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Tokyo Metropolitan Assembly

平成二十七年東京都議会会議録第十七号

平成二十七年十二月九日(水曜日)
 出席議員 百二十三名
一番小林 健二君
二番加藤 雅之君
三番菅野 弘一君
四番川松真一朗君
五番山内  晃君
六番栗山よしじ君
七番堀  宏道君
八番大津ひろ子君
九番塩村あやか君
十番やながせ裕文君
十一番おときた駿君
十二番小松 久子君
十三番中山ひろゆき君
十四番米倉 春奈君
十五番白石たみお君
十六番斉藤やすひろ君
十七番栗林のり子君
十八番遠藤  守君
十九番伊藤こういち君
二十番松田やすまさ君
二十一番河野ゆうき君
二十二番ほっち易隆君
二十三番舟坂ちかお君
二十四番島崎 義司君
二十五番鈴木 錦治君
二十七番宮瀬 英治君
二十八番田中 朝子君
二十九番上田 令子君
三十番山内れい子君
三十一番西沢けいた君
三十二番田中  健君
三十三番里吉 ゆみ君
三十四番和泉なおみ君
三十五番尾崎あや子君
三十六番大松あきら君
三十七番吉倉 正美君
三十八番まつば多美子君
三十九番高倉 良生君
四十番神野 次郎君
四十一番木村 基成君
四十二番北久保眞道君
四十三番高椙 健一君
四十四番栗山 欽行君
四十五番大場やすのぶ君
四十六番近藤  充君
四十七番桜井 浩之君
四十八番山崎 一輝君
五十番石川 良一君
五十一番両角みのる君
五十二番西崎 光子君
五十三番あさの克彦君
五十四番新井ともはる君
五十五番中村ひろし君
五十六番徳留 道信君
五十七番河野ゆりえ君
五十八番小竹ひろ子君
五十九番上野 和彦君
六十番野上 純子君
六十一番中山 信行君
六十二番谷村 孝彦君
六十三番東村 邦浩君
六十四番崎山 知尚君
六十五番鈴木 章浩君
六十六番清水 孝治君
六十七番小松 大祐君
六十八番柴崎 幹男君
六十九番和泉 武彦君
七十番きたしろ勝彦君
七十二番早坂 義弘君
七十三番高木 けい君
七十五番野上ゆきえ君
七十六番島田 幸成君
七十七番今村 るか君
七十八番大西さとる君
七十九番小山くにひこ君
八十番畔上三和子君
八十一番大島よしえ君
八十二番松村 友昭君
八十三番藤井  一君
八十四番ともとし春久君
八十五番鈴木貫太郎君
八十六番木内 良明君
八十七番高橋 信博君
八十八番中屋 文孝君
八十九番三宅 正彦君
九十番小宮あんり君
九十一番田中たけし君
九十二番鈴木あきまさ君
九十三番山加 朱美君
九十四番高橋かずみ君
九十五番山田 忠昭君
九十六番林田  武君
九十七番こいそ 明君
九十八番田島 和明君
九十九番古賀 俊昭君
百番斉藤あつし君
百一番尾崎 大介君
百二番石毛しげる君
百三番植木こうじ君
百四番かち佳代子君
百五番曽根はじめ君
百六番小磯 善彦君
百七番橘  正剛君
百八番長橋 桂一君
百九番中嶋 義雄君
百十番立石 晴康君
百十一番神林  茂君
百十二番秋田 一郎君
百十三番宇田川聡史君
百十四番相川  博君
百十五番吉原  修君
百十六番野島 善司君
百十七番三宅 茂樹君
百十八番川井しげお君
百十九番高島なおき君
百二十番野村 有信君
百二十一番吉野 利明君
百二十二番内田  茂君
百二十三番酒井 大史君
百二十四番山下 太郎君
百二十五番清水ひで子君
百二十六番大山とも子君
百二十七番吉田 信夫君

 欠席議員 一名
七十一番  鈴木 隆道君
 欠員
    二十六番  四十九番  七十四番

 出席説明員
知事舛添 要一君
副知事安藤 立美君
副知事秋山 俊行君
副知事前田 信弘君
教育長中井 敬三君
東京都技監都市整備局長兼務安井 順一君
政策企画局長川澄 俊文君
総務局長中西  充君
財務局長長谷川 明君
主税局長小林  清君
警視総監高橋 清孝君
生活文化局長多羅尾光睦君
オリンピック・パラリンピック準備局長中嶋 正宏君
環境局長遠藤 雅彦君
福祉保健局長梶原  洋君
産業労働局長山本  隆君
建設局長佐野 克彦君
港湾局長武市  敬君
会計管理局長塚本 直之君
交通局長塩見 清仁君
消防総監高橋  淳君
水道局長醍醐 勇司君
下水道局長石原 清次君
青少年・治安対策本部長廣田 耕一君
病院経営本部長真田 正義君
中央卸売市場長岸本 良一君
選挙管理委員会事務局長安藤 弘志君
人事委員会事務局長藤田 裕司君
労働委員会事務局長櫻井  務君
監査事務局長宗田 友子君
収用委員会事務局長目黒 克昭君

十二月九日議事日程第三号
第一 第百八十四号議案
行政不服審査法施行条例
第二 第百八十五号議案
東京都職員の退職管理に関する条例
第三 第百八十六号議案
審理、喚問、聴聞等に出頭した者及び公聴会に参加した者の費用弁償に関する条例の一部を改正する条例
第四 第百八十七号議案
職員の給与に関する条例の一部を改正する条例
第五 第百八十八号議案
災害派遣手当等の支給に関する条例の一部を改正する条例
第六 第百八十九号議案
東京都の一般職の任期付職員の採用及び給与の特例に関する条例の一部を改正する条例
第七 第百九十号議案
東京都の一般職の任期付研究員の採用及び給与の特例に関する条例の一部を改正する条例
第八 第百九十一号議案
職員の勤務時間、休日、休暇等に関する条例の一部を改正する条例
第九 第百九十二号議案
東京都人事行政の運営等の状況の公表に関する条例の一部を改正する条例
第十 第百九十三号議案
東京都非常勤職員の公務災害補償等に関する条例の一部を改正する条例
第十一 第百九十四号議案
東京都区市町村振興基金条例の一部を改正する条例
第十二 第百九十五号議案
東京都選挙管理委員会関係手数料条例の一部を改正する条例
第十三 第百九十六号議案
東京都固定資産評価審査委員会関係手数料条例
第十四 第百九十七号議案
東京都情報公開条例の一部を改正する条例
第十五 第百九十八号議案
東京都個人情報の保護に関する条例の一部を改正する条例
第十六 第百九十九号議案
東京都特定個人情報の保護に関する条例
第十七 第二百号議案
学校職員の給与に関する条例の一部を改正する条例
第十八 第二百一号議案
都立学校の学校医、学校歯科医及び学校薬剤師の公務災害補償に関する条例の一部を改正する条例
第十九 第二百二号議案
東京都立多摩社会教育会館条例を廃止する条例
第二十 第二百三号議案
東京都婦人保護施設の設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例
第二十一 第二百四号議案
東京都障害児通所給付費等不服審査会条例の一部を改正する条例
第二十二 第二百五号議案
東京都障害者介護給付費等不服審査会条例の一部を改正する条例
第二十三 第二百六号議案
東京都心身障害者福祉センター条例の一部を改正する条例
第二十四 第二百七号議案
東京都立総合精神保健福祉センター及び東京都立精神保健福祉センター条例の一部を改正する条例
第二十五 第二百八号議案
東京都立職業能力開発センター条例の一部を改正する条例
第二十六 第二百九号議案
都民の健康と安全を確保する環境に関する条例の一部を改正する条例
第二十七 第二百十号議案
東京都自然公園条例の一部を改正する条例
第二十八 第二百十一号議案
東京都都民の森条例の一部を改正する条例
第二十九 第二百十二号議案
東京都立公園条例の一部を改正する条例
第三十 第二百十三号議案
警視庁関係手数料条例の一部を改正する条例
第三十一 第二百十四号議案
火災予防条例の一部を改正する条例
第三十二 第二百十五号議案
特別区の消防団員等の公務災害補償に関する条例の一部を改正する条例
第三十三 第二百十六号議案
都立南花畑学園特別支援学校(仮称)(二十七)改築工事請負契約
第三十四 第二百十七号議案
都立小金井特別支援学校(二十七)改築工事請負契約
第三十五 第二百十八号議案
東京消防庁深川消防署有明分署庁舎(二十七)新築工事請負契約
第三十六 第二百十九号議案
東京消防庁町田消防署庁舎(二十七)新築工事請負契約
第三十七 第二百二十号議案
清澄排水機場耐震補強工事請負契約
第三十八 第二百二十一号議案
今井水門耐震補強工事請負契約
第三十九 第二百二十二号議案
平成二十七年度新砂水門(再整備)建設工事(その二)請負契約
第四十 第二百二十三号議案
東京国際展示場(二十七)地盤改良工事請負契約
第四十一 第二百二十四号議案
中川防潮堤耐震補強工事(その二百三)請負契約
第四十二 第二百二十五号議案
綾瀬川護岸耐震補強工事(その二十五)請負契約
第四十三 第二百二十六号議案
綾瀬川護岸耐震補強工事(その二十六)請負契約
第四十四 第二百二十七号議案
地下トンネル築造工事及び擁壁築造工事(二十七 四─放三十五北町)請負契約
第四十五 第二百二十八号議案
建物収去土地明渡等の請求に関する民事訴訟の提起について
第四十六 第二百二十九号議案
東京都人権プラザの指定管理者の指定について
第四十七 第二百三十号議案
当せん金付証票の発売について
第四十八 第二百三十一号議案
土地の信託の変更について
第四十九 第二百三十二号議案
東京体育館の指定管理者の指定について
第五十 第二百三十三号議案
東京武道館の指定管理者の指定について
第五十一 第二百三十四号議案
東京辰巳国際水泳場の指定管理者の指定について
第五十二 第二百三十五号議案
有明テニスの森公園テニス施設の指定管理者の指定について
第五十三 第二百三十六号議案
東京都障害者総合スポーツセンター外一施設の指定管理者の指定について
第五十四 第二百三十七号議案
東京都立埋蔵文化財調査センターの指定管理者の指定について
第五十五 第二百三十八号議案
東京都リハビリテーション病院の指定管理者の指定について
第五十六 第二百三十九号議案
東京都立心身障害者口腔保健センターの指定管理者の指定について
第五十七 第二百四十号議案
東京都立東大和療育センターの指定管理者の指定について
第五十八 第二百四十一号議案
東京都立産業貿易センター台東館の指定管理者の指定について
第五十九 第二百四十二号議案
東京都立食品技術センターの指定管理者の指定について
第六十 第二百四十三号議案
東京都しごとセンターの指定管理者の指定について
第六十一 第二百四十四号議案
地方独立行政法人東京都立産業技術研究センター中期目標について
第六十二 第二百四十五号議案
晴海客船ターミナル外四施設の指定管理者の指定について
第六十三 第二百四十六号議案
竹芝客船ターミナルの指定管理者の指定について
第六十四 第二百四十七号議案
竹芝ふ頭船舶給水施設外六施設の指定管理者の指定について
第六十五 第二百四十八号議案
東京都立東京港野鳥公園の指定管理者の指定について
第六十六 第二百四十九号議案
東京都立辰巳の森海浜公園外六公園の指定管理者の指定について
第六十七 第二百五十号議案
東京都立大井ふ頭中央海浜公園外十四公園の指定管理者の指定について
第六十八 第二百五十一号議案
東京都立お台場海浜公園外十公園の指定管理者の指定について
第六十九 第二百五十二号議案
東京都立葛西海浜公園の指定管理者の指定について
第七十 第二百五十三号議案
二見漁港岸壁外九施設の指定管理者の指定について
第七十一 第二百五十四号議案
東京都八丈島空港の指定管理者の指定について
第七十二 第二百五十五号議案
東京都小笠原ビジターセンターの指定管理者の指定について
第七十三 第二百五十六号議案
首都高速道路株式会社が行う高速道路事業の変更に対する同意について
第七十四 第二百五十七号議案
東京都立公園における転倒事故に伴う損害賠償の額の決定について
第七十五 第二百五十八号議案
東京都立猿江恩賜公園外六公園の指定管理者の指定について
第七十六 第二百五十九号議案
東京都立日比谷公園外六施設の指定管理者の指定について
第七十七 第二百六十号議案
東京都立戸山公園外五公園の指定管理者の指定について
第七十八 第二百六十一号議案
東京都立武蔵野公園外七公園の指定管理者の指定について
第七十九 第二百六十二号議案
東京都立陵南公園外三公園の指定管理者の指定について
第八十 第二百六十三号議案
東京都立狭山公園外四公園の指定管理者の指定について
第八十一 第二百六十四号議案
東京都立長沼公園外四公園の指定管理者の指定について
第八十二 第二百六十五号議案
東京都立大神山公園の指定管理者の指定について
第八十三 第二百六十六号議案
東京都立東白鬚公園外二十公園の指定管理者の指定について
第八十四 第二百六十七号議案
東京都立浜離宮恩賜庭園外八公園の指定管理者の指定について
第八十五 第二百六十八号議案
東京都立神代植物公園の指定管理者の指定について
第八十六 第二百六十九号議案
東京都立夢の島公園外一施設の指定管理者の指定について
第八十七 第二百七十号議案
東京都立潮風公園外一公園の指定管理者の指定について
第八十八 第二百七十一号議案
東京都立横網町公園の指定管理者の指定について
第八十九 第二百七十二号議案
恩賜上野動物園外三施設の指定管理者の指定について
第九十 第二百七十三号議案
東京都多磨霊園外七霊園の指定管理者の指定について
第九十一 第二百七十四号議案
東京都青山葬儀所の指定管理者の指定について
第九十二 第二百七十五号議案
東京都瑞江葬儀所の指定管理者の指定について
第九十三 第二百七十六号議案
東京都八重洲駐車場外四駐車場の指定管理者の指定について
第九十四 第二百七十七号議案
東京都板橋四ツ又駐車場の指定管理者の指定について
第九十五 諮問第四号
地方自治法第二百六条の規定に基づく審査請求に関する諮問について
議事日程第三号追加の一
第一 東京都教育委員会委員の任命の同意について(二七財主議第三六三号)
第二 東京都監査委員の選任の同意について(二七財主議第三六四号)
第三 議員提出議案第十八号
東京都心身障害者福祉手当に関する条例の一部を改正する条例
第四 議員提出議案第十九号
平成二十七年十二月に支給する東京都議会議員の期末手当の特例に関する条例

   午後一時開議

○議長(川井しげお君) これより本日の会議を開きます。

○議長(川井しげお君) この際、あらかじめ会議時間の延長をいたしておきます。

○議長(川井しげお君) 次に、日程の追加について申し上げます。
 議員より、議員提出議案第十八号、東京都心身障害者福祉手当に関する条例の一部を改正する条例外条例一件、知事より、東京都教育委員会委員の任命の同意について外人事案件一件がそれぞれ提出されました。
 これらを本日の日程に追加いたします。

○議長(川井しげお君) 昨日に引き続き質問を行います。
 九十二番鈴木あきまさ君
〔九十二番鈴木あきまさ君登壇〕

○九十二番(鈴木あきまさ君) 初めに、地方法人課税の偏在是正について伺います。
 我が都議会自由民主党は、真の地方創生の実現に向け、日本各地と東京がそれぞれの魅力を高め、お互いに協力し、共存共栄を図ることの重要性を訴えてきました。
 産業振興の観点からも、共存共栄という理念を実現し、それぞれの地域産業や地元の企業活動を活性化させ、日本全体を持続的発展に導くためには、東京が果たす役割は極めて重要であります。
 こうした中、昨日、自民党税制調査会は、平成二十八年度税制改正として、地方法人課税に関する見直し案を示しました。
 これによると、法人住民税の国税化は、消費税率引き上げに伴い拡大となるものの、七年間我が党が撤廃を訴え続けてきた法人事業税の暫定措置は廃止することとなりました。全体の影響額は、当初想定された規模の五千八百億円から四千六百億円となり、一千二百億円の圧縮が図られることとなりました。法人住民税の国税化が拡大となったことは、地方分権に反するものであり、大変遺憾であります。
 一方、暫定措置の廃止に加え、全体の影響額が圧縮されたことは、我が党が責任政党として、これまで区市町村議会などと連携し、最大限の努力を尽くしてきた成果であります。
 東京は、首都の役割を果たさなければなりません。また、都が抱える膨大な財政需要にも対応しなければなりません。東京から財源を奪い、地方に配分しても、地方財政が抱える問題の根本的な解決にはつながりません。地域間で限られた財源を奪い合うのではなく、地方税財源全体の拡充を国に求めていくべきであります。
 地方法人課税の不合理な偏在是正措置について、今後の方向性が示された今、知事の見解を伺います。
 次に、中小企業の医療機器産業参入に対する支援について伺います。
 すぐれた技術力を有する町工場が、ロケットや医療機器への参入に果敢に挑戦する中で、さまざまな制約や困難に対して、経営者、従業員等が一体となって、限界を超えた努力と世界をリードする技術とで立ち向かい、成功をおさめていく物語「下町ロケット」が、今多くの人たちに感銘を与えています。中小企業が将来にわたって成長していくためには、現状に甘んじることなく、今後の市場拡大が期待される産業分野へ積極的に参入していかなければなりません。
 特に、医療機器産業は、急速な高齢化の進展を背景に市場の拡大が見込まれています。我が国においては、参入するに当たって乗り越えなければならない法規制等の高い障壁はありますが、医療機器は三十万を超える種類があり、少量で高品質な製品が求められることから、すぐれた技術力や製品開発力を有する中小企業は、長期かつ安定的な取引先を確保することも可能です。
 また、アジア地域の高齢化の進展により、海外市場への参入も期待できます。
 私の地元である大田区には、長年にわたり磨き上げてきた自社の技術に誇りを持つ中小企業が数多く集積しております。
 こうした中小企業が、医療機器産業分野へ参入できるよう、都として強力に後押しすべきと考えますが、知事の見解をお伺いいたします。
 去る十一月十一日、国産ジェット旅客機MRJの初飛行となったこの日は、すぐれた燃費性能を実現させたスマートな機体が飛び立つ姿に多くの日本人が心を躍らされました。YS11以来、およそ五十年ぶりとなるこの成功は、我が国の技術の結晶でもあります。もちろん、海外メーカーの協力もありましたが、世界の航空機に、さまざまな機器や部品を提供してきた日本の航空機産業、とりわけ中小ものづくり企業の技術力なくしては、かの機体は大空を舞うことはなかったはずです。
 世界の旅客機需要は、今後二十年で、アジア中心に倍増すると予測されており、MRJのような中小型機は、各国のメーカーが開発と受注にしのぎを削っているといわれています。ぜひとも、官民の力を合わせ、オールジャパンの体制で国際競争を勝ち抜いていただきたい。それが、つくり手の一翼を担うことになる多くのものづくり企業の願いでもあると思います。
 これからの大いなる成長が期待される航空機産業に、東京の中小企業が一つでも多く参入を果たせるよう、都では、航空機関連の法規制や規格といった専門知識の習得や、他の製品の何倍も厳格な航空機部品の品質管理への対応など、さまざまな支援を行ってきました。そして、この都の後押しも得て、部品の一貫生産体制を売りにする企業九社のグループ、アマテラスなどを中心に、受注の実績も着実に伸ばしつつあります。
 しかし、航空機は、世界各国のメーカーから、パーツや装置の供給を受けて製造されており、実力はあっても知名度が低い中小企業が、こうした国際的な調達網に独力で食い込んでいくことは容易ではありません。
 そこで、都は、航空機産業に参入意欲のあるすぐれた技術力を持つ都内中小企業の存在を、世界に向けて強力に発信していくべきと考えますが、所見を伺います。
 また、中小企業が事業活動を行うに当たっては、資金繰りの支援も重要です。
 都は、制度融資を初め動産・債権担保融資制度など、多様な資金調達手段を用意していますが、リーマンショック直後の中小企業の経営環境が大変厳しかった平成二十一年度に独自に立ち上げたものが、地域の金融機関と連携した新保証付融資制度です。本制度は、制度融資だけでは十分に資金調達できない中小企業に対し、事業資金を速やかに融資することで、厳しい局面に立たされた中小企業の資金繰りを支えてきました。
 しかし、本制度では、融資限度額が一千万円と限られているため、必要とする金額を満たせずに利用を見送るなど、中小企業の資金ニーズに必ずしも応え切れていないということがわかってきました。中小企業のニーズに即した改善を行えば、取扱金融機関がふえることも期待できます。
 制度融資のみでは資金調達が困難な中小企業の資金繰りをしっかりと支えるため、融資限度額の拡充など、制度の改善を図るべきと考えますが、見解を伺います。
 次に、下水道の豪雨対策について伺います。
 アスファルト舗装などが進み、雨水の多くが地下にしみ込まず、短時間に集中して下水道へ流入してしまう東京で浸水を防ぐためには、河川整備とあわせて下水道の浸水対策が重要です。
 下水道局では、従来の経営計画二〇一三における対策に加え、平成二十五年のたび重なる豪雨を受け、豪雨対策下水道緊急プランを直ちに策定し、さらなる豪雨対策に取り組んでいるとのことですが、大いに期待したいと思います。
 そこで、改めて下水道の豪雨対策について伺います。
 ところで、私の地元大田区の上池台地区は、昔から被害がたびたび発生してきた地域です。そこで、下水道局は、この地域の浸水対策として、平成十六年度に、上池台三丁目公園雨水調整池を整備しました。これは、二十五メートルプール約二十二個分にもなる大きな雨水調整池であり、その効果は大きく、浸水被害は減少し、地元の方々も大変喜んでいました。
 しかし、平成二十五年七月には、大田区を含む城南地区において猛烈な雨が降り、上池台地区を含め、甚大な浸水被害が発生しました。上池台の雨水調整池もほぼ満水となってしまったようで、まるで道路が川のように、四方八方から雨水が集まり、何軒もの建物が浸水した状況を私も目の当たりにしました。
 これを受け、下水道局は、上池台地区を一時間七十五ミリ降雨へ対応する地区に位置づけたことを評価いたします。さらなる豪雨対策を進めてもらえるということで、地元の期待は非常に大きいのですが、浸水対策は大規模な事業であるため事業完成に長い期間がかかります。
 住民は、浸水被害について不安な日々を過ごしているため、早期に浸水被害が軽減されることを切望しており、一日も早い対策が望まれます。
 そこで、大田区上池台地区における豪雨対策の取り組みについて伺います。
 最後に、文化プログラムにおけるレガシーの創出について伺います。
 オリンピック・パラリンピックは、スポーツの祭典でもあるとともに文化の祭典でもあります。
 歴史をひもとけば、一九一二年のストックホルム大会から一九四八年のロンドン大会までの八大会では、建築、彫刻、絵画、音楽、文学の五種類の芸術競技が実施されています。このうち、一九三六年ベルリン大会では、日本人二名が、絵画種目で銅メダルを獲得しています。
 その後、客観的審査の難しさ、作品輸送の難易度の高さなどから、競技としては廃止されたものの、各都市が実施する文化プログラムが、オリンピック・パラリンピックの重要な要素であることは今も変わりありません。
 都は、二〇二〇年東京大会を契機に、東京の芸術文化振興を飛躍的に推し進め、有形無形の文化をレガシーとして創出していくとしています。二〇二〇年大会に向け、多彩で魅力的な文化プログラムを展開することは、都全体あるいは地域も巻き込んだ機運醸成を図る上で重要であるとともに、大会後の大きなレガシーとなり、私も大いに期待しているところです。
 リオ大会後にスタートする文化プログラムについて、今後、具体的な支援策や展開案が示されていくと思いますが、私は、演劇や音楽、大規模なフェスティバルなど、無形の芸術文化だけではなく、彫刻やオブジェ、絵画、写真などの有形のものが残されていくことが大会後に思い出として語り継がれるレガシーとして重要であると考えます。
 都は、文化プログラムを通じて、このような有形のレガシーを残していくべきと考えますが、所見を伺い、私の質問を終わります。(拍手)
〔知事舛添要一君登壇〕

○知事(舛添要一君) 鈴木あきまさ議員の一般質問にお答えいたします。
 不合理な偏在是正についてでございますが、まずは、この間、都議会の先生方には、さまざまな場面で国に働きかけていただき、また区市町村議会に対しても結束を呼びかけていただくなど、ともに闘っていただきました。心から感謝申し上げたいと思います。
 私は、知事就任以来、不合理な偏在是正措置は、地方自治の本旨にもとるものとして強く撤廃を主張してまいりました。
 この秋も、志を一にする自治体や都内区市町村と連携し、総務大臣への要請を行うことはもとより、宮沢税制調査会長とも直接議論し、都選出の国会議員の方々にもご協力を仰いで、さまざまな政治的な働きかけを行うなど精力的に活動してまいりました。
 今回、長年の懸案でありました暫定措置が撤廃され、地方税に復元されることとなったことは率直に評価したいと思います。
 一方で、区市町村にも影響を及ぼす法人住民税の国税化の拡大は、地方分権の理念に照らして決して容認できるものではありません。
 東京一極集中論など都への逆風が厳しい中、暫定措置が撤廃され、また、全体の影響額が当初の想定よりも圧縮されたことは、都議会などと連携して行ってきた都の主張を国が受けとめた結果であると認識しております。
 この問題の根源は、自治体がみずからの役割を果たすための財源が十分ではないということにあります。そのためには総体としての地方税財源の拡充と、安定的な地方税体系の構築が必要でありまして、このことこそが本来目指すべき方向であります。
 今後とも、この本質的な課題の解決に向け、都議会の皆様と力を合わせ、国に強く働きかけてまいります。
 次に、医療機器産業への参入支援についてでございますが、日本の先端医療や高度な医療サービスは海外からの注目を集めておりまして、これらを支える医療機器産業は、グローバルな成長が期待されます。
 先日のベンチャー技術大賞において、視野を測定する機器を表彰いたしました。この機器は、従来のものを小型軽量化し、持ち運びを可能としたもので、大型の機器を備えていない機関でも、容易に緑内障の検査を行うことができます。
 また、都内のものづくり企業が自社の表面処理技術を生かして、アレルギー反応がなく、耐久性にもすぐれた医療用はさみを開発するなど、中小企業の新しい発想と高度な技術により、現場のニーズに応えた医療機器が生み出されております。
 このような医療機器の開発を促進するため、都は今年度から、専門のコーディネーターを配置し、患者や医療現場におけるニーズと中小企業の技術シーズを掘り起こすとともに、そのマッチングを行っております。
 今後は、開発をさらに加速化するため、共同開発による試作品製作や医療機器の審査に係る経費等の軽減策を講じてまいります。
 こうした支援によりまして、多くの企業の参入を促すことで、東京発の革新的な医療機器を数多く創出し、二〇二〇年大会に向けて、中小企業の高度な技術やすぐれた製品を世界に発信してまいります。
 そのほかの質問につきましては、関係局長が答弁をいたします。
〔産業労働局長山本隆君登壇〕

○産業労働局長(山本隆君) 二点のご質問にお答えをいたします。
 まず、中小企業の航空機産業への参入についてでございますが、航空機産業は、世界的な旅客数の増大により市場の大幅な拡大が見込まれ、中小企業のすぐれた金属加工技術等を生かせる分野として大きく成長する可能性がございます。
 都はこれまで、展示会の開催、専門家派遣や品質管理の取り組みへの助成等により、部品を一貫生産する都内企業のグループなど意欲ある中小企業の活動を支援してまいりました。
 加えて、今年度からは、市場参入を目指す都内中小企業の幅広いネットワークづくりに取り組んでおり、今後、これを海外市場に向け積極的にアピールするため、国際エアショーへの出展やウエブサイトの開設、海外取引の窓口機能の設置等を検討してまいります。
 部品サプライヤーの集積地としての東京の国際的知名度の向上を図り、中小企業の航空機産業への参入を強力に後押ししてまいります。
 次に、地域の金融機関と連携した新保証付融資についてでございますが、中小企業の資金繰りをしっかりと支えるためには、利用者のニーズに対応し、都独自のセーフティーネットである本制度の利便性を高めていくことが重要でございます。
 このため、都はこれまでも、借りかえ制度の導入や保証料率を引き下げる特別措置等に取り組んでまいりました。
 一方、ご指摘の融資限度額につきましては、上限である一千万円での融資が全件数の約三分の二に上っていることに加え、取扱金融機関に対する調査により、一千万円を超えた一定の範囲にも多くの資金需要があることが明らかとなっております。
 こうした状況を踏まえまして、中小企業のニーズに応えるための融資限度額の引き上げなど、本制度のさらなる充実に向けた検討を進めてまいります。
〔下水道局長石原清次君登壇〕

○下水道局長(石原清次君) まず、下水道の豪雨対策についてでございますが、経営計画二〇一三では、時間五十ミリ降雨への対策を基本としておりますが、特に浸水被害の影響が大きい大規模地下街では、時間七十五ミリ降雨への対策を進めております。
 一方、平成二十五年の甚大な浸水被害を受け策定した豪雨対策下水道緊急プランでは、市街地においても時間七十五ミリ降雨への対策に踏み出すなど、雨水整備水準のレベルアップを図った取り組みを進めております。
 このプランでは、七十五ミリ対策地区として、大田区上池台地区など四地区を定め、今年度、世田谷区弦巻地区で初めて工事に着手する予定であり、残る三地区でも早期の工事着手を目指してまいります。これら四地区での整備を積極的に進め、一部完成した施設を暫定的に稼働させるなど、平成三十一年度末までに整備効果を発揮してまいります。
 次に、大田区上池台地区における豪雨対策についてでございますが、平成二十五年の豪雨で被害が多く発生した上池台三、五丁目地区は、地盤が低く雨水が集まりやすいことに加え、放流先の河川の水位が上昇して雨水が排水されにくくなったことなどが浸水被害の要因と考えられます。
 このため、この地区の雨水を隣接するより深い下水道管へ切りかえ、その下流にあるポンプ所から海へ排水する方式で先行整備をいたします。
 この対策に必要な下水道管の整備について、大田区との調整や設計を進めており、区有地を借用するなど、区の協力を得て来年度工事着手し、平成三十一年度末までの切りかえ完了を目指します。
 また、上池台三、五丁目付近以外の地区につきましては、その後、増強幹線を整備することで対応を図る予定でございます。
 今後とも、都民の安全・安心の確保に向け、浸水対策を着実に進めてまいります。
〔生活文化局長多羅尾光睦君登壇〕

○生活文化局長(多羅尾光睦君) 文化プログラムにおけるレガシーについてですが、東京を世界有数の文化都市としていくには、文化プログラムの展開によって得られるさまざまな成果をレガシーとして継承していくことが重要でございます。
 今後、文化プログラムの展開に当たっては、学生、若手芸術家等の活用や、区市町村や民間団体等、より多くの主体との連携を推進していくこととしており、アーツカウンシル東京が行っているさまざまな支援も有効に活用してまいります。
 こうした取り組みにより、アーティスト等の育成や民間団体等による芸術文化活動の活発な展開を未来につなげるとともに、芸術作品等をレガシー、思い出として形成し、大会後の活用に向けて、区市町村や民間団体等の意見なども踏まえながら、関係局とも検討してまいります。

○議長(川井しげお君) 六十六番清水孝治君
〔六十六番清水孝治君登壇〕

○六十六番(清水孝治君) 初めに、地方創生について伺います。
 政府は、これまで、まち、人、仕事創生の中で総合戦略を策定し、地方への新しい人の流れをつくるという方針の一環として、政府関係機関の地方移転を促進する方針を発表し、各道府県からは誘致の提案がございました。
 都内では、観光庁や消防大学校、独立行政法人日本スポーツ振興センターなど、実に十九の区市内にある延べ五十二の機関がその対象となっております。
 私は、安倍首相が掲げる一億総活躍社会の実現には、この地方創生が必要不可欠であることは理解をしております。
 しかし、同時に、こうした取り組みを進めるに当たっては、東京を初めとする大都市への人口と業務・商業機能の集中、いわゆる集積のメリットが我が国を牽引し、日本経済全体を支えているという実態にも留意しなければなりません。
 また、同じく移転誘致のあった私の地元立川市の自治大学校のように、地域の行事や住民と深い関係を築き上げ、地域コミュニティの維持に多大な貢献をしている政府関係機関があることも忘れてはなりません。
 つまり、地方創生の本分は、単に首都東京の活力をそぎ、地方に再配分することではなく、地方と東京が共栄し、日本全体を活性することにあるものと考えますが、都の見解をお伺いいたします。
 次に、二〇二〇年オリンピック・パラリンピック大会に向けた多言語対応についてお伺いいたします。
 現在、訪日外国人旅行者数が増加する中、二〇二〇年大会に向け、都内各地で外国からのお客様をお迎えする取り組みが急務となっております。その取り組みに当たっては、駅や道路、ホテル並びにレストランのメニューなど多言語対応を着実に進め、旅行者の皆様が安心、快適に日本を楽しんでいただくための環境整備が不可欠となっております。
 その中で、都の役割としては、国や民間と連携し、多言語対応の取り組みを一つ一つ具体化していくことが重要であります。
 例えば、先月二十八日に行われたオリンピック・パラリンピックの機運醸成シンポジウムの会場では、多言語音声翻訳アプリの紹介もございました。
 そこで、お伺いいたします。
 このような多言語対応の取り組みは、都心部のみならず都内全域にわたる実施と、そのレベルアップを図る必要がございます。
 そこで、先般、府中市にあります東京自治会館に設置された多摩・島しょにおける二〇二〇年大会の事業拠点を活用し、多言語対応の取り組みを発信することも有効だと考えますが、都の見解を求めたいと思います。
 次に、多摩・島しょ地域の観光振興について伺います。
 二〇二〇年オリンピック・パラリンピック大会の開催や、その後にかけて、都内旅行者の増加が見込まれる中、多摩・島しょ地域へ足を運ぶ観光客が一段とふえるような流れを着実に生み出すことが多摩・島しょ地域にとっては極めて重要でございます。
 多摩・島しょ地域は、豊かな自然に加えて、地元にしっかりと根づいた農林水産業もあり、これらの産業資源を組み合わせ、観光客の誘致につなげることが必要だと考えるわけでございます。
 例えば、イタリアのトスカーナ地方では、風光明媚な田園地帯で自然と触れ合いつつ、地元食材でつくった料理を堪能できるグリーンツーリズムが定着し、世界的人気も高いと聞いております。
 都内でも、立川のウドや奥多摩のヤマメ、清流が生み出す日本酒などの地域ブランドを上手に活用した、農業や水産業を身近に感じ、多摩や島しょ地域の魅力を味わう東京版グリーンツーリズムを推進するような視点も重要になると考えます。また、そのためには、多くの観光スポットを効果的に訪問できるような交通ルートの充実も重要であります。
 改めて、都の多摩・島しょ地域の観光振興策について、知事のご所見をお伺いしたいと思います。
 次に、地域の観光関連団体への支援策について伺います。
 東京都全体の観光振興を進める上では、浅草や銀座、原宿といった著名なスポットのPRや集客対応を図るだけでなく、それぞれの地域ごとに着実な旅行者誘致に力を入れていただくことが最も重要だと思います。
 こうした中で、多摩・島しょ地域を含め、都内各地域では観光関係団体が設置され、限られた人材や体制といった厳しい状況の中でも工夫を凝らし、事業を行っております。さらなる地域の観光振興を進めるためには、今後は各団体の取り組みに一層の発展性を持たせ、新しい発想を外部からも積極的に取り入れていく、こうした努力こそが大切だと考えます。
 特に、地域の枠を超えて団体同士が協力し、お互いの観光スポットをつなぎ、都との接点をふやして事業の幅を広げていくことが重要だと考えます。
 そのために、都は、各地域の観光関連団体にさまざまな知識やノウハウを提供して新しい企画を生み出し、その実現を広域行政としてサポートする対応を進めていくべきと考えますが、都のご見解をお伺いします。
 次に、トンネルの長寿命化について伺います。
 国はもとより、東京都でも、交通、物流ネットワークを支える道路施設の高齢化が進んでおります。特にトンネルは、地域間を結ぶ重要な道路施設であり、一たび事故が発生すると、交通が寸断され、復旧に時間を要するだけでなく、重大事故に発展する危険性をはらんでおります。
 三年前の十二月に、中央自動車道笹子トンネル天井板落下事故は発生をいたしました。百三十メートルを超す天井板が落下し、自動車三台が下敷きとなり、九名ものとうとい命が失われたことは、いまだ記憶に新しい惨劇でございます。
 その一方で、トンネルは、使用を継続しながらつくりかえることが困難なため、適切な維持管理により、常時、安全を保つ必要がございます。
 そこでお伺いします。
 都は、平成二十七年予算特別委員会において、トンネル予防保全計画を策定するとのご答弁がございました。このたび、十一月にその計画書が発表されましたが、都内百二十一カ所のトンネルの長寿命化を今後どのように進められていくのか、お聞かせ願いたいと存じます。
 次に、海の森公園の一部開園について伺います。
 東京湾海の森は、廃棄物と建設発生土の埋立地を約八十八ヘクタールもの緑豊かな森に生まれ変わらせるプロジェクトであり、我が党も議会でたびたび取り上げさせていただいたわけであります。
 来年度の一部開園に向けて市民参加で行ってきた植樹も本年度で終了という段階で、その整備も進んできたとのことでございます。
 先日、私も地元の農家の皆さんと数年ぶりに現地を視察させていただきました。植樹開始の当時とは違い、まだ苗木の状態であったユズリハやクロマツなどがしっかりと成木に成長し、今では立派な森を形成しており、農家の視察らしくなったなと感心をして帰ってきたわけでございます。
 一方で、海の森周辺では、現在でもコンテナ車などの大型車両が多く通行する交通密集地域であり、今後、中央防波堤外側で整備が進められているコンテナターミナルがオープンすれば、ますます交通量の増加が予想されるエリアでもございます。
 また、周辺では、二〇二〇年オリンピック・パラリンピック大会のカヌーやボートなどの競技が開催されることも決定され、交通ネットワーク確保の必要性に伴い、南北線を初めとする道路整備が行われ、さらに、そのほか複数の競技会場の整備が予定されるなど、海の森を取り巻く環境の変化は著しく、これら整備工程の検討が進む中で、工事車両の増加や工事のふくそうが従来の想定を大きく上回り、非常に厳しい状態になるとお聞きしたわけであります。
 そこでお伺いいたします。
 我が党では、海の森の平成二十八年度一部開園を期待しておりました。しかし、予定どおり一部開園をした場合、物流や工事、そして公園利用者の車両が混在し、工事の円滑な進捗や公園利用者の安全で快適な利用を確保する上で大きな課題が生じると、現段階では危惧を抱いているわけであります。また、ことしに入り、海の森で馬術競技の開催が正式決定もいたしました。
 このような状況を踏まえ、都は、海の森の一部開園についてどう対応されていくのか、ご所見をお伺いしたいと思います。
 最後に、教育問題、不登校対策について伺います。
 都内には、不登校の児童生徒のために、子供に寄り添い、子供の自己肯定感を高める取り組みなどを行っているフリースクールなどの民間団体が少なくありません。
 不登校の児童生徒は、心の問題、家庭の問題、学習上のつまずきなど、さまざまな要因を抱えており、学校だけの支援で解決していくことは難しい状態です。また、児童生徒や保護者の中には、フリースクールなどの民間団体で支援を受けることを希望している方もおいでになります。
 こうした状況を踏まえ、現在、国では、不登校の児童生徒など義務教育段階で十分な普通教育を受けていない者に対して、フリースクールなど多様な教育の機会を確保するための法案が検討されております。
 そこでお伺いいたします。
 学校への在籍を前提とするなど一定の条件つきであるものの、義務教育の場の選択肢を拡大するといった国の潮流に沿って、都は不登校対策に当たり、民間団体と連携した取り組みを行っていくことが必要だと考えますが、都教育委員会のご所見を伺い、私の質問を終わります。(拍手)
〔知事舛添要一君登壇〕

○知事(舛添要一君) 清水孝治議員の一般質問にお答えいたします。
 多摩・島しょ地域の観光振興についてでありますが、多摩・島しょ地域は、東京の伝統野菜であるウドを初め、すぐれた味わいを持つトウキョウXなどの畜産物、新鮮な魚介類として人気の高いキンメダイ、さらには澄んだ水を使う酒蔵の銘酒など、さまざまな食の魅力にあふれております。
 こうした食材を楽しむ機会と場を、美しい景観の丘陵や渓谷、ダイビングや釣りを楽しめる海洋などの観光資源に結びつけ、旅行者の誘致に生かす視点が重要でございます。
 そのため、外国人旅行者が多摩・島しょ地域に関心を持ち、観光に訪れるよう、農林水産資源をテーマに効果の高いPRを行うとともに、民間の事業者の力を活用し、地元産の食材と観光スポット双方の魅力を生かすツアーをふやしてまいります。さらには、自然を楽しみ、快適な旅行ができるよう、交通アクセスの充実にも取り組んでまいります。
 これらの取り組みにより、多摩・島しょの自然や農林水産資源を生かした観光振興を着実に進めてまいります。
 そのほかの質問につきましては、教育長及び関係局長がお答えをいたします。
〔教育長中井敬三君登壇〕

○教育長(中井敬三君) 民間団体と連携した不登校対策についてでございますが、これまで学校や教育委員会においては、不登校の児童生徒の支援を行ってきておりますが、どうしても学校になじめず、フリースクール等民間の施設に居場所を見出している子供もおります。
 こうしたことから、都教育委員会では、民間の施設との連携も含め、不登校の児童生徒の支援のあり方について、現在、有識者による検討委員会を設置し、幅広く議論しており、年度内に最終の報告を取りまとめる予定となっております。
 今後、検討委員会での議論を踏まえるとともに、国の動向も注視し、民間の施設と教育委員会等が児童生徒の様子や支援内容等について情報交換を行う場を設けるなど、相互の連携も図りながら、個々の児童生徒の状況に応じた支援の充実を検討してまいります。
〔政策企画局長川澄俊文君登壇〕

○政策企画局長(川澄俊文君) 地方創生における政府関係機関の地方移転についてでございますが、地方創生は、お話のとおり、東京と地方がそれぞれの持つ魅力を高め、協力し合うことによって、ともに栄え成長し、日本全体を活性化させていくことが重要でございます。
 そうしたことから、政府関係機関の移転によって、東京の活力をそぐことや区市町村など地域に影響があってはならないと考えております。
 都内にある政府関係機関の移転につきましては、さまざまな関係者への影響について十分に考慮するとともに、国政運営や経済活動の効率性、国際競争力の低下を招くことのないよう、幅広な視点で慎重に検討することを国に要望したところでございます。
 今後も引き続き、国の動向を注視してまいります。
〔オリンピック・パラリンピック準備局長中嶋正宏君登壇〕

○オリンピック・パラリンピック準備局長(中嶋正宏君) 多言語対応の今後の取り組みについてでございますが、二〇二〇年大会に向け多言語対応を推進し、外国人旅行者が安心して快適に滞在できる環境を都内全域で実現することは重要でございます。
 現在、都は国と連携のもと、多言語対応協議会において、官民一体で取り組みを推進しております。
 今月には、第四回協議会を開催し、「東京防災」の外国語版の作成や、スマートフォンを活用した多言語による防災情報の提供を行うアプリの先進事例などを共有するなど、災害時も含めた多言語対応の具体化を進めてまいります。
 今後は、お話の東京自治会館なども有効に活用しながら、市区町村の参考となる取り組み事例などの情報提供を充実させますとともに、その取り組みを促すため、活用可能な補助制度の紹介を行うなど、多摩を初めとする各地域の多言語対応の推進を強力にサポートしてまいります。
〔産業労働局長山本隆君登壇〕

○産業労働局長(山本隆君) 地域の観光関連の団体への支援についてでございますが、都内の各地域で、観光関連の団体がさまざまな知識やノウハウを得て、新しい発想で効果の高い事業を展開することは重要でございます。
 これまで都は、地域の団体が行う観光まちづくりの事例を都内で広く共有する冊子の作成と配布や、観光資源の開発を目指す団体への専門家の派遣などにより、各地域の観光振興に向けた取り組みのサポートを行ってまいりました。
 今後は、地域の観光関連の団体が自治体の区域を超えて協力する体制や、都の観光施策との連携を強めて効果の高い事業展開を図ることが重要であるため、質の高い情報やスキルの提供の仕組みを検討いたします。また、これによりつくり上げた企画内容の実現方策の検討を行ってまいります。
 こうした取り組みによりまして、地域の観光振興の充実を目指してまいります。
〔建設局長佐野克彦君登壇〕

○建設局長(佐野克彦君) トンネルの長寿命化についてでございますが、都は、道路施設の損傷や劣化が進行する前に対策を行う予防保全型管理を導入し、既に橋梁で取り組んでおります。
 トンネルにつきましても、その機能を将来にわたり十全に発揮させるため、本年十一月にトンネル予防保全計画を策定いたしました。計画では、レーザー測定など最新技術を用いた調査の結果に基づき、トンネルごとの状態に応じた最適な対策を講じ、管理する百二十一のトンネルを百年後も健全な状態に保つことを目指しております。
 具体的には、劣化が進んでいる二十六のトンネルの対策を今後十年間で優先的に実施してまいります。平成二十七年度は西多摩地域の花折トンネルなど三カ所で工事に着手いたします。
 本計画に基づきトンネルの長寿命化を推進し、良質な社会資本ストックを次世代に引き継いでまいります。
〔港湾局長武市敬君登壇〕

○港湾局長(武市敬君) 海の森についてでございますが、これまで海の森は、平成二十八年度の一部開園を目指し、造成や植樹など整備を進めてまいりました。また、市民参加のイベントでは二万人を超える参加者もあるなど、都民の関心も高くなっております。
 一方、ご指摘のとおり、この地域では水上競技場を初めとする競技会場や南北線などの工事が予定されており、それらは全て二〇二〇年オリンピック・パラリンピック大会までに竣工させることが不可欠であります。
 そのような中で海の森を開園するためには、来園者が大規模な工事現場を安全に横断するアクセス路の確保など、複雑な工事調整が必要となり、円滑な工事の進捗に多大な影響が出るおそれがあります。
 このため、二十八年度に予定しております海の森の一部開園を見直し、二〇二〇年大会後の開園を目指してまいります。
 なお、周辺工事に影響を及ぼさない範囲で、イベントなどを通じ、都民の方々が海の森に足を運ぶことができる機会を引き続き確保していきたいと考えております。

○議長(川井しげお君) 六十三番東村邦浩君
〔六十三番東村邦浩君登壇〕
〔議長退席、副議長着席〕

○六十三番(東村邦浩君) 二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピック競技大会まで五年を切りました。私は、この大会を成功させていくコンセプトは二つあると考えます。一つは、東日本大震災の被災地を復興させるために、東京が被災地とともに歩むということであり、もう一つは、招致のときに世界中の人々の心にインパクトを残した日本特有のおもてなしの心を具現化していくことであります。
 そこでまず、被災地支援について質問いたします。
 被災地は、いまだ風評被害に苦しみ、一方で震災の風化が懸念されております。被災地の復興なくして二〇二〇年の東京大会の成功は断じてあり得ません。
 昨年の第四回定例会の都議会公明党の代表質問に対して、知事も、震災からの復興は、東京オリンピック・パラリンピック競技大会の成功の前提であり、開催都市の知事として、みずから被災県に赴くことを念頭に入れ、現地の実情をしっかりと把握すると述べられました。
 あれから一年がたちましたが、ぜひとも舛添知事みずからが被災県を訪問し、地元の知事と胸襟を開いて懇談して、東京大会の成功に向け、被災地に対して何ができるのかを把握していただきたいと思います。知事の見解を伺います。
 次いで、おもてなしの具体的な展開の一つについて質問いたします。
 東京には、新たな製品やサービスを創出する高い技術力を有した中小企業が多数存在します。二〇二〇年の東京大会は、こうした都内中小企業の高い技術力を国内外にアピールするチャンスでもあります。
 そうした中で、私が特に注目しているのが、人間とコミュニケーションを図りながら案内などのサービスを提供する、いわゆる、おもてなしロボットです。現在、都内中小企業が参加する東京都ロボット研究会では、産業技術研究センターの支援を受け、案内支援ロボットなどが開発されています。大会期間中は、ボランティアなどが国内外から訪れる多数の観光客をもてなすことになりますが、こうした取り組みだけでなく、都内中小企業の生み出した多言語対応の案内支援ロボットがおもてなしをすることで、観光客の利便性を向上させるとともに、日本の技術力の高さを改めて認識してもらうことにもつながります。
 都は、こうした案内支援ロボットが二〇二〇年の東京大会において実用化されるよう具体的に支援すべきと考えますが、見解を求めます。
 次いで、都が八王子市に設置する産業交流拠点について質問いたします。
 展示場として二千五百平米のホールを有する産業交流拠点の整備は、多摩地域の産業の活性化につながるものであり、経済団体や中小企業等からも大きな期待が寄せられています。
 私は、平成十七年の予算特別委員会でこのことを取り上げて以来、一貫して産業交流拠点の整備を推進してまいりました。本年度、基本計画が取りまとめられ、年度内には基本設計に着手するなど、平成三十三年度の完成に向けて着実に歩みが進められていることを評価するものであります。
 多摩地域には、エレクトロニクスや計測機器を初めとするさまざまな分野の中小企業や、先端技術を牽引する大学、研究機関等が数多く立地し、この集積は、多摩地域のみならず、狭山市や入間市などの埼玉県西南部、相模原市などの神奈川県中央部、さらには山梨県にも広がりを見せています。
 広域多摩と呼ばれるこのエリアは、圏央道などの都市基盤の整備が着実に進んでおり、今後さらなる産業の発展が見込まれる高いポテンシャルを有している地域です。このエリアの強みを存分に引き出し、産業の活性化につなげていくためには、この拠点が最大限有効に活用されなければなりません。
 私は、八王子市や多摩地域に限らず、広域多摩の産業界、大学、研究機関そして行政などが一堂に会する協議体を設置し、産業交流拠点の効果的な活用について検討していくべきと考えますが、都の見解を求めます。
 次いで、認知症グループホームの利用者負担の軽減について質問します。
 先日、私の知人で認知症を患い、家族のもとで暮らしていた方が、家族が目を離したすきに外出しそのまま行方不明となり、後日亡くなられた状態で発見されるという悲しい出来事がありました。認知症を発症しても家族のもとで生活できることは大変にすばらしいことだと思います。反面、家族の負担ははかり知れないものがあり、本人にとってもこうした悲しい結末を迎えることもあります。
 こうした中、住みなれた地域で、家庭的な雰囲気の中で暮らすことのできる認知症グループホームは、これから重要な役割を担うことになります。
 ただ、認知症グループホームの最大の課題は、特別養護老人ホームに比べて利用料が高いということです。その理由は、特別養護老人ホームの場合はホテルコストが介護保険の対象になるのに対し、認知症グループホームの家賃は介護保険の対象にならないからです。したがって、国民年金で生活をする低所得の方は、認知症グループホームにあきがあっても、経済的な理由で入所を断念せざるを得ないという状況にあります。
 こうした状況を踏まえ、都議会公明党は、昨年の第四回定例会の代表質問でこのことを取り上げました。都は、認知症グループホームに対する独自の整備費補助を通じて家賃の軽減を図るとともに、介護保険法の地域支援事業の一つに位置づけられている低所得者に対する家賃等の助成について、今後その活用を区市町村に積極的に働きかけると答弁をいたしました。
 しかし、現時点でこれを実施しているのは品川区のみであります。認知症高齢者が増加する中、ほとんどの区市町村で実施されていないという状況を鑑みれば、都としても、認知症グループホームの利用者負担の軽減に向けたさらなる取り組みを強化すべきであります。見解を求めます。
 次いで、ナースバンクの活用について質問いたします。
 都は、二〇二五年に向け、病床の機能分化と連携を進めるために、医療機能ごとの医療需要と病床の必要量を推計し定めていく、地域医療構想の骨子を年度内に策定する作業を進めています。この推計によると、東京都は全体で、医療需要に対して八千三百八十五床の病床が足りないという結果が出ています。
 病床をふやすということは、一般的に歓迎されますが、最大の課題は、現在でも慢性的に不足をしている看護師の確保であります。
 都は、看護師の確保策として、看護協会に運営を委託し、東京都ナースプラザ内に看護師等の無料紹介所であるナースバンクを設置しています。他方、看護師の紹介事業は、全国で二百五十億円市場であるとマスコミで報道されているとおり、民間の人材紹介会社等がビジネスチャンスと捉えて参入しています。
 病院側にとって、民間の人材紹介会社に支払う仲介手数料は、最低でも、採用した看護師の年間の給与総額の二〇%とかなりの高額であり、このことが病院経営を圧迫している要因にもなっています。
 東京都のナースバンクは、平成二十六年度の実績で新規登録者が四千九百四十五人に対し、就業者数は二千五十六人と、きめ細かく相談に乗ることにより、多くの方を再び就業に結びつけています。しかし、その存在や内容を知らずに、ナースバンクを活用することなく自分でインターネットを使って就業先を探したが、結果として希望に合った条件での就業ができなかったり、誰にも相談できないために復職に結びつかないといった現状があります。
 子育て等で離職をした看護師が復職に関する悩みなどを気軽に相談できる窓口を、東京都ナースプラザだけでなく、例えば、今や年間二十一万五千人が来場し、若者が多く集まる東京しごとセンターなど、既存の就業相談窓口と連携していくべきと考えますが、都の見解を求めます。
 最後に、都営交通の博物館構想について質問いたします。
 今から四年前、都は、交通局百周年記念事業として、江戸東京博物館で東京の交通百年博を開催いたしました。私もこの特別展に二度足を運び観覧いたしましたが、単なる交通の展覧会ではなく、公共交通の変遷を通じて、東京のまちや人々の生活の変化を知ることができる貴重な展覧会であると実感いたしました。
 期間中は十四万人もの方が来場したということですが、まさに都営交通の歴史は、明治四十四年に東京市電気局として開局して以来、関東大震災や戦災を乗り越え、都民の足としての役割を果たしてきた東京の近代史の一部といっても過言ではありません。一緒に観覧をした有識者も、歴史的価値の高い展示物が多く、これらを適切に保管し機会を捉えて公開することは意義があると述べられておりました。
 二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピック競技大会を契機に多くの国内外の観光客が東京を訪れますが、こういった方々に、公共交通を通じて東京の近代史を知っていただく絶好の機会でもあります。
 都としても、今こそ、都営交通の博物館の設置を含め、歴史的資料の保全や展示について検討すべきと考えますが、見解を求めます。
 以上で私の質問を終わります。(拍手)
〔知事舛添要一君登壇〕

○知事(舛添要一君) 東村邦浩議員の一般質問にお答えいたします。
 東日本大震災の被災地支援についてでございますが、これまで都は、延べ三万人を超える職員の派遣、都内避難者の支援、風評被害に対する取り組みを行い、被災地のニーズを的確に把握しながら、総力を挙げて被災地を支援してまいりました。
 震災から約四年九カ月がたち、人々の記憶の風化が懸念される一方、今なお全国で十八万人を超える避難者が厳しい生活を余儀なくされております。
 被災地の復興はいまだ道半ばでありまして、復興が停滞することのないよう、職員派遣を継続し、引き続き支援してまいります。年明けには記憶の風化を防ぐためのイベントを開催し、震災当時の状況や現在の復興状況を発信し、私自身が幅広く都民に支援を呼びかけてまいります。
 また、これまで千キロメートル縦断リレーや子供たちとの交流など、スポーツを通じまして被災地とのきずなを紡いでまいりました。復興なくして二〇二〇年大会の成功なしということを常に念頭に置き、引き続きスポーツの力で被災地に元気を届けるとともに、復興に歩む姿を世界に発信し、大会成功に向けて全力で邁進してまいります。
 そのため、開催都市の知事として、復興をより効果的に後押しすべく、来年の春、いまだ風評に苦しむ福島に行きたいと考えております。
 引き続き都は、被災地の声に耳を傾けながら、復興五輪への道筋を確かなものとしてまいります。
 そのほかの質問につきましては、関係局長が答弁をいたします。
〔産業労働局長山本隆君登壇〕

○産業労働局長(山本隆君) 二点のご質問にお答えをいたします。
 まず、案内支援ロボットの実用化に向けた支援でございますが、二〇二〇年大会までに、観光客をおもてなしするロボットを中小企業が開発するためには、試験研究機関などによるさまざまな技術支援が必要でございます。
 このため、産業技術研究センターでは、今年度から新たに中小企業のロボット開発を強力に後押しするロボット産業活性化事業を開始いたしました。
 具体的には、案内支援ロボットの重要な構成要素である走行装置や多言語対応の音声対話ソフトなどの開発に取り組むとともに、共同研究の実施や研究成果の公開などにより、中小企業に対し、広く技術移転を図っております。
 今後は、実用化に向け、東京ロボット産業支援プラザを整備し、中小企業が試作したロボットの耐久性や安全性を評価するなど、技術支援を拡充してまいります。
 次に、産業交流拠点の効果的活用についてでございますが、八王子市に設置予定の産業交流拠点については、基本計画をまとめたところであり、平成三十三年度の竣工に向けて今年度基本設計に着手する予定でございます。この拠点は、多摩地域のみならず、都域を超えた産業交流の中核としての役割を担うことから、広域的視点から具体的運営について検討をすることが必要でございます。
 こうした検討を進めるため、神奈川県など隣接する自治体を初め、他県を含む広域エリアの産業支援機関や大学などに参加を呼びかけ、関係者から成る協議体を新たに設置をいたします。年内に第一回の意見交換会を開催し、利用ニーズを聞き取り、企業間交流や産学公連携、拠点を活用したイベントなど、具体的な活用の仕方について検討してまいります。
〔福祉保健局長梶原洋君登壇〕

○福祉保健局長(梶原洋君) 二点のご質問にお答えをいたします。
 まず、認知症高齢者グループホームの利用者負担についてでありますが、家庭的な環境の中で介護や日常生活上の世話を行う認知症高齢者グループホームは、認知症高齢者を地域で支える重要なサービスの一つでございます。
 そのため、都は、国基金を活用した補助に加え、都独自の整備費補助を行い、利用者の家賃負担の軽減を図ってまいりました。また区市町村に対し、介護保険制度の地域支援事業に位置づけられている低所得者への家賃助成の実施を担当課長会議等を通じて働きかけております。
 今後、都独自の整備費補助のさらなる拡充を検討いたしますとともに、地域支援事業による家賃助成の実施を区市町村に強く働きかけてまいります。また、次期制度改正に向けた国への提案要求についても、区市町村の意向を踏まえながら検討してまいります。
 次に、看護師の再就業支援についてでありますが、都内二カ所にある東京都ナースプラザでは、離職中の看護師と一緒にベテランの相談員が再就業へのプランを立て、継続的な支援を行っております。また、求職者が求人施設の担当者と直接会い、自分に合った就業先を見つけることができるよう、再就職相談会ふれあいナースバンクを年七回開催しております。
 さらに今年度は、都医師会や看護協会等と連携して、都内各地で地域に密着した就職相談会を開催するとともに、都内五カ所のハローワークに相談員が毎月出張して、看護職向けの専門相談を行っております。
 今後、こうした取り組みに加えまして、東京しごとセンター等との連携についても検討し、看護師の再就業支援の充実を図ってまいります。
〔交通局長塩見清仁君登壇〕

○交通局長(塩見清仁君) 都営交通の歴史的資料の保全、展示についてでございますが、交通局は、明治四十四年の開業以来、輸送の主力が路面電車からバス、地下鉄へと移り変わる中、都民の暮らしと東京の発展を支え続けてまいりました。
 局百周年記念事業として実施いたしました江戸東京博物館の特別展、東京の交通百年博では、交通局所蔵品を中心としたさまざまな資料により、明治から平成に至る東京の交通百年の歩みを振り返ることができ、お話のように、十四万人を超える来場がありました。その際の展示物には、東京の近現代史を象徴するような貴重な資料も多く存在いたしました。
まずは、これらの歴史的資料の適切な保全を引き続き図りますとともに、ご提案の趣旨を踏まえ、広く公開する仕組みづくりにつきまして、関係者の協力を得ながら検討を進めてまいります。

○副議長(小磯善彦君) 六十四番崎山知尚君
〔六十四番崎山知尚君登壇〕
〔副議長退席、議長着席〕

○六十四番(崎山知尚君) まず初めに、障害者施策について伺います。
 二〇二〇年の東京五輪には、障害者や外国人等を含め、国内外から多くの人々が東京を訪れます。東京は、パラリンピック開催都市として、公共交通等のバリアフリー化など、ハード面の整備に加えて、心のバリアフリーといったソフト面の取り組みを一層推進することが重要であります。
 ユニバーサルデザイン、人に優しいまちづくり、ハードのまちづくりに加え、ソフトの、人が優しいまちづくりを目指して、日ごろの活動に取り組んでいます。パラリンピック大会を契機とし、心のバリアフリーを浸透させる施策を進め、障害の有無にかかわらず、誰もが暮らしやすい東京をつくり上げることが、パラリンピックの大きなレガシーだと考えます。
 心のバリアフリーを進める都の施策の一つとして、その象徴がヘルプマークの推進です。皆さんご承知のとおり、これがヘルプマークです。(実物を示す)多くの皆さんに知っていただくように、ポケットに入れて見本としていつも持ち歩いています。心のバリアフリーは、時間もコストもかかりません。私たちの心持ち一つで実現できます。
 これは平成二十四年の予算特別委員会で我が党の山加朱美議員が、みずからの体験も踏まえ、外見から障害のあることがわかりにくい方、援助を必要としている方の統一したマークを作成し、障害のあることがわかりにくい方への理解を社会で一層促進していく必要があると提案し、都が同年十月に、外見からわからなくても、援助や配慮を必要としている方のためのヘルプマークを作成いたしました。
 ヘルプマークについては、我が党もこれまで積極的に普及を推進してきましたが、マークをつけることで、まちに出る自信が出たという声も聞かれ、障害等のある方が社会につながるという効果も期待できます。マークをつけた方が、都内だけでなく、近隣の県など都外に外出することもあり、また、民間企業や他道府県の自治体等からマークを活用したいとの問い合わせがあるとも聞いており、今後はより広域的な普及を図っていくことも重要と考えます。
 そこで、障害のある方を初め、外見からわからなくても、さまざまな理由で周囲からの援助や配慮を必要としている方のためのヘルプマークについて、都外の自治体も含め一層の普及を図るべきと考えますが、見解を伺います。
 次に、発達障害教育について伺います。
 平成十七年の発達障害者支援法の施行から十年がたち、都民のニーズも高まっています。特別な支援を受ける発達障害の児童生徒は、十年前と比較して約四倍に増加しており、このほど教育委員会が東京都発達障害教育推進計画の骨子を発表したことは、時宜を得たものと評価いたします。
 この計画において、全ての公立学校における発達障害教育の充実に向けた取り組みを示していますが、発達障害の児童生徒のほとんどが通常学級に在籍しており、学級担任だけでは、その対応に苦慮するとも聞いています。
 発達障害の児童生徒はもちろんのことですが、学級担任への支援等を充実することで、学級全体の安定化を図ることが求められます。
 私も、地元の小中学校において、教員と協力して、さまざまな人たちが発達障害の児童生徒への特別な支援を行っている現場を見てきました。
 そこで、来年度から全ての小学校に導入していく特別支援教室を初めとして、区市町村が積極的に発達障害教育を進めていくために、教育委員会としてどういった支援をしていくのか伺います。
 また、小学校では、平成二十八年度の本格導入に向けた道筋がついて、区市町村ごとに取り組みが進められています。しかし一方で、中学校への特別支援教室の導入については、区市町村に対して、まだ明らかにされていません。
 中学校の特別支援教室について、今後どのように進めていくのか伺います。
 次に、空き家対策について伺います。
 都内の空き家戸数は、平成二十五年時点で、約八十二万戸と増加してきています。空き家には、老朽化が進み、生活環境への悪影響が懸念されるものもある一方で、適切に維持管理され、利活用可能な空き家も存在します。老朽空き家については、空家等対策特別措置法に基づき、除却を促進することになりますが、使えるものは、例えばリフォームして賃貸する、または売買するといった視点も重要です。
 木造老朽家屋は、防災、防犯上除却する、そして一方では、空き家や空きビルに大改修を行い、付加価値をつけ生まれ変わらせるリノベーションも、まちづくりの新たな手法として脚光を浴びています。
 しかし、空き家の所有者の中には、誰に相談したらよいのかわからず、空き家のまま放置している方も存在しています。
 空き家を取り巻く状況や活用のニーズなどは、地域により異なるとともに、所有者の抱える課題は多岐にわたることから、所有者に対し、地域性を踏まえ、専門家を活用して適切にアドバイスを行える体制を整えることが重要と考えますが、都としての見解を伺います。
 次に、東京ブランドの推進について伺います。
 産業の活性化に向けて、海外から旅行客を呼び込む観光振興が一層重要になっています。
 都は、東京の観光地としてのすぐれた印象を世界に向けてPRする、&TOKYOというロゴ、キャッチコピーを公表しましたが、これをいかに浸透させていくかが重要な課題です。
 東京ブランドを海外に広めて、都内でも理解や協力を得ていくため、発信方法に工夫を凝らし、認知度を高め、利用を促進することが必要です。また、都内のさまざまな地域が、おもてなしの心遣いで海外からの旅行者にそれぞれの観光面の魅力を案内し、提供する努力も一層大切になると思います。
 ブランドイメージの向上により、東京への旅行者をふやし、実際に訪れた方々にしっかりと案内を行うことで、観光地としての世界的な地位も高まるものと考えますが、観光振興にどう取り組んでいくのか、知事の所見をお伺いいたします。
 次に、中小企業の販路開拓等の支援について伺います。
 都はこれまで、リーマンショック後の景気低迷、売上減少に対応するため、専門家による経営診断と、それを踏まえた展示会への出展支援に取り組み、中小企業の経営の下支えに効果を上げてきました。
 しかし、景気が緩やかに回復する一方で、円安による原材料価格の高騰など、経営環境は刻々と変化しています。売り上げは増加したが赤字は解消しないなど、中小企業の実情は実にさまざまであります。
 現在の展示会出展支援は、主に企業間取引を行っている、売上減少企業に限られておりますが、私は常々、支援対象の要件を緩和し、積極的な事業展開を図ろうとする企業など、取引形態や売上状況にかかわらず、より幅広い企業を支援の対象とすべきと申し上げてきました。
 景気回復の歩みをより確かなものとするため、販路開拓などの拡充により、攻めに転じようとする企業への積極的な支援を行うべきと考えますが、見解を伺います。
 次に、MICEの誘致について伺います。
 MICEは一度に多くの外国人の旅行者を呼び込むだけではなく、高い経済波及効果が見込まれることから、都としても積極的に誘致を進めていく必要があります。
 七月に策定したMICE誘致戦略では、MICEのうち、Mの企業系会議、Iの報奨旅行、Cの国際会議については、誘致を強化するためのさまざまな取り組みが示されていますが、Eに当たる展示会やイベントについては方策が明らかになっていないことから、さきの第三回定例会において、我が党から誘致や開催に向けた支援を求めたところです。
 Eの中でも、とりわけ国際的なイベントについては、世界理美容技術選手権大会のような、世界各国から参加者が集い、産業振興に資するものが少なからずあるように感じています。
 こうしたイベントを東京に誘致するためには、誘致や開催に向けた支援を積極的に行っていくべきと考えますが、見解を伺います。
 最後に、税務における人材交流について伺います。
 平成二十七年度における全国の自治体の地方税収は、およそ三十七兆五千億円と見込まれております。それぞれの自治体が、少子高齢化や防災など地域の政策課題に対応していくためには、自主財源であるこの地方税収の確保が極めて重要となります。
 全国の税務の現場では、徴収率の向上、外形標準課税により重要性が高まる法人調査、大規模建築物の評価の複雑化など、共通する課題を抱えており、自治体間で相互にノウハウを提供し合い、税務の能力を高めていくことが求められています。
 私自身も、地方の自治体職員の方々から、新しい事例や、さまざまな現場を持つ東京で実務の経験を積み、みずからの職場に生かしたいといった声を聞いています。
 先日公表された東京都総合戦略において、都は、新たに全国の税務職員を受け入れるなど、人材交流による自治体間連携に取り組むとしております。
 地方全体の税収を確保し、東京と地方がともに発展していくという観点から、こうした取り組みを積極的に進めるべきと考えますが、その具体的な内容についてお伺いをし、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。(拍手)
〔知事舛添要一君登壇〕

○知事(舛添要一君) 崎山知尚議員の一般質問にお答えいたします。
 観光振興に向けた取り組みについてでありますが、東京は、江戸の伝統と先端の文化が共存し、船が行き交う水の都としての風情を持ち、多摩・島しょ地域の豊かな自然にも恵まれ、食の面でも海外から高い評価を受けております。
 こうした魅力を効果的に発信することにより、東京の国際的な観光都市としてのブランドを世界に浸透させるとともに、外国人旅行者に、都内の観光を十分に楽しんでもらう案内や情報の提供を確実に行うことが必要であります。
 東京ブランドの発信に向けましては、ロゴの&TOKYOを活用したポスターを数多く掲出し、屋外の大型ビジョンやハロウィンのイベントでPR映像を紹介するなど、都内でのブランド共有を進めております。海外では、テレビ放映等により、観光地としての存在感の発揮に努めております。
 今後は、民間企業によるロゴの活用や都と事業者が連携した大規模なPRをふやしてまいります。また、来年のリオ大会等を海外でのブランド浸透の場として積極的に活用いたします。
 海外からの旅行者への案内を充実するため、外国人の来訪の多いエリアで、地元の自治体や民間事業者と連携し、広域的な観光の案内拠点を整備いたします。また、都内の各地域で観光情報を提供する案内窓口を大幅にふやしてまいります。
 二〇二〇年大会とその先を見据えて、これらの施策を集中的に展開し、世界一の観光都市の実現を目指してまいります。
 なお、そのほかの質問につきましては、教育長、東京都技監及び関係局長が答弁をいたします。
〔教育長中井敬三君登壇〕

○教育長(中井敬三君) 発達障害教育に係る二点のご質問にお答えいたします。
 まず、小学校への特別支援教室の導入についてでございますが、発達障害教育を着実に推進するためには、教育環境の整備や教育を担う人材の専門性の向上が重要であります。
 このため、都教育委員会は、公立小学校への特別支援教室の円滑な導入に向け、現在、教室の条件整備に要する簡易工事相当の経費等を補助しております。今後は、これに加えて、巡回指導を開始する全ての小学校に、教室運営の支援等を行う特別支援教室専門員を配置してまいります。
 また、臨床発達心理士等の巡回により、教員への専門的な助言などを行うとともに、区市町村が配置している外部人材のための研修用DVDを配布し、発達障害への対応力の向上を図るなど、さまざまな区市町村への支援を行うことにより、発達障害教育を充実してまいります。
 次に、中学校への特別支援教室の導入についてでございますが、小学校の特別支援教室における特別な指導、支援の成果を中学校へと切れ目なくつないでいくためには、中学校における特別支援教室の導入は急務でございます。
 中学校への特別支援教室の導入に当たりましては、複雑化する人間関係への対応や、教科の学習のおくれに対する悩み、進路や将来の不安への対応など、中学校の生徒の発達段階に応じた、特別支援教室での指導、支援のあり方について十分に検討して進める必要がございます。
 このため、区市町村と緊密に連携し、平成二十八年度から四つの地区においてモデル事業を予定しております。その成果と課題を踏まえ、中学校への特別支援教室の導入に向けた準備を進めてまいります。
〔東京都技監安井順一君登壇〕

○東京都技監(安井順一君) 空き家の所有者に対する相談体制でございますが、空家等対策特別措置法では、区市町村が空き家所有者等からの相談に応じる体制を整備することとなっております。
 個々の空き家は、老朽度や立地、住宅市場でのニーズなどが異なるとともに、空き家所有者の抱える課題は、維持管理や相続、売買、賃貸など多岐にわたっております。
 このため、区市町村が相談体制を整備するに当たっては、さまざまな分野の専門家を活用することが有効でございます。
 都は、区市町村に対しまして、空き家相談窓口の開設を促すとともに、不動産や建築士などの団体と連携いたしまして、専門家の協力を得られる仕組みを構築してまいります。
〔福祉保健局長梶原洋君登壇〕

○福祉保健局長(梶原洋君) ヘルプマークの普及促進についてお答えをいたします。
 都は、平成二十四年十月から、都営大江戸線の優先席でのステッカー標示や各駅でのヘルプマークの配布等を開始し、現在、全ての都営交通、「ゆりかもめ」、多摩モノレール、都内の民間バス事業者十七社に拡大をしております。
 また、ヘルプマーク作成・活用ガイドラインや特設サイトを作成し、他の自治体や企業等での活用を促進するとともに、ヘルプマークを身につけた方が都外でも適切な援助を受けられるよう、国に対し、障害に関する啓発等のためのマークの普及を提案要求しております。
 今後とも、他の自治体や交通事業者等へ協力依頼を行いますとともに、屋外のデジタルサイネージを初め、さまざまな媒体を活用し、庁内の各局とも連携しながら、ヘルプマークの一層の普及を図ってまいります。
〔産業労働局長山本隆君登壇〕

○産業労働局長(山本隆君) 二件のご質問にお答えをいたします。
 まず、中小企業の販路開拓等の支援の強化についてでございますが、東京の産業がさらに発展していくためには、中小企業が自社の抱えるさまざまな課題の解決を図り、攻めの姿勢に転じていくことが重要でございます。
 都はこれまで、専門家による経営診断と経営変革のための計画策定に対するサポート、売上減少企業に対する展示会出展の支援を行い、経営改善を後押ししてまいりました。
 今後は、中小企業の成長に向けた取り組みを促すため、専門家による経営支援の拡充とともに、展示会出展支援について、売上状況にかかわらず積極的な事業展開を図る企業への対象拡大や助成額の引き上げなどについて検討をしてまいります。
 都内中小企業の経営力の向上を図り、成長を着実に支えることにより、東京の産業の活性化につなげてまいります。
 次に、イベントの誘致と開催への支援についてでございますが、国際的なイベントを誘致することは、外国からの来訪者が東京を観光する機会を生み出し、さまざまな波及効果により、都市の活性化に役立つ貴重な取り組みでございます。
 これまで都は、国際会議や企業の会議等について、誘致活動やその開催に伴い必要となる経費の一部を助成する支援を行ってまいりました。
 今後は、都内でのイベント開催を働きかける国内の団体に対して、PR対応を初めとするさまざまな誘致活動へのサポートやイベント開催の場を確保し、円滑な運営を図るための負担軽減に向けた支援について検討を行ってまいります。
 こうした取り組みにより、国際的なイベントの東京への誘致を図り、観光振興の着実な展開に結びつけてまいります。
〔主税局長小林清君登壇〕

○主税局長(小林清君) 税務行政における人材交流についてでありますが、地方税は、国が主に制度を構築し、現場実務は各自治体が担っており、地方税収を確保するためには、自治体間で税務ノウハウを共有するネットワークを構築することが重要でございます。
 このため、都は、道府県税とあわせて二十三区では市町村税も所管するなどの特性を生かし、来年度から全国の自治体職員を都税事務所などに半年から一年程度受け入れ、自治体からのニーズが高い技術の習得を支援する取り組みを予定しております。
 具体的には、地元での実務に活用できるよう、大企業の決算資料の調査、最新の大規模建築物の評価、納税交渉や捜索による現場調査などのプログラムを実施いたします。
 また、従来から行っております都職員を全国へ講師として派遣する取り組みを、今年度予定している百名から百五十名に拡大することで、自治体間の連携を強め、地方全体の財政基盤の強化につなげてまいります。

○議長(川井しげお君) 五十八番小竹ひろ子さん
〔五十八番小竹ひろ子君登壇〕

○五十八番(小竹ひろ子君) 平和の推進について質問いたします。
 私は、終戦の年四歳で、宇都宮で見上げた空襲の真っ赤な夜空と、母と一緒に見た焼け野原は目に焼きついています。東京に転居すると、学校には父親のいない子も多く、学校前の青梅街道を走る米軍トラックに友達がはねられ、何の手当てもなくむしろに寝かされ亡くなりました。広島の祖母に、原爆のピカでやられたと見せられた背中のケロイドも忘れられません。戦争の悲しみは二度と誰にも味わわせてはならない、それが私の強い思いです。
 東京では、三月十日大空襲を初め、各地の空襲で子供や女性などが火の海を逃げ惑い、十万人以上の命が奪われました。生き残った人も、家も家族も失い孤児になるなど大変な思いをしました。一家全滅で生きたあかしのない人もいます。
 知事は、十月に硫黄島を訪れ、七十年前の戦闘を想像し、胸が潰れる思いであったと語り、多くの若者に硫黄島を訪ねてもらい、戦争の悲惨さを実感してもらいたいと述べておられます。
 知事、硫黄島だけでなく、二十三区内や多摩地域でも戦争で多くの人が犠牲になった傷跡を具体的に知ることは可能なのではないでしょうか。
 ところが都は、戦跡マップ一つ発行していません。民間団体では、戦争の惨禍を繰り返させないために、東京空襲の体験を次世代へ引き継ぐ活動が多く行われています。それらの活動や施設を知事も視察すれば、学ぶべきことも多いはずです。
 東京都として、平和について知り考える場を提供し、第二次世界大戦や東京空襲の悲惨な体験と戦争の惨禍を二度と繰り返さない決意を次代に引き継いでいかなければなりません。知事の認識を伺います。
 東京都がオリンピック・パラリンピックを平和の祭典としてふさわしく開催するために、二〇二〇年までを平和の五年として、集中的な平和の事業を都政の各分野で展開し、都が平和と核廃絶、友好の立場を発信していくことを求めますが、知事、いかがですか。
 私は、広島市の平和事業を視察しました。原爆ドームや平和記念資料館だけでなく、まちの至るところに被爆の記憶が保存されていました。時にはアメリカ公文書館まで行くなど、埋もれた事実の発掘も続けられています。遺品の寄贈があれば、被爆を伝える資料として残すため、誰の遺品か、どこで被爆し、その後どうなったかを詳細に調べるそうです。こうした姿勢に学ぶべきではないでしょうか。
 東京都は、九十年代に平和祈念館建設に向けた東京空襲を体験した三百三十人の証言ビデオや、約五千点の遺品や空襲資料の提供を受けました。これらは庭園美術館に保管されたまま、詳細な整理も研究もされずにいます。公開されたのは、証言ビデオ九人分などごく一部です。提供された方々は、多くの人に見てほしいと願っているはずです。直ちに証言ビデオや資料の本格的な整理、研究に着手するとともに、平和祈念館が建設される前でも、広く一般公開することを求めます。
 また、二十五回を数える東京都平和の日記念事業で語られた戦争体験などを一つにまとめて冊子にし、証言集として都民に普及していただきたいと思いますが、いかがですか。
 東京空襲犠牲者名簿には、現在八万三百二十四人がおさめられていますが、最近は、新規登録が年間百人から二百人にとどまっています。空襲犠牲者遺族の方は、犠牲者を一人でも多く名簿に追加できるよう、手がかりとなる現登録名簿の公開を希望しています。また、名前も公開されないのでは、亡くなった方は犠牲者という抽象的な存在にしかならず、一人一人が生きたあかしにもなりません。一人一人を丁寧に追悼するためにも、名簿を公開していただきたいと思います。どうでしょうか。
 私たちは、次の世代に戦争体験と平和の大切さを伝えていかなければなりません。日本国憲法は前文で、日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであって、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、我らの安全と生存を保持しようと決意したと述べています。憲法の精神にのっとり、平和について主体的に考え、行動できる子供たちを育てることを求めます。
 オリンピック憲章は、オリンピズムの目的は、人間の尊厳の保持に重きを置く平和な社会を奨励することを目指し、スポーツを人類の調和のとれた発展に役立てることにあるとしています。オリンピック・パラリンピック教育では、平和教育を柱の一つとして位置づけることを求めます。
 最後に、知事及び都議会各会派の皆さんに訴えます。
 戦争で十万人以上の犠牲者を出した自治体で、公立の戦争資料館のないのは東京だけです。かつて東京都平和の日条例を都議会各会派の共同の力で制定し、平和の日記念行事を行う中で、戦争犠牲者を日常的に追悼し、戦争体験を風化させることなく次代に引き継ぐ場の建設が、超党派で提案されました。
 戦後七十年を機に、改めて東京平和祈念館、都立の戦争資料館の建設に向けた議論を開始し、一日も早く実現することを呼びかけます。
 次に、浴場振興について伺います。
 銭湯は、都民の公衆衛生とともに、健康増進や住民相互の交流など、福祉の向上に重要な役割を果たしています。さらに今日では、江戸時代からの日本の庶民文化を継承し、発信する存在として、その文化的価値を楽しむ人がふえ、またスポーツ愛好家や観光客などからの注目も高まっています。
 東京都公衆浴場組合の理事長も、日本のすばらしい文化を海外に発信し、観光資源としての銭湯に取り組む決意を語っています。こうした銭湯の持つ今日的役割と浴場振興の重要性について認識を伺います。
 銭湯は、東京全体で六百三十軒にまで減少しています。私の地元文京区では、五月には一九二七年創業の現存する木造銭湯で最古のクラスといわれた月の湯が、九月には明治時代から続いていた菊水湯も閉店し、区内の銭湯は七軒になってしまいました。利用者拡大に向け、公衆浴場組合ではPRを刷新し、ネットなどで銭湯文化や銭湯の魅力を生き生きと伝え、英語、中国語、韓国語にも対応するなどして若い世代や外国人などの獲得につながっています。浴場組合が実施するさまざまな創意工夫を凝らした利用促進PR事業にも補助を拡大することを求めます。
 また、東京都主催のスポーツイベント、TOKYOウオークの参加者へ、割引入浴などが試みられていますが、この取り組みを都として連携、拡大することを提案します。いかがですか。
 高齢者人口の増加により、介護予防サービスの充実が求められています。銭湯を地域資源の一つとして活用した健康体操やカラオケなどのミニデイサービスなどが行われています。健康の維持やひきこもり防止、認知症の見守りなどとして重要です。都と区市が連携し、浴場の一層の活用、充実を図ることを求めます。
 銭湯の減少により、区市を超えて浴場を利用する方がふえています。ところが、高齢者の百円入浴券など、区の独自事業は他区では使えず、大変不便だという声が上がっています。隣接区のサービスの相互利用ができれば、利用者にも浴場にもメリットがあります。
 区市に対し、東京都から強く働きかけていただきたいと思いますが、いかがですか。
 日本の入浴文化、銭湯独特の建築や浴室のペンキ絵、ショウブ湯、ユズ湯など銭湯を生きた文化として保存、継承してほしいとの声が浴場関係者や都民から上がっています。台東区上野にある燕湯は、二〇〇八年に浴室にある岩山を含む建物全体が国の登録有形文化財として登録されました。
 都は、地元区と協力して、燕湯の保存を支援していくことが重要だと思いますが、いかがですか。
 名古屋市では、市独自の登録地域建造物資産として銭湯を支援しています。ぜひ都も、これを参考にしていただきたいと思います。
 私の地元の銭湯は、息子さんが後を継ぎ、リニューアルして大変なにぎわいです。公衆浴場組合では、若手経営者の会が後継者育成のために婚活などを行い成功しています。
 都として、後継者育成や事業継承セミナーなど、浴場組合とも連携し、中小企業振興公社の力もかりながら、専門家の積極的派遣で、経営相談はもとより支援拡充を行っていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。答弁を求めて質問を終わります。(拍手)
〔知事舛添要一君登壇〕

○知事(舛添要一君) 小竹ひろ子議員の一般質問にお答えいたします。
 戦争体験を次代へ引き継いでいくことについてでありますが、さきの大戦で戦争の惨禍をこうむった歴史を持つ都民にとって、恒久平和の実現は最大の願いであります。
 そのため、都は、東京都平和の日条例を制定し、毎年継続して、三月十日の記念式典を初め、東京空襲資料展の開催や東京空襲犠牲者名簿の収集など、平和関連事業を実施し、都民が受けた苦難の歴史を語り継ぐとともに、平和意識の高揚を図っております。
 私たちは、今日の平和と繁栄が多くの都民のとうとい犠牲の上に築かれていることを決して忘れてはなりません。
 今後とも、都は、平和の日記念行事等を通じて、戦争の惨禍を再び繰り返さないよう、平和国家日本の首都として、次世代に戦争体験や平和の大切さを伝えてまいります。
 続きまして、平和の発信についてでございますが、オリンピック・パラリンピック大会は、スポーツを通じて世界の人々の尊厳を保持し、平和な社会を推進することを目的としております。
 都は、二〇二〇年大会の開催都市として世界の都市と連携し、世界平和の実現に貢献してまいります。
 そのほかの質問につきましては、教育長及び関係局長が答弁をいたします。
〔教育長中井敬三君登壇〕

○教育長(中井敬三君) 三点のご質問にお答えいたします。
 まず、憲法に基づく平和に関する学習についてでありますが、都教育委員会は、これまでも、日本国憲法並びに教育基本法を踏まえ、学習指導要領に基づき、児童生徒に対して、国際社会に生きる平和で民主的な国家社会の形成者として、必要な公民的資質の基礎を養うための教育に取り組んでおります。
 引き続き、区市町村教育委員会や学校と連携し、学習指導要領に基づき、こうした取り組みを進めてまいります。
 次に、オリンピック・パラリンピック教育における平和教育についてでありますが、都教育委員会が設置している東京のオリンピック・パラリンピック教育を考える有識者会議が、本年八月に中間のまとめとして、多様性を尊重し、共生社会の実現や国際社会の平和と発展に貢献できる人間の育成を目標の一つとする教育の基本的枠組みを公表しております。
 都教育委員会といたしましては、今後示される有識者会議の最終提言の内容等を踏まえ、オリンピック・パラリンピック教育を進めてまいります。
 最後に、国登録有形文化財の保存への支援についてでありますが、台東区に所在する公衆浴場である燕湯は、文化庁が平成二十年四月十八日に国登録有形文化財として登録しております。
 都教育委員会は、国登録有形文化財について、管理する個人、団体の申請に基づき、その活用整備や防災対策、耐震補強工事等に対し、国、区市町村とともに、補助の実施や専門的、技術的な指導を行い、適切な保存を支援しております。
〔生活文化局長多羅尾光睦君登壇〕

○生活文化局長(多羅尾光睦君) 六点のご質問にお答えいたします。
 まず、証言ビデオ等の公開についてですが、東京空襲資料や証言映像は、平和祈念館で展示することを前提として収集、作成したものでございます。
 都は、平和祈念館の建設が凍結された後、収集した資料を活用し、毎年三月十日の東京都平和の日にあわせ、都内で東京空襲資料展を開催するとともに、区市町村主催の資料展へ貸し出しを行っております。証言映像については、改めて証言者の同意を得てダイジェスト版を作成し、公開しているところでございます。
 次に、証言集の作成についてですが、都は、東京都平和の日に係る取り組みについて、記念式典の概要や東京空襲被災者代表の体験談に加えて、平和の日関連事業などを記録した報告書を毎年作成し、区市町村等に配布しております。
 今後とも、平和の日に係る取り組みについて報告書を作成し、平和意識の普及を図ってまいります。
 次に、空襲犠牲者名簿の公開についてですが、東京空襲犠牲者名簿への登載は、遺族や関係者からの申し出に基づいて行っております。名簿は犠牲になられた方々を追悼するために作成しており、公開を前提に収集しているものではなく非公開としていますが、親族、知人等の申し出に限り当該部分の閲覧ができるよう対応しております。
 なお、名簿登載者をふやしていくために、ホームページや「広報東京都」などを通じ登載を呼びかけるとともに、区市町村等に対しても協力の依頼を行っているところでございます。
 次に、公衆浴場の今日的役割と浴場振興についてですが、都内の公衆浴場数は、自家風呂の普及などにより減少し、本年十一月末現在、最盛期の四分の一の六百三十軒となっております。
 一方、公衆浴場は、都民への入浴機会の提供とともに、健康づくりや地域住民の交流の場として重要な役割を果たしており、海外に向けた日本の伝統文化の発信などの役割も期待されていると認識しております。
 都は、公衆浴場が果たしているこうした役割の重要性を踏まえ、施設の耐震化や使用燃料の都市ガス化に係る経費を補助するなど、各種助成事業を実施しております。
 次に、公衆浴場利用促進に対する補助についてですが、公衆浴場経営の安定化を図っていくには、若者や外国人など新しい顧客層を掘り起こしていくことが重要です。
 このため、公衆浴場組合は、ことしの四月から、ホームページをリニューアルし多言語化するとともに、SNSを活用した情報発信等に取り組んでおります。
 都は、こうした公衆浴場組合の取り組みに対し経費の一部を助成しており、今後も支援してまいります。
 最後に、区市が配布している入浴券の相互利用についてですが、各区市は、地域の特性や住民ニーズを踏まえ、高齢者等に対し入浴券を配布しています。公衆浴場の減少に伴い、高齢者等の中には、居住している区市の公衆浴場に出向くより、隣接している他区市の公衆浴場の方が自宅から近いという状況も生じております。
 このため、都は、区市に対して、入浴券配布における隣接区市間の相互利用について既に検討を依頼しており、引き続き働きかけを行ってまいります。
〔オリンピック・パラリンピック準備局長中嶋正宏君登壇〕

○オリンピック・パラリンピック準備局長(中嶋正宏君) TOKYOウオークの魅力向上の取り組みについてでございますが、都は、都民の誰もが、いつでも、どこでも、いつまでもスポーツを楽しむことができるスポーツ都市東京の実現を目指し、より多くの都民がスポーツを楽しめるよう、一般社団法人日本ウオーキング協会などとの共催により、TOKYOウオークを実施しております。
 TOKYOウオークは、都内名所などをめぐり、東京の魅力を体感しながら歩くイベントであり、参加者により楽しんでいただくため、地域の賛同を得て、お話の公衆浴場のほか、地元の美術館、博物館の割引などを行っております。
 今後とも、大会の魅力を高める取り組みを適切に実施してまいります。
〔福祉保健局長梶原洋君登壇〕

○福祉保健局長(梶原洋君) 公衆浴場を活用した介護予防についてお答えをいたします。
 区市町村は、高齢者が可能な限り地域において自立した日常生活を営めるよう、地域の実情を踏まえ、さまざまな地域資源を活用して介護予防事業を行っております。公衆浴場は、こうした地域資源の一つとして活用されているところでございます。
〔産業労働局長山本隆君登壇〕

○産業労働局長(山本隆君) 公衆浴場の事業承継に係る支援についてでありますが、中小企業振興公社等において実施している、相談や専門家の派遣、セミナーなどの事業承継の支援策については、既に拡充をしているところであり、これらは公衆浴場を含めさまざまな業種の中小企業等が利用可能となっております。

○議長(川井しげお君) 七十六番島田幸成君
〔七十六番島田幸成君登壇〕
〔議長退席、副議長着席〕

○七十六番(島田幸成君) まず最初に、グローバル人材育成についてお伺いします。
 企業の海外展開を初め、経済、学術、文化などさまざまな分野でグローバル化が進展しています。そして、東京オリンピック・パラリンピック開催を機に、各国との交流がますます盛んになっています。このような中で、日本の文化を誇りに持ちつつ異なる文化や価値観などの多様性や人権を尊重する人材が求められています。
 都はこれまで、次世代リーダー育成プログラムなどで海外に生徒を派遣し、グローバル人材育成を推進してきました。私は、そうした事業を進める一方で、海外からの留学生の受け入れを促進し、相互の交流を一層進め、お互いの生活習慣や文化を知ることが真のグローバル人材育成につながると主張してまいりました。
 森記念財団の世界都市総合ランキングによると、二〇一四年の留学生の受け入れ人数は、東京が三万一千人なのに対して、北京は四万人、ロンドンは十一万九千人と、東京への留学生は世界の大都市と比べても少ない状況です。今後は、受け入れを促進する必要があります。
 今回、東京都は教育大綱を新たに策定しましたが、知事のグローバル人材育成に対する見解をお伺いいたします。
 次に、小中高一貫教育についてお伺いします。
 このたび、都立小中高一貫教育校の基本構想に関する検討結果が出され、都立高校改革、新実施計画の骨子に位置づけられました。
 これまでも、私は、猪瀬前知事が最初にこの小中高一貫教育校の構想を打ち出したときから、現行の六・三・三制度ではなく、例えば、アメリカなどで採用されている四・四・四制度のような、現在の児童生徒の発育や発達に合った制度を採用するなど、現行の教育制度を打ち破るような中身にしてほしいと提案をしてきてまいりました。
 中間まとめでは、小学校と中学、高校の校舎が別々の場所に設置されるとされていましたが、今回の新実施計画では、立川市の立川国際中等教育学校の敷地内に一体的に設置する構想が示されていて、施設だけでなくカリキュラムにおいても一体的な教育内容を期待しております。
 そこで、都立小中高一貫教育校のカリキュラムについて、どのような方針で作成するのかをお伺いいたします。
 一体的な教育がなされることを期待しておりますが、課題もあります。現行の教員免許制度では、中学校と高校の免許は履修科目が共通していて、両方の免許を同時に取得しやすくなっております。しかし、小学校の教員免許は履修科目の多くが異なり、中高の免許と同時に取得することは教員養成系の大学を除き難しい状況であります。
 今後、小中高一貫教育を推進し、小学校、中学校、高校の間で人事交流を盛んにするためには、こうした免許制度の改革を、この機に国に求めることを強く要望をしておきます。
 さて、私は、この小中高一貫校が多摩地域に設置されることに意義があると考えています。昨今、さきにも述べましたように、海外との経済交流が盛んになり、グローバル人材が求められています。ただ、都心部と比べると、多摩地域においては、グローバル人材を育成する教育体制が整っているとはいえない状況です。今回、全国の初の試みである公立の小中高一貫教育校が、グローバル人材を育成する目的で設置されることは、多摩地域の教育体制に大きな影響を与えることとなります。
 そこで、都立小中高一貫教育校を多摩地域に設置する意義は、どのようなところにあるのか、見解をお伺いいたします。
 次に、主権者教育についてお伺いします。
 このたび、公職選挙法改正により、来年の参議院選挙から十八歳以上の若者に選挙権が与えられます。十八歳以上の若者が主権者となりますが、主権者は、当然のこととして、政治の仕組みや原理について知っているのはもちろんのこと、社会、経済、国際関係の課題は何かといったことを理解していなければなりません。
 また、判断する過程で課題を多面的、多角的に考え、自分なりの考えをまとめる力や自分の考えを主張し、説得する力が必要となります。こうした力を養うには、教員の板書や教科書の内容を理解するだけでなく、グループディスカッションや学習内容の発表を取り入れるなど、生徒が主体となって他者と協働する学び、いわゆるアクティブラーニング型の授業が必要だと私は考えております。
 主権者教育を通じて、都立高校の生徒がどのような力を身につけていくのか、見解をお伺いいたします。
 交通政策とまちづくりについてお伺いいたします。
 一九六四年に東京オリンピックが開催され、東京のまちが大きく変わりましたが、今回のオリンピック・パラリンピック開催においても東京が大きく変わろうとしています。その中でも私は、ユニバーサルデザインによる交通機関や公共空間のバリアフリー化は、その重要な柱であると考えます。
 特に、都内の身近な交通手段として多くの人が利用する駅の段差解消を促進し、高齢者や障害者を初め、外国人など全ての人にとって使いやすくする必要があります。
 駅の段差解消の促進に関しては、エレベーターなどの設置が進み、現在都内の九割の駅で出入り口からホームまで段差解消されたワンルートが確保されています。しかし、駅によってはその経路を利用するのに遠回りを強いられるケースがあるなど、ワンルートの確保だけでは、必ずしも利用者の円滑な移動が確保できない状況にあります。
 このため、駅におけるエレベーターの設置をさらに促進する必要があると考えますが、東京都の見解をお伺いします。
 交通インフラの中でも多くの都民が利用する民間鉄道事業者との連携は、東京のまちづくりを考える上で重要であります。
 私の選挙区では、JR青梅線や五日市線が運行しておりますが、利用者の方々から鉄道ダイヤ改正についての意見や、最近は週末に奥多摩や秋川渓谷に山登りやハイキングなど多くの方々が訪れることから、ホリデー快速の増便や企画観光列車の運行、また、駅舎の利便向上やバリアフリー化など、要望を多くいただきます。
 私は、鉄道がまちづくりに重要なインフラであることから、都と事業者が密接な意見交換や協議をする必要があるのではと考えます。
 東京都が民間鉄道事業者と密接な連携を図るための施策について見解を求めます。
 本年五月、都市整備委員会で、北海道木古内町及び函館市を視察しました。その際、北海道新幹線開通に向けてまちが大きく変容していることを目の当たりにしました。交通政策は、まちづくりに大きな役割を果たすということはいうまでもありません。
 本年七月、東京都は、広域交通ネットワーク計画についてを発表しました。その中で、多摩都市モノレール上北台から箱根ヶ崎までの延伸は、整備について優先的に検討すべき路線に位置づけられています。地域の期待も高く、現在は、多摩都市モノレール延伸の導入空間となり得る新青梅街道の拡幅も進められ、延伸実現の機運も高まっています。
 今後、早期の延伸実現が求められますが、多摩都市モノレールの箱根ヶ崎延伸についての東京都の今後の取り組みについてお伺いいたします。
 生活困窮者支援対策についてお伺いします。
 さまざまな事情を抱えて生活に困窮してしまった方々のために、生活保護を初めとしたセーフティーネットが重層的に用意されています。
 本年四月には、生活困窮者自立支援法が施行され、生活保護に至る前の段階で、第二のセーフティーネットとして、生活困窮者に対する自立支援の強化が図られました。
 この法律では、実施主体である区市が、地域の実情に応じ、関係部署、関係機関と連携し、個々の生活困窮者を支援することとなりました。全区市に自立相談支援窓口が設置されたところでありますが、任意事業である子供の学習支援や家計相談支援事業などは、地域によってばらつきがあります。
 東京都は、総合的な支援体制を都内全域で整備することとし、任意事業の立ち上げ経費を補助するなど取り組みを開始しました。
 今後、区市の取り組みが一層進むよう、都がこれまで進めてきた低所得者支援対策における広域的、専門的な支援のノウハウなどを提供していくとともに、生活困窮者が生活に必要な支援につながる関係機関に働きかけるべきだと考えますが、東京都の見解をお伺いいたします。
 新たに開始された生活困窮者自立支援制度を着実に進めていくことで、生活に困窮する方の自立支援が充実されていきますが、この制度でも対応できない困窮状況にある場合は、最後のセーフティーネットとして生活保護があります。
 生活保護受給者の多くは、高齢者や病気や障害を抱えている人で、そうした方々の最低限度の生活を保障する一方で、働ける状況にある人には自立に向けた支援を行っていくことも重要であります。
 都内の福祉事務所において取り組んでいる就労支援について、都としてどのように支援していくのか見解をお伺いしまして、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。(拍手)
〔知事舛添要一君登壇〕

○知事(舛添要一君) 島田幸成議員の一般質問にお答えいたします。
 グローバル人材の育成についてでございますが、経済、産業、文化などあらゆる分野で国際化が進展している今、多様な文化との共存や国際協力の必要性がますます増大しております。
 さらに、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック競技大会に向け、多くの外国人とコミュニケーションをとり、交流する機会も一層ふえてまいります。
 こうした時代におきましては、相手の立場や考えを尊重しつつ、みずから主体的に考え、世界を舞台に活躍できるグローバル人材を育成していくことが、これまで以上に重要となります。
 今回、私が策定いたしました大綱には、グローバル人材育成の取り組み方針として、使える英語を習得させる実践的教育や、日本人としての自覚と誇りを涵養する日本の伝統文化を体験、理解する取り組み、姉妹校提携や留学生の受け入れを通じた国際交流の拡大などを盛り込んでおります。
 今後、この大綱をもとに教育委員会と一体となって、グローバル人材の育成をさらに加速化させてまいります。
 そのほかの質問につきましては、教育長、東京都技監及び福祉保健局長が答弁をいたします。
〔教育長中井敬三君登壇〕

○教育長(中井敬三君) 三点のご質問にお答えいたします。
 まず、小中高一貫教育校のカリキュラムについてでございますが、本年十一月、基本構想検討委員会は、小中高一貫教育のよさとして、小中高十二年間を一体として捉え、児童生徒の実態に応じた柔軟なカリキュラムの編成ができることや校種の枠を超え、児童生徒の発達に応じた指導体制や指導方法が実現できること等を報告しております。
 今後、都教育委員会は、基本構想検討委員会の検討結果やさまざまな意見を踏まえ、現行学校制度のもと、小学校段階から十二年一貫したカリキュラムを研究開発してまいります。
 また、小学生の学習指導を中学校教員が行うなど、校種の枠を超えた指導体制や、発達に応じてアクティブラーニングを工夫して取り入れるなど、効果的な指導方法について検討してまいります。
 次に、多摩地域に設置する意義についてでございますが、国際社会で活躍する人材には、高い語学力や豊かな国際感覚が求められており、これらの資質や能力を育成するには、早期からの英語教育に加え、外国人児童生徒や帰国児童生徒とともに学ぶ経験が有効であります。
 区部では、外国人児童生徒等とともに学ぶ取り組みや、小学校低学年からの英語教育が既に多く実施されております。一方で、多摩地域における取り組みは、一部の自治体にとどまっているのが現状でございまして、今後、一層充実させていく必要があります。
 こうしたことから、都教育委員会は、小中高一貫教育校を多摩地域に設置し、外国人児童生徒等とともに学ぶ環境を創出していきたいと考えております。こうした取り組みを通じて、多摩地域における英語教育の充実を図ってまいります。
 最後に、都立高校における主権者教育についてでありますが、公職選挙法改正により、都立高校では、選挙権を持つ高校生が、有権者としてみずからの判断で権利を行使できるよう、より一層の指導の充実を図っていく必要がございます。
 そのため、都教育委員会は、生徒が議会制度や選挙制度の仕組みなど、民主主義の基本的な事項について学習するとともに、具体的な政治的事象等について主体的、協働的に学ぶことができるよう学校を指導しております。
 また、選挙管理委員会と連携し、学校が模擬選挙等の体験学習を取り入れられるよう支援しております。
 今後とも、こうした取り組みを通して、生徒が現実社会の諸課題について、多面的、多角的に考察し、公正に判断する力などの政治的教養を身につけていくことができるよう、学校における主権者教育を充実させてまいります。
〔東京都技監安井順一君登壇〕

○東京都技監(安井順一君) 三点のご質問にお答えいたします。
 まず、駅におけるエレベーターの設置についてでございますが、都は、駅のバリアフリー化を推進するため、国や地元区市町と連携しまして、鉄道事業者によるエレベーターの設置を支援してまいりました。
 この結果、都内の約九割の駅におきまして、出入り口からホームまで段差なく移動できるルートが、少なくとも一つ確保されております。
 さらに、複数の出入り口が離れた位置にある駅などを対象に、二つ目以降のルートの確保に向け、エレベーターの設置を促進しております。
 引き続き、ユニバーサルデザインの視点から、高齢者や障害者などを含め、誰もが円滑に移動できるよう、関係者と連携を図りながら、駅のバリアフリー化に取り組んでまいります。
 次に、鉄道事業者との連携についてでございますが、鉄道は、都民の日常生活や経済活動を支える重要な都市施設でございまして、駅を中心とする地域のまちづくりにも深くかかわるものと認識しております。
 都はこれまで、鉄道事業者や地元区市などとも連携しながら、自由通路の整備や駅のバリアフリー化、連続立体交差事業等に取り組んでまいりました。
 一方、ダイヤ設定などの輸送サービスの内容につきましては、鉄道事業者の経営と密接にかかわることから、原則として事業者が対応すべきものと認識しております。
 都は、今後とも、適切な役割分担のもと、鉄道の利便性の向上に努めてまいります。
 最後に、多摩都市モノレールの箱根ヶ崎延伸についてでございますが、本路線は、開業区間と一体となり、多摩地域の南北方向の拠点を結ぶことで、沿線利用者の利便性はもとより、多摩地域の活力や魅力の向上に資する路線でございます。
 都は、本年七月、広域交通ネットワーク計画におきまして、整備について優先的に検討すべき路線の一つに本路線を選定し、今後予定されている国の交通政策審議会答申に反映するように求めました。
 一方、本路線の整備に向けては、多摩都市モノレール株式会社の経営状況や、土地区画整理事業の進捗など、周辺の開発動向を踏まえ、コスト縮減策や収入確保策、事業採算性を見きわめながら検討を行う必要がございます。
 今後、次期答申に基づき、関係者間で連携し、検討の深度化を図ってまいります。
〔福祉保健局長梶原洋君登壇〕

○福祉保健局長(梶原洋君) 二点のご質問にお答えをいたします。
 まず、生活困窮者自立支援法に係る都の支援についてでありますが、複合的な課題を抱える生活困窮者の自立を支援するためには、自立支援相談に加え、就労準備支援や家計相談など、包括的な取り組みが必要でございますが、その体制は区市により差があり、専門性の面でも課題がございます。
 このため、都は、区市と連携して、離職者への資格取得支援や低廉な住宅情報の提供、多重債務者への支援窓口を活用した資金貸付などを行っており、家計相談支援に必要な専門人材の養成研修も実施しております。
 また、生活困窮者が早期に区市の相談窓口につながるよう、ライフライン事業者や社会福祉協議会などに対し協力依頼も行っております。
 今後とも、都が培ってきた広域的、専門的なノウハウを活用し、区市の取り組みを積極的に支援してまいります。
 次に、生活保護受給者に対する就労支援についてでありますが、都内の福祉事務所におきましては、受給者の年齢や世帯構成等の状況を踏まえながら、ケースワーカーや就労支援員がハローワークと連携して就労支援を行っており、都は、求職活動時に必要なスーツの購入や、保育サービスの利用に係る費用の助成など、区市が行う取り組みを包括補助により支援しております。
 また、区市の職員等に対する研修において、就労自立給付金など、新たな就労、自立支援施策の説明や他の自治体における効果的な取り組み事例の紹介を行うなど、ケースワークを担う人材の育成にも取り組んでおります。
 今後とも、こうした取り組みにより、生活保護受給者の就労自立に向けた区市の取り組みを支援してまいります。

○副議長(小磯善彦君) この際、議事の都合により、おおむね十五分間休憩いたします。
   午後三時十三分休憩

   午後三時三十分開議

○議長(川井しげお君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 質問を続行いたします。
 六十九番和泉武彦君
〔六十九番和泉武彦君登壇〕

○六十九番(和泉武彦君) 日本人が古来より持っているおもてなしの心は、世界でも独特な日本文化の中で育まれてきたものであり、後世にも引き継いでいくべきものと思います。
 前回の一般質問にて、私は、おもてなしの心の重要性について質問をいたしました。あれから一年が過ぎ、オリンピック・パラリンピックを成功させるために、このおもてなしの心を踏まえたさまざまな施策が展開されています。今後は、さらにおもてなしの心を持った施策を加速度的に前へ進めていかなければなりません。
 今回も、このようなおもてなしの施策を、さらに新たにどのように進めていくべきかについての質問をさせていただきます。
 おもてなしとは、常に相手を思って、何をするべきか考えることから始まります。二〇一二年のロンドン大会が成功したといわれる理由の一つに、パラリンピック大会の成功がありますが、そのパラリンピック大会を日本でも成功させ、さらにその先に見据えるべきは、障害者と彼らの持つ障害というものを理解し、支え合う社会をつくっていくことが重要です。相手を思う、理解することなくしては、真のおもてなしはできません。
 私は、医師としてこれまで多くの障害者と接し、その声を聞いてきました。その中で、まだまだ障害に対する周囲の理解が不足していることを感じるとともに、障害者やその家族の方々は、問題を自分たちだけで抱えてしまい、全てを自分たちで解決しようとしていることを目の当たりにしてきました。
 全ての人々が障害に対する理解を深め、家族の方々の心の凝りをほぐすことが重要であり、パラリンピック大会を成功させることは、そうした状況を打破するための絶好の機会となります。
 先日発表された二〇二〇年に向けた東京都の取り組みの素案に記載されているように、既に都では、パラリンピックの認知度向上などに取り組んでいることは承知しておりますが、競技の紹介など一過性のブームで終わらせてはなりません。
 そこで、パラリンピックを通じた障害者とその障害への理解促進と共生社会の実現に向けて、都はどのように取り組んでいくのか、知事の所見を伺います。
 パラリンピック大会を成功させるためには、障害者スポーツボランティアの面からの取り組みが重要です。首都大学東京健康福祉学部では、理学療法士や看護師など医療専門職を目指す学生が学んでいますが、平成二十五年に開催されたスポーツ祭東京二〇一三の全国障害者スポーツ大会においては、これらの学生が選手団サポートボランティアとして参加しました。また、車椅子バスケットボール日本代表合宿が行われた際にも、ボランティアとして活躍しました。
 こうした医療系の学生や医療従事者が障害者スポーツ支援を行うことは、支援する側にとっても、身につけた専門知識を生かせるというメリットがあるだけではなく、支援を受ける障害者アスリートにとっても、自分の体のこと、障害についてもきちんと理解してもらっているという安心感のもとで支援を受けることができるなど、大変有意義なことであり、二〇二〇年のパラリンピックにおいても、この専門知識を持ったボランティアの活躍が期待されます。
 加えて、パラリンピックを契機に、一般の都民の方にも、障害者スポーツ、さらには先ほども申し上げた障害についての理解促進を図ることにより、障害者アスリートが安心して競技に専念できる環境をつくるべきであります。
 そこで、障害者スポーツに関する教育を充実させ、医療専門職を目指す学生をボランティア人材として育成することや、都民への普及啓発活動など、首都大学東京における今後の取り組みと、その期待される効果について伺います。
 また、オリンピック・パラリンピック大会におけるボランティアには、障害者スポーツだけではなく、さまざまなボランティアがあります。大会運営の一翼を担い、空港、駅、そして観光名所などにおける観光、交通案内などを行うボランティアは、大会を成功させる上で欠かせない存在です。
 この大会には、都内だけではなく全国各地から多くの方々の参加が見込まれますが、彼らが迷うのは、果たしてどんなボランティアができるんだろうか、どうやったらボランティアになれるんだろうか、いつから参加できるのかなどの細かい話であり、そのためには、大会開催に向けたきめ細やかな、都内部だけではなく、都外部も含めたボランティア活動の情報が必要です。
 そこで、二〇二〇年大会に向け、オリンピック・パラリンピックのボランティア活動について、わかりやすく情報発信をしていくべきと考えますが、都の見解を伺います。
 さて、大会に向けた準備と同時進行で考えなければならないことが、観光の振興です。
 ことしの訪日外国人観光客は、既に千九百万人に達する勢いです。外国から初めて東京を訪れた旅行者は、名所や有名な娯楽施設などをめぐって、観光地としての魅力の基本を体感するのが通例です。そこで東京によい印象を持てば、今度は個人として、興味や関心に応じて多くの旅行者がなかなか立ち寄らない地域にも足を延ばすことになり、こうした旅行者がリピーターとなることが期待されます。
 東京には、リピーターの外国人観光客が関心を示すであろう隠れた名所がたくさんあり、彼らに対するきめ細やかなおもてなしの取り組みが必要です。
 今後、外国人旅行者の誘致、とりわけリピーターの誘致を重点的に行うためには、地元の区市町村としっかりと連携して、観光振興を行う地域、その裾野を地道に広げていくことが重要ですが、そうした取り組みへの支援について、都は今後どのように進めていくのか、見解を伺います。
 次に、外国人観光客への受け入れ環境の整備について伺います。
 今後さらに、和室や布団にふなれで、入浴方法も浴槽の中で体を洗うなど、日本と異なる生活文化を持った人たちや、特定の肉を食べない場合や野菜しか口にしないなど、食習慣の違いがある人たちがたくさん訪れるようになります。そうした私たちと異なる文化や習慣をしっかりと正しく理解をして、彼らに滞在時の快適な環境を提供することが本当のおもてなしにつながります。
 そのためには、各国の文化や食生活、マナーなどの特性を具体的に分析し、その結果を宿泊施設の環境整備に生かしていくべきです。
 そうした視点から、都ではどのような対応を進めていくのかお伺いします。
 さて、オリンピック・パラリンピックの開催が五十六年ぶりであることを考えると、改めて、将来を担う子供たちにとって、そのことがどんなに貴重で得がたい経験となるか、想像もつきません。
 東京を訪れる方々に対して、真心のこもったおもてなしを実践するには、相手への気遣いや礼節など、子供たちが日本人の心を育むことが必要です。
 日本人の心とは、例えば茶道や華道、能、狂言などの伝統的な文化における礼儀作法、立ち居振る舞いはもちろんのこと、アニメーションなどの新しい文化の中にも、日本人特有の価値観や道徳観、自然への畏怖の念などさまざまな形であらわれており、子供たちが日本の伝統や文化を学ぶことは極めて重要であると思います。
 これまでも都教育委員会は、伝統文化に関する教育を進めてまいりました。
 そこで、改めて、学校教育において我が国や郷土の伝統文化に関する教育を推進する意義について伺います。
 また、教科書や本を読んで知識を習得するだけではなく、伝統文化の学習を、教室の中だけではなく、実際に見たり触れたりする体験型にして、豊かな感性をフル稼働し、最大限の学習効果を上げるべきです。
 例えば、プロの実演家の演技を見ることで、子供たちは、わざのすばらしさや一つ一つの動きの緊張感を味わうとともに、作品に対する憧れを抱き、さらに深く理解しようとする意欲を高め、新たな発想を広げていきます。
 また、専門家の指導を直接受けることにより、作品自体のすばらしさだけでなく、完成に至るまでの過程や作品に込められた作者の思いなどを直接聞くことができます。
 こうしたことが日本の伝統文化を真に理解することにつながり、ひいては日本人の心を十分理解し、海外の方々へのおもてなしにつながると考えます。
 そこで、我が国や郷土の伝統文化を理解する上で、子供たちがその道の専門家から直接指導を受けたり、実際に鑑賞したりするなどの体験に学ぶ機会を充実させることが有効であると考えますが、都教育委員会の見解を伺います。
 私は、医師として今まで、病気から世界中の人たちを救うための研究を行ってきました。そして、一人一人の病にかかった人たちの診療も行ってまいりました。患者さんのさまざまな訴えに向き合って、病で困った人たちの悩みも聞いてまいりました。
 最近の医療というものは、エビデンス・ベースド・メディシン、EBMと呼ばれる、証拠に基づいた治療のみがともすると実施されます。
 しかしながら、データのみで診療を行うと、患者の状態を見過ごしたり、診断に大きな落とし穴がある可能性があります。
 実は、治療のヒントというものは、患者さんが話をした何げない言葉に隠されていることが多く、その声を聞き漏らしてはならず、それにより、きめ細やかなアドバイスをすることができ、患者にとって満足のいく医療が受けられます。これこそが、まさにおもてなしの心につながります。
 これは都政運営でも同じで、我々も、そして都の職員の方々も、都民の小さな声を一つ一つ聞いて、それを検討、調整し、そして都民へきめ細やかく対応するために、おもてなしの心を持って接するべきだということを申し上げ、私の質問を終わらせていただきます。(拍手)
〔知事舛添要一君登壇〕

○知事(舛添要一君) 和泉武彦議員の一般質問にお答えいたします。
 パラリンピックを通じた共生社会の実現についてでありますが、東京は、世界で初めて二回目のパラリンピックを開催する都市となります。
 パラリンピックは、障害のある人もない人も、誰もがその能力を生かして、みずからの行動を決し、そして夢を追い続けることができる社会へと変革していく大きな力があります。
 パラリンピックとその先を見据え、障害者スポーツの振興、誰もが芸術文化を享受できる環境づくり、教育やボランティア活動を通じた障害者への理解促進などにより、支援や配慮を必要としている人に手を差し伸べ、社会全体で支える心のバリアフリーを実現してまいります。
 また、大会に向けて策定しますアクセシビリティ・ガイドラインを踏まえて、全ての人に優しいユニバーサルデザインのまちづくりの一層の推進につなげるとともに、ICTを利用した情報面のバリアフリーなどを推進してまいります。
 こうしたハード、ソフト両面の取り組みを全力で進め、大会を通じて、障害のある人もない人も互いに尊重し、支え合う共生社会を実現してまいります。
 そのほかの質問につきましては、教育長及び関係局長が答弁をいたします。
〔教育長中井敬三君登壇〕

○教育長(中井敬三君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、伝統文化に関する教育の意義についてでございますが、児童生徒が、将来国際社会で活躍するためには、我が国の歴史や文化を理解し、日本人としての自覚と誇りを高めることが極めて重要であります。
 そのため、都教育委員会は、学校において系統的、計画的な指導ができるよう、伝統文化に関するカリキュラムの開発や教材集の作成、配布に加え、都立高校における日本史の必修化等の取り組みを推進してまいりました。
 今後、全公立学校で展開するオリンピック・パラリンピック教育などを通して、児童生徒が、我が国や郷土の伝統文化の価値とともに、世界に誇る最先端の技術など、現代の日本のすばらしさについても理解を深め、世界に発信できるようにするなど、伝統文化に関する教育の充実を図ってまいります。
 次に、伝統文化を体験的に学ぶ機会の充実についてでございますが、児童生徒が我が国や郷土の伝統文化への理解を深め、豊かな感性や創造性を高めるためには、専門家等の外部人材から指導を受けたり、すぐれた作品や演技を鑑賞したりする体験が重要であります。
 そのため、都教育委員会は、専門的な知識や技能を有する外部人材を活用した取り組みを推進するとともに、効果的な実践事例を掲載した指導資料を作成、配布するなど、各学校における体験活動が充実するよう支援してまいりました。
 今後、区市町村教育委員会や学校と連携し、外部人材を活用した取り組みをさらに拡大するとともに、都立高校生が在学中に一度は伝統芸能を鑑賞できる機会を確保するなど、児童生徒が伝統文化に直接触れ、感動を味わう体験的な学習を一層充実させてまいります。
〔総務局長中西充君登壇〕

○総務局長(中西充君) 首都大学東京における障害者スポーツの支援についてでございます。
 大学が障害者スポーツの理解促進、裾野拡大に取り組むことは、医療専門職を目指す学生に対する高い教育効果も期待できる重要な取り組みでございます。
 健康福祉学部は、今年度からカリキュラムを充実させ、初級障害者スポーツ指導員の資格取得認定校となりました。今後、医療や障害に関する専門知識などを学んだ学生が新たに資格を取得し、地域の方々とともにボランティアとして活動することが可能となります。
 また、バリアフリー化する体育館を活用し、アスリートによる都民対象の講習会など、普及啓発活動も予定しております。
 これらの取り組みを通じて障害に関する都民の理解を深め、障害者スポーツの環境改善にもつながることが期待されます。
 都は引き続き、首都大学東京の取り組みを支援してまいります。
〔オリンピック・パラリンピック準備局長中嶋正宏君登壇〕

○オリンピック・パラリンピック準備局長(中嶋正宏君) 二〇二〇年大会のボランティアについてでございますが、幅広い年齢層の多くの方々にボランティアに参加していただくためには、その機運を醸成し、裾野の拡大を図っていくことが重要でございます。
 このため、都では本年九月に、官民さまざまな関係団体で構成される東京都ボランティア活動推進協議会を設立いたしました。来月下旬には、協議会の協力を得ながら、オリンピアンやパラリンピアン、ボランティア経験者を招いたシンポジウムを開催し、ボランティアの魅力を発信してまいります。
 また、今年度末までには、大会のボランティアに関する情報を取りまとめたポータルサイトを立ち上げ、ボランティア活動の内容や、行政はもとより、さまざまな民間団体の取り組みを広く紹介するなど、きめ細かい情報発信を行うことで、ボランティアの参加を促進してまいります。
〔産業労働局長山本隆君登壇〕

○産業労働局長(山本隆君) 二点のご質問にお答えをいたします。
 まず、地域の観光振興についてでございますが、東京の各地域が海外からの旅行者の誘致のため、地元の自治体と協力し、観光資源の新たな開発に向けた機運を高め、その効果的な実現を図ることは重要でございます。
 これまで都は、地域の観光関連の団体が持つ旅行者の誘致につながる提案を、民間のノウハウを用いて実現する取り組みを行ってまいりました。
 今後は、地域の団体が区市町村との協力を強め、外国人旅行者の来訪を重視した観光資源の開発を行う場合への支援の充実を検討いたします。また、そうした事例が都内で幅広く進むように、地域で初めて企画に着手する取り組みへの後押しの充実の検討も行ってまいります。
 これにより、外国人の旅行者の誘客に向けた地域ごとの取り組みの裾野を広げ、東京の観光振興策の効果を高めてまいります。
 次に、外国人観光客の文化や習慣への対応についてでございます。
 世界から東京を訪れるさまざまな観光客に対して、文化や習慣等に十分な理解と配慮をした対応を図ることは重要でございます。
 都は、外国人観光客について、習慣の違いから宿泊施設で生じた課題などを踏まえ、我が国の生活上のルールを多言語で説明する取り組み例を民間事業者に紹介してまいりました。また、昨年度は、日本の文化への理解や関心の程度を国別に把握する調査も実施をいたしました。
 今後、海外からの観光客の食や生活習慣などについて実情を把握する取り組みを進め、これを施策に反映するとともに、外国人に快適な宿泊環境を提供するための支援を検討いたします。
 こうした取り組みにより、外国人観光客の受け入れ体制の充実を的確に進めてまいります。

○議長(川井しげお君) 二番加藤雅之君
〔二番加藤雅之君登壇〕
〔議長退席、副議長着席〕

○二番(加藤雅之君) 初めに、民間活力を活用した都市づくりについて質問します。
 今後、人口減少、少子高齢社会の到来が見込まれる中、福祉や社会保障制度の基盤強化を進めていかなければなりません。そのためには、財政制約が予想される中においても、経済を活性化して新たな富を生み出し、豊かな都民生活の実現につなげていく必要があります。
 生活の質の向上を求め、世界中がしのぎを削る中、経済活動を支える都市づくりは、官民の役割分担のもと、民間の力を活用できる分野においては最大限民間の力を活用し、効率的、効果的に進めていくことが重要です。
 都市開発においては、民間が主体となっており、都はこれまで、都市開発諸制度の容積緩和の手法等により、優良な民間プロジェクトを誘導し、都心部に不足していたオープンスペースや緑地の整備を進めるなど、地域の課題を解決する取り組みを進めています。
 例えば、南青山地区においては、都営住宅の建てかえに当たり、民間資金を活用して商業施設や福祉施設、図書館を導入するなど、にぎわいある拠点の整備を進めてきました。
 そこで、引き続き、都は民間活力を活用した都市づくりを進めていくべきと考えますが、知事の見解を伺います。
 次に、民間を活用したバス停上屋の整備について質問します。
 本年四月、我が党の主張により、屋外広告規制の緩和が行われ、歩道幅員の比較的狭い場所には、車道と平行に広告を設置するタイプのバス停上屋が設置可能となりました。そして十一月、民間バスでは、都内で初めてとなる車道平行型の広告つきバス停上屋が誕生し、続いて私の地元墨田区でも、コミュニティバスの停留所に広告つき上屋が設置され、利用者に喜ばれております。
 事業者によると、今後都内に順次拡大していくとのことで、利用者サービスの向上と、にぎわいある景観の向上に期待が高まっております。
 私は、本年の予算特別委員会においても、都が広告を利用して税金や利用者負担なしに上屋を設置する民間主体の手法を用いて、都バスの上屋整備を拡大すべきと訴えました。
 そこで、改めて広告つきバス停上屋の整備拡大に向けての今後の取り組みについて、見解を求めます。
 続いて、居住困難者の住まい支援について質問します。
 民間賃貸住宅では、家賃の支払いや孤独死、居室内での事故等に対する家主の不安などから、高齢者の単身世帯等の入居を制限している例が多く見られます。実際、私のもとにも、単身高齢者が長年住んでいたアパートの取り壊しに伴う移転先が見つからずに苦労したとの相談を受けました。また、精神障害者が住宅を借りようとした際、福祉の窓口に行くよういわれたなどの声が届いています。
 都内のあるNPO団体は、単身高齢者や障害者が住みなれた地域でいつまでも住み続けることができるよう、空き家を活用して入居先を確保するとともに、二十四時間の見守り支援を行って、住まいの安定に努めています。
 今では、都内五区に一千二百人を超える認知症や精神障害などの生活課題を抱える単身高齢者を支援しており、こうした民間団体がふえることによって、居住困難者の住まいの確保が広がっていきます。
 そこで、都は現在、地域での居住支援の取り組みを行う区市町村には財政支援を行っていますが、生活支援等の実施主体は社会福祉協議会やNPO等の民間団体であるため、今後は区市町村に加えて、都も直接、居住支援のノウハウにすぐれた民間団体を支援し、民間の効果的な取り組みを都内全体にふやしていくべきと考えます。見解を求めます。
 次に、重症心身障害児者の支援について質問します。
 先日、人工呼吸や胃瘻などの医療ケアが必要な子供を預かる重症心身障害児の通所施設を訪問し、施設の方からお話を聞く機会がありました。
 ここでは、近くの医療機関等と提携し、看護師、介護士などの資格を持ったスタッフを配置し、医療、看護、福祉を連携させて子供をケアしています。保護者からも、安心して通わせることができる施設として喜ばれており、通常の子育てより負担が重い家族にとって、自宅で孤立しがちな不安を支えてくれる頼もしい存在です。
 しかし、現状では、保護者が施設の利用を週五日希望しても、近隣において利用を希望する障害児が多いなどの理由で、やむなく利用日数を調整して、他の施設にも通所させる工夫をしているとのことでした。もっと通いたいのに通えずに困っているという声も多く、医療ケアが必要な子供を地域で支える体制が不十分だと伺いました。
 医療の発達で周産期死亡率は低くなり、今後も医療ケアが必要な子供は増加することが予測されます。したがって、在宅で生活する重症心身障害児のみならず、その家族を支えていくには、通所施設やショートステイの施設を充足させていくことが必要です。
 そこで、在宅の重症心身障害児者とその家族に対して、都は、さらに積極的に支援していくべきと考えます。見解を求めます。
 次に、都立病院における医療従事者の勤務環境改善について伺います。
 急速な高齢化の進展により、今後、合併症や複数の疾病を有する患者が増加していくことが見込まれています。これに伴い、医師や看護師等医療従事者の負担がふえていくことから、長時間勤務や交代制勤務など厳しい勤務環境にある医療従事者が、安心して働くことのできる環境の整備が重要な課題となっています。
 国は昨年十月、医療法を改正し、医療機関の管理者は、医療従事者の勤務環境改善等の措置を講ずるよう努めなければならないとされ、勤務環境改善のため、幅広い観点で人材の確保と定着対策を講ずる必要があります。
 これに対し、都は、医師に対する事務作業補助者を全都立病院に配置して負担軽減に努めています。加えて看護師についても、今年度よりモデル事業として、都立多摩総合医療センターに作業補助者を配置し、勤務環境の改善に取り組んでいることを評価いたします。
 西の都立多摩総合医療センターと同じく、東の都立墨東病院も救急医療や周産期医療などを担う都立の総合病院として、外来患者は一日約一千百名、入院患者は一日約六百名を超えるなど、都内の病院でも有数の忙しさであり、医療従事者は厳しい勤務環境にあります。
 こうした状況に対し、看護補助者が配置されれば、補助者が入院生活などの説明を患者に丁寧に行うなど、看護職の負担軽減とともに、一層血の通った医療サービスが期待できます。さらには地域の雇用の創出にもつながります。
 そこで、墨東病院への看護補助者の導入など、都立病院における医療従事者の勤務環境改善の取り組みについて見解を求めます。
 次に、在京外国人生徒の都立高校入試について質問します。
 さきの定例会代表質問において、我が党は、都立高校入試における在京外国人枠の入試倍率は依然として高い水準で推移していることから、東京都全体の募集枠を大幅にふやすべきだと提案しました。
 これに対し、都教育委員会は、平成二十八年度の募集に当たり、荒川区の竹台高校と葛飾区の南葛飾高校の二校に新たに募集枠を設けたことは評価しますが、既設の国際高校、飛鳥高校、田柄高校の三校も含め、全て区部での設置となっており、東京全体の配置から考えると偏りがあります。
 現に、多摩地域から区部にある在京外国人枠設置校に長時間かけて通学する生徒がおります。また、通学の負担を考えて、希望の全日制を諦めて定時制を選択せざるを得ないという生徒もおります。
 そこで、多摩地域においても在京外国人枠募集校を設置すべきと考えますが、都教育委員会の見解を求めます。
 最後に、地域の文化資源を生かした都市の魅力向上について質問します。
 地元墨田区には、江戸東京博物館を初め多くの文化施設があり、さらに、ことし新たにたばこと塩の博物館が開館し、来年には北斎美術館が、その後、刀剣博物館も開館の予定です。区内各地にも、小さな博物館と称して墨田の産業や文化に関連する展示品を紹介、体験できる施設も数多くあります。
 これら伝統文化を発信する施設と並んで、近代的な東京スカイツリーもそびえ立ち、まさに伝統と現代が共存する独自の魅力を有しています。
 また、区では、江戸の歴史と伝統文化をテーマにした両国観光まちづくりグランドデザインの具現化など、特色ある文化振興を進めるとしており、地域の魅力向上が期待されています。
 都内には、両国や錦糸町のような地域が誇る文化資源を有効に活用すべき地域が、多数存在していると思います。
 そこで、こうした地域の取り組みを都としても積極的に支援し、東京のさらなる魅力向上につなげていくべきと考えますが、見解を求めて、質問を終わります。(拍手)
〔知事舛添要一君登壇〕

○知事(舛添要一君) 加藤雅之議員の一般質問にお答えいたします。
 民間活力を活用した都市づくりについてですが、グローバル化が進展し、都市間競争が激化する中、東京が世界有数の大都市として今後も発展していくためには、民間活力を生かした都市づくりを積極的に進めていく必要がございます。
 現在、例えば都市再生緊急整備地域の特例を利用した優良な民間プロジェクトを誘導しております。これによりまして、大手町、丸の内、有楽町地区や日本橋地区、渋谷地区などにおいては、国際ビジネス拠点の形成やコンテンツ産業の育成、江戸の風情が感じられるまち並みの創出などを進めております。
 また、立体道路制度の活用とともに、都が施行者、民間企業が特定建築者となる、公と民が連携した再開発事業を実施しております。これにより、環状二号線虎ノ門地区では、国際交流の拠点が創出されております。
 今後とも、民間の創意工夫を引き出しながら、多様な魅力と活力ある拠点の形成を進め、世界一の都市東京を実現してまいります。
 なお、そのほかの質問につきましては、教育長及び関係局長が答弁をいたします。
〔教育長中井敬三君登壇〕

○教育長(中井敬三君) 都立高校の在京外国人生徒の募集についてでございますが、都教育委員会は、都内に居住する外国人生徒に高等学校教育を受ける機会を提供するため、国際高校、飛鳥高校、田柄高校に加え、平成二十八年度の募集に当たり、新たに竹台高校と南葛飾高校に募集枠を設け、定員を三十六名ふやし、区部の五校で百十七名の募集といたしました。
 その一方で、これまで募集枠を設けてきた三校には、多摩地域から通学する生徒も在籍する実態がございます。
 このことも踏まえ、多摩地域における在京外国人枠の募集校の設置について、都内全域の公立中学校に在籍する外国人生徒の動向、在京外国人枠を設置した学校の入学者選抜の応募状況、応募生徒の居住地の状況等を十分に見きわめながら、今後、検討を進めてまいります。
〔交通局長塩見清仁君登壇〕

○交通局長(塩見清仁君) 広告つきバス停留所上屋の整備拡大についてでございますが、交通局では平成十九年度から、デザイン性の高い広告つき上屋を百基設置し、広告収入を上屋の整備費用に充てることで、景観にも配慮した上屋の整備を進めてまいりましたが、本年四月には設置要件が緩和されましたことから、広告価値の高い都心部などで改めて歩道幅員等を調査し、広告つき上屋を拡大設置する候補地の選定を行いました。現在、整備箇所及び整備順序を検討しているところでございます。
 また、民間事業者を活用いたしました広告つき上屋の整備につきましても、事業者と設置の条件等に関する意見交換を行いながら、検討を進めております。
 引き続き、お客様サービスの向上を図るため、さまざまな手法を活用いたしまして、より景観にも配慮した広告つき上屋の整備を促進してまいります。
〔福祉保健局長梶原洋君登壇〕

○福祉保健局長(梶原洋君) 二点のご質問にお答えをいたします。
 まず、低所得高齢者等の住まいの確保についてでありますが、都は、住宅に困窮し、日常生活に不安のある低所得高齢者等に対し、不動産関係団体や福祉関係団体等と連携して、住まいの確保と生活支援を一体的に提供する区市町村の取り組みを支援しております。
 こうした取り組みをさらに進めるためには、見守りや生活相談の担い手の確保が重要であり、そのためには民間団体の協力が不可欠でございます。
 現在、福祉先進都市・東京の実現に向けた地域包括ケアシステムの在り方検討会議におきましても、高齢期の住まい方について議論が行われており、今後、民間団体を支援する施策も検討し、民間の力を活用した低所得高齢者等の住まい確保や生活支援のための施策の充実を図ってまいります。
 次に、重症心身障害児者の在宅支援についてでありますが、都は、重症心身障害児者が地域で安心して生活できるよう、本年四月に、障害者・障害児地域生活支援三か年プランを策定し、今年度からの三年間で百三十人分の定員増を目標に掲げ、整備費の特別助成を行うなど、通所施設の設置を促進しております。
 また、家族の病気や冠婚葬祭等で一時的に家庭での療育が困難になった際に、施設等に短期間入所できるよう一定数の病床を確保しているほか、家族の休養等を目的に、看護師が自宅を訪問して、家族にかわってケアを行う在宅レスパイト事業を実施しております。
 ご指摘も踏まえまして、今後とも、区市町村や関係機関と連携し、重症心身障害児者とその家族に対する在宅支援の充実に取り組んでまいります。
〔病院経営本部長真田正義君登壇〕

○病院経営本部長(真田正義君) 都立病院の勤務環境改善の取り組みについてでございますが、質の高い医療サービスを安定的かつ継続的に提供するためには、医療人材の確保、定着を図ることが重要であると認識しております。
 そのため、診療や看護に付随する周辺業務の補助者を病院の実情に応じて活用するほか、当直明けが勤務とならない一直二勤務など多様な勤務形態の導入や、院内保育室における二十四時間保育の実施など、働きやすい環境整備に取り組んでおります。
 今後も、医療人材の確保、定着を促進させ、高度で専門的な行政的医療を提供していくため、ご指摘の点や病院の状況を考慮して、安心して働くことのできる勤務環境の整備充実に努めてまいります。
〔生活文化局長多羅尾光睦君登壇〕

○生活文化局長(多羅尾光睦君) 地域の文化資源を活用した都市の魅力の向上についてですが、東京文化ビジョンでは、都内の多彩な文化拠点の魅力向上により、東京の発信力を強化する戦略を掲げ、両国や錦糸町なども、その重要な拠点として位置づけております。この地域は、江戸東京博物館等の江戸文化を今に伝える施設が集積しており、地元の伝統行事と連携することで、地域の魅力がさらに高まるポテンシャルを有しております。
 都はこれまでも、このような文化施設と地元が連携したイベントに対して支援を行うなど、拠点の魅力向上に努めてまいりました。
 今後は、今年度新たに開始したアーツカウンシル東京の助成制度を活用し、特徴的な文化資源を持つ地域との連携をさらに深め、地域の魅力向上策を実施してまいります。

○副議長(小磯善彦君) 八十九番三宅正彦君
〔八十九番三宅正彦君登壇〕
〔副議長退席、議長着席〕

○八十九番(三宅正彦君) 初めに、観光施策について伺います。
 最近の外国人旅行者の急増などを受け、観光振興の進め方を速やかに見直し、柔軟に施策を展開することが必要になっています。
 こうした中、知事は、先日の所信表明において、今後の観光施策の方針となるアクションプログラムを来年度を目途に策定し、毎年度の見直しを行うことを表明しました。
 東京の観光を取り巻く環境の変化に迅速に対応する上で、中長期の方向性はしっかりと見据えながらも、有識者による議論等を踏まえ、臨機応変な施策展開を方針に盛り込むことは重要です。
 その一方で、方針には、各地域や観光関連の業界の声を十分に反映することも大切です。
 例えば、これからの外国人旅行者の受け入れに対応するには、都内の旅館の利用についても、一定の期間、継続して地道に後押しすることが必要です。旅館は、日本の生活を体感できるすぐれた宿泊施設ですが、PRや多言語表記など改善すべき部分は多いとの業界の意見があります。こうした声を確実に方針の中に反映し、新しい施策を打ち出していくべきです。
 こうした観点から、都はどのような考え方で対応を進めていくのか、知事の所見を伺います。
 次に、将来の社会資本整備を担う人材の確保に向けた取り組みについて伺います。
 現実の建設工事現場では、労働環境の未整備が原因となり、新たに就業する人材が少なく、技術者の高齢化が進んでいます。
 このため、我が党では、昨日の代表質問において、将来の社会資本整備の担い手に夢を与え、これまでのイメージを転換し、女性や若者にとっても働きがいと魅力ある環境づくりに向けた取り組みについて質問したところ、平成二十七年度中から、都が発注する工事の中で、週休二日制確保に向けた取り組みなどモデルとなる事業を順次実施していくとのことでありました。
 都発注の工事は、土日、祝日等を考慮した工期を設定していると聞いていますが、実際の現場では、休日がとれていない実態があります。週休二日制を確保することは、若者の入職を促進させ、将来の担い手を確保するために極めて有効な方策と考えています。
 そこで、建設現場における週休二日制確保に向けた取り組みについて伺います。
 また、人材確保の取り組みとともに、代表質問で取り上げた工事発注時期の平準化に向けた取り組みの重要性についても質問したいと思います。
 都の工事は、行政組織特有の年度を単位とした仕事の進め方により、発注時期が九月から十二月に集中しており、それが年末からの道路工事の増加など、いまだに都民生活に影響を与えています。
 加えて、発注時期の集中は、工事が少ない時期の過当競争のおそれや、工事が集中する時期の人手不足に伴う入札参加の断念や現場環境の悪化など、特に規模の小さな建設事業者にとって、経営を不安定にする一因ともなり、現在の、そして将来における都の持続的な社会資本整備において課題となっています。
 都は、集中する時期の発注件数を分散する、いわゆる平準化に向けて、今後、ピークを下げる数値目標を設定するとのことですが、既に計画された工事もある中で、具体的にどのように取り組んでいくのか伺います。
 次に、島しょ医療について伺います。
 都民の健康と命を守ることは都の責務であり、誰でも、いつでも、どこでも医療を受けることができる医療提供体制の整備は、医療行政の重要課題です。
 都は現在、二次医療圏を原則とした構想区域ごとに、二〇二五年の医療需要と病床の必要量等を定める地域医療構想の策定に取り組んでいますが、各圏域の状況を見ると、区中央部、その周辺部、多摩地域、島しょ地域では、それぞれの地域特性が異なっています。
 島しょ地域は厳しい医療環境にあり、特に急性期医療については、都立広尾病院を初めとした本土の医療機関との連携が不可欠です。
 都は、地域医療構想の策定に当たり、こうした地域の実情を十分に踏まえるとともに、区市町村や地域の医療関係者等の意見を十分に聴取することを要望します。
 また、救急患者は日々発生しており、現在行っている具体的な連携をさらに進めることも重要です。都では、島しょの診療所や病院と広尾病院との間で、画像伝送システムを活用して、島しょ医療機関が専門医の助言を受けられる環境を整備しておりますが、我が党が推進している超高速ブロードバンドの全島への整備を見据え、さらにシステムの利便性を高め、島しょ地域の住民の安全・安心を確保していくことが重要です。
 画像伝送システムは、今月中には更新されると聞いていますが、現在の利用状況と新システムの導入により期待される効果について伺います。
 次に、島しょ地域の都立高校の充実について伺います。
 寮がある大島海洋国際高校を除く六つの都立高校は、いずれの学校も在籍する生徒数が定員を下回っており、今後もこの状況が続くと見込まれます。
 島の高校には、習熟度に応じたきめの細かい指導や、島の自然を教材とした環境教育などの特色があります。大島高校を一例に挙げますと、同校には、生徒が育てている伊豆大島特産のツバキの園庭がありますが、東京オリンピック・パラリンピック大会を控えて、外国人来島者がふえることを見据え、同校では、来年二月の国際優秀ツバキ園の認定を目指したさまざまな取り組みを行っています。
 島の各高校では、このように島ならではの特色を生かした教育活動を行っていますが、例えば島の高校で島外の生徒を受け入れて生徒数をふやすことで、島内と島外の生徒が切磋琢磨する機会がよりふえれば、各学校の取り組みは、ますます充実すると思います。それには、島外の生徒を受け入れやすい環境を整えることが必要です。
 これまで我が党は、受け入れを進めるため、町村との積極的な協議を求めてきました。
 こうした中、都教育委員会は、この九月に、来年の入試から、神津高校においてホームステイ方式により受け入れていくことを決定しました。そして、先月末に公表した都立高校改革推進計画・新実施計画(案)の骨子では、島しょ高校の改善に向け、島外の生徒の受け入れを進めていくとしています。
 そこで、島の高校の活性化、ひいては島しょ地域の振興のため、島の高校での島外の生徒の受け入れを拡大していくべきと考えますが、都教育委員会の見解を伺います。
 次に、大島海洋国際高校について伺います。
 大島海洋国際高校は、船を活用した航海実習、寮生活、海洋教育という三つの教育環境を生かし、海や船を素材とした課題を発見、探求する高い志を持ち、社会でたくましく生きていく人材の育成を目標としています。
 実習船を活用した航海実習は、生徒の進路希望に応じて、三年間を通して体系的に学べる教育カリキュラムが組まれています。
 しかしながら、同校の最大の特色である航海実習が、二年続けて当初の予定どおりに実施できていない状況にあると聞いています。同校の生徒の多くは、自分の将来の進路やつきたい職業を考え、親元を離れてまでこの学校を選び、入学しています。
 このことを考えると、入学前に予定した教育カリキュラムは、決められたとおりに実施される必要があると思います。
 また、実習の延期によって、他の学習や部活動だけではなく、進路の選択や大学受験の準備などにも影響を与えてしまうことも考えられます。
 そこで、大島海洋国際高校の特色である航海実習を安定的に実施していくための運航体制を確保すべきと考えますが、都教育委員会の見解を伺います。
 次に、小笠原の津波に備えた都道行文線について伺います。
 島しょ地域の道路は、島民の生活や産業活動を支えるとともに、災害時には避難路となる重要な基盤施設です。今年度末には、神津島の都道において、二つの港を新たに結ぶ代替路が完成するとのことであり、防災力の強化につながる道路整備が着実に進められています。
 また、島しょ地域では、津波による被害防止も喫緊の課題であり、国土強靱化を積極的に進めるため、我が党は、津波対策として避難路の強化などを政策提言しています。
 小笠原村の父島では、近い将来発生するといわれている南海トラフ巨大地震により、二見港周辺で最大十メートルの津波が到達すると予測されています。ことしの十月には、小笠原村長や村議会議長などが知事に対し、津波対策として、父島の都道行文線の整備要望を行いました。
 巨大地震に伴う津波被害に備え、住民や観光客の迅速な避難を実現するため、防災性の高い道路を早期に整備していくことが重要と考えます。
 そこで、小笠原村父島における都道行文線の整備について見解を伺います。
 次に、ヘリポート整備について伺います。
 小離島で大規模な災害が発生した場合、村営ヘリポートが住民の避難や救援物資の輸送基地として重要な役割を担うことになります。
 しかしながら、各島の村営ヘリポートは、自衛隊などの大型ヘリが利用するには手狭であり、駐機スペースもなく、老朽化や耐震性能の不足も懸念されています。
 このため、現状のままでは一刻を争う救援活動に支障を来しかねず、ヘリポートの拡張整備は、小離島において極めて切実な問題となっていますが、村は財政基盤が弱く、技術者もいないなど、独自に取り組むには多くの課題があります。
 このため、島しょの防災力を向上させるため、ヘリポートの拡張整備に対し、東京都はどのように支援を行っているのか伺います。
 最後に、島しょ地域の生態系や農作物に影響を及ぼす野生生物について伺います。
 大島町ではキョンが野生化し、アシタバなどの農作物に食害が発生しており、また、利島村では森林病害虫であるエダシャク類が大量に発生し、幼虫によるツバキ林の食害が深刻な状況となっています。
 このように島しょ地域においては、島の生態系や、基幹産業である農業に大きな影響を及ぼす野生生物が問題となっています。
 こうした状況を踏まえ、我が党は七月に、キョンの防除対策、ツバキ林における病害虫対策について、都の取り組みを強化するよう要望いたしました。
 とりわけ、ツバキ油の生産が全国の六割を占める利島村での病害虫の被害は、島民の生活を揺るがしかねない重大な問題です。
 都は、エダシャク類の防除について積極的な対策を講じ、利島村のツバキ林の保全に取り組むべきと考えますが、見解を伺いまして、質問を終わります。(拍手)
〔知事舛添要一君登壇〕

○知事(舛添要一君) 三宅正彦議員の一般質問にお答えいたします。
 今後の観光施策の展開についてでありますが、オリンピック・パラリンピックの準備が進む中、想定を上回る勢いで急増する外国人旅行者を迎え入れる速やかな対応が必要となっております。また、そうした外国人の旺盛な消費が、さまざまな事業者の活動やサービス提供のあり方に影響を及ぼしております。
 東京の観光を一大産業に飛躍させるためには、こうした変化に対して、将来を見据えつつも、機動的かつ戦略的に対応できる方策をいち早く打ち出していかなければなりません。
 このため、都は、中長期的な視点を持ちながら、迅速な対応を図るための施策を総合的かつ体系的に盛り込んだアクションプログラムを策定いたします。
 このプログラムの策定に当たりましては、幅広いジャンルの有識者に、最新の知見や情報を持ち寄って議論いただくとともに、審議会の意見も加え、効果的な施策の構築に反映してまいります。
 ご提案の旅館の利用につきましては、情報発信の力を高めて誘客に結びつくPRなどを確実に行うことに加え、館内の多言語表示をふやし、設備の改善等を行う場合の新たな支援をきめ細かく展開してまいります。
 観光産業の振興に向け、実効性ある計画に即し、状況の変化に応じた施策を柔軟に展開することで、世界一の観光都市東京の実現を目指してまいります。
 なお、そのほかの質問につきましては、教育長及び関係局長が答弁をいたします。
〔教育長中井敬三君登壇〕

○教育長(中井敬三君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、島しょの都立高校の充実についてでございますが、島しょの高校での島外の生徒の受け入れにより、島外の生徒は豊かな自然に囲まれた教育環境で学べるとともに、島内の生徒も切磋琢磨の機会が増加いたします。このことは、学校の活性化はもとより、島の振興にもつながるものと考えております。
 このため、都教育委員会は、神津島村と連携し、島外の中学生のニーズをはかるためのショートステイ事業などの取り組みを進め、平成二十八年度入学者選抜から、ホームステイにより神津高校で一名の受け入れを開始いたします。
 今後は、島外の生徒の受け入れ拡大に向け、神津島村との協議をさらに進めるとともに、他の島の町村との協議もより一層積極的に進めてまいります。
 あわせて、ホームステイに係る保護者負担の軽減など、町村と連携して必要な支援策を検討してまいります。
 次に、大島海洋国際高校の航海実習についてでございますが、航海実習は、船の安全運航に関する知識や技術のみならず、規律、秩序を重んじ、相互に協力する精神の習得など、国際社会に貢献できるたくましい人材を育成するため、必要不可欠な教育であります。
 航海実習を安全かつ十分な教育内容とするためには、航海士、通信士、機関士等の資格を有する船員で運航する必要がありますが、この間、船員の突発的な病気などにより運航体制が組めず、航海実習の予定を変更せざるを得ない状況がございました。
 現在、即戦力の船員を確保するため、平成二十八年二月採用に向けて手続を進めているところでございます。早急に運航体制を整えるとともに、今後も必要な船員を確保、育成し、航海実習を着実に実施してまいります。
〔建設局長佐野克彦君登壇〕

○建設局長(佐野克彦君) 二点のご質問にお答えいたします。
 初めに、建設現場における週休二日制確保に向けた取り組みについてでございますが、建設産業において若手技術者を確保、育成し、将来にわたり社会資本の整備及び維持管理を安定的に行うためには、入職しやすい環境づくりが不可欠でございます。特に、労働環境の改善に関する週休二日制の確実な実施が重要でございます。
 そこで、建設局では、来年一月以降に公表する案件から週休二日制のモデル工事を試行することといたしました。このモデル工事は、受注者が作成する計画に基づき、局の監督員が休暇取得状況を確認するとともに、工事完了後、受注者の意見等を聴取し、課題を把握するものでございます。
 今後とも、将来の建設現場を担う人材確保に向け、建設業界と連携して入職しやすい環境づくりに積極的に取り組んでまいります。
 次に、小笠原の都道行文線の整備についてでございますが、小笠原村では、一たび津波が発生すると、二見港周辺の都道湾岸通りを含めた中心市街地一帯が甚大な被害を受けるおそれがございます。この島内の生命線である都道湾岸通りが寸断されると、集落や避難所が孤立し、救助、救援活動に大きな支障となります。
 都道行文線は、高台を通り避難所間を結ぶことで、津波から島民の命を守る路線でございます。
 都は今回、村議会全会一致の要望も受け、未開通の約一キロメートルを早期に整備し、都道湾岸通りの代替路ともなるダブルルートを確保することといたしました。
 小笠原は、世界自然遺産であることから、島内の自然環境や景観に十分配慮し、早期事業化に向け、鋭意必要な調査を実施してまいります。
〔財務局長長谷川明君登壇〕

○財務局長(長谷川明君) 工事発注時期の平準化に向けた取り組みについてでございますが、発注時期の平準化は、事業者の受注環境を安定させるとともに、計画的かつ着実に事業を実施する上で重要でございます。
 現在、月ごとの発注件数は、年間で最大約六倍の開きがあり、そのピークを下げるためには、設計業務を含めた発注の前倒しや、年度をまたいだ工期設定をしていくなどの取り組みが必要となります。
 これらを具体化するため、年間約六千件の工事を対象として、平準化に向けた庁内連絡会を立ち上げ、十二カ月未満の工事への債務負担行為の適用や、ゼロ都債工事と組み合わせた技術者配置準備期間の設定などを積極的に活用しながら、全体としての数値目標について検討をしてまいります。
 こうした平準化の取り組みを進めることで、都民生活を支える社会資本の将来にわたる持続的な整備につなげてまいります。
〔福祉保健局長梶原洋君登壇〕

○福祉保健局長(梶原洋君) 島しょ医療用画像伝送システムについてお答えをいたします。
 都は、平成六年に、都立広尾病院と島しょの医療機関を結ぶ画像伝送システムを整備し、エックス線写真等の画像を通じた専門医による診療支援を行っており、昨年度の使用実績は千五十一件となっております。
 今月から稼働する新たなシステムでは、現在、都が全島整備に取り組んでいる超高速ブロードバンドの活用を視野に入れ、機能の充実を図っております。
 具体的には、専門医と島しょの医師との間で、画像を同時に見ながら書き込みができる機能を追加するほか、操作性や画像表示能力についてもレベルアップし、よりきめ細かな診療支援が可能となります。
 今後とも、本システムを効果的に活用し、島しょにおける診療水準のさらなる向上に努めてまいります。
〔港湾局長武市敬君登壇〕

○港湾局長(武市敬君) 小離島におけるヘリポート整備への支援についてでありますが、空港のない小離島において、災害が発生した際の島民の避難や災害救援物資の輸送の拠点として、ヘリポートは極めて重要な施設であります。
 このため、村のヘリポート拡張整備事業に対しましては、さまざまな支援を行うことが必要と認識しております。
 現在、都は、島しょでの大規模工事で蓄積した技術、経験を生かし、御蔵島村が進めているヘリポートの整備工事を受託しており、今後は、利島村が行う新たなヘリポートの設計業務に対しても技術支援を行ってまいります。
 引き続き、島の安全・安心な生活を支えるヘリポートの拡張整備に対し、村を積極的に支援してまいります。
〔環境局長遠藤雅彦君登壇〕

○環境局長(遠藤雅彦君) 利島村のエダシャク類の防除についてでございますが、都は、今般の利島村における深刻なツバキ林被害を受けて、森林病害虫の生態や防除に精通している専門家等から成る対策会議を設置し、効果的な防除対策等について検討を行ってまいりました。
 その結果、卵からふ化した直後のトビモンオオエダシャクの幼虫に対し、重点的に薬剤散布を行うことが効果的であるとわかりました。
 このため、都は今後、利島村や地元農業協同組合等関係機関と緊密な連携を図り、幼虫が発生する来春に向け、ツバキ林の薬剤散布に対する技術的、財政的支援を行い、利島村のツバキ林の保全にこれまで以上に積極的に取り組んでまいります。

○議長(川井しげお君) 三番菅野弘一君
〔三番菅野弘一君登壇〕

○三番(菅野弘一君) 私からは、東京のさらなる魅力向上を目指して、何点か質問させていただきます。
 初めに、環境に配慮した都市づくりについて伺います。
 現在、フランスのパリにおいて、国連気候変動枠組条約第二十一回締約国会議、いわゆるCOP21が開催されています。この会議では、京都議定書に続く二〇二〇年以降の新しい温暖化対策の枠組みが、全ての国の合意のもとにどのようにつくられていくかがポイントになっています。
 成熟都市の多くは、持続可能性、サステーナビリティーを都市政策の主要なテーマに掲げています。
 そして、知事は、今定例会の所信表明において、新たな環境基本計画に関する審議会の中間のまとめを受け、温室効果ガスの排出量を二〇三〇年までに二〇〇〇年比で三〇%削減するという意欲的な目標を設定し、東京の持続的な発展、成長を確かなものとするための取り組みを着実に進める旨の表明をされました。
 多くの人、物が集積し、日本を牽引するこの東京は、活発な都市基盤整備と経済活動が不可欠であるとともに、同時に、環境負荷の低減を図ることが必要です。
 今後、オリンピック・パラリンピック開催を契機として、大会関連施設やさまざまなインフラの整備、東京の都市力のさらなる向上を目指す品川駅周辺のまちづくりを初めとする大規模な都市開発など、都は、経済活力の向上を図る都市づくりを進める中で、環境負荷の低減にも配慮し、その取り組みを世界の国々に発信すべきだと考えますが、知事のご見解を伺います。
 次に、港区の都営青山北町アパートの建てかえについて伺います。
 知事は、今定例会の所信表明において、都営住宅の建てかえを契機に、地域特性に応じたまちづくりを推進するとした上で、青山北町については、低層のアパートを超高層化することで用地を生み出し、文化、流行の発信拠点を形成すると述べられました。これは歓迎すべき施策であり、大いに進めていただきたいと思います。
 この青山北町アパートは、青山通りと表参道に挟まれた約四ヘクタールもの敷地を有しており、非常に大きなポテンシャルを持つ土地であります。そして、この北青山三丁目は、東京都長期ビジョンにおいても、都有地を活用した青山通り沿道との一体的なまちづくりを推進する地区に位置づけられており、地元港区でもこの十月に、青山通りまちづくりガイドラインを作成し、未来に受け継ぐ気品とにぎわいのまち青山が将来像として掲げられました。
 二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピックを控え、新国立競技場の玄関口ともなる青山地区でこうしたまちづくりが進めば、我が党が主張する東京を世界で一番の都市にの実現に、大きく貢献することができるものと思います。
 現状の都営青山北町アパートは、低層の団地であります。建てかえに際しましては、高層化、集約化して最大限用地を生み出し、地域特性に合わせたにぎわいのあるまちづくりを行っていく必要があると考えます。
 そこで、都営青山北町アパートをどのように建てかえるのか伺います。
 次に、水辺空間を生かした観光振興について伺います。
 東京は、江戸時代には水の都と称され、現在でも多くの河川が流れて、運河やかつての掘り割りの名残を持つエリアが湾岸を中心に広がっています。
 こうした東京の水辺空間の魅力については、近年になって改めて評価する意見もふえて、地域のさまざまな団体が観光面での活用に向けて知恵を出して、工夫を行う例も出てきています。
 私の住む港区でも、かつての埋め立てによって市街地の拡大が進みましたが、芝浦や港南地区などにはいまだにさまざまな運河があり、今後、水上交通のルートなどをうまく整備することで、いわゆる舟運による観光を活発にできるとの印象もあります。
 こうした水上交通のルートによる観光をしっかりと進めるためには、地域の意見を聞きながら、船舶が出発するエリアに多くの旅行者が集まるように、にぎわいを生み出したり、観光客が船着き場を観光スポットとして出向くだけの魅力をつくり上げていく努力が重要になるかと思います。
 そこで、都として水辺空間を活用した観光の活性化に向けて、地域とも協力して効果の高い施策を展開すべきだと考えますが、所見を伺います。
 次に、国際会議の誘致、開催支援について伺います。
 海外から一度に多くの外国人旅行者を誘致するためには、東京で国際会議を開催することが効果的であるといわれています。短い期間とはいえ、国際会議を一回開くことで海外から多くの来訪者が期待できるだけに、MICE誘致という形で、外国の主要な都市は東京と同様にさまざまな方策を打ち出していると聞いています。
 MICEについて戦略性を持って誘致して、国際会議が実際に開催される時期も含めて、さまざまなサポートを行うことが必要であると思います。そして、誘致をめぐる競争を少しでも有利に進めて会議の開催件数をふやしていくためには、これまでにも増して規模の大きな会議の支援を強化するべきであると考えます。
 加えて、スケールの大きい会議にとどまらず、さまざまな規模の会議を幅広く東京で開催できるよう働きかけることも重要になるように思います。
 国際会議の誘致を効果的に展開して東京での開催をふやしていくために、都としてどのような対応を進めていく考えであるか、見解を伺います。
 次に、海上公園について伺います。
 海上公園は、高度経済成長期に東京港の沿岸開発が進み、また環境問題が顕在化していく中で、海を都民に取り戻すという理念のもと立案された構想に基づき、都が独自に整備を進めてきました。
 例えば、野鳥公園では、干潟や浅場の整備を進めることにより、自然環境の改善が図られ、また葛西海浜公園では、この夏、約半世紀ぶりに海水浴が復活するなど、東京の海を都民に取り戻すという理念は着実に実現してきていると思います。
 一方で、海上公園を取り巻く環境は、近年大きく変わってきています。
 例えば、かつて工場や倉庫が建ち並んでいた豊洲エリアが、最近では高層マンションが建ち並ぶ地域に変化し、また未利用の埋立地であった臨海副都心が、国内外から多数の来訪者を迎える観光拠点へと変貌しています。
 さらに、オリンピック・パラリンピック競技大会が臨海地域を中心に開催されることになり、今後、大会後にもつながる魅力的な地域へと発展させていくことが求められています。
 こうした状況の中で、海上公園に求められる役割も変化してきており、都では、今後の海上公園のあり方について、港湾審議会において検討を開始したと聞いています。
 そこで、現在の検討状況と今後の取り組みについて伺います。
 ところで、私の住む港区にはお台場海浜公園があり、都心にありながら砂浜や岩場のある海に親しめるほか、レインボーブリッジや東京タワー、都心の超高層オフィスビル群が一望できるすばらしい景観が楽しめるなど、まさに自然と大都会が融合した魅力ある公園となっています。
 このようなロケーションを生かして、臨海地区の観光地を周遊し、あわせて海上からの眺めを堪能できれば、このエリアの魅力をより一層引き立てることができるのではないかと思います。
 我が党は、かねてより、着水するときのダイナミックな瞬間を味わい、水上からの景観をも楽しむことのできる水陸両用バスは、観光資源の一つとして有効であるとの見解を述べてきました。
 しかしながら、こうした水陸両用車の運行には、河川や海に出入りするためのスロープの整備が必要なため、現在のところ、東大島にある旧中川・川の駅のスロープを利用した、スカイツリーなどをめぐる定期観光便が運航されてはいるものの、レインボーブリッジなどを海上から間近に楽しめるルートは、港区港南にある東京港建設事務所のスロープを利用して、以前に期間限定で行われていた実証実験や港区主催の行事だけであります。
 そこで、ぜひこのお台場でも早急に水陸両用車用のスロープ整備に取り組んでいくべきだと考えますが、見解を伺います。
 次に、食の安全について伺います。
 東京の魅力を高めるには、食の安全をしっかり確保することも重要です。
 日本政府観光局の発表によると、本年一月から十月までに日本を訪れた旅行者数は千六百三十一万人に達し、過去最高を記録しております。また、東京都が平成二十六年度に実施した調査では、東京都を訪れた際に外国人旅行者が行った活動として、日本食を楽しむと回答した方が八九%もおり、現在でも多くの外国人が東京での食に期待をしていることがうかがえます。
 二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック競技大会に向けて、東京を訪れる多くの人々に、ぜひ東京の豊かな食文化を楽しんでいただきたいと考えておりますが、その大前提として、食の安全がしっかりと確保されていることが重要となります。
 東京都はこれまでも、特別区などの関係自治体と連携し、大消費地である東京の食の安全確保に努めてきました。これからは、東京で暮らしている人々はもちろんのこと、東京を訪れようとしている世界中の人々に対して、このような都の取り組みを十分理解していただき、食の安全・安心を実感してもらうことも必要となってくるのではないでしょうか。
 そこで、世界各国から東京を訪れる人々が安心して東京の食を楽しむために、都は、今後どのように取り組んでいくのか伺います。
 最後に、食の安全に関連して、事業者が行う自主的な衛生管理について伺います。
 食の安全を確保するためには、行政はもちろんですが、事業者による取り組みを欠かすわけにはいきません。食品の衛生管理の手法として、危害分析重要管理点方式と呼ばれるHACCPシステムがあり、国際的にもその普及が進められています。
 我が国では、HACCPの普及は、大企業の製造業を中心に進んでいるとされています。しかし、食品産業のほとんどが中小規模の事業者であるという状況の中で、HACCPは、まずはどのように危害を分析するのかなど、どこから取り組めばよいのかもわからないといった声もあり、導入へのハードルが高いと聞いております。
 そこで、このような中小規模の事業者を含め、より多くの事業者がHACCPの考え方に基づく衛生管理の取り組みを推進していくために、都はこれからどのように支援を行っていくのか、お考えを伺い、私の質問を終わります。(拍手)
〔知事舛添要一君登壇〕

○知事(舛添要一君) 菅野弘一議員の一般質問にお答えいたします。
 環境に配慮した都市づくりについてでございますが、東京が今後とも持続的に発展していくためには、都市づくりを通じて、経済活力の向上や安全・安心の確保とともに、都市活動に伴う環境負荷の低減に取り組んでいく必要があります。
 例えば、虎ノ門周辺におきまして、高度な都市機能を集積させた拠点を形成し、国際競争力を強化すると同時に、街区単位でのエネルギー利用の効率化を図ってまいりました。オリンピック・パラリンピック大会時の選手村の整備に当たりましても、水素や再生可能エネルギーの導入など、最先端の環境技術を積極的に活用してまいります。
 また、首都高速中央環状線の全線開通によりまして、都心部の渋滞は大きく改善し、CO2排出量も低減されております。引き続き、経済活動を支え、環境改善につながる骨格的な道路ネットワークの形成を推進してまいります。
 今後とも、このような都市づくりを推進し、我が国の経済発展の中心的な役割はもとより、都市における環境負荷低減の取り組みにおいても、トップランナーの役割を担う東京の姿を、成熟社会の都市モデルとして世界に発信してまいります。
 その他の質問につきましては、東京都技監及び関係局長が答弁をいたします。
〔東京都技監安井順一君登壇〕

○東京都技監(安井順一君) 都営青山北町アパートの建てかえについてでございますが、青山北町アパートは、原宿表参道や青山通りから至近の位置にあり、今後、老朽化した住宅を建てかえるに当たりましては、敷地の有効活用も考慮し、東京の魅力を高めるまちづくりの視点を持って進めていくこととしております。
 具体的には、現在の敷地の南西側に都営住宅を集約、高層化いたしまして、オリンピック・パラリンピック大会までの完成を目指すことといたします。また、建物の低層部には、児童館や保育所を併設するとともに、周辺エリアに開かれ、地域の防災性を高める、まとまりのある緑地や広場も確保いたします。
 さらに、創出する用地を活用して、青山通り沿道の民有地との一体的なまちづくりなどを推進いたしまして、にぎわい、文化、緑をつなぐ最先端の文化、流行の発信拠点を形成してまいります。
〔産業労働局長山本隆君登壇〕

○産業労働局長(山本隆君) 二点のご質問にお答えをいたします。
 まず、水辺空間を活用した観光の活性化についてでございますが、東京の旅行地としての魅力向上を図るためには、都内の湾岸や河川の周辺エリア等の水辺空間の集客力を高め、観光振興の効果的な展開に結びつけることが重要でございます。
 都はこれまで、水辺空間の活性化に向け、地元の自治体と協力し、船着き場への観光案内の標識や旅行者の休憩施設の整備に加え、集客に役立つイベント開催を支援してまいりました。
 観光振興の面から水辺のエリアへの関心が集まる状況等を踏まえ、今後、具体的な地元での状況に詳しく、旅行者の誘致について意欲を持つ地域の観光協会などの取り組みの後押しに向けて、ハードとソフトの両面から支援について検討を行ってまいります。
 こうした取り組みにより、水辺空間の魅力を引き出し、効果の高い施策の展開を着実に進めてまいります。
 次に、国際会議の誘致開催に向けた支援についてでございますが、海外から東京を訪れる旅行者をふやすため、さまざまな規模の国際会議が都内で幅広く開催されるよう、誘致を進める取り組みを効果的にサポートすることは重要でございます。
 これまで都は、東京での国際会議の開催を働きかけるため、外国人の参加者が多く見込める場合を対象に、誘致活動に必要な経費への助成等を行ってまいりました。
 今後は、特に大規模な国際会議について、その誘致や開催の負担軽減を図る支援の充実を検討いたします。また、世界的に数多く開催される中小規模の国際会議の誘致に向けたPRや、開催時の会場確保等の支援を検討し、東京を開催地とする多様な会議をふやしてまいります。
 こうした取り組みにより、MICE誘致の国際的な競争力を高め、観光振興の施策の充実を進めてまいります。
〔港湾局長武市敬君登壇〕

○港湾局長(武市敬君) まず、海上公園の今後のあり方について、お答え申し上げます。
 本年一月より、学識経験者を含めた専門家の方々に、海上公園を取り巻く現状を踏まえ、環境や防災、観光や歴史文化、そして二〇二〇年東京大会への対応などの視点から、海上公園の今後のあり方について検討していただいております。
 検討の中では、観光地としての魅力の向上、さらなる生物多様性の確保に向けた戦略、市民参加による協働のプロセスの重要性などについて意見をいただいております。来年一月には中間報告を受ける予定であり、その後、都民などから広く意見を伺った上で最終答申を受けることとなっております。
 都としては、最終答申をもとに、新たな時代に対応した海上公園のあり方をビジョンとして取りまとめていく予定であります。
 次に、お台場海浜公園の水陸両用車のスロープについてでありますが、水陸両用車は、それ自体が大きな観光資源となるものであり、臨海副都心全体の観光の活性化につながるものであります。
 現在、お台場海浜公園では、水陸両用車が海に進入するためのスロープや動線について設計を進め、関係者との調整を行っているところであり、平成二十八年度末までにはスロープを竣工させる予定であります。
 供用に当たりましては、より多くの人が着水の興奮や船上からの景色を楽しんでいただけるよう、多様な事業者がスロープを利用できるようにしてまいります。
〔福祉保健局長梶原洋君登壇〕

○福祉保健局長(梶原洋君) 二点のご質問にお答えをいたします。
 まず、東京の食の安全・安心に向けた取り組みについてでありますが、都は、東京オリンピック・パラリンピックの開催も見据え、本年二月、東京都食品安全推進計画を改定いたしました。
 計画では、国際基準等を見据えた事業者による安全確保、監視指導等に基づく安全対策、世界への情報発信の三つを施策の柱に据え、食中毒などに対する健康危機管理体制の整備など十一の重点施策を盛り込んでおります。
 都は現在、特別区等と連携協力し、年間六十万件以上の監視指導を実施しており、国外からの観光客には、外国語版の情報誌で、都独自の自主管理認証制度を紹介するなど、食の安全情報を発信しております。
 今後、東京を訪れる方が安心して食を楽しめるよう、飲食店での多言語対応を進めるとともに、食品の安全を確保する施策を一層推進し、積極的に情報発信してまいります。
 次に、食品事業者のHACCP導入への支援についてでありますが、HACCPは、食品の原材料の受け入れから出荷までの各工程ごとに、危害の発生防止につながる重要なポイントを継続的に監視、記録し、安全を確保するシステムであり、国際的に推奨されている衛生管理手法でございます。
 都は、特別区等と連携し、製造工程の確認や管理基準の設定など、HACCPを導入する場合の七つの原則や十二の手順について、事業者への周知や助言等を行っております。また、中小規模の事業者がそれぞれの実情に応じて段階的にHACCPに取り組めるよう、都独自の自主管理認証制度を設け、衛生管理マニュアル作成セミナーや実地講習会を開催するなど、支援を行っております。
 今後とも、こうした取り組みにより、HACCPの考え方に基づく衛生管理の取り組みが進むよう、事業者を支援してまいります。

○議長(川井しげお君) 二十番松田やすまさ君
〔二十番松田やすまさ君登壇〕

○二十番(松田やすまさ君) まず、東京都のホームページについてお伺いをいたします。
 スマートフォンやタブレットなどモバイル端末の急速な普及に伴い、閲覧者が使用する端末の画面の小型化も進んでいることから、早急な対応が求められています。
 第一回定例会の我が党の一般質問に対して、知事は、今年度、都庁総合ホームページの全面リニューアルに着手すると答弁をされました。検索がふえた現在でも、約四割の方がトップページから閲覧をするとのことで、東京都の顔であるトップページについても、舛添知事の顔だけでなく、東京都の景色や文化など、その魅力を発信するような視覚的なものにしていただきたいと思います。
 そこで、都庁総合ホームページのリニューアルの方針と公開時期について伺います。
 次に、東京都におけるオープンデータの推進に向けた取り組みについて伺います。
 情報通信技術が進んできた現在、データの持つ価値は高まり、行政が保有する膨大な情報の中で、機械での読み取りと二次的な利用が可能な形でデータを公開していく、いわゆるオープンデータの取り組みが各地で進められています。
 例えば、オープンデータを用いて、ごみ収集日の周知や投票所の案内、給水地点までの案内などのアプリを、民間が開発、提供することを通じて、住民の利便性の向上が図られるといった効果があるものであり、経済効果にもつながるものであります。
 一方で、行政が保有している情報には、個人情報や治安、都市基盤にかかわるものが多数あり、データのオープン化には慎重にならざるを得ないものもございますが、公共データが官民問わず利用され、住民の利便性向上や新産業の創出が図られていくためには、公開するデータを、極力利用されやすい形でふやしていくことが重要であると考えます。
 また、オープンデータの推進は、行政の透明性、信頼性の向上などにつながることも期待されており、国においても、平成二十七年の二月に、地方公共団体オープンデータ推進ガイドラインを策定し、地方公共団体に対してオープンデータの推進に向けた取り組みを求めているところであります。
 そこで、都は今後、どのようにオープンデータへの取り組みを進めていくのか、所見を伺います。
 次に、ICT教育についてお伺いをいたします。
 これまで都教育委員会では、都立学校のコンピューター室にパソコンを設置するとともに、電子黒板やプロジェクター、実物投映機などのICT機器の配備の充実を図ってきております。また、今年度からは、タブレット型パソコンの配備も始めていると聞いております。
 私の地元板橋区でも、今年度から区立小中学校全校に電子黒板の設置を開始し、四年間でICT関連予算に四十億円を投入することとなりました。
 先日、実際に授業風景を見させていただき、家庭科で糸の結び方を拡大する様子や、教員が作成をしたアプリを使って算数の授業を行うなど、より効果的に授業を進められている様子がわかりました。
 しかし、一部の教員の中には、ICTの扱いに苦手意識を持っている方もおられ、配備されている機器を授業で余り活用できていない現状もあると現場の先生から伺いました。
 一方で、特に若手の教員の方に多いとのことですが、ICTの扱いになれている教員は積極的に活用しているとのことでした。しかし、授業の目標を達成するための手段であるICT機器を授業中に使うこと、そのこと自体が目的になってしまってはいけませんし、何年か授業の資料やデータを蓄積することによって、自分自身ではなく、それら過去の資料を使ってICT機器に授業を代行させるようなことも懸念をされます。
 本来、授業は教員と生徒の心のやりとりによってなされるものであり、ICTはその一助としての役割にすぎません。今後は、どの教員も授業におけるICT機器の効果的な活用方法を理解し、実際の学習場面で活用できるようになることが必要だと考えます。
 そこで、全ての都立学校の教員がICT機器を効果的に利用した授業を行うことができるようにするため、都教育委員会としてどのような取り組みをされているのかを伺います。
 次に、放課後子供教室について伺います。
 私は、平成二十七年第一回定例会において、全ての児童が学習、スポーツ、文化活動を地域住民との交流を通じて実施することが重要であるとの観点から、そのための充実策について質問を行いました。
 都教育委員会では、区市町村への支援を行っているところですが、地域で行われている放課後子供教室は、依然として自由遊びを主とした居場所づくりが中心であり、学習支援を初め、スポーツ、文化活動などの活動プログラムを一層充実させる必要があります。
 都内のある放課後子供教室では、地域にお住まいの方が英語教室の講師を務め、英語の発音の仕方、文字の書き順、英会話を教えています。また、他の自治体の教室でも、企業OBの方などを含む地域団体が子供理科教室を行い、実験や観察を通じて、自分の目で見て考える力を育成する活動が実施されるなど、先進的な取り組みが行われているところもあります。
 多様な活動プログラムの展開など、放課後子供教室の内容が一層充実するためには、都教育委員会が、区市町村のこれらの取り組みに対してさらなる支援を行う必要があると考えますが、都教育委員会の見解を伺います。
 グローバル化が進んだ今日、日本人としての気概を持ちながら物事を主体的に考え、行動し、多様な価値観を持つ人々と協働して国際社会に貢献できるグローバル人材の育成が急務であります。
 区部において、帰国児童生徒や外国人児童生徒が多く在住している状況があり、小学校低学年段階から国際理解教育や英語教育に取り組む事例が多くあります。
 都教育委員会は先日、都立高校改革新実施計画の骨子を公表し、立川市に小中高一貫校を設置することを明らかにいたしましたが、国際社会で活躍する人材育成について、区部ではどのような取り組みを実施していくのか伺います。
 次に、外国人材の活用について伺います。
 昨日の我が党の代表質問でも取り上げましたが、TPPの大筋合意を受け、今後、旺盛な海外需要も取り込んでいくためには、中小企業が海外に打って出る体制を整えていくことが重要です。
 しかし、即戦力として活躍が見込める外国人留学生については、日本での就職を希望する方も多いものの、なかなか中小企業への就職には結びついておりません。また、現地とのかけ橋となる海外在住の外国人を採用したいという企業ニーズも増加傾向にあり、外国人の関心を都内企業に向かせる取り組みも必要であります。
 こうした中小企業の人材確保ニーズと国内外の外国人の就業ニーズとを結びつけることは、双方にとってメリットとなることから、都としても積極的に支援していくべきと考えますが、所見を伺います。
 次に、外国人に対する医療提供について伺います。
 ことしの訪日外国人数は一千九百万人に迫る勢いであり、先月公表された、直近の都の調査結果によると、平成二十七年四月から六月まで、東京を訪れた外国人旅行者数は、前年同期と比べて三三・四%増の約三百九万人と、四半期で過去最高を記録しました。
 今後、二〇二〇年に向けて、外国人旅行者のさらなる増加が予想されます。世界各国から東京を訪れる外国人旅行者に安心して東京滞在を楽しんでいただき、ぐあいが悪くなったときに適切な医療サービスにアクセスできるような環境整備が必要です。
 例えば、外国人旅行者に対しては、外国語で受診できる医療機関についての情報を提供し、言葉が通じないことへの不安を解消すること、医療機関に対しては、外国人患者が来院したときに診断や治療をスムーズに行うための支援などが重要であると考えます。
 そこで、外国人の円滑な医療機関受診に係る都の支援について伺います。
 次に、サービス業への支援について伺います。
 東京の成長を確かなものとするためには、我が国を支えるものづくり産業とともに、東京の総生産、従業員数の約九割を占めるサービス業の競争力を高めることが必要です。そのためには、生産性の向上と新たな事業を創出していくことが求められております。
 国においては、ことしの六月に日本再興戦略を改定し、サービス産業の活性化を経済成長の鍵となる施策として位置づけました。
 東京の産業競争力をより一層強化するために、都も軌を一にして、サービス業に対する支援を積極的に展開していくべきと考えますが、見解を伺います。
 次に、インフルエンザ対策についてお伺いします。
 ことしも本格的な冬の到来とともに、インフルエンザの流行シーズンが近づいてまいりました。インフルエンザの流行を防ぐためには、正しい知識や、ウイルスが体内に入らないようにするため、手洗い、せき、くしゃみがあるときのマスクの着用といった予防策を普及啓発することが必要です。
 特に昨シーズン、患者の四五%が十歳未満であり、都内の幼稚園や学校の臨時休業も千九百三十六件報告されているように、インフルエンザは子供の患者が多いことから、子供たちにもわかりやすい形で予防方法を伝えることが必要でないかと考えます。
 けさも、子供を保育園に送っていくときに、ガチャピンとムックの予防ポスターが掲示してあるのを見かけましたが、流行シーズンを前に、都はインフルエンザ対策、特に子供向けの普及啓発などについて、どのような取り組みを行っていくのか伺います。
 現在、安倍内閣は、日本再興と一億総活躍社会の実現に向けて、総力を挙げて取り組んでいます。一億総活躍社会は、若者も高齢者も、男性も女性も、障害のある方も、それぞれの立場で、誰にでもチャンスと生きがいのある社会を目指すもので、その具体的目標として、GDP六百兆円、希望出生率一・八、介護離職ゼロの、新三本の矢を掲げております。
 知事は所信表明で、この政府の方針を、経済成長と生活の質を両立させるという東京都の政策と方向性を一にするものと評価をし、総理、官房長官との会談では、ともに知恵を絞って政策を前に進めることで意見が一致をしたと述べられました。
 そこで、政府とも連携をして、東京を誰もが活躍できる都市へと高めていくべきと考えますが、知事の見解を伺いまして、私の質問を終わります。
 ご清聴ありがとうございました。(拍手)
〔知事舛添要一君登壇〕

○知事(舛添要一君) 松田やすまさ議員の一般質問にお答えいたします。
 誰もが活躍できる都市の実現についてでありますが、持続的な経済成長とゆとりある暮らしを両立させるため、東京を誰もが活躍できる都市とすることは、都政の重要な使命であると考えております。
 これまでも都は、非正規労働者の正社員化などの雇用対策や、女性の活躍推進、保育、介護サービスの充実など、都民が活躍する環境の整備に資する施策を積極的に展開してきております。
 また、私は、ワークライフバランスのより一層の推進が重要だと考えております。個々人の能力の活用とゆとりある生活の実現を可能とするため、仕事の生産性、効率性を高める働き方改革を推進してまいります。
 さらに、ボランティア活動も、参加する人々が生き生きと活躍できる場であります。ボランティアの機運を醸成し、人々の優しさと笑顔があふれる都市とするために必要な検討を進めてまいります。
 現場を持つ東京が政府と連携することで、より効果的な施策展開が可能となると考えております。都議会の皆様とともに、多面的な施策をスピード感を持って推進し、誰もが活躍できる東京を実現したいと考えております。
 そのほかの質問につきましては、教育長及び関係局長から答弁をいたします。
〔教育長中井敬三君登壇〕

○教育長(中井敬三君) 三点のご質問にお答えいたします。
 まず、ICT機器を活用した授業の推進についてでございますが、教室内での体験が難しい事象を視覚的に提示したり、瞬時に生徒の考えや答えを共有したりすることができることから、ICT機器の活用は、児童生徒の学習意欲を喚起し、思考力、判断力を育成する上で極めて有効であります。
 そのため、都教育委員会は、全ての教員が電子教材を授業で有効に活用できるよう、全都立学校の教員を対象とした研修会を実施してまいりました。また、理科では天体の動き、美術ではデッサン技法を映像化するなど、ICT機器の特徴を生かした教材の開発にも取り組んできております。
 今後は、タブレット型パソコンを活用して授業改善等を目指すパイロット校を指定し、そこから得られた成果を広く全都に普及、啓発することで、ICT機器を活用した、より効果的な教育を一層推進してまいります。
 次に、放課後子供教室の内容の充実についてでございますが、子供たちに豊かな心やたくましさなどの生きる力を育むためには、地域人材等の協力を得ながら、学習活動や文化、芸術、スポーツ等の活動プログラムを経験させることが大切であります。
 都教育委員会は、放課後子供教室において、こうしたプログラムを多様に展開するため、先進事例の紹介や教室運営スタッフ等への研修などを行い、事業の担い手に対してプログラムの有用性の理解を深めてまいりました。
 今後、プログラムを一層充実させるため、今まで以上に豊富な知識や経験を持つ多様な地域人材の確保策など、さらなる区市町村支援の取り組みについて検討し、子供たちが健やかに育まれる環境づくりを推進してまいります。
 最後に、国際社会で活躍する人材の育成についてでございますが、世界的な競争と共生が進む現代社会においては、日本人としてのアイデンティティーを持ちながら、広い視野に立って培われた教養や相互理解に努めるコミュニケーション能力を持ち、社会に貢献する力が重要でございます。
 都教育委員会は、白鴎高校及び附属中学校において、平成三十年度から日本人としてのアイデンティティーの育成や国際交流、英語教育などに重点を置いた、特色ある教育をさらに充実するとともに、帰国生徒や外国人生徒の受け入れなどを行い、国際色豊かな学習環境の実現を図ってまいりたいと考えております。
 さらに、国際高校の入学者選抜の応募倍率が高いことを踏まえ、都心部に新国際高校の設置を検討してまいります。
 こうした取り組みを通して、国際色豊かな学校の充実を図り、世界に通用する人材を育成してまいります。
〔生活文化局長多羅尾光睦君登壇〕

○生活文化局長(多羅尾光睦君) 都庁総合ホームページのリニューアルについてですが、これまでの文字中心の構成を改め、閲覧者が求める情報を探しやすくするため、検索の機能を向上させるとともに、閲覧者の興味、関心事項を大くくりで体系化して表示するグローバルナビゲーションを、全ページに配置いたします。また、スマートフォンなどからでもパソコンと同じ操作で円滑に閲覧できるレスポンシブデザインを導入するとともに、画像を効果的に活用し、迅速な情報発信に努めていきます。
 これらにより、東京の顔として魅力的で使いやすいものとしてまいります。
 現在、約三万ページにも及ぶ情報が掲載されていることから、二十八年度早期より、アクセスの多い事項から優先して、段階的に公開を進めてまいります。
〔総務局長中西充君登壇〕

○総務局長(中西充君) オープンデータの取り組みについてでございます。
 近年の情報通信技術の進展に伴い、公共データの二次利用を可能にするオープンデータの取り組みは、都民生活の質の向上を目指すICT利活用の方策の一つとして、積極的に取り組むべき課題であると認識してございます。
 現在、都では、試行的にオープンデータの都ホームページへの掲載を行うほか、取り組みの指針となるガイドラインを作成し、全庁的な拡大に向け取り組んでおります。
 また、オープンデータは、利用されやすい形での公開が重要であり、このためのデータ形式の統一や運用ルールの確立などの基盤づくりを行うことも課題でございます。
 今後、本格実施に向け、こうした取り組みを着実に行っていくことにより、オープンデータを推進してまいります。
〔産業労働局長山本隆君登壇〕

○産業労働局長(山本隆君) 二点のご質問にお答えをいたします。
 まず、中小企業における外国人材についてでございますが、グローバル展開を目指す中小企業にとって、現地の情報や商慣行に精通し、即戦力として活躍できる人材の確保は重要でございます。
 都は、外国人留学生の都内中小企業への就職を促すため、今年度新たに、企業と留学生双方に対し、採用や就職活動のノウハウ等を提供するセミナーの開催に加え、企業見学を通じた交流の機会を提供しております。
 来年一月には、海外向けのウエブサイトを立ち上げ、東京で働くことの魅力と就職に必要な情報等を外国人に発信して、都内中小企業への関心を高めてもらうとともに、個別の相談にも対応する窓口を開設いたします。
 こうした取り組みにより、外国人の都内企業への就職を促進し、企業ニーズに応じた人材確保を支援してまいります。
 次に、中小サービス業への支援についてでございますが、東京の産業が持続的に成長していくためには、今後、高齢化の進展や訪日外国人の増加などにより、市場の拡大が見込まれるサービス業の競争力を強化していくことが重要でございます。
 このため、都は、生産性の向上やITなどの最新技術を活用した新たなサービスを行う中小企業に対する事業計画の策定支援、事業化に必要なシステム開発や、販路開拓に係る経費等の負担軽減など、中小サービス業に特化した新たな支援策について幅広く検討してまいります。
 このようにして、すぐれたビジネスモデルを生み出し、成功事例を広く周知していくことで、都内サービス業が、製造業とともに東京の産業を牽引する役割を果たしていけるよう取り組んでまいります。
〔福祉保健局長梶原洋君登壇〕

○福祉保健局長(梶原洋君) 二点のご質問にお答えをいたします。
 まず、外国人に対する医療の提供についてでありますが、都は、外国語で受診できる医療機関について、英語版のホームページで情報提供するほか、英語、中国語、ハングル、タイ語、スペイン語の五カ国語で、電話による医療情報サービスや医療機関向けの救急通訳サービスの提供を行っており、現在、サービス内容の見直しに向け、外国人旅行者等が病気やけがをした際に必要とする医療情報などについて、改めて調査を行っております。
 また、国は、医療通訳を配置した拠点病院の整備や、外国人患者を受け入れる医療機関に対する認証制度を推進しており、今年度中には、外国人旅行者の受け入れが可能な医療機関のリストを取りまとめることとしております。
 今後、国の動向も踏まえながら、外国人に対する医療情報や医療提供体制の充実に向けた方策を検討してまいります。
 次に、インフルエンザ対策についてでありますが、都は、インフルエンザの発生状況を把握するため、毎年約四百の医療機関を定点に発生動向調査を実施するとともに、施設内集団感染の報告を集約し、都民への情報提供や注意喚起を行っております。また、インフルエンザの流行時期に合わせて、マスクの着用や、せきエチケット、手洗いによる予防をポスター等で呼びかけております。
 今年度におきましては、インフルエンザの患者の多くが十歳未満であることを踏まえまして、子供たちに親しまれているキャラクター、ガチャピン、ムックを採用し、ポスターに加え、正しい手洗い方法をわかりやすく伝える動画、スマートフォン用情報サイトなどを作成して周知を図っており、今後もさまざまな媒体を活用し、都民への効果的な普及啓発を進めてまいります。

○議長(川井しげお君) この際、議事の都合により、おおむね十五分間休憩いたします。
   午後五時二十一分休憩

   午後五時四十分開議

○副議長(小磯善彦君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 質問を続行いたします。
 七十七番今村るか君
〔七十七番今村るか君登壇〕

○七十七番(今村るか君) ことし、都議会海外調査団でインクルーシブ教育の実践を視察したフィンランドでは、教育のみならず、社会全体で障害児初め、難民、外国人などを含め、全ての一人一人が学び、働ける、居場所と個の尊厳が尊重される社会が市民によって築かれていました。
 民主党政権時、議論の端を発し、自民党、公明党との三党合意を中心に進められた障害者差別解消法と改正障害者雇用促進法が二〇一六年四月から施行されます。
 差別解消法第一条に、全ての国民が、障害の有無によって分け隔てられることなく、相互に人格と個性を尊重し合いながら共生する社会の実現とあります。
 そこで、インクルーシブな社会の実現に向けて伺います。
 障害者差別解消法において、行政機関等は、障害者差別の解消に率先して取り組む主体として、不当な差別的取り扱いの禁止及び合理的配慮の提供が法的義務とされ、国の行政機関等は、当該機関の職員による取り組みを確実なものとするための対応要領を定めることとされています。
 差別禁止を確実なものとするためには、差別禁止に係る具体的取り組みとあわせ、相談窓口の明確化、職員の研修、啓発の機会の確保などを徹底することが重要で、対応要領はこの旨を明記するものとされています。
 一方、地方公共団体における対応要領の作成については、国と公共性に相違はなく、当然のごとくひとしく行うべきですが、地方分権の趣旨に鑑み、努力義務とされています。
 国は、対応要領の作成に当たり、障害当事者、関係者を含む会議の開催、障害者団体からのヒアリングなどを通じ、意見を反映させるための必要な措置を講じ、作成後の対応要領を公表するとしています。よって、地方公共団体においても、対応要領を作成する場合には国に準じて行うべきです。
 そこで伺います。
 私は、法の趣旨から、東京都は当然、対応要領などを作成すべきと考えます。施行まで四カ月を切った中で、首都東京がどれだけきめ細やかな案をつくり、当事者などの意見聴取や公表を行うのか注目されています。都の対応を伺います。
 あわせて、同時に、改正障害者雇用促進法において、職場の管理に合理的配慮の提供が義務づけられます。これまでの対応を点検し、きめ細やかな対応を求めておきます。
 次に、その業務の特殊性に鑑み、警視庁の障害者差別解消法対応について伺います。
 警視庁は、首都東京を預かり、全国警察本部のトップリーダーとして常に努力されてきたことを高く評価します。
 一方、障害者をめぐっては、偏見、意思疎通問題などにより、全国の警察においても不幸な事案が発生してきた事実もあります。
 法の趣旨と国の基本方針、また警察業務の特殊性に鑑み、差別解消を進める警視庁として、東京都とは別に、業務に特化した対応要領を作成すべきと考えます。
 今後、対応要領の作成検討に当たっては、障害者団体の意見聴取などを進めるべきと考えます。
 また、各警察署が、今後設置される障害者差別解消支援地域協議会への参加を求められたときは、積極的に参加をしていただきたいと考えます。
 今後の取り組みについて警視総監にお伺いいたします。
 障害者差別解消法は、都民初め民間事業者にも不当な差別的取り扱いの禁止が法的義務とされる一方で、事業における障害者との関係が分野、業種、場面、状況によってさまざまであり、求められる配慮の内容、程度も多種多様であることから、合理的配慮の提供については努力義務とされています。
 都は、民間事業者が適切に合理的配慮の提供を行うことができるように、国の定める対応指針、ガイドラインの周知や都民への広報に積極的に努めるべきです。さらに、相談及び紛争の防止のための相談窓口の明確化、障害者差別解消を推進させ、実効性を持った障害者差別解消支援地域協議会を組織すべきです。所見を伺います。
 次に、教育委員会の法対応について伺います。
 児童生徒の学びと育ちを育む教育現場の対応は、その児童生徒の成長に大きな影響を与えます。
 不当な差別的取り扱いにより、障害児童生徒の権利、利益を侵害してはならないことはもちろん、障害児童生徒や保護者から社会的障壁の除去を必要とする意思の表明があった場合、必要かつ合理的な配慮に努めなければならず、教職員の理解啓発は重要です。
 さらに、学校教育では、児童生徒が成長過程で社会参画を進めていくに当たり、適切な意思の表明ができる力を身につけることが不可欠です。所見を伺います。
 このように、学校教育分野は障害児童生徒との関係性が長期間にわたるなど固有の特徴を持つことから、学校教育に特化した対応要領を作成すべきです。その上で、都教育委員会のこれまでの経験を生かし、日本一すぐれた対応要領を作成し、市区町村教育委員会の対応要領作成時に手本となることを望みます。
 そこで、対応要領に対する都教育委員会の認識と今後の市区町村教育委員会への支援について伺います。
 次は、首都大学の障害者差別解消法対応についてです。
 都の独立行政法人は三つありますが、今述べたように、首都大学東京は教育機関として、障害のある学生への合理的配慮や職員の対応要領など独自の教育的対応が求められます。
 そこで、首都大学東京における本法に対する取り組みを伺います。
 障害者差別解消法は二〇一四年二月我が国が批准した国連障害者権利条約に基づき、国内法体制整備として進められました。
 この条約第二十九条において、政治的、公的活動への参加が保障されなければならないとされています。我が国でも、成年後見人の選挙権の回復判例は記憶に新しいところです。
 来夏、法施行後初の参議院選挙が予定をされています。交通、情報アクセシビリティーや、投票の権利保障や被選挙権行使にかかわること、苦情や紛争がないように努めるべきです。
 障害を理由に投票をためらったり、不安がないよう、この機会に市区町村選挙管理委員会と連携し、一層の周知を図る必要がありますが、所見を伺います。
 次に、障害者差別解消法とともに施行される改正障害者の雇用の促進等に関する法律について伺います。
 本法は、民間事業者にも差別の禁止と合理的配慮の提供を義務づけ、苦情、紛争の自主的解決を努力義務づけています。四月の施行までに都として積極的に周知広報し、都内民間事業者に不安がないよう取り組むべきです。
 また、周知啓発の際や苦情、紛争が生じるおそれがある場合に、障害者と事業者との間に立ち、紛争の早期解決に努めることは都の責務と考えます。所見を伺います。
 障害者雇用促進法が施行され、身体障害者の法定雇用義務が課せられたのが一九七六年、以降、知的障害者、そして今般、精神障害者と順次拡大されます。
 しかし、東京都内の民間事業者の法定雇用率二・〇%は、一度も達成されていません。
 直近の東京労働局の公表によると一・八一%。パラリンピック大会初の二度開催都市として、民間も法基準を達成して迎えたいと私は強く願っています。
 さらに、本法は二〇一八年四月から精神障害者が法定雇用率の算定対象に付加されます。十分な準備期間があることから、都が率先して雇用に努めることは当然ですが、民間事業者へは丁寧な支援が必要です。所見を伺います。
 知事に伺います。
 さきに述べたように、障害者差別解消法などは、国連障害者権利条約を批准するに当たり、我が国の責務として整備をされました。
 都内の民間企業障害者雇用率は一・八一%と、法の義務基準未達成であることはさきに述べました。
 公は率先して法基準を守るべきですが、都の障害者雇用率については、過去、国から適正勧告を受け、現在も一局が未達成です。監理団体は、法の適用を受ける八団体が未達成です。
 障害者優先調達推進法が求める都庁の取り組みでは、三局の実績がこれまで全くありません。母子父子寡婦と身体障害者福祉法で努めるべき公の施設での売店等設置は、私の選挙区町田市十カ所、東京はわずか三カ所です。
 歴代最高のパラリンピック大会を目指すことは私も大賛成ですが、民間に率先して取り組むべき都においては、せめて法律の基準などは、知事、開催までに達成すべきではないでしょうか。
 全ての都民が、障害の有無で分け隔てられることなく、一人一人が尊重されるインクルーシブ社会を実現していくため、知事はどのように取り組むのか伺います。(拍手)
〔知事舛添要一君登壇〕

○知事(舛添要一君) 今村るか議員の一般質問にお答えいたします。
 真の共生社会の実現についてでございますけれども、障害のある人もない人も社会の一員としてお互いに尊重し、支え合いながら地域の中でともに生活する社会が、私の目指す共生社会であります。
 東京は、世界で初めて二回目のパラリンピックを開催する都市として、障害の有無にかかわらず、人々の振る舞いや障害に対する意識もすばらしいものになったといえる、誰もが暮らしやすい社会をレガシーとして残さねばなりません。
 こうした考えに立ちまして、本年四月に策定した東京都障害者計画は、障害者が地域で安心して暮らせる社会、障害者が生き生きと働ける社会、全ての都民がともに暮らす地域社会の実現を基本理念に掲げております。
 今後、障害者の方の意見も聞きながら、世界一の福祉先進都市を目指して、都みずからが先頭に立って、障害者が働きやすい環境づくり、情報面でのバリアフリーや心のバリアフリー、ユニバーサルデザインのまちづくりなど、真の共生社会の実現に向けて全力で取り組んでまいります。
 その他の質問につきましては、警視総監、教育長及び関係局長が答弁をいたします。
〔警視総監高橋清孝君登壇〕

○警視総監(高橋清孝君) 障害者差別解消法への対応についてでありますが、警視庁ではこれまでも、障害のある方に適切に対応するため、相談窓口における利便性の向上など、さまざまな取り組みを推進しているところであります。
 同法施行に伴う今後の取り組みにつきましては、対応要領の作成や障害者差別解消支援地域協議会への参加につきましては、東京都関係部局等と連携を図りながら適切に対応してまいります。
 また、同法の趣旨を踏まえ、職員一人一に対し、障害のある方への適切な対応等について指導教養を徹底するなど、障害の特性に関する理解の促進のための取り組みも推進してまいります。
〔教育長中井敬三君登壇〕

○教育長(中井敬三君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、障害者差別解消法の施行への対応についてでございますが、法では、行政機関等に対し、障害者から社会的障壁を取り除くために配慮を求める意思の表明があった場合には、過重な負担にならない範囲で合理的な配慮をしなければならない旨、定めております。
 都教育委員会はこれまでも、教職員に対する理解啓発に加え、障害のある児童生徒が適切に意思を表明できるよう、自己理解を深め、コミュニケーション能力を高めるための指導を行ってまいりました。
 今後とも、法に定める合理的な配慮を行うとともに、障害のある児童生徒一人一人が必要な支援を自分で選択し、他者に伝える力を身につけることにより、自立と社会参加を実現できるよう、特別支援教育の一層の推進に努めてまいります。
 次に、障害者差別解消法が定める職員の対応要領についてでございますが、法では、地方公共団体の機関は、障害を理由とする差別の禁止に関して、職員が適切に対応するために必要な要領を定めるよう努めるものとしております。
 都教育委員会はこれまでも、障害のある児童生徒に対して教職員が適切に対応できるように研修を実施するなど、資質の向上に取り組んできております。
 今後、平成二十八年四月の法施行に向けて、法や文部科学省の定める対応指針等の趣旨を踏まえ、関係各局と連携しながら都教育委員会として必要な対応要領を定め、都立学校に周知するとともに、市区町村教育委員会に対して情報提供を行ってまいります。
〔総務局長中西充君登壇〕

○総務局長(中西充君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、障害者差別解消法への対応についてでございますが、法は、障害を理由とする差別の解消を推進するため、行政機関等に対して、事務事業の実施に当たり、不当な差別的取り扱いの禁止及び合理的配慮の提供を義務づけております。
 さらに、法では、職員が的確に対応できるよう、職員が遵守すべき服務規律の一環として、職員の責務や相談体制の整備、研修、啓発等の内容を盛り込んだ対応要領を定めることを求めています。
 今後、都においては、法の趣旨を踏まえ、関係局間で連携して、障害者の方の意見を聞きながら必要な対応要領を定め、公表の上、障害者への適切な対応を推進してまいります。
 次に、首都大学東京における同法への対応についてでございます。
 法律によると、地方独立行政法人にも地方自治体と同様の対応が求められております。
 これまで大学では、入学者選抜における受験上の配慮や、登録された学生スタッフによる授業中の支援、キャンパス内のバリアフリー化の推進など、障害のある学生に対するさまざまな配慮や支援を行ってまいりました。
 現在、大学では、これまでの取り組みをもとに、都における対応や他大学の検討状況等も参考にしながら、対応要領の作成など必要な検討を行っていると聞いております。
〔福祉保健局長梶原洋君登壇〕

○福祉保健局長(梶原洋君) 障害者差別解消法の施行に向けた民間事業者に対する取り組み等についてお答えをいたします。
 法におきましては、民間事業者は、事業を行うに当たり、必要かつ合理的な配慮をするように努めなければならないとされております。
 都は、民間事業者が法の趣旨を理解し適切な対応がとれるよう、国が事業分野ごとに定める対応指針等を踏まえ、合理的配慮の事例等について、都民、民間事業者に対し、広く普及啓発を行ってまいります。
 また、障害者からの相談等に対応する体制や、地域協議会など関係者間における事例の共有や協議のための仕組みについても検討してまいります。
〔選挙管理委員会事務局長安藤弘志君登壇〕

○選挙管理委員会事務局長(安藤弘志君) 障害を有する方々の投票環境についてでございますが、障害による制約を受けることなく投票できる環境を整えることは大変重要であると考えております。
 このため、都選挙管理委員会はこれまでも、区市町村選挙管理委員会と連携を図り、段差解消スロープの設置や車椅子の配置など、障害を有する方々の投票環境の向上に努めるとともに、都の管理する選挙におきましては、区市町村がバリアフリー化に取り組む経費を優先的に交付してまいりました。
 今後とも、障害者団体の皆様のご意見も伺いながら、障害のあるなしにかかわらず、全ての人が不安を感じることなく投票に行くことができるよう、区市町村選挙管理委員会との連携を図り、投票所におけるバリアフリー化などについて、ホームページや広報紙等を活用し、一層の周知に努めてまいります。
〔産業労働局長山本隆君登壇〕

○産業労働局長(山本隆君) 二点のご質問にお答えをいたします。
 まず、改正障害者雇用促進法についてでございますが、都は、改正法の施行に向け、企業の人事労務担当者等を対象にセミナーを開催するとともに、障害者雇用促進ハンドブックにポイントを掲載し広く配布するなど、改正内容の周知、啓発に取り組んでおります。
 また、紛争解決に当たっては、国が助言、指導、勧告や紛争調整委員会による調停を実施するほか、都も労働相談情報センターにおいて個別の相談に適切に対応してまいります。
 次に、民間事業者の障害者雇用率についてでございますが、都では、都内企業の法定雇用率達成に向けて、大企業に比べて取り組みがおくれている中小企業を重点的に支援することとしております。
 具体的には、障害者雇用の理解促進を図るためセミナーを実施するとともに、継続雇用に対する助成金の支給や東京ジョブコーチによる支援等を通じ、定着支援にも取り組んでおります。また、精神障害者については、採用前の環境整備から採用後の雇用管理までの一貫した支援を実施しております。
 引き続き、こうした取り組みにより、障害者雇用の促進に努めてまいります。

○副議長(小磯善彦君) 六十七番小松大祐君
〔六十七番小松大祐君登壇〕
〔副議長退席、議長着席〕

○六十七番(小松大祐君) 初めに、障害者施策について質問をいたします。
 障害者にとってスポーツ活動は、身体機能の維持向上といったリハビリテーション効果だけではなく、外出機会の増加や社会活動への自信の回復など多くの効用が期待され、積極的で豊かなライフスタイルの獲得につながるものであります。
 二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック大会の決定以降、障害者スポーツに対する理解や支援の機運の高まりを感じています。
 一方で、障害者がスポーツを行う機会は、健常者に比べ著しく低いのが実情です。施設の不足、指導者や補助者の不足など、環境づくりはまだまだ課題が山積しています。
 こうした中、障害者スポーツセンターの老朽化に伴う改修工事が計画されています。二〇二〇年大会に向けて非常に重要な時期に、施設利用ができないという状況にあります。
 障害者スポーツの未来にとって、パラリンピアンの活躍が与える影響は極めて大きいものです。都は、この間の施設確保に対して一層の努力が必要だと考えます。
 例えば、我が党が以前から伝えている特別支援学校の活用の取り組みをさらに加速していく必要があります。
 また、昨年の一般質問でも提起をさせていただきましたが、都内にある大学や企業の施設の活用の働きかけをより積極的に行うなど、展開をさらに進めることが必要と考えますが、都の見解を伺います。
 選手の強化や大会ボランティアの取り組みについては、既に取り上げてまいりました。
 しかし、パラリンピック競技には、競技補助者の存在を忘れてはなりません。
 例えば、陸上競技では、視覚障害のある選手とともに走る伴走者がいます。その伴走者の存在が、選手自身のパフォーマンスにも大きく影響します。同時に、障害者スポーツがさらに発展、浸透していく際に、競技補助者の存在は必要不可欠なものであります。
 こうした競技補助者への支援についての取り組みも今後の重要な課題と考えますが、都の見解を伺います。
 障害者が、個性や才能を生かしながら社会に参加、貢献できる環境を整えていく上では、スポーツのみならず、芸術文化を通じた自己表現の場や人々との交流の機会を設けることも有効です。
 先日、障害者とアーティストが一緒に絵や音楽をつくり上げていく活動の場を見る機会がありました。
 その制作の過程において互いが刺激し合うことで、アーティストは新しい世界観に触れ、障害者は潜在的な能力や可能性を引き出されているように見受けられました。
 作品発表の場の拡充など、障害者アートの普及啓発に対する支援はもちろんのこと、こうしたアーティストとの交流を推進することで、障害者の社会参加の機会をふやすだけではなく、共生社会の構築にもつながるものと考えます。
 都が二〇二〇年大会に向けた文化プログラムを先導するリーディングプロジェクトの一つとして実施する障害者アートプログラムTURNにおいては、こうした考えを生かした展開を進めることが必要と考えますが、知事の見解を伺います。
 障害者が芸術の才能を生かして社会に参加し、貢献していくためには、学齢期においての芸術教育やすぐれた才能のある児童生徒の発掘が重要であると考えます。
 例えば、都立矢口特別支援学校の卒業生である書道家の金澤翔子さんは、その類いまれなる書の才能を早くから見出され、鍛錬を積むことにより、現在では海外でも個展を開くまでになっています。
 特別支援学校において、すぐれた芸術の才能を早期に発掘し、その才能を広く社会にアピールする取り組みを進めるべきと考えますが、都の教育委員会の見解を伺います。
 さらに、特別支援学校の児童生徒がスポーツや芸術に関する能力の伸長を図り、生涯にわたってスポーツに親しんだり、芸術活動を通じて自己を表現したりするためには、障害者スポーツや芸術に関する教育の充実を図る必要があります。
 そのため、スポーツや芸術の専門家を学校に招き、教員が積極的に専門家からのアドバイスを得て教育の充実を図っていくことが重要であると考えます。都教育委員会の見解を伺います。
 二〇二〇年大会終了後には、障害の有無を超えて、ともにスポーツに親しみ、障害のある人たちの芸術作品がまちじゅうにあふれている。そんな東京であってほしいと思います。
 例えば、児童生徒の作品をラッピングした特別支援学校のスクールバスの運行を実現するなど、身近なところからの取り組みに着手するよう要望いたしまして、次の質問に移ります。
 次に、都営地下鉄のバリアフリー化について伺います。
 都営地下鉄は、エレベーター等によるホームから地上までのワンルートを全駅で確保しただけではなく、三田線、大江戸線全駅にホームドアを設置するなどの取り組みを積極的に進めてまいりました。
 二〇一二年大会の開催都市ロンドンでは、ハード面での整備はこの東京よりもおくれているともされましたが、駅員に手助けを気軽に求められるインターホン、ヘルプポイントが各所に設けられるなどの対応が充実していたことから、パラリンピック大会参加者には非常に好評だったと聞いています。
 都営地下鉄においても、さまざまな障害をお持ちの方がご自身で都営地下鉄を利用する際、必要に応じ、お客様をより適切にご案内や介助ができるよう、現場職員の対応力を向上させることはもとより、利用者に対しても啓発を促進していくことも必要だと思います。
 また、障害者のニーズを事業に生かすためには、例えば点字ブロックの日とされている三月十八日などに駅係員と特別支援学校の生徒が一緒に駅構内を移動する機会を設け、意見をじっくり聞いてみる。また、こうした活動を都民に広く啓発、PRしていくことなども検討すべきと考えます。
 そこで、職員の対応力を高め、ソフト面でのバリアフリーを向上させるための交通局の取り組みを伺います。
 次に、都市基盤整備について伺います。
 知事のいう、東京を交通渋滞のない世界初の大都市とするためには、三環状道路の完成だけではなし得ないと考えます。そうした観点から二点質問いたします。
 私が住む世田谷区では、平成二十五年度から連続立体交差事業に着手している京王線の笹塚駅から仙川駅間において、井の頭通りなど二十五カ所が、一時間当たりに四十分以上遮断する、いわゆるあかずの踏切であります。慢性的な交通渋滞が発生しています。
 このような道路交通のボトルネックとなっている踏切が、都内にはいまだ千を超えて残されています。そのうち二百カ所以上があかずの踏切で、交通渋滞や地域の分断だけではなく、救助、救援活動の妨げとなるなど、安全で快適な都市活動の阻害要因となっています。
 これらの課題の抜本的な対策として、連続立体交差事業のより一層の推進が必要不可欠と考えます。
 そこで、連続立体交差事業の効果と取り組みについて伺います。
 我々は東日本大震災から、自然災害による被害を極小化し、都市機能の迅速な復興を実現するためには、道路ネットワークの形成が極めて重要であることを改めて学びました。
 申し上げるまでもなく、都市計画道路は都市活動を支える最も基本的な都市基盤であり、これまで都は、区部環状道路や多摩南北道路などの整備を進めてまいりました。
 しかし、都市計画道路ネットワークの形成はまだ道半ばの状況であり、引き続き道路整備を推進することが重要でありますが、東京都と隣接県や区部と多摩で連絡する都市計画道路の整備が進んでいないところが多く存在しています。
 例えば、私の地元世田谷区においても、補助二一九号線と隣接する多摩の三鷹三・四・三号線がいまだ事業化されておりません。
 道路整備のおくれにより、地域の交通混雑がいつまでも解消されないことや、住宅街を通り抜ける車両が増大していくこと、救援、救護ルートが確保できないことなど、さまざまな懸念があります。
 現在策定中の新たな都市計画道路の整備方針において、こうした点を踏まえ、どのように対応していくのか見解を伺います。
 連続立体交差事業や道路ネットワークの構築の際には、こうした行政境にまたがる課題が数多く存在します。
 解消に向けて、都がみずから取り組むべき箇所、あるいは地元自治体間で調整すべき箇所があります。このような場合は、広域自治体である東京都がより積極的にリーダーシップを発揮して、地元区市との調整を推進すべきと意見を表明し、次の質問に移ります。
 次に、農業振興について伺います。
 本年四月、都市農業の安定的な継続と良好な都市環境の形成に資することを目的に、都市農業振興基本法が制定されました。
 これは、我が都議会自由民主党が、これまで都市農業の振興と農地保全のための法律の制定を主張してきたことが、ようやく実現されたものであります。
 多くの農業者から、この法律は都市の中で農業を営む者にとって大きな励みになるとの喜びの声を聞いております。
 現在、国において、この基本法に基づく基本計画の策定作業が進められていることから、我が党では、去る十一月十六日、都内農業者の声を国に伝えるため、都選出の国会議員を交え、生産者団体との都市農業に関する意見交換会を開催いたしました。集まった農業者からは、農地の保全や後継者の確保、オリンピック・パラリンピックへの農産物の提供などさまざまな意見が出ました。
 都は現在、東京農業振興プランに基づいて各種振興施策に取り組んでいるところでございますが、農業を取り巻く環境が大きく変化している中、こうした意見も踏まえ、今後の東京農業の施策の方向性を改めて示すべきと考えますが、所見を伺います。
 また、東京のみならず、日本の農業を取り巻くもう一つの大きな環境変化として、TPPの問題があります。
 私の地元でございます世田谷区は、小規模な農業者の方が数多くいらっしゃいます。江戸野菜はもとより、沖縄野菜やブドウなどさまざまな種類の農産物を生産し、個人直売所やJAの共同直売所などで販売をしています。まさに地産地消の典型的な地域であり、区民の方からも大変に喜ばれております。
 しかし、本年十月のTPPの大筋合意を受け、農業者の中には、直売などを中心とする都市農業であっても、安い輸入農産物がたくさん入ってくれば、長期的には経営に影響が出てくるのではないかと心配する方も数多くいらっしゃいます。
 こうした農業者の懸念を払拭し、都市農業を維持、発展させていくためには、大消費地を抱える東京のメリットを生かして、新鮮で安全・安心な農産物を効率的に生産し、農業者の経営力を強化することが大切です。
 都内産農産物の競争力を高め、農業者の収益力を向上させるためには、これまで以上に東京農業の特性を踏まえた生産技術の開発が必要と考えますが、所見を伺います。
 この十五年で、都内の農業者は一万九千人からおよそ一万人まで半減をしました。まさに危機的な状況にあると思います。
 こうした中、来年、平成二十八年は、東京の農業において大きな転換点を迎えます。
 知事におかれましては、この機を逃さず、ぜひ都内農地に赴いていただき、農業者から直接声を拾っていただきたい。そして、関係大臣、関係省庁に対して東京都の主張を先頭に立って全力で主張していただくことを期待しまして、壇上からの質問を終わります。(拍手)
〔知事舛添要一君登壇〕

○知事(舛添要一君) 小松大祐議員の一般質問にお答えいたします。
 障害者の芸術文化活動の推進についてでありますが、東京は二回目のパラリンピック競技大会を開催する世界で初めての都市でありまして、大会に向けて、パラリンピックの機運を醸成し、障害の有無にかかわらず、互いの個性や多様性を認め合える社会を実現していく必要がございます。
 こうした社会の実現に向けて、アーティストが福祉施設等を訪れ、障害者と共同して創作を行うことは、障害のある方々の喜びや自信につながります。また、作品の発表を通じて社会に価値観の変革をもたらすことが期待できる点からも大変意義があります。
 そのため、都がリーディングプロジェクトとして実施する障害者アートプログラムのTURNでは、東京藝大教授であります日比野克彦氏の監修のもと、アーティストと障害者が、互いの交流を通じて、造形やパフォーマンスなど幅広い創作活動に取り組んでまいります。
 こうした活動から生まれた成果を多くの人々に発信するため、来年三月に、東京都美術館において、作品の展示やシンポジウムなどを実施するTURNフェスティバルを開催いたします。
 リオ大会以降本格的に展開します文化プログラムにおきましても、こうした取り組みを充実させ、誰もが芸術文化を享受できる社会基盤の構築や共生社会の実現につなげてまいります。
 そのほかの質問につきましては、教育長、東京都技監及び関係局長が答弁をいたします。
〔教育長中井敬三君登壇〕

○教育長(中井敬三君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、特別支援学校の芸術教育の推進についてでございますが、障害のある児童生徒が芸術を学ぶことは、創作の喜びを味わい、豊かな情操が培われるとともに、生涯を通じた芸術への取り組みにつながることからも重要であります。
 このため、都教育委員会は、平成四年から、特別支援学校の児童生徒による音楽、演劇、造形美術、写真等の作品を発表し鑑賞し合う機会として、総合文化祭を毎年開催してまいりました。
 さらに、東京藝術大学の協力を得て、特別支援学校の児童生徒が制作したすぐれた芸術作品を見出し展示する、アートプロジェクト展を来年二月に初めて開催いたします。
 これらの取り組みを通して、児童生徒の芸術活動への意欲喚起や才能の早期発見と伸長を図るとともに、広く都民へ障害者アートに関する理解を促進してまいります。
 次に、スポーツ及び芸術教育の充実についてでございますが、議員ご指摘のとおり、特別支援学校へスポーツや芸術の専門家を招聘し、教員が最新の技術や指導方法を積極的に学ぶことにより指導力を高めることは、教育の充実に極めて有効でございます。
 都教育委員会は、平成二十三年度から、芸術系大学と連携し、芸術教育に力を入れている学校に専門家を派遣して、美術教員の指導力向上に努めてまいりました。
 また、今年度からは、障害者スポーツ推進校に、専門性が高く指導力のあるアスリートや障害者スポーツ指導員を招聘するなどして、体育教員の指導力向上に取り組んでおります。
 今後は、こうした推進校等において得られた知見を活用して、教育内容、方法の充実を図れるよう、体育科や美術科の教育研究団体と連携した研修などにより、他の特別支援学校へ普及させてまいります。
〔東京都技監安井順一君登壇〕

○東京都技監(安井順一君) 都市計画道路の新たな整備方針についてでございますが、都はこれまでも、区部の放射五号線とそれにつながる多摩地域の東八道路など、広域的な連携強化を図る道路ネットワークの形成に取り組んでまいりました。
 現在策定中の新たな整備方針では、首都直下地震の切迫性を踏まえるとともに、骨格幹線道路網の形成を見据え、都県境を越えた道路網を拡充し、区部、多摩の連携を一層強化するなどの観点から、十年間で優先的に整備する路線を選定してまいります。
 引き続き、隣接県市や地元区市町と連携しながら検討を進めまして、年内には優先整備路線を盛り込んだ整備方針案を公表し、年度末までに新たな整備方針として取りまとめます。
〔オリンピック・パラリンピック準備局長中嶋正宏君登壇〕

○オリンピック・パラリンピック準備局長(中嶋正宏君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、障害者スポーツの施設確保についてでございますが、障害のある方にとって、継続的にスポーツを行う場所を確保することは大変重要なことでございます。
 このため、都は昨年度、区市町村立スポーツ施設のバリアフリー化を促進するための補助制度を開始いたしました。
 また、特別支援学校の体育施設を障害者のスポーツ活動の拠点の一つに位置づけ、一層の活用の促進が早期に図られますよう、現在、教育庁とともに精力的に検討を進めております。
 さらに、大学の体育施設におきましては、障害者競技団体が行う練習会や大会に貸し出している先進事例がございます。
 こうした取り組みを他の大学や企業に積極的に紹介することで、施設開放に当たっての懸念を払拭するなど、その取り組みの社会貢献的な意義を理解していただくよう、都として実効性のある働きかけを行ってまいります。
 次に、障害者スポーツ競技におけます競技補助者への支援についてでございますが、ご指摘のとおり、選手にとって競技補助者は、日ごろから一緒に練習を重ね、ともに大会に臨む極めて重要な存在でございます。
 国際大会などに出場する際、こうした競技補助者の遠征費は選手が自費で賄うケースもあり、トップアスリートでさえ経済的な負担感が大きいと聞いております。
 また、二〇二〇年の東京パラリンピック開催を契機に、これから本格的にスポーツを始めようとする障害者にとりまして、競技補助者の有無は、新たな一歩を踏み出すに当たり大変重要な要素となります。
 都は今年度から、競技団体が行う活動への支援を開始したところであり、選手にとって不可欠なパートナーでございます、この競技補助者への支援も含めまして、競技力向上に向けて積極的に取り組んでまいります。
〔交通局長塩見清仁君登壇〕

○交通局長(塩見清仁君) 都営地下鉄におけるソフト面のバリアフリー化の取り組みについてでございますが、これまで交通局では、施設、設備の改善などハード面の取り組みに加えまして、各職場で自主的に工夫を凝らしたサービス改善活動を継続的に行うことで、お客様の立場に立ったサービスの意識の向上を図っております。
 また、高齢者や障害をお持ちのお客様が安心して快適に都営地下鉄をご利用いただけるよう、車椅子などを使用した疑似体験研修を実施するほか、介助技術を習得するサービス介助士の資格を、千人を超える駅係員等に取得させております。
 今後は、こうした取り組みを拡充いたしまして、職員の実践的な対応力を高めるとともに、広く心のバリアフリーの推進にもつながるよう、ご指摘の特別支援学校との連携などを通じまして、その取り組みを広くPRするなど、より一層ソフト面のバリアフリー向上に取り組んでまいります。
〔建設局長佐野克彦君登壇〕

○建設局長(佐野克彦君) 連続立体交差事業の効果と取り組みについてでございますが、本事業は数多くの踏切を同時に除却することで道路ネットワークの形成を促進し、交通渋滞や地域分断を解消するとともに、地域の活性化に資する極めて効果の高い事業でございます。これまでに四十三事業を実施し、三百九十五カ所の踏切を除却いたしました。
 これらの効果として、例えば、京急空港線では、第一京浜の踏切で七百八十メートルの渋滞が解消され、交通の円滑化が図られました。また、JR中央線では、三鷹─立川駅間の十三キロメートルで地域分断が解消され、武蔵小金井駅周辺では、本事業を契機に再開発事業が進むなど、地域の発展に寄与いたしました。
 現在、西武新宿線や京王線など七路線九カ所で事業を進めており、今後、おおむね十年で四十八カ所の踏切を除却いたします。
 引き続き、地元区市や鉄道事業者と連携し、連続立体交差事業を積極的に推進してまいります。
〔産業労働局長山本隆君登壇〕

○産業労働局長(山本隆君) 二点のご質問にお答えをいたします。
 まず、今後の東京農業の施策の方向性についてでございますが、東京の農業、農地は、新鮮で安全・安心な農産物を提供するとともに、防災や環境保全等の多面的な機能により、豊かな都民生活と快適な都市環境に貢献をしてまいりました。
 しかしながら、その生産基盤である農地の減少や農業者の高齢化に加え、TPP協定を見据えた農産物の一層の競争力向上といった課題がございます。
 一方で、都市農業振興基本法の制定や、二〇二〇年大会に向けた農産物の活用と魅力発信など、東京農業が持つ可能性や潜在力をさらに発揮する好機が訪れております。
 そこで都は、年度内に農林・漁業振興対策審議会を開催し、力強い東京農業の実現に向けて、多様な担い手の育成や農業、農地の多面的機能の発揮、都市農地の保全などの施策について、新たな視点から検討してまいります。
 次に、農産物の生産技術の開発についてでございますが、都内産農産物の競争力を高め、農業者の収益力の向上を図るためには、限られた農地でも品質の高い農産物を安定的に生産する技術の開発が不可欠でございます。
 このため、農林総合研究センターでは、ICTを活用した栽培環境の最適化により、小規模な農地でも多収量で高品質な農産物を生産する先端技術に加え、消費者から多くの品ぞろえが求められる直売農家が、収穫時期を容易に調整できる野菜の苗の長期保存技術など、経営改善に資する技術開発に取り組んでおります。
 今後、こうした技術を農業者に広く普及させるとともに、消費者ニーズや地域の特性を踏まえた生産技術の開発を一層推進することにより、収益性の高い農業経営を支援してまいります。

○議長(川井しげお君) 二十七番宮瀬英治君
〔二十七番宮瀬英治君登壇〕
〔議長退席、副議長着席〕

○二十七番(宮瀬英治君) 初めに、二〇二〇年オリンピック・パラリンピック東京大会の施設整備について申し上げます。
 知事は、新国立競技場の整備費用として、三百九十五億円を都が負担する旨を発表されました。
 都が一定の負担をすることを否定するものではありませんが、現実に支出をするのは都民の税金です。負担金に関しては都民の関心も高く、都民の代表である都議会には、特別委員会が設置されているにもかかわらず、途中報告がなく、その情報が先にメディアに流れたことは遺憾であります。都民の納得が得られる説明を知事には強く求めます。
 知事の判断に対し、先週、外部調査会社に委託し、都民調査を行いました。それぞれ質問したところ、知事の三百九十五億円の負担判断を評価するとした都民は約三割、また、今後建設費が増大し、さらに都の負担金がふえるのはやむを得ないとした都民も約三割にとどまり、逆に、そもそも、いまだ都民への説明責任を十分に果たしていないといった都民は八割に上っております。
 知事は、こうした都民の不安や不満に対し、どのように捉え、また今後どのように対応していくのかお伺いいたします。
 次に、自動体外式除細動器、いわゆるAEDについてお伺いします。
 平成二十七年に心臓機能が停止した都内傷病者の搬送人数は約一万二千名に上ります。今後、高齢者の増加、救急車の到着の長時間化が懸念されている現在、AEDの増設、活用はますます重要です。
 一方、突然の心停止は、いつ起こるかわからないにもかかわらず、二十四時間使えるAEDの箇所は非常に少ないのが実態です。
 例えば、板橋区では区内に八百三十六台のAEDがありますが、派出所、病院など二十四時間使用可能なAEDは六十八台であり、昼間と比べわずか八%にすぎないのが実態です。
 そこで、コンビニにAEDを設置する取り組みを提案いたします。
 既に、市内のコンビニほぼ全てにAEDを設置している船橋市の実績を見ますと、AED利用時間の約半数が夜間や早朝であり、コンビニにAEDを設置した効果があらわれております。
 同様に取り組む自治体も十二道府県三十三市町村にふえ、平成二十七年、経産省においてもコンビニにAEDを設置推進することが推奨され、また、コンビニ各社や業界団体においても、行政支援があれば積極的に取り組みたいとの力強い声を、それぞれお聞きいたしました。
 また、財源に関しましても、船橋市では、市施設全てにあるAEDをリース会社と一括契約しコストを削減、その浮いた予算でコンビニへの設置費用を捻出し、新たな負担増に至っていません。
 さらには都民調査においても、全額または一部を行政が負担しても、AEDをコンビニに設置すべきだと答えた方は約六割に上りました。
 このように国の方針、他市の実績、財源、コンビニ業界、都民ニーズなど周辺状況の変化に伴い、都においても、コンビニエンスストアなど夜間に使用可能な場所へのAED配備を検討するなど、AEDの普及促進を図るべきと考えますが、所見をお伺いいたします。
 次に、首都直下地震での災害拠点病院の役割について幾つか伺います。
 都では、十六万人の死傷者を想定しており、八十ある災害拠点病院の機能維持は重要です。とりわけ電力確保は最重要課題であり、都では各病院に対し、非常用電源のために、燃料確保は三日分と義務づけております。
 一方、私が全拠点病院に行った実態調査では、実際には三日分に全く満たない病院や、津波など水害が想定される海抜ゼロメートル地域の病院の非常用電源設備が、浸水しやすい地下に埋設されている病院があるなど、備蓄や備蓄を取り巻く環境に多くの課題が生じていることが明らかになりました。
 また、この九月には、関東、東北地方でも記録的な豪雨に襲われ、病院が浸水するなど大きな被害がもたらされました。
 都として早急に正確な実態把握に努めるとともに対策を講じるべきと考えますが、所見をお伺いいたします。
 また、三日分の燃料確保でありますが、東日本大震災で被災した宮城、岩手、福島三県にある四百六十八小児科医療機関への大学病院による調査では、電気が実際に使えなかった日数は平均三・八日間、宮城県に限っていえば六日間とされ、また、ついに非常用電力を喪失し、傷病者や患者に対応できなかった病院事例もございました。
 都においても、電力の復旧は発災後五日をめどとしており、備蓄が三日分では、あと二日足りません。
 三日の根拠となった厚労省の災害医療等のあり方に関する検討会の委員によれば、全国自治体の財政状況や人口密度を鑑み、一律最低ラインの三日程度としたが、東京は三日では足りない、三日程度の程度という文言には意味があると実際におっしゃっておりました。
 また、被災病院への調査によれば、震災後、備蓄を何日分にしたかの問いに対しまして、三県平均で五・四日間、宮城県では六・二日間と備蓄量をふやしております。
 一方、都の拠点病院の平均確保日数は約三・一日間であり、今後、都においても、可能な範囲で備蓄をふやす取り組みをさらに推進すべきと考えますが、所見をお伺いいたします。
 病院の備蓄をふやすためには、スペース確保や資金的な問題があります。
 そこで、電力が回復するまでの期間、都はランニングストック方式や広域連携による燃料確保を講じていましたが、新たなランニングストック方式では、病院を対象から外し、燃料確保は国からの支援を待つ体制へと移行いたしました。
 新たな燃料確保は、いずれも国、他自治体、民間といった他者依存、また災害規模や道路状況など周辺環境によって左右され、都での維持管理、責任が持てません。
 そこで、国の燃料輸送支援体制が都に対して確実に運用されるよう万全を期すとともに、都においても、都有施設間でのストックの調整や調達などにより、都独自のバックアップ燃料体制が必要であると考えますが、所見をお伺いいたします。
 例えば、二十万リットルの燃料を保有する都立舎人公園の近くには三つの災害拠点病院が位置し、うち二つは公園備蓄燃料と互換性があります。万一、舎人公園の燃料の一部を優先的に病院に供出する取り組みです。こうした取り組みが、病院へのアンケートでは、輸送手段や安全管理の課題が解決されればという条件つきながらも、多くの病院が有効と回答しております。検討を要望いたします。
 次に、病院に殺到する傷病者を、近接地に設置された緊急医療救護所で効率的にトリアージ、応急処置することは、重症者を救うためにも重要です。
 今回の病院調査では、ほぼ全ての病院が災害訓練を行っているものの、救護所を含めた区市町村、地区医師会との連携訓練は、いまだ七割が実施されておらず、また今後も行うつもりもないといった病院もありました。
 災害はいつ発生するやもしれず、平成二十四年に都が計画を発表してから三年が経過しており、早急に対策が求められます。
 このように、災害拠点病院と区市町村、地区医師会などとのさらなる連携構築、強化すべきと考えますが、所見をお伺いいたします。
 次に、広報です。
 都民が政策を認知理解し、必要なときにそのサービスを享受できることは重要であります。各局が多くの事業を展開、広報活動を行っておりますが、全庁的な課題もあります。
 例えば、平成二十六年福祉保健局の調査では、各施策における都民の認知率は総じて一割や二割にとどまり、五年前の前回調査と比較しても改善が見られません。
 また、私自身、毎年定点外部調査を行っておりますが、例年総じて、都庁各局が取り組む都民向け施策の認知率は、おおむね一割から二割、よくて三割であります。
 さらに分析をすると、例えば、妊娠、育児に悩む都民の妊娠相談ほっとラインの認知率は約三割であるように、課題を抱える都民の多くが、その都の施策を知りません。その傾向は全庁的、慢性的な課題といえます。
 都には政策企画局に戦略広報担当がありますが、その役割は、知事広報とそれに伴う総合調整機能にとどまっております。
 都の各局取り組みを含めた都全体の広報予算が幾らなのか、誰も管理、把握をしておらず、また、活動を把握する全体戦略を担う部署が都にはありません。
 多くの民間企業が社長直下にその機能を担う部署を設けているように、都においても、その部署や役割を新たに創出させ、まずは、推定予算三十五億円から五十億とされる活動実態調査や、一方的なお知らせ型ではなく、ニーズを捉えた目標、効果結果指標を設けるべきと考えます。
 今後、テレビ、新聞、雑誌のパブリシティー枠、借原稿の供出、テレビ番組や公益社団法人ACジャパンとのタイアップなど積極的な展開や、都営地下鉄や広告主と連動した広告PR企画、オリンピックに合わせて設置されるまち中デジタルサイネージの利用など、都の強みや資産を生かした展開、さらには、私が実施した外部調査、都民調査では、防災以外の都の各施策を紹介した「東京防災」のような冊子が欲しいといった都民のニーズが半数を超えるなど、成功事例の横展開も検討すべきと考えます。
 私自身、民間で宣伝広報に十年携わっておりましたが、都には大きな潜在的な可能性があります。
 このように、都の政策認知における慢性的かつ全庁的な課題に対し、知事直下に、都全体や各局の広報PR宣伝活動を助言、統括し、その実態把握、効率化、改善等を担う、本来の意味での戦略を担う部署や役割を新たに設け、抜本的な改善に向けた取り組みが必要であると考えますが、知事の所見をお伺いし、私の質問を終わります。(拍手)
〔知事舛添要一君登壇〕

○知事(舛添要一君) 宮瀬英治議員の一般質問にお答えいたします。
 新国立競技場の整備費負担についてでありますが、新国立競技場は、国が責任を持って整備を進めることが基本でございます。
 一方で、アスリートファーストや周辺のまちづくりとの調和など、私が関係閣僚会議で申し上げた都の考えが新たな整備計画に反映され、都民に大きな便益があることは明らかであります。
 今般、このことを踏まえ、遠藤東京オリンピック・パラリンピック大臣、馳文部科学大臣と会談して、財政負担をすることを決断いたしました。
 財政負担に当たりましては、国と分担し合う対象経費を明確化することで、物価騰貴や消費税率の変更以外に、都の負担が増加する要素はございません。
 この財源案につきましては、負担の考え方や都民の便益などを具体的に示しており、都のホームページに載せて公開するとともに、私も機会を捉えて説明してきております。
 今後とも、都民のご理解を得られるように、丁寧に説明をしてまいります。
 続きまして、広報の戦略的な取り組みについてでございますが、都政が担う広範な行政分野において、各局と広報にかかわる総合的な企画及び連絡調整を所掌する生活文化局とが密に連携し、時代の変化や幅広い都民ニーズを的確に捉えた広報を実施しております。
 また、本年四月には、全庁にわたる重要政策を俯瞰的に捉え、私が発信するべきトップマネジメント広報を戦略的に支える新たな体制を政策企画局の中に整えました。
 今後とも、メディアやコミュニケーションツールなどを効果的に活用しながら、都庁全体が一丸となって都政の発信力の向上に取り組んでまいります。
 そのほかの質問につきましては、関係局長が答弁をいたします。
〔福祉保健局長梶原洋君登壇〕

○福祉保健局長(梶原洋君) 四点のご質問にお答えをいたします。
 まず、AEDの普及促進についてでありますが、都は、これまでAEDが有効に使用されるよう、都民に対し使用方法等に関する講習会を実施してまいりました。また、必要なときに使用できるよう、設置場所を示すマップを作成する区市町村を支援してまいりました。
 本年六月からは、救急医療に関する普及啓発等を行う日本救急医療財団が、都内全域を含む全国のAEDマップを公開しており、今後、使用可能な時間帯などの情報も追加することとしております。
 都は、このマップに必要な情報を登録するよう、区市町村や民間事業者に働きかけており、今後、財団の登録情報も活用しながら、夜間も含め、使用可能な時間帯等を把握し、区市町村と連携して都民に情報提供を行ってまいります。
 次に、災害拠点病院における電力の確保についてでありますが、災害拠点病院は、国の指定要件で、通常使用する電力の六割程度の発電容量がある自家発電装置を保有し、三日分程度の燃料を確保するように規定されております。
 都は、災害拠点病院に対して自家発電装置の設置への支援を行うとともに、浸水被害等においても必要な電力を確保できるよう、BCPの策定を働きかけております。
 また、各病院の自家発電装置の発電容量や運転に必要な燃料の確保状況について、毎年、国の依頼に基づき調査しており、ことしはさらに、関東・東北豪雨を踏まえ、自家発電装置の設置場所等についても調査を行っております。
 都は、災害医療協議会で災害時の医療体制を検討しており、今後とも、必要な医療体制を確保してまいります。
 次に、災害拠点病院の燃料の確保についてでありますが、都は、災害拠点病院に対して、自家発電装置の保有や三日分程度の燃料の確保を求めており、自家発電装置等の整備については財政支援も行っております。
 また、停電時に限られた電力を適切に利用するためのエネルギー管理や、近接のガソリンスタンドなどとの協定に基づく燃料の補充などをBCPに規定するよう働きかけております。
 さらに、国や石油連盟等と連絡協議会を設け、災害時に国家備蓄を活用し、燃料を確保する体制を整えており、今後とも、災害拠点病院における必要な燃料の確保に努めてまいります。
 最後に、災害時における地域の連携体制についてでありますが、都は、区市町村、地区医師会、医療機関などで構成される地域災害医療連携会議を二次保健医療圏ごとに設置し、区市町村による緊急医療救護所の設置、運営、病院と診療所との役割分担や連携の推進について、地域ごとに、その実情を踏まえながら検討しております。
 また、区市町村に対しては、災害医療に関する計画策定や、医療救護活動訓練に要する経費を支援しております。
 さらに、地域災害医療連携会議が核となり、災害医療図上訓練を実施し、負傷者の受け入れ医療機関の調整、医療救護班の要請、派遣など、関係機関同士の連携方法について検証しております。
 こうした取り組みを通じまして、今後とも、地域において関係機関の連携が進むよう支援してまいります。
〔総務局長中西充君登壇〕

○総務局長(中西充君) 災害拠点病院向けの燃料の確保についてでございますが、大規模災害時には、燃料を確保し、確実に病院に輸送する必要がございますが、都有施設での備蓄は輸送手段などの課題があるため、都といたしましては、都、国、石油連盟等による連携体制を新たに構築することで燃料を確保することといたしました。
 制度の実効性の確保に向け、ことし五月に、関係者で構成する連絡協議会を設置し、燃料供給体制の強化や供給訓練などについて検討を行っております。
 また、七月に要請手順を確認する図上訓練、また九月及び十一月には、災害拠点病院に配送を行う実地訓練を実施し、システム修正など必要な改善を行ってまいりました。
 引き続き、関係機関との連携を密に図りながら、燃料を病院に確実に供給できるよう取り組んでまいります。

○副議長(小磯善彦君) 二十九番上田令子さん
〔二十九番上田令子君登壇〕

○二十九番(上田令子君) 初めに、知事のトップマネジメントについてお尋ねします。
 昨今、報じられておりますように、十月以降、職員の検挙事案等不祥事が相次いでおります。
 都民の視線が厳しくなっている中、職員給与増の議案が提出されておりますが、知事は、現行の職員給与の水準について適正と考えているのか、都民の理解が得られるものと考えているのか、また、今後の給与の適正化の方向性につき、基本的なご所見を伺います。
 一方、私の文書質問への答弁で、過去五年間で知事部局だけでも十一名の職員の自殺者がいたことが明らかになりました。前述の不祥事とともに、あってはならないものであり、組織風土の改善が求められます。
 これらの事案を受け、組織管理、活性化の今後の方向性について、お考えを伺います。
 都市間交流と危機管理です。
 十月より都庁のセキュリティーゲートが設置されましたが、来庁者に一定の負担をかけるものです。
 一方、先月、本庁舎と駒沢のオリンピック記念塔が、追悼するためとして、フランス国旗三色にライトアップされました。歴史的には、テロは文明、文化の象徴を攻撃の対象とします。このライトアップは、来庁者や一万人の職員の安全確保の上で問題はなかったのか、都庁の機能停止も許されませんことから、実施に至る経緯と危機管理上の対応について、ご説明ください。
 さて、本年六月より、法改正に基づき、知事と教育委員が参加する総合教育会議が開催され、各回小一時間、計三回の開催で教育施策大綱が策定されました。
 ついては、大綱に対する知事の考え方、会議における知事の役割と、今後、実施に向け、住民参加をいかに進めていくか、お答えください。
 オリンピック・パラリンピックについてです。
 東京ビッグサイトは、オリ・パラのメディア施設として、最長二十カ月使用の予定です。この間を過去データで換算しますと、約三百本の展示会、三兆円の売り上げが想定され、非常に大きな経済効果が期待されます。
 ビッグサイトは国内最大級の展示場で、利用者のほとんどが中小企業です。出展企業には、はかり知れぬ損失を与えると思われますが、都としては、出展企業に対しどのような対応を考えているのか、ご説明ください。
 また、出展者の五輪巻き添え倒産を防ぐためにも、メディアセンターを、現在フル稼働している東京ビッグサイトではなく、近隣都有地等、出展希望者が後を絶たない展示会場への転用も念頭に入れた仮設施設、あるいは、現在凍結状態にある豊洲五街区に設置してもいいのではと思いますが、関係当事者も交えて検討できないものでしょうか。難しいとするならば、その理由についても明確にお答えください。
 新国立競技場についてですが、都が三百九十五億円を負担することの合意が明らかになりました。
 これまで都は、国からの高額な請求に都民が納得できる法的根拠がないと断固拒否してきましたが、必要な法的措置については、国において講じるとの発言だけで、合意に至った法的な根拠が都民にいまだ説明されておりません。
 今後紛争にならぬよう、ご説明をお願いいたします。
 精神科医療についてです。
 本年二定の私の文書質問で、自立支援医療を受けている生保受給者の特定医療機関へのあっせん行為はないとの答弁にもかかわらず、地元江戸川区を含む三区での特定クリニックへのあっせんが判明しました。その患者を劣悪な住環境のシェアハウスに住ませた上、低賃金で事実上働かせていることも報じられ、労基法違反の刑事告訴に及びました。
 都には、精神科医療拠点として松沢病院があります。患者急増に合わせ向精神薬市場も二兆円産業まで拡大。投薬がふえているのに、患者が減るどころか、むしろふえてしまっている現状から、精神医療のチェックとして質問いたします。
 この特定クリニックへのあっせんにつき、七月二十四日、塩崎厚労相の、都が適切な指導を行うようにとの発言を受け、都は生活保護法に基づき、特別指導検査を実施しました。
 現在のシェアハウスの利用状況についてと、あっせんの名をかりた当該クリニックへの誘導の現状もお示しください。
 また、診療所に対し、都と区合同での立入調査は過去に例がありますが、今後の都の立入調査状況についてお示しください。
 また、十月十三日の知事会見で、病院、医療関係の機関は、基本的に区市町村が直接監督する旨を述べられましたが、病院と医療法人の認可、監督権限は東京都にあります。
 債務超過の医療法人の新規開設を認可する事案もあることから、仮に法人が医療法違反や法に抵触している場合の点検、指導体制についてもお示しください。
 松沢病院ですが、死亡退院は毎年八十から九十件を推移し、六十歳以下では平均十五人、二十六年には十代が二人亡くなっています。精神科全国平均と比較すると約二倍の死亡退院率ということを、さきの決算審査で明らかにいたしました。
 死因は呼吸器が三六%で、日本人の死因はがんがトップの三割を鑑みれば違和感を否めず、多剤多量投与による誤嚥性肺炎も疑われます。また、身体拘束も千五百件、WHO是正勧告のある電子けいれん療法は千件という現状を受け、今後、患者のアセスメントをどうするかお示しください。
 障害者福祉計画には、入院患者の地域生活移行が掲げられていますが、退院促進コーディネーター等のマンパワー不足が指摘され、ショートステイの需要もふえているところですが、精神障害者の退院促進、退院後の支援の現状をお示しください。
 さきの決算審査で、学齢期の子供の精神医療の早期介入について、投薬以外の治療を最優先にするとの答弁がありました。調布市では、いじめ相談のパンフから都立小児医療総合センターを削除しましたが、教育現場を中心に安易に精神科医療に結びつけるようなことはないか、対応状況とご所見をお示しください。
 また、センターの顧問を含む職員へ関係部外者からの寄附、報酬等の受け取り状況と金額、相手先についてご説明ください。
 なお、その中に、製薬会社によるものがあるのか、あるとすれば金額についても、安易な投薬を避ける観点から伺います。
 昨年二月、障害者の権利条約が国内においても発効しました。合理的配慮など、同条約の理念が都政において反映されることを求めるものです。
 まず、同条約に対する都の基本的な考え方と対応状況、都民及び職員への周知、啓発について伺います。
 次に、障害者差別解消法が制定され、二年がたちました。
 つきましては、特に職員の雇用率、働く場での合理的配慮の取り組みについて、現状と課題をご説明ください。
 特に、雇用率について、直近の達成状況と、採用後、中途障害者となった職員の状況把握や雇用率の参入方法を含め、現職職員の状況と実数についてお答えください。
 障害者虐待防止について伺います。
 虐待事案が頻発している田無の会たんぽぽへの新規受け入れ停止処分が本年九月に切れましたが、その後の指導、監督の状況、運営体制についてご説明ください。
 都として問題は解消しつつあると考えているのか、今後の見通しを含め、ご所見をお示しください。
 以上、再質問を留保し、その必要のない答弁を期待して、私の一般質問を終わります。
〔知事舛添要一君登壇〕

○知事(舛添要一君) 上田令子議員の一般質問にお答えいたします。
 まず、職員の給与についてでありますが、現行の職員給与の水準につきましては、第三者機関であります人事委員会の勧告に基づくもので、適正であると認識しております。
 もとより、職員給与を含む人事制度全般について、都民の理解と納得を得られるものであることが重要でございます。
 このため、都はこれまでも、全国に先駆けまして人事考課制度を導入し、職員の任用や給与に厳格に反映させるなど、着実に、職責、能力、業績主義に基づく見直しを進めてまいりました。
 今般の給与条例改正に当たりましても、勧告を踏まえ、中高齢層を中心とした約四分の一の職員の給料を据え置くとともに、業績によるボーナス査定を一層拡大するなど、めり張りのきいた都独自の厳しい見直しも、あわせて実施をいたします。
 今後とも、信賞必罰の人事給与制度の構築に向け、不断の見直しを行ってまいります。
 次に、組織管理、活性化の今後の方向性についてでありますが、組織にとって人は最大の財産でありまして、職員の意欲を高め、その持てる人材力を最大限引き出すことが、組織力の源泉となります。
 そのため、職員が、仕事上の悩みや育児や介護などの事情を抱えながらも、誰もが安心して職務に専念できる連帯感のある職場環境が欠かせません。
 都は本年三月、都庁組織・人事改革ポリシーを策定し、人事制度の見直しや係制の廃止などにより、機動的で柔軟な執行体制を構築するとともに、都庁版ワークライフバランスを確立することで、組織の垣根を超えた風通しのいい職場づくりを進めてございます。
 今後とも、こうした取り組みを通じて、職員が互いに認め合い、みずから育つ組織風土を醸成しながら、春風秋霜の志を持った職員を育んでまいります。
 続きまして、東京都教育施策大綱についてでありますが、総合教育会議では、全ての子供たちに基礎、基本を確実に習得させる取り組みや、子供たちの将来の就労などに大きなマイナスの影響を与える不登校、中途退学への対策など、都を挙げて取り組むべき課題について教育委員と議論を深めてまいりました。
 こうした議論を踏まえまして、知事である私が、特に重要で優先的な事項を教育の根本的な方針として示したものが大綱でございます。
 今後、この大綱をもとに、教育委員会と一体となって教育施策を推進することにより、都民の意思を反映した先駆的で骨太の教育改革を進めてまいります。
 そのほかの質問につきましては、教育長及び関係局長がお答えをいたします。
〔教育長中井敬三君登壇〕

○教育長(中井敬三君) 都内公立学校における児童生徒と精神科医療とのかかわりでございますが、学校においては、児童生徒の心身の健康問題に関し、その実情に応じ、適切で丁寧な対応をとることが必要でございます。
 そのため、都教育委員会は、スクールカウンセラー等多様な外部の人材や、医療機関、児童相談所等と学校との連携体制のモデルを示した資料を作成し、区市町村教育委員会を通じて、各学校へ配布するなどの取り組みを実施してまいりました。
 今後とも、各学校において、児童生徒の心身の健康の保持増進が図られるよう、引き続き、適切に支援を行ってまいります。
〔政策企画局長川澄俊文君登壇〕

○政策企画局長(川澄俊文君) 都庁舎等のライトアップについてですが、パリ市内で発生したテロ事件の犠牲者及びその家族に哀悼の意を表するとともに、友好都市であるパリの市民及びフランス国民に連帯の気持ちを表明するため、知事の指示のもと、ライトアップを行いました。これに合わせ、東京タワー、東京スカイツリーでも行われたところでございます。また、海外の諸都市でも、同様の取り組みが多く見られました。
 都では、事件発生を受け、都庁舎を初め都の管理施設において、改めてテロへの警戒対応に努めているところでございます。
 今後も、国や関係機関と連携しながら治安対策に取り組んでまいります。
〔産業労働局長山本隆君登壇〕

○産業労働局長(山本隆君) ビッグサイトの利用制約への対応についてでございますが、東京ビッグサイトは、中小企業の販路開拓を支える施設であることから、二〇二〇年大会による利用制約期間が明らかになったことを踏まえ、関係者への迅速な情報提供を行いました。
 今後、都は、東京ビッグサイトと連携し、展示会の開催時期や利用スペースの調整、他の国内展示場の紹介など、きめ細かな利用調整を行ってまいります。
〔オリンピック・パラリンピック準備局長中嶋正宏君登壇〕

○オリンピック・パラリンピック準備局長(中嶋正宏君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、二〇二〇年大会のメディアセンターについてでありますが、メディアセンターは大会における報道及び取材の拠点となる重要な施設でございます。
 東京ビッグサイトは、主要競技会場や選手村に近く、空港へのアクセスにもすぐれており、メディアセンターに適した低層の大空間を広く使用できる施設でございます。
 また、二〇二〇年大会におきましては、既存施設を最大限活用することとしておりまして、こうしたことから、東京ビッグサイトをメディアセンターとしております。これまで、建物内の具体的な配置などにつきましても、IOCと調整を重ねてきており、場所の変更は極めて困難でございます。
 なお、豊洲市場五街区の千客万来施設用地は、メディアセンターに求められる敷地面積に比べ、非常に狭隘であると承知しております。
 次に、新国立競技場の整備費負担についてでございますが、先般、知事が、遠藤東京オリンピック・パラリンピック大臣、馳文部科学大臣と会談し、都の費用負担を含む財源案に合意いたしました。
 この財源案では、都民の便益を具体的に記載するとともに、負担については、地元の受益を勘案して国と地方で費用を分担し合う国直轄事業の考え方に準拠しつつ、都が四分の一を分担することが示されております。
 この点につきまして、地方財政法により、国の事務事業に対する地方自治体の支出には制約がございます。
 今後、国におきましては、日本スポーツ振興センター法の改正など、必要な法的措置を講じることとしております。
 このような点も含めまして、都民のご理解を得られるよう、今後とも丁寧に説明してまいります。
〔福祉保健局長梶原洋君登壇〕

○福祉保健局長(梶原洋君) 五点のご質問にお答えをいたします。
 まず、生活保護に係る指導についてでありますが、都は、都内のシェアハウスに居住し、特定の精神科診療所に通院している生活保護受給者に関し、本年七月末から八月上旬にかけて、生活保護法に基づき、大田区と江戸川区への特別指導検査を実施いたしました。
 検査では、建築基準法違反の疑いのある建築物への居住事例が見られたことから、違法建築と確認された場合には転居指導を行うよう、両区に勧告を行いました。
 その結果、七月末時点で、大田区で四十九名、江戸川区で十四名入居していたシェアハウスの居住者は、十一月末現在、大田区で二十七名、江戸川区で五名となっております。
 また、大田区に対しては、理由を明記せずに特定の診療所の受診を文書指示している事例が二件確認されたため、医療機関を選定する際にはその理由を指示書に付記し、被保護者に十分な説明を行うよう勧告をいたしました。
 今後とも、生活保護法に基づき適切な保護を実施するよう、両区に対して指導助言を行ってまいります。
 また、診療所に対しては、権限を有する所管保健所と連携し、医療法上の指導等を適切に行ってまいります。
 次に、医療法人への指導についてでありますが、医療法人は、医療法により、地域における医療の重要な担い手としての役割を果たすため、運営の非営利性、業務に必要な資産の保有などが求められるとともに、実施可能な業務の範囲も定められております。
 都は、医療法人から毎会計年度終了後に提出される事業報告書等で事業内容や経営状況等を確認し、法令違反の疑いがある場合には、関係書類の提出を求めるなど詳細に調査を行った上で改善報告を求め、必要に応じて立入検査を実施しております。
 医療法人が医療施設等を新たに開設する場合にも同様の確認を行っており、今後とも、適切に指導を行い、医療法人の適正な運営の確保に努めてまいります。
 次に、入院中の精神障害者の地域移行についてでありますが、都は、第四期東京都障害福祉計画において、入院後一年時点の退院率を九一%以上とする目標等を掲げ、都内六カ所の相談支援事業所等にコーディネーターを配置して、退院への働きかけや地域の支援機関との調整を行い、精神障害者の地域移行を進めております。
 また、障害者・障害児地域生活支援三か年プランを策定し、退院後も地域で安心して生活できるよう、整備費の事業者負担を軽減する特別助成を行うなど、グループホームや短期入所等の地域生活基盤の整備を促進しております。
 今後とも、こうした取り組みにより、精神障害者の地域移行が円滑に進むよう支援してまいります。
 次に、障害者権利条約に対する対応等についてでありますが、障害者権利条約は、障害者の人権や基本的自由を守ることなどを目的に、教育や雇用を初めとした障害者の権利を実現するための措置等を規定しており、国は、昨年一月の条約の批准に先立ち、障害を理由とする差別の解消のための措置等を定めた障害者差別解消法など、国内法を整備いたしました。
 都は本年四月に、条約や法の考え方を踏まえ、障害者計画・第四期障害福祉計画を策定し、障害者が地域で安心して暮らせる社会、障害者が生き生きと働ける社会、全ての都民がともに暮らす社会の実現を基本理念に、さまざまな障害者施策を推進しております。
 また、障害特性や支援方法等を紹介する特設サイトを開設するなど、障害への理解を促進するための普及啓発を行っております。
 最後に、障害者支援施設たんぽぽへの対応についてでありますが、当該施設に対しては、平成二十五年と二十六年に一年間の新規利用者の受け入れ停止処分を行いました。また、その後も法人所轄庁である西東京市と合同で実地検査を行い、役員体制の刷新等について指導を行ってまいりました。
 その結果、当該法人では、豊富な知識と経験を有する者を施設長に配置するとともに、第三者委員会の委員四名を新たに理事に追加するなど、役員体制の刷新が図られております。
 十一月に、西東京市と合同で実施した実地検査では、人権擁護・虐待防止委員会を設置して具体的な虐待の再発防止策を検討するなど、施設の運営体制に改善が図られていることを確認しており、今後とも、法人の適切な運営が確保されるよう、西東京市と連携し、改善状況の確認や指導を行ってまいります。
〔病院経営本部長真田正義君登壇〕

○病院経営本部長(真田正義君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、松沢病院での患者のアセスメントについてでございますが、松沢病院は、他の精神科病院では対応が困難な身体的な合併症を併発した患者を積極的に受け入れておりまして、そうした状況にない多くの精神科病院を含む平均の死亡退院数と単純に比較するのは適当ではないと考えます。
 また、同病院では、重症の精神疾患患者にも対応しておりまして、治療上、身体拘束が避けられない場合がありますが、その場合にも、自殺企図や自傷行為が切迫するなど真にやむを得ないときに限っており、身体拘束率も毎年着実に減少させております。
 さらに、電気けいれん療法につきましては、WHOの勧告を踏まえて全身麻酔下で安全に行い、治療効果を上げております。
 引き続き、多職種による病棟カンファレンスの実施などによりまして、患者の状況を的確に、十分に把握しまして、適切な医療を提供してまいります。
 次に、小児総合医療センター職員の寄附、報酬等の受取状況についてでございますが、一般職の職員の兼業につきましては、法令等により、公益性が高いとされた場合、任命権者の許可を得ることで認められております。
 平成二十六年度の同センターの医師の兼業許可の状況は二百十九件、報酬総額は約一千三百七十万円であり、地方公共団体職員や地域の医師等を対象とした小児医療に関する研修会講師などでございました。このうち、製薬会社によるものは六十六件、約四百八十万円でございますが、そのほとんどが医師を対象とした専門医療に関する講演会、研究会等の講師でございます。
 なお、同センターの顧問は特別職の非常勤でございまして、兼業の有無については把握しておりません。
 また、職員個人に対する寄附はございません。
〔総務局長中西充君登壇〕

○総務局長(中西充君) 都庁における障害者雇用の状況についてでございます。
 障害者雇用促進法の一部改正により、平成二十八年四月一日以降、合理的配慮の提供義務が定められました。
 都はこれまでも、個々の障害に応じた配慮が必要との認識のもと、障害のある職員が安心して継続的に働くことができるよう、職場環境の確保に努めてまいりました。
 また、法の定めにより障害者の在職状況を把握する際は、職員のプライバシーに配慮しつつ、中途障害者も含めて全職員から申し出可能としており、国の統計以外に利用しないことを説明の上、本人から同意を得ております。
 このような取り組みにより、直近で国が公表いたしました平成二十七年の知事部局の障害者雇用者数は六百六十一名、障害者雇用率は二・六二%であり、法定雇用率二・三%を達成しております。
〔二十九番上田令子君登壇〕

○二十九番(上田令子君) ご答弁、小児総合医療センターの報酬につきまして、非常勤である顧問に関しては関知しないということですが、都立病院におきましても、厚生労働省が推進します利益相反マネジメントが進められているはずで、企業側、製薬会社側においても情報開示をしているのですから、その受け取り等に関して確認すべきではないかと思います。
 例えば、小児医療総合センター顧問のI氏は、向精神薬製薬会社から講師料等の名目で、少なくとも百五十万円の金銭を受け取っているという情報があります。
 これらにつきまして、利益相反マネジメントの観点から確認をしていくかどうか、また、利益相反マネジメントの現状につきまして、改めての答弁を求めるものです。
〔病院経営本部長真田正義君登壇〕

○病院経営本部長(真田正義君) 先ほどもご答弁申し上げましたとおり、同センターの顧問は特別職の非常勤職員でございます。
 特別職につきましては、地公法の適用がございませんので、兼業の有無については把握しておりません。
 同職員は正常に勤務をこなしておりまして、業務に穴をあけたり、あるいは不適正な業務をしている事実はございませんので、私どもとしては、兼業の有無について把握する必要はないと考えております。

○副議長(小磯善彦君) 十二番小松久子さん
〔十二番小松久子君登壇〕
〔副議長退席、議長着席〕

○十二番(小松久子君) 初めに、若者の政治参加について伺います。
 このたびの公職選挙法改正による参政権の拡大は、女性参政権が保障された一九四五年以来、実に七十年ぶりのことです。
 二〇一六年参院選は、高校生でも投票できる最初の選挙となり、これまで語られることのなかった主権者教育やシチズンシップ教育が注目されていますが、学校だけではなく、地域がともに取り組むことによって、子供自身も地域のかかわりを意識します。
 例えば、子供も支払う消費税は国の政治が、地域の小中学校の問題は自治体の政治が決めていること。自分の日常生活と政治が深く結びついていることを知り、投票によってそれを変え得るということを学ぶ、このような取り組みは、子供が参加型民主主義を理解し、実践するために必要な知識、スキル、価値観を身につけ、行動的な市民への成長を促すものと考えます。
 海外では、政治におけるリテラシー教育が進んでおり、その事例を知事はよくご存じと思います。新たに約二百四十万人の有権者が誕生するこの機会に、若者たちに東京都知事として政治参加を促すメッセージを発信することは、大きな意味があります。
 例えば、タウンミーティングや語る会などの手法で、若者と知事が直接対話するようなイベントの開催などは、啓発活動に大きく貢献するのではないかと考えます。
 公職選挙法が改正され、選挙権年齢が二十歳以上から十八歳以上に引き下げられましたが、このことについて知事の所見を伺います。
 これまで、新成人となって最初の選挙では投票しても、二回目以降の選挙では投票に行かず棄権する若者が多い傾向にあります。
 十八歳選挙権がスタートするこの機会に、若者世代の投票行動を引き出すための思い切った啓発活動が必要と考えます。見解を伺います。
 さて、高齢者のひとり暮らしや高齢者のみの世帯が急増しています。
 高齢者が住みなれた地域で安心して暮らし続けるには、居住の場の確保に加え、見守りを含む生活支援を一体的に考えていくことが求められます。
 都は今年度から、こうした取り組みを行う区市町村を支援する、生活支援付すまい確保事業を実施し、私の地元の杉並区がこの事業の第一号として取り組んでいます。
 生活支援付すまい確保事業を杉並区以外の区市町村にも広めるべきと考えますが、都の見解を伺います。
 都では、地域包括ケアシステムのあり方について議論が進められ、在宅でのみとりのふえることが確実な状況です。
 そのような中、家族介護にかかわる問題に目を向けると、在宅で、高齢者を初め障害者や難病患者などの介護を担う家族への負担が大きく、介護疲れやストレスが原因で心中や殺人など、最悪の事態も起きています。
 在宅介護を担う家族への一層の支援が必要と考えます。都の見解を伺います。
 先日の新聞に、介護殺人を犯してしまった家族介護者の半数が不眠状態にあったという記事が掲載され、専門家のコメントとして、介護保険制度は介護する側を支援する視点が欠けているとありました。同感です。
 介護者の中でも、特に十代から三十代で祖父母や父母の介護を担うヤングケアラーの問題は深刻です。
 介護のために学業が続けられなくなり、就職できない、あるいは内定を返上し、離職せざるを得なくなり、介護が終了した後も復職できない場合、容易に貧困に陥ります。結婚の機会も持てず、若いがゆえに地域とのつながりがなく、生活経験の乏しさによる困難が多く生じ、新たな社会問題となっています。
 イギリスでは、このような問題解決に早くから着手し、国も自治体も、さまざまな公的支援を行っています。
 家族介護を担うヤングケアラーについて、まずは実態を把握する必要があります。
 世田谷区では昨年、調査が行われていますが、都としても、この問題に光を当て、支援策を講じるための実態調査を実施するよう要望いたします。
 ところで、きょう十二月九日は、一九七五年のこの日に、国連の障害者権利宣言が採択されてからちょうど四十年目に当たります。
 二〇一三年六月の障害者差別解消法成立を受け、翌年一月に日本が国連の障害者権利条約に批准したのは、条約に署名してから七年後のことでした。それまで保護されるべき対象とされてきた障害者を権利の主体として捉えるという発想の転換を迫る障害者差別解消法が成立して、初めて批准が可能になったのだといえます。
 法の理念である障害者と共生する社会にしていくには、全ての人の受容、知識、寛大さが必要であり、一般の人の意識が変わることが重要です。来年四月一日にいよいよ法が施行されます。
 そこで質問です。
 都は、障害のある人もない人も、ともに暮らせる社会の実現に向け、差別解消法が円滑に施行されるよう、準備を進める必要があると考えます。この取り組み状況について伺います。
 国では、対応指針を示している省庁がまだ一部にすぎない状況ですが、区市町村の現場では、あと四カ月を切った施行を前に、対応の準備に追われています。
 例えば、障害児の就学相談で、選挙の投票所で、緊急時や災害時など、具体的な場面で障害者への合理的配慮の提供が行政に義務づけられることになるからです。
 しかし、自治体により進捗にばらつきがあります。都は国の動きを待つのでなく、全庁挙げて積極的に取り組み、ガイドラインなどを示す必要があります。
 最後に、エネルギー対策について伺います。
 現在パリで開かれているCOP21で、CO2削減に向けた枠組みづくりの議論が大詰めを迎えています。東京都でも、環境基本計画の中間のまとめで、CO2を二〇三〇年までに三〇%程度削減する新たな目標を掲げ、再生可能エネルギーの導入拡大が示唆されました。
 都民の多くは、電力の大消費地である東京が、電力供給の多くを都外の電源、特に原発に依存してきたことを、福島第一原発の事故によって改めて認識しています。原発に頼らず、気候変動対策にも資する再生可能エネルギーの導入を拡大していくことが重要です。
 再生可能エネルギーの普及拡大に向けた都の取り組みについて伺います。
 二〇一六年四月から、電力の小売全面自由化が始まります。全ての家庭や事業所で電力会社や料金メニューを自由に選択できるようになり、エネルギーシフト推進のチャンスと考えます。消費者が電源を選択するためには、電源構成や環境負荷の表示が必要です。
 電力の小売全面自由化を踏まえ、都民、事業者による再生可能エネルギーの電力の選択を促す仕組みづくりを進めるべきと考えますが、見解を伺います。
 来年一月からは電気事業者の変更申し込みの事前受け付けができるようになるため、事業者による消費者への勧誘が本格化していくと思われます。何か契約をしないと電気がとまる、電気不足や停電しやすくなると誤解している人もいるようです。集合住宅の管理会社から系列会社への契約変更の案内が届いたが、どうしようなどの声も寄せられています。
 事業者間競争の激化とともに、今後は、契約に関するトラブルの発生が懸念されます。環境行政だけでなく、消費生活行政の観点からも、電力の小売全面自由化に向けた取り組みが必要であると思います。
 所見を伺いまして、都議会生活者ネットワークを代表しての質問を終わります。(拍手)
〔知事舛添要一君登壇〕

○知事(舛添要一君) 小松久子議員の一般質問にお答えいたします。
 選挙権年齢の引き下げについてでありますが、今回の法改正は、現行憲法において初めてでありまして、七十年ぶりとなる選挙権年齢の引き下げであります。将来を担う若い世代が選挙を通じて社会に適切に参画していくことは、大いに意義のあることでございます。
 今回の改正で、全国で二百四十万人の若者が新たに選挙権を持つことになります。そうした若者たちが政治や社会のあり方などに関心を持って、みずから学ぶことなどが期待されます。
 一方、有権者としては、正しく権利を行使するためには、公職選挙法上のルールなどを理解することが重要であります。教育現場での主権者教育等も充実させていく必要がございます。
 今後とも、広く都民に周知を図っていくなど、都選挙管理委員会において、関係機関と連携しながら、的確な対応を行ってまいります。
 そのほかの質問につきましては、関係局長が答弁をいたします。
〔選挙管理委員会事務局長安藤弘志君登壇〕

○選挙管理委員会事務局長(安藤弘志君) 若い世代に対する選挙に関する啓発についてでございますが、今般の公職選挙法の改正によりまして、新たに選挙権を得る対象が高校生を含む年齢層になることから、現在、都選挙管理委員会におきましては、都内の高校などと連携して、選挙の制度や重要性への理解を図り、選挙への参加を促すため、選挙出前授業や模擬選挙などの取り組みを進めております。
 今後とも、こうした取り組みを初め、ホームページやSNSなども活用しながら、若い世代に対する選挙に関する啓発に取り組んでまいります。
〔福祉保健局長梶原洋君登壇〕

○福祉保健局長(梶原洋君) 三点のご質問にお答えをいたします。
 まず、生活支援付すまい確保事業についてでありますが、都は今年度から、住宅に困窮し、日常生活に不安のある低所得高齢者等に対し、住まいの確保と生活支援を一体的に提供する区市町村の取り組みを支援する事業を開始いたしました。
 この事業を実施している杉並区では、地域の不動産関係団体や社会福祉協議会等と連携して、高齢者等を対象に、アパートの空き室のあっせんと入居後の安否確認などをあわせて行っております。
 今後、福祉先進都市・東京の実現に向けた地域包括ケアシステムの在り方検討会議での議論や杉並区の取り組みも踏まえながら、住宅確保と生活支援を一体的に提供する取り組みを推進してまいります。
 次に、家族介護者への支援についてでありますが、高齢者等を在宅で介護する家族は、心身への負担感や社会からの孤立を感じることが多いといわれております。
 そのため、介護保険制度では、家族介護支援事業を地域支援事業の一つに位置づけており、区市町村は、介護者同士の交流やリフレッシュの機会の確保、介護教室の開催など、さまざまな取り組みを実施しております。
 これに加え、都は、区市町村の先駆的な取り組みや地域の実情に応じた独自の取り組みを包括補助で支援しているほか、家族介護者のレスパイトに有効なショートステイ、小規模多機能型居宅介護など、在宅介護を支えるサービス基盤の整備を進めております。
 今後とも、こうした取り組みを通じて、在宅で介護を行っている家族を支援してまいります。
 最後に、障害者差別解消法の施行に向けた取り組みについてでありますが、都はこれまで、障害のある人もない人も互いに尊重し、支え合いながらともに生活する社会の実現を目指し、心のバリアフリーや情報バリアフリーの推進など、障害者施策を推進してまいりました。
 また、来年四月の法の施行に向けては、現在、庁内の体制整備について検討を進めるとともに、障害への理解促進と法の周知等のために職員向けの説明会を開催し、区市町村に対しても逐次、情報提供を行っております。
 今後、職員が適切に対応するための要領を作成するとともに、国の対応指針等を踏まえ、民間事業者や都民に対して普及啓発を行うなど、関係局とも連携して、障害者の方の意見も聞きながら、必要な準備を着実に進めてまいります。
〔環境局長遠藤雅彦君登壇〕

○環境局長(遠藤雅彦君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、再生可能エネルギーの普及拡大についてでございますが、都は電力の大消費地の責務として、一層の省エネ、節電とともに、再生可能エネルギーの普及拡大に取り組むことが重要であると認識しております。
 先般公表した東京都環境基本計画のあり方について(中間のまとめ)では、再生可能エネルギーの導入拡大に向けた施策の方向性として、東京の特性を踏まえた都市型再生可能エネルギーの利用促進や多面的なアプローチによる広域での導入拡大が必要としております。
 都は今後とも、東京ソーラー屋根台帳による情報発信や駐車場の上部等の未利用区間を活用した太陽光発電の普及拡大、都市型バイオマス、太陽熱、地中熱の導入促進など、多面的な施策展開を図ってまいります。
 次に、電力の小売全面自由化に向けた取り組みについてでございますが、電力の小売全面自由化により、供給事業者の参入は活発化し、家庭などの需要家の選択肢が多様化する中で、低炭素な電力の供給を拡大していくことが重要でございます。
 消費者が再生可能エネルギー電力を積極的に利用することで再生可能エネルギーの供給拡大を促すため、都はこれまでも、キャップ・アンド・トレード制度における低炭素電力選択の仕組みなど、需要側の取り組みを推進してまいりました。
 今後も、需要家、供給事業者の意向等を踏まえつつ、エネルギー環境計画書制度による情報発信や、消費者の選択意欲を喚起する普及啓発などを行い、電力の小売全面自由化を契機とした需要、供給両面からの再生可能エネルギーの普及拡大に努めてまいります。
〔生活文化局長多羅尾光睦君登壇〕

○生活文化局長(多羅尾光睦君) 電力小売全面自由化における消費生活行政の取り組みについてですが、来年四月の電力自由化により電力会社の選択が可能となりますが、情報収集や交渉力で劣る消費者が契約トラブルに巻き込まれることが懸念されます。
 このため、都として、消費者が安心して選択ができるわかりやすい情報提供と消費生活相談における適切な対応が重要となります。
 そこで、電力会社の選択方法や生活への影響等について、一月発行の都の消費生活情報誌やSNSなど、多様な媒体を活用して情報発信してまいります。
 また、区市町村を含め都内の消費生活相談員を対象に、契約時のトラブル等に関する研修を今月実施し、相談機能の充実も図っております。
 都は、こうした取り組みを着実に進め、消費生活行政の面からも、電力自由化に備え必要な対策を講じてまいります。

○議長(川井しげお君) 以上をもって質問は終わりました。

○議長(川井しげお君) これより日程に入ります
 日程第一から第九十五まで、第百八十四号議案、行政不服審査法施行条例外議案九十三件、諮問一件を一括議題といたします。
 本案に関し、提案理由の説明を求めます。
 副知事安藤立美君。
〔副知事安藤立美君登壇〕

○副知事(安藤立美君) ただいま上程になりました九十五議案についてご説明申し上げます。
 初めに、第百八十四号議案から第二百十五号議案までの三十二議案は条例案でございます。
 まず、新設の条例が四件ございます。
 第百八十四号議案、行政不服審査法施行条例外一件は、行政不服審査法の全部改正等に伴い、資料交付手数料に係る規定など、必要な事項を定めるものでございます。
 第百八十五号議案、東京都職員の退職管理に関する条例は、地方公務員法の一部改正を踏まえ、職員の退職管理に関して必要な事項を定めるものでございます。
 第百九十九号議案、東京都特定個人情報の保護に関する条例は、いわゆるマイナンバー法の施行を踏まえ、都における特定個人情報の保護等に関して必要な事項を定めるものでございます。
 次に、一部を改正する条例が二十七件ございます。
 第百八十六号議案、審理、喚問、聴聞等に出頭した者及び公聴会に参加した者の費用弁償に関する条例の一部を改正する条例外三件は、行政不服審査法の全部改正等に伴い、規定を整備するものでございます。
 第百八十七号議案、職員の給与に関する条例の一部を改正する条例外三件は、東京都人事委員会勧告等を踏まえ、職員の給与等に関して所要の改正を行うものでございます。
 第百九十四号議案、東京都区市町村振興基金条例の一部を改正する条例は、基金の貸付期間を改めるものでございます。
 第百九十七号議案、東京都情報公開条例の一部を改正する条例外二件は、マイナンバー制度の導入等を踏まえ、個人情報の保護等に係る規定を整備するものでございます。
 第二百三号議案、東京都婦人保護施設の設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例は、施設長の資格要件から年齢要件を削除するものでございます。
 第二百九号議案、都民の健康と安全を確保する環境に関する条例の一部を改正する条例は、トリクロロエチレンの排水基準を改めるものでございます。
 第二百十二号議案、東京都立公園条例の一部を改正する条例は、国家戦略特別区域法の一部改正により、都市公園内に保育所等の設置が認められたことに伴い、占用料の額を定めるものでございます。
 第二百十四号議案、火災予防条例の一部を改正する条例は、消防用設備等の設置に係る規定を整備するものでございます。
 このほか、職員に関するもの、施設の移転に関するもの、法令改正に伴い規定を整備するものなどが十一件ございます。
 次に、廃止する条例が一件ございます。
 第二百二号議案、東京都立多摩社会教育会館条例を廃止する条例は、施設を廃止するものでございます。
 第二百十六号議案から第二百二十七号議案までの十二議案は契約案でございます。
 第二百十六号議案、都立南花畑学園特別支援学校(仮称)(二十七)改築工事請負契約など、契約金額の総額は約三百二億五千万円でございます。
 第二百二十八号議案から第二百七十七号議案までの五十議案は事件案でございます。
 第二百二十八号議案は、都有地を不法占有する者に対して建物等の収去及び土地の明け渡しを求めて訴えを提起するもの、第二百三十号議案は、当せん金付証票、いわゆる宝くじの平成二十八年度の発売限度額を定めるもの、第二百三十一号議案は、土地信託の受託者及び信託期間を変更するもの、第二百四十四号議案は、地方独立行政法人東京都立産業技術研究センターの中期目標を定めるもの、第二百五十六号議案は、首都高速道路株式会社が行う高速道路事業の事業計画変更について同意するもの、第二百五十七号議案は、都立公園内の事故に伴う損害賠償額を決定するものでございます。
 このほか、第二百二十九号議案の東京都人権プラザを初め、公の施設の指定管理者の指定に関するものが四十四件ございます。
 次に、諮問でございます。
 東京都教育委員会が行った退職手当の不支給処分について審査請求があったため、地方自治法第二百六条の規定に基づき諮問するものでございます。
 上程になりました九十五議案の説明は以上でございますが、このほかに人事案を送付いたしております。
 まず、東京都教育委員会委員でございます。
 十二月二十日に任期が満了となります山口香氏につきまして、再任いたしたいと存じます。
 次に、東京都監査委員でございます。
 十二月二十日に任期満了となります友渕宗治氏につきまして、再任いたしたいと存じます。
 以上で説明を終わります。よろしくご審議のほどお願いを申し上げます。
(議案の部参照)

○議長(川井しげお君) 以上をもって提案理由の説明は終わりました。
 なお、本案中、地方公務員法第五条第二項の規定に該当する議案については、あらかじめ人事委員会の意見を徴しておきました。
 議事部長をして報告いたさせます。

○議事部長(新美大作君) 人事委員会の回答は、第百八十五号議案、第百八十七号議案から第百九十一号議案及び第二百号議案について、いずれも異議はないとの意見であります。

二七人委任第九九号
平成二十七年十一月二十六日
東京都人事委員会委員長 青山
 東京都議会議長 川井しげお殿
「職員に関する条例」に対する人事委員会の意見聴取について(回答)
 平成二十七年十一月二十四日付二七議事第二九〇号をもって、地方公務員法第五条第二項の規定により照会があった議案に係る人事委員会の意見は、左記のとおりです。
       記
提出議案
一 第百八十五号議案
東京都職員の退職管理に関する条例
二 第百八十七号議案
職員の給与に関する条例の一部を改正する条例
三 第百八十八号議案
災害派遣手当等の支給に関する条例の一部を改正する条例
四 第百八十九号議案
東京都の一般職の任期付職員の採用及び給与の特例に関する条例の一部を改正する条例
五 第百九十号議案
東京都の一般職の任期付研究員の採用及び給与の特例に関する条例の一部を改正する条例
六 第百九十一号議案
職員の勤務時間、休日、休暇等に関する条例の一部を改正する条例
七 第二百号議案
学校職員の給与に関する条例の一部を改正する条例
意見
異議ありません。

○議長(川井しげお君) お諮りいたします。
 ただいま議題となっております日程第一から第九十五までは、お手元に配布の議案付託事項表のとおり、それぞれの所管の常任委員会に付託いたしたいと思います。
 これにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(川井しげお君) ご異議なしと認めます。よって、日程第一から第九十五までは、議案付託事項表のとおり、それぞれ所管の常任委員会に付託することに決定いたしました。
(別冊参照)

○議長(川井しげお君) これより追加日程に入ります。
 追加日程第一、東京都教育委員会委員の任命の同意についてを議題といたします。
〔新美議事部長朗読〕
一、東京都教育委員会委員の任命の同意について一件

二七財主議第三六三号
平成二十七年十二月一日
東京都知事 舛添 要一
 東京都議会議長 川井しげお殿
東京都教育委員会委員の任命の同意について(依頼)
 このことについて、左記の者は平成二十七年十二月二十日任期満了となるため、再び任命したいので、地方教育行政の組織及び運営に関する法律第四条第二項の規定により、東京都議会の同意についてよろしくお願いします。
       記
     山口  香

      略歴
現住所 茨城県つくば市
山口  香
昭和三十九年十二月二十八日生(五十歳)
昭和五十九年十一月 第三回世界女子柔道選手権五十二キログラム級優勝
昭和六十三年九月  ソウルオリンピック女子柔道競技五十二キログラム級銅メダル
平成十二年九月   シドニーオリンピック女子柔道競技コーチ
平成十六年八月   アテネオリンピック女子柔道競技コーチ
平成元年四月    武蔵大学人文学部助手
平成四年四月    武蔵大学人文学部専任講師
平成十年四月    武蔵大学人文学部助教授
平成十九年四月   武蔵大学人文学部教授
平成二十年四月   筑波大学人間総合科学研究科准教授
平成二十三年四月  筑波大学体育系准教授
現在        筑波大学体育系准教授
          公益財団法人日本オリンピック委員会理事

○議長(川井しげお君) お諮りいたします。
 本件は、知事の任命に同意することにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(川井しげお君) ご異議なしと認めます。よって、本件は、知事の任命に同意することに決定いたしました。

○議長(川井しげお君) 追加日程第二、東京都監査委員の選任の同意についてを議題といたします。
〔新美議事部長朗読〕
一、東京都監査委員の選任の同意について一件

二七財主議第三六四号
平成二十七年十二月一日
東京都知事 舛添 要一
 東京都議会議長 川井しげお殿
東京都監査委員の選任の同意について(依頼)
 このことについて、左記の者は平成二十七年十二月二十日任期満了となるため、再び選任したいので、地方自治法第百九十六条第一項の規定により、東京都議会の同意についてよろしくお願いします。
       記
     友渕 宗治

      略歴
現住所 東京都練馬区
友渕 宗治
昭和二十年十一月十五日生(七十歳)
昭和三十九年三月  警視庁採用
昭和五十二年九月  警察大学校卒業
平成元年八月    警視庁蒲田警察署副署長
平成三年三月    警視庁防犯部防犯総務課理事官
平成四年八月    警視庁防犯部少年第二課長
平成五年九月    警視庁碑文谷警察署長
平成六年八月    警視庁警備部第五機動隊長
平成八年二月    警視庁生活安全部保安課長
平成九年九月    警視庁池袋警察署長
平成十一年二月   警視庁総務部会計課長
平成十二年二月   警視庁総務部企画課長
平成十三年二月   警視庁総務部参事官
平成十四年二月   四国管区警察局広域調整部長
平成十五年二月   警視庁生活安全部長
平成十六年十月   警視庁職員信用組合顧問
平成十七年六月   警視庁職員信用組合理事長
平成二十三年十二月 東京都監査委員
現在        東京都監査委員

○議長(川井しげお君) お諮りいたします。
 本件は、知事の選任に同意することにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(川井しげお君) ご異議なしと認めます。よって、本件は、知事の選任に同意することに決定いたしました。

○議長(川井しげお君) 追加日程第三及び第四、議員提出議案第十八号、東京都心身障害者福祉手当に関する条例の一部を改正する条例外条例一件を一括議題といたします。
 案文は、お手元に配布してあります。
(議案の部参照)

○六十七番(小松大祐君) この際、議事進行の動議を提出いたします。
 ただいま議題となっております議員提出議案第十八号及び第十九号については、趣旨説明を省略し、第十八号は厚生委員会に、第十九号は議会運営委員会にそれぞれ付託されることを望みます。

○議長(川井しげお君) お諮りいたします。
 ただいまの動議のとおり決定することにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(川井しげお君) ご異議なしと認めます。よって、議員提出議案第十八号及び第十九号は、趣旨説明を省略し、第十八号は厚生委員会に、第十九号は議会運営委員会にそれぞれ付託することに決定いたしました。

○議長(川井しげお君) 請願及び陳情の付託について申し上げます。
 受理いたしました請願三十件及び陳情三十五件は、お手元に配布の請願・陳情付託事項表のとおり、それぞれ所管の常任委員会に付託をいたします。
(別冊参照)

○議長(川井しげお君) お諮りいたします。
 明十日から十五日まで六日間、委員会審査のため休会いたしたいと思います。これにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(川井しげお君) ご異議なしと認めます。よって、明十日から十五日まで六日間、委員会審査のため休会することに決定いたしました。
 なお、次回の会議は、十二月十六日午後一時に開きます。
 以上をもって本日の日程は全部終了いたしました。
 本日はこれをもって散会いたします。
   午後七時四十二分散会

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