平成二十九年東京都議会会議録第十九号

平成二十九年十二月六日(水曜日)
 出席議員 百二十三名
一番古城まさお君
二番けいの信一君
三番成清梨沙子君
四番鈴木 邦和君
五番おじま紘平君
六番平  慶翔君
九番やながせ裕文君
十番大場やすのぶ君
十一番山内れい子君
十二番伊藤しょうこう君
十三番田村 利光君
十四番藤井とものり君
十五番池川 友一君
十六番細田いさむ君
十七番うすい浩一君
十八番小林 健二君
十九番加藤 雅之君
二十番滝田やすひこ君
二十一番藤井あきら君
二十二番奥澤 高広君
二十三番森口つかさ君
二十四番村松 一希君
二十五番内山 真吾君
二十六番森澤 恭子君
二十七番おときた駿君
二十八番菅野 弘一君
二十九番川松真一朗君
三十番小松 大祐君
三十一番柴崎 幹男君
三十二番宮瀬 英治君
三十三番原田あきら君
三十四番斉藤まりこ君
三十五番藤田りょうこ君
三十六番斉藤やすひろ君
三十七番栗林のり子君
三十八番遠藤  守君
三十九番伊藤こういち君
四十番もり  愛君
四十一番龍円あいり君
四十二番あかねがくぼかよ子君
四十三番保坂まさひろ君
四十四番関野たかなり君
四十五番森村 隆行君
四十六番福島りえこ君
四十七番鳥居こうすけ君
四十八番つじの栄作君
四十九番上田 令子君
五十番舟坂ちかお君
五十一番清水 孝治君
五十二番三宅 正彦君
五十三番神林  茂君
五十四番西沢けいた君
五十六番原 のり子君
五十七番星見てい子君
五十八番とや英津子君
五十九番大松あきら君
六十番まつば多美子君
六十一番高倉 良生君
六十二番上野 和彦君
六十三番菅原 直志君
六十四番清水やすこ君
六十五番白戸 太朗君
六十六番木下ふみこ君
六十七番斉藤れいな君
六十八番増田 一郎君
六十九番入江のぶこ君
七十番佐野いくお君
七十一番細谷しょうこ君
七十二番両角みのる君
七十三番ひぐちたかあき君
七十四番高橋 信博君
七十五番中屋 文孝君
七十六番古賀 俊昭君
七十七番宇田川聡史君
七十八番山口  拓君
七十九番河野ゆりえ君
八十番米倉 春奈君
八十一番白石たみお君
八十二番里吉 ゆみ君
八十三番のがみ純子君
八十四番中山 信行君
八十五番谷村 孝彦君
八十六番小磯 善彦君
八十七番藤井  一君
八十八番馬場 信男君
八十九番本橋ひろたか君
九十番田の上いくこ君
九十一番桐山ひとみ君
九十三番米川大二郎君
九十四番石川 良一君
九十五番中山ひろゆき君
九十六番山田ひろし君
九十七番岡本こうき君
九十八番小宮あんり君
九十九番山崎 一輝君
百番吉原  修君
百一番三宅 茂樹君
百二番中村ひろし君
百三番とくとめ道信君
百四番尾崎あや子君
百五番和泉なおみ君
百六番長橋 桂一君
百七番橘  正剛君
百八番東村 邦浩君
百九番中嶋 義雄君
百十番大津ひろ子君
百十一番栗下 善行君
百十二番木村 基成君
百十三番伊藤 ゆう君
百十四番小山くにひこ君
百十五番荒木ちはる君
百十六番山内  晃君
百十七番増子ひろき君
百十八番石毛しげる君
百十九番尾崎 大介君
百二十番早坂 義弘君
百二十一番鈴木 章浩君
百二十二番秋田 一郎君
百二十三番高島なおき君
百二十四番あぜ上三和子君
百二十五番清水ひで子君
百二十六番大山とも子君
百二十七番曽根はじめ君
 欠席議員 三名
  七番  後藤 なみ君
  八番  西郷あゆ美君
九十二番  たきぐち学君
 欠員
    五十五番
 出席説明員
知事小池百合子君
副知事川澄 俊文君
副知事長谷川 明君
副知事猪熊 純子君
教育長中井 敬三君
東京都技監都市整備局長兼務邊見 隆士君
政策企画局長遠藤 雅彦君
総務局長多羅尾光睦君
財務局長武市  敬君
主税局長目黒 克昭君
警視総監吉田 尚正君
生活文化局長塩見 清仁君
オリンピック・パラリンピック準備局長潮田  勉君
環境局長和賀井克夫君
福祉保健局長梶原  洋君
産業労働局長藤田 裕司君
建設局長西倉 鉄也君
港湾局長斎藤 真人君
会計管理局長土渕  裕君
交通局長山手  斉君
消防総監村上 研一君
水道局長中嶋 正宏君
下水道局長渡辺志津男君
青少年・治安対策本部長大澤 裕之君
病院経営本部長内藤  淳君
中央卸売市場長村松 明典君
選挙管理委員会事務局長浜 佳葉子君
人事委員会事務局長砥出 欣典君
労働委員会事務局長池田 俊明君
監査事務局長岡崎 義隆君
収用委員会事務局長佐藤  敦君

十二月六日議事日程第二号
第一 第百六十四号議案
東京都青少年の健全な育成に関する条例の一部を改正する条例
第二 第百六十五号議案
東京都地方独立行政法人評価委員会条例の一部を改正する条例
第三 第百六十六号議案
東京都職員の退職管理に関する条例の一部を改正する条例
第四 第百六十七号議案
東京都都税総合事務センター設置条例の一部を改正する条例
第五 第百六十八号議案
有明アリーナの公共施設等運営権に係る実施方針に関する条例
第六 第百六十九号議案
東京都障害者スポーツセンター条例の一部を改正する条例
第七 第百七十号議案
東京都屋外広告物条例の一部を改正する条例
第八 第百七十一号議案
東京都日影による中高層建築物の高さの制限に関する条例の一部を改正する条例
第九 第百七十二号議案
東京都中高層建築物の建築に係る紛争の予防と調整に関する条例の一部を改正する条例
第十 第百七十三号議案
東京都都市整備局関係手数料条例の一部を改正する条例
第十一 第百七十四号議案
東京都営住宅条例の一部を改正する条例
第十二 第百七十五号議案
東京都国民健康保険保険給付費等交付金条例
第十三 第百七十六号議案
東京都国民健康保険事業費納付金条例
第十四 第百七十七号議案
東京都国民健康保険運営協議会条例の一部を改正する条例
第十五 第百七十八号議案
東京都国民健康保険財政安定化基金条例の一部を改正する条例
第十六 第百七十九号議案
東京都心身障害者福祉センター条例の一部を改正する条例
第十七 第百八十号議案
東京都立産業貿易センター条例の一部を改正する条例
第十八 第百八十一号議案
都民の健康と安全を確保する環境に関する条例の一部を改正する条例
第十九 第百八十二号議案
東京都立公園条例の一部を改正する条例
第二十 第百八十三号議案
風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律施行条例の一部を改正する条例
第二十一 第百八十四号議案
東京都デートクラブ営業等の規制に関する条例の一部を改正する条例
第二十二 第百八十五号議案
特定異性接客営業等の規制に関する条例の一部を改正する条例
第二十三 第百八十六号議案
警視庁本部庁舎(二十九)大規模改修工事請負契約
第二十四 第百八十七号議案
東京消防庁調布消防署庁舎(二十九)改築工事請負契約
第二十五 第百八十八号議案
東京都公文書館(二十九)改築工事請負契約
第二十六 第百八十九号議案
大井ホッケー競技場(仮称)(二十九)新築及び改修その他工事請負契約
第二十七 第百九十号議案
東京都公文書館(二十九)改築空調その他設備工事請負契約
第二十八 第百九十一号議案
平成二十九年度十三号地新客船ふ頭ボーディングブリッジ製作据付工事請負契約
第二十九 第百九十二号議案
大井ホッケー競技場(仮称)(二十九)新築及び改修その他電気設備工事請負契約
第三十 第百九十三号議案
東京都島しょ農林水産総合センター漁業調査指導船「やしお」製造請負契約
第三十一 第百九十四号議案
平成二十九年度十三号地新客船ふ頭岸壁建設工事(その一)請負契約
第三十二 第百九十五号議案
下高井戸調節池工事請負契約
第三十三 第百九十六号議案
綾瀬川護岸耐震補強工事(その二十八)請負契約
第三十四 第百九十七号議案
公立大学法人首都大学東京定款の変更について
第三十五 第百九十八号議案
東京都人権プラザの指定管理者の指定について
第三十六 第百九十九号議案
当せん金付証票の発売について
第三十七 第二百号議案
地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター定款の変更について
第三十八 第二百一号議案
東京都船形学園の指定管理者の指定について
第三十九 第二百二号議案
東京都八街学園の指定管理者の指定について
第四十 第二百三号議案
東京都勝山学園の指定管理者の指定について
第四十一 第二百四号議案
東京都片瀬学園の指定管理者の指定について
第四十二 第二百五号議案
東京都七生福祉園の指定管理者の指定について
第四十三 第二百六号議案
東京都八王子福祉園の指定管理者の指定について
第四十四 第二百七号議案
東京都千葉福祉園の指定管理者の指定について
第四十五 第二百八号議案
東京都東村山福祉園の指定管理者の指定について
第四十六 第二百九号議案
東京都清瀬喜望園の指定管理者の指定について
第四十七 第二百十号議案
地方独立行政法人東京都立産業技術研究センター定款の変更について
第四十八 第二百十一号議案
東京都立葛西海浜公園の指定管理者の指定について
第四十九 第二百十二号議案
東京都立小峰公園の指定管理者の指定について
第五十 第二百十三号議案
東京都高尾ビジターセンターの指定管理者の指定について
第五十一 第二百十四号議案
東京都御岳ビジターセンターの指定管理者の指定について
第五十二 第二百十五号議案
東京都御岳インフォメーションセンターの指定管理者の指定について
第五十三 第二百十六号議案
東京都立大島公園海のふるさと村の指定管理者の指定について
第五十四 第二百十七号議案
東京都立奥多摩湖畔公園山のふるさと村の指定管理者の指定について
第五十五 第二百十八号議案
東京都立多幸湾公園の指定管理者の指定について
第五十六 第二百十九号議案
東京都檜原都民の森の指定管理者の指定について
第五十七 第二百二十号議案
東京都奥多摩都民の森の指定管理者の指定について
第五十八 第二百二十一号議案
東京都立葛西臨海公園の指定管理者の指定について
第五十九 第二百二十二号議案
消防・救急デジタル無線設備の買入れについて
第六十 第二百二十三号議案
無停電電源装置の買入れについて
第六十一 第二百二十四号議案
東京都知事等の給料等に関する条例の一部を改正する条例
第六十二 第二百二十五号議案
東京都公営企業の管理者の給料等に関する条例の一部を改正する条例
第六十三 第二百二十六号議案
職員の給与に関する条例の一部を改正する条例
第六十四 第二百二十七号議案
東京都の一般職の任期付職員の採用及び給与の特例に関する条例の一部を改正する条例
第六十五 第二百二十八号議案
東京都の一般職の任期付研究員の採用及び給与の特例に関する条例の一部を改正する条例
第六十六 第二百二十九号議案
東京都知事等の退職手当に関する条例の一部を改正する条例
第六十七 第二百三十号議案
職員の退職手当に関する条例の一部を改正する条例
第六十八 第二百三十一号議案
職員の勤務時間、休日、休暇等に関する条例の一部を改正する条例
第六十九 第二百三十二号議案
学校職員の給与に関する条例の一部を改正する条例
第七十 第二百三十三号議案
東京都教育委員会教育長の給与等に関する条例の一部を改正する条例

   午後一時開議

○議長(尾崎大介君) これより本日の会議を開きます。

○議長(尾崎大介君) この際、あらかじめ会議時間の延長をいたしておきます。

○議長(尾崎大介君) これより質問に入ります。
 百十六番山内晃君
〔百十六番山内晃君登壇〕

○百十六番(山内晃君) 都民ファーストの会東京都議団を代表して質問をいたします。
 改めて申し上げますが、私たち都民ファーストの会は、古い都議会を新しくを掲げ、その必要性を強く認識し、立ち上がりました。都議選後五カ月が経過をし、さきの定例会で議員提案条例を成立に導きましたが、都政改革は緒についたばかりであります。私たち都民ファーストの会は、東京大改革を牽引をして、その責務を果たしていくことをお約束いたしますとともに、総選挙を経て、小池知事が都政に一層専念されますことを期待するものであります。
 そこで、都政への取り組みの決意を改めて知事にお伺いをいたします。
 都議会改革の第一歩として、政務活動費での飲食禁止、議会公用車の見直しが実現に向かっています。また、都議会の本会議だけではなく、常任委員会の審議もインターネット中継し、さらにアーカイブ化をすることで、都民の皆様がいつでも都議会の審議をごらんいただけるよう、都議会審議の見える化にも着手をしております。
 去る十一月二十二日、熊本市議会で子育てに関してさまざまな報道がなされ、議会における育児、子育てに関する問題に注目が集まっております。
 東京都では、民間事業者等における地域に開放した事業所内保育所の設置を促進し、待機児童解消を進めるための取り組みとして、平成二十八年の十月一日、都議会議事堂一階にとちょう保育園を開設しております。都議会においても、議員が子育て並びに職務の両立を図ることができるよう、保育の課題があることを指摘しておきたいと思います。
 現在、国では、平成三十年度税制改正の議論が今まさに山場を迎えています。その中で、東京を初めとする大都市から税収を取り上げることを意図して、地方の自主財源のかなめである地方消費税の清算基準の見直しについて、客観的な消費活動を示す統計の比率を下げ、消費を代替する指標にすぎない人口の比率を大幅に引き上げるなど、あるべき税制の姿をゆがめる見直しが議論をされています。
 こうした動向に対し、都議会においては、国による不合理な見直しに反対をする意見書を都民ファーストの会を初めとして全会一致で可決をし、一丸となって全力で国に働きかけを行っております。都庁におかれても、小池知事が先頭に立ち、野田総務大臣を皮切りに、国会議員に対し精力的に要請を行っておられます。しかし、事態は予断を許さない状況です。
 国による不合理な税制改正が実際に行われれば、少子高齢化への対応や首都東京の防災力の強化など、喫緊の課題への対応が妨げられるばかりか、オールジャパンで取り組むべきオリンピック・パラリンピックの機運醸成にも水を差すことになります。
 地方税を譲与税として配分するかのような時代錯誤の見直しは、地方分権への明らかな逆行であります。税制改正の最終局面を迎えるに当たり、こうした国による地方消費税の清算基準の見直しの動きに対する知事の断固たる決意をお伺いいたします。
 次に、オリンピック・パラリンピックについて伺います。
 東京は、一九六四年大会以来、初めてパラリンピックを二度開催する都市となり、その取り組みに注目が集まっています。
 知事は、パラリンピックの成功なくして東京大会の成功なしという強い決意のもと、大会後の東京のあるべき姿を見据えて、準備に邁進をしております。大会に向けて、メディア等を活用し、機運を盛り上げていくことが重要ですが、あわせて、この機を捉え、障害者スポーツを盛り上げて社会に根づかせていくことが大切であります。
 大会後のレガシーとして障害者スポーツをどのように振興し、定着をさせていくのか、知事のご見解を伺います。
 また、社会全体で障害者の方々とともに暮らせる東京づくりをしていく必要があります。企業には既に障害者雇用二・二%が義務づけられており、中にはクリエーターとして、デザイナーとして第一線で活躍されている方が日本にはたくさんいらっしゃいます。大会の機運醸成とともに、ハンディーを背負いながらも、才能に満ちあふれた方々が活躍できる機会を創出することにも取り組んでいく必要があります。
 そこで、二〇二〇大会の機運醸成に用いるパンフレットやグッズ等を作成する際には、障害者雇用を重視する企業への発注や障害者のボランティア活用の促進など、大会を契機とした障害者の活躍の場を広げるための取り組みを進めるべきと考えますが、都の考えを伺います。
 オリンピック・パラリンピックまで残された時間が少なくなっている一方で、機運醸成は十分ではありません。都内を走る公共交通の車両にラッピングを施す、あるいは、中づり広告などの車内広告を打つことも機運醸成には有効であります。
 そこで、さまざまな広告媒体を持つ都営交通として、組織委員会やオリンピック・パラリンピック準備局など、関係機関と連携をしながら、大会機運の醸成に積極的に協力をしていくべきと考えますが、東京都の考えを伺います。
 WHOとIOCは、二〇一〇年にたばこのないオリンピックとする協定を締結しており、近年のオリンピック・パラリンピック開催都市では、法律や条例で、屋内を全面禁煙とし、罰則を伴う受動喫煙防止対策を講じております。
 また、日本政府は、WHOたばこ規制枠組み条約を締結し、その国内法の検討を行っております。
 条約のガイドラインでは、屋内を全面禁煙にしていますが、受動喫煙防止の法律案では、全面禁煙ではなく、規制対象となるサービス業の裾切りを検討しています。裾切りを何平米店舗とするかについては、最近では、厚生労働省案、百五十平米という数字も聞かれます。
 都民ファーストの会は、さきの都議会議員選挙でスモークフリー社会を基本政策に掲げ、みずから環境を選択できない子供を受動喫煙から守るため、第三回定例会に東京都子どもを受動喫煙から守る条例を議員提案によって上程をし、可決、成立をいたしました。
 また、知事は、ことし九月八日に東京都受動喫煙防止条例(仮称)の基本的な考え方を発表されております。
 二〇二〇大会を控え、WHOとIOCの受動喫煙に関する協定を踏まえ、東京都受動喫煙防止条例(仮称)において、WHOたばこ規制枠組み条約及びガイドラインを踏まえ、かつ、東京都の現状に即した実効あるものとするべきと考えますが、知事の決意を伺います。
 また、東京都子どもを受動喫煙から守る条例の執行に当たって、飲食店等にもご協力をいただいて、子供を同伴している利用客を飲食店の喫煙席へ案内しない、禁煙席へと案内するなどのキャンペーンや、学校、PTA、その他の学校関係者などとも連携の上、学校周辺や公園などにおいて、子供の受動喫煙防止の啓発キャンペーンなどを行っていただきたいと考えますが、東京都は具体的にどのような普及啓発を行っていくつもりなのかを伺います。
 人種や肌の色、国のルーツによる差別に関して、ヘイトスピーチやLGBTなど性的マイノリティーによる差別が、国際的にも課題となっております。人種や国籍による差別的発言や行為は、オリンピック・パラリンピックでは厳しく規制をされています。
 また、ソチ・オリンピックでは、ロシアのLGBTへの対応により、アメリカやEUの首脳がオリンピックの開会式を欠席するという事件も起きております。
 オリンピック憲章では、人種、肌の色、性別、性的指向、言語、宗教、政治的またはその他の意見、国あるいは社会のルーツ、財産、出自その他の身分などの理由によるいかなる差別もなくすこととされています。
 特に二〇二〇大会開催都市である東京にとって、このオリンピック憲章をしっかりと実現することが、小池都知事が提唱するダイバーシティー東京にも資すると思います。
 そこで、オリンピック憲章の精神を実現するための取り組みについて、知事の見解を伺います。
 ラグビーワールドカップの開催都市として、釜石で既に海外旅行者向け英語サイトや飲食店向け接客英語レッスンが行われるなど、全方位的に機運を高めていこうと、自治体が主体となって力強く推進している様子がうかがわれます。
 オリンピック・パラリンピックの前年に開催されるラグビーワールドカップ二〇一九に向け、ほかの開催都市と連携するなど、開催機運を一層高めていくべきと考えますが、都の取り組みを伺います。
 IOCコーツ委員長が十二月に来日予定ですが、IOCからもさらに一千億円の経費削減を求められているということを聞いています。二〇二〇大会の経費については、小池知事の見直しのもと、三施設で約三百五十億円の削減を初め四百十三億円の削減を達成いたしました。この削減を成果と受けとめていますが、さらなる大会経費の圧縮が都民、国民からも求められております。
 大会経費の圧縮には、運用基準を定めるIOCと都の協議も必要となるため、圧縮に向けて協力要請を組織委員会やIOCに行うべきと考えます。二〇二〇年大会以降も、オリンピック・パラリンピックを継続する視点からも、このことは有益であると考えます。
 そこで、大会経費のさらなる圧縮に向けた東京都の取り組みについてを知事に伺います。
 賢い支出、ワイズスペンディングの観点から、東京都の入札制度の改革は極めて重要な課題であります。
 入札制度改革は六月二十六日公告の財務局案件から試行され、十一月二十二日、第一回入札監視委員会制度部会が開催をされました。入札制度改革の試行では、監視委員会としての検証結果を二〇一八年三月末までに取りまとめ、知事を本部長とする都政改革本部に報告をし、検討の上、二〇一八年度から制度改革の本格運用に移行することになっています。
 十一月二十二日の入札監視委員会に関する報道では、財務局案件で入札不調の発生率が二倍の一九%になったという数字が見出しで使われ、殊さら喧伝されていますが、記事をよく読んでみますと、一九%という不調率について、予定価格を事後公表する国の不調率は一六年度一八・七%で、都の試行中とほぼ同じ程度だったとの委員会の評価も示され、さらに、当然の効果として、一〇〇%、九九%といった高い落札率での受注は減っているなどとされています。引き続き正確かつ丁寧な説明を心がけるようお願いし、質問をいたします。
 入札制度改革については現在試行中であり、さらに事案を積み重ねて、それらのデータを監視委員会において適切な評価を行うこととなりますが、その際、入札参加者に対してもヒアリングを行い、検証に生かしていくことが有益だと考えますが、都の考えを伺います。
 入札改革の試行の検証に当たっては、試行対象案件の状況の全体像を捉えた上で、客観的に検証を行っていくことが重要であり、木を見て森を見ずということであってはなりません。しかし、一部には、今回の入札契約制度改革で豊洲市場の追加対策工事の不調が発生しており、改革を見直すべきとの声があります。
 およそ制度設計に当たっては、制度の根幹となり、大半のケースに適用する原則と、特別な例外的なケースに柔軟に対応する例外との両方が必要となります。
 そもそも豊洲市場の追加工事は、建物地下に盛り土をしていると都議会で答弁されていた工事が実際には行われていなかったことや、地下水コントロールシステムも都議会に説明されていた機能を発揮していなかったことによって必要となった工事であって、小池知事が就任する以前に、東京都が都議会で答弁いただいていたとおりに工事を行っていれば、必要がなかった工事であります。
 また、二〇二〇大会という期限を動かせない国際的イベントに関連するという特別の事情もあり、高い注目を集めています。特別の事情については、議会においても関係者の声を伺うとともに、入札監視委員会で詳しく検証していただくことが適切であります。つまり、個別、特別な事例である豊洲の追加工事の入札不調をもって、制度全体の原則をゆがめることは不適切であると考えます。
 そこで、入札制度改革においては、現場の声も聞きながら、客観的にデータを分析し、原則としてのルールや例外的な事例への対応措置などを含めて、検証作業を今後着実に進めていくことが重要であることを踏まえた上で、豊洲市場の追加対策工事については、二〇二〇大会に関連する個別、特別な事例として、早期の移転に向けて速やかに契約手続を進めていくべきであると考えますが、知事のご見解を伺います。
 次に、働き方改革について伺います。
 学校を取り巻く環境が複雑多様化する中、教員の業務は、授業以外にも保護者対応、部活動、成績処理など多岐にわたっており、教員の長時間労働は社会問題となっております。
 そのため、負担軽減の方策を講じることが喫緊の課題となっています。その方策として、例えば都が設置する学校問題解決サポートセンターでは、保護者との問題解決のため、弁護士などの専門家を置いて教員を間接的に支援しています。また、中学、高校の部活動では、専門性の高い部活動指導員を確保し、活用していくことが可能です。
 都立学校ではパソコンが一人一台貸与され、成績処理等を電子的に行っております。小中学校では、校務支援システムを導入している自治体は約三分の二程度で、パッケージや内容もばらつきがありますが、区市町村へのICT化支援によって、教員の負担を軽減できるものと考えます。
 教員の業務負担を軽減し、教育に注ぐ時間を確保するため、教員以外の人材活用や区市町村への校務のICT化など、支援を行っていくことが効果的だと考えますが、都の考えを伺います。
 日本では長時間労働が当たり前のように行われてきましたが、過労による自殺を含む過労死の事件がきっかけとなり、民間企業でも働き方の改革が始まりました。
 小池知事は、テレワーク、時差ビズ、働き方改革宣言企業を柱として、企業の働き方改革を支援しております。東京においては、とりわけ満員電車が大変な負担であり、本年七月の十一日から二週間、鉄道の混雑緩和に向けた取り組みとして、時差ビズを都が主導して実施したことは大変価値のあるものであります。
 そこで、この夏、初の試みとして実施した時差ビズの内容と結果、そして、今後さらに拡大をし、定着させていくための方策について、知事のご見解を伺います。
 都庁でも、十一月七日に働き方改革宣言を行い、働き方改革を進めておられます。人口減少、超高齢化という大きな潮流に向かう東京において、都庁が取り組むべき課題も多様化をしており、これまで以上に都民サービスを充実させ、都庁の組織、制度、文化を見直し、業務の効率化やさらなる機能強化を図っていかなくてはなりません。
 都庁においては、窓口業務や交代制で働く職場、また現場に赴いての業務など、さまざまな業務が存在しますが、都庁が働き方改革に取り組む意義について、知事にこのご見解を求めます。
 また、利益を追求しない都庁における生産性向上とはどのような状況を指すのか、そのためにどのような環境整備が必要なのかについて伺います。
 働き方改革を根づかせていくには進捗管理も重要です。どのような指標をもって進捗管理を行うのかについて伺います。
 次に、環境政策と安全政策について伺います。
 東京都の環境政策について、まず知事が新機軸を打ち出されたことを歓迎いたします。
 来年ポーランドで開催される国連気候変動枠組条約の第二十四回締約国会議、COP24では、二〇五〇年以後、二十一世紀後半には温室効果ガスの排出を実質ゼロにするパリ協定の実施ルールを採択する予定になっています。
 東京都は、エネルギーの大消費都市であり、気候変動の原因である温室効果ガスの排出に多大な寄与をしています。これを踏まえ、東京都では、二〇一五年度から二〇一九年度のスマートエネルギー都庁行動計画を実施し、二〇一九年度の計画最終年の目標は、温室効果ガス排出量を二〇〇〇年度比二五%削減する、再生可能エネルギーを四千二百キロワット新規導入するなどとなっております。
 二〇一七年度はその中間年ですが、電力自由化を踏まえて、二〇二〇年からの次期行動計画では一〇〇%再生可能エネルギーの導入目標を立てられるよう、直ちに検討を開始することを求めたいと考えます。
 また、東京都の排出量取引制度も二〇一五年度から二〇一九年度が第二計画期間となっています。これまでは、企業は電力を選ぶことができず、電力の温室効果ガス排出原単位を固定していましたが、電力自由化になり、電力をどこから買うかも選択できることをどのように制度に組み込むか、大きな課題であります。
 国は、固定価格買い取り制度による電力を排出量取引制度に組み込むことには否定的ですが、再生可能エネルギーの普及の観点から、東京都の独自制度であるスマートエネルギー都庁行動計画や排出量取引制度の中でどのような判断をするか、再検討の余地があります。
 二〇二〇年のオリンピック・パラリンピックの開会式と閉会式の四日間において、温室効果ガスをオフセットする東京ゼロカーボンフォーデーズの企画は、ショーウインドー的な効果があり、ぜひ実現していただきたいと考えます。
 また、東京都は、来年五月、欧米の先進都市も交えてアジアの大都市の環境国際会議の開催を計画しています。大気汚染や水質汚濁も大きな課題でありますが、温室効果ガスの排出削減問題も避けては通れません。
 来年五月に東京で開催される国際会議、ポーランドでのCOP24に向け、さらに二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピックに向けて、東京都排出量取引制度の第三計画期間及びスマートエネルギー都庁行動計画の制度設計において飛躍的な前進を図ることができるよう、早急に学識者や実務者による検討会を発足して、集中的な検討を開始する必要があると考えますが、基本的な考えを知事にお伺いいたします。
 環境影響評価制度の全面見直しは、既にことし六月の市場問題プロジェクトチームの報告書で指摘をされていた事項であり、今回の環境影響評価条例の抜本的な見直しには、他の地方自治体と同様、審議会において専門的見地からも審議され、時代に即した条例となるよう改正すべきと考えます。
 そこで、環境影響評価制度の全面見直しについて、都の考えを伺います。
 東日本大震災の際、都内では人があふれ、大きな混乱が発生しました。そこで都は、震災から二年後の平成二十五年四月に東京都帰宅困難者対策条例を施行するとともに、平成二十三年度から二十七年度の五カ年計画により、都市機能の維持に不可欠な施設への自立分散型電源導入や燃料供給体制を整えてきました。これに加えて、都では指揮系統となる都庁舎の電力供給体系の二重化も進めています。
 平成二十八年四月に発生した熊本地震では、庁舎が被災したため、避難行動要支援者の名簿を活用できないなどの機能低下が発生しました。大規模な都市である東京では、都と連携をする区市町村との連携の確保を含めて、通信を初めとして、指揮命令系統の機能維持に不可欠な電源を確保することが肝要であります。
 この観点から、太陽光やバイオマス、さらに水素エネルギーや電気自動車のバッテリーなどの再生可能エネルギーや分散型エネルギーは非常用電源に適しており、災害対策としても普及を推進するべきであります。また、これらの電源に限らず、区市町村庁舎には非常用電源を確保していくことが必要であります。
 そこで、区市町村庁舎における非常用電源に関し、整備状況及び東京都の取り組みについてを伺います。
 平成二十七年、調布飛行場を離陸した直後の自家用機が住宅街に墜落をし、八人が死傷した事故が発生しました。航空機事故は原因究明が難しく、被害者救済に時間がかかるケースが多くありますが、都営空港を離着陸する飛行機による都内での事故について、被害者を迅速に救済できる制度をつくり、今なお苦しまれている調布飛行場の事故の被害者の方々にも適用するべきと考えます。
 そこで、このような事故の再発防止対策と被害者救済に向けた取り組みについて、都の見解を伺います。
 次に、待機児童などの対策、教育について伺います。
 小池知事は、待機児童解消を都政の最重要課題の一つと位置づけ、去年の緊急対策に加え、ことしの九月には追加対策も行われています。
 東京都では、追加対策に関する区市町村への説明会等を開催するなどしており、賃借料補助、ICT化促進、監視モニターやベビーセンサーなどについての問い合わせがふえ、その効果があらわれつつあると伺っておりますが、まだまだ待機児童の解消に至るまでには道のりがあるようであります。
 平成二十九年四月の待機児童八千五百八十六人のうち、ほとんどがゼロ歳から二歳までの低年齢児が占めています。待機児童対策は、すなわち低年齢児受け入れ対策だといえます。
 認可保育所一辺倒だけではなく、保育ママやベビーシッターも含めたさまざまな保育サービスを拡充していくことで、低年齢児の受け入れを促進すべきだと考えますけれども、都の考えを伺います。
 国の示す幼児教育の無償化問題では、認可外保育園も対象とすることとあわせて、無償化よりも保育園の待機児童対策が先という議論となっているようですが、東京都では三十一年までに待機児童ゼロを目指しています。
 去年の緊急対策において、都として支援を開始した認可外保育施設の利用者負担軽減についてですが、都の財源を活用して、区市町村が利用者への助成額を充実するなどの効果があらわれてきていると聞く一方で、都民への助成内容はまちまちで、都民の間からも差が生じている状況もあります。
 利用者負担の軽減についての都の考えを伺います。
 中学生や高校生らがインターネットで知り合った相手に自分の裸などを送らせられる、いわゆる自画撮りの被害が後を絶たないことから、今定例会に青少年健全育成条例の改正案が提出をされています。
 改正案では、十八歳未満を都内でだましたりおどしたりして撮影をさせた裸などの画像や映像の提供を求めた段階で処罰できることとなっております。しかし、自画撮りはインターネットを介して行われるため、県境を越えることが推測できます。
 そこで、国への法整備要望はもちろんのこと、同じく十二月定例会で同趣旨条例が提出をされる兵庫県以外の道府県に対し、規定整備を強く求めるべきと考えますが、知事の見解を伺います。
 また、悪質な行為について罰則をもって禁止をすることにより、青少年への不当な要求を抑止するため、普及啓発を所管局初め、全庁的な取り組みが必要と考えますが、都の考えを伺います。
 都立中高一貫教育校は、将来、社会のさまざまな分野でリーダーとなり得る人材を育成するため、高校受験のない六年間という期間を生かして、継続的、計画的な教育を展開するものであり、生徒の能力、資質をより高く開花させ、将来の日本を支える優秀な人材を育成する上で効果の高い取り組みの一つと考えます。
 都立中高一貫教育校は、おおむね旧学区に一校、全部で十校あり、都内のどこからでも通える範囲に一校あることは、東京都の中高一貫教育に関する取り組みが全国的に見ても充実をしているといえます。
 これまでの都立中高一貫教育校の成果を踏まえ、より効果的な教育内容や適切な運営方法など、さらなる充実策を検討していくべきと考えますが、東京都の考えを伺います。
 また、都立立川国際中等教育学校では、平成三十四年度に附属小学校を新たに設置し、小中高一貫教育を実施する予定となっております。
 小中高一貫教育校では、世界で活躍をし、貢献できる人間を育成していくことを教育理念とし、現在、都立小中高一貫教育校教育内容等検討委員会報告書に基づいて、具体的な教育課程を検討中であると聞いております。
 そこで、東京都の小中高一貫教育校の設置に向けた取り組みについて伺います。
 高齢化、女性の社会進出、障害者の地域生活移行や就労の進展などに伴い、介護、保育、障害等の福祉ニーズが増大する中、それらを担う人材の確保が大きな課題となっております。
 福祉の職場には、給与や福利厚生等の処遇の問題に加え、肉体的、精神的に厳しいなどのイメージがあること、また、小規模な事業者が多いため、人材不足は深刻であります。福祉サービスのさらなる拡充のためには、サービスを担う人材の確保は急務であり、確保、育成、定着の全ての段階における対策が必要であります。
 一方、高齢者が、可能な限り住みなれた地域でその有する能力に応じ自立した日常生活を営むことを可能としていくためには、十分な介護サービスの確保のみにとどまらず、高齢者みずから積極的に介護予防に取り組むことや、区市町村において高齢者の自立支援に資する取り組みを推進するなど、高齢者が生きがいや役割を持って生活できる地域づくりが必要であります。
 東京都では、現在、第七期高齢者保健福祉計画を策定中とのことですが、介護予防にかかわる人材をどのように確保、育成し、介護予防の取り組みを推進していくのか、都の考えを伺います。
 教育においては、多様な選択肢を用意することが大切です。専修学校のうち、専門課程を置く専門学校は、学校教育法の中で、実践的な職業教育や専門的な技術教育を行う教育機関として、特に資格取得や就職支援など、豊富な経験を有しています。
 専門学校では、そのノウハウを生かして、地域の中高生、フリーターや離職した女性や中高年などを対象とした就職支援の取り組みを行っており、東京都はこのような取り組みを支援していましたが、残念なことに、この補助金は平成二十七年度に廃止をされてしまいました。
 多様性に富んだ社会、ダイバーシティー東京を実現していく上で、情報処理、農業、医療、調理、保育、介護福祉、経理、簿記、ファッションデザイン、グラフィックデザインなど、社会のニーズに対応した多種多様な分野にわたるプロフェッショナルを育成する専門学校の支援を拡充していくべきと考えますけれども、知事の見解を伺います。
 次に、東京の経済活性化について伺います。
 金融は経済の血液です。海外ではこれまで、米国市場ではニューヨーク、欧州市場ではロンドンが国際金融センターの機能を担ってきました。かつて東京は、ニューヨークやロンドンと並ぶ国際金融都市の地位を占めていましたが、アジアにおける香港やシンガポールの発展などにより、アジアにおける東京の地位が相対的に低下していることは否定できない事実です。
 オリンピック・パラリンピックを控え、世界から東京への注目度が高まっている今こそ、東京がアジアナンバーワンの国際金融都市の地位を取り戻すラストチャンスであります。
 なぜ今、東京がアジアナンバーワンの国際金融都市の地位を取り戻すことを目指すのか、知事の見解と国際金融都市東京に対する決意を伺います。
 また、国際金融都市東京構想をスピード感を持って実現するため、具体的にどのような施策内容なのかを伺います。
 また、東京がアジアナンバーワンの国際金融都市の地位を取り戻すためには、香港やシンガポールとの競争に勝つため、東京、日本ならではの国際金融センターとしての魅力をどのように打ち出していくのか、都の見解を伺います。
 二〇二〇年大会の開催を契機として、中長期的なさまざまなビジネスチャンスが見込まれる中で、東京都では、世界発信プロジェクトを実施して、中小企業に多くの仕事の発注が及ぶように支援をしています。特に、プロジェクトの一つであるビジネスチャンス・ナビは、組織委員会等から電子入札で発注が出る仕組みとなっています。
 しかし、今後は、世界発信プロジェクトでなければできない事業に絞り込んでいくとか、中小企業同士で商談をしていけるような工夫をするなど、二〇二〇大会後も継続できるような改善が必要であります。
 こうした観点から、世界発信プロジェクトを改善していくべきと考えますが、知事の見解を伺います。
 東京を訪れる海外からの観光客の利便性を高めるには、都内の訪問スポットを効率的に見て回ることができるよう、タクシー利用を広げることが有効であり、タブレットを活用して、タクシーの中で多様な観光情報を自国の言葉で理解できる案内システムを築き上げていくことや、タクシー料金や買い物の支払いなどの決済を車内でできる仕組みづくりを行うことも有効であります。
 そこで、東京へのインバウンドをふやすための観光振興に向け、タクシーをどのように活用していく考えがあるか、知事の所見を伺います。
 都内の商店街は、住民の買い物の場としての商業機能を担い、地域経済の活力を維持する上で極めて重要な役割を果たしております。
 一方、多くの商店街では、少子高齢化に伴う深刻な後継者不足などに見舞われて、存在が危ぶまれる事例などがふえ続けています。
 東京都も新・元気を出せ商店街事業などにより、来客をふやすためのイベント開催助成などに取り組んでおりますが、十分な効果を上げるためには、予算の組み替えなどの工夫が必要であります。
 これまでの商店街支援策のあり方を改めて見直しながら、新しい視点に立って、今後の商店街の活性化と発展とを後押しする施策が必要であると考えますが、今後の商店街振興に向けた施策について、知事の見解を伺います。
 東京の都市農地は、景観や環境に加え、災害時の避難地としての役割も担ってきました。しかし、東京の都市農地は年々減少傾向にあり、都市農地を守り、農業経営の継続を確立していくため、区市との連携を図りながら、生産緑地の面積要件緩和や特定生産緑地制度の活用を促すよう支援していくことが重要であります。
 今般、都市緑地法一部改正により、住居系用途地域に田園住居地域が創設をされ、農産物の直売所や農家レストランなど、農業用施設の建築が可能となりました。
 そこで、農業生産を柱に付加価値を高め、地域のにぎわいを創出していくため、各地の事例の情報を提供しながら、民間の知恵や活力を生かして、にぎわい創出に向けて取り組むべきと考えますけれども、東京都の考えを伺います。
 日本各地で大規模な地震、豪雨災害などが頻繁に起こり、被災地において水の復旧は命に直結をする大変重要な問題です。本年二月、都が全国に先駆けて東京水道災害救援隊、いわゆるTokyowater Rescueを結成したことが、都水道局の矜持を全国に示したものとして高く評価をいたします。
 また、震災に備えるためには、施設耐久化を初め、ネットワーク化が重要であり、特に多摩地域の水道事業は、現在は名実ともに都営水道となっているものの、各市町の境界の連携が不十分であるなど、配水管網のおくれなどが指摘をされています。
 多摩地区における今後の水道管の整備に当たっては、水道事業の歴史的な経緯によって生じた区部と多摩の違いも十分踏まえて実施をしていくことが必要ですが、知事の見解を伺います。
 多摩振興に当たっては、市町村の厳しい財政状況を踏まえたきめ細やかな支援が必要です。
 先日、我が会派では、市長会及び町村会から、平成三十年度の東京都予算編成に関し、市町村総合交付金のさらなる拡充と市町村の自主性、特殊性を尊重した的確な配分、二〇二〇大会を契機とした地域活性化及び防災対策の充実強化など、さまざまな要望を伺いました。
 知事ご自身も、先月開催された都市町村協議会において同様の要望を受けたと聞いており、知事には、これから行われる予算編成の中で、これらの市町村の訴えに耳を傾け、市町村の厳しい財政状況に十分な配慮をしていただきたいと思います。
 多摩振興に関して、都は本年九月に新たな多摩の振興プランを策定しました。いよいよ本プランに掲げる施策を着実に実施していくステージに入ることになります。
 今後、多摩の振興に取り組むことで、多摩地域が成長し発展する可能性、多摩が持つポテンシャルについて、知事の思いと今後の取り組みに向けた決意を伺います。
 最後に、豊洲市場及び築地の場外市場について伺います。
 豊洲市場の開場日は、十一月六日の新市場協議会で平成三十年十月中旬とすることが了承されています。このように、開場日は十月十一日から二十日の間で決まっていますが、新市場協議会が平成三十年十月中旬の何日に開場するかを決定しないという状況が続いています。
 一方で、業者の方々、特に仲卸の組合である東京魚市場卸協同組合、通称東卸の方々に対する中央卸売市場当局の対応は不十分であります。東卸からは、既に多くの要望が都に寄せられています。
 例えば、ターレの充電用コンセントが新市場で合わない問題は、すぐにでも改善を約束するべき事案であります。また、早朝に豊洲新市場に通う市場関係者の公共交通がない問題も早急に改善計画を示し、市場関係者の不安払拭に努めるべき問題であります。このほか、仲卸の方々が安心して豊洲に移転できるように、きめ細やかな対応をしていかなければなりません。
 そこで、東卸を中心に寄せられている豊洲新市場の改善要望に対し、都はどのように対応するのかを伺います。
 築地の場外市場の方々は、築地市場の豊洲移転後のことを心配しております。場外市場には、仲卸業者の方々と同じような商売をされている方が多数おられ、買いつけに来る方の駐車場がなければ営業も成り立ちません。場外市場もなくなってしまっては、都にとっても大きな損失であります。
 築地市場内の駐車場については、市場関係者や場外市場の方々が、市場が移転した後も利用を希望しているという声を聞いています。築地市場の既存施設の有効利用という観点も含め、さまざまな要望への配慮を検討すべきと考えますが、都の考えを伺います。
 豊洲新市場の入札で不調が相次いでおります。震災復興工事では、入札不調を繰り返して価格をつり上げていたとして、公正取引委員会が調査に入るという事件がありました。豊洲新市場の建設工事は、東京都の仕事をほかにも受注している大手建設会社のJVが請け負っており、今回はその建物に関する附帯工事ですから、そのようなことはないと考えています。
 しかし、不調が続くことによって関係者にも不安が広がっていることも事実であり、新市場協議会で了承された来年十月中旬の開場に間に合うように工事会社を決めていかなければなりません。
 豊洲の追加工事の入札について、都はどのような見通しを持っているのかを伺います。
 来年十月中旬の開場まで残り十カ月となっております。豊洲新市場に多くの来場者が集い、活気あふれる新市場として開場することが望まれますが、都は既に多くの見学者を募り、新市場のPRを行ってきています。今後さらに新市場をPRするには、国内のメディアはもちろんのこと、海外のネットワークにも豊洲の安全性をアピールし、来場者を呼び込む必要があります。
 豊洲新市場のにぎわい施設とともに、新市場や豊洲のまちそのものに多数の方々に来ていただく工夫が求められますが、その方策について伺います。
 以上をもちまして、都民ファーストの会東京都議団を代表しての質問を終わります。
 ご清聴まことにありがとうございました。(拍手)
〔知事小池百合子君登壇〕

○知事(小池百合子君) 山内晃議員の代表質問にお答えいたします。
 まず冒頭、都政への決意についてのお尋ねがございました。
 このたびの総選挙に当たりましては、私自身の行動によりまして、都議会の皆様、都民の皆様を困惑させ、ご心配をおかけいたしました。そうした思いのもとで、みずからを厳しく省み、改めて都民第一、都民ファーストの姿勢で都政に専念をしていく、このことを改めて申し上げます。
 ご承知のように、人口減少と超高齢化によりまして、東京、ひいては日本にはかつてない危機が見込まれている、そういう中で、都は改革のスピードを上げるとともに、人に焦点を当てた施策を初め、課題解決に向けた幅広い政策を展開することによって持続的な成長を実現して、日本全体を牽引していかなければなりません。
 東京に課せられました使命を肝に銘じながら、改めて私は先頭に立ち、東京大改革を推し進めて、新しい東京をつくり上げていく所存でございます。まさに一心一意の思いでございます。都議会の皆様と建設的な議論を積み重ねながら、改めて都政に邁進する決意でございます。都議会の皆様、都民の皆様のご理解、ご協力、よろしくお願いを申し上げます。
 地方消費税の清算基準の見直しについてのお尋ねがございました。
 国で今議論がなされております地方消費税の清算基準の見直しですが、税収を最終消費地に帰属させるという本来の趣旨をゆがめるというだけではありません、地方が抱える巨額の財源不足を、日本の経済成長を支える東京などの地域に穴埋めさせるものにほかならないではありませんか。
 地方分権の理念に逆行するこうした見直しが断行されれば、東京の貴重な財源が失われ、都民生活に大きな影響をもたらすことになりかねず、到底承服することはできないのではないでしょうか。
 このため、七月の全国知事会議など、あらゆる機会を捉えて都の主張を強く訴えるとともに、先月には、愛知県、大阪府、都内自治体とともに、地方税を所管する総務大臣への要請行動を行いました。
 また、総務省有識者検討会の検討状況に合わせまして、国の主張に対する反論書を発表し、宮沢自由民主党税制調査会長など税制調査会のメンバーや鴨下自民党都連会長、高木公明党東京都本部代表をはじめ、多くの国会議員の皆様に直接要請活動を行うとともに、全ての東京都選出の国会議員に対しましても精力的に働きかけを行うなど、都の主張の正当性を繰り返し訴えてまいりました。
 平成三十年度の税制改正はまさに大詰めを今迎えております。都議会の皆様方からも、国の動きに反対する意見書を全会一致で可決していただくなど、多大なご尽力をいただいているところでございます。
 都民の生活、東京の未来を守ることが都知事としての最大の責務であり、私みずから先頭に立って、最後まで力を尽くしてまいります。都議会を初め、東京にかかわる全ての皆様のご支援、ご協力、改めてお願いを申し上げます。
 加えて申し上げるならば、国は、都からの財源を奪い取ることだけを考えるのではなく、例えばオールジャパンの考えのもと、オリンピックに対しましても、より積極的に財政面での関与を行うべきだということをここで強く訴えてまいりたいと思います。
 障害者スポーツの振興についてでございますが、障害の有無にかかわらず、誰もが生き生きと活躍できる都市、ダイバーシティー東京を実現することが重要でございます。そのためにも、障害者スポーツを振興し、東京パラリンピックを成功に導いていく。
 具体的には、まず、障害者スポーツ応援プロジェクト、チームビヨンドや競技大会体験イベントなどを通じまして、その魅力、会場で応援する楽しさ、これらのことを多くの人に広めてまいります。
 そして、身近な地域におけます障害者スポーツの場といたしまして、都立特別支援学校の活用を順次拡大するほか、指導者養成事業などによりまして、支える人材の育成を行ってまいります。
 さらに、パラリンピックなどの国際大会を目指す選手の発掘、育成に加えまして、競技団体の基盤を強化するなど、競技力の向上を図ってまいります。
 これらの多角的な取り組みによりまして、大会後の社会に障害者スポーツをレガシーとして根づかせてまいります。
 先日行われましたパラリンピック千日前イベントでは、都民、国民の皆様と大会の成功を祈るために、都内各所でライトアップを行いました。その明かりが皆様の心にともって大きな光となるように、障害者スポーツの振興に全力を尽くしてまいります。
 受動喫煙防止対策についてのご質問がございました。
 ことし九月に公表いたしました東京都受動喫煙防止条例、仮称でございますが、この基本的な考え方への意見募集におきましては、約一万七千件のさまざまなご意見をちょうだいしたところでございます。
 また、ことしの七月から八月にかけて実施をいたしました受動喫煙に関する都民の意識調査では、約八千七百人の方からご回答をいただいて、その七割の方が法的な規制に賛成とお答えになっておられます。飲食店や宿泊施設を対象に行った調査で見ましても、屋内の禁煙、分煙の取り組みは着実に進んでおります。
 お話にありましたように、国際条約でありますたばこ規制枠組み条約、いわゆるFCTCでありますが、その実施のためのガイドラインにおきましては、受動喫煙防止対策として罰則つきの立法措置を求めております。
 また、WHOとIOCは、たばこのないオリンピックを共同で推進することに合意をいたしておりまして、近年の大会開催都市では屋内を全面禁煙とするなど、法律や条例で罰則を伴う受動喫煙防止対策を講じております。
 こうしたことを踏まえながら、現在実効性のある条例制定に向けまして検討を重ねているところでございます。来年の第一回定例会には条例案を提出する考えでありまして、二〇一九年ラグビーワールドカップ開催までの施行を目指してまいります。
 オリンピック憲章の精神を実現するための取り組みについてのご質問でございます。
 二〇二〇年東京大会を成功させるためには、外国人はもとより、女性も、男性も、子供も、高齢者も、障害のある方も、LGBTの方なども、誰もが希望を持って生き生き生活ができ、活躍できる都市、すなわちダイバーシティーを実現しなければなりません。
 都はこれまでも、ダイバーシティーをテーマとした大型人権啓発イベント、ヒューマンライツ・フェスタ二〇一七や人権週間行事、さらには東京都人権プラザでの啓発などを通じまして、あらゆる差別を許さないという人権意識が広く浸透した社会の実現に向けて取り組んでまいりました。
 お話のオリンピック憲章の考え方でございますが、ダイバーシティーの実現に資するものであります。このため、そこに掲げられた理念を東京のまちの隅々にまで行き渡らせ、都民の皆様と意識を共有するために条例化に向けた検討をするように指示をしたところでございます。
 今後、オリンピック憲章の精神を東京で実現していくため、より一層取り組みを推進してまいり、都民の皆様とともに、多様性が尊重され、温かく優しさにあふれる都市をつくってまいりたいと思います。
 大会経費の縮減についての取り組みについてでございます。
 都民に支持され喜ばれるオリンピック・パラリンピックとするためには、大会経費の圧縮に向けた取り組みは重要でございます。昨年、都、IOC、組織委員会、国の四者協議におきまして経費の精査を行って、その後も、ことし五月の大枠の合意に向けまして、都、組織委員会、国の三者で大会経費の縮減に取り組んでまいりました。
 本年十月にコーツ委員長が、冬季大会では五億ドル、夏季大会では十億ドルを節約したいと発言をしていますが、目指す方向は同じでございます。
 一方で、競技種目数の増加など、コスト増に影響する要素もあることから、大会経費の縮減は容易な課題ではございません。
 都といたしまして、毎年度更新される大会経費全体の予算の作成に当たりましては、費用対効果を踏まえて、必要な経費をしっかりと見きわめて精査をしてまいります。また、組織委員会と連携いたしまして、IOCに対しては、放送用回線の二重地下化などの要件の見直し、緩和を求めてまいります。
 こうした経費縮減に向けた取り組みをIOCと共有いたしまして、パリなど次の大会以降の開催都市に、大会の財産として引き継いでまいりたい考えであります。
 次に、入札契約制度改革についてでございます。
 今回の改革は、六月下旬に公表を開始した財務局契約案件から開始をして、順次対象を拡大しながら、一年間の試行として実施することといたしておりまして、そして第三者機関である入札監視委員会におきまして、来年三月の検証結果の取りまとめを目指しまして、先月から本格的な検証作業を行っていただいております。
 一方、豊洲市場の件につきましては、業界の皆様のご理解、ご協力をいただきながら、早期に具体的な移転の準備を進めていく必要がございます。
 このために、追加対策工事につきましては、適切な手続を踏みながら、速やかな契約締結に向けまして再発注を進めているところであります。七月末までに専門家会議の確認も含めまして工事を完了させる方針でございます。移転、開場日に影響が出ないように取り組んでまいります。
 続いて、時差ビズについてでございます。
 満員電車の混雑緩和は、社会の生産性向上のための重要な課題であります。快適に通勤することのできる環境づくりを進めていくことが重要。この夏実施した時差ビズにおきましては、約三百二十社の企業にご賛同いただきまして、オフピーク通勤を促進する取り組みを一斉に行いました。
 民間のインターネット調査によりますと、約七割の方々が時差ビズを認知しているとの結果が得られております。
 また、時差ビズを契機として、テレワークや時差出勤の制度の定着、鉄道事業者によりますオフピーク通勤者への特典付与の拡大など、取り組みの輪が着実に広がりを見せてきております。
 先月には、積極的に活動した企業などを時差ビズ推進賞として表彰いたしまして、その取り組み内容を広く紹介をいたしました。
 来年度は、時差ビズの実施時期や日数の増加を検討するとともに、企業や鉄道事業者などと連携をいたしまして、さまざまな工夫を取り入れながら、ムーブメントの輪をさらに広げて、新たな常識として定着をさせていきます。
 働き方改革についてのご質問がございました。
 我が国が直面する少子高齢社会におきましては、生産性を高めていくことは、将来への成長を維持していく上で必要不可欠でございます。そのため、働く側の価値観やライフスタイルの多様化に応じました選択肢を広げていく、働き方改革のムーブメントを都から先導する必要がございます。隗より始めよの認識のもと、都庁への柔軟な働き方導入に積極的に取り組んでまいります。
 今回の改革の主眼でございますが、勤務時間に合わせまして一斉に業務を処理するこれまでの固定的な働き方から、業務の状況に合わせて職員が主体的、計画的に勤務時間や場所などを選択できる、弾力的な働き方への転換を可能とするというものでございます。
 このことは、職員個人のライフワークバランスを大きく後押しするだけでなく、組織にとりましても、有為な人材や就業の継続が確保できる、時間、場所を柔軟に活用することで行政課題への即応力が高まる、これらのことが期待できます。
 今後も、都庁の多様な現場の特質に応じまして、長時間労働の是正や柔軟な働き方の実現、さらには健康保持、休養確保への休み方改革など、さまざまな取り組みを行うことによりまして、全ての職員のマンパワーを最大限に発揮できる生産性の高い都庁を実現してまいります。
 二〇二〇年度以降のキャップ・アンド・トレード制度及び次期都庁行動計画の検討についてのご質問でございます。
 都は、温室効果ガスの排出量を二〇三〇年までに二〇〇〇年比で三〇%削減するというEUや他の大都市とも遜色のない水準の目標を掲げております。
 この目標の達成に向けましては、これまで大きな成果を上げているキャップ・アンド・トレード制度は不可欠な手段でございます。第三計画期間の制度設計に当たりましては、専門家の検討会の設置に向けまして早急に準備を進めてまいります。
 また、都庁みずからの次の行動計画につきましては、キャップ・アンド・トレード制度の検討準備を見据えながら、最先端の省エネ対策、再生可能エネルギーの一層の導入、これらを図るために都有施設の詳細な分析や技術動向の調査などを行ってまいります。
 都は、世界有数の大都市の責務といたしまして、気候変動対策を着実に展開して、持続可能な都市東京を目指してまいります。
 いわゆる自画撮り被害の防止に係る法整備についてのご質問がございました。
 次代を担う子供たちは東京の宝でございます。その健やかな成長に対するあらゆる脅威は断じて許されるものではありません。子供の判断能力の未熟さにつけ込んだ性的な自画撮り画像の要求行為は、現行法制度では取り締まるための規定がありません。そして、その被害は後を絶たず、喫緊の課題となってまいりました。
 都といたしましては、被害防止の取り組みを強化するために、条例改正によりまして、子供を守るための普及啓発などのさらなる充実、民間技術の活用に加えまして、子供に画像の提供を執拗に要求するなどの行為を罰則をもって禁じて、抑止を図っていくことといたしました。
 要求行為の多くはインターネットを介して行われることから、より効果を高めるためには、同様の規制を全国的に広めていく必要がございます。
 そこで、都は、国に対しまして、法規制の要望を重ねて行うとともに、道府県に同様の条例規定の整備が図られますよう、さまざまな機会を活用して積極的に情報提供を行ってまいります。
 今後とも、子供たちを取り巻く脅威に的確に対応して、子供たちを健全に育む社会の実現をさらに加速してまいります。
 専門学校への支援についてのご質問でございます。
 専門学校は、実践的な職業教育、専門的な技術教育を行って、さまざまな分野のスペシャリストの育成に大きな役割を果たしていると認識をしております。
 これまでも、都といたしまして、国との役割分担を踏まえながら、教育環境の整備を目的とした設備等への補助など、専門学校に対しましては独自に必要な支援を実施してまいりました。
 現在、東京が直面している課題であります超高齢社会への対応、待機児童の解消、産業の一層の活性化などに取り組んでいくためには、各分野で活躍できる人材の育成が急務でございます。とりわけ私の目指しますダイバーシティー東京を実現するためには、専門学校で学んだ多くの専門人材が福祉やものづくりなどの現場で活躍する、そのことも重要であります。
 こうしたことから、実践的な職業教育や専門的な技術教育がより効果的に行われますよう、専門学校への支援のあり方について検討してまいります。
 国際金融都市東京構想の目的についてのご質問がございました。
 金融の活性化は、ロンドンやニューヨークの例をまつまでもなく、都市の魅力、そして競争力の維持には不可欠でございます。そして、東京の成長戦略に必須の要素と考えます。
 近年、アジアのライバルともいえますシンガポールや香港の発展によりまして、東京をめぐる国際的な競争環境が厳しくなる中で、東京が世界に冠たる国際金融都市としての地位を取り戻すには、まさに今回はラストチャンスであると考えております。
 このため、昨年十一月から約一年かけまして有識者によります懇談会で議論を行って、このたび国際金融都市東京構想を発表したところでございます。これからは具体的な行動につなげていく、その段階に入りました。
 十一月十五日から十七日にかけまして、私みずからシンガポールに赴き、世界の投資家や企業幹部などに対しても、東京を国際金融都市として復活させるための決意を示したところでございます。
 また、去る十二月四日、先日でございますが、ロンドンの金融の中枢でありますシティー・オブ・ロンドンと金融分野におけます合意書を締結いたしました。
 今後も、構想に掲げる各施策を可能な限り速やかに展開することによって、東京を再びアジアナンバーワンの都市に導いてまいります。
 世界発信プロジェクトについてでございますが、二〇二〇年東京大会の開催を契機といたしまして、中長期にわたってさまざまなビジネスチャンスが生まれることが見込まれます。これまでにないビジネスの盛り上がりを多くの中小企業に行き渡らせること、それが大切でございます。
 世界発信プロジェクトは、中小企業のすぐれた技術や商品などを国内外に伝えることによって、商談を数多くまとめ上げる有力なツールとしての役割を発揮することが重要でございます。
 そのため、大会の開催に係ります受注の確保にとどまらず、企業同士の取引を将来に向けて大きく伸ばす、より広い視野からプロジェクトを進めてまいりたいと考えております。
 特に、大会に関連する受注や商談の機会を提供する情報サイト、ビジネスチャンス・ナビにつきましては、大会後を見据えまして、多数の商談を成立させる、より高い機能をしっかり備えることに力を注いでいく必要がございます。
 プロジェクトにおきましては、中小企業の技術開発や販路の開拓など、さまざまな支援を展開しておりますが、事業や経費の必要性を改めて検証して内容を研ぎ澄ます、そのことによって大会の重要なレガシーの一つとしてまいりたいと考えております。
 外国人旅行者が利用するタクシーの活用についてのお尋ねでございます。
 都内各地には豊かな自然や食のほか、すぐれた文化や芸術など、昼夜を問わず楽しめる観光スポットが豊富に存在していることはご承知のとおりでございます。
 こうした魅力にあふれた東京のまちを、時間帯や距離を選ばずに効率よく快適にめぐることができる交通手段としてタクシーは有効であるということから、多くの外国人の旅行者に利用されているところでございます。
 このため、都は、さらなる利便性の向上に向けまして、タクシー運転手と外国人旅行者のコミュニケーションを手助けする多言語コールセンターサービスを実施しております。また、特区を活用いたしまして、ドライバーが英語での観光案内を行う観光タクシーの普及も図っております。
 今後は、ICT技術の進展も踏まえまして、タブレット端末などを、新しい多言語対応や旅行者のニーズが高い決済手段として活用するなど、おもてなしの環境を整えてまいります。
 こうした取り組みを通じまして、東京を訪れる外国人旅行者の受け入れ環境の整備を着実に進めてまいります。
 商店街に対しての支援についてであります。
 商店街は、住民に身近な買い物の場としてその日々の生活を支えるとともに、人々が交流する地域コミュニティの中心として、暮らしの中に安全や安心を生み出す重要な役割を果たしています。
 しかしながら、近年、消費者の買い物のスタイルや商品へのニーズの変化によりまして、売り上げの伸び悩み、商店の後継者不足による空き店舗の発生など、商業活動の拠点としての活力を確保する上で厳しさを増しているところでございます。
 都内の商店街がにぎわい、地域において存在感を発揮できるよう、時代の変化に応じてより効果の高い支援を打ち出しながら、事業メニューの見直しを不断に行っていくことが大切であります。
 これからの商店街にとりましては、担い手の育成は最も重要。新しい発想を持ち、将来のリーダーとなり得る女性や若者の開業を積極的に後押しするほか、空き店舗を活用して意欲的に商売に取り組む人材の確保に力を入れてまいります。
 また、まちづくりの専門家などの人材を活用する新たな手法によりまして、商店街再生に向けた計画を描いて、その実現に向けて取り組む商店街への支援を行ってまいります。
 その一方で、例えば商店街の広域的な連携を促す先導的な事業につきましては、既に一定の成果を上げている中で、今後はより主体的に協力関係をつくり上げる仕組みへと見直してまいります。
 こうした取り組みを通じて、都内の商店街がいつまでも輝き続けていけるように力強く支援をしてまいります。
 多摩地区における水道管の整備についてのご質問でございます。
 多摩地区におきましては、かつて市や町がそれぞれ水道事業を経営しておりましたけれども、昭和四十年代の後半から都営一元化が進められまして、現在では二十六市町におきまして、区部と同様に都が運営をしているところでございます。
 都営一元化にあわせまして、都ではこれまで浄水場など基幹的な施設の強化や拡充を進めてまいりましたが、配水管につきましては、市町単位で構築された施設を都が引き継いだ歴史的な経緯がございまして、市町域を越えたネットワークが十分ではないわけでございます。
 そのため、災害などによって、配水管の事故が発生した場合には十分なバックアップ機能がなくて、断水の被害が広範囲に及ぶ懸念がございます。
 そこで、ことしの三月に策定いたしました多摩水道運営プラン二〇一七におきましては、市町の域を越えた広域的な配水管のネットワークを計画的に整備していくことといたしました。
 今後は、この運営プランに基づきまして、水道施設の整備を積極的に進めて、多摩地区において、より一層、強靱な水道システムを構築していく所存でございます。
 そして多摩振興についてのご質問でございます。
 多摩地域は、東京の三分の一、都道府県レベルで見ますと、全国で十番目の規模に相当する四百万人もの人口を擁して、高い技術力を持つ中小企業、大学、研究機関が集積するなど、多くの強みを有しているところでございます。
 また、豊かな自然や歴史、文化、地域の特産物など、東京ブランドの種となり得る、きらりと光る宝物がたくさんございます。そして、その発展は東京の活力を一層伸ばしていく上で欠くことができません。
 そして、二〇一九年にはラグビーワールドカップ、翌二〇二〇年にはオリンピック・パラリンピックの開催と、多摩地域にとりましてはさらなる発展へとつながる絶好の機会が訪れるわけでございます。
 こうした機会を捉えまして、多摩地域がそのポテンシャルをいかんなく発揮して、今後も持続的に発展していけるように、二〇二〇年に向けた実行プランを踏まえた取り組み、二〇二〇年の先を見据えました多摩の目指すべき地域像と施策の方向性を示します、多摩の振興プランを策定したところでございます。
 今後、市町村とも緊密に連携をしながら、人口動向、産業構造、行財政制度など、地域特性を踏まえた振興策を着実かつ効果的に推進をいたしまして、多摩地域の持続的発展につながりますよう全力で取り組んでまいります。
 なお、その他の質問につきましては、教育長及び関係局長よりの答弁とさせていただきます。
 大変お聞き苦しい点がございましたところ、恐縮でございます。おわびいたします。
〔教育長中井敬三君登壇〕

○教育長(中井敬三君) 三点のご質問にお答えいたします。
 まず、学校における働き方改革の推進についてでございますが、学校現場において教員は授業や授業準備はもとより、いじめや不登校への対応、部活動指導など広範な役割を担っており、こうしたことが教員の長時間労働の大きな要因となっております。
 また、学校徴収金の徴収、管理や、学習評価、成績処理等に関する事務が教員の負担となっておりますことから、業務の効率化やシステム化を一層推進する必要がございます。
 そのため、都教育委員会は、今後策定する働き方改革推進プランにおいて、教員以外でも対応できる業務を行う専門スタッフの配置や、都立高校等におけるより効率的、効果的な情報システムの調査研究、小中学校における校務のICT化に向けた区市町村教育委員会への技術支援策等について、総合的に検討を行ってまいります。
 次に、都立中高一貫教育校についてでございますが、都教育委員会では、東京都の公立学校における中等教育の複線化を図るため、通学時間や地域バランス等を考慮して、十校の都立中高一貫教育校を設置してまいりました。
 都立中高一貫教育校では、六年間の一貫した教育を通じて生徒一人一人の資質、能力の伸長に取り組むことにより、難関といわれる大学に毎年一定の合格者を出すとともに、科学分野の国際オリンピック等で活躍する生徒や海外大学への進学に挑戦する生徒など、多様な人材の育成に取り組んでおります。
 昨年の三月で十校全てから卒業生を輩出したことを踏まえ、現在、これまでの成果の検証や課題の把握を行っており、今後の都立中高一貫教育校十校における教育がさらに充実したものとなるよう取り組んでまいります。
 最後に、都立小中高一貫教育校についてでございますが、都立小中高一貫教育校では、十二年間の教育活動を通して国際的に活躍できる人間を育成していくため、言語能力を育成する教育、他者と協働して新しい価値を創造する力を育てる異文化、異学年交流や体験活動、論理的思考力を高める探求活動等、さまざまな教育を実践してまいります。
 特に英語教育については、一貫教育の利点を生かし、小学校一年生から系統的、継続的に行うことで高い語学力の獲得を目指しており、このため、現在、学習指導要領に示されていない内容も含め、小学校六年間の具体的な学習内容の策定に取り組んでおります。
 今後、都教育委員会は、都立小中高一貫教育校の教育内容や施設整備、入学者決定に係る検討等を行い、平成三十四年度の開校に向け着実に準備を進めてまいります。
〔オリンピック・パラリンピック準備局長潮田勉君登壇〕

○オリンピック・パラリンピック準備局長(潮田勉君) 二点のご質問にお答え申し上げます。
 まず、障害者の活躍の場を広げる取り組みについてでありますが、二〇二〇年大会に当たりましては、障害者を初め、誰もが生き生きと活躍し、一人一人が参画できるよう取り組んでいくことが重要であります。
 そのため、都では、障害者就労施設等からの物品等の調達方針を策定し、受注機会の確保に努めており、東京二〇二〇大会ガイドブックの印刷などを発注しているところでございます。
 また、昨年度策定したボランティア戦略では、障害者が安心してボランティア活動に参加できるよう、環境の整備に取り組むこととしております。
 具体的には、一人一人の身体の状況に応じた適切な配置や、介助者などとグループで応募できる仕組みを構築してまいります。
 今後とも、大会開催に当たり、障害者がさまざまな機会を通じ、多様な活躍ができるよう取り組んでまいります。
 次に、ラグビーワールドカップの機運醸成についてでありますが、都はこれまでも、各地で開催されるテストマッチにつきまして、東京でもファンゾーン等を実施するとともに、各開催都市と協力したSNSによる広報や、会場での大会PRを進めてまいりました。
 また、ことし五月のプール組分け抽せん会や十一月の試合日程発表会では、各都市が同時にパブリックビューイングを実施するなど、一体的な取り組みを行っております。
 さらに、日ごろから大会マークを用いたバッジ、ポスターの活用や、大会公式メールマガジンの登録促進により、他の都市とともに認知度向上に努めております。
 今後、チケットの販売時期に合わせプロモーションを同時期に行うなど、効果的なPRを展開しながら、二〇一九年に向け一層の機運の盛り上げに取り組んでまいります。
〔交通局長山手斉君登壇〕

○交通局長(山手斉君) 東京大会に向けた機運醸成への取り組みについてでございますが、交通局では、二〇二〇年東京大会に向けまして、これまでも、オリンピック・パラリンピック準備局や組織委員会と連携し、大会関連情報の発信などを通じまして機運醸成に協力をしてまいりました。
 具体的には、昨年度、都営地下鉄駅構内におきまして、パラリンピック競技の魅力を体感できる大江戸ステーションスタジアムを実施し、その取り組みを車内中づり広告などでPRをいたしました。
 また、先月には、地下鉄の車内液晶モニターを活用しまして、千日前キャンペーンの広報動画を放映いたしました。さらに、大会の開催を記念した特別仕様ナンバープレートを都営バス約千五百両に装着することといたしまして、順次作業を進めてございます。
 今後とも、都営交通のさまざまな媒体の活用を通じまして、大会に向けた機運の醸成に貢献してまいります。
〔福祉保健局長梶原洋君登壇〕

○福祉保健局長(梶原洋君) 四点のご質問にお答えをいたします。
 まず、子どもを受動喫煙から守る条例の普及啓発についてでありますが、都は現在、ホームページ、広報誌等を活用した普及啓発を進めており、今後、区市町村や関係機関に対しまして、条例の趣旨や目的などをわかりやすく示したポスターやリーフレットを配布し、保健所や学校、医療機関などに掲示するよう働きかけていく予定でございます。
 また、子供連れが訪れる機会の多い飲食店に対しましては、受動喫煙防止対策研修会で周知するほか、店内の禁煙、分煙等の取り組み状況を店頭に表示するステッカーとあわせて、リーフレットを配布する考えでございます。さらに、包括補助を活用して区市町村が独自に行う取り組みも支援し、条例の普及啓発を進めてまいります。
 次に、保育サービスの拡充についてでありますが、都は現在、ゼロ歳児から二歳児の保育サービスについて、区市町村が年度当初の待機児童数以上の定員拡充などを行う場合、保育所等の整備費の負担軽減を行っております。
 また、昨年の緊急対策では、空きスペース等を活用した定期利用保育への支援を拡充するほか、今年度から企業主導型保育施設への補助を開始するなど、待機児童解消に向けた効果的な取り組みを進めております。
 お話のように、都の待機児童は、その九割以上がゼロ歳児から二歳児までとなっており、今後、認可保育所、認証保育所、認定こども園、小規模保育、家庭的保育、居宅訪問型の保育サービスなど、多様な保育資源を活用しながら、待機児童の解消に取り組む区市町村を積極的に支援してまいります。
 次に、認可外保育施設の利用者の負担軽減についてでありますが、都は昨年度の緊急対策において、認可外保育施設を利用する保護者の負担を軽減する事業を開始し、二十二区二十三市一町がこの事業を活用いたしました。そのうちの七区市では、それまでの助成額を増額するなど、利用者負担の軽減が図られております。
 今年度は、二十三区二十六市一町が活用を申請しており、そのうち二十七の区市が助成額の増額や助成対象施設の拡大を行い、さらなる負担軽減を図るとともに、三市が新たに補助制度を創設する見込みでございます。
 認可外保育施設の利用者の負担軽減は、区市町村が地域の実情に応じ、議会の議論を経て実施しており、都は今後とも、本事業の積極的な活用を働きかけてまいります。
 最後に、介護予防を支える人材の確保、育成についてでありますが、都は今年度から、リハビリテーション専門職等と連携して、体操などを行う通いの場の運営ノウハウの提供や、ボランティアの養成などを行う地域づくり推進員を新たに地域包括支援センター等に配置し、住民が主体となって介護予防の取り組みを進める区市町村を支援しております。
 また、都における高齢者医療、研究の拠点である東京都健康長寿医療センターに介護予防推進支援センターを設置し、地域で介護予防に取り組む人材の育成や、専門的知見を生かした相談支援等を行っております。
 現在策定中の第七期高齢者保健福祉計画におきましても、地域における高齢者の自立した日常生活を支援するため、介護予防の推進と支え合う地域づくりを重点分野の一つに位置づけ、施策の充実を図っていく考えでございます。
〔財務局長武市敬君登壇〕

○財務局長(武市敬君) 入札契約制度改革についてでございますが、今回の改革は、六月下旬に公表を開始した財務局契約案件から試行を開始いたしまして、財務局以外の知事部局の契約案件につきましても、十月末から予定価格の事後公表の試行を実施しております。
 第三者機関である入札監視委員会の制度部会には、十月末の状況につきまして、今後の検証の進め方に係る審議とあわせまして、十一月二十二日に報告を行ったところでございます。
 検証を適切に行うためには、データを用いた統計的な分析だけでなく、入札に参加される事業者等の現場の声をしっかりと把握することも重要であると認識をしております。
 今後、制度改革に関する建設業界団体との意見交換会を一月下旬に実施することを予定しておりまして、試行に関する現場のご意見もいただきながら、検証作業を進めてまいります。
〔総務局長多羅尾光睦君登壇〕

○総務局長(多羅尾光睦君) 三点のご質問にお答えいたします。
 まず、都庁の働き方改革による生産性向上についてですが、公務職場でも限られた資源で最大の効果を実現することは不可欠であり、最小限のコストでより充実した質の高い行政サービスを提供していくことが求められます。
 現在進めている働き方改革は、効率的な行政執行はもとより、全ての職員がライフステージに応じた働き方を選択でき、マンパワーを最大限に発揮していける組織を実現するものであり、職員の意欲や業務の継続性が高まり、都庁全体の生産性向上につながるものと考えております。
 そのため、新しい働き方への意識改革やワークスタイルの変革、必要な制度の整備、さらに、ICT環境の充実などをあわせて進めていくことが重要となります。
 こうした認識のもと、今後も、誰もが活躍できる生産性の高い都庁を目指し、働き方改革に取り組んでまいります。
 次に、働き方改革の進捗管理についてですが、働き方改革は、職員のライフスタイルに応じた働き方を実現するだけではなく、都民サービスの向上を目指していくものでございます。したがって、的確な進捗管理も必要であります。
 そのためには、詳細かつ具体的な取り組みが職員、組織双方に求められ、改革の進捗状況や効果について指標で捉え、継続的に把握、評価していくことが重要となります。
 今後、超過勤務時間数、年次有給休暇や男性の育児休業の取得率などについて、部署ごとの目標設定の促進、職員アンケート等によるフィードバックに加え、ペーパーの削減数の把握など、既定の各種調査の活用も含め、また、あわせて生産性の向上の動向も視野に入れながら、重層的に取り組んでまいります。
 次に、区市町村庁舎の非常用電源の整備等についてですが、大規模災害時に、まず被害状況を把握し対応を行う区市町村において、その庁舎の非常用電源を確保することは、迅速かつ的確に応急対策活動を進める上で極めて重要であり、各団体が確保に取り組む必要がございます。
 非常用発電機は多くの団体で整備されており、課題としては、長時間必要な発電ができることが望ましく、そのための燃料の確保等が重要であると認識しております。
 都ではこれまで、重要施設の電源確保のため、東京都石油商業組合と協定を締結するとともに、国、石油連盟など関係者との連携体制を構築し、非常用発電機への燃料供給体制の整備に努めております。
 今後とも、区市町村庁舎の非常用電源の状況把握に努めるとともに、非常用発電機の燃料確保を図ってまいります。
〔環境局長和賀井克夫君登壇〕

○環境局長(和賀井克夫君) 環境影響評価制度の見直しについてでございますが、環境影響評価条例の対象事業について施設の更新があった場合、新たに施設を設置する際と同程度の環境への影響を及ぼすおそれもあることから、これまでは条例の新設等の規定を適用して手続を実施してまいりました。
 しかし、高度成長期以降に整備した施設等、更新期を迎える施設の増加が見込まれるなど、制度を取り巻く状況の変化が生じてございます。
 環境影響評価手続は、事業者の一定の負担を伴うことから、施設の更新について対象を明確化するなど、より適切でわかりやすい手続が必要でございます。
 そのため、条例改正を含めた制度の見直しについて、今月中に環境影響評価審議会に諮問し、検討を進めてまいります。
〔港湾局長斎藤真人君登壇〕

○港湾局長(斎藤真人君) 調布飛行場周辺における航空機事故に関する再発防止対策と被害者救済に向けた取り組みについてでございますが、一昨年の墜落事故以来、都は、再発防止に向け安全対策を検討してまいりましたが、本年七月の航空機事故調査報告書等を踏まえ、さらなる対策に取り組むことといたしました。
 具体的には、自家用機の出発前点検における都独自の新たなチェックシートの導入や、必要滑走距離の基準を規定値よりも厳しくする調布ルールの策定など、より安全性の高い運航体制を確保いたします。
 被害者救済につきましては、都営空港を離着陸した航空機が都内で事故を起こした場合に、被害者を迅速に救済する制度を新たに整備いたしました。
 具体的には、被害者が当座必要とする資金を迅速に支出する一時支援金と、住宅の建てかえ費用等、速やかな生活再建を目的とした貸付金であり、本制度は一昨年の事故被害者に遡及して適用いたします。
〔青少年・治安対策本部長大澤裕之君登壇〕

○青少年・治安対策本部長(大澤裕之君) 自画撮り画像の不当な要求行為の抑止に向けた取り組みの推進についてでありますが、条例規制による抑止効果を高めるためには、青少年に裸の画像を求めること自体が犯罪となり得るという認識を社会全体に広げていく必要があります。
 改正条例の施行に当たっては、犯罪を取り締まる警視庁を初めとした関係部局はもとより、国やさまざまな民間事業者の協力も得て、あらゆる機会での情報発信を通じて警鐘を鳴らし、要求行為の抑止を図ってまいります。
 加えて、関係機関や団体との新たな連携、連絡体制の構築により、具体的な被害の事例や傾向を共有し、それぞれの活動に反映させるなど、緊密な連携のもと、自画撮り被害の根絶に向けた取り組みを強化してまいります。
〔政策企画局長遠藤雅彦君登壇〕

○政策企画局長(遠藤雅彦君) 二点のご質問にお答えをいたします。
 まず、国際金融都市東京構想の具体的施策についてでございますが、構想では、魅力的なビジネス面、生活面の環境整備、東京市場に参加するプレーヤーの育成、金融による社会的課題解決への貢献の三本の柱を掲げ、国際金融都市東京の実現に向けて必要とされるさまざまな施策を盛り込んでおります。
 今後、金融手続の相談体制や英語対応の強化、東京金融賞の創設、官民一体となったプロモーション組織の設立、新興資産運用業者育成プログラムの創設などの具体的な施策の実施に向けて検討をしてまいります。
 これらの施策を、都のみならず国内外の関係機関と連携し、スピード感を持って果敢に推進することで、国際金融都市東京の実現を目指してまいります。
 次に、東京、日本ならではの国際金融センターとしての魅力についてでございますけれども、世界第三位の経済大国である日本には、約一千八百兆円に上る個人金融資産がございます。中でも首都東京は、一千三百万人を超える人口、百兆円近いGDPに代表される巨大市場に加え、世界に誇る治安のよさを有しているという都市でございます。
 また、都内には高い技術力を有する中小企業を初めとする産業の厚みが存在することも、アジアのライバルにはない東京の強みと考えております。
 このような東京ならではの魅力を十分にアピールすることで、海外の金融系企業を積極的に誘致し、東京の成長につなげてまいります。
〔産業労働局長藤田裕司君登壇〕

○産業労働局長(藤田裕司君) 農業生産を柱としたにぎわいの創出についてでございますが、農業や農地を地域のにぎわいの創出に生かしていくためには、都市の中で農産物を生産する東京農業の特徴を生かし、コミュニティやレクリエーション機能など、農地の持つ多面的機能を発揮させる取り組みが必要でございます。
 東京では、地域住民が集い交流する農業体験農園や、新鮮な農産物を収穫し、味わえる観光農園が多数開設されておりまして、共同直売所も含め、都はその整備を引き続き支援してまいります。
 また、地域の活性化に資する特産加工品開発等の取り組みや、にぎわいを創出するマルシェの開催などに対し、民間の専門家による助言も行ってまいります。
 今後は、こうした取り組みに加え、新たな発想を持つ女性農業者等、多様な担い手の育成支援の充実を検討するなど、地域のにぎわい創出に向けた取り組みを強化してまいります。
〔中央卸売市場長村松明典君登壇〕

○中央卸売市場長(村松明典君) 四点のご質問にお答えいたします。
 まず、豊洲市場に関する要望についてですが、築地市場業者の方々からは、豊洲市場の施設の使い勝手等についてさまざまなご意見やご要望をいただいております。
 都は、こうした業界の声を踏まえて、必要な工事等に関する経費を補正予算に計上し、業界団体と現場確認や意見交換を行った上で、各種工事の設計等の作業を進めているところでございます。
 また、多岐にわたる業界との調整事項については、現在、各街区別に設置いたしました幹事会や協議会等の場を活用し、実務者レベルでさまざまな調整を行っておりまして、ターレの電源や交通アクセスといった要望につきましても、こうした場を通じて鋭意調整してまいります。
 今後とも、これらの取り組みを一つ一つ積み重ね、業界団体と緊密に調整した上で必要な対策を講じ、市場業者が働きやすい豊洲市場の実現を目指してまいります。
 次に、駐車場の確保についてでございますが、豊洲市場への移転完了後、築地市場跡地では、東京二〇二〇大会までの限られた期間で解体工事、環状第二号線工事、車両基地の整備工事が並行して進められる予定でございまして、工事期間中の跡地内の施設の活用については、確実な工事の完成や安全確保など、厳しい制約条件の中で検討することとなります。
 業界団体からは、豊洲市場での円滑な事業運営を図るため、駐車場の確保を求める旨の要望をいただいておりまして、都といたしましては、こうした要望を踏まえ、豊洲市場周辺用地の確保を含めた多面的な方策を検討してまいります。
 また、場外事業者や来街者用の駐車場等として中央区に暫定的に貸し付ける予定となっております築地市場跡地の一部につきましては、各種工事動線等との調整を適切に行ってまいります。
 次に、豊洲市場の追加対策工事についてですが、都は、豊洲市場への円滑な移転に向けて、開場前の準備期間も考慮し、専門家会議の確認も含めて、来年七月末までに追加対策を完了させる方針で取り組んでおります。
 入札不調となった工事につきましては、その原因を調査するため、入札参加者や資機材メーカーへのヒアリング等を実施いたしました。
 こうしたヒアリングで把握いたしました施工環境に起因する工事の困難性などを踏まえて、工事予定価格を再積算し、再発注の手続を進めているところでございます。
 これらの取り組みにより、早期に契約を締結し、開場時期に影響を与えることのないよう適切に取り組んでまいります。
 最後に、豊洲のにぎわい創出についてですが、豊洲市場の魅力を幅広く発信し、多くの方々が訪れ、豊洲地域を新たなにぎわいを生み出すエリアとしていくことは極めて重要であると考えております。
 そのため、これまで都では、都民や地元住民、市場関係者を対象とした見学会の開催、屋上緑化広場の一日開放など、豊洲市場を多くの方々に見ていただき、魅力発信に取り組んでまいりました。
 今後は、これらに加えまして、千客万来施設の整備や豊洲ぐるり公園の開放、市場用地を活用したイベントの開催などにつきまして、地元区や関係者とも協力しながら進めてまいります。
 こうした取り組みにより、豊洲市場の魅力を一層高めていくとともに、豊洲ならではの活気やにぎわいを創出してまいります。

○議長(尾崎大介君) この際、議事の都合により、おおむね二十分間休憩いたします。
   午後二時四十五分休憩

   午後三時五分開議

○副議長(長橋桂一君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 質問を続行いたします。
 百七番橘正剛君
〔百七番橘正剛君登壇〕

○百七番(橘正剛君) 都議会公明党を代表して質問を行います。
 初めに、十月六日逝去されました名誉都民の岸本忠雄さん、十月二十四日逝去されました名誉都民の小宮康孝さんに謹んで哀悼の意を表し、心よりご冥福をお祈り申し上げます。
 質問に入ります。
 小池知事は、今定例会の所信表明の冒頭、十月に行われた総選挙における知事自身の行動について、多くの皆様にご困惑、ご心配をおかけいたしましたと反省を述べた後、都政に専念したい、改革のスピードを上げていくとの決意を表明いたしました。
 今、多くの都民が知事に求めているのは、豊洲市場への移転、入札契約制度改革の見直し、二〇二〇オリンピック・パラリンピック東京大会に向けた施設整備や経費縮減など、知事みずからが着手した改革や見直しに、みずからが決着をつけることです。
 政治は結果です。知事が進めてきた改革の成果を都民が実感できない中で、新たな改革を打ち出しても、実績の裏づけと決着を伴わない政策は虚妄となります。
 知事、改めて申し上げます。まずは知事がこれまで着手した都政改革について、見直すべきものは見直し、決断すべきことは早急に決断すべきです。
 以下、重要課題に対する我が党の考えを示しながら見解を求めたいと思います。
 初めに、豊洲への市場移転問題について質問します。
 まず、市場会計の持続可能性であります。知事は本年六月二十日に、築地は守る、豊洲は生かすとの基本方針を示し、豊洲市場への移転を決断しました。その後、市場移転に関する関係局長会議を立ち上げ、六月二十二日の第一回会議において、豊洲市場への早期移転などの課題を整理するよう指示しました。
 七月二十一日には第二回会議が開催され、既に四カ月半たっております。この第二回会議では、築地市場の跡地は市場会計の持続可能性を担保するため、経済合理性を確保しながら、民間主導により再開発する方向で検討を進めるとしていました。
 これに対し、八月三十日の都議会臨時会の代表質問で、我が党は、築地の土地を一般会計に有償所管がえすれば、市場会計の財政安定化に寄与するだけでなく、民間主導の開発もしやすくなるとの観点から、有償所管がえについて検討すべきと改めて提案し、知事の見解を求めました。
 知事は、長期の貸し付けだけでなく、有償所管がえを含めて多角的に検討し、経済合理性の確保に努めると答弁しました。
 しかし、築地再開発検討会議では、現在のところ、市場会計の持続可能性を考慮した議論は行われていません。
 そこで、第二回市場移転に関する関係局長会議以降、築地市場跡地の再開発について、市場会計の持続可能性を担保するために、庁内でどのような検討が行われているのか、具体的にお答えいただきたいと思います。知事の見解を求めます。
 都議会公明党は、ことしの予算特別委員会で、市場当局が市場問題プロジェクトチームに提出した資料を分析した結果、その試算では、築地市場跡地の売却収益が入ることで、平成四十年度のバランスシートは累積損失にはならず、むしろ剰余金が出ること、また、キャッシュ・フローを見ても、日々の事業運営を支える資金繰りに問題がないことを明らかにしました。
 市場会計の平成二十八年度決算は、経常損益が赤字となり、平成三十年度予算要求には、豊洲市場への移転に向けたさまざまな経費が計上されています。このような状況の中で、市場当局は当然、市場会計の今後の中長期的な見通しを検討していると思います。
 そこで、市場当局は、事業運営の見通しとなる財政収支について、築地市場跡地を有償所管がえした場合と、長期貸付をした場合、それぞれどのような事態を想定しているのか、見解を求めます。
 次に、豊洲市場の追加工事について質問します。
 九月十九日から豊洲市場の追加対策工事の入札手続が進められていますが、九件の工事案件のうち四件が入札契約制度改革の新ルールにより、中止を余儀なくされました。現時点では、わずか二件しか契約が成立に至っていません。
 報道によれば、こうした状況を受けて、都は、入札から随意契約への移行を検討しているようですが、遅きに失した感が否めません。新たに開始された入札契約制度改革によって、都政の重要課題の一つである豊洲市場の追加対策工事がおくれ、予定どおりの完了が危ぶまれています。
 市場業界からも、入札不調が続く現状に対して、十一月二日に知事宛てに追加対策工事と専門家会議による安全確認を来年七月までに行うよう要望がありました。
 そこで、現下の厳しい契約状況が続けば、豊洲市場の追加対策工事の完了と専門家会議による安全確認を来年七月末までに完了できないと思われますが、今後どのように対応していくのか知事に見解を聞きます。
 次に、入札契約制度改革について質問します。
 入札契約制度改革の新ルールは、本年六月二十六日以降に公表を行った入札案件を対象に試行されました。十月末現在の実施状況を見ると、不調発生率は一九%であり、昨年度の九・九%に比べ、倍近く増加しています。
 こうした状況の中、都が進めている入札契約制度改革に対して、幾つかの点で中小建設業者から改善すべきとの声が寄せられています。
 例えば、過去三年間に社会保険の未加入があった場合、失格となる新たなルールが設けられている点です。将来、社会保険の全加入を実現するために、経過措置を設けて徐々に適正化を図るのであれば理解できますが、修正できない過去を今になって問うという規制は、中小建設業者にとっては大変酷です。むしろ、社会保険の加入をさらに促していく仕組みや運用が必要ではないでしょうか。
 そこで、中小建設業者の社会保険未加入への対応は、入札契約条件の厳格化という方法ではなく、加入促進という考え方で、担い手の確保を図るべきと考えます。都の見解を求めます。
 また、業界団体から、JV結成義務の撤廃についても多くの意見が寄せられています。
 これまで、大企業と都内中小企業から構成されるJVの結成を義務づけてきたことについては、中小企業の受注機会の確保のみならず、大規模な工事を経験することを通した人材育成に寄与してきたと評価する声が多くあります。
 建設業の就業者の状況に目を向ければ、平成二十七年に五十五歳以上が三四%を占める一方で、二十九歳以下の若年者は一一%と、高齢化が進んでおり、若手技術者の定着、育成は喫緊の課題です。
 都内中小企業の若い技術者がJVへの参画を通し、その技術力を高めていくことは、公共工事の担い手の中長期的な育成、確保を目的とする改正品確法の趣旨にも合致します。
 今後、JV結成義務の撤廃については、中小企業の意見もよく聞きながら再検討し、速やかに結論を出すべきです。見解を求めます。
 入札不調が続く現実に直面し、二〇二〇年を前にして、多くの都民に都政全体の停滞という不安を惹起させています。入札契約制度改革については、都が先般打ち出した実施方針を抜本的に見直すべきと考えますが、知事に見解を求めます。
 次に、防災対策について質問します。
 まず、水害対策であります。地球温暖化に伴う影響が懸念される昨今、東京でも時間当たり五十ミリを超える降雨による水害が頻発するなど、雨の降り方が局地化、集中化、激甚化しています。
 ことしも七月の九州北部豪雨で甚大な被害が発生し、十月には超大型で強い勢力の台風二十一号により、八王子市の南浅川や東村山市の柳瀬川で住宅地の近くで護岸が崩落し、一部では車両が通行不能となるなどの被害が発生しました。大規模氾濫によって、多数の逃げおくれが生じるなど、全国で頻発、激甚化する豪雨に対し、的確な避難勧告の発令や広域避難体制の整備の必要性が高まっています。
 大規模水害をハード面の整備だけで防ぐことは現実的に困難であることから、都議会公明党は、平成二十八年二月に大規模水害から人の命と首都東京を守る緊急提言を行い、避難等のソフト対策の重要性を訴えてきました。
 国では、頻発する大規模水害に対応するため、本年五月に水防法を改正し、洪水時の逃げおくれによる人的被害等を発生させない取り組みとして、大規模氾濫減災協議会を創設することになりました。
 そこで、都においても、水害を軽減するため、多様な関係者の連携体制を構築する減災協議会を早期に設置すべきです。見解を求めます。
 次に、建築物の耐震化について質問します。
 都はこれまで、特定緊急輸送道路の沿道建築物の耐震化を重点に、災害時における重要道路の閉塞防止などに取り組んできました。
 昨年三月に改定された東京都耐震改修促進計画では、平成三十一年度末までに耐震化率九〇%という目標を掲げています。千回に及ぶシミュレーションの結果、特定緊急輸送道路沿道の九〇%を耐震化できれば、都内のどこにあっても、迂回すれば通行が可能になるとのことです。
 平成二十九年六月現在、特定緊急輸送道路の耐震化率は八三・六%であり、残り二年半で六%以上の進捗が求められています。しかし、実際は毎年約一%から二%ずつの進捗です。目標年次である平成三十一年度末には確実に達成されるべきであり、なお一層重点的な取り組みが必要と考えますが、見解を求めます。
 次に、住宅の耐震化について質問します。
 都はこれまで、防災都市づくり推進計画に定める整備地域を対象に、住宅についても耐震化に向けた助成事業を展開し、専門家の派遣など、所有者の取り組みを促す支援を実施してきました。その結果、建てかえや除却を含む耐震改修工事の平成二十八年度における助成件数は、平成二十六年度の一・三倍に伸びており、成果を上げています。
 その上で、今後は、東京の防災力をさらに高めるため、住宅所有者による耐震化への支援を、整備地域以外でも広範かつ積極的に行うことが重要です。
 都は、都内全域において、住宅の耐震化を促進する新たな取り組みを検討すべきと考えますが、見解を求めます。
 次に、マンションの耐震化対策について質問します。
 現在、都内にある分譲マンションの戸数は百七十万戸を超え、都内の全世帯の約四分の一を占めています。しかし、その約二割に当たる三十六万戸が旧耐震基準のマンションとなっています。
 都が、平成二十三年度に実施したマンション実態調査によると、アンケートに回答のあった旧耐震基準のマンションのうち、耐震診断を実施したマンションは一七%であり、耐震改修まで実施したマンションはわずか五・九%でした。
 耐震化を進めるためには、管理組合が耐震診断や改修に主体的に取り組まなければなりませんが、老朽度などを考えた場合、改修ではなく、建てかえを検討したいと考える管理組合もあるようです。
 しかし、建てかえと改修とでは、費用や工事期間などで管理組合の負担や改善効果等が異なり、専門的な知識がなければ選択の判断が難しい現状にあります。
 このため、マンション管理組合が、建てかえか耐震改修かを適切に選択できるように、都は必要な支援を行うべきと考えます。見解を求めます。
 また、管理組合が建てかえを検討する場合、旧耐震基準のマンションでは容積率などから既存不適格となり、単体での建てかえが困難となっている事例が見られます。
 こうした現状を打開するため、都は、品川区、杉並区、多摩市の二区一市で二年間をかけてモデル事業を実施し、このたび、その成果を踏まえて、マンション再生まちづくり制度を創設しました。本制度を積極的に活用し、マンションの建てかえを促進すべきと考えますが、見解を求めます。
 次に、災害時の海からの医療支援について質問します。
 首都直下地震の被害想定を見ると、住宅の全壊や焼失が多く発生するエリアが、都心部を取り巻くような形で広がっています。火のリングと呼ぶ専門家もおり、火災による交通遮断などが懸念されています。
 災害時に、火のリングなどによって、陸上の交通が遮断された場合には、空や海からの支援を考えなければなりません。ちょうどこの火のリングは、東京港が存在する南東側が欠ける形になっています。この欠けた部分を利用して取り組む海からの支援が極めて重要です。
 現在、国では、船そのものが病院になる病院船の導入が検討されています。そのために行われた三回の実証訓練のうち、二回は東京港で民間船や自衛隊の護衛艦を使い、都の協力のもと実施されています。
 来年六月には、米海軍の病院船「マーシー」が初来日し、東京港に寄港します。この機会を捉え、都が積極的に役割を果たす形で訓練を展開するとともに、海からの医療支援について、防災計画等への反映を急ぐべきです。国と連携した防災対策の拡充について、見解を求めます。
 次に、都議会公明党が提案し、予算化された女性視点の防災ブックの発刊について質問します。
 震災時には、自分の命は自分で守り、家族や地域と助け合う、自助、共助が不可欠です。とりわけ、女性は日ごろから地域の中でつながりがあり、子育て、介護などの経験を通じて、きめ細かな配慮の視点を持っています。
 こうした女性の発想、アイデアを防災の取り組みに生かし、都民一人一人の生活に身近で、よりきめ細かな防災対策を進めることが重要です。
 女性視点の防災ブックには、妊産婦や子育て中の方の防災対策、さらには、家族同様に大切なペットを守る防災対策など、災害時に切実な問題となる課題についての対応策をわかりやすく、かつ具体的に盛り込むべきです。
 あわせて、視覚障害者や外国人なども、女性視点の防災ブックの情報にアクセスできるよう対応すべきと考えますが、見解を求めます。
 防災に関連し、災害時には避難所ともなる学校施設の空調設備について質問します。
 都議会公明党の強力な推進もあって、学校の普通教室の空調設備は九割以上の整備が終わっていますが、理科実験室や調理実習室など、特別教室は、小中学校で七二%、高等学校は六八%にとどまっています。とりわけ多摩地域では、特別教室の空調整備率が区部に比べて一五%以上低くなっています。
 空調が家庭に普及した現在、学校現場で空調が整っていないことが児童生徒の体調不良の原因となる可能性が高まっています。快適な特別教室で、安心して調理や実験などに取り組めるよう、空調整備のピッチを上げるべきと考えますが、見解を求めます。
 一方、体育館は、災害発生時に避難所として多くの住民を受け入れる重要な施設となり、長期にわたる避難生活においては、体調を維持するために空調管理が極めて重要です。
 しかし、都内公立学校の体育館の空調設備は、小中学校で八・四%、高等学校で四・四%と、ほとんど進んでいないのが実態です。
 都は、都立学校体育館の空調設備の整備を進めるとともに、区市町村立の学校の体育館についても、新たな支援策を講じて、設置を急ぐべきと考えます。見解を求めます。
 次に、消防団への支援について質問します。
 消防団の皆様は、生業の傍ら、地域住民の方々の生命と財産を守るため日夜訓練に励みつつ、いざ火災出動となると、二十四時間体制で全てに優先して出動し、消防署隊と連携して火災現場で活躍しておられます。
 現在、二十三区では一万三千五百人、多摩地域で七千九百人、島しょ地域で千二百人、合計二万二千六百人の消防団の皆様によって、都内各地域の安全・安心を守っていただいております。都内それぞれ異なった課題がありますが、とりわけ多摩・島しょ地域は、広範囲にわたって起伏の激しい丘陵地が多いという特性があり、また、区部に比べて消防団員に占める女性の割合が低いことも課題となっています。
 都は、こうした特性に応じて、最新技術を駆使した資器材の整備をより積極的に支援していくべきです。また、女性団員の比率向上に向けた支援も必要と考えます。あわせて見解を伺います。
 次に、工業用水道の防災対策について質問します。
 工業用水道事業は、事業開始から五十年以上が経過し、配水管を初め、施設や設備の老朽化が刻々と進行しています。
 現在、工業用水道事業のあり方が検討されていますが、重要なことは、事業を継続するにしても、廃止するにしても、防災対策をなおざりにしてはならないということです。
 特に、施設の耐震化がなされていないと、大規模な地震発生時に甚大な被害発生のおそれがあります。特定緊急輸送道路に布設されている約二十八キロメートルの工業用水道管のうち、約八割が耐震性を有する材質であるものの、継ぎ手部分に抜け出し防止機能を持つ耐震継ぎ手化の整備率は約一五%にすぎないなど、震災への備えは喫緊の課題です。
 また、仮に工業用水道事業を廃止せざるを得ない場合でも、地中に配水管をそのまま放置することは、震災時の陥没リスクを考えれば許されることではありません。
 そこで、都は、首都直下地震の切迫性が指摘される中、事業の継続、廃止の方向性を問わず、都民の安全・安心を確保していくため、工業用水道施設の防災対策を着実に行っていくべきと考えます。見解を求めます。
 次に、中小企業支援について質問します。
 まず、知的財産の保護です。これまでも都は、新技術や新製品の開発などを初め、中小企業の知的財産権の取得費用を助成してきましたが、その内容の多くは、海外進出に備えた取り組みであるなど、対象が限定されたものでした。
 しかし、中小企業が知的財産権の取得に苦労するケースは少なくありません。特に、創業期の企業は手元資金に余裕がないため、知的財産の登録が後回しにならないようサポートが必要です。また、地域の中小零細企業においても、独自のノウハウを守るためには、知的財産の保護は重要であり、地元の区市町村による支援の取り組みを都としても後押しすべきです。
 こうしたことも踏まえ、今後は、国内であっても模倣されないよう、都が実施する支援策を強化すべきと考えますが、見解を求めます。
 次に、人材確保についてです。
 優秀な人材の確保、育成は、中小企業にとって喫緊の課題です。しかし、中小企業には、若い世代の優秀な人材が集まりにくく、人手不足が労働環境の悪化を招き、さらなる人材不足につながるという悪循環が見られます。
 都は、業界特有の課題に精通した事業者団体を通じて、中小企業の人材確保や働き方改革を一体的に支援する必要があります。見解を求めます。
 次に、非正規雇用対策の推進について質問します。
 パートや契約社員等の非正規労働者は、正規雇用と比べて雇用が不安定であり、賃金や教育訓練の機会などの処遇面でも格差があります。
 都は、二〇二〇年に向けた実行プランの中で、国の補助事業に上乗せをして、都独自の助成金制度を創設し、企業内での非正規労働者の正規雇用への転換を促進してきました。
 平成二十七年度から三カ年計画で始まったこの制度は、当初は四千二百人の実績でスタートしましたが、二十八年度は一万人を超え、今年度は二万人を超える申請がありました。
 ところが、これだけ実績が伸びているにもかかわらず、今年度は九月に、正規雇用転換促進助成金の申請受け付けを予算額の満了により終了しました。国は、キャリアアップ助成金を継続していますが、都は、雇用情勢の変化を踏まえ、今年度でこの助成事業を終了するとしています。
 都議会公明党には、助成金の継続を望む要望が数多く寄せられています。これまでの三カ年の取り組みを検証し、制度の質を高めるなどの工夫を行った上で継続すべきと考えます。見解を求めます。
 次に、都税制について質問します。
 本年三月に国土交通省が発表した平成二十九年地価公示によると、全国の商業地については、前年比で一・四%増となるなど、堅調に推移しています。特に二十三区の商業地については、前年比で五・五%増となっており、全国と比べて大きく地価が上昇している状況にあります。
 こうした中、来年度は三年に一度の評価替えの年度に当たり、全ての土地の評価額が見直されることになります。もともと地価の水準が高く、固定資産税についても高い税負担となっている二十三区の納税者は、さらに過重な税負担になると考えられます。
 一方、都は、法の定めに従い、急激な固定資産税の上昇を緩和するため、二つの減額措置を条例で設けています。
 しかし、この二つの条例減額制度は、今年度で法律の適用期限を迎えます。現在、国の与党税制調査会で議論されている平成三十年度の税制改正で継続されなければ、都が独自に実施し続けることができなくなってしまいます。
 したがって、都は国に対して、都内中小事業者にとって重要な条例減額制度による税負担緩和の継続を強く求めていくべきです。見解を求めます。
 次に、償却資産の申告期限ですが、多くの事業者から、法人税の申告期限と一緒にできないかとの要望が寄せられています。法人税は、事業年度終了時点での資産等の状況を把握し、原則としてその翌日から二カ月以内に申告するものですが、償却資産に係る固定資産税は、決算期にかかわらず、全ての事業者が一月一日時点の資産を把握し、申告することとされています。
 このため、国税と地方税とで資産を把握する時点が異なることが、事業者にとって負担となっており、税理士会からも、法人税の申告期限と一致させるべきとの要望が出されています。
 税務行政においては、納税者の協力が得られるように利便性を高めていくことが必要であり、そうした観点からも、納税者みずからが適切に申告しやすいような制度にしていくことが重要です。
 償却資産の申告制度は、全国一律のものであり、都独自では制度変更ができないことは承知しています。納税の利便性向上に努めていくべきと考えますが、見解を求めます。
 税制に関連して、情報バリアフリーの取り組みについて質問します。
 今週の十二月三日から九日までは、障害者基本法で定められた障害者週間です。障害のある方々が自立した生活を送り、社会参加を促進していくために、情報のバリアフリー化が必要です。
 都は、都税の納税通知書を送付する際、希望する納税者に税額や納付期限を記載した点字文字を同封しています。しかし、視覚障害者の中で点字が判読できる人は一割程度です。
 都議会公明党はこれまで、視覚障害者に対し行政情報を確実に提供するため、点字などに加え、情報技術を生かして文字情報を音声化する音声コードを活用するよう提案してきました。
 都税に関する情報バリアフリーをさらに進めるため、約六百万通に上る固定資産税、自動車税、個人事業税の納税通知書全てに音声コードをつけるべきと考えますが、見解を求めます。
 次に、青少年の相談環境の整備について質問します。
 今、中高生にもスマートフォンが急速に普及し、青少年の多くは、コミュニケーション手段として、通話やメールよりもSNSを使っています。
 総務省の平成二十八年の調査によれば、十代の平日一日当たりの平均利用時間は、携帯電話の通話が二・七分であるのに対し、SNSが五十八・九分と圧倒的に多くなっています。
 ことし、神奈川県で発生した悲惨な事件は、被疑者がSNSを通じて自殺願望のある青少年と知り合い、犯行に及んだとされています。
 また、SNSを通じて、子供の性的画像が他者に渡る自画撮り被害や、ネットいじめなどのトラブルも急増しています。
 警察庁によれば、SNSがきっかけとなって犯罪に巻き込まれた青少年は、八年前の二倍以上にふえています。
 一方、身近に相談相手がいない青少年にとって、SNSが安心して本音を吐き出せる場になっていることも事実です。
 都では、ネット上のトラブルに関する青少年からの相談を電話とメールで受け付ける窓口、こたエールを設置しています。
 加えて都は、我が党の提案を受けて、自画撮り被害の防止に向けて、全国に先駆け、本定例会に青少年健全育成条例の改正案を提出し、この中には、相談事業の充実が盛り込まれています。
 そこで、自画撮り被害を防止するためにも、相談窓口のこたエールについては、青少年がふだんから使っているSNSを活用して相談を受けるなど、環境整備をすべきと考えます。見解を求めます。
 次に、医療的ケアの必要な児童生徒の支援について質問します。
 初めに、通学手段についてです。現在、都立特別支援学校に通う児童生徒数は約一万二千人で、そのうち、医療的ケアの必要な児童生徒は約七百人です。
 スクールバスに乗車できない医療的ケアが必要な児童生徒は、保護者の送迎によって通学する場合が多く、保護者の都合や天候などに左右されやすく、学校へ行きたくても欠席せざるを得ないこともあります。
 また、自家用車などの通学手段を持たない家庭では、学校への通学を諦め、やむなく訪問教育を選択したケースもあるようです。とりわけ、学校への通学が可能な児童生徒が、通学手段の確保ができないことで、他の児童生徒と同じような学習の機会を得られていないことは問題であり、早期に解決しなければなりません。
 都はこれまで、スクールバス内での医療的ケアの実施は、安全の確保が難しいため困難としてきましたが、最近の技術革新や工夫を凝らすことで、医療的ケアが必要な全ての児童生徒の通学手段を都が確保すべきと考えます。見解を求めます。
 また、医療的ケアの必要な児童生徒を支援するのは、通学のみならず、地域生活全般においても、その支援にかかわる人材確保と育成が重要です。
 そのため、都は、医療的ケアが必要な障害児への支援の輪が大きく広がるよう、支援にかかわる人材の育成に本腰を入れて取り組むべきと考えます。見解を求めます。
 次に、地域包括ケアシステムについて質問します。
 超高齢社会を支える安心の仕組みとして、病院も含めた地域の医療、看護、介護の連携体制や地域の実情に即した取り組みの構築が重要となっています。二〇二五年には団塊の世代が七十五歳以上となり、医療や介護を必要とする高齢者がさらに増加します。
 都においても、病院から在宅療養、介護の移行と、これを支える地域包括ケアシステムの構築は緊急の課題です。
 高齢者が病院から退院し、自宅など地域における在宅療養生活に移行するためには、地域の病院と、かかりつけ医、訪問看護師、ケアマネジャー等の多職種が連携し、外来や入院時から退院後を見据えた支援、いわゆる入退院支援を行うことが求められています。
 そこで、病院と地域の多職種が、入退院支援の充実に向けて、これまで以上に相互理解を進め、連携していく必要があると考えますが、見解を求めます。
 次に、心身障害者医療費助成制度について質問します。
 現在の都の医療費助成制度の対象者は、身体障害者手帳一級、二級を持つ方、愛の手帳一度、二度の知的障害者の方などであり、精神障害者の方は含まれていません。それぞれの障害特性は異なりますが、抱えている共通の課題に対しては同様の支援をすることが必要であると考えます。
 本年の第一回定例会の一般質問において、都議会公明党は、精神障害者が心身障害者医療費助成制度の対象に含まれていないことから、その実現を強く求め、福祉保健局長から検討を行う旨の答弁がありました。
 また、三月三十日の都議会本会議では、精神障害者を都の医療費助成制度の対象とすることに関する請願が全会一致で採択されています。
 そこで、改めて、心身障害者医療費助成制度の精神障害者への拡大について見解を求めます。
 次いで、多摩メディカルキャンパスの整備における、がん医療の強化について質問します。
 国の第三期がん対策推進基本計画が十月二十四日に閣議決定されました。この計画では、国民の二人に一人が生涯のうちにがんになるという高い割合の中で、早期発見で早期治療につなげる重要性が改めて指摘されました。
 今後、がん対策を推進していくに当たっては、がんを早期発見し、早期治療につなげていく体制の構築が必要となります。そのためには、一次検診で要検査が指摘された後の精密検査の受診率の向上が重要です。
 平成二十七年度の東京都の統計によれば、精密検査の受診率は、大腸がん五四・六%、子宮頸がん五八・六%と、国の第三期推進計画の目標である九〇%にはほど遠いのが現状です。
 府中市にある多摩地域の医療拠点である多摩メディカルキャンパスについて、整備基本構想案が先月二十七日に公表されました。構想案では、東京都がん検診センターの精密検査機能を多摩総合医療センターに統合するとされています。
 そこで、同センターにおいて、精密検査の受診率の向上と検査機能の強化を図る取り組みを進めるべきと考えますが、所見を求めます。
 次に、エシカル消費の推進について質問します。
 都議会公明党は、二〇二〇東京大会を持続可能性への転換を図る大会と位置づけ、提案を行ってきました。
 二〇二〇年には、パリ協定のルールの適用が開始されます。当然、東京大会では、環境への配慮が求められますが、加えて、貧困や差別といった課題の解消に向け、人権の面でも持続可能性に配慮していかなければなりません。
 典型的な事例では、日本で消費されるチョコレートの原料であるカカオ畑では、ある原産国の場合、労働者の六割が十四歳以下の子供たちとの報告もあります。ILO、国際労働機関の調査報告では、世界の児童労働者数は一億五千万人で、人身売買も顕在化しており、問題になっています。
 こうした事態を踏まえ、国連は、SDGs、すなわち世界を変えるための十七の目標を提唱し、二〇三〇年での達成を目指しています。その中には、貧困の解消や公平で質の高い教育の普及、生産する側と使用する側の責任なども明示されています。
 既に、我が国でも先駆的な企業やNPOなどが取り組みを開始しており、児童労働のない公正な取引、すなわちフェアトレードが推進されています。バナナの茎を日本の伝統技術で上質な和紙に製品化することを通し、その利益で子供たちに教育の場を提供する海外での取り組みも始まっています。
 こうしたエシカル、すなわち倫理的な取引の推進は、東京大会の持続可能性に配慮した調達コードの中にも明記されており、大会を契機に、今後一層、国内でも、被災者支援や障害者支援などにもウイングを広げつつ、発展させていくべきであります。
 そこで、持続可能な社会の実現に向けて、まずは、都民、国民が無理をせずに取り組めることから、エシカル消費についての理解が進むよう、都が役割を発揮すべきと考えます。見解を求めます。
 最後に、被災地支援について質問します。
 東日本大震災の被災地は、いまだ復興途上であり、都内においても、時の経過とともに、震災に対する記憶の風化が進んでいるように見受けられ、懸念を抱いているところです。
 都議会公明党は、発災後間もない平成二十三年からたびたび現地を訪れ、現地のニーズを探って都の支援につなげてきました。中でも、被災地応援ツアー、被災地とのスポーツ交流事業、千キロ縦断リレーは着実な成果を上げており、関係者からも感謝の声とともに、継続の要望が寄せられています。
 都議会公明党は、二〇二〇東京大会の招致段階から復興五輪と位置づけ、被災地支援を強力に後押ししてきました。
 そこで、平成三十年度においても、福島県に対する被災地応援ツアーを引き続き実施し、同県内の経済と住民生活の回復に寄与する支援に継続して取り組むべきと考えます。都の見解を求め、質問を終わります。(拍手)
〔知事小池百合子君登壇〕

○知事(小池百合子君) 橘正剛議員の代表質問にお答えいたします。
 築地市場跡地の再開発についてのお尋ねがございました。
 本年七月、市場移転に関する関係局長会議におきまして、築地市場の跡地につきましては、市場会計の持続可能性を担保するため、経済合理性を確保しながら、民間主導により再開発する方向で検討を進めることといたしました。
 市場会計を長期にわたり持続させていくためには、コスト削減、収入確保などの経営改善策を具体化していくとともに、築地市場跡地を長期貸付する場合や、ご指摘のような一般会計に有償所管がえをする場合など、さまざまなケースを想定いたしまして精査することが必要と考えております。
 このため、今年度、市場当局によりまして、市場のあり方戦略本部などの試算の前提条件をもとに、改めて収支試算を行ったところでありまして、引き続き、築地再開発検討会議におけます議論も踏まえまして、市場会計が継続的に運営できるように財政収支の観点からも多角的に検討をいたしてまいります。
 次に、豊洲市場の追加対策工事についてでございます。
 豊洲市場への移転を実現する上では、安全・安心の確保が最優先の課題であります。そのためにも、専門家会議の提言に基づく現在の追加対策工事を、着実かつ速やかに進める必要がございます。
 このため、補正予算を可決いただいた後に、直ちに契約手続を進めるように指示をいたしまして、早期の工事着工を目指してきたところでございます。
 現在、入札不調となっている案件がございますが、予定価格との乖離があることから、入札参加者や資機材メーカーへのヒアリングなどを実施いたしまして再積算を行い、案件公表に当たって予定価格の事前公表や入札参加条件の見直しなどの工夫をしながら、再発注の手続を速やかに進めているところでございます。
 都といたしましては、来年七月末までに専門家会議の確認も含めまして、追加対策を完了させる方針で進めておりまして、開場時期に影響を与えることのないように、引き続き、さまざまな手だてを講じながら、早期の契約締結に向けて、しっかりと取り組んでまいります。
 入札契約制度改革についてでございます。
 今回の改革は、より多くの入札参加者を確保して、適正な競争によって契約が締結されたことを都民にも見えるように再構築をして、入札の透明性を高めることを主眼に実施しております。
 この改革は、国や地方などの入札制度も参考にしながら、一年間の試行として実施をいたしまして、専門的な知見を有する学識経験者や弁護士などから構成される入札監視委員会におきまして、既に先月から本格的な検証を進めていただいているところでございます。
 改革は始まったばかりでありまして、今後、入札件数が積み上がっていく中で、さらに検証を進めていくことが重要だと認識をいたしております。
 契約制度には絶対的な唯一の答えはございませんが、こうした入札監視委員会におけます検証結果を踏まえ、あわせて、業界団体の声もしっかりと聞かせていただきながら、よりよい制度の構築に向けて取り組んでまいりたいと考えております。
 なお、その他の質問につきましては、教育長、東京都技監及び関係局長からのご答弁とさせていただきます。
〔教育長中井敬三君登壇〕

○教育長(中井敬三君) 三点のご質問にお答えいたします。
 まず、公立学校の特別教室への空調整備についてでございますが、都立高校では、普通教室で代替のきかない特別教室のうち、音楽室やパソコン室などへの設置を既に完了しており、昨年度からは、火気を使用する調理室などを新たに対象に加え、現在、順次工事に着手しております。
 また、都立特別支援学校においても、幼児、児童、生徒の障害の重複化等の状況に適切に対応した教育環境を整えるため、特別教室への空調整備を推進しております。
 さらに、小中学校については、都立高校と同様の考え方に基づき、家庭科室などの特別教室に空調整備が計画的に進められるよう、区市町村を支援しております。
 都教育委員会は、今後こうした取り組みを鋭意進め、都内公立学校の教育環境の改善に努めてまいります。
 次に、学校体育館への空調設備の設置についてでございますが、学校体育館は、体育の授業や学校行事、クラブ活動等、児童生徒が安全に活動を行う場であるとともに、避難所としての役割も担っております。
 このため、災害発生時には、適切な温度管理など、避難者のため、良好な生活環境の確保が求められております。学校体育館に空調設備を設置し、日常的に利用する場合、その検討要素として、効率的な冷暖房を行うために必要となる施設の断熱化や、光熱費等の維持経費の増大等を考慮する必要がございます。
 こうしたことから、都教育委員会といたしましては、関係部署や区市町村と連携し、ご指摘の点も踏まえ、学校体育館のあり方についてさまざまな観点から引き続き調査研究を行ってまいります。
 最後に、医療的ケアが必要な子供の通学手段についてでございますが、これまでスクールバスの乗車中に、医療的ケアの必要がある児童生徒につきましては、車内において衛生的かつ安全な環境の確保が困難であるため、乗車を認めておりません。
 こうした児童生徒の多くは、保護者の送迎により通学しており、保護者の状況によっては通学が難しい場合があることから、学校での学習機会の拡充を図るために、安定的に通学できる仕組みを整備する必要があると認識しております。
 今後、こうした点などを踏まえて、医療的ケアの必要な児童生徒の生命と安全の確保を第一としながら、安定的な通学手段の確保策について検討をしてまいります。
〔東京都技監邊見隆士君登壇〕

○東京都技監(邊見隆士君) 四点のご質問にお答えをいたします。
 まず、特定緊急輸送道路沿道建築物の耐震化についてでございます。
 都は、全国に先駆けて条例を制定し、耐震診断を義務づけるとともに、耐震改修費に対して最大九割を助成するなど、所有者の取り組みを促してまいりました。
 これまで、沿道建築物の約九七%で診断が行われ、このうち約半数で設計に至っておりまして、残り半数について設計などの次の段階につなげていくことが重要でございます。
 昨年度からは、個別訪問によるローラー作戦や、改修計画の作成を支援する専門家の派遣を通じて、補強設計や改修等に結びつくよう取り組みを進めてございます。
 さらに、今後、震災時における緊急輸送道路の機能を効果的に確保していくため、特に倒壊の危険性が高い建築物について、改修だけでなく、建てかえにも助成単価の割り増しなどを検討してまいります。
 次に、住宅の耐震化に向けた新たな取り組みについてでございます。
 耐震化を促進するためには、所有者がみずからの問題として認識し備えることが不可欠でありまして、耐震改修等の費用負担を軽減することに加え、所有者が主体的に取り組むよう働きかけを強化することが重要でございます。
 これまで都は、整備地域内において区の取り組みを後押しするため、改修等に助成を行うとともに、整備地域外においても、国費を活用して、耐震化を促進してまいりました。
 また、今年度からは、都内全域において、区市町村が行う戸建て住宅への全戸訪問に対する支援を拡充するなど、さらなる取り組みを進めてございます。
 今後、整備地域外においても、所有者への積極的な働きかけなどを行う区市町村を対象に、改修等に対する助成を検討するなど、耐震化を加速させてまいります。
 次に、分譲マンションの耐震化についてでございます。
 マンションの耐震化を進めるには、区分所有者間の合意形成が必要なことから、管理組合が建てかえと耐震改修を比較検討し、最適な手法を選択できるよう、専門的知識の提供や技術的支援などを行うことが重要でございます。
 このため、都は、管理組合向けのセミナーの開催やアドバイザー制度による専門家の派遣などを行ってまいりました。
 今後は、管理組合を対象に配布しているマンション建替えガイドブックを年度内に改定し、改修についても記載するなど、内容の充実を図ってまいります。耐震改修に向けた普及啓発のリーフレットも年明けに改定し、工事費や工期を含めた改修事例を紹介するなど、わかりやすいものにしてまいります。
 こうした取り組みによって、管理組合を支援し、マンションの耐震化を促進してまいります。
 最後に、マンション再生まちづくり制度についてでございます。
 容積率や絶対高さ制限などにより、単独での建てかえが困難なマンションについては、お話のように、周辺との共同化など、まちづくりと連携して建てかえを促進することが有効でございます。
 このため、三地区で実施したモデル事業の状況を踏まえ、本年四月、区市がまちづくり計画を検討する場合などに費用を助成するマンション再生まちづくり制度を創設するとともに、容積率の緩和により共同化などを促進するため、都市開発諸制度等の運用基準を見直してございます。
 現在、都は、この三地区において支援を実施し、区市が地域住民との懇談会や有識者へのヒアリング等を行い、まちづくりを検討してございます。
 今後は、実行プランを踏まえ、新たに三地区を加え、まちづくりと連携したマンションの建てかえを促進してまいります。
〔中央卸売市場長村松明典君登壇〕

○中央卸売市場長(村松明典君) 市場の財政収支の試算についてでございますが、これまでに市場問題プロジェクトチームや市場のあり方戦略本部で、築地市場跡地を一般会計へ有償所管がえした場合と長期貸付した場合につきまして、収支を試算しております。それらの試算の前提条件をもとに、豊洲市場開場後、おおむね十年間の試算を改めて行ったところでございます。
 その結果、一般会計出資金を繰り入れず有償所管がえした場合は、平成四十二年度の正味運転資本は約一千百億円となりまして、その後、逓減していきます。
 一方、一般会計出資金を繰り入れず、長期貸付した場合、平成四十二年度の正味運転資本は約百九十億円となります。その後、資金収支が断続的にマイナスとなる時期を経て、正味運転資本は逓増していきますが、一定期間、資金収支のマイナスを補う財政上の方策が必要と想定しております。
〔財務局長武市敬君登壇〕

○財務局長(武市敬君) 二点のご質問にお答えをいたします。
 まず、低入札価格調査制度についてでございます。
 今回の改革では、低入札価格調査制度の適用範囲の拡大とあわせまして、調査の厳格化を図り、過去の社会保険の加入実績など、厳格な調査基準を設定しております。
 都では、社会保険の加入促進に向けまして、平成二十六年度以降、周知チラシの配布や業界団体への通知を行うとともに、二十九年度からは、未加入事業者は入札参加者名簿に登録できないこととするなど、取り組みを強化しております。
 こうした取り組みを踏まえまして、今回、ダンピングにより、下請け事業者にしわ寄せが及ぶことがないよう、低入札の場合に限りまして、加入実績を含めた確認を行うことといたしました。
 この取り組みは、一年間の試行として実施しているものでありまして、今後、業界団体のご意見も伺いながら検証を行い、さらなる社会保険の加入促進に取り組んでまいります。
 次いで、JV、共同企業体の結成義務についてでございます。
 今回の改革では、JV結成義務が入札参加の制約となっているのではないかという問題意識から、結成義務を撤廃し、単体企業でもJVでもどちらでも入札参加を可能とする混合入札を導入しております。
 今後は、この取り組みによりまして、より多くの方にとって入札に参加しやすい環境が整備されているかどうかを検証してまいります。
 一方で、社会資本ストックの本格的な更新期を迎える中、公共工事の担い手の確保は重要な課題であると認識をしております。
 このため、来年一月下旬に予定をしております業界団体との意見交換会などの機会を捉えまして、現場の声を聞かせていただきながら、中小企業の技術力の向上、人材育成という観点からも、JV結成義務の撤廃に係る検証を進めてまいります。
〔建設局長西倉鉄也君登壇〕

○建設局長(西倉鉄也君) 減災協議会の設置についてでございますが、水害から都民の命と暮らしを守るためには、河川の護岸や調節池の整備等のハード対策に加えまして、住民の避難等に資するソフト対策を進めることが重要でございます。
 都は、平成二十九年六月に施行されました改正水防法を受け、洪水氾濫による被害の軽減に向けまして、住民に避難情報を発する役割を担う区市町村など関係機関と連携し、東京都管理河川の氾濫に関する減災協議会を今月中に設置いたします。
 本協議会では、近年頻発する豪雨等の状況も踏まえまして、河川の氾濫危険情報を直接区市町村長に迅速に伝える仕組みや、浸水想定区域図など、住民の避難に必要な情報の的確な周知等につきまして検討を進めてまいります。
 今後とも、区市町村や気象庁など関係機関と連携いたしまして、減災への取り組みを全力で推進してまいります。
〔総務局長多羅尾光睦君登壇〕

○総務局長(多羅尾光睦君) 三点のご質問にお答えいたします。
 まず、災害時の海からの医療支援についてですが、首都直下地震の発生時には多数の負傷者が発生するだけでなく、病院の被災や交通網の遮断等により医療機能が低下する可能性があり、周辺の自治体を含め、既存の病院等だけでは対応し切れないことも想定されます。
 このような中で、国が病院船を活用し、海から医療機能を提供することは、医師の確保等の課題があるものの、医療救護活動を補完する役割が期待できることから、これまでにも、国が実施する船舶を活用した医療機能の実証訓練に積極的に参加してまいりました。
 米国病院船の日本寄港についても国の動向を注視しており、東京港に寄港する場合は、関係機関と連携し、実践的な訓練を行い、海からの医療支援を含めた多様な手段を確保することで防災対策の拡充を図ってまいります。
 次に、女性視点の防災ブックについてですが、都が実施した調査では、多くの都民が防災対策を気にかけている一方、具体的な方法がわからないなどの理由で、防災対策に十分取り組めていない方もおられます。
 そのため、日用品を少し多目に備える日常備蓄や、ペットの飼い主による防災対策など、暮らしの中で取り組みやすい事前の備えのほか、避難所における妊産婦、子供への配慮や防犯対策など、被災生活でのさまざまな課題への対処などの紹介を行うことを検討しております。
 また、視覚障害者や外国人などにも活用していただけるよう、音声で内容を確認できる音声コードの活用や多言語による発信などについても検討してまいります。
 引き続き、女性の有識者による編集・検討委員会での検討を進め、来年三月を目途に発行していく予定でございます。
 次に、多摩・島しょ地域の消防団の支援についてですが、消防団は、発災時の初期消火や救出救助活動等、地域における防災活動の中核となる重要な役割を担っております。
 都はこれまで、消防訓練所の講習内容の充実や団員確保のための広報活動、資器材の拡充等を図ってまいりました。
 山間部や起伏の多い丘陵地を抱える多摩地域や、海に囲まれた島しょ地域では、迅速な初動対応を行うことが重要であることから、初期情報の収集や団員確保が課題となっており、遠隔操作の機器による情報収集や女性消防団員の定着、加入促進に向けた取り組み等、地域の特性に応じた方策を検討しております。
 今後とも、市町村と連携しながら消防団の状況を把握し、その活動を支援することで、多摩・島しょ地域の防災力の向上に努めてまいります。
〔水道局長中嶋正宏君登壇〕

○水道局長(中嶋正宏君) 工業用水道施設の防災対策についてでございますが、工業用水道事業は、事業開始から五十年以上が経過し、施設の老朽化が進行しております。特に管路につきましては、一たび漏水などの事故が起これば社会的な影響が大きいことから、適切な維持管理が不可欠であります。
 このため、布設をした年度が古く、漏水の危険性が高い管路につきましては、耐震継ぎ手管への取りかえを随時行っております。とりわけ二〇二〇年東京大会の会場周辺につきましては、大会運営に支障のないよう、平成三十一年度までに完了いたします。
 なお、現在、事業のあり方を検討しておりますが、仮に事業廃止となった場合におきましても、配水管の破損により道路陥没が生じないよう、道路管理者などと調整し、必要な対策を講じてまいります。こうした取り組みにより、工業用水道施設の防災対策に万全を期してまいります。
〔産業労働局長藤田裕司君登壇〕

○産業労働局長(藤田裕司君) 四点のご質問にお答えいたします。
 初めに、中小企業の知的財産の保護についてでございますが、都内の中小企業がすぐれた技術などを知的財産として保護できるよう、きめ細かい支援を行うことが必要でございます。
 このため、都は、中小企業の新しい技術や製品の開発を支援する取り組みの中で、必要に応じ、特許や商標登録などの申請に係る経費の一部を助成しております。
 今後は、起業して間もない会社が知的財産の保護を行った上で着実に事業を展開できるよう、創業期に必要なさまざまな費用の一部を助成する中で、特許申請等の経費を対象とすることを検討してまいります。
 また、区市町村による地域の産業振興の取り組みに補助を行う事業では、特許申請への助成を地元自治体が行う場合も対象としており、こうした支援を引き続き実施し、中小企業の知的財産の保護を着実に下支えしてまいります。
 次に、業界の実情に応じた人材確保支援についてでございますが、各業界において人手不足が深刻化する中、中小企業は、業種や業態によって人材確保に関する課題が異なりますことから、業界団体ごとに支援を行うことが効果的でございます。
 そこで、都は昨年度から、応募のあった団体の中から運送や介護、建設業界など事業効果が高い二十団体を選定し、若手社員の能力向上に向けた資格取得など、中小企業の人材確保や育成を二年間にわたり支援しております。
 今後は、これらの取り組みを普及、定着させるなど、中小企業の生産性向上や多様な人材の確保に向けて、各業界がみずから課題をよりきめ細かく分析した事業計画を策定できるよう後押しする方策を検討いたします。
 また、計画策定に当たりましては、専門家の意見をもとに、働き方改革や女性活躍推進といった都の重要施策を反映させることで、事業の実効性を高める仕組みもあわせて検討してまいります。
 次に、非正規雇用対策についてでございますが、都は、非正規で働く方々の正規雇用化に向けて、平成二十七年度から三年間で一万五千人を目標に社内での正規雇用への転換を図るとともに、正社員としての就職を促進するなど、総合的な対策を実施しているところでございます。
 このうち、社内での正規雇用への転換を促進する助成事業では、昨年度までの二年間で一万四千四百七十八人の正規雇用化を実現しておりまして、今年度はさらに二万人を超える申請を受け付けたところでございます。
 この間、都内の有効求人倍率は二倍を超えるなど、東京の雇用情勢は改善が続いており、深刻な人手不足を背景に、企業による正社員化の動きは活発化しております。
 今後は、正社員化を図る企業に対して、その後の定着を見据えた質のよい転換を促進することが重要であると考えております。
 正規雇用に転換した従業員が安心して働き続けることができるよう、計画的なキャリア形成機会の付与や退職金制度の整備等、良好な労働環境づくりに取り組む企業への支援を検討してまいります。
 最後に、被災地応援ツアーについてでございますが、東日本大震災による被災地復興支援のため、緊急対策の一環として、平成二十三年九月から実施をしているものでございます。
 今年度は、昨年度に引き続き、福島県への旅行者を対象に、宿泊二万泊、日帰り一万五千人分について、その費用の一部を助成しているところでございます。また、都内の学校が福島県内に教育旅行を行う場合に、福島県が実施をいたします教育旅行復興事業と連携をいたしまして、経費の一部に対して補助も行っているところでございます。
 今後、福島県の観光を取り巻く状況や現地の要望を十分に踏まえ、適切な支援を検討してまいります。
〔主税局長目黒克昭君登壇〕

○主税局長(目黒克昭君) 税に関する三点のご質問にお答えいたします。
 まず、固定資産税に係る二つの条例減額制度の継続についてでありますが、商業地の地価動向は、地方圏で下落が続く一方で、三大都市圏では上昇基調を強めるなど、地域によって状況は大きく異なっております。中でも特別区の平均評価額は全国平均の約二十倍と極めて高い水準であり、中小企業者等の負担感への配慮が今後とも必要でございます。
 こうした状況を踏まえますと、固定資産税は資産価値に応じて課税するものでありますが、商業地等における税負担のあり方を検討する際には、全国一律の措置に加えて、各自治体の判断により税負担の調整を可能としていくことが引き続き重要であると認識しております。
 このため、平成二十九年度で適用期限が終了する地方税法に基づく二つの条例減額制度について、都は国に対し、既にその継続を強く要望してございます。
 次に、償却資産に係る固定資産税の申告制度についてでありますが、償却資産と法人税とで異なっている申告期限を一致させることは、事業者の負担を軽減し、申告漏れを防ぐ観点からも有効と認識してございます。
 一方で、事業者によっては、繁忙な決算期に償却資産の申告事務が重なることを危惧する声もございます。また、申告受け付けが通年となり、自治体側の体制整備が必要となるなど、検討すべき課題もございます。
 このため、今年度の東京都税制調査会では、事業者にわかりやすい簡素な制度とする観点から議論がなされ、また、国も関与する資産評価システム研究センターの研究会でも、学識経験者や都を含む自治体の職員により、現在検討が行われております。
 国も償却資産課税のあり方には問題意識を持っており、都としては、実務を担う立場から、納税者の利便性向上に向けて、国における今後の検討を後押ししてまいります。
 最後に、納税通知書への音声コード導入についてでありますが、視覚障害者の方々にとって音声による情報提供は、必要な情報を適切な時期に容易に入手できる環境を整える上で非常に重要でございます。
 都では、本年五月から、月刊広報紙「あなたと都税」に新たに音声コードを導入することにより、情報のバリアフリー化を推進してまいりました。
 納税通知書への音声コード導入は、記載された情報を正確に把握していただくことに加え、税に対する理解をより一層深めていただくという意義もあり、極めて効果的だと認識しております。そのため、税額や納期を初め、音声化する情報の精査、導入時期などの具体的な検討を進め、その実現に向けて取り組んでまいります。
〔青少年・治安対策本部長大澤裕之君登壇〕

○青少年・治安対策本部長(大澤裕之君) SNSを活用した青少年の相談環境の整備についてでございますが、いわゆる自画撮り被害の防止には、画像を送らせないことが肝要であり、画像を要求された段階で早期に相談をしてもらうことが必要であります。
 そのような観点からも、こどもネット・ケータイヘルプデスク、こたエールについて、より多くの青少年に知ってもらうとともに、青少年がちゅうちょせずに安心して相談できる機能を整備していくことが重要であります。
 そこで、青少年の主なコミュニケーションツールがSNSとなり、被害の多くもそれらの利用から発生している実態を踏まえて、新たにSNSを活用しての相談受け付けや窓口の周知方法について検討するなど、青少年がより相談しやすい環境の整備を図ってまいります。
〔福祉保健局長梶原洋君登壇〕

○福祉保健局長(梶原洋君) 三点のご質問にお答えをいたします。
 まず、医療的ケア児の支援にかかわる人材の育成についてでありますが、医療的ケアが必要な障害児が地域で適切な支援を受けながら生活するためには、在宅生活を支えるサービスの充実とともに、その支援を担う人材の育成が重要でございます。
 このため、都は、地域の訪問看護ステーションの看護師を対象に、医療的ケア児や重症心身障害児者に必要な看護や在宅での呼吸管理、栄養管理等に関する知識、技術を習得するための研修や、訪問実習を行っております。
 さらに、今年度から、医療的ケア児の支援にかかわる区市町村や相談支援事業所、通所事業所などの職員を対象に、医療的ケア児の理解や支援の留意点、地域連携等を学ぶ研修を四百五十人の規模で開催をいたします。
 今後、医療的ケア児が地域で安心して生活できるよう、支援を担う人材のさらなる育成に取り組んでまいります。
 次に、病院と地域の多職種との連携についてでありますが、都はこれまで、患者や家族が安心して在宅療養に移行できるよう、退院支援マニュアルの作成、退院支援や医療と介護の連携に取り組む看護師等の育成、こうした人材を配置する中小病院への支援を行ってまいりました。
 また、医療職、介護職の連携や相互理解を促進するため、症例検討会等を開催するとともに、病院スタッフと診療所、訪問看護ステーションのスタッフがお互いの職場で業務を体験する研修を実施しております。
 お話のとおり、在宅療養に円滑に移行するためには、入院当初から退院後を見据えた患者の状態や療養環境に応じた支援が必要であり、今後、病院とかかりつけ医、訪問看護師、ケアマネジャー等の地域の多職種との連携を一層強化し、入退院支援の充実に取り組んでまいります。
 最後に、心身障害者医療費助成制度の精神障害者への拡大についてでありますが、現在の制度では、所得税法の特別障害者控除の対象要件や医療費の実態を踏まえ、国の特別障害者手当に準拠した所得制限の範囲内で、身体障害者手帳一級、二級、内部障害の三級、愛の手帳一度、二度の方を対象に、医療費の自己負担分の一部を助成しており、申請書の受理や受給者証の交付などの窓口業務は、事務処理特例条例により区市町村が実施をしております。
 こうしたことを踏まえながら、都は、精神障害者への対象拡大に向け検討を進めており、現在、医療関係団体の意見も聞きながら、対象者の範囲や施行時期等について、区市町村と協議、調整を行っているところでございます。
〔病院経営本部長内藤淳君登壇〕

○病院経営本部長(内藤淳君) 多摩総合医療センターのがん検査体制についてでございますが、がん治療では、早期診断と早期治療が有効であり、検査から高度な治療までワンストップで提供できる体制が重要でございます。
 このため、今回の基本構想案では、東京都がん検診センターの高度な精密検査機能を統合し、新たに、仮称ではございますが、外来がん検査・治療センターとして整備することとしてございます。
 具体的には、早期発見のため、微小な病変でも発見できる乳がん検査装置であるPEMの導入や、内視鏡部門を都内有数の検査規模へ拡充するなど、精度の高い検査体制を構築いたします。また、女性専用エリアなど受診しやすい環境づくりにも取り組んでまいります。
 今後は、こうした取り組みと市町村が実施する検診事業との役割分担のもと、一層緊密に連携し、がんの早期発見とそれに基づく高度な治療の実現に努めてまいります。
〔生活文化局長塩見清仁君登壇〕

○生活文化局長(塩見清仁君) エシカル消費に係る取り組みについてのお尋ねでございます。
 エシカル消費とは、フェアトレード商品のほか、リサイクル製品、被災地産品の消費など、人や社会、環境に配慮した消費行動とされております。持続可能な社会の形成に貢献するこうしたエシカル消費の推進には、消費者の理解と行動が不可欠であるため、行政による普及啓発等の取り組みが重要でございます。
 都では現在、来年度を初年度とする五カ年の東京都消費生活基本計画の改定を進めており、先月公表いたしました素案では、エシカル消費などの持続可能な消費の普及を政策の柱に新たに位置づけております。
 今後、本計画をもとに、例えば若者が集まるイベントでの普及啓発や講座の開催などを通しまして、消費者が、できるところからエシカル消費を選択していけるよう、しっかり取り組んでまいります。

○副議長(長橋桂一君) 百二十一番鈴木章浩君
〔百二十一番鈴木章浩君登壇〕
〔副議長退席、議長着席〕

○百二十一番(鈴木章浩君) 平成二十九年第四回東京都議会定例会に当たり、東京都議会自由民主党を代表して質問いたします。
 初めに、十月六日、名誉都民岸本忠雄様、また十月二十四日、小宮康孝様がご逝去なされました。ここに生前のご功績に対し、謹んで哀悼の意を表し、心よりご冥福をお祈り申し上げます。
 さて、今定例会は、所信表明の冒頭、知事は、都政投げ出しとの批判のある十月の国政進出について、みずからの行動により、多くの皆様にご困惑、ご心配をおかけした、みずからを厳しく省み、今後とも都政に専念したい旨の謝罪の言葉を述べられました。
 論語の中に、過ちてはすなわち改むるにはばかることなかれとの故事がありますが、その本質は、真心と誠実さを持っていかに事と向き合うかであり、つまり、今後知事がどう都政に向き合うかが問われております。
 私たち都議会自由民主党は、これからも二元代表制の議会において、小池都政に協力すべきは協力をし、責任ある都政を前に進めるための努力を惜しむものではありません。
 今後は、知事みずからの言葉で語られましたように、みずからを厳しく省み、都政に専念していただけるよう、心からご期待申し上げます。
 ところで、都政は、所信表明でも触れられましたように、喫緊の課題が山積しており、大きな困難に直面しております。その困難は、この一年の知事の思いつきによるものであり、東京の未来に大きな影を落とすのではと心配の声が寄せられております。
 豊洲移転、築地再開発の問題、二〇二〇年オリンピック・パラリンピック大会の準備、子育て対策、高齢化対策等、どの問題に対しても解決の道筋が示されておりません。そのような状況にもかかわらず、知事は、多くの不安の声をよそに、希望の党なる一つの政党を立ち上げ、代表として国政進出を決められました。
 当時、知事は、都政を進めるために国政への関与が必要と決断の理由を述べられておりました。そして、東京都の知事でありながら、選挙戦の中で徹底した政権批判を繰り返し、国政への対決姿勢を鮮明にされたのです。
 その結果、知事は、排除しますに象徴されますように、これまでのおごり高ぶった姿勢や言動、そして全てが未解決な都政丸投げという無責任さにより、衆議院選挙に大敗し、続く葛飾区議会議員選挙でも、みずからの党の候補者がことごとく敗北を喫するというものでありました。
 選挙は戦いであり、結果はさまざまでありますが、戦いに臨む信念、志は一つであると思います。事前の党設立の協議をリセットしてまで強い思いでみずから立ち上げ、代表として臨まれた国政進出を、設立者責任を果たしたとの説明により、唐突に国政から身を引き、都政に専念するとの方針は、党首を信じて投票された有権者を裏切る行為であるとともに、そもそもみずからの覚悟はいかにあり、何のための国政進出であったのか、大いに疑問が残るものであります。
 知事は政治家であり、強い信念のもとに行動されていると思います。ならば、今、謝罪とともに、政治家小池百合子氏の信念を都民に語るべきであり、その言葉がないのであれば、知事のおっしゃる都民ファーストは、余りにも空虚で、都民に対して本当に失礼なものであるといわざるを得ません。知事の誠意ある見解をお伺いいたします。
 東京都は、将来的に共有する膨大な地域活力を生かし、共同して広域的課題に積極的に取り組むことを目的とする九都県市首脳会議のメンバーであります。さらには、二〇二〇年オリンピック・パラリンピック大会の開催都市として、国や組織委員会だけでなく、各関係自治体との間で関係自治体等連絡協議会を設立し、オールジャパンで大会準備を加速していくための協力をお願いしております。オリンピック・パラリンピック大会はあくまでも自治事務であり、開催都市である東京都が中心となって関係機関に協力要請する立場にあります。
 知事は、パリにおける国際会議に出席のため、衆議院選挙の結果を待たずして東京を飛び立ちました。党の代表として無責任との指摘がある中、知事としてパリへ向かったのです。
 また、知事は、災害対策本部長でもありますが、そのころはあいにく、後に激甚災害に指定された台風二十一号が日本列島に接近したときであり、二〇二〇年大会の競技会場の一つである神奈川県江の島のヨットハーバーも被害に遭いました。副知事がお見舞いを伝えたとはいえ、知事は、九都県市首脳会議のお隣さんとして、また開催都市の長として、みずから直接行動することもできたのではないでしょうか。
 選挙後、関係自治体の知事から、都政に専念してほしいともいわれる中、知事みずからが、パリやシンガポールだけではなく、関係自治体からの信頼を得ていく必要があります。
 そこで改めて、関係自治体と今後どのように連携を進めていくのか、知事の見解をお伺いいたします。
 知事は、希望の党結党当初、基本理念を寛容な改革保守と説明され、イギリスの政治思想家エドマンド・バークの保守のための改革が政治信条であると述べられました。
 フランス革命の省察の中で、バークは、一人一人の人間の知恵などたかが知れており、その時代の思いつきで継続性を破壊してしまうことの危険性について警鐘を鳴らしました。
 また、モンテーニュは、人間に対し、うぬぼれは我々の持って生まれた病である、全ての被造物の中で最も惨めでもろいものといえば人間であるのに、それが同時に最も傲慢なのであると、モンテーニュ随想録で警句を発しております。
 知事はこれまでに、都政の積み重ね、継続性を全く無視し、みずからの直感という思いつきにより、都政を混乱させてきました。五輪会場の見直しでは、原案どおりの会場のまま、準備作業を半年おくらせました。さらに、正しい検討、手続により、市場業者のご理解とご協力をもって進めてきた豊洲移転を、十分な説明もないまま、突然独断で延期を決定し、いまだその混乱が続いております。
 また、築地再開発の方針決定のプロセスが全く不透明であり、知事みずからがブラックボックスといわれております。この件については、具体的に各特別委員会、常任委員会、議会で質疑されておりますが、小池知事みずからの明快な答弁も、新たな豊洲移転への安全宣言もなされておりません。
 さらに、豊洲市場の土地購入をめぐる住民訴訟で、東京都の被告代理人である弁護団が、当時知事だった石原慎太郎氏の責任はないとした都の方針を、トップダウンで見直し、都の基本的立場の変更に至る検討経過の説明がないまま、新たな弁護団に着手金一千五十万円、解任した旧弁護団に九百万円が支払われました。新弁護団からは、もとの方針のとおり、石原氏の責任は追及せず、東京地裁に判断を委ねると表明がなされました。
 知事からは、この件について、豊洲の土地の扱いは不透明なところが多かったが、新弁護団が解明したと談話を出されましたが、そもそも元知事の責任を問うか否かは、決めるのは小池知事であり、被告代理人である弁護団に白紙で委ねたことは小池知事の不作為であり、差しかえの弁護士費用は不適切な税金の支出に当たります。また、そのようなことまでして一体何が解明されたのか、全く説明されておらず、何の根拠もなく、みずからの思い込みで公金を使って白紙委任してまで元知事の責任を問おうとした事実は、大変罪深いものといえます。
 モンテーニュは、本当に改革すべきは、保守し、維持する中から見えてくると述べられております。特に民主主義は、意思決定プロセスを明らかにすることが何よりも大切です。
 そこで、知事の掲げた基本理念である寛容な改革保守とは一体どのようなものか、お伺いいたします。
 次に、税制改革についてお伺いいたします。
 現在、国において、平成三十年度税制改正に向け、地方消費税の清算基準の見直しに関する議論が進められています。この見直しは、東京を初めとする都市部の税収を奪い取ろうと企図されたものであり、実際に改正がなされれば、都民生活を支える行財政運営に甚大な影響が発生することになります。
 こうした状況に対する強い危機感から、都議会自由民主党は、自由民主党東京都支部連合会と連携しながら、宮沢洋一自由民主党税制調査会長に対し直接働きかけを行うなど、都民生活を支える貴重な財源を守るため、さまざまな要請活動を行い、汗を流しております。
 ところが、こうした要請活動を実施する中で、多くの国会議員から耳にするのが、東京都は税が余っているのではないかという意見であります。
 さきの衆議院選挙で知事が、消費税増税は凍結と繰り返し発言したことに鑑みれば、こうした発言がもたらされるのは当然の帰結ともいえ、都民生活を守るはずの知事が、都民生活を脅かす都税の減収を後押しする誤解を生んでいるという現実は、都民にとって不幸以外の何物でもありません。
 現在、財務省を初め国は、都政運営が盤石でない今こそ、都からさらなる財源を奪い取る絶対の好機と捉えております。
 これまで、国による不合理な税制度の改正により、都は二・二兆円もの巨額の財源を奪われてきており、今般の地方消費税の清算基準の見直しが実施されれば、都は毎年五百億円以上、区市町村も毎年五百億円以上の財源をさらに失うこととなり、今後の行財政運営に大きな影響を与えることとなります。
 こうした苦境を招いたのは、希望の党代表として自家撞着ともいえる発言や、知事の都政軽視の姿勢であり、それらが東京都だけでなく、区市町村へも大きな影響を及ぼしているという事実を重く受けとめるとともに、猛省していただきたいと思います。
 今まさに地方消費税の清算基準の見直しをめぐる議論は大詰めを迎えています。これまで行われてきた税制度の不合理な見直しに加え、さらに巨額の財源が奪われようとする中、知事はこの課題についてどのように考えているのか、所見をお伺いいたします。
 次に、商業地に対する固定資産税及び都市計画税についてお伺いいたします。
 来年度は、三年に一度の評価替えの年度となっており、前回の評価替えから平成二十九年までに、二十三区商業地の時価公示価格は一四・三%の増と大きく上昇しております。
 膨大な財政需要を抱える都としては、税収確保の観点から見れば望ましいことともいえますが、古くから事業を営んでいる中小企業にとっては、時価上昇で税負担が重くなるばかりで、必ずしも売り上げ増にはつながらず、今でも苦しい経営状況がさらに厳しくなることを心配している方々も少なくありません。
 こうした状況の中、都は、小規模非住宅用地に対する減税措置や負担水準の上限引き下げなどの二つの条例減額制度により、総額三百億円もの軽減を独自に行っており、特に時価の高い二十三区では必要不可欠なものとなっております。
 しかし、法律を根拠に実施する二つの条例減額制度は、適用期限が今年度末になっており、現在、国の与党税制調査会で、今後の取り扱いについて議論されております。
 都独自の軽減措置の継続については、毎年、都議会自由民主党が予算要望を行っていることに加え、都議会としても全会一致で決議を行ってきており、継続されない場合には、特に多くの中小企業の経営に大きな打撃を与え、ひいては地域の活性化にも支障を生じさせかねないものであります。
 そこで、商業地における固定資産税等の税金のあり方について、都の見解を求めます。
 さて、東京対地方という対立ではなく、今必要なのは、日本全体の発展を目指す真の地方創生を実現するため、東京と地方の共存共栄を図ることであります。
 さまざまな現場を持つ東京都は、その知識、ノウハウを惜しみなく提供することで、他の地域における多様な行政課題の解決に貢献することが可能であり、また、東京二〇二〇オリンピック・パラリンピック競技大会を確実に成功に導くためには、東京都がみずからの強みを提供するだけでなく、東京都が全国各地の力に支えてもらうことも必要です。
 共存共栄は、東京と地方が互いの強みを提供し合い、強固な信頼関係を構築していく中で育まれるものであり、そのためには、まず、都みずからが他の地域の懐に飛び込んでいき、胸襟を開いた議論や話し合いを行うことで、志を一にすることが肝要であります。
 そして、こうした取り組みを先導することこそ首都東京に求められる役割であり、税をめぐる議論においても、地方全体の財源不足の解消につながらない地方間での財源の取り合いではなく、地方が一丸となって、国から地方への税源移譲を求め、役割に見合う地方税財源の拡充を図ることにつながるものと考えます。
 平成二十八年第一回定例会において、我々都議会自由民主党が、東京と地方の共存共栄を掲げる東京都版総合戦略を策定した政策企画局に対し、みずから汗をかき、他の地域とのつながりを強めていくことについて見解をただしたところ、当時、政策企画局長は、全庁的な視点から政策を展開する政策企画局においても、今後、直接他の地域を訪問し、幅広く政策全般にわたり胸襟を開いて意見交換を行うなど、共存共栄の取り組みを着実に進めていくとの答弁を行っております。
 しかし、この取り組みは遅々として進まず、東京対地方の構図は変わっておりません。ぜひ有言実行を果たしていただくべきであり、今後の対応をお伺いいたします。
 次に、入札契約制度改革については、本年六月より一方的に試行を開始し、業界の大きな混乱をもたらし、特に中小企業からは悲痛な声が聞こえてきます。こうした現実を直視しなければなりません。一月に建設業界とのヒアリングを実施すると聞いておりますが、早期に実情を聞き届け、間違った制度変更であったと認識すべきであります。
 公共事業においては、競争性や透明性、品質確保等を担保することは当然でありますが、都内中小企業育成という観点をあわせ持つこともまた、都の責務であると考えます。問題が多い変更は速やかにもとに戻し、委託契約における最低制限価格の設定など、新たに進むべき他の改革こそ着手すべきであると考えます。このことを改めて知事に求めておきます。
 次に、豊洲市場についてお伺いいたします。
 我々都議会自由民主党は、豊洲市場は現在においても安全な市場だと考えております。豊洲市場の地下水は、飲むものでもなければ、使うわけでもありません。
 また、築地市場よりも厚いコンクリートで覆われており、地下と地上を遮断することで、市場の機能をつかさどり、地元住民を初め、都民が憩いの場として利用する屋上庭園を含む地上部分は安全である、このことは科学的にはっきりしております。安全と安心をむやみに混同した結果が、不安を助長したのであります。
 そのような状況にもかかわらず、安全性に懸念があるとして移転を延期し、この間、マイナスイメージを拡散させ、危険で不安な市場であることを印象づけ、築地市場の関係者の分断と混乱を助長してきたのは、知事自身であります。
 築地市場協会は、知事の安全宣言を速やかに発信するよう要望しております。これに先立って、地元住民からも、知事自身、直接安全宣言を求められたとの報道に接しました。移転する側も、それを受け入れる側も、知事の安全宣言を求めているのです。これは、移転を決断した知事の責任であります。
 知事は、速やかにかつ明確に安全宣言を行い、風評被害の払拭に取り組むべきと考えますが、見解をお伺いいたします。
 豊洲市場の移転、開場日が決まらずにいます。来年の十月中旬という時期は、市場関係者のご努力によって合意されましたが、具体的な開場日の設定を予定していた新市場建設協議会が直前に中止となったまま、既に十二月を迎えております。
 築地市場の豊洲市場への移転、開場日は、全国の生鮮食料品の流通に影響を及ぼすだけでなく、トラック輸送も集中し、車両ばかりか、都心の道路交通にも多大な影響が出るのは必定です。引っ越し準備や民間事業者、関連する公的機関との調整のためにも、十分な期間が必要です。それが、早期の移転、開場日の決定が求められるゆえんであります。
 知事は、開場日の決定には、現時点でどのような環境整備が必要だと考えていらっしゃるのか、所見をお伺いいたします。
 次に、千客万来施設についてお伺いいたします。
 豊洲市場の移転、開場には受け入れ自治体の理解が不可欠であることはいうまでもありません。
 都は、千客万来施設を、公募を経て、現在の事業者を選定しました。その事業者が開設準備を進めていたやさきの六月二十日、知事は築地に食のテーマパークを設置する方針を公表し、事業者の事業計画に悪影響と不安を与え、千客万来施設の建設は暗礁に乗り上げております。
 一方、江東区は、都のにぎわい施設設置の約束の再確認と進展を求めております。これは、都と江東区、行政と行政とが実現に向けて合意したものであり、都が誠実に取り組むべきものであります。
 知事は、みずから豊洲市場の受け入れ自治体である江東区に足を運び、今後の見通しを丁寧に説明すべきであると考えますが、知事の所見をお伺いいたします。
 なお、今夏の第二回臨時会で成立した補正予算に基づいて、豊洲市場の安全性を向上させるため、現在、九件の追加対策工事が発注されております。
 しかし、豊洲市場の追加対策工事で入札不調が相次ぎ、契約が成立したのはわずか二件にとどまっております。
 こうした中、都は入札を断念し、特命随意契約に切りかえる検討を進めているとの報道に接しました。かつて豊洲市場整備工事の契約で、一者入札や特命随意契約をあれだけ批判していた知事が、結局同じ道をたどることは、まことに皮肉といわざるを得ません。
 先ほども申し上げたとおり、入札制度改革の失敗は明白で、その悪影響は都政全体に広がりかねないことを申し述べておきます。
 次に、環境、エネルギー施策についてお伺いいたします。
 まず、原発ゼロに向けた取り組みについてお伺いいたします。
 都は、昨年三月に改定した環境基本計画において、二〇三〇年までに温室効果ガスを二〇〇〇年度比で三〇%削減する目標を設定しております。
 この目標は我が国の水準を上回り、国や他都市をリードする意欲的なものであると評価しております。目標における二〇三〇年の電源構成は、国が二〇一五年七月に発表した政府の長期エネルギー需給見通しをベースとしているため、原子力による発電を二二から二〇%程度想定しております。
 知事は、さきの衆議院選挙において、二〇三〇年までに原発ゼロを目指すという方針を掲げました。都が発表している政策目標と矛盾が生じていると思いますが、知事の所見をお伺いいたします。
 次に、東京ゼロカーボンデーの取り組みについてお伺いいたします。
 パリ協定の目標実現のため、有効なCO2削減策を講じていく必要があります。
 都は、石原都政の時代から先駆的に気候変動対策に取り組み、我が党を含む全会一致の賛成による条例改正を経て、二〇一〇年から世界初の都市型キャップ・アンド・トレード制度を開始いたしました。
 都は先般、この制度の成果である超過削減クレジットでオフセットを行い、オリンピック開会式、閉会式の四日間をゼロカーボンデーにする取り組みを発表しました。
 オフセットは、国際的なスポーツ大会や伊勢志摩サミットなどでも取り組まれております。
 しかし、今回の都の取り組みは、都内の大企業が努力して削減したCO2を、寄附により移転して埋め合わせるものであります。
 こうした取り組みは、企業の努力を評価し、協力をいただくというスタンスで施策展開すべきであって、企業の意向も確認せず、しかも国内ではなく、海外でいきなり発表するものではありません。
 当該取り組みを進めるに当たって、都は今後どのように取り組んでいくのか、見解をお伺いいたします。
 次に、家庭におけるLED省エネムーブメントについてお伺いいたします。
 家庭部門における二〇一五年度のエネルギー消費量は、二〇〇〇年度と比べると、世帯数が増加していることなどから二・五%の減少にとどまっており、その対策が必要です。
 本年七月から実施している白熱電球とLED電球の交換事業は、家庭の電力消費量を減らすことに有効であります。しかし、目標個数百万個に対して、実績は事業開始から約四カ月で十四万六千個程度となっております。
 知事の思いつきとパフォーマンスにより、地域の家電店への周知不足に加え、都民が交換しにくい取り扱いになっているからではないでしょうか。
 私のもとには、都の取り扱いがころころ変わってよくわからない、電球型蛍光灯を間違えて持ってくる方もいるといった、まちの電気屋さんからの声がある一方、平日昼間しか営業していないので交換に行けないといった都民からの声も多く寄せられております。
 タレントを起用した派手な広報だけでなく、地域家電店へのきめ細かい配慮や地域住民に対する事業の周知が極めて重要であります。都は、目標個数百万個達成のため、今後どのように進めていくのかをお伺いいたします。
 次に、都市づくりについてお伺いいたします。
 まず、東京の新たな土地利用の展開についてお伺いします。
 二〇二〇年には東京オリンピック・パラリンピック大会が開催されます。このチャンスを最大限に生かして、次の時代も輝き続ける世界一の都市東京をつくり上げなくてはなりません。
 我が党はかねてより、二〇二〇年は通過点であり、日本の再生とそれを牽引する東京の再起動を目指して、先を見据えて取り組みを進め、東京が力強い経済で日本をリードしていく必要があることを訴えてきました。
 東京が持続的に発展していくためには、世界中の誰もが憧れ、希望と活力があふれる成熟した都市としていくことが必要不可欠であります。
 このため、都は、本年九月に都市づくりのグランドデザインを公表し、二〇四〇年代の都市像とその実現方策を示しました。
 今後は、その将来像の実現に向けて、東京の土地利用を適切に誘導していくことが重要であると考えますが、所見をお伺いいたします。
 次に、コンクリート塊の有効利用についてお伺いいたします。
 東京の都市づくりにおいて、建築物等を着実に更新していくためには、解体により大量に発生するコンクリート塊を貴重な資源として活用していくことが課題となります。
 コンクリート塊については、これまで再生砕石として、主に道路の路盤材を中心に活用されておりますが、東京都は今年度より、道路路盤材以外の用途拡大や、民間団体等が定めた品質基準を東京都が認証する制度も創設され、ことしの十月には初の認証に至っているところであります。
 このように、再生砕石の利用は進んでいるものの、一方でコンクリート材の骨材として利用する再生骨材コンクリートについては、供給エリアが都内の一部区域に限られていることもあり進んでおりません。
 そこで、コンクリート塊のさらなる有効活用として、再生骨材コンクリートの利用拡大に向けた今後の取り組みについてお伺いいたします。
 次に、羽田空港の機能強化についてお伺いいたします。
 国は、二〇二〇年までに三・九万回の国際線増便に向け、新たな飛行経路の導入など、羽田空港の機能強化に向けた取り組みを進めています。
 本年十月に発表された都市競争力ランキングにおいて、東京は昨年に引き続き世界第三位となっており、中でもことしは、海外からの訪問客や、国際線直行便就航都市数の増加により、課題であった交通、アクセスの順位が十一位から六位に上昇。本年十一月には、日本を訪れる外国人旅行者数は、昨年の二千四百四万人を突破し、今後もますます旅行者数の伸びが期待されます。
 都心から近く、二十四時間オープンしているという強みを持つ羽田空港の国際線が増便すると、企業誘致、投資にも追い風となり、東京や我が国の国際競争力の向上に大きく寄与し、さらなる国際競争力強化には、日本の玄関口である羽田空港の機能強化は重要であると考えます。
 一方、本年九月には、成田空港周辺や大阪で航空機のパネルが落下するなど、住民を不安に陥れる事態が発生しました。
 国は、羽田空港の機能強化について、本年十一月から来年二月にかけて住民説明会を開催しており、地元からは、特に落下物について心配する声が上がっております。
 羽田空港での航空機からの落下物対策について、国はどのように取り組んでいくのか、また都の今後の取り組みについて、所見をお伺いいたします。
 次に、東京都営住宅条例についてお伺いいたします。
 都の六十五歳以上の高齢者率は、右肩上がりで上昇の一途をたどっており、あらゆる場面で高齢者が安心して生活できる環境を整えていくことは、何よりも重要であります。
 国の研究によると、六十五歳以上の高齢者の約一五%が生活上の課題を持つ認知症だといわれており、特に高齢化が進んでいる都営住宅において、その対応は急務であります。
 今定例会には、都営住宅に居住する認知症患者等の収入報告義務を緩和することができる条例改正案が提案されておりますが、この条例改正の意義と都営住宅における取り組みについてお伺いいたします。
 次に、防災対策についてお伺いいたします。
 まず、発災時における緊急輸送ルート確保に向けた取り組みについてお伺いいたします。
 首都直下地震等の大規模災害時には、救出救助、支援物資輸送など、応急対策活動の迅速な実施が必要とされます。
 そのためには、輸送経路のかなめとなる緊急輸送ルートを、陸路、水上経路などを活用して早期に確保していくことが重要と考えます。
 都は、平成二十八年三月に、発災時における緊急輸送ルート確保に向けた基本方針を策定しました。しかし、大規模災害の発生時における緊急輸送ルートの迅速で円滑な確保には至っておりません。
 今後、都はどのようにして取り組んでいくおつもりか、お伺いいたします。
 次に、土砂災害対策についてお伺いいたします。
 毎年のように、全国各地で豪雨による災害が発生しております。ことしの七月には、九州北部豪雨により甚大な被害が発生し、都内では、平成二十五年に伊豆大島において、台風二十六号の影響による大島町観測史上最大の豪雨で大規模な土砂災害が発生し、甚大な被害を及ぼしました。
 本年十月の台風二十一号では、幸い人的被害はなかったものの、都内において十カ所を超える土砂災害が発生しました。
 都には、多摩・島しょ地域など急峻な地形を中心に、土石流や崖崩れ、地すべりといった土砂災害のおそれのある箇所が、約一万五千カ所存在していると聞いております。
 台風や集中豪雨などによる土砂災害から都民やその生活基盤を守るため、ソフト、ハード両面で土砂災害対策を推進することが求められます。
 今後、都ではどのように土砂災害対策に取り組むおつもりか、見解をお伺いいたします。
 次に、中小企業振興、産業政策についてお伺いいたします。
 我が国の経済は緩やかな回復を続けていますが、中小企業経営者の方々の肉声から浮かび上がってくるのは、これとは裏腹な経済の実像です。
 とりわけ、都内中小企業の八割以上を占める小零細の事業者は、その多くが人手不足や後継者の不在など厳しい課題に直面しております。
 しかしながら、こうした小零細事業者こそが、地域の経済と雇用を支えている存在であります。地道で愚直かもしれませんが、誇りを胸に、お客様のため誠心誠意頑張られております。
 その経営の安定と発展を後押しすることなくして、実感のある景気回復も、都内GDP百二十兆円の達成もなし得ません。この現実から逃げず対処していく、それがまず第一になすべきことだと考えます。
 小零細企業の実態を踏まえ、地に足のついた施策展開が求められると思いますが、見解をお伺いいたします。
 安倍総理は、さきの国会演説において、これからの三年間を、生産性革命、集中投資期間と位置づけ、人手不足に悩む小規模事業者に積極的な投資を促すと表明しました。その切り札として、人工知能、ロボットやIoTなど、新時代の技術が重要な役割を担うことはいうまでもありません。
 問題は、これらを、国内大手企業や海外企業の競合におくれをとることなく、中小企業にどう浸透させていくかであります。行政による支援の強化はもちろん、協同組合等の団体の主導で業界各社が歩調を合わせ、技術導入を目指してともに取り組むなど、生産性革命を産業全体に広げる視点が重要です。
 こうした先進の技術や設備の普及を促す支援のあり方が課題となっておりますが、見解をお伺いいたします。
 次に、障害者雇用についてお伺いいたします。
 障害者が地域で自立した生活を送る上で、働く機会の確保は重要であります。
 来年四月には、精神障害者が雇用義務の対象に加わり、民間企業の法定雇用率が二・〇%から二・二%に引き上げられます。
 また、障害者を雇用しなければならない企業の範囲が、従業員五十人以上から四十五・五人以上に広がるなど、企業においてもさらなる取り組みが求められることになります。
 近年、精神障害者の雇用者数は大きく伸びており、今回の雇用義務化に伴って、今後新たに精神障害者を雇い入れる企業もふえると考えられますが、一方で、初めて障害者を雇用する企業の現場からは、経験やノウハウの不足による不安の声も多く聞こえてまいります。
 こうした中、中小企業における障害者雇用の促進に向けて、都として支援の充実を図るべきであると考えますが、見解をお伺いいたします。
 次に、東京ブランドの発信についてお伺いいたします。
 海外からの旅行者誘致に際しては、東京の持つ魅力をわかりやすく発信していくことが何よりも大切です。
 都では、一昨年の十月に、&TOKYOを作成し、民間事業者へ利用を働きかけるなど、東京ブランドの浸透に取り組み、企業や各種団体などと協議したPRは、都内でも広がりを見せてまいりました。
 また、本年四月には、新たに海外PR用のアイコンとしてTokyo Tokyoを作成し、映像やポスター等も活用したプロモーションを開始しましたが、一方で、&TOKYOの取り組みが大変停滞しているようにも見受けられます。大切なのは、この二つのアイコンをどのように広めていくかという都全体の戦略を立て、意思統一を図ることが必要です。
 現在、都職員の中でも戸惑いがあるようでは、広く普及しないのも無理はありません。前知事との違いを出すためのアイコンであれば、都民を惑わすだけであり、無駄遣いともいえます。
 今後、都は、旅行地としての東京の魅力を国内外にどのように効果的に発信していくおつもりか、知事の見解をお伺いいたします。
 日本を訪れる外国人旅行者数は、ことし二千八百万人に上るとの見込みが報じられ、そのうち東京都では一千三百十万人となったものの、都内での消費額は横ばいにとどまっております。
 観光を将来の発展を支える成長産業へと育て上げていくためには、旅行者の消費をしっかりと取り込み、都内の各地域に活力を生み出していかなければなりません。
 東京二〇二〇大会が近づくにつれ、観光の面でも、海外からの多くの関心が寄せられています。アメリカの富裕層向けの旅行雑誌、コンデ・ナスト・トラベラーにおいて、東京が世界の中で最も魅力的な都市に二年連続で選出されるなど、観光都市として存在感はますます高まっております。
 こうした国際的な注目度を最大限に生かしながら、インバウンド消費の増加に結びつけていくために、富裕な旅行者層の誘致に積極的に取り組むべきであると考えますが、見解をお伺いいたします。
 次に、全国育樹祭を契機とした森林整備、林業振興についてお伺いいたします。
 平成八年に全国植樹祭が開催され、天皇皇后両陛下によるお手植えが行われてから約二十年となる来年秋に、全国育樹祭がここ東京で初めて開催されます。
 育樹祭に先立って行われた植樹祭は、戦後、荒廃していた森林の再生を図るために開始されたものであり、昭和二十三年に東京都青梅市で両陛下がお手植えされた愛林日植樹行事がその前身であります。
 植樹祭と育樹祭は、このような歴史的経緯から見て、東京にとって大変ゆかりのある行事でもあります。皇族殿下のご臨席を仰ぎ、全国から多くの林業関係者が出席して開催される全国育樹祭は、都民に森林整備の重要性や、東京の地域材である多摩産材をアピールする好機であり、都内の関係者も、育樹祭の開催を通じた林業、木材産業の活性化に大きな期待を寄せております。
 また、戦後の日本の復興に向けた建設需要に対し、木材が果たしてきた貢献に改めて思いをはせ、木材の大消費地である東京から、木を使うことの大切さを全国に発信することは、大きな意味があると考えます。
 都は、育樹祭の開催を契機として、そのレガシーともなる東京の林業振興と多摩産材のさらなる利用拡大を図る取り組みを強力に進めるべきと考えますが、見解をお伺いいたします。
 次に、福祉、医療政策についてお伺いいたします。
 まず、東京都保健医療計画についてお伺いいたします。
 急速な高齢化の進行や医療技術の進歩、都民の意識の変化など、医療を取り巻く環境は大きく変化しており、こうした状況に適切に対応して、誰もが、病気になっても安心して必要な医療を受けられるようにすることが必要です。
 そのため、患者の増加が続くがん、糖尿病などの疾病や、救急、周産期、小児、在宅などの医療分野で、効率的な医療提供体制を構築するとともに、患者の療養生活の質の向上を図っていくことが求められます。
 来年は、医療計画と介護保険事業計画等の同時改定、診療報酬と介護報酬の同時改定が行われ、今後の医療、介護施策を進めていく上で非常に重要な節目の年となります。東京においても、将来にわたって医療提供体制を維持発展させていくためには、こうした状況を踏まえて、今後の保健医療施策の方向性を明らかにすることが必要であると考えます。
 現在、東京都の保健医療施策の基本的かつ総合的な計画である保健医療計画の改定作業が進められており、昨年七月に策定した地域医療構想を一体化すると聞いておりますが、次期計画の基本的な考え方についてお伺いいたします。
 次に、認証保育所に対する支援についてお伺いいたします。
 我が党が、平成十三年度制度創設以来、一貫して支援している認証保育所は、大都市特有のニーズに対応しており、多くの都民の信頼を得ております。十三時間開所、直接契約といった特色を持ち、さまざまな独自のサービスを創意工夫しながら提供している認証保育所は、利用者の満足度も高く、第三者評価でも高い評価を得ております。
 この認証保育所においても、保育人材の不足は深刻な問題となっており、我が党にも、認証保育所を運営する事業者から、人材確保に苦慮しているとの声が多数寄せられております。
 都はこれまでも、認証保育所に対し、キャリアアップ補助や宿舎借り上げなどさまざまな支援を行ってきましたが、今後、さらに充実を図るべきと考えますが、見解をお伺いいたします。
 次に、国民健康保険制度改革についてお伺いいたします。
 我が国では、国民皆保険制度を通じて、誰もが安心して医療を受けることができ、世界最長の平均寿命や高い保健医療水準を実現してまいりました。中でも国民健康保険は、国民皆保険の基礎として、国民の健康を支える重要な役割を果たしております。
 しかし、現在の国保の被保険者は、非正規労働者や高齢者の占める割合が高くなっていることなどから、持続可能な医療保険制度を構築するための国民健康保険法等の一部を改正する法律が成立し、来年四月から施行されます。新たな制度では、国が毎年三千四百億円の財政支援を行うとともに、都道府県が財政運営の責任主体となり、国保運営の中心的な役割を担い、制度の安定化を図ることとしております。
 都道府県は、保険給付に必要な費用の全額を区市町村に交付するとともに、区市町村が都道府県に納める納付金と、実際に保険料を決定する際に参考となる標準保険料率を、区市町村ごとに提示することとなっております。
 都道府県内の一律の基準で算定することにより、例えば医療費水準が高い自治体や所得水準が高い自治体では、標準保険料率が高くなる場合があります。
 制度変更に伴い、保険料が急激に増加する区市町村に対し、十分な経過措置が必要と考えますが、見解をお伺いいたします。
 次に、多摩地域の医療拠点についてお伺いいたします。
 多摩メディカルキャンパスは、子供から大人まで高次元の医療を提供しており、多摩地域の医療を推進するためには、多摩キャンパス総体の医療機能を向上させることが必要であるとの観点から、我が党は、がん医療の強化や難病医療センターの整備など、平成二十八年都議会一定や二十九年予特において、既に質疑を行ってまいりました。
 多摩地域の医療環境を見ると、区部に比べて、多摩地域では高齢化が急速に進行し、患者の増加が見込まれております。
 また、大学病院の特定機能病院は、都内で十五医療機関あるのに、多摩地域では一医療機関しかないなど、多摩キャンパスの地域の医療拠点としての役割に対する期待は大きいものがあります。
 一方、団塊の世代が後期高齢者になる平成三十七年を目指し、地域の医療ニーズに対応した医療提供体制に移行する変動期にあります。
 このような状況の中で、地域で安心して住民が生活できる地域包括ケアシステムを実現するためには、今後の医療の方向性ともいえる地域を支えることも、都立病院の重要な役割であると考えます。
 先月公表された多摩メディカルキャンパス整備基本構想案においても、新たなキャンパスの役割の一つとして、地域医療支援の拠点が位置づけられております。
 また、地域移行を推進するためには、リハビリ医療も重要な要素であります。多摩キャンパスは、三病院で約一千六百床を有する都内最大級の医療集積群であり、多摩地域の医療拠点として、急性期医療を一層充実させるとともに、これまで蓄積してきた地域医療に貢献するためのノウハウや豊富な医療人材を活用して、将来の地域医療を見据えた先駆的なモデルを提示していくべきであると考えます。
 多摩キャンパスにおいて、今後どのように地域医療を支援していくのか、見解をお伺いいたします。
 最後に、教育政策における子供の自殺予防のための取り組みについてお伺いいたします。
 本年十月に発覚した神奈川県座間市の事件の報道によると、容疑者は、ネット上に自殺をほのめかす投稿をしている若者を家に招き入れていたとされております。被害者の心の叫びにつけ込んで殺害するという卑劣な行為に、強い憤りを感じます。
 我が党はこれまで、いじめなどさまざまな悩みや不安を抱えている子供たちが、身近な大人に助けを求め、周囲の大人が早期に察知し、対応できるようにする対策を、社会全体で講じていくことが必要であると訴えてまいりました。
 また、本年七月に閣議決定された自殺総合対策大綱には、さまざまな困難やストレスへの対処方法を身につける教育の推進などが明記されたところです。
 大切なことは、まだまだ弱く、もろい子供たちのとうとい命を守り、育んでいく取り組みを広げていくことであります。
 そこで、自殺予防に向けて、子供が抱える悩みや不安を受けとめ、子供にとってつらい状況を乗り越えることができるよう支援するための都教育委員会の取り組みについてお伺いいたします。
 小池知事の誕生により、都政が大変注目をされるようになったことは、都政にとってプラスなことと思います。だからこそ、思いつきでなく、今まで以上に政策決定プロセスの説明責任を果たしていくことが不可欠であり、政策の理念と取り組みを一致させ、結果に責任を持つことが求められます。そして、その取り組みました都政の評価は、後の都政史によってのみなされるのであります。
 二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック大会まで千日を切り、さらに二〇一九年ラグビーワールドカップまで二年を切りました。
 私たち都議会自由民主党は、これからも都民の与党として、責任ある都政を前に進めるため、そして十年後、二十年後も輝きのある東京都のために、全力で取り組んでいくことをお誓い申し上げまして、質問を終わります。(拍手)
〔知事小池百合子君登壇〕

○知事(小池百合子君) 鈴木章浩議員の代表質問にお答えいたします。
 まず、政治家としての信念、これにつきましては、先日、所信表明でも申し述べさせていただきました。
 東京は今、かつてない困難に直面しております。こうした困難を突破していくためには、東京の大改革を加速して、これまでの延長線上ではない新たな都政を、力強く前へ進めていかなければなりません。
 そのためには、国政との連携はもとより、壁となる岩盤規制を取り除くなど、国にもスピード感あふれる改革を求めていくことが不可欠と考えます。
 今、我が国に求められるもの、それはスピード感であると考えます。そこで、国政の場に改革の同志をふやして、新しい政治の流れをつくっていくとの思いのもと、さきの総選挙におきまして国政に関与したものであります。
 私自身は、都知事として、大義と共感をベースに大胆な改革を進めて都政を磨いていく、そのことによって、日本全体のロールモデルとなる政治を進める、そのことが役割であると心得ております。
 一方、総選挙に当たりましては、私自身の行動によって、都議会の皆様、都民の皆様にご心配をおかけしたことも事実でございます。
 そこで、改めて都民ファーストの姿勢で、国政に東京、地方の声をしっかりと届けながら都政に邁進をしていく、このことに心を新たにしたところでございます。
 関係自治体との連携についてのご質問がございました。
 二〇二〇年大会を成功させるためには、競技会場が所在する関係自治体とも一丸となりまして開催に向けて取り組んでいくこと、これは重要でございます。
 そのため、関係自治体とともに既に作業チームを設置しており、大会準備を進めるための協議を重ねながら、きめ細かく対応してきたところでございます。
 現在は、輸送やセキュリティーなど具体的な準備に取り組む時期を迎えておりまして、実務的な課題に対して、それぞれの担当者同士が協力をしながら、その解決に向けて取り組んでいるところでございます。
 私自身も全国知事会、そして九都県市首脳会議などの場を通じまして、各知事等と直接意見交換を行っております。また、大会成功に向けて、関係自治体と連携をして取り組んでいるところでございます。
 今後とも、関係自治体とは一層緊密に連携しながら、大会を契機としたレガシーを残していけるように、残り千日を切った大会までの一日一日、大切に積み重ねていく所存でございます。
 寛容な改革保守の理念についてのご指摘がございました。
 ご指摘のように、イギリスの政治思想家、保守主義の父、エドマンド・バークは、保守のための改革は、何かを守るためには変えるべきところは変え、常に動き続けなければならないということを説いております。これは、私の政治家人生を貫く精神でもあり、そして、変えるべきところは大胆に変えていくためには、都民一人一人の声に耳を傾けて、幅広い意見をしっかり受けとめ、寛容さを備えるということも不可欠でございます。
 変えるべきは、しがらみに縛られることなく大胆に変え、守るべきはきめ細かに守っていく、それこそが寛容な改革保守の理念であると、このように考えております。
 国による不合理な税制の見直しについてのご指摘がございました。
 都はこれまで、不合理な税制度の見直しによって、平成元年度以降、五兆二千億円もの財源を国に奪われ、平成三十年度税制改正に向けて、地方消費税の清算基準の見直しで、東京など都市部の税収をさらに奪おうとする議論が進められているところでございます。
 今日の都政には、待機児童の解消、超高齢社会への対応、災害に強い都市づくりなど、直面する課題の解決に着実に取り組むなど、日本全体の持続的成長につながる施策を積極的に展開していくことが求められている。その中において、清算基準の見直しで、都は年間一千億を超える減収になるともいわれておりますが、これが実行されますれば、都民生活を大きく脅かしかねず、ひいては東京、日本の衰退にもつながることが懸念されます。都政を預かる者として強い懸念を抱いているのは同じでございます。
 今、真に必要なこと、それは地方間で限られた財源を奪い合うことではありません。地方税財源全体の充実、強化を図ることであります。
 こうした認識のもとで、私は七月の全国知事会議など、あらゆる機会を通じて都の主張を行うとともに、他の自治体とも連携しながら、地方税制度を所管する野田総務大臣、宮沢会長を初めとする自由民主党の税制調査会のメンバー、鴨下自民党都連会長など、東京都選出の国会議員の方々に対します要請活動を精力的に行ってまいりました。都の主張の正当性を繰り返しお訴えをしているところでございます。
 また、今回、都議会の皆様方からも、国の動きに反対する意見書を全会一致で可決していただくなど、多大なご尽力をいただいているところでございます。
 国における税制改正議論、まさに今、大詰めでございます。都議会のご協力いただきながら、最後まで都として強力に要請を行ってまいります。
 また、先ほども申し上げましたけれども、国は都から財源を奪い取ろうとするのではなくて、オールジャパンで二〇二〇年大会を成功させるために、パラリンピック同様、オリンピックに対する財政面での関与をもっと強めていくことを訴えてまいりたいと思います。
 豊洲市場の安全宣言についてのお尋ねがございました。
 豊洲市場用地は、専門家会議で、法的、科学的に安全であると確認され、このことはこれまでもお伝えをしてまいりました。加えて、専門家会議からは、豊洲市場のさらなる安全性の向上に向けて、将来のリスクに備え、必要な追加対策についてのご提言をいただいております。そして、そのためにも、追加対策工事を着実に進めることで、安全で安心な豊洲市場の実現を目指してまいります。
 こうした追加対策の取り組み状況に加えまして、空気、地下水の調査結果など、客観的なデータを専門家による評価とあわせまして公表し、市場見学会の開催など、風評被害の払拭に向けた対策を通じて、豊洲市場の安全・安心に関します都民の理解を促進してまいります。
 加えまして、農林水産大臣の認可手続といった開場に必要な行政手続を経た上で、しかるべき段階で、私みずから安全・安心について発信をしてまいります。
 豊洲市場の開場日につきましては、この決定に当たりましては、市場業界、そして受け入れ区である江東区の理解とご協力が必要であります。
 業界団体の皆様には、精力的に意見集約を行っていただき、先般の新市場建設協議会で、開場時期を来年十月の中旬とすることで合意をいただいております。この間のご尽力に改めて感謝を申し上げたく存じます。
 引き続き、追加対策工事を着実に実施するとともに、開場に向けたさまざまな準備などについて、業界と丁寧に調整を重ねてまいります。
 また、江東区に対しましては、にぎわいの場の整備に向けた事業者との調整や、風評被害払拭に向けた対策など、都の取り組み状況について説明し、ご理解を求めてまいります。
 できるだけ早期に新市場建設協議会を開催して、具体的な開場日を決定できるように、今後とも、関係者との調整を丁寧に進めてまいります。
 にぎわい施設の整備に係る江東区との調整についてのご質問でございます。
 千客万来施設事業は、築地特有のにぎわいを受け継ぎ、発展させるもので、豊洲ならではの活気やにぎわいを生み出して、地域のまちづくりや活性化に貢献する重要な事業と捉えております。
 豊洲市場の移転に当たりましては、江東区の理解と協力が不可欠でありますので、区が強く求めておられるにぎわいの場の整備に向けましては、しっかりと取り組んでまいります。
 都といたしましては、千客万来施設の事業者との調整を丁寧かつ誠実に行う、そして都の取り組み状況を区に説明して、理解を求めてまいります。
 これらの取り組みを一つ一つ積み重ねた上で、私自身が足を運ぶということも考えてまいります。
 今後の気候変動対策についてのご質問がございました。
 電源構成などのエネルギー政策のあり方につきましては、国レベルで議論、検討がなされるべきものでございます。ご指摘の原発ゼロは、国家としての理想、ビジョンでございます。都の政策目標は着実に進めるものと、このように考えております。
 都が定めました二〇三〇年におけます温室効果ガス削減目標は、二〇五〇年までの世界的な目標水準、電力の大消費地としての責務を踏まえて、バックキャスティングの考え方で設定をされたものであります。
 目標達成に向けた施策展開に当たりましては、電源構成のいかんにかかわらず、都民、事業者の協力を得ながら推進することが必要と考えます。
 このため、キャップ・アンド・トレード制度、エコハウスの普及等の省エネルギー対策とともに、太陽光発電などの再生可能エネルギーのさらなる導入拡大を推進してまいります。加えまして、次世代自動車の普及、CO2フリー水素の先駆的な活用なども図ってまいります。
 今後とも、こうした重層的な取り組みを進めて、持続的に成長する環境先進都市の実現を目指してまいります。
 東京ブランドの発信についてのお尋ねがございました。
 東京が将来にわたって世界有数の観光都市へと成長していくためには、旅行地としての魅力を海外の人々が明確にイメージができるように効果的にPRしていくことは必要であります。
 東京は、伝統と革新が共存する世界でも類を見ない多様な宝物にあふれた都市であり、都はブランディング戦略を策定して、統一的なコンセプトのもとでこうした魅力の発信に努めてまいりました。
 &TOKYOにつきましては、有識者、デザイナーなどを交えました検討会で、外国人目線に欠けており、訴求力が弱いとのご指摘をいただき、投資と効果で検討したものでございます。
 このため、本年四月に、渋谷のスクランブル交差点を表現する落款を入れたアイコンとキャッチフレーズ、Tokyo Tokyo Old meets Newを作成しまして、伝統と革新というイメージを海外へ明確に伝えるために使用することといたしました。
 都庁各局のさまざまな施策におきまして目的に応じて効果的に活用して、東京の魅力を発信してまいります。
 その他の質問につきましては、教育長、東京都技監、関係局長からのご答弁とさせていただきます。
〔教育長中井敬三君登壇〕

○教育長(中井敬三君) 子供の自殺予防のための取り組みについてでございますが、学校は、家庭や地域と一体となっていじめ等の悩みや不安を受けとめ、早期に対応する体制を確立するとともに、子供がみずから対処できる力を育むことが必要であります。
 そのため、都教育委員会は、学校の相談機能や関係機関と連携した支援体制の充実を図ってまいりました。また、本年度は、自殺対策の専門家を含めた委員会で、困難やストレスへの対処方法に関する指導のあり方を検討しております。
 今後、この検討を踏まえて作成するDVD教材を都内全公立学校で活用し、新たに、家族や教員に限らず信頼できる大人に助けを求めることの大切さを、小学校から高校までの発達段階に応じて保健の授業等で計画的に指導できるようにするなど、自殺総合対策大綱に示された学校における取り組みを全国に先駆け推進してまいります。
〔東京都技監邊見隆士君登壇〕

○東京都技監(邊見隆士君) 四点のご質問にお答えをいたします。
 まず、東京の新たな土地利用の展開についてでございます。
 土地利用に関しては、都と区市町、都民の共通の尺度として方針等を事前に明示した上で、地域特性に応じた用途地域の見直しを行っていくことが効果的でございます。
 先般、都市づくりのグランドデザインを策定し、その中で示した新しい都市像や取り組みの方向性を踏まえて、土地利用の方針等を改定する必要がございます。
 例えば、国際競争力を強化するための都市開発諸制度を活用する区域を位置づけるとともに、緑を守り、ふやすための田園住居地域の指定の考え方などを明らかにしてまいります。
 来年早々には、東京の新たな土地利用のあり方について都市計画審議会に諮問し、その答申を踏まえ、用途地域に関する指定基準などの改定を行い、政策誘導による都市づくりを推進してまいります。
 次に、再生骨材コンクリートの利用拡大についてでございます。
 都市の更新により発生するコンクリート塊については、建設資材として再生砕石での利用に加えて、再生骨材コンクリートとしての利用も重要でございます。
 都は、環境物品等調達方針において、再生骨材コンクリートなどを環境負荷の少ない建設資材として位置づけ、公共工事での使用を推進してございます。
 今後、これらの建設資材について、施工業者がみずから積極的に採用した場合など、工事成績評定において、より的確に反映されるよう運用を図ってまいります。
 都の発注工事における使用実績を積み重ねていくことで、再生骨材コンクリートの利用拡大を図り、建設資材のリサイクルを推進してまいります。
 次に、航空機からの落下物対策についてでございます。
 羽田空港の機能強化に向けた飛行経路の見直しに当たって、都は国に対し、安全管理の徹底を求めてまいりました。
 現在、国は、職員みずから駐機中の航空機をチェックする新たな体制の構築や落下物の原因者である航空会社に対する処分の仕組みづくりなどを進めており、新飛行経路の運用開始までに実施するとしてございます。
 加えて国は、最近の落下物事案の発生を踏まえ、外国航空会社を含む全ての航空会社から部品欠落の報告を求める運用を十一月から開始してございます。また、航空会社が遵守すべき落下物防止対策基準を年度内を目途に策定する予定でございます。
 都は、引き続き国に対し、安全管理の徹底を図るとともに、地元へ丁寧に情報提供を行うよう要請してまいります。
 最後に、都営住宅条例の改正についてでございます。
 居住者の高齢化が進む都営住宅においては、高齢者世帯の生活をサポートするため、巡回管理人が定期的に訪問し、日常的な相談を受けるほか、各種申請書類の取り次ぎなどを行ってございます。
 今回の条例改正は、認知症患者等の入居者が収入報告をすることが難しいケースにおいて、都がみずから区市町村の課税台帳を閲覧することなどによって収入を把握し、家賃を決定することができるようにするものでございます。これによって、認知症患者等の入居者の負担軽減が図られるものと考えてございます。
 制度の開始に当たっては、全入居者に配布している広報紙によりPRを行うほか、巡回管理人による定期訪問の際に説明するなど、積極的に周知を行ってまいります。
〔主税局長目黒克昭君登壇〕

○主税局長(目黒克昭君) 商業地における税負担のあり方についてでありますが、特別区の固定資産税評価額は全国と比較して極めて高い水準となっており、中小企業を初めとした事業者等の負担感を考慮することも重要でございます。
 このため、特別区において、小規模非住宅用地に対する都独自の減免措置に加え、法に基づく二つの条例減額制度を実施することにより、負担の軽減を図っております。
 これらの措置に係る来年度の取り扱いにつきましては、都の財政状況等を踏まえ、今後検討してまいりますが、その際には、地価動向を踏まえた都民の税負担感や各種団体の要望等にも十分に配慮する必要があると考えております。
 なお、自治体独自の判断により税負担の緩和等が可能となる条例減額制度は、今年度末に法の適用期限を迎えるため、都は国に対し、既にその継続を強く要望してございます。
〔政策企画局長遠藤雅彦君登壇〕

○政策企画局長(遠藤雅彦君) 他の地域とのつながりの強化についてでございますが、東京都総合戦略で掲げた東京と地方の共存共栄を推進するには、各道府県の実情を把握し、強固な連携、共同関係を構築することが重要でございます。
 こうした認識のもと、改めて、今後は私自身も含め、全庁的な視点で政策を推進する立場から、残された道府県を訪問いたします。
 そこで、税財源を含む国と地方の役割分担を初めとして、二〇二〇年東京大会やラグビーワールドカップ二〇一九の成功に向けた取り組み、地震や水害など大規模災害への備え、さらには既に地方で顕在化している人口減少問題への対応など、政策全般にわたって率直な意見交換を行ってまいります。
 また、各道府県の実情を真摯に伺い、都としての連携策を検討してまいります。
 こうした積み重ねにより、東京と地方がともに栄える真の地方創生につながる関係を深化させてまいります。
〔環境局長和賀井克夫君登壇〕

○環境局長(和賀井克夫君) 二点のご質問にお答えをいたします。
 まず、東京ゼロカーボンフォーデーズイン二〇二〇についてでございますが、都はこれまで、キャップ・アンド・トレード制度を初めとする先進的な施策展開によりCO2削減に大きな成果を上げてまいりました。今回、この成果である超過削減クレジットを活用することで、改めて制度の有効性や効果を国内外に発信してまいります。
 事業者の皆様からは、本クレジットを制度外の環境活動やオフセット等に活用したいとの意向も伺っており、今後、四日間のゼロカーボンデーの実現に向け、意義や効果を丁寧に説明し、ご理解とご協力をいただきながら取り組みを進めてまいります。
 あわせて、都民、事業者のさらなる省エネ機運の醸成を図り、持続可能な東京を目指してまいります。
 次に、LED省エネムーブメント促進事業についてでございますが、本事業は、LED電球の交換を契機として家庭の省エネを推進することを目的に、本年七月より開始をいたしました。
 これまで事業の周知を図るため、PR動画の配信や広報紙への掲載を行いました。また、家電店や都民からの問い合わせには専用のコールセンターを設けて対応するなど、利便性の向上に努めてまいりました。
 今後は、大規模なイベントや各種セミナーでの告知に加え、小学生向け環境情報紙を活用した広報等を行ってまいります。
 加えて、年末の大掃除に向け、大型郵便局やファミリーレストランを活用したPRのほか、町会の協力を得た地域住民への周知など、事業のさらなる浸透を図り、目標の達成に努めてまいります。
〔総務局長多羅尾光睦君登壇〕

○総務局長(多羅尾光睦君) 大規模災害時の緊急輸送ルートの確保についてですが、発災時の迅速な応急対策活動と首都機能維持のためには、多様な手段による輸送経路の確保が重要でございます。
 このため、都は、平成二十八年三月の基本方針に基づき、陸路では国道や高速道路等の被災情報の共有や国の道路啓開との連携を関係者間で具体的に検討するとともに、水上経路では昨年設置した検討会において、船着き場等を活用した負傷者搬送や支援物資輸送など、具体的な場面を想定して事例の検討を実施してまいりました。
 今後も、陸路では道路啓開のための地図による点検結果の共有方法や道路管理者間の連携手順を定めるとともに、水上経路では施設点検や船舶確保等に関するマニュアルを年度末に確定し訓練を反復実施するなど、緊急輸送ルート確保の実効性をさらに向上させてまいります。
〔建設局長西倉鉄也君登壇〕

○建設局長(西倉鉄也君) 土砂災害対策についてでございますが、土砂災害から都民の命を守るため、ソフト、ハード両面から対策を着実に推進することが重要でございます。
 ソフト対策では、土砂災害警戒区域等の平成三十一年度の指定完了に向けまして、これまでに約一万一千カ所を指定し、区市町村による警戒避難体制の整備を支援してまいりました。
 本年十月の台風二十一号では、大島町が土砂災害特別警戒区域を対象に避難指示を発令し、被害を防止いたしました。
 ハード対策では、多摩・島しょ地域で砂防事業や急傾斜地崩壊対策事業等を実施しております。
 平成二十五年に大規模な災害が発生しました大島の大金沢では、導流堤の整備など短期対策が二十八年度に完了いたしました。今後は、中長期対策としまして砂防堰堤の整備等に着手いたしますとともに、下流域では流路の改修工事を推進いたします。
 引き続き都民の命を守る土砂災害対策に全力で取り組んでまいります。
〔産業労働局長藤田裕司君登壇〕

○産業労働局長(藤田裕司君) 五点のご質問にお答えいたします。
 初めに、小規模企業に対する支援についてでございますが、小規模企業の経営の力を高めるとともに、将来に向け、その事業の継続と展開を後押しすることは重要でございます。
 都は、地域の商工会議所等と協力し、企業を訪問し、経営状況の改善を相談する取り組みを行うほか、事業承継など専門的な知識が必要な課題に関し、都内六カ所に支援拠点を設け、解決に向けたサポートを実施しております。また、専門家を派遣し、企業の経営について診断を行った上で課題の計画的な解決につなげる支援も進めているところでございます。
 今後、事業承継を地域でより的確にサポートするため、相談対応を行う拠点をふやすほか、将来の承継を見据え、事業の収支改善や後継者育成などを進める会社への支援を検討してまいります。
 また、経営診断等を行う専門家派遣の充実を図り、小規模企業の経営の下支えを着実に進めてまいります。
 次に、最新の技術や設備による生産性向上についてでございますが、中小企業がICT等を用いた設備を導入し、生産活動やサービスの提供を効率的に行うことは重要でございます。
 このため、都は、最新のICT技術や、それを応用したIoTの仕組みに詳しい専門家を企業に派遣し、現場への円滑な導入に役立つ助言を行っております。
 また、新たに成長分野での事業展開に向けて設備の導入を図る企業等への経費助成を実施しております。
 今後は、IoT等のほか、AIやロボットの導入に関して専門家を派遣し、助言を行う対応を図るとともに、業界団体が普及啓発や生産性の向上に結びつくモデル事業に取り組む場合の支援を検討してまいります。
 さらに、生産の効率を高めるロボットなどの設備の導入への助成の充実も検討し、中小企業の生産性の向上を着実にサポートしてまいります。
 次に、障害者雇用に向けた中小企業支援についてでございますが、中小企業における障害者の雇用を進めるためには、企業の理解促進と職場の実情に応じた支援が必要でございます。
 そこで都は、経営者や人事担当者向けのセミナーや障害者雇用支援フェア等により普及啓発を図るとともに、障害者を採用した企業に東京ジョブコーチを派遣し、職場への適応や定着を支援しているところでございます。
 あわせて、ともに働く社員等を職場内サポーターとして養成するなど、企業の主体的な取り組みも後押ししております。
 また、精神障害者を初めて雇用する企業に対しましては、採用前の職場環境整備から採用後の雇用管理まで専任アドバイザーが最長三年間にわたり一貫したサポートを行っております。
 今後は、精神障害者の雇用を進める企業へのインセンティブの拡充や相談対応の充実についても検討し、障害者雇用をより一層促進してまいります。
 次に、富裕な旅行者層等の東京への誘致についてでございますが、海外から富裕な旅行者を誘致することは、滞在中に多くの消費が期待できますことに加え、自国での強い発信力により都市のイメージ向上につながる重要な取り組みでございます。
 都は今年度、アメリカの富裕層向け大手旅行雑誌などに食や自然などをテーマとした特集記事を掲載するとともに、世界最大級のクルーズ関連の展示会に出展し、旅行地としての東京をアピールいたします。
 また、パリにおいて文化人や財界人等を招待し、現代アート作品の展示や日本食の紹介を行うなど、東京の幅広い魅力をPRいたします。
 今後は、こうしたPR活動を行う地域の拡大や富裕層向けの旅行商品を開発する事業者等から成る国際的なネットワークを活用した誘致を検討し、インバウンド消費の拡大やさらなる旅行者の増加につなげてまいります。
 最後に、全国育樹祭を契機とした林業振興についてでございますが、全国育樹祭は、健全で活力ある森林を育て次世代に引き継いでいくことの大切さを伝える国民的な森林と緑の祭典であり、森林整備や木材利用に対する都民の意識を高める絶好の機会であります。
 都は、来年秋に開催される全国育樹祭において木材の有効活用による森林循環の一層の促進、日本が誇る木材利用文化の継承など明確なメッセージを発信し、木材の大消費地である東京ならではの大会としてまいります。
 また、育樹祭を契機とした木材利用等への機運の高まりを捉え、中小の林業事業体の経営基盤の強化や次代の担い手の確保、技術力の向上、区市町村の公共施設での多摩産材のさらなる利用拡大を推進できるよう、林業、木材産業の成長を促す総合的な取り組みを検討してまいります。
〔福祉保健局長梶原洋君登壇〕

○福祉保健局長(梶原洋君) 三点のご質問にお答えをいたします。
 まず、次期保健医療計画の基本的な考え方についてでありますが、このたび取りまとめた改定素案では、昨年策定いたしました地域医療構想で、二〇二五年の医療の姿として掲げた誰もが質の高い医療を受けられ、安心して暮らせる東京の実現に向け、さまざまな保健医療施策の方向性をお示しいたしました。
 具体的には、高度急性期から在宅医療までの切れ目のない連携体制の構築や予防、治療、重症化予防の各段階に対する疾病ごとの取り組みの推進、小児、AYA世代、高齢者等のライフステージに応じた支援の充実などのほか、外国人患者に対する医療、フレイルやCOPDの予防なども新たに盛り込んでおります。
 今後、関係団体への意見照会やパブリックコメントを行い、同時改定いたします高齢者保健福祉計画等との整合性を図りながら、来年三月に改定する予定でございます。
 次に、認証保育所に対する支援についてでありますが、大都市特有の保育ニーズを踏まえ、十三時間開所やゼロ歳児保育などを義務づけた認証保育所は、都の保育施策の重要な柱の一つであり、都は開設準備経費や運営費を支援しております。
 平成二十七年度には、この運営費補助を増額いたしますとともに、保育士等のキャリアアップに向けた取り組みや障害児やアレルギー児などに対応するための取り組みへの支援を開始いたしました。
 また、採用五年目までとしていた宿舎借り上げ支援の対象を昨年度全職員にまで拡大をいたしました。
 今年度からはキャリアアップ補助を拡充するほか、保育従事者の業務負担を軽減するためのICT化の取り組みを支援しており、今後とも認証保育所における保育人材の確保、定着に向け、支援の充実を図ってまいります。
 最後に、国民健康保険制度改革についてでありますが、今般の制度改革により、都道府県は、財政運営の責任主体として医療費水準や所得水準を考慮して区市町村ごとに納付金の額を決定するとともに、保険給付に必要な費用を全額区市町村に支払うことになります。
 また、新たな仕組みでは、医療費水準や所得水準が高い区市町村の保険料が上昇する場合があることから、国が追加で負担する公費と都道府県繰入金を活用して激変緩和措置を行うこととされております。
 区市町村からは、保険料が急激に上昇しないよう、繰入金の活用に加え、都独自の財政支援について要望が出されており、今後、国から示される追加財源や、それを反映した納付金の算定結果を踏まえ、都としての対応を検討してまいります。
〔病院経営本部長内藤淳君登壇〕

○病院経営本部長(内藤淳君) 多摩メディカルキャンパスにおきます地域医療支援についてでございますが、都立病院が急性期医療の安定的な提供に加え、その医療資源やノウハウを活用し、患者が地域で安心して療養できる医療提供体制の構築を支援することは重要であると認識してございます。
 このため、キャンパス内の患者支援センターを中心に、退院後の療養生活や治療と就労の両立など、さまざまな不安や要望に対する相談、支援機能を拡充いたします。
 また、患者が円滑に地域生活へ移行できるよう、ロボット等を活用した高度で先進的なリハビリ医療や在宅医療を支える短期の医療型ケア入院にも対応してまいります。
 一方、研修会など人材交流の機会を捉え、地域の医療人材の育成についても積極的に取り組んでまいります。
 今後、キャンパス全体が地域医療を支える拠点として他の医療機関等と連携、補完し合いながら、患者中心の切れ目ない医療の好循環の実現に貢献してまいります。

○議長(尾崎大介君) この際、議事の都合により、おおむね二十分間休憩いたします。
   午後五時四十三分休憩

   午後六時五分開議

○議長(尾崎大介君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 質問を続行いたします。
 八十番米倉春奈さん
〔八十番米倉春奈君登壇〕

○八十番(米倉春奈君) 日本共産党都議団を代表して質問します。
 所信表明で知事は、総選挙での行動により、困惑、ご心配をおかけしたと述べました。知事が総選挙で何をしたのか。特に小池知事に期待を寄せてきた都民を裏切るものだったという自覚はないと指摘せざるを得ません。
 知事は、都政で得た人気に乗じて希望の党を立ち上げました。そして、希望の党代表として、都政では封印してきた九条を含む改憲の推進と憲法違反の安保法制を容認する安倍政権と変わらない右寄りの政策を掲げ、その政策を踏み絵にして、乱暴に野党の分断を図りました。
 知事は、都政では反自民の改革者として振る舞い、築地市場の豊洲移転の延期やオリンピックの経費縮減、待機児童解消など、我が党も一貫して追求してきた施策を実施することで人気を得ました。
 しかし、総選挙での小池知事の行動は、窮地にあった安倍政権を助け、自民党が単独過半数を占めるという結果を招きました。知事は、その重い責任をどう認識しているのですか。知事が総選挙で表明した改憲推進、安保法制容認の姿勢を都政に持ち込むことは断じて許されません。知事の答弁を求めます。
 知事は、都政に専念して改革を進めるといいますが、都政における知事の公約違反や重大な問題点の是正に真摯に取り組むかどうかが厳しく問われています。
 最大の問題の一つが市場移転問題です。知事と都民ファーストの会は、都議選で都民の食の安全と安心を守りますと公約しました。しかし、都議選後、この公約はどこへ行ったのかと思わせる行動ばかりが目につきます。土壌も地下水も汚染が残り、解決の見通しのない豊洲新市場への移転を強引に推し進め、新たな矛盾に直面しています。
 第一に、市場業者の納得も合意も得られていないことです。
 知事は所信表明で、移転時期は来年十月中旬と決定したなどといいましたが、開場日を決める新市場建設協議会は中止に追い込まれています。
 仲卸業者でつくる築地女将さん会は、東京魚市場卸協同組合、東卸に対し、市場移転の是非について、組合員全員の投票を求める署名を集めています。十一月七日にスタートし、全組合員五百三十八業者のうち、過半数の二百七十三人から既に賛同署名が寄せられています。
 築地市場をオリンピックの駐車場にするのは反対、豊洲市場への移転反対、会議の形だけ整えて不安の声を無視するなんて許せないなど、怒りの声が上がっています。飲食店や物販、トラック業者など関連事業者の中でも豊洲新市場への移転はやめるべきだとの声が広がっています。
 このように、市場業者の納得と合意が得られていないことを知事はどう考えているのですか。市場業者の納得と合意なしに、移転を強引に進めることは許されないと思いますが、知事、いかがですか。
 第二に、追加対策工事の入札不調が相次いでいることです。
 豊洲新市場の追加対策工事は、九つの契約案件がありますが、七件は決まらず、入札を終えたのはわずか二件です。都は、再入札に当たり、ゼネコンなどにヒアリングを行い、要望を受けて予定価格を一回目と比べ四割も大幅に上乗せした上で、予定価格の事前公表に踏み切りました。
 知事は、昨年八月、移転延期を表明した際、当初の計画よりも一・六倍になった建設費用、巨額で不透明な事業予算を理由の一つに挙げました。しかし、小池知事も、今回追加対策工事の予定価格を一・四倍にもつり上げました。石原知事以来三代の知事と同じではありませんか。知事の答弁を求めます。
 そもそも追加対策工事をしても、食の安全・安心を確保できる見通しはありません。地下空間にコンクリートを敷いて換気する追加対策は、地下から汚染物質が上がってくることを前提にしたもので、まさにばんそうこうを張るようなものです。
 地下水管理システムの追加対策も期待できません。汚染された地下水で地表に敷いた盛り土が汚染されないよう、地下水をポンプでくみ上げ、水位を海抜一・八メートル以下に常時抑えるというのが市場業者との約束であり、豊洲新市場への移転の大前提だったはずです。
 ところが、その約束は全く果たされておらず、十月の台風の後は何と海抜五メートル以上にまで上がったところが二カ所もありました。既に地下水で盛り土が汚染されている可能性は濃厚で、地下水管理の約束は完全に破綻しています。しかも、地下水の水位が下がらない原因が解明されていないのですから、追加対策をしても目標どおりに水位が下がる保障はありません。
 知事は、追加対策工事終了後、その効果があるかどうかの検証を行うとしていますが、わずか一カ月程度、しかも豊洲移転にお墨つきを与えてきたわずか三人の専門家会議による検証で安全・安心だといわれても、到底信用できません。知事、そう思いませんか。
 地下空間対策についても、地下水管理システムについても、少なくとも数カ月から一年程度、もっと多くの科学者、専門家も入れて確認、検証を行うことが必要です。知事、いかがですか。
 築地は守るという知事の約束も次々後退しています。今回の所信表明では、築地ブランドという言葉さえなくなり、驚いたことに豊洲ブランドを確立したいといい始めました。
 都議選が始まる直前の六月二十日、市場移転の基本方針を発表した記者会見で、知事は、築地市場は新たな市場として東京を牽引する一大拠点にする、市場としての機能を確保すると明言し、市場内取引を確保、発展させると明記した資料を示しました。
 知事は、これらの発言や資料を覚えていますか。有言実行を求めるものですが、知事、お答えください。
 六月二十日の会見で知事は、築地再開発の具体案について、事業者や都民とのオープンな場を設けて検討すると発言しました。ところが、設置された築地再開発検討会議のメンバーに市場業者は入っていません。これについても政治家としての発言に責任を持ち、市場業者も入ったオープンな場での検討が必要です。知事、いかがですか。
 築地ブランドは、水産仲卸の目ききなどの力により、八十年を超える歴史、蓄積ででき上がったものです。築地女将さん会は、二〇二〇年の東京五輪で築地の和食でもてなしたいと訴えています。
 食の安全・安心の公約を投げ捨て、築地市場、築地ブランドを壊すような、石原知事以来三代の知事と同じ愚を繰り返すのですか。今ならまだ間に合います。いま一度、立ちどまるべきです。知事の答弁を求めます。
 都民福祉の充実に真正面から取り組むことが知事に求められます。まず、国民健康保険への対応です。
 来年度から都道府県化される制度見直しに伴い、国民健康保険料、保険税の大幅な負担増が多くの都民に押し寄せようとしています。こういうときこそ、東京都は都民の暮らしを守る防波堤としての役割を発揮すべきです。ところが、知事は所信表明でこの問題に一言も触れませんでした。
 十一月の国保運営協議会で制度変更に対応する東京都国保運営方針案が知事に答申されましたが、区市町村が行っている一般会計からの繰り入れを赤字と位置づけ、なくしていくよう区市町村に求めていることは重大です。これは国の方針どおりのものですが、そんなことをしたら国保料、国保税の大幅値上げが避けられません。
 そもそも国保料、国保税は今でも高過ぎて都民を苦しめています。
 例えば、二十三区に住む年収五百万円の夫婦と子供二人の世帯の国保料は、二〇〇八年度には二十七万三千円でした。その後、九年間に二十二万円も値上がりし、今年度は四十九万三千円です。
 その上、一般会計の繰り入れをやめたらどうなるのか。都の試算に基づき、私の住む豊島区の例で計算すると、さらに十万八千円も値上げです。
 知事、都民第一の姿勢で見たときに、年収五百万円の子育て中の四人家族の負担が国保料だけで年間六十万円にも及ぶのは余りにも重い負担だと思いませんか。
 今度の制度変更で、東京都は区市町村とともに保険者として国民健康保険の財政運営に責任を負うことになります。区長会、市長会や多くの都民が新たな責任にふさわしい都独自の財政支援の取り組みを東京都に求めています。
 区市町村国保には三百四十五万人もの都民が加入し、その多くが年金生活者や無職、非正規雇用、中小零細業者です。
 知事は、人に焦点を当てた施策を力強く展開すると表明しましたが、こうした方たちの生活破壊を招きかねない負担を抑えるため、何らかの都としての対応が求められるのではありませんか。
 少なくとも子供の多い世帯に対する負担軽減や子供に係る均等割保険料、保険税の軽減は、少子化対策、子育て支援の都の大方針を実現するためにも重要だと思いますが、いかがですか。
 制度見直しに対応する都の検討経過は、他の道府県と比べて極めて不透明です。四十七都道府県のうち、少なくとも三十七道府県は制度見直しに対応する国保運営方針案についてパブリックコメントを実施しています。
 また、国保運営協議会は、岐阜県、大分県が五回、富山、福井、滋賀、福岡などは四回開いて、運営方針案のあり方、方向性など、議論を重ねながら方針案を策定しています。
 ところが東京都は、協議会の開催はわずか二回、パブリックコメントも実施していません。知事、このようなやり方は、都民が決める、都民と進める、都政の透明化という都知事選挙の公約違反ではありませんか。今からでも国保制度見直しに伴う保険料算定についての情報を都民に公開し、運営方針案について広く都民の意見を聞くためにパブリックコメントを行うことを求めますが、知事、お答えください。
 超高齢社会への対応や保育の質と量の充実は待ったなしの課題です。
 知事は、都知事選の公約で介護離職ゼロを掲げました。さらに、所信表明で超高齢社会への対応を強調しましたが、介護を担う現役世代の介護離職は深刻です。都内の介護離職は年間約九千人に上ります。深刻な例は都内でも枚挙にいとまがありません。
 四十代で公務員の男性は、特別養護老人ホームを待機している認知症の親の介護と発達障害を持つ子供の通学の付き添いのため、仕事をやめざるを得なくなりました。
 このような介護離職が広がっている深刻な現状について、どう認識していますか。都は、仕事と介護の両立に向けてどのように取り組むのですか。
 特養ホームの待機者は、入居要件が厳しくなったもとでも都内で三万人を超えています。特養ホームは圧倒的に不足しており、高齢者人口当たりの定員数は、広域型で全国四十位、小規模特養では全国最下位です。
 さらに、在宅で介護しようと思っても、小規模多機能事業所は高齢者十万人当たり五・八事業所しかなく全国最下位、ショートステイの高齢者人口当たり定員数は全国四十六位です。
 知事は、特養ホームを初めとした介護基盤整備の重大な立ちおくれをどう認識していますか。打開に向け、どう取り組むのですか。
 都内で認可保育園は年間一万六千人分以上増設されるようになりましたが、働く女性の増加などにより、待機児童はことし四月時点で八千五百人を超えています。いわゆる隠れ待機児童を含めると約二万八千人に及びます。
 知事は、二〇一九年度末に待機児童ゼロを実現する計画です。あと二年余りでこの都民への約束をどう実現するのですか。
 知事が所信表明で、保育ニーズ実態調査の結果などを踏まえ、保育サービスの整備目標を検証すると述べたことは重要です。検証するなら隠れ待機児童、潜在的な保育要求も含めてきちんと把握し、それに見合った整備目標に引き上げることが必要ですが、知事はどう考えていますか。
 また、この機会に認可保育園の増設目標を明確にすべきです。いかがですか。
 二年余りで待機児童ゼロを実現するには、土地確保の対策強化、公立保育園の増設支援など、さらに思い切った新しい施策の充実と保育予算の増額が必要です。認識を伺います。
 福祉施設整備のための都有地貸付料減額制度は、二〇一四年度に拡充されましたが、期限は二〇一七年度までとなっています。来年度以降も継続し、対象を広げるなど、さらに拡充するよう求めるものですが、いかがですか。
 政府が設置している規制改革会議の答申は、自治体が保育の人員配置や面積について独自の上乗せ基準を実施していることを問題視し、都道府県が協議会を設置して検証するよう求めています。問題なのは低過ぎる国基準です。にもかかわらず、小池知事が記者会見でこの答申を歓迎したいと述べたことは重大です。
 知事は所信表明で、保育の質と量の充実を進めると発言しましたが、規制改革会議が問題視している自治体による人員配置や面積の上乗せ基準は、保育の質の充実のためになくてはならないものだということを知事はどう考えているのですか。保育の質の充実というなら、こうした上乗せ基準への都の支援の充実こそ必要ではありませんか。知事、お答えください。
 都の心身障害者医療費助成制度、いわゆるマル障の対象に精神障害者も含めることを求める請願が、ことし三月の都議会で全会一致で採択されています。知事は、このことをどう受けとめ、どのように対応するのですか。
 教員の多忙化解消対策は、教員の働き方にとどまらず、教育の質の充実のためにも極めて重要です。
 都教育委員会は、公立学校教員実態調査を行い、速報値を公表しました。浮かび上がったのは、深刻な長時間労働の実態です。週六十時間を超えて働いている教員、つまり国が過労死ラインとしている月八十時間を超えて残業している教員の割合は、中学校六八%、特別支援学校四四%、小学校三七%、高校三二%となっています。知事は、この調査結果をどう受けとめていますか。
 都教育委員会が対策として公表した学校における働き方改革推進プラン中間まとめは、教員一人一人の心身の健康保持の実現と、誇りとやりがいを持って職務に従事できる環境を整備することにより、学校教育の質の維持向上を図ることを目的にしています。
 しかし、都教委が示した目標は、週当たりの在校時間が六十時間を超える教員をゼロにする、つまり過労死ラインを超えないというだけのものにすぎず、余りにもお粗末です。
 国の中央教育審議会の特別部会の中間まとめ案は、抜本的な解決策が提案されていない不十分なものですが、教員の時間外労働については月四十五時間、かつ年間三百六十時間以内という厚生労働省の基準を念頭に数値目標を設定する必要があるとしています。
 知事、過労死ラインまでの時間外労働を容認する働き方改革というのは、ライフワークバランスという視点から考えても目標としてふさわしくないと思いませんか。
 全国では、東京都に比べ財政力の小さい県でも少人数学級を進める中で、県独自に教員をふやしてきました。文科省の調査では、小学校では担任児童数が多いほど、平日の学内勤務時間が長い傾向にあると結果を分析しています。
 一学級当たりの児童生徒数が全都道府県で一番多いのは東京都です。学級規模が小さい方が教員の時間外労働が短いという事実について、どう認識していますか。
 教員一人当たりの児童生徒数で見ても、東京は全国三位です。教員の多忙化解決にはさまざまな対策が求められますが、教員をふやすことを基本に据えることが重要です。認識を伺います。
 医療的ケアの必要な子供たちの通学保障も重要です。たんの吸引が頻繁に必要なため、スクールバスに乗れない、人工呼吸器をつけている場合は保護者の付き添いが求められるなど、本人の体調とは関係ない理由で学校に通えない子供たちがいます。子供は毎日通いたいのに、付き添う母親が過労で倒れ、今は週三日しか学校に通えないというお話も伺いました。
 障害者の権利条約、障害者差別解消法の趣旨に照らしてみても、重度の障害や医療的ケアが必要な子供たちが保護者の付き添いなしに学校に通えるようにすることは重要だと考えますが、認識を伺います。
 文科省は、人工呼吸器を使用している児童生徒の受け入れについて、原則保護者の付き添いではなく、個別具体的に判断できる体制の整備に努めるよう求めており、全国的には付き添いなしで通学を保障している自治体が少しずつふえています。都教委はこの問題にどう対応するのですか。
 スクールバスに看護師が乗車することや福祉タクシーの利用も認めること、特別支援学校に配置する看護師の人材育成や配置を拡充することなどが求められていますが、いかがですか。
 経済を下支えしている中小企業、小規模企業への支援について伺います。
 中小企業振興基本条例を全国に先駆け制定したのは墨田区です。区の職員がまちの中小企業を一軒一軒訪問して実態をつかみ、一九七九年に条例制定したことが中小企業を励まし、全国的な大きな流れに広がりました。
 その後、二〇一四年の小規模企業振興基本法の制定を機に、小規模企業振興条例の制定も急速に広がっています。条例で都の理念を明示することで、都議会、都の職員、都民、中小企業、小規模企業の間に共通の理解が広がり、協力して地域の中小企業、小規模企業の振興に取り組む基盤となります。知事や担当職員が交代しても、基本姿勢の連続性が担保されます。
 東京の中小企業団体も条例制定を強く求めています。中小企業振興、小規模企業振興の基本理念などを定める条例がないのは、東京都と佐賀県、高知県だけになりました。
 知事は、中小企業振興条例、小規模企業振興条例の重要性について、どう認識していますか。都として早急に検討を始めることを求めるものです。いかがですか。
 防災対策について伺います。
 知事は、都知事選挙で住宅耐震化を二〇二〇年までに加速させると公約しました。ところが、都の住宅耐震助成は助成対象を木造住宅密集地域の一部に限定したままです。
 都は、その理由に、限られた財政で効率的、効果的に活用することを挙げてきましたが、実際には補助対象地域がごく一部に限られていることから、毎年予算を大幅に使い残し、住宅耐震化は思うように進まず、最新の統計でも百万戸以上、耐震性を満たさない住宅を残しています。公約実現への姿勢が厳しく問われています。今こそ都の支援によって住宅の耐震化を加速させることが必要です。都の補助対象を拡充することを求めるものですが、いかがですか。
 短時間集中豪雨、台風などの豪雨による水害への対策の強化は急務です。
 六月から施行された改正水防法では、大規模水害対策にかかわる関係者が連携し、広域的対策を進めるため、大規模氾濫減災協議会を最優先課題として設置するよう都道府県に求めています。早急に設置するべきですが、いかがですか。
 知事は所信表明で、首都圏三環状道路整備を重点的に取り組むとともに、区部放射環状道路や多摩南北道路など、骨格幹線道路整備も推進すると述べました。この点では石原都政以来の都政の姿と何ら変わりません。渋滞解消や災害時の首都機能維持のためといいますが、道路ごとの渋滞解消効果や防災機能など、検証しているのですか。これらの道路を全部整備したら一体どれぐらい巨額の事業費がかかるのですか。こうした情報を全面公開し、透明化すべきですが、知事、お答えください。
 知事は、一方で、これまでの都政の姿を大胆に変える必要がある、前例にとらわれない改革と政策を推し進めると表明しましたが、人口減少や超高齢化のもとでも大型道路建設を聖域とするかのような道路ファーストの都政の姿こそ、大胆に変える必要があります。知事、いかがですか。
 住民の意向を無視して都が進めている特定整備路線に対して、国の事業認可取り消しを求める裁判が提訴されました。五件で五百人を超える原告団の裁判は異例のものです。
 知事は、第一回定例会で、道路問題は総論賛成、各論反対、自分がかかわってくると難しいと述べ、反対するのは住民エゴであるかのような答弁をしました。
 しかし、五件の裁判原告団に入っているのは立ち退き対象の住民だけでありません。周辺の町会や商店街の世話役などが多数入っています。まちが分断されてしまうこと、地域コミュニティへの影響、環境破壊などに対し反対の声を上げているのです。
 知事は、都民第一だというなら、これらの道路でまち全体がどういう影響を受けるのか、自分の目で確かめ、反対している多くの人たちの声に耳を傾けるべきです。知事、いかがですか。
 名古屋市では、事業化され八割まで進捗した都市計画道路を廃止すると市長が発表しました。住民が粘り強く求めてきたことに行政のトップが応えたのです。事業化された路線も見直しの例外ではないとした国土交通省の方針にも合致しています。知事は、これに学ぶべきではありませんか。
 五輪大会費用縮減について、知事は所信表明で一言も触れませんでした。知事の姿勢が厳しく問われています。
 大会費用は、都と国、組織委員会などの負担を合わせ総額一兆三千八百五十億円とされていますが、IOCからはさらに十億ドル、一千百三十億円削減するよう要請されています。組織委員会はその要請を受け、二十五項目の削減提案をIOCに行ったと聞いていますが、内容は公表されておりません。
 知事は、第三回定例会で大会費用の縮減に向けて関係者と調整していくと答弁しましたが、その後、どういう進捗があったのですか。
 IOCの要請に対し、どのように取り組むのですか。
 経費縮減を進める上では、都独自の努力とともに、国や組織委員会、IOCにも経費縮減の努力を要請するべきです。
 例えば、選手村の規模や附帯設備の見直し、海の森水上競技場の観客席数の見直しなどを行えば、経費の圧縮の可能性は生まれます。IOCに対しても経費縮減への協力を求めるべきですが、いかがですか。
 選手村にする予定の都有地は、近隣の基準地価で計算すると一千三百億円以上の価格のはずですが、東京都は百二十九億円で民間ディベロッパーに売却しました。近隣基準地価の十分の一という破格の安値で、およそ一千二百億円も優遇したことになります。
 選手村に使うという特殊な条件とはいえ、大会後、建物は分譲や賃貸のマンションに転用され、民間ディベロッパーには大きな利益が入ります。しかも、大会期間中は、組織委員会から三十八億円の家賃が入ります。その上、護岸や道路整備などのインフラ整備は都負担です。余りにも至れり尽くせりで、到底納得できません。
 この問題は既に住民訴訟となっていますが、知事が率先して経過を透明化し、都民への説明責任を果たすべきです。知事、お答えください。
 選手村用地の評価は、都市整備局が特命で日本不動産研究所に土地価格調査委託を行っています。しかし、情報公開請求しても、具体的にどのように価格を評価しているのか、調査報告書の大事な部分は真っ黒で、都民には全くその価格調査の内容はわかりません。直ちに黒塗りをやめ、全面的に公開すべきではありませんか。
 最後に、横田基地とオスプレイについて質問します。
 政府は、オスプレイは安全だとして国内への配備を正当化してきましたが、この前提が大きく崩れています。
 クラスAの重大事故率が日本配備から五年間で一・七倍に急上昇したのです。米海兵隊機全体の事故率二・七二に対し、オスプレイは三・二七と大きく上回っています。オスプレイは横田基地への配備が計画されていますが、今でも頻繁に飛来しています。
 例えば、ことし三月の日米合同演習の際は、十八日間で六機のオスプレイが百四回の離着陸を繰り返しました。
 横田基地周辺は、住宅を初め、学校や保育園など、公共施設も多数密集している市街地です。そのため、基地周辺で一旦事故が起これば、取り返しのつかない大惨事となります。
 都民の命と安全を守る立場から、オスプレイの事故率上昇を重く受けとめる必要があります。知事はどう認識していますか。
 オスプレイの飛行中止、横田基地への配備撤回を日本政府と米軍に強く求めるべきです。知事、いかがですか。
 十一月に横田基地上空で行われた米軍輸送機の物資投下訓練では、重さ三十キロの貨物がパラシュートから外れ基地内に落下する重大事故が発生しました。事故を受けて、周辺市町でつくる横田基地周辺市町基地対策連絡会は、米軍や日本政府に抗議するとともに、事故原因の究明と再発防止などの要請を行っています。ところが、東京都は何の行動もしていません。
 知事は、今回の貨物落下事故の重大性をどう認識していますか。米軍や日本政府に抗議すべきでありませんか。
 知事の答弁を求め、再質問を留保して質問を終わります。(拍手)
〔知事小池百合子君登壇〕

○知事(小池百合子君) 米倉春奈議員の代表質問にお答えいたします。
 総選挙の結果についてのご質問外十八問いただきました。
 私は、総選挙におきまして、みずからの信念に基づいて行動いたしました。選挙結果というのは有権者の皆様の判断でございます。そして、それは当然ながら尊重すべきものと、このように私は考えております。
 改憲と安全保障についてのご質問でございますが、憲法は真の国益、時代の要請に応じて、そのあり方を検討すべきものだと考えております。憲法や安全保障についての議論は、本来国会で行われるべきものでございます。
 一方、都政を預かる者として、都民の生命と財産を守るということは重要な使命であります。こうした認識のもと、都知事として都民のためになすべきことをなしてまいりたいと考えております。
 豊洲市場への円滑な移転を実現するための市場業者との納得と合意についてのご質問でございます。
 市場業者の方々のご理解とご協力を得る、それが豊洲市場への円滑な移転を実現するために必要なものでございます。業界団体の皆様には、先般の新市場建設協議会で開場時期を来年の十月中旬とすることに合意をいただいております。
 今後とも、開場に向けましたさまざまな準備などにつきまして、業界と緊密に調整を図りつつ着実に進め、豊洲市場の開場を目指してまいります。
 その追加対策工事でございますが、補正予算を可決いただいた後、直ちに追加対策工事の契約手続を進めるように指示し、早期の工事着工を目指してまいりました。
 入札不調となった場合には、法令上、原因を分析した上で、予定価格の再積算を行うなど、速やかに再発注の手続を進めることとされております。
 こうしたことから、市場当局において、入札参加者やメーカーへのヒアリングなどを実施いたしまして、これにより把握した工事の困難性などを踏まえて、適切に予定価格の再積算を行ったものであり、ご指摘は当たりません。
 市場移転に関しての基本方針でございますが、私が基本方針で示しましたのは豊洲と築地の両方を生かすという大きな方向性でございます。
 その際、市場内取引について触れましたのは、卸売市場を取り巻く状況の変化や、築地のポテンシャルを踏まえた一つの考えとして示したものでございます。
 この方針をベースといたしまして、行政の取り組みとしての具体化を図るため、市場移転に関する関係局長会議の中で、さまざまな要素を勘案した上で検討を進めて、今後の取り組み内容をまとめているところでございます。
 豊洲市場につきましては、中央卸売市場として継続的に運営していくこととして、築地につきましては、将来築地に戻ることを希望する仲卸業者に応えるための方策に関する検討を豊洲移転後の状況を踏まえながら行ってまいります。
 市場業者の意見の反映についてのご質問でございました。
 築地再開発につきましては、十月に検討会議を立ち上げまして、幅広い分野で活躍されている委員の方々に自由な発想で検討いただいて、来年五月、これを目途にまちづくりの大きな視点として取りまとめてまいります。
 会議のメンバーにつきましては、そうした観点から選定したところでありまして、なお、検討会議は公開で行っております。そこでの検討状況につきまして、水産仲卸の業界団体に対しましては、適宜、情報提供などを行っているところであります。
 来年度にかけまして、民間からのヒアリングを行うなど、ステップを踏みながら開発のコンセプトなどを具体化してまいります。
 築地ブランドについてであります。
 築地市場で働く事業者を初め、食文化を担う多くの方々の努力によりまして、脈々と築かれてきた築地ブランドは、東京の大切な宝物であるということはいうまでもありません。
 豊洲市場につきましては、安全性を高めるための追加対策工事を着実に実施した上で、築地のにぎわいを引き継いで発展させることで、新たな豊洲ブランドの構築を目指していくものであります。
 同時に、築地が有するさまざまなポテンシャルを活用した魅力ある築地再開発にも取り組み、豊洲と築地の両方を生かし、相乗効果を生み出してまいります。
 国民健康保険の保険料についてのご質問でございます。
 国民健康保険は、相互扶助の考えに立った社会保険制度でありまして、その財源は、保険料が二分の一、公費二分の一が基本となっていることはご存じのとおりです。
 その保険料、保険税の賦課方式、そして料率につきましては、各区市町村がみずから定めるものでありまして、住民のさまざまな生活実態を踏まえながら、それぞれの議会で十分な審議が行われ、決定されているものと認識いたしております。今般の制度改革後におきましても、この仕組みは変わるものではございません。
 介護基盤の整備についてのご質問でございます。
 高齢者が、介護が必要になっても住みなれた地域で暮らし続けていけるようにするためには、施設サービスだけでなく、在宅サービス、ケアつき住まいなどの介護基盤をバランスよく整備することが重要でございます。
 特別養護老人ホームなどの整備目標は、高齢者人口の将来推計や区市町村のサービス見込み量を踏まえて定めておりまして、今後とも、都独自の整備費補助、土地賃借料の負担軽減などの支援を行って、介護サービス基盤の整備を進めてまいります。
 待機児童対策についてのご質問でございます。
 都は、平成三十一年度末までに待機児童を解消するために、保育所などの整備の促進、人材の確保、定着の支援、利用者支援の充実の三つを柱に、さまざまな取り組みを進めてまいりました。こうした取り組みによりまして、昨年度は約二万人分の定員拡大が図られております。
 今後とも、区市町村と連携しながら、認可保育所、認証保育所、認定こども園、小規模保育、家庭的保育など、多様な保育サービスの拡充に取り組んでまいります。
 保育サービスの整備目標についてのご質問でございます。
 都は、本年八月から九月にかけて、就学前の子供がおられる都内約三万八千の世帯を対象といたしまして、就労状況や就労意向、育児休業の取得状況、保育サービスの利用状況や利用の意向、希望する保育料の水準など、潜在的な保育ニーズも含めまして、実態調査を実施してまいりました。
 今後、この調査結果や区市町村におけるニーズなどを踏まえまして、改めて保育サービスの整備目標を検証することといたしております。
 保育所の人員配置、そして面積基準についてのご質問でございます。
 保育サービスの整備に当たりましては、量の拡大と質の向上を図ることが必要であります。
 そのため都は、地域の実情に応じまして、多様な保育サービスの整備に取り組む区市町村に対しまして、さまざまな支援を行っております。
 人員の配置や面積基準につきましては、都の条例で定めている基準を踏まえながら、保育の実施主体であります区市町村がそれぞれの判断で定めていると認識をいたしております。
 教員の勤務実態調査の結果についてのご質問がございました。
 未来をつくる子供たちに明るい希望を抱かせるように、教員には夢を語り、生き生きと働く姿を見せてもらいたいものであります。
 今日の学校現場において、教員は日々、子供たちと向き合って献身的な努力を重ねていますが、一方で、このことが教員の長時間労働としてあらわれております。
 こうした実態につきましては、子供たちの学びを支える教員の心身の健康に少なからず影響を及ぼすとともに、学校教育の根幹にもかかわるものでありまして、改善を図っていく必要がある、このように認識をいたしております。
 中小企業などの振興条例についてのご質問がございました。
 都内の経済や雇用を支える中小企業や小規模企業の振興を図るということは、すなわち東京の産業の活力を高める重要な施策の一つであります。
 中小零細企業を支援するために、その時々の経済状況の変化に対応して、さまざまな取り組みを展開していかなければなりません。
 このため、都では、二〇二〇年に向けた実行プランなどに基づきまして、多様な対策を柔軟に展開しております。
 今後とも、東京の産業の発展を図るために、中小企業や小規模企業をしっかりと後押ししてまいります。
 道路の建設についてのご質問であります。
 東京の道路は、都市活動や都民生活を支えるだけでなく、交通渋滞の解消や拠点間の連携強化などによりまして、経済成長の促進や国際競争力の強化に資するとともに、都市の防災性や安全性を高める極めて重要な都市基盤でございます。
 さらに、無電柱化、街路樹による緑化を行うことによりまして、環境、景観の向上などにも寄与するものでございます。
 このため、都は、成長を生み出すスマートシティー、安全・安心なセーフシティーの実現に向けまして、首都圏三環状道路や区部の放射環状、多摩の南北東西などの骨格幹線道路の整備を推進しております。
 今後とも、都民の理解を得ながら、首都東京の活力を高めて、持続的な成長を支える道路整備を着実に進めてまいります。
 特定整備路線についてでございます。
 都は、首都直下地震の切迫性や東日本大震災の発生を踏まえまして、震災時に特に甚大な被害が想定されます木造住宅密集地域を燃え広がらない、燃えないまちとするために、平成二十四年から木密地域不燃化十年プロジェクトを実施いたしております。
 燃え広がらないまちを実現する特定整備路線は、延焼を遮断し、避難路や緊急車両の通行路となるなど、都民の生命と財産を守る極めて重要な都市基盤でありまして、地元区の意見も聞き、選定をいたしております。
 阪神・淡路大震災を経験した私でございますが、木密地域の不燃化は都民の生活、命、財産を守るために、一刻も早く取り組むべき課題だと痛感をしております。
 ことしの五月には、世田谷区内の特定整備路線を訪れまして、木密地域において、職員が一軒一軒丁寧に対応してきたことで、延焼遮断等に効果のある道路空間が着実に確保されている現場を視察したところであります。
 特定整備路線につきましては、さまざまなご意見があることは承知をいたしておりますが、引き続き、関係権利者の方々に丁寧に説明をし、理解と協力を得ながら整備を推進して、燃え広がらないまちを実現してまいります。
 東京大会の経費縮減についてでございます。
 昨年、都、IOC、組織委員会、国の四者協議におきまして経費の精査を行い、その後も本年五月の大枠の合意に向けまして、都、組織委員会、国の三者で大会経費の縮減に取り組んでまいりました。
 本年十月にIOCのコーツ委員長が、冬季大会では五億ドル、夏季大会では十億ドルを節約したいと発言されておられますが、目指す方向は同じでございます。
 一方で、競技種目の数がふえたり、コスト増に影響する要素もあることから、大会経費の縮減というのは容易な課題ではございません。
 都といたしましては、組織委員会と連携して、IOCに対しまして必要な要件の見直し、緩和などを求めるとともに、毎年度更新されます大会経費全体の予算の作成に当たって、費用対効果を踏まえて、必要な経費をしっかりと見きわめ、精査をしてまいります。
 選手村につきましてでありますが、選手村は、世界中から集う選手が競技に向けた万全の準備やスポーツを通じた国際交流を行う場となるものでございます。
 また、大会後は、そのレガシーを生かして、持続可能な成熟都市のモデルとなるまちを目指しております。
 都は、再開発事業を実施して、宿泊施設となる建物につきましては、民間事業者により整備を進めているところであります。
 民間事業者の選定に当たりましては、選手村の特殊要因を踏まえて、土地の価格を、定められた基準に基づいて算定し、法令による手続を経て、公募、決定をいたしております。
 こうした経緯を初め、事業の概要や工事の状況などについては、これまでも積極的に情報公開をしてまいりました。
 今後も、都民の理解を得ながら、大会時には、選手村がその役割をしっかりと果たせるように、着実に整備を進めてまいります。
 オスプレイの飛行中止、横田基地への配備撤回についてのご質問でございました。
 アジア太平洋地域の安全保障環境は、北朝鮮情勢を初め、大変厳しさを増しております。そうした中で、日米安全保障体制は、我が国のみならず、地域の平和、安定のために重要な役割を果たしていると考えております。横田基地もその一翼を担うものと認識をいたしております。
 安全保障に関することは国の専管事項でございますが、米軍の運用に際しましては、地元住民の生活への最大限の配慮も必要であります。
 都は、国に対しまして、オスプレイを含む米軍機の現在の運用については、安全対策の徹底や環境への配慮などを米国に働きかけるとともに、地元への情報提供を行うように要請しております。
 また、今後、米国が予定している横田基地へのオスプレイ配備につきましては、これらに加え、国において、地元自治体や周辺住民に対しまして、十分な説明責任を果たすことを求めているところでございます。
 今後も、都民の生命と安全・安心を守る立場から、国に対して必要なことを申し入れてまいります。
 なお、その他の質問につきましては、教育長、東京都技監及び関係局長よりの答弁とさせていただきます。
〔教育長中井敬三君登壇〕

○教育長(中井敬三君) 六点のご質問にお答えいたします。
 まず、学校における働き方改革推進プランの目標についてでありますが、教員の勤務実態調査から、いわゆる過労死ライン相当にある教員が存在していることが明らかとなっており、当面の目標として、週当たりの在校時間が六十時間を超える教員をゼロにすることを掲げたところでございます。
 今後、この目標のもと、さまざまな取り組みを行うことにより、教員全体の在校時間の縮減を図っていくこととしております。
 次に、学級規模と労働時間の関係についてでございますが、文部科学省が本年四月に公表した平成二十八年度の教員勤務実態調査の集計において、小学校では担任児童数が多いほど平日の学内勤務時間全体及び成績処理に係る業務時間が長い傾向にあるとされております。
 ただし、例えば担任児童数が一定数を超えたところでは、学内勤務時間に大きな差はないということもあわせて読み取れるところでございます。
 いずれにいたしましても、教員の長時間労働は成績処理などの業務だけではなく、さまざまな要因があることから、働き方改革を進めるに当たりましては、勤務実態を把握し、役割分担のあり方や業務の進め方など、多面的な観点から見直しを図る必要があると考えております。
 次に、多忙化対策として教員をふやすことについてでございますが、教員の定数は、いわゆる国の標準法に基づく都の配置基準により適切に配置しております。
 教員の働き方改革を進めるに当たりましては、教員定数の充実も方策の一つではありますが、それだけではなく、外部人材の活用やICTの活用、学校マネジメントの強化など、あらゆる手だてについて、国や区市町村と連携し、総合的に検討していく必要があると考えております。
 次に、医療的ケアの必要な子供の通学保障についてでありますが、医療的ケアの必要な児童生徒については、保護者の状況によっては通学が難しい場合がありますことから、学校に安定的に通学できる仕組みを整備する必要があると認識しております。
 今後、生命と安全の確保を第一としながら、安定的な通学手段の確保策について検討してまいります。
 人工呼吸器を使用している児童生徒についてでございますが、これまで人工呼吸器の管理は、学校では実施困難な高度な医療的ケアであることから、保護者の付き添いを依頼しております。
 現在、医療関係者、保護者代表及び学校関係者等で構成する医療的ケア運営協議会において、特別支援学校で実施できる医療的ケアの範囲について、継続的に検討しているところでございます。
 最後に、特別支援学校における看護師の配置や人材育成についてでございますが、都教育委員会は、学校で実施可能な医療的ケアを適切に実施するために必要な看護師について、常勤看護師の配置に加えて、学校からの申請に基づいて非常勤看護師の配置に必要な予算を確保しております。
 また、特別支援学校で勤務する非常勤看護師は、学校で採用する前の経験にばらつきがあることから、最新の医療技術や学校における看護師の役割についての研修等を実施しています。
 引き続き、必要な看護師を配置するとともに、専門性向上のための研修等に努めてまいります。
〔東京都技監邊見隆士君登壇〕

○東京都技監(邊見隆士君) 五点の質問にお答えをいたします。
 まず、住宅耐震化への補助対象の拡充についてでございます。
 これまで都は、整備地域内において区の取り組みを後押しするため、耐震改修等への助成を行うとともに、整備地域外においても国費を活用して耐震化を促進し、今年度からは、区市町村が行う戸建て住宅への全戸訪問に対する支援を拡充するなど、取り組みを進めてございます。
 今後、整備地域外においても、所有者への積極的な働きかけなどを行う区市町村を対象に、改修等に対する助成を検討するなど、耐震化を加速させてまいります。
 次に、都市計画道路の見直しについてでございます。
 名古屋市では、お話の事業化された一路線について、廃止に向けた検討が進められている一方、市内の都市計画道路の整備率は九割を超え、残る未着手の計画についても整備プログラムを策定したと聞いてございます。
 都は、全国に先駆けて整備プログラムを策定し、優先的に整備に取り組む路線を選定する一方で、適宜見直しを行ってきておりまして、昨年三月に策定した第四次の計画でも廃止や縮小など都市計画を見直すべき路線として九路線、五キロメートルを示してございます。
 加えて、今年度からは、事業中路線や優先整備路線、これらを除く都市計画道路のあり方について、地元区市町とともに検討を開始してございます。
 今後とも、見直すべきものは見直し、地元の理解を得ながら、必要な都市計画道路の整備を着実に進めてまいります。
 次に、選手村の敷地譲渡予定価格の算定に係る調査報告書の開示についてでございます。
 当該文書の開示については、東京都情報公開条例に基づき適正に行ってございます。
 具体的には、民間事業者の自由な契約の妨げとなる情報や関係機関との検討、協議の適正な遂行を妨げるおそれのある情報などを除き、全て開示してございます。
 引き続き、積極的な情報公開とともに、わかりやすい情報の発信に努めてまいります。
 次に、オスプレイの事故率上昇についてでございます。
 安全保障に関することは国の専管事項であり、米軍機の安全確保は国が責任を持って行うべきことでございます。
 国は、事故率については、機体以外の要因で発生する事故もあることから、あくまで目安の一つであるが、しっかり受けとめる必要があるとしてございます。
 その上で国は、米軍の運用に際しては、安全面の確保が大前提であり、引き続き、米側に対し、運航面で最大限配慮するよう求めていくとしており、都としても、こうした国の考え方を受けとめてございます。
 都は、国への提案要求などにおいて、オスプレイを含む米軍機の運用について、安全対策の徹底、地元への情報提供などを要請しており、今後も必要な働きかけを行ってまいります。
 最後に、横田基地での訓練中の事故についてでございます。
 国からは、物料投下訓練中に、貨物の一つがパラシュートから外れて基地内の滑走路中央付近に落下した、基地の外に被害等はない旨の連絡がございました。
 都は、国に対し、詳しい情報提供を求めるとともに、今回の事象に照らして、訓練を含む米軍の運用について、安全対策の徹底、地元への情報提供などを行うよう、改めて国に伝えるという対応を行ってございます。
 なお、本件については、日ごろから都と連絡調整を行っている横田基地周辺市町が、国及び米軍に対し要請を実施してございます。
 米軍の運用に当たっては、安全面に最大限配慮するよう、今後とも、周辺市町と連携を図りつつ、国や米軍に対し必要な働きかけを行ってまいります。
〔中央卸売市場長村松明典君登壇〕

○中央卸売市場長(村松明典君) 専門家による追加対策工事の確認についてでございますが、昨年九月の設置以降、専門家会議の委員の皆様には、豊洲市場の空気や地下水等につきまして、さまざまな検証を行っていただいた上で、専門的、科学的な見地に立って追加対策の提言をまとめていただいたところでございます。
 こうした提言に基づく追加対策の有効性等の確認につきましては、専門家会議により、具体的な方法を検討した上で実施していただくこととしております。
〔福祉保健局長梶原洋君登壇〕

○福祉保健局長(梶原洋君) 七点のご質問にお答えをいたします。
 まず、国民健康保険料の負担軽減への財政支援についてでありますが、今般の制度改革により、都道府県は財政運営の責任主体として、医療費水準や所得水準を考慮して、区市町村ごとに納付金の額を決定するとともに、保険給付に必要な費用を全額区市町村に支払うこととなります。
 こうした役割を果たし、国民健康保険制度の健全かつ安定的な運営を図るため、都は今後とも、法令等に基づき財政支援を行ってまいります。
 次に、子供の保険料の軽減についてでありますが、国民健康保険は、法に基づく全国統一の制度であり、その制度上の課題については、制度設計者である国が責任を持って対応すべきものでございます。
 都は、全国知事会を通じて、子育て支援の観点から、子供に係る均等割保険料を軽減する制度を設けるよう、国に対して要望しております。
 次に、制度改革に向けた検討経緯についてでありますが、都は昨年度から、区市町村と協議を重ね、本年十一月、国民健康保険運営方針案を取りまとめました。
 これは、都と区市町村が一体となって保険者の事務を共通認識のもとで実施するための統一的な方針として定めるものであり、行政手続法のパブリックコメントの規定は適用されず、パブリックコメントを実施する必要はないと考えております。国の策定要領にもその旨が明記されております。
 運営方針案や納付金、標準保険料率の算定結果は、被保険者代表や公益代表等で構成される東京都国民健康保険運営協議会に説明し、審議の結果、方針案を適当と認めるとの答申をいただきました。
 本協議会は公開で行われ、会議資料や議事録は全てホームページで掲載することとしております。
 次に、保育サービスの整備目標についてでありますが、保育サービスは、保育の実施主体である区市町村が認可保育所、認証保育所、認定こども園、小規模保育、家庭的保育など、地域のさまざまな保育資源を活用して整備するものであることから、都は、保育サービス全体として整備目標を設定しております。
 次に、待機児童解消に向けた取り組みについてでありますが、都はこれまで、保育サービスの拡充に向け、区市町村や事業者の整備費の負担軽減や、都有地の減額貸付、国有地、民有地の賃借料補助など、さまざまな整備促進策を実施してまいりました。
 今後とも、待機児童の解消に向け、多様な保育サービスを整備する区市町村を支援してまいります。
 次に、福祉施設整備のための都有地貸付料減額制度についてでありますが、都は、福祉施設整備を促進するため、平成十五年度から都有地活用による地域の福祉インフラ整備事業により、未利用の都有地を五〇%減額して、運営事業者に貸し付けてまいりました。
 平成二十六年八月からは、都内公示地価平均を超える部分について、減額率を九〇%にまで拡大しております。
 この取り扱いは平成二十九年度末までの時限措置であり、来年度以降については、現在検討を行っております。
 最後に、心身障害者医療費助成制度の精神障害者への拡大についてでありますが、現在、議会での議論や現行制度の趣旨を踏まえ、精神障害者への対象拡大に向け、窓口業務を行う区市町村と協議を行いながら検討を進めております。
〔産業労働局長藤田裕司君登壇〕

○産業労働局長(藤田裕司君) 二点のご質問にお答えいたします。
 初めに、介護と仕事の両立についてでございますが、介護離職は、労働者、企業経営者双方にとって深刻な問題であり、その防止に向けては、企業における職場環境の整備と労働者の個々の実情に応じた適切な支援が必要でございます。
 このため、都は、介護休業の延長など介護と仕事の両立に資する制度の整備や、社内相談窓口の設置等、企業みずからの取り組みを促す奨励金を支給しております。
 また、十月からは、介護と仕事の両立応援デスクを開設し、労働者や企業の人事担当者等からの相談に対して、専門家が電話とメールで助言や情報提供を行うなど、介護離職の防止に努めているところでございます。
 労働者が介護に直面しても、離職することなく安心して働き続けられる職場環境の整備を推進してまいります。
 次に、中小企業振興条例等についてでございますが、他の道府県の中小企業等の振興に関する条例は、各地域の実情に応じて定められたものであるというふうに考えてございます。
 都においては、中小零細企業を取り巻く状況に適切に対応し、経営、技術、資金繰り等の面から幅広い支援を柔軟に展開しているところでございます。
 引き続き、こうした取り組みにより、東京の産業振興を効果的に進めてまいります。
〔建設局長西倉鉄也君登壇〕

○建設局長(西倉鉄也君) 二点のご質問にお答えいたします。
 初めに、減災協議会の設置についてでございますが、水害から都民の命と暮らしを守るためには、河川整備等のハード対策に加えまして、ソフト対策を進めることが重要でございます。
 都は、平成二十九年六月に施行されました改正水防法を受け、区市町村など関係機関と連携いたしまして、東京都管理河川の氾濫に関する減災協議会を今月中に設置いたします。
 本協議会では、洪水氾濫による被害の軽減に向けまして、河川情報の迅速な提供や住民の避難に資する情報の周知等について検討してまいります。
 次に、道路整備の効果検証と事業費についてでございますが、国などが整備を進める首都圏三環状道路のうち、現在事業を行っている箇所につきましては、事業評価の際に、渋滞緩和等による便益や防災性の向上など、整備効果を検証しております。
 また、骨格幹線道路につきましては、第四次事業化計画の策定の際に、交通処理機能の確保や緊急輸送道路の拡充等の検証項目を設けまして、必要性を確認しております。
 これらの事業費は、道路構造や用地取得面積等を踏まえまして、個々の路線の事業化ごとに算出しております。
 整備効果や事業費につきましては、報道発表いたしますとともに、ホームページに掲載するなど、広く都民に公表しております。
〔オリンピック・パラリンピック準備局長潮田勉君登壇〕

○オリンピック・パラリンピック準備局長(潮田勉君) IOCに対する経費縮減への要請についてでありますが、都はこれまでも、組織委員会を通じ、IOCが基準としている電力設備の二重化や放送用回線の二重化、地中化などについて、その要件緩和を求めてまいりました。
 本年十月に行われましたIOCプロジェクトレビューにおきましても、改めてこうした要件緩和を組織委員会から提示するなど、大会経費縮減に向けた議論を行ったところであります。
 引き続き、組織委員会と連携し、大会経費縮減に向けて、IOCに対し、必要な要件の見直し、緩和などを求めまいります。
〔八十番米倉春奈君登壇〕

○八十番(米倉春奈君) 知事に再質問します。
 豊洲新市場追加対策工事の入札不調の問題で、特命随意契約への切りかえが検討されていると報道されていますが、事実ですか。知事、正直にお答えください。
 特命随意契約では、ゼネコンに全面屈服し、ゼネコンがいうとおりの高値で契約することになるのは明らかです。知事が強調している透明性や競争性の確保、賢い支出と逆行するのではありませんか。
 事実かどうか、そして知事の基本姿勢と逆行するのではないかという二問について、知事、お答えください。
 次に、国民健康保険について、知事は、相互扶助の考えに立つ制度だと答弁しました。東京都国保運営方針案でも相互扶助が基本だと位置づけています。これは大きな間違いです。
 一九六一年以前の旧国民健康保険法では、国保制度は任意加入で、加入者同士で助け合う相互扶助の位置づけでした。しかし、この年の全面改正で、助け合いの制度だという内容は法文から完全に削除され、社会保障の重要な一環だという立場が明確にされたのです。
 四十七都道府県の運営方針案を見ても、基本的事項の中に相互扶助等の文言があるのは、東京都のほかには四カ所しかありません。
 知事、国保制度は、公が責任を持つ社会保障の重要な一環だという立場に立つことが重要ではありませんか。知事の答弁を求めます。
 以上、市場問題二問、国保で一問、知事、お答えください。(拍手)
〔知事小池百合子君登壇〕

○知事(小池百合子君) 米倉議員の再質問にお答えをいたします。
 まず、現在、入札不調となっている豊洲の追加工事に関しましての案件でございますが、現在、法令上の原因を分析した上で適切に予定価格の再積算を行うなど、速やかに再発注の手続を進めているところでございます。今後、追加対策工事を着実に実施をして、将来のリスクにも備えた安全・安心な市場として豊洲市場を開場していくための手続でございます。
 私は、知事としてやるべきことを、ステップを一つずつ踏みながらクリアに行っていると、このことを私の答弁とさせていただきます。
 そして、その他のご質問につきましては、担当局長よりの答弁とさせていただきます。
〔福祉保健局長梶原洋君登壇〕

○福祉保健局長(梶原洋君) 国民健康保険制度の位置づけのご質問だったかというふうに理解をしております。
 社会保障法の解釈でいきますと、社会保障制度というのは、大きくいって公的扶助と社会福祉と社会保険というものに分かれております。
 社会保障制度というのは国によって分かれておりますけれども、全額公費でやる部分、それから、保険料と公費でやる部分、それから、保険料でやっている部分、これは国によって全く違うものであります。
 社会福祉学者、社会保障学者にとっては、これが通説であります。したがいまして、今回の運営協議会の中でも委員長からご指摘があったように、この国民健康保険制度は社会保険制度の一つとして相互扶助の考え方に立った制度であるというふうに認識をしております。

○議長(尾崎大介君) 五十四番西沢けいた君
〔五十四番西沢けいた君登壇〕

○五十四番(西沢けいた君) 私は、都議会民進党を代表して、都政の主要課題について伺います。
 初めに、知事の基本姿勢について伺います。
 小池知事は、さきの所信表明で都政に専念する旨述べられました。一方で、さきの国政政党の代表辞任は、説明不足と唐突感もあって、投げ出しとも指摘されるとともに、地域政党の代表の辞任や過去の例なども相まって、小池知事に対しては唐突に辞任するというイメージが拭い切れません。
 さきの総選挙においては、小池知事が任期半ばで都政を投げ出すのかと懸念する声も聞かれました。
 そこで、小池知事は任期を全うするのか、その上で都政に専念すると考えていいのか、改めて知事の決意を伺います。
 知事の都政への姿勢、本気度が問われている課題として最も象徴的なのが市場移転問題です。豊洲市場の安全・安心を最優先するためには、追加工事も欠かせませんが、その実施に向けては柔軟な対応が必要です。
 また、築地再開発検討会議でのプレゼン内容を大々的に訴えるよりも、今、優先すべきなのは市場建設協議会であり、市場関係者との信頼回復も欠かせません。
 そこで、市場業者や江東区に対して、みずからが足を運んで説明、お願いをするなど、知事自身が汗をかくべきだと考えますが、知事の見解を伺います。
 また、小池知事は所信表明において、しかるべき段階において、みずから安全・安心についての発信を行っていくと述べられました。
 しかし、私は、発信するだけにとどまらず、豊洲新市場の安全・安心に対して、もっと主体的に責任を持つべきだと考えますが、知事の見解を伺います。
 次に、ダイバーシティーの推進について伺います。
 来年二月には、いよいよ平昌オリンピックが開催されますが、二〇一四年に開催されたソチ大会では、ロシアで成立した同性愛宣伝禁止法に抗議する形で、アメリカやドイツ、フランス、イギリスなど各国要人が開会式を欠席したことが思い起こされます。
 もちろん、ダイバーシティーを標榜する東京では、このようなことはないとは思いますが、職場や学校での差別や偏見、いじめや嫌がらせなどを受けている、あるいは受けたことがあるLGBT当事者からは、これまでの普及啓発にとどまらず、より踏み込んだ施策への期待があります。
 そこで、二〇二〇年大会を見据え、ダイバーシティーの推進、とりわけLGBTへの施策についてどのように取り組んでいくのか、知事の見解を伺います。
 次に、天下り、職員の再就職について伺います。
 今定例会には、東京都職員の退職管理に関する条例の改正案が提案されています。これは、これまで管理職だけを対象としていた再就職情報を、勤続二十年以上の一般職員にまで拡大するというもので、情報公開という視点からは評価できます。
 しかし、私は、福祉やまちづくりなどの現場で二十年以上働いた一般職員が、その能力を買われて民間企業に再就職することが問題視されているとは思いません。むしろ、かつての上司が現場に口を出し、許認可や契約、情報提供などで行政をゆがめてしまわないように、また、都民に疑念を持たれないようにすることこそが必要だと考えます。
 その意味から、課題は、退職後二年としている管理職の再就職先情報の管理期間であり、口ききリストの公開、適材推薦団体の名のもとにチェックが甘くなっている状況、もっといえば、第三者による監視の徹底だと考えます。
 私は、引き続き適材推薦団体の見直しや第三者による監視の強化、加えて管理職における制度の対象となる期間の延長などの再就職情報の公開拡充を求めるものですが、今回の条例改正の意図も含め、見解を伺います。
 次に、二〇二〇改革プランについて伺います。
 小池知事は、二〇二〇改革プランを策定中です。これは、知事にとって東京大改革の青写真ともいえる重要な計画だと思いますが、これまでの議会答弁などでは、監理団体について、機能強化、戦略的活用といった言葉を使われています。
 もちろん、行政を補完する監理団体の機能が弱体、非戦略的では困ります。しかし、監理団体に任せている仕事は民間でもできることではないか、費用は高額過ぎないか、厳しく点検、検証することが必要です。
 また、現在、監理団体ではないものの、年間百九億円もの収入のほとんど全てが東京都交通局からの支出と交通局の資産を使って得た収益で運営され、しかも九九%が特命随意契約という、一般財団法人東京都営交通協力会のような団体があります。こうした団体はほかにもあるのではないか、監理団体への指定も含めた一斉点検を行うべきと考えます。
 私たちはこれまで、外部の目を入れた事業評価や計画策定時の目標数値の明確化などを求めてきました。これは、改革や計画を看板倒れや看板のつけかえに終わらせず、しっかりと都民に成果を還元するために必要不可欠と考えるからです。
 知事就任二年目に入り、成果を求められる時期に入ってきています。こうした点を踏まえ、二〇二〇改革プラン策定についての知事の見解を伺います。
 次に、オリンピック・パラリンピックについて伺います。
 ことし五月、大会経費の総額一兆三千八百五十億円の分担を大筋合意して以降、東京都や国、組織委員会、関係自治体の四者による共同実施事業管理委員会によって、コスト管理や執行統制の強化などに取り組んでいくと聞いています。
 この委員会においては、組織委員会が、東京都や国などの関係者が負担する資金を使用して実施する共同事業を適切に管理することとされており、第一回の会議は九月七日に行われ、その会議資料、議事要旨は既に都において公表されています。
 大会まで千日を切った中、組織委員会において、都民に対してさまざまな情報を適切に提供することが重要であると考えます。
 ことしじゅうにV2予算の発表が行われる予定となっていますが、組織委員会の財政を保証している東京都は、大会運営にも重い責任を持っており、私は、組織委員会への積極的な情報公開を働きかけるべきと考えます。情報公開を一丁目一番地とする知事の見解を伺います。
 次に、受動喫煙の防止についてです。
 受動喫煙防止に向けた健康増進法について、店舗面積百五十平方メートル以下の飲食店での喫煙を可能とする案で自民党が調整している報道に対して、小池知事は、何もしないといっているに等しいと厳しく批判しました。
 しかし一方で、知事が制定しようとしている受動喫煙防止条例のパブリックコメントでも反対の意見が多数寄せられており、条例制定に向けては、より丁寧な対応が必要であると考えます。
 私は、飲食店への支援強化を初め、区市町村と連携しながら、実効性のある受動喫煙防止条例の制定に向けて積極的に取り組むべきと考えますが、見解を伺います。
 次に、都市づくりについて伺います。
 ホームドアの設置については、各鉄道事業者が補助金を活用しながら整備を進めていますが、遅延など鉄道運行上の課題、相互乗り入れなどドア位置の違いによる課題、ホーム構造上の課題などがあります。
 都営は、ホーム事故ゼロを掲げ、他社線の乗り入れもある新宿線、浅草線などでも全駅整備を進めています。私鉄は、都と地元自治体、鉄道事業者が協議して設置促進をしていますが、設置率は三割ほどにとどまっています。
 ホームドアの設置について、これまで実施してこなかった技術的な支援も加え、事業者の取り組みを一層強力に後押しするとともに、東京都みずからがホームドアの設置に強い姿勢で取り組んでいく必要があります。
 都民と東京に訪れる全ての方の生命、安全を守り、円滑な公共交通運営をするためにも、関係者との関係構築や調整など、知事がリーダーシップを発揮していくことで、さらに進めることができると思いますが、知事の見解を伺います。
 次に、子供、子育て支援について伺います。
 保育無償化については、政府が、所得や納付額の制限、対象となる保育所や提供サービスの範囲について、これから専門家による検討の場を設置、来年六月に結論を出すとしております。制度設計によっては供給を上回る需要増という状況で、保育所整備を進める上で最も大きな課題となっている保育士不足、保育士争奪戦がさらに激化するなど、現場の大混乱が懸念されます。
 そのような中でも、都として、大規模な保育士と保育所のマッチングフェアを開催したり、私たちがかねてより主張してきた子育てクーポンのように、保育所以外のサービスを利用する、例えばベビーシッターを利用する保護者への支援を行うなど、より一層の待機児童対策を実行すべきと考えますが、知事の見解を伺います。
 貧困の連鎖防止の観点からは、幼少期から早期支援の必要性が指摘されておりますが、生活困窮者自立支援法に基づく学習支援事業の対象人数に対する参加率は約三割、都が支援する子供食堂は二自治体六カ所という状況です。
 家庭が貧困であるがゆえに、教育の機会が損なわれたり、食事や親の監護を十分に受けられずに育つ子供への支援はまだまだ十分とはいえません。
 加えて、生活保護受給世帯の高校進学率は低く、中退率も一般世帯に比べて三倍にも上っているなど、中学、高校生に対するサポート体制の拡充も必要です。
 都内、どの自治体のどこに住んでいても、年齢に応じて利用できる子供の居場所があり、地域の子供食堂などと連携して、必要な支援がコーディネートされることが重要です。
 都として、子供の居場所づくりへの支援を強化すべきと考えますが、見解を伺います。
 次に、働き方改革について伺います。
 政府は、二〇一八年度税制改正で賃上げや設備投資を積極的に行う企業に対する税負担の軽減を検討しています。
 景気回復、消費拡大のためには、サラリーマンの賃上げ、分厚い中間層の復活が欠かせませんが、一方で、私は、格差是正、同一労働同一賃金を標榜する観点から、不本意非正規労働者の正規雇用化を推進するとともに、その後の職場定着などを含め、施策のさらなる拡充が必要であると考えます。
 不本意非正規の正規雇用化施策の拡充に向けて見解を伺います。
 障害者施策について、さきの私たちの代表質問に対して、小池知事は、現在策定中の第五期障害福祉計画においても、法定雇用率の引き上げを踏まえた就労支援の強化などを施策の柱に位置づける旨の答弁をされました。
 障害者の法定雇用率は、来年四月には、現在の二・〇%から二・二%に引き上げられ、その後、二〇二〇年度末までに二・三%にする計画となっていますが、とりわけ法定雇用率の算定基礎に追加される精神障害者の雇用については、積極的な支援が求められます。
 そこで、法定雇用率の引き上げを踏まえて、障害者の就労支援に全力で取り組むべきと考えますが、見解を伺います。
 以上で都議会民進党を代表して質問を終わります。(拍手)
〔知事小池百合子君登壇〕

○知事(小池百合子君) 西沢けいた議員の代表質問にお答えいたします。
 まず、都政の私の決意についてのお尋ねがございました。
 何度も申し上げますが、さきの総選挙におきましては、私の行動によりまして、都議会の皆様、都民の皆様方にご心配をおかけいたしました。みずからを厳しく省みまして、改めて都民ファーストの姿勢で、都政に邁進、推進、専念していく所存でございます。
 私に与えられました責任と時間を十分に自覚をし、都民の皆様の負託に全力で応えるべく、引き続き都議会の皆様と建設的な議論を積み重ねながら、都政を着実に前へと進めていきたいと考えております。
 市場移転に関してでございますが、市場業界、そして江東区との調整についてのご質問、豊洲市場への円滑な移転を実現するためには、市場業者と江東区のご理解とご協力をいただく必要がございます。
 業界団体の皆様には、先般の新市場建設協議会におきましては、開場時期を来年十月中旬とすることに合意をいただいております。今後、具体的な移転の期日を決められるように、業界団体とは丁寧に調整をしてまいります。
 また、江東区に対しましては、土壌汚染対策、交通対策、にぎわいの場の整備ということで、時間軸も見定めながら、その実現に向けてしっかり取り組んでまいる所存でございます。
 とりわけ、にぎわいの場の整備というのは、豊洲地域の活性化を図る上で極めて重要と認識をしておりまして、引き続き、誠実に粘り強く事業者と調整するとともに、都の取り組み状況を区に説明いたしまして、理解を求めてまいります。
 こうした取り組みを一つ一つ積み重ねた上で、私自身が足を運ぶということも考えてまいりたいと思います。
 豊洲市場の安全・安心についてでございますが、市場における安全・安心の確保が開設者としての責務であることは、これまでも申し上げてきたところでございます。
 豊洲市場用地に関しまして、専門家会議は、法的、科学的な安全性は確認されていますが、一方で、さらなる安全性の向上を図るため、将来のリスクに備えて、地下ピットの追加対策、地下水管理システムの機能強化といった対策を求められておりまして、着実にこれを実施してまいります。
 こうした追加対策の実施状況とあわせまして、空気、地下水の測定結果などのデータを専門家による評価とともに、都民、そして市場業者にわかりやすくお伝えしてまいります。
 さらに、農林水産大臣の認可手続などの一連のステップを経まして、しかるべき段階におきまして、私みずから安全・安心について発信をしてまいることでございます。
 LGBTへの施策についてのご質問がございました。
 都は、LGBTの方々への差別、偏見を解消するために、啓発のためのリーフレットの作成や配布、また大型人権啓発イベントでありますヒューマンライツ・フェスタ二〇一七におけるLGBTを題材とする映画を上映したり、そしてパネルを展示したり、東京都人権プラザや人権週間行事における啓発など、さまざまな取り組みを行ってまいりました。
 二〇二〇年東京大会を成功させるためには、女性も、男性も、子供も、高齢者も、障害のある方も、そしてお話しのLGBTの方々も、誰もが希望を持って生き生きと生活ができる、活躍ができる、そんなダイバーシティーの実現を目指しております。
 引き続き、LGBTの方々も含め、みんなが輝ける東京としていくための取り組みを、さらに推進してまいりたいと考えております。
 なお、都主催の外交関係のイベントなどにおきましては、パートナーといらっしゃる場合、既に性別を問わずお招きをしているところでございます。
 職員の再就職についてのお尋ねでございます。
 情報公開は改革の一丁目一番地でございます。都民から公正な都政運営が損なわれるといった疑念を持たれることのないように、透明性を高めていく必要がございます。
 都におきましては、元職員による働きかけ規制に加えて、外部有識者によります退職管理委員会の設置、利害関係企業などへの求職活動の禁止、再就職情報の公表など、都独自の規制も整備をいたしまして、退職管理の厳格化を図っているところであります。
 さらに、私が知事に就任いたしました後は、働きかけの記録の義務づけ、概要を公表する、公益通報制度の見直し、広く都民の方々からの通報を受け付ける外部窓口を設置などなど、退職管理に加えまして、不適正な働きかけを防ぐ複合的な仕組みを整えたところでございます。
 その上で、今回条例を改正して、従来の管理職に加えて、職場の中核を担う一般職員につきましても再就職情報を公表することによって、退職管理のさらなる透明化を進めることといたしました。
 引き続き、退職管理のあり方につきましては、都民から疑念を持たれることのないように、国や他団体の動向も見つつ、今後、監理団体改革など都政改革にあわせて必要な検討を行ってまいります。
 二〇二〇改革プランの策定についてのお尋ねがございました。
 私が本部長を務める都政改革本部におきましては、ことしの四月から、これまでの組織、制度、政策、これら全てを包括的に見直すということで、仕事改革、見える化改革、仕組み改革から成ります二〇二〇改革の取り組みをスタートさせております。
 監理団体改革につきましては、全団体を対象とする自己点検を実施、自律的な経営改革に向けた取り組みへの着手をしております。今後、局との役割分担や戦略的な活用方策を整理するとともに、ガバナンスのあり方を見直すなど、抜本的な改革に取り組んでまいります。
 また、事業の評価につきましては、現在、各局の主要事業の現状につきまして、二〇二〇年に向けた実行プランで掲げた政策目標などに照らしまして、局みずからが分析、評価を行います見える化改革を精力的に進めております。
 今後、見える化改革を一層加速するとともに、各局の政策、施策におけますPDCAサイクルがより有効に機能するための仕組みも検討してまいります。
 今年度末に策定をいたします二〇二〇改革プランにおきましては、こうした改革の成果を取りまとめると同時に、今後の改革の方向性を示しまして、都庁の機能強化を着実に図ってまいります。
 組織委員会の情報公開についてのお尋ねがございました。
 都と組織委員会が一体となりまして、二〇二〇年大会の準備を万全に行って、大会を成功に導くためには、都民、国民に大会準備の状況を丁寧に説明して理解を得ていくこと、これが不可欠でございます。
 そのためには、都はもとより、組織委員会におきましても情報公開をしっかりと進めていく必要がございます。
 現在、組織委員会では、事業計画や予算、決算を初めとして、重要事項の意思決定機関であります理事会の資料など、大会運営に関する情報を公開しているところでございます。
 都は、今後とも、二〇二〇年大会に向けました開催準備を加速する中で、組織委員会との連携を一層強化して、ともに、より積極的な情報公開を進めてまいります。
 受動喫煙防止対策についてのご質問がございました。
 都は、飲食店におけます受動喫煙防止対策を推進するために、利用者が店内の禁煙、分煙の状況を把握できる店頭表示ステッカーを配布するほか、禁煙、分煙の取り組みを呼びかけるリーフレットを配布して、事業者の取り組みを促しております。
 また、本年の七月から八月にかけて都民の意識調査を行うとともに、都内の飲食店や宿泊施設を対象といたしまして、法律や条例による規制、禁煙、分煙の取り組み状況などに関する調査も実施したところでございます。
 現在、こうした調査結果や東京都受動喫煙防止条例、仮称でございますが、こちらの基本的な考え方への意見募集でいただきました約一万七千件のご意見も踏まえまして、区市町村とも意見交換を行いながら、ご指摘のように実効性のある条例の制定に向けて検討を重ねているところでございます。
 今後、来年の第一回の定例会に条例案を提出する考えでございます。二〇一九年のラグビーワールドカップ開催までの施行を目指してまいりたいと考えております。
 ホームドアの整備についてのご質問でございます。
 高齢者、障害のある方々を初めとして、誰もが活躍できるダイバーシティーを実現する、そのためには、安心して快適に移動できる環境を整えることは大切でございます。
 東京には、世界に類を見ないほどの高密度な鉄道ネットワークが形成されておりますが、これを生かしながら、利用者の視点に立ちまして、駅などの既存ストックの質を高めていく必要がございます。
 とりわけホームドアの整備は、利用者の安全を確保する上で重要であります。都は、事業者の取り組みを支援するために全国に先駆けまして補助を開始し、その後も、競技会場の周辺駅などに対しまして、制度を拡充してまいりました。
 これによりまして、鉄道事業者はこれまで、みずから新たな技術開発を行うなど工夫を加えながら、整備を加速させてきているところでございます。
 二〇二〇年東京大会を契機といたしまして、また、その先も見据えながら、事業者の取り組みを後押しして、成熟都市東京の一層の進化につなげてまいりたいと考えております。
 待機児童対策についてのご質問がございました。
 私は、待機児童の解消を都政の最重要課題の一つと位置づけております。就任以来、保育所などの整備促進、人材の確保、定着の支援、利用者支援の充実、この三つを柱にさまざまな取り組みを進めてまいりました。
 保育人材の確保、定着に向けましては、キャリアアップの補助、宿舎の借り上げ支援、就職から定着までの相談支援などを行っております。
 さらに、ことしの九月に取りまとめました待機児童解消に向けました追加対策によりまして、保育現場の業務負担を軽減するためのICT化の促進、保育士の復職を支援するための資金貸付の拡充など、新たな施策も開始しているところでございます。
 また、利用者の支援策といたしましては、保育コンシェルジュを都独自に拡充するほか、認可外保育施設の利用者の負担軽減を実施いたしております。
 今後、子育て世帯を対象といたしました保育ニーズ実態調査の結果も踏まえながら、区市町村としっかり連携しながら、待機児童の解消に向けて効果的な施策をさらに推し進めてまいりたいと考えております。
 その他のご質問は、関係局長よりのご答弁とさせていただきます。
〔福祉保健局長梶原洋君登壇〕

○福祉保健局長(梶原洋君) 子供の居場所づくりへの支援に関するご質問にお答えをいたします。
 現在、都内の区市は、生活困窮者自立支援法に基づく子供の学習支援を行っており、都は、区市町村が民間団体等と連携して子育て家庭の状況を把握し、必要な援助につなげるための支援員を配置し、学習支援に加え、食事の提供や親への養育支援を一体的に行う居場所づくりを支援しております。
 また、支援員が中心となった居場所と地域の子供食堂との連携や、学校給食がない夏休みなどに昼食等を提供する取り組みなどに対しても助成を行っております。
 さらに、民間団体が行う学習支援や食事提供等の事業の立ち上げも支援しており、今後、より多くの区市町村で子供の居場所づくりが進むよう、積極的に支援してまいります。
〔産業労働局長藤田裕司君登壇〕

○産業労働局長(藤田裕司君) 二点のご質問にお答えいたします。
 初めに、非正規雇用対策についてでございますが、都は、非正規労働者の正規雇用化に向けて、社内での正規雇用転換を促進する助成事業のほか、セミナーと企業実習を組み合わせたプログラム、また、専任コーディネーターによるマッチング支援など、平成二十七年度から三年間で一万五千人を目標に、総合的な対策を実施しているところでございます。
 こうした取り組みにより、昨年度までの二年間で、三年間での目標を上回る一万六千四百二人の正規雇用化を実現するなど、企業による正社員化の動きは活発化をしております。
 今後は、正規雇用化後の定着を見据えた質のよい転換を促進することが重要でございまして、継続した育成を行うなど、安心して働き続けられる労働環境の整備に取り組む企業への支援を検討してまいります。
 次に、障害者の就労支援についてでございますが、障害者の方が職場で活躍するためには、企業が障害者雇用についての理解を深め、適切な配慮を行うことが重要でございます。
 都はこれまで、企業の障害者雇用に対する理解促進を図るため、国や都の支援機関が一堂に会するイベントやセミナーを実施するとともに、職場への定着を目的として、継続雇用に対する助成金の支給や東京ジョブコーチによる支援等も行っております。
 また、来年度から法定雇用率算定の対象となる精神障害者につきましては、採用前の職場環境整備から採用後の雇用管理までの一貫した支援を実施しております。
 今後は、精神障害者の雇用を進める企業へのインセンティブの拡充や相談対応の充実についても検討し、障害者雇用を促進してまいります。

○六十七番(斉藤れいな君) この際、議事進行の動議を提出いたします。
 本日の会議はこれをもって散会し、明七日は議事の都合により休会されることを望みます。

○議長(尾崎大介君) お諮りいたします。
 ただいまの動議のとおり決定することにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(尾崎大介君) ご異議なしと認めます。よって、本日の会議はこれをもって散会し、明七日は議事の都合により休会することに決定いたしました。
 なお、次回の会議は、十二月八日午後一時に開きます。
 本日はこれをもって散会いたします。
   午後七時五十一分散会


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