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Tokyo Metropolitan Assembly

令和二年東京都議会会議録第十号

令和二年六月二日(火曜日)
 出席議員 百十九名
一番古城まさお君
二番けいの信一君
四番平  慶翔君
五番後藤 なみ君
六番藤井あきら君
七番内山 真吾君
九番上田 令子君
十番山内れい子君
十一番伊藤しょうこう君
十二番田村 利光君
十三番菅野 弘一君
十四番藤井とものり君
十六番細田いさむ君
十七番うすい浩一君
十八番小林 健二君
十九番加藤 雅之君
二十一番あかねがくぼかよ子君
二十二番保坂まさひろ君
二十三番鳥居こうすけ君
二十四番菅原 直志君
二十五番清水やすこ君
二十六番森澤 恭子君
二十七番斉藤れいな君
二十八番川松真一朗君
二十九番小松 大祐君
三十番舟坂ちかお君
三十一番三宅 正彦君
三十二番宮瀬 英治君
三十三番原田あきら君
三十四番斉藤まりこ君
三十五番藤田りょうこ君
三十六番斉藤やすひろ君
三十七番栗林のり子君
三十八番伊藤こういち君
三十九番大松あきら君
四十番白戸 太朗君
四十一番本橋ひろたか君
四十二番馬場 信男君
四十三番佐野いくお君
四十四番細谷しょうこ君
四十五番栗下 善行君
四十六番中山ひろゆき君
四十七番たきぐち学君
四十八番奥澤 高広君
五十番山崎 一輝君
五十一番神林  茂君
五十二番早坂 義弘君
五十三番高橋 信博君
五十四番西沢けいた君
五十五番米倉 春奈君
五十六番原 のり子君
五十七番星見てい子君
五十八番とくとめ道信君
六十番上野 和彦君
六十一番のがみ純子君
六十二番まつば多美子君
六十三番田の上いくこ君
六十四番両角みのる君
六十五番西郷あゆ美君
六十六番もり  愛君
六十七番岡本こうき君
六十八番米川大二郎君
六十九番森口つかさ君
七十番つじの栄作君
七十一番関野たかなり君
七十二番桐山ひとみ君
七十三番石川 良一君
七十四番中屋 文孝君
七十六番秋田 一郎君
七十七番吉原  修君
七十八番山口  拓君
七十九番河野ゆりえ君
八十番清水ひで子君
八十一番とや英津子君
八十二番池川 友一君
八十三番中山 信行君
八十四番谷村 孝彦君
八十五番長橋 桂一君
八十六番小磯 善彦君
八十七番藤井  一君
八十八番増田 一郎君
八十九番滝田やすひこ君
九十番おじま紘平君
九十一番木下ふみこ君
九十二番村松 一希君
九十三番福島りえこ君
九十四番ひぐちたかあき君
九十五番鈴木 邦和君
九十六番森村 隆行君
九十七番入江のぶこ君
九十八番柴崎 幹男君
九十九番清水 孝治君
百番大場やすのぶ君
百二番中村ひろし君
百三番里吉 ゆみ君
百四番尾崎あや子君
百五番曽根はじめ君
百六番橘  正剛君
百七番高倉 良生君
百八番東村 邦浩君
百九番中嶋 義雄君
百十番山内  晃君
百十一番山田ひろし君
百十二番伊藤 ゆう君
百十三番木村 基成君
百十四番荒木ちはる君
百十五番小山くにひこ君
百十六番増子ひろき君
百十七番石毛しげる君
百十八番大津ひろ子君
百十九番尾崎 大介君
百二十番宇田川聡史君
百二十一番小宮あんり君
百二十二番鈴木 章浩君
百二十三番高島なおき君
百二十四番あぜ上三和子君
百二十五番白石たみお君
百二十六番大山とも子君
百二十七番和泉なおみ君

 欠席議員 四名
三番   成清梨沙子君
二十番  龍円あいり君
五十九番 遠藤  守君
百一番  三宅しげき君
 欠員
    八番 十五番 四十九番
    七十五番

 出席説明員
知事小池百合子君
副知事長谷川 明君
副知事多羅尾光睦君
副知事梶原  洋君
副知事宮坂  学君
教育長藤田 裕司君
東京都技監都市整備局長兼務佐藤 伸朗君
政策企画局長山手  斉君
総務局長遠藤 雅彦君
財務局長武市  敬君
生活文化局長浜 佳葉子君
オリンピック・パラリンピック準備局長潮田  勉君
環境局長吉村 憲彦君
福祉保健局長内藤  淳君
産業労働局長村松 明典君
建設局長三浦  隆君
港湾局長古谷ひろみ君
消防総監安藤 俊雄君
水道局長中嶋 正宏君
下水道局長和賀井克夫君
都民安全推進本部長國枝 治男君
戦略政策情報推進本部長寺崎 久明君
住宅政策本部長榎本 雅人君
病院経営本部長堤  雅史君
中央卸売市場長黒沼  靖君

六月二日議事日程第二号
第一 第百十三号議案
令和二年度東京都一般会計補正予算(第六号)
第二 第百十四号議案
令和二年度東京都病院会計補正予算(第三号)
第三 第百十五号議案
東京都における新型コロナウイルス感染症のまん延の影響を受けた者の権利利益の保全等を図るための特別措置に関する条例の一部を改正する条例
第四 第百十六号議案
東京都知事等の損害賠償責任の一部免責に関する条例の一部を改正する条例
第五 第百十七号議案
東京都職員の特殊勤務手当に関する条例の一部を改正する条例
第六 第百十八号議案
職員団体のための職員の行為の制限の特例に関する条例の一部を改正する条例
第七 第百十九号議案
東京都都税条例の一部を改正する条例
第八 第百二十号議案
東京都宿泊税条例の一部を改正する条例
第九 第百二十一号議案
都立学校の学校医、学校歯科医及び学校薬剤師の公務災害補償に関する条例の一部を改正する条例
第十 第百二十二号議案
東京都立学校設置条例の一部を改正する条例
第十一 第百二十三号議案
東京都女性福祉資金貸付条例の一部を改正する条例
第十二 第百二十四号議案
東京都食品安全条例の一部を改正する条例
第十三 第百二十五号議案
食品衛生法施行条例の一部を改正する条例
第十四 第百二十六号議案
食品製造業等取締条例を廃止する条例
第十五 第百二十七号議案
東京都動物の愛護及び管理に関する条例の一部を改正する条例
第十六 第百二十八号議案
東京都立病院条例の一部を改正する条例
第十七 第百二十九号議案
東京都産業労働局関係手数料条例の一部を改正する条例
第十八 第百三十号議案
東京都立多摩産業交流センター条例
第十九 第百三十一号議案
東京都営空港条例の一部を改正する条例
第二十 第百三十二号議案
都民の健康と安全を確保する環境に関する条例の一部を改正する条例
第二十一 第百三十三号議案
警視庁の警察官の職務に協力援助した者の災害給付に関する条例の一部を改正する条例
第二十二 第百三十四号議案
特別区の消防団員等の公務災害補償に関する条例の一部を改正する条例
第二十三 第百三十五号議案
都立矢口特別支援学校(二)校舎棟改築工事請負契約
第二十四 第百三十六号議案
都立小中高一貫教育校(仮称)(二)新築工事請負契約
第二十五 第百三十七号議案
境川木曽東調節池工事その二請負契約
第二十六 第百三十八号議案
石神井川放射第三十六号線橋梁(仮称)(二)下部建設工事請負契約
第二十七 第百三十九号議案
土地の信託の変更について
第二十八 第百四十号議案
備蓄用抗インフルエンザウイルス薬(オセルタミビルリン酸塩カプセル)の買入れについて
第二十九 第百四十一号議案
備蓄用抗インフルエンザウイルス薬(ザナミビル水和物吸入剤)の買入れについて
第三十 第百四十二号議案
備蓄用抗インフルエンザウイルス薬(ラニナミビルオクタン酸エステル水和物吸入粉末剤)の買入れについて
第三十一 第百四十三号議案
備蓄用抗インフルエンザウイルス薬の売払いについて
第三十二 第百四十四号議案
首都高速道路株式会社が行う高速道路事業の変更に対する同意について
第三十三 第百四十五号議案
東京都が管理する道路を神奈川県川崎市の区域に設置することに関する協議について
第三十四 第百四十六号議案
特種用途自動車(普通ポンプ車)の買入れ(その一)について
第三十五 第百四十七号議案
特種用途自動車(普通ポンプ車)の買入れ(その二)について
第三十六 第百四十八号議案
特種用途自動車(普通ポンプ車)の買入れ(その三)について
第三十七 第百四十九号議案
特種用途自動車(普通ポンプ車)の買入れ(その四)について
第三十八 第百五十号議案
特種用途自動車(小型ポンプ車)の買入れについて
第三十九 第百五十一号議案
特種用途自動車(はしご車)の買入れ(その一)について
第四十 第百五十二号議案
特種用途自動車(はしご車)の買入れ(その二)について
第四十一 第百五十三号議案
特種用途自動車(化学車)の買入れについて
第四十二 第百五十四号議案
特種用途自動車(救急車)の買入れ(その一)について
第四十三 第百五十五号議案
特種用途自動車(救急車)の買入れ(その二)について
第四十四 第百五十六号議案
特種用途自動車(救助車)の買入れについて
第四十五 第百五十七号議案
エンジン(CT七─二E一型(ヘリコプター用))の買入れについて
第四十六 第百五十八号議案
無線装置(固定用(多重無線装置))外八点の買入れについて
第四十七 第百五十九号議案
タブレット端末等の買入れについて
第四十八 地方自治法第百七十九条第一項の規定に基づき専決処分した令和二年度東京都一般会計補正予算(第五号)の報告及び承認について
第四十九 地方自治法第百七十九条第一項の規定に基づき専決処分した新型コロナウイルス感染拡大防止に係るマスクの買入れ(その一)についての報告及び承認について
第五十 地方自治法第百七十九条第一項の規定に基づき専決処分した新型コロナウイルス感染拡大防止に係るマスクの買入れ(その二)についての報告及び承認について
第五十一 地方自治法第百七十九条第一項の規定に基づき専決処分した個人防護具(ガウン等セット)の買入れについての報告及び承認について
第五十二 地方自治法第百七十九条第一項の規定に基づき専決処分したゴーグルの買入れについての報告及び承認について
第五十三 地方自治法第百七十九条第一項の規定に基づき専決処分したフェイスシールドの買入れについての報告及び承認について
第五十四 地方自治法第百七十九条第一項の規定に基づき専決処分したインナー手袋(天然ゴム製)外三点の買入れについての報告及び承認について

   午後一時開議

○議長(石川良一君) これより本日の会議を開きます。

○議長(石川良一君) この際、あらかじめ会議時間の延長をいたしておきます。

○議長(石川良一君) これより質問に入ります。
 百十四番荒木ちはるさん
〔百十四番荒木ちはる君登壇〕

○百十四番(荒木ちはる君) 東京都議会第二回定例会に当たり、都民ファーストの会東京都議団を代表し、小池知事、副知事及び教育長、関係局長に質問いたします。
 質問に先立ち、新型コロナウイルス感染症によりお亡くなりになられた方々に対しまして、心よりご冥福をお祈りいたします。また、今なお療養中の方々におかれましては、一日も早いご回復を祈念申し上げます。
 新型コロナウイルスは、世界で感染者が六百万人を超え、三十七万人の死者が発生しています。また、その影響による経済不況はリーマンショックを超えて、九十年前の世界恐慌に匹敵する規模です。過去に幾度も人類を脅かした感染症のパンデミックという歴史的な危機に、今、私たちは直面をしています。
 ここ東京でも三月下旬から感染者が急増し、一時は感染爆発の危機にありました。そうした危機に対して、小池都知事を初めとした都庁の迅速な対応と、多くの都民や事業者の方々のご協力によって、流行の第一波は終息に向かいつつあります。
 何よりも、日々の現場で感染のリスクと向き合いながら、目の前の患者の命を救うため、必死に治療を続けてこられた医療従事者の方々に対して、都民を代表して心より感謝を申し上げます。
 しかしながら、新型コロナウイルスは今もなお市中に存在しており、その脅威は過ぎ去っていません。今、私たちに求められているのは、都民一人一人の努力によって生まれたこの貴重な期間に第一波の課題を検証し、第二波を見据えて体制を再構築していくことです。同時に、およそ二カ月にわたる緊急事態宣言によって、仕事を失ってしまった人々や、事業の先行きが見えなくなってしまった人々が、将来への希望を閉ざしてしまうことのないよう支えていかなければなりません。
 もはや新型ウイルス以前の社会には戻りません。人々の価値観、行動基準も根底から変わることになります。人が集積することで価値を生んできた都市システムや、数十年続いてきたグローバル化は一部転換を迫られるでしょう。
 だからこそ、今は失われた時を戻すのではなく、ウイズコロナ、アフターコロナの時代の新しい東京の姿を描くことこそが私たちに課せられた使命と考えます。
 私たち都民ファーストの会東京都議団は、新型コロナウイルスの対策に全力で取り組むとともに、次の時代の東京に向けて提案を重ねていくことを改めてお誓い申し上げ、質問をいたします。
 都は、新型コロナウイルス感染症対策として、まず令和二年度予算の追加補正を行い、企業の資金繰り需要への備えや医療提供体制の強化、学校休業への対応など緊急対応を行いました。その後も刻々と変化する状況に合わせて、四月の専決、臨時会での補正予算、五月の専決、今定例会での二次補正予算と、機動的に危機に対応してきました。
 今後は、感染を防止しながら、都民生活や経済活動を両立させていく新しい日常の定着が重要であり、これまで明らかになった社会的な課題について、将来を見据えた取り組みをしていくべきです。
 そこでまず、感染拡大の防止と停滞している経済の回復に向けて、今回の補正予算の編成における知事の決意を伺います。
 また、休業要請の緩和を進めていますが、本格的な経済の回復の道のりは長く、あらゆる事業者がさらに厳しい経営環境にさらされる環境に変わりはありません。
 民間の予測平均では、四月から六月期のGDPは、年間換算で戦後最悪のマイナス二一%となっています。また、四月の景気ウオッチャー調査でも、小売、飲食、サービス、住宅、製造業、非製造業、雇用の全分野で大幅な悪化を示しています。そのような中で、先般、国でも二次補正予算を編成したところです。
 都としても、今回、五千八百三十二億円の補正予算にとどまらず、経済再生に重点を置いたさらなる支援を行うべきと考えますが、知事の見解を伺います。
 目下、感染症対策と経済対策においては、財政調整基金などを活用し、危機対応のために必要な対策をちゅうちょしてはなりません。
 一方で、中長期では都財政の見込みも勘案し、各局事業において一層効率的な事業運営を行うとともに、優先順位をつけて取り組んでいく新たなワイズスペンディングの取り組みが求められています。
 今回のいわゆるコロナショックが、経済、そして都財政に与える影響は、リーマンショック以上に大きなものと想定されます。都財政の危機に備え、今後の都税収入の影響を早期に推計すべきと求めておきます。
 都の財政運営の重要性が増す中、先般、国は総額一兆円の臨時交付金について配分を決定いたしました。しかし、都への交付限度額は約百三億円にとどまりました。
 医療需要も勘案した交付金であるにもかかわらず、財政力が高ければ最終的な額が少なくなる仕組みに設計されており、感染者数が多く、経済面での影響も甚大な東京都の感染実態にはそぐわない交付額となっています。
 国内外との結節点である首都東京の感染拡大防止に万全を尽くし、また、経済のエンジンでもある東京から経済の回復を求めることが、日本全体にも最善の道であるはずです。感染実態から乖離した国の交付金のあり方は、日本全体の正常化に向けた歩みをもおくらせることになりかねず、問題があるといわざるを得ません。そのため我が会派からは、国政政党に対しても増額の必要性を強く働きかけてまいりました。
 都内のみならず日本全体の感染拡大防止や経済回復のためにも、国の臨時交付金を都の実情に即した配分とすることが不可欠であり、その増額に向けて機を逸することなく国に訴えていくべきですが、知事の見解を伺います。
 国連の予測によると、ことしの世界の経済成長率は前年比マイナス三・二%となり、経済不況は一九三〇年代の世界恐慌以来の景気後退になるとしています。日本の雇用情勢においても、失業者が二百六十五万人増加し、失業率は戦後最悪の六・一%に上昇するとの民間予測もあります。
 この歴史的な大不況に対峙する上で、かつての米国のニューディール政策に倣い、大胆な雇用創出策が求められています。その上で、今必要とされる雇用創出策とは、単にコロナ前の時代に戻すものではなく、アフターコロナの世界を見据えて、次世代の産業へと人材を転換していくためのものであるべきです。
 経済産業省の試算では、二〇三〇年までにICT人材が国内で四十五万人不足する見込みであり、現状でも多くの民間企業がエンジニア不足で悩まされています。例えば、こうしたICT人材などを東京の十年先、二十年先を見据えて大胆に育成していくべきと考えます。
 そこで、アフターコロナの時代を見据えた都内産業の転換のために、今後は、職業訓練と再就職支援をセットとした大胆な雇用創出策を実施すべきと考えますが、知事の見解を伺います。
 また、我が会派では、かねてより、ICT人材の厚みを増すための行政計画の策定や、戦略政策情報推進本部のさらなる強化などを求めてまいりました。こうした提言を踏まえ、都は昨年度、専門助言員や特定任期つき職員の採用を開始し、今後はICT職を新設して、新卒、既卒者向けの採用を行うとしています。
 加えて、我が会派が五月五日に行った小池都知事への経済対策の提言の中では、大胆な雇用創出策を実施することや、デジタル局を設置して、行政のデジタル化に寄与する人材を一時的に雇用するなど、従来の発想を超えた大胆な施策を求めています。
 今後、雇用情勢がさらに悪化し失業者が増加するケースを想定しながら、都としてみずから雇用を生み出していく取り組みも不可欠であります。
 そこで、行政のデジタル化のための業務などを切り出し、失業者や、アルバイトを失った大学生を非常勤職員として採用するなど、都として雇用の受け皿を創出していくべきと考えますが、知事の見解を伺います。
 アフターコロナの社会を考えるに当たっては、変革を促し新たな形で経済を成長させることが求められています。デジタル化とともに環境を重要な柱とする経済成長を目指すべきです。世界でも、欧州委員会の策定した経済対策などで、環境を軸に据える動きが出てきています。
 元環境大臣でもある小池知事の誕生以来、LED照明や再生エネルギーの普及促進等、都の環境政策は年々強化されてきました。さらに昨年には、ゼロエミッション東京戦略を策定し、都として、二〇五〇年代に実質CO2排出ゼロとする挑戦的な目標を掲げました。
 我が会派はかねてより、東京が国や他の自治体に先んじて、世界の各国の都市と連携し、気候変動対策に取り組むべきと主張してまいりました。アフターコロナを見据えた経済対策においても、環境投資を重視する取り組みを進め、リーダーシップを示すべきではないでしょうか。
 そこで、ゼロエミッション東京戦略をさらに強化し、コロナ後の経済活動、社会活動を持続可能な姿へ誘導するための施策を展開すべきですが、知事の見解を伺います。
 都では、平成三十一年度税制改正における九千二百億円規模の国による不合理な都税収奪に対して、我が会派の提案を受けて、東京と日本の成長を考える検討会を立ち上げ、その対策を検討いたしました。
 新型コロナウイルスによる経済的な影響はリーマンショック以上と見込まれる中、日本の牽引役である東京において、実効性の高い対策を迅速に講じることが期待されます。ウイルスとの闘いで得た経験を踏まえ、都民生活のさらなる向上や、東京の競争力を高める経済の再興に向けた取り組みについても検討することが極めて重要です。
 その際、キャッシュレス決済やテレビ会議など、人や物との接触を減らす生活スタイルや、場所や距離にとらわれないコミュニケーションなど、社会の変化を捉える必要があり、産官学の東京の英知を結集して取り組むべきです。
 さきの所信表明で、知事は、有識者から意見を伺いながらポストコロナを見据えた検討を進めるとのことでしたが、今後、東京はどのような課題に挑戦していくべきか、そして、検討結果を都政運営にどう生かしていくのか、知事の見解を伺います。
 次に、感染症対策における第二波への備えについて質問いたします。
 約二カ月に及ぶ緊急事態宣言期間において、都民の皆様の多大なるご協力をいただき、新規感染者だけではなく、闘病中の重軽症患者も減少をいたしました。感染拡大の第一波を抑制し、医療崩壊の危機を一旦は回避することができたといえます。
 しかしながら、今後想定される第二波、第三波において感染爆発が起こり、医療体制が再度危機にさらされる可能性があり、警戒を緩めることはできません。
 経済活動の段階的な再開を行いつつ、感染拡大防止の両立を図ることは極めて重要です。また、感染状況が落ちついている間に課題を整理して、そして医療体制の強化を進めておかなければなりません。
 有効な治療薬がなく、ウイルスの特性も不明な中で、新型コロナウイルス感染症の対応は非常に難しいものがありました。そのような中で、国に先駆けて外出自粛を強く要請するなど、都は当初から危機感を持って対応してきました。
 都は、世界からも注目されたコロナ専用サイトの開設や、全国に先駆けて休業要請に対する独自の感染拡大防止協力金を創設するなど、専決や補正予算を駆使して、迅速かつ多角的な支援制度を用意してきました。
 加えて、急拡大する陽性患者に対応しながら、医療機関等とともに、病床や療養ホテルの確保に努めるとともに、人工呼吸器、ECMOなどの医療器材の拡充も進めてきました。
 この間、我が会派においても二十七回にわたりさまざまな角度から緊急要望を行いましたが、特に医療崩壊を起こさないという視点から、指標についても重点を置いて提案をしてまいりました。
 今後、感染爆発を防ぎながら、経済活動との両立を図っていく上では、より正確で迅速に市中感染状況を把握し、先んじた警戒と対策をとることが不可欠であります。
 都がロードマップで基準の一つとして示した新規感染者数はもちろんですが、PCR検査の陽性率、相談件数のほかにも、さまざまな調査手法を駆使して感染者の増加兆候を捉え、リスクを予想すべきと考えますが、都の見解を伺います。
 また、医療崩壊リスクを予測しながら対応するという観点では、人工呼吸器、ECMO、病床数、重症者用病床数に関して、実質的に確保できている数と、その稼働率を迅速かつ正確に把握できていることが重要です。実質的な確保をどのように定義するかも含めて、仕組みづくりを強く要望しておきます。
 一方で、医療体制の拡充に関しては、これまで取り組んできた各医療機関等での対応強化に加えて、抜本的な取り組みとして、コロナ専用医療機関などを設置できるよう検討し、備えておくことも求めておきます。
 そこで、第一波におけるこれまでの取り組みやこれに伴う課題などを検証し、第二波への対応に生かしていくべきと考えますが、知事の見解を伺います。
 また、感染症対策に平時から取り組むことの重要性についても、改めて認識をされました。米国では、常設の疾病対策予防センター、いわゆるCDCが設置されており、常時独立して感染症に関する研究や世界情勢の分析を行うことで、エビデンスに基づいた感染症対策の根幹を担っています。
 常時独立して、強力に感染症に対応する東京版CDCの設置を推進すべきと考えますが、知事の見解を伺います。
 第二波を抑制する上で、海外からの感染の再流入は大きな懸念であり、さきの特別委員会でも指摘させていただきましたとおり、水際対策は非常に重要です。
 三月下旬に東京で感染が広がった要因の一つには、そのころに海外から帰国した方々を起点に、欧米型のウイルスが広まったともいわれています。今後、政府は段階的に出入国を緩和していく方向にありますが、この際、これまでの水際対応が適切であったのか、国とともに検証が必要です。
 第二波の主要な感染経路となり得る海外からの再流入に対して、水際対策は入国時だけでなく、その後の国内移動まで連携しなければ機能しないことからも、国任せだけではなく、都も主体的に国と連携して取り組む必要があると考えますが、今後の取り組みについて見解を伺います。
 先般、都は、休業要請の緩和に向けたロードマップを改定し、クラスター歴のあるスポーツジムやカラオケ店についても緩和の対象としました。また、ライブハウス等についても、今後、業種別の感染拡大予防ガイドラインが定められていく見込みであり、早晩対応を求められることになります。
 そこで、国が改定した基本的対処方針に基づいて、都はどのようにロードマップに反映させたのか、経緯を伺います。
 あわせて、いまだガイドラインが示されていない業種について、今後、都は休業要請の緩和をどのように考えているのか、知事の見解を伺います。
 あわせて、厚生労働省のクラスター班がこれまで収集、分析した感染経路などのエビデンスとなる情報については、都への提供を国に求めるよう要望をしておきます。
 新型コロナウイルスを早期に抑え込んだ台湾では、デジタル技術を活用して濃厚接触者を追跡するデジタルコンタクトトレーシングが成功の要因の一つとされています。我が会派も早期実装を要望してまいりました。
 国で開発しているアプリに加え、不特定多数の人が訪れる場所やイベントの開催などにおいて、都独自のアプリなどを入場要件とすることも、各業界などと連携して手法を検討していくべきです。
 今後、国の接触確認アプリの実装と六割以上の普及に向けて、都民に丁寧な理解と協力を求めるとともに、都独自のアプリも用途に応じて検討していくべきですが、宮坂副知事の見解を伺います。
 各保健所では、相談コールセンターを設置し、多くの住民からの問い合わせなどに応じるとともに、帰国者、接触者外来への対応、濃厚接触者の確認、自宅療養者の経過観察など、感染症対策における現場の最前線として、多くの業務を担ってきました。
 我が会派は、緊急要望や、さきの特別委員会において、実情に応じた人員の補強やデジタル化などによる業務の効率化などの取り組みを求めてまいりました。都がこうした要望を受け、百二十名を超える職員を区市の保健所に派遣するとともに、患者の予防管理データベースを設置し、患者情報の集約業務を改善したことを評価いたします。
 今後、第二波に備えて、改善すべき課題を派遣職員などからヒアリングを行うなどにより、保健所の支援やあり方を検証すべきと考えますが、見解を伺います。
 厚生労働省は、唾液を採取し、検体として使用するPCR検査の方法について、まさに本日、使用を認める通知を行いました。患者の負担が軽く、医療従事者の感染リスクも少ない方法として期待がされています。
 また、PCR検査の大幅な効率向上が期待される全自動検査装置についても、国内メーカーの検査用試薬の認可など、導入に向けた取り組みが進んでいます。
 今後、唾液によるPCR検査を早期に実装するとともに、各地域の拠点病院がPCR検査機器を導入する支援を行うなど、PCR検査体制をさらに拡充していくべきと考えますが、見解を伺います。
 日本病院会などの調査によると、東京の陽性患者受け入れ病院のみならず、民間病院でも医業収入が大きく減少しています。
 都は、医療機関に対する受け入れ謝金等の拡充を予算化しておりますが、感染症対策の直接的な経費のみならず、外来患者の減少や感染防止のために他の患者を絞る必要があるといった間接的な影響も鑑みて経営支援を行うべきです。
 今後、コロナ患者対応の最前線を担う医療機関については、経営状況も注視し、病院経営を維持、継続できるようあらゆる手段を講じていくべきですが、知事の見解を伺います。
 冒頭でも述べましたが、改めて、医療機関、医療従事者の皆様が命を守る必死の取り組みをしていただいたことに改めて感謝を申し上げ、しっかりと支えていけるよう、我が会派として、支援の充実に向けて全力で取り組んでまいりたいと思います。
 高齢者施設における感染防止策について質問いたします。
 重症化リスクの高い高齢者施設におけるクラスターを防止するため、例えば、専門家の監修のもとで動画を作成しネット上に公開することや、施設に専門家を派遣するなど、施設内の感染防止の手順を周知徹底するべきです。
 また、高齢者の命を守るため、強い不安とストレスにさらされている介護職員などに対して、我が会派は、施設内感染を予防するためにも、マスクやアルコール消毒液などの提供をしていくべきと要望してまいりました。
 そこで、改めて高齢者施設における感染防止策を徹底するとともに、高齢者施設などで働く介護職員などへの支援を拡充すべきと考えますが、見解を伺います。
 また、高齢者施設等において、施設における水際の対策はクラスター対策に有効です。今後は、抗原検査や唾液によるPCR検査も可能となり、検査が迅速、簡易になることが見込まれていることから、入所の際などに検査ができる仕組みについても検討を求めておきます。
 家庭での巣ごもり消費の拡大により、家庭ごみの排出量が増加しており、例えばテークアウトの際に使われるプラスチック容器の廃棄量が増加しています。
 また、家庭ごみとして排出される使用済みマスク、そしてペットボトルや缶、瓶など、資源ごみに付着したウイルスによる感染から、資源回収や収集運搬事業者などを守る取り組みは、重要な課題であります。
 一方で、新型コロナウイルスに対峙する中で、生活習慣の見直しが進むなど、変化が生じています。ごみの排出削減、リサイクルの推進、加えて感染防止に配慮したごみの排出について、都民、基礎自治体、事業者で連携して取り組んでいくべきです。
 そこで、都民の生活を支えるエッセンシャルワーカーである資源回収や収集運搬業者などを守る衛生資材等の供給などの支援を行うとともに、区市町村のリサイクル推進の取り組みを一層支援し、家庭のごみ排出を見直す契機としていくべきと考えますが、見解を伺います。
 災害時の避難所の感染リスクを減らすため、一人当たりの避難スペースを拡大し、スクリーンやカーテンなどを利用して、空間を区切るといった工夫が必要です。
 これまで我が会派は、避難者における健康を守るため、段ボール製簡易ベッドの導入などを提案し、都は今年度から、段ボール製簡易ベッドの調達について、民間事業者と新たな協定を締結し、備蓄を始めることとしています。
 また、熊本の震災ではテント村が設置され、スフィア基準に基づいた適切な空間の広さとプライバシーの確保を避難所で実現する取り組みも行われました。このテント村の設置は、避難所の感染症対策としても有効と考えられることから、検討を強く求めておきます。
 今後、懸念される首都直下地震や多発する大規模な水害に備え、避難所における新型コロナウイルスの感染リスクを防ぐため、避難所を運営する区市町村に対し、都としても一層支援を行うべきと考えますが、都の見解を伺います。
 次に、生活支援策について順に伺います。
 休校措置と休業要請の双方の影響を受け、多くのひとり親が収入の減少と育児負担の増大を背負い、生活の困窮をきわめています。
 特に、母子世帯においては、半数以上がパート、アルバイトや派遣社員など非正規職員として働いており、平均年収は二百万と、そもそも大変厳しい状況にあります。
 加えて、NPO法人しんぐるまざあず・ふぉーらむの行ったアンケート調査によると、半数以上が収入の減少、あるいはなくなるとの見通しと回答しており、支援は待ったなしの状態です。
 我が会派としても、小池都知事への要望書で、ひとり親世帯への財政的な支援などを一貫して求めてまいりました。その結果、補正予算案には、十四億円の支援予算が盛り込まれました。
 そこで、新型ウイルス感染拡大防止に取り組む中、経済的影響を受けやすいひとり親に対し、支援を打ち出した知事の所見を伺います。
 妊産婦支援について伺います。
 妊産婦は二つの命を抱え、多くの心配事を抱えている中で、感染拡大防止のために各種教室や相談などの事業が中止や延期となり、一層の不安を与えています。我が会派では、こうした状況を踏まえ、議会質疑や小池都知事への緊急要望を通じて、その対策の必要性を強く訴えてまいりました。
 感染拡大防止のため、支援が行き届きにくくなった妊産婦や子育て中の母親たちの不安を解消するために、助産師へのオンライン相談窓口を設置するとともに、産後ケア事業を一層活用すべきですが、知事の見解を伺います。
 待機児童について伺います。
 昨年四月一日現在の待機児童数は、四半世紀ぶりに三千人台の水準となり、これは小池知事就任直後の二〇一七年四月、八千五百八十六人と比較すると、約六割の歴史的減少であり、子育てに優しい都市東京、女性活躍の推進に資する小池都政の非常に大きな成果です。
 しかし、まだ三千人以上の待機児童がおり、また、昨年十月にスタートした幼児教育、保育の無償化による保育ニーズの増加などの影響が予測されたことから、引き続き保育サービスの拡充と、質の確保に向けた取り組みを支援するよう求めてまいりました。
 こうした取り組みにより、本年四月一日の待機児童の状況はどうなったのか、今後、待機児童を死語にするためにも、施策の手を緩めず、支援を加速するべきと考えますが、知事の見解を伺います。
 家計急変を理由として、修学を諦める生徒を出さないようにすることも必要です。
 都は、私立学校に対する経常経費補助の仕組みの中で、家計状況または家計急変による授業料を減免する各校の制度を補助していますが、この制度を利用した減免制度を整えている学校は、小中高校で約六割、幼稚園は約二割にとどまっており、必要な家庭に支援が行き届かない状況が生まれています。
 新型コロナウイルス感染症の影響により、修学を諦めなければならない生徒を出さないように、都の補助率を高めることとあわせて、全ての私立学校に減免制度の整備を促すとともに、必要な家庭に対しても制度が周知されるよう取り組むべきと考えますが、見解を伺います。
 都内には、七十五万人もの大学生がいます。我が会派が五月に実施をした大学生への緊急調査では、八割もの学生が経済的不安を抱え、九割の学生が将来や就職への不安を抱えていることがわかり、小池都知事に対しまして、直接、大学生に関する緊急要望をいたしました。
 こうした状況に対し、大学生を対象に、非常勤職員として最大六百人を採用する緊急雇用対策を都が発表したことは評価をいたしますが、その規模は十分ではありません。
 また、学生時代のアルバイトは、単に収入を得るだけでなく、社会の一員として働くという学業では得られない貴重な経験を培うとともに、将来の職業選択の一助となるものです。
 現在、経済的にも厳しい状況にある大学生に対し、新たなアルバイト先の確保に向けて、都としてさらなる支援を行うべきと考えますが、知事の見解を伺います。
 自粛要請の長期化により、多くのアーティストやスタッフ等も活動が限られ、苦しい生活を余儀なくされています。芸術文化の灯を絶やさないとの思いで、我が会派は継続して、アーティストやスタッフ等に対する支援を要望してまいりました。
 これに応えて東京都は、他の道府県に先駆けて芸術文化活動支援事業、アートにエールを!東京プロジェクトを公表しました。都のホームページ上に作品を公開し、一名当たり十万円、グループで上限百万円まで出演料を支払う本事業は、公表直後から問い合わせが殺到し、申し込み当日に四千人の枠を大きく上回ったと聞いています。
 まずは、ニーズに応えられるよう、募集人数を拡大すべきと考えますが、知事の見解を伺います。
 また、今後は自粛要請の段階的緩和に伴い、スタジオや劇場等の文化施設で行われる活動にも支援の対象を広げるなど、東京の芸術文化の灯を絶やさない取り組みをすべきと考えますが、知事の見解を伺います。
 我が会派では、厳しい経営環境に置かれる中小企業や休業要請に協力していただいた事業者等に対するさまざまな経済支援を求め、緊急融資や借りかえ、二度にわたる感染拡大防止協力金などを実現してきました。国の動きが緩慢な中で、前例のない本制度を英断し、かつてない速さで迅速に制度設計したことについては、改めて高く評価をいたします。
 一方で、申請の煩雑さや支給までの事務処理において、大きな課題を残したことは指摘せざるを得ません。
 スピード感と失敗を恐れないアジャイルの視点、また、不正受給を減らす観点などは大切でありますが、平時ではない危機時においては、申請の簡潔さと支給までのスピードが何よりも優先であるべきで、今後の危機時の支援のあり方は検証が必要ではないでしょうか。
 一刻も早い協力金の支給に向け、五月十九日に概要を発表した第二弾の運用に当たって、申請から支給までのスキームの見直しと工夫が必要と考えますが、見解を伺います。
 緊急的な経済対策の中でも、制度融資は根幹をなす重要な施策です。多くの中小企業にとって、売り上げが急増する一方で、家賃や人件費などの固定費の負担は重く、当座の資金繰りを制度融資で支えることは、事業の継続と雇用の維持の双方から求められるものです。
 我が会派は、事業者が十分な借り入れをできるよう、制度融資の拡充と迅速な融資実行を要望してきました。しかし、都がいち早く前例のない規模での融資に取り組んできたことを高く評価します。
 新型コロナウイルス感染症の拡大により、苦しい事業環境にある中小企業に対し、制度融資を拡充するなど、支援を強化すべきと考えますが、見解を伺います。
 また、資金繰りに苦しむ中小企業にとって、できる限り現金支出を抑え、手元資金を厚くするための支援も重要です。我が会派からは、制度融資の拡充に加えて、税の支払いの猶予や上下水道料金の支払いにも猶予制度を導入すべきと提案してまいりました。それを受けて、三月より支払い猶予制度が速やかに導入されたと承知をしています。
 上下水道料金の支払いを猶予することは、資金繰りに苦しみ、支援を必要とする中小企業や低所得者を初め、あらゆる個人や事業者に対し、直ちに適用できる極めて有効な資金繰り救済策であり、一層の周知を図り、積極的に活用していくべきと考えますが、見解を伺います。
 売り上げが減少する事業者にとって、最大固定費である家賃負担は非常に重く、何らかの公的支援を求める声が数多く届いています。都としては、ビルオーナー等に対して、家賃支払い猶予を求める取り組みなどを行ってきましたが、オーナー側にも借り入れの返済や諸経費の支払い負担があり、テナント側の負担軽減は十分に進んでいるとはいえない状況にあります。
 現在、国の第二次補正予算案では、売り上げが一定程度落ち込んだ事業者を対象に、賃料の三分の二を半年間、一社当たり最大六百万円を給付する特別家賃支援給付金制度が示されています。
 東京はいうまでもなく、賃料相場が全国で一番高く、また自粛要請期間も長い中で、実態に合わせて支援を拡充することも必要です。
 そこで、都の家賃相場の実態を反映する形で、国の家賃補償の上乗せ給付を行うべきと考えますが、知事の見解を伺います。
 市場業者の皆様の経営を支えるべく、我が会派の重ねての要望に基づき、都は、市場使用料などの支払い猶予や経済、金融支援、特に移転の負担がある豊洲市場の事業者へは利子補給追加など、対応してきました。
 加えて、先ほどの国の家賃支援給付金は、市場売り場や店舗などのいわば家賃ともいえる使用料にも適用されます。
 都には申請や事務負担の軽減を図り、円滑に給付が受けられるよう、市場業者に寄り添う丁寧なサポートを強く求めておきます。
 一方、市場業者の中にはオンライン販売など、危機を乗り越えようとする取り組みもあります。
 改正卸売市場法の施行など食品流通環境の変化、感染症への対応に向け新たな販売先の獲得、販売方法の多様化など、市場業者の経営改善につながる仕組みをしっかりと後押ししていくべきと考えますが、都の見解を伺います。
 新型コロナウイルス感染症に対する有効な新薬やワクチンはいまだ登場しておらず、集団免疫の獲得にも時間がかかるといわれる中で、ウイルスの脅威と共存しなければならない期間は今後も中長期に及ぶと予想されます。
 感染症防止と経済活動を両立させる三密回避を前提とした新しい日常にのっとったビジネスモデルへの転換が、あらゆる事業者に求められます。
 そこで、コロナ禍の影響で厳しい状況にある多くの中小企業が、回復と新たなビジネスモデルに向けた足取りを着実に進められるよう、都は積極的に支援を進めていくべきと考えますが、見解を伺います。
 都内飲食店は、引き続き時短営業が要請されている中で、事業者はテークアウト、宅配、移動販売を新たに実施するなど、経営努力を進めることで売り上げの減少を補完しています。
 こうした取り組みを促すため、我が会派の強い要望を受け、都は、助成限度額百万円を上限とする業態転換支援事業を実施しています。販売促進や資機材の調達、宅配サービスの利用料や宅配バイクのリースなど、幅広い経費が対象となるもので、新しい日常への対応策としても、今後一層、多くの中小飲食事業者に活用いただくことを期待するものであります。
 今後は、事業そのものや支援内容の詳細をわかりやすく周知、また拡充することで、より多くの中小飲食事業者にこの事業を利用いただくべきと考えますが、都の見解を伺います。
 都はこれまでも、テレワークの推進やサテライトオフィスの普及など、ライフワークバランスの向上に取り組んできましたが、感染症の拡大は、経済活動のあり方と働き方を改めて根本から問い直すこととなりました。
 こうした事態を踏まえ、都の事業継続緊急対策助成金が、今回の補正予算で大幅に拡充されることを高く評価いたします。
 ウイルスと共存しなければならない期間が当面続いていく中で、ウイズコロナの新しい働き方を促進することは極めて重要です。都として、テレワークの普及を含めたリモートワーク推進策について、目標を改めて設定した上で、施策を総合的に展開すべきです。
 そこで、今回の危機を奇貨として、より前向きにテレワーク普及に取り組み、東京の働き方改革を前進させるとともに、リモートワーク推進を新しい時代への社会構造変革へと結びつけていくべきと考えますが、知事の見解を伺います。
 一方、島しょ地域においては、農作物や水産物の市場価格の下落や根幹を占める観光産業の急激な落ち込みにより、島しょ経済は極めて厳しい状況にあります。また、本土との船舶、航空路線も大幅な旅客の減少により、経営環境が悪化をしています。
 我が会派は、島しょ地域からのこうした声を直接お聞きし、これまで都に速やかな支援を求めてまいりました。本土との交通網の維持、農業、漁業支援の強化、市町村総合交付金の活用を通じた宿泊や観光関連など、打撃を受けている地域の事業者支援など、幅広く島しょ経済を支える必要があります。
 今後、島しょ地域の生活や経済を守るために、都として一層の支援を検討すべきだと考えますが、都の見解を伺います。
 また、西多摩地域においても、宿泊や観光に依拠しているなど同様の課題があることから、今後、感染症対策を講じながら、域内ツーリズムから段階的に促進することや、地域状況に合った支援に自治体が取り組めるよう求めておきます。
 都は現在、東京都ソーシャルファームの認証及び支援に関する指針案を策定し、パブリックコメントに付しています。指針案の策定に当たっては、我が会派から小池知事に提出した認証基準、審査、支援策のあり方について要望が反映されており、高く評価するものであります。
 就労に困難を抱える方々を雇用するソーシャルファームを早期に生み出すために、とりわけ厳しい経済情勢下においては、新規事業に踏み出す事業者のリスクを軽減し、幅広い事業者に認証取得に向けた検討を促すことが重要です。
 また、条例の理念に賛同する方々への情報提供や支援など、裾野を広げる取り組みを進め、東京からムーブメントをつなげていくことが非常に重要です。
 そこで、指針の策定に当たっては、参入障壁をできる限り下げ、より多くの事業者の事業意欲を喚起するような認証基準や支援策を示し、条例の理念や目的に沿った事業へつなげるべきと考えますが、知事の見解を伺います。
 次に、学校再開に関連して伺います。
 長い休校期間が明けましたが、今後も中長期的に感染拡大を予防しながら学習機会を確保していかなければならず、毎日の通学を前提とした平時の学校運営に戻ることは、当面厳しいといわざるを得ません。
 我が会派は、感染症が課題となる以前より、次世代教育の基礎的なインフラとして、小中高等学校におけるICT環境整備の重要性をこれまでも訴えてまいりました。休校措置がとられたその日のうちに、休校中のオンライン教育の実施に向けた新たな支援や端末の貸与などを要望するなど、ボトルネックの解消を提案してまいりました。
 そのような中で、都は五月初旬に、端末やルーターの確保、家庭に貸与する際の導入作業やオンライン授業をサポートするオンライン支援員の配置など、会派の要望に応える施策を整え、迅速に予算編成したことを評価します。
 知事はこれまで、オンライン教育の重要性を述べ、学校の臨時休業の長期化に対応するため、緊急予算の措置を行ってきました。今般、学校は再開しましたが、オンライン教育の重要性は変わらないものと考えます。
 改めて、オンライン教育に対する知事の思いを伺います。
 今後、オンライン教育を普及させていく意義は、当面の感染症対策というだけではありません。これまでの授業を単純にオンライン化するのではなく、例えば、知識習得は専門の講師がつくった動画や教材を活用し、体験や他者との協働などの課題解決型学習に先生は集中するといったことで、効率を向上させながら、一人一人の個性や能力に向き合う教育、新たな学びのあり方につなげていくことが重要です。
 都内公立学校では、臨時休校が終了し、分散登校が開始され、オンライン学習を登校日以外の学習手段として活用していますが、当面の感染症対策としてだけではなく、対面指導とオンラインを効果的に組み合わせた学習により、児童生徒の資質や能力の向上を図るべきと考えますが、見解を伺います。
 また、学校再開に向け、児童生徒が安全かつ安心して学校に通学できるよう、サーモグラフィーやアクリル板などの資材、人的措置など、感染症対策を万全に行えるよう支援をしていくべきと考えますが、見解を伺います。
 休校が長く続いた中で、進路決定を控え大きな不安を抱えている卒業年次の子供たちと、その家庭に対しての配慮は特に重要です。
 文部科学省が出した高校入試に関する通知では、スポーツ、文化関係の行事、大会や資格検定試験等に出られないことや、出席日数の不足や学習評価の内容等に記載するものが少なくなることで不利益をこうむることがないよう配慮するとともに、入学試験においては、出題範囲の工夫や、選択制の問題、面接や作文等の方法を用いることなどが促されています。
 子供たちや家庭の不安を大きくするのは、どのようになるのか見通せないことや、自分たちの学校や家庭環境が不利になるのではないかといった懸念にあります。できる限り早期に方向性を明確にすることが不安を減らし、準備に専念する環境につながります。
 中学生が安心して進路を選択し準備を進められるようにするためにも、文部科学省の通知も踏まえ、都立高校の入学者選抜において実施する配慮について、具体的でわかりやすい指針を早期に示すべきですが、見解を伺います。
 これまで都は、東京都新型コロナ対策サイトによるわかりやすいデータ提供や、小池都知事の毎日のユーチューブ等による動画のライブ配信、LINE等のSNSの積極的な活用など、従来の発想を超えた情報発信の取り組みを行ってきました。こうした危機時の行政による的確な情報発信やデータ公開は極めて重要です。
 我が会派から当初より要望していたPCR検査実施件数について、民間分も含めてほぼ毎日開示するようになり、陽性率が示されるようになったことは評価していますが、一方で、開示までに相当の時間を要し、また、五月六日以前の陽性率は民間検査を含められず誤解を与えかねないと指摘されるなどの課題もありました。
 特に、今回のような未知のウイルスと闘う上では、正しいデータに基づいて戦略を立案し、情報を公表することで都民の共感を得て行動を促していくことこそが、結果的にウイルスによる被害を最小限にするはずです。
 今後、東京都新型コロナウイルス感染症対策サイトの開示すべきデータを精査し、スピード感を持ってアジャイルに改善できる体制とするためにも、公開するデータの充実について、宮坂副知事が局横断的にイニシアチブをとって取り組むべきと考えますが、宮坂副知事の見解を伺います。
 感染症対策を契機として、各種支援制度のオンライン申請が進み、都民にも浸透したことは極めて前向きな社会の変化です。
 一方で、さきの質問でも触れましたが、協力金などの支援において、申請の煩雑さ、支給までのスピードに課題があり、これを今後の糧としなければなりません。
 これまで経験のない困難に直面し、都政においても、これまでの仕事の進め方の見直しや前例にとらわれない仕事の進め方が求められています。
 そのような中、対策を迅速に講じるとともに、試行錯誤しながら、スピード感を持って、まさにアジャイルの視点で都政を進めていくことが必要です。
 そして、これまで民間企業のトップとして、こうした姿勢でさまざまなシステムや制度の見直しを強力に進めてきた宮坂副知事の見解を求めます。
 我が会派では、協力金の申請サイトについて、使い勝手やシステムエラーを改善する提案を行ってまいりましたが、こうした申請プロセスは、ユーザーの視点に立ってサービスを構築することが何よりも大切です。
 また、申請がオンラインで行えることは最初のステップであり、都庁内部の業務プロセスまで効率化され、特に支援策であれば、支給までのスピードが劇的に向上するように、運用も含めて設計されることで、デジタルトランスフォーメーションになります。
 そうしたマインドを都庁内の各局各部署が意識できているか、改めて意識改革を行うとともに、組織体制にも組み込んでいくべきです。
 今後、新型コロナウイルスによる都の対策を進めるに当たり、各局施策の業務プロセスを最適化し、ユーザーインターフェース、ユーザーエクスペリエンスの設計やオンライン申請のノウハウを共有するなど、局横断的なデジタルトランスフォーメーションの取り組みが必要ですが、知事の見解を伺います。
 昨年五月にいわゆるデジタルファースト法が成立をし、国や地方自治体が行政手続の原則デジタル化に取り組むことが定められました。
 デジタル化が実現すれば、市民の利便性は大きく向上するとともに、日本のビジネス環境の改善も期待できます。また、今回の感染症への対応においても、各種申請の窓口が混雑し感染リスクが高まっていることや、補助金の申請に時間がかかるなど、行政手続のデジタル化が急務であることが顕在化しました。
 これまで我が会派は、行政手続のコスト削減やデジタル化を繰り返し提言をしてきました。提言も踏まえて、都は、昨年九月に行政手続コストの削減に関する計画を策定し、所管する約三千の手続で、年間千件以上の受け付けがある百六十九の手続について、二〇二一年末までに見直すことを公表いたしました。これは件数ベースで全体の九八%を占めるもので、取り組みのインパクトは非常に大きいものです。
 今後、新型コロナウイルスに関連して発生した窓口業務は原則オンラインにするとともに、行政手続のコスト削減及びデジタル化に関する全体の計画を前倒しして進めていくべきと考えますが、知事の見解を伺います。
 行政と外部の会議などにおけるオンライン化も課題です。
 緊急事態宣言以降、多くの審議会や住民説明会などが中止や書面開催になっています。専門家や民意を適切に反映するオンライン活用方法など、審議会や住民説明会などの今後のあり方については、規定の改定も含め、各局で十分に検討すべきと指摘をしておきます。
 東京の都市づくりは、都市づくりのグランドデザインや未来の東京戦略ビジョンのもと、十年先、二十年先の将来を見据え、活力とゆとりのある高度成熟都市の実現を目標に掲げてきました。そのもとで、今年度は、都の都市計画をつかさどる東京都都市計画区域マスタープランの改定を進めています。
 一方で、新型コロナウイルス感染症に対峙する中で、人々の生活スタイルや働き方も変容を迫られており、アフターコロナ時代を見据えた都市のあり方も、新たに求められてきています。
 人が集積することで価値を生んできた大都市システムは、一部転換を迫られるかもしれません。
 そのような中で、東京がアフターコロナの時代においても、むしろ国際的な競争力をさらに高め、魅力と安全性を兼ね備えた都市であるための方策について検討していくべきではないでしょうか。
 今後の都市づくりに当たっては、新型コロナウイルス感染症に留意すべきと考えますが、見解を伺います。
 知事は、築地再開発の先行整備事業について、状況の大変化を踏まえて内容を見直すと表明をしました。
 知事はこの答弁の中で、先行整備事業の実施方針については見直すとしており、築地の整備計画全体を見直すと答弁をしたわけではないと理解をしています。
 また、先行整備の内容見直しに当たっては、平成二十九年六月の基本方針で示した築地市場を五年後を目途に再開発をするという当初のスケジュールを含め、状況の変化に対応していくべきと考えます。それぞれについて見解を伺います。
 首都高速日本橋区間地下化に伴う大型車交通対策として、東京高速道路、KK線について、構造を強化する案が一時俎上に上りましたが、最終的には地下に別路線が整備される方針となりました。
 別路線の整備に伴い、KK線の今後のあり方については、都が昨年十月に設置した東京高速道路(KK線)の既存施設のあり方検討会において検討することとなっています。
 一方、貨物線跡地を緑地化した米国ニューヨークのハイラインやフランスのプロムナードプランテなども参考として、地元中央区では、地下化に合わせ、KK線を緑化し、遊歩道へと再生する案を公表、先月二十二日には、区の検討調査業務の委託先が決定したところです。
 高速道路空間を活用して、銀座エリア外周部に緑地帯を整備する緑のプロムナードが実現すれば、銀座地区の新たなにぎわい創出、そして、アフターコロナの東京を描く上で、新たなシンボル、魅力となるのは間違いなく、推進していくべきです。
 そこで、東京都においても、KK線の今後のあり方について検討を加速していくべきと考えますが、先日開かれた第二回あり方検討会の内容を含め、現在の検討状況と今後の見通しについて伺います。
 オリンピック・パラリンピックの二〇二一年への延期に伴い、会場費を初め、さまざまな多額の追加支出が懸念をされます。
 我が会派は、延期が決まる以前から、大会経費や関連支出が肥大化することのないよう、厳しい精査を求めてまいりました。
 組織委員会の収支報告について、本年度から毎月とすることを実現し、加えて、さきの定例会では、資料の散逸などを防止し、事後検証できるよう、議員提案の東京二〇二〇オリンピック・パラリンピック競技大会に係る文書等の保管及び承継に関する条例を制定いたしました。
 これも、組織委員会で緊張感を持った適切な運営がなされるよう後押しをするものです。
 新型コロナウイルスの感染拡大前に想定していた平時における大会を、そのまま一年後に再現するということではなく、コロナとの長い闘いを乗り越えた状況下で開催する大会とはどうあるべきか、コンセプトやその工程を整理した上で経費を精査し、支出の増加を最小化していくべきですが、見解を伺います。
 最後に、東京大改革について伺います。
 小池都政では、待機児童数の歴史的減少を初めとする女性活躍、国より大きく踏み込んだ都独自の受動喫煙防止条例、社会のマイノリティーに光を当て、共生社会を実現する取り組みなど、これまでの都政には十分に反映されてこなかった都民一人一人の人の声を反映する取り組みが行われてきました。
 また、知事給与の半減を初め、いわゆる政党復活予算の廃止、更新費用二千億円超といわれた工業用水道事業の廃止、絶え間ない事業の評価による四年間で約三千億円の新規財源の確保など、めり張りのついた財政運営も行われてきました。
 このような取り組みを重ねてきたからこそ、私たちが強く求め、実現に至った、休業等にご協力をいただいた都内事業者への協力金の交付など、新型コロナ対策として必要な財政出動も可能となっているものです。
 海外や、他の国内都市の例を見れば明らかなとおり、いつ東京を新型コロナの第二波、第三波が襲ってくるかわかりません。
 都民の命、暮らし、雇用、そして東京の経済を守り抜くために、都による継続的な力強い対応が必要不可欠です。
 また、新型コロナの影響で明らかになったとおり、日本はもはやIT後進国といっても過言ではなく、小池都政で推進されてきたテレワークの定着、そして東京のデジタルトランスフォーメーションをまさしく爆速で進めなければなりません。
 さらに、多様性を力に変えるソーシャルファームの取り組み、有事に迅速に対応可能となる都庁組織の構造改革など、都政の課題はいまだに山積しており、改革は道半ばです。
 新型コロナを乗り越え、東京を次なる成長のステージに導き、東京大改革と都民ファーストの都政を改めて加速させるため、小池知事は、七月の東京都知事選に出馬する責務があると考えますが、知事の見解を伺います。
 東京大改革についても一言述べさせていただきます。
 私たちはこれまで、古い議会を新しく、自分ファーストの議員から都民ファーストの議員へなど、真に都民の利益を代弁する都議会となるべく活動を続けてまいりました。
 委員会のインターネット中継の実施拡大、そして議員公用車の大幅削減、ペーパーレス化の推進、議員提案条例の成立など、各会派の皆様のご協力をいただきながら、都議会の機能と透明性を強化する取り組みを推進し、都議会に対する外部からの評価も高まっているところです。
 私たちが進めてきた東京大改革、都民ファーストを体現する多くの施策が盛り込まれた東京都の予算に賛同された都議会会派も新たにふえましたが、これは私たちが進めてきた東京大改革の正しさを示すことにもつながり、大いに歓迎するものです。
 私たちは常に、都民の利益にかなうか否かを判断の軸に据え、新型コロナとの闘いなど、多くの課題を抱える都政の着実な推進のため、都民ファーストの都政の継続に全力で取り組んでまいりますことを改めてお誓い申し上げまして、質問を終わります。(拍手)
〔知事小池百合子君登壇〕

○知事(小池百合子君) 議会のお取り決めにのっとりまして、マスクは外させていただきます。
 荒木ちはる議員の代表質問にお答えをいたします。
 補正予算についてのお尋ねがございました。
 これまで都は、医療体制の強化やセーフティーネットの強化に向けて、数度にわたり補正予算を編成、対策を迅速に講じてまいりました。
 一方で、ウイルスとの長い闘いを見据えますと、感染拡大の第二波への備えに万全を期すとともに、暮らしや働く場における新しい日常を根づかせていくことが都に課せられた使命でございます。
 こうした考えのもとで、今般、感染拡大の阻止やセーフティーネットの強化、社会構造の変革を促す取り組みに加えまして、新たに、感染症防止と経済社会活動の両立を図る取り組みを盛り込んだ総額五千八百三十二億円の補正予算案を編成いたしました。
 具体的には、緊急事態宣言の延長に伴う休業要請などに対しまして、営業自粛などでご協力いただいた企業等に協力金をお支払いするとともに、感染拡大を阻止するために、抗原検査、抗体検査を加速させてまいります。
 また、経営環境の厳しい中小企業に対しまして、資金繰りを支えます制度融資の大幅な引き上げや、大きな反響をいただいておりますアーティストを支援するアートにエールを!東京プロジェクトの拡充を図ってまいります。
 さらには、中小企業の三密を回避する取り組みへの支援、学校における感染防止対策の強化、オンライン教育の推進などの取り組みを強化してまいります。
 この補正予算をてこといたしまして、新型コロナウイルス感染症を乗り越えて、新しい日常が定着した社会を実現するとともに、社会構造の変革を促して、東京大改革によって未来の東京を力強く切り開いてまいるよう、都民ファースト、すなわち都民第一の視点から全力で取り組んでまいります。
 経済再生に向けたさらなる支援についてでございます。
 新型コロナウイルス感染症は、世界や日本各地で広がりを見せて、まさに国難ともいうべき事態をもたらしております。
 東京におきましては、これまでの都民が一体となった取り組みが実を結び、先月の緊急事態宣言の解除へと至ることができました。
 この間、都は、経営に大きな影響を受けている中小企業等に対します資金繰り支援を初め、経済活動の下支え策を速やかに実行し、都としてなすべき手だてを積極的に講じてきたところであります。
 しかしながら、依然として都内の経営環境は先行きが不透明であり、予断を許さない状況であることから、とりわけ中小企業等の事業継続に向けた対策や経営環境が特に厳しい業種に対する支援が必要であると認識をいたしております。
 東京の経済活動を早期に回復させるとともに、都民の雇用を確実に守り抜くためにも、東京の経済の再生に向けました積極的なさらなる手だてについて、検討を加速させてまいります。
 次に、地方創生臨時交付金についてのご質問でございます。
 国際社会における都市の重要性が高まる中で、東京は世界から人が集まり、日本各地とをつなぐ結節点として、我が国の経済活動の中心を担っております。
 新型コロナウイルス感染症を乗り越え、日本経済全体の復活への道筋を確かなものとするためには、首都東京での感染拡大を確実に食いとめる、東京の経済をしっかりと下支えする、そのことが極めて重要であります。
 しかしながら、先般、国から示されました第一次分の交付限度額ですが、財政力が高い自治体への配分を抑える算定方式が採用されましたことで、感染者数が全国最多である都の実態が十分に反映されなかったわけでございます。桁違いに少なかったということであります。
 今後、感染拡大を抑えながら東京の経済を早期に回復軌道に乗せていくためには、国の交付金も活用しながら、中小企業等に対するさらなる支援などに積極的に取り組む必要がございます。
 今般、国の二次補正予算におきまして、臨時交付金が積み増しされることが示されたわけでありますが、今回の配分に当たりましては、大都市の実情を的確に反映した配分となりますよう、改めて強く要望いたしているところでございます。
 今後とも、都議会の皆様とも連携しながら、必要かつ十分な財源が配分されますよう、私みずから先頭に立ちまして、国に対して強力に訴えてまいります。
 次に、ポストコロナを見据えた雇用対策についてのご質問でございます。
 新型コロナウイルス感染症の影響によって、都内企業の経営環境は厳しさを増しております。内定の取り消し、雇いどめ、解雇の増加など雇用情勢も急速に悪化をいたしております。
 一方で、今後のポストコロナの社会におきましては、オンラインサービスや行政手続のデジタル化などが一層進展していくことから、こうした非接触型の産業を支えるIT関連企業の人材確保に向けた支援の強化が求められております。
 こうした状況を踏まえまして、東京の経済を回復軌道に乗せていくためには、離職を余儀なくされた方々に対し、ITの分野において職業訓練による人材育成を図るとともに、強力な再就職支援を実施しまして、都内の産業を次世代の成長産業へと転換していくことが急務となっております。
 このため、都は、民間事業者のノウハウを活用して、プログラミング等の実践的なITスキルを付与する職業訓練と、訓練生の希望や適性を踏まえました求人開拓などの再就職支援を一体的に行う新たな取り組みを実施いたします。
 今後、東京のさらなる産業振興に向けまして、将来を見据えた産業人材の育成を進める雇用対策の充実を図ってまいります。
 次に、都としての緊急雇用についてのご質問でございます。
 感染症の影響による雇用情勢の悪化を踏まえまして、都庁もみずから率先をいたし、雇用を維持する施策を講じる必要がございます。
 都におきましては、感染症の影響で内定を取り消された方や離職された方、アルバイト先の休業などに伴って経済的に困難な状況にある大学生などを対象として、緊急雇用対策としての非常勤職員の採用を行っておりまして、これまでに六百名を超える方々を雇用しております。
 採用された職員は、各職場におけます文書の電子化、学校のオンライン授業の教材作成の補助など、新しい日常を見据えまして、都政のデジタルシフトに向けて増大する業務の一部を担っております。
 また、感染拡大防止協力金の支給など感染症対策に関連いたしまして、新たに必要となった事務につきましても、非常勤職員の雇用につなげております。
 新型コロナウイルス感染症の影響によって雇用情勢が悪化する中で、都民の雇用を守るため、今後の状況を踏まえまして追加募集を検討するなど、都庁の職場も積極的に活用し、迅速かつ的確な雇用対策に取り組んでまいります。
 ポストコロナを見据えましたゼロエミッション東京戦略における施策展開についてでございます。
 都は、新型コロナウイルス感染症から都民の命を守り、都民の生活や東京の経済活動をしっかり支えることに都庁の総力を挙げて取り組んでおります。
 一方で、我々は世界的に、もう一つの課題である気候危機にも直面をいたしております。また、既に、経験したことのない暑さ、台風、豪雨などによる被害が生じておりまして、今後も人命を脅かす自然災害などの影響が拡大することが指摘されております。
 感染症からの復興に当たりましては、健康や環境、経済など都民生活を脅かすさまざまな危機への対応力を高めながら、持続的に成長する都市づくりが不可欠であり、それに向けた都市生活、経済活動へと社会変革するサステーナブルリカバリーを目指していく必要がございます。
 都は、昨年十二月末、ゼロエミッション東京戦略を策定いたしましたが、ウイルスとの闘いの中で、エネルギー消費構造、プラスチックなど資源の利用、人の移動や物流、食事などの生活様式が大きく変化しつつあります。
 こうした行動変容を契機として、社会経済の回復とともに、その投資や活動を気候変動対策に貢献するものとすべく、ゼロエミッション東京に向けた施策をバージョンアップしながら、災害や感染症に立ち向かう強靱で持続可能な都市を構築してまいります。
 ポストコロナを見据えた取り組みについてのご質問でございます。
 新型コロナウイルスの終息に向けまして、都民の皆様への外出自粛要請や事業者の皆様への休業要請など、東京の総力を結集して一丸となって感染拡大防止に取り組んでまいりました。この間の皆様のご協力に深く感謝を申し上げるところでございます。
 同時に、新型コロナウイルスとの闘いにおきまして、外出自粛や在宅勤務など非接触、非対面での仕事や生活を送る中で、行政や企業のデジタル化のおくれなど、我が国が抱えるさまざまな課題も浮き彫りとなっております。
 これまでに経験したことのない困難に直面している今だからこそ、従来の考えにとらわれることなく、東京大改革の旗のもと、こうした課題に大胆に挑戦をして、新たな社会をつくり上げるきっかけにしていかなければなりません。
 ポストコロナも見据え、デジタルトランスフォーメーションの加速、テレワークの進展による働き方の見直しや快適通勤の定着など、これまで課題となっていた社会システムの大きな変革を促すため、各界の有識者など幅広い方々から斬新で先鋭的な意見を頂戴しながら、日本と東京の新たな成長の原動力につながる構造改革について、議論を深めてまいります。
 こうした成果を都民ファーストの視点に立って長期戦略の策定に生かすなど、感染症を乗り越えた先のさらなる飛躍に向けまして英知を結集し、東京の未来を切り開いてまいります。
 次に、これまでの課題の検証を踏まえた第二波への対応についてでございます。
 見えざる敵、新型コロナウイルスとの闘いは、東京がかつて経験したことがないものであり、都民の生命や健康のみならず、生活や経済活動に深刻な影響を与えております。
 この間、都民や事業者の皆様の外出の自粛や休業要請等へのご協力によりまして、緊急事態宣言の解除へと至ることができたものの、これで新型コロナウイルスへの感染の危険がなくなったわけではありません。
 また今後、新たな感染症が発生、流行する脅威も想定しなければなりません。これらに備えるための危機管理体制に終わりはありません。
 今般、新型コロナウイルス感染症の対応におきましては、軽症者などの宿泊療養施設への入所、検査、相談体制の充実、マスクや消毒液などの衛生資材の備蓄、行政手続におけるデジタル化の推進など、多くの課題が浮き彫りとなったところでございます。
 今後、私を本部長といたします東京都新型コロナウイルス感染症対策本部を司令塔に、各局におきましても、こうした課題を検証して、感染症対策のさらなる充実強化に生かすことで、今後懸念されます第二波への備えを、スピード感を持って的確に行ってまいります。
 感染症に対する組織力の強化でございます。
 新型コロナウイルスという未知の敵との闘いにおきましては、感染拡大の状況や症状を的確に把握して、科学的知見に基づく分析を進めた上で、迅速な対策を講じていくことが重要であります。
 アメリカでは、連邦政府機関として、CDC、疾病対策予防センターが設置をされておりまして、多くの感染症の専門家による高度な研究が進められ、これまでも世界のさまざまな感染症対策において大きな貢献を果たしてきました。
 こうした事例に学んで、感染症の専門家のアドバイスに基づき、適切な検査、医療体制の提供、都民への具体的な行動変容の呼びかけなど、的確な感染症対策を講じていくための体制の整備拡充が求められております。
 都におきましてはこれまで、検査や疫学情報分析を行う健康安全研究センターと感染症対策部門が連結した取り組みを進めてまいりました。また、患者情報管理センターを開設いたしまして、保健所との連携強化を進めております。
 今後、こうした取り組みをさらに充実させる観点から、国内の医療、研究機関と連携をいたしまして、専門家によるアドバイザー機能を強化するとともに、その実働部隊として、保健所や医療機関からの情報収集や分析を行う組織につきましても抜本的な充実を図ってまいります。
 新型コロナウイルス感染症の水際対策についてのご質問がございました。
 都におきましては、新型コロナウイルスについて、七つの指標を用いて、感染状況を注視しながら、休業要請の緩和を段階的に進めております。
 国では今後、入国制限対象地域を緩和していくことが考えられますが、入国者への対応をおろそかにしますと、これまでの努力が水の泡となりかねません。備えよ常にの観点から、第二波を見据え、水際対策に万全を期すとともに、入国者の行動歴を確実に把握することは極めて重要でございます。
 この取り組みを推進していくためには、羽田、成田の国際空港、東京、横浜、川崎、千葉などの国際港湾を擁します一都三県と国が共同して取り組む必要があります。
 このため、先月、国に対しまして、水際対策のさらなる徹底強化、入国者、帰国者の検査及び健康監視時の連絡の徹底、入国者の行動追跡の実施につきまして緊急要望を行ったところでございます。
 今後とも、一都三県で手を携え、国とも連携しながら、この水際対策、次なる感染の波に備えてまいります。
 次に、ロードマップ改定の経緯とガイドラインで示されていない業種の今後の取り扱いについてでございます。
 都は、五月二十二日、新型コロナウイルス感染症を乗り越えるためのロードマップを策定して公表したところでございます。
 その後、二十五日に、国が東京を含みます全国の緊急事態宣言を解除いたしまして、これに伴って国の基本的対処方針が改正されるとともに、都道府県の対応に関します事務連絡が発出されております。
 新型インフルエンザ等対策特別措置法でございますが、施設の使用停止などにつきましては、基本的に都道府県対策本部長の権限と規定しておりますが、一方で、国による総合調整権が認められているところであります。
 このため、都は、基本的対処方針等の改定に合わせまして、スポーツジムやカラオケの取り扱いについてロードマップを改定し、休業要請の緩和のステップを変更したところでございます。
 六月一日からは、改正後のロードマップに基づきましてステップ二に移行しまして、自動車教習所や映画館、商業施設などの施設について、休業要請の緩和を行ったところでございます。
 また、ライブハウスなどにつきましても、業界団体におけるガイドラインが策定される予定で、今後、これらの施設の休業要請の緩和につきまして判断をしてまいります。
 東京都におけます施設の使用制限等、その緩和につきましては、全国に与える影響が大でございますので、引き続き国との連携を図りながら、都の地域特性も十分に配慮した上で、適切な感染拡大防止と経済社会活動の両立を図ってまいります。
 次に、新型コロナウイルス感染症の患者を受け入れていただいている医療機関への支援についてでございます。
 姿の見えない感染症との闘いに日々向き合って、ただ一心に患者の生命を守っていただいている医療従事者の方々は、全ての都民にとりましてかけがえのない財産でございます。新型コロナウイルス感染症の都内の患者数は減少傾向にはございますが、第二波への備えを怠ることはできません。
 このため、都は、感染の疑いがある患者を含めまして、新型コロナの患者を受け入れる病院への謝金や、患者受け入れ用の病床をあらかじめ確保する際の補助など、引き続き医療提供体制の確保を図ってまいります。
 また、医師、看護師等への特殊勤務手当の支給、ECMOや人工呼吸器などの整備に対しましての補助を行いますほか、院内感染防止の観点から動画を作成するなど、医療機関への支援の拡充を図ってまいります。
 今後も都民の生命を守るため、医療機関の対応力強化に向けました支援を進めて、患者の生命を守る医療機関の皆様の取り組み、全力で支えてまいります。
 ひとり親家庭への支援についてのご指摘がございました。
 ひとり親家庭の親は、子育てと生計の担い手の二つの役割を一人で担っているため負担が大きい、そして世帯収入も両親がいる世帯と比較いたしますと低い傾向にあります。
 新型コロナウイルス感染症の拡大に伴います学校等の臨時休業、事業所の休業などによりまして、ひとり親の負担は増大をしており、こうした家庭への支援は不可欠でございます。
 先日、都民ファーストの会のご要望を受けまして、私自身、直接、ひとり親家庭を支援する団体の方々にお会いをいたしました。収入が減る中で、一斉休校によって昼食代や教材費の出費増に苦しんでいるなど、家庭の厳しい実情についてお話を伺ったところであります。
 こうした状況を踏まえまして、都は、生活資金の緊急貸付や納税の猶予など、感染拡大による影響でお困りの方が利用できるさまざまな制度や相談先をまとめたサイトを、ひとり親家庭支援センターのホームページに新たに開設をいたしました。
 さらに、区市町村と連携をいたしまして、児童扶養手当を受給する全てのひとり親家庭を対象に、食料品など必要な物品を入手できますよう支援することといたしておりまして、この非常事態にあっても、ひとり親家庭が子供を健全に育むことができるよう、全力で支援をしてまいります。
 次に、妊産婦への支援についてでございます。
 新型コロナウイルス感染症との長期戦が見込まれる中で、自身と胎児への影響の不安を抱えながら生活しておられる妊婦の方も多いと存じます。
 都は、妊娠や出産に関する相談に専門職が電話やメールで応じる妊娠相談ほっとラインで、新型コロナウイルス感染症に関します不安や悩みにも対応しております。
 また、都民ファーストの会のご要望を受けまして、感染予防のため外出を控えている妊婦さんに対しまして、よりきめ細かく効果的な支援を行うために、助産師によるオンラインの対面相談を五月十六日から新たに開始いたしました。
 さらに、区市町村が助産師などを活用しまして、退院直後の母子の心身のケアや育児のサポート等を行う産後ケア事業につきまして、現場の声も踏まえて、電話やオンラインなど、感染リスクの少ない方法を積極的に検討するよう働きかけております。
 こうした取り組みに加えまして、国事業を踏まえ、希望する妊婦の方に対するPCR検査も新たに実施することといたしておりまして、区市町村ともしっかり連携しながら、妊産婦の方の不安解消に取り組んでまいります。
 待機児童対策についてのご質問でございます。
 私は平成二十八年八月の就任以降、待機児童の解消を都政の最重要課題の一つに位置づけまして、保育の実施主体である区市町村や保育の現場の皆様と力を合わせて保育サービスの拡大を図ってまいったところでございます。
 その結果、本年四月の都内の待機児童数の速報値でございますが、近々発表の運びとなっておりまして、大幅な減少が見込まれているところでございます。
 この間、待機児童数がゼロとなった自治体がある一方で、依然として待機児童が残る自治体もございます。また、年齢別では、ゼロ歳児が減少し、一歳児の占める割合が増加傾向となるなど、状況は変化しております。
 こうした状況を踏まえまして、今年度は区市町村の保育所整備を後押しするため、整備費補助のさらなる拡充を図りますほか、認証保育所におけます一歳児の受け入れを促進するための支援を開始いたしました。
 待機児童を死語にするという東京の姿を目指しまして、区市町村としっかり連携しながら、保育所等の整備の促進、人材の確保・定着の支援、利用者支援の充実、これら三つを柱に全力で取り組んでまいります。
 次に、大学生のアルバイト先の確保に向けた支援についてでございます。
 新型コロナウイルス感染症の影響によります飲食店や学習塾などの休業に伴いまして、そこでアルバイトとして働く多くの大学生は、学費や生活費に充てる収入を絶たれるなど、深刻な事態に直面しておられます。
 都内には大学が集積していて、次代を担う大学生が学業を継続し、希望ある未来を切り開いていけるように支援をしていくことは重要でございます。
 このため、都みずから感染拡大防止協力金の支給を初めとして、各局における庶務事務など、六百名を超える学生にアルバイトの機会を直接提供しております。
 また、新たなアルバイト先の確保に向けまして、SNSを活用いたしましたアルバイト先の相談を行うとともに、業態の転換で新たにデリバリーなどを行う飲食店や、オンライン授業を行う学習塾などの求人を開拓いたしまして、マッチングを図ってまいります。
 これらの取り組みを通じまして、大学生が学業と生活を両立していけますように、全力を挙げてサポートしてまいります。
 次に、アートにエールを!東京プロジェクトについてでございます。
 芸術文化は都市の魅力を形成する要素となるだけではございません。人々に感動や生きる喜びをもたらし、人生を豊かにする極めて重要なものでございます。
 新型コロナウイルス感染症の影響で多くのイベントや展覧会が中止となって、アーティストやアートにかかわる方々の創作や発信の場が失われております。
 このため、都は、活動を自粛せざるを得ないプロのアーティストなどの活動を支援するとともに、在宅でも都民が芸術文化に触れられる機会を提供するアートにエールを!東京プロジェクトを開始いたしました。
 先月募集を行ったところ、募集人数四千人を大幅に上回る一万六千人の方々から申し込みをいただいたために、受け付けを一旦終了しております。この方々につきましては、個人登録の要件を満たしたならば、全員が企画に応募していただけるようにするとともに、再募集を行って、募集人数を合計二万人へと拡大をしてまいります。
 新たな支援の取り組みでございますが、現在実施をしておりますプロジェクトは自宅などで動画作品を制作するプロのアーティストなどの個人に出演料相当をお支払いするものでございます。
 今後は、公演を中止や延期せざるを得なかった演劇やコンサートなどの主催者が、劇場、ホールなどで無観客や入場制限によって開催をして、一定期間、動画を無料配信する公演に対しまして、一件二百万円の新たな支援を行うというものでございます。
 東京の芸術文化を担う多くの方々の新しい日常における創作活動を支えて、東京の文化の灯を絶やさないための支援、積極的に行ってまいります。
 家賃への支援についてでございます。
 新型コロナウイルス感染症の影響で、都内の経済活動は大きな打撃を受けております。各事業者は、家賃などの毎月の固定費の支払いによって経営が圧迫されております。
 こうした状況が長期化する中で、大都市の高い水準の家賃負担に耐えかね、事業の継続を諦めて廃業する事業者も出かねないといった声も、経済団体との意見交換の場を含めまして、各方面から伺っております。
 こうした中で、一刻も早い経済の回復につなげていくためには、地域経済の基盤であります中小企業の事業継続を下支えして、きめ細かな支援を迅速に展開していくことが必要であります。
 現在、国では、売り上げが大幅に急減した事業者に対しまして、半年分の家賃の一部を給付する制度を創設して、今国会で補正予算の審議が行われているところであります。
 都としましても国に要望しておりまして、厳しい状況にある事業者を着実に支えるため、国の施策と連携した効果的な支援策について、早急に検討してまいります。
 テレワークのさらなる普及についてのお尋ねでございます。
 スムーズビズの推進や感染症の拡大防止に向けました緊急対策など、都のこれまでの取り組みによって、都内企業のテレワークの導入率は約六割に達しております。利用する社員の割合も大幅に増加するなど、テレワークは急速に拡大をいたしております。
 この勢いをとめることなく、テレワークの導入の加速化を図るため、今回の補正予算におきましては、緊急対策の助成金の規模をニーズを踏まえて拡充をしまして、導入が十分進んでいない小規模な企業等への支援を継続して実施をしてまいります。
 また、今後の新しい日常の中でテレワークの定着を図って、働き方改革を促進していくために、助成金を活用した企業等からヒアリングを行いまして、非常時の事業継続や育児、介護との両立、生産性の向上など、テレワークの有効な活用事例を取りまとめて、都内企業に広く発信をしてまいります。
 さらに、自宅以外の場所におきましてもテレワークを行える環境の整備を進めるために、多摩地域において、職住近接を実現するサテライトオフィスをモデル的に整備するなど、テレワーク環境のインフラを整えてまいります。
 こうした総合的な取り組みによりまして、テレワークを新たなワークスタイルとして社会に根づかせてまいります。
 次に、ソーシャルファームの指針についてのお尋ねでございます。
 ソーシャルファームは自律的な経済活動のもとで、就労に困難を抱える方々の雇用の場の拡大と自立を促進する新たな枠組みでございます。
 このため、事業者がソーシャルファームを創設し、活動を展開していくためのいわば道しるべとなる指針につきましては、ソーシャルファームに期待されるこうした役割を十分に発揮できるような認証基準と支援策を示していくことが重要でございます。
 そこで、今回の指針案でございますが、就労に困難を抱える方の実情に応じた雇用管理やサポートを適切に行うことを事業者に求めるとともに、障害のある方、ひとり親の方など、多様な就労困難者の方々の雇用拡大につながる認証基準を設定いたしております。
 また、より多くの事業者にソーシャルファームの創設を促していくために、事業所の改修費への助成や専門家による経営相談、資金調達の支援など、事業活動におけますきめ細かな支援策を構築いたしております。
 さらに、ご提案も踏まえまして、事業の理念や目的に賛同する事業者に対しまして、就労困難者の雇用ノウハウの提供に関する相談を行うなど、認証に向けた支援を実施しまして、ソーシャルファームの裾野を広げてまいります。
 新型コロナウイルス感染症の影響によって雇用環境が厳しい状況にあることも踏まえまして、就労困難者の雇用の拡大に向けて今年度中にソーシャルファームを誕生させてまいります。
 次に、オンライン教育についてでございます。
 これからの変化の激しい時代を生きる子供たちは、地球規模の課題に向き合って、世界のさまざまな人々と協働して解決していく力を身につけなくてはなりません。
 そのためには、ICTを積極的に活用して、時間や空間の制約を超えた学びを進めることが必要でございます。
 都は、今般の学校の臨時休業に伴いまして、教育のICT化を推進するTOKYOスマート・スクール・プロジェクトの当初の予定を大幅に前倒しをいたしました。この機会に、都内全ての公立学校におけますオンライン教育の取り組みを一気に進めてまいります。
 先日、福生市の小学生たちのオンライン朝の会に私も都庁から参加をいたしました。子供たちとの会話は楽しいものでありました。子供たちはタブレットを使いこなして、学校の教室にいるのと同じように、先生や友達とコミュニケーションをとっていた。そして、改めて、ICTを活用したオンライン教育の大きな可能性を感じたところでございます。
 今後、教育委員会と力を合わせまして、ICTを活用した新しい学びの形をつくり上げて、社会のさまざまな課題に主体的に取り組んで、グローバルに活躍できる人材を育ててまいります。
 次に、局横断的なデジタルトランスフォーメーションについてのご質問でございます。
 デジタルの力で都民の生活の質を高めていくためには、利用者の目線でサービスをつくり上げていくことが重要でございます。
 都は、新型コロナウイルス感染症への対応に当たりまして、感染拡大防止協力金などの申請において、オンラインの仕組みを取り入れましたが、海外では、業務プロセス自体を効率化して、補助金等を迅速に給付するなど、さらに一歩進んだ取り組みを展開しています。
 都におきましても、先進的な事例や技術的なノウハウを局横断的に共有をして、より一層利用者目線に立ったシステムやウエブサイトの開発を進めるために、宮坂副知事のもとで、ICT専門人材を中心に、戦略政策情報推進本部、政策企画局、総務局の関係局が連携したチームを早急に設置をいたします。
 さらに今後は、激化する世界の都市間競争に打ち勝つために、海外の先駆的な取り組みも踏まえながら、都におけますデジタルトランスフォーメーションを推進するための体制を強化してまいります。
 行政手続のデジタル化についてでございます。
 都が、新型コロナウイルス感染症の防止と社会経済活動の両立を図りながら、新しい日常を構築していくためには、デジタルトランスフォーメーションの加速など、社会構造の変革を促す取り組みを進めなければなりません。
 そこで、都は、行政手続をデジタルで完結することを目指しまして、申請から審査、決定までの非接触化、効率化を徹底し、都民の皆様や事業者の方の判こレス、ペーパーレス、キャッシュレスの三つのレスの実現に向けて取り組んでいるところであります。
 推進体制といたしましては、先ほどお話しした宮坂副知事をトップとするチームが各局と共同しながら、申請件数の多い主要な手続につきまして、事務フローの見直しやデジタル化の取り組みを今年度集中的に進めて、可能な限り前倒し、爆速で実現に努めるところであります。
 こうした取り組みを促進するためのいわばてことなりますよう、デジタル手続の通則を定める条例の改正に向けた検討に着手をいたしました。
 具体的には、現在各局の条例や規則等に基づきまして書面で行っております都の行政手続について、デジタルでの実施を原則とするなどの転換を図ることといたしております。
 次期定例会におきましては、デジタル化を強力に推し進めるための本条例の改正案の提出を目指し、検討を早急に進めております。
 都は、今回の新型コロナウイルス感染症への対応をめぐりまして明らかになりました課題を的確に捉えて、行政手続のデジタル化の取り組みを推進することによって、社会構造の変革を牽引してまいります。
 次に、築地地区の先行整備事業についてのお尋ねでございます。
 さきの予算特別委員会での答弁は、築地まちづくりの方針の見直しを表明したものではございませんで、先行整備事業の実施方針について、その内容を見直すことを表明したものでございます。
 従来、第ゼロ段階として、船着き場周辺エリアにおいて五年以内の着工を目指しておりましたが、東京二〇二〇大会の延期に伴い、当初の想定スケジュールがおくれざるを得なくなりました。
 先行整備事業の実施方針の内容につきましては、不透明な社会経済状況の推移なども見ながら、検討を進めてまいります。
 次に、東京高速道路、いわゆるKK線についてのお尋ねでございます。
 日本橋周辺の首都高速道路の地下化に伴って、これまで担ってきた自動車専用の道路としての役割にかわって、成長と成熟が両立した未来の東京にふさわしい新たな公共空間としての役割が求められております。
 学識経験者などで構成される検討会におきましては、KK線の今後のあり方について広域的な回遊性を高めまして、にぎわい、魅力を創出し、交流を促進するという観点から、歩行者系機能の施設として活用する方向で検討していくことといたしました。
 銀座などの都心を訪れる誰もが憩い楽しめる緑豊かな歩行者中心の新たな空中回廊として再生をして、地域全体の価値や魅力の向上が図れますように、さらに検討を進めてまいります。
 大会の延期に伴います経費についてのお尋ねでございます。
 東京二〇二〇大会は、これまでの復興オリンピック・パラリンピックの位置づけに加えまして、新型コロナウイルスによる難局を世界が一丸となって乗り越え、人類がそのきずなをさらに強めた象徴となる、希望あふれる大会を開催するという、これまでの大会にはない意義がございます。
 一方、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴いまして、経済が危機的な状況に直面する中で、大会の開催に向けました準備を進めるためには、都民、国民の理解や共感が得られる大会が必要でございます。
 そのため、IOCとのエグゼクティブプロジェクトレビューという会議におきましては、大会経費について、サービスレベルの水準を最適化、合理化する施策を今後検討するとともに、延期により生じるコストの削減を図るものとすることで、IOC、国、組織委員会とともに認識を共有しているところでございます。
 また、ロードマップにつきましては、そのプロジェクトレビューにおいて、運営計画の検討を行った上で作成することといたしておりまして、現在、会場確保の状況等も踏まえながら、関係者間で検討を進めております。
 今後とも、大会のありようも含めまして、IOCと組織委員会を含みます日本側が共同で議論を行って、安全で安心な大会の実現に向け取り組んでまいります。
 最後に、七月の選挙についてのご質問がございました。
 この間、何よりも大切な都民の皆様の命と健康を守って、一人一人の生活や東京の経済活動を支えるために、粉骨砕身、新型コロナウイルス感染症への対策に邁進してきたところでございます。こうした姿勢は、緊急事態宣言が解除となった今でも全く変わるところはございません。
 さらなる対策を迅速かつ強力に推し進めるべく、この定例会におきまして、総額五千八百三十二億円の補正予算案を提案したところでございます。
 この確実な成立に向けまして、都議会の皆様への説明責任をしっかりと果たしていかなければなりません。そして、第二波への着実な備え、新しい日常の定着、さらにはポストコロナを見据えました東京の構造改革の検討など、今、目前に集中すべき課題が山積をしているところでございます。
 そのため、選挙につきましては、適切な時期に判断をしていくこととしたいと考えております。
 以上であります。
〔副知事宮坂学君登壇〕

○副知事(宮坂学君) 初めに、デジタルコンタクトトレーシングの実装についてでございますが、新型コロナウイルス感染症の感染拡大を抑止するためには、スマートフォンを通じた行動変容の意識づけや陽性者との接触情報の通知が受けられるデジタルコンタクトトレーシングの実装が重要でございます。
 国では現在、接触確認アプリの開発を進めておりますが、より多くの都民の皆さんがこのアプリを有効に活用することにより、みずから感染リスクを早期に把握し、そして他者への感染を最小限に抑えることが期待できます。
 このため、アプリ完成後は、その有効性や使い勝手等を十分に分析、検証、理解した上で、都民の皆さんのご理解と協力を得られるよう国とも連携し、アプリの普及に向け必要な対策を講じるなど、都としても貢献してまいります。
 一方、都におきましても、都民利用施設が順次再開されるのに伴い、来訪者の皆さんに安心いただくための機能を提供していくことを検討しております。
 具体的には、利用者の方にQRコードを用いて連絡先を登録してもらい、万が一重大な感染リスクが発生した場合には、登録された方へメール等で迅速に情報提供を行うなど、都独自の新たな見守りサービスとシステム構築を目指します。
 あわせて、多くの都民の皆さんが利用されているSNSの活用なども検討し、利便性の向上を図ってまいります。
 人と人との接触に着目した国の接触確認アプリと、訪れた場所に着目した東京版新型コロナ見守りサービスの双方を活用し、市中感染リスクの低減や早期の相談につなげることにより、新しい日常の定着とともに、第二波への備えを強化してまいります。
 続いて、戦略的な情報発信とデータ公開についてでございますが、今回の新型コロナウイルス感染症対策では、さまざまな局面でビッグデータや客観的な数値データが活用されております。
 データに基づく情報の発信は、都民の皆さんに現状を正しく伝えるとともに、行動変容を促す説得材料となるなど、大変重要な役割を担っております。
 一方で、公表するデータの一部について、情報の収集や精査がおくれるなどの事態も生じました。
 このため、現地現場を最もよく知る都庁の各局が収集、保有する情報や講じる対策について、局横断的な連携を迅速に図り、絶えず情報発信の進化、充実を戦略的に行うなど、改善を図っていく必要がございます。
 三月に立ち上げた対策サイトでは、世界中からの改善提案をもとに、大小合わせて約千件以上の改善に取り組んでまいりました。最近では、緩和、再要請を判断する際に用いるモニタリング指標を都民の皆様に新たにお示ししたところです。
 また、東京都と国の支援情報を都民や企業の皆さんが横断的に検索することができる支援情報ナビを開設し、情報発信を一層強化いたしました。
 引き続き、ウエブサイトのアクセス解析ツールなども利用し、利用者ニーズの把握やサイトの改善に役立ててまいります。
 情報、数値データは新型コロナウイルスに立ち向かうために、力、武器になります。私は、都民の皆さんがその時々に望む情報をわかりやすい形で迅速に届けるという基本に立ち、情報技術に詳しい人間として専門性を発揮していきたいと思います。
 そして、東京大改革の視点に立ち、縦割りの壁を乗り越え、現地、現場をよく知るチームと情報技術に詳しいチームがともに連携してタッグを組み、私自身がイニシアチブをとって、情報、数値データの適切な発信や改善に力を尽くしていきたいと考えております。
 最後に、アジャイルの姿勢での都政の推進についてでございます。
 今回の新型コロナウイルスは未知な部分が多く、都政を取り巻く環境やニーズも目まぐるしく変化するなど、事前の想定が難しい事態が次々に起こっております。
 こうした状況下では、より一層アジャイルの視点が重要となってきており、例えば情報システムやサイトの構築においては、リリースした後、どれだけ改善できたかという点が肝心であると私は考えております。
 施策を講じる際には、都民の方に活用していただいた上で、都民の皆さんが何を求めているのか真摯にその声を聞いて、検証や反省、改善を繰り返し、改めるべきことは直ちに見直すとともに、ニーズを踏まえて充実を図るなど、改善、改良を絶え間なく続けていく必要があります。
 今後も、ウイルスの脅威から都民の皆さんの生命と健康を守り、東京の活力維持を図っていくため、リスクや失敗を恐れないといった積極果敢な姿勢で、ご指摘のとおりアジャイルで、都庁一丸となってこの困難な課題に立ち向かってまいります。
〔教育長藤田裕司君登壇〕

○教育長(藤田裕司君) 三点のご質問にお答えいたします。
 初めに、学校再開後の効果的な学習についてでございますが、再開後の都内の公立小中学校及び都立学校では、当面の間、分散登校を基本とし、学校における対面指導の日数が制限されますことから、家庭でのオンラインによる学習を適切に組み合わせて、児童生徒の学びを進めているところでございます。
 都立学校のICTパイロット校では、インターネットを活用した学校での協働学習や探求学習、家庭での個別学習を行ってまいりました。臨時休業中には、これまでの実践をもとに、動画や課題配信を中心とした家庭学習の取り組みを進めました。
 指定校の教員からは、家庭での時間は知識の習得に、また、学校での時間は思考力、判断力、表現力等の育成に向けた学習が有効であるとの声が聞かれているところでございます。
 都教育委員会は、こうした実践に基づき、今後、効果的な学習方法を都立学校及び区市町村に周知してまいります。
 次に、公立学校の再開に向けた感染症対策についてでございますが、児童生徒が安全・安心な学校生活を送るためには、感染症対策に係る校内体制を整備することが重要でございます。
 都教育委員会は、学校の再開に向け、この間、都内の公立小中学校及び都立学校のマスクや手指消毒液等、保健衛生用品整備への支援を進めてまいりました。
 加えて、今回の補正予算におきましては、登校時の児童生徒の体温検知のためのサーモグラフィーや飛沫感染防止のためのアクリル板等、新たな感染症対策物品の整備に要する経費について計上をしたところでございます。
 また、都立学校では、施設の衛生管理や事務補助等を行うため、大学生等を非常勤職員として活用を始めております。
 こうした取り組みを早急に行い、都内の公立小中学校及び都立学校における感染症対策の徹底を図ってまいります。
 最後に、都立高校の令和三年度入学者選抜での配慮についてでございますが、学校の臨時休業が長期化したことや、部活動が中止になり、競技大会、コンクールなども全国的に開催されていないことから、来年受検をする中学生が抱えている不安を払拭する必要がございます。
 このため、都教育委員会は、国からの通知も踏まえ、現在、出題範囲や推薦選抜における配慮事項について検討を進めているところでございます。
 今後、六月中旬を目途に、入学者選抜に当たって配慮する事項の内容を具体的に定め、各学校での学習指導の参考となるよう、区市町村教育委員会へ通知いたしますとともに、ホームページ等により、保護者を初め広く都民に周知を図り、中学生が安心して学習に取り組める環境を整備してまいります。
〔東京都技監佐藤伸朗君登壇〕

○東京都技監(佐藤伸朗君) 東京の都市づくりについてでございますが、都は、本格的な少子高齢、人口減少社会となる二〇四〇年代に向け、東京を持続的に発展させていくため、都市づくりのグランドデザインにおいて、例えば、最先端技術等を活用しながら、鉄道の混雑緩和、テレワークの普及などに応じた居住の場や働く場の整備、開放的な緑の空間の確保などを推進していくこととしております。
 現在、感染症拡大に伴い、新しい日常にも対応した、こうした都市づくりが加速している方向にございます。
 都市計画の上位計画である都市計画区域マスタープランの今回の改定では、都市計画審議会の意見も聞きながら、こうした都市づくりの方向性等も位置づけ、感染症にも配慮の上、関係者と連携しながら具体的な取り組みを充実し、経済成長とも両立した東京の都市づくりを推進してまいります。
〔福祉保健局長内藤淳君登壇〕

○福祉保健局長(内藤淳君) 四点のご質問にお答えいたします。
 まず、感染者の増加兆候についてでございますが、都は、今般策定したロードマップで、適切なモニタリング等を通じて、感染拡大防止と経済社会活動の両立を図ることとしております。
 休業要請等の緩和、再要請等の判断に当たりましては、感染状況、医療提供体制、モニタリングの観点から、七つの指標項目を設定して常に監視を行い、感染拡大の兆候を把握した場合には、都独自に東京アラートを発動し、都民に警戒を呼びかけることとしております。
 なお、この指標の運用につきましては、国の動向や感染者の状況等に応じて柔軟に実施することとしております。
 感染者の状況等の把握のためには、引き続き専門家の意見も伺いながら、より適切な調査方法や新たな検査手法についても検討してまいります。
 次に、保健所への支援についてでございますが、感染症対策を確実に実施していくためには、最前線を担う保健所がその機能を十分に発揮することが必要でございます。
 今回の流行では、患者数が急増する中で、発生届の受理や疫学調査等を担う保健所と、都内全体の情報を集約する都の双方の業務が増大し、情報の確認や共有などが滞る状況も生じました。
 このため、特別区や八王子市、町田市を含む各保健所に都職員を派遣して、業務支援を行うほか、患者情報を一括管理するセンターを立ち上げ、患者情報のデータベースを整備いたしました。
 今後、第二波に備え、患者が急増した場合の情報把握、相談対応等に係る課題を保健所や都派遣職員等を交えて改めて検証し、国の新たな情報共有システムの導入を含め、都内全保健所と一体となって、情報管理体制等の強化や業務の効率化等を進めてまいります。
 次に、PCR検査体制についてでございますが、都は、より効率的な検査の実施が可能となるよう、国に対しまして、唾液を用いたPCR検査の早期普及を求めてまいりましたが、本日から保険適用されることとなりました。
 この唾液を用いた検査では、患者本人による検体採取が可能となり、医療従事者の感染リスクが軽減され、検体採取の効率化によるPCR検査の拡充が期待されております。
 今後は、こうした新たな検査手法の普及や、大学病院等に対し短時間で処理が可能な検査機器の導入支援策の活用を働きかけることなどによりまして、都内の検査処理能力の拡充を図り、必要な方が速やかにPCR検査を受けられる体制を強化してまいります。
 最後に、高齢者施設等の感染防止対策についてでございますが、都は、新型コロナウイルス発生後、感染拡大防止の留意点等の周知やマスクの配布を行うほか、衛生資材を安定的に供給するよう、国や業界団体に働きかけてまいりました。
 お話のように、施設内での感染防止を徹底し、職員が安心して利用者のケアに当たれるようにすることは重要であり、今後、日ごろからの感染予防策のほか、感染が疑われる者が発生した際の防護具の着脱や消毒、清掃などの手順をわかりやすく紹介する動画と教材を作成してまいります。
 また、感染拡大防止のため、個室化や簡易陰圧装置等の設置への補助を新たに実施するとともに、万一、感染者や濃厚接触者が発生した場合等は、衛生用品の購入や人材確保のための割り増し手当の支給などを支援し、施設等の感染防止策の充実を図ってまいります。
〔環境局長吉村憲彦君登壇〕

○環境局長(吉村憲彦君) 家庭ごみの排出とリサイクルについてでございますが、エッセンシャルワーカーである廃棄物の収集、リサイクル事業者の方々の安全を確保しながらリサイクルを推進することは重要でございます。
 都は今後、区市町村と連携し、感染リスクを防ぎながらリサイクルが可能となるよう、ペットボトルなどは一週間程度置いて捨てることなどの周知を強化いたします。
 あわせて、マスクなど感染防止に必要な物品を事業者に配布する等により、現場の安全対策を支援してまいります。
 区市町村の分別収集の導入拡大に向け、今月新たに開始いたしますプラ製容器包装・再資源化支援事業では、緊急事態宣言下で高まった都民のごみ分別意識のさらなる向上を目指し、例えばアプリを活用したわかりやすい分別方法の周知等、普及啓発を促進いたします。
 加えて、安全性を確保したより高度な選別工程の構築等にも取り組んでまいります。
〔総務局長遠藤雅彦君登壇〕

○総務局長(遠藤雅彦君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、避難所での感染防止策に関する支援についてでございますが、避難所運営における新型コロナウイルス感染症への対応は喫緊の課題でございます。
 このため、都は、避難所以外への避難行動を促すための住民への周知や、ホテルなどの活用、避難所での感染症対策など、留意事項をまとめた対処方針を策定し、区市町村に周知をいたしました。
 また、都立施設を風水害時の避難先として活用するため、区市町村との協定締結に向けた取り組みを進めております。
 さらに、今月中に新たな事業者と協定を締結し、避難所の居住環境改善や感染防止に有効な物資であるテントや段ボール製簡易ベッド、パーティション等につきまして、今出水期に調達が可能となる体制を構築してまいります。
 今後、区市町村と具体的な対策について情報交換を行い、その避難所運営を支援してまいります。
 次に、島しょ地域への支援についてでございますが、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う来島自粛等により、島しょ地域の基幹産業である観光、農業、漁業は大きな影響を受けております。
 そこで、都は、地域の生活と経済を支えるため、今回の補正予算案において、これまで補助の対象となっていなかった路線を含めた定期航路や航空路の運航事業者に対し、旅客数の減少により拡大する欠損額を補助いたします。
 また、各島から本土への農業や漁業生産物の出荷などに必要な費用のうち、海上貨物運賃に対する補助率を、四月に遡及いたしまして、十二月までの間、五〇%から一〇〇%に引き上げをいたします。
 加えて、島しょ地域の町村等が事業者に対し独自の支援を行う場合、一般財源を補完する市町村総合交付金を活用することにより、その取り組みを支援してまいります。
〔生活文化局長浜佳葉子君登壇〕

○生活文化局長(浜佳葉子君) 私立学校の授業料減免制度の整備についてでございますが、都はこれまでも、私立学校経常費補助において、家計急変を理由とした授業料等の減免制度を持つ学校が減免を行った場合、減免額の一部に対し補助を行ってまいりました。
 私立学校における授業料の減免につきましては、家庭の状況等を踏まえ各学校において実施していますが、新型コロナウイルス感染症の影響で生徒が修学を諦めることがないよう、各学校の取り組みを促進していく必要がございます。
 そこで、家計急変を理由とした今年度の減免額に対する補助率を五分の四から十分の十へ引き上げるとともに、私学団体とも連携して、各学校に対し、減免制度の整備や活用を強く働きかけてまいります。また、生徒の保護者等に対しても、都の取り組みをしっかりと周知してまいります。
〔産業労働局長村松明典君登壇〕

○産業労働局長(村松明典君) 四点のご質問にお答えいたします。
 まず、協力金の支給についてですが、協力金は感染拡大防止の徹底を図るために実施する全国に先駆けた前例のない取り組みでございまして、審査の進捗に応じて体制を強化するとともに、申請の簡略化を図るなど、迅速な支給に向け必要な対策を講じてきたところでございます。
 この結果、申請受け付け分は、ほぼ全て審査に着手しておりまして、今週末までには、申請件数の約半数となる累計五万件を支給し、六月十五日の受け付け終了後、六月末におおむね支給完了の予定でございます。
 第二回では、第一回に引き続き休業している場合は、既に確認済みである営業業種や本人確認書類を不要とするなど、必要書類を最小限にするとともに、初めての方でも申請しやすいよう、ウエブシステムを改善いたします。こうした改善によりまして協力金の迅速な支給につなげてまいります。
 次に、感染症に対応した制度融資の拡充についてですが、新型コロナウイルス感染症による経済への影響が依然として続く中、都内中小企業に対し、切れ目のない金融支援を行っていくことが重要でございます。
 都は、三月に開始した緊急融資等について、知事の専決処分や四月の臨時会での補正予算を通じて必要な預託金等を措置してまいりました。厳しい環境下にある多くの中小企業の利用があり、四月末までの二カ月で約二万一千件、総額で前年同期の制度融資実績の三・五倍に当たります約六千七百億円の融資を実行したところでございます。
 先月には、融資額一億円までの無利子融資を創設しておりまして、今後も多くの利用が見込まれるため、緊急融資等に係る今年度の目標額を二兆五千億円まで引き上げることとしております。緊急融資等を着実に実施することにより、都内中小企業の資金繰り支援に万全を期してまいります。
 次に、中小企業の回復に向けた支援についてですが、感染症防止と経済活動の両立が求められる中、中小企業がいわゆる三密対策を徹底するとともに、新しい社会の動きを的確に捉えた事業を展開することが重要でございます。
 このため、感染症防止対策については、都や業界団体等が作成いたしましたガイドラインの普及促進を図るとともに、中小企業が行うレイアウト変更等の内装工事や、備品購入等に要する費用への助成を新たに開始いたします。
 また、新たなビジネスモデルへの転換につきましては、例えば店舗での無人接客ロボットの活用など、さまざまな非接触型サービスを提供する事業者に対して、システム開発や通信機器導入費用などを助成いたします。こうした支援を進めることで、新しい日常に対応した中小企業の事業活動を後押ししてまいります。
 最後に、飲食事業者に対する支援についてですが、感染症による影響の長期化が見込まれる中で、厳しい経営環境にある飲食事業者の事業継続を後押ししていく必要性は一段と高まっているものと認識しております。
 このため、都では、四月から行っておりますテークアウトや宅配などへの業態転換に係る経費の助成につきまして、ご提案も踏まえ事業規模を大幅に拡充し、支援の充実を図っていくことといたしました。
 また、より多くの飲食事業者の方々に支援策を周知していくため、好事例を掲載したリーフレットの作成やポータルサイトの立ち上げなど、より一層のPRの強化を進めてまいります。
 こうした取り組みを進めることで、厳しい状況にある飲食事業者の経営をしっかりと支えてまいります。
〔水道局長中嶋正宏君登壇〕

○水道局長(中嶋正宏君) 水道、下水道料金の支払い猶予についてでございますが、都では、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、水道、下水道料金の支払いが一時的に困難になったお客様を支援するため、申し込みから最長四カ月間の支払い猶予を三月二十四日から実施しております。
 支援を必要とするお客様に対しまして、この制度が確実に認知されますよう、都や局のホームページでの発信や「広報東京都」への掲載、知事のユーチューブ動画の配信など、さまざまな手法を用いて広報を行ってまいりました。
 その結果、開始から約二カ月たちました五月末の時点では、約一万三千五百件のお申し込みがあり、現在も毎日約二百件ずつふえております。
 今後、支払い猶予につきましては一層の周知を図りますとともに、申込実績を分析し、都内の経済活動の状況等も踏まえつつ、個々のお客様の事情に寄り添いまして、さらにきめ細かな対応を行ってまいります。
〔中央卸売市場長黒沼靖君登壇〕

○中央卸売市場長(黒沼靖君) 市場業者の経営改善への支援についてでございますが、新型コロナウイルス感染症による影響が、食品流通全体に及ぶ中、基幹的なインフラとしての市場機能を維持するためには、法改正による影響も含め、流通環境の変化に柔軟に対応できるよう、市場業者の経営を強化する必要がございます。
 このため、都は、今回の新型コロナウイルス感染症の影響を乗り越え、将来の経営改善にもつながる意欲ある市場業者の先駆的な取り組みを積極的に支援してまいります。
 具体的には、市場業者が行うEコマースの活用等による販売方法の多様化や、販路の多角化に向けた商品開発等の取り組みを、中央卸売市場活性化支援事業の補助率のさらなる拡充などにより力強く後押ししてまいります。
 また、これらのさまざまな取り組み事例を周知することなどを通じて、広く市場業者の経営改善を促してまいります。

○議長(石川良一君) この際、議事の都合により、おおむね二十分間休憩いたします。
   午後三時八分休憩

   午後三時三十分開議

○副議長(橘正剛君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 質問を続行いたします。
 八十三番中山信行君
〔八十三番中山信行君登壇〕

○八十三番(中山信行君) 都議会公明党を代表して質問いたします。
 新型コロナウイルス感染者は、ジョンズ・ホプキンス大学の集計によれば、世界中で六百十六万人を超え、死者数は三十七万人に及んでいます。我が国でも感染者数は一万七千人に近づき、お亡くなりになられた方は約九百人に及んでいます。心からお悔やみ申し上げますとともに、お見舞いを申し上げます。
 さて、先ほど、新型コロナウイルス感染症に関して、本日の新規陽性者数が三十人を超えるとの報道がございました。このところ増加傾向にありましたが、三十人以上となるのは五月十四日以来であります。これを受けてどう対応するのか、小池知事の見解を求めます。
 緊急事態宣言は一月半で解除されたものの、この間、新型コロナによって多くの事業所が廃業や倒産をし、一万五千人を超える失業者が新たにふえるなど、経済的損失ははかり知れないものがあります。
 消費が激減する需要面のショック、サプライチェーンが寸断される供給面のショック、さらには終息が見通せないという三重苦を東京は断じて乗り越えていかなければなりません。
 これまでの歴史の中でも、人類は未知の感染症との闘いを無限の知恵で乗り越え、今日の世界、あらゆる分野の発展へとつなげてきました。
 第二波に備えて万全を期す一方で、新しい日常をしっかりと定着させ、まずは眼前の感染症を乗り越え、社会構造の変革や生活の工夫、デジタルトランスフォーメーションなど、新しい社会経済システムを目指していくべきと考えます。知事の見解を求めます。
 新型コロナウイルス感染症との闘いを乗り越えるために今定例会に提案されているのが、総額五千八百億円に上る大型補正予算であります。感染症対策としては今回の補正で五回目となります。刻々と変わる感染症拡大の影響に即応し、財源を工夫しながらの的確な対応であったと思います。
 また、我が党が申し入れてきた医療体制の強化、都民の暮らしを守る支援など、幅広い分野にわたる施策として積極的に予算化してきたことを高く評価いたします。
 今後も、感染拡大第二波にも備えた継続的な施策や経済活動の本格的な立て直しを図る支援策が必要であり、それに投入する予算の確保は感染症との闘いの帰趨にも影響を与えかねません。このため、都がこれまで培ってきた財政手法を駆使して、必要な予算を十分確保する財政運営とするべきです。
 例えば、用途は限定されているものの、三つのシティー実現に向けた合計約七千億円の特定目的基金の的確な活用や、前年度の余剰金を繰越金として次年度の歳入に組み入れている約一千億円から二千億円の剰余金の活用も十分検討するべきです。さらに、優先度の低い事業の縮小や延期措置を大胆に断行し、財源を感染症対策に振り向けていくべきです。
 この非常事態に際し、しっかりと財源を確保し、都民の命を守るための切れ目のない感染症対策を実行していくことが重要と考えます。知事の見解を求めます。
 次に、新型コロナウイルス感染にかかわる具体策について質問します。
 初めに、事業と雇用を守り抜く支援についてであります。
 先日、知事は、新型コロナウイルス感染症を乗り越えるためのロードマップを示されましたが、一足飛びに経済活動をもとに戻すことは困難であります。
 都は、既に事業者の資金繰りや休業の協力金など緊急対策を打ち出しており、中小業者は、これらも活用し経営を維持しようと懸命に取り組んでおります。しかし、毎月の固定費が負担となっており、とりわけ家賃負担が最も重荷となっています。
 国では、事業者への賃借料助成の実施に向け、検討を進めているところではありますが、東京の家賃水準を考慮すれば、もう一歩踏み込んだ支援が不可欠です。
 このたび、国の第二次補正予算において、二兆円の地方創生臨時交付金の予算が盛り込まれました。我が党はこれまで、交付金の増額へ、知事と協力しながら強く要望を行ってきました。国の臨時交付金などを活用し、国の賃借料助成への上乗せによる支援を行うべきと考えますが、知事の見解を求めます。
 都内中小企業者にとって、都の感染症対応融資はかなめとなる施策であり、我が党は再三にわたり取り組みの強化を求めてきました。
 それを受けて都は、既存債務の返済や利子支払いの負担軽減の観点から、制度の拡充を図ってきました。特に無利子融資について我が党は、国の制度を横引きせずに利便性の高い独自基準にすべきと指摘し、都は、利子補給融資の上限額を一億円まで上乗せしました。無利子融資に移行する前の旧制度により融資を受けた事業者も含め、多くの中小企業にこの支援を活用していただくべきであります。
 そこで、都が無利子融資を導入するまでの取り組みを明らかにするとともに、今後、旧制度の利用者に対し、無利子融資への借りかえを積極的に働きかけるべきと考えますが、見解を求めます。
 都は、我が党の休業店舗等に対する経済支援の求めに応じ、全国に先駆けて感染拡大防止協力金を実施し、緊急事態宣言延長に伴う第二弾も速やかに決定したことを評価します。
 ところが、五月末の時点では、申請の件数約十万件に対し、実際に支給できているのが約二万件と、一時期に比べ進んではいますが、申請開始から既に一カ月ということを考えれば、さらなるスピードアップが必要です。
 そこで、さまざま課題はあるにせよ、休業協力金第一弾の審査、支給業務のさらなる充実と迅速化、第二弾についても、継続や新規にかかわらず、申請の簡略化と支給の迅速化を進め、都民の不安を払拭すべきと考えます。見解を求めます。
 全国の解雇や雇いどめの件数は、二月、三月は数百件であったものの、四月は三千件近く、五月は早々と七千件を超えるなど、急激に増加しています。事実、四月以降、雇用調整助成金を活用した休業手当の支給に取り組む企業数が明らかに減っています。
 緊急事態宣言以降の自宅待機は、雇用主都合による待機指示に当たらず、休業手当の支払いは労働基準法上の義務とはならないことが原因の一つとされています。しかし、国は、休業手当を支払う企業には雇用調整助成金を支給すると、我が党の国会質問に答えています。
 都は、国の方針を積極的に周知し、四月、五月の自宅待機中も含めて、雇用調整助成金を活用した休業手当の支給を進め、より多くの企業が雇用を維持していけるよう注力すべきです。
 加えて、我が党はさらに、申請書類の簡素化や助成率の引き上げ、申請に際しての専門家の活用、事業所へのインセンティブの付与などを推進し、実現に結びつけました。都は、改善の内容を積極的に周知するべきと考えます。あわせて知事の見解を求めます。
 都の職業訓練能力開発センターは、緊急事態宣言によって中断されていた訓練を速やかに再開していますが、感染症によってもたらされた新たな課題にも積極的に対応していく必要があります。
 コロナの影響による長期の自宅待機や転職なども、これを好機と捉え、就職や人生設計に有利な技術や資格の習得に取り組むことは、大変有益な逆転の発想であります。
 そこでまず、都は、職を失った都民向けの訓練に加え、会社に在籍する従業員向けの訓練をオンラインで行えるよう対応するべきと考えます。
 加えて、都は、我が党の要望に応え、訓練費や訓練中の生活費の補助を受給できない都民に対して、手厚い支援策を展開してまいりました。生活困窮者に制度内容をPRするなど、職業訓練の取り組みを積極的に展開すべきであります。あわせて見解を求めます。
 感染症の影響により、今後の就職戦線は、来春に卒業を予定している若者などにとっては極めて厳しい状況が予想されます。
 しかし、あの就職氷河期世代のような悲劇を再び繰り返してはなりません。求職側、求人側の双方に寄り添って、都が雇用、就労の新たな取り組みを開始するべきと考えます。
 また、この間、多くの学生はコロナ禍により大学と十分に連携を図れず、就職活動に必要な情報やアドバイスの不足に直面してきました。この点でも都による支援が必要です。
 加えて、アルバイト先の休業などによって多くの学生が学費や生活費を賄えず、学業の継続が困難となっています。学生のアルバイト先の確保に向けた支援を行うべきです。あわせて知事の見解を求めます。
 外出自粛が続き、家庭ごみの排出量が増加し、エッセンシャルワーカーである清掃作業員の方の感染リスクが懸念されています。区市町村と同様にごみ収集を行っている委託業者や資源回収業者、病院等の廃棄物を扱う産業廃棄物処理業者からは、感染予防に必要なマスクなどの保護具等の調達が難航し、不安を訴える声が寄せられています。
 今回、都が発表した緊急対策事業は、現場の声を踏まえた我が党の緊急要望に応えるものとして評価します。
 都は、感染症の流行を踏まえたごみの出し方などの清掃事業者の安全対策について、改めて都民への情報発信を強化するとともに、現場のニーズに合った支援を行うべきと考えますが、見解を求めます。
 都は、ことしの第一回臨時会で成立した補正予算の中で、タクシー、ハイヤーや観光バス向けに、運転席と後部座席とを隔離する飛沫感染防止への補助を打ち出しました。
 一方、路線バスは観光バス以上に乗客と運転士との会話の機会が多く、飛沫感染防止の取り組みが必要です。透明ビニールシートなどでの応急的な措置が実施され始めていますが、アクリルボードなどによる恒久対策の必要性を感じ始めている事業者の声もあります。
 路線バスの運行を担う運転士も大事なエッセンシャルワーカーであり、乗客とあわせて、その安全は最大限に保護されるべきであります。路線バスに対しても飛沫感染防止の取り組みを促進するべきと考えますが、見解を求めます。
 次に、都民の暮らしを守る支援策について質問します。
 感染拡大で経済的に逼迫する都民を救う手だての一つが、社会福祉協議会による緊急小口資金や総合支援資金の特例貸付です。
 我が党の要請に応えて、国は、貸付上限額、据置期間、償還期限の優遇や無利子、無保証の拡大などで大幅な改善を実施しました。非常に好評であるため、区市町村社会福祉協議会の窓口が混雑しており、郵送受け付けや労働金庫などの窓口拡充が進められています。
 一方、審査、決定を担う東京都社会福祉協議会では、一日当たりの取扱件数が当初は五百件程度でありましたが、現在では一日三千件までふえています。貸付原資としても、五月七日の専決処分で三百三十七億円、今回の補正予算案で五百七十四億円が計上され、枠組みが大幅に拡充されています。
 そこで、我が党は、四月二十二日の知事緊急要望で、事務処理体制の強化を求めたところであります。支援を必要としている都民には非常に重要な事業であり、さらなる周知と、より迅速に融資が実行されるよう、体制拡充を進めるべきと考えますが、見解を求めます。
 次に、感染症の流行に対応する住宅政策について質問します。
 住まいの確保は暮らしの根幹です。インターネットカフェで寝泊まりをしていた方々は、緊急事態宣言に基づく休業要請によって住む場所を失い、その受け皿としてホテルなどを提供しているのがTOKYOチャレンジネット事業であります。
 都議会公明党は四月の臨時会で、このチャレンジネット事業が都内在住六カ月以上の方を対象としている点を課題として指摘し、六カ月未満の方への支援を強く求めました。
 これを受けて都は、都内での生活期間が六カ月未満の場合であっても、東京都健康プラザハイジアが窓口となっている支援事業の対象に加えることといたしました。
 また、我が党の求めに応じ、ビジネスホテルに加え、民間住宅や都営住宅を確保し、都民の安全な生活に寄与するとしています。
 今後は、チャレンジネットを利用された方が、コロナ禍の終息にめどが立つまでの間、適切な支援を受けられるようにするべきと考えます。
 そこで、これまでの支援策の実施状況と拡充について見解を求めます。
 三年前にスタートした東京ささエール住宅制度について、我が党は提言を重ねてまいりました。今回も都は、我が党の求めに応じて、家計への新型コロナの影響に対処するべく、家賃の低廉化を図る補助の拡充を打ち出しており、評価いたします。
 この補助の拡充については、感染拡大による影響の長期化に備えて、余裕を持った期間設定を行い、より多くの賃貸住宅で新たな登録が進むよう配慮すべきと考えます。
 加えて、東京ささエール住宅制度を通じたコロナ対策の普及には、都内区市の協力が不可欠です。そのためにも、区市の負担増を最大限に抑えつつ、都補助の拡充を果たすべきと考えます。あわせて見解を求めます。
 東京ささエール住宅制度への登録の促進を図るため、都は今年度から、我が党の要望に応え、貸し主と不動産事業者に報奨金を支払う制度を開始しています。今後は、これに加え、住宅の魅力向上につながるような設備の導入を図ることが登録の促進につながるものと考えます。
 Wi-Fiなどの通信環境や宅配ボックスなどの生活利便性への配慮、ヒートショックを防止する設備、防犯や省エネ機能の向上などを通じて、東京ささエール住宅の付加価値の増強を図るとともに、制度の普及に努め、一層の登録につなげていくべきです。見解を求めます。
 保育所などが、エッセンシャルワーカーのお子さんに限らず、広く保育活動を再開していくためには、保育活動の実態に即した三密解消への支援が必要です。とりわけ密接状態になりやすい遊戯の時間帯などでの工夫が必要であるほか、きめ細かな消毒にも人手が必要です。
 そこで、都は、必要な臨時職の雇用の増強を図るための支援に取り組むべきです。
 加えて、高齢者や医療的ケアが必要な家族が同居する場合などでは、感染リスクから、保育所の再開後も通園を控えたいと考える保護者も出てくることが予想されます。
 また、勤め先によっては今後もテレワークを続ける必要があるなど、通園家庭の事情もさまざまであり、それに対する保育所の反応も、三密回避の観点から通園の自粛を求めるなど、さまざまであります。
 そこで、都は、感染リスクや在宅ワークなどが理由で通園が困難となっている家庭に対しては、保育所の再開後もベビーシッターの活用が可能となるような工夫を凝らしていくべきと考えます。
 加えて、その際には、現在の制度では六月末が期限となっているベビーシッターの活用の延長を図るべきです。あわせて見解を求めます。
 現在、都が保育所に対して行っている事業に、保育サービス推進事業があります。保育所が在園児以外の地域の子育て家庭に対し、地域貢献としてサービスを提供する事業であり、実施する保育所には都の運営費が加算されます。育児不安の軽減や出産を迎える親の体験学習、保育所体験などが盛り込まれており、虐待防止にもつながります。
 しかし、こうした事業は、来園し対面で行われるのが原則であるため、現在は全てが中止です。事業者からは、親が地域でのつながりから離れて孤立し、ますます不安を抱えることになるのではないかと心配の声が上がっています。
 こうした課題を解決するため、保育所が行うオンラインでの支援を加算の対象に加えるべきです。見解を求めます。
 新型コロナウイルスの感染が拡大する中、妊婦の方の多くが感染への不安を抱えながら働かざるを得ない状況となっています。
 国は五月、男女雇用機会均等法に基づく母子健康管理の措置として、新型コロナウイルスの感染に不安を抱えて働く妊婦が、短時間勤務や勤務内容の変更、在宅勤務、休業などを、医師や助産師の指導を得て勤務先に求めた場合には、これを認めることを企業に義務づけました。
 さらに、国は、公明党の要望に応え、新型コロナウイルス感染症への不安から休業する妊婦のための補填の仕組みを設け、特別な強化を認める企業に対して、一社当たり最大二百万円を助成するとしています。
 都としても、妊娠中の方が休業を希望する場合には積極的に企業が応じられるよう、事業主に対し国制度を周知するとともに、都としても支援すべきと考えます。見解を求めます。
 また、国の新型コロナウイルス流行下における妊産婦総合対策事業を踏まえ、都として、不安を抱える妊婦への分娩前のPCR検査の実施や里帰り出産が困難な妊産婦への支援など、対策を講じるべきと考えます。見解を求めます。
 感染拡大の影響が生活問題にまで及び、社会の屋台骨である年代層や若者の自殺リスクが高まっています。相談業務にかかわる相談員や職員が、政府及び都が行う各種支援策の一覧を活用して、情報をわかりやすく伝えていけるよう支援することが重要です。
 また、感染の危険性が低い非対面型相談事業であるSNS相談や、こころといのちのほっとライン等の強化を図るとともに、相談員の感染防止が必要です。
 都は、区市町村や関係機関と協力して、自殺対策と各種支援策の連携を図り、対策に万全を期すべきです。知事の見解を求めます。
 長期休校期間中に発生したSNS等を使ったいじめに対処するとともに、休み明けの自殺リスクに対しても万全の策を講じていくべきです。
 また、家庭内での虐待リスクも踏まえ、学校と保健所、児童相談所等が連携して、子供からのSOSを迅速かつ確実に受けとめて支援につなぐことが重要です。
 そこで、非対面型相談事業であるSNS相談や教育相談一般、いじめ相談ホットライン等を強化するべきと考えます。都教育委員会の見解を求めます。
 昨年秋、東京は相次ぐ台風や風水害によって多くの都民が被害に遭いました。出水期の風水害に加えて、最近頻発している地震にも警戒が必要であります。
 都は、新型コロナ禍における自然災害との複合災害について、避難方法や避難所のあり方などの対処方針とともに、実際に避難所を開設する際のわかりやすいガイドラインを示すなど、早急な取り組みが必要と考えます。見解を求めます。
 また、避難所における三密を回避する観点から、都は、都立施設を積極的に活用するとともに、ホテル、旅館などの宿泊施設の確保、調整に取り組むべきです。
 そして、コロナ禍における複合災害時の避難所の確保に向けて、区市町村と連携した取り組みを進めるべきです。見解を求めます。
 また、我が党は昨年の第四回定例会の代表質問で、都営住宅の空き室等を活用した水害時の避難機能の強化を提案していたところであります。豪雨期を前に進捗の成果を明らかにすべきと考えます。見解を求めます。
 さきの定例会において、我が党は、災害時に対応できる人員体制を強化する観点から、非常勤職員の活用について質問し、都は、災害時における業務内容を検討すると答弁していました。
 災害時対応に際して事故などにより負傷した場合には、非常勤職も常勤職と同様に、公務災害補償の対象となります。その上で、災害時の対応をあらかじめ明文化して準備しておけば、公務災害の発生を予防できるだけでなく、災害時の混乱の回避にもつながります。
 そこで、非常勤職員の災害時対応について、都は、想定される業務を示すことなどを通し、都庁各局や各区市町村に対して実効性のある取り組みを促すべきと考えますが、見解を求めます。
 指定管理者制度を導入している施設では、指定管理者側が担うべき役割が協定書に明記されており、その費用は協定内容に応じた金額になっています。しかし、災害時に帰宅困難者や避難者を一時的に受け入れる施設では、災害時の運営や避難者への対応は全て指定管理者が担うことになります。
 ある指定管理事業者によると、昨年の台風十九号以来、負担感という点で、従来とは全く異なる業種になったと実感しているとのことでありました。
 災害時における指定管理者の積極的な対応を促すためにも、災害時に指定管理者がとるべき対応を協定書に明記すること、災害対応に必要な設備改善や備蓄増に努めること、災害時対応に見合う人件費の単価増を図ること、災害時に発生した追加対応への支払いに柔軟に応じることなどへの善処が必要です。
 加えて、平時からの備えとして、指定管理者による損害賠償責任保険契約への加入促進を図ることも重要です。あわせて見解を求めます。
 高齢者の積極的な社会参加のために、シルバーパスが果たしてきた役割は大変に大きいといえます。コロナによる影響が続く中にあっても、病院や買い物など、シルバーパスは高齢者の移動支援策として必要です。毎年九月に約四百七十会場で更新の手続が行われますが、三密が懸念されています。
 そこで、郵送による手続を検討すべきと考えます。加えて、郵送で一斉更新を図る際には、わかりやすい案内とすべきです。さらに、多様な媒体を活用した広報に力を入れるべきと考えます。これら三点について、都の見解を求めます。
 あわせて、都が実施したシルバーパス利用者実態調査をもとに、より一層利用しやすい制度として拡充していくことを求めておきます。
 次に、修学旅行のキャンセル料支援について質問します。
 都議会公明党は三月の予算特別委員会において、新型コロナウイルスの影響で修学旅行の中止が相次いでいる中、保護者負担が発生するキャンセル料について負担軽減を図る支援策を講じるべきと質問しました。
 四月に成立した国の補正予算において、修学旅行の中止や延期に伴うキャンセル料等への予算が盛り込まれたところでありますが、こうした国の予算も活用し、都としてもキャンセル料の保護者負担を軽減する支援を講じるべきと考えます。見解を求めます。
 高齢ドライバーによるアクセルとブレーキの踏み間違いによる悲惨な交通事故を踏まえ、都は、都議会公明党の要請を受け、七十歳以上の高齢者への安全運転支援装置の購入、設置を補助する制度を昨年夏から推進してきました。
 具体的には、ことし八月三十一日までは九割を都が補助し、九月一日からの補助割合は五割となっています。しかし、昨年秋の台風被害に加えて、感染症の流行による外出自粛などもあって、せっかくの支援策が行き届いていない実態があります。
 また、八丈島など地域によっては、最近になってから協力事業者の手が挙がり、この支援事業が始まったばかりの状況にあります。
 そこで、都は、高齢者の運転をサポートし、交通事故から都民の命を守る本事業の利用を促進するとともに、九割補助期間の延長を検討すべきと考えます。見解を求めます。
 次に、医療、介護、福祉へのさらなる支援策について質問します。
 まず、感染のリスクと隣り合わせの中で、命を守る業務に取り組んでおられる全ての医療従事者の皆様に感謝と敬意を表したいと思います。
 医療従事者支援として、都は四月から、感染者の診察や治療に携わる関係者への特殊勤務手当や深夜勤務等に伴う宿泊経費の補助等を支援し、今回の補正予算案でも引き続き同規模の手当の予算を計上しています。
 医療従事者の中には、直接の感染症対応部門ではない診療科に勤務していても感染症患者等の受け入れを応援することもあることから、やむを得ず自己負担でホテル等に宿泊している方もいます。こうした医療従事者も宿泊支援の対象とすべきと考えますが、都の見解を求めます。
 さらに、感染リスクと常に隣り合わせの業務に携わっている東京消防庁の救急隊員への支援も必要です。
 専用の特殊救急車で感染者の移送業務を担うほか、普通救急車による搬送でも、結果として新型コロナウイルスの感染者であったことが後でわかるなどの事例も発生しています。しかし、医療従事者の特殊勤務手当のような制度はありません。配慮すべきと考えますが、消防総監の見解を求めます。
 都は、陽性患者の受け入れ体制を拡充する中で、我が党の要望に応え、ホテルを確保し、軽症者等の受け入れを進めました。
 一方、重症者への対応は、ICUなどの医療設備や医療スタッフの十分な確保など、手厚い対応が必要です。新たな感染者が減少している今こそ、次の大きな感染再流行に備え、重症者や中等症の患者受け入れの体制を万全にしておく必要があります。
 そのために、ICUのさらなる拡充を図るとともに、診療の効率化を図るため、都内の医療機関について役割分担を明確にしておくべきと考えます。
 さらに新たな取り組みとして、都内に新型コロナ専用病院を開設し、中等症の患者を重点的に診療するなどして、重症者の病床を圧迫しない体制づくりを早急に進めるべきと考えますが、知事の見解を求めます。
 WHO、世界保健機関は、ヨーロッパで新型コロナウイルスの感染により亡くなった人の半数近くが長期滞在型の介護施設の入所者であると指摘しています。アメリカでも高齢者入所施設での死亡が全体の四割を占めているとされています。
 東洋大学の早坂聡久准教授は、日本でも高齢者施設での感染や死亡がさらにふえていくおそれがあると指摘しています。
 厚生労働省は、高齢者施設での感染及び死亡者の数を発表していませんが、共同通信の配信では、五月八日現在で、国内の高齢者入所施設で、入所者と職員で合わせて七百人が感染し、うち七十九人の入所者が亡くなっています。介護の現場は三密、濃厚接触が避けられず、一たび感染者が出ると一気に広がり重症化するおそれがあります。
 このため、介護事業者は、感染拡大の防止に細心の注意を払っていますが、マスク、手袋、ゴーグルやフェースガード、エプロン、ガウン、消毒剤等が不足し、入手困難な状況に置かれています。
 また、介護職員を確保するための手当や、通所介護事業者が訪問サービスに取り組む際の車両の購入やリースなど、新たな負担が必要となっています。
 そこで、介護崩壊を防ぐためにも、介護事業者に対し十分な支援策を講じるべきです。見解を求めます。
 緊急事態宣言のもと、障害者が通う就労継続支援施設では、A型、B型の違いを問わず、十分な感染防止への配慮を条件に、請負作業の継続が認められてきたところであります。
 しかし、感染への危惧などから、グループホームなどの居住施設側の判断で欠勤する利用者が多く、加えて、就労継続支援施設の側としても、三密を避けたフォーメーションを組む必要があるため、納期を守れない事例がふえています。
 今後もこうした傾向は一定期間続くものと思われ、都は、作業を依頼する発注者側に対し、格別の理解と配慮を求める周知を積極的に行うべきと考えます。
 加えて、発注者と作業を請け負う支援施設の双方にとってストレスの少ない受発注や納品が進むよう、都は、区市町村と連携して取り組むとともに、必要な際には広域でマッチングを担うなど、受発注の調整に努めるべきと考えます。あわせて見解を求めます。
 感染が懸念されたことによる欠勤は、体調不良による欠勤ではないため、国は通所による作業を居住施設内での内職に切りかえて、工賃支払いの対象とすることを認めています。
 しかし、支援施設への欠勤イコール体調不良と捉え、利用者本人や支援事業者側の意向には応えようとせずに、居住施設での内職を認めないグループホームの事例があったと伺っています。作業所への出勤や欠勤を体調のよしあしと結びつける認識が固定化していることが原因とも考えられ、都による是正が求められています。
 加えて、就労継続支援A型の作業所は雇用契約が基本であり、雇用調整助成金の活用が可能です。しかし、都内のA型作業所の中には、利用者が求めても雇用契約を締結しない場合や、雇用契約を締結していても雇用調整助成金に結びつかない事例も見られます。
 都は、雇用調整助成金の活用が進むよう、制度の周知や課題の改善に取り組むべきです。あわせて見解を求めます。
 都は、文化のともしびを絶やさないため、アートにエールを!東京プロジェクト事業を立ち上げました。
 このプロジェクトは、感染拡大を防ぐためにイベントなどが中止となり、自粛せざるを得ないアーティストに、ウエブ上で配信する作品を募集し、都民が文化芸術に触れる機会を提供するというものであります。
 五月十五日に応募受け付けを開始しましたが、夕方六時までに一万六千人を超える応募があり、当初予定していた四千人を大きく上回る状況となりました。都議会公明党は、想定数を超えた希望者も参加できるよう適切な対応を都に要望し、補正予算案に都はプロジェクトの拡充費用を計上しています。
 一方、このような支援は大変ありがたいが、近隣への配慮から、自宅で演奏するのが困難などの理由で参加できないとの声や、やはり舞台等でパフォーマンスを見せたいとの要望も多く聞いております。
 また、ホール等の運営事業者や舞台等の裏方で働くスタッフにも厳しい影響が広がっており、支援の強化が必要です。
 都は、現在のプロジェクトの募集枠を拡大するとともに、今後、新型コロナウイルス感染症対策の段階に合わせた新たな支援を行うには、こうした視点を踏まえるべきと考えます。知事の見解を求めます。
 新型コロナウイルスの感染拡大により、例えば子供たちは在宅を余儀なくされる事態となるなど、さまざまな社会的課題が生じています。NPO法人や社会的な企業家と呼ばれる事業者の方々の中には、こうした新たな社会的課題の解決に積極的に取り組もうとする動きがあります。
 しかし、事業活動において制約を受け、資金調達など法人経営においてさまざまな面で困難に直面しているのが実情であり、都議会公明党はそうしたNPO等への支援の必要性を指摘してきました。
 現在の極めて資金繰りが厳しい事業環境下にあっても、社会的な課題の解決を図るソーシャルビジネスに積極的に取り組もうとしている、意欲あるNPO等の事業者を後押しするため、都はしっかりと支援を行っていくべきと考えますが、見解を求めます。
 今回の感染症による影響を一つの嚆矢として適切に環境を整えていけば、新たなビジネス分野の伸展につながります。
 特に、第四次産業革命と呼ばれるデジタル技術の活用は、ECサイトでの販売やVR、オンラインサービスの提供などの新しい業態に取り組むための効果的な社会基盤、新しい産業インフラとなるものであり、誰もが急速に売り上げを伸ばすチャンスをつかむことを可能とします。
 感染リスクに直面する中、こうしたデジタル技術などを活用しながら、新たなビジネス環境の構築に積極的に踏み出す中小企業を都として支援していくべきと考えます。見解を求めます。
 事務所や店舗での従前に近い活況を可能にしていくためには、三密の解消が欠かせません。
 店舗などでは、客席の距離の確保や透明ボードなどで飛沫を防ぐ取り組みが始まっています。さらには、窓や裏口などを開放し、風通しの改善を図るほか、換気装置を導入するといった事例も見られています。営業中の店舗のレイアウト変更であれば、数万円の経費で一定の効果を上げることも可能と聞きます。
 国は、我が党などの推進により、レイアウト変更などの助成や高機能換気設備の導入助成を打ち出しています。これらの制度の活用を促す意味でも、国制度と併用して利用できる三密解消の取り組みの呼び水ともなる助成制度を都として整えるべきと考えます。見解を求めます。
 三密解消の取り組みが求められているのは、店舗等の事業者だけではありません。イベントなど多くの人が集まる事業を担う中小事業者は、今後、段階的に開催規模を拡大させていく上で、三密を避ける効果的な方法を考えていかなければなりません。具体的な手法をつくり上げるには、新しい生活様式に対応した先進的な事例を参考にする必要があります。
 このため、中小事業者がイベントなどを行う場合に、三密を避けながら新しい生活様式に対応したモデル事業を都が後押しすべきと考えます。見解を求めます。
 新型コロナウイルスという目に見えない敵と直接勇敢に闘ってくださっている医療従事者への感謝とエールを送るメークイットブルーの運動が世界中に広がっています。都は、こうした医療機関や従事者等を支えるために、国の支援策に加え、都独自の取り組みも展開していることを評価します。
 一方、医療機関関係者からは、コロナ患者を受け入れることによって、他の患者の不急の手術を延期したり、外来や救急の受け入れを制限せざるを得ないため、病院の経営に影響が出ているとの声が寄せられています。
 とりわけ新型コロナ患者が急激に増加していった二月から三月にかけての医療機関での必死の対応に対しては、前年度会計内のため現行の支援策が及びません。
 そこでまず、今回の補正予算に計上されている医療従事者に対する特殊勤務手当への支援ですが、都立、公社病院職員は、武漢からのチャーター便を受け入れた一月二十四日時点にさかのぼって措置される一方で、民間病院へは四月一日までしかさかのぼらないことになっています。こうした支援は、公や民間の格差があってはならず、民間病院についても、患者を受け入れた時点から支援するべきと考えます。
 加えて都は、新型コロナ患者を積極果敢に受け入れた医療機関の経営状況の実態を踏まえて、さらなる支援策を講じるべきと考えますが、あわせて知事の見解を求めます。
 さらに、非常事態の中で医療機関が経験した貴重な教訓やノウハウ、人材育成、医療用具の備蓄などの課題を整理し、ガイドラインとして今後に生かしていくべきと考えます。見解を求めます。
 また、今後の対策を迅速かつ柔軟に行えるよう、基金を積んでいくべきと求めておきます。
 学校教育の再開に当たっては、感染防止の方針に沿った三密の対策のもと、分散登校や分散通園などを経て、安心できる再開の体制を急ぎ整える必要があります。
 グループを分けた授業や校内活動を実施する上でも、指導する教員の増員が必要であり、さまざまな校内活動に応じた学校内の消毒の実践には、教員以外の人員の確保も求められます。都教育委員会の見解を求めます。
 また、学校再開後も感染リスクから子供を学校に登校させたくないと考える保護者などの個別事情について、一定期間は区市町村の教育委員会と連携して丁寧に対応し、これまでのオンライン学習の進展の成果を生かすべきと考えます。
 感染のおそれから登校できない児童生徒への学習保障について、都教育委員会の見解を求めます。
 現在、洋式化工事が段階的に取り組まれつつある各学校のトイレにおいて、衛生面への配慮から、手洗い用の水道蛇口を自動水栓に取りかえていく取り組みも大事な課題となってきます。我が党は昨年度末の予算特別委員会でこの問題を取り上げ、都としての善処を求めたところであります。
 トイレの手洗い用の水道蛇口の自動水栓型への切りかえを促進すべきと考えますが、見解を求めます。
 また、学校トイレの洋式化工事でありますが、令和二年度が東京都の補助期限とされています。しかし、各学校では、夏季休業期間の短縮等によって授業を実施するなどの対応を予定する事例が多いと聞いております。このため、夏休みに予定していた改修工事を延期せざるを得ない学校がふえています。
 そこで、こうしたケースについては、来年度も補助金を受けられるように期限を延長すべきと考えます。見解を求めます。
 ポストコロナの社会構築に向けて、社会のあらゆる場面でデジタルトランスフォーメーションを進める必要があるなど、これまでの常識も大きな変化を余儀なくされています。
 一方で、大きな変革期にあるからこそ、変化させてはならない価値をしっかりと見きわめることもまた重要です。誰ひとり取り残さない包摂的な社会をつくっていくというSDGsの理念は、これからも変わらず都政が目指すべき目標であります。
 例えば、感染拡大の脅威の中にあっても、オンライン教育の導入により、多様な教育の機会の創出を一層進め、障害者や高齢者の介護などでも、生活に必要なサービスが途切れることのない社会の実現を図るべきです。
 そこで、都の予算編成において、感染拡大防止と社会経済活動の両立を図り、新しい日常を定着させるとともに、SDGsの視点から都の事業を整理し、東京の未来をつくる取り組みを推進していくべきと考えますが、知事の決意を伺い、質問を終わります。(拍手)
〔知事小池百合子君登壇〕

○知事(小池百合子君) 中山信行議員の代表質問にお答えをいたします。
 冒頭お尋ねがございました本日の新型コロナウイルス陽性者に関してでございます。
 本日の陽性者数は三十四人に上りまして、他のモニタリング指標もこの数日厳しくなっております。
 この数値を受けまして、東京アラートを発することも含めまして、専門家の意見も踏まえて早急に検討してまいります。このアラートは、都民の皆様に東京の感染症拡大の状況をわかりやすくお伝えするものでございます。
 現在のステップを直ちに変更するものではありませんが、より一層、外出、特に夜のまちへのお出かけを控えていただくことなど、お願いしていくものでございます。
 次に、新たな社会への取り組みについてのご質問がございました。
 ご指摘のとおり、人類は長きにわたる歴史におきまして、多くの感染症を乗り越えて今日までの発展を続けてまいりました。
 また、我が国は二度のオイルショック、公害問題など、負の経験もばねにしながら、環境、省エネルギー技術を研ぎ澄ましてまいりました。危機を乗り越えて未来につなげる、これまでも幾度となく発揮されてきた日本の底力で、この難局も必ずや乗り越えられるとの確信のもとで、都は、第二波への備えや新しい日常の定着に向けた取り組みを果敢に進めてまいります。
 具体的には、都内全域におけます検査体制の充実、病床及び宿泊療養施設の確保、院内感染防止対策の強化などを着実に進めるとともに、感染拡大を防ぐ新たな習慣を根づかせることで、この見えざる敵に何としても打ちかつ決意でございます。
 そして、その先に何を目指すのか。この間、浮き彫りとなりました東京の課題を克服すべく、デジタルの力を最大限に活用して人の生活の質を高めるデジタルトランスフォーメーションの加速、テレワークのさらなる定着、オンラインによる教育、医療の推進など、より暮らしやすく、働きやすく、学びやすい、さらに一歩進んだ未来を目指さなければなりません。ポストコロナも見据えまして、東京の構造改革に向けた検討を進めていくなど、常に活力に満ち、発展を続ける都市へとさらなる進化を遂げるべく、道を切り開いていきたいと考えております。
 次に、感染症対応の財政運営についてのご質問であります。
 国の緊急事態宣言は解除されたものの、有効な治療薬やワクチンが実用化されない限り、ウイルスとの闘いはまだまだ続いており、今後も感染症防止と経済社会活動の両立を図ることが必要となってまいります。
 このような状況におきまして、都民の命を守り、そして都民の暮らしを守るために財源を確保し、必要な施策を途切れることなく実行していくことが知事としての私の責務でございます。
 この定例会では、財政調整基金に加えまして、福祉先進都市実現基金なども活用しながら、感染拡大防止協力金の支給や、抗原検査、抗体検査の実施、中小企業制度融資のさらなる拡充、学校再開に向けた感染症対策などを盛り込んで、総額約五千八百億円の補正予算を提案しているところでございます。
 今後も、都として課せられた使命を確実に果たしていくために、決算剰余金の活用はもとより、基金や都債といったこれまで培ってきた財政の対応能力を最大限に発揮をするとともに、予算執行段階での一層の創意工夫を行うなど、財政運営にしっかり目を配りながら、東京の経済、都民の暮らしを全力で守り抜いてまいります。
 次に、家賃に対する支援についてのご質問でございます。
 新型コロナウイルス感染症の影響で、都内の多くの中小企業は売り上げが急減し、経営が大変厳しい状況にあります。
 こうした中で、国は、売り上げが減少した事業者に対しまして、半年分の家賃の一部を給付する全国一律の支援とともに、地域の実情に応じた地方自治体の独自の取り組みを地方創生臨時交付金で支援する方針が打ち出されています。
 家賃の水準が高い大都市では、影響はとりわけ深刻です。臨時交付金は、こうした実態を踏まえた配分が必要であって、お話にありましたご協力もいただき、先日、私みずから国に対して要望を行ってまいりました。
 家賃の支援につきましては、国の財源をしっかり活用しながら、国の施策と連携した効果的な支援策について早急に検討してまいります。
 次に、雇用調整助成金の活用促進についてのお尋ねであります。
 新型コロナウイルス感染症により企業経営は厳しさを増しております。雇用環境にも深刻な影響が及ぶ中で、働く方々の雇用の維持は喫緊の課題でございます。
 都は、こうした状況を踏まえまして、緊急の労働相談窓口を設置し、派遣労働者の雇いどめや休業時の賃金の支払いなどの問題に対する助言を行うとともに、雇用調整助成金の申請手続のサポート、さらには助成金の決定を受けた企業が雇用環境整備に取り組む際の奨励金の支給など、さまざまな対策を講じております。
 一方、国におきましても雇用調整助成金について申請書類の簡素化を初め、助成率や上限の引き上げ、さらには支給対象要件の拡大など制度の拡充が図られております。
 都としましては、拡充された雇用調整助成金が効果的に活用されますように、中小企業団体等に広く働きかけるとともに、助成金の対象要件や申請手続などをわかりやすく解説するオンラインセミナーを新たに実施いたします。
 また、助成金の活用を図りながら雇用を維持した企業の事例をホームページで発信、PRするなどの取り組みもあわせて行ってまいります。
 国とも連携しながら、これらの取り組みを進めることによって、全力を挙げて働く方々の雇用を守ってまいります。
 次に、大学生の就職活動などへの支援に関してでございます。
 新型コロナウイルス感染症の影響で、新規の採用を取りやめる企業や説明会を中止する企業が出ていることに加えて、大学などの休校によって就職活動を支援するキャリアセンターも十分に利用できない状況にあるなど、来年度の就職を目指す新卒者は現在極めて厳しい事態に直面をしております。
 次世代を担う新卒の若者を第二の就職氷河期世代とすることなく、個性や能力を生かした職につけるよう支援することは、今後の東京の持続的な成長を図る上で重要です。
 このため、都は、新卒者の就職活動を支援する専用のウエブサイトを立ち上げまして、キャリアカウンセリングや就職活動セミナー、企業説明会などのサービスをオンラインで提供する新たな雇用、就業支援を展開してまいります。
 また、大学等に対しましては、こうした就活ウエブサイトの活用を働きかけるなど、新卒者の支援について連携して対応してまいります。
 あわせまして、大学生が学業と生活を両立していけるように、SNSを活用したアルバイト探しの相談を行い、また業態の転換によって新たにオンライン授業を行う学習塾などの求人を開拓してマッチングを図ります。
 こうした感染の防止に配慮した支援策によって、大学生の就職活動等、全力で後押しをしてまいります。
 続いて、自殺対策についてのお尋ねがございました。
 新型コロナウイルス感染症への対応による経済的なダメージは生活に大きな影響を及ぼしており、生活困窮などを原因とする自殺リスクの高まりが懸念されております。
 自殺リスクを抱える方を支援するためには、福祉、医療、経済、教育等の多様な分野が幅広く連携をして、自殺対策を推進することが重要であります。
 都におきましては、相談機関に新型コロナウイルス感染症に関連する各種支援策の情報を提供しております。
 また、感染症の流行に伴う心理的不安に対応するために、今月からSNS自殺相談と深夜、早朝時間帯などにおける電話相談の回線数や相談員をふやしまして、相談者の悩みに応じて支援策を案内しております。
 さらに、区市町村や関係団体が相談事業を実施する上で、相談員の感染リスクを最小限にするように、感染防止策の徹底についても周知をいたしております。
 引き続き、区市町村、関係団体、民間団体と連携しながら、新型コロナウイルス感染症による影響を把握して、具体的な対策の検討を進めて、自殺対策に全力で取り組んでまいります。
 今後の医療提供体制の確保についてのお尋ねでございます。
 東京は、世界中で猛威を振るう新型コロナウイルス感染症によって、かつて経験したことのない闘いの中におります。
 都民や事業者の方々にご協力をいただいて、国による緊急事態宣言の解除には至りましたが、安心して経済社会活動を維持できるよう、今後予想される第二波に備えて、医療提供体制を強化する必要がございます。
 都はこれまで、患者の重症度に応じた病床を確保するほか、軽症者を受け入れる宿泊療養施設を順次開設してまいりました。
 これに加えまして、感染者が増加して重症者の病床が逼迫する事態となった際に備えて、中等症の方向けの臨時的な専用医療施設を新たに確保するため、準備を開始いたします。
 あらゆる事態を想定しまして、万全の医療提供体制を確保して、東京の総力を結集して、この難局を乗り越えてまいりたいと考えております。
 アートにエールを!東京プロジェクトについてのご質問であります。
 芸術文化は人々の創造性を育み、暮らしに安らぎや潤いをもたらすもので、東京の魅力の源泉でもございます。
 現在、新型コロナウイルス感染症の影響で芸術文化に携わる多くの方が活躍の場を失っており、こうした方々への支援は重要でございます。このため、都は、アートにエールを!東京プロジェクトを行うことといたしました。
 そして、先月、自宅等で動画作品を制作するアーティスト等の個人を対象に募集を行ったところ、予定を大幅に超える申し込みがございましたため、募集人数を四千人から二万人に拡大いたします。
 今後は、感染症対策の段階に応じて劇場、ホールなどが再開されてまいりますことから、こうした施設を利用して、無観客や入場制限で開催をして、一定期間、動画を無料配信する公演に対して、一公演につき二百万円を支援する新たな取り組みを行います。
 新たな取り組みで、アーティストやクリエーターだけでなく、音響や照明、舞台監督などの技術スタッフ、さらには劇場、ホール等への支援にもつなげまして、東京の芸術文化の担い手を広く支援してまいります。
 医療機関への支援策についてでございます。
 中国武漢市での患者発生に端を発しました新型コロナウイルス感染症は、瞬く間に世界各地へと広がりました。
 我が国におきましても、政府チャーター機による帰国者の受け入れ、横浜港のクルーズ船の対応など、一月、二月から多くの医療機関が患者を受け入れるなど、感染症診療の最前線で対応いただいたものであります。
 新型コロナウイルス感染症との闘い、既に数カ月にわたっております。現場で懸命の努力をしていただいている医療従事者の皆様には、ただただ感謝の言葉しかございません。
 都といたしましては、こうした実態も十分に踏まえまして、医療従事者に対する特殊勤務手当の支給や、新型コロナ外来に対する支援等につきまして、実際に対応を行っていただいた時期にさかのぼって支援の対象とするなど、都民の生命を守る医療機関をしっかりと支えてまいります。
 ポストコロナの予算編成についてのご質問がございました。
 世界は今まさに新型コロナウイルス感染症との闘いの最中にあります。百年に一度ともいわれるこの感染症の脅威を乗り越えるべく、都は、第二波に備えました医療提供体制の強化や、都民、事業者のセーフティーネットの充実とともに、感染症防止と経済社会活動とが両立をいたしました新たな社会の構築、すなわち新しい日常の定着に向けまして、今なすべき取り組みを果敢に推し進めております。
 新しい日常を定着させ、東京の未来をつくるためには、デジタルの力で人の生活の質を高めるなど、社会の変革を進める取り組みも重要でございますが、変革を進める中にありましても、誰ひとり取り残さないSDGsの視点を踏まえまして、共生社会の実現にも取り組んでいくことが重要であります。
 今後の予算編成におきましては、こうした観点から、改めて都の取り組みを整理いたしまして、施策をより磨き上げることで、未来の東京を力強く切り開いてまいります。
 なお、その他のご質問につきましては、教育長、東京都技監及び関係局長からのご答弁とさせていただきます。
〔教育長藤田裕司君登壇〕

○教育長(藤田裕司君) 六点のご質問にお答えをいたします。
 初めに、学校の休業に伴う子供の心のケアについてでございますが、年度末や年度初めの重要な時期に、長期間の休業によりまして学校に通えないという、これまで経験したことのない状況の中で、子供たちは大きな不安を抱えながら過ごしてきたところでございます。
 そうした子供たちを支えるため、都教育委員会は、教員による子供への定期的な連絡を通した状況把握や、福祉等の機関との連携など、学校での取り組みの徹底を図ってきたところでございます。
 さらに、スクールカウンセラーの派遣回数をふやし、子供や家庭への支援を強化いたしました。
 また、学校再開直後は、友人関係など新学期に生じやすい悩みに加えまして、学習についていけるかという焦りや感染へのおそれなど、通常とは異なるさまざまな不安を多くの子供たちが抱えているということを十分に踏まえまして、最優先で心のケアを行っていく必要がございます。
 そのため、都教育委員会は、学校の再開に当たり、全ての子供のストレスの状況を把握し、心配な様子が見られる子供やその保護者と早期に面接を行うよう求めるとともに、都内全ての公立学校を通じて、子供や家庭に、改めて相談機関の連絡先等をご案内したところでございます。
 今後、学校再開に伴う緊急の対応といたしまして、都教育相談センターが二十四時間受け付けております電話相談や、中高生対象に実施をしているSNS相談におきまして、それぞれ相談員をふやしてまいります。
 こうした相談機能を一層充実させることによりまして、かけがえのない子供の命を全力で守ってまいります。
 次に、修学旅行のキャンセル料の支援についてでございますが、国は、本年三月に行った学校に対する一斉休業の要請に伴い、昨年度内に実施予定でありました修学旅行の中止等により発生したキャンセル料等について、一人当たり一万二千六十円を上限に補助することを四月に決定いたしました。
 都立学校におきましては、既に今年度前半の修学旅行等の計画が進んでおりましたことから、こうした国の補助制度の活用に加え、補助対象期間を本年六月までといたしました。
 また、都立高校の修学旅行のキャンセル料の補助上限額を一万七千二百円とし、海外への語学研修や芸術鑑賞教室等についても補助対象に加えたところでございます。
 今後、これらの補助制度を活用し、保護者の負担軽減を図ってまいります。
 次に、学校再開における人員確保についてでございますが、学校の段階的再開に当たりましては、学校運営に関するガイドラインに沿って、施設の衛生管理など徹底した感染症対策に取り組みますとともに、三つの密を回避するため、グループに分かれた学習など、身体的距離を確保した教育活動を行う必要がございます。
 都教育委員会は、こうした取り組みを学校が円滑に実施できるよう、教科指導に必要な時間講師を追加で配置するなど、校内体制の整備を図ることといたしました。
 これに加えまして、教材の準備や消毒作業など、教員以外でもできる業務に対応するため、都立学校では大学生等を非常勤職員として活用し、小中学校ではスクールサポートスタッフの追加配置を行います。
 こうした取り組みにより、各学校における児童生徒の安全と円滑な教育活動を支援してまいります。
 次に、感染のおそれから登校を控える児童生徒への対応についてでございますが、保護者から感染が不安で子供を休ませたいとのご相談がありました場合には、不安となっている事情を丁寧にお伺いするとともに、これに対する学校の対策を十分に説明いたしまして対応しているところでございます。その上で、校長の判断により欠席扱いとしない、柔軟な取り扱いをすることが可能となっております。
 こうした児童生徒につきましては、教員が家庭と連絡をとり、健康状態や学習状況を把握いたしますとともに、臨時休業中におけるICT機器を用いた家庭学習のノウハウを生かし、学校の授業内容や学習課題をオンラインにより提供するなど、個別に対応してまいります。
 今後、保護者の理解と協力を得ながら、これらの取り組みにより、児童生徒の学びを進められるよう、都立学校や区市町村教育委員会に周知を図ってまいります。
 次に、トイレの手洗いへの自動水栓の設置についてでございますが、都教育委員会は、トイレ整備を行う区市町村に対し、平成二十九年度から補助を実施しておりまして、トイレ全体の改修工事の一環として行う自動水栓の設置も補助対象としております。
 今後、区市町村の衛生的なトイレ環境整備の促進に向け、現在、自動水栓を導入している学校の実践例を収集しており、感染リスクを踏まえた整備のあり方や、導入に際しての配慮事項などの情報も含めて、速やかに提供してまいります。
 最後に、トイレ整備支援事業についてでございますが、学校は、児童生徒が一日の多くの時間を過ごす場所でありますとともに、災害時には避難所となりますことから、安全で衛生的なトイレ等の環境整備が重要でございます。
 公立小中学校におきましては、新型コロナウイルス感染症拡大防止のための長期にわたる臨時休業により、夏季休業期間の短縮が見込まれるなど、予定していた工事の来年度への延期を含めた見直しを検討している区市町村がございます。
 今後、都教育委員会は、こうした状況を把握し、令和二年度に補助金の交付を受けて実施する予定のトイレ改修工事で、新型コロナウイルス感染症の影響により、来年度に延期せざるを得ない場合にも着実な整備ができるよう対応してまいります。
〔東京都技監佐藤伸朗君登壇〕

○東京都技監(佐藤伸朗君) 路線バスにおける飛沫感染防止についてでございます。
 路線バスは、都民の日常生活や地域の活力を支えるインフラであり、その運行の維持に向け、乗客、乗員の安全・安心を確保していくことは重要でございます。
 路線バスでは、乗客が乗りおりする際に運転手と近接し、会話が行われることもあるため、飛沫感染の防止が必要でございます。
 このため、都内バス事業者は、当面の対策として、運転席と乗客スペースとの間にビニールカーテンを設置するなどの対応をしてきております。
 今後、新しい日常が定着していく中で、バス車内における感染予防策が持続的なものとなるよう、ご指摘も踏まえ、都として安全性や耐久性の観点から代替方策の実証的な検証を行うなど、事業者によるさらなる取り組みを支援してまいります。
〔産業労働局長村松明典君登壇〕

○産業労働局長(村松明典君) 八点のご質問にお答えいたします。
 まず、感染症に対応した制度融資についてですが、都は、三月に緊急融資を開始して以降、中小企業を取り巻く経営環境を踏まえ、制度の充実を図ってまいりました。資金繰りが厳しくなる年度末に向け、返済期間の延長を可能とする緊急借りかえを創設するなど支援を強化し、四月末まで約二万一千件、約六千七百億円の融資を実行したところでございます。
 先月には、借り入れ後三年間の無利子融資を創設しており、今後のさらなる資金需要に対応するため、緊急融資等に係る今年度の目標額を二兆五千億円まで引き上げることといたしました。
 また、無利子融資の開始前に借り入れを行った中小企業に対して、金融機関を通じた周知を徹底し、新制度の活用を促してまいります。
 こうした取り組みによりまして、都内中小企業の資金繰りをしっかりと支えてまいります。
 次に、協力金支給の迅速化についてですが、協力金は、厳しい経営状況にありながらも休業要請に応えていただいた中小事業者に対し支給するもので、前例のない取り組みでございます。
 そうした中、一刻も早く支給できるよう、職員を約五百名と大幅にふやすなど、体制を構築いたしました。これにより、申請受け付け分はほぼ全て審査に着手しておりまして、今週末までには申請件数の約半数となる累計五万件を支給し、六月十五日の受け付け終了後、六月末におおむね支給完了の予定でございます。
 第二回では、第一回から引き続く休業の場合は必要書類を最小限とし、申請者の負担軽減を図ることとしております。
 また、初めて申請する方でも記入方法が容易にわかる様式に見直すほか、間違いやすい箇所をウエブサイトに掲示するなど、丁寧な周知を図ってまいります。
 これらによりまして、協力金の迅速な支給につなげてまいります。
 次に、職業訓練の一層の推進についてですが、感染症の拡大防止と経済社会活動の両立が求められる中、中小企業の従業員や求職者の方々が、オンラインにより効率的、効果的にスキルアップを図れるよう支援していくことが重要でございます。
 このため、都は、新入社員や管理職などの階層別に行う研修や、高度で専門的なスキルアップ講座など、中小企業が従業員に対して行うさまざまなeラーニングの受講経費を助成するとともに、求職者等の知識、技能の向上や資格取得等の支援によって、早期に再就職ができますよう、eラーニングによる民間委託訓練を実施いたします。
 また、職業訓練期間中の生活を支援する給付金制度を広報誌やホームページで周知することにより、多くの求職者が訓練を受講できるよう取り組んでまいります。
 次に、母性健康管理措置の改正指針についてですが、新型コロナウイルス感染症の感染が拡大する中で、国は、事業主に対し、医師等の指導に基づいて、妊娠中の女性労働者に休業等の必要な措置を講ずるよう、先月、母性健康管理措置の指針を改正いたしました。
 都は、この改正指針への取り組みを促していくため、賃金規定等を整備し、妊娠中の女性労働者を有給で休業させた企業に対して奨励金を支給いたします。
 また、これらの企業につきましては、就活情報を発信する都の冊子において、女性に優しい企業としてPRするほか、女性求職者向けのイベントや合同就職面接会への参加機会を提供するなど、人材確保に向けた支援もあわせて行ってまいります。
 こうした取り組みによりまして、指針に基づく妊娠中の女性労働者の休業取得の促進を図ってまいります。
 次に、社会的課題に取り組むNPO法人等への支援でございますが、新型コロナウイルス感染症の影響により顕在化した社会的な課題を解決するため、多くのNPO法人等がソーシャルビジネスに取り組んでおります。
 このため、都では、新しい日常が定着した社会の構築に向けて、こうしたNPO法人等の活動に対する支援を開始いたします。
 具体的には、オンラインを活用した子供の学習支援やカウンセリングシステム等の開発に必要な経費やPR経費等につきまして助成を実施いたします。
 また、クラウドファンディングによる事業資金の調達をより一層支援するため、現行の手数料補助を拡充いたします。
 これらにより、より多くのNPO法人等が着実に事業を実施し、社会的課題の解決に必要なきめ細かいサービスを提供できるよう後押ししてまいります。
 次に、新たなビジネス環境の構築支援についてですが、今回の感染症の拡大により、中小企業はいわゆる三密回避を前提とした事業展開を求められるなど、その経営環境が大きく変化しております。
 このため、都は、感染症防止と経済社会活動の両立に向けて、非接触型サービスの導入による業態転換を図る中小企業に対する助成を開始いたします。
 具体的には、インターネットによる通販サイトの開設や、オンライン配信による学習塾の授業、VRを活用したバーチャルイベントの開催などに必要な機器の導入費用やPR経費等を助成してまいります。
 都内中小企業が、非接触型のコミュニケーションを活用した新たなビジネスモデルの構築に取り組めますよう、強力に支援してまいります。
 次に、いわゆる三密解消の取り組みへの助成についてですが、感染症防止のため、都や業界団体等が策定したガイドラインでは、密閉空間を避けるための換気、一人当たりのスペースをふやすための座席配置や屋内施設の入場制限などの対策が示されております。
 このため、都は、中小企業がオフィスや店舗で取り組むガイドラインに沿った対策に対して支援を開始することといたしました。
 具体的には、空気の流れを考慮した換気装置などの設置に要する費用、ソーシャルディスタンス確保のための店舗内のレイアウト変更や休憩スペースの増設に係る内装工事費などを助成いたします。
 また、国の制度も含め、事業者に対して積極的なPRを行ってまいります。
 こうした取り組みにより、感染症防止と新たな生活様式に対応した中小企業の事業活動との両立を積極的に後押ししてまいります。
 最後に、感染症防止に配慮した事業モデルについてですが、感染症拡大の影響によって経営環境が大きく変化する中、中小企業の一刻も早い業績回復に向けて、事業の新しい実施方法の構築が必要でございます。
 お話のイベント等の再開に当たりましては、施設の座席や利用場所の工夫による人と人との間隔の確保、入場者数や滞在時間の制限などが求められているところでございます。
 こうした対応を広く浸透させていくため、新たな事業実施に関するノウハウを蓄積し、モデルを構築した上で、広く発信していくことが必要でございます。
 今後、感染症防止と経済活動の両立を図る中小事業者のモデルづくりの取り組みへの支援を検討してまいります。
〔環境局長吉村憲彦君登壇〕

○環境局長(吉村憲彦君) 廃棄物処理業者等の安全確保についてでございますが、廃棄物の処理や再資源化は、都民生活を維持する上で不可欠な機能であり、事業の安定継続が重要でございます。
 都はこれまで、家庭ごみの出し方等を情報発信するとともに、業界団体へのヒアリング等を通じ、マスクなど保護具等の調達状況など、現場の実態把握に努めてまいりました。
 今後とも、区市町村と連携し、適切なごみの出し方の普及啓発を強化するとともに、業界団体と連携し、収集時等における安全対策について事業者への周知徹底を図ってまいります。
 あわせて、感染リスクの長期化に鑑み、当面のマスク等保護具や消毒液などを都が一括調達し、感染リスクが懸念される廃棄物処理業者や資源回収業者へ配布することに加え、業界団体に対し、調達ルートの確保に向けた支援を行い、現場の安全確保を後押ししてまいります。
〔福祉保健局長内藤淳君登壇〕

○福祉保健局長(内藤淳君) 十二点のご質問にお答えいたします。
 まず、生活福祉資金についてでございますが、国は本年三月から、生活福祉資金制度に、新型コロナウイルス感染症の影響により収入の減少等があった世帯を対象とした特例を設けております。
 緊急小口資金は、貸付上限額が二十万円に引き上げられ、据置期間や償還期限が延長されました。また、総合支援資金は、据置期間が延長され、保証人がなくても無利子での貸し付けを行うこととされております。
 さらに、償還時に、なお所得の減少が続く住民税非課税世帯につきましては、償還免除ができることとされております。
 都内では、受け付けを開始した三月二十五日からの二カ月で、七万六千件を超える申請を受理し、約五万五千件、百七億円を送金してございます。
 審査、送金を担う東京都社会福祉協議会では、昨年度一年間で千七百件余りだった生活福祉資金の申請件数が、特例貸付だけで一日三千件程度まで急増したため、職員を大幅に増員し、現在は十日程度で送金してございます。
 先月からは、お話の労働金庫に加え、新たに郵便局でも申請が可能となっており、都は、こうした情報をホームページに掲載するなど、さらなる制度の周知に努めているところでございます。
 また、協議会に対し、都職員や、緊急対策として雇用した学生アルバイトによる業務支援を実施しており、今後も迅速に貸し付けを行えるよう、事務処理体制の強化を図ってまいります。
 次に、TOKYOチャレンジネットについてでございますが、都は、ネットカフェ等に滞在していた方への緊急的な一時宿泊場所としてビジネスホテルを提供しており、五月三十一日までに延べ千七十二人を受け入れ、そのうち五十八人は都内居住六カ月未満の方でございます。
 その後の居住の場となる一時利用住宅につきましても、利用期間を原則三カ月から四カ月に延長するとともに、都営住宅の活用や民間不動産会社等との連携により、従来の百戸から三百七十四戸まで拡大し、現在、百五十二人の方が入居してございます。
 今後、一時利用住宅を五百戸まで拡大するほか、区市の福祉事務所等を経由してビジネスホテルを利用中の方も含め、チャレンジネットの賃貸物件情報を活用し、居住の場の確保に努めるなど、継続的な支援に取り組んでまいります。
 次に、保育所等の新型コロナウイルス対策についてでございますが、都はこれまで、保育所等での児童の健康と安全を確保するため、手洗いなど基本的な感染症対策を徹底するよう周知するとともに、マスクを購入し、配布してきました。
 こうした取り組みに加えまして、現在実施している保育士の負担軽減のための保育補助者等の雇用助成につきまして、設備や遊具の消毒、清掃など、感染防止対策に従事する人材の雇い上げにも活用できることを区市町村に周知しております。
 また、ベビーシッター利用支援事業につきましては、区市町村から登園を控えるよう協力要請を受けて、自宅で保育する児童等が対象となることを改めて周知するとともに、協力要請の状況等を踏まえ、今月までとなっている実施期間の延長を検討しております。
 次に、保育サービス推進事業についてでございますが、都は、地域の子育て家庭を対象に、育児不安軽減のための保育所体験や育児相談等を行う保育所の取り組みを独自に支援しております。
 新型コロナウイルス感染症の感染が拡大する中、来所による実施は困難となっておりますが、保護者が悩みを抱え込まないよう、引き続き支援していく必要がございます。
 このため、オンラインを活用して、親が遊び方や離乳食の食べさせ方などを学び、体験できる取り組み等も補助の対象に加えることとし、地域の子育て家庭が安心して育児を行えるよう、保育所の取り組みを支援してまいります。
 次に、妊産婦への支援についてでございますが、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響により、自身のみならず、胎児、新生児の健康等について不安を抱えながら生活している妊産婦がいると聞いております。
 今般、国の第二次補正予算案に、お話の出産前のPCR検査の実施など、妊産婦に対する総合的な支援が盛り込まれました。
 都といたしましては、妊婦の方が安心して出産を迎えられるよう、国事業を踏まえ、PCR検査を希望する方を支援するとともに、里帰り出産が困難な妊産婦への育児支援サービスの提供等を行う区市町村と連携するなど、不安を抱える妊産婦への支援に取り組んでまいります。
 次に、避難所の感染症対策についてでございますが、都は、避難所管理運営の指針の中で、適切な換気や手洗い、手や指の消毒の実施を定めており、区市町村はこの指針に基づきまして、避難所の適切な感染防止対策を行うこととしております。
 新型コロナウイルス感染症対策に当たりましては、四月に発出された国の通知を周知するとともに、都として避難対策全般にわたる留意事項を整理した対処方針を通知いたしました。
 今後、対処方針をもとに、防災対策と感染症対策の部署が連携し、区市町村の職員や避難所開設に当たる地域の方などに向け、具体的な避難所内のゾーニングや動線、必要な物資の確保等に関する事例や、イラストを盛り込んだわかりやすいガイドラインを早急に作成してまいります。
 次に、シルバーパスの一斉更新についてでありますが、例年九月に、都内各地に会場を設置し、約九十万人のシルバーパス利用者に新しいパスを発行しておりますが、今年度は、会場での新型コロナウイルス感染症の感染リスクを考慮いたしまして、八月中に更新案内等を発送し、九月末までに新しいパスを郵送することとしております。
 更新案内は、フローチャートやイラストを用いまして手続や注意点を説明するなど、わかりやすい内容といたします。
 また、利用者が適切に更新手続を行うことができるよう、事業の実施主体である東京バス協会とともに、「広報東京都」やホームページ、ポスターなどのさまざまな媒体を活用した広報を展開してまいります。
 次に、医療従事者への支援についてでありますが、今般の新型コロナウイルス感染症の流行に当たりまして、医療従事者は、感染リスクもある環境のもとで、長時間にわたる勤務に従事しております。
 感染症への対応が長期化する中にありまして、医療提供体制を維持するためには、従事者それぞれの負担に十分に配慮し、体調管理を適切に行えるようにしなければなりません。
 そのため、都は、深夜勤務への対応や一時休息のためにホテル等を借り上げる医療機関を支援することといたしました。
 宿泊施設の活用方法は、医療機関によってさまざまでございまして、都といたしましては、その実情を踏まえながら柔軟な制度運用を図り、医療従事者の勤務負担の軽減につなげてまいります。
 次に、介護事業者に対する支援についてでございますが、都は、介護施設、事業者等に対しまして、マスクを三月下旬に六十万枚、五月下旬以降に順次、約九百四十万枚提供するとともに、国の優先供給の仕組みを活用して、手や指の消毒用エタノールの購入を希望する事業者等を支援してございます。
 また、利用者などに感染者や濃厚接触者が発生した場合でもサービスを継続できるよう、国制度を活用し、感染防止に必要な衛生用品や車両、設備備品の購入、人材確保のための割り増し手当等の支給など、平時には想定されない経費に対する補助を新たに実施いたします。
 さらに、感染防止効果があるとされている手袋、エプロン等を調達し、事業所等に提供することを検討してまいります。
 次に、就労継続支援事業所に対する支援についてでございますが、お話のように、就労継続支援事業所では、新型コロナウイルス感染症の感染予防のため、作業のフォーメーションの変更等が余儀なくされており、生産活動等に影響が生じている場合がございます。
 こうした状況について、発注者の理解が得られるよう、障害者就労施設が受注可能な物品や役務の情報リストを掲載しているホームページに、納期などへの配慮を求める内容を新たに記載することといたしました。
 また、納期等、受注に関する相談につきまして、工賃向上を目的としたネットワークや関係機関等と連携いたしまして対応するよう依頼するとともに、一つの自治体で対応できない場合は、他のネットワークなどの相談先を紹介するなど、区市町村等と連携した支援を行ってまいります。
 次に、居住施設での支援及び助成金の活用についてでございますが、グループホームに居住しながら就労継続支援B型事業所等に通所している方の中には、今般の新型コロナウイルス感染症の影響で通所を控えている方もいらっしゃいます。
 その場合でも、就労継続支援B型事業所が、居宅やグループホームでできる限りの支援を提供したと区市町村が認めた場合には報酬算定が可能とされており、都は、こうした支払いを周知するとともに、利用者や各事業者の状況等に応じてサービス提供を柔軟に行うよう依頼しております。
 また、就労継続支援A型事業所における雇用調整助成金の活用に関する国通知を区市町村や事業所に周知しておりまして、今後、助成金の活用状況について調査等を行い、実態を把握してまいります。
 最後に、教訓等を生かした今後の医療提供体制についてでございますが、今般の新型コロナウイルス感染症の流行下にあって、各医療機関には、これまでにない対応を迫られる中、試行錯誤や独自の工夫も行いながら、多くの患者を受け入れ、診療を行っていただきました。
 その際、医療機関が行った、疑い例を含む患者への具体的な対応方法、適切なベッドコントロールや専用病棟の開設手順、陽性患者とその他の患者の動線設定、院内感染防止等の研修、医療物資の確保など、そのノウハウは大変貴重なものでございます。
 都は、これらの情報を取りまとめまして医療機関等に周知し、今後の医療提供体制の強化につなげてまいります。
〔住宅政策本部長榎本雅人君登壇〕

○住宅政策本部長(榎本雅人君) 三点のご質問にお答えいたします。
 まず、東京ささエール住宅における家賃低廉化補助の拡充についてでございますが、この補助は、貸し主に対し、区市町村の定める額を限度額として、国とあわせ、都と区市町村が家賃を低廉化するために行うものでございます。
 国が先般公表した緊急経済対策では、感染症の影響を受け、一時的に収入が減収している世帯を支援するため、補助の国費限度額を従来の月額二万円から四万円に引き上げ、総額が、月額で最大八万円となるよう拡充されました。
 これを受けまして、都におきましても、既に限度額の引き上げを行ったところでございまして、区市町村に追加の財政負担が生じないよう、二年間、拡充分全額を都が負担することといたしました。
 今後、都は、本制度がより広く活用されるよう、区市町村に対する積極的な働きかけを行ってまいります。
 次に、東京ささエール住宅への設備導入等についてでございますが、新型コロナウイルス感染症の影響により生活に困窮する住宅確保要配慮者に対し、住まいの面からも支援を実施することは重要でございます。
 このため、都は、東京ささエール住宅の貸し主が、ヒートショック対策設備や宅配ボックス等の住宅設備を導入する場合、一戸当たり十万円を上限に、当該費用の三分の二を今年度末まで貸し主に直接補助する予定でございます。
 これにより、住宅確保要配慮者の安全性や住宅の利便性の向上を図りますとともに、東京ささエール住宅の魅力を高め、貸し主の登録意欲をさらに向上させてまいります。
 今後、都は、不動産専門誌への広告掲載や、わかりやすいチラシの作成など、積極的に制度を周知し、一層の登録促進を図ってまいります。
 最後に、水害時の都営住宅空き住戸の活用についてでございますが、水害のおそれのある地域におきまして、都営住宅の上層階の空き住戸を緊急避難先として活用することは、災害時における都民の安全・安心の確保に資するものと考えております。
 本年一月以降、複数の区から、緊急避難先としての都営住宅の利用について相談を受けておりまして、都、区の役割分担や鍵の受け渡し、室内の点検、清掃など、実務的な課題の解決に向けて調整を重ねてまいりました。
 現在、浸水が発生するおそれが生じたときに、区に空き住戸を速やかに提供できるよう、具体的な手続等を定める協定について検討を進めております。
 今後、調整が進んだ区との間で早急に協定を締結し、台風や大雨による浸水被害に備えてまいります。
〔総務局長遠藤雅彦君登壇〕

○総務局長(遠藤雅彦君) 三点のご質問にお答えいたします。
 まず、新型コロナウイルスに対する避難所の確保についてでございますが、災害時に避難所に大勢の住民が集まり、避難所内が過密状態にならないよう、区市町村は、ホテルや旅館を新たに活用するなど、避難者の分散化を図るため、より多くの避難所を確保することが必要でございます。
 一方で、都内におけるホテル等の立地状況は地域によってさまざまであり、また、区市町村による個別のホテル等との調整には時間も労力も要します。
 このため、都があらかじめ、費用負担などホテル等の活用に関する基本的な条件について整理し、宿泊団体と包括的な協定を締結してまいります。
 こうした取り組みを通じて、区市町村によるみずからの行政区域を越えたホテルや旅館を含む避難所の円滑な確保を支援してまいります。
 次に、非常勤職員の災害時の対応についてでございますが、災害発生時には、都民の安全・安心を守るため、非常勤職員は、迅速かつ的確な災害対応を行う必要がございます。
 具体的な業務内容としては、被害の把握の補助や、避難所、一時滞在施設における電話対応、受け付け名簿の作成、施設利用者への情報提供、職員の安否確認に係る連絡調整など、多岐な業務が想定されております。
 今後、各局に対して、災害時における対応について明記するよう、非常勤職員の設置要綱を改正するとともに、それぞれの職務実態に応じて、あらかじめ業務内容を検討していくことを指導してまいります。あわせて、区市町村にも都の取り組みについて情報提供をしてまいります。
 こうした取り組みを通じて、都と各区市町村における災害時の人員確保の強化につなげてまいります。
 最後に、災害時における指定管理施設の対応についてでございますが、指定管理施設の管理については、都と指定管理者との間で、あらかじめ業務分担や業務実施に伴う経費等について十分な協議を行った上で、協定を結び実施しております。
 災害時の応急対応等については、この業務分担の中で指定管理者が対応しているところではございますが、災害対応により取り決めていた業務内容に大きな変動が生じた場合には、都と指定管理者との間で改めて経費負担等についての協議や、ご指摘にございました協定の見直しを行うなど、適切に対応してまいります。
 また、施設損害賠償責任保険につきましては、指定管理施設の特性や業務リスクを踏まえた活用等を促進し、平時においても災害時においても、指定管理施設に対する都民の期待に応えられるよう取り組んでまいります。
〔都民安全推進本部長國枝治男君登壇〕

○都民安全推進本部長(國枝治男君) 安全運転支援装置設置補助制度についてでございますが、都は、高齢運転者による交通事故を一件でも減らすため、昨年七月に緊急対策として、安全運転支援装置の購入、設置に対する補助制度を開始し、昨年度は約一万六千台の設置を支援いたしました。
 補助事業者からは、四月、五月は新型コロナウイルス感染拡大防止に向けた営業時間の短縮や、外出自粛等で設置件数が減少する見通しであること、また、現在は通常営業を再開し、現時点の想定では、八月末にかけ設置需要の増加に対応可能との報告を受けております。
 都は、今後、交通機関でのポスター掲示など、本制度の広報を集中的に実施し早期の設置を促進することとしており、九割補助の期間の延長については、新型コロナの影響や設置促進の取り組み実績を踏まえ、検討してまいります。
〔消防総監安藤俊雄君登壇〕

○消防総監(安藤俊雄君) 新型コロナウイルスに係る特殊勤務手当についてでございますが、東京消防庁では、先般の武漢市からの政府チャーター機による帰国者への対応を初め、新型コロナウイルス感染症患者や感染の疑いのある方からの救急要請等に対し、保健所及び福祉保健局と連携して、医療機関等への移送及び搬送を行っております。
 このような感染危険等が伴う消防活動に対しては、高度な専門的知識、技術が求められることから、従事する職員の士気の維持向上を図る上で、遡及して特殊勤務手当の支給が必要であると認識しており、具現化に向けて関係部局との協議を進めてまいります。
 今後も、前例のない災害等に対し、隊員の士気を高める環境を整備し、都民生活の安全の確保に努めてまいります。

○副議長(橘正剛君) 百二十番宇田川聡史君
〔百二十番宇田川聡史君登壇〕
〔副議長退席、議長着席〕

○百二十番(宇田川聡史君) 令和二年第二回東京都議会定例会に当たり、都議会自由民主党を代表して質問をいたします。
 新型コロナウイルス感染症によりとうとい命を落とされた方々に、改めて哀悼の意を表し、ご冥福をお祈りいたします。
 また、感染症医療の最前線で従事されている方々のご労苦に対しまして、改めて感謝の意を表します。
 さて、本年一月の末、都が新型コロナウイルス対策本部を立ち上げてから四カ月が経過しました。中国の武漢から始まった未知のウイルスとの闘いは世界へと広がり、今もなお、感染の拡大が続く国もあります。
 我が国では、過日、緊急事態宣言が全国的に解除され、第一波と呼ばれる感染の波を何とか食いとどめることができたとされていますが、この間の都の取り組みを振り返ると、国との関係や区市町村との連携など、第二波に備えて検証するべきことがまだまだ山積していると考えます。
 国の緊急事態宣言が発出される以前から、我々都議会自民党は、一千四百万都民を抱える首都東京の知事に対して、独自の検査体制の確立や病床の確保、緊急措置などが必要であると訴えてまいりましたが、しかし、残念ながら小池知事にはそうした危機管理意識が希薄であり、責任を負おうとする姿勢が見られないといわざるを得ません。
 小池知事によるコロナ対策は、この四カ月間にわたり、一貫してロックダウンやウイズコロナといったキャッチフレーズの連続であり、根拠や数字を示すこともなく、具体的な対応については明らかに言葉が不足しておりました。結果として、都民の不安をあおり、ただただ自粛を求める情緒的なものでありました。
 本来ならば、日々の検査数や陽性率など科学的根拠をもとに、感染の実態や傾向を都として把握し、予算に裏づけられた対策を講じたり、都民の理解と共感のもとに自粛の要請をするべきだったと考えます。
 小池知事は、コロナ対策の初動において、三十万着を超える都民の防護服を中国に提供することには熱心でありましたが、その後、三カ月にわたり検査の陽性率すら公表しない、できなかった、このことは失態ともいわれかねないものであります。
 今後は、感染状況の実態に基づいた発信が基本であると考えますが、知事の見解を伺います。
 また、今回のコロナ対策では、改めて区市町村との連携が非常に欠如していることが露呈いたしました。
 マスクなどの備蓄数や配布のあり方について、都の区市町村との調整は全く不足していました。検査を拡充するために、今でこそ区市などが設置を推進しているPCRセンターは、都としての主体性がないまま、基礎自治体がみずからの判断で設置を開始しました。
 この間、小池知事は、区市町村の代表者とコロナ対策に関する意見交換をテレビ会議で行ってきましたが、その回数は、特別区長会、市長会、町村会がそれぞれ三回ずつ、わずか三十分程度であります。これでは地域の実情を都の対策に反映するには事足りず、儀礼的な会議といわざるを得ません。
 知事は、今回の課題を踏まえ、今後の区市町村との連携に真摯に努めるべきと考えます。知事の見解を伺います。
 次に、PCR検査体制の拡充について伺います。
 検査で重要なのは、入り口と出口をセットで考えることであります。
 都は、ロードマップの中で検査を受ける必要のある人が迅速に検査を受けられるよう体制を整備するとし、検査機会の拡大、いわゆる入り口をふやすために、新型コロナ外来を百カ所、PCR検査センターを三十八カ所に増設するとしています。
 PCR検査センターの設置に当たっては、検体採取を行う医師等の確保が必要です。国の通知により、感染拡大による医師等の不足に備え、歯科医師が検体採取に協力できることとなりましたが、その環境が整っていません。
 都は、そうした課題を解消するなど、PCR検査センターを確実に機能させていくことが重要であります。見解を伺います。
 また、検査を必要とする誰もが検査を受けられるためには、新型コロナ外来やPCR検査センターだけではなく、検体採取などを行う入り口をさらにふやしていくことも重要です。
 また今回、都は出口について、期限は明確となっておりませんが、第二波に備え、一日の検査の最大処理能力を一万件にするとしています。その実現のためには、都として民間検査機関に対し、人的にも物的にもさまざまな支援体制を構築することが肝要です。今後どのように取り組んでいくのかを伺います。
 検査体制の充実を図るとともに、重要なのが病床の確保です。
 第一波といわれる今回の経験を通じて、医療崩壊をさせないことがどれだけ重要な対策の基本となるかを都は認識したはずです。
 今後は、第二波に備え、感染拡大の状況に応じて病床を確保するとともに、患者の重症度や特性に応じた受け入れができるよう体制を構築するとしていますが、都の要請に応じて病床を確保し続けることは、病院にとって大きな負担となります。そうした医療機関への財政的な支援を講ずべきと考えますが、見解を伺います。
 医療崩壊をさせないために都が急遽対策を講じたのが、軽症者を受け入れるためのホテルの確保でありました。
 都は、宿泊療養施設として、都内五つのホテルで百七十億円をかけて二千八百六十五室を確保しましたが、軽症者の多くは、介護や子育て、ペットがいるなどの理由で自宅療養を希望する方が圧倒的に多く、ホテルの利用につながらず、家庭内感染のおそれや急激な症状悪化への対応が難しいといった指摘がされております。
 そうした実態を受けて、厚生労働省は四月二十三日付で、宿泊施設と自宅で行ってきた療養体制について、宿泊療養を基本とするとの方針を示しましたが、今後その方針を徹底するためには、宿泊療養の必要性に対する理解の徹底や、利用促進のための取り組みを強化すべきと考えます。見解をお伺いいたします。
 また、ソフトの対策だけではなく、過日、厚生労働省が示したホテル等を臨時の医療施設に位置づける方針を都として積極的に活用できるよう取り組むべきです。ホテルの位置づけが臨時の医療施設となれば、法律に基づいた入院勧告や措置が可能となります。
 第二波の際の医療崩壊を防ぎ、軽症者の急変から命を守り、家庭内感染を防止するためにも、宿泊療養施設を臨時の医療施設として整備すべきと考えますが、見解を伺います。
 次に、高齢者施設への感染症対策についてお尋ねをいたします。
 免疫機能が総じて低い高齢者は、コロナウイルスに感染すると重症化や死亡リスクが高く、こうした高齢者を守るためには、マスクの着用や手洗いなど標準予防策の徹底など、都としても支援しなければなりません。
 高齢者が利用する特別養護老人ホームなどの施設は、その社会的必要性から、緊急事態宣言下においても施設内感染が危惧される中で事業が継続されてきました。感染は入所者にとどまらず、事業継続に必要な施設で働く職員に及ぶ可能性も高く、慢性的な人手不足の現場では介護崩壊を招きかねないと危惧されています。
 第二波に備え、こうした高齢者施設への感染症対策を徹底的に講じるべきと考えますが、見解を伺います。
 医療体制の充実とあわせて、今後、さらなる対策が求められるのが、経済活動再開に向けた支援策であります。
 さきに述べたとおり、この間の都のコロナ対策は、科学的根拠に基づかず、都民に対して行く先を示すことのない、出口戦略など描くことができない、まさに思いつきの施策が量産されてきた感が否めません。
 これまでコロナ禍における経済対策として、石原都政以来積み重ねてきた基金を取り崩し、約一兆円もの支援策を講じてまいりました。政策のスキームがあやふやなうちに突如として発表のみを先行させる、この手法は多くの混乱を生んでいます。
 中でも東京都感染拡大防止協力金は、いまだにその混乱が尾を引き、多くの都民が困惑しています。突然の発表に始まったこの制度は、曖昧な制度設計、煩雑な手続、つながらない窓口など、事業者は多大な苦労を強いられています。
 経済支援策は、現金が手元に届いてこそその効果を発揮しますが、一カ月以上が経過した今もなお約八割が未支給であることは大いに反省すべきであり、早期の支給を強く求めます。
 五月七日以降の延長分、第二弾の協力金を初め、今後もさまざまな申請と処理が控えています。第一弾の申請手続に対する事業者からの苦情をしっかりと受けとめ、迅速かつ円滑な手続処理を行うべきですが、都の取り組み状況を伺います。
 いち早く終息したかに見えた中国や韓国を初め、国内でも北九州市などで第二波の予兆が見え始めています。
 我々都議会自民党はかねてより、長期化を踏まえ、ばらまきではなく、コロナ禍で経済活動が共存するための支援、終息後の再興を見据えた支援、そして計画的な財源、これをセットとして準備すべきであると四月の補正予算特別委員会など機会あるごとに提言をしてまいりました。
 三月末時点で約一兆円あった財政調整基金も残りわずかとなる中で、おくれ続けている災害対策や社会活動の再開に伴う経費、医療体制の整備なども待ったなしで控えています。
 こうした都財政の中、都内のコロナ禍が再び拡大に転じた場合、外出自粛や休業要請を再度要請すると知事は明言していますが、その場合、協力金を初めとする経済支援は再度実施されるのか、財源はどうするのか、知事の見解を伺います。
 新型コロナウイルスの感染拡大の影響が長期化する中、都内中小、小規模事業者への影響も深刻さを増しています。
 国は、中小企業に寄り添い、その深刻な窮状をしっかりと受けとめ、これまで持続化給付金や雇用調整助成金等の支援策を着実に講じており、固定費の負担に苦しむ中小企業の家賃への補助も行うこととしました。
 東京の産業を支える中小、小規模事業者がこの危機を一刻も早く脱し、再び成長の軌道へと歩みを進めていくためには、他の都市に比べ重い家賃負担の軽減を都として独自に図るとともに、さまざまな業種の事業者が、新しい生活様式のガイドラインに沿って事業を継続することが極めて重要です。そして、この対象の中には、公営企業に対して賃料に相当する使用料を支払っている事業者も含まれるべきと考えます。
 また、経営者の高齢化が進む中、このコロナ問題を契機とした廃業が一気に進むおそれもあり、円滑な事業承継を進めることが喫緊の課題となっています。
 都として、中小、小規模事業者への家賃補助や今後の事業展開をどのように後押ししていくのか、知事の見解を伺います。
 コロナ禍の終息がたとえ長期化したとしても、経済の地盤沈下を防がなくてはなりません。そのためには、目の前の事業継続支援はもとより、回復期を見据えた施策の検討についても早期に着手することが必要であることは再三指摘を続けてまいりました。
 しかし、現在まで、回復期の支援メニューはまだまだ十分ではありません。事業を円滑に再開するため、刻々と変化する経営環境と支援ニーズに即応できる柔軟な支援メニューこそが期待されています。
 また、災害対策やインフラ等の老朽化対策も、一刻の猶予もありません。長期自粛は、各種工期に影響が及んでいます。東京二〇二〇大会の延期によって生じた時間を有効に活用する必要があります。
 コロナにより傷ついた首都経済をどう立て直していくのか、経済再生への道筋について伺います。
 日本経済が正常化し、再び力強さを取り戻すためには、金融、財政、そして規制緩和の三つの政策が三位一体となり、相互に補完し合いながら重層的に取り組むことが必要です。
 とりわけ、人、物、金が集積する首都東京の経済を復活させ、コロナ後の世界をリードする都市としてさらなる飛躍を遂げるためには、規制緩和の取り組みが鍵を握っているといっても過言ではありません。
 新型コロナウイルスは、人々の価値観と社会経済活動に劇的な変化をもたらし、ソーシャルディスタンスなど、これまでにない新しい生活規範が求められています。今、行政がなすべきことは、こうした新たな日常を見据え、大胆な規制緩和を図ることではないでしょうか。
 一例を挙げれば、客足の減少に苦しむ飲食店がテークアウトへのシフトを加速していますが、道路や公園の有効活用を図り、規制緩和をさらに推進すれば、三密が避けられる屋外テラスの設置やキッチンカーの営業など、新たな活路を見出すことが可能だと考えます。ビジネスチャンスは何倍にも拡大し、財政負担も一切かかりません。経済を動かす原動力が規制緩和にあるのです。
 経済復興の道に向け、現下のピンチをチャンスに変えるべく、コロナ後の世界を見据え、幅広い分野にわたり、都として大胆に規制緩和を推し進めていくことが重要だと考えますが、知事の見解を伺います。
 都民、事業者にとって、行政手続は作業に時間を要するだけではなく、心理的負担も大きなものとなっています。一方で、行政機関にとっても、業務時間や人件費負担は膨大なものであります。
 平成三十年に、国は、規制改革推進会議において、行政手続コストの数値化に取り組んでいます。その結果として、毎年七千七百万時間、一千九百五十八億円もの削減効果の見込みが判明したと聞いております。
 都も行政手続のコストを数値化し、削減効果を可視化すべきと考えます。今後、感染症防止と社会経済活動を両立させていくためには、行政手続のデジタル化等による都民や事業者の負担削減を早急に進めるべきです。
 都は、行政手続の効率化やコスト削減を実現させるため、どのような考え方のもと、デジタル化を推進していくのかを伺います。
 さて、感染拡大防止のため、都が先月二十五日まで、都民に対し外出自粛を要請してきた結果として、都民はスポーツを楽しむこと、体を動かす機会を制限されてしまいました。
 今後、段階的にスポーツ活動や施設の速やかな再開が期待されます。特に、障害者スポーツ振興についても着実な再開を強く求めておきます。
 今後も警戒が必要とされるコロナ禍において、都民のスポーツ実施率の向上に向け、特に配慮を必要とする高齢者や障害者が、感染防止を図りつつ、安全に施設利用の再開ができるよう、どのように取り組むのか見解を伺います。
 新型コロナウイルスの感染拡大は、営業自粛に伴う経済活動の停滞やコロナ便乗の特殊詐欺被害の発生など、健康被害以外にも社会全体に大きな影響を与えています。
 また、長期にわたる外出自粛や急激な日常生活の変化は、都民にも大きなストレスとなり、感染への不安も相まって、さまざまな心理的ゆがみを及ぼしてきています。
 こうした負の影響は、子供や若者にも及んでいます。アルバイト先の休業による経済不安や、児童生徒間のネット上のいじめやトラブルは、学校が休校中のため、把握や対応がおくれ、被害も大きくなっているようです。
 今後、学校や経済活動の再開に当たり、日常生活へ円滑に復帰ができるよう、メンタルヘルスへの取り組みは非常に重要だと考えます。
 進路や経済状況など、子供、若者の抱える不安や悩みの解消に向けた都の取り組みについて伺います。
 コロナ禍において、オンライン教育に対する期待、理解は一層高まってきています。
 都は、TOKYOスマート・スクール・プロジェクトを展開しており、知事も、都内公立学校におけるオンライン教育を、コロナ禍を機会に一気に促進すると所信で表明されましたが、大変憂慮する事柄も存在しております。
 オンラインはあくまでツールであり、現実に環境整備が加速されたとしても、子供たちにどんな教育を提供し、価値を創造するのかという本質が最も重要だということです。一言にオンライン教育といっても、幾つかの類型があり、学齢や習熟度、学習効果、現場の負荷なども踏まえながら、適切な組み合わせを丁寧に検討、検証すべきと考えます。
 都はどのようにICT教育を展開し、どのような教育効果を創出していかれるのかを伺います。
 オンライン教育の推進、拡大によって新たな教育格差が生じないよう、それぞれの課題に対する目配りの行き届いた施策も不可欠であります。一人一台端末や通信環境の支援など、オンライン教育の環境づくりが進んできております。こうした環境が整えば、近い将来、授業での活用はもとより、オンライン上での事前課題のやりとりや、習熟状況の確認まで展開されることも期待できます。
 一方で、ネットへの親和性が高くない家庭もあるのが現実であります。
 都教育委員会の認識では二割程度を想定しているようでありますが、こうした家庭が教育環境のオンライン化からこぼれることがないように、十分な配慮が必要だと考えます。
 オンライン教育への対応が困難な家庭が、導入の初期から活用に至るまでスムーズにつなげていくフォローアップが必要です。都の取り組みを伺います。
 学校再開に向けて、先月の二十八日、学校の新しい日常の定着に向け、コロナ禍における都立学校運営のガイドラインが示され、区市町村にも共有されたと聞いています。
 都内には五十六の都立特別支援学校があり、一万二千名を超える児童生徒が通学し、障害や疾病によっては重症化しやすいなど、配慮の必要な生徒もいるため、再開に当たっては、学校、寄宿舎、通学バスなど安全の配慮を徹底しなければならないことを指摘し、求めておきます。
 特別支援学校においても、今後、ICT活用が図られ、その成果に期待するところですが、障害の特性に応じた具体的な取り組みについて伺います。
 一方、オンラインでの対応が難しい障害児や、個別性の高い指導計画を必要とする生徒も多数おります。また、就労実習などでは、人との接触を通じて知識や技能を習得するカリキュラムも存在しております。
 こうした個別性の高い特別支援学校の児童生徒の教育機会の保障をどのようにフォローアップしていくのか、具体的な取り組みについて伺います。
 三月二日以来、約三カ月ぶりに学校が再開され、児童生徒のみならず、保護者や教職員にとっても、待ち遠しさと同時に、感染の不安を残しながらの再開でもあることを忘れてはなりません。
 今回示されたガイドラインの遵守はもとより、再開後に感染が発生した際の速やかな対応など、これ以上子供たちの教育機会が失われることのないよう、十分な検討、対策を求めておきます。
 感染抑止期間は、教育現場でもソーシャルディスタンスは不可欠でありますが、コロナを教訓として、次世代を担う子供たちへ公衆衛生に対する正しい知識と理解を醸成することを通じて、子供同士、家族間の心の距離を近づけるための教育機会にすべきと考えます。
 感染症に対する偏見や差別、いじめを生まないための教育を浸透すべく、都教育委員会の取り組みを伺います。
 島しょ地域においても、新型コロナウイルス感染症の影響はさまざまな産業に甚大な影響を及ぼしています。
 我々都議会自民党は、島しょ町村への支援を求めるとともに、さきの都議会臨時会では、既存の貨物運賃補助制度の補助率を引き上げるよう、いち早く求めてきました。
 島しょ地域では、来島者数そのものが日に日に減少しており、ゴールデンウイーク期間中の伊豆諸島航路については、乗船客が前年比九八%の減少となるなど、運航事業者の経営悪化が大変危惧されています。また、六月からは大島─熱海間航路などが運休されることとなりました。
 定期航路や航空路は、島民生活に欠かせない交通インフラであり、都はこれまでも、国の制度の枠組みで航路補助や航空路補助を実施してきました。しかし、現行の制度では国の補助対象外の航路もあり、このたびの未曽有の危機を乗り越えていくには、国を巻き込み、より踏み込んで運航事業者の支援を行っていく必要があります。
 そのため、都議会自民党は、国土交通大臣に対し、補助対象外航路を初め欠損額拡大を見越した補助金の財源確保を要望してまいりました。
 都においても、今後、離島航路、航空路の維持確保のため、国にも働きかけつつ、着実に運航事業者を支援していくべきと考えますが、見解を伺います。
 これまで述べてきたとおり、コロナ対策は、新たに生じた医療、経済、教育支援など多岐にわたり、実に一兆円以上もの経費が費やされることとなりました。原資となった財政調整基金は底をつき、他県からの羨望のまなざしだった都財政は、一転して危機の瀬戸際にあります。
 非常時には後先を顧みない財政出動もいたし方ないかもしれませんが、コロナ対策とはいえ、もはや、この先も何でもありが許される財政状況ではありません。コロナ対策だけではなく、水害対策や震災対策など、都が喫緊に対処すべき課題が山積する一方、経済の落ち込みが長引けば、リーマンショックを超えるほどの税収減も現実味を帯びてきます。
 都財政を取り巻く環境が一変し、財政難に襲われる懸念も急速に高まる中、将来の財政見通しについて、知事の所見を伺います。
 加えて、将来の都財政に責任を持つため、今なすべきことは予算の見直しです。
 先般、都は、副知事から各局に対し、築地まちづくりや旧こどもの城など、事業を具体的に列挙しつつ、優先度の低い事業は休止するよう通達を出しました。
 あくまでも一時的な措置にすぎないとのことですが、これを貴重な機会として、直ちに不要不急の事業を選別し、今年度予算から見直しを図るべきです。効果が疑問視され、将来に責任を持てない事業をただ漫然と実施する、そのような無駄遣いを続ける時間は、都には残されていません。
 コロナ対策の中にも、客観的かつ合理的とは思えない積算根拠や、思いつきで事務処理が機能していないと見受けられる事業も幾つか散見されています。
 財政再建期に逆戻りしないためにも、早急にコロナ対策を含め必要な検証を行い、優先順位をつけ、不要不急の事業につぎ込む予算を財源基盤の一助につなげるべきです。都の見解を伺います。
 通達において具体の事例となった築地まちづくりについてお尋ねいたします。
 築地市場跡地の再開発については、さきの予算特別委員会における、一旦立ちどまり再考すべきという都議会自民党の質問に対し、内容を見直し公表すると知事から答弁がありました。紛れもない事実であります。
 その後、五月五日の新型コロナウイルス感染状況を踏まえた副知事発の依命通達において、再開発手続の休止が発表されました。新型コロナ対策とはいえ、優先度が低い事業として都が休止を表明したことを我々は肯定的に捉えております。
 かねてより我々都議会自民党は、築地跡地を民間に売却すべきと主張してきました。今まさに決断すべきときであります。
 新型コロナ対策を継続しつつ、都の財政基盤への影響を最小限に食いとめながら、築地地区の発展につなげていくためには、五千億円超の都税を投入したまま再開発するのではなく、築地市場跡地を計画的に売却していくことこそ有効だと考えます。
 築地跡地の開発をこれまでの方針や計画との整合性、延長線だけで考えるのではなく、今こそ大局的見地から、民間への売却を速やかに検討すべきと考えます。知事の見解をお尋ねいたします。
 見直すべきは、事業だけではありません。既に設置してあるさまざまな基金も、この際、一旦白紙に戻し、ゼロベースで考え直すべきと考えます。
 確かに財調基金はほぼ使い切った状態となりましたが、その他の特定目的基金は、いまだ数千億円が温存されています。にもかかわらず、その使途は設置目的に限られています。当然のことだと思います。
 ゼロエミッションなど、将来需要に備えること自体を否定するつもりはありませんが、今、優先して財源を振り向けるべきことがほかにあることは明白です。
 例えば、特定目的基金を統廃合し、財調基金に組み入れれば、一気に自由度の高い財源を手にすることができます。都財政が置かれた現状を考えれば、使い勝手がよく、活用しやすい財源の確保は重要であります。将来を見据え、ここは知恵を働かせ、戦略的に考えるべきです。
 機動的な財政運営の観点から、特定目的基金のあり方や活用についても、見直しを含め幅広く検討すべきと考えますが、見解を伺います。
 日本は今、新型コロナとの闘いの中にあります。しかし、二〇二〇大会の準備をとめるわけにはいきません。
 我々都議会自民党はこれまでも、大会の成功とレガシーの重要性を一貫して主張してまいりました。今、社会経済情勢は、新型コロナの影響で非常に厳しい状況にあります。しかし、この難局を乗り越え、延期された大会を成功に導くことが、東京、そして日本のさらなる飛躍につながるものと確信をしております。
 東京大会は、コロナという闇を抜けた先の日本に不可欠な、経済再生の起爆剤としなければなりません。東京、日本の新たな姿を世界に示していくためにも、必要な対策は将来への投資として果敢に取り組むべきです。
 延期に伴う追加コストは、どうしても発生します。そして、費用の精査や抑制については、既に関係者間での議論がスタートしていると聞いています。その先の負担割合の議論については、知事みずから、まずIOCに対して応分の負担をはっきりと求めていただきたいこと、あわせて、不安に満ちた社会経済情勢だからこそ、東京大会を来年着実に開催するためのロードマップを早期に都民に示し、理解を得る必要があると考えます。知事の見解を伺います。
 また、来月の七月二十三日に新たな機運を盛り上げるための取り組みを組織委員会とともに行っていくべきと考えますが、あわせて知事の見解を伺います。
 コロナとの闘いは、都の災害対策についても再考を求められることとなりました。近年、都内でも豪雨や台風の災害は頻発しており、首都直下型地震や都を囲む活火山の活動期入りなど、甚大な災害がいつ起きてもおかしくない状況にあります。
 国が、災害時は避難所を可能な限り多く開設して、避難者の間隔を十分に確保するよう自治体に通知したのは四月一日のことであります。コロナ禍の中、こうした大災害が発生し、二つの脅威が重なる事態も十分想定していく必要があります。このことは我々も再三指摘してまいりました。災害対策は待ったなしであります。
 都は、区市町村向けに感染拡大防止に向けた対処方針をまとめましたが、都の役割はそれで終わりではないはずです。より多くの避難先を確保するにも、住民に周知するにも、相応の時間を要します。
 区市町村が避難所の運営体制を迅速に構築できるよう、都はどのような支援を行っていくのか取り組みを伺います。
 過去の大災害から、災害時には、限られた医療資源を有効活用することが必要という教訓を得ました。都は、有事に向けて、医療機関の役割分担のガイドラインを明確にするとともに、災害医療コーディネーターの指定を行ってきました。
 しかし、今回のコロナの対応では、福祉保健局が調整本部を設置したのですが、搬送困難な事例が発生するなど、現場は混乱したと聞いています。都が調整機能を果たしたとは、とてもいえる状況ではありません。
 不測の事態が続く災害時において、都の災害医療コーディネーター体制が機能するのかという懸念があります。災害時にどう機能させるのか見解を伺います。
 知事は、さきの第一回定例会の施政方針表明において、高台をふやすまちづくりなど、実効性ある対策を講じていくと述べられました。
 区部東部低地帯における高台は、大規模水害時に住民の命に直結する重要なインフラであり、ぜひ早急かつ積極的な施策展開を期待しているところですが、残念ながら、その後、具体的な取り組みは一切示されておりません。どのように進めていかれるのか、知事の見解を伺います。
 東日本大震災の津波被害を目の当たりにし、大規模水害対策が声高に叫ばれるようになりました。それを受ける形で、平成二十四年に整備計画が策定されたのが都立篠崎公園の高台化計画であります。
 私も議会において、十年以上前から、スーパー堤防ならぬスーパーパークとして推進すべきと主張を繰り返してまいりました。
 近年の日本各地での水害は、地球温暖化の影響もあり、被害が甚大化してきています。荒川等の大河川の上流部決壊による水害シミュレーションによれば、江東五区のほとんどは水没、大災害になる懸念は払拭できず、区域外への避難を余儀なくされる状況です。
 避難場所の確保のため、都立篠崎公園の高台化にスピード感を持って取り組むべきと考えますが、所見を伺います。
 一方で、公園等の高台化については、その整備に一定の期間を要することから、避難経路の確保も極めて重要であります。
 江戸川区の地勢は、北側、西側に同様のゼロメートル地帯、南側には東京湾、したがって東方面にしか逃げ場がありません。しかし、東側に横たわる江戸川を渡る橋の整備が遅々として進んでおりません。そうした中、補助一四三号線、いわゆる柴又街道の延長上の架橋について、早期の橋梁整備が望まれています。
 千葉県との協議が整いつつあると聞いておりますが、今後の整備計画について取り組み状況を伺います。
 次に、中央卸売市場について伺います。
 今回の緊急事態宣言のもと、市場関係者は、都の自粛要請により、主な顧客である飲食店が休業し販路が閉ざされる中、都の協力金を受けられないジレンマを抱えながらも、感染防止を徹底しながら営業を続けてきました。都民の食卓を支える使命があるとはいえ、その大部分が従業員十五名にも満たない小規模零細事業者の集まりであります。
 国は、第二次補正予算において、店舗の家賃負担を軽減するため、家賃支援給付金制度を新たに創設し、小規模零細事業者に大胆な支援策を講じました。市場使用料にも適用されるとのことですが、この支援策を市場関係者に浸透していただくことを、まず強く望みます。
 しかし、何でも国任せでは主体性がありません。市場の活気を早急に復元していくために、目ききにたけた市場関係者が活気と躍動感にあふれる市場を支える必要があり、そのことがすなわち都民の食卓を豊かにすることにつながるのです。
 緊急事態宣言下で火が消えた市場の活気を取り戻すために、都は独自にどのような取り組みを進めるのか、見解を伺います。
 生活様式の変容を迫られた中、生鮮食料品のネット購入にシフトしている消費者が多数おりますが、市場の食材がそのまま家庭での食卓に必ずしもマッチするわけではありません。日常のあらゆる場面で都民の食生活を支える基礎は、プロが介在する市場でのBツーB取引にあります。
 市場の活気の源泉は、熱気と勢いある取引そのものにあるといっても過言ではありません。こうした取引を持続的に発展させていくためにも、市場関係者によるBツーB取引の新たな販路開拓を支援していくべきと考えます。都の見解を伺います。
 次に、廃プラスチックの有効利用についてお尋ねいたします。
 アジア諸国における輸入規制を受け、国内では、廃プラスチックの保管量の増加や処理費の上昇、リサイクル施設での受け入れ基準の強化等が生じています。
 直近では、新型コロナウイルスにより経済活動が制限される中で、事業活動に伴う廃プラスチックの排出量は減少していると聞いていますが、一方で、来年一月には改正バーゼル条約が発効されることで、各国の廃プラスチックの輸入規制は一層厳しくなるものと見込まれています。
 都は、こうした状況の中、業界団体等と連携し、廃プラスチックをセメント工場で石灰の代替となる産業用原燃料として有効利用を図る実証事業を開始しました。
 これまで海外での処理に多くを依存してきた廃プラスチックについて、国内での有効利用を図ることは重要と考えますが、本事業の進捗と、生産量の落ち込んでいるセメント以外の利用方法に対する今後の取り組みについて伺います。
 知事が公約で掲げた多摩格差ゼロですが、多摩格差とは一体何かと職員に問うと、都としては多摩格差はない、多摩には地域ごとの課題があるということと、知事とは異なる認識が返ってまいりました。
 知事は、多摩格差という印象的なフレーズだけは掲げておきながら、結果として、この四年間、実態として多摩の格差とは何なのかを示すこともなく、その是正の具体策に取り組むこともありませんでした。残念でなりません。
 しかし、我々が従前より取り組んできた多摩地域の活性化、特に産業振興は確実に進めていかなければなりません。
 多摩地域は、飛行機メーカーを初めとするさまざまな大手企業の工場の城下町として発展してきました。その結果、もともと下請であった中小企業が独自の技術開発により、今や世界を相手に事業を展開していますが、近年、大手企業の工場が地方移転をすることにより、産業の空洞化が危惧されています。
 一方で、近年は高い開発力を有する大手企業や大学等の研究機関が多数存在する地域となりました。将来の多摩地域の産業振興を考えるとき、大手企業や大学、高い技術力を持つ中小企業が相互に交流し、ネットワークを形成することで、新しい価値を創造する土壌を多摩に醸成することが重要と考えます。都の取り組みを伺います。
 知事の四年間の任期は終わろうとしております。知事就任に際し、権限のない都議会の冒頭解散を宣言しましたが、このことはロックダウンという不可能を宣言したことに酷似していると思います。つまり、四年の間できないことを口にする、そうした姿勢には何の変化もなかったということです。築地に市場機能を残すといった発言も、まさにこれと同様でありました。
 コロナ対策においても、まず記者会見で大々的に発表するが、その施策のスキームは整っておらず、いたずらに混乱を引き起こしていたことは事実であります。協力金の申請や支払いの問い合わせが連日のようにあった議員は、私だけではないはずです。
 国難とまでいわれる事態です。だからこそ、決してパフォーマンスに終始することなく、地に足のついた実効性ある支援が求められているのです。
 我々都議会自民党は、都民の声を聞き、都民からの要請、期待にしっかりと応えるためにも、都政の中で変わらず全力を尽くしていくことをお誓い申し上げ、代表質問を終わります。(拍手)
〔知事小池百合子君登壇〕

○知事(小池百合子君) 宇田川聡史議員の代表質問にお答えをいたします。
 まず、情報発信についてのご質問がございました。
 都民、事業者の皆様のご協力なくして、何よりも大切な一人一人の命、そして健康を守ることはできません。そうした危機感のもとで、三月初旬には新型コロナウイルス感染症対策サイトを立ち上げて、都民の皆様に日々最新の感染動向等を迅速にお伝えする体制も整えました。
 その上で、国の専門家会議が既に指摘をしておられましたロックダウンの可能性についてあえて言及をすることで、専門家の方々からは、効果的なメッセージであったとの評価もいただいているところでございます。
 さらに、大型連休期間におきましては、命を守るステイホーム週間の取り組みを展開して、一都三県による共同キャンペーンを実施するなど、この間、全ての皆様に感染を自分事として捉えていただけるよう、工夫を凝らしてきたところであります。
 あわせまして、生活資金の貸し付けや中小企業への制度融資等、都として都民の皆様の生活や東京の経済活動を支える取り組みを推進してまいりました。こうしたまさしく自助、共助、公助の取り組みにより、緊急事態宣言の解除に至ることができたものであります。都民、事業者の皆様の多大なるご協力に改めて心からの感謝を申し上げたい。
 そして、このウイルスとの闘いは、長きにわたることが見込まれております。感染拡大を防ぐべく、今後とも七つの指標によるモニタリングを継続しながら、刻々と変化する状況を的確に捉えまして、効果的な発信を行ってまいります。
 次に、区市町村長との連携強化についてでございます。
 新型コロナウイルス感染症という見えざる敵との闘いで、さまざまな課題を解決し、きめ細かな対策を実施していくためには、地域の実情を十分に把握している区市町村とこれまで以上に緊密に連携を図る必要がございます。
 このため、三月以降、節目節目におきまして、都としてテレビ会議等を実施するなど、区市町村と緊密に意見交換を行って、各地域が抱える課題の共有に努めてまいりました。
 そして、区市町村との意見交換を踏まえまして、地域ごとの多様なニーズに応えるため、各区市町村の個別の取り組みにも対応できる柔軟な財政支援を行うことといたしました。また、保健所への職員派遣を行うとともに、区職員との共同による営業自粛要請など、区市町村と連携した新型コロナウイルス感染症対策につなげてまいりました。
 都といたしましては、引き続き区市町村との意見交換を丁寧に重ねていくことを通じて、地域の実情を踏まえました新型コロナウイルスの感染症対策を実施してまいります。
 協力金を初めとする経済支援についてのお尋ねでございます。
 国による緊急事態宣言のもと、都では、緊急事態措置等を講じまして、事業者の皆様に施設の休業等をお願いしてまいりました。
 とりわけ中小事業者は、これまでにない経済的打撃を受けており、こうした状況下におきましても、都の休業要請に応じていただいたことに対して支給するのが協力金でございます。
 今後、新型コロナウイルス感染症との長い闘いにおきましては、万全の医療体制、検査体制の整備を進めるとともに、感染症の防止と経済社会活動との両立を図ることで、この難局を乗り越えていくことが私の責務であります。
 このため、先月策定いたしましたロードマップに掲げた取り組みを着実に進めまして、新しい日常が定着した社会を構築してまいります。
 こうした社会の構築に向けまして、感染状況や経済情勢なども見きわめながら、東京の経済を支える事業者に対しまして多面的なサポートを推進してまいります。
 中小企業の事業展開への支援についてでございます。
 新型コロナウイルス感染症の拡大によって、都内の中小企業の経営は大変厳しい状況にあります。東京の経済活動を支える鍵は、中小企業の支援の充実であり、事業者の皆様にしっかりと寄り添いながら、着実な支援を展開していく必要がございます。
 そのため、今回の補正予算では、無利子融資などの中小企業の資金繰り支援や事業の譲受先の掘り起こしなどの事業承継の取り組みの強化、ガイドラインに基づきましてさまざまな感染症防止策に取り組む中小企業への支援などを盛り込んでおります。
 また、中小企業の家賃の負担を軽減するため、大都市の家賃水準も踏まえながら、今回の新型コロナウイルス感染症で影響を受ける事業者に対して、国の施策と連携した効果的な支援策についても検討してまいります。
 これらの複合的な施策を展開することで、都内中小企業の活力を取り戻してまいりたい。
 また、東京の経済再生に向けました道筋についてのご質問がございました。
 新型コロナウイルスを克服し、その先の未来につなげていくためには、都民の生活や経済活動を下支えするのみならず、ポストコロナも見据え、よりよい社会をつくり上げていく必要がございます。
 重要なのは、従来の枠組みにとらわれず、これまでと違った生活様式、ワークスタイルの変革や人々の価値観の変化を新たな成長機会と捉えて、スタートアップやデジタルトランスフォーメーションの取り組みを大胆に加速させ、イノベーションの大きなうねりを巻き起こしていくことであります。
 こうした構造改革を実現するための取り組みを全力で推し進めて、都内経済の再生につなげてまいります。
 規制緩和の推進について触れられました。
 新型コロナウイルス感染症との闘いが長期にわたることが見込まれる中、この戦後最大の国難ともいえる状況を社会変革の好機と捉えて、東京の持続可能な成長につなげていくため、改めて都民、事業者の視点に立った規制改革を推進していくことは重要であります。
 都は、新たな都政改革ビジョンにおきまして、規制改革に係る有識者会議を設置しまして、都民、事業者のニーズに即した規制改革に取り組んでいくことといたしました。
 縛る事前規制からサポート主眼の事後規制に発想を転換するとともに、民間の発想、技術、知見を行政運営に融合させて、都民ニーズをいち早く捉えた価値ある政策を発信していく。また、こうした取り組みに必要な法令改正を初めとした規制緩和を国に求めてまいります。
 今回新たに浮き彫りとなりました課題を踏まえ、規制改革に向けた取り組みを推進することで、新型コロナウイルス感染症を契機に社会構造の変革を促して、成長と成熟が両立した目指すべき都市へと東京を進化させてまいります。
 将来の財政見通しについてのお尋ねであります。
 新型コロナウイルス感染症は、経済全体に深刻な影響をもたらし、景気悪化に伴う税収減など、財政環境の悪化を想定しておくことは必要です。
 一方、ウイルスとの闘いはまだ続いておりまして、感染症防止と経済社会活動の両立に向けた取り組みを進めていく必要がございます。
 さらには、世界で例を見ない規模と速度で進む高齢化や、急速に進展する都市の老朽化への対応など、都財政が抱える財政需要は膨大であります。
 こうした中にありましても、都政に課せられた使命をしっかりと果たしていくために、予算執行段階での一層の創意工夫を行うなど、賢い支出に努めるとともに、決算剰余金に加えまして、基金や都債といったこれまで培ってきた都財政の対応力を最大限発揮するなど、戦略的な財政運営を行ってまいります。
 築地まちづくりについてのご質問でございました。
 築地再開発では、都心のまたとない広大な土地と地域のポテンシャルを生かして、民間の力を最大限に活用しながら、東京の持続的な成長につなげていく。
 長期的なまちづくりの観点から、土地を民間に売却することなく、都が所有し、有効活用するとともに、インフラの整備状況も勘案して段階的整備を進め、周辺への波及効果をもたらしながら、東京全体としての価値の最大化を目指す方針でございます。
 今後とも、こうした方針のもと、公共性、公益性、収益性も勘案しながら、中長期的に東京及び都民にとりましての価値の向上を図ってまいります。
 なお、さきの予算特別委員会での答弁でございますが、東京二〇二〇大会の延期という状況の変化を踏まえ、先行整備事業の実施方針について、その内容を見直すということを表明したものであります。
 東京二〇二〇大会についてのご質問であります。
 新型コロナウイルス感染症の拡大に伴って経済が危機的な状況に直面する中で、大会の開催に向けた準備を進めるためには、都民、国民の理解や共感が得られる大会である必要がございます。
 そのため、IOCとのエグゼクティブプロジェクトレビューという会議におきまして、大会経費につきましてはサービスレベルの水準を最適化、合理化する施策を今後検討するとともに、延期により生じるコストの削減を図るものとすることによって、IOC、国、組織委員会とともに認識を共有いたしております。
 今後とも、追加経費に係る負担も含めまして、IOCと組織委員会を含む日本側が共同で議論を行ってまいります。
 また、ロードマップにつきましては、そのプロジェクトレビューにおいて、運営計画の検討を行った上で作成することとしておりまして、現在、会場確保の状況等も踏まえながら、関係者間で検討を進めております。
 引き続き、組織委員会、国など関係者と連携して、安全で安心な大会の実現に向けて取り組んでまいるとともに、大会機運の醸成につきましてのご質問もありましたが、都民、国民の理解が必要である、そして、社会経済の状況に応じて適切に対応してまいりたいと考えております。
 そして、高台まちづくりについてのご質問でございます。
 近年、洪水を初めさまざまな大規模自然災害が相次いで発生をしており、東部低地帯の災害リスクの低減を図り、都民の命を守るため、水害に対しまして安全性の高い高台をふやしていくことは有効であります。
 ことし一月に国とともに設置した会議におきましては、私も赤羽国土交通大臣とともに参加をいたしまして、東部低地帯の水害対策などについて検討を始めております。
 これまでに、土地区画整理、公園、高規格堤防等の整備による高台づくりや、避難スペースを確保した建築物の整備、建築物から浸水区域外への移動を可能とする通路の整備など、幅広い議論を行っております。
 そして、今後の取り組み方策でございますが、国を初め地元区とも連携して早期に取りまとめまして、災害に対して強靭な首都東京のまちづくりを進めてまいります。
 その他のご質問につきましては、教育長及び関係局長からのご答弁とさせていただきます。
〔教育長藤田裕司君登壇〕

○教育長(藤田裕司君) 五点のご質問にお答えいたします。
 初めに、ICT教育の展開と教育効果についてでございますが、都教育委員会が取り組むスマート・スクール・プロジェクトは、一人一台端末等を整備し、個別最適化された学びや主体的、対話的な学びを実現し、知識習得型から価値創造、課題解決型の学びへの転換を目指すものでございます。
 このプロジェクトで令和四年度までとしておりました小中学校のICT環境の整備を、休業が長期化する中で前倒すとともに、児童生徒が学習を継続できるよう、緊急対策として、家庭でのオンライン学習の環境整備を進めてまいりました。
 現在、集団、個別などの学習形態や発達段階に応じ、双方向の授業や動画配信などの取り組みが各校において工夫しながら始められているところでございます。
 都教育委員会は、休業中に得た知見や学校からの声を検証し、感染状況を見きわめつつ、学校と家庭の学習を適切に組み合わせ、子供の学びを確保してまいります。
 次に、ICT機器等に関する家庭への支援についてでございますが、分散登校と家庭学習を併用した学校の再開を円滑に進めるためには、家庭でオンラインによる学習が可能となる環境を整えていく必要がございます。
 そのため、都教育委員会は、端末や通信環境を必要としている家庭の児童生徒に対し、端末の貸与などの支援を行っております。
 さらに、ICT機器の操作や学習ソフト利用等について、保護者からの問い合わせに教員がきめ細かく対応できるよう、学校への支援員の配置を進めてまいります。
 都教育委員会は、引き続き、教員のICTスキルの向上を図り、全ての児童生徒の家庭における学びを支援してまいります。
 次に、特別支援学校におけるICTの活用についてでございますが、特別支援学校では、ICTの活用を推進する計画を前倒しいたしまして、今般の休業期間中に、障害種別に応じたICT機器を活用し、児童生徒が家庭等で行うことのできる心身の自立に向けた取り組みや学習への支援を行ってまいりました。
 具体的には、肢体不自由特別支援学校では、日常的にストレッチが必要な児童生徒に、家庭でできる体の動かし方に関する動画を配信したり、また、聴覚障害特別支援学校では、ウエブ会議システムを用いまして、教材と手話等を同時に画面に表示して学習を行っております。
 今後、都教育委員会は、障害の特性に応じた効果的な事例を収集し、指導資料にまとめ、各学校に周知するなど、オンラインを活用した家庭での指導の充実に取り組んでまいります。
 次に、特別支援学校における個に応じた指導についてでございますが、特別支援学校には、教員等と一緒に行動することで、生活の中での自立を促していくことが必要な児童生徒が在籍しております。
 そのため、都教育委員会は、フェースガードを都立特別支援学校の全教員に配布し、食事などの個別の指導がより安心して行われるようにいたします。
 また、就労を目指す生徒は、人とかかわる実体験から働くことの意義を学び、態度を身につけております。そのため、製品の販売や接客など当面行えない指導内容につきましては、直接的な対面を避けた電話でのやりとりで代替するなど、指導計画を工夫するよう学校に求めております。
 今後、各学校において感染症対策を踏まえ、個別指導計画の組みかえを行えるよう、年間指導計画のモデル例を提示し、一人一人に応じた指導を充実させてまいります。
 最後に、感染症に関する偏見を生まない指導についてでございますが、感染症にかかわる偏見やいじめ等を生じさせないようにするためには、子供に感染症に関する正しい知識と適切な行動について指導するとともに、改めて子供同士が豊かにかかわり合える教育を実施することが重要でございます。
 そのため、都教育委員会は、学校再開後の最初の時間に、感染予防のための適切な行動が自分や周りの人の命を守ることにつながることの意味を、子供が理解できるよう指導することといたしました。
 また、互いに支え合い、困難を乗り越えることの大切さを伝える実践例を学校に示したところでございます。
 今後、感染症に伴ういじめを防止するとともに、感染防止に尽力する方々等への感謝の念を育むため、イラストを用いた教材を開発し、学校での積極的な活用を促すなど、人と人との心のつながりを重視する取り組みを推進してまいります。
〔福祉保健局長内藤淳君登壇〕

○福祉保健局長(内藤淳君) 七点のご質問にお答えいたします。
 まず、PCR検査における歯科医師の活用でございますが、国は、感染拡大によりPCR検査の必要性が増大している状況下において、検体採取に必要な医師、看護職員等の確保が困難である場合、新型コロナウイルス感染症の診断を目的としたPCR検査のための鼻腔、咽頭拭い液の採取について、必要な研修を受けた歯科医師が、医師の適切な関与のもとで実施できる旨を通知いたしました。
 都は、第二波の感染拡大に備えて、PCRセンターの運営を担う地区医師会や、実施の際に協力を依頼することとなる歯科医師会の状況や意向を踏まえ、地域の実情に即したPCR検査体制を検討してまいります。
 次に、PCR検査の体制整備についてでございますが、都はこれまで、健康安全研究センターの検査体制の強化や民間検査機関の活用を図るとともに、新型コロナ外来やPCRセンターの設置を進めてまいりましたが、今後の第二波に備え、それぞれ百カ所、三十八カ所設置することとし、検査体制を順次拡充しております。
 また、院内感染防止等の観点から、新型コロナ外来の設置医療機関以外でも適切な感染対策が行われている場合は、入院患者等の検査を行えることとされており、都は引き続き、実施医療機関の拡大に向け、保険適用に係る手続を進めてまいります。
 同時に、検査能力を増強するため、民間検査機関の設備整備や人材育成を促進することとしており、こうした取り組みを通じ、検査を受ける必要がある人が迅速に検査を受けられる体制を充実してまいります。
 次に、医療提供体制の確保についてでございますが、都はこれまで、都内の感染症対策の中核を担う感染症指定医療機関のほか、都立、公社病院や公的医療機関を中心に、着実に病床を確保してまいりました。
 第二波に向け、患者の重症度や特性に応じて重点的に患者を受け入れる感染症入院重点医療機関を指定するとともに、早期に多くの病床を確保するため、病床確保のレベル設定を五段階から三段階に見直すことといたしました。
 また、病床をあらかじめ確保するための経費の補助や患者を受け入れた場合の謝金の支払いなど、国の動向も踏まえながら医療機関を支援することで、入院患者の受け入れ体制を強化してまいります。
 次に、宿泊療養の理解促進の取り組みについてでありますが、国は、入院治療の必要がない軽症者等について、家庭内感染の防止や症状急変時の対応が必要であることから、自宅療養ではなく宿泊療養を基本としてございます。
 都は、宿泊療養の必要性を理解していただくため、医療機関や保健所を通じまして、宿泊療養のご案内や患者向けのチェックリスト等を配布しております。
 また、子育てや介護等の個別事情を抱える患者に対しましても、安心して宿泊療養に専念できるよう、区市町村等と連携して支援するとともに、宿泊施設ごとに居室や食事等を紹介するリーフレットを配布するなど、利用促進を図っているところでございます。
 今後の宿泊療養施設の運営に当たりましては、より療養される方のニーズを踏まえ、一層工夫を図ってまいります。
 次に、臨時の医療施設についてでございますが、新型インフルエンザ対策特別措置法では、緊急事態宣言下において、病院その他の医療機関が不足し、医療の提供に支障が生ずると認める場合、臨時の医療施設を開設できることとされてございます。
 先月の国通知で、ホテル等の宿泊施設を臨時の医療施設として活用することが可能とされましたが、ホテル等を活用する場合、関係法令に基づく手続の面で課題がございます。
 また、必要とされる医学的管理、医療安全の確保、人員、管理体制等について詳細がまだ示されていないことから、都は、国に対しまして、それらを早急に示すよう要望しているところでございます。
 次に、高齢者施設での感染症対策についてでございますが、高齢者は感染症にかかると重症化しやすいことから、各施設では、日ごろから手や指の消毒を徹底するなど、その予防や拡大防止に努めております。
 都は、今回の新型コロナウイルス感染症の流行を踏まえ、職員が感染症対策を着実に行えるよう、手洗いの励行等の標準予防策や、感染が疑われる者が発生した場合の個別ケアの注意点、消毒の手順など具体的な対応方法について、動画や教材を作成し、周知してまいります。
 また、施設内での感染拡大を防止するため、国事業を活用し、多床室の個室化改修や居室への簡易陰圧装置の設置など環境整備に要する費用の補助を新たに実施するなど、高齢者施設の感染症対策を支援してまいります。
 最後に、災害医療コーディネーターについてでございますが、都は、二次保健医療圏ごとに地域災害医療コーディネーターを指定するとともに、都内全域を統括、調整する東京都災害医療コーディネーターを指定してございます。
 昨年の台風十九号が発生した際には、被害を受けた医療圏で医療対策拠点を立ち上げるとともに、東京都災害医療コーディネーターが東京DMATによる医療救護活動を統括、調整し、浸水で大きな被害を受けた医療機関の患者の転院搬送を行っており、引き続き、災害時にその機能を十分発揮できるよう体制整備を進めてまいります。
〔産業労働局長村松明典君登壇〕

○産業労働局長(村松明典君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、協力金の申請手続についてですが、協力金は全国に先駆けた取り組みであり、審査の進捗を踏まえて、早期支給に向け職員を増員するなど、必要な対応を図ってまいりました。
 その結果、申請受け付け分はほぼ全て審査に着手しており、今週末までには申請件数の約半数となります累計五万件を支給し、六月十五日の受け付け終了後、六月末におおむね支給完了の予定でございます。
 第二回では、提出書類が多い、手続が煩雑などの申請者の声を踏まえまして、第一回に引き続き休業している場合は、必要書類を最小限にするとともに、初めての方でも申請しやすいようウエブシステムを改善いたします。
 これらにより、迅速な支給につなげてまいります。
 次に、多摩地域の産業振興についてですが、多摩地域には、大手企業や大学等の研究機関、すぐれた技術力を持つ中小企業が集積しております。
 都はこれまで、IoTなど先端技術の研究会や商談会を行い、中小企業と大手企業等の研究機関による共同開発に結びつけることで、新技術や製品開発につなげてまいりました。
 今後、大企業に匹敵する技術力を持つ中小企業の共同開発グループを複数立ち上げ、技術開発から大企業とのマッチングまで一貫した支援を行っていくこととしております。
 多摩地域の持つポテンシャルやネットワークを活用し、多くのイノベーションを創出してまいります。
〔総務局長遠藤雅彦君登壇〕

○総務局長(遠藤雅彦君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、行政手続のデジタル化についてでございますが、行政手続のデジタル化を進めるに当たっては、行政側の視点だけではなく、都民や事業者など申請者の視点に立ち、手続のフローそのものを見直していくことが重要でございます。
 このため、許認可や届け出などの手続における書類の作成、申請、審査、決定までの一連のプロセスごとの分析を具体的に行い、申請者の視点で、様式の簡略化、添付書類の削減、押印の見直しなどを実施することにより、都民負担の軽減と行政内部における事務の効率化を実現してまいります。
 こうした見直しを通じまして、行政と都民、事業者の双方における手続のコストを削減するとともに、利便性の向上を図ってまいります。
 次に、避難所を運営する区市町村への支援についてでございますが、地震や風水害時の避難所における新型コロナウイルス感染拡大防止対策を的確に進めるためには、区市町村との連携が重要でございます。
 そのため、都は、避難所が三密にならないよう、自主避難等を促す住民周知や、より多くの避難先の確保、避難所での感染症対策などの留意事項をまとめた対処方針を策定し、区市町村に周知をいたしました。
 また、区市町村との実務的な意見交換を定期的に実施し、課題の把握に努めるとともに、避難所に活用できる都立や民間の施設の紹介など、区市町村の取り組みを後押しいたします。加えて、感染症対策に有効なパーティションの調達に向け、新たに業界団体と連携した協定を締結するなど、ソフト、ハード両面から区市町村の避難所運営における感染症拡大防止の取り組みを一層支援してまいります。
〔オリンピック・パラリンピック準備局長潮田勉君登壇〕

○オリンピック・パラリンピック準備局長(潮田勉君) 都のスポーツ施設の利用再開についてでございますが、都民の健康的な生活を維持する上で、都民が安全にスポーツに取り組み、楽しめる環境を早期に取り戻していくことは重要でございます。
 このため、今般、緊急事態宣言の解除を受けまして、都立スポーツ施設における感染拡大防止のためのガイドラインを作成し、都立施設の特性に応じて段階的に再開をいたしております。
 とりわけ高齢者や障害者につきましては、基礎疾患の有無の確認や、介助を行う施設スタッフの体調管理も徹底するなど、きめ細かに対応しまして、安全を確保いたします。
 加えまして、競技団体が競技の特性に応じて作成するガイドライン等を、順次、都民の皆様にも周知をするなど、感染拡大防止にしっかりと取り組んでまいります。
〔都民安全推進本部長國枝治男君登壇〕

○都民安全推進本部長(國枝治男君) 新型コロナウイルス感染症の影響による悩みや不安についてでございますが、子供や若者の悩みは、その時々の社会情勢を色濃く反映するものであり、相談者の状況を踏まえながら、丁寧に対応していくことが重要であると考えております。
 青少年やその保護者等を対象としたネットやスマートフォンに関する相談窓口、こたエールでは、本年三月、四月の相談件数が前年同期比で三割以上増加し、内容としては、ネット依存、誹謗中傷、不正アクセス等に関する相談がふえているところでございます。
 また、東京都若者総合相談センター、若ナビαでは、コロナ関連の相談が一割程度寄せられており、今月からはLINE相談も開始したところであります。
 今後も、悩みを抱える子供、若者や保護者等がアクセスしやすく、相談者に寄り添った対応を継続してまいります。
〔港湾局長古谷ひろみ君登壇〕

○港湾局長(古谷ひろみ君) 離島航路等の事業者への支援についてでございますが、離島航路及び航空路は、島民にとっての移動手段として、また、日用品や生産物の輸送手段として島民生活に欠かせないものでございまして、着実に維持していくことが重要でございます。
 これまで都は、国とともに、各島への唯一の定期航路や航空路について、運航事業者に対し欠損額補助を行ってまいりました。
 今般、新型コロナウイルス感染症の影響で旅客数が減少していることから、今回の補正予算案で拡大する欠損額への補助を実施するとともに、高速船と大型客船の複数が運航し、国の補助対象外である竹芝─神津島間の航路についても、さらに国に財源確保を働きかけながら支援を実施してまいります。
〔財務局長武市敬君登壇〕

○財務局長(武市敬君) 二点のご質問にお答え申し上げます。
 まず、予算の見直しについてでありますが、都はこの間、予算の執行段階におきまして、創意工夫等により見直すべきものは見直しを行い、歳出の精査に努めているところでございます。
 現在、新型コロナウイルス感染症の対策に全力で取り組んでおりますが、同時に、さまざまな課題への対応や、将来に向けた取り組みの実行も求められておりまして、各施策につきまして必要性、緊急性を検証しながら、着実に実行していくことが重要であります。
 このため、今年度予算の見直しにつきましては、これまでの取り組みを継続しつつ、来年度の予算編成作業と一体的に検証しながら適切に対応してまいります。
 次いで、特定目的基金についてでありますが、この基金は、都政の重要な課題に対しまして、将来の財政需要に備え、安定的かつ機動的に施策を展開していくため、それぞれの目的に応じて設置しているものであります。
 今回の補正予算案におきましても、福祉先進都市実現基金を抗原検査、抗体検査の実施、医療提供体制の強化等に充当するなど、この間の新型コロナウイルス感染症対策の財源として積極的な活用を図っております。
 今後とも、多岐にわたる都政の課題に対しまして、施策を着実かつ安定的に実施していくための貴重な財源として、それぞれの目的に応じて最大限活用してまいります。
〔建設局長三浦隆君登壇〕

○建設局長(三浦隆君) 二点のご質問にお答えをいたします。
 初めに、篠崎公園の高台化の取り組みについてでございますが、篠崎公園は、発災時の避難場所や救出救助の活動拠点に指定をされており、水害時に周辺住民が直ちに避難できるよう、高台化を行うことが重要でございます。
 そのため、計画区域の大部分において高台化を図り、あわせて江戸川堤防への避難動線を確保することとしております。
 江戸川に隣接する区域では、現在、国や地元区と締結した基本協定に基づき、盛り土工事の着手に向け、埋設物等の移設に関する調整を行っております。
 また、開園済みの区域を含む柴又街道沿いの広場においては、今年度、高台化に向けた基本設計を行ってまいります。
 今後とも、篠崎公園の防災機能の強化に取り組み、安全・安心なまちづくりを進めてまいります。
 次に、江戸川を渡る橋梁整備についてでございますが、行政区域を越えた橋梁整備は、洪水や地震など災害時のリダンダンシーを確保し、避難や緊急物資輸送等を確実に行う上で重要でございます。
 千葉県境の江戸川等では、補助第一四三号線など三路線の橋梁整備に向け、共同事業者となります千葉県の協力が得られるよう、地元区とともに働きかけてまいりました。
 このうち、橋梁取りつけ部の用地取得が比較的少なく、早期着手が可能な補助第一四三号線につきましては、令和四年度の事業化に向けて道路設計を進めるとともに、スケジュール等の調整を行ってまいります。
 今後とも、千葉県や地元区と連携しながら、千葉県境の橋梁整備に着実に取り組んでまいります。
〔中央卸売市場長黒沼靖君登壇〕

○中央卸売市場長(黒沼靖君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、市場の活気を促す取り組みについてでございます。
 新型コロナウイルス感染症により市場流通にも大きな影響が出る中、活力に満ちた市場機能を確保するためには、取引の担い手である市場業者を支えることが重要でございます。
 都は、今回の感染症の影響に伴い売り上げが減少した市場業者に対しまして、使用料と光熱水費の支払いを猶予しており、今後の取引状況等を踏まえてこの措置を継続するとともに、納付に当たりましては、分割納付を初め市場業者の経営に配慮した弾力的な運用を行ってまいります。
 また、都や国の支援メニューを市場業者にわかりやすく周知するとともに、社会保険労務士等の専門家を活用した経営相談を実施するなど、市場業者の経営を支え、市場の活気を維持してまいります。
 次に、市場業者の販路開拓への支援についてでございますが、新型コロナウイルス感染症による影響や市場法改正など卸売市場を取り巻く環境が大きく変化し、市場取引において、その相手方として基幹的な役割を担う実需者のニーズも多様化してございます。
 こうした中で市場機能を発揮するためには、環境変化を踏まえた市場業者の積極的な対応を促進していく必要がございます。
 このため、消費動向を捉えた新たな商材の開発や、市場業者それぞれが有する強みを生かした事業連携など、販路の多角化や経営基盤の強化に向けた取り組みにつきまして、都は、感染症による影響も考慮し、活性化支援事業の補助率をさらに拡充して支援をしてまいります。
 今後とも、意欲ある市場業者の先駆的な取り組みをしっかりと後押しし、卸売市場のさらなる活性化を図ってまいります。
〔環境局長吉村憲彦君登壇〕

○環境局長(吉村憲彦君) 廃プラスチックの有効利用についてでございますが、事業活動から生じる廃プラスチックの国内有効利用を進めるためには、CO2削減を図りながら、新たな資源循環ルートを確立することが重要でございます。
 都は、産廃処理業者五社の参加を得て、船舶等での共同輸送により、北海道と大分県のセメント工場で有効利用を図る実証事業を先月から開始しており、あわせて廃プラ破砕設備等の補助制度の申請を受け付けております。
 また、実証事業へ新たに参加を希望する事業者との調整を進めるとともに、工場での受け入れ拡大に向けた効果的な処理や輸送方法等の検証を行っております。
 今後、廃プラスチックの処理市場の需給状況や技術開発動向を注視しながら、業界団体と連携し、循環利用の拡大に向けた新たなリサイクル手法の確立を目指してまいります。

○議長(石川良一君) この際、議事の都合により、おおむね二十分間休憩いたします。
   午後六時二十八分休憩

   午後六時五十分開議

○議長(石川良一君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 質問を続行いたします。
 百三番里吉ゆみさん
〔百三番里吉ゆみ君登壇〕

○百三番(里吉ゆみ君) 日本共産党都議団を代表して質問します。
 新型コロナウイルス感染症によって、この四カ月間で三百人以上の都民が亡くなられました。改めて、亡くなられた方々に哀悼の意を表するとともに、療養されている方々へ心からお見舞いを申し上げます。
 緊急事態宣言は解除されましたが、都内の感染者は、またふえ始めています。第二波に備えるために重要な課題は、PCR検査体制の抜本的拡充と医療体制の強化です。
 まず、検査体制について伺います。
 日本も東京も世界各国に比べPCR検査が余りに少ないことが繰り返し指摘されてきました。ところが、小池知事は、四月の都議会で必要な検査が実施されているという驚くべき答弁をしました。
 この間、都内でも、医師が必要と判断しても検査が受けられない都民が続出し、亡くなってからPCR検査をして実は感染していたことがわかったなどの深刻な事例が報告されていることを知事はどう受けとめているのですか。これまでのPCR検査は少な過ぎると思わないのですか。
 政府の専門家会議も検査体制の強化を提言しました。経団連の会長も検査の拡大が必要と述べています。知事はどう受けとめていますか。
 第二波に備えて、感染状況を正確に把握しながら安全に社会経済活動を再開していくための最大の鍵は、PCR検査数の抜本的な拡充です。知事の認識と対応を伺います。
 都は、出口戦略のロードマップで、PCR検査の処理能力について一日一万件を目指すとしています。ところが、知事は所信表明でこの目標に触れず、一日わずか三千件という都内の今の処理能力で十分であるかのような発言をしました。
 知事、本気で取り組むつもりがあるのですか。いつまでに、どのように一日一万件の検査体制をつくるのですか。
 現在の都内の処理能力は一日三千件ですが、検査の実績は平均一千二百件にすぎません。仮に一日一万件の処理能力が確保できたとしても、実績が伴わなければ意味がありません。十分に検査ができる体制をどのように構築するのですか。
 都医師会と区市町村が進めているPCR検査センターは、現在区部は二十二区に設置されましたが、多摩地域は四割の十二市で、格差があります。地域の感染症対策に責任を持っているのは保健所です。多摩地域の大半は都の保健所の管轄地域ですから、都が責任を持ってPCR検査センターの設置を進める必要があります。見解を伺います。
 設置を進めたい市町村や医師会がお金の心配をしなくてよいような支援を行うべきではありませんか。
 山梨県は山梨大学のPCR検査体制強化のため、約三千五百万円の予算をつけました。都のロードマップでは、検査能力向上のために大学等研究機関を活用するとしています。どのように進めるのですか。
 院内感染は、患者の命にかかわる点でも、医療提供体制への深刻な影響という点でも大きな問題になっています。そのリスクを減らすために、スクリーニング目的のPCR検査を広げる必要があります。
 介護、福祉施設、保育園、学校などについても、利用者、職員を守り、感染拡大の防止と社会経済活動の再開を両立させるために、スクリーニング目的のPCR検査を広げることが効果的です。それぞれ知事の認識と対応を伺います。
 さらに、抗原検査、抗体検査の意義、重要性について知事はどう認識していますか。また、どう取り組むのですか。
 都内の医療機関では、経営難による医療崩壊の危機が迫っています。日本病院会などの調査では、都内の医療機関の経営状態は深刻です。特に新型コロナ感染症患者を受け入れた病院では、平均二億四千万円の減収となっています。
 東京都保険医協会の調査では、診療所の三割が昨年同期に比べて報酬が五割以上減っています。現状のままでは経営難による医療崩壊を招きます。都内の医療機関を潰さないため、知事はどう対応するのですか。
 杉並区では、新型コロナ患者を受け入れた病院の減収を調査し、一医療機関当たり月に約二億円の助成を行います。病院の倒産を防ぐため、このような助成を都が行うべきです。いかがですか。
 また、新型コロナ感染症患者の検査や診療に当たった病院だけでなく、全ての医療機関において、昨年の診療報酬分を保障することを国に強く求めるべきです。見解を伺います。
 都内の診療所に対する家賃助成も必要です。いかがですか。
 新型コロナの患者を受け入れる医療体制の強化も急務です。
 都は、感染拡大に応じて最大四千床、うち重症者用は七百床の病床を確保するとしています。これは感染者の八割が軽症という根拠から計算されていますが、高齢者などリスクの高い方は軽症でも入院が必要です。
 日本医師会の専門チームは、東京都の重症者用ベッドは都の目標の一・四倍、最大一千床程度の用意が必要だとしています。この指摘をどう受けとめていますか。目標の再検討が必要ではありませんか。
 都は、ロードマップで、新型コロナ患者を受け入れる入院重点医療機関、専用医療施設を設置するとしています。いつまでに、どのように取り組むのですか。都立病院、公社病院などで具体化すべきです。いかがですか。
 次に、休業要請、営業自粛などにより甚大な影響を受けている事業者への支援です。
 多くの中小企業、小規模事業者の方々が、感染拡大防止に協力しながら、どうやって営業を続けていけるかと悩み苦しんでいます。閉店、廃業も相次いでいます。
 補正予算案で、緊急融資の枠の拡大や感染拡大防止協力金を五月末まで延長したことなどは重要ですが、これでは全く足りないのです。事業者の皆さんが直面している、生きるか死ぬかという深刻な実態を知事はどう認識していますか。
 知事は所信表明で、協力金の支払いを順次している、約十万件の申請が寄せられていると述べました。しかし、事業者の手元に支払われたのは、申請全体のわずか二割、約二万件にすぎません。申請をしたのに三週間たっても支給されていない、もう手持ちがない、家賃が払えないなど深刻な声が寄せられています。
 知事、支給のおくれは死活問題だという認識はあるのですか。支払いが遅過ぎるという反省はあるのですか。
 膨大な申請書類の審査に時間がかかっているといわれていますが、そんないいわけは通用しません。申請があれば協力金を速やかに支払うよう改善すべきです。ドイツのように、審査は後からすればよいのではありませんか。
 また、感染拡大防止協力金は、対象業種を線引きしたことで多くの業者が受け取れません。都内の中小企業、個人事業主、四十二万件のうち、協力金の対象はわずか三分の一、十三万件にすぎません。
 都は、衣料品店のうち呉服屋は生活必需品の小売ではないとして新たに協力金対象にしました。それ自体はよいことですが、他の衣料品店も対象にすべきです。また、無資格の整体院は対象で有資格の整体院は対象外とするなど、矛盾が生まれています。
 どの事業者も感染防止に努力し、仕事は減り、自粛や休業を余儀なくされているのです。業種での線引きはせず、全ての中小企業、個人事業主等に支給すべきではありませんか。
 都内のある経営者は、テナント料やリース代、人件費で月百二十万円はかかり、協力金だけでは一月分の固定費にもならないと訴えています。多くの事業者が家賃補助を求めています。それに応えて、新宿区や江東区、町田市などが補助に踏み出しました。
 国も重い腰を上げ、補正予算案に家賃補助を盛り込みました。都としても、国制度で対象外の二月から四月の家賃補助や国制度への金額の上乗せなどを行うべきです。知事、いかがですか。
 自粛と補償はセットです。緊急事態宣言が解除されても、支援の継続が必要です。再びふえる兆しのある感染拡大を抑え込むためにも、休業要請する限り協力金は継続するべきと考えますが、いかがですか。
 介護事業者や福祉従事者への支援も切実です。
 都内の介護事業所が実施しているデイサービスの多くが、感染に細心の注意を払いながら業務を続け、高齢者を支えています。しかし、利用者が減ったことなどにより、経営は非常に厳しくなっています。ショートステイのベッド維持が難しく、削減せざるを得ない施設もあります。
 都として、デイサービス、ショートステイの実施状況を継続的に把握し、必要な支援策を検討するべきではありませんか。
 この大変なときに、都は、小規模な特別養護老人ホームへの補助を予定どおりに削減しようとしています。しかし、いまだ事業者への説明会さえ開かれていません。
 施設運営を一層追い詰める小規模施設特別加算、小規模施設加算の補助の見直しを少なくとも今年度は凍結すべきです。知事の決断を求めます。
 小規模な特養だけでなく、定員七十人以上の特養ホームも新型コロナの影響で今年度は赤字になるといわれています。特養ホームへの経営支援補助を緊急に増額、拡充すべきではないですか。知事、いかがですか。
 保育や介護などの仕事は、相手と社会的距離をとったまま行うことはできません。外出自粛が求められる中でも福祉施設は継続が必要で、福祉の従事者は、自分がどこかで感染しているのではないか、利用者に感染させてしまうのではないかという大きな不安を抱えて働いています。
 知事は、新型コロナによる危機が広がるもとで、福祉従事者の方々が果たしている役割をどう認識していますか。
 国は、補正予算案に介護職員、障害福祉職員への慰労金を盛り込みましたが、学童保育や保育園などの職員は対象外です。全ての福祉従事者が対象となるよう都独自の対策が必要です。知事の見解を伺います。
 上下水道料金の負担軽減も重要です。外出自粛や学校休業により、家庭内での手洗いや調理など、水道の使用量がふえています。経済と家計が大きな打撃を受ける中、住民の負担を軽減しようと、大阪市や名古屋市を初め、百を超える自治体が上水道や下水道の料金の減免を実施しています。
 都は、上下水道料金の支払いを猶予していますが、都民の暮らしや経営を支えるため、さらに踏み込み、減免を実施することを求めます。知事、いかがですか。
 学生の皆さんから、新型コロナの影響で帰省もバイトもできず生活が苦しいなど、切実な声が寄せられています。
 高等教育無償化プロジェクトFREEの調査では、親の収入の激減やアルバイトの休止などで、回答した五人に一人の学生が退学を検討しているという衝撃的な結果が明らかになっています。都立大学が行ったお米と小麦粉の配布は、開始わずか一時間で申し込みが締め切られました。一日の食費は二百円など、学生の生活実態は極めて深刻です。
 知事は、新型コロナの影響で深刻になっている学生の実態をどう認識していますか。学ぶ環境を保障することが重要だと思いますが、いかがですか。
 都として、学生のアルバイト採用を行っていますが、これにとどまらず、給付金や家賃補助、新たな負担となっているオンライン環境整備の補助など、学生への支援策を検討すべきではありませんか。
 問題の本質は学費が高過ぎることにあります。一律学費半額を求める動きが大学の枠を超えて急速に広がっています。都立大学などで今年度の学費の半額免除を求めます。いかがですか。
 図書館休館対策プロジェクトの調査では、図書館の休館などで卒業論文などの提出時期に間に合わないと回答した人が七割を超えています。都立大学では、こうした学生や院生が卒業できるよう在籍延長を行い、学費を免除すべきです。いかがですか。
 国連は、新型コロナウイルスが及ぼす悪影響は、健康から経済、安全、社会保障に至るまで、あらゆる領域において女性にとって大きくなっていると警鐘を鳴らしています。そして、あらゆる対策にジェンダーの視点を重視することが必要だと呼びかけています。
 新型コロナ対策の最前線で働く医療福祉従事者の七割以上が女性です。また、働く女性の多くは非正規雇用で、今回のような経済危機では真っ先に切り捨ての対象になります。シングルマザーの方々の生活は逼迫しています。
 学校の休校に伴い、仕事を休んで子供の面倒を見たり、感染防止に伴う家族のケアや介護などは、多くの場合、女性が担っています。さらに、外出自粛と生活不安のストレスが、DVや虐待の危険を高めています。
 新型コロナウイルス感染症の及ぼす悪影響が、女性にとりわけ深刻になっていることを知事はどう認識していますか。新型コロナ対策にジェンダーの視点を貫くことを求めるものです。知事、いかがですか。
 外出自粛要請は、DVを深刻化させる一方で、加害者でもある配偶者も在宅しているため、被害者が電話で助けを求めにくい状況を招いています。被害者が支援を求めやすくなるよう、都が責任を持ち、メールやLINEなどでの相談対応を行うことが必要です。あわせて、相談支援の周知と相談体制の強化を求めますが、いかがですか。
 子供たちへの教育をどう保障するのかも問われています。三カ月にわたる学校休業の影響は大きく、子供と保護者は疲弊し、教職員は経験したことのない負担と模索の中で教育を行っています。
 第一に、学校再開後は、休業で断ち切られてしまった人間同士のつながりの回復や学習や成長の機会の保障、心のケアなど、子供たち一人一人に寄り添ったきめ細やかな対応が求められています。
 第二に、特に新しい内容を家庭学習で習得するのは難しく、学校再開後に子供の状況に応じてわかるまで指導することが大切です。
 第三に、授業だけでなく行事なども子供たちの成長に欠かせず、安易に削減すべきではありません。
 以上、三点について認識と対応を伺います。
 学びについての知事の所信表明がオンライン学習の推進に終始したのは残念です。休校になればオンラインも必要ですが、子供たちができるだけ登校し、三密を避けながら、人と人の生のかかわりの中で学べるよう条件整備をしていくことこそが都政の大きな役割です。
 都教委は、学校再開のガイドラインで、教室の生徒の人数を二十人程度に抑えるとしました。この対策は長期にわたり必要だと考えますが、いかがですか。
 既に分散登校している学校で、これまでの半分の人数に対応した先生は、子供たちにじっくりかかわれてよかったと述べています。そもそも東京の四十人学級編制は、世界水準からも日本国内で見てもおくれています。知事、コロナ後の新しい学校では少人数学級こそ必要だと思いませんか。
 そのためには、教員をふやすことが必要です。政府は、小学校六年生と中学校三年生が毎日登校できるように、少人数を編制するための教員加配三千百人を補正予算案に盛り込みました。積極的に活用することが重要です。いかがですか。
 感染防止や心のケアのかなめである保健室の養護教諭が未配置であったり、大規模校なのに一人しか配置されていない学校があります。養護教諭の増員や感染の疑いがある場合に対応できる別室の確保などを求めます。見解を伺います。
 私たちの独自調査では、この四月に区部と多摩地域で十区九市町村が給食費を値上げしました。食材費の高騰や消費税増税などで献立の工夫も限界です。新型コロナで経済も家計も大きな打撃を受けている今、子供たちの給食を守るために、都が学校給食の無償化に踏み出すことを求めます。知事、いかがですか。
 保育園も難しい問題に直面しています。密が避けられないことはもちろん、二カ月もの間登園できなかった子供たちは、なれるのに時間がかかります。
 一人一人の子供たちの気持ちに寄り添い丁寧に対応することが大切です。そのためには、より少人数のグループで活動できるように保育士の増員が必要です。各園が必要とする人数の保育士が雇用できるよう、支援することを求めます。知事、いかがですか。
 学校の休校が続いた中で、学童保育や障害児の学童保育である放課後等デイサービスが果たしている役割の重要性を知事はどう認識していますか。
 保育園も学童保育も放課後等デイサービスも、人員配置や利用者一人当たりの面積、職員の処遇の改善などが共通する切実な課題となっています。子供たちの豊かな成長、発達を保障し、安心できる場所になるよう、今こそ抜本的改善、拡充に転換するときです。知事の認識と対応を伺います。
 新型コロナ感染が広がる中で、大規模災害が起きたときの避難所のあり方も見直しが必要です。
 内閣府などによる四月七日の通知では、避難所におけるコロナ対策として、可能な限り多くの避難所の開設、避難所におけるスペース確保や発熱者対応などを求めています。
 何よりも避難所の三密解消が急務です。民間施設等も活用して避難所をふやすことが重要です。飛沫を防ぐつい立てや床から舞い上がる飛沫を防ぐのに効果的な段ボールベット、マスクや消毒液などの確保、避難所における新型コロナ感染防止マニュアルの整備、職員研修なども必要です。
 大田区は職員研修を実施し、足立区では職員が運送業者の大型倉庫や商業施設、大学等を新たな避難所にするため努力しています。この通知をどう具体化するのですか。既に岐阜県、長野県、福岡県などが新型コロナ対応の避難所の指針をつくっています。速やかに都の避難所管理運営指針を見直すべきです。いかがですか。
 さて、新型コロナによる危機は、東京の医療体制と公衆衛生の弱さを浮き彫りにし、これまでの都政のあり方を根本から転換することを求めています。
 第一に、都立病院、公社病院を初め、都民の命を守る医療体制の拡充です。
 都立病院は、明治初期に大流行したコレラやチフスなど感染症の流行に伴い開設され、百四十年にわたり都が直接責任を持って都民の命を守る役割を果たしてきました。
 中でも感染症医療は、感染が拡大したときのために、日ごろから病床や医師、看護師、医療技術者を確保するなどの備えが必要です。そのため、民間医療機関だけでは担い切れない不採算の医療分野となっています。このような不採算であっても、都民のために必要な医療をしっかり担うのが都立病院の役割です。
 今回の新型コロナ感染のもとでも、都立病院はこれまでの歴史を引き継ぎ、その役割を遺憾なく発揮しています。
 知事は、区部、多摩の都立病院を視察して、都民の命を守る最前線の都立病院の価値をどのように肌身で感じ、何を学びましたか。
 日本医師会の横倉義武会長は、感染症が流行したときに対応できる病床を維持しておくべき、競争や効率重視の新自由主義の影響が医療機関にも及んでいると警鐘を鳴らしています。知事は、この指摘をどう受けとめますか。
 競争や効率重視の新自由主義の政策を自治体病院などに持ち込んだのが、地方独立行政法人にほかなりません。知事はどう認識していますか。
 実際に、知事は、コストの見直しをさらに進め、都の財政負担の軽減にもつながっていくとして、都立病院、公社病院を独法化する方針を決めました。都立病院、公社病院の独法化は、今やってはならない逆噴射の政策です。
 知事、現場の実情を十分に踏まえ、都民の命を守る施策に万全を期すというなら中止すべきです。いかがですか。
 第二に、保健所、公衆衛生の拡充です。
 保健所は新型コロナ対策の最前線で昼夜も分かたず大奮闘してきました。現場には重い負担がかかっています。しかし、都民や開業医からは、保健所に何度電話してもつながらない、検査してもらえないという声が殺到しました。最大の原因は、都も国も公衆衛生を長年にわたって軽視し、保健所を縮小してきたことです。
 東京都は、かつて多摩地域に三十一カ所あった保健所、保健相談所を統廃合により、わずか七カ所にまで減らしました。西多摩保健所は東京の約三割の面積を所管することになり、多摩府中保健所が所管する人口は百万人を超えるなど、住民から遠い存在になりました。
 現在、都が所管している地域の保健所の保健師の定数は、この三十年間で百九十三人から百三十七人に三割も減らされました。医師に至っては六十人から二十人へ三分の一になっています。
 厚生労働省が設置した新型インフルエンザ対策の総括会議が二〇一〇年に出した報告書では、保健所など感染症対策にかかわる組織や人員体制を大幅に強化する必要性を強調していました。しかし、この指摘を踏まえた保健所の充実は行われませんでした。
 保健所を統廃合し弱体化させてきた歴代知事の責任は重大だと思いますが、小池知事はどう認識していますか。
 新型コロナ対策の国の専門家会議も、保健所の体制強化を提言しました。公衆衛生を大事にし、保健所の適正な所管地域、人口などについて検討し、保健所の増設を含め、計画的に充実させていく政策に転換することが求められています。知事、いかがですか。
 厚労省の総括会議二〇一〇年報告書は、地方衛生研究所のPCR検査体制の強化も求めていました。しかし、東京都の地方衛生研究所である健康安全研究センターのPCR検査能力は、新型コロナウイルスの感染が広がり出した時点で一日百二十件しかありませんでした。
 その後、一定の強化はしたものの、感染が広がる中で、本来の検査能力の二倍を超える数の検査を行う日まであるなど、現場に大きな負担がかかりました。健康安全研究センターの抜本的な拡充を計画的に進めるべきです。知事の答弁を求めます。
 職員の確保と育成は、本来は平時から進めていかなければ困難ですが、感染拡大の第二波に備え、今からでも取り組むことが必要です。保健師、医師を初めとした保健所の職員、健康安全研究センターで検査を行う職員の雇用と養成にどう取り組むのですか。
 第三に、税金の使い方の転換です。
 小池知事は、就任以来、都議会で二十一回にわたる施政方針、所信表明等を行いましたが、福祉という言葉を口にしたのはわずか五回です。しかも、驚いたことに、予算議会の施政方針で福祉予算という言葉を使ったことが一度もありません。
 知事は、福祉予算の増額、福祉の充実の重要性についてどう認識していますか。
 特定整備路線などの都市計画道路について、知事は、見直すべきものは大胆に見直すといってきましたが、結果的に今も変わっていません。それどころか、知事が進めているのは外環道だけで、東名以南まで含めると総事業費約三・二兆円、日本橋の首都高地下化も約三千二百億円など、何年にもわたり莫大な財政負担となるものが幾つもあります。
 都民の命と健康、暮らしが脅かされている今だからこそ、ポストコロナも見据えて、不要不急の大型開発、大型道路建設優先の税金の使い方を抜本的に改めて、国家財政に匹敵する規模の都財政を、都民の命と健康、暮らしを守るために思い切って振り向けることが必要です。知事、いかがですか。
 東京オリ・パラ大会について、都は一年延期を前提に準備を進めていますが、都民は東京都が開催見直しに伴う巨額な追加費用を負担させられるのではと懸念しています。
 知事は、三月末の記者会見で、五輪の追加費用について精査するといいました。五輪の追加費用の負担に対する知事の基本的考え方を伺います。
 追加費用約三千億円と報道されている数字に根拠はあるのですか。もっとふえる可能性があるのではありませんか。
 五月二十一日、IOCのバッハ会長は、新型コロナの影響で延期となった東京大会が二〇二一年に開催されなかった場合、中止となる見通しを示したと報じられました。知事は、この発言についてどのように受けとめていますか。バッハ会長に問い合わせたのですか。
 IR、カジノ誘致の調査は七年間毎年実施されてきました。しかし、五月五日の副知事依命通達で、新型コロナ対策のため不急な調査、事業は見直しを行うとの指示があり、先日の経済・港湾委員会で、当面の間、調査の発注を見送るとの答弁がありました。
 知事は、カジノ、IRは経済成長や観光振興を後押しすると発言してきましたが、世界的に見ればカジノ業界は業績悪化しています。その中で、世界最大のカジノ運営会社が日本での統合型リゾート施設IR事業ライセンス取得を断念しました。今多くの方が東京にカジノは要らない、日本のどこにもカジノは要らないとの声を上げています。人の不幸を土台として観光振興、経済を成長させるなどというカジノ、IR施設整備ときっぱり決別すべきです。知事、いかがですか。
 知事は、新型コロナ感染症から都民の命を守ると繰り返し発言していますが、都民の命と健康、暮らしを脅かす羽田新飛行ルートの危険性の認識は示したことがありません。
 国が騒音低減策だとして導入した急角度で着陸する進入方法は、実機飛行の結果、ほとんど効果がないと報道されています。住民からは、コロナ対策で換気のために窓をあけているので、騒音がひどく我慢できないと声が上がるなど、飛行機の騒音被害は深刻です。
 国の調査によれば、四月の訪日客は前年度比九九・九%も減っています。それでも、新飛行ルートを飛んでいることについて、国交大臣は国会で騒音測定のためと答弁しました。驚くべき答弁です。全く必要もないのに都民を苦しめていることを知事はどう考えているのですか。
 知事は、騒音や落下物など都民の命と健康、暮らしを脅かす新飛行ルートは容認できないと表明すべきです。答弁を求めます。
 いよいよ小池知事の任期が終わろうとしています。四年前、小池知事は、東京大改革を掲げて反自民の改革者として振る舞い、都民の人気を得ました。しかし、その後、みずから掲げた公約を次々投げ捨てました。都立病院、公社病院の独法化も、カジノ誘致の検討も、羽田新ルート推進も、知事が当初掲げた都民が決める、都民と進めるという公約と真逆のものです。
 築地は守るという公約を投げ捨てて、大きな方向性は変わっていないといい張り、多摩格差ゼロの公約も口にしなくなりました。知事が公約した都政の透明化どころか、不透明な政策決定が相次ぎ、情報公開の黒塗り、ノリ弁をなくすという約束も守られていません。
 就任当初、知事は、あふれんばかりのぜい肉をつけてしまった巨大な肥満都市東京と発言しましたが、巨大開発を次々進めています。都営住宅の新規建設は、石原都政以来二十年間ゼロが続き、高齢者福祉に力を入れるといいながら、見るべき前進はありません。小池都政で都政の流れは変わりませんでした。
 今回の都知事選挙は長く続いた都政の流れを変える選挙です。日本共産党都議団は、多くの都民の皆さんと力を合わせて、都民の命、暮らし、福祉第一の新しい都政をつくるために全力を挙げる決意を表明し、再質問を留保して質問を終わります。(拍手)
〔知事小池百合子君登壇〕

○知事(小池百合子君) 里吉ゆみ議員の代表質問にお答えいたします。
 まず、新型コロナ感染症対策の検査体制についてのご質問でございます。
 新型コロナウイルス感染症でお亡くなりになられた方々のご冥福を改めて心からお祈りを申し上げます。
 都は、新型コロナ外来やPCRセンターの増設など検査体制の整備を進めてきておりまして、医師が必要と判断した場合には必要な検査が実施されている、このように認識をいたしております。
 これまでに都内の一日当たりの最大検査処理可能数を約三千百件まで引き上げまして、約七万一千件以上の検査を実施してまいりました。
 検査数の拡充については、今お答えしたとおり、都は、医師が必要と判断した方全てに対応できますように検査体制の整備を図っておりまして、今後の第二波に備えても、一日一万件を目指して、新型コロナ外来を百カ所、PCRセンターを三十八カ所設置をしてまいります。
 事業者の経営への影響でございますが、東京の経済は、新型コロナウイルス感染症により大きな打撃を受けております。都民生活に深刻な影響をもたらすとともに、中小企業の経営はかつてない危機に直面をいたしております。
 こうした状況の中で、東京の経済を支える事業者の皆様と難局を乗り越えていくためにも、資金繰りや雇用確保に向けた支援など、都民の生活や経済活動を下支えする施策などに取り組んでまいります。
 家賃の支援でございますが、新型コロナウイルス感染症の影響で、都内の中小企業は売り上げが急減、経営が大変厳しい状況にあるわけであります。中小企業の家賃の負担を軽減するため、大都市の家賃水準も踏まえながら、国の施策と連携した効果的な支援策について検討してまいります。
 福祉従事者の役割でございますが、福祉従事者が担う福祉サービスは、都民の生活を支える上で必要不可欠なものでありまして、新型コロナウイルス感染症の流行下にあっても、そのことに変わりはございません。
 このため、都は、緊急事態宣言に際しまして、高齢者や障害者に福祉サービスを提供する事業所や保育所といった社会福祉施設等につきまして、休業要請の対象とせずに、適切な感染防止対策を講じた上でサービスを継続するようにお願いをした次第でございます。
 続いて、水道、下水道料金についてのお尋ねでございます。
 新型コロナウイルス感染拡大に伴って、水道、下水道料金の支払いが一時的に困難になった都民の方を支援することは重要であるため、三月二十四日から、申し出により、最長四カ月間の支払い猶予を実施しております。
 水道、下水道事業等の公営企業は、お客様である都民の料金負担によって成り立っておりますので、お話の水道、下水道料金の減免措置は慎重に考えるべきものと認識をいたしております。
 次に、学生の学ぶ環境の保障についてのお尋ねでございます。
 都は、次代を担う大学生が学業と生活を両立し、希望ある未来を切り開いていけますよう、アルバイトの機会を提供するとともに、オンラインでのキャリアカウンセリングやセミナーの実施などの支援を展開していくことといたしております。
 また、アルバイト収入等を失った大学生も利用できる生活資金の特例貸付を実施しているほか、国による給付金制度も創設されたところでありまして、こうした制度も活用していただきながら、学生の皆さんの学びの継続、そして未来への飛躍を後押ししていきたいと考えております。
 新型コロナウイルス感染症対策におけるジェンダーの視点についてのお尋ねであります。
 新型コロナウイルス感染症は、多くの人に大きな影響を与えておりますが、社会制度や慣習、そして慣行などもあって、特に女性は、一層厳しい環境に陥りやすい状況になっていると考えております。
 都は、男性も女性も、みずからの希望に応じて活躍できる社会の実現を目指して、女性の視点も取り入れたさまざまな施策に取り組んでいるところでございまして、新型コロナウイルス感染症対策におきましても、こうした考え方で取り組みを進めることは重要であります。困難な状況にある女性には必要な支援を届け、誰もが自分らしく暮らしていける社会の実現を目指してまいります。
 学童クラブの役割についてでございますが、学童クラブや放課後等デイサービスは、子供たちが安全・安心に過ごせる居場所として重要な役割を担っています。
 このため、都は、緊急事態宣言後も、社会生活を維持する上で必要なサービスに従事しているなど、仕事を休むことが困難な保護者の方には、子供の居場所や必要な支援を確実に提供するよう、区市町村や指定事業者に要請をしてまいりました。
 都立病院の視察についてでございますが、先日、私は、新型コロナウイルス感染症の最前線で奮闘する駒込病院と多摩総合医療センターを視察してまいりました。両病院とも、院内感染防止対策を徹底しながら、医師、看護師など全ての医療従事者が、患者の治療、都民の安全・安心を最優先に職務に当たっておられ、非常に頼もしく感じたところでございます。
 全ての都立病院が、感染症医療を初めとした行政的医療を将来にわたって担い続けることで、都民の期待に応えていかなければならないと、改めて心に刻んだところでございます。
 感染症流行時の医療体制でございます。
 現在、都内には、感染症法に基づく感染症指定医療機関は十二あって、これらの医療機関を中心に感染症医療体制を構築しております。
 今回の新型コロナウイルス感染症では、こうした医療機関のほか、都内の医療機関が一丸となって患者の方々の治療に当たっていただいております。
 引き続き、医療機関の協力を得ながら、都民の命、そして健康を守り、首都東京の安全・安心を実現してまいります。
 多摩地域の保健所についてですが、都は、住民に身近な保健サービスは市町村が、より専門的なサービスは保健所が実施するという地域保健法の考え方に基づいて、多摩地域の保健所を段階的に再編整備して、現在、二次保健医療圏に一カ所の体制となっております。
 再編整備の過程におきましては、市町村支援、地域の健康危機管理など機能強化を図っており、保健所は、広域的、専門的、技術的な拠点として役割を果たしていると認識をいたしております。
 福祉に関する予算についてであります。
 私は知事就任以来、人に焦点を当て、待機児童の解消に向けた取り組みや子供の貧困対策、高齢者や障害者の暮らしへの支援など、より具体的に都民福祉の向上に全力を注いでおり、令和二年度当初予算も含めて、これまでに福祉と保健の分野において予算の大幅な充実を図ってきたところでございます。
 今後とも、子供や高齢者、障害者など、誰もが希望を持ち、生き生きと活躍できる社会の実現に向け、しっかり取り組んでまいります。
 財政運営についてのお尋ねでございます。
 東京の都市機能を支えるインフラ整備への投資は、都民の利便性と生活の質の向上を図る上でも不可欠であることから、見直すべきは見直しを行った上で、真に必要な取り組みは着実に進めていく必要がございます。
 今年度も必要な投資は積極的に行うとともに、執行状況を踏まえまして、特定整備路線の整備などに係る予算額を前年度比で減とするなど、賢い支出を徹底しているところでございます。
 引き続き、人が輝く東京の実現に向けて、必要な施策に的確に財源を振り向けてまいります。
 東京二〇二〇大会の追加経費についてでございます。
 新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、経済が危機的な状況に直面する中で、大会の開催に向けた準備を進めるためには、都民、国民の理解や共感が得られる大会である必要がございます。
 そのため、大会経費につきましては、IOCとのエグゼクティブプロジェクトレビューという会議におきまして、サービスレベルの水準を最適化、合理化する施策を今後検討するとともに、延期により生じるコストの削減を図るものとすることで、IOC、国、組織委員会とともに認識を共有いたしました。
 今後とも、追加経費に係る負担も含めまして、IOCと組織委員会を含む日本側が共同で議論を行ってまいります。
 来年の大会の開催でございますが、バッハ会長は、来年の大会につきまして、全世界が一つになって新型コロナウイルスを克服したメッセージとなるとの思いも発言をしておられます。
 組織委員会からは、仮定に基づいて来年の大会を論じるのは時期尚早であり、IOCも同様の認識であると聞いております。
 今後とも、IOC、IPC、組織委員会、国、WHO等の関係機関と連携をいたしまして、安全・安心な大会の実現に向け取り組んでまいります。
 カジノ、IR整備についてのご質問でございます。
 IRにつきましては、日本の経済成長や国際競争力を高める観光拠点として期待される一方で、ギャンブル依存症等の懸念の声があることは認識をいたしております。
 都といたしまして、引き続き、国の動向を注視しつつ、総合的に検討していく必要があると考えております。
 羽田空港の新飛行経路の運用についてでございます。
 現在、新型コロナウイルス感染症の影響により、羽田空港における運航便が大幅に削減されていることは承知をいたしております。将来にわたって東京が国際競争力を持って持続的な発展を続けていくためには、国内外に豊富なネットワークを有する羽田空港の機能強化を図ることは不可欠でございます。
 都といたしましては、新飛行経路の導入に当たって、これまで国に対し、騒音影響の軽減を初め、さまざまな対策を求めてまいりました。引き続き、丁寧な情報提供や騒音、安全対策の着実な実施を求めてまいります。
 その他のご質問につきましては、教育長、東京都技監及び関係局長からのご答弁といたします。
〔教育長藤田裕司君登壇〕

○教育長(藤田裕司君) 六点のご質問にお答えをいたします。
 初めに、学校再開後の児童生徒への対応についてでございますが、休業期間が長期にわたりましたことから、まずは児童生徒の心のケア等を行うことが必要でございます。
 そのため、都教育委員会は、学校再開を見据え、各学校においてチェックリスト等を活用し、一人一人の小さな変化を見逃さず状況を把握するよう徹底を図ってまいりました。
 また、休業中の家庭学習を補うことが必要でございますため、児童生徒に個別に指導を行うなど、一人一人の学びを充実させるよう各学校に求めてまいりました。さらに、各教科や道徳科、学校行事等をバランスよく指導することが求められておりますため、教育計画を組みかえるに当たりまして、適切に配慮するよう周知してまいりました。
 引き続き、区市町村教育委員会と連携し、児童生徒にきめ細かな対応が図られるよう各学校を支援してまいります。
 次に、新型コロナウイルス感染症対策と学校運営に関するガイドラインについてでございますが、学校教育活動の再開に当たりましては、校内における新型コロナウイルス感染症予防策を徹底した上で、実施可能な教育活動を段階的に開始することといたしております。
 普通教室におきまして、在室する生徒数を二十人程度にとどめる旨の記載は、生徒同士の間隔をおおむね一から二メートル確保するため、教育活動を段階的に再開するに当たっての目安を例示したものでございます。
 引き続き、感染状況に応じて適切に対応してまいります。
 次に、小中学校の学級編制基準についてでございますが、今般、新型コロナウイルス感染症対策として、教育活動を段階的に再開するに当たっての学校運営上の対応を例示しておりますが、義務教育における一学級の児童生徒数の標準は、公立義務教育諸学校の学級編制及び教職員定数の標準に関する法律により定められております。
 学級編制につきましては、教育の機会均等や全国的な教育水準の維持の観点から、国の責任において行われるべきと考えておりまして、引き続き国の動向を注視してまいります。
 次に、教員加配に関する国の補正予算案の活用についてでございますが、学校の段階的再開に当たりましては、三つの密を回避するため、身体的距離を確保した教育活動を行う必要がございます。
 このため、都教育委員会は、教科指導に必要な時間講師を追加で配置するなど校内体制の整備を図ることといたしました。時間講師の配置に当たりましては、国の制度を活用してまいります。
 次に、養護教諭の増員や別室の確保についてでございますが、養護教諭は、校内で心のケア等の健康相談や感染症対策等の保健指導の中心的役割を担っております。
 都教育委員会は、国の標準法に基づく都の配置基準により原則一校に一名配置し、必要に応じて複数配置を行っております。また、島しょ地域の一部の学校などでは小中学校で兼務するなど、適切に対応しております。
 心のケアにつきましては、学校再開後、スクールカウンセラーによる面接を実施するなど、子供や家庭への支援を強化いたします。
 また、感染症対策につきましては、養護教諭のほか学級担任など、全教職員が連携して引き続き対応してまいります。さらに、発熱等の症状が発生した子供への対応に備え、他の者との接触を避ける必要がございますことから、各学校では、相談室等の別室を確保することといたしております。
 最後に、学校給食費の経費負担についてでございますが、学校給食法では、学校給食は学校の設置者が実施し、食材費等の学校給食費は児童または生徒の保護者が負担することとされております。
 公立小中学校における学校給食費は、学校設置者である区市町村が地域の実情や特性を考慮して決定しておりまして、就学援助を含む保護者負担の軽減策等につきましても、区市町村の判断により行われているというふうに認識してございます。
〔東京都技監佐藤伸朗君登壇〕

○東京都技監(佐藤伸朗君) 羽田空港の新飛行経路についてでございますが、東京が活力を持って将来への発展を続けていくためには、国内外に豊富なネットワークを有する羽田空港の機能強化を図ることが不可欠でございます。
 新飛行経路の導入に当たり、これまで都は、国に対して丁寧な情報提供や騒音影響の軽減、安全管理の徹底を求めてまいりました。それを踏まえて国は、六期にわたる住民説明会の実施や低騒音機の導入促進を図るための着陸料の見直し、航空機のチェック体制の強化、航空会社への落下物防止対策の義務づけなど、さまざまな対策を実施して運用を開始いたしました。
 都としては、引き続き国に対し、都民の理解がさらに深まるよう、丁寧な情報提供や騒音、安全対策の着実な実施を求めてまいります。
〔福祉保健局長内藤淳君登壇〕

○福祉保健局長(内藤淳君) 二十五点のご質問にお答えいたします。
 まず、検査体制についてでございますが、都は、第二波に備え、新たな検査機器の導入支援や唾液を用いたPCR検査など多様な検査手法の活用を進めることにより、一日一万件を目指し、都内の検査能力のさらなる拡充を図ってまいります。
 次に、検査体制の構築についてでございますが、今後の第二波に備えまして、新型コロナ外来を百カ所、PCRセンターを三十八カ所設置することとしており、医師が必要と判断した方が必ず迅速に検査を受けられるよう体制を整備してまいります。
 次に、多摩地域のPCRセンターの設置についてでございますが、今後の第二波に備えまして、都は、都内全域で新型コロナ外来を設置するとともに、保健所、地区医師会、地元自治体等の連携によるPCRセンターの設置を促し、多摩地域を含めた都内全域の検査体制を拡充してまいります。
 次に、PCRセンターの設置に向けた支援についてでございますが、都は、地域の医師会等が市町村と連携して設置するPCRセンターの運営に係る経費や陰圧テントの整備等に対する補助を行うとともに、PCR検査の保険適用に伴う自己負担分の費用負担のほか、必要な個人防護具の提供等を行うこととしており、今後とも支援してまいります。
 次に、大学等を活用したPCR検査の検査能力の向上についてでございますが、都は、既に一定の検査機能を有する大学病院等に対しまして、検査機器の導入支援策の活用を働きかけることなどによりまして、都内の検査処理能力の拡充を図ってまいります。
 次に、院内感染予防のためのPCR検査についてでございますが、各病院では、患者の安全を第一に、日ごろから感染予防、拡大防止に努めており、医師が必要と認めた場合は、患者はもとより職員も含めまして、全ての方がPCR検査を受けることが可能となってございます。
 次に、介護福祉施設等におけるPCR検査についてでございますが、同様に、各施設では、利用者の安全を第一に、日ごろから感染予防、拡大防止に努めておりまして、医師が必要と認めた場合は、利用者はもとより職員の方も含めまして、全ての方がPCR検査を受けることが可能となってございます。
 次に、抗原検査、抗体検査の意義などについてでございますが、抗原検査は短時間で結果が得られるという利点がある一方、陰性の場合は確定診断のためPCR検査の実施が必要となります。
 また、抗体検査は、新型コロナウイルスの感染拡大状況の疫学調査や診断率の向上に役立たせることができるものと考えており、それぞれの検査の特徴を生かして検査体制の充実に取り組んでまいります。
 次に、医療機関への支援についてでございますが、都は、新型コロナウイルス感染症対策に係る医療提供体制の確保を目的に、感染の疑いがある患者を含め、患者を受け入れる医療機関への謝金や患者受け入れ用の病床をあらかじめ確保する際の経費を支援しております。
 また、医師、看護師等の特殊勤務手当の支給やECMO、人工呼吸器等の整備に対して補助を行うなど、医療機関への支援の拡充を図っているところでございます。
 次に、医療機関への助成に関する三点のお尋ねでございますが、首都東京の安全・安心を確保していくことが重要でございまして、都は、新型コロナウイルス感染症対策に係る医療提供体制を強化することを目的に、病床確保や重症患者等の受け入れに必要な経費を支援しております。
 また、国に対しまして、医療提供体制が確実に維持されるよう、医療機関に対する支援を行うことを要望しているところでございます。
 次に、重症者用の病床確保についてでございますが、都は、新型コロナウイルス感染症の患者数が大幅にふえたときに備えた医療提供体制につきまして、国が三月に示しましたピーク時の患者数の計算式に基づきまして、重症者用に最大七百床を確保することとしてございます。
 次に、患者を受け入れる医療機関についてでございますが、入院重点医療機関は、患者の重症度や特性に応じた受け入れ体制の強化に向け順次指定していくこととしております。
 専用医療施設は、今後、感染者が増加し重症者の病床が逼迫する事態となった際に備えるものであり、中等症患者向けの臨時的な専用医療施設の確保に向けまして準備を開始いたします。
 次に、デイサービス等に対する支援についてでございますが、都は、新型コロナウイルス発生後、事業所の状況に応じまして、マスクの配布や、国の優先供給の仕組みを活用して手や指の消毒用エタノール購入の調整を行うなど、介護事業所等を支援してございます。
 また、利用者などに感染者や濃厚接触者が発生した場合でもサービスを継続できるよう、国制度を活用し、衛生用品の購入や人材確保のための割り増し手当の支給など、平時には想定されない経費に対する補助を実施しております。
 次に、小規模な特別養護老人ホームへの補助についてでございますが、都は、平成三十年度の介護報酬改定に伴って実施いたしました定員三十人の施設に対する小規模施設特別加算の時限措置を昨年度で終了するとともに、今年度から定員三十一人から六十九人の施設に対する小規模施設加算の単価を見直しました。あわせて、事業者によるサービスの向上等を評価する加算に、小規模施設の取り組みをより評価する項目を追加しているところでございます。
 次に、特別養護老人ホームへの支援についてでございますが、介護保険制度では、特別養護老人ホームは介護報酬により運営されることが基本でございます。都が実施している特別養護老人ホーム経営支援事業では、島しょなど地理的条件で厳しい経営環境にある施設やサービス向上に資する取り組みを行っている施設に対しまして支援を行っております。
 特別養護老人ホームは、緊急事態宣言下でも事業継続が求められる施設とされており、都としても、適切な感染防止対策を講じた上で、必要なサービスを継続的に提供するよう要請しているところでございます。
 次に、福祉従事者への慰労金についてでございますが、先般、閣議決定された国の第二次補正予算案では、新型コロナウイルス感染症が発生した後も、サービスの継続のために介護、障害福祉事業所に勤務し、利用者と接する職員等への慰労金の支給が盛り込まれました。
 都は、国会での審議等の動向を今後とも注視してまいります。
 次に、ひとり親家庭の母親など女性への支援についてでございますが、新型コロナウイルス感染症が及ぼす影響は、健康から経済、安全、社会保障に至るまでのあらゆる領域に及んでおりまして、女性にとって大きなものとなっているといわれております。特に、昨今の学校等の臨時休業や事業所の休業、外出の自粛要請などにより、ひとり親家庭等の経済的、心理的負担は増大していると認識しております。
 都は、生活資金の緊急貸付など、さまざまな制度や相談先をまとめたサイトをひとり親家庭支援センターのホームページに新たに開設しました。
 また、地域の関係機関が把握している要支援児童等について、学校などが状況を確認するよう区市町村等に要請しており、必要に応じて児童相談所が適切に対応しております。
 次に、保育所等における保育士の配置についてでございますが、都は、児童の年齢に応じた配置基準を定めるとともに、障害児への対応やチーム保育体制の整備のための保育士の増員など、施設の保育実態に応じた取り組みに対して施設型給付費等を加算しております。
 また、保育士の業務負担を軽減するため、保育補助者の雇用助成も行っているところでございます。
 次に、保育所等の基準、職員の処遇についてでございますが、保育サービス等の基準は、国が社会保障審議会等の議論を経て省令等で定めており、都や区市町村はそれらを踏まえ、議会等の審議を経て条例等で定めているところでございます。
 また、保育サービス等の運営費の充実につきましては、本来国が行うべきものであり、都はこれまで、国に対し繰り返し提案要求をしているところでございます。
 次に、避難所管理運営の指針についてでございますが、都は、区市町村向けに作成している避難所管理運営の指針の中に、適切な換気や手洗い、手や指の消毒の実施など、避難所における感染症防止対策を示しているところでございます。
 新型コロナウイルス感染症対策に当たりましては、先月、都として、避難対策全般にわたる留意事項を整理した対処方針を通知いたしました。
 今後、対処方針をもとに、避難所での具体的な対応につきまして、事例やイラストを盛り込んだガイドラインを作成していくこととしております。
 次に、多摩地域の保健所についてでございますが、先日の国の専門家会議の提言では、次なる波に備えた保健所の体制強化策として、本庁からの応援や相談業務の外部委託の促進などが挙げられております。
 都はこの間、保健所内の応援体制の構築や非常勤職員の活用等に加え、庁内各局等からの応援職員の配置、新型コロナ受診相談窓口の委託化など、保健所の負担軽減や支援に取り組んでおり、今後も、第二波に備えて、保健所が関係機関と連携して的確に対応できるよう体制を確保してまいります。
 次に、健康安全研究センターの検査体制についてでございますが、健康安全研究センターは、新型コロナウイルス感染症に係る検査体制を速やかに構築するとともに、検査機器等の追加整備や病原体検査の専門性を有する職員による応援体制を確保するなど、体制を強化してまいりました。
 今後も、必要に応じて柔軟な組織運営を行い、必要な検査体制を確保してまいります。
 最後に、多摩地域の保健所及び健康安全研究センターの職員の確保と育成についてでございますが、保健所や健康安全研究センターには、保健師や臨床検査技師など多様な専門職を配置しており、平時から業務を通じて資質の向上を図っているところでございます。
 また、今般の新型コロナウイルス感染症の感染拡大に当たりましては、各所内で電話相談や検査業務の応援体制を構築するとともに、庁内各局等から応援職員が業務のサポートを担当するなど柔軟に対応しているところでございます。
〔病院経営本部長堤雅史君登壇〕

○病院経営本部長(堤雅史君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、都立、公社病院の新型コロナ患者の受け入れ体制についてでございますが、都立、公社病院はこれまで、東京都全体の医療提供体制を初め、患者数の動向や他の医療機関との役割分担等を踏まえながら、新型コロナウイルス感染症への対応のため、約八百の病床とその運営に必要な体制を整備してまいりました。
 都立、公社病院におきましては、ロードマップを踏まえ、関係局と連携しながら医療需要に応じた病床数を確保してまいります。
 次に、都立、公社病院の地方独立行政法人化についてでございますが、独法化は、医療環境の変化に即応できる機動的な病院運営を実現することによりまして、行政的医療の安定的、継続的な提供等の役割を果たし、都民の生命と健康を守り続けるために行うものでございます。
 この先、超高齢社会の本格化等により医療環境が大きく変化する中でも、その時々の新たな医療課題や都民ニーズに着実に対応することが不可欠でございまして、そのための体制づくりは待ったなしでございます。
 今後とも、引き続き、新型コロナウイルス感染症への対応に全力を尽くすとともに、独法への移行準備も着実に進め、都民が必要とする医療を将来にわたり提供し続けてまいります。
〔産業労働局長村松明典君登壇〕

○産業労働局長(村松明典君) 五点のご質問にお答えいたします。
 まず、協力金支給の進捗についてですが、申請を受け付けた分につきましては、ほぼ全て審査に着手しておりまして、今週末までには申請件数の約半数となります累計五万件を支給し、六月十五日の受け付け終了後、六月末におおむね支給完了の予定でございます。
 支給に向けた審査に当たりましては、進捗に応じて体制を強化するなど、中小事業者の方々の厳しい経営状況を踏まえまして、迅速な支給に向けて必要な対策を講じているところでございます。
 次に、協力金の迅速な支給についてですが、都では、進捗に応じて担当職員を増員するとともに、税理士などの専門家による書類の事前確認の仕組みを設けるなど、必要な体制を構築してまいりました。
 この結果、申請受け付け分につきまして、ほぼ全て審査に着手するなど迅速な支給を進めてまいります。
 次に、協力金の支給対象についてですが、協力金は国の緊急事態宣言下における緊急事態措置の期間中、感染拡大防止を徹底するため、都の休業要請等に全面的にご協力いただいた中小の事業者を対象に支給するものでございます。
 なお、厳しい経営環境にございます中小の事業者に対しましては、資金繰りの支援などを通じてサポートをしているところでございます。
 次に、協力金の継続についてでございますが、協力金は、繰り返しになりますが、国の緊急事態宣言下における緊急事態措置の期間の中で、都の休業要請等にご協力いただいた中小事業者を対象とするものでございます。
 先月、国の緊急事態宣言が解除されておりまして、今後は、感染症防止と経済社会活動との両立に向け、厳しい経営環境に置かれた中小事業者を支援してまいります。
 最後に、学生への支援についてですが、アルバイト収入等がなくなり経済的に厳しい状況にある学生に対しまして、都は協力金の支給等の事務において、アルバイトの機会を直接提供しているところでございます。
 また、新たなアルバイト先の確保に向けて、SNSを活用した相談を行い、学生が学業と生活を両立していけますようサポートしてまいります。
〔総務局長遠藤雅彦君登壇〕

○総務局長(遠藤雅彦君) 四点のご質問にお答えいたします。
 まず、都立大学の授業料減免についてでございますが、都立大学においては、新型コロナウイルス感染症の影響を受けて家計が急変した学生に対して、授業料減免の申請期限を延長するとともに、急変後の収入状況に応じて、全額または半額を減免することとし、ホームページ等を通じて学生に周知しているところでございます。
 次に、都立大学における学位論文等に係る学生の支援についてでございますが、都立大学では、本年九月の卒業、修了予定者のうち、新型コロナウイルス感染症の影響により研究活動等が困難となり、学位論文等の審査の終了などが十月以降となる場合には、今年度後期の在学に係る授業料を免除する特別措置を講じることを決定しており、今後、対象となる学生に個別に通知をする予定でございます。
 次に、大規模災害が起きた際の避難所対策についてでございますが、国の通知を踏まえ、都は、ホテルなど民間施設を活用した避難先の確保、発熱者対応や避難者間の距離の確保を含めた避難所での感染症対策など、留意事項をまとめた対策方針を策定し、区市町村に周知をいたしました。
 また、都としても、避難所における感染症対策に有効な物資を迅速に調達するための協定を業界団体と締結するなどの取り組みを進めてまいります。
 区市町村においては、この通知等に基づき、具体的な対応を始めているところもあり、引き続き区市町村と連携し、避難所における新型コロナウイルスの感染防止対策に取り組んでまいります。
 最後に、地方独立行政法人制度についてでございますが、地方独立行政法人は、公共上の見地から確実に実施されることが必要な事務事業について、民間の主体に委ねた場合には、必ずしも実施されないおそれがあるものを効率的かつ効果的に行わせることを目的として、地方公共団体が設立する法人とされております。
〔生活文化局長浜佳葉子君登壇〕

○生活文化局長(浜佳葉子君) 配偶者暴力相談についてでございますが、都は、東京ウィメンズプラザや女性相談センターで相談対応を行うほか、区市町村における配偶者暴力相談支援センター機能の整備に向けた支援等を行い、被害者が身近な地域で相談が受けられるよう取り組んでおります。
 また、ホームページやSNSを活用し、これらの相談窓口や支援に関する情報提供を幅広く行っています。
 LINE等での相談は、特に若年層などが利用しやすいというメリットがある一方、加害者に相談内容を知られるなどのリスクがあるため、今年度は、東京ウィメンズプラザにおいてLINEによる相談受け付けを試行し、運用方針等を検討することとしております。
〔オリンピック・パラリンピック準備局長潮田勉君登壇〕

○オリンピック・パラリンピック準備局長(潮田勉君) 東京二〇二〇大会の追加経費についてでございますが、大会経費につきましては、サービスレベルの水準を最適化、合理化する施策を今後検討するとともに、延期により生ずるコストの削減を図るものとすることでIOC、国、組織委員会とともに認識を共有したところでございます。
 今後とも、追加経費に係る負担を含め、共同で議論を行ってまいります。
〔百三番里吉ゆみ君登壇〕

○百三番(里吉ゆみ君) 知事に四問の再質問をします。
 まず、PCR検査の問題です。
 一問目。小池知事は、日本と東京のこれまでのPCR検査は少な過ぎたという認識も反省も示しませんでした。国の専門家会議は、三月下旬ごろからの感染者数の急増に十分に対応できなかったという反省を表明しています。知事にはこのような反省はないのですか。十分にやってきたと考えているのですか、お答えください。
 二問目です。検査処理能力の今後の目標について、知事の答弁では、いつまでに一日一万件を達成するのか言及がありませんでした。それで第二波に間に合うのでしょうか。都内の感染者数は、またふえ始め、本日の感染者の確認は三十四人です。第二波を抑え込むために、今直ちにPCR検査を抜本的にふやす必要があるという認識、姿勢が知事にはあるのでしょうか。知事、お答えください。
 三問目です。日本医師会の横倉会長の発言に関する答弁について、知事に伺います。
 競争や効率重視の新自由主義の影響が医療機関にも及んでいるという横倉会長の指摘をどう受けとめるのか、私は質問をいたしました。知事はそれには答えませんでした。答弁漏れです。競争や効率重視の新自由主義の影響が医療機関にも及んでいる、この指摘をどう受けとめるのか、ぜひ知事の言葉できちんと答えてください。
 最後に、保健所についてです。
 私は、保健所を統廃合し、弱体化させてきた歴代知事の責任は重大だと思いますが、どう認識していますかと知事に質問しました。しかし知事は、再編整備の過程で機能強化を図ったと、事実をあべこべに描き、保健所の統廃合を正当化しました。本当に驚きました。
 知事、機能強化を図ったというなら、今回のコロナ危機で、これほど深刻な保健所の逼迫がなぜ生じたのですか。また、知事は、コロナ危機から保健所のあり方についてどんな教訓を学んだのですか。保健所に関するこの二点について知事の答弁を求め、再質問を終わります。(拍手)
〔福祉保健局長内藤淳君登壇〕

○福祉保健局長(内藤淳君) 四点の再質問を頂戴いたしました。
 まず、PCR検査についてでございます。
 PCR検査が少な過ぎるのではないかということでございますが、この間、PCR検査につきましては、二月以降、国が示した検査基準に基づきまして、東京都に限らず全ての自治体がその基準に基づき、適宜、時点修正される中で対応してきたものと考えております。その時点時点では確かなものだったと考えております。
 それから、二点目でございますが、いつまでに一万件ということでございますが、これはまさに今、検査の入り口に当たる検査の窓口、PCRセンターですとか新型コロナ外来の入り口の部分、また、それを処理する検査能力は、民間検査機関も含めまして、その能力拡大について支援もし、ご協力いただいているところでございます。一日も早く目標に向けて達成したいと考えております。
 それから、大きく二つ目の医師会長のご発言でございますが、さまざまな方々、専門家の方のご意見を拝聴し、それを生かしていくということは基本だと思っております。ただ、医療機関、病院経営におきましても、基本的には、いい医療を行うためには効率的な対応も必要なものと考えております。その意味でのご発言かなと思っております。
 それから、保健所についてでございますが、統廃合についてのご指摘をいただきました。ただ、組織というものは時代において、その時代時代で見直していくものでございます。何が効率的かどうかは、その時代によってまた変わっていくものというふうに考えております。改めまして、この状況下において、今後どうしていくかということは、また一つの課題かなと思っておりますが、その時点では正しかったものと考えております。

○議長(石川良一君) 五十四番西沢けいた君
〔五十四番西沢けいた君登壇〕

○五十四番(西沢けいた君) 私は、都議会立憲民主党・民主クラブを代表して都政の諸課題について質問をいたします。
 都財政について、小池知事が他の道府県と比較して積極的な経済支援を行えたのは、これまでの積み重ねがあったからこそです。
 私たちは、予算議会以来、支出の再精査を強く求めてきましたが、都が新型コロナウイルス感染症の状況を踏まえた依命通達を出したのは五月に入ってからのことであり、実施が困難となったり、来年度に繰り延べすべき事業の洗い出しを急ぐべきであります。
 知事は、都の事業評価で一千三十億円の財源確保額としていましたが、そのうち工事終了分百六十四億円、イベント、単発事業百五十億円、合計三百十四億円にも上り、こうした新たな財源確保とはいえない評価分が多くあることが、予算特別委員会の質疑や私の文書質問で明らかになりました。
 事業評価のノウハウを生かし、不要不急となった事業にかかわる減額補正予算案を編成し、今後のさらなる新型コロナウイルス感染症対策の財源が確保できるくらいの支出精査見直しチームをつくるなど、対応に当たるべきと考えますが、知事の見解を伺います。
 オリンピック・パラリンピック大会については、三千億円ともいわれる追加費用が負担割合も含め不透明であり、開催を不安視する声があります。また、安倍首相がいっている完全な形での実施は、仮に東京が対応可能であっても、世界的な終息が見えない限り事実上困難であると考えます。
 オリンピック延期の判断について、知事は、私も安倍首相と同じ考えであるとも述べていましたが、知事も安倍首相同様、完全な形での実施が不可欠であると考えているのか、見解を伺います。
 都民の理解と共感の得られる大会開催を実現していくためには、追加費用も含め、都民と情報を共有し、丁寧に説明しながら判断していく必要があります。
 そのため、私は、大会開催の可否の判断に向けた行程表、知事のいうところのロードマップを示し、都民の理解と共感の得られる大会実現に取り組んでいくべきと考えます。組織委員会も、五月中にロードマップを固めるとしていましたが、いまだ策定されていません。
 追加費用の試算と負担割合の協議はいつごろ公表されるのか、また、大会開催に向け、行程表、ロードマップを示していくべきと考えますが、知事の見解を伺います。
 さて、今定例会は、小池知事一期目の任期最後の定例会となりますが、知事の選挙公約であった七つのゼロはどのように総括しているのでしょうか。私たちは多くの項目が判定不能か未達成であると考えますが、七つのゼロについて知事の見解を伺います。
 また、私たちが質問をしてきた都知事としての政治資金パーティーと業界団体へのパーティー券の販売について自粛するつもりはないのか。政治資金一万円以上を自主公開するとしていましたが、法律で定める以上の情報公開をするつもりはないのか、改めて知事の見解を伺います。
 さらに、知事が総合的に検討していくと答弁を繰り返しているIR、いわゆるカジノの誘致について、私は反対を明確にすべきと考えますが、知事の見解を伺います。
 今回のコロナによって経済的格差がより鮮明になりました。今後、さまざまな危機が訪れる可能性がある中で、経済的な格差や貧困への対応が命を救うことにもつながります。一部では、水道料金の一律減免や学校給食費の無償化に取り組む自治体も見られます。
 私たちも、学校給食費の無償化を初め、家賃補助の拡充や公契約条例の制定などを訴えてきましたが、コロナ後の望ましい社会を構築していくためには、これらの取り組みをさらに進めていく必要があると考えます。東京都版ベーシックインカムともいえる施策、国とも連携しながら大胆に展開することで、都民生活の底上げを図るべきと考えますが、知事の見解を伺います。
 次に、新型コロナウイルス感染症対策について伺います。
 政府の緊急事態宣言が解除されました。都は、休業要請緩和のロードマップとしましたが、実質的には新たな休業要請です。施設別に段階的な営業再開ですが、個々の店舗等の状況が千差万別であること、また、休業要請が続く業種にとっては、一日一日が死活問題であることなどを考えると、今の施設別のカテゴリーで分けることが本当によかったのかと疑問視する声も出ています。
 私たちは、私権の制限は必要な範囲で、かつ科学的根拠に基づく合理的な説明がセットだと考えます。
 しかし、その判断は総合的な判断とのことです。何をどう総合して判断したのか、その決定過程は情報公開されていません。しっかりと根拠を示し説明するべきですが、知事の見解を伺います。
 私たちは、自粛要請と給付はセットであるべきと考えます。
 協力金の支給は、緊急事態宣言が解除された五月二十五日までの協力が条件ですが、知事が示したロードマップによって、第三ステップまで営業自粛を強いられるカラオケ店などに対しては何ら給付がありません。五月二十二日の定例会見で協力金第三弾の支給など、何かしらの休業支援策を問われ、知事が状況を見ながらということになると含みを持たせる発言をしたことで、これに期待する事業者がいるのも事実です。
 そこで、第三ステップまで自粛要請をする事業者に対する新たな給付金など支援策について、知事の見解を伺います。
 事業者に対する感染拡大防止協力金の支給がおくれています。
 これでは、知事の要請に全面的に協力した事業者に期待だけさせて、廃業、倒産に追い込むことになりかねません。十三万事業所と見込まれる休業要請の対象のうち、申請事業者は十万四千件となっていますが、その多くの事業者が五月末までに協力金を受け取れず厳しい資金繰りにさらされました。支給について、先ほど五月末で五万件との答弁がありましたが、より詳しく直近における支給状況をお伺いいたします。
 また、全ての事業者に対して、いつまでに支給を終えるつもりなのか、あわせて伺います。
 第二波などを踏まえれば、V字回復があるとも思えず、自粛の継続や新しい日常の定着などと相まって、この状況が当面続くことが想定されます。
 そこで、私は、観光や飲食を初めとする事業者が将来に希望を見出すことができるよう、事態収束を見据えて大胆な需要喚起策を講じていくべきと考えますが、知事の見解を伺います。
 後に今のコロナ対策の検証は必ず必要です。オリンピック延期決定のプロセスによる初動のおくれはあったのか、三月の三連休の対応はミスではなかったのか、法を無視したロックダウン発言は何だったのか、PCR検査の拡大がなぜおくれたのか、ファクスでの情報連携ミスはなぜ起きたのかなどなど、都の意思決定過程をしっかりと記録し、後に検証することを今決めることで、現在進めている対策の改善につながると考えます。
 検証を行うことは、歴史に対する責任でもあります。第三者による検証を行うことを今約束していただきたいと考えますが、知事の見解を伺います。
 都の新型コロナウイルス感染症対策についての疑問で特に多いのがPCR検査の不足についてです。
 東京では、検査待ちなど本来あってはならない状態がなかなか解消されませんでした。安倍首相は、検査体制について、さまざまな目詰まりや地域ごとの差があると語り、特に東京都などの取り組みがおくれていると見ているとの報道もありました。
 知事は、四月末現在、最大三千百件の検査処理能力を今後一万件にふやすとしていますが、検体採取は一日何件までにするつもりなのか、また、一体なぜここまで検査体制の拡大がおくれたのか、再び感染者がふえていく場面において検査待ちなどの事態が繰り返されないよう、PCR検査の拡充をいつまでに、どのように進めるのか、あわせて見解を求めます。
 目詰まりのそもそもの原因は、無症状、軽症者まで感染症病床に入院させるという国の方針転換がおくれたことにあるとはいえ、相談窓口の電話がつながらない、現場職員のオーバーワークの問題、これらは基本的な人員、体制の不足に起因しており、国に改善を求めると同時に、都としての対応策を迅速にとる必要がありましたが、この点への対応も後手に回りました。
 今直面している未知の感染症流行は、今後も繰り返すおそれが高いことを踏まえ、保健所や健康安全研究センターの強化を初め、情報を集約し、連携する機能を含めてしっかりとした体制確保を急ぐべきと考えますが、見解を伺います。
 都は、休業要請の緩和について、病床の逼迫も指標としていますが、流行時における医療体制の逼迫解消に向け抜本的な解決には至っていません。
 私たちは、当初から繰り返し、救える命を救う医療体制確保、必要な医療を受けられずに死ぬことのない対応を求めてきました。しかし、重症者の救命病床の確保にも不安を残しています。次の感染拡大の波に耐えるべく、医療体制の強化は喫緊の課題です。
 一月の発生以来、三千床を確保するまでには相当な時間を要しました。
 都は、これまでの取り組みを検証し、発生状況、症状に応じた医療提供体制を整備するとしていますが、第二波に備えて、四千床のベッドはいつまでにどう確保するのか、中でも、ICUなど重症者に対応できる七百病床はいつまでにどう確保するのかも明らかにして取り組むべきと考えますが、知事の見解を伺います。
 さらに、何より問題なのは、義務教育、公立小中学校においてオンライン授業もいまだほとんど実行できていないことです。
 感染が再燃すれば、いつ休校となるかわかりません。また、分散登校への対応でも、在宅学習、オンライン授業などの実施体制の構築により、学習のおくれを取り戻す体制整備を急ぐ必要があります。何が原因で、どう滞っているのか、いつ始められるのか、見解を伺います。
 また、今の子供たちを教育格差のあるコロナ世代にさせないため、都として一日も早く学習のおくれを解消するために、区市町村立公立小中学校に対してどのように支援していくのか、見解を伺います。
 コロナによる外出自粛によって、家庭でゲームをして過ごす人もふえました。
 一方で、香川県では、この四月一日から、議員立法によって制定されたネット・ゲーム依存症対策条例が施行されました。ゲームは一日六十分まで、午後十時以降はゲームは禁止など、具体的な時間も定めたこの条例については、各所から批判が上がっています。香川県弁護士会は、五月二十五日に声明を発表し、制定理由にある児童生徒の成績が下がっているという根拠がない、子どもの権利条約に違反する可能性があるなど、条例の廃止を求めました。
 私は、こうした条例が全国に波及する可能性に不安を感じています。
 小池知事は、こうしたネット、ゲームへの規制についてどう思われるか、所感を伺うとともに、万々が一そのようなことはないと考えますが、東京都にこのような条例が必要と考えるか、見解を伺います。
 以上で都議会立憲民主党・民主クラブを代表しての質問を終わります。(拍手)
〔知事小池百合子君登壇〕

○知事(小池百合子君) 西沢けいた議員の代表質問にお答えいたします。
 財源確保のための事業の見直しについてでございますが、都民の命を守って、都民の暮らしを守るために、必要な財源を確保し、施策を途切れることなく実行していく、そのことが知事としての私の責務でございます。
 現在、都は、新型コロナウイルス感染症の対策に全力で取り組んでいるところでございますが、同時に、災害への備え、少子高齢化への対応など、将来に向けた施策の推進も求められておりまして、それぞれの施策について、事業評価の趣旨も踏まえて必要性、緊急性を見きわめながら、着実に実行していくことが重要と考えております。
 こうした観点から、今年度予算の執行につきましては、現下の状況を踏まえまして、歳出の精査を徹底するとともに、来年度予算の編成作業と一体的に必要な見直しを行いながら、都に課せられた使命を確実に果たしてまいります。
 東京二〇二〇大会の延期について、東京二〇二〇大会は、新型コロナウイルスによる難局を世界が一丸となって乗り越え、人類がそのきずなをさらに強めた象徴となります。
 そのような希望あふれる大会の実現を目指しまして、まずはこの感染症との闘いに引き続き全力を尽くしてまいります。
 IOC、IPC、組織委員会、国、WHO等の関係機関と継続的に情報交換を行いまして、安全・安心な大会開催に向けた準備を行ってまいります。
 延期に伴う費用などですが、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴って経済が危機的な状況に直面する中で、大会の開催に向けた準備を進めるためには、都民、国民の理解や共感が得られる大会である必要があります。
 そのため、IOCとのエグゼクティブプロジェクトレビューという会議におきまして、大会経費につきましては、サービスレベルの水準を最適化、合理化する施策を今後検討するとともに、延期により生じるコストの削減を図るものとすることで、IOC、国、組織委員会とともに認識を共有いたしております。
 今後とも、追加経費に係る負担も含めまして、IOCと組織委員会を含む日本側が共同で議論を行っていく、また、ロードマップにつきましては、そのプロジェクトレビューにおいて、運営計画の検討を行いました上で作成することとしておりまして、現在、会場確保の状況等も踏まえながら、関係者間での検討を進めているところであります。
 引き続き、組織委員会、国など関係者と連携をいたしまして、安全で安心な大会の実現に向けて取り組んでまいります。
 次に、七つのゼロへについてでございますが、知事就任以来、東京大改革の旗のもとで、首都東京が長きにわたって抱えてきている課題の克服に向けて果敢に挑戦を続けてまいりました。
 この間、区市町村との連携で強力に進めてきた対策によりまして、本年四月の都内の待機児童数は大幅に減少する見込みとなっております。
 また、センター・コア・エリア内におけます都道の無電柱化は、おおむね完了、鉄道の混雑緩和も、都としてテレワーク導入に向けた大胆な支援策を講じる中、都民、企業の皆様のご協力をいただくことで大きく進んだことはご存じのとおりでございます。
 このほか、介護と仕事の両立支援、多摩・島しょ振興、職員の超勤縮減など、幅広い取り組みは着実に進展しております。犬猫の殺処分ゼロも、ボランティア団体等との連携のもとで達成をしております。
 これらに加えて、現在、まさに直面しております新型コロナウイルス感染症への対策や都民生活及び経済活動を支える取り組みなど、引き続き、一日一日、今取り組むべき東京の課題に粘り強く立ち向かっていく所存でございます。
 かつて開催した昼食勉強会についてのお尋ねでございましたが、以前もお答えしておりますとおり、これはご支援をいただいている皆様に対して、都政の報告をさせていただいたものでございます。
 また、情報公開につきましては、政治資金収支報告書への記載につきまして、法に基づいて適切に対応しているところでございます。
 IR誘致については、日本の経済成長や国際競争力を高める観光拠点として期待される一方で、ギャンブル依存症等の懸念の声もあると認識をしております。
 都といたしまして、引き続き、国の動向を注視しながら総合的に検討していく必要があると、このように考えております。
 都民生活の底上げについて、都民の生活に深刻な影響をもたらしている未曽有の非常事態下にありまして、一人一人の人の暮らしを支えていく、そのために、都は、収入が減少した世帯に対する生活資金の無利子貸付や中小企業の従業員の方々への実質無利子の融資、都税や上下水道料金の徴収猶予など、都民の生活を支える幅広い支援を講じているところであります。
 そして、そうした支援を国による取り組みも含めましてわかりやすく検索、閲覧できますように、ナビ機能のついたウエブサイトを立ち上げて、的確な情報が必要な方々に確実に届く仕組みも整えております。
 加えまして、都は、従業員の正規雇用転換を後押しする助成制度の実施、貧困の世代間連鎖を断ち切るための子供の貧困対策の推進など、経済格差の是正に向けた多彩な取り組みも展開をしてまいりました。
 今後とも、都民生活を向上させて、誰もが生き生きと輝く社会の実現に向けて、なすべきことに邁進をしてまいります。
 休業要請の緩和の決定過程につきましては、五月十五日に、国の基本的対処方針などを踏まえまして新型コロナウイルス感染症を乗り越えるためのロードマップの骨格を策定し、公表いたしました。
 その後、経済団体や業界団体の代表の方、区市町村長などから私が直接ご意見を伺うとともに、医療、経済、法律の専門家で構成をいたします新型コロナウイルス感染症対策審議会でのご審議をいただいております。
 これらのご意見を踏まえて、担当局においてロードマップ案を策定、五月二十二日に、私が本部長を務めております東京都新型コロナウイルス感染症対策本部会議を経て、決定をしたというものであります。
 また、その後の国の基本的対処方針の改正と事務連絡の発出に伴いまして、五月二十六日には、ロードマップの必要な改定を行いました。
 なお、これらのヒアリングや感染症対策本部会議は公開で行っておりまして、審議会の議事録についてもホームページで公開をしているところであります。
 休業要請を継続する事業者に対する支援策についてでありますが、協力金は、国の緊急事態宣言下におけます緊急事態措置の期間の中で、都の休業要請等に全面的にご協力いただいた中小の事業者の方々に支給するものであります。
 先月、国の緊急事態宣言が解除されたことに伴いまして、協力金の仕組みは終了することとなりましたが、中小企業を取り巻く経営環境は依然として厳しいものがある。こうしたことから、専門家派遣によります経営のサポート、無利子融資制度の活用による資金繰りの支援などによって、中小企業の方々のセーフティーネットの強化を図ってまいります。
 また、業界団体のガイドラインに基づいて実施する感染症対策への支援などによりまして、新しい日常の定着も図ってまいります。こうした取り組みによって、中小事業者の経営を支えてまいります。
 感染終息を見据えた需要喚起策でございますが、新型コロナウイルス感染症との闘いは気を緩めることなく、長期戦を視野に入れて対応していかなければなりません。こうした中で、一日でも早く東京の経済を立て直すためには、先日策定いたしましたロードマップに従って、感染症防止と経済社会活動との両立を図りながら、新しい日常が定着した社会を構築していく必要がございます。
 今回の補正予算案でございますが、密閉、密集、密接の回避を前提といたしましたビジネスモデルへの転換等、新しい日常に対応するための中小企業へのサポートを実施することといたしました。
 感染終息後、速やかに都内経済の回復を実現できますよう、有効な施策を講じてまいります。
 新型コロナウイルス感染症対策に関する第三者による検証についてのお尋ねがございました。
 知事に就任してから情報公開は東京大改革の一丁目一番地と位置づけておりまして、その推進に積極的に取り組んでまいりました。
 都は、東京都公文書等の管理に関する条例に基づいて、政策の意思決定に至るまでの過程及び政策の実施に関する事項について、公文書を適正に作成して管理することを義務づけております。
 また、東京都新型インフルエンザ等対策行動計画におきましても、その対策の実施に係る記録を作成、保存し、公表することとしております。
 今後、これらの記録をもとに、さまざまな角度からの検証が行われるものと考えております。
 医療提供体制でございますが、今後予想されます新型コロナウイルス感染症の第二波に備えまして医療提供体制を整えておくことは重要であります。
 病床につきましては、感染拡大の状況に応じて、千床から四千床、そのうち重症者用は百床から七百床を、専門家にも助言をいただきながら、段階的に確保してまいります。
 さらに、早期に多くの病床を確保できますよう、この病床確保のレベル設定を五段階から三段階へと見直します。
 また、患者の重症度や特性に応じて重点的に患者を受け入れる感染症入院重点医療機関を指定するほか、重症度に応じました空床確保に要する経費の補助などを行うなど、医療機関におけます受け入れ体制を強化いたします。
 都民の命と健康を守るために、必要な医療を適切に提供するための備えに万全を期してまいります。
 最後に、ネット、ゲームの規制条例についてのお尋ねがございました。
 条例は、それぞれの地域の実情に即して、各自治体の判断により制定をしているものと承知をいたしております。
 現在、スマートフォンなどの携帯端末所有の低年齢化に伴って、インターネットやSNSに関して、青少年が被害者となる事案やトラブルが増加をいたしております。
 都といたしまして、子供たち自身が当事者として、インターネットに関する意識を高めるための講座や家庭におけるルールづくりなどについて学ぶファミリeルール事業、インターネットのトラブル相談窓口であるこたエールの運営などを通じまして、青少年やその保護者等に寄り添った対応に努めているところでございます。
 その他のご質問につきましては、教育長及び関係局長からのご答弁とさせていただきます。
〔教育長藤田裕司君登壇〕

○教育長(藤田裕司君) 二点のご質問にお答えいたします。
 初めに、家庭でのオンライン学習の環境整備についてでございますが、都内公立小中学校の臨時休業の長期化に対応し、都教育委員会は、子供たちの学びの継続のため、家庭でのICTを活用した学習環境の整備支援を迅速に進めてまいりました。
 具体的には、学校の端末の整備状況や家庭の通信環境等の実態を踏まえ、区市町村に対し、各家庭所有の端末の活用や、学習用端末が不足する家庭への学校所有端末の貸し出しを促しますとともに、通信機器の貸与等の支援を行ったところでございます。
 こうした取り組みによりましても、なお貸出用端末が不足する区市町村がございますことから、今回、都教育委員会が端末を調達し、六月中に区市町村への配布を完了する予定としております。
 今般の休業期間中に既に取り組みを開始している自治体もございまして、そうした先行事例を周知するなど、区市町村教育委員会がオンライン学習を推進できるよう支援してまいります。
 次に、学校再開後の学習の進め方についてでございますが、各学校は、感染防止を徹底した上で、分散登校など可能な限りの工夫を行い、学校と家庭、それぞれの学習を組み合わせ、子供たちの学びの保障に努めております。
 都教育委員会は、学校再開を見据え、学習を効果的、効率的に進められるよう、小中学校の全学年の教科等につきまして、学校再開後の年間指導計画例を作成し、周知してまいりました。
 そこでは、学校での学習を協働的な学びや実習など、学校で行うことが適した内容に重点化するとともに、家庭での学習を個人でも実施可能な内容にするなど、さまざまに工夫した指導例を示しております。
 引き続き、区市町村教育委員会と連携を図り、各学校が現状に即した指導計画への再構築を行い、子供たちの学習を進められるよう支援してまいります。
〔産業労働局長村松明典君登壇〕

○産業労働局長(村松明典君) 協力金の支給についてですが、協力金は全国に先駆けて開始したこれまでにない取り組みであり、審査の進捗状況を踏まえて早期支給に向けて担当職員を増員するなど、必要な対応を図ってまいりました。
 その結果、申請受け付け分は、ほぼ全て審査に着手しておりまして、今週末までには申請件数の約半数となります累計五万件を支給し、六月十五日の受け付け終了後、六月末におおむね支給完了の予定でございます。
〔福祉保健局長内藤淳君登壇〕

○福祉保健局長(内藤淳君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、PCR検査体制の拡充についてでございますが、都は、健康安全研究センター等の検査体制の強化や新型コロナ外来及びPCRセンターの検体採取施設の増設などを進め、感染拡大の状況に応じて、国が示した基準に基づき、医師が必要と判断した検査全てに対応できるよう体制の整備を図ってまいりました。
 今後の第二波に備え、新型コロナ外来を百カ所、PCRセンターを三十八カ所設置することとしており、都内全域で検体採取の機会を順次拡大しているところでございます。
 また、大学病院等に対する検査機器の導入支援策の活用の働きかけや、唾液を用いたPCR検査など、多様な検査手法の活用を進めることにより、都内の検査能力のさらなる拡充を図り、必要な方が迅速に検査を受けられる体制を強化してまいります。
 次に、感染症に対応した体制の確保についてでございますが、感染症対策を適時適切に行うためには、住民からの相談対応や医療機関との受診調整等を担う保健所、検査や疫学情報分析等を行う健康安全研究センター及び都の感染症対策部門が連携し、迅速に対応することが重要であると認識しております。
 今回の流行では、都は保健所と連携し、相談体制や検査体制の整備を進めてまいりましたが、患者数の急増に伴い、各機関の業務が増大し、情報の確認や共有などが一部滞る状況も生じたことから、情報共有のためのデータベースを整備したところでございます。
 今後、このデータベースを活用し、各機関の連携を一層強化するとともに、今回の対応状況を検証し、マニュアルの策定や感染防止資器材の整備などを通じて、保健所の対応力向上を支援し、感染拡大時にあっても適切な対応がとれる体制を確保してまいります。

○六十七番(岡本こうき君) この際、議事進行の動議を提出いたします。
 本日の会議はこれをもって散会されることを望みます。

○議長(石川良一君) お諮りいたします。
 ただいまの動議のとおり決定することにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(石川良一君) ご異議なしと認め、さよう決定いたします。
 明日は、午後一時より会議を開きます。
 本日はこれをもって散会いたします。
   午後八時四十四分散会

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