平成二十七年東京都議会会議録第十三号

平成二十七年九月三十日(水曜日)
 出席議員 百二十四名
一番小林 健二君
二番加藤 雅之君
三番菅野 弘一君
四番川松真一朗君
五番山内  晃君
六番栗山よしじ君
七番堀  宏道君
八番大津ひろ子君
九番塩村あやか君
十番宮瀬 英治君
十一番おときた駿君
十二番小松 久子君
十三番中山ひろゆき君
十四番米倉 春奈君
十五番白石たみお君
十六番斉藤やすひろ君
十七番栗林のり子君
十八番遠藤  守君
十九番伊藤こういち君
二十番松田やすまさ君
二十一番河野ゆうき君
二十二番ほっち易隆君
二十三番舟坂ちかお君
二十四番島崎 義司君
二十五番鈴木 錦治君
二十七番石川 良一君
二十八番田中 朝子君
二十九番上田 令子君
三十番山内れい子君
三十一番西沢けいた君
三十二番田中  健君
三十三番里吉 ゆみ君
三十四番和泉なおみ君
三十五番尾崎あや子君
三十六番大松あきら君
三十七番吉倉 正美君
三十八番まつば多美子君
三十九番高倉 良生君
四十番神野 次郎君
四十一番木村 基成君
四十二番北久保眞道君
四十三番高椙 健一君
四十四番栗山 欽行君
四十五番大場やすのぶ君
四十六番近藤  充君
四十七番桜井 浩之君
四十八番山崎 一輝君
五十番やながせ裕文君
五十一番両角みのる君
五十二番西崎 光子君
五十三番あさの克彦君
五十四番新井ともはる君
五十五番中村ひろし君
五十六番徳留 道信君
五十七番河野ゆりえ君
五十八番小竹ひろ子君
五十九番上野 和彦君
六十番野上 純子君
六十一番中山 信行君
六十二番谷村 孝彦君
六十三番東村 邦浩君
六十四番崎山 知尚君
六十五番鈴木 章浩君
六十六番清水 孝治君
六十七番小松 大祐君
六十八番柴崎 幹男君
六十九番和泉 武彦君
七十番きたしろ勝彦君
七十一番鈴木 隆道君
七十二番早坂 義弘君
七十三番高木 けい君
七十五番野上ゆきえ君
七十六番島田 幸成君
七十七番今村 るか君
七十八番大西さとる君
七十九番小山くにひこ君
八十番畔上三和子君
八十一番大島よしえ君
八十二番松村 友昭君
八十三番藤井  一君
八十四番ともとし春久君
八十五番鈴木貫太郎君
八十六番木内 良明君
八十七番高橋 信博君
八十八番中屋 文孝君
八十九番三宅 正彦君
九十番小宮あんり君
九十一番田中たけし君
九十二番鈴木あきまさ君
九十三番山加 朱美君
九十四番高橋かずみ君
九十五番山田 忠昭君
九十六番林田  武君
九十七番こいそ 明君
九十八番田島 和明君
九十九番古賀 俊昭君
百番斉藤あつし君
百一番尾崎 大介君
百二番石毛しげる君
百三番植木こうじ君
百四番かち佳代子君
百五番曽根はじめ君
百六番小磯 善彦君
百七番橘  正剛君
百八番長橋 桂一君
百九番中嶋 義雄君
百十番立石 晴康君
百十一番神林  茂君
百十二番秋田 一郎君
百十三番宇田川聡史君
百十四番相川  博君
百十五番吉原  修君
百十六番野島 善司君
百十七番三宅 茂樹君
百十八番川井しげお君
百十九番高島なおき君
百二十番野村 有信君
百二十一番吉野 利明君
百二十二番内田  茂君
百二十三番酒井 大史君
百二十四番山下 太郎君
百二十五番清水ひで子君
百二十六番大山とも子君
百二十七番吉田 信夫君

 欠席議員 なし
 欠員
    二十六番  四十九番  七十四番

 出席説明員
知事舛添 要一君
副知事安藤 立美君
副知事秋山 俊行君
副知事前田 信弘君
教育長中井 敬三君
東京都技監都市整備局長兼務安井 順一君
政策企画局長川澄 俊文君
総務局長中西  充君
財務局長長谷川 明君
主税局長小林  清君
警視総監高橋 清孝君
生活文化局長多羅尾光睦君
オリンピック・パラリンピック準備局長中嶋 正宏君
環境局長遠藤 雅彦君
福祉保健局長梶原  洋君
産業労働局長山本  隆君
建設局長佐野 克彦君
港湾局長武市  敬君
会計管理局長塚本 直之君
交通局長塩見 清仁君
消防総監高橋  淳君
水道局長醍醐 勇司君
下水道局長石原 清次君
青少年・治安対策本部長廣田 耕一君
病院経営本部長真田 正義君
中央卸売市場長岸本 良一君
選挙管理委員会事務局長安藤 弘志君
人事委員会事務局長藤田 裕司君
労働委員会事務局長櫻井  務君
監査事務局長宗田 友子君
収用委員会事務局長目黒 克昭君

九月三十日議事日程第三号
第一 第百五十五号議案
東京都非常勤職員の公務災害補償等に関する条例の一部を改正する条例
第二 第百六十二号議案
都立学校の学校医、学校歯科医及び学校薬剤師の公務災害補償に関する条例の一部を改正する条例
第三 第百七十一号議案
特別区の消防団員等の公務災害補償に関する条例の一部を改正する条例
第四 第百五十四号議案
行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律に基づく個人番号の利用並びに特定個人情報の利用及び提供に関する条例
第五 第百五十六号議案
住民サービスの向上と行政事務の効率化を図るために住民基本台帳ネットワークシステムの本人確認情報を利用する事務等を定める条例の一部を改正する条例
第六 第百五十七号議案
住民基本台帳法関係手数料条例の一部を改正する条例
第七 第百五十八号議案
電子署名に係る地方公共団体の認証業務に関する法律施行条例を廃止する条例
第八 第百五十九号議案
特別区における東京都の事務処理の特例に関する条例の一部を改正する条例
第九 第百六十号議案
市町村における東京都の事務処理の特例に関する条例の一部を改正する条例
第十 第百六十一号議案
特定非営利活動促進法施行条例の一部を改正する条例
第十一 第百六十三号議案
東京都立学校設置条例の一部を改正する条例
第十二 第百六十四号議案
東京都文教地区建築条例の一部を改正する条例
第十三 第百六十五号議案
東京都日影による中高層建築物の高さの制限に関する条例の一部を改正する条例
第十四 第百六十六号議案
東京都営住宅条例の一部を改正する条例
第十五 第百六十七号議案
都民の健康と安全を確保する環境に関する条例の一部を改正する条例
第十六 第百六十八号議案
東京都公共下水道及び流域下水道の構造並びに終末処理場の維持管理の基準に関する条例の一部を改正する条例
第十七 第百六十九号議案
東京消防庁の設置等に関する条例の一部を改正する条例
第十八 第百七十号議案
火災予防条例の一部を改正する条例
第十九 第百七十二号議案
都立小平南高等学校(二十七)改修工事請負契約
第二十 第百七十三号議案
都立日野台高等学校(二十七)改修工事請負契約
第二十一 第百七十四号議案
警視庁有家族者待機寮青戸住宅(二十七)改築工事請負契約
第二十二 第百七十五号議案
平成二十七年度中防内五号線橋りょうほか整備工事請負契約
第二十三 第百七十六号議案
平成二十七年度中防揚陸施設撤去その他工事請負契約
第二十四 第百七十七号議案
環二地下トンネル(仮称)及び築地換気所(仮称)ほか築造工事(二十七 一─環二築地工区)請負契約
第二十五 第百七十八号議案
地下トンネル築造工事及び街路築造工事(二十七 二─環五の一千駄ヶ谷)請負契約
第二十六 第百七十九号議案
綾瀬川護岸耐震補強工事(その十)請負契約
第二十七 第百八十号議案
土地の信託の変更について
第二十八 第百八十一号議案
災害救助用アルファ化米の買入れ(平成二十七年度新規分)について
第二十九 第百八十二号議案
個人防護具(ガウン等セット)外九点の買入れについて
第三十 第百八十三号議案
東京都とロンドン市との友好都市関係の結成について
第三十一 平成二十六年度東京都各会計歳入歳出決算の認定について
第三十二 平成二十六年度東京都公営企業各会計決算の認定について
議事日程第三号追加の一
第一 東京都教育委員会委員の任命の同意について(二七財主議第二五七号)
第二 東京都公安委員会委員の任命の同意について(二七財主議第二五八号)
第三 東京都監査委員の選任の同意について(二七財主議第二五九号)

   午後一時開議

○議長(高島なおき君) これより本日の会議を開きます。

○議長(高島なおき君) この際、あらかじめ会議時間の延長をいたしておきます。

○議長(高島なおき君) 次に、日程の追加について申し上げます。
 知事より、東京都教育委員会委員の任命の同意について外人事案件二件が提出されました。
 これらを本日の日程に追加いたします。

○議長(高島なおき君) 昨日に引き続き質問を行います。
 七十二番早坂義弘君
〔七十二番早坂義弘君登壇〕

○七十二番(早坂義弘君) 質問に先立ち、大きな被害をもたらした関東・東北豪雨の被災者の皆様に、心からお見舞いを申し上げます。
 被災地である茨城県常総市を訪れ感じたのは、防災とは、突き詰めていえば、命を守ることだということです。また、被害が起きた後の復旧ではなく、そもそも被害が起きる前に、その被害を防ぐ、あるいは被害を減らす努力だともいえます。それは何も自然災害だけが対象ではありません。
 そこで、本日は、AEDについてお伺いいたします。
 AEDは、事前にしっかりと準備をしておくことで、大切な命が守れることになるからです。AEDはとまった心臓に対して電気ショックを与える医療用機器です。この都庁内にはおよそ百台、また、駅や集会施設など、人が多く集まるところに設置されています。
 ところが、総務省消防庁の調べによると、全国で一般市民に目撃された心臓停止のうち、実際にAEDが使用されたのは、わずか三・六%、つまり、AEDは必要な場面で全くといっていいほど使われていません。その理由について本日は考えたいと思います。
 今、私は目撃された心臓停止と申し上げました。実はここが大きなポイントで、二つの要素があります。一つは目撃された時間、もう一つは目撃した人という要素です。
 まず、時間です。心臓がとまると、その蘇生率は一分ごとに一〇%ずつダウンします。つまり十分経過すると蘇生率は零%、心臓がとまってから、たった十分後にはもう助からないのです。したがって、心臓停止の人を救うには、倒れたその瞬間から動き出さないと間に合いません。目撃された心臓停止ということの意味の一つは、その切迫性を示すものです。
 東京消防庁の調べによると、救急隊の現場到着には平均七分五十四秒、つまり、八分近くかかっています。人が心臓停止で倒れた瞬間に一一九番通報がなされるわけではなく、どうした、どうしたと状況を見ているうちに、すぐ一分や二分かかってしまうことを考えると、救急車の到着を待っていては、もはや命は助かりません。
 倒れた人の目の前にいる人、バイスタンダーが行う心臓マッサージとAEDの処置が、命を救うための決定的な役割を果たすことになります。
 しかも、心臓停止の後遺症を考えれば、十分以内ならぎりぎりセーフということはなく、十秒でも二十秒でも早くAEDを処置すればするほど、命が助かる可能性がふえ、また、重篤な後遺症のリスクが減ることになります。まさに一分一秒を争うのです。
 次に、人です。目撃された心臓停止ということの意味のもう一つは、倒れた人のすぐそばに、それを目撃した人、バイスタンダーがいるということを示します。つまり、バイスタンダーがいれば、直ちに心臓マッサージとAEDの処置が行われる可能性が高まります。どんなに早く目撃されても、ただ取り囲むだけで何もしなければ、あっという間に十分が過ぎてしまいます。
 私は、目撃した人と申し上げましたが、正しくは目撃して救命措置を行う人と申し上げるべきであります。
 では、心臓停止が目撃される場面には、実際にはどういう場面が考えられるでしょうか。最も象徴的かつ重要な場面はスポーツと学校です。どちらにも目撃された時間、そして目撃して救命措置を行う人の二つの要素がそろうからです。
 まず、スポーツについて考えます。
 当然のことながら、スポーツは心臓にそれなりの負担がかかります。また、ボールが胸に強く当たったりすることで、心臓がとまることもあります。スポーツ中には心臓停止のリスクが高まります。実際、これまで実施された東京マラソンでは、競技中に七人のランナーに心臓停止が発生しました。しかし、毎回心臓停止が発生するという前提でAEDを万全に整えていたおかげで、七人とも命が助かっています。お笑いタレントの松村邦洋さんもその一人です。
 しかし、東京マラソンは、スポーツにおいて唯一といってもいいくらいに例外的な事例であり、スポーツ中の心臓停止による死亡事故は数え切れません。にもかかわらず、私が出席した数多くのスポーツ大会の開会式で、主催者から、万一の場合、AEDはあそこにありますと、参加者の注意を促す呼びかけをたったの一度も聞いたことがありません。ちょうどホテルに泊まる際に、非常口はあそこですと指示されるのと同じように、わずか五秒で済むことなのにもかかわらずです。
 スポーツの場面では、日本体育協会主催のスポーツ指導者講習会において、熱心にAED講習が行われています。しかし、乱暴にいえば、それでおしまいになっています。いうまでもなく、限られた数のスポーツ指導者が知っていればそれでよしということでは断じてありません。万一の場合に、AEDの必要性がとっさに頭に浮かび、かつそれをとりに行って実際に使用するのは、偶然そこに居合わせたバイスタンダーだからです。
 究極的には、都内で行われるあらゆるレベルのスポーツ大会で、参加した選手一人一人の脳裏にまで、AEDがどこにあるのかなと、その存在がちらりと浮かぶようになってこそ、初めてAEDが活用されるようになるのだと思います。
 次に、学校での場面を考えます。
 学校も、目撃された時間、そして目撃して救命措置を行う人の二つの要素がそろい、命を救える可能性が高い場面です。今回の一般質問に当たり、事前に調べたところ、都内のほぼ全ての学校でAEDの設置が済んでいます。ですが、AEDの設置が済んでいるということと、そのAEDが使われることには、大きな乖離があります。
 さいたま市立小学校での事例ですが、小学六年の桐田明日香さんが駅伝の練習中に突然倒れ、死亡した事故がありました。その学校に設置されていたAEDが使われることはありませんでした。亡くなったご本人やそのご家族の気持ちは、察するに余りあります。加えて、そこに設置されていたAEDを使っていれば、もしかしたら彼女の命を救えたかもしれないという自責の念にとらわれているであろう同級生や教員の皆さんのお気持ちにも思いをいたさずにはいられません。折しも、きょう九月三十日は桐田明日香さんの四回目の命日に当たります。
 この桐田明日香さんの事故は、講習を受けた経験がある教員が何人もいたにもかかわらず、そもそもAEDを使うことに意識が回らなかったことが問題でした。では、今後意識啓発をして、学校で人が倒れたら、すぐにAEDを持ってこようと思ったとしても、実際にAEDを使うまでには幾つものハードルがあると考えます。
 例えば、AEDが学校のどこにあるか、初めて来た人にもすぐわかるようになっているか。そして、その設置場所は、土曜、日曜の課外活動の際にも鍵がかかっていない場所にあるかということなど、数え上げれば幾つもあります。
 いざというときにAEDが直ちに使用されるためには、相当リアリティーのある講習が必要です。同時に、第一発見者となり得る児童生徒へのAED講習も欠かせません。
 AEDの使用が市民に開放されたのは、平成十六年、二〇〇四年のことです。以来、我が国には、AEDの法的な設置義務が課されていないにもかかわらず、この十一年間に全国で何と五十万台のAEDが設置されるようになりました。
 現在、主な駅や空港にAEDが設置されているのは心強いことです。また、余り知られていないことですが、都内全ての交番にAEDが設置されています。最近では、東京都トラック協会が、協会の社会貢献事業としてトラックにAEDを積むことを検討中です。こうした命を守る取り組みが、誰かに義務づけられたものではなく、自主的な取り組みとして進んでいることは、世界に誇るべきことだと思います。
 ちなみに、この議会棟にも九台AEDが設置されています。どこにあるか、皆さんご存じでしょうか。
 さて、アメリカでAEDが普及するようになったのは、任期満了目前となったクリントン大統領が、二〇〇〇年に最後の置き土産として、全米に向けたラジオ放送で、あらゆる公共施設にAEDを配置すると大演説をぶったことがきっかけです。
 知事がここで全東京都民に向けて、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピックまでに、スポーツと学校における突然死をゼロにするとの大目標をお示しになり、それが実現されれば、これにまさるオリンピックのレガシーはありません。
 幸いにも我が東京都には、東京マラソンでの突然死ゼロというすばらしい実績があります。その成功実績をモデルに、それをスポーツ全体と全ての学校に広める絶好のチャンスは、オリンピックを控えた、まさに今であり、東京発の比類なきレガシーになると確信します。
 そこで知事に、スポーツにおけるAEDの実効的な活用について伺います。
 また、学校におけるAEDの実効的な活用についてもご見解を伺います。
 次に、資源循環型社会への取り組みについて伺います。
 東京二十三区の公園などにおいて、成長した樹木を剪定する際に発生する枝や葉、いわゆる剪定枝葉は年間二万四千トンに及びます。東京都では、海の森の造成に必要な堆肥を大量につくるために、この剪定枝葉の一部を活用する堆肥化事業を民間の協力を得て行っています。この事業は、CO2の排出を抑制するとともに、リサイクル率の向上に寄与し、環境問題の改善に大きな貢献をしています。
 ところで、平成二十八年度の海の森の造成完了に伴い、この事業も終了することになっています。しかし、剪定枝葉の活用は、資源循環型社会の実現に大きな意味を持つものです。
 そこで、例えばバイオマス発電など、何らかの形で剪定枝葉を有効活用する仕組みを継続すべきと考えます。ご見解を伺います。
 ありがとうございました。(拍手)
  〔知事舛添要一君登壇〕

○知事(舛添要一君) 早坂義弘議員の一般質問にお答えいたします。
 スポーツにおけるAEDの実効的な活用についてでございますけれども、二〇二〇年オリンピック・パラリンピック大会に向けて、より多くの都民にスポーツの魅力を知ってもらい、親しんでもらうとともに、安心してスポーツに取り組める環境を整えていくことは大変重要でございます。
 スポーツは、けがや事故などと隣り合わせの面もありまして、中でも、運動中の突然の心停止は、命を奪いかねない危険性を持っております。
 例えば、これまで九回実施している東京マラソンでは、議員ご指摘のとおり、心停止のケースが七件ありましたけれども、AEDを装備しました自転車の救護チームなどの迅速な対応によりまして、全ての命を救ってまいりました。
 現在、都内のスポーツ施設等では、AEDの設置が進んでおりますが、肝心なことは、おっしゃったように、いざというときに誰もが命を救う行動を速やかに起こせることであります。
 そのため、都は、スポーツ団体や区市町村などと連携しながら、AEDの設置場所の周知を図るとともに、都民、指導者向け講習会を充実させることなどによりまして、スポーツシーンにおいてAEDが一層活用される環境を整えてまいります。
 二〇二〇年大会を契機に、スポーツにおける心停止による突然死ゼロを目指して、都民が生涯を通じて安心してスポーツを楽しみ、健康で過ごせる社会の実現に全力で取り組んでまいります。
 そのほかの質問につきましては、教育長及び関係局長が答弁をいたします。
〔教育長中井敬三君登壇〕

○教育長(中井敬三君) 公立学校でのAEDの活用促進についてでございますが、都においては、全ての公立学校でAEDを設置しており、都教育委員会では、都立学校に対し、誰もがわかる昇降口や体育館付近に設置するよう指示しております。
 また、公立学校の教職員に対するAEDを使用した救命講習を実施するとともに、公立学校の全児童生徒に補助教材を配布し、AEDの使い方を指導しております。
 今後、二〇二〇年大会の機運が高まり、スポーツ人口が増加することで、学校内でのAEDの重要性がさらに増すことが予想されます。万一の際、迅速な行動が実際に起こせるよう、救命講習のさらなる拡大や利用者へのわかりやすい案内の設置などについて、都立学校や区市町村教育委員会への一層の指導、働きかけを行ってまいります。
〔生活文化局長多羅尾光睦君登壇〕

○生活文化局長(多羅尾光睦君) 私立学校におけるAEDの設置等についてですが、生徒等の非常時の安全を確保するため、AEDの設置及びその有効活用は重要でございます。
 都では、私立学校における適切で十分な設置を進めるため、今年度より購入等に対する助成を開始いたしました。
 また、必要なときに確実に使用できるよう、実技講習会などを実施した私立学校に補助を行うとともに、東京都私学財団において毎年教職員向けの研修会を開催しております。あわせて都は、適切な機器の保守点検等について、全私立学校に周知を図っております。
 ご提案の趣旨を踏まえ、AEDの設置場所への誘導表示や児童生徒を対象とする実技講習会の実施の呼びかけも含め、今後もさまざまな機会を捉え、私立学校における取り組みを支援してまいります。
〔港湾局長武市敬君登壇〕

○港湾局長(武市敬君) 公園などの樹木を剪定することで発生する枝や葉、いわゆる剪定枝葉の有効活用についてでございますが、都はこれまで、民間の協力を得て、二十三区内で毎年発生する剪定枝葉の二〇%、約五千トンを堆肥化し、海の森の造成に活用してまいりました。この事業は、海の森の造成事業が二十八年度で完了することから、来年度末で終了する予定であります。
 剪定枝葉のリサイクルは、資源循環型社会の実現に寄与する大切な取り組みであります。
 このため、都では、堆肥化事業のほかにも、大井ふ頭中央海浜公園において剪定枝葉を熱源として活用し、シャワールームで温水を提供しております。
 今後、こうした取り組みに加え、ご提案のバイオマス発電などへの活用を含めて、新たな剪定枝葉の活用の仕組みづくりに取り組んでまいります。

○議長(高島なおき君) 七十一番鈴木隆道君
〔七十一番鈴木隆道君登壇〕

○七十一番(鈴木隆道君) 私から、都市外交、都市交流についてお伺いをいたします。
 オリンピック・パラリンピックは、政治、宗教、国境を越え、若人が集まる平和の祭典であります。このことは、オリンピック・パラリンピックが目指す最高の理念でもあります。
 東京都民のみならず、日本中、そして世界中が、その平和の祭典、二〇二〇年東京大会を待ち望んでおります。大会開催まで、余すところ五年を切りました。しかし、新国立競技場の建設や大会エンブレムが白紙撤回となったことから、東京大会は国民の信頼を失い、さらには国際的な信用も失いつつあるとの厳しい指摘も聞こえてまいります。そうした状況となった今、私たち日本人は、改めて初心に返ることが必要ではないでしょうか。
 思い起こせば六年前の十月、我々は、コペンハーゲンの地で、大変残念ながら二〇一六年大会招致に敗れ、涙をのみました。その失敗に学び、次こそは何としても東京招致をかち取ろうという強い意思を持って結束をいたしました。再度の挑戦に向け、国内外の人脈を駆使し、オールジャパンで、でき得る限りの努力をもって招致に邁進したのであります。
 そして、二年前の九月七日、ブエノスアイレスで東京大会開催が決定をした瞬間、日本全体が歓喜の渦に巻き込まれたと承知をしています。我々都議会議員も、多くが現地を訪れ、あの熱狂を肌で感じてまいりました。
 しかし、考えてみれば、東京大会の招致成功は、東京の、また日本の努力だけでなし得たものではありません。IOC委員を擁する多くの諸外国、諸都市の理解があったからこそだと私は信じています。
 とりわけ、ASEANを初めとするアジア諸国、諸都市が一つになり、応援をしていただいたことが、その結果を導いたといっても過言ではありません。
 私自身も、招致活動の渦中で、中東を含み、開催に影響力を持つアジア諸国の日本を支持してくれた方々の声を生で聞いてまいりました。こうした声は、東京に対する期待をあらわしたものであります。
 単に、大会開催の波及効果や東京の経済力だけではない、東京が有する都市問題解決への力、あるいはこれまでのさまざまな協力への高い評価、そして今後の協力や相互発展を通じたリーダーシップへの東京都に対する期待であると私は思っております。そうした諸都市の期待と支援を受けたこの東京大会は、アジア諸都市が連携をして開催するアジアのオリンピック・パラリンピックであるといっても過言ではない、いや、そうあるべきでありましょう。我々東京都は、そうした諸都市の期待に応える責任があります。
 そうした諸都市の思いを前に、この間の開催準備をめぐるさまざまな問題、そしてその対応に追われる姿を目にすると、我々日本人は、アジア諸国、また世界の国々から受けた応援、支援が東京開催につながる大きな力であったことを忘れてしまったのではないかと思うのであります。
 感謝の心や謙虚さ、思いやり、そしてあえていえば、ありがとうの心といった、日本人が持つ美徳というものが失われつつあるのではと、正直、私は心配をしています。本当のおもてなしの心とは何なのかと考えざるを得ないところであります。
 東京が世界に対して何ができるのか、どういう貢献をしていくのか、一人一人が日本人として考え、行動をしていく、その姿勢を示していくことが何よりも重要であると考えます。
 その一つとして、目前に迫ったリオデジャネイロ・オリンピックへの協力があると思います。東京は、リオ大会から多くのことを学ぶことになります。そのリオ大会を東京も一緒になって盛り上げ、成功に導くことが次回開催都市としての東京の責務であります。そうしてこそ、東京大会に対する国際社会の支持も確固としたものとなるのであります。
 そこで、リオ大会に向けた知事の所見を伺います。
 次に、在京大使館との連携について伺います。
 国際社会、とりわけアジアのリーダーたる日本、東京はその首都として、アジア諸都市の期待に応え、信頼と尊敬を得ることが何より肝要であると考えます。
 幸い首都である東京には、アジア諸国を初めとした大使館や領事館が数多く点在をしております。そうした大使館に対し情報を発信し、また多くの声を聞くことで、お互いに有益な交流が可能となると考えます。それが、東京大会の成功だけではなく、双方の未来に向けた連携につながり、そして大使館側もそれを望んでいます。
 九月二十六日には、ASEAN十カ国の大使が主催する会に高島議長、ともに都議会自民党も招かれ、交流をして、さまざまな意見交換を行ってまいりました。
 知事が掲げる都市外交、そして、これまで都が積み上げてきたアジア諸都市との国際交流を発展、進化させるためにも、大使館等と具体的なニーズに基づいた施策を展開していくことが必要だと考えます。
 今後の在京大使館との連携の強化について伺います。
 次に、教育機関における国際交流について伺います。
 まず、首都大学東京の取り組みについてであります。
 海外諸都市、特にアジアでは大学教育に非常に強い関心を抱いており、その充実が国の発展に一番必要であると考えているとのことであります。だからこそ、都立の大学である首都大学東京における国際協力の取り組みを数段進化させる必要を感じます。首都大学東京では、昨年度まで、アジア人材育成基金を活用し、アジア諸都市から多くの留学生を受け入れてきたと聞いています。
 今後、アジア諸都市のニーズも踏まえて、留学生の受け入れや首都大学東京の持つ技術の提供など、アジア諸都市発展のための協力をさらに進めていくべきであり、都市外交においても、東京都の首都大学東京だからこそ果たすべき重要な役割があると考えますが、所見を伺います。
 次に、都立高校における国際交流についてであります。
 さまざまな分野で国際協力を推進するためには、国際社会の一員としての自覚や行動力を持ち、世界で活躍できる若者を育成することが不可欠であります。そのためには、若いうちから海外の学校の生徒との交流を体験させることが重要であります。
 具体的には、海外の高校とのマッチングで相互交流をしていくこと、お互いの文化を紹介したり、共通のテーマについて意見交換を行うこと、そうした活動を通して語学力と豊かな国際感覚を身につけるようにすることであります。
 このように、生徒相互の国際交流というものは、国際都市東京の将来にとって不可欠であると考えます。公立、私立を問わず、多くの高校生に国際交流の機会があるべきでありますが、都立で国際交流を推進することで、私立高校でも交流が促進されることが期待できます。
 そこで、今後の都立高校における国際交流について、都教育委員会の見解を伺います。
 あえて申し上げれば、全高校生が三年間のうちに海外体験ができるようなことを考えられれば、すばらしいことだなと思います。
 ところで、都市外交や各局の国際業務を推進するには、そうした業務を担う人材の育成が不可欠であります。経済交流にしろ文化交流にしろ、都市外交では、相手を知り、その知見を基本に戦略を立てることが肝要であります。
 そのためには、百聞は一見にしかず、行動に移すことが重要であります。議会も都職員も、相手の国を知るために幅広く人材交流を進めることが必要だと考えます。
 都庁では、今後、国際業務の増加に伴い、これまで以上に語学の重要性も高まります。仕事と語学の双方にたけた職員が、都市外交にとって必要となってまいります。
 こうした状況の中、都は今年度、これまでの取り組みに加え、都庁国際化リーダー育成研修を開始いたしました。今後五年間で千人を育成することとしており、私は、この取り組みを非常に高く評価をしています。
 論語にも、四方に使いして君命を辱めざる、これを士というという言葉があります。都職員をしっかり育て、機会を捉えて海外に派遣するなど、積極的に活用していくことを強く求めておきます。
 次に、アジア諸国との経済交流に向けた取り組みについて伺います。
 経済がグローバル化する中で、都内中小企業が最も発展を続けていくためには、特に大きな成長が見込まれるアジアに目を向けていくことが必要であります。
 オリンピック・パラリンピックの招致活動を通して、アジア諸国の方々と親しくなり、意見交換をしてまいりました。いずれの国でも、東京の中小企業との交流を望んでいます。そして、技術力の向上やビジネス拡大を図り、自国の産業をさらに活性化させたいと考えています。
 こうした声にしっかりと耳を傾け、都内中小企業がアジア諸国の企業とともに発展していけるよう、両者を結びつけ、さまざまなビジネスの交流を通して、ウイン・ウインの関係を築いていくことが一番重要なことと考えます。
 ここで大切なことは、東京大会へのアジアの国々の温かい応援に対して、感謝の気持ちを持って東京として、また我々日本人として何ができるのかを本気で考えて行動をすることであります。
 都はこれまで、経営面や技術面はもとより、金融支援も含めて中小企業の海外展開支援に総合的に取り組んでまいりました。毎年開催している産業交流展では、アジア諸国の企業にも参加をいただいております。
 こうした都だからこそ、将来には、アジアの都市、例えばタイ国のバンコクで東京都主催の産業交流展を開催するぐらいの意気込みが必要ではないでしょうか。都内中小企業とアジア諸国の企業の交流が活発に行われるように、都は、一層精力的な取り組みを進めるべきと考えますが、所見を伺います。
 改めて申します。東京大会を成功させるためには、海外各国の協力をいただかなければなりません。だからこそ我々は、東京大会を応援し、また、日本、東京都のリーダーシップに大きな期待をしている多くの国々が望んでいることを知るべきであり、そのことに積極的に応えていく責任があると考えます。
 日本人、また日本のみならず、そうした諸外国の諸都市双方との発展につながる実りの多い真の国際交流、真の都市外交こそが、東京大会後の東京のさらなる発展のかなめになると考えます。都の協力が世界からの協力につながり、相互の発展をもたらす、それが今後の東京の大きな、大きな財産となるということを申し述べます。
 また、八月の北京で開催された世界陸上に参加をしてまいりました。そこで余りにも世界の目が、東京で考えていることと違う意見を持っていることに驚きを隠せませんでした。謙虚に承ることを申し述べて、私の質問とさせていただきます。
 ありがとうございました。(拍手)
〔知事舛添要一君登壇〕

○知事(舛添要一君) 鈴木隆道議員の一般質問にお答えいたします。
 リオデジャネイロ大会でありますが、来年二〇一六年のリオデジャネイロ・オリンピック・パラリンピックは、南米大陸で初めて開催される大会でありまして、世界中の人々がその盛り上がりを楽しみにしております。
 次回開催都市であります東京としましても、このリオ大会にできる限りの協力をし、オリンピック・パラリンピックムーブメントの発展につなげていくことが重要であります。また、リオ大会の成功によってオリンピック・パラリンピックのすばらしさが改めて認識され、次回の東京大会への期待も高まると考えております。
 このため、開催期間中、都は、組織委員会などと共同で、リオ市内にジャパンハウスを設置するとともに、東京キャラバンなどを展開して、現地との交流を深めながら、東京の多彩な文化を世界に発信していくことで、リオ大会の盛り上げに貢献してまいりたいと思っております。
 私も、リオデジャネイロに赴きまして、オリンピックとパラリンピックの閉会式で、リオ市長から受け取った旗を力強く振り、リオ大会の成果を東京に引き継ぐ姿を世界にアピールしてまいります。そして、閉会式におけるプレゼンテーションにおきまして、日本の姿を海外に発信いたします。
 今後、組織委員会や関係団体と連携を図りながら、さまざまなアイデアを結集し、二〇一六年のリオ大会、そして二〇二〇年の東京大会の成功に向けて全力を挙げてまいります。
 そのほかの質問につきましては、教育長及び関係局長が答弁をいたします。
〔教育長中井敬三君登壇〕

○教育長(中井敬三君) 都立高校における国際交流についてでございますが、高校生が教室の中で多様な文化や外国語を学ぶだけでなく、海外の生徒との交流等を直接経験することは、異文化理解の促進やコミュニケーション能力の向上に極めて有効であります。
 現在、都教育委員会は、次世代リーダー育成道場による高校生の海外留学や東京グローバル10の指定校が行う海外の高校との交流を支援する取り組み等により、都立高校における国際交流を推進しております。
 今後は、こうした取り組みに加え、海外の自治体と相互交流を目的とした協定を結ぶなどして、姉妹校提携や留学生の交換、短期語学研修等をより活発に行える環境を整備し、都立高校の国際交流を一層推進してまいります。
〔政策企画局長川澄俊文君登壇〕

○政策企画局長(川澄俊文君) 在京大使館等との連携強化についてでございますが、ご指摘のとおり、都が積み上げてきた都市外交をさらに発展させるには、在京大使館等との関係を強化し、相互の信頼をより深めていくことが重要でございます。
 そのため、知事は就任以来、多くの表敬訪問を受け、大使等と積極的に交流を行っております。また、こうした機会に加え、都政説明や施設の視察などを通じ、個別のニーズにもきめ細かく対応しているところでございます。
 本年七月には、大使館等の防災責任者を対象に、防災連絡会を初めて実施し、参加者からは、有意義な情報が得られた、引き続き東京都と協力していきたいとの声が寄せられております。
 今後とも、大使館等と緊密な連携を進め、さらなる信頼関係を構築し、海外諸都市との交流を発展させてまいります。
〔総務局長中西充君登壇〕

○総務局長(中西充君) 首都大学東京における国際協力についてでございますが、教育研究活動の成果を生かし、アジア諸都市など広く国際社会に貢献していくことは、重要な取り組みでございます。
 これまで、アジア人材育成基金を活用し、水問題など大都市共通の課題についての研究やアジアからの優秀な留学生の受け入れを進めてまいりました。
 さらに昨年度からは、理学療法、作業療法などに関する高度な技術を習得させる事業に着手し、今年度は教員をインドネシアなどに派遣して医療技術に関する講義や実技指導を行うとともに、平成二十九年度からのこの分野の留学生受け入れに向けた準備も進めております。
 今後も、首都大学東京が積極的に国際協力を進め、東京のプレゼンス向上に寄与できるよう、都市外交人材育成基金の活用など、都として一層の支援を行ってまいります。
〔産業労働局長山本隆君登壇〕

○産業労働局長(山本隆君) アジア諸国との経済交流についてでございますが、都内中小企業とアジア諸国の企業が、ともに成長発展していくためには、企業同士の出会いの場を設けるなど、交流を促進することが重要でございます。
 このため、都は、産業交流展にアジア諸国の企業を招待するとともに、ベトナム、インドネシア、マレーシアなどで開催される展示会に都内中小企業のブースを設置するなど、商談の機会を提供しております。
 また、年内には、アジアの重要拠点であるタイに中小企業振興公社の現地支援拠点を開設し、販売代理店の紹介など現地でのビジネスを支援してまいります。
 今後は、都内中小企業と現地企業との交流促進に向け、この拠点を足がかりに展示会のさらなる活用など、取り組みの強化について検討してまいります。

○議長(高島なおき君) 三十九番高倉良生君
〔三十九番高倉良生君登壇〕
〔議長退席、副議長着席〕

○三十九番(高倉良生君) 初めに、防災対策について質問いたします。
 防災の日の九月一日、東京港で自衛隊の護衛艦「いずも」など、船を活用した海からの医療支援の訓練が実施されました。首都直下地震を想定し、治療が必要な被災者を羽田空港から広域搬送する際、緊急手術などが必要な重傷患者を「いずも」に搬送し、治療する訓練であります。
 国においては、自民、公明の国会議員でつくる議員連盟が、いわゆる病院船の実現に取り組んでおり、そのための実証訓練が一昨年は三重県尾鷲沖で行われ、昨年は都も全面協力して東京港で実施されました。今回の訓練は、それに続くものであります。
 当日、私は、羽田空港や「いずも」での訓練の様子を見ましたが、広く海に面した東京において、医療設備を搭載した船が海からの医療支援を行っていくことは、大変有効であると改めて実感いたしました。
 こうした医療支援に力を注いでいる姿を示すことは、二〇二〇年に向けて、安全・安心に全力で取り組む東京の姿を世界に大きくアピールすることにつながります。
 ことしの訓練でも、都の関係局から多くの職員が訓練に参加していますが、船を活用した東京での二度にわたる訓練を踏まえ、海からの医療支援について、知事の所見を伺います。
 次に、空からの対策についてであります。
 最近、遠隔操作や自動飛行できるドローンと呼ばれる無人機が話題になっています。小回りがきくことから、カメラを搭載し、映画撮影を初め、空撮によく使われています。
 先日、ドローンの有効活用を研究している千葉県の国際医療福祉専門学校の小澤貴裕氏と意見交換してきました。スマートフォンから緊急電話をかけてきた現場の位置情報をたどってドローンを飛ばし、搭載したカメラ画像を見ながら正確にAEDを運ぶなど、注目すべき取り組みを進めていました。
 私は、ドローンをうまく活用すれば、災害時の情報収集、救命救急のほか、平常時には危険箇所の詳細な調査などに有効なツールになると考えています。
 先般、豪雨で甚大な被害が発生した茨城県常総市の被災現場でも、国土地理院がドローンを飛ばし情報収集をしておりました。災害時には、あらゆる手段を講じ、情報を素早く正確に把握することが何より重要であります。
 都は、災害発生に対して万全な準備に取り組んできていると思いますが、災害時の情報収集の重要性とドローン活用の今後の可能性について見解を伺います。
 次いで、空き家対策について質問します。
 都内の空き家は八十二万戸に上り、そのうち長期不在などの空き家は十五万戸ともいわれています。適切な管理が行われていない空き家は、防災、衛生、景観など、さまざまな面で地域の生活環境に大きな影響を与えており、的確な対策が望まれております。
 ことし五月、空家等対策の推進に関する特別措置法が全面施行され、区市町村は、空き家の調査、データベースの整備、対策計画の策定などに取り組むこととされました。また、倒壊のおそれがあるなどの特定空き家については、立入調査や撤去、修繕の指導、勧告、命令ができるようになりました。
 都内の区市町村を見ると、取り組みが進んでいる自治体がある一方、そうでないところも見られ、対応にはばらつきがあります。
 特別措置法において、都は区市町村に対し、技術的な助言や相互の連絡調整など必要な支援を行うこととされていますが、現在の区市町村の空き家に対する取り組み状況と都の対応について伺います。
 空き家は、戸建てなどの形態や築年数などが異なり、個々の空き家の状況や所有者の意向を踏まえた対応が必要であります。また、中古住宅としての空き家の流通や跡地を含めた利活用、管理不全の予防などを進めていくには、専門的な助言が欠かせません。
 そのためには、土地家屋調査士、宅地建物取引士、弁護士、税理士、司法書士、建築士など専門家との十分な協力体制のもと、都や区市町村に空き家所有者の相談窓口を設置するなど相談体制を構築すべきと考えますが、見解を求めます。
 次いで、伝統芸能についてであります。
 演芸番組「笑点」のレギュラーとして活躍し、一、二、三、チャラーンの挨拶で広く愛されてきた落語家林家こん平師匠をご存じと思います。十一年前、テレビ出演の後、倒れ、難病の多発性硬化症を発症、手足が麻痺し、はなし家の命である声も出せなくなりました。こん平師匠は、さまざまな運動や声を出す練習、さらには卓球にも挑戦しながらリハビリを続けております。そして、厳しい状況の中で、笑いがもたらす無限の可能性を信じ、昨年八月から都電荒川線を借り切って都電落語会をスタートさせました。
 先月、都電落語会一周年の記念イベントが開催をされ、翌日、こん平師匠は、二十四時間テレビ番組の「笑点」の舞台にも出演、正座することが困難な中、座布団に座り、声を振り絞る姿が大きな感動を呼びました。要介護度も四から三になり、さらに二を目指しながら、芸歴六十周年に当たる二〇二〇年のパラリンピックの大成功を目標に、多くの障害者に勇気と希望を与えていこうと奮闘しています。
 都電荒川線に乗って江戸落語を味わう粋な試みは、難病と闘う、こん平師匠の姿と相まって大きな注目を集めております。マスコミにも大きく取り上げられたことから都電の注目度が上がり、利用増にもつながっていると思います。
 これを機に、都電の魅力をより一層アピールする取り組みを進めるべきと考えますが、見解を伺います。
 落語は、江戸時代から庶民生活の中で、歯切れのいいリズムで、おもしろおかしく、相手への配慮も見せながら、話術で伝える世界に誇れる日本の伝統文化であります。具体的な内容をわかりやすく人々に伝えられる落語は、すぐれた情報伝達の手法といえます。この特質を生かし、さまざまな啓発活動に協力していただいてはどうかと思います。
 最近、巧妙な手口で高齢者などがだまされる被害報道をたびたび目にいたします。被害に遭われた方々が手口を知っていれば、トラブルを避けられたはずであります。落語や漫才などのわざを消費者被害防止の啓発に生かしていくなら、消費者自身が知恵をつけ、自分自身や家族、親しい人を守れるようになると思います。
 都は、消費者被害の未然防止のために、いろいろな普及啓発を行っていますが、さらに楽しくわかりやすい取り組みを進めるべきと考えますが、見解を伺います。
 次いで、動物との共生について質問します。
 この夏、都の動物愛護相談センターでの動物をテーマにしたサマースクールや、上野動物園、井の頭自然文化園で開催された動物の新たな飼い主探しを紹介するイベントに参加しました。都議会公明党が、ことしの第二回定例会で取り上げたものであります。
 夏休み中の小中学生が親と参加したサマースクールでは、保護された犬猫などの飼い主探しについて詳しく紹介されたほか、子供たちが犬に直接触れながら、その生態や接し方、しつけ方などを楽しく学んでいました。
 上野動物園や井の頭自然文化園でのイベントでは、動物愛護相談センターの仕事や動物の飼い主探しを紹介するパネルが展示される一方、犬猫に関する相談コーナーも開設され、親子連れなど多くの方々が訪れていました。
 このようなイベントは、都として初めてのものであり、都民へのよい啓発の機会になったと感じております。こうした取り組みなどを活用して、さらに飼い主探しの拡大を図っていくべきと考えますが、見解を伺います。
 都内の自治体において、公共施設を活用してボランティア団体が開催した飼い主探しを見たことがあります。丁寧な運営で、動物の鳴き声、におい、汚れの心配もありませんでした。ボランティア団体などと連携した飼い主探しや、地域における動物愛護施策に積極的に取り組む区市町村に対し、都として支援すべきと考えますが、見解を伺います。
 都内でも、犬猫など動物を飼育する人は多くおります。私のもとには、動物に関する相談がしばしば寄せられているところです。どこに相談していいかわからないという都民も多いと感じております。動物に関する総合相談窓口である動物愛護相談センターをもっとPRすべきと思いますが、都の取り組みを伺います。
 最後に、自然公園について伺います。
 私は、平成二十一年の第四回定例会で、高尾山のトイレの混雑解消に向けた取り組みについて質問しました。それを受け、山頂付近のトイレが、大きなリュックを背負った女性や子供連れにも利用しやすいようリニューアルされました。そのトイレが、今年度、国が創設した日本トイレ大賞を受賞いたしました。
 私は、日本山岳会に長きにわたり所属しており、山歩きによく出かけます。東京には、高尾山同様、観光スポットとしても人気の高い御岳山や日本百名山にも位置づけられている雲取山など、すばらしい山々が自然公園の中にあり、都心からも時間をかけず気軽に行くことができます。
 山登りを楽しむ方々と話していると、いまだトイレへの不満が多いと感じます。リニューアルされた高尾山のトイレは非常に好評ですが、その他の山のトイレについては、和式であったり、古く、においもひどかったりと、楽しい山登りの気分が台なしになるという声をよく聞きます。
 先日、トイレ機器メーカーを見学した際、外国人旅行者が日本を訪れたときの一番のネックはトイレであるにもかかわらず、東京には洋式化など改善が必要なトイレが多いと説明を受け、強く共感を覚えました。
 私は、トイレは洋の東西を問わず大切なものであり、その都市の文化の成熟度をあらわすものでもあると思います。最近は、高尾山に限らず、東京の山を訪れる外国人旅行者もふえています。
 今後、都は、おもてなしの観点からも、そして、東京の子供たちや年配の方々、女性がより利用しやすい環境を整える観点からも、自然公園のトイレ改善に積極的に取り組んでいくべきと考えますが、見解を伺いまして、質問を終わります。(拍手)
〔知事舛添要一君登壇〕

○知事(舛添要一君) 高倉良生議員の一般質問にお答えいたします。
 災害時における海からの医療支援についてでございますが、首都直下地震等発生時には、病院の被災やライフラインの途絶などにより、都内の医療機能が低下する可能性がございます。
 国が病院船により海からの医療支援を行うことは、医療関係者の確保や負傷者の搬送などの課題はあるものの、都内の医療活動を補完する役割が期待できます。
 そのため、都は、国が実施します医療資機材を搭載した民間フェリーを用いた訓練や医療機能を有する護衛艦を用いた訓練に、昨年度から医療スタッフ等を派遣するなど、船舶を活用した医療機能の実証訓練に積極的に協力してまいりました。
 今後、国が行う訓練の検証を待って、病院船を活用した医療支援の取り組みについて、その動向を見据え適切に対応してまいります。
 そのほかの質問につきましては、東京都技監及び関係局長が答弁をいたします。
〔東京都技監安井順一君登壇〕

○東京都技監(安井順一君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、空き家に関する取り組みについてでございますが、長期間使われていない空き家の増加は、地域の生活環境の悪化や活力の衰退などにつながることから、その有効活用などを含め、適正な対策を進めていく必要がございます。
 都は今年度から、区市町村が行う実態調査や高齢者等への賃貸を要件とした改修助成、空家等対策特別措置法に基づく対策計画の作成への財政支援を開始いたしました。
 現在では、法施行以前からの取り組みを含め、実態調査は三十二自治体、改修助成は五自治体で実施され、対策計画の作成を検討する動きも出てございます。
 引き続き、連絡調整の場などを通じて、都の支援制度の活用を促すとともに、円滑な調査の実施等に向けた技術的助言を行うなど、空き家対策に取り組んでまいります。
 次に、空き家に関する相談体制についてでございますが、空家等対策特別措置法では、区市町村が空き家所有者などからの相談に応ずる体制を整備することとされておりますが、相談窓口の設置は四自治体にとどまっております。
 また、空き家の所有者の抱える課題は、維持管理にとどまらず、相続や売買、賃貸など多岐にわたることから、相談体制の整備に当たっては各分野の専門家を活用することも有効でございます。
 都としては、今後こうした専門家の協力を得ながら、区市町村が空き家に関する相談窓口を開設するよう促してまいります。
〔総務局長中西充君登壇〕

○総務局長(中西充君) 災害時の情報収集についてでございます。
 大規模災害時に緊急性の高い救出救助活動を円滑に実施するためには、正確な被害状況を迅速に把握することが重要でございます。
 そのため、都では、発災直後から、都庁屋上に設置された高所カメラや警視庁、東京消防庁等のヘリコプターからの映像などを活用して俯瞰的な被害状況を確認するとともに、都職員を区市町村の庁舎に派遣し、被害情報等を直接入手することとしております。
 ご提案のドローンの活用について、都といたしましては、さまざまな機関での実用化に向けた取り組みを注視しつつ、今後とも、こうした先進機器の活用も視野に、災害時の情報収集に万全を期してまいります。
〔交通局長塩見清仁君登壇〕

○交通局長(塩見清仁君) 都電の魅力をアピールする取り組みについてでございますが、荒川線は、東京に残った唯一の都電であり、地域の足としての役割を果たしておりますが、新たな利用客を獲得するためには、その魅力を広く発信することが重要でございます。
 このため、交通局では、これまでもお話にありました貸切電車による都電落語会などの話題づくりや広報誌の発行、沿線四区と連携したイベントの実施、都電マスコット、とあらんの活用などを通じて、荒川線の魅力向上に取り組んでまいりました。
 こうした中、本年五月には、世界最大級の旅行者向け口コミサイトで、評価の高い観光施設として認証されました。さらに先般、魅力ある新型車両を導入したところでございまして、今後とも、SNSの活用や外国語の案内冊子の発行などにより、荒川線の魅力を国内外へ積極的に発信することで、より多くの新たな利用客を獲得してまいります。
〔生活文化局長多羅尾光睦君登壇〕

○生活文化局長(多羅尾光睦君) 消費者被害防止の普及啓発についてですが、消費者被害を未然に防止するには、悪質事業者の手口等を消費者に親しみやすい方法でわかりやすく伝えることが重要でございます。特に、被害に遭いやすい高齢者や若者向けに、お話の落語等を活用することは効果的でございます。
 そのため、都は、悪質商法を題材に、若手落語家や大学の落語研究会に新作の制作を依頼し、町会や自治会、老人会等の集まりで出前寄席を実施しております。
 本年度も、新作落語を発表するとともに、さらに、若者向けには、新たに、若手芸人や学生芸人による啓発イベントを大学祭において開催いたします。
 今後とも、都は、消費者に親しみやすい方法で、悪質事業者の最新の手口や対処法を盛り込むなど、工夫を凝らした普及啓発を行い、被害防止に取り組んでまいります。
〔福祉保健局長梶原洋君登壇〕

○福祉保健局長(梶原洋君) 三点のご質問にお答えをいたします。
 まず、犬や猫の譲渡拡大に向けた取り組みについてでありますが、都は、より多くの都民に命の大切さを理解してもらい、保護動物の譲渡をさらに進めるため、今年度初めて、都やボランティア団体の譲渡活動を紹介するイベントを七月と八月に開催し、多くの方に参加していただきました。
 また、来月には、二つの都立公園の場におきましても、同様のイベントを開催することとしております。
 都は現在、飼育経験が豊富で実績のある四十九のボランティア団体等と連携して、譲渡活動を進めるとともに、保護された犬、猫の飼い主になる方法を紹介するパンフレットを区市町村や関係団体に配布するなど、譲渡に関する都民の理解促進を図っております。
 今後とも、さまざまな方法を活用して普及啓発を進め、保護された犬や猫の譲渡拡大に取り組んでまいります。
 次に、動物愛護施策に取り組む区市町村への支援についてでありますが、動物愛護施策を着実に推進していくためには、地域に根差した取り組みが重要でございます。
 都は現在、猫に関する苦情や致死処分数を減少させるため、地域の特性と実情に応じて、飼い主のいない猫対策に関する町内会やボランティア等との会議の開催や、不妊去勢手術の実施などの取り組みを進める区市町村を包括補助により支援しております。
 また、飼育が困難になった飼い主への助言や新しい飼い主探し等を区市町村と連携して行っている約三百名の動物愛護推進員の活動を支援しております。
 今後とも、動物愛護推進員やボランティアなどと連携して、動物愛護施策に取り組む区市町村を支援してまいります。
 最後に、多くの方に動物愛護相談センターを知っていただく取り組みについてでありますが、都はこれまで、ホームページでセンターの取り組みを紹介するほか、イベントや区市町村の窓口等で配布する、動物の適正飼養、終生飼養など、動物愛護に関する普及啓発パンフレット等にセンターの案内を掲載し、周知に努めてまいりました。
 また、今年度新たに作成する高齢者向けのパンフレットには、飼育困難時の家族等への協力依頼などに加え、センターを初めとする相談窓口の案内を盛り込むこととしております。
 今後とも、動物に関する総合相談窓口であるセンターの事業内容等の情報提供に努め、動物愛護の取り組みを一層推進してまいります。
〔環境局長遠藤雅彦君登壇〕

○環境局長(遠藤雅彦君) 自然公園のトイレについてでございますが、東京には高尾山や御岳山あるいは伊豆諸島や小笠原の島々など、豊かな自然が広がっており、その多くが自然公園に指定されております。
 近年、外国人観光客など、利用者の多様化が進む中、トイレや休憩所などの施設を充実させることは極めて重要でございます。
 自然環境を守るため、立地条件や技術的条件などに一定の制約はございますが、今回の日本トイレ大賞の受賞を機に、高尾山だけでなく、ほかのエリアにおいても、誰もが快適で使いやすいトイレの整備をさらに積極的に推進してまいります。
 こうした取り組みにより、国内外からの多くの来訪者が東京の自然環境の豊かさを堪能できるよう、安全で快適な自然公園の環境整備に努めてまいります。

○副議長(藤井一君) 二十二番ほっち易隆君
〔二十二番ほっち易隆君登壇〕
〔副議長退席、議長着席〕

○二十二番(ほっち易隆君) 昨日の我が党の代表質問では、道徳教育の重要性について知事の考えを伺い、大変前向きな答弁をいただきました。
 知事の答弁にもあったように、我が国には、礼儀を重んじ、他者を思いやり、互いに助け合うという、よき伝統があります。
 しかしながら、こうした日本人のよさというものは、ふだんは余り意識されていないことから、外国人から指摘されて初めて気づくことも多いと思います。
 その意味で、二〇二〇年大会は、子供たちが我が国のよき伝統を学ぶ絶好の機会であると考えます。
 この機会を活用し、日本人が受け継いできたよき伝統や大切にしてきた価値を、子供たちに継承させていくことが重要であると考えますが、知事の見解を伺います。
 日本人のよさについて、海外から評価されている一方で、日本人が大切にしてきた、礼儀、思いやりの心といったよき伝統や、規範意識、公徳心などの倫理観が、子供たちの心にしっかりと身についていない現状があることも事実だと思います。
 その育成に取り組んでいくことは喫緊の課題ではありますが、学校だけでできることではありません。私たち大人全員の責任であり、学校、家庭、地域社会が一体となって、子供たちの倫理観や道徳性の育成に取り組んでいかなければなりません。
 そこで、学校が、家庭、地域社会と連携し、道徳教育を一層推進すべきと考えますが、都教育委員会の取り組みを伺います。
 次に、都立江北高校の進学対策について伺います。
 どんな家庭環境であっても、自分が生まれ育つ身近な地域に、将来の夢をかなえることができると実感できる教育環境を整えることが重要であると考えます。
 また、都内に十校ある都立中高一貫教育校は、来年三月には全ての学校で卒業生を送り出すことになり、既に卒業生を送り出している学校では、大学進学に実績を上げていると聞いています。
 ぜひ、この機会に、来年度は学校の取り組みをしっかりと検証していただきたいと要望をいたします。
 そこで、私は、将来的には、足立区にある都立江北高校を中高一貫教育校へ改編して、地域の子供たちの新しい進学の拠点としたいとの強い思いがありますが、まずは、学校の実績をさらに向上させていくことが肝要と考えます。
 江北高校は、地域に根差した文武両道の伝統校であり、都教育委員会指定の進学指導推進校として、生徒の進学希望の実現に全力で取り組んでおります。
 地域の子供たちが将来の夢を持って成長できるよう、江北高校を地域を代表する進学校として一層推進する必要があると考えますが、都教育委員会の見解をお伺いいたします。
 次に、東京都江戸東京博物館のさらなる活用についてお伺いをいたします。
 私は、東京の文化の根底は江戸文化にあると考えています。
 江戸東京博物館は、国内有数の専門博物館として、年間およそ百万人もの観覧者が訪れ、にぎわいを見せております。本年三月には、開館から二十二年を経て、常設展示室がリニューアルオープンし、展示内容をさらに充実させました。加えて、スマートフォンに対応したホームページを開設するなど、広報活動も積極的に展開し、好評を博していると聞いております。
 二〇二〇年東京五輪パラリンピック大会に向け、江戸東京博物館は、東京の歴史と伝統文化の発信や観光振興の拠点として、より一層その役割が期待されます。
 今後、さらなる利用促進を図るためにも、博物館の展示企画などを進化させていくとともに、都民、都外にお住いの方、訪日外国人という三つのターゲットごとに、広報活動を行うことが必要であると考えます。
 中でも、今後ますます増加が見込まれる訪日外国人に対しては、多種多様なニーズに合わせ、きめ細かなPRを実施するなど、これまで以上の取り組みを行うことが重要です。
 そこで、今後、訪日外国人向けの方策をどのように進めていくのか、見解をお伺いいたします。
 次に、都民への広報活動について伺います。
 江戸東京博物館は、江戸東京の歴史と文化を学び、体感できる都民の大切な財産です。
 多くの都民が、江戸東京の歴史と文化について理解を深めるとともに、来るべき東京大会では、そのすばらしさを他国の人々に伝えられる環境をつくっていくべきと考えます。
 現在も、一部の小中学校においては、社会科見学等で訪れていることは承知しておりますが、未来を担う、より多くの子供たちには、江戸東京の歴史と文化について、体験を通して親しみを持って学んでほしいと思います。
 そこで、小中学生や高校生が歴史や文化について学ぶに当たり、江戸東京博物館の一層の活用を図っていくことが必要と考えますが、都教育委員会の見解をお伺いいたします。
 次に、常設展示室には、勝海舟に注目し、江戸が首都東京となっていく時代の大きな転換期を扱う新たな展示がなされております。
 勝海舟については、昭和六十一年二月十日に産経新聞夕刊、そして、平成四年八月十八日の読売新聞夕刊に記事が掲載されていますが、勝海舟の胸像が、この都庁内に現在も保管されております。何らかの事情で公開されていないと思いますが、まさに宝の持ち腐れです。東京の歴史文化を勉強したいと思っている都民のそばにあってこそ、東京都の貴重な財産である勝海舟の胸像が生かされます。
 そこで、ぜひこれを江戸東京博物館や都議会正面玄関で展示し、都民を初め多くの人々に公開すべきと考えます。ぜひ、都知事にも私の考えに賛同をいただき、実現していただければ幸いです。
 そして、理事者の方々が、局の垣根を取り払い、協力して都民のために英知を出すことを期待して、次の質問に移ります。
 次に、下水道の浸水対策についてお伺いをいたします。
 さきの関東・東北豪雨に対して、心よりご冥福をお祈りするとともにお見舞いを申し上げます。
 また、ことしも各地で豪雨がありました。浸水被害が多数発生しています。
 下水道局では、時間五十ミリを超える降雨についても、浸水被害を軽減するため、従来から実施している大規模地下街周辺に加え、平成二十五年度の豪雨を受け、豪雨対策下水道緊急プランを策定し、市街地でも時間七十五ミリ降雨の対策に踏み出すこととしました。
 しかしながら、浸水対策施設は、大規模、大深度となり、整備には多大な時間を要することから、我が党は、さきの第二回定例会の代表質問において、今後の整備の進め方について質問をいたしました。その際、設計や施工で工夫し、整備効果を早期に発揮させるとの答弁でしたが、そのためには、まず一日も早く工事に着手することが必要だと考えます。
 そこで、時間七十五ミリ降雨の浸水対策の取り組み状況についてお伺いをいたします。
 次に、自転車利用者の損害賠償保険への加入についてお伺いをいたします。
 自転車は、子供から高齢者まで、多くの人々が手軽に利用できる便利な乗り物です。しかし、その手軽さ、便利さの裏には、さまざまな危険が潜んでおります。
 記憶に新しいところでは、自転車が歩行者と衝突、歩行者は意識が戻らない状態となってしまい、自転車側に一億円近い損害賠償を命じられた神戸市での事故です。
 こうしたこともあり、兵庫県では、来月から、自転車を利用する場合に損害賠償保険に加入することが義務化されます。
 義務化とはいえ、保険未加入者への罰則は設けられていません。そのため、実質的には、都条例と同様の努力義務ですが、これを契機として、保険加入に関する社会的な関心も高まっております。
 自転車に関する交通事故は、都内でも数多く発生しています。私の地元、足立区においても、交通事故の約四割は自転車が関連する事故という状況です。自転車利用者は、事故の被害者になるだけではなく、加害者にもなる可能性があります。事故を起こさないためには、交通ルールやマナーを遵守することが第一ですが、万が一の事故に備え、保険に加入をし、安全に対してみずから考えることは非常に重要です。
 また、自転車の活用推進という観点から、自転車シェアリングの取り組みが進められており、外国人を含めた観光客による利用は、今後ますます増加するものと見込まれます。
 観光客も含めた自転車利用者が、万が一、加害者となってしまった場合に備えた損害賠償保険の普及促進について、都の見解をお伺いしまして、私、ほっち易隆の質問を終わりにさせていただきます。
 ご清聴まことにありがとうございました。(拍手)
〔知事舛添要一君登壇〕

○知事(舛添要一君) ほっち易隆議員の一般質問にお答えいたします。
 日本人が受け継いできた伝統や価値を子供たちに継承させていくことについてでございますが、私自身の経験から申し上げましても、外国から日本を見たときに、改めて日本のよさというものを思い起こすことが多うございます。
 私は、ヨーロッパ滞在中に、外国人の柔道家が日本の柔道の精神を受け継ぎ、きちんと礼をしている姿を見て、日本のすばらしさを感じることができました。
 また、東日本大震災の際に、日本人は実に秩序正しく行動し、泥棒する人がいない、行列もきちんと守ると、海外から高く評価されたことによりまして、私たち日本人は、みずからの行動規範について改めて認識することとなりました。
 二〇二〇年大会は、こうした日本文化の価値を最大限に引き出し、東京を訪れる外国のお客様に最高のおもてなしを提供し、日本のよさを世界に発信する絶好の機会であります。
 この大会を契機に、子供たちが、我が国と世界の国々の歴史、文化などを学び交流することを通して、日本のよさについて自覚し、すばらしい伝統と文化をしっかりと受け継ぎ、グローバル社会で活躍できるように育成してまいります。
 そのほかの質問につきましては、教育長及び関係局長が答弁をいたします。
〔教育長中井敬三君登壇〕

○教育長(中井敬三君) 三点のご質問にお答えいたします。
 まず、家庭、地域と連携した道徳教育についてでありますが、児童生徒に、人間として踏まえるべき倫理観や道徳性を確実に育んでいくためには、議員ご指摘のとおり、学校、家庭、地域社会がそれぞれの役割と責任を自覚し、相互に連携協力することが不可欠でございます。
 そのため、都教育委員会は、各小中学校が道徳の授業を公開し、保護者、地域関係者とともに意見交換を行う道徳授業地区公開講座の開催や、家庭でも活用できる都独自の教材集の配布などの取り組みを行っております。
 今後、これらに加え、区市町村教育委員会と連携し、道徳の教科化を推進するための拠点校を中心として、PTAや地域の健全育成関係者の代表による協議会を開催するなど、家庭、地域社会と連携した道徳教育に関する取り組みを一層充実してまいります。
 次に、江北高校の進学推進に向けた対応についてでありますが、江北高校では、国公立大学等の進学を目指す特進クラスの設置や、大学生チューターが個別指導を行う自主学習室の開設、学力達成目標を明確にした授業計画の策定など、生徒の進路希望の実現に向けて組織的な進学指導に取り組んでおり、大学進学実績も向上しております。
 さらに、都教育委員会は、江北高校に対し、昨年度、予備校による分析、提案を通じて英語科の進学指導体制の改善を図るとともに、本年十一月には、授業の改善に向けた外部機関による評価について積極的に支援を行い、学校全体の指導力の強化を図っていくこととしております。
 今後も、国公立大学や難関私立大学への進学希望をかなえることができる、地域に誇れる進学校を目指し、江北高校を支援してまいります。
 最後に、学校教育での江戸東京博物館の活用についてでありますが、教室の中で、教科書や資料集等から知識を学ぶことに加え、実際に展示を見たり、学芸員の説明を聞いたりする体験は、児童生徒にとって学習への関心を高め、内容を理解し、思考力や想像力を培う上で有効であります。
 とりわけ、江戸東京博物館では、児童生徒が再現された江戸のまち並みを歩き、かごや人力車など昔の乗り物を体験する活動や、明治から昭和にかけての生活の様子を展示から学ぶ調査活動等を通して、江戸や東京の歴史や文化についての学習を深めております。
 今後とも、都教育委員会は、関係部署や区市町村教育委員会と連携し、教科等の指導における体験学習がより一層充実するよう、江戸東京博物館の積極的な活用について、各学校や研究団体に働きかけてまいります。
〔生活文化局長多羅尾光睦君登壇〕

○生活文化局長(多羅尾光睦君) 江戸東京博物館における、訪日外国人の来館者数をふやしていく方策についてですが、二〇二〇年に向け、江戸東京博物館が、外国の方にも、江戸東京の歴史や文化を理解していただく場となり、観光スポットとしても注目されるようになることが重要でございます。
 そのため、江戸時代の暮らしを目で見て実感できる実物大のすし屋屋台などの模型を新たに展示したり、多言語の展示解説タッチパネルを導入するなどの充実を図ってまいりました。
 今年度は、特に外国人を対象として、来館のきっかけやサービスへの評価等を伺うモニター調査を行い、この結果をもとに、サービス改善や、より効果的な広報媒体の活用など、さらなる集客につながる取り組みを実施してまいります。
 こうしたことにより、首都東京を代表する博物館として、国内外にその魅力を積極的にアピールしてまいります。
〔下水道局長石原清次君登壇〕

○下水道局長(石原清次君) 時間七十五ミリ降雨の浸水対策の取り組み状況についてでございますが、市街地では、対象の四地区全てにおきまして、工事の着手に当たり課題となるシールド工事の立て坑用地確保に向けた地元区との協議や設計等を精力的に進めております。
 その結果、四地区のうち初めて、世田谷区弦巻地区で今年度工事着手の見込みとなりました。残る地区におきましても、早期の工事着手を目指すとともに、一部完成した施設を暫定的に稼働させ、オリンピック・パラリンピック前の二〇一九年度までに効果を発揮いたします。
 一方、地下街を対象とした九地区では、既に四地区で事業が完了し、現在、二地区の工事を鋭意進めており、残る三地区につきましても、今年度中の工事着手を目指します。
 今後とも、時間七十五ミリ降雨の浸水対策を積極的に進め、都民の安全・安心を確保してまいります。
〔青少年・治安対策本部長廣田耕一君登壇〕

○青少年・治安対策本部長(廣田耕一君) 自転車利用者の損害賠償保険についてでございますが、都内の交通事故における自転車関与率は高く、また、高額賠償事例も発生していることから、ご指摘のとおり、事故への備えとして損害賠償保険の普及が必要であると考えております。
 このため、都は、条例で保険加入の努力義務を定め、区市町村や学校等と連携したリーフレットの配布などの取り組みに加え、セミナーの開催や研修用教材の提供などによる企業等を通じた働く世代への啓発も行っております。
 また、外国人など、観光客の利用増加も見込まれる自転車シェアリングについては、条例を踏まえ、既に各区の運営事業者が損害賠償保険に加入し、対応しているところであります。
 今後とも、都として、自転車販売業者の協力を得て、利用者への啓発を行うなど、関係機関等との連携を深め、より一層、保険加入促進の取り組みを行ってまいります。

○議長(高島なおき君) 三十三番里吉ゆみさん
〔三十三番里吉ゆみ君登壇〕

○三十三番(里吉ゆみ君) 東京都における地域包括ケアシステムの推進について伺います。
 私はこれまで、区議会議員として、また、都議会議員として、高齢になっても、誰もが安心して住み続けられる地域をつくりたいとの思いで活動してきました。
 私の住む世田谷区は、特養待機者が現在約二千三百人、老老介護が限界に来て何とか施設に入れたいという方や、ひとり暮らしで介護度三、リウマチがひどくなり、緊急通報システムを何度も使って救急車を呼ぶ方などが、申し込んでから何年も入れないという相談を受けてまいりました。結局最後は、遠くの特養老人ホームに入所する方が多いのですが、家族は遠くまで面会に行くのも一苦労ですし、ひとり暮らしだった方が遠方に行ってしまったら、訪ねていく人はほとんどいないのが現実です。
 医療、介護、介護予防、住まい、生活支援の五つのサービスを一体的に提供する、支援が必要な高齢者が住みなれた地域で生活できるための地域包括ケアシステムが求められています。
 高齢者がひとり暮らしであっても、認知症の方であっても、また、低所得の方であっても、住みなれた地域で安心して暮らしていける福祉都市東京にするために、都として、あらゆる手だてを講じる必要があると考えますが、知事の認識を伺います。
 地域包括ケアシステムの構築に向けては、まずニーズと資源を把握する地域アセスメントが重要です。地域包括ケアで必要な医療や福祉の資源である病院や診療所、訪問看護や介護施設、ケアマネジャーやヘルパー等の数、利用者数など、実態調査を行うことが必要であり、自治体が行う調査を都として支援するべきです。都の見解を伺います。
 私は、地域包括ケアを進める上で、地域密着型、いわゆる小規模特養老人ホームを位置づけて促進するべきと考えます。
 地域密着型特養は、小さな土地で比較的早く整備ができます。そして住みなれた地域で暮らすことができます。大きな土地の確保が難しい都心部でも、特養整備を進めることができます。
 しかし、実際の整備はなかなか進んでいません。二十三区内の一カ所の定員が二十九人以下の地域密着型特養は八カ所しかありません。そのうち七カ所は区有地を使い、うち五カ所は施設整備も区が行っていましたから、行政が強力に支援しないと整備が進まないことがうかがえます。
 二十九人以下と小規模のため、スケールメリットが働かず経営が厳しく、広域型施設に比べ整備が進みにくいと都も認めています。しかし、都が特養に対して行っている借地料補助や区市町村有地を活用した場合の補助、経営支援費への補助は、地域密着型の施設は対象外となっています。
 都は、高齢者が住みなれた地域で暮らし続けられるようにするという方針を持っているのですから、地域密着型特養に対しても、広域型特養と同様の用地確保に対する補助を行うべきです。また、経営支援費についても広域型特養と同様に適用すべきです。見解を伺います。
 高齢者が地域で暮らし続けられるためには、通い、訪問、泊まりの支援を一体的に提供し、生活の全体を支える小規模多機能施設の整備が重要です。世田谷区や大田区など、空き家を福祉目的で活用する取り組みも始まっています。
 土地がなかなか見つからない都心で、小規模多機能型居宅介護事業所などの整備を進めるためには、既存の住宅や空き家を活用することが有効です。
 知事も、地域包括ケアシステムの在り方検討会議で、空き家の活用で小規模多機能の施設をつくることについて、非常にいい、こういうのが都市型だと発言されていました。福祉施設に空き家を活用するモデル事業を行うなど、都として取り組むべきです。都の見解を伺います。
 地域包括ケアの推進のために、市区町村社会福祉協議会に配置されている地域福祉コーディネーターが注目されています。高齢者、障害者など複数の分野にまたがり、地域包括支援センターだけでは解決できない相談への対応や地域のさまざまな職種、ボランティア団体などとも連携しての支援など、実際に大きな成果を上げています。
 高齢者だけでなく、若年層も含めた地域包括ケアシステムが区市町村において展開できるよう、事業のかなめとなる地域福祉コーディネーターを拡充すべきではありませんか、見解を伺います。
 次に、ひきこもりへの支援について伺います。
 二〇一〇年に内閣府の行った推計では、十五歳から三十九歳のひきこもりの方は、全国で七十万人としています。
 ひきこもりの問題は、本人や家族にとって深刻な問題であるだけでなく、社会にとっても大きな問題です。ひきこもりへの支援について、都は、長期ビジョンでも、いじめ、ひきこもり等、青少年が抱える問題の解決に向けた良好な環境の実現との施策を掲げ、今年度策定された東京都子供・若者計画にも、ひきこもり対策が示されたことは重要です。
 ひきこもりの方への今後の支援について、都の認識を伺います。
 都は、二〇一四年六月から、ひきこもり支援の入り口として極めて重要な、自宅などに直接訪問する活動、いわゆるアウトリーチを初め、その受付窓口を各区市町村に設置しました。都内どこに住んでいてもアウトリーチが無料で受けられることは、ひきこもりへの支援としての大事な一歩であり、重要です。しかし、その後の支援については、まだ不十分といわざるを得ません。
 アウトリーチ事業について、実績と成果、今後の課題をどう捉えているのか、都の見解を伺います。
 私は、都からの委託でアウトリーチを行っているお茶の水女子大の研究室で、責任者の方からお話を伺いました。アウトリーチは、一人に対し約半年間かけて五回訪問し、相談に乗るので、その後の後追いの調査も必要だと思う、地域に支援団体が不足しており、今後の課題だとおっしゃっていました。
 ひきこもりの方が社会につながっていくための次のステップの一つが、都の若者社会参加応援事業の登録団体の活動に参加することです。登録団体では、自宅以外の安心できる外出場所、居場所の提供や、社会体験活動などのメニューをそろえて、社会に出ていくための支援を行っています。
 東京都若者社会参加応援事業の登録団体は、東京都全体で現在わずか十四団体、地域も大変偏っているのが現状です。多摩地域には、福生市、立川市、三鷹市、調布市の四カ所しかありません。また、世田谷以外の城南地域及び城東地域にも登録団体はありません。登録団体を早急にふやし、地域偏在を解消すべきです。都の見解を伺います。
 登録団体への補助は、初めの一年のみ二百万円が出るだけです。そのため、運営費は、全て利用者負担になってしまいます。
 ひきこもりの支援を受ける利用者負担は、大体入会金を一万円、訪問も一回一万円以上、居場所、フリースペースの利用は月八千円から一万数千円になります。
 ひきこもりの方が支援を受けるために大きな財政負担が必要になることについて、都の認識を伺います。
 登録団体の方は、電話や来所で一時間を超える保護者からの相談にも、専門家として対応していますが、入会につながらなければ料金をもらうわけにもいかず、相談を受ければ受けるほど財政的に厳しくなってしまうと伺いました。
 登録団体に対し、相談数に応じて運営補助を行う等、相談事業を位置づけて支援するべきです。
 東京都若者社会参加応援事業の登録団体が支援を拡充できるよう、都として、団体への財政支援を行うべきと考えますが、見解を伺います。
 ひきこもりの方を支援するためには、身近な区市町村の取り組みが欠かせません。我が党が二〇一四年初めに行った調査では、当事者への支援は一割程度の区市町村しか行っていませんでした。都は、区市町村の担当職員を対象とした情報交換会や実務研修を行っていますが、当事者が出かける場所や社会体験できる場所がなければ、社会へつながっていくことは難しいのではないでしょうか。
 私の地元世田谷区では、生きづらさを抱える若者へのサポートとして、世田谷区若者総合支援センターが設置されています。相談、居場所活動を行うメルクマールせたがやを、年間四千数百万円で都の登録団体に委託し、せたがや若者サポートステーション、ヤングワークせたがやと連携して支援を行っています。
 町田市では、保健所が中心となって関係団体とネットワークを結び、独自の支援体制をつくって支援しています。どちらも利用者は無料で利用できます。
 区市町村のひきこもり支援をさらに進めるために、都が現在行っている単年度の補助の拡充や、新たな経常的な財政支援も行うべきではないでしょうか。見解を伺います。
 都は、訪問相談や登録団体のひきこもり支援の対象をおおむね三十四歳までとしていますが、実際には三十五歳以上でも、都の登録団体の居場所支援などを利用している方もいます。
 厚生労働省が現在設置を進めているひきこもり地域支援センターでは、対象年齢は設定されていません。都のひきこもり地域支援センターとして位置づけられている東京都ひきこもりサポートネットの訪問活動についても、三十四歳までという年齢制限は見直すべきです。
 都は、子ども・若者育成支援推進法に基づき、東京都子供・若者支援協議会を開催しています。
 私は、前回の一般質問で、当事者や親の会の方々などから意見を聞くことを求めました。都は、子供、若者の実情に詳しいさまざまな関係者から幅広く意見を聞いてまいりますと答弁しましたが、一年半たった現在でも、ひきこもりの分科会も設置されず、幅広い意見を聞くことも行われていません。
 改めて、分科会の設置等、幅広い意見を聞き、今後の支援策に生かすことを要望します。
 また、協議会の開催は、現在まで二回のみ、驚いたことに議事録も公開されていないという状況です。
 東京都子供・若者支援協議会の会議は原則公開とすべきです。見解を伺い、私の質問を終わります。(拍手)
〔知事舛添要一君登壇〕

○知事(舛添要一君) 里吉ゆみ議員の一般質問にお答えいたします。
 今後の高齢者施策についてでございますが、地域包括ケアシステムの構築を目指して、本年三月に策定いたしました東京都高齢者保健福祉計画では、介護サービス基盤の整備、在宅療養や認知症対策の推進などを重点分野に、さまざまな施策を盛り込みました。
 また、現在、福祉先進都市・東京の実現に向けた地域包括ケアシステムの在り方検討会議では、幅広い視点から議論を行っていただいておりまして、今後、その議論も踏まえながら、大都市東京にふさわしい高齢者施策を展開してまいります。
 そのほかの質問につきましては、関係局長が答弁をいたします。
〔福祉保健局長梶原洋君登壇〕

○福祉保健局長(梶原洋君) 四点のご質問にお答えいたします。
 まず、地域包括ケアのための実態調査についてでありますが、地域包括ケアシステムは、区市町村がそれぞれの地域の資源やニーズを踏まえながら、主体的につくり上げていくことが基本でございます。
 これまでも区市町村は、介護保険事業計画の策定に当たりまして、被保険者の心身の状況、要介護者のサービスの利用意向、福祉サービスの資源の状況等について、調査等により把握をしております。
 また、区市町村は、地域支援事業により、平成三十年四月までに、地域における在宅医療及び介護に関する情報の収集、整理及び活用を行うこととされております。
 都は、こうした区市町村の取り組みが円滑に行われるよう、介護保険法に基づき必要な助言を行ってまいります。
 次に、地域密着型特別養護老人ホームに対する補助についてでありますが、地域密着型特別養護老人ホームは、区市町村が指定、指導監督の権限を持ち、みずから策定する計画に基づき整備を進めるものであり、入所者は原則として施設が所在する区市町村の住民に限定されております。
 都が行っている借地料補助、区市町村所有地を活用した場合の補助、特別養護老人ホームに対する経営支援事業は、入所者の住所地が特定の区市町村に限定されず、誰もが入所できる広域型施設を対象としたものでございます。
 次に、小規模多機能型居宅介護事業所などの整備についてでありますが、都は、国制度である地域医療介護総合確保基金による補助に加え、都独自に宿泊定員数に応じた補助を、区市町村を通じて実施しております。
 これらの補助制度は、新設だけでなく、空き家活用を含む既存の建物の改修も対象としております。
 最後に、地域福祉コーディネーターについてでありますが、国は、地域福祉コーディネーターについて、関係機関やボランティア等と連携して、専門的な対応が必要な問題を抱えた方に対する総合的な支援や、地域におけるネットワーク形成などを行う住民の地域福祉活動を推進するための基盤の一つと位置づけておりまして、今年度から、生活困窮者自立支援法の補助の対象といたしました。
 また、都はこれまで、地域の実情に応じて地域福祉コーディネーターを配置する区市町村を包括補助により支援してまいりました。
 今後とも、こうした区市町村の取り組みを支援してまいります。
〔青少年・治安対策本部長廣田耕一君登壇〕

○青少年・治安対策本部長(廣田耕一君) 八点のご質問にお答えいたします。
 まず、ひきこもりの方への支援についてでございますが、ひきこもりの状態が長期化すれば、本人や家族にとって、精神的、経済的負担が生じるだけでなく、将来の労働力の減少や社会的負担の増大につながるおそれがあります。
 そのため、都としても、ひきこもりの若者が、自立と社会参加に向けて早期に再出発できるよう支援する必要があると認識しており、今後とも、区市町村や、ひきこもり支援に携わる支援機関と連携して取り組みの充実を図ってまいります。
 次に、アウトリーチ事業についてでございますが、都の訪問相談は、ひきこもりの状態にある若者やその家庭の状況や要望を踏まえて必要な支援を見立てるものであり、早期に適切な支援につなぎ、早い段階でひきこもりの状態から脱却させることを目的としております。
 昨年六月の事業開始以来、六十九件の申し込みを受けており、若者がひきこもりの状態に陥る課題を分析して実態の把握に努めるとともに、個々の事例に即して、東京都若者社会参加応援事業の参加団体の活動や就労支援機関等を紹介し、必要に応じて同行もしながら、適切なサービスにつなげております。
 次に、登録団体の確保と活動地域についてでございますが、NPO法人等の民間団体は、地域の実情に応じて活動拠点を設けておりますが、都民からの利用申し込みは都内全域から受け付け、対応しております。
 なお、都としては、引き続き、ひきこもり等の若者の支援について、ノウハウや経験を持つ団体の確保に努めてまいります。
 次に、ひきこもりの支援を受ける利用者の負担についてでございますが、都は、区市町村における若者の自立等支援体制整備事業により、ひきこもりに係る相談支援体制の整備に取り組む区市町村への補助を実施しております。
 この補助事業を活用する区市町村については、若者社会参加応援事業に参加する協力団体と連携して取り組みを行うことを推奨しており、区市町村の事業化を促進することにより、住民が支援を受ける際の負担の軽減を図っております。
 次に、登録団体への財政支援についてでございますが、都は、ひきこもり等の若者支援プログラムに沿った支援を行う団体を登録するとともに、登録制度に参加する団体をサポートする事業を実施しており、支援の実施体制を確立するための経費を助成しているほか、都の登録団体となった後も、技術面、運営面におけるサポートを継続的に提供しております。
 次に、区市町村への財政支援についてでございますが、区市町村への補助については、平成二十六年度から、各区市町村がその実情に即して、より活用しやすいものとなるよう、補助の活用に必要な要件を緩和しております。
 次に、支援の対象年齢についてでございますが、東京都ひきこもりサポートネットの訪問相談については、ひきこもりの問題を抱える若者を早期に支援につなげ、ひきこもりの状態の長期化を未然に防ぐ趣旨から、対象年齢を義務教育終了後の十五歳からおおむね三十四歳までに設定しております。
 対象年齢を超える事例について相談を受けた場合は、個々の年齢層や課題にふさわしい支援を行うため、地域若者サポートステーション等の就労支援機関や、福祉や保健等の関連する専門機関に幅広く紹介しております。
 最後に、東京都子供・若者支援協議会の運営についてでございますが、協議会は、個人情報を取り扱うなど、運営に配慮が必要な場合を除き、公開となっております。

○議長(高島なおき君) 五十四番新井ともはる君
〔五十四番新井ともはる君登壇〕
〔議長退席、副議長着席〕

○五十四番(新井ともはる君) まず初めに、教育政策についてお伺いします。
 時代に必要な力というのは、日々変化をしていきます。今後、時代の変化によって、新たな価値観や生き抜くための力、多様性に対応できる人間力、アクティブラーニングなど、これからの教育は、さまざまな能力や学びが問われると考えております。
 中央教育審議会は、新たな学習指導要領の改訂を含めた具体的な議論をスタートし、大学入試センターにおいても、知識の活用力を見る新共通試験を導入するよう文部科学省へ答申するなど、教育が大きく変わろうとしております。
 世界が急速にグローバル化をする中、知識の活用力や思考力、判断力、表現力などを多面的に身につけた総合的な人材が求められています。
 これからの時代に向けた新しい学びについて、知事の見解をお伺いいたします。
 本年四月、高校遠隔授業合法化を受けて、全国の高校で遠隔授業による正規授業が可能となりました。これまで、遠隔授業を受講しても単位として認めてもらえなかったものが、一定の条件を持てば単位として認められるようになりました。
 私は、遠隔授業の活用で、より専門的な知識を有する指導者の学習指導等が可能となり、確かな学力を保障し、教育水準の向上が図れる可能性があると考えております。
 そこで、高等学校等における遠隔教育が学校教育法施行規則に位置づけられたことについて、都教育委員会はどのように対応するのか、見解をお伺いいたします。
 SNSなど新しい情報サービスは、近くにいない友達でもインターネット通話やチャットなどが行え、知らない人と新しい友達になります。さまざまな機能がございますが、使い方を間違えれば、生活や今後の将来に不利益を与え、思わぬトラブルに巻き込まれることがございます。
 近い将来、ソフトや情報機器の進展によって、今までは思いつかなかったような機能や特徴を持った新しい情報サービスが生まれる可能性もございます。
 私は、情報サービスがどんなに変化しても、時代を通じて変わらない不易の対応が求められると考えております。
 そこで、新しい情報サービスに対応した情報リテラシーや情報モラルを学校においても指導すべきだと考えますが、都教育委員会の取り組みについてお伺いいたします。
 平成二十四年の文部科学省の調査では、通常の学級に在籍し、知的障害はないものの学習面で著しい困難を示す児童生徒は、小学校で五・七%、中学校で二%在籍していることが、結果がわかりました。
 学習障害の児童生徒の中には、教科書を目で追って読むことが難しく、内容の理解に時間がかかってしまったり、答えたい内容はわかっていても正しく表記できないといったような、能力があるにもかかわらず、十分にその能力を発揮できていない児童生徒がいます。
 このような児童生徒は、決して学ぶ力がないというわけではございません。学習をする際に、困難のある部分を補うことで、ほかの児童生徒とともに授業を受け、学べるようになります。
 例えば、東京大学先端科学技術研究センターでは、DO-IT Japanというプログラムを行っております。これは、聞く、話す、読む、書くことに困難のある小中学生、高校生が、テクノロジーを活用することにより、高校、大学へそれぞれ進学するともに、その後の就労へ移行し、将来、社会のリーダーとなることを目指すプログラムです。
 そこで、小中学校の通常の学級に在籍する学習障害の児童生徒に対し、積極的にICT機器を活用して、学習を支援すべきだと考えますが、都教育委員会の見解をお伺いいたします。
 来年四月、障害者差別解消法が施行されます。この法律は、障害を理由とする差別の解消を推進することを目的とし、障害者の権利利益を侵害しないよう、行政機関などに年齢や障害の状態に応じて合理的配慮の提供を定めています。
 一人一人の障害の状況や教育的ニーズはさまざまです。障害のある子供が、学習上の困難を改善し、障害の有無にかかわらず生き生きと活動できる環境が求められております。
 障害のある子供が充実した教育を受けるためにも、どのように取り組んでいくのか、お伺いいたします。
 次に、サイバー攻撃についてお伺いいたします。
 本年一月に施行されたサイバーセキュリティ基本法に基づき、我が国のサイバーセキュリティ戦略を策定する組織として、内閣にサイバーセキュリティ戦略本部、同時に内閣サイバーセキュリティセンター、NISCが設置されました。
 先月、就任されました高橋警視総監は、NISCの前身であります内閣官房情報セキュリティセンター副センター長を歴任されております。東京オリンピック・パラリンピックを見据えた対策について、サイバーセキュリティー政策に関する総合調整、官民一体となったさまざまな活動を期待しております。
 一度発生すれば国民生活及び社会経済活動に大きな被害を与えるサイバー攻撃について、警視庁では、オリンピックを見据えた各種対策を推進し、サイバー攻撃の予兆を観測するためのサイバー攻撃検知システム等の導入に向けた各種調査研究に取り組まれていると聞いております。
 このような取り組みを効果的に実施するためには、官民一体となった協力体制を構築することが必要不可欠でありまして、以前から、警視庁では、民間と協力するためのサイバーテロ対策協議会を立ち上げて取り組んでいるところですが、この協議会の現況と今後の展望について見解をお伺いいたします。
 次に、サイバー犯罪についてお伺いします。
 インターネットバンキングの不正送金被害は、昨年一年間で一千八百七十六件、被害額は約二十九億円と過去最悪を記録しており、その手口はますます悪質、巧妙化しております。
 全世界におけます検出台数の国別割合を見ても、日本は、これまで連続して一位だったアメリカを抜いて初めて世界一位になってしまいました。オンライン銀行詐欺ツールの脅威が、この一、二年でいかに急速に国内に入り込んできたかがわかります。
 警視庁サイバー犯罪対策課では、主に日本を標的としていると見られるウイルスの感染端末に関する情報を入手し、世界で約八万二千台、うち国内で約四万四千台の端末を特定しました。ネットバンキングウィルス無力化作戦と名づけ、セキュリティー事業者の協力を得て、ウイルス感染端末の不正送金被害を防ぐための対応策を講じたと聞いております。
 そこで、インターネットバンキングのユーザーを狙った不正送金を行うマルウエアの最近の特徴及び総務省が実施している官民連携による国民のマルウェア対策支援プロジェクト等との連携、成果について、見解をお伺いします。
 最後に、ライフサイエンスビジネスについてお伺いいたします。
 資源が乏しい我が国では、ものづくりの技術力を生かして、産業の活性化をしていかなければ、経済が成り立ちません。創薬を初めとするライフサイエンス産業は、付加価値の高い製品を製品化する産業であり、我が国の経済成長への貢献が期待される産業です。
 また、急速に高齢化が進展する東京において、革新的な医療品などが開発されることで、都民、国民の健康長寿を実現することができます。
 一方、こうした分野では、日本は国際的に高い基礎研究力を有しているものの、その成果を製薬企業などにつなぐ体制が不十分なことから、必ずしも製品化に結びついていないのが実情でございます。
 東京には、ライフサイエンス関連企業が、また、大学などの研究機関、医療機関などといったさまざまな機能が集積しております。この集積を最大限に生かし、東京がライフサイエンスビジネスの活性化をリードしていくべきだと考えております。都の取り組みについてお伺いいたします。
 超高齢化社会の到来や人々の健康志向の高まりを背景に、我が国のライフサイエンス分野においても、ベンチャー企業の活躍により、イノベーションが起きるのではないかと私は期待しております。
 しかし、すばらしいアイデアを有するベンチャー企業であっても、創業期には事務所の設置や機器の整備などのさまざまな経費がかさむため、その負担が大きいと聞きます。また、製品やサービスの提供を開始しても、取引先を確保し、事業を軌道に乗せることは容易ではございません。
 都は、ライフサイエンス系ベンチャー企業が、こうした苦悩を乗り越え、飛躍的に成長できるよう、しっかりと手助けをしていく必要性があると考えますが、所見を伺い、質問を終わりにします。
 ご清聴ありがとうございました。(拍手)
〔知事舛添要一君登壇〕

○知事(舛添要一君) 新井ともはる議員の一般質問にお答えいたします。
 これからの時代に向けた教育についてでございますが、グローバル化の進展など変化の激しい時代を担う子供たちには、みずから課題を発見し、解決する能力、さらに、既存の概念にとらわれない発想力、企画力など、一人一人が社会的に自立し、未来を切り開いていく力を身につけてほしいと思っております。
 そのためには、基礎学力の徹底を図るとともに、ご指摘のように、アクティブラーニングの活用などによりまして、思考力、判断力を伸ばしていくことは重要であります。
 二〇四〇年代の東京のグランドデザインを考えたときに、今の子供たちが、まさにその時代を支えることになります。総合教育会議におきましては、こうした子供たちの教育について、教育委員会と議論をしておりまして、新たな時代にかなった先駆的な教育制度の構築に向けて大綱を作成していきたいと思っております。
 教育は、国家百年の計でございます。長い目で将来を展望し、東京を、そして日本を担う人材を東京発で育成していきたいと考えております。
 そのほかの質問につきましては、警視総監、教育長及び関係局長が答弁をいたします。
〔警視総監高橋清孝君登壇〕

○警視総監(高橋清孝君) 二点お答えいたします。
 初めに、サイバーテロ対策協議会についてでありますが、警視庁では、平成十三年、警察と重要インフラ事業者が一体となってサイバーテロ対策を強力に推進するため、サイバーテロ対策協議会を設立しました。現在は、情報通信、金融、鉄道、電力、政府・行政サービス等の十三分野から六十九の事業者が参加しております。
 協議会におきましては、これまでに総会を十八回開催し、民間有識者による講演、参加事業者間の意見交換や情報共有等を行うとともに、この協議会の枠組みを通じ、警視庁では、個別訪問によるサイバーテロの脅威や情報セキュリティーに関する情報提供等を行っております。
 また、サイバーテロの発生を想定した共同訓練やサイバー攻撃対策セミナーを実施し、サイバー攻撃のデモンストレーション等を行うことにより、官民の緊急対処能力の向上に努めております。
 今後とも、サイバー攻撃による被害を未然に防止するため、サイバーテロ対策協議会等を通じて、官民連携した取り組みを積極的に推進してまいります。
 次に、サイバー犯罪対策についてでありますが、インターネットバンキングの利用者を対象としたマルウエアの最近の特徴としましては、マルウエアに感染したパソコン上に、銀行のにせ画面を表示し、利用者が入力した口座情報等を盗むという機能を有していることが挙げられます。
 このような状況の中、警視庁では、セキュリティー事業者と連携し、国内における感染端末のマルウエアが機能しないよう無力化措置を講じました。この措置は、外部サーバーと定期的に通信を行い、不正なデータを入手するという、このマルウエアの性質を逆手にとり、それにかわり無害なデータを取得させることにより行いました。さらに、総務省が実施するマルウェア対策支援プロジェクトを通じ、感染端末の利用者に対して、マルウエア駆除の呼びかけを依頼したところであり、これらの取り組みによって、迅速かつ効果的に不正送金事犯の被害拡大防止を図ることができたものと考えております。
 今後とも、官民の連携を強化し、日々変化するサイバー空間の安全・安心の確保に向けた諸対策を強力に推進してまいります。
〔教育長中井敬三君登壇〕

○教育長(中井敬三君) 四点のご質問にお答えいたします。
 まず、高等学校等における遠隔教育についてでありますが、本年四月一日に学校教育法施行規則が改正され、多様なメディアを高度に利用することにより、その授業を行っている教室以外の離れた場所での学習を認める遠隔教育について、新たに規定がされました。
 このような多様なメディアを活用した遠隔教育を高等学校教育に導入するためには、ICT環境の整備や、メディアを利用して受講する生徒への学習評価、単位認定の手続など、検討すべき課題がございます。
 今後、都教育委員会としては、都立高等学校の実態等を踏まえ、遠隔教育について、国の動向等を注視してまいります。
 次に、新しい情報サービスへの対応についてでございますが、情報化の進展の中で、児童生徒が被害者にも加害者にもなることなく、主体的に情報を選択し、適切に活用するための能力を身につけることは重要でございます。
 このため、都教育委員会では、これまでインターネット等の適正な利用に関する指導の充実のため、教員用の指導資料を作成し、都内全公立学校に配布してまいりました。
 また、スマートフォンの無料通話アプリの適正な使い方について学ぶための啓発用DVDの作成、配布、教員や保護者、都民等を対象としたICT教育フォーラムの開催などに取り組んできております。
 今後とも、区市町村教育委員会や関係機関などと連携を図り、児童生徒の情報リテラシーや情報モラル等の育成を図ってまいります。
 次に、学習障害の児童生徒への支援についてでありますが、読み書きなどに著しい困難を示す学習障害の児童生徒にとって、ICT機器の活用は、苦手な能力を補い、授業への参加や理解の促進を図る上で有効であります。
 例えば、特別支援学校の小学部においては、読むことが苦手な児童に対して、文章の読み上げソフトを活用したり、また中学部においては、書くことが苦手な生徒に対して、キーボードやカメラ機能を活用したりして、障害を補うような学習支援をしている例がございます。
 今後とも、都教育委員会は、特別支援学校がこれまで蓄積してきたICT機器を活用した指導実践等を紹介するなど、学習障害の児童生徒が円滑に学習できるよう、区市町村教育委員会と連携を図りながら、各小中学校を支援してまいります。
 最後に、障害のある児童生徒の教育の充実についてでありますが、都教育委員会は、都内の全公立学校に、特別支援教育に関する校内委員会の設置や特別支援教育コーディネーターの指名を求めるなど、校内体制を整備し、教育の充実を図っております。
 さらに、都立高校の入学者選抜においては、さまざまな障害等により通常の方法では受験が困難な生徒に対し、問題用紙、解答用紙の拡大、英語リスニング検査での座席の配慮など、必要な措置を実施しております。
 今後、都教育委員会は、障害者差別解消法の趣旨を踏まえ、国の動向を注視し、関係各局と連携を図りながら、法の施行に向けて適切に対応してまいります。
〔政策企画局長川澄俊文君登壇〕

○政策企画局長(川澄俊文君) 集積を生かしたライフサイエンスビジネスの活性化についてでございますが、ライフサイエンスの分野では、すぐれた研究成果を効果的に発掘、選定して、製品化に結びつけていくことが重要となるため、産学公が連携して、人材や情報の交流を活発化することが求められております。
 そのため、都は、関連企業が集まり、交通利便性も高い日本橋地区等において、民間の創意工夫を生かしたビジネス交流拠点の形成を促進しているところでございます。また、医療機関の臨床研究成果を早期に治療薬創出等につなげるため、国家戦略特区制度を活用し、先進医療の実用化も進めております。
 引き続き、民間等と連携して、東京都長期ビジョンに掲げた施策を進め、東京を国際的なライフサイエンスビジネス拠点へと押し上げてまいります。
〔産業労働局長山本隆君登壇〕

○産業労働局長(山本隆君) ライフサイエンス系ベンチャー企業への支援についてでございますが、資金力や信用力が十分でないベンチャー企業が着実に成長していくためには、その段階に応じたきめ細かな支援を行うことが重要でございます。
 このため、都は今年度より、創業期のベンチャー企業の負担軽減を図るため、オフィス賃料の一部を助成する事業を実施しております。
 また、スタートアップ期の企業に対しては、国際的な展示会、商談会への出展を支援するとともに、成約に結びつくよう、専門家からの助言等を行う事業を開始いたしました。
 こうした取り組みによりまして、ライフサイエンス系ベンチャー企業の成長を後押ししてまいります。

○副議長(藤井一君) この際、議事の都合により、おおむね十五分間休憩いたします。
   午後三時九分休憩

   午後三時二十五分開議

○議長(高島なおき君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 質問を続行いたします。
 二十一番河野ゆうき君
〔二十一番河野ゆうき君登壇〕

○二十一番(河野ゆうき君) 初めに、地方創生について伺います。
 地方創生をめぐる議論は、東京圏への一極集中の是正がテーマの一つとなっております。国のまち・ひと・しごと創生長期ビジョンと総合戦略では、この一極集中是正と地方への新しい人の流れをつくることを政策目標とし、二〇二〇年までに東京圏への転出入者の均衡を図ろうとしています。
 国は、その方策の一つとして、日本版CCRC、継続的なケアつきリタイアメントコミュニティに着目し、その実現、普及を模索しておりますが、一方で東京圏が抱える急速な高齢化への対応も視野に入れた政策であり、私は一つの考え方であるとも思っております。
 老人ホームを建設する土地がない豊島区と、元気で健康な高齢者が暮らす地域共同体の創設を構想する秩父市の間で思惑が一致し、CCRCを整備することで、この七月に合意をいたしました。
 地方創生における国の一極集中是正や地方移住推進への動きと、また一方、少子高齢、人口減少社会といった諸問題への対応について、都はどのように考えているのか、知事のご見解をお聞かせください。
 次に、看護人材の確保について伺います。
 医療介護総合確保推進法の施行により、離職する看護師等の届け出制度が十月より始まります。この制度は、看護師免許保持者について一定の情報の届け出制度を創設し、離職者の把握を徹底。ナースセンターが、離職後も一定のつながりを確保し、求職者になる前の段階から効果的、総合的な支援を実施できるよう、センターの業務を充実、改善するとしております。これは、看護職員の復職支援の強化につながり、大変有効な手段であると考えます。
 この都の届け出の窓口は、東京都看護協会が運営するナースプラザで行っており、円滑な届け出がなされるよう努力をされているところと聞いております。
 都に対しては、今後の支援の拡充について検討していただくことをお願いしたいと思いますが、まずは届け出制度の認知度を高め、スムーズな制度導入を図ることが重要です。
 そこで、新たな届け出制度が開始されるに当たり、届け出制度を活用した復職支援事業の取り組みについてお聞かせください。
 次に、国の公立学校の施設整備予算について伺います。
 平成二十七年度の公立学校施設整備事業については、学校施設の安全確保にかかわる耐震化や防災機能強化の推進が図られるとともに、制度面の充実が行われ、文科省の当初予算額は二千四十九億円が確保され、二十六年度の当初予算額より増額されたものの、一方で昨年度の補正予算額が一昨年前の補正より大幅に縮小されたため、結局のところ二十七年度に採択される規模は小さくなったと理解をしております。
 各区市町村は、学校施設の環境改善のために予算を、当然、年度初めに計上しており、文科省の補助が採択されない場合でも、独自予算だけで着工するか、もしくは今年度の着工を見合わせるのか、どちらかを選択することを余儀なくされております。
 五月に文科相に緊急要望を行ったと聞いておりますが、今後も、来年度に向けて、都としても国に対して働きかけを行うなどの対応が必要と考えますが、所見を伺います。
 次に、水素社会の実現に向けた取り組みについて伺います。
 昨年、世界初の燃料電池自動車の一般販売が開始され、今年度中に二車種目となる燃料電池自動車の発売が予定されています。また、来年度には、燃料電池バスも市場投入されると聞いており、今後、供給インフラである水素ステーションの着実な整備がますます重要となります。
 しかし、地価が高く用地確保の困難な東京において整備を進めるには、安全性の確保は前提としながらも、設置等にかかわるさらなる規制緩和が必要であります。
 都議会においては、さきの定例会で規制緩和の早期実現などを求める意見書を決議し、国へ要望いたしました。こうした動きを受け、国においては、規制改革実施計画が取りまとめられ、規制緩和に向けた取り組みが進められているとのことですが、まだ課題が残されております。
 水素社会の実現に向け、水素ステーションの着実な整備を進めていくために、都は民間事業者等の要望を踏まえ、必要な措置を国に求めていくべきと考えますが、見解をお聞かせください。
 次に、MICEの誘致についてお伺いします。
 都は、今後のMICE誘致の方針を七月に取りまとめ、新たに策定された東京都MICE誘致戦略では、東京は国際会議の開催件数をふやすなど、MICEの開催都市としての地位を着実に高める一方、海外都市との競争が激しさを増し、なお一層の取り組みが必要としています。
 企業への積極的な働きかけを行うことや会議場を運営する会社等と共同した誘致活動を展開していくことも必要だと考えます。その際には、東京の魅力を、映像などを用いて、相手に応じてきめ細かく伝えていく工夫も必要です。
 こうした観点から、今回の誘致戦略を具体的にどう展開するのかを伺います。
 また一方で、M、I、C、EのEであるイベント等の誘致については、具体的な方策が明らかになっていません。展示会やイベントは、新たなビジネス機会を生み出し、経済の活性化に役立つとともに、観光の観点からも外国からの誘客を確保する重要な手段になると考えます。
 今回の誘致戦略では、展示会やイベントについては今後の検討課題としていますが、その誘致や開催に向けた支援に速やかに乗り出していくことが必要と考えますが、見解を伺います。
 例えばF1、もしくは昨年から始まりました電気自動車によるロードレースのFEのような、国際的にも注目度の高いビッグイベントを誘致して、戦略的に二〇二〇年に向かっていただけるよう要望をいたします。
 最後に、まちづくりについて伺います。
 これから東京は、二〇二〇年の東京五輪パラリンピックに向かって、飛躍的にまた発展をしていくことは、知事の所信表明をお聞きすると想像します。水の都東京の実現、MICEの誘致、都市計画法の特例を使った都市再生、臨海部のBRTなど、ぜひとも進めていただきたい政策がたくさん盛り込まれております。
 しかし、東京の中心部や臨海部の話が多く、我が板橋区のような周辺区の話は、なかなか出てこないというような印象があります。
 例えば、戦後の目覚ましい発展の中、忘れ去られたような江戸からの遺産もあります。知事の所信表明の中でも触れられておりましたが、江戸の市中には玉川上水などの木製の配水管が張りめぐらされておりました。我が城北エリアにも、江戸六上水の一つである千川上水が流れております。
 戦後の開発により、千川上水も暗渠化されましたが、東京都の清流復活事業により、野火止用水、玉川上水とともに、平成元年に分水点から練馬区関町一丁目までの約五キロが開渠されました。しかし、その先は開渠する予定はありません。
 いつか、この千川上水を我が地元板橋区でも開渠するのは、私の夢であります。そして、これも、高度処理水を導入することによって可能となった世界に誇る下水処理技術を持つ環境都市東京のアピールにもつながると思っております。東京を再び水の都によみがえらせたいという思いは、知事と一緒であります。
 また、BRTの活用についてであります。都心部と臨海部を結ぶことは、特にオリンピック・パラリンピック競技大会の際にも大変有効であります。知事の所信表明の中で、東京のまちをさらに快適で暮らしやすいものに変えてまいりますとおっしゃられておりました。そうであれば、ぜひ周辺区の悲願でありますエイトライナー、メトロセブンを早期に実現を目指すのはもちろんでありますが、なかなか時間を要する課題であります。そこで、環状方向に走るバス高速輸送システム、BRTなどを検討していただければと提案をいたします。エイトライナーの代替としても、大変有効なシステムであると考えます。
 清流復活や環状BRTについては、一つのアイデアとして、今後の可能性について検討されたいと思いますが、ぜひとも周辺区の魅力向上にもっと力を注いでいただきたいと強く要望いたします。
 そのことを踏まえて、地元の課題であります大山駅周辺のまちづくりについて伺います。
 今後、いかにこのまちの魅力向上を図っていくのか、私は真剣に考えております。そうでなければ、未来に責任が持てないと考えております。
 大山駅周辺における特定整備路線であります補助二六号線の整備、東武東上線の立体化とその構造形式の選定、健康長寿医療センターの跡地の利用について、都市整備局、建設局、福祉保健局、それぞれの取り組みについて伺います。
 地元板橋区も駅の東地区における地区計画の策定を進めており、ぜひとも都市整備局、建設局のみならず、福祉保健局のご理解をいただきながら、各局連携して大山駅周辺のまちづくりにご協力をいただきますよう要望いたしまして、私の一般質問を終了させていただきます。
 ご清聴まことにありがとうございました。(拍手)
〔知事舛添要一君登壇〕

○知事(舛添要一君) 河野ゆうき議員の一般質問にお答えいたします。
 地方創生に対する都の見解でございますが、地方創生では、東京一極集中の是正や地方移住の推進といった議論が先行しておりますが、都の考える真の地方創生とは、東京と地方がそれぞれの持つ魅力を高め、互いに協力し合うことによって、ともに栄え、成長し、日本全体を活性化させていくことでございます。
 そもそも大都市における人や情報の集積は、経営の効率化やイノベーションの源泉でありまして、そのメリットを求めて企業や人が集中するのは自然な流れでありまして、政策的にそれを押しとどめることはできないと思っております。
 また、地方への移住は、個人の自発的な意思によるものでありまして、その意思に反して誘導することは極めて困難であると思っております。
 今回策定する東京版総合戦略は、都の地方創生に対する考え方を具体化するものでありまして、東京と地方の共存共栄を最重点事項に据え、地域経済の発展に結びつく施策を積極的に展開してまいります。
 また、少子高齢、人口減少社会といった都が直面する諸課題に対しましては、都政の大方針であります東京都長期ビジョンに盛り込まれた政策を着実に実行して、全力でその解決に向けて取り組んでまいります。
 そのほかの質問につきましては、教育長、東京都技監及び関係局長がお答えをいたします。
〔教育長中井敬三君登壇〕

○教育長(中井敬三君) 国の公立学校施設整備費予算についてでございますが、平成二十七年度は、全国の自治体が計画した事業総額に対し、国の国庫補助予算額が下回り、国は緊急性の高い耐震化事業の採択を優先いたしました。このため、耐震化以外の事業の一部が採択されないという影響が全国的にございました。
 都内区市町村の採択率も約六割にとどまったため、都教育委員会は、全国都道府県教育長協議会と連携し、今年度の施設整備事業が計画どおり実施できるよう、国に緊急要望を行ったところでございます。また、来年度に向け、施設整備に係る十分な財源確保を国に提案要求しております。
 都教育委員会は、引き続き国に働きかけを行うとともに、区市町村教育委員会が施設の改築、改修費用の抑制や平準化につながる長寿命化の手法も活用し、計画的な施設整備に取り組めるよう、引き続き指導助言をしっかりと行ってまいります。
〔東京都技監安井順一君登壇〕

○東京都技監(安井順一君) 補助第二六号線大山区間の道路整備についてでございますが、本区間は、地域の防災性の向上に不可欠な特定整備路線であり、平成三十二年度の完成を目指しております。
 計画線の区域内には、商店街が含まれていることから、沿道のまちづくりと一体的に道路整備を進める必要があり、都は区と連携し、商店街を中心としたまちづくりの勉強会に専門家を派遣するなど、地元の取り組みを支援してまいりました。
 区は、勉強会の成果も踏まえ、大山まちづくり総合計画を策定しており、地元区では、これに沿って道路整備に伴う移転者の受け皿ともなる市街地再開発事業の準備組合を二地区で設立してございます。
 引き続き、区と連携し、また地元の事業とかかわりを持つ局とも調整を図りながら、商店街の活性化にも配慮した道路整備を推進してまいります。
〔福祉保健局長梶原洋君登壇〕

○福祉保健局長(梶原洋君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず届け出制度を活用した看護職員の復職支援についてでありますが、本年十月から始まる届け出制度では、看護職員が離職したときなどに、住所、氏名、メールアドレスなどをナースプラザに届け出ることを努力義務としております。
 そのため、都は、より多くの方に届け出ていただけるよう、都内の医療機関、看護職員の養成機関等に情報提供を行いますとともに、看護協会とも連携し、看護職員を対象とした研修や連絡会議などで制度を周知しております。
 十月以降は、届け出た離職者に対し、最新の医療、看護事情や研修の案内等を盛り込んだメールマガジン等を発信するとともに、地区医師会と連携した地域密着型の就職相談会を二次保健医療圏ごとに順次開催する予定でございます。
 今後、新たな届け出制度を積極的に活用して、離職者のニーズに合わせた、きめ細かな復職支援を進めてまいります。
 次に、板橋キャンパスの跡地活用についてでありますが、板橋キャンパスでは、今月から板橋ナーシングホーム及び旧健康長寿医療センターの解体工事に着手しており、平成二十八年度中に地上部分の解体を終え、その後、旧健康長寿医療センターの地下部分の解体に着手し、平成三十年度末に全ての工事が終了する計画としております。
 板橋区とは、平成二十七年三月から板橋キャンパスに関する連絡会を開催し、意見交換を行っており、区からは、福祉部門以外に企画部門やまちづくり部門も参加しております。
 今後の跡地活用については、この連絡会も活用し、平成二十年に都が策定した板橋キャンパス再編整備基本計画の考え方を踏まえながら、区と十分調整し、検討を進めてまいります。
〔環境局長遠藤雅彦君登壇〕

○環境局長(遠藤雅彦君) 水素社会の実現に向けた国への要望についてでございます。
 本年六月、国は、規制改革実施計画を取りまとめました。この中で、水素ステーションの整備コスト削減につながる項目として、水素貯蔵タンクの構造に係る規則を今年度中に改正する方針が示されましたが、公道との保安距離や各種設備に使用可能な材質のさらなる拡大等については、早期の規制緩和につながる内容となっておりません。
 また一方で、水素ステーションの建設には、計画から運営開始まで複数年を要しますが、国の予算措置は単年度にとどまり、基金創設もされていないため、事業者は長期的な事業展開を見通せないという状況もございます。
 今後、民間事業者や専門家の意見等を丁寧に聞きながら、安全性を前提としたさらなる規制緩和の早期実現や継続的な財政支援等を国へ強く要望してまいります。
〔産業労働局長山本隆君登壇〕

○産業労働局長(山本隆君) 二点のご質問にお答えをいたします。
 まずMICEの誘致についてでございますが、東京へのMICE誘致をより一層効果的に進めるため、開催地の決定に影響力を持つ主催者等に対するプロモーション活動の充実を図ることが重要でございます。
 これまで都は、国際会議の誘致に向けて必要となる情報の収集に役立つ国際的な連携組織への加盟や海外専門誌への広告掲載等により、MICE誘致に取り組んでまいりました。
 今後は、海外企業が行う会議、ミーティングの誘致に向けましても、より正確で詳しい情報を収集したり、会議施設を運営する事業者等と協力をして、誘致活動を行うことなどを検討してまいります。また、海外企業向けのPR映像を新たに作成するなど、きめ細かな情報発信の工夫を検討してまいります。
 こうした取り組みによりまして、MICE誘致に向けたプロモーション活動の効果を着実に高めてまいります。
 次に、展示会やイベントに関する支援についてでございますが、展示会に海外からの参加者をふやすことや国際的なイベントを誘致することは、外国からの来訪者が東京を観光する機会を生み出す重要な取り組みでございます。
 これまで都は、国際会議や企業の会議等について、誘致活動やその開催に伴い必要となる経費の一部を助成する支援等を行ってまいりました。
 今後は、展示会につきましても、外国からの出展や来場がふえるよう、海外都市の展示会場等におけるPR活動への支援を検討してまいります。
 また、国際的なイベントを東京に誘致する取り組みや開催時の負担の軽減に向けた支援を検討いたします。
 こうした取り組みにより、展示会やイベントを含めたMICE誘致の施策を総合的に展開をしてまいります。
〔建設局長佐野克彦君登壇〕

○建設局長(佐野克彦君) 東武東上線大山駅付近の鉄道立体化についてでございますが、大山駅付近には、補助第二六号線を含む八カ所のあかずの踏切があり、鉄道による地域分断の解消等が課題となっております。
 都は、昨年九月に本区間を連続立体交差事業の事業候補区間に位置づけたところであり、現在、事業範囲や構造形式などの調査、検討を実施しております。
 鉄道立体化の構造形式の選定に当たりましては、今後、鉄道周辺の地形的条件、除却される踏切の数などの計画的条件、事業費などの事業的条件、これら三条件で比較検討し、総合的に判断してまいります。
 引き続き、地元区や鉄道事業者と連携し、鉄道立体化に向けて積極的に取り組んでまいります。

○議長(高島なおき君) 十八番遠藤守君
〔十八番遠藤守君登壇〕
〔議長退席、副議長着席〕

○十八番(遠藤守君) 東京の経済と雇用を支える中小企業支援について、初めに二点質問をいたします。
 まず、マイナンバー制度についてであります。
 本定例会にも関連条例が提案されているとおり、いよいよ来月から社会保障・税番号制度であるマイナンバーが各個人に通知され、来年一月から利用が開始されます。
 社会保障や税金などの手続を十二桁の番号で効率的に処理する、この新たな社会インフラは、都民生活の利便性向上にもつながるものと期待をされております。
 その一方で、私のところには、地域の中小企業経営者から、制度開始が迫っているが、何をどう対応したらよいのかわからないといった不安の声が数多く寄せられております。また、先日、我が党が行った都の来年度予算編成に向けた団体ヒアリングにおいても、幾つもの団体から同様の懸念が出されました。
 実際、今後、事業者には、マイナンバーの取得や利用、提供、保管等に際して、個人情報の漏えいや紛失を防ぐための安全管理を徹底することが求められます。
 これまで国や都では、テレビ等のメディアの活用やリーフレットの配布などで制度の周知を図ってきましたが、今後はマイナンバーの利用が拡大されることから、気軽に相談できる、いわゆるヘルプデスクやフリーダイヤルを使った専用電話などがあると大変心強いと思います。
 そこで、都内中小企業の不安を解消し、事務が滞りなく進むよう、あらゆる手だてを講じるべきであると考えますが、都の見解を求めます。
 第二は、職場におけるメンタルヘルス対策を進めるストレスチェック制度についてであります。
 厚生労働省の調査によれば、仕事によるストレスが原因で精神障害を発病したとして、労災認定された数は、平成二十六年度には四百九十七件、さらに勤務問題が原因で自殺をされた方の数は年間二千人を超える状況が続いております。
 こうしたことから、国は、メンタルヘルス不調を防止するための新たな仕組みとして、本年十二月より、従業員五十人以上の事業場にストレスチェック制度を義務化いたしました。
 制度の概要をごく簡略に述べます。まず、従業員全員にストレスチェックのための質問票が配布され、従業員が記入します。医師等がそれを評価し、本人から申し出があれば面接指導を行います。その後、面接指導を行った医師等から事業者に意見がなされ、その意見をもとに事業者はストレス軽減のための取り組みを行うものであります。以上が概略であります。
 都内の事業場がこれを実施し、職場の環境改善等に効果的に役立てていく必要がありますが、一部の現場からは戸惑いの声も聞かれております。
 ストレスチェック制度の円滑な実施に向け、企業への効果的な情報提供をすべきと考えますが、産業労働局長の答弁を求めたいと思います。
 この点に関連して、つけ加えておかなければならないことがあります。それは、ストレスチェック制度で明らかになった医師の診療が必要な方が、適切な医療が受けられるように、医療提供体制にも十分留意すべきであります。また、この場合の治療に当たっては、安易に薬物療法だけに頼らず、幅広い選択肢が提供されるように、都として環境整備に努めるべきであります。
 次いで、高齢者支援について伺います。
 まず、残薬対策についてであります。
 高齢化に伴い我が国の医療費は年々増加し、平成二十六年度は前年度より七千億円増加し、初めて四十兆円台となることが確実になり、医療費の抑制は喫緊の課題となっております。
 こうした中、医師から処方されたものの飲み忘れなどで患者の手元に残っている、いわゆる残薬は、国の調査で年間約五百億円に上るものと報告をされております。
 一般的に高齢者は、複数の医療機関を受診し、何種類もの薬が処方されており、重複した処方や飲み合わせにより重大な副作用を生じるケースも発生しております。
 以上のことから、都議会公明党は昨年七月、薬局での残薬調整を市民レベルで展開し、成果を上げております福岡市薬剤師会の取り組みを調査してきました。取り組みの発端は、福岡市薬剤師会と九州大学が共同して、二〇一二年に行った試験実施にあります。
 これを踏まえ、現在、市内で行われている運動は次のとおりであります。すなわち、節約の約、この字に薬という字を当てた節薬バッグとネーミングされた小さな袋を市民に薬局で無料配布しております。市民は、自宅にある残薬をその袋に入れて薬局に持参し、薬剤師が医師と相談の上、調剤により残薬を減らす取り組みであります。
 福岡市薬剤師会が行ったアンケートによれば、患者の約七割、処方医の大半がこの取り組みを評価しておるそうであります。
 薬局で残薬状況を確認することは、薬の無駄をなくすだけでなく、適切な服薬にもつながります。残薬を減らし、高齢者が重複なく薬を服薬できるよう、薬局での取り組みを促進すべきと考えますが、都の見解を求めます。
 高齢者支援の第二は、互助の取り組みについてであります。
 高齢者が住みなれた地域で生活を続けられる社会環境を整えていくことは、豊かな超高齢社会を構築するポイントであり、それを具体的に導く手だてが地域包括ケアシステムであります。
 このシステムの土台となるのが、町会、自治会を初めとする地域のボランティアや住民による地域貢献活動である互助の取り組みであり、その担い手をふやしていくことが極めて重要であります。
 こうした中、実際に地域活動に取り組んでいる団体からは、もっと多くの方に互助の活動に参加してもらいたいといった意見や、互助の活動を広げていきたいが、どうしたらよいのかわからないといった悩みが寄せられております。
 こうした声に応える取り組みとして、今注目をされているのが、プロボノという活動であります。これは、組織としての活動にふなれな個人や経営基盤の弱い団体に対し、これまでの仕事での経験やスキルを生かしてアドバイスするボランティア活動のことであります。
 都には、多くの企業が立地し、ビジネススキルや専門知識を持った人材が集積していることが強みであります。この強みを生かして、地域貢献活動の課題解決に取り組んでいくことは、地域包括ケアシステムにおける互助の構築と担い手づくりを進める上で非常に有効と考えます。
 このプロボノも活用するなど、多様な地域貢献活動の拡充を促していくべきと考えますが、福祉保健局長の見解を求めます。
 次いで、がん教育について質問をいたします。
 六月の第二回定例会代表質問で、都議会公明党は、児童生徒を対象にしたがん教育の推進を提案いたしました。これまで三カ月という短期間でありますけれども、この間の教育庁、そして病院経営本部の精力的な取り組みにより、具体的な前進があったと聞いております。
 そこで、教育長並びに病院経営本部長に現在までの取り組みと今後について、それぞれ報告を求めたいと思います。
 最後に、精神障害者施策について質問をいたします。
 都内の精神障害者保健福祉手帳の所持者数は約九万人、精神科病院に一年以上長期に入院されている方は、約一万二千人おられます。
 障害の特性上、精神障害のある方は、他人とのコミュニケーションがとりにくく、周囲とのトラブルを生じやすい。さらに、精神障害は特別なものといった偏見が払拭されておらず、患者を支えるご家族は、地域で生活する上で心身ともに多大な苦労を抱えておられます。
 精神障害のある方が地域に受け入れられ、地域の人々とともに安心して暮らせる社会を実現していかなければならないと思いますが、まず、この課題に対する舛添知事の基本的な認識をお伺いしたいと思います。
 障害の有無や種別にかかわらず、全ての都民が住みなれた地域で暮らせるのが当たり前の社会であり、福祉先進都市の実現を目指す東京が、こうした社会づくりをリードするのは当然であります。
 我が党はこれまで、精神疾患のある方の社会復帰支援や医療と福祉の連携強化など、支援の充実に努めてまいりましたが、家族の皆さんの高齢化を鑑みるに、地域で支える体制づくりを加速化するべきであります。都の見解を求めます。
 このことに関連しまして、最後に意見を申し述べます。
 私はこれまで、多くの家族に面会し、その切実な声に耳を傾けてまいりました。このような声でありました。
 精神障害のある方は、就労自体が難しい上に、障害特性ゆえに中途で離職をする割合が高い傾向にあります。また、病気を発症しても本人に病識がないことから受診がおくれてしまい、その結果、障害年金をもらえないケースもあるということであります。さらには、経済的理由から医療が中断されると、病気の再発や悪化につながります。
 これらはいずれも年金を主な収入源としている高齢のご家族にとって、生活困難につながっております。
 手当や年金制度など障害者の所得保障は、基本的に国の役割でありますが、こうした窮状を鑑みるに、あらゆる機会を通じて国への働きかけを一層強めるべきであります。
 その一方で、国と異なり現場を持つ都として、所得保障を長年求めてこられたご家族の切なる願いに応えるべきと申し上げ、質問を終わります。
 ありがとうございました。(拍手)
〔知事舛添要一君登壇〕

○知事(舛添要一君) 遠藤守議員の一般質問にお答えいたします。
 精神障害者が安心して暮らせる社会の実現についてでございますが、精神障害は、疾病と障害が共存する特性があるため、症状の変化に的確に対応できるよう、保健、医療、福祉が連携して精神障害者を支える体制を整備することが重要であります。
 こうした考えに立ちまして、都は、病院と地域をつなぐコーディネーターの配置、病院と就労支援機関が連携した就労への支援、地域移行や定着支援を担う人材の育成など、さまざまな施策を展開しております。
 また、障害や障害者に対する都民の理解を深めるため、区市町村と連携して、子供に対するユニバーサルデザイン教育や、地域住民を対象にワークショップを開催するなど、心のバリアフリーを推進しております。
 障害のある人もない人も、社会の一員として互いに尊重し支え合いながら、ともに生活する社会こそが、私が目指す世界一の福祉先進都市東京の姿でございます。
 今後とも、精神障害者が地域で安心して暮らすことができる社会の実現に向け、障害の特性を踏まえた施策の充実に全力で取り組んでまいります。
 そのほかの質問につきましては、教育長及び関係局長が答弁をいたします。
〔教育長中井敬三君登壇〕

○教育長(中井敬三君) がん教育の現状と今後の取り組みについてでございますが、文部科学省は、学習指導要領の改訂を見据え、平成二十七年三月、全国全ての学校でがん教育を展開していく方針を示すとともに、がん教育の目標、具体的内容や配慮事項等についての検討結果を公表いたしました。
 今後の学校教育において、児童生徒が、がんについて正しく理解していくためには、まず指導する教員自身が、がんについての理解を深めることが重要であります。
 このため、都教育委員会は、来月十月七日に、都内公立学校の教員を対象として、がんの専門医による特別講演会を開催するとともに、国の動向を踏まえ、学校における実践研究や指導内容、方法等についての教員研修を進め、児童生徒の健康教育を一層充実してまいります。
〔産業労働局長山本隆君登壇〕

○産業労働局長(山本隆君) 二点のご質問にお答えをいたします。
 まず、マイナンバー制度への対応についてでございます。
 本制度の導入によりまして、企業は従業員等のマイナンバーを安全に管理することが求められております。とりわけ中小企業がこれに円滑に対応するためには、国や地方自治体などによる情報提供や相談など、きめ細かなサポートが必要でございます。
 このため、都は、中小企業からの問い合わせ等に対応できるよう、区市町村に対して説明会を実施いたしました。また、中小企業に対しては、中小企業振興公社においてセミナーを開催し、制度の概要等を周知するとともに、相談窓口において個別の相談にも応じております。
 今後、制度導入後に中小企業が抱えるさまざまな課題を速やかに解決できるよう、ご提案の趣旨も踏まえ、相談窓口の充実について検討するなど適切に対応してまいります。
 次に、職場におけるメンタルヘルス対策についてでございます。
 本年十二月から従業員五十人以上の事業場で義務化されるストレスチェック制度が円滑に実施されることは、職場環境の整備を一層進める上で重要でございます。
 都は、企業向けセミナーを開催し、新たな制度について広く普及啓発を行っております。また十一月には、経営者団体等と連携し、制度を活用した職場環境改善などに関するシンポジウムを開催いたします。
 こうした機会を活用し、産業医を初めストレスチェックを行うスタッフを対象とした研修会や、制度の実施に関するさまざまな相談に対応するサポートダイヤルなど、専門機関の情報についても提供してまいります。
 今後とも、ストレスチェック制度の円滑な実施を支援し、職場のメンタルヘルス対策を推進してまいります。
〔福祉保健局長梶原洋君登壇〕

○福祉保健局長(梶原洋君) 三点のご質問にお答えいたします。
 まず、適切な服薬のための薬局の取り組みについてでありますが、高齢者に正しく薬を服用していただくためには、薬局が患者の服薬情報を把握した上で、副作用や重複処方残薬等の有無を確認し、指導を行うことが重要でございます。
 このため、都は、高齢者等に適切な助言が行えるよう、薬局を対象とした研修を行いますとともに、街頭相談やおくすり講座を通じて、都民に薬局の活用方法等を周知してまいりました。
 また、国の薬局、薬剤師を活用した健康情報拠点推進事業を活用して、医師や訪問看護師等と連携し、在宅で療養する高齢者を薬剤師が訪問して服薬指導を行うモデル事業を実施しており、昨年度は対象者の約八割で残薬が減るなどの改善が見られました。
 今後とも、高齢者の正しい服薬を支え、薬の重複処方や残薬を減らす薬局の取り組みを一層促進してまいります。
 次に、地域貢献活動への支援についてでありますが、都はこれまで、民生委員や自治会、町会による見守り活動やボランティアによる配食サービスなど、高齢者を地域で支える取り組みを行う区市町村を支援してまいりました。
 今後、高齢化が進行する中で、こうした地域貢献活動を拡充するには、担い手づくりが重要でございます。
 そのため、今年度から、ビジネススキルや専門知識を有した企業人等のボランティア活動であるプロボノを活用し、NPOなど地域で活動する団体の広報や組織運営を支援いたしますほか、これまで地域とのかかわりが薄い方々も、ボランティアや支え合い活動に踏み出せるよう、セミナーの開催やウエブサイトによる情報発信を行ってまいります。
 こうした取り組みにより、区市町村や地域で活動するさまざまな団体を支援し、地域貢献活動の充実を図ってまいります。
 最後に、精神障害者を地域で支える体制についてでありますが、都は、精神障害者が地域で安心して暮らせるよう、グループホームや日中活動の場など、地域生活基盤の整備を進めますとともに、区市町村障害者就労支援センターの設置を促進し、障害者の地域での就労を支援しております。
 また、地域移行と地域定着を支援するため、都内六カ所の地域活動支援センター等にコーディネーターを配置し、病院と地域の支援機関とのネットワークを構築するとともに、医療機関、保健所、障害福祉サービス事業者等から成る地域生活移行支援会議を開催し、地域移行に必要な情報交換や事例研究を行っております。
 今後、こうした取り組みを一層進め、精神障害者を地域で支える体制を強化してまいります。
〔病院経営本部長真田正義君登壇〕

○病院経営本部長(真田正義君) 都立病院におけるがん教育の取り組みについてでありますが、がんの専門病院である駒込病院は、治療はもとより、若い世代ががんに関する正しい知識を身につけ、みずからの健康を考え、がん患者に対する理解を深めるきっかけとなるがん教育に携わることも重要な役割と認識しております。
 このため、本年六月から、地元の文京区が実施するがん教育の授業に医師を派遣し、小中学生及びその保護者を対象に、がんの基礎知識や予防と早期発見の大切さ、命の大切さについて、四回の授業を行ってまいりました。
 今後は、地元区に限らず、近隣区においても、がん教育を初め、予防から治療に至るまでのがんに関する講演を行うなど、都におけるがん専門病院として普及啓発に努めてまいります。

○副議長(藤井一君) 九十番小宮あんりさん
〔九十番小宮あんり君登壇〕
〔副議長退席、議長着席〕

○九十番(小宮あんり君) 私たちの暮らすまち東京は、日々変貌を遂げています。一昔前には想像もつかなかったようなまち並みも生まれています。また、多くの人々の努力によって、緑豊かな環境が保全され、再生されています。私たちはその歩みをさらに一歩進め、東京を世界一の都市にしていかなければなりません。そのチャンスが、五年後に迎えるオリンピック・パラリンピック大会の開催です。
 今回は、大会の成功に向けた取り組みと、それを契機として、子供や若者、働く女性、お年寄りや障害のある人など、東京に暮らし、東京の活力を支える全ての人にとって、東京が安心して豊かに暮らせるまちとなるための取り組みについて伺います。
 東京オリンピック・パラリンピック大会は、多くの都民に、国際交流や異文化理解の促進、障害者への理解を深めたり、ボランティア精神を醸成するなど、さまざまな機会を提供します。だからこそ、都民に身近な区市町村で大会成功への機運を高めることが重要です。
 都は今年度、大会成功に向けた区市町村支援事業を創設しました。この支援事業を活用して、小学生がトップアスリートから指導を受けるスーパーキッズ講座や、障害者サポーター育成事業など、さまざまな取り組みが実施されています。
 来年、リオデジャネイロ大会が終われば、次はいよいよ東京です。都としても、区市町村支援事業を拡充し、都内各地で大会成功への機運をさらに盛り上げていくべきと考えますが、所見を伺います。
 また、今、パラリンピック大会への関心が一層高まっています。ロンドン・パラリンピックは二百七十万人の観客を動員し、それまでの最高、北京大会の百八十万人を大きく上回りました。私たちはそのバトンを受け継ぐとともに、この大会を障害のある人に優しいまち東京をつくる大きな機会としなければなりません。
 これまで私たちは、障害者スポーツの裾野の拡大に力を入れてきました。それにあわせ、今後は、パラリンピック競技の種類や内容など、基本的な知識の普及はもちろんですが、五年後の期待の星となる選手を発掘し、育てていくことが重要です。
 しかし、オリンピックに比べ、パラリンピック競技の組織は盤石といえず、日本代表レベルの選手でさえ十分に活動できないといった声を聞きます。
 一人でも多くの障害者アスリートがパラリンピックに出場し、広く都民、国民に感動と喜びを与えられるよう、開催都市として、今から積極的に選手を発掘、支援していくべきと考えます。見解を伺います。
 さて、今回のオリンピック・パラリンピックのキーワードの一つに、環境があります。世界中から集まる人々に、緑豊かな美しい東京を見てもらいたい。そのために重要なのが、東京の貴重な自然を守る都立公園です。昨年十二月に発表された東京都長期ビジョンでも、生態系に配慮した都立公園の整備を進めることが掲げられました。
 杉並区の和田堀公園には、昭和三十年代につくられた和田堀池があります。地元の方々がひょうたん池と呼んで愛するこの池の水質を守るために、水を循環する設備の改修や池の清掃活動などが行われてきましたが、池の水を常に美しく保つということは簡単なことではありません。また、地元の理解のもと、公園を流れる善福寺川で行われている、水害対策のための河川改修事業においても、周辺環境への配慮が求められています。
 和田堀池は、絶滅危惧種のカワセミが飛来し、希少な植物と多様な生き物を育む貴重な環境です。安全なだけでなく、自然に優しいまちづくりを進める、そうした観点からも、和田堀公園における生物多様性の保全の取り組みについて伺います。
 東京の緑を守るという観点から、もう一つ重要な都市の農地について伺います。
 先日、杉並区井草地区でトウモロコシの収穫体験に参加しました。子供たちは目を輝かせて土をいじり、初めて見る畑のトウモロコシを、歓声を上げて収穫していました。都心に残された農地には、防災兼用井戸も整備され、いざというときには都民の命を守る水を供給するなど、重要な役目を担っていますが、その面積は減少を続けています。
 私はかねてより、都市の農地は私たちが積極的に守っていかなければ失われてしまうと主張してきました。ことし四月に成立した都市農業振興基本法により、その一歩は踏み出されました。あわせて、生産、加工、流通を促進する取り組みへの支援にも力を入れるべきです。
 国の基本法では、学校給食で、地元の農産物の利用を促進することがうたわれています。しかし、都内では、近所に農地がない小中学校も多く、入手先の情報も不足し、都内産農産物を使う具体的な指針もありません。
 一方で、私のもとには、地元の生産者から、農地のない区の給食にも新鮮な野菜を、農産物を届けたいという声が届いています。身近でとれ、生産者の顔の見える、安心・安全な食を子供たちに提供するために、都は、学校給食の関係者と生産者を結び、都内でできた農産物の活用を進めるべきです。都の所見を伺います。
 子供たちの笑い声は、どんな時代でも、どんな場所でも、まちの元気の源です。東京においても、もちろんそれは変わりません。
 都知事は所信表明において、改めて待機児童ゼロに全力で取り組む決意を述べられました。その前提条件となるのが、保育人材の確保です。女性が働きながら子供を産み育てる環境を整備するには、施設はもちろん、人材の確保が急務であると、保育事業者の方々からも伺っています。
 都は、潜在保育士の掘り起こしや保育士の宿舎借り上げ支援、保育士等キャリアアップ補助などさまざまな対策を講じてきました。それらに加えて、四月に施行された子ども・子育て支援新制度により、都が実施する一定の研修を受けて認定を得た人が、子育て支援員として子育て事業に携わる制度が創設されました。年齢や経験の有無にかかわらず、人材の裾野を広げる注目すべき制度です。
 これは国の制度ですが、都は実施に当たり、国の枠組みでは認可外保育施設とされている認証保育所にも、保育の質の向上のために活用すべきと考えます。さまざまな人材を生かすことで、待機児童という、東京が直面する課題に柔軟に応えて、若い世代が安心して働き、子供を育てることのできるまちをつくるため、子育て支援員研修の現在の取り組み状況を伺います。
 我が国の生活は豊かになり、医療は充実して、世界一の長寿国となりました。これから大事なことは、元気で長生きするお年寄りをふやすことです。
 十年後には、六十五歳以上のお年寄りの五人に一人が認知症になるといわれています。都はこれまで、二次保健医療圏に一カ所ずつ、地域拠点型の認知症疾患医療センターを指定し、専門医療相談や診断を行うとともに、人材育成や医療と介護の連携に取り組んできました。
 しかし、認知症の人は、遠方まで診断や治療に行くことが難しいため、都は、一歩進んで、全ての区市町村へ地域連携型の認知症医療センターを設置することとしました。これにより、身近な地域に、認知症の人と家族を支える体制が構築されました。
 しかし、認知症疾患医療センターが活動を進める上で極めて重要なのは、区市町村との連携です。どのように取り組んでいくのか、見解を伺います。
 また、認知症の人が住みなれた地域で暮らし続けるには、本人への支援だけでなく、家族や地域の人々の認知症への理解が大切です。本人や家族の思いに寄り添い、支えられる環境をつくるため、認知症とはどういった症状で、どんな介護が必要か、世代を問わず、広く都民全体に普及啓発する活動が欠かせません。
 そこで、認知症の人や家族に優しいまちをつくるために、その普及啓発に関する都の取り組みについて、知事の所見を伺います。
 最後に、全ての人にとって、人に優しいまちづくりのシンボルとなる、道路の無電柱化について伺います。
 都は昨年、新たな無電柱化推進計画を策定し、センター・コア・エリアと呼ばれる、いわゆる都心部の都道の無電柱化を、東京オリンピック・パラリンピック大会までに完了させるとともに、環状七号線を平成三十六年度までに完了させることとしています。災害時に大きな役割を果たす道路の無電柱化は重要です。
 一方で、地域の方々からは、生活道路として日々利用している身近な道路、区市町村道の電柱をなくしてほしいという要望をいただきます。
 三月の予算特別委員会で、私は、そうした区市町村道の無電柱化を一層促進すべきであると訴え、当時の都技監からは、幅の狭い区市町村道の課題である地上機器の設置場所の確保に向けた推進策を検討すると答弁をいただいております。
 そこで、区市町村道における無電柱化の促進に向けた、都の現在の取り組みについて伺います。
 以上、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック大会の成功へ向けた取り組みと、それを契機とした人に優しいまちづくりについて伺ってきました。
 東京には世界でも有数のインフラが整備されています。しかし、インフラが東京をつくっているのではありません。東京をつくっているのは人です。だからこそ、まちに合わせた生活を人に強いるのではなく、東京が人に優しいまちに生まれ変わるべきです。そのために、今後とも、都民の声に謙虚に耳を傾け、都政を進めていくことをお願いし、質問を終わります。(拍手)
〔知事舛添要一君登壇〕

○知事(舛添要一君) 小宮あんり議員の一般質問にお答えいたします。
 認知症への理解を進める普及啓発についてでございますが、認知症の方は、記憶障害や認知障害から不安に陥り、その結果、周りの人との関係が損なわれることも少なくないわけであります。しかし、周囲の理解や気遣いがあれば穏やかに生活することができるといわれております。
 このため、都は現在、都民の方々に認知症に対する理解を深めていただけるよう、認知症シンポジウムの開催や、認知症サポーターの養成への支援などを行っております。先日開催しました今年度のシンポジウムでは、実際にサポーター養成講座を受講していただき、参加した都民の方からは、認知症の方への接し方などがよくわかったなどと多くの声が寄せられました。
 また、昨年度は、できるだけ多くの都民に認知症の基礎知識や早期診断の重要性について知っていただけるように、認知症の普及啓発用のパンフレット、知って安心認知症を作成し、新聞折り込みで、都内全域に配布をいたしました。
 今後とも、さまざまな機会を通じて、認知症に関する普及啓発を進め、認知症の方とその家族が、地域の中で安心して暮らすことができるような社会を実現していきたいと思っております。
 そのほかの質問につきましては、関係局長が答弁をいたします。
〔オリンピック・パラリンピック準備局長中嶋正宏君登壇〕

○オリンピック・パラリンピック準備局長(中嶋正宏君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、二〇二〇年大会に向けた区市町村支援についてでございますが、大会を成功させるためには、都と区市町村が一体となった取り組みが必要であり、都では今年度、区市町村が実施するソフト事業に対しまして補助制度を創設いたしました。多くの区市町村では、この補助制度を活用し、オリンピアンを招いた講演会やスポーツ教室など、大会を契機とした、主にスポーツ振興を目的とする事業を行っております。
 一方、来年のリオ大会を機に、国内での盛り上げも本格化することから、区市町村においては、地元選手の応援イベントなど機運醸成に係る事業を拡大していくとともに、文化プログラムに関する事業など新たな分野での取り組みに対するニーズがございます。
 こうした区市町村の意欲的な取り組みに的確に対応できるよう、今後の支援策について検討してまいります。
 次に、パラリンピックに向けた選手発掘についてでございますが、二〇二〇年大会を満員の観客で盛り上げるには、日本選手の活躍が不可欠でございます。
 都といたしましては、東京の選手が数多く大会出場を果たせるよう、東京都長期ビジョンに基づき、今年度から初めての試みとして、パラリンピックに向けた選手の発掘事業を行います。
 この事業は、競技団体が一堂に会する中、障害のある人が競技体験を通じてみずからの適性を見出すとともに、競技団体側もアスリートの原石を発掘し、その後の育成につなげるものでございます。この準備に当たりましては、東京都レベルの障害者競技団体のみならず、健常者や全国レベルの競技団体からも協力を得て、その連携のもとに進めております。
 本事業をスタートラインとして、一人でも多くの選手がパラリンピックという世界の大舞台で最高のパフォーマンスを披露し、多くの人に深い感動を与えられるよう、積極的に支援を行ってまいります。
〔建設局長佐野克彦君登壇〕

○建設局長(佐野克彦君) 二点のご質問にお答えいたします。
 初めに、都立和田堀公園の生物多様性の保全についてでございますが、和田堀公園は、都心では珍しいカワセミやコサギが飛来し、キンランが生息するなど、善福寺川沿いの自然豊かな緑の拠点として、散策や自然観察等で多くの都民に親しまれております。
 都は、三十一公園で多様な生物が生息する公園づくりを推進しており、希少な生物等の生息空間を整備保全するため、順次、保全管理計画の策定を進めております。
 このうち、和田堀公園では、例えば水質改善を進めている和田堀池と川沿いの斜面をカワセミの生息環境の保全重点地区とすることなどについて、本年八月から地域の方々と検討を始めております。
 今後、その成果を保全管理計画にまとめ、和田堀公園の環境づくりに積極的に取り組んでまいります。
 次に、区市町村道における無電柱化についてでございますが、都内全域で無電柱化を図っていくためには、比較的道幅の狭い区市町村道の事業を一層促進することが重要でございます。
 このため、都は、実際に事業を予定している複数の区とともに、課題の一つとなっている地上機器の設置場所について、民地や公共空間、都道の活用など、実施に向けた具体的な方策を検討してまいりました。
 今後は、これらの成果を踏まえ、地上機器設置の手法を示した手引を新たに作成し、区市町村向けに開催している研修に盛り込むなど、技術的な支援を拡充してまいります。
 引き続き、都がリーダーシップを十分に発揮し、区市町村と連携しながら、無電柱化の推進に積極的に取り組んでまいります。
〔産業労働局長山本隆君登壇〕

○産業労働局長(山本隆君) 学校給食への都内産農産物の供給についてでございますが、都内産農産物を学校給食に使用することは、小中学生が生産者を身近に感じ、食への理解を深めるとともに、地産地消を進める上でも有効な取り組みでございます。
 このため、都は、平成二十三年度に農業者、NPO法人等の協力により、とうきょう元気農場を開設し、昨年度はそこで生産した農産物を、農地のない区など十六区、百八十八校の学校給食へ供給をいたしました。
 加えて、今後は、農業者の生産状況や学校側の利用ニーズなど需給情報の共有化や、広域的な集配送システムの確立等、安定的な供給体制の構築に向け、JAや流通事業者、学校関係者等と連携して検討を進めてまいります。
 これらの取り組みにより、都内産農産物の学校給食への一層の供給拡大を図ってまいります。
〔福祉保健局長梶原洋君登壇〕

○福祉保健局長(梶原洋君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、子育て支援員についてでありますが、子育て支援員制度は、小規模保育や家庭的保育、学童クラブ、子育てひろばなど、地域における子育て支援の担い手を確保するため、分野ごとの専門的な研修を受講し、必要な知識や技術を修得した方を子育て支援員として認定する国の新たな制度でございます。
 都は、できるだけ多くの方に研修を受講していただけるよう、「広報東京都」やホームページなどにより、広く都民に周知いたしますとともに、都独自の制度でございます認証保育所で働いている方々に対しても、関係団体を通じて受講を呼びかけ、今月から約千三百人を対象に研修を開始いたしました。
 今後とも、地域における子育て支援サービスの人材確保とさらなる質の向上を図るため、子育て支援員の養成を進めてまいります。
 次に、認知症疾患医療センターと区市町村との連携についてでありますが、お話のように、身近な地域で認知症の方とその家族を支える体制を構築するためには、認知症疾患医療センターと区市町村との連携が不可欠でございます。
 そのため、今回指定したセンターは、区市町村とともに、かかりつけ医や地域包括支援センター、介護事業者、家族会など、認知症の方の支援に携わる関係者のネットワークづくりを推進することとしております。
 また、専門的視点から、地域包括支援センター等の相談に対応いたしますとともに、区市町村や医師会等が開催する研修会や勉強会に講師を派遣し、医療や介護従事者など、地域において認知症対策を担う人材の育成を支援してまいります。

○議長(高島なおき君) 四十六番近藤充君
〔四十六番近藤充君登壇〕

○四十六番(近藤充君) まず初めに、二〇二〇年パラリンピックについてお尋ねいたします。
 パラリンピック開閉会式または競技時における、選手による補助犬の同行を計画すべきと考えます。大会に参加する選手や観客の中には、介助犬、盲導犬といった身体障害者補助犬を伴って来日する方も予想されます。特に、選手に持てる力を最大限発揮してもらうためにも、補助犬を同行できる環境整備が必要であると考えます。
 過去のパラリンピックにおきましては、選手と補助犬の同行といった光景は多くは見られませんでしたが、東京大会では温かく受け入れることをぜひ推進すべきと考えます。ぜひ、動物との共生社会を推進する東京のパラリンピックでは、海外から同行を希望する選手がいる場合、ぜひその希望をかなえてほしいと考えます。
 我が党は、障害者スポーツの普及に力を入れています。何といっても、おもてなしの東京でありますから、今後の補助犬への取り組みについて、知事の所見をお伺いしたいと思います。
 次に、東京都の都有地の有効利用についてお尋ねいたします。
 その都有地の一つ、八王子市元八王子地区北部にあるこの土地は、およそ四十年前に東京都住宅供給公社が住宅建設用地として買収し、その後、八王子市から元八王子地区の土地区画整理事業の換地用地として計画もありましたが、その後、区画整理計画もなくなり、平成十九年度から二十二年度にかけて、東京都住宅供給公社から都に引き継がれ、現在に至っているものであります。
 西側に隣接する東京都都市づくり公社が持つ土地と合わせると約十二・二ヘクタールという、八王子北西部に残された元気なまちづくりに欠かせない土地であります。
 昨日の我が党の代表質問でも、都市整備局の第四次の道路整備方針案が、ことし十二月ごろに示されることがわかりました。八王子でいうところの北西部幹線道路も含まれてくると思います。圏央道八王子西インターも二十八年度にフル機能化される予定で、八王子北部の交通利便性は今後高まっていくものと考えます。
 北西部幹線道路は、来年度から用地買収に動く予定で、このための移転用地としてもこの土地は重要な種地にもなります。また、社会福祉施設の用地としても最適と考えます。
 先日の我が党の消防力の整備指針に基づく救急車の算定数と現有数の調査によれば、救急車が希望する台数に至っていないことがわかりました。
 例えば、昭和四十七年に建設され、老朽化著しく、単身者にとっては生活環境の悪い八王子消防署元八王子分署の改築移転を考えるなど、その有効性は高いと考えます。
 これらの機会を捉え、八王子北西部地域に残された都有地の有効な活用に向けた取り組みを進めていくべきではないでしょうか。
 四十三年前の八王子の西部地域の元八王子管内の人口は、当時一万七千人、現在では五万二千人と、三倍にふえています。八王子市は、ことし三月に策定した都市計画マスタープランの中で、都有地を含む一帯を新たな土地利用検討エリアとして位置づけ、周辺環境との調和と計画的な都市基盤施設の整備を前提に、新たな土地利用の可能性を検討するとしています。
 現在、この土地は一部分が生涯学習に利用されておりますが、残る大部分は未利用の状態であります。地域の声にも耳を傾けながら、用途地域の変更も含め、八王子北西部の活性化を創出するような土地利用を考えるべきと思いますが、都の見解を伺います。
 次に、交通不便地域の問題についてであります。
 知事は先日の所信表明で、高齢者が住みなれた地域で生活できる地域包括ケアシステムを構築するため、NPOなどさまざまな民間団体や人材が集まる東京の特性を生かして、大都市ならではの地域包括ケアシステムの構築を進めていくと表明されました。住みなれた地域で暮らし続けられることは大変重要であり、私はこれに関連して、買い物などの生活支援対策についてお伺いいたします。
 現在、三多摩では、人口減少に伴い公共交通機関である民間バス会社によるバス路線が廃止になる地域が出てきています。
 このため、現在の多摩西部の限界集落になりそうな地域の介護支援や福祉支援を受けていない高齢者の皆さんは、今後ますます外出が困難な状況になってしまうことが懸念されます。
 幹線道路沿いをバスが走っているときは何とかなっても、バス路線がなくなったり、高齢化し自分で運転できなくなったら、孤立化し買い物にも行けないという事態になってしまいます。出かけるたびにタクシーを駅周辺から呼ぶのは、経済的な負担が非常に大きくなり、現実的ではありません。インターネットで買い物すればよいという考え方もありますが、パソコンなどに疎く、ITの環境も整っていない高齢者の方は少なくありません。歩いて出かける元気がなくなったら、生活に必要な商品を調達できないという事態に陥ってしまいます。
 こういった問題の解消策の一つとして、都内の大型団地では、商店街が主体となって、フラットな道路の上を、自転車など人力のお出かけ支援サービスが実施されていると聞きますが、さすがに坂道の多い山間部を抱える交通不便地域では、人力では輸送が困難であり、自動車の利用が不可欠と考えます。
 自動車を利用した送迎サービスでは、燃料代などのコストもかかることから、無料ではなく、利用者が一部を負担する有料方式が望まれますが、これまでは運送関係の法令による制約があり、一部に限定されてしまいました。
 折しも、本年四月に地方分権推進の観点から国の制度改正があり、バス、タクシー等が運行されていない地域等で住民の日常生活の移動手段を確保するため、自動車を用いて有料で住民の輸送サービスを行う場合の登録等に関する権限を区市町村に移譲することが可能となり、各自治体が地域の実情に応じて対応できるようになりました。
 ぜひ都としても、こうした情報を区市町村に周知していただくとともに、この機を捉えて、交通不便地域における買い物弱者対策をより一層進めていくことが必要と考えます。
 送迎サービスについては、全国の例を見ても、医療法人が独自に送迎車を出しているケースや、NPOなど地域の団体がかかわって実施しているところが多いようであります。
 何とか地元のヤングオールドの人たちの力をかりて、公助でない、ご近所の共助の力で支え合えるようにしていただきたいと思います。
 都は、商店街が取り組む買い物弱者対策の取り組みに対する支援をしていますが、この取り組みは商店街の集客につながるとともに、地域住民の生活の足にもなります。経営資源が十分でない商店街だけでは取り組むことが困難な送迎サービスも、NPOなどを活用した共助の力で支え合うことができれば、新しい一歩が踏み出せます。
 商店街と地域団体が連携した取り組みを後押しすることで、買い物弱者へのサービスが一層向上すると考えますが、都の見解を伺いたいと思います。
 次に、都内で問題になっているごみ屋敷についてお尋ねいたします。
 ごみ屋敷とは、俗に、ごみが異常にあふれ返っている住宅を指し、家主がごみを蓄積、収集することが原因であります。景観の破壊、放火の危険性、悪臭などにより、近隣住民に迷惑をかけることも多く、社会問題になっています。
 昔はごみといわれて焼却処分の対象であったものが、現在では資源化可能な有価物として見るため、ごみ屋敷のあるじの所有物財産扱いで個人の資産となり、簡単に行政でも処分できなくなり、その結果、近隣住民に多大な迷惑をかけている実態があります。
 都は、ここで我が党の政策要望を受け、都内に七十五万件ともいわれる空き家対策にも本腰を入れてくれました。
 足立区では条例をつくり、通称ごみ屋敷対策事業を実施しています。定義としては、敷地からごみがあふれ悪臭を放っている、空き地に雑草が繁茂している、敷地内から生えている樹木が越境し落ち葉等で迷惑しているものが対象であるとのことであります。足立区では改善の兆しもあるようであります。
 ぜひ、このごみ屋敷問題に東京都からグッドアイデアを出していただいて、強制性のある代執行がやりやすくなるようなことを望みたいと思います。
 愛知の有名なごみ屋敷は、八月末についに火事を出し、近隣も延焼させるという最悪の事態になりました。近隣の人は、現在の劣悪な環境を逃げ出すために、自分の家を売却し引っ越そうにも、隣がごみ屋敷では売却できずに困っています。都民の安心・安全な住環境を維持するためにも、市区町村任せではなく、都としても知恵を出してほしいといわれています。
 東京から日本を変えるという気持ちで、都民の生命、財産を守り、安心・安全のまちづくりの一つとして、都条例の制定等を含めた今後の都の取り組みについてお尋ねいたしたいと思います。
 次に、危険ドラッグ問題についてお尋ねします。
 我が党の提言により、東京都関係局を含め、警視庁の尽力で都内の危険ドラッグ販売店が一掃されました。その結果、危険ドラッグによる事件が下火になり、都立松沢病院でも危険ドラッグの使用による異常症状患者の緊急搬送入院が激減したそうであります。まさしく行政の力が功を奏し、都民を守れたといえます。関係各位の努力に対し、高く評価したいと思います。
 一方、インターネットに目を転じますと、医師の処方箋が必要な医薬品や健康食品の個人輸入代行を初め、国内で入手が困難なものが簡単に手に入るなど、便利さだけでなく、危険性も増しています。
 インターネットサイト上での販売において、商品名を変えての、例えば合法アロマや元気サプリメント、お香など、デリバリー方式で購入者に自宅や職場の近くまで直接届けるなど、その販売方法はさらに潜在化、巧妙化していると聞いています。らちが明かず切りがない、イタチごっこの始まりであってはなりません。
 青少年を悪の手から守り、健全育成を進めるため、日本中の青少年は東京から守るというような気構えを持って対応していただきたいと思います。
 都は、この裏サイトによる危険ドラッグ販売の実態をどう把握しておられるのか、また、今後どのように取り締まりなどの対応を進めていくのかをお尋ねいたしまして、私の一般質問を終わります。(拍手)
〔知事舛添要一君登壇〕

○知事(舛添要一君) 近藤充議員の一般質問にお答えいたします。
 二〇二〇年大会における補助犬への対応についてでありますが、盲導犬、介助犬といった身体障害者補助犬は、障害のある方々に寄り添い、利用者の生活を支える、欠くことのできないパートナーであります。パラリンピックにおきましても、補助犬を同行するアスリートがベストパフォーマンスを発揮するためには、ふだんの生活と同様、補助犬のサポートを受けられる環境づくりが重要であります。
 二〇二〇年大会における補助犬への対応につきましては、現在、国、組織委員会とTokyo二〇二〇アクセシビリティ・ガイドラインを策定中でありまして、その中で、過去大会での取り組みも参考にしながら検討を進めているところでございます。
 例えば、大会スタッフやボランティアに対して、補助犬を同行した選手や観客への接遇トレーニングを実施する、こうした取り組みを通じまして、補助犬に対する都民の理解を広げてまいりたいと思っております。
 選手、観客の双方にとって、障害の有無にかかわらず、全ての人が参加しやすい大会の実現に向けまして、全力を尽くしてまいります。
 そのほかの質問につきましては、関係局長が答弁をいたします。
〔財務局長長谷川明君登壇〕

○財務局長(長谷川明君) 都有地の活用についてでございますが、都有地は都民からの負託を受けた貴重な財産でございます。そうしたことから、その財産価値を最大限に発揮させていく必要がございます。
 お話の都有地は七ヘクタールを超す広さを有し、八王子市北西部における貴重な都有財産でありますとともに、地域のまちづくりにおいても重要なものと認識しております。八王子市も、本年三月に十年ぶりに改定した都市計画マスタープランの中で、新たな土地利用の可能性を検討していくとしております。
 今後とも、市を初め、隣接地を所有する東京都都市づくり公社とも連携しながら、当該都有地の有効な活用に向けて検討を進めてまいります。
〔産業労働局長山本隆君登壇〕

○産業労働局長(山本隆君) 交通不便地域における買い物弱者対策についてでございますが、商業活動の拠点であり、地域コミュニティの維持発展を担う商店街が、日常の買い物に困難を感じる地域で住民の生活を支えるためサポートを行うことは重要でございます。
 このため、都は、買い物弱者対策の先進的事例となる取り組みを区市町村とともに支援するモデル事業を実施してまいりました。
 その結果、商店街がこうした取り組みを効果的に行うには、地域の団体等との連携が課題であることが明らかになりました。
 そこで、今年度からの本格実施では、商店街と共同で取り組む場合、NPO等の活動経費も補助対象とし、地域の実情に応じた取り組みを幅広く支援することとしております。
 今後、区市町村との連携を一層強化し、商店街による本事業の活用を促すことで、商店街振興とあわせて、山間部など交通不便地域における買い物弱者対策につなげてまいります。
〔環境局長遠藤雅彦君登壇〕

○環境局長(遠藤雅彦君) いわゆるごみ屋敷に関する都の取り組みについてでございますが、一般廃棄物の処理責任を負う市区町村のうち、ごみ屋敷に関して条例を制定した自治体におきましては、居住者への指導や命令に基づく自主的な行動を促すなど、解消に向けた取り組みを進めるとともに、地域の住民や団体、医療や福祉等、生活再建に向けた施策等との連携による複合的な対策を講じております。
 また、居住者がごみではなく財産であると主張する場合は、廃棄物として処理することが困難となるため、行政代執行が必要となりますが、その適用に当たっては審議会等を設置し、その意見を踏まえて判断することとしております。
 都といたしましては、今後、ごみ屋敷に関する自治体間の情報交換の場の設定や、先進的な事例の情報提供などを通じて、市区町村の取り組みを積極的に支援してまいります。
〔福祉保健局長梶原洋君登壇〕

○福祉保健局長(梶原洋君) 危険ドラッグサイトの取り締まりについてお答えをいたします。
 都は、平成二十六年四月から、インターネット上のビッグデータ解析を導入し、本年八月までに延べ二十八万件を超える危険ドラッグに関する情報の中から、新たな製品の出現や流行状況を把握し、効果的な買い上げ調査や取り締まりにつなげております。
 また、本年一月には、インターネットの店舗情報もビッグデータ解析の対象に加え、デリバリー販売からの買い上げ調査も実施するなど、巧妙化する販売の実態把握に努め、国や警視庁とも情報を共有しながら、販売サイトの削除を初め、指導取り締まりを強化しております。
 今後とも、ビッグデータ解析等を活用し、危険ドラッグの乱用から青少年を初めとする都民の健康と安全を守るため、対策の一層の強化を図ってまいります。

○議長(高島なおき君) 四十二番北久保眞道君
〔四十二番北久保眞道君登壇〕

○四十二番(北久保眞道君) 初めに、多摩・島しょ地域の観光振興について伺います。
 都はこれまで、東京オリンピック・パラリンピック大会の開催に向け、国内外の多くの旅行者が東京に観光で訪れるよう、さまざまな施策を行っています。観光案内のボランティアが都心でガイドを行う光景が報じられていますが、一方で、多くのすばらしい観光スポットのある多摩・島しょ地域に足を運ぶ旅客をより一層ふやす努力にもしっかり取り組むことが重要と考えます。
 そのため、多摩・島しょ地域を幅広く知ってもらい、観光のきっかけをつくり出す取り組みは不可欠です。また、観光客がこうした地域の魅力に十分に触れることのできるツアーもふやす取り組みに対し、行政がサポートする視点も必要です。さらに、多摩・島しょはエリアが広いので、観光スポットを結ぶ交通アクセスの充実により、快適なツアーを実現することも重要です。
 こうした考え方を踏まえ、都は今後、多摩・島しょ地域の観光振興にどのように取り組んでいくのか、知事の見解を伺います。
 次に、自治体の区域を超えた観光振興について伺います。
 観光振興を効果的に進めるため、自治体が区域を超えて協力し、観光資源を広域的に売り出すことは重要です。
 私の地域の、北多摩地域では、狭山丘陵が複数の自治体にまたがって広がり、そこには八国山緑地や正福寺の国宝千体地蔵堂を初め、日本一美しいといわれる多摩湖第一取水塔など、多くの歴史的建造物が点在しています。これらを一体として結びつけ、生かすことは、観光資源として高いポテンシャルを引き出す効果の高い方法であると考えます。
 都はこれまでも、地域のさまざまな観光資源を、自治体の枠を超え、連携して活用する取り組みを後押ししてきたと聞いています。こうした支援を受け、観光スポットを結びつけて、旅行者の誘致を行いたいと考えている地域は、いまだ数多くあるものと思います。
 都は、このような要望をしっかりと理解し、地域が連携して取り組む観光振興のサポートについて、これまでにも増して力を入れていくべきと考えますが、見解をお伺いします。
 次に、多摩地域の振興について伺います。
 多摩の個別の重要課題の解決に加え、多摩地域全体の振興をどう図っていくのかも重要な課題であります。
 東京の人口は二〇二〇年をピークに減少し、中でも西多摩や島しょ地域では、生産年齢人口が今後四十年間で約四割も減少することが予測されています。加えて、都市インフラの更新、防災対策の推進など、行政ニーズは多様化し、多摩の市町村は行政運営に苦慮しています。
 都は現在、平成二十五年三月に策定した新たな多摩のビジョンに基づき、多摩地域の抱えるこれらの課題に全力で取り組んでいます。また、さきの第二回定例会で、長期ビジョン後の二〇四〇年を見据え、都市像や生活像にも着目した東京のグランドデザインの策定を表明し、検討に着手しています。
 一方、国は平成二十六年十二月に、まち・ひと・しごと創生総合戦略を策定し、これを受けて、多摩の市町村は、現在、それぞれの地域の特性を踏まえた地方版総合戦略の策定を行っています。
 そこで、多摩の市町村が置かれた現状や、新たな多摩のビジョン策定後のこうした状況を踏まえて、都は今後どのように多摩地域の振興に取り組んでいくのかを伺います。
 次に、多摩・島しょにおけるオリンピック・パラリンピックに関する取り組みについて伺います。
 東京での二〇二〇年オリンピック・パラリンピック開催は、東京全域において、スポーツはもとより、文化、観光、産業振興などを進める千載一遇のチャンスであります。このような地域活性化のチャンスをオール東京で享受できるよう、手を打っていく必要があります。
 しかしながら、多摩・島しょ地域においては競技会場が少ないこともあり、開催を契機とした取り組みが必ずしも十分進んでいるとはいえない状況にあります。
 このため、各市町村において、オリンピック・パラリンピックに向けて、大会の盛り上げや大会後の各地域のレガシー構築に資する取り組みを加速させていくような仕掛けが必要であると考えますが、都の所見を伺います。
 次に、事前キャンプ誘致に関する都内市区町村への支援について伺います。
 二〇二〇年オリンピック・パラリンピック競技大会に向け、各国の選手団は、大会前に時差調整や日本の気候になれるため、日本国内で事前キャンプを実施する場合が多いと想定されています。実際、昨年十月の福岡県、福岡市とスウェーデン・オリンピック委員会との合意を皮切りに、千葉県山武市とスリランカなど、二〇二〇年大会に向け、積極的に事前キャンプの誘致に取り組み、既に誘致に成功した自治体もあります。
 事前キャンプの実態は、選手にとって本番前の重要な調整であるとともに、受け入れ側の地域にとっても、世界の一流選手たちと触れ合いができたり地域のPRにつながるなど、さまざまなメリットがあります。実際に、二〇〇二年FIFAワールドカップでは、大分県中津江村がカメルーンの選手団を受け入れ、その後も交流が続いているそうであります。
 多摩地域では、都内にありながら緑が豊富で閑静であることから、選手たちが練習に集中できる環境です。多摩地域には、スポーツ祭東京二〇一三で調整したスポーツ施設が数多くあります。事前キャンプに適した国際基準に合致する施設は余りないかもしれませんが、各市町村が連携してキャンプ候補地として立候補するなど、創意工夫次第で多摩地域にもキャンプ誘致は十分可能だと思います。
 そこで、二〇二〇年大会の事前キャンプの都内誘致に向け、都内市区町村を強力に後押しすべきであると考えますが、都の見解を伺います。
 次に、多摩都市モノレールの箱根ヶ崎方面延伸について伺います。
 東京圏におけるこれまでの鉄道整備は、国の答申である運輸政策審議会答申をもとに進められてきました。平成十二年の運輸政策審議会答申第十八号においては、多摩都市モノレールの箱根ヶ崎延伸が、平成二十七年までに整備着手することが適当である路線に位置づけられており、我が党はかねてより多摩都市モノレールの延伸の必要性について訴えてきました。
 こうしたことも踏まえ、都では昨年度、多摩都市モノレールの延伸について検討を実施し、本年七月に発表した広域交通ネットワーク計画のまとめにおいては、本路線を整備について優先的に検討すべき路線に位置づけるなど、大きく進展した。平成十二年一月に上北台から多摩センターを結んだ多摩都市モノレールは、多摩地域の利便性や活力の向上に大きな役割を果たしており、さらなる活力、魅力の向上には、多摩モノレールの延伸が必要不可欠と考えます。
 そこで、多摩都市モノレールの箱根ヶ崎延伸について、都の今後の取り組みを伺います。
 次に、多摩都市モノレールの導入空間ともなる新青梅街道について伺います。
 私の地元の北多摩地域にとって、多摩と都心とを結ぶ多摩東西道路は、市民生活を支える大変重要な都市インフラであります。新青梅街道は、古くより江戸と多摩を結んだ歴史ある道であり、昭和三十年代から四十年代にかけて現在の形に整備され、北多摩地域と東京の中心を結ぶ軸として、地域の交通を支えてきました。
 近年、新青梅街道の沿道では、地元による土地区画整理事業に加え、大型商業施設の開発など、まちづくりが積極的に進められています。沿道の経済活動を下支えし、多摩北部地域が大きく飛躍する起爆剤として期待の高い多摩都市モノレールの箱根ヶ崎延伸を後押しするためにも、導入空間となる新青梅街道の整備が不可欠であり、一日も早い全区間を事業化すべきと考えます。
 そこで、新青梅街道の拡幅整備について、現在の状況を伺います。
 次に、西武新宿線東村山駅付近の連続立体交差事業について伺います。
 都内にある千を超える踏切は、交通渋滞や地域分断だけでなく、緊急、救急活動の妨げとなるなど、安全で快適な都市活動の阻害要因となっています。
 私の地元の東村山市においても、踏切による慢性的な交通渋滞が発生しています。また、東村山駅を中心とした地域において、西武新宿線によりまちが東西に分断され、商業や業務施設の立地が進まない状況にあります。平成二十五年十二月より連続立体交差事業が進められており、市民からも、踏切解消やこの事業を契機としたまちの発展に対する大きな期待が寄せられています。
 そこで、本事業の現在の取り組み状況について伺います。
 これをもって私の一般質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。(拍手)
〔知事舛添要一君登壇〕

○知事(舛添要一君) 北久保眞道議員の一般質問にお答えいたします。
 多摩・島しょ地域の観光振興についてでございますが、多摩・島しょ地域には、数多くの登山客でにぎわう高尾山を初めとして紅葉の美しい渓谷や丘陵がありまして、ダイビングや釣りを楽しめる海洋も広がるなど、豊かな自然に恵まれております。
 また、すぐれた味わいのあるトウキョウXや東京しゃもなどの畜産物、新鮮な魚介類として人気の高いキンメダイやイセエビなど、さまざまな食の魅力にあふれております。
 世界から多くの旅行者が訪れるオリンピック・パラリンピック大会の開催とその先を見据え、多摩・島しょ地域の観光地としてのポテンシャルを十分に発揮させるさまざまな施策を積極的に展開していかなければならないと考えております。
 そのため、多様なメディアを通じまして、地域の魅力をより効果的に発信するとともに、民間の事業者の力を活用し、外国人旅行者の興味を引く観光ルートの開発を支援いたします。さらには、快適な旅行ができますように、交通アクセスの充実にも取り組んでまいります。
 これらの取り組みによりまして、多摩・島しょの地域特性を生かした観光振興を着実に進めてまいります。
 その他の質問につきましては、東京都技監及び関係局長がお答えをいたします。
〔東京都技監安井順一君登壇〕

○東京都技監(安井順一君) 多摩都市モノレールの箱根ヶ崎延伸についてでございますが、本路線は、開業区間と一体となり多摩地域の南北方向の拠点を結ぶことで、沿線利用者の利便性はもとより、多摩地域の活力や魅力の向上に資する路線でございます。
 都は本年七月、広域交通ネットワーク計画におきまして、本路線を整備について優先的に検討すべき路線の一つに選定し、国とのヒアリングにおきまして、今後予定されている交通政策審議会答申に反映するように求めてまいりました。
 一方、本路線の整備に向けて、多摩都市モノレール株式会社の経営状況や土地区画整理事業の進捗など、周辺の開発動向を踏まえ、コスト縮減策や収入確保策、事業採算性を見きわめながら検討を行う必要がございます。
 今後、次期答申に基づき、関係者間で連携し、検討の深度化を図ってまいります。
〔産業労働局長山本隆君登壇〕

○産業労働局長(山本隆君) 自治体の区域を超えた観光振興についてでございますが、東京の観光振興を効果的に進めるため、各地域が協力し、さまざまな観光資源を組み合わせ誘客に結びつけることは重要でございます。
 都はこれまで、地域資源発掘型実証プログラム事業により、地域の魅力的な観光資源を活用し、自治体の区域を超えて共同で企画したアイデアを民間事業者のすぐれたノウハウと結びつけ、実現を図る取り組みを行ってまいりました。
 現在、広域的に連携し、観光振興に取り組む地域の意欲が高まっていることから、そうした状況に適切に対応できるよう、支援の充実について検討を進めてまいります。
 今後とも、複数の地域が連携して行う広域的な取り組みを積極的に後押ししてまいります。
〔総務局長中西充君登壇〕

○総務局長(中西充君) 今後の多摩振興についてでございますが、多摩地域は人口減少、少子高齢化の動向やまちづくりなどの課題が地域内でもさまざまであることから、多様な地域の実情や特性をこれまで以上に踏まえながら、的確に対応していくことが重要でございます。
 このため、それぞれの地域が直面する課題等を十分に把握するとともに、市町村の意向も踏まえた上で、一層きめ細かで実効性のある振興策を講じてまいります。
 また、今後の多摩振興に当たっては、東京のグランドデザインの検討や、市町村が策定する地方版総合戦略の内容にも十分に留意する必要がございます。
 こうした観点に立ち、民間のシンクタンクなども活用して、各局連携のもと、長期的視点に立った多摩振興の方向性について検討してまいります。
〔オリンピック・パラリンピック準備局長中嶋正宏君登壇〕

○オリンピック・パラリンピック準備局長(中嶋正宏君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、多摩・島しょ地域におけるオリンピック・パラリンピックに向けた取り組みについてでございますが、各市町村が大会を契機とした機運醸成の事業などを主体的に展開するに当たりましては、オリンピックムーブメントの意義やパラリンピック競技の魅力など、大会関連の情報やノウハウを各市町村がみずからのものとして蓄積され、事業を企画していくことが非常に効果的であり、また重要なことと考えております。
 そこで、都は、本年十一月から、市町村が共同で利用する東京自治会館を推進拠点とし、オリンピック・パラリンピックのだいご味を伝える写真や映像の紹介、有識者を招いてのセミナーの実施など、今後の事業展開に資する情報を積極的に市町村に提供してまいります。
 こうした取り組みを通しまして、各市町村において、二〇二〇年大会への期待を高めるとともに、地域の特性を踏まえた多様な事業が展開されるよう、支援を行ってまいります。
 次に、市区町村の事前キャンプ誘致支援についてでございますが、事前キャンプは各国選手団との国際交流の促進など、地域住民に貴重な経験をもたらすものであり、多くの市区町村が関心を示しております。
 そのため、都は市区町村に対して、事前キャンプに関する情報提供や個別相談を行うとともに、本年四月からは、スポーツ施設整備や視察の受け入れなどを対象とした補助事業を実施しております。
 また、海外でのPR活動を実施するため、六月にアゼルバイジャンで開催されました第一回ヨーロピアンゲームズに出向き、初めて各国オリンピック委員会に対して、都内スポーツ施設の紹介を行いました。
 今後も、各国の要望について市区町村へ情報提供するとともに、リオ大会などを活用した国際PR等により、都内、特に多摩地域への誘致を積極的に支援してまいります。
〔建設局長佐野克彦君登壇〕

○建設局長(佐野克彦君) 二点のご質問にお答えいたします。
 初めに、新青梅街道の拡幅整備についてでございますが、本路線は、多摩地域における東西方向の主要な骨格幹線道路であり、災害時の迅速な救援、救急活動を支える緊急輸送道路にも指定されております。
 本路線では、第三次事業化計画の優先整備路線である東大和市上北台から瑞穂町箱根ヶ崎立体付近の延長六・五キロメートルを五つの区間に分け、順次事業化しております。
 このうち、多摩南北道路などと交差する三区間、四・一キロメートルについては、既に事業着手しており、用地取得を進めております。残る二区間、二・四キロメートルについては、昨年十一月に地元説明会を開催し、事業化に向け、現在、測量作業を実施しております。
 引き続き、新青梅街道の整備を進めるとともに、残る区間の早期事業化を目指し、検討を進めてまいります。
 次に、西武新宿線東村山駅付近の連続立体交差事業の現在の取り組み状況についてでございますが、本事業は、鉄道を高架化することにより、東村山市内を南北に走る幹線道路である府中街道など五カ所の踏切を除却することで、道路ネットワークの形成を促進するものでございます。また、交通渋滞や地域分断を解消するとともに、地域の活性化に資する極めて効果の高い事業でございます。
 これまで、平成二十四年度に都市計画決定を行い、平成二十五年度から事業着手いたしました。現在は、鉄道や側道用地の取得を進めるとともに、本格的に工事を始めるため、東村山駅構内において作業ヤードの整備等を行っており、引き続き、高架化する新しい駅舎のくい基礎工事に着手いたします。
 今後とも、地元市や鉄道事業者と連携し、地域の方々の理解と協力を得ながら、本事業を着実に推進してまいります。

○議長(高島なおき君) この際、議事の都合により、おおむね十五分間休憩いたします。
   午後五時十五分休憩

   午後五時三十五分開議

○副議長(藤井一君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 質問を続行いたします。
 五十五番中村ひろし君
〔五十五番中村ひろし君登壇〕

○五十五番(中村ひろし君) 初めに、都における平和施策の推進について伺います。
 九月十九日、国会で安全保障関連法案が可決をされました。多くの憲法学者が憲法違反と指摘をし、報道でも多くの国民が反対をしている中、審議を打ち切っての強行採決はまことに遺憾です。こうした状況だからこそ、都が平和施策を積極的に推進することは重要です。
 知事は、第一回都議会定例会の施政方針演説で、都は、オリンピック・パラリンピックの開催都市として大きな責任を有している、平和で基本的人権が尊重される社会を守る姿勢を貫いていくと述べました。
 知事就任以来、都市外交、人権施策、男女平等参画等、これまで停滞していた事業が推進されていますので、同様に平和施策も推進する体制を強化し、取り組んでいただきたいと思います。
 オリンピック・パラリンピックは、まさに平和の祭典であり、その開催都市として平和への取り組みを進め、それを積極的にPRしていくことも必要と考えます。
 都は、毎年三月十日に平和の日記念事業を実施していますが、戦後七十年を迎え、戦後生まれが都民の大多数を占めるようになった現在、さきの大戦の悲惨さを学び、そのとうとい犠牲の上に今の平和があることを一人一人が深く胸に刻むとともに、平和の意義を確認し、平和意識の高揚を図っていくことが必要です。
 二〇二〇年大会の開催が決まった都市だからこそ、平和のための取り組みを進めていくべきと考えますが、都の見解を伺います。
 都は、東京都長期ビジョンに掲げる世界一の都市東京を人権の視点から実現するため、十五年ぶりに東京都人権施策推進指針を見直し、先月公表しました。
 新たな指針では、人権課題が複雑化、多様化していることを踏まえ、取り上げる人権課題をふやし、課題ごとに現状、施策の方向性を示したほか、重点プロジェクトとして、今後新たに取り組む事業を掲げた内容になっています。
 オリンピック・パラリンピック東京大会開催まで五年を切った今、都が人権施策の基本的考え方を明確に示したことは、時宜にかなったものであると評価します。
 今週の日曜日に改めて東京都人権プラザを訪問し、常設展と企画展としてホームレスへの理解を進めるための写真展を拝見しましたが、こうした展示をより多くの方に見ていただきたいと思います。
 人権施策の推進体制の強化や、第三者機関である人権施策推進会議に幅広い意見が反映されることも期待します。とはいえ、現状は、ヘイトスピーチが社会的問題になるなど、世界一になるにはまだまだ課題も多いので、いかに指針の理念を実現させるかが重要です。
 今後、人権啓発を中心とした取り組みを強化していくべきと考えますが、都は、本指針に基づき、どのように展開していくのか伺います。
 舛添知事は、前回と今回の定例会の施政方針において、東京都長期ビジョンでは余り前面には出ていませんでしたが、ゆとりについて強調されました。成長一辺倒の時代から成熟社会への変化の中では当然の考え方ともいえます。
 一方、国の経済最優先の政策では格差が拡大していき、生活の現場の声を提案していかなければ、経済的に豊かな人だけがゆとりを享受できる社会になってしまいます。都民が何を求めるかを把握し、生活の質の向上を目指す必要があります。
 知事は、どのような考えでゆとりを前面に出し、どう実現していくのか伺います。
 次に、高齢者施策について質問します。
 高齢化問題は深刻ですが、民間の研究機関が発表した、特別養護老人ホームが足りないから地方へ移住させるという提言は、知事がいうように、いささか乱暴な議論です。とはいえ、楽観できる状況ではないのも事実です。
 都は、住みなれた地域に住み続けるための地域包括ケアシステムの実現に取り組んでいます。知事も施政方針で、NPO法人などさまざまな民間団体や人材が集まる東京の特性を生かして、大都市ならではの地域包括ケアシステムの構築を進めると述べました。
 都の強みでもありますが、人間関係の希薄さは弱点でもあります。財政の問題もあり、介護保険法が変わり、要支援の方のサービスが地域や住民に任されるように転換されてしまいました。
 支え合いといっても簡単ではなく、ボランティア活動をする住民をしっかりバックアップする仕組みをつくることや、NPOなど事業として行う市民活動を支援すること、また同時に、困難事例については、公がこれまで以上にしっかりと支えることがないと成り立ちません。行政が本気にならなければできませんし、相応の覚悟も必要です。住民がNPOを立ち上げ、体制を整え、継続的に事業を行えるようにするのは大変なことです。
 今後、地域包括ケアシステムの在り方検討会議における議論の中間のまとめをつくるとのことですが、改めて、知事のいうところの、東京の特性を生かした大都市ならではの地域包括ケアシステムとは何か、課題と取り組みについて知事に伺います。
 都は、介護施設の待機者の解消のために施設整備を推進していますが、介護施設をつくっても介護人材が不足するとの意見があります。
 介護職場とはいえ、大きな施設から小さなヘルパー派遣の事業者までさまざまありますが、介護報酬を公で決めているのであれば、基本的には待遇にそれほど差が出ないはずです。
 公の制度としての待遇改善を国に求めると同時に、各職場において、キャリアなどに応じた適正な報酬が支払われていないのであれば、待遇改善を求める取り組みも必要です。
 都は、介護職員の処遇に関する課題をどのように認識し、問題解決を図るのか伺います。
 次に、道路整備について質問します。
 現在、都は、関係市区町とともに第四次事業化計画を含む新たな都市計画道路の整備方針を策定中とのことです。
 この都市計画道路の中には、未着手で現道が全くないものと、既定の幅員には足りていませんが、現道として車道などが確保されている、いわゆる概成路線があります。また、都市計画道路ではありませんが、現道として一定の機能を有する道路もあります。
 舛添知事が主張するディモータリゼーション社会を実現させていくためにも、こうした道路整備は必要ですが、最大限にその効果を発揮させていくためには、歩行者空間や自転車レーン、まちづくりと一体となった取り組みなどの視点で進めていくべきと考えます。
 都市計画道路については、広域交通や防災の観点から優先順位をきちんと決めて整備を進めていくべきと考えます。
 住民からは、現在全く存在していない未着手の道路について整備をしてほしいという声は余り出されておらず、むしろ狭い道路を拡幅してほしいという声が聞こえてきます。こうした路線についてもしっかりと整備をしていくべきだと考えます。
 そこで、現在策定中の整備方針において、優先整備路線をどのように選定をしていくのか伺います。
 次に、防災に関連して質問します。
 今月は、北関東で集中豪雨による水害が発生し、調布市の震度五弱を初め、都内全域に及ぶ地震が起きるなど、自然の脅威を再認識させられる出来事が続きました。各地で防災訓練が行われ、最近では、避難場所に避難するだけではなく、校舎や体育館等の避難所の運営を行う避難所訓練も行われています。
 ところが、改めてバリアフリーになっていないことに気づかされます。都内の公立学校については、多くが災害時の地域住民の避難所に指定をされています。
 国立教育政策研究所の学校施設の防災機能に関する実態調査によれば、都内の避難所指定を受けている公立学校のうち、体育館や校舎等にスロープや多目的トイレを設置している学校は、ともに約六割となっています。
 こうした状況を踏まえ、障害のある方や高齢者にも利用しやすいよう、学校の体育館等のバリアフリー化を進めていく必要があると考えます。
 そこで、都立学校のバリアフリー化の推進及び市区町村立学校の整備に対する支援についての所見を伺います。
 先般の台風十八号に伴う豪雨では、一部自治体において、避難指示を出す判断がおくれたことや、住民への周知メールが送られなかったり、市境を越える避難が想定されていなかったことなど、さまざまな課題が浮き彫りになりました。
 伊豆大島や広島での土砂災害を受け、内閣府がことし、避難マニュアルを改定し、各市区町村は水害時の避難のあり方の見直しなどに取り組んでいるものの、大規模な水害が発生した場合には市区町村だけの対応では限界があることは、今回の水害を見ても明らかです。
 住民の避難については、地域の実情に詳しい市区町村が責任を負うものの、市区町村を超えた広域避難への対応など、都が果たす役割も大きいと考えます。
 都の見解を伺いまして、質問の方を終わります。ありがとうございました。(拍手)
〔知事舛添要一君登壇〕

○知事(舛添要一君) 中村ひろし議員の一般質問にお答えいたします。
 まず、ゆとりある成熟社会の実現でありますが、二〇二〇年東京大会は、経済成長の中で開催された前回の大会とは異なりまして、成熟社会の中での大会でございます。
 今回の大会を契機としまして、東京、そして日本は、さらなる高みの成熟を目指さなければならないと考えております。
 経済成長が引き起こしたマイナスの遺産を克服し、目指すべきは、持続的な成長とゆとりある暮らしを両立させた社会であります。
 そのために、長期ビジョンの中にも、例えば国際経済都市の創造、渋滞のない大都市を目指す取り組み、パラリンピック開催に向けたバリアフリー環境の構築、ワークライフバランスの実現など、ゆとりある成熟につながる施策を数多くを盛り込んでございます。
 東京を落ちついたまち、安全・安心に暮らし、誰もが人生を楽しむことのできる、ゆとりある成熟都市にしていくため、先進的かつ具体的な施策を展開し、二十一世紀の新たなベクトルを示していきたいと考えております。
 続きまして、東京の特性を生かした地域包括ケアシステムの構築についてでありますが、二〇二五年には、実に都民の四人に一人が高齢者となり、ひとり暮らしの高齢者も増加いたします。また、要介護、要支援者は約七十七万人になりまして、今後十年間でおおむね二十万人の増加が見込まれております。
 一方、元気な高齢者もふえ、その中には、豊富な経験と知識を持つ人材が数多くおります。また、東京には企業やNPOなど、多様な事業主体が活発に活動しておりまして、高度な医療を提供できる医療機関も集積してございます。
 こうした東京の特性を踏まえまして、本年三月に策定した東京都高齢者保健福祉計画では、介護サービス基盤の整備、介護人材や高齢者の住まいの確保などを重点分野に、さまざまな施策を盛り込みました。
 また現在、福祉先進都市・東京の実現に向けた地域包括ケアシステムの在り方検討会議、これを開いておりますけれども、ここでは幅広い視点から議論を行っていただいておりまして、今後、その議論も踏まえながら、大都市東京にふさわしい高齢者施策を展開していきたいと考えております。
 そのほかの質問につきましては、教育長、東京都技監及び関係局長がお答えをいたします。
〔教育長中井敬三君登壇〕

○教育長(中井敬三君) 避難所となる公立学校のバリアフリー化についてでございますが、避難所指定を受けた公立学校は、非常災害時に、高齢者や障害者を含む多様な地域住民が避難生活を送る施設としての役割を果たす必要がございます。
 このため、都教育委員会は、都立学校について、校舎、体育館等の改築、改修時に合わせて計画的にバリアフリー化を進めております。また、公立小中学校についても、区市町村に対し、他の自治体の学校施設の整備状況に関する情報提供を行うなど、バリアフリー化の促進を働きかけております。
 今後も引き続き、こうした取り組みを通じて、公立学校のバリアフリー化を推進してまいります。
〔東京都技監安井順一君登壇〕

○東京都技監(安井順一君) 都市計画道路の整備方針についてでございますが、都市計画道路は、都市活動を支え、交通の円滑化や災害時の救急救援活動などに大きな役割を果たす重要な都市基盤でありまして、計画的かつ効率的にネットワークを形成することで、その機能が発揮されます。
 現在検討中の整備方針におきましても、こうした広域的なネットワークとの整合性を考慮しながら、骨格幹線道路網の形成を初め、地域のまちづくりへの貢献や、ゆとりのある歩行者空間の創出などの視点から、十年間で優先的に整備する路線を選定してまいります。
 引き続き、関係区市町とともに検討を進めて、年内には優先整備路線などを盛り込んだ新たな整備方針案を公表いたします。
〔生活文化局長多羅尾光睦君登壇〕

○生活文化局長(多羅尾光睦君) 平和に関する取り組みについてですが、都は、戦争の惨禍を再び繰り返さないことを誓い、三月十日を東京都平和の日と定め、毎年、東京都平和の日記念行事として、東京空襲犠牲者やその遺族の方々等を招いて式典を開催するとともに、三月十日に合わせ、東京空襲資料展等を実施しています。また、年間を通じ、東京空襲犠牲者名簿も収集しております。
 さきの大戦で戦争の惨禍をこうむった歴史を持つ都民の方々にとって、恒久平和の実現は最大の願いであり、この願いは、オリンピック憲章にうたわれている平和な社会の推進と共通するものでございます。
 オリンピック・パラリンピック大会開催都市として、引き続き、平和の日記念事業等を通じ、平和の大切さをアピールしてまいります。
〔総務局長中西充君登壇〕

○総務局長(中西充君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、今後の人権施策の展開についてでございます。
 オリンピック・パラリンピック東京大会の開催に当たり、人権尊重の理念が広く浸透した社会の実現が重要でございます。
 都はこれまでも、人権週間を中心にさまざまな啓発に取り組んでまいりましたが、新しい人権施策推進指針では、重点プロジェクトといたしまして、大型啓発キャンペーンの実施、東京都人権プラザにおける展示事業の充実などを挙げております。
 来月九日から三日間、大型イベント、ヒューマンライツ・フェスタ東京二〇一五を東京国際フォーラムにて開催し、多様な文化、価値観、生活習慣等について理解を深めるとともに、人権について考える場といたします。
 こうした取り組みを計画的に実施することにより、人権が尊重される都市の実現を図ってまいります。
 次に、水害時における避難のあり方についてでございますが、災害時の住民の避難は市区町村の役割ではあるものの、荒川や利根川など大河川が氾濫した場合の市区町村を超えた広域の避難については、都が調整を図ることが重要でございます。
 このため、都は昨年七月、東京都地域防災計画を修正し、従来明確に位置づけられていなかった広域避難の枠組みを整理し、市区町村間の総合調整など、都が果たす役割について明らかにいたしました。
 さらに、本年三月には、都内関係自治体による意見交換の場を設け、住民の安全かつ効果的な避難が可能となるよう検討を進めているところであり、今後、具体的な広域避難の方策について整備を図ってまいります。
〔福祉保健局長梶原洋君登壇〕

○福祉保健局長(梶原洋君) 介護職員の処遇についてお答えをいたします。
 介護職員の処遇における一番の問題は、キャリアパスの仕組みが十分でないことでございます。
 そのため、都は国に対し、介護職員のキャリアパスを早急に整備、普及するよう繰り返し提案要求してまいりました。
 また今年度から、都独自に、国のキャリア段位制度を活用して、職責に応じた処遇を実現するキャリアパスの導入に取り組む事業者への補助制度を開始し、補助要件として職員の段位に応じた手当の支給などを義務づけております。
 国に対しては、介護報酬の介護職員処遇改善加算について、基本部分に組み込むなど恒久的なものとするよう提案要求も行っており、都としては、今後とも介護人材の確保、定着に向けた取り組みを進めてまいります。

○副議長(藤井一君) 四番川松真一朗君
〔四番川松真一朗君登壇〕
〔副議長退席、議長着席〕

○四番(川松真一朗君) 現在、イングランドにおいてラグビーワールドカップが開催されていますが、オリンピック、サッカーワールドカップに次ぐスポーツの世界大会です。
 イングランド大会の次は、二〇一九年日本大会です。新国立競技場が使用できなくなったことで東京開催が危ぶまれましたが、東京スタジアムへの会場変更が、このたび正式に決定いたしました。
 二〇〇二年日韓サッカーワールドカップでは、東京開催がなく、残念な思いをいたしました。今度のワールドカップは、そもそも東京都みずから誘致をしてかち取ってきたものであります。
 大規模なスポーツ大会は、文化、産業、教育などあらゆる行政分野、安全、交通、都市基盤など、ハード、ソフト両面にかかわります。そのため、国際大会の経験を東京の発展にどうつなげ、レガシーとしてどう生かしていくかが重要であります。
 とりわけ、二〇一九年、二〇年と世界最大級のスポーツイベントが連続するこの機に、その価値をそれぞれで考えるのではなく、両大会の特徴を生かして、一体的に相乗効果を含めて考えていくべきです。
 オリンピック・パラリンピックの拠点としては、国で設計、施工の新国立競技場があります。オリンピック後には、東京における極めて重要なスポーツ拠点となり、都も主体的に機能を考えていく必要があります。
 都には、六四年大会のレガシーである駒沢競技場があり、一九年大会の拠点である東京スタジアムは、セカンドフィールドも有し、球技が幅広く行えることに加え、西競技場も整備され、第一種公認競技場にもなっているなど、各種の国際大会やイベントも開催できるのが特徴です。
 ワールドカップに合わせ、東京スタジアムも、観客席の増設やさまざまな機能を有する部屋の確保、メディアやVIPの対応など、さまざまな改修が必要になると予想されます。
 国際的な大会やイベントの開催は、直接的な効果にとどまらず、東京、さらには日本の魅力を世界に発信し、交流を促し、ビジネスチャンスを生み出すきっかけともなり、スポーツの拠点整備は東京の活力を高めるはずです。
 既存の施設を改修する際の技術的な制約や法的な課題もあるでしょうが、東京の将来を見据えて、大胆で抜本的な改善、改良工事も含め、世界における競争力を高めていくことも意識した投資を行う絶好の機会です。
 東京スタジアムについては、二つの国際大会の開催会場として近視眼的に大会を開催、運営、支援をしていくことにとどまらず、その先の都の重要なスポーツ拠点として位置づけ、改修や周辺整備など、中長期的な視点を持って取り組むべきです。所見を伺います。
 さらに、ラグビーワールドカップは日本全国での開催となり、各開催都市が手を携えて取り組んでいくことになります。
 その中で、二〇年大会を控える東京が、各組織、各自治体などと緊密に連携し、みずから積極的に汗を流していくことが必要です。それにより、オリンピック・パラリンピックも、全ての人の理解と共感を得ることにつながります。
 ラグビーワールドカップとオリンピック・パラリンピックを前輪後輪として、責任を持って開催都市として取り組んでいくことが、東京にレガシーを根づかせることとなります。
 都市と地方の共存共栄にも寄与し、東京、そして日本の発展につながるラグビーワールドカップ開催都市の長として、将来のレガシーを見据えて、ラグビーワールドカップ二〇一九日本大会にどのように取り組むのか、舛添知事の所見を伺います。
 人口減少社会にあって、都内の生産年齢人口も今後段階的に減少していく試算がなされています。こうした中で、日本が引き続き発展していくためには、人口の半分を占める女性の活躍が重要なポイントであり、都議会自民党は、東京を世界で一番女性が輝く都市にすることを目指し、女性が活躍できる環境整備を公約に掲げています。
 また、国会では、いわゆる女性活躍推進法が成立、施行されました。
 都庁でも、女性の活躍に向けたさまざまな事業が行われていますが、今年度策定予定の白書でも、東京の実態と課題をしっかりと分析し、その解決の方向性も含めて可視化することが重要です。
 先般、女性の活躍推進と働き方の見直しに向けた国際シンポジウムが開催され、舛添知事もこのシンポジウムに参加されたと聞いています。女性が社会に出やすい時代になったという声は聞こえますが、私自身はそうとはいい切れません。
 そこで、女性の活躍推進と働き方の見直しに向けて、今後どのように政策を進めていくのか、知事の所見を伺います。
 女性のみならず、働く全ての方の障壁の一つに介護があります。現実に親の介護を行うことは大きな負担で、介護に直面して仕事をやめざるを得ない状況に陥る方も少なくありません。
 平成二十四年の総務省調査では、介護、看護を理由に離職した方が全国で一年間に十万人を超え、離職後の就業状況を見ると、無業者が八割を超えています。親の介護により、子の世代が厳しい生活を余儀なくされる負の連鎖が発生し、企業にとっても、介護離職により貴重な人材を失うことは大きな痛手です。
 今後、団塊の世代の多くが介護を必要とする状況になることが予想され、団塊ジュニア世代の介護離職は深刻な社会問題です。
 突然の介護に直面しても仕事を続けられる社会を実現するには、企業における対応が重要であり、仕事と介護の両立について企業が経営上の重要な課題であると認識し、取り組みを進めることが必要です。都の見解を伺います。
 東京には、小さくとも確かな技術を持つ企業が数多く存在し、国内外から評価を受けている上質な製品が、実は社員数十人足らずの企業でつくられていることも珍しくありません。
 例えば、私の地元墨田では、こうした企業が集まり、アパレル、ニットや生活雑貨など、特色ある地場産業を形づくっております。もちろん、市場は技術力のみで切り開けるほど甘くはありません。ニーズを捉えた製品開発や広報を巧みに活用したイメージ戦略など、総合力が問われています。
 しかし、これを個々の中小企業がなし遂げるのは容易ではなく、多くの企業では、厳しい事業環境から抜け出せないままにあるのが現実です。
 四国の今治では、品質基準や製品の認定制度づくり、徹底したブランド戦略などに業界全体で取り組んだ結果、今治タオルというブランドを確立させました。
 東京の地場産業を未来へつないでいくため、世界の関心が東京に向けられる今こそ、果敢な挑戦が求められています。
 そこで、都は、ブランド化の推進など一歩先へ進もうとする業界の努力に対し、しっかりと手を差し伸べていくべきと考えますが、所見を伺います。
 地域産業のブランドづくりもさることながら、地域の特色を最大限に活用した観光施策も重要です。
 かつて水の都と呼ばれた東京には、東京湾を初め、さまざまな河川や運河等の水辺環境があり、これらは旅行者を引きつける観光資源としての活用が期待できます。
 私の地元墨田区にも、かつて江戸の華といわれた隅田川に加えて、数多くの河川が縦横に流れ、豊かな水辺空間を形成しています。東京の観光振興のレベルを高めていくため、水辺の魅力を十分に引き出す舟運の活用に力を入れることが重要になると考えます。
 また、ハード面でも、例えば東京都長期ビジョンでは、歴史と文化が息づく東京の顔づくりとして両国エリアが挙げられ、隅田川テラスの整備も記されております。
 だからこそ、今、水辺の魅力をさまざまな方法でしっかりと紹介するとともに、船の中での観光案内を充実させるなどした観光ルートを体験する旅行者をふやしていく工夫にも取り組むことが必要と考えますが、見解を伺います。
 次に、外国人旅行者による情報の入手について伺います。
 訪日観光客数が年々増加している中、東京のまち中では、目的地への行き方や交通手段がわからずに困っている方を見かけることも多くなってきています。
 なれない土地で快適に観光を楽しむには、必要な情報をすぐに入手できるようにしていくことが大切です。
 特に、情報通信アイテムの進歩に伴い、WiFiは旅行者が情報を手に入れるための重要なツールとなっていますが、実際には、電車や駅、バスでWiFiを利用できても、おりた途端に通信が途切れてしまい、困ったなという話をよく耳にします。
 まち中では、誰もが無料で使えるWiFiを初め、必要な情報をわかりやすく提供するシステムを速やかに整備し、利便性の向上を図ることが重要です。
 二〇二〇年が一つの目標となるのでしょうが、旅行者が情報を入手できる仕組みについては一日でも早く整えていくべきと考えますが、見解を伺います。
 次に、都営地下鉄の安全・安心について伺います。
 ことしに入り、鉄道の輸送トラブルが頻発しています。
 四月の山手線の電柱倒壊は、電柱が傾いているという情報を得ながら放置されており、八月の山陽新幹線の車体カバー脱落は、ボルトを手順どおりに締めず、作業後の確認でも見落とされていました。
 これらの共通点は、組織や職員の安全意識の低下であり、今、鉄道事業者は利用者の安全をいかに守っていくかが問われています。安全を守るのは最後は人です。組織として、職員一人一人の安全意識をどう高めていくか、これまでに蓄積してきた技術力をどのように継承、維持向上させるのかが重要です。
 都営地下鉄も東京の稠密な鉄道網の一つであり、相互直通運転などにより、輸送トラブルの影響は何万人にも及びます。
 そこで、都営地下鉄では、輸送の安全を守るため、どのように技術系職員の育成を図ろうとしているのか伺います。
 最後に教育です。
 世界で一番の都市を目指す東京から、世界で一番の人材を輩出する教育施策の確立が必要であると常々考えております。
 グローバル人材の輩出という言葉はあちらこちらで聞こえてまいりますが、育成すべきグローバル人材とはどのようなものなのか、都教育委員会の見解を伺います。
 このグローバル人材の育成とほぼセットで、英語教育の重要性が叫ばれます。とはいえ、英語を学ぶということは最新の課題ではなく、ずっといわれてきたことです。
 さかのぼってみれば、一八九四年、内村鑑三「日本及び日本人」、一九〇〇年、新渡戸稲造「武士道」、一九〇六年、岡倉天心「茶の本」、これら日本を世界へ発信した著作はいずれも英語で書かれています。
 それから百年以上が経過した今、当時に比べたら、通信機器や教材を含めて英語を学ぶための環境は格段にすぐれています。
 しかしながら、この環境を十分に生かし切れていない子供たちが多いのも実情であります。
 そして、大切なのは、英語を覚えることではなく、それをみずからの武器にできるかどうかです。そのために、人間の中身の充実こそが大切なのではないでしょうか。
 ゆえに、学際的な興味、知識、能力等を幼少時代から教育していくリベラルアーツを重視した施策を展開していただきたいと願います。
 子供たちが社会に出るときに、自分のやりたいこと、生きがい等をそれぞれが積極的に見出していける人材を育成するために、幅広い教養をどのようにして身につけさせていくのか、教育長の見解を伺い、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。(拍手)
〔知事舛添要一君登壇〕

○知事(舛添要一君) 川松真一朗議員の一般質問にお答えいたします。
 まず、ラグビーワールドカップへの取り組みについてでありますが、このたび都議会の皆様からの強力な後押しを得まして、ラグビーワールドカップの会場に東京スタジアムが選ばれました。
 二〇一九年のラグビーワールドカップ、二〇二〇年のオリンピック・パラリンピックと、東京において世界が注目するスポーツの祭典が二年連続で開催されることは大変喜ばしいことであります。
 ラグビーワールドカップは、被災地であります釜石を含め、全国十二会場で開催されます。私は開催自治体協議会会長として、各自治体間の相互連携を図り、日本全国での機運醸成に努めてまいります。
 さらに、会場周辺のセキュリティー確保、交通対策、多言語アプリによる観客誘導への活用など、オリンピック・パラリンピック準備で蓄積したノウハウを各自治体と共有し、全国に貢献してまいります。
 こうした取り組みを通じまして、ラグビーワールドカップを成功させることで、二〇二〇年大会のオールジャパンでの盛り上がりにつなげ、確かなレガシーを残せるように、まさにラグビーのモットーでありますワン・フォー・オール、オール・フォー・ワンの精神で全力で取り組みたいと思っております。
 続きまして、女性の活躍推進と働き方の見直しについてでございますが、東京が将来にわたって活力を維持し、持続的な発展を遂げるためには、女性も男性も全ての人が持てる能力を発揮し、活躍できる社会の実現が不可欠であります。
 都は、私が知事に就任して以降、女性活躍推進会議の設置や知事賞の創設など、女性の活躍に向けた機運の醸成を推進してまいりました。
 先日開催しました国際シンポジウムでは、女性活躍に関する内外の先進事例を都民に広く発信するため、海外の専門家や国内の企業経営者をお招きいたしました。そこでは、トップの強力なリーダーシップのもとで、組織全体の意識改革や、女性が活躍する機会を拡大することで企業の業績向上につながった事例などをもとに、私も加わりまして活発な議論を行いました。
 今年度策定します女性活躍推進白書では、これらの議論なども踏まえまして、企業の経営風土や人事政策と労働者の意識の関係を調査分析し、大企業から中小企業まで多くの企業が集積します東京特有の課題も浮き彫りにしたいと考えております。
 今後、この白書で明らかにいたします取り組みの方向性に基づきまして、東京における女性の活躍推進や働き方の見直しに向けた施策を早期に具体化し、社会全体での意識改革を図ってまいりたいと考えております。
 そのほかの質問につきましては、教育長及び関係局長からお答えをいたします。
〔教育長中井敬三君登壇〕

○教育長(中井敬三君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、育成すべきグローバル人材についてでありますが、我が国では、企業の海外における事業展開を初め、経済、学術、文化等、さまざまな分野でグローバル化が進展しております。
 さらに、オリンピック・パラリンピック開催に向けて、その流れは一層加速し、東京においては、外国人との交流機会が飛躍的に増大することが予想されます。
 こうした社会で活躍する人材を育成するためには、英語教育の充実により、世界で通用する英語力を向上させることはもとより、国際交流の活性化により、豊かな国際感覚を身につけさせることや、伝統文化理解教育を促進し、日本人としての自覚や誇りを養うことが必要でございます。
 都教育委員会は、これらの資質や能力を高める取り組みを充実し、世界一の都市東京を支え、国際社会で活躍するグローバル人材を育成する教育を一層推進してまいります。
 次に、幅広い教養を身につけることについてでありますが、これからの時代を担う子供たちには、相互に複雑に関係するさまざまな課題を解決する力を身につけることが、これまで以上に重要でございます。
 そのためには、基礎的、基本的な学習を徹底させ、全ての教科をバランスよく習得させるとともに、主体的に学び、考え、行動することを通して、幅広い教養の素地を養う必要がございます。
 都教育委員会では、このような学びの実現に向け、習熟度別指導を推進し、基礎学力を定着させるとともに、アクティブラーニングにかかわる指導方法の開発や、ICT機器を効果的に活用した授業実践の検討を進めてまいります。
 こうした取り組みを積極的に進め、東京の子供たちを世界を舞台に活躍できる人材へと育成してまいります。
〔オリンピック・パラリンピック準備局長中嶋正宏君登壇〕

○オリンピック・パラリンピック準備局長(中嶋正宏君) 東京スタジアムに対する取り組みについてでございますが、東京スタジアムは、現在建設中の武蔵野の森総合スポーツ施設とあわせ、多摩のスポーツの一大拠点として発展させていくことが重要でございます。
 ラグビーワールドカップと二〇二〇年大会に向けて、アクセシビリティー、観客数、メディアやVIPなどの諸室、周辺の土地の活用など、施設のあり方について、さまざまな視点からの検討が必要であります。
 同時に、鉄道や道路など交通アクセスも含め、地域の中長期的な将来を見据えた検討も求められます。
 さらに、都全体のスポーツの拠点として、神宮外苑や駒沢地区など、他の拠点との相乗効果、相互補完的な役割を踏まえる必要がございます。
 このような観点から、東京スタジアム及びその周辺のあり方について、多角的に調査分析することが重要であると認識しており、今後、鋭意検討を行ってまいります。
〔産業労働局長山本隆君登壇〕

○産業労働局長(山本隆君) 四点のご質問にお答えをいたします。
 まず、仕事と介護の両立についてでございます。
 超高齢社会の到来により、今後、介護を要する高齢者の大幅な増加が見込まれる中、企業にとって介護離職が一層重要な課題になっていくものと認識をしております。
 このため、都は今年度から、介護休業等に伴う代替要員の人件費補助や、社内相談窓口の設置を初めとする体制整備を促す奨励金の支給など、企業への支援を開始いたしました。
 さらに、来月、仕事と介護の両立をテーマに、経営者、人事労務担当者等を対象としたシンポジウムと相談会を開催し、介護離職防止の重要性とその対策について理解を広めるとともに、具体的な助言を行ってまいります。
 今後も、施策のさらなる充実を図り、仕事と介護の両立の推進に向け、積極的に取り組んでまいります。
 次に、業界の新たな取り組みへの支援についてでございます。
 経営資源に限りのある中小企業が持続的に発展をしていくためには、協同組合などの中小企業団体において、直面する課題の解決や将来を見据えた事業の展開に共同で取り組んでいくことが重要でございます。
 これまで都は、市場の縮小や従業員の高齢化などの業界の課題を抱える中小企業団体等に対し、専門家の活用などにより、販路開拓や人材育成などの取り組みへの支援を実施してまいりました。
 今後は、団体のこうした取り組みに加えて、ブランド戦略の策定、展開や、海外からの観光客等、新たな顧客層の取り込みなど、将来の発展を目指した意欲的な取り組みをさらに引き出していけるよう、支援内容の一層の充実を検討してまいります。
 次に、舟運を生かした観光振興についてでございますが、東京の河川などを中心とする水辺空間は、観光資源として高いポテンシャルを持ち、舟運の活用を通じて、その魅力を十分に発揮するための取り組みは重要でございます。
 これまで都は、河川を船でめぐる観光ルートの開発への助成や、水辺の魅力を伝えるシンポジウムの開催、船着き場の周辺施設の整備により、舟運の観光利用を支援してまいりました。
 今後は、舟運ルートについて、その魅力の紹介の方法やボランティアを活用した観光案内を検討いたします。また、MICE開催で東京を訪れた参加者に、船で水辺の魅力を体験する機会の提供も検討をしてまいります。
 こうした取り組みにより、水辺空間の観光資源としての魅力の向上を実現してまいります。
 最後に、外国人旅行者による情報の入手についてでございますが、海外からの旅行者が観光を安心して楽しむため、都内の各地域で情報を速やかに入手できる環境を整備することは重要でございます。
 このため、都は、ITを活用した情報提供体制を二〇二〇年までに整備する方針を策定いたしました。
 今年度は、三十五の都立施設や都内の歩道の一部で共通して利用できる無料WiFiの導入を図ります。また、旅行者に役立つ情報を画面により多言語で提供するデジタルサイネージを新宿と上野に合計で四基設置をいたします。
 さらに、外国人旅行者の急増を受け、今後、情報提供の体制整備を一層加速させてまいります。
 このような取り組みにより、IT技術を活用した情報提供を早期に充実させ、東京の観光振興を的確に進めてまいります。
〔交通局長塩見清仁君登壇〕

○交通局長(塩見清仁君) 都営地下鉄の技術系職員の育成についてでございますが、交通事業者の最大の責務である安全の確保には、高い安全意識と技術力を持った職員の育成が極めて重要でございます。
 このため、交通局では、日ごろから各職場で、基本動作、基本作業を徹底させ、OJTや各種訓練を通じて実践力を養うとともに、外部の専門研修も活用して、最新の知見を習得させるなど、職員の意識と能力の向上に努めております。
 また、若手職員への着実な技術の継承を図るため、現場の業務に必要な技術スキルの体系化や、レール交換など実践的な訓練を行う模擬実習設備の整備を進めております。
 さらに、今年度、人事任用制度を見直し、第一線の業務に携わる職員を積極的に監督職に登用するなど、これまで以上に技術を支える職員を育成する環境を整備いたしました。
 今後とも、安全を最優先する人材の育成に全力で取り組んでまいります。

○議長(高島なおき君) 二十八番田中朝子さん。
〔二十八番田中朝子君登壇〕
〔議長退席、副議長着席〕

○二十八番(田中朝子君) 初めに、ギャンブル依存症対策について伺います。
 ギャンブル依存症とは、パチンコ、パチスロ、競馬、競輪、競艇、マージャンなど、いわゆるギャンブルをやめたくてもやめられない、続けるためにうそをついたり、借金を重ねることもいとわない、いわゆる病的ギャンブラーを指します。
 昨年八月に発表された厚生労働省研究班の調査によると、日本国内にギャンブル依存症の疑いがある人が五百三十六万人いると推計されました。成人全体では、国民の四・八%に当たり、これはカジノがあるアメリカの一・五八%、フランスの一・二四%などに比べ、際立って高い数値です。世界的には百人に一人ですが、日本では二十人に一人がギャンブル依存症の疑いがあるということになります。
 日本のギャンブル依存症になる原因の多くは、パチンコ、パチスロであるとされ、身近なところに多くのギャンブル的要素を持つ娯楽施設があることが、海外よりギャンブル依存症割合が高くなったこの調査結果と大いに関連があるのは間違いありません。
 日本ではこれまで、ギャンブルをやめられないのは意思が弱いなど、本人の資質や性格の問題とされてきましたが、近年は、やめられない心の病気、精神疾患の一つとして認識されるようになっています。
 ギャンブル施設や公営ギャンブルが多く、ギャンブル人口も多い東京でも、相当数のギャンブル依存症が存在すると推測され、ギャンブル依存症の方やその家族に対し、専門的な支援が必要と考えますが、都の見解を伺います。
 法律では、十八歳未満の者が客としてパチンコ店に立ち入ることが禁じられています。本来、年齢的に疑わしい客がいたら、警察や児童相談所等に通報したり、入店を拒むようにするべきですが、その部分が現実には曖昧になっているのは大きな問題です。
 現在、教育現場でのギャンブル依存症の防止教育はほとんどありません。しかし、中高生から大学生の時期は、依存対象との接触の開始時期であり、十年足らずで依存症になり、借金が表面化する若者が多くいることから、今後、若年層への教育は急務といえます。
 ギャンブル依存症を未然に防止するため、学校における健全育成に向けた取り組みが必要と考えますが、教育委員会の見解を伺います。
 ギャンブル依存症は、薬物依存症やアルコール依存症などの物質依存とは異なり、行動に対する依存です。そのため、明らかに健康を害する薬物やアルコール依存症などと違い、ギャンブル依存症は見た目ではわからず、本人も家族も気づかないまま、深刻な状況になっていることが多いのです。
 また、ギャンブル依存症になると、多額の借金問題、自己破産や家庭崩壊、果てはギャンブルや借金返済に使うお金を得るために、横領、詐欺、殺人などの犯罪に至る可能性も高いことから、さまざまな機関でのギャンブル依存症の早期発見を進め、GAやギャマノンなど、自助グループ等につなげることが非常に重要です。
 また、昨年、我が会派で視察したシンガポールでは、カジノを含む統合型リゾート、IRの収益の一部をギャンブル依存症対策の財源に充当し、包括的な依存症対策を実現させていました。日本においても、業界によるギャンブル依存症対策の強化を進めるべきと考えます。
 このように、日本におけるギャンブル依存症対策は、実態調査、啓発、教育、治療、業界の依存症対策等がいずれも不十分で、国を挙げての対策が急務であり、自治体レベルでも、その取り組みは必須です。
 日本でもカジノ解禁が議論される今こそ、現実的な効果が期待できるギャンブル依存症対策を進める必要があると考えますが、都は、ギャンブル依存症に対し、どのような認識をしているのか、また、今後、都としては、ギャンブル依存症対策をどのように進めていくのか、知事の見解を伺います。
 次に、病院内教育について伺います。
 ことし五月に、病気やけがで入院した子供への教育の実態を文部科学省が初めて調査し、結果を明らかにしました。この調査によれば、二〇一三年度の一年間に三十日以上の長期入院をした延べ六千三百四十九人のうち、約四割に当たる二千五百二十人に在籍校による学習指導が行われていなかったとされています。
 病気にかかって入院したということだけでも大変で不安な状態であり、その上、心ならずも学校に通えなくなった子供たちの心情を思えば、こうしたつらい状況に置かれた児童生徒に対して、学習の機会を保障することは極めて重要です。
 都では、都立特別支援学校において、このような入院した児童生徒に対する病院内教育を行っており、他の道府県よりもしっかりと対応しているということですが、改めて、現在の都の病院内教育の取り組み状況について伺います。
 一方で、入院している児童生徒の学習機会を十分に保障するためには、病院内教育を適切に受けられる環境を整えることが重要です。まずは、病院内教育という制度があることを、児童生徒や保護者はもとより、病院や区市町村の学校関係者等にしっかりと周知する必要があります。
 例えば、神奈川県で病院内教育を実施している病院のホームページには、県内全ての病院内学級一覧が載っており、一般の方にも非常にわかりやすくなっています。
 都もこうした取り組みを参考に、制度の周知を徹底することで、より多くの児童生徒が病院内教育の制度を利用しやすくなると考えます。
 また、病院内教育に関する手続面の簡素化を図ることも重要です。病院内教育を受けるには、もとの在籍校から特別支援学校への転校が必要ですが、入院と自宅療養を繰り返す場合などは、手続の負担から転校をせず、病院内教育を利用しないことも少なくありません。
 子供の入院というのは、さまざまな面で保護者にとって大きな負担になります。そうした中で、保護者に過度の負担を課す手続が必要になると、病院内教育の制度が利用しにくくなってしまうのです。
 そこで、都は、病院内教育の制度をより利用しやすくするため、利用者の目線に立って制度へのアクセス性を向上するための取り組みを進めるべきと考えますが、ご所見を伺います。
 病院内教育制度は、義務教育ではない高校生に対しては、まだ多くの課題があります。
 文科省の調査では、けがや病気で長期の入院をした高校生の約七割が、療養中に学習支援を受けていないことが明らかになっています。
 高校、特に私学は復学規定が厳しいため、病院にある院内学級などに転籍する生徒の割合が、小中学生の五分の一と低くなっています。都立高校の場合は、復学のための仕組みが整えられていますが、私学の高校生が転籍できないまま長期入院となれば、在籍校で休学が長引いて、出席日数が足りず、退学を余儀なくされることもあるのです。
 また、院内学級のない病院に入院している生徒や自宅療養の生徒のための訪問教育は、授業が週に六時間のみと非常に少なく、進学や大学受験にも影響が大きくなっています。
 大学進学率が高い東京都においては、長期入院の生徒の学習の機会が失われ、不利になることのないよう、転校を伴わない制度や情報端末を使った遠隔授業など、積極的で柔軟なさらなる支援を検討していただきたいと考えます。
 当事者たちの声を受け、制度の充実を進めることを強く要望し、次の質問に移ります。
 次は、東京港の運河における航行安全上の課題についてです。
 東京都心の臨海部では、近年、開発が急速に進んでおり、九〇年代以降、それまであった倉庫や工場にかわり、高層マンションが建ち並ぶ臨海住宅街へと変貌しています。そのため、人口が急増し続けている臨海部の住環境の課題に対する新たな配慮が求められており、その一つが運河における船舶等の航行問題です。
 ここ数年、高層マンションが建ち並ぶ東京港内の運河部分での、水上オートバイなどの危険な航行やその騒音が大きな問題となっています。
 以前の水上オートバイは、燃料タンクも小さく、余り長距離は航行できませんでしたが、近年、大型化し、長距離航行ができるようになったため、東京都内のマリーナからだけでなく、千葉や埼玉のマリーナから川を下り、十台や二十台も連なって運河部分にツーリングに来る水上バイクが激増しています。
 地元住民の話によると、その一部のバイクが、運河部分での猛スピード航行、逆走や蛇行、屋形船への幅寄せ等をたびたび行い、また、その騒音などが、近年、地元住民の方々にとって大きな問題となっており、地元自治体や警察署、海上保安庁東京海上保安部などへの苦情が後を絶たない状況であるとのこと。運河部分には信号もなく、速度制限や騒音規制もないため、こういった行為を取り締まることができないのです。
 都は、こうした運河部分での水上バイクなどの危険な航行について把握しているのでしょうか。これから二〇二〇年大会に向け、運河部分を航行するレジャー利用の水上バイク等船舶に対し、新たな航行ルールやマナーを徹底させるべきと考えますが、運河部分での航行安全のために、都としては、どのような取り組みを進めていくのか伺います。
 また、お台場など、東京都の海上公園の水域内においても、水上バイクに関する問題があります。
 都の海上公園条例によれば、海上公園の水域内には、指定された船舶以外は進入禁止となっていますが、それにもかかわらず、レジャー利用の水上バイクがたびたび進入し、こちらも公園利用者から東京海上保安部への苦情が相次いでいると聞きます。
 海上公園の水域において、周囲に迷惑をかける騒音を発生する船舶や危険な航行を行う船舶等の規制が必要と考えますが、見解を伺います。
 東京都では、これら東京港の運河部分でのさまざまな取り締まりに関しては、昭和二十三年に施行された警視庁所管の東京都水上取締条例があります。
 しかし、この条例は、ほぼ六十七年前の、まだ海上保安庁ができる前につくられたままであり、現状、海上保安庁東京海上保安部にある幾つかの許可権限が、条例上は警察署長のままであったり、国際ルールにおいて船舶の追い越しは右側追い越しが原則にもかかわらず、条例では左側追い越しになっていたりと、条例と現状の乖離が非常に大きいため、所管の警視庁での現状や時代に合った条例改定が求められるところです。
 今定例会の知事の所信表明においても、舟運の活性化を図り、水の都東京を世界にアピールしていくとありました。
 これから東京港運河部分の船舶航行に関しても、警視庁や東京海上保安部、各所管部局が連携して、現状に即した新たなルールやマナーづくりに取り組み、世界に誇れる、安全で楽しめる東京港運河にしていただくことを要望いたします。
 最後に、特別養子縁組の推進について伺います。
 これまで、議会において、特別養子縁組をもっと進めていくべきという趣旨の質問を繰り返し行ってきました。特別養子縁組については、国も積極的に進めるべきという姿勢であると聞いていますが、都はこれまで、家庭的養護は進めるという答弁をする一方で、特別養子縁組については言及していない状況です。
 東京都の特別養子縁組の委託はふえている状況になく、また、中でも乳幼児への虐待や虐待死から守るセーフティーネットになるはずの新生児の特別養子縁組は、全国の児童相談所では広がっているにもかかわらず、東京都では、いまだにないのが現状です。
 そのため、新生児の特別養子縁組を望む方々の多くは、民間のNPO等の養子縁組あっせん事業者から子供をあっせんしてもらっている状況にあります。
 神奈川県横須賀市では、ことし四月から、年間四件の成立を目指して、特別養子縁組を行っている民間団体と連携して、特別養子縁組を進める取り組みを始めています。既に一件成立したとのことですが、市の担当者の話では、特別養子縁組に実績のある民間事業者の持つ専門的な知識やノウハウ、人材、ネットワークなどが活用でき、市としても非常によい影響を受けているとのことです。
 ことし三月の予算特別委員会では、特別養子縁組促進のための民間事業者との連携については、都では現時点での連携にはなかなか課題が多いとの残念な答弁でしたが、都の児童相談所単独での新生児の特別養子縁組がなかなか進む状況にないのならば、今後、都も民間団体と連携をした特別養子縁組をもっと促進していくべきです。
 都が新生児の特別養子縁組を進めていくことを打ち出せば、国全体の取り組みが進んでいくと考えます。特別養子縁組、特に新生児委託については積極的に進めるべきと考えますが、都の見解を伺います。
 生まれたばかりの子供を乳児院から長期に施設に入所させずに特別養子縁組に結びつけられれば、特定の養育者とかかわれることで、愛着形成によい影響が出ることは間違いありません。また、何よりも、子供が将来にわたる家族を手に入れることができるのです。
 都でも、施設や行政、大人の都合を優先するのではなく、何よりも子供の福祉を最優先し、特別養子縁組の取り組みを一日も早く進めることを要望いたしまして、私の質問を終わります。(拍手)
〔知事舛添要一君登壇〕

○知事(舛添要一君) 田中朝子議員の一般質問にお答えいたします。
 ギャンブル依存症についてでありますが、ギャンブル依存症は心の病であり、世界保健機関による国際疾病分類では、病的賭博として、習慣及び衝動の障害の一つに分類されてございます。
 この病は、自分が病気であるという認識が薄く、破産や家庭崩壊など、深刻な状態に陥るおそれがあることから、家族や周りの人が早期に気づき、適切な相談や支援につなげていくことが重要であります。
 そのため、都は、ギャンブル依存症の特徴や家族への助言、相談先などを盛り込んだ啓発のためのリーフレットを作成するとともに、精神保健福祉センターにおいて研修や講座を実施しております。
 今後とも、関係機関と連携を図りながら、都民の理解を促進し、早期発見や相談支援につなげていきたいと思っております。
 そのほかの質問につきましては、教育長及び関係局長がお答えをいたします。
〔教育長中井敬三君登壇〕

○教育長(中井敬三君) 三点のご質問にお答えいたします。
 まず、学校における健全育成の取り組みについてでありますが、公営ギャンブル等は、各種法令により年齢制限があり、学校においては法令に基づく指導を行っております。
 都教育委員会は、児童生徒の健全育成を図るため、未成年による勝ち馬投票券の購入や、十九歳未満の者のスポーツ振興投票券の購入が禁止されていることなどを各都立学校に通知し、問題行動の未然防止に取り組んでいます。
 また、ギャンブル依存症については、都立精神保健福祉センターが作成している啓発リーフレットを学校に紹介するなど、教員等が理解を深められるよう、引き続き努めてまいります。
 次に、現在の病院内教育の取り組みについてでありますが、病院内教育は、児童生徒の学ぶ意欲に応え、学習のおくれを防ぐとともに、治療への不安等の軽減を図りながら、病気に向き合う気持ちを育てる重要な意義がございます。
 現在、都では、病院内の分教室と教員が病院を訪問する訪問教育の二つの形態で病院内教育を行っております。
 都の病院内教育では、小学生から高校生までを対象に、主治医等との緊密な連携のもと、児童生徒の病状や進路の希望等を踏まえて、一人一人に寄り添ったきめ細やかな指導を行っております。
 さらに、病院内分教室では、在籍する児童生徒が充実した学校生活を送ることができるよう、病院等と連携して、さまざまな学校行事を実施しております。
 今後とも、病院内教育の意義を踏まえ、入院中の児童生徒に対する指導を適切に行ってまいります。
 最後に、病院内教育へのアクセス性の向上についてでありますが、入院中の児童生徒の学習機会を保障するためには、保護者はもとより、医療機関や前籍校と緊密に連携して病院内教育につなげていく必要がございます。
 このため、都は、病院内教育のパンフレットを作成し、医療機関に配布するとともに、毎年、区市町村教育委員会に対する説明を行い、関係者への周知を図っております。
 また、転学手続については、転学希望の申し出から始まる一連の手続を病院内でほぼ完結できる仕組みとして簡素化し、保護者の負担軽減を図っております。
 今後、こうした取り組みを継続するとともに、ホームページの内容を充実させるなど、入院中の児童生徒が必要な教育を受けやすい環境を整えてまいります。
〔福祉保健局長梶原洋君登壇〕

○福祉保健局長(梶原洋君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、ギャンブル依存症の方への支援についてでありますが、ギャンブル依存症からの回復には、相談機関等の助言に基づき、精神科医療など適切な支援を受けることが重要でございます。
 都では、三カ所の精神保健福祉センターにおいて、ギャンブル依存症等についての専門相談を実施し、医療機関への受診等を促しております。
 また、同じ経験を持つ仲間が相互に助け合う活動を行っている民間団体の協力も得ながら、正しい知識や適切な対応方法等を学ぶ家族教室を実施しております。
 今後とも、こうした取り組みにより、ギャンブル依存症の方やその家族を支援してまいります。
 次に、特別養子縁組についてでありますが、都は、子供の福祉を第一に考えながら、特別養子縁組を含め、家庭的養護を推進しております。
 こうした取り組みをさらに進めるため、現在、東京都児童福祉審議会の専門部会で家庭的養護についてご議論いただいており、今後、新生児委託に関する有識者のヒアリングや、新生児委託のあり方についての検討もいただく予定でございます。
 また現在、国においても、養子縁組あっせんの適切な手法や、児童相談所と民間事業者との連携のあり方などについて調査研究を実施しており、今年度中に取りまとめが行われる予定でございます。
 都としては、児童福祉審議会の専門部会での議論や国の研究結果なども踏まえながら、特別養子縁組を含め、家庭的養護を進めるための方策を検討してまいります。
〔港湾局長武市敬君登壇〕

○港湾局長(武市敬君) 二点の質問にお答えいたします。
 まず、運河部における航行安全についてでありますが、これまで都は、平成二十二年度に東京港の運河利用のルール・マナーのパンフレットを作成し、地元の方々と協力して、水辺のイベントなどにおいて配布するなど、普及啓発を実施してまいりました。
 しかし、港内では、一部の水上バイクやプレジャーボートが、猛スピードや右側通行を守らず逆走するなどの航行を行っており、事故も発生しております。
 このため、今年度既に、運河部での船舶の航行状況や危険な航行を行う船舶の実態等を調査しており、その結果を踏まえ、今後、関係機関と連携し、実効性のあるルール、マナーづくりの検討を進めていくこととしております。
 こうした取り組みを通じ、運河部における船舶の航行安全の確保に努めてまいります。
 次いで、海上公園の水域における船舶の利用についてでありますが、現在、都は、公園内の水域において、海上公園係船施設の利用承認を受けた船舶、当水域を航路として旅客不定期航路事業の許可を受けている船舶などに限定して利用を認めております。
 それ以外の船舶が水域に進入した場合は、これまでも、園内放送や管理用ボートからの呼びかけなどにより、水域からの退去を要請してまいりました。
 今後とも、公園内水域の適正な管理に努めてまいります。

○副議長(藤井一君) 五十二番西崎光子さん。
〔五十二番西崎光子君登壇〕

○五十二番(西崎光子君) まず初めに、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック競技大会について質問いたします。
 二〇一一年に、日本オリンピック委員会竹田会長が五輪を震災復興のシンボルとしたいと発言、招致活動の旗印になりました。その後、震災復興をオリンピック・パラリンピックの明確な目標に掲げたことが、二〇一三年九月のIOC総会で東京開催の決定につながっています。
 ところが、先ごろ行った新聞社の調査によれば、岩手、宮城、福島三県四十二市町村の首長の六割弱が、震災復興のシンボルとする開催理念も薄れていると回答しています。さらに八割強が、大会開催の建設需要の高まりによって、被災地の復興工事への影響を懸念していると答えています。実際に、東京で工事が増加するため、建築資材や労働者の不足と高騰が起こっており、復興工事の障害となる事態です。被災地からは、オリンピック・パラリンピックへの期待よりも、冷めた声やいら立ちの声が聞こえてきており、開催意義の根幹が揺らいでいるのではないでしょうか。
 東京大会の開催が五年後に迫っている中で、改めて開催都市の知事として、震災復興の後押しや世界に向けたアピールの原動力になるよう、被災地の人々が参画し、被災地への支援となるよう、復興五輪の理念を打ち出していくべきと考えますが、知事の所見を伺います。
 子供たちを取り巻く社会状況は、物質的に豊かになっても地域との関係が希薄になり、孤立し、別の意味で悲惨さが増しています。
 国の調査によれば、日本の子供の貧困率の状況は先進国の中で厳しく、教育を受けられない子供たちや、家庭が崩壊して親の愛情を十分に受けられないで成長してきた子供たちが増加しています。幼少期における困難や逆境は、その後の成長や大人になってからの生活に多大な負の遺産をもたらすため、子供の貧困の解決に向けた取り組みが求められます。
 そこで、子供の貧困の撲滅に向けた対策を重要な政策の一つとして位置づけるべきと考えますが、知事の見解を伺います。
 児童養護施設に入所している児童は、その子の能力にかかわらず十八歳という年齢が来ると、社会に出て自立していかなければなりません。しかし、退所後は、社会の中でさまざまな壁にぶつかり、大学や専門学校等に進みたくても学費や生活費が工面できず断念したり、就職しても継続できなかったりする場合もあり、自立への道は非常に厳しい状況です。
 先日、世田谷区内で、社会的養護に関するパネルディスカッションが開催され、児童養護施設退所者へのさまざまな支援について議論されました。そのときに世田谷区長からは、住居の支援として、区営住宅を安く提供していくと報告がありました。
 これまで生活者ネットワークは、社会的養護については、十八歳からの施設退所後のアフターケアに力を入れていくべきと発言してきました。今後は、区市町村とも連携して、NPOや地域の社会資源を活用した支援策を進めていくべきと考えます。
 そこで、都が実施している児童養護施設を退所した児童の自立支援策について、現状の取り組み内容と進捗状況について伺います。
 都は、この四月に社会的養護施策推進計画を策定し、この中で、社会的養護に占める家庭的養護の割合をおおむね六割とするよう進めていくことになっています。
 国においては、特別養子縁組成立前の試験養育期間中の里親に育児休業を認めるべきとする報告書が出され、来年の通常国会で、育児・介護休業法の改正案が提出される見込みですが、国の動きに先んじて、千葉市や三重県など、職員が特別養子縁組する場合の育児休業を認めている自治体も出てきています。
 法改正がされない中で、現行制度では給料等の手当が出せないといった課題もあり、都にはこうした制度はありませんが、職員の中には、養育家庭が十九家庭、特別養子縁組里親が八家庭と実績があり、さらに職員が取り組みやすくするよう、環境整備を要望するものです。
 このような中で、より多くの家庭が養育家庭に登録できるよう、国に対して養子縁組里親だけではなく、養育家庭についても育児休業を利用できるよう働きかけ、養育家庭への委託を促進していくべきと考えますが、見解を伺います。
 ことし三月に出された「持続可能な資源利用」に向けた取組方針の中で、資源の消費量を抑制していくために、資源ロスの削減、エコマテリアルの利用、選択、廃棄物の循環利用を三つの柱としています。これは、持続可能な社会づくりのために重要な視点だと思います。
 私の地元世田谷区のごみの組成分析を見ますと、昨年度は可燃ごみの一六・六%、不燃ごみの五・一%がプラスチックでした。そして、世田谷清掃工場は、ダイオキシン濃度の上昇で一月から操業停止になっています。
 ごみ減量を進めるためには、さらなるプラスチックごみの削減やリサイクルを行う必要があると考えますが、都の取り組みを伺います。
 プラスチックが海に流れ出ると、波や紫外線などで細分化され、五ミリ以下のマイクロプラスチックとなり、それに引き寄せられる毒性成分によって海洋汚染が深刻な問題になっています。さらに、プラスチックを鳥や魚が食べることによって、海の生態系に影響を与えています。
 プラスチックによる汚染には、化粧品や歯磨き粉などに含まれている非常に微細なマイクロビーズの問題もあります。下水道でも処理できないマイクロビーズは、アメリカでは既に規制が始まっていますが、日本ではまだ知られておらず、何の対策もとられていないのが現状です。発生抑制という観点から、プラスチック製品や容器の総量を減らし、海に流れ出ることを防ぐことが重要です。
 マイクロビーズを含めて、海洋におけるプラスチックごみの発生抑制について、どのように取り組んでいくのか伺います。
 最後に、老朽マンションの建てかえ支援についてです。
 都内では、マンションの老朽化が進み、特に東日本大震災以降、耐震性の問題など、住民の防災意識も高まっています。
 旧耐震基準のマンションは約三十六万戸と推定されており、建てかえや耐震化の必要性が出ています。老朽マンションを放置し続ければ、いずれスラム化を引き起こし、マンションの居住環境の悪化だけではなく、治安や景観など、地域社会への悪影響も危惧されます。
 マンション住民には不安が広がっていますが、高齢化により管理組合もきちんと機能していないところも多く、対策を検討するにしても、相談窓口の情報も届いていないため、実際に、どこから手をつけたらいいのか途方に暮れているという相談を聞いています。
 都は、地元自治体と連携して建てかえに向けた支援を行っていくべきと考えますが、見解を伺います。
 老朽マンションの中には、郊外に立地し駅からも遠い、敷地が狭く容積率にも余裕がないなど、不動産としての価値が低く、資金的余裕がないため建てかえが難しい場合もあります。このようなマンションに住み続けるためには、居住環境をニーズに合わせて改修し、グレードアップすることも必要になっていきます。
 今後は、建てかえに加え、改修に対しても支援を行っていくべきと考えますが、見解を伺い、私の質問を終わります。(拍手)
〔知事舛添要一君登壇〕

○知事(舛添要一君) 西崎光子議員の一般質問にお答えいたします。
 まず、復興五輪の理念についてであります。
 二〇二〇年大会は、全ての日本人が力を合わせ、東日本大震災を克服するための明確な目標となり、また、スポーツの持つ力によって、困難に直面した人々を励まし勇気づけるものでございます。
 だからこそ、大会と被災地復興を切り離すことはできず、被災地の復興なくして、大会の成功はないといい続けているわけであります。
 都は、震災直後からいち早く、職員の派遣、都内避難者への支援など、被災地のニーズを的確に把握しながら、総力を挙げて支援してまいりました。
 また、オリンピック・パラリンピックをにらみ、スポーツの力で被災地復興を支援する、千キロメートル縦断リレーや子供たちとのスポーツ交流など、さまざまな事業も継続し、実施してまいりました。
 都は、復興五輪という理念を常に念頭に置き、二〇二〇年までの今後五年間、こうした取り組みを継続かつさらに強化し、復興を後押しするとともに、その姿を発信し、大会成功に全力で邁進してまいります。
 続きまして、子供の貧困対策についてでございますけれども、都はこれまで、子供の将来が、その生まれ育った環境によって左右されないよう、教育支援、生活支援、保護者に対する就労支援、経済的支援の四つを柱に、生活保護世帯や生活困窮世帯、ひとり親世帯、社会的養護のもとで生活する子供たちに対する支援を行ってまいりました。
 昨年策定いたしました長期ビジョンにおきましても、安心して産み育てられ、子供たちが健やかに成長できるまちの実現を、政策指針の一つに位置づけてあります。
 全ての子供は日本の未来であり、宝であります。
 今後とも、次代を担う子供たちの健やかな育ちを支えるため、子供や保護者に対するさまざまな施策を展開してまいります。
 なお、そのほかの質問につきましては、東京都技監及び関係局長がお答えをいたします。
〔東京都技監安井順一君登壇〕

○東京都技監(安井順一君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、老朽マンションの建てかえ支援についてでございますが、都はこれまでも、区市や関係団体と連携して、相談窓口を案内するパンフレットを作成し、セミナーなどの機会を捉えて広く周知しているほか、管理組合の求めに応じて、建築士などをアドバイザーとして派遣する制度を設けております。
 また、建てかえ事業に対する助成や仮住居の提供を行うとともに、まちづくりと連携してマンションの再生を支援する新たな制度の構築に向け、区市とともに先行モデル事業に取り組んでおります。
 今後とも、こうした取り組みを通じて老朽マンションの建てかえを支援し、良好な市街地環境の形成を図ってまいります。
 次に、マンションの改修に対する支援についてでございますが、今月初めに住宅政策審議会から出された答申では、安全で良質な住宅ストックを形成し、市街地環境の改善を図るため、改修による老朽マンションの再生も重要な選択肢の一つとされております。
 都は、答申を踏まえ、効果的な支援のあり方について検討してまいります。
〔福祉保健局長梶原洋君登壇〕

○福祉保健局長(梶原洋君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、児童養護施設退所者の自立支援についてでありますが、都は、施設を退所した児童が、自立し安定した生活を送ることができるよう、入所中はもとより、退所後も継続して生活や就労に関する相談支援等を行う自立支援コーディネーターを専任で配置する取り組みを行っており、現在、五十三の施設で実施しております。
 また、NPO等と連携し、施設を退所した児童が気軽に集まり交流ができ、専任のスタッフが生活や就労上の悩みや相談にも応える、ふらっとホーム事業を都内二カ所で実施するほか、施設退所者等が働きやすい職場の開拓や就職後の職場訪問等を行う就業支援事業を実施しております。
 今後もこうした取り組みを進め、社会的養護のもとで育つ子供たちの自立を支援してまいります。
 次に、養育家庭への育児休業制度の導入についてでありますが、本年八月、国の研究会が取りまとめた報告書では、育児休業の対象となる子供の範囲は、法律上の親子関係に準じる関係であるか否かという観点から検討することが適当とし、特別養子縁組の監護期間は、法律上の親子関係の形成を目指していることから、育児休業の対象となる子供の範囲に含めることを検討すべきとしております。
 一方、養育家庭につきましては、社会的養護の制度であり、里親手当も支給されているなど、関係性が異なるという意見があったことにも留意しつつ検討すべきとしております。
 都は、より多くの家庭が登録できるよう、養育家庭の育児休業制度の利用についても、国に提案要求しており、今後も、家庭的養護の推進に向け、必要な働きかけを行ってまいります。
〔環境局長遠藤雅彦君登壇〕

○環境局長(遠藤雅彦君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、プラスチックのリサイクル等についてでございますが、都は、持続可能な資源利用の推進に向けて、資源ロスの削減や廃棄物の循環利用の促進等を施策の柱とする「持続可能な資源利用」に向けた取組方針を策定いたしました。
 その中で、プラスチックについては、レジ袋のさらなる削減や、事業系廃棄物のリサイクルのルールづくりにより、減量化や分別、再利用の促進に向けて取り組むこととしております。
 今後とも、区市町村と連携し、より効率的なプラスチックごみのリサイクル等を進めてまいります。
 次に、海洋におけるプラスチックごみの発生抑制についてでございますが、海洋におけるプラスチックごみの発生原因は、海洋や河川へのごみの投棄、また、陸域で捨てられたごみの海洋への流出等、さまざまであると考えられます。
 そのため、都は、引き続きプラスチックの再資源化への取り組みを支援するとともに、ごみのポイ捨て禁止に関する普及啓発や水域における清掃の着実な実施等により、ごみの発生抑制や適正処理に取り組んでまいります。

○副議長(藤井一君) 十一番おときた駿君。
〔十一番おときた駿君登壇〕

○十一番(おときた駿君) 初めに、二〇二〇年東京五輪に関連して、知事にお伺いいたします。
 パラリンピック・オリンピックは本来、都市の祭典です。しかしながら、さまざまな問題が噴出する中、国や五輪組織委員会が中心となった意思決定が行われ、東京都が完全に蚊帳の外に置かれているかのように見える現状に、多くの都民が不安を感じています。
 新国立競技場を取り巻く問題については、舌鋒鋭くその不手際を糾弾し、情報公開の重要性を指摘した知事の姿勢は、広く都民の支持を集めるものでありましたし、SNS等を通じた知事の素早い情報発信には、今後も強く期待をするところです。
 しかし、国立施設と異なり、続くエンブレムにかかわる諸問題については、東京都も無関係ではいられません。
 知事は、現代ビジネスにおける連載の中で、ロゴの決定権は東京都ではなく、IOCと組織委員会にあると明言されましたが、組織委員会の理事には、東京都副知事もしっかりと名を連ねています。東京都が全く意思決定の外にいるかのような発言に、都民が疑問を持つのは当然です。
 くしくも知事自身が新国立競技場問題で情報公開の不備をご指摘されたように、エンブレムは、その選考過程、使用中止に至るプロセス、意思決定について、その不透明さに激しい批判の声が続出しています。
 また、さきの問題で知事が文科省の責任に言及したとおり、問題が起きれば、しかるべき立場の者が責任をとり、組織体制を刷新することは、民間の常識からすれば当然であります。
 組織委員会は、当初、エンブレム使用中止の記者会見の中で、この責任の所在を不明確にしたため、これに対して多くの都民が不満と不信を抱えています。
 そこで、組織委員会にも理事を出す東京都の知事として、今回のエンブレム問題の責任の所在がどこにあると考えるかをお聞かせください。
 そして、機能不全をあらわにし、不十分な情報公開体制をしく組織委員会に対して、東京都が、今こそ都市の祭典のホストとして主導権を取り戻すべきではないでしょうか。
 先立つ新国立競技場問題の解決に当たっては、一義的には国主導となる事案の中で、知事の強い貢献により、国と都による具体的な財源検討ワーキングチームが発足されました。
 一連のエンブレム問題に鑑み、今後に組織委員会との間で発生し得る諸問題についても、東京都主導により同様の組織体制をしく努力をすべきと考えますが、東京都の今後の対応をお聞かせください。
 次に、東京都社会的養護施策推進計画についてお伺いいたします。
 家庭で適切な養育を受けられない子供を公的責任において養育する社会的養護において、我が国並びに東京都の施策は施設偏重の傾向が顕著であり、里親委託や特別養子縁組への取り組みが極めて鈍いことは、これまでも多くの有識者、議員によって指摘をされてきました。
 さらに、我が国では、その里親委託や養子縁組の不足等により、子供の家庭を得る権利が十分に担保されていないことについて、国際連合の子どもの権利委員会から強く勧告を受けていることは見逃せない重大な事実です。
 こうした流れの中、厚労省は、脱施設化を目指し、平成四十一年までに家庭養護、すなわち里親委託率をおおむね三分の一とする政策目標を掲げております。
 にもかかわらず、東京都は、ことし四月に発表された東京都社会的養護施策推進計画において、里親委託等の家庭養護と、小規模施設を含む家庭的養護の区別を設けず、合算でおおむね六割を目指すとの方針を発表しました。これは明確に、家庭養護の促進を目指す国の方針からは逸脱します。
 そもそも、家庭養護と家庭的養護は大きく異なる概念で、施設養護の延長線にあり、グループホームを指す家庭的養護では、主たる養育者がかわるために、児童たちは十分な人間関係を育むことができず、愛着障害を引き起こすリスクがあります。
 この重大な示唆を踏まえた国の方針を、技術的助言とのけて設定した目標には大きな疑問があり、これでは、東京都は、家庭養護、すなわち里親委託に消極的ともとられかねません。
 まず、このような方針を採用した理由を伺います。
 そして、厚労省の数値はあくまで参考にとどめるとしても、家庭養護、すなわち里親委託単独での目標設定をすることは極めて重要です。民間企業でも、またあらゆる組織でも、目標を立てる際に数値を設定することは当然といえます。
 この問題に関しては、舛添知事自身から、さきの予算特別委員会で私の質問に対して、里親委託を優先して検討するとの答弁をいただいております。その意思をしっかりと示す意味でも、家庭養護単独の目標設定を定めるべきと考えますが、見解をお伺いいたします。
 関連して、里親委託促進と要保護児童の一時保護所について簡潔にお伺いいたします。
 里親委託の進まぬ現状において、里親と要保護児童のマッチングにうまくいかなかったケース、いわゆる里親不調の原因調査は必要不可欠です。
 現在、児童相談所も東京都も、里親不調の原因や理由、背景について統計をとっておりませんが、改善につなげるためにも、早急にこのデータ収集を開始するべきと考えますが、見解を伺います。
 また、児童虐待などのケースの急増に伴い、児童を一時的に保護する一時保護所は定員を上回る過密状態が続いており、一時保護所の飽和状態とスタッフの不足は、子供たちに悪影響を及ぼすおそれも指摘されています。
 一時保護所の現状について、第三者機関による評価が実施される見込みであることは高く評価できますが、児童虐待などの急増件数に十分対応するために、一時保護所にはさらなる財源、人的資源を充てるべきと考えますが、今後の対応をお伺いいたします。
 最後に、都の障害者政策についてお伺いいたします。
 知事は初日の所信表明にて、パラリンピック開催都市として、心のバリアフリーを推進し、情報面でも、点字や音声、多言語での対応など、環境整備を進めていくと述べておられました。
 まさにその、障害者とのコミュニケーションについて、今、注目をされているのが、手話言語条例の制定です。
 手話は言語であるということを、まだまだ多くの人は知りませんが、手話は日本語と異なる文法、体系を持つ無声言語であることは、さまざまな学術的研究によって証明されつつあります。
 権利意識の高まりとも相まって二〇一一年に制定された改正障害者基本法の中では、ついに、我が国の歴史上初めて、手話を言語として位置づける文言も記載されました。
 こうした流れの中、地方自治体でも手話言語条例を制定し、手話に関する普及啓発、権利擁護を進める動きが見られ、都道府県では鳥取県と神奈川県、群馬県が既に手話言語条例を制定し、二桁を数える基礎自治体でも同様の動きが見られます。
 特に注目すべきは兵庫県明石市の取り組みで、通称手話言語・障害者コミュニケーション条例と呼ばれる条例の中では、手話だけにとどまらず、要約筆記、点字、音訳などの普及促進も明記された上、知的、発達障害者とのコミュニケーションについても言及した内容は、非常に先進的なものと高く評価をされています。
 かつての東京都は、教育特区申請により、都内に日本で初めて日本語と手話のバイリンガル教育を行うろう教育学校を設立した、障害者コミュニケーション、特に手話言語の認知において最も先進的な自治体でした。
 パラリンピックを五年後に控えた今、国の動きを注視するだけでなく、東京都もみずから条例制定に動き、手話などの障害者コミュニケーション手段の普及啓発、促進に努めるべきです。
 条例化の検討に先立ち、東京都内にいる聴覚障害者の方々は、それぞれどの方法を主たるコミュニケーション手段としているか、特に手話を言語として使用されている方がどれだけいるかを把握することが欠かせません。
 他の自治体の条例とその取り組み内容の調査研究並びに手話等のコミュニケーション手段の現状について、数値に基づく実態調査を速やかに行うべきと考えますが、見解をお伺いいたします。
 また、来年四月には障害者差別解消法が施行され、障害者の方々へ行う合理的配慮についての適切な対応が懸念されているところです。
 法律の施行まで半年を切った今、東京都の対応準備の進捗がどのような状態になっているかをお伺いいたしまして、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。
〔知事舛添要一君登壇〕

○知事(舛添要一君) おときた駿議員の一般質問にお答えいたします。
 エンブレム問題の責任の所在についてでございますが、一昨日、組織委員会は、旧エンブレム策定にかかわる反省点につきまして詳細に報告をいたしました。その中で、エンブレムの基本的コンセプトについて議論不足のまま閉鎖的な選定に入ったことや、組織内において十分なチェック機能が働かなかったことなどを挙げてございます。
 こうした反省点を踏まえ、業務運営上の責任を明らかにしており、組織委員会として適切に判断し、対応したものと理解をしております。
 そのほかの質問につきましては、関係局長がお答えをいたします。
〔オリンピック・パラリンピック準備局長中嶋正宏君登壇〕

○オリンピック・パラリンピック準備局長(中嶋正宏君) 組織委員会に対する都の主体性についてでありますが、都と組織委員会は、それぞれの役割のもとに協力しながら、大会の成功を目指すパートナーでございます。
 都は、組織委員会の行う大会準備及び運営を開催都市として支援するとともに、大会後にレガシーを残す役割を担っており、そうした視点から、会場計画の見直し等を主導してまいりました。
 また、アクセシビリティ協議会や輸送連絡調整会議、東京都ボランティア活動推進協議会などの各種会議体におきまして、都民生活への影響や大会後の東京を見据え、主体的かつ精力的に検討、調整を行っております。
 今後とも、組織委員会と緊密に連携を図りつつ、開催都市として、さまざまな場面において大会準備を牽引してまいります。
〔福祉保健局長梶原洋君登壇〕

○福祉保健局長(梶原洋君) 六点のご質問にお答えをいたします。
 まず、家庭的養護の目標設定の考え方についてでありますが、都はこれまで、社会的養護のもとにある子供が、できる限り家庭的な環境で養育されるよう、養育家庭、ファミリーホーム、グループホームなどの家庭的養護を推進してまいりました。
 国は、平成二十四年の通知において、家庭養護と家庭的養護を区分して目標を示しましたが、どのような子供がそれぞれの対象となるかは明らかにしておりません。
 都の社会的養護施策推進計画では、子供の状況に合わせた養育の場という観点から目標を定めており、情緒的問題や健康上の問題など課題を複数抱える約四割の子供には、施設における専門的ケアが必要と判断をいたしました。
 それ以外の子供につきましては、一人一人の状況に合わせて適切な措置委託先を判断することとし、家庭的養護全体で六割とする目標を設定したものでございます。
 次に、家庭養護の目標設定についてでありますが、要保護児童の措置については、児童の福祉を第一に考え、児童の心身の発達状況や保護者の家庭引き取りの可能性など、児童一人一人の状況を総合的に勘案し、決定しております。
 措置委託先の決定に当たっては、まず養育家庭への委託を検討しておりますが、子供の成長には、先ほど申し上げたように、一人一人の子供の状況に合わせ、より適切な養育環境を提供することが重要でございます。
 現在、学識経験者や事業者等から成る児童福祉審議会の専門部会で、今後のあり方も含め、家庭的養護を進める具体的方策をご議論いただいており、今後、その議論も踏まえながら支援策を検討し、養育家庭を初めとした家庭的養護を推進してまいります。
 次に、養育家庭における不調原因等の統計についてでありますが、養育家庭からの措置解除の理由は、生活環境の変化や養育負担感の増加、里親の健康問題など、さまざまな要因が複合的に重なり合っております。
 全国児童相談所長会が平成二十三年に取りまとめた里親委託等に関する調査では、措置解除理由についても調査しておりますが、その解釈について里親から疑問の声が上がるなど、一律に不調理由の統計をとることは困難だと考えております。
 都は、児童の福祉を第一に考えて、ケースごとに個別の状況を総合的に判断していくことが、養育家庭委託の推進においては重要であるというふうに考えてございます。
 次に、一時保護所についてでありますが、都はこれまで、一時保護需要の増加に対応するため、一時保護所の定員を平成十七年度の百二十八名から現在の百九十八名にまで拡大するほか、児童養護施設等への一時保護委託などを実施してまいりました。
 さらに、急増する一時保護需要に対応するため、今年度は新たに一時保護所を増設し、定員を二百十三名とする予定であり、一時保護委託を行う児童養護施設への支援も充実しております。
 また、一時保護所の人員配置については、国の基準よりも職員を手厚く配置しております。
 今後とも、児童相談所の対応力を強化し、子供たちの安全確保に努めてまいります。
 次に、聴覚障害者に関する調査についてでありますが、都では、聴覚障害者のコミュニケーション手段を含め、障害者の生活実態に関する調査を五年ごとに行うほか、障害者団体等と定期的に意見交換を行いながら障害者のニーズを把握しており、そうしたニーズや、国や他の自治体の取り組みなどを踏まえ、三年ごとに障害者計画及び障害福祉計画を策定し、さまざまな施策を展開しております。
 聴覚障害者のコミュニケーション支援についても、専門性の高い手話通訳者等の養成や広域的な派遣に係る連絡調整などを行うほか、手話に関するリーフレットの配布やイベントの開催など、普及啓発に努めております。
 今後とも、国や他の自治体等の動向や手話等のコミュニケーション手段の状況などを把握しながら、聴覚障害者の支援に取り組んでまいります。
 最後に、障害者差別解消法の施行への対応についてでありますが、この法では、行政機関と民間事業者に対して、障害者への不当な差別的取り扱いの禁止と合理的配慮の提供を求めており、都はこれまで、国に対し、普及啓発や相談など、統一的な対応ができるよう、早期に職員対応要領や民間事業者向けの対応指針を示すよう求めてまいりました。
 しかし、民間事業者に対する助言指導等に関する政令も含め、その多くはいまだ示されておりません。
 都は、現在、庁内の体制整備について検討しており、今後、国の動向を踏まえながら、民間事業者や都民に対し、法の施行や障害への理解を促進するための普及啓発を実施するなど、来年四月の法の施行に向け、障害者の方の意見も聞きながら必要な準備を着実に進めてまいります。

○副議長(藤井一君) 九番塩村あやかさん。
〔九番塩村あやか君登壇〕
〔副議長退席、議長着席〕

○九番(塩村あやか君) 二〇二〇年、東京はオリンピックのホストシティーとなります。オリンピックは平和、人権を尊重し、五年後の二〇二〇年東京大会では環境、成熟、そして多様性が注目をされた大会になっており、成熟都市における社会課題の解決機会であることは論をまちません。
 まずは、その観点から質問をさせていただきます。
 LGBTについてお伺いをいたします。
 昨年末のIOCの総会にて、性的指向による差別禁止がオリンピック憲章に盛り込まれました。二〇一四年のソチ・オリンピックでは、開催国のロシアが同性愛を規制する反LGBT法と呼ばれる制度が人権侵害であるとして、G8首脳の多くが開会式をボイコットしました。G8の中で同性パートナーシップ法がないのは、日本と、現在、参加を停止されているロシアだけです。
 日本では現在、二十人に一人がLGBTだといわれています。国全体でいうと、六百万人以上にも上ります。しかしながら、世間の目を気にしてカミングアウトができない人が多く、自殺未遂率も非常に高い状態です。
 性別や同性愛にかかわる相談を二十四時間電話で受け付ける、よりそいホットラインは、年間六十三万件に上る相談が寄せられています。
 世界の約三分の一の国にはLGBTに対する差別禁止法がありますが、まだ日本にはありません。
 しかしながら、暗い話題ばかりではありません。ことしに入り、渋谷区は条例で、そして私の地元世田谷区は要綱で、同性パートナーシップの証明書を発行すると決定をいたしました。法的効力を持つまでには至っていないという課題も残されてはいますが、公的書類であり、これはダイバーシティーの観点からも大変に画期的な第一歩です。
 そこで、都はLGBTの方の人権と同性パートナーシップについて、二〇二〇年の東京五輪の開会式をどのように迎えることがふさわしいと考えているのか、知事の考えをお伺いいたします。
 次に、LGBTの福利厚生等についてお伺いをいたします。
 民間の企業では、同性パートナーシップ証明書でカップル割を適用したり、事業者が福利厚生を証明書で適用する動きが出てきています。東京都もこの流れを生かし、二〇二〇年に向けて多様性が実現され、マイノリティーの方への理解を深める後押しを企業にもしていくべきではないでしょうか、見解をお伺いいたします。
 次に、女性活躍支援についてお伺いをいたします。
 知事は、先月末に行われた女性が輝くまち・東京シンポジウムで、東京オリンピックの開催まであと五年、この大会はまさに多様性の象徴だと挨拶をされました。近年、女性活躍が政府によって推進され、数々の施策が東京都においても進んでいます。私はこれまで、女性の活躍のためには、イクボスの育成など、男性の協力が必要だと主張してまいりました。
 そこで、男性の育児休暇取得についてお伺いをいたします。
 昨年度には雇用保険から休業前賃金の最大三分の二が支給される制度も設けられましたが、男性の育休取得率は二・三%とほとんど伸びていません。ある父親の育児支援をするNPOの調査ですら、育休を取得した人はたったの四%でした。四六%が有給、特別休暇を消費していました。どちらも取得していない人は五〇%でした。この結果を見ても、いかに隠れ育休が多いのか、また、有休ですら取得をできない人が多いとわかります。
 男性も育児休暇が取得しやすい機運を、日本や世界を代表する企業が集積をする東京から高めていくことが重要ですが、見解をお伺いいたします。
 次に、待機児童問題についてお伺いをいたします。
 私の地元世田谷区は、ワーストワンで一千百人を超える待機児童がいます。ある調査によりますと、昨年度の世田谷区の入園決定率は四七・二%で、全国平均の六七・九%と比べると、ワーストではないものの、入園激戦区であることは間違いありません。
 世田谷区も総定員一千三百一人増の一万四千七百五十五人の枠を確保しましたが、待機児童は解消されないままです。来年は二千八十二人の定員増を計画、四年後には総定員二万人の確保を目標としていますが、一歳以上は来年にも足りる計算だが、ゼロ歳児は五年後も解消されないと世田谷区はいっています。
 小規模保育をふやせばいいという意見もありますが、三歳児でも百人に上る待機が出ているため、三歳以降の連携ができず、課題も多いと聞きます。
 知事は、四年で待機児童ゼロを公約に当選をされましたが、どのように待機児童をゼロにするのか、残りの任期で待機児童は解消されるのか否かをお伺いいたします。
 また、都が所有する土地には、利用計画が具体化されるまでの間など、活用ができる土地があります。今後もそういう都有地を、保育園はもちろん、暫定的に広場など地域住民のために活用していくべきだと考えますが、あわせて見解をお伺いいたします。
 関連しまして、非正規雇用の女性のサポートについてお伺いをいたします。
 東京には非正規、フリーランスという形態で働いている女性も多く、出産をすると収入がなくなり、保育園にも預けられない女性が多くいます。結果として、配偶者の収入のみに頼ることになり、子供を持つことイコール減収では、女性の活躍や少子化に歯どめがかかるはずがありません。こうした事態を打破する施策が東京には必要ではないでしょうか。
 知事は先般のシンポジウムにて、とにかく時間を持ちましょう、お金も持ちましょう、これによって日本をリードして、東京で子育てができてよかった、そう思ってもらえるようにしたいと締めくくりました。非正規やフリーランスの女性が抱えるこれらの問題は、局を超えた総合的な対策が必要です。解決策について、知事のお考えをお伺いいたします。
 次に、ハラスメント対策についてお伺いをいたします。
 ハラスメントの代表格であるパワハラですが、私自身、これまで幾つかにかかわってまいりましたが、相談者に配慮をしながら経緯や背景を理解し、実質的な解決を図ることが何よりも重要です。
 そのため、昨年度に各局対応ではなく、全庁的な取り組みの重要性を主張、そして要望しましたが、その後の都庁におけるパワハラ防止策の取り組み状況についてお伺いをいたします。
 次に、職員の職務に対する姿勢についてお伺いをいたします。
 第二回定例会の文書質問におきまして、職員服務規程第二条に係る質問をし、管理監督者は、部下職員を指導監督する職責を担い、その指導が不適切であった場合は、より上位の職員からの指導等により改善を図ると答弁がありました。
 しかしながら、指導を繰り返しても解決しない場合があると考えます。この場合、その職員を適切に評価し、その評価に基づいて指導をしていくことが重要だと考えますが、都の人事評価制度及びその活用方法についてお伺いをいたします。
 続きまして、育英資金貸付事業についてお伺いをいたします。
 昨今、大学生のおよそ半数が奨学金を利用しているといわれています。私自身も奨学金で学校を卒業しましたので、制度の価値を十二分に理解をしています。奨学金は貸与であり、卒業すれば返還が始まります。その返還金が将来世代への貸付原資になるために、大変に重要です。
 しかしながら、先般、ニュースにもなっていましたが、返還ができず、奨学金を消費者金融で借りて返済をしているケースや自己破産にまで至ったケースが報道されました。
 日本学生支援機構によりますと、奨学金返還をめぐる訴訟件数は、平成十六年の五十八件から平成二十四年度には六千百九十三件と、実に百六倍にも達しています。つまり、大学卒業をして社会に出た奨学生の多くが返還に苦しんでいる実情が浮き彫りになりました。そのため、日本学生支援機構は、返済方法も月払いはもちろんのこと、二〇一二年からは、年収が三百万円以下であれば期限を定めず返還猶予が受けられる出世払い奨学金という制度も用意をしました。
 一方、東京都の返済方法は、何と年一回払いか二回払いのみです。返還総額は同じでも、一度の負担が大きいと滞納のスパイラルに入ってしまう可能性も高くなることから、返還には学生が月払いも選択できるようにすべきだと考えますが、見解をお伺いいたします。
 次に、動物愛護についてお伺いをいたします。
 日本全国を見渡すと、多くの道府県が動物愛護相談センターを新築し、殺処分をゼロに近づける施策をとるなどして、動物愛護を大リニューアルしています。まずは他府県の取り組みを見て、今後、都は、センターにどのような機能を持たせて動物愛護施策を推進していくのかをお伺いいたします。
 また、私は当選直後より、東京都のセンターはどれも老朽化が著しいため、ドイツの殺処分のない施設、ティアハイムを参考にして、建て直しや改修を何度も要望してまいりました。特に城南島は、現在で築三十二年を経過し、入り口も液状化で数年に一段ずつ階段がふえていっている状態を見ても、今後十年以内に建て直しやリニューアルが必要です。
 東京版ティアハイムの設置を改めて要望いたしますが、都の見解と今後の計画をお伺いいたします。
 続きまして、「東京防災」についてお伺いをいたします。
 「東京防災」は、都民の評判も上々ですが、重要な要素が一つ抜けています。それはペットの同行避難についてです。「東京防災」でのペットについての記述は、ペットの世話について、たったの一言のみです。
 ペットは家族の一員だと知事も答弁をされています。私もレスキューに携わりました東日本大震災での悲惨な経験を生かし、環境省も飼い主とペットとの同行避難が合理的だと推奨をしています。周囲の目を気にして同行避難ができず、動物たちの命を再び見捨ててしまうことがないよう、環境省のガイドラインでも、各自治体はペットとの同行避難が原則であると普及啓発を行うとしているにもかかわらず、「東京防災」には一切触れられていない状態です。
 同行避難には、飼い主の常日ごろからの心構えと備えがとても重要です。だからこそ東京都は、その周知を「東京防災」の中で行うべきです。
 SNSや電子版で補足するなど、都は、「東京防災」にペットの同行避難について追加をするべきだと考えますが、見解をお伺いいたします。
 最後に、議会改革についてです。
 今定例会で、議会改革について話し合う議会のあり方検討会が設置をされます。本年四月に発表された日経グローカルの調査では、東京都の議会改革度は、四十七都道府県のうち四十五位です。前回調査よりも大きく順位を下げています。このままでは次回調査で最下位になってしまうペースです。これでは、日本一議会改革のおくれた都市東京になってしまいます。
 「都議会だより」一つとってみても、東京都は一人会派の写真を質問時に「都議会だより」に掲載をしていません。今回、全道府県に調査をかけましたが、東京都のように、会派により写真掲載に差をつけている道府県は皆無でした。そのほか、費用弁償、議員定数の問題など、議会改革をしなくてはいけない問題は山積をしています。平等性に欠ける部分は速やかに改善をし、オリンピックを迎えるにふさわしい世界一の都市東京の議会になるよう要望し、質問を終わります。
 ありがとうございました。
〔知事舛添要一君登壇〕

○知事(舛添要一君) 塩村あやか議員の一般質問にお答えいたします。
 まず、性的マイノリティーの人たちの人権及び同性パートナーシップについてでございますが、二〇二〇年オリンピック・パラリンピック東京大会開催に当たりましては、全ての人々の基本的人権が尊重される成熟した都市の姿を示すことが重要でございます。
 性についての多様性があることへの理解を深め、性的マイノリティーの人たちへの偏見や差別をなくしていかなければなりません。
 都としては、今後とも啓発活動に取り組んでまいります。
 なお、同性パートナーシップにつきましては、社会の基本的な制度であります家族のあり方にかかわることでございまして、国民的な議論が必要だと考えております。
 次に、待機児童解消についてでありますが、昨年十二月に策定しました東京都長期ビジョンでは、平成二十九年度末までに待機児童を解消するため、保育サービスを四万人ふやす目標を掲げ、各年度の具体的な工程表をお示しいたしました。
 また、その実現のために、区市町村や事業者の負担軽減、都有地の減額貸付、国有地、民有地の賃借料補助など、これまでのさまざまな独自の支援策を実施してまいりました。
 その結果、昨年度増加した保育サービス利用児童数は、目標としました一万二千人を超えまして一万二千六百二人となりました。
 四年間で待機児童をゼロにする、これは私の公約でございます。
 今後とも、この公約の実現に向け、保育サービスの整備に取り組む区市町村を積極的に支援してまいります。
 次に、さまざまな就業形態で働く女性についてでございます。
 明るい気持ちで生活するためには、確固たる生活基盤が必要でありまして、女性が出産や育児などに直面しても希望する働き方で仕事を続け、収入を確保することが重要であります。
 その上で、時間にゆとりを持ち、ワークライフバランスを実現することは、女性を初め、誰もが活躍できる成熟した先進都市のあるべき姿であると考えております。
 このため、待機児童の解消に努めるとともに、希望に応じた正社員化の推進や働き方の改革に向けた機運の醸成に取り組んでおります。また、女性の活躍推進に向けて、シンポジウムやイベント等を開催するとともに、社内体制を整備する費用を支援しております。
 今後とも、働く女性が夢と希望を抱ける社会の実現に向け、取り組みを進めてまいります。
 そのほかの質問につきましては、関係局長がお答えをいたします。
〔総務局長中西充君登壇〕

○総務局長(中西充君) 四点のご質問にお答えいたします。
 まず、企業が性的マイノリティーの人たちへの理解を深めるための取り組みについてでございますが、性的マイノリティーの人たちは、職場等において偏見の目で見られたり、差別的な扱いを受けることがございます。
 このような偏見や差別をなくすため、都はこれまでもホームページや「広報東京都」、人権イベントでのパネル展示のほか、企業に啓発冊子を提供するなどの取り組みを行ってまいりました。
 企業等の機運醸成については、今般策定いたしました東京都人権施策推進指針に基づき、必要に応じ対応してまいります。
 次に、都庁におけるパワーハラスメントの防止対策についてでございます。
 いわゆるパワーハラスメントは、組織運営の障害となるとともに、職員の勤労意欲を減退させ、相手の尊厳を傷つける重要な問題でございます。
 近年、パワーハラスメントに関する社会的な関心が高まる中、都は本年七月に、パワーハラスメントの相談体制を改めて整備し、各局対応に加え、相談窓口の明確化や相談員の育成など、全庁的な取り組みとして対応を強化いたしました。
 今後とも、職員が安心して相談できる環境づくりを進めるとともに、管理監督者を中心に、未然防止に向けた意識啓発を行うなど、良好な職場環境を確保してまいります。
 次に、都の人事評価制度及びその活用方法についてでございますが、都では、職員の業績評価制度について、全国に先駆け、昭和六十一年から運用を行っており、この評価制度が都の特徴でございます職責、能力、業績主義に基づく公正な人事制度の根幹をなすものとなっております。
 評価に当たりましては、職員の業績、意欲、適性等について客観的かつ継続的に把握し、これを職員の能力開発、任用給与制度、配置管理などへ反映させております。
 また、多段階での評価や評価結果の本人開示、相談制度も導入し、必要に応じ育成上の指導を行うなど、制度の公正性、公平性の確保に努めてまいりました。
 今後とも、制度の趣旨を踏まえ、厳正な評価を行うとともに、育成上の指導などを適切に行い、職員の資質向上と都庁の組織力の向上に努めてまいります。
 最後に、「東京防災」におけるペットについての記述についてでございます。
 「東京防災」は、各家庭における防災への意識を高め、災害に対する備えを万全とするため、行政はもとより、防災関係機関や専門家などの知見などを活用して作成をいたしました。
 その中で、災害発生時のペットの取り扱いについては、避難所生活における留意点の一つとして、ペットの世話に係るルールを掲載したところでございます。
 一方で、ペットの同行避難も含め、「東京防災」に掲載されている内容をさらに深める内容については、防災ホームページや防災ツイッターなどの各種広報媒体を活用し、発信していくことを検討してまいります。
〔産業労働局長山本隆君登壇〕

○産業労働局長(山本隆君) 男性の育児休業取得についてでございますが、都は、男性の育児休業取得を促す企業の取り組みや父親の育児参加を後押しする団体の活動等を、ワークライフバランスの普及啓発イベントなどで広く紹介し、子育てしやすい職場環境の整備を推進するとともに、企業、関係団体、NPO等とも連携し、社会全体で子育てを支援する機運の醸成を図っております。
 今後とも、こうした取り組みを進めてまいります。
〔財務局長長谷川明君登壇〕

○財務局長(長谷川明君) 都有地の活用についてでございますが、都では、利用計画が定まっていない土地について、将来の行政需要への対応に備え、普通財産として管理しております。
 そのような土地につきましては、利用計画を定めるまでの間、将来の土地利用に支障とならない範囲で区市町村へ貸し付けを行い、地域における子供の遊び場などにも暫定的に活用してきたところであり、今後とも適切に対応してまいります。
〔生活文化局長多羅尾光睦君登壇〕

○生活文化局長(多羅尾光睦君) 育英資金の返還方法についてですが、育英資金貸付事業においては、返還金が新たな貸付原資となることから、確実に返還していただくことが重要でございます。
 そのため、都では、借り受け者に返還方法等についてきめ細かく説明するなど、生徒本人が借り受け者であるという自覚を持っていただけるよう努めるとともに、口座引き落としに加え、コンビニ収納も導入するなど、利用者の利便性向上を図っております。
 月払いの導入については、システム改修やコスト面などの課題も多いため、利用者の意見等も勘案しつつ、必要に応じて検討してまいります。
〔福祉保健局長梶原洋君登壇〕

○福祉保健局長(梶原洋君) 二点のご質問にお答えをいたします。
 まず、動物愛護相談センターの機能についてでありますが、センターは、狂犬病予防法に基づき、犬の捕獲、収容を行うとともに、動物愛護管理法に基づき、動物の適正飼養の普及啓発、保護した動物の譲渡、動物取扱業の監視指導、動物由来感染症対策、災害時の動物救護などの役割を担っております。
 また、動物愛護推進員やボランティア等を対象とした専門研修を行うなど動物愛護を行う人材を育成する役割も担っており、それぞれの自治体では、機能を集約するなど地域の実情に応じて動物愛護管理施設の整備を進めております。
 今後とも、センターは、都の動物愛護施策の中核としての役割を果たしてまいります。
 次に、動物愛護相談センターのあり方についてでありますが、センターの引き取り、収容等による犬猫等の取扱数は年々減少しており、センターの役割の中心は、犬や猫を収容する施設から、現在では、適正飼養の普及啓発や相談、譲渡などの動物愛護管理や動物由来感染症等の危機管理の拠点に移ってきております。
 平成二十六年三月に改定した東京都動物愛護管理推進計画では、さらなる致死処分数の減少を目指すため、譲渡までの飼養期間の延長、その間の適正な飼養環境の整備、ボランティアの受け入れ、合同譲渡会の開催等のボランティア団体の支援など、譲渡の拡大に向けた施設への転換について検討していくこととしております。
 今後、東京都動物愛護管理推進計画に基づき、取り組みを推進してまいります。

○議長(高島なおき君) 以上をもって質問は終わりました。

○議長(高島なおき君) これより日程に入ります
 日程第一から第三十まで、第百五十五号議案、東京都非常勤職員の公務災害補償等に関する条例の一部を改正する条例外議案二十九件を一括議題といたします。
 本案に関し、提案理由の説明を求めます。
 副知事安藤立美君。
〔副知事安藤立美君登壇〕

○副知事(安藤立美君) ただいま上程になりました三十議案についてご説明申し上げます。
 初めに、第百五十四号議案から第百七十一号議案までの十八議案は条例案でございます。
 まず、新設の条例が一件ございます。
 第百五十四号議案、行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律に基づく個人番号の利用並びに特定個人情報の利用及び提供に関する条例は、いわゆるマイナンバー法の施行を踏まえ、都独自の個人番号利用等に関して必要な事項を定めるものでございます。
 次に、一部を改正する条例が十六件ございます。
 第百五十六号議案、住民サービスの向上と行政事務の効率化を図るために住民基本台帳ネットワークシステムの本人確認情報を利用する事務等を定める条例の一部を改正する条例外二件は、マイナンバー制度の導入により、住民基本台帳法が一部改正されること等に伴い、規定を整備するものでございます。
 第百六十三号議案、東京都立学校設置条例の一部を改正する条例は、東京都特別支援教育推進計画に基づき、城東特別支援学校を設置するものでございます。
 第百六十四号議案、東京都文教地区建築条例の一部を改正する条例は、風営法の一部改正により、ダンスホールが規制対象から除外されたこと等を踏まえ、規定を整備するものでございます。
 第百六十七号議案、都民の健康と安全を確保する環境に関する条例の一部を改正する条例は、騒音及び振動による影響に特に配慮しなければならない施設に幼保連携型認定こども園を追加するものなどでございます。
 第百七十号議案、火災予防条例の一部を改正する条例は、各種講習の再講習期限を改めるものでございます。
 このほか、消防署の移転に関するものが一件、町の区域及び名称の変更に伴い規定を整備するものが一件、法令改正等に伴い規定を整備するものが七件ございます。
 次に、廃止する条例が一件ございます。
 第百五十八号議案、電子署名に係る地方公共団体の認証業務に関する法律施行条例を廃止する条例は、マイナンバー制度の導入に伴い、都が行う電子署名に係る認証業務が廃止されるため、条例を廃止するものでございます。
 第百七十二号議案から第百七十九号議案までの八議案は契約案でございます。
 第百七十二号議案、都立小平南高等学校(二十七)改修工事請負契約など、契約金額の総額は約五百五十五億円でございます。
 第百八十号議案から第百八十三号議案までの四議案は事件案でございます。
 第百八十号議案は、土地信託の期間を変更するもの、第百八十一号議案は、災害救助用のアルファ化米を買い入れるもの、第百八十二号議案は、新型インフルエンザの対策として個人防護具等を買い入れるものでございます。
 第百八十三号議案は、東京都とロンドン市との友好都市関係を結成するものでございます。
 広範な交流と協力の促進を図り、両都市の発展に寄与するとともに、日英両国の友好と親善の増進に資するため、友好都市関係を結ぶものでございます。
 上程になりました三十議案の説明は以上でございますが、このほかに人事案を送付いたしております。
 まず、東京都教育委員会委員でございます。
 九月三十日に任期満了となります竹花豊氏の後任には、宮崎緑氏を任命いたしたいと存じます。
 次に、東京都公安委員会委員でございます。
 十月二十三日に任期満了となります北井久美子氏につきましては、再任いたしたいと存じます。
 次に、東京都監査委員でございます。
 十月十四日に任期満了となります金子庸子氏の後任には、岩田喜美枝氏を選任いたしたいと存じます。
 以上で説明を終わります。よろしくご審議のほどお願いを申し上げます。
(議案の部参照)

○議長(高島なおき君) 以上をもって提案理由の説明は終わりました。

○六十七番(小松大祐君) この際、議事進行の動議を提出いたします。
 ただいま議題となっております議案のうち、日程第一から第三までの第百五十五号議案外二議案については、委員会付託を省略し、原案のとおり決定されることを望みます。

○議長(高島なおき君) お諮りいたします。
 ただいまの動議のとおり決定することにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(高島なおき君) ご異議なしと認めます。よって、日程第一から第三までの第百五十五号議案外二議案は原案のとおり可決されました。

○議長(高島なおき君) お諮りいたします。
 ただいま議題となっております日程第四から第三十までは、お手元に配布の議案付託事項表のとおり、それぞれ所管の常任委員会に付託いたしたいと思います。これにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(高島なおき君) ご異議なしと認めます。よって、日程第四から第三十までは、議案付託事項表のとおり、それぞれの所管の常任委員会に付託することに決定いたしました。
(別冊参照)

○議長(高島なおき君) 日程第三十一、平成二十六年度東京都各会計歳入歳出決算の認定についてを議題といたします。
〔新美議事部長朗読〕
一、平成二十六年度東京都各会計歳入歳出決算の認定について

二七財主議第二六五号
平成二十七年九月十八日
東京都知事 舛添 要一
 東京都議会議長 高島なおき殿
平成二十六年度東京都各会計歳入歳出決算の認定について
 このことについて、地方自治法第二百三十三条第三項及び第五項の規定により、左記のとおり送付しますので、東京都議会の認定をよろしくお願いします。
       記
一 平成二十六年度東京都各会計歳入歳出決算書
二 平成二十六年度歳入歳出決算事項別明細書
三 平成二十六年度実質収支に関する調書
四 平成二十六年度財産に関する調書
五 平成二十六年度東京都各会計歳入歳出決算審査意見書
六 平成二十六年度主要施策の成果
七 平成二十六年度東京都決算参考書
八 平成二十六年度東京都決算参考書財務諸表
(決算書等省略)

○六十七番(小松大祐君) 本件は、三十一人の委員をもって構成する平成二十六年度各会計決算特別委員会を設置し、これに付託されることを望みます。

○議長(高島なおき君) お諮りいたします。
 ただいまの動議のとおり決定することにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(高島なおき君) ご異議なしと認めます。よって、本件は、三十一人の委員をもって構成する平成二十六年度各会計決算特別委員会を設置し、これに付託することに決定いたしました。
 委員は、委員会条例第五条第一項の規定により、議長からお手元に配布の名簿のとおり指名いたしたいと思います。これにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(高島なおき君) ご異議なしと認めます。よって、委員は、お手元に配布の名簿のとおり選任することに決定いたしました。
 なお、本日の本会議終了後、役員互選のため、委員会を第十二委員会室に招集いたしますので、ご了承願います。
〔平成二十六年度各会計決算特別委員名簿は本号末尾(二三七ページ)に掲載〕

○議長(高島なおき君) 日程第三十二、平成二十六年度東京都公営企業各会計決算の認定についてを議題といたします。
〔新美議事部長朗読〕
一、平成二十六年度東京都公営企業各会計決算の認定について

二七財主議第二六六号
平成二十七年九月十八日
東京都知事 舛添 要一
 東京都議会議長 高島なおき殿
平成二十六年度東京都公営企業各会計決算の認定について
 このことについて、地方公営企業法第三十条第四項及び第六項の規定により、左記のとおり送付しますので、東京都議会の認定をよろしくお願いします。
       記
一 平成二十六年度東京都病院会計決算書及び同決算審査意見書
二 平成二十六年度東京都中央卸売市場会計決算書及び同決算審査意見書
三 平成二十六年度東京都都市再開発事業会計決算書及び同決算審査意見書
四 平成二十六年度東京都臨海地域開発事業会計決算書及び同決算審査意見書
五 平成二十六年度東京都港湾事業会計決算書及び同決算審査意見書
六 平成二十六年度東京都交通事業会計決算書及び同決算審査意見書
七 平成二十六年度東京都高速電車事業会計決算書及び同決算審査意見書
八 平成二十六年度東京都電気事業会計決算書及び同決算審査意見書
九 平成二十六年度東京都水道事業会計決算書及び同決算審査意見書
十 平成二十六年度東京都工業用水道事業会計決算書及び同決算審査意見書
十一 平成二十六年度東京都下水道事業会計決算書及び同決算審査意見書
(決算書等省略)

○六十七番(小松大祐君) 本件は、二十三人の委員をもって構成する平成二十六年度公営企業会計決算特別委員会を設置し、これに付託されることを望みます。

○議長(高島なおき君) お諮りいたします。
 ただいまの動議のとおり決定することにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(高島なおき君) ご異議なしと認めます。よって、本件は、二十三人の委員をもって構成する平成二十六年度公営企業会計決算特別委員会を設置し、これに付託することに決定いたしました。
 委員は、委員会条例第五条第一項の規定により、議長からお手元に配布の名簿のとおり指名いたしたいと思います。これにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(高島なおき君) ご異議なしと認めます。よって、委員は、お手元に配布の名簿のとおり選任することに決定いたしました。
 なお、本日の本会議終了後、役員互選のため、委員会を第四委員会室に招集いたしますので、ご了承願います。
〔平成二十六年度公営企業会計決算特別委員名簿は本号末尾(二三七ページ)に掲載〕

○議長(高島なおき君) これより追加日程に入ります。
 追加日程第一、東京都教育委員会委員の任命の同意についてを議題といたします。
〔新美議事部長朗読〕
一、東京都教育委員会委員の任命の同意について一件

二七財主議第二五七号
平成二十七年九月十八日
東京都知事 舛添 要一
 東京都議会議長 高島なおき殿
東京都教育委員会委員の任命の同意について(依頼)
 このことについて、東京都教育委員会委員 竹花豊は平成二十七年九月三十日任期満了となるため、後任として左記の者を任命したいので、地方教育行政の組織及び運営に関する法律第四条第二項の規定により、東京都議会の同意についてよろしくお願いします。
       記
     宮崎  緑

      略歴
現住所 神奈川県鎌倉市
宮崎  緑
昭和三十三年一月十五日生(五十七歳)
昭和五十六年 三月 慶應義塾大学法学部政治学科卒業
昭和五十七年 四月 日本放送協会報道局入局
昭和五十八年 三月 慶應義塾大学大学院法学研究科政治学専攻修士課程修了
平成十二年  四月 千葉商科大学政策情報学部助教授
平成二十年  四月 千葉商科大学大学院政策情報学研究科教授
平成二十二年 四月 千葉商科大学政策情報学部長
平成二十七年 四月 千葉商科大学国際教養学部教授
平成二十七年 四月 千葉商科大学国際教養学部長
現在        千葉商科大学国際教養学部長

○議長(高島なおき君) お諮りいたします。
 本件は、知事の任命に同意することにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(高島なおき君) ご異議なしと認めます。よって、本件は、知事の任命に同意することに決定いたしました。

○議長(高島なおき君) 追加日程第二、東京都公安委員会委員の任命の同意についてを議題といたします。
〔新美議事部長朗読〕
一、東京都公安委員会委員の任命の同意について一件

二七財主議第二五八号
平成二十七年九月十八日
東京都知事 舛添 要一
 東京都議会議長 高島なおき殿
東京都公安委員会委員の任命の同意について(依頼)
 このことについて、左記の者は平成二十七年十月二十三日任期満了となるため、再び任命したいので、警察法第三十九条第一項の規定により、東京都議会の同意についてよろしくお願いします。
       記
     北井久美子

      略歴
現住所 東京都中央区
北井久美子
昭和二十七年十月二十九日生(六十二歳)
昭和五十一年 三月 東京大学法学部卒業
昭和五十一年 四月 労働省入省
平成四年   六月 労働省職業安定局地域雇用対策課長
平成六年   六月 労働省婦人局婦人福祉課長
平成八年   四月 労働省婦人局婦人政策課長
平成九年   十月 労働省女性局女性政策課長(名称変更)
平成十一年  七月 静岡県副知事
平成十三年  八月 中央労働委員会事務局次長
平成十五年  八月 厚生労働省大臣官房審議官
平成十七年  八月 厚生労働省雇用均等・児童家庭局長
平成十八年  九月 中央労働委員会事務局長
平成十九年  八月 厚生労働省退官
平成十九年  八月 中央労働災害防止協会専務理事
平成二十三年 六月 宝ホールディングス株式会社社外監査役
平成二十三年 六月 宝酒造株式会社社外監査役
平成二十三年 六月 株式会社NTTデータ経営研究所顧問
平成二十四年 四月 弁護士登録(第二東京弁護士会)
平成二十四年 四月 TMI総合法律事務所顧問弁護士
平成二十四年 六月 株式会社鈴木商館社外監査役
平成二十四年 十月 東京都公安委員会委員
平成二十六年 六月 株式会社協和エクシオ社外取締役
平成二十六年 六月 三井住友建設株式会社社外取締役
平成二十六年 七月 勝どき法律事務所
平成二十七年 四月 千葉県市川市公平委員会委員
平成二十七年 六月 公益財団法人矯正協会評議員
現在        弁護士

○議長(高島なおき君) お諮りいたします。
 本件は、知事の任命に同意することにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(高島なおき君) ご異議なしと認めます。よって、本件は、知事の任命に同意することに決定いたしました。

○議長(高島なおき君) 追加日程第三、東京都監査委員の選任の同意についてを議題といたします。
〔新美議事部長朗読〕
一、東京都監査委員の選任の同意について一件

二七財主議第二五九号
平成二十七年九月十八日
東京都知事 舛添 要一
 東京都議会議長 高島なおき殿
東京都監査委員の選任の同意について(依頼)
 このことについて、東京都監査委員金子庸子は平成二十七年十月十四日任期満了となるため、後任として左記の者を選任したいので、地方自治法第百九十六条第一項の規定により、東京都議会の同意についてよろしくお願いします。
       記
     岩田喜美枝

      略歴
現住所 東京都大田区
岩田喜美枝
昭和二十二年四月六日生(六十八歳)
昭和四十六年 三月 東京大学教養学部卒業
昭和四十六年 四月 労働省入省
平成十三年  一月 厚生労働省雇用均等・児童家庭局長
平成十五年  八月 厚生労働省退官
平成十五年 十二月 株式会社資生堂入社
平成十六年  六月 株式会社資生堂取締役執行役員
平成十九年  四月 株式会社資生堂取締役執行役員常務
平成二十年  六月 株式会社資生堂代表取締役執行役員副社長
平成二十四年 三月 キリンホールディングス株式会社社外監査役
平成二十四年 六月 株式会社資生堂顧問
平成二十四年 七月 日本航空株式会社社外取締役
平成二十四年 七月 公益財団法人二十一世紀職業財団会長
現在        株式会社資生堂顧問
キリンホールディングス株式会社社外監査役
日本航空株式会社社外取締役
公益財団法人二十一世紀職業財団会長

○議長(高島なおき君) お諮りいたします。
 本件は、知事の選任に同意することにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(高島なおき君) ご異議なしと認めます。よって、本件は、知事の選任に同意することに決定いたしました。

○議長(高島なおき君) 請願及び陳情の付託について申し上げます。
 受理いたしました請願二件及び陳情九件は、お手元に配布の請願・陳情付託事項表のとおり、それぞれ所管の常任委員会に付託いたします。
(別冊参照)

○議長(高島なおき君) お諮りいたします。
 明十月一日から七日まで七日間、委員会審査のため休会いたしたいと思います。これにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(高島なおき君) ご異議なしと認めます。よって、明十月一日から七日まで七日間、委員会審査のため休会することに決定いたしました。
 なお、次回の会議は、十月八日午後一時に開きます。
 以上をもって本日の日程は全部終了いたしました。
 本日はこれをもって散会いたします。
   午後七時五十四分散会


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