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Tokyo Metropolitan Assembly

平成二十六年東京都議会会議録第十一号

平成二十六年九月十七日(水曜日)
 出席議員 百二十七名
一番小林 健二君
二番加藤 雅之君
三番川松真一朗君
四番山内  晃君
五番栗山よしじ君
六番小松 大祐君
七番鈴木 章浩君
八番大津ひろ子君
九番石川 良一君
十番みやせ英治君
十一番おときた駿君
十二番小松 久子君
十三番田中  健君
十四番米倉 春奈君
十五番白石たみお君
十六番斉藤やすひろ君
十七番栗林のり子君
十八番まつば多美子君
十九番伊藤こういち君
二十番堀  宏道君
二十一番河野ゆうき君
二十二番柴崎 幹男君
二十三番ほっち易隆君
二十四番舟坂ちかお君
二十五番清水 孝治君
二十六番島崎 義司君
二十七番やながせ裕文君
二十八番田中 朝子君
二十九番塩村あやか君
三十番山内れい子君
三十一番中山ひろゆき君
三十二番西沢けいた君
三十三番里吉 ゆみ君
三十四番和泉なおみ君
三十五番尾崎あや子君
三十六番大松あきら君
三十七番吉倉 正美君
三十八番遠藤  守君
三十九番中山 信行君
四十番鈴木 錦治君
四十一番木村 基成君
四十二番高椙 健一君
四十三番栗山 欽行君
四十四番大場やすのぶ君
四十五番和泉 武彦君
四十六番近藤  充君
四十七番小宮あんり君
四十八番三宅 正彦君
四十九番吉住 健一君
五十番野上ゆきえ君
五十一番上田 令子君
五十二番西崎 光子君
五十三番小山くにひこ君
五十四番あさの克彦君
五十五番新井ともはる君
五十六番徳留 道信君
五十七番河野ゆりえ君
五十八番小竹ひろ子君
五十九番上野 和彦君
六十番高倉 良生君
六十一番橘  正剛君
六十二番野上 純子君
六十三番谷村 孝彦君
六十四番桜井 浩之君
六十五番きたしろ勝彦君
六十六番松田やすまさ君
六十七番山崎 一輝君
六十八番神野 次郎君
六十九番菅野 弘一君
七十番北久保眞道君
七十一番田中たけし君
七十二番神林  茂君
七十三番宇田川聡史君
七十四番高橋 信博君
七十五番両角みのる君
七十六番中村ひろし君
七十七番島田 幸成君
七十八番今村 るか君
七十九番大西さとる君
八十番畔上三和子君
八十一番大島よしえ君
八十二番松村 友昭君
八十三番東村 邦浩君
八十四番小磯 善彦君
八十五番鈴木貫太郎君
八十六番木内 良明君
八十七番秋田 一郎君
八十八番中屋 文孝君
八十九番早坂 義弘君
九十番崎山 知尚君
九十一番鈴木 隆道君
九十二番鈴木あきまさ君
九十三番山加 朱美君
九十四番高橋かずみ君
九十五番相川  博君
九十六番山田 忠昭君
九十七番服部ゆくお君
九十八番こいそ 明君
九十九番田島 和明君
百番斉藤あつし君
百一番尾崎 大介君
百二番石毛しげる君
百三番植木こうじ君
百四番かち佳代子君
百五番曽根はじめ君
百六番藤井  一君
百七番長橋 桂一君
百八番中嶋 義雄君
百九番ともとし春久君
百十番古賀 俊昭君
百十一番林田  武君
百十二番高木 けい君
百十三番村上 英子君
百十四番吉原  修君
百十五番野島 善司君
百十六番三宅 茂樹君
百十七番川井しげお君
百十八番高島なおき君
百十九番立石 晴康君
百二十番吉野 利明君
百二十一番野村 有信君
百二十二番内田  茂君
百二十三番酒井 大史君
百二十四番山下 太郎君
百二十五番清水ひで子君
百二十六番大山とも子君
百二十七番吉田 信夫君

 欠席議員 なし

 出席説明員
知事舛添 要一君
副知事安藤 立美君
副知事秋山 俊行君
副知事前田 信弘君
教育長比留間英人君
東京都技監建設局長兼務横溝 良一君
政策企画局長川澄 俊文君
総務局長中西  充君
財務局長中井 敬三君
主税局長塚田 祐次君
警視総監高綱 直良君
生活文化局長小林  清君
オリンピック・パラリンピック準備局長中嶋 正宏君
都市整備局長安井 順一君
環境局長長谷川 明君
福祉保健局長梶原  洋君
産業労働局長山本  隆君
港湾局長多羅尾光睦君
会計管理局長塚本 直之君
交通局長新田 洋平君
消防総監大江 秀敏君
水道局長吉田  永君
下水道局長松田 芳和君
青少年・治安対策本部長河合  潔君
病院経営本部長醍醐 勇司君
中央卸売市場長岸本 良一君
選挙管理委員会事務局長松井多美雄君
人事委員会事務局長真田 正義君
労働委員会事務局長遠藤 雅彦君
監査事務局長石原 清次君
収用委員会事務局長目黒 克昭君

九月十七日議事日程第一号
第一 第百五十一号議案
平成二十六年度東京都一般会計補正予算(第二号)
第二 第百五十二号議案
東京都青少年の健全な育成に関する条例の一部を改正する条例
第三 第百五十三号議案
特別区における東京都の事務処理の特例に関する条例の一部を改正する条例
第四 第百五十四号議案
市町村における東京都の事務処理の特例に関する条例の一部を改正する条例
第五 第百五十五号議案
東京都消費生活条例の一部を改正する条例
第六 第百五十六号議案
東京都私立学校教育助成条例の一部を改正する条例
第七 第百五十七号議案
東京都立学校設置条例の一部を改正する条例
第八 第百五十八号議案
東京都福祉保健局関係手数料条例の一部を改正する条例
第九 第百五十九号議案
東京都指定介護療養型医療施設の人員、設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例
第十 第百六十号議案
東京都幼保連携型認定こども園の学級の編制、職員、設備及び運営の基準に関する条例
第十一 第百六十一号議案
東京都児童福祉施設の設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例
第十二 第百六十二号議案
東京都婦人保護施設の設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例
第十三 第百六十三号議案
東京都母子福祉資金貸付条例の一部を改正する条例
第十四 第百六十四号議案
東京都女性福祉資金貸付条例の一部を改正する条例
第十五 第百六十五号議案
大気汚染に係る健康障害者に対する医療費の助成に関する条例の一部を改正する条例
第十六 第百六十六号議案
東京都食品安全条例の一部を改正する条例
第十七 第百六十七号議案
東京都薬事審議会条例の一部を改正する条例
第十八 第百六十八号議案
東京都薬物の濫用防止に関する条例の一部を改正する条例
第十九 第百六十九号議案
薬局等の行う医薬品の広告の適正化に関する条例の一部を改正する条例
第二十 第百七十号議案
東京都産業労働局関係手数料条例の一部を改正する条例
第二十一 第百七十一号議案
都道における道路標識の寸法に関する条例の一部を改正する条例
第二十二 第百七十二号議案
東京都デートクラブ営業等の規制に関する条例の一部を改正する条例
第二十三 第百七十三号議案
性風俗営業等に係る不当な勧誘、料金の取立て等及び性関連禁止営業への場所の提供の規制に関する条例の一部を改正する条例
第二十四 第百七十四号議案
警視庁王子警察署庁舎(二十六)改築工事請負契約
第二十五 第百七十五号議案
警視庁八王子警察署庁舎(二十六)改築工事請負契約
第二十六 第百七十六号議案
都立新島高等学校(二十六)改築工事請負契約
第二十七 第百七十七号議案
東京国際フォーラム(二十六)ホール棟改修工事請負契約
第二十八 第百七十八号議案
東京国際フォーラム(二十六)ガラス棟改修工事請負契約
第二十九 第百七十九号議案
東京国際フォーラム(二十六)電気設備改修工事請負契約
第三十 第百八十号議案
東京国際フォーラム(二十六)空調設備改修工事請負契約
第三十一 第百八十一号議案
東京国際展示場(二十六)拡声設備改修工事請負契約
第三十二 第百八十二号議案
個人防護具(ガウン等セット)外三点の買入れについて
第三十三 第百八十三号議案
首都高速道路株式会社が行う高速道路事業の変更に対する同意について
第三十四 諮問第三号
地方自治法第二百三十一条の三の規定に基づく審査請求に関する諮問について
議事日程第一号追加の一
第一 東京都名誉都民の選定の同意について
(二六財主議第二八五号)
第二 東京都名誉都民の選定の同意について
(二六財主議第二八六号)
第三 東京都名誉都民の選定の同意について
(二六財主議第二八七号)
第四 議員提出議案第十一号
地方自治の原則に反する地方法人課税是正措置の撤廃及び地方税財源の拡充に関する意見書
第五 議員提出議案第十二号
地方法人課税の不合理な偏在是正措置の撤廃及び地方税財源の拡充に関する意見書

   午後一時開会・開議

〇議長(吉野利明君) ただいまから平成二十六年第三回東京都議会定例会を開会いたします。
 これより本日の会議を開きます。

〇議長(吉野利明君) まず、議席の変更を行います。
 議席変更の申し出がありますので、会議規則第二条第三項の規定により、お手元配布の議席変更表のとおり、議席の一部を変更いたします。
(別冊参照)

〇議長(吉野利明君) 次に、会議録署名議員の指名を行います。
 会議録署名議員は、会議規則第百二十四条の規定により、議長において
  七番   鈴木 章浩君 及び
  六十四番 桜井 浩之君
を指名いたします。

〇議長(吉野利明君) 次に、議会局の局部長に異動がありましたので、紹介いたします。
 議会局長影山竹夫君、管理部長別宮浩志君、議事部長新美大作君、調査部長小山明子さん。
   〔局部長挨拶〕

〇議長(吉野利明君) 以上で紹介を終わります。

〇議長(吉野利明君) 次に、議事部長をして諸般の報告をいたさせます。

〇議事部長(新美大作君) 平成二十六年九月十日付東京都告示第千二百十七号をもって、知事より、本定例会を招集したとの通知がありました。
 また、同日付で、本定例会に提出するため、議案三十四件の送付がありました。
 次に、平成二十六年第二回定例会の会議において同意を得た公安委員会委員及び人事委員会委員の任命について、発令したとの通知がありました。
 次に、知事及び監査委員外二行政委員会より、先般の人事異動に伴う東京都議会説明員の変更及び説明員の委任の変更について、地方自治法第百二十一条及び会議規則第四十二条の規定に基づき、それぞれ通知がありました。
 次に、知事より、地方公共団体の財政の健全化に関する法律の規定により、健全化判断比率及び資金不足比率について、それぞれ報告がありました。
 また、東京都債権管理条例に基づく私債権放棄について報告がありました。
 次に、地方自治法第百八十条第一項の規定による議会の指定議決に基づき専決処分した訴えの提起、損害賠償額の決定及び和解に関する報告がありました。
 次に、教育委員会委員長より、平成二十六年度東京都教育委員会の権限に属する事務の管理及び執行の状況の点検及び評価、平成二十五年度分について報告がありました。
 次に、監査委員より、例月出納検査の結果について報告がありました。
 また、平成二十六年定例監査、平成二十五年度執行分の結果について報告がありました。
(別冊参照)

〇議長(吉野利明君) この際、報告いたします。
 このたびの広島県における大雨等により被災された方々に対し、衷心よりお見舞いを申し上げます。
 本議会は、広島県議会議長及び広島県知事に対し、見舞状を添えて、全議員の拠出による見舞金を贈呈いたしました。

〇議長(吉野利明君) 次に、文書質問に対する答弁書について申し上げます。
 第二回定例会に提出されました文書質問に対する答弁書は、質問趣意書とともに送付いたしておきました。ご了承願います。
文書質問趣意書及び答弁書は本号末尾(一三ページ)に掲載〕

〇議長(吉野利明君) 次に、先般の人事異動に伴い異動のありました説明員の方々をご紹介いたします。
 東京都技監建設局長兼務横溝良一君、政策企画局長川澄俊文君、主税局長塚田祐次君、都市整備局長安井順一君、福祉保健局長梶原洋君、産業労働局長山本隆君、会計管理局長塚本直之君、下水道局長松田芳和君、中央卸売市場長岸本良一君、選挙管理委員会事務局長松井多美雄君、労働委員会事務局長遠藤雅彦君、監査事務局長石原清次君。
   〔理事者挨拶〕

〇議長(吉野利明君) 以上をもって説明員の紹介は終わりました。

〇議長(吉野利明君) 次に、閉会中の議会運営委員の辞任及び選任について申し上げます。
 お手元配布の名簿のとおり、各委員よりそれぞれ辞任願が提出されましたので、委員会条例第十一条第一項ただし書きの規定により、議長において、それぞれこれを許可いたしました。
 なお、委員の欠員を補充するため、委員会条例第五条第四項の規定により、議長において、お手元配布の名簿のとおり指名いたしました。

議会運営委員辞任・選任名簿

〇辞任
吉原  修君(自民) 宇田川聡史君(自民)
中屋 文孝君(自民) 秋田 一郎君(自民)
高島なおき君(自民) 近藤  充君(自民)
高橋 信博君(自民) 鈴木 錦治君(自民)
堀  宏道君(自民) 川松真一朗君(自民)
中村ひろし君(民主)
〔以上 平成二十六年八月一日付〕

〇選任
村上 英子君(自民) 高木 けい君(自民)
林田  武君(自民) 鈴木 隆道君(自民)
崎山 知尚君(自民) 早坂 義弘君(自民)
山崎 一輝君(自民) 北久保眞道君(自民)
菅野 弘一君(自民) 神野 次郎君(自民)
斉藤あつし君(民主)
〔以上 平成二十六年八月一日付〕

〇議長(吉野利明君) 次に、日程の追加について申し上げます。
 議員より、議員提出議案第十一号、地方自治の原則に反する地方法人課税是正措置の撤廃及び地方税財源の拡充に関する意見書外意見書一件、知事より、東京都名誉都民の選定の同意について三件がそれぞれ提出されました。
 これらを本日の日程に追加いたします。

〇議長(吉野利明君) 会期についてお諮りいたします。
 今回の定例会の会期は、本日から十月三日までの十七日間といたしたいと思います。これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

〇議長(吉野利明君) ご異議なしと認めます。よって、会期は十七日間と決定いたしました。

〇議長(吉野利明君) この際、知事より発言の申し出がありますので、これを許します。
 知事舛添要一君。
   〔知事舛添要一君登壇〕

〇知事(舛添要一君) 平成二十六年第三回都議会定例会の開会に当たりまして、都政運営に対する所信の一端を申し述べ、都議会の皆様と都民の皆様のご理解、ご協力を得たいと思います。
 初めに、デング熱対策について申し上げます。
 現在、厚生労働省や関係する自治体と協力して、ウイルスを媒介する蚊の駆除を行い、発生抑制対策を講じるとともに、蚊を捕獲しての検査を強化しております。先週、塩崎厚生労働大臣と面会し、これからも国と都が力を合わせていくことを確認いたしました。デング熱は、人から人に直接感染するものではなく、予後も比較的良好であります。都民、国民の皆様には冷静な行動をお願いいたします。
 国境がボーダーレス化し、人や物の移動が活発となった現代において、地球温暖化も進み、我が国でも感染症のリスクは高まってきております。
 二〇二〇年のオリンピック・パラリンピックも見据え、国とも連携し、有識者、医療関係者、現場の保健所職員などをメンバーとする対策会議を立ち上げることにしました。蚊を媒介とする感染症をターゲットに、今回の対応の検証や疫学的な分析を行い、対策強化につなげてまいります。
 このたび名誉都民の候補として、長嶋茂雄さん、三橋國民さん、山田洋次さんの三名の方々を選定させていただきました。
 長嶋茂雄さんは、ミスタープロ野球として誰からも愛される国民的スターでありまして、日本代表監督としてチームをアテネ・オリンピックに導くなど、野球界の発展に尽力し、人々に希望や活力を与えてこられました。
 三橋國民さんは、第二次世界大戦下のニューギニアで激戦と飢餓を切り抜け、戦友への鎮魂と平和への祈りを造形美術で表現されるとともに、戦争を知らない世代に平和への思いを講演してこられました。
 山田洋次さんは、日本を代表する映画監督として「男はつらいよ」など、人間ドラマに焦点を当てた作品で多くの観客を魅了し、また、作品を通して、ふるさと東京を広く都民、国民に発信し続けてこられました。
 お三方は、多くの都民が敬愛し、誇りとするにふさわしい方々であります。都議会の皆様のご同意をいただき、来月、名誉都民として顕彰したいと考えております。よろしくお願い申し上げます。
 さて、今般、二〇二〇年オリンピック・パラリンピック開催時の東京と、今から十年後となる二〇二四年の東京の姿を描いた長期ビジョンの中間報告を取りまとめました。世界一の都市という東京の将来像の実現に向けて説明責任を果たすため、社会や都民生活に及ぶ効果と状況がわかる政策目標を定め、それを可能な限り数値化して目標年次も明らかにしております。今後、都議会の皆様との議論を踏まえ、都民や区市町村の意見も取り入れて、年末には最終的な形を取りまとめ、三カ年の実施計画とともに示してまいります。
 ビジョンの財政的な裏づけとなります平成二十七年度予算は、積極予算を編成したいと思います。しかし、漫然と前のやり方を踏襲し、時代にそぐわない施策を放置したままでは、財政が硬直化して、都民の新しいニーズに応えることは困難となります。
 そこで、各局がみずから施策の見直しを行った場合、削減額の二倍まで新規の予算要求を認めることで、インセンティブを働かせる仕組みを導入いたしました。都政のスピードを加速させるため、補正予算という手法も活用していきたいと思います。
 変化の速い今の時代にマンネリズムのやり方では、都民生活を豊かにすることはできません。行政をつかさどる立場の政治家が、変化を恐れず、あしき前例踏襲と意味ある行政の継続、この二つを正しく見きわめてこそ、社会と経済は活性化すると思います。行政内部の固定観念を拭い去り、規制を緩和することで、東京に集まる人材や富を活用し、地域や企業の力を引き出す、そういう新しい政策を展開してまいります。
 そうなれば、ビジネスチャンスも生まれて新たな富が創出され、これを有効に活用して防災や治安、福祉、医療、教育の充実を図り、都民生活の質の向上を実現する。さらには、新しく生まれた富が地方の振興にも回ることで日本全体の発展につながる。そういう新しい都政の形をつくってまいります。
 一九六四年十月十日、大秋晴れのもと、オリンピックマーチの演奏とともに各国選手団の入場を迎えたあの日、人々はオリンピックが映し出した輝くような未来に、新たな時代の到来を感じ取ったのであります。
 その未来予想に導かれるように、日本全体が豊かになり、我が国はジャパン・アズ・ナンバーワンとたたえられる地位にまで上り詰めました。しかし、その後は失われた二十年という下り坂の中で、デフレによる経済の沈滞は人々の気持ちまで暗くし、私たちは、自信と誇りを失っていったのであります。その流れを変えるのが、二〇二〇年のオリンピック・パラリンピックであります。
 まずは、二〇二〇年という目標に向かって、東京の発展を加速させなければなりません。しかし、そこがゴールではありません。この大会を、二〇二〇年の先も明るい未来にしていくための跳躍台にしなければならないのであります。政治家の役割は、高い理想を掲げ、人々に夢と希望を示すことであります。前回大会からちょうど五十年を迎えた今、その決意を新たにしております。
 二〇二〇年大会を成功に導くためにも、まず全力で取り組まなければならないことは、競技会場整備計画の再検討であります。IOC、IPCを初め、国内外の競技団体とコミュニケーションを密に図り、精力的に検討を進めております。
 中でも、東京都が整備を受け持つ施設で、今年度中に基本設計を予定している六つの施設について優先的に検討を進めてまいりました。
 そのうち、水泳会場となるアクアティクスセンター、ボートとカヌーのスプリント競技の会場となる海の森水上競技場、バレーボールの会場となる有明アリーナ、この三施設については、近隣県も含め、ほかに活用可能な施設が存在しない、あるいは極めて限定されるなどの理由で、現計画の予定地が妥当であると判断するに至りました。今後、速やかに基本設計に入り、後利用を考えた施設規模、整備費の圧縮などの詳細をさらに詰めてまいります。
 また、残りの施設につきましても鋭意検討を進め、全体として、来年二月までにIOC及びIPCに提出する大会開催基本計画に反映させてまいります。
 明後日から二十一日までの三日間、仁川で開かれますアジア競技大会視察のため、韓国に出張いたします。国際大会の運営状況や競技施設を自分の目で確認し、今後の参考にしたいと思っております。現地ではJOC主催のレセプションに参加し、IOC委員を初め、関係者との信頼構築にも努めてまいります。
 東京には、開催都市としてオリンピズムの精神を普及させていく責務があります。そこで来月、スポーツ界、公私立の学校関係者、学識経験者などから成る東京のオリンピック・パラリンピック教育を考える有識者会議を立ち上げ、教育プログラムの検討を開始いたします。多くの子供たちがオリンピック・パラリンピックに触れることを通じて、国際社会の平和と発展に貢献する人材という最高のレガシーを残していきたいと思います。
 大会成功のためには、都民、国民の理解と協力が不可欠であります。東京都知事が出席したのは六年ぶりという夏の全国知事会議で、二〇二〇年大会を全国で盛り上げ成功させようと提案し、全知事の賛同を得て推進本部が設立されました。これで四十七都道府県が一致協力していく体制が整いました。
 また、区市町村やJOC、JPC、組織委員会とも連携し、一九六四年大会の五十周年を記念して、そのレガシーを振り返るさまざまなイベントを、体育の日を中心に都内各所で開催いたします。ぜひとも多くの皆様に足を運んでいただきたいと思います。
 次に、二〇一九年に日本で開かれますラグビーワールドカップについて申し上げます。
 ラグビーワールドカップは、延べで約二百万人が観戦し、四十二億人が視聴する世界的なスポーツの祭典であります。新国立競技場でオリンピック・パラリンピックに先駆けて開催される世界規模の大会となり、運営能力など、東京や日本の実力を世界にアピールできる絶好の機会にもなります。
 東京都は、ラグビーワールドカップ二〇一九の開催都市への立候補に向けた検討を進めてまいります。関係方面と調整の上、来月末には正式な結論を出したいと思います。
 二〇二〇年大会は、東京の魅力を世界に発信していく大きなチャンスであります。この機を捉え、その魅力をさらに磨き上げてまいります。
 芸術文化は都市の価値を構成する重要な要素であります。私は、文化の面でも二〇二〇年のオリンピック・パラリンピックを史上最高の大会にして、東京を世界一の文化都市に引き上げたいと考えております。今後、具体化が進むオリンピックの文化プログラムにも、多彩で魅力的な内容を盛り込んでいかなければなりません。これらを実現するには、グローバルな視点から文化政策を捉え、文化面での国際的地位を向上させる具体策を講じていかなければなりません。
 まず、東京都自身が文化についての確固たる世界戦略を持つ必要があります。そこで、新たな文化ビジョンを策定することにいたしました。年明けには素案を公表し、都議会の皆様にご議論いただいた上で、年度内に策定したいと思っております。
 また、日本庭園が持つ魅力を発信するため、都立庭園だけでなく、都内にある国公立や民間の庭園にも呼びかけ、外国人観光客向けの庭園周遊ツアーや共通パンフレットの作成など、庭園文化の魅力を広くアピールしてまいります。
 こうしたことに限らず、都立公園は大きな可能性を秘めていると思います。例えば、公園にかけられている規制を緩和することで保育所を整備できないか、新しいにぎわいを利用できないか、防災施設へ活用できないかなど、これまでにない知恵と発想で、公園の魅力を高めながら、一石何鳥にもなる政策を実現してまいります。
 外国人旅行者が快適に過ごせる環境も整えてまいります。都営バスに続き、都営地下鉄の主要駅に無料Wi-Fiを導入するなど、欲しい情報に手軽にアクセスできる環境を充実し、利便性を向上してまいります。デジタルサイネージの活用方針も定め、多言語化の取り組みを進めてまいります。
 二〇二〇年に向けて語学ボランティアの育成を進め、こうした取り組みを契機にボランティア文化も根づかせていきたいと思います。
 また、二〇二〇年大会を控え、飲食店などでの受動喫煙を防止するため、有識者や業界団体等の意見を聞く検討会を設置いたします。幅広く意見を伺いながら、検討を進めてまいりたいと考えております。
 平和の祭典でありますオリンピック・パラリンピックを成功させるためには、世界の都市や国との友好関係の強化が不可欠であります。
 友好都市であるソウル特別市への訪問では、朴元淳市長と地下鉄の安全対策についてお互いの強みを共有し合うことや、PM二・五などの大気汚染対策、スポーツ面での交流、博物館同士の事業連携を進めることなどで合意いたしました。官邸と密に連絡をとりながら準備を進めたものでありまして、朴槿恵大統領との会談では、安倍総理の日韓関係改善に向けた見解を伝えてまいりました。
 今回の訪問で、韓国のマスコミの論調もよい方向に変わってまいっております。都市のレベルで交流、協力を積み重ね、結果として国の外交を側面から補強、補完する、そうした都市外交を展開したいと思っております。
 朴槿恵大統領との会談では、ヘイトスピーチに対する懸念も共有いたしました。表現の自由が憲法で保障された重要な権利であることは論をまちませんが、特定の国民や民族に対して、憎悪と敵意の感情に満ちた侮蔑的な言葉を浴びせることが許されていいはずがありません。
 しかし、この問題への対応は東京だけでは限界があります。安倍総理にもお話しし、総理の指示のもと、対策の検討は始まっております。民主主義、自由、そして基本的人権という価値が共有されない社会に明るい未来はありません。政府とも協力して、人権意識の普及啓発に努めてまいります。
 今月初めには、ロシアのトムスクで開かれましたアジア大都市ネットワーク21の総会に、吉野利明議長とともに出席してまいりました。また、帰路、友好都市のモスクワに立ち寄り、ソビャーニン・モスクワ市長とお会いしてまいりました。
 アジア大都市ネットワークは、都市間の交流、協力関係を推進するのに大いに役立ってまいりました。例えば、感染症のプロジェクトでは、新型インフルエンザのほか、デング熱などの熱帯感染症についても知見を共有してまいりました。
 東京も、みずからが持つ先進的な技術やノウハウを活用して、共通する課題の解決に取り組み、アジアの発展に貢献してまいりました。こうした取り組みは大変有効なものであると思います。
 しかし、発足以来十年以上が経過し、近年は総会の出席者もトップではなく、代理となるケースがふえてきておりました。そこで、現在のネットワークを抜本的に見直していくことを総会で提案、議論し、合意いたしました。今後、事務局を務める東京が会員都市からの意見を集めることとなります。
 東京自身、二〇二〇年に向けて、もっと広く海外都市の先進的な事例を学び、相互協力を行い、また、その魅力を発信していかなければなりません。もとより、都市外交に投じることができるマンパワーや財源には限りがあります。二〇二〇年大会まで六年を切った中、都市外交を効率的、戦略的に進め、最大の効果を上げていくため、新たな都市外交の基本戦略を年内に策定することにいたします。その内容を長期ビジョンの最終報告と来年度予算にも反映してまいります。
 また、海外における東京の認知度を上げ、評価を向上させる都市広報の取り組みを強化していくため、来月、海外に向けた都市広報を考える有識者会議を立ち上げます。各分野の有識者からアイデアをいただき、効果的なプロモーションに結びつけてまいります。
 現在、西アフリカ諸国で流行が見られるエボラ出血熱につきましては、現地で医療スタッフ用の個人防護具などの医療資機材が不足しております。
 そこで、外務省、厚生労働省、JICAと連携して、都が新型インフルエンザ対策用に備蓄している個人防護具をシエラレオネ、リベリアを初めとする西アフリカ諸国に提供することにいたしました。第一弾として、個人防護具十万セットを提供し、さらなる要請があった場合には、政府とも連携し、追加で支援してまいりたいと思っております。
 長期ビジョンで描きました東京の姿を実現していくためには、都民の安全・安心の確保が大前提であります。それなくして、人々が活発な都市活動を行うことはできません。
 先月末には、杉並区と合同で首都直下地震を想定した総合防災訓練を実施し、木造住宅密集地域では、消防団や地域の方が主体となって消火、救出訓練を行いました。こうした住民が行う訓練の参加者をふやすため、東京消防庁は、学校行事やイベントにあわせた訓練を企画するなど、さらに積極的に取り組んでまいります。
 また、臨海部では、負傷者の搬送、支援物資の受け入れ訓練を行い、首都直下地震等対処要領の内容を検証いたしました。
 今回の総合防災訓練には、ソウル特別市と、台湾からは台北市、新北市の救助部隊、台湾赤十字組織の方々にも参加いただきました。大災害時にはお互いに助け合う、こうした協力のきずなを大切にしていきたいと思っております。
 先般、東久留米総合高校の生徒たちによる宿泊防災訓練の様子も視察しましたが、訓練を通じて、自助、共助の力を高め、公助の練度を上げ、東京の防災力の向上を図ってまいります。
 多摩・島しょ地域の防災対策も着実に進めてまいります。
 昨年十月の伊豆大島で発生した土砂災害につきましては、大島町が今月中に復興計画をまとめる予定であります。都は迅速な復興と防災力の強化を支援してまいります。先月には広島でも土砂災害が起こりました。犠牲になられた方々には深く哀悼の意を表します。
 都内にも多摩・島しょ地域を中心に、土砂災害のおそれのある箇所が一万五千カ所あります。二〇二〇年までに土砂災害警戒区域、特別警戒区域の指定を終え、警戒避難体制を整備するなど、ソフト面の対策を進めてまいります。集落の孤立を防ぐための道路整備など、ハード面の対策とあわせ、危機管理を徹底してまいります。
 また、南海トラフ地震が発生すれば、島しょ地域に巨大な津波が短時間で押し寄せる危険があります。到達するまでに高台に避難することが難しいような場合には、津波避難タワーなどを整備してまいります。
 都民生活を守る上で、防災と並んで重要なのが治安対策であります。私は知事として、東京の治安は高い水準にあると、そういう自信を持っております。そして、二〇二〇年を控えた今、これをさらに高いレベルに引き上げていかなければなりません。
 六月に池袋で起こった交通死亡事故を初め、社会問題となっているのが危険ドラッグであります。事故を受け、福祉保健局と警視庁、厚生労働省が合同で店舗への一斉立入調査を実施いたしました。先日、危険ドラッグの分析を行っている健康安全研究センターも視察してまいりました。対策をさらに推し進めるため、薬物の濫用防止に関する条例を改正し、警察官の立入調査権限や薬事監視員の薬物収去権を新たに付与したいと思います。
 さらに、高齢者などを狙った卑劣な振り込め詐欺も全国的に増加傾向にあります。物理的なテロだけではなく、サイバーテロの対策も強化していく必要があります。
 二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピックを見据え、ますます複雑多様化してくる犯罪に対処するため、警視庁では今般、「世界一安全な都市、東京」実現のための警視庁ビジョンを策定しました。これをもとに、都民、国民のご理解をいただきながら、対策を推し進めてまいります。
 続いて、福祉先進都市の実現に向けた取り組みについて申し上げます。
 ことし四月一日現在の待機児童数は八千六百七十二人であり、保育サービスを充実させてきたにもかかわらず、過去最高となりました。これは、保育サービスを利用したいという潜在ニーズが顕在化したものだと思います。生活の質の向上を都民が実感できるようにするには、こうしたニーズに対し、直ちに対策を講じていかなければなりません。
 保育所などを整備する上で、東京にとって最大のネックは、土地の問題であります。そこで、都有地に福祉施設を整備する場合、従来、貸付料が一律五割の減額であったものを、基準となる地価よりも高い部分は九割減額することで、都心部など地価の高い地域での整備を促進します。
 また、国有地や民有地を借りる場合の補助制度も創設するほか、区市町村における保育所整備や定員増の取り組みを加速してまいります。
 さらに、都営住宅や公社住宅の建てかえの際に建物を高層化して、今後十年間で三十ヘクタールを超える土地を生み出すほか、地元ニーズに結びつけられるよう、区市町村にも必要な情報を提供してまいります。
 こうした取り組みを一刻も早く開始するため、本定例会に補正予算案を提案しております。このほか、都営地下鉄の高架下や上下水道の施設跡地など、公営企業用地の活用も進めてまいります。
 また、都は、民間事業者による地域開放型の事業所内保育施設の設置を促進しております。都みずからも、二〇一六年度を目途に、都庁内に地域開放型の保育施設を設置してまいります。
 なお、大気汚染訴訟の和解に基づく医療費助成制度につきましては、和解条項を踏まえ、必要な経過措置を講じた上で制度の見直しを行いたいと思います。本定例会に、そのための条例改正案を提案してあります。ご理解のほどをお願い申し上げます。
 日本経済を牽引する機関車の役割を担う東京は、海外との激しい都市間競争にさらされております。この競争に勝ち抜くために、東京に集まる人々と企業の力を最大限引き出さなければなりません。
 東京の経済を活性化する第一の鍵は女性の力にあると思います。昨日、都庁で、女性が輝くまち・東京シンポジウムが開催され、国内外の第一線で活躍する女性から体験に基づく貴重なご意見をいただきました。こうした意見を都が事業者団体などと設置する女性活躍推進会議の議論に反映し、女性の登用や継続就業の取り組みにつなげてまいります。
 さらに、産業、医療、教育、地域など、各分野での先進的な取り組みを女性活躍推進大賞として表彰し、東京全体に発信してまいります。
 女性ならではの感性に加え、若者の豊かな発想力や高齢者が培った経験と人脈も東京の持つ大きな潜在力であります。女性、若者、高齢者がそれぞれの強みを生かし、起業、創業できるよう、創業予定者の発掘、育成から成長段階まで、一体的に支援してまいります。
 先日、都立学校のプログラムで海外留学を経験した生徒たちと懇談する機会を得ました。語学力の向上に加え、異なる文化の中で生活することで、自分とは違う価値観を知り、世界の多様性を身をもって認識したことを、それぞれの体験を交えながら話してくれました。国際機関で働きたい、水素社会を実現したいといった将来の夢も語ってくれました。大きな希望と目標を持って、それを実現しようと頑張っている姿に、東京の明るい将来をかいま見た次第であります。
 教育は、身につけば絶対になくなることのない、人生の大きな財産であります。高校生や首都大学東京の学生が海外に留学することに対する支援、都立国際高校のバカロレア認定の取得など、グローバル人材の育成を進め、世界で活躍する力のある若者を東京から育ててまいります。
 かつて金融市場として活況を呈していた東京も、この二十年間のデフレを経て地盤沈下し、往年の輝きを失ってしまいました。この輝きを取り戻さなければ、日本の再浮上はあり得ないと思っております。
 先日開かれました東京国際金融センター推進会議では、財務省、金融庁、国土交通省、経済産業省、外務省、日本銀行、金融業界などの関係者が一堂に会して、具体的な取り組みを展開していくことで合意しました。とりわけ、ビジネス交流拠点の活性化、国際金融会議の開催誘致、経済の活性化に向けた都の資産活用、グローバル人材の育成、これらについて分科会を立ち上げ取り組んでまいります。
 また、ファンドという手法を使って、東京都の信用力をもとに民間の出資を促せないか、一千六百兆円にも上る個人の金融資産を有効活用できないか、福祉施設の整備に活用できないかなど、さまざまな可能性を探っていきたいと思います。
 これからも東京への集積のメリットを最大限発揮し、さらに世界中から、資金、人材、情報を呼び込む政策を進めてまいります。
 東京と日本の成長のためには、新たな技術革新、イノベーションも欠かせません。エネルギー分野で有望な水素の活用については、自動車メーカーが燃料電池車の市場への投入を発表するなど、本格的な動きも出始めております。資源小国日本、地球環境問題、災害時の非常用電源の確保、こうした難題の解決に資する水素には、革新と呼ぶにふさわしい要素が詰まっていると思います。
 現在、メーカーやエネルギー関連企業からメンバーを集めて議論を行っております。それを踏まえて、長期ビジョンの最終報告では、具体的な数値目標を定め、その実現に向けて戦略的に取り組んでいくことで、東京の本気度を示してまいります。
 東京のものづくりを支える中小企業も支援してまいります。中小企業の高い技術力を製品へと結実させなければなりません。都立産業技術研究センターの多摩テクノプラザを視察しましたが、電磁波の測定施設など、最新の分析機器や加工機器を備えており、先端技術を駆使した製品の海外展開に大いに活用できるものであります。こうした技術革新に向けた支援を行い、東京のものづくりの底力を高めてまいります。
 先週、国家戦略特区の担当である石破大臣と面会し、東京をグローバルビジネス都市に変える手段である国家戦略特区を動かすよう求めてまいりました。東京都は、区域会議を開く準備が整っております。
 都市再生の分野では、大胆な容積率設定などを盛り込んだプロジェクトをスピーディーに展開していきたいと思います。また、都市のにぎわいを創出するため、道路に関する規制も緩和していきたいと思います。来月、丸の内仲通りと行幸通りを会場として、都内産の食材や花をふんだんに使ったイベント、東京味わいフェスタを開催いたします。地元区と協力して、期間中は仲通りを歩行者天国にするなど、今回のイベントをモデルとして検証し、今後は特区の規制緩和を活用することで、このような取り組みの拡大につなげてまいります。
 医療の分野では、革新的な医薬品などの研究開発を推進するため、規制緩和に取り組んでまいります。
 雇用の分野でも、ベンチャー企業やグローバル企業の活動を後押しするために、雇用労働相談センターの今年度中の開設を実現したいと思います。
 さらに今後は、法人設立手続のワンストップサービスや書類の英語対応が可能となるよう取り組んでまいります。ジェネリック医薬品の審査権限を有する東京版PMDAも実現していきたいと思います。既に特区に指定されている九区と準備中の九区に加え、多摩地域を含め、区域の拡大も目指してまいります。
 羽田空港の機能強化について、七月、国の委員会が都心上空を飛行する案を示し、これをもとに先月、関係者間の協議が始まりました。
 四方を海に囲まれた我が国が、二〇二〇年オリンピック・パラリンピックを成功させ、さらにその先も成長を続けていくためには、首都圏の国際空港機能の強化が必要不可欠であります。それゆえ、地元の区市の皆様の理解を得た上で、羽田空港の容量拡大をぜひとも実現したいと思います。騒音や安全性への懸念に対しては、国に丁寧な説明と正確な情報提供を求めてまいります。
 また、羽田周辺など、臨海部の道路ネットワークの充実も重要な課題であります。国や大田区、神奈川県、川崎市と協議し、かねてより国に要請してきた国道三五七号の多摩川トンネルの整備を、羽田空港周辺と川崎側の京浜臨海部を結ぶ連絡道路の整備と同時に進めることで合意を得ました。
 二〇二〇年大会では選手村と多くの競技会場ができ、大会後も大きく発展が見込まれる臨海副都心一帯の交通体系も充実させていく必要があります。BRTを想定した中規模の新たな公共交通の整備やバス路線の新規開設にも取り組むほか、環状二号線が通る虎ノ門エリアへの日比谷線の新駅設置など、都市再生と連動した取り組みを進めてまいります。
 首都東京の都市機能にさらに磨きをかけ、利便性を向上させ、国際競争力を高めることで日本の経済成長を牽引してまいります。
 次に、地方法人課税をめぐる不合理な国の措置について申し上げます。
 いうまでもなく、真の地方自治の実現には、地方自治体がみずからの権限と財源に基づいて行財政運営を行うことが不可欠であります。本来とるべき筋道である地方税の充実強化を図り、総体としての地方税財源の拡充に努めるよう、国に強く求めてまいります。
 東京は、日本全体の成長を牽引する機関車であり、その燃料ともいえる財源を偏在是正と銘打った不合理な財政措置により奪うことは、国全体にとってマイナスであります。法人事業税の暫定措置や法人住民税の国税化は直ちに撤廃し、地方税として復元すべきであります。
 また、法人実効税率の引き下げに関連して、法人二税の超過課税の廃止を求める意見もありますが、超過課税は憲法で保障された地方の課税自主権に基づくものであり、地域の実情に応じた行政運営を行う上で必要不可欠であります。
 これからも、都内区市町村、そして志を一にする他の自治体とも連携し、国に対抗してまいります。都議会の皆様のより一層のお力添えをお願いいたします。
 国際社会で都市間競争が激化する中、東京対地方という内向きの発想では、日本の発展は望めません。地方創生担当でもある石破大臣とも、東京と地方がともに元気にならなければならないと、そういう考えで一致いたしました。この国を成長軌道に乗せるためには、二〇二〇年のオリンピック・パラリンピックをてこに、地方の魅力と東京に集まる富や知恵とが結びついて相乗効果を発揮することが必要なのであります。
 先ほど申し上げましたように、全国の知事が賛同して、二〇二〇年大会を成功させようという体制をつくりました。企業、人材の東京への集積を生かした東京国際金融センター推進会議や国家戦略特区も前に動かしてまいります。
 二〇二〇年大会は、多くの外国の方が、東京だけでなく、日本各地を訪れる機会にもしていかなければなりません。こうした東京と他の自治体が力を合わせていく取り組み、世界一の都市を目指した政策、この二つを総合的に展開していくことが日本全体の発展につながると確信しております。
 二〇二〇年のオリンピック・パラリンピックは、日本再浮上のラストチャンスであります。首都東京の知事として、開催都市の長として、日本の明るい未来を切り開く使命を果たしてまいります。都議会の皆様のご理解、ご協力をお願い申し上げます。
 なお、本定例会には、これまで申し上げたものも含め、予算案一件、条例案二十二件など、合わせて三十四件の議案を提案しております。よろしくご審議のほどお願いいたします。
 以上をもちまして私の所信表明を終わります。
 ご清聴ありがとうございました。(拍手)

〇議長(吉野利明君) 以上をもって知事の発言は終わりました。

〇六十七番(山崎一輝君) この際、議事進行の動議を提出いたします。
 本日は、質問に先立ち議事に入り、日程の順序を変更し、追加日程第一から第五までを先議されることを望みます。

〇議長(吉野利明君) お諮りいたします。
 ただいまの動議のとおり決定することにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

〇議長(吉野利明君) ご異議なしと認めます。よって、質問に先立ち議事に入り、日程の順序を変更し、追加日程第一から第五までを先議することに決定いたしました。

〇議長(吉野利明君) 追加日程第一から第三まで、東京都名誉都民の選定の同意について三件を一括して議題といたします。
   〔新美議事部長朗読〕
一、東京都名誉都民の選定の同意について三件

二六財主議第二八五号
平成二十六年九月十七日
東京都知事 舛添 要一
 東京都議会議長 吉野 利明殿
東京都名誉都民の選定の同意について
 このことについて、左記の者を東京都名誉都民に選定いたしたいので、東京都名誉都民条例第三条の規定により、東京都議会の同意についてよろしくお取り計らい願います。
       記
     長嶋 茂雄
     (本名 長島 茂雄)

      略歴
現住所 東京都大田区
長嶋 茂雄
(本名 長島 茂雄)
昭和十一年二月二十日生
昭和十一年  千葉県印旛郡臼井町(現千葉県佐倉市)生まれ
昭和二十九年 立教大学経済学部に入学し、野球部に入部
昭和三十二年 東京六大学野球記録の八本塁打達成
同年     読売ジャイアンツ入団
昭和四十六年 セントラル・リーグ史上最多六度目の首位打者獲得
同年     史上五人目の通算二千本安打達成
昭和四十九年 プロ野球選手現役引退
同年     読売ジャイアンツ監督
昭和五十五年 読売ジャイアンツ監督辞任
平成四年   読売ジャイアンツ監督
平成七年   都民文化栄誉章
平成十三年  読売ジャイアンツ監督退任、同終身名誉監督
平成十四年  第二十八回オリンピック競技大会(アテネ)野球日本代表監督
平成十七年  文化功労者
平成二十五年 国民栄誉賞
同年     千葉県佐倉市市民栄誉賞

      事績
長嶋 茂雄
(本名 長島 茂雄)
昭和十一年二月二十日生
 昭和十一年二月二十日、千葉県印旛郡臼井町 (現千葉県佐倉市)に生まれる。
 昭和二十九年、立教大学経済学部に入学し、野球部に入部する。
 昭和三十年、東京六大学野球で秋季リーグベストナイン(三塁手)に選出され、以降、昭和三十二年秋季まで五シーズン連続でリーグベストナインとなる。
 また、昭和三十二年、東京六大学野球記録となる八本塁打を達成する。同年、読売ジャイアンツに入団する。背番号は、「3」となる。
 昭和三十三年、セントラル・リーグ開幕の対国鉄スワローズ(現東京ヤクルトスワローズ)戦(後楽園球場)でデビューするが、四打席四 三振と強烈なプロの洗礼を受ける。同年、新人本塁打プロ野球新記録を達成し、最優秀新人(新人王)に選ばれる。
 昭和三十四年、プロ野球界初の天覧試合となった対阪神タイガース戦(後楽園球場)では、四対四の同点で迎えた九回裏の攻撃でサヨナラ本塁打を打つ。
 昭和四十六年、セントラル・リーグ史上五人目となる通算二千本安打を達成し、史上初、六度目の首位打者となる。
 昭和四十九年、引退試合となった対中日ドラゴンズ戦(後楽園球場)では、王貞治選手とのアベック本塁打百六回目を記録し、「我が巨人軍は永久に不滅です。」という名言を残し、現役を引退する。背番号「3」は、読売ジャイアンツの永久欠番となる。同年、読売ジャイアンツ監督に就任する。
 昭和五十一年及び五十二年、セントラル・リーグ二連覇を達成する。
 昭和五十五年、監督を辞任する。
 平成四年、読売ジャイアンツ監督に再び就任する。三回のセントラル・リーグ優勝及び二回の日本選手権シリーズ優勝の成績を挙げる。
 平成十三年、プロ野球史上十人目の監督通算千勝を達成する。同年、監督を退任し、終身名誉監督に就任する。
 平成十四年、第二十八回オリンピック競技大会(アテネ)の野球日本代表の監督に就任する。
 平成十五年、アジア地区予選で優勝し、オリンピック出場が決定した。脳梗塞の後遺症から、直接指揮を執ることはできなかったが、日本代表チームは、銅メダルという成績を収めた。
 平成二十五年、国民栄誉賞を受賞する。
 大学野球及びプロ野球選手並びに監督として活躍し、「ミスタープロ野球」として、誰からも愛される国民的スターである。
 また、プロ野球人として野球界を発展させるとともに、日本代表監督として代表選手団をアテネオリンピック出場に導くなど、その功績は顕著である。
 さらに、大病に倒れた後も、懸命なリハビリテーションにより見事にカムバックした姿は、人々に希望や活力を与え、広く都民が敬愛し、誇りとするところである。

二六財主議第二八六号
平成二十六年九月十七日
東京都知事 舛添 要一
 東京都議会議長 吉野 利明殿
東京都名誉都民の選定の同意について
 このことについて、左記の者を東京都名誉都民に選定いたしたいので、東京都名誉都民条例第三条の規定により、東京都議会の同意についてよろしくお取り計らい願います。
       記
     三橋 國民

      略歴
現住所 東京都町田市
三橋 國民
大正九年九月二十九日生
大正九年   東京府南多摩郡町田町 (現東京都町田市)生まれ
昭和九年   東京府立第二商業学校(後の東京都立第二商業高等学校(平成二十二年三月閉校))卒業
昭和十六年  千葉県柏市の高射砲第二連隊に入隊
昭和十七年  病気のため、除隊
昭和十九年  再召集を受け、西部ニューギニア(現インドネシア共和国)へ出征
昭和二十一年 所属部隊四十名中二名の生存者の一人として生還
昭和二十二年 金工家の海野建夫氏(後年、東京学芸大学名誉教授)に師事
昭和二十六年 第七回日展初入選
昭和三十七年 第五回新日展特選
昭和四十年  第八回新日展菊華賞
昭和四十二年 海野氏から修得した「彫金技法」に、古来の美術表現技法十四種類を融合した自身の美術表現を「造形美術」と命名
昭和四十四年 西部ニューギニア慰霊団を結成、ソロン地区(現インドネシア共和国西パプア州)に「鎮魂碑」を建立
イリアンジャヤ州(現西パプア州)知事から「友好感謝状」
昭和五十四年 改組第十一回日展内閣総理大臣賞
平成元年   全国各地で、自身の戦争体験を伝える講演会を開始(現在までに六十八回)
平成四年   勲四等瑞宝章
平成五年   日本放送協会学園創立三十周年記念第一回「NHK学園自分史文学賞」入選
平成十二年  曹洞宗大本山永平寺(福井県吉田郡永平寺町)に宗祖道元禅師薙髪像を建立
平成二十二年 東京都功労者(文化功労)表彰
平成二十三年 地域文化功労者(芸術文化)文部科学大臣表彰
平成二十六年 町田市名誉市民

      事績
三橋 國民
大正九年九月二十九日生
 大正九年九月二十九日、東京府南多摩郡町田町(現東京都町田市)に生まれる。
 昭和九年、東京府立第二商業学校(後の東京都立第二商業高等学校(平成二十二年三月閉校))を卒業し、道具商「宝永堂」に入社する。
 昭和十六年、千葉県柏市の高射砲第二連隊に入隊したが、一年後に病気のため除隊する。
 昭和十九年、国立大学の合格直後に再召集を受け、進学を断念、西部ニューギニア(現インドネシア共和国)へ出征する。独立高射砲隊通信兵として、敵国との戦闘ばかりではなく、飢餓や風土病とも闘う日々の中で僚友たちを看取る。終戦時には四十名の部隊のうち生存者は二名だけとなる。
 昭和二十一年、凄惨な戦場を体験し、重傷を負いながら帰還する。
 亡き僚友への「鎮魂」と「平和への祈り」をライフワークとすることを決意する。
 昭和二十二年、彫金技法を修得するため、金工家の海野建夫氏に師事。日展の審査員や理事を務め、後に東京学芸大学名誉教授になった氏の下で研鑽を積む。
 昭和二十六年、「彫金壁面装飾」で第七回日展に初入選する。
 昭和三十七年、第五回新日展で特選を受賞する。
 昭和四十年、第八回新日展で菊華賞を受賞する。
 昭和四十二年、海野氏から修得した「彫金技法」に、その後修得した古来の美術表現技法十四種類を融合した自身の美術表現を「造形美術」と命名する。
 昭和四十四年、西部ニューギニア慰霊団を結成し、ソロン地区(現インドネシア共和国西パプア州)を訪れ、現地に「鎮魂碑」を建立。イリアンジャヤ州(現西パプア州)知事から友好感謝状を贈られる。
 昭和五十四年、改組第十一回日展で内閣総理大臣賞を受賞する。
 平成元年から、全国各地を訪問し、戦争体験者として戦争の悲惨さを次世代へ伝えることを自らの責務であるとし、講演会を開始する。小・中学生、大学生、ロータリークラブ会員、遺族等を対象に現在までに六十八回実施する。
 平成四年、勲四等瑞宝章を受章する。
 平成五年、戦争体験をつづった「死の島 ニューギニアからの生還」で日本放送協会学園創立三十周年記念第一回「NHK学園自分史文学賞」に入選する。この入選を契機として、曹洞宗大本山永平寺(福井県吉田郡永平寺町)から道元禅師生誕八百年記念の銅像制作の依頼を受ける。平成十二年、永平寺寂光苑に「宗祖道元禅師薙髪像」を建立する。
 平成二十二年、東京都功労者(文化功労)表彰を受ける。
 平成二十三年、地域文化功労者(芸術文化)文部科学大臣表彰を受ける。
 平成二十六年、町田市名誉市民に選定される。
 戦争で亡くなった僚友への「鎮魂」と「平和への祈り」をライフワークとし、造形美術による創作活動に加えて、社会活動として自らの戦争体験や平和を希求する思いを講演などを通して訴え続ける姿は、広く都民が敬愛し、誇りとするところである。

二六財主議第二八七号
平成二十六年九月十七日
東京都知事 舛添 要一
 東京都議会議長 吉野 利明殿
東京都名誉都民の選定の同意について
 このことについて、左記の者を東京都名誉都民に選定いたしたいので、東京都名誉都民条例第三条の規定により、東京都議会の同意についてよろしくお取り計らい願います。
       記
     山田 洋次

      略歴
現住所 東京都世田谷区
山田 洋次
昭和六年九月十三日生
昭和六年   大阪府豊能郡豊中町(現大阪府豊中市)生まれ
昭和二十九年 東京大学法学部卒業
同年     株式会社松竹入社 大船撮影所助監督
昭和三十六年 監督に昇進 第一回作品「二階の他人」
昭和四十三年 テレビドラマ「男はつらいよ」の脚本を担当
昭和四十四年 映画「男はつらいよ」シリーズを開始
昭和五十三年 「幸福の黄色いハンカチ」が、第一回日本アカデミー賞最優秀作品賞を受賞
昭和五十八年 都民文化栄誉章
平成八年   紫綬褒章
平成十四年  勲四等旭日小綬章
平成十五年  「たそがれ清兵衛」が、第二十六回日本アカデミー賞最優秀作品賞を受賞
平成十六年  同作品が、第七十六回アカデミー賞外国語映画部門にノミネート
同年     財団法人日本相撲協会横綱審議委員会委員(平成二十六年退任)
同年     文化功労者
平成十七年  時代劇「隠し剣 鬼の爪」が、第二十八回日本アカデミー賞優秀作品賞等を受賞
同年     同作品が、第七回ジンバブエ国際映画祭最優秀作品賞を受賞
平成二十年  日本藝術院会員
平成二十四年 葛飾区名誉区民
同年     文化勲章
平成二十六年 監督生活五十周年記念作品「東京家族」が、第三十七回日本アカデミー賞優秀監督賞及び優秀脚本賞を受賞

      事績
山田 洋次
昭和六年九月十三日生
 昭和六年九月十三日、大阪府豊能郡豊中町(現大阪府豊中市)に生まれる。
 昭和二十九年、東京大学法学部を卒業後、株式会社松竹に入社し、大船撮影所の助監督となる。
 昭和三十六年、「二階の他人」で監督デビューする。
 昭和四十三年、テレビドラマ「男はつらいよ」の脚本を担当する。
 昭和四十四年、映画「男はつらいよ」シリーズを開始し、平成七年までの二十六年間に四十八作品を公開する。
 昭和五十三年、「幸福の黄色いハンカチ」が、第一回日本アカデミー賞最優秀作品賞を受賞する。同作品は、「男はつらいよ」シリーズとともに、最優秀監督賞及び最優秀脚本賞を受賞する。
 平成十五年、初の本格時代劇「たそがれ清兵衛」が、第二十六回日本アカデミー賞最優秀作品賞をはじめ十二部門で最優秀賞を受賞する。
 平成十六年、同作品が第七十六回アカデミー賞外国語映画部門にノミネートされる。
 同年、財団法人日本相撲協会横綱審議委員会委員に就任する。以降、平成二十六年に退任するまで、五期十年間にわたり務める。
 平成十七年、時代劇「隠し剣 鬼の爪」が、第二十八回日本アカデミー賞優秀作品賞、優秀監督賞、優秀脚本賞などを受賞する。同年、同作品が、第七回ジンバブエ国際映画祭最優秀作品賞を受賞する。
 平成二十年、小津安二郎氏以来、映画監督としては二人目の日本藝術院会員になる。
 平成二十二年、小津監督作品の映画「麥秋」を劇団新派により舞台化し、本格的な舞台演劇の脚本と演出を手掛ける。
 平成二十五年、小津監督へオマージュを捧げる映画として、監督生活五十周年記念作品「東京家族」が公開される。同作品は、平成二十六年の第三十七回日本アカデミー賞十一部門を受賞する。
 日本を代表する映画監督として永年にわたり活躍し、人間ドラマに焦点を当てた作品は、多くの観客に支持されている。映画監督としての実績はもとより、その作品を通して「ふるさと」としての東京を都民及び国民に伝えた功績は多大であり、広く都民が敬愛し、誇りとするところである。

〇議長(吉野利明君) お諮りいたします。
 本件は、いずれも知事の選定に同意することにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

〇議長(吉野利明君) ご異議なしと認めます。よって、本件は、いずれも知事の選定に同意することに決定いたしました。

〇議長(吉野利明君) 追加日程第四、議員提出議案第十一号、地方自治の原則に反する地方法人課税是正措置の撤廃及び地方税財源の拡充に関する意見書を議題といたします。
 案文は、お手元に配布いたしてあります。
 朗読は省略いたします。

議員提出議案第十一号
地方自治の原則に反する地方法人課税是正措置の撤廃及び地方税財源の拡充に関する意見書
 右の議案を別紙のとおり東京都議会会議規則第十二条第一項の規定により提出します。
  平成二十六年九月十七日
(提出者)
米倉 春奈  白石たみお  里吉 ゆみ
和泉なおみ  尾崎あや子  徳留 道信
河野ゆりえ  小竹ひろ子  畔上三和子
大島よしえ  松村 友昭  植木こうじ
かち佳代子  曽根はじめ  清水ひで子
大山とも子  吉田 信夫
東京都議会議長 吉野 利明殿

地方自治の原則に反する地方法人課税是正措置の撤廃及び地方税財源の拡充に関する意見書
 国は平成二十七年度、消費税率の一〇パーセントへの引上げと合わせて、現行の不当な法人事業税の一部国税化を見直す見通しを示したものの、地方税への復元に言及しないばかりか、これに代わるほかの偏在是正措置の導入を検討し、併せて地方の貴重な自主財源である法人住民税の国税化を更に進めるとした。これは増税による国民負担の押し付けと一体の見直しであるとともに、地方財源の拡充にはつながらず、地方自治の原則にも反するものである。
 また、国が平成二十七年度に法人実効税率の引下げを計画している中、地方法人税を減税対象とすることや、地方自治体が行っている法人二税の超過課税の自主的な取りやめを求める動きがある。減税を地方税で行えば、地方税収を直撃し、その影響は甚大なものとならざるを得ない。超過課税は、憲法で保障された地方の課税自主権に基づくもので、地域の実情に応じた行政運営に必要不可欠な財源として地方自治体の判断が尊重されるべきものであり、看過できない。
 現在、地方自治体は、福祉や教育、産業振興を始め、公共施設の整備や維持更新等、国全体の行政サービスの六割を担っている。しかし、地方の自主財源は四割にとどまっており、巨額の財源不足という問題を根本的に解決するには、地方自治体間で財源を奪い合うのではなく、地方税財源全体の充実・強化を図ることが重要である。
 よって、東京都議会は、国会及び政府に対し、地方法人特別税・地方法人特別譲与税と法人住民税の国税化を直ちに撤廃し、地方税に復元するとともに、地方自治体が担う権限と責任に見合った地方税財源の拡充に取り組むよう強く要請する。
 以上、地方自治法第九十九条の規定により意見書を提出する。
  平成二十六年九月十七日
東京都議会議長 吉野 利明
衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
総務大臣
財務大臣
社会保障・税一体改革担当大臣
経済財政政策担当大臣 宛て

〇議長(吉野利明君) 本案は、起立により採決いたします。
 本案は、原案のとおり決定することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕

〇議長(吉野利明君) 起立少数と認めます。よって、本案は否決されました。

〇議長(吉野利明君) 追加日程第五、議員提出議案第十二号、地方法人課税の不合理な偏在是正措置の撤廃及び地方税財源の拡充に関する意見書を議題といたします。
 案文は、お手元に配布いたしてあります。
 朗読は省略いたします。

議員提出議案第十二号
地方法人課税の不合理な偏在是正措置の撤廃及び地方税財源の拡充に関する意見書
 右の議案を別紙のとおり東京都議会会議規則第十二条第一項の規定により提出します。
  平成二十六年九月十七日
(提出者)
小林 健二  加藤 雅之  川松真一朗
山内  晃  栗山よしじ  小松 大祐
鈴木 章浩  大津ひろ子  石川 良一
みやせ英治  田中  健  斉藤やすひろ
栗林のり子  まつば多美子 伊藤こういち
堀  宏道  河野ゆうき  柴崎 幹男
ほっち易隆  舟坂ちかお  清水 孝治
島崎 義司  やながせ裕文 田中 朝子
中山ひろゆき 西沢けいた  大松あきら
吉倉 正美  遠藤  守  中山 信行
鈴木 錦治  木村 基成  高椙 健一
栗山 欽行  大場やすのぶ 和泉 武彦
近藤  充  小宮あんり  三宅 正彦
吉住 健一  野上ゆきえ  小山くにひこ
あさの克彦  新井ともはる 上野 和彦
高倉 良生  橘  正剛  野上 純子
谷村 孝彦  桜井 浩之  きたしろ勝彦
松田やすまさ 山崎 一輝  神野 次郎
菅野 弘一  北久保眞道  田中たけし
神林  茂  宇田川聡史  高橋 信博
中村ひろし  島田 幸成  今村 るか
大西さとる  東村 邦浩  小磯 善彦
鈴木貫太郎  木内 良明  秋田 一郎
中屋 文孝  早坂 義弘  崎山 知尚
鈴木 隆道  鈴木あきまさ 山加 朱美
高橋かずみ  相川  博  山田 忠昭
服部ゆくお  こいそ 明  田島 和明
斉藤あつし  尾崎 大介  石毛しげる
藤井  一  長橋 桂一  中嶋 義雄
ともとし春久 古賀 俊昭  林田  武
高木 けい  村上 英子  吉原  修
野島 善司  三宅 茂樹  川井しげお
高島なおき  立石 晴康  吉野 利明
野村 有信  内田  茂  酒井 大史
山下 太郎
東京都議会議長 吉野 利明殿

地方法人課税の不合理な偏在是正措置の撤廃及び地方税財源の拡充に関する意見書
 真の地方自治は、地方自治体が自らの権限と財源に基づき、主体的に行財政運営を行うことで実現できるものであり、そのためには、国から地方への権限と財源の移譲が不可欠である。
 しかしながら、国は、平成二十六年度税制改正で、消費税率一〇パーセント段階においては、地方法人特別税・地方法人特別譲与税を廃止するとしたものの、地方税への復元に言及しないばかりか、これに代わるほかの偏在是正措置の導入を検討し、併せて地方の貴重な自主財源である法人住民税の国税化を更に進めるとした。これらの措置は、地方分権の流れに逆行するものであり、地方税の拡充につながらないばかりか、地方の自立そのものを妨げるものである。
 また、平成二十七年度から予定される法人実効税率の引下げに関連し、地方自治体が行う法人二税の超過課税について、自主的な取りやめを求める動きもある。超過課税は、憲法で保障された地方の課税自主権に基づくもので、地域の実情に応じた行政運営を行う上で必要不可欠な財源であり、地方自治体の判断が尊重されるべきものである。
 現在、地方自治体は、教育や産業振興、社会資本の整備や維持更新等、幅広い行政サービスを担っており、都においても、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック競技大会に向けた万全の準備や、少子高齢化への対応、防災力の強化、産業振興など膨大な財政需要が存在している。こうした中、地方財政が抱える巨額の財源不足という問題を根本的に解決するには、限られた地方財源を地方間で奪い合うのではなく、地方税財源全体の充実・強化を図ることが重要である。
 よって、東京都議会は、国会及び政府に対し、不合理な偏在是正措置である地方法人特別税・地方法人特別譲与税と法人住民税の国税化を直ちに撤廃し、地方税として復元するとともに、真の地方自治の実現に向け、地方が担う権限と責任に見合った、総体としての地方税財源の拡充に取り組むよう強く要請する。
 以上、地方自治法第九十九条の規定により意見書を提出する。
  平成二十六年九月十七日
東京都議会議長 吉野 利明
衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
総務大臣
財務大臣
社会保障・税一体改革担当大臣
経済財政政策担当大臣 宛て

〇議長(吉野利明君) 本案は、起立により採決いたします。
 本案は、原案のとおり決定することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕

〇議長(吉野利明君) 起立多数と認めます。よって、本案は、原案のとおり可決されました。

〇六十七番(山崎一輝君) この際、議事進行の動議を提出いたします。
 本日の会議はこれをもって散会し、明十八日から二十三日まで六日間、議案調査のため休会されることを望みます。

〇議長(吉野利明君) お諮りいたします。
 ただいまの動議のとおり決定することにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

〇議長(吉野利明君) ご異議なしと認めます。よって、本日の会議はこれをもって散会し、明十八日から二十三日まで六日間、議案調査のため休会することに決定いたしました。
 なお、次回の会議は、九月二十四日午後一時に開きます。
 本日はこれをもって散会いたします。
   午後一時四十四分散会


文書質問趣意書及び答弁書

26財主議第278号
平成26年9月9日
東京都議会議長 吉野 利明殿
東京都知事 舛添要一

文書質問に対する答弁書の送付について

 平成26年第二回東京都議会定例会における下記議員の文書質問に対する答弁書を別紙のとおり送付します。

みやせ英治議員
おときた駿議員
西沢けいた議員
尾崎あや子議員
上田令子議員
河野ゆりえ議員
小竹ひろ子議員
畔上三和子議員

平成26年第二回都議会定例会
文書質問趣意書

提出者 みやせ英治

質問事項
一 首都直下地震に対する取り組みについて

一 首都直下地震に対する取り組みについて
首都直下地震に対する取り組みについて伺います。
東京都は、平成24年に「首都直下地震等による東京の被害想定」を公表いたしました。その報告書によりますと、都では最大約9,700人の死者を想定、また、平成18年の東京都防災会議の「首都圏直下地震による被害想定」によれば、約16万人の想定負傷者のうち34.2%にあたる54,500人が家具類の転倒・落下によって負傷するとされています。
死傷者を減らしていく取り組みが重要であり、平成25年に都が行った調査においても、都政全般に対しどこに特に力を注いでほしいかとの問いに対し、52.7%で防災対策が1位となり都民の関心も非常に高いものとなっております。
そこで、現在、各区市町村では、家具・家電転倒防止器具設置普及など様々な取り組みを行っておりますが、啓蒙活動や窓口相談、事業者あっせんの取り組みだけであったり、また補助事業に関しましても、身体障害者手帳1・2級の所有者がいる世帯や65歳以上の高齢者世帯に限った補助であったりと自治体ごとに格差があるのが実態です。
そこで以下について伺います。
1 東京都として区市町村による家具・家電転倒防止器具設置普及にむけた区市町村格差をどうとらえているのか、所見をお伺いいたします。
2 現在、東京都の家具・家電転倒防止器具設置普及への取り組みとして、東京都防災ホームページでの情報発信やリーフレットの作成等を実施しておりますが、啓蒙広報活動だけではなく新たな取り組みが必要です。区市町村にとりましては財源をどう確保するのかが大きな課題になっております。そこで家具・家電転倒防止器具設置に取り組む区市町村に対し、東京都の独自の補助制度等が必要と考えるが都の所見をお伺いいたします。

平成26年第二回都議会定例会
みやせ英治議員の文書質問に対する答弁書

質問事項
 一 首都直下地震に対する取り組みについて
  1 都として、区市町村による家具・家電転倒防止器具設置普及にむけた区市町村格差をどのようにとらえているのか、都の所見を伺う。

回答
  家具の転倒防止については、東京都震災対策条例第8条第2項第2号により、都民の責務として、自ら震災に備える手段を講ずるよう努めなければならないと規定されています。
  また、消防法に基づき対象となる建築物等については、地震発生時における家具類の落下、転倒及び移動防止のための措置等を含む防災管理に関する消防計画を作成し、所轄消防長又は消防署長に届け出ることとなっています。
  現在、東京消防庁は、特別区の消防を管理し、また稲城市を除く多摩地域の市町村の消防を受託していますが、管轄する区域内において事業所の所有者、経営者等に対し、こうした消防計画の作成などを指導するとともに、家具類の転倒、落下、移動防止措置の実施促進を図っています。
  今後とも、区市町村等とともに、都民・事業者による家具類の転倒・落下・移動防止の取組を促進していきます。

質問事項
 一の2 家具・家電転倒防止器具設置に取り組む区市町村に対し、都の独自の補助制度等が必要だが、都の所見を伺う。

回答
  東京都地域防災計画では、落下物、家具類の転倒・落下・移動の防止に向けた取組について、都の役割として都民・事業者に対する普及・啓発等を位置付けるとともに、区市町村の役割として、住民の安全確保を図るため支援制度を設けるなど、家具類転倒・落下・移動防止器具の取付け事業を推進することを位置付けています。
  今後とも、都は、区市町村等とともに、都民・事業者による家具類の転倒・落下・移動防止の取組を促進していきます。

平成26年第二回都議会定例会
文書質問趣意書

提出者 おときた駿

質問事項
一 補助86号線について
二 消防団について
三 シルバーパス事業について

一 補助86号線について
木密地域不燃化10年プロジェクトにおける「特定整備路線」の中で、北区に関わる補助86号線についてご質問いたします。
世界各国の大都市に比べて道路事情で後れを取る東京都では多くの道路計画がありますが、この特定整備路線は東日本大震災を受けて急きょ事業化が急がれている道路です。しかしながら、その地元住民の方々の理解は必ずしも十分とは言えません。特に志茂一丁目地区では、直接補助86号線にかかる多くの住民の方々が計画に納得しておらず、現段階では測量への協力に否定的であると聞いています。
この地域では建築制限が緩和され、3階建ての家を建てた住民もおり、急に事業が進められている道路建設について根強い抵抗と不信感があるようです。この事業についての住民説明会は昨年末に2回予定されておりましたが、1回は天候によって中止され、実施された1回も質疑応答が十分でなかったとの意見もあります。
多くの利害関係者を生み出す大型の道路事業には、住民の十分な理解と納得が不可欠です。そこで、下記の3点についてお尋ねします。
1 補助86号線の事業は当初の計画段階に比べて、少子高齢化による人口減少もあり、費用対効果についても疑問が示されています。その必要性と意義について、交通と防災の双方から、数字や論拠を示しながら具体的に改めてご教示ください。
2 火災時の必要性に関しては、補助86号線の建設予定の志茂一丁目は不燃領域率が60%を超えており、防災上の目標とされる70%まであとわずかです。補助線を敷かなくても、住居の建て替えで十分対応可能であるとの指摘もあります。また、火災発生時の危険性に関しては、補助86号線建設の対象地である志茂一丁目より志茂三丁目、四丁目の方が高いのも事実です。なぜ防災対策の上で「ここに」「道路」が必要なのか、明確な根拠を挙げてご説明ください。
3 交通と防災の観点から道路の必要性が認められたと仮定しても、人々の価値観が多様化した地域社会においては住民の納得は困難といえます。説明が不十分との地域からの声を受けて、今後どのような対応を行っていくのか、具体的に計画をご説明ください。

二 消防団について
地域の安心・安全の要となる消防団についてご質問いたします。「消防団を中核とした地域防災力の充実強化に関する法律」が昨年国会で成立するなど、その重要性がますます高くなる消防団ですが、近年は団員不足と高齢化が進んでいます。少子高齢化という背景はあるものの、特に都心部では若年層の地域活動そのものや消防団活動への無関心が指摘されていますが、一方で被災地支援やボランティア活動には多くの若年層が参加するなど、彼らの防災や地域貢献に対する関心は決して低いものではありません。消防団員の不足や高齢化を解消するためには、潜在的に消防団に関心のある若年層への効率的なアプローチが欠かせません。そこで、以下の3点についてご質問いたします。
1 東京都が所管する特別区消防団の定員数と、現時点での団員数とその平均年齢を教えてください。また、その現状に対する東京都の見解もあわせてお示しください。
2 デジタル化を背景に、近年の若年層は非常に合理的で、「情」よりも「理」でつながると言われています。彼らが実際に消防団に入団する際に懸念するのは、人間関係よりも具体的なスケジュールや現実に発生する負担であるとも言えます。そこで、各種の操法大会やその訓練、出動や各種会合などを含めた消防団員の年間平均稼働日数を教えてください。また、消防団員の募集の際には様々な広報紙が作成されていますが、そこにはこうした具体的な出勤回数や、年間スケジュールのモデルケースなどを掲載することが有効かと思いますが、見解をあわせてお伺いいたします。
3 消防団活動の中で指摘されるのが、各種大会などにおける式典の長時間化です。例えば消防操法大会などですと、3時間半あまりの大会の中で、最後の表彰式・来賓のあいさつが1時間近くになることもあります。この間、季節によって消防団員は極寒や炎天下の中、制服を着用して整列待機をしなければなりません。実際、6月に行われた消防操法大会では最高気温が33度にもなる中、表彰式の最中に体調を崩される団員の姿もありました。こうした時代にそぐわない長時間で形式的な式典は、消防団員の負担であるとともに若年層の消防団離れの一因とも考えられます。来賓の祝辞を割愛や、長時間にわたる場合は衣服の着脱を認めるなど、消防団活動の式典における合理化を進めるべきと考えますが、見解をお伺いいたします。

三 シルバーパス事業について
東京都の発行するシルバーパスについてご質問いたします。シルバーパスの発行枚数は平成25年度で約89万枚、その予算額は約165億円となっており、高齢化に伴いこの数値は年々増加する傾向にあります。「高齢者の社会参加を助長し、もって高齢者福祉の向上を図ることを目的とする」とされるシルバーパス事業ですが、全国を見てみると都道府県(広域自治体)で実施しているのは東京都だけで、ほかは大阪市、京都市、川崎市など市区町村(基礎自治体)レベルでの実施が基本です。また大阪市では1回あたり50円の負担をお願いするなど、合理化の動きもあります。若年層と高齢層の世代間格差が指摘される中で、子育てや教育に十分な予算を配分していくためには、シルバーパス事業についても不断の見直しが欠かせないものと考えます。そこで、以下の3点についてお尋ねいたします。
1 東京都のシルバーパスは都営の交通機関はもちろん、民営25社にも利用することができ、活用すれば広い東京都を端から端までパスを使って移動することができます。高齢者の社会参加の重要性は言うまでもありませんが、買い物や地域活動への参加であれば、その行動範囲となるエリアでパスが利用できれば十分であり、遠方への外出までパスで補助する必要はないとの指摘もあります。そこで、広域自治体である東京都がシルバーパス事業を実施する意義を改めてご教示ください。
2 現在、財政支出は東京都が一般社団法人東京バス協会に補助金を交付する形となっておりますが、この補助金の算出額を詳細に教えてください。
3 シルバーパスの利用回数や、適切な利用がなされているかを調査するために、ICカードを導入する方法が考えられます。実際の利用回数や経路が判明すれば、補助金の妥当性や利用範囲の合理化を検証することに非常に有効です。すべての高齢者がICカードという機器を使用できないとしても、まず利用可能な方に支給してサンプル調査を行うことや、段階的な導入は検討に値するかと考えますが、東京都の見解をお伺いいたします。

平成26年第二回都議会定例会
おときた駿議員の文書質問に対する答弁書

質問事項
 一 補助86号線について
  1 補助86号線の事業の必要性と意義について、交通と防災の双方から、数字や論拠を示しながら、具体的に伺う。

回答
  志茂地域は火災危険度が4から5と高いなど、防災都市づくり推進計画において震災時に大きな被害が想定される整備地域となっています。このため、特定整備路線に選定した補助86号線(志茂一丁目地内)を、幅員約7メートルから20メートルに早急に拡幅整備することによって、北本通りや隅田川などと一体で延焼遮断帯を形成し、あわせて、避難や救援活動の空間を確保する必要があります。
  また、本路線は幹線道路を補完し、区域内の交通を効率的に集散させるとともに、快適な歩行空間を創出する重要な機能も有しています。
  このため、本路線の整備が必要です。

質問事項
 一の2 なぜ防災対策の上で「ここに」「道路」が必要なのか伺う。

回答
  志茂地域は、火災危険度が高いなど、震災時に大きな被害が想定される整備地域となっています。このため、不燃化特区の取組による老朽木造建築物の不燃化建替え等を推進するとともに、特定整備路線である補助86号線(志茂一丁目地内)を早急に整備し、延焼遮断帯の形成を図り、併せて、避難や救援活動の空間を確保する必要があります。

質問事項
 一の3 説明が不十分との地域からの声を受けて、今後どのような対応を行っていくのか、具体的な計画について伺う。

回答
  これまで事業概要及び測量説明会のほか、個別相談会や自治会主催の場での事業説明を実施するなど、地域への説明を重ねてきました。今後も用地説明会や個別相談会を開催するなど、引き続き丁寧な対応をしてまいります。

質問事項
 二 消防団について
  1 都が所管する特別区消防団の定員数と、現時点での団員数とその平均年齢について伺う。また、その現状に対する都の見解もあわせて伺う。

回答
  特別区消防団の定員数は、16,000名であり、平成26年4月1日現在の団員数は、14,190名、平均年齢は、49.4歳です。
  今後とも、消防団活動を担う人材の確保に努めていきます。

質問事項
 二の2 各種の操法大会やその訓練、出動や各種会合などを含めた消防団員の年間平均稼働日数について伺う。また、消防団員の募集の際の広報紙には、こうした具体的な出勤回数や、年間スケジュールのモデルケースなどを掲載すべきだが、見解をあわせて伺う。

回答
  平成25年度中の特別区消防団員一人当たりの平均活動日数は、災害活動や教育訓練等を含め、年間約28回です。
  消防団員の募集広報については、広報紙やトレインチャンネルなど、様々な広報媒体を活用し推進しています。
  今後、広報紙の発行に際しては、年間の活動日数やスケジュールのモデルケースなど、入団促進につながる情報の掲載に配意していきます。

質問事項
 二の3 消防団活動の中で指摘されるのが、各種大会などにおける式典の長時間化であり、来賓の祝辞を割愛や、長時間にわたる場合は衣服の着脱を認めるなど、消防団活動の式典における合理化を進めるべきだが、見解を伺う。

回答
  特別区消防団の式典は、地域の事情や式典の意義等を踏まえつつ、進行要領等が決定されています。
  式典の実施に際しては、努めて時間の短縮化を図るなど、消防団員の負担軽減に配意した式典となるよう提案していきます。

質問事項
 三 シルバーパス事業について
  1 買い物や地域活動への参加であれば、その行動範囲となるエリアでパスが利用できれば十分であり、遠方への外出までパスで補助する必要はないとの指摘もあるが、広域自治体である都がシルバーパス事業を実施する意義について伺う。

回答
  東京都シルバーパス事業は、高齢者の社会参加を助長し、高齢者の福祉の向上を図ることを目的としています。
  本事業は、昭和47年の都議会第三回定例会における都バス等運賃改定の議決に際する付帯決議を踏まえて昭和48年に開始した、70歳以上の高齢者を対象とする都営「無料乗車券」制度をもとに、昭和49年に民営バスも加えた「東京都敬老乗車証」制度として始まりました。
  昭和54年には名称を「東京都老人パス」に変更し、所得基準を設定するとともに、昭和55年には名称を現在の「東京都シルバーパス」に変更し、所得基準を超える方に対して有料パスの発行を開始しました。
  その後、平成12年に実施主体を一般社団法人東京バス協会に変更し、利用者負担金を導入するなどの見直しを経て、現在に至っています。

質問事項
 三の2 現在、財政支出は都が一般社団法人東京バス協会に補助金を交付する形となっているが、この補助金の算出額の詳細について伺う。

回答
  都の一般社団法人東京バス協会に対する利用者運賃補助経費の算出方法は、
   (20,510円-1,000円)×1,000円パスの発行枚数
 です。
  20,510円は、住民税課税となる方の利用者負担金であり、算出には、
   200円(都内バス運賃の平均額)×10回(月平均利用回数)×12月×5,000円/5,850円(共通バスカード割引率)≒20,510円
 の計算式を用いています。
  なお、平成24年度の一般社団法人東京バス協会への補助金交付額は、159億8,461万6,000円です。

質問事項
 三の3 シルバーパスの利用回数や、適切な利用がなされているかを調査するために、ICカードの導入が考えられるが、すべての高齢者がICカードという機器を使用できないとしても、まず利用可能な方に支給してサンプル調査を行うことや、段階的な導入を検討すべきだが、都の見解を伺う。

回答
  現行のシルバーパスは磁気式で、利用交通機関の乗務員等に提示するか、自動改札機に投入して乗車いただく方式になっており、高齢者に広く定着しています。
  シルバーパスへのICカード導入に当たっては、シルバーパス用の新たなシステム開発などにかかる経費や、パスの更新時に必要となるデータ移行などの事務手続に課題があると考えます。

平成26年第二回都議会定例会
文書質問趣意書

提出者 西沢けいた

質問事項
一 都営地下鉄のホームと電車の段差解消について
二 救急病院の質の担保について

一 都営地下鉄のホームと電車の段差解消について
車いすの方が地下鉄を利用する際、スロープ板を使い、介助を受けながら乗車をされる姿を目にします。一部の車いすを利用される方からは介助を受けずに乗車をしたいという声もあり、ホームと電車の段差の解消というのは重要であると考えます。
これまで、東京都は都営三田線、都営大江戸線でホームドアを設置する際に小さなスロープを設置し車両との段差の解消を図ってきました。
スロープは小さなかさ上げですが、この小さなスロープが大変にありがたい、という声をお聞きしました。今後もこうしたスロープの設置に取り組んでいただきたいと思います。
そのような中、都営新宿線において、東京都はホームドアを平成31年度までに全21駅へ整備をする方針をきめました。そこで都営新宿線についても都営三田線、都営大江戸線と同様にホームドア整備のタイミングでスロープを設置すべきと考えますが見解を伺います。

二 救急病院の質の担保について
厚生労働省の「救急病院等を定める省令」によれば、消防法に規定される救急医療機関とは、省令に定める基準に該当する病院または診療所であって、救急業務に関し協力する旨の申出があったもののうちから、都道府県が認定したものとされています。
安心かつ安全な救急医療を確保するためには、これらの医療機関で提供される救急医療の質の担保が重要であると考え、東京都の行う救急病院等の認定に関して質問をします。
1 まず定める4つの基準それぞれに対して、申出医療機関がこれに該当すると都が判断する根拠を要領やガイドラインなどによって定めているかどうか伺います。また定めている場合に、その内容はどのようなものか伺います。
2 基準1について、国は救急医療について相当の知識及び経験を有する医師として、救急蘇生法、呼吸循環管理、意識障害の鑑別、緊急手術の要否の判断、緊急検査データの評価、救急医薬品の使用等についての相当の知識及び経験を有する医師をいう、としております。都は申出書に記載された各担当医師について、これらの知識及び経験を有するということについて何を根拠にどの様な基準で判断しているのか伺います。
3 基準1では、救急医療を担当する医師が常時診療に従事していることも求めています。当該医師が病院内に常駐していない場合であっても、常時診療に従事していると認める場合、例えば院外にいる医師が連絡を受けてから病院に到着するまでに要する時間等、都が求める基準を伺います。また、日曜・祝日や準夜間や深夜帯における医師への連絡は具体的に、例えば院内の当直職員など、誰が行うことを想定しているのか伺います。
4 基準2について、この基準は救急患者の多様な傷病に即応して、適切な診療が行われるために必要な施設設備について規定されたものとされています。これらの施設設備が設置されていたとしても、それを使用するための職員が常時確保されていないなどの場合には、救急病院等としての機能は果たせないおそれがあります。そこで伺います。都としては、申出医療機関に対して、施設設備が設置されていれば、常時使えるかどうかを判断しているかどうか、基準があるのか、施設設備があれば、常時使えるかどうか確認することなく常時使えると自動的に判断しているのか、施設設備があることと、常時使えることの両方を求めかつ確認も行っているのか伺います。また、確認を行っているのであればその確認はどのようにしているのか伺います。
5 基準3について、救急病院には救急医療のための病床の確保が求められており、入院治療が可能であることを前提とした施設です。その施設における、傷病者が搬入されるに適した構造設備としてエレベーターの設置を求めているか伺います。求めていない場合には院内における傷病者の上下階への搬送方法として都が推奨している具体的な方法はどのようなものがあるか見解を伺います。また、2階以上に病棟等の医療施設があるにもかかわらず、上下階への傷病者の搬送にエレベーターを使用できない施設が現在いくつ救急病院等に認定されているか、施設名も含めて伺います。
6 東京都では「救急病院等の申出に関する規則」に定められている、申出医療機関への実地調査や調査書の作成については、事務処理の特例に関する条例により特別区や八王子市および町田市に事務処理が移管されています。移管に際して移管先の特別区や市に対して、実地調査や調査書の作成に関するマニュアルや手引きなどの提示をしているのか、提示しているのであればその内容はどのようなものか伺います。
7 特別区や八王子市及び町田市が実地調査に基づいて提出した調査書の内容に誤りがあった場合においても、救急病院等の認定結果については最終的に東京都が責任を負うものであると考えてよいか伺います。

平成26年第二回都議会定例会
西沢けいた議員の文書質問に対する答弁書

質問事項
 一 都営地下鉄のホームと電車の段差解消について
   これまで都は、都営三田線、都営大江戸線でホームドアを設置する際に小さなスロープを設置し車両との段差の解消を図ってきたが、都営新宿線についても同様に、ホームドア整備のタイミングでスロープを設置すべきだが、見解を伺う。

回答
  都営新宿線については、原則として、車いす設置スペースがある近傍の車両扉とホームとの段差を解消するためのスロープを、都営三田線、都営大江戸線と同様に、ホームドア整備に合わせて設置することとしています。

質問事項
 二 救急病院の質の担保について
  1 4つの基準それぞれに対して、申出医療機関がこれに該当すると都が判断する根拠を要領やガイドラインなどによって定めているかどうかについて伺う。また、定めている場合に、その内容はどのようなものなのか伺う。

回答
  申出医療機関が「救急病院等を定める省令(昭和39年2月20日付厚生省令第8号)」第1条第1項の各号に該当するかどうかの審査に当たって留意すべき事項は、「救急病院等を定める省令の一部を改正する省令の施行について(昭和62年1月14日付健政発第11号厚生省健康政策局長通知)」の中で示されています。
  都はこの通知に基づき審査を行っており、独自に要領等の作成は行っていません。

質問事項
 二の2 基準1について、国は救急医療について相当の知識及び経験を有する医師として、救急蘇生法、呼吸循環管理、意識障害の鑑別、緊急手術の要否の判断、緊急検査データの評価、救急医薬品の使用等についての相当の知識及び経験を有する医師としているが、都は申出書に記載された各担当医師について、これらの知識及び経験を有するということについて、何を根拠にどの様な基準で判断しているのか伺う。

回答
  医療機関から救急病院等の申出があった場合、申出医療機関の所在地を所管する保健所長が、「救急病院等の申出に関する規則(昭和39年11月14日付東京都規則第288号)」等に基づいて、「救急病院等を定める省令」第1条第1項各号の基準該当の適否について実地調査で確認し、調査書を作成します。
  都は、この調査書、消防署長及び医師会長等の意見書並びに救急医療機関認定審査会の意見を踏まえ、申出のあった医療機関について審査し、適当と認めたものを救急医療機関として認定しています。

質問事項
 二の3 基準1では、救急医療を担当する医師が常時診療に従事していることも求めているが、当該医師が病院内に常駐していない場合であっても、常時診療に従事していると認める場合、都が求める基準について伺う。また、日曜・祝日や準夜間や深夜帯における医師への連絡は具体的に、誰が行うことを想定しているのか伺う。

回答
  「救急病院等を定める省令の一部を改正する省令の施行について」では、「救急病院等を定める省令」第1条第1項第1号に定められた医師が常時診療に従事することについて、「医師が病院又は診療所において常時待機の状態にあることを原則とするが、搬入された傷病者の診療を速やかに行いうるよう、施設構内又は近接した自宅等において待機の状態にあることもこれに含まれるものである」としています。
  救急医療機関が、救急搬送患者を受け入れた後に、傷病者の状況に応じ、時間外の連絡体制や緊急時の動員等を含めていかなる処置や対応を行うかは、当該医療機関の医師の裁量と責任で判断されるものです。

質問事項
 二の4 基準2について、都としては、申出医療機関に対して、施設設備が設置されていれば、常時使えるかどうかを判断しているかどうか、基準があるのか、施設設備があれば、常時使えるかどうか確認することなく常時使えると自動的に判断しているのか、施設設備があることと、常時使えることの両方を求めかつ確認も行っているのか伺う。また、確認を行っているのであれば、その確認はどのようにしているのか伺う。

回答
  「救急病院等を定める省令」第1条第1項第2号に定められた基準について、申出医療機関の所在地を所管する保健所長は、申出医療機関から申告のあった施設設備が実際に備え付けられ、常時稼働可能な状態になっているかどうかを実地調査により確認し、調査書を作成します。
  都は、この調査書、消防署長及び医師会長等の意見書並びに救急医療機関認定審査会の意見を踏まえ、申出のあった医療機関について審査し、適当と認めたものを救急医療機関として認定しています。

質問事項
 二の5 基準3について、施設における、傷病者が搬入されるに適した構造設備としてエレベーターの設置を求めているのか伺う。求めていない場合には、院内における傷病者の上下階への搬送方法として、都が推奨している具体的な方法はどのようなものがあるのか、見解を伺う。また、2階以上に病棟等の医療施設があるにもかかわらず、上下階への傷病者の搬送にエレベーターを使用できない施設が、現在いくつ救急病院等に認定されているのか、施設名も含めて伺う。

回答
  「救急病院等を定める省令」第1条第1項第3号に定められた基準について、「救急病院等を定める省令の一部を改正する省令の施行について」では、「傷病者の搬入に適した構造設備とは、病院又は診療所内において傷病者を担架等により容易に運ぶことのできる構造設備を意味する」とされており、施設要件としてエレベーターの設置は求められていません。また、院内における傷病者の上下階への搬送方法について、都独自に定めたものはありません。
  施設要件としてエレベーターの設置は求められていないため、傷病者の搬送にエレベーターを使用できない施設数は把握していません。

質問事項
 二の6 都では、申出医療機関への実地調査や調査書の作成については、事務処理の特例に関する条例により特別区や八王子市および町田市に事務処理が移管されているが、移管に際して移管先の特別区や市に対して、実地調査や調査書の作成に関するマニュアルや手引きなどの提示をしているのか、提示しているのであれば、その内容はどのようなものなのか伺う。

回答
  都は、救急医療機関認定事務の手続きや申出書等の流れ、関係法令集等を取りまとめた「救急医療機関認定事務の手引」を作成し、特別区、八王子市及び町田市へ配布しています。

質問事項
 二の7 特別区や八王子市及び町田市が実地調査に基づいて提出した調査書の内容に誤りがあった場合においても、救急病院等の認定結果については最終的に都が責任を負うものであるのか伺う。

回答
  実地調査に基づく調査書の作成は、「特別区における東京都の事務処理の特例に関する条例」等により特別区、八王子市及び町田市が処理する事務となっています。
  都は、申出医療機関の所在地を所管する保健所長が作成した調査書、消防署長及び医師会長等の意見書並びに救急医療機関認定審査会の意見等を踏まえ、申出のあった医療機関について審査し、適当と認めたものを救急医療機関として認定しています。

平成26年第二回都議会定例会
文書質問趣意書

提出者 尾崎あや子

質問事項
一 豊洲新市場の建設工事について
二 公共工事の契約問題について

一 豊洲新市場の建設工事について
2013年度予算の豊洲新市場にかかわる建設工事にかかわる問題についてです。
豊洲新市場の建物の最終的な工事内容については、2012年11月27日の第14回の建設協議会で資料として配布された「施設建設計画の概要」の図面で「業界との正式な合意に達した」と、東京都は今年の第1回定例会で答弁しています。
そこで、第14回建設協議会で確認された図面について、何点か確認しておきます。〔1〕青果売り場の小口ピッキング棟、通勤駐車場棟、〔2〕鮮魚仲卸売り場の加工パッケージ棟、通勤駐車場棟、〔3〕7街区の通勤駐車場棟、容器業者倉庫、リサイクル施設、廃棄物集積所、冷蔵庫棟については、この図面では内部が空白になっています。
1 それぞれの建物については、内容が空白のまま、すなわち整備内容が不明なまま、業者と合意されたということになります。整備内容が不明なまま合意するというのは、行政のあり方としてきわめて無責任ではありませんか。
2 都は、これらの施設整備のありかたについて、整備内容が不明なままであっても都民から納得を得られるとでもいうのですか。
3 この内容が空白のまま合意の内容について、各業界は、各関連市場業者にたいして、どのように報告するということで東京都と合意されているのですか。
4 その一方で都は、今年の第1回定例会で都は、「仮に今後、業界から工事の要望が出された場合は、工事内容を精査した上で、都による実施の有無及び実施する際の費用の負担者を決定する」と答弁しています。変更部分が、上記の部分で行われた場合、図面が内容が空白の中で、何がどう変更されることになるか、都民、市場業者にはどのように説明するのですか。変更されたのか、最初からの合意内容だったのか、都民、市場業者は確認できないのではありませんか。明確にしてください。
5 第14回建設協議会で配布された図面が都と市場関係業界が合意した内容ということですが、この合意した時点での全体の施設概要がどうなっているのか明確に示せるはずです。また、第1回定例会での質疑では東京都は、「施設計画に基づき建設工事に着手」「十分な荷さばき場や駐車場は確保」としています。であるならば、その根拠となる第14回建設協議会の時点での次の施設の敷地面積を、それぞれ具体的にお答えください。卸売場・仲卸売場、待機駐車場、搬出入のためのバース、構内道路、冷蔵庫棟、千客万来施設、緑地、通勤駐車場、廃棄物処理場、管理施設。上層階に及ぶ施設として、加工・パッケージ施設、大口荷さばき場、転配送センター、及びこれらのための待機駐車場。なお、駐車場については、その台数もお答えください。
6 都は、第14回建設協議会で施設整備計画は確認されたといいますが、今年2月の第15回建設協議会で、市場関係業界団体の代表から、物流問題を中心に施設整備計画のかなり具体的な問題点が示されました。この事について、東京都はどのように認識していますか。
7 物流問題については、物流施設運用検討会を開催するとともに、三菱総研に委託した調査が行われたはずですが、その成果は施設計画にどのように反映されているのですか。また反映する予定になっているのですか。その具体的に、お答えください。
8 上記の3つの街区のそれぞれの施設が、民間がお金を出して整備する方式から、都の整備に変更になったのは、いつの時点で確認、合意されたのですか。その明確な根拠もあわせてお示しください。
9 そのことを都が都民に公表したのはいつですか。その事を示す明確な根拠も、あわせてお示しください。
10 第14回建設協議会直後の2012年12月3日提出の都議会経済・港湾委員会への提出資料「当初計画からの主な変更点と変更理由」では、〔1〕青果売り場の小口ピッキング棟、通勤駐車場棟、〔2〕鮮魚仲卸売り場の加工パッケージ棟、通勤駐車場棟、〔3〕7街区の通勤駐車場棟、容器業者倉庫、リサイクル施設、廃棄物集積所、冷蔵庫棟については例示されていません。主な施設でもありながら、しかも費用としても施設整備全体に占める割合が高いはずであるにもかかわらず、例示をしなかった理由をお答えください。
11 2012年12月3日の都議会経済・港湾委員会で、上記の変更点についての議会答弁は、「配送センターや加工パッケージ施設、通勤駐車場等につきましては、民間整備から都整備に変更」したというものでした。〔1〕青果売り場の小口ピッキング棟、通勤駐車場棟、〔2〕鮮魚仲卸売り場の加工パッケージ棟、通勤駐車場棟、〔3〕7街区の通勤駐車場棟、容器業者倉庫、リサイクル施設、廃棄物集積所、冷蔵庫棟については例示されませんでした。主な施設でもあり、費用も施設整備全体に占める割合が高く、重要な変更であるにもかかわらず、この時の答弁で、あえて例示しなかった理由をお答えください。
12 豊洲新市場の建設工事は2016年3月までに完成という方針を掲げています。その方針に合わせた、上記の変更部分の工事契約は、どうなっているのですか。工事費は、どのように見積もっているのですか。
13 そもそも、工事入札をおこなう前提となる、それぞれの設計、実施設計にかかわる入札公告、契約など、どのような計画になっているのですか。
14 東京都は、2011年5月26日に「強い農業づくり交付金の成果目標の協議」に際し提出している資料では、当時2015年3月末までの豊洲新市場についての総事業費は約3400億円、申請した交付金は260億円と算定しています。この総事業費の内訳をお答えください。
15 豊洲新市場の総事業費は、2011年5月時点から大きく変更されていますが、その後、国にたいして、総事業費、それにともなう交付金について、どのような変更をして、いつ申請しているのですか。今後ですが、事業費の高騰することが明らかになっていますが、どうするのですか。それぞれ、具体的にお答えください。
16 東京都が都民に明らかにしてきた総事業費は4300億円です。その財源で、不足するのは1800億円で、築地市場の売却収入で補填するという構想でした。すでに、その構想は破綻しています。都民への説明責任について、どう認識しているのですか。都民への説明責任を果たすべきではありませんか。
17 財源確保の責任は、だれがどうとるのですか、早急に明確にするよう求めます。
豊洲新市場計画は、都はかつて「築地市場の敷地では、閉鎖型施設の整備に必要な、売場、バース、待機駐車場など一体配置するための敷地だけで、築地市場の敷地以上となり、市場に不可欠な構内道路、冷蔵庫、廃棄物処理施設、緑地など整備できない」と説明してきました。
しかし、現在の豊洲新市場の整備計画自体が上記のようなものになっています。費用も、当初都民に説明してきた金額を1500億円も上回り5500億円、1.4倍程度になる恐れがあります。このような無謀計画の撤回を求めておきます。

二 公共工事の契約問題について
建設業をとりまく状況は、ダンピング競争、技術者不足、建設資材の高騰で公共工事の施工にも影響が出るなど深刻です。
こうした中、国は、昨年、今年と公共工事設計労務単価の引き上げをはじめ、先月には公共工事品確法、建設業法、入契法が改正されました。これによって予定価格を不当に控除する「歩切り」の禁止、「適正な価格」での契約がおこなわれると建設業関係者からは歓迎の声が起きています。
1 都としても、改正された法制度をふまえ、担い手の確保・育成、予定価格の適正な設定、低入札価格調査基準の設定、多様な入札契約方式の導入・活用など、入札契約制度の改善をすすめることが求められると思います。それぞれについて、都として改善にむけて、どのような検討をすすめているのですか、具体的にお示しください。
次に、公共工事における、建設技能労働者への適切な水準の賃金確保、社会保険などへの加入、建設業退職金共済の証紙配布の徹底など、建設労働者からは強い要望が出されている点についてです。
2 国交省が先日発表した調査によると、公共工事に従事する建設労働者の社会保険加入状況は、雇用保険は約4分の1、健康保険は約3分の1が未加入でした。とりわけ東京都では雇用保険は44%、健康保険は62%など、全国平均の2倍近いなど、他道府県と比較しても非常に高い数値となっています。都は、この調査結果について、どのように認識していますか。
3 都として、その対策をすすめるよう求めます。どうですか。
全国の自治体の中には、すでに公共工事の品質を確保し、契約にかかわる労働者の労働環境の整備を図るため、公契約条例を制定する動きが進んでいます。こうした自治体の多くは、契約の自由のもとに契約の相手方に、建設労働者の一定の労働条件の遵守を求めるものであっても法律上の問題はない、最低賃金を上回る賃金を規定することは契約にかかわる法律上も問題はない、WTO政府調達協定との関係でも問題ないとの国の見解をもとに制定をしています。
4 都は、いわゆる公契約条例について「各企業が労使間で決定した賃金に対し、発注者である都が関与することの是非や都が設定した賃金水準が企業の経済活動にどのような影響を与えるのかなど、労働政策や産業政策の観点から整理、検討すべき課題がある」との見解を示していますが、これらの点について、条例制定をしている自治体のように、実際に法律、WTO政府調達協定にかかわる見解について実際に国等に問い合わせ、国の見解を得た上での都の見解ですか。お答えください。
5 これまで、財務局は、契約にあたって「最低賃金法を遵守して労働者の賃金を定めた中小企業が、公契約条例で設定された賃金条件のために入札に参加できなくなるような状況というものを、私どもは容認すべきものではない」という見解を示してきました。
  ということは、都の建設工事の予定価格については、労務単価は、公共工事労務単価を基準にするのではなく、最低賃金を上回るものが支払われれば入札の公平性を担保するものとして、公共工事設計労務単価ではなく、最低賃金を基準に算定をしているということですか。明確にしてください。
6 労務単価については、低入札価格調査の調査項目の一つとなっていても、都がその基準としている最低賃金で調査していれば、公共工事設計労務単価と最低賃金は大幅に乖離しており、最低賃金に違反していない以上、問題ないと公言しているも同じです。これでも、問題ないとの認識ですか。
7 都が発注する大型建設工事を請け負うのは、いわゆるゼネコン、中小企業でなく大企業です。ところが、実際の建設工事をおこなう労働者は、数次の下請け企業が契約する建設労働者です。東京都においては、こうした下請け労働者にたいして、実際の労務費については把握もしていないということですか。
8 都の業務委託契約も大きな問題をかかえています。それは、たとえば今年度の墨東病院の清掃業務の入札価格が、他社平均の47%で入札され、最低入札価格制限もなく、低入札価格調査制度もなく落札されることができるからです。しかし、この契約のもとで働く労働条件の低下、労働環境の悪化が問題になっています。都として、どう認識しているのですか。
公契約条例を実際に施行している川崎市は、法律上の問題を国に確認した上で、条例制定をしています。その上で、市発注の予定価格1000万円以上の清掃・警備・事務など業務委託契約、予定価格6億円以上の工事請負契約を対象に、市が定める額以上の賃金を労働者に支払い、市発注の仕事の場でワーキングプアをつくらせないとしています。市が定める最低基準の賃金は、業務委託契約では生活保護基準をもとに、建設工事では公共工事設計労務単価をもとに、それぞれの作業報酬下限額を定めています。
生活保護基準から算出している賃金基準は、最低賃金が生活保護基準を下回っているため、最低賃金を上回っています。建設工事の賃金基準は、公共工事設計労務単価ですから、大幅に最低賃金を上回っています。なおかつ、下請けで働く作業者について、この条例が適用されています。
2013年度の契約件数は、工事請負契約は17件、業務委託契約は172件で、対象者は数万人になると言われています。
9 都としても、公契約条例の制定を目指し、業界団体、労働者団体等との条例制定検討会議の設置を始め、条例制定に向け一歩住み出すよう求めますが、いかがですか。
最後に、契約問題に関連して、民間企業への幹部職員の天下り問題についてです。
東京都は、「幹部職員の再就職状況」を公表しています。それによれば、2008年8月から2013年7月までの最近5年間で、都庁を退職した局長および部課長を合わせた635人が、ゼネコンなど民間企業や都の外郭団体に再就職、いわゆる天下りをしています。
都は、この天下りについて「職員が在職中に培った知識や経験を、様々な分野で活用することは社会の要請に応じることでもあり、有意義」との認識を明らかにしています。その上で、退職予定者の意向、監理団体、民間企業等からの求人情報、人材推薦等を一元的に管理するとして、「都庁版人材バンク」の仕組みをつくっています。
10 都は、民間企業への天下りの「ルール」として、公正な都政運営に疑念を持たれることのないよう、退職後2年間は退職前5年間に担当した職務に関連する営業活動に職員を従事させないこととするなど、企業等との関係を厳正に保つ仕組みを設けています。再就職先での職務について、都としてどのようなチェックが行われているのですか。
11 「幹部職員の再就職状況」によると、最近5年間の民間企業への再就職者は130人です。さらにそこから、民間企業名を公表している4年間の再就職状況をみると、たとえば特定の職務についてはゼネコンに再就職するなど、あたかも民間への再就職ルートが事前に決まっているかのような事例が見受けられます。このような事例について、都は、どのように認識しているのですか。
12 この5年間で、都の外郭団体等へは、局長および部課長505人が再就職しています。さらにそこから他団体、民間企業への再度再就職しているケースはありますか。そのケースについて、ルールを改善することについては、どのようなお考えですか。少なくとも、実態を公表してはどうですか。
13 外郭団体に再就職してから、さらに民間企業への再度再就職しているこの5年間の実態として、都庁退職時の氏名、職名、退職日、再就職日、団体名と役職名、団体の退職日、再々就職先名と役職名、再々就職日などを明らかにするよう求めます。

平成26年第二回都議会定例会
尾崎あや子議員の文書質問に対する答弁書

質問事項
 一 豊洲新市場の建設工事について
  1 青果売り場の小口ピッキング棟、通勤駐車場棟、鮮魚仲卸売り場の加工パッケージ棟、通勤駐車場棟、7街区の通勤駐車場棟、容器業者倉庫、リサイクル施設、廃棄物集積所、冷蔵庫棟について、整備内容が不明なまま合意するというのは、行政のあり方としてきわめて無責任ではないのか、見解を伺う。

回答
  都と市場業界は、平成24年11月27日の第14回新市場建設協議会において、豊洲新市場の施設計画について合意しました。
  豊洲新市場の施設計画のうち、加工パッケージ施設などについては、都と市場業界との間で、平成24年6月7日の第21回新市場建設懇談会から平成24年11月27日の第14回新市場建設協議会にかけて、まずは各施設の配置を決め、その整備内容についてはその後双方で協議していくとしたものです。

質問事項
 一の2 都は、これらの施設整備のありかたについて、整備内容が不明なままであっても、都民から納得を得られるとでもいうのか、見解を伺う。

回答
  都と市場業界は、平成24年11月27日の第14回新市場建設協議会において、豊洲新市場の施設計画について合意し、その中で、加工パッケージ施設などについては、それぞれの施設の配置について合意しました。
  これらの施設の具体的な整備内容については、現在都と市場業界で協議しています。

質問事項
 一の3 この合意の内容について、各業界は、各関連市場業者にたいして、どのように報告するということで、都と合意されているのか伺う。

回答
  都と市場業界は、新市場の建設事業の円滑な推進を図るために双方が協議する機関として、新市場建設協議会を設置しています。
  各業界が業界団体内の事業者に対してどのように報告するかは、各業界が自ら判断し対応しています。

質問事項
 一の4 変更部分について、図面の内容が空白の中で、何がどう変更されることになるか、都民、市場業者にはどのように説明するのか。変更されたのか、最初からの合意内容だったのか、都民、市場業者は確認できないのではないか、見解を伺う。

回答
  加工パッケージ施設などの具体的な整備内容については、現在都と市場業界で協議しています。
  都と市場業界は、双方で合意する事項について、新市場建設協議会等により確認していきます。

質問事項
 一の5 第14回建設協議会で配布された図面が、都と市場関係業界が合意した内容ということだが、卸売場・仲卸売場、待機駐車場、搬出入のためのバース、構内道路、冷蔵庫棟、千客万来施設、緑地、通勤駐車場、廃棄物処理場、管理施設、加工・パッケージ施設、大口荷さばき場、転配送センター、及びこれらのための待機駐車場の敷地面積を、それぞれ具体的に伺う。なお、駐車場については、その台数についても伺う。

回答
  豊洲新市場の敷地面積は、各街区単位で捉えています。
  各街区の敷地面積及び街区内の施設は次のとおりです。
  ○5街区 敷地面積約12.0ヘクタール
  ・青果棟、待機駐車場、搬出入のためのバース、構内道路、緑地、通勤駐車場棟など
  ・青果棟3階に大口荷さばき場、加工パッケージ施設、搬出入のためのバース
  ○6街区 敷地面積約13.2ヘクタール
  ・水産仲卸売場棟、待機駐車場、搬出入のためのバース、構内道路、冷蔵庫棟、緑地、通勤駐車場棟など
  ○7街区 敷地面積約13.5ヘクタール
  ・水産卸売場棟、管理施設棟、待機駐車場、搬出入のためのバース、構内道路、冷蔵庫棟、緑地、通勤駐車場棟、廃棄物集積所など
  ・水産卸売場棟3階に加工パッケージ施設、搬出のためのバース、待機駐車場、4階に転配送センター、搬出入のためのバース、待機駐車場
  緑地については、屋上緑化等含め、各街区あわせて約12ヘクタールの計画です。
  駐車台数については、各街区あわせて、待機駐車場、搬出入のためのバース、積込場で約2,500台、通勤駐車場等を加えて合計約5,100台の計画です。
  なお、千客万来施設の敷地は市場用地ではないため、前記の敷地面積とは別扱いで、5街区は約0.6ヘクタール、6街区は約1.1ヘクタールです。

質問事項
 一の6 都は、第14回建設協議会で施設整備計画は確認されたとしているが、今年2月の第15回建設協議会で、物流問題を中心に施設整備計画のかなり具体的な問題点が示された。この事について、都はどのように認識しているのか伺う。

回答
  豊洲新市場整備が計画段階から建設工事の着工へと進捗し、各市場事業者が新市場での業務や施設利用をより具体的に想定していく中で問題意識が示されたものと受け止めています。
  今後も、移転までの各段階で生じる様々な課題について、市場業界と意思疎通を図りながら協議・調整に努めていきます。

質問事項
 一の7 物流問題については、物流施設運用検討会を開催するとともに、三菱総研に委託した調査が行われたはずだが、その成果は施設計画にどのように反映されているのか。また、反映する予定になっているのか伺う。

回答
  ご指摘の調査は、豊洲新市場の施設計画のもとで荷の搬入・搬出等の物流をどのように行うかについて市場業界と検討していくため、築地市場の物流の現況について調査委託したものです。
  今後、調査結果も活用しながら、市場業界と具体的な協議を進めていきます。

質問事項
 一の8 3つの街区のそれぞれの施設が、民間が整備する方式から都の整備に変更になったのは、いつの時点で確認、合意されたのか。その明確な根拠もあわせて伺う。

回答
  「民間整備施設」の整備主体の見直しについては、平成24年6月7日の第21回新市場建設懇談会において、市場業界と合意しました。

質問事項
 一の9 そのことを都が都民に公表したのはいつなのか。その事を示す明確な根拠についても、あわせて伺う。

回答
  平成24年11月28日の都議会経済・港湾委員会の報告事項「豊洲新市場建設工事施設計画について」において報告しました。

質問事項
 一の10 2012年12月3日提出の都議会経済・港湾委員会への提出資料「当初計画からの主な変更点と変更理由」では、青果売り場の小口ピッキング棟、通勤駐車場棟、鮮魚仲卸売り場の加工パッケージ棟、通勤駐車場棟、7街区の通勤駐車場棟、容器業者倉庫、リサイクル施設、廃棄物集積所、冷蔵庫棟については例示されていないが、その理由について伺う。

回答
  ご指摘の資料は、施設計画の主な変更点を記載したものであり、施設計画内容に変更のない施設はその他欄に記載しました。
  また、その他欄では、民間整備から都整備となった水産卸売場棟や青果棟内で計画される主な施設である「転配送センター、加工パッケージ施設」を記載し、その他については「等」としました。
  また、冷蔵庫棟は民間整備で変更はありません。

質問事項
 一の11 上記の変更点についての議会答弁は、「配送センターや加工パッケージ施設、通勤駐車場等については、民間整備から都整備に変更」したというものだったが、この時の答弁で、あえて例示しなかった理由について伺う。

回答
  ご指摘の答弁は、施設計画そのものの変更ではなく、民間整備から都整備に変更した施設のうち、水産卸売場棟や青果棟内で計画されることとなった主なものとして転配送センターや加工パッケージ施設と、各街区において計画される通勤駐車場を例示し、その他を「等」としたものです。
  また、冷蔵庫棟は民間整備で変更はありません。

質問事項
 一の12 豊洲新市場の建設工事は2016年3月までに完成という方針を掲げているが、その方針に合わせた、上記の変更部分の工事契約は、どのようになっているのか。工事費は、どのように見積もっているのか伺う。

回答
  豊洲新市場の整備のうち、民間整備から都整備に変更した施設についても、第9次東京都卸売市場整備計画に基づき整備を進めていきます。
  また、工事費についても、工事内容を精査し、適切に積算していきます。

質問事項
 一の13 そもそも、工事入札をおこなう前提となる、それぞれの設計、実施設計にかかわる入札公告、契約など、どのような計画になっているのか伺う。

回答
  工事を発注するために必要な設計図書の作成については、設計委託を行い進めています。

質問事項
 一の14 都は、2011年5月26日に「強い農業づくり交付金の成果目標の協議」に際し提出している資料では、当時2015年3月末までの豊洲新市場についての総事業費は約3400億円、申請した交付金は260億円と算定しているが、この総事業費の内訳について伺う。

回答
  総事業費の内訳は、用地費約1,900億円、土壌汚染対策費及び建設工事費等で約1,500憶円となっています。

質問事項
 一の15 豊洲新市場の総事業費は、2011年5月時点から大きく変更されているが、その後、国に対して、総事業費、それにともなう交付金について、どのような変更をして、いつ申請しているのか。今後、事業費の高騰が明らかになっているが、どうするのか。それぞれについて伺う。

回答
  豊洲新市場建設に係る国庫交付金については、毎年度、対象となる経費を精査した上で申請しており、申請額は、平成24年度は41億円、平成25年度は99億円となっています。今後とも、国に対し交付金の確実な措置を要望していきます。

質問事項
 一の16 都が都民に明らかにしてきた総事業費は4300億円であり、その財源で、不足するのは1800億円である。築地市場の売却収入で補填するという構想だったが、すでに、その構想は破綻している。都民への説明責任について、どのように認識しているのか。都民への説明責任を果たすべきだが、見解を伺う。

回答
  豊洲新市場整備にかかる財源は、これまでも、都議会での答弁などを通じて明らかにしてきたように、市場会計の保有資金、国庫交付金のほか、築地市場跡地の売却収入の活用も図っていきます。

質問事項
 一の17 財源確保の責任は、だれがどのようにとるのか、早急に明確にすべきだが、見解を伺う。

回答
  豊洲新市場の建設については、市場会計の保有資金、国庫交付金のほか、築地市場跡地の売却収入の活用も図り、着実に整備していきます。

質問事項
 二 公共工事の契約問題について
  1 国では、公共工事品確法、建設業法、入契法が改正されたが、都としても、担い手の確保・育成、予定価格の適正な設定、低入札価格調査基準の設定、多様な入札契約方式の導入・活用など、入札契約制度の改善をすすめるべきだが、それぞれについて、都として改善にむけて、どのような検討をすすめているのか伺う。

回答
  昨今、資材価格や労務費の上昇、技術者等の不足など公共工事を取り巻く状況は大きく変化しています。
  こうした中にあっても、都民生活に必要なインフラを着実に整備していくためには、より多くの事業者が入札に参加しやすい環境を整備することが重要であると考えます。
  そのため、担い手の確保及び育成について、発注件数の平準化や発注予定の情報提供を充実させるなど、事業者が計画的に受注できるよう取り組みます。
  また、予定価格の適正な設定について、市場の状況に即した単価を用いて、実際の施工条件を反映した積算を徹底するとともに、議会付議案件等で、公表期間中に単価改定等があったときなどは、予定価格を修正し、実勢価格に近づけた価格で入札する方向で取り組みます。
  さらには、多様な入札契約方法の導入・活用について、価格以外の要素も評価する総合評価方式を拡大していきます。

質問事項
 二の2 国交省が先日発表した、公共工事に従事する建設労働者の社会保険未加入状況によると、都では雇用保険は44パーセント、健康保険は62パーセントなど、他道府県と比較しても非常に高い数値となっているが、都は、この調査結果について、どのように認識しているのか、見解を伺う。

回答
  平成24年3月に、国の中央建設業審議会において、建設産業における社会保険加入の徹底が提言された以降、社会保険の加入促進の取組が強化されたことは承知しています。

質問事項
 二の3 都として、その対策をすすめるべきだが、見解を伺う。

回答
  国土交通省が、平成29年度までの建設業者の社会保険等加入率100パーセント達成に向けて、本年8月から社会保険等未加入業者を直轄工事の入札から排除することについては、承知しています。
  都は、社会保険等への加入促進などを記載した「下請負人等に対する契約の適正化及び支払の迅速化並びに必要な技術者の配置等について」を作成し、建設業団体や契約の相手方に適切に対応するようお願いしています。

質問事項
 二の4 都の、いわゆる公契約条例の見解について、条例制定をしている自治体のように、法律、WTO政府調達協定にかかわる見解について実際に国等に問い合わせ、国の見解を得た上での見解なのか伺う。

回答
  我が国における賃金や労働条件は、最低賃金法や労働基準法などで、下支えした上で、各企業における対等な労使間での交渉により、自主的に決定されるものです。
  都の契約制度もそれに立脚しており、これまでも、我が国の法制度に従い、受注者に対して契約約款により法令遵守を義務付け、適正な労働環境の確保を図ってきました。
  都では、公契約条例について、労働法制との整合性、入札契約制度の前提である「公正性」及び「競争性」の確保など整理すべき課題があると認識しています。

質問事項
 二の5 都の建設工事の予定価格については、労務単価は、公共工事労務単価を基準にするのではなく、最低賃金を上回るものが支払われれば入札の公平性を担保するものとして、公共工事設計労務単価ではなく、最低賃金を基準に算定をしているということなのか、見解を伺う。

回答
  公共工事設計労務単価は、設計のための積算単価であり、実際に支払われる賃金の比較対象となる最低賃金額とは、性質が異なります。
  したがって、都の公共工事の予定価格は、公共工事設計労務単価に基づいて算定しているものであり、最低賃金額を基準に算定したものではありません。

質問事項
 二の6 労務単価については、低入札価格調査の調査項目の一つとなっていても、都がその基準としている最低賃金で調査していれば、公共工事設計労務単価と最低賃金は大幅に乖離しており、最低賃金に違反していない以上、問題ないと公言しているも同然だが、認識について伺う。

回答
  都における低入札価格調査制度では、調査基準価格を下回る金額での入札が行われた場合、都が調査対象者から資料の提出を受け、それに基づきヒアリングを行い、積算内容を調査して、契約の履行が可能か否かを確認しています。
  この中で、調査対象者が積算に使用した労務単価について、公共工事設計労務単価よりも低く設定している場合は、その理由について説明を求めています。
  したがって、「最低賃金に違反していない以上、問題ないと公言しているも同然」との御指摘は当たらないと考えます。

質問事項
 二の7 都が発注する大型建設工事を請け負うのは大企業だが、実際の建設工事をおこなう労働者は、数次の下請け企業が契約する建設労働者である。都においては、こうした下請け労働者にたいして、実際の労務費については把握もしていないということなのか伺う。

回答
  個々の労働者の賃金は把握していませんが、都は、本年2月の公共工事設計労務単価の引き上げに際して、元請業者に対し、技能労働者への賃金水準の引き上げを適切に含んだ額で下請契約を締結するよう要請しています。
  また、6月には、下請契約の適正化の観点から、建設業団体に対して、適正な水準の賃金等に加え、法定福利費や一般管理費等の必要な諸経費について適切に考慮するよう、周知徹底を要請しているところです。

質問事項
 二の8 都の業務委託契約について、最低入札価格制限もなく、低入札価格調査制度もなく落札される契約のもとでの労働条件の低下、労働環境の悪化が問題になっているが、都として、どのように認識しているのか伺う。

回答
  業務委託契約においては、その性質が日々の履行について検査を行うことで、適正にその履行内容が確保されるものであるため、都は、最低制限価格や低入札調査基準価格の設定はしていません。

質問事項
 二の9 都としても、公契約条例の制定を目指し、業界団体、労働者団体等との条例制定検討会議の設置を始め、条例制定に向け一歩踏み出すべきだが、見解を伺う。

回答
  我が国における賃金や労働条件は、最低賃金法や労働基準法などで、下支えした上で、各企業における対等な労使間での交渉により、自主的に決定されるものです。
  都の契約制度もそれに立脚しており、これまでも、我が国の法制度に従い、受注者に対して契約約款により法令遵守を義務付け、適正な労働環境の確保を図ってきました。
  都では、公契約条例について、労働法制との整合性、入札契約制度の前提である「公正性」及び「競争性」の確保など整理、検討すべき課題があると認識しています。
  発注者である都としては、都民生活に必要な施設の着実な整備等に向けて、状況の変化や時々の課題に対して、公契約条例の制定という手段ではなく、現在進めている入札に参加しやすい環境整備を通して総合的に取り組んでいきます。
  なお、今後とも入札監視委員会の下で、業界団体との意見交換を実施するなど、入札契約制度に反映する取組を進めていきます。

質問事項
 二の10 都は、民間企業への天下りの「ルール」として、退職後2年間は退職前5年間に担当した職務に関連する営業活動に職員を従事させないこととするなど、企業等との関係を厳正に保つ仕組みを設けている。再就職先での職務について、都としてどのようなチェックが行われているのか伺う。

回答
  幹部職員の再就職は、定年又はその直前まで働いた幹部職員が在職中に培った知識や経験を、監理団体や報告団体などを中心に、社会のさまざまな分野で活用するものです。
  なお、民間企業への再就職については、公正な都政運営に疑念を持たれることのないよう、民間企業から求人票を徴収することに加え、都に対する営業活動の自粛について民間企業や当該個人から書面で確認を求めることとしており、企業との関係を厳正に保つ仕組みを設けています。

質問事項
 二の11 「幹部職員の再就職状況」によると、特定の職務についてはゼネコンに再就職するなど、あたかも民間への再就職ルートが事前に決まっているかのような事例が見受けられるが、このような事例について、都は、どのように認識しているのか伺う。

回答
  幹部職員が民間企業に再就職する場合、都は企業の求めに応じて、求人内容にふさわしい人材情報を提供していますが、その後の選考や採用等は民間企業の判断において実施されています。
  したがって、御指摘のような、特定の職務に従事した職員が特定の民間企業へ再就職することが、あらかじめルートとして決まっていることはありません。

質問事項
 二の12 この5年間で、都の外郭団体等へは、局長および部課長505人が再就職しているが、さらにそこから他団体、民間企業への再度再就職しているケースはあるのか。そのケースについて、ルールを改善することについては、どのように考えているのか。少なくとも、実態を公表してはどうなのか。見解を伺う。

回答
  都は退職管理の適正化の観点から、幹部職員全員について、退職直後の再就職状況を一元的に把握、管理し公表しています。
  一方、都を退職後、監理団体、報告団体等に就職した幹部職員が、別の団体に再就職する際には、出資者等の立場から、都が協議や相談を受ける場合もありますが、最終的には各団体と当該個人との間で決定されるものであるため、幹部職員全員については把握していません。

質問事項
 二の13 外郭団体に再就職してから、さらに民間企業への再度再就職しているこの5年間の実態として、都庁退職時の氏名、職名、退職日、再就職日、団体名と役職名、団体の退職日、再々就職先名と役職名、再々就職日などを明らかにすべきだが、見解を伺う。

回答
  繰り返しになりますが、都を退職後、監理団体、報告団体等に就職した幹部職員が、別の団体に再就職する場合については、各団体と当該個人との間で決定されるものであるため、その状況を把握していません。

平成26年第二回都議会定例会
文書質問趣意書

提出者 上田令子

質問事項
一 警視庁におけるハラスメント対策・人権教育・育成体制について
二 消防庁について
三 水道水源林について
四 交通局交通事業の接遇について
五 特定整備路線について
六 セクシャルハラスメントについて
七 いじめ防止対策の推進について
八 児童相談所のあり方について
九 選挙へのアクセスビリティ向上と啓発活動の推進について
十 東日本大震災および東京電力福島第一原子力発電所事故に伴う避難乳幼児・児童・生徒の支援について
十一 東京都教育委員会の会議・広報のあり方について
十二 東京都広報番組の視聴者プレゼントについて
十三 知的障がい者入所施設虐待事件について

一 警視庁におけるハラスメント対策・人権教育・育成体制について
本年2月15日に蒲田警察署内のトイレで地域課勤務の巡査長(44歳)によるけん銃自殺事件が発生しました。仮に自殺といえども、けん銃を目的外使用するということが銃刀法違反となることを十分承知しているはずの警察官が、職場である警察署内で自身の頭部を撃ち抜くというのは、尋常ではない状況に追い詰められたことが読み取れます。実際に上司である男性警部補を名指した遺書が残され、警視庁による調査の結果、当該巡査長他3名の部下に対して、頭を叩いたり、暴言を浴びせたり、紙パックジュースを中身が入ったまま投げるというパワーハラスメント行為が発覚しました。つきましては、再発防止とこの一件だけではない警視庁職員全体にわたる人権意識の向上と啓発について、事実関係とともに、以下、お尋ねいたします。
1 平成23年度以降、パワハラ・セクハラ・モラハラ等、ハラスメントでの懲戒処分者数をお示し下さい。また、ハラスメントに関する懲戒処分の基準があらばお示し下さい。警視庁の各種ハラスメントの定義についお示しください。
2 この事案発生を受けての再発防止対策を行っているか、行っていればお示し下さい。
3 この事件に関して、蒲田警察署において犯罪検挙や交通違反取り締まり等について、「実績を上げる」ための強要、威迫等の行為はなかったのか。また、他の警察署においても同様のことが行われていないか、お示し下さい。
4 この事案に関して、けん銃の管理体制に問題がなかったのか。また、今後、改善すべき点があればお示し下さい。
5 職員からの各種ハラスメント等に関する相談を受理する担当部署をお示し下さい。また、相談を受理してから解決に向けた各種施策をお示し下さい。
6 様々な犯罪に巻き込まれる深刻な状況を抱えた都民、国民と直接接することが多い職員には、より崇高な人権意識が求められます。一方、過酷な任務に耐え都民、国民の命を守る職員には精神衛生上、良好な職場環境が必要となります。
  都民への接遇向上と、職員の労働環境の向上のためには、各種ハラスメントの撲滅が必要である。よって、職員の男女共同参画、人権意識の向上のための研修の取組状況についてお示し下さい。
7 平成23年度以降、警視庁警察学校における暴行による懲戒処分者数をお示し下さい。
8 DV・ストーカー対策本部の設置を受けて、被害女性等への接遇向上のための職員への研修の取組状況をお示し下さい。

二 消防庁について
1 消防学校での体罰・懲戒処分問題について
本年2月10日、新聞各紙で報道されましたが、東京消防庁の特別救助隊員を養成する研修にて、教官らが受講生に暴行を働いた上に、口止め等隠ぺいを図ったとして、同庁は7人を停職6カ月から1カ月に、学校職員3人を減給の懲戒処分としました。一番重い停職6カ月の処分を受けた消防士長は同日、依願退職したとのことですが、暴行行為は2013年8月から9月、特別救助隊員やハイパーレスキュー隊員を養成する特別救助研修の訓練中とのことで「態度がたるんでいる」ことなどを理由に、信じがたいことに19歳から32歳の研修生52人の大半が、平手打ちを受けたということです。消防署への投書にて発覚、消防庁は、過去3年間にさかのぼり聞き取り調査を実施、12年度も暴力行為が確認されたということです。処分された学校職員は、暴力行為を黙認し、さらに監察の際には暴行の事実の隠ぺいをするために、研修生に口裏合わせを指示したということです。12年9月から今夏にかけて約一カ月間ずつ行われた3回の研修で、30代の教官6人が延べ約90人に暴行し、3人が軽傷を負ったとしています。
また、研修中、江戸川区内のコンビニ店の現金自動預払機から客が忘れた1万円を盗んだとして窃盗容疑で書類送検された消防士長もいました。つきましては以下についてお尋ねします。
ア 投書による発覚から処分にいたるまでの経緯につき時系列でお示しください。
イ 処罰対象者の個別の懲罰処分の詳細、その後講じた対策につきお示しください。
ウ これまでの、消防庁・消防学校・消防署における体罰及び人権・倫理教育並びに体罰防止ガイドラインにつき、具体的にお示しください。
エ 平成23年度以降、消防庁消防学校における暴行による懲戒処分者数をお示し下さい。
オ 研修を仕切った30代から40代の消防学校の職員4人も暴行を目撃しながら報告せず、受講生に口止めしていたそうで、小室憲彦人事部長は「職場内での暴力行為を根絶するため、指導を徹底する」とのことです。この事件を受けて、消防学校の隠ぺい体質を正し、体罰、あらゆるハラスメントの根絶と再発に向けての再発防止策をお示しください。
2 特別区消防団備品について
消防庁より消防団に配置をしている「組立水槽」につき、都内各地の分団より「水槽シートがすぐに破けた」「水を入れるとアルミ枠が重さに耐えかねて破損した」「結局使えなくて古いものを使っている」とのクレームを頂きました。おりしも、消防操法大会があり、私も確認したところ、ある消防団では水槽シートとアルミ枠の間に戸板を入れて態勢を保つという涙ぐましい工夫をしていました。また、無線機についても、精度が悪くて使用できないという声も受けており、いずれも昨年支給されたものです。一触即発の火災においては、備品の不具合は危機的な状況に陥ることになるとも限りません。都民の生命と私有財産を守るために高品質、適正価格であるべきと考えます。つきましては以下についてお尋ねします。
ア 水を張ると枠が持ちこたえられないというのは、製品として言語道断。このメーカーは製品化にあたり、実証テストをしたのか、購入の際に消防庁は製品点検をしたのか、今後この組立水槽についてどうするのか、お示しください。あわせて単品でいくらか、トータルいくらかかったか具体的な金額について予算額と執行額をお示しください。
イ 消防団が使用している組立水槽、無線機の不具合・トラブルについて過去3年の状況把握をしていたか、していないか。していた場合は詳細を、していなかった場合はその理由をお示しください。
ウ 消防団資機材の物品購入・契約の入札状況につき詳細をお示しください。また、購入時の消防団の備品全般の品質チェック・選定はどうなっているのかお示しください。
エ 平成25年12月13日に施行された「消防団を中核とした地域防災力の充実強化に関する法律」においては、消防団は地域防災において不可欠なものとし、処遇改善、備品の充実を定義していることに照らし合わせて、現状をどのように認識しているかお示しください。

三 水道水源林について
水道局では、将来にわたって水源地域を良好な状態で保全するため、多摩川上流域の民有林を購入する事業を、平成22年度から開始、これまでに5件、約1,037ヘクタールを購入し、7件、約166ヘクタールを購入に向けて手続きをしており、平成26年度は4月1日から9月30日まで公募により申込みを受付ています。今後とも、多摩川上流域の手入れが行き届かず、所有者が手放す意向のある民有林の購入を推進し、水道水源林として保全管理に努める順調に購入事業が進んでいることを、先の予算特別委員会及び公営企業委員会にて確認をさせていただいております。その一環として実際に、平成26年6月6日公営企業委員会において、奥多摩町の5,945,141平方メートル 464,000,000円と丹波山村3,987,017.12平方メートル 291,000,000円の購入が報告されました。そこで以下についてお尋ねいたします。
1 この度、新規に約1,000万平方メートル水源林が増加したことにより、年間どの程度の管理コストを見込み、今後購入が進んでいった場合の想定はどうなっているのでしょうか?
2 水源林の増加による人員体制の変更についても、お示しください。

四 交通局交通事業の接遇について
2020年パラリンピック・オリンピックに向けて国際都市として発展し続けている東京都の公共交通機関の「おもてなし」たる接遇能力はますます求められるところです。また、高齢者や小さい子どもづれの母親にとって、便利で一番身近な都バスなどはよりきめ細やかな配慮が必要です。そこで以下についてお尋ねします。
1 自動車事業(都バス)、高速電車事業(都営地下鉄)、軌道事業(都電荒川線)、新交通事業(日暮里・舎人ライナー)、懸垂電車事業(上野動物園モノレール)における運行中の事故及び、乗客の負傷・発病に対する対応・ガイドラインについてお示し下さい。
2 前述の事業における、平成23年度以降の乗客からのクレーム件数と内訳、これらを受けてのサービス向上へどう反映したかについてお示し下さい。
3 各事業における、乗客への接遇サービス向上にむけての研修体制、ガイドラインについてお示しください。
4 バスの車内においては、運転士と直接コンタクトがはかりやすい環境にあることから、車内での発病、乗客同士のトラブルなどが発生した場合、運転士が対応をしてくれなかったという苦情が散見されます。安全運転との兼ね合いも含め、運行中の非常時について救済を求める乗客への対応策と現状の課題、非常時には運転士にどう伝えたらいいか都民に周知しているか等につきお示しください。
5 2011年名古屋市交通局が事故について過去10年にわたり、2,000件近くも警察に届けていなかった物損事故不申告問題の記憶は新しいところです。東京都交通局においては、「安全報告書」を毎年作成、「事故等の発生状況」を都民に公開しておりますが、隠蔽体質を払拭するために現在どのような事故対応と内部報告体制が整っているかお示しください。

五 特定整備路線について
特定整備路線は、「木密地域不燃化10年プロジェクト」の一環として、市街地の延焼を遮断し、避難や救助活動の空間ともなる防災上効果の高い都市計画道路であり、28区間・約26キロメートルを選定しています。平成32年度までの整備を目指しており、木密地域の中で、震災時に特に甚大な被害が想定される約7,000ヘクタールの整備地域を対象に、延焼遮断帯の形成(特定整備路線の整備)や市街地の不燃化促進(不燃化特区)などの取組を重点的・集中的に実施し、関係権利者に対し生活再建支援を行いながら、平成32年度までに「燃え広がらない・燃えないまち」の実現を目指しています。
江戸川区では、補助第144号線(平井二丁目)整備計画について平成25年10月16日に事業概要及び測量説明会が開かれ、本年第1回定例会において、26第8号「補助第144号線の整備における延焼遮断帯の形成に関する陳情」が付託される等、当該地区に居住する地域住民の間で波紋が広がっております。そこで、以下についてお尋ねします。
1 東京都では、特定整備路線における関係権利者の支援策として相談窓口をもうけ不安解消や移転先確保などの生活再建に向けたサポートを実施するとしていますが、まず物件調査から移転までの用地取得の流れについての流れを時系列にそって具体例をあげて、お示し下さい。
2 東京都や特別区の担当者によると、都市計画決定は昭和39年であり、地域住民には説明が済み、計画実施のあかつきには移転することについて納得してもらっているとのことです。しかしながら、50年近く前のことであり、住民にとっては唐突感が否めないとの声が寄せられています。改めて、今後いかに地域住民の理解と納得、協力を得て推進していくかお示し下さい。
3 特定整備路線によって、当該地域の都民の私有財産と生活設計が損なわれないよう移転へ向けて、東京都が特に配慮している点についてお示しください。
4 残地について、「補償」「買取」等、どのように扱っていくのかをお示しください。
5 今後は全体説明会から個別対応をとっていくとのことですが、地域住民と、東京都職員・特別区職員とでは専門性、法的知識等を鑑みると圧倒的な情報の非対称性に都民はさらされることとなります。住民側の立場に立って利益を守るフェアな交渉環境が望まれ、例えば行政相談員を立ち会わせる等、丁寧な配慮が必要不可欠と考えます。専門性・知見のある者が、都民側の立場にたって不利益にならぬよう、私有財産を守る交渉体制が必要と考える。ついては、特定整備路線整備に反対する住民も、受け入れる住民も、優劣ない条件のもと平等に契約、物件移転を推進すべきと考えますが、その点については間違いなく公平に対応するかを明らかにしてください。

六 セクシャルハラスメントについて
平成26年6月18日開催の本会議一般質問において、大変許しがたい女性蔑視の不規則発言が繰り返されました。この件を巡っては日本全国のみならず世界各国にも波及する社会問題となっています。東京都では「すべての都民が、性別にかかわりなく個人として尊重され、男女が対等な立場であらゆる活動に共に参画し、責任を分かち合う男女平等参画社会の実現を目指しています。」としており、我々議会人、東京都議会が襟元を正すことはもちろん、議会も含め東京都全体において、セクシャルハラスメントの根絶にむけ今一度、再認識し、都民とともに意識を高める必要があります。
このような問題認識に立って、理事者側に以下についてお尋ねします。
1 東京都議会本会議における「セクシャルハラスメントのやじ」について6月18日から直近まで、東京都(議会局を除く)に寄せられた、電話、FAX、メール等すべての問い合わせ・意見についての曜日ごとの件数と内容の内訳と対応の状況をお示しください。
2 平成23年度以降、現在に至るパワハラ・セクハラ・モラハラ等、ハラスメント種別の懲戒処分者数を任命権者別にお示しください。また、ハラスメントに関する懲戒処分の基準があれば、お示し下さい。また東京都の各種ハラスメントの定義についてお示しください。

七 いじめ防止対策の推進について
本年4月24日、東京都教育庁は、国の「いじめ防止対策推進法」(平成25年6月成立・同年9月施行)や同法に基づき策定された「いじめ防止等のための基本的な方針」(同年10月)を踏まえ、東京都におけるいじめ防止対策推進施策として「東京都いじめ防止対策推進基本方針(案)」及び「東京都教育委員会いじめ総合対策(案)」を取りまとめ、公表しました。また、いじめの防止等に係る対策を総合的かつ効果的に推進するため、基本理念を定め、都、学校及びその他の関係者の責務を明らかにするとともに、都の施策に関する基本的な事項を定めるため、「東京都いじめ防止対策推進条例」を制定・施行しようとしています。
つきましては、都におけるいじめ防止対策の推進体制について、以下お尋ねします。
1 本年4月24日から5月23日東京都いじめ防止対策への意見募集(パブリックコメント)について
ア 年代別の意見提出状況と、それに関する見解をお示しください。
イ 「東京都いじめ防止対策推進条例(案)」を意見募集の対象にしなかった理由をお示しください。
ウ 学校や子どもが利用する施設において、意見募集について周知を行った例があるのか、いかなる理由でその取り組みがされたのか、その理由をお答えください。
2 「東京都いじめ防止対策推進条例(案)」の策定にあたり、いかなる子ども参加、保護者参加、教職員参加が行われたのか、具体的にお答えください。
3 「東京都いじめ防止対策推進条例(案)」の策定にあたり、子どもの権利に関する条約や同条約選択議定書、総括所見の国内実施に向け、いかに反映されているか、具体的に条文を示して、お答えください。
4 区市町村におけるいじめ防止対策推進条例の制定状況、制定見込み、都の支援についてお示しください。また、区市町村間で取り組みに格差が生じた際の都の支援について、基本的な考え方をお示しください。
5 いじめ防止対策の推進にあたり、庁内・関係機関・地域・NPO等との連携・協力について、基本的な考え方をお示しください。また、私立学校・フリースクール・各種学校との連携・協力について、今後いかに進めていくか、お答えください。
6 「いじめ防止対策推進法」、「東京都いじめ防止対策推進条例」とも対象としていない未就学児のいじめ防止対策をいかに取り組むか、現状と今後の方向性をお示しください。
7 いわゆる「ママ友」等、保護者間でのいじめ事案が発生した際に、都および区市町村はいかなる支援ができ得るのか、考え方をお示しください。
8 児童・生徒の出席停止については、緊急避難措置であり、決して罰・制裁であってはいけないと考えます。出席停止の運用、対象となった児童・生徒の学習・生活の支援について、保護者・関係者と連携していかに取り組むか、基本的な考え方をお示しください。
9 「鹿川君事件」の例のように、万が一、児童・生徒間のいじめに教職員が加担してしまった事案が発生した場合、懲戒、研修、職場復帰、被害者のケアについて、いかに取り組むか、現状と今後の方向性をお示しください。また、過去5年間、年度別に教育委員会として把握したこの種の事案の数と懲戒処分又は措置(注意)の発令件数をお答えください。懲戒処分又は措置(注意)の発令を受けた直後に退職した教職員がいれば、その人数を同様にお答えください。

八 児童相談所のあり方について
1 児童相談所の特別区への移管について、現在の取組・特別区区長会との協議の状況について、現状と今後の見通しについてお示しください。
2 児童養護施設におけるいじめ防止対策について、現状と「いじめ防止対策推進法」、「東京都いじめ防止対策推進条例」の施行を受けて同法・同条例の理念をいかに反映させていくかについて今後の取り組みをお示しください。

九 選挙へのアクセスビリティ向上と啓発活動の推進について
1 平成23年度以降、選挙公報を各選挙管理委員会のホームページで提供しているが、これについて、以下お尋ねします。
ア このような取組が行われるに至った経過について、お答えください。
イ このような取組は違法性がないのか、改めてお示しください。
ウ イにおいて違法性がないとすれば、〔1〕選挙用ポスター(個人演説会告知用ポスターを含む)、〔2〕選挙用ハガキ(公選ハガキ)、〔3〕選挙運動用ビラの記載内容を各選挙管理委員会のホームページで提供することは可能かどうか、見解をお示しください。
エ 選挙公報を各選挙管理委員会のホームページで提供する際に、PDFファイルのままでは視覚障害者が認識することは極めて困難でありますが、この問題について見解をお示しください。
オ 平成25年10月27日執行の茨城県石岡市長選挙においては、同市選挙管理委員会のホームページにおいて、選挙公報の内容を読み上げた音声ファイルが提供されたが、違法性がないか、見解をお示しください。また、音声ファイルの読み手が候補者自身であったとしても、違法性がないか、見解をお示しください。
カ 都においてもオで示した石岡市選挙管理委員会の取組が違法性がないとするならば、同様の取組の実施に向けて検討を求めますが、検討が可能かどうか、見解をお示しください。
2 本年6月5日、東京都選挙管理委員会は、2月9日執行の都知事選挙での功績等をたたえ、江戸川区・調布市・町田市・日野市・檜原村・奥多摩町の各選挙管理委員会に表彰状を贈呈し、Twitter Japan株式会社・東京都道路整備保全公社ほか2団体の協力団体へ感謝状を贈りました。表彰・感謝の選考基準、選考方法、この表彰・感謝を行う理由について、お示しください。

十 東日本大震災および東京電力福島第一原子力発電所事故に伴う避難乳幼児・児童・生徒の支援について
1 東日本大震災および東京電力福島第一原子力発電所事故に伴って都内に避難している乳幼児・児童・生徒の直近の人数について、お示しください。
2 東日本大震災および東京電力福島第一原子力発電所事故に伴う避難乳幼児・児童・生徒の支援について、取組状況をお示しください。
3 東日本大震災および東京電力福島第一原子力発電所事故に伴う都内への避難乳幼児・児童・生徒のうち、一度、都で支援したものの、その後、居所が把握できなくなっているものはいますか。いれば、その人数を乳幼児・児童・生徒の別にお答えください。
4 東日本大震災および東京電力福島第一原子力発電所事故に伴う避難児童・生徒の不登校率について、把握していますか。把握しているとすれば、その人数と推移をお示しください。
5 東日本大震災および東京電力福島第一原子力発電所事故に伴う避難児童・生徒の健康管理、学習支援、生活支援について、都の取組状況をお示しください。
6 東日本大震災および東京電力福島第一原子力発電所事故に伴う避難乳幼児・児童・生徒の支援について、具体的課題があればお示しください。

十一 東京都教育委員会の会議・広報のあり方について
1 平成21年度以降、東京都教育委員の公務日数(視察・研修などを含む)、定例会・臨時会の開催日数、定例会の中止回数を年度別にお答えください。
2 1において、定例会が中止になった日時と理由をお答えください。
3 定例会は、議題がないときは開催されないと聞きますが、それは事実でしょうか。その場合、中止を決定し告示する手順と決定権者について、お答えください。
4 区市町村の教育委員会の中には、委員の氏名のほか、写真・略歴・メッセージ等をホームページで紹介しているものがありますが、都のホームページにおいては委員の氏名しか確認できません。これについて、見解をお示しください。

十二 東京都広報番組の視聴者プレゼントについて
先の予算特別委員会の資料により、月1回放送している都広報番組「どうする?東京」の視聴者プレゼントの実施状況が明らかになりました。この視聴者プレゼントの必要性について、見解をお示しください。

十三 知的障がい者入所施設虐待事件について
平成25年9月30日に東京都が、新規利用者の受け入れを停止するという厳格な処分を下した、西東京市の知的障がい者入所施設「たんぽぽ」(社会福祉法人田無の会運営)において、同年11月25日には再指導、平成26年2月13日には事故対応に関する指導がなされていました。さらに同年6月9日、西東京市議会第2回定例会一般質問にて、みんなの党森田いさお市議会議員により、東京都が「サービス推進費」支給を同年4月より停止していることが明らかになりました。ついては以下についてお尋ねします。
1 「サービス推進費」支給停止とした、判断基準と停止にいたるまでの経緯の詳細につき、時系列にそってご説明ください。
2 支給停止によって減額となった運営費の総額と月別減額の状況をお示しください。
3 これまでの経緯を見ますと、改善策が不十分と判断せざるをえず、理事長、施設長らの責任を明確にし、一層の処分や役員の解職勧告を行う段階に入ったと考えます。東京都は、監督責任を果たし、何よりも入所者の人権を最優先にするためにも、今後の方針を、改めて明確にお答えください。
4 「サービス推進費」支給停止とした処分について、不服申立て等、争訟は提起されていないか、提起されたとすれば対応について、お答えください。
5 「サービス推進費」支給停止後、利用者・保護者等から相談や苦情等はあったか、それに対する対応状況・体制についてもお答えください。

平成26年第二回都議会定例会
上田令子議員の文書質問に対する答弁書

質問事項
 一 警視庁におけるハラスメント対策・人権教育・育成体制について
  1 平成23年度以降、パワハラ・セクハラ・モラハラ等、ハラスメントでの懲戒処分者数について伺う。また、ハラスメントに関する懲戒処分の基準があれば伺う。警視庁の各種ハラスメントの定義について伺う。

回答
  警視庁における各種ハラスメントの防止に関しては、当庁の服務規程に「その人格若しくは尊厳を著しく害し、身体的若しくは精神的な苦痛を与え、又は勤務意欲の減退をもたらす不適切な言動をしてはならない」と規定しています。
  平成23年以降、本年(6月20日現在)までの各種ハラスメントによる懲戒処分者数は19名で、ハラスメント別では、セクシュアル・ハラスメントが12名、パワー・ハラスメントが7名となっています。
  ハラスメントに関する懲戒処分の基準について、セクシュアル・ハラスメントについては、警察庁から基準が示されており、「減給又は戒告」となっています。
  パワー・ハラスメントについては、明確に示されていませんが、パワー・ハラスメントに関連する行為として、他人に対して傷害を与えることや暴行を加えることが定められており、懲戒処分の種類は、停職、減給や戒告となっています。
  次に各種ハラスメントの定義について、セクシュアル・ハラスメントは、「他の者を不快にさせる職場における性的な言動及び職員が他の職員を不快にさせる職場外における性的な言動」と規定しています。
  パワー・ハラスメントについては、当庁の規程等に定義はありませんが、厚生労働省が開催する「職場のいじめ・嫌がらせ問題に関する円卓会議ワーキンググループ」が平成24年1月に報告した「職場のパワー・ハラスメントの概念」に基づき対応しています。
  ※ 職場のパワー・ハラスメントの概念
    「職場のパワー・ハラスメントとは同じ職場で働く者に対して、職務上の地位や人間関係などの職場内の優位性を背景に、業務の適正な範囲を超えて、精神的・身体的苦痛を与える又は職場環境を悪化させる行為をいう。」

質問事項
 一の2 蒲田警察署内でのけん銃自殺事件の発生を受けて、再発防止対策を行っているのか。行っていれば内容について伺う。

回答
  警視庁では本事案の発生を受けて、次のとおり再発防止対策を講じています。
 ○ 地域部門と監察部門との間で部門別分科会を設置し、同種事案の再発防止について検討
 ○ パワー・ハラスメントが組織や職員に与える影響など、具体的な注意点を盛り込んだ通知等を発出
 ○ 警察署長会議をはじめ、各種会議や幹部となる職員に対して行われる教養の場において、各種ハラスメントの防止に関する指示、教養を実施
 ○ 各所属に対し、本部員による各種ハラスメントの防止に関する巡回教養を実施
 ○ 現在運用している職員の悩みごとの相談を受け付ける窓口の積極的な活用を促す教養を実施

質問事項
 一の3 この事件に関して、蒲田警察署において犯罪検挙や交通違反取り締まり等について、「実績を上げる」ための強要、威迫等の行為はなかったのか。また、他の警察署においても同様のことが行われていないのか伺う。

回答
  本事案に関しては、業務能力が向上しなかったり、業務上のミスを繰り返す職員に対し、その状況の打開策等の指導において、職員の人格を著しく否定する言動や辞職を強要すると捉えられる言動をするなどのパワー・ハラスメントが認められました。
  しかしながら、当該パワー・ハラスメントについては、職員に業務への積極的な取組み姿勢等を持たせる中で、行き過ぎた指導はあったものの、実績を挙げるための強要、威迫等の行為はありませんでした。
  また、各署地域課において、職務質問技能をはじめとした実務能力の向上を図るため、幹部による個別的かつ具体的な指導監督を実施していますが、本事案と同様な行為があったとの事実の把握はありません。

質問事項
 一の4 この事案に関して、けん銃の管理体制に問題がなかったのか。また、今後、改善すべき点があれば伺う。

回答
  拳銃の管理については、所定の場所に厳重に施錠をして保管しています。また、警察官が勤務のため拳銃着装を要する場合には、必ず立会幹部を置いて出し入れを実施することとされています。
  本事案の場合、拳銃の出庫、弾込め、携行に関して、全て適正に行われるとともに、その時点で当該職員にも特異な点は認められませんでした。

質問事項
 一の5 職員からの各種ハラスメント等に関する相談を受理する担当部署について伺う。また、相談を受理してから解決に向けた各種施策について伺う。

回答
  セクシュアル・ハラスメントに関する相談受理については、警務部人事第一課内に「ふれあいホットライン」を開設し運用しています。
  パワー・ハラスメントに関する相談受理については、警務部人事第一課内に「職場改善ホットライン」を開設し運用しています。
  また、相談受理後は、組織として相談者の意向を尊重しつつ、それぞれの事案に応じて事案の解決を図り、再発防止に向けて必要な対策を講じています。

質問事項
 一の6 都民への接遇向上と、職員の労働環境の向上のためには、各種ハラスメントの撲滅が必要である。よって、職員の男女共同参画、人権意識の向上のための研修の取組状況について伺う。

回答
  職員の男女共同参画、人権意識の向上のため、職員に対する教養や、各種教養資料の発出などを行っています。
 ○ 警視庁キャリア・アドバイザー(女性職員の範となるべく人格及び見識に優れ、後進育成のために、自身の知識や経験を伝える適任者として、副総監が指定した者)による講演
 ○ 警務部人事第一課の巡回形式によるハラスメント防止教養
 ○ セクハラ相談員連絡会議
  各所属のセクシュアル・ハラスメント相談員を対象として、毎年1回連絡会議を開催
 ○ 視聴覚教材(DVD)の配布
 ○ セクハラ防止ハンドブック等の教養資料の配布
 ○ 初任科、幹部任用科における教養
 ○ 警察署課長、課長代理研修時における指示

質問事項
 一の7 平成23年度以降、警視庁警察学校における暴力による懲戒処分者数について伺う。

回答
  平成23年以降、現在に至るまで、警察学校職員による警察学校学生に対する体罰を起因とした暴行による事実の把握はなく、懲戒処分者もいません。

質問事項
 一の8 DV・ストーカー対策本部の設置を受けて、被害女性等への接遇向上のための職員への研修の取組状況について伺う。

回答
  ストーカー・DV事案については、相談者の心情に配意しつつ、その安全確保を念頭に置いた対応に努めています。
  警視庁では、警察署において事案を担当することとなる係員に対し、ストーカー行為等の規制等に関する法律の運用等に関する研修会や事案処理を通じた現場指導を実施し、研修の充実を図っています。
  また、被害者支援に携わる職員等に対し、臨床心理士による「被害者の心理と対応」をテーマとした教養や事件事故の遺族による講演等を取り入れた各種専科教養を実施し、被害者支援に関する専門的知識の習得と各種支援活動の充実、被害女性を含む被害者に対する接遇向上を図っています。

質問事項
 二 消防庁について
  1 消防学校での体罰・懲戒処分問題について
   ア 投書による発覚から処分にいたるまでの経緯について、時系列で伺う。

回答
  平成25年10月4日、第54期特別救助技術研修における消防学校講師の暴力行為を告発する無記名の投書があったことから、服務監察課による調査を開始しました。
  平成25年10月15日、関係者に対する緊急監察の結果、複数の消防学校講師が研修生に対し暴力行為を行い、その事実を隠蔽していたこと及び複数の消防学校教官等がこれらの一部の行為を目撃、認知していたにもかかわらず、事案発覚後の緊急監察に際し、隠蔽工作を図っていたことが確認されました。
  さらに、事案発覚から平成26年1月20日までの服務監察課による調査の結果、平成24年に実施した第52期特別救助技術研修及び第53期特別救助技術研修においても、複数の消防学校講師が研修生に対して暴力行為を行っていたことが確認されました。
  このため、平成26年2月10日、消防学校講師等の職員10名を懲戒処分しました。

質問事項
 二の1のイ 処罰対象者の個別の懲罰処分の詳細、その後講じた対策について伺う。

回答
  平成26年2月10日に懲戒処分を受けた職員10名のうち、暴力行為を行った消防学校講師6名に対する処分は、停職6月1名、停職4月3名、停職3月1名、停職1月1名です。
  また、暴力行為を黙認した消防学校職員4名に対する処分は、停職1月1名、減給100分の20の4月1名、減給100分の20の2月2名です。
  その後講じた対策についてですが、複数回の暴力行為を行った消防学校講師に対しては、専門家による再発防止教育を実施しました。
  また、懲戒処分を受けた全ての職員に対して、配置先の管理職員がハラスメント行為の防止を含めた倫理教育を実施するとともに、それぞれ管理監督者を指定し、面談による身上把握や相談体制を確保して再発防止の徹底を図っています。

質問事項
 二の1のウ これまでの、消防庁・消防学校・消防署における体罰及び人権・倫理教育並びに体罰防止ガイドラインについて伺う。

回答
  従前の倫理教育に加え、平成25年4月1日には、東京消防庁職員倫理規程を施行し、同規程中の「人格及び尊厳の侵害行為の禁止」及び当庁で定める倫理教育の重点に基づき、初任教養、幹部研修及び専科研修並びに各所属においてハラスメント行為の防止を含めた倫理教育を充実させてきました。
  また、平成25年4月1日、人事部に服務監察課を新たに設置し、各所属における倫理教育実施状況の確認やハラスメント行為防止に関する意識啓発を図るなど、各所属における倫理教育の支援体制を確保しました。
  消防学校においては、新たに消防学校勤務となる職員に対して、体罰防止・人権・倫理教育を実施するなど、消防学校教官としての倫理観の醸成に努めてきました。

質問事項
 二の1のエ 平成23年度以降、消防庁消防学校における暴行による懲戒処分者数について伺う。

回答
  平成23年度以降の消防学校における暴力行為により懲戒処分を受けた職員は、質問事項二の1のイに対する回答のとおり6名のみです。

質問事項
 二の1のオ この事件を受けて、消防学校の隠ぺい体質を正し、体罰、あらゆるハラスメントの根絶と再発に向けての再発防止策について伺う。

回答
  平成25年11月に実施した定期監察では、パワハラ及びセクハラに関する職員の認識を再確認するとともに、同種行為の絶無について指導しました。
  また、平成26年2月、本件に関する懲戒処分と同時に、全職員が服務規律の再徹底を図るよう、文書により指示するとともに、パワハラ防止に関する人事部長からの指示を映像により全職員に周知徹底しました。
  さらに、平成26年度は、倫理教育の重点を「人格及び尊厳を侵害する行為の根絶」と定め、パワハラ防止に関するチェックシート等を活用するとともに、職員教育及び予防監察の強化等により、同種事案の再発防止等を図っています。
  消防学校では、「消防学校教育指導便覧」を新たに策定し、講師及び職員への倫理教育を徹底するとともに、研修指導体制を見直し、同種事案の再発防止を図っています。

質問事項
 二の2 特別区消防団備品について
    ア 組立水槽について、製造メーカーは製品化にあたり、実証テストをしたのか、購入の際に消防庁は製品点検をしたのか、今後この組立水槽についてどうするのか伺う。あわせて単品でいくらか、トータルでいくらかかったのか、具体的な金額について、予算額と執行額について伺う。

回答
  東京消防庁では、メーカーが行う性能検査結果表を確認するとともに、東京都契約事務規則等に基づき、購入時の検査を適正に行っております。
  なお、不適切な取扱いによる損傷等も含め、組立水槽に不具合が生じたときは、速やかに修繕等を行い、引き続き使用していきます。
  平成25年度の組立水槽の単価は、67,200円、予算額は、24,090,000円、執行額は、14,716,800円です。

質問事項
 二の2のイ 消防団が使用している組立水槽及び無線機の不具合・トラブルについて、過去3年の状況把握をしていたのか、していないのか。していた場合は詳細を、していなかった場合はその理由について伺う。

回答
  過去3年の組立水槽の不具合等は11件で、その詳細は、水漏れ2件、フレームの樹脂破損5件、水槽鳩目の外れ4件です。
  無線機については、不具合・トラブルの報告は、ありませんでした。

質問事項
 二の2のウ 消防団資機材の物品購入・契約の入札状況の詳細について伺う。また、購入時の消防団の備品全般の品質チェック・選定は、どのようになっているのか伺う。

回答
  消防団資機材の物品購入は、仕様書を公表し、東京都物品買入れ等競争入札参加資格を有する会社による一般競争入札により購入しています。
  平成25年度中、消防団被服や可搬ポンプ等の資機材の買入れは、一般競争入札によるもので、総額は、860,885,500円です。
  また、購入時の品質チェックについては、仕様書に基づく性能検査結果表等を確認するとともに、外観等のチェック及び寸法の計測を行っています。

質問事項
 二の2のエ 平成25年12月13日に施行された「消防団を中核とした地域防災力の充実強化に関する法律」においては、消防団は地域防災において不可欠なものとし、処遇改善、備品の充実を定義していることに照らし合わせて、現状をどのように認識しているのか伺う。

回答
  消防団員の処遇改善と資機材の充実については、消防団活動をより強化するうえで、重要であると認識しています。
  資機材の不具合等が発生した場合は、直ちに消防署へ報告するよう、消防団員にも周知しており、今後も引き続き、消防団資機材の適正な維持管理に努めていきます。

質問事項
 三 水道水源林について
  1 新規に約1,000万平方メートルの水源林が増加したことにより、年間どの程度の管理コストを見込み、今後、購入が進んでいった場合の想定はどのようになっているのか伺う。

回答
  水道局では、約2億3,000万平方メートルの水道水源林に対し、10年を計画期間とする水道水源林管理計画のもとに年間予算を組み、森林の生育状況にあわせ、間伐や枝打などの保育作業を行っています。
  購入した約1,000万平方メートルの内訳は、天然林約90パーセント、人工林約10パーセントと、手入れが必要な森林が約10パーセントであることから、現行の年間予算の中で対応できるものと考えています。
  また、現在の申込状況などを踏まえると、購入が進んだ場合でも、当面、現行の年間予算の中で対応できるものと考えています。

質問事項
 三の2 水源林の増加による人員体制の変更について伺う。

回答
  購入した森林の管理については、現行の年間予算の中で対応していくことから、現行の人員体制で実施できるものと考えています。

質問事項
 四 交通局交通事業の接遇について
  1 自動車事業(都バス)、高速電車事業(都営地下鉄)、軌道事業(都電荒川線)、新交通事業(日暮里・舎人ライナー)、懸垂電車事業(上野動物園モノレール)における運行中の事故及び、乗客の負傷・発病に対する対応・ガイドラインについて伺う。

回答
  運転中における事故等の対応については、「東京都交通局自動車運転取扱心得」(都バス)、「地下高速電車運転取扱実施基準」(都営地下鉄)、「東京都交通局軌道運転取扱心得」(都電荒川線)、「東京都日暮里・舎人線運転取扱心得」(日暮里・舎人ライナー)、「懸垂電車運転取扱実施基準」(上野動物園モノレール)による内規を定め適切に運用しています。
  具体的対応については、事故等の状況により一律ではありませんが、基本的な対応は、下記のとおりです。
  都バスでは、乗務員はその場で運行を中止し、管轄営業所へ状況を報告、事故の際は警察への通報を要請のうえ、対応することとしています。負傷者等が発生した場合は、乗客の救護に当たるとともに、救急車の要請が必要な際には、お客様の協力を得て消防へ通報しています。
  都営地下鉄では、乗務員は速やかにその場で運行を中止し、運輸指令区へ状況を報告のうえ、対応することとしています。負傷者等が発生した場合は、車掌・駅係員が協力し救護に当たるとともに、必要に応じて各駅備え付けのタンカや車いすを用意します。また、救急車の要請や警察への通報が必要な際には、各駅から関係機関へ通報しています。
  都電荒川線では、乗務員は速やかにその場で運行を中止し、営業所へ状況を報告のうえ、対応することとしています。負傷者等が発生した場合は、乗客の救護に当たるとともに、救急車の要請や警察への通報が必要な際には、営業所から関係機関へ通報しています。
  日暮里・舎人ライナーでは、指令区において速やかに運行中止措置を図るとともに、駅係員が現場へ急行し、対応することとしています。負傷者等が発生した場合は、救護に当たるとともに、必要に応じて各駅備え付けのタンカや車いすを用意します。また、救急車の要請や警察への通報が必要な際には、指令区から関係機関へ通報しています。
  上野動物園モノレールでは、乗務員は速やかに運行を中止し、営業所へ状況を報告のうえ対応することとしています。負傷者等が発生した場合は、救護に当たるとともに、救急車の要請や警察への通報が必要な際には、駅(東園又は西園)から関係機関へ通報しています。

質問事項
 四の2 前述の事業における、平成23年度以降の乗客からのクレーム件数と内訳、これらを受けてのサービス向上へどう反映したかについて伺う。

回答
  平成23年度以降、お客様からいただいた接遇に関する苦情件数は、以下のとおりです。
  平成23年度は、都バス74件、都営地下鉄40件、都電荒川線3件、日暮里・舎人ライナー2件、上野動物園モノレール1件。平成24年度は、都バス20件、都営地下鉄21件、都電荒川線3件、日暮里・舎人ライナー1件。平成25年度は、都バス33件、都営地下鉄26件、都電荒川線2件となっています。平成25年度における接遇に関する苦情件数の増加については、「都営交通お客様センター」の開設により、寄せられるお客様の声(意見、苦情、感謝)が大幅に増加したこと等によるものと思われます。なお、接遇の苦情内訳は、職員の態度や言葉遣いに関するものが大半を占めています。
  苦情への対応につきましては、まず事実を確認し、当該職員への指導を行います。代表的な苦情については、担当部署での対応や同様事例の対処を記載した週間報告を作成し、局内共通掲示板に掲出して局全体に周知するとともに、毎年、事例をまとめた「お客様の声」(冊子)を作成し、全事業所へ配付しています。各事業所では、この週間報告や事例集を職場の状況に合わせて掲示、回覧などにより職員への周知を行い、類似した苦情の再発防止に努めています。
  また、交通局では、平成4年に東京都交通局サービス推進本部を設置し、サービス推進活動を全事業所で実施しているとともに、毎年10月をサービス推進強化月間と位置づけ、局を挙げたサービス改善に取り組むなど、苦情の減少とサービス向上に努めています。

質問事項
 四の3 各事業における、乗客への接遇サービス向上に向けての研修体制、ガイドラインについて伺う。

回答
  交通局では、研修所における研修と各職場におけるOJTにより、職員の接遇能力の向上とサービスマインドの更なる浸透を図っています。
  交通局研修所において、地下鉄事業については、駅係員の採用時及び職務経験3年目並びに10年目に接遇研修を実施しており、平成25年度の受講者は計57名でした。また、車掌及び運転士の養成時及び車掌の職務経験10年目に接遇研修を実施しており、平成25年度の受講者は計56名でした。
  軌道事業については、運転士の採用時及び職務経験10年目に接遇研修を実施していますが、平成25年度は対象者がいませんでした。
  自動車事業については、バス運転手の採用時及び年齢25歳以降5歳ごとに接遇研修を実施しており、平成25年度の受講者は計352名でした。
  また、各事業で、現場の職員を指導する職員に対して、それぞれ養成時等に接遇研修を実施しており、平成25年度の受講者は計110名でした。
  なお、各職場において、それぞれの実情を踏まえ、お客様への接遇の向上を図るためのOJTを各職員に対して実施しています。

質問事項
 四の4 バス運行中の非常時について、救済を求める乗客への対応策と現状の課題、非常時には運転士にどのように伝えたらいいか、都民に周知しているか等について伺う。

回答
  車内で急病人が発生した場合には、他のお客様の了解を求めたうえで運行を中止し、救急車の手配等を行うこととしています(東京都交通局自動車運転取扱心得第37条)。また、お客様同士のトラブル等については、乗務員に対応マニュアルを配布し、関係者を制止するとともに必要に応じて警察に通報するよう指導しています。なお、これまで、乗務員が急病人やトラブル等に気付きながら対応しなかった事例はありません。
  一方、乗務員は常に車外の動向に注意を払いながら、安全を最優先に運転しており、急病人の発生等に気付かない場合もありますので、お客様から申し出いただくことが、適切な対応につながります。
  特に、外見からはわかりにくい内部障害のあるお客様に対しては、お身体の具合がすぐれない場合には、乗務員に気軽に申し出ていただくよう、局のホームページやリーフレットでご案内しています。

質問事項
 四の5 交通局においては、「安全報告書」を毎年作成、「事故等の発生状況」を都民に公開しているが、隠蔽体質を払拭するために、現在どのような事故対応と内部報告体制が整っているのか伺う。

回答
  交通局では、都営地下鉄や都営バスの事故発生時における速やかな報告を実施しています。
  都営地下鉄の運行中に事故が発生した場合、乗務員は速やかに運輸指令に状況を報告し、運輸指令から各駅や保守部門に連絡を行います。また、都営バスの運行中に事故が発生した場合、運転手は速やかに運行を中止し、営業所に報告するとともに、警察に通報を行います。
  事故の報告を受けた運輸指令、駅、営業所等の事業所は、事故状況を本庁の所管部に速やかに報告し、本庁の所管部は、必要に応じて交通局の幹部に事故の報告を行うとともに、関東運輸局にも法令等の規定に従って報告を行っています。
  また、本庁の所管部においては、事業所における事故対応を進行管理するとともに、所管部の自主検査や運輸安全マネジメント制度に基づく内部監査によって、対応状況のチェックを行っています。
  今後とも、職員に対して指導を徹底し、事故発生時における速やかな報告に努めてまいります。

質問事項
 五 特定整備路線について
  1 都では、特定整備路線における関係権利者の支援策として相談窓口をもうけ、不安解消や移転先確保などの生活再建に向けたサポートを実施するとしているが、物件調査から移転までの用地取得の流れについて、時系列にそって伺う。

回答
  事業用地の取得に当たっては、まず、用地説明会を開催し、用地取得の進め方や補償内容などについて説明した後、関係権利者の了解の下に建物や工作物などの調査を行い、都の損失補償基準に基づき補償金を算定します。
  あわせて、土地について、近隣の取引事例や公示価格及び不動産鑑定士による鑑定価格等を参考に評価し、「東京都財産価格審議会」の評定を経た上で土地価格を決定します。
  これらの補償について、担当者が関係権利者一人一人に十分に説明し、合意が得られた後に契約を締結します。
  契約締結の際に移転期限を設け、期限内に移転していただくことになります。

質問事項
 五の2 今後、いかに地域住民の理解と納得、協力を得て推進していくか伺う。

回答
  事業実施に当たっては、今後、用地説明会を開催するとともに、必要に応じて個別相談会を行い、その後、全ての関係権利者の移転や再建に関する意向調査を実施します。
  その上で、関係権利者一人一人に補償内容などについて丁寧に説明するとともに、生活再建に向けたサポートを行い、理解と協力を得ながら事業を進めていきます。

質問事項
 五の3 特定整備路線によって、当該地域の都民の私有財産と生活設計が損なわれないよう移転に向けて、都が特に配慮している点について伺う。

回答
  特定整備路線においては、新たに民間の専門事業者を活用した相談窓口を設置し、地元の移転先情報の提供、建物の建替えプランや共同化の提案、税金や権利関係の相談などきめ細やかに対応します。あわせて、優遇金利による移転資金の貸付け、都営住宅のあっせんや代替地の提供など、関係権利者の意向を踏まえた生活再建の支援を行います。

質問事項
 五の4 残地について、「補償」「買収」等、どのように扱っていくのか伺う。

回答
  事業用地の取得に伴い生じる残地については、土地価格の低下や利用価値の減少等の損失が生じるときは、これらの損失を補償することを原則としています。
  しかし、残地が狭小となり、従来のような土地利用ができず、生活再建が困難となる場合には、一定の要件の下、残地を取得しています。

質問事項
 五の5 特定整備路線整備に反対する住民も受け入れる住民も、優劣のない条件のもと平等に契約、物件移転を推進すべきだが、間違いなく公平に対応するか伺う。

回答
  事業用地の取得に当たっては、都の損失補償基準に基づき、適正かつ公平な補償を行います。
  関係権利者との折衝に際しては、補償内容などについて一人一人に丁寧に説明するとともに、生活再建に向けたサポートを行い、理解と協力を得ながら用地取得を進めていきます。

質問事項
 六 セクシャルハラスメントについて
  1 都議会本会議における「セクシャルハラスメントのやじ」について、6月18日から直近まで、東京都(議会局を除く)に寄せられた、電話、FAX、メール等すべての問い合わせ・意見についての曜日ごとの件数と内容の内訳と対応の状況について伺う。

回答
  都議会に関する意見・要望等については、議会局が専用の広報窓口を設けて対応しています。
  生活文化局の「都民の声総合窓口」及び各局に議会に関する意見等が寄せられた場合は、そのまま速やかに議会局に伝達するしくみとなっています。
  6月18日から6月30日までに議会局に伝達した意見・要望等は、メール・ファックス・手紙が1,762件、電話・来訪が351件で、合計2,113件となっています。

質問事項
 六の2 平成23年度以降、現在に至るパワハラ・セクハラ・モラハラ等、ハラスメント種別の懲戒処分者数を任命権者別に伺う。また、ハラスメントに関する懲戒処分の基準があれば伺う。また、都の各種ハラスメントの定義について伺う。

回答
  都においては、セクシュアル・ハラスメントについて、男女雇用機会均等法や人事院規則の定義を踏まえ、「職場におけるセクシュアル・ハラスメントの防止に関する基本方針」により、他の者を不快にさせる職場における性的な言動及び職員が他の職員を不快にさせる職場外における性的な言動と定義しています。また、各任命権者が定める懲戒処分の指針等において、処分の基準を定めています。一方、その他のハラスメントについては、一般的に明確な定義が定まっていないことから、個々の事案の内容により、懲戒処分も含めて対応することとしています。
  ハラスメントによる懲戒処分者数についてですが、セクシュアル・ハラスメントのみであり、平成23年度に知事部局で1人、教育庁で1人、平成24年度に教育庁で1人、平成25年度に知事部局で1人、水道局で1人、教育庁で1人が処分されています。

質問事項
 七 いじめ防止対策の推進について
  1 東京都いじめ防止対策への意見募集について
   ア 年代別の意見提出状況と、それに関する見解について伺う。

回答
  平成26年4月から1か月間、「いじめ防止対策推進基本方針案」と「いじめ総合対策案」について、都民の皆様から意見を募集しました。
  募集期間内に、17人の都民の方から39件の御意見を頂きました。
  意見募集に際しては、年齢の記載は求めておりません。
  頂いた御意見については、平成26年第二回都議会定例会での御審議を踏まえ、「基本方針」及び「いじめ総合対策」に反映してまいります。

質問事項
 七の1のイ 「東京都いじめ防止対策推進条例(案)」を意見募集の対象にしなかった理由について伺う。

回答
  条例は、都民の代表である都議会の十分な審議を経て制定されるものであることから、意見募集の対象とはしませんでした。

質問事項
 七の1のウ 学校や子どもが利用する施設において、意見募集について周知を行った例があるのか、いかなる理由でその取組がされたのか、その理由について伺う。

回答
  東京都いじめ防止対策推進施策について、広く都民から意見を募集できるようにするため、東京都教育委員会ホームページで周知するとともに、報道機関に対して、意見を募集することについて情報提供しました。
  また、都立及び区市町村立の図書館や体育施設などの施設において、子供や保護者を含む都民に、意見募集の記事を掲載した都教育委員会の広報誌「とうきょうの教育」を配布するとともに、都内公立小学校第6学年、中学校第3学年の児童・生徒を通じて、保護者に同広報誌を配布し、周知しました。

質問事項
 七の2 「東京都いじめ防止対策推進条例(案)」の策定にあたり、いかなる子ども参加、保護者参加、教職員参加が行われたのか伺う。

回答
  東京都教職員研修センターにおける「いじめに関する研究報告書」では、児童・生徒約10,000人を対象に調査研究を行うとともに、いじめを経験した児童・生徒約100人からは、臨床心理士が直接、面接を行うなどして調査を行い、いじめ問題の課題を明らかにしました。
  また、いじめに関する専門家会議では、保護者の代表の方からも御意見を頂きました。
  さらに、「いじめに関する専門家会議報告」について、都内全公立学校及び区市町村教育委員会から意見を募集したところ、多数の意見が寄せられました。
  このように、条例の提案や、基本方針、いじめ総合対策の策定に先立ち、子供、保護者、教職員から、いじめ防止等の対策について、意見を聞いています。

質問事項
 七の3 「東京都いじめ防止対策推進条例(案)」の策定にあたり、子どもの権利に関する条約や同条約選択議定書、総括所見の国内実施に向け、いかに反映されているのか伺う。

回答
  本条例第3条では、「いじめの防止等のための対策は、いじめが児童等の生命、心身の健全な成長及び人格の形成に重大な影響を及ぼすものであることに鑑み、全ての児童等が安心して学習その他の活動に取り組むことができるよう、学校の内外を問わずいじめが行われなくなるようにすることを旨として行わなければならない。」と、条例の基本理念を規定しています。
  この基本理念は、児童の権利に関する条約の趣旨にも沿うものであると考えております。

質問事項
 七の4 区市町村におけるいじめ防止対策推進条例の制定状況、制定見込み、都の支援について伺う。また、区市町村間で取り組みに格差が生じた際の都の支援について、基本的な考え方について伺う。

回答
  区市町村におけるいじめ防止のための条例の制定については、平成26年6月1日現在、足立区、立川市、国分寺市が、それぞれ条例を制定しています。また、今後複数の区市町村が制定する見込みであると聞いています。
  都教育委員会は、区市町村教育委員会に対して、本条例をはじめ、都の「基本方針」や「総合対策」の趣旨を周知し助言を行うとともに、各自治体が、いじめ防止のための条例や方針を適切に策定することができるよう支援を行います。

質問事項
 七の5 いじめ防止対策の推進にあたり、庁内・関係機関・地域・NPO等との連携・協力について、基本的な考え方について伺う。また、私立学校・フリースクール・各種学校との連携・協力について、今後いかに進めていくのか伺う。

回答
  条例に基づき設置される、いじめ問題対策連絡協議会は、学校、東京都教育委員会、東京都児童相談センター、東京法務局、警視庁、区市町村の関係者等により構成され、都内の公立・私立学校におけるいじめ防止等のための対策の推進等について協議します。
  今後とも、都は、子供の育成に関わる様々な関係機関等と連携を強化し、社会全体でいじめ問題に対応できる体制の整備を進めていきます。

質問事項
 七の6 「いじめ防止対策推進法」、「東京都いじめ防止対策推進条例」とも対象としていない未就学児のいじめ防止対策にいかに取り組むのか、現状と今後の方向性について伺う。

回答
  都教育委員会は、就学前の子供に対して、発達の段階に応じ、人との関わり方や、してよいことと悪いことがあることに気付かせ、規範意識の芽生えを培うため、平成26年3月に指導資料を作成し、自分の気持ちと向き合う指導や、一人ひとりのよさをクラスに広げる指導などの実践例等を示しました。
  今後、こうした資料等を活用して、就学前の子供に規範意識の芽生えを養うことができるよう、就学前教育施設における、家庭への働き掛けを含めた指導の充実に向けた助言を行うなど、支援していきます。

質問事項
 七の7 いわゆる「ママ友」等、保護者間でのいじめ事案が発生した際に、都および区市町村はいかなる支援ができ得るのか、考え方について伺う。

回答
  都及び区市町村では、都民に対する様々な相談窓口を設置し、対応しています。

質問事項
 七の8 児童・生徒の出席停止については、緊急避難措置であり、決して罰・制裁であってはならない。出席停止の運用、対象となった児童・生徒の学習・生活の支援について、保護者・関係者と連携していかに取り組むのか、基本的な考え方について伺う。

回答
  小・中学校においては、教育委員会は、被害の子供や周囲の子供の教育に妨げがあると認める場合は、本人に対する懲戒という観点からではなく、学校の秩序を維持し、他の児童・生徒の義務教育を受ける権利を保障するという観点から、保護者に対して、当該児童・生徒の出席停止を命じることができます。
  この場合、学校は、保護者はもとより、地域や関係機関等と連携し、当該の子供の健全な育成を目指して、心のケアに配慮しながら、継続的な指導と支援を行ってまいります。

質問事項
 七の9 万が一、児童・生徒間のいじめに教職員が加担してしまった事案が発生した場合、懲戒、研修、職場復帰、被害者のケアについて、いかに取り組むのか、現状と今後の方向性について伺う。また、過去5年間、年度別に教育委員会として把握したこの種の事案の数と懲戒処分又は措置(注意)の発令件数について伺う。懲戒処分又は措置(注意)の発令を受けた直後に退職した教職員がいれば、その人数についても伺う。

回答
  過去5年間、児童・生徒間のいじめに教職員が助長等を行った事案はありません。万が一、教職員が助長等を行った場合には、厳正に対処するとともに、服務事故再発防止研修を行い、職場復帰については、適切に対応します。
  なお、児童・生徒間でいじめがあった場合には、被害の子供に対して、教員がスクールカウンセラーと連携して面接等を行い、支援します。

質問事項
 八 児童相談所のあり方について
  1 児童相談所の特別区への移管に関し、現在の取組・特別区区長会との協議の状況について、現状と今後の見通しを伺う。

回答
  児童相談所の特別区への移管についてですが、児童相談所は、虐待や非行など困難事案に対応できる専門性と、施設への広域的入所調整ができる体制が不可欠であり、家庭復帰までの一貫した対応が求められます。
  現在の特別区は、人口約5万人の区から80万人を超える区まで様々ですが、仮に、全ての区へ移管するとなれば、それぞれの区で、一時保護所の整備や、児童福祉司をはじめ、豊富な経験を積んだ専門人材の確保、育成等が必要となります。また、都内外の児童養護施設等への入所調整には、新たに、特別区相互、都と特別区との間で連携、協力が必要となるなど多くの課題があります。
  今後とも、子供達の安全や安心をいかに確保していくかという観点を最優先に、児童相談行政のあり方などについて特別区と真摯に幅広い議論を行っていきます。

質問事項
 八の2 児童養護施設におけるいじめ防止対策について、現状と「いじめ防止対策推進法」、「東京都いじめ防止対策推進条例」の施行を受けて、同法・同条例の理念をいかに反映させていくのか、今後の取組について伺う。

回答
  都では、児童養護施設に入所する小学4年生以上の児童に対し、施設で生活をしていくに当たって、いじめや嫌なことから守られる権利が全ての児童にあることや、困った時の相談先などが記載された「子供の権利ノート」を平成12年度に作成し、児童福祉司から説明の上、配布しています。
  平成24年度からは、権利ノートを配布する対象を小学1年生まで拡充するとともに、小学校低学年にも権利ノートの内容が理解できるようにリーフレット「とてもたいせつなあなたへ」を作成し、説明しています。
  児童相談所や児童養護施設の職員等に対しては、権利ノートの内容を児童にわかりやすく説明するためのポイントをまとめたハンドブックを作成し、配布するとともに、研修を通じて周知徹底しています。また、施設における日々の生活の中で、児童の権利が守られていることを職員等が確認しています。
  引き続き、児童養護施設におけるいじめ防止に取り組んでいきます。

質問事項
 九 選挙へのアクセスビリティ向上と啓発活動の推進について
  1 選挙公報のホームページへの掲載について
   ア このような取組が行われるに至った経過について伺う。

回答
  選挙公報の選挙管理委員会のホームページへの掲載については、掲載データが改変された場合などに選挙の公正が害されるおそれがあることから適当ではないとされてきました。
  しかし、平成23年の東日本大震災で被災した自治体の選挙実施に当たり、全国各地で避難生活を送る有権者に選挙情報を周知する必要性から、その方法のひとつとして選挙管理委員会が管理するホームページへの選挙公報の掲載が挙げられました。
  この取組については、平成23年7月に参議院の「政治倫理の確立及び選挙制度に関する特別委員会」において片山総務大臣が法的に可能と答弁し、後に選挙の公正が害されないような対策を講じることを前提として可能との総務省見解が示されたことにより全国的に取組が広がりました。

質問事項
 九の1のイ このような取組は違法性がないのか伺う。

回答
  総務省から示された見解に従い、立候補者間の平等・公平が確保される形で行われる限り、特段違法性はないものと考えます。

質問事項
 九の1のウ 違法性がないとすれば、選挙用ポスター(個人演説会告知用ポスターを含む)、選挙用ハガキ(公選ハガキ)、選挙運動用ビラの記載内容を、各選挙管理委員会のホームページで提供することは可能なのか、見解を伺う。

回答
  選挙公報の選挙管理委員会のホームページへの掲載は、公職選挙法第6条の規定に基づき、有権者に対する啓発、周知活動の一環として行われるものとされています。
  一方、選挙運動用ポスター、選挙運動用はがき及び選挙運動用ビラは、立候補者が主体となって行うものであり、それらを選挙管理委員会のホームページに掲載することについて、総務省の見解によれば、同条項に規定する啓発、周知活動の範囲を超えるものとなり、現行法上、立候補者等の平等・公平な取扱いを制度的に担保することが困難であると同時に数量制限・回数制限に抵触する可能性からも掲載することはできないものとされています。

質問事項
 九の1のエ 選挙公報を各選挙管理委員会のホームページで提供する際に、PDFファイルのままでは視覚障害者が認識することは極めて困難だが、この問題について見解を伺う。

回答
  選挙管理委員会のホームページへの掲載がPDFにより行われている現状では、視覚障害者の方々が認識することは困難と思われます。

質問事項
 九の1のオ 平成25年執行の茨城県石岡市長選挙においては、同市選挙管理委員会のホームページにおいて、選挙公報の内容を読み上げた音声ファイルが提供されたが違法性はないのか、見解を伺う。また、音声ファイルの読み手が候補者自身であったとしても違法性がないのか、見解を伺う。

回答
  石岡市長選挙の際、選挙管理委員会のホームページに選挙公報の音声ファイルが掲載されたことは承知していますが、その適法性の有無については、立候補者本人が読み上げた場合も含め、都選挙管理委員会は判断する立場にはありません。

質問事項
 九の1のカ 都においても、石岡市選挙管理委員会の取組が違法性がないとするならば、同様の取組の実施に向けて検討すべきだが、検討が可能なのか、見解を伺う。

回答
  総務省の見解によれば、選挙管理委員会のホームページに掲載できるのは、選挙公報をPDFファイル化したものが前提とされています。
  選挙公報に含まれるイラストや図形については音声化が困難であり、音声化した場合に生じることとなる実際の選挙公報との効果の差異や再生時間の長短などによる不公平が、結果として立候補者の平等・公平に支障をきたす可能性があることから、音声ファイルの掲載についての対応は慎重にすべきと考えています。

質問事項
 九の2 本年6月、都選挙管理委員会は、2月の都知事選挙での功績等をたたえ、各選挙管理委員会に表彰状を贈呈し、協力団体へ感謝状を贈ったが、表彰・感謝の選考基準、選考方法、この表彰・感謝を行う理由について伺う。

回答
  平成26年2月9日執行東京都知事選挙表彰は、東京都選挙管理委員会表彰規程に基づき行ったものです。
  同規程では、都選挙管理委員会が管理執行する都知事選挙及び都議会議員選挙に関し顕著な功績をあげ他の模範となった区市町村選挙管理委員会等を表彰するほか、都選挙管理委員会又は区市町村選挙管理委員会が行う選挙に関する普及啓発の事業を積極的に推進し、又はこれに協力して多大の成果を収めた団体を表彰することとしています。
  今回の表彰は、平成26年4月23日開催の都選挙管理委員会第8回定例委員会で受賞者を決定し、同年6月5日に江戸川区、調布市、町田市、日野市、檜原村及び奥多摩町の各選挙管理委員会を、事務の効率化、新成人への積極的な啓発活動、市執行選挙の準備と並行した都知事選挙の適切な執行、大雪への危機管理対応により表彰しました。また、Twitter Japan株式会社、公益財団法人東京都道路整備保全公社ほか2団体に、新たな情報発信手段の提案や選挙啓発事業への協力に対する感謝状を贈呈しました。

質問事項
 十 東日本大震災および東京電力福島第一原子力発電所事故に伴う避難乳幼児・児童・生徒の支援について
  1 東日本大震災および東京電力福島第一原子力発電所事故に伴って、都内に避難している乳幼児・児童・生徒の直近の人数について伺う。

回答
  平成25年8月に文部科学省が公表した資料によると、東日本大震災により被災した幼児児童生徒の都内学校における受入数は、同年5月1日現在で1,002人となっています。
  なお、乳児の受入数については、集計・公表されていません。

質問事項
 十の2 東日本大震災および東京電力福島第一原子力発電所事故に伴う避難乳幼児・児童・生徒の支援の取組状況について伺う。

回答
  都は関係機関と連携し、都内に避難されている方々に対し、様々な情報の定期的な提供、相談窓口の設置、就労・就学支援など生活全般にわたりきめ細やかな取組を行っております。
  乳幼児・児童・生徒に対しては、就学支援の他、演奏会等イベントへの無料招待など様々な取組を行っています。

質問事項
 十の3 東日本大震災および東京電力福島第一原子力発電所事故に伴う都内への避難乳幼児・児童・生徒のうち、一度、都で支援したものの、その後、居所が把握できなくなっているものはいるのか。いるのならば、その人数を乳幼児・児童・生徒の別に伺う。

回答
  大震災に伴い避難した住民の所在地等を把握するため、総務省からの通知に基づき、「全国避難者情報システム」が運用されています。
  同システムでは、避難者が転出する場合、転出先で再度登録することとされていますが、その情報は転出元に送付されないため、都が避難者の転出先を把握できる仕組みとなっていません。
  また、同システムでは乳幼児・児童・生徒別の人数を集計・公表されておらず、その内訳は不明です。

質問事項
 十の4 東日本大震災および東京電力福島第一原子力発電所事故に伴う避難児童・生徒の不登校率について、把握しているのか。把握しているとすれば、その人数と推移について伺う。

回答
  不登校児童・生徒の調査は、毎年、国の調査の中で実施しており避難児童・生徒であるかどうかによる集計はしていません。

質問事項
 十の5 東日本大震災および東京電力福島第一原子力発電所事故に伴う避難児童・生徒の健康管理、学習支援、生活支援について、都の取組状況を伺う。

回答
  都内に避難された児童・生徒は、学校保健安全法に定める定期的な健康診断を受診していることに加え、健康に関する一般的な相談については、避難者の居住先の保健所・保健センターで行うなど、都は区市町村と役割分担のもと取り組んでいます。
  また、避難者の経済的な負担を軽減し就学を支援するため、都立高校等へ転入学する生徒等に対して入学料及び授業料を免除するほか、都内公立小中学校へ転入学する児童等に対して学用品等を援助した区市町村に対してその費用を補助しています。
  一方、各私立学校が、被災し就学困難となっている生徒等に対して入学料及び授業料等を減免した場合、その費用について限度額を定めて都が補助するとともに、保護者に対して学用品費等を補助しています。

質問事項
 十の6 東日本大震災および東京電力福島第一原子力発電所事故に伴う避難乳幼児・児童・生徒の支援について、具体的課題があれば伺う。

回答
  震災から3年が経過し避難生活が長期化することに伴い、避難乳幼児・児童・生徒やその保護者などを含む都内避難者が抱える課題は、住環境や学校教育などの日常生活の問題から、除染作業や災害公営住宅建設の進捗など今後の生活再建に関することまで、多岐にわたるものと認識しています。

質問事項
 十一 東京都教育委員会の会議・広報のあり方について
   1 平成21年度以降、都教育委員の公務日数(視察・研修などを含む)、定例会・臨時会の開催日数、定例会の中止回数について、年度別に伺う。

回答
  教育委員の主な職務は定例会・臨時会への出席ですが、その他にも定例会等の資料の確認業務、DVD等の教材の作成協力、緊急事案対応に当たっての指示や助言、各種会議のほか都立学校の入学式・卒業式や開校記念式典等の各種行事への出席、都内公立学校の視察、教職員対象の研修会等での講演など、その内容は多岐に渡っています。
  平成21年度以降の定例会・臨時会の開催日数、定例会の中止回数(開催予定日である第二・第四木曜日以外に開催した場合を除く。)については、以下のとおりです。
   平成21年度 定例会19日 臨時会3日 中止5回
   平成22年度 定例会20日 臨時会2日 中止4回
   平成23年度 定例会20日 臨時会3日 中止4回
   平成24年度 定例会21日 臨時会0日 中止3回
   平成25年度 定例会19日 臨時会0日 中止5回

質問事項
 十一の2 上記において、定例会が中止になった日時と理由について伺う。

回答
  平成21年度に定例会が中止になった日時は、平成21年5月14日、平成21年8月13日、平成21年10月8日、平成21年12月24日、平成22年3月11日です。
  平成22年度は、平成22年5月13日、平成22年8月12日、平成22年12月24日、平成23年2月24日です。
  平成23年度は、平成23年5月12日、平成23年8月11日、平成23年12月8日、平成24年2月23日です。
  平成24年度は、平成24年5月10日、平成24年8月9日、平成24年12月27日です。
  平成25年度は、平成25年5月9日、平成25年8月8日、平成25年9月26日、平成25年12月26日、平成26年3月13日です。
  中止になった理由は、いずれも「付議すべき議案等がないため」です。

質問事項
 十一の3 定例会は議題がないときは開催されないと聞くが、それは事実なのか。その場合、中止を決定し告示する手順と、決定権者について伺う。

回答
  定例会は付議すべき議案等がない場合は、開催していません。
  決定の手順としては、定例会において、当該定例会の次に予定されている定例会は、付議すべき議案等がないため開催しないことを、委員長が決定しています。
  告示の手順としては、次回定例会を開催しない旨を当該定例会の開催予定日の2開庁日前に総務部長決定により告示しています。なお、次回定例会を開催しないことを決定した定例会後、開催しない旨の情報を、速やかに東京都教育委員会のホームページに掲載しています。

質問事項
 十一の4 区市町村の教育委員会の中には、委員の氏名のほか、写真・略歴・メッセージ等をホームページで紹介しているものがあるが、都のホームページにおいては、委員の氏名しか確認できない。このことについて、見解を伺う。

回答
  東京都教育委員会ホームページでは、教育委員の職名、氏名、委員としての任期のほか、「教育委員の活動紹介」として、都立学校の入学式・卒業式や各種式典への出席、公立学校・教育関係施設への視察等の様子について写真を含め掲載しています。また、教育施策連絡会で委員が発表した内容についても掲載しています。
  また、教育委員の任命に係る都議会の同意が得られた際には、東京都教育委員会ホームページにおいて、教育委員の氏名、任期のほか略歴も掲載しています。

質問事項
 十二 東京都広報番組の視聴者プレゼントについて
   月1回放送している都広報番組「どうする?東京」の視聴者プレゼントの必要性について、見解を伺う。

回答
  視聴者プレゼントは、番組制作において一般的に取り入れられております。
  都政広報番組「どうする?東京」については、制作・放送しているTOKYOMXが、視聴者の声を幅広く聴き、それを反映した番組作りを進めるため、放送回テーマに関連し、視聴者が関心をもつ品物を選定して、実施しています。
  都としては、番組に対する意見・感想の記入を条件とした視聴者プレゼントは、視聴者の声を聴く手法の一つと考えます。

質問事項
 十三 知的障がい者入所施設虐待事件について
   1 西東京市の知的障がい者入所施設「たんぽぽ」への「サービス推進費」を支給停止とした判断基準と、停止にいたるまでの経緯の詳細について、時系列にそって伺う。

回答
  東京都民間社会福祉施設サービス推進費補助金は、社会福祉施設利用者の福祉の向上を図ることを目的として、社会福祉施設の運営に要する費用の一部を補助するものです。同補助金交付要綱では、障害者支援施設であって適正な運営が確保されている施設を補助金の交付対象としており、障害者総合支援法等に基づく命令の規定に違反したものには補助金の一部又は全部を交付しないことができると規定しています(同補助金交付要綱第3の1及び2)。社会福祉法人田無の会が運営する障害者支援施設「たんぽぽ」については、身体的虐待の存在及び理事長等の不適切な対応等により、障害者総合支援法等に違反したことが認められたため、都は、平成25年9月30日、新規利用者の受入れを1年間停止する行政処分を行いました。
  その後も、都は、毎月施設を訪問し状況確認を行いましたが、適正な運営に向けた施設の取組は認められず、状況が改善されていなかったため、本年2月24日、同補助金の交付停止を決定して施設に通知しました。また、施設の状況や補助金交付停止について施設所在市等の関係区市に情報提供を行いました。

質問事項
 十三の2 支給停止によって減額となった運営費の総額と月別減額の状況について伺う。

回答
  東京都民間社会福祉施設サービス推進費補助金は、施設を運営する法人の補助金交付申請に基づき、当該年度の利用者数や支援の内容等に応じて、補助金額を算定しています。
  「たんぽぽ」については、今年度の補助金の交付停止を決定しており、補助対象施設としていないため、算定できません。

質問事項
 十三の3 これまでの経緯を見ると、改善策が不十分と判断せざるをえず、理事長、施設長らの責任を明確にし、一層の処分や役員の解職勧告を行う段階に入ったと考える。都は、監督責任を果たし、何よりも入所者の人権を最優先にすべきだが、今後の方針について伺う。

回答
  都は、障害者総合支援法に基づき、平成25年9月に社会福祉法人田無の会に対し、新規利用者の受入れを1年間停止する行政処分を行うとともに、改善状況を報告するよう文書により指導を行いました。
  その後も入所者の人権を最優先に考え、当該施設に対し繰り返し改善の指導を行うとともに、施設を毎月訪問し利用者の状況確認を行い、本年2月には利用者の転倒事故等への対応を文書により厳重に注意しました。
  これに加え、平成26年度東京都民間社会福祉施設サービス推進費補助金の交付を停止したほか、施設の運営について、西東京市と合同で施設職員への聞き取り調査や法人に対する指導検査を実施しました。
  現在も都は、法人に対して指導を続けており、引き続き施設を適宜訪問し、改善状況の確認や指導を行い、社会福祉法上の法人所轄庁である西東京市とも連携しながら、関係法令に基づき厳正に対処していきます。

質問事項
 十三の4 「サービス推進費」支給停止とした処分について、不服申立て等、争訟は提起されていないのか、提起されたとすれば対応について伺う。

回答
  現在、社会福祉法人田無の会より、東京都に対して、平成26年度東京都民間社会福祉施設サービス推進費補助金の12か月間交付停止決定を取り消すこと等を求める訴訟が提起されており、都は、本年7月1日に行われた第1回口頭弁論に出席し、相手方の訴えの却下等を求めました。
  なお、不服申立ては提起されていません。

質問事項
 十三の5 「サービス推進費」支給停止後、利用者・保護者等から相談や苦情等はあったのか、それに対する対応状況・体制について伺う。

回答
  当該施設に対する東京都民間社会福祉施設サービス推進費補助金の支給停止について、利用者、保護者等から相談や苦情はありません。

平成26年第二回都議会定例会
文書質問趣意書

提出者 河野ゆりえ

質問事項
一 都営新宿線一之江駅等の駅施設改善について

一 都営新宿線一之江駅等の駅施設改善について
江戸川区内には、都営地下鉄・新宿線の駅が、東大島、船堀、一之江、瑞江、篠崎と5つあります。各駅の周辺は再開発や区画整理事業などが行なわれ、戸建てや集合住宅が新設されて、利用者が増加しています。
この度、交通局が、2019年度までに新宿線全駅にホームドアを設置する計画を発表したことは歓迎されています。今後さらに、「誰もが利用しやすい」交通機関になるよう、地域住民から寄せられている要望に基づき、以下、質問します。
1 一之江駅改札口周辺通路の強風対策について
ホームから改札口階通路に上がると、強い風が吹き付けます。1年を通して、季節を問わず吹いています。
とりわけ冬は冷たく強い風で、帽子やマフラーが飛ばされてしまうほどです。高齢者の方々は「強い風で歩くのが困難、倒れそうになる」と言っているほどです。一之江駅に起きている強風について伺います。
ア 交通局は、強い風が吹き付ける状況を把握しているのでしょうか。
イ 強風が吹きつける原因について、調査したことはあるのでしょうか。
ウ 強い風を緩和する対策について検討したことはあるのでしょうか。
エ 「歩くのが困難」と感じる利用者がいるのですから、具体的な強風防止対策を講じることを要望します。
 それぞれ、お答えください。
2 一之江駅の深さは、地上から18.7メートルあり、区内5つの駅のうち、一番深い構造です。
環状7号線東側からの昇降は、改札口階まで上り下りともエスカレーターがあり、エレベーターも設置されていますから、不便はありません。
問題は、環状7号線西側からの昇降です。交通局は、今年度中に西側広場から改札階にエレベーターを設置する計画とのことですが、駅利用者からは、西側にも東側と同じように下りのエスカレーターを設置してほしい、と要望があります。
脚力が弱い人にとって、下りの歩行は上りよりも困難であると言われています。西側には、区が管理運営している自転車駐輪場があります。通勤、通学の人だけでなく、誰でも利用できる駐輪場です。地上から駐輪場階、駐輪場階から改札階までのエスカレーターは、いずれも上り用だけです。他の駅より深い一之江駅の構造であることを考慮し、西側のエレベーター設置と合わせて、下りのエスカレーターを設置していただくことを求めます。見解をお示しください。
3 一之江駅西側広場下の駐輪場の出入りは階段方式です。自転車を入れる時は、下り坂になっている通路に自転車を置いてブレーキをかけながら押して下ります。自転車を出す時は、搬送コンベアのベルトの上に自転車を載せて、階段を上ります。高齢者や女性達は苦労して西側駐輪場を利用しています。前の籠に荷物などを入れるとハンドルを取られて転びそうになる、とのことです。瑞江駅には、地下駐輪場に自転車を載せて運べるエレベーターが設置されています。一之江駅西側も、誰もが安全に利用ができるよう、駐輪場の管理・運営者の江戸川区と協議して、西側駐輪場の改善を検討していただくよう要望します。お答えください。
4 都営新宿線の江戸川区内5駅には改札口に、電車発車時刻を知らせる電光掲示板が設置されていません。
改札口で、次の電車の発車時刻がわかると、慌てないでホームにいくことができます。朝の通勤時などに、発車時刻がわからないためにホームへ向かって走っている人を見ることが多々あります。交通局は時刻表を配布するなどのサービスをしていますが、常時、利用者が発車時刻を記憶しているとは限りません。
各駅の改札口周辺に、発車時刻を告知する電光掲示板を設置していただくよう要望します。いかがでしょうか。
5 最後に、東大島駅の小松川口からのバスの増発を要望します。
都営新宿線の東大島駅とJR平井駅は、荒川以東に居住する江戸川区民にとっては同じ生活圏にある駅です。この2つの駅を結ぶバスの本数が十分ではありません。東大島駅から平井駅間の循環都営バスは、朝の7時、8時台は一定の割合で出ていますが、他の時間帯は激減します。また、小松川再開発地域内を巡回しているワンコインバス(都バス)も、土・日は運行されていません。
東大島駅から平井駅に行くバスの本数を増発すること、あわせて、小松川地区内の巡回バスの土・日運行などを求めます。住民要望に応えていただきたいと思います。いかがでしょうか。

平成26年第二回都議会定例会
河野ゆりえ議員の文書質問に対する答弁書

質問事項
 一 都営新宿線一之江駅等の駅施設改善について
  1 一之江駅改札口周辺通路の強風対策について
   ア 交通局は、強い風が吹き付ける状況を把握しているのか伺う。

回答
  風が吹いている状況については把握しています。なお、過去2年余りに遡り、当該駅やお客様の声の窓口に出されたご意見を確認しましたが、強い風が吹き付けるというご意見はいただいていません。

質問事項
 一の1のイ 強風が吹きつける原因について、調査したことはあるのか伺う。

回答
  地下鉄の駅では、トンネルや駅の構造上、列車の運行により、風が発生することが一般的です。当該の一之江駅についても、列車の進入や出発による一時的な風が発生しているものと考えられます。

質問事項
 一の1のウ 強い風を緩和する対策について、検討したことはあるのか伺う。

回答
  一之江駅建設時において、駅やトンネルの換気を図るため、駅端部に換気口を設けています。この換気口は、列車の運行により発生する風の軽減にも繋がっています。

質問事項
 一の1のエ 「歩くのが困難」と感じる利用者がいることから、具体的な強風防止対策を講じるべきだが、見解を伺う。

回答
  一之江駅の駅端部に設置した換気口は、風の軽減にも繋がっています。また、この風は、列車の進入や出発時に一時的に発生するものであることから、それ以上の対策を講じる必要はないと考えます。

質問事項
 一の2 交通局は、今年度中に一之江駅の西側広場から改札階にエレベーターを設置する計画だが、他の駅より深い構造であることを考慮し、西側のエレベーター設置と合わせて、下りのエスカレーターを設置すべきだが、見解を伺う。

回答
  一之江駅については、西側広場のエレベーター設置工事を今年度中に開始できるよう準備を進めています。
  このエレベーターの完成後は下りの歩行への不便が解消されること、また、構造及び防災上等の理由により整備が困難であることから、当該下りエスカレーターの設置は考えていません。

質問事項
 一の3 瑞江駅には、地下駐輪場に自転車を載せて運べるエレベーターが設置されているが、一之江駅西側も、誰もが安全に利用ができるよう、駐輪場の管理・運営者の江戸川区と協議して、西側駐輪場の改善を検討すべきだが、見解を伺う。

回答
  自転車を載せて運べるエレベーターの設置など、当該駐輪場の改善については、所有者である江戸川区が判断すべきものと考えます。

質問事項
 一の4 各駅の改札口周辺に、発車時刻を告知する電光掲示板を設置すべきだが、見解を伺う。

回答
  各駅の改札口周辺に発車時刻を告知する「案内表示器」を設置することは、階段やエスカレーターの駆け下り等によるお客様の転倒の危険や、駆け込み乗車による事故等を誘発するなどの課題があることから、現在は、原則として駅のホーム上に設置することとしています。

質問事項
 一の5 東大島駅から平井駅に行くバスの本数を増発すること、あわせて、小松川地区内の巡回バスの土・日運行などを実施し、住民要望に応えるべきだが、見解を伺う。

回答
  都営バスでは、乗客潮流の変化を的確に捉え、限りある経営資源を有効に活用することで、地域における公共交通ネットワーク全体の利便性や効率性が高まるよう、路線やダイヤの見直しを行っています。
  平28系統(東大島駅から平井駅に行くバス)の増便、およびAL01系統(小松川地域内の巡回バス)の土・日運行については、さらに収支の悪化が見込まれることから困難です。

平成26年第二回都議会定例会
文書質問趣意書

提出者 小竹ひろ子

質問事項
一 終戦70年にむけ平和発信のとりくみを

一 終戦70年にむけ平和発信のとりくみを
来年は、第2次世界大戦の終戦70年に当たります。戦争中、私は東京にはおりませんでしたが、幼い目で見た空襲による真っ赤な夜空と、その後の焼け野原になった宇都宮の市街地は、今でも脳裏に焼きついています。
1995年3月10日、終戦50年にあたり、東京都民は「東京都民平和アピール」を採択しました。「平和は、何ものにもまさってすべての基礎をなす条件です。日本国憲法を基本理念とする恒久の平和は、私たちすべての願いであり、人類共通の目標です。私たちは、軍縮と核兵器廃絶を機会あるごとに強く訴え、戦争の惨禍を再び繰り返さないことを誓います。日々の生活において、平和を脅かす問題に、毅然として立ち向かい、忍耐強く取り組むことを決意します。」と全世界にむけ訴えました。
それからさらに20年近くが経過し、戦争の記憶のある都民がますます少なくなるなか、東京大空襲などの体験を語り継ぎ、戦争の悲惨さと平和の尊さをくり返し確認し発信し、次代に引き継いでいくことは、東京都と都民の重要な責務です。
1 3月10日の東京大空襲では、江東・墨田・台東などの下町地域が一夜にして焦土と化し、壊滅的被害で10万人以上の命が奪われました。その実相は今なお完全には明らかとなっていません。
  東京空襲で犠牲となった方々を追悼し平和を願う事業の1つとして、東京都では、「東京空襲犠牲者名簿」を作成し、「東京空襲犠牲者を追悼し平和を祈念する碑」の中に納めています。空襲犠牲者遺族会をはじめとした都民の協力などによって、現在までに8万人を超える方々の氏名が記録されたと伺っています。今でも毎年、新しい申し出があり、名簿登載者が増え続けています。
  しかし、1942年4月18日から1945年8月15日までの東京空襲の犠牲者のうち、少なくとも2万人にものぼる方々の氏名が未だに把握されていません。被害者遺族の方々の平均年齢が80歳をこえていることを考えれば、今を逃すと多くの死者の氏名の把握が難しくなります。記録された「犠牲者氏名」を公開し、関係者に見てもらうことにより、氏名記録を促進すべきではないでしょうか。そのことにより、当時の生々しい惨状も明らかになると考えます。
  都は「個人情報保護条例」で公開できないという立場をとっているため、本人に関係する氏名しか見ることができません。しかし一家全滅のケースも多いことから、それでは不十分です。たとえば町別で公開し関係者の協力を得るなどすれば、「あそこの家は全員が亡くなったが、まだ名簿には載っていない」など新たな情報がわかる可能性があります。方法を工夫し、一人でも多くの犠牲者の氏名の把握を推進すべきです。大阪府や神戸市など他の都市では公開しているのです。高齢化した遺族の方々の知恵を借りる最後の機会を生かすべきと考えますが、いかがですか。
2 東京都は、1990年代「東京都平和祈念館」建設にむけ、都民から空襲資料の提供をうけ、5000点を超える資料を集めました。この貴重な資料は、祈念館が未だに建設されないため、庭園美術館の資料室倉庫に保管されたまま、20年近い年月を経た今も、詳細な整理も研究もされず、陽の目を見ない状況にあります。
  提供された方々は、「二度と戦争を繰り返してはならない」との決意で、多くの人に見てほしいと願って提供されたと思います。戦争体験者の方々は次第に亡くなり、存命者も高齢化しています。これらの資料を広く一般公開してこそ、寄贈された方々の意志が生かされると思います。
  終戦70年に当り、空襲の記憶を風化させず次世代に引き継ぎ、「二度と戦争をしない」という平和の願いを高揚させるための「東京空襲70年の追悼事業」として、次のことを行うよう提案します。そのなかで空襲資料を活用することを求めます。
ア 先日、江戸東京博物館を見学しました。江戸博には東京空襲の展示コーナーがあります。1階には企画展示室、5階には第2企画展示室があります。70年の節目に合わせ、都民が提供した空襲資料の公開展示などによる「平和展」を行っていただきたい。
イ また、都として3月10日の東京都平和の日記念行事などに合わせ、広く都民にアピールする大規模な「平和展」を行うことを要望します。
ウ 区市町村からの申し出に応えるだけでなく、都として積極的に、都内の区市町村の協力を募り、収集した資料を活用した「平和展」を、都内各地で行うことを求めます。
エ 収集した資料を、民間が行う「平和のための戦争展」などにも貸し出して、広く都民に活用してもらい、多くの人に見られるようにしていただきたい。
オ 先日、浅草の戦跡を案内していただき、普段、気づかずに見過ごしている戦争の傷跡や平和を願う人が建立した記念碑が数多く存在していることを、改めて学びました。開発が進む東京で、戦跡を保存し広く知らせる事業を新しく始めることを提案します。あわせて戦争体験や記録を改めて都民から募集し、広く公開することを提案します。
以上の終戦70年記念事業を行い、集めた資料を活用し、戦争の悲惨な実態を次代に伝え、「再び戦争はしない」の誓いの機会にすることを求めます。見解を伺います。
3 「東京都平和祈念館」建設が凍結されて、15年が経過しました。1日も早く「平和祈念館」を建設することは、都政の重要な課題です。
  終戦70年の節目に当たり、「東京都平和祈念館基本構想懇談会」報告の立場に立ち返って、東京大空襲と都民の戦争体験を継承し、平和を学び考える場、平和発信のセンターとして、「平和祈念館」を建設に踏みきることが必要と考えます。いかがですか。
4 東京では6年後の2020年に平和の祭典であるオリンピック・パラリンピックを開催します。オリンピック開催都市として、平和について学び発信していくことは重要と考えますが、見解を伺います。また2020年にむけどんな平和事業を考えているのか伺います。

平成26年第二回都議会定例会
小竹ひろ子議員の文書質問に対する答弁書

質問事項
 一 終戦70年にむけた平和発信のとりくみについて
  1 都では、「東京空襲犠牲者名簿」を作成しているが、「個人情報保護条例」で公開できないという立場をとっているため、本人に関係する氏名しか見ることができない。記録された「犠牲者氏名」を公開し、関係者に見てもらうことにより、氏名記録を促進すべきだが、見解を伺う。

回答
  東京空襲犠牲者名簿への登載は、遺族や関係者等からの申し出に基づいて行っています。犠牲になられた方々を追悼するために作成しており、公開を前提に収集しているものではなく、名簿は非公開としていますが、親族等の申し出に対して、当該部分の閲覧ができるよう対応しています。
  また、都では、名簿収集の周知について、ホームページや「広報東京都」、東京空襲資料展のポスター、チラシなどを通じて、名簿登載への呼びかけを行うほか、都内の区市町村等に対しても、協力の依頼を行っています。
  平成25年度には、209名の方の申し出があり、平成26年3月現在で80,150名の氏名を名簿に登載しています。

質問事項
 一の2 東京空襲70年の追悼事業について
    ア 江戸東京博物館において、70年の節目に合わせ、都民が提供した空襲資料の公開展示などによる「平和展」を行うべきだが、見解を伺う。

回答
  東京都江戸東京博物館では、東京の都市と生活を考える場である常設展示の中に「空襲と都民」というコーナーを設け、館が収蔵している様々な資料の展示を行っています。
  また、「東京都平和の日」の関連事業として行われる「東京空襲資料展」では、これまで、江戸東京博物館も展示会場の一つとなっています。
  今後とも、江戸東京博物館は、設置目的を実現するために必要な事業を行っていきます。

質問事項
 一の2のイ 都として、3月10日の東京都平和の日記念行事などに合わせ、広く都民にアピールする大規模な「平和展」を行うべきだが、見解を伺う。

回答
  都は、毎年、区市町村の協力を得て3月10日の東京都平和の日の記念行事として、2月から3月にかけて、都主催の東京空襲資料展を都内4会場で開催しています。
  東京空襲資料展では、都が収集した東京空襲関連資料や写真パネル等の展示、東京空襲体験者証言映像の上映を行っています。
  また、区市町村が主催する平和関連の資料展へ、収集した資料及び写真パネル等の貸出しも行っています。
  今後とも、平和の意義を確認するとともに、平和意識の高揚を図るため、こうした取組を実施していきます。

質問事項
 一の2のウ 区市町村からの申し出に応えるだけでなく、都として、積極的に都内の区市町村の協力を募り、収集した資料を活用した「平和展」を、都内各地で行うべきだが、見解を伺う。

回答
  都は、毎年、3月10日の東京都平和の日にあわせ2月から3月にかけて、都内4会場で東京空襲資料展を開催しています。
  うち2会場については、区市町村から共催者を募り、都内各地で資料展を開催しています。平成25年度は、三鷹市及び羽村市との共催で開催しました。
  また、区市町村が主催する平和関連の資料展へ、収集した資料及び写真パネル等の貸出しを行っており、区市町村との連絡会議等で、収集した資料の活用について、呼びかけを行っています。平成25年度は、10区6市で実施した22会場の資料展に貸出しました。

質問事項
 一の2のエ 収集した資料を、民間が行う「平和のための戦争展」などにも貸し出して、広く都民に活用してもらい、多くの人に見られるようにすべきだが、見解を伺う。

回答
  収集した東京空襲関連資料は、展示の客観性の確保や資料保全の観点から、都が実施する東京空襲資料展で活用を図るほか、都内の区市町村が主催や共催する展示に限って貸出しを行っています。

質問事項
 一の2のオ 開発が進む東京で、戦跡を保存し広く知らせる事業を新しく始めるべきだが、見解を伺う。あわせて、戦争体験や記録を改めて都民から募集し、広く公開すべきだが、見解を伺う。

回答
  都は、次世代に戦争体験や平和の尊さを伝えていくため、3月10日の東京都平和の日の記念行事として、空襲犠牲者やその遺族、在日大使館関係者の方々を招き開催している東京都平和の日記念式典において、東京空襲体験者に体験談を話していただくとともに、冊子として取りまとめ、東京空襲の記憶を後世へ語り継ぐよう努めています。また、墨田区の都立横網町公園内の東京空襲犠牲者を追悼し平和を祈念する碑の内部公開を、年に2回行っています。
  さらに、2月から3月にかけて、都内4会場において東京空襲資料展を開催し、東京空襲体験者証言映像の上映を行っています。

質問事項
 一の3 終戦70年の節目に当たり、「東京都平和祈念館基本構想懇談会」報告の立場に立ち返って、東京大空襲と都民の戦争体験を継承し、平和を学び考える場、平和発信のセンターとして、「平和祈念館」の建設に踏みきるべきだが、見解を伺う。

回答
  平成9年から11年にかけ、当時の都議会において、平和祈念館(仮称)の展示内容などをめぐり議論があり、展示内容に係る歴史認識や見解に相違がありました。そして、大方の合意が得られずに付帯決議がなされたと理解しています。
  したがって、都としては、平和祈念館(仮称)の建設については、都議会で改めて合意がなされなければ、対応は非常に難しいと考えます。

質問事項
 一の4 オリンピック開催都市として、平和について学び発信していくべきだが、見解を伺う。また、2020年にむけ、どのような平和事業を考えているのか伺う。

回答
  都は、東京都平和の日条例に基づき、3月10日を東京都平和の日と定め、平和の意義を確認し、平和意識の高揚を図るため、毎年、東京都平和の日記念式典を開催するほか、東京空襲犠牲者を追悼し平和を祈念する碑に収める名簿の収集や東京空襲資料展等の、平和の日関連事業を実施しています。
  今後とも、平和の意義を都民に周知するとともに、戦争の惨禍を再び繰り返さないよう、啓発に努めていきます。

平成26年第二回都議会定例会
文書質問趣意書

提出者 畔上三和子

質問事項
一 就学援助について

一 就学援助について
近年、格差や貧困がますます広がる中で、子どもの相対的貧困率が15.7%となり、子どもの貧困が大きな社会問題になっています。学校給食が唯一の食事という児童生徒がいる、修学旅行に行きたくても参加できない、病気やケガをしても病院にいかず保健室で応急している、お風呂に入れずいじめられる等、深刻な事態が生まれています。
こうした中で、子どもの教育を支える重要な役割を果たしているのが、就学援助です。就学援助は、学校教育法に基づき、家計が苦しい世帯の小中学生に学用品、修学旅行、給食などの費用を支給する仕組みですが、親の低賃金や失業などで貧困が拡がり、東京でも、およそ小中学生の4人にひとりが就学援助を受けています。
国は、昨年8月、生活保護基準の引き下げを実施しましたが、そのために、連動して今年度、就学援助の対象外になってしまう児童生徒が都内でも生まれています。
例えば、これまで準要保護の対象者を生活保護の1.1倍だった葛飾区では、区単独で新生活保護基準の1.2倍に引き上げるなどして今までの対象範囲を維持したいと取り組んだにもかかわらず、約400人の子どもたちが就学援助の対象から外れるという事態が予測されています。
また、マスコミ報道によると昨年度に約3000人が補助を受けた中野区では約200人の児童生徒が対象から外れるとされています。
しかも今後も2015年4月に生活保護基準の引き下げが行われる計画で、さらに深刻な影響が出かねない状況です。
義務教育を無償で受ける権利を保障する重要な制度から排除される子どもが出るのは由々しき事態です。これでは、今年施行された子どもの貧困対策の推進に関する法律にも逆行しているといわざるを得ません。
1 都教委は、子どもの貧困対策の推進に関する法律に逆行する、こうした事態をどう認識していますか。
国は、2013年8月の生活保護基準の見直しで、影響を抑えるための財政措置を2013年度限りにしました。国の「平成26年度における就学援助実施調査」では、影響が出ないように対応している自治体数を都内で61自治体としていますが、実際には葛飾区のような事態が生まれているのです。
2 都教委は、就学援助にかかわる全区市町村の実態調査をおこない、就学援助の対象者縮減をしないよう緊急対策を国に求めると同時に、都としても対策を講ずるべきです。
3 2010年度から新たに支給品目に加わったクラブ活動費、生徒会費、PTA会費がすべての区市町村で支給項目となるよう支援することを求めます。
今年4月、消費税が8%に増税されたことを受け、文部科学省から「4月から就学援助の支給単価を2.8%増額する」旨の事務連絡がされています。
ところが、日本共産党都議団が調査したところによると23区のうち約8割は、増税分を増額させていない状況があることがわかりました。
例えば、江東区の場合、給食費などの実費支給のものは消費税増税分を上乗せしましたが、学用品費等の単価支給をしているものは据え置きとしています。
そもそも、特別区財政調整交付金に増税分の対応が算定されていないことが問題です。
4 特別区財政調整交付金に就学援助単価の増税分を上乗せし、全ての区での単価増額ができるようにすべきです。
子どもの貧困対策法第2条の基本理念では「子どもの貧困対策は、子ども等に対する教育の支援、生活の支援、就労の支援、経済的支援等の施策を、子どもの将来がその生まれ育った環境によって左右されることのない社会を実現することを旨として講ずることにより、推進されなければならない。2.子どもの貧困対策は、国及び地方公共団体の関係機関相互の密接な連携の下に、関連分野における総合的な取組として行われなければならない」とし、第4条で地方公共団体の責務を規定しています。
都教委は、全ての子どもたちの教育を受ける権利を保障するために就学援助を拡充するよう、強く求めるものです。

平成26年第二回都議会定例会
畔上三和子議員の文書質問に対する答弁書

質問事項
 一 就学援助について
  1 国は、昨年8月、生活保護基準の引き下げを実施したが、連動して今年度、就学援助の対象外になってしまう児童生徒が都内でも生まれている。都教育委員会は、子どもの貧困対策の推進に関する法律に逆行する、こうした事態をどのように認識しているのか、見解を伺う。

回答
  就学援助は、学校教育法により、区市町村にその実施が義務づけられており、要保護者に対しては国庫補助事業として、準要保護者に対しては、区市町村が一般財源で賄うべき単独事業として実施されています。したがって、準要保護者に対する就学援助については、区市町村が子どもの貧困対策の推進に関する法律の趣旨を踏まえ、認定基準の在り方を含めて、その権限と責任において適切に実施するものと考えています。

質問事項
 一の2 都教育委員会は、就学援助にかかわる全区市町村の実態調査をおこない、就学援助の対象者縮減をしないよう緊急対策を国に求めると同時に、都としても対策を講ずるべきだが、見解を伺う。

回答
  本年6月に国が実施した「平成26年度における就学援助実施状況調査」(一部前倒し調査)により、就学援助に係る区市町村の実態について適切に把握しています。
  準要保護者に対する就学援助については、各区市町村において認定基準の見直しや他の取組を実施するなど、児童生徒への影響が出ないよう適切な対応を行っており、国に緊急対策を求めることや都として新たな対策を講ずることは考えていません。
  なお、都教育委員会は、引き続き、就学援助に係る国の通知や取組について必要な周知を図ってまいります。

質問事項
 一の3 2010年度から新たに支給品目に加わったクラブ活動費、生徒会費、PTA会費がすべての区市町村で支給項目となるよう支援すべきだが、見解を伺う。

回答
  準要保護者に対する就学援助については、区市町村が、一般財源で賄うべき単独事業として実施されており、対象費目の在り方を含めて、その権限と責任において適切に実施するものと考えています。

質問事項
 一の4 特別区財政調整交付金に就学援助単価の増税分を上乗せし、全ての区での単価増額ができるようにすべきだが、見解を伺う。

回答
  都区財政調整制度は、特別区の行政の自主的かつ計画的な運営を確保することを目的としています。また、特別区財政調整交付金は、使途が特定されない、各区の自主的な判断により使うことができる一般財源です。
  都区財政調整における基準財政需要額については、これまでも都と区で協議を行い、毎年の合意を重ねてきたものであり、今後とも適切に対応していきます。

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