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Tokyo Metropolitan Assembly

平成二十一年東京都議会会議録第四号

平成二十一年二月二十六日(木曜日)
 出席議員 百二十三名
一番遠藤  守君
二番伊藤 興一君
四番鈴木 章浩君
六番後藤 雄一君
七番福士 敬子君
八番伊沢けい子君
九番そなえ邦彦君
十番西崎 光子君
十一番伊藤まさき君
十二番伊藤 ゆう君
十三番原田  大君
十四番河野百合恵君
十五番小竹ひろ子君
十六番松葉多美子君
十七番大松  成君
十八番中山 信行君
十九番高倉 良生君
二十番菅  東一君
二十一番きたしろ勝彦君
二十二番田中たけし君
二十三番鈴木 隆道君
二十四番神林  茂君
二十五番早坂 義弘君
二十六番高木 けい君
二十七番原田 恭子君
二十八番佐藤 広典君
二十九番尾崎 大介君
三十番山口  拓君
三十一番松下 玲子君
三十二番野上ゆきえ君
三十三番西岡真一郎君
三十四番たぞえ民夫君
三十五番村松みえ子君
三十六番橘  正剛君
三十七番上野 和彦君
三十八番吉倉 正美君
三十九番谷村 孝彦君
四十番石森たかゆき君
四十一番高橋 信博君
四十二番鈴木あきまさ君
四十三番矢島 千秋君
四十四番高橋かずみ君
四十五番吉原  修君
四十六番林田  武君
四十七番野島 善司君
四十八番服部ゆくお君
四十九番山口 文江君
五十番今村 るか君
五十一番吉田康一郎君
五十二番斉藤あつし君
五十三番泉谷つよし君
五十四番くまき美奈子君
五十五番大西さとる君
五十六番増子 博樹君
五十七番かち佳代子君
五十八番植木こうじ君
五十九番野上 純子君
六十番東村 邦浩君
六十一番長橋 桂一君
六十二番小磯 善彦君
六十三番田代ひろし君
六十四番川井しげお君
六十五番こいそ 明君
六十六番崎山 知尚君
六十七番宇田川聡史君
六十八番秋田 一郎君
六十九番村上 英子君
七十番倉林 辰雄君
七十一番遠藤  衛君
七十二番三原まさつぐ君
七十三番大西由紀子君
七十四番いのつめまさみ君
七十五番門脇ふみよし君
七十六番小沢 昌也君
七十七番石毛しげる君
七十八番岡崎 幸夫君
八十番清水ひで子君
八十一番古館 和憲君
八十二番松村 友昭君
八十三番東野 秀平君
八十四番ともとし春久君
八十五番鈴木貫太郎君
八十六番石川 芳昭君
八十七番田島 和明君
八十八番樺山たかし君
八十九番山加 朱美君
九十番山田 忠昭君
九十一番串田 克巳君
九十二番新藤 義彦君
九十三番古賀 俊昭君
九十四番立石 晴康君
九十五番桜井  武君
九十六番吉野 利明君
九十七番初鹿 明博君
九十八番花輪ともふみ君
九十九番大津 浩子君
百番大塚たかあき君
百一番相川  博君
百二番中村 明彦君
百三番馬場 裕子君
百四番曽根はじめ君
百五番大山とも子君
百六番藤井  一君
百七番中嶋 義雄君
百八番木内 良明君
百九番石井 義修君
百十番宮崎  章君
百十一番鈴木 一光君
百十二番三宅 茂樹君
百十三番高島なおき君
百十四番野村 有信君
百十五番比留間敏夫君
百十六番佐藤 裕彦君
百十七番川島 忠一君
百十八番内田  茂君
百十九番三田 敏哉君
百二十番山下 太郎君
百二十一番酒井 大史君
百二十二番大沢  昇君
百二十三番土屋たかゆき君
百二十四番田中  良君
百二十五番名取 憲彦君
百二十六番吉田 信夫君

 欠席議員 二名
   三番 米沢 正和君
百二十七番 渡辺 康信君
 欠員
五番 七十九番

 出席説明員
知事石原慎太郎君
副知事谷川 健次君
副知事菅原 秀夫君
副知事山口 一久君
副知事猪瀬 直樹君
教育長大原 正行君
知事本局長吉川 和夫君
総務局長中田 清己君
財務局長村山 寛司君
主税局長熊野 順祥君
警視総監米村 敏朗君
生活文化スポーツ局長秋山 俊行君
都市整備局長只腰 憲久君
環境局長有留 武司君
福祉保健局長安藤 立美君
産業労働局長佐藤  広君
建設局長道家 孝行君
港湾局長斉藤 一美君
会計管理局長三枝 修一君
交通局長金子正一郎君
消防総監小林 輝幸君
水道局長東岡 創示君
下水道局長今里伸一郎君
青少年・治安対策本部長久我 英一君
東京オリンピック・パラリンピック招致本部長荒川  満君
病院経営本部長中井 敬三君
中央卸売市場長比留間英人君
選挙管理委員会事務局長矢口 貴行君
人事委員会事務局長中村 晶晴君
労働委員会事務局長関  敏樹君
監査事務局長白石弥生子君
収用委員会事務局長野口  孝君

    二月二十六日議事日程第四号
第一 第一号議案
  平成二十一年度東京都一般会計予算
第二 第二号議案
  平成二十一年度東京都特別区財政調整会計予算
第三 第三号議案
  平成二十一年度東京都地方消費税清算会計予算
第四 第四号議案
  平成二十一年度東京都小笠原諸島生活再建資金会計予算
第五 第五号議案
  平成二十一年度東京都母子福祉貸付資金会計予算
第六 第六号議案
  平成二十一年度東京都心身障害者扶養年金会計予算
第七 第七号議案
  平成二十一年度東京都中小企業設備導入等資金会計予算
第八 第八号議案
  平成二十一年度東京都農業改良資金助成会計予算
第九 第九号議案
  平成二十一年度東京都林業・木材産業改善資金助成会計予算
第十 第十号議案
  平成二十一年度東京都沿岸漁業改善資金助成会計予算
第十一 第十一号議案
  平成二十一年度東京都と場会計予算
第十二 第十二号議案
  平成二十一年度東京都都営住宅等事業会計予算
第十三 第十三号議案
  平成二十一年度東京都都営住宅等保証金会計予算
第十四 第十四号議案
  平成二十一年度東京都都市開発資金会計予算
第十五 第十五号議案
  平成二十一年度東京都用地会計予算
第十六 第十六号議案
  平成二十一年度東京都公債費会計予算
第十七 第十七号議案
  平成二十一年度東京都多摩ニュータウン事業会計予算
第十八 第十八号議案
  平成二十一年度東京都臨海都市基盤整備事業会計予算
第十九 第十九号議案
  平成二十一年度東京都病院会計予算
第二十 第二十号議案
  平成二十一年度東京都中央卸売市場会計予算
第二十一 第二十一号議案
  平成二十一年度東京都都市再開発事業会計予算
第二十二 第二十二号議案
  平成二十一年度東京都臨海地域開発事業会計予算
第二十三 第二十三号議案
  平成二十一年度東京都港湾事業会計予算
第二十四 第二十四号議案
  平成二十一年度東京都交通事業会計予算
第二十五 第二十五号議案
  平成二十一年度東京都高速電車事業会計予算
第二十六 第二十六号議案
  平成二十一年度東京都電気事業会計予算
第二十七 第二十七号議案
  平成二十一年度東京都水道事業会計予算
第二十八 第二十八号議案
  平成二十一年度東京都工業用水道事業会計予算
第二十九 第二十九号議案
  平成二十一年度東京都下水道事業会計予算
第三十 第三十号議案
  東京都安全・安心まちづくり条例の一部を改正する条例
第三十一 第三十一号議案
  特別区における東京都の事務処理の特例に関する条例の一部を改正する条例
第三十二 第三十二号議案
  市町村における東京都の事務処理の特例に関する条例の一部を改正する条例
第三十三 第三十三号議案
  東京都区市町村振興基金条例の一部を改正する条例
第三十四 第三十四号議案
  都と特別区及び特別区相互間の財政調整に関する条例の一部を改正する条例
第三十五 第三十五号議案
  住民サービスの向上と行政事務の効率化を図るために住民基本台帳ネットワークシステムの本人確認情報を利用する事務等を定める条例の一部を改正する条例
第三十六 第三十六号議案
  東京都知事等の給料等に関する条例の一部を改正する条例
第三十七 第三十七号議案
  東京都知事の給料等の特例に関する条例の一部を改正する条例
第三十八 第三十八号議案
  東京都職員の特殊勤務手当に関する条例の一部を改正する条例
第三十九 第三十九号議案
  東京都職員定数条例の一部を改正する条例
第四十 第四十号議案
  東京都人事委員会委員の給与等に関する条例の一部を改正する条例
第四十一 第四十一号議案
  東京都監査委員の給与等に関する条例の一部を改正する条例
第四十二 第四十二号議案
  東京都都税条例の一部を改正する条例
第四十三 第四十三号議案
  東京都都税事務所設置条例の一部を改正する条例
第四十四 第四十四号議案
  東京都育英資金条例の一部を改正する条例
第四十五 第四十五号議案
  東京都教育委員会の事務処理の特例に関する条例の一部を改正する条例
第四十六 第四十六号議案
  学校職員の定数に関する条例の一部を改正する条例
第四十七 第四十七号議案
  教育職員免許法関係手数料条例の一部を改正する条例
第四十八 第四十八号議案
  学校職員の勤務時間、休日、休暇等に関する条例の一部を改正する条例
第四十九 第四十九号議案
  学校職員の特殊勤務手当に関する条例の一部を改正する条例
第五十 第五十号議案
  東京都立学校設置条例の一部を改正する条例
第五十一 第五十一号議案
  東京都都市整備局関係手数料条例の一部を改正する条例
第五十二 第五十二号議案
  東京都屋外広告物条例の一部を改正する条例
第五十三 第五十三号議案
  東京都福祉保健局関係手数料条例の一部を改正する条例
第五十四 第五十四号議案
  東京都医師奨学金貸与条例の一部を改正する条例
第五十五 第五十五号議案
  東京都福祉のまちづくり条例の一部を改正する条例
第五十六 第五十六号議案
  東京都介護福祉士等修学資金貸与条例の一部を改正する条例
第五十七 第五十七号議案
  東京都三宅島災害被災者帰島生活再建支援条例の一部を改正する条例
第五十八 第五十八号議案
  東京都介護保険財政安定化基金条例の一部を改正する条例
第五十九 第五十九号議案
  東京都身体障害者更生援護施設条例の一部を改正する条例
第六十 第六十号議案
  東京都知的障害者援護施設条例の一部を改正する条例
第六十一 第六十一号議案
  東京都立病院条例の一部を改正する条例
第六十二 第六十二号議案
  東京都と地域の金融機関とが連携して実施する金融支援に関する条例
第六十三 第六十三号議案
  東京都入港料条例の一部を改正する条例
第六十四 第六十四号議案
  東京都海上公園条例の一部を改正する条例
第六十五 第六十五号議案
  東京都漁港管理条例の一部を改正する条例
第六十六 第六十六号議案
  東京都営空港条例の一部を改正する条例
第六十七 第六十七号議案
  都民の健康と安全を確保する環境に関する条例の一部を改正する条例
第六十八 第六十八号議案
  東京における自然の保護と回復に関する条例の一部を改正する条例
第六十九 第六十九号議案
  東京都自然公園条例の一部を改正する条例
第七十 第七十号議案
  鳥獣の保護及び狩猟の適正化に関する法律関係手数料条例の一部を改正する条例
第七十一 第七十一号議案
  高圧ガス保安法関係手数料条例の一部を改正する条例
第七十二 第七十二号議案
  液化石油ガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律関係手数料条例の一部を改正する条例
第七十三 第七十三号議案
  火薬類取締法関係手数料条例の一部を改正する条例
第七十四 第七十四号議案
  東京都駐車場条例の一部を改正する条例
第七十五 第七十五号議案
  東京都立公園条例の一部を改正する条例
第七十六 第七十六号議案
  警視庁の設置に関する条例の一部を改正する条例
第七十七 第七十七号議案
  警視庁関係手数料条例の一部を改正する条例
第七十八 第七十八号議案
  警視庁留置施設視察委員会の設置に関する条例の一部を改正する条例
第七十九 第七十九号議案
  東京消防庁職員定数条例の一部を改正する条例
第八十 第八十号議案
  火災予防条例の一部を改正する条例
第八十一 第八十一号議案
  東京都医学系総合研究所(仮称)(二十)Ⅱ期新築工事請負契約
第八十二 第八十二号議案
  東京都医学系総合研究所(仮称)(二十)Ⅱ期新築電気設備工事請負契約
第八十三 第八十三号議案
  東京都医学系総合研究所(仮称)(二十)Ⅱ期新築空調設備工事請負契約
第八十四 第八十四号議案
  都立産業技術研究センター(仮称)(二十)新築電気設備工事(その二)請負契約
第八十五 第八十五号議案
  都立産業技術研究センター(仮称)(二十)新築空調設備工事(その二)請負契約
第八十六 第八十六号議案
  環二地下トンネル(仮称)築造工事(二十一─環二西新橋工区)請負契約
第八十七 第八十七号議案
  平成二十年度ドラグサクション式しゅんせつ船製造請負契約
第八十八 第八十八号議案
  包括外部監査契約の締結について
第八十九 第八十九号議案
  清掃工場建設工事に係る損害賠償等請求控訴、同附帯控訴事件に関する和解について
第九十 第九十号議案
  全国自治宝くじ事務協議会への岡山市の加入及びこれに伴う全国自治宝くじ事務協議会規約の一部の変更について
第九十一 第九十一号議案
  土地の売払いについて
第九十二 第九十二号議案
  首都高速道路株式会社が行う高速道路事業の変更に対する同意について
第九十三 第九十三号議案
  平成二十一年度の連続立体交差事業の実施に伴う費用の関係特別区・市の負担について
第九十四 第九十四号議案
  平成二十年度の連続立体交差事業の実施に伴う費用の関係特別区・市の負担の変更について
第九十五 第九十五号議案
  多摩川流域下水道野川処理区の建設に要する費用の関係市の負担について
第九十六 第九十六号議案
  多摩川流域下水道多摩川上流処理区の建設に要する費用の関係市町の負担について
第九十七 第九十七号議案
  多摩川流域下水道多摩川上流処理区の維持管理に要する費用の関係市町村の負担について
第九十八 第九十八号議案
  平成二十年度東京都一般会計補正予算(第四号)
第九十九 第九十九号議案
  平成二十年度東京都特別区財政調整会計補正予算(第一号)
第百 第百号議案
  平成二十年度東京都一般会計補正予算(第五号)
第百一 第百一号議案
  東京都消費者行政活性化基金条例
第百二 第百二号議案
  東京都安心こども基金条例
第百三 第百三号議案
  東京都妊婦健康診査支援基金条例
第百四 第百四号議案
  東京都障害者自立支援対策臨時特例基金条例の一部を改正する条例
第百五 第百五号議案
  東京都ふるさと雇用再生特別基金条例
第百六 第百六号議案
  東京都緊急雇用創出事業臨時特例基金条例
第百七 諮問第一号
  地方自治法第二百三十八条の七の規定に基づく審査請求に関する諮問について

議事日程第四号追加の一
第一 東京都収用委員会委員の任命の同意について(二〇財主議第五〇一号)
第二 東京都収用委員会委員の任命の同意について(二〇財主議第五〇二号)
第三 東京都収用委員会委員の任命の同意について(二〇財主議第五〇三号)
第四 東京都固定資産評価審査委員会委員の選任の同意について(二〇財主議第五〇四号)
第五 東京都固定資産評価審査委員会委員の選任の同意について(二〇財主議第五〇五号)
第六 東京都固定資産評価審査委員会委員の選任の同意について(二〇財主議第五〇六号)
第七 東京都固定資産評価審査委員会委員の選任の同意について(二〇財主議第五〇七号)
第八 東京都固定資産評価審査委員会委員の選任の同意について(二〇財主議第五〇八号)

    午後一時開議
〇議長(比留間敏夫君) これより本日の会議を開きます。
〇議長(比留間敏夫君) この際、あらかじめ会議時間の延長をいたしておきます。
〇議長(比留間敏夫君) 次に、日程の追加について申し上げます。
 知事より、東京都収用委員会委員の任命の同意について外人事案件七件が提出されました。
 これらを本日の日程に追加いたします。
〇議長(比留間敏夫君) 昨日に引き続き質問を行います。
 九十三番古賀俊昭君。
   〔九十三番古賀俊昭君登壇〕

○九十三番(古賀俊昭君) 初めに、皇居のお堀に東京都の下水が流入している問題について伺います。
 灯台もと暗しという箴言がありますが、これほど我々日本人の、そして国家の品性が問われる深刻な課題が真剣な議論の対象となることなく、長く等閑に付されてきたのはなぜなのか。殊に首都東京の政治、行政にかかわる我々は、みずからに問うべきでありましょう。
 一片の法律があるわけでもなく、しかし、日本の首都は東京であることを、だれしも信じて疑いません。それは、皇居が置かれた都こそが首都とのことわりがあるからであります。首都移転、首都機能移転が法律までつくりながら雲散霧消したのも、そのことわりの理解を全く欠いていたからにほかなりません。
 ところが、東京を首都たらしめている皇居、そして我が国の象徴たる皇室のお庭であるお堀が下水で汚染されているのです。現在、東京都が管理する合流式下水道からは、内堀で四カ所、外堀で十二カ所のはけ口から、雨の日にあふれ出た汚水がお堀に流入して、水質汚濁の原因となっています。
 この問題を世に明らかにしたのは、平成二十年、昨年十二月の「文藝春秋」誌の記事であり、著者の清水政彦弁護士は、半年前から都下水道局などに改善を申し入れ、協議を重ねた経緯を詳しく報告しています。
 石原知事にお渡ししてある写真でもわかるとおり、お堀の汚濁は、大量のアオコが発生するなど、見るも無残な状況であります。
 「文藝春秋」の記事によれば、千鳥ヶ淵では、環境省が発表する公共水域の水質検査で、日本一汚い湖といわれている静岡県の佐鳴湖や千葉県の印旛沼などをはるかに上回る汚濁となっており、水質をはかる代表的指標のCOD、化学的酸素要求量の環境基準は八ミリグラム・パー・リットルに対し、千鳥ヶ淵は四〇ミリグラム・パー・リットルと基準の五倍を超えているそうであります。
 まことに不名誉な日本一、国内最悪の水質汚濁の公共水域を東京の真ん真ん中に放置した不作為は、皇室への冒涜であるばかりか、対外的にも非文明的な印象を与え、その状態を放置したままでは、まさに世界に恥をさらすことになるのです。平成二十八年の五輪招致を目指す東京都として、この問題は、万難を排して早期に解決すべき問題であります。
 幸いに知事は、「十年後の東京」計画で、水と緑の回廊に包まれた美しいまち東京を復活することを目標の第一に掲げ、具体的には、東京駅や皇居周辺について、日本の玄関口にふさわしい景観を形成しようと、新たに皇居周辺を景観誘導区域に指定し、緑や水辺などと調和した風格ある景観を誘導する取り組みを開始するとしています。この計画と目標の達成には、お堀の汚濁改善解決が前提となるのは明らかであります。
 経済不況の今こそ、真に価値ある事業、後世の遺産となるものに投資すべきであります。これは、本質的にはお金の問題ではありませんが、結果として大きな内需の拡大をもたらすものです。あの昭和恐慌を二年で乗り切った高橋是清は、国債で財源をつくり、公共事業を大胆に拡大し、経済再建を立派になし遂げました。ケインズ以前のケインズといわれるゆえんであります。
 さきに紹介した「文藝春秋」で清水弁護士は、具体的改善策まで詳細に述べています。合理的提案だと思いますが、当該事業の予算措置には、やはり知事の勇断が不可欠であります。天皇陛下ご即位二十年の慶賀すべき年に当たり、知事の皇居お堀の水質汚濁についての認識と改善への決意をお聞かせください。
 合流式下水道は、一定量以上の雨が降ったときには、雨水と一緒に汚水もはけ口から内堀に放流され、それが流れのない閉鎖された水域である内堀では残ってしまい、汚濁の原因となっています。どのような経緯で雨天時に下水の一部が内堀へ流入することになったのか、お答えください。
 下水道局の資料によれば、内堀の千鳥ヶ淵、桜田濠、清水濠には、現在、下水道のはけ口が四カ所あります。これらのはけ口からの汚濁物質の流出について、下水道局は早急な対策を講ずるべきです。これまでどのように取り組み、また、今後どのような対策を実施していくのか、伺います。
 この水質汚濁の問題は、内堀だけではなく、ボートをこいだり、釣りを楽しむ人々が憩う場である外堀でも同様です。私は、都心に数少ない貴重な水辺空間をより豊かなものにするためにも、当然、お堀全体の水質改善が必要だと思います。外堀の水質改善について、下水道局はどのような認識を持っているのか、伺います。
 次に、海の森の創出について伺います。
 初めに、日本の自然を見事に歌い上げた歌を紹介いたします。
 「倭は 国のまほろば たたなづく 青垣山隠れる 倭しうるはし」、大和の国は、国の中の国である、幾重にも重なり合っている青垣のような山々、その山々に囲まれている大和は本当に美しいという意味であります。これは、「古事記」に出てくる第十二代景行天皇の皇子、日本武尊の歌です。西は熊襲、出雲建を討ち、東は蝦夷を平定し、この間、浦賀水道の走水の暴風雨では弟橘姫の入水という有名な話もありました。日本武尊もいよいよ最期を迎え、草なぎの剣を置いて、三重県西北部の能褒野に出て、野獣の毒気に当たって死が迫ったとき、ふるさとである大和の都をしのんでうたったものであります。「倭は国のまほろば」は、まさに日本国の日本国たるゆえん、自然の美しさをたたえた言葉です。その美しい日本の自然、その気候風土からはぐくまれた大和心は、今どうなってしまったのでしょうか。
 平成十四年の予算特別委員会において、私は、江戸末期までの日本の自然について触れました。ペリーの「日本遠征記」には、江戸湾の例えようのない海浜、山々の自然の美しさに魅了されたことが印象的に述べられ、そこには東洋の神秘、日本の自然が厳然と存在しています。しかし、西洋列強による開国の強制、明治以後の近代工業化は、そのような日本人の心をはぐくんできた美しい自然を犠牲にしたといっても過言ではありません。
 敗戦、占領を経て、高度経済成長期の昭和四十年代の公害の時代、至るところで繰り広げられた環境破壊は、今や地球規模の自然破壊となり、やがてそれは人類滅亡の危機さえ問われることになり、自然との共生が叫ばれるようになりました。
 こうした流れの中で、今、東京が進める海の森計画の意義がいかに大切であるかということが理解できるでありましょう。しかし、それは海の森という名称では伝わりません。より具体的にいうならば、ごみの埋立地に自然の森をつくり、さらに日本人的発想でいえば、近代化という自然破壊によって生まれたごみの島を、日本人の心が宿る、神々が宿る鎮守の森にしようというものです。
 私は、平成十六年第二回定例会の我が党の代表質問で、平成鎮守の森を提案しています。大量生産、大量消費という私たちの欲望で生まれた巨大なごみの人工の島を森にして、自然生態系を回復させようというものです。
 それと同時に、人類は、自然を破壊し続けてきたこれまでの生活を改め、自然との共生、さらには自然への畏敬の念を取り戻さなければならないのです。かつて日本人は自然を畏敬し、共生するという自然観を持っていましたが、この百五十年の間には、西洋近代化の苦難の道をただひたすら走り、科学技術を優先させてきました。
 しかし、このような経験をしてきた日本だからこそ、東洋の心と西洋のわざを統合した新たな時代を切り開くことができるのです。これこそ現代の大和心の一つであり、それを東京都が実践できるか否かが成否のかぎを握っています。
 昨年十月十日、当初より海の森に協力してきた全国氏子青年協議会の皆様が、寛仁親王殿下から、殿下のおしるしである柏の木を託され、石原知事にその目録を手渡しました。私は、去る平成八年の全国植樹祭において天皇皇后両陛下がお手植えされたイチョウの木と御製碑を中心に、できれば皇族の方々に、日本の森をつくるため、その周辺に植樹をしていただき、そこに精神的なよりどころとしての森ができることが理想だと思います。それは、きっと東京オリンピックの開催の暁には大きな意味を持つでしょう。
 海の森事業委員長の安藤忠雄氏は、新聞やテレビなどを通じて、東京湾に鎮守の森をつくるということを訴えています。海の森の名称については、私は以前から知事にお願いしてまいりましたが、このままの名称では国際的にも説得力がありませんし、マスコミを通じて内外に協力を求める安藤氏が鎮守の森という表現をされていることからも、そろそろ名称について本格的に考える時期が来ているのではないでしょうか。知事の作家としての才を十分に発揮していただければと思います。
 中央防波堤の埋立地は内側と外側に分かれ、現在は内側に森をつくるものですが、中央防波堤は、かつて東京都が中心となってつくった明治神宮とも大変類似しています。明治神宮は、内苑と外苑ではそれぞれ役割が違い、内苑は明治天皇を祭る鎮守の森、外苑は文化及び運動施設などとなっています。私は、中央防波堤の森づくりとともに、今後、外側をどうするかということも検討すべきだと考えます。
 そこで伺います。改めて、ごみ埋立地に森との構想を超えた、日本人の自然観、哲学に基づく森づくりを考えるべきだと思いますが、いかがでしょうか。
 また、平成二十年度までの当事業の進捗状況、あわせて平成二十一年度の当事業の事業内容について伺います。
 また、海の森の名称は平成鎮守の森とすべきと再提案いたしますが、いかがでしょうか。
 次に、保育園の集団感染対策と行政指導に関して質問いたします。
 映画「感染列島」が話題になるなど、感染症対策の重要性は国民共通の認識となっています。
 今月初旬、私は地元日野市で、社会福祉法人立の保育園が一堂に会して保育祭りが開催され、広い会場はかわいい子供たちの声で包まれました。その折に、感染症予防に非常に神経をすり減らしているとの保育園の現状を聞き、少々驚かざるを得ませんでした。その感染症予防対策の徹底が引き起こす問題を幾つか挙げます。
 まず、零、一歳児のおむつ交換を行う保育室は、病院のように消毒臭が広がるようになった。あるいは、子供の下痢などの特別な場合だけではなく、平常のおむつ交換も使い捨てビニール手袋、マスク等を使用し、まるで集中治療室を思わせる雰囲気である。さらには、もちつきでもマスクをつけた白装束で一種異様な格好を余儀なくさせられるし、その上、驚いたことに、ついたおもちは集団感染を恐れて子供には食べさせず、商店から購入した物を与える園もあるとのことでありました。感染症防止が優先されて、これでは子供の心は二の次で、まさに角を矯めて牛を殺すではないでしょうか。
 ある福祉の専門家の話では、こうした対応を子供が受けると、子供の心には、自分は汚い者として扱われる屈辱感のような感情が刻み込まれる。これは介護施設でも同じことがいえる。人間の尊厳にもかかわる問題だといわれました。
 続けて、おむつ交換も、下痢のときは仕方ないが、普通は素手で行うべき。肌は心や脳の一部として、その接触のうちに子供の心の安定が図られ、人を信じる心や愛をはぐくむ。保育園は、食品製造業と違って感染症予防対策には限界がある。何より、零、一歳児は保育室の中でも排せつを行う。つまり、子供は病原菌を感染させる可能性の高い状態で保育を受けている。そして、病原菌に感染した場合でも、いわゆる保育に欠ける状況であれば預からなければならないので、結果として、保育現場は、感染者も健康な者も一緒に保育することになる。乳幼児の感染予防にはおのずと限界があるとの指摘はもっともであると思います。
 そこで、具体例を示して都の見解を伺います。
 昨年八月、八王子のある保育園で腸管出血性大腸菌感染症、O26の集団感染が発生し、感染者は保護者を含めて三十三名、新聞でも報道されました。幸いに、八王子市保健所の指導のもと感染拡大防止策を徹底し、あわせて的確な現場の対応で重症には至らず、九月十八日には終息宣言が出されました。保育園の取り組みに保護者からの苦情はなく、保健所からの高い評価も受けて、保健所主催の感染症研修に施設代表が招かれ、話までしています。
 しかし、その後、都は同園に対して特別指導検査を実施していますが、その検査は、保健所の指導に比べ格段に厳しい内容であったとのことです。果たして特別指導検査を行うほどの、法人施設側に著しく適正を欠く重大な問題があったのでしょうか。
 そこで、まず、保育園への特別指導検査はどのような場合に実施されるのか。また、いかなる法的根拠に基づくか、伺います。
 昨年十二月の特別指導検査の結果の通知には、改善が図られない場合には、法人の解散を命ずるための検討を行うとの大変威圧的な記述があります。では、具体的にいかなる場合に社会福祉法人は解散を命じられるのか、そうした事例があったのか、伺います。
 大切な子供を預かる保育園で、感染症の発症は、もちろんあってはならないことです。しかし、それぞれの法人、施設の熱意、創意工夫に支えられた子供の保育や教育を萎縮させたのでは本末転倒であります。
 都の指導に当たっては、現場の実情に合った適切な指導を行うよう強く求めるものですが、保育園に対する指導のあり方について答弁を求めて、私の質問を終わります。(拍手)
   〔知事石原慎太郎君登壇〕

○知事(石原慎太郎君) 古賀俊昭議員の一般質問にお答えいたします。
 内堀の水質についてでありますが、皇居周辺は、皇居の森の豊かな緑や江戸城のたたずまいを残すお堀の周辺などが見事に調和し、我が国の歴史と文化を醸し出す風格を備えております。
 オリンピック・パラリンピック招致も見据え、緑と水辺の調和した風格ある景観の形成とともに、さわやかな風を運ぶ緑と水の回廊をつくり上げていくためにも、皇居内堀の水質改善は必要であると認識しております。
 内堀を所管している環境省においても、新たな水源から内堀に水を引き込む可能性などの検討を始めたと聞いております。
 実は私、環境庁に在任中に、ある業者が新技術なるものを持ち込みまして、ぜひ実験的にやらせてほしいということで、かつての千代田区の区役所のありました横の牛ヶ淵といいましょうか、ごく限られた水域で一月間、機械を回してやってみましたが、余り残念な、効果はありませんでした。
 いずれにしろ、都としては、雨天時の放流を内堀から隅田川へ切りかえるために、下水道幹線を整備するなどの対策を、オリンピック・パラリンピック開催前の平成二十七年度までには完了させるように努めております。
 あのバッキンガム宮殿のそばのハイドパークのお堀も、まあ、きれいとはいえませんが、しかし、あそこはロンドンのオリンピックでトライアスロンに使うぐらい、整備を進めているようでありまして、東京も負けずにそういうのができるんじゃないかと思っております。
 今後とも、環境省などの関係機関と連携して、内堀の水質改善に努めてまいります。
 他の質問については、関係局長から答弁します。
   〔下水道局長今里伸一郎君登壇〕

○下水道局長(今里伸一郎君) 皇居のお堀の水質に関します三点の質問にお答えいたします。
 まず、雨天時に汚水まじりの雨水の一部が放流されることになりました経緯についてでございますが、区部の下水道は、汚水の処理と浸水被害の軽減を早期に実現するため、明治四十一年の内務大臣による認可に基づきまして、合流式下水道で整備をしてまいりました。
 合流式下水道では、一定量以上の降雨があった場合には、汚水まじりの雨水の一部が河川や堀などへ放流される仕組みとなっております。皇居周辺の地域につきましても、昭和十年前後に、今お話し申し上げました合流式下水道で整備しました結果、雨天時には当該地域の汚水まじりの雨水の一部が内堀に放流されるようになっております。
 次に、内堀の水質改善についてでございますが、これまで管理者でございます環境省と協議の上で、ごみなどの流出を抑制する装置を設置したはけ口もございますが、内堀の抜本的な対策は、汚水まじりの雨水を放流しないことであり、オリンピック・パラリンピック開催前の平成二十七年度までにこの対策を完了させるよう取り組んでまいります。
 具体的には、千鳥ヶ淵、桜田濠にございます三カ所のはけ口につきましては、放流先を内堀から隅田川へ変更するため、平成二十五年度の完成を目指して第二溜池幹線延伸部の整備に着手しております。
 また、延伸部の整備にあわせまして、内堀への放流を第二溜池幹線へ切りかえるために必要となる管渠の整備も行ってまいります。
 残る清水濠のはけ口につきましては、内堀への放流を雨水のみとするために、新たに汚水と雨水を分離する下水道管渠を平成二十二年度までに整備し、接続する流域の地権者に対して、敷地内の排水を汚水と雨水に分離するよう要請してまいります。
 最後に、外堀の水質改善についてでございますが、内堀のみならず外堀につきましても、水質改善の必要性は深く認識しております。
 外堀では、現在、十二カ所あるすべてのはけ口につきまして、来年度までにごみの流出を抑制する装置の設置を完了させる予定でございます。
 しかしながら、外堀の抜本的な対策には、放流先を変更するための新たな幹線などを整備することが考えられますが、用地の確保が非常に難しく、また、地下には地下鉄などがふくそうするなど、実施は困難な状況でございます。そのため、降雨初期の汚れた下水を一時的にためる貯留池整備の可能性につきまして、引き続き検討してまいります。
   〔港湾局長斉藤一美君登壇〕

○港湾局長(斉藤一美君) 海の森に関します四点のご質問にお答え申し上げます。
 初めに、海の森事業の意義についてでございますが、都は、「十年後の東京」で水と緑の回廊に包まれた美しいまち東京を復活させる取り組みを進めてございますが、海の森の整備は、ごみと残土の埋立地を緑あふれる島に生まれ変わらせ、東京湾から都心に向かう風の道の起点をつくっていくものでございます。
 オリンピック・パラリンピック開催の平成二十八年には、代々木公園に匹敵いたします規模の美しい森に育てていくことで、開催コンセプトである、地球環境問題の取り組みを東京から世界に発信してまいります。
 また、苗木をつくり、木を植え、森を育てる過程で、自然環境の再生や自然とのかかわりを学びながら、東京湾に創造する海の森は、日本人が持っている自然を畏敬する心や豊かな自然観を次の世代に伝える贈り物になると考えてございます。
 次に、これまでの海の森事業の進捗状況についてでございます。
 海の森では、植樹に適した春季と秋季に著名人や公募都民等による植樹会を行い、環境都市東京の先進的取り組みを海の森から国の内外にアピールすることとしてございます。 今年度は、春に、世界的に著名なロック歌手のボノ氏やノーベル平和賞受賞者のマータイ氏をお招きいたしまして植樹を行い、また、秋には、C40気候変動東京会議に参加した世界各都市の代表者による植樹を行うとともに、約二千人の公募都民によります植樹会を実施し、約一ヘクタール、九千本の植樹が完了いたしました。
 現在は、平成二十一年度の植樹に向けまして、約四ヘクタールの植樹地の整備を進めているところでございます。
 次に、平成二十一年度の海の森の事業予定についてでありますが、この春には、全国の道府県等の参加のもと、各自治体の木をふるさとの森として植樹することで、全国の人々と手をつなぐ海の森づくりを進めてまいります。
 さらに、オリンピック・パラリンピック開催都市決定の十月に先立ちまして、都民等が約三万六千本を東京ドームの広さの四ヘクタールに植える大規模な植樹会を行い、多くの人々に評価され、支えられる海の森づくりを世界に示してまいります。
 また、海の森募金やボランティアによる苗木づくりを通しまして、広がりつつある参加の輪をより広範なものにしていくため、今後、海の森友の会員への樹木の生育過程の情報発信や季節ごとの海の森見学会の実施など、きめの細かい取り組みを息長く進めてまいります。
 最後に、海の森の名称についてでございます。
 海の森は、平成十七年に東京都港湾審議会から海の森基本構想の答申を受け、私たちのためにではなく、私たちの子どもたちのためにのスローガンのもと、都民、企業、NPO等の協力を得ながら整備してまいりましたが、これまで募金、苗木づくりなどの先行事業を進める中で、海の森という名称が一定程度の定着を見ているものと考えてございます。
 今後、開園に向けまして、ごみと残土の埋立地を緑あふれる島に生まれ変わらせる歴史的な取り組みという事業の意義や、これまでの経過も考慮しつつ、次の世代に引き継がれる森として、そのふさわしい名称を検討してまいります。
   〔福祉保健局長安藤立美君登壇〕

○福祉保健局長(安藤立美君) 三点についてお答えを申し上げます。
 まず、保育所に対する指導検査についてでありますが、児童福祉法第四十六条及び都の指導検査実施要綱に基づき行っております。
 このうち、特別指導検査は次のような場合に行う検査でありまして、まず、一般指導検査による改善が認められないとき、次に、正当な理由がなく一般指導検査を拒否したとき、そして、食中毒や感染症の集団発生、事件、事故など法人、施設の経営等に重大な支障が生じているおそれがあると疑われるとき、こうしたときに行うものでございます。
 次に、社会福祉法人に対する解散命令でありますが、解散命令は、社会福祉法に基づき、社会福祉法人が法令、法令に基づく行政庁の処分もしくは定款に違反した場合であって、他の方法により監督の目的を達することができないとき、または正当な事由がないのに一年以上にわたってその目的とする事業を行わないときに適用することができます。
 具体的な事案といたしましては、老人福祉施設を運営する法人に対するものが一件ありまして、処分理由は、基本財産である土地建物の第三者への譲渡、措置費の不当流用、法人名義の不明確な負債、理事長の独善的な経営による著しく不適正な法人運営の四点であります。
 最後に、保育所に対する指導のあり方でありますが、保育を受ける児童の健康を守り、その心身の健やかな育成を図るため、各施設に出向いて、国が定める人員配置等の最低基準が守られているかを確認するものであります。
 また、その際、感染症予防等については、保健所の指導を遵守することなどもあわせて指導をしております。
 今後とも、こうした指導を徹底するとともに、実地検査において把握した現場の状況を踏まえ、複数の施設を対象とした集団指導を行うなど、保育所の適正な運営を確保してまいります。

議長(比留間敏夫君) 五十五番大西さとる君。
   〔五十五番大西さとる君登壇〕
   〔議長退席、副議長着席〕

○五十五番(大西さとる君) まず、交通政策についてお伺いいたします。
 渋滞が頻発する首都高速、その原因の主な理由の一つが道路設計そのものにあるように思えます。実際に首都高を走ってみますと、二車線の道路と二車線の道路の合流部分が三車線や二車線になっているところが至るところに存在いたします。
 今さらのことでありますが、首都高の合流部分をこのように設計した人の先見性のなさの罪をここで責めたい気持ちでいっぱいであります。
 私の地元足立区では、常磐道から来る三郷線と、東北道から来る川口線が小菅で合流いたします。双方とも二車線であり、合流地点では四車線となっていますが、クロス状に合流するため、平日は大変な渋滞となり、小菅から三郷まで延々と渋滞が続いています。反対側の北行きは、二車線の六号線と二車線の中央環状線が合流する堀切は三車線となっており、やはり渋滞の発生元となっています。ドライバーの苦痛もさることながら、一番たまらないのは、排ガスの影響を受ける周辺住民であります。
 今、小菅の例を挙げさせていただきましたが、一番大きな問題点は、このような同じ失敗が繰り返されていることであります。一昨年十二月に開通いたしました中央環状新宿線が合流する板橋・熊野ジャンクション付近です。ここも、双方二車線にもかかわらず、合流地点は三車線となっており、新たな渋滞をつくっています。
 そこでまず、これら堀切・小菅ジャンクション付近及び板橋・熊野ジャンクション付近の渋滞対策について、都の取り組みを伺います。
 では、なぜこのような同じ失敗が繰り返されるのか。その一つに、交通政策を総合的に企画し、その結果を検証する責任部署が東京に存在しないからであります。
 現在、都では、交通政策の大部分を都市整備局が所管していますが、事項によっては、交通局や建設局、港湾局などに分かれております。東京の将来像を見据えた交通政策に責任を持って、総合的、一元的に取り扱う部署の設置が必要だと考えますが、所見を伺います。
 交通インフラ整備はほとんどが国、具体例では、空港、鉄道整備は旧運輸省が、高速道路を含む道路整備は旧建設省の主導で計画されてきました。
 本来なら、こうした交通施設の整備計画は、国はあくまで調整役に徹し、首都圏の自治体が連携し、主導権を持って行われるべきであるし、それにより初めて、有機的でかつ地域の特性を生かした交通網の整備が可能となるのではないかと考えます。
 現在の東京の交通網が縦割り行政の弊害を受けているのは、都の内部組織の問題もさることながら、国と地方の役割分担という観点から見て、問題の多い決定方式がとられてきたのが一因であるように思われます。
 交通施設整備の計画に関する役割分担が今後どうあるべきか、都の見解を伺います。
 これから将来の東京の交通政策を考えるために、ここで海外の事例を検証してみます。
 モータリゼーションの進展による慢性的な交通渋滞、排気ガス、騒音、交通事故といった諸問題を大胆な施策で解決した事例を数例紹介いたします。
 まず、ブラジルのクリチバ市。地下鉄を整備するのが最善策と考えられていたようですが、建設にかかる費用、技術などの問題であきらめざるを得なかったとのこと。そこで考えたのが、バスシステムの大整備。当時唯一の公共交通機関であったバスは、いつ来るかわからないために、非常に評判が悪く敬遠されていたとのこと。そこで、定時性を守るために、徹底的にバス路線をつくることを考えました。
 まず、六車線の大通り、そして四車線の道路は、中央の二車線を上り下りのバス専用道路とし、残りの車線を上り下りの一般車用としました。さらに、二車線の道路においても、その片側一車線を一方通行のバス専用道路とし、残りの一車線をバスと同じ方向への一方通行の一般車用としております。
 要するに、バスが通る道路の半分をバス専用道路として整備し、ここまで徹底したバス専用道路の整備により、バスが渋滞に巻き込まれることはなくなったわけでございます。
 しかし、通常、バスの乗りおりには時間がかかります。これを解消するために、電車のように扉を三つつけたバスを開発、さらに輸送力を増すために、三両編成のバスもつくりました。そして、料金徴収のために、普通のバス停ではなく、プラットホームをつくり、自動改札を設置しました。これが今の写真でございますが、これにより、乗りおりは今の日本の電車のようにスムーズになり、さらに、改札から出なければ一枚のチケットで乗り継ぎが自由になり、利便性が格段に向上したとのことです。
 改善直後は大変な交通渋滞になった一般車道路も、バスを使う方がはるかに便利だとの認識が広がるにつれ、一般車の数はめっきり減ったとのことです。
 このバスシステムをさらに環境のことを考えて電化したのが、ヨーロッパを中心に整備が相次いでいるLRTであります。
 フランスのストラスブールという都市では、LRTを整備するとともに、中心部の自動車の通行に制限を加え、公共交通に優先権を与える交通ゾーンシステムという通行可能区分帯を設定しております。
 この方式は、中心部を幾つかのゾーンに分け、各ゾーンを結ぶ道路では、自動車の通行を認めず、他のゾーンに行くには、一たん外周道路へ出て、そこから目的地のゾーンへアクセスさせる仕組みであります。A地区からB地区に行くには、LRTならすんなり行けるわけですが、自家用車だと、一たんA地区から外に出て、外環を通って、そしてB地区の外に行き、そこから中に入るというもの。さらに、市内の一般車用の駐車場をほとんどなくしています。
 公共交通を整備する一方で、自家用車の利便性をなくす施策を同時に進めているのであります。
 このように、複合的な施策を実施して成功している例はたくさん存在しております。例えば、アムステルダムにおきましては、LRTの整備と同時に、びっくりするような安い料金で使えるパーク・アンド・ライドに力を入れております。レースで有名なルマン市でも同じような制度が見られました。
 そして、最後に、だれもが知っているパリの交通政策。市内の道路には、バス、そして自転車の専用車線がつくられています。(パネルを示す)これが、今ちょっと見にくいわけでございますが、右側のこの線がバスと自転車、そして、ほかが一方通行の車になっているわけでございます。
 そして、市内の至るところには、だれでも使える公共の時間貸し自転車が置いてあります。最初の三十分間は無料で、それ以上は使った時間だけカード支払いとなります。三十分で目的地まで行って、そこで乗り捨てれば料金はかかりません。まだまだ問題も多くあるとのことですが、バスやLRT、電車にも自転車を乗せることができるようになっております。世界有数の大都市パリにおいて自転車が中心になりつつあるというのは、大変興味深いことでもあります。
 これらの事例を参考にして東京の交通を考えますと、まず都心に自家用車の乗り入れを少なくする施策が必要ではないかと考えます。ロードプライシングなどの課金による抑制よりは、車で行かない方がかえって便利だという考えを広めることが必要だと思います。
 そこで、例えば自家用車については、都内をストラスブールのように区分化し、相互の行き来を制限する、都内をスムーズに走ることができる車両は緑ナンバーのような営業車だけにする、さらには、白ナンバー用の駐車場を大胆に削減するなど、東京においても自家用車使用からの脱却を進め、公共交通へのダイナミックな転換を図るような、社会基盤の中心的な存在である交通インフラ整備のあり方を大きく変えていくことが必要だと考えますが、知事の見解を伺います。
 私は、東京でもLRTの整備は有効だと考えます。LRT建設コストは、地下鉄建設の二十分の一といわれております。地下鉄一本建設する費用で二十本のLRTがつくれるわけですから、都心をたくさんのLRTで結ぶことができます。
 都電が縦横無尽に走っていた一昔のように、例えば銀座通りから日比谷、丸の内を一周するプランや外堀通りを一周するプランなど、LRTを通すことも利便性を高める案だと考えます。
 池袋駅周辺などでLRTを導入する構想が検討されているようですが、東京の公共交通におけるLRTの導入について所見をお伺いいたします。
 また、個別事案になりますが、私の地元足立区では、つくばエクスプレスや日暮里・舎人ライナーの開通で南北交通はスムーズになったものの、東西交通はいまだに整備されておりません。
 足立区の東西交通として、区部環状公共交通、いわゆるメトロセブンという構想があり、今のLRTの導入も含め、この整備が必要だと考えますが、見解を伺います。
 次に、子育て支援関係についてお伺いいたします。
 足立区におきましては、放課後子ども教室推進事業として、「あだちキッズぱれっと」を推進しております。これは、文部科学省と厚生労働省が共同して全国の小学校で実施を目指している放課後子どもプランを念頭に足立区独自で取り組んでいる事業であり、小学校の余裕教室を利用し、児童の放課後の安心・安全な居場所づくりを推進するものであります。
 この制度の評判はとてもよく、もっと広めるべきだと考えておりますが、都からの補助金は、足立区の支出に比べて極めて少ないものとなっております。このようなすべての子どもたちに恩恵が与えられる施策に対しては、もう少し補助金の上乗せを望むものですが、見解をお伺いいたします。
 来年度は、平成二十二年度から二十六年度までを計画期間とする次世代育成都道府県行動計画、いわゆる後期計画の策定時期です。前期計画は平成十七年に策定されましたが、なお多い待機児童の解消や子育て負担軽減策、児童虐待対策、ワークライフバランスなど、諸課題の解決にはまだまだ道のりは遠いというのが、子育て世代の正直な実感です。
 不況の影響で多くのお母さんが仕事を始めるといった社会情勢の急激な変化で、都民のニーズも大きく変わりつつあります。
 前期計画の評価と課題、施策の進捗状況を踏まえ、都民ニーズを的確にとらえ、実効性のある計画を策定することを求めるものですが、都の今後の取り組み方針について見解を伺います。
 最後に、現在、周産期医療改革について、産科医をふやす方向で対策がとられておりますが、そもそも産科医自体が不足しており、その理由は、出産時の医療事故に対する訴訟、補償問題の多さゆえに、医学生が産科医を敬遠するからでもございます。
 現在の日本では、医療事故が発生した場合、医師、病院に過失を認めさせない限り、患者は全く補償が受けられない仕組みとなっており、これがために医療訴訟が増加しているわけでもございます。
 過失がなくとも、患者や遺族に補償することができるのが無過失補償制度であります。医療事故の被害者を裁判なしに補償する、この制度は、ヨーロッパなど社会制度の進んだ国では早くから導入されています。
 国は、出産事故で重度の脳性麻痺を負った場合などの産科医療補償制度を発足させましたが、それよりも一歩進んだ、かつ、すべての医療関係にも波及する無過失補償制度を、東京都として国に先行して制度化することが望ましいと考えますが、見解を伺います。
 子どもを産みやすい、育てやすい、子育て先進の都市東京の制度整備を強く要望いたしまして、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。(拍手)
   〔知事石原慎太郎君登壇〕

○知事(石原慎太郎君) 大西さとる議員の一般質問にお答えいたします。
 交通インフラの整備のあり方についてでありますが、鉄道や道路は、東京における日々の都市活動を支える重要な交通インフラでありまして、それぞれの特徴に応じて複合的、重層的に整備していくことが肝要であると思います。
 東京の鉄道は、世界に類を見ない高密度で正確、安全なネットワークを形成しておりますが、一方、車の交通渋滞による都市の機能不全は、今や東京の最大の弱点でありまして、これを解消することが喫緊の課題であると思っております。
 都は、今までも幾つか案を講じて試みようとしてきましたが、何分、東京という、ほとんど計画なしに増長した都市の非常に複雑な構想のために、なかなか妙案に至りませんでした。
 都は引き続き、三環状を初め、おくれている道路整備を強力に推進するとともに、あわせて、すぐれた鉄道ネットワークを有効に活用し、東京を快適で利便性の高い都市としていきたいと思っております。
 他の質問については、教育長及び関係局長から答弁いたします。
   〔教育長大原正行君登壇〕

○教育長(大原正行君) 「あだちキッズぱれっと」への補助金についてお答えを申し上げます。
 「あだちキッズぱれっと」は、足立区が国の補助事業である放課後子ども教室推進事業を活用した事業でございます。
 放課後子ども教室推進事業は、国と都が、実施要綱に基づきまして、区市町村に対し、運営費やスタッフの謝金などの補助対象経費について、それぞれ三分の一ずつ補助することによりまして、放課後などに子どもたちの安全で安心な活動拠点を設け、多様な体験や交流活動を行い、子どもたちが心豊かで健やかにはぐくまれる環境づくりを進める事業でございます。
 本年度は、補助対象経費の拡大など、各都道府県からの要望を受け、国が安全管理員や学習アドバイザー等スタッフの謝金単価を引き上げたことに伴いまして、都としても適切に対応したところでございます。
 今後とも、放課後子ども教室の推進が図られるよう、引き続き、国に対して補助対象経費の拡大などを働きかけますとともに、区市町村を支援してまいります。
   〔都市整備局長只腰憲久君登壇〕

○都市整備局長(只腰憲久君) 四点のご質問にお答えをいたします。
 まず、首都高速道路の渋滞対策についてでございますが、都は、昨年三月、中央環状線のボトルネック箇所の交通の円滑化を図るため、お話の堀切・小菅と板橋・熊野町のジャンクション付近につきまして、三車線から四車線に拡幅する都市計画変更を行いました。
 現在、首都高速道路株式会社におきまして事業化に向けた準備を進めておりまして、都は引き続き、首都高速道路ネットワークの機能強化に取り組んでまいります。
 次に、交通施設整備計画に関する役割分担についてでございますが、高速道路や鉄道など都県にまたがるような広域的な交通施設につきましては、国が、都や県の意見を聞きながら、整備に関する基本計画を策定してきました。
 また、例えば都内における都市計画道路などにつきましては、都が、区市町村と協力するなどして事業化計画を策定してきました。
 今後とも、適切な役割分担のもと、関係機関との連携を図り、都市基盤の充実に取り組んでまいります。
 次に、LRTの導入についてでございますが、LRTは、基本的には短距離の地域交通を担う手段でございまして、地元自治体が主体となって取り組むべきものでございます。その導入に当たりましては、道路空間の確保あるいは事業主体、事業採算性などの課題がございます。
 都といたしましては、今後とも、地元自治体が導入に取り組むような際には適切に対応してまいります。
 最後に、区部周辺部環状公共交通についてでございますが、本路線は、平成十二年の運輸政策審議会答申第十八号で、今後整備について検討すべき路線に位置づけられております。
 現在、都と沿線区は、都区連絡会を設置し、検討を行っておりますが、実現に当たりましては、多大な建設費や事業採算性、需要の確保などさまざまな課題がございます。
 今後も、都区連絡会の場などを活用し、議論していくことが必要と考えております。
   〔総務局長中田清己君登壇〕

○総務局長(中田清己君) 交通政策を総合的、一元的に取り扱う部署の設置についてでございますが、地方公共団体におきます必要な内部組織の設置につきましては、地方自治法におきまして長の権限とされており、都では、その時々の行政課題に応じて適宜適切な見直しを行い、常に効果的、効率的な執行体制の確保に努めているところでございます。
 交通政策につきましても同様と考えております。
   〔福祉保健局長安藤立美君登壇〕

○福祉保健局長(安藤立美君) 二点についてお答えいたします。
 まず、次世代育成支援東京都行動計画についてでありますが、都は、今後国から示されます策定指針を踏まえ、平成二十二年度から五年間にわたる、いわゆる後期計画を平成二十一年度中に策定いたします。
 計画策定に当たりましては、前期計画の進捗状況や、女性の就業率の高まりに応じて必要となる保育ニーズ等を考慮するものとし、庁内における検討はもとより、都民、学識経験者、事業主等の意見を幅広く聞きながら策定してまいります。
 次に、医療補償制度についてでありますが、産科医療補償制度は、分娩に係る医療事故により脳性麻痺となった子及びその家族の経済的負担を補償し、事故原因の分析と事故防止に資する情報の提供を行うものであります。
 医療は、事故などのリスクを内包するものであり、こうした医療に関する無過失補償制度は、医療制度の根幹にかかわる課題として国が制度設計すべきものであると考えております。
 都としては、緊急性が高く、専門領域以外の患者への対応が求められる救急医療などにおいて、患者、医療従事者の双方が救済される制度の創設や産科医療補償制度の充実について、国に提案要求しているところであります。

副議長(石井義修君) 八十二番松村友昭君。
   〔八十二番松村友昭君登壇〕
   〔副議長退席、議長着席〕

○八十二番(松村友昭君) 初めに、外かく環状道路について伺います。
 知事は、施政方針で、外環道の練馬区大泉から世田谷区東名インター間の建設について、都市計画変更後も、八十回を超える住民との話し合いを重ねてきたことをもって、住民の合意が得られた、建設事業化に向けた障害はなくなったかのようにいいました。しかし、こんなに身勝手ないい分はありません。
 昨年、国土交通省と東京都が外環道の整備手法について沿線住民と協議を行うために組織した地域課題検討会が沿線六地域で開催されましたが、その結果は、国と東京都の思惑に反して、整備手法以前の、地下本線と地上部道路建設の是非について意見が集中し、建設反対が大勢を占めたのです。
 また、関係町会員の九割の人が反対している練馬区青梅街道インターチェンジ周辺地域では、検討会すら開かれていません。
 にもかかわらず、国と都は、話し合いを打ち切って、対応方針素案なるものを一方的に発表して建設強行を示しました。これで、どこが知事のいう、機は熟したといえるのでしょうか。地域住民からは、話し合いの継続を強く要望されているのです。
 問題は、話し合いの回数ではありません。むしろ、話し合いの回数が重ねられるほど、住民の道路建設についての疑問が膨らみ、反対する住民がふえてきたのが実際のところではありませんか。答弁を求めます。
 こうしたもとで、二月二十一日、地域住民は自主的に地域課題検討会報告会を開催し、問題が山積みしていることを明らかにしました。練馬区民からは、八の釜湧水と憩いの森が消失することについて何ら改善策が示されていないことを初め、巨大排気塔の中止など、住民から検討会で出された意見や疑問が全く反映されていないこと、各地域からも、検討会の性格について、行政側の既定路線を押しつけていく場に住民を立ち会わせたもの、ガス抜きの会議など、検討会の強権的、非民主的なやり方に怒りの声が噴出しています。知事が直接、住民の意見に耳を傾けるべきです。
 関係自治体からも疑問と意見が表明されています。杉並区は、青梅インターチェンジ周辺地域の交通面や環境面への影響などについて対策が明らかになっていないとして、現段階では外環事業の着手まで容認することはできないとしています。武蔵野市も、外環ノ2、すなわち地上部道路が残る計画の事業着手は絶対認められないとしており、議会が一致してこれを支持しているのです。
 杉並区長や武蔵野市長、そして武蔵野市の議会全会派の意向を無視するのですか。答弁を求めます。
 外かく環状道路は、自動車公害も二酸化炭素による地球温暖化も今日のように顕在化していない、今から四十年以上も前の高度成長期に、しかも右肩上がりの成長を前提に計画されたものです。しかし、二十一世紀を迎えた現在、地球温暖化を防止するための対策として、自動車中心社会の見直しが世界の流れとなっています。
 こうしたことを考えるならば、自動車中心から鉄道やLRT、バス優先の交通マネジメントなどを中心とする交通政策への転換という時代の要請にどうこたえるのかが求められています。答弁を求めます。
 知事は、定例記者会見で、経済や車の交通量にも変動があるとして見直しの必要を聞かれて、論外な話といいました。
 さらに、我が党が代表質問で外環道計画を白紙に戻すことを求めたのに対して、論外などといい張りました。
 関係住民や自治体の意見に耳を傾けず、まともな検討すら拒否して、論外などと一蹴する。まさに強権政治としかいいようがないではありませんか。知事、どうですか。
 巨額な工事費も重大問題です。
 大深度地下方式では、一メートル一億円もの巨額な公共事業となります。地下方式の計画は、結局のところ、専ら大手ゼネコンや鉄鋼メーカー、セメントメーカーを潤わすための計画になります。
 景気対策の点からも、経済効果の高い福祉や教育、生活密着型公共事業などに税金を使うべきです。答弁を求めます。
 地上部道路は、少なくとも三千棟の住宅の立ち退きと、大型道路に伴う再開発など、東京で有数の閑静な住宅街に破壊をもたらします。知事自身、一九九九年に武蔵野市の予定地を視察した際に、マイナス要因が発生している道路の問題だから、これを地上につくるということは考えられないと表明しているのです。にもかかわらず、地下本線の事業化の見通しが立ってきたからといって、地上部道路建設を持ち出すのは、まさにだまし討ち以外の何物でもありません。断じて許せません。きっぱりと地上部計画を取り下げるべきです。知事、答えてください。
 次に、地域医療についてです。
 私の住む練馬区は、人口七十万を超え、都内で二番目に人口の多い区になりましたが、都立病院も国立病院もなく、人口当たりの病床数は、二十三区平均の三分の一にすぎません。全国のすべての政令都市、中核都市と比べても最低です。例えば、人口六十九万人の岡山市は、一般病院五十三カ所、四百床以上が、市民病院、国立岡山医療センター、赤十字病院など六カ所あります。これに対し練馬区は、一般病院十九カ所、四百床以上は一カ所しかありません。区内には、救命救急センターも、がん診療の拠点病院もなく、回復期リハビリ病床も一床もないのです。
 こうした医療過疎ともいうべき問題の打開は、区民の切実な願いですが、これは練馬区だけの問題ではありません。もともと東京の人口当たりの一般病床数は、全国平均よりはるかに少なく、中でも環八道路沿線各区、二十三区東部、多摩地域など、都内には多くの医療不足地域があるのです。
 ところが、都の保健医療計画は、病床抑制のため、病院の少ない区と多い区を組み合わせて同じ二次医療圏としているために、病院不足地域の問題が一向に解決しないのです。練馬区の場合、病院の多い板橋区と同じ区西北部医療圏とされ、医療圏全体では病床過剰地域のため、病院の増設ができない状態に長く置かれていました。
 知事、同じ医療圏の中で医療基盤に大きな偏在があることをどう認識していますか。実態に合わない医療圏を押しつけて、練馬区の医療過疎の解決を阻んできた都の責任は重大です。
 神奈川県は、病院不足地域で増設できるよう、県内八医療圏だったのを十一医療圏に見直しました。これが自治体としての当然の姿勢です。
 日常の生活圏とは違う板橋区に病院が偏在し、練馬区からは交通の便が悪く通院困難という問題を打開するには、医療圏の見直しが避けて通れません。練馬区の医療過疎を打開できるよう、区西北部医療圏の見直しを求めるものです。見解を伺います。
 練馬区は、日大光が丘病院に続く第二の医療拠点として、四百床の順天堂大学附属病院を誘致しましたが、既に飽和状態で、焼け石に水と関係者が嘆く事態が続いています。
 練馬区は、さらに五百床はふやす必要があるとして、既存病院の増床や、新たな病院誘致などを含む検討を開始しました。病床不足の打開を目指す区の取り組みに対し、都としてどういう援助ができるか、検討を開始するときではありませんか。
 多摩の公立病院には、施設整備費と運営費の補助がありますが、二十三区には区立病院がなかったため、補助制度がありません。しかし、初の区立病院である新台東病院がこの四月に開設予定です。区立病院の施設整備費及び運営費に対する新たな財政措置が求められていますが、どう対応するのですか。
 人口七十万を超える練馬区に、がん診療の拠点病院を設置することは、がん診療の地域格差是正に向けて重要です。
 都は、国が指定する地域がん診療拠点病院十二カ所と、それと同等の東京都認定がん診療病院を十カ所指定しています。東京都認定がん診療病院の指定は都の裁量であり、今後さらに指定医療機関をふやすことも検討課題ではありませんか。
 また、区西北部医療圏を初め、都内の回復期リハビリ病床が不足していることをどう認識していますか。早急にふやす必要があると思いますが、答弁を求めます。
 練馬区では、年間六千人の子どもが生まれるのに、分娩を実施する病院は四カ所、診療所は三カ所しかありません。都内の産科、産婦人科の病院や診療所は、この十年間に百七十四カ所から百二十四カ所へ大幅に減っています。この深刻な事態を打開し、身近な地域で安心して子どもを生むことができる環境整備に向け、分娩を実施する産科や産婦人科の診療所や中小病院への支援に都として取り組む必要があると思いますが、どうですか。
 院内助産所や助産師外来をふやしていくことも重要であり、都の支援を強める必要があります。お答えください。
 国は、救命救急センターの整備促進に向け、これまでの百万人に一カ所という枠を外す方向であり、来年度予算案では補助対象が広がっていると聞いています。新たな変化が生まれていることを都はどう把握していますか。また、どう対応するのかを伺い、質問を終わります。(拍手)
   〔知事石原慎太郎君登壇〕

○知事(石原慎太郎君) 松村友昭議員の一般質問にお答えいたします。
 外環道についてでありますが、私が論外と申しましたのは、文明工学的、都市工学的と申しましょうか、外環の必要性を全く理解しようともせず白紙撤回を主張されることが、いかにも的外れということをいったものでありまして、強権政治とのご批判は当たらないと思います。
 繰り返しになりますけど、外環道は、ひとり東京のためだけではなく、広く国全体に便益の及ぶ重要な社会資本であります。外環道は、費用対便益が全国でもトップレベルにありまして、これは指数の上ではっきり出ておりますが、まさに必要な、必要な道路であります。景気対策としても、これほど効果のある事業はほかにありません。
 平成二十一年度の事業着手を果たすよう、引き続き国に強く求め続けてまいります。
 次いで、医療基盤の整備についてでありますが、都は、限りのある医療資源を活用し、保健医療のニーズに的確に対応するため、二次保健医療圏を単位として、救急、がん、脳卒中などの医療基盤を整備しております。
 今後とも、都民ニーズを踏まえ、二次保健医療圏を基本としながら、安心かつ質の高い医療提供体制を実現してまいります。
 他の質問については、関係局長から答弁します。
   〔都市整備局長只腰憲久君登壇〕

○都市整備局長(只腰憲久君) 五点のご質問にお答えいたします。
 まず、外環事業への住民の理解についてでございますが、都は、都市計画変更の後も、国や沿線区市とともに、外環の事業化を前提とした地域ごとの話し合いを重ねてまいりました。
 先月、環境対策、アクセス道路の整備、まちづくり等の住民から出された意見や要望に対しまして、国や都の対策の素案を取りまとめ、公表いたしました。
 こうした取り組みも通じまして、外環事業に関して、沿線住民の大方のご理解が得られたものと認識しております。
 なお、都は、幹部職員が出席した八十回を超える地域ごとの話し合いを行ってきております。加えて、現地においてオープンハウスを開催して、直接住民の声も聞いております。
 次に、地元区市の理解についてでございますが、二年前の都市計画変更時に、地元区市長から事業着手に関する意見が出されたことは承知をしております。
 都は、その後、地域ごとの話し合いなどを重ねてきておりまして、これらを通じて、地元区市長からは、外環事業への一定の理解が得られていると受けとめております。
 なお、今後の事業実施段階におきましても、引き続き、国などとともに沿線住民との話し合いを継続的に実施していく考えでございます。
 次に、交通政策の転換ということでございますが、東京における交通政策は、先ほど知事からもご答弁ありましたが、鉄道などの公共交通のみならず、自動車交通も重要な役割を担うことから、それぞれの特徴を生かしながら総合的な交通ネットワークを構築していくことが重要でございます。
 東京の最大の弱点は交通渋滞でございまして、外環を初めとする環状方向を重視した道路ネットワークの整備を強力に推進してまいります。
 次に、外環の経済効果についてでございますが、外環の費用対便益、すなわち、工事費などの費用に対する時間短縮効果などの便益の比率は十分高いとされておりまして、景気対策の観点からも効果は大きいものであります。
 引き続き、平成二十一年度の事業着手に向けて、一刻も早く国幹会議を開催し、整備計画を策定するよう、国に強く求めてまいります。
 なお、都市計画道路の整備など、地域の利便性向上や渋滞緩和のために必要な公共事業は着実に進めるべきものと考えております。
 最後になりますが、外環の地上部街路につきましてでございます。
 地上部に計画されている外環ノ2につきましては、四区市にまたがっておりまして、地域によりましても、地元住民にさまざまな意見があることは承知をしております。
 都といたしましては、この道路のあり方について地元と話し合う必要があることから、地上部街路の取り組みを、早期整備が必要な外環本線とは切り離して進めるべきと考えております。
   〔福祉保健局長安藤立美君登壇〕

○福祉保健局長(安藤立美君) 八点についてお答えいたします。
 まず、二次保健医療圏の見直しについてでありますが、二次保健医療圏は、住民の日常生活行動の状況、交通事情、医療資源の分布等、必要な要素を総合的に勘案の上、定めており、見直す考えはございません。
 次に、病院誘致などの区の取り組みへの支援についてでありますが、病院の新設や増設に伴う建設費に対する補助制度はございません。救急や災害医療などの個々の行政医療に必要な施設整備については、現行の施策により対応してまいります。
 次に、区立病院に対する補助についてでありますが、市町村公立病院運営費補助金は、多摩及び島しょ地区に公的医療機関が少なかったという歴史的経緯と市町村の財政状況にかんがみ、市町村が設置する病院の運営に対し補助を行っているものであります。二十三区においては、これに類似するような補助制度を創設する考えはございません。
 なお、台東区立病院に対しましては、旧都立台東病院の病床を継承したことから、病院整備事業費償還補助を行っているものであります。
 次に、東京都認定がん診療病院についてでありますが、東京都認定がん診療病院は、高度ながん医療の提供が可能で、がん診療拠点病院に準じた要件を満たす病院を指定しております。今年度新たにスタートしたところであり、その事業の効果等を検証することとしております。
 次に、回復期リハビリテーションについてでありますが、回復期リハビリを行う患者の医療を確保するために必要なことから、来年度、都では、回復期リハビリテーション病棟の整備に要する経費を補助することとしております。
 次に、分娩を実施する医療機関等への支援についてでありますが、都では、ミドルリスクの妊産婦に対して緊急診療を行う周産期連携病院を来月指定し、ネットワークグループの中で二次医療機関の中心となって医療連携を推進できるよう支援をいたします。
 これらにより、それぞれの医療機関が持てる機能を発揮しながら、協力して地域の産科医療を支える体制づくりを進めてまいります。
 次に、院内助産所や助産師外来への支援についてでありますが、都は今年度から、医師勤務環境改善事業により、医療機関における院内助産所や助産師外来の設置を促進するため、施設整備への補助を開始いたしました。
 来年度は、周産期連携病院をこの対象に加えることにより、院内助産所等の開設促進を図ってまいります。
 最後に、救命救急センターの整備についてでありますが、救命救急センター整備の考え方については、昨今、厚生労働省においてもさまざまな検討がなされております。都としては、国の基本的な考え方を踏まえて対応してまいります。

議長(比留間敏夫君) 四十六番林田武君。
   〔四十六番林田武君登壇〕

○四十六番(林田武君) 多摩市町村の思いを込めて、多摩の振興について伺います。
 これまでの多摩振興の取り組みについて、東京都では、昭和四十年代から施策を展開する中で、まず昭和五十年、三多摩格差八課題を設定し、格差是正を進め、平成十三年に策定した多摩の将来像二〇〇一で、三多摩格差八課題についておおむね解消に向かう中で、地域的、個別的な課題はあると指摘しています。
 都では、周期的に多摩振興について課題を反省し、また策定を繰り返し、特に平成十七年に策定された多摩リーディングプロジェクトでは、多摩振興の新たな展開、見直しをする中で、これまでの多摩振興の課題を四点挙げています。一に、都、市町村、国との事業が網羅的である。二に、都事業の優先度や事業目標が不明確である。三に、個別事業が縦割り行政で展開している。四に、都事業と市町村事業や国等事業との一層の連携が必要、です。
 その時点で、実は驚きました。事業が網羅的だった、優先度も決めてない、目的が不明確だった、縦割り行政だった、都はこういう事実を認め、反省し、多摩リーディングプロジェクトを策定されました。
 都では、さらに平成十九年には、その多摩リーディングプロジェクトを改定しました。その理由は、多摩重点推進事業の進捗状況を検証して、内容の充実、事業の再編を行うほか、新たな事業を加え、充実強化を図るというものでした。
 そして、今回の多摩振興プロジェクト策定であります。今まで数々の検証、見直しを行ってきましたが、肝心なことは実行することです。しかし、それでも多摩格差が本当に解消したのか、まだ疑問が残ります。
 都市基盤整備、高齢者や障害者等の福祉の充実、子育て環境の充実、国民健康保険会計、後期高齢者医療広域連合への負担、ごみ減量、資源リサイクル化など環境対策、防災や治安対策など、まさに暮らしに直結する数々の課題に取り組んでいくためには、多摩市町村の多くが財政負担の増大に苦慮しているのが実態であります。
 市町村事業への支援では、平成十八年から、市町村振興交付金と調整交付金とを統合して市町村総合交付金を創設したことや、今回、多摩重点推進事業を二十五事業から六十事業にし、より細かく施策を実行していく中で、予算も百二十二億円も増額されるなど、総務局行政部を初めとして、各局とも多摩振興課題に真剣に取り組んでいただき、感謝いたしております。
 今回の多摩振興プロジェクトの理念、目標については、我が党の代表質問でお答えをいただいておりますが、ぜひ多摩振興プロジェクトに掲げられた事業を、都と市町村がより協力する中で着実に実行してもらいたいと思います。
 そのために重要な市町村への財政支援について、まず伺います。
 市町村総合交付金は、多摩地域の市町村の大きな財源となっていることは申し上げるまでもありませんが、平成二十一年度についても、我が党の強い要望にこたえ、義務教育就学児医療費助成の市町村負担分を含むとしても、四十五億円の増額が見込まれております。これは、市町村にとっては大変ありがたいことだと思います。多摩地域の住民サービスの向上は、多摩に暮らす四百万都民の切実な願いであります。
 住民サービスの担い手である多摩の市町村は、財政的に厳しい状況に置かれており、市町村総合交付金は財政面で重要な役割を果たすものであります。毎年、市長会や町村長会からも、市町村総合交付金の充実に関する要望がまず第一に掲げられています。
 また、今後、市町村が積極的にまちづくりを進めていく上でも、総合交付金による市町村に対する財政支援を強化する必要があると思いますが、都の考え方を伺います。
 次に、多摩地域公立病院の医師不足について、東京都地域医療支援ドクター事業について伺います。
 多摩地域の医療体制を確保するため、市町村公立病院は地域医療の拠点として重要な役割を果たしています。しかし、こうした公立病院は、それぞれ医師不足に頭を悩ませております。必死の努力にもかかわらず、医師の確保が困難な状況となっています。私の地元の公立福生病院や公立阿伎留医療センターなどにおいても、医師の確保に向け、病院全体で頑張っているものの、このままでは地域住民への医療提供に支障が出ることが懸念されます。
 都ではこのたび、市町村公立病院に医師を派遣する東京都地域医療支援ドクター事業を開始することになりました。この事業のねらい、目的、目指すところについて伺います。
 東京都地域医療支援ドクター事業は、公立病院にとって大変期待される事業だと思いますが、全国的に深刻な医師不足の状況の中、右から左に医師を確保することは、そんなに簡単なものではないと思います。現在も引き続き募集を行っていると聞いていますが、多くの医師に応募してもらうためには、十分な周知期間が必要だと思いますし、早い時期から募集を行うことが鉄則であろうかと思います。これらのことの今後の取り組みについて伺います。
 次に、横田基地軍民共用化の現状認識について、知事にお伺いいたします。
 多摩振興プロジェクトにおいて、首都圏の中核をなす多摩を実現するため、多摩の大きな発展の引き金となる横田基地の軍民共用化を視野に入れると述べられております。
 私は、都議として八年間、横田基地に隣接する地元議員として、注目もし、知事に何度もお伺いをいたしました。
 平成十五年に、小泉・ブッシュ会談で、横田基地の軍民共用化の実現について検討することが合意されたものの、その後、日米協議は継続しているとはいえ、米側のかたくなな態度で進展が見えにくい状況と聞いております。
 こうした中、本年一月、米国ではオバマ新政権が発足し、二月十六日にはヒラリー・クリントン国務長官が来日しました。同長官は、日米同盟は米国外交のかなめだ、アジアだけでなく世界全体に影響を与える問題に協力して対応することはオバマ政権にとって重要だと発言され、日米同盟の重要性を強調いたしました。
 こうした米新政権の姿勢を受けて、横田基地の軍民共用化に対して、現状をどのように理解され、今後、取り組まれていくのか、お伺いいたします。
 次に、西多摩の懸案課題について伺います。
 まず、奥多摩町水道事業都営一元化の問題です。
 平成十九年十一月十三日、小河内ダム竣工五十周年記念イベントが盛大に催されました。小河内ダムを提供している奥多摩町に対して、都民の感謝の心をあらわしていただき、町民も本当によかったと感じております。
 私は、一昨年の三定で一般質問をさせていただく中で、東京の水道における小河内ダムの重要性や、ダム建設に当たっての奥多摩町の大きな犠牲を伴う大変なご苦労があったと披瀝いたしました。そして、その上で、小河内ダム竣工五十周年を節目として、奥多摩町の長年の悲願である水道事業の都営一元化を促進すべきだと提案いたしました。
 奥多摩町は山間地域で、施設整備や体制面の確保など難しい課題があることは承知しておりますが、奥多摩町民のこの悲願を受け、我が党では代表質問で要請いたしました。その答弁で、都を挙げて検討が着実に進んでいることがわかり、安堵しているところであります。ぜひ一日も早く実現してもらいたいと思いますが、これまでの取り組みと今後の見通しについて伺います。
 次に、源流域における下水道の整備及び維持管理について伺います。
 下水道事業は、ごみ処理等と同じく、市町村固有の事業であります。現在まで多摩地域の各市町村では、その整備に努め、多くの自治体でほぼ整備は完了し、普及率も上がり、維持管理業務に主体が移ってきております。
 そんな中で、檜原村や奥多摩町のような山間部の自治体においては、地域住民の生活環境の改善はもとより、多摩川源流域、秋川源流域の水質保全の観点から、下水道の整備に努力されていることは周知のとおりであります。
 しかしながら、両町村のような財政力の脆弱な自治体においては、十分な事業費を投じることは困難なことです。したがって、平成十九年度末において、奥多摩町一九%、檜原村四七%と、他の多摩市町村に比べても下水道の普及がおくれています。これはまさに多摩格差の一つだと思っております。
 ついては、昨年度から、下水道を所管している国土交通省において、普及のおくれている山間部において、コストを抑え、早期に普及を図るための新たな整備手法である下水道未普及解消クイックプロジェクトを進めていると聞いております。
 そこで、今後、都としてこの新たな整備手法についてどう取り組んでいくのか、伺います。
 また、多摩川源流域及び秋川源流域の豊かな自然や水源は、都民生活の大切な財産であります。都内から多くの都民が休息を求めて訪れる源流域の水質を守るためには、下水道の適切な維持管理が必要不可欠であります。
 両町村のような山間部における下水道の維持管理に当たっては、地形の条件等からポンプの設置箇所が多いなど、平地に比べて特殊な技術力やノウハウが必要であると考えられますが、これらに対応できる技術者が不足している状況であります。これは多摩地域の各市町村においても同様であると推察されます。
 山間部を含め、多摩地域の公共下水道の維持管理については、各自治体の負担を軽減するため効率的に行う必要がありますが、広域化、共同化にしていくなども有効な手段の一つであると考えられます。
 そこで、都は、今後の山間部を含めた多摩地域の下水道の維持管理の面で、どのような取り組みを進めていくのか、伺います。
 最後に、多摩の森林再生について三点お伺いいたします。
 私は、昨年一年間ですが、東京都農林・漁業振興対策審議会委員を務めました。その中で私は、森林再生で一番の近道は、林道、作業道を一日でも早く、一メートルでも長く整備し、山に張りめぐらせることだと申し上げてまいりました。
 今、都で進めている花粉発生源対策においても、林業の活性化や多摩産材の利用拡大においても、循環林整備においても、シカの食害被害対策でも林道が必要なのです。人が山に入り、人が作業するための道路がないために、幾ら施策を考えても遅々として進まないというのが実態です。林道を早急に整備して、森林再生を図るべきだと思います。
 多摩振興プロジェクトで、林道整備を重点的に行うとあります。このことは、私の今までの主張を取り入れてくれたものと評価しているところであります。
 そこで、都は来年度から、林道整備や新たな森林整備の手法を柱とした森林の循環再生プロジェクトを開始するということですが、このプロジェクトの概要について伺います。
 次に、多摩産材について伺います。
 昭和三十年代までは、日本は木の文化でした。家は木造、そして、あらゆるものが、豊富にあった森林資源を活用しておりました。それが現在では、家は新建材によるマンションや外材木造住宅に変わり、国産材、多摩産材の利用度は年々低下し、木材価格も低迷し、林業の採算性は極めて悪化しているというのが現状です。
 そこで、多摩産材の利用拡大が重要となります。多摩産材を生産する川上、木材を加工する川中、木材を消費する川下の三つに区分して施策を行う必要があります。都においては、間伐への補助や花粉発生源対策での木材生産など川上への取り組みは進めていますが、それ以外の支援は余り進んでいないのが現状です。
 そこで、多摩産材の利用拡大に向け、川中、川下への支援をどのように行っていくのか、伺います。
 次に、シカの食害被害対策について伺います。
 都では、平成十七年度から三年間にわたり、緊急裸山対策を実施し、シカの捕獲と被害森林の復旧を行ってきました。その結果、生息数は一時期より減ったとはいえ、依然として一千四百頭前後の生息が確認されており、被害も長期化しております。
 そこで、緊急裸山対策の成果と、今年度から実施している多摩の裸山のみどり復活プロジェクトにおける取り組みについて伺います。
 以上で質問を終わります。(拍手)
   〔知事石原慎太郎君登壇〕

○知事(石原慎太郎君) 林田武議員の一般質問にお答えいたします。
 横田基地の軍民共用化についてでありますが、軍民共用化は、我が国の国際競争力を強化し、国力を維持するために不可欠な国家プロジェクトであるとともに、多摩地域にとっても、航空利便性の向上や産業の振興などにより、地域の活力を飛躍的に増大させるものであると思います。
 これまでの日米協議では、米側は基地の軍事運用上の課題を指摘して、軍民共用化に積極的に対処しようとはしていませんでした。横田の問題に精通している米国の関係者からは、協議を進めるために、経済的な側面も含めて、米国のメリットにもつながるウイン・ウイン、両方が得するという関係の構築が必要であるとの示唆を得ました。
 実際に、当初は、あの広大な基地の中に空き地がたくさんあります。そこにターミナルでも含めてつくるつもりでおりましたが、これは非常に彼らの神経にさわったようでありまして、まあ、そういう点では、姿勢を改めてこれから臨もうと思っておりますが。
 いずれにしろ、こうした課題に対応するために、現在、一橋大学の杉山学長をヘッドとする杉山委員会において、基地周辺の土地の活用も含めたさまざまな案を検討しておりまして、今後、米側に対して説得力のある提案を行っていくつもりでございます。
 米国の新政権の発足を機に、改めて、軍民共用化は新政権が重視する日米の同盟関係の強化に大きく寄与することを強調しながら、引き続き、国、都が一枚岩となりまして、その早期実現を米側に強く働きかけていきたいと思っております。
 いずれにせよ、この世界全体の経済恐慌の中で、アメリカが日本にこれから明らかに財政的協力を望んでこようとするならば、日本の経済力の進展、維持のためにも、空からのアクセスというものは有力な手だてでありまして、横田の共同使用について、アメリカ側も理解すべきだと私は思います。横田の共同使用そのものが、両国にとって大きなウイン・ウインになると思っております。
 他の質問については、関係局長から答弁いたします。
   〔総務局長中田清己君登壇〕

○総務局長(中田清己君) 市町村総合交付金による財政支援についてお答えします。
 多摩地域の発展に向けましては、「十年後の東京」への実行プログラム二〇〇九や多摩振興プロジェクトなど都の施策と連携した市町村の取り組みや、豊かな自然など地域の特色を生かした魅力あふれるまちづくりに対する支援を充実することが重要でございます。
 議員ご質問のとおり、市町村総合交付金につきましては、市町村が厳しい財政状況にあることを踏まえ、平成二十一年度予算案において、過去最高額を更新する四百二十五億円を計上し、市町村の財政支援についてさらなる拡充を図ったところでございます。
 今後とも、市町村総合交付金による効果的な財政支援を通じ、首都圏の中核拠点として発展する魅力的な地域となるよう、多摩地域の一層の振興を図ってまいりたいと思っております。
   〔福祉保健局長安藤立美君登壇〕

○福祉保健局長(安藤立美君) 二点についてお答えいたします。
 まず、東京都地域医療支援ドクター事業についてでありますが、この事業は、医師不足が深刻な多摩・島しょの公立病院等に、新たに都職員として採用した医師を派遣することにより、地域医療を支える人材の確保を支援するものであります。
 地域医療支援ドクターにとっては、派遣期間以外は、医師本人が希望する都立病院等において、専門医や指導医等へのキャリアパスを形成できる研修を受けられるというメリットがございます。
 今後、市町村と調整を行い、この四月から派遣を開始いたします。
 次に、地域医療支援ドクターの確保に向けた取り組みについてでありますが、昨年十一月から、都のホームページや「広報東京都」で事業を紹介するとともに、医療関連の専門誌に広告を掲載するなど募集を行っておりますが、周知期間が短かったことから、現時点では応募は少ない状況にあります。
 来年度は、制度の趣旨を十分に周知するため、早期にさまざまな媒体を活用した広報活動を行い、確保を図ってまいります。
   〔水道局長東岡創示君登壇〕

○水道局長(東岡創示君) 奥多摩町水道事業の都営一元化についてのこれまでの取り組みと今後の見通しについてでありますが、都営一元化に向けて、施設整備水準や財源の確保等のさまざまな課題につきまして、庁内横断的な検討組織を設置し、精力的に検討してまいりました結果、一元化に向けた一定の条件整備のめどが立ったところであります。
 現在は、町と連携いたしまして水道施設の詳細な調査を実施するとともに、奥多摩町の住民が安心して給水サービスを受けられるよう、施設の整備手法や一元化後の運営手法などについて具体的な検討を進めております。
 今後は、都と町の間で一元化に向けた基本協定を締結することや、給水条例の改正、国への認可申請など必要な準備を進め、平成二十二年四月の都営一元化を目指してまいります。
   〔都市整備局長只腰憲久君登壇〕

○都市整備局長(只腰憲久君) まず、山間部におけます下水道の新たな整備手法についてでございますが、山間部での下水道の整備は、集落が点在していること、道路が狭隘で高低差が大きいことなどから、効率が悪く、普及がおくれておりまして、整備に当たりましては、平地部とは異なる山間部独自の工夫や改善が必要でございます。
 このため、国は昨年度から、下水管を埋設をせずに路側などに配置する、いわゆる露出配管などによりまして、低コストで早く機動的な整備を図る未普及解消クイックプロジェクトを進めております。
 都は、関係機関と連携しつつ、このプロジェクトの導入に向けまして指導や助成を行うなど、山間部の下水道の普及促進を図ってまいります。
 次に、多摩地域の下水道の維持管理についてでございますが、多摩地域の公共下水道は、市町村などのこれまでのご努力によりまして普及率が約九七%となりまして、今後は、既存施設の維持管理が重要な課題となりつつあります。維持管理は個々の市町村が行うことが基本ではありますが、お話の広域化、共同化は、一層の効率化を図るための方策の一つであると考えられます。
 現在、都は、多摩地域の市町村などとともに検討会議を設置しておりまして、効率的な維持管理や市町村間の連携について調査検討を進めております。
 今後とも、関係市町村が適切な維持管理に取り組めるよう、必要な支援を行ってまいります。
   〔産業労働局長佐藤広君登壇〕

○産業労働局長(佐藤広君) 多摩の森林再生に関する三点のご質問にお答えをいたします。
 まず、森林の循環再生プロジェクトについてであります。
 東京の森林は都民共通のかけがえのない財産であり、その整備を進めていくためには、林道が重要な基盤施設であるというふうに認識をしております。
 一方で、多摩の森林には小規模所有者が多く、下刈りや間伐等の施業がそれぞれ個別に行われておりまして、森林整備における高コスト構造の一因となっております。
 このため、都は、来年度から新たに森林の循環再生プロジェクトを開始いたしまして、林道を重点的に整備いたしますとともに、モデル地区を選定して、施業の集約化を図ることといたしました。あわせて、作業路整備や機械化などの作業の効率化に向けた支援も実施してまいります。
 今後とも、林道の整備を着実に推進いたしますとともに、モデル事業の成果を広く普及するなどいたしまして、都民にとってかけがえのない森林の整備に努めてまいります。
 次に、多摩産材の利用拡大についてでありますが、多摩産材の利用拡大は、林業を振興いたしますとともに、伐採、利用、植栽、保育という森林の循環を再生をする上で重要な取り組みであると考えております。
 そこで、都は、お話の多摩産材の生産から消費までを川の流れに例えたときの、いわゆる川中対策として、これまで乾燥施設や製材機導入への支援を行ってまいりました。来年度は、製材品の品質向上を図るために、製品の強度や乾燥度を表示する品質検査機の導入に対する支援を実施してまいります。
 また、川下対策としては、今年度から、多摩産材をPRするための提案公募型事業を実施し、多摩産材を活用したモデルハウス建設等への補助を行っております。
 来年度からは、企業や都民に木材の利用が環境へ貢献することをわかりやすく示すため、多摩産材が蓄えている二酸化炭素量の数値化と、その表示方法等の検討を開始いたします。
 今後とも、多摩産材の利用拡大に向け、流通の各段階に応じた施策展開を図ってまいります。
 最後に、裸山対策の成果と取り組みについてであります。
 昨年度までの緊急裸山対策によりまして、約千八百頭のシカを捕獲いたしますとともに、奥多摩町オオダワ地区を初め、被害の激しい七十ヘクタールの森林の復旧などを行ったところでございます。
 しかしながら、暖冬や群れの分散などの影響もありまして、シカの生息数が計画どおり減少をしておらず、依然として森林被害が深刻でありますことから、今年度から、多摩の裸山のみどり復活プロジェクトを開始しております。プロジェクトでは、都県境を越えて移動するシカの対策といたしまして、埼玉県、山梨県と連携を図り、共同捕獲を強化いたしますとともに、引き続き裸山に対する造林を実施してまいります。
 今後とも、シカの適正頭数化に努めますとともに、裸山を復旧するなど、シカ被害対策を積極的に進めてまいります。

○議長(比留間敏夫君) この際、議事の都合により、おおむね十五分間休憩いたします。
   午後二時三十九分休憩
       午後二時五十五分開議

○副議長(石井義修君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 質問を続行いたします。
 三十二番野上ゆきえさん。
   〔三十二番野上ゆきえ君登壇〕

○三十二番(野上ゆきえ君) まず初めに、国際交流について伺います。
 アメリカにおいて民主党オバマ政権が誕生し、新たな世界の構図が構築されようとする中で、経済成長と地球環境、気候変動への対応、少子化、国内外の経済格差拡大の問題や資源エネルギーの問題、科学技術における協力など、共通の課題を解決する上で、東アジアの役割が高まっております。
 東京は、都市戦略を示した「十年後の東京」で明らかにしたように、アジアの各都市と、経済的な分野だけではなく、文化や芸術、スポーツなどの国際交流を通じて相互理解を深めることが重要となってきております。
 また、国の三位一体改革に見られるように、自治体への権限移譲の動きは都市の機能の強化につながっており、海外の都市間との事案を都市が主体的に解決したり、新たな制度や関係を構築したりするなど、都市間交流への展開を加速させるものであります。
 知事は、アジアの首都及び大都市が共同して事業を推進し、その成果をアジア地域の繁栄と発展につなげていくという目的で、アジア大都市ネットワーク21を構築されました。この活動については、年に一度の会議開催など単発のイベントにとどまらず、情報を蓄積し、人脈を形成し、情報収集、発信する恒常的な交流と共同作業の場、機会づくりが必要であると考えます。
 そこで、知事は、二十一世紀がアジアの世紀であることを世界に向けて発信していくとしていますが、具体的にどのような関係性をつくっていくのか、伺います。
 アジア大都市ネットワーク21を、より強化していくことも必要であると考えます。
 そこで、構成する都市へ、まずは都の職員を派遣し、継続的な関係を構築し、相互理解を深化させていくことが必要であると考えますが、その見解を伺います。
 都では、毎年、技術者を含め約五十名程度の職員が、研修、派遣の別を問わず、海外で研さんを積み、業務に従事しております。例えば、自治体国際化協会への派遣のほかにも、アジア大都市ネットワークの共同事業への従事、また、水道局、下水道局では、国際協力事業団の依頼により、アジアの各地に職員を派遣し、技術協力を行っていると伺っております。
 こうした国際業務を通じて能力を高め、ノウハウを蓄積している職員の成果を都政に生かさなければなりません。アジアを初めとする海外各都市での活動の実績を集約し、課題ごとに対応できる人材を選出するような人事上の仕組みが必要であると考えますが、見解を伺います。
 次に、文化の発信について伺います。
 アジア大都市ネットワークでは、アジア舞台芸術祭等の文化交流事業を行っております。世界規模で展開される都市間競争の中で、東京が魅力と活力ある都市としての地位を高めていくためには、創造性あふれ、より一層の文化発信力を備えていくことが重要です。
 東京には、文化施設やアーチスト等の魅力的な文化資源が多数存在しているにもかかわらず、世界における文化面での評価は決して高いとはいえません。
 そこで伺いますが、東京の文化面でのプレゼンス向上を目指すため、どのように東京から文化を発信しているのか、伺います。
 東京には、歴史に根づいた伝統文化や文化財などが多数存在しており、東京の魅力ある文化資源となっています。このようなすぐれた文化資源を東京の貴重な観光資源として活用し、気軽に東京の伝統文化に触れ、楽しめる機会を提供していくことは、観光を促進する上で大変有効なことであると考えます。
 先般、アメリカの映画賞である第八十一回アカデミー賞で、外国語映画賞として滝田洋二郎監督の「おくりびと」、短編アニメーション賞として「つみきのいえ」の二作品の日本映画が受賞いたしましたが、東京が世界に誇るアニメ、映像等、コンテンツやデザインといった新しい文化の広がりは、産業の振興にも密接につながるものです。
 都は、平成十八年五月に、東京都文化振興指針において、現代の文化資源であるアニメや映画などを、地場産業としてではなく、東京発の日本文化の象徴として位置づけ、文化振興の視点からも産業振興施策との連携を図っていくとしています。
 そこで伺いますが、東京の文化資源を活用しての観光振興や産業振興の取り組みが大変必要と考えますが、見解を伺います。
 次に、エネルギーの安定確保について伺います。
 日本はエネルギーのほとんどを海外に依存しており、さらに、そのエネルギーの中でも、東京が消費する電力の多くは都外から供給を受けております。東京の都市機能や都民生活を維持していくためには、都外からのエネルギー供給が安定的に行われることが不可欠です。
 都は、再生可能エネルギーの利用拡大のために、平成十八年に再生可能エネルギー戦略を策定いたしました。これは、地球温暖化対策だけではなく、エネルギーの安定確保や災害等によるリスク分散という意味から、大変重要なエネルギー戦略です。
 しかし、一昨年の七月に起きた中越沖地震によって、現在、柏崎刈羽原子力発電所は運転を停止しているため、電力の安定供給という点や、不足する電力を火力発電で賄っていることによるCO2の排出量の増加など、東京の現状は大きな課題を抱えているといえます。
 柏崎刈羽原子力発電所の復旧作業については、今月、既に国は運転再開に向けて安全を確認し、これを受けて、現在、新潟県を初めとする地元自治体において検討が進められています。
 東京の都市機能や都民生活は、新潟や福島といった原子力発電所立地地域によって支えられているといっても過言ではありません。都は、こうした現状を踏まえ、これらの地域の重要性をしっかりと認識すべきと思いますが、所見を伺います。
 一方、多くの都民は、消費している電気の多くが新潟、福島から供給されていることを十分に認識してはいません。都は、こうした地域によって都民生活が維持されていることを都民に理解していただくとともに、こうした地域における取り組みに対し感謝の意を示すためにも、都が原子力発電所立地地域の重要性を認識していることをこれらの地域に伝えていくべきと考えますが、所見を伺います。
 次に、非正規労働者対策について伺います。
 平成二十年四月、改正パートタイム労働法が施行され、間もなく一年が経過いたします。改正法では、パートタイム労働者がその能力を一層有効に発揮することができる雇用環境を整備するため、通常の労働者とパートタイム労働者の均衡処遇の促進や、通常の労働者への転換を推進することなどが定められています。
 しかし、いまだにパートタイム労働者の処遇改善は十分に進んでいないと思います。都は、法施行後のパートタイム労働者の実態を十分に調査する必要があると考えますが、所見を伺います。
 東京都労働相談情報センターに寄せられた非正規労働関連の相談は、平成十九年度には約八千件でありましたが、今年度は一月末で既に九千件を超えており、経済情勢の急速な悪化が反映されていると思います。
 相談の内容を見ると、労働条件があいまいなまま働いている状況も見受けられますが、法令では、非正規労働者を雇用する使用者は、書面の交付により労働条件を明示することが定められています。私は、働く際に労働条件を明確にした労働契約を締結していないことがトラブル発生の一因となっていると考えます。
 そこで、労使間のトラブルの防止のためにも、パートタイム労働法の法令の周知を徹底していくべきと考えますが、所見を伺います。
 不況の影響により、職を失った人や転職を考えている人々の中には、この機会を生かして、再度、専門的な知識を得ることにより、キャリアアップを図ろうという意欲のある方々もいます。これらの人々に対する積極的な支援も行政の役割としては重要です。これらの人々が求めるものとしては、自分が専門的に学びたい知識が一体どこで得られるのか、それが専門学校なのか、それが大学なのかということです。リストラにより収入の途絶えた現状では、授業料に対する奨学金等の制度がどうなっているかという、その二点です。
 学校の教育内容については、市販のガイドブックや各学校のホームページ等により提供されていますが、奨学金についてはなかなか情報が得がたいのが現状です。公的な奨学金としては育英資金制度がありますが、現在、東京都の場合、大学生に対するものは国の機関である日本学生支援機構が単独で、専門学校生に対するものは日本学生支援機構と東京都私学財団が実施するなど重複しており、大変わかりづらい状況となっています。
 一度社会に出た方が再チャレンジで勉学を始めようとする場合に、学校情報あるいは奨学金情報などを容易に入手することができるために、今後は、情報を一元化したり、相談窓口の設置も必要と考えます。当面、情報が少ない奨学金の情報が一覧でき、容易に情報を入手できるようにすることが必要だと考えますが、いかがでしょうか、見解を伺います。
 次に、森林整備について伺います。
 森林は、木材供給を初め水源の涵養、土砂災害や洪水の防止、地球温暖化の原因となるCO2を吸収、貯蔵するなど、都民にとって不可欠な多くの機能を持っています。森林は都民共有の財産であります。
 しかし、この森林の整備を担ってきた林業は、長引く木材価格の低迷から衰退し、森林整備が十分に実施できない状況となっています。その森林から恩恵を受けている都民全体で森林を守り育てていくことが重要となっています。森林の受益者である都民、企業などが森づくりに参加していく仕組みが必要と考えますが、都の所見を伺います。
 私は、以前、和歌山県に約三週間滞在し、森林組合で森林再生事業の体験をさせていただいたことがあります。木を切り倒し、下草を刈り、障害物などを取り除いて更地にする作業と、植林のための地ごしらえ、植樹、林道づくりです。四十度もあろうかという急斜面を、苗木を背負いながら一心に登っていく。整えた土地に山桜の苗を植えていく。その喜びはつかの間、また急斜面をおりて山を下り、苗木をとりに行く。素人の私には、毎日が命がけとも感じる作業でした。
 実際に森林整備を行う林業従事者は、国勢調査によれば、平成二年の四百四十三人から、平成十七年には二百三人へと、十五年間に半数以下へと減少しております。
 都では、花粉発生源対策や森林再生事業を推進しており、今後事業量の増加も見込まれることから、林業事業者の確保が大きな課題となっております。林業における新規就労者の確保について、都の見解を伺います。
 また、次のステップとして、新規就労者を林業に定着させ、一日も早く一人前の従事者に育てることが必要です。しかし、林業の作業は、高度な知識と熟練を必要とする上、大変危険な作業であり、特殊な技術が求められます。そこで、林業の従事者の育成について都の見解を伺います。
 一方、平成十九年度に東京都生活文化スポーツ局で実施した環境に関する世論調査においても明らかになったように、都民の森林に対する関心は高く、都民は森林を緑豊かな環境をつくる重要な要素であると考えております。
 今後、緑豊かな森林を守り育てていくためには、都民の森林への関心を森づくりへとつなげ、森づくりにかかわる人々のすそ野を広げていくことが重要であると思いますが、都の見解を伺い、私からの質問を終わります。(拍手)
   〔知事石原慎太郎君登壇〕

○知事(石原慎太郎君) 野上ゆきえ議員の一般質問にお答えいたします。
 アジアの各都市との関係構築についてでありますが、アジアは世界人口の六割を超え、米国、EUにほぼ匹敵する経済規模を持つ、世界の成長センターとして発展のポテンシャルは極めて高い地域であります。
 アジアが世界の第三極として今後さらに発展していくためには、アジアの頭脳部、心臓部である大都市の連携協力が不可欠であると思います。
 こうした認識に立ちまして、私が提唱したアジア大都市ネットワーク21では、アジアの都市が直面する課題の解決に向け、危機管理、感染症対策、環境問題あるいは航空機の製造など、幅広い分野で各都市が協力して実績を重ね、成果を上げてきました。
 国際会議の開催に加え、現場レベルでも、各都市の専門家同士のネットワーク構築や人材育成を通じて技術や経験を共有し、都市間連携を確かなものとしております。
 今後とも、これまで培ったアジアの各都市とのきずなをより強固なものとして、アジアの繁栄と発展を牽引していきたいと思っております。
 他の質問については、関係局長から答弁いたします。
   〔総務局長中田清己君登壇〕

○総務局長(中田清己君) 二点のご質問にお答えします。
 まず、アジア諸都市への職員派遣についてでございますが、現在、長期海外派遣としては自治体国際化協会への派遣があり、また、短期派遣として、今年度から海外研修を再開いたしました。
 その内容は、アメリカの大学院への研修生派遣のほか、政策課題プログラムとして、都の喫緊の課題を国外の行政機関等で調査研究するため、ヨーロッパ、アジアなどの地域に職員を最大三カ月間派遣するものでございます。
 昨年夏にこの大学院派遣を終了した研修生につきましては、オリンピック・パラリンピック招致本部を初めとする部署で、即戦力としてその研修成果を発揮しております。
 今後とも、海外研修を活用し、国際関係業務を担い得る語学力、対外交渉能力、グローバルな政策立案能力を備えた首都公務員の育成に取り組んでまいります。
 次に、職員の海外での活動実績の集約と活用についてでございますが、職員の長期海外派遣は、公営企業など任命権者ごとに派遣の目的、実績を把握するとともに、総務局におきましてもその報告を受けております。
 また、海外派遣の成果を十分に発揮できるよう、人事管理についても適切に配慮し、語学力につきましても、職員の自己申告等を通じて情報を収集することで、その能力の活用に努めておるところでございます。
 今後とも、職員の海外研修、語学力等の情報を集約し、適材適所の人事配置を行い、都政に生かしていきたいと思っております。
   〔生活文化スポーツ局長秋山俊行君登壇〕

○生活文化スポーツ局長(秋山俊行君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、東京からの文化の発信についてでございますが、都はこれまでも、東京の文化資源の集積と多様性を生かし、世界を視野に入れた文化施策に取り組んでまいりました。
 一昨年には、東京の文化発信について本格的かつ戦略的に取り組むため、各界の第一人者を迎えまして東京芸術文化評議会を立ち上げ、今年度からは、評議会の提案に基づき、東京ならではの芸術文化の創造発信を目指し、都内各所におきまして、演劇、音楽、美術、伝統芸能などさまざまな分野で文化イベントを行う東京文化発信プロジェクトを展開しているところでございます。
 来年度も引き続きプロジェクト事業を実施し、東京からの文化発信の強化に努めてまいります。
 次に、奨学金に関する情報についてでございますが、現在、都と財団法人東京都私学財団では、リーフレットを作成したり、ホームページにリンクを張るなどして、国の日本学生支援機構の制度も含めまして、奨学金に関する情報を提供しているところでございます。
 今後、日本学生支援機構など奨学金事業を実施しております団体に対して、都の私学財団のホームページへのリンクを働きかけるなど、情報の一覧性を図り、奨学金を希望する方々に適切な情報が届くよう努めてまいります。
   〔産業労働局長佐藤広君登壇〕

○産業労働局長(佐藤広君) 六点のご質問にお答えをいたします。
 まず、文化資源を活用した観光と産業振興の取り組みについてであります。
 東京は、江戸開府以来はぐくまれた伝統文化と、アニメなど新しい文化が融合した、他都市にはない魅力を持っております。観光や産業振興を図る上で、東京の魅力ある文化資源を十分に活用することは意義あることであると認識をしております。
 このため、都はこれまで、シティーセールスを通じて伝統文化や伝統工芸を海外にアピールし、外国人旅行者の誘致につなげてまいりました。
 また、日本のアニメ関連企業の約八割が集積をいたします東京におきまして、国際アニメフェアを開催し、国際的な商談の場を提供いたしますとともに、産学公連携により作成をいたしました「アニメの教科書」を活用し、担い手の育成に取り組むなど、アニメ産業の振興を図っているところでございます。
 今後とも、東京の文化資源の積極的な活用による観光や産業振興施策を展開してまいります。
 次に、パートタイム労働者の実態調査についてでありますが、都はこれまでも、都内で働く方の賃金や労働時間等、労働条件を調査し、実態の把握に努めてまいりました。
 来年度は、改正パート労働法の施行から一年を経過することから、パートタイム労働者の実態について調査をする予定でおります。調査は、事業主及び従業員を対象といたしまして、賃金や教育訓練、福利厚生に関する均衡待遇や正社員への転換制度の導入など、法に盛り込まれた事項を中心に行い、改正法の定着状況を把握してまいります。
 次に、パート労働法など法令の周知徹底についてであります。
 労働相談情報センターでは、非正規労働関連の相談が大幅にふえており、その内容は、解雇や賃金不払いなど、深刻なものが多くなっております。また、労働契約の不備によるトラブルも多く、こうした労使間のトラブルにつきましては、あっせん等を行うことにより解決を図っているところでございます。
 また、パート労働法等の労働関係法令につきましては、セミナーなどにより周知を図るとともに、毎年十一月をパート等非正規労働月間と定めまして、集中的な普及啓発を行っております。
 さらに来年度は、労働契約の締結など、パート労働法等の遵守に向けたパンフレットを、多くの人が利用するコンビニエンスストアを通じて配布するなど、法令の周知徹底に努めてまいります。
 次に、都民、企業などが森づくりに参加する仕組みについてであります。
 森林所有者や行政だけではなく、都民や企業等の協力を得て森づくりを行うことは、貴重な森林を持続的に守る上で有効であると考えております。
 このため、都では、森林整備をボランティアが行う、わたしの森づくり事業や、企業の支援により森林整備を行う企業の森事業などを推進しているところでございます。
 また、先月発表いたしました森づくり推進プラン中間のまとめでも、都民や企業等のさまざまな主体が役割分担を明確にし、協働して森林整備に主体的にかかわる体制の構築が必要であるとしているところでございます。
 次に、林業における新規就労者の確保についてですが、森林整備を促進するためには、その担い手である林業従事者の確保が不可欠であります。都は、現在、東京都林業労働力確保支援センターと連携をいたしまして、就労希望者への求人情報の提供を行うほか、住宅の借り上げに対する助成や就業準備資金の貸し付けを行っております。
 なお、現状でも林業従事者の不足が生じていることから、今後は、この支援センターと協力をして、建設業など異業種の林業への参入促進を図るなど、林業従事者の確保に努めていくこととしております。
 最後に、林業従事者の育成についてですが、林業従事者は、習熟度に応じて技術力を高めることはもちろんのこと、作業の効率化に必要な先進技術にも対応できることが求められております。
 都は、現在、関係団体とも連携をいたしまして、新規就労者に対するチェーンソーなどの作業研修や、経験を積んだ林業従事者に対する小型クレーンの操作研修など、それぞれの習熟度に応じたさまざまな研修を実施しております。
 今後は、森林組合や大学等の教育機関などと連携をいたしまして、現地実習や先進地での研修、講習会等を組み合わせた総合的な林業従事者の育成を行うこととしております。
   〔環境局長有留武司君登壇〕

○環境局長(有留武司君) 三点のご質問にお答えをいたします。
 まず、原発立地地域に対する認識についてでございますが、都内の電力自給率は一割程度であり、東京の都市機能や都民生活を支える電力供給の多くは、新潟、福島の原子力発電を初め、都外から供給されております。
 新潟県中越沖地震による柏崎刈羽原子力発電所の運転停止により、昨年夏も電力需給の逼迫が懸念される事態が生じまして、省エネルギー対策の必要性とともに、電力の安定供給を担う原発立地地域の重要性が改めて浮き彫りになったものと認識しております。
 次に、電力供給に関する都民の理解についてでございます。
 都民生活を支える電力の多くが都外から供給されていることを都民に理解していただくために、新潟、福島の地元自治体との共催による交流イベントを毎年、新宿駅西口において実施しております。昨年十月の開催で八回目となり、電気の生産地と消費地の交流の場として定着しております。このイベントは、東京の電力供給の現状を都民にわかりやすく示すとともに、地元自治体の首長や地域住民の皆さんにもご参加いただき、新潟、福島の特産や名所等に関する情報発信も行っております。
 今後とも、この取り組みを通じて都民の理解を図るとともに、都民生活にとって欠くことのできないこれらの地域に対し、感謝の意を伝えてまいります。
 次に、都民の森づくりへの参加についてでございます。
 緑豊かな森林を都民共有の財産として守り育てていくためには、森づくりにかかわる主体のすそ野を広げることが重要でございます。
 都はこれまで、NPOと連携して森林ボランティアを育成するとともに、都民が森林に気軽に親しめる施設である都民の森におきまして林業体験の講座を開催するなど、森づくりへの参加を促してまいりました。
 今後は、スキルアップの観点も踏まえ、都民の森を活用し、より専門性の高い講座を実施するとともに、教育機関や企業等と連携した取り組みを行うことなどにより、森づくりに携わる人材の育成につなげてまいります。

副議長(石井義修君) 十七番大松成君。
   〔十七番大松成君登壇〕

○十七番(大松成君) まず、児童の社会的養護について伺います。
 政治に求められているのは、未来の希望あふれるビジョンです。どういう社会を目指すのか、その方向を明確に示し、たゆまず地道に取り組んでいかなければなりません。
 その一つが、子どもの幸福を実現できる社会であると訴えるものであります。子どもの幸せは親の最大の願いであり、地域社会の願いです。子どもの明るくにぎやかな声がまち角に響けば、未来への希望があふれてきます。都議会公明党は、こうした都民の心を我が心として、教育力の復権、母と子を守る福祉に力を入れてまいりました。
 一方、だれもが心を痛め、社会に暗い影を落としているのが児童虐待です。最も愛されなければならない親から虐待を受け、死に至る悲惨な例も後を絶ちません。都はこれまでも、虐待の早期発見、早期対応に向けた体制整備を進めてきましたが、さらに取り組みの強化が必要です。知事の決意を伺います。
 子どもを守る最後のとりでが児童養護施設です。さまざまな理由で家族と離れ、さみしい思いをかみしめながら暮らしている子どもがふえていますが、今、その半数以上が虐待を受けた子どもたちです。
 そこで、都議会公明党は、昨年、都内の児童養護施設を視察いたしました。職員の皆様方が限られた人員で懸命に働かれ、また、厳しい財政事情から、ベルマークを集めて遊具をそろえている施設もあり、支援充実の必要性を実感いたしました。いずれの施設でも人と予算が足りず、虐待を受け、情緒的に課題がある子どもに、十分なケアをしてあげたくてもしてあげられないという切実な声を聞きました。虐待を受けた子どもは、外見ではわからなくても、心に大きな傷を負っています。早い段階で専門的なケアが必要なことは、職員の皆様方が日々実感されています。
 視察を受け、都議会公明党は第四回定例会の代表質問で、専門的なケアを行う人員の増員、グループケアの充実を訴え、都から、検討していくとの答弁を得ました。このたびの予算案には、被虐待児のケアを強化する専門機能強化型児童養護施設に対し三億八千万円の予算が盛り込まれ、昨年度の二千五百万円から大幅に増額されました。都の英断を高く評価し、その上で、職員の増員、ケアの充実等について具体的な内容を伺います。
 施設の子どもたちの状況はさまざまで、その多様で複雑なケアニーズに職員は対応しなければなりません。しかし、多くの職員は、大学などでもこうしたスキルを身につける機会に恵まれず、挫折感を持って離職する例も少なくありません。施設側でも、必ずしも人材育成のカリキュラムは確立されておらず、研修体制は十分ではありません。職員が専門的な能力を身につけられるよう、都としても支援していくべきです。
 児童養護施設における人材育成に向けた研修カリキュラム作成への都の支援について見解を伺います。
 施設では、机に向かって勉強する子どもの姿も拝見し、大学受験を目指す子どもがふえているとも伺いました。しかし、児童養護施設では、中学生への学習塾代の支援はありますが、高校生にはありません。一方、都は、生活安定化総合対策事業として、所得の低い世帯の子どもに学習塾や大学受験費用などを支援しています。児童養護施設の子どもたちにも同様の支援を行うべきです。そうでなくても、マイナス経験を多くしてきた子どもたちです。そして、その施設の子どもたちは、いわば東京都が里親です。
 都は、児童養護施設の子どもたちへの学習塾や大学進学への支援を行うべきです。所見を伺います。
 児童養護における大きな課題は、高校を卒業または中退し、施設から巣立った後、成人するまでの自立支援です。社会生活にうまくなじめない子どもが多く、都はこれまでも、国に先駆けて、こうした子どもをサポートする自立援助ホームを制度化してきました。そしてこのたび、児童福祉法が改正され、国は四月から、全都道府県での自立援助ホーム設置を義務化し、事業の拡大を図っていくことになりました。
 ようやく国も動き出しましたが、都は、引き続き自立援助ホームの充実に取り組むべきです。所見を伺います。
 次に、教育、不登校対策について伺います。
 間もなく新年度を迎え、子どもたちは新しい学校生活に希望と期待に胸を膨らませています。一方、新しい環境や人間関係になじめず、心が不安定になり、不登校になる子どもたちがふえる時期でもあります。都教委の調査によれば、都内公立小中学校で昨年度三十日以上欠席した不登校の子どもが九千人、小中学校とも二年連続で増加しました。とりわけ中学生では、三十一人に一人が不登校となっています。
 都議会公明党はこれまでも、スクールカウンセラーの設置やITを活用した自宅での学習支援など、不登校対策を提案してまいりました。今後、登校時の家庭訪問や個別の学習支援など、一人一人に寄り添っていくような施策が求められます。
 そのために、退職教員や教員志望の学生などの外部人材も積極的に活用し、子どもたちに多面的にアプローチする仕組みを構築することが必要です。都の見解を求めます。
 次に、部活動の活性化について伺います。
 部活動には、子どもたちが努力、達成感を実感し、友情や協調性をはぐくむという重要な教育効果があります。しかし、最近の学校小規模化で教職員が少なくなり、中学校では部活動の顧問になる教諭が不足し、特に顧問の人事異動で廃部になることが多々あります。
 このため、区市町村では、独自に外部指導員を導入することで部活動を支援していますが、都は、これをさらに促進するために区市町村を財政的に支援していくべきです。所見を伺います。
 また、顧問として部活動に意欲的に取り組む教員も多く、こうした顧問の活動を支えるためにも、手当の増額など支援を充実させるよう要望しておきます。
 次に、特別支援教育について伺います。
 障害の有無にかかわらず、互いに人格と個性を尊重し合う共生社会を目指さなければなりません。その強力な原動力が特別支援教育です。都は、副籍制度や通級指導学級を活用し、特別支援学校だけでなく、すべての学校現場で、一人一人の障害のある子どもに的確な支援を行う体制づくりを進めています。こうした取り組みを内実あるものにするためには、それを担う教職員、学校を支えていただいている住民の皆様方へのサポートが不可欠です。
 そこで、特別支援学校の教員だけでなく、都内公立学校のすべての教員、そして広く都民にも、障害のある子どもの教育について理解を深めていただけるよう、都は取り組むべきです。所見を伺います。
 次に、福祉のまちづくり条例について伺います。
 アメリカでは、障害のある人をチャレンジドと呼んでいます。神から挑戦すべき課題を与えられた人という意味で、この理念のもと、障害がある人もない人も平等に就労、社会参加ができるような配慮を義務づける連邦法ADAが制定されています。ADAにより、社会に支えられる側に回っていたチャレンジドが誇りを持って働き、社会を支える側に回れる人がふえたと、高く評価されています。
 日本においても、ADAの理念を共有し、バリアフリー関連の法整備が進み、都においては、平成七年、バリアフリー化の対象を国よりも広くした福祉のまちづくり条例が制定されました。
 障害のある人の切実な願いは、就労など社会参加です。環境さえ整えば、障害のない人と対等に、また、それ以上に力を発揮される方がたくさんいらっしゃいます。
 このたび改正条例案が提出されましたが、障害のある人も高齢者も、すべての人が暮らしやすいまちづくりが進むよう、ハード、ソフト両面の取り組みが求められます。条例案の具体的な内容を伺います。
 福祉のまちづくりには、事業者の理解と協力が必要です。特にサービス業などでは、接客時に、障害のある人や高齢者への配慮が大切です。コンビニなど事業者が利用者の状況を理解し、的確な対応ができるよう、都として支援していくべきです。所見を伺います。
 次に、障害者福祉と医療の連携について伺います。
 看護師不足は、障害者福祉の現場でも深刻です。特に短期入所施設の多くで、看護師不足のため利用日数が減り、全く利用できなくなったという例もあります。障害者福祉、とりわけ重症心身障害児については、医療と福祉の連携による看護師不足対策が必要です。
 都立看護専門学校における障害者関係のカリキュラムの充実や進路指導を強化するとともに、職場を離れている看護師等の再就職を促進するために、北区や府中市にある都立療育センターなどを実習場所として活用すべきです。見解を伺います。
 また、働く障害者の健康を守るには、理学療法士、作業療法士を活用して、職場環境の改善や労働時の身体的負担を軽減することが大切です。例えば、障害のある人は同じ姿勢を保ちがちになり、それが体に悪い影響を与えることなど、事業者の理解が必要です。
 しかし、障害のある人を雇用する企業や就労支援事業所などでは、理学療法士、作業療法士の活用がなかなか進みません。障害のある人には、健康に働き続けるための特別な配慮を行わなければなりません。都としての取り組みを求めます。
 見解を求めまして、私の一般質問を終わります。(拍手)
   〔知事石原慎太郎君登壇〕

○知事(石原慎太郎君) 大松成議員の一般質問にお答えいたします。
 児童虐待についてでありますが、子どもが親や地域の人々の愛情に包まれて健やかに育つことは万人の願いであります。児童虐待は、子どもの心に深い傷を残すだけではなくて、場合によっては、かけがえのない命を奪うこともありまして、決して許されるものではありません。
 虐待の兆候をいち早く発見し、適切な対応を行うため、児童相談所の体制を強化し、区市町村の専門的機能を充実させ、地域での対応力を高めていきたいと思っております。
 また、児童虐待の根底には、育児不安やストレス、地域での孤立感など、親が抱えるさまざまな問題があるため、保護者に対する支援も充実していきたいと思います。
 いずれにしろ、このごろは、親子三代で住む家庭が少なくなりました。これがやはり、こういった忌まわしい事態をさらに助長していると思います。
 いろいろこうした取り組みを行うことによりまして、虐待の未然防止や早期発見、早期対応を全力を挙げて進めていきたいと思います。
 他の質問については、教育長及び福祉保健局長から答弁いたします。
   〔教育長大原正行君登壇〕

○教育長(大原正行君) 三点の質問にお答えを申し上げます。
 まず、不登校対策についてでございます。
 不登校の原因は、心理的不安、無気力、集団生活への不適応など、多様化、複雑化しておりまして、その解消や未然防止のためには、学校の教員だけではなく、家庭、学校、地域が一体となって児童生徒にさまざまな角度からかかわりを持つことが重要でございます。
 このため、都教育委員会は、平成二十一年度から新たに登校支援員活用事業を実施することといたしました。
 この事業は、退職教員、警察OB、民生児童委員や教職を目指す学生などの多様な外部人材を登校支援員として活用し、登校時の家庭訪問、悩みや不安への相談、おくれがちな学習への支援などを行うことによりまして、不登校児童生徒や不登校になるおそれのある児童生徒一人一人の状況に応じた個別の対応を充実させていくものでございます。
 平成二十一年度は、モデル事業として、五地区、小中学校合計百十校程度でこうした取り組みを行い、不登校児童生徒の学校復帰を支援していきますとともに、不登校フォーラムを開催するなどして、その成果をすべての学校に普及し、不登校の解消に努めてまいります。
 次に、部活動外部指導員の導入に係る財政的支援についてでございます。
 学校において行われます部活動は、生徒の個性や豊かな人間関係をはぐくむ上で極めて重要な教育活動でございます。
 こうしたことから、都教育委員会は、管理運営規則の改正による部活動指導の職務への位置づけや、顧問教諭の処遇の改善などの条件整備に努めてまいりました。
 一方、区市町村教育委員会は、中学校の部活動にかかわる費用を負担するなどして、部活動の振興に取り組んでまいりました。
 しかしながら、毎年新たに創部される部活動がございますものの、その一方で、お話のとおり、中学校の小規模化や顧問教諭の異動等によりまして、毎年約二百の部活動が廃部になっているという現状がございます。こうした中学校においては、所属の教職員だけで生徒や保護者の期待にこたえることには限界がございます。
 このため、都教育委員会は、平成二十一年度から、中学校の廃部問題を防止することを目的に、外部指導員導入に係る経費の二分の一を区市町村に補助いたしまして、部活動の一層の推進を図ってまいります。
 次に、特別支援教育に関する教員及び都民に対する理解促進についてでございます。
 障害のある子どもたちに対しては、乳幼児期から学校卒業後までを見通した多様な教育を展開し、社会的自立を図ることのできる力や地域の一員として生きていける力を養う必要がございます。
 そのためには、何よりも、すべての教員が発達障害を含む障害や特別支援教育に関する理解を深めることが重要でございます。
 都教育委員会はこれまで、教員に対して、教職経験年数や職層に応じ、特別支援教育に関する研修を計画的、継続的に実施するなど、教員の理解啓発と指導力の向上を図ってまいりました。
 今後は、各障害の特性や子どもへの接し方等を解説したDVDを新たに作成いたしまして、全公立学校に配布して、校内研修や副籍制度による交流活動等で広く活用してまいります。
 また、都民に対しては、作成いたしましたDVDの貸し出しを行いますとともに、今年度から実施しております共生社会の実現をテーマとしたシンポジウムなどを通じまして、障害のある子どもに対する教育の一層の理解促進に努めてまいります。
   〔福祉保健局長安藤立美君登壇〕

○福祉保健局長(安藤立美君) 八点についてお答えをいたします。
 まず、専門機能強化型児童養護施設についてでありますが、虐待を受けた子どもは、対人関係の不調やパニック症状など、心理面や行動面に深刻な問題を抱えております。
 このため、都は平成十九年度より、精神科医や心理療法担当職員などを配置しました専門機能強化型児童養護施設を設置し、専門的ケアの充実強化に努めてまいりました。
 来年度は、この施設を四施設から二十九施設へと大幅に拡大することに加え、日常生活におけるきめ細かなケアが行えるよう、小規模で居宅に近いユニットごとに児童指導員等を増配置し、虐待を受けた子どもへの支援を充実してまいります。
 次に、児童養護施設における人材育成についてでありますが、都は来年度、人材育成支援事業として、実習に重点を置き、実践力を身につける就職前研修や、心理療法担当職員など専門職向けの研修について、新たにカリキュラムの開発に着手をいたします。
 また、中堅職員、施設長など職層、経験に応じた研修モデルを作成するなど、施設における質の高い人材の安定的な確保、育成を支援してまいります。
 次に、進学に必要な支援についてでありますが、大学進学に必要な支援については、大学進学等自立生活支度費等が支給されておりますが、今年度から、都は独自に入学金等を対象とした就学支度資金の貸し付けを開始いたしました。
 この制度では、大学等を卒業した場合には償還を免除するなどして、子どもたちの自立に向けた努力を支援してまいります。
 なお、現在、措置費の中で、塾代、参考書代などの学習経費は中学生に支給されておりますが、都では、高校生も支給対象となるよう、国に強く働きかけているところであります。
 次に、自立援助ホームについてですが、就労し、自立を目指す子どもたちへの支援の場として、自立援助ホームは重要な役割を果たしております。都では、本事業を国に先駆けて制度化しており、現在、全国の約三分の一を占めます十八カ所のホームが設置をされております。
 都はこれまでも、独自の支援策として、資格取得や就職活動への援助などを行っておりますが、今回の法改正を踏まえ、ホーム運営費補助の増額を図り、子どもの自立に向けた支援を充実してまいります。
 次に、福祉のまちづくり条例の改正内容についてでありますが、新たな条例では、基本理念としてユニバーサルデザインの考え方を明確に位置づけ、ハード、ソフト両面から福祉のまちづくりを推進することといたしました。
 具体的には、より一層のバリアフリー化を進めるため、生活に身近な小売店、飲食店のほか、事務所、工場などの施設整備基準について、これまで努力義務だったものを遵守義務といたします。また、障害者や高齢者等にもわかりやすい案内サインの普及など、だれもが必要な情報を入手できるよう、情報の共有化についても新たに規定をいたします。
 この条例改正により、すべての人が安全・安心、快適に暮らし、訪れることができる東京の実現に努めてまいります。
 次に、事業者側の理解を促進するための都の支援についてでありますが、ユニバーサルデザインに基づく福祉のまちづくりを進めるためには、施設のバリアフリー化に加え、店舗等の従業員が、障害のある方などに対して適切な対応を行うことが必要であります。
 このため、都は来年度、身近な小売店、飲食店などの従業員の方が接客する際に、高齢者や障害者などの多様なニーズを理解し、適時適切な介助などを行っていくための訓練プログラムを作成することといたしました。
 このプログラムは、新たな施設整備基準の施行に合わせ、十月を目途に作成することとしており、事業者団体等を通じ、普及啓発を図ってまいります。
 次に、重症心身障害児施設の看護師確保についてでありますが、都立看護専門学校におきましては、重症心身障害児の療育や看護の方法などの実践的な教育を行うとともに、施設の紹介や卒業時におけるきめ細かな進路相談を行っております。
 また、平成二十年度から、身近な地域の医療機関で復職に必要な研修を行う看護職員地域確保支援事業を、都立東大和療育センター等においても開始いたしました。
 この取り組みにより再就業の成果が上がったところであり、来年度さらに、都立北療育医療センターや都立府中療育センターにおいても同様の取り組みを実施する予定であります。
 重症心身障害児施設の看護師の確保は急務でありまして、今後ともさまざまな取り組みを強化してまいります。
 最後に、障害者の就労支援における理学療法士等の活用についてでありますが、東京都心身障害者福祉センターにおいて、身体が不自由になった方を対象に、理学療法士、作業療法士が、身の回りの動作や屋外歩行、車いすの操作、交通機関の利用などの訓練を実施しております。
 あわせて、こうしたノウハウを活用して、区市町村などの相談支援員の研修指導、就労支援機関からの相談などに幅広く対応しております。
 今後、その一環として、障害者が就労している職場の環境改善や身体的負担の軽減などについても、企業からの相談に応じていくことといたします。

副議長(石井義修君) 四十七番野島善司君。
   〔四十七番野島善司君登壇〕
   〔副議長退席、議長着席〕

○四十七番(野島善司君) 最初に、多摩振興について、一つは市町村総合交付金について伺います。
 三位一体の改革による税源移譲、加えて地方財政健全化法が一部施行され、新たに連結の視点や将来負担の視点から、地方自治体の財政健全化がこれまで以上に求められます。
 市財政は、高齢社会への対応や少子化対策等の扶助費の増加などの経常的な経費の歳出増の一方、課税客体の脆弱化、とりわけ法人市民税の大幅減収に見舞われるなど、歳入減の厳しい状況が続くものと予測されます。
 こうした中、各市においては、行政の構造改革に取り組み、自主財源を捻出し、それぞれに持つ経営資源を活用して、まちづくりに取り組んでいます。改革と創造、私はかねてより、汗をかいた市に対しては、都が積極的な財政支援をと求めてまいりました。
 市町村総合交付金についても、努力する市がなお一層報われる制度に、また、住民サービスの向上や行政の効率化、広域連携の推進などに対する支援の視点も重要と考えます。
 平成十八年度に創設された市町村総合交付金制度の今日までの成果と今後の方向性について伺います。
 その二つは、産業振興についてです。
 多摩地域は、製造品出荷額が区部を上回り、大学や研究機関、意欲的な企業の存在、加えて圏央道による他県とのシナジー効果が期待されるなど、極めて高い産業のポテンシャルを有しています。
 知事は、所信表明において、東京のみならず日本を支える一大産業拠点との認識を示され、来年度は、昭島市に多摩産業支援拠点を開設するとしています。
 また、平成十九年の我が党の質問に、都は、産業人材の育成拠点として立川市に設置している多摩職業能力開発センターを、平成二十三年度に多摩産業支援拠点の隣接地に移転し、総合的に支援を行っていくと答弁されております。
 この施設整備の意義や具体的な事業展開について伺います。
 次に、認証保育所制度について伺います。
 平成十三年の制度創設以来、認証保育所は多くの都民の支持を得て、設置数を着実にふやし、現在、四百二十九カ所、利用者も一万三千人を超えております。
 十三時間開所を基本とする認証保育所は、長時間通勤を余儀なくされる保護者や、サービス産業従事者の多い東京の就労者の強い味方であり、保育所設置時の用地難等の大都市特有の事情にも対応し得るものです。
 東京の待機児童は五千人を超えていますが、就労機会の確保や潜在需要の顕在化等により、今後も保育需要は高まっていくものと予測されます。
 保育サービスを必要とする都民の要望にこたえるためには、認証保育所の設置を促進しなければなりません。具体的な取り組みについて伺います。
 一方、事業者による不正請求や、経営難による突然の閉園などの事態もありました。一部事業者の問題で、認証保育所全体が、制度そのものが批判にさらされるのは、極めて残念であります。認証保育所が引き続き都民の期待と信頼を得ていくためには、都として、保育サービスの質の向上、確保に向けた取り組みを強化し、利用者の安心にしっかりとこたえていかなければなりません。
 指導検査の充実も含め、保育サービスの質の確保、向上が必要不可欠でございます。知事のご決意をお伺いいたします。
 さて、現在、国の社会保障審議会では、新たな保育所制度のあり方が検討されています。都は平成十五年から、保育所制度抜本改革について、国へ提案要求、国と都の実務者協議でも、都独自の認証保育所制度を国制度として承認するよう求めてまいりました。
 この協議の成果として、来年度から、休日、夜間保育事業などで新たに認証保育所が国庫補助の対象とされたことは、一定の前進と評価いたします。
 ところが、国が平成二十年度の第二次補正予算に盛り込んだことを受け、都が今年度最終補正予算で設置を予定している、仮称安心こども基金については、国として、待機児童解消に向けた保育所等の緊急整備をするという目的を掲げているものの、都の認証保育所は助成対象として認めていないとのことです。
 国が、この補正予算を緊急かつ必要な、そして即効性のあるものとしながら、待機児童解消に向けて大都市特有の制約条件をさまざまな工夫によってクリアし、都民の期待にこたえている認証保育所を除外することは理解できないのであります。
 措置という概念に拘泥された国の保育事業に対する姿勢、分権の時代に地方の創意工夫を尊重しない国の姿勢が根本にあるといわざるを得ません。
 都は、この基金の活用についてどう考えておられるのか、ご所見を伺います。
 次に、障害者雇用施策について伺います。
 昨年十一月、私は、日野市にある東電ハミングワーク株式会社を視察いたしました。この会社は、東電グループの全体の障害者雇用の推進のための東電の特例子会社であります。会社の入っている広大な東電の研修センターの清掃や、最新の印刷機械を用いてグループ各社の印刷を受注しており、将来は、この立地を生かして花き栽培も事業化したいとのことでございました。私が訪問したときの、皆さんの、こんにちはとの明るい元気なあいさつが極めて印象的でございました。
 障害者に行き届いた設備、スタッフに囲まれて、視覚、聴覚などの障害をお持ちの方や知的障害、精神障害の方などがそれぞれの能力を発揮し、実に生き生きと働いている姿に、障害のある人、ない人が互いに助け合って努力し、成果を共有していくというすばらしさを実感して帰路についたところでございます。
 障害者福祉の究極は、障害者の方々に納税者になってもらうこと。就労という社会参加の重要性を改めて思い起こした次第でございます。
 こうした企業が雇用の場を創出、拡大するとともに、福祉の側においても、就労経験がない障害者が、企業で就労する職業人としてのあいさつ、マナーなどを学び、企業で働けるよう指導し、送り出していくことが必要でございます。
 さきの東電の事例でも、地域の障害者就労支援センターが企業と障害者の間をコーディネートし、正式就職の前に企業で一定期間働いてもらう委託訓練を実施し、障害者は働ける自信を持ち、企業も、その訓練の中で、障害者の行う作業をマニュアル化するなど、課題の洗い出しを行ったと聞いております。
 この事例に見られるように、実際の仕事の場での実習の経験は、障害者の雇用、就労の拡大のために、障害者にとっても企業にとっても大変重要であり、推進すべきものと考えますが、都のご所見を伺います。
 次に、清瀬小児病院移転後の北多摩北部地域の小児医療について伺います。
 清瀬小児病院は、本来、高度専門病院でもありながら、症状が軽くても診てくれる、地元にとってはありがたい存在感のある病院でございます。移転の話が出たとき、地域住民の反対は当然のことでありました。身近に何でも診てくれる病院があれば、清瀬小児の存続をとの願いは願いとして、一方、都立病院改革の理念、医師不足に代表される厳しい医療事情を考えれば、現実的でないことも明らかでございます。
 こうした中、地元清瀬市を初めとする圏域の各市や医師会等の関係者の皆さんの協力、努力の積み重ねにより、一定の方向を示しつつ、移転やむなしとの苦渋の決断をいただいたのであります。
 小児医療の現状を見ると、周産期や小児救急といった高度で専門的な医療は不十分であり、心と体の両面からくる疾患への対応といったニーズも高まっています。こうした点で、府中に総合医療センターができることは理解するものであります。
 一方、より重要なのは、移転後の地域の小児医療体制の整備です。限られた医療資源の中で、初期、二次、三次といったそれぞれの医療機能の役割分担による縦の連携、そして、清瀬小児病院から至近の距離にある多摩北部医療センターを中核とした地域の医療資源の結びつきという横の連携、この二つを重層的に結びつけることで、これまで以上の医療サービスが受けられるシステムを構築していくことが、現下の中で極めて重要な課題でございます。
 幸い、地域では、地元の各医師会が先導役となりまして、各市が協力し、都で初めて、自治体の垣根を越え、平日の準夜間に小児初期救急事業を実施しています。
 一方、都においては、二次医療を多摩北部医療センターがしっかりと受け継ぎ、地域と連携するとともに、三次医療は小児総合医療センターが担っていく、そして、両センターが密接に連携することで、高度専門医療を地域の人々が十分に享受できるよう、体制づくりを進めていただいているわけでありますし、その動きをなお一層加速させていかなければなりません。
 医療を取り巻く環境が一層厳しい現実にあっても、こうした取り組みをしっかりと進めてもらい、地域の住民に安心していただくことが必要でございます。
 今、こうした経緯や現状を一顧だにせず、ただただ住民の不安をあおるだけの運動体もあります。施策の理念を理解し、所与の条件を吟味の上、制度を構築し、なお一層その充実を求めていくことこそ真に責任ある立場だと、私はこのように認識をいたしております。
 そこで、清瀬小児病院移転後の北多摩地域における小児医療体制の整備の進捗状況について伺います。
 全国障害者スポーツ大会について伺います。
 北京のパラリンピックの水泳競技で、堂々……(発言する者あり)静かにしてください。銀メダルの快挙をなし遂げた小山恭輔選手、彼は私と同じ東久留米市民でございます。
 壮行会の折、彼の表情は、ひのき舞台に臨む気迫と一抹の不安がないまぜの、そんな感がいたしました。今まで頑張ってきた自分を信じて、トライ、ベストと激励申し上げ、彼の活躍に期待したところでございます。
 そして、凱旋報告会。北京大会の感動とこれからの自身の人生設計を語る彼は、全力を尽くし夢を実現した達成感と自信に満ちあふれた好青年でありました。私は、感動をありがとうと祝意を表し、改めて障害者スポーツのすばらしさを認識した次第であります。
 さて、平成二十五年の東京国体と同時に、第十三回全国障害者スポーツ大会が開催されます。私はこれまで、この大会を東京国体と同時期開催すべし、準備段階からの障害者の参画をと提案をしてまいりました。
 今後は、都を挙げての取り組みに向けて、東京国体と合同で準備委員会を設置するなど、組織体制を整えるべきと考えます。ご所見をお伺いいたします。
 次に、公園、緑施策について伺います。
 私の暮らす東久留米市を含む五市で構成する多摩北部広域行政圏においては、緑被率は比較的高いものの、住民一人当たりの公園面積は二・八四平方メートルであり、都民一人当たりの公園面積五・六一平方メートルを大きく下回ります。
 こうした圏域の状況を踏まえ、平成七年九月、東久留米市内に六仙公園が都市計画決定をされました。
 六仙公園の周辺には、昨年、環境省から、都内で唯一、平成の名水百選として指定を受けた落合川と南沢の湧水群、そして緑地保全地域があり、まさに水と緑のオアシス、東久留米市民にとってのみならず、周辺自治体にとっても公園整備に寄せる期待は大なるものがあります。
 そこで、六仙公園の整備計画の内容と整備状況について伺います。
 この六仙公園の計画地の中に、計画面積の約一割を占める東久留米市立第八小学校があります。この第八小学校は、市の学校再配置計画により、昨年九月に閉校条例が可決され、平成二十二年四月には閉校となります。
 東久留米市は、閉校後、公園事業の促進のために、用地の一部は売却、一部は、当面の間、無償貸与でもよいとの意向を持っているとも聞き及んでいます。
 こうした地元市の積極姿勢を踏まえ、閉校後、速やかに公園として整備すべきです。所見を伺います。
 一方、東久留米市内では、環境ボランティア団体も熱心に活躍されています。また、運動広場等の不足も現実でございます。公園整備を進めていく過程においては、これらの状況にも配慮した地元自治体との積極的な協議を強く要望しておきます。
 さて、この質問の冒頭、多摩北部広域行政圏の緑被率について述べました。この緑を守り、はぐくんでいくために、協議会では、平成十九年三月に第二次多摩六都緑化計画を策定、今年度は多摩六都みどりの実態調査研究に取り組んでいます。
 知事はさきの所信表明において、区市町村と合同で、来年三月末をめどに緑確保の総合的な方針を取りまとめる旨、述べました。圏域の、そして圏域各自治体の緑施策としっかり向き合っての取りまとめをお願い申し上げておきます。
 最後に、水道事業について伺います。
 水道事業の使命は、いつでもどこでもだれにでも安全・安心かつおいしい、そして、日本の文化ともいうべき蛇口から直接飲める水道水を供給することです。
 私はかつて、高度浄水処理が導入された朝霞浄水場に赴き、「東京水」を飲んでみました。
 さて、現在、東村山浄水場において高度浄水の建設が進められていると承知をいたしております。この施設の完成により、利根川の水もより一層磨かれ、東久留米市に住む都民である私も、よりおいしい水が飲めるものと期待をいたしております。
 そこで、東村山浄水場における高度浄水施設の進捗状況と、蛇口から水を飲む水道文化の継承に向けた水道局長の決意を伺い、質問を終わります。
 ありがとうございました。(拍手)
   〔知事石原慎太郎君登壇〕

○知事(石原慎太郎君) 野島善司議員の一般質問にお答えいたします。
 認証保育所についてでありますが、認証保育所は、大都市の保育ニーズにこたえるサービスとして、多くの都民の支持を得て拡大してまいりました。東京の待機児童の解消にも大いに貢献していると思います。
 認証保育所をこの先も都民に安心して利用してもらうためには、保育サービスの質の確保、向上が必要不可欠でありまして、厳格な認証の審査や、機動的で効果的な指導を行っていきたいと思っております。
 国もようやく、一貫性、継続性などということにこだわらずに、ようやく現場というものをとらえようとして、とらえ切っているかどうかわかりませんが、新たな保育所制度のあり方の検討を始めました。
 都の認証保育所は、保育所制度の抜本的改革のよき先例となるよう、サービスの質の向上に向けてたゆまぬ取り組みを続けていきたいと思っております。
 他の質問については、関係局長から答弁します。
   〔総務局長中田清己君登壇〕

○総務局長(中田清己君) 二点のご質問にお答えします。
 まず、市町村総合交付金制度の成果及び今後の方向性についてでございますが、本制度の創設によりまして、市町村が取り組む施策について、投資的経費、経常経費の区別なく総合的に支援を行うこととなり、特色ある地域づくりに貢献することができました。
 また、市町村が行う行財政改革の成果に応じて交付額を算定する仕組みを取り入れたことを契機といたしまして、市町村における人事給与制度の改善などが一層進展いたしました。
 来年度からは、市町村の要望も取り入れ、交付金の算定方法を一部見直し、「十年後の東京」への実行プログラム二〇〇九や多摩振興プロジェクトなど、都の施策と連携した市町村の取り組みを積極的に支援していくとともに、議員ご指摘の点を踏まえながら、地方分権や広域連携などの観点も含め、これまで以上に市町村の経営努力や創意工夫を反映したきめ細かい支援を行ってまいります。
 次に、全国障害者スポーツ大会の開催準備についてでございますが、本大会は、障害者スポーツの全国的な祭典であり、競技等を通じて障害のある選手がスポーツの楽しさを体験するとともに、国民の障害に対する理解を深め、障害者の社会参加の推進に寄与するものでございます。
 平成二十五年に東京で開催する第十三回全国障害者スポーツ大会は、スポーツを通じて障害のある人とない人の連帯の輪を広げるため、東京国体と同時に開催することとしました。
 都を挙げて開催準備を進めていくために、二十一年度は、都議会を初め区市町村、経済産業界、スポーツ団体など幅広い方々にご参加をいただき、全国障害者スポーツ大会の準備組織を設置する予定でございます。
 設置に当たりましては、両大会が一つの祭典として成功するよう、ご指摘の点も踏まえて、組織体制について検討してまいります。
   〔産業労働局長佐藤広君登壇〕

○産業労働局長(佐藤広君) 多摩職業能力開発センターの移転整備の意義と事業展開についてのご質問にお答えいたします。
 本センターは、時代のニーズに対応した訓練施設として整備をし、産業振興策と連携した人材育成の地域拠点とするため、平成二十三年度、傘下の武蔵野校を統合の上、多摩産業支援拠点の隣接地に移転するものでございます。
 新しいセンターでは、多摩の産業特性に応じた多様な訓練科目を設置するほか、地元企業に対し、産業支援拠点による技術支援等と連携して人材育成への支援を行ってまいります。
 さらに、技能検定や合同就職面接会、各種イベントが実施可能な大型貸出施設を確保してまいります。
 このように、新たな施設を活用いたしまして、求職者と企業の幅広いニーズに対応していくことによりまして、多摩地域の産業を人材面から総合的に支援をしてまいります。
   〔福祉保健局長安藤立美君登壇〕

○福祉保健局長(安藤立美君) 三点についてお答えをいたします。
 まず、認証保育所の設置促進についてでありますが、これまで認証保育所の開設準備経費補助につきましては、改札口から徒歩五分以内に開設することを要件としてまいりました。
 しかし、認証保育所のさらなる設置を促進するため、区市町村の要望も踏まえ、この要件を緩和し、子育て世帯が集中する地域などで区市町村が整備を必要と認める場合にも補助することといたしました。
 また、待機児童解消区市町村支援事業を創設し、認証保育所開設前の家賃補助など、区市町村が地域の実情に応じて実施する事業を広く支援してまいります。
 次に、安心こども基金についてでありますが、この基金は、待機児童解消などを目的として、国の交付金を財源に各都道府県が造成するものであります。
 しかし、この基金の対象事業は、認可保育所など既定の国庫補助対象施設の整備等に限定をされております。
 このため、都は、都市型保育ニーズに対応している認証保育所など、地方単独施策にも基金を充当できるよう、国に緊急に申し入れを行いました。
 限られた期間で短期集中的に保育サービス定員を拡充し、待機児童を解消していくためには、地域の実情に応じた取り組みが不可欠であり、基金を認証保育所へ活用できるよう、都議会の皆様のご支援もいただきながら、引き続き国に強く働きかけてまいります。
 最後に、障害者の企業での実習についてでありますが、都は、来年度新たに障害者職場実習ステップアップモデル事業を実施いたします。
 本事業は、企業等に就労したことのない障害者と障害者を雇用したことのない企業を対象に、職場実習の機会を設けるものであります。
 この取り組みを通じ、企業は障害者に適した職務や業務を見出すとともに、障害者は企業で働くことのイメージを持ち、就労意欲の向上やスキルアップにつなげていくことができると考えております。
 障害者、企業双方にとって、雇用、就労の契機の拡大につながるよう、本事業を積極的に推進してまいります。
   〔病院経営本部長中井敬三君登壇〕

○病院経営本部長(中井敬三君) 清瀬小児病院移転後の北多摩北部地域の小児医療体制についてお答えいたします。
 地域の住民が安心して医療を受けられる体制を構築するためには、ご指摘のとおり、初期、二次、三次の医療機関がそれぞれに十全に機能を発揮するとともに、重層的に連携していくことが重要であります。
 そこで、初期救急については、地域の四市が五医師会の協力のもと、公社病院である多摩北部医療センターと西東京市の佐々総合病院で、準夜帯での対応を、現在それぞれ週三日行っているところを、今後、週五日の実施を目指して協議を進めております。
 次に、二次医療については、地域の中核的役割を担う多摩北部医療センターにおいて、乳幼児や重症患者などの受け入れの安全性強化のため、今定例会で補正予算を計上して、小児科病棟改修工事を実施することとしております。
 また、多摩北部医療センターの小児科医師については、本年四月から新たに三名の常勤医師を採用できる見通しがつき、これで常勤医師は五名となり、体制の充実が図られます。
 さらに、二次、三次医療の連携づくりとして、小児総合医療センターからチームによる医師を派遣する人的交流の仕組みなども構築していくこととしております。
 今後とも、地元自治体や医師会と密接に連携しながら、北多摩北部地域の小児医療体制の充実に、引き続き精力的に取り組んでまいります。
   〔建設局長道家孝行君登壇〕

○建設局長(道家孝行君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、六仙公園の整備計画と整備状況についてでありますが、六仙公園は、東久留米市の中央部に位置する計画面積十五ヘクタールの都立公園でございます。
 この公園は、武蔵野の原風景の回復や、湧水地のある南沢緑地保全地域と一体感のある景観の創出などを整備の方針としております。
 具体的には、雑木林や散策路の整備、親水性のある水辺の整備、また、軽い運動ができる芝生広場などの整備を予定しております。
 現在、四・七ヘクタールについて事業認可を取得し、用地の取得と園地整備を進めており、入り口広場など一・七ヘクタールを開園しております。
 平成二十年度は〇・三ヘクタールの用地を取得し、二十一年度には、〇・九ヘクタールについて、園路や広場、あずまやなどを整備する予定でございます。
 次に、市立第八小学校閉校後の公園整備についてでありますが、第八小学校の敷地は、六仙公園計画地のほぼ中央部に位置し、整備計画では、公園利用の中心となる広場や園路を整備することになっております。
 当該地は、面積が一・五ヘクタールあり、開園区域や平成二十一年度の整備予定区域に隣接していることから、公園の整備効果を早期に発現する上で有効な土地でございます。
 そこで、地元市と連携し、小学校の閉校後、速やかに整備できるよう検討してまいります。
 今後とも、六仙公園の整備促進に向けて、関係権利者の理解と協力を得ながら、積極的に公園整備を進めてまいります。
   〔水道局長東岡創示君登壇〕

○水道局長(東岡創示君) 東村山浄水場における高度浄水施設建設の進捗状況及び水道文化の継承についてでありますが、東村山浄水場は、原水連絡管を通じて利根川と多摩川両水系の水を相互に運用するとともに、地理的にも高いところに位置していることから、都心方面へ自然流下で供給できるなど、東京水道の中核となる重要な施設であります。
 現在、平成二十二年の完成に向けまして高度浄水施設の建設を進めておりますが、この施設稼働後は、従来から水質が良好であった多摩川系の水に加え、高度浄水処理された利根川の水が供給され、さらにおいしくなった水が飲めるようになります。
 今後とも、だれもがいつでもどこでも安心しておいしい水道水を飲むことができるよう、高度浄水処理の導入など、安全でおいしい水プロジェクトを積極的に推進することによりまして、日本が誇る水道文化を継承してまいります。

○議長(比留間敏夫君) この際、議事の都合により、おおむね十五分間休憩いたします。
   午後四時二十分休憩
       午後四時四十一分開議

○副議長(石井義修君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 質問を続行いたします。
 十番西崎光子さん。
   〔十番西崎光子君登壇〕

○十番(西崎光子君) アメリカの金融危機に始まった経済危機ですが、今やOECD諸国の中で日本が最も深刻な事態となっているのは周知のとおりです。
 雇用崩壊という事態を避けるため、緊急の金融支援や就労支援は急がなければなりません。しかし、こうした事態だからこそ、短期的な施策とともに、中長期的な施策の検討が必要です。
 オバマ新大統領の、代替エネルギーの供給を軸とするグリーン・ニューディール政策と同次元の実行を検討する必要があることはいうまでもありません。
 太陽光の設置拡大や電気自動車、省エネ家電の促進策などの積極的な推進、そして環境技術の開発や基盤整備は、既にさまざまに提案され、技術的な政策メニューの種類については、日本はおくれをとっていません。
 都は二十一年度予算において、環境対策に重点を置き、国をも先導する新たな施策を展開する意気込みは明確にうかがえますが、これを実現するためには、一人一人の都民の意識改革と参加が重要です。知事の見解を伺います。
 低炭素で持続可能な社会を実現するためには、自然エネルギーや未利用資源の活用、保全を通じて地域社会を活性化し、地域の社会変革をもたらす事業型の環境NPOや社会的企業の活躍が必要不可欠です。
 日本では、風力発電やグリーンファンドなど、環境を視点とする事業型の環境NPOや社会的企業の実践例がありますが、多くの環境NPOは、支援の仕組みがないために、資金不足で、事業の知見や事業展開に孤立しているケースもあります。
 こうした状況を踏まえ、国においては来年度から、これら事業型NPOや社会的企業が資金調達手法及び経営ノウハウを取得できるよう、商工会等の経済団体、中小企業診断士、弁護士やNPO等のネットワークを構築し、支援者となる自治体、地域金融機関、コミュニティファンド等との意見交換の場の設定、ネットワーク化等を行う中間支援スキームに乗り出そうとしています。
 このような取り組みが実施されるというのも、国自体が、環境NPOを低炭素で持続可能な社会に必要不可欠なセクターとして認めているからにほかなりません。
 都においても、環境NPOを、環境施策を進める重要なパートナーとしてとらえ、連携をさらに強化していくことが求められます。見解を伺います。
 東京都配偶者暴力対策基本計画改定の中間まとめにおいては、相談から自立まで、被害者の視点に立った支援体制の強化を計画の視点として取り上げていますが、被害者を早期に発見し、支援につなげていくことが特に大切です。
 そのためには、被害者を発見しやすい医療機関や保健所などに対し、関係機関が連携して配偶者暴力に関する情報を適切に提供し、対応の徹底を図ることが必要だと考えますが、見解を伺います。
 若年層においても、交際相手など親密な関係にある相手から暴力を受けるケースがふえており、都内の大学生約六百人に実施したアンケート調査では、二割が、友人など周りの人で恋人から暴力を受けていると答えています。昨年、テレビで放映された番組「ラスト・フレンズ」はデートDVの問題に焦点を当て、若い人の間に衝撃を与えました。
 こうしたことから、若年層に対しても、相談機関の周知を初めとした啓発事業に取り組む必要があります。
 また、学校の人権教育の中でデートDV防止教育を計画に位置づけている岡山県のような先進的な取り組みもあります。
 子どもたちを将来、DV加害者や被害者にしないため、学校教育では、人権教育の推進によってお互いを尊重する社会づくりを進めていく必要があります。教育庁ではどのように考えているのか、伺います。
 DV被害者は、三十代から四十代の女性が多く、小さなお子さんがおり、無職の人がほとんどです。DV被害者も含め、母子世帯に育つ子どもの生活水準は、ほかの子に比べ低く、OECD諸国のひとり親世帯の就労率と母子世帯の子どもの貧困率を比べると、日本のひとり親世帯の就労率は第四位と高い状況にありながら、貧困率は上から二番目に位置しています。
 今回出された東京の子どもと家庭の基礎調査でも、母子世帯では年収二百万円未満の世帯の割合が最も多く、NPO法人しんぐるまざぁず・ふぉーらむの調査によれば、母子世帯の五人に一人は、複数の職をかけ持ちしています。生計を維持するため、長時間労働や複数の職のかけ持ちなどをすることにより、子どもと過ごすことが極端に減ったり、母親自身の健康を損なったりする状況にあります。
 これまで母子世帯に対する公的支援は、さまざまなメニューが用意されてきており、昨年始まった低所得者対策の中にもひとり親家庭支援が盛り込まれていますが、真に自立を進めるためには、さらなる施策の充実が必要です。
 一方、平成十四年の母子及び寡婦福祉法等の改正により、区市町村は、就業、自立に向けた総合的な施策を実施する重要な役割へと転換されました。身近な自治体である区市町村において、ひとり親家庭のそれぞれの状況に見合った支援が行われるよう、都としても区市町村を支援すべきだと考えますが、見解を伺います。
 次に、住宅政策です。
 いわゆる派遣切りで職を失った人たちが、同時に住むところも失い、昨年の暮れの日比谷公園の年越し派遣村には五百名を超す人々が集まりました。
 住むところが定まらなければ新たな職にもつけず、負のスパイラルに陥っています。
 住宅は、人が生きていくためには不可欠であり、一連の問題は、住宅イコール福祉であるということを浮き彫りにしました。
 東京都住宅マスタープランでは、住宅に困窮する都民の居住の安定の確保として、都営住宅への優先入居の検討が挙げられています。しかし、今回の派遣労働者の緊急事態には全く対応されませんでした。
 同じ問題として、これまでにも、DVや犯罪被害者に対する緊急対応としての住宅の確保を求めてきましたが、年四回しかない公募の中で、高い倍率の壁に阻まれ、とても緊急対策とはなっていません。
 また、大災害等の緊急時においても、同様の事態が考えられます。
 こうした緊急事態に対応していくには、例えば五十戸から百戸程度の住宅を常時確保した緊急シェルター的制度が必要です。
 今回のように、働く意欲がありながら突然住まいを失った派遣の人たちに、速やかに居住の場を確保する必要があることから、福祉や雇用対策と連携して都営住宅の提供を行うべきと考えますが、見解を伺います。
 東京都では、急激に悪化する雇用情勢を受けて、生活、雇用対策に関する庁内連絡会議が設置されました。こうした局の垣根を越えて、横断的な取り組みは大変期待するものです。しかしながら、今後さらに雇用情勢の一層の悪化が懸念されるところです。
 ついては、今回、都が設置した庁内連絡会議を十分に活用し、対応していただきたいと考えますが、見解を伺います。
 次に、障害者の人権についてです。
 施設に入所している知的障害児の家族及び特別支援学校へ通学している児童の保護者から、相次いで同性介助に関する相談が寄せられました。当事者はいずれも男子で、異性の職員からトイレ介助などの身体介助を受けるのは恥ずかしいというものでした。
 知的障害児施設における入所者は、児童福祉施設といっても、十八歳未満は三割程度で、三十歳以上の人もおり、男性が八割を超える施設もあります。
 一方、こうした都有施設の指定管理者となっている社会福祉事業団の職員の男女比を見ると、三十五対六十五で女性が多く、特に二人体制になってしまう夜間などでは、異性介助になるのは避けられません。
 年ごろの入所者にとって、女性の職員によるトイレ介助など、身体に触れられることを恥ずかしいという気持ちは当然のことであり、それが改善されないのは人権侵害です。
 十九年度の福祉サービス第三者評価でも、さらなる改善点として、同性支援の確立に向けた継続的な取り組みが求められている施設があります。
 民間社会福祉法人では、直接身体介助に当たる施設では、ほぼ男女同数の職員を確保して同性介助を進めていますが、都においてはなぜできないのでしょうか。
 今、求められているのは、事業者や職員の立場からではなく、まず当事者である利用者の立場に立って改善を進めるべきです。同性介助を促進することについて、都の見解を伺います。
 また、知的障害者の人権については、施設だけではなく、特別支援学校においても重要な課題です。特別支援学校の先生方は、子どもたちの障害についての深い理解や専門性があり、適切な指導や配慮を行っているとは思いますが、初任者や初めて特別支援学校に勤める先生が、障害のある子どもの人権や障害特性に配慮した指導を行えるよう、研修を充実させていくことが必要です。教育庁の見解を伺います。
 障害のある人もない人も、地域でともに暮らす社会をつくり上げていくためには、意識改革こそ重要です。障害者差別禁止条例を制定した千葉県では、制定に際して、当事者の意見をさまざまな角度から時間をかけて聞くことから始めましたが、遠足に親の付き添いを求められて、断ったら学校に残された、家を借りるとき、不動産屋に、障害児がいることを大家が嫌がったら出て行くと一筆書かされたなど、はっきりと差別とわかる事例もあれば、同情や励ましの言葉や、当たらずさわらずの雰囲気にも傷つくという親たちの声など、複雑な内面の問題も出されました。こうした議論の積み重ねこそ条例制定の意義であると思います。
 そこで、パラリンピックをも開こうという東京都として、人権に配慮した共生のまちづくりを進めるために、障害者差別禁止条例の制定に向けて、当事者参加で幅広い検討を始めるべきと考えますが、知事の見解を伺います。
 中国製冷凍ギョーザの毒物混入事件からもう一年が過ぎました。この事件を契機に、都は、ふえ続ける調理済み冷凍食品について原料原産地表示を試行しました。しかし、当初から危惧されたように、ホームページなどの表示にとどまって、実際に容器、包装に表示されているのはほとんど見当たりません。本来、消費者が店頭で確認し、選択できるのが望ましいのです。
 ことし六月の本格実施に向けて、都はどのように取り組んでいくのか、伺います。
 科学技術の進歩とともに、新たな食の不安も生まれます。その一つがクローン技術です。体細胞クローン牛は、日本でも昨年末までに五百五十七頭も生まれており、研究に供されてきました。
 今回、国の食品安全委員会の専門調査会が、体細胞クローン牛及び豚について安全性の評価を行い、従来の繁殖技術によるものと同等の安全性を有するとの報告を取りまとめました。
 今後、国民から意見を募った上で最終的な評価結果を厚労省に報告するとしていますが、このことに不安を覚える消費者も少なくありません。
 一方、既に受精卵クローン牛については、平成十三年から独自のガイドラインで販売時の表示マークが定められていますが、義務化されていないので、流通しているかどうかわかりません。遺伝子組みかえと違って、クローンでは、表示がない限りチェックすることは困難です。
 都内における受精卵クローン牛の流通実態はどうなっているのか、お答えください。
 最後に、産科医療についてです。
 最近の産科医療の危機に対し、生活者ネットワークは、昨年秋、どこで子どもを産みますかという出産に関する調査を行い、約八百五十人から回答をいただきました。安心して子どもを産むために、母親たちの多くは一生懸命情報を集め、よりよい出産場所と出産方法を自分の意思で選択していることがわかりました。
 その際、出された不安や疑問などを解決するために、三点質問いたします。
 実際のお産では、助産師さんがとても頼りになったという回答が多く、医療を必要としない分娩については、助産師の活用がもっと図られるべきと考えます。
 実際に助産師に伺って話を聞いた中では、リスクが予見される場合は速やかに病院に送るが、無事出産後は直ちに助産院に戻して産後ケアを行うことがお互いの長所を生かすことができるという例は、大変参考になるものでした。
 また、医療機関においても、助産師が正常な経過の妊婦の健康診断や保健指導、助産を行う院内助産所や助産師外来を設置する取り組みもふえていると聞いています。
 そこで、都は、助産師を活用するためにどのような取り組みを行っているのか、伺います。
 さらに、妊婦健診、分娩、育児への支援はトータルに受けられることが望ましいですが、特に核家族の多い都市部にあっては、産前産後のケア体制が重要であることが明らかになりました。
 都は、分娩退院後、家族等から産褥期のケアが受けられないなど、特に支援を必要とする母親と子どもに対する子育てスタート支援事業のモデル事業を開始しています。
 私たちは世田谷区の産後ケアセンターを視察しましたが、非常に好評ということでした。すべての自治体が専用施設をつくるのは無理としても、産前産後のケアこそ、開業助産院の活用で進めていくことが適切ではないかと思います。今後の展開について伺います。
 たくさん書き込まれた自由記述を読むと、人は出産や育児を通して社会とのかかわり合いがふえ、さまざまな要求が行政にも向けられていくということを実感します。
 今回の調査では、実に多くの男性が出産や退院後の育児に積極的に参加している様子が見られました。保育の充実とあわせ、父親の産休、育休取得の推進などが求められていると思いますが、都の見解を伺いまして、質問を終わります。(拍手)
   〔知事石原慎太郎君登壇〕

○知事(石原慎太郎君) 西崎光子議員の一般質問にお答えいたします。
 まず、環境対策への取り組みについてでありますが、都はこれまでも、都民や事業者の協力を得て独自のディーゼル車規制を行うなど、我が国の環境対策をリードしてきました。
 今後も、CO2排出総量削減義務など先駆的な取り組みを実施するとともに、家庭での節電といった具体的な行動を都民に働きかけ、ライフスタイルの転換を促すなど、さまざまな施策を複合的に展開し、世界で最も環境負荷の少ない都市の実現を目指していきたいと思っております。
 しかし、ご指摘のように、大事なことは、この問題に対する都民の意識の構築でありまして、ある哲学者、ジャンケレビッチでしたか、人間の死についておもしろいことをいっておりましたが、死は人間にとっての最後の未来であり、最後の未知である、また一つ、人間は、だれも死ぬということを人間は知っているが、自分が死ぬということを信じている人間はほとんどいないということでしたが、私たちが当面しているこの異常気象というのは、本当に人間の存在を左右する非常に深刻な大きな問題が、実はもう歴然として進行しているわけでありまして、そういった大き過ぎてとらえにくい問題というものをいかにうまく説明し、都民の方々にこの問題に対する正確な意識を持っていただくこと、これが私はやっぱり大事なことだと思っております。
 次いで、障害者差別禁止条例についてでありますが、どんなに障害が重くとも、障害者がみずからの人生のあり方を選択していくこと、それが人間としての尊厳を持って生活できる社会の一つの証左であると思いますし、東京が目指すのもそこであると思います。
 その実現のためには、障害者への差別をなくすことが重要な課題であります。あらゆる機会をとらえて、障害のある方とない方との交流を広げ、障害への理解を深めるなど、都民とともに具体的で地道な施策を着実に積み上げていくことが必要であると思っております。
 ご質問の差別禁止条例については、差別の定義をどのようにとらえるかなど多様な意見がありまして、運用の難しさが指摘されております。
 また、国は、平成十九年九月に署名した障害者権利条約の批准に当たっては、障害者差別を禁止する理念が規定されている障害者基本法など、関連する法律の改正も予定しているようでありまして、したがって、まず、こうした動きを見守るべきと考えております。
 他の質問については、教育長及び関係局長から答弁いたします。
   〔教育長大原正行君登壇〕

○教育長(大原正行君) 二点のご質問にお答えを申し上げます。
 まず、人権教育の推進についてでございますが、都教育委員会は、人権尊重の理念を広く社会に定着させ、あらゆる偏見や差別をなくすためには、教育の果たす役割が極めて重要であると認識をしております。
 そのために、人権教育の実践的な手引である人権教育プログラムを公立学校の全教員に毎年配布をするほか、さまざまな人権課題への理解を深めるための研修会等を開催いたしまして人権教育を推進しております。
 今後とも、教育活動全体を通じまして、人権尊重の理念についての正しい理解や実践する態度を育て、男女が互いの人格を尊重し、望ましい人間関係を築く教育を推進してまいります。
 次に、障害のある子どもにかかわる教員の研修についてでございます。
 子どもたち一人一人の人権や障害特性を踏まえた指導を行うことは、特別支援学校はもとより、幼稚園から高等学校まですべての学校において重要であると認識をしております。
 こうしたことから、これまで都教育委員会では、すべての校種の教員を対象といたしまして、障害のある子どもたちの理解と指導に関する研修や講習会などを計画的に行ってきており、これに加えまして、特別支援学校の初任者や特別支援学校に初めて勤める教員には、障害の種別や程度に応じた指導内容や方法につきまして、専門性を高める研修を行っております。
 また、特別支援学校では、授業観察や校内研修におきまして、指導主事が専門的な識見に基づく指導、助言を行いますとともに、職場研修を通じまして、ベテランの教員が経験の浅い教員に具体的な配慮や指導法について指導をしております。
 今後とも、こうした取り組みを継続して行うことによりまして、障害のある子どもの人権や障害特性に配慮した指導の充実に努めてまいります。
   〔環境局長有留武司君登壇〕

○環境局長(有留武司君) 環境保全に取り組むNPOとの連携についてお答えいたします。
 都はこれまでも、環境学習などについて、先進的な企業やNPO等と連携して取り組みを進めてまいりました。
 来年度からは、太陽エネルギーの飛躍的拡大を目指し、企業、NGO、行政等が一体となり、それぞれの役割に応じた取り組みを実施していくとともに、加工食品に環境配慮情報の表示を行う事業をNPOと協働して実施していく予定でございます。
 今後とも、環境NPOを含む多くの主体との連携を推進してまいります。
   〔生活文化スポーツ局長秋山俊行君登壇〕

○生活文化スポーツ局長(秋山俊行君) 配偶者暴力対策についてでございますけれども、被害者の早期発見と迅速な支援のためには、関係者の適切な対応が必要であると認識をしております。
 都はこれまでも、被害者の支援にかかわる関係者に対しまして研修を実施するほか、配偶者暴力被害者支援ハンドブックや医療機関向けのマニュアル等の作成、配布などの取り組みを行ってまいりました。
 今後とも、庁内各局、区市町村、医師会等で構成する東京都配偶者暴力対策ネットワーク会議を活用し、相互の連携と協力のもとに、被害者の安全確保や支援のための情報の周知徹底を図ってまいります。
   〔福祉保健局長安藤立美君登壇〕

○福祉保健局長(安藤立美君) 六点についてお答えをいたします。
 まず、ひとり親家庭への支援についてでありますが、ひとり親家庭の自立の促進のためには、区市町村が各家庭の状況に応じたきめ細かな支援を行っていくことが重要であります。
 このため、都は、包括補助事業により、自立支援プログラム策定の推進や職業訓練中の育児サービス提供などの事業のほか、創意工夫を凝らした区市町村の取り組みを支援しております。
 今後は、こうした包括補助事業を活用した独自の実施例を紹介することで新たな取り組みを促すなど、区市町村への支援を充実してまいります。
 次に、都立障害児者施設における同性介助についてでありますが、東京都社会福祉事業団においては、利用者の人権、権利を擁護するため、個人情報保護、苦情解決の仕組みづくりなど、さまざまな取り組みを行っております。
 お話の同性介助についても、利用者本位の介助、支援という考えのもと、各施設において、勤務ローテーションの工夫、入浴や排せつの介助時における職員応援体制の確立などにより取り組んでいるところであります。
 次に、調理冷凍食品の原料原産地表示についてでありますが、都は、事業者向け、消費者向けのリーフレットをそれぞれ作成するとともに、ホームページに制度の解説やQアンドAを掲載するなど、広く制度の周知に努めてまいりました。
 また、事業者に対しては、制度に関する説明会や具体的な表示方法に関する個別相談を行っております。
 今後とも、業界団体や事業者の取り組み状況を把握しながら、本年六月の本格実施に向け、表示の徹底に取り組んでまいります。
 次に、受精卵クローン牛についてでありますが、我が国では、農林水産省が受精卵クローン牛の出生や出荷などの状況を把握しており、毎月、その情報を公開しております。
 そのデータによりますと、平成二年八月から平成二十年九月までの十八年間で、七百十八頭の受精卵クローン牛が四十三の研究機関等で生まれております。そのうち食肉として出荷されたのは、平成五年以降三百十九頭であり、この間に国内でと畜された牛、約二千万頭に占める割合は、極めてわずかであります。
 また、平成二十年の一年間を見ても、食肉としてと畜された牛は、広島、島根、栃木の五頭のみであり、いずれも受精卵クローン牛として出荷をされております。
 こうしたことから、現在、表示がなく都内で流通している受精卵クローンの牛肉はないというふうに認識をしております。
 次に、助産師を活用する取り組みについてでありますが、都は今年度から、医師勤務環境改善事業により、医療機関における院内助産所や助産師外来の設置を促進するため、施設整備に対する補助を行っております。
 来年度は、周産期連携病院をこの対象に加えることにより、院内助産所等の一層の開設促進を図ることとしております。
 さらに、開設のノウハウなどに関する研修についても拡充する予定であります。
 最後に、子育てスタート支援事業についてでありますが、本事業は、出産後、家族等からケアが受けられないなど、特に支援を要する母親と子どもに対して一定期間の宿泊ケアやデイケアを行い、心身ともに不安定になりがちな産褥期の子育てを支援するものであります。
 現在、世田谷区では専用施設で、また多摩市及び府中市においては助産院や産科医院でモデル事業として実施をしております。
 今後は、対象者の範囲やケアプログラムの内容、事業効果等について検証してまいります。
   〔都市整備局長只腰憲久君登壇〕

○都市整備局長(只腰憲久君) 住まいを失った離職者に対する都営住宅の活用についてでございますが、都営住宅は応募倍率が非常に高く、恒常的な空き家はないことに加え、高齢者、障害者等の入居希望者も多数おられます。離職者というだけの理由で、居住の場の確保のために都営住宅を活用することは、極めて困難でございます。
 離職者に対しましては、介護職などへの就労支援事業が予定されておりますが、こうした事業に応募して対象となった方の一時住宅として、民間住宅にあわせ、都営住宅などの公的住宅についても、本来の入居対象者の入居に支障を及ぼさないことなどを条件に適切に対応してまいります。
   〔産業労働局長佐藤広君登壇〕

○産業労働局長(佐藤広君) 二点のご質問にお答えをいたします。
 まず、生活、雇用対策に関する局横断的な取り組みについてであります。
 都は、急激に悪化する雇用情勢に対しまして、各局で実施する生活、雇用対策を総合的かつ効果的に実施するため、副知事を座長とする庁内の連絡会議を本年一月に設置いたしました。
 今後、雇用情勢のさらなる悪化により、生活、雇用に関する新たな課題が発生することも考えられますが、そうした場合にも、この会議を通じて局間の連携を図り、全庁的な取り組みを進めてまいります。
 次に、父親の育児休業取得等の推進についてでありますが、都が平成十七年度に実施いたしました男女雇用平等参画状況調査では、男性が育児休業を取得しにくい環境があるとの結果が出ております。
 都は今年度、仕事と家庭の両立や働き方の見直しに向け、すぐれた取り組みを行う中小企業を東京ワークライフバランス企業として認定する制度を創設いたしました。
 この第一回認定企業の取り組みの中には、配偶者出産休暇制度や、乳幼児を持つ男性社員を十六時に退社させるパパの日制度など、男性の育児参加を促す例があり、今後は、こうしたすぐれた取り組みを広く企業へ普及してまいります。
 また、平成十九年度から開始いたしました両立支援推進助成金におきまして、今年度から、男性が一月以上の育児休業を取得した場合には、その助成対象としております。

副議長(石井義修君) 六番後藤雄一君。
   〔六番後藤雄一君登壇〕
   〔副議長退席、議長着席〕

○六番(後藤雄一君) 石原知事の最大の懸案は、オリンピック招致の機運を高めることと思います。しかし、石原知事ご自身の発言が招致機運のマイナスになっているケースもあると考えたことがおありでしょうか。皇太子殿下に招致の顔になっていただきたいと発言しながら、少しでもご自分の思いが通らないと関係者を批判する。新銀行東京では、大丈夫、大丈夫といいながら、最後には都民の税金八百六十一億円が消えました。国会のオリンピック招致決議もスムーズにはいっていません。こんなありさまですから、さまざまなムーブメント事業を行っていますが、招致機運はいまいちです。
 二十一年度も同じムーブメント事業をするのですが、知事はオリンピック招致の都民の支持率を何%以上を目標にしているのか、伺います。
 知事は、オリンピック招致に環境を掲げています。築地市場移転予定地の豊洲で、汚染した地下水の浸透を遮へいしていた不透水層、有楽町層といいますが、見当たらない箇所があることが明らかになりました。
 その上、部分的ということですが、その有楽町層に汚染物質が含まれている、しみ込んでいることも明らかになっています。汚染土壌の濃度もけたが違い、ほかの有楽町層も汚染されていることは容易に想像できます。
 市場の建物を建てるとき、建物を支えるくいを打ち込みます。くいは有楽町層を突き破ります。同じく、汚染土壌を除去するための工事の中には、止水矢板を打ち込み、有楽町層を突き破ることになります。
 汚染除去、建物の工事は、有楽町層に無数に穴をあけることになります。つまり、工事をすることで、有楽町層の下に汚染を拡散する可能性が多分にあります。
 移転を中止し、知事がオリンピック招致で掲げている環境を守るためにも、海の森をつくるべきです。伺います。
 オリンピックに関する広報ですが、魅力的な言葉だけではなく、負の側面も報じるべきです。
 立候補ファイルの提出で、首都高の都心環状線、九号線の車線規制を含め、オリンピックルートネットワークとして四百九十キロメートルを規制することがわかりました。
 開催期間は七月二十九日から八月十四日の十七日間を予定しています。真夏の交通渋滞になると思います。
 ここまで細かに計画を立てているのですから、当然、一般道路を含めた渋滞予測ができていると思います。この都民のこうむる渋滞をどのように予測しているのか、伺います。
 また、この渋滞によるマイナスの経済効果についても伺います。
 最近の経済状況は最悪です。民間の労働組合の中には、給料が減ってもワークシェアリングを行い、何とかこの不況をしのごうとしているところも出ています。都庁の職員は、お手盛りといわれるような税金の使い方を改めなければなりません。
 職員の給与の支払い、以前は現金支給でしたが、現在はほぼ一〇〇%が銀行振り込みで行っています。しかし、給与の振り込み口座は二つ指定することができ、二つ目の口座を第二口座といいますが、この第二口座の振り込み手数料まで税金で負担をしているのです。
 平成十七年三月三十一日を境に、給与振り込み手数料は無料から有料になり、三十円となりました。都庁の職員は約十六万人ですが、そのうち第二口座で振り込み手数料が支払われている職員は約八万五千人。毎月の給与と賞与で、一年に十五回の振り込みがあり、消費税を入れると、第二口座の振り込み手数料は、総額で四千万円と推計されます。
 他の道府県を調べてみました。第一口座だけしか認めていないのは四県、その他の県は第二口座がありました。しかし、振り込み手数料を支払っているのは北海道だけです。第一口座しか認めていない県は、昭和四十九年十二月に自治省から、給与の口座振り込みについてと題する通知があり、その中に、振り込み指定口座の数は、原則として一職員一個と、口座の数は一つと明確に書かれています。これを守っているんでしょう。この通知は閣議決定に基づくものです。
 都庁の第二口座の根拠になっている要綱は局長の権限といいます。知事は、第二口座の振り込み手数料を廃止しろと指示すれば、すぐに廃止できると思います。
 第二口座の振り込み手数料を税金で負担するのはお手盛りです。税金のむだ遣い、廃止すべきです。知事のお考えをお聞かせください。
 また、第二口座の存在をご存じでしたか、伺います。
 宿泊費です。
 伊豆諸島、小笠原諸島には民宿が多くあります。民宿しかない島もあります。民宿の料金は七千円以下が多いといいます。
 しかし、職員が出張したとき、宿泊費は定額で支払われ、職員は一万円、課長は一万二千円、部長以上は一万三千五百円です。民宿に泊まった職員は、差額の三千円がお小遣いになります。部長になれば、六千五百円がお小遣いになります。
 制度を見直さないことは、これも一つのお手盛りです。まず、伊豆諸島、小笠原諸島への宿泊費だけでもすぐに実費とすべきです。見解を伺います。
 福利厚生です。
 職員食堂では、都庁の職員だけが使えるプリペイドカードがあり、食券と同じように使われています。このプリペイドカードは三千円、五千円、一万円の三種類があり、一割のおまけがついています。十九年度は、おまけ分だけで六千百四十四万円です。
 このおまけの出どころを調べてみました。
 職員食堂の業者さんは、福利厚生事業団に管理手数料として売り上げの六%から一〇%を支払います。十九年度は総額一億百三十万円です。この管理手数料の中から、負担金という名目で六千百四十四万円が職員の食事代に化けていたのです。
 職員食堂の家賃は、福利厚生、つまりメニュー価格を割安にするために行政財産の使用許可を一〇〇%減免し、家賃はただです。これでは福利厚生の二重取りです。お手盛りと考えます。福利厚生事業団への交付金を、このおまけ分、六千万円を減らすべきと考えますが、伺います。
 都政を運営する上で、都民との信頼関係が一番重要です。少なくとも、これらのお手盛りを廃止することが必要と考えます。知事のお考えをお聞かせください。
 警視総監に伺います。
 警視庁の情報公開条例は、都民との信頼関係を守るためにあります。
 桜田門の警視庁に情報公開センターがあります。情報公開センターに入るときは、一般客と同じ受付で、氏名、会社、会社の住所、電話番号を記入するように求められます。一つでも書かないと注意をされ、書かされます。しかし、建物の中に入るときは、受付から連絡を受けた情報公開センターの職員、警察官ですが、必ず迎えに来ますので、セキュリティーは万全です。
 情報公開請求に来る都民の方に会社名などは必要ありません。改善すべきです。見解を伺います。
 地方分権は、国と地方だけの問題ではありません。警視庁と世田谷区を例にとって伺います。
 (資料を示す)この写真は、世田谷区内の生活道路の交差点です。とまれの標識がありますが、白い停止線は消えてしまって、ほとんど見えません。こちらの方は少し離れた場所ですが、こちらも同じように白線は消えてしまって、ほとんど見えません。
 気をつけて歩くと、生活道路には消えかかっている停止線が多くあります。警視庁は、停止線を六年に一回補修するために予算を組んでおり、適正に行われているといいますが、現状を見れば、予算が足らずに先延ばしにしていることは明白です。
 しかし、交差点のとまれの標識、停止線はセットで、交差点の安全を守る基本中の基本です。予算の立て方、執行方法を見直すときに来ていると考えますが、見解を伺います。
 この消えている停止線でも規制の対象であり、公安委員会、つまり警視庁でなければ補修することができないというのです。しかし、停止線のある場所は、水道工事、ガス工事などで道路工事をしたときは、道路管理者である世田谷区の権限で補修をします。利用している住民からしてみれば、警視庁でも世田谷区でも、停止線が補修され、安全が守られればよいのです。
 世田谷区は、権限と財源があれば、喜んでやるといいます。停止線の補修を道路管理者である区に任せるべきです。法改正が必要というならば、積極的に働きかけるべきです。警視総監の見解を伺います。
 猪瀬副知事は、地方分権推進委員会で頑張っておられます。この停止線の補修を地元の自治体に任せるという案件ですが、地方分権のプロとして、お考えを聞かせてください。
 最後の質問です。
 こちらの写真は、一方通行の入り口を写したものです。しかし、この入り口を反対側から見ると、このようになります。とまれの標識も白線もありません。自転車は一方通行を逆走することが可能です。そして、この交差点では、とまれの標識、停止線もありませんから、自転車はとまらずに走り抜けてしまいます。
 警視庁は、このような一方通行の入り口には、今まで一カ所も、とまれの標識、停止線を設置していません。これでは、自転車、歩行者のことを考えていないといっても反論はできません。なぜ一方通行の入り口にとまれの標識、停止線を設置していなかったのか。今後は危険な箇所から設置すべきと考えますが、伺います。
 これでは、優先道路を走る自動車のドライバーは、幾ら気をつけても、とまらずに走り抜ける自転車をはね飛ばすという最悪の事態も想定されます。事故を減らすためにも、警視庁は過去の慣例を捨てて、現場に即した改革をすべきと考えます。
 以上です。ありがとうございました。
   〔知事石原慎太郎君登壇〕

○知事(石原慎太郎君) 後藤雄一議員の一般質問にお答えいたします。
 職員の福利厚生等についてでありますが、都はかつて、財政危機を契機に、施策の見直しと職員定数、給与の削減を初めとするさまざまな内部努力を徹底して推し進め、これを乗り越えてきました。
 現下の厳しい経済情勢の中にあって、都が攻めの姿勢でさまざまな施策を講ずることができるのも、こうした取り組みを積み重ね、財政の基礎体力と効率的な執行体制を培ってきたからにほかなりません。
 職員の給与の口座振り込みに二つの口座が利用できることは承知しております。
 二口座制の採用は一定の経費増を伴いますが、これにより全額振り込み化が進展し、給与支払いに要する金銭的、時間的コストの飛躍的縮減や事故リスクの低下につながったこともまた事実であります。 職員の勤務条件や福利厚生については、今後も手を緩めることなく、必要な見直しは行ってまいります。
 他の質問については、副知事、警視総監、関係局長から答弁します。
   〔副知事猪瀬直樹君登壇〕

○副知事(猪瀬直樹君) 停止線の補修を地元自治体に任せるべきとの主張についてお答えします。
 自治の基本は近接性の原理にあり、住民に身近な行政は、できる限り身近な自治体が担うものとされています。
 地方分権とは、国と地方、広域自治体と基礎自治体とが、それぞれの役割分担に応じた権限とこれに見合う財源を持ち、みずからの判断と責任において事業を主体的に実施できるようにすることであります。こうした地方分権を推進する観点から、今、国道を、都道府県に財源とともに移管するよう主張しているところです。
 しかし、道路標識については、これとは別の問題であります。
 道路標識は大きく二つに分けられます。
 一つは、道路交通法に基づく一時停止などの規制標識。もう一つは、道路法に基づく国道の番号とか、まあ二四六とか二〇号とか、そういう案内標識であります。
 お話のあった停止線は、交通事故の防止や交通の円滑化を図ることを目的として設置する規制標識と同様のものでありまして、利用者への案内などの観点から、道路管理者が設置する案内標識とは、その目的も効果も異なっています。
 停止線の補修を地元自治体に任せるかどうかについては、一義的には都道府県公安委員会が判断すべきでありますが、そもそも目的や効果の異なるものを整理することなく、単に停止線の補修を迅速にしてほしいというだけの議論では地方分権にはつながりがたいということです。
   〔警視総監米村敏朗君登壇〕

○警視総監(米村敏朗君) 警視庁本部庁舎への入庁手続外三件のご質問にお答えをいたします。
 初めに、警視庁本部庁舎に入庁される際の手続に関する質問でありますが、当庁では、庁舎警備上の必要性から、入庁されるすべての方に、その理由のいかんを問わず、氏名、住所、訪問先等を確認させていただいております。
 なお、主要官庁においても、一般来庁者の方に対して同様の対応がなされているというふうに承知をいたしております。
 また、警視庁につきましては、国内外からのテロ、ゲリラの脅威とは決して無縁ではありません。多少お手間をおかけすることにはなりますけれども、趣旨をご理解いただきまして、今後ともご協力をお願いいたしたいというふうに思います。
 次に、停止線を補修する予算に関するご質問についてでありますが、道路標示等の補修につきましては、予算的には必要な予算を確保しているというように思います。
 また、計画的に実施しているところでありますが、ただいま議員がご指摘されたような箇所につきましては、要は、できるだけ速やかに対応すべきものだと思いますので、そのように対応してまいりたいというふうに考えております。
 また、停止線の補修工事を区に委託することについてでありますけれども、道路交通法においては、交通規制に係る道路標示の設置及び管理は都道府県公安委員会の権限とされており、道路標示である停止線の補修は、公安委員会の責任において行うのが合理的であろうというふうに考えております。
 繰り返しになりますけれども、補修が必要な箇所については、できるだけ速やかに対応するということでまいりたいと考えております。
 最後に、一方通行を逆行する自転車を規制するため、その入り口にとまれの標識、白線を設置すべきではないかとのご質問についてでありますが、逆に、仮にこうした標識を設置いたしますと、自動車運転手等に一方通行を逆行できるとの誤解を与えかねません。したがって、かえって事故を招く危険があるというふうに考えているところであります。
 したがって、その場合、当庁におきましては、一時停止規制にかわる対策として、自転車に特化した自転車ストップマークを路面に表示をするなど、自転車の交差点における一時停止の注意喚起を図っておるところであります。
 以上でございます。
   〔東京オリンピック・パラリンピック招致本部長荒川満君登壇〕

○東京オリンピック・パラリンピック招致本部長(荒川満君) 三点お答えいたします。
 まず、世論の支持についてでございます。
 これまで、都議会を初め、庁内各局、区市町村、多くのオリンピアンの皆さんなどと連携いたしまして、招致機運の盛り上げのためのさまざまな取り組みを進めてまいりました。
 本年一月の世論調査では、東京オリンピック開催を希望する人々の割合が全国で七〇%を超え、また同時期に行われましたマスコミの調査でも七四%という結果が出ており、この一年間で支持率は着実に増加しております。
 四月にはIOC評価委員が来日するなど、招致レースはいよいよ正念場を迎えます。開催都市が決まる十月のIOC総会に向け、効率的、効果的なPR活動を展開して、招致に対する支持率をさらに高めていきたいと考えております。ぜひともご協力のほどよろしくお願いいたします。
 次に、オリンピックレーンなどオリンピックルートネットワークの設置に伴う影響についてでありますが、オリンピックルートネットワークは、選手への負担軽減と大会の円滑な運営のため、空港からの高速道路や選手村と競技場を結ぶ首都高都心環状線などを活用して設置いたしますオリンピック専用の道路や車線などでございます。
 現状のままでは渋滞の発生も予想されますが、しかし、大会が開催される二〇一六年までには、首都高中央環状線の全線及び大部分の圏央道の完成などにより、都内を通過する交通量は大きく減少し、東京区部における車の平均速度も相当程度速まり、都内の交通状況は大幅に改善いたします。
 さらに、大会開催時は夏休み期間中でございまして、交通量が少ない期間でございます。これらに加え、パーク・アンド・ライドや鉄道利用への呼びかけなど、都民、国民の皆様の協力を得た交通マネジメントを行ってまいります。
 こうしたことにより、オリンピックルートネットワークの設置による渋滞はほとんどないと見込んでおります。
 最後に、渋滞によるマイナスの経済効果についてでありますが、ただいま申し上げましたように、大会期間中はオリンピックルートネットワークの設置による渋滞はほとんどないと見込んでいるため、これによるマイナスの経済効果は発生しないと考えております。
   〔中央卸売市場長比留間英人君登壇〕

○中央卸売市場長(比留間英人君) 工事による汚染の拡散についてでございます。
 豊洲新市場予定地における汚染物質の除去は、当該地点の周囲を止水矢板で囲み、実施をいたします。止水矢板は、不透水層中またはその下まで圧入をいたしますが、止水矢板を撤去する際には、既に汚染土壌及び汚染地下水は除去しておりまして、加えて、セメント系の固化剤を注入しながら引き抜きを行うなど、汚染を拡散させないよう最大限の対策を講じ、施工することを計画してございます。
 また、建物のくいにつきましては、既に汚染物質が除去された後に施工し、撤去はいたしません。
 これらのことから、土壌汚染対策工事や建設工事によって有楽町層の下に汚染を拡散させる可能性は低いと考えております。
   〔総務局長中田清己君登壇〕

○総務局長(中田清己君) 三点のご質問にお答えします。
 実務的な側面に及びますので、若干長くなりますが、答弁させていただきます。
 まず、給与の第二口座についてでございますが、職員の給与は、地方公務員法第二十五条及び労働基準法第二十四条によりまして、全額通貨で直接本人に支払うのが原則でございます。
 しかし、現金の支給には、運搬、仕分け、袋詰めなど、多くの職員が携わっており、多大な経費や現金取り扱いのリスクがかかっておりました。これを回避し、事務の合理化や事故防止を図るために、都におきましては、昭和五十九年に給与の口座振り込みを開始しました。
 その後も、現金による受領を求める職員が多く残っていたこともあり、昭和六十三年には第二口座を設けるなどの工夫を取り入れ、平成十四年に、長い時間をかけまして、ほぼ一〇〇%の職員の全額口座振り込み化を実現したところでございます。
 国や他の自治体でも、同様の趣旨から複数口座の使用が一般的でありまして、民間でも珍しくないと聞いております。
 とりわけ都におきましては、学校や医療現場など、都民サービスを提供する第一線の現場を多く抱えており、その業務の性質上、休憩時間等におきまして職場から離れにくいという事業所が多いことから、複数口座の導入が給与全額振り込み化に大きく寄与したところでございます。
 給与支払いに係る経費である振り込み手数料は、給与支払い者である都が債務者として負担することが民法上の原則であり、仮に振り込み手数料を職員の負担と改める場合は、一人一人個々の職員の同意が前提とされます。
 いずれにしましても、二口座制の廃止も、第二口座に係る振り込み手数料の本人負担も、先ほど述べました都における口座振り込み化の経緯等を踏まえますと、現金支給の復活の事態も想定され、先ほど述べた煩雑な現金支給事務が復活し、かえってコスト増、リスク増を招くことが懸念されます。
 口座振り込みに一定の手数料がかかることは事実でございますが、給与支給事務の合理化により、年間数億円の経費節減効果やリスク軽減効果があり、都としては見直す考えはございません。
 なお、ご質問の中で、振り込み口座数を原則一つとする国の通知がというお話がございましたが、現在では国におきましても、e ─Japan戦略等における業務改善の中で、複数口座化等によりまして全額口座振り込みを推進していると聞いております。
 また、先ほど述べました国、他団体、民間などで手数料がある場合ですが、手数料を本人負担としている例は聞いておりません。
 次に、伊豆諸島、小笠原諸島に出張する際の宿泊費についてでございますが、職員が出張する際の宿泊料金につきましては、地域や利用する時期、宿泊施設の空き室状況などによりまして金額に変動があり、料金体系も多様であることから、煩雑な事務手続の解消など効率的な事務執行と適正な支出を確保するため、条例等に基づきまして、標準的な実費額を基準とする定額を支給しております。
 同様の趣旨から、国や他団体も定額制を採用しているだけではなく、産労総合研究所が昨年五月に行った調査によりますと、約六四%の民間企業におきましても、都と同じく定額制が採用されております。
 とりわけ伊豆諸島や小笠原諸島の宿泊施設につきましては、観光客の利用も多く、宿泊する時期や稼働状況などによりまして金額の変動が大きいなどの事情もあり、現在の支給方法には一定の合理性があると考えております。
 いずれにしても、宿泊料を含む旅費の支給のあり方につきましては、社会情勢の変化に応じて、今後も適切に対応してまいります。
 最後になりますが、職員食堂で利用するプリペイドカードのプレミアムの件についてでございますが、職員食堂は、職員の福利厚生と公務能率の増進の観点から都庁舎内に設けておりまして、このような施設の設置は、官民を問わず、事業主の責務として一般的に行われているものでございます。
 職員は、プリペイドカードにより食堂等を利用することができるわけですけれども、一割のプレミアムの付与は、福利厚生の一環として実施しているものでございます。
 職場内食堂に対する事業主負担と食堂経営者に対する施設使用料の減免は広く民間企業等でも行われており、昨年十月に労務研究所が民間百六十一事業所を対象に実施した調査によりますと、すべての事業所で事業主負担を行っており、その平均は、社員の昼食コストのおおむね三割を超えているというふうになっております。こうしたことから、都の対応は妥当なものであると考えております。
 職員の福利厚生につきましても、社会情勢の変化も踏まえ、今後とも適切に対応してまいります。

議長(比留間敏夫君) 八番伊沢けい子さん。
   〔八番伊沢けい子君登壇〕

○八番(伊沢けい子君) 私は、東京都の予算、財政運営の抜本的な転換を求めます。
 東京都の事業は、一たん計画されると、外環道のように、たとえ四十年も前の計画であろうと、交通需要予測や財政など、現在の時点での再検証を行うことなく、まさに事業のための事業としかいえないような進められ方をしています。
 もはや都の財政も余裕がなく、このまま必要性のない事業を強引に推し進めるならば、そのしわ寄せはすべて都民の生活に来ることになります。現に都民の生活は逼迫し、ままならないところまで来ています。
 私のところに市民の方から入る陳情や訴えは、介護、子育て、医療の不足にかかわるものが多いです。特に低所得者世帯からは、もう悲鳴が上がっています。借金、失業、病気など、悪循環して出口がふさがれております。公的支援をいざ受けようとしても、都営住宅は満杯、資金を借りようとしても二人の保証人も立てられないなど、セーフティーネットの網が破れているといえます。相談を受けても、本当に途方に暮れてしまうこともあります。
 このような状況を打開するために、すべての事業について必要性を再検証し、必要性のない事業は中止する、そして、都民の生活を直接守る介護、子育て、医療の人材確保を中心に予算配分をする思い切った予算編成を求めます。
 昨年四月の東京都の保育園の待機児童の数は、五千四百七十九人。一昨年に比べて八百七十八人の急激な増加です。認可保育所に入れない児童数は、一万人を今、超えております。
 昨年暮れ、私のところに、保育園にゼロ歳の子どもを三月から預けて職場復帰したいけれども、保育園が満杯で全く入れないで本当に困っているという電話がありました。結局、この方はフルタイムで働く女性で、共働きであったこともあって、二月に入ることが決まったのですが、入れたときに電話がかかってきて、難関を突破して合格しましたと、まるで受験に受かったかのような報告がありました。
 三鷹市では、ことし、八百五十二人が申し込み、四百四十四人しか認可園に入れない。つまり、二人に一人は認可園に入れない状況です。三鷹市では、約十年間の間に人口が一万三千人もふえ、就学前児童も五百五十一人もふえています。これに対し、保育園の定員拡大が追いついておりません。
 認証保育所も、二百六十七人の定員がありますが、これでも、昨年どおり百人の受け入れだとすると、三百人が認可にも認証にも三鷹では入れず、あふれ返ってしまう状況です。
 ところが、三鷹市に聞きますと、二十一年度、認証保育所を一つふやせるかどうか交渉中というだけなのです。認可園をふやす計画はないということです。
 都は、認証保育所を三年間で一万五千人分、定数をふやすといっておりますけれども、なぜこのようなことが起きているのか。計画と実態が合っていないように思われますが、いかがでしょうか。
 そして、認証保育所は、保育料は高いです。認可との格差をなくすために、保護者に対する補助を、所得に応じて都は行うべきではないのでしょうか。
 また、保育士の給料が低いので、人材が集まらない。続かない。まるで介護の現場と同じようなことが今、起こっています。認証保育所に対する人件費補助、保育の質を確保するために人件費をふやすべきではないのでしょうか。
 保育所は、数だけふやせばいいというものではありません。保育の質、量ともに、ニーズにこたえるべく、本格的に保育にてこ入れ、予算を思い切って配分することを求めます。
 昨年十月、都立墨東病院に搬送された妊婦さんが受診拒否され、たらい回しにされた上に出産後に亡くなるという、あってはならない事件が起きました。
 しかし、墨東病院では、産科医師の数は十年間の間に減り続けており、確保されておりません。現在も、定員九名に対して四名の医師しか確保されていません。つまり、定員の半分も確保されていないのが現状です。なぜすぐに定員まで確保しないのか、伺います。
 昨年の死亡事故当時、当直の研修医一人しかいなくて受診拒否されましたけれども、現在も、最低である二人の夜間の当直体制を維持するのに、自転車操業のような状態が続いていると聞きました。総合周産期母子医療センターである以上、当直体制が万全にとれるよう、人材確保に努めるべきではないのでしょうか。
 医師を確保するためには、手当などの臨時給与を出すことだけではなくて、給与そのものをアップするなど、根本的な対策を講じるべきではないのでしょうか。
 知事は、国の産科医師不足が原因といいますが、墨東病院は都立病院です。都が責任を持って定員の確保と最低限のことを行う、そのための予算をつけることを求めます。
 次に、道路行政、外かく環状道路について申し上げます。
 国も都も財政難のときに、最低でも一兆六千億円、地上部も入れると二兆円もかかるといわれている道路をなぜつくる必要があるのか、全く理解できません。
 そもそも、どこがお金を出すのか、つまり、事業主体がどこになるのかも明確にされないうちに、国や都は事業着手を進めるといっています。どこが事業主体になるのか、都はどれだけ負担すると考えているのか、お答えください。
 三鷹市では、インターチェンジや関連道路、換気塔など、環境への影響も関係市の中でも極めて大きいことから、多くの市民がこの計画に反対しております。
 そして、環境影響評価でも、地下水、そして交通量予測など、三鷹市はこれほど影響が多い場所であるにもかかわらず、調査は各一カ所しか行われておりません。全く影響調査になっていないのです。
 このような状況で、事業着手について認めることは到底できません。環境や交通量に関するデータが示されない中で、どうして事業着手の手続だけを進めることができるのでしょうか。
 調布保谷線について。
 調布保谷線は、密集した住宅地に計画されていることから、合計一千九十二軒に及ぶ立ち退きを余儀なくされております。立ち退き、代替地確保と一口にいいますけれども、一軒一軒の生活にしてみれば、長年住みなれた土地を離れ、生活再建も本当に簡単ではありません。このような苦痛に満ちた声を、市民の方々から私は聞いております。
 大型のスーパーマーケットや分譲マンションを含む多大な立ち退きをさせて市民に犠牲を強いることに対して、都の見解を伺います。
 次に、教育長にお聞きします。
 都教委は、教員の確保や三十人学級の実現など、都民にとって本来必要な教育環境の整備には力を入れようとしない一方で、教育内容への介入や教員への思想弾圧などを繰り返し行っています。
 先日も、職員会議での採決禁止や人事考課制度に異議を唱えていた、都立三鷹高校の土肥校長の再雇用を拒否しました。なぜ土肥校長の再雇用を拒否したのですか。答えてください。これは権力の乱用ではないのでしょうか。
 また、都教委は、個人情報の漏えいを法令を犯して繰り返し行い、これを違法に得た都議やマスコミは、教員の攻撃の材料に利用しました。
 去る二月十六日の文教委員会の中で、社会科教諭であった増田都子さんの個人情報を、古賀、田代、土屋の三都議に提供したことについて、古館議員が、この行為は不適切ではないのかと追及したのに対して、都教委は、みずからの裁量に基づいて情報提供したと答えるのみで、適切か、不適切だったかについて答えませんでした。再度お聞きします。これは不適切な行為ではないのでしょうか。
 さらに驚いたことに、都教委は、三都議に求められたからではなくて、自主的に個人情報を提供したと主張しています。しかし、これは明白なうそです。求められもしないのに、特定の都議に情報提供をするなどということがあり得るでしょうか。
 ここに、そのうそを示す証拠があります。(資料を示す)これは、平成十一年十一月二十四日、東京都教育庁指導部管理課の管理課長秦正博さんが都議会民主党土屋たかゆき議員に出したものです。そして、ここに、これに基づいて ── 増田都子さんの研修状況報告書がファクスで送られました。それについて、この秦正博管理課長は、このように個人情報漏えい裁判の中で述べています。
 私は、平成十一年十一月二十日前後に、田代都議から電話で、増田教諭の研修の実施状況を土屋都議事務所へファクシミリで送付するように求められました。また、指導企画課長は、平成十二年三月に、土屋都議からの電話で、増田教諭の研修の実施状況を土屋都議事務所へファクシミリで送付するように求められました。このように書いてあるのです。
 都教委は、去る二月十六日、文教委員会での答弁は虚偽であったと認めますでしょうか。
 最高裁でも違法ということが確定した個人情報の漏えいについて、都教委及び三人の都議は過ちを認め、増田元教諭に謝罪すべきです。答弁を求めます。
 次に、新銀行東京についてお聞きします。
 ちょうど一年前の第一回定例会本会議のときに、知事は旧経営陣を年内に訴えるといいました。本当に旧経営陣に責任があるというなら、いまだに訴えないのはなぜなのでしょうか。いつ訴えるつもりなのか、お聞きします。
 今の状況というのは、結局、責任問題が先送りにされ、知事及び東京都が全く責任をとろうとしない、一千億円の都民税が損失した原因、責任について、あやふやにしたままです。今こそ、知事は責任を明確にすべきです。
 そのような中で、今回、金融支援に関する条例案、なぜ新銀行東京にも融資の援助を行うのか。新銀行東京は、四百億円追加出資の際に、公金投入を行わないということを約束したはずではないのでしょうか。都議会でつけた付帯決議にも違反するのではないでしょうか。
 最後に、築地市場について伺います。
 築地市場の豊洲への移転計画は、食べ物を扱う世界でも最大級の市場を、日本でも最大級の土壌汚染が確認された工場跡地に市場を移すという、全く相入れないものを一緒にしようとする計画です。
 初めに、東京都はこのこと自体に大きな矛盾を感じないのでしょうか。
 築地は、現在、年間に約二十社の仲卸業者が後継者不足で撤退せざるを得ないと聞きました。私は、移転計画で箱物を整備することより、築地の業務そのものを立て直す方が先だと思います。最低でも四千三百億円、土壌汚染に五百八十億円もかけて移転を行う必要はありません。
 また、手続に関してですが、なぜこの技術会議メンバー及び会議内容を非公開にしたのでしょうか。
 これより先に、昨年八月三十日、私は市民の方と一緒に、豊洲についても、そして築地市場、視察を企画しました。このとき、豊洲について再三、現地で説明をするよう求めましたが、断られました。二度も頼みましたが、だめでした。本当に積極的に説明するはずだと思うならば、なぜ断ったのでしょうか。お答えください。
 以上で質問を終わります。
   〔教育長大原正行君登壇〕

○教育長(大原正行君) 伊沢けい子議員の一般質問にお答え申し上げます。
 まず、三鷹高校土肥校長の問題でございますけれども、これは個人の評価に関することであり、個別の問題でありますので、この場ではお答えすることはできません。
 次に、情報提供についてでございます。
 まず、本件情報提供は、行政をチェックする立場にございます都議会議員に、行政機関がみずからの裁量により、保有する情報を提供したものでございます。
 本件情報提供は、それが行われた平成十一年度におきましては、本件元教諭の処分にかかわりまして、実名で既に新聞報道がなされ、都議会のみならず、区議会、国会でも取り上げられている状況でございまして、その状況を踏まえ、情報提供することが法令上相当な理由があると判断したものでございます。
 それから、二月十六日の文教委員会における私どもの答弁についてでございますが、本件情報提供に関しまして、三人の都議は、当該教諭の服務事項に関する事実関係や、その後の行政側の対応の状況がわかる資料を求められたものでございまして、本件個人情報を含む具体的な資料をみずから選別し、提供したのは都教委でございます。
 繰り返しますが、判決で条例違反とされた部分につきまして、殊さらにそれを明示して、都議から資料提供を求められたわけではございません。
 したがいまして、三名の都議の主張と、我々、文教委員会における答弁とは、何ら矛盾するものではございません。
 次に、謝罪についてでございますけれども、最高裁の判決の確定を受けまして、都は判決に従って、本件元教諭に対して損害賠償金を支払っております。
 判決におきまして、損害賠償金の支払いによって、本件個人情報に関するプライバシーの侵害に対する本件元教諭の精神的苦痛が慰謝されるとされておりまして、その余の請求は棄却するとされているところでございます。
   〔福祉保健局長安藤立美君登壇〕

○福祉保健局長(安藤立美君) まず、保育サービス拡充緊急三カ年事業についてでありますが、この三カ年事業の目標値は、平成二十年から三カ年かけて一万五千人増を図るというものでありますけれども、これは、区市町村における保育サービス定員の整備実績や待機児童数の推移などを踏まえて、都全体の整備数として設定したものであります。
 地域における保育サービスの供給体制は、保育の実施主体であります区市町村が地域のさまざまな保育資源を活用して確保していくべきものでありますが、都は、これまでの待機児童解消の取り組みに加え、今年度から、マンション等併設型保育所設置促進事業を創設するなど、区市町村の取り組みへの支援を強化しているところであります。
 次いで、認証保育所についてでありますけれども、認証保育所の運営費については、区市町村からの補助金と事業者が設定する保育料で賄うこととしておりまして、人件費についてもこの運営費の中に含まれております。
 なお、認可保育所は、国の定める基準による保育所運営費で運営されるべきものであります。
 したがいまして、都として人件費を補助する考えはございません。
 次に、認証保育所の保育料の負担軽減についてでありますが、認証保育所は、利用者と事業者との直接契約とするとともに、保育料については事業者が自由に設定する仕組みとしております。
 保育事業につきましては、実施主体である区市町村が地域の実情に応じて行うものであり、現在、幾つかの自治体においては、認証保育所の保育料の保護者負担の軽減が行われておりますが、これはそれぞれの自治体の独自の判断によるものであり、都として実施する考えはございません。
   〔病院経営本部長中井敬三君登壇〕

○病院経営本部長(中井敬三君) 墨東病院における産科医確保の取り組みについてでございますが、都ではこれまで、医師確保のため、都内大学医学部への協力要請を懸命に行うとともに、国の対策を待つことなく、医師給与の大幅な改善はもとより、増加する女性医師のための育児短時間勤務制度の導入や院内保育施設の充実、医療クラークの配置など、処遇の改善や勤務環境の整備を精力的に進めてきております。
 さらに、二十一年度予算案の中に計上させていただいておりますが、二十一年度からは、さらなる給与の大幅な改善を行う予定とさせていただいております。
 なお、手当ではなく給与を根本的にというご指摘でございますが、産科医は昼夜を問わない診療が求められている、そういった業務実態にございます。そういった業務実態に着目し、給料本体ではなく手当による改善の方がよりふさわしいということから、手当での改善をしているところであります。
 しかしながら、年収ベースでは、先ほど申し上げたとおり、国や他の自治体よりさらに高い年収ベースになってきておりますので、手当での対応は適切であるというふうに考えております。
 こうした都の取り組みは、大学や産科婦人科学会などからも高く評価されており、大学医学部の協力もこれまで以上に得られるようになってきております。
 この結果、当直体制につきましては、既に昨年十二月から、土曜、休日も二人体制に復帰しているところでございます。また、常勤産科医についても増員できる見通しとなっております。
   〔都市整備局長只腰憲久君登壇〕

○都市整備局長(只腰憲久君) 外環に関する四点のご質問にお答え申し上げます。
 まず、外環をなぜつくるのかわからないと、こういうご質問でございますが、知事からも何度もご答弁申し上げて、繰り返しの答弁になりますが、外環は、東京のみならず、広く全国に便益が及ぶ重要な路線でございます。
 具体的に申し上げますと、都心に集中する通過交通のバイパスによりまして交通渋滞の緩和が図られる、また交通利便性の向上が見込まれる、また、渋滞の緩和によりまして環境の改善が見込まれる等々の大きな効果がございます。
 外環、こうしたことによりまして、費用対便益、非常に大きゅうございまして、全国でもトップレベルでございます。したがいまして、まさに必要な道路というふうに、私ども考えてございます。
 今後も、平成二十一年度事業着手に向けまして、一刻も早く国幹会議を開催し整備計画を策定するよう、国に求めてまいります。
 二点目が外環の事業主体でございますが、昨年一月に決定されました外環の基本計画におきまして、建設主体は、国土交通大臣または高速道路株式会社とされております。
 次、三点目でございますが、環境データについてでございますが、外環につきましては、環境影響評価法に基づきまして環境影響評価を適切に実施いたしまして、そのデータを公表しております。
 加えまして、都市計画変更の後も、国とともに、地下水保全や換気の考え方など、現段階で提示可能な情報の提供に努めてまいっております。
 今後とも、国と協力し、事業実施段階におきまして詳細な調査を実施し、適宜データを公表してまいります。
 最後に、今後の進め方でございますが、今申し上げましたように、国や地元区市とともに、環境対策などの地元の意見や要望を聴取してまいりました。
 先月、これらをまとめた対策の素案を取りまとめまして公表いたしております。現在、この素案につきましてパブリックコメント等を実施しまして、丁寧な対応に努めております。
 また、今後、事業実施段階におきましても、理解と協力を得られるよう、地元と話し合いを継続していくつもりでございます。
 以上でございます。
   〔建設局長道家孝行君登壇〕

○建設局長(道家孝行君) 調布保谷線についてのご質問でございますけれども、道路に関する基本的認識も含めてお答えをさせていただきます。
 調布保谷線は、外環を初めとする三環状道路など高速道路ネットワークと相まって、多摩地域の交通の円滑化や地域の活性化のみならず、埼玉、神奈川両県と広域的な連携を強化し、東京ひいては首都圏の発展を支える極めて重要な道路でございます。
 現在、川崎街道から埼玉県境に至る延長十四・二キロメートルのうち、九・二キロメートルで事業中でございます。
 沿道環境に配慮するため、車道の両側に、歩道や植樹帯で構成される幅十メートルの環境施設帯を設け、幅員三十六メートルの道路整備を進めているところでございます。
 都は、平成七年の都市計画変更素案の説明会以来、環境アセスメントの説明会、測量説明会や用地の個別相談会など、さまざまな機会を通じて、地元にきめ細やかな対応を行ってまいりました。さらに、環境施設帯については、住民参加により、地元の意見も十分に反映させていただいております。
 事業中区間については、多くの関係権利者のご理解とご協力により進められておりまして、平成二十一年一月末現在ですが、移転棟数、移転を必要とする棟数、約千百棟ございますけれども、そのうち九百三十棟余りの用地取得が既に完了しております。
 来る三月末には、中央自動車道から東八道路付近までの二キロメートルを四車線で交通開放する予定でございます。
 調布保谷線のような幹線道路をきちんと整備することで、そこの地先に用事がないのに、ただ通過するために、いわゆる生活道路に入り込む車を適切に誘導することができます。そのことによって、環境改善や交通安全上にも大変有効であります。運転者がその目的に応じてルートを選択できるような、さまざまなレベル、さまざまなタイプの道路を整備することが必要であると考えております。
 調布保谷線は、四百万都民が生活する多摩地域が首都圏の中核として発展するためにも、地元の理解と協力を得ながら、調布保谷線の早期完成を目指して着実に整備を進めてまいります。
   〔産業労働局長佐藤広君登壇〕

○産業労働局長(佐藤広君) 新銀行東京に関する四点のご質問にお答えいたします。
 まず、今般の調査報告書が出るのが遅かった、なぜ訴えないのか、いつ訴えるのかというご質問でありますが、新銀行東京は、経営悪化にかかわります法的責任を追及する観点から、外部の弁護士に依頼をいたしまして、開業前から今日に至るまでの間につきまして、調査、分析を十分に行ってきたと聞いております。
 新銀行東京は、その報告を受けまして、既に旧経営陣に対して訴訟を提起する方針を決定しております。
 今後、周到かつ慎重に準備を進め、それが整い次第、速やかに訴訟を提起することとしております。
 なお、意図的におくらせているのではないかとのごとき指摘がございましたけれども、事は訴訟にかかわることでありまして、調査におきましても、また訴訟提起準備につきましても、必要かつ十分な対応が必要であり、いたずらに時間をかけたり、また拙速な対応をするべきものではありません。意図的におくらせているというようなご批判は当たらないと考えております。
 次に、経営悪化の責任、都と知事の責任を明確にすべきであるという点についてでありますが、そもそも企業経営におきましては、実際に経営を行う経営者、それから重要な方針を決定する取締役会、さらに株主では、経営に関与する度合いはそれぞれ異なっておりますし、当然、負うべき責任も異なっております。
 今回の外部弁護士による調査報告書でも述べられておりますけれども、銀行法や金融庁の指針にも示されておりますように、銀行には、その公共的性格にかんがみまして、経営の独立性が求められていること、また、新銀行東京も株式会社としての所有と経営の分離が図られていたこと、さらには、銀行の株主には会計帳簿等の閲覧請求権が認められておらず、新銀行東京から都への情報提供も限定されていた。このように、株主の関与が厳しく制限された中で、実際に経営のかじ取りを行い、巨額の損失を計上した旧経営陣の責任は重大であるというふうにされております。
 都といたしましては、中小零細企業のために、この銀行の再建を果たすことが最大の責任であると、かように考えております。
 三点目ですが、地域の金融機関と連携した新たな金融支援策が、新銀行への支援、また延命策であるというようなご指摘があったかと思いますが、本支援策は、都と地域の金融機関が連携をいたしまして、資金繰りに苦しむ中小企業を支援することが目的であります。
 これまで重ね重ね明らかにしてまいりましたように、いかなる金融機関に対しても、その経営そのものを支援するというようなことを意図したものではございません。
 したがいまして、新銀行東京への支援、また延命策というようなご指摘は的外れであるというふうに考えます。
 四点目、最後ですが、新たな金融支援策に新銀行が仮に参加するという前提だと思いますが、四百億円の追加出資の予算が議決された際の付帯決議に反するとのご指摘でありますけれども、ご指摘の内容が付帯決議のどの部分に反するかというのはちょっと明らかではありません。
 ただ、付帯決議、三つついておりますけれども、想定するに、さらなる追加出資は許されないことというのが、その趣旨に一番近いのかと思いますので、その前提でお答えさせていただきますけれども、本支援策におきましては、貸付原資の預託と、債務不履行が起きた際の損失補助の仕組みを導入することとしております。
 こうした仕組みは、現行の制度融資でも行われているものでありまして、いかなる金融機関への経営そのものの支援を行うものでもありませんし、ましてや新銀行東京への追加出資を意図するものではございません。
 したがいまして、付帯決議に反するとのご指摘は全く当たらないものと考えます。
   〔中央卸売市場長比留間英人君登壇〕

○中央卸売市場長(比留間英人君) 築地市場の移転に関する三点のご質問にお答えいたします。
 まず、豊洲新市場予定地への移転についてでございますが、豊洲新市場予定地は、敷地全域に高濃度の汚染が広がっているわけではなく、対策を講じることにより、仮に人が生涯にわたりこの土地に住み続けたとしても健康への影響はなく、生鮮食料品を取り扱う市場用地として、食の安全・安心も十分確保できるとの提言を専門家会議からいただいております。
 今回、技術会議で取りまとめた対策は、専門家会議の提言を確実に実現するとともに、より高いレベルで安全性を確保する内容となっております。この対策を確実に実施することで、都民や市場関係者が安心できる豊洲新市場の整備を進めてまいります。
 次に、技術会議を非公開とした理由についてでございます。
 技術会議は、その検討過程において、各委員が外部からの干渉を受けず、公正中立の立場で評価、検証を行うことが求められ、また、提案事業者の知的財産に対する配慮も必要なことから、委員名は非公表とし、会議は非公開としてまいりました。
 このたび報告書が取りまとめられたことから、保護しなければならない情報を除き、委員名を公表するとともに、会議録等は整理ができたものから順次公表しているところでございます。
 最後に、豊洲新市場予定地の視察ができなかったということでございますけれども、当該地は、当時、土地区画整理事業の工事区域であり、また、民間を含む複数の事業者が土地を所有していることから、関係者以外の立ち入りは禁止をされておりました。
 そのため、原則として一般の方の視察の受け入れは行っておりませんでしたが、専門家会議の中で実施した土壌、地下水の調査状況につきましては、所有者と調整をし、日時を定めて一般の方に公開してきたところです。
 今後、環境確保条例に基づく調査や土壌汚染対策工事の内容につきましては、安全性に配慮しながら、できる限り現地を公開するとともに、ホームページやパンフレットを活用し、積極的に情報提供や説明を行い、都民の方々の十分な理解が得られるよう努めてまいります。

議長(比留間敏夫君) 九番そなえ邦彦君。
   〔九番そなえ邦彦君登壇〕

○九番(そなえ邦彦君) お疲れさんでございます。私も大分疲れましたけど、通告に従いまして、都の雇用就業対策についてお伺いしたいと思います。
 時節柄、本定例議会の代表質問、一般質問で、何人かの議員が雇用の問題を質問に取り上げております。重複する点がありますが、改めて都の雇用就業対策について質問させていただきます。
 ことしの地元の業界団体の新年会に数多くお伺いしましたが、出る話は不況の話と病気の話ばかりで、あんまり景気のよい話はありませんでした。アメリカがくしゃみをしたおかげで、日本が風邪を引き、肺炎を起こして入院して、今や瀕死の重症に陥っている状態で、まさにミゾウユウ ── あ、間違えました。(笑声)未曾有のどん底経済不況状態であります。
 内閣がこの十六日に発表した二〇〇八年十月から十二月期の国内総生産、GDPも、前期比で三・三%の減、対前年比では一二・七%の減と、戦後二番目のマイナスを記録したということであります。また、昨日のテレビで、貿易収支が対前年比マイナス四五・七%と、昭和四十五年以降最大の減少率ということであります。
 そのような状況下で、あの天下のトヨタを初めとする自動車産業、そして、ソニーを初めとする電機メーカー産業等が軒並み赤字に転落し、企業は大規模なリストラ、首切りを余儀なくされております。それに関連する企業や下請の企業はさらに深刻で、週三日の稼働しかできないところが出てきているということであります。
 企業も労働者も、雇用を確保するために、防衛策としてワークシェアリングを導入せざるを得ないところも出てきております。
 そのような中、今、最もしわ寄せが来ているのが非正規雇用労働者の失業、首切りであります。
 厚生労働省がこの一月三十日に公表した数によると、昨年十月からことしの三月までに失業したか失業予定の非正規労働者は、東京都で二千七百三十一人で、前月比五七%の増で、雇用情勢の悪化が一段と鮮明になったということであります。
 国としても一刻も早い景気回復策、経済対策をしなければならないとき、国会では政局、政局で、国民無視の状況が続いております。この二十一、二十二日に毎日新聞が行った世論調査では、政府の雇用対策について、七〇%の人が評価しないという結果が出ております。
 都でも、国の施策を手をこまねいて待っているわけにはいかず、十月、十二月と補正を組んで不況対策を行いました。また、二十一年度の予算案の中にも、区市町村と連携し、延べ五十万人分の緊急雇用対策を実施するとあります。また、非正規雇用で働き続けている求職者に対し、きめ細かな就職支援を実施していくということであります。
 このような深刻な状況のもとで、昨年末に、日比谷公園の年越し派遣村のことがマスコミで大きく取り上げられました。首を切られ、職を失い、住むところもなくなり、路頭に迷った人たちが日比谷公園に大勢集まり、いろいろな団体が支援したということであります。
 そこで、その中で、都、国、関係機関がどのような支援をされたのか、まずお伺いしたいと思います。
 今、一番問題になり、しわ寄せが来ているのが、パートタイマーとか派遣労働者やフリーター等の、正規社員として働きたくてもそれができないでいる、いわゆる非正規労働者の雇用就業対策ではないでしょうか。パートタイム労働法や改正労働者派遣法等の周知徹底や適正運営の指導、また非正規雇用から正規雇用への就業支援の推進を積極的にしていく必要があります。
 また、派遣労働者の雇用改善に取り組む派遣先中小企業への支援、また、派遣法及び派遣元、派遣先指針の遵守指導の徹底、派遣料金と派遣労働者賃金の格差の問題等について、行政としてチェックをしていく必要があると思います。
 そこで、都として、いわゆる非正規雇用労働者への雇用就労対策としてどのようなことが行われ、今後どのような対策を予定されているのかをお伺いします。
 また、職を失った人、非正規労働者から正規労働者に移行希望の人等に対する職業能力の開発や向上についても、都としてさまざまな施策を行っていると思いますが、現在の、また、今後の非正規雇用者の安定雇用を推進するための施策についてもお伺いします。
 これからは高度高齢化社会を迎え、サラリーマンを含め、仕事に一段落を迎えられた団塊の世代の方々、また七十、八十歳代の方々が、社会でもう一回、培ってきた経験、技術を生かして、新たな収入と生きがいを求めております。
 今、府中市で一番輝いて元気があるのが、老人会連合会とシルバー人材センターであります。府中のシルバー人材センターは会員数も年々ふえ、現在、千八百四十八人となっており、仕事の方も、センターとして努力をし、仕事の確保を図っておりますが、就業率は六三・四%で、府中市でもできるだけの支援をしておりますが、就業の確保が全体としてまだまだの状態であります。
 都としても、都の出先機関、外郭団体等で、小さな請負的な仕事についてセンターに発注することはできないでしょうか。その辺のシルバー人材センター事業に対する支援についてお伺いします。
 今、各地方自治体では、それぞれが緊急の雇用対策を打ち出しています。失業者を臨時に雇用していくということであります。
 府中市でも、市民生活や市民経済の安定化を進めるため、市長を本部長とする緊急経済・生活支援対策本部を設置し、消費者、商業者支援、子育て、ひとり親家庭支援、障害者支援とともに、国の交付金を使って、緊急雇用対策の実施も行っていくということであります。ただし、埋蔵文化財の発掘や、駅近辺の自転車の整理、公園の清掃等、仕事は非常に限られております。都としても、別途補助していくべきではないかと思います。
 また、市では、緊急雇用個別相談会を開いて、東京しごとセンター多摩からの職員による、就職等で困っている市民を対象に相談会も開催しております。
 このような区市町村の緊急雇用対策への都としての支援はどのようになっているのかをお伺いします。
 本定例会冒頭の知事の施政方針の中での緊急の雇用就業対策は大きなウエートを占めておりました。社会の活力を高めるためにも、意欲ある者の挑戦を多様な方法で後押ししますと述べておりました。
 ぜひとも都が率先して雇用就業への支援を行うよう要望し、数点についてお聞きして、若干早目ではありますけど、私の質問を終わります。よろしくお願いします。(拍手)
   〔福祉保健局長安藤立美君登壇〕

○福祉保健局長(安藤立美君) そなえ邦彦議員の一般質問にお答えいたします。
 年越し派遣村に対する支援についてでありますが、都は、人道的見地から、平成二十一年一月五日から一月十二日まで緊急支援を実施いたしました。
 具体的には、都及び中央区が二カ所ずつ提供した施設内で、都が食事等の提供、生活、住宅相談、健康相談及び健康診断を行ったほか、国がハローワークによる就労相談、東京都社会福祉協議会が緊急小口資金の貸し付けを行いました。また、福祉事務所が生活保護の相談、申請を受け、必要な人に生活保護費の支給を行ったところであります。
   〔産業労働局長佐藤広君登壇〕

○産業労働局長(佐藤広君) 四点のご質問にお答えいたします。
 まず、非正規労働者への雇用就労対策についてでありますが、都はこれまでも、安定した雇用を希望する非正規労働者に対しまして、しごとセンターにおいてキャリアカウンセリングや職業紹介を行いまして、就職に結びつけてまいりました。
 さらに、昨年十一月からは、三十代の非正規労働者の正規雇用化に向けましてネクストジョブ事業を開始し、専門窓口に配置いたしましたジョブコーディネーター等が、就業相談から就職後の定着まで一貫して支援しているところでございます。
 また、非正規労働者の雇用改善につきましては、労働相談情報センターにおきまして、セミナーや啓発資料等によりパート労働法等の関係法令の周知を図っているほか、パート社員等の雇用改善に取り組む企業を支援しております。
 今後とも、こうした取り組みによりまして非正規労働者を支援してまいります。
 次に、失業者や非正規労働者に対する職業訓練についてであります。
 都はこれまでも、失業者が早期に再就職できるよう、職業能力開発センターにおきまして、施設内訓練や民間教育訓練機関を活用した委託訓練を実施してまいりました。今後は、急増している失業者の再就職を支援するため、国の委託訓練の拡大に合わせまして、訓練規模を拡大してまいります。
 また、正規雇用化を希望する非正規労働者に対しては、技能習得支援として、三十四歳以下を対象とした訓練を実施してまいりました。来年度からは、その対象年齢を四十四歳までに引き上げ、非正規向け訓練を強化してまいります。
 次に、シルバー人材センター事業に対する支援についてでありますが、都は、高齢者の就業機会の確保のため、区市町村を通じて、シルバー人材センターの管理運営費や事業費について補助を行っているところでございます。
 また、地方自治法施行令の改正により、平成十八年度からはシルバー人材センターへの随意契約が可能となりましたことから、庁内及び各事業所に対しまして、屋内外の清掃や除草といった高齢者になじむ臨時、軽易な仕事の発注を促すなど、シルバー人材センターを支援しております。
 最後に、区市町村の緊急雇用対策への支援についてであります。
 現下の急速な雇用悪化に対応するため、区市町村におきましても、失業者の臨時職員採用を初め、地域の実情に応じた対策を講じております。
 都は、国からの交付金により造成する基金を活用しまして、区市町村が緊急対策として実施いたします臨時職員の雇用や緊急雇用創出事業に係る経費につきまして、昨年十二月にさかのぼり補助対象とするほか、来年度からは、都独自の補助制度によりまして、区市町村が行う雇用創出事業を支援いたします。 さらに、区市町村が緊急相談会等を実施する場合には、相談担当職員を派遣するなどの支援も行っております。

議長(比留間敏夫君) 以上をもって質問は終わりました。
〇議長(比留間敏夫君) これより日程に入ります。
 日程第一から第百七まで、第一号議案、平成二十一年度東京都一般会計予算外議案百五件、諮問一件を一括議題といたします。
 本案に関し、提案理由の説明を求めます。
 副知事谷川健次君。
   〔副知事谷川健次君登壇〕

○副知事(谷川健次君) ただいま上程になりました百七議案についてご説明申し上げます。
 第一号議案から第二十九号議案までは平成二十一年度予算案でございます。
 平成二十一年度予算は、日本経済が危機に直面する中にあって、短期、中長期両面から都政がなすべき役割を確実に果たすことによって、都民に安心をもたらし、希望を指し示す予算とすることを基本として編成いたしました。
 第一号議案は一般会計予算で、総額六兆五千九百八十億円を計上しております。
 第二号議案から第十八号議案までの十七議案は特別会計予算でございます。それぞれの事業に必要な経費として、総額四兆二千八百三十一億円を計上しております。
 第十九号議案から第二十九号議案までの十一議案は公営企業会計予算でございます。病院、交通、水道、下水道などの経営に要する経費として、総額一兆九千五百二十七億円を計上しております。
 第三十号議案から第八十号議案まで及び第百一号議案から第百六号議案までの五十七議案は条例案でございます。
 まず、新設の条例についてご説明申し上げます。
 第六十二号議案、東京都と地域の金融機関とが連携して実施する金融支援に関する条例は、都内小零細企業の資金繰りを支援するため、都と地域の金融機関とが連携して、都独自の新たな金融支援策を創設するものでございます。
 このほか、国の第二次補正予算成立に伴い、今後実施する集中的、重点的な取り組みの財源とするため、基金を設置するものが五件ございます。新設の条例は合計六件でございます。
 次に、一部を改正する条例でございます。
 第三十四号議案、都と特別区及び特別区相互間の財政調整に関する条例の一部を改正する条例は、平成二十一年度分の特別区財政調整交付金の算定基準を定めるものでございます。
 このほか、区市町村に関するものが四件ございます。
 第三十六号議案、東京都知事等の給料等に関する条例の一部を改正する条例は、東京都特別職報酬等審議会の答申を受け、給料等の改定を行うものでございます。
 このほか、給料、報酬等に関するものが五件ございます。
 第四十二号議案、東京都都税条例の一部を改正する条例は、電気自動車等に係る自動車税及び自動車取得税の免除や、小規模住宅用地に係る都市計画税の軽減措置を継続するなどの改正を行うものでございます。
 第五十四号議案、東京都医師奨学金貸与条例の一部を改正する条例は、医師の確保対策として、都内大学の医学部五、六年生を対象とした奨学金貸与制度を設けるものでございます。
 第六十一号議案、東京都立病院条例の一部を改正する条例は、都立多摩総合医療センター及び小児総合医療センターに係る規定等を整備するものでございます。
 このほか、組織、定数等に関するものが九件ございます。
 第六十三号議案、東京都入港料条例の一部を改正する条例は、京浜三港の国際競争力を強化するため、入港料一元化を図るものでございます。
 このほか、使用料、手数料等に関するものが十三件ございます。
 第六十七号議案、都民の健康と安全を確保する環境に関する条例の一部を改正する条例は、地球温暖化対策の観点から、自動車に起因するCO2削減を推進するため、一定規模以上の事業者に低公害、低燃費車の導入を義務づけるなどの改正を行うものでございます。
 このほか、法令の改正に伴い規定を整備するものなどがございまして、一部を改正する条例の合計は五十一件でございます。
 第八十一号議案から第八十七号議案までの七議案は契約案でございます。
 東京都医学系総合研究所(仮称)(二十)Ⅱ期新築工事請負契約など、契約金額の総額は約百八十七億円でございます。
 第八十八号議案から第九十七号議案までの十議案は事件案でございます。
 包括外部監査契約の締結についてなど、それぞれ地方自治法等の規定に基づき、議決をお願いするものでございます。
 第九十八号議案から第百号議案までの三議案は、平成二十年度最終補正予算案でございます。
 第九十八号議案及び第九十九号議案は、都税収入の減収へ対応するため、一般会計及び特別区財政調整会計を合わせまして、総額千三百七十五億円を減額するものでございます。
 第百号議案は、国の第二次補正予算の成立に伴い、新たに創設される基金への積み立て等を行うため、一般会計で四百三十億円を計上するものでございます。
 次に、諮問でございます。
 水道局の固定資産使用許可処分について審査請求がありましたので、地方自治法の規定に基づき諮問するものでございます。
 上程になりました百七議案の説明は以上でございますが、このほかに人事案を送付いたしております。
 まず、東京都収用委員会委員でございます。
 三月三十一日に任期満了となります内山忠明氏、藤重由美子氏及び四月九日に任期満了となります宮崎治子氏は、それぞれ再任いたしたいと存じます。
 次に、東京都固定資産評価審査委員会委員でございます。
 三月三十一日に任期満了となります遠藤隆氏、柴田徹男氏、中川貞枝氏、高木祥勝氏の後任には、青木治道氏、山内容氏、五味郁子氏、安間謙臣氏を選任いたしたいと存じます。
 また、同じく三月三十一日に任期満了となります中村京氏は、再任いたしたいと存じます。
 同意につきましてよろしくお願い申し上げます。
 以上で説明を終わります。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。
 (議案の部参照)

○議長(比留間敏夫君) 以上をもって提案理由の説明は終わりました。
 なお、本案中、地方公務員法第五条第二項の規定に該当する議案及び地方教育行政の組織及び運営に関する法律第五十五条第四項の規定に該当する議案については、あらかじめ人事委員会及び教育委員会の意見をそれぞれ徴しておきました。
 議事部長をして報告いたさせます。

○議事部長(大村雅一君) 人事委員会の回答は、第三十八号議案、第四十八号議案及び第四十九号議案について、いずれも異議はないとの意見であります。
 また、教育委員会の回答は、第四十五号議案について異議はないとの意見であります。

二〇人委任第一一九号
平成二十一年二月十七日
東京都人事委員会委員長 内田 公三
 東京都議会議長 比留間敏夫殿
   「職員に関する条例」に対する人事委員会の意見聴取について(回答)
 平成二十一年二月十日付二〇議事第四〇八号をもって照会があった議案に係る人事委員会の意見は、左記のとおりです。
       記
   提出議案
一 第三十八号議案
東京都職員の特殊勤務手当に関する条例の一部を改正する条例
二 第四十八号議案
学校職員の勤務時間、休日、休暇等に関する条例の一部を改正する条例
三 第四十九号議案
学校職員の特殊勤務手当に関する条例の一部を改正する条例
   意見
異議ありません。

二〇教総総第一九九九号
平成二十一年二月十七日
東京都教育委員会委員長 木村  孟
 東京都議会議長 比留間敏夫殿
   「都道府県教育委員会の権限に属する事務の一部を、市町村が処理することとする条例」に対する教育委員会の意見聴取について(回答)
 平成二十一年二月十日付二〇議事第四一〇号により照会があった議案に係る教育委員会の意見は左記のとおりです。
       記
一 提出議案
第四十五号議案 東京都教育委員会の事務処理の特例に関する条例の一部を改正する条例
二 意見
一について、異議ありません。

○六十七番(宇田川聡史君) この際、議事進行の動議を提出いたします。
 ただいま議題となっております議案のうち、日程第一から第二十九までについては、三十九人の委員をもって構成する予算特別委員会を設置し、これに付託されることを望みます。

○議長(比留間敏夫君) お諮りいたします。
 ただいまの動議のとおり決定することにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(比留間敏夫君) ご異議なしと認めます。よって、日程第一から第二十九までは、三十九人の委員をもって構成する予算特別委員会を設置し、これに付託することに決定いたしました。
 委員は、委員会条例第五条第一項の規定により、議長から、お手元に配布の名簿のとおり指名いたしたいと思います。これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(比留間敏夫君) ご異議なしと認めます。よって、委員は、お手元に配布の名簿のとおり選任することに決定いたしました。
 なお、本日の本会議終了後、役員互選のため、委員会を本議場に招集いたしますので、ご了承願います。
   〔予算特別委員名簿は本号末尾(二二一)ページに掲載〕
〇議長(比留間敏夫君) お諮りいたします。
 ただいま議題となっております日程第三十から第百七までは、お手元に配布の議案付託事項表のとおり、それぞれ所管の常任委員会に付託いたしたいと思います。これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(比留間敏夫君) ご異議なしと認めます。よって、日程第三十から第百七までは、議案付託事項表のとおり、それぞれ所管の常任委員会に付託することに決定いたしました。
(別冊参照)
〇議長(比留間敏夫君) これより追加日程に入ります。
 追加日程第一、東京都収用委員会委員の任命の同意についてを議題といたします。
   〔大村議事部長朗読〕
一、東京都収用委員会委員の任命の同意について一件

二〇財主議第五〇一号
平成二十一年二月十八日
東京都知事 石原慎太郎
 東京都議会議長 比留間敏夫殿
   東京都収用委員会委員の任命の同意について(依頼)
 このことについて、左記の者は平成二十一年三月三十一日任期満了となるため、再び任命したいので、土地収用法第五十二条第三項の規定により、東京都議会の同意についてよろしくお願いします。
       記
     内山 忠明

      略歴
現住所 東京都北区
内山 忠明
昭和二十一年八月十九日生(六十二歳)
昭和四十五年三月 一橋大学法学部卒業
昭和四十八年四月 東京都入都
昭和五十一年四月 司法修習終了
昭和五十四年四月 特別区人事厚生事務組合法務副主幹
平成元年四月   特別区人事厚生事務組合主幹
平成二年四月   特別区人事厚生事務組合法務部長
平成十二年三月  特別区人事厚生事務組合退職
平成十二年四月  弁護士登録
平成十二年四月  日本大学法学部教授
平成十四年四月  東京都収用委員会予備委員
平成十五年四月  東京都収用委員会委員
平成十六年四月  日本大学大学院法務研究科教授
現在       日本大学法学部教授

○議長(比留間敏夫君) 本件は、起立により採決いたします。
 本件は、知事の任命に同意することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕

○議長(比留間敏夫君) 起立多数と認めます。よって、本件は、知事の任命に同意することに決定いたしました。
〇議長(比留間敏夫君) 追加日程第二及び第三、東京都収用委員会委員の任命の同意について二件を一括議題といたします。
   〔大村議事部長朗読〕
一、東京都収用委員会委員の任命の同意につ いて二件

二〇財主議第五〇二号
平成二十一年二月十八日
東京都知事 石原慎太郎
 東京都議会議長 比留間敏夫殿
   東京都収用委員会委員の任命の同意について(依頼)
 このことについて、左記の者は平成二十一年三月三十一日任期満了となるため、再び任命したいので、土地収用法第五十二条第三項の規定により、東京都議会の同意についてよろしくお願いします。
       記
     藤重由美子

      略歴
現住所 東京都板橋区
藤重由美子
昭和二十四年八月九日生(五十九歳)
昭和五十年三月  明治大学第二文学部卒業
昭和五十四年三月 明治大学法学部卒業
昭和六十年四月  弁護士登録
平成九年四月   板橋区法律相談員
平成十二年六月  日本女性法律家協会副会長
平成十四年四月  第二東京弁護士会研修センター副委員長
平成十四年四月  日本弁護士連合会研修委員会委員
平成十五年四月  東京都収用委員会委員
平成二十年十一月 中央労働委員会委員
現在       弁護士

二〇財主議第五〇三号
平成二十一年二月十八日
東京都知事 石原慎太郎
 東京都議会議長 比留間敏夫殿
   東京都収用委員会委員の任命の同意について(依頼)
 このことについて、左記の者は平成二十一年四月九日任期満了となるため、再び任命したいので、土地収用法第五十二条第三項の規定により、東京都議会の同意についてよろしくお願いします。
       記
     宮崎 治子

      略歴
現住所 東京都文京区
宮崎 治子
昭和十六年四月十九日生(六十七歳)
昭和三十九年三月 中央大学法学部卒業
昭和四十三年四月 弁護士登録
昭和五十七年四月 東京弁護士会税務特別委員会副委員長
昭和五十九年四月 東京家庭裁判所家事調停委員
昭和六十三年四月 文京区役所法律相談員
平成九年四月   財団法人法律扶助協会評議員
平成十一年六月  日本女性法律家協会副会長
平成十四年四月  日本文化大学法学部教授
平成十五年四月  東京都収用委員会予備委員
平成十八年五月  文部科学省大学設置・学校法人審議会(学校法人分科会)委員
平成十八年十月  東京都収用委員会委員
平成二十年四月  財団法人自賠責保険・共済紛争処理機構紛争処理委員
現在       弁護士

○議長(比留間敏夫君) 本件は、起立により採決いたします。
 本件は、いずれも知事の任命に同意することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕

○議長(比留間敏夫君) 起立多数と認めます。よって、本件は、いずれも知事の任命に同意することに決定いたしました。
〇議長(比留間敏夫君) 追加日程第四から第八まで、東京都固定資産評価審査委員会委員の選任の同意について五件を一括議題といたします。
   〔大村議事部長朗読〕
一、東京都固定資産評価審査委員会委員の選任の同意について五件

二〇財主議第五〇四号
平成二十一年二月十八日
東京都知事 石原慎太郎
 東京都議会議長 比留間敏夫殿
   東京都固定資産評価審査委員会委員の選任の同意について(依頼)
 このことについて、東京都固定資産評価審査委員会委員遠藤隆は平成二十一年三月三十一日任期満了となるため、後任として左記の者を選任したいので、地方税法第四百二十三条第三項の規定により、東京都議会の同意についてよろしくお願いします。
       記
     青木 治道

      略歴
現住所 東京都品川区
青木 治道
昭和二十一年五月三十一日生(六十二歳)
昭和四十五年三月 東京都立大学工学部建築工学科卒業
昭和四十五年四月 東京都入都
昭和四十八年十月 一級建築士免許取得
昭和五十八年七月 千代田区企画部副主幹
平成二年四月   財務局営繕部建築第三課長
平成七年六月   住宅局参事(東京都住宅供給公社派遣)
平成九年七月   住宅局東部住宅建設事務所長
平成十一年四月  財務局参事(技術管理担当)
平成十二年八月  住宅局建設部長
平成十三年七月  住宅局開発調整部長
平成十四年四月  住宅局住宅経営部長
平成十六年四月  都市整備局都営住宅経営部長
平成十六年七月  都市整備局理事
平成十六年七月  東京都退職
平成十六年八月  財団法人東京都防災・建築まちづくりセンター理事長
平成二十年十月  ニッセイ同和損害保険株式会社顧問
現在       ニッセイ同和損害保険株式会社顧問

二〇財主議第五〇五号
平成二十一年二月十八日
東京都知事 石原慎太郎
 東京都議会議長 比留間敏夫殿
   東京都固定資産評価審査委員会委員の選任の同意について(依頼)
 このことについて、東京都固定資産評価審査委員会委員柴田徹男は平成二十一年三月三十一日任期満了となるため、後任として左記の者を選任したいので、地方税法第四百二十三条第三項の規定により、東京都議会の同意についてよろしくお願いします。
       記
     山内  容

      略歴
現住所 東京都文京区
山内  容
昭和二十四年八月二十七日生(五十九歳)
昭和四十八年三月 東北大学法学部卒業
昭和五十二年三月 東北大学大学院法学研究科修了
昭和五十二年四月 参議院法制局参事
昭和五十九年十月 司法試験合格
昭和六十年三月  参議院法制局退職
昭和六十二年四月 弁護士登録
昭和六十二年四月 高山法律事務所勤務
平成二年四月   山内容法律事務所開設
現在       山内容法律事務所経営

二〇財主議第五〇六号
平成二十一年二月十八日
東京都知事 石原慎太郎
 東京都議会議長 比留間敏夫殿
   東京都固定資産評価審査委員会委員の選任の同意について(依頼)
 このことについて、東京都固定資産評価審査委員会委員中川貞枝は平成二十一年三月三十一日任期満了となるため、後任として左記の者を選任したいので、地方税法第四百二十三条第三項の規定により、東京都議会の同意についてよろしくお願いします。
       記
     五味 郁子

      略歴
現住所 東京都杉並区
五味 郁子
昭和四十二年九月四日生(四十一歳)
平成年五三月  明治大学商学部商学科卒業
平成九年二月  石川巌・横山孝子会計事務所勤務
平成十一年四月 税理士登録
平成十一年七月 田中会計事務所勤務
平成二十年九月 新宿法律会計事務所内において開業
現在      税理士

二〇財主議第五〇七号
平成二十一年二月十八日
東京都知事 石原慎太郎
 東京都議会議長 比留間敏夫殿
   東京都固定資産評価審査委員会委員の選任の同意について(依頼)
 このことについて、東京都固定資産評価審査委員会委員高木祥勝は平成二十一年三月三十一日任期満了となるため、後任として左記の者を選任したいので、地方税法第四百二十三条第三項の規定により、東京都議会の同意についてよろしくお願いします。
       記
     安間 謙臣

      略歴
現住所 東京都世田谷区
安間 謙臣
昭和十八年十月二十四日生(六十五歳)
昭和四十二年三月 金沢大学法文学部卒業
昭和四十三年四月 東京都入都
昭和五十六年七月 港湾局副主幹(財団法人東京港フェリー埠頭公社派遣)
平成二年四月   港湾局総務部庶務課長(統括課長)
平成四年四月   主税局渋谷都税事務所長
平成六年八月   清掃局環境指導部長
平成八年七月   清掃局ごみ減量総合対策室長
平成九年七月   政策報道室計画部長
平成十一年六月  都市計画局次長
平成十二年八月  収用委員会事務局長
平成十三年七月  主税局長
平成十五年五月  東京都退職
平成十五年七月  財団法人自治体国際化協会監事
平成十八年四月  社団法人地方税電子化協議会理事長
平成十八年八月  株式会社ゆりかもめ代表取締役社長
現在       社団法人地方税電子化協議会理事長

二〇財主議第五〇八号
平成二十一年二月十八日
東京都知事 石原慎太郎
 東京都議会議長 比留間敏夫殿
   東京都固定資産評価審査委員会委員の選任の同意について(依頼)
 このことについて、左記の者は平成二十一年三月三十一日任期満了となるため、再び選任したいので、地方税法第四百二十三条第三項の規定により、東京都議会の同意についてよろしくお願いします。
       記
     中村  京

      略歴
現住所 東京都世田谷区
中村  京
昭和三十三年十一月三日生(五十歳)
昭和五十八年三月  早稲田大学法学部卒業
昭和六十三年十一月 財団法人日本不動産研究所入所
平成四年二月    不動産鑑定士登録
平成十六年八月   不動産鑑定士中村京事務所設立
平成十八年四月   東京都固定資産評価審査委員会委員就任
現在        不動産鑑定士中村京事務所経営

○議長(比留間敏夫君) お諮りいたします。
 本件は、いずれも知事の選任に同意することにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(比留間敏夫君) ご異議なしと認めます。よって、本件は、いずれも知事の選任に同意することに決定いたしました。
〇議長(比留間敏夫君) 請願及び陳情の付託について申し上げます。
 受理いたしました請願三件及び陳情九件は、お手元に配布の請願・陳情付託事項表のとおり、それぞれ所管の常任委員会に付託いたします。
(別冊参照)
〇議長(比留間敏夫君) お諮りいたします。
 明二十七日から三月四日まで六日間、委員会審査のため休会いたしたいと思います。これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(比留間敏夫君) ご異議なしと認めます。よって、明二十七日から三月四日まで六日間、委員 会審査のため休会することに決定いたしました。
 なお、次回の会議は、三月五日午後一時に開きます。
 以上をもって本日の日程は全部終了いたしました。
 本日はこれをもって散会いたします。
   午後六時四十二分散会

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