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Tokyo Metropolitan Assembly

平成二十二年東京都議会会議録第四号

平成二十二年三月四日(木曜日)
 出席議員 百二十六名
一番小林 健二君
二番加藤 雅之君
三番三宅 正彦君
四番吉住 健一君
五番桜井 浩之君
六番野田かずさ君
七番福士 敬子君
八番土屋たかゆき君
九番山内れい子君
十番くりした善行君
十一番中村ひろし君
十二番西沢けいた君
十三番田中  健君
十四番関口 太一君
十五番畔上三和子君
十六番斉藤やすひろ君
十七番栗林のり子君
十八番遠藤  守君
十九番伊藤 興一君
二十番鈴木 章浩君
二十一番きたしろ勝彦君
二十二番田中たけし君
二十三番鈴木 隆道君
二十四番神林  茂君
二十五番星 ひろ子君
二十六番小山くにひこ君
二十七番柳ヶ瀬裕文君
二十八番淺野 克彦君
二十九番新井ともはる君
三十番佐藤 由美君
三十一番たきぐち学君
三十二番田の上いくこ君
三十三番島田 幸成君
三十四番しのづか元君
三十五番大島よしえ君
三十六番大松あきら君
三十七番上野 和彦君
三十八番吉倉 正美君
三十九番松葉多美子君
四十番早坂 義弘君
四十一番高木 けい君
四十二番石森たかゆき君
四十三番高橋 信博君
四十四番中屋 文孝君
四十五番村上 英子君
四十七番西崎 光子君
四十八番滝沢 景一君
四十九番中谷 祐二君
五十番笹本ひさし君
五十一番山下ようこ君
五十二番神野 吉弘君
五十三番鈴木 勝博君
五十四番興津 秀憲君
五十五番岡田眞理子君
五十六番伊藤 ゆう君
五十七番古館 和憲君
五十八番かち佳代子君
五十九番中山 信行君
六十番高倉 良生君
六十一番橘  正剛君
六十二番谷村 孝彦君
六十三番野上 純子君
六十四番高橋かずみ君
六十五番山加 朱美君
六十六番山崎 一輝君
六十七番菅  東一君
六十八番宇田川聡史君
六十九番山田 忠昭君
七十番林田  武君
七十一番原田  大君
七十二番佐藤 広典君
七十三番尾崎 大介君
七十四番松下 玲子君
七十五番山口  拓君
七十六番伊藤まさき君
七十七番野上ゆきえ君
七十八番西岡真一郎君
七十九番今村 るか君
八十番吉田康一郎君
八十一番たぞえ民夫君
八十二番清水ひで子君
八十三番小磯 善彦君
八十四番長橋 桂一君
八十五番藤井  一君
八十六番ともとし春久君
八十七番三宅 茂樹君
八十八番遠藤  衛君
八十九番吉原  修君
九十番野島 善司君
九十一番鈴木あきまさ君
九十二番三原まさつぐ君
九十三番田島 和明君
九十四番樺山たかし君
九十五番斉藤あつし君
九十六番泉谷つよし君
九十七番くまき美奈子君
九十八番大西さとる君
九十九番増子 博樹君
百番いのつめまさみ君
百一番門脇ふみよし君
百二番小沢 昌也君
百三番花輪ともふみ君
百四番大津 浩子君
百五番大山とも子君
百六番鈴木貫太郎君
百七番東村 邦浩君
百八番中嶋 義雄君
百九番木内 良明君
百十番古賀 俊昭君
百十一番こいそ 明君
百十二番服部ゆくお君
百十三番川井しげお君
百十四番吉野 利明君
百十五番宮崎  章君
百十六番比留間敏夫君
百十七番相川  博君
百十八番石毛しげる君
百十九番大塚たかあき君
百二十番和田 宗春君
百二十一番山下 太郎君
百二十二番酒井 大史君
百二十三番大沢  昇君
百二十四番中村 明彦君
百二十五番馬場 裕子君
百二十六番田中  良君
百二十七番吉田 信夫君

 欠席議員 一名
四十六番 矢島 千秋君

 出席説明員
知事石原慎太郎君
副知事菅原 秀夫君
副知事佐藤  広君
副知事猪瀬 直樹君
教育長大原 正行君
東京都技監建設局長兼務道家 孝行君
知事本局長吉川 和夫君
総務局長中田 清己君
財務局長村山 寛司君
主税局長熊野 順祥君
警視総監池田 克彦君
生活文化スポーツ局長秋山 俊行君
都市整備局長河島  均君
環境局長有留 武司君
福祉保健局長安藤 立美君
産業労働局長前田 信弘君
港湾局長比留間英人君
会計管理局長新田 洋平君
交通局長金子正一郎君
水道局長尾崎  勝君
消防総監新井 雄治君
下水道局長松田 二郎君
青少年・治安対策本部長倉田  潤君
東京オリンピック・パラリンピック招致本部長荒川  満君
病院経営本部長中井 敬三君
中央卸売市場長岡田  至君
選挙管理委員会事務局長矢口 貴行君
人事委員会事務局長泉本 和秀君
労働委員会事務局長関  敏樹君
監査事務局長三橋  昇君
収用委員会事務局長野口  孝君

三月四日議事日程第四号
第一 第一号議案
平成二十二年度東京都一般会計予算
第二 第二号議案
平成二十二年度東京都特別区財政調整会計予算
第三 第三号議案
平成二十二年度東京都地方消費税清算会計予算
第四 第四号議案
平成二十二年度東京都小笠原諸島生活再建資金会計予算
第五 第五号議案
平成二十二年度東京都母子福祉貸付資金会計予算
第六 第六号議案
平成二十二年度東京都心身障害者扶養年金会計予算
第七 第七号議案
平成二十二年度東京都中小企業設備導入等資金会計予算
第八 第八号議案
平成二十二年度東京都農業改良資金助成会計予算
第九 第九号議案
平成二十二年度東京都林業・木材産業改善資金助成会計予算
第十 第十号議案
平成二十二年度東京都沿岸漁業改善資金助成会計予算
第十一 第十一号議案
平成二十二年度東京都と場会計予算
第十二 第十二号議案
平成二十二年度東京都都営住宅等事業会計予算
第十三 第十三号議案
平成二十二年度東京都都営住宅等保証金会計予算
第十四 第十四号議案
平成二十二年度東京都都市開発資金会計予算
第十五 第十五号議案
平成二十二年度東京都用地会計予算
第十六 第十六号議案
平成二十二年度東京都公債費会計予算
第十七 第十七号議案
平成二十二年度東京都多摩ニュータウン事業会計予算
第十八 第十八号議案
平成二十二年度東京都臨海都市基盤整備事業会計予算
第十九 第十九号議案
平成二十二年度東京都病院会計予算
第二十 第二十号議案
平成二十二年度東京都中央卸売市場会計予算
第二十一 第二十一号議案
平成二十二年度東京都都市再開発事業会計予算
第二十二 第二十二号議案
平成二十二年度東京都臨海地域開発事業会計予算
第二十三 第二十三号議案
平成二十二年度東京都港湾事業会計予算
第二十四 第二十四号議案
平成二十二年度東京都交通事業会計予算
第二十五 第二十五号議案
平成二十二年度東京都高速電車事業会計予算
第二十六 第二十六号議案
平成二十二年度東京都電気事業会計予算
第二十七 第二十七号議案
平成二十二年度東京都水道事業会計予算
第二十八 第二十八号議案
平成二十二年度東京都工業用水道事業会計予算
第二十九 第二十九号議案
平成二十二年度東京都下水道事業会計予算
第三十 第三十号議案
東京都青少年の健全な育成に関する条例の一部を改正する条例
第三十一 第三十一号議案
特別区における東京都の事務処理の特例に関する条例の一部を改正する条例
第三十二 第三十二号議案
市町村における東京都の事務処理の特例に関する条例の一部を改正する条例
第三十三 第三十三号議案
東京都区市町村振興基金条例の一部を改正する条例の一部を改正する条例
第三十四 第三十四号議案
東京都区市町村振興基金条例の一部を改正する条例
第三十五 第三十五号議案
都と特別区及び特別区相互間の財政調整に関する条例の一部を改正する条例
第三十六 第三十六号議案
平成二十一年度分の都と特別区及び特別区相互間の財政調整の特例に関する条例
第三十七 第三十七号議案
東京都知事等の給料等に関する条例の一部を改正する条例
第三十八 第三十八号議案
東京都知事の給料等の特例に関する条例の一部を改正する条例
第三十九 第三十九号議案
東京都公営企業の管理者の給料等に関する条例の一部を改正する条例
第四十 第四十号議案
東京都附属機関の構成員の報酬及び費用弁償に関する条例の一部を改正する条例
第四十一 第四十一号議案
職員の勤務時間、休日、休暇等に関する条例の一部を改正する条例
第四十二 第四十二号議案
職員の育児休業等に関する条例の一部を改正する条例
第四十三 第四十三号議案
職員の給与に関する条例の一部を改正する条例
第四十四 第四十四号議案
東京都職員の特殊勤務手当に関する条例の一部を改正する条例
第四十五 第四十五号議案
職員の退職手当に関する条例の一部を改正する条例
第四十六 第四十六号議案
非常勤職員の報酬及び費用弁償に関する条例の一部を改正する条例
第四十七 第四十七号議案
東京都職員定数条例の一部を改正する条例
第四十八 第四十八号議案
東京都人事委員会委員の給与等に関する条例の一部を改正する条例
第四十九 第四十九号議案
東京都選挙管理委員の報酬及び費用弁償条例の一部を改正する条例
第五十 第五十号議案
東京都選挙管理委員会関係手数料条例の一部を改正する条例
第五十一 第五十一号議案
東京都監査委員の給与等に関する条例の一部を改正する条例
第五十二 第五十二号議案
東京都議会議員の議員報酬、費用弁償及び期末手当に関する条例の一部を改正する条例
第五十三 第五十三号議案
東京都都税条例の一部を改正する条例
第五十四 第五十四号議案
東京都固定資産評価審査委員会の委員の報酬及び費用弁償に関する条例の一部を改正する条例
第五十五 第五十五号議案
東京都固定資産評価員の報酬及び費用弁償に関する条例の一部を改正する条例
第五十六 第五十六号議案
東京都収用委員会委員等の報酬及び費用弁償に関する条例の一部を改正する条例
第五十七 第五十七号議案
東京都美術館条例の一部を改正する条例
第五十八 第五十八号議案
東京都写真美術館条例の一部を改正する条例
第五十九 第五十九号議案
学校職員の定数に関する条例の一部を改正する条例
第六十 第六十号議案
学校職員の勤務時間、休日、休暇等に関する条例の一部を改正する条例
第六十一 第六十一号議案
東京都教育委員会委員の報酬及び費用弁償に関する条例の一部を改正する条例
第六十二 第六十二号議案
東京都教育委員会教育長の給与等に関する条例の一部を改正する条例
第六十三 第六十三号議案
学校職員の給与に関する条例の一部を改正する条例
第六十四 第六十四号議案
学校職員の特殊勤務手当に関する条例の一部を改正する条例
第六十五 第六十五号議案
東京都教育委員会職員の特殊勤務手当に関する条例の一部を改正する条例
第六十六 第六十六号議案
都立学校の学校医、学校歯科医及び学校薬剤師の公務災害補償に関する条例の一部を改正する条例
第六十七 第六十七号議案
東京都立学校設置条例の一部を改正する条例
第六十八 第六十八号議案
東京都都市整備局関係手数料条例の一部を改正する条例
第六十九 第六十九号議案
東京都高齢者円滑入居賃貸住宅登録手数料条例の一部を改正する条例
第七十 第七十号議案
東京都福祉保健局関係手数料条例の一部を改正する条例
第七十一 第七十一号議案
東京都原子爆弾被爆者等の援護に関する条例の一部を改正する条例
第七十二 第七十二号議案
心身障害者の医療費の助成に関する条例の一部を改正する条例
第七十三 第七十三号議案
東京都国民健康保険調整交付金条例の一部を改正する条例
第七十四 第七十四号議案
東京都児童福祉施設条例の一部を改正する条例
第七十五 第七十五号議案
東京都身体障害者更生援護施設条例の一部を改正する条例
第七十六 第七十六号議案
東京都知的障害者援護施設条例の一部を改正する条例
第七十七 第七十七号議案
東京都障害者支援施設等に関する条例
第七十八 第七十八号議案
東京都立病院条例の一部を改正する条例
第七十九 第七十九号議案
東京都が東京信用保証協会に対し交付する補助金に係る回収納付金を受け取る権利の放棄に関する条例の一部を改正する条例
第八十 第八十号議案
東京都産業労働局関係手数料条例の一部を改正する条例
第八十一 第八十一号議案
東京海区漁業調整委員会委員及び東京都内水面漁場管理委員会委員の報酬及び費用弁償に関する条例の一部を改正する条例
第八十二 第八十二号議案
東京都海上公園条例の一部を改正する条例
第八十三 第八十三号議案
東京都営空港条例の一部を改正する条例
第八十四 第八十四号議案
東京都労働委員会委員の報酬及び費用弁償に関する条例の一部を改正する条例
第八十五 第八十五号議案
東京都駐車場条例の一部を改正する条例
第八十六 第八十六号議案
東京都道路占用料等徴収条例の一部を改正する条例
第八十七 第八十七号議案
東京都霊園条例の一部を改正する条例
第八十八 第八十八号議案
東京都葬儀所条例の一部を改正する条例
第八十九 第八十九号議案
東京都河川流水占用料等徴収条例の一部を改正する条例
第九十 第九十号議案
東京都公営企業職員の給与の種類及び基準に関する条例の一部を改正する条例
第九十一 第九十一号議案
インターネット端末利用営業の規制に関する条例
第九十二 第九十二号議案
警視庁の設置に関する条例の一部を改正する条例
第九十三 第九十三号議案
東京都公安委員会委員の報酬及び費用弁償に関する条例の一部を改正する条例
第九十四 第九十四号議案
警視庁職員の特殊勤務手当に関する条例の一部を改正する条例
第九十五 第九十五号議案
東京消防庁の設置等に関する条例の一部を改正する条例
第九十六 第九十六号議案
東京消防庁職員定数条例の一部を改正する条例
第九十七 第九十七号議案
東京消防庁職員の特殊勤務手当に関する条例の一部を改正する条例
第九十八 第九十八号議案
火災予防条例の一部を改正する条例
第九十九 第九十九号議案
東京都美術館(二十一)改修工事請負契約
第百 第百号議案
東京都子ども家庭総合センター(仮称)(二十一)新築工事請負契約
第百一 第百一号議案
都立江東地区第二養護学校(仮称)(二十一)改築工事請負契約
第百二 第百二号議案
東京都美術館(二十一)改修電気設備工事請負契約
第百三 第百三号議案
東京都美術館(二十一)改修空調設備工事請負契約
第百四 第百四号議案
環二朝潮運河橋りょう(仮称)下部工事(二十一 一─環二築地)請負契約
第百五 第百五号議案
包括外部監査契約の締結について
第百六 第百六号議案
東京都と神奈川県との境界にわたる町田市と相模原市との境界変更について
第百七 第百七号議案
境界変更に伴う財産処分に関する協議について
第百八 第百八号議案
全国自治宝くじ事務協議会への相模原市の加入及びこれに伴う全国自治宝くじ事務協議会規約の一部の変更について
第百九 第百九号議案
土地の買入れについて
第百十 第百十号議案
平成二十二年度の連続立体交差事業の実施に伴う費用の関係特別区・市の負担について
第百十一 第百十一号議案
平成二十一年度の連続立体交差事業の実施に伴う費用の関係特別区・市の負担の変更について
第百十二 第百十二号議案
平成二十一年度東京都一般会計補正予算(第四号)
第百十三 第百十三号議案
平成二十一年度東京都特別区財政調整会計補正予算(第一号)
第百十四 第百十四号議案
平成二十一年度東京都公債費会計補正予算(第一号)
第百十五 第百十五号議案
東京都緊急雇用創出事業臨時特例基金条例の一部を改正する条例
議事日程第四号追加の一
第一 東京都教育委員会委員の任命の同意について(二一財主議第五二二号)
第二 東京都固定資産評価審査委員会委員の選任の同意について(二一財主議第五二三号)
第三 東京都固定資産評価審査委員会委員の選任の同意について(二一財主議第五二四号)
第四 東京都固定資産評価審査委員会委員の選任の同意について(二一財主議第五二五号)
第五 東京都固定資産評価審査委員会委員の選任の同意について(二一財主議第五二六号)
第六 東京都公害審査会委員の任命の同意について(二一財主議第五二七号)
第七 東京都公害審査会委員の任命の同意について(二一財主議第五二八号)
第八 東京都公害審査会委員の任命の同意について(二一財主議第五二九号)
第九 東京都公害審査会委員の任命の同意について(二一財主議第五三〇号)
第十 東京都公害審査会委員の任命の同意について(二一財主議第五三一号)
第十一 東京都公害審査会委員の任命の同意について(二一財主議第五三二号)
第十二 東京都公害審査会委員の任命の同意について(二一財主議第五三三号)
第十三 東京都公害審査会委員の任命の同意について(二一財主議第五三四号)
第十四 東京都公害審査会委員の任命の同意について(二一財主議第五三五号)
第十五 東京都公害審査会委員の任命の同意について(二一財主議第五三六号)
第十六 東京都公害審査会委員の任命の同意について(二一財主議第五三七号)
第十七 東京都公害審査会委員の任命の同意について(二一財主議第五三八号)
第十八 東京都公害審査会委員の任命の同意について(二一財主議第五三九号)
第十九 東京都公害審査会委員の任命の同意について(二一財主議第五四〇号)
第二十 東京都公害審査会委員の任命の同意について(二一財主議第五四一号)

   午後一時開議

○議長(田中良君) これより本日の会議を開きます。

○議長(田中良君) この際、あらかじめ会議時間の延長をいたしておきます。

○議長(田中良君) 次に、日程の追加について申し上げます。
 知事より、東京都教育委員会委員の任命の同意について外人事案件十九件が提出されました。
 これらを本日の日程に追加いたします。

○議長(田中良君) 昨日に引き続き質問を行います。
 五十六番伊藤ゆう君。
   〔五十六番伊藤ゆう君登壇〕

○五十六番(伊藤ゆう君) まず、東京都道路整備保全公社について伺います。
 私は昨年、同公社のずさんな経営体質について質問し、知事に駐車場部門の民営化を提案いたしました。知事は、事実を調査してお答えすると答弁し、早速に包括外部監査が実施され、監査人の意見は、駐車場経営について、民間事業者の参入を促すための工夫を検討されたいとの結論でありました。このことは、質問者として大変うれしく存じます。こうした監査報告を受けて、知事に改めて、民営化に向けた一年越しの答弁をお願い申し上げます。
 次に、水道局関係についてお伺いします。
 水は、人類共有の資源なのか、あるいは世界が奪い合う商品なのか。限りなく続くと思われていた水資源が、世界人口の急増と急激な都市化とともに枯渇する中、水は商品であるとする国際的な結論が出され、世界が水の確保と商品化にしのぎを削り始めました。
 特に、人口爆発を抱える発展途上国は、水の確保に困難さをきわめ、予算の削減をねらって水道事業の民営化をした結果、国民からははね上がった水道料金に激しい反発を招いています。他方、日本人は、恵まれた地理的環境から、今や水が石油より高価な商品であるとの認識は乏しく、水事業の国際競争力確保に大きな関心を払ってきませんでした。
 しかし、民営化問題に苦悩する各国政府が、民営化に頼らない確実な料金徴収と漏水防止を模索する昨今、東京都の水道事業が国際舞台に打って出る好機であるといえます。
 都は先般、ODAを通じて交流の深いインドなどアジア各国に都の水道事業のノウハウを持ちかけ、これを国際事業化することを発表しました。民ではなく官による効率経営ノウハウの提供は、途上国にとって渡りに船になる、ニーズの高い事業であると評価できます。都は今後、国際化事業に向けてどのような取り組みを検討しているのか、お伺いします。
 さて、水道事業の国際化を目指す都が、国際入札に備えてフロント企業に据えようとしているのが、都の監理団体、東京都水道サービス株式会社、通称TSです。商社などと組み、国際入札に参加するとなれば、それだけに監理団体であるTSの企業モラルと体質が厳しく問われてまいります。
 そこで、TSの経営体質について触れてまいります。
 TSは、東京都から年間約八十億円余りの業務委託を受け、このうち約三十二億円の事業を民間企業に委託しています。都は、みずから民間企業に発注するよりも、人件費の安いTSを活用することで経費の抑制につながるとし、TSの存在意義を主張しているのですが、果たしてTSは水道局の経費抑制に貢献し、国際入札に参加するだけの透明性、公平性、信頼性を備えているのでしょうか。
 まず、都から委託を受けてTSが民間企業に発注をしている管路診断業務について触れます。
 管路診断とは、都内二万五千キロに及ぶ給水管の改修工事を効率的に行うための水道管定期診断業務です。TSは、毎年約九億円かけて民間事業者に指名競争入札方式で発注していますが、少なくても平成十二年から二十年の九年間、全く同じ五社が受注しており、不可解さが明らかになりました。これに対し、都は、信頼できる企業を育成してきた結果として五社をTSの協力会社と位置づけ、事実上の独占契約を容認してきたのであります。ここに問題はなかったのでしょうか。
 管路診断は、指名競争入札、単価同調方式という特殊な契約方式を採用しています。通常、競争入札では、最も安い金額で応札した企業が仕事を独占する仕組みであるのに対して、単価同調方式は、管路診断する一カ所当たりの単価を入札にかけ、落札業者が決定した時点で入札に参加したほかの会社が落札単価に同調すれば、入札五社が仕事を受注できるという珍しい仕組みです。
 さらに、各社の仕事量は入札後にTSが決める仕組みになっていますので、仕事量は事実上TS任せということになります。そのため、五社の関心が予定価格ぎりぎりでの落札と、他社より多くの仕事量を配分してもらえるようにTSの顔色をうかがうことに向くのは当然のことであります。果たしてこれで競争原理が働くのでしょうか。お伺いします。
 落札率を見たところ、昨年の落札率は九九%でありました。都は、九九%という落札率に対し、TSの厳しい見積もりによって予定価格が安価に抑えられているためと説明しますが、問題点が三つあります。
 一つは、入札に参入したい企業があっても、TSから協力会社に指定されない限り参入できないことです。昭和六十二年のTS設立以来、協力会社を五社以外に参加させたことがないのではないでしょうか。伺います。そうだとすれば、特定の会社のみが仕事を受注していたことになります。
 もう一つの問題点は、受注五社の仕事量をTS側が決めていることです。落札企業への仕事量は、まず一位の落札企業に競争性のインセンティブを与えるため、二番目に業務量の多い他社より五%以上の仕事量を多くした上で、各社の能力評価等を勘案して決めるといいます。ところが、過去五年間の各社の仕事量は、決まってK社が三〇%前後、S社が二三%前後、N社が二一%前後、T社が一五%前後、D社が一〇%前後と毎年固定化されており、何かの意思が働いているとしかいいようがありません。
 実は、今から十六年前に水道局は、水道メーター購入契約のたび重なる談合事件において、公正取引委員会から単価同調方式は談合を誘発しやすい仕組みとの指摘を受け、総価契約方式に切りかえた経緯があります。にもかかわらず、TSにおいていまだに単価同調方式が採用されているのはどういったことでしょうか。
 発注者が入札後に仕事量を決められる単価同調方式は、発注者であるTSの裁量権を増すばかりで、透明性、公平性を欠く入札方式であるといわざるを得ません。これを見直すよう指導すべきと思いますが、所見をお伺いします。
 最後の問題点は、天下りです。管路診断シェア第二位のS社をよく調べたところ、取締役の一人に元水道局の多摩水道対策本部調整部技術指導課長が入っていることがわかりました。この元都幹部をA氏と呼びます。A氏は、都を退職した後、監理団体のTSに再就職し、その後にS社の取締役におさまっていたことがわかりました。TSと協力会社の結びつきが強いことはいうまでもなく、優先受注の見返りととられてもおかしくない役員就任を局は把握していたのでしょうか。伺います。
 さらに、私は、協力会社元役員から重要な証言を得ました。それによれば、安全性の確保から協力会社を指定することは必要なことだが、仕事量はTSの裁量であり、努力しても変えてもらうことは困難だった、競争性が働かない仕組みであったと証言しています。さらに、協力会社五社の入札担当者を集め、元水道局OBのこのA氏が各社の入札価格の調整を行っていたというものでした。これが事実だとすれば、元水道局OBによって公正な入札が妨害されたことになります。局はこうした事実関係を把握していたのか、伺います。また、把握していなかったとするならば、この質問を情報提供ととらえ、事実関係を調べ、公正取引委員会に報告すべきと考えますが、所見を伺います。
 ちなみに、このS社は管路診断以外にもTSから業務委託を受けており、昨年度は三億二千六百万円の業務を受注していたほか、平成十六年から五年間で見ても、毎年二億四千万円から三億二千五百万円の幅でTSの業務委託を受けていたことを述べておきます。また、A氏の前には、同じく協力会社のK社に元水道局中央支所漏水防止課長のK氏が役員として天下っており、構造的な天下りであったことがうかがえます。
 以上のことからも協力会社のあり方に大きな問題を感じるところですが、TSの問題はこれにとどまりません。協力会社以外の取引会社にも天下りOBがいたのです。
 昨年度だけでもTSから三億七十万円の業務委託を受けていた会社をA社と呼びます。このA社代表取締役社長のH氏は、元水道局施設部長であり、水道局を退職直後に社長に就任していたことがわかりました。一年間にTSが発注する一割近い仕事を受注している会社の社長に元水道局幹部がおさまっている事実について、都はどのように受けとめているのでしょうか。都と一体となってライフラインを支えると自己紹介するTSのことですから、民民のことは関知しないでは済まされません。所見を伺います。
 都が定める職員の民間企業への再就職に関する取扱基準には次のようにあります。職員が民間企業へ再就職する場合には、退職後二年間は在任中の職務に関連する営業活動に従事しないよう職員及び再就職先の民間企業に対し要請するものとするとあります。都の施設部長だったH氏がTSと契約関係にある水道施設の運転管理会社の社長におさまるのは、明らかに都が定める基準違反ではないでしょうか。お伺いします。
 なお、A社の親会社である株式会社は、水道局本体から年間十七億六千三百万円の業務委託を受けている企業であることを申し添えておきます。
 以上、監理団体TSについて触れましたが、単価契約方式による不透明な契約案件はTSにとどまりません。水道局本体においても実に似たような構造が浮かび上がってきましたので、知事に申し述べます。
 それは、水道局発注の営業所徴収業務の委託契約です。これは、水道メーターをチェックして回る業務を民間企業に任せるもので、年間約四十五億円の事業ですが、単価契約方式が採用され、少なくても過去五年間、一度の例外を除いて特定の三社が受注しています。しかも、各社のシェア率は、毎年決まってT社が四六%前後、D社が三五%前後、J社が一五%前後と、気持ちが悪いほど固定化されており、業務受注の指定席といわざるを得ません。
 そして、私の調査の結果、シェア率ナンバーワンのT社の取締役に元水道局東部第二支所支所長のS氏がいることがわかりました。T社は、昨年だけでも都と二十億九千六百万円の随意契約を結んだ企業であります。また、S氏の前職の東部第二支所は、営業所徴収業務のまさに営業所をつかさどる組織であり、職務に直結する企業への天下りとの批判は免れません。
 これで、水道局本体でも多くの仕事量を配分してもらっている企業が都OBを受け入れている実態が浮き彫りになったのです。これこそ典型的な天下りの構造ではないでしょうか。さらに、元関係者の証言によれば、TSの取引企業には役員以外にも部長級や一般社員として元水道局職員が入っている可能性があるということでありました。
 この際、徹底調査する必要があります。現在、都の基準では、監理団体と一億円以上の特定契約がある企業に限り、都または監理団体OB職員の有無を確認することができる仕組みになっていますが、A社もS社もT社も契約一件当たりの金額が一億円を下回っているなどの理由で適用されません。
 知事、知事は行革を果敢に断行され、一定の成果を上げてきました。しかし、水面下では、仕事量を引きかえにしたといわれても仕方のない、露骨な天下りが横行しているのです。知事は、かかる事態にどのように取り組まれるおつもりなのでしょうか。私は、まず水道局またはTSと契約関係にあるすべての企業に対し、都やTSOB職員の有無を一斉調査し、公表するべきだと思いますが、知事に所見をお伺いします。
 最後に、天下りは必要悪だという人がいます。都庁職員にも六十歳以降の再就職先が必要だという人がいます。しかし、受注見返りとも思われる天下り職員によって、六十歳以降の仕事を奪われている都の取引先企業の民間技術者がいることを忘れてはいけないということを申し述べ、質問を終わらせていただきます。(拍手)
   〔知事石原慎太郎君登壇〕

○知事(石原慎太郎君) 伊藤ゆう議員の一般質問にお答えいたします。
 東京都道路整備保全公社についてでありますが、監理団体改革については、知事就任以来、積極的に取り組み、特に外部監査の実施によって団体の存在意義まで踏み込んだ抜本的な改革を進めてきました。
 今年度の外部監査では、東京都道路整備保全公社など建設局の監理団体を対象に、徹底的に調査をしてもらいました。高額な利益の積み立ての活用についてなど、有益な指摘を受けました。駐車場事業については、包括外部監査人の意見に沿って高架下駐車場への民間参入を検討するよう、既に指示をしております。
 今後とも、行政を支援し補完する監理団体が都民に一層貢献し得る団体となるように、不断の改革に取り組んでいくつもりでございます。
 次いで、都のOB職員の再就職状況の調査、公表についてでありますが、水道事業は、他の事業と違って特殊性の多い事業でありまして、経験者には専門性を持った人材が数多くおります。
 国内外の水問題の解決が問われているときに、二次就職を含め、こうした人材を活用する受け皿は必要であると思います。また、専門性を持った人材を民間企業が必要としている実態は多くございます。こうした人材の活用とあわせ、既に今定例会で明らかにしたとおり、民間企業への再就職については、相手先の意向等を勘案しつつ、今後とも公正な都政運営を損なうことのないよう、都民への透明性、納得性を高めてまいります。
 いずれにせよ、これら関係者の努力で東京は高度な水道技術を有し、世界で蛇口をひねって安心して水が飲める国はわずか十一カ国しかありませんが、特に東京の水道はすぐれていると思います。漏水率三・一%を達成しましたし、漏水防止技術や、五次処理を行っております水道水は、ミネラルウオーターよりもずっと安全な、高度な水質管理技術を有しております。水道技術は世界最高のものであると思いますし、こうした専門性を持った人材がそれを支えているわけであります。
 なお、水道事業に関して犯罪性もあり得る事態があるとするならば、その捜査、究明のためにも、守秘義務などといわずに、その情報源であります人物、会社の名前を、AとかBとかということではなくて、はっきりと明示していただきたい。そうでないと、ただの抽象論にしかなりません。
 他の質問については、関係局長が答弁いたします。
   〔水道局長尾崎勝君登壇〕

○水道局長(尾崎勝君) 八点のご質問にお答えします。
 まず、新たな国際貢献に向けた取り組みについてでございますが、当局では、世界的な水問題への対応など、我が国の水道技術に対して高まる期待を踏まえ、株式会社である東京水道サービスを活用した新たな国際貢献を実施していくことといたしました。
 この取り組みを効果的に進めていくため、ミッション団を派遣し、各国の実情を調査するとともに、海外事業調査研究会におきまして国内外の情報を精力的に収集分析し、ニーズに応じたビジネスモデルを設定してまいります。なお、事業参画に当たりましては、事業収支計画、事業リスクを調査し、事業化の可能性につきまして幅広く検討いたします。
 お話の、東京水道サービスが国際入札に参加するだけの透明性、公平性、信頼性を備えているかについてでございますが、国際入札への参加に当たりましては運営実績が重要であり、東京水道サービスは浄水場の運転管理等、水道事業における基幹的業務を当局とともに担っており、十分な運営実績を有しております。また、透明性、公平性、信頼性ということでは、都に準じた情報公開規定を策定し、透明性を確保するとともに、業務の質に応じて競争入札を導入し、公平性を確保しております。また、無事故での運転管理を続けており、高い信頼性を有しております。
 次に、管路診断業務の協力会社への一部再委託についてでございますが、この業務は長い経験に裏づけられた技術が必要であり、人員抑制が求められる中で、当局、東京水道サービス、協力会社が役割分担することにより、業務の安定的履行とコストの抑制を同時に実現しております。この業域の事業者は小規模であり、一括での受注が困難であることから、実績や社員数など各社の能力を評価し、複数の協力会社に適正に業務配分しております。
 また、昨年の平均落札率九九%ということでございますが、国基準以下の単価で予定価格を算定しているため、一回の入札で落札できず、再入札を行う場合が多いことによるものであります。
 次に、東京水道サービス設立以降の協力会社の参加についてでございますが、昭和六十二年の設立当初は二社を協力会社として選定しておりましたが、その後、当局からの受託業務の拡大などに伴い、順次新規参入をしております。これまでの参加会社数の最大は五社でありましたが、現在の協力会社以外の業者も参入していたこともございます。入札に参加する業者の選定に当たりましては、業務内容を熟知し、豊富な実務経験を有していることなどを指名理由としております。なお、現在、新規参入の希望はないと聞いております。
 次に、東京水道サービスにおける単価同調による契約方式の見直しについてでございますが、この契約方式は、協力会社が小規模であり、一括での受注が困難なため、リスク分散をすることにより、専門的業務を確実に履行させるために採用してきたものでございます。
 しかしながら、平成二十年度の財政援助団体等監査におきまして、競争性を確保すべきとの意見、要望を受けたことから、平成二十一年度からは、最低価格で落札した業者にインセンティブを与える手法を導入いたしました。
 管路診断業務は、例えば物品の製造などで工程の変更や材料の調達などにおきまして効率化が可能となるものと違い、効率化の余地のない、主として人件費で構成している業務でございます。このため、毎年の業務量の大幅な変更には対応できないという特殊性があります。こうした業務の特殊性を踏まえながら、今後も管路診断業務の質と履行の確保に向けて、よりよい方法の検討を進めているとの報告を受けております。
 次に、東京水道サービスを退職した後の協力会社役員への就任についてでございますが、退職後の協力会社との雇用就業関係は、民間企業と個人の雇用契約に基づくものであり、協力会社が専門的業務の確実な履行や社員育成のために技術、ノウハウを持った人材を招聘することはあり得ると認識しております。
 次に、退職した都の幹部職員の入札妨害にかかわる事実関係についてでございますが、今回の情報提供を受け、東京水道サービスが直ちにA氏及び協力会社各社に事情聴取を実施したところ、それぞれから談合その他の不正な行為は一切行っていないという誓約書が提出されたと報告を受けています。また、お話しの協力会社元役員につきましては、人物を特定することができず、これ以上調査はできないと聞いています。
 仮に犯罪性があるならば、当局としても看過できないため、伊藤議員に人物の特定を再三にわたりお願いいたしましたが、具体的な情報を得ることはできませんでした。
 次に、事実関係と今後の対応についてでございますが、新たな情報が寄せられ、公正取引委員会に報告すべき事項があれば、厳正に対応するよう指導してまいります。
 最後に、東京水道サービスから受注している会社への都を退職した幹部職員の再就職についてでございますが、民間企業への再就職につきましては、局の退職者が在職中に培った知識や経験を社会的に有効活用する観点から行われているものと考えております。
 水道局におきましては、幹部職員の再就職について、職員の民間企業への再就職に関する取扱基準を定めており、それに基づき、本件も適切に対応したものでございます。
   〔総務局長中田清己君登壇〕

○総務局長(中田清己君) 再就職基準についてお答えいたします。
 都では、公営企業を含め、それぞれ職員の民間企業への再就職に関する取扱基準を定め、民間企業との関係を厳正に保つよう努めております。
 本基準では、先ほど先生のお話にもありましたように、都を退職した部課長級職員につきましては、退職後二年間、退職前五年間に担当した職務に関連する営業活動に従事しないよう、退職者及び再就職先に要請しております。
 お尋ねのケースについてでございますが、所管局に確認したところ、具体的な営業活動は行っていないとのことでございまして、本基準には違反していないと認識しております。
 今後とも、都幹部職員の再就職につきましては、適正に行われていくよう努めてまいります。

議長(田中良君) 四十九番中谷祐二君。
   〔四十九番中谷祐二君登壇〕

○四十九番(中谷祐二君) だれがいったか百年に一度の大不況。新年会シーズンのあいさつを聞けば、まくら言葉のごとく繰り返され、だれも検証もしていないその無責任な言葉を耳にするたびに、我が国の景気回復が日一日とおくれていく感があります。アメリカのグリーンスパン氏がいったのは、百年に一度の信用収縮とでも訳すのでしょうか、それが百年に一度と形容する大不況となるあたり、物の本質を見ないで言葉だけが踊る危うさを感じます。
 昭和二十一年の都市計画決定以来ことしで六十四年、国債ですら六十年で償還されるこのご時世に、六十年以上にわたって、いつつくられるかわからない道路のために、建物の構造や階数に建築制限を受け、まちづくりの活性化が阻害されている懸念があります。
 六十年経過しても、都市計画道路の完成率は約五七%であります。都市計画がなされても、未着工部分の土地所有者は不利益をこうむり、事業着工をひたすら待ち続けてきたわけであります。
 高齢化社会、人口減少社会の到来により、今後、都内の自動車交通需要も減少傾向が予想されます。計画道路の中には、建設予定の道路と既存道路の交差部分を、将来完成するであろう、いや、きっとつくるであろう道路を当てにして計画交通量を推計し、立体交差から平面交差構造に変更することで、事業区間を短縮し、環境影響評価の簡素化を図るなど、そこに住まう住民への説明責任が不十分だといわれてもいたし方ないような進め方で行っている事業もあります。
 もちろん都は、すべての未着手の都市計画道路について、交通機能や防災性、まちづくりの観点などから、その道路の必要性について検証を行い、特に区部においては五つの路線の見直しを検討していますが、長期間未整備のままとなっている都市計画道路については、計画当初の時点と現在では社会経済情勢も大きく変わり、その必要性やあるべき姿が変化してきています。
 三十年経過しても事業化にならない道路については、見直しの方針と基準をしっかりと定めて、機をとらえて事業凍結、廃止すべきと考えます。時代、時代で求められるインフラも変わってきており、道路や港湾、空港といった装置インフラだけではなく、既存のインフラの使い方に関する新たなルールや、規制緩和などの制度的なインフラも含めて考えていく必要があります。
 知事は常々、役人の欠点は継続性と一貫性にとらわれ過ぎることだ、既存の事態というものを覆すような発想というのは役人はしないし、政治家がやるものだという旨の発言をされています。六十年も前に当時の役人のつくった都市計画をただ踏襲することなく、次の時代の東京のためにも、必要な道路はしっかりと整備をしつつも、一度計画線を引いたら最後、百年かかっても事業化するのではなく、計画線を見直せば新たな建築需要を喚起させることは明らかであります。長年にわたり手つかずの都市計画道路見直しに着手し、「十年後の東京」とリンクした東京のグランドデザインを示すべきと考えますが、知事の所見を伺います。
 次に、改正貸金業法について伺います。
 施行されて三年が経過し、本年六月までに完全施行を控えています。法改正の際に指摘された、借り手の三分の一を占める零細事業主、個人経営者の短期の資金繰りは悪化していないか、上限金利を抑えることで中小の貸金業者の信用収縮が起こり、かえってやみ金融業者が増加していないかなど、検証が必要であります。
 この間、貸金業者数は東京都で、二〇〇六年三月末には三千百六十七業者が、二〇〇九年十二月末には一千百十九へと激減しています。最近では、クレジットカードのショッピング枠の現金化という、手法を変えた高金利ビジネスも登場しています。法改正により、健全な市場の育成と多重債務者の減少を目指しましたが、結果としては、与信が厳しく融資が受けられなくなっている面もあると思われます。東京都登録の貸金業者で出資法を超える高金利を取る業者、いわゆるやみ金融業者が存在するのではないかと危惧されます。
 大阪府貸金業対策課では、改正貸金業法の完全施行を前に実態調査を進めています。都でも平成十五年四月から貸金業対策室を設置していますが、都民の相談、苦情の適切な対応はなされているんでしょうか。
 このたびの法改正で、個人事業主は、借入総額を年収の三分の一までに制限する総量規制の例外となっていますが、依然として根強い短期の資金需要に対応ができる貸金業者の存在は必要であります。改正貸金業法の完全施行に向けて、都としては、貸金業を営む者の業務の適正な運営の確保のためにどのような対応をしていくのか、お伺いいたします。
 次に、港湾行政についてお尋ねいたします。
 京浜港は、国が進める国際戦略港湾として選定を目指しておりますが、経済のグローバル化が進み、世界的な海上輸送量はアジアと欧米間を中心に急拡大しており、シンガポールや中国などアジアの港の躍進と、国内においては、前政権によるばらまき港湾整備の失敗により、現状では基幹航路のコンテナ船の就航がなくなってしまう可能性もあるとの危機感を持つまでに至っております。
 京浜三港の広域連携強化に係る基本合意から二年が経過します。この間、コンテナ船の入港料の一元化など三港連携策も実施していますが、都の具体的な取り組みと成果、今後の連携の進め方についてお尋ねします。
 さきの京浜港共同ビジョンによりますと、京浜港はコンテナ物流に関しては日本のハブポートであるとともに、北米航路における東アジア諸国のトランシップ貨物を中継輸送する機能を持つ国際ハブポートとなるという将来像を掲げていますが、他のアジアの港との差別化はどこにあるのか、輸送コストも輸送日数も競争力がない現状で、京浜港に寄港するメリットは何なのかが見えてこないし、伝わってこないのであります。
 一度海外の港に逃げた貨物を再び国内の港に取り戻すのは容易なことではありません。そのためになすべきことは、物流ローコストの追求、海外の船舶に対する各種規制、慣行の見直しなど利便性の確保と、その港を使いたくなるようなインセンティブを与えることが必要であります。
 改めて、京浜港に貨物を取り戻すための具体的な取り組みについてお答え願います。
 東京都は、当然二十四時間体制での港湾運営能力が求められており、何よりもその港湾の目指すビジョンが問われています。前原国土交通大臣は、国際コンテナ戦略港湾の選定基準について、民間の知恵もお金も入れる観点が必要と述べ、港湾管理者が提出する計画書に民間の活用が盛り込まれているか考慮して判断する考えを示しました。
 私は、京浜港の目指すべき姿は、アジアは内需という視点で、臨海部において、環境を切り口にエコシティー、エコプロジェクトを展開するなど世界に向けて発信力のある港湾運営をしないと、国内の戦略港湾に選定されても国際的な生き残りはできないと考えます。
 シンガポール政府と中国天津市が推進する天津エコシティーは、地球温暖化、環境保護、資源節約などに配慮したプロジェクトであり、エコロジカルな都市建設を行うものであります。
 豊洲の土地利用は、市場としてではなく、豊洲エコタウンとして、バイオマスエネルギーや太陽光、風力、波力など再生可能エネルギーの利用促進エリアとして環境ビジネスに特化し、臨海部には、日本のハイクオリティーの医療やバイオの提供、観光誘致などで海外からの利用を促し、消費の喚起、内需拡大、雇用創出を図るのはいかがでしょうか。
 我が国の港湾行政がアジア諸港におくれをとっているのは、ターミナル整備などのハード面はもとより、世界の港湾として存在意義のあるコンセプトの欠如ではないかと思っております。臨海部全域の国際競争力、国際貢献力を高めるコンセプトづくりを早急に進めるべきと考えます。
 国際競争力の強化に向けて、国に対して制度的改正なども含めどのような対応を求めていくのか、見解を伺います。
 最後に、都市農地関連制度についてお尋ねをいたします。
 都市農業の役割は、農地から収穫される新鮮で安全な農産物を都民に提供することであり、農地を維持管理することが空地の確保につながり、災害時の避難場所提供など防災対策上極めて有益なこと、植木や雑木林など緑を残すことで温暖化対策の一翼を担うこと、また、農業は究極の資源循環型産業であり、都市農地は、本来、廃棄物として処分される生ごみや剪定枝などを優良な堆肥に変え、未利用資源を有効活用する場でもあります。
 都議会において都市農地の保全について再三議論され、農地保全の必要性については、皆、意見を同じくするところであります。にもかかわらず、この十年間で東京の農地面積は約一五%も減少しています。
 私の地元練馬区においては、先般、相続税対策のために五反、つまり千五百坪もの土地を売却せざるを得ない農家の方がおられました。この数年間、同じような議論が繰り返されながら、着実に農家は高齢化をし、東京の農地面積は減少を続けてきたのであります。
 最大の理由は都市計画と税制にあります。都内の農地の約六割は市街化区域内にあり、そこに存在する農地は都市計画上、将来市街地化するとの考えから、住環境を整備するための種地的な視点で見られてきました。宅地化促進と農地保全という利益相反するものを求めてきました。
 しかし、既に人口減少社会となり、積極的な農地の宅地転用ではなく、都市農地を都市に必要な農地として、まちづくりの視点からも都市計画的な位置づけのもとに保全していく必要があります。
 都は、都市農業に関する報告書やまちづくりについてのガイドラインをまとめていますが、この中で具体的に示された施策実行の状況、並びに国にも法制度改善を働きかけたことと思いますが、現況をご報告ください。
 税制の中でも、相続税納税猶予制度の問題点は二点。一点目は、生産緑地である農地のみが対象で、農業生産施設用地は対象外になっていることであります。二点目は、地価下落傾向の中で、相続人が終身営農規定に抵触した場合、相続時に遡及して高い地価で評価した相続税に、さらに猶予期間中の利子税二・一%を加算して課税される点にあります。
 縦割り行政の壁が厚く、政治決断が引き延ばされてきましたが、政権交代したこの機に、都としても、相続税納税猶予制度見直しを初め、メッセージを国へ改めて発信していただきたいと考えますが、所見を伺います。
 都は「十年後の東京」の中で、経営力の向上に意欲ある農業者に対し、経営コンサルタント等による経営改善指導、施設整備に対する助成を行うとありますが、対象となる農家の選定や事業規模についてお答えください。
 農産物の地産地消の推進のために、学校給食で地元の食材の積極的活用について申し上げます。
 都内の小中学校千八百六十九校のうち、学校給食を各校で調理する自校方式が千四百六十五校、約七八%であります。小中学校の給食で、東京の都市農業で生産された食材や、島しょ部の漁業でとれた海産物の活用について、食育を進める視点も含め、都はどのような認識を持っているのか、また具体的にどのような取り組みを行っているのか、お伺いいたします。
 知事は、東京が抱えている諸課題の解決のために、たとえ法的な制約があっても、地方自治体の創意工夫を妨げている制度の変革に取り組むと発言されてもいます。農地保全についても一層のご尽力をお願い申し上げ、私の質問を終わります。(拍手)
   〔知事石原慎太郎君登壇〕

○知事(石原慎太郎君) 中谷祐二議員の一般質問にお答えいたします。
 東京のグランドデザインについてでありますが、都は、実現可能な東京の具体的な近未来図として「十年後の東京」計画を策定し、都市づくりに取り組んでおります。
 首都東京の骨格を形成する幹線道路は、都市の機能や利便性を向上させ、経済活性化の基盤となるだけではなく、低炭素型都市づくりの推進のためにも必要不可欠な社会資本であります。
 真に必要な道路の整備を怠れば将来に禍根を残します。都は、数度にわたり都市計画道路の見直しを行い、整備を進めてきました。外環道は四十年前に凍結されたままでしたが、当時の扇千景国交大臣をかなり強引に現場に引き出しまして、時代に対応した計画に見直し、ようやく凍結を解除させまして、事業に着工しました。
 大都市のあり方が国家の将来を決定づける都市の世紀にあって、東京の持つ可能性、潜在力をさらに引き出すために、「十年後の東京」計画を基軸に据え、東京を二十一世紀の範となる都市へ進化させていきたいと思います。
 それにしても、せっかく凍結を解除した外環道については、新政府は、国家のプロジェクトとしてきちっとした予算をつけていただくように、あなたもひとつご協力願いたい。
 教育長及び関係局長から答弁いたします。
   〔教育長大原正行君登壇〕

○教育長(大原正行君) 小中学校の給食における地場産物の活用と食育について申し上げます。
 学校給食に地場産物を活用し、食に関する指導の生きた教材とすることは、児童生徒が生産者や地域に対する関心と理解を深め、自然の恵みに感謝する態度を身につけるなど、食育の観点からも教育効果が大きいと認識しております。
 このため、都教育委員会はこれまでも、学校が地場産物などを使用して食育を効果的に進めていくための食に関する指導資料集を作成、配布するとともに、都独自の仕組みである食育リーダーや食育推進チームを各学校に設置し、学校全体としての取り組みの中で食育の推進を図ってまいりました。
 この間、各学校では、都内産の米やキャベツ、ニンジン、コマツナ、ナシ、ブドウなど、また伊豆諸島産のトビウオやテングサなどの活用が確実に進んできており、調査を開始した平成十一年度、地場産物を学校給食に活用している学校は全小学校の二九%、全中学校の二〇%でございましたが、平成二十年度には小学校六五%、中学校五八%と増加してきております。
 都教育委員会は、平成二十年度から新たに栄養教諭の配置を開始したところでございますが、今後は、栄養教諭を中心に地場産物を活用した新しいメニューの開発普及を行い、さらに地場産物の活用に取り組んでまいります。
   〔産業労働局長前田信弘君登壇〕

○産業労働局長(前田信弘君) 四点のご質問にお答えいたします。
 まず、改正貸金業法の完全施行を控えての都の対応についてであります。
 改正貸金業法は、多重債務問題の解決の重要性及び貸金業が我が国の経済社会において果たす役割にかんがみ、貸金業の登録の要件の強化、貸金業者による過剰貸付に係る規制の強化などを行うほか、上限金利の引き下げ等の措置を講ずるもので、これまで段階的に施行され、本年六月までに完全施行が予定されております。
 現在、都としては、都の登録業者に対しまして改正内容の周知徹底に努めているところであります。
 この改正法の完全施行を控えて、引き続き、貸金業務の適正化の観点から、厳格な登録審査の実施や立入検査等による行政指導を行うとともに、違法、悪質な行為に対しては厳正な行政処分を行ってまいります。
 あわせて、苦情相談等については、登録業者指導への活用や、相談内容によりましては、関連した専門機関につなげるなど適切に対応することにより、資金需要者等の利益の保護を図ってまいります。
 次に、都市農地保全に向けた都の施策の実施状況と法制度改善の働きかけについてでありますが、まず、都の都市農地保全に向けた施策の実行状況であります。
 都市農業検討委員会報告に基づき、平成十九年度から、高齢や労働力不足の農家をサポートする農作業受委託事業を開始いたしました。さらに、特別区や市が、農業者や地域住民等の参画のもとに、まちづくりの中に農業や農地を生かし、東京の貴重な都市農地を保全していくための指針として、農業・農地を活かしたまちづくりガイドラインを策定しております。
 平成二十年度からは、本ガイドラインを参考にして区市がモデルプランを作成する場合には、都民の暮らしが潤う都市農業の推進事業によりまして支援し、さらに二十一年度からは、このモデルプランに基づく施設の整備に対しまして、農業・農地を活かしたまちづくり事業により支援しております。これらの事業には現在、練馬区、国分寺市、日野市及び西東京市が取り組んでおります。
 次に、国に対する制度改善の働きかけにつきましては、平成十九年度から、都市農地と住宅地が共存共栄できる政策への転換や、生産緑地制度と相続税制度の改善について国に要望しているところでございます。
 次に、相続税納税猶予制度などに係る国への提案要求についてでありますが、都は、都市農地保全の観点から、生産緑地制度と相続税制度について、農業団体や区市の意見を踏まえながら、二点の改善を行うことを国に提案要求しております。
 一点目は、より多くの農地が保全できるよう、一定の条件のもとに生産緑地地区の指定に係る面積要件を引き下げること。二点目は、農業の事業承継と緑地の保全の観点から、農業用施設用地や屋敷林等を農地と一体的に保全できるよう、一定の土地利用制限のもとに相続税評価額を減額するなど、相続税の軽減措置を講じることであります。
 今後とも、都は国に対し、農業団体や区市の意見を聞きながら制度改善を働きかけてまいります。
 最後に、経営力の向上に意欲ある農業者に対する支援についてでありますが、都は来年度から、農業経営の改善目標を設定した認定農業者等を対象に、生産流通の施設整備や経営指導などの支援を行い農業経営力を強化いたします都市農業経営パワーアップ事業を実施することとしております。本事業では農業用施設等の整備に係る経費の二分の一を補助することとしておりまして、来年度の予算額は二億円でございます。
   〔港湾局長比留間英人君登壇〕

○港湾局長(比留間英人君) 京浜港に関する三点のご質問にお答えをいたします。
 まず、三港連携に関する具体的取り組みと成果及び今後の進め方についてでございます。
 京浜港は、一昨年三月の基本合意以降、京浜港全体の国際競争力強化を図るため、利用者サービスを一層向上させる施策や貨物集荷策などを順次実施しております。
 具体的には、お話のコンテナ船の入港料一元化による港湾コストの低減のほか、京浜三港間におけるはしけ輸送を拡大し、輸送の効率化と環境負荷の低減を図るため、入港料を全額免除いたしました。また、貨物誘致を促進するため、荷主企業に対するポートセールスを三港が合同で開催することとし、昨年から、東京都知事、川崎市長、横浜市長の三首長によるトップセールスを実施しております。
 今後の連携の進め方といたしましては、本年二月、京浜港の進むべき方向性を示す京浜港共同ビジョンを策定したところであり、本ビジョンを具体化するため、三港による京浜港連携協議会において検討を進め、二十三年度を目途に京浜港の総合的な計画を策定してまいります。
 次に、京浜港に貨物を取り戻すための取り組みについてでございます。
 地方港から釜山港などに運送されている貨物を京浜港に集めるためには、国内輸送のコスト低減と効率化が重要でございます。このため、昨年、八戸港と連携協定を結び、入港料の相互免除を開始したところであり、今後、国内他港との連携を拡大し、内航海運による貨物集荷を図ってまいります。
 内陸部からの集荷につきましては、生産地周辺に立地する京浜港で扱う貨物の集約拠点を地元自治体との協力により拡充し、荷主の共同配送を促進するなど、利便性を向上させていきます。また、幹線道路に接続する臨港道路の整備を推進し、トラック輸送の効率化に努めていきます。このような取り組みを通じて京浜港の貨物集荷力を強化してまいります。
 最後に、国に対する制度改正などの対応についてでございます。
 国内貨物をより多く集荷していくためには、京浜港みずからの取り組みとともに、国においても広域物流ネットワークの強化に資する取り組みを行うことが必要でございます。
 このため、国内輸送のコストの低減に向け、内航船に係る各種税制の見直しや、高速道路における大型貨物車の負担を軽減する料金体系の構築などを求めてまいります。また、定時性や環境負荷低減にもすぐれた鉄道輸送の利用を拡大していくため、専用の荷役機械や台車の導入に対する補助制度の拡充を要望してまいります。
 さらに、消費地、生産地と京浜港を結ぶ輸送網の充実に向け、三環状道路等の整備促進も不可欠でございます。
 こうした制度改正や事業の推進を国に対して強く働きかけることにより、京浜港への貨物集荷をさらに促進し、国際競争力の強化を図ってまいります。

議長(田中良君) 四十二番石森たかゆき君。
   〔四十二番石森たかゆき君登壇〕
   〔議長退席、副議長着席〕

○四十二番(石森たかゆき君) それでは、まず初めに、東京都の産業支援についてお尋ねいたします。
 代表質問でも触れられていたように、去る二月二十二日に、昭島市の都立短大跡地に長らく建設が進められてまいりました、多摩地域の産業支援拠点となる産業サポートスクエア・TAMAの開所式典がとり行われました。多摩地域のものづくり産業の活性化を目指して、暫定施設でありました多摩中小企業振興センターと、繊維産業を支援する都立産業技術研究センター八王子支所の機能を統合して、中小企業の経営面、技術面の両面からサポートする新たな産業支援拠点が完成したところであります。受注の大幅な落ち込みによって厳しい経営環境が続いている中小企業にとって、さまざまな支援体制の整ったこの施設の完成は大きな支えになることは間違いないと思います。
 一方、国によって一昨年作成されたものづくり白書では、我が国の輸出量に占める工業製品は全体の九割以上となっており、我が国が今後とも安定的な発展を続けるためには、その根幹をなす製造業の競争力を維持強化することが重要で、特に成長著しいアジア諸国との競争が今後一段と厳しくなると予想されることから、ものづくり現場を中心に経営基盤全体の強化が必要だと指摘しております。
 しかしながら、都内のものづくり産業の現状はといいますと、国民一人当たりのGDPが世界二位から大きく後退しているのと同様に、事業所数、従業者数、製造品出荷額等がいずれも大きく減少していて、これまで日本の発展の原動力とされてきたものづくり産業が今、最大の危機にあるといっても過言ではないと思います。
 国際競争力を高めるためにも、最先端を行く技術開発力をさらに磨きをかけることが重要でありますが、都としては、このたびの産業サポートスクエア・TAMAの開設によってどのような期待をされているのか、開所式にも出席された知事の見解をお聞かせいただきたいと思います。
 この産業サポートスクエア・TAMAでは、経営サポート館で経営面の支援を行い、テクノプラザで技術面の支援を実施いたしますが、現下の厳しい経営環境の中で中小零細企業が最も望んでいるのは、新たな受注拡大や販路拡大だと思われます。
 そこで、この施設では、こうした要望に対してどのようにこたえていくのか、お尋ねしたいと思います。
 また、今、企業が抱えている大きな課題の一つに後継者問題がありますが、東京都の調査では、都内中小製造業の中で、自分の代で廃業するという企業が何と約四分の一を占めておりまして、極めて深刻な実態が明らかになっております。
 そこで、多摩地域においても、地域の産業特性を踏まえ、ものづくり産業の技術を将来にわたって支える人材の育成が必要であると考えますが、多摩の産業支援拠点では、人材の育成に向けて具体的にどのような事業展開をされるのか、お聞かせいただきたいと思います。
 私は、三年前の一般質問で、ものづくり産業について取り上げた経緯がありますが、当時は産業技術研究所八王子支所の移転統廃合の計画に対し反対する立場で質問いたしまして、先端企業の集積が進んでいる八王子には、広域産業支援拠点としての施設が必要との要望をさせていただきました。その後、八王子支所の跡地については、多摩シリコンバレーの形成に向けて、都域を超えた産学、産産連携を促進する交流拠点の整備が位置づけられました。
 八王子市では、この整備計画を起爆剤として、JR八王子駅北口周辺の再開発を計画しておりまして、昨年末より本格的に議論がスタートいたしました。八王子市につきましては、東京の都市づくりビジョンにおいて、多摩自立都市圏の形成を担う核都市の一つとして位置づけられておりますが、都としては、今後まちづくりの観点から、どのように交流拠点を中心とした周辺一帯の整備を進めるおつもりか、お示しいただきたいと思います。
 次に、農業振興について伺います。
 私の地元八王子の農業は、生産額、農地面積ともに東京都の約一割を占め、野菜を中心に米、果樹、畜産、キノコなど多種多様の農産物を取り扱っておりまして、市場出荷を中心に都民ニーズにしっかりとこたえる農業が行われております。
 しかしながら、他の区市と同様に、都市化の進展による営農環境の悪化や農業従事者の高齢化、後継者、担い手不足、さらには、相続税支払いのために農地を手放さざるを得ないなど、農業経営の規模は次第に縮小している状況下にあります。
 このような中、平成十九年に大型直売所を兼ね備えた、道の駅八王子滝山が開設して以来、農業者の直接販売が増加し、新たに農業を継ぐ後継者もあらわれるなど、意欲あふれる農業者がふえてまいりました。こうした中、都では、平成二十二年度に八王子市大谷町の都有地を農地として活用する新たなモデル事業をスタートさせますが、その農地活用の具体的な内容についてお聞かせをいただきたいと思います。
 この大谷町の都有地は、過去に三宅島げんき農場、あるいは農業に興味がある方の研修農場としてその一部が利用されてきた経緯がありますが、未利用の都有地を農地として活用することは、都市の貴重な緑地空間が確保されるのと同時に、都内産の農産物が生産されるというメリットもありますし、都としては草刈りなどの維持管理費の節約にもつながります。
 都市農地が減少する中、東京の農業を振興する上でも大変有効な試みだと思いますが、事業を成功させるには、地元農業者を初め関係機関との十分な調整が必要となります。その点について、今後、都としてはどのように進めていくのか、お聞かせいただきたいと思います。
 続きまして、東京の自然と緑の創出について伺います。
 明治の森高尾国定公園にある高尾山につきましては、豊かな自然に触れ合えるオアシスとして、一千三百万人の都民に愛されるだけでなく、フランスのミシュラン社発行の日本版旅行ガイドブックで、三つ星観光地の一つとして高い評価を得たこともあり、国内外から三百万人もの方々が訪れる、国際的にも広く知られる観光地となっております。
 地元では、ミシュラン社の評価を受けて、世界に冠たる高尾の自然をスローガンに、昨年九月には英語版高尾山ガイドマップを作成し、本年一月には英語ボランティアガイド養成講座を開設するなどの取り組みを開始いたしました。
 高尾山の魅力をより高めるためには、訪れる方々が安全で快適に過ごしながら自然を満喫できるようにしていくことが必要となりますが、東京都としてはどのように取り組んでいるのか、お尋ねいたします。
 地元八王子市と観光協会では、外国人観光客の増加に伴い、昨年十一月、高尾山を訪れた外国人観光客を対象にアンケート調査を実施したところ、トイレが少ないことが不満の一つに挙げられていました。地元でも、新緑や紅葉などの行楽シーズンには、仮設トイレを設置するなどの努力をしておりますが、それでも山頂のトイレでは長蛇の列ができるなど、慢性的なトイレ不足の状況で、これまでにも来訪者から多くの苦情が寄せられていた現状にあります。
 こうしたことから、ことし一月には、八王子観光協会、八王子商工会議所、そして地元商店会などの連名のもと、高尾山のトイレ対策に対しての緊急要望書が知事あてに提出されました。
 都民や国内外の多くの観光客により一層愛される高尾山を目指して、下水道管の延伸など、常設トイレをふやすための具体的な取り組みを一刻も早く行うべきと考えますが、所見を伺います。
 次に、高尾山の山頂から眺望できる東京の市街地における緑の創出についてお尋ねいたします。
 これまで都は、環境先進都市東京の実現に向けて緑の東京十年プロジェクトを展開し、緑の創出に力を入れてまいりました。昨年は自然保護条例を改正して緑化率を引き上げ、あるいは都市開発諸制度を活用した緑化の推進といったさまざまな施策を展開するなど、市街地を中心とした緑の創出にも精力的に取り組んでおりまして、一定の評価をするところであります。
 一方で、ビルの建設や市街地開発をする民間の事業者の中には、緑化基準を大きく上回る緑化を進めている方々も存在いたします。例えば、ビルの屋上庭園を一般に開放して都民が緑と触れ合える場を提供したり、四季折々の花や落葉樹などを効果的に取り入れて季節の彩りを強く感じる空間を演出したり、市街地における緑の質の向上に精力的に取り組んでいる事業者もおります。都は、今後、民間事業者のそのような自主的な取り組みに対しても、もっと目を向けていく必要があると思います。
 今後、市街地でさらなる緑化を進めていくためには、単に規制的な手法で緑を確保するにとどまらず、みずから率先し、創意工夫を凝らして、より質の高い緑の創出に向け努力をしている人たちが評価される仕組みづくりが必要と考えますが、見解をお伺いいたします。
 続いて、東京国体についてでありますが、平成二十五年開催まで残すところ三年余りとなりまして、いよいよ本年夏には、その開催が正式に決定されることになります。開催中は、全国各地から選手や役員、観客を迎え、多摩地域を中心に熱戦が繰り広げられることになりますが、私の地元八王子市でも、サッカーや体操、高校野球など六競技が予定されておりまして、開催に向けた取り組みや競技への期待も高まりつつあります。
 そのような状況の中で、開会式や閉会式、陸上競技などの会場となる味の素スタジアムの大改修が予定されていると聞いております。緑多い武蔵野にふさわしく、環境にも十分配慮し、全国にアピールできる東京ならではのスタジアムに整備することが必要だと思います。
 現在、FC東京や東京ヴェルディのホームスタジアムとしてJリーグ等の試合が行われている中、どのような改修となるのか、また、環境面でどのような対策を行うのか、最後にお伺いして質問を終わります。(拍手)
   〔知事石原慎太郎君登壇〕

○知事(石原慎太郎君) 石森たかゆき議員の一般質問にお答えいたします。
 中小企業支援についてでありますが、東京には高度で多様な技術を有する小零細企業が集積しておりまして、我が国の産業力の源泉となっております。特に多摩地域には、先端的な技術を持つ企業が数多く存在しております。
 しかし、こうした企業がよき発想でいい着想をしても、技術や経営の適切な支援がなければ、新たな事業としては結実していきません。このため、先週開設した産業サポートスクエア・TAMAには、多摩地域の産業特性に応じた最新鋭の機器を配置するとともに、技術と経営の両面から支援を行う十分な体制を整備しました。
 今後、この施設が存分に活用され、小零細企業の中から、我が国の産業を牽引する企業が、あるいは製品が輩出されることを期待しております。
 他の質問については、関係局長から答弁いたします。
   〔産業労働局長前田信弘君登壇〕

○産業労働局長(前田信弘君) 四点のご質問にお答えいたします。
 まず、人材育成に向けた具体的な取り組みについてであります。
 多摩地域の産業力を維持発展させていくためには、中小企業のすぐれた技術を承継し、活用できる人材を育成することが重要であります。
 このため、産業サポートスクエア・TAMAにございます東京都立産業技術研究センターでは、新たな研究開発機器等を活用して、実習形式の技術セミナーや中小企業のニーズに合わせたオーダーメードセミナーを強化し、多摩地域の産業特性に応じたエレクトロニクス、精密機械などの分野を担う高度な技術者や、企業の要望に即した人材を育成してまいります。
 また、繊維産業は多摩地域における重要な産業であることから、企画から試作までの繊維製品開発をトータルに支援できる一連の機器を整備したところであります。こうした機器を活用し、繊維関連産業の人材育成にも取り組んでまいります。
 さらに、平成二十三年度に、同スクエア内に移転、開設予定の多摩職業能力開発センターにおきまして、在職者の能力開発への支援や求職者向け職業訓練を実施していきます。
 これら産業支援機関の集積と連携を生かして、幅広く中小企業の人材育成を支援してまいります。
 次に、産業サポートスクエア・TAMAにおけます中小企業への受注拡大等の支援についてであります。
 都内中小企業が現下の厳しい経済環境を打開していくためには、ご指摘のとおり、受注拡大や販路拡大を図ることが重要であります。このため、同スクエア内にある東京都中小企業振興公社では、引き続き多摩地域の企業を巡回いたしまして、受発注のあっせんを行うとともに、施設の開設に合わせて立ち上げましたウエブサイトを活用し、多摩地域に集積する中小企業のすぐれた技術や製品の情報を国内外へ発信してまいります。
 さらに、地元の商工団体等と共同で展示会を開催し、中小企業のすぐれた製品開発力や加工技術等を紹介してまいります。
 こうした取り組みにより、新たな受注拡大や販路拡大に向けた中小企業の要望に積極的にこたえてまいります。
 次に、八王子市大谷町の都有地の農地活用の内容についてであります。
 輸入食品の農薬混入事件などを契機といたしまして、都民の食に対する安全・安心と地産地消への期待がかつてないほど高まっていると思います。
 こうした都民のニーズにこたえる取り組みといたしまして、都は来年度から、食の安全・安心地産地消拡大事業、これを実施することといたしました。この事業では、お話の八王子市大谷町の未利用の都有地約八ヘクタールを農地として活用し、農業者の方々に環境保全型農業に取り組んでいただきます。生産された安全・安心な農産物は、農地が少ない区部の学校給食用に供給する考えでございます。
 本事業により、多摩地域から区部の学校への都内産農産物の流通ルートを構築いたしまして、さらには都内農家を巻き込んだ地産地消の取り組みへと発展させ、東京の農業の振興を図るとともに、安全・安心な都内産農産物の地産地消を拡大してまいります。
 次に、大谷町都有地の農地活用の進め方についてであります。
 学校給食用に新鮮で安全・安心な農産物を大量に生産し、出荷するためには、農業者を初めとする農業関係団体の協力が不可欠でございます。このため、農場を運営する農業者の選定を含めまして、本事業の実施に際しては、地元市や農業委員会、JA東京中央会、農協等の意見を参考に進める予定であります。
 また、区部の学校へ農産物を円滑に供給するために、都内流通業者や学校関係者に対して協力を要請してまいります。
 なお、農地と農業用施設の整備につきましては、来年度に設計と工事を実施いたしまして、平成二十三年度から農産物を生産、出荷する計画であります。
 今後、関係者との協力、調整を進めまして、事業の着実な実施に向けて取り組んでまいります。
   〔都市整備局長河島均君登壇〕

○都市整備局長(河島均君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、産業交流拠点周辺のまちづくりについてでございます。
 産業交流拠点の立地が予定されております八王子駅前旭町・明神町地区のまちづくりは、昨年策定いたしました多摩の拠点整備基本計画において、核都市八王子の中心市街地における重要な整備プロジェクトとして位置づけられております。このため、都は、地元市とともに、当該地区を対象とするまちづくりの調査を実施し、駅前地区にふさわしい業務機能の拡充、集客力のある商業機能の立地誘導、歩行者空間の確保などについて検討しております。
 引き続き、関係局や地元市と連携して調査を進め、産業交流拠点を中心として多摩シリコンバレーの一翼を担うとともに、核都市の顔となる市街地の形成に向けて取り組んでまいります。
 次に、味の素スタジアムの改修内容と環境対策についてでございますが、東京国体開催に向け、現在サッカー場などとして使用されているスタジアムを陸上競技も実施できるよう、九レーンの四百メートルトラックや走り幅跳び、砲丸投げなどの施設を整備し、あわせて、老朽化している大型映像装置の更新等を行ってまいります。
 味の素スタジアムは、Jリーグや大規模なコンサートなどを開催しており、改修は、スタジアム運営に配慮して平成二十二年度及び二十三年度のJリーグのオフシーズンを中心に行う予定でございます。
 また、人と環境に優しい国体の実現に向け、施設のユニバーサルデザイン化を進めるとともに、二百五十キロワットの大規模な太陽光発電をスタンド屋根などに設置いたしまして、Jリーグ年間使用電力量の約三割を賄う予定でございます。さらに、スタジアム本体の壁面緑化やミストによる冷却などの環境対策を行ってまいります。
 東京国体のメーン会場として、さらには、サッカーに加え陸上競技の国際大会も開催可能なスタジアムとして、環境先進都市東京にふさわしい施設整備に全力で取り組んでまいります。
   〔環境局長有留武司君登壇〕

○環境局長(有留武司君) 三点のご質問にお答えいたします。
 まず、高尾山の安全で快適な利用についてでありますが、高尾山は豊かな自然や美しい景色が楽しめるなど、多くの人々に親しまれておりまして、高尾山の魅力を高めるためには、自然を守りながら安全で快適な利用を確保することが必要でございます。
 都はこれまで、自然を守る取り組みとして、東京都レンジャーによる巡回や観光客への誘導啓発、ビジターセンターにおける展示解説などを実施してまいりました。さらに、いわゆるミシュラン効果による来訪者の増加に対応して、地元関係者と都で構成する連絡会のもとで、春の連休や秋の紅葉シーズンの混雑時に狭い歩道を一方通行にするとともに、案内板や歩道の標識に英語を表記するなどの外国人向けサービスの向上に取り組んでおります。
 今後とも、都レンジャーの活動などにより自然公園の保全を図るとともに、地元関係者と連携して来訪者のニーズの把握に努め、高尾山の魅力を高める取り組みを積極的に推進してまいります。
 次に、高尾山のトイレについてでありますが、春と秋の行楽シーズンを中心に、年間を通じて多くの人々が高尾山を訪れ、山頂のトイレが混雑していることから、トイレの増設は必要と認識しております。
 山頂では、地形的に新たな浄化槽の設置スペースが確保できず、現行方式での増設は困難でございます。
 トイレの増設には、下水道管を一キロメートル以上延長する必要があるため、都は、平成二十二年度に、自然の保全を図りながら下水道管を敷設するための調査を実施いたします。
 訪れた人に高尾山の自然を満喫していただけますよう、都として、山頂のトイレの増設に向けて努力してまいります。
 最後に、市街地の緑についてでありますが、豊かな都市環境の創出に当たりましては、緑の量に加えまして、その質を高めていくことが必要であり、お話のような民間事業者が率先して緑化に取り組む仕組みづくりが重要でございます。
 そこで、都は、緑の量、景観、生物の生育環境、周辺との緑の連続性などの視点から、優良な緑化に取り組んでいる民間事業者を表彰する制度を創設しまして、平成二十二年度から開始いたします。さらに、表彰された優良な事例につきましては、これを広く公表することにより、緑化に向けた民間事業者の一層の創意工夫や自主的な取り組みを促し、東京全体でより質の高い緑化を推進してまいります。

副議長(鈴木貫太郎君) 二十七番柳ヶ瀬裕文君。
   〔二十七番柳ヶ瀬裕文君登壇〕
   〔副議長退席、議長着席〕

○二十七番(柳ヶ瀬裕文君) 私からは、児童虐待対策について、医療について、特別支援学校について、築地市場について、順次質問をさせていただきます。
 ことしの一月、江戸川区で、小学校一年生の岡本海渡君が、両親からの暴行によって亡くなりました。私も八歳の子どもを持つ一人の親として、このような事件を見ると胸が締めつけられる思いでございます。今後、このような事件が繰り返されることがないよう、東京都がとるべき施策についてお伺いをしてまいりたいと思います。
 昨年の九月、海渡君が通っていた歯科医が、左ほおと両ももにあざを見つけ、子ども家庭支援センターに通報、同センターは、その日、学校長に連絡、二日後に家庭訪問した際、父は、二度と手を上げないと約束をしたそうです。報告を受けたセンターは、緊急性はないと判断、センターから文書報告を受けた墨田児童相談所も、解決済みと認識をしていたとのことです。十月に入って、海渡君が都立墨東病院に入院、診断は急性硬膜下血腫で、特に病院からの届け出等はありませんでした。十二月から学校を欠席がちになり、一月二十三日に最後の暴行を受け、病院へ搬送、二十四日にお亡くなりになったというのがその経緯でございます。
 ここで、どうしたらこの虐待に的確に対処できたのかを考えてみますと、まず第一に、子ども家庭支援センターの専門性に課題があるだろうというふうに考えます。
 児童福祉法の改正で、区市町村が虐待通告の窓口的な役割を担うようになりました。子ども家庭センターは、さまざまなところから集まってくる通告を受けて、その事例は緊急性が高いのかどうか、困難度がどうなのか、そこを検討して、児相に支援を求めるかどうかを決めます。しかし、この作業はさまざまな要因があって、非常に難しい判断を伴うものだと考えます。
 現状の子ども家庭支援センターには、虐待の専門家が配置されているわけでもなく、能力的にこの重要な役割を担い切れていないのではないか、そのように心配をしています。今回の海渡君の件では、歯科医が気づくほどの傷があり、母親の若さや、子どもと同居して間もないなど、リスクが重なっていることを考えると、緊急性はないと判断した子ども家庭支援センターも、その報告をうのみにしてしまった児童相談所にも問題があります。
 そこで、虐待の早期発見、早期対処のためには、最初の通告窓口である子ども家庭支援センターの専門性を高めることが急務だと考えますが、見解をお伺いします。
 その取り組みの一つとして、例えば、今児童相談所では、三つの区から職員が派遣されてきています。この職員は児相の職員と一緒になって一年程度事案に取り組み、さまざまなケースの経験を積むことができます。また、その研修の終了後、各区の虐待対応の中核的な役割を果たし、将来的にはセンターそのもののレベルアップが期待できます。
 今メニューとしてある短期の研修では、複雑、困難な虐待事例に対処する能力をつけることは難しいでしょう。このような長期間の研修を可能にする、また、より多くの区市町村が職員を派遣しやすくする仕組みづくりが必要だと考えますが、所見をお伺いいたします。
 また、児童相談所も子ども家庭支援センターがまだ未成熟であるという認識に立って、支援の要請ではなく、たとえ、これは報告であったとしても、その事例によっては積極的にフォローしていく、そういった姿勢が重要だと考えますが、見解をお伺いいたします。
 第二に、医療機関側の意識に問題があります。平成二十年に実施した都内病院の児童虐待対応の実態調査によれば、児童虐待対応のための具体的な取り組みを実施していると回答した病院は約二〇%でした。つまり、八〇%の病院は、特に何もしていないということになります。
 平成十七年に埼玉県が実施した医療機関向け児童虐待実態調査によれば、小児科医の約四割が虐待の通告に抵抗感を持っているということがわかりました。また、虐待を発見後、関係機関に通告、連絡をとったのは、小児科で約五割というデータもあります。判断に自信が持てないというのが主な理由ではありますけれども、少数ではありますが、トラブルに巻き込まれたくないといった回答もあったようです。これは本音をあらわしているのではないでしょうか。さまざまな理不尽な要求をするモンスターペイシェントも問題化する中で、虐待の可能性を発見しても、親とのトラブルを恐れ、通告にちゅうちょしてしまうことがあるのではないかと考えます。今回の海渡君の件では、亡くなる三カ月前に都立墨東病院に入院していますけれども、急性硬膜下血腫という、虐待では非常によく見られる診断でありながら、何らの通告もなされていませんでした。
 そこで、医療機関の虐待に対する意識の向上に向けて、院内検討委員会の設置やチェックリストの作成など、これは都が推進していくことが必要だと考えますが、見解をお伺いします。
 また、医師が通報をためらうことがないように、例えば、ある特定の所見が見られる場合には、組織として検討がなされるようなシステムづくりを後押しするべきだと考えますが、所見をお伺いいたします。
 また、根本的な問題としては、児童相談所のマンパワー不足があります。私も品川児童相談所を視察してきましたけれども、職員一人で百件以上のケースを担当するなど、非常に大きな負担が一人一人の職員にかかってきています。職員の増員が望まれるということは、これはいうまでもないんですけれども、現場で頑張っている職員が、この困難な事例に疲弊して、少なくともバーンアウトしないような取り組みが重要であるというふうに考えますが、見解をお伺いいたします。
 多くの子どもたちが虐待で亡くなっていきました。本日も、奈良県で、五歳の息子に食事を与えず餓死をさせたという報道が出ていました。報告されている事例は氷山の一角であるともいわれています。一人一人の事例から、現状からの改善策を考えていくことが私たちの責務だろうというふうに考えます。都が今後も児童虐待対策に真摯に取り組むことを切望して、次の質問に移ります。
 新型インフルエンザ対策です。十月二十九日の厚生委員会の質疑において、今回の新型インフルエンザでは小児患者の重症化が問題である、そのように指摘をさせていただきました。また、質疑の中で、国が推計しているピーク時の小児重症患者百五十三名、これは推計値ですね、百五十三名に対して、都内医療機関の受け入れ可能なベッド数が六十五名と圧倒的に不足している状況が判明しました。しかし、都は受け入れできる病院数をふやすため、さらなる要請を行うと、そのとき答弁をしていながら、十月から今日まで何ら結果を残していないということが明らかになっています。
 結果としては、その後、小児重症患者も緩やかに推移し、大事に至らなかったわけですが、もし国の推計値どおり患者が発生した場合、受け入れ医療機関がなく、子どもの重症患者がたらい回しになり、死亡するということが起きてもおかしくない状況だったと考えます。問題のポイントは都と病院の関係です。今回の小児重症患者の受け入れ要請では、小児入院ベッドを持つ八十五の病院に対してお願いをして、四十六の病院から、これは断られている。その断った病院の中には、小児の休日・全夜間診療事業を実施していて、救急患者は原則受け入れなくてはならないという条件となっている病院が九つも入っているんですね。
 都は、ベッド数が圧倒的に不足するという緊急事態においても要請を断られ、各病院にも事情があるから仕方がないんだ、患者がふえたらさらに要請を行うなどと答弁をしています。
 今回は弱毒性の豚インフルエンザでしたから、重症患者も少なく、このような対応でもしのげたのかもしれません。しかし、もし強毒性の鳥インフルエンザが発生し、大規模な医療の確保が必要となった、求められるようになった、そのときに、果たして都がリーダーシップをとって、千三百万都民の健康と命を守ることができるのか、非常に不安があります。
 そこで質問ですが、東京都は、今回の新型インフルエンザを経験して、何を学び、その教訓を今後どのように生かそうとしているのか、お伺いをしたいと思います。
 また、強毒性の鳥インフルエンザが発生した場合、医療提供体制の確保のためにどのように都内医療機関をコントロールしていこうとしているのか、所見をお伺いします。
 次に、特別支援教育について質問します。
 私の自宅のすぐ近くには矢口特別支援学校がありますが、入学する子どもの増加によって教室不足になり、劣悪な教育環境を強いられています。図書室、パソコン室などの特別教室はなくなり、普通教室は教室をカーテンで仕切り、二つの教室として使用しています。また、子どもたちが履きかえる靴箱の場所さえ確保ができていません。
 こうした状況は、ほかの特別支援学校においても同様な状況があるというふうに聞いています。これから特別支援教育推進計画の第三次計画を策定するとのことですが、知的障害のある児童生徒が増加している現状を踏まえ、子どもたちの教育環境を確保していく効果的な対応策を講じていく必要があると考えますが、所見をお伺いします。
 最後に、築地市場の移転問題についてお伺いします。
 私は、昨年十二月十八日に行われた築地市場の移転・再整備に関する特別委員会において、築地市場の現在地再整備に関して、晴海仮移転案などについて質問してきました。そのときの東京都の答弁は極めて冷たいものでございましたけれども、その後、二月に、二十一世紀築地プロジェクトという団体が、晴海の都有地を活用した三つの現在地再整備案を示したこともあり、改めて晴海地域の現状についてお伺いをしたいと思います。
 特別委員会で、晴海の敷地の中で、仮移転先として使用できるスペースについて質問した際に、東京都は、晴海の都有地にはふ頭や公園、道路があるために約十五ヘクタールを想定していると答えていました。しかし、私たちが再三オリンピックの例を出していたように、その気になれば、大きな敷地をこの晴海において確保できるはずなんです。
 そこで、三月末をもってなくなってしまう前に、東京オリンピック・パラリンピック招致本部から答弁を求めておきたいと思いますけれども、立候補ファイル概要版の平面図でも確認できるように、二〇一六年のオリンピックメーンスタジアムの建設に当たっては、道路のつけかえを想定されていたのか、また、公園やふ頭の中にサブグラウンドなど、施設の一部が建設されることも想定したのか、見解をお伺いします。
 また、二十一世紀築地プロジェクトの具体案の中には、晴海に隣接する豊海地区の冷蔵庫群との連携が可能になるとの提案がありました。豊海地区についていろいろ調べてみましたら、東京都民に新鮮な水産物を円滑に供給するとの構想のもとに始まった財団法人東京水産振興会という団体があることがわかりました。当財団は、東京都の監理団体でも報告団体でもありませんが、理事には東京都の港湾局長や産業労働局長、中央卸売市場長、東京都の元副知事などが名を連ねており、隣接する築地市場との連携や都民に対する水産物の提供に関して、東京都がどの程度把握しているのかが気になるところです。
 当財団の事業として、豊海ふ頭を水産関係十九社に分割貸付し、各社は、冷蔵倉庫、水産物配送等の施設用地として利用しているとのことですが、東京都は、豊海地区の冷蔵倉庫の利用状況や取扱量、あるいは築地市場との連携について実態を把握しているのでしょうか。把握しているのであれば、それらの状況について見解をお伺いしたいと思います。
 最後に、築地市場に関しては、もともとすべての関係者の合意で、現在地再整備を進めてまいりました。それがとんざした最も大きな理由は、工事に必要な種地を確保できなかったからではないでしょうか。当時、仮移転先は汐留の国鉄用地を予定していましたけれども、借地料などの交渉がまとまらず、断念した経緯があります。そのために狭い敷地でローリングを繰り返さなければならず、多くの問題が噴出しました。
 移転予定地であった豊洲に除去できるかどうかわからない土壌汚染が見つかり、また、晴海や豊海周辺に魅力的な種地を確保できる可能性が高くなってきた今、当初の皆さんの願いであった現在地再整備を検討するのは極めて自然であり、ごく当然のことなのです。
 知事の英断を期待いたしまして、私の質問を終わりたいと思います。ご清聴ありがとうございました。(拍手)
   〔教育長大原正行君登壇〕

○教育長(大原正行君) 柳ヶ瀬裕文議員の一般質問にお答えいたします。
 知的障害特別支援学校の児童生徒の増加への対応についてでございます。
 都教育委員会では、東京都特別支援教育推進計画第一次、第二次実施計画を平成十六年度及び平成十九年度に策定し、知的障害が軽い生徒の職業的自立を目指す新しいタイプの学校づくりや、特別支援学校のセンター的機能を活用した区市町村への支援の充実、職業教育の充実など、計画事業を着実に推進してまいりました。
 この間、平成十九年度の学校教育法の改正など、特別支援教育をめぐる環境が大きく変化する中で、特別支援教育を希望する児童生徒がふえており、特に知的障害のある児童生徒数の増加が著しい状況にございます。
 現在、第三次実施計画の策定に向けまして、課題ごとに検討を行っているところであり、児童生徒数の将来推計や特別支援学校の施設整備の現況などを考慮しながら、特別支援学校の教育諸条件の整備につきまして、計画に反映させてまいります。
   〔福祉保健局長安藤立美君登壇〕

○福祉保健局長(安藤立美君) 六点についてお答えを申し上げます。
 まず、子ども家庭支援センターの専門性向上についてでありますが、都は、センター職員の実践を通した相談援助技術の習得を支援するため、原則として一年間、児童相談所に職員を受け入れる研修を平成十五年度から行っております。また、今年度からは児童相談の専門職である児童福祉司任用資格者の増配置への支援や、その育成研修を実施しております。
 次に、児童相談所の子ども家庭支援センターへの支援についてでありますが、児童相談所は、専門性の高い困難事例に対応する機関として、区市町村と適切な役割分担、連携を図りながら、児童虐待防止に取り組んでおります。関係機関から虐待に関係する情報があった場合には、その都度、所内で緊急に検討会議を開催して方針を決定し、対応しているところであります。
 次に、医療機関における虐待対応についてでありますが、医療機関には、子どもの診療を通じた児童虐待の早期発見の機能が期待されております。都では、病院が適切に通報等の対応ができるよう、平成十九年度より、都内の病院に勤務する医師、看護師、医療ソーシャルワーカー等を対象とした研修を実施するとともに、児童相談所が直接病院に働きかけ、院内虐待対策委員会の設置を促進してまいりました。
 今後ともこれらの取り組みを進めるとともに、委員会がより効果的に機能するよう、設置病院間の連絡会等を行い、医療機関の虐待への対応力向上を図ってまいります。
 また次に、児童相談所の相談体制強化についてでありますが、児童相談所では、複雑困難な相談事例が増加していることから、児童福祉司を平成十三年度の百六人から、平成二十一年度には百七十二人に大幅に増員するとともに、チーム制を導入し、複数の児童福祉司で協議をしながら対応しております。また、経験年数に合わせた研修を実施するとともに、平成二十年度より、児童福祉に関する専門副参事を配置し、困難事例に対するスーパーバイズやOJTを行っております。このような取り組みを通じ、職員の専門性の向上と組織としての対応力の強化を図っております。
 なお、今般の事案につきまして、一昨日、江戸川区の検証結果が公表されましたが、都におきましても、現在、児童福祉審議会の部会で専門家による検証を実施しており、その報告を踏まえ、必要な対応を図ってまいります。
 続きまして、今回の新型インフルエンザ対策の検証についてでありますが、都は現在、各地域ごとに、実際に診療に当たった医療機関や関係団体から、今回の流行における医療体制のあり方について意見を聞いております。その中で、限られた医療資源における患者の重症度や流行状況に応じた病床確保のあり方や、病院の機能に応じた医療機関の役割分担、診療所と病院の連携体制などについて検証を行っております。また、国におきましても、今回の新型インフルエンザ対策について検証を行っており、新たな法制化も視野に入れた検討を行っております。
 今後、こうした現場の意見や国の動向も踏まえながら、医療提供体制のあり方についてさらに検討してまいります。
 次に、強毒性の鳥インフルエンザが発生した場合の対応についてでありますが、都は現在、計画的に抗インフルエンザウイルス薬の備蓄を進めているほか、独自の補助制度を創設し、医療機関における入院病床の整備や人工呼吸器、個人防護具など医療資器材等の備蓄に対する支援を行っております。
 こうした取り組みを引き続き進めるとともに、蔓延期でのすべての医療機関における新型インフルエンザ診療体制の確保、病院の機能や患者の重症度に応じた搬送先の選定、空床情報の速やかな把握などを徹底するための検討を進めてまいります。実際に発生した場合には、ウイルスの病原性や患者の発生動向を十分見きわめて、適切な医療提供体制の確保に努めてまいります。
 さらに、国は現在、行動計画の改定を検討しており、その内容を踏まえながら、予防や相談体制のあり方などを含む総合的な対策についても取り組みを進めてまいります。
 なお、ご質問の中で、十月の厚生委員会のやりとりの後、病院に対し要請をせずに何ら結果を残していないというご批判がございましたので、改めて当時の状況と当局並びに都内の医療機関、区市町村、関係者の対応について述べさせていただきます。
 今回の新型インフルエンザは、小児患者が多いという特徴があり、都は、九月の流行注意報発令後、直ちに関係医療機関を集め、小児医療体制の確保を要請いたしました。その結果、九月末の時点で重症患者の受け入れが可能な三十九の医療機関、病床数にしまして六十五床でございますが、これを含めて八十六の医療機関により、入院患者を受け入れる体制を確保することができました。また、東京消防庁の救急医療情報システムを活用し、迅速な受け入れ体制についても確保したと思っております。
 さらに、患者さんが病院に殺到して混乱を招くことを防ぐために、医師会や関係機関、区市町村と連携し、休日、夜間時の診療体制の拡充を図るとともに、相談窓口の設置や医療資器材等の確保に対する支援を行うなど、総合的に対策を講じてまいりました。
 今回の新型インフルエンザの流行のピークであります、十月二十八日時点の小児の重症患者は二十四人でありました。これは、ご指摘のあった国の推計百五十三人を大幅に下回るものであります。都は、流行がピークに至る前から、小児医療機関等に対し、患者が急増する場合には、小児科以外の診療科の病床を投入することなども含め、最大限の病床を確保するよう強く要請する準備を進めておりました。
 こうした中で、患者サーベイランスや小児の入院患者数調査により、流行の動向を監視してきましたが、ただいま述べたとおり、国の推計を大きく下回って推移したため、当時確保していた病床数六十五床で対応可能と判断し、さらなる要請は行わなかったものであります。その後、流行は終息し、現在に至っております。
 新型インフルエンザ対策は、お話の医療体制の確保とともに、適切な感染防止対策の実施、ワクチンの確保と接種、的確なサーベイランスなど総合的な対策が必要であります。そして、都としては、抗インフルエンザ薬六百万人分の確保など、先進的に取り組んできたつもりでございます。しかし、何と申しましても、いわば未知の敵との戦いであります。今回の経緯を検証し、できる限りの準備を引き続き進めてまいりたいと思っております。
   〔東京オリンピック・パラリンピック招致本部長荒川満君登壇〕

○東京オリンピック・パラリンピック招致本部長(荒川満君) オリンピックスタジアムの建設についてお答えします。
 晴海地区におけるオリンピックスタジアムの敷地面積は、当初十七ヘクタールで計画しておりました。その後、IOCからの要求や、近年求められる大規模大会への対応を踏まえ、立候補ファイルを作成する過程で拡大したものであります。そのため、敷地内の道路をつけかえるとともに、補助競技場など施設の一部については、ふ頭用地及び公園敷地の一部も使用することを想定して立候補ファイルを作成し、IOCに提出しております。
 実際の建設に当たりましては、道路のつけかえに加え、ふ頭機能の縮小への対応、補助競技場を公園施設として位置づけることが必要となり、そのための詳細な設計、関係機関との調整、都市計画等の変更は招致決定後に行うこととしていたところであります。
   〔中央卸売市場長岡田至君登壇〕

○中央卸売市場長(岡田至君) 豊海地区の冷蔵倉庫の利用状況や取扱量、築地市場との連携についてのご質問ですが、豊海地区は、水産庁の所管する財団法人東京水産振興会が、水産業の振興に寄与することを目的に豊海水産基地として整備したもので、水産関係の事業者により、冷蔵倉庫、配送センター、加工場など、多くの関係施設が設置されております。このうち冷蔵倉庫につきましては、同財団の事業概要によりますると十一施設ございまして、収容能力は四十五万立米となっております。
 この冷蔵倉庫を築地市場水産物部の卸売業者が使用する場合は、中央卸売市場条例の市場外保管場所に当たり、都にあらかじめ届け出る必要がございます。現在、十一施設すべてに届け出がなされてございます。この豊海地区の冷蔵倉庫は、築地市場の冷蔵倉庫の使用を基本としながら、取扱物品の一時保管など、補助的機能として利用してございます。

○議長(田中良君) この際、議事の都合により、おおむね十五分間休憩いたします。
   午後二時四十八分休憩

   午後三時五分開議

○副議長(鈴木貫太郎君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 質問を続行いたします。
 一番小林健二君。
   〔一番小林健二君登壇〕

○一番(小林健二君) 初めに、首都東京の文化財や歴史的建造物の保護とまちづくりについて質問いたします。
 東京には、歴史の中で先人がはぐくんできた多様な文化や、重厚な歴史の息吹を感じさせる多数の歴史的建造物が存在しています。こうした歴史的建造物や文化財は、まさに東京を豊かで風格のある都市、魅力あるまちとして再生するための重要な資源であります。
 石原知事は、今定例会の施政方針で、都が選定した歴史的建造物の保存や修復を応援し、歴史と文化が薫るまちの顔に育てていくと表明されましたが、私も全く同感であります。
 そこで、これまで首都東京の都市再生を本格的に進めてこられた知事の立場から、都市再生と都市の歴史的建造物の保存、活用のあり方について知事のご所見を伺います。
 東京には、文化財である建造物は、国指定の国宝が二件、重要文化財が六十七件、登録文化財が二百四十九件あり、都指定では六十件の重要文化財があります。また、都選定の歴史的建造物が七十二件あります。
 イギリス、ドイツ、フランスなどのヨーロッパ諸国では、二十世紀初頭より、歴史的建造物とその周辺地域を一体として歴史的環境ととらえております。それは、フランスでは、文化財を中心とする半径五百メートル範囲の開発を規制していることであり、ロンドンでは、まちの象徴であるセントポール大聖堂がどこからでも見えるようにするため、周辺の高さ制限を設けていることなどに象徴されております。
 一方、日本では、歴史的建造物、文化財などの保護と周辺地域の開発という点では、さまざまな課題が指摘されております。
 例えば、明治から大正にかけて建築された文京区の銅御殿と呼ばれる国の重要文化財とその周辺環境に明らかであります。銅御殿の至近距離では、現在高層マンションの建設が進んでおり、所有者や地域住民の方々が、建設によるビル風の影響や地盤沈下によって銅御殿に重大な損傷が出るのではないかと心配しております。私も現地に足を運び、所有者や関係者の方々より直接危惧するお声をお聞きしてまいりました。
 歴史的建造物、文化財の保護と周辺地域の開発という、いわば相入れない二つのものを、東京のまちづくりの中でいかに共存、調和させていくのかが極めて重要な課題であります。
 この解決のために、東京都景観条例に基づいて定めた歴史的景観保全の指針をさらに有効に機能させることが大切であると考えております。この指針において、現在適用される建造物は、都選定の歴史的建造物と、文化財のうち特に景観上重要な建造物に適用され、それ以外の文化財が欠落しております。
 知事が述べられた歴史と文化が薫るまちの顔に育てていくためには、この指針を有効に活用し、広く文化財を指定することが大切であります。この指針の中に積極的に文化財としての建造物を含め、広く歴史的な景観形成に努めていくべきと考えます。見解を伺います。
 次に、けいれん性発声障害について質問いたします。
 けいれん性発声障害は、音声障害の一つといわれ、声帯は正常であるにもかかわらず、声を出そうとすると詰まって出ない、途切れ途切れになる、震えるなどの症状があり、原因が不明とされておりますが、一番の問題は、病気への理解、認知度が低いために、患者の方々が大変に苦しみ、つらい思いをしておられることであります。
 私も患者さんに直接お会いし、お話を伺いましたが、日常生活でさまざまな誤解を受けていると懸命に訴えておられました。職場で電話で話をする際も、はっきりとした会話ができず、電話相手より、ふざけているのかとどなられたり、小さいお子さんを抱えているお母さんの中には、子どもにうまく話しかけることができず、周囲の人より自分の子どもをしかれないのかと非難を受けた人もいます。
 このけいれん性発声障害は、十代の思春期での発症が多いともいわれ、教員や子どもにも理解されていないため、学校現場においてはいじめの原因ともなっています。こうした方々が医療機関を訪ねても、医師の間でも余り知られていない現状で、異常ない、精神的なものではないかと誤診されるケースもあり、けいれん性発声障害と診断されるまで、耳鼻咽喉科や精神科を幾つも転々とした患者さんも多くおります。
 現在行われている治療法は、ボツリヌストキシンを注射する治療で、一時的に声をもとに戻すことができます。注射費用は一般的に約三万円ですが、効果が短く、数カ月ごとの注射が必要であるため、経済的負担が問題となっています。また、外科的治療法として、甲状軟骨形成術Ⅱ型、甲状披裂筋摘出術という手術がありますが、この手術を行える医師が限られているのが実情であります。
 都議会公明党の要望を受け、都の働きかけにより、耳鼻咽喉科医会学術講演会における医師を対象としたけいれん性発声障害の特別講演が実現し、講演内容が医師会の会報に掲載されることになったと聞いております。このことは普及啓発への一歩として高く評価いたします。
 今後は、さらに社会への理解、また、現在行われている治療法の紹介等を普及させていくためにも、医療関係者への啓発の拡大、また教育現場への普及啓発を行っていく必要があります。都は、この病気の原因解明や治療法の確立などを国に要望していくべきと考えます。見解を伺います。
 次に、脳脊髄液減少症についてお伺いします。
 この病状は、頭痛、目まい、耳鳴り、吐き気等々、いわゆるうつ病の症状などとも似通っています。その治療法であるブラッドパッチ療法については、いまだ保険適用されていないため手術費用が高く、手術できる医師も限られております。全国では、公式ホームページで治療可能な病院の公開が進んでいます。公開していないのは、東京、大阪、香川、北海道を残すのみとなりました。都においても、脳脊髄液減少症の理解と患者支援のための対策を早急に講じるべきであります。
 そこで、都はまず情報収集と普及啓発を図るべきです。見解を伺います。
 また、学校での体育授業や部活動などでの事故が原因で、児童生徒が脳脊髄液減少症を発症する事例があります。文部科学省は教育委員会に対し脳脊髄液減少症の周知と適切な配慮を求める事務連絡を出し、自治体レベルで教員への脳脊髄液減少症の研修が実施されています。
 脳脊髄液減少症患者・家族支援協会は、学校関係者などへの研修で役立つようDVDを制作しております。こうしたDVDなどの補助教材の活用や教員のセミナーの開催、学校関係者の理解啓発を充実していくべきと考えます。見解を伺います。
 次に、予防接種支援について質問します。
 生後三カ月から五歳ごろまでの年齢に発症が多く見られる細菌性髄膜炎は、小児が罹患すると約七%の人が亡くなり、約四〇%の人が後遺症に苦しんでいるとの報告があります。
 この小児の細菌性髄膜炎の原因菌は、インフルエンザ菌b型、Hibと肺炎球菌であります。日本小児感染症学会の医師らの研究において、保育園入園時点で半数の子がインフルエンザ菌、肺炎球菌のいずれも保有していない状況の中、入園数カ月後には、インフルエンザ菌と肺炎球菌の両方を保有している子が八〇%に上るという調査結果が発表されました。これは早期に予防接種することの重要性を明らかにしています。
 また、小児用の肺炎球菌ワクチンは、アメリカ、イギリスなど三十五カ国で定期接種化され、九十三カ国でも導入が進む中、実用化されていないのは先進国の中で日本だけでありました。しかし、昨年十月に厚生労働省が承認し、先月二十四日に日本での実用化、販売が開始されました。
 小児用肺炎球菌ワクチンの接種費用は一回約一万円前後で、四回接種が標準となっています。全額自己負担となり、子育て世帯にとっての負担は決して軽くはないといえます。
 去る二月八日、都議会公明党は、石原知事に対して、肺炎球菌ワクチン接種の推進に関する申し入れを行いました。子どもの命と健康を守っていくためにも、都の速やかな取り組みが必要であります。
 予防接種事業の実施主体は区市町村であることから、小児用肺炎球菌ワクチン接種を幼稚園や保育園の入園前に接種することの効果などについて区市町村に周知するべきです。
 また、現在都が行っている予防接種支援事業において、細菌性髄膜炎に対するワクチンとして、Hibワクチンは既に対象となっていますが、今回実用化となった小児用肺炎球菌ワクチンも早期に加えるべきであります。あわせて見解を伺います。
 また、国に対して小児用肺炎球菌ワクチンの定期接種化を求めていくべきと考えます。見解を伺います。
 最後に、都営地下鉄大江戸線延伸について伺います。
 平成十二年十二月に全線開業した都営地下鉄大江戸線は、首都圏における新たな交通ネットワークの形成に大きな役割を果たしております。ところが、この大江戸線の通らない練馬区北西部については、依然として極端な交通不便地域となっております。この地域に私も住んでおり、多くの住民の方々より、光が丘から大泉学園町への大江戸線の延伸を望む強い要望をお聞きしております。この延伸は、平成十二年の運輸政策審議会答申で整備着手が適当と位置づけられた路線であり、今後の人口増が見込まれる練馬区北西部にとって必要な路線であります。
 そこで、大泉学園町への延伸について早急に整備着手をすべきと考えますが、事業化へ向けた取り組みについて見解を伺います。
 また、大泉学園町への延伸に関連して、その導入空間ともなる補助二三〇号線の整備は、練馬区北西部における道路ネットワークを形成するためにも、今、最も整備が必要な道路事業であります。
 一日も早い道路網の早期整備を強く要望して、私の質問を終わります。(拍手)
   〔知事石原慎太郎君登壇〕

○知事(石原慎太郎君) 小林健二議員の一般質問にお答えします。
 都市再生と歴史的建造物の保存、活用のあり方についてでありますが、東京が活力のある都市として一層発展していくためには、都市の再生を積極的に進めながら、歴史と文化を生かした東京ならではの都市づくりを行っていく必要があります。
 都はこれまでも、都市再生の機をとらえ、都市づくりの制度を最大限に活用して、歴史的な建造物である、例えば東京丸の内の駅舎や明治生命館などの保存、活用を図ってきました。さらに、丸の内駅舎の復元を契機として、行幸通りなどにおいて歴史的建造物を生かした一体的な景観形成を図ることにより、美しく風格のある首都の顔づくりを進めております。今後とも、こうした取り組みにより、成熟した都市としての多様な魅力を備えた首都東京を実現していきたいと思っております。
 しかし大切なことは、東京に住んでいます都民自身が、みずからの都市に存在する、そうした歴史的な建造物の本当の価値について知って、愛着を持つことが絶対に必要だと思います。
 昨晩、たまたまテレビで見ましたが、今や国宝になりました姫路の白鷺城を、戦争中、あの市民たちが何とか守ろうということで、自分たちで手づくりをした黒い網をあの大きな城にかけて、爆撃にやってくる敵の飛行機の目をくらまして守ろうとしたというのは、非常に美しい、すばらしい、この問題に関する挿話ではないかと思っております。
 他の質問については、教育長及び関係局長から答弁いたします。
   〔教育長大原正行君登壇〕

○教育長(大原正行君) 脳脊髄液減少症に関する学校関係者への理解啓発についてでございますが、平成十九年五月三十一日付で文部科学省から、脳脊髄液減少症と呼ばれる疾患への対応について各学校に注意喚起するよう事務連絡がございまして、都教育委員会は、同年六月八日付で都立学校長及び各区市町村教育委員会に対し、周知を図るための通知を発出いたしました。
 この疾患に関しましては、医学的に解明が進められている段階でございますけれども、今後、お話のような補助教材を有効に活用するよう学校に働きかけましたり、あるいは健康教育に関する研修を実施したりするなどして、学校関係者の理解啓発を積極的に図ってまいります。
   〔都市整備局長河島均君登壇〕

○都市整備局長(河島均君) 歴史的景観保全の指針による景観形成についてお答えいたします。
 この指針は、歴史的な建造物を核とした良好な景観形成を図るため、建造物の壁面から百メートルの範囲内を景観への配慮を行う範囲といたしまして、その中で建築などを行う場合の配慮事項を定めたものでございます。
 現在、個々の歴史的な建造物ごとに景観への配慮を行う範囲を設定しておりますが、より効果的に景観形成を図るため、複数の歴史的な建造物や、景観形成に資する文化財が一定の地域にまとまって存在するような場合につきましても、その地域全体を景観への配慮を行う範囲とするよう検討していきたいと考えております。
 今後とも、関係局との連携を図りながら、良好な歴史的景観の形成に取り組んでまいります。
   〔福祉保健局長安藤立美君登壇〕

○福祉保健局長(安藤立美君) 四点についてお答えを申し上げます。
 まず、けいれん性発声障害についてでありますが、この病気は、筋肉の異常な収縮が起こるジストニアの一種で、発声障害を主な症状とする難治性疾患であります。国においては、本年度、ジストニアについての研究班を発足させ、実態解明や診断基準の作成等を目指し、調査研究を開始したところであります。
 都は、このような希少で原因不明、治療法が確立していない疾患の治療研究を一層推進するよう、国に対し提案要求してまいります。
 次に、脳脊髄液減少症についてでありますが、国においては、都道府県等からの要望を踏まえて平成十九年四月に脳脊髄液減少症に関する研究班を発足させ、三年計画で診断基準の作成や治療法の検討等を行っております。
 都としては、この研究班での検討状況や国の動向等について情報収集に努め、適切に対応していきたいと思います。
 次に、小児用肺炎球菌ワクチンについてでありますが、小児の細菌性髄膜炎は、インフルエンザ菌b型と肺炎球菌が主な原因菌となっており、Hibワクチンとあわせて小児用肺炎球菌ワクチンを接種することにより、高い予防効果が期待できます。
 都としては、今後、ワクチンの有効性等について区市町村に情報提供するとともに、公費によるワクチン接種の助成を行う区市町村に対して、包括補助事業の活用も含め支援を行うことを検討してまいります。
 次に、定期接種化に係る国への提案要求についてでありますが、国は、現在行っている予防接種制度の見直しの中で、定期接種の対象となる疾病やワクチンのあり方についても議論が必要であるとしております。
 都は、今後、小児用肺炎球菌ワクチンの定期接種化に向けた検討を行うよう、国に対し求めてまいります。
   〔交通局長金子正一郎君登壇〕

○交通局長(金子正一郎君) 都営地下鉄大江戸線の大泉学園町への延伸についてお答えいたします。
 これまで、運輸政策審議会の答申などを踏まえ、地質調査を実施するなど基礎的な検討を進めてまいりました。事業化に当たりましては、例えば駅やトンネルの構造、需要予測など、ハード、ソフト両面からさらに具体的な検討が必要でございます。
 今後とも、土地区画整理事業や街路事業などの進捗状況を踏まえながら、地元区や関係局などと連携して、事業化について採算性も含め引き続き検討を進めてまいります。

副議長(鈴木貫太郎君) 二十二番田中たけし君。
   〔二十二番田中たけし君登壇〕

○二十二番(田中たけし君) まず初めに、高次脳機能障害についてお伺いいたします。
 人間の言語を理解する、物体を認識する、記憶を保持するなど日常生活に欠かすことのできない基本的な機能を高次脳機能といい、交通事故や脳血管疾患などさまざまな原因で脳が損傷を受けた結果として、言語や記憶などの機能に障害を生じるものが高次脳機能障害であります。外見上わかりにくいため周囲の理解が得られにくく、いまだ社会的認知度も低いことから、他の障害に比べ各種の対応がおくれているのが実情であります。高次脳機能障害の症状は、記憶障害、注意障害、失認症、失語症などさまざまであり、その症状に応じた対応やサービスの普及が求められております。
 東京都では、これまで、高次脳機能障害者の支援拠点機関である心身障害者福祉センターを中心に、さまざまな普及促進に取り組んでいますが、その具体的な取り組みについて、まずお伺いをいたします。
 高次脳機能障害者支援においては、支援拠点機関の専門性を生かした取り組みとあわせて、身近な地域での相談や支援を受けられる体制確保が重要であります。しかし、高次脳機能障害者の専門相談窓口の設置や在宅障害者の交流事業を行うなど、積極的に取り組む区市町村がある一方で、障害者全般に対する相談支援事業の中でのみ対応している区市町村もあるなど、その取り組み状況には地域間の格差が見られます。
 高次脳機能障害者とその家族が身近な地域でひとしく適切な相談や支援が受けられるよう、都として区市町村の取り組みを促すべきと考えますが、ご所見をお伺いいたします。
 次に、東京の国際競争力の強化とまちづくりについてお伺いをいたします。
 まず、空港機能の視点からお伺いをいたします。
 いよいよ十月に羽田空港の第四滑走路が完成し、年間の発着能力が約四十万回になり、国内航空需要を満たすと同時に、国際定期便の受け入れにより、国際競争力の強化につながるものと大いに期待をいたしております。
 しかし、これだけでは決して首都圏の航空需要に対し十分とはいえず、さらなる発着能力の確保が求められております。そのため、国は第五滑走路の可能性も含め容量拡大の可能性を検討しておりますが、平成二十年九月に一部返還された横田空域のさらなる返還が急務であると思っております。
 普天間基地移設問題をめぐり、鳩山政権の優柔不断な対応により日米の信頼関係が揺らいでしまっている中、東京都がより主体的に積極的に対応すべきと考えますが、横田空域返還に向け今後どのように取り組んでいくのか、お伺いをいたします。
 東京の国際競争力の強化や首都圏の航空需要を満たすためには、羽田空港と成田空港は決して対立関係にあってはならず、協調関係になくてはならないと考えます。
 昨年十月より、成田空港の暫定平行滑走路の供用開始による発着能力の増加や、本年七月十七日、日暮里と成田空港をわずか三十六分で結ぶ成田スカイアクセスの開業などは、東京都民の航空需要を満たし、多くの国内外からの観光客を招くこととなり、都としても好機ととらえ、観光振興、にぎわいのあるまちづくりなど、さまざまな施策に生かすべきと考えます。
 特に、日暮里駅周辺は、成田スカイアクセスの開業により新たな世界の玄関口となり、国内外の多くの方々が利用されることが期待され、地元自治体や商店街では、開業イベントの実施や観光客の呼び込み、まちの活性化につなげようと機運が盛り上がっております。都としても積極的に支援すべきと考えますが、ご所見をお伺いいたします。
 羽田空港の機能拡張、成田空港へのアクセスの短縮により、東京を訪れる外国人旅行者が大幅にふえることが見込まれており、都内各地の外国人の関心の高い観光資源に対する取り組みが必要であると考えます。
 現在、世界では日本アニメの人気が非常に高く、フランスで開催された日本のアニメなどを紹介するジャパンエキスポでは、四日間で十六万人もの来場者があり、また、秋葉原や吉祥寺では、アニメ関連店舗や関連施設をめぐる外国人向けウオーキングツアーなども開催されており、国内外で人気の高いアニメは、多くの観光客を集客できる観光資源として活用されております。
 私の地元品川区では、ゴジラが初めて日本に上陸したのが八ツ山橋付近であることから、ゴジラ上陸等の地に等身大モニュメントを建て、地域の活性化につなげようとする機運が高まっております。将来的には、アニメだけではなく、実写版キャラクターも東京の貴重な観光資源としてさらに活用できる可能性を持っております。
 都では、まずアニメ関連のイベントや施設を積極的に海外へPRするなど、観光都市東京の国際競争力を高めるために、アニメを観光資源として一層活用する取り組みが必要と考えますが、ご所見をお伺いいたします。
 続いて、港湾機能に関してお伺いをいたします。
 釜山港などアジア諸港が躍進する中、首都圏の産業活動と住民生活を支える京浜港の国際競争力の強化は喫緊の課題であります。
 こうした中、京浜三港は先月、今後の京浜港の進むべき方向性を示す京浜港共同ビジョンを策定し、港湾間競争に打ち勝つため、多様な取り組みをできるものから着実に実施していくとともに、コンテナ船の大型化にも対応した貨物集荷を進め、利用者から選択される港湾づくりを目指すこととなりました。
 一方、京浜三港が連携し、コンテナターミナルにいかに大量の貨物をおろしたとしても、ターミナルから荷主に迅速かつ円滑に届けられなくてはなりません。私の地元、大井ふ頭では、以前より、季節や特定時間等にターミナルでの貨物の搬出入が集中し、コンテナの積み込みのため待機している車両による渋滞が発生し、周辺地区の交通や環境にも影響を及ぼしております。
 京浜港の国際競争力の強化に向け、さらには渋滞解消の視点からも、コンテナターミナルにおいて貨物を迅速に搬出入させる取り組みが重要であると考えますが、ご所見をお伺いいたします。
 次に、政権交代に伴う石原知事の都政運営についてお伺いをいたします。
 昨年八月の衆議院選挙の結果、これまで続いていた自民党政権から民主党政権へと政権交代がなされました。自民党は、政権与党としての責任ある立場から、財源をしっかりと確保し、将来への負担を極力最小限に抑える中でのさまざまな公約を掲げ、衆議院選に臨みました。一方民主党は、財源確保に対する甘い認識のもと、子ども手当の支給、高速道路の無料化、高校授業料の無料化等々、国民へ耳ざわりのいい政策を殊さらに強調し、衆議院選に勝利し、政権交代がなされました。
 その結果行われましたのが、首都圏住民の生命、財産を守るため、治水、利水効果のある八ッ場ダム建設の凍結、都心部の交通渋滞の解消のために必要な外かく環状道路建設の凍結、普天間基地移設問題の対応の悪さから日米の信頼関係が崩れ、横田基地及び横田空域の返還の立ちおくれの懸念も生じております。
 また、災害発生時の地域住民の避難場所としても活用する小中学校の校舎の耐震化も立ちおくれ、地球温暖化対策が求められる中、環境政策に逆行する道路特定財源の暫定税率廃止が決定され、かと思えば、財源不足から税率水準が維持されるというていたらくであり、外交、防衛上、また主権国家としての立場が危機にさらされてしまう、憲法違反ともいわれている外国人参政権の付与、庶民迎合も甚だしいばらまき政策の子ども手当の実施に伴う突然の地方自治体への財政負担の強要等々が行われようとし、東京都政や東京都民への不利益がもたらされようとしております。
 石原知事は、平成十一年、東京から日本を変えるとして都知事選に臨みました。平成七年、国会議員の議員辞職を表明されましたが、当時の秘書たちは、みずからが失業状態になってしまうにもかかわらず、だれ一人として不満をいう者は当然おらず、むしろ、石原さんらしい行動であり、石原さんの次なる行動に大いに期待を膨らませておりました。
 そして、都知事選への出馬表明がなされ、まさにこのときを待ち望んでいたという思いを強くいたしました。私も自民党の一員ではありますが、国益よりも省益を優先する官僚支配による自民党政権下の官僚統制国家を変えていくことを大いに期待いたしました。
 そして、都知事就任後、ディーゼル車両への規制により東京の空気をきれいにし、地球温暖化対策では国のはるか先を行き、大規模事業者へCO2排出削減の義務化、排出権取引制度の導入などを実行に移し、また、国に先駆け、複式簿記・発生主義会計の考え方を取り入れた新しい公会計制度を導入いたしました。銀行税も国を動かし、法人事業税の一部に外形標準課税を導入することにつながり、都税収入の確保にも尽力されてまいりました。
 待機児童の解消に向けた認証保育所の創設や、羽田空港の再拡張、横田空域の一部返還等も、本来国が行わなくてはならない事業に対し、石原知事が積極的に取り組み、成果を上げてきている事業であり、まさに東京から日本を変えてきた石原都政の大きな成果であります。
 私は、今回の政権交代により、東京都政や東京都民への多くの不利益がもたらされようとし、国政が混迷している今こそ、引き続き東京から日本を変える石原知事の行動が期待されているものと強く確信をいたします。
 ぜひとも、石原知事には、引き続き東京から日本を変えるためご尽力いただきたいと思っております。政権交代後の都政運営に当たる石原知事のご決意を改めてお伺いし、質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)
   〔知事石原慎太郎君登壇〕

○知事(石原慎太郎君) 田中たけし議員の一般質問にお答えいたします。
 都政運営に当たる決意についてでありますが、繰り返していってきたことでありますけど、日本の心臓部であり頭脳部でありますこの東京には、それゆえに大都市の宿命として日々さまざまな変化が及び、それが発生させる新しい難問が現出してまいります。こういう問題はイデオロギーを超えて、あくまでも合理的に、都民の利益のために冷静に合理的に解決していかなければならないと思っております。
 知事に就任以来、都議会の皆様の協力を得ながら、東京が倒れれば日本が倒れるとの危機感にのっとって財政の再建もしてまいりましたし、この国を牽引する施策も提言し、実現もしてまいりました。
 確かに幾つかの成果も上げてきましたが、もはや引き返せないところまで来た地球の温暖化や急速に進む少子化など、東京と日本は複合的な危機にさらされておりまして、取り組むべき課題はまだまだ山積しております。しかし、肝心の国政は、この国を一体どこに導こうとしているのかどうも判然としません。ゆえにも、眼前の危機に迅速に対処し、十年先に実を結び、五十年先、百年先にもつながっていく政策についても、東京から日本の未来を切り開いていく気概でこれをステディーに進めてまいりたいと思っております。
 もとより国には、首都を預かる知事としていうべきことはいい、求めることは強く求めてまいります。
 他の質問については、関係局長から答弁いたします。
   〔福祉保健局長安藤立美君登壇〕

○福祉保健局長(安藤立美君) 二点についてお答えを申し上げます。
 まず、高次脳機能障害者支援の取り組みについてでありますが、都は、支援拠点機関であります心身障害者福祉センターに支援コーディネーターを配置し、医療や福祉サービスの利用等に関する専門的な相談や、区市町村等の相談支援従事者を養成する人材育成研修などを行っております。また、二次保健医療圏ごとに医療機関、区市町村、保健所等との連絡会を設置し、地域における支援ネットワークの整備を進めております。さらに、都民を対象にした障害特性を理解するための冊子や、相談支援従事者向けのハンドブックを発行するなど、高次脳機能障害者に対する支援の普及促進に努めております。
 次に、区市町村における取り組みの促進についてでありますが、高次脳機能障害者を支援していくためには、身近な地域で相談や支援を受けられる体制を確保することが重要でございます。
 このため、都は、平成十九年度から区市町村高次脳機能障害者支援促進事業を開始し、相談支援や普及啓発等を行う区市町村に対する財政支援を行っております。本事業に取り組む区市町村は当初二区でありましたが、さまざまな機会をとらえて働きかけた結果、二十一年度は十四区市と着実に増加しており、二十二年度は二十四区市での実施を予定しております。
 今後とも、先駆的な取り組み事例を紹介するなど、高次脳機能障害者支援の充実に向けた区市町村の取り組みを促進してまいります。
   〔都市整備局長河島均君登壇〕

○都市整備局長(河島均君) 横田空域の返還についてお答えいたします。
 在日米軍が管制をする横田空域は、一都八県にわたる広大なエリアに広がっておりまして、民間航空機の運航の支障となっております。
 一昨年九月に再編実施のための日米ロードマップに基づいて空域の一部が返還されましたが、これにより飛行時間の短縮や燃料削減などにつながる効率的な飛行ルートの設定が行われるとともに、羽田の再拡張後の容量増加にも対応する管制が可能となりました。
 さらに、横田空域の全面返還が実現すれば、首都圏空域を再編成して、我が国が一体的に管制業務を行うことにより、羽田の発着便はもとより、この空域におけるより合理的な航空路の設定ができるようになります。
 国は、ロードマップで合意した日米両政府による横田空域全体のあり得べき返還に必要な条件の検討を今年度中に行うとしております。
 都は引き続き国に対して、横田空域及び管制業務の早期全面返還の実現を米政権に強く働きかけることや、同空域を活用した合理的な航空路を設定することを強く求めてまいります。
   〔産業労働局長前田信弘君登壇〕

○産業労働局長(前田信弘君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、まちの活性化への支援についてでありますが、交通インフラの整備を契機として、地元の自治体や商店街が節目節目に各種イベントを行うことは、商店街の売り上げの拡大といった経済的効果のみならず、地域コミュニティの維持発展や地域のイメージアップにつながるという波及効果もあります。
 都は、これまでも新・元気を出せ商店街事業により、こうしたイベントや活性化事業を積極的に支援し、商店街のにぎわいの創出を図ってまいりました。
 お話の成田スカイアクセスの開業と連動した日暮里駅周辺の活性化につきましては、今後、地元自治体や商店街の意向を聞きながら、多面的な支援を検討してまいります。
 次に、アニメの観光資源としての活用についてであります。
 アニメは世界に誇る日本の文化であり、各国で高い人気を博している東京の重要な観光資源であります。
 これまで都は、東京国際アニメフェアなどによりまして、アニメに関する情報発信を行うとともに、国の内外から集客を図ってまいりました。アニメの世界を身近に感じることができる作品ゆかりの地、あるいはアニメの制作過程を紹介する施設などは、ファンにとりまして東京を訪れたくなる魅力的な観光資源でございますが、まだ十分に知られていない状況にあります。
 このため、都では、地域のさまざまなアニメ関連施設やイベントなど、観光に活用できる資源の調査を行い、得られた情報をもとに多言語によるパンフレットを作成し、海外のイベントなどを通じて広く情報を発信してまいります。また、地域などとの連携により観光ルート化を図るなど、アニメの観光資源としての活用を一層推進してまいります。
   〔港湾局長比留間英人君登壇〕

○港湾局長(比留間英人君) コンテナターミナルにおいて貨物を迅速に搬出入させる取り組みについてでございます。
 港湾の国際競争力強化に向けて、貨物集荷に努めるとともに、ターミナルにおける貨物の搬出入を短時間に行うための取り組みを推進することは重要であり、渋滞解消は大きな課題であると認識をしております。
 ターミナルにおいては、翌朝の配達に備えて午後から夕方にかけて貨物引き取りのトラックが集中するため、渋滞が著しい状況にございます。このため、都は、これまでも周辺道路にコンテナ車専用レーンを設置するなど、混雑の緩和に努めてまいりました。
 現在、大井ふ頭の周辺に保管場所を設置し、午前中に輸入貨物をその場所に移動し、夕方にはトラックがターミナルに入場することなく貨物を引き取れる仕組みを運送事業者と共同で構築し、ターミナル周辺の混雑緩和が図れるよう実証実験を開始したところでございます。さらには、大井ふ頭近隣で新たな埋め立てを行い、コンテナを保管するバンプールなどを整備することにより、集中するトラック動線の分散を図ってまいります。
 今後とも、多様な手法により、渋滞解消を初め物流の円滑化を図り、京浜港の国際競争力の強化に取り組んでまいります。

副議長(鈴木貫太郎君) 三十一番たきぐち学君。
   〔三十一番たきぐち学君登壇〕
   〔副議長退席、議長着席〕

○三十一番(たきぐち学君) 初めに、救急医療について伺います。
 東京都は、昨年の八月三十一日より、救急医療の東京ルールの運用によって、これまで受け入れ先が決まらなかった選定困難事案への対策に着手し、救急患者が迅速に医療を受けられるよう取り組みを開始しました。
 東京ルール適用事案の一日平均件数は、二月までの六カ月間で三十件、当初想定していた百件より低い水準で推移しているものの、ことしに入って増加傾向にあります。医療機関からの話では、想定の件数より少ないのは、東京ルールの開始によって地域救急医療センターへの症例の集中を嫌って、二次救急医療機関が積極的に受け入れを図っている結果との指摘もあります。
 東京ルール開始後四カ月間の救急搬送時間を前年同期間と比べると、十二医療圏すべてで三十分以上かかった件数が増加しており、平均搬送時間も長くなっています。これだけで判断すると東京ルールの効果は出ていないのではないか、心配せざるを得ません。
 私たち民主党は、平均時間四十七分という全国最低の救急搬送時間を全国平均以下の三十分に短縮するべきだと考えていますが、都は明確な目標を掲げていません。救急搬送にはさまざまなケースがあり、すべての効果を時間だけで判断できるものではありませんが、目標がなければ成果をはかることはできません。搬送時間が長くなっている現状を分析した上で、東京ルールの目標値を明確に設定するべきと考えますが、所見を伺います。
 これまでの運用実績を見ると、当初は調整役としての機能を担うはずだった地域救急医療センターが、実際には全事案の約六五%を受け入れています。事実上、最後のとりで病院としての役割を担っている地域救急医療センターの存在が、この制度を円滑に運用できるか否かのかぎを握っていると考えます。今後、事案数が増加した場合、十分機能していくのでしょうか。
 平成十年に四百十一あった都内の救急医療機関が、この十一年間で三百三十まで二割も減少しており、都内の救急病院の厳しい経営実態が推察できます。さらには、救急患者の診察料の未払いが地域救急医療センターにとっての不安要素ともなっています。都は、損失医療費の補てん率を高めてはいるものの、抜本的な対策が求められていると考えます。
 救急医療現場の実態の詳細を把握することを強く求めます。その上で、現在の地域救急医療センターに対するさらなる支援の拡充を図る、あるいはすべての二次救急医療機関に対して東京ルールへの積極的な参加を促すことで負担の平準化を図っていくなど、東京ルールを安定的に運用していくために、今後どのような方向性を持って取り組みを進めていくのか伺います。
 東京ルール適用事案の多くは、薬物や急性アルコール中毒、精神症状のある人、認知症の高齢者や路上生活者など、傷病以外の部分で対応の難しいケースであり、搬送先選定の大きな障害になっているとの指摘があります。こうした患者の受け入れによって、本来の救急医療業務以外の業務に多くの時間を割かれているという実態もあるようです。
 このような方々への対応は、救急医療の分野だけで解決するものではなく、関係機関が連携して取り組まなければ、救急患者を迅速に医療が受け入れる体制を構築することへの根本的な解決とはならないと考えます。
 精神的な問題を抱える患者に対しては精神科医療との連携、認知症の高齢者などに対しては行政の福祉部門との連携が不可欠です。精神救急の現場に余裕がない状況下では、例えば地域救急医療センターに精神科医を配置することを促したり、難しい背景のある高齢者などに対しては、福祉の担当者が地域救急会議のメンバーとして問題を共有し、体制を構築することなどの対策が急務と考えます。所見を伺います。
 今後、東京ルールの効果を上げるためには、東京消防庁との綿密な連携と情報の共有が欠かせません。運用開始から六カ月とはいえ、人の命がかかった救急医療は、実績の検証を常に行い、改善点を見つけ、スピード感のある対策が求められます。
 運用開始後四カ月の同時期で比べると、三次医療機関への搬送件数は約千件増加しています。消防隊の現場の対応は変わったのか、三次救急搬送の現場に変化はあるのかなど、複眼的にとらえることが必要です。東京ルールに関する東京消防庁との連絡協議体制は確立されているのか伺います。
 東京ルールは、医療法に基づき、ベッド数や人口に応じて設定された二次保健医療圏を単位として制度構築がなされています。ベストな医療は生活圏と医療圏が一致していることだと考えます。
 しかし、放射線状に都市が形成されてきた東京都において、現在の二次保健医療圏が生活圏と符合しているとはいえません。こうした根本的な課題をも内包していると認識をした上で、今後の東京ルールのあり方を模索していくことも必要だと問題提議をし、次の質問に移ります。
 環境施策について伺います。
 東京都は、世界で最も環境負荷の少ない先進的な環境都市の実現に向け、カーボンマイナス東京十年プロジェクトを推進しています。
 しかしながら、国に先駆けてスタートした排出権取引あるいは自然エネルギー利用促進のための太陽光発電設備設置促進など、CO2削減対策を論じるとき、今あるエネルギー消費量を肯定した上での対策、つまり現在のエネルギー消費を前提としたプラスアルファの施策が目立ちます。エネルギー資源の多くを輸入に頼っている日本のエネルギー安全保障を考えたとき、既に存在しているのに使われずに放出されている未利用エネルギーや、蓄積したエネルギーを逃がさないという視点は、プラスアルファではなく、一昨年の洞爺湖サミットで日本から世界に発信した、もったいない精神を体現する日本にこそ必要とされる施策であり、取り組むべき分野と考えます。
 未利用エネルギーについては、代表質問で今後の取り組みを伺いました。ここでは家庭部門におけるさらなる取り組みを求め、質問いたします。
 二〇〇六年度における都内のCO2排出量は、家庭部門で九〇年度比一〇・八%増加しています。給湯や冷暖房におけるエネルギー使用量が中心ですが、太陽光などの再生可能エネルギーや省エネ家電製品に対する投資に比べて、蓄積したエネルギーを逃がさない、つまり断熱に対する認識が不十分ではないでしょうか。
 ヨーロッパでは、まずエネルギーの必要量を減らす、すなわち断熱強化。次に、石油などの化石燃料のかわりに持続可能な再生可能エネルギーを使う、すなわち再生可能エネルギー。そして最後に、化石燃料を効率よく使用する、すなわちエネルギー効率のよい家電製品、これによってCO2排出ゼロ住宅を実現するのが最も効率のよいエネルギーサイクルという概念があるようです。
 国立環境研究所の試算では、一九九〇年比CO2排出一五%以上削減するためには、住宅分野では新築の一〇〇%、既存住宅の改修年一%を高断熱住宅とする必要があるとされています。再生可能エネルギーなど省エネの手段の効率をより高めるためにも、住宅の高断熱化が有効であると考えます。所見を伺います。
 都は、東京都住宅マスタープランにおいて、次世代省エネ基準に適合した新築住宅の比率を二〇一五年までに六五%とする目標を掲げていますが、二〇〇五年で一四%にとどまっています。また、既存住宅については、次世代省エネ基準よりもハードルの低い、窓に二重サッシまたは複層ガラスを使用した住宅の比率が、目標四〇%に対して二〇〇八年で一四%にすぎず、目標とする水準には遠く及びません。年間十から十五万戸の新築住宅もさることながら、六百八十万戸ある既存住宅の改修、リフォームを促進することは、地域経済への波及効果も期待されます。
 国は住宅版エコポイントを始めますが、省エネ住宅の適合率を上げ、目標を達成するためには、東京都独自の支援策をさらに強化するべきと考えますが、所見を伺います。
 ドイツでは二〇〇八年から、すべての新築住宅に年間のエネルギー消費量、CO2の排出量の表示を義務づけるエネルギーパス制度が始まり、EU各国でも採用が進められようとしています。対象の住宅がどの程度のエネルギーを消費するか、その性能を数値で表示することによって、住宅の賃貸、売却時における住宅のランク資料として活用されています。
 この制度のポイントはエネルギーの見える化にあります。日本でも商品、サービスのライフサイクルの過程で排出されたCO2量を表示するカーボンフットプリント制度、直訳すると炭素の足跡制度導入に向けたモデル事業を開始しています。CO2という見えないものを数字で見えるようにすることは、目標や達成度をよりわかりやすく、人々の行動を促します。
 パス制度は、都民の行動を促すと同時に、住宅の資産価値を高めることにもなり、中古住宅市場の活性化にも寄与するものと考えます。
 都では、条例改正により、ことし十月から、延べ床面積五千平米を超えるマンションに対して環境性能を示すラベル表示を義務づけましたが、より広範囲な住宅に住宅エネルギーパス制度導入の検討を始めるべきと考えますが、所見を伺います。
 次に、ものづくり企業の振興について伺います。
 私の地元荒川区は、印刷、金属加工、皮革、衣服関連などを中心としてさまざまな業種の事業所が立地していますが、とりわけ製造業が盛んなものづくりのまちとして発展してきました。製造業が占める割合は全産業の約二七%と、区部全域と比べ二倍以上です。
 また、四人以下の従業員規模の事業所数が六割以上を占め、中小零細企業が二十三区の中でも際立って高いのが特徴です。こうした中小零細企業は、下請部品や半製品の製造が多いことから、不況や価格競争、発注側の経費削減等のあおりをまともに受け、利益を削らざるを得ないという、もともと非常に弱い立場にあります。
 このような下請を中心とした荒川区の事業所は、今では最盛期の半分まで落ち込んでいます。長期的な傾向に加えて、昨今の我が国経済を取り巻く厳しい環境がさらなる追い打ちをかけ、今や荒川区の製造業は極めて深刻な状況にあります。
 都は、下町四区、台東、荒川、墨田、葛飾と連携して、それぞれの頭文字をとったTASKプロジェクトを推進していますが、今こそこうした企業を下支えする支援策を強力に行っていくことが求められています。
 今後、都は、ものづくり企業の振興をどのように図っていくつもりか、知事の所見を伺います。
 ものづくりの頂点は、熟練した技能を持つ職人です。荒川区には独自のマイスター制度があり、広く活躍されていますが、技術をいかに継承していくのか、後継者の育成が大きな課題となっています。ものづくり人材を確保するには、ものづくりの魅力、トップランナーのステータスを高めることが重要です。
 東京都は、都内の中小企業に勤務するすぐれた技能を持つ人を東京マイスターとして認定しており、これまで千二百人を超える方が東京マイスターの称号を得られていますが、その存在をどれだけの人が知っているでしょうか。東京マイスターの積極的なブランディングを図り、認知度を高め、表彰制度にとどまらず、活躍の場を提供していくことが必要だと思います。
 所見を伺い、私の質問を終わります。(拍手)
   〔知事石原慎太郎君登壇〕

○知事(石原慎太郎君) たきぐち学議員の一般質問にお答えいたします。
 懸命に努力をする小零細企業への支援についてでありますが、東京には多種多様な基盤技術を有する小零細企業が数多く存在し、日本の産業を支える重要な役割を果たしております。しかし、こうした企業の多くは、国際競争の激化や長引く不況により厳しい経営環境に置かれ、ものづくり産業の持続的な発展が危ぶまれております。
 あなたと同じで、私の選挙区でありました大田区にもこうした零細企業がたくさんありまして、そういった企業の存続のバリアの一つは、だれに、どうやってこの技術を継承していくかということ。もう一つは、相続の問題なんですね。こういった問題を周りでやはり援助し、解決してあげないと、せっかく大事な役割を根底の根底で果たしている小零細企業の存続というのは難しいと思います。
 このため、技術力の向上や受注体制の強化を図るとともに、制度融資の充実など、多面的な支援を一層強化していかなければならないと思っております。
 今後も、こうした取り組みを着実に実施し、東京の産業の屋台骨を支える小零細企業をしっかりと支援していくべきだと思っております。
 他の質問については、関係局長から答弁します。
   〔福祉保健局長安藤立美君登壇〕

○福祉保健局長(安藤立美君) 四点についてお答えを申し上げます。
 まず、東京ルールについてでありますが、昨年八月末の運用開始以来、東京ルールとしての事案は、本年二月末までに五千五百五十六件となっており、地域の救急医療機関相互の協力連携や、救急患者受け入れコーディネーターによる地域を超えた調整が行われ、救急患者は確実に受け入れられております。
 東京ルールの目標は、救急患者の迅速的確な受け入れであります。事業開始後、約半年を経過したところでありますが、今後とも実績を踏まえた検証を重ね、着実にルールの定着を図ってまいります。
 なお、適切な救急医療の確保のためには都民の皆さんの協力が欠かせませんことから、救急医療が都民にとって貴重な社会資源であることの普及啓発を一層行うとともに、シャープ七一一九の救急相談センターの利用を促進してまいります。
 次に、東京ルールの今後の方向性についてでありますが、地域救急医療センターの役割は、一義的には患者受け入れのための地域内調整であり、その調整が難しい場合にみずからも患者の受け入れを行うものであります。圏域内の二次救急医療機関が一体となって救急患者の受け入れを行うという東京ルールの趣旨から、地域救急会議を通じて救急医療機関同士の連携強化を図り、地域全体で患者を受けとめる体制の整備を進めております。
 あわせて、来年度、地域救急医療センターの診療体制のさらなる強化を図るための支援を充実することといたしました。
 次に、関係機関との連携についてでありますが、東京ルールとしての事案の中には困難な背景を持つケースが相当数含まれておりますが、こうした事案に対しましては、救急医療機関だけでなく、関係機関の協力が必要であります。このため、医療、消防、警察、福祉部門などが参画する地域救急会議を設置し、この会議において、患者の受け入れ時や退院時に、それぞれの機関が役割に応じた支援を行うよう、課題の把握及び解決に向けた検討を行ってまいります。
 最後に、東京消防庁との連携についてでありますが、東京ルールの取り組みには、救急の現場で搬送業務を担う東京消防庁との連携、協議が不可欠であります。このため、東京ルール事案と判断する目安や、地域救急医療センターとの連絡体制、救急患者受け入れコーディネーターと東京消防庁指令室との協力連携体制等、東京ルールについて議論を重ね、一体となってその仕組みを構築してまいりました。運用開始後の現在も、地域救急会議の場などにおきまして、現場の状況を把握し、個別の事案について問題が発生する都度、常に協議をしながら、事業を実施しているところであります。
   〔都市整備局長河島均君登壇〕

○都市整備局長(河島均君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、住宅の高断熱化などの省エネ対策についてでございます。
 地球温暖化の防止に向け、二酸化炭素排出量の削減など環境負荷の低減を図るためには、住宅分野におきましても環境に対する負荷の小さい住まいづくりに取り組むことが必要であると認識しております。
 都内の家庭部門におけるエネルギー消費を見ると、給湯及び冷暖房によるものが過半を占めておりまして、窓や壁などの断熱性能の向上を図ることに加えまして、省エネ性能にすぐれた給湯器やエアコンなどの高効率設備機器の導入を図ることが重要でございます。
 さらに、太陽エネルギーを初めとした再生可能エネルギーの活用など、省エネ対策として多様な取り組みを推進することが必要であると考えております。
 次に、省エネ住宅を促進するための都独自の支援策についてでございますが、住宅の省エネ化に当たりましては、新築住宅に対する施策はもとより、都内に数多く存在する既存住宅の省エネリフォームなどを促進していくことが重要であると認識しております。
 このため、都では、省エネリフォームに関して寄せられた優良事例や助成制度などを取りまとめたガイドブックを他の自治体に先駆けて作成し、都民や事業者に情報発信するなど、独自の取り組みを行ってまいりました。
 来年度は、新たに、希望する家庭に専門家を派遣し、住宅の省エネリフォームを技術的に支援し、既存住宅の省エネの動きを促進していきたいと考えております。
   〔環境局長有留武司君登壇〕

○環境局長(有留武司君) 住宅への環境性能表示制度の導入についてお答えいたします。
 都内の住宅戸数は、その七割が集合住宅となっており、平成十七年から、購入者が環境に配慮した住宅を選択しやすいよう、一万平方メートルを超える大規模マンションを対象に、マンション環境性能表示制度を導入いたしました。
 さらに、本年十月からは、改正環境確保条例に基づきまして、五千平方メートルを超えるマンションに対象を拡大し、あわせて二千平方メートル以上のマンションにも適用を可能にするなど、順次制度の拡大を進めてきております。
 今後とも、この制度の活用を図り、住宅の環境性能表示の普及を進め、定着を図ってまいります。
   〔産業労働局長前田信弘君登壇〕

○産業労働局長(前田信弘君) 東京マイスターについてのご質問にお答えします。
 熟練した技能を持つ方々は、それぞれの産業分野のみならず、東京の貴重な財産でありまして、その確保と育成を図ることが求められております。
 都では、昭和五十八年度から、金属加工や飲食物調理など、二十の職業部門の第一線で活躍され、特にすぐれた技能を有している方々に知事賞を授与しておりましたが、さらに平成十五年度から、その受賞者の方々を東京マイスターとして認定しております。
 こうした東京マイスターの技能や功績は、都のホームページに掲載するほか、講師データベースに登録し、ものづくり講習会を実施する区市町村や民間団体等に広く情報提供しておりまして、知名度の向上を図っております。
 また、活躍の場の拡大に向けては、職業能力開発センターを地域に開放する技能祭や、職人わざの奥深さを紹介する、たくみのわざフェアなどの場におきまして、その作品の展示や実演を行い、その技能のすばらしさを都民に理解していただく機会を提供しております。
 さらに、若者に技能の現場を体験させる職人塾において、東京マイスターの方々が親方としてものづくりの魅力を伝えるなど、後継者の育成にも貢献していただいております。
 今後とも、こうした取り組みを積極的に進めまして、東京マイスターの社会的地位を高めるとともに、活躍の場を広く提供することにより、ものづくり技能の振興に努めてまいります。

議長(田中良君) 四番吉住健一君。
   〔四番吉住健一君登壇〕
   〔議長退席、副議長着席〕

○四番(吉住健一君) 初めに、学校の耐震補強について伺います。
 命を守りたい、学校で生活をする子どもたちの命、学校施設に集う地域の人たちの命、全国の自治体は学校の施設に集まる人たちの命を守るため、国と協力をし、耐震補強を進めてまいりました。
 昨年十二月二十八日付の読売新聞の報道によると、文部科学省に全国の自治体から要望のあった学校施設の関連予算は、約五千棟分、二千七百七十五億円であり、事業仕分けや政務三役の協議を経て閣議決定された二十二年度政府予算案では、約三七%に当たる二千二百棟分、一千三十二億円が計上されたとあります。
 念のため文部科学省のホームページで調べましたが、昨年七月一日に前政権の閣議で了解された概算要求基準における経済危機対応等特別措置の要望枠を活用して、市町村等が計画していた耐震化事業、五千棟分、二千七百七十五億円を要求したと記載されています。
 その後、新政権発足に伴い、マニフェスト工程表に掲げられた主要事項を実現するため、各府省は、それらを除き、平成二十一年度当初予算よりも減額した要求を行うという厳しい方針の中でも、耐震性の低いものは優先的にという判断で、前年度より三十五億円増の要求をし、事業仕分けの結果、予算要求の縮減となり、概算要求から五十四億円を削減した約二千二百棟分、一千三十二億円の予算案となったそうです。
 知事は施政方針の中で、全国の自治体が予定している事業全体に比して大幅に不足する予算しか計上していませんと述べられました。
 そこで、お尋ねいたします。直下型地震の危険にさらされた東京都として、一、都内の公立小中学校及び幼稚園の耐震化率の状況、二、当初計画していた来年度の耐震化計画への影響、三、今後速やかに耐震化を進められるよう、どう取り組まれるか。これは公立学校施設の話でございますので、教育長にお伺いいたします。
 幼稚園から中学校までの子どもたちを預かる施設であり、地域のコミュニティの核として多くの人が集まります。そして、災害時には地域住民が避難生活を送る施設ですので、早急なる耐震化を目指すべきであります。
 続いて、新宿駅周辺地区のまちづくりについてお伺いします。
 新宿駅の西口は、東京都庁もございますが、大規模な高層建築が建ち並び、耐震性については危険度が低いということで、大震災の際も地区内残留地区となっています。一方、東口方面は、戦後早い段階から商店街が形成され、中小のビルが建ち並び、今も耐震化を必要とするビルが残されています。
 新宿駅の一日平均の乗降者数は三百四十六万人で、世界で最も多くの乗降客があるとギネスブックにも認定されています。駅周辺は、住民だけではなく、観光客、買い物客、そして働く人など、区民、都民だけではなく、多くの来街者が集まる地域です。都も、災害時における帰宅困難者の誘導訓練を実施するなど、特に防災についての取り組みを行っております。
 新宿駅東地区は、地下鉄副都心線など交通にまつわる施設の多い地区です。また、緊急輸送道路である靖国通り、明治通りなどの幹線道路が入り組んだ地区です。このような地区で沿道建物の耐震化を進めることは、地区の防災性の向上につながります。
 そこで、お尋ねいたします。都は、緊急輸送道路の沿道建物の耐震化にどのように取り組まれるか、お伺いいたします。
 また、駐車場の附置義務についてお伺いいたします。
 東口方面は古くからの繁華街、歓楽街として多くの人を迎えていますが、建ち並ぶ中小のビルが耐震化のために建てかえをしようとするときに、駐車場の附置義務による制限があります。
 銀座地区などでは、地元と地元区の協力のもと、建物単位ではなく地区全体で必要な駐車場の台数を確保するという地域独自のルールを定め、駐車場の附置義務の課題を克服したと伺っています。その手法を、新宿駅東地区の悲願であるサブナードの延伸に役立てられないかと考えています。
 すなわち、サブナードの延伸や周辺の大規模開発に合わせて駐車場を整備し、周辺の中小ビルの附置義務台数の軽減を図ったり、その駐車場を附置義務駐車場として中小ビルが共同で活用するという方法です。駐車場整備にかかる費用負担をどうするかなど課題はありますが、明治通り下を通る地下鉄副都心線のコンコースとサブナードを接続することが、まちの巡回性を高める上で重要な方針として、地元も新宿区も考えています。
 サブナードの延伸については、都議会でも取り上げられ、当時の都市整備局長からは、都は区の取り組み状況を踏まえ必要な協力を行ってまいりますと答弁されています。
 駐車場の附置義務に関する地域ルールの策定については、地元新宿区が主体となることは理解していますが、今後、地域と新宿区との話し合いが進められていく中で、都も協力をしていくべきと考えます。ご所見をお伺いします。
 次に、歴史的建造物への取り組みについて伺います。
 東京には、都の選定した歴史的建造物が数多く存在しております。例えば、神田のやぶそば、いせ源といった和風建築や、新宿でも早稲田奉仕園スコットホールというれんがづくりの洋風建築などがあります。また、やはり新宿に残っている作家林芙美子記念館など文学者ゆかりの建造物などもあり、これらは地域のシンボルとして親しまれてきました。日々激しく変化する東京においても、これらの建造物は、味わい深く、趣ある雰囲気を醸し出しています。
 しかし、国や都の文化財に指定された建造物には、その修繕などのための補助制度がある一方、歴史的建造物には支援の仕組みが整っておらず、維持に要する負担が重くなっています。それゆえ、歴史的建造物について、所有者の維持管理に係る負担の軽減を支援することにより、その保存を図り、建造物を中心とした地域景観の魅力を高めていくべきではないかと考えます。
 そこで、都選定の歴史的建造物の保存に対する知事の所見を伺います。
 そして、地域景観の魅力を高めるためには、歴史的建造物に加え、周辺地域の整備をすることも重要であろうかと思います。また、地域にとって魅力的な景観づくりを行うことは、国内外の観光客を引きつけるとともに、地域の活性化につながる重要な取り組みであると考えます。
 そこで、歴史的建造物の周辺地域への支援について、観光振興の観点から、都はどのような取り組みを行うのか、お伺いします。
 次に、西富久地区の市街地再開発事業と環状四号線の整備についてお伺いいたします。
 西富久地区の市街地再開発事業は組合施行ですが、その地域を通る環状四号線の整備は再開発事業の進展には不可欠な事業となっております。
 西富久地区は、バブル期に地上げの影響を大きく受け、人口が激減し、空き地や空き家が虫食い状に散在し、住環境が悪化した場所です。住民と行政、さらには学識者も加わって、独自の議論や意見の集約を経て、昨年十一月には再開発組合が設立され、十二月十三日には設立祝賀会が催されました。ちなみに、国土交通大臣からも祝福のメッセージが寄せられましたが、閣僚が祝福の言葉を贈った以上、事業が進まないということはないと信じてやみません。
 現在、再開発組合では、平成二十二年内の権利変換認可の取得を目指して事業を進めていると聞いております。再開発事業を進めるに当たっては、地区内権利者の合意も重要ですが、施行区域内の都道である環状四号線の整備に係る公共施設管理者負担金の確保も、再開発組合の資金計画上、大変重要なものです。市街地再開発事業においては、こうした都市計画道路整備のほか、施設建築物などに対する国からの補助金が予定をされています。
 今まさに国においても予算審議が行われているところではございますが、平成二十二年度からこれまでの個別補助金を一括化する交付金を創設することと聞いています。国からの補助金の確保など、西富久地区の再開発事業を着実に進めていくための都の考えを伺います。
 また、西富久地区の再開発事業区域の北側、富久町から河田町までの区間については、現道がなく、再開発事業とあわせて街路整備を推進することが不可欠です。
 そこで、この区間の環状四号線の整備の現状と今後の取り組みについて伺います。
 最後に、環状四号線などの都市計画道路の用地取得について伺います。
 都市計画道路の整備については、都も、なるべく速やかに、かつ円滑に進められるよう努力をされているところだと思っております。しかしながら、実際に人が生活しているまちの中に道路の計画線が引かれていますので、簡単には進みません。これまでも、整備時期が確定しない該当箇所の関係権利者に少しでも便益をということで、建築制限の緩和も行われてきました。
 しかし、長い期間にわたって生活をし、店舗や事業を営んでいる関係権利者には、土地という資産に対して深い思い入れがあります。財産権が保障される我が国において、土地は相対的に価値の高い財産であり、権利者意識も相まって、用地の取得には時間がかかります。
 また、道路計画は、拡幅だけではなく、住宅地を横断する予定地もあります。関係者との意思の疎通や立ち退き後の生活設計も含めて、さまざまな努力を必要とします。時間はかかっても、必要な努力を積み上げて、事業を実行していただきたいと思います。
 東京のまちの活性化において道路は必要不可欠な基盤であり、道路づくりが道半ばとなってしまっていては、活気が失われていく場合もあります。
 そこで、現在の都市計画道路の用地取得における困難性をどのように考え、どのように克服をしていらっしゃるのか、伺います。
 以上、コンクリートにまつわる質問が続きましたが、人の命を守るコンクリート、生活に必要なコンクリートもあります。コンクリートから人へと、大変すばらしいスローガンには聞こえます。しかし、実際に今、政権を担っている与党の幹部が、地方選挙において、このまちでもし票が少なければ予算をつけないというふうに聞き取れる発言をする、恫喝めいたことをいうのは、まさに逆行した話であろうと思います。
 細かいことはいいませんが、スローガンにとらわれず、本当に都民生活に大切な政策判断をしながら精進していくことを都議会初めての質問としてお誓い申し上げまして、一般質問を終了させていただきます。(拍手)
   〔知事石原慎太郎君登壇〕

○知事(石原慎太郎君) 吉住健一議員の一般質問にお答えいたします。
 都が選定した歴史的建造物の保存についてでありますが、明治から昭和にかけてつくられた都選定の歴史的建造物は、古い料亭とか住宅等、関東大震災や戦災など幾多の災いを免れて、今なお実際に使われている貴重な遺産であります。時代の雰囲気を醸し出し、地域の景観を特徴づけるこうした建造物を大切にし、次代に継承することは我々に与えられた責務であると思います。
 このため、都は、新たな取り組みとして、都などの資金に加え、この趣旨に賛同する都民や企業からの寄附を募るファンドを創設し、これらの建造物の保存や修復を応援することといたしました。
 仄聞しますと、同じことを既に、こういった建物の多い、隣の神奈川県の鎌倉市は小規模なりにやっているそうでありますが、いずれにしろ、こうした取り組みを通じて、歴史的建造物を核とした地域の魅力的な景観づくりを進めていきたいと思っております。
 他の質問については、教育長、技監並びに関係局長から答弁いたします。
   〔教育長大原正行君登壇〕

○教育長(大原正行君) 三点のご質問にお答え申し上げます。
 まず、公立小中学校及び幼稚園の耐震化率の状況についてでございます。
 平成二十一年四月一日現在の耐震化率は八二・六%であり、耐震性のない建物の棟数は一千二百六十三棟でございました。
 学校設置者である区市町村は、国庫補助金と東京都独自の補助金を有効に活用して耐震化に取り組んでおりまして、今年度は四百五棟の耐震化を完了する見通しであります。
 このほかに、年度末をもって使用停止、または取り壊し予定の建物が十四棟ございます関係で、今年度末には、耐震性のない建物の棟数は八百四十四棟にまで減少し、耐震化率は八八・四%にまで上昇する見込みでございます。
 次に、来年度の耐震化計画への影響についてでございます。
 平成二十二年度に区市町村が耐震化を計画している棟数は、構造耐震指標であるIs値が〇・三未満の建物、すなわち大規模地震により倒壊等の危険性の高い建物は約百五十棟でございます。それから、Is値は〇・三以上でございますが、倒壊等の危険性のある建物は約三百三十棟ございます。
 文部科学省の説明によりますと、平成二十二年度の当初予算案では、Is値〇・三未満の建物の耐震化事業は国庫補助事業として最優先で採択される見込みでありますが、Is値〇・三以上の建物については事業採択されない可能性が高く、今後、国において補正予算が編成されなければ、計画全体の七割弱に相当する約三百三十棟の耐震化に影響が出ることが懸念される状況でございます。
 次に、今後の取り組みについてでございますが、都教育委員会は、これまでも国に対し、あらゆる機会を通して、耐震化事業に必要な予算措置を行うよう要望してまいりました。
 区市町村は、次代を担う幼児、児童、生徒の生命を守るために、厳しい財政状況の中、優先的に予算を計上し、学校施設の耐震化に取り組んでおりますが、国庫補助を受けずに耐震化事業を行うことは困難でございます。
 平成二十二年度当初予算案では、都内区市町村の耐震化事業のうち、七割弱が国庫補助を受けられない可能性が高いことから、今後とも国に対して十分な予算措置を求めてまいります。
 また、国の補正予算の編成に当たりましては、夏季休業中に実施されることが多い、この学校施設の耐震化工事が予定どおりに実施できるよう、国に対して速やかな対応を働きかけてまいります。
   〔東京都技監道家孝行君登壇〕

○東京都技監(道家孝行君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、環状第四号線の整備の現状と今後の取り組みについてでありますが、環状第四号線は、港区高輪三丁目から江東区新砂三丁目に至る延長二十八・八キロメートルの骨格幹線道路であり、交通渋滞の解消や環境改善に資するとともに、地域の安全性や防災性の向上にも寄与する重要な路線でございます。
 このうち、現在事業中の新宿区余丁町から河田町までの三百三十メートルの区間は、起伏が大きく、高低差が最大四メートル以上あるため、交差する道路との接続や沿道の宅地との高低差に関する調整など、さまざまな課題を解決しながら事業を進めております。これまでに約九割の用地を取得し、昨年度から工事を実施しております。
 また、お話にありました西富久地区の再開発事業の区域の北側から余丁町までの三百三十メートルの区間につきましては、区部における第三次事業化計画の優先整備路線に位置づけておりまして、昨年十月に用地測量説明会を開催し、現在、用地測量を実施しております。平成二十二年度には事業認可を得て、用地取得に着手する予定であります。
 今後とも財源の確保に努め、地元の理解と協力を得ながら、環状第四号線の整備に積極的に取り組んでまいります。
 最後に、都市計画道路の用地取得における困難性とその対応についてでありますが、東京の用地取得におきましては、住宅や店舗が密集しているとともに、用途地域により移転先が制限される工場などの案件や、多数の関係権利者との同時契約を必要とするマンションがあるなど、大都市特有の事情がございます。
 また、適正な補償を行ってはおりますが、移転後の生活や営業への不安から、関係権利者が生活再建の見通しを立てるまでに多くの時間を要することなどの困難性が挙げられます。
 このため、事業認可に先立ち事前調査を行い、工場などの移転候補地の検討や、多数の権利者全員との同時契約に向けた契約方法や時期の検討、宅地と新たな道路に生じる高低差の調整など、用地取得に伴うさまざまな課題の早期解決に取り組んでおります。
 さらに、関係権利者に対して個別相談会をきめ細かく実施し、個々の折衝では十分な説明と生活再建への助言、助力を行うなど、さまざまな工夫に努めているところでございます。
 用地取得はまさに道づくりの第一歩であります。これまで道路行政の現場で多くの都民や関係者の方々に助けられ、私も道づくりを続けてまいりました。道路は都民生活を支える最も基礎的な都市基盤であります。今後とも早期の事業効果の発現を目指し、用地取得を着実に進め、都民の皆様から譲り受けた大切な財産を重要な都市基盤である都市計画道路として整備し、適切に維持管理していくことで、東京の永続的な発展に貢献してまいります。
   〔都市整備局長河島均君登壇〕

○都市整備局長(河島均君) 三点のご質問にお答えいたします。
 まず、新宿駅東地区の緊急輸送道路沿道建物の耐震化についてでございますが、この地区では靖国通り、明治通り、甲州街道が緊急輸送道路に指定されておりまして、都は来年度、区とともに、これら三路線の沿道建物にローラー作戦を展開し、建物所有者を訪問し、直接耐震化を働きかけていく予定でございます。
 来年度、耐震化助成制度をより幅広く使えるようにするために、面積要件の撤廃を予定しておりますが、当地区には中小ビルが多いことから、こうした施策も効果があると考えております。
 また、当地区では、区と地元の協働によるまちづくりの動きもあることから、今後、こうした動向も視野に入れながら、区と連携し、耐震化促進に取り組んでまいります。
 次に、駐車場の附置義務についてでございますが、駐車場条例で定める地域ルールは、附置義務駐車場を建物ごとに設けるのではなく、集約して整備するなど、地区全体で確保するものでございます。このルールを、新宿駅東地区のように中小のビルが多い地区において定めることは、ビルの建てかえを促進し、耐震性を高める上でも有効と考えております。
 新宿区では、この東地区を含め、新宿駅周辺地区について駐車場整備計画の改定に向けた検討委員会を設置しておりまして、今後、附置義務に関する地域ルールの検討も行われることとなっております。この委員会には都も参画しておりまして、必要な情報提供や技術的支援などの協力をしていきたいと考えております。
 最後に、西富久地区の再開発事業についてでございますが、この再開発事業は地区内の環状四号線の整備と約千二百戸の住宅の供給などを同時に行うもので、交通機能の向上や居住機能の回復など、都市再生を図る上で極めて重要な事業でございます。
 西富久地区は、二十年に及ぶ長い時間をかけて関係権利者の合意がなされ、昨年十一月、ようやく事業計画の認可に至ったものでございまして、事業費の一部に国の補助金を導入することを前提としております。国は、新年度からこれまでの補助金を社会資本整備総合交付金に一本化するとしておりますが、西富久地区を初めとする再開発事業には、事業の実施に必要な国費の確保が不可欠でございます。
 都は、再開発事業を着実に進めるため、財源確保について、引き続き国に強く要請いたしまして、西富久地区の事業が円滑に進むよう支援を行ってまいります。
   〔産業労働局長前田信弘君登壇〕

○産業労働局長(前田信弘君) 歴史的建造物の周辺地域に対する支援についてのご質問にお答えします。
 歴史的建造物は、景観づくりにおいて重要であるとともに、東京の歴史や文化を物語る貴重な観光資源であります。歴史的建造物を中心に、その周辺地域を整備し、地域の魅力を点から面へ広げますことは、国の内外の旅行者がまち歩きを楽しめる魅力的な観光エリアを構築することになり、観光振興の観点から重要であります。
 こうしたことから、来年度より、都市整備局が実施いたします歴史的建造物の修繕への支援と連携いたしまして、地域の観光まちづくり団体が主体的に行う歴史的建造物を生かしたまち並み整備や観光ルートの創出などの取り組みを、地元の区市町村とともに支援してまいります。

副議長(鈴木貫太郎君) 九番山内れい子さん。
   〔九番山内れい子君登壇〕
   〔副議長退席、議長着席〕

○九番(山内れい子君) 初めに、子育て支援について伺います。
 生活者ネットワークは、これまで働き方の見直しや社会全体で支える子育て支援の仕組みを提案してきました。少子化が進む中で、孤立する親子を救うための在宅での子育て支援、地域での子育て力を高める支援など、親と子を支える総合的な支援策が求められています。
 そこで、改めて、東京における子育て支援についてどのように取り組んでいくのか、知事の見解を伺います。
 子育てを取り巻く状況は、保育や医療の環境整備が進む一方で、児童虐待による子どもたちの被害が深刻になってきました。全国の児童相談所が把握する児童虐待相談件数は、二〇〇八年、四万二千六百六十四件と過去最高になり、厚生労働省の死亡事例検証によれば、一年間の死亡数は五十から六十人にも上ります。
 ことしの一月には、江戸川区の小学一年生が両親から虐待を受け、死亡するという痛ましい事件が起きています。学校でも家庭でも、困難な状況にある子どもたちの救済のため、虐待防止に向けた取り組みを強化していく必要があります。
 児童福祉法改正により、平成十七年から区市町村が虐待対応の一義的窓口となり、区市町村における相談件数は年々増加しています。適切なリスク判断を求められる事例も多く、子ども家庭支援センターの役割がますます重要になります。そのためには、子ども家庭支援センターの対応力をより一層強化するよう、都としても、これまで以上に支援をしていく必要があります。今後の具体的な取り組みについて伺います。
 児童虐待防止に向けての取り組みは、教育、福祉、医療などの連携が必要であり、学校や医療機関での早期発見は重要です。
 都の教育委員会は、今回の江戸川区の事件後、これまでの取り組みについても見直しを図り、児童虐待の早期発見や適切な対応を行うよう通知しました。ふだんの子どもたちの学校での生活から児童虐待を早期に発見できるように、都教育委員会は学校に対してどのような取り組みを行っているのか伺います。
 江戸川区の児童虐待に次いで、清瀬でいじめが原因と思われる中学生の自殺が明らかになり、大変残念です。子どもの声にもっともっと耳を傾けなくてはと思います。
 都では、子どもの権利侵害に対応するため、子ども権利擁護専門相談事業を平成十六年より実施し、子どもからの電話相談とメッセージダイヤル、子どもの権利擁護専門員による権利侵害事例の調査・調整活動の三つを行い、有効かつ迅速な子ども権利擁護システムの構築に向けて取り組んでいます。
 特に電話相談においては、子ども自身からの相談が毎年七割を超えており、このことは他の自治体においても例が少なく、高く評価するものです。
 子ども権利擁護専門相談事業については、さらに子どもたちがアクセスしやすい仕組みにし、子どもの権利を守るオンブズの機能の拡充を図るため、その活動をもっとPRすべきと考えますが、都の見解を伺います。
 次に、居住支援についてですが、たまゆら火災の教訓から、今回、生活保護受給者を含む低所得高齢者を入居対象とした都型ケアハウスなどが提案されました。これまで都外施設や劣悪な環境に置かれていた高齢者にとって、都内に多様な住まいがふえることは歓迎しますが、単に居場所さえできればそれでよいというものではなく、低所得高齢者の生活全体を支援する体制を整えないと、貧困ビジネスがはびこり、問題解決にならないのではないかと思います。
 山谷を抱えた台東区、荒川区や墨田区では、生活保護受給者や高齢認知症の人、障害を持つ人たちの自立生活支援を行うNPOの活動が進んでいます。だれもが高齢になり、障害を持ち、認知症になり得る現在、ホームヘルプや相談、給食などの今ある地域の人的資源を活用した自立生活支援を同時に進めなくてはならないと思いますが、都型ケアハウスを整備することとした考え方と生活支援のあり方について見解を伺います。
 私たちは、NPO等による高齢者の見守り、食事の提供、身辺介護などの支援を行うために、都営住宅の空き店舗などの活用を提案してきました。昨年、都営住宅の目的外使用として、介護人材育成のための離職者の一時入居が社会福祉法人を介して行われましたが、これにとどまらず、障害者、DV被害者なども含めた支援の必要な人々に対して、きめ細かなサービスを提供する社会福祉法人やNPO等の事業に都営住宅の活用を検討するよう、改めて要望します。
 環境問題に対する意識の向上や、太陽光発電への補助金制度、余剰電力の買い取り価格が倍程度になったということなどによって都民の関心も多くなり、太陽光発電の設置が増加しています。猪瀬副知事も太陽光発電を取りつけられたそうですが、都民の中には、訪問販売や補助金申請のトラブル、また、設置業者の経験不足から、施工による雨漏りなどのトラブルも相次いでいると聞きます。
 国でも、どのメーカーの製品でも取りつけられる技能を認定する資格制度や、発電システムの事故や雨漏りを防ぐため、設計や施工方法を示した指針などが検討されているようですが、太陽光発電を推進している東京都としても、消費者が安心して設置できるように国に要望していく必要があると思われます。
 ところで、これまで太陽光発電は、一度設置するとメンテナンスが要らないともいわれていましたが、屋根に設置されているために、設置者には性能の劣化になかなか気づけないという問題があります。設置後の消費者の不安に配慮すべきと思われますが、東京都としての見解を伺います。
 石原都知事の施政方針でも、家庭部門では、住宅用太陽エネルギー利用機器を四万世帯に普及させることと述べておられます。
 十年、二十年と年数がたってからのメンテナンス等を思うと、消費者としては顔の見える地元の施工業者の方が安心です。地元の工務店や電気店などが施工やメンテナンスのスキルアップをすることでビジネスチャンスも生まれ、雇用の促進にもつながると思われます。東京都として、地元の施工業者の技術研修への補助などの支援、育成等を検討していくよう要望します。
 次に、フロンガスの現状と対策についてですが、フロンは、オゾン層破壊物質として規制が進み、代替フロンが利用されるようになっています。しかし、この代替フロンは、二酸化炭素の数十倍から数千倍に当たる温室効果を持っています。
 昨年、冷媒用の代替フロンについて、国が、空調機や冷凍機などを使用している間に大気中に漏えいしている量を調査分析したところ、想定以上に漏れ出ていることが判明し、これを受けてフロンの排出量を過去にさかのぼって上方修正しました。東京においても、少なからぬ量が漏れ出ていると推測されます。
 そこで、代替フロンの使用時漏えいの問題を受けた、都の排出量調査の見直しについて伺います。
 フロンの漏えい問題については、事業者も設備技術の向上や管理体制の強化に取り組んでいると聞いています。都としても、こうした事業者の取り組みを支援する立場に立ち、事業者と連携して、機器設備の登録制度の導入、漏えい検査や記録の保存、報告義務などの仕組みの検討を求めるものです。
 代替フロンは、いずれノンフロンの物質にかわっていくものと思いますが、当面は現在ある冷凍機や空調機などに使われているフロンを大気中に放出しないことが重要です。しかし、廃棄時におけるフロン回収率は三割程度にすぎないといわれ、不法投棄や不適切なルートでの廃棄等により放出されているフロン類は少なくありません。しかし、市民には身近な空調機や冷蔵庫の冷媒にフロンが使われているという認識が十分ではなく、引っ越しなどの折に誤ってガスを放出してしまったという話もよく聞かれます。せっかくの省エネの努力を一瞬でふいにしてしまうことになるフロン放出の防止についての啓蒙、啓発も、あわせて行うべきと考えます。
 国や業界団体を中心に、フロン使用機器シールを張るという、いわゆる見える化の取り組みも進められていると聞きます。そこで、廃棄時におけるフロンの回収率の向上に向けた取り組みについて伺います。
 次に、建物解体時のアスベスト飛散防止について伺います。
 国土交通省がまとめた全国の一千平方メートル以上の民間建物の吹きつけアスベスト使用実態調査によると、東京の調査対象の建物は二万九千七百七十五棟で、うち六〇・二%について回答を得、その約一割に当たる千七百八十一棟に吹きつけアスベストの使用が確認されたとのことです。
 東京都は、対象建物数も、アスベスト使用建物数も当然ながら全国一です。アスベストの使用実態について、自治体との連携を図り、未回答の建物、対象外の一千平方メートル未満の建物についても、実態を把握する必要があると考えますが、見解を伺います。
 また、アスベスト廃棄物の処分についても、建設リサイクル法が制定された今でも、アスベストを含んだ成形板等が分別されずに、他の廃材とともに中間処理工場に搬入され、廃コンクリート等をリサイクルしてつくられる再生砕石に混入された可能性が他県で指摘されています。解体工事から出てくる成形板など飛散のおそれがないアスベスト廃棄物の適切な分別と適正な処理の徹底について、都の見解を伺います。
 最後に、女性の医療について伺います。
 東京都においては、女性のがん死亡率が全国でも高い状況であり、がん検診の受診率の低さが課題とされてきました。
 平成二十年度に都が実施した東京都がん検診実態調査では、子宮がんで三四・八%、乳がんは三〇・九%です。東京都がん対策推進計画に掲げられている平成二十四年度の目標、検診率五〇%を達成するためには、がん検診の受診促進を強力に進める必要があります。
 今回の調査結果では、子宮がん、乳がん検診の受診機会として、区市町村検診のほか、職場での検診を挙げる人の割合が高く、職域での受診促進の取り組みが重要であることがうかがえます。
 今後は、がん検診の実施主体である区市町村はもちろん、職域においても、がん検診受診率向上の取り組みを推進すべきと考えますが、ご所見を伺います。
 日本における二十代、三十代の女性のがん発生率は、二〇〇〇年以降急増しています。若い世代の受診率をふやすためには、いろいろなところで情報が集められる環境整備が必要であり、どの年代でも自分の健康リスクを認識し、予防ができる健康教育というものが大切です。そこで、学校における疾病の予防に関する学習について伺います。
 今後、学校においてさらに専門的な教育を進めていくために、地域の医師、助産師との連携を図り、積極的に進めていくことを要望し、質問を終わりにいたします。ご清聴ありがとうございました。(拍手)
   〔知事石原慎太郎君登壇〕

○知事(石原慎太郎君) 山内れい子議員の一般質問にお答えいたします。
 東京の子育て支援についてでありますが、核家族化が進み、地域社会のつながりも希薄になった現代では、次代を担う子どもたちを健やかに育てていくことは非常に難しく、親だけではなく、社会全体の責務でもあります。
 ただ、このところ警察の努力で犯罪の総数は減ってきておりますけれども、子殺しを含めて親族間の犯罪というのは異常にふえてきたんですね。そういったあおりもあって、子どもたち、非常に不安、危険な状況に置かれていると思いますが、でき得れば本当に、親子三代が一緒に住むようなかつての生活様式があれば、子どもたちは随分助かるし、親も育児のためにもいろいろな知恵も授かって助かると思うんですが、なかなか住宅の状況の問題でもかなわなくなりました。
 そういう中で、都は今般、現場ならではの発想を生かして、子育て家庭が選択できるサービスを質、量ともに大幅に充実すべく、少子化打破の緊急対策を取りまとめました。
 今後、この対策により、すべての子育て家庭に対する支援を充実し、安心して子育てができる東京の実現に取り組んでいきたいと思っております。
 他の質問については、教育長及び関係局長から答弁いたします。
   〔教育長大原正行君登壇〕

○教育長(大原正行君) まず初めに、児童虐待への対応についてでございます。
 児童虐待は、児童の人権を著しく侵害し、心身の成長及び人格の形成に重大な影響を与えるために、学校においては、早期に発見し関係機関と連携して対応することが極めて重要でございます。
 これまで都教育委員会は、児童虐待への対応について、人権教育に関する教員研修等において取り上げますとともに、教員のための実践的な手引である人権教育プログラムに、児童虐待を子どもたちの日常生活の中から早期に発見するためのチェックリストを掲載いたしまして、その活用の徹底を図ってまいりました。
 また、先般江戸川区で発生した、小学校第一学年児童が虐待により死亡するという痛ましい事件を受け、都教育委員会は、学校が児童虐待にかかわる情報を速やかに児童相談所等に通告するとともに、関係機関との緊密な連携を図り組織的に対応するよう、改めて区市町村教育委員会及び都立学校に通知いたしました。さらに、区市町村教育委員会に対して、学校が通告した後も関係機関と継続して情報交換を行うよう、周知徹底を図ったところでございます。
 今後とも、児童虐待の早期発見、通告が適切に行えるよう、各学校を指導してまいります。
 次に、学校における疾病の予防に関する学習についてでございます。
 児童生徒が生涯を通じて健康を適切に管理し、改善していく資質や能力を身につけるためには、疾病予防の学習をすることが重要であり、こうした学習は、現在、体育、保健体育の授業で行われております。
 具体的には、小学校六年生では、病気の予防には病原体が体に入るのを防ぐことが必要であることについて、中学三年生では、感染症の多くは感染経路を遮断することによって予防できることについて、そして高校一年生では、生活習慣病の予防には食事、運動、休養及び睡眠の調和のとれた生活を実践する必要があることなどについて、学習をしているところでございます。
   〔福祉保健局長安藤立美君登壇〕

○福祉保健局長(安藤立美君) 四点についてお答えを申し上げます。
 まず、区市町が設置している子ども家庭支援センターへの支援についてでありますが、都はこれまで、児童虐待に対応する地域の総合的な拠点として先駆型子ども家庭支援センターの設置を進め、現在、四十九区市町に設置をされております。子ども家庭支援センターの対応力強化を図っているところでありまして、平成二十年度からは弁護士や精神科医などをスーパーバイザーとして活用するための支援を行っております。また、今年度からは児童相談の専門職である児童福祉司任用資格者の増配置の促進や、その育成研修を実施しております。こうした事業を通じ、引き続きセンターの対応力強化を図ってまいります。
 次に、子どもの権利擁護専門相談事業についてであります。
 本事業は、いじめや悩み事について子ども本人から直接電話相談を受けるとともに、深刻な権利侵害事案には弁護士などの専門員が学校や関係機関を訪問して調査を行うなど、迅速かつ適切な支援を行っております。
 都は、今月から、子どもたちがより気軽に相談できるよう、携帯電話からもフリーダイヤルにアクセスできるようにいたしました。また、都内の小学校四年生、中学校一年生、高校一年生の全員を対象に電話相談PR用カードを毎年配布するとともに、学校や関係機関への制度の周知にも努めているところであります。
 次に、都型ケアハウスについてでありますが、都は来年度から、要介護度が比較的軽い低所得の高齢者も利用できる施設として、地価の高い都市部において居室面積や職員配置基準を緩和し、利用料を低廉化した小規模な軽費老人ホームを整備してまいります。
 この基準緩和は、猪瀬副知事を座長とするプロジェクトチームにおいて検討され、国に対し提案要求していたものが今般認められたものでありますが、この施設では、入所者に対し食事や生活上の相談援助、見守り等のサービスを提供することとしております。また、入所者が介護サービス等を必要とする場合は、施設の生活相談員が、地域のケアマネジャーや介護サービス事業者、NPO団体などと連携しながら適切に対応いたします。
 最後に、がん検診受診率向上の取り組みについてでありますが、都はこれまで、包括補助事業の活用や効果的な受診率向上策の提案などにより、区市町村の取り組みを支援してまいりました。
 また、職域においても受診促進の取り組みを強化することが重要であり、今年度、企業が行うがん検診の実施状況や取り組み内容等に関する調査を行っております。来年度、この調査結果を生かし、企業における効果的な取り組み事例を広く紹介するほか、がん検診に積極的に取り組む企業と連携し、東京都がん検診推進サポーター事業を実施してまいります。
   〔環境局長有留武司君登壇〕

○環境局長(有留武司君) 四点のご質問にお答えいたします。
 まず、太陽光発電設置後の利用者の不安解消についてであります。
 太陽光発電機器はメンテナンスが容易な製品でありますが、実際に導入してみて初めてわかる効率的な使い方のポイントや管理のノウハウもございます。
 都は、こうした観点から、実際に太陽光発電機器を設置している方から、これから設置を検討される方へのアドバイスを行うため、昨年十二月、太陽エネルギー利用者集会を開催し、この中でメンテナンスのノウハウについても情報提供を行いました。また、この集会には太陽光発電メーカーの担当者も招き、利用者等からの相談に応じる場も設けました。
 今後もさまざまな機会を通じて、消費者に対し、設置後のメンテナンスの重要性などを普及啓発してまいります。
 次に、都の代替フロン排出量の算定についてでありますが、都は毎年度、温室効果ガス排出量の算定と公表を行っておりますが、数値の正確性を期すため、排出係数に関する新たな知見が得られた際など、適宜見直しを行っております。
 フロンにつきましても、国の産業構造審議会化学・バイオ部会での今回の見直しを踏まえまして、都における排出量の算定を行っております。
 次に、フロン回収率の向上に向けた取り組みについてでありますが、東京における温室効果ガスの九五%以上はCO2であり、これまでの都の温暖化対策も、CO2対策を中心に据えてきました。一方、フロンにはCO2の数千倍の温室効果を持つものもあり、温暖化対策においてはフロン対策も重要であります。
 都は現在、冷凍設備等の設置を業とする事業者団体と共催して、回収事業者に対する説明会を年十数回開催しているほか、建築物の解体現場での指導やリーフレットの配布など、フロンの的確な回収に向けた取り組みを行っております。今後とも、これらの取り組みを着実に実施し、回収率の向上に努めてまいります。
 最後に、非飛散性アスベスト廃棄物の処理についてでございます。
 成形板などの非飛散性アスベスト廃棄物は、破断等により飛散しない限り有害性はありませんが、都は、撤去、保管、収集運搬、処分の各段階で適正な処理が確保されるよう指針を定めまして、事業者に対し指導を行っております。
 解体工事業者に対しては、現場への立入調査により、他の廃棄物との分別保管、マニフェストの交付、適正な許可業者への処理委託などを確認しております。
 また、収集運搬事業者に対しては、許可更新時の講習会等におきまして、非飛散性アスベスト廃棄物が変形または破断しないよう取り扱うこと及び他の廃棄物と混在しない措置を講ずることなどを周知徹底しております。
 今後とも、生活環境の保全のため、分別の徹底など適正処理の確保に努めてまいります。
   〔都市整備局長河島均君登壇〕

○都市整備局長(河島均君) 建物におけるアスベストの使用実態の把握についてお答え申し上げます。
 お話のあった実態調査は、平成十七年から区市と連携して実施しておりまして、床面積が一千平方メートル以上の民間建築物を対象として、建物所有者等の協力を得てアスベスト使用実態の報告を求めるものでございます。この調査に未回答の建物につきましては、建物所有者等に報告の督促を行うなど、実態の把握に努めております。
 また、一千平方メートル未満の建物につきましては、国が効率的な調査方法を検討しているところでございまして、今後、国の検討状況を踏まえ、区市と連携して対応してまいります。

○議長(田中良君) 以上をもって質問は終わりました。

議長(田中良君) これより日程に入ります。
 日程第一から第百十五まで、第一号議案、平成二十二年度東京都一般会計予算外議案百十四件を一括議題といたします。
 本案に関し、提案理由の説明を求めます。
 副知事菅原秀夫君。
   〔副知事菅原秀夫君登壇〕

○副知事(菅原秀夫君) ただいま上程になりました百十五議案についてご説明を申し上げます。
 第一号議案から第二十九号議案までは平成二十二年度予算案でございます。
 平成二十二年度予算は大幅な税収減に直面し、今後も厳しい財政環境が想定される中にあって、都財政の健全性を堅持するとともに、東京の現在と将来に対して今日都がなすべき役割を積極的に果たす予算と位置づけ、編成をいたしました。
 第一号議案は一般会計予算でございまして、総額六兆二千六百四十億円を計上しております。
 第二号議案から第十八号議案までの十七議案は特別会計予算でございます。それぞれの事業に必要な経費として総額三兆九千九百億円を計上しております。
 第十九号議案から第二十九号議案までの十一議案は公営企業会計予算でございます。病院、交通、水道、下水道などの経営に要する経費として、総額二兆一千六百八十三億円を計上しております。
 第三十号議案から第九十八号議案まで及び第百十五号議案の七十議案は条例案でございます。
 まず、新設の条例についてご説明を申し上げます。
 第九十一号議案、インターネット端末利用営業の規制に関する条例は、インターネット端末を利用した犯罪の防止等図るため、インターネット端末利用営業者に利用者の本人確認等を義務づけるものでございます。
 このほか、二十一年度分の特別区財政調整交付金に関するもの、障害者自立支援法に基づく障害者施設等に関するものがございまして、新設の条例は合計三件でございます。
 次に、一部を改正する条例でございます。
 第三十号議案、東京都青少年の健全な育成に関する条例の一部を改正する条例は、東京都青少年問題協議会の答申を踏まえ、児童ポルノの根絶等への機運の醸成等に関する規定を設けるとともに、子どもの年齢に応じた機能に限定された携帯電話を都が推奨する制度を創設するなど、インターネット利用環境の整備に関する規定を改めるものでございます。
 第三十五号議案、都と特別区及び特別区相互間の財政調整に関する条例の一部を改正する条例は、二十二年度分の特別区財政調整交付金の算定基準を定めるものでございます。
 このほか区市町村に関するものが五件ございます。
 第三十七号議案、東京都知事等の給料等に関する条例の一部を改正する条例は、東京都特別職報酬等審議会答申等を受け、給料等の改定を行うものでございます。
 このほか、給料、報酬等に関するものが二十五件ございます。
 第四十七号議案、東京都職員定数条例の一部を改正する条例は、二十二年度の職員定数を定めるものでございます。
 このほか、職員に関するものが七件ございます。
 第五十号議案、東京都選挙管理委員会関係手数料条例の一部を改正する条例は、政治資金規正法の一部改正に伴い、少額領収書等の開示手数料を新設するものでございます。
 このほか、使用料、手数料等に関するものが十二件ございます。
 第五十三号議案、東京都都税条例の一部を改正する条例は、法人都民税の超過課税及び小規模住宅用地の都市計画税の軽減措置などを継続するものでございます。
 第九十八号議案、火災予防条例の一部を改正する条例は、個室型店舗における避難通路確保のため、個室型店舗の外開き扉を自動的に閉鎖する扉とする規制を設けるなどの改正を行うものでございます。
 このほか、組織、施設に関するもの七件、福祉等に関するもの三件、中小企業の支援等に関するものがございまして、一部を改正する条例の合計は六十七件でございます。
 第九十九号議案から第百四号議案までの六議案は契約案でございます。
 東京都美術館(二十一)改修工事請負契約など契約金額の総額は約百三十八億円でございます。
 第百五号議案から第百十一号議案までの七議案は事件案でございます。
 包括外部監査契約の締結についてなど、それぞれ地方自治法等の規定に基づき、議決をお願いするものでございます。
 第百十二号議案から第百十四号議案までの三議案は、平成二十一年度最終補正予算案でございます。
 都税収入の減収等へ対応するため、一般会計及び特別区財政調整会計を合わせまして総額三千六百八十億円を減額するとともに、公債費会計の財源更正を行うものでございます。
 上程になりました百十五議案の説明は以上でございますが、このほかに人事案を送付いたしております。
 まず、東京都教育委員会委員でございます。
 三月十二日に任期満了となります内館牧子氏は再任いたしたいと存じます。
 次に、東京都固定資産評価審査委員会委員でございます。
 三月三十一日に任期満了となります四名の委員のうち元橋一郎氏は再任いたしたいと存じます。
 また、小谷芳正氏、北澤秀樹氏、橋本都子氏の各氏を新たに選任いたしたいと存じます。
 次に、東京都公害審査会委員でございます。
 三月三十一日に任期満了となります十五名の委員のうち紙子達子氏、山本英司氏、塩田正純氏、柴山秀雄氏、吉野泰子氏、北林興二氏、田瀬則雄氏、小出五郎氏、瀨戸純一氏の各氏は再任いたしたいと存じます。
 また、降簱俊秀氏、中下裕子氏、武田昌邦氏、猪熊律子氏、中館俊夫氏、横山和仁氏の各氏を新たに任命いたしたいと存じます。
 同意につきましてよろしくお願い申し上げます。
 以上で説明を終わります。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。
(議案の部参照)

○議長(田中良君) 以上をもって提案理由の説明は終わりました。
 なお、本案中、地方公務員法第五条第二項の規定に該当する議案については、あらかじめ人事委員会の意見を徴しておきました。
 議事部長をして報告いたさせます。

○議事部長(鈴木省五君) 人事委員会の回答は、第四十一号議案から第四十五号議案、第六十号議案、第六十三号議案から第六十五号議案、第九十四号議案及び第九十七号議案について、いずれも異議はないとの意見であります。
二一人委任第一四二号
平成二十二年二月二十二日
東京都人事委員会委員長 関谷 保夫
 東京都議会議長 田中  良殿
「職員に関する条例」に対する人事委員会の意見聴取について(回答)
 平成二十二年二月十七日付二一議事第四七八号をもって照会があった議案に係る人事委員会の意見は、左記のとおりです。
       記
   提出議案
一 第四十一号議案
職員の勤務時間、休日、休暇等に関する条例の一部を改正する条例
二 第四十二号議案
職員の育児休業等に関する条例の一部を改正する条例
三 第四十三号議案
職員の給与に関する条例の一部を改正する条例
四 第四十四号議案
東京都職員の特殊勤務手当に関する条例の一部を改正する条例
五 第四十五号議案
職員の退職手当に関する条例の一部を改正する条例
六 第六十号議案
学校職員の勤務時間、休日、休暇等に関する条例の一部を改正する条例
七 第六十三号議案
学校職員の給与に関する条例の一部を改正する条例
八 第六十四号議案
学校職員の特殊勤務手当に関する条例
の一部を改正する条例
九 第六十五号議案
東京都教育委員会職員の特殊勤務手当に関する条例の一部を改正する条例
十 第九十四号議案
警視庁職員の特殊勤務手当に関する条例の一部を改正する条例
十一 第九十七号議案
東京消防庁職員の特殊勤務手当に関する条例の一部を改正する条例
   意見
異議ありません。

○七十四番(松下玲子君) この際、議事進行の動議を提出いたします。
 ただいま議題となっております議案のうち、日程第一から第二十九までについては、三十九人の委員をもって構成する予算特別委員会を設置し、これに付託されることを望みます。

○議長(田中良君) お諮りいたします。
 ただいまの動議のとおり決定することにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(田中良君) ご異議なしと認めます。よって、日程第一から第二十九までは、三十九人の委員をもって構成する予算特別委員会を設置し、これに付託することに決定いたしました。
 委員は、委員会条例第五条第一項の規定により、議長から、お手元に配布の名簿のとおり指名いたしたいと思います。これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(田中良君) ご異議なしと認めます。よって、委員は、お手元に配布の名簿のとおり選任することに決定いたしました。
 なお、本日の本会議終了後、役員互選のため、委員会を本議場に招集いたしますので、ご了承願います。
   〔予算特別委員名簿は本号末尾(二一一ページに掲載〕

○議長(田中良君) お諮りいたします。
 ただいま議題となっております日程第三十から第百十五までは、お手元に配布の議案付託事項表のとおり、それぞれ所管の常任委員会に付託いたしたいと思います。これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(田中良君) ご異議なしと認めます。よって、日程第三十から第百十五までは、議案付託事項表のとおり、それぞれ所管の常任委員会に付託することに決定いたしました。
(別冊参照)

○議長(田中良君) これより追加日程に入ります。
 追加日程第一、東京都教育委員会委員の任命の同意についてを議題といたします。
   〔鈴木議事部長朗読〕
一、東京都教育委員会委員の任命の同意について一件
二一財主議第五二二号
平成二十二年二月二十四日
東京都知事 石原慎太郎
 東京都議会議長 田中  良殿
東京都教育委員会委員の任命の同意について(依頼)
 このことについて、左記の者は平成二十二年三月十二日任期満了となるため、再び任命したいので、地方教育行政の組織及び運営に関する法律第四条第一項の規定により、東京都議会の同意についてよろしくお願いします。
       記
     内館 牧子

      略歴
現住所 東京都港区
内館 牧子
昭和二十三年九月十日生(六十一歳)
昭和四十六年三月 武蔵野美術大学卒業
昭和四十六年四月 三菱重工業株式会社入社
昭和五十八年七月 同社退職
現在       脚本家

○議長(田中良君) 本件は、起立により採決いたします。
 本件は、知事の任命に同意することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕

○議長(田中良君) 起立多数と認めます。よって、本件は、知事の任命に同意することに決定いたしました。

○議長(田中良君) 追加日程第二から第五まで、東京都固定資産評価審査委員会委員の選任の同意について四件を一括議題といたします。
   〔鈴木議事部長朗読〕
一、東京都固定資産評価審査委員会委員の選任の同意について四件
二一財主議第五二三号
平成二十二年二月二十四日
東京都知事 石原慎太郎
 東京都議会議長 田中  良殿
東京都固定資産評価審査委員会委員の選任の同意について(依頼)
 このことについて、左記の者は平成二十二年三月三十一日任期満了となるため、再び選任したいので、地方税法第四百二十三条第三項の規定により、東京都議会の同意についてよろしくお願いします。
       記
     元橋 一郎

      略歴
現住所 東京都千代田区
元橋 一郎
昭和三十九年一月二十三日生(四十六歳)
昭和六十三年三月 東京医科歯科大学歯学部歯学科卒業
平成元年  四月 東京都入都
平成七年  十月 司法試験合格
平成十年  三月 東京都退職
平成十二年 四月 弁護士登録
平成十二年 四月 東京銀座法律事務所勤務
平成十三年 一月 渥美・臼井法律事務所勤務
平成十三年 七月 東京・京橋法律事務所勤務
平成十五年 六月 神田お玉ヶ池法律事務所開設
平成十九年 四月 東京都固定資産評価審査委員会委員就任
現在       神田お玉ヶ池法律事務所経営
二一財主議第五二四号
平成二十二年二月二十四日
東京都知事 石原慎太郎
 東京都議会議長 田中  良殿
東京都固定資産評価審査委員会委員の選任の同意について(依頼)
 このことについて、東京都固定資産評価審査委員会委員齊籘建一は平成二十二年三月三十一日任期満了となるため、後任として左記の者を選任したいので、地方税法第四百二十三条第三項の規定により、東京都議会の同意についてよろしくお願いします。
       記
     小谷 芳正

      略歴
現住所 東京都葛飾区
小谷 芳正
昭和二十一年四月二十二日生(六十三歳)
昭和四十四年三月 日本大学法学部法律学科卒業
昭和四十五年七月 東京地方裁判所事務官
昭和五十年 四月 東京地方裁判所民事第五部書記官
昭和五十二年八月 東京地方裁判所退職
昭和五十二年九月 小谷不動産鑑定事務所勤務
昭和五十七年二月 不動産鑑定士登録
平成  三年八月 有限会社小谷不動産鑑定事務所代表取締役
現在       有限会社小谷不動産鑑定事務所代表取締役
二一財主議第五二五号
平成二十二年二月二十四日
東京都知事 石原慎太郎
 東京都議会議長 田中  良殿
東京都固定資産評価審査委員会委員の選任の同意について(依頼)
 このことについて、東京都固定資産評価審査委員会委員福田洋子は平成二十二年三月三十一日任期満了となるため、後任として左記の者を選任したいので、地方税法第四百二十三条第三項の規定により、東京都議会の同意についてよろしくお願いします。
       記
     北澤 秀樹

      略歴
現住所 東京都板橋区
北澤 秀樹
昭和二十四年十二月五日生(六十歳)
昭和四十七年三月 同志社大学法学部法律学科卒業
昭和四十七年四月 三菱信託銀行株式会社入社
昭和五十二年四月 不動産鑑定士登録
平成 十三年九月 綜通株式会社入社
現在       綜通株式会社常務取締役
二一財主議第五二六号
平成二十二年二月二十四日
東京都知事 石原慎太郎
 東京都議会議長 田中  良殿
東京都固定資産評価審査委員会委員の選任の同意について(依頼)
 このことについて、東京都固定資産評価審査委員会委員飯尾昭彦は平成二十二年三月三十一日任期満了となるため、後任として左記の者を選任したいので、地方税法第四百二十三条第三項の規定により、東京都議会の同意についてよろしくお願いします。
       記
     橋本 都子

      略歴
現住所 東京都世田谷区
橋本 都子
昭和四十一年九月一日生(四十三歳)
平成二年  三月 東京都立大学工学部建築学科卒業
平成八年  一月 一級建築士免許取得
平成八年  九月 日本女子大学大学院人間生活学研究科博士課程後期修了
平成九年  四月 日本女子大学家政学部住居学科助手
平成十二年 四月 千葉工業大学工学部工業デザイン学科助教授
平成二十年 四月 千葉工業大学工学部デザイン科学科教授
現在       千葉工業大学工学部デザイン科学科教授

○議長(田中良君) お諮りいたします。
 本件は、いずれも知事の選任に同意することにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(田中良君) ご異議なしと認めます。よって、本件は、いずれも知事の選任に同意することに決定いたしました。

○議長(田中良君) 追加日程第六から第二十まで、東京都公害審査会委員の任命の同意について十五件を一括議題といたします。
   〔鈴木議事部長朗読〕
一、東京都公害審査会委員の任命の同意について十五件
二一財主議第五二七号
平成二十二年二月二十四日
東京都知事 石原慎太郎
 東京都議会議長 田中  良殿
東京都公害審査会委員の任命の同意について(依頼)
 このことについて、左記の者は平成二十二年三月三十一日任期満了となるため、再び任命したいので、公害紛争処理法第十六条第一項の規定により、東京都議会の同意についてよろしくお願いします。
       記
     紙子 達子

      略歴
現住所 東京都豊島区
紙子 達子
昭和二十二年六月十一日生(六十二歳)
昭和四十五年三月 慶應義塾大学法学部卒業
昭和四十九年四月 弁護士登録(東京弁護士会)
平成六年  四月 東京家庭裁判所家事調停委員
平成十六年 一月 東京家庭裁判所家事調停官
平成十九年 四月 東京地方裁判所民事調停委員
現在       弁護士(東京弁護士会所属)
二一財主議第五二八号
平成二十二年二月二十四日
東京都知事 石原慎太郎
 東京都議会議長 田中  良殿
東京都公害審査会委員の任命の同意について(依頼)
 このことについて、左記の者は平成二十二年三月三十一日任期満了となるため、再び任命したいので、公害紛争処理法第十六条第一項の規定により、東京都議会の同意についてよろしくお願いします。
       記
     山本 英司

      略歴
現住所 東京都日野市
山本 英司
昭和三十年六月二十八日生(五十四歳)
昭和五十五年三月 東京大学法学部卒業
昭和五十七年四月 弁護士登録(東京弁護士会)
平成五年  四月 東京弁護士会公害・環境特別委員会委員
平成十年  六月 日本弁護士連合会公害対策・環境保全委員会委員
現在       弁護士(東京弁護士会所属)
二一財主議第五二九号
平成二十二年二月二十四日
東京都知事 石原慎太郎
 東京都議会議長 田中  良殿
東京都公害審査会委員の任命の同意について(依頼)
 このことについて、左記の者は平成二十二年三月三十一日任期満了となるため、再び任命したいので、公害紛争処理法第十六条第一項の規定により、東京都議会の同意についてよろしくお願いします。
       記
     塩田 正純

      略歴
現住所 東京都中央区
塩田 正純
昭和十七年七月十七日生(六十七歳)
昭和四十三年三月 東京工業大学工業教員養成所建築学科卒業
昭和四十六年四月 石川島播磨重工業株式会社技術研究所研究員
昭和五十三年四月 飛島建設株式会社技術研究所研究員
平成十七年 四月 工学院大学工学部教授
現在       工学院大学工学部教授
二一財主議第五三〇号
平成二十二年二月二十四日
東京都知事 石原慎太郎
 東京都議会議長 田中  良殿
東京都公害審査会委員の任命の同意について(依頼)
 このことについて、左記の者は平成二十二年三月三十一日任期満了となるため、再び任命したいので、公害紛争処理法第十六条第一項の規定により、東京都議会の同意についてよろしくお願いします。
       記
     柴山 秀雄

      略歴
現住所 神奈川県横浜市
柴山 秀雄
昭和十九年八月八日生(六十五歳)
昭和四十二年三月 芝浦工業大学工学部電気工学科卒業
昭和四十四年三月 芝浦工業大学大学院工学研究科修士課程修了
昭和四十四年四月 芝浦工業大学工学部助手
平成二年  四月 芝浦工業大学工学部助教授
平成六年  四月 芝浦工業大学工学部教授
現在       芝浦工業大学工学部教授
二一財主議第五三一号
平成二十二年二月二十四日
東京都知事 石原慎太郎
 東京都議会議長 田中  良殿
東京都公害審査会委員の任命の同意について(依頼)
 このことについて、左記の者は平成二十二年三月三十一日任期満了となるため、再び任命したいので、公害紛争処理法第十六条第一項の規定により、東京都議会の同意についてよろしくお願いします。
       記
     吉野 泰子

      略歴
現住所 千葉県習志野市
吉野 泰子
昭和二十七年七月十四日生(五十七歳)
昭和五十年 三月 日本大学理工学部建築学科卒業
昭和五十二年三月 日本大学大学院理工学研究科博士前期課程修了
昭和五十五年三月 日本大学大学院理工学研究科博士後期課程修了
昭和五十五年四月 日本大学工学部建築学科助手
平成九年  四月 日本大学短期大学部建設学科助教授
平成十六年 四月 日本大学短期大学部建設学科教授
現在       日本大学短期大学部建設学科教授
二一財主議第五三二号
平成二十二年二月二十四日
東京都知事 石原慎太郎
 東京都議会議長 田中  良殿
東京都公害審査会委員の任命の同意について(依頼)
 このことについて、左記の者は平成二十二年三月三十一日任期満了となるため、再び任命したいので、公害紛争処理法第十六条第一項の規定により、東京都議会の同意についてよろしくお願いします。
       記
     北林 興二

      略歴
現住所 東京都世田谷区
北林 興二
昭和十七年一月二十三日生(六十八歳)
昭和三十九年三月 早稲田大学第一理工学部機械工学科卒業
昭和四十一年三月 早稲田大学大学院理工学研究科修士課程修了
昭和四十一年四月 通商産業省工業技術院資源技術試験所入所
平成八年  十月 通商産業省工業技術院資源環境技術総合研究所所長
平成十年  四月 工学院大学工学部教授
平成二十一年三月 工学院大学退職
現在       常勤の現職なし
二一財主議第五三三号
平成二十二年二月二十四日
東京都知事 石原慎太郎
 東京都議会議長 田中  良殿
東京都公害審査会委員の任命の同意について(依頼)
 このことについて、左記の者は平成二十二年三月三十一日任期満了となるため、再び任命したいので、公害紛争処理法第十六条第一項の規定により、東京都議会の同意についてよろしくお願いします。
       記
     田瀬 則雄

      略歴
現住所 茨城県つくば市
田瀬 則雄
昭和二十二年十二月二十四日生(六十二歳)
昭和四十五年三月 東京教育大学理学部卒業
昭和四十七年三月 東京教育大学大学院理学研究科修士課程修了
昭和五十二年三月 東京教育大学大学院理学研究科博士課程修了
昭和五十四年四月 筑波大学地球科学系講師
平成五年  四月 筑波大学地球科学系助教授
平成十年  二月 筑波大学地球科学系教授
平成十六年 四月 筑波大学生命環境科学研究科教授
現在       筑波大学生命環境科学研究科教授
二一財主議第五三四号
平成二十二年二月二十四日
東京都知事 石原慎太郎
 東京都議会議長 田中  良殿
東京都公害審査会委員の任命の同意について(依頼)
 このことについて、左記の者は平成二十二年三月三十一日任期満了となるため、再び任命したいので、公害紛争処理法第十六条第一項の規定により、東京都議会の同意についてよろしくお願いします。
       記
     小出 五郎

      略歴
現住所 東京都町田市
小出 五郎
昭和十六年二月二十四日生(六十九歳)
昭和三十九年三月 東京大学農学部卒業
昭和三十九年四月 日本放送協会入局
平成元年  七月 日本放送協会解説委員
平成十四年 四月 大妻女子大学家政学部教授
平成十七年 五月 日本科学技術ジャーナリスト会議会長
平成十八年 三月 日本放送協会退職
現在       科学ジャーナリスト
二一財主議第五三五号
平成二十二年二月二十四日
東京都知事 石原慎太郎
 東京都議会議長 田中  良殿
東京都公害審査会委員の任命の同意について(依頼)
 このことについて、左記の者は平成二十二年三月三十一日任期満了となるため、再び任命したいので、公害紛争処理法第十六条第一項の規定により、東京都議会の同意についてよろしくお願いします。
       記
     瀨戸 純一

      略歴
現住所 千葉県柏市
瀨戸 純一
昭和二十三年九月三日生(六十一歳)
昭和四十六年三月 東北大学法学部卒業
昭和四十六年四月 株式会社毎日新聞社入社
平成七年  十月 株式会社毎日新聞社論説委員
平成十四年 四月 株式会社毎日新聞社論説副委員長
平成十七年 十月 駿河台大学文化情報学部教授
平成二十一年四月 駿河台大学メディア情報学部教授
現在       駿河台大学メディア情報学部教授
二一財主議第五三六号
平成二十二年二月二十四日
東京都知事 石原慎太郎
 東京都議会議長 田中  良殿
東京都公害審査会委員の任命の同意について(依頼)
 このことについて、東京都公害審査会委員齋藤祐一は平成二十二年三月三十一日任期満了となるため、後任として左記の者を任命したいので、公害紛争処理法第十六条第一項の規定により、東京都議会の同意についてよろしくお願いします。
       記
     降簱 俊秀

      略歴
現住所 東京都世田谷区
降簱 俊秀
昭和二十二年五月二十二日生(六十二歳)
昭和四十八年三月 東京大学法学部卒業
昭和五十五年四月 弁護士登録(第一東京弁護士会)
平成二十年 四月 第一東京弁護士会監事
平成二十一年四月 第一東京弁護士会副会長
現在       弁護士(第一東京弁護士会所属)
二一財主議第五三七号
平成二十二年二月二十四日
東京都知事 石原慎太郎
 東京都議会議長 田中  良殿
東京都公害審査会委員の任命の同意について(依頼)
 このことについて、東京都公害審査会委員元木徹は平成二十二年三月三十一日任期満了となるため、後任として左記の者を任命したいので、公害紛争処理法第十六条第一項の規定により、東京都議会の同意についてよろしくお願いします。
       記
     中下 裕子

      略歴
現住所 東京都文京区
中下 裕子
昭和二十八年四月十四日生(五十六歳)
昭和五十二年三月 京都大学法学部卒業
昭和五十四年四月 弁護士登録(第二東京弁護士会)
平成五年  六月 日本弁護士連合会公害対策・環境保全委員会委員
平成八年  五月 日本弁護士連合会公害対策・環境保全委員会副委員長
現在       弁護士(第二東京弁護士会所属)
二一財主議第五三八号
平成二十二年二月二十四日
東京都知事 石原慎太郎
 東京都議会議長 田中  良殿
東京都公害審査会委員の任命の同意について(依頼)
 このことについて、東京都公害審査会委員鈴木健司は平成二十二年三月三十一日任期満了となるため、後任として左記の者を任命したいので、公害紛争処理法第十六条第一項の規定により、東京都議会の同意についてよろしくお願いします。
       記
     武田 昌邦

      略歴
現住所 神奈川県横浜市
武田 昌邦
昭和三十一年五月九日生(五十三歳)
昭和五十六年三月 東京大学法学部卒業
昭和六十一年五月 弁護士登録(第二東京弁護士会)
平成五年  四月 第二東京弁護士会公害対策・環境保全委員会委員
平成十一年 四月 第二東京弁護士会公害対策・環境保全委員会委員長
現在       弁護士(第二東京弁護士会所属)
二一財主議第五三九号
平成二十二年二月二十四日
東京都知事 石原慎太郎
 東京都議会議長 田中  良殿
東京都公害審査会委員の任命の同意について(依頼)
 このことについて、東京都公害審査会委員永峰好美は平成二十二年三月三十一日任期満了となるため、後任として左記の者を任命したいので、公害紛争処理法第十六条第一項の規定により、東京都議会の同意についてよろしくお願いします。
       記
     猪熊 律子

      略歴
現住所 東京都文京区
猪熊 律子
昭和三十七年七月二十九日生(四十七歳)
昭和六十年 三月 上智大学文学部卒業
昭和六十年 四月 株式会社読売新聞社入社
平成十二年 三月 株式会社読売新聞社編集局社会保障部
平成十六年十一月 株式会社読売新聞東京本社編集局社会保障部次長
現在       株式会社読売新聞東京本社編集局社会保障部次長
二一財主議第五四〇号
平成二十二年二月二十四日
東京都知事 石原慎太郎
 東京都議会議長 田中  良殿
東京都公害審査会委員の任命の同意について(依頼)
 このことについて、東京都公害審査会委員沢登徹は平成二十二年三月三十一日任期満了となるため、後任として左記の者を任命したいので、公害紛争処理法第十六条第一項の規定により、東京都議会の同意についてよろしくお願いします。
       記
     中館 俊夫

      略歴
現住所 神奈川県横須賀市
中館 俊夫
昭和二十八年一月二十四日生(五十七歳)
昭和五十三年三月 慶應義塾大学医学部卒業
昭和五十七年三月 慶應義塾大学大学院医学研究科博士課程修了
昭和五十七年四月 慶應義塾大学医学部助手
平成元年  四月 東京女子医科大学講師
平成三年  四月 東京女子医科大学助教授
平成十一年 四月 昭和大学医学部教授
現在       昭和大学医学部教授
二一財主議第五四一号
平成二十二年二月二十四日
東京都知事 石原慎太郎
 東京都議会議長 田中  良殿
東京都公害審査会委員の任命の同意について(依頼)
 このことについて、東京都公害審査会委員千葉百子は平成二十二年三月三十一日任期満了となるため、後任として左記の者を任命したいので、公害紛争処理法第十六条第一項の規定により、東京都議会の同意についてよろしくお願いします。
       記
     横山 和仁

      略歴
現住所 千葉県千葉市
横山 和仁
昭和二十八年四月六日生(五十六歳)
昭和五十三年三月 東北大学医学部医学科卒業
昭和五十七年三月 東京大学大学院医学系研究科第二基礎医学専門課程修了
昭和五十七年四月 大分医科大学医学部助手
昭和六十三年七月 東京大学医学部講師
平成三年  五月 東京大学医学部助教授
平成十五年 四月 三重大学医学部教授
平成二十一年四月 順天堂大学医学部教授
現在       順天堂大学医学部教授

○議長(田中良君) お諮りいたします。
 本件は、いずれも知事の任命に同意することにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(田中良君) ご異議なしと認めます。よって、本件は、いずれも知事の任命に同意することに決定いたしました。

○議長(田中良君) 請願及び陳情の付託について申し上げます。
 受理いたしました請願十件及び陳情三十六件は、お手元に配布の請願・陳情付託事項表のとおり、それぞれ所管の常任委員会に付託いたします。
(別冊参照)

○議長(田中良君) お諮りいたします。
 明五日から八日まで四日間、委員会審査のため休会いたしたいと思います。これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(田中良君) ご異議なしと認めます。よって、明五日から八日まで四日間、委員会審査のため休会することに決定いたしました。
 なお、次回の会議は三月九日午後一時に開きます。
 以上をもって本日の日程は全部終了いたしました。
 本日はこれをもって散会いたします。
   午後五時十八分散会

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