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Tokyo Metropolitan Assembly

令和元年東京都議会会議録第十五号

令和元年九月十日(火曜日)
 出席議員 百二十四名
一番古城まさお君
二番けいの信一君
三番成清梨沙子君
四番鈴木 邦和君
五番平  慶翔君
六番後藤 なみ君
七番ひぐちたかあき君
九番上田 令子君
十番山内れい子君
十一番伊藤しょうこう君
十二番田村 利光君
十三番菅野 弘一君
十四番藤井とものり君
十五番池川 友一君
十六番細田いさむ君
十七番うすい浩一君
十八番小林 健二君
十九番加藤 雅之君
二十番藤井あきら君
二十一番滝田やすひこ君
二十二番内山 真吾君
二十三番龍円あいり君
二十四番あかねがくぼかよ子君
二十五番保坂まさひろ君
二十六番森澤 恭子君
二十七番斉藤れいな君
二十八番川松真一朗君
二十九番小松 大祐君
三十番舟坂ちかお君
三十一番三宅 正彦君
三十二番宮瀬 英治君
三十三番原田あきら君
三十四番斉藤まりこ君
三十五番藤田りょうこ君
三十六番斉藤やすひろ君
三十七番栗林のり子君
三十八番伊藤こういち君
三十九番大松あきら君
四十番福島りえこ君
四十一番鳥居こうすけ君
四十二番菅原 直志君
四十三番清水やすこ君
四十四番白戸 太朗君
四十五番木下ふみこ君
四十六番増田 一郎君
四十七番佐野いくお君
四十八番奥澤 高広君
五十番山崎 一輝君
五十一番神林  茂君
五十二番早坂 義弘君
五十三番高橋 信博君
五十四番西沢けいた君
五十六番原 のり子君
五十七番星見てい子君
五十八番とや英津子君
五十九番遠藤  守君
六十番まつば多美子君
六十一番高倉 良生君
六十二番上野 和彦君
六十三番細谷しょうこ君
六十四番たきぐち学君
六十五番両角みのる君
六十六番石川 良一君
六十七番岡本こうき君
六十八番西郷あゆ美君
六十九番もり  愛君
七十番米川大二郎君
七十一番森口つかさ君
七十二番つじの栄作君
七十三番関野たかなり君
七十四番中屋 文孝君
七十五番古賀 俊昭君
七十六番秋田 一郎君
七十七番吉原  修君
七十八番山口  拓君
七十九番河野ゆりえ君
八十番米倉 春奈君
八十一番白石たみお君
八十二番里吉 ゆみ君
八十三番のがみ純子君
八十四番中山 信行君
八十五番谷村 孝彦君
八十六番小磯 善彦君
八十七番藤井  一君
八十八番村松 一希君
八十九番栗下 善行君
九十番中山ひろゆき君
九十一番桐山ひとみ君
九十二番本橋ひろたか君
九十三番田の上いくこ君
九十四番おじま紘平君
九十五番馬場 信男君
九十六番森村 隆行君
九十七番入江のぶこ君
九十八番柴崎 幹男君
九十九番清水 孝治君
百番大場やすのぶ君
百一番三宅 茂樹君
百二番中村ひろし君
百三番とくとめ道信君
百四番尾崎あや子君
百五番和泉なおみ君
百六番長橋 桂一君
百七番橘  正剛君
百八番東村 邦浩君
百九番中嶋 義雄君
百十番山内  晃君
百十一番山田ひろし君
百十二番伊藤 ゆう君
百十三番木村 基成君
百十四番荒木ちはる君
百十五番小山くにひこ君
百十六番増子ひろき君
百十七番石毛しげる君
百十八番大津ひろ子君
百十九番尾崎 大介君
百二十番宇田川聡史君
百二十一番小宮あんり君
百二十二番鈴木 章浩君
百二十三番高島なおき君
百二十四番あぜ上三和子君
百二十五番清水ひで子君
百二十六番大山とも子君
百二十七番曽根はじめ君

 欠席議員 なし
 欠員
    八番 四十九番 五十五番

 出席説明員
知事小池百合子君
副知事長谷川 明君
副知事多羅尾光睦君
副知事梶原  洋君
教育長藤田 裕司君
東京都技監都市整備局長兼務佐藤 伸朗君
政策企画局長山手  斉君
総務局長遠藤 雅彦君
財務局長武市  敬君
主税局長塩見 清仁君
警視総監三浦 正充君
生活文化局長浜 佳葉子君
オリンピック・パラリンピック準備局長潮田  勉君
環境局長吉村 憲彦君
福祉保健局長内藤  淳君
産業労働局長村松 明典君
建設局長三浦  隆君
港湾局長古谷ひろみ君
会計管理局長佐藤  敦君
交通局長土渕  裕君
消防総監安藤 俊雄君
水道局長中嶋 正宏君
下水道局長和賀井克夫君
都民安全推進本部長國枝 治男君
戦略政策情報推進本部長松下 隆弘君
住宅政策本部長榎本 雅人君
病院経営本部長堤  雅史君
中央卸売市場長黒沼  靖君
選挙管理委員会事務局長黒田 祥之君
人事委員会事務局長小泉  健君
監査事務局長岡崎 義隆君
労働委員会事務局長松山 英幸君
収用委員会事務局長斎藤 真人君

九月十日議事日程第三号
第一 第百三十九号議案
東京都自転車の安全で適正な利用の促進に関する条例の一部を改正する条例
第二 第百四十号議案
東京都公文書の管理に関する条例の一部を改正する条例
第三 第百四十一号議案
東京都公文書館条例
第四 第百四十二号議案
職員の給与に関する条例の一部を改正する条例
第五 第百四十三号議案
職員の旅費に関する条例の一部を改正する条例
第六 第百四十四号議案
職員の退職手当に関する条例の一部を改正する条例
第七 第百四十五号議案
非常勤職員の報酬及び費用弁償に関する条例の一部を改正する条例の一部を改正する条例
第八 第百四十六号議案
特別区における東京都の事務処理の特例に関する条例の一部を改正する条例
第九 第百四十七号議案
市町村における東京都の事務処理の特例に関する条例の一部を改正する条例
第十 第百四十八号議案
東京都情報公開条例の一部を改正する条例
第十一 第百四十九号議案
東京都特定個人情報の保護に関する条例の一部を改正する条例
第十二 第百五十号議案
特定非営利活動促進法施行条例の一部を改正する条例
第十三 第百五十一号議案
東京都教育委員会の事務処理の特例に関する条例の一部を改正する条例
第十四 第百五十二号議案
学校職員の給与に関する条例の一部を改正する条例
第十五 第百五十三号議案
都立学校等に勤務する講師の報酬等に関する条例及び都立学校等に勤務する講師の報酬等に関する条例の一部を改正する条例の一部を改正する条例
第十六 第百五十四号議案
東京都立学校設置条例の一部を改正する条例
第十七 第百五十五号議案
東京都都市整備局関係手数料条例の一部を改正する条例
第十八 第百五十六号議案
東京都営住宅条例の一部を改正する条例
第十九 第百五十七号議案
東京都福祉住宅条例の一部を改正する条例
第二十 第百五十八号議案
東京都引揚者住宅条例の一部を改正する条例
第二十一 第百五十九号議案
東京都小笠原住宅条例の一部を改正する条例
第二十二 第百六十号議案
東京都地域特別賃貸住宅条例の一部を改正する条例
第二十三 第百六十一号議案
東京都特定公共賃貸住宅条例の一部を改正する条例
第二十四 第百六十二号議案
東京都福祉保健局関係手数料条例の一部を改正する条例
第二十五 第百六十三号議案
保健所の設置等に関する条例の一部を改正する条例
第二十六 第百六十四号議案
東京都民生委員定数条例の一部を改正する条例
第二十七 第百六十五号議案
東京都大気汚染障害者認定審査会条例の一部を改正する条例
第二十八 第百六十六号議案
東京都感染症の診査に関する協議会条例の一部を改正する条例
第二十九 第百六十七号議案
東京都産業労働局関係手数料条例の一部を改正する条例
第三十 第百六十八号議案
高圧ガス保安法関係手数料条例の一部を改正する条例
第三十一 第百六十九号議案
液化石油ガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律関係手数料条例の一部を改正する条例
第三十二 第百七十号議案
火薬類取締法関係手数料条例の一部を改正する条例
第三十三 第百七十一号議案
電気工事士法関係手数料条例の一部を改正する条例
第三十四 第百七十二号議案
東京都給水条例の一部を改正する条例
第三十五 第百七十三号議案
警視庁関係手数料条例の一部を改正する条例
第三十六 第百七十四号議案
東京都消防関係手数料条例の一部を改正する条例
第三十七 第百七十五号議案
火災予防条例の一部を改正する条例
第三十八 第百七十六号議案
特別区の消防団員の定員、任免、給与、服務等に関する条例の一部を改正する条例
第三十九 第百七十七号議案
都立永山高等学校(三十一)改築工事請負契約
第四十 第百七十八号議案
都立立川学園特別支援学校(仮称)(三十一)増築工事請負契約
第四十一 第百七十九号議案
東京消防庁北多摩西部消防署庁舎(三十一)改築工事請負契約
第四十二 第百八十号議案
中川護岸耐震補強工事(その四十七)請負契約
第四十三 第百八十一号議案
備蓄用抗インフルエンザウイルス薬の買入れについて
第四十四 第百八十二号議案
備蓄用抗インフルエンザウイルス薬の売払いについて
第四十五 第百八十三号議案
個人防護具(ガウン等セット)外三点の買入れについて
第四十六 地方自治法第百七十九条第一項の規定に基づき専決処分した都民の健康と安全を確保する環境に関する条例の一部を改正する条例の一部を改正する条例の報告及び承認について
議事日程第三号追加の一
第一 東京都副知事の選任の同意について(三一財主議第三〇九号)
第二 東京都教育委員会委員の任命の同意について(三一財主議第二八七号)
第三 東京都公安委員会委員の任命の同意について(三一財主議第二八八号)
第四 東京都公安委員会委員の任命の同意について(三一財主議第二八九号)
第五 東京都監査委員の選任の同意について(三一財主議第二九〇号)
第六 東京都土地利用審査会委員の任命の同意について(三一財主議第二九一号)
第七 東京都土地利用審査会委員の任命の同意について(三一財主議第二九二号)
第八 東京都土地利用審査会委員の任命の同意について(三一財主議第二九三号)
第九 東京都土地利用審査会委員の任命の同意について(三一財主議第二九四号)
第十 東京都土地利用審査会委員の任命の同意について(三一財主議第二九五号)
第十一 議員提出議案第八号
東京都都市計画審議会条例の一部を改正する条例

   午後一時開議

○議長(尾崎大介君) これより本日の会議を開きます。

○議長(尾崎大介君) この際、あらかじめ会議時間の延長をいたしておきます。

○議長(尾崎大介君) 次に、日程の追加について申し上げます。
 議員より、議員提出議案第八号、東京都都市計画審議会条例の一部を改正する条例、知事より、東京都副知事の選任の同意について外人事案件九件がそれぞれ提出をされました。
 これらを本日の日程に追加いたします。

○議長(尾崎大介君) 昨日に引き続き質問を行います。
 百十八番大津ひろ子さん
〔百十八番大津ひろ子君登壇〕

○百十八番(大津ひろ子君) 安全は都政の基本です。東京のあらゆる施策の原点ともいえるものです。
 東京二〇二〇大会までいよいよ一年を切り、警視庁におかれては、関係機関、民間事業者、地域住民などと緊密に連携し一体となって、大会の安全・安心で円滑な開催に向けた各種対策を一層加速されていると拝察いたします。
 他方で世界に目を向けると、中東や東南アジア諸国はもちろん、欧米諸国においても、ISIL等によるテロ事件が引き続き発生しています。また、欧米諸国では、それらに影響を受けたホームグローンテロリストの危険性も指摘されており、我が国においてもテロ事件が発生する可能性は否定できません。
 過去のオリンピックでは、一九七二年のミュンヘン大会で過激派による襲撃事件、一九九六年のアトランタ大会のオリンピック公園での爆破事件が発生し、世界中が注目するオリンピックはテロリストのターゲットとなっている現実があります。
 私の地元である渋谷区には都立代々木公園があり、東京二〇二〇大会では競技を生中継するライブサイト会場として使用される予定です。国立代々木競技場にも隣接しており、大会期間中に国内外から多数の観戦客等が見込まれています。
 東京二〇二〇大会におけるテロ対策は極めて重要な課題であり、警視庁の総力を挙げて取り組んでいただきたいと存じます。
 そこで、テロを未然に防ぎ、安全・安心で円滑な大会を実現するためにどのような課題があり、その解決のためにいかなる準備、対策を講じていくのか、警視総監に伺います。
 救急搬送は、都民の命と安全を守る生命線です。全ての人たちの安心であり、世界に誇ることのできる東京の救急体制でもあります。
 東京消防庁管内において昨年は約八十二万件、一日平均二千二百四十一件、三十九秒に一台の救急車が出動し、九年連続過去最高を更新しました。そのうち、六月から九月までの四カ月間に熱中症で七千九百六十人が救急搬送されました。六十五歳以上は四六・六%で、搬送された方の約半数の方が入院の必要のある中等症以上と診断されました。
 ことしも引き続く猛暑ですが、八月に入ってから気温が急激に上昇し、都監察医務院によると、東京二十三区の熱中症で亡くなられた方が九十一人にも上り、八月としては統計上最悪の状態となりました。
 そこで、東京二〇二〇大会期間中はもとより、今後予想される熱中症による救急搬送者数の増加に対し、誰一人取り残さない搬送体制の充実に向けた東京消防庁の取り組みについて伺います。
 私の地元渋谷にある都立第一商業高校は、創立百周年を昨年迎え、さかのぼれば明治の重鎮とのゆかりもある伝統校です。そして、実業界における創業家や進取の起業家のみならず、官、学界、文化、芸術、教育など実に多様な分野で有為の人材を輩出しています。
 このように、東京の商業、工業、農業などの各専門高校は、それぞれに個性豊かな起業家、技術立国日本の原点であるものづくりや都市農業を支えてきています。
 東京、日本の根幹を支えてきた商業、工業、農業といった業と名のつく学校については、入学者数や採算性だけを基準に決して廃校等にしたりせず、その役割の重要性を認識し、専門高校を存続させ、それぞれの伝統の基盤に立ちつつも、さらに未来に向けて、東京が世界に誇れる魅力的で特色ある学びやとすべきと考えます。教育委員会の見解を伺います。
 地元にある旧こどもの城の取得と活用については、さきの予算特別委員会でも取り上げたところですが、国から取得したら、今後は都の財産として新たな活用が図られていくことになります。中でも、こどもの城を象徴する青山円形劇場や正面を飾る岡本太郎作、こどもの樹は、予特で要望し、引き継ぎ、生かして再整備していくとの答弁をいただいたところです。
 まずは、東京二〇二〇大会に向けて改修工事に取りかかると聞いていますが、地元のみならず、多くの都民が注目をしています。
 かつてのこどもの城の歴史を踏まえ、この施設が担ってきた魂を大切にし、こどもの城をリノベーションしていく検討の進め方と、国から引き継ぐとした岡本太郎作のこどもの樹の活用について伺います。
 また、近接する児童会館は、上皇后陛下のご成婚を記念して東京都が建設したものでした。本年ご成婚六十年、新天皇陛下がご即位され、平成から令和へと幕開けをしましたこの本年、児童会館跡地を利活用していくに当たり、皇室ゆかりの土地の歴史と自然を尊重し、子供を最重要理念として入れ込むことで、都有地の価値を増すことができると考えますが、予算特別委員会で質疑後の現在の進捗状況についてもあわせて伺います。
 先月、フランスのビアリッツではG7サミットが開催されました。そこでは各国のさまざまな思惑がめぐり、辛うじて一枚の首脳宣言を出すにとどまるという、将来に不安を感じさせるものでした。特に気候変動対策については足踏み状態のままです。
 しかし、私たちがこのかけがえのない地球で生きていくためには、大きな方向性として、持続可能で多様性と包摂性のある社会、人々をより豊かにする社会、この実現に向けた歩みをとめるわけにはいきません。
 首都東京は、そうした歩みを力強く進める都市リーダーであるべきとの思いから、幾つかの質問をさせていただきます。
 まず、持続可能な資源の利用という点です。
 行き場のない廃プラスチック問題に象徴されるように、プラスチック問題は地球規模の生態系を含めた海洋環境に深刻な影響を与えています。微細なプラスチックの人体への直接的な影響も危惧されますが、まだまだ未解明のことが多く、国を中心に集中的な研究、知見の集積が急がれます。
 我が国でことし開催されたG20サミットでは、二〇五〇年までに海洋プラスチックごみによる新たな汚染をゼロにすることを目指すという大枠の目標が掲げられ、全世界が連携して取り組むことが重要となっています。都も、都民、企業と協働した取り組みを推進しているところです。
 資源の多くを都外に大きく依存し、またみずから持続可能な資源の革新的な利用を牽引すべきという大都市の役割を踏まえた施策の展開が必要です。
 この問題について、国のプラスチック資源循環戦略と連携しつつも、都独自の施策展開や我が国の先導的な取り組みを大きく牽引する大都市圏における他都市との連携等について知事の見解を伺います。
 次に、都市の衛生対策についてです。
 東京二〇二〇大会の暑さ対策にもさまざまな工夫が取り入れられています。一瞬の涼を感じられるドライ型ミスト装置もその一つです。これらのミスト発生装置は、メンテナンス体制が構築され、さらに改良、改善されていけば、一過的、応急的なものでなく、東京二〇二〇大会後もスポーツ開催やイベント時には、ハード面でのレガシーになる可能性があります。
 こうした施設、装置については、導入の当初から安全で衛生的な利用に関しての監視や維持管理の体制を構築しておくべきと考えます。都の見解を伺います。
 次に、災害時の避難所における居住環境について伺います。
 災害時には多くの方々が日常住みなれたところを離れ、一時的に避難所などで過ごすことを余儀なくされます。仮に、高温多湿の夏場で大規模災害が発生すれば、高齢者、障害者などの特にケアを要する方々が熱中症等の生命の危機にさらされる可能性もあります。また、感染症の発生などを未然に防止し、二次的な災害を防ぎ、人の命、健康を守る衛生対策の充実が必要です。
 高度防災都市の実現には、ハード面における施策展開だけではなく、平時から東京を守る方々の協力を得ていくことも忘れてはなりません。
 避難所における総合的な衛生対策を進める上で、運営に衛生面のボランティアとしてかかわる方々や、行政とボランティアをつなぐ役割が期待される中間支援組織及び感染症等を防ぐ医療機関との連携について、都の見解を伺います。
 結びに、アスベスト問題です。
 アスベストは繊維状の鉱物で、吸引すると一定の潜伏期間を経て、肺胞に沈着しやすい特徴があります。そして、これが要因となって肺がんや悪性中皮腫などの病気に至ります。
 私はこの問題を何度も本会議でも取り上げてきましたが、残念ながら、健康被害の発生は増加傾向にあります。アスベストを使用した建物の解体時期は、これから二〇二八年に向けてピークになるといわれていますが、東京ではより早く解体が進むと指摘されています。特に解体現場等で作業に携わる方々の作業環境や周辺環境の保全については、万全の対策が必要です。
 国の対策は後手後手に回っているとの感が拭えませんが、建物の解体、改修に当たってのアスベスト建材の見落としがないよう、全件報告義務やアスベスト調査の資格制に関する法改正が検討されているところです。これには自治体側の積極的な関与がなければ、まさに絵に描いた餅になります。
 健康被害の未然防止には、国の動向を注視するとともに、並行的かつ速やかに、法の実効性を担保する方法として、抜き打ち検査などができる準備体制を整えるべきと考えます。都の見解を伺います。
 ものづくりや建設の現場で、作業着に身を包み、ヘルメットの下では額に汗して働いてきた方々が、健康被害という負の遺産だけ引き受けるのでは、まことの意味の技術立国日本としてはとても誇れません。
 東京二〇二〇大会は、選手や競技団体関係者だけでなく、競技施設建設従事者や警備、清掃、輸送、ボランティアなど幅広い分野の方々の協力によって成り立つものです。
 また、Tokyo Tokyo FESTIVAL等の文化プログラムや都市鉱山メダルプロジェクト等の参画プログラムなどで、大会の機運醸成にかかわる方々も大変多くいらっしゃいました。
 東京二〇二〇大会の開閉会式は、東京、日本の歴史や文化などを世界に発信できる貴重な機会でもあります。
 そこで、施設建設に携わった方々やボランティア等、さまざまな形で大会にかかわった方々、多様なジャンルや障害のあるアーティストなどにも参画してもらい、ともにつくり上げる式典とすべきと考えますが、都の見解を伺います。
 安全は都政の基本です。世界で一番安全な都市東京は二〇〇三年からはっきりと掲げ、現在に至ります。これが大会のレガシーとして続いていくことを願っています。終わります。(拍手)
〔知事小池百合子君登壇〕

○知事(小池百合子君) 大津ひろ子議員の一般質問にお答えをいたします。
 私からはプラスチック問題についてお答えさせていただきます。
 海洋プラスチックごみによる地球規模での環境汚染を契機に、プラスチック対策は世界的な課題となっております。持続可能なプラスチックの利用に向けましては、とりわけ資源を大量に消費する大都市の役割は重要でございます。
 そこで、ことしの五月、U20メイヤーズ・サミットにおきまして、都民や排出事業者などの行動転換を促すために、二〇三〇年までに廃プラスチックの焼却量を四割削減するという新たな目標を発表したところでございます。
 今後、この秋に取りまとめられます廃棄物審議会の最終答申をもとにいたしまして、年内を目途にプラスチック削減プログラムを策定、区市町村と連携したプラスチック製容器包装の再資源化の推進など、具体的な取り組みの方向性を示してまいります。
 また、九都県市などと連携いたしまして、海洋プラスチックごみの削減に向けました講演会や広報誌などを活用いたしました共同PRの展開など、普及啓発をさらに充実してまいります。
 加えまして、廃プラスチックの適正処理の推進に向けました実効性ある取り組みの事例や、また、各県の処理施設の逼迫状況など、最新の市場動向の共有を進めてまいります。
 今後とも、自治体間、そして業界団体などとの連携を図って、プラスチックの持続可能な資源利用に向けました取り組み、着実に推進をしてまいります。
 残余のご質問は、警視総監、教育長、東京都技監及び関係局長からのご答弁とさせていただきます。
〔警視総監三浦正充君登壇〕

○警視総監(三浦正充君) 東京二〇二〇大会におけるテロ対策上の課題及びその解決に向けた取り組みについてでありますが、警視庁では、テロを未然に防止するため、大会関連施設周辺における危険箇所の把握を初め、主催者や施設の管理者に対する自主警備の要請、いわゆるラストマイル沿道への防犯カメラの設置など、各種事前対策を推進しております。
 また、諸外国における昨今のテロ事案を踏まえ、車両の突入やドローンの飛行に対応する資器材を充実させるなど、各種テロ対策の強化を図っているところであります。
 さらに、湾岸エリアにおけるテロ事案に備え、本年五月、機動隊に臨海部初動対応部隊を新設するなど、専門部隊の対処能力の向上に努めております。
 このほか、鉄道事業者と連携した非常時映像伝送システムの拡充や、テロ対策東京パートナーシップの枠組みによる合同訓練を実施するなど、官民連携の取り組みを一層推進し、引き続きテロ対策の万全を期してまいります。
〔教育長藤田裕司君登壇〕

○教育長(藤田裕司君) 都立専門高校の充実発展についてでございますが、都立専門高校は、産業界からの期待も高く、今後も充実発展を図りながら存続させていく必要があると考えてございます。
 一方で、グローバル化の進展や情報技術の革新的な進歩、また、それらに伴う社会状況や産業構造の変化など、専門高校を取り巻く環境は大きく変容してきております。
 都教育委員会は、こうした変化に対応するため、本年二月に都立高校改革推進計画新実施計画(第二次)を策定いたしまして、実社会でのビジネスに直結した授業やIT人材育成のための企業と連携した授業など、専門高校における新たな教育プログラムの開発等に取り組んでいるところでございます。
 今後も、これからの専門高校のあり方を見据えつつ、探求的な学びを通じ、社会課題の解決のための新しい価値を創造する力を育み、世界に通用する人材を育成してまいります。
〔東京都技監佐藤伸朗君登壇〕

○東京都技監(佐藤伸朗君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、児童会館跡地についてでございますが、都が策定した渋谷地区都市再生ステップアップ・ガイドラインでは、児童会館跡地をまちづくりに活用することとしており、昨年度から地元の意見も聞きながら具体的な検討を行っております。
 現在、ガイドラインで示した地域の歴史や特性などを踏まえ、子供たちの健やかな成長に寄与するような、親子で楽しみながら学べる施設や、多様な人が集まる憩いの場など、地域の活性化に資する事業内容とともに、都有地を効果的に活用するための事業スキームを検討しております。
 引き続き、実施方針の策定に向けまして、事業内容や事業スキームの検討を深めてまいります。
 次に、建築物におけるアスベスト対策についてでございますが、実効性ある対策を講じていくには、建築行政と環境行政等を所管する部署間での情報共有が重要でございます。これまで、建築基準法による定期報告等を通じ、吹きつけアスベストの使用状況に関する建築物の台帳を作成し、大気汚染防止法を所管する環境行政部署等に提供してまいりました。
 現在、国では、同防止法によるアスベストの事前調査結果の届け出義務を全ての解体工事等へ拡大することを検討しております。国の動向を見据えまして、届け出内容の検証に資するよう、アスベストを含む建材が使用されていた時期に建てられた建築物の情報を共有する体制に加えて、建設リサイクル法による解体工事等の届け出情報を提供する体制の整備についても検討してまいります。
 効果的な対策につなげていけるよう、関係部署との連携強化にしっかり取り組んでまいります。
〔消防総監安藤俊雄君登壇〕

○消防総監(安藤俊雄君) 熱中症による救急搬送についてですが、昨年は夏季に約八千人、ことしも八月末までに約五千人の熱中症の傷病者を搬送しており、救急要請が急増する場合の搬送体制の充実を図ることは重要でございます。
 猛暑日など救急要請の急激な増加が予測される場合には、待機宿舎等に居住する勤務時間外の職員を緊急に招集し、臨時に救急隊を編成するとともに、公式アプリ等により熱中症予防の注意喚起を行っております。
 東京二〇二〇大会期間中は、このような取り組みに加え、各競技会場内に救急車を配備し、対応することとしております。
 今後も、曜日や時間帯による救急需要の変化に応じて運用する救急機動部隊やデイタイム救急隊を積極的に活用するとともに、救急隊の計画的な増強を検討するなど、救急搬送体制の充実に努めてまいります。
〔財務局長武市敬君登壇〕

○財務局長(武市敬君) こどもの城の跡地につきましてのご質問でございますが、国とは現在、取得に向けた最終的な手続を行っておりまして、財産の引き渡しを受けた後、改修工事に着手をし、来年四月ごろまでの工事期間を経た後、まずは東京二〇二〇大会で活用してまいります。
 同時に、旧こどもの城の既存建物を活用した都民のための複合拠点創出に向けた取り組みといたしましては、お話の青山円形劇場も含めまして、施設全体に係る改修の基本計画を今年度中に策定をいたします。
 基本計画の策定に際しましては、中間のまとめの段階で、この施設の利用者となる都民の皆様のご意見を伺う予定であります。
 また、こどもの樹に関しましては、国との間で、こどもの城と一体として生かすことができるよう具体的な手続を進めておりまして、かの地を象徴する存在として親しまれてきたという経緯などを踏まえまして、今の場所に引き続き設置することを考えております。
〔福祉保健局長内藤淳君登壇〕

○福祉保健局長(内藤淳君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、ドライ型ミスト装置の衛生的な使用についてでありますが、近年、屋外イベントでの熱中症対策やヒートアイランド対策にドライ型ミスト装置は広く活用されておりますが、この装置を衛生的に使用するには、水道水を使用し、定期的な点検や清掃などを行う必要がございます。
 都は、この装置を設置する大型店舗等の大規模な建築物に対しましては、建築物衛生法に基づく監視指導の際に合わせまして、装置の適切な維持管理について指導を行っております。
 また、小規模な建築物等に対しましても、適切な維持管理ができるよう、装置を使用する際の留意点をホームページに掲載しているところでございます。
 今後は、装置の導入に対し助成を行っている環境局等とも連携し、導入時点から維持管理方法を周知し、装置の衛生的な使用の徹底を図ってまいります。
 次に、避難所での衛生対策についてでありますが、避難所における集団生活は感染症や食中毒が発生するリスクが高いことから、避難者のみならず、運営する職員や災害ボランティアなども一定の衛生知識を持つことが必要でございます。
 そのため、都は区市町村に対し、衛生管理の標準事項をまとめた避難所管理運営の指針を示すとともに、実施可能な対策をわかりやすくまとめた、避難所ですぐに使える食中毒予防ブックを配布し、衛生的な運営を支援しております。
 また、災害発生時には、都の環境衛生等に従事する職員が区市町村の保健師等の医療従事者と連携し、衛生害虫の発生防止等を指導するなど、避難所における感染症や食中毒の防止に万全を期してまいります。
〔環境局長吉村憲彦君登壇〕

○環境局長(吉村憲彦君) アスベスト対策についてでございますが、都はこれまで、大気汚染防止法を上回る独自の規定を定め、事業者に解体改修工事の作業基準の遵守を徹底させるなど、アスベストの飛散防止に取り組んでまいりました。
 現在、国では、全ての解体等工事について事前調査結果を届け出ることや、工事完了時の報告を義務化することなどを盛り込んだ法改正を検討しております。
 これにより届け出が現行の年間約二千件から十倍以上に拡大することから、都や区市で事業者に対し、解体工事の事前調査の実施や届け出を徹底させるとともに、現場への立ち入りにより適切な履行を確認することが重要でございます。
 今後、届け出審査や都の専門職員、いわゆるアスベストGメンによる現場指導の強化などについて、都と区市で新たに協議の場を十月を目途に設定し、改正法の遵守を徹底できる体制を構築してまいります。
〔オリンピック・パラリンピック準備局長潮田勉君登壇〕

○オリンピック・パラリンピック準備局長(潮田勉君) 東京二〇二〇大会の開閉会式についてでありますが、国内外が注目する世界最大規模のセレモニーである開閉会式は、東京及び日本を世界にアピールする貴重な機会であります。
 現在、組織委員会では、都民、国民から寄せられた意見を踏まえて策定した基本コンセプトに基づき、準備を進めているところであります。
 その八つの柱の一つには参画が位置づけられ、多くの人々が自分も式典にかかわっていると感じられるような、みんなでつくる式典を目指すことが示されております。
 具体的な演出につきましては、組織委員会の東京二〇二〇総合チームが企画制作に取り組んでいるところであります。
 都としては、組織委員会と連携しながら検討状況を注視し、都民、国民の期待に沿ったすばらしい大会となるよう、引き続き取り組んでまいります。

○議長(尾崎大介君) 九十五番馬場信男君
〔九十五番馬場信男君登壇〕

○九十五番(馬場信男君) 台風十五号の影響による停電が、千葉県の木更津市、富津市、君津市、袖ヶ浦市でいまだに続いています。都民ファーストの会東京都議団が強く訴えている非常用電源の整備が一日も早く完備されることを強く願い、質問に入ります。
 初めに、中央卸売市場について伺います。
 築地市場が豊洲に移転して十月十一日で一年となります。都の大きな決断により、市場行政の大きな前進となりました。この築地市場が新しく生まれ変わった姿を目の当たりにして、大きな喜びを感じるとともに、次なる課題に向けた取り組みが進まなければならないと感じています。
 都内に三つある水産卸売市場の一つ、豊洲、大田とともに、足立市場が私の地元にあるからであります。
 水産卸売市場としての足立市場は、築地、豊洲に比べて知名度も圧倒的に低く、取扱量も二十分の一以下でありますが、国道四号線に面して、豊洲市場からも、早朝であれば三十分もかからないという連携しやすい立地です。
 旧築地市場が新しく変わらなければならなかった事情は、大きくいえば、設備の老朽化、開放型施設であることによる衛生面での問題、そして温暖化が進む中において温度管理という問題があったからであります。
 小池都知事は、六月三日、淀橋青果市場と、ここ、足立市場を視察されました。また、都は、十一ある中央卸売市場の経営のあり方について、有識者による検討の場を設けて議論を進めていると聞いています。
 そこで伺います。
 現在の第十次東京都卸売市場整備計画では、平成二十八年度から平成三十二年、令和二年度までの五カ年を計画期間に位置づけ、省エネ、地球温暖化対策として、照明器具のLED化を進めていくこととしていますが、進捗状況はどうか伺います。
 卸売市場法の改正により、適正な取引が行われているかどうかについては、開設者ごとに定めるルールに基づき、指導監督を行うこととなっていますが、国による調査の結果、不公正な取引が明らかになったときには、公正取引委員会に通報されることになっています。
 また、市場の施設整備は、法に基づき計画的に整備を行う位置づけから、食品流通法による財政的、金融的支援のもとで、開設者の責任において行うこととなっています。
 こうしたことからも、市場運営における開設者の役割は非常に重要となってきており、各市場が有する機能や特徴に応じた施設整備を行うことが求められています。
 足立市場も旧築地市場と同様に開放型施設で、築五十年以上が経過し老朽化しています。今後の市場の整備に当たっては、省エネの推進はもとより、足立市場の流通実態に合わせて効率的な低温管理を行うため、一部に集中した温度管理にするなどの検討を進めるべきと考えます。
 今後の足立市場の施設整備について都の見解を伺います。
 取引規制の緩和など卸売市場法の大幅な改正が行われましたが、この改正の背景には、通信販売、産地直売等の流通の多様化や、加工食品や外食の需要が拡大するなど、卸売市場を取り巻く環境が大きく変わったことがあります。
 こうした状況変化の中にあって、都の中央卸売市場の今後の進むべき方向性について知事の見解を伺います。
 次に、二〇二〇大会を契機とした都立公園の活用についてお伺いいたします。
 前回の我が国初のオリンピック東京大会の大きなレガシーの一つに、地域スポーツの広がりがあります。その一役を担ってきたのがスポーツ少年団です。オリンピック大会を成功させることとともに、このオリンピックをきっかけに、スポーツを通して青少年の健全育成をと願う社会の要請を受けて、日本体育協会、現在の日本スポーツ協会において、大会の二年前から全国的な組織づくりが進められました。
 東京都においては、五輪大会の前年、東京都体育協会の中に東京都スポーツ少年団本部が設置され、それが区市のスポーツ少年団本部設置へとつながり、東京五輪大会本番では、参加各国の旗がたなびく万国旗の掲揚場所が団員初の活動の場となりました。
 最盛期には全国で百万人を超える登録者を数えましたが、少子化の影響もあり、現在は約六十七万人。男子におけるチーム種目の数の一位は野球、二位がサッカー、女子の一位はバレーボール、二位がバスケットボールです。
 子供たちの地域スポーツのよさを一言で申し上げれば、地域の大人たちがスポーツを通して子供たちの社会性を育ててくれることです。家庭教育、学校教育とともに、もう一つの教育の場を地域スポーツが担ってきたことは、まさにスポーツ少年団設立の意義が達せられ、現在から未来へつながるレガシーとなっているのです。
 さて、私のもとに小学生の女子児童、地域のバスケットボールチームのキャプテンをしているという子からはがきをもらいました。都立公園にバスケットゴールをつくってくださいというものです。
 折しもバスケットボールは、八村塁選手が世界最高のNBAで活躍し、日本男子は四十四年ぶりにオリンピック出場が決定しました。
 また、一つのゴールリングで試合をする三人制のバスケ、スリー・バイ・スリーが大変に注目を浴びていますので、子供たちの夢は大きく膨らんでいることでしょう。
 キャッチボール、バスケットのシュート練習などは、若者が深夜にたむろして騒音を発するなどの苦情も懸念されますが、ある程度の広さを有する都立公園が若者のエネルギーを発散する場として担わなければならない面もあると考えます。
 都立公園には野球場やテニスコートなどの運動施設は整備されていますが、有料で手続が必要なために気軽には利用できない面があります。ふだんの公園利用の中で気軽に球技を楽しめるような場、例えばキャッチボールやテニスの壁打ち、バスケットボールのシュート練習などができる場がスポーツの裾野を広げるために重要ですが、十分とはいえません。例えば、バスケットボールのゴールが設置されている都立公園は、全都立公園八十二公園のうち十九公園しかありません。
 そこで、都立公園において気軽にスポーツに親しめる環境づくりを進めていくべきと考えますが、都の見解を伺います。
 次に、日暮里・舎人ライナーの混雑緩和対策について伺います。
 この件は、委員会等でたびたび取り上げられてきている課題ですが、地域から多くの声を聞きますので、改めて、ここ、本会議場にて伺いたいと思います。
 ことし三月の足立区議会の予算特別委員会においても、日暮里・舎人ライナーの混雑緩和対策が質疑されていました。時差ビズのキャンペーンをさらに強化してほしい、景品などのプレミアムを設けて効果ある時差通勤対策をとってほしい、同じ経路を走る都バス里48系統への乗客の誘導策はないのか等々、利用者から区議会にも多くの意見が届いているようです。
 現在の混雑率は一八九%と、都営の路線ではワースト一位、首都圏の路線ではワースト五位。私のところに届く声も、座席の一部を撤去してでも乗車スペースを確保してほしいなど切実な訴えもあります。
 そこで、日暮里・舎人ライナーにおける混雑率の推移と、これまでの混雑緩和対策の取り組みについてお伺いをいたします。
 日暮里・舎人ライナーの開業後は、日暮里駅や西日暮里駅から山手線へのアクセスがしやすくなり、開業前と比較すると、交通の利便性が格段に向上しました。
 また、開通から十一年半が経過し、沿線に新たな住民がふえるとともに、約二年後の令和三年の夏ころには、日暮里・舎人ライナーの江北駅近くに、東京女子医科大学東医療センター(仮称)の移転が予定されています。
 併設される看護学校に通う学生、医師、看護師、その他の職員の合計は千人規模。現在、受け付けは朝八時二十分から始まっていますが、外来患者の数もこれと同じく千人規模であると聞いています。
 四百五十床を擁する大学病院の移転は、江北駅を含め、日暮里・舎人ライナー沿線駅の乗降客がふえるといった、交通局にとって経営的なメリットがある一方で、混雑対策には懸念材料であります。ラッシュのある上りとは逆方向の利用が主ではありますが、朝夕のラッシュ時間帯への影響も無視できません。
 そこで、日暮里・舎人ライナーの今後の混雑緩和対策についてお伺いいたします。
 最後に、高齢者に優しい交通安全対策について伺います。
 イギリスの経済誌、エコノミストの調査部門が発表した世界で最も安全性の高い都市ランキングで、東京が、シンガポールや大阪を抑えて三回連続の一位を獲得いたしました。
 日本は世界一の高齢社会です。高齢者を含め我々は、交通ルールがあるから安心して外を歩くことができますし、交通信号があるから歩行者や車は交通事故から守られているのです。
 その交通信号は、注意して見ますと幾つものタイプがあります。正面からしか見えないタイプのものや、雪国で見るのが縦型に赤、黄、青が並ぶもの。雪や氷の重さの負担が横型の三分の一で済むからでありましょう。
 また、LEDタイプが普及しています。電球タイプに比べて高価でありましょうが、それ以上に電球交換などメンテナンス経費が削減され、電気消費量も節約できるからであります。
 しかし、何といってもLEDタイプは明るいのが何よりです。逆光でも、電球タイプと比べ格段に視認しやすくなったことは、高齢者にとってもありがたい技術革新で、都内の信号機は、車両用、歩行者用ともに、平成二十九年三月までに全てLED化が完了していると聞いています。
 歩行者用信号機でいえば、信号が赤に変わるまでの残り時間が表示されるゆとりシグナルがあります。高齢者のみならず一般歩行者にとっても、無理な横断を防ぎ、事故を防止する上で極めて有効な信号機ではないかと考えます。
 高齢化が急速に進展しつつある今、設置に向けた取り組みを一層加速していただきたいと考えますが、ゆとりシグナルの整備状況及び導入の方針について、警視総監の所見をお伺いし、質問を終わります。
 ありがとうございました。(拍手)
〔知事小池百合子君登壇〕

○知事(小池百合子君) 馬場信男議員の一般質問にお答えいたします。
 私からは、今後の中央卸売市場についてお答えをさせていただきます。
 人口減少や少子高齢化の進展に加えまして、物流や商取引の多様化が加速度的に進んで、市場の取扱量や経由率が低下するなど、卸売市場を取り巻く環境は厳しさを増しているところであります。
 こうした中にありましても、中央卸売市場は、生鮮食料品などを円滑かつ安定的に供給するという基幹的なインフラとしての役割を引き続き着実に果たしていく必要がございます。
 現在、都におきましては、卸売市場法の改正を踏まえまして、時代に即した取引環境を実現して、市場の活性化を図るために、取引参加者とさまざまな視点から意見交換を重ねるなど、条例改正に向けました準備を進めております。
 さらに、戦略的な市場運営と強固な財務体質の確保を目的といたしました経営計画の策定に向けましては、本年七月、市場の活性化を考える会を立ち上げたところであります。今後、有識者の方々の専門的な知見もいただきながら、卸売市場のあす、あさって、そして、その先を見据えまして、従来の延長線ではなく、新たな発想から多面的に検討を行ってまいります。
 こうした取り組みを通じまして、都の中央卸売市場が、将来にわたって安全・安心で多様な品ぞろえを都民や国民に提供することで、豊かで魅力ある消費生活の実現に寄与してまいる所存でございます。
 残余のご質問は、警視総監、関係局長からのご答弁とさせていただきます。
〔警視総監三浦正充君登壇〕

○警視総監(三浦正充君) ゆとりシグナルの整備状況及び導入方針についてでありますが、ゆとりシグナルは、歩行者用信号が変わるまでの時間を目盛りにより示すことで、無理な横断や信号無視の防止を目的としており、平成三十年度末現在、一万千九百二十九灯を整備し、その普及率は約一五%となります。
 今後も、高齢者が多く利用する医療機関や福祉施設の周辺及び横断歩行者が多い集客施設の付近、さらには児童や生徒が利用する通学路を主な整備箇所として、ゆとりシグナルの導入を推進してまいります。
〔中央卸売市場長黒沼靖君登壇〕

○中央卸売市場長(黒沼靖君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、各市場の照明器具のLED化についてでありますが、卸売市場では、卸売り場等の照明器具や低温施設でのエネルギー需要が高く、省エネ対策を推進していくことは、光熱水費の削減につながるだけでなく、環境への負荷を低減していく上でも重要な取り組みでございます。
 このため、第十次東京都卸売市場整備計画では、卸売り場や事務室などの照明器具の新設や更新に当たりまして、原則としてLEDを導入することとしております。
 現在、全ての市場で整備に着手しており、市場業者が使用している卸売り場や荷さばき施設等につきましても、市場業務への影響を考慮しながら、計画的に整備を進めております。
 今後とも、卸売市場整備計画に基づきまして、LED照明の導入に着実に取り組むことにより、卸売市場におけるエネルギーの効率的な活用に努めてまいります。
 次に、足立市場の施設整備についてでございますが、都の中央卸売市場が生鮮食料品等を安定的に供給する基幹的なインフラとしての役割を引き続き果たしていくためには、老朽化への対応や、市場機能の強化に必要な整備を計画的に行っていくことが重要でございます。
 低温施設の整備に当たりましては、各市場の特徴を生かした経営戦略等に基づきまして、整備費用や維持管理コストなども踏まえた効果的な整備を進めていく必要がございます。
 足立市場では、今後、冷蔵庫棟や低温施設の更新を控えており、産地や実需者の品質管理の高度化に対するニーズに的確に対応できるよう、施設の利用方法などに即した温度帯の設定や低温化の範囲などについて検討し、都と業界団体が一体となって整備に取り組んでまいります。
〔建設局長三浦隆君登壇〕

○建設局長(三浦隆君) 都立公園における気軽にスポーツに親しめる環境づくりについてでございますが、都民が身近にスポーツを楽しむなど、レクリエーションの場を提供することは、都立公園の重要な役割でございます。
 都立公園におきましては、公園の特性に応じて、有料のスポーツ施設のほかに、気軽にスポーツを楽しめるよう、キャッチボールができる広場や、テニスの壁打ちができる場所の提供、また自由に使えるバスケットゴールの設置などに取り組んでおります。
 その際、一般の公園利用に支障とならないよう、場所の選定や他の公園利用者に配慮するとともに、地域住民の理解を得るよう努めております。
 今後とも、地元区市とも連携を図りながら、誰もが気軽にスポーツに親しめる公園づくりを進めてまいります。
〔交通局長土渕裕君登壇〕

○交通局長(土渕裕君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、日暮里・舎人ライナーにおける混雑率の推移と、これまでの混雑対策の取り組み状況についてでございますが、開業当初の平成二十年度の混雑率は一三二%でありましたが、沿線でのマンション建設等が進み、通勤通学のお客様がふえ続け、平成三十年度には一八九%となっております。
 この間、朝のラッシュ時間帯に増発を行うため、開業時に十二編成だった車両を十八編成まで増備し、運転間隔を五分から三分二十秒に短縮するなど、輸送力の増強を図ってまいりました。
 また、開業当初に導入した車両につきましては、国が定めた重量制限がある中、座席配置を変更することで、お客様が車内での移動や乗りおりがしやすくなるよう工夫するとともに、平成二十七年度から導入した新型車両につきましては、車体を軽量化することで、定員をふやしたところでございます。
 次に、日暮里・舎人ライナーの今後の混雑対策についてでございますが、さらなる混雑緩和を図るため、定員をふやした新型車両を今年度末に二編成増備するとともに、ダイヤ改正を行い、朝のラッシュ時間帯の運行本数をふやす予定でございます。
 また、開業当初から運行している車両につきましては、令和四年度以降に更新時期を迎えることから、順次新型車両への置きかえを進め、輸送力の増強を図ってまいります。
 加えて、オフピーク通勤を促進する時差ビズにつきましても、キャンペーンの実施や混雑の見える化を通じて引き続き充実を図るなど、ハード、ソフト両面から混雑対策に全力で取り組んでまいります。

○議長(尾崎大介君) 三十七番栗林のり子さん
〔三十七番栗林のり子君登壇〕
〔議長退席、副議長着席〕

○三十七番(栗林のり子君) 国連が二〇三〇年に向けた世界の共通目標として掲げる持続可能な開発の目標、九月下旬に予定されている国連総会に合わせて、SDGs首脳級会合が開かれます。そこでは、二〇一五年の目標設定から、この四年間における各国の進捗状況を話し合うことになっています。十七の共通目標に対し、対応を怠れば壊滅的未来が待ち受けているといわれています。
 それを回避するためには、生活の中に十七の目標を行動のベースに取り入れることが重要であり、特に人生基盤の形成期に習慣づけることが必要です。そこで大事なのが、子供たちへの意識啓発であります。
 私の地元、世田谷区立喜多見中学校では、ESDの視点を各教科の授業に取り入れ、学んだことを行動に起こすようにしているとのことです。その一つに、生徒会の提案で、福島ひまわりプロジェクトという企画があります。ヒマワリを育て、収穫した種を送り、福島の大地にヒマワリの花を咲かせるという夢のある活動です。この一つの企画で、福島の復興支援、学校や地域に元気を与える、地球温暖化の防止という三つの目標達成を目指しています。
 こうした学校の事例紹介や交流、またSDGs普及活動に取り組むNPOや民間団体などとも連携し、子供たちにわかりやすく、理解しやすい学習にする必要があります。
 小学校では令和二年度から、中学校では三年度から、新学習指導要領が全面実施となり、これまで以上にSDGsに関する教育の充実が求められます。都教育委員会の取り組みについて所見を求めます。
 次に、十七の目標のうち、四つのテーマに関係することから質問します。
 初めに、障害ひとり親に関する支援について質問します。
 都内では、約十三万世帯のひとり親家庭が生活しています。一生懸命働き、子育てしていたひとり親が、ある日突然、事故や病気で重度の障害者になった場合、そのひとり親を障害ひとり親といいます。多くのひとり親家庭は、働く親の収入に加え、児童の心身の健やかな成長という観点から、児童扶養手当が支給されます。
 一方、障害ひとり親には、働くことが困難になることから、障害年金が支給されるようになります。しかし、障害年金受給者となったことから、それまで支給されていた児童扶養手当の支給はなくなるのです。それは、国民年金法の併給禁止規定により、年金と手当の同時支給が認められていないからです。
 ひとり親に支給されていた児童扶養手当の受給権がなくなるということは、手当だけではなく、JR定期の割引や上下水道減免などの児童扶養手当受給者向けサービスが対象外ということになるのです。ひとり親が障害を抱え養育を担う中、この経済的な打撃ははかり知れません。
 行政に相談すると、生活保護受給か、子供は児童養護施設へとの案内になることが多く、家族が離れ離れになる事態を避け、自力で頑張ろうとする選択の先は大変苛酷なものです。そのため、障害ひとり親家庭は少数といわれています。
 そして、その実態は把握されず、国の法改正の際にも見落とされました。たとえ少数でも、この問題は放置してはならないと、公明党はこの実態を踏まえ、障害年金と児童扶養手当の併給を認める法改正を国へ要求したところであります。
 しかし、子供の成長は待ったなしです。親に障害があるため、子供との外出に制限があるだけでなく、所得も低いことから、旅行やレクリエーション、さまざまな体験、学習の機会も失われます。
 そこで、国の法改正までの間だけでも、都として独自の支援を図るべきと考えます。都の所見を求めます。
 次に、東京都若年被害女性等支援モデル事業について質問します。
 性虐待や性暴力、AV出演強要、JKビジネスなど、若年女性を危険な環境から守るモデル事業が昨年十月スタートしました。都議会公明党が何度も支援の必要性を求めてきた事業であります。
 虐待や性暴力の被害を受け、心に傷を抱える少女や、家や学校に居場所がなく、公園のベンチやネットカフェで過ごす少女、詐欺被害に遭い風俗等に誘導されるなど、一刻も早い救出が求められる中、本事業は大変重要な役割を果たしています。繁華街をパトロールし、キャッチしたSOSを支援につなげるまで、宿泊体制も整えサポートしています。
 先日、事業の委託先を視察させていただきました。事業運営者も若者たちで、相談者との距離が近く本音の相談ができるため、必要な公的支援にも迅速につなげることができるとのことでした。
 最近は一時保護のケースが増加し、部屋が不足し対応が困難になっているため、拡充が必要と感じました。都は既存の婦人保護施設を設置していますが、古くからのイメージもあり、若い女性たちにとり、かなりハードルは高いことから、こうした若年女性専用の一時保護施設は必要です。若い女性の孤立を防ぎ、適切に支援を行う取り組みが大変重要と考えます。
 モデル事業を視察され、また女性活躍を積極的に推進される小池都知事の所見を求めます。
 次に、医療的ケア児の支援について質問します。
 都は都議会公明党の要望を受け、昨年度より特別支援学校への通学支援を開始したことは高く評価いたします。昨日の我が党の代表質問でも、特別支援学校における体制強化を求めました。人工呼吸器が必要な児童生徒も、親の同行なしで通学できる日を待ち望んでいます。
 その解決策の一つとして、訪問看護師が自宅に出向き、一定時間ケアを代替し、家族の休養を図る在宅レスパイト事業を学校でも活用できるようにすることです。
 現在、都の包括補助では、利用上限が年二十四回、一カ月四回と限られていますが、この利用時間、回数をふやすことができれば、週に一、二度でも親の同行なしで通学が可能です。
 在宅レスパイト事業の拡充について、都の所見を求めます。
 また、医療的ケアを必要とする障害児にとり、安心して利用ができる通所施設も必要です。事業者からは、都の重症心身障害児者通所事業所運営費補助の対象が重症心身障害児者に限られているため、医療的ケア児を対象とする事業所の整備が困難との声があります。
 都が制度をつくったころは、医療的ケア児は法律に位置づけられておらず、時代に合わせ、医療的ケア児も対象とする制度が必要です。都の所見を求めます。
 次に、多様性の尊重について質問します。
 このたび条例に続き、東京都性自認及び性的指向に関する基本計画(素案)が策定されました。我が党の要望の多くが反映されており、高く評価するものです。
 しかしながら、本年三月の予算特別委員会で、都議会公明党が取り上げた都のパートナーシップ制度については記載がありません。
 先日私は、四十七都道府県初のパートナーシップ制度を創設した茨城県を訪ね、担当者の説明を伺ってきました。県は、新たな条例を制定したのではなく、男女共同参画推進条例の一部を改正し、いばらきパートナーシップ宣誓制度を制定。要綱をつくり運用しています。県は、宣誓書を受領した際に受領カードを発行し、そのカードを県営住宅の申し込みや県立病院での手術同意等の際に利用できるとのことでした。
 また、民間団体にも適用拡大の周知を図り、不動産取引関係、生命保険関係、医療関係などに協力を依頼しているようです。このように証明書を提示することで、説明が省かれることが重要と考えます。
 こうした制度がつくられることで、社会の認知もより変わり始めます。住みにくさ、生きづらさを取り除き、多様な生き方の尊重という観点からも、都のパートナーシップ制度を基本計画に明記するべきと考えます。都の所見を求めます。
 次に、動物との共生社会について質問します。
 私は昨年の四定でも、ペット殺処分ゼロに協力してくださるボランティアへの支援強化について質問をしました。保護から譲渡へと、地域で汗を流し活躍してくださるのがボランティア団体の皆様です。知事も感謝状授与式など企画され、参加者からは喜びの声が届いています。
 しかし、ボランティア活動を続けるためには大きな費用が必要であり、そのほとんどをボランティアの負担や寄附に頼っているのが現状です。持続可能な制度にするためには、ボランティアの負担軽減策を講じるべきと考えますが、知事の所見を求めます。
 次に、都立産業技術高等専門学校体育館への空調設備の設置について質問します。
 教育庁は我が党の要望を受け、公立小中高等学校体育館の空調設置を進めています。しかし、都立産業技術高等専門学校は教育庁所管ではないため、設置対象施設にはなっていません。
 学生等の利用者の安全を守るためにも、また防災の観点からも、体育館に空調を設置すべきと考えますが、都の所見を求めます。
 最後に、東京ふたり応援会議について質問します。
 結婚を希望する人たちにとっての応援ポータルサイト、TOKYOふたりSTORYがスタートし、大変喜ばれています。私は、この結婚支援の推進を初質問より十年、一貫して求めてきたところですが、このように大きく前進させることができたのは、小池知事の力強いリーダーシップによるものであり、高く評価いたします。
 ことし十一月には、全国結婚支援セミナーin東京が開催されると聞いております。東京から全国へと新たな人と情報の交流も生まれることを期待するものです。
 このイベントの狙いと今後の結婚支援の取り組みについて知事の所見を求め、質問を終わります。(拍手)
〔知事小池百合子君登壇〕

○知事(小池百合子君) 栗林のり子議員の一般質問にお答えいたします。
 まず、若年女性への支援についてのお尋ねがございました。
 虐待や貧困などで家庭に居場所がないなど、さまざまな困難を抱えた若年女性の自立を図るためには、個々のケースに応じたきめ細かな支援が必要であります。
 都は昨年の十月に、こうした女性に対する支援のノウハウを持つ民間団体と連携をいたしまして、SNSを活用した相談や夜間の見回り等のアウトリーチ、一時的な居場所の提供などを行うモデル事業を開始したところであります。
 この事業では、民間団体と福祉事務所、医療機関などが密接に連携をした上で、相互に情報を共有しながら調整等を実施いたしまして、一人一人の状況に応じた適切な支援を行っております。
 また、お話にございましたように、先日、居場所となっている民間団体のシェルターを訪問いたしまして、保護されていた女性たちから直接お話を伺ったところであります。
 また、SNSによる相談の様子を間近に拝見もいたしました。困難を抱えた若年女性への支援が重要だと、このことを改めて認識した次第でございます。
 今後とも、民間団体を初め関係機関と連携をしながら、若年女性への支援を着実に推進をしてまいります。
 次に、動物愛護ボランティアの負担の軽減についてのご指摘でございます。
 私は、二〇二〇年に向けた実行プランで、誰もが優しさを感じられるまちの実現を目指して、動物の引き取り数の減少や譲渡機会の拡大に向けました取り組みを進めることで、動物の殺処分をゼロにするという目標を掲げまして、動物愛護施策を進めてまいった次第でございます。
 この目標を一年前倒しで達成できておりますのは、多くのボランティア団体の方々の献身的な活動によるところが大きいものがございます。
 また、去る五月には、動物の殺処分ゼロの達成に大きくご貢献いただいた方々に、私から直接感謝の言葉も述べさせていただいております。その折にも、日々の取り組みの中で地域の理解が得られないこともあるなど、さまざまなご苦労があることも伺いました。
 動物の殺処分ゼロを継続して、人と動物との共生社会を実現していくためには、これからも多くのお力添えが必要不可欠だと考えております。
 引き続きまして団体の方々と連携協力をいたしまして、動物愛護の取り組みを進めていけますよう、今後、ボランティア団体等の負担軽減に向けた支援につきましても検討してまいりたいと思います。
 最後に、結婚支援の取り組みについてのご質問がございました。
 都は、結婚を希望しながらも一歩を踏み出せないでいる人を後押しする、そのために結婚に向けた機運の醸成に取り組んでおります。
 これまでポータルサイトによる情報発信や、さまざまな主体との連携による出会いの機会の提供、ライフプランを考えるセミナーの開催など、幅広く取り組みを展開してまいりまして、セミナーの参加者の八割を超える方々から、結婚や婚活に対して前向きになれたとのご回答をいただくなど、手応えを感じているところでございます。
 ことし十一月に開催をいたします全国結婚支援セミナー東京ふたり応援会議におきましては、全国の行政関係者など一堂に会しまして、地域が抱えます結婚に対する課題の議論や、また先進事例の紹介を行います。これによって、自治体間でさまざまな知見を共有して、日本全体で結婚支援を推進する契機としてまいりたい。
 また、今年度はさらに、多様な夫婦のエピソードを募集いたしまして、結婚を希望する人が自分らしい結婚や婚活について考える際の参考としていただきたいと存じます。
 また、結婚に関心のある多くの都民が参加できます結婚応援イベントを開催して、機運の醸成を一層図ってまいります。
 今後とも、個人の価値観や人生観に十分配慮しつつ、結婚支援に積極的に取り組んでまいります。
 残余のご質問は、教育長及び関係局長からのご答弁とさせていただきます。
〔教育長藤田裕司君登壇〕

○教育長(藤田裕司君) SDGsに関する教育についてでございますが、これからの社会に生きる子供たちには、自然環境や地域、地球規模の諸課題等をみずからの課題と捉え、協働して解決するなど、持続可能な社会のつくり手としての資質や能力を身につけることが求められております。
 そのため、都教育委員会は、小中高等学校等の中から、持続可能な社会づくりに向けた教育推進校を指定し、その実践の成果を都内全ての公立学校に周知するなどして、各学校の実態に応じた取り組みを促進してまいりました。
 今後、新学習指導要領を踏まえ、地域や関係団体の方を招いて、子供たちがSDGsに関する内容について体験を通して学ぶといった先進的な学校の取り組みを広く全都に発信するなど、持続可能な社会の実現のために貢献できる人材の育成に向けた教育の一層の充実を図ってまいります。
〔福祉保健局長内藤淳君登壇〕

○福祉保健局長(内藤淳君) 三点のご質問にお答えいたします。
 まず、障害のあるひとり親家庭への支援についてでありますが、都は、ひとり親家庭自立支援計画に基づき、相談体制の整備、就業支援、子育て支援・生活の場の整備、経済的支援を柱に、ひとり親家庭への支援に取り組んでおります。
 ひとり親家庭の生活の安定と自立の促進を目的とする児童扶養手当は、児童扶養手当法に基づく国の制度であり、公的年金等と両方を受給する場合の取り扱いにつきましては、お話のように、国の責任で対応すべきものと考えております。
 一方、都は、公的年金等の受給にかかわらず、児童育成手当を独自に支給しているところでございます。
 都は現在、次期計画の策定を進めておりますが、さまざまな状況にあるひとり親家庭が安定した就労や生活のもと児童を健全に育めるよう、支援の充実を図ってまいります。
 次に、在宅レスパイト事業についてでありますが、都は、重症心身障害児者や医療的ケア児の家族の休養を目的に、看護師が自宅を訪問し、家族にかわって一定時間ケアを行う在宅レスパイト事業を実施する区市町村を包括補助で支援しており、現在二十一区六市が医療的ケア児を対象とした事業を実施しております。
 本事業を拡充するためには、医療的ケア児等の支援に対応できる訪問看護師や事業者の確保が課題となっております。
 このため、都は、訪問看護師の育成研修を行うとともに、支援のノウハウを有する訪問看護ステーションが他の事業者からの運営相談に応じたり、同行訪問などの実践的な研修等を行うモデル事業を実施しており、今後もこうした取り組みを通じ、区市町村が在宅レスパイト事業を活用できるよう、積極的に支援してまいります。
 最後に、医療的ケア児を対象とする通所事業所についてでありますが、都は、重症心身障害児者が通所する事業所が、看護師等の増配置やリフトつきバスの確保など、都が求める水準を確保できるよう独自の基準単価を定め、国の報酬額による報酬単価との差額を補助しております。
 医療的ケア児に対応する通所事業所につきましては、昨年度の障害福祉サービス等報酬改定で、医療的ケア児を受け入れるための看護職員加配加算等が創設されましたが、医療的ケアの内容、心身の障害の程度や重複の状況など、その特性を踏まえたさらなる評価が必要であると考えております。
 このため、医療的ケア児の受け入れ状況等の実態を踏まえ、適切な報酬上の評価について検討を行うよう国に提案要求するとともに、医療的ケア児の特性や取り巻く環境等も踏まえ、支援の充実に取り組んでまいります。
〔総務局長遠藤雅彦君登壇〕

○総務局長(遠藤雅彦君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、東京都性自認及び性的指向に関する基本計画についてでございますが、今般、人権尊重条例に基づき基本計画の素案を策定し、都庁各局の施策現場において、当事者が直面するさまざまな場面での困り事を可能な限り解消していくための取り組みを示し、現在パブリックコメントを行っているところでございます。
 一方、同性パートナーシップ制度は、婚姻関係のあり方そのものにかかわるものでございまして、戸籍制度や住民基本台帳制度との整合などの課題もあることから、広範な国民的議論が必要であると認識をしております。
 引き続き、さまざまな意見を伺いながら、社会情勢やそれぞれの現場における実態も踏まえ、基本計画の策定を進めてまいります。
 次に、都立産業技術高等専門学校の体育館への空調設備の設置についてでございますが、高専品川、荒川両キャンパスの体育館は、学生の教育活動に使用されるだけではなく、災害時には地元区との協定により、周辺住民の避難所や他自治体等から派遣され、対応に当たる応援職員の宿舎等として使用されます。
 昨今の厳しい暑さの中、このように平時の学生利用に加え、災害時の活用も予定される体育館への空調の設置は、利用者の安全を確保する上で非常に重要でございます。
 そのため、まず今年度、体育館の構造を踏まえた適切な空調方式や設備の設置場所、電源の確保、断熱措置などの方法について調査を行うことといたします。
 体育館の安全・安心な利用に向け、調査結果を踏まえた整備が着実に進むよう、都としても支援をしてまいります。

○副議長(長橋桂一君) 十三番菅野弘一君
〔十三番菅野弘一君登壇〕
〔副議長退席、議長着席〕

○十三番(菅野弘一君) 初めに、羽田空港の機能強化について伺います。
 先月八日、国土交通大臣から、来年三月二十九日より、新飛行ルートの運用を開始し、羽田空港において国際線を年間三万九千回増便することが発表されました。
 新ルートのうち、着陸用については、南風が吹く日の午後三時から七時のうち三時間の間に活用され、東京都内では、新宿区から渋谷区、港区、品川区方面に向けて、上空を降下していくものです。
 この新ルートの導入により、国土交通省では、羽田の旅客数が年間約七百万人ふえると見込んでおり、首都圏の国際競争力強化や訪日外国人旅行者の受け入れ拡大等につながるものとしています。
 我が党は、東京の国際競争力の強化、東京二〇二〇大会の円滑な実施のためにも、羽田空港の機能強化については必要不可欠だと思っております。
 一方で、利便性の追求は、地域住民の暮らしに十分配慮することが大前提になります。国土交通省が開催した説明会などでは、住宅街やオフィス街を飛行することによる騒音影響が心配だ、落下物対策をしっかり行ってほしい、今回の提案についてもっと多くの人に周知すべきだ、決定された方策の内容については引き続き情報提供をしてほしいといったさまざまな声が上がっています。
 また、空港周辺を初め、既存の飛行ルート下にある地域の皆さんについては、長い間航空機騒音などに悩まされてきた状況にあり、引き続き、十分配慮していく必要があります。
 国土交通省も住民への説明会の開催や情報発信拠点を設置して周知を行ったり、低騒音機の導入促進や防音工事に対する助成、航空機のチェック体制の強化、落下物防止対策の徹底など、さまざまな対策を実施してきています。
 さらに、運用決定に際しては、例えば騒音対策について、地上に近い高度での飛行を減らすため、着陸する際の降下角度を当初案の三度から三・五度に引き上げるなど、操縦士に、より高い技術が求められるものもありますが、新たな対策の実施も示しています。
 このように、国土交通省も適宜対策を実施しているところでありますが、新飛行ルート下や、空港周辺の皆さんの騒音や落下物に対する懸念や不安がまだ消えていません。今後とも粘り強く地元の不安を払拭していくため、対策に万全を期す必要があります。
 このため、騒音、安全対策の実施の徹底を引き続き図るとともに、住民に対し、丁寧な説明を続け、飛行開始後も円滑に運用が進められるよう、国に一層要請すべきものと考えます。東京都の見解を求めます。
 次に、環状四号線整備とまちづくりについて伺います。
 品川駅周辺は、二〇二〇年の新駅暫定開業を控え、国際交流拠点として、大きく変貌しようとしています。
 その中で、環状第四号線は、羽田、臨海部、六本木方面とのアクセスを向上させるなど、広域ネットワークを形成するとともに、橋梁形式を採用することで、地区の東西を連結するなど、品川駅周辺の拠点機能の強化に資する重要な路線として早期の整備が求められています。
 一方で、地元には、古くからの商店会や高低差のあるまち並みといった特色があり、よりよい環境を創出するためには、道路整備だけではなく、まちづくりも一体となって進めることが重要であります。
 さらに、沿道の地域の方々も、環四整備に合わせたまちづくり勉強会を開催するなど、まちづくりへの機運も高まってきています。
 都は、本年七月に、環状第四号線の港南─高輪区間の整備に着手したと聞いていますが、こうした沿道まちづくりの機運を捉え、都もかかわりを強化すべきであります。
 今後、都は、環状第四号線高輪区間の整備と沿道まちづくりにどのようにかかわり、取り組んでいくのかを伺います。
 次に、お台場海浜公園の水質改善について伺います。
 八月に開催されたマラソンスイミングやトライアスロンのテストイベントでは、お台場海浜公園の水質について、多くのマスコミなどから取り上げられました。そのことから、東京都は組織委員会と連携して、お台場海浜公園の水質改善対策として、三重の水中スクリーンを設置するほか、下水道における対策など、さらなる水質改善対策についても、全庁を挙げて取り組んでいく予定と聞いています。
 東京の下水道は汚水と雨水を一本の下水道管で流すことで早期に整備ができる、合流式の下水道を採用しており、一九六四年の前回大会では、大会を契機とした下水道の整備により、河川など水環境の改善に大きく貢献しています。これもいわばレガシーの一つであります。
 一方、合流式下水道は、強い雨が降ると、汚水まじりの雨水を放流せざるを得ないという課題があり、下水道局では現在、合流式下水道の改善に向けた取り組みを進めています。
 しかし、さきのテストイベントの報道の一部には、お台場の水質悪化の原因は、雨の日の下水を合流式の水再生センターから何の処理もせずに放流していることであるかのような記事も多くあり、来年の大会開催を不安視する意見も見られました。
 そこで、都も今回、水質改善へのさまざまな対策や、さらなる検討を深めると発表した今、そうした不安を払拭する意味でも、改めて、雨の日の下水が水再生センターでどのように処理されているのかについて、また、雨の日における放流水質改善について、東京二〇二〇大会に向けた今後の取り組みを伺います。
 次に、東京二〇二〇大会における都営バスの輸送体制について伺います。
 大会期間中の観客輸送については、鉄道を中心とした既設の公共交通インフラの活用が基本とされていますが、駅から離れた競技会場への観客輸送は、シャトルバスの運行など、平常時とは異なる特別な対応が求められます。
 その一方で、大会期間中であっても、路線バスには、住民の足として日々の生活を支えていくという重要な使命があります。
 私の地元である港区にも、青山やお台場などの競技会場に近い地域が含まれておりますが、来年の東京二〇二〇大会では、長期間、広範囲にわたる交通規制が実施される見込みであり、都民生活に身近な路線バスの運行への影響が懸念されます。
 そこで、大会期間中の都営バスの運行について、駅から離れた会場への観客輸送に加え、通常の路線バスの運行にも確実に対応する必要があると考えますが、見解を伺います。
 次に、舟運の拠点である日の出ふ頭の活性化について伺います。
 日の出ふ頭は、多くの水上バスやレストラン船の発着地となっており、年間約百五十万人が利用する東京で最大の舟運の拠点であります。
 しかし、船客待合所が単なる乗船客の通過点となっているほか、JR浜松町駅から徒歩で行ける距離であるにもかかわらず、一般の来訪者が少ないというのが現状であり、にぎわいが不足しています。
 一方で、日の出ふ頭の周辺では、現在、大規模な再開発事業が進行中であり、再開発に関連して先日オープンした日の出ふ頭小型船ターミナルHi-NODEを初めとして、今後、新たなホテルや商業施設の開業が予定されているなど、まちが大きく変わりつつあります。
 舟運の拠点である日の出ふ頭をさらに活性化させるために、再開発が進む周辺の地域と効果的に連携し、多くの人々をふ頭に呼び込むようにすることが必要であると考えますが、今後の取り組みについて都の所見を伺います。
 次に、中小企業の海外展開への支援について伺います。
 少子化などにより国内市場が縮小する中、東京二〇二〇大会が終了した後も、都内中小企業が持続的に発展するためには、成長を続ける東南アジア市場の需要を取り込むことが重要です。
 私はこうした認識から、これまで本会議の中で、中小企業の海外展開の必要性を訴え、施策に結びつけてまいりました。
 例えば、現地での事業拡大を目的とした生産委託や業務提携などに向け、都内中小企業と現地企業をマッチングする事業では、海外でのメンテナンス拠点を求める都内中小企業に現地企業を紹介し、現地でのサービス体制の充実を図ることができたなどの成果を上げていると聞いています。
 こうした中、専門商社などを活用した国内にいながらの販路開拓だけではなく、取引先との商談やアフターサービスをより一層タイムリーに行うため、海外現地に事業所を設置して、活発な事業を展開する中小企業もふえています。
 これらの企業では、現地での取引の活性化による事業拡大が進む一方で、人材など経営資源が限られる中で、現地に派遣する社員の確保に苦慮していることも多いと聞いており、現地での有能な人材の確保も大きな課題となっています。
 中小企業が、海外現地においてビジネスを成功させるため、都としても、さらなる支援が必要と考えますが、見解を伺います。
 最後に、観光施策について伺います。
 ラグビーワールドカップ開催を間近に控え、また、東京二〇二〇オリンピック・パラリンピック競技大会まで一年を切った今、都内各地の観光振興の取り組みを一層強化し、大会後の持続的な観光振興につなげていくことが重要です。
 昨年は、訪都外国人観光客が過去最高の一千四百二十四万人となるなど、国内外から多くの観光客が東京を訪れていますが、都内各地域に効果的に誘客活動を行うためにも、各地域の観光振興をリードする観光協会の役割がますます大きくなっています。
 私の地元でも、水辺や夜景を楽しむ多くの外国人の姿とともに、地域で行われるさまざまなイベントに参加をして楽しむ観光客の姿も見られるようになりました。
 こうしたまちのにぎわいをいっときのものとして終わらせるのではなくて、持続させるために、観光協会へのさらなる支援が求められています。
 東京都はこれまでも、地域の観光協会に対し、さまざまな支援を行ってきていますが、観光協会と地域の関係者との連携を深めることで、イベントの情報発信や観光客のニーズに合わせた共同した取り組みを一層推し進めて、地域全体の観光を盛り上げていくことが必要と考えます。
 都の見解を伺い、以上で私の質問を終わります。(拍手)
〔東京都技監佐藤伸朗君登壇〕

○東京都技監(佐藤伸朗君) 菅野弘一議員の一般質問にお答えいたします。
 まず、羽田空港の機能強化についてでございますが、国際競争力の向上や東京二〇二〇大会の円滑な実施のため、羽田空港の機能強化は極めて重要でございます。
 先月の協議会において、都は国に対し、必要な手続を着実に進めることを要望するとともに、情報提供や騒音、安全対策などに関する関係区市の意見を伝え、都民の理解がさらに深まるよう、丁寧な情報提供や対策の着実な実施を要請いたしました。
 これを踏まえ、国は来年三月からの国際線増便を決定し、飛行検査を始めるなど、運用開始に向けた取り組みを進めるとともに、この秋から各所でオープンハウス型説明会を開催するなど、引き続き丁寧に対応していくこととしております。
 都といたしましては、国と協力し、羽田空港の機能強化実現に向けまして、積極的に取り組んでまいります。
 次に、環状第四号線高輪区間の整備についてでございます。
 環状第四号線は、広域道路ネットワークを形成するとともに、国際交流拠点品川の実現に不可欠な路線であり、本年七月に港南及び高輪区間の事業認可を取得したところでございます。
 高輪区間では、まちづくりガイドラインにおいて、周囲地域との連続性に配慮した沿道エリアを形成することとしており、地元でも、まちづくりの検討が行われております。
 こうした動きも踏まえまして、地元区と連携して、都有地を活用した沿道まちづくりと環状第四号線の整備を検討しており、リニア中央新幹線の開通も見据え、着実に取り組んでまいります。
〔下水道局長和賀井克夫君登壇〕

○下水道局長(和賀井克夫君) 雨天時におけます水再生センターの水処理と、東京二〇二〇大会に向けた放流水質改善の取り組みについてでございますが、水再生センターでは、晴天時の処理能力を超える下水が流入した場合、まずは降雨初期の特に汚れた下水を貯留する仕組みとなっております。
 さらに、貯留量を超えて流入する下水につきましては、汚濁物の沈殿処理と大腸菌等の消毒処理を行い、川や海に放流しております。
 下水道局では、東京二〇二〇大会に向けて、雨天時の放流水質を改善するため、対策のスピードアップを図り、芝浦水再生センター等で累計百四十万立方メートルの貯留施設を整備するとともに、六カ所の水再生センターで汚濁物を効率的に除去できる高速ろ過施設を整備いたします。
 これらの対策に加え、新たにお台場周辺海域の放流口にごみ等の流出を防ぐスクリーンネットを増設いたします。こうした取り組みを着実に進め、良好な水環境の創出に貢献をしてまいります。
〔交通局長土渕裕君登壇〕

○交通局長(土渕裕君) 大会期間中の都営バスの対応についてでございますが、都営バスでは、駅から離れた海の森水上競技場までのシャトルバスを運行する予定であり、その準備を進めております。
 先般行われましたテストイベントでは、効率的な乗りおりや、車椅子をご利用のお客様の誘導案内などについて検証を実施いたしました。今後、乗務員の採用時期や、新車の納入を前倒すことなどによりまして、必要な人員や車両を確保してまいります。
 こうした観客輸送に的確に対応するとともに、都内の通常の路線バスにつきましても、道路交通の状況に応じて適切に運行することによりまして、都民生活や東京の都市活動を支え、大会の成功に貢献してまいります。
〔港湾局長古谷ひろみ君登壇〕

○港湾局長(古谷ひろみ君) 日の出ふ頭の活性化についてでございますが、現在、浜松町駅周辺地域では、複数の大規模な再開発事業が進行しておりますことから、ふ頭の活性化に向けては、これらの事業と緊密に連携した環境整備を進めることが重要でございます。
 このため、都は先月、隣接する芝浦一丁目の再開発事業者と協力いたしまして、食事やイベントも楽しめる新たな小型船ターミナルを開業させるとともに、日の出ふ頭と竹芝ふ頭を結ぶ人道橋を再整備し、竹芝地区からの歩行者アクセスの改善を図ってまいりました。
 都は引き続き、大きく変貌しつつある周辺地域と一体となってにぎわいを創出することにより、舟運の拠点である日の出ふ頭への人の流れを盛んにし、魅力エリアへとしてまいります。
〔産業労働局長村松明典君登壇〕

○産業労働局長(村松明典君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、中小企業の海外展開への支援についてですが、都内の中小企業が、成長を続ける東南アジアにおいて事業を拡大するためには、現地での販売やサービスの提供を円滑に進めることが重要でございます。
 このため、中小企業振興公社において、海外への販路開拓を目指す中小企業に対し、現地の実情に応じた一連の販売プロセスをハンズオンで支援するほか、タイ事務所等では、各国の法律や商習慣に加え、現地社員の労務に関する相談も実施しております。
 また、中小企業が海外事業所の設置を目指す場合には、計画策定から現地検証、事業所設置の実行までをトータルでサポートしております。
 今後とも、中小企業が海外でのビジネスを継続的に展開できるよう、現地人材の活用も含め支援を行ってまいります。
 次に、地域の観光協会への支援についてですが、東京二〇二〇大会後も、地域が観光振興を持続的に展開する上で、観光協会が情報収集及び発信力を高めるとともに、地域全体での誘客に取り組むことが効果的でございます。
 このため、都は新たに、観光協会が地域の情報を集約した多言語での観光ガイドアプリを開発し、旅行者の周遊を促す取り組みなどを支援しているところでございます。
 また、観光協会が地元の商店街や町会などと連携し、時間帯やエリア別の旅行者の行動等を調査して事業を企画する取り組みや、二〇二〇年に向けて開催する観光イベントに対する支援を開始いたしました。
 今後も、観光協会と地域の多様な主体との連携を促進し、持続的な観光振興の実現につなげてまいります。

○議長(尾崎大介君) 五十六番原のり子さん
〔五十六番原のり子君登壇〕

○五十六番(原のり子君) 数年前、四十代で知的障害の女性のお母さんから、グループホームに入れるなんて子供を捨てるようでできないと相談を受けました。その後、このお母さんは、グループホームで暮らす人たちが生き生きと過ごしている様子を見て安心し、新しいグループホームをつくる活動に一生懸命取り組まれました。
 残念ながら、お母さんは、完成前に亡くなられましたが、娘さんは元気に過ごされています。このことは、一人一人が自分らしく、自立して生きる大事さと、それを社会が支えることの大事さを教えてくれました。
 障害のある方々が、他の人と平等に社会に参加し、尊厳を持って生きられる東京の実現を目指し、質問をいたします。
 初めに、雇用についてです。
 私は、知的障害者に特化した正規職員採用試験を二〇〇八年から行っている愛知県を二回にわたり訪ねて、お話を伺い、現場も見学させていただきました。
 図書館で七年間働いている方は、すっかり本の場所は頭に入っているそうで、さらに新しい仕事にも挑戦していました。
 また、福祉センターで二年目という方にもお話を伺いました。大事だと思ったのは、ただ単純作業をやってもらうということではなく、どうやってより能力を発揮し、やりがいを持って働いていけるかを職場で相談していることです。
 愛知県では、各部署がふさわしい仕事を検討して採用するので、自分に合う仕事かどうかを確認して申し込むことができます。小学校卒業程度の試験と仕事内容についての実地試験を組み合わせるなど、合理的配慮もあります。どこでどんなふうに働くかも明らかにされるので安心できます。
 都として、こうした経験に学ぶことが重要です。そして、全庁で知恵を出し合い、知的障害のある方も生き生きと働けるよう、雇用を創出していくことは、都民を励ますことにもなります。
 障害者権利条約第二十七条では、雇用に関し、障害に基づくあらゆる差別の禁止を定め、さらに、公的部門で障害者を雇用することとしています。
 また、知事は所信表明において、就労を希望する方が誰ひとり取り残されることなく個性や能力に応じて働くことができる社会の実現に向けて、条例提案を目指すとされました。大事な視点だと思います。
 こうした立場を踏まえるなら、東京都の正規職員の採用においても、身体障害者、精神障害者とともに、知的障害者も含め、採用を促進することが重要だと思いますが、知事、いかがですか。
 障害者を対象とする採用選考について、東京都は、身体障害者に限定していたものを改善し、精神障害者、知的障害者も対象にしました。しかし、その後の二年間、知的障害者の採用はありません。
 試験を受けられるとしただけでは十分ではありません。知的障害者の特性に応じた雇用に取り組むべきと思いますが、都はどう考えていますか。抜本的改善を求めるものですが、いかがですか。
 身体障害、精神障害の方も、障害の内容によってはほとんど合格がないということもあります。あわせて改善を求めます。
 この間、一般就労していた障害者が、不況で働ける場が縮小され解雇になったケースや、スーパーに何年も勤めていた知的障害者が、職場でつらい目に遭っていることをずっと説明できないまま抱えていて、ぐあいが悪くなって仕事をやめたなどの話をたくさん伺いました。
 そういう方たちが福祉就労に移る、あるいは生活訓練事業所に通う中で元気を取り戻しているケースも多くあります。特別支援学校を卒業したら、一般就労だけでなく、一人一人にふさわしいさまざまな進路があっていいはずです。
 教育と福祉の連携などにより、障害のある人の進路選択を十分に保障していくことが重要と考えますが、知事の認識を伺います。
 障害者権利条約では、第三十条に、文化的な生活、レクリエーション、余暇及びスポーツへの参加が位置づけられています。障害のあるなしにかかわらず、労働時間以外の時間も、余分な時間ではなく、生きていくために必要な時間です。
 しかし、障害のある方たちにとって、その大事な時間を豊かに過ごせる環境が整っていません。
 学齢期は、放課後等デイサービスが広がり、保護者の就労保障も含めて対応されるようになりました。しかし、学齢期が終わると、日中活動後や休みの日に安心して過ごせる居場所がなくなります。一方、地域で行われている余暇活動の場を利用している青年は、仕事の後に行って、みんなで話すのが楽しみ、やりたいことがやれると生き生きと話してくれます。
 二〇一六年三月、都議会は、障害のある青年・成人の余暇活動に関する請願を全会一致で採択しました。これを機に、東京都は補助を実施しています。
 しかし、活用している自治体は、昨年度でまだ八カ所で、清瀬市が今年度から活用するとのことです。東久留米市では、六月の市議会で、障害のある青年・成人の余暇活動への支援を求める請願が趣旨採択になっています。
 都は、障害者権利条約第三十条の意義、障害のある青年、成人の余暇活動、安心して自分らしく過ごせる居場所の重要性について、どう認識していますか。そして、都の補助制度の活用を広げる必要があると思いますが、いかがですか。制度の周知徹底、拡充もあわせて検討していくべきではないでしょうか。見解を伺います。
 知的障害の方が、医療機関で差別的な対応をされたとの訴えがあります。ある方は、月経不順で病院に行ったところ、どうせ子供を産むわけではないのだから問題ないなどと医師からいわれたそうです。また、ある方は、糖尿病のため、目の定期検診を受ける必要があり、病院に行きましたが、どうせ治療できないからと医師にいわれたといいます。
 こういうことが一件、二件ではなく、たくさん起きているのです。障害者やそのご家族が差別や無理解の中で悲しい思いをしていることをどう受けとめますか。
 障害者権利条約を踏まえ、また、障害者差別解消条例を制定している都として、早急に改善されなければならないと考えますが、どのように対応するのか伺います。
 自分の症状を訴えにくい知的障害の方にとって、健康診査やがん検診を受けることは、病気の早期発見、早期治療などのために大事なことです。
 しかし、知的障害者の場合、何をされるかわからない不安がある、なれないことをするのが難しい、注射器が怖い、レントゲンで息を吸ってとめて、しばらくじっとしていることが難しいなどの理由で、受けられない場合があります。
 知的障害の方が健康診査やがん検診を受けやすくする環境整備が必要です。知事の認識を伺います。
 その点で、すぎなみ障害者生活支援コーディネートセンターが二〇〇四年から取り組んでいる人間ドックの取り組みは大事なものです。
 驚くのは、きめ細かい配慮を行うことにより、胃の検査や採血を受けられない人はほとんどいないというのです。事前の医療従事者への研修が大きな力を発揮しています。研修の中で、どうやったら負担を軽くして受けてもらえるか知恵を出し合い、初めての場所や雰囲気になれることが難しい特性を考慮し、検査服などを事前に渡してなれておいてもらう、わかりやすいイラストで全体の流れを示す、バリウム検査では直接介助で体位変換し、複雑な検査指示は行わないなど、きめ細かく工夫されています。
 この取り組みは、国の重度知的障害者施設のぞみの園が出している高齢知的障害者の支援マニュアルでも、先駆的事業として紹介されています。
 こうした努力、取り組みに学び、都の施策に生かし、知的障害者の健康診査、がん検診の受診を促進することを提案しますが、いかがですか。
 東京都の保健所では、通所施設に通う障害者の健診を行っています。大事な事業であり、継続するとともに、怖くて採血を受けられなかったという人がもう一度別の日にできるようにする、当日生理になった場合の尿検査は別の日に受けられるようにする、歯科検診を再開するなどの改善を求めますが、いかがですか。
 障害者個人が区市町村で実施している特定健診に申し込んだときの合理的配慮も必要です。区市町村ごとに対応が大きく異なっています。重度の身体障害者の方が、住んでいる地域の指定医療機関では特定健診を受けられないという問題が起きています。何らかの方法で、自己負担なく受けられるようにすべきではないでしょうか。見解を伺います。
 最後に、都市農業について伺います。
 現在、各区市で、二〇二二年で期限が来る生産緑地についての意向とともに、今後の農地活用についての意向調査が行われています。
 農地保全のためには、特定生産緑地だけでなく、生産緑地の追加指定を進めて農地をふやす取り組みが欠かせません。駐車場に転用した土地を農地に戻すことになった人は、高齢なので迷ったが、市の人が一緒に考えてくれて、工夫すれば農業ができるとわかり、うれしかったと話していました。
 農地に戻して営農しようという農家への東京都の支援を強化する必要がありますが、いかがですか。
 法整備によって、生産緑地の柔軟な活用も可能になりました。担い手が少ない農家でも、農地を手放さず、生産緑地の貸借制度を活用して、農地を維持できる可能性が広がっています。地域でも、福祉通所施設などからも声が上がっています。福祉施設などと農家のマッチングを支援していくことが求められていますが、いかがですか。
 将来にわたる農地の保全のためには、営農継続の支援こそ重要であることを指摘し、質問を終わります。(拍手)
〔知事小池百合子君登壇〕

○知事(小池百合子君) 原のり子議員の一般質問にお答えいたします。
 知的障害者の健康診査やがん検診についてのお尋ねでございました。
 都民一人一人が健康を増進、維持するには、主体的に健康づくりに取り組むとともに、定期的に健康診査を受診し、病気の早期発見、早期治療につなげることは重要でございます。
 知的障害者は、言葉による説明を理解しづらい、また、理解できても、話す、書くといった表現が苦手な方もおられることなどを踏まえまして、実施主体である区市町村において、健康診査やがん検診を受診しやすい環境を整備していくことは必要と、このように認識をいたしております。
 残余のご質問は、教育長、関係局長からのご答弁といたします。
〔教育長藤田裕司君登壇〕

○教育長(藤田裕司君) 知的障害のある生徒の進路選択についてでございますが、都立特別支援学校におきましては、生徒が企業や福祉事業所などの多様な進路先の中から、自身の適性に合った選択ができるよう丁寧な進路指導を行っております。
 具体的には、進路面談や保護者会等において、本人や保護者の希望に寄り添いながら情報提供と相談をきめ細かく行い、進路選択に向けた職場実習を実施しております。
 また、区市町村の福祉関係機関等と連携しながら生徒一人一人について支援計画を作成し、卒業後の社会生活への円滑な移行を支援しております。
〔総務局長遠藤雅彦君登壇〕

○総務局長(遠藤雅彦君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、障害者の採用促進についてでございますが、誰もが生き生きと活躍できる社会の実現のため、障害者がその能力と適性に応じて働くことができるよう、都が率先して取り組むことは重要です。
 都においては平成二十九年度から、身体障害者に加え、精神、知的障害者も対象とした常勤職員の採用選考を実施するとともに、非常勤職員としては、知的障害者を対象としたオフィスサポーターの採用にも取り組み、雇用の門戸を広げているところでございます。
 こうした結果、昨年の知事部局における障害者雇用率は二・七五%と着実に高まっております。引き続き、都における障害者雇用の促進に努めてまいります。
 次に、知的障害者の雇用促進についてでございますが、都においては昨年度から、知的障害者の特性に合った職務内容や勤務条件を検証するため、オフィスサポーターの雇用を開始しており、現在四名が勤務しております。
 この取り組みでは、データ入力や資料の電子化など、各種庶務事務や軽作業の一部を切り出すことにより、個々の能力や適性に応じた職務の創出を行うとともに、勤務時間について当初の週二十四時間から段階的に延ばしており、今年度からは週三十五時間勤務としております。
 今後とも、障害特性に合った職務内容や勤務条件の検証と改善を積み重ね、都における知的障害者の雇用促進に努めてまいります。
〔福祉保健局長内藤淳君登壇〕

○福祉保健局長(内藤淳君) 五点のご質問にお答えいたします。
 まず、障害のある青年等の余暇活動についてでありますが、障害の有無にかかわらず、スポーツやレクリエーションなどの余暇活動を楽しむことは人生を豊かにするものでありますが、障害者の余暇活動には、障害特性や意思疎通への配慮などさまざまな課題がございます。
 都は、青年、成人期の障害者が、日中活動や就労後に、ダンスや料理など障害者相互や地域住民等との交流を楽しむ余暇活動の場を確保する区市町村の取り組みを包括補助で支援しており、昨年度は八区市が実施しております。
 今後も、包括補助の説明会等で地域の実践を紹介するなど、多くの区市町村でこうした取り組みが進むよう働きかけてまいります。
 次に、医療機関での知的障害者への対応についてでありますが、医療機関の受診に際し、障害者ご本人やご家族が悲しい思いをされたことは、まことに残念なことでございます。
 都は、障害者差別解消条例を制定し、障害者への理解が深まるよう普及啓発を行っているところです。
 都内の医療機関に対しましては、障害者への不当な差別的取り扱いの事例などを記載した国のガイドラインを周知するとともに、都の病院管理の手引には、障害者への理解促進及び差別解消の推進に関する項目を新たに設け、適切な運営を求めております。
 また、都の施設では、職員一人一人の障害者への理解と人権意識が高まるよう人権研修等を行っており、引き続き実施してまいります。
 次に、知的障害者の健康診査、がん検診についてでありますが、都は、区市町村が質の高いがん検診などを実施できるよう、担当者連絡会などで先駆的な取り組み事例を紹介しております。
 今後とも、こうした場を活用して、がん検診などの実施状況の共有を図るとともに、知的障害者を含めた都民が利用しやすい体制を整備するよう働きかけてまいります。
 次に、都保健所での障害者の健診についてでありますが、都保健所では、障害者施設等の利用者が地域の医療機関等で健診の機会を確保できない場合に、管内の施設からの依頼を受け、健診を実施しております。
 その際には、施設職員から受診者の情報を事前に把握した上で、障害特性に応じて実施方法を工夫しており、今後とも適切に対応してまいります。
 最後に、重度の身体障害者の特定健康診査についてでありますが、特定健康診査は、高齢者の医療の確保に関する法律に基づき、生活習慣病を予防するため、四十歳以上七十四歳以下の方を対象に、医療保険者が実施しております。
 国民健康保険においては、居住自治体以外のかかりつけ医療機関で受診できるようにするなど、地域の実情に応じた工夫を行っている区市町村もございます。
 都は、保険者協議会などを活用し、こうした事例を共有するなど、障害者を含め、被保険者が利用しやすい特定健康診査の実施体制を整備するよう働きかけてまいります。
〔産業労働局長村松明典君登壇〕

○産業労働局長(村松明典君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、都市農地の保全についてですが、農地の減少に歯どめをかけ、東京の農地を保全していくため、都は、市街化区域において、農家が所有する宅地や駐車場を農地へ転換する際の建物の基礎や舗装の撤去等の取り組みを支援しているところでございます。
 今後とも、東京農業の発展に向け、新たな農地の創出に取り組んでまいります。
 次に、農地の貸借制度の活用についてですが、都市農地の保全には新たな貸借制度を有効に活用し、福祉法人など多様な担い手とのマッチングを促進することが必要でございます。
 都は今年度から、福祉農園の開設に向け、農福連携コーディネーターの派遣制度を創設し、農業者と福祉施設のマッチングや農地貸借の手続等を支援しているところでございます。
 今後とも、こうした仕組みを活用し農地の保全を図ってまいります。

○議長(尾崎大介君) この際、議事の都合により、おおむね二十分間休憩いたします。
   午後二時五十八分休憩

   午後三時二十分開議

○議長(尾崎大介君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 質問を続行いたします。
 七十番米川大二郎君
〔七十番米川大二郎君登壇〕

○七十番(米川大二郎君) 都民ファーストの都政を実現するには、都職員が、都民に対し説明責任を果たし、常に自律改革に取り組むことが重要と考えます。
 また、職員には、根拠となる法律や条例に基づき業務を行うことに加え、時代や都民の求めに応じるため、日々研さんに努めることも求められます。くれぐれも、前例にとらわれ、根拠も確認することなく、漫然と業務が行われることがあってはなりません。
 このような考えから、私は、小池知事が東京都コンプライアンス基本方針を制定するなど、さまざまな取り組みを行っていることを大いに評価しています。
 この基本方針では、職員一人一人が、都民が期待する都政の使命を果たしているかといった観点から、担当業務を常に見直し、よりよい都政の実現を図ることが基本的な理念として掲げられています。
 今後見込まれる人口減少やICT技術の急速な進展などを背景に、都民が都政に求める役割は、これまで以上に高まっていくことは間違いありません。こうした変化の時代だからこそ、職員一人一人が、都民が期待する都政の使命とは何かを考え、それを実践していくことが重要と考えます。
 巨大な組織である都庁において、職員のマインドを変え、職員全体に根づかせることはとても根気の要ることですが、小池知事には、種をまき、今成長しつつあるものを都庁の隅々まで行き渡らせ、花を咲かせてもらいたいと考えております。
 そこで、知事の任期が一年を切った今、改めて、都民に信頼される都政を実現していくための考えを知事に伺います。
 次に、特別区消防団は、平時の災害はもとより、震災などの大災害での活動や地域の催事での警戒など、地域防災力のかなめとして重要な役割を果たしています。
 これに加え、来年の東京二〇二〇大会では、消防団による大規模な警戒が予定されていますが、東京二〇二〇大会開催中は、地元の災害対応を図りながら警戒も実施しなければならず、消防団員の確保、充実は重要です。
 その一方で、消防団員の中には、仕事を持ちながらの活動のため、活動に十分に参加できていない団員への対応も必要となっております。
 そこで、東京二〇二〇大会開催を契機に、消防団員の充足率を向上させるとともに、活動実績の少ない消防団員を消防団活動に参加させていくことも重要と考えますが、消防総監に伺います。
 次に、首都直下地震の切迫性等を踏まえ策定された不燃化十年プロジェクトの方針に基づき、防災上効果の高い都市計画道路として特定整備路線を選定し、二〇二〇年度までの完成を目標に整備が進められています。
 しかし、整備に当たっては、短期間に権利者からの用地取得が必要となりますが、例えば、権利者の方が複数の場合、同時点での契約が必要になるなど、手続が複雑化するものもあり、用地取得の状況を見ると、残りの期間での完成は厳しいと考えます。
 今後は、用地取得という最大の課題にめどをつけることが必要であり、そのためにも、大幅な職員の増強や東京都道路整備保全公社に加え、民間への業務委託のほか、用地取得の進め方を工夫するなど、体制や取り組みの強化が必要と考えます。
 そこで、どのように取り組んで特定整備路線を早期に完成させるのか、都の見解を伺います。
 次に、都内の道路、歩道上にはさまざまな広告物があふれています。こうした違反広告物が放置され続けると、歩道の歩行部分が狭くなるなどの危険があります。
 また、来年の東京二〇二〇大会で多くの方が東京を訪れた際、恥ずかしいだけではなく、違法な物が設置されてもよい地域と思われたなら、地域の環境にも悪影響を及ぼすのではと危惧しています。
 そこで、都市の美観や安全性の観点から、違反広告物対策を推進することが重要と考えますが、都に見解を伺います。
 次に、現在、都が検討している鉄道の混雑緩和の取り組み自体は評価できるものですが、その一方で、一部地域や住民にしわ寄せが行くことがあってはならないと考えます。
 今から五十年近く前、昭和四十六年四月二十日、高度成長期の鉄道輸送力増強のための、いわゆる五方面作戦の一つとして、常磐線と地下鉄千代田線の相互乗り入れが開始されてから、葛飾区のJR亀有駅、金町駅の利用者は、不便、不利益をこうむり、現在に至ります。相互乗り入れ前、駅の利用者は乗りかえなしで上野駅へ行くことができましたが、相互乗り入れ後は、北千住駅で不便な乗りかえを行うか、高い運賃を支払い、東京メトロ千代田線を利用し、西日暮里駅で乗りかえるかを強いられており、遠方の千葉県JR松戸駅の方が利便性が高いという状況になっています。
 そこで、常磐線と地下鉄千代田線の相互乗り入れの開始により生じた、乗りかえや運賃などの輸送サービスについて改善していくことが必要と考えますが、都の見解を伺います。
 次に、三宅島の伊ヶ谷漁港は、島内でも噴火などの影響が比較的低いと想定される位置にあり、また、低気圧や季節風に伴う波浪などの影響を受けにくいことから、噴火災害時の新たな避難港として整備されましたが、その後、平常時にも大型定期船が接岸するようになりました。
 平成三十年の三宅島全体の大型定期船の就航率は約九二%ですが、そのうち、伊ヶ谷漁港には約一六%が接岸しており、この港は島民の日常生活にとって重要な役割を担っていると考えます。
 二〇〇〇年の噴火以前、三宅島全体の大型定期船の就航率は、三池港、阿古漁港の二港で九〇%を超えていたことから、現在、阿古漁港にも接岸できる場合でも、より安全に接岸するため、伊ヶ谷漁港が利用されているのではとも考えております。
 そこで、三宅島では、三池港、阿古漁港、伊ヶ谷漁港の三港に大型定期船が接岸し、島への交通を確保している実態を踏まえ、伊ヶ谷漁港の施設の充実に向けた取り組みについて都の見解を伺います。
 次に、島しょ地区には、特別な支援を必要とする生徒が中学校卒業後、各島内で就学することができないため、都内の特別支援学校へ進学し、親元を離れ、寄宿舎での寮生活を送ることになります。この寄宿舎への入舎に伴う精神面での負担等を考慮し、二週間に一度帰省するルールとなっております。
 しかし、私自身、二年間島しょ地区に赴任した経験もありますが、島しょにある自宅への帰省は、船などによる長距離、長時間の移動を伴い、さらに、天候が悪化すれば、移動はより厳しくなるなど、生徒、保護者ともに大きな負担となります。
 そこで、寄宿舎に入舎する島しょ出身の生徒の帰省について、生徒、保護者の負担軽減のため、きめ細かい対応が必要と考えますが、都教育委員会の見解を伺います。
 次に、都教育委員会は、学校司書の教員切りかえ選考を行いましたが、実施に当たり、教育庁人事部が各学校長宛てに作成し、学校司書へ周知を依頼した通知文には、合格者は教諭として採用され、教諭としての職務及び司書教諭の業務を行うと記載されているため、本選考は、行政職である学校司書の高い知識と経験を司書教諭として生かすことを目的として特別に実施されたものと考えます。
 しかし、特別に選考が行われたことを理解していない一部の学校長が、司書教諭の発令を行わないというような事例もあったとのことです。
 そこで、学校司書の教員切りかえ選考を実施した目的と、教諭になった職員の職務及び業務の内容について、都教育委員会に伺います。
 次に、都教育委員会事務局の行政職員は、管理職と一般職員で加入する共済組合が異なっております。
 地方公務員等共済組合法第三条第二項で、都道府県教育委員会の職員は、公立学校共済組合を設けるとしており、その組合に加入することになります。
 他の道府県では、全て公立学校共済組合に加入となっているにもかかわらず、都教育委員会の一般職員は、公立学校共済組合ではなく、都職員共済組合に加入となっております。法と異なる対応について、法を所管する総務省に照会し、問題ないとされた上で行われているのでしょうか。
 そこで、なぜ都教育委員会の一般職員は、地方公務員等共済組合法に基づかない対応となっているのか、都教育委員会に伺います。
 また、法に基づき是正した上で、なぜ長年放置することになったのか明らかにすべきと考えますが、都教育委員会に伺います。
 次に、平成二十五年度に行われました都立葛飾野高校での業務委託では、悪天候のため業務が行われなかったにもかかわらず、都教育委員会が開示した文書として、業務が行われたとされる日報が存在します。
 また、通常の事務手続よりも一カ月近くおくれて受託業者から提出された当該日の業務が行われていないとする月報と完了届をもとに、減額変更手続などが開始されています。当然、担当部署で調査を行い、支払い手続は適切に行われたかもしれません。
 しかし、私自身、都職員として契約業務に従事した経験もありますが、コンプライアンスの観点から通常の事務処理とは異なることも多くあるため、コンプライアンスを担当する部署での調査が必要と考えます。
 そこで、都立葛飾野高校の業務委託について詳細な調査を行うとともに、不適切な対応が明らかになった場合には、同じことが繰り返されないよう取り組むことが必要と考えますが、都教育委員会に見解を伺います。
 最後に、組織は人なりといわれます。繰り返しになりますが、都職員には、前例にとらわれ、根拠も確認することなく、漫然と業務が行われることがないよう求め、質問を終わります。(拍手)
〔知事小池百合子君登壇〕

○知事(小池百合子君) 米川大二郎議員の一般質問にお答えいたします。
 都民から信頼される都政の実現についてのご指摘がございました。
 私は知事に就任してから、都民ファースト、情報公開、ワイズスペンディングの三つの原則を掲げまして、都政改革に取り組んでまいりました。
 また、職員には、常に心にとめておくべき三つのミッションといたしまして、第一に、都民ファーストの視点を常に持つこと、二に、視野を広げ常にチャレンジすること、三つ目に、ライフワークバランスを実践することを求めてまいりました。
 この三つの原則とミッションのもとで、職員による自律的な改革を進めて、都庁の生産性の向上や組織の機能強化に着実に取り組んでまいりました。
 一方で、少子高齢化の進展やICT技術の革新など、都政を取り巻く状況は大きな変革期を迎えております。そして、これに対応するには、都庁みずからが大きく変貌を遂げなければなりません。
 こうした中で、都政を担う職員の一人一人が、これまでの発想、これまでの延長線上で仕事を進めるのではなく、改革マインドをさらに高めていくことで、都民に信頼される都政の実現につながっていくものと確信をいたしております。
 今後、これまでの改革をさらに発展させまして、次なるステージへと進化させる新たな都政改革に向けまして、全局を挙げて取り組むことで、より一層都民の期待に応え、そして信頼される都政を目指してまいります。
 残余のご質問は、教育長、東京都技監、関係局長からのご答弁とさせていただきます。
〔教育長藤田裕司君登壇〕

○教育長(藤田裕司君) 五点のご質問にお答えいたします。
 初めに、都立特別支援学校に設置する寄宿舎からの島しょへの帰省についてでございますが、寄宿舎に入舎する児童生徒が週末等に帰省することは、家族とのかかわりを持つ大切な機会であるとともに、精神面での安定を促し、児童生徒の心身の健全な発達のために必要であると考えてございます。
 また、学校におきましては、帰省日を設定するに当たりまして、必ずしも一律の帰省を求めるのではなく、一人一人の児童生徒の状況や家庭の事情を踏まえ、保護者と十分に話し合い、相互理解を図ることが重要であると考えております。
 今後とも、都教育委員会といたしましては、帰省に対する考え方を学校と共有し、児童生徒の個々の事情を十分に考慮しながら帰省日を適切に設定するよう、学校に対して働きかけてまいります。
 次に、学校司書を対象とした教員切りかえ選考についてでございますが、本選考は、学校図書館法の改正により、平成十五年度以降、十二学級以上の学校において司書教諭の配置が必要となりましたことから、司書教諭として発令が可能な教員の確保を目的として、平成十四年度から平成十九年度まで実施したものでございます。
 この選考の合格者につきましては、教員として採用いたしますとともに、配置校において、校長の毎年度の発令により、司書教諭の業務に従事させることといたしております。
 都教育委員会では、合格者の経験等に鑑み、積極的に司書教諭として活用するよう周知しているところでございまして、健康状態など特段の事情があると校長が判断した場合を除き、合格者は発令を受け、司書教諭の業務に従事しているところでございます。
 次に、教育委員会事務局職員の加入する共済組合についてでございますが、地方公務員等共済組合法第三条におきましては、都道府県教育委員会の職員を公立学校共済組合の組合員と規定しているところでありますが、現在、都教育委員会事務局の行政系一般職員は、東京都職員共済組合の組合員となっております。これは、昭和三十七年十二月に地方公務員共済組合法が施行される前の職員の加入実態によるものと考えられます。
 具体的には、教育庁関係職員は、昭和二十三年の教育委員会法制定以前は、知事を任命権者としていたため、福利制度については、条例による当時の東京都職員共済組合、健康保険制度につきましては、当時の東京都健康保険組合に加入をいたしまして、旧法による公立学校共済組合に加入しておりませんでした。
 このような沿革から、発足当時から現在までの加入状況に影響しているものというふうに考えているところでございます。
 次に、加入する共済組合の変更についてでございますが、昭和三十七年に制定されました地方公務員等共済組合法の目的は、地方公務員及びその遺族の生活の安定と福祉の向上に寄与するとともに、公務の能率的運営に資することにあると規定されております。
 また、当時の法制定に係る法案提案理由には、国家公務員の制度に準じまして、統一的な共済制度を設け、全ての地方公務員は、いずれかの地方公務員共済組合の組合員になることと記載されてございます。
 これらのことから、現在まで続いている加入状況につきましては、法の目的及び趣旨を損なうものではないとの考えのもと、維持されてきたものでございます。
 最後に、都立学校の業務委託についてでございますが、業務委託契約における履行確認は、実績報告や業務月報等の履行状況を把握できる書類と照合し、行っているところでございます。
 仮に、職員による履行確認が適切に行われなかった場合には、学校業務への影響等を総合的に勘案した上で、その程度に応じて厳正に対処してまいります。また、受託者の不適切な対応があった場合には、注意、是正指導を行い、適切な対応を求めてまいります。
 ご指摘の平成二十五年度の葛飾野高校における業務委託につきましては、当初、業務月報の誤りがございましたが、支払いまでに修正をいたしまして、委託料の減額を決定しており、支出は適切に処理されてございます。
〔東京都技監佐藤伸朗君登壇〕

○東京都技監(佐藤伸朗君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、違反広告物対策についてでございますが、電柱の張り紙や道路上に放置された立て看板などは、都市の美観を損ね、通行の妨げとなるなどの問題を生じることから、違反広告物対策は重要な課題でございます。
 このため、都は、違反広告物の除却の実施主体である区市町と連携し対策を進めており、毎年、道路管理者や地元の町会などと地域で一斉に違反広告物を除却する共同キャンペーンを行うとともに、東京マラソンの開催に合わせ、コース沿道の捨て看板の共同除却に取り組んでまいりました。
 これらの取り組みに加え、昨年度には、新たに不動産業団体の協力を得て、屋外広告物ルールの普及啓発について幅広く周知を行うなど、対策の強化を図っております。
 今後もさまざまな機会を通じて違反広告物対策に取り組み、良好な景観を備えた東京を実現してまいります。
 次に、JR常磐線における輸送サービスについてでございます。
 本路線は、昭和四十六年の相互直通運転以降、例えば、亀有駅や金町駅から上野駅に行く際には乗りかえが必要になったものの、一方で、大手町、日比谷、霞ヶ関、表参道などへは直通となり、交通アクセスは大きく向上しております。
 ご指摘の乗りかえ利便性の向上や運賃設定は、基本的には各鉄道事業者が利用状況などに応じて行うものでございますが、これらの問題について、地元区が定期的に鉄道事業者に要望を行っていると聞いております。
 都といたしましても、鉄道事業者に地元区の要望を伝えるなど、必要に応じて協力を行ってまいります。
〔消防総監安藤俊雄君登壇〕

○消防総監(安藤俊雄君) 特別区消防団の充足率向上等についてですが、消防団は災害への対応に加え、東京二〇二〇大会における大規模な警戒活動が予定されております。
 一方、近年は高齢化等により退団者数が入団者数を上回っており、今まで以上に消防団員の確保と消防団活動への参加促進が重要であると認識しております。
 これまであらゆる広報媒体を活用した募集広報を行うとともに、仕事や家庭等の事由により一時的に活動へ参加できない消防団員に対しては、消防団幹部による面談のほか、住民の訓練指導に限定した活動への参加促進、休団制度や相談窓口の紹介などを行ってまいりました。
 今後も、これらの取り組みを通じて入団促進を図るとともに、消防団活動を継続しやすい環境づくりに努めてまいります。
〔建設局長三浦隆君登壇〕

○建設局長(三浦隆君) 特定整備路線の用地取得についてでございますが、特定整備路線は、市街地の延焼を遮断し、避難路や緊急車両の通行路となるなど、防災上重要な道路でございます。
 用地取得に当たりましては、関係権利者に対して事業の必要性などを丁寧に説明するとともに、民間事業者のノウハウを活用した相談窓口を設置し、生活再建をきめ細やかに支援してまいりました。
 また、今年度は、関係部署と連携いたしまして、都営住宅のあっせん枠を拡大するなど、要望に応える支援を実施しております。
 一方、権利関係が複雑で、権利者との合意形成に時間を要している区間もあり、早期整備のためには、用地取得を加速させていく必要がございます。
 このため、事業効果の早期発現が可能な箇所への集中的な取り組みや、効果的な用地取得の進め方の検討を行うなど、特定整備路線の用地取得に全力で取り組んでまいります。
〔港湾局長古谷ひろみ君登壇〕

○港湾局長(古谷ひろみ君) 伊ヶ谷漁港の施設の充実についてでございますが、伊豆諸島は、我が国の中でも、とりわけ厳しい気象海象条件のもとにあり、大型定期船の就航率向上のためには、風向きや波の大きさに応じて港を使い分けていく必要がございます。
 三宅島においては、三池港、阿古漁港及び伊ヶ谷漁港の三つの港を整備しておりまして、このうち伊ヶ谷漁港は、地元漁船の拠点であるとともに、火山噴火時の住民避難や平常時の安定した就航にも寄与する重要な港でございます。
 伊ヶ谷漁港の機能向上のため、現在、乗降客を高波から守るための岸壁の改良や、バスの利用に対応した駐車場の拡張整備などを進めております。
 今後とも、三宅島の実情や特性を考慮しながら、港の安全性、利便性の一層の向上に取り組んでまいります。

○議長(尾崎大介君) 二十二番内山真吾君
〔二十二番内山真吾君登壇〕

○二十二番(内山真吾君) まず、児童相談所一時保護所についてお伺いをいたします。
 昨日の我が会派の代表質問でも取り上げさせていただきましたが、七月十八日の朝日新聞一面に「一時保護所 子の人権侵害」「私語禁止・会話制約」「目を合わせるのも禁止」といった見出しの記事が掲載をされました。
 私もこの記事のもととなりました意見書を読ませていただきましたが、ルールを破ると課せられる個別指導という実質上のペナルティーは、これまで都市伝説とも思われてきたような内容である、体育館を百周だとか、壁に向かって一人でひたすら辞書の書き写しをさせるであるとか、廊下に布団を敷いて寝かせる、食事を壁に向かって一人でとらせるなどが問題点として指摘をされてきました。
 しかも、この破ったルールというのも、私語禁止であるとか、入所時の髪染めに応じなかったなど、そもそもルールに問題があるようなケースが多く、職員が発する、いうことを聞かないと個別指導にするよといった言葉をおどし文句にしての指導が常態化している保護所もあるということです。
 この間、私も一時保護所に入所経験のある子供たちや、支援団体の皆さんからもお話を伺ってきました。その内容は、この意見書の内容と完全に合致しており、心の傷やトラウマを抱えている子供たちに対して、どなり声を上げる、階段の踊り場や廊下に隔離し孤立させるというのは、虐待やネグレクトを想起させる不適切きわまりない指導であると思います。
 主訴が非行である子供たちも、もとをただせば家庭環境に問題を抱えた被害者であるケースが多く、こういった内容が一時保護所の中で行われてきたということは、甚だ遺憾に思います。子供の心のケアを最優先に考えなければならない施設なだけに残念でなりません。
 本年三月の予算特別委員会において、このような内容の一部を指摘し、子供たちが安心した生活を送れていない状況について、そのあり方を質問し、早期の改善を求めました。
 局長より、外出、通学の保障や私物の持ち込み、一時保護児童への支援体制の強化策等について検討していくとの答弁がありましたが、この半年間、本質的な改善が具体的に形になってこなかったのも、重ね重ね残念でなりません。
 人員の加配や定員の拡充等は、実現には少し時間がかかるものもあるのは理解をします。しかし、すぐにでもできることや、数カ月かければできることも多々あり、運営のあり方などは、極端なことを申し上げれば、あすにでも変えられるものです。
 そこでお伺いいたします。
 都は、予算特別委員会からの半年間、一時保護児童への支援体制の強化に向けて、どのように検討を進めてきたのでしょうか。
 また、長期的には人員配置の大幅な見直しと定員の拡充を図らなくてはならない一方で、早期にできることは直ちに着手していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
 一方、一時保護所の問題というのは、一時保護所だけに問題があるというものではありません。
 入り口としての保護需要は年々高まってきているものの、出口の受け皿としての児童養護施設の定員にはあきがなく、里親委託もなかなか進まない現状において、一時保護所への滞在の長期化や、一三八%から一五〇%という驚異の入所率の高さというのは、前述いたしました一時保護所の問題の遠因となっているものと考えられます。
 そういった中で、自立援助ホームについても例外ではなく、需要はあるものの、なかなかあきがなく、支援につなげられないという声を耳にします。
 自立援助ホームとは、虐待等何らかの理由で家庭にいられなくなったり、児童養護施設等を退所したりし、社会的自立のために働かざるを得なくなった、原則として十五歳から二十歳までの青少年たちに暮らしの場を与え、自立に向けて支援をしていく施設です。余り認知度は高くありませんが、まさに多くの傷を負いながらも、セーフティーネットに救われ、ここからいよいよリハビリをしながら自立をしていくために頑張っていく子供たちを支える重要な施設です。
 入所率は七七・八%と一見高くないために、既に数としては足りているとの誤解を受けやすい施設ではありますが、そもそも定員が決まっているために一〇〇%を超えての運用ができる施設ではないこと、六名定員の施設が多い中、入所率は月初めの計算となるため、一名でも例えば予約で埋まっていて、月初めにいないということなると、一名で一七%、二名であれば三四%、入所率が落ちてしまうということが指摘をされています。
 また、後述いたしますが、運営資金補助が十分でないため、苛酷な労働環境になりやすく、スタッフの人員確保ができず、定員分受け入れができないなどの現状があり、入所率が一〇〇%に満たないという理由で自立援助ホームは既に足りているという判断にはならないと思います。
 そこでお伺いいたします。
 入居要請があっても断らざるを得ない状況があるなど、現場の声を伺ってみると明らかに自立援助ホームは不足をしており、増設も必要と考えます。今後、まずは入所率によらない需要の実態把握をしていくべきであると考えますが、いかがでしょうか、都の見解を伺います。
 一方、運営面から見たときに、決して潤沢といえないどころか、この事業単体では到底運営できないという切実な声が寄せられています。人件費を初め、運営に要する経費について、さらなる財政支援の拡充を図るべきと考えますが、いかがでしょうか、都の見解を伺います。
 続きまして、フリースクールに通う子供たちへの支援についてお伺いをいたします。
 都内中学校における不登校出現率は年々増加傾向にあり、直近の平成二十九年度では三・七八%、数にして八千七百六十二名で、これは、平均で一クラス当たり一名から二名の不登校生徒がいるという計算になり、平成三十年度の数字はまだ公表されておりませんが、各自治体の状況や昨今の上昇率を見てみると、既に四%を超え、一万人に迫る数字であるということは容易に想像がつきます。
 私は、保育園の待機児童が解消した後には、必ずこの不登校生徒の数が社会問題となってくると確信をしており、早期の対策が求められると思います。
 不登校対策においては、三鷹市のように、〇・三%まで出現率を下げ、ここ数年間その数字を維持している成功した取り組みに学び、出現率を下げるとともに、それでも出てしまう不登校生徒に対して多様な受け皿、学びを保障していくというのが、本来であれば順序であると思います。
 しかし、残念ながら、そうはなっていない現状を考えると、今起きている不登校に対しては、しっかりと社会とつながる支援の枠組みを整えるべきであると感じています。
 その上で、教育支援センター、適応指導教室には、不登校生徒の二割弱の生徒しか支援につながれていない中では、フリースクールの果たしている役割は極めて大きいと思います。
 しかし、フリースクールには学費の補助がないため、家庭の財政的に通える家庭とそうでない家庭が出てきてしまいます。フリースクールの情報があっても、家庭に経済的な余裕がなければ、せっかくつながれたフリースクールに通えないという事態が出ております。
 そのような中、文部科学省は、令和二年度の概算要求の中で、フリースクールに通う不登校児童生徒に対して経済的支援を行う方針を決めたという報道が出ました。
 フリースクールとの連携を強化し、対象児童に対し適切な情報が行くような取り組みを進めるとともに、都としても、都内の学校に在籍する不登校の子供たちが経済的支援を受けられるような支援を行うべきと考えますが、知事の見解を伺います。
 続きまして、都立学校の校則について伺います。
 先日、柴山文科大臣は、一般的に校則については、各学校がそれぞれの教育目標を達成するために必要かつ合理的な範囲で定めるものであり、校則に基づいて、具体的にどのような手段を用いて指導するかについても、各学校において適切に判断されるべきと考えると述べました。
 その上で、内容については、学校を取り巻く社会環境や児童生徒の状況変化に応じて、絶えず積極的に見直す必要があるのではないか、校則の見直しには、最終的に校長の権限において適切に判断されるべきことだが、校則見直しの際には、児童生徒が話し合う機会を設けたり、保護者から意見を聴取するなど、児童生徒や保護者が何らかの形で参加した上で決めることが望ましいと述べました。
 生徒が、例えば生徒会等において、自分たちで守るべき校則のあり方を議論し、校長に提案し、よりよい学校生活のための議論を重ね、絶えず校則を見直していくということは、自治の校風を育むことにもつながり、生徒たちが校則を自主的に守ろうという意識を醸成することにもつながります。
 逆に、自分たちで議論し、提案したものが一顧だにされず、理由もわからず却下されるということは、真逆の作用を生み出すことにつながり、生徒会が暴走したらどうするんだというような議論は、みずからの指導力や理解力のなさを棚に上げてという指摘もあります。
 そこでお伺いいたします。
 生徒たちが校則を自分たちのものと捉え、議論し、よりよいものにしていくというのは、教育上の観点からも極めて重要だと思います。
 校長の裁量権を制約するものではありませんが、例えば生徒会から上がってきた要望に関しては、必ず校長はその件に対しての判断について説明責任を負うとともに、その内容を公開するなど、その判断が間違った方向に行かないような仕組みづくりは極めて重要です。都教育委員会の見解を求めます。
 一方、まさにこの間、話題に上がってきた黒染め指導なども、校則を変えることができていれば起きなかった問題で、校長の人権意識の欠如や、学校がつい二年ほど前まで、こういった状態の中、生徒を数人で囲んでスプレーを吹きつけ、自主退学まで追い込むような指導が、生徒のためという美辞麗句で行われてきたことの猛省の上に立っていかなくてはなりません。
 そこでお伺いいたします。
 学校が生徒の頭髪を一律に黒染め指導をしないようにするための都教育委員会の対応についてお伺いをいたします。
 最後に、TOKYO子育て応援幼稚園について伺います。
 三月の予算特別委員会でも取り上げさせていただきましたが、待機児童解消に向けては、ゼロ歳児から二歳児への定員拡充こそが、その本丸といっても過言ではありません。
 東京の私立幼稚園では、既に多くの園で、入園前の二歳児に対する、いわゆるプレ保育を実施しております。
 しかし、昨年度の実施が四園にとどまっている状況を見ると、せっかくの取り組みが、よりよくしていこうとの思いから複雑な制度設計になっているため、市区町村や幼稚園の現場で正しく理解されていないケースをこの間、現場からも伺ってまいりました。
 そこでお伺いいたします。
 私立幼稚園での二歳児の受け入れを一層進めていくため、現場の意見を拾いながら、各園の実施に向けた柔軟な支援や説明をしていく必要があると考えますが、都の見解を伺います。
 以上で私の一般質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)
〔知事小池百合子君登壇〕

○知事(小池百合子君) 内山真吾議員の一般質問にお答えいたします。
 フリースクールとの連携についてのご指摘がございました。
 たとえ不登校の状況に至ったとしても、子供たちが学習の機会を失ったり、社会的な自立を妨げられたりすることなく、みずからの将来を切り開いていくことができるように、多様な学びの場で、一人一人の子供に適した支援が行われることは大切であります。
 これまで区市町村の教育支援センターにおきまして、子供の学校復帰に向けた支援などを、民間のフリースクールでは、子供の個性を伸ばす支援などを行って、不登校の子供たちの学びを支えてまいりました。
 教育委員会は、本年度、学校とフリースクールとの間で、子供に身につけさせたい資質、能力や、子供に内在する力を引き出すノウハウを共有するなど、連携のあり方について検討いたしております。
 今後、国の動向も踏まえながら、社会全体で明るい未来を紡いでいくことができますように、東京で学ぶ全ての子供たちを大切に育んでまいりたいと存じます。
 残余のご質問は、教育長、関係局長からのご答弁とさせていただきます。
〔教育長藤田裕司君登壇〕

○教育長(藤田裕司君) 二点のご質問にお答えをいたします。
 初めに、校則に関する生徒会等からの要望への対応についてでございますが、生徒会活動及びホームルーム活動は、教員の適切な指導のもとに行われる生徒の自発的、自治的な活動でありますが、こうした活動にも一定の制限や範囲がございます。
 校則等の見直しに関して、生徒会等から要望が出た場合には、生徒の自主性を重んじつつも、その扱いは最終的に校長が判断するものでございまして、その際、生徒が納得するよう指導することが大切であるというふうに考えてございます。
 次に、都立高校等における頭髪指導についてでございますが、学校における生活指導は、一人一人の生徒の人格を尊重し、個性の伸長を図りながら、社会的資質や行動力を高めることを目指して行われる教育活動でございます。
 都教育委員会は、平成二十九年度以降、学校における生徒指導の一環として行われる生徒の頭髪にかかわる指導が適切に実施されるよう、生来の頭髪を一律に黒染めする指導の禁止を徹底してきたところでございます。
 また、校長が保護者から、生徒の生来の髪の毛の色などに関する届け出を求める場合の留意事項についても、あわせて周知を図ってまいりました。
 今後、生徒一人一人の状況を踏まえ、学校と生徒及び保護者との信頼関係に基づいた生徒指導が一層適切に行われるよう、各学校の取り組みを支援してまいります。
〔福祉保健局長内藤淳君登壇〕

○福祉保健局長(内藤淳君) 三点のご質問にお答えいたします。
 まず、一時保護所についてでありますが、都は現在、第三者委員の意見書や外部評価の結果も踏まえ、専門家の意見を聞きながら、一時保護に関して、改めて職員が方針を共有するための要領の策定を進めており、今年度中に取りまとめてまいります。
 また、一時保護所職員としての基本姿勢や、児童への援助方法等を具体的に定めた運営の手引につきましても、要領の策定にあわせて改正することとしており、その中で、個別指導のあり方等も検討してまいります。
 今月から、他の児童に威圧感を与えるなどの理由で実施していた入所時の髪の黒染めを取りやめ、児童の声を聞くための意見箱を設置するなど、改善できることは着手してまいります。児童がより安心して生活できるよう、一時保護所の支援力の向上を図ってまいります。
 次に、自立援助ホームについてでありますが、自立援助ホームは、児童の社会的自立と豊かな人間性の形成に寄与することを目的として、児童養護施設の退所児童等に対し、相談その他の日常生活上の援助及び生活指導等を行っているところでございます。
 本年八月一日現在、都内には自立援助ホームが十八ホームあり、児童の入居定員は百二十六名、全体の平均入居率は約七八%となっております。
 入居実績が低いために一時的に定員を減らさなければならないホームがある一方、入居に期間を要する場合もあると聞いており、今後、入居までに要した期間、その間の調整状況、入居に至らなかった理由など、児童の入居状況について実態を把握してまいります。
 最後に、自立援助ホームへの支援についてでありますが、都として望ましいサービス水準を確保するため、自立援助ホームに対し、国基準を上回る職員配置などに係る経費を都独自に補助するとともに、児童の希望を踏まえた資格取得等の支援を行っております。
 また、児童福祉の実務経験者をジョブトレーナーとして独自に配置し、入居児童及び退去児童の就労定着を促進しているところでございます。
 自立援助ホームの国の職員配置基準は、さまざまな困難を抱える入居児童への支援に十分に対応できるものではないことから、国に対して、被虐待や発達障害など処遇困難な児童への支援を強化するため、人件費加算を創設するよう提案要求しており、引き続き、社会的養護のもとで育つ子供の自立を支援してまいります。
〔生活文化局長浜佳葉子君登壇〕

○生活文化局長(浜佳葉子君) TOKYO子育て応援幼稚園における二歳児の受け入れ促進についてでございますが、都が今年度調査を行ったところ、新たな職員の配置が困難であったり、長時間の二歳児の受け入れが不安であるなどの課題が改めて明らかになりました。
 今後は、この調査から明らかになった課題などを分析し、事業開始に意欲的な園の個別の状況に応じた丁寧な助言を行ってまいります。
 また、TOKYO子育て応援幼稚園事業の実施主体である区市町村に対しては、事業の活用が一層進むよう働きかけを強化し、二歳児の受け入れを着実に進めてまいります。

○議長(尾崎大介君) 三十六番斉藤やすひろ君
〔三十六番斉藤やすひろ君登壇〕
〔議長退席、副議長着席〕

○三十六番(斉藤やすひろ君) 初めに、ラグビーワールドカップ二〇一九後のラグビー普及啓発について質問します。
 いよいよ歴史的なラグビーワールドカップ日本大会が九月二十日、東京スタジアムで開幕します。大会誘致から開催準備まで、多くの方々の尽力に心から敬意と感謝を持って、日本大会の大成功をかち取りたいと思います。
 都は、東日本大震災の被災県、宮城県と福島県から、次代を担うラグビーに取り組む子供たちを東京スタジアムで開催される試合に招待します。また、我が党の提案による都内の子供たちとの交流事業が、東京都ラグビー協会とオール東京のラグビースクールのご協力で実施されることに深く感謝いたします。
 このように、東京協会とラグビースクールが一つになって、子供たちを育成するプラットホームができたことは、東京開催の大きな成果です。
 大会開催を契機に生まれたこの取り組みを、都は、大会後も活用して、ラグビー普及を後押しすべきと考えます。見解を求めます。
 次に、ビーガンなどへの食の情報提供について質問します。
 ラグビーワールドカップや東京二〇二〇大会には、世界各地からさまざまな文化や習慣を有する外国人旅行者が訪れます。その中には、肉類、魚介類はもとより、卵や乳製品、蜂蜜も一切とらないビーガンやムスリム旅行者など、食材への配慮が必須な外国人が多く来日することが予想されます。
 私の地元自由が丘には、ティーズレストランという、ビーガンが安心して食事のできる話題のお店があります。
 都としても、今後、東京では多様な食文化を有する外国人でも食を楽しむ環境が整っていることをしっかりと情報提供していくことが重要です。都の見解を求めます。
 以下、国連が採択した二〇三〇年までの持続可能な開発目標、すなわちSDGsの視点から質問します。
 我が党はこれまで一貫して、誰ひとり取り残さないことをスローガンに掲げるSDGsの視点から都政を捉え、長期戦略に反映すべきと主張してまいりました。
 そこで、今夏発表された未来の東京への論点におけるSDGsの視点について、知事の見解を求めます。
 次に、中小企業の成長戦略としてのSDGs経営について質問します。
 SDGsは、二〇三〇年に向けた世界共通の成長戦略ともいわれ、企業経営においても、SDGsを行動指針として活用すれば、企業の将来の進むべき方向性が見え、事業拡大につなげられます。特に大企業では、環境、社会、企業統治を重視して行うESG投資の対象となるような動きが活発になっています。
 東京の経済の根幹を担う中小企業においても、SDGsの視点を取り入れた経営を早期に始めるほどビジネスチャンスをつかむことができます。しかし、日々の業務に忙殺されている中小企業経営者への認知度はまだ低く、周知などに改善の余地があると指摘されています。
 そこで、まずは東京の中小零細企業におけるSDGsに関する取り組みや課題などの実態を把握するとともに、中小企業での取り組みが進むよう、必要な支援について検討を行うべきです。都の見解を求めます。
 次に、若年性認知症支援について質問します。
 先日、地元目黒区にある東京都若年性認知症総合支援センターを訪問し、理事長と懇談しました。
 若年性認知症は、介護ケアからのアプローチでは年齢にふさわしい社会資源が地域に少なく、ミスマッチを起こすことが多いとのことです。また、若年性認知症の方々が比較的多い認知症疾患医療センターなどの医療機関と総合支援センターがもっと連携を密に行う必要があるとのことです。
 ことし三月に公表された都の若年性認知症の生活実態に関する調査報告書によると、本人の最初の相談先としては医療機関が最も多い一方で、七割の人が総合支援センターを知らなかったと答えています。また、医療機関や職場の産業医からの診断後支援が不十分だと感じている方が多い実態も明らかになりました。
 若年性認知症の方は、医療情報以外にも、心のケアや生活支援、就労支援など多岐にわたり課題を抱えており、柔軟で総合的な支援を必要としています。
 そこで、医療機関で診断を受けた後や、企業勤務の若年性認知症の方が総合支援センターなど相談機関に早期にアクセスし、必要な支援が受けられるよう工夫すべきです。都の見解を求めます。
 次に、軽度外傷性脳損傷、いわゆるMTBIについて質問します。
 我が党は、交通事故やスポーツでの脳震盪などでMTBIを発症しながらも、脳の病変が画像に映っていないなどの理由で、後遺症がありながら適切な治療や補償を受けることができなかったり、また、日常生活が思うように送れず苦しんでいる人が多数存在することを訴え、支援を要望してまいりました。
 国が診断基準を明確にしない中、市区町村レベルで医療機関や社会での理解を深めるため、徹底した啓発が重要です。都議会公明党がMTBIの理解促進事業を包括補助メニューに加えるべきと提案したことを受けて、都が包括補助の対象としたことを高く評価します。
 一方で、MTBIに専門的知見を持つ医療機関へのアクセス情報が欲しいとの声が多数寄せられています。
 そこで、都は、MTBIに関して、医療機関などに対する周知を進めるとともに、市区町村による普及啓発を一層支援すべきです。都の見解を求めます。
 次に、廃プラスチックのリサイクル率向上策について質問します。
 都の報告によれば、平成二十九年度の容器包装の分別収集の実績について、年間一人当たり、特別区で二・七キログラム、多摩地域で八・三キログラムであり、分別収集の取り組みに大きな違いがあります。
 私の地元目黒区は、二十三区の中でもリサイクルに熱心な区ですが、それでもなお、多摩地域と比較して、プラスチック製容器包装のリサイクルは進んでいないとの指摘もあります。
 廃プラ処理と地球の温暖化防止の両立を図り、SDGs達成に貢献する視点からも、今後は都内全体でプラスチック製容器包装のリサイクルを一層具体的に進めていくべきです。都の見解を求めます。
 次に、プラスチックに関する都民への啓発について質問します。
 我が党はかねてより、広く都民に共感を得るためには、学校教育の段階から、廃プラなどの問題について、早期の意識づけを行うことが重要であると訴えてまいりました。
 オリ・パラ教育では、みんなのメダルプロジェクトにおいて、使わなくなった携帯電話が金、銀、銅のメダルになるなどのわかりやすい事例を通して、子供たちは、ごみが貴重な資源になることを学習しました。
 加えて、家庭から出た使用済み洗剤ボトルなどの廃プラを集めて東京二〇二〇大会の表彰台をつくる、みんなの表彰台プロジェクトを通して、廃プラの再生利用のあり方を学習することを検討していると仄聞しております。
 今後は、学校教育と連携しながら、イベントなどを通じて、児童生徒やその保護者に対して、積極的にプラスチックに関する啓発を行うべきと思います。都の見解を求めます。
 次に、ラムサール条約湿地のPRについて質問します。
 都立葛西海浜公園は、二万羽を超える渡り鳥が飛来するほどまでに豊かな自然を回復し、昨年十月にラムサール条約湿地に登録されました。都心近くに国際的に重要な湿地があることは、世界的にも事例が少ないだけでなく、この公園のすぐ隣には、東京二〇二〇大会のカヌー・スラロームセンターがあり、二〇二〇大会に向けて生物多様性に富んだ都のすばらしい環境を広くPRしていくことは重要です。
 また、我が党は、葛西海浜公園と同時に条約湿地に登録された志津川湾のある宮城県南三陸町と連携したPRに取り組み、被災地の復興支援にもつなげるべきと提案してきました。これを受けて、都は、南三陸町などと連携したPR活動を実行に移していると聞いております。
 今後はさらに効果的なPRに取り組むとともに、SDGsの環境や教育といった視点からも、永続的な保全と利活用を進めるべきです。都の見解を求めます。
 次に、目黒川の治水対策について質問します。
 目黒川流域は、台風や豪雨で毎年のように浸水被害が繰り返されてきました。これに対し、都は、護岸整備に加え、調節池の整備など、さまざまな治水対策を実施し、水害は軽減されてきました。
 しかし、近年の豪雨は、これまでのレベルをはるかに超えたもので、記録的な豪雨が全国的にも頻発している状況を踏まえ、都においても一層の治水対策を行うことが急務であります。
 そこで、目黒川における治水対策について、さらなる具体的な取り組みを進めるべきと考えますが、都の見解を伺います。
 また、治水対策に加えて重要なのが水質の問題です。
 目黒川は、最近は観光スポットとしても注目されていますが、大雨の際に合流式下水道から汚水まじりの雨水が流入し、地域の方々から目黒川の臭気改善を望む声が多数寄せられています。
 目黒川のより良好な水辺空間を創出するためには、合流式下水道の改善策を講じていくべきと考えます。下水道局の見解を求めます。
 目黒川の臭気問題については、平成二十九年度から、都が、目黒区、品川区などとともに対策を検討し、ことし七月に新たな検討会を立ち上げ、水質浄化対策の実施に向けた取り組みを進めているところです。
 目黒区が行った実験では、高濃度酸素溶解水を利用して、においが発生しないようにする対策が最善の策ですが、一方で、この対策には非常にコストがかかるとも聞いています。
 そこで、都は、目黒川流域河川整備計画にのっとり、関係する目黒区、品川区など地元自治体をまとめながら、具体的な対応を示すべきです。都の見解を求め、質問を終わります。(拍手)
〔知事小池百合子君登壇〕

○知事(小池百合子君) 斉藤やすひろ議員の一般質問にお答えいたします。
 長期戦略におけるSDGsの視点についてのご質問がございました。
 現在検討を進めております長期戦略は、経済、テクノロジー、気候変動、人口構造といった、今後想定される大きな変化を見据えまして、持続可能な社会を実現するために我々がなすべき政策を示しているところでございます。
 こうした長期戦略の方向性ですが、環境、社会、経済などあらゆる分野におけます課題解決に向けまして、国連が採択した持続可能な開発目標、いわゆるSDGsの理念と軌を一にしているところであります。
 国際標準の目線に立って、世界の大都市と課題を共有するとともに、その克服に向けた取り組みをリードしていくことが、我々が目指す未来の東京の姿であります。
 今回公表いたしました未来の東京への論点では、将来の東京を輝かせるために、十年後の二〇三〇年に向けまして、誰ひとり取り残さないSDGsの目線で政策を見詰め直すことを掲げております。
 この観点から施策をチェックいたしましてブラッシュアップを図る。そして、課題が残る分野への対応を強化する。さらには、都の取り組みを国内外に向けて積極的に発信することを取り組むべき課題といたしております。
 今後、全庁を挙げまして検討を進めて、年末を目途とし策定いたします長期戦略ビジョンにその成果を盛り込んでまいります。
 残余のご質問は、関係局長からお答えいたします。
〔オリンピック・パラリンピック準備局長潮田勉君登壇〕

○オリンピック・パラリンピック準備局長(潮田勉君) ラグビーワールドカップ日本大会の開催を契機とした子供たちへのラグビーの普及についてでありますが、都民のラグビーに対する興味、関心の高まりをラグビー競技者やファンの拡大につなげていくことは重要であります。
 都は、大会期間中に被災県及び都内の子供たちを対象とした交流事業を実施いたします。
 実施に当たりましては、幅広い普及を図るため、競技団体やジュニア世代の育成を担うラグビースクールなど多様な関係者の協力を得て、現場のニーズに合った内容とするなど、事業を効果的に進めております。
 大会終了後も、交流事業で培った競技団体等とのつながりを生かし、子供たちが心豊かに成長できるよう、ジュニア世代におけるラグビーの裾野拡大に努めてまいります。
〔産業労働局長村松明典君登壇〕

○産業労働局長(村松明典君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、外国人旅行者への食の情報提供についてですが、食は、旅先での大きな楽しみの一つであり、さまざまな国や地域から来訪する旅行者にも安心して東京の食を楽しんでもらえるよう、きめ細かな情報提供が求められております。
 このため、ラグビーワールドカップ期間中においては、観光情報センターに加え、外国人旅行者が数多く訪れるファンゾーンや、大会ボランティアによる案内ブースなどにおいて、ムスリム旅行者向けのパンフレットを配布し、食材や調理法などに特別な配慮が必要な方々も安心してご利用いただける飲食店情報を広く発信してまいります。
 また、東京二〇二〇大会に向けては、ビーガンを含むベジタリアンに特化したパンフレットを新たに作成するなど、多様な食を提供できる東京の魅力の発信を強化し、外国人旅行者の満足度向上につなげてまいります。
 次に、中小企業のSDGs経営への支援についてですが、中小企業がSDGsの視点に立った経営に取り組むことは、信用力、ブランド力の向上や販路の開拓などビジネスチャンスの拡大につながり、中小企業の成長に寄与することが期待されております。
 このため、都は、今年度新たに都内の企業約一万五千社を対象に、SDGsに関する理解や取り組み状況の実態、先進的に取り組んでいる企業の経営面での効果などを把握するとともに、都民を対象に、SDGsが企業イメージや消費行動に与える影響等を調査してまいります。
 こうした調査により明らかとなる実態も踏まえ、中小企業に対するSDGsの効果的な周知方法や、SDGsの視点に立った経営の促進などについて検討を進めてまいります。
〔福祉保健局長内藤淳君登壇〕

○福祉保健局長(内藤淳君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、若年性認知症の人への支援についてでありますが、都が、区部、多摩の二カ所に設置した若年性認知症総合支援センターでは、地域連携の推進役を担う認知症疾患医療センターと協力して行う地域の住民や関係者向けの講演会、疾患医療センターの相談員連絡会での情報共有などにより、医療との連携を強化し、診断後に本人や家族を早期に支援につなげられるよう取り組んでいるところでございます。
 さらに今年度は、職場での若年性認知症への理解と支援の機運を高めるため、企業、団体の人事労務担当者等を対象に開催するセミナーで、若年性認知症総合支援センターの職員が活動内容や企業との連携事例を紹介することとしております。
 こうした医療機関や企業等への働きかけを通じ、センターを活用した若年性認知症の人への支援を充実してまいります。
 次に、軽度外傷性脳損傷についてでありますが、軽度外傷性脳損傷、いわゆるMTBIは、医療関係者や一般の方に十分認知されていないため、この疾患について理解を広げていくことは重要であると認識しております。
 都は、MTBIが高次脳機能障害の原因疾患の一つであることも踏まえ、昨年、高次脳機能障害のリハビリの中核を担う医療機関の医師等が集まる情報交換会で、MTBIの臨床診断の基準等の説明を行ったところでございます。今月開催する情報交換会では、区市町村の普及啓発の取り組み等の紹介を行う予定であります。
 さらに、補助事業の説明会等において啓発リーフレットの作成事例等を紹介し、補助の活用を促すほか、保健所や都立病院等の都の施設でリーフレット配布に協力するなど、区市町村の取り組みを積極的に支援してまいります。
〔環境局長吉村憲彦君登壇〕

○環境局長(吉村憲彦君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、プラスチック製容器包装リサイクルについてでございますが、家庭から排出されるごみのうち、容器包装廃棄物は全容量の約六割を占めており、ごみの削減や資源循環を進める上で、容器包装のリサイクルは重要な取り組みでございます。
 都はこれまで、区市町村へのヒアリングなどを通じて、プラスチック製容器包装の分別収集の拡大には、中間処理施設の確保や住民への分別方法の周知など、さまざまな課題があることを整理してまいりました。
 今年度は、都と区市町村との検討会でプラスチック製容器包装をテーマに取り上げ、自治体の優良事例を共有するなど、分別収集の拡大に向けた議論を開始いたします。
 こうした検討会での議論を踏まえ、今後、区市町村におけるプラスチック製容器包装のリサイクルを後押しする仕組みについて検討してまいります。
 次に、プラスチックに関する啓発についてでございますが、廃プラスチック問題が国際的に大きな社会問題となる中、次世代を担う子供たちが持続可能なプラスチックの利用方法などを学ぶことは重要でございます。
 都はこれまで、大学などと連携し、海洋プラスチックごみに関する子供向けのパンフレットや教員向けガイドブックなどを作成し、その普及啓発を進めてまいりました。
 今後は、学校教育と連携して、イベントなどを活用し、廃プラスチック全般の課題や、生活の中でプラスチックの使用量を削減できる事例などを子供たちにわかりやすく伝える普及啓発手法を検討してまいります。
 持続可能な資源利用に向け、使い捨ての生活習慣を見直し、環境に配慮した消費行動をとれる人材の育成を進めてまいります。
〔港湾局長古谷ひろみ君登壇〕

○港湾局長(古谷ひろみ君) 葛西海浜公園の効果的なPRについてでございますが、本公園が東京都で初めてとなるラムサール条約湿地に登録された意義は大きく、今回の登録を契機といたしまして、多くの人々に干潟という生物多様性に富む海辺の自然を広く周知していくことは重要であります。
 そのため、ラムサール条約湿地を擁するほかの自治体と協力いたしまして、各地の湿地を紹介するPRイベントを新宿で開催するほか、南三陸町と連携いたしまして、登録一周年シンポジウムを開催するなど、効果的に発信してまいります。
 さらに、SDGsの趣旨も踏まえ、日本各地から子供たちを葛西海浜公園に招き、湿地での体験や交流を通じた海辺の自然への理解を深める環境学習を実施いたしまして、次世代を担う子供たちによる継続した湿地の保全と利用へとつなげてまいります。
〔建設局長三浦隆君登壇〕

○建設局長(三浦隆君) 二点のご質問にお答えをいたします。
 初めに、目黒川の治水対策についてでございますが、水害から都民の命と暮らしを守るためには、護岸や調節池等の整備を効率的、効果的に進めることが重要でございます。
 これまで目黒川では、護岸や荏原調節池等を整備し、時間五十ミリの降雨に対する治水安全度達成率は九九%となっております。
 さらに、近年頻発する豪雨等を踏まえまして、より一層の安全性の向上に向けて、時間七十五ミリ降雨に対応する整備を行っていくこととし、平成三十年度に河川整備計画を改定いたしました。
 現在、昨年の西日本を中心とした豪雨などを受けて行いました防災事業の緊急総点検を踏まえ、目黒川流域におきましても、新たな調節池の事業化に向けた検討を進めております。
 今後とも、目黒川の浸水被害の軽減に向けまして、こうした取り組みを着実に推進してまいります。
 次に、目黒川の水質改善についてでございますが、都市の河川を都民が親しみ憩える快適な水辺空間としていくためには、治水対策とあわせて、良好な河川環境を確保することが重要でございます。
 都は、目黒川において、関係局と連携した清流復活事業等による流水の確保や、船舶による大規模なしゅんせつを実施しております。
 また、目黒区や品川区、関係局などから成る水質浄化のための検討会におきまして、技術的な助言を行うとともに、目黒区が実施する実験や調査に対する財政的措置を行っております。
 今年度は、この検討会におきまして、他の河川の先行事例を参考にし、硫化水素の発生を抑制する高濃度酸素溶解水の導入など、具体的な臭気対策を検討いたします。
 今後とも、地元区などと連携して水質改善に取り組み、地域に親しまれる水辺を創出してまいります。
〔下水道局長和賀井克夫君登壇〕

○下水道局長(和賀井克夫君) 合流式下水道の改善策についてでございますが、合流式下水道は、強い雨が降ると、まちを浸水から守るため、雨水吐き口などから汚水まじりの雨水を川などに放流せざるを得ない仕組みとなっております。
 このため、下水道局では、放流される汚濁負荷量などを削減するため、ごみの流出を抑制する装置や、降雨初期の特に汚れた下水を貯留する施設の整備を進めております。
 お話の目黒川では、下水道の雨水吐き口にごみの流出を抑制する装置の設置をおおむね完了し、上目黒幹線など約一万二千立方メートルの貯留施設を稼働させております。
 さらに、より一層の合流式下水道の改善を図るため、関係機関と連携し、対策の検討を精力的に進めてきた結果、今年度、池尻幹線、新駒沢幹線を改造し、約十三万九千立方メートルの降雨初期の特に汚れた下水を貯留する施設として活用してまいります。
 今後とも、これらの対策を着実に進め、目黒川の水質改善に貢献してまいります。

○副議長(長橋桂一君) 十一番伊藤しょうこう君
〔十一番伊藤しょうこう君登壇〕
〔副議長退席、議長着席〕

○十一番(伊藤しょうこう君) 初めに、建設残土の処分場における安全対策について伺います。
 私の地元八王子市には、建設残土の処分場が幾つもあり、このうち上川町にある処分場では、一昨年の台風により大規模な土砂崩落事故が発生しました。付近の都道美山通りが約二カ月間通行どめになるなど、都民生活に甚大な影響を及ぼし、人的被害の可能性すらありました。
 ことしの予算特別委員会においても指摘しましたが、今後こうした事故を起こさないようにすることは、都の重要な責務であります。
 今回の事故現場は、建物を目的としないため、都市計画法の開発許可は適用されず、自然保護条例のみの対象となっていました。すなわち、自然保護条例の開発許可基準は、自然の保護と回復を目的とするため、都市計画法などに比べ、土砂災害を未然に防ぐ点では不十分です。
 また、建設残土の事業者にも、安全に施工を行う者もあれば、不誠実な事業者や、今回の事故現場のように途中で頓挫する可能性もあります。
 よって、事故の再発防止に向けて、都は、監視、指導手法の見直しや地元自治体との連携強化を図るとともに、開発許可制度の見直しにも着手すべきであります。
 豪雨による土砂災害が近年頻発しておりますので、速やかな対応が必要と考えますが、都の見解を伺います。
 次に、都営住宅に関して二点伺います。
 今年度の組織改正により、住宅政策本部が設置されましたので、迅速な対応を期待し、まず、宅配ボックスの設置について伺います。
 報道によると、ネット通販の普及により宅配便は増加しており、一昨年の取扱個数は約四十二億個で、十年前の約一・三倍となる一方で、再配達率は約一五%とのことです。物流業界も人手不足は深刻で、宅配ボックスの普及は業界負担軽減の切り札として期待が高まっており、宅配便の約九割をカバーするヤマト運輸、佐川急便、日本郵政の大手三社での共用ボックスの検討も進んでいるようです。
 さて、都営住宅は、都内に約二十六万戸、一千六百団地があり、都営住宅内での宅配ボックスの設置は、入居者の利便性向上とともに、深刻な人手不足の解消の一助ともなり得ます。
 さきの第二回定例会でも、我が党が主張した都営住宅での宅配ボックスの設置について、宅配事業者の動向などを把握し、検討を進めるとのことでしたが、その後、どのような検討がなされ、また、設置に向けてどう取り組んでいくのか伺います。
 次に、都営住宅の併存店舗について伺います。
 高度経済成長期において、居住者の利便性向上を目的として誘致した店舗は併存店舗と呼ばれ、昨年時点で約一千区画が残っています。時代が変わり、併存店舗の閉鎖も目立ってきたため、平成十年以降は、都と他の権利者が区分所有する併存店舗つき住棟の建てかえ時には、都が権利を買い取り、都営住宅のみの建設を進めており、三百区画は買い取り済みですが、多くが折衝中であるとのことです。
 このため、現在は、郵便局や診療所など居住者や周辺住民の生活に必要な店舗についても、他の場所への移転を余儀なくされることや、または近隣での移転先用地の確保が困難なケースもあると聞いています。
 よって、建てかえをスムーズに進めるためにも、店舗権利者が近隣で営業継続を希望する場合は、建てかえに協力しつつ営業継続ができる仕組みを整えるべきと考えますが、都の見解を伺います。
 次に、とうきょう元気農場の今後について伺います。
 都心の学校給食に東京の農産物を供給するため、中央道八王子インターチェンジすぐ近くの都有地を活用して、都は、平成二十三年に、圃場面積約六ヘクタールのとうきょう元気農場を開設いたしました。
 そして、地元の農業者などでつくられた生産組合により、都内十六区、約二百五十校の小中学校に大根、ジャガイモなどの新鮮な農作物を供給しております。学校関係者からも、新鮮でおいしい野菜を届けていただきありがたいと非常に好評であると聞いています。
 現地で生産者にお話をお聞きしましたが、当初は、草が伸び、荒れ放題で厳しい状況であったが、四、五年前ぐらいにようやくいい農地になり、施設や機具も充実し、農作物の供給も安定してきたそうです。また、子供たちに新鮮な野菜を味わってもらい、農業への理解を深めてもらうこの取り組みは、非常にやりがいがあるとの声も聞くことができました。
 このように、学校側も生産者側も高く評価していることから、引き続き、こうした取り組みを実施するとともに、農作業体験などにより、その魅力を現場で伝えることで、子供たちに将来の東京の農業の応援団となってもらうことも必要です。
 そこで、とうきょう元気農場について、学校給食の食材供給拠点としての活用に加え、今後は、地産地消の拡大や食育などの機能のさらなる充実を図ることが重要と考えますが、都の見解を伺います。
 次に、八王子インターチェンジ周辺の都有地の今後について伺います。
 この都有地付近一帯は、ひよどり山と呼ばれ、全体で約二十四ヘクタールもの広さがあり、中央道八王子インターチェンジや国道に囲まれた極めてアクセスのいい場所であります。もともと昭和四十年ごろに、東京都住宅供給公社が住宅用地としての買収を始めましたが、その後の住宅事情の変遷などがあり、結果として住宅の整備を断念し、財務局へ引き継がれたそうです。
 地元八王子市としては、隣接する都立小宮公園の拡張を要望していますが、現在、全体のうち、元気農場を含む農地として産業労働局へ約八ヘクタール、市民農園やキャンプ場として八王子市へ約五ヘクタール貸し出しをしており、残り十一ヘクタールを財務局が管理しています。
 当初の取得目的とは異なっても、農業振興や青少年健全育成などを目的に利用していることは評価できる一方で、都有地と隣接する生産緑地などの民有地も含め、一体として利活用ができれば、さらなる活用の効果も見込めるところであります。
 さて、都が進める大学研究者による事業提案制度でも、緑地と農地と市街地とが一体となった新しいまちづくりの展開を目的として、今年度から調査が始まりました。その中で、このひよどり山を対象に、緑農住のモデルとなる計画の策定や検証を行うことになっています。
 また、都市農地貸借円滑化法が施行され、生産緑地の貸借が可能になるなど、時代の変化に合わせた動きも始まっています。
 よって、地元市や関係者とも意見交換をしながら、この広大な都有地を今後に向けてどのように管理または活用していくのか、都の見解を伺います。
 次に、子供の東京二〇二〇大会観戦に向けた取り組みについても伺います。
 都教委では、オリンピック・パラリンピック教育の集大成として、都内の子供たちが学校単位で競技を観戦する機会を企画しています。公立と私立学校の合計で約九十万人の子供たちが観戦を希望し、現在、チケットの暫定割り当て案を提示していると聞いています。
 さて、オリ・パラ期間中には一千万人を超える観戦客等が東京を訪問すると予測されていますが、真夏の酷暑の中、子供たちを会場へ安全に往復させるのは大変な困難も予想されます。
 移動手段は原則として公共交通機関の利用が前提ですが、多摩地区、特に八王子を含む西部地区では、最寄りの駅まで長時間かかるケースもあり、全ての児童生徒を安全に連れていくためには、貸切バスの使用も必要になる学校も多数存在すると思われます。
 よって、競技会場から遠距離に位置する多摩地区の市町村については、長時間にわたる移動や公共交通機関の不便さを考慮し、幼児や低学年のみならず小中学生にもバスの手配を検討するなど、よりきめ細かく対応すべきと考えますが、都の見解を伺います。
 以上で私の一般質問を終わります。(拍手)
〔教育長藤田裕司君登壇〕

○教育長(藤田裕司君) 伊藤しょうこう議員の一般質問にお答えをいたします。
 子供の大会観戦についてでございますが、東京二〇二〇大会を実際に観戦することは、子供たちにかけがえのない心のレガシーを残す貴重な機会でございます。
 会場周辺は交通規制に伴う混雑が予想されますことから、観戦競技の割り当てに当たりましては、安全面への配慮はもとより、公共交通機関の利用を原則といたしまして、移動距離や時間も十分考慮した案を区市町村、学校に提示しているところでございます。
 今後、観戦競技を確定させていく過程において、最寄り駅までの道のりが遠い学校などから寄せられる輸送体制などの声について丁寧に聞き取り、安全な観戦となるよう関係機関と連携しながら適切に対応してまいります。
〔環境局長吉村憲彦君登壇〕

○環境局長(吉村憲彦君) 残土処分場の安全対策についてでございますが、自然保護条例の開発許可制度では、残土処分場を設置する際、都市計画法等が適用されず条例のみの適用となる場合がございますが、その場合に、土砂災害未然防止等に十分対応できないことが課題であると認識しております。
 こうした課題に対応するため、都市計画法を参考に、盛り土の安定等の基準を抜本的に見直してまいります。
 今後、自然環境保全審議会に諮問し、年度内を目途に、監視指導や定期的な巡視、立入検査体制の構築など、見直しの方向性を検討し、自然の保護と回復のみならず災害の未然防止にも一層配慮した制度へと見直してまいります。
〔住宅政策本部長榎本雅人君登壇〕

○住宅政策本部長(榎本雅人君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、都営住宅の宅配ボックスについてでございますが、宅配ボックスの設置は、昼間不在にしているファミリー世帯を初め、居住者の利便性の向上に資するものと考えております。
 複数の配送事業者が共同利用できる宅配ボックスを設置する事業者にヒアリングをし、宅配ボックス利用者の意向、団地の規模など事業性確保の条件、管理方法や費用負担などについて情報収集を行っております。
 今後、配送事業者への利用意向調査や居住者の世帯状況も踏まえた設置場所の検討など、都営住宅における宅配ボックスの設置について、引き続き検討を進めてまいります。
 次に、都営住宅の併存店舗についてでございますが、併存店舗は、都営住宅の建設時に居住者の利便施設として低層階に店舗を建設し、借地権つきで分譲したものでございます。
 こうした店舗では、建てかえや維持管理に当たり、区分所有建物特有の権利関係の複雑さなどが課題となる場合も多いことから、都は、建てかえに際し、再整備は行わず、権利を買い取ることにより事業を進めております。
 しかしながら、近年では、買い取りに当たり、団地内または近隣での営業継続を希望する権利者との折衝が難航し、建てかえがおくれる事例も生じております。
 今後とも、都は、建てかえを円滑に進めていくため、営業継続を希望する事例への対応について方策を検討してまいります。
〔産業労働局長村松明典君登壇〕

○産業労働局長(村松明典君) とうきょう元気農場の活用についてですが、東京農業に対する都民の理解を促進するためには、東京産農産物を味わう地産地消の推進とともに、その生産過程などについて学ぶ食育の取り組みが重要でございます。
 これまで都は、八王子市内の都有地を活用して、とうきょう元気農場を運営し、東京産農産物を給食の材料として都内の小中学校へ安定的に供給してまいりました。
 今後、地産地消や食育の充実を図るためには、より多くの農産物を給食として提供できるよう、生産の拡大に取り組むことに加え、子供たちの収穫体験や農産物の生産に関する学習の機会をふやすことが課題となっております。
 こうしたことを踏まえまして、とうきょう元気農場のさらなる活用について、今後とも取り組んでまいります。
〔財務局長武市敬君登壇〕

○財務局長(武市敬君) 八王子インターチェンジ付近の都有地についてでございますが、都有地は都民から負託を受けた貴重な財産で、都政の課題解決のため利活用を図る必要がございます。
 本用地は、当初、住宅供給公社が住宅用地として買収を進めたことから、広大ではあるものの不整形で、また、高低差のある起伏した形状となっております。
 このように、活用には困難が伴う地形ではあるものの、これまで地元市の意向を踏まえながら、都における農業振興策や市の事業などで活用を図っており、引き続き、庁内、地元市との連携のもと、利活用の推進に努めてまいります。

○議長(尾崎大介君) この際、議事の都合により、おおむね二十分間休憩いたします。
   午後四時五十分休憩

   午後五時十分開議

○議長(尾崎大介君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 質問を続行いたします。
 二十一番滝田やすひこ君
〔二十一番滝田やすひこ君登壇〕

○二十一番(滝田やすひこ君) ICTやAIの技術革新は社会のありようを大きく変えます。この変化をピンチではなくチャンスにする。世界の都市間競争を勝ち抜く大胆なビジョンが今必要です。世界最速のICT、AI実装都市を目指しインフラを整える。規制を見直す。人もアップデートする。新たな仕事やサービスを生める環境を、都は徹底的に整え、世界から人と投資を引きつけるべきと考えます。
 二〇四〇年に向けた長期戦略の策定では、都が変わるだけではなく、都民の意識も変わるきっかけとすべきです。既存の延長ではなく、未来は何か、多くの人が考えてみること、それこそが社会が変化する原動力となります。
 従来のパブコメと同程度の意見募集に終わらせない工夫を凝らすべきです。首都大学東京などでシンポジウムを開く、知事にプレゼンテーションできる賞を設けるなど、千件、二千件と多くの都民がぜひ参画したいと思う取り組みをすべきです。
 長期戦略の策定に当たり、例えばコンテストを開催するなど、従来にはない方法も含めて、都民が応募したくなる、巻き込み方を展開すべきと考えますが、知事の見解を伺います。
 長期戦略で描く大胆なビジョン、これを実現するための財源を捻出する。東京二〇二〇大会後の財政運営は重要です。誘致が決まった二〇一三年、当時の一般会計は約六・三兆円でした。大会経費があるとはいえ、六年間で一・二兆円拡大してきたことになります。
 今後は、国による税収奪もある中で、肥大化した既存事業や非効率な事業はないのか検証をしなければいけません。職員の定数も拡大しており、人員をどのように配置調整するのかも検討が必要ではないでしょうか。
 大会後の財政運営に当たり、予算の総額及び各局の事業について、誘致の決まる前の二〇一三年をベンチマークとするなど、今後精査をしていくべきと考えますが、見解を伺います。
 現在、都政改革本部では、事業を束ねた施策レベルでの政策評価について、本格実施に向けたブラッシュアップをしていると聞いています。個々の事業ではなく施策レベルで政策評価を行うことで、政策課題に対して適切なアウトカムの目標設定ができているか、適切な事業群を編成できているのか、検証が期待できます。
 各局がモデルとして作成した政策評価シートについて、有識者からも指摘があるとおり、現時点では内容のばらつきが否めません。どのような施策を抽出し、どのようなアウトカムを設定するかによって、政策評価が有効に機能するか大きく左右されます。本格実施後も有識者の助言は継続的な仕組みとするなど、運用も含めた設計が重要です。
 個々の業務改善にとどまらず、大きな観点から予算や人員計画などにも活用できるよう、実効性ある政策評価とすべきですが、見解を伺います。
 政策評価は面倒くさい作業業務という意識ではなく、積極的に活用する意思が各局になければ機能しません。つまり、予算とのつながりがなければ機能しないと考えます。
 財務局では、予算査定において各事業の評価を行っていますが、その一段上の施策レベル、今まさに総務局でまとめている施策の政策評価も、予算を編成する上で見ていくべきではないでしょうか、見解を伺います。
 政策評価シートは、都庁内での活用のみならず、議会での予算や決算審議などでの活用や都民への情報公開でもあります。わかりやすく多角的な分析ができるようビジュアル面での工夫も要望します。
 さて、人生百年時代といわれて数年がたちました。二十二歳で大学を卒業、一つの会社を勤め上げ、六十歳で退職し、年金で百歳まで十分に暮らせるという人生モデル。今の現役世代で、この人生モデルが成り立つ人はほとんどいません。過去の当たり前を夢見て社会環境を転換しないことが日本の成長を阻害し、じわじわと個人の豊かさをも奪っているのではないでしょうか。
 OECDによると、二十五歳以上六十五歳未満の人が大学などで学んでいる割合は、日本はわずか二・四%です。OECD平均一一%、アメリカ一四%、イギリス一六%と比べて非常に低い水準です。
 いつでも学び直しができる、学び直したことを生かして新たな機会にチャレンジができる、それが報酬などにも結びつく。都は、そうした社会環境づくりに政策課題として取り組むべきと考えます。
 中長期の成長戦略の一つとして、現役世代も対象としたリカレント教育の環境づくりを長期戦略ビジョンにも位置づけて、総合的に取り組むべきと考えますが、知事の見解を伺います。
 首都大学東京は、来年度から都立大学へと改称、新たなステージを迎えます。名称変更に先駆け、昨年度は学部再編を実施し、この四月からは、シニア世代を対象にプレミアム・カレッジ、いわゆる百歳大学も開講、初年度の学生が意欲的に学んでいると聞いています。
 こうした取り組みに加えて、二〇四〇年代の社会を見据え、技術革新の時代に輝き、活躍できる人材の輩出を目指すべきです。教育内容の工夫に加えて、卒業要件、学費、研究機関などの面でも特徴をつくる。技術革新の時代に世界でサバイバルできる人材とは何か、追求が必要です。
 首都大学東京においてICT、AIの技術革新、ソサエティー五・〇に対応していける人材の育成、輩出を検討すべきと考えますが、見解を伺います。
 また、首都大学東京を都のシンクタンクとして積極的に活用していく方針が既に掲げられており、期待するところです。都心部の課題は、民間や有識者によるさまざまな研究や提案など蓄積があり、有識者会議など、都庁外部の知恵を活用する取り組みも実績を上げています。
 一方、多摩地域の課題について、民間や有識者による研究や提案は非常に限られており、知の蓄積がそもそも弱い。加えてシンポジウムなどの知の交流も足りていません。
 ついては、首都大学東京をシンクタンクとして活用する上で、どのような特徴づけをしていくのか、具体的な検討状況を伺うとともに、多摩地域の課題解決に向けた活用については、どのように取り組んでいくのか伺います。
 予算特別委員会でも紹介しましたが、欧米各国では電動キックボードが既に社会実装され、パーソナルモビリティーの一つとして日常的に使われるようになっています。我が会派のモビリティー政策研究会でも調査検討を進めております。時価総額一千億円を超える世界のユニコーン企業のうち、三社は電動キックボードの事業者です。片や日本では、原付扱いとなるためナンバープレートやウインカーをつけることなどが求められます。現行の規制では普及が困難な状況です。
 そうした中、社会実装を目指す国内企業や自治体も出てきており、福岡市は公道走行のための特区の申請、多摩市は公園での実証実験を行ったと聞いています。
 新たなモビリティーサービスを実現する観点、加えて、小池都知事の目指す東京からユニコーン企業を育てるという観点からも、チャレンジできる環境をどうつくり出していくか。都立公園などの都有地の活用や首都大学東京を実験キャンパスとするなど、各局が協力して環境を整えることが必要ではないでしょうか。
 新たなモビリティーである電動キックボードの実用化に向けた第一歩として、都立公園などを活用した実証実験に、官民で連携して取り組むべきと考えますが、見解を伺います。
 鉄道混雑の抜本的な改善には、時間差料金制やオフピークポイントの還元など、利用者や雇用企業にとってインセンティブが働く手法が必要です。我が会派よりかねて指摘をしてきました。
 先日、小池都知事と鉄道各社の経営幹部で意見交換が実施されました。新たな関係づくりに着手したことに期待を寄せます。
 知事と鉄道各社との意見交換の開始も踏まえ、今後の鉄道の混雑緩和に向けた取り組みの方向性を伺います。
 この夏、東京大会を想定して実施したTDMでは、ピーク時の鉄道利用者数が減少、この交通量の把握に携帯GPSのビッグデータも活用されたと聞いています。
 これまで鉄道の混雑率は、各社が目視で計測していたため、正確さや迅速さに課題がありました。こうした携帯GPSのビッグデータを活用することで、施策効果を迅速かつ簡便に把握することが可能となります。また、GPSと連動したアプリなどもインセンティブの設計に有効と考えます。
 そこで、今後の鉄道の混雑緩和に向けた取り組みにおけるビッグデータの活用やインセンティブの仕組みの検討について伺います。
 次に、ホームドアの整備です。
 現行の利用者十万人以上の駅という一律の補助基準を見直すべき、駅の構造やホーム上の安全状況などから、対策が必要な駅やホームを個別に見定めるべきと、かねてより委員会で指摘をしてきました。
 今般、都が利用者十万人未満の駅について考え方を整理し、鉄道事業者など関係者と調整していること、評価をしています。おくれている多摩地域での整備加速にもつながります。
 私の地元、八王子駅や西八王子駅などは利用者も多く、また残念ながら都内でも事故の多い駅といわれています。鉄道会社のこれまでの整備計画では優先順位が劣後していましたが、今回の整理により早期化されることを期待します。
 ホーム上の安全性確保について、各駅、ホームの必要性を鑑みて、八王子駅なども含めた多摩地域のホームドア整備を加速していくべきですが、今後の取り組みを伺います。
 我が会派は、金融出身の増田都議を初め、ソーシャル・インパクト・ボンドの導入を提案してきました。第一号として、ホテルの客室情報や誰でもトイレなどの情報をオープンデータ化する事業へ導入されることとなり、大きな前進です。都道府県では初の事例となります。今後の事業や、ほかの自治体へも横展開できるように、ノウハウの蓄積をしていくべきです。
 ソーシャル・インパクト・ボンドは、社会課題をより効率的に解決するために、成果連動型かつ民間資金を利用する仕組みです。長期的な都の財政を鑑み、税収と都債に加え、資金調達の選択肢を広げておく観点も重要です。
 東京都版ソーシャル・インパクト・ボンドにより、今回の取り組みを進める意義と内容、加えて民間資金の活用の観点から、今後の都における活用の可能性について見解を伺います。
 最後に、東京の農業です。
 農業、農地の機能を認め、新規就農支援、農地対策の推進、先端農業の推進など強化を求めてきました。今年度、八王子の都有地農地に農業アカデミーをつくることが決まるなど前進があったと思います。
 一方、東京産の農作物について、まだ都民の認知が高いとはいえず、理解の醸成による利用促進も重要です。隗より始めよということで、年間百万人が利用する都庁食堂において、江戸東京野菜を初めとした東京産農作物を積極的に活用するべきですが、見解を伺います。
 以上で私の一般質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。(拍手)
〔知事小池百合子君登壇〕

○知事(小池百合子君) 滝田やすひこ議員の一般質問にお答えいたします。
 まず、長期戦略への都民意見の反映についてのご指摘がございました。
 都民の皆様から、未来の東京についての意見をお寄せいただき、多くの方々の共感を得ながら政策を展開していくことが、目指す東京の姿を実現していく上で重要であります。
 こうした考え方のもとで皆様に議論をしていただく出発点として、先月、未来の東京への論点を取りまとめたところでございます。
 これに合わせまして、広く都民から夢やアイデアを募る都民意見大募集を開始いたしますとともに、子供たちを対象とした絵画コンクールを実施しております。
 都民意見の大募集は、QRコードを活用してスマートフォンからも簡単にご意見をお寄せいただけるようにするとともに、都営地下鉄やバスでの動画放映などを通じて広く参加を呼びかけてまいります。
 今後、都内の大学の協力を得まして、将来を担う若者によるワークショップを開催するなど、これまでにない新しい手法を取り入れながら、幅広い層のご意見を積極的に集める取り組みを進めてまいります。
 これらに加えまして、都議会の皆様はもとより、区市町村、産業界、労働界、有識者の方々など、さまざまな方々からのご意見を伺いまして、東京の総力を結集して長期戦略をつくり上げてまいりたいと考えております。
 次に、生涯を通じたリカレント教育についてのご質問がございました。
 人生百年時代を迎えた今でございます。都民一人一人がみずからの希望に応じて、生涯を通じて活躍できる社会、それを実現していく必要がございます。科学技術の急速な進展など変化の激しい時代におきましては、みずからのスキルや知識を常にアップデートする必要があり、新たな時代にふさわしいリカレント教育が求められております。
 今回公表いたしました未来の東京への論点におきましては、誰もが自分らしくポジティブに働き活躍できる東京のイメージとして、社会人教育が充実をし、キャリアや年齢にかかわらず学び直しやキャリアアップが可能になっているという姿をお示しいたしまして、幼少期からのキャリア教育やリカレント教育の充実といった検討すべき具体的な課題を提示をいたしております。
 最高齢は八十代の方を初めとするシニアの方々が新たな学びにチャレンジしておられる首都大学東京のプレミアム・カレッジや、女性の再就職に向けましたリカレント講座などに加えて、今後、現役世代も含めました幅広い層へのリカレント教育の環境づくりにつきましては議論を重ね、年末を目途に策定する長期戦略ビジョンに具体的な政策を盛り込んでまいる所存でございます。
 残余のご質問は、東京都技監、関係局長からのご答弁とさせていただきます。
〔東京都技監佐藤伸朗君登壇〕

○東京都技監(佐藤伸朗君) 三点のご質問にお答えいたします。
 まず、鉄道の混雑緩和に向けた取り組みについてでございます。
 都では、スムーズビズに取り組み、オフピーク通勤などを促進しておりますが、これに加えて、輸送力強化などの観点から、鉄道事業者による運行システムの改良などさまざまな対策を進め、混雑をさらに緩和していくことが重要でございます。
 そこで、本年七月には、有識者、鉄道事業者とともに研究会を立ち上げました。また、八月には、知事と各社の経営層が意見交換を行い、ハード対策とソフト対策の両面からの取り組みが重要との認識を共有いたしました。
 今後、この研究会におきまして、先端技術を活用した運行システムの改良や時間差料金制など、最新の技術動向等を踏まえた対策とその課題、実現可能性などについて検討を進めてまいります。こうした場も活用し、引き続き鉄道事業者と連携を密にしながら、混雑緩和の対策を促進してまいります。
 次に、鉄道の混雑緩和に向けたビッグデータの活用などについてでございますが、ことしの夏、企業などに、東京二〇二〇大会時の交通混雑緩和に向けたテレワークや時差出勤などの試行を行っていただきました。その際、鉄道事業者におきましては、オフピーク通勤者へのポイント付与などに加え、新技術を活用した携帯アプリにより、混雑した特急列車などからあいている普通列車へ乗客を誘導する取り組みを開始するなど、利用者へのインセンティブの充実を図っております。
 こうした取り組みの効果検証に当たりましては、ビッグデータも活用し、広域的な人の移動状況などを把握することとしており、その結果も踏まえ、都としては引き続き鉄道事業者と連携し、より効果的なインセンティブ手法の活用も含め、混雑緩和に向けた取り組みを進めてまいります。
 最後に、多摩地域のホームドア整備についてでございますが、ホームドアの整備を促進するには鉄道事業者の積極的な取り組みが不可欠でございます。
 都は、利用者十万人以上のJRや私鉄の駅などを対象に補助を行っており、多摩地域では西武線国分寺駅などで整備が進められております。また、八王子駅などを含む中央快速線の高尾駅までの区間では、二〇三二年度末までにホームの改良に合わせて整備される予定となっております。
 ホームドアのさらなる整備に向けまして、都は、駅の特性などを考慮した優先整備の考え方について今月末を目途に取りまとめることとしており、利用者十万人未満の駅に補助の拡大を図ってまいります。
 今後、多摩地域を含め整備が加速するよう、情報連絡会などを通じて鉄道事業者に働きかけるとともに、国などと連携し取り組みを支援してまいります。
〔財務局長武市敬君登壇〕

○財務局長(武市敬君) 二点のご質問にお答えをいたします。
 まず、東京二〇二〇大会後の財政運営についてでありますが、都は、景気の荒波に翻弄されやすい不安定な財政構造を有しており、また今後、不合理な税制度の見直しに伴う減収も懸念されるところでございます。
 こうした中、ソサエティー五・〇の実現など、日本全体の発展を牽引する施策や少子高齢化への対応など、東京が直面する課題の解決に向けた施策を積極的に展開していくことが求められております。
 そのため、大会後も、東京の将来を見据えた施策を揺るぎなく進めていけるよう、従来の延長線上ではなく、個々の事業の必要性や有益性を厳しく検証し、より一層無駄の排除を徹底してまいります。あわせまして、都債や基金を戦略的かつ計画的に活用し、積極的な施策展開を支える強固で弾力的な財政基盤を堅持していく所存でございます。
 次いで、事業評価についてでありますが、都の事業評価は、予算編成の一環として実施しておりまして、決算状況の分析や事業の成果検証を徹底するとともに、新たな公会計手法の活用、関係部署と連携した専門的視点からのチェックなど、評価手法を充実し、着実に実績を積み重ねてきたと考えております。
 お話の政策評価は、施策ごとにアウトカムに着目した目標を設定するなど、成果を重視した効果的、効率的な都政運営を推進する仕組みでありまして、予算編成過程における多面的な検証という視点からも重要であります。
 今後、事業評価を実施するに当たりましては、各事業の効率性や実効性をさらに高めていくため、政策評価など関係部署との連携を一層強化し、事業評価のさらなる深化に取り組んでまいります。
〔総務局長遠藤雅彦君登壇〕

○総務局長(遠藤雅彦君) 三点のご質問についてお答えいたします。
 まず、政策評価についてでございますが、各局の自律的な改革のPDCAサイクルを推進するためには、政策評価を施策の改善につなげる実効性の高い制度としていくことが重要でございます。
 そのため今年度は、都政改革アドバイザリー会議政策評価分科会と議論を重ねながら、各局において先行的に施策の進捗状況を具体的にはかる成果指標の設定等を進めております。その成果を踏まえ、評価の対象やサイクル、予算要求等も踏まえたスケジュール設定、評価書の改善等、課題ごとに方向性を整理し、年内をめどに政策評価制度の実施案を取りまとめてまいります。
 政策評価の取り組みにより、効果的、効率的な都政運営を推進するとともに、施策の成果をより都民にわかりやすく説明をしてまいります。
 次に、首都大学東京におけるソサエティー五・〇に対応できる人材の育成についてでございますが、ソサエティー五・〇を実現するためには、ICTやAIなど先端技術の専門人材に加え、文理横断的な素養を身につけた人材を育成することが重要でございます。
 そのため、首都大学東京では、昨年度、システムデザイン学部に情報科学科を開設するなど、先端分野の人材育成の強化に着手いたしました。また、文系の学生にも数理系教育を行う、いわゆるSTEM教育等の導入に向けまして、今年度、総合大学の特徴を生かした分野横断的な学びを促す教育プログラムの検討を中期計画に位置づけたところでございます。
 急速なIT技術の進展による変化も見据え、ソサエティー五・〇に対応できる人材の育成手法や教育研究環境の整備について、今後さまざまな角度から検討をしてまいります。
 最後に、首都大学東京の活用についてでございますが、首都大学東京は、都立の総合大学として、幅広い分野の専門的知見と都政課題を結びつけ、解決策を提示する役割を果たしており、これまで、子供の貧困やまちづくり、省エネルギーなどさまざまな分野で都政に寄与してまいりました。
 また、東京を取り巻く環境が複雑、多様化する中、これまで以上にその機能を発揮し、より一層の還元を図るため、今年度から首都大法人内に組織を新設いたしまして、専門人材を活用したコーディネート機能を強化いたしました。
 今後は、日野キャンパスを軸に工学分野の拠点を強化し、南大沢キャンパスの産学公連携センターとも協働しながら、多摩地域の課題解決にも貢献をしてまいります。
 都は、首都大学東京のこうした取り組みを積極的に支援し、都のシンクタンクとして都政課題の解決に一層活用してまいります。
〔戦略政策情報推進本部長松下隆弘君登壇〕

○戦略政策情報推進本部長(松下隆弘君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、電動キックボードの実証実験についてでございますが、新たなモビリティーでございます電動キックボード、これは手軽な移動手段として海外では利用が進みつつあるものでございます。国内でも、お話にありましたように、福岡市が本年二月に公道走行に関する特区提案を行い、現在、国において規制緩和の是非を検討している状況でございます。
 しかしながら、公道走行に当たりましては、法令整備に加えまして、走行エリアの道路状況や交通量、地域のニーズなどについても慎重に精査すべきものでございます。また、普及の状況を見ましても、試乗体験等の実証実験を通じて、利用拡大に向けた機運醸成を図る、そうした必要がある段階でございます。
 したがいまして、今後、都立公園等の公道以外のスペースで、安全性に十分配慮しながら、試乗体験会等が実施できるよう検討してまいります。
 次に、東京都版ソーシャル・インパクト・ボンドの意義や内容、今後の活用の可能性についてでございますが、都は今年度、バリアフリー客室を含むホテル客室、あるいは誰でもトイレ等に関する情報、こういったものをオープンデータ化いたしまして、ディバイドの解消を目指す取り組みを実施いたします。
 この成功のためには多数のデータが必要でございまして、今回、関係団体と協定を締結し、都道府県初の取り組みでございます東京都版ソーシャル・インパクト・ボンドによる成果連動型支払いの手法によりデータを収集することとしております。
 都といたしましては、今回の取り組みが、公共分野において民間の力を最大限活用する一つの契機になることを期待しているところでございます。お話にありました民間資金を活用するソーシャル・インパクト・ボンド、これにつきましても、公金のワイズスペンディングの観点から引き続き検討してまいります。
〔産業労働局長村松明典君登壇〕

○産業労働局長(村松明典君) 東京産農産物の活用についてですが、東京産農産物の認知度を向上させるためには、都民の方々に農産物を味わえる機会を提供し、その魅力を実感していただくことが重要でございます。
 都はこれまで、都民の方々に東京産農産物を身近に感じていただけますよう、東京味わいフェスタや食育フェアなどのイベントで提供するとともに、ガイドブックやウエブサイトにおいて、東京の特産食材を使用している飲食店のPRに取り組んでまいりました。
 今後は、多くの都民が利用いたします都庁職員食堂において、季節ごとに旬の江戸東京野菜を用いたメニューを提供するなど、東京産農産物の一層の利用拡大を図ってまいります。
 こうした取り組みにより、東京産農産物の認知度を高め、東京農業の振興につなげてまいります。

○議長(尾崎大介君) 七番ひぐちたかあき君
〔七番ひぐちたかあき君登壇〕

○七番(ひぐちたかあき君) 昨年の第四回定例会において、東京のすぐれた資産である水を生かし、また、地域が本来持っているさまざまな資源を生かし、東京の新しい活力、地域の振興につなげるべく質疑いたしました。
 本日は、引き続き、水辺や地域資源の活性化について伺うとともに、地域コミュニティ、水素社会、そして動物福祉について質問いたします。
 まず、水辺について伺います。
 私の地元にも、神田川、日本橋川、外堀といった貴重な水辺資源がありますが、昨年第四回定例会では、水辺を生かしたまちづくりの必要性について、知事からも前向きな答弁をいただきました。
 例えば、平成十五年に策定された、地域の特性を生かせる大変いい制度であります、東京のしゃれた街並みづくり推進条例における街区再編まちづくり制度は、水辺にも柔軟に対応することも可能と聞いています。ぜひ今後も、都の前向きな姿勢のもとで、水辺に顔を向けた民間開発を政策誘導として促していただきたいと思います。
 そこで、開発の機会を捉えて、例えば、流水の占める面積、河積を侵さず引き込む形での船着き場、船だまり、揚げ場、またデッキの整備など、水辺を生かしたまちづくりを積極的に誘導すべきと考えますが、都の見解を伺います。
 これら民間事業者により新しくつくられる船着き場とともに、既存の防災船着き場の活用が大切であります。
 都の管理下における防災船着き場においては、一般の利用に向け、さらに積極的に開放していくべきであります。都の見解を伺います。
 なお、都の管理下にある防災船着き場の利用申請は、現状の電話、ファクスから、将来的にはオンデマンドな活用にも対応し得るシステム化が必要と考えます。港湾であれ河川であれ連携するなど、使いたいときに使える船着き場に向けて、利用申請のあり方を検討するよう要望いたします。あわせて、防災船着き場の整備に当たっては、観光や日常交通、にぎわいの観点も入れるよう求めます。
 さて、水辺空間の活性化には、河川敷地の活用も極めて重要であります。
 河川沿いでは、水辺のにぎわいに資する民間開発の計画があるほか、河川に水舞台、台船を浮かべ、川沿いのテラスと一体となり音楽やアートイベントを行うなど、民間団体からは発想豊かな提案が出されています。
 私は、河川管理、治水や安全性の確保とにぎわいは、必ずしも対立するわけではないと考えます。これからは、河川管理においてもエリアマネジメントのように地域の関係者とともに連携し、にぎわいをつくり、河川の魅力を再び高めていく必要があるのではないでしょうか。
 そこで、河川管理における治水など従来の機能とともに、観光、日常交通やにぎわいに資するような視点を入れた民間事業者や地域と連携し、特例占用などを生かし、河川のにぎわい創出に積極的に取り組むべきと考えますが、都の見解を伺います。
 さて、水辺空間の活性化には、今まで申し上げてきた機能面に加えて、景観も大切な要素であります。
 先日、九月二日の都市計画審議会では、首都高地下化の計画が承認されましたが、工事の実施に伴い常盤橋の保存が注目されています。日本橋川には、江戸時代から石積みの護岸や昭和前期につくられた川に顔を向けた建物、そして常盤橋など近代のアーチ橋といった、水面から眺めやると大変美しい空間があります。
 そこで、常盤橋の現状を維持するような地下工事の可能性について、土木技術や費用面での試算などもしていくべきと考えます。現在の検討状況を伺います。
 水辺に限らず、地域に根づいた資源を活用し、いかに地域の活性化につなげるかが大切だと申し上げてきました。実際に、都においては、成り立ちのあるまち並みや寺社仏閣、歴史的な建築物など中小のユニークベニュー開発が進み始めています。ただし、これらのにぎわいが地元を素通りであってはなりません。ユニークベニュー施設の利用とともに、地域の特色ある飲食店や老舗商店、旅館、ホテルなどでも飲食や買い物、滞在してもらうなど、地域の活力向上につなげるべきであります。そのためには、各施設はもとより、主催者である外国企業や企画を請け負う旅行会社などにしっかりと働きかけるべきでありますが、都の見解を伺います。
 私は、東京のこれからを考える際、その社会の基礎は地域コミュニティにおけるきずなの強化にあると考えています。地元にも彩り豊かな地層を重ねてきた地域コミュニティがありますが、地域を回る中で、町会員の高齢化、マンション住民との関係づくり、イベントや祭礼の運営など、地域が直面するさまざまな課題を伺ってきました。
 そうした中で、東京都は平成二十九年度から、こうした団体を支援するため、企業の社員が仕事で培ったスキルを生かして行うボランティア活動であるプロボノを活用した地域の課題解決事業を実施しています。
 私の地元千代田区においても活用した町会からは大変好評をいただいております。本年度は三年目となり、これまでの実績を踏まえ、より多くの町会など団体に活用してもらうべきと考えますが、都の見解を伺います。
 なお、千代田区においては、区民の約九割がマンションなどの集合住宅に居住しておられます。特に、セキュリティーの厳重なマンションは、例えば、首都直下型の震災時などの連携のあり方も課題でありますし、また、日ごろの地域コミュニティにおいても隔絶した存在であってはなりません。マンションに対しても課題解決の支援を求めておきます。
 次に、水素社会の実現に向けて伺います。
 都では、ゼロエミッション東京を掲げていますが、実現には水素エネルギーの活用は欠かせません。既に行われているハード面の支援とともに、世論の理解を深めていただくための施策を加速させるべきであります。都民の皆さんに水素がいかに身近な存在として感じていただけるか、そしてまた、発生原理や安全性など、科学、技術的な説明にとどまらない、体感してもらえるような施策が重要です。
 都は、水素エネルギー見える化実行委員会を立ち上げ、本年度から、まずは取り組むこととなっていますが、今後は、例えば、燃料電池で必要な電力を全て賄うようなアーティストによるコンサート、水素を燃料とするような調理、料理、あるいは医療現場での水素の活用など、より一層民間を巻き込み、取り組むことが求められます。
 そこで、真の水素社会の実現には、日本の水素技術を五感に訴えることで、水素社会を実感してもらうべきと考えますが、知事の見解を伺います。
 最後に、動物福祉について伺います。
 地元千代田区は、二〇一一年、全国に先駆け、猫の殺処分ゼロを達成し、現在も継続しています。東京都も、昨年度、前倒しで達成しました。
 行政当局とともに、地域住民の皆さん、ボランティアの皆さんのこれまでのご労苦があってこそ、なし遂げたものと認識しています。改めて、ボランティアの負荷軽減にも配慮しながら取り組みを進めていただくよう求めます。
 これからは、ゼロを継続させ、殺処分という言葉自体をなくしていかなければなりません。
 しかし、継続させるに当たって克服すべき課題の一つは、多頭飼育にまつわるものだと考えます。多頭飼育崩壊に至る理由はさまざまですが、高齢化し、あるいは病気の発症、失業、家族の死亡などで飼い主が社会的孤立を深めるなど、ライフステージの変化に起因することも多く、今後もますます増加が想定されます。
 そこで、東京都においても、動物行政と福祉、保健行政がこれまで以上に協力連携し、こうした課題に対して取り組むべきと考えますが、都の見解を伺います。
 さて、飼い主がいない猫は、住宅密集地や交通量が多い地域など、それぞれ環境は異なりますが、さらに来年は東京オリンピック・パラリンピックが開催されます。東京駅などの大規模なターミナル駅、オリ・パラ競技会場の付近は、特に大勢の人や車が行き交い、こうした場所で猫がさまようような状況は、負傷するおそれなども含めて好ましくありません。
 ギリシャにおいても、五輪の前年に、アテネ市が路上などで保護された犬を施設に収容した事例もあり、また熊本地震の際には、被災地の犬や猫を一時的に預かるシェルターをつくった例もあります。
 世界の注目が東京に集まる今だからこそ、オリ・パラ開催前後の期間限定で、譲渡対応もしやすい保護シェルターを開設するなど、ボランティアなどとともに対策を行っていくべきと考えますが、知事の見解を伺います。
 さて、かねてより申し上げておりますとおり、これからの日本の首都東京には、大都市の総合力が求められているのだと思います。豊かな自然をも取り込んだ都市の風格、歴史を背景とした厚みのある文化を備え、地域社会、共生社会のもとで多彩な活動が生き生きと展開される、そして、訪れる人々に感動を与える、そういった首都東京であります。
 その東京の総合力を最大限に発揮できますよう、今後も力を尽くしていくことを申し上げまして、私の一般質問を終えさせていただきます。(拍手)
〔知事小池百合子君登壇〕

○知事(小池百合子君) ひぐちたかあき議員の一般質問にお答えいたします。
 まず、水素技術を五感に訴えるという点でございます。
 水素は、利用の段階で二酸化炭素を排出しない、将来、CO2フリー水素を大量に製造、輸送する技術が確立されますと、ゼロエミッション東京の実現に大きく貢献できるものであります。
 こうした水素エネルギーを広く普及させるには、実際に利用する都民の皆さんに環境性能や将来性を理解していただく、そのことが必要でございます。
 都はこれまで、水素情報館東京スイソミルなどを活用いたしまして普及啓発を行ってまいりましたが、水素エネルギーを身近に感じていただくためには、視覚や聴覚などの五感に訴える発信も重要となります。味覚も含まれます。
 今年度は、官民連携で初めて、都民や国内外からの観光客が多く集まる羽田空港やお台場などにおいて、水素を身近に感じられるイベントを実施いたします。
 例えば、水素で発電した電気を使いましてプロジェクションマッピングを実施するとか、AIロボットの稼働を行う、そしてまた、目で見て実感していただくほか、ミニコンサートで用いる楽器機材の電源として、聴覚にも訴えてまいります。
 今後、こうした取り組みを踏まえまして、都民に水素を実感していただけますように、民間企業等とも連携をいたしまして、視覚、聴覚、味覚など五感に訴える多様な催しの活用を検討しまして、さらなる理解の促進、利用拡大につなげてまいりたいと考えております。
 次に、人や車の往来の激しい地域での猫の保護についてのご質問がございました。
 都は、動物の愛護及び管理に関する法律などに基づきまして、負傷した犬、猫などが発見されたという通報を受けた場合には、動物愛護相談センターなどに収容しまして治療などを施しておりますけれども、そのほとんどは猫であります。
 お話のように、東京二〇二〇大会の競技会場の付近などでは人や車の往来が激しくなることが予想されます。そこで、飼い主のいない猫が事故などで負傷することもふえると予想されるわけでございます。
 そのため、大会期間中やその前後の期間には、猫を一時的に保護する施設の設置を含めました環境の整備など、対策を検討していきたいと考えております。
 残余のご質問は、東京都技監、関係局長からのご答弁とさせていただきます。
〔東京都技監佐藤伸朗君登壇〕

○東京都技監(佐藤伸朗君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、水辺を生かしたまちづくりについてでございますが、都市の生活にゆとりや潤いを創出する貴重な資源として、水辺をまちづくりに積極的に生かすことは重要でございます。
 都は、民間の創意工夫を生かす都市再生特別地区を活用したプロジェクトにより、芝浦運河沿いなどで水上テラスの設置など、質の高い親水空間の整備を図ってまいりました。
 さらに、再開発等促進区など容積の緩和を伴う開発手法により、隅田川や神田川などの水辺を生かした取り組みを推進するため、本年三月、この開発手法の運用基準などを改定し、容積緩和の対象拡大などを図りました。
 これらの仕組みにより、民間開発の機会を捉え、関係機関と連携しながら、船着き場や川沿いなどの歩行者ネットワーク、水辺に開かれたにぎわい施設などの整備を促進し、魅力や潤いのある水辺空間の創出を図ってまいります。
 次に、首都高地下化に伴う常盤橋の検討についてでございます。
 首都高日本橋区間にあります常盤橋は、二連アーチの震災復興橋梁であり、千代田区景観まちづくり重要物件に指定されております。
 この橋は、先日の都市計画審議会で了承された首都高地下化の工事の影響範囲にあり、その取り扱いに配慮が必要でございます。区は、常盤橋が周辺の日本銀行本店などとともに歴史的な景観を形成していることから、その保存に向けた検討を要望しております。
 こうしたことから、現在、首都高速道路株式会社が中心となり、日本橋川の安全性等を確保しつつ、二連アーチの構造を残す方向で検討しており、都も、関係機関との調整などを行っております。工事の具体化に合わせて検討が深まるよう、引き続き取り組んでまいります。
〔建設局長三浦隆君登壇〕

○建設局長(三浦隆君) 二点のご質問にお答えをいたします。
 初めに、防災船着き場の一般開放についてでございますが、災害時の船による帰宅困難者や緊急物資の輸送等に備えて整備をした防災船着き場を、平常時においても有効に活用し、舟運の活性化を図ることは重要でございます。
 このため、観光施設や後背地の状況、利用者のニーズ等を踏まえまして、これまでに、隅田川の越中島など五カ所の船着き場において、平常時に観光船など一般船舶に開放しており、多くの方々に利用していただいております。
 さらに、今月には、舟運事業者のニーズが高い箱崎町におきましても、地元の理解が得られたことから、新たに開放を行います。
 防災船着き場の一般開放をより一層進めまして、舟運を生かした水辺空間の魅力向上を図ってまいります。
 次に、河川のにぎわい創出についてでございますが、水辺の魅力をさらに高めるためには、治水機能などを確保した上で、河川の特性を踏まえ、周辺地域と一体となったにぎわいの創出が重要でございます。
 これまで日本橋川などにおきまして、規制緩和により、水辺で飲食が楽しめるかわてらすが設置されるなど、河川敷地の利用を進めてまいりました。
 また、隅田川沿いの両国におきまして、水辺とまちが結びつくよう、都が進めるスーパー堤防の整備や防災船着き場の増設にあわせ、民間によるホテルや子育て支援の施設等の整備が進められております。
 今後とも、川沿いの民間開発の機会を捉えまして、地域や民間とより一層連携し、特例占用を活用したにぎわい施設の設置など、まちづくりと一体となって、多くの都民や観光客が訪れる魅力ある水辺空間の創出に取り組んでまいります。
〔産業労働局長村松明典君登壇〕

○産業労働局長(村松明典君) ユニークベニューの活用による地域活性化についてですが、ユニークベニューを訪れた外国人に、周辺での観光も楽しんでもらうことは、地域の活力向上につながるものと考えております。
 このため、都は、ユニークベニュー専用のウエブサイトにおいて、各施設とともに、周辺エリアの宿泊施設や飲食店、観光スポットなど、地域の多様な観光資源を紹介しているところでございます。
 また、今年度は、MICEの主催者となる企業や都内ユニークベニューの関係者に加えて、MICEの企画運営に携わる旅行事業者等も招き、伝統文化のアトラクションや食べ歩きなど、地域と一体となったショーケースイベントの体験の機会を提供してまいります。あわせて、ユニークベニュー活用の好事例として、広く発信してまいります。
 これらにより、地域活性化の視点も踏まえたユニークベニューの活用が他の施設にも広がるよう取り組んでまいります。
〔生活文化局長浜佳葉子君登壇〕

○生活文化局長(浜佳葉子君) プロボノプロジェクトの活用促進についてでございますが、都は、町会、自治会の課題解決のため、企業で培った経験やスキルを生かしたボランティア活動、いわゆるプロボノを活用した支援を実施しております。
 今年度は、町会、自治会の要望を踏まえ、周知、募集期間を十分にとったところ、申し込み前の課題整理を行う準備講座に六十一団体の参加がございました。参加者からは活用に前向きな反応がありましたが、各町会、自治会に効果が十分に伝わりづらかったことなどから、実際の申し込みは二十二団体にとどまったところでございます。
 このため、今後は従来の事例集等による周知に加え、プロボノプロジェクトの効果や成果を実感してもらえるようなきめ細かな取り組みを新たに検討いたします。
〔福祉保健局長内藤淳君登壇〕

○福祉保健局長(内藤淳君) 動物の飼い主の高齢化への対応に関するご質問にお答えいたします。
 高齢者は、体力の低下等から動物を適切に飼うことが困難となり、とりわけ、多数の動物を飼っている場合には、生活環境が悪化してしまう深刻な事例も生じております。
 このため、都では、散歩の代行等の民間サービスの利用や地域の動物愛護推進員への相談など、飼養を継続するための助言を盛り込んだ高齢者向けのパンフレットを作成し、区市町村の福祉部門等を通じて配布しております。
 また、多頭飼育問題の対応について、都と区市町村の動物愛護担当者との会議で意見交換等を行っているところです。
 今後は、こうした会議等の場を活用し、高齢者福祉等の関係者との情報共有も進め、都及び区市町村の関係する部門が密接に連携する関係づくりを進めてまいります。

○議長(尾崎大介君) 六番後藤なみさん
〔六番後藤なみ君登壇〕

○六番(後藤なみ君) まず、東京都における認知症施策について質問いたします。
 国は六月、認知症施策をさらに進めるため、認知症施策推進大綱を策定し、認知症基本法も本年度中に成立の予定となっています。
 二〇二五年に東京で暮らす認知症の方の数の推計は約五十六万人。これは都内に通う小学生の数にも匹敵します。その中で、自宅に暮らしている方は約半数。認知症の方々が地域で生活することがこれまで以上に当たり前になる状況の中で、認知症の方を取り巻く社会の側も大きく意識の転換が求められています。
 そんな中で重要なのは、この大綱で示された共生の概念です。大綱では、認知症の人が尊厳と希望を持って認知症とともに生きる、また、認知症があってもなくても、同じ社会でともに生きる共生社会を描くとしています。
 東京都は、これまでも認知症の予防については、さまざまな対応を進めてきましたが、今後は、認知症とともに生きるという共生社会をどのように描き、実現していくかが問われています。
 認知症当事者に行った調査では、自分の暮らす地域が認知症の人に住みにくいと感じている人は約六割を超え、さらに七割が認知症になったことで交流機会が減ったと答えているなど、現状は認知症の方にフレンドリーな社会とはいえない状況になっています。
 共生社会の実現に向けては、認知症を介護保険制度や福祉政策の中で語るだけでなく、認知症の方を取り巻く交通や通信手段、金融や住宅、行政サービスなど、全庁横断でそれぞれの事業に取り組むことが必要だと考えます。
 そこで、認知症になっても、住みなれた地域で暮らし続けることができるまちづくりに向けて、共生の視点から施策を推進すべきと考えますが、知事の見解を伺います。
 こうした共生社会の実現に向けて大きなテーマになるのが、認知症の方の移動支援です。東京都に住む軽度認知症高齢者のうち、約九割の方が日常的に近所の散歩や買い物に出かけているのに対して、一人で公共交通機関を利用して外出している人の割合になると、二割まで落ち込むことがわかっています。
 その理由としては、道に迷ったり、券売機などの機械操作が難しいといった認知機能に関する内容になっています。
 現在、国や都では、高齢者の免許自主返納制度が進んでいますが、免許を返納した人は介護リスクが二倍近くに上がるという調査も出ており、特に軽度認知症の方々が以前と変わらず外出や交流機会を継続できる環境をつくるために、公共交通機関の認知症対応が急務となっています。そのために今後都が取り組むべきと考えるのは二点です。
 一つ目は、認知症の方が公共交通機関を利用した際に、乗務員などがそれに気づき、サポートできる支援体制を整備することです。
 そして二つ目は、認知症の方の移動に当たって障壁となるバリアを取り除くことです。
 一つ目の支援体制に関しては、認知症の方の理解促進に向けて国が進めている仕組みとして、認知症サポーターがあります。現在、都では、都営地下鉄等の乗務員に対してサービス介助士の資格取得を進めていますが、こちらは認知症に特化したものではありません。金融機関や小売業者などでは、認知症を知るための取り組みを既に進めており、例えば、スーパーのイオンでは、新規で出店する際に全ての従業員に認知症サポーターの受講を義務づけています。
 今後は、都営地下鉄や都バス、都電などの乗務員にも認知症を理解し、支援するための教育体制をつくることが重要だと考えます。
 そして、二つ目の認知症の方の移動の障壁となるバリアを取り除く取り組みについてですが、都心では縦横無尽に公共交通機関が走っています。身体障害者の方々の利用については、乗務員の方が乗車駅と下車駅で連絡をとりながら対応していますが、軽度認知症の方などが移動する際にもサポートの仕組みをつくることが必要だと考えます。
 例えば、イギリスのプリマス市では、市営バスにこうしたヘルプカードを導入し、バスの利用に不安がある乗客が、このカードにあらかじめおりるバス停の名前を記入し、バスを利用する際に運転手に見せる仕組みになっています。
 また、ロンドンのガトウィック空港では、認知症で支援が必要な方にストラップを配布し、本人が特別な意思表示をしなくても、周りのスタッフたちが困っている様子を見て、適切なサポートができるようになっています。
 世界最速で高齢化が進む日本の首都東京において、こうした認知症フレンドリーな移動支援を都営交通で実現することは、まさに世界の見本となる東京モデルの発信にもつながるのではないでしょうか。
 そこで、現在、都営交通が進めている障害者に対する取り組みに加えて、認知症を含む高齢者や障害者への理解を深め、これらの方々が安心して移動できるための取り組みを進めるべきだと考えますが、見解を伺います。
 さらに、東京都の認知症施策検討のあり方についても一言申し上げます。
 さきに挙げた国の法案制定の動きについて、認知症の当事者団体などからは、私たち抜きで議論することなく、私たちの声が反映した法律をつくってほしいとの声が上がっています。私たち抜きに私たちのことを決めないで、これは障害者運動の有名なスローガンですが、都の認知症施策の策定過程にも同じことがいえるのではないでしょうか。
 例えば、がんであれば、がん対策の協議会にがん患者が入るのは当然のこととなっています。しかし、認知症の場合、認知症になると何もわからなくなるというイメージが先行して、政策の受け手である認知症の当事者の声が届かずに、医療や介護の専門家や福祉制度の研究者などがかわりに課題を語り、解決策を示している状況です。
 現在、東京都では、認知症施策の主要会議体として東京都認知症対策推進会議等を設置していますが、委員に認知症の当事者がいたのは、平成二十九年八月の推進会議の一回のみです。
 そこで、認知症施策を進めるに当たっては、認知症の当事者や家族の意見を聞いていくことも重要だと考えますが、都の見解を伺います。
 加えて、今後はこうした会議体に当事者を委員として選任するなど、認知症施策を決める際には、必ず当事者の声を反映できる仕組みに取り組まれることを要望いたします。
 次に、高齢者の住まいにおける課題について質問します。
 二〇二五年問題の中でも深刻なテーマの一つは、ひとり暮らし高齢者の住まいの確保です。東京都では、現在、ひとり暮らしの高齢者のうち、約二人に一人が賃貸で暮らしているにもかかわらず、高齢者の入居を拒む貸し渋りが横行しており、単身や高齢などを理由に、民間賃貸住宅の約四割もが入居制限を行っている現状があります。そんな中、大家が抱える不安を払拭するための仕組みづくりが喫緊の課題となっています。
 そうした中で切り札となり得るのが、住宅セーフティーネット制度です。
 住宅セーフティーネット法に基づく本制度は、高齢者など、住まいの確保に困難を抱えている人たちに対して入居を拒まない住宅として、主に空き家を活用するだけでなく、入居者の生活を支援する団体を居住支援法人に指定し、連帯保証人に関する相談や見守りなどを行い、生活を支援するものです。
 ひとり暮らし高齢者でも、入居した後も見守りをしてもらえれば、孤独死などの心配も減り、家主も安心して貸し出すことができることから、この制度の運用の肝は、福祉的な役割を担う居住支援法人にあると考えます。
 現在、都のセーフティーネット住宅は七百八十一戸と、都が掲げる目標の三万戸には遠く及びませんが、この制度をさらに普及させるためには、各市区町村の福祉のプレーヤーの協力が欠かせないものになります。
 しかし、本制度の普及啓発に当たっては、不動産業界には周知が進む一方で、そのサービスを支える福祉業界の方の認知度は低いままです。部屋を探しているユーザーのうち、住宅セーフティーネット制度について理解している人の割合はわずか九%。さらに福祉業界となるとさらに低くなる現状となります。
 制度の一層の普及に当たっては、福祉部門とも連携し、関係者となる福祉業界にも広報、PRを積極的に行い、協力を呼びかけるべきだと考えますが、都の見解を伺います。
 次に、ダブルケア家庭の抱える課題について質問します。
 少子高齢化と女性の晩婚化に伴い、子育てと親の介護に同時に直面するダブルケアの問題が表面化してきています。二つの負担が同時に襲いかかることにより、精神的、体力的、時間的、経済的な負担はとても大きく、複合的な課題を抱えているケースが多いのも特徴です。
 私は、昨年度も一般質問でこの問題について取り上げ、自治体への支援として、相談支援機能の強化やケアマネジャー、子供家庭支援センター職員等に対する研修開催実施などを訴えてまいりました。さらに、本年度の予算特別委員会においても、我が会派からダブルケア支援を都に求めています。
 その際、都からは、相談体制の強化や相談を担う職員の研修等を行っていると答弁がありましたが、現在の取り組みについて伺います。
 次に、ダブルケアと仕事の両立について質問します。
 ダブルケア当事者の方々にとって、ダブルケアと仕事の両立も深刻な問題です。ダブルケア当事者が離職した割合は、男性の四人に一人、女性の三人に一人ともなっており、今後、男女ともにダブルケア離職が大きな課題となっていきます。こうしたことからも、都として仕事と介護、仕事と子育ての両立にかかわる支援だけでなく、仕事とダブルケアの両立支援に取り組むことが重要だと考えます。
 その中で、まず重要となるのは都民や事業者への普及啓発です。現在、都では、家庭と仕事の両立支援ポータルサイトで、育児と仕事、介護と仕事の両立について紹介をしていますが、仕事、介護、子育てが重なるダブルケアに関しては全く触れられていない現状です。
 また、介護と仕事の両立に関しては、電話やメールの相談窓口が設置されていますが、対象としてダブルケアの記載がなく、相談してよいのか、ちゅうちょしてしまうのではないかと思います。
 今後は、都として仕事と育児、仕事と介護だけでなく、それが重なるダブルケアを行っている方も、都の支援制度の対象となることがわかるようにする必要があると考えますが、見解を伺います。
 最後に、多胎児のいる子育て家庭への支援について伺います。
 多胎児の出生率は不妊治療の増加や晩産化などを理由に、半世紀で約二倍に増加し、現在は約百人に一人が双子や三つ子を出産する時代になっています。にもかかわらず、多胎児家庭への支援はなかなか進んでいないのが現状です。
 そんな中、昨年一月、三つ子の母親が生後十一カ月の子供を床にたたきつけて死亡する事件が発生し実刑判決が下されました。一人でミルクを一日二十四回、それでも泣き続ける我が子の世話で当然寝られず、次第に鬱状態になっていく様子が報道され、世間でも大きな話題になりました。
 私のもとにも多胎児支援を求める保護者の声が多く寄せられています。その中でも特に多いのが移動の支援です。市区町村では多胎児支援として、独自に当事者サークルなどの事業運営を行っていますが、当事者たちは、そこにたどり着くまでに大きなハードルがあるのです。乳幼児健診や区役所に行きたくても、双子や三つ子のベビーカーは幅が広いためにバスに乗ることができません。買い物などで外出をしたくても、双子や三つ子を連れていくには、母親一人では人手が足らず、外出自体を控えるようになり接点が閉ざされることで保護者が孤立状態に陥りやすくなります。
 こうしたことからも、多胎児は単胎児よりも虐待リスクが高いといわれており、虐待防止の観点からも単胎児と同じ施策ではなく、個別ケースと捉えて支援することが重要だと考えます。
 そこで、双子や三つ子など多胎児を育てる家庭への支援を進めるべきだと考えますが、都の見解を伺います。
 また、今後は多胎児の移動支援などにも、都として取り組むことを強く要望し、私の質問を終了いたします。(拍手)
〔知事小池百合子君登壇〕

○知事(小池百合子君) 後藤なみ議員の一般質問にお答えいたします。
 認知症対策について、私の方からお答えさせていただきます。
 お話にありましたように、二〇二五年には何らかの認知症の症状を有する高齢者は、都内で約五十六万人に達するという推計がございます。認知症対策は、都が取り組むべき重要な課題の一つと認識しております。
 このため認知症の対策の総合的な推進を高齢者保健福祉計画の重点分野に位置づけまして、認知症の人の意思が尊重され、できる限り住みなれた地域で自分らしく暮らせる、そんな社会の実現を目指して施策を進めているところでございます。
 これは国の大綱で示されました認知症とともに生きる共生と理念を同じくするものでございます。
 現在、区市町村ごとに認知症疾患医療センターを整備するなど、地域の中で認知症の方が状況に応じて適時適切な支援を受けられる、そのような体制の構築を進めております。
 また、認知症の疑いを家庭で簡単に確認ができるチェックリストを盛り込んだパンフレット、そして基礎知識などを紹介したポータルサイトなどを通じまして、広く認知症の理解の促進をしております。
 今後とも、認知症の方や家族が安心して地域で暮らせる東京の実現を目指しまして、さまざまな施策を進めてまいります。
 残余のご質問は、関係局長よりのご答弁とさせていただきます。
〔交通局長土渕裕君登壇〕

○交通局長(土渕裕君) 認知症を含む高齢者や障害者の方々が安心して移動できるための取り組みについてでございますが、交通局では、駅やバス車内などで、お困りのお客様に対しまして、駅係員や乗務員が積極的に声かけしておりますが、高齢者や障害者など支援を必要とするお客様に、より適切に対応するためには、こうした方々への理解を一層深めることが重要と考えております。
 これまでも職員に対し、おもてなしの心と安全な介助技術を身につけられるようサービス介助士の資格を取得させているほか、高齢者や障害者に係る疑似体験器具を用いた研修などを実施してまいりました。
 今後とも、高齢社会の進展も踏まえ、支援に必要な資格の取得を促進するとともに、研修の充実を図るなど職員の対応力向上に取り組んでまいります。
〔福祉保健局長内藤淳君登壇〕

○福祉保健局長(内藤淳君) 三点のご質問にお答えいたします。
 まず、認知症施策の推進についてでありますが、都は認知症の人や家族の意見を聞き、効果的な認知症施策を進めるため、認知症対策推進会議の委員として家族会の代表に参画いただくとともに、必要に応じてご本人にみずから体験等をお話しいただく機会を設けております。
 また、認知症の人が集まり、みずからの希望や心配事などを話し合える場を設け、本人の声を生かした地域づくりを進める区市町村を支援しているところでございます。
 さらに、若年性認知症の人や家族の意見を聞くため、昨年度、アンケート及び訪問調査を行ったほか、今年度は、介護事業所等が活用できるマニュアルの作成のための検討会にもご参画いただいております。
 今後とも、さまざまな機会を活用して、認知症の人や家族の意見を聞きながら、認知症施策を推進してまいります。
 次に、育児と介護のダブルケアについてでありますが、高齢者の地域での相談支援の拠点である地域包括支援センターでは、近年、ダブルケアなど、高齢者福祉以外の分野を含む相談への対応等が課題となっております。
 このため、都は、センターの相談機能の強化等に取り組む区市町村を包括補助で支援しているほか、センター職員が多様な課題を抱える家族介護者に対し、さまざまな専門職や関係機関等と連携して、相談支援できるよう研修を行っております。
 また、区市町村の職員向けのシンポジウムを開催し、分野横断的な課題に対応できるよう、相談体制の一元化や相談機関の連携強化の取り組み事例を紹介しているところです。
 今後とも、育児と介護のダブルケアなど、複合的な課題を抱える家庭の支援に取り組む区市町村を支援してまいります。
 最後に、多胎児を育てる家庭への支援についてでありますが、双子や三つ子など、多胎児を育てる家庭は、同時に二人以上の妊娠、出産、育児をすることに伴う身体的、精神的負担や外出を控えることによる社会からの孤立など、多胎児ならではの困難さに直面する場合も少なくないと指摘されております。
 区市町村では、多胎児を育てる家庭の不安感や孤立感の軽減を図るため、保健師等による妊娠期からの助言や指導に加え、保護者が交流し、育児の情報交換ができるよう、育児学級や交流会等を実施しております。
 都は、こうした育児学級等の具体的な実施内容を一覧にして区市町村に情報提供するほか、地域の実情に応じた取り組みを包括補助で支援しているところでございます。
 今後とも、多胎児家庭への支援に取り組む区市町村を支援してまいります。
〔住宅政策本部長榎本雅人君登壇〕

○住宅政策本部長(榎本雅人君) 住宅セーフティネット制度における福祉部門との連携等についてでございますが、高齢者や障害者等、住宅確保要配慮者の居住の安定を図るためには、住宅の確保だけではなく、福祉部門と緊密に連携しながら、見守りなどの入居後の生活支援を行うことが重要でございます。
 このため、都は、住宅、福祉双方の関係団体で構成される居住支援協議会等において、居住支援法人の活動状況や他の地域の協議会における先進的な取り組み事例を初め、本制度に係るさまざまな情報の共有化を図ってまいりました。
 今後、こうした取り組みに加え、民間福祉事業者が参加するセミナー等の機会を捉え、福祉現場の第一線を担う関係者へのPRなど、積極的に情報発信し、本制度の一層の普及を図ってまいります。
〔産業労働局長村松明典君登壇〕

○産業労働局長(村松明典君) 育児と介護が重なる、いわゆるダブルケアと仕事の両立についてですが、現在、都は、育児や介護と仕事の両立について、家庭と仕事の両立支援ポータルサイトにおいて、体験談など、両立の参考となる事例や支援策を紹介するとともに、従業員の両立支援に取り組む企業に対して、専門家派遣や奨励金の支給により後押ししております。
 これらの事業は、ダブルケアと仕事の両立についても支援の対象としていることから、今後、事業のPRに当たりましては、当該事業がダブルケアにも対応していることを発信してまいります。
 これに加えて、ポータルサイトやライフワークバランスのイベント等において、参考となる事例紹介などを行ってまいります。

○議長(尾崎大介君) 四十八番奥澤高広君
〔四十八番奥澤高広君登壇〕

○四十八番(奥澤高広君) これからの東京において、私たち無所属東京みらいが着目している指標は幸福度です。
 世界幸福度ランキングを見ると、日本は、二〇一五年の四十六位から、ことしは五十八位に順位を下げています。国連やOECDなどの国際機関による幸福や満足の全体像を解き明かそうとする動きを受け、内閣府においては、満足度、生活の質をあらわす指標群が示されました。また、ニュージーランドにおいては、幸福の予算化として、メンタルヘルス対策や子供への虐待防止、保護者の経済的負担軽減などを取り上げています。これは、見方を変えれば、不幸せの要因を取り除く取り組みであり、参考にすべきと考えます。
 まず、学校を取り巻く生きづらさについて伺います。
 都内公立小中学校の不登校出現率は増加の一途をたどっています。幾人もの不登校当事者と接してきましたが、その多くは人一倍敏感で繊細な子であり、彼らが不登校という形で表現したその声を、大人はしっかりと受けとめる必要があります。
 不登校当事者の踏み出す一つの選択肢が通信制高校です。先ごろ発表された令和元年度学校基本調査によれば、平成三十年度の中学校卒業生十万二千百六十名のうち、三千百七十三名が通信制高校へと進学しており、これは平成二十五年度の約二・五倍です。そのうち約半数が、都外の広域通信制高校を選択しており、何と平成二十五年度の約七倍です。
 都外の広域通信制高校は、その多くがサポート校と連携し、生徒の卒業、進学、就職などを支援するさまざまなプログラムを提供しています。しかし、サポート校はおろか、都外の広域通信制高校の費用も、いわゆる私学無償化の対象にはなっておらず、二つの費用を合わせると年間七十万円を超えるともいわれます。
 私自身、サポート校を運営していた経験がありますが、家庭の所得格差が子供の選択肢を奪うことのないように、社会全体で支えていくことが必要です。
 そこで、生活保護世帯や低所得世帯がフリースクールに通うことや広域通信制高校及びサポート校への進学を希望した際、どのような支援を講じているのか、取り組み状況を伺います。
 次に、児童虐待防止について伺います。
 児童虐待対策には、児童相談所の体制強化や一時保護所の定員拡充等はもとより、さらに重要なのは、地域全体での子育て支援の充実により、普通のご家庭が虐待へと向かってしまう、その可能性の芽を一つでも多く摘み取ることです。
 ことし三月、厚生労働省は女性健康支援センターの機能を拡充し、経済的な困窮、若年などのハイリスクな環境にある、いわゆる特定妊婦に対し、妊娠判定検査と初回の産科受診費用の助成を行うことを決定しました。
 都でも、特定妊婦への支援をさらに拡充すべきと考えますが、まずは一人でも多くの特定妊婦とのつながりを持ち、より実態に即した支援のあり方を議論していただくことを要望します。
 こうした観点から、早い段階で地域の中での支援につなげ、虐待死の半数以上とされるゼロ歳虐待死をなくすためにも、未受診妊婦の支援は急務であると考えますが、都は、未受診妊婦への対策にどのように取り組んでいくのか、見解を伺います。
 次に、都民の就労を応援する条例に関する基本的な考え方について伺います。
 就労は、経済的な自立を助けるだけでなく、コミュニティの形成、所属などの意味においても、個人の幸せにつながる大きな要素になります。
 これまで就労に困難を抱えてきた方々が、一人一人の能力に応じた稼ぐ力を養い、事業者自身も自律的に稼いでいけるシステムをつくり上げ、これまでの福祉に対する考え方を転換することが、結果として都民全体の幸福度を高めることにつながります。
 公金に頼り過ぎず、福祉に偏り過ぎず、社会的に意義のある事業に対しての投資を促し、事業者とつないでいくような取り組みも重要な要素です。
 とりわけソーシャルファームについては、就労に困難を抱える者を雇い入れた事業者が自律的に稼いでいくために、その資金調達などにおける支援が必要と考えますが、見解を伺います。
 将来のグローバル社会における働く環境を考えたとき、英語によるコミュニケーション能力を高めることは、人生の選択肢を広げることにつながります。
 AIを活用した独自調査によれば、家庭の所得格差が英語教育を受ける機会の格差となってあらわれており、保護者からは、来年度から教科化される英語教育の質向上、特にネイティブスピーカーと触れ合う機会の拡充が求められています。
 また、英語やプログラミング、起業家教育など、新たな教育内容による負担増加に不安を口にする教員もいます。
 本年設立された東京学校支援機構では、多様な外部人材を安定的に確保し、教員をサポートする機能を発揮するとのことですが、部活動指導員やスクールサポートスタッフのみならず、学校を取り巻く諸課題の解決に資する人材を幅広く確保していくべきと考えますが、見解を伺います。
 次に、無理をしない持続可能なライフスタイルが社会に与える好影響について伺います。
 これまで、地方との共存共栄について、都は多面的な施策を講じてきていますが、注目される考え方の一つに関係人口があります。
 内閣府、まち・ひと・しごと創生基本方針や未来の東京への論点にも登場する二地域居住は、東京に住まいながら、休日などを利用して、地方のさまざまな活動の担い手となる暮らし方であり、関係人口をふやす一つの手段でもあります。
 東京の喧騒から離れ、地方で過ごす時間が、都心でのさらなる活力の源泉となり、一方で、地方にとっては、農家の働き手やみこしの担ぎ手などとして地域の活力となっているとのことです。東京と地方の両方を舞台に、主体的に活躍する暮らしが、結果的に日本全体の発展に寄与するものと考えます。
 二地域居住を初め、東京で住まう方々が地方の担い手ともなるような活動を促進することは、地方との共存共栄を考える上で大切な観点であると考えますが、見解を伺います。
 東京の持続可能性を高める上で忘れてはならないのがエネルギーです。
 先般、小田原市が官民連携で進めるエネルギーの地産地消についてお話を伺い、農業収入に加え、太陽光発電を地域電力へ売電するソーラーシェアリングの取り組みを視察しました。また、先週開かれたソーラーシェアリングサミットで、固定価格買い取り制度、いわゆるFITの終了に伴い、売電で利益を出すスキーム自体が魅力に乏しい可能性が指摘されています。
 再生可能エネルギーは、FITに頼らないビジネスモデルの構築、みずからつくり、みずから使う、電力の自産自消を進める局面へ差しかかっています。
 都の実施する地産地消型再生可能エネルギー導入拡大事業では、自家消費を主たる目的とするソーラーシェアリングについても補助対象であるとのことで、その一助になると考えます。事業開始当初、利用者が少なかったとのことですが、運用の改善を行い、強力に推進していただきたいと思います。
 そこで、地産地消型再生可能エネルギー導入拡大事業について、これまでの成果とあわせ、どのような点から運用の改善を行ってきたのか、取り組みを伺います。
 カジノを含むIR誘致を表明した横浜、万博を控える大阪など、国内にも、人、物、金、情報を集める磁力をより高めようとする都市がしのぎを削っています。この動きに東京がおくれをとるわけにはいきません。その点で、東京に最後に残された大きなポテンシャルがベイエリアです。
 現在、東京ベイエリアビジョンの策定に向け、官民連携チームの提案がなされていますが、二〇一九年現在ではとっぴとも思えるようなアイデアも、二〇四〇年においては決してそんなことはないと考えるものです。
 さて、先日、福岡市の創業支援施設を視察したところ、行政と民間企業が一つのチームとして知恵を出し合い、創業支援を行っていました。今回のベイエリアの官民連携チームでの取り組みが、これからの東京の官民協業モデルへと発展していくと期待するものです。
 そこで、東京ベイエリアビジョンの策定とその後の開発においては、官民連携チームのアイデアを一つでも多く実現すべきと考えますが、見解を伺います。
 これまで述べてきた、より幸せな都民の暮らしを支えるのは、都職員の皆さん一人一人にほかなりません。さらなる都政改革を進めるためのマインドの転換、行動変容を期待し、本年度から新たに開始した政策評価について伺います。
 目指すべき行政のあり方とは、顕在化した課題への対症療法ではなく、社会課題として認識される前段階で起こる兆候をいち早く捉え、先手を打ち、根本的な解決を図る姿勢であると考えており、その成果は必ずしも数値にあらわれるものではありません。また、人権分野における心理面での変化など、定性的な部分にこそ目を向けるべき施策も存在します。
 成果を重視した都政運営を推進する中でも、数値目標の達成を目的化させない評価指標を立てることが重要です。
 そこで、今般の政策評価の取り組みにおいてはどのような指標を立てているのか見解を伺い、質問を終わります。(拍手)
〔教育長藤田裕司君登壇〕

○教育長(藤田裕司君) 奥澤高広議員の一般質問にお答えをいたします。
 東京学校支援機構における人材確保についてでございますが、機構に設ける人材バンクでは、区市町村教育委員会や学校が抱える個々の教育課題に応じて、その解決に資する専門知識や技能を有する多様な外部人材を紹介いたします。
 そのため、人材バンクに協力いただける企業や大学などを開拓するとともに、機構に配置する専門スタッフの豊富な経験を生かして、より多くの人材情報を収集、蓄積してまいります。
 また、ボランティアだけではなく、学校で雇用される人材も紹介の対象としていくなど、幅広い人材がバンクにご登録いただけるよう取り組んでまいります。
 引き続き、来年度の事業開始に向け、機構の利用を希望する区市町村教育委員会や学校の意見等も踏まえつつ準備を行い、多様な人材の活躍による教員の負担軽減と教育の質の向上を推進してまいります。
〔福祉保健局長内藤淳君登壇〕

○福祉保健局長(内藤淳君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、低所得者世帯等への進学支援についてでありますが、都は、生活保護世帯の子供に対し、学習塾を利用する費用等を助成する区市を包括補助で支援しており、補習教室としての機能を有するフリースクールも対象としております。
 また、福祉事務所が生活保護法に基づき、高等学校等就学費として、通信制高校とそのサポート校の授業料等を支援、支給しているところでございます。
 さらに、都は、受験生チャレンジ支援貸付事業により、高等学校等への進学を希望する低所得者世帯の受験生に対し、学習塾の費用や入学試験の受験料を無利子貸付しており、貸付対象には、フリースクールや通信制高校のサポート校における受験に備えるためのコースも含まれております。
 次に、未受診妊婦への対策についてでありますが、医療機関を受診していない妊婦は早産等のリスクが懸念されるため、区市町村は、妊婦健診の受診勧奨とともに、妊娠、出産に関する相談や指導を実施しております。
 都では、予期しない妊娠に関する相談などに看護師等の専門職が電話やメールで答える妊娠相談ほっとラインを実施しており、これまでの平日と土曜日に加え、今年度から日曜日も相談を受け付けるほか、継続的な支援が必要な場合には、相談者を確実に引き継げるよう、区市町村へ直接連絡することとしております。
 また、早期受診を勧めるため、リーフレットを配布するほか、今年度は、インターネット広告の実施やドラッグストアでの普及啓発カードの配布などに取り組み、未受診妊婦への受診勧奨や相談窓口の普及啓発を一層進めてまいります。
〔産業労働局長村松明典君登壇〕

○産業労働局長(村松明典君) ソーシャルファームへの支援についてですが、海外のソーシャルファームと呼ばれる社会的企業は、障害者など就労に困難を抱える方を多数雇用しながら、一般企業と同様の経済活動を展開しており、このソーシャルファームの活用により、効果的な就労支援を行うことができるものと考えております。
 このため、今回公表した都民の就労を応援する条例の基本的な考え方において、ソーシャルファームを大きな柱と位置づけ、その創設及び事業活動を支援することを盛り込んでおります。
 ソーシャルファームへの支援策につきましては、条例制定後に策定いたします指針の中で取りまとめていくこととしており、創設に当たっての資金面でのサポートなどを含め、今後検討してまいります。
〔政策企画局長山手斉君登壇〕

○政策企画局長(山手斉君) 地方との共存共栄についてでございますが、日本全体が今後も持続的な成長を遂げていくためには、東京と地方がそれぞれの持つ魅力を高め、互いに協力し合うことにより、ともに発展していく共存共栄を図ることが重要であります。
 このため、都は、全国の中小企業の販路拡大や日本各地の魅力発信、国産木材の需要拡大など、地方と連携した取り組みを展開してまいりました。
 今後とも、地方との交流に係る国の動向にも注視しつつ、相互の理解を深める取り組みを進めてまいります。
〔環境局長吉村憲彦君登壇〕

○環境局長(吉村憲彦君) 地産地消型再生可能エネルギー導入拡大事業についてでございますが、都は、平成二十八年度に本事業を開始後、これまで、事業者の負担軽減や取り組み意欲向上の観点から補助率の見直しなどを行い、利用を促してまいりました。
 本年七月末時点での補助申請件数は、太陽光発電が三十七件、太陽熱、地中熱などの再エネ熱利用が七件となっています。
 このうち、太陽光発電の設備容量は約二千キロワットで、一般家庭約七百五十世帯分の年間電力使用量を賄うことができます。
 今後とも、災害時のエネルギー源ともなり、電力系統の負担軽減にも資する地産地消型の再エネ設備の導入を進めてまいります。
〔港湾局長古谷ひろみ君登壇〕

○港湾局長(古谷ひろみ君) 官民連携チームの提案の活用についてでございますが、ベイエリアの将来像を検討する上で、行政の枠を超えた発想、手法を取り入れる新しい取り組みとして、官民連携チームを発足し、東京の価値と魅力を高め、世界から人や投資を呼び込むためのさまざまな提案をいただいております。
 今後、こうした提案も踏まえ、関係局と連携し、ベイエリアが東京の次の成長を生み出すための先進的な取り組みを展開する重要な拠点となるよう検討してまいります。
〔総務局長遠藤雅彦君登壇〕

○総務局長(遠藤雅彦君) 政策評価における成果指標の設定についてでございますが、政策評価においては、都民に対して施策の成果をわかりやすく説明する観点から指標を設定することが重要でございます。施策が都民生活にもたらす効果を測定するための定量的なアウトカム指標を可能な限り設定することとしております。
 今年度の取り組みでは、都政改革アドバイザリー会議政策評価分科会からの意見もいただき、その目標が定性的なものとならざるを得ない普及啓発を主体とする施策においても、都民の意識調査を活用し、数値化するなど、施策の客観的な評価に資する成果指標の設定を進めております。
 今後とも、政策評価の取り組みにより、効果的、効率的な都政運営を推進するとともに、施策の成果を都民にわかりやすく説明してまいります。

○議長(尾崎大介君) 以上をもって質問は終わりました。

○議長(尾崎大介君) これより日程に入ります
 日程第一から第四十六まで、第百三十九号議案、東京都自転車の安全で適正な利用の促進に関する条例の一部を改正する条例外議案四十四件、専決一件を一括議題といたします。
 本案に関し、提案理由の説明を求めます。
 副知事長谷川明君。
〔副知事長谷川明君登壇〕

○副知事(長谷川明君) ただいま上程になりました四十六議案についてご説明申し上げます。
 初めに、第百三十九号議案から第百七十六号議案までの三十八議案は、条例案でございます。
 まず、新設の条例が一件ございます。
 第百四十一号議案、東京都公文書館条例は、東京都公文書館の移転に合わせて、都民の利便性の向上を図るため、施設の利用に関する基本的な事項等を定めるものでございます。
 次に、一部を改正する条例は三十七件でございます。
 第百三十九号議案、東京都自転車の安全で適正な利用の促進に関する条例の一部を改正する条例は、自転車の安全で適正な利用の促進を図るため、自転車損害賠償保険等への加入を義務づけるものなどでございます。
 第百四十号議案、東京都公文書の管理に関する条例の一部を改正する条例は、歴史公文書制度を導入するとともに、公文書等の管理について専門的な見地から調査審議するため、知事の附属機関として東京都公文書管理委員会を設置するものなどでございます。
 第百四十六号議案、特別区における東京都の事務処理の特例に関する条例の一部を改正する条例及び第百四十七号議案、市町村における東京都の事務処理の特例に関する条例の一部を改正する条例は、特別区及び市町村が処理する事務の範囲に係る規定を改めるものでございます。
 このほか、特別区及び市町村に関するものが一件ございます。
 第百四十八号議案、東京都情報公開条例の一部を改正する条例は、東京都公文書の管理に関する条例の一部改正に伴い、規定を整備するものでございます。
 第百五十三号議案、都立学校等に勤務する講師の報酬等に関する条例及び都立学校等に勤務する講師の報酬等に関する条例の一部を改正する条例の一部を改正する条例は、会計年度任用職員制度が導入されることを踏まえ、時間講師に係る規定を整備するものなどでございます。
 第百五十四号議案、東京都立学校設置条例の一部を改正する条例は、特別支援学校の新設に伴い、規定を整備するものでございます。
 第百五十五号議案、東京都都市整備局関係手数料条例の一部を改正する条例は、政令の一部改正等を踏まえ、手数料を改定するものなどでございます。
 このほか、手数料を改定するものが八件ございます。
 第百五十六号議案、東京都営住宅条例の一部を改正する条例は、定期使用許可の入居期間を改めるほか、東京都営住宅への入居の円滑化を図るため、連帯保証人を不要とするものでございます。
 このほか、入居の際に連帯保証人を不要とするものが五件ございます。
 第百六十三号議案、保健所の設置等に関する条例の一部を改正する条例は、東京都西多摩保健所の移転に伴い、規定を整備するものでございます。
 このほか、東京都西多摩保健所の移転に伴うものが二件ございます。
 第百六十四号議案、東京都民生委員定数条例の一部を改正する条例は、民生委員の定数を改めるものでございます。
 第百七十二号議案、東京都給水条例の一部を改正する条例は、水道法の一部改正に伴い、指定給水装置工事事業者の指定の更新に関する規定を設けるものなどでございます。
 第百七十五号議案、火災予防条例の一部を改正する条例は、総務省令の一部を改正する省令の施行に伴い、住宅用火災警報器の設置にかえられる設備を追加するほか、代理通報制度の利便性の向上を図るものなどでございます。
 このほか、法令改正に伴い規定を整備するものが八件ございます。
 第百七十七号議案から第百八十号議案までの四議案は、契約案でございます。
 第百七十七号議案、都立永山高等学校(三十一)改築工事請負契約など、契約金額の総額は約八十八億五千万円でございます。
 第百八十一号議案から第百八十三号議案までの三議案は、事件案でございます。
 全て新型インフルエンザ対策として、第百八十一号議案は備蓄用の抗インフルエンザウイルス薬を買い入れるもの、第百八十二号議案は買い入れた抗インフルエンザウイルス薬を売り払う条件を定めるもの、第百八十三号議案は個人防護具等を買い入れるものでございます。
 次に、専決でございます。
 都民の健康と安全を確保する環境に関する条例の一部を改正する条例の一部を改正する条例は、施行までの間に議会を招集する時間的余裕がないものと認め、専決処分を行ったものでございます。
 上程になりました四十六議案の説明は以上でございますが、このほかに人事案を送付いたしております。
 まず、東京都副知事の選任でございます。
 宮坂学東京都参与を新たに選任いたしたいと存じます。
 次に、東京都教育委員会委員でございます。
 九月三十日に任期満了となります宮崎緑氏につきましては、再任いたしたいと存じます。
 次に、東京都公安委員会委員でございます。
 十月十九日に任期満了となります二名の委員のうち、前田雅英氏につきましては再任し、渡邊佳英氏の後任には廣瀨道明氏を任命いたしたいと存じます。
 次に、東京都監査委員でございます。
 十月十四日に任期満了となります岩田喜美枝氏につきましては、再任いたしたいと存じます。
 次に、東京都土地利用審査会委員でございます。
 十月二十四日に在任中の全委員が任期満了となりますので、青木清志氏、水庭千鶴子氏及び水戸部繁樹氏につきましては再任し、森本章倫氏及び原珠里氏を新たに任命いたしたいと存じます。
 それぞれ同意について、よろしくお願いいたします。
 以上で説明を終わります。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。
(議案の部参照)

○議長(尾崎大介君) 以上をもって提案理由の説明は終わりました。
 なお、本案中、地方公務員法第五条第二項の規定に該当する議案及び地方教育行政の組織及び運営に関する法律第五十五条第四項の規定に該当する議案については、あらかじめ人事委員会及び教育委員会の意見をそれぞれ徴しておきました。
 議事部長をして報告いたさせます。

○議事部長(櫻井和博君) 人事委員会の回答は、第百四十二号議案から第百四十五号議案、第百五十二号議案及び第百五十三号議案について、いずれも異議はないとの意見であります。
 また、教育委員会の回答は、第百五十一号議案について、異議はないとの意見であります。

三一人委任第六〇号
令和元年八月二十九日
   東京都人事委員会委員長 青山  佾
 東京都議会議長 尾崎 大介殿
「職員に関する条例」に対する人事委員会の意見聴取について(回答)
 令和元年八月二十七日付三一議事第二四七号をもって、地方公務員法第五条第二項の規定により照会があった議案に係る人事委員会の意見は、左記のとおりです。
       記
   提出議案
一 第百四十二号議案
職員の給与に関する条例の一部を改正する条例
二 第百四十三号議案
職員の旅費に関する条例の一部を改正
する条例
三 第百四十四号議案
職員の退職手当に関する条例の一部を改正する条例
四 第百四十五号議案
非常勤職員の報酬及び費用弁償に関する条例の一部を改正する条例の一部を改正する条例
五 第百五十二号議案
学校職員の給与に関する条例の一部を改正する条例
六 第百五十三号議案
都立学校等に勤務する講師の報酬等に関する条例及び都立学校等に勤務する講師の報酬等に関する条例の一部を改正する条例の一部を改正する条例
   意見
異議ありません。

三一教総総第一一一七号
令和元年八月三十日
東京都教育委員会教育長 藤田 裕司
 東京都議会議長 尾崎 大介殿
「都道府県教育委員会の権限に属する事務の一部を、市町村が処理することとする条例」に対する教育委員会の意見聴取について(回答)
 令和元年八月二十七日付三一議事第二四九号をもって、地方教育行政の組織及び運営に関する法律第五十五条第四項の規定により照会があった議案に係る教育委員会の意見は左記のとおりです。
       記
一 提出議案
第百五十一号議案 東京都教育委員会の事務処理の特例に関する条例の一部を改正する条例
二 意見
 一について、異議ありません。

○議長(尾崎大介君) お諮りいたします。
 ただいま議題となっております日程第一から第四十六までは、お手元配布の議案付託事項表のとおり、それぞれ所管の常任委員会に付託をいたしたいと思います。これにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(尾崎大介君) ご異議なしと認めます。よって、日程第一から第四十六までは、議案付託事項表のとおり、それぞれ所管の常任委員会に付託することに決定をいたしました。
(別冊参照)

○議長(尾崎大介君) これより追加日程に入ります。
 追加日程第一、東京都副知事の選任の同意についてを議題といたします。
〔櫻井議事部長朗読〕
一、東京都副知事の選任の同意について一件

三一財主議第三〇九号
令和元年九月十日
東京都知事 小池百合子
東京都議会議長 尾崎 大介殿
東京都副知事の選任の同意について(依頼)
 東京都副知事に左記の者を選任したいので、地方自治法第百六十二条の規定により、東京都議会の同意についてよろしくお願いします。
       記
     宮坂  学

      略歴
宮坂  学
昭和四十二年十一月十一日生
平成三年三月   同志社大学経済学部卒業
平成九年六月   ヤフー株式会社入社
平成十四年一月  ヤフー株式会社メディア事業部長
平成二十一年四月 ヤフー株式会社執行役員コンシューマ事業統括本部長
平成二十四年四月 ヤフー株式会社最高経営責任者執行役員
平成二十四年六月 ヤフー株式会社代表取締役社長
平成二十五年六月 ソフトバンク株式会社(現ソフトバンクグループ株式会社)取締役
平成二十七年六月 ヤフー株式会社代表取締役社長社長執行役員最高経営責任者
平成二十九年六月 ソフトバンク株式会社取締役
平成三十年四月  ヤフー株式会社代表取締役社長
平成三十年六月  ヤフー株式会社取締役会長
令和元年七月   東京都参与

○議長(尾崎大介君) 本件は、起立により採決をいたします。
 本件は、知事の選任に同意することに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕

○議長(尾崎大介君) 起立多数と認めます。よって、本件は、知事の選任に同意することに決定いたしました。

○議長(尾崎大介君) 追加日程第二、東京都教育委員会委員の任命の同意についてを議題といたします。
〔櫻井議事部長朗読〕
一、東京都教育委員会委員の任命の同意について一件

三一財主議第二八七号
令和元年九月三日
東京都知事 小池百合子
東京都議会議長 尾崎 大介殿
東京都教育委員会委員の任命の同意について(依頼)
 このことについて、左記の者は令和元年九月三十日任期満了となるため、再び任命したいので、地方教育行政の組織及び運営に関する法律第四条第二項の規定により、東京都議会の同意についてよろしくお願いします。
       記
     宮崎  緑

      略歴
現住所 神奈川県鎌倉市
宮崎  緑
昭和三十三年一月十五日生(六十一歳)
昭和五十六年三月 慶應義塾大学法学部卒業
昭和五十七年四月 日本放送協会報道局ニュースキャスター
昭和五十八年三月 慶應義塾大学大学院法学研究科政治学専攻修士課程修了
平成十二年四月  千葉商科大学政策情報学部助教授
平成十八年四月  千葉商科大学政策情報学部教授
平成二十二年四月 千葉商科大学政策情報学部長
平成二十七年四月 千葉商科大学国際教養学部教授
平成二十七年四月 千葉商科大学国際教養学部長
現在       千葉商科大学国際教養学部長

○議長(尾崎大介君) お諮りいたします。
 本件は、知事の任命に同意することにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(尾崎大介君) ご異議なしと認めます。よって、本件は、知事の任命に同意することに決定いたしました。

○議長(尾崎大介君) 追加日程第三及び第四、東京都公安委員会委員の任命の同意について二件を一括議題といたします。
〔櫻井議事部長朗読〕
一、東京都公安委員会委員の任命の同意について二件

三一財主議第二八八号
令和元年九月三日
東京都知事 小池百合子
東京都議会議長 尾崎 大介殿
東京都公安委員会委員の任命の同意について(依頼)
 このことについて、左記の者は令和元年十月十九日任期満了となるため、再び任命したいので、警察法第三十九条第一項の規定により、東京都議会の同意についてよろしくお願いします。
       記
     前田 雅英

      略歴
現住所 東京都目黒区
前田 雅英
昭和二十四年七月二十三日生(七十歳)
昭和四十七年三月  東京大学法学部卒業
昭和四十七年四月  東京大学法学部助手
昭和 五十年九月  東京都立大学法学部助教授
昭和六十一年三月  法と精神医療学会理事
昭和六十三年七月  東京都立大学法学部教授
平成三年七月    司法試験考査委員
平成六年五月    日本刑法学会理事
平成十二年四月   東京都情報公開審査会委員
平成十三年四月   東京都個人情報保護審査会委員
平成十三年六月   警察庁総合セキュリティ対策会議委員長
平成十三年十月   警察庁政策評価研究会座長
平成十五年四月   東京都立大学法学部長・大学院社会科学研究科長
平成十七年四月   首都大学東京都市教養学部長・大学院社会科学研究科長
平成十七年四月   首都大学東京法科大学院教授
平成十七年七月   内閣官房情報セキュリティ政策会議委員
平成十九年三月   厚生労働省中央社会保険医療協議会公益委員
平成十九年四月   厚生労働省診療行為に関連した死亡に係る死因究明などの在り方に関する検討会座長
平成十九年六月   文部科学省中央教育審議会専門委員
平成二十年九月   厚生労働省安心と希望の介護ビジョン座長
平成二十一年七月  内閣官房情報保全の在り方に関する有識者会議委員
平成二十三年七月  警察政策学会会長
平成二十三年十二月 法と精神医療学会理事長
平成二十三年十二月 人事院国家公務員採用総合職試験専門委員
平成二十五年十一月 厚生労働省厚生労働科学研究費評価委員会委員
平成二十七年二月  内閣官房サイバーセキュリティ戦略本部本部員
平成二十七年四月  日本大学大学院法務研究科教授
平成二十七年四月  首都大学東京法科大学院非常勤講師
平成二十七年七月  警察政策学会顧問
平成二十八年四月  東京都公安委員会委員
令和元年七月    日本大学大学院法務研究科客員教授
現在        日本大学大学院法務研究科客員教授

三一財主議第二八九号
令和元年九月三日
東京都知事 小池百合子
東京都議会議長 尾崎 大介殿
東京都公安委員会委員の任命の同意について(依頼)
 このことについて、東京都公安委員会委員渡邊佳英は令和元年十月十九日任期満了となるため、後任として左記の者を任命したいので、警察法第三十九条第一項の規定により、東京都議会の同意についてよろしくお願いします。
       記
     廣瀨 道明

      略歴
現住所 東京都世田谷区
廣瀨 道明
昭和二十五年十月二日生(六十八歳)
昭和四十九年三月  早稲田大学政治経済学部卒業
昭和四十九年四月  東京瓦斯株式会社入社
平成十五年六月   社団法人日本ガス協会業務部長
平成十六年四月   東京瓦斯株式会社執行役員
平成十九年四月   東京瓦斯株式会社常務執行役員
平成二十一年六月  東京瓦斯株式会社取締役常務執行役員
平成二十四年四月  東京瓦斯株式会社代表取締役副社長執行役員
平成二十六年四月  東京瓦斯株式会社代表取締役社長社長執行役員
平成二十八年十一月 東京商工会議所特別顧問資源・エネルギー部会長
平成三十年四月   東京瓦斯株式会社取締役会長
平成三十年四月   公益社団法人日本ブルネイ友好協会会長
平成三十年六月   一般社団法人日本ガス協会会長
平成三十年六月   一般社団法人日本熱供給事業協会会長
平成三十一年四月  財務省財政制度等審議会財政制度分科会臨時委員
令和  元年六月  公益財団法人がん研究会非常勤理事
現在        東京瓦斯株式会社取締役会長

○議長(尾崎大介君) 本件は、起立により採決をいたします。
 本件は、いずれも知事の任命に同意することに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕

○議長(尾崎大介君) 起立多数と認めます。よって、本件は、いずれも知事の任命に同意することに決定をいたしました。

○議長(尾崎大介君) 追加日程第五、東京都監査委員の選任の同意についてを議題といたします。
〔櫻井議事部長朗読〕
一、東京都監査委員の選任の同意について一件

三一財主議第二九〇号
令和元年九月三日
東京都知事 小池百合子
東京都議会議長 尾崎 大介殿
東京都監査委員の選任の同意について(依頼)
 このことについて、左記の者は令和元年十月十四日任期満了となるため、再び選任したいので、地方自治法第百九十六条第一項の規定により、東京都議会の同意についてよろしくお願いします。
       記
     岩田喜美枝

      略歴
現住所 東京都大田区
岩田喜美枝
昭和二十二年四月六日生(七十二歳)
昭和四十六年三月 東京大学教養学部卒業
昭和四十六年四月 労働省入省
平成十三年一月  厚生労働省雇用均等・児童家庭局長
平成十五年八月  厚生労働省退官
平成十五年十二月 株式会社資生堂入社
平成十六年六月  株式会社資生堂取締役執行役員
平成十九年四月  株式会社資生堂取締役執行役員常務
平成二十年六月  株式会社資生堂代表取締役執行役員副社長
平成二十四年三月 キリンホールディングス株式会社社外監査役
平成二十四年六月 株式会社資生堂顧問
平成二十四年七月 日本航空株式会社社外取締役
平成二十四年七月 公益財団法人二十一世紀職業財団会長
平成二十七年十月 東京都監査委員
平成二十八年三月 キリンホールディングス株式会社社外取締役
平成三十年六月  住友商事株式会社社外取締役
令和元年六月   株式会社りそなホールディングス社外取締役
令和元年六月   味の素株式会社社外取締役
現在       住友商事株式会社社外取締役
株式会社りそなホールディングス社外取締役
味の素株式会社社外取締役

○議長(尾崎大介君) お諮りいたします。
 本件は、知事の選任に同意することにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(尾崎大介君) ご異議なしと認めます。よって、本件は、知事の選任に同意することに決定をいたしました。

○議長(尾崎大介君) 追加日程第六から第十まで、東京都土地利用審査会委員の任命の同意について五件を一括議題といたします。
〔櫻井議事部長朗読〕
一、東京都土地利用審査会委員の任命の同意について五件

三一財主議第二九一号
令和元年九月三日
東京都知事 小池百合子
東京都議会議長 尾崎 大介殿
東京都土地利用審査会委員の任命の同意について(依頼)
 このことについて、左記の者は令和元年十月二十四日任期満了となるため、再び任命したいので、国土利用計画法第三十九条第四項の規定により、東京都議会の同意についてよろしくお願いします。
       記
     青木 清志

      略歴
現住所 東京都台東区
青木 清志
昭和三十二年三月十二日生(六十二歳)
昭和五十六年三月 慶應義塾大学法学部卒業
昭和五十六年四月 青木康法律特許事務所入所
平成二年四月   最高裁判所司法修習生
平成四年四月   弁護士登録(第二東京弁護士会)
平成四年四月   澤井法律事務所入所
平成十四年十月  新四谷法律事務所(事務所名変更)
平成十五年四月  東京都建築審査会専門調査員
現在       弁護士

三一財主議第二九二号
令和元年九月三日
東京都知事 小池百合子
東京都議会議長 尾崎 大介殿
東京都土地利用審査会委員の任命の同意について(依頼)
 このことについて、左記の者は令和元年十月二十四日任期満了となるため、再び任命したいので、国土利用計画法第三十九条第四項の規定により、東京都議会の同意についてよろしくお願いします。
       記
     水庭千鶴子

      略歴
現住所 東京都町田市
水庭千鶴子
昭和四十三年四月二十七日生(五十一歳)
平成四年三月   千葉大学園芸学部卒業
平成十年三月   千葉大学大学院博士課程修了(自然科学研究科環境科学専攻)
平成十一年四月  日本原子力研究所高崎研究所博士研究員
平成十四年四月  東京農業大学地域環境科学部助手
平成十五年四月  東京農業大学地域環境科学部講師
平成二十四年四月 東京農業大学地域環境科学部准教授
平成三十年四月  東京農業大学地域環境科学部教授
現在       東京農業大学地域環境科学部教授

三一財主議第二九三号
令和元年九月三日
東京都知事 小池百合子
東京都議会議長 尾崎 大介殿
東京都土地利用審査会委員の任命の同意について(依頼)
 このことについて、左記の者は令和元年十月二十四日任期満了となるため、再び任命したいので、国土利用計画法第三十九条第四項の規定により、東京都議会の同意についてよろしくお願いします。
       記
     水戸部繁樹

      略歴
現住所 神奈川県横浜市
水戸部繁樹
昭和二十八年六月六日生(六十六歳)
昭和五十一年三月  明治大学法学部卒業
昭和六十年十一月  財団法人日本不動産研究所入所
平成五年八月    財団法人日本不動産研究所盛岡支所長
平成十年四月    財団法人日本不動産研究所鑑定審査部参事
平成二十一年五月  財団法人日本不動産研究所近畿支社長
平成二十四年十一月 一般財団法人日本不動産研究所企画部長
平成二十六年十一月 一般財団法人日本不動産研究所理事・本社事業部長
平成三十年十二月  一般財団法人日本不動産研究所常務理事・本社事業部長
現在        不動産鑑定士
一般財団法人日本不動産研究所常務理事・本社事業部長

三一財主議第二九四号
令和元年九月三日
東京都知事 小池百合子
東京都議会議長 尾崎 大介殿
東京都土地利用審査会委員の任命の同意について(依頼)
 このことについて、東京都土地利用審査会委員中川義英は令和元年十月二十四日任期満了となるため、後任として左記の者を任命したいので、国土利用計画法第三十九条第四項の規定により、東京都議会の同意についてよろしくお願いします。
       記
     森本 章倫

      略歴
現住所 東京都板橋区
森本 章倫
昭和三十九年四月十五日生(五十五歳)
昭和六十二年三月 早稲田大学理工学部卒業
平成元年三月   早稲田大学大学院理工学研究科修了(工学修士)
平成三年四月   早稲田大学理工学部土木工学科助手
平成四年三月   早稲田大学大学院理工学研究科(博士課程)単位取得退学
平成五年三月   博士(工学)学位取得
平成六年四月   宇都宮大学工学部建設学科助手
平成九年六月   マサチューセッツ工科大学客員研究員
平成十一年二月  宇都宮大学工学部建設学科助教授
平成十九年四月  宇都宮大学准教授
平成二十四年八月 宇都宮大学大学院教授
平成二十六年四月 早稲田大学理工学術院教授
現在       早稲田大学理工学術院教授

三一財主議第二九五号
令和元年九月三日
東京都知事 小池百合子
東京都議会議長 尾崎 大介殿
東京都土地利用審査会委員の任命の同意について(依頼)
 このことについて、東京都土地利用審査会委員納口るり子は令和元年十月二十四日任期満了となるため、後任として左記の者を任命したいので、国土利用計画法第三十九条第四項の規定により、東京都議会の同意についてよろしくお願いします。
       記
     原  珠里

      略歴
現住所 茨城県つくば市
原  珠里
昭和三十八年四月二十五日生(五十六歳)
昭和六十三年三月 東京大学文学部卒業
昭和六十三年四月 農林水産省農業研究センター採用
昭和六十三年十月 農林水産省農業研究センター研究員
平成八年十月   農林水産省北海道農業試験場研究員
平成十三年四月  独立行政法人農研機構中央農業総合研究センター主任研究員
平成二十三年四月 東京農業大学国際食料情報学部准教授
平成二十五年四月 東京農業大学国際食料情報学部教授
現在       東京農業大学国際食料情報学部教授

○議長(尾崎大介君) お諮りいたします。
 本件は、いずれも知事の任命に同意することにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(尾崎大介君) ご異議なしと認めます。よって、本件は、いずれも知事の任命に同意することに決定いたしました。

○議長(尾崎大介君) 追加日程第十一、議員提出議案第八号、東京都都市計画審議会条例の一部を改正する条例を議題といたします。
 案文は、お手元に配布をいたしております。
(議案の部参照)

○六十七番(岡本こうき君) この際、議事進行の動議を提出いたします。
 ただいま議題となっております議員提出議案第八号については、趣旨説明を省略し、都市整備委員会に付託されることを望みます。

○議長(尾崎大介君) お諮りいたします。
 ただいまの動議のとおり決定することにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(尾崎大介君) ご異議なしと認めます。よって、議員提出議案第八号は、趣旨説明を省略し、都市整備委員会に付託することに決定をいたしました。

○議長(尾崎大介君) 請願及び陳情の付託について申し上げます。
 受理をいたしました請願二件及び陳情五件は、お手元配布の請願・陳情付託事項表のとおり、それぞれ所管の常任委員会及び議会運営委員会に付託をいたします。
(別冊参照)

○議長(尾崎大介君) お諮りいたします。
 明十一日から十七日まで七日間、委員会審査のため休会いたしたいと思います。これにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(尾崎大介君) ご異議なしと認めます。よって、明十一日から十七日まで七日間、委員会審査のため休会することに決定をいたしました。
 なお、次回の会議は、九月十八日午後一時に開きます。
 以上をもって本日の日程は全部終了いたしました。
 本日はこれをもって散会いたします。
   午後六時五十九分散会

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