、資格取得などを支援するオンラインによる新たな委託訓練を実施してまいります。また、成長産業であるIT分野におきまして、職業訓練と求人開拓等の再就職支援を一体的に行います人材育成事業を来月から開始いたします。
 これらの訓練に加えまして、マッチングの機会を質、量ともに大幅に拡充してまいります。
 具体的には、福祉、介護業界など、採用意欲の高い企業との緊急就職面接会を毎月切れ目なく開催をいたします。さらに、カウンセリングや就職準備等のセミナー、就職面接会までを短期間で集中して行う新たな支援プログラムをあわせて実施してまいります。
 これらの対策を機動的に展開いたしまして、離職された方々の早期の再就職を力強く後押ししてまいります。
 次に、今後の市場経営のビジョンについてであります。
 今般のコロナ禍によりまして、外食需要の低迷や家庭消費の増加、Eコマースの急速な進展など、生鮮食料品等のサプライチェーンを取り巻く環境に大きな変化が生じております。
 こうした生産から消費に至る環境変化を初め、コロナ禍を契機に私たちの目の前で起きているさまざまな社会変化を踏まえながら、ポストコロナの社会をしっかりと見据えて、流通の結節点である市場の今後の経営について目指すべき方向性を明らかにする必要がございます。
 このため、外部有識者によります既成概念にとらわれない幅広い議論を重ねた上で、二〇四〇年代の中央卸売市場の姿を展望し、加速度的に進む社会全体のデジタル化を背景とした物流や商流の変化にも対応できますように、これまでにない新たな視点に立ちました市場経営の羅針盤となるべきビジョンを経営指針として令和二年度中に策定をいたします。
 経営指針で示す方向性に基づいて経営計画を策定して、実効性ある取り組みを通じ、持続可能な市場経営を戦略的に推進することで、都民の豊かな消費生活を将来にわたって支えてまいります。
 テレワーク東京ルールの普及推進についてのお尋ねでございます。
 テレワークは、ライフワークバランスの実現や生産性の向上など、従業員と事業主の双方にメリットをもたらすものでありまして、テレワークの普及で進展した働き方改革を後戻りさせることなく、新たなワークスタイルとして定着を図る必要がございます。
 このため、都は先般、テレワーク東京ルールの普及に向けまして、公労使会議において共同宣言を行って、官民一体で取り組みを強力に進めていくことといたしました。
 今後、このルールを踏まえて、各企業においてテレワークによる働き方改革やビジネスの革新など、創意工夫ある取り組みが展開されることとなっております。
 都は、この東京ルールを実践するこれらの企業を後押しするため、借入に伴うコストを引き下げる新たな融資制度の創設や、在宅勤務を希望する求職者等とのマッチング機会を提供するなど、人材確保面でのサポートもあわせて行ってまいります。
 さらに、すぐれた取り組みをモデル事例として表彰してウエブサイトで発信するなど、東京ルールを多くの企業に浸透させてまいります。
 こうした取り組みによりまして、ワークスタイルの変革を促進しデジタルトランスフォーメーションの加速化による社会構造改革の推進につなげてまいります。
 次に、ソーシャルファームの創設支援でございます。
 就労に困難を抱える方々が社会の担い手として働き活躍する場を提供するソーシャルファームに対しましては、都民から大きな期待が寄せられております。コロナ禍で経済情勢が深刻さを増す中におきましても、その創設に向けた取り組みは着実に進める必要がございます。
 都は、ソーシャルファームの経営に取り組みやすい環境づくりを図るために、立ち上げ経費の支援に加えて、自律に向けた運営経費については、当初の補助率を五分の四とするなど、思い切った支援を行います。また、基準を超えて就労困難者を雇用する場合には、さらなる支援を行ってまいります。
 さらに、ソーシャルファームは就労困難者の雇用の場の拡大と自立を促進する新たな枠組みでございまして、認証を目指す事業者へのさまざまなサポートが必要となることから、来月新たに支援拠点を開設しまして、事業者からの相談等にきめ細かく対応をしてまいります。
 こうした取り組みによりまして、厳しい経済情勢におきましても、高い志を持ってソーシャルファームの創設を目指す事業者を、都として力強く後押しをすることで、今年度中にモデルとなる認証ソーシャルファームを誕生させてまいります。
 次に、障害児の保護者の就労についてでございます。
 私は、誰もが持てる力を発揮して、希望に応じて生き生きと働くことができる東京を目指しております。
 就学中の障害児が利用する放課後等デイサービスは、障害児の生活能力の向上に必要な訓練等のためのものでありまして、お話のように、保護者の方々の就労継続に寄与するためのものではないと承知をいたしております。
 都は、保育所や学童クラブでの障害のある子供の受け入れ支援など、仕事と家庭の両立を支援するための取り組みを進めてまいりました。
 就労を希望する方が子育てと仕事を両立し、安心して働き続けることができますように、今後、ご指摘の点も踏まえまして、障害児を持つ家庭へのさらなる支援のあり方について検討してまいります。
 都職員の福利厚生制度についてでございます。
 私はこれまで、都市の活力を生み出す、人が輝いてこそ東京が輝く、こうした確信のもとで、人に焦点を当てた施策を展開してまいりました。だからこそ、人が輝く東京を新たな東京大改革の柱の一つとして掲げているところであります。
 都庁におきましても、これまで子供の看護休暇の拡充、SOGIハラスメント防止のほか、テレワークの推進等、さまざまな事情を抱える職員が持てる力を存分に発揮できるよう取り組みを進めてまいりました。
 喫緊の課題であります新型コロナウイルス感染症対策を初め、都政の構造改革の推進、さらには、来年開催をいたします東京二〇二〇大会の成功など、山積する都政課題を解決していくためには、多様な職員の力が不可欠であります。
 今後、職員一人一人の不安を解消して、性自認及び性的指向、育児や介護等の事情にかかわらず、これまで以上に生き生きと活躍できるような休暇等福利厚生制度の見直しを検討してまいります。
 子供や里親の意見を聞く仕組みについてでございます。
 全ての子供たちは適切な養育を受けて健やかに成長する権利があり、社会的養護のもとにある子供たちは、できるだけ家庭と同様の環境において養育されることが望ましいと考えます。
 こうした考え方に基づいて、里親への委託を推進するため、都は、児童相談所の体制強化や関係機関が連携しながら専門的な支援を行うチーム養育体制の整備を行ってまいりました。
 来月からは、里親のリクルートから児童と里親のマッチング、養育の支援に至る一連の業務を包括的に民間事業者に委託するフォスタリング機関事業を開始いたします。その中で児童相談所と連携しながら、里親に継続的に寄り添った支援を行ってまいります。
 また、御会派からのご提案も踏まえまして、児童福祉審議会のもとに専門の相談員を配置いたしました相談窓口を設置して、子供や里親、児童相談所から意見を聞いて調整を行うとともに、必要に応じまして、審議会が児童相談所長に対し意見具申を行う仕組みの導入を検討いたしております。
 こうした取り組みによって、里親への支援の強化を図るとともに、社会的養護のもとにある子供の最善の利益を確保してまいります。
 風水害時の分散避難、そして避難所に関する情報発信についてでございます。
 新型コロナウイルスの感染が続く中で自然災害が発生した際には、避難所が三密にならないよう、より多くの避難先を確保するとともに、安全を確保した上での在宅避難や、親戚、知人宅等への縁故避難、建物の上層階への垂直避難など、さまざまな選択肢の中から適切な避難行動をとる分散避難が重要でございます。
 都はこれまで、区市町村と連携いたしまして、分散避難の取り組みについて広く周知を行うとともに、東京マイ・タイムラインの活用や分散避難の検討、在宅避難に必要な日常備蓄の重要性なども私からも都民の皆さんに繰り返し呼びかけてまいりました。
 また、より多くの避難先が必要となる区市町村を支援するため、都立施設の活用に向けた調整を図るとともに、ホテルや旅館、大型商業施設などの業界団体と避難先の提供に関する協定を新たに締結いたしました。
 さらに、避難所の混雑情報を住民に速やかに伝えるため、区市町村に対して避難所の状況把握や、Lアラートなどを活用した情報の発信を行うよう周知を図ったところでございます。
 都といたしましても、避難所開設状況や混雑情報を各避難所で入力できますように、今年度末までに災害情報システムを再構築いたします。そこで集約された情報は、ホームページでリアルタイムに発信できる体制としてまいります。
 今後とも、分散避難など、コロナ禍におけます複合災害への備えを強化しながら、区市町村と連携した情報発信の体制強化に取り組んでまいります。
 次に、築地再開発でございます。
 築地の再開発では、都心のまたとない広大な土地を長期的に民間に貸し付けて、地域のポテンシャルを生かし、東京の持続的な成長につながるまちづくりを進めていく必要がございます。
 東京二〇二〇大会の延期という状況の変化を踏まえて、先行整備事業の実施方針を見直すこととしていたところでございます。
 事業の早期着手が困難となった中で、民間のさらなる創意工夫を引き出して、より効果的にまちづくりを行うべく、先行整備と本格整備の事業者を二〇二二年度に一体的に募集する方向で、来年度中に実施方針を公表できるように検討してまいります。
 まちづくりの具体化に向けまして、最先端の技術の活用など新型コロナを踏まえての取り組みを含めまして、必要な条件を事業の実施方針等に示してまいります。
 民間の力を最大限活用して、東京そして都民にとっての価値の向上を図り、東京の経済成長につなげてまいります。
 次に、水道施設の更新の考え方でございます。
 水道は、都民生活と首都東京の都市活動を支える基幹ライフラインであり、将来を見据え、適切で効率的な施設能力を確保することは重要であります。
 施設整備の規模の基本となる将来の水道需要でございますが、未来の東京戦略ビジョンの人口推計をもとに推計いたしまして、外部の専門家などによる検証を行い、現在のおおむね日量六百万立方メートルに対しまして、ピーク時の二〇二五年度に五百三十万立方メートル、二〇四〇年度に五百十五万立方メートルと見通したところであります。
 この見直しに基づいて、今後、浄水場などの施設は延命化を図りつつダウンサイジングを行い、適正規模での更新を進めてまいります。
 また、都におきましては、二〇三〇年代を目途に、水道スマートメーターの全戸導入を図ることといたしております。
 これによって、地域やお客様ごとの水道の使用状況がより詳細に把握できるようになり、水運用のさらなる効率化や水道管の口径の見直しなど、水道施設規模の最適化が可能となってまいります。
 こうした取り組みによって、将来にわたり安定給水と効率的な事業運営の両立を図ってまいります。
 都政の構造改革と組織の強化についてのご質問がございました。
 私は、二期目のスタートに当たりまして、東京大改革二・〇を旗印に掲げました。これまでの都政改革の成果を踏まえつつ、改革のギアを上げて、質的にも量的にも、より踏み込んだ都政にバージョンアップしていく必要がございます。
 世界の動きは、我々の想像をはるかに超えております。新型コロナウイルスとの闘いで明らかになりましたのは、我が国が顕在化したさまざまな構造的な課題を抱えていること、世界の潮流から取り残されているという厳しい現実でございます。
 成功の鍵を握るのは徹底したDX、デジタルトランスフォーメーションでございます。新たに編成した構造改革推進チームがコアプロジェクトを展開して、デジタル空間にもう一つの都庁をつくるバーチャル都庁構想の実現や、民間と協働した新たな施策の展開など、全庁的な構造改革につなげてまいります。
 あわせて、東京都ICT戦略などを見直しまして、新たに東京都のICTのグランドデザインとして早急にまとめて、今後の政策展開につなげてまいります。
 また、こうした改革を支える執行体制の整備でございますが、時期を逸することなく進めるとともに、東京二〇二〇大会後に向けました組織再編や外部人材の機動的な活用、政策連携団体改革のさらなる推進など、あらゆる取り組みを加速させてまいります。
 世界から選ばれる都市となるために、我々には一刻の猶予もございません。大胆な発想と都民ファーストの観点に立ちまして、クオリティー・オブ・サービス、QOSの飛躍的な向上をスピード感を持って実現して、東京の未来を力強く切り開いてまいります。
 東京デジタルファースト条例についてでございます。
 今般のコロナ禍において、図らずも我が国のデジタル化のおくれが浮き彫りになったところでございます。感染症の防止と社会経済活動を両立させて、新しい日常の定着した社会を構築していく上で、デジタル化は極めて重要であります。
 行政のデジタル化は、窓口サービスにおけます手続の非接触、非対面、スムーズ化を可能といたします。東京を誰もが快適で活力に満ちた都市に進化させていくためには、徹底したデジタルトランスフォーメーションを推し進めることが不可欠でございます。
 そのため、都は、行政サービスの根幹ともいうべき行政手続のデジタル化を推し進めるために、従前のオンライン通則条例を抜本的に見直して、デジタルファーストを旨とし行政手続を行うことを定めた東京デジタルファースト条例を提案いたしました。
 本条例案は、行政手続のみならず、その先の行政全般のデジタル化をも見据えたものであるため、都はもとより、都民により身近な区市町村のデジタル化も不可欠でございます。このことから、条例案におきましては、都の行政手続における区市町村との連携や支援に関する規定を新たに設けております。
 この認識のもとで、区市町村のデジタル化を支えるICT人材の育成について、これまで行ってまいりました自治体職員の研修会等に加えて、今後さらに区市町村がデジタルの力を最大限に発揮できますよう、専門人材の育成や交流等の必要な支援に努めてまいります。
 今般の条例改正を重要な契機の一つといたしまして、区市町村を含めた行政全体のデジタル化を底上げして、都政のクオリティー・オブ・サービス、QOSと都民の利便性の向上につなげて社会全体へと波及させることで、現在の国難を突破するとともに、我が国の明るい未来を築くことに貢献をしてまいります。
 次に、国際金融都市東京構想についてでございます。
 国際金融センターをめぐりましては、コロナ禍を背景としたデジタルシフトやポストコロナを見据えたサステーナブルリカバリーへの関心の高まりなどの新たな潮流が生じております。
 一方で、アジア情勢は依然不安定な状況にあって、グローバルな人、物、金、情報の流れの大きな変化に世界の金融関係者が関心を寄せているところでございます。こうした中で、東京が国際金融都市としての地位を将来にわたり確保していくためには、的確かつスピーディーな対応が不可欠でございます。
 これからの半年あるいは一年が、金融系人材、企業を世界、特にアジアから誘致するまさにラストチャンスでございます。
 そこで都は、ビジネスコンシェルジュ東京の初めての海外出張所を香港に設置するとともに、現地事業者向けのオンラインセミナーを開催するなど、アジア地域に重点を置いたさまざまな手だてを積極果敢に講じてまいります。
 一方、国際金融都市の地位を盤石にするためには、中期的な視点からの戦略的な取り組みも重要であります。都はこれまでも、平成二十九年に策定をいたしました国際金融都市東京構想に基づき、フィンシティー・トーキョーの設立や、シティー・オブ・ロンドンとの連携、ESGファンドの創設など、多様な取り組みを実施してまいりました。
 国際金融センターをめぐる厳しい都市間競争を勝ち抜くためには、施策展開の手を緩めることは許されません。このため、構想の改定に着手することといたしました。
 まずは、有識者懇談会を早期に立ち上げまして、サステーナブルファイナンスやデジタルテクノロジーなどの新たな視点も取り入れて、稼ぐ東京の実現に向けた施策を網羅的に検討いたします。
 こうした短期的、中期的な視点に立ちました重層的な取り組みを確実に実行して、東京を世界、アジアの金融ハブにすることは国益にも資するものでありまして、都として、こうした施策を強力に推進してまいります。
 サステーナブルリカバリーについてのご指摘がございました。
 世界は今、新型コロナウイルス感染症との闘いの真っただ中にございますが、同時に地球規模で深刻な影響を及ぼす気候変動の危機に直面をいたしております。
 都は、昨年末に気候危機行動宣言を行いまして、具体的な行動を開始しておりますが、今後、世界の諸都市とも連携をしながら、サステーナブルリカバリーの視点に立って、心技体、すなわち意識や技術、制度トータルの環境施策を進めまして、社会経済の復興とともに、ゼロエミッション東京の実現を図ってまいります。
 心の取り組みでは、RE一〇〇や食品ロス削減を推進する企業等とのアライアンスや、区市町村との一連の連携などによりまして、ムーブメントを拡大してまいります。
 技におきましては、ペットボトルを水平リサイクルするボトル・ツー・ボトルの推進やAI、RPA技術の活用などで環境産業の活性化を図ってまいります。
 心技体の最後の体でありますが、キャップ・アンド・トレード制度のほか、省エネ家電や再エネ設備の導入支援などによりまして環境投資を促して、防災力の向上にもつなげてまいります。
 新型コロナウイルスからの復興に当たりましては、コロナ以前の社会に戻すのではなく、持続可能な社会の創出に向けた新たな取り組みを幅広い分野で展開することが求められております。
 人中心の環境に優しいまちづくり、域内観光の振興による地域活性化、デジタルの力を駆使した学びの実現や人々のつながりの場づくりなど、環境施策はもとより、各局の施策全般にわたりましてバージョンアップを図り、しなやかで強靭な東京を築き上げてまいります。
 都市の競争力としての食についてのお尋ねがございました。
 東京は、和食はもとより、世界中の多様な食を楽しめる魅力あふれる都市であります。新鮮な農水産品の生産者、流通業者、料理人など、人々の情熱と磨き抜かれたわざによって、豊かな食文化が育まれてまいりました。
 その食が新型コロナウイルス感染症によって大きな影響を受けております。感染症によります影響の長期化が見込まれる中で、この状態が続きますと、東京が世界に誇る貴重な魅力を失いかねません。
 コロナ禍におきまして、食にかかわる生産から流通、消費のそれぞれの段階において、どのように変貌を遂げれば生き残っていけるのか。先端技術の活用、設備の高度化による生産性の向上、消費行動の変化を見据えた業態転換、販路の開拓など、事業者のさまざまな創意工夫への支援を講じまして、食の関連産業の復興や、さらなる成長を後押ししていかなければなりません。
 東京が持つ食の魅力は、都市の競争力の源泉であります。世界から選ばれる都市となる上でも大きな強みであります。新型コロナウイルスの危機を乗り越えるための取り組みを進めて、東京がコロナ後も世界の台所としてさらに輝き続けるための政策を練り上げて、食文化の魅力あふれる東京を実現する取り組みを長期戦略に盛り込んでまいります。
 アートにエールを!東京プロジェクトについてのご質問でございます。
 このプロジェクトは、東京の魅力の源泉である文化の灯を絶やさないため、御会派のご要望なども踏まえまして、全国に先駆けて実施をしたところでございます。各方面から大きな反響をいただいておりまして、二万人を超える方に参加していただきました。
 第一線で活躍する方だけではありません。幅広いジャンルのアーティストやスタッフの方々などに制作いただいた動画作品は、現在六千本以上を配信していることとなっております。
 応募作品の中には、次代、次の世代の東京の文化を担う可能性を秘めた原石ともいうべき若者の創作も数多く見受けられておりまして、改めて東京の文化の裾野の広さを実感いたしたところでございます。
 今後は、六本木アートナイトや東京芸術祭などの文化イベントにおきまして、人気のある作品を上映したり、新たに制作を依頼するなど、アーティストのさらなる飛躍に向けたステージの提供を検討してまいります。
 こうした取り組みを通じまして、東京の多彩な芸術文化の担い手でありますアーティストの皆さんを支援するとともに、コロナ禍をともに乗り越えて、芸術文化都市としての魅力をさらに高めてまいります。
 大会の開催に向けた取り組みについてのご質問でございます。
 東京二〇二〇大会は、人類が一丸となって見えざる敵に打ちかち、スポーツを通じてそのきずなをさらに強めて、人々に希望と自信を与える極めて意義の高い大会でございます。大会を心待ちにしている全ての人々のため、未来への希望をともす祭典として成功させたいと考えております。
 大会を成功へと導くためには、大会準備のロードマップに沿って、都民、国民の理解や共感が得られますよう、検討状況を明らかにしながら、関係機関が一層連携して取り組んでいくことが不可欠であります。
 大会の経費については、サービスレベルの水準を最適化、合理化するとともに、延期により生じるコストの削減を図ることといたしております。そのため、組織委員会とともに、IOCと大会の簡素化に向けた見直しを行いまして、先週のIOC調整委員会において、これまでの成果として五十二項目について合意をされたところでございます。
 今後、引き続き、国際競技連盟や各国オリンピック委員会などの関係者と簡素化に向けた努力を重ねるとともに、追加経費に係る負担も含めまして、IOCと組織委員会を含む日本側が共同で議論を行ってまいります。
 また、新型コロナウイルス感染症対策につきましては、選手、観客、関係者など全ての方々にとりまして、安全・安心な環境が提供できますよう準備を進めていくことが重要でございます。
 そのため、今月設置されました調整会議におきまして、国、組織委員会等とともに、水際対策や競技会場、選手村におけます感染防止対策、検査、治療、療養体制の確保など、幅広く議論を行って、具体的な対策について検討を進めておりまして、年内を目途に中間の整理を行うことといたしております。
 お話にありました百年前のアントワープ大会でございますが、第一次世界大戦や感染症の流行を乗り越えた世界の連帯と復興を象徴する大会として語り継がれているものとお聞きをしております。
 今後とも、IOC、IPC、国、組織委員会など関係者と協力をいたしまして、大会後のレガシーも見据えながら、安全・安心な大会の実現に向けまして、着実に準備を進めてまいります。
 なお、その他のご質問でございますが、教育長及び関係局長からのご答弁とさせていただきます。
〔教育長藤田裕司君登壇〕

○教育長(藤田裕司君) 特別支援学校におけるICT活用についてでございますが、画像拡大や文字の読み上げなどの機能を有するICT機器は、見え方、聞こえ方を支援するなど、障害による学習上の困難を軽減し、学びを深めるために有効でございます。
 これまで都教育委員会は、障害種別に応じて視線入力機器やタッチパネルを含むICT機器の配備を進め、各学校での指導方法の研究や教材の開発を支援してまいりました。こうした取り組みにより、児童生徒の意欲が高まり、学習内容の理解が深まるなどの成果が出ているところでございます。
 今後、一人一台端末の配備に当たり、障害の状況に応じた効果的な活用事例の周知やワークショップ型の教員研修の実施とともに、ICT支援員の巡回回数をふやすなど、各校の機器活用を一層促していくことで、障害のある児童生徒の自立と社会参加に必要な力を育んでまいります。
〔総務局長山手斉君登壇〕

○総務局長(山手斉君) 業界団体等と連携した取り組みについてでございますが、都民がステッカー掲示店を安心して利用するとともに、事業者としても利用者へのPRにつなげるためには、店舗の感染防止の取り組みが適切に実施されていることが重要でございます。
 このため、ご提案のように、業界団体が自主的にステッカー掲示店を巡回し、感染防止対策を点検、指導する取り組みへの新たな補助制度を構築いたします。その際、業界団体による点検済みを示す統一デザインの標章をステッカーの上に掲示することで、都民が感染防止対策の状況を判断できる仕組みといたします。
 さらに、感染防止対策を推進するための業界団体による啓発動画の制作や講習会の開催、店舗利用者向けの情報発信など、普及啓発の取り組みも対象といたします。
 こうした取り組みを通じ、都民の安心を確保し、感染症防止と経済社会活動の両立を図ってまいります。
〔福祉保健局長吉村憲彦君登壇〕

○福祉保健局長(吉村憲彦君) 五点の質問にお答えいたします。
 まず、高齢者施設等の感染防止対策についてでございますが、都は、感染症にかかると重症化しやすい高齢者や障害者が入所する施設に対し、対象者の選定や検査の流れ、陽性者が出た場合の注意点などを情報提供した上で、無症状の職員や新規入所者等を対象とした自主的なPCR検査の費用を独自に補助することとしております。
 施設内での感染が判明した場合は、ゾーニングや消毒などの業務がふえる一方、職員の出勤停止による人員不足が想定されることから、施設間で応援職員を派遣するためのコーディネーターを配置するなど、関係団体と連携し、広域的な支援体制を構築してまいります。
 施設が提供するサービスは入所者やその家族の生活を支える必要不可欠なものであり、今後も、感染防止対策に万全を期してまいります。
 次に、在宅要介護者等の受け入れ体制の整備についてでございますが、高齢者を家庭で介護している家族などが感染した場合でも、お話のように要介護者が生活を続けられ、罹患した家族が安心して療養に専念できる環境を整える必要がございます。
 このため、都は、こうした場合に要介護高齢者を地域で一時的に受け入れられるよう、介護職員を配置した宿泊施設や介護施設の空きベッドの確保、自宅から介護施設等へ搬送するための介護タクシー等の借り上げ、マスクや消毒液などの必要な衛生資器材の調達などに取り組む区市町村を支援してまいります。
 今後、区市町村がこうした取り組みを円滑に進められるよう、モデルとなる取り組み事例を示し、地域における在宅要介護者等の受け入れ体制の整備を促進してまいります。
 次に、ひとり親家庭への支援についてでございますが、都は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大への緊急対策の一環として、区市町村と連携し、本年七月から児童扶養手当を受給する全てのひとり親家庭を対象に、食料品など生活に必要な物品を提供する支援を開始いたしました。
 お話のように、ひとり親家庭の中には、公的年金等を受給していることにより児童扶養手当を受給していない方や、新型コロナウイルス感染症の影響を受けて家計が急変し、収入が大きく減少した方もおり、こうした家庭への支援も不可欠でございます。
 このため、現在、生活に必要な物品を提供する支援の対象拡大に向け、区市町村と具体的な調整を進めており、ひとり親家庭が子供を健全に育むことができるよう支援してまいります。
 次に、保育施策についてでございますが、都はこれまで、待機児童解消に向けて、整備費の負担軽減や宿舎借り上げ支援等、さまざまな取り組みを進めてまいりました。
 現在、一部の自治体では、大規模マンションが多い地域や通勤等の利便性が高い駅周辺等に保育ニーズが集中する一方、他の地域では空きが発生するなど、地域によって保育の需給に偏りが生じている状況も見受けられます。
 そこで、都は今年度、利用児童数が減少傾向にある他県等を対象に、区域内での保育サービスの需給ギャップの発生状況のほか、保育所の空きスペースの有効活用や近隣自治体間での広域利用など、保育サービスの地域偏在等に対する取り組み事例等について調査を実施しております。
 今後、この調査結果を踏まえまして、外部有識者や区市町村との意見交換を行い、保育施策の方向性を検討してまいります。
 最後に、児童虐待防止についてでございますが、児童相談所は、法的対応や専門的業務のほか、広域的業務も担っており、一方、区市町村の子供家庭支援センターは、地域の第一義的な児童家庭相談窓口として対応しております。
 こうした役割を踏まえ、虐待対応などにおける連絡調整に関する都独自のルールに基づき、児童相談所と子供家庭支援センターは、情報共有や同行訪問を行うなど緊密に連携しながら、児童と家庭を支援しております。
 さらに、本年七月から、児童福祉審議会の専門部会において、虐待の未然防止に向けた予防的支援や地域ネットワークの強化策、通告対応における都と区市町村のさらなる連携強化策など、新たな児童相談のあり方について検討を行っており、この議論も踏まえながら、児童相談体制の強化に取り組んでまいります。
〔福祉保健局健康危機管理担当局長初宿和夫君登壇〕

○福祉保健局健康危機管理担当局長(初宿和夫君) 二点のご質問にお答えをいたします。
 まず、高齢者のインフルエンザ予防接種についてでございますが、新型コロナウイルス感染症と季節性インフルエンザの同時流行が懸念される中、医療機関の負担を軽減するためには、重症化リスクの高い高齢者等に対し、早期にインフルエンザワクチンの接種を促すことは有効でございます。
 このため、都は本年度、区市町村を通じて、高齢者等に対する定期予防接種の自己負担分を全額助成いたします。
 ワクチンの供給量につきましては、国は平成二十七年以降最大となるとの見通しを示しておりますが、都内で必要な量を確保できるよう、都は、区市町村や医師会と連携し、需給状況を随時把握いたします。
 また、不足する場合には、ワクチンを供給する医薬品卸売販売業の団体を通じて調達支援を行いますとともに、速やかに円滑な供給がなされますよう国に働きかけてまいります。
 次に、新たな感染者情報管理システム、HER-SYSについてでございますが、都は、保健所へのHER-SYS導入が円滑に進みますよう、本年五月から説明会を開催し、国が定めました二百以上にわたる入力項目のうち、都として特に必要な項目をあらかじめ示すなど、保健所の負担にも配慮した支援を行い、現在、都内全ての保健所で運用が開始されております。
 保健所の体制が整備されてまいりました八月からは、感染症指定医療機関など陽性者を受け入れていただいております約百三十の病院に対し、保健所と連携し、個別訪問やウエブでの説明会を通じ、導入を促しております。
 現在、このうち導入済みが約一割でございまして、来月末を目途に全ての病院への導入を図ってまいります。
 今後、セキュリティーを確保した上での電子カルテとの接続や効率的な入力環境の整備等を提案するなど、より使いやすいシステムとなるよう国に働きかけてまいります。
〔産業労働局長村松明典君登壇〕

○産業労働局長(村松明典君) 三点のご質問にお答えいたします。
 まず、都独自の観光振興策についてですが、東京観光への都民ニーズに応え、観光産業の早期回復を図るためには、感染防止対策を徹底しつつ、幅広く観光関連事業者を支援することが重要でございます。
 このため、都内観光促進事業では、定率ではなく定額の助成を行うことで、比較的低廉な宿泊施設の利用にもつなげてまいります。
 また、国のゴー・ツー・トラベルに登録した宿泊事業者に直接予約する場合の支援についても検討してまいります。
 さらに、より多くの都内の宿泊事業者や旅行業者が事業に参画できますよう、登録手続等を説明するセミナーを開催いたします。
 これらに加えまして、観光を行う都民や観光関連事業者の感染防止対策の徹底を促すことで、安心して旅行ができる環境を整備してまいります。
 次に、島しょ地域の観光振興策についてですが、島しょ地域の観光産業の早期回復を図るためには、感染防止対策を徹底した都内観光促進事業を実施するとともに、その他の支援策を着実に推進することが重要でございます。
 このため、本事業の対象となります事業者に対しましては、ガイドラインの遵守や感染防止徹底宣言ステッカーの掲示等を条件とするとともに、旅行者に対しましては、感染防止に向けた旅のマナーを啓発するチラシを配布してまいります。
 また、本事業に合わせまして、宿泊施設や飲食店、土産物店等で利用できるしまぽ通貨の開始や、冬から春にかけての誘客策について、早急に検討してまいります。
 こうした取り組みによりまして、島しょ地域の感染防止と観光振興の両立を図ってまいります。
 最後に、中小企業の環境配慮等の取り組みの推進についてですが、東京の経済が成長を続けていくためには、中小企業を初めとする各事業者がサステーナブルリカバリーの視点などを考慮した経済活動を行うことが重要となっております。
 都は現在、中小企業の経営者を対象に、SDGsの必要性や導入方法等を習得できるセミナーを実施しております。
 また、設備投資の助成事業では、最新設備の導入により競争力の強化を図ることに加えまして、環境分野への展開も後押ししており、特に環境負荷の低減や省エネルギーに資する製品等の生産設備を導入する場合につきましては、補助率を引き上げて支援しているところでございます。
 今後、持続可能な企業活動に取り組むインセンティブとなりますよう、本助成事業におきまして、事業者の地球温暖化対策の取り組み状況を評価に反映させる仕組みの導入について検討してまいります。
〔都市整備局長上野雄一君登壇〕

○都市整備局長(上野雄一君) 五点のご質問にお答えいたします。
 まず、鉄道の混雑緩和に向けた取り組みについてでございます。
 都では、スムーズビズに取り組み、オフピーク通勤等を促進しておりますが、これに加えて、輸送力の強化や通勤時の利用者のさらなる分散の観点から、鉄道事業者によるさまざまな対策を進め、混雑をさらに緩和していくことが重要でございます。
 このため、都は、有識者や鉄道事業者とともに研究会を立ち上げ、最新の技術動向等を踏まえた対策とその課題、実現可能性などにつきまして検討を進めております。この中で、例えば時間差料金制につきましては、昨年度は海外事例の調査等を行っており、今年度は東京で導入した場合の料金変動による混雑緩和効果の試算等を行うこととしております。
 こうした場も活用し、鉄道事業者と連携を密にしながら、混雑緩和の対策の充実を図ってまいります。
 次に、東部低地帯における水害対策についてでございます。
 都は、防災まちづくりを強力に推進していくため、災害に強い首都「東京」の形成に向けた連絡会議を国とともに設置いたしまして、東部低地帯の水害対策などについて検討を進めております。
 これまでに、まちづくりによる高台化の推進や、再開発事業による避難スペースを上部階に確保した建築物の整備など、幅広く検討を行い、このたび中間まとめとして公表いたしまして、パブリックコメントを開始いたしました。
 年内の最終取りまとめに向け、国と連携し、高台まちづくりに取り組む地元区等への支援策について検討するとともに、都としても民間建築物での避難スペース確保のために都市開発諸制度の見直しを検討していく。こうした取り組みによりまして、災害に強い東京づくりを進めてまいります。
 次に、防災拠点へのネットワーク確保についてでございます。
 災害時に住民の円滑な避難などが実施できますように、広域防災拠点から避難所など地域の防災拠点までの通行機能を確保することは重要でございます。
 都は、広域的な観点から、緊急輸送道路沿道建築物の耐震化を促進するとともに、緊急輸送道路から避難所などに至る道路の沿道建築物の耐震化につきましては、地域特性を踏まえた対応が求められることから、区市町村が主体的に取り組めるよう後押しをしてまいります。
 地域の防災拠点につながる道路ネットワークを確保し、東京全体の安全・安心なまちづくりを進める観点から、区市町村に対しまして、沿道建築物の耐震化に関する指針を示した上で、地域の実情に即した具体的な取り組みが進むよう技術的支援を行ってまいります。
 次に、東京の都市づくりについてでございます。
 今回の感染症を契機に、テレワークの進展や人々の生活等への意識の変化が見られたことから、都市の持つ集積のメリットは生かしつつ、三つの密を回避し、感染拡大防止と経済社会活動の両立を図る新しいまちづくりが求められております。
 都は、区市町村と連携し、民間開発の機会も捉え、先端技術を活用しながら、新しい日常にも対応した都市づくりを進めてまいります。
 例えば、クリエーティブな人材を引きつける機能の充実、多様なライフスタイルに対応した住まいや働く場の整備、身近な緑とオープンスペースの拡大、人中心の歩きやすい空間の創出などを推進してまいります。
 こうした取り組みによりまして、新型コロナ危機を契機として生じました変化にも対応しながら、国際競争力のある世界に選ばれる都市をつくり上げてまいります。
 最後に、緑あふれる東京基金の活用についてでございます。
 都は、昨年十二月に公表いたしました未来の東京戦略ビジョンにおきまして、都内全体の緑をふやしていくため、緑あふれる東京プロジェクトに取り組むことといたしました。
 特に都市における生産緑地、樹林地等の保全や新たな緑の創出など、緑を一層豊かにし、ゆとりと潤いのある東京の実現に向けた施策を推進するため、本年三月には、令和三年度からの活用を念頭といたしまして、緑あふれる東京基金を創設いたしました。
 現在、区市町村が進める緑の保全、創出の取り組みを強力に後押しする方策につきまして、庁内横断で検討を進めております。
 今後、区市町村等と連携いたしまして、本基金を活用しながら緑の量的な底上げと質の向上を図ることで、緑あふれる東京を実現してまいります。
〔交通局長内藤淳君登壇〕

○交通局長(内藤淳君) 都営交通の経営に関するご質問にお答えいたします。
 今年度、第一・四半期の乗車料収入が昨年度に比べまして約二百億円の減少となり、今後もコロナ禍前の水準への回復が期待できないなど、厳しい経営状況が続くものと見込んでございます。
 こうした中、駅の構内営業など関連収入の確保や経費の節減に努めるとともに、経営計画に掲げた事業につきましても、安全の確保に最大限配慮しつつ、規模や実施時期の見直しを進めているところでございます。
 今後は、テレワークの定着など、お客様の行動変容に伴う需要の変化を見きわめ、中長期的な投資計画を改めて検証するほか、例えば時間帯別など運賃のあり方につきましても、お客様の声を聞きながら他の事業者とも連携して、研究を進めてまいります。
 将来にわたり都営交通としての役割を果たしていけるよう、強い決意のもと、事業運営のかじ取りを行ってまいります。
〔消防総監安藤俊雄君登壇〕

○消防総監(安藤俊雄君) デイタイム救急隊についてでございますが、この救急隊は、特に昼間人口が多く、日中の救急需要が多い池袋消防署に昨年五月に配置し、当該地域における救急隊の到着時間を約三十秒短縮することができました。
 また、遠方からの救急隊の出場が抑制された結果、周辺地域におきましても救急隊の到着時間が短縮するなど、複合的な効果が確認できました。
 さらに、デイタイム救急隊は日中のみの運用であることから、育児中の救急救命士等が従事することが可能となり、職員のモチベーション向上等にも効果を上げております。
 今後は、育児や介護等で交代制勤務が困難な職員も活躍できるデイタイム救急隊を初めとする救急隊の計画的な増隊や効果、効率的な運用について検討するなど、高まる救急需要に的確に対応してまいります。

○議長(石川良一君) この際、議事の都合により、おおむね二十分間休憩いたします。
   午後三時四分休憩

   午後三時二十五分開議

○議長(石川良一君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 質問を続行いたします。
 百二十二番山崎一輝君
〔百二十二番山崎一輝君登壇〕

○百二十二番(山崎一輝君) 令和二年第三回定例会に当たり、東京都議会自由民主党を代表して質問をいたします。
 初めに、このたび名誉都民に選定された石井幹子様、瀧澤利夫様、横尾忠則様、これまでのご功績に敬意を表し、心からお祝いを表させていただきます。
 さて、世界はコロナ感染拡大の中にあり、日本、そして東京も感染防止対策が長引く中、重苦しい日々を過ごしています。
 現在、都内の感染者数は増減を繰り返し、いまだ予断を許しませんが、感染の大幅な拡大は何とか防いでいるといった状況のように見えます。
 これは、これまでの間、医療従事者の方々、そしてエッセンシャルワーカーの方々のご尽力とともに、都民お一人お一人が、日々の生活の中で手洗いの励行、マスクの着用、外出の自粛など、感染防止対策に誠実に、そして辛抱強く取り組んでいただいた結果だと考えております。
 公助としての東京都のコロナ対策は、こうした方々のご理解とご協力に基づく自助、共助の支えがあってこそ初めて有効に機能するのです。
 都議会自民党は、そのことを忘れず、医療現場や都民生活の実態を踏まえ、感染防止と経済活動の両立という難しい課題に全力で取り組んでいくことを、代表質問に先立ち、都民の皆様にお約束申し上げます。
 都は、今年一月末より今日まで、新型コロナウイルス感染症対策本部会議やモニタリング会議などを開催し、感染症や医療提供体制の分析を行い、その都度対策を講じてきました。
 この未知の感染症の克服にはまだ時間がかかりますが、これまで膨大な人員と予算をかけて行ったこれらの対策は、都民の安全・安心に効果があったのか、あらゆる角度から検証した上で、次の対策を講じることが重要です。
 今定例会にも、新型コロナ対策の実効性をより高めるための条例改正や感染拡大を阻止する対策、経済活動などを支えるセーフティーネットの強化充実などを目的に、約三千四百億円もの補正予算が計上されました。
 第二回定例会において我が党は、科学的根拠をもとに、感染の実態や傾向を都として把握し、予算に裏づけられた対策を講じ、都民の理解と共感のもとに自粛要請をすべきである、そして、コロナ対策の中には、客観的かつ合理的とは思えない積算根拠や、思いつきで、内容が不確定のまま発表されることにより、事務処理が機能していない事業も散見されるので、早急にコロナ対策を含め必要な検証を行うべきであると指摘をしてきました。
 これまでに実施した新型コロナ対策の検証はどうなっているのか、検証に基づいて次なる施策を講じるべきと考えますが、知事の見解を伺います。
 新型コロナウイルス感染症の拡大防止を図りつつ、事業を実施していくためには、店舗等での感染防止対策の徹底が不可欠です。都はガイドラインを策定し、実施した事業所には、感染防止徹底宣言ステッカーの掲示を推奨しています。知事も会見で、百万件を目指したいと述べられていましたが、発行数は現在までに約二十一万件にとどまっています。
 このステッカーの本来の目的は、都民が安心して利用できる施設であることをわかりやすく示すものでした。
 しかし、千代田区を初め都内の自治体でも独自のステッカー制度が設けられ、わかりにくいといった都民の声も上がっております。また、都の職員も実態把握と普及啓発を兼ねた訪問を行っていますが、その数は約七千件と、申請件数には全く追いついておりません。
 ステッカーにより、感染抑止にどの程度効果があったと認識しているのか、伺います。
 さて、感染拡大防止協力金はこれまで四回にわたり実施されました。感染拡大が逼迫する中で、制度設計も実施方法も拙速であったことは、緊急事態に基づくものであり、当初はやむを得ないところもあったのは事実であります。一方で、総予算二千億円という莫大な金額を投じた施策でありますので、施策の効果検証をすることは極めて重要と考えています。
 都の説明によれば、損失補償ではなく、あくまでも要請に対する協力金とのことですが、再び感染拡大も想定される中、支給された事業者にとって果たして有効に機能したのか、施策の調査検証は不可欠であります。
 また、都も多大な労力をかけて膨大な事務量に対応してきましたが、休業要請及び感染拡大防止協力金の効果と今後の対策に向けた見解を伺います。
 新型コロナウイルスという見えざる敵との闘いが長期化する中、我が国の実質成長率は戦後最大の落ち込みを記録し、倒産、廃業も頻発するなど、コロナ危機が国内経済に与える影響の大きさが浮き彫りになっています。特に経営基盤が強固とはいえない中小零細企業がこうむる経済的打撃は甚大です。
 都はこれまで、数々の緊急対策を打ち出してきましたが、都内の小零細企業の経営者からは、緊急事態宣言が解除されても需要回復の動きは鈍い、また、受注は減ったままで先行きが見通せないといった声が多数上がっております。
 この難局を乗り越えるためには、事業者にさらに寄り添ったサポートが不可欠です。厳しい状況にある中小零細企業が倒産や廃業に追い込まれることがないよう、あと一歩踏みとどまって、経営を立て直すための支援が今求められております。
 都は、中小零細企業の倒産や廃業を防ぐため、支援を強化していく必要があると考えますが、都の見解を伺います。
 コロナが企業経営に与える影響は、雇用面にも波及し、厚労省の調査によれば、コロナに伴う解雇や雇いどめは全国で五万人を超え、有効求人倍率の悪化にも歯どめがかからないなど、雇用情勢も悪化の一途をたどっております。
 中でも、流通、小売、サービス業といった職種は顕著で、特に非正規や経験が浅い若手などは、同業同職種間での転職も困難をきわめ、将来不安を抱える若者が後を絶ちません。
 都は、既にさまざまなキャリア支援を講じていますが、国がデジタル庁を設置し、強力にデジタル化を推し進める中、次世代社会に必要な職種、技能を習得できる環境をさらに拡充すべきと考えます。
 特に、労働ブランクが長期化する懸念もあることから、短期集中型や、働きながらIT技能を取得できるカリキュラムなど、早期に復帰できるメニューが求められます。同時に、若手ローキャリア層の雇用を企業が積極的に導入するインセンティブが働く仕組みを包括的に検討すべきと考えます。見解を伺います。
 新型コロナウイルス感染拡大の中、渡航制限により、外国人旅行者は大きく減少し、国内の旅行者も外出自粛で大幅に減少したことから、都内の観光関連事業者の経営は大変厳しい状況にあります。
 九月十八日から国のゴー・ツー・トラベルの対象となる東京発着旅行の販売も始まり、都内観光産業も、これを足がかりに立ち上がろうとしております。
 本事業の開始に伴い、都心の主要観光地を初め、豊かな自然と独自の食文化など、地域で大切に育まれた貴重な観光資源のある多摩・島しょ地域にも、国内各地から観光客が再び訪れることが期待をされます。
 一方、多摩・島しょ地域は病院等の医療資源が限られており、感染者が発生した場合の対応は困難であり、観光客、事業者、地域住民それぞれの立場から、観光振興と感染防止の両立を図る必要があります。
 こうした地域の実情も踏まえつつ、都がこれまで取り組んできた多摩・島しょのさまざまな観光施策を生かしながら、今回の観光促進事業をどのように進めて観光振興を図っていくのか、見解を伺います。
 コロナの影響で、修学旅行の機会を失った生徒、児童が多数おります。振り返ると、ことしは授業の開始時期のおくれから始まり、運動会などの学校行事も十分に実施できませんでした。それに加えて、学校生活で最も大切な思い出となる修学旅行にも参加できなかった子供たちはとても傷ついております。社会全体でコロナの拡大を防ぐため、我慢をして協力してくれた子供たちに、残る半年で修学旅行にかわる思い出の場を提供してあげたいと考えます。
 都内には、都立施設だけでもなく、たくさんの観光資源があります。上野動物園のパンダのもりや、先日オープンした新客船ふ頭ターミナル、東京二〇二〇大会の新規恒久施設を含め、美術館や博物館、水族館など、さまざまな名所があります。
 コロナ禍であるために従来どおりの修学旅行は難しくても、身近にあるさまざまな都立の施設や資源を活用して大切な思い出づくりができるよう、修学旅行にかわる活動を実施すべきと考えますが、見解を伺います。
 また、家庭内での感染が広がる中、コロナに感染した高齢者や子供たちへの差別やいじめ、さらには職場において出社拒否を強いられるなど、感染防止の趣旨を履き違えた心ない言動も散見されています。コロナに感染したことが悪いことであるかのような風潮を蔓延させてはなりません。感染された方の心を殊さらに傷つけるような風潮には、断固とした態度で接するべきであります。
 六月には同趣旨のメッセージを知事として発信されていらっしゃいますが、改めて知事の見解を伺います。
 新型コロナウイルス感染症の終息が見通せない中、冬に向け、季節性インフルエンザとの同時流行に備えていくことは急務であります。不安なく適切な医療を受けられるためには、コロナ診療を行う一部の医療機関だけでなく、発熱患者を診療する多くの地域医療機関にも対応していただく必要があります。
 臨床的にはインフルエンザとコロナウイルスを診断することは困難といわれています。医療現場では、コロナのリスクを常に考慮しながら発熱患者に対応をしています。その場合、ほかの患者と区分けした動線や診療場所の確保など、さまざまな備えを講じる必要があり、規模の小さな診療施設にとっては大きな負担となっています。例年のインフルエンザ等による発熱患者の受診希望にも対応するためには、こうした負担の軽減措置は欠かせません。
 都は、インフルエンザと新型コロナウイルス感染症の同時流行に備え、多くの医療機関の協力を得ることで、各医療機関の感染拡大防止策をしっかりと講じてもらうことが重要です。こうした点を踏まえ、体制整備を進めていくべきと考えますが、見解を伺います。
 続いて、特措法について伺います。
 都議会自民党は、都民のために必要な特別措置法の改正を行うべきとの立場です。
 コロナ禍の長期化に伴い、危機に直面する都内事業者には、もはや余力は残されていません。一刻も早い感染終息に向け、最善を尽くすことはもちろん、最悪のケースにも備えることは行政の責務です。万が一感染が再拡大し、再び休業要請となった場合には、法令に裏打ちされた十分な補償を行うべきであり、そのためには、特措法改正は不可欠です。
 先日、小池知事は、国への要望に向けた協力要請のため、初めて我々自民党東京都連に足を運ばれました。その際、特措法について、休業要請に伴う経済的支援の創設の要望、協力を求められました。同時に、協力要請に当たり、コロナ対策が今一番重要であることを考えれば、国政と都が連携していくことは意義があると語られました。
 緊急事態宣言以来今日まで明らかになった特措法の課題を整理して、必要な改正を国に求めていく必要があるという思いは、知事と同じであります。
 私たちには、国政にパイプがあります。特措法改正を実現し、都道府県知事の権限の拡充など、我々都議会自民党は国に対し、積極的に働きかけを行ってまいります。
 知事は、特措法改正についてどのように国に働きかけていかれるお考えなのか、見解を伺います。
 次に、東京二〇二〇大会について伺います。
 東京大会は、コロナという大きな課題に直面をし、大会を行う意義が改めて問われています。
 大会を招致した当時、東日本大震災の大きな爪跡が残る中、我が国は将来への不安と閉塞感に覆われていました。大会招致の意義は、被災地を初め全国民に夢と希望を与え、ともに手を携え、未来へと前進していくことでした。大会の原点は、復興五輪と日本再生だったのです。
 現在、日本そして世界は、コロナにより傷つき、分断されています。東京大会の開催は、コロナ禍の困難を乗り越え、人類が一つにつながることの大切さを伝える機会となります。世界中の選手が困難を乗り越えてともに集い、世界一の熱戦を繰り広げる、それは人類全体の再起と夢や希望の象徴であり、大会開催に向けた歩みをとめることは許されません。
 大会成功に向けて、菅総理率いる国を初め、組織委員会や関係機関と連携をし、専門的、科学的な議論を踏まえ、世界に通用するコロナ対策を、国主導のもと、都も一体となって検討、実施すべきと考えますが、知事の見解を伺います。あわせて、知事の大会開催に向けた強力な思いも伺います。
 東京大会の追加経費について伺います。
 日本は今、非常に厳しい社会経済状況にあります。大会を経済再生の起爆剤として成功させるため、都は開催都市としての責任を果たし、必要な取り組みは将来への投資として果敢に実施するべきです。
 一方で、経費の中で削減できる部分は精査をし、都民に示す必要があります。
 先日のIOC調整委員会では、サービス水準の見直しの検討状況が示されたところですが、今後も費用の精査を進めるとともに、追加経費については、IOCなど関係者にも積極的に負担を求めることも含め、十分に協議をしていくべきと考えますが、改めて知事の見解を伺います。
 さて、内閣府の発表によれば、四月からの四半期のGDPは年率換算で二八%も減少し、リーマンショックを超える低迷に陥るとされています。都内の企業においても、収益力は著しく低下し、中小、小規模事業者は、収益どころか存続していくことすら困難な局面にあります。
 東京都の令和三年度予算編成においても、大幅な財政調整基金の取り崩しに加え、税収減が確実視される中、さらなるコロナ対策、疲弊した都内経済への支援など、多くの課題に取り組むことが必要です。都財政がこの難局を乗り越え安定を取り戻すのか、転落の序章となるのか、分かれ目となる重要な予算編成といえます。
 事業の優先順位を明確にし、合理的かつ妥当な積算をする、この財政運営の基本を守ることが何よりも大切です。今後、機動的で柔軟な対応を避けては通れない状況の中で、都民生活を守り、都内の経済を支え、未来を見据えた布石を講じていくために、都財政を堅持することが財務局の使命ではないでしょうか。
 都の財政悪化を食いとめるため、来年度の予算編成において何を重視し、具体的にどのように取り組むのか、財務局の見解を伺います。
 都財政は、前例のない危機に直面しています。行財政運営の戦略や工程を早期に示すことを強く求めておきます。
 こうした予算や事業の見直しに加え、財源の捻出を講じることも必要です。現在の厳しい状況下では、都債の増発も手段の一つではありますが、それだけでは全てを賄えません。コロナ禍により都財政は一変した。機動的な財源が求められる中、特定目的基金を統廃合し、財政調整基金に組み入れるべきことは、さきの第二回定例会で指摘をしたとおりです。
 かつて、バブル崩壊後の財政難に陥った際、都は、大規模財産の処分促進や積極的な都有地売却に果敢に取り組み、財政再建に道筋をつけました。
 税収減など、今後さらに都財政の逼迫も想定される中、保有資産の売却やさらなる有効活用についても検討すべきと考えますが、見解を伺います。
 続いて、国際金融都市について伺います。
 国際金融都市の確立は、日本全体で取り組むべき課題です。とりわけ金融業者や、これを支える多様な事業者が集積する東京が先頭に立って取り組んでいかなくてはなりません。
 国においては、ことしの経済財政運営としての改革の基本方針、いわゆる骨太の方針において、世界、アジアのハブとしての国際金融都市の確立を目指すとしています。その実現に向けては、税制面の課題や各種手続の複雑さなどについて、国家レベルの観点からの取り組みが不可欠です。
 今こそ、ポストコロナを見据えた東京の成長に向け、国と密接に連携をし、東京を世界に冠たる国際金融都市にするための取り組みを加速するべきと考えますが、知事の見解を伺います。
 入札制度について伺います。
 昨年の第四回定例会の我が党の代表質問において、国が策定する運用指針を都の制度にどう反映させ、運用していくのかとの問いに対し、改正運用指針の趣旨にかなう委託業務の平準化や工事関係書類の削減などを初め、運用指針をもとに必要な制度等の見直しを図ると答弁がございました。
 この国による運用指針は本年一月に公表されましたが、国の指針を踏まえつつ、都は基本的な考え方を示していくべきと考えます。さきの答弁にあった必要な制度の見直し等、今後は一層の具体的な取り組みを進めるべきと考えますが、見解を伺います。
 改正品確法では、工事請負に限ることなく、設計等調査委託についても重要な位置づけをしており、公共工事の目的物の維持管理についても適切に実施をするよう求めています。
 都では、従来から工事請負については、品質確保やダンピング防止に資する最低制限価格制度を広く適用してきました。
 また、都は、ここ数年間、印刷等の業務発注において最低制限価格制度を試行しておりますが、ダンピングに陥りやすい委託業務においては、試行の検証を行いつつ、最低制限価格制度の導入をさらに一歩前進させるべきと考えますが、見解を伺います。
 続いて、災害対応について伺います。
 災害対応力の強化は、都政の最重要課題の一つです。近年、台風などによる風水害も激甚化しており、複合災害にも備える必要があります。すなわち、ソフト、ハードともに従来の常識とは次元の異なる対応が必要とされています。
 ことし一月には、国と都の技術職同士が現場の課題と取り組み方針を議論する、災害に強い首都「東京」の形成に向けた連絡会議が初めて設けられ、先日、中間のまとめも提出されました。
 東京は人口も他県に比較にならないほど多く、また、都市の密集度も高い上、経済社会など、あらゆる分野の集積地となっています。こうした首都東京で避難所は本当に機能するのか、障害者、要介護者など、災害弱者の安全は確保できるのか。
 コロナ対策や近年の激甚化した災害実態を踏まえ、都はどのように風水害時の災害対応力を強化していくのか伺います。
 災害時には、障害者や要介護者など要配慮者に対し、災害の程度や状況に応じたきめ細かな対応が必要です。高齢者施設や障害者支援施設、児童福祉施設などの防災上の配慮を要する方のいわゆる要配慮者利用施設については法整備が進み、避難に関する計画作成や訓練が義務化されました。
 整備が進んだ土砂災害、浸水ハザードマップへの対応や福祉避難所の耐震化などの課題がありますが、防災上配慮が必要な方が利用する社会福祉施設等の安心・安全の確保をするため、都はどのように取り組みを行うのか伺います。
 災害時には住民の安全確保が最優先ですが、ペットの安全確保についても、飼い主の責任が第一とはいえ、自治体にも同行避難などへの対応が求められています。
 昨年台風十九号の実態を踏まえ、我が党からもペットの同行避難に関する地域防災計画への取り扱い、体制整備、避難所を運営する区市町村との連携について課題を指摘してきました。
 災害時におけるペットの救護体制の整備については、専門家の知見も得ながら、昨年の台風の教訓を踏まえ取り組むべきと考えますが、見解を伺います。
 大災害時の通信環境確保についてお聞きします。
 デジタル化の進展により、IoTデバイスの数は毎年三割近く増加をしています。二〇二五年には、四百十六億台のIoTデバイスがインターネットにつながる社会となります。デジタルガバメントの前提として、自然災害に強く、持続可能性のある強靭な政府であるべきことはいうまでもありません。
 デジタル都庁を標榜する都において、大災害時でも安定した通信環境を維持確保するために、バックアッププランを用意しておくことは大前提であります。
 例えば、京都大学などが研究している広域無線は、5Gに比べ接続障害が起こりにくく、通信が途切れにくいことや、伝送距離も圧倒的に広範囲に及ぶ、また、設置が現状のWi-Fi同様に容易で速いなどの利点があります。
 都は、こうしたさまざまな広域無線網や情報圧縮技術を調査し、平時から災害に備え、導入しておくべきと考えますが、何があってもつながる東京の実現に向けて、危機下における通信環境の保持についてどのような準備検討を行っているのか、宮坂副知事に伺います。
 次に、木密不燃化十年プロジェクトについて伺います。
 このプロジェクトの取り組みは、特定整備路線の用地取得率が約五〇%と一定の評価が見られるものの、整備地域全体の不燃領域率七〇%を目標としてきましたが、その達成に至っているのは二十八地区中四地区と課題が残ります。
 事業期間の延伸について今後さらなる促進を図るため、木密地域の解消に向け実効性を高めるには、大胆な規制緩和など新たな対策こそ必要と考えますが、見解を伺います。
 次に、河川施設対策についてです。
 平成七年の阪神・淡路大震災では、液状化により淀川堤防の沈下は最大三メートルにも及び、大規模損壊が発生しました。また、我が国観測史上最大となるマグニチュード九・〇を観測した東日本大震災でも、多数の堤防が液状化で沈下しました。
 いわゆるゼロメートル地域といわれる区部東部低地帯では、大規模震災時に堤防や水門等の施設が大きな損傷を受けると、甚大な被害となるおそれがあり、河川堤防や水門等の施設の耐震対策が急務です。
 近年、豪雨災害の激甚化も危惧されております。区部東部低地帯における液状化対策を含め、河川施設の耐震対策の進捗並びに今後どのような計画で整備を促進するのか伺います。
 さて、世界的にデジタル化の波が押し寄せている中、国も都も大きくおくれをとっている現状にあります。今回の新型コロナウイルス感染症対策においても、都や都内自治体の混乱をよそに、デジタル化が行政サービスに浸透し、円滑に機能した海外諸都市との乖離には、改めて強い危機感を覚えたところであります。
 デジタルシフトの潮流が急速に進む中、基幹系システムや個人情報の取り扱いなど、円滑なデジタルトランスフォーメーション推進には国との連携が欠かせません。あすには推進室も設置される予定となった国のデジタル庁の創設と歩調を合わせ、都はどのように調整、連携を図っていくのか、宮坂副知事の見解を伺います。
 都は、幾度も行政サービスのデジタル化、オンライン化に取り組みながら、成果は乏しいものでした。今回、条例改正を行いましたが、政策の実効性が担保されるわけではありません。
 都がデジタルトランスフォーメーションを推進する中で障害となるのが、区市町村のシステムとの連携や基盤となるIT人材確保、育成です。
 国のデジタルシフトの加速に合わせながら、さまざまなリソースが枯渇した区市町村のデジタル対応にも都が支援をしていくことは容易ではありません。
 宮坂副知事も、みずからのSNSや対談で同様の内容を発信されておりますが、既存の制度や仕組みで課題解決を図ることは困難といえます。どのように解決を導いていくのか、宮坂副知事の見解を伺います。
 GIGAスクール構想、特別支援学校について伺います。
 GIGAスクール構想とは、多様な子供たちを誰ひとり取り残すことなく、子供たち一人一人、公正に個別最適化され、資質、能力を一層確実に育成できる教育ICT環境を実現させるものであります。それは、特別支援学校及びその児童生徒においても同様です。
 しかし、障害の種別や程度によって必要とされる端末機種は異なり、同様の機能を搭載した端末やソフトは大変高額です。区市町村は日常生活用具給付を行っておりますが、自治体により格差があり、支援の対象から漏れるケースも多々見受けられます。
 我が会派は、再三是正の要請をしてきましたが、いまだに解消には至っておりません。
 特別支援学校の保護者や教員からは、さらなる学習格差が生じないか、さらに経済負担が重くなるのではないかとの声が上がっております。
 今後GIGAスクール構想を推進する中で、都として、特別支援学校の生徒への端末をどのように導入していくのか、知事の見解を伺います。
 特別支援学校の通信環境は、ほかの公立校に比べても脆弱であり、複数の生徒が同時に使用した場合を想定されていません。寄宿舎においても同様です。GIGAスクール構想やTOKYOスマート・スクール・プロジェクトが、その理念の実現に向けて、実効性の高い政策とするため、どのように通信環境を整備していくのか伺います。
 東京都の待機児童解消に向けた取り組みは、平成二十八年から四年間で七万二千七百五十九人定員増を図るなど、さまざまな策を講じることで一定の成果を上げてきました。保育施設のハード整備だけでなく、ソフトの質の向上があわせて重要となる中、子ども・子育て新制度による新たな事務作業や、年々増加傾向にあるアレルギー対応、多言語化対応など、保育所の業務負担は増加をしております。
 そこで、保育所における業務を見える化し、保育士が担うべきもの、集約化できるものは仕分けを行い、業務の改善を図る必要があります。保育の質を高めていくために、保育事業者の運営をどのように支援をしていくのか、都の見解を伺います。
 都が進めている認証保育所制度は、大都市の保育ニーズに柔軟に対応する点において、認可保育所に比べ優位性があります。その特色の一つに直接契約があります。直接契約により、一つの園で兄弟が預かりやすく、保護者や子供から喜ばれております。
 一方で、認証保育所のB型は、ゼロ歳児から二歳児までが対象であることから、兄弟での預かりは難しく、対象年齢を拡大してほしいという声も聞いております。
 認証保育所制度開始から二十年の節目に当たり、認証保育所事業者が、制度の特色である直接契約を生かした創意工夫により、保護者や子供のニーズに合ったサービスを提供できるよう、さらなる支援、制度の見直しが必要と考えるが、都の見解を伺います。
 続いて、児童虐待について伺います。
 子育て支援から児童虐待の介入まで、一貫して迅速に対応をすることを目指し、今年度、世田谷、江戸川、荒川区が児童相談所を開設しました。
 区設置の一時保護所により、都区全体の保護所の定員枠が大幅に拡充され、これまで課題とされてきた、都の一時保護所の年間を通じた定員超過の状態が改善されると期待されておりましたが、現在、都も区も保護所は既に定員が満員状態だと聞いています。
 特に児童虐待事案では、区の児相が、自区内の保護所に入所させるよりも離れた場所で保護した方がいいという事案もあると聞くため、子供たちの安全を確保するためには、区設置による一時保護所の増設が進んでも、一時保護の広域性に鑑み、都として一時保護所を今後も拡充していく必要はあると考えますが、見解を伺います。
 また、区設置、都設置の児童相談所ともに、児童虐待防止のためには、児童相談所と子供家庭支援センターの連携が重要であると考えます。
 また、今年度より、新たな都と区の連携モデル事業として、練馬区の子供家庭支援センターにサテライトオフィスが設置されました。こうしたモデル事業の取り組み状況も踏まえ、児童相談所体制を強化していく必要があると考えますが、見解を伺います。
 続いて、高齢者施策についてお伺いします。
 新型コロナウイルスの感染拡大により、在宅の認知症の人の生活に大きな影響が出ているといわれております。
 コロナ禍においても、認知症の方への影響把握に努めながら支援を続けていくことが重要と考えますが、都の取り組みについて伺います。
 団塊の世代が七十五歳を迎える二〇二五年問題と、高齢化の進展に伴い、増大する介護ニーズに対応するには、介護サービスを担う人材確保が重要です。一方で、介護職の有効求人倍率は約七倍と上昇しており、人員不足による介護事業者が経営難に陥るケースが仄聞されています。
 都はこれまで、第七期高齢者保健福祉計画において重要課題と位置づけ、広域的な観点からさまざまな介護人材対策を講じてきましたが、今後は、地域の実情に応じた区市町村への支援がより一層重要であります。今後、どのように都は介護人材対策に取り組むのか伺います。
 IoTを通じた安心まちづくりについてもお伺いします。
 視覚障害者の駅のホーム転落事故が後を絶ちません。日本盲人会連合が実施したアンケートによると、視覚障害者の四割がホームからの転落を経験しています。まさに視覚障害者にとっては、柵のない絶壁だといえます。
 鉄道各社はホームドアの設置を推進しておりますが、一駅で数億円ともいわれる経費がかさみ、整備促進を妨げる一因となっております。
 先日、小田急経堂駅での転落検知システムの運用による、転落による列車との接触事故を防ぐ取り組みを視察してまいりました。IoTの技術を活用することで、安心・安全なまちづくりを実施できることを目の当たりにしました。
 しかし、都は、スマート東京を掲げながら、こうしたIoT技術を活用した事業に対して財政支援が十分整備されておりません。次世代社会を見据えた取り組み、シビックテックにこそ支援を拡充すべき段階にあると考えます。知事の見解を伺います。
 次に、環境対策であります。
 持続可能なごみ処理の実現のために、ごみ減量に対する都民への意識啓発、都内ごみ収集方式の効率化、中間処分のコストの削減、最終処分場のさらなる延命化など、対応すべき課題は多く、かつ多岐にわたります。
 市町村及び二十三区のごみ減量化への意識啓発やリサイクル政策は自治体によって異なっており、大規模で画一的な削減が難しい現状です。
 廃プラスチック処理問題だけがごみ問題ではありません。残余期間が五十年といわれる最終処分場をこのまま放置することは、課題の先送りにすぎません。
 サステーナブルな社会の実現のためには、延命化に向けたごみ減量への取り組みや処分場に関する新たな施策が必要と考えますが、見解を伺います。
 また、資源の循環利用のあり方を改めて考える必要があると考えますが、都の認識と今後の取り組みについて伺います。
 下水道事業について伺います。
 下水道の事業再構築や浸水対策などを着実に実施をしていくことは重要です。
 さて、このたび東京にふさわしい下水道施設運営手法のあり方が議会に報告されました。その報告によると、各施設のネットワーク化による運転管理の困難性や災害時のリスク、また、ICTやAIなど技術革新への柔軟な対応を考慮し、将来にわたり安定的に事業を実施していくために、コンセッションではなく、一部の水処理施設に包括委託を導入していく方針となりました。
 そこで、包括委託の導入によって下水道は現場の技術力を失う危惧はないでしょうか。
 また、ゲリラ豪雨など、激甚化する災害にどう対応していくのでしょうか。そして、公営企業として、下水道事業の基本である都民サービス向上にどうつなげていくのか伺います。
 国境離島について伺います。
 日本の最東端南鳥島、日本の最南端の沖ノ鳥島は小笠原村に属し、日本の排他的経済水域の約四割が東京都に属していますが、本年七月、中国の海洋調査船が沖ノ鳥島周辺のEEZで無断活動を行いました。沖ノ鳥島を守り、我が国の権益を守るためにも、周辺海域で経済活動や海洋実験、気象や自然環境調査等の活動を進めるべきです。
 南鳥島や沖ノ鳥島など、国境離島を守ることは国の責任ですが、都としてもできる限りのことをするべきです。知事の見解をお聞きします。
 最後に、コロナ禍という未曾有の危機において、小池知事はウイズコロナ、アフターコロナ、新しい日常と、次々とコンセプトを繰り返しておられます。
 その一つ一つに関して、我々都議会自民党は、真摯かつ積極的に議論をしていきたいと考えております。行政機関と議会との議論こそが、首都東京の未来をより輝かしいものにすると信じているからです。この観点から、本定例会での知事提案に関して二点指摘をさせていただきます。
 まず、コロナ条例の改正案です。
 この改正案の前提となる都民や事業者に努力義務を課すコロナ条例は、知事が七月三十日に専決処分をしたものであり、本定例会最終日に承認の手続がなされることになっております。つまり、現時点で議会の承認を得ていない条例をさらに改正するという提案であります。
 コロナ対策は重要ですが、都民や事業者の方々に努力義務を課す以上、スピード感も大事でありますが、手順を踏んで議会と審議をすることが必要です。そうした民主的な手順を踏んでいるからこそ、都内全域で効力を発揮する条例の正当性が担保されるのです。この二元代表制の基本をしっかりと踏まえ、条例の制定、改正の手続を丁寧に進めていくべきと指摘をしておきます。
 加えて、知事の選挙公約であった東京版CDCについて一言申し上げます。
 先日、東京版iCDC構想が示されました。構想が目指す姿を否定するものではありません。しかし、都の場当たり的なコロナ対策は、さまざまな面であつれきと混乱を引き起こしてきたのが実態です。こうした課題を解消することを優先すべきではなかったでしょうか。このこともあわせて指摘をさせていただきます。
 海外のCDCと比較しても、人的、財政的資源が貧しい中ではありますが、知事が設置を決意した以上、その機能が十分発揮できるよう、我々も注視をしていきたいと思います。
 コロナ危機と対峙をしながら、未来に向けて確かな一歩を進めるためには、知事もおっしゃっているとおり、菅総理を初め、国との連携がますます重要になってまいります。
 都議会自民党は、引き続き全力で首都東京の発展に向け、課題解決に取り組んでいくことをお誓い申し上げて、質問を終わります。(拍手)
〔知事小池百合子君登壇〕

○知事(小池百合子君) 山崎一輝議員の代表質問にお答えいたします。
 これまでの感染症対策の課題の検証を踏まえた施策の展開についてのご質問がございました。
 見えざる敵であります、この新型コロナウイルスとの長い闘いは、東京がかつて経験したことがないものでありまして、感染拡大防止と社会経済活動とを両立させることが、この難局を乗り越えるための大きな命題でございます。
 現在の新規陽性者数は、八月上旬をピークに減少傾向にはございますが、今後、再拡大に厳重な警戒が必要となっております。
 この間、感染症対策を効果的に推進するため、私を本部長といたします感染症対策本部を中心に、例えば、営業時間の短縮要請を延長する際に、人口に比べて感染者数が区部より抑えられている多摩・島しょ地域を除外するなど、課題を検証しながら見直しを図ってきたところでございます。
 今後とも、手綱を緩めることなく、時々刻々と変化する感染状況や社会経済状況なども勘案をいたしまして、これまでの対策の課題の検証を行いながら、今後懸念される感染拡大への備えに万全を期してまいります。
 次に、新型コロナウイルスに関する差別への対応についてのご質問がございました。
 新型コロナウイルスに感染された方やそのご家族、また、医療従事者の方々等への誹謗中傷や不当な差別的扱いは、決して許されるものではございません。
 このため、都民一人一人が正しい情報に基づき、冷静な行動をとることが大切であること、また、闘うべき本当の相手はウイルスであるということを、私自身が動画を通じましてメッセージを発信したところでございます。
 さらに、その動画におきましては、医療や保育、介護に従事する方を初めとして、ライフラインや物流等の私たちの生活基盤を支えてくださるエッセンシャルワーカーの皆様に感謝をし、エールを送らせていただきました。
 このほか、ホームページや「広報東京都」におきましても、人権に配慮した行動をとるように都民の皆様に働きかけてきております。
 こうしたさまざまな取り組みを着実に積み重ねて、差別や偏見は断じてあってはならないことを広く都民に向けて訴えてまいります。
 次に、特措法改正に向けた国への働きかけについてであります。
 国難ともいえる危機に直面している中で、新型コロナウイルス感染症の対応におきましては、国との緊密な連携を図りながら取り組むことが必要不可欠でございます。
 感染拡大防止対策の実効性の確保に向けまして、知事の権限を拡充するためには、特措法を改正して、休業要請に伴う経済的な支援措置などを盛り込むことは極めて重要であります。
 これまで、私自身、西村担当大臣と幾度も面会をし、特措法の改正に向けた要望を直接訴えるとともに、都議会各会派や全国知事会を通じましても要望してまいりました。
 今後とも、私の考えと軌を一にする都議会各会派の皆様と緊密に連携をいたしまして、国に対して特措法の改正を粘り強く訴えることによりまして、感染拡大の防止に全力を尽くしてまいります。
 大会におけます新型コロナウイルス感染症対策についてであります。
 東京二〇二〇大会は、人類が一丸となって見えざる敵に打ちかって、スポーツを通じてそのきずなをさらに強め、人々に希望と自信を与える、極めて意義の高い大会でございます。大会を心待ちにしている全ての人々のため、未来への希望をともす祭典として成功させたいと考えております。
 大会を成功へと導くためには、選手、観客、関係者など、全ての方々にとって安全・安心な環境が提供できるよう準備を進めていくことが重要であります。
 そのため、国のイニシアチブのもと、設置された調整会議において、国、組織委員会などとともに、水際対策や競技会場、選手村におけます感染防止対策、検査、治療、療養体制の確保など、幅広く議論を行っております。
 感染症の専門家の科学的知見もいただきながら、具体的な対策につきまして検討を進めておりまして、年内を目途に中間の整理を行うことといたしております。
 今後とも、IOC、IPC、国、組織委員会など関係者と協力をいたしまして、大会後のレガシーも見据えながら、安全・安心な大会の実現に向けて着実に準備を進めてまいります。
 大会経費についてのご質問がございました。
 新型コロナウイルス感染症の拡大に伴って経済が停滞する中にあって、大会の開催に向けた準備を進めるためには、都民、国民の理解や共感が得られる大会である必要がございます。
 そのため、大会経費につきましては、サービスレベルの水準を最適化、合理化するとともに、延期により生じるコストの削減を図ることといたしまして、組織委員会とともにIOCと大会の簡素化に向けた見直しを行って、先週のIOC調整委員会において、これまでの成果として五十二項目について合意をされたところであります。
 今後、引き続き、国際競技連盟、各国オリンピック委員会などの関係者と簡素化に向けました努力を重ねるとともに、追加経費に係る負担も含めまして、IOCと組織委員会を含む日本側が共同で議論を行ってまいります。
 次に、国際金融都市東京についてのご質問がございました。
 ポストコロナの時代におきまして、東京の経済を振興し、稼ぐ力を高め、都民の豊かな暮らしを実現していく、そのためには、経済の血液であります金融分野の強化によって、都内企業の資金循環を活性化させることが必要であります。
 海外におきましては、例えばシティー・オブ・ロンドンやシンガポール金融管理局といった組織が推進役となって、官民一体となって金融分野の振興を図っております。
 都におきましても、昨年度、官民連携組織でありますフィンシティー・トーキョーを設立して、海外に向けたプロモーション活動を実施いたしております。
 東京は、金融人材や資金などが集積する金融エコシステムが形成されている、それに加え、治安のよさ、整備された社会インフラなど、外国人にとって住みやすい生活環境を有しておりますが、一方で、所得税や法人税など、税制面や金融に関します各種手続の複雑さ、不十分な英語対応などといった課題がございます。
 これらの課題の速やかな解決に向けましては、制度を所管する国、そして、実際のプレーヤーであります金融事業者との連携を強固にすることが必要であり、都は先頭に立ってさまざまな対策を講じてまいります。
 その一つといたしまして、今回、新たに東京に拠点を設立することを検討している金融系の海外企業に対する支援策を年内にも実施して、企業誘致をさらに促進してまいります。
 ご指摘にありましたように、東京とアジア諸都市との競争がますます激化する中で、今後、都議会の皆様と緊密に連携をしながら、国と調整を行うなど、オール東京として金融系海外企業、そして、人材の誘致に、より一層積極的に取り組むことで、国際金融都市としての地位を盤石にしてまいります。
 次に、特別支援学校のICT環境整備についてでございます。
 全ての子供たちが将来の夢や希望を実現するためには、子供たちの学ぶ意欲に応えて、その力を最大限に伸ばす教育のICT化は重要であります。
 特に、障害のある子供たちにとりまして、ICTを活用して学ぶことは、抽象的な事象を視覚的に理解することに加えまして、視線での入力であったり、音声での読み上げなどによってコミュニケーションが円滑になるなど、学習上の困難を軽減することに有効とされております。
 こうした強みや特性を最大限生かしまして、一人一台端末によります個別最適化された学びを実現することで、より一層学ぶ意欲を高めて、主体性を育む教育を行ってまいります。
 このため、この定例会におきまして、都立特別支援学校の小学部、中学部におけます一人一台端末と必要な支援装置の整備を行う補正予算案を提案したところでございます。
 今後、特別支援学校におきましても、子供たち一人一人に合った教育環境の充実を図って、自立、社会参加に向け、教育の質の向上を図ってまいります。
 次に、IoTを通じた安心まちづくりについてのご指摘がございました。
 東京におきまして、DX、デジタルトランスフォーメーションを深化させ、先端技術の社会実装を進めていくことは、世界の都市間競争に打ち勝つためのみならず、これまで克服が困難でありましたさまざまな社会的課題の解決に向けた新たな糸口として、デジタル技術の積極活用を図るためにも極めて重要であります。
 都はこれまでも、昨年の台風十九号の際、孤立集落へドローンを活用した救援物資を搬送したり、宿泊療養施設におけます健康管理アプリケーションの導入など、最先端のIoT技術を活用した取り組みを先導してまいりました。
 また、5Gネットワークを基盤として、防災力の強化を図るため、情報サービス事業者と連携した水防災情報の発信強化を初め、多岐にわたる取り組みの具体化を進めております。
 これらの推進に当たりましては、民間の技術力、専門的知見の活用が不可欠でありますことから、官民の強固な連携が必要となります。
 このため、今般立ち上げました都政の構造改革推進チームによりますシビックテック等との協働推進プロジェクトを先導役といたしまして、都の各施策に応じた官民連携を進めてまいります。
 最後に、国境離島についてのご質問がございました。
 我が国は、世界有数の海洋国家であります。これを堅持するためにも、排他的経済水域の根拠となります、いわゆる国境離島の維持、保全が重要であります。
 南鳥島の周辺海域におきましては、海洋鉱物資源でありますレアアース泥や、本年七月に掘削試験が成功いたしましたコバルトリッチクラストなどが確認をされておりまして、これまで都は、国に対して資源開発の推進などを要請してまいったわけであります。
 また、沖ノ鳥島につきましては、これまでも国が島の適切な保全に取り組んでおり、都におきましても、周辺海域での海洋観測や水産資源の調査、外国漁船の違法操業等の監視などを実施いたしております。
 今後とも、都は、国に対して積極的に働きかけを行うとともに、緊密な連携を図って、国境離島の維持保全に向けまして取り組んでまいります。
 残余のご質問につきましては、副知事、教育長、関係局長からのご答弁とさせていただきます。
〔副知事宮坂学君登壇〕

○副知事(宮坂学君) 初めに、大災害時の通信環境の確保についてでございますが、大規模災害時には、都民の皆さんに正確で命を守るために必要な情報を伝えるため、つながる通信環境を維持し続けることが重要でございます。
 昨年の台風十九号の際、都や区市町村のホームページへのアクセスが集中し、閲覧しにくくなる事態が発生したことを教訓に、防災ホームページ等へのアクセス集中対策マニュアルを作成して、二月に全市区町村の情報技術担当に配布し、実装を要請しました。現時点では、多くの区市町村で実装に取り組んでいると聞いており、昨年よりホームページの強靭化については進んでいるものと推測しています。
 このほかにも、都では、テレビ、ラジオ、防災行政無線、緊急速報メール、デジタルサイネージなど、情報提供手段の多様化に取り組んでおります。
 通信事業者においても、アンテナ基地局等の設置に当たり、耐震対策、風水害防護対策のほか、区市町村の役場など、重要エリアにおける基地局の無停電化等に取り組んでおります。
 また、通信途絶地域が発生した場合でも、伝送路断線や停電に伴うサービス中断に対応できる移動基地局車、可搬型衛星基地局、移動電源車などの活用により復旧することとしております。
 さらに、つながる東京の実現に向けては、スマートフォンなどの各種端末の充電機能の確保も重要であります。昨年度は、帰宅困難者の一時滞在施設におけるスマートフォン等の電源確保に取り組み、現在は、西新宿で試行設置するスマートポールにおいても充電設備を搭載しております。
 こうして、情報伝達手段の多様化を図るために、二十一世紀のライフラインともいうべき通信環境の強靭化に取り組み、新技術の動向なども視野に入れて、何があってもつながる東京の実現に向けて改善を続けていきたいと考えております。
 次に、国のデジタル庁との連携についてでございますが、今回のコロナ禍では、我が国の情報技術の利活用のおくれが浮き彫りとなりました。
 国のe-Japan戦略発表以降、我々は二十年近く、IT立国の形成を目指してデジタル化を推進してまいりましたが、デジタル化は進まず、都市全体のデジタル化のランキングを見ても、東京は世界で二十八位と、ほかの主要都市から大きくおくれをとっております。
 私は、改めてデジタルトランスフォーメーションを推進し、東京を変えていかなくてはならないという思いを強く持ちました。生活や行政に情報技術を取り入れるという目標自体は今も変わりませんが、やり方、手法を大きく変えなければならないと考えております。だからこそ、国もデジタル庁を創設し、規制改革、縦割りの打破も含めて、大胆にやり方を変えようとしているのではないでしょうか。
 都におきましても、デジタル技術を活用した都庁、都政に生まれ変わるためには、根本からのやり方の見直しが不可欠であることから、八月末に構造改革推進チームを立ち上げ、バーチャル都庁構想を打ち出しております。
 この実現に当たっては、デジタル人材の雇用、調達や契約制度、システムの評価、都庁内の情報環境整備、データの標準化や自治体クラウドやSaaSの利用に関する考え方の変更など、テクノロジーに限らず、幅広く国と連携、調整しなければならないものが多くあります。
 国は、年内に基本方針をまとめると聞いておりますが、デジタルトランスフォーメーションという大きな挑戦に対し、課題をクリアしながら歩みを進めていくためには、都と国が連携して取り組んでいくことが重要です。
 私自身も、これまで培ってきた経験なども生かしながら、国や基礎自治体とスクラムを組んで、デジタルトランスフォーメーションを進めていく決意であります。
 最後に、デジタルトランスフォーメーションに向けた区市町村支援についてでございますが、住民と身近に接している区市町村において、デジタルシフトを加速させ、行政サービス水準の向上を図ることは極めて重要で、これを支える区市町村間のシステム連携やICT人材の育成、確保は急務の課題でございます。
 まず、システム連携についてでございますが、現在、国では、自治体システムの標準化に向け、基幹系業務システムの仕様の統一、標準化に集中的に取り組み、年内に対象事務の特定と工程化を行うとしております。
 都においても、政府のCIO補佐官を兼務している都のデジタルシフトフェローの知見も活用しながら、国の動向を見定めつつ、各自治体による効率的なシステム連携の構築を支援してまいります。
 また、ICT人材についても、二〇三〇年には最大八十万人不足するという試算もあります。人材の問題はデジタル化を進める上で最重要の課題であり、区市町村においても同様の問題があると考えております。
 都では現在、ICTの専門性を持つ人材の任期つき採用やデジタルシフトフェローの活用など、さまざまな手法で人材の確保に努めております。また、来年四月にICT職の採用を新たに開始するとともに、外部人材の機動的活用についても検討を進めているところでございますが、これらの人材確保に向けた工夫も区市町村へ共有していきたいと考えております。
 さらに、これまで研修会等により区市町村の人材育成を促進してまいりましたが、今後、バーチャル都庁構想の取り組みを通して得られる情報環境の構築などのノウハウも共有し、働く環境のデジタル化による公務員のマインドチェンジも促していきたいと考えております。
 こうした取り組みなどを通じて、都と区市町村とがデジタル施策で強固に連携するとともに、意見交換を密にして、迅速にする手だてを講じてまいります。
〔教育長藤田裕司君登壇〕

○教育長(藤田裕司君) 二点のご質問にお答えいたします。
 初めに、修学旅行等にかわる学校行事についてでございますが、宿泊を伴う行事や校外での体験学習等は、他者との触れ合いを深め、よりよい人間関係を形成しようとする態度を育むことができる意義のある教育活動でございます。
 都教育委員会は、来年一月以降は、感染状況を考慮しながら、都立学校における修学旅行や校外学習について、子供の安全を確保した上で計画、実施できるようガイドラインを改定するとともに、こうした方針を区市町村教育委員会にも周知をいたしました。修学旅行等を中止とした地区においては、代替行事として、日帰り遠足や都内での調べ学習等の実施を検討する動きもございます。
 今後、都立の施設の活用等を含め、さまざまな取り組みの工夫を紹介し、感染防止対策を講じた上で、子供の心情等に配慮した有意義な学校行事が実施できるよう支援を行ってまいります。
 次に、特別支援学校の通信環境の整備についてでございますが、これまで都教育委員会は、特別支援学校において、各教室に有線LANを配備し、インターネット環境を整えてきたところでございます。今年度中に行う児童生徒一人一台端末の整備に当たり、オンラインでの学習を円滑に進めていくためには、無線LANの整備による通信環境の充実が必要となってまいります。
 このため、TOKYOスマート・スクール・プロジェクトの一環として、今年度中に都立学校の通信基盤を増強いたしますとともに、特別支援学校七校の無線LAN設置工事を先行して実施をいたします。
 今後、都教育委員会は、特別支援学校においても、児童生徒一人一台の端末にふさわしい通信環境の整備を進め、ICTを活用した効果的な授業の実施を図ってまいります。
〔総務局長山手斉君登壇〕

○総務局長(山手斉君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、ステッカーの感染防止の効果についてでございますが、感染拡大を防ぐためには、事業者がガイドラインを遵守し、利用客がステッカーのある店舗等を選択することで、双方の協力のもと、感染防止策を徹底していくことが重要でございます。
 この間の職員による現地確認では、ステッカーを掲示している店舗等におきまして、おおむねガイドラインに沿った適切な感染防止策が講じられてございました。また、ポスターやSNSなどさまざまな媒体を通じまして、都民に対し、ステッカーのある店舗等の利用促進を図ることで、感染拡大防止に一定の効果があったと考えてございます。
 今後も、事業者にガイドライン遵守の継続的な点検を求めるとともに、都民への普及啓発を通じて、ステッカーの実効性を高めてまいります。
 次に、災害対応力強化に向けた取り組みについてでございますが、激甚化する風水害から都民の命を守るためには、まずは適切な避難行動を促すとともに、災害状況に応じた安全な避難先を確保することが重要でございます。
 都はこれまで、東京マイ・タイムラインを活用した普及啓発や、的確な避難情報の発令に関するガイドラインを作成いたしますとともに、コロナ対策として、在宅避難等分散避難の周知や、ホテルや大型商業施設団体との協定締結等による新たな避難先の確保に取り組んでおります。
 ことし六月には、大規模風水害時を想定し、避難所の運営を担う区市町村との情報連絡や支援物資の手配等を実践形式で行う図上訓練を初めて実施いたしました。
 激甚化する風水害に対しまして、今後も、こうした区市町村と連携した実効性ある取り組みを進め、東京の災害対応力を強化してまいります。
〔産業労働局長村松明典君登壇〕

○産業労働局長(村松明典君) 四点のご質問にお答えいたします。
 まず、感染拡大防止協力金の効果と今後の対策についてですが、都はこれまで、新型コロナウイルス感染症の感染拡大を防ぐため、休業や営業時間の短縮の要請を実施してまいりました。
 その休業要請の実効性を確保するため、協力金を支給してきたところでございますが、ほぼ想定した対象事業者に申請をいただいたことから、その効果があったものと考えております。
 また、手続の簡素化などの課題を検証しながら、施策の充実を図り、早期の支給につなげてまいりました。
 今後とも、こうした施策の状況を踏まえながら、感染拡大防止と経済の再生との両立を図る観点から、的確な対策を講じてまいります。
 次に、倒産や廃業の防止に向けた支援についてですが、感染症の影響が長引く中、厳しい経営状況が続く中小企業に対し、事業の継続を下支えすることは重要でございます。
 そのため、都は、中小企業の資金繰り支援に向けて、新型コロナ対応融資を創設し、借り入れ後三年間を無利子化するなどの手厚い支援を講じているところでございます。
 また、中小企業の感染予防対策への助成や中小企業団体による販路開拓の取り組みへの支援を拡充し、事業継続を強力に支援してまいります。
 さらに、経営の立て直しに向けた集中支援を行うため、中小企業振興公社に相談窓口を設けるとともに、地域金融機関に要請してサポートが必要な中小企業を着実に呼び込み、連携して再生支援に取り組むこととしております。
 今後も、こうした取り組みを通じて、中小企業の倒産や廃業の防止を図ってまいります。
 次に、コロナ禍における雇用対策についてですが、新型コロナウイルスの影響により、市場規模が急激に縮小した業種を中心に、雇用情勢が深刻化しております。
 こうした中、離職を余儀なくされた方々に対して、IT等の成長産業への再就職を支援することは効果的な取り組みだと考えております。
 都は現在、失業者等に対して、システム開発の基礎知識やネットワーク構築の専門スキルなど、さまざまな技能を習得できる短期の職業訓練を幅広く実施し、多様なIT人材を育成しているところでございます。
 また、IT企業等に対して、正規雇用を目指す就労支援プログラムを利用した求職者を正社員として雇い入れた場合に助成金を支給するなど、採用へのインセンティブを付与してまいります。
 最後に、多摩・島しょ地域の観光振興についてですが、都内観光促進事業を地域にとってより有益なものとするためには、感染防止対策を徹底しつつ、その地域ならではの魅力的な観光資源を生かすことが重要でございます。
 都はこれまで、多摩・島しょ地域の観光振興のため、地元の観光事業者が行う自然を堪能するガイドツアー等の商品開発を支援するほか、島しょ地域におきましては、宿泊施設や飲食店、土産物店などで利用できるしまぽ通貨を販売してまいりました。
 多摩・島しょ地域の一層の観光振興に向けまして、今回の都内観光促進事業の実施に合わせ、旅行業者に対し、地域で開発した旅行商品を紹介し、新たなツアー造成を促す取り組みや、しまぽ通貨の販売開始を早急に検討してまいります。
〔福祉保健局健康危機管理担当局長初宿和夫君登壇〕

○福祉保健局健康危機管理担当局長(初宿和夫君) 二点のご質問にお答えをいたします。
 まず、インフルエンザ流行期の診療体制についてでございますが、秋冬に向けて発熱患者が多数発生することが危惧される中、都民が安心して地域の身近な医療機関を受診し、必要な検査が受けられる体制を整備することは重要でございます。
 都はこれまで、かかりつけ医等の医療機関が新型コロナウイルスの感染防止のために行う、発熱患者用の診察室の設置や動線の確保、診療所のレイアウト変更などに要する経費を補助してまいりました。
 今後、都医師会と連携して、国が新たに開始する発熱患者の外来診療及び検査体制確保のための支援策を周知し、多くの医療機関で発熱患者を診療できる体制の整備に取り組むとともに、改めて感染防止のための支援策を周知し、活用を促してまいります。
 次に、災害時の動物の救護体制についてでございますが、都は、災害時に飼い主と動物の安全を確保するため、避難所を設置いたします区市町村に対し、地域防災計画に動物救護対策を位置づけるよう働きかけるほか、負傷動物の応急処置等について東京都獣医師会と協定を締結しております。
 また、昨年の台風第十九号の際には、避難所での動物の飼育場所の確保や関係者の情報共有等が十分でない事例が見られたことから、専門家の意見も伺いながら、風水害時の具体的な対応策を取りまとめ、災害時における動物愛護管理対応マニュアルに織り込み、本年三月、全区市町村に提供いたしました。
 今年度は、区市町村の担当者に、風水害の発生に備えた対策を講ずるよう改めて周知するなど、災害時の動物救護体制の充実を図ってまいります。
〔財務局長潮田勉君登壇〕

○財務局長(潮田勉君) 四点のご質問にお答えいたします。
 初めに、来年度予算編成についてでございますが、財政環境が今後厳しさを増す中にありましても、新型コロナウイルス感染症対策を初め、都政の諸課題に積極的に対応するとともに、将来にわたり持続可能な財政運営を行っていくため、無駄をなくす取り組みの徹底が重要でございます。
 このため、来年度予算の見積もり方針におきましては、必要な都民サービスをできる限り維持する前提のもと、経常的、定型的な経費に対してマイナスシーリングを導入し、予算要求段階から経費の抑制を図ることといたしました。
 今後の予算編成におきましても、限られた財源を最大限有効に活用する観点から、事業評価の取り組みにより見直しを強化するとともに、必要性や有益性などを十分に見極めつつ、効率的で実効性の高い施策を構築してまいります。
 次に、保有資産の売却やさらなる有効活用についてでございますが、都有地は都民から負託を受けた貴重な財産であることから、山積する都政の諸課題の解決のために、その価値を最大限に発揮させていくことが必要であります。
 都は、過去の財政再建期には、二次にわたる財産利活用総合計画に基づき、不用な財産の積極的な売却を進め、収入確保に努めてまいりました。一方、平成十九年度以降は、未利用都有地を単に売却するだけでなく、福祉インフラ事業を初め、地域の課題解決を目的として区市町村や民間に貸し付けるなど、収入確保と施策実現を両立させる利活用をより積極的に推進しております。
 今後も、都の施策展開を財政面から支えるべく、多様な行政需要を見据えた都有地の最適活用に努めてまいります。
 次に、品確法に基づく運用指針への取り組みについてでございます。
 本年一月、運用指針が改正され、改正品確法における働き方改革の推進や生産性の向上、災害時の緊急対応等の理念実現に向けた方向性が示されたところであります。
 これらを踏まえまして、都では、働き方改革への対応として、繰越明許費等を活用した施工時期等の平準化のさらなる推進とともに、本年四月には建築工事標準仕様書を改正し、ICT活用など生産性向上に資する取り組みについて、受注者が提案できる規定を追加いたしました。また、近年頻発する自然災害の復旧に向けた調達について検討を進めており、今後も、法の理念をもとに、必要な都の制度等の見直しを行ってまいります。
 さらに、こうした都の考え方や取り組みを体系的に整理し、定例的な会議等により関係部局で十分に周知、共有を図り、発注事務の適切な実施に全庁で取り組んでまいります。
 最後に、業務委託の最低制限価格制度についてでありますが、委託契約の品質確保等を担保するために、都はこれまでも、実勢を踏まえた適切な予定価格の設定や総合評価方式の運用に取り組んでまいりました。
 これに加え、最低制限価格制度については、印刷請負において試行を実施し、この十月からは、設計等委託においても試行を開始する予定でございます。
 これまでの取り組みを通して、制度については、業務内容に応じた多様な積算手法や共通の基準の設定、適用範囲など、解決すべき課題が明らかになってきております。
 今後、業務の品質確保等の観点から、現行の試行を拡大し課題の分析を進め、実効性のある制度導入について検討を行ってまいります。
〔福祉保健局長吉村憲彦君登壇〕

○福祉保健局長(吉村憲彦君) 七点のご質問にお答えいたします。
 まず、社会福祉施設等の安全確保についてでございますが、平成二十九年に水防法及び土砂災害防止法が改正され、浸水想定区域、土砂災害警戒区域内に立地し、区市町村が地域防災計画に定める要配慮者利用施設である社会福祉施設等に対して、避難確保計画の策定等が義務づけられました。
 都は、該当する施設に対し、計画策定の義務化等について周知するとともに、指導検査等の際に、未策定の施設には策定を求め、利用者の安全確保のため、区市町村にも情報提供を行っております。
 また、社会福祉施設等の耐震化が進むよう、技術的な助言や提案等を行うアドバイザーを派遣するほか、耐震診断、耐震改修経費を補助するなど、施設の取り組みも支援しており、引き続き、区市町村とも連携しながら、社会福祉施設等の安全の確保を推進してまいります。
 次に、保育事業者の運営支援についてでございますが、多様な保育サービスの提供や保護者へのきめ細かな対応などに加え、幼児教育、保育の無償化に伴う給食費の徴収などにより、近年、事務量が増加しているとの声が保育事業者から寄せられております。
 都は現在、保育事業者が行っている具体的な事務内容やICTの活用状況等を把握するため、認可保育所など千二百カ所を対象にアンケート調査を実施しております。
 さらに、一部の施設を対象にヒアリング等を実施し、負担が大きい事務の処理手順や業務分担等、業務実態の詳細を把握するとともに、介護サービス等の他の分野の先進的な取り組み事例について調査をしております。
 今後、この結果を踏まえ、保育事業者の事務負担軽減に向けた有効な方策を検討してまいります。
 次に、認証保育所についてでございますが、大都市特有の保育ニーズに対応するため、ゼロ歳児保育や十三時間開所等を義務づけた認証保育所は、利用者との直接契約により、利用者本位のサービスを積極的に提供するなど、都の保育施策の重要な柱の一つでございます。
 そのため、都は、開設準備経費や運営費を補助するほか、障害児やアレルギー児などに対応するための取り組みへの支援などを行っております。
 今年度からは、空き定員を活用して、待機児童数の大半を占める一歳児の受け入れを促進するための支援を開始したほか、二歳児までとしていた認証保育所B型の補助対象を三歳児まで拡大しており、今後とも、認証保育所が利用者のニーズに的確に対応できるよう、必要な支援や制度の見直しについて検討してまいります。
 次に、一時保護所の拡充についてでございますが、都はこれまで、一時保護需要の増加に対応するため、一時保護所の定員を、平成二十二年度の百六十八名から二百三十七名まで拡大してまいりました。
 今年度は、世田谷区、江戸川区及び荒川区が児童相談所を設置し、その一時保護所の定員は、合わせて七十一名でございます。
 都と区の児童相談所では、定員超過により適切な支援の確保が困難な場合や、非行児童を分散して保護する必要がある場合等に、それぞれの一時保護所を相互に利用しております。
 また、来年度は児童相談センターで十六名の定員拡大を図るほか、新宿区が設置する施設を借り上げ、保護所として活用する調整を進めており、今後の一時保護需要等を踏まえまして、必要な定員を確保してまいります。
 次に、児童相談に係るモデル事業についてでございますが、今年度から都が練馬区と共同で取り組んでいるモデル事業では、区の子供家庭支援センター内に都の児童相談所のサテライトオフィスを設置し、児童相談所職員が虐待相談に対応するとともに、都区の連携拠点として、合同調査や個別ケース検討会議などを実施しております。
 こうした取り組みにより、子供家庭支援センターと児童相談所の間で情報共有や協議を行う機会がふえ、迅速な一時保護や円滑な引き継ぎにつながっているとの報告を受けております。
 また、本年七月に立ち上げた児童福祉審議会の専門部会では、モデル事業の普及など、都と区市町村のさらなる連携強化策も検討しており、今後、この議論も踏まえながら、東京全体の児童相談体制の強化に取り組んでまいります。
 次に、認知症の方への支援についてでございますが、都は、認知症の方とその家族の在宅生活を支えるため、都内五十二カ所に認知症疾患医療センターを設置し、専門医療を提供するとともに、認知症カフェや家族相談会の開催などを支援しております。
 新型コロナウイルス感染症の感染が拡大する中、関係機関を通じて、認知症の方の体調や生活リズムの変化、認知症カフェ等の支援策の実施状況等の把握に努め、地域の医療機関や関係自治体等と情報を共有するほか、認知症疾患医療センターによる電話での状況確認やオンラインでの家族交流会などにより、本人や家族への支援を継続しております。
 今後とも、認知症の方とその家族が地域で安心して暮らすことができるよう、認知症施策を推進してまいります。
 最後に、介護人材対策についてでございますが、都は、介護人材対策の推進を第七期高齢者保健福祉計画の重点分野の一つとし、人材の確保、定着、育成のため、職場体験や資格取得支援のほか、職員宿舎借り上げ支援事業など、さまざまな取り組みを実施しております。
 また、介護未経験者等に対するセミナーや研修、介護事業者等と連携して実施するマッチング事業など、地域の実情に応じた区市町村の取り組みを支援しております。
 今後の対策について検討するために立ち上げた介護人材総合対策検討委員会では、第八期計画の策定に向け、これまでの取り組みに加え、地域の特色を踏まえた支援の拡充など、新たな施策の方向性が示されており、今後、こうした観点を踏まえ、効果的な介護人材対策を検討してまいります。
〔都市整備局長上野雄一君登壇〕

○都市整備局長(上野雄一君) 木密地域の改善に向けた取り組みについてでございます。
 これまでの防災都市づくりの取り組みにより、整備地域全体の不燃領域率が上昇するなど成果が着実に上がっております。
 一方、無接道敷地や複雑な権利関係等により、改善がおくれている地域があることから、不燃化の一層の促進に向け、都は、ことし三月、防災都市づくり推進計画の基本方針を改定いたしました。
 基本方針では、建物の共同化のさらなる推進に加えて、新たに不燃化が進まない街区の改善に向け、無接道敷地の解消を図るとともに、木密地域外での民間開発の機会を捉えまして、容積緩和を可能とする都市開発諸制度等を活用し、木密地域内での基盤整備等の改善を進めていくこととしております。
 今後、こうした新たな取り組みも含めた方策をより効果的に展開し、地震に強い安全な都市を実現してまいります。
〔建設局長中島高志君登壇〕

○建設局長(中島高志君) 東部低地帯の河川における耐震対策についてでございますが、大地震による水害から、この地域に住む三百万人の都民の命と暮らしを守るためには、液状化などによる堤防や水門等の損傷を防ぐ耐震対策を推進することが重要でございます。
 都はこれまで、東日本大震災を受け策定した計画に基づき、高潮等により大きな被害が想定される地域を守る防潮堤や水門の整備を優先的に進め、計画の対象となる堤防の約六割と水門等九施設が完了いたしました。
 今後、水門の内側に位置する堤防にも重点を置き、関係機関との綿密な調整や施工方法の工夫により、整備を促進してまいります。
 さらに、国とともに取りまとめる災害に強い首都東京形成ビジョンに東部低地帯の水害対策を位置づけるなど、国や地元区とより一層連携して、液状化を含めた耐震対策を推進し、首都東京の安全性を高めてまいります。
〔港湾局長古谷ひろみ君登壇〕

○港湾局長(古谷ひろみ君) 新海面処分場の受け入れ容量の増大の取り組みについてでございますが、新海面処分場は、東京港に確保できる最後の埋立処分場でございまして、できるだけ長期間にわたって使用していくことが必要でございます。
 これまで都では、処分場内の海底面を掘り下げる深掘り工事や、これまで埋め立てを行った地盤等を圧縮、沈下させる沈下促進工事を実施いたしまして、容量の増大を図ってまいりました。
 また、新たな取り組みとして処分場内にプラントを設置し、既に受け入れたしゅんせつ土を掘り返し、脱水、改良を行うことで、土木材料として活用いたします取り組みも開始いたします。これにより、しゅんせつ土の受け入れ容量の増大を図ってまいります。
 引き続き、こうした取り組みにより、都市機能に欠かせない新海面処分場のさらなる延命化を図ってまいります。
〔環境局長栗岡祥一君登壇〕

○環境局長(栗岡祥一君) 新海面処分場の延命化及び資源の循環利用に向けた取り組みについてでございますが、埋立処分量のさらなる削減に向け、多様な主体と連携し、3Rの実現に着実に取り組むことが必要でございます。
 都は、二十三区等と連携し、焼却灰のセメント原料化の促進や、これまで埋立処分されてきた空き弁当容器等の焼却処理による埋立処分量削減の取り組みを推進してございます。
 また、食品ロス対策、プラ製容器包装の回収対象拡大や分別の質の向上、古紙の再資源化推進に取り組む区市町村を支援しまして、ごみの減量やリサイクルを促進してまいります。
 加えて、新型コロナウイルス感染症の影響が続く中でも3Rの着実な推進を図るため、テークアウト弁当にリユース容器を使用するなど、先駆的な取り組みを支援するとともに、さまざまな媒体を活用した都民へのわかりやすい情報発信に取り組み、脱使い捨ての生活様式への転換を促してまいります。
〔下水道局長和賀井克夫君登壇〕

○下水道局長(和賀井克夫君) 下水道施設運営手法のあり方についてでございますが、今後の施設運営に当たりましては、水再生センターの水処理施設を対象に、設置環境や運転管理の困難性などを比較し、一部の施設に包括委託を導入することといたしました。
 委託先となります政策連携団体及び民間事業者から、ICTやAIなど新たな技術の創意工夫を引き出し、柔軟に取り入れるなど、三者で競い合い、都民生活を支える下水道サービスのさらなる向上に努めてまいります。
 なお、豪雨時等の運転管理のリスクが高い施設におきましては、引き続き直営で運営することで、局が有する技術を継承してまいります。
 さらに、都民の安全に直結する豪雨対策などの施設整備や老朽化対策などの改築更新は、引き続き局の責任のもと、着実に推進してまいります。

○議長(石川良一君) 百九番中嶋義雄君
〔百九番中嶋義雄君登壇〕
〔議長退席、副議長着席〕

○百九番(中嶋義雄君) 公明党を代表して質問をいたします。
 新型コロナウイルス感染が私たち人間生活のあらゆるところに影響を及ぼしております。これは世界全体に共通するものであり、大きな視点から見れば、人間がつくり出した文明が挑戦を受けているともいえる状況であります。
 とりわけ、人間が人間らしく生きる活動、例えば、文化、芸術、スポーツ、そして、人と人との間のコミュニケーションなどが阻害され、長い歴史の中で培われてきた諸活動が崩壊しかねない危険すらあります。
 私たちは今、力を合わせて、これを何としても乗り越えていかねばなりません。東京には、幸いにも世界の人々と共有できるものがあります。オリンピック・パラリンピックであります。
 課題を一つ一つ解決して明年開催することで、世界の人々とともに、感染を乗り越えたシンボルとして共有できることになります。未来に希望を見出し、前を見つめ、力強く前進していきたいと考えております。
 都議会公明党は、新型コロナ対策のさらなる強化を図るため、八月三十一日、知事に新たな補正予算編成を求める緊急要望を行いました。これに応え、知事は、コロナ禍での九回目の補正予算を組み、都議会公明党の提案を大きく反映させたことを高く評価したいと思います。
 初めに、PCR検査について質問いたします。
 専門家からは、今回の新型コロナウイルス感染症から命を守るためには、まず、重症化しやすい高齢者、障害者への支援を徹底すべきであると指摘しております。
 したがって、都議会公明党は、特に重症化リスクが高くクラスター化しやすい高齢者施設や障害者施設などの職員や入所者に対し、公費による定期的なPCR検査の実施を知事に求めてまいりました。補正予算に盛り込まれた都独自のPCR検査の拡充は、新聞報道のとおり、都議会公明党の推進により具体化されるものであります。
 実施に当たっては、保健所に負担をかけず、各施設が事業を活用できるよう支援するとともに、陽性者が発生した場合、施設の運営に支障が出ないよう対策を講ずるべきであります。さらに、対象になっていない地域密着型特養や認知症グループホーム、デイサービス、重度障害者の通所施設でも、区市町村と連携して実施すべきであります。あわせて知事の所見を求めます。
 六十五歳以上の高齢者の定期接種は、季節性インフルエンザと肺炎球菌ワクチンの二つであり、コロナ禍において重症化リスクを減らすためには重要な取り組みであります。
 そこでまず、補正予算に計上された季節性インフルエンザ定期予防接種に対する補助事業について、その内容を明らかにしていただきたい。
 一方、肺炎球菌ワクチンについては、区市町村が自己負担を軽減しているものの、接種率はいまだ三割程度にとどまっております。
 そこで、このたびのインフルエンザワクチン接種補助事業と同様に、肺炎球菌ワクチンの予防接種の補助も検討すべきであります。知事の見解を求めます。
 家庭で高齢者や障害者を介護していたり、小さな子供の面倒を見ていたりする家庭では、介護する人が感染し医療機関等に入る必要が生じた場合、要介護者が取り残される事態に直面します。そのため、在宅の要介護者を迅速に受け入れる体制を整備していくことが必要となります。
 受け入れ体制の整備には、要支援者へのきめ細かな事業を展開している区市町村との連携は不可欠であります。区市町村への財政措置だけでなく、都が積極的に調整に加わるなど支援すべきと考えますが、見解を求めます。
 さらに、東京感染症対策センター、いわゆる東京iCDCについて質問いたします。
 小池知事は、先週の記者会見で、東京iCDCを十月一日からスタートさせ、感染症のエキスパートによる専門家ボードを中心に、感染症対策に万全を期す考えを表明いたしました。
 新型コロナウイルス感染症がいまだ鎮静化しておらず、並行してインフルエンザの同時流行が懸念される中で、東京iCDCは、専門的見地から都民の命と健康を守る的確な対策を打ち出すべきであります。
 同時流行に備えて、専門家ボードが優先的に検討する分野と、そのための体制を明確にして、迅速に対応すべきと考えます。知事の見解を求めます。
 感染が長期化する中、病院関係者のみならず、濃厚接触者の追跡調査など保健所の職員の負担も増大し、心身に支障を来している方もふえてまいりました。特に、多摩地域の都の保健所においては、地域によって保健所の負担に大きな差が生じております。
 例えば、同じく六市を所管する多摩府中保健所と多摩立川保健所を比較すると、多摩府中保健所管内の人口は百五万八千六百五十一人、職員が百十一名、保健師が三十六名であるのに、多摩立川保健所管内の人口は六十五万三千六百五人、職員が八十五名、保健師が二十六名という状況にあります。
 また、九月二十六日現在の累計陽性者数は、多摩府中保健所が千八名、多摩立川保健所は三百四十四名です。多摩立川保健所の職員と保健師の負担も大変であるのはいうまでもありませんが、さらに、多摩府中保健所の職員と保健師に、より大きな負担がかかっております。都は当面、多摩府中保健所に看護師または保健師を四名派遣しますが、抜本的な解決には至りません。
 都は、保健所を支援するため、IT技術の積極的な活用を推進するとともに、新型コロナウイルスの感染症が終息をした段階で、多摩地域の都の保健所の対応能力を検証し、改めてそのあり方を検討すべきと考えますが、知事の見解を求めます。
 また、現在の保健所業務を見直して、負担を軽減する必要もございます。
 具体的には、保健所の職員や保健師が行っている、病院や宿泊療養施設への陽性者の搬送業務であります。陽性者が多いほどこの搬送業務に多大な時間を要しております。
 厚生労働省の見解によりますと、保健所等が搬送を民間救急等に委託する場合も含め、必ず保健所の職員が同乗することまで求めていないとのことであります。
 したがって、この際、知事のリーダーシップで思い切って、保健所が行っている陽性者の病院や宿泊療養施設への搬送業務を民間に委託すべきと考えますが、知事の見解を伺います。
 都内の複数の保健所では、国のスマホ用アプリCOCOAの通知を受けた都民からの相談に追われ、他の業務に支障が出ております。インフルエンザ流行期には発熱者などからの問い合わせが急増すると思われます。
 COCOAの通知を受けた都民やインフルエンザの問い合わせなどに対応するワンストップのコールセンターが必要と考えますが、見解を求めます。
 コロナ禍におけるIT技術の活用方策として、混雑データを活用した三密回避が挙げられます。例えば、公共交通や施設、店舗、地域などの三密状態を可視化し、都のホームページなどで都民に提供することは、感染拡大の防止に通じてまいります。
 都では、三密回避、混雑回避をテーマとして、ベンチャーなど民間事業者からの企画提案を募り、実証プロジェクトに取り組んでいると聞いています。
 そこで、これまで以上にデータを活用し、民間のアイデアを生かしながら、感染拡大防止などの社会的課題の解決につなげていく取り組みが重要であると考えます。見解を求めます。
 次に、新型コロナウイルス感染症対策条例改正案について質問いたします。
 本条例は四月の制定以降、七月にガイドライン遵守やステッカー掲示を努力義務化する改正が図られ、今回二度目の改正となります。
 本改正案は、都民、事業者の責務として、感染の予防に努める、感染症対策に協力すると規定されていた努力義務をさらに明確化するものでありますが、都民、事業者にその趣旨を正しく理解していただく必要があります。
 条例改正の目的と理解促進に向けた知事の見解を求めます。
 次に、中小企業や小規模事業者の資金繰り支援についてであります。
 都は、五月に都議会公明党の要請を受けて、限度額一億円の無利子、無保証料の融資を開始しました。これは非常に有効な支援になっており、従来の融資目標二兆五千億円では足りない状況になってきております。
 都は、都議会公明党の緊急要望を受け、補正予算で三兆八千億円まで目標額を引き上げるとしたことは的確な対応と考えます。
 事業者を取り巻く状況を考えれば、無利子、無保証料の融資は少なくとも来年三月まで継続すべきであります。制度融資の今後の展開について見解を求めます。
 都は、コロナ禍での事業者を支援するため、テレワークの導入やテークアウトなどへの業態転換、生産性向上のための設備投資支援など、さまざまな助成制度を創設してまいりました。
 しかしながら、これらの補助金は交付決定から資金の支払いまで数カ月かかり、事業者のビジネスチャンスを逃す懸念があります。
 速やかに資金を調達する方法として、POファイナンスというフィンテックの活用があります。これは、補助金の交付決定額を電子記録債権化し、これを担保に信用金庫などの金融機関から融資を受け取る仕組みで、我が党が提案してきたものであります。
 そこで、今後、都はこういった資金調達の手法を広くPRするとともに、金融機関側にもメリットを説明するなど、中小事業者を支援すべきです。都の見解を求めます。
 感染防止につながる取り組みとして、テレワークの導入が広がっております。
 テレワークは、通勤に費やしていた時間を有効に使えることや、業務が効率化して生産性が向上するというメリットがある反面、自宅にWi-Fi環境がないとか、書斎がなく仕事に集中できないといった声も聞いております。
 最近では、宿泊施設が、収益確保のため客室をテレワークの場として提供する動きが広がってきており、都は適切な支援を講じることで、テレワークのさらなる促進、定着を図ることができると考えますが、見解を求めます。
 先般公表された構造改革の七つのコアプロジェクトの一つ、ワンストップオンライン手続プロジェクトで、いつでも、どこでも手続ができる都民、事業者サービスを提供するとし、都は今定例会にデジタルファースト条例を提案しています。
 公明党は、さきの第二回定例会において、コロナとの闘いが続く中で、都民の健康と安全と安心を得るために、都庁の申請手続の九八%に及ぶ百六十九項目について、早急にデジタル化を進めていくことを強く求めました。今回の構造改革プロジェクトは、まさに我が党の求めに応え、都としてデジタル化を強力に推進する姿勢を示したものと高く評価いたします。
 例えば、建設、不動産、宅建、産廃処理業等の関連手続、保育士登録や栄養士、調理師免許の交付、各種障害者手帳の交付や年間七十六万件に上るパスポート申請など、都民、事業者の利便性を高めるためにも速やかにデジタル化を図るべきであります。
 構造改革の目的は、デジタルトランスフォーメーションをてこに、都民サービスを飛躍的に向上させることにあります。であるならば、全庁が一丸となって取り組みを加速させ、一刻も早く行政手続のデジタル化を実現すべきであります。知事の見解を求めます。
 今回のコロナ禍において、都の感染拡大防止協力金の手続は全てインターネットによる申請が可能となり、高齢者の方もご家族やご近所の方の協力を得ながら申請をし、その利便性を実感されたとの声も寄せられております。
 都民ニーズが高いデジタル化の取り組みを早急に広げていくべきであります。特に、年間十二万件に及ぶ都営住宅の募集では、申し込みや抽せん結果の通知などはオンラインでも実施できるように速やかに転換すべきであります。見解を求めます。
 都は現在、我が党が求めた工事関係書類の削減、簡素化に向け、意欲的に検討を進めているものと理解しますが、書類の電子化も急ぐべきであると考えております。金銭の支払いに関係する代表者印以外の判こレスを実現するだけでも、受注者側の超過勤務や拘束時間などの負担が大きく軽減されるはずであります。見解を求めます。
 都には、百四十二の審議会等の附属機関が、法律または条例に基づいて設置されております。都の許認可等にかかわる附属機関を安定的に運営することは重要であります。コロナ禍においても、迅速な意思決定が必要な場合には、オンラインを活用した附属機関の会議開催に取り組むべきと考えますが、見解を求めます。
 次に、防災対策について質問いたします。
 都は、本年一月、国と都が連携する災害に強い首都「東京」の形成に向けた連絡会議を設置し、議論を進めております。
 この会議は、昨年八月、知事と当時の石井国土交通大臣が高規格堤防を視察した際に、知事の提案により設置を決めたと聞いております。この中で、高台まちづくりを進めるとしていますが、海抜ゼロメートルの東部低地帯にとって、まさにこれは喫緊の課題であります。
 そこで、都は、速やかに議論を進め、事業化すべきと考えますが、知事の見解を求めます。
 この会議では、民間の高層建築物に避難スペースなどを確保するとしています。手法として、都市開発諸制度の改定により容積率を緩和することを検討していますが、新設される建築物だけではなく、既に建設された既存の建築物も含め、少しでも避難スペースを確保できるよう、補助制度なども幅広く検討すべきと考えますが、都の見解を求めます。
 荒川下流域にある江東、墨田、江戸川、葛飾、足立など、江東五区と呼ばれる東部低地帯は、高潮、洪水、大地震など自然災害に極めて脆弱な地域が大半を占め、ここで約二百五十万人の都民が生活しております。
 この地域の治水上の最大の弱点が、京成本線の荒川橋梁部であります。広域の地盤沈下で低くなった堤防は、必要な高さまでかさ上げがされましたが、橋梁部はかさ上げができていないため、付近の堤防と比べて低い状態のままであります。増水時にはそこから水があふれ、決壊する危険性があり、広範囲な湖のような状態が二週間以上も続くと懸念されております。
 荒川橋梁はかけかえに着手しても、完成まで長い歳月を要しますが、早期に完成させることと、加えて、当面の応急的な対策を講じて、一刻も早く安全性を向上させていく必要があると考えますが、見解を求めます。
 多摩川下流域でも、水害対策となる事前の備えが喫緊の課題となっています。
 私の地元、調布、狛江地区では、昨年の台風十九号の際に、多摩川の水位が堤防上端までわずか数十センチのところまで達したところもありました。そこで、堤防の欠損箇所の補修や高さが足りない部分のかさ上げ、堤防上部の舗装、しゅんせつ工事などを国土交通省に求め、数年計画で実施されることになりました。
 また、ことし五月までに、国は一級水系のダムのある全九十九水系において、ダム上流の予測降雨量が基準以上であり、下流で氾濫等の被害が生じるおそれがあるときに、ダムの事前放流ができるようにいたしました。
 多摩川水系では、都と国が小河内ダムにおける治水協定を締結し、水害対策のために使える容量の割合が、それまでの〇%から一九・二%へと向上するとされております。
 小河内ダムの治水機能を発揮させるためには、国と都との連携、そして流域区市町村への情報提供が何よりも重要と考えますが、見解を求めます。
 昨年の台風第十九号の際には、歩くことができず、学校施設などに車両で避難してきた住民への対応が大きな課題となりました。さらに、海水面より低い地域では、人や車両も水没しない場所へ避難しなければ、被害を避けられません。
 まず、この点で都は、都内自治体に改めて強くメッセージを発し、対策の進捗を促すとともに、支援の強化を図るべきであります。見解を求めます。
 災害発生時の救助、復旧に必要な車両や資器材の確保も重要な課題です。例えば、警察や消防の緊急車両やライフラインをつかさどる車両等の水没を防ぐ必要があります。一方で、ショッピングモール等の立体駐車場などの水没回避が可能な施設の収容台数にはおのずと限りがあり、個々に施設側と協定を結ぶだけでは、優先順位の判断や速やかな撤収など、その運営には課題が残ります。
 都内自治体は、こうした新たな課題に対処する必要に直面しており、都は改めて、避難のため車両を使わざるを得ない避難者もいることも踏まえ、緊急車両などの避難の優先性の考え方について、急ぎ協議や検討を開始すべきと考えますが、見解を求めます。
 介護が必要な高齢者が暮らす入所施設では、災害時の避難が容易ではありません。この七月の九州地方を襲った豪雨でも、浸水想定地域内の特別養護老人ホームの一階が浸水し、複数の入所者が犠牲になるという痛ましい出来事がありました。
 二十三区内の特別養護老人ホームの四割が浸水想定区域内に立地するという報道もある中、介護が必要な高齢者が入所する高齢者施設での風水害への対策は急務であります。
 今後、各施設において、停電や水害の際にも避難や対策が確実に行えるよう支援すべきと考えます。見解を求めます。
 働き方改革について何点か質問いたします。
 建設業界では、週休二日制の実施が若手人材の確保に向けた課題となっております。二日制によって総賃金額が減少しないよう、国は既に労務単価を上乗せする二日制を推進しており、都もこれに準じております。その一方で、工期に余裕のない工事案件について、単価の上乗せが実施されても、入札に応じる受注者が少ないのが現状であります。
 そこで、契約締結後であっても、受注者側の意欲で週休二日制を希望できる方式を新たに実施すべきと考えます。
 加えて、週休二日のモデル工事では労務費の上乗せがされているという事実を、下請で働く人々が認識できる環境づくりを図っていくべきであります。
 さらに、週休二日制への移行が無理なく実現されるよう、適切な工期の設定を徹底すべきと考えます。あわせてこの三点、見解を求めたいと思います。
 その上で、週休二日制を広げるための労務費額の上乗せは、今後二〇%増しを目指すべきであると強く求めておきます。
 本年三月の我が党の予算特別委員会質疑において、都は、一部案件を対象に、本年下半期から設計等委託で最低制限価格制度を導入すると答弁いたしました。設計は意匠設計がメーンであるように受け取られますが、構造設計や設備設計などの分野があり、それぞれの成果物である図面のできぐあいが工事内容を左右し、受注者側の想定外の費用負担や工期の超過、過重労働につながるおそれをはらんでおります。
 その一方で、日本人は精緻な計算や数値目標に応じた工夫が得意であります。意匠設計だけでなく、構造や設備の設計の分野でも、耐震設計であれ、省エネや換気性能の向上、さらにはトータルなランニングコストの抑制を図る点でも世界から注目をされております。
 その可能性を的確に引き出すためには、業界全体が協力して、すぐれた成果物としての設計図面の内実を互いに高め合っていけるように環境を整えることが重要であります。
 そこで、さまざまな分野の設計事業者が適切な価格で仕事を受注できることを目指して、構造や設備などの分野の設計においても最低制限価格制度を適用していくべきであると考えます。見解を求めます。
 次に、都市農業振興についてであります。
 一昨年、都市農地貸借法が施行され、生産緑地の貸借の推進が図られるようになり、貸借の実例もふえてきていると聞いておりますが、その一方で、果樹や植木等がある土地を新たに野菜畑に転換する際、そうした樹木の撤去費用の負担が貸借に当たって課題となっているとの意見もございます。
 こうした課題も踏まえ、都市農地の保全のために、生産緑地の貸借を促進する支援策を都としても講じていくべきであると考えますが、見解を求めます。
 次に、情報バリアフリーについてであります。
 都は既に障害者への理解促進及び差別解消の推進に関する条例の中で、手話等を言語と捉え、知事の記者会見等でも、我が党の求めに応じて手話通訳者の映像が必ず併置されております。
 その一方、都内で六十万人から百万人と推定される中途失聴者の多くは、手話を使いこなせない現状にあり、インターネットによる中継動画の配信は、その重要性がますます高まってきております。
 モニタリングレポートや知事の記者会見などを初め、都が中継する主要な番組等においては、最新技術を駆使し、リアルタイムで正確な生の字幕を、視聴者側のストレスを伴わずに表示できる仕組みを早急に実現すべきと考えます。見解を求めます。
 中途失聴者、難聴者に向けた支援策では、集団補聴設備、いわゆるヒアリングループの整備が重要であります。この設備は、補聴器を通じて、騒音や雑音の中から目的の音や声だけを正確に聞き取ることを補助するものであります。
 都は既に施設の新設や改修の際の遵守基準として設置を定めており、東京芸術劇場などの文化施設で設置済みであるほか、オリ・パラ施設でも設置する方針であります。
 しかし、その他の都立施設では、改修の機会を捉えて整備する方針であるため、設置が進んでおりません。
 そこで、改修時期を待たず、前倒しして整備する方針に転換し、早急に本格未整備施設の全容を把握すべきと考えます。
 加えて、ヒアリングループが設置されていることを、必要としている方々にわかりやすく知らせるため、全日本難聴者・中途失聴者団体連合会が推奨する設置済みマークを漏れなく提示するよう、施設管理者等に徹底すべきと考えます。あわせて見解を求めます。
 次に、盲ろう者支援であります。
 都は、日本版のヘレン・ケラー・センターを目指して盲ろう者支援センターを開設したNPO法人に運営費を補助し、通訳介助者の派遣事業を委託しているところであります。
 我が党の推進で盲ろう者支援制度は、通訳介助者の利用時間数などの点で、他県に比べ利用しやすい制度になっております。
 しかし、他方で、後発の他県制度などに比較し、通訳介助者の勤務単価は全国平均の千五百九十六円を下回っております。
 早急に全国平均に追いつくとともに、派遣時間数の総量だけでなく、通訳介助者に支払う単価の点で全国のトップを行く水準を目指すべきであります。知事の見解を求めます。
 コロナ禍の中、今年度の通訳介助者の利用実績は、例年に比較し、かなり少ない時間数となっております。これは、感染への警戒から、盲ろう者の側で外出を控えたことなどが主な原因と思われます。
 しかし、通訳介助者と接しなければ、必要とする情報を得られないのが盲ろう者の実態であり、中には新型コロナウイルスの流行すら知らなかった盲ろう者の方もいたほどであります。
 しかし、コロナ禍の状況だからこそ、むしろ通訳介助の利用による情報入手は積極的に保障されていくべきものと考えております。
 加えて、盲ろう者への通訳介助では、盲ろう者の保護者が編み出した指点字など、利用者に密着して意思疎通や情報伝達を図る取り組みが不可欠となっております。
 そのため、通訳介助の利用に際しては、盲ろう者と通訳介助者の双方にとって、十分な感染防止の取り組みが保障されるべきであります。
 しかし、国による福祉関係者への感染防止品の補助経費には、盲ろう者への支援が含まれておりません。
 都は、改善を国に求めるとともに、それが実現するまでの間は、都みずからが通訳介助での感染防止を支援し、推進すべきと考えます。あわせて見解を求めます。
 次に、障害者雇用について質問します。
 都議会公明党は、精神障害者、知的障害者にも東京都庁の職員採用試験の門戸を開くこと、また、知的障害者については、この試験とは別に新たな雇用の枠組みを講じることを訴えてまいりました。
 これを受けて、都は、障害者採用選考の対象拡大や知的障害者の一般就労の非常勤職員であるオフィスサポーターの採用を開始し、都教育委員会においても、教育庁サポートオフィス、パレットが開設されました。
 さらに、ことしの予算特別委員会で常勤採用を求めた我が党の提案に対し、知事は、知的障害者が非常勤職員から常勤職員にステップアップすることを可能とする新たな雇用の枠組みの創設に向けて検討を進めていくと応じました。
 現在の検討状況について見解を求めます。
 次に、医療的ケア児の保護者の負担軽減についてです。
 都は、我が党の提案を受けて、平成三十年度より、肢体不自由特別支援学校全校へ医療的ケア児専用の通学車両を配車いたしました。これを高く評価いたします。
 しかし、人工呼吸器を使用する子供の保護者の付き添いについては、都は管理体制が整った学校から校内での人工呼吸器の管理を医療的ケアとして始める方針を示しているものの、医療的ケア児専用の通学車両に関するガイドラインでは、人工呼吸器の管理は保護者だけという旧来の制限のままであります。
 都議会公明党は、保護者からの声を受け、学校内のみならず、専用通学車両内での人工呼吸器の管理を看護師が行うよう強く求めてきたところであります。
 通学から学校生活まで保護者の付き添いをなくし、一貫した支援が受けられるよう、早急に通学ガイドラインの改正を図るべきであります。教育長の見解を求めます。
 続いて、子育て支援についてであります。
 都議会公明党が提案したこども未来会議が立ち上がり、先日、第一回が行われました。チルドレンファースト社会実現への大きな一歩であり、大いに期待をしております。
 コロナ禍における子供を取り巻く課題も含め、さまざまな議論が行われましたが、今後、長期戦略に反映させるとともに、速やかに施策へと展開されることを要望します。
 まず、多胎児支援について質問します。
 双子、三つ子などの多胎児を育てることは、精神的にも肉体的にも負担が大きく、虐待リスクも高いという指摘があります。
 双子ベビーカーを折り畳まずに都バスに乗車できる取り組みについて都議会公明党が提案し、国土交通省や東京バス協会にも働きかけてまいりました。都が九月十四日より試行を開始したことを高く評価いたします。
 これまでの取り組みと今後の周知について見解を求めます。
 また、今年度は、都議会公明党が提案したベビーシッター利用支援事業における在宅家庭への対象拡大や多胎児家庭等への家事育児サポーターの派遣、多胎ピアサポート事業など、多胎児支援策の取り組みが大きく前進いたしました。
 多胎妊娠は複数の赤ちゃんがお腹の中にいるため、母体への負担が大きいほか、双子や三つ子など多胎児は、単胎児に比べて低出生体重児が多くなります。さらに、妊娠、出産から子育て期において、多胎妊娠の経過や子供の成長記録、保育所の入所などにおいて格段の配慮が必要であります。
 育児をサポートするため、当事者と専門職と研究者が共同してつくった双子手帳という冊子があり、母子手帳交付時に配布している自治体もあります。また、保育所入園について、双子、三つ子のうちの一人だけの入園許可のケースもあり、改善が必要であります。
 そこで、双子手帳の配布と保育所の優先入所など、多胎児を育てる家庭への支援をより一層進めるべきと考えますが、都の見解を求めます。
 次に、待機児童対策について質問します。
 本年四月一日現在の都内待機児童数は、三十年ぶりに二千人台に減少しました。知事が都議会公明党の要請にも応えて、就任以来実施してきた緊急対策の成果であると評価します。
 待機児童対策の推進には、それを支える人材の確保が欠かせません。都内の保育士有効求人倍率は、令和元年度、四・八二倍となり、三年ぶりに改善したものの、依然高い水準であります。
 現場からは、補助対象や対象期間を都独自に充実させた宿舎借り上げ支援事業は、保育士の確保に欠かせないと聞いております。
 しかし、本事業は今年度で終了予定となっております。来年度以降、事業は継続されるのか、保育事業者や保育士の間に不安が増大し、採用活動にも影響が出ております。
 今後も、本事業を継続し、区市町村や保育事業者における人材確保の取り組みを支援すべきと考えますが、知事の見解を求めます。
 次に、児童虐待対策について質問します。
 都の児童相談所の虐待相談対応状況によると、緊急事態宣言が解除された後の六月の増加率は、前年と比べ一・六倍に上っております。
 一時保護児童もふえており、一時保護所は定員超過が常態化している状況であります。また、さまざまな背景を持つ児童が入退所する一時保護所の職務は、高い専門性が必要とされています。
 保護児童の学習を保障するため、我が党の提案により、教師経験者をそれぞれの児童相談所に配置していますが、個々の児童の状況や学力に配慮し、さらにきめ細かな学習指導が必要と考えます。
 一時保護所の職員体制の強化や学習環境の充実など、支援体制の強化を図るべきと考えますが、見解を求めます。
 一方、乳幼児の画像診断で虐待を疑われ、保護に至るケースがあります。しかし、乳幼児の画像診断は難しく、医師によって所見が異なることも多々あります。
 乳幼児揺さぶられ症候群、いわゆるSBSについて、国の調査研究の動きを踏まえるほか、児童相談所は、協力医に加え、画像診断に精通している医師の診断を基準に多角的に判断するとともに、親子の愛着形成に配慮した慎重な対応が必要と考えますが、見解を求めます。
 次に、アレルギー疾患対策についてであります。
 アレルギーを持つ子供はもとより、その親や大人も不安を抱えながら、日々アレルギー疾患と向き合っています。発症、増悪、軽快、寛解、再燃を不定期に繰り返す病態や、難治性の疾患を抱える患者もおります。こうした場合、専門的医療を提供する病院と、病態が安定した場合の医療を提供する地域の医療機関との連携が不可欠であります。
 しかし、平成二十八年度の都の医療機能実態調査によれば、アレルギー疾患の診療を行っていると回答した医療機関のうち、四割はアレルギー疾患診療ガイドラインに準ずる標準的治療を行っておりません。
 そこで、アレルギー疾患医療拠点病院等を中心として、地域の医療機関と円滑に連携できる体制の整備が必要と考えます。見解を求めます。
 病態が安定しているアレルギー患者の多くは、地域の医療機関で適切な治療を受けることができれば、症状をコントロールすることができるともいわれております。
 そのため、医師をサポートし、塗り薬や吸入薬の使い方、食事管理など、高度なアレルギーの専門知識と指導技術を持ち、患者を継続的に支援できる看護師、薬剤師などの医療従事者の役割も非常に重要です。
 そこで、そうした人材の資質向上を進めていくべきと考えますが、見解を求めます。
 最後に、都認可外の通信制高校の授業料実質無償化について質問します。
 都は、都議会公明党の主張を受け、国が全ての通信制高校を年収五百九十万円未満世帯まで無償化の対象としたことを踏まえ、都認可の八校について、今年度から実質無償化の対象を年約九百十万円未満の世帯まで拡大いたしました。高く評価いたします。
 しかし、都内に学校施設がある通信制高校であっても、他の道府県認可校は実質無償化の対象から外れており、都民には大変にわかりづらいことを指摘し、多くの都民が通う同じ通信制高校を、都の実質無償化の対象に加えるべきことを第一回定例会で強く主張いたしました。
 それに対し知事は、今後、その方策について検討すると答弁し、予算特別委員会では、調査手法も含め具体的な進め方について検討していくと答弁しております。
 多くの都民が通う都認可外の通信制高校も、来年度から実質無償化の対象に加えるべきであります。現在の検討状況について答弁を求めて、質問を終わります。(拍手)
〔知事小池百合子君登壇〕

○知事(小池百合子君) 中嶋義雄議員の代表質問にお答えいたします。
 まず、高齢者や障害者の施設での検査への支援についてであります。
 高齢者や障害者は、新型コロナウイルス感染症にかかると重症化するリスクが高いことから、その感染予防対策を徹底する必要がございます。
 そのため、秋から冬を見据えまして、高齢者や障害者等が広域的に利用して、感染者が発生した場合に影響が多い入所施設を対象として、新規入所者や職員への定期的な検査など、感染予防のための経費への支援を新たに開始いたします。
 事業実施に当たりましては、施設からの申し込みを直接受け付けまして、結果通知まで一貫して対応いただける民間検査機関をご紹介し、保健所の負担とならないように配慮してまいります。
 また、検査により陽性者が判明した場合に備えまして、保健所等にも十分な情報提供を行うとともに、職員等の感染により人員不足が生じた施設に対しましては、他の施設から応援職員を派遣するため、関係団体と協定等を締結いたしまして、広域的な支援体制を構築してまいります。
 さらに、定員二十九名以下の小規模な特別養護老人ホームや、重度障害者の通所施設等につきましては、区市町村と共同で地域の感染拡大防止対策を推進する事業で、都が必要な経費を全額補助いたします。
 これらの重層的な取り組みによって、高齢者、障害者の感染拡大防止に万全を期してまいります。
 次に、高齢者を対象とした予防接種についてであります。
 新型コロナウイルス感染症と季節性インフルエンザの同時流行が懸念される中で、重症化リスクの高い高齢者等に対しまして、早期にインフルエンザワクチンの接種を受けていただくよう促すことは有効であります。
 このため、都は本年度、区市町村を通じまして、六十五歳以上の高齢者等に対するインフルエンザ定期予防接種の自己負担分を全額助成いたします。
 また、肺炎でありますが、昨年度日本人の死亡原因の第五位でございまして、日常的に生じる肺炎の約三割は、肺炎球菌が原因と考えられております。
 お話の肺炎球菌ワクチンでございますが、秋冬の流行に備えて、毎年接種を受けていただくインフルエンザワクチンとは異なりまして、平成二十六年度から定期予防接種に位置づけられております。各年度に六十五歳となる方などに一回接種することとされております。
 現在、高齢者の肺炎球菌ワクチンの都内における接種率でございますが、約三割となっておりまして、今後、接種率のさらなる向上を図る取り組みが必要であると認識をいたしております。
 東京iCDCの専門家ボードについてでございます。
 来月一日に立ち上げます東京iCDCには、幅広い分野の専門家の方々に参画いただく専門家ボードを設置いたします。
 このボードからは、最新の科学的知見やエビデンスに基づいて、政策につながる提言をいただくことといたしておりまして、座長のもと、専門分野ごとのチームをつくって、早急に具体的な課題の検討を行ってまいります。
 まずは、季節性インフルエンザと新型コロナウイルス感染症との同時流行への備えといたしまして、PCR検査を初めとする臨床検査などの研究を進める専門家などでチームをつくって、新型コロナウイルスとインフルエンザの新たな検査、診断手法の活用方法などについて検討してまいります。
 また、臨床の現場で感染症診療に従事しておられる専門家などでチームをつくって、重症患者の症例の分析に基づいて、リスクの高い対象者への早期の受診勧奨など、的確な注意喚起を検討してまいります。
 このように、専門家ボードからの提言を踏まえまして、時期を逸することなく速やかに施策の具体化を進めて、さまざまな危機に対しまして、常に先手先手で対策を講じてまいります。
 多摩地域の保健所についてでございます。
 多摩地域にあります都の保健所ですが、二次保健医療圏におけます保健医療の広域的、専門的、技術的な拠点として、健康危機管理や市町村支援を行っておりまして、地域の感染症対策の重要な役割を担っております。
 今回の新型コロナウイルス感染症の感染拡大への対応では、多摩地域でも多くの患者が発生して、保健所の負担が増大しております。
 このため、都は、電話相談窓口の委託化や入院先の調整機能を保健所にかわって担う本部の設置、自宅療養者の健康観察を行うアプリの導入など、保健所の負担軽減に取り組んできたところであります。
 また、都保健所が行うPCR検査の一部委託化を進めるとともに、感染症対応におけますさまざまな業務のデジタル化の推進などで、さらなる負担軽減や業務の効率化を図ってまいります。
 こうした取り組みによって、都保健所の健康危機への対応力強化を図って、今後、今回の感染拡大から終息に至るまでの保健所の取り組みについて検証した上で、改めて多摩地域の保健所のあり方を検討してまいります。
 保健所の業務でございますが、新型コロナウイルス感染症対策の最前線を担う保健所におきましては、業務が増大していて、その支援が喫緊の課題でございます。
 現在、都は、各保健所へ職員を派遣して業務支援を行うほか、健康安全研究センター内に保健所支援拠点を設置して、今月から新たに、疫学調査等の業務を担う八名の保健師や看護師をトレーサー班として配置することで、支援の拡充を図っております。
 お話の陽性者の搬送業務でございますが、既に委託を行っている宿泊施設への搬送に加えまして、今後、多摩地域の都の保健所に配備した陰圧車両の運転業務を民間に委託しまして、保健所の負担を軽減してまいります。
 さらに、保健所を設置している区市に対しましては、搬送業務を初めとした業務委託経費について、補助を行うことといたしております。
 新型コロナウイルス感染症の流行時に、保健所がその機能を十分発揮できますよう、今後とも、搬送業務を含めさまざまな観点から保健所を支援してまいります。
 新型コロナウイルス感染症対策条例についてでございます。
 本年一月、都内で初めての患者が確認されて以来、都は、新型コロナウイルス感染症対策に全力を挙げて取り組んでおります。
 この間、四月には、対策の強化を図るために、東京都新型コロナウイルス感染症対策条例を制定しまして、都や都民、事業者の基本的責務を明らかにいたしました。
 また、七月には、新規陽性者数が大幅に増加するなど、当時の危機的な状況を踏まえまして、緊急に対応する必要がございましたことから、この条例を一部改正して、事業者にはガイドラインの遵守とステッカーの掲示を、都民へはステッカーのある施設の利用等を努力義務として定めたところであります。
 ウイルスとの闘いが長期化して再拡大も見込まれる今、対策の実効性をより高めていく必要があることから、今般、条例を新たに改正することとしたものでございます。
 改正案では、都が、検査体制の整備、医療提供体制の確保、療養環境の整備などに責任を持って取り組むことを定めております。
 また、都民や事業者の皆様方に対しましては、必要な検査や蔓延防止のための調査への協力など、具体的にご協力いただくことを明確にいたしました。
 今後、条例改正を機に、改めて都の対策や協力の重要性などにつきまして、さまざまな機会を通じてわかりやすく発信することで、都民や事業者の皆様方のさらなるご理解、ご協力につなげてまいります。
 次に、行政手続のデジタル化についてのご質問でございます。
 新型コロナウイルス感染症との闘いの中で、我が国のデジタル化のおくれなどが浮き彫りとなっております。東京が世界から選ばれる都市になるためには、強い危機感のもと、スピード感を持って都政のデジタルトランスフォーメーションを強力に推進する必要がございます。
 こうした認識に立ちまして、都政の構造改革に着手をし、新たに立ち上げた構造改革推進チームのもとで、改革を先導する七つのコアプロジェクトを推進することといたしました。
 行政手続のデジタル化を進めるワンストップオンライン手続プロジェクトは、都民サービスに直結することから、まさにスピード感ある対応が求められます。
 このため、例えば建設業許可の証明など、都民から多くの申請があって、都の権限で実施が可能な全ての手続につきまして、直ちにデジタル化に着手して、早期のサービス提供を目指してまいります。
 また、パスポート申請など国が定める手続であったり、区市町村を経由するサービスにつきましても、デジタル化に向けて関係機関と精力的に調整を進めてまいります。
 今定例会に提出をいたしました東京デジタルファースト条例をてこにいたしまして、デジタル化を初めとした七つのコアプロジェクトを強力に推進をいたしまして、都政のクオリティー・オブ・サービス、QOSの飛躍的な向上に向けて、全庁一体となって取り組んでまいります。
 高台まちづくりについてのご質問でございます。
 近年、気候変動による大規模な洪水などが相次いで発生をしておりまして、東部低地帯の災害リスクの軽減を図り、都民の命を守るために、水害に対して安全性の高い高台まちづくりを進めることは有効であります。
 本年一月、国とともに設置した会議におきましては、私も赤羽国土交通大臣とともに参加をし、これまで東部低地帯の水害対策などについて具体的な検討を重ねてまいりました。
 先般、区画整理事業と高規格の堤防整備の一体的実施による高台づくりや、建物上部への避難スペースの確保など、国とともに具体的な方策を公表しております。
 これらについて、都民の意見を聞いた上で年内にも取りまとめいたしまして、さらに国や地元区と連携しまして、高台まちづくりの実践のためのモデル地区の検討を深めて、災害に強い首都東京の形成に取り組んでまいります。
 最後に、保育人材の確保についてのご質問にお答えいたします。
 私は、就任直後から、待機児童対策を都政の最重要課題の一つに位置づけて、保育サービスの充実を図ってまいりました。
 保育従事職員宿舎借り上げ支援事業でございますが、保育人材の安定的な確保のため、平成二十八年九月の緊急対策におきまして、都独自に採用後の年数制限を撤廃しまして、全ての職員を対象としており、昨年度は五十区市町村で活用されております。
 区市町村や保育事業者からは、他県よりも家賃が高い都内において保育人材を安定的に確保するために、この事業は大変有効な支援であるとの声を多数いただいております。
 また、平成二十八年度以降、保育サービスの拡充を進めていく中で、利用実績は毎年五千件程度増加をいたしておりまして、昨年度は約二万件となっているなど、保育人材の確保と定着に大きな役割を果たしていると考えております。
 こうした認識のもとで、今後も引き続き、区市町村や保育事業者としっかり連携をしながら、保育人材の確保に向けた取り組みを全力で支援をしてまいります。
 その他のご質問につきましては、教育長及び関係局長からの答弁とさせていただきます。
〔教育長藤田裕司君登壇〕

○教育長(藤田裕司君) 肢体不自由特別支援学校における人工呼吸器を使用する子供の保護者付き添いについてでございますが、都教育委員会は、子供たちの自立をより一層促進する観点から、校内と通学時の両方での付き添いのあり方を検討してまいりました。
 校内につきましては、昨年度末に人工呼吸器管理ガイドラインを策定し、今年度、保護者付き添いから看護師による管理に移行しているところでございます。
 また、通学時につきましては、校内で看護師による管理への移行が完了した子供から、順次専用通学車両に乗車できるよう、乗車中に実施可能なケアの内容、緊急時対応等について現在準備を進めているところでございます。
 年内には乗車に関するガイドラインを改定し、人工呼吸器を使用する子供が、看護師の管理のもと、安全に通学し、学校生活を送れるようにしてまいります。
〔福祉保健局長吉村憲彦君登壇〕

○福祉保健局長(吉村憲彦君) 八点のご質問にお答えいたします。
 まず、在宅要介護者等の受け入れ体制の整備についてでございますが、高齢者や障害者を介護している家族や児童を養育している保護者が新型コロナウイルスに感染した場合でも、安心して療養に専念できる環境を整える必要がございます。
 このため、都は、こうした場合に要介護者等を地域で一時的に受け入れられるよう、介護施設の空きベッドの確保、自宅から施設等への搬送など、要介護者等の状況に応じて必要な取り組みを行う区市町村に対して、一千万円を上限にその全額を支援してまいります。
 今後、区市町村がこうした取り組みを円滑に進められるよう、モデルとなる取り組み事例を示すとともに、関係団体等への協力依頼や、複数の自治体が共同して実施する場合の調整を行うなど、地域における在宅要介護者等の受け入れ体制の整備を進めてまいります。
 次に、高齢者施設の風水害対策についてでございますが、特別養護老人ホーム等に入所する要介護高齢者は、災害時の避難に適切な支援を必要とすることから、非常時に備え、施設で災害対策計画を策定し、日ごろから避難訓練を行うことが特に重要でございます。
 近年の災害の発生状況を踏まえ、高齢者施設等の風水害を想定したBCP策定を促進するため、都は今年度、専門家による講演や浸水被害を受けた施設の事例紹介等を行うセミナーを開催し、風水害を含めた災害への備えの重要性について普及啓発を行います。さらに、停電に備え、ポータブル式の小型発電機などを都独自に補助いたします。
 また、現在、国が準備を進めている水害時の避難用スロープの設置等への新たな補助については、詳細が示され次第、都として速やかに対応をしてまいります。
 次に、都立施設でのヒアリングループの設置についてでございますが、都は、補聴器を使用する高齢者や障害者等が必要な情報を容易に入手できるよう、都立施設の観覧席、客席について、施設の状況に応じて、常設型や移動型のヒアリングループ等の集団補聴設備の導入を進めており、イベントの主催者等には、設備が利用できることを事前にわかりやすく周知することを求めております。
 今後、都立施設におけるヒアリングループ等の設置状況や今後の設置予定等を確認した上で、一層の整備を進めるとともに、お話のヒアリングループマーク等を活用した表示の徹底を図ってまいります。
 次に、盲ろう者の通訳介助についてでございますが、盲ろう者にとって、通訳介助者による支援は生活に欠かせないものでございます。盲ろう者の社会参加を確保するには、通訳・介助者派遣事業の充実を図っていくことが重要でございます。
 このため、都は今年度から、登録通訳介助者のフォローアップの研修に対する支援を新たに実施し、通訳介助者の資質の向上を図っております。
 今後、盲ろう者支援のさらなる充実を目指し、通訳介助者の確保等に向け、派遣単価についても他の自治体の状況等を踏まえて検討してまいります。
 盲ろう者及び通訳介助者の感染防止についてでございますが、視覚障害と聴覚障害を重複している盲ろう者はコミュニケーション手段が非常に限られており、通訳介助者と指を触れ合わせて伝える指点字など、意思疎通の際の接触を避けることができません。
 コロナ禍にあっても盲ろう者に継続的にサービスを提供できるよう、今後、都が購入する予定のマスク等の衛生用品を活用し、感染防止を支援してまいります。
 また、感染症対策に要する物品購入費用等を支援する国の感染対策徹底支援事業について、盲ろう者に対する通訳介助など、生活に必要なサービスを提供する事業者を広く対象とするよう提案要求してまいります。
 次に、多胎児を育てる家庭への支援についてでございますが、多胎児を育てる家庭は、同時に二人以上の育児をすることに伴うさまざまな困難に直面する場合も少なくございません。
 このため、都は今年度から、多胎児家庭に対する予防接種などの際の移動支援や、家事育児サポーターの利用支援のほか、多胎児育児の経験者による交流会等の実施などの支援を開始いたしました。
 また、区市町村が地域の実情に応じた取り組みを進められるよう、包括補助で支援しており、お話の多胎児用健康手帳を配布する取り組みなどを幅広く支援してまいります。
 保育所への優先入所につきましては、区市町村の多胎児に関する取り扱い状況等を調査し、待機児童対策協議会で情報共有することにより、今後とも、多胎児家庭が安心して子育てできる環境整備を進めてまいります。
 次に、一時保護児童への支援についてでございますが、都は、一時保護を行った児童への支援を充実するため、職員を国基準より厚く配置しており、今年度は専門職を八名増員し、夜間の見守り体制の強化や児童の心理ケアの充実を図っております。
 また、一時保護所には、学習の習慣が身についていない児童や学習におくれのある児童も入所しているため、教員免許を有する非常勤の学習指導員を配置し、学年や学習の習熟度などに応じた学習指導を行うとともに、ボランティアを活用した学習支援や、進学時期の児童に対する在籍校と緊密に連携した受験対策なども実施しております。
 今後とも、一人一人の状況に応じたより丁寧な支援が行えるよう、さらに必要な人員確保や学習環境の充実に努めるなど、一時保護児童の支援体制を強化してまいります。
 最後に、揺さぶられ症候群についてでございますが、児童相談所は、医療機関から揺さぶられによる虐待の疑いの通告を受理した際には、虐待に該当するかどうか等について、丁寧な調査と慎重な判断を行っております。
 具体的には、医師や保護者等から子供の病状把握、受傷に至った原因等の情報を収集するとともに、児童相談所の協力医師として登録している法医学、小児科、眼科等のセカンドオピニオン等を得た上で援助方針を総合的に判断しており、今後はさらに脳神経外科、放射線科など、さまざまな診療科の専門医師の所見も得ながら、多角的に判断してまいります。
 子供と保護者の愛着形成は重要であり、それを考慮し、今後、状況に応じて一時保護委託中の面会交流を進め、保護者の養育力の評価や指導を実施するとともに、国の調査研究の状況も注視しながら適切に対応をしてまいります。
〔福祉保健局健康危機管理担当局長初宿和夫君登壇〕

○福祉保健局健康危機管理担当局長(初宿和夫君) 三点のご質問にお答えいたします。
 まず、新型コロナウイルスに関するコールセンターについてでございますが、都はこれまで、保健所の負担軽減を図るため、感染を疑う都民からの相談を一括して受け付ける新型コロナ受診相談窓口を運営してまいりました。
 秋冬のインフルエンザの流行期におきましては、発熱患者等の問い合わせが増加し、また、普及が進んでいる新型コロナウイルス接触確認アプリCOCOAによる通知を受けた方からの問い合わせも増加することが危惧されております。
 このため、都は、保健所の相談対応業務のさらなる業務負担軽減を図るため、こうした問い合わせにワンストップで対応いたします新たなコールセンターの整備に向け、関係機関と調整をしており、十月中には開設する予定でございます。
 次に、アレルギー疾患の医療提供体制についてでございますが、アレルギー疾患は種類や病態が多様でございまして、患者が状態に応じました適切な医療を受けられるようにするためには、日常的なアレルギー疾患医療を担う地域の医療機関が標準的治療を行うとともに、標準的治療では病態が安定しない患者等を、専門的な医療を提供する拠点病院などに円滑につなげられる連携体制を整備することが必要でございます。
 そのため、都は、アレルギーに関する総合的な情報を提供しております東京都アレルギー情報navi.の医療関係者向け情報ページに、拠点病院等で実施可能な検査や治療等の情報を掲載しております。
 さらに、本年十一月に、都内医療機関での標準的治療の普及状況や患者紹介の実施状況等について調査をすることとしておりまして、その結果も踏まえ、医療機関の連携体制の整備を推進してまいります。
 最後に、アレルギー疾患医療の従事者の資質向上についてでございますが、都は、地域の医療機関がアレルギーの症状に応じて適切な医療を提供できるよう、拠点病院や東京都医師会と協力し、医師等を対象として、疾患別のガイドラインに基づく標準的治療に関する研修を実施しており、先ほど申し上げました調査の結果も踏まえ、標準的治療のさらなる普及を図ってまいります。
 また、アレルギー疾患医療に従事する看護師や薬剤師等が、患者や家族に対し、きめ細かな説明や支援ができるよう、来年一月から、スキンケアの手技や吸入補助具の使用方法等に関する研修を実施いたします。
 今後も、アレルギー疾患を抱える都民が地域で質の高い治療やケアを受けられるよう、医療従事者の資質向上に取り組んでまいります。
〔戦略政策情報推進本部長寺崎久明君登壇〕

○戦略政策情報推進本部長(寺崎久明君) データを活用した社会的課題の解決についてでございますが、コロナ禍において、感染拡大を防止しながら日々の仕事や暮らしを続ける新しい日常を実践するためには、三密回避に資する混雑データなどの利活用を積極的に進めることが重要でございます。
 都では現在、民間事業者からの提案により、データを活用して混雑回避等のための新たなサービスを提供する実証実験に取り組んでおります。
 具体的には、ビーコンを使い、オフィス内の混雑状況を見える化し、それを分析することで、テレワーク等の行動変容につなげる事業などを実施しております。年内に検証結果を取りまとめ、広く情報発信してまいります。
 こうした取り組みを通じて、官民でのデータ利活用を一層推進することで、新しい日常の実践や社会的課題の解決を目指してまいります。
〔産業労働局長村松明典君登壇〕

○産業労働局長(村松明典君) 四点のご質問にお答えいたします。
 まず、制度融資についてですが、長期化する新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえ、本年五月には、融資を受けた後、金利の支払いは三年間、元本の返済は最長で五年間不要となる新たな制度を開始し、中小企業の資金繰りにおける負担を大幅に軽減してまいりました。
 今回の補正予算では、依然として高い中小企業の資金ニーズに対応できますよう、こうした実質無利子の融資メニューを継続するとともに、融資目標額を二兆五千億円から三兆八千億円に大幅に引き上げるため、預託金や利子補給及び信用保証料補助に必要な費用について計上いたしました。
 今後も、国の対応や経済の動向、中小企業への感染症の影響を見きわめながら、さらなる継続も含め、必要な金融支援を行ってまいります。
 次に、中小企業向け補助金の利便性の向上についてですが、中小企業に対して、都が実施する補助金の効果的な活用を促し、その成長につなげていくことは重要でございます。
 このため、中小企業振興公社では今月から、補助金の交付決定を受けた中小企業が、受領した交付決定通知書を担保として活用し、金融機関から融資を受けることのできる仕組みを新たに導入しているところでございます。
 また、中小企業制度融資におきましても、補助金の交付までの資金繰りの円滑化を支援いたします補助金・助成金つなぎ融資を今年度から実施しております。
 今後は、資金調達の円滑化に資するこうした制度の活用を促進するため、商工団体や金融機関と連携し、広く周知を図ってまいります。
 次に、テレワークの促進と定着についてですが、テレワークのさらなる利用拡大と定着を図るためには、企業に対する導入支援とともに、さまざまな場所でテレワークを実施できる環境の整備が必要でございます。
 このため、都は、テレワーク機器等の導入助成や、多摩地域において職住近接のモデルサテライトオフィスの整備等を行っているところでございます。
 今後は、テレワーク東京ルールに沿った企業の創意工夫ある取り組みを広く発信してまいります。
 また、宿泊事業者による新たなテレワークオフィス事業の促進に向け、備品設置等に要する経費や、利用企業が負担する借り上げ費用の一部を支援してまいります。
 これらの取り組みにより、テレワークの一層の促進と定着を図ってまいります。
 最後に、都市農地の保全に向けた取り組みについてですが、都内で都市農地を保全するためには、特定生産緑地への移行を進めるとともに、農地の貸借を促進し、新規就農や営農規模の拡大などにつなげていくことが重要でございます。
 都はこれまで、農地制度に高い知見を持つ東京都農業会議に、農地の貸し手と借り手をマッチングする専門員を配置するなど、貸借を促進してまいりました。
 こうした中、老木化した果樹の撤去等にかかるコストが負担となり、貸借に結びつかない事例もあることから、今後は、借り手の農業者の農地整備に対する支援を行い、新たな営業に円滑に取り組める仕組みを検討してまいります。
 こうした取り組みにより、生産緑地の貸借を促進し、都市農地の保全を図ってまいります。
〔住宅政策本部長榎本雅人君登壇〕

○住宅政策本部長(榎本雅人君) 都営住宅募集のオンライン化についてでございますが、都営住宅の入居者募集におきまして、都政のクオリティー・オブ・サービスの向上の観点から、その手続の改善を図っていくことは重要でございます。
 現在の手続では、申し込み者が手書きで申込書に記入し、東京都住宅供給公社に郵送いたします。同公社では、入居者情報等を一元管理しているシステムに申込者情報を入力し、公開抽せん後、抽せん結果をはがきで返信しております。
 申し込みや抽せん結果の通知など、手続のオンライン化により、手書きや郵送の手間を省き、申込書の未記入を防止できるなど、都民サービスの向上が期待できます。
 今後、既存システムの安全性等を確保しながら、これと相互にデータ連携させる募集オンライン申請システムの構築に向けまして、速やかに取り組んでまいります。
〔財務局長潮田勉君登壇〕

○財務局長(潮田勉君) 三点のご質問にお答えいたします。
 初めに、工事関係書類の電子化についてでございますが、公共工事の働き方改革を推進し、新型コロナウイルス感染症への危機を乗り越えていくためには、工事関係書類の電子化を推進していく必要がございます。
 これにより、書類への押印や書類提出の移動時間、受注者と発注者間の対面打ち合わせなどが削減され、受注者の負担軽減や感染症防止対策への寄与が期待できるところでございます。
 このため、財務局工事において、新たに情報通信技術を活用した書類の提出や判こレス等の効果を検証するため、まずは、使用頻度が高い書類を対象として、今年度中にモデル工事を実施してまいります。
 次に、建設業界の働き方改革についてでございますが、建設業全体の働き方改革を促進していくためには、受注者の施工体制や取り組み状況に応じて、柔軟に対応できる環境を整備することが必要でございます。
 このため、財務局が実施する建築工事では、都が指定する週休二日モデル工事に加え、新たに受注者の希望に応じたモデル工事を試行していくことといたしました。
 モデル工事では、労務費の補正を行っていることを明示したポスターを工事現場に掲示しており、今後、作業従事者まで着実に浸透を図るため、受注者に直接補正の趣旨を説明するなど、より丁寧に対応してまいります。
 また、適正な工期の設定につきましては、建設業法の改正に基づき、今般、国が工期に関する基準を定めたことも踏まえ、全庁的な会議等で周知徹底をしてまいります。
 最後に、設計委託での最低制限価格についてでありますが、昨年六月の品確法改正により、工事に加え、調査設計についても品確法の対象に位置づけられたところでございます。
 都におきましては、そうした国の動きも踏まえ、設計、測量、地質調査を合わせた設計等委託について、この十月から、財務局発注の一部案件を対象に最低制限価格制度を導入することとしております。
 設計業務においては、意匠と同様、ご指摘のように、構造や設備も重要なものであり、これらの分野の案件にも本制度を適用していく予定でございます。
 今後は、本制度の試行の状況を注視しつつ、業界団体の意見を聞きながら十分に周知を図った上で、来年度中を目途に各局契約の一部の案件にも試行を拡大してまいります。
〔総務局長山手斉君登壇〕

○総務局長(山手斉君) 四点の質問にお答えいたします。
 まず、附属機関の開催についてでございますが、附属機関は、法律または条例の定めるところにより、専門的知識の導入や公正性の確保、利害等の調整を目的として、調停、審査、審議または調査を実施してございます。
 新型コロナウイルス感染症の流行に伴い、感染防止の観点から、都庁におきましても会議や出張の抑制を図る中、各局が開催の延期や回数の見直しなどを行いました。今後、感染症の流行期においても会議を滞りなく開催し、行政執行を遅滞なく行っていくためには、感染拡大の防止策とともにオンライン会議の活用を促進する必要がございます。
 附属機関の運営の基本事項を定める要綱におきまして、新たにオンライン会議の積極的な活用に関して規定をいたしまして、各局に促すことにより、全庁の附属機関の安定的な運営を担保してまいります。
 次に、大規模水害時における避難のあり方についてでございますが、浸水が想定される地域の住民の命を守るためには、浸水のおそれのない避難先の確保や垂直避難、縁故避難などの分散避難を周知することが重要でございます。
 都はこれまで、東部低地帯を中心とした浸水想定区域内の都や区の施設について、浸水などの被害を受けない階層部分のデータを提供するなど、区市町村による避難先確保を支援してまいりました。
 また、今月上旬の台風第十号で、定員を超える避難所が数多く発生したことを踏まえ、テレビ会議による区市町村説明会を実施し、分散避難の取り組みの重要性を改めて周知徹底をいたしました。
 今後も、区市町村に対してデータ等の効果的活用による避難先確保の取り組みを促しますとともに、防災担当部署への周知を重ねて行うなど、対策の強化を図ってまいります。
 続いて、車両による避難や水没回避についてでございますが、大規模水害時におきまして、車両での避難を余儀なくされる住民を安全な場所に避難させるとともに、早期に公共サービスを復旧させ、都民生活を正常化させることが重要でございます。
 都はこれまで、区市町村の避難先確保を支援するため、駐車場等を活用する協定を商業施設団体と締結してまいりました。また、災害時におきましても事業が継続できるよう、企業等に対しまして必要な計画の策定を促してまいりました。
 今後は、車両による避難や車両の水没回避などの課題につきまして、公共サービスの担い手である区市町村やライフライン事業者に対しまして、車両の避難等に関する調査を行うことで現状を把握し、防災対策の充実につなげてまいります。
 最後に、都における知的障害者の雇用についてでございますが、障害特性に適した職務内容や勤務条件を検証するため、知的障害者を対象とした非常勤職員であるオフィスサポーターの採用を開始し、現在八名を雇用してございます。
 この取り組みを通じて、非常勤職員としての勤務実績を考慮した上で、常勤職員へステップアップすることを可能とする新たな雇用の枠組みの創設に向けまして、詳細な検討を進めてございます。
 具体的には、一定の勤務実績のあるオフィスサポーターを対象に、今年度中に常勤職員の採用選考を実施し、合格者につきましては、来年度から常勤職員として事務等の補助の職務を担わせることを検討してございます。
 今後も、一人一人の特性に応じて能力を発揮できるよう、都における知的障害者の雇用促進に努めてまいります。
〔都市整備局長上野雄一君登壇〕

○都市整備局長(上野雄一君) 水害時の避難スペースの確保についてでございます。
 都は、本年一月に国とともに設置いたしました災害に強い首都「東京」の形成に向けた連絡会議におきまして、東部低地帯の水害対策などについて検討を進め、今月、中間まとめを公表いたしました。
 この中で、水害時に域内において命の安全などが確保できるよう、避難スペースの整備、確保を進めることといたしております。
 例えば、既存施設につきましては、学校、公共施設及び都営住宅などを緊急避難先として活用することとしております。また、民間開発の機会を捉えて、避難スペースなどの整備が進むよう、都市開発諸制度の見直しなどを検討することとしております。
 今後とも、国等と連携いたしまして、国庫補助の活用を含め、地元区などへの支援策につきまして幅広く検討を進めてまいります。
〔建設局長中島高志君登壇〕

○建設局長(中島高志君) 京成本線荒川橋梁のかけかえについてでございますが、東部低地帯に住む都民の命と暮らしを守るため、本橋梁のかけかえによりまして、荒川水系河川整備計画に位置づけられた堤防高さを確保することは重要でございます。
 国はこれまで、概略設計や環境影響評価などを行い、現在は、詳細設計に加えて、用地取得を進めております。
 都は、河川整備計画の変更時や毎年実施している政府提案要求などの機会を捉えまして、本橋梁のかけかえによる堤防のかさ上げなど、国が管理する大河川の氾濫を防止する治水対策の着実な推進について、継続して働きかけております。
 今後、安全性の早期向上に資する応急対策の検討とあわせて、本橋梁のかけかえの着実な推進を引き続き国に求めてまいります。
〔水道局長浜佳葉子君登壇〕

○水道局長(浜佳葉子君) 小河内ダムの洪水調節に関する協定についてでございますが、小河内ダムに新たに洪水調節機能を持たせる多摩川水系治水協定を、国土交通省、神奈川県、都建設局、交通局及び水道局の五者間で本年五月に締結いたしました。
 この協定により、ダム上流域において豪雨が予想される場合、三日前から事前放流を実施することとなります。
 このため、本年八月に小河内ダムの運用変更に関する説明会を、各河川管理者と連携して流域区市町村に対して開催いたしました。今後の事前放流に際しましては、実施判断のための気象情報や近隣の河川での放流状況などの情報を、国を初め関係機関相互で共有し、連携した対応を図ってまいります。
 また、放流に当たりましては、河川管理者や流域区市町村へメール等により情報提供を行うとともに、局ホームページにおきましても最新の情報を周知してまいります。
〔生活文化局長野間達也君登壇〕

○生活文化局長(野間達也君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、都がインターネットで配信する動画への字幕表示についてでございますが、障害の有無にかかわらず、誰もが情報を得やすい環境を整備することは重要でございます。
 都におきましては、新型コロナウイルス感染症に関する知事のインターネットによるライブ配信で、本年四月の開始当初より手話通訳を導入いたしまして、さらに、九月からは音声認識技術を活用し、配信画面にリアルタイムで正確な字幕を表示できるよう試験的な運用を実施しており、十月から正式に運用を開始いたします。
 今後は、各局が動画を制作する際に、障害者の情報保障に十分配慮して、手話や字幕表示のほか、新しい技術を活用した動画配信の仕組み等を導入するよう、広報担当者による会議などを通じ積極的に働きかけてまいります。
 次に、通信制高校の授業料負担軽減についてでございますが、都認可の私立通信制高校につきましては、国の就学支援金に加えまして、各学校から生徒一人一人の授業料額等の情報を取得し、都の特別奨学金を支給してございます。
 一方、都の指導監督権限が及ばない都認可以外の通信制高校からは、特別奨学金の支給に必要な生徒一人一人の情報を直接入手することが困難でございまして、現行の仕組みはそのまま適用できません。
 そこで、都は、都認可以外の通信制高校の状況を把握するため、本年六月から七月まで、他道府県等の協力を得ながら、各学校に対しまして、都民の在籍生徒数や授業料額、就学支援金額の確定時期等の調査を実施いたしました。
 現在、これらの調査結果等を踏まえ、新たな仕組みについて検討を進めております。
〔交通局長内藤淳君登壇〕

○交通局長(内藤淳君) 双子用ベビーカーに関するご質問にお答えいたします。
 お話にございましたように、都営バスでは、双子用ベビーカーにお子様を乗せたまま安全に乗車できるよう、ベビーカーを固定するベルトの設置や乗務員研修などを進め、今月十四日から周産期母子医療センターを経由する路線など、五つの路線で試行を開始いたしました。
 ご利用の際には、国が取りまとめたルールに基づき、ベビーカーをベルトで固定し、しっかり支えるなど、お客様ご自身で安全を確保していただくとともに、周囲のお客様には譲り合いなど、ご協力をお願いする必要がございます。
 このため、試行開始に合わせたポスターやSNS等による呼びかけに加えまして、今後は、利用方法をわかりやすく伝える動画を作成し、車内のデジタルサイネージで放映してまいります。
 こうした取り組みにより、双子用ベビーカーの利用者を含め、誰もが移動しやすい環境整備に貢献してまいります。

○副議長(橘正剛君) この際、議事の都合により、おおむね二十分間休憩いたします。
   午後六時三十分休憩

   午後六時五十分開議

○議長(石川良一君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 質問を続行いたします。
 百二十六番大山とも子さん
〔百二十六番大山とも子君登壇〕

○百二十六番(大山とも子君) 日本共産党都議団を代表して質問します。
 今定例会は、知事の二期目就任後初めての定例会です。ところが、開会日の所信表明は、今後四年間、知事がどういう都政を進めるのかという熱意が感じられないものでした。
 とりわけ、コロナ禍で、これまで経験したことのない大変な苦難に直面している都民の命、健康、福祉、暮らし、営業を具体的にどう守るのかという姿勢が示されませんでした。
 知事は、都民の暮らしの深刻な実態をどう把握し、認識しているのですか。自治体の長として、都民の苦難を打開するため、どう取り組むのですか。
 知事は、今後四年間、都民に対する責任を果たし抜く意思があるのですか。
 新型コロナ対策は、引き続き、都政の最重要課題です。知事は所信表明で、感染拡大防止と社会経済活動を両立させると述べました。その鍵はPCR検査の抜本的拡大です。
 新型コロナウイルスは、無症状の感染者が感染を広げるという特徴があります。PCR検査を広く実施することで、無症状を含めた感染者を早く見つけ出すことの重要性を知事はどう認識していますか。
 一日一万件の検査能力を確保する目標を引き上げて、実際の検査件数を一日数万件にふやす必要があります。知事、いかがですか。
 都のモニタリング会議に出された専門家のコメントでは、感染リスクが高い地域や集団などに対して、無症状者も含めた集中的なPCR検査を行うなどの戦略を検討する必要があるとしています。知事はどう具体化するのですか。
 補正予算に、高齢者や障害者の施設で行うPCR検査への支援が盛り込まれたことは重要です。同時に、院内感染防止のため、医療機関で働く職員と入院患者の検査に対する支援も必要です。知事、いかがですか。
 高齢者、障害者施設でも、通所施設やショートステイなどは対象外です。学校や保育園からも積極的なPCR検査の実施を求める声が上がっています。知事はどう対応するのですか。
 秋冬に向け、インフルエンザと新型コロナの同時流行に備えた取り組みが重要です。厚生労働省は、地域の身近な医療機関で発熱患者などの相談、診療、検査を行う体制整備を自治体に求めています。都はどう取り組むのですか。
 高齢者などのインフルエンザ予防接種について、自己負担をなくす補正予算が計上されたことは重要です。さらに、国が接種を推奨している医療従事者や基礎疾患のある方、妊婦、小児も補助対象にすることを求めます。いかがですか。
 医療機関への支援も急務です。
 コロナ禍による外来患者の減少や手術の中止などにより、医療機関は大幅減収となっています。新型コロナ患者を受け入れていない都内の病院でも、四月は平均約三千万円の赤字で、五月以降も厳しい状況が続いています。減収の影響で四分の一の病院はボーナスが減額となっており、疲弊しながら必死に頑張っている医療従事者の心が折れる事態です。経営難による医療崩壊を避けるため、早急に打開する必要があることを知事はどう認識していますか。
 新型コロナ患者受け入れの有無にかかわらず、全ての医療機関に対し、減収補填などの支援を行うよう国に求めるとともに、都としても全力で支援すべきです。知事、いかがですか。
 知事は七月末、新型コロナウイルス感染症対策条例の改正を専決処分で決めました。改正内容は、事業者に感染防止宣言ステッカーを掲示すること、都民にステッカーを掲示しているお店を利用することなどを努力義務にするものです。
 知事は、こうした都民と事業者の権利を制限し、義務を課す条例改正を、七月の臨時議会が閉会してわずか三日後に、議会に諮ることなく勝手に決めました。中身もやり方も大きな問題があります。
 知事は、条例を改正する必要が生じたが、議会を招集する時間的余裕がなかったと説明しています。しかし、条例改正の内容は二、三日でつくるものではありません。知事が条例を改正する必要が生じたと判断したのは七月何日ですか。
 実際は、臨時議会中に条例改正の検討を行い、準備していたことは明らかです。知事は、なぜ臨時議会の延長を求めなかったのですか。あえて議会審議を避けたのではありませんか。
 都道府県議会は開会七日前に招集する原則ですが、地方自治法は、緊急性がある場合はすぐにも招集できるとしています。知事が議会を招集する時間的余裕がないと判断した具体的根拠を示してください。
 知事は、感染防止宣言ステッカーを事業者や都民の努力義務にする条例改正の専決処分をした際に、ステッカーを張っている店で感染が発生した事例があるのかないのか、把握していたのですか。
 感染防止対策をしたくても、店が狭いなどガイドラインに沿った対策ができない飲食店などもあることを知事は知っているのですか。知事、どの店も感染防止対策ができるように支援することこそ、都の本来の役割ではありませんか。
 新型コロナの感染防止を理由に、条例で都民に罰金を科そうという議論がありますが、そんなことはすべきではありません。差別を助長するおそれも指摘されています。認識を伺います。
 知事の所信表明には、世界競争力ランキングとか、国際金融都市、外国企業誘致などの言葉が躍っていました。一方、コロナ禍で倒産、廃業などのふちにある中小業者の実態を直視する言葉はありませんでした。
 都内製造業の経営者からは、バブル崩壊やリーマンショックも経験したが今が一番厳しい、従業員にはいよいよやめてもらわざるを得ない状況だと苦渋の声が寄せられています。
 廃業する中小業者もふえており、飲食業やアパレル業などに大きな影響が出ています。展示会などが中止になる中、伝統工芸の業者は販路が断たれています。多くの中小業者から、国や都のあらゆる支援策を活用したが、このままでは年が越せないと悲鳴が上がっています。年を越せるかどうかと苦しみ、悩んでいる中小業者や従業員の厳しい現状を知事はどう受けとめているのですか。
 安心して年が越せるよう、都独自の年越し給付金の創設、家賃支援給付金の都の上乗せ、横出しの拡充などの取り組みを求めるものです。いかがですか。
 コロナ禍による全国の解雇者数は約六万人となり、都民の暮らしは厳しさを増しています。
 NPO団体、しんぐるまざあず・ふぉーらむが七月に実施した調査では、ひとり親の一三%で収入がなくなり、収入が減少した世帯を合わせると七割にも上ります。その影響で約二割もの世帯が一日の食事回数を減らしています。知事はこうしたひとり親家庭の暮らしの実態をどう受けとめていますか。
 ひとり親世帯の臨時特別給付金を再度支給するよう国に求めるとともに、都の児童育成手当の増額、食料支援の拡充など、生活を支える支援が必要です。いかがですか。
 収入が減った生活困窮者の家賃支払いを支援する住居確保給付金を四月から六月に申請した都民は、昨年の百倍以上です。しかし、最大で九カ月が限度となっており、先の見えない不安が高まっています。国に改善を求めることを初め、住まいを失うことがないよう、都として対応が必要ではありませんか。
 知事は所信表明で、住宅政策を充実させると述べました。家賃補助の創設や空き住宅の借り上げを行うなど、コロナ禍による生活困難者の住まいの確保を支援すべきです。見解を伺います。
 大学や専門学校などに通う学生の困窮も深刻です。国が実施した学生支援緊急給付金は要件が厳しく、学生団体FREEの調査では、給付金を受けられなかった学生の五七・四%が、経済的な理由で大学をやめることを考えていると答えています。知事はこうした学生の実態をどう認識していますか。
 知事は第二回定例会で、学生の皆さんの学びの継続を後押ししたいと答弁しました。具体的にどう取り組むのですか。八王子市や大田区などが学生への給付を始めています。都としても学生への給付支援に踏み出すとともに、実施する区市町村を支援すべきです。知事、いかがですか。
 ことし四月、国は国保加入者の切実な実態を受けとめ、新型コロナの影響により収入が減少した加入世帯の国保料、国保税の緊急減免に踏み出しました。八月時点で一万世帯以上が減免されています。知事は、この減免を実施した意義をどのように認識していますか。
 フリーランスの人などが、主な収入を雑所得で確定申告した場合に、国保減免の対象となるよう国に働きかけるとともに、都独自の支援を行うことを求めます。いかがですか。
 これだけ多くの世帯で収入が減少していることは深刻です。緊急措置対応だけではなく、区市町村が国保料、国保税を値下げできるよう、都として必要な財政支援を行うべきです。知事、いかがですか。
 教育の現場の実態も深刻です。
 学校再開後改めて、新型コロナと三カ月もの休校が、子供たちに大きな影響を与えていることが浮き彫りになっています。
 とりわけ子供たちのストレスが深刻です。国立成育医療センターが六、七月に行った「コロナ×こどもアンケート」では、七二%の子供が、最近集中できない、すぐにいらいらするなどのストレス反応、症状があると回答しています。
 また、子供たちは、どうして子供にだけだめだめと中止ばかりになるんだろう、大人が思っている以上に、部活と学校行事は子供にとってとても大事なものなのです、学校のコロナ対策に参加したい、子供の気持ちも聞いてくださいと大人への伝言を記しています。知事は、このアンケート結果、子供たちの声をどのように受けとめますか。
 今、学校は授業のおくれを取り戻すために必死になっており、一日七時間授業や土曜授業をし、行事のほとんどが中止となっている実態があります。多くのことが禁止され、思いっ切り遊べないなどの状況があります。子供たちはつらい思いをしています。知事、都として子供の声を直接聞いて、都として学校への支援を進めることが必要ではありませんか。
 手厚い教育をするためにも、感染拡大防止のためにも、少人数学級が必要だとの世論が広がっています。
 日本教育学会は、今必要な取り組みとして、教員の十万人増を求めています。全国知事会、市長会、町村会は、少人数編制を可能とする教員の確保などを国に緊急提言しました。知事は、みずからも構成員である全国知事会の緊急提言について、どのような認識を持っていますか。少人数学級が必要だと考えていますか。お答えください。
 調布市議会は、少人数学級の実施を求める、国及び都知事宛ての意見書を全会一致で採択しました。八王子市議会は、全会派共同提案で、少人数学級の実現を求める意見書を上げています。
 各自治体の実情に合わせて二十人程度の少人数学級を実施できるよう都が踏み出し、正規教員をふやすことを初め、教育条件を整備することを求めます。知事、いかがですか。
 コロナ禍のもと、虐待などの被害を受ける若年女性への支援が重要な課題となっています。
 若年被害女性等支援モデル事業は、アウトリーチやシェルターなどを通じて、公的支援につながりにくい若い女性とつながり、支援する画期的な取り組みですが、今年度が最終年度です。知事は、事業が果たした実績と役割をどう認識していますか。
 この事業の内容を全てやると、一団体当たり約三千万円、今の委託費の三倍ほどかかります。来年度以降、都の本格事業として予算もふやし、発展させるべきです。いかがですか。
 行政が直接責任を持つ相談支援体制の強化も重要です。厚生労働省が昨年、都道府県宛てに出した、婦人相談員の配置の促進についての具体化を含め、都はどう取り組むのですか。
 高齢者や障害者支援の課題も切実です。
 日本認知症学会が五月から六月に行った調査では、認知症の人の症状悪化を認めると回答した専門医が四割に上りました。
 認知症の人と家族の会の方は、デイサービスなど外出の機会が減り、生活リズムが乱れ、鬱症状や夜中のひとり歩きがふえた、介護者の負担もふえたと話しています。精神障害者の家族や当事者は、外出自粛によるストレスで、家庭内での衝突がふえたと述べています。
 人との接触を避ける対策により、高齢者や障害者とその家族は深刻な影響を受けています。感染拡大の防止が必要な中でも、地域で暮らす高齢者や障害者が、その人らしく生きるための支援は欠かせません。知事の認識と対応を伺います。
 東京都社会福祉協議会は、福祉施設で感染者が発生した場合、認知症や障害の状況によっては、受け入れ先の医療機関を見つけにくい事態も生まれているとして、医療機関や自治体によるバックアップ体制の整備を求めています。
 また、利用者が減少し事業継続が難しくなっている施設、事業所への財政支援、クラスターが発生した施設に対する職員派遣などの応援体制の強化を求めています。都は、この要望をどう受けとめ、取り組むのですか。
 障害者就労支援事業所では、仕事の発注が減少し、利用者の工賃収入に大きな影響が出ています。関係団体は、利用者の工賃減額に対する支援を求めています。都の認識と対応を伺います。
 新型コロナの感染拡大は、東京の保健医療体制の弱さを浮き彫りにしました。それは、この四十年来の医療費削減、病床抑制、公共サービス切り捨て、職員定数削減、自治体リストラなど、市場原理、経済効率優先で、住民に自己責任を押しつける新自由主義が改革の名で持ち込まれてきた結果です。
 知事、こうした自治体における新自由主義から脱却し、保健医療を初め住民福祉の増進を第一の役割とする地方自治体本来のあり方に立ち戻る必要があります。知事の認識を伺います。
 中でも都立病院、公社病院の独立行政法人化は許されません。
 知事は、独法化しても都立病院が行政的医療を将来にわたって担い続けると説明しています。しかし、独立行政法人化は、住民の命を守る最後のとりでである自治体病院を自治体から切り離して、経営効率最優先の運営をさせる新自由主義の典型であり、究極の自治体リストラといわれていることを知事は知らないのですか。
 松沢病院の院長は、都立松沢病院で精神疾患のある新型コロナ患者の受け入れができたのは、都外の公立、公的病院と比べ、人員や財政にまだ余裕があったから、公的な病院ほど大変なケースを引き受けるべき、近年、経営合理化や採算重視でどこでも余裕を失っている、今回の感染拡大は、公立、公的病院の役割や保健所のあり方など、さまざまな課題を浮き彫りにしたと発言しています。
 困難ケースを受け入れるのが公立病院の役割、そのためには、人員も財政も余裕が必要。この指摘を知事はどう受けとめますか。
 都は、独法化した場合の給与や人事面について、一時間の動画を全ての職員に視聴するよう働きかけています。病院の現場からは、コロナ対応に集中させてほしいと声が上がっています。今は新型コロナの対応に集中し、独法化は立ちどまるべきです。知事、いかがですか。
 都内二千六百四十床の新型コロナ専用病床のうち、約三割の八百床を都立病院、公社病院が担っています。
 さらなる医療体制強化に向け、都立府中療育センターの旧施設を活用して、百床程度の新型コロナ専用医療施設を新たに設置するとしたことも重要です。新型コロナ専用医療施設を本格的に運営するには、職員の大規模な増員が今こそ必要です。いかがですか。
 多摩地域に三十一カ所あった保健所、保健相談所を、東京都は統廃合により、わずか七カ所にまで減らしました。知事は第二回定例会で、再編整備の過程で保健所は機能強化したと答弁しましたが、実際は職員も不足しています。また、知事自身が、保健所の医師の定数を削減しました。
 コロナ禍のもと、各保健所は夜おそくまで業務に奔走するなど多忙をきわめ、疲弊しています。都民は保健所に何度電話してもつながらない状況が続きました。
 しかも、保健所の役割は感染症対策だけではありません。地域住民の健康を守る拠点としての役割を果たしています。その役割の重要性を、知事はどう認識していますか。保健所の役割を再評価し、職員をふやし、保健所の数もふやす方向に転換すべきです。知事、いかがですか。
 日野市、調布市、武蔵野市、東村山市、東久留米市、清瀬市を初め、都内の多くの地域で、保健所をふやしてほしいという運動が広がっています。知事は、この都民の要望をどう受けとめていますか。
 地域の健康課題に、疫学や行政の知識、能力を用いて対応するのが保健所に配置されている公衆衛生医師です。十分な配置は欠かせません。知事はどう認識していますか。
 区市を含め、都内の公衆衛生医師の採用選考を担っているのは東京都です。現在、都と区市に配属されている公衆衛生医師は、必要数に対して何人不足していますか。採用強化にどう取り組むのですか。
 公衆衛生医師を目指す学生への奨学金制度の実施や、都が大学医学部に寄附をして公衆衛生医師養成の講座を開設するなど、大学とも連携して公衆衛生医の養成を促進し、保健所などに十分に配置すべきです。いかがですか。
 都政運営の重要課題の一つ、待機児童対策について質問します。
 知事は所信表明で、待機児童について三十年ぶりの二千人台に減少したと発言しました。ことしの予算特別委員会で、待機児童数が四半世紀前の水準に減ったという知事の発言について、私は、現在の待機児童の定義は、待機児童数が少なく見えるように変更したものであるということを承知の上での知事の発言であったことを明らかにし、意図的に都民を欺くものだと厳しく指摘しました。
 今回の所信表明も、三十年前と現在の待機児童数は比べることができないものであることを承知の上での発言です。知事、二〇〇一年度以前の定義では、ことし四月一日付の待機児童数は何人ですか。そして、知事は、意図的に都民を欺いても構わないと考えているのですか。はっきりお答えください。
 所信表明で、知事は待機児童対策に触れましたが、待機児童ゼロを実現するとは表明しませんでした。知事、待機児童ゼロの一期目の公約は取り下げたのですか。
 認可保育園の増設をさらに促進し、いわゆる隠れ待機児童も含めた待機児童ゼロを実現すべきです。知事、いかがですか。
 次に、防災対策です。
 知事は所信表明で、災害に強い都市の実現に向け、新たな避難先の確保、避難所における生活環境の改善などを進めると表明しました。知事、具体的にどう取り組むのですか。
 都は六月末、各自治体に送付した新型コロナ対策の避難所ガイドラインで、テントなどによるスペース確保を例示しました。それを実施すると、東京の避難所不足は一層深刻になります。
 都が商業施設などの業界団体と協定を結び、各自治体が民間施設を避難所にしやすいよう努力しているのは重要です。しかし、コロナ対策をすると、避難所が都内でどれぐらい必要になるのか、実態を把握していないのは大きな課題です。
 内閣府は、九月の台風十号で、コロナ対応の避難所が満員になった事態を受け、被害を受けた九州地方の実態調査を始めました。都も、自治体ごとの実態調査を行い、区市町村が必要な数の避難所を確保できるよう支援すべきです。知事、いかがですか。
 六万四千人の練馬区民の避難場所となっていた、としまえんが閉園しました。ワーナーブラザースのスタジオツアーとして整備するために、これまでの避難スペースには建物が建設されます。知事、としまえんの避難場所としての機能は今後も維持できるのですか。
 コロナ禍のもと、財政運営のあり方が厳しく問われています。
 今回の補正予算を合わせて、今年度の一般会計は九兆円を超えました。知事は、都の人的資源や財源を感染症対策に最大限振り向けるといいますが、予算は膨らみ続けています。
 新型コロナ対策とともに、必要な都民施策を進めることができるよう、今年度実施予定の事業についても、不要不急のものは中止や延期など思い切った見直しをすることで、財源をつくることが必要です。いかがですか。
 都政新報の新局長インタビューで、建設局長は、住民の強い反対があり、多大な財政負担を生んでいる特定整備路線について、最優先事業の一つという驚くべき発言をしています。
 予算見積もり方針の依命通達は、見直すべきは見直すとしてきた大型道路建設などについて、踏み込んだ見直しを求めた内容となっていません。こうした事業こそ予算編成の中で見直すことが必要ではありませんか。
 都も負担している外かく環状道路の総事業費が七千六百億円激増し、二兆三千五百億円に達しました。当初の約二倍にも膨らんだことは重大です。しかも、意見照会を受けた知事が、翌日には事業を推進されたいと回答したのには驚きました。
 知事、コロナ禍でこれほど都財政も都民生活も厳しい中、外環建設には幾らお金を使ってもよいと考えているのですか。今回の事業費増加をもたらした難工事の箇所はほかにもあります。外環事業費がさらにふえることはないといえるのですか。
 東京五輪について、IOC会長は、コロナ禍でも大会を安全に組織できると発言しています。これに対し、楽観論を懸念する声も上がっています。新型コロナは全世界的なパンデミックのさなかです。知事、命と安全を守ることを最優先にし、開催できないことも想定した慎重な対応が必要ではありませんか。
 IOCとの調整会議が二十五日に開催され、簡素化による五輪経費削減は数百億円のみ、追加経費は三千億円を超える見通しと報道されています。それは事実ですか。金額を都民に公開した上で議論すべきではありませんか。
 一方、東京五輪招致をめぐる疑惑の闇は深まるばかりです。招致委員会が委託したコンサルタント会社から、有力なIOC委員の息子に三千七百万円が送金されていました。ほかにも三億円を超える宛先不明の出し入れがあることなどが指摘されています。知事、疑惑の徹底解明が必要ではありませんか。
 羽田新ルートの運用が開始され、騒音の測定結果が明らかになりました。新宿区立落合第二小学校では、国の想定を上回っています。住民からは、自宅で仕事をしているがうるさくて仕事にならない、二重窓にしたら百万円かかったなどの声が出ています。
 我が党の品川区議団が実施した区民アンケートには三千通を超える回答があり、テレビの音が聞こえない、テレワークに集中できない、ストレスになるなどの声が多く寄せられています。
 知事は、住民の暮らしや仕事、健康に実際に被害をもたらしている新ルートによる騒音被害について、どう認識していますか。
 地域住民や地元区の要望を受ける形で、羽田新経路の固定化回避という名称の検討会が六月に設置されました。しかし、固定化回避は名ばかりで、実際は、都心上空の低空飛行が大前提とされています。都はその事実を認識していますか。
 住民や地元区の不安に真剣に応えるなら、新ルートは撤回するしかありません。新ルート撤回を国に求めるべきです。知事の答弁を求めます。
 最後に、人権尊重をめぐる課題です。
 同性パートナーシップ制度は、全国五十九の自治体に広がるなど、社会的認知が前進しつつあります。ところが、都職員による異性カップルと同様の休暇や給付金などの福利厚生を求める措置要求は、都の人事委員会から却下されました。
 しかし、人事委員会は却下の一方で、極めて異例の付言をつけ、職員が性自認及び性的指向にかかわらず活躍できるよう、ハード、ソフト両面から職場環境の整備に努めていくべきと知事に求めました。この付言について、知事はどう受けとめ、具体化するのですか。
 鳥取県では、七月から、県職員の福利厚生制度の運用を変更することで、異性カップルと同様の休暇や手当を同性カップルにも認めています。東京都は、人権尊重条例に基づき、すぐにも進めることができるはずです。いかがですか。
 人権尊重条例に基づく東京都性自認及び性的指向に関する基本計画でも検討課題になっている、都営住宅等での多様な居住形態への対応はいつから実施するのですか。
 今、アメリカを初め世界各地で、黒人差別への抗議行動が起きています。テニスの全米オープンで優勝した大坂なおみ選手も、抗議の意思を表明し注目されました。知事は、黒人の命は大事だと訴える抗議行動をどう受けとめていますか。
 また、日本にも、在日朝鮮人などに対する差別があることを知事はどう認識していますか。
 小池知事が関東大震災朝鮮人犠牲者追悼式典への追悼文を中止して以来、追悼式典を挑発する集会が開催されるようになりました。その集会での言動が、ことし八月三日の人権尊重条例審査会で、ヘイトスピーチだと認定されました。
 人権尊重条例を公布したのは小池知事です。その知事が、多くの都民やマスコミから、追悼文送付中止がヘイトスピーチを助長したと指摘されていることをどう受けとめていますか。
 ワイツゼッカー元ドイツ大統領は、戦後四十年の際、過去に目を背ける者は現在を正しく理解できないという趣旨の演説を行い、歴史を直視するよう訴えました。
 知事、歴史を直視し、歴代知事が送り続けてきた追悼文の送付を再開するよう改めて求めるものですが、いかがですか。
 知事の答弁を求め、再質問を留保して質問を終わります。(拍手)
〔知事小池百合子君登壇〕

○知事(小池百合子君) 大山とも子議員の代表質問にお答えをいたします。
 まず、基本姿勢について二問の質問にお答えいたします。
 不透明なウイズコロナの時代におきまして、さらなる大改革を推し進めることこそ、都民の負担に応えるための具体的な取り組みであり、ご指摘は当たらないものと考えております。
 新型コロナウイルス感染症対策につきましても、この定例会に提案をいたしました補正予算案など、切れ目なく具体の対策を展開しておりまして、来月には東京iCDCを立ち上げるとしております。
 引き続き、与えられた任期におきまして、幅広い都政の課題に全力で邁進してまいります。
 新型コロナウイルス感染症の検査についてのお尋ねがございました。
 感染拡大を防ぐためには、無症状の方を含めた濃厚接触者を初め、重症化リスクの高い方などが地域で迅速に検査を受けられる体制の整備が重要でございます。
 都は、新型コロナ外来やPCRセンターの増設、民間検査機関等への検査機器の導入支援などに引き続き取り組むほか、区市町村が地域の実情に応じた検査を行えますように支援することといたしております。
 また、季節性インフルエンザ流行期を踏まえました検査需要に対応できますように、国は検査体制の拡充に向けた指針を示しておりまして、今後、これを踏まえ、検査体制の強化を図ってまいります。
 医療機関や医療従事者への支援についてのお尋ねでございます。
 新型コロナウイルス感染症の流行が長期化する中、都民の命と健康を守るためには、通常診療も含めた医療提供体制の確実な維持は重要でございます。
 そのため、都は、新型コロナウイルス感染症の医療提供体制整備のためのさまざまな支援策を講じているほか、医療機関等に勤務している医療従事者等に対しまして、慰労金を支給いたしております。
 中小事業者や働く方々の現状についてでございます。
 新型コロナウイルスとの長い闘いにおきまして、最新のGDPは戦後最大の落ち込みとなるなど、我が国の経済は危機的な状況にあって、企業経営や雇用情勢に深刻な影響が及んでいると認識をいたしております。
 こうした中、これまでも東京の経済を支える事業者や、働く方々に寄り添った施策を講じてまいりました。
 引き続き、事業継続や雇用の維持に向けました支援策を展開いたしまして、この厳しい状況を乗り越え、東京の経済をさらなる成長へと導いてまいります。
 ひとり親家庭についてのご質問でございました。
 ひとり親家庭の親は、子育てと生計の担い手の二つの役割を一人で担うため、負担が大きく、都が実施した調査におきましては、世帯収入も両親がいる世帯と比較しますと、低い傾向にございます。
 今回の新型コロナウイルス感染症の影響により家計が急変し、収入が大きく減少したひとり親家庭もあると認識をいたしております。
 長期休校後の子供たちの声についてでございます。
 国立成育医療研究センターが行ったアンケートも含めまして、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴って、子供たちにさまざまな思いがあることは承知をいたしております。
 今後とも、子供の目線も大切にしながら、子供たちをきめ細かくサポートして、社会全体で子供を支えてまいります。
 高齢者、障害者への支援についてでございます。
 介護サービスや障害福祉サービスは、地域包括ケアを実現する上で欠かせないものであり、コロナ禍にありましても、サービスの継続は重要であります。
 このため、都は、介護サービス事業所等に対しまして、感染防止に不可欠なマスクや手袋などの衛生資材を提供するとともに、体制強化のための人件費を初め、サービスの継続に要する経費を支援いたしております。
 こうした取り組みによりまして、地域での生活の継続を望む高齢者や障害者を支援してまいります。
 保健医療政策についてでございます。
 都は、誰もが質の高い医療を受けられ、生涯にわたり健康に暮らせる環境の実現を目指して、保健医療計画や健康推進プラン21等に基づいて、さまざまな施策を展開しております。
 新型コロナウイルス感染症に対しましても、感染拡大による保健所や医療機関の負担増等に対応するため、保健所への職員派遣、医療機関の患者受け入れ体制への支援を行っております。
 都立病院、公社病院の地方独立行政法人化につきましては、地方独立行政法人は、公共上の見地から確実に実施されることが必要な事務事業につきまして、民間の主体に委ねた場合には必ずしも実施されないおそれがあるものを効率的かつ効果的に行わせることを目的といたしまして、地方公共団体が設立する法人でございます。
 都立病院、公社病院の独法化の目的は、超高齢社会の本格化や医療の担い手不足など、医療課題がさらに深刻化していく中でも、民間の主体に委ねられない行政的医療を初め、質の高い医療の安定的、継続的な提供などの役割を将来にわたって果たすことでございます。
 多摩地域の保健所についてのご質問がございました。
 多摩地域にある都の保健所は、二次保健医療圏におけます広域的、専門的、技術的な拠点として、健康危機管理や市町村支援等、重要な役割を担っております。
 今回の新型コロナウイルス感染症の感染拡大への対応では、庁内各局からの応援職員の配置、会計年度任用職員の活用等に取り組んでおります。
 引き続き、人材派遣の活用などによりまして、保健所の一層の負担軽減を図って健康危機への対応力を強化してまいります。
 また、今後、今回の感染拡大から終息に至るまでの保健所の取り組みにつきまして検証した上で、そのあり方を検討してまいります。
 次に、待機児童対策でございます。
 私は、就任直後から待機児童の解消を都政の最重要課題の一つに位置づけまして、保育サービスの拡大を図ってまいりました。
 昨年十二月に策定いたしました未来の東京戦略ビジョンにおきましては、保育の待機児童を解消し、継続することを政策目標の一つに掲げておりまして、今後とも、区市町村と連携しながら、待機児童の解消に取り組んでまいります。
 東京二〇二〇大会におけます新型コロナウイルス感染症対策についてでございます。
 大会を成功へと導くためには、選手、観客、関係者など全ての方にとりまして安全・安心な環境が提供できますよう準備を進めていくことは重要であります。
 そのため、今月設置されました調整会議において、国、組織委員会等とともに、水際対策や感染防止対策など幅広く議論を行い、具体的な対策について検討を進めております。
 今後とも、関係者と協力をして、安全・安心な大会の実現に向けて着実に準備を進めてまいります。
 世界各地での黒人差別への抗議行動についてでございます。
 都は、人権施策推進指針におきまして、あらゆる差別を許さないという人権意識が広く社会に浸透した東京を基本理念の一つとして、人権施策を展開いたしております。
 また、オリンピック憲章もあらゆる種類の差別を禁止しておりまして、人種、肌の色などを理由とする差別は許されるものではありません。
 人権尊重の理念を広く都民に浸透させるため、啓発、教育等の施策を総合的に実施してまいります。
 残余のご質問につきましては、教育長及び関係局長からのご答弁とさせていただきます。
〔教育長藤田裕司君登壇〕

○教育長(藤田裕司君) 三点のご質問にお答えをいたします。
 初めに、子供の声を受けとめる取り組みについてでございますが、各学校では、感染症対策の中で、ストレスを抱えやすい子供の状況について、教員が日常的な会話や観察などを通してきめ細かく把握をいたしております。
 また、都教育委員会は、子供が記入するアンケートの例を示し、各学校において、定期的に子供の不安や悩みを聞き取るとともに、心配な様子が見られる子供には、スクールカウンセラーとの面接を早期に行うなどについて、徹底を図っているところでございます。
 こうした取り組みにより確認された子供たちの実態を踏まえ、各学校では、三つの密を避けた方法で行事を実施するなど、学びの充実に向けてさまざまな工夫を行っております。
 今後とも、都教育委員会は、一人一人の子供の声を丁寧に受けとめて、不安や悩みを解消に導くことができるよう、学校の取り組みを支援してまいります。
 次に、小中学校における少人数学級についてでございますが、お話の全国知事会の緊急提言は、感染症の再拡大時にあっても必要な教育活動を継続して、子供たちの学びを保障することを主訴とした教育の諸条件に関する、まさに緊急的な要望でございます。
 現在、各学校では、コロナ禍においても継続的な教育活動を行うため、国や都のガイドライン等を踏まえ、身体的距離の確保など、新しい日常に則した取り組みを行っているところでございます。
 また、学級編制につきましては、教育の機会均等や全国的な教育水準の維持の観点から、国の責任において行われるべきものと考えております。
 最後に、少人数学級に関する教育条件の整備についてでございますが、教育条件の整備の前提となる学級編制につきましては、ただいま申し上げましたが、教育の機会均等や全国的な教育水準の維持の観点から、国の責任において行われるべきと考えております。
 教育再生実行会議の議論の状況など、引き続き国の動向を注視してまいります。
〔福祉保健局健康危機管理担当局長初宿和夫君登壇〕

○福祉保健局健康危機管理担当局長(初宿和夫君) 七点のご質問にお答えいたします。
 まず、感染リスクが高い地域や集団に対するPCR検査についてでございますが、都は、区市町村等と連携して地域における感染防止対策を推進するため、接待を伴う飲食店の従業員や、重症者が発生するリスクが高い高齢者施設等の入所者及び職員等を対象とした検査の費用について、新たに補助を行ってまいります。
 次に、医療従事者や入院患者へのPCR検査についてでございますが、都は、医療機関、薬局等における感染拡大防止等支援事業におきまして、医療従事者及び入院患者を対象に実施いたします保険適用外の検査にかかる費用につきましても補助対象としてございます。
 次に、高齢者施設等でのPCR検査についてでございますが、本年九月十五日に発出されました国の通知では、クラスターの発生など地域における感染状況を踏まえまして、感染拡大を防止する必要がある場合は、現に感染が発生した施設等に限らず、関係者を広く検査することを可能としております。
 さらに都では、高齢者施設など重症者が発生するリスクの高い施設を対象といたしまして、区市町村が実施する検査の費用について新たに補助を行うこととしており、通所施設やショートステイにおけますPCR検査も補助対象としてまいります。
 次に、インフルエンザ流行期の体制整備についてでございますが、都は、発熱患者の診療等を行う医療機関の指定や、外来診療及び検査体制確保のための国の支援策の周知に加え、発熱患者からの相談にワンストップで対応する新たなコールセンターの設置など、多数の発熱患者が地域で相談や診療、検査を受けられる体制整備に取り組んでまいります。
 次に、インフルエンザ予防接種についてでございますが、国は、定期接種対象者のほか、医療従事者や基礎疾患のある方、妊婦、小児等が接種を希望する場合に、その機会を逸することのないよう、接種の時期について呼びかけを行っております。
 都は、新型コロナウイルス感染症と季節性インフルエンザの同時流行が懸念されることから、区市町村を通じ、重症化リスクの高い六十五歳以上の方など、定期予防接種の対象者に対して支援を実施することとしております。
 次に、医療機関への支援策についてでございますが、都は、新型コロナウイルス感染症の患者受け入れの有無にかかわらず、医療機関の実情を踏まえた支援を拡充するよう、国に働きかけております。
 加えて、新型コロナウイルス感染症患者等を受け入れております医療機関に対しては、病床確保料や新型コロナ外来の運営費等を支援するとともに、入院患者を受け入れた医療機関に対して、経営基盤を包括的に支援するための臨時給付金を交付してまいります。
 最後に、東京都新型コロナウイルス感染症対策条例についてでございますが、今回提出いたしました条例改正案では、都民に対して必要な検査を受けることなどを努力義務として明記しており、罰則に関する規定は設けてございません。
 また、この条例では、患者等に対して不当な差別的取り扱いをしてはならないと規定してございます。
〔総務局長山手斉君登壇〕

○総務局長(山手斉君) 十一点の質問にお答えいたします。
 まず、専決処分した条例改正の判断についてでございますが、本年六月から、感染拡大を防止するため、事業者にはガイドラインの遵守やステッカーの掲示を、都民にはステッカー掲示店舗等の利用等を求め、さらに七月にかけて、こうした取り組みを行うことを繰り返し呼びかけてまいりました。
 そうした中で、七月の臨時会の閉会後、感染状況や医療提供体制が危機的な状況に陥るおそれがあると認め、これ以上の感染拡大を抑え込むため、ステッカーの取り組み等を努力義務化する内容の条例改正に着手し、二十八日に知事に報告を行い、了承を得たところでございます。
 次に、臨時会の延長についてでございますが、感染状況等の危機的状況を踏まえ、七月二十七日の臨時会の閉会後、ステッカー等の取り組みを努力義務化する条例改正の検討を開始いたしました。
 その後、モニタリング会議等のデータ分析や、感染症対策審議会における専門家の意見等を踏まえ、これ以上の感染拡大を食いとめるため、緊急に専決処分を行いました。
 議会を招集する時間的余裕がないと判断した根拠でございますが、当時、新規陽性者数が大幅に増加する傾向が続くとともに、全世代に感染が広がり、島しょを除く都内全域に感染が拡大するなど、さらに大きく感染が拡大するおそれのある危機的な状況となってございました。
 こうした状況に緊急に対応するため、ガイドラインやステッカーを活用する施策を推進する本条例改正を直ちに行い、努力義務を課す都民及び事業者に速やかに周知し、早期に効力を発生させる必要があることから、専門家の意見も聞いて専決処分を行ったところでございます。
 次に、ステッカー掲示店舗での感染発生の事例についてでございますが、専決処分を行った時点では、ステッカー掲示店舗で感染者が発生した事例は把握してございませんが、本条例改正は、事業者にはガイドラインの遵守とステッカーの掲示を強力に求め、安心して利用できる店舗をできるだけ増加させ、都民にもステッカーの掲示がある店舗等の積極的な利用を促し、これらを努力義務として課すことで、事業者と都民が双方で協力して感染の拡大を抑え込むことを目的としてございます。
 次に、ガイドラインに沿った感染防止策についてでございますが、各店舗のおかれている状況はさまざまであることから、都はガイドラインを踏まえ、個々の店舗の実情に応じた適切な感染防止策の実施を呼びかけてございます。
 また、中小企業や商店街による感染予防対策等の取り組みに対し、経費の一部を助成するなどの支援を行っています。
 引き続き、これらの取り組みを通じて、ガイドラインに沿った感染防止策の取り組みを支援してまいります。
 新たな避難先確保や避難所の環境改善についてでございますが、都はこれまで、在宅避難や縁故避難等の分散避難について住民周知を図るとともに、ホテル、旅館団体との協定締結等により、新たな避難先確保に取り組む区市町村を支援してまいりました。
 また、避難所の環境改善や感染防止に有効な段ボールベッド等を都として備蓄するほか、区市町村からの要請を受けて迅速に提供できるよう、協定を締結いたしました。
 こうした取り組みを通じて、区市町村と連携した適切な避難所運営を引き続き推進してまいります。
 次に、自治体の実態調査と必要な避難所の確保についてでございますが、新型コロナウイルス対策により、各避難所で受け入れ人数が減少することが想定されますことから、都では、区市町村にガイドラインを示しますとともに、避難所運営等に関する課題や取り組み状況などについて継続的に情報共有を図ってまいりました。
 また、新たな避難先確保に向けて、大型商業施設等の業界団体と協定の締結や都立施設の活用に向けた調整を進めてまいりました。現在、区市町村は新たな避難先確保に取り組んでいるところであり、都としても、こうした区市町村の取り組みを引き続き支援してまいります。
 次に、措置要求の判定における付言についてでございますが、これまで都は、職場におけるセクシュアル・ハラスメントの防止に関する基本方針に、性自認及び性的指向に関する規定を追加したほか、啓発資料の活用等により、ハラスメント防止や多様な性に関する職員の理解を促進してまいりました。
 都としては、性自認及び性的指向、育児や介護等の事情にかかわらず、職員一人一人が生き生きと活躍できるよう、引き続き、職場環境の充実に努めてまいります。
 次に、同性カップルの都職員に対して、異性カップルと同様の福利厚生制度を認めることについてでございますが、同性カップルへの休暇等制度の適用に関しましては、婚姻関係のあり方や制度の根拠となる法令との整合性等のほか、制度の適用に当たっての客観的な確認方法等を含め、総合的に検討していく必要があると認識してございます。
 引き続き、課題の研究や国や他団体の状況調査を進めてまいります。
 次に、在日朝鮮人などに対する差別についてでございますが、都はこれまで、都民に対し外国人への理解を深め、偏見や誤解をなくすよう啓発を進めることで、多文化共生社会の実現に努めてまいりました。
 さらに、平成三十年には人権尊重条例を制定し、在日朝鮮人を初めとする本邦外出身者に対する不当な差別的言動の解消に向けた取り組みを進めております。
 特定の民族や国籍の人々を排斥する、いわゆるヘイトスピーチは、一人一人の人権が尊重され、豊かで安心して生活できる成熟した社会を実現する観点から、許されないものと認識してございます。
 最後に、ヘイトスピーチの認定についてでございますが、都は、人権尊重条例に基づき、本邦外出身者に対する不当な差別的言動の解消に向けた取り組みを進めております。
 特定の民族や国籍の人々を排斥する、いわゆるヘイトスピーチは、許されないものと認識しており、附属機関である審査会の意見を聴取した上で、不当な差別的言動の概要を公表し、広く都民に啓発をしております。
 今後も、ヘイトスピーチの解消を図り、多様性を尊重する都市東京をつくり上げてまいります。
〔産業労働局長村松明典君登壇〕

○産業労働局長(村松明典君) 都独自の給付金などについてですが、都はこれまでも、中小企業等の事業継続を後押しするため、感染予防対策への助成や家賃等支援給付金など、都独自の支援策を実施してまいりました。
 今後も、中小企業等を取り巻く状況などを見きわめながら、適切に支援を行ってまいります。
〔福祉保健局長吉村憲彦君登壇〕

○福祉保健局長(吉村憲彦君) 十六点のご質問にお答えいたします。
 まず、ひとり親家庭への支援についてでございますが、都は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大により、影響を受けるひとり親家庭を支援するため、ひとり親世帯臨時特別給付金を支給するほか、生活資金の緊急貸付や納税の猶予など、さまざまな制度や相談先をまとめたサイトを開設しております。
 また、母子及び父子福祉資金の貸し付けでは、返済が著しく困難になった場合は、その支払いを猶予することとしております。
 さらに、児童扶養手当を受給する全てのひとり親家庭を対象に、食料品など生活に必要な物品を提供する支援を実施しており、現在、新型コロナウイルス感染症の影響を受けて収入が大きく減少した方などへの対象拡大に向け、区市町村と調整を進めております。
 次に、住居確保給付金についてでございますが、住居確保給付金は、各区市等の自立相談支援機関が生活困窮者自立支援法に基づき、離職等により住居を喪失するおそれがある者等に対して家賃相当分の給付金を支給するものであり、最長九カ月までの支給が可能となっております。
 都は、本年五月、同給付金の収入要件の緩和や延長手続の簡素化などを国に対して緊急提案しており、今後も国の動向を注視するとともに、住居を確保できるよう区市と連携して対応してまいります。
 次に、国民健康保険の保険料等の減免についてでございますが、国民健康保険の被保険者には、新型コロナウイルス感染症の影響により、収入の影響を受けやすい自営業者やフリーランスの方なども多いことから、国は、一定程度収入が減少した方々等の保険料、保険税を保険者が減免した場合に特例的に財政支援を行っており、八月十五日時点で、都内では一万三千七百二十三世帯が減免を受けております。
 次に、国民健康保険の保険料等の減免における雑所得の扱いについてでございますが、国は、今回実施した新型コロナウイルス感染症の影響により、収入が減少した方等に係る保険料、保険税の減免において、雑所得の収入の減少を対象外としております。
 国民健康保険は全国統一の制度であり、都は法令等に基づき、区市町村に対する財政支援を行っております。
 次に、国民健康保険における区市町村への財政支援についてでございますが、国民健康保険の保険料、保険税の賦課方式や料率は、都民のさまざまな暮らし向きを踏まえながら、各区市町村がみずから定めるものであり、それぞれの議会で十分な審議が行われ、決定されるものと認識しております。
 都は、国民健康保険制度の健全かつ安定的な運用を図るため、法令等に基づき、区市町村に対する財政支援を行っております。
 次に、若年被害女性等支援モデル事業の実績についてでございますが、虐待や貧困などで家庭に居場所がないなど、さまざまな困難を抱える若年女性への支援は重要でございます。
 都は、平成三十年度から民間団体等と連携し、SNSを活用した相談や夜間の見回り等のアウトリーチ、一時的な居場所の提供等を行う若年被害女性等支援モデル事業を実施しております。
 この事業では、民間団体と福祉事務所、医療機関などが密接に連携した上で、相互に情報を共有し、調整しながら一人一人の状況に応じた適切な支援を行っており、昨年度の相談実人数は八千四百九十九人でございました。
 次に、モデル事業の今後の取り組みについてでございますが、本事業は国の要綱等に基づいて実施しており、引き続き、国の動向も踏まえて取り組んでまいります。
 次に、女性に対する相談支援についてでございますが、都では、女性相談センターのほか、全ての区市等に婦人相談員が配置されており、関係機関が連携しながら女性からの相談に適切に対応しております。
 また、今年度から女性相談センターにDV対応・児童虐待防止連携コーディネーターを配置しております。
 次に、福祉施設等への支援についてでございますが、認知症や障害のある施設入所者等が新型コロナウイルス感染症に感染した場合には、基礎疾患の有無等の個別の状況を把握し、かかりつけ医の意見等も参考にしながら、個々のケースごとに保健所が入院先等の調整を行っております。
 施設、事業所の介護報酬や障害福祉サービス等報酬については、国の通知により、利用者の居宅等で、できる限りの支援を行ったと区市町村が認めた場合に報酬を算定することができるなど、さまざまな臨時的な取り扱いが認められております。
 今後、職員等の感染により人員不足が生じた施設に対し、他の施設から応援職員を派遣するため、都は、関係団体と協定等を締結して、広域的な支援体制を構築してまいります。
 次に、就労継続支援事業所についてでございますが、新型コロナウイルス感染症の影響により、就労継続支援事業所では仕事の受注や自主製品等の販売機会が減少しており、生産活動収入にも影響が生じております。
 このため、都は、国の生産活動活性化支援事業を活用して、前年同月と比較して生産活動収入が五〇%以上減少した月があるなど、減収している事業所を対象に最大五十万円を助成することとしており、こうした取り組みなどを通じて、障害者の就労の場の安定的な運営を確保してまいります。
 次に、都保健所に関する都民の要望についてでございますが、今回の新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴い、地域の感染症対策を担う保健所の業務や役割が広く注目されることとなり、そうした中で、保健所に対しさまざまなご意見があることは承知しております。
 今後、今回の感染拡大から終息に至るまでの保健所の取り組みについて検証してまいります。
 次に、公衆衛生医師についてでございますが、保健所は、疾病予防を初めとする地域保健の推進はもとより、災害時や感染症の流行等への健康危機管理の対応に当たって重要な役割を果たしており、その機能を十分に発揮するためには、公衆衛生医師の安定的な確保が必要であると認識しております。
 次に、公衆衛生医師の確保についてでございますが、都内における本年度の公衆衛生医師の配置数は、都の定数に特別区、八王子市及び町田市の配置希望数を合わせた百六十九名に対し、本年四月一日時点で四十九名少ない百二十名となっております。
 都はこれまで、募集パンフレットやDVDの医科大学等への配布、都のホームページや医師求人情報サイトへの採用案内の掲載など、さまざまな媒体を活用して公衆衛生医師の確保に向けたPRを進めております。
 また、研修医を対象とした病院説明会への出展や、保健所を会場とした業務説明会の開催など、対面でのPR活動も実施しております。
 次に、公衆衛生医師の養成についてでございますが、都は、将来保健所に勤務しようとする医学生に対し、昭和四十三年から実施していた修学資金の貸与を、社会情勢の変化等による貸与者数の低迷を受け、平成十一年度で終了いたしました。
 都はこれまで、都内医科大学において公衆衛生医師の業務に関する講義を行うとともに、保健所での現場実習の受け入れや保健所業務説明会の実施などにより、公衆衛生分野の職務を理解する機会を提供してまいりました。
 また、国に対し、医師養成等において保健所での研修を必修とすることを提案要求しております。
 今後とも、多くの医学生が公衆衛生医師の業務に関心を持つ機会を提供し、公衆衛生医師の安定的確保を図ってまいります。
 次に、待機児童数についてでございますが、国の保育所等利用待機児童数調査要領では、認証保育所など地方単独保育施策の利用児童や、他に利用可能な保育所等の情報提供を行ったにもかかわらず、特定の保育所等を希望している者などは待機児童から除くとされており、この要領に基づいて算出した本年四月時点の都の待機児童数は、二千三百四十三人となっております。
 仮に、平成十三年度以前の旧定義の考え方で試算した場合、待機児童数は、二万五百五十六人となりますが、この中には、認証保育所を利用している児童なども含めることとなり、多様な保育サービスが利用されている現在の実態を的確に反映するものとはなっていないものと認識しております。
 最後に、待機児童対策についてでございますが、保育サービスは、保育の実施主体である区市町村が、認可保育所、認証保育所、認定こども園、小規模保育、家庭的保育など、地域のさまざまな資源を活用して整備するものでございます。
 都は今後とも、待機児童の解消に向け、多様な保育サービスの拡充に取り組む区市町村を支援してまいります。
〔住宅政策本部長榎本雅人君登壇〕

○住宅政策本部長(榎本雅人君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、コロナ禍による生活困窮者の住まいの確保についてでございますが、東京ささエール住宅の設備導入に対する助成や家賃低廉化補助の拡充などを実施し、また、TOKYOチャレンジネット事業の一時利用住宅として都営住宅を提供する取り組みを行っております。
 民間賃貸住宅の借り上げにつきましては、市場動向に左右されず安定的に供給することが重要でございまして、借り上げによらず、都営住宅の計画的な建てかえを進めております。
 なお、家賃補助につきましては、国の生活保護制度との関係や財政負担のあり方など多くの課題があると考えております。
 次に、都営住宅等での性自認及び性的指向に関する対応についてでございますが、都営住宅の管理制度等における取り扱いにつきましては、東京都性自認及び性的指向に関する基本計画も踏まえまして、他の自治体における動向や入居資格の確認方法等の課題を調査しており、引き続き検討してまいります。
〔生活文化局長野間達也君登壇〕

○生活文化局長(野間達也君) 大学生等への支援についてでございますが、新型コロナウイルス感染症の拡大によりまして、大学や専門学校等の学生にも影響が生じていると認識しており、国は、本年四月から開始した、いわゆる高等教育の無償化の制度において、家計が急変した学生も対象として授業料等の負担軽減を図ってございます。
 そのうち、都内私立専門学校等につきましては、都も財政負担を行うとともに、学校が制度利用の申請をした場合の審査や負担金の交付等を行ってございます。また、新型コロナ支援ナビ等を通じた制度周知に努めてございます。
 さらに、アルバイト収入等を失った大学生等に対して、アルバイトの機会の提供や生活資金の特例貸付などを行ってございます。
〔病院経営本部長堤雅史君登壇〕

○病院経営本部長(堤雅史君) 三点のご質問にお答えいたします。
 まず、公立病院の役割についてでございますが、都立病院の使命は、感染症医療や災害医療、周産期医療、救急医療など、民間医療機関だけでは対応困難な行政的医療を将来にわたって担い続けることでございます。
 今後とも、その時々の医療環境や都内の医療提供状況、都民ニーズ等に応じて機動的に医療を提供できる体制づくりを進めてまいります。
 次に、独法化の準備についてでございますが、新型コロナウイルス感染症の現状を踏まえますと、その対応に引き続き全力を尽くすことはいうまでもございません。
 このような中でも、超高齢社会を見据えた体制づくりは待ったなしでございます。都民が必要とする医療を将来にわたり提供し続けられるよう、独法への移行準備を着実に進めてまいります。
 最後に、コロナ専用医療施設の職員についてでございますが、都民が必要とする医療を提供できるよう、都立病院、公社病院全体で専用医療施設の運営が可能となる体制を確保してまいります。
〔建設局長中島高志君登壇〕

○建設局長(中島高志君) 三点のご質問にお答えいたします。
 初めに、としまえん跡地に計画されている練馬城址公園の防災機能についてでございますが、都は本年六月、緑と水、広域防災拠点、にぎわいといった基本目標の実現に向けた公園整備を連携協力して進めることについて、地元区、土地所有者、民間事業者と合意いたしました。
 今後、関係者と連携いたしまして、震災時火災における避難場所の確保に努めながら、まとまった広場空間や周辺からの避難を円滑に受け入れる園路等の整備を進め、地域の防災機能の向上に取り組んでまいります。
 次に、外環についてでございますが、国と高速道路株式会社が整備を進めている外環は、首都圏における交通、物流の円滑化、災害時における避難、救急路の確保などの効果が期待される重要な道路でございます。
 外環事業は、本年九月に国が開催した事業評価監視委員会において継続が了承されました。都は、同委員会における審議に当たっての意見照会におきまして、都の負担増とならないよう有料道路事業を活用すること、コスト縮減を図ることなどについて回答しております。
 事業費につきましては、国など事業者において検討するものであり、国からは、状況の変化があれば適切に対応すると聞いてございます。
 都は引き続き、外環の早期整備に向け、安全に十分配慮しつつ、コスト縮減を図りながら効率的に事業を実施することなどを求めてまいります。
 最後に、関東大震災で犠牲になられた方々に対する追悼についてでございますが、東京都は、毎年三月と九月にとり行われている大法要におきまして、東京で起こった甚大な災害と、それに続くさまざまな事情で亡くなられた全ての方々に対して、都知事より哀悼の意を表していることから、個別の形で追悼文を送付することを控えさせていただいております。
〔財務局長潮田勉君登壇〕

○財務局長(潮田勉君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、財政運営についてでありますが、都はこれまで、予算の執行段階におきましても、当初予算編成以後の事業環境の変化等も踏まえつつ、必要な見直しを行った上で、予算に計上した施策の着実な実施に努めてまいりました。
 現下の都政においては、新型コロナウイルス感染症の対策に加え、さまざまな課題への対応や将来に向けた取り組みの実行も求められており、必要性、緊急性を検証しながら実施していくことが重要でございます。
 こうした観点から、今年度予算についても、これまでの取り組みを継続しつつ、来年度の予算編成と一体的に検証しながら、必要な見直しも含め、適切に対応してまいります。
 次に、予算編成についてでございますが、都市インフラの整備、更新につきましては、都民の利便性と生活の質の向上を図る上でも不可欠であることから、見直すべきものは見直しを行った上で、真に必要な取り組みは着実に進めていく必要がございます。
 財政環境の先行きを見通すことが困難な中、令和三年度予算の見積もりに当たりましては、全ての事業について必要性や有益性等を厳しく吟味し、一層無駄をなくすという方針のもと、各局は経費を要求することとしております。
 今後の予算編成に当たりましても、事業評価の取り組みを一層強化し、必要な見直しは確実に行うなど、賢い支出を徹底してまいります。
〔オリンピック・パラリンピック準備局長中村倫治君登壇〕

○オリンピック・パラリンピック準備局長(中村倫治君) 二〇二〇大会についての二点のご質問にお答えいたします。
 まず、大会経費についてでございますが、サービスレベルの水準を最適化、合理化するとともに、延期により生じるコストの削減を図ることとして、先週のIOC調整委員会におきまして、これまでの成果として、五十二項目について合意されたところでございます。
 今後、引き続き関係者と簡素化に向けた努力を重ねるとともに、追加経費に係る負担も含め、IOCと組織委員会を含む日本側が共同で議論を行ってまいります。
 次に、大会の招致活動についてですが、招致活動につきましては、都と招致委員会が役割分担の上、行っておりました。
 また、いわゆるロビー活動につきましては、招致委員会が担当しており、都から公費も支出しておりません。
 なお、JOCの調査チームにおいて、法令等への違反を見出すことはできないとの結論が示されております。
〔都市整備局長上野雄一君登壇〕

○都市整備局長(上野雄一君) 三点のご質問にお答えをいたします。
 まず、羽田空港の新飛行経路における騒音についてでございます。
 運用開始後、騒音や撤回、改善要求などにつきまして、都にも意見が寄せられております。国は、騒音影響の軽減策といたしまして、飛行高度の引き上げや低騒音機の導入促進を図るための着陸料の見直しなどを図ってきております。
 都といたしましては、引き続き、国に対し、騒音対策の着実な実施を求めてまいります。
 次に、羽田新経路に関する検討会についてでございます。
 国は、地元区の意見等を踏まえ、本年六月に羽田新経路の固定化回避に係る技術的な方策について検討する会を設置いたしました。
 本検討会におきましては、最近の航空管制や航空機の技術革新の進展を踏まえ、現在の滑走路の使い方を前提とした上で、騒音軽減等の観点から見直しが可能な方策がないかにつきまして、技術的観点から検討を行うこととしております。
 都といたしましては、国において適切に検討が進められるものと受けとめております。
 最後に、羽田空港の新飛行経路についてでございます。
 東京が活力を持って将来への発展を続けていくためには、国内外に豊富なネットワークを有する羽田空港の機能強化を図ることが不可欠でございます。
 新飛行経路の導入に当たり、都は、国に対して丁寧な情報提供や騒音影響の軽減、安全管理の徹底を求めてまいりました。それを踏まえて、国は住民説明会の実施や低騒音機の導入促進、落下物防止対策の義務づけなど、さまざまな対策を実施して運用を開始いたしました。
 運用開始後、国はさらに、新飛行経路下における航空機騒音の測定結果の公表等を行っております。
 都といたしましては、引き続き、国に対し、都民の理解がさらに深まるよう、丁寧な情報提供や騒音、安全対策の着実な実施を求めてまいります。
〔百二十六番大山とも子君登壇〕

○百二十六番(大山とも子君) 再質問をいたします。
 知事は所信表明で、都議会の皆様と力を合わせ、議論を尽くしていきたいと述べました。この言葉が真実であるなら、議論を尽くす立場から、私の再質問に知事みずから答弁するのが当然であることを申し上げておきます。
 まず、PCR検査です。
 知事は、五月に一日一万件の検査能力確保という目標を表明しました。
 我が党は、その検討経過などを示す文書の開示請求を行いました。ところが、昨日、小池知事名で、不存在という通知が出てきました。驚くべきことです。小池都政のもとで繰り返されているブラックボックスです。
 知事が表明したPCR検査一日一万件という目標は、いつ、どこで決定したのですか。なぜ検討経過などの公文書が存在しないのですか。知事の答弁を求めます。
 次に、新型コロナ対策条例です。
 知事が七月三十日に専決処分した条例改正の内容は、都民の権利を制限し、新たな義務を課すものです。こうした条例の専決処分は異例中の異例です。
 政府の見解も、議会を開かず専決処分する明確な根拠がない場合は、違法であるとしていることを知事はどのように認識しているのですか。知事、お答えください。
 今回のような専決処分の濫用は、議会が決定し、知事を長とする行政機関が執行するという地方自治体の二元代表制の否定につながるものです。知事の猛省を求めるものです。知事、いかがですか。
 次に、関東大震災朝鮮人犠牲者追悼文の問題です。
 二〇一〇年十二月、国会議員だった小池知事は、今回、ヘイト認定された言動を行った団体が主催した講演会で講演しています。知事は、一期目の立候補会見で、それが事実か質問され、はっきり答えませんでした。
 改めて伺います。
 今回、ヘイト認定された言動を行った団体が主催した講演会で講演したのは事実ですか。この団体の言動がヘイト認定されたことを知事はどう受けとめていますか。
 以上四問、どれも知事しか答えられない質問です。以上の知事の答弁を求め、再質問を終わります。知事の答弁を求めます。(拍手)
〔福祉保健局健康危機管理担当局長初宿和夫君登壇〕

○福祉保健局健康危機管理担当局長(初宿和夫君) 再質問についてお答えいたします。
 私からは、PCR検査についてお答えいたします。
 PCR検査につきましては、九月十五日、国の事務連絡に基づき、新たな目標を含む検査体制を、整備計画、十月中に策定予定ということで、私ども一万件まで向上させる目標を立てているところでございます。
 都は、新型コロナ外来やPCRセンターの増設、民間検査機関等への検査機器の導入など、さまざまな取り組みを行っているところでございます。
〔総務局長山手斉君登壇〕

○総務局長(山手斉君) 専決処分についてでございますが、危機的な感染状況に緊急に対応するため、ガイドラインやステッカーを活用する施策を推進する本条例改正を直ちに行い、努力義務を課す都民及び事業者に速やかに周知し、早期に効力を発生する必要がございました。
 この状況に対応するためには、専決処分によるほかないと考えて行ったものでございます。ご指摘の違法ということは、これは全て法律にのっとってやったものでございますので、ご指摘は当たらないというふうに考えております。
 それから、ヘイトスピーチについてでございますが、特定の民族や国籍の人々を排斥するいわゆるヘイトスピーチにつきましては、許されないものと認識しておりまして、附属機関である審査会の意見を聴取した上で、不当な差別的言動の概要を公表し、広く都民に啓発しているところでございます。
〔発言する者あり〕

○議長(石川良一君) 静粛に願います。

○議長(石川良一君) 三十二番宮瀬英治君
〔三十二番宮瀬英治君登壇〕

○三十二番(宮瀬英治君) 都議会立憲民主党を代表し、質問いたします。
 知事、二期目の再選おめでとうございます。再選後初の質疑ですので、政治姿勢について伺います。
 選挙公報には、知事が二期目に掲げた十の政策がありますが、グレーター東京、シニアが活躍と、どれも抽象的で一つも数値の記載がありません。一期目に知事が都民に約束した満員電車ゼロなど七つのゼロ公約は、二期目はどのような扱いになるのでしょうか。ゼロ公約はなかったことになるのか、継続ならば明確にゼロ数値を目標とするのか、ゼロへとして、あくまで方向性のみ示すのか、明快に三択でお伺いいたします。
 この秋にも総選挙が行われるといわれております。さきの総選挙では、知事みずから希望の党を立ち上げたように、国政への関心が高いようですが、再選直後の民放インタビューでは、四年の任期を全うするのかとの問いに明言を避けました。
 都庁会見においても、今のところは、現時点ではという条件つきで全うする旨の回答をしていますが、今後四年間、知事は任期を全うしない可能性や、国政に転じる可能性があるのか伺います。
 次に、財政です。
 コロナの影響は、都税収入が一兆円以上減ったリーマンショック以上ともされ、厳しい財政見通しが予想されます。神奈川県は、令和二年度当初予算が県税など合わせ九百億円減、三年度では一千百億円減の財源不足と、今月発表しました。都においても、四月から七月までの都税収入の速報数値を伺うとともに、令和二年度、三年度の収入見通しについて伺います。
 今後、どの予算をどのように削るのか、その基準等をあらかじめ明らかにすべきです。現在、財務局は三年度の管理事務費を原則一律一割減とする案などを発表しましたが、それらにより、何億円減となるのか、二年度当初予算の管理事務費の額についても伺います。
 また、今期は既に中止した事業や、今後の不要不急な事業も多くあることから、今年度の事業や予算を毎年三月に行う減額補正を待たず、期中から抜本的に見直すべきです。見解を求めます。
 財源捻出のためには、事業評価により無駄を削減することが必須です。
 都には、財務局が行う事業評価、政策企画局の事業実施状況レビュー、総務局の政策評価の三つがありますが、全て仕様や精度、内容等ばらばらです。その作業は、各局の大きな負担になるだけでなく、都民にもわかりづらいことから、三局の事業評価を連動、連携させるべきです。
 さらに、総務局が行っている成果指標に基づく精査版ともいえる政策評価を、現在の三百から全五千二百事業にまで拡大するなど対応を検討すべきですが、見解を伺います。
 また、無駄削減のためには、都が日々どこに幾ら支払っているのかを公開する必要があります。都は二年前より、年間七十万件の公金支出情報をウエブ公開していますが、肝心の支払い先名が公開されていません。私の指摘に対し公開について検討するとの答弁がありましたが、二年たっても、いまだ非公開、サイトもほとんど見られていません。調整がついたものから順次公開すべきですが、見解を伺います。
 次に、コロナ対応と検証です。保健所に聞き取り調査をいたしました。
 秋冬の感染者の増加に備え重要なことは、重症二割に保健所のリソースを集中させ、死者を出さないこと、ホテル療養への説得など一人一人に要する労力と時間が常に大きな負担であることが課題と聞いています。
 保健所が医療機関への支援に集中できるよう体制を改めるべきです。診療所などの役割が重要ですが、最大二百万円の全額補助も二カ月で一割程度しか申請されておらず、支援が行き届いていません。改善すべきですが、それぞれ見解を伺います。
 感染拡大防止のためには、若者と高齢者の感染経路を見直すことが重要と伺いました。都が障害、介護施設に対し、職員含めスクリーニング検査を行うことは評価しますが、感染は日々刻々と起き得るものです。
 よって、スクリーニングは定期的に行ってこそ効果を発揮するものであり、都としてその体制を確保すべきです。また、その対象に新たに訪問介護、医療従事者を加えるなど、若者と高齢者との感染経路を持つ他職種まで拡大すべきです。見解を伺います。
 三密に注意せよだけでなく、都が把握している陽性者の具体的な感染時状況を、個人情報に配慮し、オープンデータとして公表することを提案します。
 条例案に、都は発生時状況等の情報提供に努めるとの明記があるように、数千の感染事例から、避けるべき場面や振る舞い、例えば、部活動ならどんな行為で感染したのかなど、いつ、どこで、どのようにを公開することで、結果、民間で分析が行われ、蔓延防止に役立つと考えますが、見解を伺います。
 また、感染拡大防止徹底宣言ステッカーは、客も店も皆で協力し、新しい生活をしていくためのツールとして活用すべきもので、条例で義務を課す、都民の権利を制限する、ましてや人を罰するものにすべきではありません。知事のいう、張っていない店には行くなというものでもないはずです。
 ステッカーを張ったから安心ではなく、日々の継続と定期的な点検によって、その取り組みの実効性を高めることこそが喫緊の課題です。
 例えば、自動車車検のように、点検実施を明記する、毎月色を変えるなど、継続的に取り組みを点検し、都度改めて徹底を図る仕組みを導入すべきですが、知事の見解を伺います。
 今議会では、国のゴー・ツー・トラベル事業とも連携した都内観光促進事業が提案されています。私たちも、マイクロツーリズムの対応について考え方を示すことを求めてきたので、事業の意義は理解できますが、一方で感染リスクを懸念する都民の声があるのも事実です。
 知事は九月十日、感染レベルを赤からオレンジに一段階引き下げましたが、事業が始まる十月下旬以降、仮に感染が増加局面に転じた場合は、速やかに事業を停止すべきです。知事の見解を伺います。
 コロナ対応の検証が不十分です。
 例えば、店への協力金支給、営業時間短縮、ステッカー提示や義務化など、どれほどの効果があり、どこに課題があったかなど、店舗や都民にアンケート調査の実施や定量的な効果検証はなされてきたのでしょうか。
 一兆円以上の血税を投じた八カ月間の取り組み効果が不明瞭であってはなりません。PDCAサイクルを回すべきです。
 これまでの都のコロナ対策の各取り組みは、数値やデータによって検証され、今の施策に反映されているのか、あわせてお伺いします。
 次に、議会の権能と知事の専決処分です。
 予算と条例の審査、議決は、議会に付与された権限でも最も重要です。一方、専決処分は、地方自治法では、議決機関がその職責を果たし得ない場合、補充的に議会にかわってその権能を行うものとされています。
 都民への支援や助成は定例議会まで後回しの一方、都民に義務を課す、権利を制限するという極めて重い内容の条例改正を、七月の第二回臨時議会閉会三日後に専決するなど、都民軽視、ひいては議会軽視です。知事の専決への見解を求めます。
 次に、公文書管理です。
 知事は七月三日、会見において、アクリル板を立ててすき焼き食べておいしいかと、感染対策を懸命に行う飲食店や都民をあざ笑うかのような発言をし、批難が巻き起こりました。都として感染対策をお願いする立場の知事がいってはならないことです。訂正し、おわびをすべきです。知事の見解を伺います。
 また、公文書である会見録では、その該当部分が現在も掲載されぬままであり、会見動画とそごが生じています。記載すべきです。誰の指示、判断によるものなのかも含め、知事に伺います。
 さらに、厚労省のクラスター対策班の専門家から示された重要な感染予測文書二通も、公表されず破棄されていました。発端となる三月十七日、東京都健康安全研究センターにて、専門家、都幹部、センター長がその感染予測文書をもとに三十分議論を行ったと聞いております。
 また、三月二十一日の意見交換会議、もしくはそれに向けた知事への事前説明では、感染予測文書の内容を、福祉保健局は口頭で知事に伝えたとしています。であるならば、議事録に記載があるはずです。両十七日、二十一日の議事録があるのか伺うとともに、あるのであれば公開すべきと考えますが、見解を伺います。
 その後、報道により一転、行政文書としてホームページに掲載されましたが、まず一連の文書不作成や削除等は問題があったのか、なかったのか、簡潔な答弁を知事に求めます。
 また、知事は七月十七日、会見において、資料を見た旨を述べていますが、知事は、いつ、どこで文書を見たのかお伺いいたします。
 普通に考えれば、政策の意思形成過程において、感染予測文書の内容を複数職員で議論をし、会議で知事に伝えたのであれば、保存されているべきです。このたびの一連の行為は、公文書管理条例の違反に当たるのか、一体誰の指示で破棄されたのか、検証、責任の明確化、処分等はなされたのか。局の独自の判断で、あえて記録をつくらない、公文書とみなさず破棄をする。知事の指示で、一度破棄された文書を再度取り寄せると、全く同じ文書が単なるメモから公文書に変わる。私はおかしいと思います。
 重要な意思形成過程が失われぬよう、文書管理のチェック体制を改めるべきですが、見解を伺います。
 次に、命を守る取り組みです。
 都における心停止となった患者の一カ月後生存率は、全都道府県で四十位です。心停止は深夜や早朝に多いことから、私は五年前より、二十四時間利用可能なコンビニにAEDを設置することを提案してきました。
 都全局でのAEDの購入総額は、昨年は二千二百万円。そこで、例えば、都立学校が購入している六百台のAEDを全て一括リースにすれば、新たな財源が生まれるかもしれません。このような財源などにより、都内全コンビニにAEDが設置されるよう改めて求めますが、見解と進捗を伺います。
 最後に、都内病床二万を誇る災害拠点連携病院の災害時における機能維持です。
 東日本大震災の現地での停電は最長一週間でした。そこで、連携病院の半数近くが非常用発電の燃料備蓄がわずか数時間分しかないことを独自調査し、このままでは数千人単位で死者が出ることに、四年前より警鐘を鳴らしてまいりました。
 改めて、平時から燃料の備蓄状況を正確に把握し、補給体制を整備すること、加えて、連携病院の燃料備蓄を三日分程度、必ず確保すべきと考えますが、見解を伺います。
 以上、答弁によっては再質問を留保し、質問を終わります。(拍手)
〔知事小池百合子君登壇〕

○知事(小池百合子君) 宮瀬英治議員の代表質問にお答えをいたします。
 政治姿勢について、二問の質問にお答えをいたします。
 多くの都民の皆様のご支持をいただいて、都知事としての二期目を迎えました。これまでの改革をさらに進化させる東京大改革二・〇の旗のもとで、与えられた任期で幅広い都政の課題に全力で邁進をいたしてまいります。
 都内観光促進事業についてであります。
 都内の新型コロナウイルスの感染状況を踏まえつつ、観光産業の早期回復を図るとともに、東京観光への都民ニーズにも応えるため、国のゴー・ツー・トラベル事業とも連携しながら、感染防止対策を徹底した旅行商品への支援を実施してまいります。
 事業の中断の判断につきましては、今後の感染状況を踏まえ、専門家の意見を聞きながら判断をしてまいります。
 新型コロナウイルス感染症対策条例の専決処分についてのご質問がございました。
 当時は、新規陽性者数が大幅に増加をし、医療提供体制の逼迫のおそれから、何としても感染拡大を抑え込んでいく必要もございました。
 議会を招集する時間的な余裕がなく、特に緊急であると認め、都民及び事業者の責務を定める専決処分を行ったところでございます。
 今後も、都議会との連携を密にしながら、感染状況等の変化に迅速に対応し、感染拡大の防止に向けて万全を期してまいります。
 感染症対策の専門家から示された文書についてのご質問がございました。
 文書の取り扱いは、作成または取得の状況、利用の状況、保存または破棄の状況など、総合的に考慮して判断をするものでございます。こうした観点から、今回の文書の取り扱いには問題はございませんが、情報開示の観点から、改めて文書を取り寄せまして、開示するように指示をしたものでございます。
 なお、議事要旨につきましては、規定に基づいて各所管で作成をするものであります。
 また、本年三月二十一日付厚生労働省クラスター対策班による都における現状分析・推計に至るまでの試算過程における不完全な推計値につきましては、その前日の三月二十日、新型コロナウイルス感染症対策の論点整理の中で、副知事より示されたものでございます。
 残余のご質問は、関係局長からご答弁をさせていただきます。
〔主税局長砥出欣典君登壇〕

○主税局長(砥出欣典君) 都税収入の実績と見通しについてでありますが、令和二年度七月末時点の都税収入実績は約二兆一千億円で、前年同月比で約二千億円の減となっておりますが、このうち約一千四百億円は、前年度における例年にない高額納税によるものでございます。
 また、新型コロナウイルス感染症への対応として講じております徴収猶予や申告期限の延長などによる減収は約六百億円であり、これは、来年度にかけておおむね収入となる見込みでございます。
 令和二年度の都税収入は、税収減が見込まれますが、十一月末の法人二税の中間申告等を見きわめる必要があり、現時点では確たることは申し上げられません。
 また、令和三年度の都税収入は、本年四月以降の景気悪化が反映される上に、国による地方法人課税の見直しの影響が平年度化するため、厳しい状況になる可能性がございます。
〔財務局長潮田勉君登壇〕

○財務局長(潮田勉君) 予算の見直しについてでございますが、令和三年度予算につきましては、マイナスシーリングの対象が三千億円程度と想定され、予算要求段階で数百億円程度の抑制が見込まれますが、今後の予算編成に際しては、さらなる経費精査に努めてまいります。
 また、令和二年度予算についても、予算執行の依命通達により、全ての事業の執行過程において、不断の見直しを行うよう求めており、既に中止した事業はもとより、一つ一つの事業の必要性、緊急性を見きわめながら、来年度の予算要求を踏まえて一体的に見直しを行ってまいります。
 なお、既に今年度補正予算に計上した感染拡大防止協力金について、不用額の減額補正を実施しているところでございます。
〔総務局長山手斉君登壇〕

○総務局長(山手斉君) 四点の質問にお答えいたします。
 まず、政策評価制度についてでございますが、政策評価は、二〇二〇改革に基づき各局が実施いたしました見える化改革を制度的に継続させていくことを目的に、令和元年度から実施をいたしました。
 今回の政策評価で得られた施策の課題や今後の方向性は、新たに財務局の事業評価の取り組みに活用していくこととしてございます。
 一方、既存制度とのさらなる連携強化を図ることや、コロナ禍も踏まえた各局の評価書作成の負担軽減につきまして、外部有識者から指摘もございました。
 このため、政策企画局、総務局、財務局の三局の評価制度の連携強化や、今後の政策評価の対象拡大について、各局のコロナ対応の状況も注視しながら検討し、政策評価制度を、成果を重視した効果的、効率的な都政運営の推進につなげるものとしてまいります。
 次に、感染防止策の点検についてでございますが、都民が、ステッカーが掲示されている店舗を安心して利用するためには、事業者がガイドラインに沿った感染防止の取り組みを確実に実施していることが重要でございます。
 都は、職員が直接ステッカー掲示店舗を訪問し、感染防止策が実際に講じられているかどうかの確認を行ってございます。
 また、業界団体が自主的な点検を行い、その結果をステッカーに掲示する取り組みを支援することで、都民が感染防止策の実施状況を確認できるようにいたします。
 こうした取り組みを通じて、事業者による継続的な点検の実施を促し、都民が安心してステッカーのある店舗を利用できるよう、感染防止対策の徹底を図ってまいります。
 続いて、感染防止対策の検証についてでございますが、都は、都民や事業者からの問い合わせやご意見を把握するため、感染防止徹底宣言ステッカー等の専用のコールセンターを設置いたしまして、きめ細かく対応してまいりました。現時点ではアンケート調査は実施してございませんが、ステッカーを印刷できないという事業者の声やステッカー掲示店舗の場所を公表してほしいといった都民の声を受けまして、システムの見直し等による対応も行ってございます。
 また、数値等での検証については、例えば営業時間の短縮の要請の延長では、人口に比べ感染者数が区部より抑えられている多摩・島しょ地域を除外して実施したところでございますが、対策の内容等によっては困難なものもございます。
 引き続き、数値等の客観的な分析の重要性に留意し、対策の一層の充実強化を図ってまいります。
 最後に、今後の文書管理のチェック体制についてでございますが、当初の感染予測文書については、試算等について不完全な情報に基づくものと考え、組織的に用いる文書として取り扱わなかったものであり、問題ないが、一連の経過において、政策の形成過程を明らかにするための議事要旨が一部未作成である点で、条例が正しく運用されていない面もございました。
 今後、公文書管理の重要性を改めて周知徹底していくとともに、新型コロナウイルス感染症対策に係る文書を多く取り扱う部署に個別にヒアリングを行うなど、適切に指導助言を行ってまいります。
〔会計管理局長佐藤敦君登壇〕

○会計管理局長(佐藤敦君) 公金支出情報についてでございますが、支払い先に関しましては、これまで他自治体の取り組みや状況等を調査し、各局と連携して課題の把握に努めてまいりました。
 支払い先の公開につきましては、個人情報のほか、法人についても正当な権利利益の保護のため、情報公開条例に基づく非開示情報の確認等が必要でございまして、各局において多大な時間と労力を要すること、膨大な件数の中で、非開示情報が誤って公開され、都民生活や事業活動に多大な影響を及ぼすリスクがあることなど、さまざまな課題がございます。
 これらの課題について、さらに分析、検証を行うとともに、今後、支払い先に関し、公開可能な情報の範囲について、各局と調整しながら、引き続き検討を進めてまいります。
〔福祉保健局健康危機管理担当局長初宿和夫君登壇〕

○福祉保健局健康危機管理担当局長(初宿和夫君) 四点のご質問にお答えいたします。
 まず、保健所及び診療所への支援についてでございますが、都はこれまで、保健所への職員派遣や休日、夜間等の受診相談窓口の設置など、保健所の業務負担の軽減に取り組んでおり、保健所の体制強化のための看護師の雇い上げや検査の業務委託経費等についても支援をしております。
 また、診療所に対しましては、発熱患者の動線確保やレイアウトの変更などの感染防止の取り組みに係る経費を補助しており、今後、こうした支援策が有効に活用されますよう改めて周知を図り、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に備えてまいります。
 次に、新型コロナウイルス感染症に関する情報発信についてでございますが、感染症の蔓延防止に向けまして、都民や事業者の方々に適切な行動をとっていただくためには、正確な情報を発信することが重要でございます。
 このため、今回の新型コロナウイルス感染症対策条例の一部改正案では、感染症の発生状況や予防及び蔓延防止にかかわります施策に関する情報提供に努めることを、都の責務として規定しております。
 今後とも、さらなる情報発信を進める観点から、公開可能なデータを精査し公表するとともに、来月立ち上げます東京ⅰCDCにおいて、リスクコミュニケーションの専門家のアドバイスを踏まえた効果的な情報発信について検討してまいります。
 次に、議事録等の作成、公開についてでございますが、本年三月十七日の東京都健康安全研究センターにおける打ち合わせ及び同月二十一日の専門家との意見交換会に向けた事前の会議資料説明についての議事録及び議事要旨につきましては作成してございません。
 また、当該意見交換会の議事録につきましては、作成しておりますが、非公開とすることで、専門家等に率直な意見交換をいただいたものでございまして、公開は考えてございません。
 最後に、感染症対策の専門家から示されました文書の廃棄等についてでございますが、本年三月二十一日付の厚生労働省クラスター対策班による都における現状分析・推計に至るまでの文書は、試算過程における不完全な資料と考え、共有すべき文書でないとの判断のもとに、行政文書としての取り扱いを行わず、指示も不要で、廃棄したものであり、地方公務員法に基づく懲戒処分の対象となってございません。
〔福祉保健局長吉村憲彦君登壇〕

○福祉保健局長(吉村憲彦君) 三点のご質問にお答えいたします。
 まず、介護施設の職員等への検査についてでございますが、新型コロナウイルス感染症により重症化しやすい高齢者や障害者等を守るため、広域的に利用されている入所施設を対象に、感染予防のために実施する職員等への定期的な検査の費用について、新たに補助を行います。
 事業の実施に当たっては、希望する施設が検査を受けられるよう、現在、協力検査機関を公募しており、今後、施設に紹介してまいります。
 また、定員二十九名以下の小規模な特別養護老人ホームなど、地域密着型サービス等については、区市町村と共同で地域の感染拡大防止対策を推進する事業で支援することとしております。
 次に、AEDの設置についてでございますが、現在、都内では、大田区が大手コンビニエンスストアチェーンと連携し、区内店舗の約九割にAEDを設置しているほか、複数の区市においてコンビニエンスストアへの設置が進められております。
 都は、こうした取り組みを行っている都内及び近隣県の自治体にヒアリングし、実施方法や自治体と事業者の役割分担、住民への周知等について区市町村へ情報提供したほか、二十四時間誰でも使用可能なAEDの設置に取り組む区市町村を包括補助で支援しております。
 今年度は、一括リース契約による導入事例や、新たにコンビニエンスストアへのAED設置の取り組みを開始した事例等を紹介し、地域の実情に応じた取り組みが進むよう区市町村を支援してまいります。
 最後に、災害拠点連携病院の非常用発電機の燃料についてでございますが、都は、災害拠点病院を補完して、主に中等症などの患者を治療する、都独自の災害拠点連携病院の指定要件に、災害医療協議会での検討を踏まえ、三日分の燃料の備蓄等を新たに盛り込むとともに、今月から燃料タンクや自家発電機の設置等への支援を開始いたしました。
 また、燃料タンクでの備蓄に加え、協定に基づいて、ガソリンスタンド等から燃料を確保する病院には、その手順をBCPに明記するよう働きかけております。
 今年度から、災害時の安定的な燃料供給に向け、災害拠点連携病院が保有する自家発電機の能力等を調査し、その結果を優先供給協定の締結先である石油連盟と共有することとしております。
〔政策企画局長中嶋正宏君登壇〕

○政策企画局長(中嶋正宏君) 知事の記者会見の文章化についてでございますが、都では、記者会見の映像に加えて、会見終了後、速やかに、文章化したテキスト版を東京都公式ホームページへ掲載しております。
 テキスト版は、広く都民の皆様に会見内容をわかりやすく、迅速に情報提供するため、所管する当局の判断により、文言の整理や補足説明を行っております。
 今後とも、都民の皆様に記者会見の内容をわかりやすくお伝えする趣旨を踏まえて、適切に対応してまいります。
〔三十二番宮瀬英治君登壇〕

○三十二番(宮瀬英治君) 知事に再質問いたします。
 満員電車ゼロ、児童虐待ゼロ、どちらも都民が大変期待した政策です。ゼロ公約は二期目はなしになるのか、ゼロ数値目標なのか、方向性なのか、そういったことを聞きましたが、答弁はありませんでした。簡潔に再度お伺いします。
 また、知事は、与えられた任期を全うするという答弁でしたが、国政に転じる可能性はないという私の認識でよろしいでしょうか。
 また、最後になりますが、すき焼き発言に対する知事のご答弁がありませんでした。知事自身の言葉です。知事自身による答弁を求めます。
 以上です。
〔知事小池百合子君登壇〕

○知事(小池百合子君) 宮瀬英治議員のご質問、再質問にお答えをいたします。
 まず、多くの都民の皆様のご支持をいただき、今回二期目を迎えたわけでございます。これまでの改革をさらに進化させる東京大改革二・〇の旗のもとで、与えられた任期において幅広い都政の課題に全力で邁進していくと、先ほどこのようにお答えして、そのとおりでございます。それは今お答えしたとおりでございます。
 そして、コロナ対策に努力されておられる各事業者の皆様方、さまざまな工夫については後押しをしっかりとしていきたいと考えております。
〔政策企画局長中嶋正宏君登壇〕

○政策企画局長(中嶋正宏君) 知事の記者会見についての再質問でございますが、先ほどご答弁申し上げましたとおり、このテキスト版というのは、知事の発言内容を広く都民の皆様に会見内容をわかりやすく、迅速に情報提供するため、所管する当局の判断で、文言の整理や補足説明を行っているものでございます。
 今後とも、都民の皆様に記者会見の内容をわかりやすくお伝えする趣旨を踏まえまして、適切に対応してまいります。

○六十七番(村松一希君) この際、議事進行の動議を提出いたします。
 本日の会議はこれをもって散会されることを望みます。

○議長(石川良一君) お諮りいたします。
 ただいまの動議のとおり決定することにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(石川良一君) ご異議なしと認め、さよう決定いたします。
 明日は、午後一時より会議を開きます。
 本日はこれをもって散会いたします。
   午後八時五十三分散会

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