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Tokyo Metropolitan Assembly

平成三十年東京都議会会議録第三号

平成三十年三月二日(金曜日)
 出席議員 百二十六名
一番古城まさお君
二番けいの信一君
三番成清梨沙子君
四番鈴木 邦和君
五番おじま紘平君
六番平  慶翔君
七番後藤 なみ君
八番西郷あゆ美君
九番やながせ裕文君
十番山内れい子君
十一番大場やすのぶ君
十二番伊藤しょうこう君
十三番田村 利光君
十四番藤井とものり君
十五番池川 友一君
十六番細田いさむ君
十七番うすい浩一君
十八番小林 健二君
十九番加藤 雅之君
二十番滝田やすひこ君
二十一番藤井あきら君
二十二番奥澤 高広君
二十三番森口つかさ君
二十四番村松 一希君
二十五番内山 真吾君
二十六番森澤 恭子君
二十七番おときた駿君
二十八番菅野 弘一君
二十九番川松真一朗君
三十番小松 大祐君
三十一番柴崎 幹男君
三十二番宮瀬 英治君
三十三番原田あきら君
三十四番斉藤まりこ君
三十五番藤田りょうこ君
三十六番斉藤やすひろ君
三十七番栗林のり子君
三十八番遠藤  守君
三十九番伊藤こういち君
四十番もり  愛君
四十一番龍円あいり君
四十二番あかねがくぼかよ子君
四十三番保坂まさひろ君
四十四番関野たかなり君
四十五番森村 隆行君
四十六番福島りえこ君
四十七番鳥居こうすけ君
四十八番つじの栄作君
四十九番上田 令子君
五十番舟坂ちかお君
五十一番清水 孝治君
五十二番三宅 正彦君
五十三番神林  茂君
五十四番西沢けいた君
五十六番原 のり子君
五十七番星見てい子君
五十八番とや英津子君
五十九番大松あきら君
六十番まつば多美子君
六十一番高倉 良生君
六十二番上野 和彦君
六十三番菅原 直志君
六十四番清水やすこ君
六十五番白戸 太朗君
六十六番木下ふみこ君
六十七番斉藤れいな君
六十八番増田 一郎君
六十九番入江のぶこ君
七十番佐野いくお君
七十一番細谷しょうこ君
七十二番両角みのる君
七十三番ひぐちたかあき君
七十四番高橋 信博君
七十五番中屋 文孝君
七十六番古賀 俊昭君
七十七番宇田川聡史君
七十八番山口  拓君
七十九番河野ゆりえ君
八十番米倉 春奈君
八十一番白石たみお君
八十二番里吉 ゆみ君
八十三番のがみ純子君
八十四番中山 信行君
八十五番谷村 孝彦君
八十六番小磯 善彦君
八十七番藤井  一君
八十八番馬場 信男君
八十九番本橋ひろたか君
九十番田の上いくこ君
九十一番桐山ひとみ君
九十二番たきぐち学君
九十三番米川大二郎君
九十四番石川 良一君
九十五番中山ひろゆき君
九十六番山田ひろし君
九十七番岡本こうき君
九十八番小宮あんり君
九十九番山崎 一輝君
百番吉原  修君
百一番三宅 茂樹君
百二番中村ひろし君
百三番とくとめ道信君
百四番尾崎あや子君
百五番和泉なおみ君
百六番長橋 桂一君
百七番橘  正剛君
百八番東村 邦浩君
百九番中嶋 義雄君
百十番大津ひろ子君
百十一番栗下 善行君
百十二番木村 基成君
百十三番伊藤 ゆう君
百十四番小山くにひこ君
百十五番荒木ちはる君
百十六番山内  晃君
百十七番増子ひろき君
百十八番石毛しげる君
百十九番尾崎 大介君
百二十番早坂 義弘君
百二十一番鈴木 章浩君
百二十二番秋田 一郎君
百二十三番高島なおき君
百二十四番あぜ上三和子君
百二十五番清水ひで子君
百二十六番大山とも子君
百二十七番曽根はじめ君
 欠席議員 なし
 欠員
    五十五番
 出席説明員
知事小池百合子君
副知事川澄 俊文君
副知事長谷川 明君
副知事猪熊 純子君
教育長中井 敬三君
東京都技監都市整備局長兼務邊見 隆士君
政策企画局長遠藤 雅彦君
総務局長多羅尾光睦君
財務局長武市  敬君
主税局長目黒 克昭君
警視総監吉田 尚正君
生活文化局長塩見 清仁君
オリンピック・パラリンピック準備局長潮田  勉君
環境局長和賀井克夫君
福祉保健局長梶原  洋君
産業労働局長藤田 裕司君
建設局長西倉 鉄也君
港湾局長斎藤 真人君
会計管理局長土渕  裕君
交通局長山手  斉君
消防総監村上 研一君
水道局長中嶋 正宏君
下水道局長渡辺志津男君
青少年・治安対策本部長大澤 裕之君
病院経営本部長内藤  淳君
中央卸売市場長村松 明典君
選挙管理委員会事務局長浜 佳葉子君
人事委員会事務局長砥出 欣典君
労働委員会事務局長池田 俊明君
監査事務局長岡崎 義隆君
収用委員会事務局長佐藤  敦君

三月二日議事日程第三号
第一 第一号議案
平成三十年度東京都一般会計予算
第二 第二号議案
平成三十年度東京都特別区財政調整会計予算
第三 第三号議案
平成三十年度東京都地方消費税清算会計予算
第四 第四号議案
平成三十年度東京都小笠原諸島生活再建資金会計予算
第五 第五号議案
平成三十年度東京都国民健康保険事業会計予算
第六 第六号議案
平成三十年度東京都母子父子福祉貸付資金会計予算
第七 第七号議案
平成三十年度東京都心身障害者扶養年金会計予算
第八 第八号議案
平成三十年度東京都中小企業設備導入等資金会計予算
第九 第九号議案
平成三十年度東京都林業・木材産業改善資金助成会計予算
第十 第十号議案
平成三十年度東京都沿岸漁業改善資金助成会計予算
第十一 第十一号議案
平成三十年度東京都と場会計予算
第十二 第十二号議案
平成三十年度東京都都営住宅等事業会計予算
第十三 第十三号議案
平成三十年度東京都都営住宅等保証金会計予算
第十四 第十四号議案
平成三十年度東京都都市開発資金会計予算
第十五 第十五号議案
平成三十年度東京都用地会計予算
第十六 第十六号議案
平成三十年度東京都公債費会計予算
第十七 第十七号議案
平成三十年度東京都臨海都市基盤整備事業会計予算
第十八 第十八号議案
平成三十年度東京都病院会計予算
第十九 第十九号議案
平成三十年度東京都中央卸売市場会計予算
第二十 第二十号議案
平成三十年度東京都都市再開発事業会計予算
第二十一 第二十一号議案
平成三十年度東京都臨海地域開発事業会計予算
第二十二 第二十二号議案
平成三十年度東京都港湾事業会計予算
第二十三 第二十三号議案
平成三十年度東京都交通事業会計予算
第二十四 第二十四号議案
平成三十年度東京都高速電車事業会計予算
第二十五 第二十五号議案
平成三十年度東京都電気事業会計予算
第二十六 第二十六号議案
平成三十年度東京都水道事業会計予算
第二十七 第二十七号議案
平成三十年度東京都工業用水道事業会計予算
第二十八 第二十八号議案
平成三十年度東京都下水道事業会計予算
第二十九 第二十九号議案
東京都職員定数条例の一部を改正する条例
第三十 第三十号議案
特別区における東京都の事務処理の特例に関する条例の一部を改正する条例
第三十一 第三十一号議案
市町村における東京都の事務処理の特例に関する条例の一部を改正する条例
第三十二 第三十二号議案
都と特別区及び特別区相互間の財政調整に関する条例の一部を改正する条例
第三十三 第三十三号議案
平成二十九年度分の都と特別区及び特別区相互間の財政調整の特例に関する条例
第三十四 第三十四号議案
東京都固定資産評価審議会条例の一部を改正する条例
第三十五 第三十五号議案
東京都区市町村振興基金条例の一部を改正する条例
第三十六 第三十六号議案
東京都議会議員及び東京都知事の選挙における選挙運動の公費負担に関する条例の一部を改正する条例
第三十七 第三十七号議案
東京都監査委員の給与等に関する条例の一部を改正する条例
第三十八 第三十八号議案
東京都事務手数料条例の一部を改正する条例
第三十九 第三十九号議案
東京都社会資本等整備基金条例の一部を改正する条例
第四十 第四十号議案
東京オリンピック・パラリンピック開催準備基金条例の一部を改正する条例
第四十一 第四十一号議案
東京都都税条例の一部を改正する条例
第四十二 第四十二号議案
東京都宿泊税条例の一部を改正する条例
第四十三 第四十三号議案
東京都体育施設条例の一部を改正する条例
第四十四 第四十四号議案
学校職員の定数に関する条例の一部を改正する条例
第四十五 第四十五号議案
東京都鉄道新線建設等準備基金条例
第四十六 第四十六号議案
東京都都市整備局関係手数料条例の一部を改正する条例
第四十七 第四十七号議案
東京都福祉保健局関係手数料条例の一部を改正する条例
第四十八 第四十八号議案
東京都病院及び診療所の人員、施設等の基準に関する条例の一部を改正する条例
第四十九 第四十九号議案
心身障害者の医療費の助成に関する条例の一部を改正する条例
第五十 第五十号議案
東京都国民健康保険広域化等支援基金条例の一部を改正する条例
第五十一 第五十一号議案
東京都国民健康保険財政安定化基金条例の一部を改正する条例
第五十二 第五十二号議案
東京都国民健康保険調整交付金条例を廃止する条例
第五十三 第五十三号議案
介護保険法施行条例の一部を改正する条例
第五十四 第五十四号議案
東京都指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営の基準に関する条例を廃止する条例
第五十五 第五十五号議案
東京都立ナーシングホーム条例を廃止する条例
第五十六 第五十六号議案
児童福祉法施行条例の一部を改正する条例
第五十七 第五十七号議案
東京都児童相談所条例の一部を改正する条例
第五十八 第五十八号議案
東京都障害者支援施設等に関する条例の一部を改正する条例
第五十九 第五十九号議案
東京都立療育医療センター条例の一部を改正する条例
第六十 第六十号議案
東京都立多摩療育園条例の一部を改正する条例
第六十一 第六十一号議案
東京都立重症重度心身障害児者施設条例の一部を改正する条例
第六十二 第六十二号議案
東京都中央卸売市場条例の一部を改正する条例の一部を改正する条例
第六十三 第六十三号議案
土壌汚染対策法関係手数料条例の一部を改正する条例
第六十四 第六十四号議案
高圧ガス保安法関係手数料条例の一部を改正する条例
第六十五 第六十五号議案
液化石油ガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律関係手数料条例の一部を改正する条例
第六十六 第六十六号議案
東京都自然公園条例の一部を改正する条例
第六十七 第六十七号議案
東京都廃棄物条例の一部を改正する条例
第六十八 第六十八号議案
使用済自動車の再資源化等に関する法律関係手数料条例の一部を改正する条例
第六十九 第六十九号議案
東京都霊園条例の一部を改正する条例
第七十 第七十号議案
東京都葬儀所条例の一部を改正する条例
第七十一 第七十一号議案
砂利採取法に基づき河川管理者が行う事務に係る手数料に関する条例の一部を改正する条例
第七十二 第七十二号議案
東京都水上安全条例
第七十三 第七十三号議案
公衆に著しく迷惑をかける暴力的不良行為等の防止に関する条例の一部を改正する条例
第七十四 第七十四号議案
警視庁関係手数料条例の一部を改正する条例
第七十五 第七十五号議案
東京消防庁職員定数条例の一部を改正する条例
第七十六 第七十六号議案
東京都消防関係手数料条例の一部を改正する条例
第七十七 第七十七号議案
都立七生特別支援学校(二十九)改築及び改修工事請負契約
第七十八 第七十八号議案
都立東村山高等学校(二十九)改築工事請負契約
第七十九 第七十九号議案
警視庁有家族者待機寮新明石住宅(二十九)改築工事請負契約
第八十 第八十号議案
都営住宅二十九H─一一一東(江東区辰巳一丁目)工事請負契約
第八十一 第八十一号議案
都営住宅二十九H─一一二東(江東区辰巳一丁目)工事請負契約
第八十二 第八十二号議案
都営住宅二十九H─一一四西(多摩市中沢一丁目)工事請負契約
第八十三 第八十三号議案
駒沢オリンピック公園総合運動場(二十九)硬式野球場増築及び改修工事その二請負契約
第八十四 第八十四号議案
東京都多摩障害者スポーツセンター(二十九)改修工事請負契約
第八十五 第八十五号議案
警視庁東京国際空港庁舎(仮称)(二十九)新築工事請負契約
第八十六 第八十六号議案
十三号地新客船ふ頭ターミナル施設(二十九)新築電気設備工事請負契約
第八十七 第八十七号議案
城北中央公園調節池(一期)工事請負契約
第八十八 第八十八号議案
境川金森調節池工事請負契約
第八十九 第八十九号議案
梅ヶ谷トンネル(仮称)整備工事(西─梅ヶ谷の二)請負契約
第九十 第九十号議案
十三号地新客船ふ頭岸壁(二十九)建設工事請負契約
第九十一 第九十一号議案
綾瀬川護岸耐震補強工事(その二百五十三)請負契約
第九十二 第九十二号議案
呑川防潮堤耐震補強工事(その十七)その二請負契約
第九十三 第九十三号議案
仙台堀川護岸耐震補強工事(その三)請負契約
第九十四 第九十四号議案
包括外部監査契約の締結について
第九十五 第九十五号議案
地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター中期計画の認可について
第九十六 第九十六号議案
平成三十年度の連続立体交差事業の実施に伴う費用の関係特別区・市の負担について
第九十七 第九十七号議案
多摩川流域下水道南多摩処理区の建設に要する費用の関係市の負担について
第九十八 第九十八号議案
荒川右岸東京流域下水道荒川右岸処理区の建設に要する費用の関係市の負担について
第九十九 第九十九号議案
平成二十九年度東京都一般会計補正予算(第二号)
第百 第百号議案
平成二十九年度東京都特別区財政調整会計補正予算(第一号)
第百一 第百一号議案
平成二十九年度東京都地方消費税清算会計補正予算(第一号)
第百二 第百二号議案
平成二十九年度東京都中央卸売市場会計補正予算(第三号)
第百三 第百三号議案
東京都介護医療院の人員、施設及び設備並びに運営の基準に関する条例
第百四 第百四号議案
東京都養護老人ホームの設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例
第百五 第百五号議案
東京都特別養護老人ホームの設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例
第百六 第百六号議案
東京都軽費老人ホームの設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例
第百七 第百七号議案
東京都指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例
第百八 第百八号議案
東京都指定介護予防サービス等の事業の人員、設備及び運営並びに指定介護予防サービス等に係る介護予防のための効果的な支援の方法の基準に関する条例の一部を改正する条例
第百九 第百九号議案
東京都指定介護老人福祉施設の人員、設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例
第百十 第百十号議案
東京都介護老人保健施設の人員、施設及び設備並びに運営の基準に関する条例の一部を改正する条例
第百十一 第百十一号議案
東京都指定介護療養型医療施設の人員、設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例
第百十二 第百十二号議案
東京都児童福祉施設の設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例
第百十三 第百十三号議案
東京都認定こども園の認定要件に関する条例の一部を改正する条例
第百十四 第百十四号議案
東京都指定障害児通所支援の事業等の人員、設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例
第百十五 第百十五号議案
東京都指定障害児入所施設の人員、設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例
第百十六 第百十六号議案
東京都指定障害福祉サービスの事業等の人員、設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例
第百十七 第百十七号議案
東京都障害福祉サービス事業の設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例
第百十八 第百十八号議案
東京都指定障害者支援施設の人員、設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例
第百十九 第百十九号議案
特別区の消防団員等の公務災害補償に関する条例の一部を改正する条例
第百二十 諮問第一号
地方自治法第二百四十三条の二の規定に基づく審査請求に関する諮問について

   午後一時開議

○議長(尾崎大介君) これより本日の会議を開きます。

○議長(尾崎大介君) この際、あらかじめ会議時間の延長をいたしておきます。

○議長(尾崎大介君) 昨日に引き続き質問を行います。
 六十九番入江のぶこさん
〔六十九番入江のぶこ君登壇〕

○六十九番(入江のぶこ君) 一般質問させていただきます。
 第四次産業革命と呼ばれるイノベーションが急速に進み、AIやIoTやロボットなどの革新的技術がより身近に利用されるようになりました。それによって、例えば、定時の混み合う電車通勤が、時間と場所にとらわれないテレワークへ、夜遅くまでの残業が、快適な余暇時間へ、現金決済が、便利でスムーズなスマホ決済へ、ハンドル運転が、車中で自由な時間が使える自動運転へというように、これまでの生活スタイルが大きく変わろうとしています。
 テクノロジーによって社会がスピードを加速してダイナミックに変化する今こそ、多様性を認め、それぞれの人の力が最大限に発揮される基盤づくりが重要です。
 テクノロジーの進歩に伴う施策について伺います。
 出産、育児というライフイベントがある女性や、外に出かけにくい高齢の方や、障害のある方など、多様な人材がさらに活躍していただくためにも、柔軟性の高い働き方としてテレワークの普及は重要です。
 都の普及の目標は、二〇二〇年に従業員三十人以上の企業のテレワーク導入率を三五%としています。テレワークの導入には、社内と変わらないシステム環境が重要です。ICT端末の導入や、不正アクセスに対するセキュリティーの強化、勤怠管理システム、オフィスの情報共有ツールであるグループウエアなど、ICT関連のサービスが重要で、資金面の問題もあります。
 また、中小企業では、そもそもどんな業務をテレワークにしたらよいのかわからないというお話も聞きます。大企業のみならず、中小企業がテレワークの導入に積極的になれるよう、都としてきめ細やかな支援が必要と考えますが、見解を伺います。
 八十代でプログラミングを学び、スマホゲームhinadanを昨年リリースした八十二歳の現役プログラマー若宮正子さんは、世界中の注目を集めました。そして、国連本部で開かれた高齢者とデジタル社会に関するイベントで、デジタル技術は人間を創造的にして、多くの高齢者の助けにもなると演説し、ICTの活用の可能性を訴えました。
 このように、元気で活躍するシニアの方々が今後ますますふえていきます。働く意欲のある皆さんがそれまでの人生経験を糧として、新たな領域にチャレンジできる機会をつくることが大切です。
 シニア世代の就業機会の拡大に向けた都の取り組みについて伺います。
 携帯電話だけではなく、誰もが小型コンピューターであるスマートフォンを持つことによって、高画質な動画やゲーム、ARなどデータ容量の大きなコンテンツが急増し、さらに、IoTが進むことでデータ通信量は拡大し続けます。それと並行して増加しているのが、サイバー攻撃やサイバー犯罪です。企業の最新技術だけでなく、個人情報も狙われ、サイバーセキュリティーの需要性が高まっています。
 一部の大企業においては、情報システム部のような部署で一括での対策が行われていますが、個人管理のインターネットにつながるパソコンやスマートフォンにおけるサイバーセキュリティー対策の広報、啓発が重要だと考えます。警視庁では、どのような対策、取り組みをしているのか、警視総監の所見を伺います。
 青海地区北側を中心とした臨海副都心のまちづくりについて伺います。
 さて、働き方が変わることにより、ライフワークバランスが実現していくと、都民の皆さんの余暇時間は増加していきます。外食、旅行、イベントといったこと消費が増加し、日常とは全く異なる貴重な体験や空間を味わえる場所のニーズが高まります。
 例えば、千葉県の東京ディズニーリゾートは三千億円を投資し、二〇二三年をめどに新たな施設を開業し、総面積を約三割広げます。
 都においても、東京二〇二〇大会終了後に、都民や国民やインバウンドのための大型エンターテインメント複合施設を中心としたまちの開発が望まれます。臨海副都心の台場の先、青海地区北側には大きなポテンシャルがあると考えます。これまでも多くの集客と経済効果をもたらした数々のエンターテインメントの歴史がこの場所にはあります。そして、二〇二〇年には新客船ふ頭が完成し、世界の超富裕層を乗せた大型豪華客船もやってきます。
 例えば、私は、都が民間企業とコラボレーションし、ミドルやシニアの皆さんがスタジオセットのようなブースで、さまざまな新しい仕事の体験を楽しんでもらえるエンターテインメント施設の運営を提案いたします。遊んで楽しむだけではなく、次の人生のステージへ向かうきっかけづくりの場所として、AI時代になっても必要とされる職業、例えばアプリ開発者やVRクリエーターやシニアファッションモデルなど、さまざまな職業を体験してもらいます。そうして、興味が湧いた職業については、学び直しができる学校や仕事ができる企業の紹介をします。こうした体験型エンターテインメント施設は、多くのニーズを集めると思います。
 また、二〇二七年にリニア中央新幹線駅となる品川駅と台場を結ぶ臨海ロープウエーの構想は、東京タワーもスカイツリーも眺めることができる東京湾の壮大で美しい眺望を最大限に生かします。
 このように、民間事業者からはさまざまなアイデアがあります。
 多くの人々に新たな体験と喜びを与えながら経済効果を生むために、広く民間企業からのアイデアも聞きながら、まちづくりを進めていくことが大切だと考えます。
 青海地区北側を中心とした臨海副都心の今後のまちづくりについて都の見解を伺います。
 子供の能力を伸ばす機会の均等化について伺います。
 東京の未来を担う人材の育成、つまり子供の能力開発、才能の育成は大変重要です。私の経験から申し上げますと、十歳ぐらいまでに、その子供が何が好きで夢中になれるのか、どんなことが上手にできるのか、周りの大人が愛情を持って注意深く観察し、十分に褒め、その能力がさらに開発される機会や環境を選んでやることが重要です。
 それは、偏差値を求めることだけではありません。スポーツ、芸術、芸能などあらゆる分野においてです。本来の才能をきちんと伸ばせた子供は、必ずや将来、さまざまな分野で活躍し、東京のリーダーとなってくれます。
 本来ならば、親がすべきことですが、子供は親や環境を選ぶことができません。家庭における経済的格差が拡大している問題や、親の死別、離婚、両親が自分のキャリアアップのみを追求するためにネグレクトされるなど、さまざまな困難な状況に追いやられる場合があります。
 私の地元港区は、平成二十八年の合計特殊出生率が一・四五で二十三区のトップでありますが、子どもの未来応援施策を策定し、教育、学習の支援や、生活環境と経済安定の支援を行っています。
 都としても、子供一人一人の能力が最大限に引き出せるよう、社会全体で、子供と子育て家庭を支援する環境を導いていく必要があると考えます。知事の所見を伺います。
 教員の働き方を進め、子供たちと向き合う時間をふやすことは大変重要で、教員によって子供の才能は多く見出されます。事務作業を軽減し、教える、導くという本来の業務に専念していただくために、新規施策であるスクールサポートスタッフについては、港区教育委員会からも非常に期待していると聞いています。
 そうした現場の声に応えてスタッフの増員を実現していただきましたが、この取り組みの推進について都の見解を伺います。
 東京二〇二〇大会について伺います。
 オール東京、オールジャパンで取り組む東京二〇二〇大会の準備は、いよいよ実務のフェーズに入ってまいりました。平昌冬季オリンピックの感動の記憶が鮮明な本年は、さらなる機運醸成で都民の皆さんにより身近なものとして期待し、みずからも何らかの形で参加する、かかわるという気持ちを高めていただきたいと思います。
 港区の商店街の皆様からは、街路灯などに東京二〇二〇大会のフラッグを掲示したいとのご要望がありました。しかし、大会スポンサーへの配慮から、アンブッシュマーケティング防止というハードルがあり、商店街が実施主体となってフラッグ掲示は難しいと聞いておりますが、地域での機運醸成をしっかりと支援いただきたいと思います。見解を伺います。
 都市ボランティアについては、また、九月からいよいよ三万人を募集いたします。大変多くの方々が応募するわけですから、都市ボランティアとなっていただいた皆さんには、東京二〇二〇大会終了後もさまざまな分野でボランティア活動を継続していただけるよう、登録情報を有効に活用すべきです。
 任意項目でもよいので、大会後の活動に結びつくように、それぞれの興味ある分野、例えば、子育て支援、教育支援、高齢者支援などを確認するべきだと考えます。都の見解を伺います。
 女性活躍のさらなる推進について伺います。
 アメリカのゴールデングローブ賞の授賞式では、女優の皆さんがセクハラ行為の抗議を示すために黒いドレスを着ました。そして、グラミー賞の授賞式では、女性歌手の皆さんがセクハラ被害者支援キャンペーン、タイムズアップ、もうおしまいへの連帯を示すために、白いバラをつけました。女性活躍の先端でもある方々がこうした表現をしたことは驚きでもありました。
 なかなか顕在化はしませんが、女性がキャリアを積み、働き続けていく途中では、セクハラに悩む場面も多々あります。
 都において、職場におけるセクシュアルハラスメント防止についての取り組みについて伺います。
 総務省の最新の労働力調査によると、女性が出産や育児によって職を離れ、三十代を中心に働く人が減るM字カーブ現象が解消しつつあるとありました。しかし、日本のジェンダーギャップ指数は、世界百四十四カ国中百十四位です。世界平均と比較して特に乖離が激しい項目として、就労の場での幹部、管理職、そして政治参画において、女性の数が大変少ないことが分析されています。
 働く女性は、出産、育児、介護などによって、男性と同等に時間を職場に費やせない場合もありますが、それは人生の一時期の問題です。女性のキャリアを長期的な観点から育成し、組織においても短期の評価でなく、五年、十年という長いスパンで女性人材を評価し、決定権を持つ管理職に抜てきしていただきたいです。
 女性活躍推進に向けては、経営者層の意識改革はもとより、企業や職場にとどまらない社会全体の機運を進めるべきです。
 若い女性たちがポジティブに夢を持って、ライフプラン、キャリアプランを考えていただけるようなダイバーシティー東京を実現するために、さらなる女性活躍推進の取り組みが重要だと考えます。知事の見解を伺います。
 あらゆる皆さんが、あらゆるライフステージにおいて、生き生きと活躍する機会を持っていただけるよう私は力を尽くしてまいります。
 これで質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。(拍手)
〔知事小池百合子君登壇〕

○知事(小池百合子君) 入江のぶこ議員の一般質問にお答えいたします。
 まず、子供と子育て家庭の支援についてのご質問がございました。
 子供というのは、皆それぞれ異なる個性や能力を持って、未来への無限の可能性を秘めております。全ての子供たちが、生まれ育った環境に左右されずに、個性や創造力を十分に伸ばし、社会の一員として自立できる環境を整備していくこと、それは社会全体の責務であります。
 都は、平成二十六年度に策定いたしました子供・子育て支援総合計画に、地域における妊娠、出産、子育ての切れ目ない支援の仕組みづくりや、子供の成長段階に応じた支援の充実など五つの目標を掲げまして、さまざまな施策を展開しているところでございます。
 また、今年度行っている計画の中間の見直しにおきましては、産後ケアの推進、子供食堂に対する運営費の助成、子供の貧困対策に取り組む区市町村への支援なども新たに盛り込んでおります。
 今後とも、全ての子供が夢に向かって輝ける社会の実現に向けまして、福祉、教育、就労など、さまざまな分野の関係機関が連携をして、社会全体で子供、そして子育て家庭を支援する環境の整備に取り組んでまいります。
 次に、女性の活躍推進についてのお尋ねでございます。
 人の持つ活力こそが持続可能な新しい東京をつくり上げていく源でございます。とりわけ、都民の半分を占める女性の力は、東京のさらなる発展に欠かせないものでございます。
 企業にとりましても、経営者の意識を変えて女性活躍の環境を整備する、そのことが企業そのものの持続的な成長の鍵となり得るわけであります。
 そのため、女性活躍推進に向けた社会全体の機運をさらに高めていく必要がございます。
 都といたしましては、企業のリーダーとして活躍する女性をゲストにお迎えして、今年度初めて、女性が輝くTOKYO懇話会を開催いたしました。そして、女性も男性も輝く環境づくりに向けたメッセージを私みずからも発信するとともに、先進的に取り組む団体や個人を表彰するなど、女性活躍の機運醸成に努めているところでございます。
 また、企業におけます環境整備を進めるために、長時間労働の削減であるとか、テレワークの推進など、働き方の見直しに取り組む企業を引き続き支援してまいります。さらに、働く女性が安心して子育てできるように、育児休業取得に積極的に取り組む企業の助成制度を新たに設けるところでございます。
 こうやって取り組みを通じて、全ての女性が能力を発揮して、夢を持って生き生きと活躍できる、そんな社会の実現を目指してまいりたいと思います。
 なお、残余の質問につきましては、警視総監、教育長、関係局長よりのご答弁とさせていただきます。
〔警視総監吉田尚正君登壇〕

○警視総監(吉田尚正君) サイバーセキュリティー対策の広報啓発についてでありますが、サイバー空間がますます身近になる一方で、不正アクセスや情報流出等の被害が多発するなど、サイバー空間の脅威は深刻化をしており、都民をこうした脅威から守ることは極めて重要な課題であります。
 このため、従来からサイバー犯罪の積極的な取り締まりに努める一方で、各種イベントの開催、ポスターやリーフレット、DVDの活用など、サイバーセキュリティー対策の周知を図っておりますが、こうした広報啓発活動のより一層の強化が必要であると考えております。
 そこで、今後は、都民の方々一人一人が、サイバー空間の脅威を身近な問題であるというふうに認識をし、具体的な対策をとることができますように、来年度に新たな試みとして、体験型のイベントを民間会社に委託して開催するなど、都民をサイバー空間の被害から守るために、具体的でわかりやすい広報啓発活動を推進してまいります。
〔教育長中井敬三君登壇〕

○教育長(中井敬三君) スクールサポートスタッフについてでございますが、教員が本来業務により専念していくためには、必ずしも教員が担う必要のない業務を補助するなど、学校を支える人員体制を確保していくことが必要であります。
 このため、都教育委員会では、来年度から新たに小中学校四百校を対象に、スクールサポートスタッフを配置する区市町村に対して、人件費を支援する事業を実施することといたしました。
 この事業を通じて、スクールサポートスタッフが教員にかわり、学習プリント等の印刷や学校行事における準備、片づけなどを行うことで、教員の負担を軽減し、教員が児童生徒への指導や授業準備等により一層集中できる環境を整えてまいります。
〔産業労働局長藤田裕司君登壇〕

○産業労働局長(藤田裕司君) 三点のご質問にお答えいたします。
 初めに、中小企業におけるテレワークの推進についてでございますが、テレワークの導入に向けては、企業規模や業種によって活用方法や課題も異なりますことから、企業の実情を踏まえた支援を行うことが重要でございます。
 都が昨年開設したテレワーク推進センターには、多くの企業から経営者や人事担当者が相談に訪れておりまして、各企業が抱える課題に応じた助言を行いますとともに、システム構築等の経費の一部を補助するなど、企業における導入を支援しているところでございます。
 来年度はこれに加え、導入を目指す企業に専門家を派遣し、テレワークにシフトできる業務の洗い出しやペーパーレス化など、既存のワークスタイルの見直しに向けた改善策を提案する、より実践的な支援を新たに開始いたします。
 こうした取り組みにより、中小企業のテレワーク導入を着実に後押ししてまいります。
 次に、高齢者の就業機会の拡大についてでございますが、元気な高齢者がその希望や能力に応じ、社会の一員として生涯現役で活躍できるよう、新たな仕事にチャレンジする機会を広げていくことは重要でございます。
 このため、都は来年度、働くことに関心がありながらも一歩を踏み出せない高齢者を対象にセミナーを開催し、シニアの活躍事例を紹介いたしますほか、さまざまな職業経験を持つ受講生同士の交流を通じて選択の幅が広がるよう支援いたします。セミナー終了後は、自己PR等をホームページ上のリストに公開し、企業に向けて発信できる仕組みも構築いたします。
 さらに、希望する方についてはシニアインターンとして企業に派遣し、新たな分野の仕事を体験して、みずからの可能性を再発見することで活躍の場を広げるなど、多様な取り組みを行ってまいります。
 最後に、職場におけるセクシュアルハラスメントの防止についてでございますが、セクハラは、働く女性の尊厳や誇りを傷つけるばかりでなく、職場環境の悪化を招くものでございます。こうした課題には、まず、事業主がその防止や対応に取り組むことが必要でございます。
 そのため、都は、事業主等を対象に、セクハラを含む職場での嫌がらせを未然に防止するためのセミナーを開催いたしますほか、ハラスメント防止ハンドブックを作成し配布するなど、広く啓発を行っているところでございます。
 また、セクハラの被害者の方には、都内六カ所にございます労働相談情報センターにおきまして適切な助言を行いますほか、必要に応じて安全配慮義務を有する事業主側との調整も行っているところでございます。
 今後とも、こうした取り組みを通じましてセクシュアルハラスメントを防止し、職場における女性の活躍を支援してまいります。
〔港湾局長斎藤真人君登壇〕

○港湾局長(斎藤真人君) 臨海副都心のまちづくりについてでございますが、現在、臨海副都心は、道路、公園等の都市基盤の整備はほぼ終了し、青海地区北側、有明北地区の一部を除き、まちとして概成しております。
 東京二〇二〇大会の後には、大会のレガシーやMICE機能の集積などを生かしながら、この二つのエリアの開発を進めることとしており、お話の青海地区北側につきましては、観光、交流やビジネスなどでにぎわうエリアとして、さらなるまちの発展を目指してまいります。
 今後、民間事業者等の意見も聞きながら、具体的なまちづくりについて検討を進めてまいります。
〔オリンピック・パラリンピック準備局長潮田勉君登壇〕

○オリンピック・パラリンピック準備局長(潮田勉君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、地域における東京二〇二〇大会の機運醸成についてでありますが、大会を盛り上げていくためには、地域と連携した区市町村の自発的な取り組みを支援していくことが重要であります。
 区市町村からは、高いPR効果が見込まれます商店街でのフラッグ等の掲出の要望が上がっておりましたが、その際、大会スポンサーの権利への配慮が必要であることから、都と組織委員会とで対応を協議してまいりました。
 このたび、区市町村が実施主体となり、周辺の公共施設の装飾などを要件に、商店街でもフラッグ等の掲出が可能となり、渋谷センター街が第一号の事例となりました。
 都は、区市町村や商店街の取り組みが積極的に行われますよう組織委員会とともに工夫を凝らし、引き続き大会開催機運の醸成に取り組んでまいります。
 最後に、大会後のボランティア活動の継続についてであります。
 東京二〇二〇大会を契機に高まったボランティア活動への参加機運を一過性のもので終わらせず、大会後も着実に維持発展させていくことが重要でございます。
 都市ボランティアとして参加した方々に活動を継続していただくため、大会での経験を踏まえ、大会後のボランティア活動継続の意思や活動したい分野等を確認することを予定しております。
 また、本人の希望に合ったボランティア募集情報を提供するなど、活動を継続できる仕組みのあり方について検討してまいります。
 東京二〇二〇大会に参加したボランティアが、大会後もさまざまな活動を継続することで、国内におけるボランティア文化の定着を目指してまいります。

○議長(尾崎大介君) 二十番滝田やすひこ君
〔二十番滝田やすひこ君登壇〕

○二十番(滝田やすひこ君) 私は、昨年まで総合商社に勤め、海外とのビジネスの前線におりました。激しい国際競争、技術革新による劇的な環境変化を目の当たりにしてきました。そうした中、小池都知事が、東京を変える、東京から日本の政治や社会を変えると強く発信し、リスクを負って行動していること、純粋に共感をしております。また、大学時代には都市工学を専門に学んでおりました。専門性を生かして、東京が、日本を、そして世界をリードしていく、そんな都市づくりに貢献してまいります。
 さて、初めての一般質問に当たり、本日は四つのテーマを取り上げます。
 初めに、都市戦略としての公園の多面的活用について伺います。
 昨年六月に都市公園法が改正され、公園をより柔軟かつ多面的に活用できるようになりました。また、実際に公園の新しいスタイルを模索する動きが日本中で起きています。
 例えば、世界一美しいスターバックスがあるといわれる富山環水公園、おしゃれなカフェと芝生が広がる南池袋公園が知られています。公園内の保育園は、都が先進事例をつくりました。ほかにも芝生でヨガ教室をする公園など多様な活用事例が出てきています。
 このような動きには、二つの側面があります。
 一つは、社会のステージが変わり、公園に求められるものが変わったということであります。都市公園法は昭和三十一年に成立をいたしました。戦後の混乱期に公園が荒廃、設置や管理基準を定めてこれを防ぐ。公園空間を確保することを意図したと国の資料にあります。
 法改正の背景では、これからの都市公園は、都市と地域の魅力を創出すること、緑とスペースが持つ多機能性を最大限に引き出すことが求められるとあります。
 もう一つの側面は、民間の発想とノウハウを公園経営に導入することであります。多機能性を引き出し、画一的ではない公園づくりに民間活力を使うことが有効であると考えられます。
 公園経営に民間ノウハウを活用する、最も大胆な挑戦をしているのは、大阪市であると認識しています。三年前の平成二十七年度から、公募で選定をした民間事業者に大阪城公園の経営を大きく任せています。
 委託前、運営経費は来館収入等と相殺されていました。しかし現在は、納付金として二億円以上の収入が市の毎年の収入となっています。売店の全店リニューアルや、新規に二十二店もの飲食、物販が入るジョー・テラス・オオサカを整備、歴史的建造物を活用したレストランも整備するなど、歴史や個性を生かしながら新たなにぎわいを生んでいます。
 この大阪城公園のパークマネジメントも、制度は指定管理者制度の活用であります。しかし、事業者募集の資料に示されているとおり、市と事業者との間で大胆に役割を移譲することにより、民間の柔軟な発想を促しています。
 施設の管理運営だけを委託するのではありません。施設の新設など新たに施設を設置すること、公園内の足として園内循環バスを走らせるといった、公園をどう活用し、どう企画、経営するのかまで包括的に民間事業者の役割とされています。市は、サポートの役に回り、法的な許可、監督といった限られた役割を担います。
 ここでお伺いします。
 七十九の都立公園で指定管理者を置いていますが、事業者と都の役割分担はどのようになっているのか、現状を伺います。あわせて、どのように民間活用を進めているのか、所見を伺います。
 また、港湾局が海上公園で実施しているような民間の発想を広く聞くマーケットサウンディング調査等も有効と考えられますが、見解を伺います。
 ロンドンのハイドパーク、ニューヨークのセントラルパーク、世界の大都市には代表する公園があります。大阪も上位計画として大阪都市魅力創造戦略を策定、世界の都市間競争に打ち勝つため、大阪城公園を重点地区として位置づけて徹底した民間活用を進めました。
 これからの公園活用の原則として、都市戦略としての位置づけ、多面的活用、民間の活用の三本柱を提起いたします。
 加えて、実現には一律の横並び、枠組みではないモデルケースをつくることが肝要です。
 例えば、日比谷公園や代々木公園など、都心部の拠点的公園を対象に位置づけをするべきではないでしょうか、都立公園のさらなる活用について、知事の見解を伺います。
 次に、自動運転車時代の都市構造について伺います。
 飛躍的に進む自動運転の技術開発、ドライバーが運転に関与しない完全自動走行の領域、いわゆるレベルフォーを二〇二五年には実用化すると述べる企業もいます。わずか七年後、遠い未来の話ではなくなっています。
 これまでの国内議論は、産業の話が中心でありました。都市構造がどのように変化していくのか、都市計画の分野の議論は深まっていないと認識しています。
 人が運転するものから自動運転へと変われば、都市構造の前提が変わります。例えば、設計車両、設計速度、車間距離、道路の幅員構成などが変わります。駐車場も都市中心には不要となるかもしれません。人の運転を前提としたインフラには余剰ができると予想します。余剰ができれば、道路を人が歩ける緑道に、駐車場をポケットパークにといった再編が見えてきます。
 都市整備は、長期の取り組みでありますが、進めている間に前提が大きく変わってしまう、そんな可能性を考えるときが来ているのではないでしょうか。
 そのような中で、都が本年度から自動運転技術を活用した都市づくりへの展開について調査を開始したことは意義深いと考えています。都市を構成する前提条件や都市構造の変化に関する検証が必要ですが、今年度及び今後の検討内容と公表予定について伺います。
 一九〇七年、フォード社が大衆自動車を生んでから、都市はモータリゼーションに対応して大きく変わりました。それ以来の百年ぶりの大転換が来ます。未来予想は容易ではありません。だからこそ、広く国民的議論につながるように都の牽引を期待いたします。
 続いて、首都大学東京での百歳大学の実現について伺います。
 来年四月から、五十歳以上の方を対象とした通年講座、首都大学東京プレミアムカレッジを開設するとの方針が示されました。リンダ・グラットン教授の著書、ライフシフト百年時代の人生戦略は大きな反響を呼びました。知事もこれまで、超長寿社会の人生設計には学び直せる機会が必要と述べており、今回は現実にそのモデルをつくる第一歩と理解しております。
 大学での通年講座ということで、カルチャースクールではなく、キャリア形成の一環、リカレント教育を想像します。学んで終わりということではなく、新たな活動につながる出口の戦略が必要になろうと思います。ビジネスなのか、研究なのか、地域活動なのか、受講生が何か次の活動をしていくことが想定されるべきと考えます。
 ついては、首都大学東京プレミアムカレッジにて、どのようなカリキュラムを提供するのか、また、学んだことを地域活動などで生かせるようなサポートも必要と考えますが、見解を伺います。
 経済成長を支えた能力も、経験も、やる気もある、まだまだパワーあふれる世代。企業勤めを終えて違う形で社会に貢献しようという方とたくさんお会いします。そうした皆様にとってきっかけとなることを期待します。
 最後に、産業交流拠点と多摩地域の産業振興について伺います。
 八年前、平成二十二年に産業技術研究センター八王子支所が昭島に移転。今般その跡地を産業交流拠点として活用することとなりました。長年未利用の土地、地元としては、来年度の着工までこぎつけたこと、大きな喜びを持っております。
 都の産業政策の拠点であるとともに、地元八王子にとっては、まちづくりの拠点です。整備予定地は、大勢の乗りかえ客が行き交うJR八王子駅と京王八王子駅の中間点にあり、まさにまちの中心、八王子の顔となる位置にあります。
 今回の整備に連動してエリアの再開発も議論されております。百貨店の撤退など、苦戦が続いた八王子の中心部を、過去とは違った形で活性化させていく、その最後のチャンス、本当に大切な場所になります。立場を超えて、力を結集して、よいものにする努力をしなければいけないと考えます。
 多摩地域は人口四百二十万人、十三万の事業所を抱えます。製造品の出荷額は、東京全体の六割、四・九兆円に上ります。多摩地域の産業活力の向上は小さいことではありません。
 知事は、多摩格差ゼロを公約に掲げ、総合交付金の拡充やモノレールの延伸を含む六路線整備の基金新設など、前進させました。多摩地域に産業政策の基盤を整えることも、切り口の一つではないでしょうか。
 今回、多摩地域最大の二千五百平米の展示ホールが整備されます。展示会など、企業等の新たな交流を生む場と期待されます。交流の上に産業の芽を花開かせていくためには、中小企業への技術や経営面のサポートも重要となります。
 そこで、昭島にある産業サポートスクエア・TAMAが持つ機能との連携について、見解を求めます。
 また、多摩地域の強みとして、大学及び企業の研究所などの集積があります。地域の中小企業とこれらの機関の連携をどのように図るのか、お伺いいたします。
 一方、施設の運用に当たり、地元との連携を今後も密にとっていただきたいと思います。これまで、産業交流拠点に係る地元の意見をどのように酌み上げてきたのか伺います。
 地元市と市民の思いを代弁しますが、この産業交流拠点は、その立地特性をよく考慮して、しっかりとまちづくりの核としても生かしていくよう関係部局に強く要請するとともに、地元ニーズに応じた柔軟な運用をお願いいたします。
 最後に、当地でのMICEの可能性について伺います。
 国際的なビジネス交流イベントの開催は、経済波及効果が高いといわれ、都でも誘致に取り組んでおります。八王子市においても観光コンベンション協会を立ち上げ、誘致の準備を進めております。
 今後、都としてどのような支援を行うのか、見解を伺います。
 二〇二〇年代は大きな変化の時代が来ます。行政と政治、そして都民の皆様が力を合わせ、また切磋琢磨し、変化の時代に果敢に挑戦する。そんな厳しい時代に前向きになれる東京都政を築きたいと思います。
 以上です。ご清聴ありがとうございました。(拍手)
〔知事小池百合子君登壇〕

○知事(小池百合子君) 滝田やすひこ議員の一般質問にお答えいたします。
 都立公園のさらなる活用についてのお尋ねが私にございました。
 社会の成熟化や世界の都市間競争が激化する中で、東京の都市としての魅力をさらに高めるとともに、多様化するニーズに柔軟に対応することが求められております。こうした中で、都民の大切な財産であります都立公園を民間の発想を取り入れながら活用することは、まさに効果的な取り組みと存じます。
 都はこれまでも、待機児童対策といたしまして、都立公園を保育所用地として活用するとともに、新たなにぎわいを創出するために、民間を活用してレストランやカフェを導入してきたところでございます。
 東京には、都市の貴重な緑とオープンスペースであり憩いの場として多くの都民に親しまれている日比谷公園があります、代々木公園があります。魅力的な公園はたくさんあります。
 今後は、都立公園が本来持つ機能を守りながら、公園活用を都市戦略として位置づけて、地域のまちづくりとも連携しながらポテンシャルを一層発揮させていくという発想で、民間のアイデアやノウハウも入れて、都立公園の活用に取り組んでまいる所存でございます。
 残余の質問につきましては、東京都技監、関係局長よりの答弁とさせていただきます。
〔東京都技監邊見隆士君登壇〕

○東京都技監(邊見隆士君) 自動運転に関する調査についてでございます。
 自動運転の普及によって、交通事故の減少や渋滞の緩和、物流の効率化などが進むことに加え、道路空間や駐車場の有効活用が図られ、ゆとりある空間の創出や人を中心としたまちづくりにも、お話のように寄与すると考えてございます。
 自動運転が都市に与える効果や影響を把握し、今後の都市づくりに生かしていくため、今年度から調査を開始しておりまして、初年度は基礎調査として、自動運転技術の動向、都民へのアンケートや有識者へのヒアリング、道路空間に及ぼす影響の調査などを行ってございます。
 これらの結果を踏まえ、来年度は、都内の道路交通や道路空間に与える効果や影響を調査し、その後、地域特性に応じた活用のあり方などについて検討を深めて、平成三十二年度までに取りまとめを行う予定でございます。
〔建設局長西倉鉄也君登壇〕

○建設局長(西倉鉄也君) 二点のご質問にお答えいたします。
 初めに、都立公園における民間事業者の活用についてでございますが、利用者のサービス向上などに向けまして民間を活用することは効果的な取り組みでございます。
 都は、平成十八年から指定管理者制度を導入しておりまして、指定管理者である民間事業者等は、そのノウハウも生かしながら公園の日常の運営や維持管理を行っております。
 一方、都は、園内の施設を整備いたしますとともに、占用許可等の許認可の権限を有しております。さらに、指定管理者制度の活用に加えまして、駒沢オリンピック公園では、にぎわいの創出と防災性の向上を条件といたしまして、レストランの事業者を公募いたしました。
 今後とも、都立公園のさらなる魅力の向上に向けまして民間活用に取り組んでまいります。
 次に、民間の発想を広く聞く手法についてでございますが、都立公園におきまして民間活用を効果的に進めていくためには、あらかじめ民間事業者の意見や提案を把握することが重要でございます。
 駒沢オリンピック公園におきましてレストランを導入する際には、事業採算性や実現性などにつきまして民間事業者等からヒアリングを行いました。
 現在、公園における民間活用をさらに進めるため、市場性の有無やにぎわい創出のアイデア、参入しやすい公募条件等につきまして、マーケットサウンディング調査の手法も参考にしながら、民間事業者から意向を聴取しております。
 引き続き、民間事業者の発想を広く聞きながら、効果的に民間を活用し、都立公園の魅力向上を実現してまいります。
〔総務局長多羅尾光睦君登壇〕

○総務局長(多羅尾光睦君) 首都大学東京プレミアムカレッジについてですが、さまざまな経験を持つシニアの方々が新たな学びを通じ、地域活動等で社会に貢献できる環境をつくることは重要でございます。
 首都大では、歴史や福祉、環境、都市基盤など、豊富な専門分野の科目を提供し、例えば、東京のまちづくりなど、シニアが探究したい課題に合わせてみずから科目を選択することにより、主体的に学べるカリキュラムを検討しております。
 加えて、公的インフラ等を活用したフィールドワークやシニアの経験を生かし議論するゼミナールなど、百歳大学として魅力的かつ本格的な学びの場とする予定でございます。
 修了後に、コミュニティ活動等に取り組む意欲のある方には、大学の地域とのネットワークを活用し必要な情報を提供するなど、学んだことを社会へ生かす仕組みを整えられるよう、都としても支援してまいります。
〔産業労働局長藤田裕司君登壇〕

○産業労働局長(藤田裕司君) 四点のご質問にお答えいたします。
 初めに、産業交流拠点での中小企業支援についてでございますが、都では、多摩の産業振興の機関を集めました産業サポートスクエア・TAMAにおきまして、中小企業の販路開拓に役立つ相談や技術開発のサポートを行っているところでございます。
 新たに整備をいたします産業交流拠点では、中小企業に対し、展示会を開催して商談を進める場を提供いたしますほか、新しく開発した製品を国内外に幅広くPRできる機会を設けます。
 これらを活用し、中小企業の販路拡大や新製品の開発がより円滑に進むよう後押ししてまいります。
 次に、新たな拠点での企業と大学等との連携についてでございますが、これまで都は、多摩の中小企業が地域の大学や研究機関と研究会を通じて交流する機会を設け、技術や製品の開発に向けて連携できるようソフト面からサポートしてきたところでございます。
 新しく整備をいたします産業交流拠点におきましては、中小企業と大学等による規模の大きい研究会や交流会に活用のできるホールや、製品開発に向けた個別の検討で利用するさまざまな大きさの会議室を設けることを予定いたしております。
 これらの取り組みにより、同拠点を通じ、多摩地域での産業振興に向け、中小企業が大学や研究所と交流し、技術面の知識等を活用できるよう後押ししてまいります。
 次に、地元の意見を反映した拠点の整備についてでございますが、都は、産業交流拠点が中小企業にとって利用しやすい施設となり、地域社会との一体性も確保できるよう、同拠点の整備に当たり、地元の自治体や商工団体からの提案や要望を施設の内容に反映する工夫を行ってきたところでございます。
 具体的には、多摩地域では最大規模の展示ホールを設けますとともに、その多目的利用を可能とするため、ホールを分割して、さまざまなイベントを開催できる仕組みといたしております。また、地元市が地域の住民の意見を聞いて作成いたしましたまちづくりの方針なども十分に踏まえながら整備を進めているところでございます。
 最後に、MICE誘致に向けた支援についてでございますが、都では、MICEの開催を都内全域でふやすため、会議、宿泊施設などの関連施設が集積しているエリアをMICE開催拠点として選定をいたしまして、国際会議等の誘致や受け入れに向けた計画的な取り組みを支援しているところでございます。
 今年度は、多摩地域で初めて八王子エリアを指定し、地域のコンベンション協会が実施するウエブサイトの多言語化など各種PRツールの作成や、国際会議等の参加者が多摩の豊かな自然に触れる観光コースの開発などに対して助成を行っております。
 来年度は、こうしたサポートに加え、地域の大学等とのネットワーク構築や研修会等を通じ、国際会議の運営等にかかわる人材の育成などを図ってまいります。
 これらにより効果的なMICE誘致につなげてまいります。

○議長(尾崎大介君) 三十一番柴崎幹男君
〔三十一番柴崎幹男君登壇〕

○三十一番(柴崎幹男君) 初めに、結婚に向けた機運醸成について伺います。
 小池知事は、結婚を望みながら未婚である人々を念頭に、その背中を押すため、三千万円の税金を使って、まさに思いつきといえるような都民向け動画を作成しました。また、その発表は、これまでと同様、記者会見の場で突如一方的に公表されました。
 しかしながら、一部報道では、行政が結婚を押しつけるな、なぜ東京都に結婚しろといわれなければいけないのか、安心して結婚できる経済対策、子育て支援策を考えるべきと、都民の抗議、批判の声が上がっているとのことです。もちろん、東京都の広聴窓口にもそうした抗議の電話がかなりあるとお聞きしました。
 我々も、本当に都がやるべき事業なのか、そもそも都民ニーズがあってつくった動画なのか、甚だ疑問を持たざるを得ません。
 多様な生き方を選べる時代に、なぜ知事はこのような事業を立ち上げたのか、その理由と目的及びどのようにして都民のニーズを把握したのか、知事の見解を伺います。
 次に、特別区消防団活動について伺います。
 消防団の皆様は、仕事を持つ傍ら、火災などの災害が地域で発生すると、消火活動などさまざまな対応に追われます。また、多くの人が集まる地域の行事などでは、休日であっても警戒を行い、年末には夜警で夜遅くまで地域の安全・安心を確保するため、日々献身的に活動されております。
 来るべき東京二〇二〇大会においては、世界各国から、選手のみならず多くの観光客が、一定期間東京に集中いたします。こうした中、災害から人々を守るためには、地域と深いつながりを持つ消防団の力が不可欠でありますが、特別区消防団員は年々減少傾向にあり、高齢化しているのも事実であります。
 こうした中、女性消防団員が増加している分団は活気が出てきたと仄聞しております。したがって、東京二〇二〇大会に備え、特別区消防団員の確保や装備資機材の充実など、消防団活動に対する機能強化策について伺います。
 次に、都市農業について伺います。
 都市の中で営まれる農業の価値をようやく多くの人々が認め、平成二十七年四月に都市農業振興基本法が制定されました。さらに、農地は、都市緑地法で都市緑地として位置づけられ、今後は貸し借りが円滑にできる制度改善が行われる見込みで、都市農業に明るさが見えてきました。
 このような状況で、練馬区は、都市農業の一層の発展のため、世界の都市と連携し、来年秋には世界都市農業サミットを開催する予定であります。また、若い農業者が、地元の飲食店などと連携して、積極的に練馬の都市農業を発信しようと取り組んでおります。
 これらの農業者は、畑を耕し、作物をつくることにより、都市の貴重な緑地を保全しつつ、六次産業化によって農産物の付加価値を高めたり、新たな技術の導入により、農産物の収穫量の増加を図るなど、さまざまな取り組みに挑戦しようとする意識も高まってきております。
 こうした意欲ある農業者の取り組みに対する支援を充実させていくべきと考えますが、都の見解を伺います。
 東京の農家にとって、あと二年余りに迫った東京二〇二〇大会は、国外からのお客様にみずから生産した農産物を提供し、世界にもまれな都市農業をPRするための最高の機会であると考えます。
 世界の農業は、生産の安全性や環境への影響、労働安全性の確保による農業の持続性に向けたGAPへの取り組みが主流になっています。GAP認証の取得については、海外に比べ農業経営の規模が小さい東京では、取得の際の手続や費用面の負担が大きいと農業者の耳に入っているため、取得がまだまだ進んでいないのが実情であります。
 こうした中、都が、都市農業の特徴を加味した東京都GAP認証制度を来年度から開始すると仄聞いたしております。より多くの都内農業者にこの認証の取得に取り組んでもらえるよう、東京都がしっかりと後押しすることが重要と考えます。
 そこで都は、来年度から開始する東京都GAP認証の取得を促進するため、どのように取り組むのか伺います。
 次に、子育て支援について伺います。
 待機児童が全国的に大きな課題となっている中、国は子育て安心プランを発表し、都においても私立幼稚園に対する一時預かり事業の充実が発表されたところであります。
 東京の待機児童問題を考える上で、私立幼稚園がこれまで培ってきた幼児教育のノウハウや厳しい設置基準をクリアしてきた私立幼稚園の教育、保育資源をいかに有効に使っていけるかが重要であります。こうしたことが将来の子供たちの幸せにつながるものと確信しております。
 都は、幼稚園に通わせたいという保護者の声に応えて、預かり保育などの取り組みを進める私立幼稚園に対して、どのように支援をしていくのか伺います。
 次に、西武新宿線の立体化と上石神井駅周辺まちづくりについて伺います。
 西武新宿線は、都内の鉄道の中でもあかずの踏切が数多く残されている路線です。これらの踏切は、慢性的な交通渋滞や踏切事故の原因となっており、その解決には鉄道立体化が必要であります。
 本年一月には、練馬区長、地元町会長、商店会長などで構成された西武新宿線立体化促進協議会による促進大会が開催されました。本区間の鉄道立体化の早期実現と、外環ノ2を初めとした南北道路の整備等に合わせた沿線地域におけるまちづくりの推進を図るため、地域から約二百五十人もの方々が出席をしていました。
 私も促進大会に出席しましたが、西武新宿線の鉄道立体化は、地域住民の悲願であり、一日でも早く実現してほしいという地域の期待を改めて感じました。
 そこで、西武新宿線の井荻駅から東伏見駅間の鉄道立体化の取り組み状況について伺います。
 連続立体交差事業の効果を高めるためには、幹線道路の整備が不可欠であります。西武新宿線上石神井駅周辺は、南北方向の幹線道路が未整備な状況であります。したがって、生活道路への通過交通の流入や駅前のバスの乗降スペースが不足するなど、安全性や利便性に課題があります。
 外環ノ2の上石神井駅周辺地区では、用地測量に着手するなど、事業化に向けた準備が進んでいると仄聞いたしております。
 外環ノ2の上石神井駅周辺地区の現在の取り組み状況と今後の見通しについて伺います。
 次に、石神井川の整備について伺います。
 近年は、都内でも局地的な集中豪雨が頻発するようになり、水害対策への取り組み強化が求められております。
 平成十七年九月の集中豪雨は、石神井川、白子川を含む都内全域で五千棟を超える床上、床下浸水が発生したことは記憶に新しいところであります。都は、迅速に近隣の武蔵関公園内の富士見池調節池の規模を拡大したことで、その後の豪雨対策として大きく貢献をいたしました。
 さらに、平成二十四年度に中小河川の新たな整備方針を策定し、河川の整備水準を引き上げることになりました。石神井川は、対策強化流域にも指定され、早期の対応が求められております。
 先日、新たに整備された白子川地下調節池を視察いたしましたが、調節池の効果や治水対策の重要性を改めて認識いたしました。
 今後も、石神井川の整備を推進し、水害に強いまちづくりに取り組むことが重要だと考えますが、都の所見を伺います。
 最後に、中小河川の流域対策について伺います。
 石神井川や白子川などの中小河川の整備は重要ですが、一方で、こうした河川に流入する雨水そのものを減らしていくための流域対策の強化も忘れてはなりません。
 都は、平成十九年に豪雨対策基本方針を策定し、河川や下水道の整備とともに、市街地における流域対策などを総合的に推進するとしており、平成二十六年に、これを改定して整備目標の引き上げなどを行っています。
 流域対策については、一時貯留施設の整備や雨水浸透ますの設置など、区市や各家庭における取り組みが主体となることから、これらに対する都の支援も重要と考えます。
 都は、改定した豪雨対策基本方針に基づき、石神井川流域を初めとする中小河川の流域対策をどのように進めていくのか伺います。
 以上で私の一般質問を終了といたします。(拍手)
〔知事小池百合子君登壇〕

○知事(小池百合子君) 柴崎幹男議員の一般質問にお答えいたします。
 まず、結婚に向けた機運醸成のための施策についてのご質問がございました。
 全国の未婚者を対象にした結婚意思に関する国の調査におきますと、男女とも九割近い方が、いずれ結婚するつもりと答えておられます。一方、都におけます生涯未婚率は、男性が二六・〇六%で全国三位、女性が一九・二〇%で全国一位と特に高くなっております。
 申すまでもなく、結婚は、個人が自分の人生観に基づいて決めるものでございます。しかしながら、こうした状況を踏まえれば、結婚を希望しながらも一歩を踏み出せないでいる方の後押しをすることも重要と考えておりまして、現在、結婚に向けた機運醸成に取り組んでいるところでございます。
 今回のこの動画もその一環といたしまして、結婚や家族、ライフプランについて考えるきっかけにしていただきたいという考えのもとで作成をいたしたものでございます。
 私は、自民党で、婚活・街コン議連の会長を長年務めてまいりました。婚活・街コン議員連盟が全国サミットを行いますと、地方自治体の担当者の方々が数百人わっと集まるんです。そこで、婚活や街コンなどのビジネスモデルをお互いに共有しようということで大変にぎわっております。今は、婚活・ブライダル議連と名前を変えまして、三原じゅん子会長をもとに大変活発な活動を続けておられます。
 国におきましても、同様に機運醸成のための予算を二十億程度計上しているということを聞いております。
 今後とも、ライフワークバランスの推進や若者の就職支援、雇用の安定化、子育て世帯に対する住宅支援、待機児童対策など、結婚しやすい環境の整備に資する取り組みを幅広く進めるとともに、個人の価値観や人生観に十分配慮して、結婚を希望する方の支援に取り組んでまいりたいと考えております。
 残余のご質問につきましては、東京都技監及び関係局長よりの答弁とさせていただきます。
〔東京都技監邊見隆士君登壇〕

○東京都技監(邊見隆士君) 二点の質問にお答えをいたします。
 まず、上石神井駅周辺における外環ノ2についてでございます。
 外環ノ2は、地域の幹線道路網を形成し、南北方向の交通円滑化などに寄与する重要な都市計画道路でございます。このうち、上石神井駅周辺の計画区間については、駅前広場の確保や商店街の活性化など、地域のまちづくりと連携して整備を進めていくことが必要不可欠でございます。
 都はこれまで、区とともに開催してきたオープンハウスや説明会に加えて、今年度は個別相談会や訪問調査などでまちづくりに関する地元の意向把握に努めてまいりました。
 また、現在、用地測量を進めており、関係権利者の八割を超える方々にご協力をいただいたところでございます。
 引き続き、まちづくり手法を活用した道路整備の検討を深め、来年度に街路事業の認可を取得するなど、早期の事業化に向け着実に取り組んでまいります。
 次に、中小河川の流域対策についてでございます。
 水害に対する安全を確保するためには、河川や下水道の整備を推進することに加えて、これらの施設への雨水の流出を抑制する、いわゆる流域対策をあわせて行うことが一層の効果を上げるものと認識をしてございます。
 このため、都は、対策を強化すべき流域として九流域を指定し、一時貯留施設等を区市が設置する際に補助を行っており、来年度は補助対象要件を緩和し、区市の取り組みを一層支援してまいります。
 現在、流域別の豪雨対策計画の改定を区市とともに進めており、関係者との調整が整った石神井川流域及び神田川流域について、年度内に新たな計画を策定する予定でございます。
 今後とも、関係区市と連携し、都民の安全の確保に向けて、流域対策を推進してまいります。
〔消防総監村上研一君登壇〕

○消防総監(村上研一君) 特別区消防団の活動体制の強化策についてでございますが、東京二〇二〇大会の警戒におきましては、消防団との緊密な連携が重要であると認識しております。
 このため、東京消防庁では、インターネットや山手線の車内広告に加え、新たに制作した女性向けリーフレットなどを活用して募集広報を行うとともに、安全性を向上させた新型防火帽や情報収集用のテレビなどを整備してまいりました。
 来年度は、ポスティング等を活用した積極的な募集広報や、障害者への対応力の向上を目的とした手話講習などを予定しております。また、高い救命効果が期待できるAEDを全分団に一台整備する計画でございます。
 今後とも、東京二〇二〇大会に向け、消防団活動体制の充実強化に努めてまいります。
〔産業労働局長藤田裕司君登壇〕

○産業労働局長(藤田裕司君) 二点のご質問にお答えいたします。
 初めに、意欲ある農業者への支援の充実についてでございますが、六次産業化や新技術の導入、経営規模の拡大など、農業者の新たな取り組みを支援していくことは、収益力の向上とともに都市農業の活性化を図る上からも重要でございます。
 このため、都は、ブランド化や加工品開発の取り組み等に対し、専門家派遣による助言や加工施設等の整備支援を実施しております。
 今後は、収益力の一層の向上を図るため、ICTの活用により高品質化と増産を実現する栽培システムを農家で試行することに加え、遠隔操作技術の開発による機能向上を図り、普及を進めてまいります。
 また、都市農地の貸借制度の導入を見据え、農地のあっせん業務を拡充するなど、規模の拡大を図る農業者を支援してまいります。
 こうした取り組みを通じて意欲ある農業者を後押しし、魅力ある東京農業を実現してまいります。
 次に、東京都GAP認証の取得の促進についてでございますが、GAP認証の取得は、東京二〇二〇大会への農産物の提供に加え、消費者の信頼確保等につながり、持続可能な農業経営を実現する上でも有効な取り組みでございます。
 このため、都は、JA等と連携して、東京都GAP認証の取得意義やメリット、都の支援策等に関する説明会を都内各地で開催し、農業者に制度の普及を図ってまいります。
 また、日ごろから農業者の技術指導を行っております東京都の職員にGAP指導員の資格を取得させまして、農業者の申請から認証まできめ細かく支援をいたします。加えて、現地調査や認証審査を都が実施し、審査期間を短縮するとともに、費用を無償とするなど、認証取得に関する負担を軽減してまいります。
 こうした取り組みにより、農業者の東京都GAP認証の取得を着実に進め、持続可能な東京農業を実現してまいります。
〔生活文化局長塩見清仁君登壇〕

○生活文化局長(塩見清仁君) 私立幼稚園の預かり保育等への支援についてでございますが、私立幼稚園の預かり保育は、幼稚園での教育を望む保護者に機会を提供する上で重要な役割を担っておりまして、待機児童解消にも資する取り組みでございます。
 そのため、都は、年間を通じ長時間の預かり保育を行うTOKYO子育て応援幼稚園への支援を行っております。
 来年度からは、フルタイムで働く家庭のニーズに応え、預かり時間や日数の拡充に取り組む幼稚園に対し、支援の充実を図ってまいります。さらに、幼稚園において待機児童解消に有効な二歳児の受け入れを推進するため、国の補助と合わせ、新たに都独自の補助を実施してまいります。
 今後とも、都は、幼稚園で教育を受けさせたいと願う保護者の期待に応え、預かり保育等に積極的に取り組む私立幼稚園を支援してまいります。
〔建設局長西倉鉄也君登壇〕

○建設局長(西倉鉄也君) 二点のご質問にお答えいたします。
 初めに、西武新宿線の井荻駅から東伏見駅間の鉄道立体化についてでございますが、この区間には、あかずの踏切が十二カ所あるほか、外環ノ2など都市計画道路が五カ所で交差することとなり、連続立体交差化によります踏切の解消が必要となっております。
 連続立体交差事業の効果を高めるためには、本事業とあわせまして、交差する道路の整備や地元区市によります駅前広場などのまちづくりに着実に取り組むことが重要でございます。
 本区間では、来年度に外環ノ2の事業認可取得が予定されるなど、交差する道路の整備計画が具体化いたしますとともに、沿線区市によりますまちづくりが進められております。
 現在、鉄道立体化につきまして、構造形式や施工方法の検討を進めておりまして、今後とも、地元区市や鉄道事業者と連携し、事業化に向けまして積極的に取り組んでまいります。
 次に、石神井川の整備についてでございますが、水害から都民の命と暮らしを守るには、護岸や調節池等の整備を効率的、効果的に進めることが重要でございます。
 現在、都は、練馬区の都営上石神井アパート付近など三つの区間におきまして護岸整備事業を行うとともに、石神井川の治水安全度の向上に寄与いたします環七地下広域調節池の中間立て坑の工事を進めております。
 さらに、城北中央公園調節池第一期事業につきまして、平成三十六年度の完了に向け、本定例会での議決を経まして本体工事に着手いたします。
 平成二十九年十月の台風二十一号では、白子川地下調節池の石神井川取水施設から十七万立方メートルの洪水を取水し、水害の防止に効果を発揮いたしました。
 今後とも、こうした既存ストックを有効に活用いたしますとともに、整備を着実に推進し、石神井川の安全性向上に向けまして全力で取り組んでまいります。

○議長(尾崎大介君) 三十七番栗林のり子さん
〔三十七番栗林のり子君登壇〕
〔議長退席、副議長着席〕

○三十七番(栗林のり子君) 少子高齢社会対策について質問します。
 国立社会保障・人口問題研究所が一月に発表した世帯数の将来推計によると、二〇四〇年には、単身世帯が全世帯の約四割に達し、中でも六十五歳以上の割合が四五%に達するとの予測が出ており、社会保障や地域社会のあり方が問われています。
 高齢者の単身世帯が今後一層ふえていく要因の一つとして未婚化が指摘されています。平成二十五年版厚生労働白書によると、結婚は人生の選択肢の一つであり、するかしないかについての自由度が高まる傾向にあるとの調査結果が出ています。
 とはいえ、国立社会保障・人口問題研究所の出生動向基本調査によると、いずれは結婚しようと考える未婚者の割合は九割弱で推移しており、依然として高い水準にあります。若者の結婚願望は決して低いわけではないと報告されているのです。
 東京は、二〇二〇年に向けて、誰もが生き生きと活躍できる都市の基盤をつくることを目指しています。結婚を希望する人、結婚はしなくても、子供を産み育てていきたいと考えている人、結婚、婚姻はできなくても、パートナーとして家庭を待ちたいと思っている人など、都民一人一人が選択した自分らしい生き方を自信を持って歩んでいける、ライフコースの多様性を容認できる社会が求められています。
 初めに、結婚を希望する人への支援です。
 私も長年、議会でも取り上げ続けてきたテーマです。来年度予算にも、社会全体で結婚を応援する機運を醸成するため、都における結婚支援事業を展開することなどが盛り込まれ、大変期待されるところです。
 先日、二月二十日に開催された結婚機運醸成イベント、結婚について知事と語ろうに、私も会派の議員数名とともに出席しました。驚いたのは、高校生や大学生など、とても若い方たちが参加していたことです。質問コーナーでは、積極的に挙手をし、知事にも直接質問をするなど大盛況なイベントでした。学校や仕事帰りに気軽に参加し、情報収集や情報交換の場となり、自分の人生設計や目標設定にも役立つ大変有効な機会だったと思います。今後、こうした催しを定期的に開催するなど、結婚を希望する人への支援を積極的に展開すべきです。
 フォーラムに出席された知事の感想と今後の結婚支援の取り組みについて見解を求めます。
 次に、出産、子育てについてであります。
 安心して子育てできる環境をつくることが何よりも重要です。特に出産直後は、健康状態も回復しない中、夜中の授乳や夜泣き対応など、疲労は極限に達します。そうしたことから、我が党は一貫して出産直後の産後ケアが重要と訴え、産後ケア事業の拡充を強く求めてまいりました。既に実施されている区市の利用者からは、産後ケアのおかげで子育てに自信がつきましたなど、高く評価されています。
 しかし、この産後ケアはまだ一部の区市町村にとどまっており、実施されていない地域からは早期の事業展開を求める声が高まっています。都内全ての地域で産後ケア事業が実施できるよう支援すべきです。
 加えて、産後は、心身の状態が不安定になるなど、特に支援が求められる時期です。都は、ゆりかご・とうきょう事業により、妊娠期から切れ目のない支援体制の整備に取り組んでいるところでありますが、特に産後鬱の予防等の観点から、出産後間もない産婦に対する健康診査の機会が不可欠です。あわせて所見を求めます。
 子育ての時期に、親や親戚、親しい友人が近くにいない場合、若い母親は誰にも相談ができず、子育て不安に陥りやすくなります。そうした場合に有効なのがファミリー・サポート・センター事業であります。
 この事業は、子供の預かりの援助を希望する人と援助を提供する人が、それぞれ会員登録をして相互援助によって子育てを支援するものです。しかし、現状は、援助を提供する会員が少ないため、必要なときに預かり援助の利用ができないと聞きます。
 そこで、例えば、元気な高齢者の皆様にも、援助を提供する会員になっていただけるよう、事業の拡充に向けて都として支援を行うべきと考えます。見解を求めます。
 次に、多様化する家族の支援について質問します。
 初めに、里親制度、新生児委託推進事業についてです。
 虐待を受けた子供や何らかの事情により親が育てることができず、社会的養護が必要な子供は都内で約四千人といわれています。
 先日私は、里親をしているお宅に伺いました。三年前に、施設からこの家に来た当時三歳の女の子は、最初は感情が不安定で大暴れするような日もありました。しかし、里親はその子の感情を全て受けとめ、毎日温かく抱きしめるなど、愛情いっぱいに育ててきました。私がその子と再会するのは三年ぶりでしたが、明るく元気いっぱいの幼稚園児に成長しており、胸が熱くなりました。実親に育てられなかったとしても、里親の愛情に満ちた家庭で育っていくということは、その後の人生に大変に大きな意味を持ちます。
 平成二十八年の児童福祉法改正で、健やかに育つ環境を得ることは子供の主体的な権利であることが明確になりました。そして、家庭養護優先の理念が規定され、実親による養育が困難であれば、特別養子縁組や里親による養育を推進するということが重要と位置づけられました。我が党が、以前より求めてきた施設養護から家庭養護への大きな転換が図られました。
 特に、乳幼児期は原則的に里親委託を進めていくべきです。都は今年度から、新生児委託推進事業を開始しました。早期に養親子の愛着形成を行うために、新生児から特別養子縁組につなげる意義は大変大きいものがあります。
 今年度の取り組み状況と来年度の取り組みについて所見を求めます。
 こうした事業を進めるためには、担い手となる里親に対する支援が重要です。現在、国は、里親の採用から育成に至るまでの支援、さらに里親委託後の支援などに一貫して取り組む包括的支援体制、いわゆるフォスタリング機関を設けて、質の高い里親養育体制を構築することが検討されています。
 そこで、委託児童を愛情豊かに育てていくためには、都としても里親を支援する体制を強化する必要があると考えます。所見を求めます。
 次に、パートナーとして支え合う家族への支援についてであります。
 私は毎年、世田谷区で行われるLGBT成人式に応援団の一人として参加しています。この成人式は、自分らしい人生の一歩を踏み出す節目の日に位置づけられて、参加者については年齢、セクシャリティーなどは一切不問です。この催しでは、婚姻関係を結ぶことは困難な状況でも、互いに助け合って生きていくという何組ものカップルに出会いました。
 こうした人たちがさまざまな形で家庭を持とうとした場合、特に住宅を探すことが困難と聞きます。新たな住宅セーフティーネット制度などを活用し、こうした多様な家族が入居しやすい環境整備が必要です。都の所見を求めます。
 本格的な少子高齢社会を目前にして重要なことは、自助、共助、公助のバランスのとれた、地域社会を構築することです。そのために公明党は、かねてより地域創造型福祉の構築を提案してきました。年齢や障害の有無に関係なく、それぞれが役割を担い、誰もが分け隔てなく支え合い、助け合い、そこにNPOや民間団体などのコーディネーターの力も導入して、地域の力で福祉をつくり上げていく、それが地域創造型福祉であり、地域共生社会の実現につながると考えます。
 こうした社会を目指す上で大事なことが世代間交流です。国際世代間交流協会の報告でも、子供と触れ合うことにより、高齢者のポジティブ感情が豊かになり、心身の健康をもたらす効果があるといわれています。高齢者が子供を見守ることで自分の役割を見つけ、認知症が改善したり、障害者がスタッフの手伝いをすることで自立につながるなど、大きな効果があるともいわれています。
 こうした効果を生かすために、年齢や障害の有無等にかかわらず交流ができ、日中の居場所にもなる、地域における多世代交流が可能な拠点を整備するべきと考えますが、所見を求めます。
 私は、昨年の予算特別委員会で、女性の性犯罪被害者支援に対する取り組みについて質問をさせていただきました。
 昨年、国は、公明党の質問に答えて、若年被害女性等支援事業をモデル事業として実施することを明らかにしました。最近SNSの普及により、小学生も危険な人物との接触の可能性が高まり、誰にも気づかれないまま犯罪に巻き込まれるケースが増加傾向にあります。
 ある民間団体が被害女性に聞き取り調査したところ、危険な接触に至った理由として、現実が寂しい、話を聞いてくれる人がいない、何かあったときに行ける場所がないなど、生きづらさを感じている実態がわかりました。
 親からの虐待や貧困、いじめ等、さまざまな理由により居場所がなく、繁華街をさまよったあげく、AV出演強要やJKビジネス被害などに遭うことも少なくありません。こうした女性は、本人からはなかなか声も上げられないため、公的支援の手も届きにくい状況です。
 若い女性の大事な将来を守るために、民間団体などとの専門機関と連携し、若年女性に寄り添い、適切な支援につながる仕組みが必要と考えますが、都の所見を求めます。
 最後に、都営住宅の建てかえについて伺います。
 私の地元世田谷区では下馬、八幡山、二団地が建てかえ工事中です。地域住民からは建てかえ後に生まれる創出された用地に、福祉施設や地域交流広場などの設置に期待が高まってきています。創出用地の活用について都の所見を求め、質問を終わります。(拍手)
〔知事小池百合子君登壇〕

○知事(小池百合子君) 栗林のり子議員の一般質問にお答えいたします。
 結婚支援についてのご質問がございました。お話しいただきましたように、先日、結婚をテーマに開催をいたしました、知事と語る東京フォーラムは、おかげさまで約四百人の参加を得まして、会場の若い方とも直接語り合うことができるなど、大変有意義なイベントであったと感じております。
 もとより、結婚は個人が自分の人生観に基づいて決めるものでございます。しかし、全国の未婚者を対象にした国の調査で、男女とも九割近い方が、いずれ結婚するつもりと答えていることを踏まえれば、望んでいても一歩を踏み出せない方を後押しすることも重要と考えております。
 このため、来年度は、都や区市町村、非営利団体などが都内で開催する結婚関連イベントの情報であるとか、ライフプランの描き方など、さまざまな情報を総合的に発信するポータルサイトを新たに開設するなど、各種の事業を展開する予定でございます。
 また、ご提案のような、結婚に関心を持つ方にライフプランなどについて考える機会を提供するセミナーやシンポジウムについても開催に向けて検討してまいる所存でございます。
 今後とも、個人の価値観、そして人生観に十分配慮しながらも、結婚を希望する方の支援にしっかり積極的に取り組んでまいりたいと考えております。
〔東京都技監邊見隆士君登壇〕

○東京都技監(邊見隆士君) 二点の質問にお答えをいたします。
 まず、LGBTの方々などへの入居支援についてでございます。
 誰もが希望を持って生き生きと生活できる都市東京を実現するには、都民の多様なニーズに応える住宅を確保することが重要でございます。
 都は、住宅確保要配慮者に対する賃貸住宅の供給促進計画案を作成し、本年二月に公表をいたしました。この計画案では、高齢者や子育て世帯などとともに、東京の実情を踏まえ、LGBTの方々なども住宅確保要配慮者に含め、貸し主の選択の幅を広げることといたしました。
 今後、住宅セーフティーネット制度を活用し、LGBTの方々などを含め、住宅確保に配慮を要する都民が入居しやすい環境を整えてまいります。
 次に、創出用地の活用についてでございます。
 都営住宅の建てかえによる創出用地は都民共有の貴重な財産であり、まちづくりに効果的に活用し、都の政策目的の実現や地域の課題解決を図ることが重要でございます。この用地を活用して、これまでも福祉施設や道路、広場の整備など、地元区市の要望も踏まえ、さまざまな取り組みを進めてまいりました。
 お話の世田谷区内の団地では、例えば桜上水五丁目アパートにおいて、創出した用地を活用して保育園や障害者施設、地域の方々が利用できる広場などを整備いたしました。
 今後とも、都営住宅の建てかえにおいて、地元区市と連携し、地域の特性や個々の土地の状況などを勘案しながら、創出用地の活用を図ってまいります。
〔福祉保健局長梶原洋君登壇〕

○福祉保健局長(梶原洋君) 七点のご質問にお答えをいたします。
 まず、産後ケア事業についてでありますが、産後ケアは、子供の健やかな育ちと母親の心身の健康を支える上で重要な取り組みでございます。
 現在、都内十六の区市で産後ケア事業を実施しており、都は、妊娠期から切れ目なく全ての子育て家庭を支援するゆりかご・とうきょう事業により、区市町村が専門職による妊婦への面接等とあわせて産後ケア事業を行う十二の区市を独自に支援しております。
 来年度は、より多くの区市町村が産後ケア事業に取り組めるよう、産後ケアのみを実施する場合も、運営費や実施場所の改修費を新たに支援してまいります。
 次に、産婦健康診査についてでありますが、都は来年度、産後鬱の予防や新生児への虐待予防等を図る観点から、出産後間もない時期の産婦に対する健康診査を実施する区市町村の支援を開始いたします。
 この取り組みは、産後二週間、一カ月などの節目に、母体の身体的機能の回復や授乳状況、精神状態の把握等を行い、その結果を健診実施機関から区市町村にフィードバックし、必要に応じて保健師による訪問等の支援につなげていくものでございまして、今後、多くの区市町村で取り組みが進むよう、さまざまな機会を通じて周知を図ってまいります。
 次に、ファミリー・サポート・センター事業についてでありますが、この事業は、子供の一時的な預かりや保育所等への送迎など、子育ての援助を受けたい人と、その援助を行いたい人がそれぞれ依頼会員、提供会員になり、地域で子育てを支える取り組みであり、都は、その立ち上げや運営を支援しております。
 現在、五十一の区市町で実施をしておりますが、依頼会員の数に対し提供会員が不足していることや、提供会員に対する研修が十分でないことが課題となっております。
 そのため、来年度は、国のカリキュラムに都独自の内容を加えた研修を受講した提供会員を、とうきょうチルミルとして報酬の上乗せを行う取り組みを開始し、提供会員の質と量を確保し、事業の充実に取り組む自治体を支援してまいります。
 次に、新生児委託推進事業の取り組み状況についてでありますが、都は今年度から、児童相談所と乳児院に専任職員を配置し、養子縁組が最善と判断した場合には、できる限り新生児のうちに委託するモデル事業を開始いたしました。
 乳児院では、委託を希望する里親に面接や家庭訪問を経た上で、沐浴や体調管理など新生児の養育に関する二日間の実践的な研修を行っており、これまでに八家庭が受講をしております。
 また、新生児と里親の交流期間中は、委託につなげられるよう養育に関する助言や里親子関係のアセスメントを集中的に行うとともに、委託後も安定した養育が行われるよう家庭訪問等により継続的に支援しておりまして、マッチングを開始いたしました昨年十月以降、先月までに三名の乳児が里親のもとで暮らし始めております。
 来年度も引き続き、里親子に寄り添った丁寧な取り組みを進めてまいります。
 次に、養育家庭等への支援についてでありますが、都はこれまで、養育家庭等への委託を推進するため、児童相談所の体制強化や民間団体を活用した里親への相談支援など、さまざまな取り組みを進めてまいりました。
 本年一月からは、児童相談所が中心となり、民間団体や児童養護施設などの関係機関と定期的に里親子に関する情報交換を行い、各機関が連携しながら、それぞれの役割に応じた専門的な支援を行うチーム養育の体制を整え、養育家庭等が地域で孤立しないよう支援をしております。
 来年度は、未委託家庭への家庭訪問や、養育力向上のための多様な研修を開始するほか、里親子が身近な地域で専門的な相談ができるよう、都内にある全ての児童養護施設に里親支援専門相談員を配置するなど養育家庭等への支援の充実を図ってまいります。
 次に、多世代の交流拠点についてでありますが、都は現在、子供への学習支援や食事の提供等を行う居場所や、高齢者の閉じこもりを防ぎ、見守り等の拠点となる地域サロンなど、地域における交流拠点の整備に取り組む区市町村を支援しております。
 来年度は、新たに、高齢者、障害者、母子、子供など、誰もが気軽に立ち寄ることができる多世代型の交流拠点である地域サポートステーションを整備する区市町村を包括補助で支援をいたします。
 今年度策定する東京都地域福祉支援計画におきましても、分野や世代を超えた地域の支え合いが進むよう、誰もが気軽に立ち寄ることができる居場所づくりを施策の一つに位置づけ、地域の特性に応じた多世代交流拠点の整備を支援してまいります。
 最後に、若年女性への支援についてでありますが、現在、都の児童相談所や女性相談センターは、区市町村と連携しながら、困難を抱えた女性の相談に応じるほか、必要な場合には一時保護を行っております。
 また、子供シェルターを運営する民間団体とも連携し、緊急避難を要する若年女性を受け入れております。
 来年度は、モデル事業として、支援のノウハウを持つ民間団体等と連携し、SNSによる相談や性犯罪被害防止のための夜間の見守り、声かけなどのアウトリーチ、一時的な居場所の提供などの取り組みを行います。
 また、警察や福祉事務所など関係機関との連携会議を設置し、若年女性の身体的、心理的な状況に応じて、適切な関係機関につなぐ仕組みづくりを進めてまいります。

○副議長(長橋桂一君) 五十六番原のり子さん
〔五十六番原のり子君登壇〕
〔副議長退席、議長着席〕

○五十六番(原のり子君) 二〇〇一年、東京都は、都立病院改革マスタープランを策定し、母子保健院を廃止、八王子、清瀬、梅ケ丘の三つの小児病院を廃止、統合するとしました。
 清瀬、東久留米地域でも、小児病院をなくさないでとの声と運動が立場の違いを超えて大きく広がりました。五歳、三歳、一歳、三人の子育て真っ最中だった私自身、救急などで子供たちがお世話になり、いても立ってもいられない思いで、小児病院を守る取り組みに参加しました。難病や重篤な病気、重い障害を持った子供たち、そして地域の子供たちを支えようと九年にわたる運動となりましたが、二〇一〇年に三小児病院は廃止されました。
 清瀬小児病院廃止後も地域の小児医療を後退させないと東京都は約束し、多摩北部医療センターの小児科が主な受け皿とされました。
 しかし、小児総合医療センターや多摩北部医療センター、さらには地域の医師会、公立昭和病院などの努力があってもなお大きな課題があります。
 この間、清瀬市、東村山市などでは、出産できる病院自体がなくなっています。清瀬小児病院があったときは、近くに小児病院があるので安心だと話す産院も少なからずありましたが、閉院しています。東京都の産科、産婦人科医師は約千六百人、そのうち多摩地域はわずか約三百人です。
 また、NICU、新生児集中治療室は、出生一万人当たり三十床が必要とされており、二十三区では基準は達成されていますが、多摩地域は二十二床余りです。
 東京都周産期医療体制整備計画でも、周産期医療資源が不足していると書かれています。知事、これは明らかに二十三区と多摩の間の格差ではないでしょうか。
 東京のどこに住んでいても安心して子供を生み育てていくことができるように支えていくことが重要です。知事の認識を伺います。
 現在、NICUは、東京都全体で三百二十九床ありますが、増加するハイリスク分娩への対応のため、三百四十床までふやすとしたことは評価できます。その上で大事なことは、二十三区と多摩の格差にきちんと光を当てられるかということです。一分一秒を争う、命にかかわる問題です。
 多摩で出生一万人に対し三十床以上という基準を達成できるようにすべきだと考えますが、いかがですか。
 そのために重要なのが、医療従事者の充実です。周産期医療などに従事する医師を東京都が雇用し、多摩・島しょの公立医療機関に派遣する地域医療支援ドクター事業について、積極的な採用、派遣に取り組むことを求めますが、いかがですか。
 小児の整形外科も清瀬小児病院廃止後、地域で課題となっています。
 清瀬小児病院には整形外科がありました。しかし、病院廃止後の受け皿となった多摩北部医療センターには小児の整形外科はなく、地域の病院で診てもらえず多摩北部医療センターに行ったが、結局、府中の小児総合医療センターに行かなければならなかった、退院後の通院が遠くて大変などの声を多く聞いています。五歳以下の子供の骨折を見てくれる病院や医師が圧倒的に不足しているのです。
 とりわけ多摩では深刻です。来年度からの東京都保健医療計画の案でも、小児整形外科の救急の対応について検討するとしています。地域に受け入れられる病院がないという問題についても検討し、対策をとるべきではありませんか。
 また、小児外科のある病院も求められています。多摩北部医療センターに小児の整形外科を担う医師、あわせて小児外科医の配置を早急に求めますが、いかがですか。
 次に、子供のリハビリテーションについて伺います。
 中学校の授業中、意識を失い倒れた中学生が小児総合医療センターに搬送されました。脳梗塞でした。急性期のリハビリを二カ月間受けた後、都外の病院へ転院、それから半年以上、家族と離れてリハビリ治療を受けました。突然、きのうまではできた動きや会話ができなくなっていることに向き合い、リハビリに取り組むこと、しかも、家族と離れた状態で長期間過ごすことは、どんなにつらく寂しかったことでしょう。
 小児総合医療センターには、小児リハビリの専門医師も二名、専門のスタッフも配置されています。リハビリテーション科で各診療科からリハビリが必要な子供を受け入れ、急性期のリハビリを行っています。そしてその後については、一人一人に応じた対応がなされています。
 その中で、中高生世代の脳梗塞や脳の外傷などによる後天性脳損傷の子供たちについては、神奈川県や千葉県など都外へ転院している実情があります。
 成人のリハビリは獲得されていた機能の回復が目的ですが、子供の場合は発達途上であることから、機能の回復だけではなく、まだ獲得されていない機能の獲得も目的となります。そして成人とは違う回復スピードを見せるときもあるので、段階に応じたアプローチが必要になってきます。急性期からの経過を見ながらの対応が極めて重要です。
 さらに、片麻痺が多いのでリハビリは長期間になります。家族の助けが重要であり、精神的なケアが、本人にも、家族にも非常に必要だと専門の医師は指摘をしています。
 学校との連携も重要です。先日視察した神奈川リハビリテーション病院の院内学級では、退院後に子供への支援を行う保護者や学校の先生のために、支援の仕方のポイントをわかりやすく書いたガイドブックを作成し、学校訪問も行い、連携を重視しています。病院と自宅、学校が近くにあることで、本人と家族をよく支えることができるので、なるべく神奈川県内の子供を受け入れているが、全国的に子供の後天性の脳損傷に対応できる病院が少ないため、他県の子供も受け入れているとのことです。
 子供の成長、回復の可能性を考えたとき、中高生世代の後天性脳損傷への対応を強化していくことが重要です。こうした中高生世代も含め、支援を必要とする患者に対し、それぞれの症状に応じたリハビリテーションが提供されるよう、取り組みを進めるべきと考えますが、見解を伺います。
 東京都においても、中高生世代の後天性脳損傷の特徴を踏まえた対応は難しい現実があり、支援の検討のための実態調査も求めておきます。
 府中にある三つの都立病院などの今後についての考えを示した多摩メディカル・キャンパス基本構想でも、リハビリテーションや地域連携を重視しています。後天性脳損傷による中高生世代のリハビリに取り組むべきだと思います。
 多摩メディカルキャンパスにおけるリハビリテーション医療はどのように進めるのでしょうか。充実していくためには、リハビリテーション科の医師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士などの人員強化が必要です。対応を強く求めますが、いかがですか。
 次に、東京の農業、農地を守り農業振興を進めるための施策について伺います。
 私は市議会議員のときに農業委員を務め、都市で農業を営む皆さんの農地を切り売りするのはつらい、先祖からの土地を守っていきたいとの思いに触れ、そのご苦労を知りました。相続税や固定資産税の負担、後継者難などにより、農業者の方々の努力があっても、この十年間で東京都では農地全体でも、また生産緑地だけでも、一割以上減少しています。
 また、二〇二二年に期限を迎える生産緑地は八割にも及びます。高齢や後継者不足で営農を断念し、自治体も買い取りができないとなれば、一気に宅地化するおそれがあります。都政モニターアンケートでは八六%の人が大都市に農業、農地が必要と回答し、みどり率の調査でも、農用地を守ることが大事だと指摘されています。
 東京都の農地の減少に歯どめをかけ、守ることが重要と考えますが、知事の認識を伺います。
 農業体験農園は、都市の農地を保全し、農業経営の安定にもつながり、市民が農業に触れることのできる大事な事業です。実際に体験農園で学んだことを生かして、小学校の農業体験授業の講師、援農ボランティア、中には農業者になる事例が生まれています。
 現在、都内に百七の体験農園があります。体験農園の先進自治体である練馬区では十七園あり、応募倍率は約二倍です。東久留米市農業委員会の市長宛ての意見書では、そのトップに体験農園などのさらなる施策展開を挙げています。
 都政モニターアンケートでは、農作業体験をしてみたいと六割近くが回答し、特に二十代は六三%、三十代は七〇%と若い人が高いのが特徴です。
 農業体験農園を東京都として、インターネットや広報などでもっとPRすることが必要ではないでしょうか、いかがですか。
 都内どの地域でも、意欲ある農家が農業体験農園を実施できるように、管理運営費の助成や、利用料補助などの実現を求めますが、いかがですか。
 最後に、東京農業振興プランは、島しょ地域や中山間地域、都市周辺地域、都市地域など、さまざまな環境で農業が営まれており、それぞれの特色や地域資源を生かした農業振興を進める必要がありますと述べています。これは、東京農業の大きな魅力です。
 このプランを着実に推進していくために、仮称東京農業振興条例を策定する必要があると考えますが、いかがですか。答弁を求め、質問を終わります。(拍手)
〔知事小池百合子君登壇〕

○知事(小池百合子君) 原のり子議員の一般質問にお答えいたします。
 多摩地域の周産期医療体制についてのご質問でございます。
 多摩地域では、都立多摩総合医療センター、小児総合医療センターと杏林大学医学部附属病院が、スーパー総合周産期センターとして妊婦を必ず受け入れるとともに、多摩全域を対象といたしまして搬送の受け入れや調整を行っております。
 また、これらの病院が中核となりまして、多摩地域に所在する四つの地域周産期母子医療センター、都独自に指定している三つの周産期連携病院、その他主要な病院や診療所などがネットワークを構築いたしまして、リスクに応じた役割分担と連携を進めております。
 さらに、都は、周産期医療に従事する医師の確保のために、奨学金の貸与や産科、NICU等の医師に手当を支給する医療機関への支援を行っておりまして、今年度からNICU等で新生児医療を担当する研修医に手当を支給する医療機関を支援いたしております。
 今後とも、必要な医師や看護師の確保を進めながら、限られた医療資源を最大限に活用いたしまして、多摩地域におけます周産期医療体制の充実を図っていく所存でございます。
 二つ目に、都市農地の保全についてご質問をいただきました。
 東京の農地は、新鮮で安全・安心な農作物を都民に提供する生産の基盤であるとともに、防災や環境保全等の多面的な機能を有する都民の貴重な財産でございます。
 しかし、担い手である農業者の高齢化、相続時の税負担などによりまして、東京の農地の減少が続いているのも現実でございます。
 また、いわゆる二〇二二年問題によりまして、生産緑地につきましては、宅地化等による大幅な減少も懸念をされています。
 こうした農地の減少に歯どめをかけるためには、農業者の生産活動を支えて後世にしっかりと引き継いでいくことが必要でございます。
 そのため、都は、ICTを活用した栽培システムの導入等によりまして農業者の経営力の強化を図るとともに、女性、高齢者を初めとした多様な担い手の確保、育成などに取り組んで、持続可能な力強い東京農業を実現してまいります。
 残余の質問につきましては、関係局長からのご答弁とさせていただきます。
〔福祉保健局長梶原洋君登壇〕

○福祉保健局長(梶原洋君) 四点のご質問にお答えをいたします。
 まず、多摩地域におけるNICUの整備についてでありますが、NICUは、低出生体重児等の新生児に対して、呼吸管理等を初めとした専門医療を提供する場であり、新生児科医師の常駐や三床に一人の看護師の配置とともに、生命維持装置等の施設整備も必要でございます。
 そのため、その整備に当たりましては、搬送体制を整備しながら、限られた医療資源の集約化を図り、高度な医療を集中的に提供する体制を構築することが最も効果的でございます。
 こうした考えに立って、現在改定中の周産期医療体制整備計画においても、引き続き都内全域を一つの圏域として整備目標を定めることとしており、NICU病床の整備目標は、出生数の推計等も踏まえ、三百四十床に引き上げることとしております。
 次に、東京都地域医療支援ドクター事業についてでありますが、この事業は、医師の確保が困難な、多摩・島しょの公立病院等に小児、周産期、救急、僻地医療の分野に従事する医師を一定期間派遣し、地域の医療体制の確保を支援するものでございます。
 都はこれまでも、公立病院等からの要請に応えられるよう、地域医療支援ドクターの確保に向けて取り組んでおり、現在改定中の東京都保健医療計画では、より多くの医療機関に医師を派遣する仕組み等を検討することとしております。
 次に、小児整形外科の救急対応についてでありますが、都は入院が必要な小児救急患者に対し、小児科医師が二十四時間体制で診療を行う二次救急医療機関を、都全域で五十四カ所、多摩地域では十八カ所確保をしております。
 また、救急医療の東京ルールを定め、搬送先の選定が困難な場合に、二次保健医療圏内で受け入れ調整を行うとともに、みずからも受け入れる地域救急医療センターを都全域で八十九カ所、多摩地域では四十カ所指定をしております。
 さらに、搬送先選定が困難となることが多い開放性骨折について、二十四時間適切に対応できる医療機関を指定し、都全域から患者を受け入れる体制を確保しております。
 現在改定中の保健医療計画では、搬送先の選定が困難な骨折等による小児の整形外科事案について、受け入れ促進に向けた方策を検討することとしております。
 最後に、リハビリテーションの提供についてでありますが、患者に必要なリハビリテーションは、原因疾患や患者の状態、発症年齢等により異なるため、急性期から回復期、維持期を通じ、患者の症状に応じたリハビリテーションを一貫して提供することが必要でございます。
 このため、都は、回復期リハビリテーション病棟の整備への支援や地域リハビリテーション支援センターの指定など、医療提供体制を整備しております。
 また、急性期病院での治療後、速やかに回復期リハビリテーション病棟等に転院できるよう、病院間で患者情報を共有し協働して医療を行う地域連携パスや、転院先を検索できる転院支援情報システムの運用など医療連携の取り組みを支援しており、今後とも中高生世代も含め、患者の症状に応じたリハビリテーションが適切に行われるよう取り組みを進めてまいります。
〔病院経営本部長内藤淳君登壇〕

○病院経営本部長(内藤淳君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、多摩北部医療センターへの小児外科医等の配置についてでございますが、小児外科医等は全国的に見ても人材が限られており、医療の質を確保しながら患者の多様な症状に適切に対応していくためには、医師をさまざまな医療機関に分散させるのではなく、集約化していくことが必要と考えております。
 このため、都におきましては、子供の救命救急医療を担う小児総合医療センターに小児外科等の専門医療や救急医療などの医療機能を集約させて、小児医療の拠点として整備しております。
 多摩北部医療センターは、地域の中核病院として小児科を設置し地域の小児医療を担っており、今後とも小児総合医療センターと密接に連携しつつ、適切な医療を提供してまいります。
 次に、多摩メディカルキャンパスにおきますリハビリテーション医療についてでございますが、お話の本年一月に策定いたしました、多摩メディカル・キャンパス整備基本構想では、仮称難病医療センターの整備に当たりまして、他の医療機関との役割分担のもとで、専門性の高いリハビリテーション医療を重点医療の一つとして提供することとしております。
 具体的には、難病患者の機能維持のための高度先進的なリハビリテーションを実施するとともに、多摩総合及び小児総合の二つの医療センターの急性期治療を経過した脳卒中や脳炎等の患者に対しましても、難病リハビリのノウハウを活用したリハビリテーションを実施するなど、リハビリ治療を強化いたします。
 そのために必要となる人員につきましては、今後、基本構想を具体化する中で検討してまいります。
〔産業労働局長藤田裕司君登壇〕

○産業労働局長(藤田裕司君) 三点のご質問にお答えいたします。
 初めに、農業体験農園のPRについてでございますが、農業体験農園は、園主である農業者の技術指導のもとで農作業を体験できる農園でございまして、利用料による安定的な収入の確保が可能な農業の経営形態の一つであるとともに、地域住民が交流するコミュニティの場としての役割も果たしております。
 このため都では、ホームページや広報誌を活用して、広く農業体験農園のPRを実施しており、引き続きその普及を推進してまいります。
 次に、農業体験農園に対する支援についてでございますが、都は、農園内の圃場や利用者が使用する農機具置き場等の整備に対し助成を行っており、今後においても、農業体験農園の新たな開設を引き続き支援してまいります。
 なお、農業体験農園の管理運営費や利用料は、農園の指導内容等に応じて農業者がそれぞれの経営判断で決めているものでありまして、支援の対象といたしておりません。
 最後に、東京の農業振興に関する条例についてでございますが、都は、都市農業振興基本法等に基づき、目指すべき農業振興の方向と今後の施策展開を示す東京農業振興プランを策定し、実効性のある農業振興施策を展開してきているところでございます。
 今後とも、本プランの施策を着実に実施することにより、東京農業の振興を図ってまいります。

○議長(尾崎大介君) この際、議事の都合により、おおむね二十分間休憩いたします。
   午後二時五十九分休憩

   午後三時二十分開議

○議長(尾崎大介君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 質問を続行いたします。
 三番成清梨沙子さん
〔三番成清梨沙子君登壇〕

○三番(成清梨沙子君) まず、都立公園についてお伺いします。
 地元墨田区には、都立横網町公園があります。この公園は、両国駅徒歩二分という好立地で、外国人観光客も多く訪れていますが、公園には古い和式のトイレが三カ所設置されているのみで、洋式トイレや誰でもトイレは設置されておりません。
 先日の東京マラソンでも、公園の前をランナーが通り、多くの地元区民や観光客でにぎわいましたが、両国駅周辺には、両国国技館や江戸東京博物館などがあり、今後も外国人観光客の増加が見込まれます。
 外国人観光客にとって、その国のトイレというのは大きく印象に残ります。二〇二〇年東京大会を控え、都立公園では洋式トイレを整備していくべきと考えますが、都の取り組みを伺います。
 また、横網町公園には、関東大震災や東京大空襲などによる死者の遺骨が安置されている東京都慰霊堂があります。東京空襲犠牲者を追悼する平和祈念碑や復興記念館などの施設もあり、防災意識と平和への願いを再確認する場としての意味合いを持つ都立公園です。
 こうした情報は、外国人観光客にも共有していただきたいものであり、横網町公園では、主な施設の案内版にはQRコードによる多言語対応がされ、復興記念館では、平成三十年度から英語、中国語、韓国語の三カ国語の解説パンフレットが配布されると伺っています。
 多くの外国人が訪れる東京で、東京の歴史や文化を知っていただくためには、こうした多言語対応がますます重要になると考えます。
 そこで、都立公園における多言語対応について、都の取り組みを伺います。
 次に、保育所等の情報公開について伺います。
 国、東京都、区市町村では、待機児童問題解消のためにさまざまな努力を行っているところであります。
 保育所の運営には多くの公金が投入されており、例えば墨田区の認可保育所には、子供一人当たり年間で約二百三十万円、認証保育所でも年間で約百六十万円の公金投入がなされております。
 東京都は現在、待機児童対策として、保育の実施主体である区市町村を通じ、さまざまな独自の支援を行っており、その一つに、保育士等の処遇改善のためのキャリアアップ補助があります。現在行われている財政支援が、事業の意図したとおりに使われているのか、第三者の目からも確認できるよう、保育所の財務情報を公表することは、保育所のより健全な運営に資するのではないかと考えます。
 また、保活をする母親は、保育所を決める際、多くの情報を集め、驚くほど多角的な検討を行っています。その一つの観点として、保育所がどのようにお金を使っているのかの情報もまた、保護者にとって有用ではないかと考えます。
 そこで、保育士等の処遇改善を着実に進めていくためにも、また、保護者がより安心して保育所を選択できるようにするためにも、保育所等の財務情報の公開を積極的に進めていくべきと考えますが、都の取り組みについて伺います。
 次に、働き方改革について伺います。
 我が国に根づいた長時間労働礼賛の働き方に関する思想を転換し、個々人の私生活に合った働き方を社会全体で認めていくための意識改革を進めることがまず必要であり、都庁でも超過勤務削減のための取り組みが行われています。
 平成二十八年十月に都庁で開始した二十時完全退庁や、残業削減マラソン等の取り組みに関しては、職員から、意識が変わった、業務を見直すきっかけになったなどの声や、業務量の削減や再分配など抜本的な対策が必要との声がありました。
 内閣府においても、国会対応業務の改善のためには早期の質問通告等の慣行の確立が不可欠と提言されており、都庁職員が残業ゼロを目指す場合において、議会を初め都庁にかかわる関係者の協力も欠かせず、関係者が協力し合うことによる生産性向上も期待できます。
 一方、二〇二〇年大会を控え、スピードが求められる課題が増加することも想定される中で、働き方改革がますます重要となります。
 今後、二〇二〇年大会に向け、過重労働を防ぐためにも、残業ゼロへの意識改革を引き続き浸透させると同時に、作業内容や仕事量の見直しをしていく必要があり、管理職によるマネジメント等に力を入れていくべきと考えられますが、都庁における残業ゼロを目指した取り組みについて、知事の所見を伺います。
 また、働き方改革には、少子化対策としても貢献する面があるといわれております。
 厚生労働省が行った調査によれば、第一子を出産した夫婦について、夫の家事、育児の参画時間が長いほど、第二子が生まれる割合が高くなるということが判明しています。
 男性の育児休業取得率が低い数値にとどまる中で、平成三十年度予算に、働くパパコースとして男性の育児休業取得の促進を図る事業が予算化されたことは重要です。
 女性の産後鬱の発生確率が高いのは、産後一カ月といわれています。母親が産後休業を取得しているその期間に父親がそばにいて、家事や育児を分担することは、母親、父親ともにいい影響があるのではないでしょうか。
 男性の育児休業取得促進は、当事者が声を上げるだけでは進めにくく、行政からの後押しが必要であると考えますが、都の取り組みを伺います。
 次に、都の予算、財政に関する都民へのPRについて伺います。
 持続可能な東京を築いていくためには、より一層の賢い支出の徹底を図るべく、都民の皆様が都予算や都財政への理解を深めることが不可欠です。
 都はこれまでも、都民向けに東京都予算案の概要等を作成し、他の自治体と比べてもわかりやすい説明を工夫して行ってきました。
 今後の都財政に目を向けますと、社会保障関係経費、防災に係る経費、社会資本ストックの維持更新経費など、今後二十五年間で必要となる経費の増加額は、実に十五・二兆円に上るという試算が示されており、また、一般会計、特別会計合計で六兆円の都債残高が計上されております。
 このように、都は膨大な財政需要などを抱えているにもかかわらず、国による不合理な税制度の見直しにより、三十年間で六兆円もの財源を奪われてきました。しかし、こうした事実に対する怒りの声は、これまで都民の皆様からはほとんど聞こえてきませんでした。それは、都財政をめぐる状況や危機感などが、都民の皆様に十分に伝わっていないためではないでしょうか。
 今、都民の税金が奪われるというオレンジ色の冊子が反響を呼んでいますが、こうした都財政に関するPRを積極的に進めていくべきと考えます。
 平成三十年度予算案の発表に当たって、都予算や都財政に関する都民へのPR、わかりやすい説明という視点でどのような工夫を行ったのか、そして、今後どのように取り組んでいくのか、東京都の所見を伺います。
 最後に、監理団体改革について伺います。
 東京都では、現在、監理団体改革が検討されていますが、まず、団体独自の自律的な経営改善を促すことが必要です。監理団体の設立目的に合わせた財務的な指数や都民の満足度など、適切な経営目標を設定し、PDCAサイクルを回すべきと考えますが、監理団体の経営評価について、都の取り組みを伺います。
 また、個々の監理団体の財務情報を見ていきますと、現状の情報公開では、何に幾ら使っているのかが非常にわかりにくい状態となっています。法令で求められる最低限の情報公開に加えて、情報を受け取る側の視点に立った、わかりやすい情報公開を充実されることを望みます。
 さらに、都財政の受け入れが多い団体について、局では将来的に大幅な赤字が懸念されているにもかかわらず、傘下の団体では利益が出て、法人税を支払っているケースもあり、都財政が法人税として外部に流出しているとも考えられます。
 また、総資産の過半数を現預金と投資有価証券が占めており、その事業展開方法に改善の余地があるのではと疑問が残る団体も存在します。団体独自で改善を図ることができる範囲には限界があるため、局と監理団体がしっかりと連携し、委託料の積算や基金、積立金の水準等についても見直していかなければなりません。
 単に東京都の金銭的負担が減ればよいという観点だけでなくて、都民のために東京都が実施するべき事業であるか、それとも民間運営の方がなじむ事業なのかという定性的な観点からも、監理団体のあり方を検討し、部分最適ではなく、全庁最適を前提とした都税の使い方をするべく、局が主導して、監理団体のあり方や情報公開を戦略的に検討するべきと考えますが、都の見解を伺います。
 都議会議員として、都民の皆様からの負託をいただき、約七カ月が経過しました。東京を取り巻く情勢は日々刻々と変わりますが、常に都民ファーストの視点を忘れずに、これからも都民の皆様のために汗を流していく決意であることを申し上げ、私の質問を終わります。
 ご清聴ありがとうございました。(拍手)
〔知事小池百合子君登壇〕

○知事(小池百合子君) 成清梨沙子議員の一般質問にお答えいたします。
 まず、都庁残業ゼロの取り組みについてのご質問でございました。
 一昨年の十月に、残業ゼロの取り組みを開始いたして以来、効率的に仕事を終えて、早く帰る職場風土が着実に根づいてきており、これを継続、深化させるべく、徹底した取り組みを推進しているところでございます。
 一方で、東京二〇二〇大会など喫緊の課題を初めとして予算、計画、人事など、一定の時期に業務が集中する、そして、長時間労働が発生する職場があることも事実でございます。そして、そのための是正と職員の健康確保に向けて、勤務間インターバルや土日連続勤務禁止、退庁時刻の記録徹底などによります過重労働の防止にも取り組んでいるところでございます。
 また、年次有給休暇の取得促進につきましても、リフレッシュはもとより、先を読んで計画的な業務遂行を図る上で効果的であり、休ませることを責務とする職場づくりを推進いたしております。働き方改革は、休み方改革、休ませ方改革ではないかと考えております。
 さらに、仕事のやり方の見直しが肝心であります。年度末のこの時期を好機と捉えまして、業務の棚卸しや効果的な業務配分はもとより、業務や資料の徹底したスリム化に、新年度を前に、現在の担当職員が責任を持って取り組み、引き継ぐことが何よりも重要であります。
 今後とも、各組織の強いリーダーシップを持って、管理職及び職員の各レベルで働き方改革を加速させて、残業ゼロを目指した、効率的で生産性の高い都庁を実現してまいります。
 残余のご質問は、関係局長よりご答弁させていただきます。
〔建設局長西倉鉄也君登壇〕

○建設局長(西倉鉄也君) 二点のご質問にお答えいたします。
 初めに、都立公園におけるトイレの洋式化についてでございますが、東京二〇二〇大会に向けまして、都立公園を訪れる全ての方々が快適に利用できるトイレを整備することは重要でございます。
 都は、国内外から多くの来園者が見込まれる東京二〇二〇大会の競技会場となります公園や文化財庭園など二十二公園におきまして、便器を和式から洋式に改修いたしますとともに、誰でもトイレを設置するなど、トイレのバリアフリー化に取り組んでおります。
 来年度は、夢の島公園外十五公園で改修を行いまして、二〇二〇年までに、二十二公園にある便器の約八割の洋式化を目指してまいります。
 引き続き、これらの取り組みを推進し、誰もが快適に過ごせる公園づくりに取り組んでまいります。
 次に、都立公園における多言語対応の取り組みについてでございますが、都立公園などで、外国人来園者が円滑に移動でき、快適に過ごせる環境を整えていくことは重要でございます。
 これまでも、多言語対応の案内サインの設置を進めますとともに、文化財庭園や動物園では、園内案内パンフレットの多言語化、携帯端末を活用した多言語対応の解説アプリの導入や外国語による庭園ガイドサービスの提供など、外国人来園者の利便性の向上に取り組んでまいりました。
 来年度は、葛西臨海公園外十一公園で多言語対応の案内サインを設置いたします。
 引き続き、海外から都立公園を訪れる方々が快適に過ごせますよう、多言語対応を進めてまいります。
〔福祉保健局長梶原洋君登壇〕

○福祉保健局長(梶原洋君) 保育所等の財務情報に関するご質問にお答えをいたします。
 平成二十七年度から開始をいたしました保育士等キャリアアップ補助では、保育士等のキャリアアップや処遇改善に確実につながるよう、事業者に対しまして、キャリアパス要件の届け出、福祉サービス第三者評価の受審を補助の条件としているほか、補助金の透明性を確保するため、補助を活用した賃金改善の実績報告や、施設運営に係る財務情報等の都への提出を求めております。
 また、今年度からは、経験年数や職責に応じた保育従事者のモデル賃金や財務情報等を公表することをその条件に加えております。
 これらの情報は、今月下旬に開設をいたします子育て情報に関するポータルサイトに掲載し、広く都民に公開していくこととしており、保護者が保育所等を選択する際にも役立つものと考えております。
〔産業労働局長藤田裕司君登壇〕

○産業労働局長(藤田裕司君) 男性の育児休業取得支援についてでございますが、男性が、みずからも積極的に育児に参加することは、自身のライフワークバランスの実現に加え、女性の活躍を進める上でも重要でございます。
 都はこれまで、長時間労働の削減など、働き方の見直しを進める企業や、男性の育児参加に向けて目標と取り組み内容を定めた企業に対して、奨励金を交付するなどの支援を行ってまいりました。
 来年度は、これまでの取り組みを加速させ、男性従業員に配偶者の出産後など連続十五日以上の育児休業を取得させた企業に対し、休業期間に応じて奨励金を支給する制度を新たに開始いたします。
 今後とも、働き方改革や、育児と仕事の両立支援に取り組む企業を力強く後押ししてまいります。
〔財務局長武市敬君登壇〕

○財務局長(武市敬君) 予算や財政のわかりやすい説明についてでございますが、都民の皆様のご理解、ご協力をいただきながら財政運営を行っていくためには、わかりやすい予算、財政広報資料を作成することは非常に重要な取り組みでございます。
 平成三十年度予算案の発表に際しましても、前年度から改善を加えておりまして、緑の表紙の冊子、東京都予算案の概要では、事業内容の全体像が把握しやすくなるよう図表を多用するとともに、手にとりやすいポケット版といたしまして、ご紹介をいただきました、都民の税金が奪われる、それともう一冊、東京都予算案まるわかりブック、この二冊の冊子を作成いたしまして、キャラクター同士の会話でございますとか、四こまのイメージを用いるなど、より親しみやすく、わかりやすい説明となるよう、さまざまな工夫を加えたところでございます。
 今後も、多くの方々に都財政へのご関心やご理解を深めていただけるよう、創意工夫を凝らしながら、さらなる改善に努めてまいります。
〔総務局長多羅尾光睦君登壇〕

○総務局長(多羅尾光睦君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、監理団体の経営評価についてですが、都の目指す三つのシティー実現に向けて、都政の現場を担う監理団体の経営基盤を強化し、自律的経営の促進を図っていくことは重要でございます。
 都では、監理団体みずからが、毎年度、経営目標を設定し、都が評価する経営目標評価制度を通じて、各団体の経営改善等の促進につなげています。
 今年度からは、新たに外部有識者で構成される評価委員会から意見聴取する仕組みの導入など、都民目線での制度の充実を図ったところでございます。
 さらに、来年度からは、団体がおおむね三年間で取り組むべき経営戦略を取りまとめる経営改革プランを本制度の評価対象に新たに位置づけ、PDCAサイクルの活用を徹底し、各団体のさらなる機能強化を促してまいります。
 次に、監理団体のあり方の見直しについてですが、東京がその抱える課題を解決し、持続的に発展していくためには、都とともに、都庁グループの一員である監理団体の戦略的活用に向けた改革が欠かせないといえます。
 改革に当たっては、監理団体はもとより、団体を所管する各局、制度を所管する総務局の三者が、労働力人口の減少など、東京の将来動向を踏まえた上で、団体個々のあり方や今後注力すべき業務領域や役割等について検討していくことが重要でございます。
 そのため、現在進行中の見える化改革による官民の役割分担の整理とあわせ、来年度以降、団体の収支構造など、経営情報のさらなる公開を進め、各種事業等の再編などを含めた団体のあり方について、全庁的視点から戦略的かつ具体的な検討を重ね、必要な見直しにつなげてまいります。

○議長(尾崎大介君) 二十六番森澤恭子さん
〔二十六番森澤恭子君登壇〕

○二十六番(森澤恭子君) 私は、民間企業でキャリアを築き、現在、幼児二人を育てる母親としての視点で、子育てしながらも、女性が自分らしく生き生きと生きられる東京、また、都市間競争に勝つ東京に寄与していきたいという視点から質問をいたします。
 まず初めに、多様な人材活用の促進に向けた中小企業支援について伺います。
 私は、第一子を出産した後、夫の海外転職で一度離職をし、第二子が七カ月のときに再就職を果たしましたが、そのとき、とても苦労いたしました。乳幼児二人を子育てしている私が希望する、残業なし、ライフワークバランスを保つことができる求人がなかなかなかったからです。
 子育て中の女性からは、当時の私のように、短時間勤務など、柔軟な働き方の希望が多いのが現状です。ところが、人手不足で採用が難しい状況にあるにもかかわらず、いまだに週五、フルコミットを求める人材活用の固定概念を崩すことができないでいる企業、経営者が多いというのが、女性のキャリア支援を行う複数の人材会社の話です。
 実際、私も、前職で女性の転職支援に携わっていて実感をしたところでもあります。働き方改革という視点も踏まえ、この現状を打破したいと考えます。
 経営者の意識を変え、例えば、通常フルタイムで担当するような業務を二人分に切り分けていく、ジョブシェアといったような柔軟な働き方を都として推進していくことが、結果として、女性の再就職支援につながると考えます。多様な人材活用の促進に向けた中小企業支援について、都の見解と取り組みを伺います。
 次に、創業支援について伺います。
 先日、都が今年度初めて女性向けインキュベーション施設として認定した託児つきコワーキングスペース、RYOZAN PARK大塚に伺いました。利用者には、育休中に利用し、こういった場所があるならとフリーランスになった方や、地域に暮らしてソーシャルビジネスで起業しようとしている子育て中ママがいるということでした。
 また、地元品川区でも、身近な場所で使えるようなコワーキングスペースをつくってほしいというママからの声がありました。同じく地元品川で、住宅地の古民家を改装し、地域のお母さんと赤ちゃんの憩いの場所を提供し、イベントや講座を主催する事業をしている方もいます。このように、地域に密着した起業、社会の課題を解決する、いわゆる社会起業家もふえています。
 都は、TOKYO創業ステーションを初めとした起業、創業支援に力を入れていますが、起業の形、課題も多様化していく中で、東京都が直接的に支援するだけでなく、民間の力をさらに活用し、こうした創業ニーズについてもさまざまな形で支援すべきと考えますが、都の見解を伺います。
 次に、多様な働き方と子育て支援のあり方について伺います。
 働き方の価値観が急激に変化する中、フリーランスで働く人は年々ふえています。民間調査によると、その数は日本において、広義に捉えると推計一千百万人に達するということです。また、出産、子育てといったライフイベントに直面し、企業での画一的な働き方ではなく、自分の裁量で、ある程度働き方を決めることができるフリーランスを選ぶ女性もふえています。都も、APT Womenなど、女性の創業支援に力を入れています。
 一方で、一部報道もされていますが、育休、産休がないフリーランスや起業家が、会社員の育休、産休が前提となっている現在の枠組みに合わず、認可保育園に入りづらいという声があります。民間団体の調査で、フリーランスや経営者の方に、仕事と育児のために利用したものを聞いたところ、一時保育四四・二%、ベビーシッター二六・九%、地域のファミサポ二三・五%、託児つきコワーキングスペース四・五%と、保育園以外の託児サービスの依存度が高いということです。
 東京都でも、雇用関係によらない、働き方に合わせた子育て支援の充実を図るべきと考えますが、知事の見解を伺います。
 次に、多様な働き方を支える解決策の一つとしても期待される、ベビーシッター利用支援事業について伺います。
 ベビーシッターは、認可にも認証にも入れず、近くに頼れる親もいない、働く母親の最後の頼みの綱であり、そういった方々からも、本事業は新たな希望として捉えられています。実際、預け先が見つからず、仕事ができなくなるのは、女性が多いのが現状です。
 私も、再就職が決まった際、次の壁は保育所の確保でした。年度途中で認可にも認証にもあきがなく、やむなく一駅電車に乗って認可外保育所に息子を預けました。そういった経験からも、今回の事業に期待をするところです。
 民間のワーキングマザーに対するベビーシッター利用の意向調査では、もし自分の子供が待機児童になったら、もしくは過去に待機児童になっていたら、ベビーシッターを利用して復帰したいかを聞いたところ、九割以上が利用したいと回答していて、ベビーシッターを利用することに対する抵抗感は薄らいでいるように感じます。
 一方で、人数だけでなく、しっかりとした保育のスキルを備えたベビーシッターが確保できるかどうかが、今回の支援事業の成功の肝ではないかと考えます。
 そこでお尋ねしますが、都の新たな事業は、事業者を一定の基準で選定すると伺っていますが、その考え方について伺います。
 次に、保育サービスの情報提供について伺います。
 働き方と保育サービスの多様化に伴い、自分の働き方に合った適切な保育サービスにたどり着けるような仕組みが必要であると考えます。昨年の第三回定例会において、我が会派の木下議員の一般質問において、都が今年度、認可保育所、幼稚園、認証保育所などの情報を検索することができるサイトを新たに開設する予定であることを確認させていただきました。
 保活では、保護者が市区町村の役所や保育所に足を運ぶ必要がある側面はあるものの、多忙であったり、子連れで外出することが大変な部分があるのは事実です。少しでも効率的に保活をしたいという保護者のニーズに応え、サイトの開設に期待するところでありますが、開設予定と、その普及に向けた都の取り組みについて伺います。
 一方で、保育サービスを利用せず、自宅で子育てをしている家庭への支援も大変重要です。私も離職をした際に数年の専業主婦の経験がありますが、二十四時間、子供の世話をし続けるのは、エネルギー、忍耐力が要ることでもあり、二人きりで孤独を感じることも多々ありました。
 核家族化が進み、地域とのつながりも希薄化する中、相談できる人が近くにいない家庭がふえています。地元品川区の子育てママからも、例えば、子育て支援の情報が集まっている児童館に足を運ぶことさえ心理的なハードルになることも多く、待機児童対策だけでなく、在宅子育て支援をもっと充実してほしいという声も届いています。
 保育サービスを利用せず、自宅で子育てしている場合は、どうしても孤立しがちです。保護者の就労の有無にかかわらず、誰もが安心して子育てできる東京の実現のため、在宅で子育てしている家庭に対する支援も充実すべきと考えますが、都の見解を伺います。
 次に、産前産後のサポートについても伺います。
 現在、産後のサポートは保健師のアドバイスを受けるといったような、受けるケアが中心ですが、運動による、取り組む産後ケアも重要であると考えます。産後直後はもちろん十分な休養をとることも大切ですが、その後は、母親が心身ともに健康な状態での子育て、さらには育休明けのスムーズな職場復帰に向けて体力を回復するため、適度な運動をすることも非常に効果的です。
 母親の心身ともに健康状態を維持することは、産後鬱、家庭不和、乳児虐待を減らしていくことにもつながります。
 都は、産前産後の心身の健康の保持、増進を支援する産前・産後サポート事業を推進していて、今後、こういった事業を実施する自治体がさらにふえるよう取り組むべきと考えますが、見解を伺います。
 次に、東京二〇二〇大会の暑さ対策について伺います。
 先日、私も議員連盟の一員として、平昌オリンピックに視察に行ってまいりました。川が凍るほどの寒さで、夜、セキュリティーポイントやシャトルバス待ちの列に並ぶ際は、じっと寒さに耐えました。そのような中、会場周辺のお店の前にストーブが並んでいたり、会場では寒さをしのぐ仮設のシェルターが設置されているなど、寒さ対策が印象的でした。
 翻って、東京二〇二〇大会が行われる七月、八月は、暑さ指数が危険のレベルに達することも想定されます。もちろん、自助努力で小まめに水を飲んでもらうなどの啓蒙も必要ですが、一方で、ドライミストの設置などを含め、観客に対し、少しでも暑さを和らげる取り組みを行うべきだと考えますが、競技会場周辺における暑さ対策についての検討状況について伺います。
 最後に、私の地元であります大崎や大井町もルートとなる予定の羽田空港アクセス線について伺います。
 平成二十八年、東京を訪れた外国人旅行者は一千三百万人を超え、今後、東京二〇二〇大会開催に伴い、さらに増加をする見込みです。今や東京の玄関といっても過言ではない羽田空港へのアクセス向上は、激しさを増す都市間競争に勝つための一つの重要な課題でもあります。
 森記念財団の世界の都市総合力ランキングを見ましても、都心から国際空港までのアクセス時間は、都市力をはかる上での重要な一指標として位置づけられていますが、東京は、ロンドンやパリ、シンガポール、香港といったほかの世界都市と比べると、空港アクセスに費やす時間が多いことが指摘されています。
 そこで、既存の路線や、現在使われていない線路等も活用し、ここ新宿や東京駅などの首都圏の主要駅から乗りかえなしで羽田空港に直結する、羽田空港アクセス線を早期に整備すべきと考えます。
 今回、都は、鉄道新線の整備促進に向け、新たに基金を創設することとしていますが、羽田空港アクセス線の実現に向けて、今後どのように取り組んでいくのか伺います。
 以上、東京大改革に共感し、今ここにいる私は、女性や子育て世代の切実でリアルな声が都政、政治の場に届く流れを当事者としてつくり、仲間とともに一致団結して、よりよい東京にしていく一翼を担うということをお誓い申し上げ、質問を終わります。
 ありがとうございました。(拍手)
〔知事小池百合子君登壇〕

○知事(小池百合子君) 森澤恭子議員の一般質問にお答えいたします。
 子育て支援策の充実についてのお尋ねがございました。さまざまな分野で道を切り開く女性の活力は、まさしく東京のさらなる発展に欠かせないものでございます。女性の活躍を後押しするためにも、東京に誰もが働きながら地域で安心して子育てができる、そんな環境を整えることは必要でございます。
 そのため、私は、認可保育所を初めとした保育サービスの整備に加えまして、託児機能つきインキュベーション施設への支援、幼稚園での預かり保育、定期利用保育など、多様な働き方に合わせまして、短時間でも利用できるサービスを充実してまいりました。
 来年度は、都独自のファミリー・サポート・センター事業である、とうきょうチルミルを立ち上げます。そして、地域で子育てを支える多様な人材をふやしてまいります。
 また、育児休業の取得などを支援するために、認可外のベビーシッターを利用する場合にも、都独自の助成を行って、子育て支援のさらなる充実を図っていく所存でございます。
 残余のご質問につきましては、東京都技監、関係局長からのご答弁とさせていただきます。
〔東京都技監邊見隆士君登壇〕

○東京都技監(邊見隆士君) 羽田空港アクセス線についてでございます。
 増大する航空需要に対応するには、羽田空港の機能を強化することに加え、空港アクセスの利便性をさらに向上させていくことが重要でございます。
 本路線は、りんかい線や上野東京ラインなど、既存の鉄道ネットワークと接続することで、広範囲にわたる空港アクセスの利便性が向上する効果が期待されてございます。
 一方、国の答申では、課題として、他の空港アクセス路線との補完関係を考慮しつつ、事業計画の検討の深度化が必要としてございます。
 今般、都は、課題を深度化するための調査費に加え、鉄道新線建設等準備基金を創設し、鉄道新線整備に対する都の取り組み姿勢を明確にすることといたしました。
 今後、具体的な事業スキーム等について、JR東日本を初め国など関係者間での協議、調整を加速してまいります。
〔産業労働局長藤田裕司君登壇〕

○産業労働局長(藤田裕司君) 二点のご質問にお答えいたします。
 初めに、多様な人材活用に向けた中小企業支援についてでございますが、人材不足が深刻化する中、企業において女性や高齢者等が活躍するためには、多様な働き方が選択できる職場環境整備が必要でございます。
 都は今年度、採用ノウハウの不足する企業を対象に、多様な人材の活用に向けたセミナーを開催いたしますとともに、人材確保に関する相談窓口を新たに開設いたしました。
 また、企業の要請に応じて専門家を派遣し、女性等が働きやすい勤務条件への見直しを提案するコンサルティングも開始いたしました。
 来年度は、専門家の派遣企業数を拡大するとともに、コンサルティングを受けた企業と求職者が一堂に会する就職面接会を、東京労働局と連携して新たに開催いたします。
 こうした取り組みにより、中小企業における多様な働き方を促進し、女性の再就職等を多面的に支援してまいります。
 次に、民間の力を活用した創業支援についてでございますが、都は現在、東京の産業の新たな担い手をふやすため、民間の力を生かし、さまざまな手法により、創業や起業をして間もない事業者を支援しているところでございます。
 具体的には、民間の事業者が一定以上の規模の入居スペースを備えたインキュベーション施設の整備や運営を行う場合に必要な経費への助成などを実施しております。
 来年度からは、高齢者や女性が身近な地域で起業できるよう、小規模のシェアオフィスを提供する取り組みも助成の対象に加えてまいります。
 また、起業家が民間の空き家を活用し事業を展開する取り組みを支援し、入居場所を探すための相談窓口の設置や家賃負担の軽減等のサポートも行ってまいります。
 これらにより創業の支援を着実に進めてまいります。
〔福祉保健局長梶原洋君登壇〕

○福祉保健局長(梶原洋君) 四点のご質問にお答えをいたします。
 まず、ベビーシッター利用支援事業についてでありますが、この事業は、子供が保育認定を受けたにもかかわらず、保育所等に入所できずに待機児童となっている保護者や育児休業を一年間取得した保護者が、保育所等への入所までの間、ベビーシッターを利用する場合に支援するものでございます。
 事業に参画する事業者には、都民が安心してサービスを利用できるよう、保育者が急病などの場合に代替保育者を確保できること、個人情報の保護の徹底、サービス内容の情報提供、苦情相談窓口の整備、保育者に対する研修の実施など、一定の要件を満たすことを求めてまいります。
 今後、早期の事業開始に向けまして、区市町村等との調整などを進めてまいります。
 次に、保育サービス等の情報提供についてでありますが、現在、都では、認可保育所、認定こども園、小規模保育事業や幼稚園、認証保育所などの子供、子育てに関する施設等の情報を利用者にわかりやすく提供するため、情報サイト、とうきょう子供・子育てポータルの開設に向けた準備を進めております。
 このサイトでは、施設の種類や住所地、地図上の位置などの情報から希望する施設を検索し、定員や開所時間など、必要な情報を入手できるようにいたします。今月下旬には開設する予定であり、都のホームページにバナーを設けアクセスしやすくするほか、区市町村の保育コンシェルジュからも案内するなど、さまざまな機会を通じて都民への周知を図ってまいります。
 次に、在宅で子育てしている家庭への支援についてでありますが、都は、区市町村が全ての子育て家庭の状況を妊娠期から把握し、継続した支援を行えるよう、保健師等の配置や育児パッケージの配布を行う、ゆりかご・とうきょう事業を実施しております。
 また、子育て広場等での育児相談のほか、保護者が病気や育児疲れなどの場合に子供を預かる一時預かりやショートステイなど、さまざまな取り組みを行う区市町村を支援しております。
 来年度は、産後に安心して子育てができるよう、退院直後の母子に対する心身のケアや育児サポート等に取り組む区市町村への支援を充実いたしますとともに、育児負担の大きい一歳未満の子供を在宅で育てる保護者の負担を軽減するため、区市町村を通じて、家事支援サービスの利用を支援する取り組みを開始いたします。
 最後に、産前・産後サポート事業についてでありますが、この事業は、育児の不安を軽減するため、妊産婦等が抱える悩み等への相談支援を、子育て経験者などが利用者の居宅を訪問するアウトリーチ型や公共施設等を活用したデイサービス型で実施するものでございまして、都は、ゆりかご・とうきょう事業を通じて、区市町村の取り組みを支援しております。
 デイサービス型の中には、仲間づくりを目的に、妊産婦等が気軽に参加し、交流できるよう、グループワークやエクササイズを取り入れるなどの工夫を凝らしている例もあり、都は、他の自治体の参考となるよう、担当者連絡会で紹介をしております。
 今後とも、より多くの区市町村が本事業に取り組めますよう、母子保健従事者向け研修会など、さまざまな機会を通じて働きかけてまいります。
〔オリンピック・パラリンピック準備局長潮田勉君登壇〕

○オリンピック・パラリンピック準備局長(潮田勉君) 大会時の競技会場周辺の暑さ対策についてでありますが、日本の高温多湿の気候になれていない外国からの来訪者に事前の啓発を行うことはもとより、多くの観客が集まる競技会場周辺では、熱中症を防ぐための暑さ対策が不可欠であります。
 そのため、都は、ホームページによる多言語での熱中症予防の広報に加え、競技会場周辺等における遮熱性舗装の整備、街路樹の計画的な剪定による緑陰の確保、区市等と連携した微細ミストなど、暑さ対策設備の設置等を進めております。
 また、現在、暑さをしのぐ日陰の状況や、飲料水を確保できる場所などの調査を行っております。この結果を踏まえ、関係局や会場周辺の自治体等とも連携し、暑さをしのぐ環境の確保やボランティアによる熱中症予防の呼びかけなど、必要な暑さ対策を検討してまいります。

○議長(尾崎大介君) 十三番田村利光君
〔十三番田村利光君登壇〕

○十三番(田村利光君) 都議会自由民主党、田村利光です。人生初の一般質問をさせていただきます。
 我々自由民主党は、多摩地域の発展が東京の発展につながると考え、三多摩格差解消と、さらなる多摩地域の発展を訴えてきました。都はこれを受けて、TAMAらいふ21の開催や、多摩の将来像二〇〇一から始まり、新たな多摩のビジョンなどを策定し、都と議会が一体となって、多摩地域の振興を推進してまいりました。
 そのような中、知事は、今回、多摩の振興プランを新たに策定されました。その内容は、どのように三十年度予算に反映され、それを机上の空論にならないように実現していくのか、知事の見解を伺います。
 次に、多摩地域の観光振興について伺います。
 東京都の標高差は、実に二千十九メートル以上あります。この二千十九メートルの間に、多くの生活様式、文化、歴史が生まれ、多様性が育まれてきました。この多様性こそが、東京が世界に誇れる都市の魅力であり、これらを生かし、多くの旅行者を受け入れることが、世界で一番の都市東京への道筋です。
 東京への外国人観光客数は一千三百万人に上りますが、アンケートによれば、そのうち多摩地域を訪れた方は一〇%に届きません。多摩の観光振興は、都市と自然との魅力の違いを生み出し、それが東京全体の魅力となり、観光客の誘致につながります。そのため民間の力もかりて、古民家など、今は一つの点となっている多くの観光資源を結んで線にして、線と線を重ね合わせて、多摩地域という面として魅力を発信する必要があります。
 そこで、観光資源発掘へ向けた民間の力の活用方法について、また、観光資源を面的に広げるために、どのように自治体の枠を超えた取り組みにつなげるのか伺います。
 さらに、本年から実施される民泊新法について、都は具体的な民泊ルールを定めたガイドラインを公表しましたが、観光振興を後押しする観点から、地域の実態を踏まえつつ、旅行者のニーズにも応えた実効性のある制度にするため、住宅宿泊事業に関してどのように取り組んでいくのか伺います。
 次に、多摩地域の都市基盤整備について伺います。
 初めに、多摩都市モノレールの延伸について伺います。
 多摩都市モノレールの延伸は、多摩地域の市民の悲願であるばかりでなく、アフターオリンピックを見据えた重要な事業です。延伸により地域住民の行動範囲が広がるだけでなく、多摩地域の多様な観光資源を、外国人観光客に味わってもらうことが可能になります。
 国の答申で、事業化に向けて検討などを進めるべきとされた六路線に位置づけられ、都も基金を創設するとしています。このような状況を受け、今後、多摩都市モノレールの箱根ヶ崎方面延伸の早期事業化に向けて、どのように取り組むのか伺います。
 次に、道路整備について伺います。
 西多摩山間部の道路は、地域住民の生活や産業経済を支える重要な社会基盤施設であり、命綱となっていますが、急峻な地形ゆえ、大雪や台風、地震などにより大きな影響を受けます。そのため、防災力の強化に資する道路整備を進めていくことが重要です。
 都は、一月に取りまとめた政策を強化した二〇二〇年に向けた実行プランにおいて、災害時の代替ルート等となる多摩川南岸道路や秋川南岸道路、仮称梅ヶ谷トンネルの整備をする方針を示しました。
 そこで、西多摩山間地域における、これら道路整備の取り組み状況について伺います。
 次に、林業振興について伺います。
 東京都の面積の四割を占める森林は、水源林や土砂災害防止、CO2の吸収、固定化など、多くの恵みを都民にもたらしております。その貴重な資源が、森林循環不足という危機的な状況に陥っています。造林面積が、昭和三十五年に千五百ヘクタールだったのに対し、平成十八年度は二十二ヘクタールとなったことを見ても、循環が停滞していることは一目瞭然です。
 森林循環は、伐採と育樹によって復活します。その伐採と育樹を両輪とする林業が再び息を吹き返すことで、東京の森林はよみがえります。
 幸いにして、東京の森林から切り出される多摩産材は、都の森林循環促進事業により供給が拡大するとともに、多摩産材情報センターの開設や都、関連施設での利用促進などで、徐々にですが知名度を上げ、この秋には全国育樹祭が東京で開催されるなど、機運醸成に期待がかかります。
 原木市場である多摩木材センターの取扱量も、平成十四年度の八千六百十九立方メートルを底に、平成二十七年度では一万四千五百三十三立方メートルへ拡大しました。時期によっては、需要に供給が追いつかないこともあると聞きました。
 林業ビジネスにおけるチャンスロスを引き起こさないためには、木材を生産する供給側の体制整備が必要です。そのためにはまず、林業に従事する人材の育成が重要と考えますが、都の取り組みを伺います。
 また、効率的に木材を搬出するためには、林道や作業道の整備の充実が必要と考えますが、都の取り組みを伺います。
 次に、多摩川など、内水面漁業の活性化について伺います。
 一昨年、多摩川の支流、秋川渓谷のアユが、全国の品評会で準グランプリに輝きました。このことは、多摩川流域のみでなく東京都全体の誇りです。なぜなら、東京都の力なくして、多摩川が清流になることはかなわなかったからです。
 かつて多摩川は死の川と呼ばれました。その多摩川を、下水道整備による水質浄化や産卵場造成などの取り組みで、全国でも有数のアユが遡上する河川にしたのは、ほかならぬ東京都です。そして、多摩川のアユは、まさに江戸前アユであり、環境先進都市東京のシンボルです。今後、観光資源としても大きく期待されます。
 しかし、多摩川を遡上する多くのアユは、取水堰などに阻まれ、下流域で滞留しているのが実態です。
 そこで、こうした滞留するアユを有効活用し、内水面漁業の活性化を図るべきと考えますが、都の見解を伺います。
 また、アユの遡上の妨げとなっている堰には、それぞれ魚道が設置されているものの、十分に機能していないと聞きます。魚道を使った自然な遡上は、アユ本来の姿です。その適正な維持管理が行われることを強く要望します。
 次に、空き家などの活用について伺います。
 多摩地域のあきる野市や青梅市などでは、山間部を中心に、建築物の新築や用途の変更等が制限される市街化調整区域に指定されています。その集落では、人口減少や高齢化が進み、空き家が著しく増加し、社会問題となっています。現在利用されている建築物も、いずれは空き家となることが危惧されます。
 こうした中、例えば、あきる野市養沢地区では、定住や移住を促進し、集落の再生を図ろうとする取り組みが展開されています。他の市でも、地域活動のために空き家の用途を変更して利用したいとの要望があると聞いています。
 市街化調整区域の空き家などを活用しやすくすることで、地域振興や観光振興などを後押しすることが必要と考えますが、都の見解を伺います。
 次に、首都直下地震被災時の物資輸送について伺います。
 国では、東日本大震災を機に、被災直後は、被災都県からの要請を待たずに輸送を行うプッシュ型支援を実施することとし、入荷した物資をすぐに仕分けして出荷するクロスドッキング方式を可能とする大規模な集配施設が、円滑に救援物資を運ぶ機能として位置づけられました。
 そのような中、首都直下地震では、東京都心部を中心に、都内で三百三十九万人の避難者が出ると予想されています。被災時には、大規模なトラックターミナルを防災施設として活用することが考えられますが、区部にしか現存しません。必要な物資を被災地に効率的に輸送するためには、アクセス道路の確保や民間も含めた物流施設の活用が重要と考えます。
 都は、来年度において調査を実施するとのことですが、その内容について伺います。
 最後に、中小企業の生産性向上施策について伺います。
 中小企業の喫緊の課題は、人手不足問題です。私自身も、都内中小企業の経営に約二十五年携わり、バブル崩壊がトリガーとなった貸し渋りやリーマンショックなど、さまざまな困難を経験してきましたが、人手不足が直接経営に影響を与え、事業所閉鎖や倒産に至る事態は今回が初めてです。社員の退職の知らせを聞くと、背筋が寒くなる思いをする、そんな経営者が数多くいます。
 しかし、少子化による人手不足を解決することは一筋縄ではいきません。その打開策の一つは、生産性の向上です。極論ですが、生産性が現在の三倍になれば、人手は三分の一で済みます。しかし、これらを中小企業が単独でなし遂げることは容易なことではありません。
 そこで、業界団体が音頭をとり、高効率な仕組みをつくり上げ、業界内で共有するなど、中小企業の連携、協業を後押ししていくことが効果的と考えますが、都の見解を伺い、私の一般質問を終わります。
 ご清聴ありがとうございました。(拍手)
〔知事小池百合子君登壇〕

○知事(小池百合子君) 田村利光議員の一般質問にお答えいたします。
 多摩振興についてのお尋ねがございました。
 ご指摘のように、多摩地域は東京の三分の一に相当する四百万人もの人口を擁して、豊かな自然や良好な住環境に恵まれており、また、多くの大学や研究機関が集積するなど、その発展は、活力ある東京に欠かすことができない存在でございます。
 昨年策定いたしました多摩の振興プランにおきましては、これからも多摩地域が持続的に発展していけるように、当面の取り組みのほか、二〇二〇年の先を見据えた目指すべき地域像、そして施策の方向性を明らかにしたところでございます。
 そこで、来年度予算におきましては、待機児童対策の充実、安心して子育てができる環境の整備、多摩南北方向の道路など、都市インフラ整備の着実な推進、地震や豪雨、土砂災害から地域の暮らしを守る防災力の強化など、プランの実現に向けまして、必要な施策を盛り込んだところでございます。
 また、市町村総合交付金の大幅な増額によりまして、市町村の取り組みを強力に支援をしてまいります。
 先般、昨年に引き続きまして、全ての市町村長の皆様と意見交換を行いました。各団体の実情に即した取り組みや、直面する課題について直接伺ったところでございます。
 今後とも、市町村と緊密に連携をするとともに、都議会におきましても議論を重ねながら、地域が持つ特性や課題に対応いたしました効果的、かつ重層的な取り組みを展開いたしまして、多摩地域の振興に一層力を尽くしてまいる所存でございます。
 その他のご質問につきましては、東京都技監、関係局長からのご答弁とさせていただきます。
〔東京都技監邊見隆士君登壇〕

○東京都技監(邊見隆士君) 三点のご質問にお答えをいたします。
 まず、多摩都市モノレールの箱根ヶ崎延伸についてでございます。
 本路線は、開業区間と一体となり、多摩地域の活力や魅力の向上に資する路線でございます。
 一方、本路線の整備に向けては、多摩都市モノレール株式会社の経営状況や、土地区画整理事業の進捗など、周辺の開発動向を踏まえ、コスト縮減策や収入確保策、事業採算性を見きわめながら検討を行う必要がありますので、これらの課題について、都は沿線市町、多摩都市モノレール株式会社とともに検討を進めてございます。
 来年度は、検討を深度化するための調査費を増額し、課題の解決に向けて取り組み、あわせて鉄道新線建設等準備基金を創設することで、鉄道新線整備に対する都の取り組み姿勢を明確にして、関係者との協議、調整を加速してまいります。
 次に、市街化調整区域の空き家等の活用についてでございます。
 調整区域では、無秩序な市街化を防止するため、建築物の新築を農家住宅や公益上必要な施設等に限定してございます。これらの建築物は、他の用途への変更が制限されていることから、空き家となる例が近年見受けられており、このような空き家を観光振興や既存集落の活力創出のために有効活用していくことが重要でございます。
 都は、こうした目的の用途に変更する場合を許可の対象に加えることとして、例えば、農家住宅から古民家カフェやサテライトオフィスへの転用などを可能といたします。
 今後、年度内に新たな許可基準を公表の上、四月から運用を開始し、地域の活性化の取り組みを後押ししてまいります。
 最後に、災害時を想定した物資輸送についてでございます。
 甚大な被害が発生した際に、被災者の生命を守るためには、他県から緊急物資を受け入れ、迅速かつ的確に被災地域に輸送する必要がございます。
 都内においては、圏央道などの広域的な都市インフラの整備が進んでございます。これを生かしつつ、都市計画道路の整備により、多摩広域防災倉庫などへの円滑なアクセスを確保するとともに、東日本大震災や熊本地震での経験を踏まえ、民間物流施設も活用して、物流事業者等と連携して、物資輸送に取り組むことが重要でございます。
 こうしたことから、来年度に圏央道、中央道などの沿道における民間物流施設の立地や、都市計画道路の整備等による輸送路の確保に関する調査を実施し、災害時にも機能する広域的な輸送体制の構築につなげてまいります。
〔産業労働局長藤田裕司君登壇〕

○産業労働局長(藤田裕司君) 六点のご質問にお答えいたします。
 初めに、多摩地域の観光振興についてでございますが、観光客のさらなる増加を図るためには、地域の多様な魅力を体験できる観光資源をふやすとともに、点在する資源を組み合わせて集客に結びつけることが重要でございます。
 そのため、都は、観光協会等の誘客に向けたアイデアを民間のノウハウを活用して事業化する取り組みや、多摩地域の観光、商工、農業等の団体から成る協議会が行う、広域的な観光ルートの開発や情報発信等を支援しております。
 来年度は、この協議会による古民家での宿泊に文化体験を組み込んだモニターツアーの実施等を後押しいたします。また、自然や地元の食を堪能し、農業体験を行うなど、新たな観光の楽しみ方を提供する体験、交流型の施設の整備に取り組む民間事業者等を支援いたします。これらにより、多摩地域の観光振興を着実に進めてまいります。
 次に、住宅宿泊事業、いわゆる民泊に関する取り組みについてでございますが、都が所管することとなります市町村の区域における住宅宿泊事業の適正な運営などを目的として、都独自のガイドラインを策定しており、この実効性を確保していくことが重要でございます。
 このため、ガイドラインに規定した宿泊者の安全措置や住民生活への配慮などについて、事業者向けの説明会を実施しているところでございます。
 今後は、ガイドラインの概要をわかりやすくまとめたハンドブックを配布するとともに、宿泊時のマナーや施設の利用方法等を外国人旅行者に正しく伝えるための多言語の文例集を作成し、ウエブサイトで提供するなど、円滑な運営をサポートしてまいります。
 さらに、市町村との協議体を新たに設置し、相談、苦情事例の共有や連携した対応を行うなど、適正な事業の実施を図ってまいります。
 次に、林業に従事する人材の育成についてでございますが、木材を安定的に供給していくためには、新たな担い手の確保や林業従事者の技術力の向上など、人材の育成を図ることにより、林業事業体の体制を強化する必要がございます。
 このため、都は、林業労働力確保支援センターにおいて、就業相談会や基礎的な技術を習得する講習会を実施するとともに、林業事業体に新規就業者の住宅の借り上げ助成を行うなど、その確保と定着を図っているところでございます。
 加えて、今後は、林業機械の操作資格の取得への支援とともに、急傾斜地での木材搬出技術や高性能な林業機械の活用を進めている林業先進地域への派遣研修を新たに開始するなど、林業従事者の技術力向上に力を注いでまいります。
 これらの取り組みにより着実に人材を育成することで、事業体の体制強化を図り、木材の安定供給につなげてまいります。
 次に、林道や森林作業道の整備の充実についてでございますが、林道や林地内の作業路でございます森林作業道は、森林整備や木材の搬出に不可欠な基盤施設であり、その整備の充実は、伐採、搬出コストを削減し、木材供給量の拡大につながるなど、林業経営の効率化を図る重要な取り組みでございます。
 このため、都は、開設効果が高い路線を選定した整備計画に基づき、市町村と連携し、林道の新規開設を着実に進めるとともに、既存林道の機能強化を図るため、大型の林業機械の通行が可能となるよう、道幅の拡幅や橋梁の補強など、林道の高規格化を進めてまいります。
 また、林地における作業範囲の拡大による効率化に向け、沢による分断箇所をつなぐ森林作業道の整備等への新たな支援を開始いたします。
 これらの取り組みにより、林道や森林作業道の整備を加速し、木材の安定供給につなげてまいります。
 次に、河川などで行われている内水面漁業の活性化についてでございますが、内水面漁業の振興に向けては、釣り客の誘致や川魚の販売促進等が求められており、多摩川を遡上するアユをふやし、水産資源として有効活用を図ることは、内水面漁業を活性化する上で効果的な取り組みでございます。
 このため、都は、漁業協同組合等が行う釣り場の整備等の支援に加え、遡上の途中で下流に滞留するアユを効率的に捕獲して上流へ運搬する技術を開発し、その普及を図っているところでございます。漁協では、この技術により捕獲、放流した天然アユをPRし、釣り客を誘致するとともに、養殖業者への販売を開始するなど、その有効活用を図っております。
 都は今後、天然アユの遡上環境の向上に努めるとともに、飲食店での活用や加工品開発等のブランド化への助言を行うなど、内水面漁業の活性化を図ってまいります。
 最後に、中小企業団体と連携した支援についてでございますが、東京の産業の活力を高めるためには、個々の企業の生産性向上を図ることが必要でございまして、中小企業が参加する団体を通じて、各社の生産効率を高める働きかけを行うことは効果的でございます。
 このため、都は来年度、中小企業団体と協力し、生産性の向上を後押しするためのサポートを開始いたします。
 具体的には、業種ごとの中小企業団体を対象に、最新のIT技術による生産効率化の事例を紹介するセミナーを開催いたします。
 また、団体が各社向けに行うIoT技術の活用をわかりやすく説明する研修等に対して助成をいたします。
 さらに、個々の業種に共通の生産プロセスを最新技術の導入により効率化する計画をつくり、各社に参考としていただくことで、生産性の向上を着実に後押ししてまいります。
〔建設局長西倉鉄也君登壇〕

○建設局長(西倉鉄也君) 西多摩山間地域の道路整備の推進についてでございますが、本地域の道路は、地域の生活や産業経済を支える極めて重要な社会基盤でございます。一たび土砂崩れや積雪等で道路が寸断されますと地域交通に甚大な影響を及ぼすことから、交通機能のリダンダンシー等を確保することが重要でございます。
 このため、都は、バイパス道路等の機能を担います多摩川南岸道路や秋川南岸道路の整備を進めてきております。
 また、今年度内には、日の出町と青梅市を結びます梅ヶ谷トンネルの整備工事に着手することといたしました。本トンネルの整備によりましてダブルルートが確保されまして、地域の防災性が飛躍的に向上いたします。
 今後とも、地域の防災力を高め、観光振興にも寄与いたします西多摩山間地域の道路整備を全力で推進してまいります。

○議長(尾崎大介君) 三十六番斉藤やすひろ君
〔三十六番斉藤やすひろ君登壇〕
〔議長退席、副議長着席〕

○三十六番(斉藤やすひろ君) ラグビーワールドカップ二〇一九に向けた機運醸成について質問します。
 先日、大阪で開催された日本一の小学生ラグビー全国大会、ヒーローズカップ決勝大会を観戦しました。関東地区代表として東京から三チームが参加し、世田谷ラグビースクールが見事優勝し、スポーツ庁長官賞をかち取りました。大会後、主催者であるNPO法人ヒーローズの会長らと懇談した折、東京都は、ヒーローズカップで全国の頂点を目指す都内のラグビースクールに、もっと光を当て支援していくべきだとの強い要望がありました。
 二〇一九大会の先までを見据え、花園大会を頂点とする高校ラグビーに次いで競技人口が多い小学生ラガーを、ワン・フォー・オール、オール・フォー・ワンなどのラグビー精神の実践を通して、育成することが重要です。
 また、ラグビーファンの裾野を広げるためには、女性をターゲットに、試合後の楽しみをミックスした企画が必要だとの声もあります。
 そこで、次世代を担う子供たちやラグビーに余りなじみのない女性を巻き込み、ファン層を拡大するなど、さらなる機運醸成を図るべきです。知事の所見を求めます。
 都はこれまで、東京のみならず、全国各地で開催されるテストマッチについて、東京でもファンゾーンなどを実施したり、他の開催都市と協力して二〇一九大会のPRを進めてまいりました。いよいよチケット販売時期が到来し、効果的なPRを展開するなど、プロモーションが重要なときを迎えております。
 そこで、さらに多くの都民にラグビーワールドカップ二〇一九東京開催をPRすべく、インパクトのある取り組みを展開すべきです。都の見解を求めます。
 次に、学校での突然死ゼロを目指した救命教育について質問します。
 我が国では、近年AEDの設置が急速に進み、AEDの使用で命が救われた事例も数多く報告されています。また、東京消防庁による救命救急講習が活発に行われ、防災訓練などでも、AEDを活用した応急手当て訓練が実施されております。
 しかし、いまだなお毎年七万人が突然死で亡くなっているのが現実で、学校においても、毎年百名近くの児童生徒の心停止が発生しており、残念ながら心肺蘇生を行わず、AEDを活用しないまま亡くなられた小学六年生の悲しい事例もあります。
 私は、学校での突然死ゼロを達成するためには、子供を誰でも救命士にするべく、心肺蘇生、AEDの知識と技能とを体系的に学習、実践する必要があり、学校での救命教育がその具体策になると考えます。
 折しも、平成二十九年三月に公示された中学校新学習指導要領、保健体育科の保健分野において、心肺蘇生法などを行うことが明記されました。
 先日、港区立御成門中学校で、東京慈恵会医科大学病院の教授を講師として、中学校教員向けの救命教育の講習を体験してまいりました。この講習の特徴は、学校の先生が、生徒に対して救命教育を行うことができるようにつくられた教育プログラムと、AEDに関する簡易な心肺蘇生トレーニングキットを用いたことにあります。
 そこで都は、救命教育として、小学校高学年から中学生、高校生まで誰もが、友達を救うのは私だと勇気の行動がとれるよう、心肺停止状態に立ち会った場合においては、速やかな気道確保、人工呼吸、胸骨圧迫やAEDの使用など、応急手当てできるよう学習し、心肺蘇生法などの原理や方法については、基本的な技能を児童生徒が実習を通して確実に習得できるようにすべきと考えます。都教育委員会及び生活文化局の見解を求めます。
 次に、軽度外傷性脳損傷、いわゆるMTBIについて伺います。
 交通事故や高所からの転落、転倒などで頭を打ったり、または頭が前後左右に激しく揺られると、これは乳児の揺さぶりもその一つでありますけれども、脳に衝撃が伝わり、脳損傷が起こることがあります。
 WHO、世界保健機関の報告によれば、外傷性脳損傷は、毎年、人口十万人当たり百五十人から三百人発症しており、その約九割がMTBIで、さらにその約一割の方が慢性化したり、高次脳機能障害など重症化して、苦しんでいるといわれています。
 MTBIは、スポーツ外傷でも起こります。学校の運動部活動中の頭部外傷は、けがを負った直後には目立った症状がなくても、時間の経過とともに、重篤な状況となる場合があります。そのため、部活動の顧問教諭は、その正しい対処法について理解することが必要です。都教育委員会及び生活文化局の見解を求めます。
 また、私は、交通事故に遭遇し、MTBIを発症しながらも、脳の病変が画像に映っていないなどの理由で、後遺症がありながら補償を受けることができず、苦しんでいる当事者の切実な相談を受けてまいりました。
 事故に遭ってから数週間後に症状が重くなったり、日常生活や社会生活が思うように送れなくなっていることが周囲に理解されず、適切な治療を受けられずに苦しんでいる現実があります。MTBIについては、MRI画像など、一連の神経学的評価では正常とされることも背景にあるようです。
 基礎自治体では、独自に啓発用のパンフレットを発行しているところもありますけれども、都内全域には広がってはおりません。
 そこで都は、二〇二〇東京大会やラグビーワールドカップ二〇一九開催後のレガシーとしても、広く医療関係者や都民へ、MTBIについての啓発を行うべきです。都の見解を求めます。
 次に、動物愛護について質問します。
 都は、人と動物との調和のとれた共生社会の実現を目指し、動物殺処分ゼロを二〇一九年までに達成する目標を掲げています。
 私の地元目黒区では、飼い主のいない猫を保護し、不妊去勢手術を施し、地域ぐるみで終生飼養する地域猫化を目指して、ボランティアが涙ぐましい努力をされております。かけがえのない命を守りたいとの思いから、雨の日も風の日も連日連夜見守っています。
 しかし、地域によっては、飼い主のいない猫対策へ理解が十分でない地域もあり、ボランティアの方が活動中に暴言を吐かれたり、不審者扱いされたり、地域猫活動が円滑に行えないとの相談を受けております。余りにも地域猫活動の理解に地域差があり過ぎることが問題です。
 そこで都は、地域ボランティア活動がより活発に行えるよう、区市町村に働きかけていくべきと考えます。都の見解を求めます。
 私は、先日十八日、千代田区がボランティア団体と共催し開催した、ちよだ猫まつりを視察いたしました。小池知事も訪問された官民協働のすばらしいイベントです。そこでは、地域猫として保護し切れない猫の新しい飼い主を探す譲渡会も開催され、獣医師立ち会いのもと、慎重にお見合いが行われていました。
 都は、殺処分ゼロのために行う譲渡事業に協力するボランティア団体との連携を強化し、譲渡を促進していく必要があると考えます。都の見解を求めます。
 次に、老朽マンションの改修支援について質問します。
 高度成長期に分譲されたマンションが老朽化し、同時に居住者の高齢化が進んでいます。特に、エレベーターが設置されていない中層マンションでは、上りおりがつらいとの声を多く伺います。ついの住みかを売却することもできず、また、管理組合がエレベーターの設置を検討しても、改修費用のめどが立ちません。
 老朽化したマンションの再生に当たっては、建てかえに係る補助制度はあるものの、改修工事には活用できません。
 私は、平成二十八年予算特別委員会で、改修による既存ストックの活用も重要であり、制度を拡充すべきと求めました。
 そこで、居住の継続に必要な改修によって、分譲マンションの質を高めることが重要と考えますが、今後の都の取り組みについて見解を求めます。
 次に、都営住宅の空き駐車場対策について伺います。
 都営住宅には、約四万八千区画の駐車場が設置されておりますけれども、入居者の約三分の二が六十五歳以上となられるなど、高齢化が顕著となってきています。その影響もあり、自動車の保有が減少した結果、現在は約三割の区画が未利用となっております。
 こうした状況の中、私の地元、八雲一丁目都営アパートでも、住民から空き駐車場を有効活用すべきだとの要望や、隣接する文化施設、めぐろパーシモンホールの利用者などからは、都営住宅内駐車場の空き区画を利用したいとの声も寄せられ、私は都に、再三にわたり検討を求めてまいりました。
 これに対し都は、平成二十六年度から三団地でコインパーキングの試行を開始し、都営住宅近隣の住民向けに貸し出しを行うなど、平成二十八年度には九団地に拡大をしてまいりました。
 また、入居者の中には、在宅療養の方や、ひとり暮らしの要介護高齢者のために介護に来られる親族、あるいは介護サービスの事業者の車両の利用が多く見られ、居住者からは利便性が向上したとの声も聞いております。
 そこで、今後は、都営住宅内はもとより、近隣にお住まいの方々へも十分に理解を得ながら、コインパーキングを本格実施し、対象団地を大幅に拡充するなど、駐車場の利用拡大を図るべきです。都の見解を求めます。
 最後に、都立公園の水辺環境の再生について質問します。
 私はこれまで、初当選以来一貫して、環境先進都市東京こそ生物多様性に配慮した都市であるべきだと主張してまいりました。
 生物多様性の保全は、代表質問で我が党が訴えたSDGsでもあります。生物多様性を脅かすものは、生態系の破壊や乱獲だけでなく、外来種の存在であり、昨年までの井の頭池のかい掘りによる水質の改善と外来種の駆除が大きな話題となりました。
 今後、多くの都民や外国人観光客が憩いの場として集う都立公園の魅力をさらに高め、生物多様性に配慮した都立公園を内外に広くアピールすることが重要です。
 そこで、私の地元、林試の森公園を初め都立公園における水辺の再生とそれに伴う生物多様性の取り組みを一層推進していくべきです。知事の所見を求め、質問を終わります。(拍手)
〔知事小池百合子君登壇〕

○知事(小池百合子君) 斉藤やすひろ議員の一般質問にお答えいたします。
 私からは二問お答えをさせていただきます。
 まず、ラグビーワールドカップの機運醸成についてでございます。
 大会を成功に導くためには、子供から大人まで幅広くラグビーの魅力を伝えることは重要でございます。
 実は先日、全国大会で優勝した東京都ラグビースクール代表の女子中学生の皆さん、都庁にお越しになりました。オリンピックやワールドカップに出場したいと目を輝かせて語る姿、大変頼もしさを感じたところでございます。競技に打ち込む選手の皆さんと交流いたしまして、私もラグビーのすばらしさに触れることができた思いでございます。
 このようなラグビーの魅力を伝えるため、都といたしまして、これまでも子供たちの観戦の招待、さまざまなイベントでの選手との交流、天然芝でのラグビー体験などを行ってまいりました。今後もこうした誰もが楽しめる取り組みを拡充してまいります。
 さらに、テストマッチに合わせましたファンゾーンや、大会一年前イベント等の場を最大限活用いたしまして、幅広い都民に大会をPRしてまいります。
 また、先日発表されました大会公式マスコット、レンとジー、レンジーを活用して、アニメーション動画をSNSなどで発信いたします。それによって、ラグビーになじみの薄い方々にも親しみを感じてもらえるように取り組んでまいります。
 二〇一九年に向けまして、多くの都民、国民の期待が盛り上がる中で、大会を迎えられますように、区市町村、組織委員会、競技団体とも連携をいたしまして、さまざまな方法でラグビーの魅力を発信する、それによって女性や子供たちなど新たなファンを開拓して、大会の機運を盛り上げてまいります。
 二つ目が、都立公園における水辺の再生についてのご質問でございました。
 都立公園は生き物の大切な生息地でございます。公園内の池の生息環境、これを改善することによりまして、生態系の回復を図っていくことは、SDGsの一つである生物多様性の観点からも重要でございます。
 都はこれまで、上野恩賜公園の不忍池では浄化設備の設置を、そして葛西臨海公園の上の池ではしゅんせつの実施など、池の状況に応じました適切な手法で水辺の再生を図ってきたところでございます。
 昨年五月に訪れました井の頭恩賜公園におきましては、これまで三回、かい掘りを行っており、外来の魚が大幅に減少するとともに、約六十年ぶりにイノカシラフラスコモという絶滅危惧種の水草が復活するなど、顕著な効果がございました。
 来年度は、ご地元であります目黒区の林試の森公園の池など約百カ所におきまして、形状などを調査の上で、水辺の生態系を回復させる方針を検討いたしておりまして、このうち十カ所の池でかい掘りなどを行う予定といたしております。
 今後とも、水辺の再生に取り組むことによりまして、本来の生態系を取り戻し、さまざまな生物が生息する豊かな都市環境を次世代へと継承してまいります。
 その他のご質問につきましては教育長、東京都技監、そして関係局長からのご答弁とさせていただきます。
〔教育長中井敬三君登壇〕

○教育長(中井敬三君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、学校における心肺蘇生法等の習得についてでございますが、心肺停止などの緊急時には、周囲にいる者が適切に対応し、救急隊員の処置に引き継ぐことが重要であります。
 現在、中学生、高校生は、保健の授業で心肺蘇生等の内容や方法について学んでおり、具体的な技能については、学校が実施する救命講習や都立学校における宿泊防災訓練などを通して、多くの生徒が習得しております。
 こうした講習を受けた高校生が、実際に心肺蘇生法による人命救助を行い、東京消防庁から表彰された例もございます。
 都教育委員会は、今後、全公立中高等学校において、関係機関と連携を図りながら、持久走や水泳といった心肺停止の発生頻度の高い場面を想定した演習を取り入れるなど、生徒の主体的な学びを促す工夫を行い、心肺蘇生法等の技能を確実に習得させるよう指導してまいります。
 次に、運動部活動中の頭部外傷への対応についてでございますが、学校には、あらゆる教育活動において、児童生徒の生命と安全を最優先する義務があり、特に頭部外傷が発生した場合は、迅速かつ適切に対処することが求められます。
 これまで都教育委員会は、頭部のけがは原則として医療機関に搬送するよう、管理職や養護教諭等に対して、毎年周知してきております。
 また、頭部外傷は運動部活動中に発生する事例が多いことから、部活動顧問教諭等の連絡会においても、事故防止や適切な対応について徹底してまいりました。
 今後、新たに配布する部活動のガイドラインに、軽度外傷性脳損傷を含む頭部外傷に関する知識や対処法を記載するとともに、部活動顧問教諭に加え、来年度から導入する部活動指導員に対しても確実に周知し、事故発生時における適切な対応力をさらに向上させてまいります。
〔東京都技監邊見隆士君登壇〕

○東京都技監(邊見隆士君) 二点の質問にお答えをいたします。
 まず、分譲マンションの改修支援についてでございます。
 既存ストックの有効活用を図る観点から、都民の主要な居住形態であるマンションについて、長寿命化のほか、性能や機能の向上を図ることが重要でございます。
 このため、都は、マンションの管理組合による改修等が円滑に進むよう、建築士などを派遣するアドバイザー制度や、大規模修繕に対する利子補給などを実施してございます。
 来年度からは、エレベーターやスロープの設置など、共用部分の機能を高める改修について、国の制度を活用しつつ、都の補助を開始して、マンションの質の向上に取り組む管理組合に対し、区市町村と連携した支援の拡充をいたします。
 こうした取り組みにより、高齢者を初め誰もが安心して住み続けることができる良質なマンションストックの形成を促進してまいります。
 次に、都営住宅の駐車場の有効活用についてでございます。
 駐車場の空き区画に関しては、これまで定期公募後の常時受付に加え、地域住民向けに貸し出しを行ってまいりました。
 しかし、居住者の高齢化等に伴い、利用率が低下してきていることから、今後、居住者の利用に支障がない範囲で、地域住民向けの募集区画数を拡大するとともに、案内看板を設置するなど、利用促進を図ってまいります。
 また、九団地で試行してきたコインパーキングについては、介護車両の利用など、居住者の利便性の向上や迷惑駐車の減少等の効果が確認できたことから、来年度から本格実施し、対象団地を二十五団地程度に拡大いたします。
 取り組みを進めるに当たっては、地元自治会や近隣住民などに丁寧な説明を行い、十分な理解を得るよう努めてまいります。
〔オリンピック・パラリンピック準備局長潮田勉君登壇〕

○オリンピック・パラリンピック準備局長(潮田勉君) ラグビーワールドカップのPRについてでありますが、大会を盛り上げていくためには、多くの都民に効果的にPRを行うことが大変重要であります。
 都はこれまでも、都民や観光客が行き交う東京駅前等への大型看板の設置や、大会準備の節目に合わせて、都庁舎やスタジアムのライトアップ等の取り組みを行ってまいりました。
 さらに、多くの人でにぎわう通りに街灯フラッグ等を掲出するシティードレッシングを行うとともに、新たにラグビーワールドカップの魅力を伝える動画を作成し、SNSやデジタルサイネージ等、各種メディアを活用し、幅広く発信してまいります。
 今後とも、二〇一九年に向け、魅力的なプロモーション方策を検討し、一層の機運醸成に取り組んでまいります。
〔生活文化局長塩見清仁君登壇〕

○生活文化局長(塩見清仁君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、私立学校における救命教育についてでございます。
 児童生徒が実践的な救命教育を受け、AEDの使用を含む基本的な応急手当て方法を学んでおくことは、私立学校に通う児童生徒の非常時の安全を確保するために重要でございます。
 そのため、都は、各私立学校に対して、東京消防庁や日本赤十字社などが行う学校向けの救命教育プログラムの紹介や、救命教育に資する国や関係機関からの情報を速やかに提供しております。
 また、東京都私学財団において、教職員を対象に、心肺蘇生法などを実習で学ぶ普通救命講習を毎年行っております。
 今後も、各私立学校において児童生徒の安全が確保されるよう、引き続き都として積極的に支援を行ってまいります。
 次に、私立学校における頭部外傷への対処方法に関する理解についてでございます。
 部活動の顧問等の教職員が児童生徒の安全を守るため、頭部外傷などの事故の防止に努めるとともに、事故が発生した場合の対処方法について理解しておくことは重要でございます。
 都はこれまでも、各私立学校に対して、文部科学省が取りまとめた指導資料や、学校における事故防止に向けた取り組み事例の紹介、さらには、軽度外傷性脳損傷、いわゆるMTBIを含む頭部外傷に関する知識や対処方法などをまとめた、日本脳神経外科学会の提言などを通じた注意喚起を行っております。
 今後も引き続き、さまざまな情報提供を通じて、各私立学校が適切に対応できるよう支援してまいります。
〔福祉保健局長梶原洋君登壇〕

○福祉保健局長(梶原洋君) 三点のご質問にお答えをいたします。
 まず、軽度外傷性脳損傷の普及啓発についてでありますが、軽度外傷性脳損傷、いわゆるMTBIは急性脳外傷の一つでございまして、多くの方は回復するものの、一部に高次脳機能障害などの症状を呈する方もいらっしゃいます。
 お話のように、MTBIは医師など医療関係者にも十分認知されていないことから、都は、高次脳機能障害の原因疾患の一つであることにつきまして、今後、研修会等を通じて周知を図ってまいります。
 また、現在、パンフレットの発行などを行っている自治体もございまして、都はこうした取り組みについて、区市町村を対象とした説明会等で紹介するとともに、普及啓発の取り組みを包括補助で支援してまいります。
 次に、ボランティアと連携した動物愛護の取り組みについてでありますが、都内の区市町村では、地域の飼い主のいない猫対策として、不妊去勢手術の実施、地域住民の理解と協力を得るための会議の開催や、普及啓発などの取り組みをボランティアと協力して実施をしております。
 都は、こうした区市町村の取り組みを包括補助で支援しており、今年度は、四十二の区市町村が取り組んでおります。
 来年度は、効果的な取り組み事例を収集、取りまとめ、区市町村の動物管理担当者の会議等で情報提供を行うこととしており、より多くの区市町村でボランティアと連携した取り組みが進むよう支援をしてまいります。
 最後に、ボランティア団体と連携した動物の譲渡についてでありますが、都は、譲渡経験が豊富で、譲渡活動に実績のある四十九のボランティア団体等と連携をして、動物愛護相談センターが保護した犬や猫の譲渡を進めております。
 今年度からは、飼育に手間がかかる離乳前の子猫を育成し譲渡するボランティアに対して、ミルクや哺乳瓶などを提供する取り組みを開始し、これまでに百匹の育成をお願いいたしております。
 また、昨年十一月には、動物情報サイト、ワンニャンとうきょうを開設し、譲渡会情報など、都やボランティア団体の活動を広く都民に発信をしております。
 来年度は、負傷し保護された動物を新しい飼い主に譲渡するまでの間、飼養するボランティア団体等に必要な保護用具やペットシーツ等を提供する取り組みも開始し、保護した犬や猫の譲渡を一層推進してまいります。

○副議長(長橋桂一君) 九十六番山田ひろし君
〔九十六番山田ひろし君登壇〕
〔副議長退席、議長着席〕

○九十六番(山田ひろし君) 東京都の抱える最大の課題は、ほかの自治体よりややおくれるとはいえ、少子高齢化、人口減少です。老年人口の割合は年々増加しており、東京都においても団塊の世代が全て七十五歳を超える二〇二五年をピークに、人口は減少に転じると見込まれております。
 都民の負託を受けた政治家は、子供、孫など、将来世代に対しても責任を有していることを改めて自覚し、課題を先送りすることなく、二〇二〇年の先も見据えて、オリンピック・パラリンピックを都の課題解決のきっかけとし、将来世代に健全な東京都を引き継いでいかなければなりません。
 さて、少子高齢化のうち少子化は働き手の減少を意味するため、生産性を向上させて日本のエンジンである東京の経済成長を推し進める必要があります。
 特に、現在の円安誘導の国の金融政策のもとで恩恵を受けているのは、一部の輸出企業だけです。そもそも円安は中小企業のような内需型企業にとっては、輸入原材料の値上がり、コストの上昇を伴う厳しいものであり、都内中小企業の多くから景気回復の実感がないとの声が多く上がるのは、国の金融政策の構造上、当然です。
 このような状況のもと、日本の経済成長のエンジンである東京都は、内需を刺激し、稼げる有望な新規ビジネスの育成や、産業の新陳代謝を積極的に進め、都民が実感を持てる経済成長を実現していく責任を有しております。
 例えば、民泊に代表されるシェアリングエコノミーは、今後、国内市場規模が十兆円台に到達するという推計もあり、都が安全性などの懸念に丁寧に対応することで、新しい産業として育成することが可能です。
 産学官の連携に関しては、例えば東京大学もバイオベンチャーの分野などで学会と産業界との連携を進めており、官として東京都も積極的に連携を図っていくことが、新たな成長産業の育成に資すると考えられます。
 このように、東京都は成長が見込まれる新規産業の育成や産学官の連携強化、大企業と中小企業の橋渡しなどを積極的に行って、新しいイノベーションを促進していくべきと考えますが、都の見解を伺います。
 また、次世代の最先端技術を育成することは、東京の抱える課題を解決するための重要な手段にもなります。少子高齢化の進む中で、最小限の人手によって高齢者や障害者の移動の自由を確保する手段となる自動運転技術の育成や、老朽化が進むインフラの点検に関してドローンの活用を検討していくことが、人手不足の中で安全なインフラ点検を行う観点から重要と考えますが、都の見解を伺います。
 さて、私の地元の三鷹市においても農業が盛んです。都市農業は大規模消費地に近いというメリットがありますが、狭い農地が分散している例が多く、土地の集約化による経営の効率化には、限界があるとの声が聞かれます。少子高齢化の中で、都市農業が稼げる農業を目指すためには、ICTを活用した効率的な都市農業を推進すべきと考えますが、都の見解を伺います。
 次に、国際金融都市東京構想について伺います。
 国際金融都市東京を実現する大義の一つには、ESG投資、つまり環境、社会、ガバナンスを重視する投資の促進にあります。これまでは、環境の側面だけが強調されがちでしたが、これからは社会、ガバナンスの側面にも焦点を当てる必要があります。
 少子高齢化が進む東京都の課題である女性の活躍環境の整備や、柔軟な働き方の推進などの取り組みに関して、先進的な企業に対する投資を東京都として促進することは、まさしく国際金融都市東京の大義だと考えます。
 そのための取り組みとして、東京金融賞の創設が予定されていると理解していますが、さらに一歩進んで、女性の活躍環境の整備や柔軟な働き方の推進などに関する取り組みについて、企業に説明義務、開示義務を負わせることが考えられます。
 例えば、上場企業における社外取締役の選任に関しては、社外取締役を選任しない場合に、その理由の説明、開示を求めるルールが、企業に真摯な対応を促し、結果的に社外取締役の選任の拡大につながりました。
 金融庁及び東京証券取引所は、スチュワードシップ・コード及びコーポレートガバナンス・コードのフォローアップ会議を設置し、上場企業にさまざまな事項の遵守、説明義務を求める二つのコードの普及定着を図っています。
 ついおととい、二月二十八日の新聞報道によれば、金融庁がガバナンス・コードを改正し、女性取締役の選任状況などについて、上場企業に説明義務を負わせる方針を検討していると報道がされています。
 このように金融庁なども同様の問題意識を持っていることから、東京都としてもESG投資を推進する観点から、金融庁、東京証券取引所との連携を一層強化すべきと考えますが、都の見解を伺います。
 次に、パラリンピックを契機とした高齢社会対策について伺います。
 東京は、世界で初めて二回目の夏季パラリンピックを開催する都市であり、パラリンピックをきっかけにして、障害者の方が暮らしやすい都市を実現することは、今後増加する高齢者に加えて、ベビーカー連れの子育て世代にとっても暮らしやすい都市を意味します。
 実効性のある受動喫煙対策を行い、快適な都市環境を整備することが、二〇二〇大会招致の際に示した東京、日本のおもてなし精神を世界に示すためにも必要ですが、加えて、パラリンピックの成功こそが、二〇二〇大会の成功と捉え、ダイバーシティー、多様性都市東京を世界に示す取り組みを進めていかなければなりません。
 パラリンピックの機運醸成に関して、本年一月の東京都の障害者スポーツに関する世論調査では、障害者スポーツに関心があると回答した方が五七%であり、一年前の調査とほぼ同様である一方、関心がないと回答した方の理由の中では、どんな競技があるか知らないなどが低下し、選手、競技のルールがわからないと回答した方の割合がふえています。
 これらの結果からは、パラリンピックは知っていて一定の興味はあるが、詳しくは知らないといった都民像が見えてきます。
 選手や競技のルールを知ってもらうためには、実際に観戦してもらうことが一番であり、競技会場に足を運びたくなるような情報の発信や、実際に競技を都民に会場で観戦してもらうための取り組みが必要と考えますが、都の見解を伺います。
 次に、バリアフリー化、ユニバーサルデザインに関する取り組みについて伺います。
 東京都では、これまでハード面でのバリアフリー化の取り組みが進み、例えば都内鉄道駅のエレベーターなどによる段差解消の整備状況は、九三%と高い数値を示しています。これらの取り組みをさらに進めるとともに、今後は、日々の生活を問題なく送ることができるという意味でのバリアフリーから、さらに一歩進めて、都内で障害者の方が自由に楽しめる環境づくりも必要です。
 その一つの例として、バリアフリー化が進んだレストランは、障害者の方のみならず、高齢者やベビーカーの乳幼児連れにも優しく、レストランにとってもアピールポイントになる可能性を秘めております。
 ロンドンでは、インクルーシブ・ロンドンというウエブサイトで、交通機関や競技会場に加えて、レストランに関するバリアフリー情報も一元化されております。
 都は、東京二〇二〇大会を前に、誰もが容易にユニバーサルデザインの情報を入手できる環境を整備すべきと考えますが、都の見解を伺います。
 次に、快適な就労環境の整備に関して伺います。
 三鷹駅を通る中央線に代表されるように、朝の満員電車は、都内で働く方の非常に大きなストレスの原因になっています。
 さらに、満員電車には、高齢者の方、ベビーカー連れの子育て世代や障害者の方にとっても乗車することが非常に難しいことを考えると、満員電車の解消は、都民全体に幅広く影響を及ぼす都政の重要な課題の一つと言えます。
 小池知事就任後から、満員電車解消に向けてはさまざまな対応が進められてきました。昨年七月に実施された時差ビズの取り組みでは、都内鉄道事業者や民間企業、合計約三百二十社の協力を得て、時差出勤やテレワークの推進が進められました。
 時差ビズの参加者に対するアンケート結果では、通勤時の快適性、仕事の効率性、プライベートの充実に関して、約六〇%が時差ビズによる肯定的な評価を行っています。
 また、一部の駅の出場者割合の分布によれば、早朝時間帯の増加、ピーク率の減少、混雑の分散などの効果も認められています。
 さらに、民間企業の時差出勤に関する自主的な取り組みも活発化しており、例えばセブン&アイ・ホールディングスが三月から、国内約一万人の従業員について時差出勤を導入すること発表しています。
 このように時差ビズの機運が広まりつつあり、また、一定の効果を認められた以上、今後もその取り組みを拡大して継続すべきと考えます。
 さて、満員電車解消のためには、時差ビズや鉄道の代替交通としての高速通勤バスの検討などに加えて、自宅で仕事ができるテレワークを一層推進する必要があります。現時点で、制度上も技術上もテレワークを実現することは十分可能ですが、これまでの働き方や企業文化を変えるのが最も難しいとの声が多く聞かれます。
 柔軟な働き方に関する会社の経営者層の意識を変えていく取り組みが必要と考えますが、都の見解を伺います。
 最後に、冒頭に述べましたとおり、我々は二〇二〇年の先も見据えて、課題を先送りすることなく、将来世代に健全な東京都を引き継いでいかなければなりません。そのためには、財政、環境、少子高齢化、インフラなど、長期的視点が必要な分野に、意識的に将来世代の利益を反映させていく必要があります。
 この考え方はフューチャーデザインといわれていますが、例えば岩手県矢巾町では、三十年以上先を見据えた水道事業のあり方を住民と検討するに当たり、将来世代の利益の代弁者を設けることで、これまでとは異なった視点を取り入れる取り組みを行っています。
 また、イギリスでは財政健全化のために、二〇一〇年に財政責任庁を設け、政治から独立した機関による長期間の財政見通しを行わせています。ほかのOECD諸国でも同様の動きが見られますが、これも財政負担を先送りしないフューチャーデザインの一種と考えられます。
 都としても、例えば将来世代局を創設し、庁内においてそうした視点での政策議論を活発化することも考えられます。
 都が政策を展開するに当たり、長期的な視点のもとで、将来世代の意見を意識的に反映させていくことが重要と考えますが、知事の見解を伺います。
 以上で一般質問を終わります。ご清聴まことにありがとうございました。(拍手)
〔知事小池百合子君登壇〕

○知事(小池百合子君) 山田ひろし議員の一般質問にお答えいたします。
 最後に将来世代の意見を反映させた取り組みの推進について、知事に対してのご質問がございました。
 いうまでもなく、これまでも、そしてこれからも東京の発展の担い手は人でございます。今の都民はもとよりですが、将来世代の誰もが生き生きと輝ける社会をつくり上げる、そのことが成長を生み続ける、持続可能な都市東京を実現する鍵であると思います。
 こうした観点のもとで、中長期的な将来につきまして十分な見通しを立てた上で、政策を展開していく必要がございます。このため、二〇二〇年に向けた実行プランでは、二〇六〇年までの人口、そして高齢化率など将来的な見通しも踏まえて、策定をしたところでございます。
 加えまして、実行プランにおきましては、二〇二〇年のさらにその先に目を向けて、明るい東京の未来像の一端をビヨンド二〇二〇として提示をしております。
 この未来像の検討に当たりましては、都庁の若手職員によるワークショップや、都立学校の生徒との議論を通しまして、二〇二〇年の先の東京を担う世代の意見も反映させたところでございます。
 今後とも、長期的な視点を十分に持ちながら、将来世代の意見なども取り入れながら、明るい未来の東京の実現に向けた政策を打ち出していく所存でございます。
 その他のご質問につきましては、関係局長からのご答弁とさせていただきます。
〔産業労働局長藤田裕司君登壇〕

○産業労働局長(藤田裕司君) 三点のご質問にお答えいたします。
 初めに、新たな産業の育成に向けた取り組みについてでございますが、東京の新たな産業を創出するため、中小企業が他の事業者や大学など研究機関と協力し、新製品やサービスを生み出す取り組みを支援することは重要でございます。
 これまで都は、新技術の動向等を踏まえ、中小企業が大学等と連携して進める開発への助成や、大企業と取引を始めるきっかけの提供を行ってまいりました。
 来年度は、大きな伸びの期待できる市場を生み出すため、都が大学等と協力して、すぐれた技術等を持つ中小企業を選定し、その事業展開に大企業の資金や人材、販路などを活用する取り組みへの支援を開始をいたします。
 また、利用ニーズの高い先端医療機器の分野におきましては、中小企業と大学等が連携した開発を支援いたします。
 こうした取り組みにより、さまざまな主体が協力し、新しい産業をつくり上げることができるよう後押ししてまいります。
 次に、ICTを活用した都市農業の推進についてでございますが、都市の中の限られた農地で収益力の向上を図るためには、ICTなどの先進技術を活用し、生産性を高めるなど、農業経営の効率化を進めていく必要がございます。
 このため、都は、ICTの活用により、栽培施設内の温度やCO2等の生育環境を自動制御し、小規模な農地でも農産物の高品質化と増産を実現する栽培システムの開発に取り組んでいるところでございます。
 来年度は、栽培施設を遠隔操作する技術の開発を進め、さらなる省力化を図るなど、システムの機能向上に取り組みますとともに、農業者向けの説明会の開催や農家での実証試験を行うなど、システムの普及を図ってまいります。
 こうした取り組みを通じまして、農業経営のさらなる効率化を実現してまいります。
 最後に、働き方改革の推進についてでございますが、働き方改革は、人材確保や生産性の向上といった経営課題の解決にも資するものでございまして、経営者にその取り組みの効果について、理解を深めていただくことが重要でございます。
 都はこれまで、経営者に向けて働き方改革の意義を伝えるメッセージ動画を発信するほか、改革の起爆剤となるテレワークを普及するための拠点を整備し、先進機器の体験や相談等を通じて、その有効性をわかりやすく紹介してまいりました。
 来年度は、テレワークの経営効果を啓発する体験セミナーを、業界団体とも連携し、規模を拡大して開催をいたします。
 また、働き方の見直しやテレワーク導入の好事例を、経済誌やSNSなど多様な媒体を活用して広く発信をいたします。
 こうした取り組みにより、働き方改革のメリットを経営者に効果的に訴求し、意識の改革を促してまいります。
〔政策企画局長遠藤雅彦君登壇〕

○政策企画局長(遠藤雅彦君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、自動走行、ドローンの活用についてでございますが、少子高齢化により深刻化する交通弱者の移動手段の確保や、人手不足等の課題に最先端技術を活用することは、東京が持続的に成長を続けていく観点からも重要でございます。
 このため、自動走行分野では、昨年九月に開設した、実証実験の相談や関係機関等との調整を一括して受け付ける東京自動走行ワンストップセンターの支援に加え、来年度から新たに、例えば自動走行バスなどを対象に、具体的なサービスの実証実験を支援いたします。
 また、ドローンの活用では、関係局と連携しながら、新たに橋梁や水管橋のインフラ点検におけるドローンの導入可能性について調査を行います。
 今後とも、自動走行、ドローンなどの最先端技術の活用について積極的に検討をしてまいります。
 次に、ESG投資の推進に係る金融庁、東京証券取引所との連携強化についてでございますが、国際金融都市東京構想では、金融による社会的課題解決への貢献を一つの柱として掲げ、ESG投資など、社会的課題解決に資する取り組みを推進することとしております。
 具体的な取り組みの一つとして、今年度から、金融庁、東京証券取引所などとともに、一般社団法人日本取締役協会が実施する、コーポレートガバナンス・オブ・ザ・イヤーに後援を行うことに加え、当該表彰において環境対応、女性活躍推進など、ESG活動に積極的な企業を表彰する東京都知事賞を新設いたしました。
 引き続き、金融庁、東京証券取引所と連携することにより、ESG投資の推進に向けた取り組みを検討してまいります。
〔オリンピック・パラリンピック準備局長潮田勉君登壇〕

○オリンピック・パラリンピック準備局長(潮田勉君) 障害者スポーツの観戦促進についてでありますが、パラリンピック会場を満員の観客で盛り上げるためには、より多くの都民に競技や選手の魅力、会場での観戦の楽しさを体感していただく必要がございます。
 そのため、都はこれまで、大会や競技情報の発信、競技体験会など、さまざまな取り組みを進めてまいりましたが、競技や選手を詳しく知らないという世論調査の結果も踏まえまして、来年度は、ウエブ等による選手情報の発信の強化に加え、障害者スポーツ応援プロジェクト、チームビヨンドにより、選手との交流を含めた大会観戦機会の充実や応援体験の拡充に取り組んでまいります。
 今後も、より多くの都民に競技会場での観戦、応援の楽しさを体感いただき、パラリンピックの成功に向け全力で取り組みを進めてまいります。
〔福祉保健局長梶原洋君登壇〕

○福祉保健局長(梶原洋君) ユニバーサルデザイン情報に関するご質問にお答えをいたします。
 都はこれまで、区市町村や事業者向けに情報バリアフリーのガイドラインを作成し、配布いたしますとともに、誰もが安心して外出できるように、バリアフリーマップの作成等に取り組む区市町村を包括補助で支援をしてまいりました。
 また、外出に役立つ情報を取りまとめたポータルサイト、とうきょうユニバーサルデザインナビを開設いたしまして、区市町村が作成したマップや、車椅子の利用者が作成したバリアフリー地図のアプリ、オストメイト対応型トイレの検索アプリなどの情報を容易に入手できるようにしてございます。
 来年度は新たに、誰でもトイレの設置場所や設備等の情報を収集し、オープンデータとして提供することとしておりまして、東京二〇二〇大会に向け、ユニバーサルデザインの情報提供の取り組みを一層推進してまいります。

○議長(尾崎大介君) この際、議事の都合により、おおむね二十分間休憩いたします。
   午後五時二十一分休憩

   午後五時四十五分開議

○議長(尾崎大介君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 質問を続行いたします。
 三十三番原田あきら君
〔三十三番原田あきら君登壇〕

○三十三番(原田あきら君) 初めに、豪雨対策について質問します。
 十三年前、二〇〇五年九月、杉並は時間雨量百十二ミリという記録的な豪雨に襲われ、床上浸水八百八十四件という戦後三番目の水害に遭いました。
 その被害は、河川の氾濫ではなく、下水が雨水を飲み切れずに逆流し、まちを浸水させるという内水氾濫でした。瞬間的豪雨により、雨水が集中した下水はパンク状態となり、各家庭の流しや風呂釜、トイレから悪臭を放ちながら、ボコリボコリと下水が噴き出し始めました。
 駆け出しの区議だった私が現地に駆けつけたとき、停電した暗闇の中、必死で水をかき出す少女から、私たちの生活どうなっちゃうんですかと訴えられ、押し寄せる大量の下水を前に無力感に襲われたことを今でも覚えています。
 都市型水害は人災です。急速なオフィス整備や宅地化、アスファルト舗装が、地面に雨水をためる機能を失わせる一方、ヒートアイランド現象を助長し、ゲリラ豪雨が頻発するようになりました。これに対して、雨水処理機能が十分に追いついていないんです。
 都は、豪雨対策基本方針を策定し、河川改修や下水道整備を進めるとともに、道路の浸透舗装、雨水浸透ますの設置など、雨を一時的にためたり地下に浸透させたりする流域対策等、総合治水対策を進めてきました。この流域対策は、豪雨による雨水が瞬発的に下水や河川に流出しようとするとき、タイムラグをつくり出し、下水の急激な圧力上昇を抑える効果を持ちます。さらに、地下水の涵養を通して、ヒートアイランド現象を和らげる効果も注目を集めています。
 知事は、昨年、私の地元杉並区の成田西にある調節池建設現場などを訪れ、水害対策の視察を行いましたが、首都の水害防止に向けた知事の決意を改めて伺いたいと思います。
 また、下水や河川の整備とともに、下水や河川に雨水を急に流さない流域対策、浸水した場合の被害を軽減する家づくり、まちづくり対策を合わせた総合治水対策の重要性について、都の認識を伺います。
 これまで総合治水対策については、都と関係区市町村で総合治水対策協議会をつくって対策を進めてきました。特に、先ほどの二〇〇五年に杉並区を襲った豪雨を一つのきっかけとして都が策定した豪雨対策基本方針に基づき、豪雨や水害が頻発している河川ごとに、流域豪雨対策計画を策定してきました。
 それでも豪雨水害が増加する中、都は、二〇一四年六月に豪雨対策基本方針を改定し、目標や対策を強化しています。しかし、方針改定から四年もたとうというのに、流域ごとの対策計画の方は今も改定されていません。
 流域ごとの改定は、現在どのように進められているのですか。改定を急ぐべきですが、いかがですか。
 区市町村では、下水や河川に雨水を急激に流さないために、さまざまな対策を重ねてきました。
 例えば、練馬区では、年間一万三千平米もの透水性舗装を行い、浸透型トレンチ管や雨水浸透ますの設置も大規模に整備しており、これまでの対策量は、このほど三十億円余りをかけて完成する、知事も視察をされました、杉並区の成田西調節池三万五千立方メートルの十三個分以上にもなっています。
 しかし、都市整備局が所管する総合治水対策の補助事業の予算は、二〇一六年度で見ると、自治体向けと個人向けを合わせて一億円にしかならず、執行額は六千万円しかありませんでした。東京都が行う自治体向けの補助制度は、地域を限定の上、貯水量が三百トン以上でないと補助金が出ないため、区の担当者は使い勝手が悪いといっています。
 貯水量の基準を利用しやすいレベルに引き下げるなど、自治体が行う施策への補助制度を抜本的に拡充すべきと考えますが、答弁を求めます。
 都が昨年十二月に、東京都管理河川の氾濫に関する減災協議会を発足させたことは重要です。減災協議会においても、総合治水対策を課題に挙げ、広域的な視点から抜本的な拡充を図るべきだと考えますが、いかがかお聞きしまして、次に、建設労働者の労働環境改善についてお尋ねします。
 今、日本の建設産業は大変な危機的状況にあります。国土交通省も、若年が大きく減少する一方、高齢化が進み、このままでは熟練工から若手への技能継承がなされず、将来の建設業自体の存続が危惧される状況と、警鐘を鳴らしています。
 国は、若者が建設業を避ける一番の理由に、全産業の平均を二六%も下回るような給与水準の低さを挙げています。
 建設産業で親方をしている私の友人は、人手不足に苦しんでいました。どうしても低賃金で重労働、しばらく若い社員を探していて、ようやく数名の社員を抱えるようになった今も忙しい。持病の膠原病に不安を抱えつつ、休まず働く中、体調を崩し、先日、八カ所ものクモ膜下出血の痕跡が見つかりました。血圧を下げる薬を飲みながら、それでも休まず働いています。
 知事は、日本及び東京都の建設産業の担い手不足について、どのように認識していますか。あわせて、東京のまちづくりにとってかけがえのない、本来はやりがいに満ちた建設産業の魅力を高めるため、労働環境の改善や若手人材育成への支援などについて、都知事の意気込みを伺います。
 その中で、先日、建設産業労働者の労賃の積算額となる設計労務単価が、二・四%引き上がりました。六年連続でトータル四〇%ほど上昇していることは重要です。
 しかし、実際の賃金はそれに見合って上がっているでしょうか。
 昨年の都議会で、都は、設計労務単価は実態調査に基づいて算出されているので、現場を反映した数字かのように答弁をされました。
 しかし、お膝元、東京五輪の建設現場の実態はどうでしょう。都内建設関係の労働組合が調べた五輪関連施設建設の実態調査を見て驚きました。新国立競技場、武蔵野の森スポーツ施設、東京ビッグサイトの三カ所の調査では、二〇一六年の調査時、設計労務単価は十六職種平均で二万四千円ほどとなっているにもかかわらず、実際の働く労賃は一万六千円以下という労働者が六割強を占めていたのです。
 東京都発注公共事業の現場で、実態調査に基づいて算出されたはずの設計労務単価と、民間団体による現場調査の実態に大きな開きがあることについて、都は把握していますか。少なくとも事業者団体との意見交換などの場で、賃金の実態などについて聞き取りを行うべきではありませんか。
 私は、杉並区議会議員のとき、建設労働者の皆さんと一緒にこの問題、この開きを改善するよう何度も追及し、杉並区はとうとう事業者へのアンケートを開始しました。
 神奈川県では、県発注した工事及び一般業務委託にかかわる賃金実態調査を行っていますが、二〇一六年度実態調査でも、設計労務単価に対し、賃金はおおむね八割程度、ひどい場合は五、六割程度にすぎなかったことが明らかになっています。
 他県でこのように設計労務単価と公共事業の乖離が出る結果が出ているのですから、東京都としても実態調査を行うべきだと思いますが、いかがですか。
 国自身が、公共工事設計労務単価には賃金以外の必要経費が含まれておらず、労働者の雇用に伴い、必要な賃金以外の経費を含んだ金額と誤解されるおそれがあると認めています。こうした指摘に対し、都がどのように対応しているのか、お答えください。
 さて、働きがいのある人間らしい労働環境をつくることも重要です。ところが、東京都が深くかかわる二〇二〇東京五輪の建設現場では、深刻な事故が相次いでいます。
 新国立競技場の事業場において、二十三歳の青年が、実に月二百十二時間の時間外労働という非人間的な働き方によって過労自殺し、ことし一月にも、晴海の選手村で、三十一歳の青年がクレーンの旋回中に挟まれ命を落とす、痛ましい事故が発生しています。
 今、働きがいのある人間らしい仕事、ディーセントワークという言葉が重視されています。東京五輪から建設産業の労働環境は変わった、そういわれるようなレガシーをこそ構築すべきだと思いますが、いかがですか。
 最後に、豊洲新市場をめぐる環境アセスについてお伺いします。
 環境アセス条例によると、計画変更は事前に届けを出すことが六十二条で定められています。ところが、豊洲新市場計画では、土壌汚染対策として環境影響評価書に盛り込まれた盛り土が行われず、変更届も出ていませんでした。
 そこで、昨年十一月の環境・建設委員会でこの問題をただしたところ、都環境局は、条例違反であると初めて認めました。
 さて、都のアセス条例九十一条は、この条例に定める手続の全部または一部を行わなかったとき、事業者から意見を述べ、証拠を提示する機会を与え、その意見に正当な理由がないと認める場合は、知事はその事実を公表しなければならないとしています。
 ところが、東京都環境局は、中央卸売市場から速やかに変更手続を提出したいという意向が示されたのだから、公表により手続の確実な遂行を担保しようとする条例の趣旨に照らせばと、条文にどこにも記載のない勝手な解釈を持ち出し、九十一条を適用しなくていいと、おとがめなしの態度をとりました。九十一条の手続に基づく違反事実の公表はもちろん、事業者からの聞き取りすらしていません。
 しかし、環境アセス条例は、知事の責務として、都民の健康で快適な生活を確保するため、この条例に定められる手続が適正かつ円滑に行われるよう努めなければならないとしています。条例は、環境局がいうように、確実に遂行、すなわち円滑に行われればいいのではなく、適正に行うことを求めているのです。
 市場が豊洲新市場建設で盛り土なしという、環境影響評価書と異なる工事を行ったにもかかわらず、変更の届け出を放置し、事が発覚してからようやく変更届を出したことを、知事はアセス条例に即して適正だと考えますか。
 もし、適正でないにもかかわらず、違反事実の公表はもちろん、聞き取りすら行われなかったとすれば、知事にアセス手続が適正かつ円滑に行われることを求めるアセス条例の精神に反するのではありませんか。
 昨年十二月の所信表明演説で、アセスの適切でわかりやすい運用を行う決意を示した知事としてお答えいただくよう求めまして、私の一般質問を終わります。(拍手)
〔知事小池百合子君登壇〕

○知事(小池百合子君) 原田あきら議員の一般質問にお答えいたします。
 まず、水害対策についてのお尋ねがございました。
 近年、全国各地で集中豪雨が頻発いたしております。東京におきましても、水害に対する備えは欠かせません。
 昨年の夏、神田川・環状七号線地下調節池などを視察いたしまして、都民の生命、財産、そして首都機能を守るためにこうした施設が重要であるということを、改めて認識したところでございます。
 都は、豪雨対策を総合的に推進するための基本方針を策定いたしておりまして、これに基づいて、河川や下水道に加え、雨水流出抑制施設の整備を着実に推進するとともに、降雨や水位を初めとする情報提供の充実などを図っているところでございます。
 今後とも、こうしたハードとソフトの両面からの施策を推進いたしまして、東京の防災力を高め、都民が安全・安心に暮らせるセーフシティーの実現を加速いたしてまいります。
 建設業における担い手の確保についてのご質問でございます。
 生産年齢人口が減少し、労働市場が逼迫する中で、若者のものづくり離れや、休み方を重視する価値観の変化などもございまして、建設業界におきましても、人手不足が大きな課題となっております。一方で、働きやすい環境へと改善を図ることによって、かつては男性中心であった現場で女性が活躍している企業も見られます。
 そこで、都といたしまして、業界のイメージアップにみずから取り組む事業者団体への支援であるとか、女性の職域拡大を目的として、労働環境整備を進める企業を支援いたしております。
 また、若者等を対象といたしまして、仕事のやりがいや職場の魅力を広報冊子やウエブサイトで発信をし、また、将来を担う若手人材を育成する職業訓練を実施いたしておりまして、今後も業界のニーズを踏まえて進めてまいります。
 こうした取り組みを通じまして、建設業界を初めとする東京の産業の魅力を高めて、都内経済の発展を後押ししてまいります。
 三点目でございます。豊洲新市場の環境アセス手続についてのご質問でございます。
 あれは私が知事に就任して間もなくでした。建物下に盛り土が行われなかったことを公表いたしまして、その後、変更届を提出することを速やかに表明をいたしました。
 変更届を提出せずに工事を実施したことにつきましては、環境影響評価条例に違反をしており、遺憾でございます。
 この条例は、対象事業の環境影響評価を適切に行うということを担保するために、手続を定めた条例でございます。これまでの経緯及び条例の法的な性格に鑑みまして、条例九十一条を適用する必要性は乏しいと判断をしたものでございます。
 なお、変更届につきましては、平成二十九年の八月に、東京都環境影響評価審議会へ報告をいたしております。
 その他のご質問は、東京都技監及び関係局長からのご答弁とさせていただきます。
〔東京都技監邊見隆士君登壇〕

○東京都技監(邊見隆士君) 三点のご質問にお答えをいたします。
 まず、総合治水対策の重要性についてでございます。
 水害に対する安全を確保するには、河川や下水道の整備を推進することが重要でありますが、これに加えて、地表からこれらの施設に雨水が流出することを極力抑制する、いわゆる流域対策のほか、止水板の設置などを行う家づくり、まちづくり対策などをあわせて行うことが、一層の効果を上げるものと認識をしてございます。
 次に、豪雨対策計画の改定についてでございます。
 都は、土地利用や過去の浸水被害状況など、地域の特性に応じた対策を推進するために、流域ごとに豪雨対策計画を策定してございます。
 平成二十六年に改定した東京都豪雨対策基本方針において、豪雨対策の目標を、時間五十ミリから、区部で七十五ミリ、多摩部で六十五ミリに引き上げており、これに伴って、現在、関係区市とともに計画の改定作業を進めてございます。
 具体的には、豪雨対策を強化すべき九流域について、都及び区市町村で構成する総合治水対策協議会の中に、流域ごとに部会を設けて検討を行ってございます。
 関係者との調整が整った神田川流域と石神井川流域について、年度内に新たな計画を策定する予定でございます。
 最後に、区市に対する補助制度の拡充についてでございます。
 雨水流出抑制対策を強化するため、都は平成二十七年度から、区市が一時貯留施設等を設置する場合、その工事費に対する補助を行ってございます。
 この制度を活用して、これまでに二区二市が、学校や公園、道路下に施設を設置しており、さらなる設置の促進を図るため、来年度、補助対象要件を緩和して、区市の取り組みを一層支援していく予定でございます。
〔建設局長西倉鉄也君登壇〕

○建設局長(西倉鉄也君) 減災協議会の拡充についてでございますが、水害から都民の命と暮らしを守るためには、河川整備等のハード対策に加えまして、住民の避難等に資するソフト対策を進めることが重要でございます。
 都は、洪水氾濫による被害の軽減を目的といたしまして、区市町村等と連携し、平成二十九年十二月に東京都管理河川の氾濫に関する減災協議会を設置いたしました。本協議会では、氾濫危険情報を直接区市町村長に迅速に伝える仕組みや、要配慮者利用施設等における避難計画作成の支援など、喫緊の課題への取り組みを進めてまいります。
 また、総合治水対策につきましては、河川や下水道の整備に加えまして、流域対策の計画的な推進等を図ります東京都総合治水対策協議会などを通じまして、関係各局や区市町村が連携して進めてございます。
 引き続き、各協議会の目的に応じまして、取り組みを着実に推進し、水害対策に全力で取り組んでまいります。
〔財務局長武市敬君登壇〕

○財務局長(武市敬君) 公共工事関連の三問のご質問をいただいております。
 まず、建設労働者の賃金実態についてでございますが、賃金の実態は、全国ベースで国が実施いたします公共事業労務費調査において調査されておりまして、その結果は東京都としても把握をしております。
 また、東京都は昨年度、改正品確法の理念であります中長期的な人材の確保、育成、定着をテーマに設定いたしまして、事業者団体との意見交換会を開催いたしました。
 そこでは、都が取り組んでまいりました設計労務単価の引き上げに対しまして、建設労働者の賃金改定や下請契約への反映などの対応につきまして、事業者団体から報告を受け、今後の改善に向けた取り組みについて両者で意見交換を行っております。
 引き続き、こうした取り組みを通じまして、建設労働者の賃金実態の把握に努めてまいります。
 次いで、建設労働者の賃金調査についてでございますが、国が実施する公共事業労務費調査では、都の発注工事を含む各工事現場の賃金の支払い実態を調べ、都道府県別に労務単価を決定しております。
 具体的には、職種ごとに、経験年数、支払い額、法定福利費などについて、労働基準法に基づく賃金台帳等から調査票へ転記しておりまして、この調査には賃金実態が適切に反映されていると認識をしております。
 実際の賃金は、各企業におきまして、対等な労使間での交渉等により自主的に決定されるものでありまして、経験、技能など個人の能力によっても異なってまいります。同職種でありましても一律となるものではないと考えております。
 引き続き、建設労働者の賃金の全体の動向につきましては、公共事業労務費調査などを通じて把握をしてまいります。
 最後に、建設労働者の雇用に伴う必要経費についてでございますが、国は、公共工事設計労務単価と労働者の雇用に伴う必要経費を含む金額、この二つを並列表示いたしまして、労務単価には必要経費が含まれていないということを明確化しております。
 東京都は、公共事業労務費調査の対象工事の事業者に対しまして、労務単価は労働者に支払われる賃金に係るものとして設定した単価であり、法定福利費の事業者負担額などが含まれていないということを説明しております。
 また、発注工事の現場におきましても、労務単価に関するポスターを掲示するなど、公共工事設計労務単価が適切に取り扱われるよう、周知徹底を図っているところでございます。
〔オリンピック・パラリンピック準備局長潮田勉君登壇〕

○オリンピック・パラリンピック準備局長(潮田勉君) 建設産業の労働環境についてでありますが、東京二〇二〇大会に向けて、安全で適正な労働環境の確保に配慮し、準備に取り組むことは重要であります。
 このため、都は、組織委員会が策定いたします持続可能性に配慮した調達コードの検討に加わりまして、その中で、適正な労働環境の確保が推進されるよう取り組んでまいりました。
 また、都の契約制度には、調達コードの趣旨の多くが既に盛り込まれておりますが、競技施設の建設を初め、大会準備に当たっては、調達コードの遵守に向けた取り組みを求めるなど、適正な労働環境の確保等を事業者に働きかけていくこととしております。
 今後も、大会準備において、労働環境の確保を含めた持続可能性に配慮した取り組みを推進してまいります。

○議長(尾崎大介君) 四十一番龍円あいりさん
〔四十一番龍円あいり君登壇〕

○四十一番(龍円あいり君) 私は、スペシャルニーズ、パラリンピック、LGBT、そして公有地跡地について質問いたします。
 親ばかではあるんですけれども、私の息子は今四歳で、まあ、いつもにこにこ、けらけらと笑っていて、楽しそうな愉快な子です。遺伝子疾患であるダウン症候群があるので、本当に成長はゆっくりなんですが、親にとってみれば、いとしくてかわいい存在です。
 息子は世間では障害児といわれます。障害という言葉はマイナスの要素を連想させますので、劣っているとか、不完全、かわいそうというようなレッテルを張りつけられたように感じるときがあります。何も悪いことしてないのにどうしてというような憤るような気持ちだったり、悲しい気持ちになるときがあります。
 まあ、そう聞くと、いやいやいや、事実そうなんだから仕方ないでしょうと思われる方もいるかもしれません。でも、それが差別であり、偏見なんです。
 そもそも人類を健常者と障害者の二つに分けて、その間に越えられない壁があるように扱うことは、余りに乱暴なことで、多くの方を傷つけています。
 息子が生まれたアメリカでも、およそ二十年前は、ア・パーソン・ウイズ・ディスアビリティーズ、アビリティー、能力がないと表現していました。障害者権利条約も、コンベンション・オン・ザ・ライツ・オブ・パーソンズ・ウイズ・ディスアビリティーズとなっていましたが、現在は、公の場で話すときは、ア・パーソン・ウイズ・スペシャル・ニーズといいます。人にはいろいろなニーズがあるんですけれども、その中でも特別なニーズがあるということです。
 これは、私としてはとても腑に落ちる言葉でした。この概念を共有することが、偏見や差別を減らすための第一歩になることと信じて、少し長くなりましたが、お話しさせていただきました。
 アメリカにはIDEAという、ゼロ歳から二十一歳までのスペシャルニーズがある人を対象とする支援法があります。法律に基づいて、一人一人にチームが編成されます。チームメンバーは、行政のケアマネジャー、教育の担当者、そして保育や療育などの福祉担当者、必要があれば医療担当者、そして両親です。定期的に集まって、その子を多面的にかつ包括的に見て、きめ細やかなカスタマイズされた支援計画を立てていきます。
 また、原則として、その子にとって可能な限り最大限、インクルーシブな環境で育つべきだということが定められています。インクルーシブというのは、スペシャルニーズがない子たちがいる環境のことをいいます。
 インクルーシブな環境で育ちますと、その子は、自分のスペシャルニーズを理解して、周りに助けを求めることができるようになったり、逆に、どうしたらみんなと一緒に活動に参加できるのかというのも学んでいきます。また、スペシャルニーズ児が同級生にいる一般のお子さんにとっても、学習面でよい影響を与えるということが、アメリカの研究ではわかっています。
 子供のころからともに育つことで、スペシャルニーズのある方とない方が一緒に参画するインクルーシブな社会が実現されていきます。
 日本でも、厚生労働省の児童発達支援ガイドラインで、地域社会への参加、インクルージョンの推進と合理的配慮が、障害児支援の基本理念として位置づけられていますが、まだまだ分けてという風潮が残っているように感じます。
 さて、子供が育つのは、何も学校や保育園だけではありません。公園もとても大切な場所です。
 アメリカには、インクルーシブ公園というのがあります。滑り台などの遊具に、車椅子でも利用できるようにスロープがついていたりとか、ブランコはジェットコースターのシートのようにガチャンと体を固定できます。そのほかにも、手話のアルファベットが図解されていたりとか、耳で音を楽しむ遊具があったりとか、そのほかにも、絵で簡単に理解できる説明があったりと、さまざまなスペシャルニーズに対応しています。もちろん、スペシャルニーズのない子たちも楽しめるので、遊びを通して、いろんな違いがある子たちがいることを自然に学べるようになっていました。
 残念ながら東京にはこういう公園がまだありません。都立公園において、スペシャルニーズのあるお子さんが安全に安心して遊ぶことができる工夫がされている、インクルーシブな公園を整備していくことが必要と考えますが、都の見解を伺います。
 先ほど、アメリカでは多面的、包括的なカスタマイズ支援があるとお伝えしました。日本はというと、教育、福祉、医療のこの横の連携がやや薄いため、包括性が足りていないと感じています。
 どうしたらいいのかなとあちこち視察させていただきながら考えてきました。たどり着いたのは、児童福祉法に規定されている児童発達支援センターがキーポイントだろうということです。一般の児童発達支援事業は、お子さんへの直接的な発達支援にとどまります。一方、センターはそれに加えて、相談、情報提供、そして地域へのアウトリーチというのがあるので、より包括的な取り組みができます。
 足立区の、うめだ・あけぼの学園のような質のいいセンターをふやしていくことが最重要課題だと考えています。センターがふえれば、暗い迷宮でさまよっている多くの親子に明るい道が開けていくと考えています。しかし、今のところ、センターはなかなかふえずに困っております。
 児童発達支援センターの設置促進に向けて、都はどのように取り組むのでしょうか、伺います。
 もう一つ重要なのが、保育所等訪問支援です。
 子供がふだん生活している場所に支援員が訪れて、先生らにアドバイスしたり、本人への発達支援を行うものです。それによって、保育園とか学校でのスペシャルニーズ児の受け入れが進んで、よりインクルーシブな環境づくりの手助けになります。
 また、四月からは、訪問支援対象に新たに乳児院や養護施設が加わります。これらの施設にいるお子さんのおよそ三割にスペシャルニーズがあるそうです。
 その中でも特に重いスペシャルニーズ児がいる、日赤乳児院を視察させていただきました。関係者に、何に一番困っていますかと聞きましたら、真っ先に、発達支援を受けさせてあげられていないんだとおっしゃったのが、強く印象に残りました。
 今後、施設にいるスペシャルニーズ児たちが少しでも発達支援を受けられるといいなと願っています。
 このように、保育所等訪問支援はとても有用な制度なんですけれども、スペシャルニーズ児の親にさえ余り知られてなく、認知度が低く、使用が限定されてしまっています。
 そこで、都は、保育所等訪問支援の利用が一層進むように積極的に取り組むべきだと考えますが、都の所見を教えてください。
 さて、二〇二〇年、東京は、夏季パラリンピックを二回開催する世界で唯一の都市になります。多様性を認め合い、インクルーシブな成熟した都市としての姿を世界に示していく必要があると思います。パラリンピック選手が一アスリートとして純粋に限界へ挑んでいる様子を積極的に伝えていくことが、大会成功の鍵だと考えます。
 ロンドン大会では、パラリンピック選手のかっこよさを伝える映像が、イメージを大きく変えたと聞いております。
 都としても、映像などを効果的に使いながら、パラリンピック選手の魅力発信にさらに取り組むべきだと考えますが、所見を伺います。
 きのう、我が会派の代表質問で、あらゆる差別を許さないとするオリンピック憲章の精神を浸透させるために、条例制定に向けた調査、検討に着手していて、ことし後半に条例の提出を目指すことを、都知事からご答弁いただきました。
 LGBTを初めとする性的マイノリティーに対する差別とは、一体どういうものなのでしょうか。あからさまなヘイトスピーチなどは、もちろん禁止されるべきです。しかし、行政においては、社会資源へのアクセシビリティーの障害を取り除いていく必要があると私は考えます。
 例えば、同性カップルが公営住宅に入居できなかったり、DV相談を聞き入れてもらえなかったり、家族をつくりたいという、人としては本当にごく普通の希望があっても、かなわなかったりします。トランスジェンダーの方は、更衣室やトイレの利用に困ったり、制服に抵抗を感じたり、またスポーツ時に苦痛を感じながら生活をしています。また、子供や若者が自分の性に悩んだときに、安心して相談できる場や人がいないことが、自殺へつながったりもしています。
 都は、オリンピック憲章を正面から受けとめて、LGBTを初めとする性的マイノリティーの方々の困り事に対応できるよう、総合的な窓口を設けるなどの体制をつくっていくべきだと考えますが、見解をお願いします。
 また、今後、協議会を設置して、LGBTのみならず、性分化疾患やXジェンダーなど、あらゆる性的マイノリティーの当事者の意見を広く聞いていくことを要望させていただきます。当事者のいないところで、LGBTを初めとする性的マイノリティーの方々のことを決めないでいただきたいと思います。
 最後に、私の地元の渋谷区にあります、こどもの城跡地の活用について伺います。
 こどもの城は、開館以来、二十九年間に二千八百万人が訪れて、さまざまな先進的なプログラムを開発し、子供に関する研究、実践、発信地でしたが、二〇一五年に多くの方に惜しまれつつ閉館いたしました。
 都は、当初、都立広尾病院をここに移転するとしていましたが、その計画が中止となりました。地元住民からは、跡地がどのような場所になるのか、期待とともに高い関心が寄せられています。
 こどもの城跡地について、都知事の見解を伺います。
 人は本来、一人一人が違います。違いを認め合い、そしてそれを力に変えていける東京になることを願って、私の質問を終了といたします。
 ご清聴ありがとうございました。(拍手)
〔知事小池百合子君登壇〕

○知事(小池百合子君) 龍円あいり議員の一般質問にお答えいたします。
 旧こどもの城の敷地についてのお尋ねでございます。
 この敷地は青山通りに面しておりまして、そして背後には旧青山病院跡地など、周囲の都有地との一体的な利用によって、都のさまざまな政策実現にも資する可能性を有した土地であると考えております。
 一方で、この土地は、現在国が管理している国有地でございます。敷地を購入する場合には、多額の投資を要するとともに、都民の皆様方のご理解も必要となってまいります。
 そのため、現在、旧こどもの城敷地、そして周囲の都有地も含めた活用の可能性、これについて事務方で検討いたしておりまして、今後、地元を含め、東京全体にとって利益となる形で結論を出していきたいと考えております。
 残余の質問は、関係局長からのご答弁とさせていただきます。
〔建設局長西倉鉄也君登壇〕

○建設局長(西倉鉄也君) 都立公園におけます障害のある子供も安全に遊べる遊び場の整備についてでございますが、年齢、性別、障害の有無にかかわらず、誰もが楽しめるレクリエーションの場として都立公園を整備していくことは重要でございます。
 これまでも、対象とする子供の年齢を考慮いたしまして、法令を遵守した安全な遊具や、幅広い世代に人気のある健康器具を設置してまいりました。
 来年度は、新たな取り組みといたしまして、障害のある子供が障害のない子供とともに楽しく遊び、学ぶことのできる遊び場の整備に向けまして、専門家等の意見を聞きながら、対象公園や設置に適した場所を検討いたしまして、設計に着手する予定でございます。
 引き続き、誰もが安心して楽しむことのできる公園づくりに積極的に取り組んでまいります。
〔福祉保健局長梶原洋君登壇〕

○福祉保健局長(梶原洋君) 二点のご質問にお答えをいたします。
 まず、児童発達支援センターについてでありますが、都は現在、第四期障害福祉計画におきまして、地域における障害児支援の中核的施設として、通所支援や障害児とその家族への相談支援、障害児が通う他の事業所への専門的な支援等を総合的に行う児童発達支援センターの整備目標を掲げ、整備を促進しております。
 今年度、新たに障害児福祉計画を盛り込んで策定する東京都障害者・障害児施策推進計画では、センターを平成三十二年度末までに、各区市町村に少なくとも一カ所以上設置することを目標に掲げ、整備費の事業者負担を軽減する特別助成を実施いたします。
 また、サービスを担う人材の募集や研修への支援など、施設の立ち上げに必要な取り組みを行う区市町村を、来年度から新たに包括補助で支援してまいります。
 次に、保育所等訪問支援の利用促進についてでありますが、保育所等訪問支援は、障害児の受け入れを促進するため、支援員が保育所等を訪問し、児童が集団生活に適応できるよう専門的な支援を行うもので、来年度から、訪問先が乳児院や児童養護施設にも拡大をされます。
 本年二月現在、支援を実施している事業所は、二十一区市、三十一カ所にとどまっておりまして、都は、現在策定をしている障害者・障害児施策推進計画において、平成三十二年度末までに全区市町村で保育所等訪問支援を利用できる体制を構築することを、新たに目標に掲げることとしております。
 来年度からは、目標達成に向けまして、開設準備経費の支援など、事業の立ち上げに必要な取り組みを行う区市町村を新たに包括補助で支援し、体制整備を促進してまいります。
〔オリンピック・パラリンピック準備局長潮田勉君登壇〕

○オリンピック・パラリンピック準備局長(潮田勉君) 映像を活用したパラアスリートの魅力発信でありますが、映像には、障害者スポーツに関心がない人にもその魅力をわかりやすく伝える力があり、効果的に活用することで、多くの人にその魅力を発信できると考えております。
 都が二十七年度に制作したパラアスリートの魅力を伝える映像、Be The HEROは、漫画と組み合わせることで、障害者スポーツに関心のない方にも見ていただけるよう工夫をしております。動画再生数は二十五万回を超え、渋谷の大型ビジョンや電車内のビジョン等でも放映したところでございます。
 また、現在、パラアスリートの迫力に加えて、会場観戦の魅力を伝える新たな映像を制作しており、平昌パラリンピック期間中のジャパンハウス等で効果的に活用してまいります。
 今後も、パラリンピックの成功に向け、さまざまな取り組みを組み合わせて、普及啓発に取り組んでまいります。
〔総務局長多羅尾光睦君登壇〕

○総務局長(多羅尾光睦君) LGBTの方々への対応についてですが、都は、LGBTの方々も含め、誰もが希望を持って生き生きと生活ができ、活躍できる都市、すなわちダイバーシティーの実現を目指しております。
 お話のように、LGBTの方々が直面する課題は多岐にわたり、都においても、庁内のさまざまな部署で対応が求められております。
 今後、各種の施策を進めるに当たっては、都全体が性について多様性があることへの理解を深め、LGBTの方々に配慮して事業を実施していくことが必要でございます。
 そのため、総合的な調整を行う担当組織を設け、庁内各局がLGBTに関する情報を共有し、連携して施策を推進する体制の整備を図ってまいります。

○議長(尾崎大介君) 五十一番清水孝治君
〔五十一番清水孝治君登壇〕

○五十一番(清水孝治君) それでは私は、日本語で矢継ぎ早に都政の課題につきまして、六点、伺いたいと存じます。
 初めに、島しょ振興として、伊豆諸島北部地域の交通アクセスについて伺います。
 島しょ地域で暮らす住民の方々にとって、本土と島しょを結ぶ交通アクセスの安定化は、生活や産業の活性化に不可欠であることはご案内のとおりであります。
 東京都は、我が党の要望を受け、有人国境離島法の施行に合わせて、本土と伊豆諸島南部地域を結ぶ離島航空路線における島民運賃割引の大幅な拡充を図ってまいりました。昨年から、本土と南部地域である三宅島と八丈島に導入され、本土との距離がより身近に感じられるようになり、島民の皆様に大変喜ばれていると聞いております。
 しかし、地域社会の維持を目的としている有人国境離島法は、南部地域のみ支援の対象としていますが、伊豆諸島の振興については、一体的な振興を図ることが重要であります。
 とりわけ、より迅速な移動手段である離島航空路線は、島民の安全・安心を確保する上で重要な役割を担っていることは、南部地域も北部地域も変わりはありません。
 そこで、伊豆諸島全体の振興の観点から、北部地域についても、当然、同様の取り組みが必要と考えますが、都の見解を伺います。
 他方、伊豆諸島の島々を結ぶヘリコプターによる定期輸送であるヘリコミューターについても、都がこれまで支援を行ってきたことは承知をしていますが、島民の重要な生活の足となっていることから、あわせて島民向けに運賃を引き下げることが重要と考えますが、今後の取り組みについて伺います。
 次に、中小企業対策として、小規模事業者の事業承継支援について伺います。この件につきましては、我が党の代表質問でも取り上げましたが、掘り下げて伺います。
 団塊世代の引退が本格化を迎える中、今後、多くの企業が事業承継の問題に直面することが見込まれます。しかし、実際に事業承継の準備を進めている経営者は、六十歳以上でも半数未満にとどまっているそうであります。
 特に多摩地域においては、地域に根差した事業展開を行う小規模事業者も多く、こうした事業者が事業を承継できずに廃業してしまうと、地域全体の活力低下につながってしまいます。
 私の地元でも、おいしいステーキ屋さんや製菓工場が、事業承継できずに廃業になってしまいました。皆、がっくり肩を落としております。
 今後、事業を次世代に引き継いでいくためには、後継者の選定や育成はもとより、将来の承継に向けた経営改善など、後継者が引き継ぎたくなる環境をつくり上げていくことが必要であることはいうまでもありません。
 しかし、これらのさまざまな取り組みを進めていくことは、小零細企業にとっては極めて高いハードルであるわけであります。
 そこで伺いますが、事業承継の取り組みを都内企業に着実に広げていくためには、こうした多摩地域の小零細企業の実情などをしっかりと踏まえた上で、さらなる手厚い支援が必要と考えますが、都の所見をお聞かせいただきたいと思います。
 次に、東京農業の振興として、都内花きの生産振興について伺います。
 日曜日に閉幕いたしました平昌オリンピックでは、日本人選手も大活躍。過去最高のメダル数を獲得し、あとは、開催まで二年余りとなりました東京二〇二〇大会を迎えるばかりとなりました。
 国内外から多くのお客様が東京を訪れる東京二〇二〇大会は、都内農作物の魅力を強くアピールする絶好の機会であることはいうまでもありません。
 東京都では、東京二〇二〇大会の農作物供給を目指して、先ほど我が党の柴崎議員の質疑にあったとおり、GAP認証の取得を推進する取り組みを展開するそうであり、まことに結構なことであります。
 しかし、東京農業は、食材として供給する野菜などだけではなく、まちを彩り、人々の目を楽しませる花や植木の生産も盛んであることを忘れてはなりません。都内の花きや植木農家の皆様も、野菜農家と同様に、今後、需要が拡大されることを大いに期待をしております。
 そこで伺います。
 東京二〇二〇大会に都内産の花や植木も活用できるよう、取り組みを一層進めるべきと考えますが、都の所見をお聞かせいただきたいと思います。
 次に、我が党が機会あるごとに質問してまいりました連続立体交差事業として、私からは、JR南武線の矢川駅から立川駅付近の鉄道立体化について伺います。
 当該区間でありますJR南武線の矢川から立川駅付近では、多摩地域における南北主要幹線道路である立川東大和線、都市計画道路が交差する予定であります。
 同路線は、立川広域防災基地と中央自動車道国立府中インターチェンジのアクセスを強化し、人や物の流れを円滑化するだけでなく、防災性の向上にも寄与する極めて重要な路線であります。
 また、国立市では、矢川駅周辺において、快適でゆとりある住環境の形成と生活利便性に配慮したまちづくりの実現を目指しております。
 このような状況下で、JR南武線は、鉄道による地域分断だけではなく、踏切の遮断による交通渋滞の発生が危惧され、多摩地域における幹線道路ネットワークの形成や立川市及び国立市が進めるまちづくりにも大きな支障となっております。広域的な幹線道路ネットワークの形成や地域のまちづくりを進めるためには、まさに本区間の鉄道立体化が必要不可欠であり、地元でも大きな期待を寄せております。
 そこで、JR南武線の矢川駅から立川駅付近の鉄道立体化について、今後の取り組みを伺いたいと思います。
 次に、東京水道の国際展開における企業の海外展開支援について伺います。
 私は、改めて東京水道の現状を確認するため、都議会自民党有志の皆様と、昨年十一月に多摩地域の水道施設を視察いたしました。高度浄水処理施設を有する東村山浄水場から小規模な浄水所まで見学し、東京水道の裾野の広さを実感してまいりました。同時に、生活や都市活動に欠かすことのできない水を絶やすことなく供給し続ける東京インフラを支える企業の技術力に感銘をいたしたところであります。
 他方、世界に目を転じますと、アジアの多くの途上国では、漏水など料金収入に結びつかない、いわゆる無収水の比率が高いことが課題となっております。特に、我が党がかねてより取り上げてまいりました国際展開先であるミャンマーのヤンゴンでは、浄水場でつくった水の、実に三分の二が漏水により失われている状態であります。
 こうした状況を踏まえて、都は、漏水箇所の発見や修理といった無収水対策事業を、日本企業と連携して、平成二十八年十月から広域展開をしてまいりました。また、ヤンゴンにおける官民一体となった取り組みの推進は、熾烈を極める国際競争の中で、海外へのインフラ輸出を積極的に進める我が国の取り組みにも合致しているわけであります。
 そこで、こうした企業と連携したヤンゴンでの無収水対策事業で、都は今後どのような取り組みを行って、我が国の水道関連企業の海外展開を後押しなさるのか、伺いたいと存じます。
 最後に、下水道単独処理の流域下水道への編入について伺います。
 昨年十一月の水道施設の視察に引き続きまして、下水道施設の視察も行いました。北多摩二号水再生センターと多摩川対岸にあります浅川水再生センターであります。
 その中で、多摩川の真下を横断して両施設を結ぶ連絡管を歩かせていただくという貴重な体験もさせていただきました。本当にありがとうございました。まさに、災害時にバックアップ機能を担う連絡管の内部をこの目で拝見し、改めて、下水道施設の必要性、重要性を確認させていただいたわけであります。
 重要なインフラである下水道は、恒久的にその機能を確保していく必要がありますが、編入に向けた現在の取り組み状況について、その後どのようになっているのかお聞かせをいただきまして、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。(拍手)
〔港湾局長斎藤真人君登壇〕

○港湾局長(斎藤真人君) 清水孝治議員の一般質問にお答えいたします。
 伊豆諸島の島民割引拡充についてでございますが、都はこれまでも、伊豆諸島への航空運賃水準を維持し、島民の利便性向上を図るため、離島航空路における運航費の補助や、着陸料の減免、航空機購入費の補助等、航空会社に対するさまざまな支援を行ってまいりました。
 今年度から、有人国境離島法の特定有人国境離島地域に指定された伊豆諸島南部地域におきましては、航空路運賃の島民割引を大幅に拡充したことにより、島民の利用が約三割ふえるなど、大きな効果を上げております。
 離島振興の観点からは、南北に長い伊豆諸島の一体的な支援が重要でございます。そのため、地域に指定されていない北部地域の大島、新島、神津島、各島と本土とを結ぶ航空路におきましても補助を行い、現行の普通運賃から約四〇%を割り引く新たな島民運賃割引を導入してまいります。
〔総務局長多羅尾光睦君登壇〕

○総務局長(多羅尾光睦君) 伊豆諸島地域のヘリコミューターについてですが、地形等の制約から飛行場の建設が困難な小離島においては、経済活性化及び島民の生活基盤の安定を図るため、ヘリコミューターは重要な交通手段でございます。このため、都はこれまで、青ヶ島、八丈島、御蔵島、三宅島、大島、利島を結ぶヘリコミューターの運航を支援し、島民の生活路線を確保してまいりました。
 さらには、都は、島民がヘリコミューターをより利用しやすい環境を整えるため、来年度から新たに有人国境離島法による国交付金を活用するとともに、同交付金の対象外となる伊豆諸島北部地域も含め、路線の就航する島の島民を対象に、約四〇%の運賃の引き下げを図ってまいります。
 こうした取り組みを通じて、今後とも、伊豆諸島地域全体の一層の振興を図ってまいります。
〔産業労働局長藤田裕司君登壇〕

○産業労働局長(藤田裕司君) 二点のご質問にお答えいたします。
 初めに、小規模企業の事業承継に向けた支援についてでございますが、東京の産業の基盤でございます小規模企業の維持と発展を図るため、その事業の継続や円滑な承継を効果的に支援することは重要でございます。
 このため、都は、商工会議所等と協力し、小規模企業の事業承継をサポートする六カ所の拠点で、専門的な知識の提供や相談対応を行っているところでございます。また、拠点から会社に専門家を派遣し、事業の直面する課題を計画的に解決する支援を実施しております。
 来年度は、多摩地域における事業承継を促進するため、二カ所目の支援拠点を設け、サポートの充実を図ってまいります。
 さらに、商工会の連合組織と連携し、企業が将来の承継に向け、収支改善や後継者育成等を早期に始める取り組みを支援し、その成功事例を幅広く発信いたします。
 これらにより、小規模企業の承継支援を推進してまいります。
 次に、都内産の花と植木の活用についてでございますが、東京二〇二〇大会において、都内産の花と植木の活用を図るためには、夏場における展示、活用技術を開発するとともに、その普及を進めていく必要がございます。
 このため、都は、試験研究により、暑さや乾燥に強い花の品種を選定し、長期にわたり展示する技術を確立したところでございます。
 また、木陰をつくり、休憩用ベンチとして活用できる移動式の植木コンテナを開発し、試験展示を行っております。
 来年度は、選定した花を都内の農家に生産委託し、都立公園等の花壇において活用を進めることに加えて、植木コンテナに使用できる樹種の拡大を図るなど、展示、活用技術の普及を進めてまいります。
 こうした取り組みにより、東京二〇二〇大会に向けて、都内産の花と植木の利用拡大を一層推進してまいります。
〔建設局長西倉鉄也君登壇〕

○建設局長(西倉鉄也君) JR南武線の矢川駅から立川駅付近の鉄道立体化についてでございますが、この区間では、多摩地域における主要な幹線道路でございます南北方向の立川東大和線や、東西方向の新奥多摩街道など、都市計画道路が四カ所で交差することとなるほか、九カ所の踏切がございまして、鉄道立体化による踏切の解消が必要となっております。
 本区間では、交差する幹線道路の整備計画が具体化いたしますとともに、地元市によります駅周辺のまちづくりが進められていることから、国に対しまして、着工準備に係る補助金を新たに要望し、事業化に向けまして一歩踏み出すことといたしました。
 今後、構造形式や施工方法の検討を進めますとともに、地元市や鉄道事業者と連携し、事業化に向けまして積極的に取り組んでまいります。
〔水道局長中嶋正宏君登壇〕

○水道局長(中嶋正宏君) ミャンマーのヤンゴンにおける企業の海外展開支援についてでございますが、当局は、平成二十四年の水道改善計画の作成から、時間をかけて現地との信頼関係を築き、日本企業が事業に参画しやすい土壌づくりを先導してまいりました。
 平成二十八年からは、契約を日本企業に限るODAを活用し、約十八億円をかけて、漏水防止等のいわゆる無収水対策事業を実施しております。
 具体的には、詳細な現地調査をもとに実施計画を策定し、本年一月から約二万四千世帯が暮らす地域におきまして、すぐれた日本製資器材を使用した施設整備を開始いたしました。さらに、来年度からは、新たに維持管理事業を予定しており、水道管の取りかえや修繕に関する日本の技術やノウハウを、現地の技術者に指導してまいります。
 このような官民連携による総合的な取り組みを粘り強く進め、日本企業の海外展開を支援してまいります。
〔下水道局長渡辺志津男君登壇〕

○下水道局長(渡辺志津男君) 流域下水道への立川市単独処理区の編入に向けた現在の取り組み状況についてでございますが、都はこれまで、平成三十四年度の編入に向け、錦町下水処理場に流入している下水を、都が管理する北多摩二号水再生センターへ切りかえるための取り組みを進めてまいりました。
 具体的には、北多摩二号水再生センターにおいて、下水を受け入れるためのポンプ棟建設工事に今年度着手するとともに、市が施工いたします接続幹線について、接続方法の協議や法手続への技術支援などを行ってまいりました。
 一方、この接続幹線の立て坑工事におくれが生じているため、編入時期は平成三十五年度となる見込みでございます。この編入によりまして、高度処理による水環境の向上やスケールメリットによる維持管理費の縮減などが可能となります。
 引き続き、立川市と緊密な連携を図り、早期の編入を目指してまいります。

○議長(尾崎大介君) 二番けいの信一君
〔二番けいの信一君登壇〕
〔議長退席、副議長着席〕

○二番(けいの信一君) 初めに、学校現場での防災意識向上について質問します。
 区内面積の六割が木造住宅密集地域である私の地元荒川区は、日ごろから防災意識の向上により、火災による焼損床面積は、昨年、二十三区で最も少なく、火災発生件数においては、平成二十七年から三年連続で最も少ない区となっております。
 東日本大震災後、防災、減災への意識向上の取り組みとして、平成二十四年五月、荒川区立南千住第二中学校に、部活動としてのレスキュー部が設立されました。学校体育館が避難所になったとの想定で、地域の高齢者が参加しての防災訓練を実施し、発電機の使用や簡易トイレの組み立て、炊き出しなどを体験しております。
 さらに、きずなネットワーク活動と称し、登録された高齢者宅を生徒たちが月に数回訪問することで、日常からの安否確認に役立てている中から、地域に貢献したいとの気持ちが広がり、六十五人でスタートした同部は、他の部活動とかけ持ちしながら、全校生徒の三分の二を超える二百名が所属するまでになりました。この取り組みが区全体に広がり、三年後の平成二十七年には、全区立中学校十校に、校長先生を顧問にした防災部が設置され、守られる人から守る人へを合い言葉に、活発に活動しております。
 都としても、中学生の防災意識向上のために、学校現場での体験活動の充実を図るべきと考えますが、都の見解を求めます。
 次に、学校の空調設備について質問します。
 学校施設は、学習の場、生活の場であることから、快適な環境への要求は年々高まってきております。昨年四月現在、都内公立学校の空調設置室数の割合は、普通教室では、小中学校、高等学校、特別支援学校ともほぼ一〇〇%となっているのに対し、特別教室への設置は、特別支援学校で九二%となっているものの、小中学校七二%、高等学校六八%と、特別教室への設置が進んでおりません。
 快適で安全な教育環境の確保のために、特別教室への空調設置を急ぐべきであると考えますが、都の見解を求めます。
 さらに、体育館は、日常的に式典行事や地域活動の拠点として利用される上、災害時には多くの地域住民を長期間受け入れることが想定されます。長期にわたる避難生活では、空調管理が極めて重要です。
 阪神・淡路大震災では、約三十万人が七カ月間の避難生活を送る中、震災による直接死以外の原因で二カ月以内に死亡した震災関連死といわれる方の二四%は、空調管理が不十分なことにより、体育館でインフルエンザが流行し、誤嚥性肺炎などを発症して亡くなったと聞いております。
 首都直下地震の切迫性のある中、体育館の空調設置は喫緊の課題となっていますが、都内公立学校体育館の空調設置状況は、小中学校で八・四%、高等学校で四・四%と、設置がほとんど進んでおりません。
 いつ起きるかわからない災害に備えて設置を急ぐ区市町村に対し、都としても積極的に支援をするべきと考えますが、都の見解を求めます。
 次に、学校給食について質問します。
 子育て環境の充実に向け、独自に給食費を無償化する自治体がふえており、平成二十八年度末時点で、全国六十一市町村が無償化を実施しております。
 我が党の基本的な考え方は、かねてより主張しているとおり、義務教育環境における給食は教育の一環であり、給食費は教科書代などと同様に、本来は無償にすべきであるという観点に立っております。
 文部科学省は昨年、公立小中学校の給食費無償化に関する全国調査を行いました。都としても、この調査の結果を受け、課題を的確につかみ、検討していくべきと考えますが、都の見解を求めます。
 次に、不登校特例校について質問します。
 全国的に不登校児童生徒は増加、長期化の傾向にあり、東京都も同様の状況であります。不登校が長期化することで教育を受ける機会が失われないよう、居場所や学習環境の充実を図らなければなりません。
 この四月に、調布市において、全国初となる、分教室の形の不登校特例校である、いわゆる東京版不登校特例校が新設されることになりました。我が党の昨年の不登校特例校の設置への要望に応えたものであり、教育効果の高い環境下での再チャレンジを果たすために学べるすばらしいものであると高く評価しております。
 そこで、都教育委員会における不登校特例校の設置に向けた支援と今後の取り組みについて見解を求めます。
 次に、建設業の将来の担い手確保に向けた社会保険の未加入対策について質問します。
 建設業において、労災保険は、原則として元請業者が一括して加入するのに対し、雇用、健康、年金の各保険は、企業あるいは個人が個々に加入することになっており、厳しい経営環境が強いられる中小企業の中には、やむを得ず未加入のまま事業を行っている企業も少なくありません。
 こうした課題に対し、国土交通省が中心となり、地方自治体、建設業界とも協力しながら、国を挙げての社会保険加入促進の取り組みがなされ、近年は加入率が高まってきております。東京都における企業単体の社会保険未加入率は、雇用保険、健康保険、厚生年金保険、いずれも六%まで減少しておりますが、依然として、高齢化が顕著で、就業者数の減少が喫緊の課題であることに変わりはありません。
 建設業への就業希望者をふやし、将来の公共事業の担い手を確保していくためには、より一層、若者が安心して働いていける環境整備に取り組む必要があります。
 現在の低入札価格調査制度においては、修正できない過去三年間に社会保険の未加入があった場合には、失格としているルールがあります。我が党は、昨年の第三回、第四回定例会でも再三要望してきたように、中小建設業者の社会保険未加入への対応は、入札契約制度の厳格化という方法ではなく、国が進めるような入札参加者の社会保険の加入促進策をさらに進めるべきであると考えますが、都の見解を求めます。
 次に、納税者の利便性向上について質問します。
 都はこれまで、従来の口座振替納税から、コンビニ納税、インターネットバンキングやATMでの納税、クレジットカード納税と多様化を進め、都民が納税しやすい環境を整備してきました。特に子育て世代においては、年度初めの教育費などの出費と重なり、大変な負担となっておりました。クレジットカードで納税すると、ボーナス時期の決済にしたり、分割払いを選択できたりと、大変に好評です。
 一方、口座振替は、一回の申し込みで継続的、自動的に納付することができる制度で、固定資産税では、納税者三百万人のうち約半数近くの方が利用し、納税方法の根幹をなす重要なものであります。
 しかし、新たに口座振替の手続をする場合、依頼書の記入、押印などの煩雑な手続が必要な上、固定資産税の納税通知書を受け取った直後に振替を申し込んだとしても、振替が開始されるまでに約五十日を要し、六月末の一期目の納期に引き落としが間に合いません。
 納税者の利便性向上を図るためにも、口座振替手続がパソコンやスマートフォンなどのインターネットを活用して、簡単かつ迅速にできるような改善が必要と考えますが、今後の取り組みについて都の見解を求めます。
 最後に、学びともてなしの場としての豊洲市場について質問します。
 豊洲市場の開場日が本年十月十一日に決まりました。我が党は、豊洲市場を都民が直接見て、肌で感じてもらいたいとの思いから、見学会を速やかに実施するよう都に求めてきました。都はこれを受け、都民見学会を定期的に実施し、都民の理解を深める取り組みを着実に進めてきました。
 専用の見学通路が設置され、掲示パネルを見ながら、市場の仕組みを楽しく学んだり、競り場の様子を上から見ることができ、市場開場後は活気にあふれた取引の様子が臨場感を持って体験できます。見学後は、市場内の飲食店で新鮮な料理に舌鼓を打つ、豊洲市場はこうしたもてなしの場ともなるはずです。
 そこで都は、学びともてなしの場としての豊洲市場の魅力を活用していくべきだと考えますが、都の見解を求めます。
 また、豊洲市場は、環境に配慮した市場であります。
 昨年、豊洲市場の屋上庭園が都民に開放されました。私も視察いたしましたが、その景観は大変美しく、水辺の風景と対岸の都心の高層ビル群のコントラストは、東京の新しい名所となるのにふさわしい絶景です。
 しかし、この屋上庭園は、ヒートアイランド対策なども目的としていることは、余り知られていないのではないでしょうか。豊洲市場は、太陽光発電など環境に優しいエネルギー施策に取り組み、環境面においても世界に誇れる市場であります。
 さらに、二〇二〇東京オリンピック・パラリンピック競技会場や選手村に隣接し、先進的な環境対策のモデルとなるべき施設であり、それこそまさに豊洲ブランドであります。
 そこで、豊洲市場を国内外に積極的にアピールし、東京のプレゼンスを高めることにより、千客万来の東京を創出すべきと考えますが、知事の見解を求め、私からの質問を終わります。
 ありがとうございました。(拍手)
〔知事小池百合子君登壇〕

○知事(小池百合子君) けいの信一議員の一般質問にお答えいたします。
 豊洲市場の環境対策についてでございます。
 豊洲市場では、屋上緑化広場のほか、市場としては国内最大規模の太陽光発電設備を有し、エネルギー効率の高い地域冷暖房システムを導入するなど、さまざまな環境対策を実施しております。
 こうした先進的な環境対策を、新たな市場の魅力の一つとして積極的にPRしていくことは、ご指摘のように重要だと考えております。
 このため、都民見学会を初めとした、豊洲市場を紹介するさまざまなイベントにおきまして、消費者である都民はもとより、生産者、小売業者、海外のバイヤーといった業界関係者に広く発信をしてまいります。また、海外から訪れる多くの観光客に対しましても、こうした魅力をさまざまな言語で伝えてまいります。
 先進的な環境対策など、豊洲市場の多様な魅力を活用することによりまして、豊洲ブランドを確立し、世界に誇れる豊洲市場の実現に邁進してまいります。
 その他のご質問につきましては、教育長、関係局長からのご答弁とさせていただきます。
〔教育長中井敬三君登壇〕

○教育長(中井敬三君) 五点のご質問にお答えいたします。
 まず、学校における防災に関する体験活動についてでございますが、中学生が災害時に自分の安全を守るとともに、地域のために自分ができる支援を積極的に行えるようにするため、さまざまな状況を想定した防災に関する体験活動を充実させることが重要であります。
 都内の中学校では、全校で行う訓練のほか、防災体験を行う部活動等で、生徒が消防ポンプによる放水や避難所の設営の体験を行ったり、普通救命救急講習を受講し、心肺蘇生法を習得したりしております。
 今後、都教育委員会は、こうしたすぐれた取り組みを、区市町村教育委員会の担当者を対象とした連絡会等で紹介するとともに、教員向けの指導資料にもその事例を掲載し、中学生が体験活動を通して自助、共助に対する意識を高めることができるよう支援をしてまいります。
 次に、公立学校の特別教室への空調整備についてでございますが、都立特別支援学校については、これまで空調整備を精力的に進めてきており、新築や改築等の工事を予定している学校を除き、来年度に完了する予定となっております。また、都立高校については、普通教室で代替のきかない特別教室のうち、音楽室やパソコン室などへの設置を既に完了しており、昨年度からは、火気を使用する調理室などを新たに対象に加え、現在、順次工事に着手しております。
 さらに、小中学校については、都立高校と同様の考え方に基づき、家庭科室などの特別教室に空調整備が計画的に進められるよう、区市町村を支援しております。
 都教育委員会は、今後、こうした取り組みを鋭意進め、都内公立学校の教育環境の改善に引き続き努めてまいります。
 次に、学校体育館への空調設備の設置についてでございますが、学校体育館は、災害発生時には避難所としての機能を有することから、避難者のための適切な温度管理など良好な生活環境を確保することが求められております。
 学校体育館に空調設備を設置し、日常的に利用する場合、効率的な冷暖房を行うために必要となる施設の断熱化や、光熱水費等の維持経費の増大等を考慮する必要がございます。
 こうしたことから、都教育委員会としては、空調設置事例の実態把握等に着手しており、今後、関係部署や区市町村と連携し、学校体育館のあり方について、さまざまな観点から引き続き調査研究を行ってまいります。
 次に、学校給食費の無償化についてでございますが、学校給食法では、食材費等の学校給食費は、児童または生徒の保護者が負担することとされております。
 公立小中学校における学校給食費は、学校設置者である区市町村が、地域の実情や特性を考慮して決定しており、保護者負担の軽減策等についても、区市町村の判断により実施されております。
 学校給食費の無償化については、法改正や財源確保等、さまざまな課題があり、国の責任と負担によるべきものと考えております。
 今後、都教育委員会は、国の動向を注視してまいります。
 最後に、不登校特例校の設置に向けた取り組みについてでございますが、不登校児童生徒が学力や社会性を身につけられるようにするためには、多様な学習活動を行うことができる環境を整備することが重要でございます。
 そのため、都教育委員会は、新たな取り組みとして、不登校特例校の設置を希望する調布市教育委員会に対し、施設整備等に係る負担が軽い分教室の形態を提案するとともに、個別の学習指導や自立に向けた体験活動を重視した特別の教育課程の編成などについて支援を行ってまいりました。
 今後、調布市教育委員会と連携し、この教育課程の円滑な実施に向け、学校訪問等を通じて助言を行うとともに、他の区市町村教育委員会に対し、担当者を集めた連絡会で特例校の取り組みを周知するなどして、不登校対策を一層充実させることができるよう支援をしてまいります。
〔財務局長武市敬君登壇〕

○財務局長(武市敬君) 入札契約に関する社会保険の未加入対策についてでございますが、これまで都は、建設業の社会保険の加入に向けまして、周知チラシの配布や業界団体への通知を行うとともに、入札参加者を加入事業者のみとするなど、安心して働ける労働環境の確保に向けた取り組みを強化してまいりました。
 国は、社会保険加入を建設業許可の要件とすることを検討しておりますが、東京都におきましても、元請だけでなく、下請事業者にも社会保険加入を義務づける一方で、低入札価格調査における過去の社会保険未加入の取り扱いにつきましては、見直しを検討しております。
 こうした取り組みを通じまして、将来に向けて、社会保険のさらなる加入促進を図ることで、入札のより公平で健全な競争環境の構築、建設産業の持続的な発展に必要な人材確保につなげてまいります。
〔主税局長目黒克昭君登壇〕

○主税局長(目黒克昭君) 都税の口座振替についてでありますが、ご指摘のとおり、口座振替は利用者も多く、主要な納付手段の一つとして認識されております一方で、申込手続が煩雑で、引き落としまでに五十日程度要するなどの課題もございます。
 このため、インターネットを活用し、納税者がパソコンやスマートフォンで即時に手続を完了することができる、いわゆるウエブ口振の仕組みを検討してまいりました。この申込方法によれば、口座引き落としまでの期間が二十日程度に短縮され、納税通知書が届いた後でも、第一期の納期からの利用が可能となります。
 こうした取り組みにより、納税者の利便性が向上し、口座振替利用者の増加にもつながるものと認識しております。安全で利用しやすいシステムとなるよう検討を重ね、平成三十一年度の導入に向け、準備を進めてまいります。
〔中央卸売市場長村松明典君登壇〕

○中央卸売市場長(村松明典君) 豊洲市場施設を生かしたPRについてですが、都民の方々に豊洲市場を実際に見ていただき、市場の仕組みや施設の魅力を感じていただくことは大変重要であると認識しております。
 豊洲市場は、「ゆりかもめ」の駅から各街区を回遊できるバリアフリーの見学者ルートが設置されておりまして、子供から高齢者の方々まで、誰もが市場全体を見学でき、開場後は飲食も楽しめる施設となっております。
 今後とも、都では、見学者向けの多言語対応の充実を図るとともに、市場見学会の開催、屋上緑化広場の一日開放、市場内でのイベントの開催などの取り組みを進めてまいります。
 また、こうした取り組みとともに、講堂を活用した卸売市場の役割などを学ぶセミナーの開催や、調理室での食育教育を実施するなど、積極的なPRに取り組んでまいります。

○六十七番(斉藤れいな君) この際、議事進行の動議を提出いたします。
 本日の会議はこれをもって散会されることを望みます。

○副議長(長橋桂一君) お諮りいたします。
 ただいまの動議のとおり決定することにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○副議長(長橋桂一君) ご異議なしと認め、さよう決定いたします。
 念のため申し上げます。
 会議規則第八条第一項の規定により、明三日及び四日の二日間、東京都の休日に当たるため、休会となります。
 なお、次回の会議は、三月五日午後一時に開きます。
 本日はこれをもって散会いたします。
   午後七時十三分散会

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