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Tokyo Metropolitan Assembly

平成二十五年東京都議会会議録第十三号

平成二十五年九月二十六日(木曜日)
 出席議員 百二十七名
一番小林 健二君
二番加藤 雅之君
三番かんの弘一君
四番山内  晃君
五番栗山よしじ君
六番小松 大祐君
七番松田やすまさ君
八番大津ひろ子君
九番石川 良一君
十番みやせ英治君
十一番おときた駿君
十二番小松 久子君
十三番西沢けいた君
十四番米倉 春奈君
十五番白石たみお君
十六番斉藤やすひろ君
十七番栗林のり子君
十八番まつば多美子君
十九番伊藤こういち君
二十番河野ゆうき君
二十一番柴崎 幹男君
二十二番ほっち易隆君
二十三番舟坂ちかお君
二十四番清水 孝治君
二十五番島崎 義司君
二十六番神野 次郎君
二十七番やながせ裕文君
二十八番田中 朝子君
二十九番塩村あやか君
三十番山内れい子君
三十一番中山ひろゆき君
三十二番田中  健君
三十三番里吉 ゆみ君
三十四番和泉なおみ君
三十五番尾崎あや子君
三十六番大松あきら君
三十七番吉倉 正美君
三十八番遠藤  守君
三十九番中山 信行君
四十番木村 基成君
四十一番北久保眞道君
四十二番高椙 健一君
四十三番栗山 欽行君
四十四番大場やすのぶ君
四十五番和泉 武彦君
四十六番小宮あんり君
四十七番三宅 正彦君
四十八番吉住 健一君
四十九番桜井 浩之君
五十番野上ゆきえ君
五十一番上田 令子君
五十二番西崎 光子君
五十三番小山くにひこ君
五十四番あさの克彦君
五十五番新井ともはる君
五十六番徳留 道信君
五十七番河野ゆりえ君
五十八番小竹ひろ子君
五十九番上野 和彦君
六十番高倉 良生君
六十一番橘  正剛君
六十二番野上 純子君
六十三番谷村 孝彦君
六十四番山崎 一輝君
六十五番崎山 知尚君
六十六番川松真一朗君
六十七番近藤  充君
六十八番堀  宏道君
六十九番鈴木 錦治君
七十番きたしろ勝彦君
七十一番田中たけし君
七十二番鈴木 隆道君
七十三番神林  茂君
七十四番早坂 義弘君
七十五番両角みのる君
七十六番島田 幸成君
七十七番今村 るか君
七十八番斉藤あつし君
七十九番大西さとる君
八十番畔上三和子君
八十一番大島よしえ君
八十二番松村 友昭君
八十三番東村 邦浩君
八十四番小磯 善彦君
八十五番鈴木貫太郎君
八十六番木内 良明君
八十七番高木 けい君
八十八番村上 英子君
八十九番高橋 信博君
九十番鈴木 章浩君
九十一番秋田 一郎君
九十二番鈴木あきまさ君
九十三番山加 朱美君
九十四番高橋かずみ君
九十五番相川  博君
九十六番山田 忠昭君
九十七番林田  武君
九十八番服部ゆくお君
九十九番こいそ 明君
百番中村ひろし君
百一番尾崎 大介君
百二番石毛しげる君
百三番植木こうじ君
百四番かち佳代子君
百五番曽根はじめ君
百六番藤井  一君
百七番長橋 桂一君
百八番中嶋 義雄君
百九番ともとし春久君
百十番田島 和明君
百十一番中屋 文孝君
百十二番宇田川聡史君
百十三番吉原  修君
百十四番高島なおき君
百十五番古賀 俊昭君
百十六番立石 晴康君
百十七番野島 善司君
百十八番三宅 茂樹君
百十九番川井しげお君
百二十番吉野 利明君
百二十一番野村 有信君
百二十二番内田  茂君
百二十三番酒井 大史君
百二十四番山下 太郎君
百二十五番清水ひで子君
百二十六番大山とも子君
百二十七番吉田 信夫君

 欠席議員 なし

 出席説明員
知事猪瀬 直樹君
副知事安藤 立美君
副知事秋山 俊行君
教育長比留間英人君
東京都技監都市整備局長兼務藤井 寛行君
知事本局長前田 信弘君
総務局長中西  充君
財務局長中井 敬三君
主税局長新田 洋平君
生活文化局長小林  清君
警視総監西村 泰彦君
スポーツ振興局長細井  優君
環境局長長谷川 明君
福祉保健局長川澄 俊文君
産業労働局長塚田 祐次君
建設局長横溝 良一君
港湾局長多羅尾光睦君
会計管理局長松田 芳和君
交通局長中村  靖君
水道局長吉田  永君
消防総監大江 秀敏君
下水道局長松浦 將行君
青少年・治安対策本部長河合  潔君
病院経営本部長醍醐 勇司君
中央卸売市場長塚本 直之君
選挙管理委員会事務局長影山 竹夫君
人事委員会事務局長真田 正義君
労働委員会事務局長岳野 尚代君
監査事務局長松井多美雄君
収用委員会事務局長目黒 克昭君

九月二十六日議事日程第三号
第一 諮問第三号
  地方自治法第二百六条の規定に基づく審査請求に関する諮問について
第二 第百六十三号議案
  災害派遣手当等の支給に関する条例の一部を改正する条例
第三 第百六十四号議案
  特別区における東京都の事務処理の特例に関する条例の一部を改正する条例
第四 第百六十五号議案
  東京都震災対策条例の一部を改正する条例
第五 第百六十六号議案
  東京都議会議員及び東京都知事の選挙における選挙運動の公費負担に関する条例の一部を改正する条例
第六 第百六十七号議案
  東京都分担金等に係る督促及び滞納処分並びに延滞金に関する条例の一部を改正する条例
第七 第百六十八号議案
  東京都立学校設置条例の一部を改正する条例
第八 第百六十九号議案
  東京都指定障害児通所支援の事業等の人員、設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例
第九 第百七十号議案
  東京都風致地区条例の一部を改正する条例
第十 第百七十一号議案
  都立江東地区第二養護学校(仮称)(二十五)改築工事請負契約
第十一 第百七十二号議案
  都立小金井北高等学校(二十五)改修工事請負契約
第十二 第百七十三号議案
  都立第五商業高等学校(二十五)体育館棟その他改築工事請負契約
第十三 第百七十四号議案
  首都大学東京日野キャンパス(二十五)実験棟群改築その他工事請負契約
第十四 第百七十五号議案
  首都大学東京日野キャンパス(二十五)実験棟群改築その他空調設備工事請負契約
第十五 第百七十六号議案
  中川護岸耐震補強工事(その二十五)請負契約
第十六 第百七十七号議案
  平成二十五年度十号地その二多目的内貿岸壁(-(マイナス)八・五m)桟橋整備工事請負契約
第十七 第百七十八号議案
  若潮橋鋼けた製作・架設工事請負契約
第十八 第百七十九号議案
  古川地下調節池換気設備工事(その一)請負契約
第十九 第百八十号議案
  八ッ場ダムの建設に関する基本計画の変更に関する意見について
第二十 地方自治法第百七十九条第一項の規定に基づき専決処分した都民の健康と安全を確保する環境に関する条例の一部を改正する条例の一部を改正する条例の報告及び承認について
第二十一 平成二十四年度東京都各会計歳入歳出決算の認定について
第二十二 平成二十四年度東京都公営企業各会計決算の認定について
議事日程第三号追加の一
第一 東京都公安委員会委員の任命の同意について(二五財主議第二八〇号)
第二 東京都公安委員会委員の任命の同意について(二五財主議第二八一号)
第三 東京都人事委員会委員の選任の同意について(二五財主議第二八二号)
第四 東京都土地利用審査会委員の任命の同意について(二五財主議第二八三号)
第五 東京都土地利用審査会委員の任命の同意について(二五財主議第二八四号)
第六 東京都土地利用審査会委員の任命の同意について(二五財主議第二八五号)
第七 東京都土地利用審査会委員の任命の同意について(二五財主議第二八六号)
第八 東京都土地利用審査会委員の任命の同意について(二五財主議第二八七号)
第九 東京都土地利用審査会委員の任命の同意について(二五財主議第二八八号)
第十 東京都土地利用審査会委員の任命の同意について(二五財主議第二八九号)
第十一 議員提出議案第十五号 東京都保育所建設用地取得費補助条例

   午後一時開議

〇議長(吉野利明君) これより本日の会議を開きます。

〇議長(吉野利明君) あらかじめ会議時間の延長をいたしておきます。

〇議長(吉野利明君) 次に、日程の追加について申し上げます。
 議員より、議員提出議案第十五号、東京都保育所建設用地取得費補助条例、知事より、東京都公安委員会委員の任命の同意について外人事案件九件がそれぞれ提出されました。
 これらを本日の日程に追加いたします。

〇議長(吉野利明君) 昨日に引き続き質問を行います。
 百十六番立石晴康君。
   〔百十六番立石晴康君登壇〕

〇百十六番(立石晴康君) まことに五十六年ぶりに、二〇二〇年、平成三十二年夏季オリンピック・パラリンピックが東京開催に決定するという、記念すべき第十九期冒頭の都議会で私に質問の機会を与えてくれた中央区民の皆様にまず感謝して、質問に入ります。
 初めに、オリンピック・パラリンピック選手村について伺います。
 この選手村の最寄り駅は、大江戸線の勝どき駅です。大江戸線の中で、乗りかえ駅を除くと最も乗降人数の多い駅で、現在、ホームの拡張工事をしております。その勝どき駅から選手村が予定されている晴海五丁目まで、徒歩で二十分前後かかります。選手村は数千戸前後の住宅供給を前提に、民間資金で建設する計画であります。このような場所に立地する選手村は、交通環境の抜本的な改善が必要です。
 そこで現在、地元中央区では、建設中の環状二号線を活用して、晴海、勝どき、築地、銀座を結ぶLRT、BRTなどの交通システムを検討中です。さまざまな競技施設の建設が計画されているお台場、有明地区や、日常的な交通手段を強く求められている豊洲新市場などとも連結し、銀座だけではなく、新橋、虎ノ門などに至る交通網を考えれば、二十一世紀東京の基本的な交通軸の一つとして期待できるのではないかと考えます。
 そこでお尋ねいたします。臨海部の新たな交通機関となり得るLRT、BRTの交通システムに関する都の基本的認識について、お伺いいたします。
 次に、選手村と地元区民の日常生活に及ぼす影響についてお伺いいたします。
 オリンピック・パラリンピック開催中については、世界各国から選手が選手村に集まり、その選手と地域の交流などが期待され、都民がオリンピック・パラリンピックを身近に感じられるよい機会になります。しかし反面、選手村地域での交通規制に伴い、交通状況がどのように変わっていくのか、地元には不安の声もあります。
 そこで、オリンピック・パラリンピック開催時に選手村が地元区民の日常生活へ及ぼす影響について、お伺いをいたします。
 また、オリンピック・パラリンピック後の選手村の活用を考えたとき、単に数千戸の住宅団地ができたという結果にならないよう、十分な事前の検討が必要だと考えます。アスリートのためにつくられるグラウンドや体育館をそのまま残し、アスリート養成のスポーツ振興の拠点とするという視点もあり得るし、事後、建設しなければならない小学校や中学校に着目して、新しい国際的教育拠点とする考え方もあり得ると考えます。
 都心の住宅は依然として好調に販売されていますが、東京全体として見た場合、住宅は既に供給過剰の域に達しており、選手村が高度成長期のような団地造成に終わるならば、後世、特段の評価は得られないと思います。
 教育、スポーツ、芸術などの分野と連結し、二十一世紀後半の東京に持続可能なまちづくりのための発展こそが、後世の都民に引き継がれていく晴海の姿であると考えます。この晴海の選手村に、都として何を五輪記念遺産として残そうと考えておられるのか、ご見解をお聞きします。
 次に、首都高速道路についてお尋ねします。
 このことをあえて今お聞きするのは、首都高速が前回の一九六四年、昭和三十九年のオリンピックに前後してつくられたからであります。
 多くの人が阪神・淡路大震災で大変なことが起きたと認識したのは、高速道路が折れ曲がり、倒れた映像を見たときでありました。あの衝撃から十八年、補強、補修を重ねながら、首都高速は今も私たちの前にそびえています。
 しかし、昨年、国土交通省において、首都高速の再生に関する有識者会議が設置され、その廃止まで視野に入れた検討が行われたり、ことしに入って、首都高速の老朽化対策の財源確保に向けて、首都高速道路敷の容積移転が提唱されたり、何かと首都高速の老朽化をめぐって議論が提起されています。
 また、日本橋本町付近の地元町会連合会は、江戸橋から首都高上野線が高架で通っていますが、通行量は比較的少なく、景観を損なっているとの理由で、撤去してほしいとの強い要望があります。
 都は、長年、市街地の不燃化、耐震化に取り組み、三・一一以降、その取り組みを強化し、緊急輸送道路沿道整備事業などに一定の成果を上げていることは高く評価するものですが、都心を縦横に走る首都高速についても、既に耐震化が図られています。
 しかし、首都高速は一日当たり百万台もの交通がある過酷な使用状況にあり、常時振動している工作物です。東日本大震災などを振り返ってみても、対策には絶対というものはなく、念には念を入れて対応していく必要があります。計画的な点検、補修を行うなど、施設の安全性の確保に万全を期すことを改めて首都高速道路株式会社に求めていくよう、強く要望いたします。
 一方、オリンピックに向けては、外かく環状道路や中央環状線の整備も急ピッチに進められております。中央区内を走る都心環状線は、通過するだけの交通も多いといわれておりますが、通過物流を都心から排除できる状況が生まれれば、首都高速の役割も軽減されます。
 都心の交通を抑制していくには、都心環状線よりも外側にある環状道路の利用促進を図っていく必要があると思いますが、知事の所見を伺います。
 海外諸都市では、環境に配慮して、中心市街地への車両乗り入れ規制も当たり前のように行われています。このような流れを率直に読み解き、厳しい財政状況を考えれば、老朽化した首都高速の都心環状線の一部は撤去するということも、あながちむちゃな選択肢ではないと考えます。
 都心においても、自転車利用は急速に増加しており、自転車専用レーンの整備の必要性が高まっております。また、急激な高齢化の進展の中で、身近な交通機関のニーズが高まり、多くの自治体でコミュニティバスの運行が開始されています。交通手段そのもののあり方が大きく変わろうとしています。
 前回のオリンピックが車社会を決定づけたものとするならば、今回のオリンピック・パラリンピックは環境との共生社会を目指すものでありたいと考えます。名橋日本橋を覆う高速道路を撤去して青空を取り戻す運動が、同保存会を初め、大きなうねりとなっています。
 一方、国においては、首都高速の老朽化を踏まえて、民間都市開発と一体となった再生の検討を推進するとしています。
 そこで、老朽化する首都高速のあり方について、都の所見を伺います。
 次に、臨海副都心開発についてお伺いします。
 先般、この地域に多くの競技会場を配置する二〇二〇年、平成三十二年夏季オリンピック・パラリンピックの開催が決まりました。ことしはレインボーブリッジの開通二十周年のほか、都市再生の取り組みがスタートして十二年、えとの一回りという節目の年でもあります。開発を当初から支援してきた我々都議会自民党には感慨深いものがあります。
 都市の競争力の向上は、安倍政権の成長戦略が示す重要な取り組みの一つであります。首都東京の都市機能の向上を図り、東京がアジアのビジネス拠点となってアジアの成長を取り込むことが、日本経済の再生には必要であります。
 特に、大きな経済波及効果を持つMICE、国際観光分野で、国際都市としての魅力と競争力をさらに高めることが重要であり、そのためには、東京五輪の開催を弾みとして、都心では貴重な開発余地を持つ臨海副都心を、今後いかにして発展させるかが鍵となります。
 そこで、現在の臨海副都心の姿と今後の取り組みの方向について、見解をお伺いいたします。
 また、昨今は都内の新たな観光名所として、スカイツリーや丸の内で赤れんが駅舎を復元しリニューアルした東京駅と、八重洲口にはグランルーフが先日オープンしました。臨海副都心では、大型商業施設のダイバーシティ東京が開業し、ガンダムの立像とともに大きな反響を呼んでいます。
 東京全体で新たな観光資源が開発され、来訪者の増加につながることはすばらしいことです。臨海副都心が世界のMICE先進都市との競争に打ち勝つには、質が高く個性のあるまちとして注目を集めることが重要であり、五輪招致のプレゼンでも注目された日本ならではのおもてなしの取り組みなども必要と考えますが、MICE先進都市へ向けて、今年度の取り組みの視点とその概要をお伺いし、質問を終わります。(拍手)
   〔知事猪瀬直樹君登壇〕

〇知事(猪瀬直樹君) 立石晴康議員の一般質問にお答えします。
 環状道路の利用促進についてでありますが、三環状道路のうち中央環状線が来年度に完成するなど、三環状道路の整備率は二〇一五年末には八五%に達します。都心を走る交通量を減らし、首都高一号羽田線のような老朽化した首都高速道路の維持更新しやすい環境を整えるためにも、三環状道路を最大限活用する取り組みが重要であります。
 しかし、三環状道路が整備されても、現行の料金体系のままでは、車が都心を通過して目的地に向かった方が、外側の環状道路を利用するより安い場合があります。それでは貴重な税金を使って整備した三環状道路の整備の効果は十分に発揮されません。
 そのため、車が外側の環状道路を利用して目的地へ向かうためのインセンティブが必要になります。そのインセンティブを与えて、そして一体的で利用しやすい料金体系の構築をつくりたいと思っております。
 今後、圏央道の完成を見据え、国交省や高速道路会社と話し合って、新たな料金体系を実現していきたいと思っております。
 その他の質問については、東京都技監及び関係局長から答弁いたします。
   〔東京都技監藤井寛行君登壇〕

〇東京都技監(藤井寛行君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、晴海や銀座などを結ぶLRT、BRTなどの交通システムについてでございますが、お話の交通システムは、地域交通を担う公共交通機関として有効でありますが、導入に当たりましては、導入空間の確保や自動車交通に与える影響、事業採算性など、さまざまな課題があります。
 中央区では、臨海部と都心部とを結ぶこうした交通システムの実現に向けた調査検討を行っております。
 引き続き、関係区の動向などを踏まえながら、都は必要な技術的支援や情報提供などを行っていくとともに、将来的には複数区にまたがる広範囲の交通機関ともなり得ることから、都としても適切に対応してまいります。
 次に、老朽化する首都高速道路のあり方についてでございますが、首都高速道路は建設から半世紀が経過し、経年変化に加えて、車両の大型化などから、構造物の老朽化が進んできており、今後、早期に対策を実施する必要があります。首都高速道路株式会社が設置した調査研究委員会では、ご指摘の日本橋周辺の都心環状線を含む十区間におきまして、大規模更新の実施が必要との提言が出されております。
 都は、首都高速道路が東京の自動車交通を支える基幹的なインフラであることや、災害時における緊急輸送道路としての役割を持つことなどを踏まえ、今後の再生のあり方につきまして、国や関係機関と連携し、検討してまいります。
   〔スポーツ振興局長細井優君登壇〕

〇スポーツ振興局長(細井優君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、選手村がオリンピック開催時に地元へ及ぼす影響についてでございます。
 選手村は、選手がくつろいだ時間を過ごすことに加えて、競技に向けた集中力を高める場所であり、選手にとって最も重要な施設でございます。そのため、単に快適なだけでなく、安全性や利便性にも万全を図る必要があり、選手村への侵入を防ぐセキュリティーゾーンや、競技会場までのアクセスを確保するオリンピックレーン等を設ける予定でございます。
 これらにより、選手村周辺においては、一部の道路の通行を制限する必要がございまして、地域の生活に一定の影響が生じることが想定されます。選手村の運営には、地域住民の理解が必要でございまして、今後、選手村計画の具体化において、地域への影響を極力低減するよう努めていくとともに、地元区や地元住民に丁寧に説明をしてまいります。
 次に、選手村のレガシーについてでございます。
 選手村跡地のまちづくりにおいては、オリンピックレガシーを継承して、地域の持続的な発展に生かすことが重要と認識してございます。そのため、立候補ファイルでは、選手村跡地を、大会後もさまざまな人々が集い、交流しながら世界へ発信していく地域として、教育、文化、スポーツ等の面からあらゆる世代の活動を推進する国際交流拠点と位置づけております。
 今後、選手村整備や後利用の検討にあわせて、地元区など関係者と連携しながら、国際交流拠点の具体化に向けた検討を進めてまいります。
   〔港湾局長多羅尾光睦君登壇〕

〇港湾局長(多羅尾光睦君) 二点のご質問にお答え申し上げます。
 まず臨海副都心の現況と開発の方向についてですが、臨海副都心では、既に約七割の土地処分が完了し、約千五百社が活動するビジネス拠点として、また、観光客に人気のリゾート地として多彩な魅力を持つ都市に成長を遂げております。
 現在、躍進著しいアジア諸都市との都市間競争を見据えて、今後開発予定の青海地区北側を中心に、IRも視野に、複合的なMICE拠点の実現を目指しております。
 今後は、さらに東京五輪の競技会場が多く配置されていることを生かし、国際的なスポーツ拠点として親しまれるにぎわいの創出や多言語案内表示の充実など、世界に開かれた観光都市としての付加価値を一層高めて、日本経済の再生に寄与する都市づくりを進めてまいります。
 次に、臨海副都心のMICE、国際観光拠点化に向けた今年度の取り組みについてですが、MICE先進都市と伍していくためには、臨海副都心ならではのおもてなしの視点からの魅力向上が重要でございます。
 今年度は、こうした視点から、都独自の補助制度を活用し、アフターコンベンションに資する事業を推進しております。
 まず、日本初のビルの窓を利用した音と連動した動きのあるイルミネーションや、季節に応じたさまざまなコンテンツにより建物に映像を映すプロジェクションマッピングを展開し、夜のエンターテインメントを創出いたします。
 さらに、外国人観光客のニーズが非常に高い、だれもが利用できる無料Wi-Fi環境を駅前など多くの方々が集まる公共スペースに整備し、利便性の向上を図ってまいります。
 今後とも、臨海副都心により多くの方々が何度も来訪していただけるよう、こうしたおもてなしの心あふれる魅力的な事業を展開してまいります。

議長(吉野利明君) 八十七番高木けい君。
   〔八十七番高木けい君登壇〕

〇八十七番(高木けい君) 昨年十二月、石原前知事の突然の辞任により行われた東京都知事選挙で、猪瀬知事は石原後継候補として都知事選挙に初当選されました。
 石原都政で五年五カ月の長きにわたって副知事を務められましたが、これからの猪瀬都政は、その理念や政策など前都政の何を継承し何を継承しないのか、猪瀬都政とは何を目指し、何を実現するために誕生したのか、まずは知事の所見を伺いたいところですが、本日は問わないことにいたします。
 出馬表明時の記者会見の発言、選挙公報等を拝見しても、どのような都政を目指すのか、政治理念を含めて明確なものが見えてきませんので、今後の都政運営の実態を見て、しかるべき時期に改めて、猪瀬都政とは何を目指し、何を実現するために誕生したのかを問いたいと思います。
 さて、石原都政は、都議会自民党との切磋琢磨を通じて都政の可能性を広げ、実績を上げてきました。中でも独自の視点で積極的に推進をしてきた都市外交、アジア大都市ネットワークは、国家間の外交に加え都市同士の連携が、地球規模の課題を解決する上でも重要であるという認識のもと、都市環境政策、航空機産業の育成、震災等危機管理対策など、独自の切り口で多くの成果を上げてきました。
 そこで、アジア大都市ネットワークを今後どのように進めていくのか、知事の所見を伺います。
 私がアジネットを高く評価するのは、昨年、会員都市を従前の北東アジア、東南アジアだけでなく、その範囲を東アジアへと広げたことにもあります。それは、モンゴルのウランバートル、ロシアのトムスクの加入であり、このことは単なる地理的な拡大だけではなく、安倍総理の提唱する価値観外交と気脈を通じています。
 さらに、中央アジアのカザフスタン、ウズベキスタン等、今後アジネットによる都市外交の可能性を模索できる地域は極めて広く大きく、北京市が脱退している中国においても、そろそろ新たな可能性を探るべきと考えます。
 中国には、北京以外にも人口百万人を超える大都市は多数あります。特に我が国と歴史的つながりの深い中国内陸部の内蒙古自治区、いわゆる南モンゴルの中心都市であるフフホトや、新疆ウイグル自治区、いわゆる東トルキスタンの中心都市であるウルムチなどをアジネットに誘い、ともに都市の抱える諸問題解決に取り組むことが、広くアジア全体の利益につながると考えます。
 私は、こうした都市を加入させるべく、東京が主体的にアプローチをしていくべきと考えますが、今後のアジア大都市ネットワークにおける新規加入都市の考え方について、所見を伺います。
 続いて、都市外交の一層の充実に向けて、旧南洋諸島の国々との連携について伺います。
 西太平洋の赤道付近に広がるミクロネシアと呼ばれる地域は、その歴史的背景から世界で最も日系人比率が高く、親日家の多い地域であるといわれています。
 しかし、我が国の国費留学生制度の改変から、近年、日本との関係は、とみに希薄になりつつあり、このままでは貴重な親日の国々を失うおそれがあります。
 そこで、都として、旧南洋諸島の国々との連携を都市外交の手法で推進すべきと考えますが、所見を伺います。
 次に、都議会自民党が過日の都議選で都民とお約束した公約集、東京を世界で一番の都市に、この公約集でございます。この中から三点質問をいたします。
 最初に、東京から電柱をなくすことについて伺います。
 東京都発行「十年後の東京」への実行プログラム二〇一一(概要版)によると、世界の大都市における無電柱化率は、ロンドン、パリ、香港、シンガポールが一〇〇%、ニューヨークは七二%等、極めて高水準である一方、東京は七%と、無電柱化に関しては諸外国と比べて大きく立ちおくれている現状にあるとされています。
 将来、東京から電柱をなくし、世界で一番の都市を目指すならば、まず都が率先して無電柱化に取り組み、区市町村を先導していく必要があります。そのためには、より一層明確な目標を定めて、無電柱化事業を進めていくべきと考えますが、所見を伺います。
 次に、特別養護老人ホームの整備について伺います。
 高齢者の安心を守るためには、住まいと見守り体制の確立や、特養、認知症高齢者グループホームの設置促進が不可欠であります。都内の高齢者人口は、とりわけ七十五歳以上の後期高齢者の割合が今後ますます増加していくことを考えると、さらに特養に対する需要が高まることは明らかです。
 都はこれまでも、定期借地権の一時金や、所得の低い方にも利用しやすい、プライバシーの確保された多床室の整備など、都独自の補助を実施してきました。こうした施策が成果を上げ、本年九月一日には、都内特養の定員は四万人を超えましたが、一方でその定員を上回る入所申込者がいるのも現実であります。
 入所申込者の中には、最優先で特養に入所すべき方々ばかりではないとも考えられますが、今後、都が取り組むべきことは、中長期的な介護需要を見定め、これに向かって多様な手法により、介護サービス基盤の効果的な整備を一層促進することにあります。
 昨日の代表質問でも披瀝したとおり、折しも今月、都議会自民党は、東京を世界で一番の都市にするための政策推進総本部を立ち上げました。この中で、高齢者施策の重要なテーマの一つとして、介護サービス基盤の充実、なかんずく特養整備についても多面的な検討を行っていきます。こうした我が党の検討状況も踏まえて、都は、さらに特養整備に力を入れていくべきと考えますが、所見を伺います。
 次に、待機児童ゼロを目指す対策の一環として、今後行われる子供・子育て会議について伺います。
 都はこれまでも、待機児童の解消に向けた取り組みを強力に推進してきましたが、保育サービスの充実は、引き続き喫緊の課題であります。また、幼児教育や地域の子育て家庭などに対する幅広い子育て支援策の充実も強く求められています。
 こうした中、国の社会保障・税一体改革の一つとして、平成二十七年度から子ども・子育て支援新制度が本格施行される予定になっております。
 新制度の施行に向けては、各区市町村が必要量の調査を行い、事業計画を策定すると聞いています。都においても、子供・子育て会議の意見を踏まえ、区市町村に対する支援計画を策定するとのことですが、策定に当たっては、幼稚園及び保育事業者など関係者の意見を十分聞きながら進めていくことが大切だと考えます。
 そこで、この会議ではどのような議論を行い、一定の集約を図っていくのか、お伺いいたします。
 最後に、産業政策について伺います。
 昨年末の政権交代以来、期待感先行といわれながらも、景気経済には確実に明るさが戻ってきました。今後さらに必要なことは、アベノミクスの効果による景気回復の実感を中小企業にまで波及させ、成長分野への参入や事業拡大につなげていくことです。ここは日本の景気回復、経済再生を牽引するために、東京が先頭を切って、一歩踏み出した施策を打ち出していくべきときであります。
 まず、都における中小企業支援の大きな柱は制度融資であり、半年前の予算特別委員会で取り上げた量的な側面の確保に加え、メニューの見直しなど質的な充実を求めます。
 例えば、工場の建てかえや最新の機械の導入など設備投資の推進、商品、技術の海外への販売展開などの取り組みを中小企業が大胆に進められるよう、強力な後押しが必要です。
 また、小零細企業の日々の資金繰りなど、現場の切実な声に応えたつなぎの小口資金も必要です。さらには、こうした融資メニューは、中小企業経営者の目線から、わかりやすく利用しやすいものとすべきであります。
 中小企業の資金調達を支える制度融資のさらなる充実に向けた都の取り組みについて、所見を伺います。
 アベノミクスの一つの特徴は、女性や若者の活躍を後押しすることで、産業活動を活性化させ、誰もが生き生きと働くことのできる社会をつくろうとするものです。私は、これにビジネスはもとより、社会経験豊かなシニア層も加えるべきと考えます。
 産業に活力をもたらすのは、いうまでもなく創業であり、女性の豊かな感性、若者の夢とアイデア、シニアの経験など、それぞれの持ち味を生かした創業を飛躍的にふやしていくことが、少子高齢化社会にあっても世の中に活力をもたらす有効な手だてであると考えます。
 しかしながら、創業にはさまざまなハードルがあることも事実ですから、都が従来の支援の枠組みを一歩踏み出し、女性、若者、高齢者に狙いを定めた資金供給や経営面でのサポートなど、きめ細かい支援を通じて創業を促し、さらに創業間もないアーリーステージの企業についても、その育成に力を入れていくべきと考えますが、所見を伺います。
 また、就業については、我が国の女性の就業率がいまだ三十代を底として、M字カーブを描くなど、働く意欲のある女性が力を発揮し切れていない現実があります。
 国の成長戦略に呼応し、女性が企業等の成長を支える人材として十分に力を発揮できるよう、都としても女性の就業を支援する取り組みをより一層充実させていく必要があると考えますが、見解を伺います。
 次に、ものづくり産業への支援について伺います。
 東京には、世界最高水準の技術を持ち、新たな技術の開発にも挑戦するすぐれたものづくりの中小企業が数多く存在し、我が国産業の土台を支えています。こうした企業が地域で息長く事業活動を続けていけるよう、しっかりとした行政のバックアップが必要であります。
 国政において、我が党は、中小企業の試作開発経費の助成など、ものづくり産業支援を強力に進めてまいりました。民主党政権の事業仕分けで施策が後退した時期には、中小企業団体中央会の切実な声を受け、都議会自民党から都独自の支援充実を要望し、受注型中小製造業競争力強化支援事業が実施されています。
 安倍政権となって以来、国では再びものづくり中小企業への支援に力を入れ始めました。都でも、地域の小さな製造業にまで支援が行き渡るよう、助成規模の拡大や助成率の引き上げなど、本事業をさらに充実、発展させるべきものと考えますが、所見を伺い私の質問を終わります。(拍手)
   〔知事猪瀬直樹君登壇〕

〇知事(猪瀬直樹君) 高木けい議員の一般質問にお答えいたします。
 先ほど、猪瀬都政は何を目指し何を実現するために誕生したのかというご質問かと思いましたが、しかるべき時期に質問したいということなので、しかるべき時期にお答えさせていただきます。
 さて、次の今後のアジア大都市ネットワークの取り組みについてのご質問ですが、アジア大都市ネットワーク21は、アジアの首都及び大都市が連携し、大都市が直面する課題に共同で取り組むことにより、アジアの繁栄と発展に貢献してきたと認識しております。
 単なる儀礼的な交流ではなく、感染症対策や防災訓練などの危機管理、廃棄物処理などの環境対策、企業の商談会を初めとする産業振興など、幅広い分野で実務レベルでの協力体制構築や解決策の研究に取り組み、成果を上げてきました。
 この貴重なレガシーを継承するとともに、ビジネスの視点を重視した新たな共同事業の立ち上げや、個別課題に機動的に取り組むことを可能にする枠組みを創設するなど、さらなる発展に向けた改革を進めていくつもりであります。
 なお、その他の質問については、関係局長から答弁します。
   〔知事本局長前田信弘君登壇〕

〇知事本局長(前田信弘君) 都市外交に係る二点のご質問にお答えいたします。
 今後のアジア大都市ネットワーク21における新規加入都市の考え方についてであります。
 アジア大都市ネットワーク21への新規加入につきましては、規約によりまして全会員都市の合意に基づき認めているところでございます。昨年六月、新たに加入いたしましたウランバートル及びトムスクにつきましても、同様の手続を踏んだところでございます。
 今後、新規都市の取り扱いにつきましては、加入の希望とともに既に会員となっている都市の意向も確認しつつ対応してまいります。
 次に、ミクロネシア地域など太平洋の島々との都市外交を通じた連携についてであります。
 太平洋の島々は、ミクロネシア連邦やパラオ共和国のように、それぞれ一つの国を形成しており、基本的には国家間による外交を進めていくべきものと考えております。
 外務省によれば、太平洋島しょ国は、大変親日的で、国際社会において日本の立場を支持するなど、日本にとって重要な国々であるとしており、国はこれらの国々との関係を強化するため、平成九年以来三年ごとに太平洋・島サミットを開催するなど取り組みを進めてきております。
 東京都におきましても、国際交流を推進する観点から、ミクロネシア連邦と首都大学東京との間における学生交流の検討などを行っており、今後とも、必要な協力を行ってまいります。
   〔建設局長横溝良一君登壇〕

〇建設局長(横溝良一君) 無電柱化事業の推進についてでございますが、都は、アクションプログラム二〇一三に基づき、センター・コア・エリア内を初め、環状七号線、多摩地域の緊急輸送道路などの都道において無電柱化を推進しており、施設延長で約七百七十キロメートルが完成しております。
 また、区市町村に対しては、技術的支援や国と都で事業費のおおむね四分の三の補助を行っております。
 今後は、主要駅周辺や緊急輸送道路などの都道の無電柱化について、新たな整備目標を示すとともに、区市町村の事業が展開しやすいよう、一層の支援に努めてまいります。
 また、国に対し、必要な財源の拡充を求めるとともに、国や区市町村、電線事業者との連携を一層強化して、都内の無電柱化を積極的に進め、風格ある都市景観の形成と高度防災都市の実現を目指し世界に誇れる都市空間を創出してまいります。
   〔福祉保健局長川澄俊文君登壇〕

〇福祉保健局長(川澄俊文君) 二点のご質問にお答えします。
 まず、特別養護老人ホームの整備についてですが、都はこれまで、区市町村が地域の介護ニーズを踏まえて算定したサービス見込み量に基づき、高齢者保健福祉計画を定め、整備の進まない地域の補助額を一・五倍に加算するなど、独自補助により特別養護老人ホームの着実な整備を進めてまいりました。
 また、現在、本年七月に設置した構造的福祉プロジェクトチームのもとに、高齢化対策検討チームを設け、中長期的な視点から介護基盤整備も含めた高齢者施策全般について、局横断的に検討しているところでございます。
 その検討結果は、今年度策定する長期ビジョンや来年度予算に反映させることとしており、お話の政策推進総本部の議論も踏まえながら、特別養護老人ホームの整備促進に取り組んでまいります。
 次に、東京都子供・子育て会議についてですが、この会議は、平成二十七年度から実施される子ども・子育て支援新制度に向け、都が策定する支援計画や施策の総合的かつ計画的な推進に関して、審議等を行うことを目的として、条例に基づき設置したものでございます。
 会議の委員は、幼稚園や保育園などの事業者、子育て中の都民、子供、子育て支援に見識を有する学識経験者、区市町村の代表者、経済界の代表者など幅広い立場の方々に依頼をしており、それぞれの立場から子育て支援に関する具体的な意見をいただく予定でございます。
 第一回の会議は十月下旬を予定しており、都としては、待機児童解消や子育て支援策など、支援計画に盛り込む事項を中心に議論を行っていただく考えでございます。
   〔産業労働局長塚田祐次君登壇〕

〇産業労働局長(塚田祐次君) 四点のご質問にお答えいたします。
 まず、制度融資の充実についてでありますが、制度融資による金融支援に当たっては、経済情勢の変化や企業の資金ニーズに的確に対応できるよう、資金供給への万全な備えに加え、機動的に制度の見直しを行うことにより、中小企業の経営安定化や成長を支えることが重要であります。
 都はこれまでも、リーマンショック後の緊急保証制度や金融円滑化法終了時の特別借換融資の創設など、その時々の中小企業の資金ニーズに適切に対応してまいりました。
 今後は、小規模企業の日々の資金繰りを確実に支えつつ、設備投資を初めとする前向きな取り組みへの対応など、企業の実情を踏まえたきめ細かい支援を講じるため、融資メニューの充実について検討を進めてまいります。あわせて、利用者の視点に立った利便性のさらなる向上を図ってまいります。
 次に、女性、若者、高齢者への創業支援についてでありますが、東京が将来にわたり成長を実現していくためには、産業の重要な担い手として、女性、若者、高齢者がその力を存分に発揮し、さまざまな分野で新たな事業を立ち上げていくことが重要であります。
 このため、都はこれまで、制度融資により創業者向けの融資メニューを提供するとともに、窓口相談やセミナーの開催を通じて、創業ノウハウの提供を行ってまいりました。また、女性起業家向けセミナーや学生によるビジネスプランコンテストなど特色ある支援も実施してまいりました。
 今後は、女性、若者、高齢者の創業を一層促進するため、それぞれのニーズや実情を踏まえた新たな資金供給の仕組みや、ビジネスプランを磨き実現につなげるための支援の拡充など、創業の各段階に応じた効果的な支援策を検討してまいります。
 次に、女性の就業支援についてでありますが、高い能力を持ちながらも出産等で退職し、再就職を望む女性が、仕事について企業現場で活躍するためには、個々の状況に応じたきめ細かな就業支援が重要であります。
 このため、都は、しごとセンターにおいて専任のアドバイザーによるキャリアカウンセリングを行うほか、就職活動に関するセミナーと職場実習を組み合わせたプログラムなど、女性の再就職を支援する事業を展開しております。
 今後は、就職相談とあわせて保育に関する情報提供を行うなど、再就職を目指す女性を的確にサポートする体制の整備や、セミナーを初めとしたサービスの地域展開による利便性の向上を検討してまいります。こうした支援策の一層の充実強化を図り、女性の就業を積極的に推進してまいります。
 最後に、ものづくり産業への支援についてでありますが、付加価値の高い製品の開発を支える中小製造業の技術力を高めることは、東京の産業を活性化していく上で重要であります。
 このため、都では、中小企業団体中央会との協力のもと、受注型中小製造業競争力強化支援事業により、中小製造業の技術レベルの向上や高品質の部品の開発などを支援してまいりました。
 今後、東京の産業の競争力を一層高めていくためには、都内の小規模ながらもすぐれた基盤技術を持つ企業が、その力を最大限発揮していくことが必要であります。こうした企業がこの事業を活用し、技術力の向上を効果的に行うことができるよう、ご提案の内容も踏まえ、質と量の両面から支援の充実について検討してまいります。

議長(吉野利明君) 五十九番上野和彦君。
   〔五十九番上野和彦君登壇〕
   〔議長退席、副議長着席〕

〇五十九番(上野和彦君) 初めに、二〇二〇年オリンピック・パラリンピック東京大会のセキュリティー対策について質問します。
 いうまでもなく、オリンピック・パラリンピックは、世界最大の平和の祭典でありますが、テロの不安と隣り合わせでもあります。事実、一九七二年ミュンヘンオリンピックや一九九六年アトランタオリンピックでは、テロ事件が発生し、平和の祭典が汚されました。オリンピックではありませんが、ことし四月十五日に開催されたボストンマラソンでは、沿道の観客席で爆破事件が発生しました。
 七年後の東京大会で、テロ対策は、大会運営の重要な課題であり、万全の対策を講じていかなければなりません。
 そこでまず、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピックを安全・安心な大会にしていくためのセキュリティー対策について、知事の見解を伺います。
 テロについては、国民保護法に基づく東京都国民保護計画で対応策が講じられておりますが、都の施設や行政機能が攻撃を受け、オリンピックに重要な影響を与える事態は、何としても避けなければなりません。
 テロの標的として可能性のある都の施設の監視体制を、平時から万全にすることはもちろん、仮にテロが発生した場合には、迅速かつ的確に初動対応を実施し、速やかに都の機能を回復させなければなりません。そのためには、テロに対応したBCPの策定など危機管理体制を強化すべきと考えます。都の見解を求めます。
 次に、防災対策について質問します。
 都は、平成二十年十一月、我が党の指摘に応え、都政のBCPを策定し、地震など危機への備えを固めてきましたが、東日本大震災で浮かび上がった帰宅困難者の受け入れ、物資搬送などの新たな課題を踏まえ、計画内容を見直す必要があります。また、見直しに当たっては、首都直下地震などに都のみで対応することが困難である事情を鑑みれば、国や区市町村が策定するBCPと連動したものにしていく必要もあります。さらに、BCPは計画の策定、教育、訓練の実施、検証、見直しという、いわゆるPDCAサイクルを通じて、継続的に改善を図るというマネジメント、つまりBCMがあって初めて強固なものとなります。
 そこで、BCMを行うための推進体制を構築するとともに、訓練などによる検証を通じて、BCPをより実効性の高いものへと見直していく必要がありますが、都の見解を求めます。
 次に、木密対策について質問します。
 木密地域不燃化十年プロジェクトの整備地域二十八カ所のうち、十五カ所が液状化の可能性がある地域であります。地面が液状化するところでは、建物を不燃化しても砂上の楼閣となってしまいます。また、住民は都の進める共同住宅より、戸建て住宅を望まれる方が多く、耐震、耐火構造で建物更新されたとしても、結果的に既存の敷地が細分化され、木密の解消には至りません。このままでは、都市防災の専門家である中林一樹首都大学東京名誉教授が指摘するように、木造三階建ての木密の再生産となり、再び次世代に木造密集市街地の課題をつけ回すことになりかねません。
 こうした課題を解決するには、区画整理などにより抜本的な面的整備を行い、事前に地盤改良により液状化対策を行った上で、耐震、耐火構造の建物を建てていくことが重要であります。
 そこで、まず過去の実績を踏まえ、木密地域での区画整理事業の効果について見解を求めます。
 本年六月五日、国は宅地液状化防止事業という国費助成を新設しました。この交付金は、一定の条件のもと、地方公共団体が公共施設と宅地との一体的な液状化対策を行う場合、その設計費、工事費の四分の一を国が補助するものです。
 都は、こうした国の交付金を活用すべきであります。例えば、江戸川区南小岩七丁目、八丁目の不燃化特区では、再開発、区画整理、街路事業などのコア事業を活用するなど、安全なまちづくりを目指しておりますが、本地区における国の支援策を活用した液状化対策の可能性について、都の見解を求めます。
 次に、工業用水道事業について質問します。
 東京では、高度経済成長期における工場などの地下水の揚水量増大に伴い、地盤沈下が拡大し、最も激しい場所では一・七メートルも沈下しました。都は防止対策として、工業用水道の整備を、昭和三十九年から江東地区、昭和四十六年から城北地区で開始し、その結果、昭和五十年代には地盤沈下はほぼ鎮静化しました。
 一方、事業開始以来四十年が経過し、施設が老朽化してきたため、都は平成十年度から十七年度まで、国庫補助を活用した改築事業により、施設の更新にも取り組んできました。ところが、工業用水の供給量が昭和四十九年度をピークに減少し、工業用水道事業会計は、平成二年度以降、赤字基調をたどっているため、平成十六年度包括外部監査において、廃止を含めた抜本的な経営改革をすべきとの指摘を受ける事態に至っております。
 これにより施設の更新は中断し、現在、強度の低い管路が全体の約三三%存在し、工場の移転などで休止となった満水状態の管路が約一四%埋設されたままになっております。また、特定緊急輸送道路の下に管路延長二十八キロメートル布設されておりますが、耐震継ぎ手率はわずか約一七%であります。巨大地震が発生すれば、軟弱地盤の区部東部地域を中心に、管の破損による道路陥没や家屋傾斜などの甚大な被害が想定されます。
 そこで、都は平成十八年九月に、関係七局による、廃止を含めた抜本的な経営改革の検討会を開始しましたが、七年たった現在の検討状況と、管路の老朽化対策も含めた今後の方針について、見解を求めます。
 次に、篠崎公園の整備について質問します。
 私の地元江戸川区は、陸域の七割が満潮面以下のゼロメートル地帯であります。このため、多くの住民が避難することのできる防災拠点として、篠崎公園の高台化による整備を東京都に強く求めてきたところであります。これを受けて、都は、篠崎公園から江戸川の堤防に安全に避難することのできる公園の高台化を含む整備計画を、平成二十四年二月、公表しました。
 そこで、まず篠崎公園の現在の整備状況についてお尋ねいたします。
 また、篠崎公園は、計画がつくられてから五十年以上を経過しておりますが、これまでの事業の進め方では、公園が完成するまで数十年かかります。近年の異常気象に伴う災害に備えるためにも、篠崎公園の早期完成が強く求められております。このため、用地取得を急ぐ必要があります。
 地元江戸川区への委託も含め、事業のスピードアップを図るべきと思います。見解を求めます。
 次に、中川堤防の整備について質問します。
 私は、平成二十四年三月の予算特別委員会でも指摘しましたが、荒川左岸堤防の機能を兼ねている中川堤防は、荒川右岸堤防より一メートルから三メートルぐらい低くなっており、荒川の水位が上がった場合には、先に江戸川区、葛飾区側に水があふれ出る構造となっております。この地域の安全を確保するには、左岸と右岸の堤防を同じ高さにするために、中川堤防をかさ上げ、拡幅強化するとともに、平常時は親水公園、災害時には二十万人の避難地となる整備を進めるべきであります。
 そこで、都は国と連携して、中川堤防の安全性の向上に取り組むべきと考えますが、見解を求めます。
 次に、観光対策について質問いたします。
 葛西臨海水族園は、江戸川区の臨海部、葛西臨海公園の中にあり、マグロの回遊で知られる、国内でも有数の水族館であります。平成二十三年に策定された都立動物園マスタープランでは、開園から二十五年が経過した葛西臨海水族園は、施設の大規模な更新が必要とされています。
 二〇二〇年オリンピック・パラリンピック東京大会では、葛西臨海公園も競技会場になる予定であります。大会期間中は、国内外から多くの観客が葛西臨海公園を訪れることになります。このため、葛西臨海水族園をおもてなしの場の一つとして位置づけるべきです。東京大会で来日する外国人観光客も念頭に置いて、さらなる魅力向上を図るため、再整備の必要があると考えます。都の見解を求めます。
 観光振興に関連し、ここ数年急増しているイスラム圏からの観光客の対応について質問します。
 昨年の訪日外国人旅行者数は八百三十七万人と、東日本大震災前の水準にほぼ回復しました。ことしも増加傾向が続いており、とりわけ東南アジアを中心に大きく伸びております。中でもイスラム教徒、すなわちムスリムの多いインドネシアやマレーシアからの旅行者は、いずれも前年比六〇%増と、その伸びが著しい状況にあります。この傾向は、二〇二〇年オリンピック・パラリンピックに向けて、さらに加速するものと見られております。
 ムスリムの多くは、日本に対してよい印象を持つ親日家であるといわれております。ところが、日本ではムスリムに対する知識が薄く、数年前から礼拝室の設置やムスリム用の食事、ハラールフードを提供する観光施設が徐々にふえ始めているものの、十分といえる状況ではありません。
 そこで都は、今後増加が見込まれるムスリムの旅行者に対する理解を広げ、受け入れ環境を整備すべきと考えます。都の所見を求め、私の質問を終わります。(拍手)
   〔知事猪瀬直樹君登壇〕

〇知事(猪瀬直樹君) 上野和彦議員の一般質問にお答えします。
 二〇二〇年東京大会のセキュリティー対策についてでありますが、ニューヨーク訪問中に起こったボストンマラソンの爆破テロ事件は記憶に新しく、非常に残念で痛ましい出来事でありました。
 二〇二〇年東京大会には、二百以上の国と地域から、要人やアスリートを初め多くの方々が来日いたしますが、東京は数多くの国際イベントを、これまで既に安全に開催した経験とノウハウを有しております。IOC委員からもその力は広く認められており、大会のセキュリティーは万全を期してやっていきます。
 同時に、大会を成功させるために、東京を訪れる全ての方々が安全に安心して東京の街を楽しめるようにしなければなりません。
 東京では、現金が入った財布を落としても手元に戻り、その総額は年間三十億円にも上るということであります。そして、安全・安心まちづくり条例が施行されたこの十年間で、都内の犯罪認知件数は四割減少しております。東京、そして日本の治安は世界に誇るべきものであり、これを確固として守っていきたい。
 今の三十億円のエピソードでありますが、五月末から六月初旬にかけ、スポーツアコード国際競技連盟の大会がサンクトペテルブルクでありました。三十億円返ってくると、現金入りの財布が戻ってくるといったら、外国人の方はみんなびっくりして、拍手大喝采でした。それだけ我々のおもてなしというのは驚きなんですね。
 そして、帰国して安倍総理にその話をしましたら、安倍総理が二回生議員のときに、やっぱり現金入りの財布を落としたんだそうです。渋谷の交番に行ったらありましたと。さすがですねというふうに、またそういう話になりまして、そして今度のブエノスアイレスで、滝川クリステルさんのおもてなしの中にこの三十億円のエピソードを、現金入りの財布が返ってくるというエピソードを入れたわけです。
 世界最高峰の国際イベントであるオリンピック・パラリンピックを成功に導くために、首都を預かる知事として、警視庁などとともに万全の対策を期するわけですが、同時に、都民、国民のおもてなしの心、あるいは気づき、こういったものもセキュリティーに生きてくると、こう信じております。
 なお、その他の質問については、東京都技監及び関係局長から答弁いたします。
   〔東京都技監藤井寛行君登壇〕

〇東京都技監(藤井寛行君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、木密地域での区画整理の効果についてでございますが、土地区画整理事業は、道路、公園などの公共施設と宅地とを一体的、面的に整備する総合的なまちづくり手法でございます。木密地域では権利関係がふくそうしていることから、合意形成などに課題はあるものの、区画整理の実施により災害時の避難路、延焼遮断帯などを整備することで、防災性の向上、居住環境の改善、地域の活性化などの効果が期待できます。あわせて、老朽建築物の建てかえも促進されることにより、地域の耐震化、不燃化が進むなど、木密地域の改善にも寄与するものと考えております。
 次に、液状化対策の可能性についてでございますが、江戸川区南小岩七丁目、八丁目地区では、現在、不燃化特区として木密地域の早期改善を図るため、老朽建築物の除却費の助成や、不燃化建てかえに対する税制優遇などの支援策を実施しております。
 お話の液状化対策につきましては、東日本大震災により液状化の被害を受けた浦安市での復旧の取り組みについて、江戸川区と合同で現場調査を行うなど、区と連携して研究を行っております。
 六月に明らかになった国の支援策の活用に当たりましては、宅地所有者に一定の費用負担が生じ、権利者間の合意形成が必要となるなど、課題もわかってまいりました。
 今後、区から提案があれば、都としても、区画整理などのまちづくりに合わせた液状化対策につきまして、区と連携して検討してまいります。
   〔総務局長中西充君登壇〕

〇総務局長(中西充君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、危機管理体制の強化についてでございますが、都が行う業務に対してテロが発生した場合、行政サービスの低下により都民に多大な影響が及ぶ可能性があります。このため、まずは万全の予防策を講じることが重要でございますが、万一、被害が発生した場合には適切な対処が必要となります。
 これまで都は、国民保護法に基づき、テロ等への対応について国民保護計画を策定し、緊急事態時の体制や各局の役割を定めるなど、危機管理に取り組んでまいりました。
 今後、オリンピック・パラリンピックの開催も見据え、テロ等の突発的な事案が発生した場合にも、都民生活に不可欠な行政サービスを継続できるようにするなど、都庁組織のさらなる危機管理体制の強化について検討してまいります。
 次に、都政のBCPについてでございます。
 都では、地震等の発災時に都の機能を確実に維持できるよう、継続すべき優先業務や事業復旧に向けた対応等を定めた都政のBCPを策定しております。
 昨年十一月に地域防災計画を修正し、発災時の各局の業務や役割などを見直すとともに、現在は、都の初動時の対応力強化に向けて、自衛隊、警察、消防等との連携などを具体的に定めた首都直下地震等対処要領の策定を進めています。
 今後、これらの見直しを踏まえ、都政のBCPを修正いたします。
 また、このBCPの実効性をさらに高めるため、訓練等を踏まえた検証や、全庁的な推進体制の確立など、継続的な見直しを行うBCMに取り組んでまいります。
   〔水道局長吉田永君登壇〕

〇水道局長(吉田永君) 工業用水道事業における管路の老朽化対策を含めた今後の取り組みについてでありますが、工業用水道事業は、江東地区及び城北地区の八区において、地盤沈下防止対策として昭和三十九年に給水を開始して以来、約五十年間事業を継続しており、昭和五十年代には地盤沈下はほぼ鎮静化し、所期の目的を達成しております。
 一方、工業用水道の施設には、約三百五十二キロメートルある配水管のほかに、三園浄水場の浄水施設がありますが、老朽化が進行していたため、平成十年度から十七年度に、国庫補助を活用し、配水管の更新三十七・五キロメートル、配水ポンプ等浄水場内設備の更新を実施してまいりました。また、給水機能を停止している工業用水道管は、上水道の管路工事などにあわせて撤去を進めております。
 工業用水道の配水管などの老朽化につきましては、首都直下地震の切迫性が懸念される中、重要な課題と認識しており、ことし三月に開催された検討会などを踏まえ、今後とも、引き続きその対応について庁内横断的に検討してまいります。
   〔建設局長横溝良一君登壇〕

〇建設局長(横溝良一君) 四点のご質問にお答えいたします。
 まず、都立篠崎公園の整備状況についてですが、この公園は計画面積約八十六・八ヘクタールの広域公園であり、東京都地域防災計画において避難場所及び大規模救出救助活動拠点に位置づけられております。平成二十四年に策定した整備計画では、スポーツや憩いの拠点を整備するとともに、水害時にも対応できるよう、広場の高台化と避難動線の確保を図り、防災機能を向上させることとしております。
 現在約三十・三ヘクタール、計画面積の約三五%を開園しており、テニスコート、野球場などのレクリエーション施設に加え、防災トイレ、かまどベンチなどの防災施設を整備してきております。
 今後とも、都民に親しまれるとともに、安全・安心な機能を備えた公園として整備を進めてまいります。
 次に、篠崎公園の事業のスピードアップについてでございますが、この公園ではこれまで、隣接する柴又街道と公園予定地の一体的な用地取得や、事業に対する住民の理解が得やすい小規模な区域での取得により、開園面積を拡大してまいりました。このような中、水害時に住民が避難する高台を整備することとしたため、約八・九ヘクタールの高台化を図る区域を優先的に用地取得する必要があり、早期の事業認可を得て地元調整に入ってまいります。
 円滑な用地取得に当たっては、関係住民の理解と協力を得ることが不可欠であり、より丁寧な説明やきめ細かなPRを積極的に行うとともに、地元区とよく相談しながら用地取得を迅速化し、事業のスピードアップを図ってまいります。
 次に、中川堤防の強化についてでございますが、東部低地帯において、高潮や地震などによる水害の対策を講じていくことは極めて重要でございます。
 中川の下流部では、これまでに伊勢湾台風級の高潮に対する堤防高を確保するとともに、洪水時に荒川との水位差を解消するため、約七キロメートルにわたり背割り堤防を設け、洪水を安全に流下させております。また、今年度から、東日本大震災を踏まえた新たな整備計画に基づき、江戸川区内の総武線下流約三百メートルの区間から耐震補強工事に着手いたします。
 一方、中川左岸の堤防は、国のスーパー堤防を整備する区間にも位置づけられていることから、現在、堤防のさらなる強化の可能性について、国とともに河川工学的な観点から調査研究をしております。
 今後とも、人の命と財産を守るため、関係機関と連携して、東部低地帯の安全性の向上に取り組んでまいります。
 最後に、葛西臨海水族園の再整備についてでございますが、この水族園は平成元年の開園から二十五年が経過し、海水のろ過装置などの大型設備の老朽化が進行するとともに、例えばマグロの水槽に曇りが入るなど、大規模な更新が必要な時期を迎えております。
 一方、海洋生物の生態をありのままに展示するなど、新たなニーズに対応することや、オリンピック・パラリンピックの開催により増加が見込まれる海外からの来園者や団体客などが利用しやすい環境を整え、さらなる魅力向上を図っていくことも必要であります。
 そのため、現在、学識経験者などから成る再整備検討委員会において、都の主要な観光資源として、また、楽しみながら海洋環境を学べる施設として、葛西臨海水族園の再整備に向けた検討を進めております。
   〔産業労働局長塚田祐次君登壇〕

〇産業労働局長(塚田祐次君) ムスリムの旅行者に対する受け入れ環境の整備についてでありますが、オリンピック・パラリンピック開催都市決定を契機に、世界各国から多くの旅行者が東京を訪れるため、これまで以上に異なる文化や習慣に対する理解と対応が必要であります。
 ムスリムの旅行者については、提供する食材などに一定の要件があること、また、礼拝に必要な設備を要することなどから、快適な滞在を確保するための配慮が求められております。
 このため、都は、異文化への理解を深めるための普及啓発等に取り組むことにより、ムスリムなど多様な文化や習慣を持つ旅行者にとって満足度の高い受け入れ環境の整備につながる方策を検討してまいります。

副議長(藤井一君) 四十七番三宅正彦君。
   〔四十七番三宅正彦君登壇〕
   〔副議長退席、議長着席〕

〇四十七番(三宅正彦君) 初めに、国際コンテナ戦略港湾政策への対応について伺います。
 東京港は、川崎港及び横浜港と連携し、コスト低減や国内貨物集荷などさまざまな施策を展開してきており、平成二十二年八月には、国際コンテナ戦略港湾に京浜港として選定されました。このたび、その取り組みの一環として、東京港埠頭株式会社が、港湾法に定める特例港湾運営会社の申請を行いました。今後、三港の特例港湾運営会社の経営統合により発足した会社が京浜港の運営に当たることが、港湾法上予定されています。
 コンテナ船のさらなる大型化や基幹航路の再編といった海運、港湾を取り巻く情勢が変化する中、こうした京浜港が連携した取り組みは重要ではありますが、一方で、我が党はこれまでも、都民生活に直結し、日本経済を支える東京港の発展のためには、港湾管理者として現場を熟知した都が責任を持ってその運営に当たることが必要と主張してきました。
 先般、国が港湾運営会社に出資するとの報道などもありましたが、今後、特例港湾運営会社の指定を踏まえて、国際競争力強化に向け、東京港の運営にどのように取り組んでいくのか、見解を伺います。
 次に、東京港における地震、津波、高潮対策について伺います。
 我が党は、事前防災、減災、迅速な復旧、復興を実施するために、社会インフラの老朽化対策、耐震化の加速など、国土強靭化を強力に推進することを表明してきました。今後は、国を挙げてこれを実行し、国民の安全を守ることが求められています。
 とりわけ東京においては、都民の生命、財産、首都としての中枢機能を守るため、着実な取り組みが必要です。都は、昨年十二月に、新たに東京港海岸保全施設整備計画を策定し、既に防潮堤の耐震対策や水門の遠隔操作を行う高潮対策センターの二拠点化に取り組んでいると聞いています。
 二〇二〇年にオリンピック・パラリンピックの東京開催が決定した今、より確実に地震、津波、高潮対策を実施して、高度な防災都市を実現し、東京の安全性を世界に示していかなければなりません。
 そこで、東京港における地震、津波、高潮対策について、知事に伺います。
 次に、産業振興について伺います。
 リーマンショック後の景気低迷の中で、都内中小企業の多くが取引先の減少などによる売上高の低迷に苦しんできました。こうした中小企業に対し、都では経営相談を行うとともに、販路の開拓が必要という助言を受けた企業を対象に展示会への出展などを支援して、好評を得ています。
 一方で、アベノミクス効果により日本経済が順調な回復を見せる中、都内中小企業の中には、製品の改良に取り組む企業や、新たな販路を海外に求める企業など、さらなる成長を目指して積極的な取り組みを行うところもあります。政府の成長戦略と軌を一にして都内経済の活性化を図るためには、景気低迷によるダメージからの回復を目指す企業だけではなく、自社の成長を目指して新たなチャレンジを行う企業に対しても、販路の拡大に向けた支援を行うべきと考えますが、所見を伺います。
 次に、若年者の就業支援について伺います。
 次代を担う若者は、これからの東京の産業を支える貴重な人材であり、その安定した就業の実現に向けた効果的な支援策の充実は極めて重要です。
 我が党もそうした観点から、これまで若年者の就職を緊急的に支援する事業や、成長力のある産業分野の会社への就業をサポートする事業について、しっかりと展開していくよう、一貫して主張してきました。
 都もこれに応え、民間のノウハウを生かした若年者就業支援を行うとともに、国からの交付金も財源としながら、紹介予定派遣制度を効果的に活用した事業に取り組み、成果を上げてきました。
 しかし一方で、来年度より、国からの交付金がこうした事業の財源として活用できなくなることが見込まれています。
 そこで、若年者の就業支援については、都が責任を持ち、一層の充実を図るべきと考えますが、所見を伺います。
 次に、東京の農林水産業について伺います。
 まず、農業振興について伺います。
 東京では、大消費地にある優位性を生かし、鮮度の高い農産物が、都民の食卓はもとより、都内の飲食店などにも供給されるなど、地産地消が進んでいます。島しょ地域でも昔ながらのさまざまな野菜が見直され、特産料理として提供されるなど、地産地消の芽が育ちつつあります。また、都市農地は、農業の生産基盤としてだけではなく、都民生活に潤いと安らぎをもたらし、災害時の避難場所となるなど、多面的な機能を有しています。
 近年、農業者の高齢化や収益性の悪化、農地の減少など、農業を取り巻く環境は厳しさを増していますが、経営の多角化などにより、収益性の向上を目指す意欲的な農業者も数多くいます。
 そこで、東京農業の振興に向けて、農業者の経営力の向上と農地の保全についてどのような取り組みを強化すべきと考えているのか、所見を伺います。
 次に、林業振興について伺います。
 東京の総面積の四割を占める森林は、木材供給に加え、水源の涵養や二酸化炭素の吸収、固定など、多様な機能を有しており、森林整備の一翼を担う林業の振興は極めて重要です。
 我が党がこれまで、林業振興の重要性を主張してきたことを受け、都が林道などの基盤整備や、スギ花粉発生源対策の主伐事業を推進していることにより、伐採更新が促進され、森林の循環が動き出すなど、着実に成果を上げてきています。
 しかし、木材価格の低迷が続いている中で森林整備を着実に推進していくためには、急峻な地形など東京の森林の特徴に対応した林業コストの低減とともに、多摩産材の普及策の強化が必要です。
 こうした課題を踏まえ、どのように林業の振興を図っていくのか、所見を伺います。
 次に、水産業振興について伺います。
 島しょ地域の水産業は、価格の低迷や漁獲量の減少に加え、燃油価格の高どまりなど、厳しい状況が続いています。実際に漁業者からは、燃油節約のため、漁船の速度を落として運転せざるを得ず、漁場に到着するまでに以前の倍以上の時間がかかっているとも聞いています。
 そうした中、東京都漁業協同組合連合会から我が党に対し、都が現在実施している島しょ地域の漁業用燃油の運搬経費補助の継続に加え、漁業者の燃油負担を軽減する支援策の実施について要望書が提出されました。
 我が党としても、燃油の高騰は、島しょ地域の基幹産業である水産業の低迷につながり、ひいては地域の活力をも失いかねない重要な課題であると認識しており、早急な対応が必要と考えています。
 そこで、こうした漁業者の切実な声に対し、どのように対応していくのか、所見を伺います。
 次に、東京ERの機能強化について伺います。
 都立病院は、平成十三年に墨東病院に東京ER・墨東を開設したのを皮切りに、広尾病院、多摩総合医療センターと小児総合医療センターに東京ERを設置し、救急医療の充実に取り組んできました。現在の救急医療の実態を見ると、救急患者は年々増加しており、中でも高齢化に伴い重症化、合併症を有する患者がふえています。このような医療環境の変化を踏まえ、我が党は、次世代の医療ニーズに対応した東京ERの機能強化を図るよう、さきの都議会議員選挙においても公約しました。
 都立病院では、医療環境の変化に対応すべく、本年三月、都立病院改革推進プランを策定し、東京ERの機能強化を図ることとしていますが、今後、東京ERをどのように機能強化していくのか、所見を伺います。
 さて、救急医療を含め、医療の確保は、私の地元である島しょ地域では切実です。島しょ地域では約三人に一人が六十五歳以上という、まさに超高齢社会が既に到来しており、医療に対する住民の要望は高いものがあります。
 都立病院は、都立病院改革推進プランにおいても、島しょ医療を行政的医療として位置づけ、広尾病院がその役割を担っており、島しょ地域の医療機関では、必要に応じてCT等の画像をもとに広尾病院へ診療支援を依頼する件数も年々増加していると聞いています。直面する超高齢社会の中でも、高度で専門的な医療を提供するため、今後、必要となる医療機能の強化に合わせたハード、ソフト両面での環境整備が必要であると考えます。
 そこで、島しょ医療を初めとする広尾病院の今後の医療機能などの強化について所見を伺います。
 次に、島しょ振興について伺います。
 まず、小笠原諸島の交通アクセスについて伺います。
 小笠原諸島は、昭和四十三年六月に我が国に返還されてから、本年で四十五周年を迎えました。来月五日には、父島において返還記念式典が開催されることになっていますが、小笠原にとって最重要課題は本土との交通アクセスの改善です。中でも航空路開設は、島民の長年の悲願であり、開設に向けた取り組みを着実に進めていく必要があります。
 現在、本土から千キロメートル離れた小笠原との交通手段は、片道二十五時間半かかる週一便の「おがさわら丸」しかありません。この船は、就航から十五年以上経過し、主に外洋を走ることから経年劣化が進行しています。
 また、世界自然遺産登録後、観光地としての知名度が上がり、これまでの来島者の中心であった若年層に加えて、ゆったりと旅行を楽しむ熟年の方々が数多く見られるようになっています。しかしながら、バリアフリーなどの対応もおくれているのが実情です。
 こうした状況の中、地元である小笠原村からも船舶更新に対する要望が出されています。小笠原の民生安定化と産業振興を進める上で、一刻も早く新たな船舶を建造する必要があると考えます。
 私は第一回定例会でこの点について質問し、都は、新たな部会を設置し、小笠原航路の改善などについて検討を始めたとの答弁がありましたが、新たな船舶の建造についての取り組みについて伺います。
 最後に、島しょ地域のエネルギー確保について伺います。
 島しょ地域では、医療体制や海底光ファイバーケーブル網の整備などによるインターネット利用環境の改善など、本土との格差を是正すべき課題がまだまだ多くあります。とりわけ、災害時に孤立する危険のある島しょ地域では、エネルギーの確保は重要な課題です。
 この五月に国が公表した南海トラフ巨大地震対策についての最終報告の中では、南海トラフによる巨大地震に伴う、従来の想定を大きく上回る津波の可能性が示され、その被害が懸念されます。
 このような状況を踏まえ、島しょ地域において、災害時のエネルギー確保の議論も活発になってきています。島しょ地域では、これまでも独自のエネルギー確保は重視されており、既に八丈島における地熱発電の拡大に向けた検討などが始まっています。
 しかし、昨今の被害想定の見直しを考えれば、これまで以上に島しょ地域のエネルギー確保は重要性を増していると考えます。
 その一環として、地産地消の自然エネルギー利用をさらに拡大することが有効と考えますが、所見を伺いまして質問を終わります。(拍手)
   〔知事猪瀬直樹君登壇〕

〇知事(猪瀬直樹君) 三宅正彦議員の一般質問にお答えいたします。
 東京港における地震、津波、高潮対策についてでありますが、東京は、東京湾、運河、川など豊かな水辺環境に恵まれた水の都であります。しかし、一たび大規模地震が発生し、水門や防潮堤などの機能が失われると、ゼロメートル地帯など東京の沿岸部は浸水し、約三百万人が暮らす地域に被害が及ぶことになります。
 このため、東京湾北部地震や元禄型関東地震などの最新の被害想定をもとに、昨年、整備計画を策定し地震、津波、高潮対策を強化することにいたしました。
 津波や高潮のおそれがあるときは水門を確実に閉めなければいけません。水門を操作する高潮対策センターに被害が出た場合も想定し、バックアップ体制をとる必要があります。そのため水門を閉めるための遠隔操作を行う拠点を、現在の一カ所から二カ所にふやすことにしています。既に新たな施設の工事に着手して、平成二十七年度には稼働することが予定されています。
 さらに、東京の沿岸部の第一線を守る水門、防潮堤については、二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピック開催までに、耐震対策や、水門を動かす電源設備を浸水から守る耐水対策を完了することにしています。
 こうした取り組みを着実に進めることで、日本の心臓である首都東京の安全性を高めていきます。
 なお、その他の質問については、関係局長から答弁いたします。
   〔港湾局長多羅尾光睦君登壇〕

〇港湾局長(多羅尾光睦君) 今後の東京港運営の取り組みについてですが、激化するアジア諸港との競争の中、国際競争力の強化を図るためには、東京港ならではの強みを最大限発揮していくことが必要でございます。そのため、東京港の運営に当たっては、東京の産業政策やインフラ整備と一体的に取り組むことが求められております。
 また、利用者サービスのさらなる向上を図るため、川崎港、横浜港と連携した取り組みを展開するとともに、特例港湾運営会社の経営統合を検討していく中においても、現場の実態を熟知した東京都が責任を持って港湾経営にかかわっていく体制を確保してまいります。
 なお、国土交通省は、港湾運営会社に対する国の出資など、出資構成の見直しを行うため、港湾法を改正する方向性を示しましたが、こうした国の新たな動きが、東京港の国際競争力の強化にとって具体的にどのような意義、効果があるのか、明らかにするよう国に求めてまいります。
   〔産業労働局長塚田祐次君登壇〕

〇産業労働局長(塚田祐次君) 五点のご質問にお答えいたします。
 まず、成長に結びつく販路開拓支援についてでありますが、都はこれまで、厳しい経営環境に置かれた中小企業の受注機会の拡大に向けた取り組みを後押しするため、目指せ中小企業経営力強化事業により、展示会への出展助成を行うなど販路開拓の支援を行ってまいりました。
 国の成長戦略と歩調を合わせ、都内産業のさらなる活性化を図るためには、これまでの施策に加え、成長を目指して新たな取り組みを行う中小企業に対しても、新規取引先の確保に向けた積極的な支援を実施していくことが重要であります。
 今後は、都内中小企業の競争力をさらに高めていくため成長分野への参入など、新たな事業展開に取り組む意欲的な中小企業に対する販路開拓支援の充実について検討してまいります。
 次に、若年者の就業支援についてでありますが、将来を担う意欲ある若者と人材を求める中小企業とを結びつけることは、東京の産業の持続的発展を図る上で重要であると認識しております。
 このため、都は今年度、新たに民間就職情報サイトを活用して中小企業の求人情報を効果的に発信するほか、研修と就労体験を組み合わせた就職支援プログラムを千四百人規模で実施するなど、若年者と中小企業とのマッチングを支援するさまざまな事業を展開しております。
 こうした中、就職支援プログラムの財源である国の緊急雇用創出の特例交付金の活用は、今年度で終了する予定となっております。しかし、東京における若年者の就業推進は喫緊の課題であることから、都としては、より効果的、効率的な事業となるよう必要な見直しを加えるなど若年者就業支援策について、質と量の両面からさらに充実を図るよう検討してまいります。
 次に、農業の振興についてでありますが、東京において農業を振興していくには、大消費地を抱えるメリットを生かした農業経営と、農地の多面的機能の発揮という両面から、一層の施策の充実が必要であります。
 このため都は、施設整備への助成や農業経営の相談体制の整備のほか、地産地消を推進することにより、経営力向上を支援しております。また、防災兼用農業井戸や農業体験農園の整備など、農地を生かしたまちづくりに取り組む八つの区市を応援し、農地保全を図っております。
 今後は、農産物の加工品開発や販路開拓など、農業者の新たな取り組みに対する支援策に加え、地産地消の推進策として区部や多摩地域で実施している、とうきょう特産食材使用店登録制度を島しょ地域に拡大するなど、経営面における支援の強化を検討してまいります。
 また、都市農地の保全に向けては、モデルの八区市で行ってきた取り組みが地域の評価も高いことから、今後は農地保全に意欲的な他の区市への展開を検討してまいります。
 こうした取り組みにより、総合的に農業振興を図ってまいります。
 次に、林業の振興についてでありますが、森林における伐採、利用、植栽、保育という循環に不可欠な林業を振興していくには、林道整備などの基幹的な施策を着実に実施するとともに、さらなる生産性向上と需要拡大に向けた取り組みを進めていくことが重要であります。
 そこで、都は、急峻な地形への対応など東京の森林整備を行う上での課題を踏まえ、最適な木材搬出手法の導入や森林作業道を設置する技術者の養成など、コスト低減に必要な施策の充実を検討してまいります。
 また、多摩産材の利用拡大には、次代を担う子供たちへのPRが効果的であるため、保育園等の内装の木質化に対する支援など、普及啓発活動の充実を検討してまいります。
 今後とも、東京の森林整備の特徴等を踏まえ、効果的な林業振興を図ってまいります。
 最後に、島しょ地域の漁船用燃油高騰対策についてでありますが、水産業はコストに占める漁船用燃油費の割合が他産業と比較して高いため、近年の燃油価格の上昇が経営に与える影響は大きいと考えております。
 そこで、都は、燃油価格高騰による水産業への影響を抑えるため、平成二十年度から、島しょ地域に漁船用燃油を輸送する経費について補助しております。
 しかし、今般の燃油価格高騰により、島しょ地域の漁業者は、より一層厳しい経営状況となっております。
 このため、都は、島しょ地域の重要な産業である水産業を下支えする観点から、燃油価格高騰時に価格差を補塡する国の制度を活用し、補塡金に上乗せする仕組みについて速やかに検討してまいります。
 今後とも、きめ細かな水産業支援策を推進してまいります。
   〔病院経営本部長醍醐勇司君登壇〕

〇病院経営本部長(醍醐勇司君) 二点のご質問にお答えします。
 まず、東京ERの機能強化についてでありますが、救急搬送患者の高齢化に伴う、合併症を有する患者や重症患者の増加に対し、今後、先進的な医療機器の導入や施設改修を行い東京ERの機能強化を図ってまいります。
 具体的には、墨東病院で平成二十六年度に開設予定の新館に、特定集中治療室及び心臓疾患や脳卒中に対応した集中治療室を整備いたします。また、広尾病院におきましては、救急の初期診療室の改修や、内科と外科が一体で治療を行うハイブリッド手術室の設置に向けた検討を行ってまいります。さらに、多摩、小児、両総合医療センターにおきましては、それぞれ心臓疾患への対応やこども救命センターの機能拡充を目指します。
 加えまして、東京ERを初め、都立病院の救急医療の充実を図るため、トリアージ機能の強化や地域の医療機関等との連携を推進し、円滑な転退院を支援する体制を構築してまいります。
 次に、島しょ医療を初めとする広尾病院の医療機能強化についてでありますが、広尾病院では、島しょ地域の医療機関と病院を結ぶ画像診断システムの技術の向上に伴い、診療支援、入院の件数とも、ここ三年で倍増しております。あわせまして画像の精度向上や検査枚数の増加から、専門医による質の高い助言が可能となり、疾患の早期発見、治療につながっているところです。
 一方で、高齢化による医療環境の変化から、将来を見据え、今後、特に脳血管疾患や心臓病医療を強化する必要がございます。
 このため、ER関連施設の改修や、複数の専門員が一体となって、先進的な治療を安全に実施するハイブリッド手術室の新たな整備に向けた具体的な検討を行ってまいります。
 今後とも、島しょ地域を初め、さまざまな医療ニーズに対応した専門的な医療が提供できるよう一層の強化を図ってまいります。
   〔総務局長中西充君登壇〕

〇総務局長(中西充君) 小笠原航路における新たな船舶の建造についてでございますが、本土から小笠原諸島への唯一の交通アクセスである船舶の確実な運航は、島民生活の安定と産業振興を図る上で極めて重要でございます。
 一方で、ご指摘のとおり、現在運航しております「おがさわら丸」の経年劣化が進むとともに、世界自然遺産登録後、観光客の増加、特にシニア層が増加し、また、今後は海外からの観光客の増加も見込まれるなど、その取り巻く環境は大きく変化しつつあります。
 そこで現在、都は、国や小笠原村、運航事業者で構成いたします小笠原航路部会において、利便性の向上等に向け、新たな船舶の建造の検討を進めており、今後とも、関係者との協議を精力的に行い、可能な限り早期に実現できるよう取り組んでまいります。
   〔環境局長長谷川明君登壇〕

〇環境局長(長谷川明君) 島しょ地域の自然エネルギー利用についてでございますが、島しょ地域は、太陽光や風力、地熱などに恵まれており、各島の特性に応じ、地産地消の自然エネルギーを活用することは重要と認識しております。
 自然エネルギーは、一般的に変動が大きく、島内で安定的な電力供給を図るには課題もありますため、送電系統を運用する東京電力とも連携しながら検討を進めてまいります。
 また、海に囲まれた島しょ地域は、波力や潮力など海洋エネルギーのポテンシャルにも恵まれ、将来的にその活用が期待されます。
 そのため、昨年国が示した海洋エネルギー利用促進に関する取組方針のとおり、海底送電ケーブルを初め必要なインフラ整備を着実に進めるなどの実用化に向けた取り組みを、国に対して強く求めてまいります。

議長(吉野利明君) 三十五番尾崎あや子さん。
   〔三十五番尾崎あや子君登壇〕

〇三十五番(尾崎あや子君) 多摩地域の小児医療、周産期医療について質問します。
 私が住んでいる東大和市を初め武蔵村山、立川など六市から成る北多摩西部医療圏には、二次医療圏ごとの整備が望ましいとされている地域周産期母子医療センターが一カ所もありません。そして、新生児の命を救うNICU、新生児集中治療室は、国家公務員共済立川病院の三床だけです。このため、未熟児出産の多くは、府中の都立小児総合医療センターや、二十三区を初め遠くの病院に搬送されます。
 私のもとに、産婦人科の看護師さんから、母親は産後すぐの状態で、子供のために一日八回の搾乳をして冷凍し、毎日、病院に届けなければなりません、その肉体的、精神的負担は重いという手紙が届きました。
 また、双子や三つ子が生まれた場合、一番体重の少ない子だけ小児総合医療センターで受け入れ、ほかの子は別の病院になってしまうとの話も伺いました。この場合も、親の負担は大変なものです。
 このような事態をどのように受けとめますか。心が痛みませんか。
 北多摩西部医療圏だけでなく、そもそも多摩地域のNICUは少な過ぎます。NICUは、現在都内で二百九十四床ですが、そのうち多摩地域には六十三床しかありません。一方、二十三区は二百三十一床です。余りにも大きな多摩格差だと思いませんか。この格差を埋める努力が必要です。お答えください。
 私は、NICUを設置している多摩地域の公立病院を訪ねて話を伺いました。院長先生や小児科の医師は、多摩地域のNICUは少な過ぎる、できるだけふやしたいと述べ、そのためには運営費費用の増額や医師、看護師確保など、さらなる都の支援が欲しいと強く訴えていました。この声にどう応えますか。
 東京都は、一年間の出生数一万人に対し、三十床のNICUを整備する目標です。多摩地域の年間出生数は約三万三千人なので、本来百床が必要です。北多摩西部医療圏では十四床必要です。
 ところが、都は二〇一四年度までに東京全体で三百二十床までふやすというだけで、北多摩西部医療圏で何床ふやすのか、多摩地域で何床ふやすのかという目標も計画もありません。
 東京都は、NICUは三次医療だからといいますが、厚生労働省の周産期医療体制整備指針では、NICUを設置する地域周産期母子医療センターは、一つまたは複数の二次医療圏に一カ所または必要に応じそれ以上整備することが望ましいと明記しているのです。
 未熟児の命を救うのは、一分一秒を争います。NICUは、できるだけ身近な地域に整備するのが望ましいのではありませんか。
 知事は、少子高齢化、人口減少社会の到来は、社会や生活の存立そのものを危うくしかねない根本問題であり、それに本腰を入れるため、新たな長期ビジョンをつくるといいました。NICUの増設、周産期医療体制の拡充は、少子化対策の重要課題だと思いますが、知事、いかがですか。
 少子化対策に本腰を入れるというなら、新たな長期ビジョンで多摩地域のNICU整備、そして二次医療圏ごとの整備に向けた目標と計画を明らかにするよう、強く求めておきます。
 NICU退院後のケアをするGCU、さらに在宅への移行をスムーズにすることも重要です。GCU及び在宅移行支援病床の増設に、都はどう取り組むのですか。
 東大和市、東村山市、武蔵村山市などの地域では、お産ができる病院がどんどん減っています。安心して子供を産める産科が欲しい、NICUを増設してほしい、小児外科の外来をという切実な声が上がっています。
 私は、多摩北部医療センターを訪ねて、直接話を伺いました。現場の医師の皆さんは、東京都の医療政策の中で要請があれば応えていきたい、産科をつくればNICUも必要になる、府中の小児総合医療センターの小児外科と連携したフォローアップのための外来なら可能ではと話してくれました。
 もちろん、医師、看護師確保など、多くの困難はあるでしょう。しかし、地域の人たちの切なる願いに応えて、多摩北部医療センターへの産科やNICU、小児外科外来の設置に向けて踏み出すよう求めるものです。お答えください。
 小児総合医療センターには、新生児用と重症小児患者搬送用の二台のドクターカーがあります。出動数は毎年ふえていますが、中でも重症小児患者搬送の出動数は、昨年度、前年に比べ三倍にもふえました。
 立川市にある病院の小児科医師は、一番困るのは、救急搬送が必要なときに、今ドクターカーが出動中といわれることだと訴えていました。現在は病院から病院への搬送が中心ですが、今後は在宅と病院をつなぐ搬送も求められます。
 ドクターカーの重要な役割をどう認識していますか。ドクターカーをふやすべきだと思いますが、お答えください。
 小児医療、周産期医療の充実に向け、深刻な医師不足の解決は急務です。
 都は国に対し、依然として医師不足は大きな問題になっているとして、医師の養成は時間がかかるけれども、この危機に対し即効性のある対策も重層的に講じる必要があると述べています。
 都としても、医師確保奨学金の抜本的拡充など、さらなる取り組みが求められます。都の認識と対応を伺います。
 次に、横田基地について伺います。
 米空軍仕様のCV22オスプレイの日本での配備先について、米太平洋空軍司令官が、沖縄の嘉手納基地とともに横田基地が有力であると発言したことが一斉に報道されました。
 空軍のオスプレイは、特殊部隊の輸送などを役割としており、戦場への兵士投入のため、危険な降下訓練や低空飛行、夜間訓練などを行っています。特殊作戦用に運用されているために、沖縄配備のオスプレイに比べてもはるかに高い事故率を記録しています。横田基地に配備されれば、基地周辺だけでなく、広大な東京上空の横田空域を飛び回り、墜落などの重大事故や新たな騒音被害を引き起こす危険があります。それだけに、都民から厳しい批判と不安の声が上がっています。
 多摩の七市一町は、直ちにオスプレイ配備検討の撤回を米国政府に強く求めるよう、政府に要請しました。多摩地域の市議会、町議会で、配備撤回を求める意見書の採択も相次いでいます。
 米太平洋空軍司令官が、横田基地へのCV22オスプレイ配備について言及しているのです。正式に連絡がないなどと静観しているのではなく、直ちに横田基地へのオスプレイの配備には絶対に反対であると、政府及び米軍に厳しく申し入れるべきではないですか。
 横田基地は、これまでの輸送中継基地という役割から、世界各国の紛争地域の最前線への出撃基地へと、その役割を大きく変貌させつつあります。特殊作戦用のCV22オスプレイ配備検討も、そのことを裏づけるものです。
 横田基地では近年、横田基地駐留のC130輸送機を中心とした飛行訓練が著しく拡大しています。基地周辺の市民グループの監視活動によると、パラシュート降下訓練や物資投下訓練を含む、実践的で異様な訓練が行われています。昨年一年間で四回にわたり、六百人を超える兵士によるパラシュート降下訓練が繰り返され、ことしも同様の訓練が行われています。八月には、C130輸送機の部品落下事故が起きましたが、米軍横田基地にかかわる航空機事故は、部品落下、墜落、緊急着陸など、過去十年間に十八回に及び、住民の不安が広がっています。
 横田空軍基地のホームページでは、横田基地の訓練を世界のどこでも展開する準備を整えている遠征部隊である、それが大規模訓練を行っている理由であるとまで述べています。横田基地は、アジアを初め世界各地で発生する紛争の最前線に出動する部隊が常駐し、危険な基地に変貌しつつあることをどう考えていますか。
 都はこれまで、横田基地の整理、縮小、返還にどのように取り組んできたのですか。お答えください。
 知事は、オリンピック開催を契機にして、横田基地の軍民共用化を推進すると発表しました。しかし、今緊急に取り組むべきは、横田基地による危険を取り除くことです。知事、そのためにも都民とともに整理、縮小、返還の一刻も早い実現に取り組むことこそが、都民本位の活用を切り開いていく道だと確信しますが、いかがですか。
 知事の答弁を求め、再質問を留保して、質問を終わります。(拍手)
   〔知事猪瀬直樹君登壇〕

〇知事(猪瀬直樹君) 尾崎あや子議員の一般質問にお答えします。
 周産期医療体制の拡充についてでありますが、僕が副知事になったすぐその翌年に、東京都における周産期医療体制を拡充するため、東京都周産期医療体制整備PTをつくりまして、その座長になりました。医療現場に赴き、実態やシステムの課題を検証して、三次にわたる提言を行ったわけです。
 PTで行った提言は、診療可否情報や患者連絡票の簡素化、NICUの診療報酬の引き上げや、運営費補助の拡充、医療機関が連携するセミオープンシステムの普及、医師の確保や勤務環境改善に向けた対策の強化など、全てその後の施策に反映されています。これは厚生労働省とも、当時の政権とも話し合って、そしてそういうプロセスをご存じなのかどうかということでありますが、NICUの病床整備についても、当時は二百七床しかなかった。それが、現在は二百九十四床にふえている。平成二十六年度末までに、都全域で三百二十床整備する目標をちゃんと持っている。東京独自の施設整備費を拡充して、整備を進めてここまで来ているんです。繰り返すけれども、二百七床が二百九十四床になっているんです。これは改革の大きな成果なんです。
 また緊急に、さらに緊急に母体救命処置が必要な妊産婦を救命救急センターと連携して必ず受け入れるというスーパー総合周産期センターを、府中など都内四カ所に指定しました。都立多摩小児総合医療センターがそこに入っています。受け入れが困難な事案については、東京都全域で迅速な搬送調整を行うため、周産期搬送コーディネーターを東京消防庁に二十四時間三百六十五日配置しております。こういうふうにプロセスが進んでここまで来ているということを、まず知っていただきたい。
 今後とも、こうした取り組みを進め、都民が安心して子供を産み育てられるよう、周産期医療体制の充実に努めていきたいと思っております。
 次に、横田基地についてでありますが、二〇二〇年オリンピック・パラリンピックの開催により、外国人旅行者の大幅な増加が見込まれ、首都圏の空港容量の拡大が喫緊の課題であり、横田の軍民共用化による対応が重要であると、こう思っています。
 横田基地の軍民共用化は、実質的な基地の一部返還なんです。その実現に向けて取り組んでいくことは非常に大事なんです。ただ単に基地を返せ、全面返還だと唱えるだけでは何も進まないんです。共用化を足場にして、今そちらでいっているのは、整理、縮小、返還と、こういっているでしょう。この共用化は足場になるからこそ、それができるんです。いきなり叫んでも、空に向かって鉄砲を打ったって何もならないです、それは。具体的に進めることが必要なんです。
 なお、その他の質問については、関係局長から答弁いたします。
   〔福祉保健局長川澄俊文君登壇〕

〇福祉保健局長(川澄俊文君) 六点のご質問にお答えいたします。
 まず、周産期医療体制の整備についてですが、安心して子供を産み育てることができる環境づくりを推進するため、都は、学識経験者、周産期医療施設、医師会等で構成される東京都周産期医療協議会の意見を踏まえ、平成二十二年に東京都周産期医療体制整備計画を策定し、都全体を一つの圏域として、NICUの増床に取り組んでおります。こうした取り組みに加え、多摩地域では、周産期母子医療センター等の拡充や、医療機関相互の連携体制の強化を図り、周産期医療体制の整備を進めております。
 次に、多摩地域における周産期医療体制についてですが、現在、都内のNICU病床数は、多摩六十三床、区部二百三十一床、計二百九十四床であり、平成二十六年度までに三百二十床を整備することを目標に、都独自の施設整備費補助により整備を進めているところであります。
 また、多摩地域においては、国家公務員共済組合連合会立川病院を含む四病院を周産期連携病院として都独自に指定するとともに、都立多摩総合医療センター、小児総合医療センターと杏林大学医学部付属病院の二つの総合周産期母子医療センターが中核となり、多摩地域に所在する周産期母子医療センター、周産期連携病院、その他主要な二次医療機関や診療所等が参画する多摩地域周産期医療ネットワークグループを構築し、リスクに応じた役割分担と連携を進めているところでございます。
 さらに、都立多摩総合医療センター、小児総合医療センターをスーパー総合周産期センターに指定し、緊急に母体救命処置を必要とする妊婦を必ず受け入れる体制を整備するとともに、配備されている小児用ドクターカーを活用しながら、多摩全域を対象に搬送の受け入れや調整を行っております。
 次に、NICUの運営に対する都の支援についてですが、都は平成二十二年度から、NICUの運営に対する補助を大幅に拡充し、安定的な運営を支援しております。あわせて、新生児医療に従事する医師を確保するための補助を既に実施しているところであります。
 次に、NICUの整備に当たっての考え方についてですが、NICUは低出生体重児等の新生児に対して、呼吸管理等を初めとした専門医療を提供する場であり、新生児科医師の常駐や、三床に一人の看護師の配置とともに、生命維持装置等の施設整備も必要となります。そのため、その整備に当たっては、搬送体制を整備しながら、限られた医療資源の集約化を図り、高度な医療を集中的に提供する体制を構築することが最も効果的であります。
 そのため、都は、都内全域を一つの圏域として、NICUの整備を進めるとともに、緊急に母体救命処置が必要な妊産婦を救命救急センターと連携して必ず受け入れるスーパー総合周産期センターを都内四カ所に整備し、受け入れ困難な事案については、都全域で迅速な搬送調整を行うために、東京消防庁に周産期搬送コーディネーターを二十四時間三百六十五日配置しております。
 次に、GCU及び在宅移行支援病床の増床についてですが、都は平成二十二年度からGCUの運営費及び施設設備の整備費補助を創設し、増床を進めております。また、在宅移行訓練や移行後の急性増悪時における緊急入院を受け入れる在宅移行支援病床を設置する病院に対し、平成二十二年度から運営費補助を、さらに平成二十四年度から施設設備の整備費補助を行っているところであります。
 最後に、医師確保についてですが、小児、周産期医療における医師の確保は重要であることから、都は平成二十一年度に医師奨学金制度を創設いたしました。平成二十一年度から平成二十五年度の被貸与者ですが、入学時から貸与する特別貸与奨学金では計九十四名、五、六年次に貸与する一般貸与奨学金では計六十八名となっており、小児、周産期医療等の分野に従事する意欲を持つ医学生を支援しております。
 今後とも、奨学金制度を活用し、医師の確保に努めてまいります。
   〔病院経営本部長醍醐勇司君登壇〕

〇病院経営本部長(醍醐勇司君) 二点のご質問にお答えします。
 まず、多摩北部医療センターにおける産科、NICU、小児外科外来の設置についてでありますが、これまで進めてきた都立病院改革では、限られた小児医療資源を最大限に有効活用するため、小児専門医療や周産期医療、小児救急医療などの医療機能を集約させて、都における小児、周産期医療の拠点として、小児総合医療センターを整備いたしました。一方で、多摩北部医療センターは、地域の中核病院として地域住民に適切な医療を提供するため、公益財団法人東京都保健医療公社が運営する病院として整備し、新たに小児科を設置いたしました。
 全国的に小児科医の減少が進む中、小児に対する医療サービスの向上を目指すためには、重複する医療機能を集約することで専門性を強化するとともに、一次医療から三次医療までの医療機関が緊密な連携をしていくという医療機能の集約とネットワークの充実強化が重要であります。こうした役割分担のもと、多摩北部医療センターは、今後とも地域医療を担う病院として、小児総合医療センターとも密接に連携しつつ、適切な医療を提供してまいります。
 次に、小児総合医療センターのドクターカーの増設についてであります。
 ドクターカーの配備は、限られた小児医療資源の中で、より多くの小児重症患者を受け入れるため、地域医療機関と小児医療の基幹病院を結ぶネットワーク機能を構築するために導入されたものであります。現在におけるドクターカーの高い稼働実績は、この機能が着実に向上してきたことを示しておりますが、小児医療のさらなる充実に向けては、地区医師会との連携や医療連携協議会の開催など、地域の医療機関とこれまで以上に密接なネットワークを確立していくことが何よりも重要と認識しております。
 今後とも、地域の医療機関とのネットワークの充実を図り、現行の二台のドクターカーを活用するとともに、東京消防庁とも連携し、重症患者などの搬送に対応してまいります。
   〔知事本局長前田信弘君登壇〕

〇知事本局長(前田信弘君) 三点のご質問にお答えいたします。
 まず、オスプレイについてでありますが、安全保障に関する事項は国の防衛上の必要性とともに、地域への影響を考慮し、決定されるものと認識しております。
 先般、オスプレイについて、米国の太平洋空軍司令官が、横田も配備先の候補の一つと発言したとの報道がありました。東京都は直ちに国に照会し、日米両国で横田への配備に向けて協議をしている事実はない旨、確認しております。
 次に、横田基地の役割についてでありますが、基本的に在日米軍基地は、日米安全保障条約に基づき設置され、我が国及びアジア太平洋地域の平和と安定に寄与している、このように認識しております。現在、横田基地には輸送部隊が駐留しており、主に兵たん機能を担っております。
 横田の使用実態については、昭和五十九年に国が指定いたしました住宅防音工事助成対象区域が、現在は当時に比べ半減していることなどから、米軍機の離発着回数は減少している状況にあり、その役割が強化されているとは認識しておりません。
 最後に、米軍基地の整理、縮小、返還への取り組みについてでありますが、先ほど申し上げました安全保障の認識のもとで、都内にある米軍基地につきまして、都は毎年、国に対し、整理、縮小、返還が促進されるよう要求しており、多摩サービス補助施設及び赤坂プレスセンターにつきましては直ちに返還されるよう求めております。
 横田基地につきましては、首都圏の空港容量の逼迫が見込まれる中、空港機能の強化を図るため、軍民共用化の実現を目指しておりまして、先ほど知事がご答弁申し上げましたように、実質的な一部返還になるものと考えております。
   〔三十五番尾崎あや子君登壇〕

〇三十五番(尾崎あや子君) 横田基地問題です。石原前知事は、九九年の本会議で、世論を高め、横田基地返還について強く国に働きかけていくと答弁し、都議会も全会一致で返還の意見書を採択しています。知事として都民の安全を守るために、全面返還に正面から取り組み、行動することこそ求められています。知事、お答えください。
 周産期医療は、出生数対比で見れば明らかに多摩の方が少ないのではありませんか。お答えください。(拍手)
   〔知事本局長前田信弘君登壇〕

〇知事本局長(前田信弘君) 横田基地についての再質問にお答えいたします。
 横田基地につきましては、現在、実質的な一部返還に当たる軍民共用化を求めて、石原前知事の時代から取り組んできているところでございます。
   〔福祉保健局長川澄俊文君登壇〕

〇福祉保健局長(川澄俊文君) 多摩地域における周産期医療体制についてですが、先ほどもご答弁したとおり、現在、都内のNICU病床数は多摩六十三床、区部二百三十一床、計二百九十四床まで進んでおり、今後、三百二十床を整備することを目標に整備を進めてまいります。
 整備に当たっての考え方ですが、NICUは低出生体重児等の新生児に対して、呼吸管理等を初めとした専門医療を提供する場であり、新生児科医師の常駐や、三床に一人の看護師の配置とともに、生命維持装置等の施設整備も必要となります。そのため、整備に当たっては、搬送体制を整備しながら、限られた医療資源の集約化を図り、高度な医療を集中的に提供する体制を構築することが最も効果的であります。
 そのため、都では都内全域を一つの圏域として、NICUの整備を進めております。

議長(吉野利明君) 七十六番島田幸成君。
   〔七十六番島田幸成君登壇〕
   〔議長退席、副議長着席〕

〇七十六番(島田幸成君) まず初めに、オリンピック開催と都市外交についてお伺いをいたします。
 二〇二〇年オリンピック・パラリンピック東京開催が決まりました。大変うれしいことで、心からお祝いを述べたいと思います。
 オリンピック開催が決定した今、都は率先して都市外交を進め、ニューヨーク、ロンドン、パリなどと並ぶ国際都市としての地位を確立すべきと考えます。
 もちろん、今回のオリンピックでは、東日本大震災における各国の支援に対して感謝の意をあらわす重要な機会でもあります。また、オリンピックを経験した北京市やソウル市との交流は、アジア地域の経済、文化の発展に大きな影響を与えることと考えます。
 特に、石原知事時代に消極的だった姉妹都市との関係を見直すべきです。そして、例えば姉妹都市関係をベースにして、次世代を担う人材を対象に、日本文化を紹介し、おもてなしの精神を培うために、ホームステイを活用した留学生受け入れ制度を構築してはどうかと考えます。こうした経験は、オリンピック開催時、海外の方々に、日本の家庭のすばらしさを体感していただきながら、心のこもったおもてなしで迎える絶好の機会につながること、間違いありません。
 都市外交の基本認識とオリンピックのレガシーともなる各都市との交流を、今後どのように進めていくのか、知事に見解をお伺いいたします。
 横田基地のオスプレイ配備についてお伺いいたします。
 アメリカ太平洋空軍のカーライル司令官は、七月二十九日会見し、その中で、オスプレイの日本配備について、沖縄の嘉手納基地と並び、東京の横田基地も重要な候補地であると述べました。報道の直後、横田基地周辺五市一町は、日本政府に対し、オスプレイ横田配備の撤回を求める要請を行いました。東京都は、通常、五市一町と連携し、横田基地に対する要望活動を行っておりますが、どうして今回、東京都はオスプレイ横田配備に対し、この要望に加わらなかったのでしょうか。
 猪瀬知事は、会見でオスプレイの横田基地配備に関して国に問い合わせたところ、何の話もないということをおっしゃっております。そうだとしても、国の責任ある司令官がこのような発言をすること自体、理解できません。
 都は、基地の商業的、平和的利用という観点で軍民共用化を目指しておりますが、一方で、オスプレイ配備は、アメリカ軍の横田基地における軍事力増強につながる政策であり、到底認めることはできません。横田基地のオスプレイ配備について、都の見解をお伺いいたします。
 基地の周辺に住む住民は、毎日、航空機の騒音や航空機事故、アメリカ軍基地関係者による事件など、身の危険や生活不安を感じながら生活しております。このような実情を踏まえ、東京都としてリーダーシップを発揮し、オスプレイの配備を初め、横田基地に関するさまざまな課題の対応をしていただくことを強く要望いたします。
 次に、周産期医療、子育て支援についてお伺いいたします。
 西多摩地域は、東京都内において特殊出生率が高い地域であります。平成二十三年度、羽村市とあきる野市は一・四三と、東京で一番高い特殊出生率を記録しております。それは治安がよいこと、あるいは住宅環境、自然に恵まれ、都心に比べると子育てしやすい地域だからと思います。
 少子高齢化が進む中、このような地域性を大切にし、病院や保育所、学校など、医療、教育施設を充実させ、次世代を担う人材育成を中心とするまちづくりが、西多摩を初めとする多摩地域の重要な施策だと考えます。
 ただ、充実した少子化対策が実行されているかというと、必ずしもそうではありません。本年六月には、あきる野市の公立阿伎留医療センターの産婦人科が、医師そして助産師が急に退職したとの理由で閉鎖になっております。このセンターでは、毎月多くの方々の分娩が行われておりましたが、今は他の施設に振り分けられております。公立福生病院でも、数年前にそのようなことが起こりました。
 今回の閉鎖は、産婦人科医と助産師の意思疎通の不十分から起こった内部事情が原因とされますが、根本には産科や小児科の医師不足や、職場における過密な労働などが背景にあると考えます。特に都心部とは違い、地方の公立病院は財政上も厳しく、医師や看護師の募集も大変苦労している現状があります。
 都はこれまで、産科、小児科、救急医療に従事する医師不足、また医師の多忙、離職後復帰対策について対策を講じておりますが、まだまだ不十分であると考えます。今後、都はどのような対策を講じていくのか、見解をお伺いいたします。
 次に、産後ケアについてお伺いいたします。
 出産後の母親は、不安や孤立感を抱えることもあるため、サポートが必要となる場合があります。産後の育児不安が、第二子以降の出生行動に影響を与えていることや、乳幼児の虐待の問題にかかわると指摘されていることから、出産後の母親に適切な支援を行い、育児不安を取り除くことは大変重要であります。
 本年七月に出された国の少子化危機突破のための緊急対策では、産後ケアセンターについて、日帰りや宿泊ができる産後レスパイト型事業などが提案されております。都内においても、世田谷区の産後ケアセンターなど、先進的に取り組んでいる事例があります。さまざまな理由で、出産後に実家や親族などを頼れない家庭もふえる中、体調や育児に不安を抱える母親のニーズに応えるためにも、産後ケアサービスの充実を図ることは大変に重要だと考えます。
 今後、都はどのように産後ケアを推進していくのか、見解をお伺いいたします。
 男性の育児参加についてお伺いいたします。
 イクメンという言葉が流行語になり、当たり前のように使われている昨今です。伝統的に、育児は女性がするものという時代から考えると、時代も大きく変化しております。特に近年は働く女性がふえておりますが、女性が働きながら育児するのは大変なことであり、育児不安を初め、幼児虐待などの未然防止、そして子育ての環境の充実のためにも、男性が育児に積極的に参加することが求められます。育児参加の重要性を都民に周知していくこととともに、子育てしやすい環境づくりを進めることが今後の重要な課題であります。
 東京都では、男性の育児参加に関して、これまで以上に積極的な取り組みを行うべきと考えますが、所見をお伺いいたします。
 最後に、教育についてお伺いいたします。
 都立小中高一貫校の設置についてお伺いいたします。
 この件について、前回の予算委員会でも質問させていただきましたが、特にその際、私は、今までの六・三・三制にはとらわれない四・四・四制の教育制度や、これまで都が推し進めた中高一貫校の検証を反映することなどを求めました。四月から検討が進み、先月、途中経過として中間のまとめが公表されました。四・四・四の教育課程が取り入れられていることや、さまざまな取り組みにより理数教育を充実することなど、評価できる点も多々ありますが、その一方で心配な点もあります。
 小学校段階で、理数に関する資質や能力を見分けることの難しさ、小学校五年生から通学場所が変わる影響、また、この構想では十二年の途中から入学も認める方向のようですが、小学校一年生で入学する児童と十二年間の途中で入学する生徒との学力差をどう埋めていくかなど、課題は多いと考えます。
 都は、小中高一貫教育によって、子供たちの資質や能力を十分伸ばすために、今後どのようにこれらの課題に対応していくのか、見解をお伺いいたします。
 最後に、私学振興についてお伺いいたします。
 私は、今まで高等学校授業料の公私間格差の是正を進めることが重要と訴えてまいりました。この間、我が党の政策である国の高等学校就学支援金と東京都の特別奨学金により、私立学校に通う多くの子供たちの就学支援を行ってまいりました。このような実質的な支援により、私学に通う保護者の負担軽減は、大いに改善されている状況でございます。
 現在、政権交代により国の高等学校の無償化の見直しが進められております。都は、これを機に、さらなる公私間格差の是正の観点から、特別奨学金制度を見直すべきだと考えますが、所見をお伺いし、私の質疑を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。(拍手)
   〔知事猪瀬直樹君登壇〕

〇知事(猪瀬直樹君) 島田幸成議員の一般質問にお答えします。
 都市外交に関する基本的な認識と今後の取り組みについてでありますが、洗練された成熟都市東京は、少子高齢化や環境問題など、世界の都市がいずれ直面することになる課題を先取りする位置にあります。東京は、姉妹友好都市やアジア大都市ネットワークの会員都市など世界の主要な都市と互いの持つ知恵や経験を積極的に交換し、協力していきます。本年十一月には、ハノイでアジネット総会が開催されますので、こうした都市問題の解決に迅速に取り組んでいく予定でおります。
 また、オリンピック・パラリンピックは、世界に東京の魅力を知っていただく、またとない機会であります。二〇二〇年に向けて、文化やスポーツなどの分野においても交流を深め、世界の人々と相互理解を促進します。
 こうした取り組みにより、お話もあったように、おもてなしの心を培い、世界中から日本を訪れるお客様をお迎えしたいと思います。
 今後も、都市外交を積極的に推進し、都市の課題解決を通じた国際貢献を果たしていくとともに、オリンピック・パラリンピックの機会を捉えた東京の魅力の発信により、国際的なプレゼンスをさらに高め、東京を世界一の都市へと押し上げていきます。世界の人口の半分は都市にいます。そういうことで、都市外交は積極的にやっていきます。
 なお、その他の質問については、教育長及び関係局長から答弁いたします。
   〔教育長比留間英人君登壇〕

〇教育長(比留間英人君) 小中高一貫教育の課題への対応についてであります。
 都立小中高一貫教育校基本構想検討委員会の中間のまとめでは、理数に興味、関心のある入学者の決定方法や系統的、継続的な教育活動の推進、一貫教育を行うための教職員の体制などを、今後の検討課題としております。
 これらに加え、小中高一貫教育の実施上の課題として、小学校五年生からは通学場所が異なり、通学経路及び所要時間などが変わることへの対応や、子供たちに学力差が生じた場合の対応などについても指摘をされております。
 今後、こうした課題について、基本構想検討委員会で十分に検討した上で、さまざまな意見も踏まえ、広く都民の理解を得て、よりよい教育の実現に努めてまいります。
   〔知事本局長前田信弘君登壇〕

〇知事本局長(前田信弘君) 横田基地についての質問にお答えいたします。
 米軍基地の運用に当たりましては、都はこれまでも、地域住民に影響を及ぼす訓練や飛行の実施に関しては、事前に情報提供を行うよう国に求めてまいりました。
 先般、オスプレイについて、米国の太平洋空軍司令官が、横田も配備先の候補の一つと発言したとの報道がありました。
 都は、直ちに国に照会し、日米両国で横田への配備に向けて協議をしている事実はない旨を確認いたしました。引き続き、正確な情報のもと適切に対応してまいります。
   〔福祉保健局長川澄俊文君登壇〕

〇福祉保健局長(川澄俊文君) 三点のご質問にお答えいたします。
 まず医師確保についてですが、都はこれまで、周産期、小児、救急等に従事する医師を確保するため、奨学金制度を設け、当該分野での勤務に意欲を持つ医学生を支援しており、今年度から卒業生が医師として勤務を開始しました。
 また、病院の勤務医の勤務環境を改善するため、救命救急センターや周産期母子医療センター等を対象に、交代制勤務や短時間勤務の導入、復職支援研修などの取り組みを支援するとともに、地域で出産を支える産科医等に対し、分娩手当等を支給し、産科医の確保に努めてまいりました。
 さらに、本年四月には、都の特性に合った総合的な医師確保対策を推進するため、地域医療支援センターを設置したところであります。
 医師の確保は重要であり、今後とも、こうした医師の育成や就業支援等の取り組みを推進してまいります。
 次に、産後のケアについてですが、子供の健やかな育ちと母の心身の健康を支えるため、区市町村は母子保健事業として、乳幼児健診、保健師による産後の家庭訪問、保護者への相談支援等を実施しております。
 また、訪問等を通じて、育児不安などの心身の負担感を抱える母親を把握した場合には、子供家庭支援センターが必要に応じて育児支援ヘルパーの派遣や、親と子供をともに預かるショートステイ、デイケアの提供などを行っており、都は、こうした取り組みを包括補助事業等により支援をしております。
 今後、先進的な取り組み事例の紹介も行いながら、区市町村において、産後の母親へのケアの取り組みが一層充実するよう支援してまいります。
 最後に、男性の育児参加についてですが、男性の育児参加を進めるには、子育てに関する意識啓発や、子育てを社会で支える環境づくりが必要であります。
 このため、都は、母子健康手帳交付時などに配布できるよう、育児の基礎知識などの情報をまとめた「父親ハンドブック」を作成するほか、都と関係団体で構成する子育て応援とうきょう会議のホームページにパパのお悩み一一〇番を開設し、父親の子育てに関する相談に対応しております。
 また、男性社員の子育て参加も含め、仕事と家庭の両立についてのすぐれた取り組みを進める中小企業を認定し、その内容を広く発信しております。
 今後とも、こうした取り組みを推進し、男性が積極的に育児参加ができる環境づくりを進めてまいります。
   〔生活文化局長小林清君登壇〕

〇生活文化局長(小林清君) 私立高校生への特別奨学金制度についてでありますが、都は、公私格差是正の観点から、経常費補助を通じて授業料の抑制を図るとともに、国が平成二十二年度に就学支援金を導入する以前から、特別奨学金により所得に応じて授業料の補助を実施してきております。
 現在、国では、就学支援金制度の見直しが進んでおりますが、その内容は、私立高校生の一律支給を改め、所得制限を設けることにより、低所得者に対する支給の重点化を図るものでございます。
 都としては、国の見直しの状況を注視しつつ、今後の対応を検討してまいります。

〇副議長(藤井一君) この際、議事の都合により、おおむね十五分間休憩いたします。
   午後三時三十三分休憩

   午後三時五十一分開議

〇議長(吉野利明君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 質問を続行いたします。
 四十四番大場やすのぶ君。
   〔四十四番大場やすのぶ君登壇〕

〇四十四番(大場やすのぶ君) 初めに、高度防災都市の実現について伺います。
 二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピックの開催が決定いたしました。今後、我が国のみならず海外からも多くの方々が訪れ、東京は世界的にも最も注目される都市となることは明らかです。
 しかし、東京、そして我が国は宿命的な弱点を負っています。それが、大規模地震発生のおそれと、発生した場合の被害と混乱であります。
 東日本大震災から二年半が経過しましたが、この間、都は、我が党の提言も踏まえながら、昨年度、地域防災計画の見直しなどに取り組み、ことし一月に作成した「二〇二〇年の東京」へのアクションプログラム二〇一三においても、目標1に高度防災都市の実現を掲げ、防災対策の推進に取り組んでいます。
 また、私が住む世田谷区においても、木造住宅密集地域がまだまだ広く存在しています。特定整備路線の整備など、昨今もその改善に向けて取り組みが進んでいることは承知していますが、こうした地域は戦後から数十年間続いており、一朝一夕に解消されるものではありません。
 木造密集地域の改善だけでなく、津波、高潮対策や豪雨対策など、防災の取り組みはいずれも短期間で完成させることは困難なものでありますが、オリンピック・パラリンピック開催に伴い、我が国だけでなく世界からお客様を招くに当たっては、防災の備えに最大限取り組み、安心して東京で過ごせる環境を提供することが何よりのおもてなしの精神ではないでしょうか。
 知事は今後、二〇二三年を見据えた長期ビジョンを策定するとしていますが、オリンピック・パラリンピックを視野に、高度防災都市の実現に向けた知事の決意をお伺いいたします。
 次に、心の東京革命について伺います。
 次代を担う子供たちに、親と大人が責任を持って正義感や倫理観を伝えていくという心の東京革命の理念は、日本人として普遍的に大切なものであり、我が党も当初から賛同し、ともに進めてまいりました。
 そして、推進母体である心の東京革命推進協議会には三百団体が加盟し、個人会員の登録は五千人を超えるほか、他県や都内区市町村でも同様の取り組みが定着するなど、着実な広がりを見せています。
 一方で、本来、子供の育ちに責任を負うべき親の育児放棄や虐待は後を絶たず、子供においても、いじめや非行はもとより、最近ではインターネット上でみずからの迷惑行為を興味本位で公開するなど、心の東京革命の理念に反する事件が頻発しています。
 提唱から十年以上が経過し、子供を取り巻く社会情勢が大きく変化した今、もう一度、心の東京革命の理念の重要性を認識し、これを確実に浸透させる必要があると考えますが、所見を伺います。
 オリンピック・パラリンピックに関連して、スポーツ振興について伺います。
 東京が開催都市に決定した今月七日から八日未明にかけて、私も地元世田谷の駒沢オリンピック公園総合運動場を訪れ、開催都市決定を待つ都民の皆様の熱気、熱い思いを肌で感じました。
 この日、駒沢公園ではスポーツイベントが開催され、深夜には陸上競技場でリレー形式のファンランイベントが行われていました。私の仲間も含め大勢の皆さんが、東京オリンピックの決定を待ちながら、深夜のランニングを心から楽しんでいる様子でした。私も日ごろから駒沢公園でジョギングに励んでおり、スポーツを通じた健康づくり、仲間づくりのすばらしさを感じています。
 世田谷区では、スポーツ基本法の趣旨を踏まえ、地域スポーツの推進などについて、区の取り組みなどを新たに盛り込んだ世田谷区スポーツ振興計画第三期年次計画を昨年八月に策定しました。この計画では、基本理念を、区民が生涯を通じ身近な地域で、いつでも、どこでも、誰でも、いつまでも気軽にスポーツ・レクリエーションに親しみ、楽しむことのできる生涯スポーツ社会の実現と定め、スポーツ振興施策の展開、場の整備と提供、担い手の育成を計画の三つの柱に据えて、さまざまな施策を展開しています。
 都においても、我が党の提案を受け、ことし三月、スポーツ推進計画を策定し、スポーツの力を全ての人にを基本理念として、二〇二〇年までに国の目標を上回る世界最高水準のスポーツ実施率七〇%を目指すとしています。
 これを実現するためには、二〇二〇年に向けて、これからもより多くの都民がスポーツに取り組むきっかけを提供していくことが必要であると考えますが、都の所見を伺います。
 次に、シニアスポーツの普及について伺います。
 世界でも例を見ないスピードで高齢化が進む我が国では、医療費や介護費用の増大、高齢者の社会的な孤立などが大きな社会問題となりつつあります。
 スポーツには、健康の維持増進という効果に加え、上達することの喜び、チームメートと力を合わせて勝利したときの達成感など、生きがいづくりにもふさわしい要素を多く持ち合わせており、高齢者に対するスポーツ振興の果たす役割はますます大きくなっています。
 都は、我が党の提案を受け、平成二十四年度からシニアスポーツ振興事業を開始し、地域に根差したスポーツ活動を支援しています。
 今後は、これまで以上に高齢者の生活環境や健康状態に応じてスポーツが楽しめるよう、シニアスポーツの普及に努めていくべきと考えますが、所見を伺います。
 次に、障害者の雇用対策について伺います。
 障害者の方々が地域において自立して生き生きと暮らせるようにするためには、障害者雇用は大変重要な課題です。本年四月から、民間企業における障害者の法定雇用率が一・八%から二・〇%へと引き上げられ、障害者を雇用しなければならない企業の規模は、従業員五十六人以上から五十人以上へと対象が広がりました。
 大企業での障害者の雇用を促進することも必要ですが、地域に住んでいる障害者の方々が働く場合に、通勤のことなどを考えると、やはり地元の地域にある中小企業で雇用できるよう、受け入れ体制を整えていくことが必要です。
 中小企業で障害者雇用を進めていくためには、個々の企業ニーズに応じて、障害者を雇用する前提となる理解促進から受け入れ体制づくり、また、雇用後の職場定着に関する支援など、それぞれの場面に対応したきめ細かな支援が必要と考えます。
 本年第一回定例会において、私からの質問に対して、個々の企業の事情に応じ、一貫して支援するモデル事業を行っているとの答弁がありました。
 モデル事業終了後でも中小企業に対する企業現場での一貫した支援を実施していくべきと考えますが、見解を伺います。
 また、本年六月には障害者雇用促進法が改正され、精神障害者を法定雇用率の算定基準に加えることとなりました。実際、ここ数年、精神障害者の方々の雇用者数や就職者数が大きく伸びるなど、精神障害者の雇用が注目されています。
 しかし、現場の企業からは、予想以上に仕事をしてくれて大変助かっているという声がある一方で、体調に波があることから、雇用していく上で課題を抱えている方も少なくないという声も寄せられています。
 このような中で、とりわけ精神障害者の雇用を促進するための支援を強化していくべきと考えますが、見解を伺います。
 次に、消費者被害の防止について伺います。
 平成二十四年度に都内の消費生活相談窓口で受け付けた相談件数は、約十一万八千件でした。高齢者の相談はその約三割に当たる三万件を超えており、ここ数年、その割合が連続して増加するなど、深刻化しています。特に詐欺的な商法による被害が急増しており、最近、マスコミでも劇場型詐欺と呼ばれる新手の手口について注意を呼びかけているのを目にします。
 例えば、高齢者宅に見知らぬ事業者から投資商品として有料老人ホームの利用権購入の勧誘があり、利用権を買えば、後日上乗せした額で買い取ると持ちかけられるそうです。さらに、他の複数の人物から投資の確実性をにおわせる電話があり、購入を勧められます。しかし、この有料老人ホームは実在せず、一口二十万円などと説明される利用権は架空の権利であり、被害者が代金を支払うと、投資を勧誘した者と販売した会社とも連絡がつかなくなるという手口です。
 この利用権の売買は、規制する法律のない、法のすき間をついたもので、こうした悪質、巧妙化する手口により、老後の資金を根こそぎ奪われてしまう高齢者もいます。
 我が国最大の消費地であり、このような最新の手口が最初にあらわれるといわれている東京において、悪質事業者を市場から速やかに排除することは、消費者被害の拡大を防ぐとともに、健全な市場の形成という観点から、法令を遵守する多くの事業者にとって望ましいことです。
 昨年、消費者安全法が改正され、法のすき間を狙う悪質事業者に対し、国による行政処分が可能となりました。今後もふえることが予想される、法のすき間をつく悪質事業者に対し、都においても取り締まりを強化していくべきと考えますが、見解を伺います。
 一方、一層普及が進むインターネットを悪用した事例もふえています。手をかえ品をかえ消費者を狙う悪質事業者の手口をわかりやすく知らせるなど、消費者教育に取り組むことが必要です。
 特に、若者の間ではSNSを使って友人とコミュニケーションをとることが大変多くなっていますが、このSNSを悪用した手口による被害がふえています。SNSで知り合った人から言葉巧みに勧誘され、消費者金融で借金までして、高額のエステ契約や、就職に役立つとうたった講座の受講契約を結ばされてしまうケースもあると聞きます。
 若者は被害者となるだけでなく、例えば、携帯電話を契約して渡してくれればアルバイト代を払うといわれ、そのとおりにしたら振り込め詐欺に使われたなど、結果として加害者となってしまうような場合も見受けられます。
 全国でも若者が多く集まる東京都として、若者に対する消費者教育を強化していく必要があると考えますが、今後どのように取り組みを進めるのか、見解をお伺いして、質問を終わります。(拍手)
   〔知事猪瀬直樹君登壇〕

〇知事(猪瀬直樹君) 大場やすのぶ議員の一般質問にお答えします。
 高度防災都市の実現についてでありますが、長期ビジョンの策定を表明しましたが、知事としては、首都東京を、安心、希望、成長を実感できる世界一の都市にしていきたいと考えております。中でも都民の安全・安心を守ることは最も大事なことであります。
 そのためにも、この東京を高度防災都市へと進化させなければいけません。そして、首都の防災力向上は、自助、共助、公助の力を結集することがその要諦であります。
 昨年、全国初の帰宅困難者対策条例を制定し、全ての企業に従業員の三日間の待機を努力義務化しました。さらに、観光や買い物で東京を訪れる人々のために、備蓄の一割の上乗せを求めるなど、自助、共助の取り組みを加速させております。この取り組みは、助け合うという思想の確立でもあります。
 公助を担う行政の責務としては、東京が抱える課題の克服にも全力を尽くしていくつもりで、木造住宅密集地域における不燃化特区を、これまでの十二から五十地区へと拡大するとともに、臨海部や区部東部ゼロメートル地帯における水門、堤防などの耐震、耐水対策を推進していきます。
 また、救援部隊や避難者のために、都立公園における自立電源設置を検討するなど、発災時の対応にも万全を期していきます。
 こうした取り組みをこれからも推し進め、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピックで、高度防災都市に進化した東京の姿を世界にアピールしていきたいと思っております。
 なお、その他の質問については、関係局長から答弁いたします。
   〔青少年・治安対策本部長河合潔君登壇〕

〇青少年・治安対策本部長(河合潔君) 心の東京革命の推進についてお答えいたします。
 心の東京革命は、親と大人が責任を持って子供の正義感や倫理観、思いやりの心を育み、人が生きていく上での当然の心得を伝えていく取り組みであります。
 都はこれまで、あいさつ運動を初め、さまざまな普及啓発活動に努めてまいりましたが、ご指摘のような理念に沿わない行為も残念ながら見受けられるところであります。
 そこで、青少年をめぐる社会情勢の変化に対応し、一層、心の東京革命の理念が浸透するよう、家庭、学校、地域での取り組み指針となる行動プランの見直しを進めてまいります。
 また、このたびの東京オリンピック・パラリンピック開催決定をも踏まえまして、フェアプレー精神など、スポーツの持つ力を普及啓発事業に取り入れて、活性化を図ってまいります。
   〔スポーツ振興局長細井優君登壇〕

〇スポーツ振興局長(細井優君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、スポーツに取り組むきっかけづくりについてでございます。
 都はこれまでも、ご指摘の駒沢公園でのスポーツ博覧会やTOKYOウオークなど、参加型スポーツイベントを数多く開催してまいりました。
 今年度のスポーツ博覧会では、二日間で十二万人が参加して、野球やテニス、車椅子バスケを初めとしたさまざまな種目を体験するなど、都民がスポーツと触れ合うきっかけを提供いたしました。
 これらの取り組みにより、都民のスポーツ実施率は、平成十九年の三九・二%から、昨年は五三・九%へと、五年間で一五ポイントも上昇いたしました。
 また、スポーツ祭東京二〇一三の国民体育大会では、トップアスリートが競い合う正式競技に先立ち、デモンストレーションとしてのスポーツ行事が五十七行事、七十八会場で行われておりまして、誰もがスポーツを楽しめる機会の拡大を図っているところでございます。
 今後も、都民がスポーツに参画できる機会を提供するとともに、二〇二〇年には世界最高水準のスポーツ実施率七〇%を達成し、スポーツ都市東京を実現してまいります。
 次に、シニアスポーツの普及についてでございます。
 既に約五人に一人が高齢者となり、超高齢社会に突入している東京において、スポーツを通じた体力づくりや生きがいづくりは重要な意義を持ちます。
 このため、都は、地域の高齢者スポーツ教室などを支援するシニアスポーツ振興事業のほか、シニア健康スポーツフェスティバルの開催や、ねんりんピックへの東京都選手団の派遣など、高齢者のスポーツ実施率の向上を目指し、さまざまな事業を展開しているところでございます。
 都はこのような取り組みを、ホームページ、スポーツTOKYOインフォメーションを通じて情報発信してまいります。
 さらに、地域におけるシニアスポーツのきめ細かな情報提供についても、地区体育協会や区市町村に働きかけるなど、より多くの高齢者に参加していただけるよう、シニアスポーツの普及に努めてまいります。
   〔産業労働局長塚田祐次君登壇〕

〇産業労働局長(塚田祐次君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、障害者雇用に向けた中小企業支援についてでありますが、中小企業における障害者の雇用を促進する上では、企業の理解促進と職場の実情に応じた支援が必要であります。
 都では、中小企業の経営者や人事担当者に対して、参考となる事例の紹介など、普及啓発のためのセミナーを開催しております。
 また、モデル事業として、障害者雇用の経験のない中小企業等を対象に、個々の企業ニーズに合わせて支援するオーダーメード型障害者雇用サポート事業を実施し、利用企業からは、安心して雇用を進めることができたなど、高い評価を得ております。
 今後、これらの施策で蓄積したノウハウを生かし、障害者を雇用しようとする中小企業に対して、採用前の準備段階から採用後の定着サポートまで一貫した現場での支援の充実を検討してまいります。
 次に、精神障害者の雇用促進のための支援についてでありますが、精神障害者の就職件数は大きく伸びているものの、障害に対する企業の理解はいまだ十分ではなく、また、障害者の職場環境への適応が難しいといった課題もございます。
 このため、都では、障害種別に応じた雇用の際のポイント等をまとめたハンドブックを作成するほか、今年度から、精神障害者などを対象とした職業訓練を開始いたしました。
 また、職場体験実習のサポートや企業合同説明会の開催を通じ、精神障害者と企業とのマッチングに向けた支援を実施しております。
 今後とも、これらの施策を着実に実施するとともに、企業に対して、精神障害者の障害特性を踏まえた雇用管理のアドバイスを行うための体制整備や、職場体験機会の拡大に向けた取り組みなど、支援の充実を検討してまいります。
   〔生活文化局長小林清君登壇〕

〇生活文化局長(小林清君) 消費者被害対策に関する二点のご質問にお答えいたします。
 まず、悪質事業者の取り締まり強化についてであります。
 先鋭的な新手の消費者被害が発生する東京においては、法のすき間をつく悪質事業者へ迅速かつ厳格に対応することが重要であります。
 そのため、ことし五月に開設した悪質事業者通報サイトも活用して、幅広く被害情報を収集し、消費生活条例に基づく指導を積極的に行っているところであります。
 今回の消費者安全法の改正では、法のすき間事案に対する事業者処分の権限は国に留保されましたが、立入調査権限等の一部が知事に委任をされました。
 都としては、条例に基づく指導に加え、立入調査権限を機動的に行使し、取り締まりを強化するとともに、都道府県がより迅速な処分を行うことで被害の拡大防止を図るため、国に対して処分権限の委任を強く求めてまいります。
 次に、若者に対する消費者教育の強化についてであります。
 東京には、大学や企業の集積により、全国から多くの若者が集まることから、若者に対する消費者教育は大変重要な課題であると認識をしております。
 都はこれまで、若者向けに、スマートフォン用ゲームアプリを活用した情報発信や、近隣自治体との共同による被害防止キャンペーンなどを実施してまいりました。
 さらに、ことし八月、全国に先駆けて東京都消費者教育推進計画を策定し、若者の消費者被害の防止を重点テーマとして掲げ、一層の強化を図ることといたしました。
 具体的には、事業者団体との連携により、新社会人が陥りやすい消費者トラブルと対処法に関する講座等を実施するほか、若手芸人を活用した啓発や大学生向きセミナーなど、一層効果的な消費者教育を実施してまいります。

議長(吉野利明君) 四十一番北久保眞道君。
   〔四十一番北久保眞道君登壇〕

〇四十一番(北久保眞道君) 今月八日の早朝、見事に東京が二〇二〇年のオリンピック・パラリンピック競技大会の開催都市に決定し、日本中が歓喜の渦に包まれました。
 私は、一九六四年の東京大会のとき小学生でしたが、あの感動と興奮、そして日本中の盛り上がりは今でも鮮明に覚えていますので、再び東京で目の当たりにできる喜びはひとしおでございます。
 同時に、わずか七年後には世界最大、最高とも称されるスポーツの祭典を東京で実施するという責務に、都議会の一員として身が引き締まる思いでもあります。
 中でも環境は、二〇〇〇年に開催されたシドニー・オリンピック以降、スポーツ、文化と並ぶ三本柱の一つに位置づけられており、東京も、今回の立候補ファイルや環境ガイドラインにおいて自然と共生する都市環境を実現するとしていることから、開催地周辺はもちろん、東京に緑をふやしていくことは今後の重要な課題だと考えております。
 私の周りでも、オリンピック・パラリンピックを契機として、さらに緑豊かなまちづくりを進めてほしいという都民の期待の声が聞かれます。
 都は、既に前回の招致活動のときから積極的に緑化を進めており、「二〇二〇年の東京」でも千ヘクタールの新たな緑の創出を掲げ、現在も緑あふれる都市東京の実現に向けて取り組んでいますが、これまでの進捗と成果について伺います。
 また、緑の創出といえば、二〇一〇年に愛知で生物多様性条約締約国会議、いわゆるCOP10が開催されて以来、都市の緑化施策には生物多様性の視点が欠かせないと考えます。
 都でも、生物多様性の保全という国際的な潮流を踏まえ、昨年度、緑施策の新展開を策定し、緑の量だけでなく緑の質を向上する方向性を打ち出しており、今年度から新たに市区町村と連携して、在来植物による緑化に取り組んでいます。
 こうした行政による率先した取り組みは民間にも広げていくべきと考えますが、都の見解を伺います。
 二番目としまして、多摩地域における都立公園の整備について伺います。
 私の地元、東村山市は、トトロのふるさとといわれる八国山緑地や狭山緑地を有する狭山丘陵に抱かれ、いまだに武蔵野の美しい面影を残す地域であります。この狭山丘陵は、東村山のみならず隣接する東大和市、武蔵村山市、瑞穂町にまたがっており、地元市の緑の基本計画においても、その地域を代表する貴重な緑地に位置づけられております。
 東京都は、都立自然公園や近郊緑地保全区域などを指定し、開発の抑制に取り組んでおりますが、同時に、都市計画公園や緑地を計画し事業を進めています。
 そこで、狭山丘陵における都立公園の位置づけについてお伺いいたします。
 埼玉県側は市街地化が進んだところもある中で、東京都では、西の野山北・六道山から東の八国山までのかなりの区域において公有地化による都立公園の整備を行い、緑の保全と活用を図りながら、都民に広く開放していることは評価に値します。
 狭山丘陵における都立公園の整備状況と今後の取り組みについてお伺いいたします。
 三番目としまして、次に、多摩の交通インフラ整備について伺います。
 まずは、連続立体交差事業と道路整備について伺います。
 私の地元である東村山市では、西武新宿線でまちが分断されており、踏切が渋滞の原因となっています。特に、南北の幹線道路である府中街道では、西武新宿線との踏切において慢性的な渋滞が発生しています。このため、西武新宿線の連続立体交差による踏切解消や、府中街道を拡幅する東村山三・三・八号線の整備は市民の強い願いであります。
 そこで、西武新宿線東村山駅周辺の連続立体交差事業と、東村山三・三・八号線の事業化に向けた取り組み状況について伺います。
 次に、多摩都市モノレールの上北台駅から箱根ヶ崎間の延伸について伺います。
 三十年前の一九八二年には、都は長期計画を策定し、その中に現在運行している多摩都市モノレールの多摩センター駅から上北台駅間の整備を位置づけています。
 その多摩都市モノレールは、平成二十四年度の決算概要では、乗車人員、運輸収入、営業収入、営業収益が過去最高を更新するなど、経営基盤も安定してきています。また、モノレールの導入空間となり得る新青梅街道の拡幅事業が都によって進められている中、地元、武蔵村山市では、都市核地区区画整理事業を中心としたまちづくりに積極的に取り組んでいます。
 長年、上北台駅から箱根ヶ崎間の延伸については、経営の安定化、事業の採算性、沿線まちづくりの進展といったことが事業化の課題とされてきました。今、多摩都市モノレールの延伸整備に向けた環境は整いつつあると考えられます。二〇二〇年のオリンピック・パラリンピック開催も決定し、区部における都市基盤整備は一層加速することが見込まれますが、多摩地域の都市基盤整備も着実に進めていただきたい。
 そこで、運輸政策審議会答申十八号において、二〇一五年までに整備着手することが適当である路線として位置づけられている上北台駅から箱根ヶ崎間のモノレールの延伸整備について、都の見解を伺います。
 四番目としまして、次に、多摩振興について伺います。
 都は、多摩地域の振興に向け、我が党の提案を踏まえ、本年三月に新たな多摩のビジョンを策定しました。このビジョンでは、目指す多摩の姿として、魅力にあふれ、活力に満ち、安全・安心が確保された多摩を掲げておりますが、昨日の我が党の代表質問にご答弁いただきましたとおり、全庁を挙げてしっかりと取り組んでいただいて、ぜひ実現を図っていただきたいと思います。
 私は、東村山生まれの東村山育ちという生粋の多摩の人間であり、これまで市議会議員としての活動はもとより、青年会議所やロータリークラブ、商工会などでも地域に根差した活動をしてまいりました。地域の一員として多摩を見ておりますと、一口に多摩といっても、その顔は実に多様であります。
 森林や河川など豊かな自然に恵まれた地域があり、また一方では、商業や工業が集結したまちがあり、また、屋敷林や農地など、身近な緑と調和した住宅地があるというように、地域ごとに異なる魅力を持っています。こうした多様な顔を持つことが多摩地域の魅力であり、同時に強みでもあると思います。
 新たな多摩のビジョンで掲げた多摩の姿を実現するためには、多摩の持つ多様な魅力を多くの方に認識していただいて、多摩に住んでみたい、あるいは訪れてみたいと感じていただくことが重要です。
 都は今後、こうした点を踏まえ、多摩振興を推進するべきと考えますが、見解をお伺いいたします。
 次に、横田基地の軍民共用化について伺います。
 今回、二〇二〇年のオリンピック・パラリンピックの開催地が東京に決まり、国内外から多くの人々が飛行機で東京を訪問することから、知事は、改めて横田軍民共用化の必要性を表明されております。
 我が党は、石原前知事がこの問題を提起した当初から、横田軍民共用化は東京の国際競争力向上はもとより、多摩地域の発展にとって大きな効果をもたらす極めて重要な施策と考えてきました。横田軍民共用化は、首都圏の航空需要に応えるだけでなく、地元の産業振興や交通インフラの整備が図られるなど、多摩振興の起爆剤となります。
 しかし、この問題は、日米の外交、安全保障にかかわるものであり、都と国が一枚岩となって取り組まなければ解決は見込めない。
 今後、地元の意向も踏まえながら、国の関係省庁ともしっかり連携して横田軍民共用化を推進していくべきと考えるが、知事の見解をお伺いし、私の質問を終えさせていただきます。(拍手)
   〔知事猪瀬直樹君登壇〕

〇知事(猪瀬直樹君) 北久保眞道議員の一般質問にお答えします。
 横田基地の軍民共用化についてでありますが、横田の共用化は、首都圏の空港容量拡大や企業活動がグローバル化する中で、ますます需要の高まるビジネスジェットの受け入れ促進など、東京と我が国の国際競争力強化に欠かせない取り組みであります。
 また、羽田と成田とあわせ、西にある横田を共用化して活用することは、多摩地域の発展を促進する重要な施策であります。
 この問題は、外交、安全保障に直結するものであり、その解決には、国を動かし日米協議を促進させることが不可欠であります。ご指摘のとおり、国との連携を緊密にして一枚岩で取り組むことが重要と認識しております。今回、長期政権だということを見込んで、きちんとやらなきゃいけないと思っています。
 乗り越えるべきさまざまな困難な条件はありますが、二〇二〇年のオリンピック・パラリンピックの開催を契機に国との連携を一層強め、地元の声を聞きながら、多摩地域の活性化に資するよう共用化の実現に向けて取り組んでまいります。
 なお、その他の質問については、東京都技監及び関係局長から答弁いたします。
   〔東京都技監藤井寛行君登壇〕

〇東京都技監(藤井寛行君) 多摩都市モノレールの延伸についてでございますが、箱根ヶ崎方面への延伸につきましては、運輸政策審議会答申第十八号におきまして、お話のとおり、二〇一五年までに整備着手することが適当である路線として位置づけられております。
 都としては、多摩地域における活力の維持向上に向けて、都市間の連携を強化させるとともに、鉄道不便地域を解消させる観点から、整備の必要性が高い路線として認識しております。
 箱根ヶ崎延伸につきましては、多摩都市モノレール株式会社の経営状況や、進捗している土地区画整理事業など、周辺の開発動向を踏まえ、コスト縮減策や収入確保策、事業採算性を見きわめながら検討するなど、課題解決に向け知恵を絞ってまいります。
   〔環境局長長谷川明君登壇〕

〇環境局長(長谷川明君) 緑に関する二点のご質問にお答えいたします。
 まず、緑施策のこれまでの取り組みと成果についてでございますが、都市の緑は、潤いや安らぎ、風格ある景観の創出など、都市の魅力向上にとって重要な要素でございます。
 都はこれまで、海の森や都市公園の整備、校庭の芝生化、街路樹の倍増などに全庁的に取り組み、平成二十四年度までの六年間で街路樹を約八十四万本までふやすとともに、約五百七十ヘクタールの新たな緑を創出してまいりました。
 また、都民、企業等が緑化等に主体的に取り組む機運を醸成するため、緑の東京募金や、企業による多摩地域の貴重な緑の保全活動の推進など、あらゆる主体が緑の創出や保全に参画できる環境の整備を進めてまいりました。
 引き続き、オリンピック・パラリンピックの開催都市にふさわしい緑あふれる都市の実現に向けて、積極的に取り組んでまいります。
 次に、在来植物による緑化の民間への拡大についてでございますが、生物多様性の保全を図るためには、緑の量の確保に加え、東京の生物の生息空間となる在来植物をふやすなど、緑の質にも配慮することが重要であり、こうした取り組みを拡大していくには、お話のとおり、都民や企業による取り組みが不可欠でございます。
 このため、都は現在、気候や地形などの地域特性に応じた在来植物のリストや植栽方法などを、わかりやすく整理したガイドラインを取りまとめております。
 今後、このガイドラインの普及を図るとともに、都が市区町村と連携して開始しております江戸のみどり復活事業や、民間の先駆的な在来種緑化の事例から得られる知見を収集、蓄積して共有することにより、都民や企業が取り組みやすい環境を整備し、在来植物の植栽を後押ししてまいります。
   〔建設局長横溝良一君登壇〕

〇建設局長(横溝良一君) 三点のご質問にお答えをいたします。
 初めに、狭山丘陵における都立公園の位置づけでございますけれども、狭山丘陵は都心に近接し、多摩湖を含む約千三百六十ヘクタールに及ぶ丘陵地でございます。
 この丘陵は、地域の歴史的資源や雑木林を主体とした良好な里山景観を有し、次世代へ継承すべき水と緑のネットワークの骨格となっており、まさに都民の財産でございます。
 このため都では、狭山丘陵の野山北・六道山公園、観音寺森緑地を初めとする七カ所の都立公園、約七百七十三ヘクタールを一体的に都市計画決定し、公有地化を進めることで、恒久的な緑の保全と活用を図ってきております。
 次に、狭山丘陵における都立公園の整備状況と今後の取り組みでございますが、都市計画が決定されている区域のうち、多摩湖などを除く、都立公園として事業化すべき区域は、七公園、約四百五十ヘクタールでございまして、そのうち四公園、二百七十四ヘクタール、計画面積の約六一%を開園しており、自然に抱かれた展望広場や里山体験施設などを整備してきております。
 今後は、これまで開園されていなかった中藤公園、観音寺森緑地を含む四公園において、観察のための園路やピクニック広場などの整備を進め、狭山丘陵における水と緑のネットワークの充実を図ってまいります。
 最後に、西武新宿線東村山駅付近の連続立体交差事業などの取り組みについてでございますけれども、本連続立体交差事業は、鉄道を高架化することにより、府中街道などの五カ所の踏切を除却することで、交通渋滞や地域分断の解消に極めて効果の高い事業であります。
 また、この事業とあわせて、西武新宿線と交差する東村山三・三・八号線の約一キロメートルの区間を整備することは、地域のまちづくりや交通の円滑化を図る上で重要でございます。
 現在、この二つの事業については、用地測量や設計を進めており、今年度中には事業に着手する予定です。
 今後とも、東村山駅付近の連続立体交差事業と東村山三・三・八号線の整備について、地元の理解と協力を得ながら積極的に取り組んでまいります。
   〔総務局長中西充君登壇〕

〇総務局長(中西充君) 今後の多摩振興についてでございますが、多摩地域は、産業集積や豊かな自然など、地域ごとに多様な魅力を有しており、地域の実情に精通した市町村等と連携を図りながら、こうした多摩の魅力を広め、多摩地域の振興を着実に進める必要があります。
 このため、都は、多摩の東京移管百二十周年を迎える本年、多摩フェスティバル等のイベントを、市町村や商工会議所、東京都商工会連合会等と連携して開催するなど、多摩の魅力発信に積極的に取り組んでまいりました。
 今後とも、自然を生かしたトレッキングや多摩の農産物等をPRする出張市場、マルシェの開催、多摩の魅力をまとめた映像の配信など、自然、グルメ、産業といった幅広い分野にわたる多摩の魅力を関係機関と連携して発信することで、多摩振興を強力に推進してまいります。

議長(吉野利明君) 三十六番大松あきら君。
   〔三十六番大松あきら君登壇〕
   〔議長退席、副議長着席〕

〇三十六番(大松あきら君) 初めに、教育について質問します。
 東京オリンピック・パラリンピック招致が決定し、開催年の二〇二〇年を目指して、東京都は新しい都市づくりに邁進していくことになりました。
 そこで、どのような都市を目指すのか、また、オリンピック・パラリンピックが目指しているものは何か、オリンピック精神と共鳴する夢のある未来の都市ビジョンを示していかなければなりません。
 オリンピック憲章は、スポーツを人類の調和のとれた発達に役立てること、人間の尊厳保持に重きを置く平和な社会を推進することと宣言しています。オリンピック・パラリンピックは、まさに教育運動であり、平和運動であります。
 このオリンピック憲章の理念を踏まえ、新たな東京都の都市づくりでは、防災や環境など社会インフラの整備に加えて、若者の未来に資する教育や文化の分野においてもレガシーを残していくべきです。知事の所見を求めます。
 特に、東京はすぐれた教育力をアピールし、世界に開かれた教育国際先進都市を構築していくべきです。
 今、世界の国々は、さまざまな教育問題を抱え、その解決を目指す国際協力を模索しています。G8、主要八カ国は、二〇〇〇年に第一回教育大臣会合を開き、APEC、アジア太平洋経済協力は、二〇〇〇年から四年ごとに教育大臣会合を開催しています。
 一方、大臣レベルだけではなく、現場レベルの教育者の交流も求められています。日々、子供と向き合っている教員同士が、国を超えて切磋琢磨できる場があれば、お互いの教育力向上に役立ちます。
 そこで、約六万人の教員が教育現場の最前線を担っている都教育委員会が、東京オリンピック・パラリンピックを好機として、世界の教員が幅広く交流できる、世界教育者サミットを開催するべきです。すぐれた国際貢献になり、新たなレガシーとして後世に引き継がれていきます。
 その原型として期待されるのが、都教育委員会と指導主事の海外派遣研修の報告会です。平成二十二年度から実施されております。そして、平成二十四年度の報告会は、海外大使館やJICA職員を招き、シンポジウム形式で開催されました。都議会公明党の提案を受けて実施されたものと高く評価いたします。
 そこで、今後は、海外派遣研修報告会に海外から来日している外国人教員を参加させるなど、報告会の内容の一層の充実を図るべきです。都教育委員会の答弁を求めます。
 また、東京オリンピック・パラリンピックの公式行事として、世界各国の青少年が交流し、オリンピック精神や互いの文化を学ぶユースキャンプが開催されます。一九六四年の東京オリンピックのユースキャンプに参加した方にお話を伺いましたところ、すばらしい体験でした、多くの青年に参加させてあげたいと語られていました。こうしたプログラムは、日本の若者の育成において大きな意義があります。
 都は、このユースキャンプに光を当て、より多様な国々から、より多くの青少年が参加できるように支援し、その成功に力を注ぐべきです。所見を求めます。
 次に、環境対策について伺います。
 東京オリンピック・パラリンピックで残すべきもう一つのレガシーは、地球に優しい環境インフラです。今、温暖化対策として注目を集めているのが、電気自動車と燃料電池自動車です。電気や水素の生成から運搬過程も含めた二酸化炭素の総排出量が、ガソリン車の約三分の一から二分の一で、低炭素型社会を実現する象徴的な存在です。
 こうした次世代自動車を普及させるためには、環境性能や走行性能を広く情報発信し、社会全体で積極的に利用されるような状況をつくっていかなければなりません。
 このうち、電気自動車は、平成二十一年度に販売が開始され、着実に利用が広がっています。国は、今年度、電気ステーション設置の補助制度を拡充、都も整備計画を策定し、普及のスピードアップを図っています。
 都は、今後も、電気ステーション整備にさらに力を入れ、電気自動車の普及を加速させるべきです。都の所見を求めます。
 燃料電池自動車については、日米欧韓の大手自動車メーカーが二〇一五年の商品化を宣言、国内では自動車メーカー、ガス、石油会社が百カ所の水素ステーション整備を目指し、国は全国十九カ所、都内四カ所の整備を支援することを決定しています。
 燃料電池自動車の航続距離は、一回の水素注入で約五百キロメートル。約百キロメートルの電気自動車の五倍です。一方、燃料電池自動車は、車両の価格が高いなど一長一短があります。このため、電気自動車と燃料電池自動車は、用途によって使い分けられながら普及していくことが予測されます。
 また、都心部では、水素ステーションの用地確保が課題になり、その設置が地域的に偏らないようにしなければなりません。
 都は、こうした課題を解決しながら、燃料電池自動車の水素ステーションが、電気自動車の電気ステーションとあわせて普及するように取り組むべきです。所見を求めます。
 燃料電池自動車は、災害時、貴重な電力源になります。特に、バスは一台で四百五十五キロワットアワーの電源容量があり、体育館などの避難所で必要な日量百キロワットアワーの電力を悠々と賄えます。また、再生可能エネルギーによる水素生成が広がれば、燃料電池自動車は、より環境に優しい車になります。
 こうした多様な可能性の観点から、都は、燃料電池自動車の普及に取り組むべきです。所見を求めます。
 次に、高齢化対策について伺います。
 私の地元、北区は、東京二十三区で最も高齢化率が高い区になりました。一方、区民の平均寿命は男女とも全国平均を下回り、健康寿命をどう延ばしていくのかが課題になっています。
 そこで、北区医師会が、メタボ改善、禁煙、野菜摂取、減塩、散歩を呼びかけるポスターを作成し、北区と共催して健康寿命を目指す運動を始めています。病気になってから治療するより、病気になる前に予防に力を入れた方が、住民の皆様方の生活の質は向上し、医療費の負担軽減にもつながります。
 都は、こうした区市町村の取り組みを支援するとともに、さらに広く東京都全体に広報活動を展開していくべきです。所見を求めます。
 高齢化が急速に進む中、地域から孤立し、医療や介護が必要であるにもかかわらず、そのサービスを受けられていない高齢者がふえています。
 そこで、北区は、医師会の提案を受け、地域包括支援センターを支援するサポート医制度を導入し、医療、介護が連携した在宅療養サービスを展開しています。
 先日、その取り組みを視察しました。包括支援センターの職員は、サポート医から適時、医学的なアドバイスを受け、サポート医は高齢者宅の家庭訪問もします。認知症など対応が難しい場合は、医師、看護師、包括支援センターの職員らによる検討会を開きます。介護認定や成年後見に必要な書類もスムーズに作成され、隅々までサービスが届くように取り組まれていました。
 サポート医は、北区医師会の意欲的な取り組みで全国に先駆けて実現し、区内四カ所の地域包括支援センターに配置されています。
 現在、都は、包括補助事業として、こうした区市町村の取り組みを支援していますが、今後も区市町村が継続して取り組めるよう支援し、都内にも広く普及させていくべきです。地域包括ケアシステムの実現に向けて、今後の都における在宅療養推進の取り組みについて所見を求めます。
 次に、災害対策について伺います。
 阪神大震災では多くの橋梁が損壊し、それを教訓に、都は現在、都内の主要な幹線道路にかかる橋梁の耐震強化を進めています。
 その中で、北区は、南北に崖地が延び、その麓をJR京浜東北線などが走り、地形的にまちは東西に分断されています。そして、東西のまちをつないでいるのが、各所にかかる橋梁です。それらが地震で損壊すれば、避難、緊急輸送ができず、致命的な被害につながります。
 北区は木造密集地域も多く、地震対策は最大の課題です。首都直下型地震に備え、JR田端駅前の新田端大橋、岸町の南大橋など、都道における橋梁の耐震化を急ぐべきです。都の所見を求めます。
 JR東十条駅南口の十条跨線橋は、北区がかけかえる計画ですが、都としても支援するよう求めておきます。
 その上で、北区が実施する東十条駅南口の駅前整備においては、バリアフリーの観点から、駅改札内にエレベーターの設置が必要です。エレベーター設置を目指す北区に対する都の取り組みについて所見を求めます。
 最後に、下水道整備について伺います。
 昨日の我が党の代表質問で、安全・安心の先進都市東京を目指し、老朽化が進む下水道幹線の再構築について確認しました。大量の下水を集める下水道幹線が老朽化し、地震などにより損壊した場合、その影響ははかり知れません。このうち、北区を含む都心部の下水道管は早期に整備されたものが多く、老朽化が進んでいます。
 今後、高度成長期に整備した膨大な量の下水道幹線の老朽化が見込まれる中、北区においても下水道幹線の再構築のスピードアップを図るべきです。所見を求め、私の質問を終わります。(拍手)
   〔知事猪瀬直樹君登壇〕

〇知事(猪瀬直樹君) 大松あきら議員の一般質問にお答えします。
 オリンピック・パラリンピックについてでありますが、ブエノスアイレスのプレゼンテーションでは、気仙沼出身のパラリンピアン、佐藤真海選手が、みずからの経験を踏まえ、こう語りました。スポーツは人生で大切な価値を教えてくれた。これは、二〇二〇年東京大会が世界に広めようと決意している価値である。
 彼女は、骨肉腫で右足を失った体験、家族を襲った震災の経験から、スポーツの真の力、新たな夢と笑顔を育む力、希望をもたらす力、人々を結びつける力を目の当たりにしたわけです。
 スポーツには人々の人生を大きく変える力があります。オリンピズムが提唱する卓越、友情、尊敬という理念は、スポーツの中で現実に体験することで、言葉以上の大きな力を有するものと思います。
 このスポーツの力というのは、チームワークやフェアプレーの精神、そして目標を持つという、そういうことで汗を流したり涙を流したりする、そういうことも含めてスポーツの力があるんだというふうに思っておりますが、そういうスポーツの力を体験した若者を──日本人の若者が世界を変えていくんだと、そういうふうに思いたいですね。
 世界中の若者が、まさにスポーツから文化、教育など、あらゆる分野で友情や尊敬を深めて切磋琢磨していくわけです。こうした体験を持つことによって、大会後も長く続くレガシー、若者の豊かな心、果敢な挑戦、国際感覚を養い、未来の希望を担う、そういう精神が大きなレガシーだと思います。
 なお、その他の質問については、教育長、東京都技監及び関係局長から答弁します。
   〔教育長比留間英人君登壇〕

〇教育長(比留間英人君) 教員等の海外派遣研修の報告会についてであります。
 この報告会は、諸外国の教育施策や学校運営などについての調査研究、英語の先進的な指導法など、海外に派遣した指導主事及び教員の研修成果を広く普及することで、東京都の教育の充実を図ることを目的としております。
 これからのグローバル社会に生きる生徒に必要な能力などについて、教員が幅広く考えを深めるためには、研修成果の還元とともに、海外の教育事情や国際交流の取り組みに関して意見交換を行うことは有効であります。こうしたことから、今年度は、新たに派遣研修先であるオーストラリア大使館やJICAの職員を招いたシンポジウムを実施いたしました。
 今後は、東京オリンピック・パラリンピック開催を踏まえ、来日している外国人教員をシンポジストに加えるなど、本報告会を一層充実させ、その成果を全公立学校に周知してまいります。
   〔東京都技監藤井寛行君登壇〕

〇東京都技監(藤井寛行君) JR東十条駅南口改札内のエレベーター設置についてでございますが、北区は、東十条駅周辺交通バリアフリー基本構想を策定し、バリアフリー化への取り組みとして、鉄道事業者とともに、二〇〇四年に北口改札内にエレベーターを設置しました。
 現在、北区では、二〇一〇年に策定した都市計画マスタープランに基づき、南口の駅前広場計画などを検討しております。その中で、南口改札内のバリアフリー施設の設置につきましても、今後、鉄道事業者と協議していくこととしております。
 都といたしましては、こうした状況を踏まえ、関係局と連携し、適切に支援などを行ってまいります。
   〔スポーツ振興局長細井優君登壇〕

〇スポーツ振興局長(細井優君) ユースキャンプについてでございます。
 ユースキャンプは、日本の若者と世界中の若者が集い、オリンピズムへの理解を深めるとともに、多様な文化や習慣に触れ、相互理解を促進する目的で開催されます。東京の立候補ファイルでも、大会の三年前から実施することとしております。オリンピック・パラリンピック大会は、日本の若者と世界の若者との交流を促進するまたとない機会でございまして、若者が世界に目を向ける大きな契機ともなります。
 ユースキャンプを初め、若者を対象としたプログラムにつきましては、都としても、今後設立予定の大会組織委員会を初め、関係者と具体的内容を検討し、積極的に支援してまいります。
   〔環境局長長谷川明君登壇〕

〇環境局長(長谷川明君) 次世代自動車に関する三点のご質問にお答えいたします。
 まず、電気自動車の普及に向けた取り組みについてでございますが、都はこれまで、中小事業者の電気自動車購入に対する助成を行うとともに、急速充電器についても、三カ年で集中的な補助を行うことで普及を図ってきており、本年二月末時点で、都内に百十七カ所が設置されております。
 国は、新たに自治体等の整備計画に基づく整備の費用の三分の二を補助する約一千億円の事業を開始しており、また、自動車メーカーも上乗せ支援を検討しております。
 都は、この補助事業を踏まえた整備計画を六月に策定し、これまでに七十三カ所の新たな充電器が都内に設置される予定となっております。
 今後とも、設置要望の状況に応じて計画の改定に積極的に対応するなど、電気自動車の導入しやすい環境づくりに努め、その普及を図ってまいります。
 次に、水素ステーションの整備についてでございますが、平成二十七年の本格販売が見込まれております燃料電池自動車は、水以外に排出ガスは一切発生しないため、電気自動車と同様、低炭素型社会の形成に資するものであり、ともに普及を図るべきものと考えております。
 燃料電池自動車の燃料供給インフラでございます水素ステーションは、電気自動車の充電設備と比較して、大規模な設備と広い敷地が必要であり、都内で整備する場合、必要な敷地の確保が難しいなどの課題がございます。
 そのため、都は、今年度から都内等で先行整備される水素ステーションを対象に、整備事業者と共同調査を実施することとしておりまして、整備を進めるに当たっての課題の整理を行い、水素ステーションの普及策の検討を進めてまいります。
 最後に、燃料電池自動車の普及についてでございますが、燃料電池自動車は、大気環境対策、地球温暖化対策に貢献すると同時に、燃料となる水素が多種多様なエネルギー源から製造できるメリットがございます。
 さらに、災害時における避難所等での分散型電源装置としての活用のほか、燃料電池自動車と住宅の間で電気を融通し合うビークル・ツー・ホームシステムによる電力のピークカットなど、家庭のエネルギーマネジメント実現の手段としても期待されております。
 都は、こうした燃料電池自動車の多様な可能性を踏まえ、普及に向けて、補助制度の拡充などを国に提案するほか、事業者とも共同し、燃料電池自動車の環境性能を広くアピールするなどの取り組みを実施してまいります。
   〔福祉保健局長川澄俊文君登壇〕

〇福祉保健局長(川澄俊文君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、健康寿命の延伸についてですが、都民の健康づくりを進め、健康寿命の延伸を図るためには、ライフステージを通じた都民の主体的な取り組みを社会全体で支援することが重要でございます。
 このため、都は、区市町村、学校等教育機関、保健医療関係団体等が連携して効果的な取り組みを進められるよう、先進的な事例の収集、紹介などを行っております。
 また、今年度からは、住民の生活習慣改善に向けた効果的な促進策を包括補助事業における先駆的な取り組みと位置づけ、区市町村への支援を一層強化しているところでございます。
 今後、階段の利用など、日常生活の中で負担感なく行える行動などを盛り込んだ新たなパンフレットも活用しながら、より多くの都民が健康づくりの一歩を踏み出せるよう、広く都民への普及啓発に取り組んでまいります。
 次に、在宅療養の推進についてですが、医療や福祉、住まいなど、多様なサービスを日常生活の中で切れ目なく提供する地域包括ケアシステムの実現のためには、医療と介護の連携を強化し、在宅療養を推進することが重要でございます。
 そのため、都は、ことし改定した東京都保健医療計画において、在宅療養の推進を重点課題に位置づけ、医療、介護の関係者等による協議会や、病院から在宅への円滑な移行を調整するための在宅療養支援窓口の設置など、地域の特性に応じた取り組みを行う区市町村を支援しております。
 今後、お話の北区医師会のような先進的な事例を広く紹介し、普及を図りながら、在宅療養推進に向けてさまざまな取り組みを行う区市町村を、包括補助等により、一層支援してまいります。
   〔建設局長横溝良一君登壇〕

〇建設局長(横溝良一君) 都道の橋梁耐震化についてでございますが、震災時に都民の安全な避難や緊急輸送を確保し、救命、復旧活動を迅速に行うためには、橋梁の耐震性向上が重要でございます。
 都では、阪神・淡路大震災や東日本大震災の状況を踏まえ、緊急輸送道路等の橋梁四百一橋を対象として、橋脚の補強や落橋防止装置の設置など必要な耐震化に重点的に取り組んでおり、平成二十四年度末までに三百六橋の対策を完了いたしました。新田端大橋、南大橋を含めた残る九十五橋の耐震化につきましても、平成二十七年度末までに全て完了させる予定でございます。
 引き続き、橋梁の耐震化を推進し、安全の確保を図り、高度防災都市の実現に向けて全力で取り組んでまいります。
   〔下水道局長松浦將行君登壇〕

〇下水道局長(松浦將行君) 下水道幹線の再構築についてでございますが、下水道幹線の再構築は、老朽化対策とあわせ、耐震性の向上などを効率的に行うことを基本に取り組んでおります。
 北区内では、昭和初期に整備され、老朽化が特に著しい十条幹線や王子西幹線において、想定される最大級の地震動にも対応できる再構築工事を進めてきています。十条幹線は今年度完了予定であり、王子西幹線については、他の工事との調整を図りながら早期の完成を目指してまいります。
 再構築対象幹線については、区部全域で四十七幹線から百十五幹線に拡大し、北区内においては新たに四幹線を対象に加えました。このうち、谷田川幹線は既に着手しており、石神井川下幹線は今年度着手予定であります。
 今後とも、事業の一層のスピードアップを図り、安全で安心な都民生活の実現に取り組んでまいります。

副議長(藤井一君) 二十一番柴崎幹男君。
   〔二十一番柴崎幹男君登壇〕
   〔副議長退席、議長着席〕

〇二十一番(柴崎幹男君) 初めに、都政運営について伺います。
 現在、東京都は三環状道路の整備を進めておりますが、私の地元、練馬区大泉でも、外環道の工事が開始の運びとなりました。外環は、交通渋滞の解消、環境の改善、交通物流拠点の連携などを進めるとともに、災害時には迅速な救命救急活動を支える高速道路として重要な役割を果たすことが求められています。昨年九月の東名ジャンクションでの着工に続き、本年六月には大泉ジャンクションでも準備工事に着手しました。
 そこで、二〇二〇年夏に東京で開催されるオリンピック・パラリンピックまでの完成に向けて、外環の整備促進への都の取り組みについて伺います。
 ところで、環状道路の構想は昭和初期までさかのぼりますが、長い時を経ての環状道路の整備の歩みは、五十年、百年先を見越した都市づくりの重要性を示しています。そして、未来をしっかりと見据える政治と行政の意思が、今日ますます問われていると感じております。
 グローバルな競争に勝ち抜くためには、東京が一段と実力と魅力を増していく必要があります。それには、インフラ整備をさらに進め、都市機能を強化する必要があります。また、インフラ整備から人の往来や経済活動を活性化し、文化やスポーツの一層の振興が重要であります。可能性の宝庫である東京が、そのポテンシャルを存分に発揮し、日本を新たな成長軌道に乗せ、そのプレゼンスを世界に示していくことが、今、求められています。
 今後、長期ビジョンが策定されますが、十年後だけでなく、五十年先、百年先を見据えながら、東京の都市としての魅力、競争力を高める都政運営を進めていただきたいと考えます。知事のご所見を伺います。
 次に、防災公園について伺います。
 東京都は、平成二十三年に都市計画公園・緑地の整備方針を改定し、今後十年間に優先的に整備着手する都立公園を明らかにしました。地元練馬区では、遊園地としまえんを含む地域、約二十一・九ヘクタールが練馬城址公園として優先整備区域に指定されました。世界初の流れるプールを初めとした屋外プールは東京の夏の風物詩ともなっており、猛暑であったこの夏も大変なにぎわいを見せていました。練馬区内随一の大規模集客施設であり、今後の事業化に当たっては、地元の意見や要望を十分に酌み取り、地元自治体と協働して、としまえんのにぎわいを高めるような公園として整備していく必要があります。
 今後、地元とどのように協議を進めていくのか伺います。
 整備方針では、練馬城址公園は、首都東京の防災機能を強化するため、避難場所として確保する公園と位置づけています。九十年前の関東大震災では、猛火によって多くの犠牲者が出ました。その教訓からも、避難場所の確保が重要であることはいうまでもありません。
 今後、練馬城址公園の計画に当たり、にぎわいとともに防災性を兼ねた公園の整備を目指すべきと考えますが、見解を伺います。
 次に、交通インフラ整備について伺います。
 東京都の鉄道ネットワークについては、現在、平成十二年の運輸政策審議会答申第十八号を基本に、平成二十七年を目標年次として路線の整備が進められています。しかし、答申に位置づけられていながら未着手となっている路線も多く残っています。
 東京オリンピック・パラリンピックの開催やリニア中央新幹線の開業が予定される中で、鉄道ネットワークの充実に向け、どのように取り組んでいくのか、ご所見を伺います。
 これまで五期務めた練馬区議会時代に、大江戸線延伸促進期成同盟の副会長として、地元の悲願である大江戸線延伸の実現に向け、都への要請活動を行ってきました。導入空間となる補助二三〇号線の整備についても、笹目通りから約九百三十メートル区間で既に交通開放され、本年の冬には土支田通りまでの区間で交通開放を目指すなど、街路整備が着実に進み、延伸への地元の期待はさらに高まっています。
 二十三区北西部の交通不便を解消するため、大江戸線の大泉学園町までの早期延伸の実現を強く要望します。
 また、西武新宿線はいまだ数多くの踏切が残されているため、慢性的な交通渋滞の原因となり、踏切事故の危険性も伴っております。このような問題を解消するためには、踏切を一挙に除去する連続立体交差事業を推進することが必要不可欠であります。西武新宿線の井荻駅から東伏見駅間は、都において連続立体交差事業の事業候補区間に位置づけられたことから、地元の踏切解消への期待も高まっております。上石神井駅では、平成十三年に駅周辺まちづくり協議会が発足するなど、武蔵関駅、上井草駅と、それぞれがまちづくり協議会を形成して活発な活動を進めております。
 こうした中で、本区間の連続立体交差化の検討状況について伺います。
 次に、産業振興について伺います。
 東京オリンピック・パラリンピックの開催決定は、東京の産業力発展、強化に向けた追い風になることは間違いありません。大事なのは、この勢いを大企業だけにとどまらせず、地域の中小零細企業に光が当たるようにすることであります。
 厳しい経営環境の中で、中小零細企業の経営者にとって一番の悩みは、何といっても日々の資金繰りであります。都の中小企業制度融資では、企業の信用力に応じて無担保融資も行われています。しかし、成長性が見込める企業であっても、創業から間もない場合や売上規模が小さい場合は、十分な信用力がないため不動産担保が必要となり、資金調達が厳しいのが現状であります。現在の制度に加え、例えば、資産価値のある動産物件などを活用し、資金調達手段の多様化を図ることも有効と考えます。
 都は、中小零細企業の選択肢を広げるため、金融施策の充実を図るべきと考えますが、ご所見を伺います。
 あわせて、中小零細企業にとりまして、人材の確保も大変厳しい状況であります。また、地元練馬区では、就学前児童が三万四千人超と、世田谷区、江戸川区に次いで、子育てのため離職した女性が多くいると考えられています。意欲がありながら十分に能力を発揮する機会に恵まれない人たちが、職業訓練により再び新たなスキルを身につけて活躍していくことも必要であります。
 地域産業の人材ニーズや労働市場の動向を踏まえ、中小零細企業の人材確保とともに、再就職を目指す女性の能力開発を充実させていくべきでありますが、ご所見を伺います。
 また、中小零細企業の従業員の能力の向上も、持続的な成長を図るためには欠かせません。特に、東京の産業の強みであるものづくりにおいては、熟練技術者の高齢化が進み、蓄積されてきた熟練技能や卓越したノウハウについて、次代を担う青年技術者へと継承していくことが重要であります。
 ものづくりの現場で働く若者の技術向上に資するよう、職業能力開発を充実させるべきでありますが、ご所見を伺います。
 近年、近隣に商店がなくなり、交通手段も確保できず、日常の買い物に不便の生じる買い物弱者の問題が取り上げられています。今後、高齢化社会が進むにつれて、さらに深刻化するものと考えます。
 我が自民党は、かねてより、買い物弱者対策のモデルとなる事業を行うべきとの提案を行い、これを受けて、都においては、昨年度からモデル事業を活用して、商店街が買い物の不便な地域に共同の店舗をつくり、商品を自宅近くで購入できるサービスを展開しています。
 今後、より一層、買い物弱者対策という観点から商店街への支援策を幅広く検討すべきと考えますが、ご所見を伺います。
 次に、教育について伺います。
 教育委員会は、一昨年、高等学校における日本史の必修化を機に、都独自の教材である「江戸から東京へ」を作成しました。この教材を拝見しましたが、東京に残る身近な史跡や文化財などを活用し、地理的な視点も踏まえ、近現代史の大きな流れを総合的に理解させる工夫を凝らしたすばらしい教材です。今後とも、この教材の一層の活用を期待したいと考えております。
 また、私の出身校である都立大泉高等学校に設置された附属中学校で使用している社会科の教科書がすばらしいとの評判から、早速読んでみました。我が国の歴史や文化を尊重し、国の郷土に対する愛情を深めるという点でとてもすぐれた教科書であり、感心したところであります。今後も、こうした内容の教科書を都立中学校で使用できるよう期待しております。
 都立中学校で使用する教科書について、都教育委員会はどのように採択を行っているのかお伺いします。
 次に、東京都駐車場条例に基づく建築物への駐車場附置義務制度について伺います。
 この制度は、路上駐車を減少させ、道路交通の円滑化に寄与してきました。しかし、近年、区部の駅周辺など公共交通の充実した地域では、建物用途によっては駐車場の利用率が低いものもあるようです。本年の第一回定例会では、都は、駐車場の利用状況を調査した結果、区部の共同住宅や大規模な事務所では最大利用台数の平均が附置義務基準を下回るようなので、駐車需要の実施に即して基準の見直しを検討していくとのことでした。
 そこで、附置義務基準の見直しへの取り組み状況について伺います。
 最後に、自転車の安全走行について伺います。
 自転車事故の増加や利用者のルール、マナー違反等の問題に対処するため、都は今春、自転車の安全で適正な利用の促進に関する条例を制定しました。今後はこの条例の理念を社会に広げていくことが重要であります。
 ところが、まちに目をやると、イヤホンやスマートフォンを使用するなど、危険な自転車利用が目立ちます。ほかにも、赤信号や一時停止を無視するなど、自転車が被害者になるだけでなく加害者にもなり得る状態にあります。こうした危険な自転車利用は子供に限ったことではなく、通勤者、主婦、高齢者など大人にも見られるのが実態であります。
 私も自転車をよく利用していますが、東日本大震災以降、幹線道路において通勤目的と思われる自転車利用が増加するなど、自転車が東京のライフスタイルに溶け込みつつあります。その点からも、大人に対する自転車の安全利用の促進に向けた一層の取り組みが必要と考えますが、ご所見を伺います。
 以上で私の一般質問を終了いたします。
 ご清聴ありがとうございました。(拍手)
   〔知事猪瀬直樹君登壇〕

〇知事(猪瀬直樹君) 柴崎幹男議員の一般質問にお答えいたします。
 五十年先、百年先を見据えた都市づくりについてでありますが、道路、空港、港湾、鉄道など都市インフラは、交通、物流ネットワークを形成し、人間の社会活動や経済活動を支えるものであります。明治以来、長い時を経て整備されてきた都市インフラを礎として、東京と首都圏は大きな発展を遂げてきました。
 人や物の流れがグローバル化しており、森記念財団の二〇一二年の世界都市ランキング調査によれば、ロンドンがニューヨークを抜いて一位になりました。これはオリンピック・パラリンピックの影響が大きいというふうに見られております。ちなみに、一位がニューヨークだったのがロンドンになった、三位はパリ、そして四位が東京、この四つが断トツで、あと、ぐっと下がって、シンガポールやいろんな大きな都市になりますけれどもね。
 そういうことで、グローバル化して激化する都市間競争、この非常に激化しているところを勝ち抜いてオリンピック・パラリンピックを開催することで、五十年先、百年先を見据えた都市インフラの強化が不可欠であるということであります。
 このため、引き続き、三環状道路や幹線道路の整備を強力に進めて広域的な道路ネットワークを形成し、人、物の流れをさらに加速させる。三環状がこれでそろうと大分違ってきます。
 それともう一つ、一位の理由というか、東京が四位になってしまう理由は、やっぱり空港のキャパシティーなんですね、国際空港の。
 そういう意味で、そういう増大する航空需要に対応するため、羽田空港の発着容量の拡大や横田基地の軍民共用化の実現に取り組み、首都圏空港のさらなる機能強化、成田、羽田、横田、こういう国際化を推進していくということが一番、都市ランキングにとっては重要だということになります。
 さらに、各種インフラの適切な維持管理と老朽化に対応した計画的な更新により都市機能を確保して、東京を持続的発展が可能な都市にしていく。
 引き続き、世界一の都市の実現に向けて、東京の魅力と競争力を高める都市づくりに取り組みます。
 なお、その他の質問については、教育長、東京都技監及び関係局長から答弁いたします。
   〔教育長比留間英人君登壇〕

〇教育長(比留間英人君) 都立中学校の教科書の採択についてであります。
 都立中学校で使用する教科書の採択の権限は、都教育委員会にあることが法令により定められております。
 都教育委員会は、東京都教科用図書選定審議会の答申に基づき、学習指導要領、都教育委員会の教育目標のほか、各都立中学校の特色などを踏まえ、学校ごとに最も適した教科書を採択しております。
 具体的には、それぞれの教育委員が、教科書調査研究資料などを参考に、採択の対象となる教科書を事前に検討した上で、みずからの判断で教科書を選び、委員相互の協議を経て、最終的に採択する教科書を決定しております。
 今後とも、採択権者である都教育委員会は、その責任と権限において、都立中学校で使用する教科書を適正かつ公正に採択をしてまいります。
   〔東京都技監藤井寛行君登壇〕

〇東京都技監(藤井寛行君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、鉄道ネットワークについてでございますが、都市の機能や利便性を高めていく上で、鉄道ネットワークの充実を図ることは重要でございます。
 都は、国や鉄道事業者などと連携し、運輸政策審議会答申に位置づけられた路線の実現に向け取り組んでおります。
 この答申で、二〇一五年までに開業することが適当とされた都内の十六路線は、既に開業または事業中でございます。
 一方、二〇一五年までに整備着手することが適当とされた路線につきましては、事業主体や採算性などの課題があり、現時点では未着手となっております。
 都としては、将来の輸送需要の動向などを見据えながら、未着手の路線の整備につきまして、国や関係自治体、鉄道事業者などと検討していくとともに、鉄道ネットワークに関する国の動向を踏まえ、適切に対応してまいります。
 次に、駐車場の附置義務についてでございますが、建築物の建築の際に設置を義務づけている駐車場につきまして、昨年度実施いたしました利用状況調査の結果を踏まえ、現在、設置基準の見直しを行っております。
 具体的には、区部における共同住宅及び大規模事務所にかかわる基準を緩和するとともに、既存建築物につきましても、見直し後の基準まで駐車場を減らせることとし、防災用倉庫などのスペースとして活用できるようにしてまいります。
 また、個々の建築物に設置すべき駐車場の集約化などを可能とする制度につきまして、対象地域を都心部などから拡大し、全ての区市が活用できるようにいたします。
 今後、これらの見直し案につきましてパブリックコメントを行い、区市とも連携しながら、附置義務制度の見直しに取り組んでまいります。
   〔建設局長横溝良一君登壇〕

〇建設局長(横溝良一君) 四点のご質問にお答えいたします。
 最初に、外環の整備促進に向けた取り組みでございますけれども、外環は、東京の渋滞解消のみならず、首都圏の陸海空の交通の要衝を結ぶ重要な幹線道路でございます。
 さらに、切迫する首都直下地震などにおいても、日本の東西交通の分断を防ぎ、国民の生命と財産を守る命の道として、一刻も早く完成させる必要があります。
 国と東日本及び中日本高速道路会社は、東名─大泉に続き中央ジャンクションの準備工事に着手し、全てのジャンクションで工事を開始いたしました。都は、引き続き国から受託している大泉ジャンクション地域の用地取得を全力で推進してまいります。
 また、オリンピック・パラリンピックのためにも、二〇二〇年早期の開通に向け、国などに対し、スピード感を持って事業を推進するよう強く働きかけてまいります。
 次に、練馬城址公園の整備に関する地元との協議についてでございますが、この公園は計画面積約二十六・六ヘクタールの総合公園であり、平成二十三年に改定した都市計画公園・緑地の整備方針で、平成三十二年度までに事業に着手する優先整備区域約二十一・九ヘクタールを設定しております。
 今後、地元区や広く都民の声を聞きながら、豊かな緑と区域内を流れる石神井川を生かした水と緑のネットワークを形成し、防災面にも十分配慮しつつ、安らぎとレクリエーションの拠点として整備することを目指して、具体的な施設の考え方について検討を進めてまいります。
 次に、防災性を兼ね備えた練馬城址公園の整備についてでございますが、この公園の予定地は、約五万五千八百人を受け入れる避難場所に既に指定されており、今後、公有地化して整備することにより、将来にわたって避難場所としての機能を確実に担保することができます。
 防災公園として整備する場合には、夜間の停電時に避難者を誘導するソーラー式公園灯や、水道の供給がとまっても使用できる防災トイレなど、避難時に必要となる防災施設を設置していくこととなります。また、区域内に石神井川が流れていることから、雨水貯留浸透機能を持たせることで、豪雨対策にも寄与することができます。
 今後とも、都立公園の整備に当たっては、震災対策はもとより、水害対策など防災機能の強化に努め、高度防災都市実現に向けて積極的に取り組んでまいります。
 最後に、西武新宿線井荻駅から東伏見駅間の連続立体交差の検討状況についてでございますが、連続立体交差事業は、複数の踏切を同時に除却することで、道路ネットワークの形成を促進し、地域の活性化にも資する極めて効果の高い事業でございます。
 西武新宿線の井荻駅から東伏見駅間の約五キロメートルには、ピーク時一時間当たり、遮断時間が四十分以上のあかずの踏切が七カ所あり、鉄道立体化により踏切を解消することが必要であります。
 このため、都は、現在、事業範囲や構造形式などの調査を実施するとともに、課題の把握を行うなど事業化の可能性について検討しております。
 今後とも、鉄道事業者と連携し、地元まちづくりの動向を勘案しながら鉄道立体化の検討を進めてまいります。
   〔産業労働局長塚田祐次君登壇〕

〇産業労働局長(塚田祐次君) 四点のご質問にお答えいたします。
 まず、中小企業の資金調達の多様化についてでありますが、中小企業の資金調達については、経営の安定化や成長を支える観点から選択肢を広げていく必要がございます。そのためには、これまでの不動産担保や個人保証による借り入れに加え、動産を借り入れの担保として活用することも有効な手法であると認識しております。
 一方で、動産担保による融資は適正な担保評価が難しく、また、評価にかかる費用負担や担保の厳正な管理が求められるなど、中小企業にとっても負担が大きいことから、活用が進んでいないのが現状であります。
 このため、今後、都としては、このような課題を踏まえつつ、新たな事業展開により成長を目指す企業を後押しするため、売掛金などの動産を担保として活用した新たな融資手法について検討を進めてまいります。
 次に、人材確保等に資する職業能力開発についてでありますが、東京の産業の持続的な成長を図るためには、再就職を目指す女性など求職者の職業能力を高め、地域の中小企業が求める人材として育成していくことが重要であります。
 このため、都は、十四カ所の職業能力開発センターで地域の産業特性を踏まえた多様な訓練科目を設け、女性を初め多くの求職者に実践的な職業訓練を実施しております。
 今後、業界団体などの声を聞きながら、引き続き地域産業の人材ニーズの動向も的確に捉え、新たな訓練科目の開発と訓練内容のレベルアップに取り組んでまいります。
 また、企業現場での能力発揮を望む女性が子育てをしながら受講できる職業訓練を、民間の活用も視野に入れ検討するなど、意欲ある求職者に対する職業能力開発の充実に努めてまいります。
 次に、若年技能者の職業能力開発についてでありますが、従業員の教育訓練は、まずは事業主が行うべきでありますが、資金やノウハウ等の面でみずから実施が困難な中小企業に対しては、若年技能者の育成を図るために実態に合わせたきめ細かい支援が必要であります。
 都は、小規模、短時間の訓練も対象とする独自の助成制度を今年度開始し、企業の負担軽減を図っているほか、従業員教育のノウハウ等を必要とする企業に対しては、現場へ指導者を派遣するとともに、職業能力開発センターにおいて在職者向けの多様な訓練機会を提供しております。
 今後、企業現場における教育訓練の指導人材の確保や、熟練技能者から若手への幅広い分野における技能継承に対する支援の充実などを検討し、若年技能者の職業能力開発を一層推進してまいります。
 最後に、買い物弱者対策への取り組みについてでありますが、商店街は商業活動の拠点であるとともに、地域コミュニティの維持発展を担う重要な役割を果たしております。こうした役割を持つ商店街が、日々の買い物に困難を感じる高齢者などに対するサービスを行っていくことは、地域住民の生活を支える上で極めて大切であります。
 そこで、都は昨年度から、買い物弱者への対策に取り組む商店街を区市町村と連携して支援する買物弱者支援モデル事業を実施しております。これまでに、商店の空白地域において商店街の商品を販売する店舗の開設や、高齢者への宅配、送迎業務などの取り組みが行われております。
 今後、商店街の創意工夫による各地域の特性に応じたさまざまな取り組みが数多く行われるよう、支援内容の充実について検討してまいります。
   〔青少年・治安対策本部長河合潔君登壇〕

〇青少年・治安対策本部長(河合潔君) 自転車の安全利用の促進についてお答えいたします。
 自転車の交通事故の多くは大人が関与しておりまして、事故を防止し、また、子供への模範を示すためにも、大人が交通ルール、マナーを習得し、これを守ることが必要です。
 大人に対する安全教育の場としては、地域における身近な安全教室があります。このほか、事業活動や通勤で自転車を利用することがありますので、こういったことを考えますと、事業者による従業員への研修等が効果的であります。
 そこで、都では、事業者が的確に研修を行えるようにするための講習会の開催や、社内研修への講師の派遣などにより事業者を支援しております。
 また、現在策定中の自転車安全利用推進計画では、行政や地域団体のほか、事業者が取り組むべき事項も具体的に明示することを検討しておりまして、社会全体で大人に対する安全教育を展開してまいります。

議長(吉野利明君) 四十三番栗山欽行君。
   〔四十三番栗山欽行君登壇〕

〇四十三番(栗山欽行君) まず、上下水道についてお伺いいたします。
 二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック開催が決定しました。これを契機に東京の魅力を世界に発信し、世界一の都市として環境整備に努めていかなければなりません。
 これに加え、二〇一八年に開催予定の国際水協会世界会議の東京開催が決まったということであり、水道局では、蛇口から直接飲める安心でおいしい水を世界に向けてアピールしてもらいたいと思います。ぜひ、知事にはその先頭に立っていただきたいと思います。
 そもそも、蛇口から直接水を飲める国は世界でも少ないといわれています。中でも、東京水道は安全でおいしい水を都民に届けるため、これまでに水源から蛇口までさまざまな取り組みを実施しており、私も大変評価をしています。
 例えば、我が党が提案してきた小中学校での水飲栓直結給水化事業では、冷たくておいしくなったなどの声が上がるなど、次世代を担う小中学生にも水道水のおいしさが浸透していることは大変好ましいことでございます。
 そこで、水道局では、これまで安全でおいしい水の取り組みなどをどのように進めてきたのか、お伺いをいたします。
 また、水道水に対する都民の満足感はどうなのか、率直な見解を伺います。
 世界に誇れる東京水道、都民の皆さんの理解を一層深めるためには、安全性やおいしさを体験していただくことも有効であると確信します。世の中では、見える化とか参加型、体験型というものが好評を得ています。
 こうした点を踏まえ、世界に誇れる安全でおいしい東京の水を都民みずからが体験してもらう、いわば水の見える化を進めていくべきと考えますが、見解を伺います。
 さきの大震災では、都の被災地における復興支援に対する各種の取り組みが、各方面から高く評価されています。一方で、首都直下型地震の被害想定を見ると極めて心配であり、あらゆる事態を想定した万全の備えが必要であると思われます。
 下水道局は、多摩川を挟む二つの水再生センターを連絡管で結び、震災時に下水道処理機能を確保する取り組みを進めていると聞いています。このような取り組みはいざというとき大変頼もしく、積極的に進めていただきたいと思います。
 流域下水道における連絡管の整備状況と今後の取り組みについて伺います。
 また、下水道局は、都民の協力と理解を得るために、施設の見える化を進めているとのことです。こうした取り組みは、都民にとって下水道や防災対策の理解を深める絶好の機会となるものと確信します。
 そこで、連絡管を活用した見える化の取り組みについて伺います。
 次に、危機管理対応について伺います。
 首都直下型地震などの巨大地震の切迫性が指摘され、災害発生時の対応強化が強く求められています。世界に誇れる安全・安心な都市づくりを実現していくためには、総合的な施策が必要であることはいうまでもありません。
 こうしたことを踏まえ、都では、東京都地域防災計画を昨年十一月に修正、過日、東京都震災対策事業計画が公表されたところでございます。多摩地域においては、懸案事項の危機管理対応能力強化のため、三多摩地区消防運営協議会からさまざまな提案が寄せられていることは周知のとおりであります。
 首都直下型地震発生時における多摩地域の消防体制の強化などについて伺います。
 次に、救急医療の東京ルールについて伺います。
 平成十七年をピークに減少傾向にあった都の緊急搬送患者数は、平成二十二年から再び増加し、昨年は過去最高を記録しました。高齢化の進展を背景として、救急搬送患者に占める高齢者の割合は四五%を超え、今後一層ふえることが予想されています。
 一方、軽症患者数は減少傾向にあるものの、依然として五割以上となっています。また、救急患者を受け入れる救急告知医療機関は、平成十年の四百十一施設から、平成二十四年には三百二十二施設と二〇%以上減少しています。
 こうした救急医療体制を取り巻く環境変化を踏まえ、都は、社会構造の変化に的確に対応する救急医療体制のあり方について、救急医療対策協議会へ諮問し、本年五月に答申しました。
 答申では、都が平成二十一年から開始した救急医療の東京ルールの充実について方向性が示されました。
 東京ルールにより地域救急会議が創設され、地域の実情を踏まえた連携体制の構築など、さまざまな取り組みが始まっています。
 引き続き、東京ルールの充実を図るべきと考えますが、都の取り組みについて伺います。
 安心・安全まちづくりの制定から十年が経過、都内の刑法犯認知件数が減少している反面、振り込め詐欺を初めとする特殊詐欺の被害は依然として多く、本年八月末の被害状況は、認知件数千六百三十六件、被害総額は約五十三億円と、昨年と同じ時期と比較して、認知件数で三百九十三件、被害総額で六億円の増加となっており、その対策は喫緊の課題であると捉えています。
 特に、息子や孫に成り済まして親や祖父母の心につけ込み、高齢者の大切な財産をだまし取る手口は、家族の信頼というきずなを破壊するだけでなく、被害者の心に大きな喪失感や絶望感を抱かせる極めて卑劣な犯罪であり、何としても撲滅しなければならない喫緊の課題であることはいうまでもありません。
 そこで、青少年・治安対策本部における取り組みについて伺います。
 次に、交通インフラの整備について伺います。
 災害対応、日常の経済活動等々、道路交通インフラのネットワーク化が都市基盤整備のかなめであることはいうまでもありません。多摩地域を今後さらに発展させていくには、道路や鉄軌道などの都市基盤を積極的に推進し、交通ネットワークのさらなる充実を図っていくことが重要であると考えます。
 その中でも京王線は、JR中央線、西武線、小田急線などとともに区部と多摩を結ぶ重要な公共交通機関であり、昨年八月には調布駅付近連続立体交差事業により京王線、相模原線で地下化が完成、十月には笹塚─仙川間において、連続立体交差事業に向けた都市計画変更が行われました。これにより、複数の踏切が同時に除却され、道路のネットワークの形成が促進し、交通渋滞や地域分断の解消が期待されています。
 しかしながら、連続立体交差事業に挟まれた区間である柴崎駅付近については、踏切対策基本方針において鉄道立体化の検討対象区間から外れています。
 柴崎駅付近については、完成後のダイヤ改正により通勤通学時間帯における遮断機の解放時間が短くなり、踏切横断時間が従前よりも長くなったとの調査結果も出ています。こうした実態を含め、近傍の踏切によりまちが南北に分断されており、安心・安全に踏切を横断できる暫定的な措置として、立体横断施設の整備等も有効な手段であると考えられます。
 柴崎駅付近の踏切対策について、都の見解を伺います。
 道路や港湾、鉄道といった交通関連施設は都市の活動を支える基盤として重要な役割を持ち、日常生活や経済活動、あるいは災害時においてもその機能が十分果たされるよう、将来を見据え計画的に整備する必要があります。
 今日まで、多摩地域においては都市機能を支える道路や鉄道施設について逐次整備されつつあるものの、いまだに区部との差異があることは否めず、整備を求める声が後を絶ちません。
 こうしたことに鑑み、昭和五十五年に多摩川架橋及び関連道路整備促進協議会が発足、今日までさまざまな活動を行い、関係機関と綿密な連携のもと整備が進められ、一定の整備効果を上げてきたことは大いに好感が持てます。
 しかしながら、立日橋から多摩水道橋までの多摩川中流部橋梁のうち、構想橋である仮称第二多摩水道橋については未整備の状況にあります。さきの震災では、橋梁の重要性や避難路確保が指摘されたことは周知のとおりであり、現実に多くの人たちが多摩水道橋を渡り、徒歩などで自宅に向かっていました。
 そこで、多摩川中流部橋梁の整備状況と仮称第二多摩水道橋の位置づけについて伺います。
 次に、産業振興についてお伺いいたします。
 産業が道路交通ネットワークと一体不可分の関係にあることはいうまでもありません。四百万人を擁する多摩地域は、豊かな自然環境に恵まれ、大都市の機能と調和した世界に誇れる地域であると思います。
 しかし、少子高齢化の進展や大規模工場の撤退などの問題も抱え、今後の多摩の活力、特に産業の活力をどう高めていくか、まさに大きな岐路に立っています。
 多摩地域の東京移管百二十周年という節目を一つの契機として、行政は十年先を見据えて地域の潜在力を最大限に生かした産業基盤の強化、活性化策を進めていく必要があります。
 多摩地域の活性化の大きな柱の一つは産業基盤の強化であると思います。多摩地域には、研究開発型企業や高い技術を持つ中小企業が数多く立地し、こうした企業が周辺の大手企業や研究機関と連携し、より活発に技術開発に取り組む環境が整えば、多摩がものづくりの先進基地として国内外に広く認知をされていくものと思います。ご所見をお伺いします。
 オリンピック招致が決まりました。最後にこの問題についてご質問し、私の質疑を終わります。(拍手)
   〔東京都技監藤井寛行君登壇〕

〇東京都技監(藤井寛行君) 栗山欽行議員の一般質問にお答えいたします。
 京王線柴崎駅付近の踏切対策についてでございますが、柴崎駅に近接しているつつじヶ丘五号踏切、柴崎三号踏切の両踏切につきましては、都が平成十六年に策定した踏切対策基本方針におきまして、鉄道立体化以外の対策の検討対象区間に位置づけており、早期に実施可能な対策を関係者間で検討すべき箇所としております。
 これらの踏切につきましては、歩道のカラー舗装や警報時間制御といった踏切システムの改善など、早期に実施可能な対策が、既に道路管理者や鉄道事業者により実施されてきております。
 立体横断施設の整備につきましては、地元自治体が主体となって取り組むべき課題でございまして、都としては必要な技術的支援を行ってまいります。
   〔水道局長吉田永君登壇〕

〇水道局長(吉田永君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、安全でおいしい水の取り組みと水道水に対する満足感についてであります。
 水道局では、これまで安全でおいしい水プロジェクトとして、水をつくる、水を届ける、わかりやすく伝えるといった三つの視点から、高度浄水処理の導入や直結給水方式の促進、さまざまな媒体を活用したPRなどの施策を総合的に推進してまいりました。
 これまでに当局が実施したお客様満足度調査によると、飲み水としての水道水を満足とするお客様の割合は平成十五年度に二八%でしたが、平成二十四年度には四七%と大幅に増加しております。また、これに伴い不満とする方の割合は大きく減少しましたが、その中には自宅や住んでいる地域の水道水の水質をみずから確かめたいという方がおられます。
 次に、水の見える化についてでありますが、お客様の理解を一層得ていくためには、水道水の安全性やおいしさをお客様自身が体感し、その情報を誰もが共有できることが重要であります。
 そのため、新たに水道水質モニター制度をことしの秋に創設し、自宅の水道で簡易に行える水質測定をお客様自身で体験していただくとともに、その結果を都民が共有できるよう広く公表してまいります。
 さらに、水道水とミネラルウオーターとの飲み比べや浄水場体験ツアーなどもあわせて、水道水質の見える化として施策を体系化し、効果的に推進してまいります。
 今後、安全でおいしい水プロジェクトを一層推進するとともに、国内外に向けて蛇口から直接飲める安全でおいしい水を積極的にPRしてまいります。
   〔下水道局長松浦將行君登壇〕

〇下水道局長(松浦將行君) 二点の質問にお答えいたします。
 まず、連絡管の整備状況と今後の取り組みについてでございます。
 連絡管は、震災時のバックアップ機能の確保と施設の更新や維持管理の効率化を目的に整備しております。既に、多摩川上流と八王子水再生センター間は平成十八年度から稼働し、東日本大震災の際には、汚泥処理が停止した水再生センターを対岸の水再生センターでバックアップし、支障を来すことなく対応することができました。
 北多摩一号と南多摩水再生センター間については、昨年度完成した連絡管の相互融通機能を活用し、今年度から水処理施設の一部を停止し、高度処理施設への更新や耐震化工事を進めてまいります。
 さらに、三本目となる北多摩二号と浅川水再生センター間連絡管は、平成二十七年度末の完成に向け、鋭意工事を進めているところでございます。
 次に、見える化の取り組みについてであります。
 下水道局では、お客様に下水道や環境への理解を深めていただくため、ふだん目にしにくい下水道施設を見える化する取り組みを行っております。
 去る四月には、三河島汚水処分場喞筒場の一般公開や、虹の下水道館のリニューアルオープンを行い、積極的に施設を見ていただいております。
 北多摩一号と南多摩水再生センターの連絡管では、計画段階から若手職員のアイデアをもとに、見える化を念頭に施設整備を進めてきました。
 具体的には、実際に連絡管内に入り施設規模を体感していただくほか、地域のシンボルとなるような壁画、下水道の役割や震災対策などをわかりやすく説明したパネルや実物大模型により、子供たちにも興味が持てるような工夫を凝らしております。
 今後とも、施設の見える化の取り組みを積極的に進め、下水道事業をアピールしてまいります。
   〔消防総監大江秀敏君登壇〕

〇消防総監(大江秀敏君) 首都直下地震を踏まえた多摩地域の消防活動体制についてでありますが、東京消防庁では、市街地状況の進展や行政需要の変化を勘案し、庁舎の整備や車両の配置を行うとともに、消防団と連携した実戦的な訓練を通じて消防活動能力の向上を図るなど、消防活動体制の充実強化に努めております。
 さらに、先般の東日本大震災の教訓や多摩地域の特性を踏まえ、本年、当庁で五部隊目となるハイパーレスキュー隊を八王子市に発隊させるとともに、府中消防署に特別救助隊、日野消防署豊田出張所には救急隊を増強配置いたしました。
 今後とも、当庁の全消防部隊を効果的に運用するとともに、消防団と緊密な連携を図るなど、震災消防活動に万全を期してまいります。
   〔福祉保健局長川澄俊文君登壇〕

〇福祉保健局長(川澄俊文君) 救急医療の東京ルールについてですが、本年五月の救急医療対策協議会答申では、東京ルールの継続的かつ安定的な運用確保等の観点から、地域救急医療センターの充実や対象傷病者の変更など、見直しの具体的な方向性が示されております。
 都では、救急患者の迅速な受け入れに向けたセンター確保に取り組み、現在、八十二施設まで指定を拡充いたしました。
 また、センターの負担軽減等のための地域の特性に応じた医療連携推進について、二次保健医療圏ごとに地域救急会議を活用した検討を進めており、搬送時間の一層の短縮に向けた対象傷病者の見直しについても、今月から対象を拡充した運用を行っております。
 今後とも、答申を踏まえ、東京消防庁や都医師会等の関係機関と連携し、救急医療体制を充実強化してまいります。
   〔青少年・治安対策本部長河合潔君登壇〕

〇青少年・治安対策本部長(河合潔君) 振り込め詐欺等の被害防止対策についてでありますが、都は、現在、取り締まりを行います警視庁と協力して、振り込め詐欺等が起きにくい環境を目指し、被害を受ける高齢者や周囲の人々の心に響くよう工夫を凝らして啓発に取り組んでいるところであります。
 具体的には、高齢者を対象として、演劇でだましの手口を明らかにする防犯講話、あるいは高齢者の子や孫世代に被害者の無念さを伝え、注意を呼びかける広報、さらに、金融機関の職員を対象として、だましの実例を踏まえた声かけ講習会などを繰り返し実施しております。
 都は、今後、これらに加えまして、巧妙化する手口に即応するため、警視庁、区市町村、民間事業者等と密接に連携し、広く防犯の情報をきめ細かく発信するなどしまして、卑劣な振り込め詐欺等の撲滅に向けた環境整備に努めてまいります。
   〔建設局長横溝良一君登壇〕

〇建設局長(横溝良一君) 多摩川中流部橋梁の整備状況と仮称第二多摩水道橋の位置づけについてでございますが、多摩川の中流部にかかる橋梁は、昭和五十五年当時の五橋十二車線から、現在は九橋三十四車線へと整備が進んでおります。これにより交通容量が三倍近くとなり、多摩川中流部の道路交通状況は大きく改善されてきております。
 都といたしましては、引き続き多摩川中流部架橋の整備と多摩南北主要五路線を初めとする多摩地域の幹線道路ネットワークの充実に積極的に取り組んでまいります。
 また、仮称第二多摩水道橋につきましては、多摩川中流部架橋検討委員会の答申において計画を検討する必要がある将来構想橋梁となっております。
   〔産業労働局長塚田祐次君登壇〕

〇産業労働局長(塚田祐次君) 多摩地域の産業についてでございますが、多摩地域には高度な技術を持つ中小企業や大学、研究機関が数多くあり、こうした多様な主体が金融機関を含めて連携し、産業振興を実現していくことが重要であります。
 このため、都は、多摩地域に集積する計測分析器やロボット等の産業分野で産学公金のネットワークをつくり、新製品の共同開発から事業化までを支援してまいりました。
 このネットワークからは、ガソリン車を簡易に電気自動車に変える装置を大手輸送会社の要望を取り入れながら開発するなど、連携の成果が着実にあらわれております。
 今後は、中小企業と大学や研究機関との連携をさらに促進するとともに、中小企業と大手企業との連携強化に向け、大手企業のニーズの収集やマッチングの進め方などについて、効果的な仕組みを検討してまいります。

〇議長(吉野利明君) この際、議事の都合により、おおむね十五分間休憩いたします。
   午後六時休憩

   午後六時二十分開議

〇副議長(藤井一君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 質問を続行いたします。
 三十一番中山ひろゆき君。
   〔三十一番中山ひろゆき君登壇〕

〇三十一番(中山ひろゆき君) 初めに、オリンピック・パラリンピック招致成功に伴う観光基盤整備についてお尋ねいたします。
 二〇二〇年のオリンピック・パラリンピック東京開催が決定した今、二〇二〇年に向かって未来を担う子供たちに夢を贈り、被災地復興に弾みをつけ、日本が持つ力とホスピタリティーを国際社会に強くアピールする絶好のチャンスが訪れました。
 同時に、日本の魅力によって、観光を産業へとさらに導く契機でもあります。それも、二〇一〇年から二〇一五年までの日本の人口動態を鑑みれば、団塊の世代が六十五歳を超えるがゆえに、十五歳から六十四歳までの生産年齢人口が日本全体で四百四十八万人減少すると推計されております。
 その結果、需給ギャップによるデフレ、消費拡大、需要創出が内政の最重要課題であります。対策として、生産年齢人口をふやし、消費拡大、需要創出を図るか、国内、国外の観光客に消費を促すかが根本の解決策であります。
 その中で、東京オリンピック・パラリンピックは、観光産業をリーディング産業へと導く起爆剤でもあるのです。
 今回の五輪招致成功の鍵は、日本の安心と安全が最後の決定力になりました。選手たちが安心して競技に傾注できる環境、来る人、見る人が安心・安全、そして、それを裏づける強い東京の財政力に説得力がありました。まさに、おもてなしがかなう開催地域なのです。
 そして、さらに、豊富な観光資源は、外来者を大いに楽しませることができます。IOCプレゼンテーションで、東京のシンボルとして映し出された東京スカイツリーが年間約五千万人という集客力が高まる中で、スカイツリーの位置する墨田区を初め、中央区、台東区、江東区など、隅田川を挟んだ下町観光ゾーンは、昨今、集客数が著しくふえております。
 それは、新たなる観光スポットに加え、神社仏閣を初め、食文化、和装小物、日本庭園など、観光客にとって非日常性が魅力的に感じられるからです。さらに舟運によって川を楽しまれる観光客も着実にふえており、隅田川の舟運を観光の目玉に位置づけようとする機運も東京都を中心に高まってきております。
 そして、その下町観光ゾーンが、オリンピック・パラリンピックの開催施設八五%が含まれる晴海選手村から八キロ圏内に位置しており、五輪開催時にはあふれんばかりの観光客や見物客、ボランティアの方々も訪れると予想されます。
 公共交通施設整備においては、ユニバーサルデザインに基づき、全ての利用者が円滑に移動、乗りかえできる基盤が何よりも求められ、人に優しい東京を世界にアピールできるチャンスでもあるのです。また、二〇二〇年以降も国際観光都市としてさらなる発展も視野に入れながら取り組む必要に迫られております。
 そこで、大きく二点についてお尋ねいたします。
 一つ目は、観光バス駐車場についてです。
 現状では、東京スカイツリー開設以来、バスの路上駐車が目立って多くなりました。東京スカイツリーでは、完全予約制、五十五台の駐車場を用意しておりますが、それだけでは到底足りません。
 さらに、スカイツリー周辺のみならず、全体的にバスの駐車場スペースが不足している中、駐車スペースの拡充は、区の行政にとって重要課題の一つです。
 区をまたいだ課題として、東京都が統括することが理想的な体制といえますが、一方で、民間の施設整備に伴う駐車スペースの確保や、区を先頭に公有地を活用した対策が現実的な対応ともいえます。
 そこで、都内の観光地等における観光バスの駐車場整備の基本的な考え方について伺います。
 二つ目は、駅のバリアフリー問題です。
 現状では、都営地下鉄浅草線浅草駅は、羽田空港とも成田空港とも通じる、国内、国外の観光客にとって重要な駅となっております。
 しかし、東京メトロ銀座線と相互の乗りかえが不便なことなど、必ずしも人に優しい駅とはいえない現状です。観光客が重たそうな荷物を持ち、コンコースの階段を利用する姿は、よく見られる光景です。
 都営交通は、他の事業者に先駆けてエレベーターのワンルート確保に取り組んできたことや、東京メトロもさらなるワンルート確保に向けて進めていることも聞き及んでおります。さらに人に優しい駅を実現するように期待します。
 そこで、誰もが利用しやすい都営地下鉄を目指すために、これまでの取り組みに加え、さらなるエレベーター整備が必要だと考えます。所見を伺います。
 次に、特定緊急輸送道路沿道建築物の耐震について伺います。
 現在、浅草の玄関口である雷門通り沿いの台東区浅草一丁目一番一号に創業明治十三年を誇る浅草神谷バーで耐震改修工事の真っただ中にあり、夜間や休日の少ない時間を最大限に活用して、いながら工事を進めております。
 これは、特定緊急輸送道路に指定されている江戸通りにも面し、沿道対象建築物に決定しています。もちろん耐震診断、補強設計、耐震改修と、それぞれ助成金を活用しております。
 神谷バーは、大正十年の建築物で、登録有形文化財にも指定されており、関東大地震、東京大空襲、東日本大震災をくぐり抜けて現在に至りますが、大もとの設計図面がなく、耐震診断、補強設計には長い時間を要しました。さらに、敷地要件や登録有形文化財であることなどでさまざま制約があり、設計事務所、施工業者の知恵を総結集した中で工事が進捗をしております。
 思い起こせばオーナーも、工事コストの面や営業スケジュールなどを鑑みると悩みは尽きず、一度は白紙の状況が長く続きました。しかしながら、お客様の身の安心・安全を守れるお店をどうしても築こうという一心で着工までたどり着きました。
 これはあくまでも耐震困難物件の一例として取り上げましたが、耐震改修工事に至るまでには幾つものハードルを越えなければなりません。
 今回の案件は、もとの図面がないことに加え、登録有形文化財であることや、飲食店であるがゆえに客席数の確保などさまざまな制約要件の中で進みますと、本来の耐震診断をもってそのまま補強設計に入っていくことが困難な場合もあります。つまり、補強設計をしながら、さらに詳細な耐震診断も進めなければなりません。当然コストや時間を要します。
 現在指定されている沿道でも、対象建築物には耐震診断困難物件は少なくありません。そこで、理想的には、耐震診断をさらに進めるため、特殊ケースの助成基準の見直しも含めて、さらなる制度設計の展開の必要性を感じます。
 現状、東京都は、条例に合わせて拡充した耐震診断助成を設けていますが、所有者の意識が高まりつつある中で、耐震診断完了が困難な物件が出てきており、耐震診断助成制度の見直しを図る必要があると考えます。
 そもそも、特定緊急輸送道路の沿道にあるビル所有者には、国に先駆けて制定した都条例により、耐震化状況の報告義務、耐震診断の実施義務、そして、耐震性能が不十分な場合には、耐震改修の実施が努力義務として課せられております。
 そこで、耐震診断が義務化された中で、助成制度を活用して診断を促すことは、耐震化を進めることの第一歩であります。しかし、設計や工事には、合意形成や所有者負担などの問題から容易に一歩を踏み出せないのが実情であります。
 今後、こうした個々の悩みに対応して耐震改修に結びつけていくための取り組みを考えていくべきだと考えますが、見解を伺います。
 また、平成二十七年までに特定沿道建築物一〇〇%の耐震化を達成するためには、区市町村の協力も必要不可欠であります。耐震改修に際しては、助成金が受けられるものの、区市町村の助成率の違いから、所有者負担の影響は否定できない事実であります。
 耐震改修に係る助成制度について、区市町村の今年度の対応はどのようになっているか伺います。
 以上で質問を終了させていただきます。ご清聴ありがとうございました。(拍手)
   〔東京都技監藤井寛行君登壇〕

〇東京都技監(藤井寛行君) 中山ひろゆき議員の一般質問にお答えいたします。
 三点のご質問にお答えいたします。
 まず、観光バスの駐車対策についてでございますが、観光バスの駐車場は、観光の目的である施設側で確保し、整備することが原則でございます。
 そのため、大規模拠点開発などでは、開発事業者が施設計画の段階で検討を行い、都や地元自治体、交通管理者などと調整し、必要に応じて観光バスの駐車場整備を行っております。
 また、観光バスの駐車場が不足している地区につきましては、それぞれの地域の実情を踏まえ、基本的には地元自治体が主体となって駐車対策を行う必要があります。
 都は、関係事業者や地元自治体などと連携を図りながら適切に対応してまいります。
 次に、特定緊急輸送道路沿道建築物の耐震改修に向けた取り組みについてでございますが、耐震診断は、既に特定沿道建築物の約七割で実施されるなど、着実に進捗しており、今後は耐震性の不足が判明した建築物につきまして、補強設計や耐震改修に速やかにつなげていくことが重要でございます。
 このため、区市町村や関係団体などとも連携し、診断が完了した建物所有者に対しまして、個別訪問や相談会などにより、改修に向けた働きかけを精力的に実施してまいります。
 また、相続、資金調達、権利の錯綜など個々の事情に応じた情報提供や助言を丁寧に行っていくために、今年度拡充いたしました耐震化アドバイザー派遣制度の活用を促してまいります。あわせて助成制度や低利融資制度などの支援策を講じ、耐震化を強力に推進してまいります。
 最後に、区市町村の耐震改修助成制度についてでございますが、区市町村が財政負担をしない場合、国と都を合わせて改修工事費の三分の一の助成を基本としておりますが、区市町村が財政負担をする場合には、国及び都と区市町村とを合わせて、最大で工事費の六分の五まで助成することとしております。
 このため、区市町村に対し、耐震改修助成への積極的な財政負担を要請してまいりました結果、今年度新たに八つの区市町村が助成制度を拡充することとなり、現在、全体の約八割で最大の助成率が適用されるに至っております。
 耐震診断の結果を着実に耐震改修に結びつけていくために、残った区市町村に対しましても、助成制度の拡充につきまして、引き続き強力に働きかけてまいります。
   〔交通局長中村靖君登壇〕

〇交通局長(中村靖君) 都営地下鉄におけるエレベーターの整備についてでございますが、交通局は、人に優しい公共交通機関を目指し、地下鉄の全ての駅においてエレベーターなどによるホームから地上までのワンルートの確保に取り組んでまいりました。
 これまでに全百六駅のうち、お話のありました浅草駅を含む百四駅で整備を完了し、一〇〇%整備に向け、現在残り二駅について工事を進めており、今年度に完了する予定でございます。
 今後は、駅のバリアフリー化をより一層進めるため、東京メトロなど他路線との乗りかえ駅等において、エレベーターを整備し、誰もが利用しやすい都営地下鉄を目指してまいります。

副議長(藤井一君) 二十番河野ゆうき君。
   〔二十番河野ゆうき君登壇〕
   〔副議長退席、議長着席〕

〇二十番(河野ゆうき君) 初めに、都政運営について質問いたします。
 知事は、十年後、二十年後、あるいは三十年後の東京の風景をどのように想像しますでしょうか。
 例えば、下町の路地裏、路面電車の走るまち、住宅に囲まれた田畑、マンションに隣接する町工場、東京の風景はどのように変貌しているのでしょうか。
 我が町板橋区には、光学、印刷業等を初めとする優秀な技術を持つ企業群があり、また、ハッピーロード大山商店街のような人情味のあふれる日本を代表する商店街の活気があります。我々の先輩が残してくれたかけがえのないまちの風景であります。
 丸の内のオフィス街や湾岸エリアのようなつくられたまちだけではなく、都民の生活環境の中にこそ、景観が整い、自然を慈しむ風景が必要であると思います。また、東京の特筆すべきは、世界の大都市につきもののスラム街がなく、清潔で安全なところであります。
 こうした東京のすばらしさを守り、一段と発展させ、次世代につないでいかなければなりません。そのためには、東京の各地域が持つ特性を十分に考慮し、それを伸ばしながら、一方で光の当たらない地区をつくらないことが必要であります。
 今回、東京オリンピック・パラリンピック開催が決定をし、我々は、夢への切符を手に入れました。私のいう夢とは、単に競技大会としての成功だけでなく、この東京のまちづくりであり、国づくりであります。
 これからの七年間で、その夢をいかに実現するのか。この東京の将来の姿を決め、かけがえのないまちの風景を守り、発展させていくのは、知事と我々都議会とのこれからの議論にかかってくると思っております。
 知事には、中長期的な視点に立ち、それぞれの地域がその特性を生かして発展をなし遂げられるよう都政運営を進めていただきたいと考えますが、所見をお伺いいたします。
 次に、災害に強いまちづくりについて伺います。
 都は、木密不燃化十年プロジェクトで、区が策定する整備プログラムに基づき、不燃化特区制度を実施するとしております。
 我が板橋区にも整備地域が二つあります。一方で、都が指定する整備地域以外にも、先日発表された地域危険度がランク四に入るような地区も多数抱えております。
 これまで区は、独自の取り組みとして、木密市街地の改良事業を進めてまいりました。かつて、老朽木造家屋がひしめき合う、都内でも有数の危険な木密地域であった大谷口上町地区を区の粘り強い努力によって、今では見違えるほどの町並みに変えてまいりました。
 都は、不燃化特区で平成三十二年までの間は、集中的に整備地域での事業を進めるとしておりますが、こうした区のよき例もあることから、将来には、区が独自で取り組むとされている地区への支援も充実させていくべきだと考えます。
 そのためにも、まず、十年プロジェクトを優先的に、かつ速やかに進めなければなりません。今般、不燃化特区の指定を受けた大谷口一丁目周辺地区の現在の取り組み状況を伺います。
 次に、保育行政について伺います。
 私は、在宅での子育てを応援、拡充していくことにより、あえて保育所に預けなくてもよいと思えるような環境を整えていくことこそが、待機児対策として、ただただ保育定員をふやしていく政策よりも現実的であり、持続可能な社会保障のあり方であると考えます。
 ゼロ歳児の保護者の八割以上、二歳児でも六割が在宅で子育てをしております。また、本年四月の待機児童の保護者のうち、六割はパートタイムや、これから就職をしたいと考えている方々です。
 例えば板橋区でゼロ歳児を区立、あるいは私立の認可園で預かると、月約四十二万円、十二カ月間預かると約五百万円もの運営経費がかかっております。仮に、生まれてから就学するまでの六年間、認可園で預かるとすると、一千三百三十八万円の運営経費が一人の子供のためにかかっております。
 一方で、在宅での育児をされる保護者に対しては、区もさまざまな取り組みを行っております。しかしながら、入園希望者は増加の一途であります。それは、家庭で子育てを選択される保護者に対しての支援策がまだまだ足りないということだと私は考えます。
 預ける選択をする家庭と在宅子育てを選択する家庭では、公的な支援に経費的にも雲泥の差があるということだと思います。
 保護者それぞれ望ましいと考える子育てのスタイルが実現されるよう、在宅で子育てをする家庭も対象とする多様な子育て支援サービスを拡充していく必要があると考えますが、都の所見を伺います。
 また、多様な子育て支援サービスの拡充にあわせ、それぞれの保護者が実情に応じたサービスを利用できるよう支援していく必要もあると考えます。
 いい方を変えると、さまざまな保育サービスがあるにもかかわらず、ニーズにマッチしていないような場合がある。例えば、定期利用保育でニーズが足りているのに、フルタイムの認可園に入園させたり、もしくは待機している保護者も多いのではないでしょうか。
 保護者がニーズに応じた子育て支援サービスを選択できるよう、保育コンシェルジュ事業のような利用者支援が必要と考えますが、所見を伺います。
 次に、鉄道の立体化とまちづくりについて伺います。
 鉄道の立体化は、安全なまちづくりの観点からも早急に進めなければならない事業であります。さきの東京都議会議員選挙中、安倍晋三総裁は、東武東上線ときわ台駅北口に私の応援演説に駆けつけていただきました。
 そのとき、ときわ台駅の北口には交番があり、その前には、誠の碑という記念碑があります。ホーム脇にある踏切に侵入した自殺志願者の女性を救出しようとして殉職された板橋警察、宮本巡査部長の勇気ある行動をたたえる記念碑であります。そして、安倍総理は、応援演説を終えるとそこに献花をされました。
 あの痛ましい事故からもう七年が経過しようとしておりますが、踏切はなくなりません。それどころか踏切での事故、自殺は後を絶ちません。それらによる電車の遅延も日常茶飯事であります。一刻も早く都内から踏切をゼロにすることを切望するところであります。
 板橋区は、大山駅から成増駅まで東上線の区内全線の立体化を区民の悲願と捉えております。私からも将来的に全線の立体化が行われるよう要望いたします。
 都の踏切対策基本方針では、そのうち大山駅周辺、ときわ台─上板橋付近の二区間が立体化検討対象区間に位置づけられておりますが、これらの二区間の立体化に向けた都の見解について伺います。
 また、東上線の立体化のまずは突破口として進めなければならないのが、大山駅周辺のまちづくりであります。この中で、最も大きな問題となるのが、都市計画道路補助二六号線の整備であります。
 道路の計画線がハッピーロード大山商店街を斜めに横切ります。その部分、いわゆるクロスポイントにおいて、いかに商業機能を維持できるのかが課題であると認識します。
 このような状況の中、本区間の整備に当たっては、地元との合意形成を図りながら検討を進めていく必要があると考えますが、所見を伺います。
 また、補助二六号線に接し、大山駅周辺まちづくりの中心には、板橋キャンパス、健康長寿医療センターがあります。ことし六月には、健康長寿医療センターが新施設に移転、また、板橋ナーシングホームの建設工事も既に始まっております。
 今後、健康長寿医療センター旧施設及び板橋ナーシングホームの跡地がどのように活用されるか、板橋区としても注視をしております。
 地元の町会や商店街、商工会等からも大山駅周辺のまちづくりにあわせた跡地活用についての要望を受けております。
 そこで伺います。板橋キャンパスの今後の活用検討の進め方についてお考えをお聞かせください。
 次に、産業振興についてお聞きします。
 東京には、すぐれた基盤技術などを持つ中小企業が多く存在しており、それらが地域的に、あるいは機能的に集積することは、濃密な情報交換や取引交渉を容易にするといったメリットをもたらし、新しい技術やビジネスの創出にとって重要な意義を有しております。
 グローバル化が進展する中、東京の製造業の競争力を高めるため、都は、中小企業の集積を維持強化するとともに、その集積を生かした連携やネットワークの構築といった取り組みを一層支援するべきであると考えますが、所見を伺います。
 競争力を高めるという点では、新興国の拡大する需要を取り込むという視点も重要であります。海外展開を図る企業のニーズや戦略に応じ、販路拡大のため、さらに踏み込んだ支援を行うべきと考えますが、所見を伺います。
 最後に、観光振興について伺います。
 二〇二〇年に向け、東京を訪れる観光者はさらに増加していくことが見込まれます。この機を捉え、都は一層、観光振興に力を入れ、都内のメジャーな観光スポットだけでなく、各地に点在する観光資源に観光客を取り込むことにより、地域経済の活性化を推進すべきと考えます。
 板橋区では、民間工場の見学ツアーを企画したり、板橋の産業遺跡などを見学する産業観光散策ツアーなどの取り組みも行っております。
 例えば、板橋区加賀にある独立行政法人理化学研究所板橋分所のれんがづくりの建物は、もともと板橋区の工業化の原点である板橋火薬製造所であり、戦後には、湯川秀樹氏、朝永振一郎氏などが、ここで研究をされたというような歴史的な建物であります。そこでは今もなお、世界最先端の研磨技術の研究活動が行われております。
 こうした地域に埋もれた観光資源となり得るものを発掘し、活用していくとともに、旅行者の興味、関心に合わせ、複数の地域にまたがる魅力を提供していくことも重要であると考えます。
 そこで、地域の資源を生かした観光振興に対する都のこれまでの取り組みと、今後の施策展開について見解を伺います。
 以上で自由民主党の質問を終了いたします。
 ご清聴ありがとうございました。(拍手)
   〔知事猪瀬直樹君登壇〕

〇知事(猪瀬直樹君) 河野ゆうき議員の一般質問にお答えします。
 地域の特性を生かした都政運営についてでありますが、東京は、幅広い産業が集積する日本の首都であるとともに、歴史を感じさせる町並み、豊かな自然環境、四季折々の風物など、多彩な顔を有しており、これらが融合して、魅力あふれる都市を形成しております。
 都内には、山の手、下町、多摩、島しょなど、それぞれの地域に個性あふれる町並みや景観があり、こうした地域の資源を将来にわたって発展させ、次代に継承していくことは、都市としてのさらなる魅力向上に重要であります。
 東京都はこれまで、ものづくり産業が集積する地域に対しては、企業の競争力強化や立地環境の整備に向けた取り組みを行う一方、都市農地や里山などの貴重な緑については、潤いある景観の形成を初め、多面的な機能を生かしながら保全に努めるなど、地域の魅力を高めるさまざまな取り組みを展開してきました。
 東京オリンピック・パラリンピックの開催を契機として、一九六四年のヘリテッジゾーンである神宮の森が生まれ変わり、ベイゾーン、臨海部にも新たなスポーツクラスターができ上がります。
 今後、地域の特性を生かした発展を促す施策を総合的に展開し、世界に輝く都市としてふさわしいまちづくりを進めてまいります。
 なお、その他の質問については、東京都技監及び関係局長から答弁します。
   〔東京都技監藤井寛行君登壇〕

〇東京都技監(藤井寛行君) 三点のご質問にお答えいたします。
 まず、不燃化特区である大谷口一丁目周辺地区での取り組み状況についてでございますが、同地区では、狭隘な道路の拡幅整備にあわせて沿道の不燃化を進めるとともに、地区内にある老朽家屋の建てかえを促進し、地域の防災性向上を図ることとしております。
 そのため区では、これらの取り組みについて説明会を重ね、個々の住民の建てかえ意欲が高まるよう、地元に対し積極的な働きかけを行っております。
 今後、さらにきめ細かく対応するため、老朽家屋への全戸訪問や、弁護士など専門家の派遣を行うことを予定しております。
 都といたしましては、建てかえを促す税制優遇に加えて、こうした区の取り組みに対する財政的な支援や、事業実施に必要な技術的助言を行うなど、木密地域の不燃化に積極的に取り組んでまいります。
 次に、東武東上線の大山駅付近及びときわ台駅から上板橋駅付近の立体化についてでございますが、お話のとおり、この二区間は、都が平成十六年に策定した踏切対策基本方針におきまして、鉄道立体化の検討対象区間に位置づけられております。
 道路と鉄道の立体化につきましては、地域におけるまちづくりと連動することから、地元区が主体となり、道路と鉄道のあり方や、まちづくりを検討することが必要でございます。
 都といたしましては、両区間の鉄道立体化につきましては、交差する都市計画道路の整備計画の具体化や、地元区によるまちづくりの取り組みの状況などを十分に踏まえまして、適切に対応してまいります。
 最後に、補助二六号線大山区間の整備についてでございますが、本区間は、道路の計画線が商店街を横断することから、都は地元区と連携し、商店街を中心とした地元のまちづくり勉強会に対しまして、支援などを実施してきております。
 昨年三月には、こうした商店街を含むまちづくり協議会が、大山駅周辺地区まちづくりマスタープランを区に提言し、現在、区は、まちづくり計画の策定に取り組んでおります。
 都は今後、特定整備路線である本区間の整備に当たり、関係権利者などへの説明会や個別の意向調査などを行ってまいります。
 こうした取り組みにより、地元の意見も丁寧に聞きながら、引き続き区と連携し、道路整備と一体となった沿道まちづくりの検討を進め、早期事業化を図ってまいります。
   〔福祉保健局長川澄俊文君登壇〕

〇福祉保健局長(川澄俊文君) 三点のご質問にお答えいたします。
 まず、多様な子育て支援サービスの拡充についてですが、区市町村では、子育てひろばや子供家庭支援センターで育児相談に応じるほか、保育所等における一時預かり、保護者が病気や育児疲れなどの場合に子供を預かるショートステイ、家庭への育児支援ヘルパーの派遣など、在宅の子育て家庭を支援するさまざまな取り組みを行っております。
 また、利用者の働き方に応じて保育サービスを利用できるよう、認可保育所や認証保育所に加え、短時間でも利用できるパートタイム労働者のための定期利用保育など、多様な保育サービスの拡充を図っているところでございます。
 都は、今後とも、身近な地域での子育て支援サービスが一層充実するよう、区市町村の取り組みを積極的に支援してまいります。
 次に、子育て支援サービスの利用者支援についてですが、子育て支援サービスの利用を希望する保護者が、多様なサービスの中から実情に合ったメニューを選択し、円滑に利用できるよう、区市町村が身近な場所で相談や情報提供などの支援を行うことは重要でございます。
 こうした取り組みは、今年度から安心こども基金の対象となりましたが、国の要領では、実施場所が子育てひろばに限定されております。
 そのため都は、保護者の利便性を高める観点から、区市町村が子育てひろば以外の場所で実施する場合にも、包括補助により支援を行っているところでございます。
 今後とも、こうした利用者支援の取り組みが多くの区市町村で進むよう、積極的に支援してまいります。
 最後に、板橋キャンパスの再編整備についてですが、都は、平成二十年二月に、板橋キャンパス再編整備基本計画を策定し、これまで地方独立行政法人東京都健康長寿医療センターによる新施設建設、板橋ナーシングホームの民営化に伴う介護保険施設の建設など、施設の整備を進めてまいりました。
 基本計画の中では、これら施設の建てかえ跡地について、高齢者の福祉施設等ゾーン及び緑化、広場ゾーンとして活用策を検討することとしております。
 キャンパスでは、今後、順次、移転後の施設の解体工事や、健康長寿医療センターの駐車場の整備などを進めることとしており、その後の跡地の活用につきましては、基本計画の考え方や地域のさまざまな福祉ニーズを踏まえながら、地元区の意見等も聞き、検討を進めてまいります。
   〔産業労働局長塚田祐次君登壇〕

〇産業労働局長(塚田祐次君) 三点のご質問にお答えいたします。
 まず、中小企業の集積に対する支援についてでありますが、東京では、すぐれた技術を有する中小製造業が、各地域で特色のある産業集積を形成するとともに、技術や情報を共有しながら、グループで製品開発や共同受注などに取り組むことが多く行われております。
 このように、中小企業の集積により形成されたネットワークを活用することは、企業単独では対応の難しい課題に取り組む上で効果的であります。
 そのため、都は、これまで区市町村と連携して工場の集積を図る取り組みや、中小企業のグループ化に対する支援を行ってまいりました。
 中小企業のネットワークを活性化し、東京の産業のさらなる発展を図るため、都は今後、産業集積の維持強化の着実な実施と、グループによる連携の強化について検討してまいります。
 次に、中小企業の海外展開に向けた支援についてでありますが、都はこれまで、すぐれた製品を持ちながら海外取引に関する知識やノウハウが不足している中小企業に対し、海外における販路を円滑に開拓することができるよう、実務的な助言や、取引先となる企業、商社の発掘などの支援を実施してまいりました。
 アジアなど新興国の経済成長が進む中、都内中小企業が取り組む海外展開の形態は、商品の輸出にとどまらず、現地における販売拠点の設立など多様化しており、各企業のニーズに応じた支援が求められております。
 今後、現地の状況を的確に踏まえたアドバイスや、効果の高い商談機会の確保など、海外における販売活動の強化を目指す企業に対する支援の充実について検討してまいります。
 最後に、地域の資源を生かした観光振興についてでありますが、観光を振興し、地域の活性化を進めるためには、地元のさまざまな主体が、みずから特色ある資源を発掘するとともに、その魅力を高めていくことが重要であります。
 現在、都は、地域のアイデアを生かし、特産品や旅行商品の開発を行う、地域資源発掘型実証プログラム事業や、ものづくりの現場である工場等を見学する、産業を生かした観光ルート整備への支援などにより、新たな観光資源の掘り起こしや活用を後押ししております。
 今後は、地域が連携して旅行者の誘致につなげる取り組みへの支援や、地域の自由な発想と創意工夫をより一層引き出すための方策を検討し、東京の多様な魅力を創出して、地域経済の活性化を図ってまいります。

議長(吉野利明君) 七十五番両角みのる君。
   〔七十五番両角みのる君登壇〕
   〔議長退席、副議長着席〕

〇七十五番(両角みのる君) 去る九月七日、二〇二〇年のオリンピック・パラリンピック東京招致が決定し、東京、そして日本の歴史に新たな一ページが刻まれることとなりました。
 スポーツを通じ、世代を超えて大きな夢を追うことのできる幸せを感じるとともに、日本経済再生に向けても大きな期待が寄せられているところです。私たちも、東京大会が成功するよう、精いっぱい力を尽くしてまいります。
 一方で、五輪開催を当て込んだ不要不急のインフラ整備や、無駄な便乗投資はしっかりとチェックをしていく必要があります。知事も先般、オリンピックだといって、あれもこれもやりたいといろいろ便乗が出てくる、そうしたことが横行しやすいと発言をされ、一気に交通インフラ整備を進めようとする動きにくぎを刺したと伝えられております。
 私たちみんなの党は、こうした知事の姿勢に賛意を示し、不要不急の便乗投資にはノーと、しっかり知事をバックアップしていくことをお誓い申し上げます。
 ところで、二度目の東京五輪開催とはいえ、一九六四年大会当時とは状況は大きく変わっています。
 前回、東京五輪は、戦災から復興した日本の姿を全世界に示しました。今、我が国は、人口減少と経済の低成長のもと、財政は痛み、高齢化が急激に進行しています。
 そこで、成熟した都市となった東京で開催される二〇二〇年のオリンピック・パラリンピックはどのような大会であるべきか、知事の見解を伺います。
 さて、ブエノスアイレスのIOC総会での東京のプレゼンテーションは、感動的なものでありました。プレゼンを通じ、日本は本当にすばらしい国だと再認識し、スポーツの持つ力に励まされた佐藤真海さんの訴えに、世界の人々が心動かされました。
 そして、もう一つ、招致を決定づけた要因といわれているのが、福島第一原発の汚染水漏えいに関しての安倍総理の発言でした。
 しかし、汚染水の影響は港湾内に完全にブロックされている、状況はコントロールされており、現在も将来も全く問題ないといい切る発言には、正直、驚きと違和感を持ちました。汚染水問題は、現実にはとても制御されているような状況ではありません。
 しかし、見方を変えれば、これは日本国首相の決意表明であり、原発事故、汚染水対策に国を挙げて全力で取り組み、解決することを国際的に約束したということでもあります。
 そして、この汚染水対策を含め、原発事故の処理をなし遂げることなくして、オリンピックの成功も、日本の将来も見通せないということであります。
 私たちみんなの党は、東京から原発依存ゼロを合い言葉に、発送電分離を柱とする電力改革と、クリーンエネルギー活用による低炭素都市実現を訴えてまいりました。
 都では、猪瀬知事の強力なリーダーシップのもと、電力のシステム改革と低炭素都市東京の実現に向けた取り組みがなされ、本年四月には、エネルギーに関する専管組織として都市エネルギー部が設置をされました。
 そこで、電力システム改革と再生エネルギー政策に関して伺います。
 まず、電力システム改革についてですが、本来、このテーマは国が主体的に取り組むべきものであると思います。しかしながら、東京は電力の大消費地であり、大口の電力需要家であり、東電の大株主でもあります。
 こうしたことを踏まえれば、エネルギー政策は国の政策分野であると傍観するのではなく、都も積極的に取り組んでいくべきと考えますが、電力システム改革に関する知事の所見を伺います。
 国は、二〇一六年を目途に、電気の小売業への参入全面自由化を目指しています。しかし、現時点で新電力のシェアは四%程度と極めて小さなものにとどまっている状況です。
 このような状況を見たとき、新電力育成に向け、都が率先すべきと思いますが、見解を求めます。
 次に、再生エネルギーに関して伺います。
 二〇二〇年五輪東京招致決定後、安倍総理は、原発への依存度を低下させ、再生エネルギーの利活用を促進していく方向を打ち出しました。こうした発言を受け、再生エネルギーの研究開発、利活用が大きく進んでいくことが期待されます。
 都では、これまでも地域分散型の発電に向けた取り組みを進めていますが、再生エネルギーをめぐる機運の盛り上がりを踏まえて、その利用促進をさらに加速し、地域特性に応じた取り組みを一層進めていくべきと思いますが、都の所見を求めます。
 次に、行政改革に関し、外郭団体について伺います。
 東京都の外郭団体は、平成十三年以降、各団体への都の出資や人的支援の状況から、監理団体、報告団体という分類が行われています。
 現在、三十三ある監理団体に関しては、総務局が全庁的に指導監督していく。五十ある報告団体は、所管局ごとの指導監督を基本としながら、総務局が報告を徴する。その他団体は、各局対応とし、原則、総務局は関与しないというものです。
 こうした中、近年の議会では、外郭団体イコール監理団体という図式で、主に監理団体を俎上にのせた議論が行われてきています。こうした状況を前に、私はどうしても木を見て森を見ずというふうに感じてしまいます。
 例えば、毎年度実施される都の財政援助団体等に関する監査報告書の対象は、地域団体等を含め四千以上ありますが、これらに含まれる多くの団体の状況はブラックボックスとなっており、その全体像はほとんどわかりません。
 巨大自治体東京都において、外郭団体の問題を根源的に考えようと思えば、全体像を捉えること、すなわち、監理団体や報告団体以外の団体の実像を網羅して、誰もがわかりやすい線引きをして示すことからスタートすべきではないでしょうか。
 そこで、一度、全庁横断的に外郭団体の全体像を把握し、その実態を踏まえて、再度そのあり方を議論、整理すべき時期に来ていると考えますが、都の所見を伺います。
 ところで、監理団体については、多数の都職員が恒常的に定数外で派遣をされているなど、今なお課題もあると認識をしておりますが、役員の退職金の全廃、都職員の再就職状況の情報公開などの改革が断続的になされており、一定の評価をするところであります。
 一方で、個々の監理団体に関していえば、社会情勢が大きく変化する中、例えば東京水道サービス株式会社や東京都下水道サービス株式会社などは、蓄積をした高い技術水準とノウハウを生かし、ニーズが高まる途上国での水関連インフラの整備と管理を一元的に行うことなど、今後の展開に新たな可能性も感じます。
 そこで、個別の監理団体のあり方について、設立時の各団体のミッションだけでなく、現時の状況に応じた今日的な観点から、再度その存在意義を見直すべきと考えますが、見解を伺います。
 最後に、多摩振興に関して質問いたします。
 今月二十八日には、スポーツ祭東京二〇一三、いわゆる多摩国体が開幕いたします。また、ことしは多摩地域が東京府に移管されて百二十年目、まさに本年は多摩にとって節目の年であります。
 こうした中、都では、二〇三〇年を目途に多摩地域の将来像を描いた、新たな多摩のビジョンを策定いたしました。今、この将来像をどう具現化していくか、スケジュールや方法を決めていく段階に入ったものと思いますが、今回の計画は、民間企業やNPOなどの多様な主体の活動指針となることを目指しています。
 そこで、都では、企業やNPOなどの各主体との連携、さらには全庁横断的な体制など、この将来像を具現化するためにどのように取り組まれるつもりか、今後の展開とあわせ、お聞かせを願います。
 新たな多摩のビジョンは、多摩地域において、エネルギーの地産地消を推進し、災害に強い安全なまちとしていくとうたっています。
 ところで、多摩の人口は区部に先駆けて減少局面に入り、大規模工場の撤退が相次ぐなど、大きな局面転換期にあるというのが、この計画策定の問題意識と背景でもあります。まさに多摩地域をめぐる状況は大きく変わりつつあります。
 こうした中にあって、多摩地域は、大規模な空地があり、森林や水などの自然資源にも恵まれ、大学等多数の研究機関が立地し、高等教育を受けた多くの人々が暮らす人的資源にも満ちたエリアです。
 今般示された低炭素で自立分散型エネルギーのまちづくりというコンセプトは、安心・安全や環境に優しいまちに資するだけではなく、地域振興の視点からも、より大きな可能性を有しているのではないかと私は思います。
 そこで、私は、自然資源と人に恵まれた多摩が、新エネルギーの研究開発からエネルギーの地産地消までを展開する日本における先進地域となり、次の世代の多摩地域に新たな産業と雇用が生み出されることを期待しています。
 そこで、多摩新時代をつくり上げていくために、ぜひとも多摩の各地域の特性を生かした自立分散型エネルギーのまちづくりを、早期具現化を強力に推し進めていただきたいと思いますが、都の所見を伺い、一般質問を終わります。(拍手)
   〔知事猪瀬直樹君登壇〕

〇知事(猪瀬直樹君) 両角みのる議員の一般質問にお答えします。
 オリンピック・パラリンピックについてでありますが、東京が世界のフロントランナーとなった今、二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピックは、成熟して洗練された都市にふさわしい大会にしなければいけません。
 ご質問の中で、交通インフラ整備の話が出てきましたが、必要なものは整備しながら、既存のものを最大限に活用していく。また、大会開催を機にバリアフリー化を徹底していきます。
 また、競技施設の面では、日本武道館や、いわゆる代々木体育館など、前回の一九六四年大会の競技施設を利用し、レガシーを生かします。
 その一方で、新たに整備する施設については、最先端の技術を活用することで、これからのモデルとなる大会にしていきたいと思っております。
 同時に、都市の歴史と伝統というものも大切にしていきたい。招致活動の一環で、帝政ロシアの首都サンクトペテルブルクを訪問しましたが、歴史と伝統ある都市のすばらしさを実感いたしました。
 東京にも、江戸からの伝統、江戸城であった皇居、小石川後楽園のような大名庭園、古くからの神社仏閣などがある一方で、その周りには近代的な高層ビルがあり、旺盛な経済活動が行われています。そこには伝統とモダンが入りまじり、共存している東京ならではの魅力があります。
 そして、時間に正確な鉄道のダイヤにも代表されるような人々のきちょうめんさ、あるいは、東京マラソンでボランティアの方々が見せた、スタートで預けた荷物が一つも間違えずにゴールに届くホスピタリティーなど、東京の持つ魅力、力をまず我々自身が意識化して、自信を回復することが必要であります。
 そして、これからの七年間、東京のすばらしさを東京を訪れる全ての人々に知ってもらえるよう、アピールしていきたいと思っております。
 成熟都市東京の魅力を結集して、二〇二〇年大会成功の原動力にしていきたいと思います。都民、国民の皆様のご協力をお願いいたします。
 電力システム改革についてでありますが、東日本大震災によって露呈した電力供給体制の脆弱性を克服するため、東京都はこれまで、電力システム改革に向けたさまざまな取り組みを行ってきました。
 東京電力に対しては、昨年の株主提案で構造改革を求め、その結果、発送電分離の先駆けとして、社内カンパニー制がことし四月から導入されました。
 また、地域独占体制を見直し、電力市場への多様な主体の参入を図るため、新電力と域外供給を合わせて、シェア三〇%を目指すように政府に求め、東京都としても率先的な取り組みを進めてきました。
 具体的には、東京都施設での新電力の導入や複数契約の実施を進め、新電力の参入機会を拡大してきました。
 あわせて、新電力の供給力確保のため、都営の水力発電の新電力への売電、そして常時バックアップの拡大を実現してきました。
 さらには、電力会社が地域を超えて互いに競争して、競い合うような働きかけをした結果、中部電力がグループ会社を通じて東電管内で電力を供給することとなり、東京都の施設が、その事実上の域外供給の第一号として契約しました。
 今後も、電力システム改革に向けて、具体的かつ現実的な取り組みを進めていきます。
 なお、その他の質問については、関係局長から答弁いたします。
   〔環境局長長谷川明君登壇〕

〇環境局長(長谷川明君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、新電力育成に向けた都の取り組みについてでございますが、都はこれまで、都立中央図書館で自治体として初めて電力の複数契約を導入するなど、新電力の参入機会の拡大に向け、先駆的な取り組みを実施してまいりました。
 今年度当初には、都施設における新電力の導入を三百五十施設、契約電力十万キロワットとする目標を掲げ、このため、供給開始時期について、新電力の供給力の状況を考慮するとともに、電力規模も新電力が参入しやすいようグループ化するなど、入札方法にも工夫を凝らしてまいりました。
 その結果、本年十一月の時点で合計三百三十七施設、九万九千キロワットが新電力から供給を受けることとなり、目標をほぼ達成しております。
 今後とも、都として新電力の育成に向けた取り組みを推進してまいります。
 次に、再生可能エネルギーの普及促進についてでございますが、都は、建築物が集積する東京の特性を踏まえ、太陽エネルギー普及拡大のためのさまざまな施策を展開しております。
 太陽光発電につきましては、住宅用のさらなる普及促進に資する屋根ぢからプロジェクトを実施するとともに、太陽光発電に比べ普及が進んでいない太陽熱利用につきましては、住宅供給事業者向けの補助事業を実施しております。
 これらの取り組みは、再生可能エネルギー普及策のモデルとなるものであり、都は引き続き、東京にふさわしい都市型の再生可能エネルギーの普及を進めてまいります。
 また、多摩地域において、都はこれまで、市町村におけるバイオマス利用の導入を支援してきており、引き続き、地域特性を生かした再生可能エネルギーの利用促進に向け、検討を行ってまいります。
   〔総務局長中西充君登壇〕

〇総務局長(中西充君) 四点のご質問にお答えいたします。
 まず、外郭団体のあり方についてでございますが、外郭団体は都が出資などを行っている外部の団体であり、幅広い分野で都政の補完、支援の役割を担っております。
 都では全ての外郭団体について、基本的には所管局が出資者等の立場から、その責任において適切に関与をしております。
 一方、一定以上、都政と関連性の深い団体を監理団体及び報告団体に区分し、そのうち監理団体については、東京都監理団体指導監督要綱などに基づき、全庁的な指導監督を行っております。
 加えまして、地方自治法に基づいた監査委員による監査や、外部の専門家による包括外部監査制度等を活用し、都施策と関連のある団体事業の検証を行っております。
 こうした取り組みを通じて、今後も、都と外郭団体の関係を適切なものとしてまいります。
 次に、監理団体の存在意義の見直しについてでございますが、監理団体の存在意義や事業内容については、社会経済状況の変化などに応じて、不断の検証が必要でございます。
 都では、東京都監理団体活用方針を策定し、都と監理団体、民間の役割分担や、個々の監理団体の業務について改めて検証し、その存在意義を明らかにいたしました。
 また、毎年度実施いたします経営目標の達成度評価などを活用し、経営基盤の強化や自律的経営の促進などに努めてまいりました。
 今後とも、こうした取り組みにより、監理団体の存在意義や担うべき業務について、適時適切に見直しを行い、監理団体の強みを最大限に引き出しながら、都政を支える重要なパートナーとして活用してまいります。
 次に、新たな多摩のビジョンの具現化についてでございます。
 ビジョンの具現化に際しては、都はもとより、市町村や民間などの多様な主体の総力を結集する必要がございます。
 このため、まず都みずからの全庁的な推進体制の強化に向けて、本年六月に多摩島しょ振興推進本部のもとに、ビジョン事業化検討会を設置し、実務レベルで現場に根差した具体的な取り組みを検討していくことといたしました。
 また、七月には市町村、民間団体、学識経験者を交えたビジョン連携推進会議を立ち上げました。既に金融機関や開発事業者との意見交換を実施しており、今後も多摩地域における事業上の課題などについて、関係機関で共通認識を醸成してまいります。
 こうした体制のもと、都の取り組みに加えて、市町村や民間などの先進的な取り組みも盛り込んで、今後三カ年を見据えた新たな多摩のビジョン行動戦略を年度内に取りまとめ、多摩地域の振興を推進してまいります。
 最後に、多摩地域における自立分散型エネルギーのまちづくりについてでございますが、新たな多摩のビジョンでは、災害時におけるバックアップや地域資源を活用した低炭素化など、エネルギー施策の重要性を踏まえて、自立分散型エネルギーのまちづくりを今後の施策の方向性として位置づけました。
 多摩地域では、公共施設の屋根貸しや森林資源を生かした木質バイオマスのエネルギー利用など、特色ある取り組みも行われており、こうした多様な地域資源を生かした取り組みを一層推進することが必要です。
 このため、市町村との意見交換やビジョン連携推進会議における議論などを通じて、地域の実情や課題を把握した上で、ビジョンで示した方向性に沿って、行動戦略に盛り込む具体的な内容を検討してまいります。

副議長(藤井一君) 二十八番田中朝子さん。
   〔二十八番田中朝子君登壇〕

〇二十八番(田中朝子君) ついに東京が二〇二〇年オリンピック・パラリンピックの開催地に決定いたしました。長きにわたりオリンピック招致にかかわってこられた関係者の皆様、都知事初め、都庁の皆様、また、都議会の諸先輩議員の皆様のご努力には、都民、国民の一人として最大の敬意と心よりの感謝を申し上げます。
 前回、一九六四年の東京オリンピックがそうであったように、オリンピックは単なるスポーツの祭典にとどまらず、その国の都市の転換点ともなる巨大なイベントです。七年後の開催を東京、また日本の未来を考える契機にしなければなりません。
 オリンピック・パラリンピック開催時には、世界中から多くの人が集まり、東京や日本が今に増して国際都市となるチャンスとなりますが、これを一過性のものにしてはいけません。人が集まる都市は活気にあふれ、発展を続けることができます。そして、国際競争力の向上にもつながり、将来の東京が発展するための大きな力になるのです。
 オリンピック・パラリンピックを契機として、国際性を高め、世界中からたくさんの人が集まるような都市へと東京を変えていくべきだと考えますが、初めに、知事のご見解を伺います。
 次は、予算についてです。
 東京都は、競技場や施設の整備の総工費を四千五百五十四億円と試算しており、そのうち都の負担額は千五百三十八億円とのこと。都には四千億円のオリンピック準備基金があることから、今のところ資金には余裕があるように思われます。
 しかし、その施設整備の課題になりそうなのが、資材価格や人手不足によるコスト高です。実際、オリンピック施設建設にコスト高は早くも影響を及ぼしており、一般競争入札したオリンピックの競技会場になる武蔵野の森総合スポーツ施設新築工事は、この七月、いずれも参加者全てが辞退し、不調となっています。公告から開札までの四カ月間に資材価格や労務単価の著しい高騰があり、当初の予定価格では合わなくなってしまったことが不調の理由と所管からお聞きしました。
 また、昨年開催されたロンドン・オリンピックも、当初三十億ポンドだった予算が、たった一年ほどで九十三億ポンド、約二兆円強です、と三倍にまで膨れ上がっており、これらのことから考えると、東京オリンピック関連の予算が大幅にふえることも予想されます。
 今のところ四千億円の基金の使い道は施設整備だけでなく、インフラ整備にも使われる可能性があり、具体的に何に使われるかはまだ決まっていないとのことですが、余裕があるからこの際何でもつくってしまおうというわけにもいきません。
 国は、国立の施設建設にも都の協力をといっていると漏れ聞こえてきますが、それであるなら、知事の所信表明にもあるとおり、消費税増税も控え、東京へオリンピック招致が決まったこの際、まずは地域主権の考え方に著しく反している地方法人特別税を本来の都の法人事業税に戻すべきではないでしょうか。
 平成二十年に地方法人特別税に変わって五年半での都の減収額は八千億円にも上り、今後オリンピックまでの七年間では、この一・五倍近くの減収になるのは明らかです。
 備えあれば憂いなし。開催地である東京都が責任を持って二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピックのさまざまな準備ができるようにするためにも、地方法人特別税を本来の都の法人事業税に戻すよう、今こそ強く国に要望すべきと考えますが、いかがでしょうか。ご見解を伺います。
 次に、国民の参加について伺います。
 今回の東京オリンピック招致に成功したのは、多くの都民、国民の皆様の大きな支持があったからにほかなりません。開催が近くなれば、ボランティアの皆さんが具体的な参加もできるようになるとは思いますが、開催までの七年の間、都民、国民の期待を途切れさせてはいけません。そのために、皆さんが今から七年後のオリンピックへの参加意識が持てる仕組みをつくってはいかがでしょうか。
 例えば、好きな競技が行われる施設を選び、その整備に都民、国民の皆さんが寄附できるようにするのはどうでしょう。もちろん寄附控除もできる仕組みをつくり、選んだ施設が完成した暁には、寄附者名をプレートに刻むようにすれば、都民や国民の皆さんの参加意識が高まり、将来大きな記念になるのではないでしょうか。
 二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピックは、都民、国民の参加型の大会にすることが成功への大きな鍵の一つになると考えます。二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピックへの寄附に関してのお考えを伺います。
 次に、開催時期についてお伺いします。
 二〇二〇年東京オリンピックの開催日程は七月二十四日から八月九日、パラリンピックは八月二十五日から九月六日となっており、真夏の一番暑い時期の開催です。招致委員会がIOCに提出した立候補ファイルによると、この時期の天候は晴れることが多く、かつ温暖であるため、アスリートが最高の状態でパフォーマンスを発揮できる理想的な気候であるとありますが、ことしの東京の夏の猛暑やゲリラ豪雨の多さを考えると、決してこのとおりでないことは誰もが感じるところです。
 一九六四年大会のときは、開会式が十月十日、東京の平均気温は十六・一度。しかし、ことしの八月上旬は平均気温二十九度、最高気温は三十八度を記録しています。
 また、ことしは七月下旬から八月上旬に都内各地で七十回以上のゲリラ豪雨を観測していますが、オリンピック開催期間中に同じような天候になれば、新幹線や都内交通機関の乱れ、また、都市型水害等も大きく懸念されます。真夏の日本の開催は、出場するアスリートの皆さんにも過酷な大会になるだけでなく、二〇二〇年には都民の四人に一人が高齢者となる、応援に来られる観客のリスクも高まり、大いに心配するところです。
 気候のよい秋の開催だった一九六四年の東京オリンピックと比べると、猛暑、ゲリラ豪雨、落雷による停電対策など、真夏特有の気候の問題は非常に大きな課題となるのではないでしょうか。
 そこで伺います。二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピックの開催時期は、なぜこの真夏の時期に決められているのでしょうか。同じく真夏が暑い一九八八年開催のソウル・オリンピックでは、開催時期を九月中旬から十月上旬にまでずらしていますし、二〇〇〇年のシドニー・オリンピックも同じく九月から十月にかけての開催でした。必要ならば、まずはIOCに対し開催時期の交渉を粘り強くしていくことも必要と考えますが、ご所見を伺います。
 また、このように二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピックの開催時期を気候的に厳しい条件の真夏の期間とするのであれば、どのような対応を考えているのかをあわせて伺います。
 最後に、電力エネルギー政策について伺います。
 二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピックの開催を踏まえ、都にはエネルギーの安定供給に向けた新たな取り組みが求められます。エネルギーの安定化は、ピーク時の使用を抑え、エネルギー使用の最適化を実現することが重要です。
 最近では、家庭やオフィスを初め、商業施設等でエネルギー管理システムを用いたスマート化の動きが進んでいますが、こうした施設が単体でスマート化を進めるだけでは効果は限定的です。ICTを活用し、これらを束ねて地域でエネルギーの最適化を進めれば、より高い効果のスマートシティーにつながります。エネルギー供給においても、地域内でのコージェネレーション設備や再生可能エネルギー等を利用すれば、地域内の雇用の拡大や活性化等にもつながります。
 現在、都の進めている取り組みは、将来のまちづくりとして期待されているスマートシティーの実現に向けたステップであると考えますが、今後どのようにスマート化に向けて取り組んでいくのか、ご見解を伺いまして、私の質問を終わります。(拍手)
   〔知事猪瀬直樹君登壇〕

〇知事(猪瀬直樹君) 田中朝子議員の一般質問にお答えします。
 東京の国際性を高め、世界から人が集うための政策展開についてでありますが、東京は現在、世界をリードするフロントランナーとしての地位にありますが、その活力の源は、国内はもとより、世界中から集まる多様な人々が生み出すエネルギーにもあります。
 例えば、東京を訪れる外国人旅行者数は、二〇〇〇年の二百七十七万人が昨年は五百五十六万人へと倍増していますが、オリンピック・パラリンピックが開催され、世界の注目がより一層東京に集まるということで、二〇二〇年には一千五百万人を目指したいと思っております。
 この実現のために、東京と世界の接点となる羽田空港の機能強化や、横田基地の軍民共用化の実現に取り組むとともに、外国人も快適に滞在できる都市を目指し、案内サインや飲食店メニューの多言語対応など、あるいはコンビニの表示などを含めて、ユニバーサルデザインのまちづくりを進めていきます。
 こうしたハード、ソフト両面にわたる取り組みにより、今後ますます多くの人々に東京を訪れてもらい、世界における東京のプレゼンスを高めていきたいと思っております。
 なお、その他の質問については、関係局長から答弁いたします。
   〔財務局長中井敬三君登壇〕

〇財務局長(中井敬三君) 地方法人特別税、いわゆる法人事業税の暫定措置についてでありますが、そもそもこの措置は、税制の抜本的な改革が行われるまでの暫定的な措置として導入されたものであります。
 したがいまして、平成二十六年度税制改正において、当初の約束どおり、この暫定措置を確実に撤廃し、地方税として復元するよう、都議会の皆様のご協力をいただきながら、国に強く働きかけてまいります。
   〔スポーツ振興局長細井優君登壇〕

〇スポーツ振興局長(細井優君) オリンピック・パラリンピック関係の三点のご質問にお答えいたします。
 まず、寄附についてでございます。
 二〇二〇年東京大会を成功に導くためには、都民、国民の皆様のご協力が必要不可欠でございます。その中でも寄附は、大会を財政的に支えるだけでなく、都民、国民の参加意識を高めることから、都民、国民の皆様からのご要望に沿う寄附の受け皿をつくっていくことが非常に重要であると考えております。
 一九九八年、長野オリンピックでは、大会組織委員会への寄附として、全国の企業、団体、個人などから寄附が集まり、その総額は四十八億円以上にもなったこともございます。
 都においては、緑の東京募金や都立公園における思い出ベンチなど、都民の参加意識を高めるさまざまな工夫を行ってきた実績がございます。
 そういった事例も参考にしながら、二〇二〇年東京大会においても、参加型の寄附のあり方について検討してまいります。
 次に、二〇二〇年大会の開催時期についてでございます。
 まず、オリンピックの開催時期については、IOCの規定により七月十五日から八月三十一日の間で設定することとされております。
 また、オリンピックとパラリンピックを合わせて六十日以内で実施することも定められております。東京はそれに基づき、オリンピックは七月二十四日から八月九日まで、それに続くパラリンピックは八月二十五日から九月六日までを開催期間といたしました。
 この時期は、学校等の夏季休暇に当たり、ボランティアや子どもたちなど多くの人々が参加しやすいことや、公共交通機関や道路が比較的混雑していないこと、また、ほかの大規模な国際競技大会と重複していないことなどから、開催期間の設定については適切なものと認識しております。
 最後に、気候への対応についてでございます。
 オリンピック・パラリンピックなど大規模なイベントを開催する際には、気候や天候に十分配慮して計画することが重要と認識してございます。
 日本では、二〇〇七年、大阪世界陸上など、夏の大規模イベントの経験を有してございまして、例えば暑さ対策としては、競技時間を朝や夕方に設定し、会場内に日陰を確保するなどの対応を検討しております。
 今後、庁内関係部局はもとより、会場施設の管理者や競技団体その他の関係者とも十分協議し、夏開催の課題とその対策について検討を進めてまいります。
   〔環境局長長谷川明君登壇〕

〇環境局長(長谷川明君) エネルギー利用のスマート化に向けた取り組みについてでありますが、ピーク電力の平準化や節電等のためには、家庭や企業などにおいて、電力使用の見える化を図り、需給制御等の仕組みを普及することが重要であります。
 このため、都は、燃料電池や蓄電池等を活用したスマートハウスの導入を後押しする補助制度を既に開始しており、また、防災力の強化にも寄与するオフィスビル等への分散型電源の普及拡大も推進しております。
 さらに、オフィスビル集積地におけるエネルギーの有効活用の実現可能性に関する調査を一昨年度から継続して実施しております。
 今後とも、こうした施策の展開により、エネルギー利用の効率化、最適化を促し、スマートエネルギー都市の実現に向けて取り組んでまいります。

副議長(藤井一君) 十二番小松久子さん。
   〔十二番小松久子君登壇〕

〇十二番(小松久子君) 都議会生活者ネットワークを代表して質問します。
 東京は、安心、安全、安定を強調して、ついにオリンピック開催を手に入れました。しかし、福島原発について、状況は完全に制御されているという安倍首相の発言は、どう見ても無理があります。
 その後、東京電力も、猪瀬知事も、今は必ずしも制御されていないと修正発言をしていますが、復興五輪を掲げ、それまでに被災地を復興させることを内外に約束したからには、都としても放射能対策や復興支援への責任を国だけに押しつけるわけにはいきません。
 オリンピック開催決定で、老朽化したインフラや建築物の更新需要が一挙に加速することは確実で、人手や資材不足の問題は既に発生しており、被災地の復興のおくれが懸念されます。
 オリンピック開催に合わせたさまざまな施設やインフラ整備が将来世代に過大な負担とならないよう、環境、省エネ、障害者や高齢者に優しいまちづくりを実現するチャンスと捉え、限られた財源の中で優先課題を明確にし、不要不急の事業にまで着手しないことが重要です。
 復興五輪を掲げた東京の知事として、改めてこれからの都政運営について決意を伺います。
 八ッ場ダムと治水対策について。
 近年、ゲリラ豪雨が多くなっており、ことしも都内で浸水被害が発生しました。東京で起こっている浸水被害は、遠くの山に降った雨が中流域、下流域であふれて起こすのではなく、都内の狭いエリアで短時間に大量の雨が降り、河川や下水道の流下能力を超えるため起こっているのが特徴です。実際に、東京の利根川水系の河川である江戸川と綾瀬川及び中川は、ここ何十年もあふれたことはありません。
 こうした現実を考えると、八ッ場ダムやスーパー堤防は今必要な治水対策とは思えないのです。優先すべきは豪雨による洪水対策であると考えますが、見解を伺います。
 ことし四月から、小学六年生から高校一年生までの女子を対象にHPVワクチン、いわゆる子宮頸がんワクチンが法定接種化されました。しかし、それ以前のワクチン接種緊急促進事業による接種で深刻な副反応被害が全国で起きていることから、六月十四日、厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会は、国民に適切な情報提供ができるまでの間との限定つきで、積極的勧奨の中止を決めました。
 ことし三月、杉並区で副反応被害が明るみに出たことを発端に設立された被害者連絡会には、頭をがんがん殴られるような、スプーンで目の奥をえぐられるような痛み、真っすぐ歩けない、立てない、自分でコントロールできない不随意運動、失神を繰り返す、生理がとまる、記憶障害、計算障害、時計や漢字も読めない、書けない、細かい作業ができない、視力障害、光がまぶしいなどなど、毎日のこともあれば、突然出現することもあり、痛みが体中移動し、日により、時間により変わると症状を訴える声が、全国から七百件も寄せられています。
 さらに、症状が接種直後に起きるとは限らないため、本人も医者もワクチン接種の因果関係の可能性に思い至らないケースが非常に多いのです。
 文科省が行った昨年度の全国の中学、高校におけるワクチン接種に関連した欠席などの状況調査では、全国で百七十一人の該当者が確認され、そのうち約四割は症状の改善が見られないことが報告されています。
 しかし、この調査は学校が把握している範囲であり、実態を正確に捉え切れていません。都としても、緊急促進事業で接種を受けた全員に調査をかけ、被害の実態把握をすることを強く要望します。
 また、接種後の体の痛みなどを訴える多くの被害者に、適切な医療を提供することも必要です。このような少女たちを救済するため、都として、国に対し、このワクチン接種による副反応についての詳細な検証と国民や医師への情報提供を行うとともに、被害者たちへの支援を行う体制を整えるよう求めていくべきと考えますが、見解を伺います。
 八月に消費者教育推進計画が策定され、平成二十五年度には若者や高齢者の被害防止、子供の安全など、ライフステージごとのきめ細かい取り組みが計画されていることは評価しますが、二十四年度に実施された消費者教育に関する実施状況調査では、小中高のいずれの学校でも年間一、二時間の授業しかなく、とても十分とはいえません。
 課題として、他の優先課題があり取り組めないが最も多く、活用できる教材、教員のスキルアップの必要性も挙げられています。子供のころから金銭管理や食品表示、情報化への対応などの基本的な消費者教育こそ、もっと力を入れるべきです。
 教育庁はこの推進計画を踏まえ、どのように取り組んでいくのか伺います。
 学校における消費者教育を充実するためには、多忙な教員にかわって消費者教育を行う仕組みが必要です。
 都は、消費生活アドバイザーや消費生活コンサルタントなど、各種団体が認定した資格を持つ東京都消費者啓発員、コンシューマー・エイドを講師として学校に派遣していますが、より多くの学校に派遣するなど、学校における消費者教育への支援を充実すべきと考えますが、見解を伺います。
 障害者施策についてです。
 これまで、高齢者、障害者、子供という枠組みの壁に阻まれて、一つの施設を複合的に使うことができませんでしたが、今回の条例改正で、高齢者施設に障害のある子供が通うことができるようになります。
 生活者ネットワークは、かねてから地域でともに過ごす場づくりを提案し、高齢者と障害のある子供が一緒に過ごす富山での先駆的な取り組みを高く評価してきました。今回、制度の壁に風穴があけられたことの意義は非常に大きいと歓迎しています。
 放課後デイサービスの施設はふえているものの、ニーズは多く、地域の小規模多機能施設に通うことで解決できるケースも考えられ、今後この仕組みが活用されることを期待します。
 しかし、高齢者と障害児という枠を超えた制度改正の情報は、縦割り行政の中で必要なところに届かない懸念があります。
 都として積極的に情報を提供し、実現するよう自治体とともに進めてほしいと思いますが、見解を伺います。
 ことし四月から、障害者優先調達推進法が施行され、都でも法に基づく調達方針を策定しました。
 方針では、障害者就労施設等からの調達を推進するため、施設が提供する物品や役務の情報を提供することや、施設の受注機会増大に向け、例えば分離分割発注を行うなど、発注方法や履行期限、発注量を考慮すること等が示されています。
 都の各局は、この方針に沿って、施設が受注しやすいよう配慮しながら発注拡大に取り組んでいく必要があります。
 また、法は施設が連携、共同して物品等の供給の円滑化に努める、いわゆる共同受注にも言及しており、小規模な施設がグループで共同受注することで、受注拡大を目指すことも重要です。
 そこで、障害者就労施設等への発注を検討する庁内各局や、地域における施設の共同受注体制構築の取り組みをどのように支援していくのか伺います。
 実際の受注に当たっては、小規模な団体や共同受注に対応する契約方法の周知を進める必要があります。この取り組み状況について伺って、質問を終わります。(拍手)
   〔知事猪瀬直樹君登壇〕

〇知事(猪瀬直樹君) 小松久子議員の一般質問にお答えします。
 オリンピック・パラリンピックの開催を見据えた都政運営についてでありますが、生活ネットは、オリンピックに反対しているんですか、賛成しているんですか、一体どっちなんですか。注文をつけるばっかりじゃ、しようがないでしょう。招致のために、皆さんが努力してどれだけ汗を流してきたのか、そういうことの前提がなくて、注文をつけるだけだったらおかしいでしょう。
 それで、共産党だってちゃんとIOC総会の決定を尊重するっていったじゃないですか。(笑声、拍手)それが公の党、公党ですよ。生活ネットは、公党であれば、ちゃんとそういうことをまずいってから質問してくださいよ。
 まず、申し上げておきますが、安倍総理はIOC総会の場で、福島第一原発の汚染水対策について、日本国政府として責任を持って取り組むという本気の覚悟を示された。帰国後、早速、福島第一原発の現場にも赴かれた。四百七十億円の国費を新たに投入することになっているが、この問題は政府と東京電力の責任でしっかりと対応すべき問題であります。
 また、不要不急のインフラ整備の話がありましたが、大会開催、そしてその先においても、必要な事業とそうではない便乗組とは峻別するのは当然であります。必要なインフラを整備しながら、既存のインフラの効果も最大限発揮させて、東京のインフラを組み立て直すというのが都知事としての僕の考え方です。
 パラリンピック開催都市にふさわしく、電線の地中化を進めて電信柱を取り除き、駅のエレベーターを整備するなど、ユニバーサルデザインのまちに東京を改良していきます。来年度開通予定の中央環状品川線を初め、三環状道路を整備して、交通の流れを変えることで、首都高一号羽田線のような老朽化した高速道路を維持更新しやすい環境を整えていく。
 横田基地の軍民共用化も、増大する首都圏の航空需要に対応するために、今ある資源を最大限に使う、こういうことなんです。
 被災地の復興も引き続き徹底して支援していく。ご存じのように、人手不足の話も出されましたが、東京都は退職した東京都の職員や民間の技術者を任期つきで採用し、被災地に派遣しています。
 この定例会でも構造的福祉の話をしてきましたが、高齢化、人手不足、被災地支援、こうした課題を個々ではなく構造として捉えれば、そこには新しい答えがあります。団塊の世代の意欲ある高齢者、熟練の技術者が被災地の復興に貢献することは、その方々の新しい生きがいにもなるのではないかと思っています。
 これまで述べてきた考えも盛り込みながら、少子高齢化社会、これからの人口減少社会を見据えた新たな長期ビジョンを年内を目途に策定します。
 被災地を聖火ランナーが走る、宮城でサッカーの試合もやる、スポーツの力であしたへの希望をつくりながら、日本の空を、我々の心をさらに明るく日本晴れにしていきたい。生活者ネットワークの皆さんも、二〇二〇年大会に向けて、まあ頑張りましょう。(笑声)
 その他の質問については、教育長、東京都技監及び関係局長から答弁いたします。
   〔教育長比留間英人君登壇〕

〇教育長(比留間英人君) 消費者教育の取り組みについてでありますが、変化の激しい社会にあって、自立した生活を営む消費者として、子供たちが主体的に生きていくためには、発達段階に応じた実践的な教育を行うことが重要でございます。
 このため、各学校では学習指導要領に基づき、小中学校の社会科や技術・家庭科、高等学校の公民科や家庭科の授業で、身近な消費生活を題材に、経済活動の意義の理解や生活に必要な品物やサービスの適切な選択、購入及び活用についての学習活動などを行っております。
 今後とも、都教育委員会は、東京都消費者教育推進計画を踏まえ、区市町村教育委員会や関係機関と連携し、消費生活総合センターが作成した教材や外部講師を活用した、すぐれた実践事例の紹介などの取り組みを通して、学校における消費者教育を進めてまいります。
   〔東京都技監藤井寛行君登壇〕

〇東京都技監(藤井寛行君) 治水対策についてでございますが、人口や都市機能が集積する東京で、水害から都民の生命と財産を守るためには、局所的集中豪雨などによる都市型水害対策と、利根川のような広域的な幹川の洪水対策とをあわせて進めることが重要でございます。
 このため、都では都市型水害対策への対応といたしまして、豪雨対策基本方針を策定し、中小河川や下水道の整備、雨水貯留施設の設置などの対策を総合的に進めております。
 一方、利根川水系などにおきまして、江東デルタなど、ゼロメートル地帯を含む東部低地帯の治水安全度を高めるためには、八ッ場ダムやスーパー堤防などの整備は極めて重要です。
 今後とも、これらの取り組みを積極的に進めることにより、東京の安全・安心を確保してまいります。
   〔福祉保健局長川澄俊文君登壇〕

〇福祉保健局長(川澄俊文君) 三点のご質問にお答えいたします。
 まず、HPVワクチンについてですが、現在、国は、HPVワクチンの接種後に長時間続く痛みに関し、その病態やワクチン及び注射との関係の分析とともに、専門医療を行える拠点病院等で患者に適切な医療を提供するための研究を実施しているところであります。
 国は、この調査結果等を踏まえ、今後、接種を積極的に勧めることを再開するかどうか、改めて判断することとしております。
 都としては、国に対して、副反応に関する国民及び関係者への情報提供を行うとともに、痛みを訴える患者への専門医療の提供など、国民が安心して予防接種を受けられる体制を整備するよう提案要求してまいります。
 次に、指定小規模多機能型居宅介護事業所における障害児通所支援のサービス提供についてでありますが、今回の条例改正は国の省令改正に伴うものであり、地域において児童発達支援、放課後等デイサービスが提供されておらず、サービスの利用が困難な障害児に対して、一定の要件を満たした小規模多機能型居宅介護事業所がサービスをできるようにするものであります。
 現在の状況を見ますと、都内において児童発達支援は百五十二カ所、放課後等デイサービスは二百四十カ所の事業所でサービスが提供されており、また、障害児の受け入れを予定している小規模多機能型居宅介護事業所はございません。
 今後、条例改正の内容につきましては、区市町村へ情報提供を行うとともに、区市町村から事業実施に関する相談等があった場合には適切に対応してまいります。
 最後に、障害者就労施設等からの優先調達に向けた取り組みについてですが、都は、本年七月、障害者就労施設等からの物品等の調達方針を策定し、説明会を通じて庁内各局に、個々の施設が供給できる物品や役務の内容、受注実績等について情報提供を行うとともに、発注方法や発注量、履行期間なども考慮して、物品等の調達を積極的に進めるよう依頼を行っております。
 また、障害者就労施設等の受注拡大を図るため、地域における施設のネットワークを構築して、受注先開拓や共同受注に取り組む区市町村を包括補助により支援しております。 今後も、関係局や区市町村と連携しながら、こうした取り組みを一層進め、施設の受注機会の拡大を図ってまいります。
   〔生活文化局長小林清君登壇〕

〇生活文化局長(小林清君) 学校における消費者教育への支援についてでありますが、東京都消費生活総合センターでは、教育庁や私学団体と連携しながら、教員を対象として消費者教育の実践に役立つ講座の開催や実践事例に関する情報提供、教材及び指導用資料の作成、提供などを行っております。
 また、消費生活相談に携わった経験者などを研修により養成した上で、東京都消費者啓発員、コンシューマー・エイドとして学校に派遣して授業を行うなど、学校現場への支援を積極的に進めております。
 今後とも、より多くの学校において消費者教育が実施されるよう、これらの取り組みの周知を図ってまいります。
   〔財務局長中井敬三君登壇〕

〇財務局長(中井敬三君) 障害者優先調達に関する都の取り組み状況についてでありますが、本年七月に策定した東京都による障害者就労施設等からの物品等の調達方針では、地方自治法施行令に規定する随意契約を積極的に活用するとともに、都からの発注に当たっては、障害者就労施設等の受注能力に配慮しつつ、可能な限り分離分割発注に努めること、履行期間及び発注量についても考慮すること、性能、規格等、必要な事項について十分な説明に努めることなどを規定いたしました。
 この方針に基づいて、庁内各局が障害者就労施設等から円滑に物品等を調達することができるよう、契約関連の庁内会議を通じて周知を図るとともに、八月には各局の契約実務担当者を集めての説明会を実施し、法及び調達方針の周知並びに受注可能な団体に関する情報提供など、障害者就労施設等からの円滑な調達に向けて取り組んでいるところでございます。
 今後とも、こうした取り組みを通じ、施設の受注機会拡大に努めてまいります。

副議長(藤井一君) 二十七番やながせ裕文君。
   〔二十七番やながせ裕文君登壇〕
   〔副議長退席、議長着席〕

〇二十七番(やながせ裕文君) 二〇二〇年オリンピック・パラリンピック東京開催が決定いたしました。東京開催は、石原前知事が発案し、それを引き継がれた猪瀬知事を中心に多くの方が、非常に長期にわたるご尽力によってかち取ったものだと考えております。
 私たちは、協力いただいた皆様への感謝を胸に、東京開催の成功に全力を尽くしてまいりたいと、そのように思っております。そこで、東京開催における課題について端的に三点、お伺いしたいと思います。
 まず、開催におけるコストの問題です。
 今回の招致は、前回の二〇一六年大会招致の経験やノウハウを活用し、招致経費は前回百五十億円だったものを七十五億円とするなどコスト削減に努め、さまざまな創意工夫によりかち取ったものと考えます。
 招致をかち取った今、二〇二〇年の大会開催に向けて、施設整備を初めさまざまな準備に着手していくことと思います。四千億円の基金の使い方、整備の手法は、都民、国民の理解をしっかりと得られるように、招致経費と同様、丁寧に創意工夫を重ねていくことが必要であります。
 そこで、施設整備に当たっては、基金を有効に活用し、効率的かつ着実に進めるべきと考えますが、見解を伺います。
 次に、交通網の整備についてでございます。
 グローバルな都市間競争が激化する中で、都は、生き残りをかけて道路、港湾、空港など世界トップクラスの交通、物流ネットワークを整備し、戦略的に都市づくりを進めていかなければなりません。都心に流通する交通を迂回、分散させる三環状道路の早期の整備、羽田空港の国際線の増枠実現など課題は山積しています。
 都は、大会招致の成功を、これらの諸課題を加速度的に解消する契機として、迷うことなく位置づけるべきであります。特に、都民の生活に密着し、大会期間中の観客の移動の核となる地下鉄は、都営地下鉄と東京メトロに二元化されており、わかりづらい複雑な乗りかえや二重運賃など、利用者は不便を強いられています。駅やその周辺のバリアフリー化も急務であります。
 これらの解決には、経営の一体化、すなわち地下鉄一元化が必須であることは明らかですが、都のラブコールに対して、これまでは国土交通省の思惑で振られ続けてきたわけであります。
 しかし、オリンピックの開催が決定し、状況は変化をしました。国はオリンピックの開催に最大限協力すると表明をしています。国と見解の相違がある地下鉄一元化についても、今こそ国の協力を取りつける好機であります。
 深夜バスの運行など、かゆいところに手の届く施策も必要であります。それと同時に、少ないコストで東京の利便性を大きく向上することができる一元化、そして民営化は、投資の活性化など波及効果の高いセンターピンとも呼ばれるべきものであります。
 この機会を生かし、地下鉄一元化など地下鉄改革を一層強力に進めるべきと考えますが、知事の所見を伺いたいと思います。
 次に、エネルギーの問題です。
 福島原発周辺での放射能汚染水問題は、今回の招致活動においてもその対応を各国が注目した重要な課題であります。
 猪瀬知事がおっしゃるとおり、状況はコントロールされていませんが、安倍総理は自身が責任者であるとして、この問題を解決することに強い意欲を示しています。この困難な状況に対するチャレンジに、都は、持ち得る資源、技術を結集し、全力で支援していくことを望みます。
 また、都民の安全を確かなものにするために、そして、世界に東京が安全であるという根拠を示すためにも、汚染水の東京への影響を検証し、食の安全を明らかにするために、産地市場だけでなく、消費地市場で放射性物質検査を実施するなど、重層的なチェックをするべきであります。ぜひ検討いただきたいと要望しておきたいと思います。
 福島第一原発事故は、我が国の電力供給体制の脆弱性を浮き彫りにしました。電力の大消費地である東京が、その成長を続けるには、安定した電力供給体制の確保が不可欠であります。
 しかし、その手段として原子力発電は、リスクが許容限度を超えており、脆弱で不安定であることは明らかです。都は、可能な限り、エネルギーの自給自足、地産地消を目指し、原子力に依存しない電力供給体制の確立を目指すべきと考えます。
 二〇二〇年オリンピックを招致した東京は、脆弱な電力供給体制を乗り越えて、安定した都市機能を備えるべく、万全の体制をしかなければなりません。とりわけ首都圏では、老朽化した火力発電所が稼働し続けており、安定供給の面では好ましい姿とはとてもいえません。
 エネルギーの一大消費地である東京都は、今後の電力の安定供給についてどのように取り組むのか、知事の見解を伺い、私の質問を終わります。(拍手)
   〔知事猪瀬直樹君登壇〕

〇知事(猪瀬直樹君) やながせ裕文議員の一般質問にお答えします。
 地下鉄改革についてでありますが、東京は、二〇二〇年オリンピック・パラリンピック大会で海外から大勢のお客様をお迎えします。東京の主要な交通機関である地下鉄は、観客輸送等に大きな役割を果たすことから、都営地下鉄と東京メトロの一体的なサービスの提供を実現するためにも、地下鉄の一元化は必要であります。
 今般、メトロへの株主提案を契機として、地下鉄一元化を展望しつつ、サービスの改善、一体化を推進するため、東京都と国土交通省及び東京メトロから成る、東京の地下鉄の運営改革会議を設置し、七月には第一回の会議を開催しました。この会議では、乗り継ぎ改善や運行時間の拡大、人的交流など、十一のテーマについて検討を進めることとしており、その具体的な成果として、二十七日金曜日から六本木駅の改札通過サービスを始めます。
 また、今後、東京メトロ丸ノ内線では十一月から、東西線では十二月から、最終電車の時刻を遅くし、JR線との接続改善などを実現します。さらに、今月から両事業者間で人事交流を開始し、運営の一体化を一層進めており、地下鉄一元化はこうした取り組みにより一里塚を越えたと認識しております。
 オリンピック・パラリンピック大会を開催する国際都市東京にふさわしい、お客様、観光客、すなわち利用者の皆様のための地下鉄にするための改革をさらに一層続けていきたいと思っております。
 電力の安定供給についてでありますが、首都圏には、稼働から四十年以上経過した東京電力の老朽火力発電所が一千万キロワットあり、その予備軍である三十五年以上のものを加えると、合わせて千六百六十万キロワットにも上り、これは東電火力発電所の約四割に当たります。
 こうした老朽化した発電所は、故障により運転停止のリスクがつきまとい、電力の安定供給に支障が出かねない。そのため、首都圏の電力安定供給の観点から、老朽化した発電所を高効率の天然ガスコンバインドサイクル発電にリプレースすることが急務であります。
 迅速なリプレースの実現のため、環境アセスメントについては、国に対し、リプレースアセスの短縮化に関する具体的な提案を行いました。その結果、従来、三年から四年かかり、環境省による見直し後も二年以上かかるとされていたアセス期間を、さらに一年強にまで短縮し、リプレースに向けた環境を整えました。
 加えて、官民連携ファンドを立ち上げ、このファンドを活用した十万キロワット級発電所が来年八月に運転開始となる予定であります。こうした取り組みも安定供給につながります。
 今後とも、国や東京電力に対してリプレースの促進に向けて強く働きかけるなど、首都圏の電力安定供給のための努力を続けていきます。
 なお、その他の質問については、スポーツ振興局長が答弁いたします。
   〔スポーツ振興局長細井優君登壇〕

〇スポーツ振興局長(細井優君) オリンピック・パラリンピックの施設整備についてでございます。
 都は、有明アリーナや夢の島ユースプラザなど十の新設会場の整備と、有明テニスの森などの既存の施設の増改修を行うこととなっております。
 これらの施設においては、大会期間中、選手がベストな状態でプレーをでき、観客も安全で快適に観戦できる環境をつくり出すことが重要でございまして、大会終了後も、二〇二〇年東京大会のレガシーとして、都民、国民に愛されるものとしていかなくてはなりません。
 今後、計画及び設計の段階から整備内容や工法などを十分検討しながら、効率的かつ着実に整備を進めてまいります。

〇議長(吉野利明君) 以上をもって質問は終わりました。

議長(吉野利明君) これより日程に入ります。
 日程第一から第二十まで、諮問第三号、地方自治法第二百六条の規定に基づく審査請求に関する諮問について外議案十八件、専決一件を一括議題といたします。
 本案に関し、提案理由の説明を求めます。
 副知事安藤立美君。
   〔副知事安藤立美君登壇〕

〇副知事(安藤立美君) ただいま上程になりました二十議案についてご説明を申し上げます。
 初めに、第百六十三号議案から第百七十号議案までの八議案は条例案で、全てが一部を改正する条例です。
 第百六十三号議案、災害派遣手当等の支給に関する条例の一部を改正する条例は、大規模災害からの復興に関する法律の施行に伴い、災害派遣手当の支給に係る規定を整備するものでございます。
 第百六十七号議案、東京都分担金等に係る督促及び滞納処分並びに延滞金に関する条例の一部を改正する条例は、地方税法の一部改正等を踏まえ、分担金等に係る延滞金の割合の特例を改めるものでございます。
 第百六十八号議案、東京都立学校設置条例の一部を改正する条例は、東京都特別支援教育推進計画に基づき二校を設置することに伴い、規定を整備するものでございます。
 第百六十九号議案、東京都指定障害児通所支援の事業等の人員、設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例は、厚生労働省令の一部改正に伴い、指定小規模多機能型居宅介護事業所において障害児の受け入れ事業を可能とするため、規定を整備するものでございます。
 第百七十号議案、東京都風致地区条例の一部を改正する条例は、風致地区に係る条例の制定権限等が区市へ移譲されるため、規定を整備するものでございます。
 このほか、法令の改正に伴い規定を整備するものが三件ございます。
 第百七十一号議案から第百七十九号議案までの九議案は契約案でございます。
 第百七十一号議案、都立江東地区第二養護学校(仮称)(二十五)改築工事請負契約など、契約金額の総額は約百七十三億一千万円でございます。
 第百八十号議案は事件案でございます。八ッ場ダムの建設に関する基本計画の変更について、特定多目的ダム法に基づき意見を述べるものでございます。
 次に、諮問でございます。
 警視総監が行った退職手当の不支給処分について、審査請求があったため、地方自治法第二百六条の規定に基づき諮問するものでございます。
 次に、専決でございます。
 都民の健康と安全を確保する環境に関する条例の一部を改正する条例の一部を改正する条例は、施行までの間に議会を招集する時間的余裕がないと認め、専決処分を行ったものでございます。
 上程になりました二十議案の説明は以上ですが、このほかに人事案を送付いたしております。
 まず、東京都公安委員会委員でございます。
 十月十九日に任期満了となります仁田陸郎氏及び渡邊佳英氏につきましては、再任いたしたいと存じます。
 次に、東京都人事委員会委員でございます。
 十月二十七日に任期満了となります青木利晴氏につきましては、再任いたしたいと存じます。
 次に、東京都土地利用審査会委員でございます。
 十月二十四日に任期満了となります大村謙二郎氏、北川雅章氏、奥田かつ枝氏、中川義英氏につきましては再任し、澤井英久氏、安倍澄子氏、池邊このみ氏の後任には、青木清志氏、納口るり子氏、水庭千鶴子氏を任命いたしたいと存じます。
 以上で説明を終わります。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。
(議案の部参照)

〇議長(吉野利明君) 以上をもって提案理由の説明は終わりました。
 なお、本案中、地方公務員法第五条第二項の規定に該当する議案については、あらかじめ人事委員会の意見を徴しておきました。
 議事部長をして報告いたさせます。

〇議事部長(別宮浩志君) 人事委員会の回答は、第百六十三号議案について異議はないとの意見であります。
二五人委任第六一号
平成二十五年九月十二日
東京都人事委員会委員長 関谷 保夫
 東京都議会議長 吉野 利明殿
   「職員に関する条例」に対する人事委員会の意見聴取について(回答)
 平成二十五年九月十一日付二五議事第一七八号をもって照会があった議案に係る人事委員会の意見は、左記のとおりです。
       記
   提出議案
一 第百六十三号議案
  災害派遣手当等の支給に関する条例の一部を改正する条例
   意見
異議ありません。

〇六十七番(近藤充君) この際、議事進行の動議を提出いたします。
 ただいま議題となっております議案のうち、諮問第三号につきましては、委員会付託を省略し、棄却すべき旨答申されることを望みます。

〇議長(吉野利明君) お諮りいたします。
 ただいまの動議のとおり決定することにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

〇議長(吉野利明君) ご異議なしと認めます。よって、諮問第三号は棄却すべき旨答申することに決定いたしました。

〇議長(吉野利明君) お諮りいたします。
 ただいま議題となっております日程第二から第二十までは、お手元に配布の議案付託事項表のとおり、それぞれ所管の常任委員会に付託いたしたいと思います。これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

〇議長(吉野利明君) ご異議なしと認めます。よって、日程第二から第二十までは、議案付託事項表のとおり、それぞれ所管の常任委員会に付託することに決定いたしました。
(別冊参照)

〇議長(吉野利明君) 日程第二十一、平成二十四年度東京都各会計歳入歳出決算の認定についてを議題といたします。
   〔別宮議事部長朗読〕
一、平成二十四年度東京都各会計歳入歳出決算の認定について
二五財主議第二九六号
平成二十五年九月十八日
東京都知事 猪瀬 直樹
 東京都議会議長 吉野 利明殿
   平成二十四年度東京都各会計歳入歳出決算の認定について
 このことについて、地方自治法第二百三十三条の規定により、左記のとおり送付しますので、東京都議会の認定をよろしくお願いします。
       記
一 平成二十四年度東京都各会計歳入歳出決算書
二 平成二十四年度歳入歳出決算事項別明細書
三 平成二十四年度実質収支に関する調書
四 平成二十四年度財産に関する調書
五 平成二十四年度東京都各会計歳入歳出決算審査意見書
六 平成二十四年度主要施策の成果
七 平成二十四年度東京都決算参考書
八 平成二十四年度東京都決算参考書財務諸表
(決算書等省略)

〇六十七番(近藤充君) 本件は、三十一人の委員をもって構成する平成二十四年度各会計決算特別委員会を設置し、これに付託されることを望みます。

〇議長(吉野利明君) お諮りいたします。
 ただいまの動議のとおり決定することにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

〇議長(吉野利明君) ご異議なしと認めます。よって、本件は、三十一人の委員をもって構成する平成二十四年度各会計決算特別委員会を設置し、これに付託することに決定いたしました。
 委員は、委員会条例第五条第一項の規定により、議長からお手元に配布の名簿のとおり指名いたしたいと思います。これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

〇議長(吉野利明君) ご異議なしと認めます。よって、委員は、お手元に配布の名簿のとおり選任することに決定いたしました。
 なお、本日の本会議終了後、役員互選のため、委員会を第十二委員会室に招集いたしますので、ご了承願います。
   〔平成二十四年度各会計決算特別委員名簿は本号末尾(一〇九ページ)に掲載〕

〇議長(吉野利明君) 日程第二十二、平成二十四年度東京都公営企業各会計決算の認定についてを議題といたします。
   〔別宮議事部長朗読〕
一、平成二十四年度東京都公営企業各会計決算の認定について
二五財主議第二九七号
平成二十五年九月十八日
東京都知事 猪瀬 直樹
 東京都議会議長 吉野 利明殿
   平成二十四年度東京都公営企業各会計決算の認定について
 このことについて、地方公営企業法第三十条第四項の規定に基づき、左記のとおり送付しますので、東京都議会の認定についてよろしくお願いします。
       記
一 平成二十四年度東京都病院会計決算書及び同決算審査意見書
二 平成二十四年度東京都中央卸売市場会計決算書及び同決算審査意見書
三 平成二十四年度東京都都市再開発事業会計決算書及び同決算審査意見書
四 平成二十四年度東京都臨海地域開発事業会計決算書及び同決算審査意見書
五 平成二十四年度東京都港湾事業会計決算書及び同決算審査意見書
六 平成二十四年度東京都交通事業会計決算書及び同決算審査意見書
七 平成二十四年度東京都高速電車事業会計決算書及び同決算審査意見書
八 平成二十四年度東京都電気事業会計決算書及び同決算審査意見書
九 平成二十四年度東京都水道事業会計決算書及び同決算審査意見書
十 平成二十四年度東京都工業用水道事業会計決算書及び同決算審査意見書
十一 平成二十四年度東京都下水道事業会計決算書及び同決算審査意見書
(決算書等省略)

〇六十七番(近藤充君) 本件は、二十三人の委員をもって構成する平成二十四年度公営企業会計決算特別委員会を設置し、これに付託されることを望みます。

〇議長(吉野利明君) お諮りいたします。
 ただいまの動議のとおり決定することにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

〇議長(吉野利明君) ご異議なしと認めます。よって、本件は、二十三人の委員をもって構成する平成二十四年度公営企業会計決算特別委員会を設置し、これに付託することに決定いたしました。
 委員は、委員会条例第五条第一項の規定により、議長からお手元に配布の名簿のとおり指名いたしたいと思います。これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

〇議長(吉野利明君) ご異議なしと認めます。よって、委員は、お手元に配布の名簿のとおり選任することに決定いたしました。
 なお、本日の本会議終了後、役員互選のため、委員会を第四委員会室に招集いたしますので、ご了承願います。
   〔平成二十四年度公営企業会計決算特別委員名簿は本号末尾(一〇九ページ)に掲載〕

〇議長(吉野利明君) これより追加日程に入ります。
 追加日程第一及び第二、東京都公安委員会委員の任命の同意について二件を一括議題といたします。
   〔別宮議事部長朗読〕
一、東京都公安委員会委員の任命の同意について二件
二五財主議第二八〇号
平成二十五年九月十八日
東京都知事 猪瀬 直樹
 東京都議会議長 吉野 利明殿
   東京都公安委員会委員の任命の同意について(依頼)
 このことについて、左記の者は平成二十五年十月十九日任期満了となるため、再び任命したいので、警察法第三十九条第一項の規定により、東京都議会の同意についてよろしくお願いします。
       記
     仁田 陸郎

      略歴
現住所 東京都杉並区
仁田 陸郎
昭和十七年二月九日生(七十一歳)
昭和三十八年九月 司法試験合格
昭和三十九年三月 東京大学法学部卒業
昭和三十九年四月 司法修習生
昭和四十一年四月 大阪地方裁判所判事補
昭和四十四年四月 福島地方・家庭裁判所会津若松支部判事補
昭和四十七年四月 最高裁判所刑事局付
昭和四十八年四月 最高裁判所人事局付
昭和五十一年四月 東京地方裁判所判事
昭和五十二年一月 最高裁判所経理局主計課長
昭和五十五年一月 最高裁判所経理局総務課長
昭和五十八年三月 東京地方裁判所判事
昭和六十一年四月 福岡地方裁判所判事部総括
昭和六十三年二月 最高裁判所秘書課長兼広報課長
平成三年七月   最高裁判所経理局長
平成九年三月   甲府地方・家庭裁判所長
平成十一年四月  東京高等裁判所判事部総括
平成十三年四月  横浜地方裁判所長
平成十四年六月  札幌高等裁判所長官
平成十六年十二月 東京高等裁判所長官
平成十九年二月  東京高等裁判所長官退官
平成十九年四月  弁護士登録(第一東京弁護士会)
平成十九年十月  東京都公安委員会委員
平成二十年四月  明治大学法科大学院客員教授
平成二十一年六月 住友商事株式会社監査役
平成二十一年六月 東日本旅客鉄道株式会社監査役
平成二十三年七月 東京都公安委員会委員長代理
平成二十四年十月 東京都公安委員会委員長
現在       弁護士
二五財主議第二八一号
平成二十五年九月十八日
東京都知事 猪瀬 直樹
 東京都議会議長 吉野 利明殿
   東京都公安委員会委員の任命の同意について(依頼)
 このことについて、左記の者は平成二十五年十月十九日任期満了となるため、再び任命したいので、警察法第三十九条第一項の規定により、東京都議会の同意についてよろしくお願いします。
       記
     渡邊 佳英

      略歴
現住所 東京都港区
渡邊 佳英
昭和二十三年七月三十一日生(六十五歳)
昭和四十七年三月  慶應義塾大学工学部卒業
昭和五十年九月   ランディス・アンド・ギア社入社
昭和五十二年一月  株式会社野村総合研究所入社
昭和五十五年七月  大崎電気工業株式会社入社取締役
昭和五十九年七月  大崎電気工業株式会社常務取締役
昭和六十一年七月  大崎電気工業株式会社専務取締役
昭和六十二年六月  大崎電気工業株式会社代表取締役副社長
昭和六十三年十一月 大崎電気工業株式会社代表取締役社長
平成五年四月    財団法人日本オリンピック委員会評議員
平成十一年六月   東京経営者協会副会長
平成十二年十一月  アジアハンドボール連盟副会長
平成十二年十一月  国際ハンドボール連盟理事
平成十三年一月   厚生労働省労働政策審議会労働条件分科会臨時委員
平成十五年三月   財団法人日本ハンドボール協会会長
平成十九年一月   経済産業省中小企業政策審議会委員
平成十九年三月   経済産業省独立行政法人評価委員会
          独立行政法人中小企業基盤整備機構分科会臨時委員
平成十九年十一月  東京商工会議所副会頭
平成二十一年一月  大崎電気工業株式会社代表取締役会長
平成二十一年八月  特定非営利活動法人東京都更生保護就労支援事業者機構会長
平成二十二年五月  内閣府消費者委員会専門委員
平成二十二年十月  東京都公安委員会委員
平成二十三年四月  厚生労働省労働政策審議会委員
現在        大崎電気工業株式会社代表取締役会長

〇議長(吉野利明君) お諮りいたします。
 本件は、いずれも知事の任命に同意することにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

〇議長(吉野利明君) ご異議なしと認めます。よって、本件は、いずれも知事の任命に同意することに決定いたしました。

〇議長(吉野利明君) 追加日程第三、東京都人事委員会委員の選任の同意についてを議題といたします。
   〔別宮議事部長朗読〕
一、東京都人事委員会委員の選任の同意について
二五財主議第二八二号
平成二十五年九月十八日
東京都知事 猪瀬 直樹
 東京都議会議長 吉野 利明殿
   東京都人事委員会委員の選任の同意について(依頼)
 このことについて、左記の者は平成二十五年十月二十七日任期満了となるため、再び選任したいので、地方公務員法第九条の二第二項の規定により、東京都議会の同意についてよろしくお願いします。
       記
     青木 利晴

      略歴
現住所 東京都世田谷区
青木 利晴
昭和十四年三月二十一日生(七十四歳)
昭和三十七年三月 東京大学工学部電気工学科卒業
昭和四十二年三月 東京大学大学院数物系研究科電子工学専門課程博士課程修了
昭和四十二年四月 日本電信電話公社入社
昭和五十二年八月 日本電信電話公社ニューヨーク海外駐在事務所専門調査役
昭和六十二年七月 日本電信電話株式会社交換システム研究所交換方式研究部長
平成二年六月   日本電信電話株式会社理事通信網総合研究所長
平成四年六月   日本電信電話株式会社取締役通信網総合研究所長
平成八年六月   日本電信電話株式会社常務取締役研究開発本部長
平成九年六月   日本電信電話株式会社代表取締役副社長研究開発本部長
平成十一年一月  日本電信電話株式会社代表取締役副社長
平成十一年六月  株式会社エヌ・ティ・ティ・データ代表取締役社長
平成十五年六月  株式会社エヌ・ティ・ティ・データ取締役相談役
平成十六年十月  東京都公立大学法人評価委員会委員
平成十七年六月  株式会社エヌ・ティ・ティ・データ相談役
平成十七年六月  三井不動産株式会社社外取締役
平成十七年十月  東京都地方独立行政法人評価委員会委員
平成二十一年六月 株式会社エヌ・ティ・ティ・データシニアアドバイザー
平成二十四年六月 セイコーエプソン株式会社社外取締役
現在       セイコーエプソン株式会社社外取締役

〇議長(吉野利明君) お諮りいたします。
 本件は、知事の選任に同意することにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

〇議長(吉野利明君) ご異議なしと認めます。よって、本件は、知事の選任に同意することに決定いたしました。

〇議長(吉野利明君) 追加日程第四から第十まで、東京都土地利用審査会委員の任命の同意について七件を一括議題といたします。
   〔別宮議事部長朗読〕
一、東京都土地利用審査会委員の任命の同意について七件
二五財主議第二八三号
平成二十五年九月十八日
東京都知事 猪瀬 直樹
 東京都議会議長 吉野 利明殿
   東京都土地利用審査会委員の任命の同意について(依頼)
 このことについて、左記の者は平成二十五年十月二十四日任期満了となるため、再び任命したいので、国土利用計画法第三十九条第四項の規定により、東京都議会の同意についてよろしくお願いします。
       記
     大村謙二郎

      略歴
現住所 東京都中野区
大村謙二郎
昭和二十二年十一月十四日生(六十五歳)
昭和四十六年三月 東京大学工学部都市工学科卒業
昭和四十六年四月 財団法人計量計画研究所入所
昭和五十二年四月 東京大学工学部都市工学科助手
昭和五十九年四月 建設省建築研究所室長
平成六年九月   筑波大学社会工学系教授
平成十六年四月  筑波大学大学院システム情報工学研究科教授
平成二十四年四月 筑波大学名誉教授
現在       筑波大学名誉教授
         GK大村都市計画研究室代表
二五財主議第二八四号
平成二十五年九月十八日
東京都知事 猪瀬 直樹
 東京都議会議長 吉野 利明殿
   東京都土地利用審査会委員の任命の同意について(依頼)
 このことについて、左記の者は平成二十五年十月二十四日任期満了となるため、再び任命したいので、国土利用計画法第三十九条第四項の規定により、東京都議会の同意についてよろしくお願いします。
       記
     北川 雅章

      略歴
現住所 東京都大田区
北川 雅章
昭和二十四年十月十四日生(六十三歳)
昭和四十八年三月 慶應義塾大学経済学部卒業
昭和四十八年四月 小澤物産株式会社入社
昭和五十一年十月 株式会社東神不動産鑑定所入所
昭和五十六年四月 財団法人日本不動産研究所入所
平成十八年 五月 財団法人日本不動産研究所調査企画部長
平成二十一年五月 財団法人日本不動産研究所理事企画部長
平成二十二年十月 財団法人日本不動産研究所理事東京事業部長
平成二十五年六月 公益社団法人日本不動産鑑定士協会連合会副会長
現在       不動産鑑定士
         一般財団法人日本不動産研究所理事東京事業部長
二五財主議第二八五号
平成二十五年九月十八日
東京都知事 猪瀬 直樹
 東京都議会議長 吉野 利明殿
   東京都土地利用審査会委員の任命の同意について(依頼)
 このことについて、左記の者は平成二十五年十月二十四日任期満了となるため、再び任命したいので、国土利用計画法第三十九条第四項の規定により、東京都議会の同意についてよろしくお願いします。
       記
     奥田かつ枝

      略歴
現住所 東京都世田谷区
奥田かつ枝
昭和三十八年十二月二十八日生(四十九歳)
昭和六十一年三月 一橋大学法学部卒業
昭和六十一年四月 三菱信託銀行株式会社入社
平成九年一月   株式会社緒方不動産鑑定事務所入所
平成十二年十一月 株式会社緒方不動産鑑定事務所取締役
平成十八年二月  東京都地価動向調査委員会委員
平成十八年九月  郵政民営化承継財産評価委員会委員
平成二十五年六月 公益社団法人日本不動産鑑定士協会連合会常務理事
現在       不動産鑑定士
         株式会社緒方不動産鑑定事務所取締役
二五財主議第二八六号
平成二十五年九月十八日
東京都知事 猪瀬 直樹
 東京都議会議長 吉野 利明殿
   東京都土地利用審査会委員の任命の同意について(依頼)
 このことについて、左記の者は平成二十五年十月二十四日任期満了となるため、再び任命したいので、国土利用計画法第三十九条第四項の規定により、東京都議会の同意についてよろしくお願いします。
       記
     中川 義英

      略歴
現住所 東京都世田谷区
中川 義英
昭和二十四年二月五日生(六十四歳)
昭和四十七年三月 早稲田大学理工学部土木工学科卒業
昭和五十六年三月 早稲田大学大学院博士課程修了(理工学研究科建設工学専攻)
昭和六十年四月  早稲田大学理工学部助教授兼大学院理工学研究科助教授
平成三年四月   早稲田大学理工学部教授兼大学院理工学研究科教授
平成十一年六月  東京都特別土地保有税審議会委員
平成十六年九月  早稲田大学理工学術院教授(組織変更による)
現在       早稲田大学理工学術院教授
二五財主議第二八七号
平成二十五年九月十八日
東京都知事 猪瀬 直樹
 東京都議会議長 吉野 利明殿
   東京都土地利用審査会委員の任命の同意について(依頼)
 このことについて、東京都土地利用審査会委員澤井英久は平成二十五年十月二十四日任期満了となるため、後任として左記の者を任命したいので、国土利用計画法第三十九条第四項の規定により、東京都議会の同意についてよろしくお願いします。
       記
     青木 清志

      略歴
現住所 東京都台東区
青木 清志
昭和三十二年三月十二日生(五十六歳)
昭和五十六年三月 慶應義塾大学法学部卒業
昭和五十六年四月 青木康法律事務所入所
平成二年四月   最高裁判所司法修習生
平成四年四月   弁護士登録(第二東京弁護士会)
平成四年四月   澤井法律事務所入所
平成十四年十月  新四谷法律事務所(事務所名変更)
平成十五年四月  東京都建築審査会専門調査員
現在       弁護士(新四谷法律事務所 弁護士)
二五財主議第二八八号
平成二十五年九月十八日
東京都知事 猪瀬 直樹
 東京都議会議長 吉野 利明殿
   東京都土地利用審査会委員の任命の同意について(依頼)
 このことについて、東京都土地利用審査会委員安倍澄子は平成二十五年十月二十四日任期満了となるため、後任として左記の者を任命したいので、国土利用計画法第三十九条第四項の規定により、東京都議会の同意についてよろしくお願いします。
       記
     納口るり子

      略歴
現住所 茨城県つくば市
納口るり子
昭和三十二年三月二十二日生(五十六歳)
昭和五十四年三月  北海道大学農学部農業経済学科卒業
昭和五十四年四月  農林水産省農業技術研究所研究員
平成七年四月    農林水産省農業研究センター研究室長
平成十二年四月   筑波大学農林学系助教授
平成十九年四月   筑波大学大学院生命環境科学研究科准教授
平成二十一年四月  筑波大学大学院生命環境科学研究科教授
平成二十三年十月  筑波大学生命環境系教授
平成二十四年十一月 農林水産省農業技術功労者表彰選考委員
現在        筑波大学生命環境系教授
二五財主議第二八九号
平成二十五年九月十八日
東京都知事 猪瀬 直樹
 東京都議会議長 吉野 利明殿
   東京都土地利用審査会委員の任命の同意について(依頼)
 このことについて、東京都土地利用審査会委員池邊このみは平成二十五年十月二十四日任期満了となるため、後任として左記の者を任命したいので、国土利用計画法第三十九条第四項の規定により、東京都議会の同意についてよろしくお願いします。
       記
     水庭千鶴子

      略歴
現住所 東京都町田市
水庭千鶴子
昭和四十三年四月二十七日生(四十五歳)
平成四年三月   千葉大学園芸学部造園学科卒業
平成十年三月   千葉大学大学院博士課程修了(自然科学研究科環境科学専攻)
平成十一年四月  日本原子力研究所高崎研究所博士研究員
平成十四年四月  東京農業大学地域環境科学部助手
平成十五年四月  東京農業大学地域環境科学部講師
平成二十四年四月 東京農業大学地域環境科学部准教授
現在       東京農業大学地域環境科学部准教授

〇議長(吉野利明君) お諮りいたします。
 本件は、いずれも知事の任命に同意することにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

〇議長(吉野利明君) ご異議なしと認めます。よって、本件は、いずれも知事の任命に同意することに決定いたしました。

〇議長(吉野利明君) 追加日程第十一、議員提出議案第十五号、東京都保育所建設用地取得費補助条例を議題といたします。
 案文は、お手元に配布いたしてあります。

〇六十七番(近藤充君) この際、議事進行の動議を提出いたします。
 ただいま議題となっております議員提出議案第十五号につきましては、趣旨説明を省略し、厚生委員会に付託されることを望みます。

〇議長(吉野利明君) お諮りいたします。
 ただいまの動議のとおり決定することにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

〇議長(吉野利明君) ご異議なしと認めます。よって、議員提出議案第十五号は、趣旨説明を省略し、厚生委員会に付託することに決定いたしました。

〇議長(吉野利明君) 請願及び陳情の付託について申し上げます。
 受理いたしました請願五件及び陳情二十五件は、お手元に配布の請願・陳情付託事項表のとおり、それぞれ所管の常任委員会に付託いたします。
(別冊参照)

〇議長(吉野利明君) お諮りいたします。
 明二十七日から十月十日まで十四日間、委員会審査のため休会いたしたいと思います。これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

〇議長(吉野利明君) ご異議なしと認めます。よって、明二十七日から十月十日まで十四日間、委員会審査のため休会することに決定いたしました。
 なお、次回の会議は十月十一日午後一時に開きます。
 以上をもって本日の日程は全部終了いたしました。
 本日はこれをもって散会いたします。
   午後八時二十四分散会

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