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Tokyo Metropolitan Assembly

令和元年東京都議会会議録第二十号

令和元年十二月十一日(水曜日)
 出席議員 百二十名
一番古城まさお君
二番けいの信一君
三番成清梨沙子君
四番平  慶翔君
五番後藤 なみ君
六番藤井あきら君
七番内山 真吾君
九番上田 令子君
十番山内れい子君
十一番伊藤しょうこう君
十二番田村 利光君
十三番菅野 弘一君
十四番藤井とものり君
十五番池川 友一君
十六番細田いさむ君
十七番うすい浩一君
十八番小林 健二君
十九番加藤 雅之君
二十番龍円あいり君
二十一番あかねがくぼかよ子君
二十二番保坂まさひろ君
二十三番鳥居こうすけ君
二十四番菅原 直志君
二十五番清水やすこ君
二十七番斉藤れいな君
二十八番川松真一朗君
二十九番小松 大祐君
三十番舟坂ちかお君
三十一番三宅 正彦君
三十二番宮瀬 英治君
三十三番原田あきら君
三十四番斉藤まりこ君
三十五番藤田りょうこ君
三十六番斉藤やすひろ君
三十七番栗林のり子君
三十八番伊藤こういち君
三十九番大松あきら君
四十番白戸 太朗君
四十一番本橋ひろたか君
四十二番馬場 信男君
四十四番細谷しょうこ君
四十五番栗下 善行君
四十六番中山ひろゆき君
四十七番たきぐち学君
四十八番奥澤 高広君
五十番山崎 一輝君
五十一番神林  茂君
五十二番早坂 義弘君
五十三番高橋 信博君
五十四番西沢けいた君
五十六番原 のり子君
五十七番星見てい子君
五十八番とや英津子君
六十番上野 和彦君
六十一番のがみ純子君
六十二番まつば多美子君
六十三番田の上いくこ君
六十四番両角みのる君
六十五番西郷あゆ美君
六十六番もり  愛君
六十七番岡本こうき君
六十八番米川大二郎君
六十九番森口つかさ君
七十番つじの栄作君
七十一番関野たかなり君
七十二番桐山ひとみ君
七十三番石川 良一君
七十四番中屋 文孝君
七十五番古賀 俊昭君
七十六番秋田 一郎君
七十七番吉原  修君
七十八番山口  拓君
七十九番河野ゆりえ君
八十一番白石たみお君
八十二番里吉 ゆみ君
八十三番中山 信行君
八十四番谷村 孝彦君
八十五番長橋 桂一君
八十六番小磯 善彦君
八十七番藤井  一君
八十八番増田 一郎君
八十九番滝田やすひこ君
九十番おじま紘平君
九十一番木下ふみこ君
九十二番村松 一希君
九十三番福島りえこ君
九十四番ひぐちたかあき君
九十五番鈴木 邦和君
九十六番森村 隆行君
九十七番入江のぶこ君
九十八番柴崎 幹男君
九十九番清水 孝治君
百番大場やすのぶ君
百一番三宅 茂樹君
百二番中村ひろし君
百三番とくとめ道信君
百四番尾崎あや子君
百五番和泉なおみ君
百六番橘  正剛君
百七番高倉 良生君
百八番東村 邦浩君
百九番中嶋 義雄君
百十番山内  晃君
百十一番山田ひろし君
百十二番伊藤 ゆう君
百十三番木村 基成君
百十四番荒木ちはる君
百十五番小山くにひこ君
百十六番増子ひろき君
百十七番石毛しげる君
百十八番大津ひろ子君
百十九番尾崎 大介君
百二十番宇田川聡史君
百二十一番小宮あんり君
百二十二番鈴木 章浩君
百二十三番高島なおき君
百二十四番あぜ上三和子君
百二十五番清水ひで子君
百二十六番大山とも子君
百二十七番曽根はじめ君

 欠席議員 四名
二十六番  森澤 恭子君
四十三番  佐野いくお君
五十九番  遠藤  守君
 八十番  米倉 春奈君
 欠員
    八番 四十九番 五十五番

 出席説明員
知事小池百合子君
副知事長谷川 明君
副知事多羅尾光睦君
副知事梶原  洋君
副知事宮坂  学君
教育長藤田 裕司君
東京都技監都市整備局長兼務佐藤 伸朗君
政策企画局長山手  斉君
総務局長遠藤 雅彦君
財務局長武市  敬君
警視総監三浦 正充君
主税局長塩見 清仁君
生活文化局長浜 佳葉子君
オリンピック・パラリンピック準備局長潮田  勉君
環境局長吉村 憲彦君
福祉保健局長内藤  淳君
産業労働局長村松 明典君
建設局長三浦  隆君
港湾局長古谷ひろみ君
会計管理局長佐藤  敦君
消防総監安藤 俊雄君
交通局長土渕  裕君
水道局長中嶋 正宏君
下水道局長和賀井克夫君
都民安全推進本部長國枝 治男君
戦略政策情報推進本部長松下 隆弘君
住宅政策本部長榎本 雅人君
病院経営本部長堤  雅史君
中央卸売市場長黒沼  靖君
選挙管理委員会事務局長黒田 祥之君
人事委員会事務局長小泉  健君
監査事務局長岡崎 義隆君
労働委員会事務局長松山 英幸君
収用委員会事務局長斎藤 真人君

十二月十一日議事日程第三号
第一 第百八十四号議案
令和元年度東京都一般会計補正予算(第一号)
第二 第百八十五号議案
令和元年度東京都病院会計補正予算(第一号)
第三 第百八十六号議案
職員の給与に関する条例の一部を改正する条例
第四 第百八十七号議案
東京都の一般職の任期付職員の採用及び給与の特例に関する条例の一部を改正する条例
第五 第百八十八号議案
東京都の一般職の任期付研究員の採用及び給与の特例に関する条例の一部を改正する条例
第六 第百八十九号議案
東京都人事行政の運営等の状況の公表に関する条例の一部を改正する条例
第七 第百九十号議案
外国の地方公共団体の機関等に派遣される職員の処遇等に関する条例の一部を改正する条例
第八 第百九十一号議案
特別区における東京都の事務処理の特例に関する条例の一部を改正する条例
第九 第百九十二号議案
市町村における東京都の事務処理の特例に関する条例の一部を改正する条例
第十 第百九十三号議案
東京都事務手数料条例の一部を改正する条例
第十一 第百九十四号議案
法人事業税国税化対策特別基金条例を廃止する条例
第十二 第百九十五号議案
学校職員の給与に関する条例の一部を改正する条例
第十三 第百九十六号議案
東京都都市整備局関係手数料条例の一部を改正する条例
第十四 第百九十七号議案
東京都市計画事業亀戸・大島・小松川第二地区第一種市街地再開発事業施行規程の一部を改正する条例
第十五 第百九十八号議案
東京都市計画事業亀戸・大島・小松川第三地区第二種市街地再開発事業施行規程の一部を改正する条例
第十六 第百九十九号議案
東京都市計画事業亀戸・大島・小松川第四地区第二種市街地再開発事業施行規程の一部を改正する条例
第十七 第二百号議案
東京都市計画事業六町四丁目付近土地区画整理事業施行規程の一部を改正する条例
第十八 第二百一号議案
東京都市計画事業環状第二号線新橋・虎ノ門地区第二種市街地再開発事業施行規程の一部を改正する条例
第十九 第二百二号議案
東京都市計画事業大橋地区第二種市街地再開発事業施行規程の一部を改正する条例
第二十 第二百三号議案
東京都市計画事業泉岳寺駅地区第二種市街地再開発事業施行規程の一部を改正する条例
第二十一 第二百四号議案
東京都建築安全条例の一部を改正する条例
第二十二 第二百五号議案
東京都無料低額宿泊所の設備及び運営の基準に関する条例
第二十三 第二百六号議案
東京都児童福祉施設の設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例
第二十四 第二百七号議案
東京都認定こども園の認定要件に関する条例の一部を改正する条例
第二十五 第二百八号議案
東京都幼保連携型認定こども園の学級の編制、職員、設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例
第二十六 第二百九号議案
東京都児童相談所条例の一部を改正する条例
第二十七 第二百十号議案
東京都指定障害児通所支援の事業等の人員、設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例
第二十八 第二百十一号議案
東京都指定障害児入所施設の人員、設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例
第二十九 第二百十二号議案
東京都心身障害者扶養共済制度条例の一部を改正する条例
第三十 第二百十三号議案
東京都ふぐの取扱い規制条例の一部を改正する条例
第三十一 第二百十四号議案
東京都動物の愛護及び管理に関する条例の一部を改正する条例
第三十二 第二百十五号議案
都民の就労の支援に係る施策の推進とソーシャルファームの創設の促進に関する条例
第三十三 第二百十六号議案
東京都中央卸売市場条例の一部を改正する条例
第三十四 第二百十七号議案
東京都地方卸売市場条例の一部を改正する条例
第三十五 第二百十八号議案
都道における道路構造の技術的基準に関する条例の一部を改正する条例
第三十六 第二百十九号議案
東京都公営企業職員の給与の種類及び基準に関する条例の一部を改正する条例
第三十七 第二百二十号議案
東京都下水道条例の一部を改正する条例
第三十八 第二百二十一号議案
警視庁本部庁舎(三十一)大規模改修工事請負契約
第三十九 第二百二十二号議案
都営住宅三十一H─一〇五東(足立区竹の塚七丁目)工事請負契約
第四十 第二百二十三号議案
中川護岸耐震補強工事(その二百四)請負契約
第四十一 第二百二十四号議案
綾瀬川護岸耐震補強工事(その三十)請負契約
第四十二 第二百二十五号議案
当せん金付証票の発売について
第四十三 第二百二十六号議案
若洲海浜公園ヨット訓練所の指定管理者の指定について
第四十四 第二百二十七号議案
東京都石神井学園の指定管理者の指定について
第四十五 第二百二十八号議案
東京都小山児童学園の指定管理者の指定について
第四十六 第二百二十九号議案
東京都立東部療育センターの指定管理者の指定について
第四十七 第二百三十号議案
東京都立若洲海浜公園の指定管理者の指定について
第四十八 第二百三十一号議案
東京都奥多摩ビジターセンターの指定管理者の指定について
第四十九 第二百三十二号議案
首都高速道路株式会社が行う高速道路事業の変更に対する同意について
第五十 第二百三十三号議案
東京都立東京臨海広域防災公園の指定管理者の指定について
第五十一 第二百三十四号議案
東京都立高井戸公園の指定管理者の指定について
第五十二 地方自治法第百七十九条第一項の規定に基づき専決処分した都民の健康と安全を確保する環境に関する条例の一部を改正する条例の一部を改正する条例の報告及び承認について
第五十三 地方自治法第百七十九条第一項の規定に基づき専決処分した警視庁関係手数料条例の一部を改正する条例の報告及び承認について
議事日程第三号追加の一
第一 東京都教育委員会委員の任命の同意について(三一財主議第四六二号)
第二 東京都監査委員の選任の同意について(三一財主議第四六三号)
第三 議員提出議案第十号
東京都議会議員の議員報酬、費用弁償及び期末手当に関する条例の一部を改正する条例
第四 議員提出議案第十一号
東京都江戸東京博物館条例の一部を改正する条例
第五 議員提出議案第十二号
東京都現代美術館条例の一部を改正する条例
第六 議員提出議案第十三号
東京都写真美術館条例の一部を改正する条例

   午後一時開議

○議長(石川良一君) これより本日の会議を開きます。

○議長(石川良一君) この際、あらかじめ会議時間の延長をいたしておきます。

○議長(石川良一君) 次に、日程の追加について申し上げます。
 議員より、議員提出議案第十号、東京都議会議員の議員報酬、費用弁償及び期末手当に関する条例の一部を改正する条例外条例三件、知事より、東京都教育委員会委員の任命の同意について外人事案件一件がそれぞれ提出されました。
 これらを本日の日程に追加いたします。

○議長(石川良一君) 昨日に引き続き質問を行います。
 二十五番清水やすこさん
〔二十五番清水やすこ君登壇〕

○二十五番(清水やすこ君) まず、さきの台風十九号で発生した災害に関連して伺います。
 初めに、水害情報の収集についてです。
 都の水防災総合情報システムは、今回の台風においても映像情報として有意義でしたが、国管理の河川は国土交通省が別途情報提供しており、基礎自治体を含めた総合的な情報提供のための連携強化は大きな課題です。
 また、都のシステムにおいては、府中より西の多摩川水系には監視カメラが一台もなく、避難に際しては近隣住民などが撮影したネット上の情報が頼りであったという指摘もあり、都の映像情報を充実させる必要があります。
 都民が避難を判断する際などで、河川の状況把握、特に映像情報は非常に重要、有効であり、都の管理上の目的だけでなく、都民にとっても使える情報として、河川の監視カメラや水位計の充実が必要と考えますが、都の見解を伺います。
 次に、被害場所のデータ集約について伺います。
 台風十九号による被害状況が住民によりツイッターなどで次々とアップされましたが、都が直接情報を収集する体制がなく、その都度、現場の方が市や都などの担当者に何回も説明し、疲弊したとの苦情をいただきました。
 今後、膨大な情報の中で、都で災害に関する情報をどのように収集、集約し、災害対応に生かしていくのか伺います。
 次に、被災者の都営住宅への受け入れについてお伺いいたします。
 都営住宅の緊急貸し出しにより、被災者の方々に大変喜ばれた一方で、十二日に発生した台風の被害に対する都営住宅の受け付けが、三連休が重なったこともあり、十八日金曜日になり六泊を要しました。閉庁日でも対応した局があった中で、今後、都民の生活に直結する住宅部門でも速やかに受け付けすべきでした。
 そこで、災害発生に伴い、都民の生命や生活が危機に頻している緊急時には、住宅部門はできるだけ速やかに受け付けをするべきだと考えますが、都の見解をお伺いいたします。
 次に、ペットの同行避難についてお伺いいたします。
 さきの台風十九号では、区市町村によってペットの同行避難に関する対応が異なり、ペットの避難スペースが屋外の避難所では同行避難できないケースがありました。
 都は、区市町村におけるペットの同行避難が円滑に行われるよう、区市町村の同行避難の体制整備を支援すべきと考えますが、見解を伺います。
 次に、西多摩地域の土砂災害対策について伺います。
 都民の命を守る土砂災害対策は、待ったなしです。都が防災事業の緊急総点検で前倒しした土砂災害警戒区域の指定は、ことし九月末までに都内全域約一万五千カ所で完了しました。
 地域別では、西多摩地域が五千カ所と、三分の一を占めていますが、その中には避難所も多く含まれており、砂防堰堤等のハード整備により、都民が安全で安心して逃げ込める環境を整えることが重要です。
 そこで、西多摩地域における土砂災害警戒区域内に避難所が含まれる箇所の砂防事業の取り組みについて伺います。
 次に、多摩河川の土砂しゅんせつについて伺います。
 今回の台風十九号で被害のあった秋川や平井川の流域から、被害の要因の一つに、川に積もった土砂が原因ではないですかとの声がありました。今後は、河川内の土砂を適切に管理する必要があると思います。
 そこで、これまでの多摩地域の河川における土砂しゅんせつ等の取り組みと、今回の台風を受けた対策について伺います。
 次に、森林政策についてお伺いいたします。
 都では、五十年、百年先の東京の森林の将来展望として、東京フォレストビジョンを発表しました。花粉の少ない杉への植えかえの促進、多摩産材のブランド化、木材利用の促進等の七つのメッセージが記述されております。
 平成三十年度の杉林等の伐採実績は二万一千立米、他方、都の二〇二〇年に向けた実行プランでは、二〇二〇年の伐採量の目標値が三万立米となっており、今後、伐採の拡大に向けて、伐採や植えかえを担う技術者の育成が重要です。都の見解をお伺いいたします。
 次に、鳥獣被害についてお伺いいたします。
 今年度は、全国的にツキノワグマの出没がふえています。環境省によりますと、都内では十月末の暫定値では九十八件の出没、目撃があり、捕獲数は十頭となっており、私の地元の西多摩地域でも、今まで出没していない市町村で目撃情報が出たり、人身事故も発生しています。過疎化、高齢化により、集落周辺の里山も十分な管理が行き届かなくなり、人の家の付近まで熊が出没しやすい状況になっていると考えます。
 ツキノワグマに関しては、東京都のレッドリストでは絶滅危惧種の評価がなされており、その保護に配慮する必要がもちろんありますが、何よりも重要なのは、住民の安全や安心を確保することです。ツキノワグマへの対策についての都の見解を伺います。
 次に、エネルギーの地産地消について伺います。
 台風十九号では、私の地元の西多摩地域でも停電が発生し、奥多摩町や日の出町で都道が崩落し、住民が孤立する被害が発生しました。
 分散型電力は、災害時の電力供給にも効果があり、西多摩地域でも、太陽光のほか、豊富な森林資源や河川を利用した温浴施設や公共施設等で間伐材を活用した熱利用、小水力発電の事例が見られます。
 地産地消型の再生可能エネルギーは、災害対策の観点からも非常に有効で、その導入拡大をしっかりと進めていくべきと考えますが、都の見解をお伺いいたします。
 次に、持続可能な資源の再生利用についてお伺いいたします。
 本年十月のプラスチックの持続可能な利用に向けた施策のあり方についての東京都廃棄物審議会答申では、使い捨てプラスチックの大幅削減や、プラスチック製品、容器包装の再利用、再生利用の推進等について、さまざまな観点から提言がなされています。今後、都として、これらの施策の速やかな具体化が求められます。
 資源利用の増大、気候変動、生物多様性の喪失など、多くの課題に直面する中、都は、さらなる持続可能な資源利用に向け、家庭やオフィスビルから排出されるプラスチックの3Rを強力に推進し、地球規模の課題に対して積極的に取り組んでいくべきと考えますが、知事の見解を伺います。
 さて、巨大IT企業に対する課税について伺います。
 私も委員を務めております東京都税制調査会は、今年度、国境を越えてインターネット空間で事業を展開するGAFAなど巨大IT企業に対する課税が実施された場合に備え、法人税増収に伴う地方税増収分が地方に帰属することや、その具体的な配分方法を今から検討することなど、初めて地方税の観点から国際課税に対する提言を行いました。
 国レベルでは、地方への配分を視野に入れた検討は全く行われておらず、強い危機感を抱かざるを得ません。
 よって、今のうちから地方へのデジタル課税の税収がしっかり確保されるよう、都として国に積極的な働きかけを行うべきと思いますが、都の見解を伺います。
 介護におけるICTの活用について伺います。
 東京都では、今後、深刻な介護職の不足状態に陥ることが予測されており、私たちは繰り返し、介護人材への支援を求めてきました。これらの取り組みで得られた知見をもとに、介護におけるICT活用を今後も一層拡大すべきと考えますが、都の見解を伺います。
 パラスポーツについて伺います。
 障害者スポーツの国際大会について伺います。
 私たちはかねてより、東京二〇二〇大会を契機に、パラリンピック種目のみならず、聴覚障害者の方や知的障害者の方が対象となるデフリンピックやスペシャルオリンピックスについても光を当てる必要があると訴えてきました。より一層の障害者スポーツの振興に向けた取り組みを具体化すべき時期が来ています。
 東京二〇二〇大会後に、トップアスリートが集う障害者スポーツの国際大会の東京での開催を具体的に検討すべきと考えますが、都の見解を伺います。
 次に、公立小中学校における外国人等の子供への対応について伺います。
 都が本年八月に示した未来の東京への論点によれば、都内の小中学校に在籍する外国人児童生徒数がここ五年で二倍にふえていると認識しています。文部科学省の調査では、都内の公立小中学校における日本語指導が必要な児童生徒数は、平成二十六年には約三千人でございましたが、五年後の平成三十年には約四千人と一・三倍に増加しています。
 今後も、出入国管理及び難民認定法、いわゆる入管法でございますが、の一部改正により、外国人児童生徒がさらに増加していきます。
 日本語指導を必要とする児童生徒の支援は、各区市町村が都に一方的に報告している状況です。例えば参加した人数や時間、指導員等の工数、民間委託の状況など、詳しく把握していないとのことですが、地元では、特に受験期などを中心に、きめ細やかな対応を望む声を伺っています。
 都教育委員会は、区市町村教育委員会への支援をさらに進めていくべきと考えますが、都の見解をお伺いいたします。
 次に、自殺対策について伺います。
 お産のときに亡くなる率は十万人に四・一人ですが、専門家によると、妊産婦の自殺は十万人に八・五人で、倍以上、自殺未遂を含めると三、四倍というデータもあります。私は出産経験がありますので、とてもその気持ちがわかると同時に、これは政策で確実に減らせるものだと思っています。
 また、私が国税局在籍のときには、多重債務者の方の滞納処分にかかわっていたことがありますが、自殺を企図する方には、いろいろな医療機関との連携も必要と考えています。
 政策で救える命もあります。自殺防止のため、踏み込んだ政策対応が必要ですが、都の見解を伺います。
 次に、予期せぬ妊娠に伴う特定妊婦などへの同行支援について伺います。
 これまで我が会派では、同行支援について何度も取り上げてまいりました。親にも相談できない若年の妊婦などは、相談機関の方に同行してもらって初めて医療機関につながる場合も多くあります。
 産後二十四時間以内に亡くなる子供が多いのは周知のとおりですが、危険を伴う出産を減らすため、最後まで細やかなケアをしていかないと、母体も危険になる場合があります。都でも積極的に同行支援に取り組むべきと考えますが、見解を伺います。
 最後に、都立病院の地方独立行政法人化について伺います。
 昨日の代表質問において、あたかも今回の方針が突然決まったかのような答弁がありましたが、改めてこれまでの検討経緯について病院経営本部長に伺います。
 また、地方独立行政法人への移行については今後どのような手続で進めていくのか、本部長の答弁を求めます。
 最後に、西多摩地区は、医療等において非常に厳しい実情があります。地方独立行政法人化に当たっては、西多摩地区を含め、多摩地域全体の医療の向上につながるよう強く求め、私の一般質問を終わります。
 ありがとうございました。(拍手)
〔知事小池百合子君登壇〕

○知事(小池百合子君) 清水やすこ議員の一般質問にお答えいたします。
 私には、持続可能な資源利用についてのお尋ねがございました。
 資源の大量消費が気候変動や生物多様性の損失を地球規模で引き起こしており、使い捨て型の大量消費社会から持続可能な資源利用への大胆な移行が求められているところであります。
 とりわけプラスチック問題に関しましては、海洋プラスチックごみによる環境汚染を契機に、国際的にも早急な対策が求められています。都におきましても、こうした地球規模の課題に率先して取り組んでいく責務がございます。
 そこで、都は、ワンウエープラスチックの大幅な利用削減を進めた上で、二〇三〇年までに家庭や大規模オフィスビルから排出されます廃プラスチックの焼却量を四割削減するという目標を掲げております。年内に策定いたしますプラスチック削減プログラムの中で、プラスチックの3Rの推進に向けました取り組みの方向性と具体策を示してまいります。
 例えば、区市町村と連携をいたしまして、家庭から排出されるプラスチック製容器包装のリサイクル率の大幅な向上を目指してまいります。
 また、オフィスビルにおきましては、その廃棄物処理実態を踏まえまして、オーナーとテナントの連携によります効率的な分別、リサイクルを誘導してまいります。
 都民、事業者、区市町村等との連携を一層強化いたしまして、共感と協力を得ながら、ゼロエミッション東京の実現に向けまして、持続可能な資源利用の推進に先導的に取り組んでまいりたいと考えております。
 なお、その他のご質問につきましては、教育長及び関係局長からのご答弁とさせていただきます。
〔教育長藤田裕司君登壇〕

○教育長(藤田裕司君) 外国人等の子供に関する区市町村教育委員会への支援についてでございますが、外国語を母語とする子供たちが充実した学校生活を送るためには、都と区市町村の役割分担を踏まえた適切な支援を行うことが必要でございます。
 そのため、都教育委員会は、これまで実施してまいりました日本語指導のための資料や教材の作成、日本語学級設置校や日本語指導が必要な子供が多く在籍する学校への教員の加配などに加えまして、今年度は、学校向け多言語翻訳システムを活用する区市町村教育委員会に対する補助を行っているところでございます。
 今後は、日本語学習教材の改訂や区市町村教育委員会が行う外部人材の派遣、ICTの活用等への支援につきましても検討してまいります。
〔建設局長三浦隆君登壇〕

○建設局長(三浦隆君) 三点のご質問にお答えをいたします。
 初めに、河川監視カメラや水位計の充実についてでございますが、水害から都民の命を守るためには、河川の状況をわかりやすく伝える監視カメラの設置など、住民の避難に資するソフト対策を進めることが重要でございます。
 都は、平成二十七年より、都内二十四カ所におきまして、監視カメラの映像をホームページで公開しております。
 昨年度の防災事業の緊急総点検を受けまして、今年度より、監視カメラや水位計の設置箇所の拡大について検討を実施しております。検討に当たっては、設置箇所の拡大に伴うシステムの課題への対応に加えて、都内全域の河川を対象に、台風第十九号を含めた近年の被害実績などを踏まえ、設置する河川や箇所などを選定してまいります。
 迅速な避難行動につながるよう、住民が容易に入手できるわかりやすい水防災情報のさらなる充実に取り組んでまいります。
 次に、西多摩地域の避難所を守る砂防事業についてでございますが、土砂災害から都民の命と暮らしを守るためには、住民の避難につながるソフト対策に加え、土石流を防止する砂防事業等のハード対策を推進することが重要でございます。
 砂防事業では、土砂災害警戒区域内におきまして、避難所の有無等を考慮し、優先度をつけて計画的に実施をしております。
 西多摩地域におきましては、避難所が含まれる優先度の高い箇所として、現在二十九カ所確認をしております。このうち奥多摩町白丸地区など四カ所につきましては、砂防堰堤の位置や規模等を示す砂防基本計画を策定しており、順次、工事に向けた設計を進めております。今年度は、青梅市成木地区など六カ所で新たに基本計画を策定いたします。
 今後とも、都民の安全・安心の確保に向け、砂防事業を着実に進めてまいります。
 最後に、多摩地域の河川のしゅんせつ等についてでございますが、豪雨から都民の命と暮らしを守るためには、安全性の早期向上を図るため、河川施設の良好な維持管理に加え、再度の災害を防ぐ対策を推進することが重要でございます。
 秋川や平井川などでは、河川整備計画に基づき、定期的な点検の結果や地元からの要請を受け、治水面の機能を確保する必要がある場合に、しゅんせつ等による河床の整正を行っております。実施に当たり、可能な範囲において、生物の生育環境の保全にも配慮しております。
 今後、今回の台風を踏まえまして、護岸や河道等の詳細な点検を実施し、必要に応じて根固め等により護岸を強化するとともに、土砂を管理し、流下能力の向上を着実に推進いたします。
 多摩地域の河川におきまして、良好な自然環境に配慮しながら、豪雨に対する安全性の向上に取り組んでまいります。
〔総務局長遠藤雅彦君登壇〕

○総務局長(遠藤雅彦君) 災害時における情報の収集、集約についてでございますが、大規模な災害が発生した際、都民がツイッター等のSNSを用いて発信するさまざまな情報を災害対応に活用することは非常に重要でございます。
 都では、災害に関するツイッター情報を時間別、地域別に分類し、情報の真偽も含めて分析、集約するシステムであるD─SUMMを導入し、災害対応や関係機関の情報提供に活用しているところでございます。
 現在、災害情報システムの再構築を行っており、これに合わせまして、今後新たに、都内火災発生情報の収集の自動化や隣接県の災害情報の共有化等の仕組みを導入してまいります。
 こうした取り組みを通じ、大規模災害発生時における情報収集等の強化を図ってまいります。
〔住宅政策本部長榎本雅人君登壇〕

○住宅政策本部長(榎本雅人君) 被災者の都営住宅への受け入れについてでございますが、被災により居住継続が困難になった世帯に対し、生活再建等を支援する観点から、都営住宅を緊急一時避難施設として提供することは重要でございます。
 このため、都は、台風第十九号の通過に伴い、都営住宅の安全確保に努めつつ、通過後の十月十三日早朝から必要な点検、修繕を行いますとともに、必要な住戸数を把握するため、十五日までに都内民間住宅の浸水等の被害状況を確認いたしました。
 これを踏まえ、被災地域を勘案して空き住戸を確保し、生活に必要な備品の手配等を行い、十七日に被災者の受け入れを公表いたしました。翌日から受け付けを開始し、現在、五十四世帯が入居済みでございます。
 被災者の生活支援のため、作業手順の改善を図りまして、受け入れまでの期間を可能な限り短縮できるよう努めてまいります。
〔福祉保健局長内藤淳君登壇〕

○福祉保健局長(内藤淳君) 四点のご質問にお答えいたします。
 まず、災害時の動物との同行避難についてでありますが、都は、災害時に区市町村が動物との同行避難の受け入れに際して的確な行動がとれるよう、マニュアル等を示すとともに、ケージや応急処置用品など、避難所で必要となる物資の備蓄等を包括補助で支援しております。
 今般の台風の際には、同行避難の受け入れをめぐり混乱が生じた例があり、先日の大規模風水害検証会議におきましても、区市町村から、同行避難への対応に苦慮したため、都に統一見解を求める意見があったと報告されております。
 こうしたことを踏まえ、今後、今回の風水害時の各自治体の対応状況や課題について調査を行い、全区市町村に対して年度内に情報提供するほか、専門家からも意見を伺いながら、風水害時の具体的な対応策を取りまとめ、同行避難の受け入れ体制整備を支援してまいります。
 次に、介護職場におけるICT活用についてでありますが、介護職場では、業務の効率化や職員の負担軽減が課題となっていることから、都は今年度、ICT導入による業務全般の改善計画を策定の上、夜間の見守りを支援するセンサーや職員間の情報共有を図る機器の導入などを進める特別養護老人ホーム等への補助を開始し、順調に利用されております。
 また、今年度から、他の事業所が導入する際のモデルとなるよう、都の補助を受けて次世代介護機器を導入した施設に対し、機器の効果的な活用や定着のための実践的な研修を実施しているところでございます。
 今後、ICTの導入を検討している施設の参考となるよう、先進的な事例のホームページでの紹介や施設見学会の実施など、介護職場でのさらなる活用を促進してまいります。
 次に、自殺対策についてでありますが、平成二十八年の東京都の自殺者数は二千二百二十四人であり、原因、動機別に見ると、複数回答ではありますが、まず、健康問題が千人、経済、生活問題が二百九十八人の順となっており、七百七十人の方は原因不詳となってございます。
 自殺の要因となり得るものは六十九項目ございまして、亡くなった方は平均四つの要因を抱えていたという民間団体の調査結果もあり、原因を単純化することはできないといわれております。
 都は、福祉、医療、経済、教育等の関係機関や区市町村から成る会議で、支援団体や自死遺族の方々からさまざまな実情も聞いており、昨年六月には、東京都自殺総合対策計画を策定いたしました。
 今後とも、関係機関や区市町村と連携しながら、事前予防、危機対応、事後対応にわたって、自殺防止対策を総合的に推進してまいります。
 最後に、若年妊婦への支援についてでありますが、現在、区市町村では、妊娠届け出時の面接等、さまざまな機会を通じて悩みを抱える妊婦を把握し、医療機関等への同行を含め、必要な支援につなげる取り組みを行っております。
 都が実施している妊娠相談ほっとラインでは、看護師等の専門職が電話やメールで相談に応じており、平成三十年度の十代からの相談は三百五十八件で、全体の一割を超えております。特に継続的な支援が必要な場合は、区市町村の保健所や保健センターへの相談につなげているところでございます。
 お話の同行支援につきましては、国において、産科受診等が困難な妊婦を対象に、民間機関を活用した医療機関等への同行や初回産科受診料への支援を行う補助事業を今年度創設しており、都は、本事業を年度内に実施する予定としております。
〔産業労働局長村松明典君登壇〕

○産業労働局長(村松明典君) 林業の担い手の育成についてですが、健全で活力ある森林を次世代に継承するためには、伐採、利用、植栽、保育という森林循環を担う技術者の育成が重要でございます。
 都は、平成十八年度から主伐事業を実施しており、これまで約六百ヘクタールの杉林などを伐採いたしました。
 近年、伐採エリアが奥地の急傾斜地に移行してきており、伐採木を搬出するためには高度な技術が必要となっております。
 一方、都内の林業事業体は小規模零細でございまして、こうした技術を習得させるための人材育成が困難な状況でございます。
 このため、今後、高度な伐採搬出技術を持つ人材を育成する仕組みを検討してまいります。
 こうした取り組みにより、林業技術者の技術力を高め、林業の振興を図ってまいります。
〔環境局長吉村憲彦君登壇〕

○環境局長(吉村憲彦君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、ツキノワグマ対策についてでございますが、集落に出没し、食品などをあさるツキノワグマは、人的被害を発生させるおそれがあることから、有害鳥獣の捕獲許可制度を運用し、事故発生の回避に努めております。
 一方、ツキノワグマは繁殖力が低いため、捕獲等は必要最小限にとどめることが求められます。
 このため、ツキノワグマの出没の抑制等の対策を実施することが有効であり、今年度新たに、集落周辺のやぶの刈り払いや電気柵の設置、見回りの強化など、ツキノワグマが集落に出没しにくい環境づくりを地元自治体と連携しながら実施しています。
 今後も、ツキノワグマの保護と管理のバランスをとりながら、その対策に取り組んでまいります。
 次に、地産地消型再生可能エネルギーの導入拡大についてでございますが、地産地消型の再エネは、CO2削減はもとより、再エネ拡大に伴い将来的に想定される電力系統の負担軽減にも有効でございます。
 また、太陽光発電等と蓄電池を組み合わせることで、夜間や自然災害などによる停電時にも継続して再エネ電気を利用できるため、自立電源確保の観点からも重要でございます。
 地産地消型再エネ拡大事業の利用は、補助率等の見直しにより増加傾向にあり、これまで一般家庭約千六百世帯分の年間電力使用量を賄うことができる約四千二百キロワットの太陽光発電の申請等を受け付けているほか、蓄電池の申請も増加しております。
 今後とも、災害対策などにも資する地産地消型再エネ導入の拡大を図る施策の検討を進めてまいります。
〔主税局長塩見清仁君登壇〕

○主税局長(塩見清仁君) GAFAなど巨大IT企業への課税に係る地方の税収確保についてでございます。
 現行制度は、国境を越えて活動する企業に対して、支店等の拠点がない国は課税ができない仕組みであるため、租税回避のための利益移転や税源浸食等が問題となっており、現在、OECDを中心に議論が進められております。
 今後、新たな国際課税ルールが策定され、法人税収が増加した場合、地方交付税原資の拡充とともに、地方法人課税の増収も見込まれるところでございます。
 都といたしましては、こうしたデジタル企業が地方自治体から受ける受益の程度に応じた分配手法などの検討も必要であると認識をしております。
 そのため、東京都税制調査会答申等も活用しながら、地方税制への影響も見据えた議論がなされるよう、国に強く求めてまいる所存でございます。
〔オリンピック・パラリンピック準備局長潮田勉君登壇〕

○オリンピック・パラリンピック準備局長(潮田勉君) 障害者スポーツの国際大会についてでありますが、障害者スポーツの振興において、身近なスポーツの機会の確保や環境整備に加え、国際大会の開催で多くの方に障害者スポーツに触れていただくことも重要であります。
 都は現在、東京二〇二〇大会後を見据え、デフリンピックを初めとした国際的な障害者スポーツ大会について、基礎資料の整備のための調査を実施しており、年度内に結果を取りまとめる予定でございます。
 調査の過程におきまして、大会運営のより詳細な実態の把握に加え、主体となるスポーツ統括団体や競技団体の役割、体制が重要であることが明らかになってまいりました。
 こうした調査結果なども踏まえ、東京二〇二〇大会後もさまざまな障害者スポーツの国際大会が開催されますよう、都としても競技団体等と連携し取り組んでまいります。
〔病院経営本部長堤雅史君登壇〕

○病院経営本部長(堤雅史君) 地方独立行政法人化の検討経緯についてでございますが、都立病院の経営形態のあり方につきましては長年の課題であり、さまざまな検討を行ってまいりました。
 この間、平成三十年一月に、外部有識者から成る都立病院経営委員会から、将来にわたって役割を果たすためには、現行の地方公営企業法の一部適用では限界があり、制度的に最も柔軟な一般地方独立行政法人への移行について検討すべきとの提言がございました。
 この提言を踏まえまして、都は、都立病院新改革実行プラン二〇一八を平成三十年三月に策定し、地方独立行政法人への移行を含めた各経営形態における人事給与、財務面等のメリット、デメリットなど、病院現場の運営実態を踏まえて検証を行い、経営形態のあり方を検討することといたしました。
 そこでまず、病院現場の運営実態を踏まえた現行の経営形態における課題検証を行い、平成三十年十一月には、病院事業に関する見える化改革報告を行いました。
 また、公認会計士など専門家の知見を活用した都立病院の経営のあり方に関する調査及び支援業務委託を行い、本年三月に、地方公営企業法の一部適用及び全部適用、地方独立行政法人、指定管理の各経営形態の比較検証、病院現場へのヒアリング結果等を踏まえまして、課題解決に向けた方向性の提案等の報告を受けたところでございます。
 さらに、都みずからも、他団体のさまざまな先行事例調査等を行うとともに、都民ニーズを踏まえた医療機能強化について、各都立病院との意見交換なども行いました。
 また、公社病院につきましても、都立病院改革を進めるのに合わせて、都立病院との連携強化のあり方などについて、東京都保健医療公社とともに検討を進めてまいりました。
 本年八月、未来の東京への論点の中で、二〇四〇年代も見据え、医療課題が一層深刻化することを踏まえて、都立、公社病院の改革の推進が課題として示されました。これを踏まえまして、検討をさらに深めるとともに、法人の出捐者である東京都医師会等と地域医療の充実などについて意見交換を行ってまいりました。
 本年九月の第三回都議会定例会ではこのような状況を踏まえ、代表質問におきまして長期戦略の策定に合わせて検討を深めていく旨の答弁を行ったところでございます。
 このように都として、丁寧、十分に検討を重ねた上で地方独立行政法人への移行の準備を開始することとしたものでございます。
 なお、昨日の代表質問での私の答弁で誤解が生じたことはおわびを申し上げたいと思います。
 次に、移行に向けた今後の手続についてでございますが、地方独立行政法人法では、法人の設立に当たり、目的や業務の範囲に関する事項、資産に関する事項など、法人の根本原則となる定款につきまして、議会の議決を経て定めた後に総務大臣の認可を受けることとなります。
 また、住民に対して提供するサービスや業務の質の向上などに関し、法人が達成すべき業務運営に関する中期目標について議会の議決を経て都知事が策定することなどの手続が定められております。
 こうした準備を進めるに当たりまして、まずは都民や地域の医療機関など関係者の理解が得られるよう、年末までに新たな病院改革のビジョン案を策定し、地方独立行政法人への移行準備を開始するに至った考え方や、地方独立行政法人化により充実する医療などについてお示しをいたします。
 ビジョン案につきましては、パブリックコメントにより、都民等の意見を伺うとともに、令和二年第一回都議会定例会においてご説明をする予定でございます。
 今後とも、地方独立行政法人化に向け、議会でのご議論や職員、都民、関係者などの声をしっかりと聞きながら、丁寧、着実に準備を進めてまいります。

○議長(石川良一君) 四十六番中山ひろゆき君
〔四十六番中山ひろゆき君登壇〕

○四十六番(中山ひろゆき君) 長期戦略について伺います。
 ことし十月七日に、日経新聞の一面で、出生数九十万人割れという記事に衝撃を覚えました。団塊ジュニア世代が四十代後半になり、出産期の女性が減ったことが大きな要因であります。
 日本人女性は、四十代が九百七万人に対して、三十代は二三%少ない六百九十六万人、二十代は三六%少ない五百七十八万人であり、人口減少社会が加速度的に進むことが予想されております。
 人口減少社会は、経済成長に影を落とすことは確実視されております。未来の東京への論点でも、少子化や人口減少が継続すれば、生産力や都市の活力に大きな影響を与えると示されております。
 知事就任以来、子育て支援策や私学授業料無償化など、保育、教育両面から強化され、目標出生率二・〇七も掲げられております。
 もちろん子供を産む産まないはあくまでも個人の自由であり、産みたいのに妊娠できず苦しんでおられる方々への配慮も重要です。
 一方で、経済的な理由で出産をちゅうちょしてしまう世帯も大勢おります。願望があれば、一人産んだ人が二人目を、二人産んだ人が三人目を安心して産める総合的な施策が効果的であります。
 そこで、長期戦略では、多子世帯への支援の強化を図るべきと考えますが、知事の見解を伺います。
 観光振興について伺います。
 いよいよ二百二十日余りと迫った二〇二〇大会開催は、外国人観光客のさらなる受け入れを進めるための絶好の機会であります。つまり、未来の東京への論点の中で特に重要と思うのは観光振興であり、稼ぐ東京の原動力であります。
 観光産業の優位性は経済活動の裾野が広い点であり、交通、ホテル、外食産業、伝統工芸など、それを支える産業までもが経済活動に結びつきます。
 観光都市を推進する上で、多くの訪日外国人観光客より指摘されている点として、日本の夜はつまらないといわれております。事実、観光客における娯楽サービスの消費割合は、日本は約二・五%、アメリカは約一二%、フランスは約一一%と数字にもあらわれております。
 私の地元台東区でもホテルが急増している中で、夜の時間をどう楽しんでいただくかが消費動向の鍵になっております。
 こうしたことから、課題解決のため、都では、地域が新たに取り組むナイトライフ観光の振興に向けたイベント等への支援をしております。
 そこで都は、外国人旅行者が東京の夜を楽しめるようナイトライフの取り組みを強化すべきと考えますが、見解を伺います。
 観光バス駐車場について伺います。
 都は、東京二〇二〇大会に向けて、訪日外国人二千五百万人を目標に掲げ、観光PRや旅行の受け入れ環境整備等、官民を挙げたインバウンド施策を推進しております。
 その結果、平成三十年に都内を訪れた外国人観光客は前年比三・四%増、過去最多の約一千四百二十四万人となり、そのうち観光バス利用客は一割余りといわれております。
 そのため、都内の観光地等の周辺では、観光バスの乗降場所や駐車場が絶対的に不足していることから、路上駐車による交通渋滞や周辺住民とのトラブル、観光客の路上乗降における交通安全上の問題などが生じているとともに、周辺の渋滞の一因にもなっております。基礎自治体の対応策では既に困難な状況にあります。
 二十三区区長会や議長会からも、観光バス駐車場対策のため、都有地の優先的な活用や財政的支援の拡充、国への働きかけなど、要望項目に上がっております。
 私の地元台東区では、現在、観光バスに向けた四カ所の区営駐車場を設け、五十七台分用意し、乗降場は五カ所設置した上で、インターネット経由で駐車場と乗降場の利用を予約した旅行会社やバス会社が利用できる仕組みを採用しております。
 台東区が二〇一五年三月にまとめた調査によると、台東区にやってくる観光バスは一日平均百九十二台であり、二〇二〇年には二百七十五台にふえる見通しとなっており、都内の外国人旅行者のうち四五%が台東区に訪れることを考えれば、ふえる一方であります。
 さらに、都の施策である東京国際ターミナルふ頭が開港すれば、寄港者は大概バスで都内を観光するため、バスの需要を押し上げることが想定できます。
 こうした現状を鑑みれば、広域行政の役割がますます高まっており、都としてしっかりと取り組むことが重要であると考えます。
 そこで、観光バスの駐車スペースの確保に当たって、都の見解を伺います。
 浅草の駅の連携について伺います。
 都営地下鉄浅草線は、昭和二十九年三月に都議会で都営による地下鉄の建設を決議した後、昭和三十三年に、当時一号線、現在の浅草線の免許を取得し、昭和三十五年十二月に押上─浅草橋間を開業いたしました。
 一方で、東京メトロの前身である東京地下鉄道株式会社は、銀座線を今から八十年以上前の昭和二年に、浅草─上野間二・二キロメートルを開業いたしました。東洋で初めての地下鉄が東京に誕生したことは、日本の近代化のあかしでもありました。
 このように両浅草駅は古いことから、継ぎはぎ構造であるため、利便性、快適性を提供できているとはいえません。ましてや、羽田空港、成田空港と通じる都営浅草線と、東京を代表する繁華街、上野、銀座、渋谷などと通じる東京メトロ銀座線は、外国人にとっても欠かすことのできないルートであり、浅草駅が一つの接点でもあります。
 今後は、両者が共有できるエレベーターなども整備することとされておりますが、国際観光都市浅草にふさわしい両駅の連携がさらに必要不可欠であります。
 そこで、こうした取り組みも含めて、都営、東京メトロのサービスの一体化を強化すべきと考えますが、当局の見解を伺います。
 さらに、都営浅草線の浅草駅は、エレベーターのワンルートは確保しているものの、エレベーターの空間が狭いことに加え、地上出口は観光名所の雷門とはるかに遠い距離に位置しており、雷門に近い出入り口を目指そうと、重そうな荷物を持つ観光客に遭遇すると、リピーターの足が遠のくのではないかと心配さえしてしまいます。
 そのため、交通局は、経営計画二〇一九では、浅草線のリニューアルプロジェクトを推進するため、雷門への玄関口として、バリアフリー化された新たな出入り口を新設する準備に取りかかっております。一歩踏み込んだことに、まちの期待は高まっております。
 かつて東京メトロ銀座線浅草駅ビルを改築する際には、地域の方々と東京メトロとの対話の中で、駅構内には浅草寺本堂の瓦を使った装飾や町会のおみこしを通年安置し、駅におりたお客様が地域の伝統や歴史を感じていただくように工夫をいたしました。鉄道は、お客様を安全・安心に運ぶだけではなく、まちとお客様を結ぶ役割もあります。
 そこで、駅の大規模改良計画に際して、古きよき伝統を守りつつ、国際観光都市東京の玄関口として、魅力ある浅草らしい駅とすべきと考えますが、見解を伺います。
 都職員の採用について伺います。
 バブル経済崩壊後、一九九〇年半ばごろから景気が冷え込み、就職難が続き、社会問題化した時期に、企業が新卒採用を大幅に抑えて、フリーターや派遣など非正規労働者がふえました。ちょうどそのころ、私自身も、私の周辺も、就職に大変苦労したことを記憶しております。
 内閣府の発表によれば、一九九三年から二〇〇四年に大学を卒業後、就職したが、希望する職につけないなど、不安定な仕事をしている人たちが三十代半ばから四十代半ばを中心に百万人いると見込まれております。就職氷河期世代は、不景気の影響で新卒時に正規雇用の道を閉ざされ、今も非正規で働く人たちが多いとされております。
 そのため、兵庫県宝塚市では、行政機関が安定した働き方を提供しようと、就職氷河期を対象にした採用試験を実施いたしました。さらに先日、政府も、就職氷河期世代の支援として、国家公務員の中途採用枠で積極的に採用する方針を表明いたしました。
 そこで、就職氷河期世代など、幅広い世代の方々を対象に、都の職員として採用試験を実施することが重要と考えますが、都の見解を伺います。
 本年五月二十九日、厚生労働省就職氷河期世代活躍支援プランが取りまとめられました。
 就職氷河期世代の中には、これまで不安定な就労を繰り返しており、自己評価が低い傾向にあることや、安定就労に向けてスキルアップや転職活動を行う時間的、経済的、心理的余裕がないことから、就労や正社員化に向けた具体的な行動を起こせずにいる方々が一定数いるといわれております。
 そのため、国のプランでは、本人やその家族関係者に対して、安定就職、社会参加の道を社会全体で用意し、応援していますということを効果的に伝えるため、関係省庁、経済団体との連携や地域ごとのプラットホームの活用など、あらゆるルートを通じて戦略的な広報の展開を図りながら、さまざまな施策を実施していくとのことであります。
 これまで、都において都民の雇用や就業を支援するため設置した東京しごとセンターでは、相談、アドバイスから就職に必要な知識、技能の習得、職業紹介と、段階的な支援を展開しております。
 そこで、国のプランの趣旨を踏まえ、就職氷河期の方が、さらに非正規雇用から正社員として就職できるように、都におけるプログラムを強化すべきと考えますが、見解を伺います。
 以上で質問を終わらせていただきます。ご清聴ありがとうございました。(拍手)
〔知事小池百合子君登壇〕

○知事(小池百合子君) 中山ひろゆき議員の一般質問にお答えいたします。
 長期戦略における子育て政策についてのお尋ねでございます。
 子育てに対します負担感、将来への不安などを背景として、子供を持ちたいと思いつつ、踏み切れない人がふえております。東京の合計特殊出生率は一・二にとどまっております。
 ちなみに、お隣、韓国のソウルにおきましては〇・七と、一にも満たない状況まで落ち込み、また、台北でも同様に低出生率が続いていると聞いております。
 少子化が進行した人口減少社会におきましては、将来の担い手が不足し、社会の活力が低下するなど、さまざまな面で大きな影響が生じてまいります。我々は強い危機感を持って、この問題に正面から向き合っていく必要がございます。
 このため、私は、子供を持ちたいという個々人の願いをかなえるとともに、人口減少に歯どめをかけるという強い思いで、二〇四〇年代の目指す東京の姿として、人口維持に必要な水準である合計特殊出生率二・〇七を掲げたところであります。
 東京が持続的な発展を続けていくために、未来を担う子供への投資に本気で取り組むことが、今我々に課せられた大きな使命と考えます。
 子供を産み育てたくなる社会を実現するためには、お話の多子世帯を含めまして、経済的、精神的負担への対応や、子育てしやすい社会環境の整備など、さまざまな課題があると考えております。
 年末の長期戦略ビジョンの策定に向けまして、こうした課題を含め、安心して子供を産み育てられる環境の整備に向けました多面的な政策につきまして検討を進めてまいります。
 みんなで子育てを応援することで、社会全体のマインドチェンジを促し、子供が笑顔で過ごせる社会の実現に向けまして、大きなビジョンを打ち出してまいります。
 なお、その他のご質問につきましては、東京都技監及び関係局長からのご答弁といたします。
〔東京都技監佐藤伸朗君登壇〕

○東京都技監(佐藤伸朗君) 観光バスの駐車スペースの確保についてでございます。
 浅草や新宿など、観光バスの駐車場が不足する地区では、地域の実情を踏まえ、地元自治体が主体となって対策を行う必要がある一方、観光バスは都内各地を巡回することから、広域的な視点に立った対策も必要でございます。
 このため、都は、学識経験者や関係機関で構成する検討会を設置し、観光バスの駐車状況や駐車場の利用意向などについて調査を行ってまいりました。これらの結果を踏まえ、検討会において、本年三月、エリアごとの駐車需給バランスを踏まえた既存駐車場の有効活用などの方策を示した観光バス駐車対策の考え方を取りまとめ、対策を促進しております。
 引き続き、こうした取り組みを通じて、地元自治体が行う観光バスの駐車対策を支援してまいります。
〔産業労働局長村松明典君登壇〕

○産業労働局長(村松明典君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、ナイトライフ観光の振興についてですが、夜の時間帯のさらなる活用を図ることは、旅行者の滞在時間の延長等により、高い消費拡大効果が期待されます。
 そのため、都は、区市町村や観光協会等が行うライトアップやプロジェクションマッピングを活用した夜間の集客効果を高める取り組みを支援しているところでございます。また、今年度からは、音楽イベントやナイトマーケットなど、新たな夜間のイベントを実施する事業者等への支援を開始し、地域のにぎわいや観光資源の創出に取り組んでおります。
 今後は、こうした夜間のイベント等のさらなる充実とともに、東京の魅力を生かした新たな体験コンテンツの創出への支援を検討し、外国人旅行者に多様な夜の過ごし方を提供してまいります。
 次に、就職氷河期世代に対する就労支援についてですが、この世代には、長期にわたり非正規での不安定な就労を余儀なくされている方が数多くおり、こうした方への就労支援を強化し、正規雇用化を図っていく必要がございます。
 都はこれまでも、しごとセンターにおいて専任のアドバイザーによるキャリアカウンセリングを初め、職務実習により実践的なスキルを磨き、就職から定着まで、きめ細かく支援するプログラムなど、さまざまな事業を継続して実施し、氷河期世代の正規雇用での就職につなげてまいりました。
 今後、こうした支援に加えて、氷河期世代の方が一定の期間、派遣社員としてさまざまなスキルを身につけながら、派遣先企業において正規雇用を目指す事業を行うなど、新たな支援プログラムの実施について検討を進めてまいります。
〔交通局長土渕裕君登壇〕

○交通局長(土渕裕君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、東京の地下鉄のサービス一体化についてでございますが、交通局では、東京の地下鉄の利便性を高めるため、東京メトロと連携し、サービスの一体化に取り組んでおります。
 具体的には、乗りかえルートのバリアフリー化や案内サインの統一、無料Wi-Fi環境の整備を進めるとともに、観光スポットを選択することで乗車券を購入できる八言語対応の券売機を共同で開発し、外国人旅行者の多い浅草駅等に順次導入しております。
 さらに、年度内には、都営地下鉄と東京メトロの全線を割安で利用できる旅行者向けの企画乗車券Tokyo Subway Ticketにつきまして、オンライン決済により購入できるようにいたします。
 今後とも、誰もが利用しやすい東京の地下鉄の実現に向けまして、両地下鉄で連携し、サービスの一体化に取り組んでまいります。
 次に、浅草駅の大規模改良についてでございますが、交通局では、来年開業六十年を迎える浅草線につきまして、古きよき伝統を守りつつ、現代的な地下鉄に生まれ変わらせるため、駅の改良などを計画的に行うこととしております。
 浅草駅につきましては、雷門方面につながる出入り口の混雑対策やバリアフリー機能の充実が課題でございますが、改修に当たりましては、一定期間、出入り口を閉鎖することになります。
 このため、代替ルートとなり、また、大型エレベーターやエスカレーターを備え、新たなバリアフリールートともなる出入り口の新設に向けまして、現在検討を進めております。
 あわせて、駅全体を改装することとしておりまして、木目調の素材を用いるとともに、伝統工芸品をイメージしたデザインを取り入れ、下町情緒あふれる和の空間を演出するなど、浅草にふさわしい駅としてまいります。
〔総務局長遠藤雅彦君登壇〕

○総務局長(遠藤雅彦君) 就職氷河期世代の都職員への採用についてでございますが、都において多様で幅広い年代の方々が意欲や能力を生かして活躍できる組織づくりは重要でございます。
 このため、平成二十一年度から、いわゆる就職氷河期世代を含む幅広い年齢層を対象とした経験者採用選考を実施しており、これまで約一千四百名が合格をしております。
 一方、国は、就職氷河期世代への三年間の集中支援プログラムを策定するとともに、今後、国家公務員の中途採用に取り組む方針を示しております。また、既に採用試験を行った自治体もございます。
 このため、都においても、こうした国や他の自治体の状況を踏まえ、現行の経験者採用選考に加えて、就職氷河期世代を主な対象とした採用試験を来年度から実施する方向で検討を進めてまいります。

○議長(石川良一君) 十二番田村利光君
〔十二番田村利光君登壇〕

○十二番(田村利光君) 東京都議会自由民主党、田村利光です。
 まず、今般の台風十五号、十九号及び二十一号で被災された方々にお見舞いを申し上げます。
 その台風十九号の被害を受けた多摩河川の整備について伺います。
 台風十九号の豪雨により、平井川や秋川では、溢水による浸水や護岸が崩れたため道路が崩壊し集落が孤立するなど、大きな被害を受けました。
 今後、応急復旧を迅速に行うことはもとより、河道内に繁茂する樹木や堆積する土砂による河床の上昇などにも留意し、適切な維持管理を行っていくことも重要だと考えます。予測不能な震災に対し、豪雨は毎年発生する可能性があります。原因の分析に加え、変化に富む多摩の河川の実態を踏まえた対応を実施していくことが大切です。
 今後の豪雨に備え、どのような対策を考えているのか伺います。
 次に、山間・島しょ地域の道路整備について伺います。
 都民の生命、財産を守るためには、集中豪雨等、激甚化する自然災害への備えとして、防災力を高めるインフラ整備により、東京の強靱化を推進する必要があります。
 本年九月及び十月に発生した台風では、西多摩地域や伊豆諸島の一部地域、小笠原諸島においても、倒木等により多くの道路が通行不能となり、日常生活や観光に加え、災害復旧活動に支障が生じました。
 こうした教訓も踏まえ、自然災害への備えとして、防災力の強化に資する道路整備を着実に進めていくことが重要です。
 そこで、山間・島しょ地域における道路整備について、取り組み状況を伺います。
 次に、台風からの産業復興支援について伺います。
 先般のたび重なる台風により、多摩地域は多くの被害を受けました。
 例えば、多摩地域を代表する特産品である奥多摩ワサビにおいては、その生産基盤であるワサビ田が流失するなど、大きな被害が生じています。ワサビ田を再生するには数年を要し、営農を諦める農業者もいます。
 また、都内の貴重なレジャーの場であり、内水面漁業の経営の支柱でもあるマス釣り場においては、養殖施設などに甚大な被害が発生しています。
 こうした被害の復旧や経営の再建に向け、全力を挙げて取り組むことが重要だと考えますが、都の見解を伺います。
 次に、西多摩地域における災害時のドローン活用について伺います。
 都は、台風十九号で孤立した奥多摩町日原地区において、ドローンによる物資輸送を実施しました。今回のように、山間部で道路の崩落により集落が孤立すると、道路修復までに時間がかかり、孤立が長期化する可能性が高くなります。
 その際、ドローンを活用した対応が効果を発揮すると思われますが、今回の支援における課題と今後の取り組みについて伺います。
 また、あきる野市においては、国家戦略特区を活用して、ドローンによる空撮や物資搬送の実証実験などを行っており、こうした取り組みも参考にすべきと考えますが、あわせて見解を伺います。
 次に、都内中小企業による防災製品の実用化及び販路拡大について伺います。
 私は、去る十月二日から四日にわたり開催された危機管理産業展二〇一九を訪問し、都内には、自社が培ってきた独自の技術、ノウハウを都市防災や災害対応に役立てようとする高い志を持つ企業が数多く存在することを実感しました。
 しかし、すぐれた技術を持ちながらも、資金等の制約で実用化に至らないケースや、中小企業は販売ルートも確立されておらず、販路拡大に苦心する場面も少なくありません。
 こうした都市の防災力を向上させる製品が市場に供給されることは、産業の振興にもつながり、都としてしっかりと支援すべきと考えますが、見解を伺います。
 次に、市街化調整区域における空き家の活用について伺います。
 多摩の山間部を中心とした地域の多くは、建築物の新築や用途の変更等が制限される市街化調整区域に指定されています。こうした地域の集落では、空き家が著しく増加し、社会問題となっています。集落の維持や活性化のためには、これらの空き家を有効活用することが必要です。
 そこで、都は、平成三十年三月に観光振興や既存集落の活力創出のための用途変更を開発許可の対象に加え、シェアハウスやカフェ、サテライトオフィスなどに変更することが可能になりました。しかし、これまでのところ、制度の活用実績がありません。
 そこで、本制度を業界団体などを含め広く周知し、活用を促すべきと考えますが、都の取り組みを伺います。
 次に、特別支援学校におけるICT環境整備について伺います。
 重度の障害のある児童生徒は、自分の意思を表現することが困難で、体に起こった異変を即座に周囲に伝えることができず、常に生命に直結するリスクを負っています。
 しかし、視線入力装置など、ICT機器を活用し、自分の意思を周囲に伝えることができれば、そのリスクを回避できるだけでなく、周囲との内発的なコミュニケーションをとることができ、それが成功体験となり、社会参加への大きな動機づけになります。この両面からも、特別支援学校におけるICT環境整備は緊急かつ重要な課題です。
 そこで、現状と今後について、都の取り組みを伺います。
 次に、介護療養病床から介護医療院への移行支援について伺います。
 介護療養病床には、長期の療養が必要な高齢者の方が入院しています。
 国は、平成十八年の医療制度改革により、介護療養病床廃止の方針を打ち出し、その期限は令和五年度末に迫っています。しかし、主な移行先である介護医療院への移行は、都内でほとんど進んでいません。
 西多摩地域には、歴史的に介護療養病床を抱える医療機関が数多くあり、介護医療院への移行は最重要課題の一つです。しかし、移行の手続が煩雑で検討が進まないという声も聞いています。
 今後、円滑に移行を進めるために、都として支援を行うべきと考えますが、見解を伺います。
 次に、森林環境譲与税の活用に向けた取り組みについて伺います。
 今年度から、森林整備の促進を図るため、森林環境譲与税が都と市区町村に交付されました。まさに、東京の森林整備を進める上で絶好の機会であります。
 一方、森林のない都心部の区市にも多額の譲与税が交付されます。こうした区市には、多摩地域の森林整備への支援や多摩産材の活用が期待されます。
 そのためには、都が、森林のある市町村と、ない区市との橋渡し役を果たすことが重要だと考えますが、都の取り組みを伺います。
 次に、東京農業の担い手支援について伺います。
 東京の農家数は約一万一千戸であり、三十年前と比べ半分以下に減少しています。また、都内における六十五歳未満の農業者数は全体の半分を下回っており、東京農業は高齢化しています。
 こうした中、昨年九月に施行された都市農地貸借円滑化法により、生産緑地の賃借が可能となり、ことし二月、日野市では、農外から参入した新規就農者が本制度を活用して営農を開始しています。加えて、近年では、養液栽培などの新たな栽培技術に挑戦する意欲的な農業者もふえてきています。
 そこで、新規の農業者はもとより、経営発展を目指す農業者を支援していく取り組みについて伺います。
 次に、二〇二〇年に向けた多摩の観光振興についてお聞きします。
 東京二〇二〇大会本番となる来年は、国内外から多くの方が東京に訪れることが見込まれます。
 私の地元日の出町でも、自然や文化を体験できるまちとして、体験型プログラムや周遊ルートの造成実証事業を行います。この機会を生かして、豊かな自然や文化に恵まれた多摩地域へのさらなる誘客を進めるべきだと考えます。
 二〇二〇年に向けて、どのように多摩地域に旅行者を誘致していくのか、都の取り組みを伺います。
 最後に、小池知事の消費税増税に対する認識についてお聞きします。
 国は、社会保障の安定化、子育て支援や医療、介護の充実のために、消費税を一〇%に引き上げました。
 小池知事は、衆議院解散選挙において、消費税増税を凍結する意向を示していましたが、実際に消費税増税が行われて二カ月がたった今、増税に対する知事の見解をお聞きし、私の質問を終わります。(拍手)
〔知事小池百合子君登壇〕

○知事(小池百合子君) 田村利光議員の一般質問にお答えをいたします。
 消費税に関してのご質問でございました。
 消費税のあり方は、国会において議論されるべきテーマであると認識をいたしております。
 なお、先日、国が発表いたしました十月の景気動向指数でございますが、六年八カ月ぶりの低水準となっております。海外経済の減速、台風の影響も指摘もされておりまして、消費税の増税による都民生活への影響につきましては、引き続き注視をしてまいりたいと考えております。
 残余のご質問につきましては、教育長、東京都技監及び関係局長からのご答弁とさせていただきます。
〔教育長藤田裕司君登壇〕

○教育長(藤田裕司君) 都立特別支援学校のICT環境についてでございますが、子供一人一人に応じた学習を充実するためには、障害の種類や程度に応じたICT環境の整備が重要でございます。
 都教育委員会はこれまで、障害のある子供にとって使いやすい機能を備えたタブレット端末のほか、トラックボールマウス等の支援機器を導入してまいりました。
 今年度は、肢体不自由特別支援学校全校において、目の動きで入力する装置の台数を拡充し、今月中に配備を完了いたします。
 また、ICTを活用し、学校にいながら他校と交流する取り組み等を福祉分野に知見を有する情報関連企業と連携し支援しております。
 都教育委員会は、引き続きICT機器を効果的に活用した事例等を収集し、周知するなど、機器の使用方法等の開発を支援してまいります。
〔東京都技監佐藤伸朗君登壇〕

○東京都技監(佐藤伸朗君) 市街化調整区域における空き家の活用についてでございます。
 調整区域内の集落の活性化を図るため、空き家となった建築物を、例えば古民家カフェやサテライトオフィスなどに転用して有効活用していくことが重要でございます。
 このため、都は、平成三十年度から、こうした目的の用途変更を許可対象に加えた基準の運用を開始するとともに、地元自治体などに周知しております。
 引き続き、民間事業者なども含めて、さらにこの制度を周知することにより、地域活性化の取り組みを後押ししてまいります。
〔建設局長三浦隆君登壇〕

○建設局長(三浦隆君) 二点のご質問にお答えをいたします。
 初めに、今後の多摩地域の河川整備についてでございますが、多摩の河川につきましては、各河川の特性を踏まえ、安全性の早期向上を図っていくことが重要でございます。
 台風第十九号で被害が発生した河川では、護岸の復旧工事を実施いたします。さらに、溢水原因の検証に加えて、水位上昇の要因となる狭隘箇所や河道内の堰など構造物の状況を把握する調査を実施し、局所改良などの対策を検討いたします。
 また、河道内の土砂や樹木につきまして、流水の妨げとならないよう、引き続き適切に管理するとともに、平井川などでは流下能力を向上させる護岸整備を着実に推進いたします。
 今後とも、多摩地域を流れる河川の豪雨に対する安全性向上に向け取り組んでまいります。
 次に、山間・島しょ地域の道路整備についてでございますが、道路は地域の生活や産業経済を支える極めて重要な社会基盤であり、東京の強靱化を推進するためには、避難、救援活動の生命線ともなるダブルルートの確保などにより、地域の孤立化を防止することが重要でございます。
 このため、バイパス機能等を担う多摩川南岸道路や秋川南岸道路の整備を進めております。
 また、本年八月に掘削を開始した日の出町と青梅市を結ぶ梅ヶ谷トンネルにつきましては、着実に工事を実施しております。
 小笠原父島におきましては、津波避難道路となる行文線や、また三宅島伊ヶ谷地区では、港へ接続する代替路の事業化につきましても検討を進めているところでございます。
 今後とも、地域振興や防災性向上に寄与し、命の道となる山間・島しょ地域の道路整備を推進してまいります。
〔産業労働局長村松明典君登壇〕

○産業労働局長(村松明典君) 五点のご質問にお答えいたします。
 まず、台風による農林水産業被害への対応についてですが、都は、被災後直ちに職員を現地に派遣し、市町村と連携して被害状況を調査いたしました。
 その結果、ワサビ田の流失やマス釣り場の施設損傷等、大きな被害の発生を確認いたしました。調査結果を踏まえまして、奥多摩ワサビに関し、ワサビ田や生産施設等の復旧に対する支援のほか、生産継続に向け技術指導等を実施するとともに、マス釣り場の営業再開に向け、養殖施設や安全柵等の再整備に要する経費を補助してまいります。
 こうした取り組みにより、台風被害からの早期復旧を図ってまいります。
 次に、中小企業による防災製品の実用化等についてですが、都では、中小企業が取り組む新規性の高い防災技術の実用化のため、実証実験や改良に係る経費を助成しており、これまで六十を超える製品化に結びつけております。
 また、製品の普及を後押しするため、展示会出展等への経費助成、危機管理産業展でのブース設置のほか、都が試験的に製品を購入する認定制度への参加も促しております。
 今後とも、中小企業のすぐれた技術を用いた防災製品の普及を促進し、東京の産業振興と防災力向上を図ってまいります。
 次に、森林環境譲与税の活用についてですが、区市町村が森林環境譲与税を多摩産材の利用拡大に活用することは、東京の林業振興を図る上で重要でございます。
 都は今年度より、譲与税の活用等に関する相談窓口を設けるほか、専門のアドバイザーを都市部の自治体に派遣し、多摩産材活用に係る情報交換を行っているところでございます。
 こうして得た活用ニーズを産地にフィードバックするとともに、その一層の利用拡大に向け、都市部の自治体に、よりきめ細かな情報提供を行うこととしております。
 森林環境譲与税を活用し、多摩産材の利用拡大を進め、東京の森林循環に結びつけてまいります。
 次に、東京農業の担い手の確保と育成についてですが、東京の農業を振興する上で、新規就農者の確保、育成や意欲ある農業者の経営力向上への支援は重要でございます。
 都は、都内の就農希望者と農業者全てを対象に、総合的な育成プログラムとして、東京農業アカデミーを来年度から開始いたします。アカデミーでは、就農希望者に中核農家での実習を含む二年間の長期研修等を実施いたします。
 また、ステップアップを目指す農業者に、ICTを活用し生産性を高める栽培技術や、ジャムなどの加工品販売など六次産業化に向けたマーケティングの研修などを実施いたします。
 これらにより、東京農業の一層の振興を図ってまいります。
 最後に、多摩の観光振興についてですが、大会期間やその前後に多くの旅行者に多摩地域を訪れていただくためには、地域が一体となって観光資源を磨き上げることが重要でございます。
 このため、都は、地元の特色を生かしたイベントなど、観光協会や企業等の連携による誘客を支援しているところございます。
 具体的には、御岳山の神楽などの伝統芸能を外国人旅行者が楽しめる体験プログラムの支援や、ホストタウンとなる地域では、国内外の旅行者が住民とともに地元の食や農業等を体験する交流型イベントの事業化を図ることとしております。
 こうした取り組みを通じて、多摩地域の魅力を一層高め、さらなる旅行者の誘致を進めてまいります。
〔総務局長遠藤雅彦君登壇〕

○総務局長(遠藤雅彦君) 西多摩地域における災害時のドローンの活用についてでございますが、台風第十九号では、奥多摩町において、道路崩落により孤立地区が発生したことから、ドローンの目視外飛行での物資輸送を実施いたしました。
 その結果、準備段階で離発着地点の選定や電波状況等の調査に時間を要したことや、機体の輸送能力が十分でないことなどが明らかとなったところでございます。
 また、あきる野市においては、大型ドローンによる物資搬送の実証実験を行っております。
 これらを踏まえ、今回の検証結果に基づき複数の地区を選定し、ドローンの目視外飛行に必要な要件等に関する実証実験について検討してまいります。
〔福祉保健局長内藤淳君登壇〕

○福祉保健局長(内藤淳君) 介護療養病床から介護医療院への移行に関するご質問にお答えいたします。
 国は、平成十八年の医療制度改革において、介護療養病床を廃止することとし、介護老人保健施設等への転換を図りましたが、転換が進まないことから、廃止期限を延長するとともに、新たな施設類型の検討を行い、平成三十年に慢性期の医療、介護ニーズに対応した介護医療院を創設しました。
 都は、介護医療院への移行を促進するため、廊下幅の基準を条例で独自に緩和するとともに、居室の改修等への補助を実施しております。
 また、許可申請から開設までの手続やスケジュール、補助金の内容などをわかりやすくまとめた手引を作成し、ホームページに掲載しているところでございます。
 現在までに五施設が介護医療院に移行しており、今後とも移行を支援してまいります。

○議長(石川良一君) 八十三番中山信行君
〔八十三番中山信行君登壇〕
〔議長退席、副議長着席〕

○八十三番(中山信行君) 初めに、防災対策について質問します。
 台風十九号が襲来した十月十二日、足立区では百四十六カ所の避難所などが開設、開放され、私も十五カ所を回り、避難者などからお話を伺いました。
 小池知事は、我が党の要請に応え、急遽、足立区内の都立高校や東京武道館などを開放し、地元区長からも感謝の声が寄せられております。
 今後は、震災時だけではなく、水害時にあっても都の施設で避難を直ちに受け入れることができるよう、都職員の応招や備蓄の取り扱いなどの自発的な備えを進めるとともに、区市との協議、連携を進めるべきであります。都教育委員会並びに総務局の見解を求めます。
 その上で、足立区では今回、最大三万三千百七十二名が避難し、あふれかえる施設も出ました。寝具や食料など備蓄の不足は明らかであり、貯蔵施設もふやす必要があります。
 その点、足立区内三カ所の都立公園は皆、防災公園としての役割を担っており、都は、地元区と連携し、公園での備蓄倉庫の増設などの期待に前向きに応えるべきです。全都での対応も含め、見解を求めます。
 あらゆる災害を想定し、あらかじめ避難施設などでは非常用の電源を確保しておくべきです。既に舎人公園では大規模な非常用発電機を備えており、周辺の施設にも電力を供給できます。
 今後は、大規模救出救助活動拠点ではない防災公園においても、すべからく災害対応拠点としての機能を確保するため、非常用電源の整備を図るとともに、駅前に立地する足立区内の東綾瀬公園では、電源確保はもちろんのこと、防災機能の一層の強化を図るべきと考えます。見解を求めます。
 防災に関連して二点質問します。
 まず、都立公園の駐車場の活用です。
 災害時にはさまざまな機能を担う都立公園でありますが、私は日常的にもさらなる活用が可能ではないかと考えております。
 舎人公園内の三カ所の駐車場は約六百台の駐車が可能で、花見やバーベキューのシーズンは入庫待ちの列も発生します。しかし、平日の夜はほとんど利用されておりません。
 一方で、公園の周辺道路には荷おろしを待つ大型トラックなどが朝まで長時間駐車しております。取り締まりの強化も必要ですが、夜間あいている公園の駐車場を利用できれば、違法駐車の台数が減り、地域の生活環境も改善されます。
 都は、足立区と連携し、積極的に公園駐車場の有効活用を図るべきと考えます。見解を求めます。
 次に、足立区中川の下水道局、土づくりの里について質問します。
 建設発生土の改良施設である土づくりの里では、今後、砂ぼこり被害などを防ぐ覆蓋を建設し、完成後は隣接する中川水再生センター屋上の中川公園A地区と一体的に整備し、水害時には高台の避難場所となります。
 しかし、昨今、A地区と高さをそろえるためには、基底部を当初案より深く掘り下げなければならないことが判明し、工期や費用の圧縮のため、覆蓋をA地区より高くする案が浮上してきました。
 都は、その状況を地元に伝え、協議会を通じて意向の再確認を行ったと聞いております。
 一方、中川公園A地区の地盤高は地上六メートルであり、最悪の被害想定の浸水でも安全とされております。
 そうであれば、地元にとっては迷惑施設でもある土づくりの里について、その恒久化につながる覆蓋の設置にわざわざ同意を寄せてくださった住民の利便を最優先にすべきであります。
 覆蓋は中川公園A地区と同じ高さにそろえてこそ、公園としての使い勝手のよさも増します。改めて下水道局の見解を求めます。
 次に、医療、福祉の分野において、今後ますます需要が高まるでありましょう課題の中から三点質問いたします。
 一点目は、がんゲノム医療の進展です。
 私の知人で、末期の肺がんにより余命数カ月の宣告を受けた方が、ゲノム医療によって通常の日常生活を送れるまで回復しております。ALK、アルク阻害剤というがんの原因となる異常たんぱく質の増殖を抑える分子標的治療薬の効果であり、これは中央区築地に立地する国立がん研究センターの間野博行所長らのグループがかつて発見した染色体転座、染色体が入れかわって遺伝子が結合する遺伝子変異に関する治療薬であります。
 従前の標的薬が健康な細胞の増殖も抑えてしまうのに対し、ALK阻害剤は、がん細胞の増殖だけを抑える効果があります。
 間野所長には、私も九月十二日と十一月二十六日の二回にわたり面談の機会を得ました。今後のゲノム医療には、外科手術が困難な部位や病状であっても回復を可能にすることが期待されており、世界の研究機関の国を挙げての競争が激化すると予想されております。
 その点、我が国は世界に類を見ない国民皆保険というメリットがあります。これを活用して、アジア系人種や日本人に特有の遺伝子変異の症例を蓄積するなど、創薬と臨床との連携を強化するとともに、全ゲノム解析を全うできれば、安価で治療効果の高い新しいがんゲノム医療薬の開発が進みます。国も予算増に取り組む方針です。
 都民の命を守るため、首都東京のポテンシャルを遺憾なく発揮して、ゲノム医療の進展に協力していくべきと考えますが、知事の見解を求めます。
 また、最近では、次世代シークエンサーと呼ばれる装置が開発され、百種類以上のがんの遺伝子を一度に調べて解析し、原因となる遺伝子変異を見つけるがん遺伝子パネル検査と呼ばれる技術が進歩しています。本年六月には保険適用となっております。
 がん医療は、ゲノム情報に基づく個別治療の時代を迎えており、国は、中核拠点、拠点、連携の三種の病院を指定、配備し、全国どこでも、必要とするがんゲノム医療が可能な体制を目指しています。
 こうしたネットワークの構築に寄与することは、都立病院の重要な使命といえます。積極的に対応すべきであり、見解を求めます。
 二点目は、みとりの推進です。
 人生の締めくくり方は、本人や家族など当事者の意思の問題であり、その選択は可能な限り尊重されるべきものと考えます。
 それを大前提に、延命治療による心身の負担を回避し、緩和ケアを利用しながら、家族と語らったり、来し方を振り返ったりしながらの最終章を迎えるみとりの希望にも適切に対処できる環境を整備しなければなりません。
 かつて我が党では、サービスつき高齢者住宅や有料老人ホームで、入居者の約七割に達するみとりを実現している銀木犀という事業者を招いて学んだことがありました。みとりの際の様子をお別れ会の場で新しい入居者や家族に紹介し、年月を重ねるごとに賛同の輪が広がっているとのことでありました。
 しかし、医師や看護師が配置されている特別養護老人ホームでは、サ高住や有料老人ホームと比べれば、よりみとりに取り組みやすい環境が整っているにもかかわらず、取り組みが進んでいない施設もあります。制度の問題というよりは、関係者、特に医療スタッフの意欲や意識の問題が根強いと思われます。
 特養などの介護施設で、みとり希望への対応力の向上を図るべく、都が積極的に取り組むべきであり、見解を求めます。
 また、障害者福祉施設においても入所者の高齢化が進み、みとりの経験者などをヘッドハンティングする動きも見られます。
 しかし、障害者の入所施設では、医師や看護師の配置が十分ではなく、みとりに不可欠な訪問看護ステーションも利用できません。
 都は、この点の改善を国に求めるとともに、みずからも障害者施設でのみとりの対応力の向上を図るべきです。見解を求めます。
 三点目は、成年後見人制度の充実です。
 認知症の増加や障害者の高齢化などによって、成年後見人制度への期待は一層高まるものと考えられます。とりわけ親亡き後を心配する知的障害者などの家族は、安心して利用できる成年後見人制度を待ち望んでいます。
 しかし、後見人による不正が後を絶たず、肉親である後見人による不正も続いています。適切な選定と育成、選定後の第三者による監視や評価、必要な是正などが円滑に実施されるよう都が改善を図るべきです。
 加えて、昨年制定した東京都障害者への理解促進及び差別解消の推進に関する条例では、障害者を人権などの権利の主体として捉えることに特徴があります。
 成年後見人制度でも、代理者による決定中心から、本人による意思決定に重きを置く支援制度に改めるべきです。あわせて見解を求めます。
 関連して、条例では、事業者の定義を都内に存するものと定めております。
 一方、都内での施設建設が困難であった時代から、やむを得ず発展してきた都外施設は、都と協定を締結し、入居者を都が独占しているにもかかわらず、なぜ条例の対象外なのかと疑問の声が上がっています。都外施設を排除するものではないことを文書をもって明確に示すべきです。見解を求めます。
 最後に、教育、とりわけ時間講師の会計年度任用職員制度への移行についてであります。
 正規教員を補完して授業を担ういわゆる時間講師は、法改正に伴い、来年度から会計年度任用職員に移行します。校務こそ担当しないものの、授業力にすぐれた教員も多く、チーム学校を支える即戦力として不可欠な存在であります。
 しかし、制度の移行に伴って、時間講師の待遇が後退するといった臆測が流れており、不安を呼んでいます。都の時間講師の待遇は、他県に増して改善されてきたものであり、待遇の後退は時間講師の意欲の喪失につながります。今後も適切な待遇を確保するべきであり、見解を求めます。
 さらに、制度移行に関する時間講師への説明のなされ方が学校ごとにさまざまであり、丁寧さに欠ける面もあるようであります。
 都内の小中高の公立学校における時間講師の総数は六千人に及んでおり、説明会の会場や日程の確保は簡単ではないと思います。
 しかし、このままでは臆測や不信を解消できずに新制度を迎えてしまいます。学校任せではなく、都教育委員会が責任を持って直接全希望者を対象に説明会を実施するべきであります。見解を求め、質問を終わります。(拍手)
〔知事小池百合子君登壇〕

○知事(小池百合子君) 中山信行議員の一般質問にお答えいたします。
 私からは、がんゲノム医療についてお答えをいたします。
 がんゲノム医療におきましては、主に患者のがんの組織を用いて一度に多数の遺伝子を調べて、がんの原因となる遺伝子を特定することによって、より効果が高い治療薬を選択することが可能となるため、治療成績の向上が期待されているところでございます。
 現在の我が国におきましては、治療薬の候補が見つかる患者の割合が少ない、また、がんゲノム医療の進展には、新規薬剤の開発など、克服すべき課題はございます。
 生涯のうちに約二人のうち一人ががんに罹患するといわれる中で、将来的にがんゲノム医療が確立され、治療効果が飛躍的に高まりますと、患者本人のみならず、親族など身近な人にとっても大変な朗報であると考えます。
 現在、国におきまして、がんゲノム医療の進展に向けて、医療提供体制の整備、人材の育成、研究の推進等に取り組んでいるところであります。
 都といたしまして、こうした国の動向を注視しながら、がんゲノム医療に関する情報を東京都がんポータルサイトで広く提供するほか、都立駒込病院や多摩総合医療センターにおきまして、ゲノム医療の進展に貢献をしてまいります。
 今後も、がん患者が必要な医療等を受けながら、自分らしく生活を送ることができますよう、がん対策を着実に推進をしてまいります。
 その他のご質問につきましては、教育長及び関係局長からのご答弁といたします。
〔教育長藤田裕司君登壇〕

○教育長(藤田裕司君) 三点のご質問にお答えをいたします。
 初めに、水害時における都立学校の避難受け入れ体制についてでございますが、都立学校の多くは、避難所や一時滞在施設の指定を受け、住民等の避難先としての役割を担っております。さきの台風十九号では、区市町村からの要請に基づき、二十二校の都立学校を避難場として開設をいたしました。
 今回の一連の台風等を踏まえた大規模風水害検証会議の検証結果では、各都有施設が初動体制を確保する取り組みとして、緊急対応要員の選任や区市町村との開設手順の整理、地元町会等との協議などに取り組むことが示されております。
 今後、都教育委員会は、この検証結果に基づき、関係機関と連携を図りながら、避難所等となっている都立学校が地元の区市町村等と事前の協議を進め、災害時に円滑に機能を発揮できるよう努めてまいります。
 次に、公立学校における時間講師の勤務条件についてでございますが、時間講師につきましては、非常勤職員の適正な任用、勤務条件の確保を趣旨とする地方公務員法等の改正により、来年度から会計年度任用職員制度の適用を受けることとなります。
 このため、さきの第三回定例会における関係条例の改正等により、適切な勤務条件を整備したところでございます。
 具体的には、基本給に当たる報酬単価に係る経験年数に応じた設定区分の拡大や、期末手当の支給開始などにより、制度改正前と比較いたしまして、年間報酬額は維持、増額となっております。また、夏季休暇や育児休業等を新たに設けますほか、休暇制度の変更に対する配慮といたしまして、来年度から三年間の経過措置を設けております。
 都教育委員会は、子供の教育に重要な役割を担う時間講師が活躍できるよう、適切な勤務条件の確保に努めてまいります。
 最後に、会計年度任用職員制度への移行に関する時間講師への説明についてでございますが、都内公立学校において、時間講師が児童生徒に対して質の高い授業を安心して行うためには、来年度から適用されます会計年度任用職員制度に基づく勤務条件等の改正内容を本人に周知していくことが必要でございます。
 都教育委員会はこれまで、関係する条例及び規則の改正概要をまとめた資料や、改正内容を盛り込んだ採用候補者選考案内の配布、さらに、個別に問い合わせの多かった事項をまとめた質疑応答集の配布により、その周知を図ってきたところでございます。
 今後、より一層の理解促進を図るために、時間講師の採用候補者決定後、速やかに都教育委員会主催の説明会を開催するなど、改正内容の丁寧な周知に努めてまいります。
〔総務局長遠藤雅彦君登壇〕

○総務局長(遠藤雅彦君) 水害時に避難先となる都有施設についてでございますが、都はこれまで、区市町村との協定により、学校施設などを避難所として提供してまいりました。
 今後はこれに加え、震災時に行き場のない帰宅困難者を滞在させる場所である都立の一時滞在施設を新たに避難先として活用することとし、各施設管理者において、発災時に速やかに開設できる体制を確保してまいります。
 具体的には、休日、夜間を含む緊急対応要員を選任し、区市町村との間での開設手順等を整理した管理マニュアルの充実を図るとともに、日ごろから地元町会等との間で避難時の行動についての確認を行うなど、事前の準備を進めてまいります。
 こうした取り組みにより、風水害時における避難先を確保し、災害対応力の向上を図ってまいります。
〔建設局長三浦隆君登壇〕

○建設局長(三浦隆君) 三点のご質問にお答えいたします。
 初めに、都立公園における備蓄倉庫の増設についてでございますが、東京都地域防災計画では、避難者のための水、食料、医薬品などの備蓄や配給は区市町村の役割としております。
 都は、これらの区市町村の備蓄を支援するため、地域防災計画で避難場所に指定されている都立公園におきまして、公園管理上、特段の支障がなく、備蓄品が食料等災害応急対策に必要な物資である場合などに倉庫の設置を認めております。
 これまで都立公園では、東綾瀬公園の外九公園において、地元区市により備蓄倉庫が設置をされております。
 今後、備蓄倉庫の増設につきまして、地元区市からの要望に際しましては、十分に連携をし、対応を図ってまいります。
 次に、都立公園の防災機能の強化についてでございますが、震災時の避難場所や救出救助活動の拠点となる公園では、発災時において、管理所等が初動体制を確立し、都民が安全に避難できることが重要でございます。
 このため、停電時も電源を確保できるよう非常用電源を整備しており、これまで葛西臨海公園など八公園で完了し、今年度、十九公園で整備を進めております。
 東綾瀬公園では、緊急時に大型車両が通行するための園路改修や、蓄電池を備えた照明灯の整備等を行ってまいりました。
 今後、管理所の非常用発電設備の設置に加え、トイレが断水時も使用できるよう建てかえてまいります。
 引き続き、着実な整備を進め、都立公園の防災機能の強化に取り組んでまいります。
 最後に、都立公園の駐車場の有効活用についてでございますが、都立公園の駐車場は、広域的な利用に応え、車で来園する利用者のために設置されております。
 そのため、公園内にある運動施設やドッグランなどの利用時間帯に合わせて利用されております。
 駐車場を夜間に大型車両が利用することは、本来目的である公園利用者へのサービスに支障がないこと、夜間の安全管理、大型車両が出入りできる道路幅やゲート設備の確保など課題も多くございます。
 駐車場の有効活用につきまして、今後、公園の利用状況や地元からの要望などを踏まえながら検討してまいります。
〔下水道局長和賀井克夫君登壇〕

○下水道局長(和賀井克夫君) 土づくりの里の覆蓋についてでございますが、土づくりの里は、建設資源を有効活用するため、下水道工事による建設発生土を改良し、埋め戻し用の土として再利用している重要な施設でございます。今後、上部は覆蓋し、隣接する中川公園と一体的に再整備する計画としております。
 再整備に当たりましては、覆蓋の高さを中川公園にそろえた場合には、地盤を約五メートル掘り下げる必要があることから、大量の土砂の搬出が伴うなど大規模な工事となり、工期も長期間に及びます。
 このため、地元や関係機関で構成します中川公園整備検討協議会におきまして、覆蓋を高くして地盤の掘削を抑える方法を提示し、意見交換を進めてまいりましたが、地元の意見を尊重し、覆蓋の高さは、中川公園と高さをそろえ整備することといたしました。
 引き続き、地元や関係機関等と連携を図りながら、土づくりの里の整備を進めてまいります。
〔病院経営本部長堤雅史君登壇〕

○病院経営本部長(堤雅史君) 都立病院のがんゲノム医療への貢献についてでございますが、駒込病院は、本年九月、従来のがんゲノム医療連携病院から、遺伝子パネル検査の医学的解釈がみずからの施設で完結できるがんゲノム医療拠点病院に指定されまして、より高度な役割を担うこととなりました。
 今後、中核拠点病院である国立がんセンター中央病院、東京大学病院、慶應病院と連携して専門人材の育成等を行い、ゲノム医療のさらなる推進に寄与してまいります。
 また、多摩総合医療センターが、中核拠点病院である慶應病院、京都大学病院等との連携のもと、本年四月にがんゲノム医療連携病院に指定され、多摩地域の三つの指定病院の一つとしてゲノム医療を進めております。
 今後、都内でゲノム医療を必要とする患者が適時適切に受診できるよう、迅速な治療や受診機会の拡大に貢献してまいります。
〔福祉保健局長内藤淳君登壇〕

○福祉保健局長(内藤淳君) 四点のご質問にお答えいたします。
 まず、介護施設でのみとりについてでありますが、誰もが住みなれた地域で暮らし、施設等の暮らしの場で希望に沿った最期を迎えられるよう、都は、介護施設の医療、介護職を対象に、人生の最終段階に関する本人の意思決定支援や、家族等への対応などの内容を盛り込んだ研修を実施し、みとりへの理解を深めるとともに、実践力の向上を図っております。
 今年度は、特別養護老人ホーム等の施設がより積極的にみとりに取り組めるよう、管理者向けに、適切なみとりの実施に向けた体制づくりなどを学ぶ研修を開催することとしており、まさに本日実施しているところでございます。
 また、三月末までに、施設の配置医師向けに、みとりへのかかわり方などを盛り込んだパンフレットを作成、配布し、施設でのみとりを促進してまいります。
 次に、障害者施設でのみとりについてでありますが、現在、障害者支援施設では、入所者の高齢化や重度化が進んでおり、今後、施設でのみとりの必要性が高まることが予想されております。
 現行の障害福祉サービス等報酬では、医師の配置への十分な評価やみとりの介護に対する加算がないほか、医療保険による訪問看護等も利用できないなど、施設でのみとりにも必要な医療体制の確保を行うことができる制度にはなっておりません。
 このため、都は国に対して、施設での医療体制を確保できる報酬とするよう要望するとともに、みとりのニーズや、その実施に必要な条件を把握するための調査、関係団体との意見交換を行うなど、障害者施設でのみとりへの対応力向上に向け、検討を進めてまいります。
 次に、成年後見制度についてでありますが、都は、判断能力が十分でない方が安心して生活を継続できるよう、その方の状況に合った後見人候補者を推薦するマッチング機能の強化を図る区市町村を今年度から包括補助で支援しております。
 また、後見人等を支えるため、後見監督人による指導助言とあわせ、福祉や法律の専門職が定期的にサポートを行う体制整備などについても補助しているところでございます。
 今後、意思決定支援の視点も踏まえ、適切な後見人等が選任され、より本人の意思を尊重した対応ができるよう、区市町村におけるこうした体制整備を推進するとともに、家庭裁判所や弁護士会等の専門職団体と連絡会を開催するなど、連携を強化してまいります。
 最後に、障害者差別解消条例についてでありますが、この条例は、社会全体で障害者への理解を深め、差別を解消する取り組みを推進することを目的としており、都は、障害を理由とする差別的取り扱いや合理的配慮の提供などに関する相談に対応し解決を図るため、広域支援相談員を設置しております。
 相談員は、お話の都内から都外の施設に入所している障害者等からの相談についても対応することとしており、条例の対象外とするものではございません。
 今後、都外施設の関係者にこうした条例の考え方を文書で説明するとともに、条例についてわかりやすく解説したパンフレット等で情報提供を行い、ご意見を伺いながら丁寧に対応してまいります。

○副議長(橘正剛君) 三十五番藤田りょうこさん
〔三十五番藤田りょうこ君登壇〕
〔副議長退席、議長着席〕

○三十五番(藤田りょうこ君) 初めに、台風十九号の被災者支援と水害対策についてです。
 私の地元大田区では、都内最多の六百三十棟もの世帯が一夜にして浸水被害に遭いました。中でも被害が集中した田園調布四、五丁目は、高齢者世帯が多いために、ご近所同士で助け合いながら、使い物にならなくなった家財や畳の処分、泥まみれになった玄関や床下などの泥のかき出し作業を行っていました。
 長年住んできた方でも浸水は未経験という地域であり、住宅が損傷し、多くの家財道具がだめになったことに、たくさんの方が大変なショックを受けています。二カ月たった今も、もとの生活には戻っていません。
 知事は、こうした都民の困難にどのように向き合っていくのですか。
 住宅の応急修繕を行わなければ、暮らしを再開することはできないため、少なくない方がみずから業者に依頼して修繕を済ませました。都が、今回の台風被害で、国の対象にならない一部損壊住宅に対する補助を補正予算に計上したことは重要ですが、この補助が既に自力で修繕を終えた住宅にも適用してもらえるのか、国の対象となる住宅でも、既に修繕済みの住宅が補助の対象となるのか、住民はそれぞれ不安を抱えています。
 応急修繕の補助については、自分で業者に依頼して修繕を済ませた被災者へも支援の対象とするなど、柔軟で弾力的な措置をとるべきですが、いかがですか。
 高齢のご夫婦が営む和菓子屋さんは、お店やお勝手が床上浸水しました。食べ物を扱うため、営業再開には消毒が欠かせませんが、区による消毒のめどが立たず、みずから業者に依頼せざるを得ませんでした。作業が終わるまでの一カ月間、収入がない中で代金を支払いました。何とかお店を再開させたものの、浸水でゆがんだ床はまだ修理ができていません。
 都は、昨年制定した中小企業・小規模企業振興条例で、小規模企業の振興は、事業の持続的な成長発展につながるように推進されなければならないとしましたが、台風十九号被害に遭った商店の事業継続の重要性について、どのように考え、支援していくのですか。
 浸水したお宅は、床下にも庭にも膨大な量の泥が流れ込み、それをかき出し、洗浄するため、水道を大量に使わざるを得ませんでした。浸水被害に遭った家庭への料金軽減を求めますが、いかがですか。
 今回の浸水は、さまざまな要因が複合的に重なったとされています。それだけに、今後の対策を正確に立てるためにも、原因を究明することが求められています。
 都として、大田区や世田谷区と連携し、シミュレーションするなどして原因究明すべきだと思いますが、いかがですか。
 今回の浸水被害は、国の管理する多摩川が河川整備計画以上の水位や水量となったことが大きな要因です。このため、多摩川からの逆流による氾濫や、逆流防止のために水門を閉めたことによる内水氾濫が起きたのです。
 都として、国に対し、計画の水量や水位の変更、水位を下げるための土砂のしゅんせつや不要な堰の撤去や改修、小河内ダムの治水活用など、現在の多摩川河川整備計画を改定し、拡充を求めるべきですが、いかがですか。
 都としても、対策を緊急に進めることが重要です。
 多摩川の逆流は、手動である樋門に職員が到達できず閉鎖できなかったために起こりました。多摩川の下水道の樋門操作について、都は遠隔化をどのように進めるのですか。
 大田区などの多摩川流域一帯は、都内でも唯一、雨水管の未整備地域が多く残っています。雨水管の整備は、内水氾濫を起こさないようにするためにも一定の効果のある対策だと思います。これにどのような考えで整備を進めてきたのですか。
 上沼部雨水幹線の五十ミリ対応は早期に完成させることが必要ですが、進捗と完成の見通しを伺います。
 次に、精神保健福祉についてです。
 生きづらさや困難を抱える方が、生きていてよかったと思える社会の実現を目指して質問します。
 精神疾患は、都の医療計画でも、がんや脳卒中と同様に、中心的に取り組むべき疾病とされています。行政や社会が的確に取り組めば、予防や早期治療を進められ、病気になったときでも地域で自分らしい人生を送ることができます。
 一方で、精神障害者の本人も家族も、社会の中の根強い偏見の中で日々苦しんでいて、精神疾患への偏見をなくしていくことは大切です。
 本人も周囲の人も、精神疾患への正しい理解があれば、前兆となる症状が出たときも発病時も事実を受け入れやすく、早期の発見や治療につながります。
 知事は、精神疾患への取り組み、特に偏見をなくしていくことの重要性をどう認識していますか。
 私と二十二年間一緒に暮らしたおばは、統合失調症でした。若いころに発病してから数年間、治療につながらないまま悪化して措置入院となり、大好きだったアニメの仕事も続けられませんでした。
 精神疾患を最も発病しやすいのは十代から二十代です。十代から精神疾患についての知識を学べることが、早期発見、早期支援のためにとても大事だと思います。そうなっていれば、おばももっと自分らしく生きられたのではないかという思いが拭えません。
 二〇二二年から使用する高校の新学習指導要領の保健体育に、精神疾患の予防と回復の項目ができました。生徒たちが精神疾患について知ることは、早期発見、早期治療のためにも重要であると考えますが、認識を伺います。
 また、授業などで精神疾患の当事者や家族会、専門家の方にお話をしてもらいたい場合に紹介できるようにするなど、学校で精神疾患について教えることへの支援を行うことを求めますが、いかがですか。
 都は、二〇一五年に精神保健についての啓発パンフレット、こんなときどうしたらいいのを発行し、都内の公立中学校で配布しました。こうした取り組みは重要であり、今後も行うことを求めますが、いかがですか。
 その後、おばは退院しましたが、通院したがらず、家族は保健所や幾つもの病院に行って相談しましたが、有効な手だてにつながらないまま困り果てていました。そうしたときに助けとなるのが、自宅を訪問して支援するアウトリーチです。
 練馬区では、二〇一一年度からアウトリーチ支援事業を行っています。この間、精神保健福祉士を増員し、昨年度は四人で約五百四十件の訪問を行いました。これにより、相談を受けてから対応するまでの期間の短縮や、支援回数の増加など、支援の充実が進んでいます。
 練馬区のようなアウトリーチの取り組みを広げるため、支援を強化していくことを求めますが、いかがですか。
 精神障害者が地域で自立して暮らしていくためには、グループホームが非常に重要です。しかし、都では、おおむね三年間でひとり暮らしに移行するとされる通過型グループホームが多数です。
 高齢化の進行などにより、ひとり暮らしの困難な方もふえていることから、期限なく入居できる滞在型グループホームをより積極的にふやしていく必要があると思いますが、いかがですか。
 四六時中、精神障害者の本人と家族が一緒にいる中で、状況が悪化し、距離を置くために家族が一時的に家を出た方がいい場合もあります。調布市では、家族が一時宿泊できる場所の確保への支援を行っています。こうした支援を広げていくことが重要であり、積極的に取り組むことを求めますが、いかがですか。
 最後に、特別支援学校の看護師確保について伺います。
 都立特別支援学校では、吸引や経管栄養、人工呼吸器などの医療的ケアが必要な子供たちが、保護者の付き添いなしに学べるよう、校内での医療的ケア体制の整備を進め、昨年からは看護師が同乗したスクールバスの運行も開始しました。
 スクールバスで通学を始めたA君は、自分から、先生おはようなど積極的に話すようになりました。ママがいなくても一人で乗れたという経験が、子供の自信と自立につながっています。お母さんの体調の悪い日も学校に通えます。
 都立特別支援学校における医療的ケアの実施は、医療的ケアの必要な子供たちにとって、学校で学ぶ上で重要な役割を果たしています。知事の認識を伺います。
 医療的ケアのかなめは看護師です。しかし、その確保と定着に苦労している学校が少なくありません。私の地元大田区の城南特別支援学校では、今年度初めには四名が欠員でした。早朝のスクールバスの看護師確保は、さらに大変です。
 看護師が頻繁に入れかわる状況は、子供たちにとってもよくありません。医療的ケア児とかかわる看護師が安定して配置できることは重要であると考えますが、いかがですか。
 子供たちの人生を支え、成長に携われることは看護師の喜びです。同時に、医師のいない学校での最新の医療機器を操作してのケアは、高度な判断と医療技術が求められ、難しいと感じる看護師もいます。
 雇用促進と安心して働くために、研修の充実が要望されています。いかがですか。
 病院とは異なる学校での医療的ケアの特徴を、学生のうちに知ることも重要です。都立看護専門学校において、学校での医療的ケアについての教育を充実させるべきですが、いかがですか。
 的確なケアには、看護のときだけでなく、子供の生活全体の理解が必要です。看護師が子供たちの一日の様子を把握し、教員と共同しながら心理面や家庭でのことなど、総合的に子供たちを捉えてケアできることが子供たちの利益にもつながります。
 そのためにも、雇用が安定し、看護の継続が可能となる常勤看護師をふやして対応できることが最も効果的であると考えます。いかがですか。答弁を求め、質問を終わります。(拍手)
〔知事小池百合子君登壇〕

○知事(小池百合子君) 藤田りょうこ議員の一般質問にお答えいたします。
 被災した都民への向き合い方についてでございます。
 今回の一連の台風では、各地に記録的な大雨や暴風をもたらしました。都内でも河川の氾濫、道路の崩落、ライフラインの寸断など大きな被害が発生をいたしました。
 改めてお亡くなりになられた方のご冥福をお祈りするとともに、被災された皆様に心よりお見舞いを申し上げます。
 被災後、私自身、直ちに被災現場を訪れまして、被害の状況を確認し、被災者からも直接お話を伺ったところでございます。
 こうした状況を踏まえまして、一部損壊住宅に対する都独自の支援、緊急に対応すべき事業につきまして、補正予算を編成、風水害全般について検証を行って、三十五の対策を取りまとめているところでございます。
 引き続き、被災者の皆様に対しまして的確な支援を行うとともに、防災対策を着実に進めることで、セーフシティー東京の実現に取り組んでまいります。
 次に、精神疾患についてのご質問でございます。
 精神疾患につきましては、いまだ理解不足、そして偏見があって、治療が必要な方が受診をためらったり、地域生活が円滑に進まないことがございます。
 患者やその家族が地域で安心して生活を送れるようにするためには、医療提供体制の確保、精神疾患についての正しい理解の促進に取り組むことが重要であると考えております。
 次に、医療的ケア児の学校での学びでございます。
 障害のある子供たちが適切な医療的ケアを受けて学校で学べる機会を整えることは重要であります。
 都は、保護者の付き添いなく学校に通えるよう、医療的ケア児のための専用通学車両の運行や人工呼吸器の管理モデル事業を実施するなど、医療的ケアが必要な子供の学ぶ機会を拡充いたしております。
 今後も、教育委員会と連携して、生命と安全の確保を第一としながら、障害のある子供たちの教育の充実を図ってまいります。
 残余のご質問は、教育長、関係局長からとさせていただきます。
〔教育長藤田裕司君登壇〕

○教育長(藤田裕司君) 五点のご質問にお答えいたします。
 初めに、高等学校における精神疾患に関する学習についてでございますが、学校における健康教育では、生徒が精神疾患に関することを含め、心身の健康に関する正しい知識を身につけることが重要でございます。
 高等学校の新たな学習指導要領等におきましては、鬱病、統合失調症、不安症、摂食障害などの疾患は若年で発症することが多く、誰もが罹患し得ること、また、早期に心身の不調を発見し、治療や支援を開始することによって回復可能性が高まることなどを理解できるようにすることとなっております。
 今後とも、都教育委員会は、保健体育科主任連絡協議会等で精神疾患の予防と回復に関する指導の必要性を周知するなど、適切に指導が行われるよう学校を支援してまいります。
 次に、外部人材を活用した精神疾患に関する授業等を行う学校への支援についてでございますが、都教育委員会は、都立高校等の希望に応じて精神科専門医を派遣し、生徒の心の健康に関する教職員からの相談対応や生徒向けの講演会等を実施しております。
 今後とも、協力いただける専門医の確保等に取り組み、教職員や生徒が精神疾患に対する理解を深めることができるよう学校を支援してまいります。
 次に、医療的ケア児にかかわる看護師の配置についてでございますが、児童生徒が心理的に安定した状態で医療的ケアを受けるには、看護師が医療の専門家としての役割を果たすとともに、各学校が看護師の担当する児童生徒の受け持ちを決めて、安定した配置をすることが重要でございます。
 次に、看護師の研修の充実についてでございますが、都立特別支援学校で実施する医療的ケアは高度複雑化しており、看護師に求められる知識、技術が年々高まっております。
 都教育委員会は、従来の研修に加え、平成三十年度から人工呼吸器管理、今年度は気管カニューレ再挿入等の緊急時対応に係る実技研修など、最新の医療情報に関する研修を実施しております。
 今後も引き続き、看護師の専門性の向上に取り組んでまいります。
 最後に、医療的ケアを実施する体制についてでございますが、都教育委員会は、医療的ケア児の安全な学校での受け入れが可能となるよう、これまで配置してきた常勤看護師及び非常勤看護師に加え、平成三十年度から、一日を通じて勤務する主任非常勤看護師を配置しております。
 障害の状態等が異なる児童生徒に対して医療的ケアを安全かつ適切に実施するためには、医療的ケアの内容や程度、頻度に応じた体制を構築する必要がございます。
 そのため、都教育委員会は、医療的ケア全般の管理を担う常勤看護師、常勤看護師を補佐する主任非常勤看護師、医療的ケアの主たる実施者である非常勤看護師それぞれが役割に基づき、教員等と連携しながら、医療的ケアを実施できる体制を整備しているところでございます。
〔住宅政策本部長榎本雅人君登壇〕

○住宅政策本部長(榎本雅人君) 一部損壊の住宅への支援についてでございますが、今回の都の制度について、区市町村からは、既に工事が完了し、その代金を支払い済みの場合も支援の対象とするよう要望が出ております。
 そのため、国の応急修理制度を準用しつつ、区市町村の意向も踏まえ、国の制度の対象も含め、支払い済みのものも対象といたします。
〔産業労働局長村松明典君登壇〕

○産業労働局長(村松明典君) 中小企業の事業継続についてですが、中小企業は産業活動の基盤としての役割を担う重要な存在であり、その持続的な成長発展を後押しすることが必要でございます。
 都は、被災した中小企業に対する事業再建のための融資制度を迅速に立ち上げました。
 また、国においても復旧支援策を明らかにしたところであり、引き続き、国と連携を図りながら適切に対応してまいります。
〔水道局長中嶋正宏君登壇〕

○水道局長(中嶋正宏君) 浸水被害世帯に対する料金の軽減についてでございますが、水道料金の減免は、受益者負担の原則を踏まえ、事業の独立採算制及び使用者間の公平性の観点から、慎重かつ限定的に実施する必要がございます。このため、料金減免は社会福祉施設など、条例や議会の決議に基づき実施しております。
 今般の台風浸水被害に関しましては、他都市に減免の実例があることは承知しておりますが、当局としましては、災害に遭われた被災者の方々への配慮の意義は理解するものの、負担の公平性及び企業経営の観点から、対象地域及び世帯の特定や水量算定方法などの課題があり、料金軽減の検討につきましては、慎重な対応が必要であると考えております。
〔下水道局長和賀井克夫君登壇〕

○下水道局長(和賀井克夫君) 四点のご質問にお答えします。
 初めに、区と連携した浸水被害の原因究明についてでございますが、今般の台風被害を受け、大田区では十月に、台風十九号に伴う浸水被害等の対策会議を設置し、シミュレーション等により浸水の原因究明等を実施することとしており、下水道局は、河川管理者など関係機関とともに参画をしております。世田谷区でも、同様の会議体を今月末までに設置する予定と聞いております。
 今後、下水道局では、関係機関とも連携し、これらの会議等を通じて技術的な助言や情報提供を行ってまいります。
 次に、樋門の遠隔化についてでございますが、樋門は、閉鎖することにより内水氾濫のおそれがあり、操作は河川水位等さまざまな状況を把握しながら行うため、現地の操作盤等で行う構造が基本となっております。
 大規模風水害検証会議におきまして、樋門の安全対策について検証した結果、堤防より宅地側からでも樋門の操作を行えるよう、遠隔化を検討することとしたところでございます。
 次に、大田区等の多摩川流域一帯の雨水管の整備についてでございますが、この地域は分流式下水道により整備しており、トイレの水洗化や多摩川などの水質改善を早期に図るため、汚水管を先行して整備してまいりました。
 内水氾濫を防ぐためには、雨水管の整備は重要であり、放流先の河川や雨水管を埋設する道路の整備状況と整合を図りつつ、くぼ地や坂下などの浸水の危険性が高い地域を優先して整備しております。
 最後に、上沼部雨水幹線についてでございますが、本幹線は、五十ミリ施設整備の重点地区であります大田区田園調布地区の浸水対策として、直径最大一・八メートル、延長約七百十メートルの下水道管をシールド工法等により施工するものであります。
 本地区は、多くの住宅や社会福祉施設などが立地する閑静な住宅街であるとともに、狭い道路に水道管やガス管などがふくそうする厳しい施工環境でございます。
 平成二十六年度から立て坑の用地交渉や、道路管理者、埋設企業者などとの協議を進め、平成二十九年度に工事に着工いたしました。平成三十年度は、世田谷区玉堤一丁目に位置する深さ約十六メートルの発進立て坑を整備したところでございます。
 今後も、地元の皆様のご理解をいただきながら、令和二年度中の完成を目指して事業を推進してまいります。
〔建設局長三浦隆君登壇〕

○建設局長(三浦隆君) 多摩川の河川整備計画の改定、拡充についてでございますが、国が平成二十九年三月に策定いたしました多摩川の直轄管理区間における河川整備計画では、堰への対策や築堤などを行うこと、小河内ダムを治水目的で有効に利用することなどが記載されており、都は、河川整備計画に対する関係都県への意見照会時や、国の予算編成に対する提案要求時におきまして、治水事業の推進を要望しております。
 国では、台風第十九号を踏まえ、河川整備計画の見直しの必要性について検討中であると聞いており、今後、国の動向を注視してまいります。
〔福祉保健局長内藤淳君登壇〕

○福祉保健局長(内藤淳君) 五点のご質問にお答えいたします。
 まず、精神保健に関する普及啓発についてでありますが、都は、患者を早期発見し、治療や社会復帰に結びつけられるよう、本人や家族等が加入する団体に委託し、精神保健福祉に関する普及啓発事業を実施しており、相談機関等を掲載した冊子の発行や、精神疾患の早期発見、早期治療等に関する講演会の開催などを行っております。
 お話の中学校へのパンフレットの配布は、その一環として実施したものであり、引き続き、啓発の対象やパンフレット等の作成など、効果的な啓発の方法を広く検討してまいります。
 次に、区市町村のアウトリーチへの支援についてでありますが、精神科の未受診や治療の中断等により地域生活に困難を来している精神障害者を必要な医療や支援につなげるためには、住民に身近な区市町村が、きめ細かなアウトリーチを行うことが重要でございます。
 今年度は、国の事業を活用して、十の自治体がアウトリーチを実施しており、都といたしましては、精神保健福祉センターで、アウトリーチの立ち上げ支援や個別事例の検討会での助言、関係職員を対象とした研修等を実施するなど、引き続き、区市町村の取り組みを支援してまいります。
 次に、精神障害者のグループホームについてでありますが、都では、障害者グループホームの指定に当たり、単身生活への移行を目指す通過型と、必ずしも単身生活への移行を目指すものではない滞在型の二つの類型を設けており、この滞在型は、通過型とともに地域居住の場として重要でございます。
 これらのグループホームの設置に当たりましては、運営主体である事業者に対して、区市町村に地域の利用見込みを確認するよう求めており、引き続き、地域のニーズを踏まえた整備が進むよう働きかけてまいります。
 次に、家族の一時宿泊場所についてでありますが、家族との関係等により本人の精神症状が悪化し、地域生活の継続に危機が生じている際には、本人と家族の生活の場を離すことが必要となる場合がございます。
 こうした場合の家族の一時的な宿泊場所の確保は、区市町村が独自に取り組むものであり、都は包括補助で支援しているところです。
 今後とも、地域の実情に応じた区市町村の取り組みを支援してまいります。
 最後に、都立看護専門学校における医療的ケアの教育についてでありますが、都立看護専門学校の教育課程には、特別支援学校における医療的ケアに必要な口腔内等からの吸引や経管栄養の援助、人工呼吸器の管理など、基礎的な看護技術の習得などが盛り込まれております。
 本年十月に国が取りまとめた看護基礎教育検討会報告書では、教育内容等の見直しのポイントとして、看護の対象や療養の場の多様化への対応、多職種連携のための内容の充実等が示されており、都は現在、この報告書を踏まえ、教育課程の検討を進めております。

○議長(石川良一君) この際、議事の都合により、おおむね二十分間休憩いたします。
   午後三時十九分休憩

   午後三時四十分開議

○議長(石川良一君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 質問を続行いたします。
 四十五番栗下善行君
〔四十五番栗下善行君登壇〕

○四十五番(栗下善行君) 初めに、環境政策について質問します。
 今の努力では不十分だ、まさに今スペインで開かれているCOP25で、現在のCO2削減目標では、達成したとしても大幅な気温上昇は避けられない、世界は危機的な状況にあると国連事務総長は述べました。にもかかわらず、我が国では、翌日、梶山経産大臣より、石炭火力発電も選択肢として残していきたいとコメントされ、COP25の会場で、地球温暖化対策に消極的な国を選ぶ不名誉な賞、化石賞を日本が受賞することとなってしまいました。G7の中で石炭火力発電所を新設しようとしているのは日本だけです。
 世界のスピードについていけない国の環境対策をリードするためにも、都は、二〇五〇年までにCO2排出量実質ゼロを目指すゼロエミッション東京宣言を打ち出し、戦略の策定を進めております。国を上回る高い目標を目指し、牽引をしていくことは、日本の未来をも変え得る極めて重要な首都東京の使命だと考えます。
 そこでまず、我が国でも最先端を行く新築建築物の環境配慮の促進について伺います。
 建築物は、一度建てられれば数十年にわたり使用されることから、建てる際に、設計段階から着実に環境配慮を進めていくことが必要です。
 そこで都は、大規模な建築物を建てる際に、建築主に、エネルギー使用の合理化等について環境配慮を促すとともに、その取り組みを計画書にまとめ提出をさせ、内容を公表する建築物環境計画書制度を運用しております。
 この計画書の提出義務対象を、延べ床面積五千平方メートル超から二千平方メートル以上に拡大するため、さきの第一回定例会において、環境確保条例を改正しました。
 いよいよ来年の四月から実施することとしていますが、今回の改正を契機に、建築主や都民が環境配慮を行うためのインセンティブを与える工夫をさらに進めていくべきと考えます。見解を伺います。
 我々が毎日食べる食料の生産と廃棄にも大きな環境負荷がかかっています。国では、食品ロス対策として、消費者の意識啓発や三分の一ルールなどの商習慣の見直しなど、サプライチェーンの下流段階に対してのアプローチは取り組みが進められていますが、産地や市場流通過程など、上流段階における食品廃棄については対策がおくれています。
 先日、地元の大田市場においても、まだ食べられるたくさんの野菜や果物について、処分費用を払いながら廃棄しているというお話を伺ってまいりました。特に昨年の白菜のように、豊作でたくさん市場に集まると、店で売り出されるのと同じ野菜がそのまま大量に廃棄されるということも珍しくないそうです。
 現状においては捨てられているこれらの野菜をドライ加工して、新たなビジネスに結びつけようという意欲を持つ企業もあります。市場流通における食品ロスの削減に向けて、新たな取り組みを行おうとする市場業者へ後押しを行っていくべきと考えます。見解を伺います。
 もう一つ、国においてまだ未着手の大きな無駄があります。それは、私たちが一日たりとも着ないことのない、衣服の廃棄です。
 昨年、イギリスの高級ブランド、バーバリーが、売れ残った衣料品やアクセサリーなど四十二億円分を破壊処分していたことが問題となりました。また、大手ファッションブランドのH&Mも、毎年十二トンにも上る衣類を焼却処分しているとの報道がありました。商品の値崩れを防ぐために、安く売るよりも廃棄した方がよいという考えがアパレル業界で根強く残っています。
 日本でも、年間に市場へ投入されるアパレル二十八億点のうち、実に約半数の十四億点が売れ残っているといわれています。また、ファストファッションが一般的になったことで商品の入れかわるサイクルは早まり、余剰在庫の数は尻上がりにふえているそうです。
 在庫の一部は再販されたりしますが、それでも一説によれば、十億点もの衣料品が新品のまま廃棄されているという実態も近年明らかになってきました。一説によればと申し上げたのは、アパレル企業にとって廃棄方法は重大な機密であり、国においても、新品衣料や売れ残りの廃棄について、まだ調査すら行っていないからであります。
 しかし、余剰分の衣料品製造や廃棄による環境負荷は膨大であり、いずれ必ず対策が求められます。アパレル最大の消費地である東京から国を目覚めさせていくために、意識啓発などの取り組みや国への働きかけを行っていくべきと考えますが、知事の見解を伺います。
 次に、台風十九号に関連して質問します。
 都は先日、台風十九号などによる風水害を受けて、新たに取り組む防災対策をまとめました。その中で、鉄道の計画運休に備えた出勤のあり方について会議体を設置することを決めましたが、企業などが緊急時に安全を最優先した判断を迅速に下せるようにすることは重要です。
 台風十九号が接近した際、都は計画運休に合わせ、直撃の二日前である十月十日から行事の中止や都有施設などの閉館、閉園を発表、企業への出勤抑制を促し、都民にも不要不急の外出を控えるよう求めるなど、小池知事も先頭に立って情報発信に取り組んできました。
 しかし一方で、都所有の施設でイベント等の開催を予定していた一部の企業、団体では、難しい決断を迫られたといいます。
 都が所有する東京国際フォーラムや東京ビッグサイトでは、台風十九号で開催の予定のイベント等が中止になった際にも、会場費を全額支払わなくてはならなかったためです。実際に、とある中小企業は、中止でも会場費約二千万円が生じるため、台風の進路が変わる可能性はないのか、中止の決定を逡巡されたそうです。
 台風が直撃をした十二日は、結果的に両施設における全てのイベントが中止となりましたが、ぎりぎりまで推移を見守ろうという動きもありました。とある団体は東京都からの要請を受け、十二日当日の午前九時に中止を決定したとのことです。
 都が所有をする東京文化会館などの文化施設、武道館などのスポーツ施設の全てにおいて、台風十九号で貸し出しが中止になった場合には会場費を全額返還しています。
 また、基礎自治体や民間が運営するホールなどについても、調査を行った中では、返還や振りかえを行っているところがそのほとんどでありました。
 国際フォーラムやビッグサイトの管理運営が政策連携団体に委ねられていることは承知しております。しかし、公の使命も担うこれらの会場においても、安全を最優先させるとともに、中小企業への配慮を行っていくべきではないでしょうか。
 実際に、両施設において、東日本大震災の後は、数週間以上にわたって返還や振りかえの対応をした記録が残っております。
 国際フォーラムやビッグサイトに関し、計画運休が行われた際などに主催者が安全を最優先した決定を迅速に行えるよう、管理運営者として、自然災害が頻発をする近年の状況を踏まえた対応を検討するよう、都として促していくべきと考えますが、見解を伺います。
 次に、都営住宅における移動販売について質問します。
 世界に例を見ないスピードで高齢化が進む東京において、高齢者、とりわけひとり暮らしのお年寄りでも買い物しやすい環境をつくっていくことは大切です。体力の低下をした高齢者の方にとって、買い物は大変な作業です。地元大田区においても、買い物帰りのお年寄りがキャリーケースを重たそうに引きずりながら、本当にゆっくりとおうちに向かっている光景をよく目にいたします。
 都でも、この課題を既に認識し、都営住宅における移動販売をサポートする体制を整え、五つの区市で昨年から実施をされています。
 私も五つの区市を全て回って現状を見てまいりましたが、(パネルを示す)このような移動販売車を団地の一角に停車をいたしまして、週に何回かお店を開きます。特に、魚屋さんや八百屋さんにはお年寄りの方々が大勢集い、最近見なかったじゃないのなどと、スーパーでは見られないような、おしゃべりをしながら買い物を楽しんでいる姿がありました。また、障害をお持ちで外出が困難な方々にも利用されている様子も見ることができました。
 利便性向上だけではなく、高齢者の社会的孤立への対処や障害者支援でも効果を上げているこの取り組みを、ぜひとも地元大田区を初め、さらに多くの地域に広めていくべきです。
 現在、五区市において行われている都営住宅での移動販売について、今後、より多くの地域に広がるように、区市町により積極的に働きかけるとともに、事業を周知していくべきと考えますが、見解を伺います。
 また、事業者からのお話を伺う中で、販売場所をふやしたい、営業日時の周知をさらに行いたいなど、都からも応援すべき課題があるということもわかりました。
 より多くの必要とする住民の方々に使っていただくために、都は、地元自治体と連携をさらに深め、事業者から地元区市町に事業の実施や運営に関する相談が寄せられた場合、課題解決を支援できるようにしていくべきと考えます。見解を伺います。
 最後に、新空港線蒲蒲線について質問します。
 新空港線は、東急東横線、東京メトロ副都心線などとの相互直通運転を行うことで、渋谷、新宿、池袋といった副都心と羽田空港のアクセスを強化する路線であり、国の百九十八号答申においても、国際競争力の強化に資するプロジェクトとして位置づけられ、都にとっても重要な路線であります。
 新空港線はこれまで、地元大田区が中心となって検討が進められてきました。区は、計画者間の合意が図られた後、速やかに整備主体を設立できるよう、平成二十九年度予算より予算を計上し、積極的に取り組んでいるところです。
 また、大田区議会では、本年の第三定例会において、新空港線整備に対する都の財政的支援などを求める意見書が議決をされ、去る十一月十四日、都に対して提出をされました。
 私もそこに同席をしましたが、区議会からは、新空港線は三十年以上の長きにわたって議論を重ねてきた路線、機能更新の時期を迎えた蒲田のまちの再編と新空港線を一体として進めていくことが必要不可欠などのご発言があり、整備に向けた地元の熱意や機運は大きく高まっていると改めて実感をいたしました。一日も早く整備着手に向けた具体的な取り組みを開始するべきであります。
 そこで、新空港線の矢口渡駅から京急蒲田駅間について、現在の取り組み状況と今後の見通しについて答弁を求め、私の質問を終わります。(拍手)
〔知事小池百合子君登壇〕

○知事(小池百合子君) 栗下善行議員の一般質問にお答えいたします。
 持続可能な資源の利用についてのお尋ねがございました。
 持続可能な資源利用の実現には、廃棄物の発生抑制を着実に推進するとともに、もったいないの精神のもと、製品等の製造や流通段階から発生する資源のロスを削減していくことが重要であります。
 多くの資源を大量に消費する東京におきましては、そうした資源のロスを削減し、使い捨て型の大量消費社会から持続可能な資源利用への大胆な移行に取り組む責務がございます。
 都は、使い捨て型のライフスタイルの見直しに向けまして、チームもったいないの参加事業者等とともに連携をいたしまして、大規模イベント等でキャンペーンを展開するなど、広く社会の理解と共感を得るために、継続的に機運の醸成に努めているところでございます。
 持続可能な資源の利用に向けましては、衣料品に関する3Rの推進も重要でありまして、都はこれまで、宅配や定置型ボックスにより広く寄附を募り、衣料品をリユースするモデル事業を実施するなど、事業者とも連携した取り組みを進めてまいりました。
 衣料品を初めとする資源のサプライチェーン全体におけるロスの削減に向けまして、事業者や業界団体等との連携を一層強化し、継続的に情報発信や意識啓発に努めまして、事業者等の創意工夫ある取り組みを促してまいります。
 あわせまして、国や九都県市とも協調を図りながら、循環型社会の確立に率先して取り組んでまいります。
 余談でございますが、本日のジャケットは三十年物でございます。
 なお、その他のご質問につきましては、東京都技監、関係局長からのご答弁とさせていただきます。
〔東京都技監佐藤伸朗君登壇〕

○東京都技監(佐藤伸朗君) 新空港線の整備についてでございますが、矢口渡駅から京急蒲田駅の区間は、国の答申において、東急東横線などとの相互直通運転を通じて、国際競争力強化の拠点である新宿等や東京都北西部、埼玉県南西部と羽田空港とのアクセス利便性が向上するとの効果が示されております。
 一方、関係地方公共団体、鉄道事業者等において、費用負担のあり方等について合意形成を進めるべきとの課題が示されております。
 このため、大田区や鉄道事業者など関係者と連携いたしまして、事業費の精査や採算性などの課題について検討を行ってまいりました。
 大田区が想定している都市鉄道利便増進事業を活用した場合の費用負担のあり方などの課題について、関係者との協議、調整をさらに進めてまいります。
〔環境局長吉村憲彦君登壇〕

○環境局長(吉村憲彦君) 新築建築物の環境配慮の促進についてでございますが、新築大規模建築物に断熱性向上等の環境配慮を促すことは、省エネなど環境負荷低減のために重要でございます。
 今回の建築物環境計画書制度の改正では、制度の対象となる建築物の範囲を拡大するとともに、新たに再エネ電気の受け入れについて検討を求め、その取り組みの評価を行います。
 さらに、電気自動車等の普及促進を図るため、充電器の設置状況についても、新規の評価項目といたします。
 これらに加え、建築物ごとに再エネの設備導入量や充電器の設置の有無などを、都民や不動産市場の関係者などが一目で理解できるように公表の仕方を工夫することで、建築主のさらなる環境配慮につなげてまいります。
 今後、こうした取り組みにより、建築物の環境性能の向上を促してまいります。
〔中央卸売市場長黒沼靖君登壇〕

○中央卸売市場長(黒沼靖君) 食品ロス削減に係る市場業者の取り組みについてでございますが、生鮮食料品流通の中間に位置する中央卸売市場におきまして、市場業者が食品ロス削減など環境に配慮した取り組みを進めることは、卸売市場の公共的役割を果たしていく上でも重要と考えております。
 今年度から、都は、意欲ある市場業者の先駆的な取り組みを通じて、卸売市場の活性化を図る事業を実施しております。
 この事業では、規格外等の理由により廃棄されている農産物を有効活用し、新たな需要を喚起することで、卸売市場を経由する商流と安定供給の実現を目指す市場業者の取り組みを支援しております。
 こうした環境に配慮し、卸売市場の活性化につながる創意工夫を凝らした市場業者の取り組みをより一層後押ししてまいります。
〔産業労働局長村松明典君登壇〕

○産業労働局長(村松明典君) 大規模施設での計画運休時の対応についてですが、大規模な災害発生時には、イベント等の主催者が、参加者の安全を優先しつつイベント実施の可否の判断を行うこととなっております。
 また、各施設の管理運営者は、災害時に主催者がイベント中止等の決定をより迅速に判断できますよう、災害に関するさまざまな情報を的確かつ迅速に主催者へ提供していく必要がございます。
 都といたしましても、施設の管理運営者が時々の状況に応じた適切な対応がとれますよう、気象状況や計画運休といった交通状況も踏まえた都の対応方針を随時共有するなど、必要な対応を行ってまいります。
〔住宅政策本部長榎本雅人君登壇〕

○住宅政策本部長(榎本雅人君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、都営住宅における移動販売についてでございますが、移動販売は、居住者の日常生活の利便性向上や地域コミュニティの活性化を図る上で重要でございます。
 都は、区市町が実施する買い物弱者支援事業と協力し、都営住宅の敷地内で食料品や日用品などの移動販売サービスを実施しております。
 移動販売サービスを拡大するには、地元自治体への実施の働きかけや、事業を広く周知することが必要でございます。
 このため、都は、区市町に対し、事例紹介や導入の働きかけを行いますとともに、導入を検討する自治体からの個別相談や団地自治会との調整などを行っております。
 あわせて、新たにホームページやSNSなど、さまざまな媒体を活用して情報発信を行い、都民や事業者などに事業の周知を図ってまいります。
 次に、移動販売を行う事業者への対応についてでございますが、移動販売サービスでは、事業者の協力が不可欠でございますが、販売事業者の中には販売場所や営業日時の周知等について課題を抱えている場合がございます。
 また、事業の実施や運営に関する事業者からの相談対応は地元区市町が行っており、必ずしも都に全ての相談内容が届いているわけではございません。
 そこで、今後、都は、区の住宅担当課長会や市町村の住宅連絡協議会などの場を活用いたしまして、事業実施の実情をきめ細かく把握するよう努めますとともに、課題解決に向け、団地自治会との調整を初め、必要な対応を行うなど、区市町への支援を強化してまいります。

○議長(石川良一君) 四十一番本橋ひろたか君
〔四十一番本橋ひろたか君登壇〕

○四十一番(本橋ひろたか君) まずは、首都大学東京について、学生ないし受験生の確保について伺います。
 日本は、二〇六五年には総人口八千九百万人、中でもゼロ歳から十四歳までの人口は九百万人を割り込むとの推計が出されております。
 先ごろの新聞発表では、二〇一九年中の出生数は九十万人を割り込むことが確実とのことで、日本全体がいまだに縮小傾向にあります。
 また、小学校から高校に至るまで、全国至るところで学校や校舎の統廃合などの動きが見受けられます。少子化のあおり、あるいは学校施設の更新需要の増大化のあおりを受けてのことと見ていますが、いずれ都でも、大がかりな学校の統廃合が課題になると考えます。
 都の人口は、当分の間大きく減ずる見込みはないと思われますし、地方で起きていることが直ちに東京で起こる必然もありません。しかしながら、日本全国では子供の数が減り、大学入学者の奪い合いが起こっていることも事実であります。
 また、日本の大学ランキング上位校の多くが、受験会場を国内にくまなく設置して、受験生や保護者の負担を軽減したり、アスリート選抜試験やAO入試などを実施したりと、さまざまな創意工夫をして受験者数をふやしております。
 こうした環境において、今後、大学間競争に勝ち抜き、都立大学がどのように学生を確保していくのか、また、どのように受験生をふやしていくのか、都の見解を伺います。
 次に、外国人留学生について伺います。
 日本では、中国やベトナム、ネパール、韓国、その他アジアからの学生を中心に、留学生は約三十万人以上に上ります。東京でも多くの留学生が勉強しており、そのほとんどが私費留学生であり、日本の大学や大学院での学位取得を目指しています。将来、日本企業や母国の日系企業での就職を目指している方も多いと思われます。
 私はかつて、多文化共生推進の観点から日本語教育の重要性を訴え、小中学校における外国籍児童への日本語教育のあり方について一般質問しましたが、新都立大学も外国人に門戸を開き、留学生のための日本語教育に力を注ぐべきであります。
 日本語能力の高い、人格、識見にすぐれた外国人学生を選抜していくことが、新都立大学の多様性をふやし、活発な研究活動と研究成果の向上に大きく寄与すると考えます。
 そこで、今後、都立大学は、留学生の日本語学習需要にしっかりと応えるべきと考えますが、都の見解を伺います。
 また、本年十月一日現在、大学には、大学院、学部を含め六百六十一人が在籍していると聞いています。
 新都立大学への進学を目指す外国人、あるいは現に大学に在籍する外国人が、これまでのように特定の国籍に偏ることなく、より多国籍の学生で構成されることが国際交流につながり、かつ新都立大学の多様性をふやすことにもなります。
 例えば、各国の高等教育機関と提携し、そこに新都立大への留学案内窓口を設けたり、また、日本での生活に早くなじんでもらったり、経済的負担を減らすために、新都立大学内に外国人留学生寮を建てたり、あるいは借り上げたりするなどの工夫が必要かと考えます。
 そこで、留学生の内訳をバランスのとれた多国籍にするためにどのように取り組んでいくのか、都の見解を伺います。
 次に、研究力の向上に向けた取り組みについて伺います。
 ことし八月発表の未来の東京への論点には、都民生活に広く最先端技術が浸透し、世界で最も便利で生活満足度の高い都市など、二〇四〇年代を想定した目指すべき未来の東京の姿が野心的に示されております。
 これらの高い目標の実現には、都のさらなるレベルアップはもちろんのこと、最先端技術ということでは、民間企業との協働に加えて、研究機関でもある都立大学のさらなる貢献が不可欠となります。
 そのためには、今まで培ってきた都立大学の研究力をより一層高めて、世界水準の大学へと進化させなくてはなりません。
 海外の大学などに目を向ければ、潤沢な研究費や報酬を用意してトップクラスの研究者を招聘したり、若手研究者を育成する環境を整えるなど、研究力向上に大いに取り組んでおります。
 折しも、知事が掲げられたTOKYO Data Highway基本戦略では、都立大学に5G環境を整備し、大学をアップデートするともあり、このような機会も積極的に捉え、しっかりと環境を整えていく必要があります。
 都立大学が研究の分野で世界最高峰を目指すためには、これまで以上に研究環境の充実に取り組むべきであります。
 そこで、民間企業からの資金集めやトップクラスの研究者を国内外から招くこと、さらには研究者を支える事務方を充実するなど、都立大学が東京の公立大学法人であることを最大限活用し、研究環境の充実に取り組むべきと考えますが、知事の見解を伺います。
 次に、学校改革について伺います。
 教員の働き方改革は、都内区市町村で昨年、ことしと、それぞれの自治体で検討され、改革案の実施に着手がなされています。
 教員の世界が多忙とか、ブラックといわれているようでは、かわいい我が子を学校に預けるわけにはいきません。神戸市の教員間におけるいじめ問題は、教員の世界で何かが変わり始めていることの証左ではないかとも考えられます。教員の働き方を変え、子供とともに教員も大切に育てていく環境を整備していくことが今求められております。
 働き方改革に関連して、昨年、私は、学校事務の実態を調査し、東京都教育庁が有する学校事務の人事権などを移譲すべきである旨の一般質問をし、教育長からは、小中学校における働き方改革の進捗状況を調査する中で、学校事務の状況などについても把握する、並びに人事権について引き続き慎重に検討していくとの答弁をいただいております。
 都区間で、学校教育を充実させていくことに争いはありません。発達障害の子供さんへの対応、給食費など私費会計の公会計化や放課後対策事業の学校での展開など、区市の職員と教職員が連携を深めなければ前進しない事柄はふえる一方であります。
 このような大事なときだからこそ、学校における事務方、ロジスティクスとしての事務職が宙に浮いてしまうことのないようにすることが極めて肝要です。
 そこで、その後の進捗はいかがでしょうか。改めて教育長の見解をお聞きします。
 次に、不燃化特区のあり方と今後の防災まちづくりについて伺います。
 都として忘れてはならないことに、今後三十年間の発生確率は七〇%といわれて、既に数年を経過している首都直下地震があります。
 地震による被害を最小限に食いとめるためには、事前防災として建築物の耐震化の推進と火災対策が重要であると内閣府のホームページにも記載されております。
 都が平成二十四年に策定した木密地域不燃化十年プロジェクトにおいて、特に力を入れて都と区が連携して取り組んでいる不燃化特区は、一定の成果を示していると認識していますが、その一方、このプロジェクトの今後の展開を早く地域に示して、関係者を安心させてほしかったところであります。
 そこで、改めて、このプロジェクトの意義と目的、また、現在に至る経過とその評価について都の見解をお聞きします。
 木密地域の不燃化を推進していくためには、不燃化特区制度のような都と区が一体となった取り組みを地域の実情に応じて展開していくことが重要です。
 また、それぞれの地域には、建てかえ意欲が低下していたり、希望に合う住みかえが難しい高齢者もおられます。
 令和二年度にこのプロジェクトの最終年を迎える中、現在都では、防災都市づくり推進計画の改定に向けて検討を進めていると聞いております。
 今後、東京区部の面積の約一割を占める整備地域の不燃化をさらに推進し、地震に強く、安心して住み続けられる首都東京を構築していくためには、住みかえが困難な高齢者への対応など、地域が抱える課題を踏まえ、新たな計画のもと、より一層の取り組みを展開していくべきです。都の見解を伺います。
 次に、プロジェクションマッピングに係る屋外広告物規制の見直しについて伺います。
 建物の外壁を巨大なスクリーンに見立て、映像を立体的に投影するプロジェクションマッピングは、高度な技術を駆使した新たな演出手法として注目されており、近年、各地で活用が拡大しております。特に東京二〇二〇大会に向け、活用ニーズはますます高まっています。
 国際競争の中で、首都東京の魅力をさらに高めるためにも、プロジェクションマッピングに取り組みやすい環境整備を進めるべきと考えますし、都は現在、プロジェクションマッピングに係る屋外広告物規制の見直しを検討中であり、先般、見直し案が公表されたところです。
 そこで、今回の見直しの目的と見直し案の主な内容について、都の見解を伺います。
 最後に、選択的介護について伺います。
 平成二十九年の国家戦略特別区域会議で、知事は、選択的介護モデル事業の実施を提案され、都は、この提案に手を挙げた豊島区とともに検討を進めました。
 そして、これまで不明瞭だった介護保険サービスと保険外サービスの提供方法について整理をし、モデル事業の実施にめどをつけたことは、介護サービスをより使いやすくし、利用者の利便性や事業者の運営効率の向上につながったと大変評価されております。
 モデル事業は、平成三十年度からスタートし、このたびの令和元年モデル事業には、デイサービスの場を利用した健康療養支援について、介護サービス事業者と薬局が共同提案するもの、IoT等を活用した在宅高齢者の支援について、ケアマネジャーがデータを活用して、よりよいケアプランをつくれないかチャレンジするもの、通所介護に来ている方の自宅での生活状況を把握するものなど、大変興味深い提案があったようであります。
 提案については、十月に行われた第九回選択的介護モデル事業に関する有識者会議でも高く評価されたと聞いております。
 一つ目は、高齢者のお薬の課題、多剤投与、残薬チェックなどの解決に可能性がある。二つ目は、IoT等の活用で生活データを可視化できれば、ケアマネジャーの業務や今後の高齢者の生活支援にさまざまな活用が期待され、非常に有用であるというものであります。
 介護保険サービスだけで高齢者の生活を支えるのは難しく、単身高齢者の多い都区にとって、このモデル事業の展開は大変有意義であると改めて認識されたと考えられます。
 新しい提案は、いずれも十二月から、現段階では規制緩和の必要のない範囲にとどめて実施し、その効果を踏まえて、規制緩和を必要とする部分について国家戦略特別区域会議への提案を検討されるとのことで、今後の展開が期待されます。
 そこで、今後の事業拡大に向けて、都と区の連携をなお一層深めつつ、積極的に事業を推進していくとともに、これまで先駆的に努力してきた豊島区やサービス提供事業者がモデル事業で取り組んできた成果を、広く他の自治体にも普及すべきと考えますが、知事の見解をお聞きし、私の一般質問を終わります。
 ご清聴まことにありがとうございました。(拍手)
〔知事小池百合子君登壇〕

○知事(小池百合子君) 本橋ひろたか議員の一般質問にお答えいたします。
 まず、首都大学東京の研究環境の充実についてでございます。
 本格的な人口減少、少子高齢社会の到来や、第四次産業革命への対応のおくれなど、我が国を取り巻く厳しい環境の中でも、東京を持続的に発展させていかなければなりません。
 そのためには、行政のみならず、民間の発想力や大学の研究力を生かしていくことは重要で、とりわけ都立の大学であります首都大学東京がその一翼を担っていく必要がございます。
 このため、本年八月に発表いたしました未来の東京への論点におきまして、世界最高峰の大学へと進化させるとした上で、ノーベル賞クラスの研究の推進など、首都大学東京が、複雑、困難化する都政課題の解決に、より一層貢献することを明らかにしたところでございます。
 今後、世界水準の研究者の確保、育成や、そうした研究者を支援する専門スタッフを配置するとともに、5G環境を活用した先端研究や社会実装を見据えた民間等との共同研究の推進などによりまして、大学の研究力をさらに高い水準に引き上げてまいりたいと考えております。
 新生東京都立大学が、戦略的シンクタンクとして未来の東京の成長を支えられますよう、運営、財政の両面から大学の取り組みを強力に支援をしてまいります。
 次に、選択的介護モデル事業についてのご質問でございます。
 介護保険サービスと保険外サービスを柔軟に組み合わせた選択的介護でございます。利用者の利便性や介護事業者の運営効率の向上に資することが期待できます。
 こうしたことから、都は、豊島区と共同いたしまして、昨年八月から選択的介護モデル事業を開始いたしております。
 この事業におきましては、介護保険サービスの訪問介護に、利用者のペットの世話や外出への付き添い、ICT機器を活用した見守りなどの保険外サービスを組み合わせて実施をしております。その中で、利用者が精神的に安定した、独居高齢者の外出回数がふえた、ご家族が安心して生活できるなど、さまざまな効果が確認をされております。
 今年度は、新たに通所介護と保険外サービスを組み合わせたサービスなどを開始することといたしております。
 今後、こうした取り組みが他の自治体にも広がりますよう、モデル事業で得られた成果を広く紹介してまいります。
 残余のご質問につきましては、教育長、東京都技監及び総務局長からのご答弁とさせていただきます。
〔教育長藤田裕司君登壇〕

○教育長(藤田裕司君) 小中学校における学校事務の状況についてでございますが、これまで都教育委員会は、県費負担教職員制度のもと、区市町村教育委員会に対して、小中学校の事務職員の分掌範囲の基準を示してまいりました。
 平成三十年には、学校における働き方改革の観点から、学校事務職員のより一層の能力活用を目的に、事務職員の標準的職務を改めて示し、具体的な職務範囲の見直しを区市町村教育委員会に依頼をいたしました。
 現在、見直し済みまたは検討中の区市町村は全体の約六割に達しており、引き続き、状況について適切な把握に努めてまいります。
 また、学校事務職員の人事権につきましては、給与負担のあり方や、区市町村間の均衡の維持等の課題があること、区市町村によっても意向が分かれていることなどから、引き続き慎重に検討してまいります。
〔東京都技監佐藤伸朗君登壇〕

○東京都技監(佐藤伸朗君) 三点のご質問にお答えいたします。
 まず、不燃化特区についてでございますが、都は、東日本大震災の発生を踏まえ、木造住宅密集地域の改善を一段と加速させるため、平成二十五年度から、重点的、集中的に改善を図るべき地区について、老朽建築物の建てかえや除却への助成、固定資産税等の減免などの特別な支援を行う不燃化特区の取り組みを開始いたしました。
 その後も、各地区の取り組みを進める区の意見や住民の声なども踏まえながら制度を拡充し、不燃化を進めてまいりました。
 こうした取り組みにより、不燃化特区制度による助成実績も年々ふえ、平成二十九年度末の整備地域の不燃領域率は推定値で六二・五%となり、平成二十三年度からの六年間で四・一ポイント上昇するなど、不燃化が加速してきております。
 次に、防災都市づくりの一層の推進についてでございますが、都は現在、不燃化の施策をより効果的に展開できるよう、防災都市づくり推進計画の改定に向けた検討を進めております。
 具体的な方策としては、例えば、高齢者や借家人などのニーズに応じた円滑な住みかえに向け、移転費用に対する助成制度の活用や、移転先となる都営住宅などへのあっせん、都有地での民間活用による魅力的な移転先の整備などの取り組みのさらなる展開について検討しております。
 年明けには、計画の基本的な考え方の案を示し、それを踏まえて、来年度に、整備地域の状況に応じた整備プログラムを取りまとめてまいります。
 今後とも、不燃化の推進に向けて、地元区や関係者と連携しながら効果的な取り組みを展開してまいります。
 最後に、屋外広告物規制の見直しについてでございますが、プロジェクションマッピングについては、近年、まちの活性化やにぎわいの創出等のために、公益イベントで活用する取り組みが広がっております。
 こうした状況を踏まえ、観光資源としての活用などを図りながら、東京の魅力向上につなげていくため、今般、条例を見直すことといたしました。
 見直し案の主な内容については、まず、公益イベントで活用しやすくなる観点から、企業広告の取り扱いを含め、手続の簡素化や表示面積等の緩和を行います。
 また、まちの活性化のため活用が望ましい地区では、地域特性に応じて定めたルールに基づき、柔軟に実施できるようにいたします。
 こうした見直しにより、景観や安全性にも配慮しながら、光の投影により東京に彩りを添えるプロジェクションマッピングの促進を図ってまいります。
〔総務局長遠藤雅彦君登壇〕

○総務局長(遠藤雅彦君) 三点のご質問についてお答えいたします。
 まず、首都大学東京の学生等の確保についてでございますが、十八歳人口が減少する中、意欲ある優秀な学生や受験生を確保するためには、大学の強みや特色を磨くとともに、入学者選抜に創意工夫を凝らすことが重要でございます。
 首都大学東京ではこれまでも、学生と教員の互いの顔が見える少人数教育など、特色ある教育プログラムを推進するとともに、新たな教育研究ニーズに対応した施設の整備など、キャンパスの魅力向上に取り組んでおります。
 また、首都大学東京が実施する高校生向けゼミナールの修了生を対象とした入試を実施するなど、学力試験中心の一般選抜のほかに、多様な手法による選抜も実施しているところでございます。
 今後、大学において、教育研究力を一層強化するとともに、さまざまな能力や資質を持つ学生を選抜する入試を拡充することとしており、都としても、これをしっかりと支援してまいります。
 次に、首都大学東京における留学生の日本語学習需要への対応についてでございますが、大学における教育、研究及びキャンパスの国際化を進めるためには、日本人学生と留学生が同じ言語で議論できる語学力を養うための環境整備が重要でございます。
 そのため、首都大学東京では、留学生の語学レベルに応じた日本語授業や、日本事情等を教える短期集中コースを開講するなど、日本語や日本文化に関する学修環境の整備に取り組んでおります。
 加えて、日本語によるレポートや論文作成のための個別指導を実施するなど、きめ細かな支援も行っております。
 今後、より多くの留学生が日本に対する理解を深め、卒業後に日本や日系企業などでキャリアを築けるよう、首都大学東京における日本語教育のさらなる充実を支援してまいります。
 最後に、首都大学東京における留学生についてでございますが、大学のグローバル化を推進するためには、国籍や文化など多様な背景を持つ学生がともに学び、高め合うことが不可欠であり、さまざまな地域から留学生を受け入れていくことが重要でございます。
 首都大学東京ではこれまでも、二十七の国や地域の大学と学生交換に関する協定を結ぶとともに、留学生用宿舎の提供や宿舎で共同生活するアシスタントの配置を行うなど、留学生の受け入れや支援に取り組んでまいりました。
 今後は、留学に当たっての課題やニーズを丁寧に分析した上で、重点的に強化すべき地域等を定めるとともに、留学先としての認知度向上に向け、戦略的にプロモーションを行うことで、首都大学東京において、より多くの地域からの留学生の受け入れに努めてまいります。

○議長(石川良一君) 三十番舟坂ちかお君
〔三十番舟坂ちかお君登壇〕

○三十番(舟坂ちかお君) 初めに、都内における散骨のルールづくりについてお伺いをいたします。
 平成六年に、葬送の自由をすすめる会が山梨県小菅村にある東京都水道局の水源林で散骨を行いました。当時の報道では、同会は水道局にあらかじめ散骨を行うことを連絡していましたが、これに対して水道局は肯定も否定もせず、成り行きを見守るとしたとあります。
 この事態に対し、山梨県小菅村を初め、同県丹波山村、塩山市、東京都奥多摩町の四市町村が、今後散骨を認めないよう求める要請書を水道局に提出したとのことです。
 その後、同会は地元に十分理解されていなかったことを理由に、水道水源林での自然葬を当分見合わせることを表明したとのことです。
 水源林に降った雨は、小河内貯水池を経由して都民の水道水となることから、散骨については、都民の理解が必要であるとともに、山林は地域の生活に密着したものであることから、地元自治体や住民の理解が必要となります。
 平成六年以降、水道水源林での散骨は行われていないようです。
 そこで、以前の経緯を踏まえ、水道水源林での散骨について、都の認識をお伺いいたします。
 この水源林での事例のように、人骨に対する感情は人によりさまざまであり、海や川での散骨では、水産物などへの風評被害が生じるなどおそれがあります。また、山での散骨では、土地の所有者や近隣の人とのトラブル、まかれた骨を目にした人からの苦情や、農産物への風評被害のおそれがあります。
 家族形態の変化や葬送に関する価値観の多様化に伴い、散骨について近年社会的に関心が高まっております。
 先ほどの葬送の自由をすすめる会は、二〇一七年九月に、この会の設立から二十七年間で四千人の散骨を実施したと発表しています。一つの団体だけでもこれだけの数となっております。
 一方、ある週刊誌では、漁師が副業として、散骨をする家族を遊漁船に乗せ、沖合で海洋散骨を行っている様子を見ることがあるが、その多くは、法律に基づく不定期航路事業の許可、登録を受けずに行っている、いわば違法操業、白タク業者のようなものだという記事が掲載されました。
 散骨に伴うトラブルも発生しており、行政としてもっと危機感を持ってもらいたいとも思います。
 散骨に関して、広域的な視点からルールを検討すべきと考えますが、都の所見をお伺いいたします。
 次に、道路ネットワークの整備について伺います。
 この秋、台風十五号、十九号が相次いで上陸し、関東、東北を中心に甚大な被害を受けました。台風十九号では、都内でも死者一名、負傷者十一名の人的被害や、床上八百十六棟、床下七百六棟の浸水被害などの大きな被害がありました。
 改めて、亡くなられた方々に深く哀悼の意を表するとともに、被災された皆様に心よりお見舞いを申し上げます。
 東部低地帯に位置する江東五区は、水害に対して非常に脆弱な地域であるため、昨年八月、大規模水害ハザードマップが公表され、荒川と江戸川が氾濫するおそれがある場合の避難行動について呼びかけを行いました。猛烈な台風により、高潮と洪水が同時に発生した場合、江東五区のほぼ全域が浸水するおそれがあります。
 首都圏における大規模水害広域避難検討会の推計によると、この場合には、およそ二百五十五万人が浸水のおそれのない地域へ広域的に避難する必要があります。
 台風十五号や十九号の際には、鉄道の計画運休が実施されたほか、バスにも遅延、運休が生じるなど、都民の足に大きな影響が発生し、広域避難のための手段に不安が広がっています。
 しかし、江戸川を葛飾から千葉方面へ渡る橋梁は、水戸街道から江戸川区にある蔵前橋通りまでの四キロ以上の間にはなく、大変離れております。
 大規模水害時に都県境を越えた避難の可能性があるにもかかわらず、都県境の道路や橋が不足していることは大きな課題です。
 大規模な水害に対する緊急的な対策として、例えば、現実的には難しいかもしれませんが、今ある首都高速道路を一時的に閉鎖して、避難に使用するぐらいの斬新な発想で、避難の手段を考えなければなりません。
 一方、恒久的な対策としては、二百五十五万人の避難を支える手段の一つとして、新たに千葉県境の橋梁整備が必要と考えています。
 これまでの道路や橋は、大規模災害を想定してつくられたことがあったでしょうか。これからの道路や橋づくりには、広域的な連携強化、渋滞の解消、円滑な物流の確保などとともに、東京の課題を念頭に、災害時の避難も考えてつくる必要があると考えます。
 こうしたことから、都県境のネットワークの強化を図ることが重要と考えますが、都の見解をお伺いいたします。
 次に、入札契約制度についてお伺いをいたします。
 昨日の我が党の代表質問では、品確法を初めとする担い手三法の改正を踏まえた今後の都の具体的な取り組みについて質問をしました。
 私からは、その中でも、改正品確法において、新たに対象として位置づけられた設計等委託にかかわる品質確保の取り組みについて確認します。
 ことしは、台風十九号を初め、自然災害が頻発した一年となりましたが、こうした自然災害などへの復旧、復興対応、これから想定されている大震災などへの備え、老築化した施設の計画的な更新など、都には、さまざまな社会インフラの整備をしっかりと行っていくことが求められております。
 これらのインフラを将来に向けて適切かつ万全に整備していくためには、工事の施行の品質確保はもちろんのこと、その川上に位置する測量、地質調査、設計といった委託業務を含め、公共事業全体での品質確保の取り組みが重要であります。
 こうした設計等委託事業者の技術力の向上や継承、持続的な経営を促すためにも、適切な価格での契約は重要であり、ダンピング対策にもしっかりと取り組んでいくべきです。
 そこで、都は今後、設計等委託の品質確保に向けてどのように取り組んでいくのかをお伺いいたします。
 最後に、浸水対策についてお伺いをいたします。
 我が国は、国土の地理的、地形的、気象的な特性ゆえに、数多くの災害に繰り返し見舞われてきており、十月の台風十九号では、都内でも浸水災害が出ました。
 これまで下水道局では、区部全体で時間五十ミリ降雨への対応を基本として施設整備を進めるとともに、大規模地下街等を対象に七十五ミリ降雨への対応を実施してきましたが、今後、近年頻発する豪雨や激甚化する災害を踏まえた対応が必要と考えます。
 そこで、浸水対策のより一層の強化に向けた下水道局の取り組みについてお伺いいたします。
 一方で、近年の雨の降り方を考慮すると、どのような整備目標にしても、目標を超える規模の雨が降る可能性があります。
 こうした豪雨等から都民の生命、財産を守るには、都民みずからができる浸水への備えの紹介や適切な避難等の行動を呼びかけることも必要です。
 今般の台風を初め、ここ数年の豪雨災害を踏まえ、浸水に対する都民の自助の意識も徐々に高まってきていると感じていますが、この機会を捉え、今後その意識をさらに向上させていくためには、行政のサポートが極めて重要と考えます。
 そこで、情報発信の強化など、都民の自助を支援する取り組みについてお伺いし、質問を終わります。(拍手)
〔東京都技監佐藤伸朗君登壇〕

○東京都技監(佐藤伸朗君) 舟坂ちかお議員の一般質問にお答えいたします。
 都県境の道路ネットワークの強化についてでございますが、現行の都市計画道路の整備方針では、都県間にまたがる十五路線を優先整備路線として選定するとともに、新たな都市計画道路として四カ所について検討することとしております。
 これらについて、隣接県市との協議、調整を進めており、現在までに三路線を事業化するとともに、二カ所について新たな都市計画道路を決定しております。
 今後とも、千葉、埼玉、神奈川など東京圏全体の交流、連携を図り、広域的な防災性の向上にも寄与する都県境の道路ネットワークの充実を図ってまいります。
〔水道局長中嶋正宏君登壇〕

○水道局長(中嶋正宏君) 水道水源林における散骨についてでございますが、水源林は奥多摩町と山梨県の一市二村にまたがっております。
 平成六年に行われました水源林での散骨は、水道水を使用する都民に加え、こうした地元自治体の方々の感情や観光産業等への影響なども考慮し、それ以降行われていないものと承知しております。
 水源林には、水源涵養機能、土砂流出防止機能及び水質浄化機能といった水道水をつくる上で重要な役割がございます。
 水道局は、こうした機能が十分に発揮できますよう、日々きめ細かな維持管理に努めており、また、散策路の整備など都民や地元の協力と事業への理解促進のための取り組みを積極的に行っております。
 今後とも、こうした考え方に立って、都民等の理解を得ながら水源林の機能を維持し、安定給水を果たすことを第一に管理を行ってまいります。
〔福祉保健局長内藤淳君登壇〕

○福祉保健局長(内藤淳君) 散骨に関するご質問にお答えいたします。
 現在、散骨を規制する法律はなく、相当の節度を持って行う場合は、これを処罰の対象とすることはできないものと解されております。
 一方で、国の報告書では、散骨の方法によっては紛争が生ずる可能性もあり、まち中や水源地などで散骨を行うべきではないと考える方が大多数であるとされております。
 都では、散骨に関する留意事項等をホームページに掲載するとともに、他自治体とも連携して、国に対し、散骨の取り扱いに関するガイドラインを作成するよう要望しているところでございます。
 引き続き、散骨について周囲の人々の心情に配慮し、節度を持って行われるよう啓発を行うとともに、国に対してその取り扱いの考え方を示すよう求めてまいります。
〔財務局長武市敬君登壇〕

○財務局長(武市敬君) 設計等委託の品質確保の取り組みについてでございますが、都が社会資本の適切な整備を持続的に実施するためには、工事の前段であります設計等委託の品質確保は重要であると認識をしております。
 都は、積算基準に基づく適正な予定価格の設定などに努めるとともに、今年度からは、各局発注案件への総合評価方式の適用拡大、適切な価格での入札を促すための予定価格の事後公表などを開始いたしました。
 今後も引き続き、ダンピング対策を徹底することなどによりまして、設計等委託の品質確保に取り組んでまいります。
〔下水道局長和賀井克夫君登壇〕

○下水道局長(和賀井克夫君) 二点のご質問にお答えします。
 初めに、下水道による浸水対策についてでございますが、先般の台風でも雨水貯留施設が機能し、浸水被害軽減に効果を発揮するなど、幹線や貯留施設等の整備を強化していくことは重要でございます。
 これまで区部全域で時間五十ミリ降雨への対応を基本とし、早期に被害を軽減するため、対象地区を重点化して整備を進めてきております。
 さらに、最新の流出解析シミュレーション技術を活用し、区部全域で時間七十五ミリ降雨があった場合の検証を進めており、今後シミュレーション結果と浸水実績等を踏まえ、七十五ミリ対策地区等の追加を検討してまいります。
 次に、都民の自助を支援する取り組みについてでございますが、浸水から都民の生命と財産を守るためには、施設整備によるハード対策に加え、都民みずからが浸水に備える取り組みを支援するソフト対策が重要でございます。
 これまで下水道局では、アクセス件数の多い東京アメッシュを活用し、浸水への備え等を周知してまいりました。
 また、関係局等と連携し、想定最大規模の降雨があった場合の浸水予想区域図の公表を順次進めており、地元区等は、これをもとにハザードマップを作成し、都民に周知しているところでございます。
 今後とも、ハード、ソフト両面から浸水対策を推進し、安全・安心に暮らせる都市の実現に貢献してまいります。

○議長(石川良一君) 三十九番大松あきら君
〔三十九番大松あきら君登壇〕
〔議長退席、副議長着席〕

○三十九番(大松あきら君) 初めに、教育について質問します。
 教育をよくするには、いい教員を育成し、教員が伸び伸びと力を発揮できる環境を整えることが最も重要です。
 すぐれた教育カリキュラムや制度をつくっても、最後は一人一人の教員の力量が教育力を決定づけると考えます。そして、いい教員を一人育てれば、その教員は退職するまで数十年間にわたり、多くの子供たちの成長に大きく貢献します。
 東京都は、二〇三〇年度を目標にした長期戦略ビジョンを策定するために論点整理を公表し、その中で東京が目指す教育の内容を示していますが、それを担う教員の育成については言及していません。
 そこで、都は、今月末に公表する長期戦略ビジョンに、教育現場を担うすぐれた教員の育成という視点を盛り込むべきと考えます。小池知事の見解を求めます。
 いい教員を育てるためにはどうすればいいのか。それを考えるヒントに、教育には医学と同様、高度な知識と技術が求められ、現場の臨床と研究の往復作業の中で、その力が磨かれるという特徴があります。
 その上で、医学には国際的な学会のネットワークがあり、世界各地の臨床と研究の成果が共有され、新しい治療法が発見され、普及していく仕組みがあります。教育が発展していくためにも、こうした国際的なネットワークが必要であると考えます。
 そこで、私はかねてから、海外と東京都の教育者との交流を広げ、その軸として世界教育者会議の開催を提案しています。
 一方、東京都教育委員会は、カナダのブリティッシュコロンビア州、オーストラリアのクイーンズランド州、北京、パリなど、世界各都市の教育委員会などと覚書を結び、教育交流の輪を広げています。この中で、都教育委員会は、海外と都の教員が互いに文化や教育事情を紹介し合う情報交換会などを開催し、教員の国際交流モデルとして確立を目指しています。
 こうした情報交換会などは、たとえ規模は小さくても、世界教育者会議と同じ意義を持つ重要な取り組みであると考えます。
 都市間の教育国際交流の枠組みを広げながら、現場の教員同士が交流する場をふやしていくべきと考えます。教育長の所見を求めます。
 十一月二十一日、東京都教職員研修センターで教員等の海外派遣研修報告会が行われました。派遣された教員や派遣先の海外の教育機関の講師が研修内容などについて報告し、海外と東京都の有識者や現職教員によるシンポジウムも行われ、教育者の国際交流の場ともなりました。
 私は、世界教育者会議の開催を展望し、その第一歩として海外派遣研修報告会を充実させるよう求めてまいりましたが、ことしの報告会に参加させていただき、世界教育者会議の原形がここにあるとの思いを強めました。
 世界教育者会議の開催を展望し、海外派遣研修報告会、シンポジウムのさらなる充実に取り組むべきです。教育長の見解を求めます。
 次に、国連の持続可能な開発目標であるSDGsの達成に向けた東京都の取り組みについて質問します。
 東京都の長期戦略ビジョン策定に向けた論点整理には、二〇五〇年までに都内のCO2排出量を実質ゼロにすることや、気候変動による大規模水害などへの備えなどが記述されています。
 こうした施策を推進するためには、行政の努力に加え、都民や企業の自発的な取り組みが必要です。
 そこで、都は、環境問題の解決に必要な資金を調達するための債券、グリーンボンドを全国の自治体に先駆けて発行し、都有施設への太陽光パネルの設置や照明のLED化に充当しています。
 SDGsの実現に向けて、グリーンボンドによって財源が充当される事業を新たにふやすなど、取り組みを充実するべきと考えます。小池知事の所見を求めます。
 次に、ユニバーサルデザインタクシーについて質問します。
 ユニバーサルデザインタクシーは、車椅子利用者、ベビーカーを押す子供連れの方など、誰もが利用しやすい移動手段であるとともに、従来の車と比べてCO2排出量が約二分の一になるすぐれた環境性能を持っています。SDGsの達成のためにも普及を促進するべきです。
 都は、令和二年度までに、このタクシーを一万台にする目標を掲げ、補助事業を展開していますが、これまでに着実に導入が進み、既に目標達成は見えてきていると伺っています。一方、これから補助を申請する事業者からは、補助金がなくなり、制度が終了してしまうのではないかと心配する声が上がっています。
 現在、都内のタクシー台数は約四万八千台です。仮に目標が達成されても、今後、申請が増加した場合には、手だてを講じていくことが重要です。
 スマートシティー、ダイバーシティーを目指す東京都として、これらの実現に貢献するユニバーサルデザインタクシーを、目標の一万台を超えて、さらに普及させるよう取り組むべきと考えますが、都の見解を求めます。
 SDGsの達成には、SDGsをより多くの人が自分自身の問題として共有し、日々の生き方に反映させ、その行動の広がりを社会に定着させることが不可欠です。そして、その担い手の一人一人をどう育てていくかが重要です。
 東京都教育委員会は、平成二十九年度に、都公立学校三十校を持続可能な社会づくりに向けた教育推進校に指定し、取り組みを進めています。
 そこで、SDGsに先進的に取り組む推進校の成果を、都内全ての公立学校において活用できるようにするべきと考えますが、都教育委員会の見解を求めます。
 次に、災害対策について質問します。
 台風十九号では、全国各地で甚大な被害が発生しました。
 お亡くなりになられた皆様方のご冥福をお祈りし、被災された全ての皆様方に心よりお見舞い申し上げます。
 水害は地震と違い、事前に発生を想定し、避難することが可能です。大切な命を守るためには、逃げるべきときを逃さず逃げることが重要であり、そのためには、住民自身が避難に関する正確な知識や情報を持つことが不可欠です。
 そこで大きな効果を期待できるのが、自分や家族はどう避難するのかを事前に決めておくマイタイムラインです。
 より多くの子供たちが家庭でマイタイムラインを作成できるよう、学校での指導をさらに進めるべきと考えます。都教育委員会の見解を求めます。
 また、河川の監視カメラも大きな役割を果たします。リアルタイムで河川の状況を知ることができ、避難のタイミングをはかる重要な情報になります。
 ところが、北区では、浸水の危険度が高い浮間地域を流れる新河岸川に、監視カメラがありません。新河岸川を初め都が管理する主要な河川に、監視カメラを増設するべきです。
 また、都は、監視カメラの映像を見ることができる都のサイトにアクセスが集中してもシステムがダウンしないよう、サーバーを増強すると発表していますが、来年の出水期に間に合うように取り組むべきです。あわせて都の答弁を求めます。
 一方、このたびの台風十九号では、河川の護岸や調節池が重要な役割を果たしました。
 十月十二日夜、北区王子では、石神井川の水位が溢水寸前まで上がりましたが、中流域の白子川地下調節池で取水を始めたことから、その後水位が下がり、溢水は免れました。
 しかし、今後また、より規模の大きい台風や豪雨に見舞われる可能性があるため、対策はたゆみなく進めなければなりません。
 そこで、石神井川では中流域の都立城北中央公園の地下に新たな調節池の工事を進めていますが、気候変動が進む中、治水能力を高めるための工事を着実に進めるべきと考えます。
 城北中央公園調節池の効果と進捗状況について、都の見解を求めます。
 次に、補助九二号線について質問します。
 私の地元北区では、現在、田端の区画整理事業の中で補助九二号線の整備が進められていますが、その北側にJR山手線などをまたいで位置する中里地域の区間がまだ整備されていません。この路線は、災害時の緊急車両の通行路や避難路となり、地域の防災性を向上させる重要な都市計画道路であり、早期整備が必要不可欠であると考えます。
 そこで、都市計画道路である補助第九二号線のJR山手線立体区間の取り組み状況について、都の見解を求めます。
 最後に、税務行政について質問します。
 今、世界では、デジタル技術を浸透させることで人々の生活をよりよいものへ変革するデジタルトランスフォーメーションが進んでいます。この中で、デジタル経済が進展していますが、取引形態や資産保有形態の多様化が進み、税務調査や資産評価が非常に複雑になり、難しくなってきています。こうした変化に対応し、税務行政においては、正確で公正な課税、徴収を行っていかなければなりません。
 しかし、労働人口の減少に伴い、東京都の税務行政も、より少数精鋭で対応していかなければなりません。
 主税局は今後、税務基幹システムを再構築し、納税状況の確認、証明書の請求、交付などの電子化を進め、税務事務の効率化、高度化を検討するとしていますが、納税者の手続の分野だけで終わらせず、課税、徴収の分野にも広げていかなければなりません。
 今後、税務のICT化の進展、国の各機関や都の連携によるデータの集積、利活用が拡大していくことを踏まえ、住民サービスの向上を図るとともに、必要なところに必要な人を配置し、将来にわたり、正確で公正な課税、徴収事務ができるよう、業務改革もあわせて進めていくべきです。
 都の見解を求め、私の一般質問を終わります。(拍手)
〔知事小池百合子君登壇〕

○知事(小池百合子君) 大松あきら議員の一般質問にお答えいたします。
 教員の育成についてでございます。
 科学技術の進歩やグローバル化の進展など、世の中の動きは極めて速いものがございます。予測不可能な時代におきましては、これまでのロールモデルにとらわれず、子供たちがみずからの希望や意思に基づいて人生を選択していけるようにしなければなりません。
 そのためには、未来を開く子供一人一人が持つ個性や特徴を生かして、自立性や創造性を伸ばしていくことは必要であります。
 こうした新しい時代にふさわしい教育を築き上げていく上で、子供の教育に直接携わる教員が果たす役割、極めて重要でございます。
 東京都教育施策大綱におきましては、重要事項の一つとして、子供たちの学びを支える教師力、学校力の強化を掲げておりまして、急速に変化する社会の中で、教員が子供たちの力を最大限伸ばすとともに、きめ細かく寄り添うことができるよう、資質、能力の向上に取り組んでおります。
 東京の活力の源は人であります。未来を担う子供たちを大切に育てていくことは、人が輝く東京をつくり上げるためのベースとなります。
 年末に策定する長期戦略ビジョンにおきましては、お話の教員の育成の重要性を十分に踏まえまして、新しい時代にふさわしい教育の実現に向けました政策を盛り込んでまいります。
 次に、東京グリーンボンドの取り組みについてのご質問をいただき、まことにありがとうございます。
 環境と金融の両面で世界をリードするスマートシティーの実現を目指して、平成二十九年度から、全国の地方自治体に先駆けてグリーンボンドの発行を開始いたしました。
 東京グリーンボンドは、都の環境施策の強力な推進やグリーンボンド市場の活性化、投資を通じまして都民や企業の環境配慮意識の醸成など、重要な役割を果たしております。
 こうした考えのもとで調達した資金は、都有施設への再生可能エネルギーの導入や公園整備など、CO2やエネルギー使用量の削減に資する事業のほか、河川護岸や防潮堤の整備など、気候変動への適応策に活用しておりまして、SDGsの実現にも大きく寄与しているところでございます。
 三回目の発行となります今年度は、機関投資家向けの応募倍率や投資表明件数が過去最高となるほか、個人向けでは販売初日に完売するなど、関心の高まりが改めて確認できる結果となっております。
 来年度は、東京グリーンボンドの発行意義を積極的に高めていくため、充当事業の拡充を進めるなど、取り組みのさらなる充実を図ってまいります。
 残余のご質問につきましては、教育長、関係局長よりのご答弁とさせていただきます。
〔教育長藤田裕司君登壇〕

○教育長(藤田裕司君) 四点のご質問にお答えをいたします。
 初めに、教員同士が国際交流する場の拡大についてでございますが、教員が海外の教育者との交流を通じて、多様な指導法や考え方を学び、共通の教育課題について議論しながら指導力を高めていくことは、グローバル人材育成に向けた教育の充実を図る上で有効でございます。
 ことし十月には、オーストラリアから複数の校長が都内の公立学校を訪問し、ビジネスや食料問題等の授業を実施し、教員と意見交換を行ったところでございます。参加した学校からは、生徒との対話を中心とした指導方法や、ICTの効果的な活用が参考になったなどの声が寄せられたところでございます。
 今後、教育に関する覚書を締結している海外の教育行政機関等との連携を活用し、国内外の教員が相互にモデル事業を行い、ディスカッションするなど、教員同士が現場に根差した交流ができる機会を拡大してまいります。
 次に、教員の海外派遣研修報告会等についてでございますが、都教育委員会がことし十一月に実施いたしましたシンポジウムでは、オーストラリアやアメリカから訪れた教員や有識者等により、各国、地域の先進的な教育手法や新しい時代における教員の役割に関するパネルディスカッション等を行いました。
 参加した約二百名の都内公立学校の教員への調査では、論理的な思考力を向上させる指導法やSTEAM教育の実践例が参考になった、また、主体的な学びを促す授業実践に役立てたいなど非常に好評でございました。
 今後は、より幅広く参加者を募り、国内外の教育者と対話しながら、さまざまな教育手法に関する理解を深めたり、双方の教育改善について議論したりするなど、参加型シンポジウムへと充実させ、グローバル人材育成に向けたよりよい教育のあり方を東京から発信していく場としてまいります。
 次に、SDGsに関する教育についてでございますが、これからの社会に生きる子供たちには、自然環境や地域、地球規模の諸課題等をみずからの課題と捉え、協働して解決するなど、持続可能な社会のつくり手としての資質や能力を身につけることが求められております。
 そのため、都教育委員会は、小中高、特別支援学校の中から推進校を指定し、資源のリサイクルや理想のまちづくりなどをテーマとした、各学校における教科の枠を超えた実践的な研究を促進してまいりました。
 今後、教育活動におけるSDGsの位置づけや推進校の先進的な取り組み等をまとめた資料を作成し、都内全ての公立学校に配布をいたしますとともに、各推進校の研究発表会で、その成果を地域等に広く発信するなど、持続可能な社会の実現のために貢献できる人材の育成を支援してまいります。
 最後に、学校でのマイタイムラインの指導についてでございますが、近年の自然災害の実態を踏まえ、子供たちが天候の状況等を見きわめ、適切な避難行動をとれるようにするためには、学校での指導を一層充実させることが必要でございます。
 これまで都教育委員会は、子供たちが災害から身を守る行動等を学ぶ防災ノートの作成と学校での活用等を通して、防災教育の推進を図ってまいりました。
 こうした取り組みに加えまして、今年度は、風水害の備えに関する意識を高めるため、総務局と連携し、都内公立学校の全ての児童生徒にマイタイムラインを配布し、家庭での作成を促してまいったところでございます。
 今後、全ての都立高校等が一年生等を対象に、授業や防災訓練の中でマイタイムラインに関する指導を行うことにより、家庭での作成につなげ、生徒とその家族が風水害に対して万全な備えができるようにしてまいります。
〔環境局長吉村憲彦君登壇〕

○環境局長(吉村憲彦君) ユニバーサルデザインタクシーについてでございますが、都は、環境性能が高く、また車椅子のまま乗車できるユニバーサルデザインタクシーの普及を図るため、平成二十八年度から令和二年度までの五年間で、一万台普及させる目標を掲げ、導入する事業者に対して補助制度を設け、支援策を講じております。
 本年十一月末現在、補助金の申請受け付けは約八千六百台、また都内の登録台数は、本年十月末現在で約九千九百台となっており、間もなく目標とする一万台に達する見込みでございます。
 ユニバーサルデザインタクシーは、東京二〇二〇大会のレガシーともなり得る取り組みであるとともに、自動車の低炭素化をさらに促進するものであることから、より一層の普及に向けた取り組みを検討してまいります。
〔建設局長三浦隆君登壇〕

○建設局長(三浦隆君) 三点のご質問にお答えをいたします。
 初めに、河川監視カメラの増設と水防災総合情報システムのアクセス集中対策についてでございますが、水害から都民の命を守るためには、河川の状況をわかりやすくリアルタイムに伝える監視カメラの設置等、住民の避難に資するソフト対策を進めることが重要でございます。
 都は、昨年度の防災事業の緊急総点検を受け、今年度より、新河岸川を含む都内全域の河川を対象に、監視カメラの設置拡大に向けた検討を実施しており、設置する河川や箇所などを選定してまいります。
 また、水防災総合情報システムにつきましては、大規模水害時のアクセス集中に対応できるよう、今年度中に通信容量の増強等の機能強化を実施いたします。
 引き続き、河川の監視強化と都民の避難判断につながる水防災情報提供のさらなる充実に取り組んでまいります。
 次に、城北中央公園調節池についてでございますが、激甚化、頻発化する豪雨から都民の命と暮らしを守るためには、護岸の整備とあわせて、豪雨に対して大きな効果を発揮する調節池の整備を推進することが重要でございます。
 本調節池は、石神井川におきまして、時間最大七十五ミリの目標整備水準達成に向けて整備する総貯留量約二十五万立方メートルの地下調節池でございます。
 現在、一期事業として、令和七年度末の完了を目指し、約九万立方メートルを貯留する調節池本体の構築を進めております。これにより、平成二十二年に北区で溢水被害を発生させました時間最大百十四ミリの豪雨が降った場合でも、溢水を防止する効果を発揮いたします。
 今後とも、水害に強い都市東京の実現に向け、治水対策を着実に推進してまいります。
 最後に、都市計画道路補助第九二号線についてでございますが、本路線のうち、JR山手線及び山手貨物線との交差部を含む北区中里三丁目から同区田端五丁目までの延長約百六十メートルの区間は、第四次事業化計画の優先整備路線に位置づけられております。
 本区間の整備により、掘り割り構造となっている鉄道で分断されている地域の連絡機能が強化され、防災性や安全性が向上いたします。
 鉄道との交差部は、橋梁形式で整備することから、現在、鉄道事業者と協議を進めております。
 引き続き、橋梁構造や周辺道路との接続方法の検討を進めまして、地元区や関係機関と連携し、早期事業化に向けて積極的に取り組んでまいります。
〔主税局長塩見清仁君登壇〕

○主税局長(塩見清仁君) 税務のデジタル化に伴う業務改革についてでございます。
 ソサエティー五・〇の社会実装に向けた変革が進む中、税務行政のデジタルトランスフォーメーションを実現するため、主税局では、将来にわたり都税収入を確保し、歳入所管局としての使命を果たし得る税務行政のあり方について、現行基幹システムの再構築を含めた検討を行っております。
 税務のデジタル化により、申告、申請や納税などの手続において都民の利便性の向上を図るとともに、内部の税務事務についても可能な限りシステム化を図ることで、限られた人材を個々の実情に応じたきめ細かな税務相談や取引、資産保有形態の多様化に対応した税務調査に重点配置するなど、社会構造の変化に対応した執行体制を構築してまいります。

○副議長(橘正剛君) この際、議事の都合により、おおむね二十分間休憩いたします。
   午後五時八分休憩

   午後五時三十分開議

○議長(石川良一君) 休憩前に続き会議を開きます。
 質問を続行いたします。
 六番藤井あきら君。
〔六番藤井あきら君登壇〕

○六番(藤井あきら君) 日本は、平成の三十年間、失われた十年とも二十年とも、場合によっては三十年ともいわれる時間を過ごしてきました。
 平成の三十年で、日本の名目GDPはUSドルベースで一・六倍になりましたが、一方、GDPで世界一のアメリカは三・六倍、日本を抜いて世界第二位になった中国に至っては二十九倍の成長をしています。相対的にその差は開く一方です。
 中国はもとより、インドを初めとしたアジア諸国も驚異的なスピードで経済成長を遂げています。
 物価の観点で見ても、日本は割安になっています。物価が上がらないということは、一見するとよいことのようにも思えますが、これは、賃金も上がっていないということで、購買力が落ち、国が相対的に貧しくなっています。
 三十年という長い期間、国力がずるずると落ち続けている。つまり、これまでの政策が間違っていた、手を打ってこなかったということではないでしょうか。これまでの延長線上では立ち行かない、この認識から始める必要があります。
 加えて、激化する都市間競争、少子高齢化、社会保障費の増大、老朽化した社会インフラの更新、想定外の大規模災害等、都が直面しているのは、これまでにない大きな課題ばかりです。
 世界中から人、物、金を集め、再び浮上するためには、5G、ビッグデータ、AI、IoT等のデジタルテクノロジーの活用が欠かせません。東京は、日本の再成長のエンジンになる大きな可能性を秘めています。
 デジタルテクノロジーをいかに社会に実装していくのかが鍵になります。単に実証実験を繰り返している時間はありません。少しでも社会に実装を、活用をしていくことが求められています。
 都は、民間出身の宮坂学氏を副知事に迎え、これまで進められなかったテクノロジーの活用、社会のデジタル化に取り組んでおり、多くの都民が非常に大きな期待をしているところです。
 今年度、都は、「Society五・〇」社会実装モデルのあり方検討会を立ち上げるとともに、官民連携データプラットホーム構築に関する調査検討、キャッシュレス、MaaSの実証実験に取り組んでいます。
 ソサエティー五・〇の実現には、実証実験にとどまることなく、社会実装することが必要です。どのように社会実装につなげていくのか、民間での豊富な経験と知識をお持ちの宮坂副知事にお伺いいたします。
 テクノロジーの社会実装の例としては、シンガポールの国全体をデジタル上に再現するデジタルツインの取り組み、バーチャル・シンガポールや、中国のキャッシュレス決済、AIカメラを使った画像解析などの取り組み、バルセロナのセンサーを活用した都市OSの取り組み、ヘルシンキのモビリティー・アズ・ア・サービス、MaaSなどがあります。こういった他国の実装の例もぜひ参考にしていただきたいと要望をいたします。
 一方、デジタルテクノロジーの社会への実装に向けては、都民の理解が不可欠です。経験したことがないもの、知らないものは、理解して受け入れるということは難しいです。そこで、都においては、自分たちがテクノロジーを活用するとともに、都民のためのショーケースとなることを期待いたします。
 例えば、年間三百万人以上が来庁する都庁舎を活用することで、多くの方々がテクノロジーに触れる機会をつくることができるのではないでしょうか。
 現在、都庁の訪問者は、その場で紙の受付票に記帳する必要があります。また、都庁舎には多くの警備員が巡回しています。テクノロジーの活用により、警備業務の効率化とその水準を高めるとともに、来庁者の利便性を向上できる可能性があります。
 多くの方が訪れる都庁舎で、来庁者の受け付け手続など、デジタル化の取り組みを率先して進めるべきと考えますが、見解を伺います。
 将来的には、マイナンバーカードの活用や顔認証による来庁受け付けなどもご検討いただきたいと要望をしておきます。
 続いて、スタートアップ企業について伺います。
 日本は、規制等の問題で、時価総額一千億円以上のユニコーン企業が生息しにくいといわれております。実際に、世界中にサービス展開をしているライドシェアのウーバーや、民泊のエアビーアンドビー、ドローンのDJIなど、時価総額一兆円を超えるメガユニコーンといわれる会社の約半数が、日本ではサービスを展開できておりません。スタートアップの育成が急務です。
 これまで都は、Startup Hub Tokyo、青山スタートアップアクセラレーションセンターやX-HUB TOKYOなど、スタートアップの発掘、育成、支援をしてきました。
 一方で、スタートアップ企業の皆様からは、都政課題解決のために自分たちのソリューション、製品を使ってほしいという声も聞くところです。
 複雑高度化する都政課題の解決には、スタートアップの持つ最新の知見を有効に活用すべきと考えますが、見解を伺います。
 また、スタートアップ企業からは、東京都を初めとした行政とのつき合いの中で、実証実験を経た後に競争入札が必要で、ビジネスにつながらないという声を聞くことがあります。
 地方公共団体の入札制度は、透明性、競争性、公正性、経済性を確保するため、競争入札が原則となっています。すばらしい製品やサービスを持つスタートアップも、創業間もなく実績がないなど、都の入札に参加するのは難しいのが現状です。
 キングサーモンプロジェクトでは、来年度に三つのテーマで、都政の現場を活用して、スタートアップの持つ製品やサービスの実証実験を行うこととしています。
 都が抱える社会課題の解決に有用な製品やサービスを持つスタートアップを後押ししていくためにも、プロジェクト後も活用できる仕組みを検討すべきと考えますが、見解を伺います。
 次に、気候変動について伺います。
 現在、スペインのマドリードで気候変動枠組条約第二十五回締約国会議、いわゆるCOP25が開催されています。COP25は、二〇二〇年から発効するパリ協定の具体的なルールを定める最後の会議として極めて重要です。
 アメリカでは、六月一日にトランプ政権がパリ協定脱退を通告しました。一方、州、自治体、大学、企業、投資家は、積極的な温室効果ガス削減の目標を追求するウィー・アー・スティル・インという声明を発表しています。
 また、小池知事が昨年訪問したロンドンやパリ、来年二月に訪問を予定しているニューヨークなどの都市は、気候変動対策に高い優先順位を置くとして、気候非常事態宣言をしています。
 都では、十二月中に、二〇五〇年までの温室効果ガス排出ゼロ対策、ゼロエミッション東京戦略をまとめ、あわせて気候変動適応方針を取りまとめます。対策のめどがついた段階において、例えば気候非常事態を宣言することによって、国際的な連携を進めていただきたいと考えますが、知事の見解を伺います。
 次に、私の地元府中市の京王線東府中駅の踏切対策について伺います。
 先月二十日に、駅付近の東府中二号踏切において、自転車を押して渡ろうとした男性が転倒し、列車にひかれてお亡くなりになる痛ましい事故がありました。心よりご冥福をお祈りいたします。
 現場の踏切は、都道である旧甲州街道に対して斜めに交差していることもあり、溝にはまりやすく、自転車の車輪がとられやすいなど、通ると危険を感じることがあります。実際に、二〇〇四年以降にこれまで四名が死亡する事故が発生しており、その対策は急務です。
 踏切対策としては、抜本的に踏切を除却する連続立体交差化の実施が望ましいところです。一方で、交差化の場合、高額な事業費や工期の長期化が予想されます。まずは実施可能な対策を地元府中市や京王電鉄などの関係者と連携して、早期に実施をすべきです。
 そこで、今回の事故を踏まえて、東京都として踏切対策を加速していくべきと考えますが、見解を伺います。
 重ねてですが、府中市からは毎年都に連続立体交差化の要望が出されており、こちらもあわせてご検討いただくことを強く要望いたします。
 最後に、マラソン、競歩の札幌移転についてお伺いいたします。
 先日、新国立競技場を都議会の議連で視察をいたしました。現地に立って感じたのは、マラソン選手の皆さん、木のぬくもりに包まれたこのメーン会場で、七万人の大観衆のもと、本当にゴールをしたかっただろうなということです。
 オリンピックにおけるマラソン及び競歩については、知事は一貫して東京での開催が最善であると主張されてこられました。また、今定例会の知事所信表明での、札幌移転に関して残念でならないと語気を強めておっしゃったのが大変印象的でした。
 私たち都民ファーストの会東京都議団も、国内外のアスリートの声や沿道の自治体、商店街の方々、観戦を楽しみにしていた都民の皆様の声を支えに、アスリートファーストならマラソン、競歩は東京でと街頭で訴えてまいりました。
 さらに、メディアにも訴え、十二月四日にローザンヌで開催されたIOC理事会に対しても、東京開催を再度求める要望書を届けたところです。
 残念ながら、私たちの声はIOCを変えるには至りませんでした。東京二〇二〇大会を成功に導いていくためには、等身大のIOCの姿の理解、組織委員会と開催都市東京都との連携が不可欠です。
 複数の新聞記事によると、十月十七日の時点で、IOCのバッハ会長は、IOC理事会と大会組織委員会は札幌市に移すことに決めたと、既に二者間では札幌開催で合意に達したとの認識を示したと報道されています。つまり、バッハ会長によれば、組織委員会は十月十七日より以前に札幌移転を決定していたということになります。そこで、組織委員会の誰が、またはどのようなプロセスを経てこのような決定をしたのかが問題になります。
 組織委員会は公益財団法人であり、一般社団法人及び一般財団法人に関する法律の適用があります。財団法人は、重要な意思決定については理事会や評議員会が行う仕組みになっており、代表理事である会長が単独で意思決定できません。
 この法律の第九十条、理事会の権限、第四項は、理事会は、次に掲げる事項その他の重要な業務執行の決定を理事に委任することができないと規定しています。開催都市契約に定めのないオリンピック競技の札幌移転は、重要な業務執行規定に当たるのではないでしょうか。
 十月十七日以前に、また、それ以後にも札幌移転についての組織委員会の理事会は開催されていないとのことです。加えて、札幌移転の連絡は、IOC幹部から組織委員会幹部の森喜朗会長に連絡があったとオリンピック・パラリンピック及びラグビーワールドカップ推進対策特別委員会では答弁がありました。
 重要事項にもかかわらず、組織委員会の理事会が開催されていない理由をお伺いします。また、誰が理事会を開催しないと意思決定をしたのか伺います。
 以上で私の一般質問を終わります。(拍手)
〔知事小池百合子君登壇〕

○知事(小池百合子君) 藤井あきら議員の一般質問にお答えいたします。
 私は、気候変動に関する国際連携についてお答えをいたします。
 世界におきましては、巨大なハリケーンや熱波などの極端な気候現象が増加をしており、気候変動による影響は甚大さを増しているところであります。
 こうした地球規模の課題の解決に向けましては、世界の人口の半数以上が居住する都市が力を合わせて行動することが重要であります。
 このため、都はこれまで、C40サミットやCOPの場などにおきまして、世界初の都市型キャップ・アンド・トレード制度など、都の先駆的な対策を発信しております。
 本年五月、U20メイヤーズ・サミットにおきましては、世界の大都市の責務といたしまして、二〇五〇年に世界のCO2排出実質ゼロに貢献するゼロエミッション東京を目指すことを宣言するとともに、今月末には、ゼロエミッション東京戦略を取りまとめ、気候変動の危機に立ち向かうための具体的な取り組みとロードマップを明らかにする所存であります。
 今後、C40やアジアの諸都市とのネットワークを活用するなど、さまざまな機会を捉えまして都の取り組みを発信するとともに、世界の都市との連携をより一層図りながら、気候変動対策に積極的に貢献してまいります。
 残余のご質問は、副知事、東京都技監及び関係局長からのご答弁とさせていただきます。
〔副知事宮坂学君登壇〕

○副知事(宮坂学君) ソサエティー五・〇の実現でございますが、それは道なき道を行くような挑戦であり、この実現のためにはイノベーションが鍵となります。イノベーションとは、さまざまな異なる知の組み合わせであります。
 大企業、スタートアップ、大学、研究者といったさまざまな種類の知が世界有数の規模で集積していることが、東京の大いなる強みであります。
 この組み合わせを生かし、さまざまなデータを連携、集約する官民データプラットホームの構築や、数多くの交通事業者と連携するMaaSなど、社会実装に当たっては、産官学でチームを組み、これまでにないイノベーティブなサービスの提供に挑戦してまいります。
 こうした挑戦に当たっては、世界に視野を向けて先行事例を調査研究し、仮説と検証を繰り返すことによりサービスの改善を図っていきます。
 また、社会実装の実現には、幅広い都民の理解を得ることが不可欠です。そのため、実証実験による効果や意義について発信するとともに、テクノロジーについてわかりやすく解説するなど、丁寧な説明を重ねることにより、合意形成に努めてまいります。
 私は、東京を、イノベーションを起こしたい、デジタルテクノロジーで都市をよりよくしたいと、そういう志を持った挑戦者、スタートアップが世界中から集まるまちにしたいと思っております。
 そのためには、社会実装の取り組みを、スピード感を持ち、都庁一丸となって進めることが何より重要であります。民間で培ってきた知見を生かし、ソサエティー五・〇社会の早期実現に向け、全力で貢献していきたいと考えております。
〔東京都技監佐藤伸朗君登壇〕

○東京都技監(佐藤伸朗君) 都の踏切対策に関する取り組みについてのご質問にお答えいたします。
 都は、踏切対策基本方針に基づきまして、重点的かつ計画的に対策に取り組んでおります。
 その中で、重点的に対策を実施、検討すべき踏切を位置づけており、踏切事故が発生した東府中二号踏切もその一つでございます。
 当該踏切においては、これまでも幾度か事故が発生しており、鉄道事業者と連携して、道路のカラー舗装化や障害物検知装置の設置などの対策を実施してきたところでございます。
 今回の事故も踏まえ、鉄道事業者や地元区市などの関係者と連携しながら、都内の重点踏切における対策の充実を図ってまいります。
〔総務局長遠藤雅彦君登壇〕

○総務局長(遠藤雅彦君) 都庁舎におけるデジタル化の取り組みについてでございますが、都政のデジタル化を進めるに当たって、多くの方が訪れる都庁舎で、都民や事業者の方々にその効果を実感していただくことは重要でございます。
 現在、都庁では、セキュリティーの確保を図るため、入庁に当たりまして、受付で氏名などの記入を求めておりますが、年度末までにオンラインによる事前登録を開始するとともに、来庁されてから申請する方についても、タブレット端末による入力とすることで、手続のデジタル化、ペーパーレス化を実現し、手続時間の短縮などを図ってまいります。
 さらに、庁内の巡回警備についても、ロボット技術の活用の可能性について検討を進めてまいります。
 こうした取り組みを通じて、来庁者の利便性向上や庁内警備の効率化を図り、都庁のデジタルシフトを進めてまいります。
〔産業労働局長村松明典君登壇〕

○産業労働局長(村松明典君) スタートアップの知見の有効活用についてですが、都政が抱えるさまざまな課題の解決に向けて、民間から新たに生まれた画期的な製品やサービスを効果的に活用していくことは重要でございます。
 そのため、都は、都政課題を解決するための新たな手法といたしまして、今月、観光振興をテーマに、VRや5G等の最先端技術を生み出しているスタートアップを公募し、ピッチコンテストを開催いたします。このコンテストにより、都とスタートアップとの協働による施策の充実、革新的な製品やサービスの創出が期待できるものと考えております。
 今後、行政課題のテーマごとに、こうした取り組みを積み重ね、都政課題の解決とともに、スタートアップの成長を支援してまいります。
〔戦略政策情報推進本部長松下隆弘君登壇〕

○戦略政策情報推進本部長(松下隆弘君) 先端事業普及モデル創出事業、いわゆるキングサーモンプロジェクトでございますが、この事業におきましてスタートアップ企業の大きな成長と都政課題解決の両立を図っていくためには、ご指摘のとおり、キングサーモンプロジェクト終了後も、都が継続してスタートアップ企業の技術やサービスを活用できる仕組みが必要でございます。
 そこで、本プロジェクトで実施する実証実験の結果を検証し、有用と認められたものについては、地方自治法に基づきまして、いわゆる新商品の生産等により新たな事業分野の開拓を図る者、これについて認められます随意契約の規定を適用して調達できないか、こういったことを検討しているところでございます。
 さらに、この事業の成果を国や他の自治体にも広く発信し、水平展開することで、有望なスタートアップ企業の大きな成長と、さまざまな社会課題の解決につなげていきたいと考えております。
〔オリンピック・パラリンピック準備局長潮田勉君登壇〕

○オリンピック・パラリンピック準備局長(潮田勉君) マラソン、競歩の札幌市への移転についてでありますが、組織委員会によりますと、今回の決定はIOC側からの提案によるものであり、これについて、十月三十日から開催されるIOCの調整委員会の場で協議するとしていたとのことでございます。
 その後、十一月一日にIOC、東京都、組織委員会、政府の代表によります四者協議を実施した結果、都としては合意なき決定ではございますけれども、最終的にマラソン、競歩の開催地は札幌市に変更することとなりました。
 なお、組織委員会では、四者協議の内容について、同日、速やかに理事等に報告しているとのことでございます。

○議長(石川良一君) 六十五番西郷あゆ美さん
〔六十五番西郷あゆ美君登壇〕

○六十五番(西郷あゆ美君) 日本では、無痛分娩を受けられた産婦さんが麻酔の事故で亡くなったり、重い後遺症が残ったりしたというニュースを大きく取り上げていることがあるため、無痛分娩は危険だという誤解が広まっています。
 しかし、現在、欧米では、無痛分娩の安全性は確立しており、重い合併症が出現することは非常にまれです。欧米では、母体負担軽減を目的として、無痛分娩が一般的な分娩方法です。アメリカやフランスでは、約九〇%、無痛分娩で出産しているとのことです。一九四〇年代になると、アメリカでは二十四時間体制の無痛分娩サービスが開始され、希望者に無痛分娩を行うことは、ごく当たり前のこととなっていました。
 虫歯治療や手術の際は麻酔が使用されますが、なぜ一番痛いといわれているお産については麻酔が使用されないのでしょうか。最近では、子供の注射に対しても痛みを減らす麻酔クリームを使用する医院がふえています。
 欧米では、出生直後に医療処置を数多く受けた早産児は、成長後に痛みに強い反応を示すといった研究報告もあり、子供の痛みの緩和が重視されているようです。
 一九九二年にアメリカ麻酔学会とアメリカ産科婦人科学会は、妊産婦が無痛分娩を要求することは当然の権利であるとの共同声明を発表しています。フランスを初めとする諸外国では、産科医療の集約化が進んでおり、産科医、小児科医、そして産科専門の麻酔科医が確保されているセンター病院で分娩するのが一般的です。
 無痛分娩の必要性については、主に次の二つの要因が挙げられています。
 第一に、無痛分娩は、予防医学の観点から必要です。分娩だけでなく、手術で麻酔を使用するのは、安全に処置、治療するために医学上必要だからです。
 痛みとは、異常事態を知らせるサインであり、生体防御反応です。分娩に伴う痛みは分娩が始まったというサインですが、それ以外は妊婦にとって何の意味もないようです。激しい痛み、刺激のストレスから子宮胎盤循環を低下させ、胎児切迫仮死や難産を招くこともあります。
 したがって、何らかの方法で無痛分娩を行い、産痛を積極的にコントロールすることは、出産のクオリティーを高める上でも重要です。麻酔は血圧を下げるため、妊娠高血圧症候群、心臓の病気、脳血管の異常を持つ場合など、医学的な理由で無痛分娩が望ましい妊婦さんもいます。
 また、緊急度の高い帝王切開を行う可能性がある場合にも、無痛分娩は適しています。産道をやわらかくし、難産を安産に変える作用もあわせて持っています。お母さんの呼吸が乱れないため、心拍も安定し、酸素が届き、赤ちゃんを守るスムーズなお産ができます。お母さんが痛いと感じるときは、赤ちゃんも苦しく、お産が長引くと疲れてしまいます。
 第二に、痛みがないので、お母さんはリラックスしてお産に臨めます。出産後の疲労が少ない、回復が早いため、子供と向き合える時間も長くとれます。
 ある病院では、無痛分娩を選択して出産した人は、平均三人子供を出産しており、四人から五人出産した人も多いようです。
 このようにメリットの多い無痛分娩ですが、トレーニングを積んだ麻酔科医が多くないため、日本では万が一に対応できる医師が多くありません。産科麻酔は高度な技術を要するために、日本での普及率は低くなっています。しかし、麻酔科医の技術とともに、緊急時に適切に対応できるのであれば、無痛分娩は安全なお産です。
 そこで伺います。
 東京都では無痛分娩取扱施設について、どのような対応をとっているのか伺います。
 乳幼児を持つ親の子育てへの不安や負担感を軽減するためには、相談支援や家事支援など、さまざまな子育て支援策が必要であることはいうまでもありません。東京都では、児童虐待を防止するためのLINE相談など、さまざまな相談窓口が用意されています。
 これらの相談窓口に加えて、赤ちゃんがいるからと、気兼ねなく自分が行きたいときに希望する場所に外出ができる環境を整備することも、育児に疲れた心身をリフレッシュし、優しい気持ちで子供に向き合う上で極めて重要です。
 しかし、急な赤ちゃんの授乳やおむつがえなどを心配し、外出を控えるという声が母親から多く聞かれます。
 そこで伺います。
 都は、乳児を持つ親がいつでも気軽に外出を楽しめる環境を整備すべきと考えるが、いかがでしょうか。
 また、子育て応援施設の第三者評価機関であるミキハウス子育て総研では、二〇〇八年三月一日より、一定の認定基準を満たす各地の宿泊施設や日帰り施設を、ウエルカムベビーの宿、ウエルカムベビーの施設として認定しています。
 ホテル館内には、遊具やDVDのそろうキッズプレールームがあり、ベビーカーや調乳器などの無料レンタルや、二十四時間完全個室の授乳室など、安心して過ごせる配慮があります。
 また、部屋にはお子様用アメニティーが備えつけてあり、ベビーベッド、ベビーバスの無料貸し出しを行い、ふだんから登山並みの荷物を持って移動する親にとってはとてもありがたいです。
 しかし、このような認定を受けた施設は、都内でも余り多くないのが実情です。そのため、子育て中の家族が旅行する際には、次善策として、いわゆる民泊を利用することも多いと聞いています。
 日々の子育てに追われる母親だからこそリフレッシュがしたい、子供と一緒だからこそ楽しめる経験がしたいと思うものです。ふだんの住居を離れ、子供との関係を見直せるため、ファミリー全体の活力も養われます。
 また、このような施設を利用したレジャーには、祖父母等の参加も見込まれ、平日需要の盛り上げやリピーター増加につながります。地域の活性化に寄与するとともに、子育ては楽しい、子供と生きる暮らしはすばらしいということの認知を広め、少子化対策、子育て支援対策にもつながるはずです。
 不特定多数の方々が一時に利用する施設だけでなく、ウエルカムベビー宿のように、宿泊施設について普及促進が進んでいくことを期待します。
 選手村では、平成二十九年三月に選手村地区エネルギー整備計画が公表され、その計画には、水素エネルギーなど新技術を活用したまちづくりの実現が位置づけられました。その後、水素事業を手がける民間事業者を決定し、平成三十年には水素パイプラインを設置する工事に着手したところです。
 BRT運行事業者等が運行する燃料電池バスや、一般の燃料電池自動車への水素の供給源として、水素ステーションが晴海五丁目に整備される計画と聞いております。次世代エネルギーとして期待の高い水素を活用するまちということで、私も非常に期待しております。
 このように整備が進められる選手村は、大会後には一万二千人の方々が居住する新たなまち、晴海フラッグとして生まれ変わることになります。大規模なまちが新たに創出されることから、環境負荷の軽減や、昨今の大規模な自然災害の発生状況を踏まえ、非常時におけるエネルギー供給の継続も求められます。
 そこで伺います。
 大会後の選手村におけるエネルギー利用について、どのように取り組んでいくのかお聞かせください。
 また、世界中から多くの人が集まる大会で、水素の有用性などを知ってもらうために、選手村のまちづくりにおける水素活用などについて、都が主体となってプレゼンテーション事業を実施すると公表していますが、その具体的な内容をお聞かせください。
 私はかねてより、常任委員会の場などを通じて、勝どき駅周辺を含む臨海地域における交通不便の早期改善を主張してきました。
 当該地域の交通インフラとしては、BRTが二〇二〇年度から段階的に導入されることが決まっており、そのこと自体は非常に有意義であるが、将来の臨海地域の発展を見通すと、このような取り組みだけではなく、鉄道を含むさまざまな交通モードの役割分担により、交通不便地域の解消を図っていくことが必要だと考えます。
 国の答申において、都心部・臨海地域地下鉄構想が位置づけられており、今後、二十三ヘクタールの再開発が進む築地や勝どき、そしてベイエリアビジョンの策定が予定されている臨海部をつなぐ新線として、東京都の将来の発展に大きく寄与することが期待されます。
 さらに、将来的には、つくばエクスプレスと都心でつながることにより、都内だけでなく、広域的な鉄道ネットワークの強化が図られるなど、非常に意義のある路線です。
 こういった観点から、台東区においても期待が寄せられています。具体的には、住民運動などでつくばエクスプレスの誘致に成功した台東区の新御徒町駅にある佐竹商店街を中心に、同線の延伸に大きく期待が寄せられていると聞いています。
 去る十一月十五日には、中央区と晴海をよくする会が主催し、都心・臨海地下鉄新線推進大会が昨年度に引き続き開催され、私も参加してきたところです。この推進大会では、構想の計画内容や実現に向けた活動方針が示され、地元の機運が大きく高まっていることを実感しております。
 そこで伺います。
 この都心部・臨海地域地下鉄構想の具体化に向け、東京都として今後どのように取り組んでいくのか、考え方をお聞かせください。
 築地市場跡地の再開発は、未来の東京の発展のために必要不可欠なものです。また、場外市場の方々からは、これまでも一体として機能してきた場外市場とのつながりや、豊洲市場との連携などの要望も寄せられており、築地まちづくりを進めるに当たっては、これらの声も考慮していただきたいと考えます。
 築地まちづくり方針は、築地の伝統である食文化を踏まえながら、いよいよ民間の創意工夫を生かし、方針を具体化していく段階となります。収益性と公益性の両面から最適な東京の未来への投資となるよう、着実に進める必要があり、第ゼロ段階として、船着き場周辺エリアの先行整備事業の実施方針の今年度内の策定、公表が予定されています。
 第ゼロ段階として、水の都にふさわしい舟運活性化などの観点から、船着き場周辺のエリアが先行整備されることになっています。
 私たちはかねてより、新しい交通ネットワークとして、臨海や河川をつなぐ水上交通である舟運の推進を求めており、築地まちづくりが舟運活性化についてもモデルづくりのスタートとなるよう、意欲的な取り組みが必要です。
 そして、築地場外との接近性による食文化の伝統を生かしながら、今後の築地まちづくり全体との調和する視点も必要です。
 食文化の伝統、舟運の活性化、今後の築地まちづくりの全体の調和といった観点を踏まえ、第ゼロ段階に関する民間提案を引き出すことが重要と考えますが、知事の見解を伺います。
 以上で私の一般質問を終わりにします。
 ご清聴ありがとうございました。(拍手)
〔知事小池百合子君登壇〕

○知事(小池百合子君) 西郷あゆ美議員の一般質問にお答えいたします。
 築地まちづくりについてであります。
 築地再開発におきましては、浜離宮や食文化などのポテンシャルを生かして、インフラの整備も勘案しながら、段階的整備を進め、中長期的に都民にとっての価値を向上させる、その本格的整備に先立ちまして、まずは船着き場周辺エリアを先行的に整備をして、築地場外市場とのつながりにも配慮しながら、早い段階から新たなにぎわいを創出してまいります。
 食文化の拠点として築地が育んできた活気とにぎわいに鑑み、水辺を生かして舟運の活性化なども図り、新たな交流を創出しながら、本格的整備に効果的に移行させてまいります。
 民間の創意工夫を生かしまして、こうした取り組みを進め、水の都東京の玄関口にふさわしい国際的な交流拠点形成の弾みとしていきたいと考えております。
 残余のご質問は、東京都技監及び福祉保健局長からのご答弁とさせていただきます。
〔東京都技監佐藤伸朗君登壇〕

○東京都技監(佐藤伸朗君) 三点のご質問にお答えいたします。
 まず、選手村の大会後におけるエネルギー利用についてでございます。
 大会後の選手村においては、エネルギーに関する新技術の活用などにより、環境に配慮した持続可能性を備えたまちにしていくことを計画しております。
 このため、系統電力等の供給に加えて、民間事業者と連携して水素ステーションを整備し、車両への供給のほか、実用段階では日本初となるパイプラインによる各街区への水素供給を行い、発電した電力を住宅の共用部などで活用いたします。
 また、太陽光発電や蓄電池なども導入し、エネルギー源の多様化により、自立性や防災性の向上を図ります。
 さらに、AIを用いたエネルギーマネジメントシステムにより需要を予測し、ピークカットを行うなど、エネルギー利用の効率化、最適化を図ります。
 こうした取り組みにより、環境先進都市のモデルとなる都市を実現してまいります。
 次に、選手村の大会時における水素に係る取り組みについてでございます。
 脱炭素社会の切り札となる水素を普及させるためには、世界中から多くの人々が集まる機会を捉えて、水素エネルギーの大きな可能性を伝えていくことが重要でございます。
 このため、選手村に隣接して仮設の水素ステーションを整備し、大会期間中に二十四時間体制で車両への水素供給を行います。
 また、大会後の選手村における水素エネルギーの利活用をPRするインフォメーション施設を併設いたしまして、水素情報館東京スイソミルなどと連携した周遊ツアーを実施することにより、水素の有用性をわかりやすく発信してまいります。
 選手村内では、福島県で再生可能エネルギーから製造された水素を用いて発電し、宿泊棟の一部や、晴海ふ頭公園に設置する選手の休憩施設で活用してまいります。
 最後に、都心部・臨海地域地下鉄構想についてでございます。
 この路線は、銀座、東京などの都心部と臨海地域を結ぶことで、臨海地域の拠点機能を一層強化し、さらにネットワークの面からも、東京全体の公共交通のさらなる利便性向上に寄与することが見込まれております。
 一方、国の答申では、この路線は事業性に課題があり、検討熟度が低く、関係者間において事業主体を含めた事業計画について十分な検討が必要とされております。
 都としては、臨海地域における開発動向などを勘案しながら、国の答申を踏まえ、構想をより具体化するため、国や地元区など関係者間で連携して取り組んでまいります。
〔福祉保健局長内藤淳君登壇〕

○福祉保健局長(内藤淳君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、無痛分娩を取り扱う施設についてでありますが、平成三十年三月に、国は、無痛分娩の実態把握と安全を確保する仕組みの検討結果を取りまとめた無痛分娩の安全な提供体制の構築に関する提言に基づきまして、必要な人員体制や安全管理対策等に関する無痛分娩取扱施設のための自主点検表を作成いたしました。
 また、無痛分娩を希望する妊婦が適切な施設を選択できるよう、都道府県の調査をもとに、無痛分娩取扱施設の医師数や診療実績等を公表しているところでございます。
 都は、この提言や自主点検表を都内医療機関に周知するとともに、医療法に基づく立入検査の際に、必要に応じまして、無痛分娩に係る安全確保についての助言を行っており、都民が安心して子供を産み育てられるよう、分娩の安全な提供体制の一層の確保に努めてまいります。
 次に、乳幼児の親が外出しやすい環境整備についてでありますが、都では、児童館、図書館、大型スーパーなど、不特定多数の方が利用する施設の協力を得て、授乳やおむつがえのできる設備や、調乳用の給湯設備などを備えた赤ちゃん・ふらっとの設置を進めております。
 本年十一月現在、千五百三十二の施設が赤ちゃん・ふらっとを設置しており、都は、より多くの方に利用していただけるよう、子育て情報サイト、とうきょう子育てスイッチに、これらの施設の名称、所在地、営業日や営業時間、提供サービスなどを掲載し、地図上でも簡単に検索できるようにしております。
 この取り組みが一層広がるよう、区市町村や民間事業者に積極的に働きかけ、乳幼児を持つ親がいつでも気軽に外出できる環境の整備に取り組んでまいります。

○議長(石川良一君) 九十番おじま紘平君
〔九十番おじま紘平君登壇〕

○九十番(おじま紘平君) 長期戦略を描く中で、都民に一番近い首長から意見を聞きたい、小池知事はこのように述べられ、都内区市町村長との個別会談をスタートしました。
 例年は、予算要望あるいは意見交換会として、グループ単位での知事との意見交換の場が設けられてきました。しかし、グループでは発言時間も限られて深い話はできない、都内の首長からはそのような本音も聞かれていたところです。
 都内区市町村における地域の実情や課題は、お隣同士でも全く違います。そのような中で、区長会の中で、市長会の中で、あるいは町村会の中で、利害が対立することもありますし、そのくくりの中ではいいたいこともいえません。やはり一対一で、お一人お一人個別に膝を突き合わせて、直接話をすべきではないかということは、私も、あるいは元稲城市長である石川議長も指摘をしてきたところです。
 六十一区市町村長との意見交換は、九月十九日の千代田区長から始まり、十一月十三日の青ヶ島村村長で終わりました。その様子は全て公開されており、今でもインターネット上で見ることができます。私の地元練馬区の前川区長も、大変有意義なものであったということでした。
 広域自治体たる都と、基礎自治体たる区市町村で役割は違うといえど、そこに住んでいるのは同じく都民であり、都民サービスの向上には、都と区市町村の連携は欠かせません。改めて、知事が各区市町村長と直接話をするということは極めて重要なことであり、来年度以降もぜひ継続していただきたいと考えているところです。
 まず、知事として、今回の意見交換会の意義についてどのように受けとめているのか所見を伺います。また、意見交換の成果を政策に反映させていくため、今後どのように取り組んでいくのか、あわせて伺います。
 なお、今月に入り、都と区の間では、来年度の区に対する都区財政調整交付金の算定内容を決めるための協議、いわゆる財調協議が始まっています。昨年の財調協議は例年になく紛糾したと聞いていますが、そのメーントピック、最も課題となった話題は児童相談所についてでありました。
 広域調整を要する児童相談所行政において、基礎自治体がこの設置を進めていくべきなのか、都区それぞれの体制と連携強化により、都全体として進めていくべきなのか、自治体によっても考えはさまざまで、都区間でも財調の項目に算定されるべきなのかどうかまとまらないまま、ことしに持ち越されています。
 そもそも、事務配分や財源配分、財調についての議論は、都区のあり方検討委員会及びそれに準ずる会議体においてなされてきました。しかし、これが八年にわたりストップしたままになっており、さまざまな議論が棚上げになっていることは、ことしの予算特別委員会でも指摘をしたところであります。
 児童相談所においては、あり検で検討していたときとは違う形で法改正が行われました。また、あり検がストップしていても、財調算定は毎年行われているわけですが、やはり緊密な政策連携が求められる都区間において、都区のあり方というそもそも論が膠着状態、にらみ合いが続いている状態は好ましくないと考えます。
 都区双方が再びテーブルに着くための努力を続けていただくことを要望し、次の質問に移ります。
 続いて、都政改革についてです。
 本年九月の都政改革本部会議にて、都は、新たな都政改革の始動を発表しました。
 二〇四〇年代を見据えた戦略的な政策展開を支える都庁を実現するため、これまでの二〇二〇改革で蓄積してきた都庁の生産性や職員の改革マインドをベースにしながら、都政改革を新たなステージへ進化させるとのことです。年末に発表される予定の長期戦略との連動も意識したもので、大いに期待をしているところです。
 一方で、改革は都民のために行うものであり、お題目だけであってはいけないし、単なるパフォーマンス、あるいは自己満足、いわゆる改革のための改革で終わってもいけません。都民ニーズを的確に捉えた、都民実感の伴う、実効性のあるものにしていただきたい。
 十一月に開催された都政改革アドバイザリー会議では、都民ニーズを先取りした政策を展開するために必要な改革をテーマに、都と民間企業との協働のあり方などが議論されました。政策課題の解決や新たな行政サービスの創造には、このオープンイノベーションの考え方も重要と考えます。
 一方、これまでの二〇二〇改革でも、仕事改革や見える化改革から見出された成果や課題をもとに、全庁的な制度や仕組みの改革も進めるなど、都の仕事のあり方を見直してきたものと認識をしています。職員みずからが、みずからのあり方を見直し、時には切り込む。この二〇二〇改革で培った自律改革の姿勢は、新たなステージにおいても生かされていくべきと考えます。
 そこで、まず二〇二〇改革の今後の方向性について、都の見解を伺います。
 次に、新たな都政改革についてです。
 さきに述べたように、改革は、ビジョンを掲げるだけでは意味がなく、いかに実行するかであります。
 一方で、昨年度に行った工業用水道事業の廃止のように、特に賛否や利害の分かれる改革については、苦渋の決断をしなければならないこともあります。中には、都庁内でもまとめることが難しい、局間利益、組織間利益が相反するようなこともあります。
 そのような中でも、抜本的な、時にはトップダウンで大なたを振るうような改革を行うためには、都政改革そのものの位置づけをちゃんとする。また、周辺の環境を整えていくことで、その実効性を担保する必要があります。
 また、今回の改革は二〇四〇年代を見据えた改革であり、二十年後の都庁を担う若手職員のアイデアを積極的に取り入れるなど、改革の裾野を広げることをお願いしたい。現状維持、事なかれ主義といった保守的思考は捨て、未来志向の改革に臨んでいただきたいと思います。
 この実効性の強化に向けて、新たな都政改革をどのように推進をしていくのか、都の見解を伺います。
 最後に、都立公園の整備計画と民間活用についてです。
 ことしの第一回定例会における我が会派の代表質問に対して、小池知事から、公園大改革における三つの視点が示され、民間との連携についての言及もありました。そして、現在、代々木公園、岸記念体育館の移転跡地、また、明治公園の再編整備において、公募設置管理制度、いわゆるパークPFIの導入が検討されているところです。都立公園としては初めての取り組みであり、官民連携、民間活用を進めていく上で重要なポイントです。
 都内には、都立公園が八十二カ所、港湾局が管理する海上公園が三十八カ所あり、また、区市町村が管理する公園は八千百六十八カ所にも上ります。公園の魅力を引き出していく公園大改革は、都民も身近に感じられるものでなければならず、例えばニューヨークやシンガポールのように、公園や緑を都市づくりの中核に据えた上で、長期計画を進めている都市もあります。
 公園大改革の皮切りとして、都立公園に関し、三つの視点を踏まえた取り組みを計画的に進めていくべきと考えますが、知事の見解を伺います。
 続いて、練馬城址公園についてであります。
 としまえんといった方がなじみのある方も多いのではないでしょうか。日本最古のメリーゴーランドもある遊園地としまえんを中心とする一帯でありまして、もともとは旧東京府の北豊島郡上練馬村にあった練馬城の城址を公園として開発した土地であり、現在は、西武鉄道が所有しています。
 地元練馬区のシンボルとして広く認知されているとしまえんですが、公園として最初に都市計画決定されたのは約六十年前、昭和三十二年のことであります。その後、半世紀ほど事業化の動きはなかったこともあり、平成二十二年には練馬区が策定をした、ねりま未来プロジェクトのモデル事業として、としまえんの活用が位置づけられ、サッカースタジアムの建設やJリーグチームの誘致など、官民協働をテーマにさまざまな議論がされていたところでした。
 ところが、翌年、都市計画公園・緑地の整備方針において、防災機能の強化を図るため、平成三十二年度、現在でいえば令和二年度までに事業化を目指す優先整備区域に位置づけた旨の発表があり、今に至るという経緯です。
 以来十年がたち、都ではさまざまな検討が進められてきているようです。区としても、計画決定を踏まえた再検討を経て、ねりま未来プロジェクトで描いていたようなにぎわい機能を反映させるよう求めています。
 としまえんは一体どうなるのか。区民の関心事になっていることもあり、ぜひ夢のある開発をしていただきたいし、公園大改革で示されている民間活用も忘れてはならない視点であります。事業化のリミットも来年度に迫った今、少なくとも優先整備区域として設定されたエリアについては、都区間、または西武鉄道との調整を進め、早期に着手しなければなりません。
 そこで、練馬城址公園の整備計画について、練馬区とどのように連携をしながら検討を進めているのか伺い、質問を終えたいと思います。
 ありがとうございました。(拍手)
〔知事小池百合子君登壇〕

○知事(小池百合子君) おじま紘平議員の一般質問にお答えいたします。
 区市町村長との意見交換についてでございます。
 東京は、人口や企業が高度に集積する都心部から、自然に恵まれた西多摩・島しょまで、地域ごとにさまざまな特色を有しているとともに、課題にもそれぞれ特徴がございます。
 地域の多様な課題を解決し、都民が主役である都政を実現していくためには、地域の住民を代表しておられる区市町村長の皆様とコミュニケーションを深め、これまで以上に力を合わせて、施策を推進していくことは重要であります。
 こうしたことから、今年度は、区市町村の重要な施策と都に対して望むことをテーマといたしまして、区市町村長お一人お一人から直接お話を伺うこととしたものでございます。
 意見交換の中では、福祉やまちづくり、防災、産業振興など幅広い分野で、地域に根差したきめ細かな取り組みや、直面している喫緊の課題につきましてのご意見やご要望を頂戴したところであります。
 さらに、区市町村長の皆様からは、地域の将来に向けたビジョンについても語っていただき、大変参考になりました。また、有意義でもございました。
 今後、いただいたご意見、ご要望につきましては、年末に公表いたします長期戦略ビジョンや来年度予算の中で、政策としてできるだけ反映し、区市町村との連携協力をさらに強めてまいります。
 次に、都立公園におけます民間の活用でございます。
 都民の財産である都立公園がより親しみ、楽しみを感じる公園に生まれ変わることによりまして、東京の魅力を一層高めていくことは重要であります。
 都は、都立公園大改革によりまして民間事業者を活用したレストラン、カフェの設置に加えまして、スポーツステーションとカフェが一体となった従来にない新しいコンセプトの店舗の設置や、自宅や会社以外のいわゆるサードプレースの設置、誰もが快適に過ごせるようなトイレの洋式化、バリアフリー化などの取り組みを進めてまいりました。
 今後、こうした取り組みの評価を行いながら、計画的、効果的に改革を進めて、公園を訪れる都民、来園者、旅行者等のさまざまなニーズに応える都立公園大改革を強力に推進してまいります。
 残余のご質問につきましては、関係局長からのご答弁とさせていただきます。
〔総務局長遠藤雅彦君登壇〕

○総務局長(遠藤雅彦君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、二〇二〇改革の今後の方向性についてでございますが、二〇二〇改革では、仕事改革、見える化改革、仕組み改革の三つの改革を推進することで、都庁の生産性向上や組織の機能強化を進め、一定の成果を上げることができたと考えております。
 新たな都政改革は、これまでの二〇二〇改革の成果を踏まえ、急速な技術革新や少子高齢化の進展など、社会が大きく変化する中で、民と公の知恵を結集していく体制を整えるなど、都庁が担う役割や仕事そのものを変革し、戦略的に政策を展開していく都庁を実現するために実施をいたします。
 二〇二〇改革において浸透した職員の改革マインドを土台といたしまして、改革の取り組みをさらに発展させていくことで、都政改革を次なるステージへと進化させてまいります。
 次に、新たな都政改革についてでございますが、本年九月に、副知事を筆頭に、人事や財務、ICT等、全庁的な制度を所管する各局の理事等により構成する新たな都政改革推進チームを設置いたしまして、現在の制度や仕組みにとらわれない抜本的な改革案の検討を進めております。
 また、都政改革アドバイザリー会議において外部有識者の意見を伺うとともに、十一月からは、公募により集まった若手職員によるワークショップを開始いたしまして、新鮮な発想の改革提案を募り、部署をまたいだ改革ムーブメントの拡大に取り組んでいるところでございます。
 年内には新たな都政改革ビジョンを公表し、改革の方向性を示した上で、改革案を具体化した実行方針を策定し、推進チームを核として、全庁を挙げて都政改革に取り組んでまいります。
〔建設局長三浦隆君登壇〕

○建設局長(三浦隆君) 練馬城址公園の整備計画策定の検討状況についてでございますが、本公園は、民間の遊園地でもあるとしまえんを含む面積約二十六・七ヘクタールの都市計画公園であり、都市計画公園・緑地の整備方針において、避難場所として首都東京の防災機能の強化を目的に、重点化を図るべき公園として位置づけられております。
 これまでに、公園に導入する機能や施設の配置等を定める整備計画の策定に向けて、計画区域の地形や動植物の分布、文化財の状況等の調査分析を進めてまいりました。また、地元の練馬区とは、水と緑、防災の取り組みやにぎわいの創出など、公園の目指すべき姿について意見交換を進めております。
 引き続き、地元区と緊密に連携をとりながら、整備計画の策定に取り組んでまいります。

○議長(石川良一君) 二十七番斉藤れいなさん
〔二十七番斉藤れいな君登壇〕

○二十七番(斉藤れいな君) 二〇一九年の出生数が初めて九十万人を割れ、調査開始以来、過去最小となることが明らかになりました。子供を産み育てる負担や困難が女性に集中し、また、その支援に切れ目があり、対象が限定的であることや、子供の教育にお金がかかることが当たり前の社会を打破していかなければ、幾ら手当など経済的支援を拡充しても、少子化が劇的に改善される見込みは薄いと考えます。
 福祉保健局や教育庁を筆頭に、より効果的な事業への重点的な投資と不断の見直しを行い、未来を築く子供たちを社会全体で育てていくという姿勢を示すべきという立場から質問を始めます。
 まず、英語教育について伺います。
 来年度から新学習指導要領が全面実施され、小学校三、四年で外国語活動、五、六年で教科化が開始されます。
 小学生の習い事に関する民間調査によると、二〇一三年時点で既に二六・一%が英語、英会話に通っており、保護者の英語教育に対する期待やニーズが高まっていることがわかります。
 一方で、都内では、英語専科教員数がいまだ全公立小学校数の一割に満たない数であり、英語の指導に不安のある教員が一定数いるのも事実です。この双方のニーズに応えるのが英語教育における外国人人材の活用であると考えます。
 私たちの実施した区市町村アンケートによると、都内全六十三自治体のうち、ALTなどの外国人人材を活用しているのは五十七自治体に上ります。一方で、人材確保や教員との役割分担、また、効果検証について課題を感じている自治体が多いことや、時数増加や質の向上を目指しているけれども、独自の予算で行うには限界があるという現状も明らかになりました。
 加えて、区部と多摩地域では、生徒一人当たりの英語教育にかける予算に大きな格差があることもわかりました。
 さらに、AIを活用した独自調査では、家庭の経済格差が幼児期に英語と触れる体験の格差につながっている可能性も明らかになりました。
 こうした地域格差や家庭の経済格差を是正していくことは、東京都教育委員会の果たすべき役割であると考えます。
 そこで、都として、小学校の英語教育における外国人人材活用等も含め、区市町村支援のあり方について見解を伺います。
 また、東京学校支援機構、TEPROでは、外部人材の登録受け付けを開始するところですが、ALT等の外国人人材も登録し、現在は派遣業者への委託が中心になっている区市町村の取り組みを積極的に支援していくべきと考えますが、見解を伺います。
 いじめ対策について伺います。
 平成三十年度の調査によると、いじめの認知件数は過去最大の四万五千三百七件であり、特に公立小学校は三万九千四百七十九件、うち解決に向け対応中のものが一万一千三百九十五件と多数生じています。SNSを活用して相談しやすい場を新たに設けたことはすばらしいことですが、具体的な支援につなげていくことに加え、そもそもここにもまだ届かない多くの児童がいることも課題です。
 これらの取り組みは、いじめの解決に向けた糸口を得るための手段であり、この先の具体的な解決方法を描いていく必要があります。
 現在、当事者やご家族、または教員から寄せられるいじめについてのお悩みの相談は尽きることがなく、中には、学校がいじめを認知していない、認知したとしても何もしてくれないといった訴えも少なくありません。
 そこで、軽微ないじめも見逃さないとして、いじめ認知件数が増加してきた上で見えてきた課題と、それに対する今後の方向性を伺います。
 また、いじめ問題解決に向けた被害児童支援に加え、加害児童への適切な指導は、傍観者となり得る第三者生徒さんたちへの教育効果を加味しても、非常に重要です。いじめの加害者といわれる子供とその保護者に対しても、状況を理解してもらった上で、十分な指導と支援が必要であると考えますが、見解を伺います。
 不登校生徒支援について伺います。
 不登校の生徒は、それぞれの状況も多様であり、学校復帰が必ずしも最良の道であるとは限らないという認識が国の通知でも示されております。
 不登校生徒にとって、学校以外に魅力的な通いの場を見つけることが重要な一方で、その役割の一翼を担う教育支援センターに通う児童は、小学生では不登校生徒総数の約一〇%、中学生では約二〇%にとどまっているのが現状です。
 特に、生徒が十分な指導を受けていくために必要な人材の配置や施設の整備をさらに進めていくことで、民間のフリースクール等に通うことが経済的に難しい生徒さんが、学校以外での学びを続けていくことを保障する必要があります。
 平成二十九年から始まった教育支援センター機能強化モデル事業がことしで終了しますが、今後も、区市町村の教育支援センターの充実に向け、モデル事業の成果も活用しながら、支援を継続していくべきであると考えますが、見解を伺います。
 ここで一点指摘をしておきます。
 昨年から質疑を行っております、都立高校の入学試験で男女別に定員数が設けられていることについて、男女それぞれの合格最低点や倍率が異なるなど、合否判断において性別による不平等が生じている可能性が否定できません。
 都立高校入学者選抜検討委員会において、緩和枠の拡充や男女合同定員制について議論が必要といった見解が示されており、全国で唯一、男女別定員が残っている現状において、速やかに議論、検討を進めていただきたいと要望します。
 昨年六月に一般質問でも取り上げ、関係団体との意見交換や当事者からのヒアリングなど、継続して取り組んでまいりました未受診妊婦の支援について伺います。
 特定妊婦は、妊娠継続や出産について、家族などからのサポートがないことも多く、産科受診をしておらず、母子手帳すら持たない場合があります。都が妊娠相談ほっとラインで相談対応を行っていますが、この窓口をさらに当事者に知っていただくことが必要で、さらには、受診に当たり具体的な支援を行っていくことが求められています。
 厚生労働省は、今年度から、女性健康支援センターで若年の特定妊婦の医療機関受診に同行し、費用を国と自治体で折半するという事業を開始することを決定しました。
 特定妊婦には、妊娠判断の産科初診費が捻出できずに悩み苦しんでいる例も多く、都としても、相談対応受け付けを行うことに加え、同行支援や産科受診費助成を行い、未受診妊婦の支援を図っていくべきであると考えますが、都の見解を伺います。
 離婚後の母子支援について伺います。
 厚生労働省の平成二十八年調査によると、離婚後の母子家庭の平均収入は年間百八十一万円と低く、また、東京都の平成三十一年のひとり親家庭の相談状況等に関する調査によると、ひとり親の悩みで最も多いのはお金に関することで、養育費を受け取っていない割合は全体の六三・八%に及んでいます。
 十分な養育を受けることは子供の権利であり、離婚後も子供の成長を支えていく責任は一義的には両親にあります。
 しかし、離婚時にそもそも養育費の取り決めをしていない割合も全体の半数近くで、離婚理由にDVなどがあった場合も含め、現実には元配偶者に養育費を払ってほしいと声を上げにくいこともあり、離婚後の養育費の確実な支払いが行われるよう行政が支援をしていく必要があります。
 養育費の立てかえの保証などを始めた自治体もある中、広域的にひとり親への専門的な相談対応を行う都においても、同様の方策でひとり親を支援するべきであると考えますが、見解を伺います。
 児童相談所で働く児童福祉司の処遇の改善と育成について伺います。
 先日、世田谷児相の視察に伺いました。児童福祉司は、高い専門性に加え、学問を修めただけでは発揮できない十分な経験を必要とする、つまりその道をきわめることが求められる職業であるにもかかわらず、その重責を伴う職務内容と処遇の面では隔たりがあるとの指摘もあり、離職、転職をされる方も多い現実があります。
 現在、国においてその専門性に鑑み、処遇改善を図る仕組みを検討しているとも伺っています。
 特に東京都は、児童人口や相談対応件数も多く、児童福祉司一人当たり担当件数が百二十件にも及ぶ勢いであるともいわれ、一人当たり四十件を妥当とする国の新プランを大きく上回っている現状であり、都として、児童福祉司の処遇の改善、人材の育成をしていく仕組みづくりが急務であると考えますが、都の見解を伺います。
 最後に、都民の就労とソーシャルファームに関する条例に関連して伺います。
 本条例では、ソーシャルインクルージョンを基本理念としている点が最も重要であり、これまでの福祉的な就労支援の枠を超え、お互いの支え合いから、さまざまな価値を生み出していく社会へとパラダイムシフトが起きることを期待しています。
 一方で、就労困難者にとっては、より一層みずからの能力や技術を高める努力が求められるのも事実であり、東京都では、東京障害者職業能力開発校において、身体、知的、精神、発達、各障害に対応した訓練を行っています。生活習慣を身につけ、一人一人の適性や能力に合わせて、清掃や調理から、CADなどの専門技能まで訓練できることから、即戦力の人材育成が図られています。
 そこで、都は、障害者など就労困難者の実情に配慮した支援を行うという本条例の趣旨に鑑み、当該校における職業訓練を実施するとともに、より多くの方に活用いただけるように取り組むべきと考えますが、見解を伺います。
 本条例を機に、さらなる企業への働きかけを行うとともに、障害者就労のロールモデルを輩出するような取り組みを期待し、私の質問を終わります。
 ご清聴ありがとうございました。(拍手)
〔教育長藤田裕司君登壇〕

○教育長(藤田裕司君) 斉藤れいな議員の一般質問にお答えいたします。
 教育に関する五点のご質問をいただきました。
 初めに、小学校の英語教育における区市町村への支援についてでございますが、小学校の英語教育の充実を図るためには、広域的な地方公共団体である都と設置者である区市町村とが、それぞれの役割を果たしながら、取り組みを行うことが必要でございます。
 これまで都教育委員会は、英語専科指導教員の配置や指導資料の配布、モデル地区における教員と外部人材の連携による効果的な指導の研究とその周知等により、区市町村を支援してまいりました。
 また、区市町村教育委員会では、都の取り組みを踏まえつつ、それぞれの地区で校内研究への指導助言、小中学校の連携による事業の実施、地域の実情に応じた外部人材の配置等を行っております。
 今後とも、都は、区市町村に対して適切な支援を行い、子供たちに必要な資質、能力を育んでまいります。
 次に、東京学校支援機構による支援についてでございますが、機構では、部活動指導員やスクールサポートスタッフなど、学校が必要とする外部人材が令和二年度当初から活動ができますよう、人材バンクへの登録を令和二年一月から開始をいたします。今月以降、機構のホームページや車内広告等で広報を行う予定といたしております。
 また、具体的な登録分野といたしましては、部活動、学校の事務、放課後等の補習、特別支援教育、心のケア、日本語学習、ICT教育など、学校でのニーズが高い人材としているところでございます。
 これら以外の人材につきましては、区市町村教育委員会や学校の意見等も引き続き踏まえつつ、必要に応じて課題を整理しながら準備を進めてまいります。
 次に、いじめ防止対策の課題と方向性についてでございますが、都教育委員会は、毎年度、学校におけるいじめ対策の課題等を検証し、改善の方策を示してまいりました。これらにより、教員が軽微ないじめも認知するようになった一方、教員間の情報共有や解決に向けた組織的な対応等については、学校によって取り組みに差があることも明らかになったところでございます。
 こうしたことから、都教育委員会は、学校が自校の課題を明確にし、改善を図ることができるよう、取り組みの進捗状況をレーダーチャートにより見える化するシートを作成し、都内全ての公立学校にその活用を促してまいりました。
 今後とも、区市町村教育委員会が、このシートにより把握した学校ごとの課題に応じて改善策を指導助言できるようにするなど、全ての教員のいじめ対策に関する対応力の向上を図ってまいります。
 次に、いじめを行った子供への指導等についてでございますが、いじめを行った子供が自分の行為を心から反省し、よりよい人間関係を築くことができるよう、学校は、保護者との連携のもと、毅然とした指導に加え、その行為の背景を踏まえた共感的な支援を行う必要がございます。
 そのため、都教育委員会は、いじめの行為の重大性に応じた相談室等での個別指導や関係機関と連携した対応、子供が抱える課題の改善に向けたスクールカウンセラーによる子供や保護者への助言など、いじめを行った子供への指導や支援の効果的な事例を学校に周知するなどしてまいったところでございます。
 今後とも、こうした取り組みを通しまして、子供同士の関係が改善され、いじめを受けた子供が安心して生活できるよう、学校におけるいじめ対策の推進を図ってまいります。
 最後に、教育支援センターの機能強化についてでございますが、都教育委員会は、平成二十九年度から三年間、十一の地区において、教育支援センターの機能強化に向けたモデル事業を実施してまいりました。
 モデル地区からは、新たに配置された心理の専門家による面談を通して、これまで外出できなかった子供が教育支援センターに通えるようになった事例や、タブレット端末の導入により子供の基礎学力が定着した事例などが報告されております。
 都教育委員会は、モデル事業終了後も効果的な実践を継続、発展させている取り組み等を区市町村教育委員会の担当者連絡会等で周知するなど、引き続き、区市町村教育委員会が行う教育支援センターの機能強化に向けた取り組みを支援してまいります。
〔福祉保健局長内藤淳君登壇〕

○福祉保健局長(内藤淳君) 三点のご質問にお答えいたします。
 まず、未受診妊婦への対策についてでありますが、医療機関を受診していない妊婦は、早産等のリスクが懸念されるため、区市町村は、妊婦健診の受診勧奨とともに、妊娠、出産に関する相談や指導を実施しております。
 都では、妊娠相談ほっとラインで、匿名での電話やメールによる相談に看護師等の専門職が対応しており、今年度からは相談時間を拡充するほか、特に継続的な支援が必要な場合には、区市町村へ直接連絡しているところでございます。
 さらに、今年度、民間機関を活用した産科等医療機関などへの同行や初回産科受診料への支援を行う国庫補助事業が創設されたことから、都は、年度内に本事業を実施する予定としており、今後とも、区市町村や関係機関と連携して、未受診妊婦の支援に取り組んでまいります。
 次に、ひとり親家庭への養育費に係る支援についてでありますが、都は現在、ひとり親家庭支援センターにおいて、養育費が適切に支払われるよう、金額の取り決めや支払い履行などに関する相談に応じるとともに、法的な相談につきましては、家事事件に精通した弁護士が対応しております。
 養育費に係る強制執行の申し立てには債務者の財産を特定する必要があることから、国は、本年五月、民事執行法を改正し、金融機関や区市町村などの第三者から、預貯金や勤務先等に関する情報を取得できる制度を新設いたしました。
 都としましては、こうした制度の運用状況も注視しながら、ひとり親家庭が安定した就労や生活のもとで子供を養育できるよう、相談体制等の充実を検討してまいります。
 最後に、児童福祉司の育成及び処遇改善についてでありますが、児童福祉司には、虐待や非行、障害などさまざまな相談に適切に対応する相談援助技術や、個別ケースを総合的に判断するスキルなど、高い専門性が求められております。
 そのため、都は、職員の経験年数等に応じた幅広い内容の研修を行うほか、新任職員には、個別指導を担う児童福祉司OB等が、面接への同席や家庭訪問への同行などにより、OJTを通じて実務能力向上を図っているところでございます。
 また、定期的な会議でのケースの情報共有や進行管理、援助方針に関する職員同士の意見交換、困難ケースに関する専門課長からの助言や指導などを通じて、組織全体で児童福祉司のスキルアップに取り組んでおります。
 児童福祉司の処遇改善につきましては、現在、国が検討しており、都としては、その動向を注視してまいります。
〔産業労働局長村松明典君登壇〕

○産業労働局長(村松明典君) 東京障害者職業能力開発校についてですが、都は、障害者雇用の促進を図るため、障害者職業能力開発校において、実践的な技術、技能を習得する訓練指導に加え、専門スタッフによる生活指導や就職支援をあわせて行うなど、障害者の特性等に応じたきめ細かい訓練を実施しており、訓練生の約八割が就職に至っているところでございます。
 また、この障害者校をより多くの方にご利用いただくため、ハローワークと連携して周知を行うほか、特別支援学校や障害者の就労支援機関等に向けた見学会を開催し、訓練内容の紹介を行っております。
 今回提案しております就労支援に関する条例案におきましても、障害者など就労に困難を抱える方に対して、その実情に応じた支援を実施することとしておりまして、引き続きこうした視点に立って、障害者の職業訓練を推進してまいります。

○議長(石川良一君) 以上をもって質問は終わりました。

○議長(石川良一君) これより日程に入ります
〔曽根はじめ議員「議長、百二十七番曽根はじめ、会議規則四十五条に基づく暫時休憩を求める動議を提出いたします」と呼び、その他発言する者多し〕

○議長(石川良一君) 静粛に願います。
〔発言する者多し〕

○議長(石川良一君) 静粛に願います。
〔発言する者多し、離席する者あり〕

○議長(石川良一君) 議席にお戻りください。議席にお戻りください。
〔発言する者多し、離席する者あり〕

○議長(石川良一君) 議席にお戻りください。
〔発言する者多し〕

○議長(石川良一君) 静粛に願います。
〔発言する者多し、離席する者あり〕

○議長(石川良一君) 議席にお戻りください。議席にお戻りください。
〔発言する者多し〕

○議長(石川良一君) 静粛に願います。
〔発言する者多し、離席する者あり〕

○議長(石川良一君) 議席にお戻りください。
〔発言する者多し、離席する者あり〕

○議長(石川良一君) 議席にお戻りください。
〔発言する者多し〕

○議長(石川良一君) 議会運営委員会の理事を務める会派の幹事長に申し上げます。
 ご協議をいたしたいことがございますので、議長席までお集まり願います。
〔発言する者多し〕

○議長(石川良一君) 幹事長の皆さん、お集まり願います。
〔発言する者多し〕

○議長(石川良一君) もう一度申し上げます。
 議会運営委員会の理事を務める会派の幹事長に申し上げます。
 ご協議をしたいことがございますので、議長席までお集まり願います。
〔発言する者多し〕

○議長(石川良一君) 日程第一から第五十三まで、第百八十四号議案、令和元年度東京都一般会計補正予算(第一号)外議案五十件、専決二件を一括議題といたします。
 本案に関し、提案理由の説明を求めます。
〔発言する者多し〕

○議長(石川良一君) 静粛に願います。
〔発言する者多し〕

○議長(石川良一君) 静粛に願います。
〔副知事長谷川明君登壇〕

○副知事(長谷川明君) ただいま上程になりました五十三議案についてご説明申し上げます。
 初めに、第百八十四号議案及び第百八十五号議案の二議案は、予算案でございます。
 本年九月から十月における台風被害の復旧、復興対応及び今後の防災対策への速やかな着手並びに東京二〇二〇大会の確実な成功に向けて、これまで実施してきた準備作業において浮かび上がってきた課題に対する追加対策等の実施その他の課題に対応するため、一般会計で百四十四億円の補正を行うものでございます。
 なお、病院会計の補正は、債務負担行為の期間延長のみのため、予算額に変更はございません。
 第百八十六号議案から第二百二十号議案までの三十五議案は、条例案でございます。
 まず、新設の条例が二件ございます。
 第二百五号議案、東京都無料低額宿泊所の設備及び運営の基準に関する条例は、社会福祉法の一部改正に伴い、無料低額宿泊所の設備及び運営に関する基準を定めるものでございます。
 第二百十五号議案、都民の就労の支援に係る施策の推進とソーシャルファームの創設の促進に関する条例は、就労を希望する全ての都民に対する就労支援について、就労の支援に係る施策の推進並びにソーシャルファームの創設及び活動の促進のため、就労の支援に対する都の基本的な考え方を明らかにすることにより、都民の個性と能力に応じた就労の実現を図るものでございます。
 次に、一部を改正する条例が三十二件ございます。
 第百八十六号議案、職員の給与に関する条例の一部を改正する条例外三件は、東京都人事委員会勧告等を踏まえ、職員の給与に関して所要の改正を行うものでございます。
 第百九十一号議案、特別区における東京都の事務処理の特例に関する条例の一部を改正する条例及び第百九十二号議案、市町村における東京都の事務処理の特例に関する条例の一部を改正する条例は、特別区及び市町村が処理する事務の範囲に係る規定を改めるものでございます。
 第百九十三号議案、東京都事務手数料条例の一部を改正する条例は……
〔発言する者多し〕

○議長(石川良一君) 静粛に願います。

○副知事(長谷川明君) 行政手続のオンライン化を促進するため、郵送料等に係る手数料の規定を設けるものでございます。
 第百九十六号議案、東京都都市整備局関係手数料条例の一部を改正する条例は、建築士法の一部改正に伴い、二級建築士等の免許申請等に係る手数料の額を改定するものなどでございます。
 第二百四号議案、東京都建築安全条例の一部を改正する条例は、建築基準法施行令の改正を踏まえ、建築物の耐火性能等に係る規定を改めるものなどでございます。
 第二百六号議案、東京都児童福祉施設の設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例から第二百十一号議案、東京都指定障害児入所施設の人員、設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例までの六議案は、児童相談所を設置する区を条例の適用外とするものなどでございます。
 第二百十六号議案、東京都中央卸売市場条例の一部を改正する条例及び第二百十七号議案、東京都地方卸売市場条例の一部を改正する条例は、卸売市場法の一部改正に伴い、卸売市場における取引規制に係る規定等を改めるものなどでございます。
 第二百十八号議案、都道における道路構造の技術的基準に関する条例の一部を改正する条例は、道路構造令の一部改正に伴い、都道における道路構造の技術的基準に係る規定を整備するものでございます。
 このほか、法令改正に伴い規定を整備するものが十四件ございます。
 次に、廃止する条例が一件ございます。
 第百九十四号議案、法人事業税国税化対策特別基金条例を廃止する条例は、地方法人特別税等に関する暫定措置法の廃止を踏まえ、条例を廃止するものでございます。
 第二百二十一号議案から第二百二十四号議案までの四議案は、契約案でございます。
 第二百二十一号議案、警視庁本部庁舎(三十一)大規模改修工事請負契約など、契約金額の総額は約七十八億円でございます。
 第二百二十五号議案から第二百三十四号議案までの十議案は、事件案でございます。
 第二百二十五号議案は、当せん金付証票、いわゆる宝くじの令和二年度の発売限度額を定めるもの、第二百二十六号議案外七件は、公の施設の指定管理者を指定するもの、第二百三十二号議案は、首都高速道路株式会社が行う高速道路事業の事業計画の変更について、道路管理者として同意するものでございます。
 次に、専決でございます。
 都民の健康と安全を確保する環境に関する条例の一部を改正する条例の一部を改正する条例及び警視庁関係手数料条例の一部を改正する条例は、法令改正に伴う条例の一部改正でございますが、議会を招集する時間的余裕がないと認め、専決処分を行ったものでございます。
 上程になりました五十三議案の説明は以上でございますが、このほかに人事案を送付いたしております。
 まず、東京都教育委員会委員でございます。
 十二月二十日に任期満了となります山口香氏につきましては、再任いたしたいと存じます。
 次に、東京都監査委員でございます。
 十二月二十日に任期満了となります友渕宗治氏の後任には、茂垣之雄氏を新たに選任いたしたいと存じます。
 それぞれ同意について、よろしくお願いいたします。
 以上で説明を終わります。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。
(議案の部参照)
〔発言する者多し〕

○議長(石川良一君) 議会運営委員会の理事を務める会派の幹事長の皆さんに申し上げます。
 ご協議をいたしたいことがございますので、議長席までお集まり願います。
〔発言する者多し〕

○議長(石川良一君) ただいま、百二十七番曽根はじめ君から、休憩を求める動議が提出をされました。
 本動議は、起立により採決をいたします。
 本動議に賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕

○議長(石川良一君) 起立少数と認めます。よって、本動議は否決されました。
 以上をもって提案理由の説明は終わりました。
 なお、本案中、地方公務員法第五条第二項の規定に該当する議案については、あらかじめ人事委員会の意見を徴しておきました。
 議事部長をして報告いたさせます。

○議事部長(櫻井和博君) 人事委員会の回答は、第百八十六号議案から第百八十八号議案、第百九十号議案及び第百九十五号議案について、いずれも異議はないとの意見であります。

三一人委任第一〇九号
令和元年十一月二十七日
   東京都人事委員会委員長 青山  やすし
 東京都議会議長 石川 良一殿
「職員に関する条例」に対する人事委員会の意見聴取について(回答)
 令和元年十一月二十六日付三一議事第四三九号をもって、地方公務員法第五条第二項の規定により照会があった議案に係る人事委員会の意見は、左記のとおりです。
       記
   提出議案
一 第百八十六号議案
職員の給与に関する条例の一部を改正する条例
二 第百八十七号議案
東京都の一般職の任期付職員の採用及び給与の特例に関する条例の一部を改正する条例
三 第百八十八号議案
東京都の一般職の任期付研究員の採用及び給与の特例に関する条例の一部を改正する条例
四 第百九十号議案
外国の地方公共団体の機関等に派遣される職員の処遇等に関する条例の一部を改正する条例
五 第百九十五号議案
学校職員の給与に関する条例の一部を改正する条例
   意見
異議ありません。

○議長(石川良一君) お諮りいたします。
 ただいま議題となっております日程第一から第五十三までは、お手元に配布の議案付託事項表のとおり、それぞれ所管の常任委員会に付託いたしたいと思います。これにご異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(石川良一君) ご異議なしと認めます。よって、日程第一から第五十三までは、議案付託事項表のとおり、それぞれ所管の常任委員会に付託することに決定いたしました。
(別冊参照)

○議長(石川良一君) これより追加日程に入ります。
 追加日程第一、東京都教育委員会委員の任命の同意についてを議題といたします。
〔櫻井議事部長朗読〕
一、東京都教育委員会委員の任命の同意について一件

三一財主議第四六二号
令和元年十二月三日
東京都知事 小池百合子
 東京都議会議長 石川 良一殿
東京都教育委員会委員の任命の同意について(依頼)
 このことについて、左記の者は令和元年十二月二十日任期満了となるため、再び任命したいので、地方教育行政の組織及び運営に関する法律第四条第二項の規定により、東京都議会の同意についてよろしくお願いします。
       記
     山口  香

      略歴
現住所 茨城県つくば市
山口  香
昭和三十九年十二月二十八日生(五十四歳)
昭和五十九年十一月 第三回世界女子柔道選手権五十二㎏級優勝
昭和六十三年九月  ソウルオリンピック女子柔道競技五十二㎏級銅メダル
平成十二年九月   シドニーオリンピック女子柔道競技コーチ
平成十六年八月   アテネオリンピック女子柔道競技コーチ
平成元年四月    武蔵大学人文学部助手
平成四年四月    武蔵大学人文学部専任講師
平成十年四月    武蔵大学人文学部助教授
平成十九年四月   武蔵大学人文学部教授
平成二十年四月   筑波大学人間総合科学研究科准教授
平成二十三年四月  筑波大学体育系准教授
平成二十三年六月  公益財団法人日本オリンピック委員会理事
平成三十年一月   筑波大学体育系教授
現在        筑波大学体育系教授
公益財団法人日本オリンピック委員会理事

○議長(石川良一君) お諮りいたします。
 本件は、知事の任命に同意することにご異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(石川良一君) ご異議なしと認めます。よって、本件は、知事の任命に同意することに決定いたしました。

○議長(石川良一君) 追加日程第二、東京都監査委員の選任の同意についてを議題といたします。
〔櫻井議事部長朗読〕
一、東京都監査委員の選任の同意について一件

三一財主議第四六三号
令和元年十二月三日
東京都知事 小池百合子
 東京都議会議長 石川 良一殿
東京都監査委員の選任の同意について(依頼)
 このことについて、東京都監査委員友渕宗治は令和元年十二月二十日任期満了となるため、後任として左記の者を選任したいので、地方自治法第百九十六条第一項の規定により、東京都議会の同意についてよろしくお願いします。
       記
     茂垣 之雄

      略歴
現住所 千葉県印西市
茂垣 之雄
昭和三十二年一月三日生(六十二歳)
昭和五十四年四月 警視庁採用
平成六年三月   警察大学校卒業
平成十一年三月  警視庁上野警察署警備課長
平成十二年二月  警視庁特科車両隊副隊長
平成十七年三月  警視庁総務部会計課理事官
平成十九年三月  警視庁大森警察署長
平成二十年三月  警視庁警務部人事第一課理事官
平成二十一年三月 警視庁警務部人事第二課長
平成二十二年二月 警察庁警備局公安課理事官
平成二十四年二月 警視庁麹町警察署長
平成二十五年二月 警視庁総務部参事官(企画課長)
平成二十六年三月 警視庁公安部参事官
平成二十七年二月 警視庁警察学校長
平成二十七年八月 警視庁生活安全部長
平成二十九年四月 警視庁職員互助組合事務局長
令和元年十月   警視庁職員互助組合参事
現在       警視庁職員互助組合参事

○議長(石川良一君) お諮りいたします。
 本件は、知事の選任に同意することにご異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(石川良一君) ご異議なしと認めます。よって、本件は、知事の選任に同意することに決定いたしました。

○議長(石川良一君) 追加日程第三から第六まで、議員提出議案第十号、東京都議会議員の議員報酬、費用弁償及び期末手当に関する条例の一部を改正する条例外条例三件を一括議題といたします。
 案文は、お手元に配布いたしてあります。
(議案の部参照)

○六十七番(岡本こうき君) この際、議事進行の動議を提出いたします。
 ただいま議題となっております議員提出議案第十号から第十三号までについては、趣旨説明を省略し、第十号は財政委員会に、第十一号から第十三号までは文教委員会にそれぞれ付託されることを望みます。

○議長(石川良一君) お諮りいたします。
 ただいまの動議のとおり決定することにご異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(石川良一君) ご異議なしと認めます。よって、議員提出議案第十号から十三号までは、趣旨説明を省略し、それぞれ所管の常任委員会に付託することに決定いたしました。

○議長(石川良一君) 請願及び陳情の付託について申し上げます。
 受理いたしました請願三十一件及び陳情三十九件は、お手元に配布の請願・陳情付託事項表のとおり、それぞれ所管の常任委員会及び議会運営委員会に付託いたします。
(別冊参照)

○議長(石川良一君) お諮りいたします。
 明十二日から十七日まで六日間、委員会審査のため休会いたしたいと思います。これにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(石川良一君) ご異議なしと認めます。よって、明十二日から十七日まで六日間、委員会審査のため休会することに決定いたしました。
 なお、次回の会議は、十二月十八日午後一時に開きます。
 以上をもって本日の日程は全部終了いたしました。
 本日はこれをもって散会いたします。
   午後七時六分散会

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