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Tokyo Metropolitan Assembly

平成二十年東京都議会会議録第八号

平成二十年六月十七日(火曜日)
出席議員 百二十四名
一番遠藤  守君
二番伊藤 興一君
三番米沢 正和君
四番鈴木 章浩君
五番きたしろ勝彦君
六番後藤 雄一君
七番福士 敬子君
八番伊沢けい子君
九番そなえ邦彦君
十番西崎 光子君
十一番西岡真一郎君
十二番伊藤 ゆう君
十三番原田  大君
十四番河野百合恵君
十五番小竹ひろ子君
十六番松葉多美子君
十七番大松  成君
十八番中山 信行君
十九番高倉 良生君
二十番田中たけし君
二十一番神林  茂君
二十二番早坂 義弘君
二十三番高木 けい君
二十四番崎山 知尚君
二十五番宇田川聡史君
二十六番高橋 信博君
二十七番原田 恭子君
二十八番佐藤 広典君
二十九番尾崎 大介君
三十番山口  拓君
三十一番伊藤まさき君
三十三番野上ゆきえ君
三十四番たぞえ民夫君
三十五番村松みえ子君
三十六番橘  正剛君
三十七番上野 和彦君
三十八番吉倉 正美君
三十九番谷村 孝彦君
四十番村上 英子君
四十一番鈴木あきまさ君
四十二番秋田 一郎君
四十三番山加 朱美君
四十四番串田 克巳君
四十五番吉原  修君
四十六番山田 忠昭君
四十七番田代ひろし君
四十九番山口 文江君
五十番今村 るか君
五十一番吉田康一郎君
五十二番斉藤あつし君
五十三番泉谷つよし君
五十四番くまき美奈子君
五十五番大西さとる君
五十六番増子 博樹君
五十七番かち佳代子君
五十八番植木こうじ君
五十九番野上 純子君
六十番東村 邦浩君
六十一番長橋 桂一君
六十二番小磯 善彦君
六十三番三宅 茂樹君
六十四番高島なおき君
六十五番鈴木 一光君
六十六番菅  東一君
六十七番石森たかゆき君
六十八番矢島 千秋君
六十九番鈴木 隆道君
七十番こいそ 明君
七十一番倉林 辰雄君
七十二番遠藤  衛君
七十三番大西由紀子君
七十四番いのつめまさみ君
七十五番門脇ふみよし君
七十六番小沢 昌也君
七十七番石毛しげる君
七十八番岡崎 幸夫君
八十番清水ひで子君
八十一番古館 和憲君
八十二番松村 友昭君
八十三番東野 秀平君
八十四番ともとし春久君
八十五番鈴木貫太郎君
八十六番石川 芳昭君
八十七番三原まさつぐ君
八十八番田島 和明君
八十九番林田  武君
九十番野島 善司君
九十一番高橋かずみ君
九十二番樺山たかし君
九十三番新藤 義彦君
九十四番古賀 俊昭君
九十五番立石 晴康君
九十六番桜井  武君
九十七番初鹿 明博君
九十八番酒井 大史君
九十九番花輪ともふみ君
百番大津 浩子君
百一番大塚たかあき君
百二番相川  博君
百三番中村 明彦君
百四番曽根はじめ君
百五番大山とも子君
百六番藤井  一君
百七番中嶋 義雄君
百八番木内 良明君
百九番石井 義修君
百十番宮崎  章君
百十一番服部ゆくお君
百十二番川井しげお君
百十三番吉野 利明君
百十四番野村 有信君
百十五番比留間敏夫君
百十六番佐藤 裕彦君
百十七番川島 忠一君
百十八番内田  茂君
百十九番三田 敏哉君
百二十番馬場 裕子君
百二十一番大沢  昇君
百二十二番山下 太郎君
百二十三番土屋たかゆき君
百二十四番田中  良君
百二十五番名取 憲彦君
百二十六番吉田 信夫君
百二十七番渡辺 康信君

欠席議員 一名
三十二番 松下 玲子君
欠員
   四十八番 七十九番

出席説明員
知事石原慎太郎君
副知事谷川 健次君
副知事菅原 秀夫君
副知事山口 一久君
副知事猪瀬 直樹君
教育長中村 正彦君
知事本局長大原 正行君
総務局長押元  洋君
財務局長村山 寛司君
主税局長熊野 順祥君
警視総監矢代 隆義君
生活文化スポーツ局長渡辺日佐夫君
都市整備局長只腰 憲久君
環境局長吉川 和夫君
福祉保健局長安藤 立美君
産業労働局長佐藤  広君
建設局長道家 孝行君
港湾局長斉藤 一美君
会計管理局長三枝 修一君
交通局長島田 健一君
消防総監小林 輝幸君
水道局長東岡 創示君
下水道局長前田 正博君
青少年・治安対策本部長久我 英一君
東京オリンピック招致本部長荒川  満君
病院経営本部長秋山 俊行君
中央卸売市場長比留間英人君
選挙管理委員会事務局長梶原 康二君
人事委員会事務局長矢口 幸一君
労働委員会事務局長有留 武司君
監査事務局長白石弥生子君
収用委員会事務局長中田 清己君

六月十七日議事日程第二号
第一 第百三十二号議案
  東京都恩給条例の一部を改正する条例
第二 第百三十三号議案
  雇傭員の退職年金及び退職一時金等に関する条例の一部を改正する条例
第三 第百三十四号議案
  東京都都税条例の一部を改正する条例
第四 第百三十五号議案
  東京都収入証紙条例を廃止する条例
第五 第百三十六号議案
  土地収用法関係手数料等に関する条例の一部を改正する条例
第六 第百三十七号議案
  東京都教育委員会の事務処理の特例に関する条例の一部を改正する条例
第七 第百三十八号議案
  東京都営住宅条例の一部を改正する条例
第八 第百三十九号議案
  東京都福祉住宅条例の一部を改正する条例
第九 第百四十号議案
  東京都医師奨学金貸与条例
第十 第百四十一号議案
  東京都福祉保健局関係手数料条例の一部を改正する条例
第十一 第百四十二号議案
  東京都女性福祉資金貸付条例の一部を改正する条例
第十二 第百四十三号議案
  東京都中央卸売市場条例の一部を改正する条例
第十三 第百四十四号議案
  東京都地方卸売市場条例の一部を改正する条例
第十四 第百四十五号議案
  東京都港湾管理条例の一部を改正する条例
第十五 第百四十六号議案
  都民の健康と安全を確保する環境に関する条例の一部を改正する条例
第十六 第百四十七号議案
  温泉法に基づく温泉の保護に係る手数料に関する条例の一部を改正する条例
第十七 第百四十八号議案
  特別区の消防団員等の公務災害補償に関する条例の一部を改正する条例
第十八 第百四十九号議案
  都立多摩養護学校(二十)校舎増築工事請負契約
第十九 第百五十号議案
  東京都多摩産業支援拠点(仮称)(二十)新築及び改修工事請負契約
第二十 第百五十一号議案
  警視庁赤坂警察署庁舎(二十)改築工事請負契約
第二十一 第百五十二号議案
  中央環状品川線大井地区トンネル工事請負契約
第二十二 第百五十三号議案
  中央環状品川線シールドトンネル工事―二請負契約
第二十三 第百五十四号議案
  ヘリコプターの買入れについて
第二十四 第百五十五号議案
  ヘリコプターの買入れについて
第二十五 第百五十六号議案
  大型ヘリコプター用エンジンの買入れについて
第二十六 地方自治法第百七十九条第一項の規定に基づき専決処分した損害賠償請求事件の控訴提起に関する報告及び承認について
第二十七 地方自治法第百七十九条第一項の規定に基づき平成二十年三月三十一日専決処分した東京都都税条例の一部を改正する条例の報告及び承認について
第二十八 地方自治法第百七十九条第一項の規定に基づき平成二十年四月三十日専決処分した東京都都税条例の一部を改正する条例の報告及び承認について

  午後一時開議

○議長(比留間敏夫君) これより本日の会議を開きます。

○議長(比留間敏夫君) この際、あらかじめ会議時間の延長をいたしておきます。

○議長(比留間敏夫君) これより質問に入ります。
百十一番服部ゆくお君。
   〔百十一番服部ゆくお君登壇〕

○百十一番(服部ゆくお君) 平成二十年第二回東京都議会定例会に当たり、都議会自由民主党を代表して質問いたします。
 まず、去る八日、秋葉原で発生した無差別殺傷事件、去る十四日に発生した岩手・宮城内陸地震で亡くなられた方々に心より哀悼の意を表するとともに、負傷された皆様、被災された皆様に心からお見舞いを申し上げます。
 秋葉原の事件は、事件を引き起こした加害者の心理状態や犯行予告といった内容が問題になっています。こうした卑劣な犯罪を二度と起こさせない社会、都民が安心して暮らせる社会の実現に向け、青少年・治安対策本部、警視庁など、関連局の一層の努力をお願いいたします。同時に、我が党はそのための支援を惜しまない覚悟であります。
 震災対策については後ほど具体的に伺いますが、地震に強い首都東京を築くという我が党の決意を改めて申し上げ、質問に入ります。
 去る六月五日、東京は二〇一六年夏季オリンピック・パラリンピックの立候補都市に決定されました。平成十七年九月に石原知事が、子どもたちに夢と希望を、そして感動をともに分かち合おうと招致を表明して以来、知事を初めとする都と我々都議会が車の両輪となって取り組んできた活動が実を結び、実現に向けて大きく前進をいたしました。今後、招致活動の場は全世界へと広がりますが、さらに気持ちを引き締め、知事とともに招致実現に邁進してまいります。
 さて、今定例会には、環境確保条例の改正案が上程されております。地球温暖化による人類への影響は年々深刻化し、オーストラリアの干ばつやヨーロッパの熱波、ミャンマー・サイクロン災害など、異常気象が世界じゅうで頻発しています。
 我が国も身近に迫る危機に積極的な対策をとるべきであり、都が国に先駆けて二酸化炭素の排出量削減義務化に踏み切ったのは、未来を見据えた知事の英断であると思います。
 一方で、大きな政治課題を忘れ、道路特定財源の問題や日銀総裁人事などで、政局ばかりを意識した目先の政治戦術に終始する国会の状況などを見るにつけ、オリンピックの招致や二酸化炭素排出量削減義務化など、次世代への大いなる遺産となる政策に果敢に取り組む都政は、国政に比べ、はるかに見識の高い政治を行っていると考えます。都政はまさに政治のあるべき姿を体現していると思いますが、知事の所見を伺います。
 次に、地方税財政改革について伺います。
 国において、ことし秋には抜本的な税制改革が予定され、既に前哨戦が始まっています。今回の税制改革は、地方分権改革の第一歩として重要な意味を持っています。そこで、都は、国に対して、地方税や財政調整のあり方など、地方税財政制度全体の改革を打ち出していくことが重要です。その際に何よりも大切なことは、地方分権の推進と地方税財源の拡充という普遍性を備えた理念を持って国に対して強く主張し、交渉していくことです。
 このたびの抜本的な地方税財政改革は、国と地方の関係を、いかに都民、国民にとってよりよいものにしていくかが問われており、この二つの理念に基づいて、中長期的視点で国家のあり方を変えていくという大きなビジョンに裏打ちされた主張を展開するべきと考えます。知事の所見を伺います。
 次に、東京オリンピック・パラリンピック招致について伺います。
 冒頭申し上げたとおり、東京は立候補都市として承認され、その審査においては最高の評価を得られました。これは、これまで我が党を初めとした都議会と東京都、そして東京オリンピック招致委員会が一体となって、区市町村、商店街を初め地域の方々など、関係者の皆様の力添えをいただきながら一丸となって取り組んできた招致活動が実を結んだものと考えます。
 とはいえ、承認されたシカゴ、リオデジャネイロ、マドリードは、いずれも強敵であります。来年十月に向け、これらの都市を相手に招致をかち取るためには、東京が開催地として最もふさわしい都市であることを示す魅力的な大会計画づくり、国内における招致機運の盛り上げ、そして、今回の立候補都市承認により解禁となった国際的なプロモーション活動、そのどれもが重要であります。
 そこで、予選を好成績で通過し、次の段階に臨む知事のオリンピック・パラリンピック招致成功に向けた決意をお聞かせください。
 先日、福岡で開催されたイベントは、各種メディアも大きく取り上げ、我が国全体の機運醸成に大きな成果を上げたと思います。このようにさまざまな関係団体との連携を一層強化し、より多くの国民の支持を得るために、国内での招致機運の盛り上げと国際的な招致活動に今後具体的にどのように取り組んでいくのかも伺います。
 次に、平成二十一年九月開催が正式に決定した、東京二〇〇九アジアユースパラゲームズについて伺います。
 本大会は、障害のある青少年がスポーツに親しむ絶好の機会として都民の期待も高まっています。この大会を成功させることにより、東京がオリンピック・パラリンピック開催にふさわしい都市であることもアピールできるものと考えますが、本大会の開催の意義と、大会の成功に向けた知事の意気込みについて伺います。
 都は、スポーツ・フォア・オールの立場から、この夏、新たなスポーツ振興基本計画を作成するとしています。だれもがスポーツに親しめる社会、スポーツ都市東京の実現を目指し、明確な目標を持つべきと考えますが、所見を伺います。
 ところで、欧米においては、地域活性化の手段として国際スポーツイベントの招致に積極的に取り組む都市が数多くあります。招致に当たっては、民間活力によって設立されたスポーツコミッションと呼ばれる組織が大きな役割を果たしていると聞きます。我が国においてこのような取り組みはまだ例を見ませんが、都においては、都民スポーツの新たな展開を図るために、スポーツコミッションの設立を検討すべきと考えますが、所見を伺います。
 次に、東京の新たな文化の創造、発信について伺います。
 東京には、江戸開府以来四百年の歴史に根づいた伝統文化や文化財などが多数存在し、東京の魅力ある文化資源となっています。こうした文化資源を観光資源として世界に発信することにより、国内外の観光客は増加し、経済の活性化も期待できます。
 かつて、フランスで文化大臣を務めた故アンドレ・マルローは、国家予算の一%を文化政策に充てることを目標にさまざまな取り組みを進め、フランスの魅力を世界に広めました。
 また、東京の文化的魅力を積極的にアピールすることは、国際的に東京の評価を高める上でも大変効果的であり、オリンピック招致に向けた機運を高揚する点からも重要です。
 そのためにも、文化に視点を置いた観光施策を積極的に推進するべきです。文化の創造と発信は、観光の振興、ひいては経済の発展にも結びつきます。こうした視点に立って、文化と観光の一層の連携が重要と考えますが、知事の所見を伺います。
 東京には、長い歴史の中で生まれ、今日まで守られてきた、国や都の指定文化財となっている建造物のほかに、例えば台東区にある横山大観記念館のように、民間が所有し、一般公開している歴史的な建造物を活用した文化施設もあります。しかし、これら民間が所有する施設の中には、施設維持に困難を来しているところもあり、何らかの支援を必要としている状況にあります。
 そこで、このような文化施設を保存し、東京の観光情報として積極的に発信するなど、幅広く検討する時期に来ていると考えますが、見解を伺います。
 昨年、日本の美しい歴史的風土百選に選ばれた上野公園は、多くの美術館などの文化施設が集積し、不忍池とともに文化と自然が調和した特色のある公園です。また、上野公園には、寛永寺清水堂を初めとして、旧東京音楽学校奏楽堂など、重要文化財に指定された建築物が数多く存在します。特にフランスの建築家ル・コルビュジエの作品である国立西洋美術館本館は、世界遺産に登録する動きもあります。
 文化の森として再生を目指す上野公園グランドデザインを実現する上で、これら文化施設や歴史遺産を生かすため、上野公園の整備は、都と文化施設を所管する国などの関係機関とが連携して取り組むことが重要であると考えますが、所見を伺います。
 次に、地球温暖化について伺います。
 ことしは京都議定書による約束期間が始まる歴史的な年です。EUが一月に大幅なCO2 排出削減目標を打ち出すなど、世界は温暖化防止に向けて大きく動いております。
 そうした中、都は、CO2削減の強化を柱とした環境確保条例の改正を本定例会に提案しました。まさに時宜を得た取り組みであり、東京オリンピックの理念に合致した、環境先進都市をつくり出すという観点からも、我が党はこれを大きく評価いたします。
 今回、こうした積極的な取り組みを打ち出すことができたのも、都がこれまでの間、事業所と信頼関係を築き、地球温暖化対策計画書制度などの取り組みを着実に進めてきたからであります。
 条例改正の意義と温暖化対策にかける知事の決意を伺います。
 条例案には、オフィスビルを含む大規模CO2排出事業所に対して、都市レベルでは世界で初めてとなる排出総量削減義務と排出量取引制度の導入が規定されています。この制度は、総量削減を確実なものとするとともに、対象となる事業者も、みずからの事業所に合った削減手法をみずからの判断で選択できる仕組みとなっており、自由経済社会にふさわしい制度であると思います。
 都は、削減義務率等の設定や排出量取引制度の具体化等に当たっては、専門的な知見や先行的な事例の経験を踏まえるとともに、対象事業者とも十分なコミュニケーションを図り、その理解と協力を得て制度の構築を進めるべきと考えますが、所見を伺います。
 中小規模事業所については、任意の報告書制度が盛り込まれていますが、報告書により事業者がみずからのCO2排出実態を認識し、これが契機となって事業者の意識改革が進み、省エネに取り組むことが重要です。中小企業にとって省エネに取り組むことは、設備が更新され、ランニングコストも抑えられるという点で、経営面でもチャンスになり得ます。事業者がこうしたチャンスを生かすために、都は、既に取り組んでいる省エネ診断や相談事業を一層充実し、加えて、省エネ促進税制の検討を進めるとともに、省エネ設備等の設置、導入に対する支援策を整備する必要があります。
 また、過日、我が党が都に対して要望したように、中小企業の自主的な対策による削減量が第三者機関などによって適正に評価され、確実に買い取られるような仕組みを導入し、排出量取引制度が中小規模事業所の省エネ促進策としての効果も発揮するよう検討すべきです。
 今後、東京商工会議所などとも十分に連携し、こうしたさまざまな支援策を具体化し、中小企業の省エネ化を積極的に促進していくべきと考えますが、所見を伺います。
 また、家庭における対策の強化も必要です。
 都は、地球温暖化防止活動推進センターの活用などにより、省エネについてきめ細やかな情報提供に努めるとともに、ライフスタイルの転換を誘導、促進していく必要があります。
 また、国が補助金を打ち切ったために足踏み状態となっている太陽エネルギーの普及を再び伸ばすため、我が党の要望により準備を進めている太陽エネルギー利用拡大プロジェクトなど、具体的な促進策についても積極的に講じていただきたいと思います。
 そして、こうした取り組みの個々の家庭への働きかけについては、区市町村の行う施策との連携を強化し、これを支援することを視野に入れつつ、家庭部門での省エネ化や、再生可能エネルギーの導入などの温暖化対策を強力に推進していくべきと考えますが、所見を伺います。
 東京は絶えず至るところで開発が進んでいる、活力にあふれた都市です。こうした都市再生の営みは、都市機能を更新し、東京の魅力を高めると同時に、環境負荷の低減を図る絶好のチャンスでもあります。特に、削減義務の対象となるような大規模なオフィスビルが建てかわるときが重要です。
 今回の条例案では、省エネ性能の最低基準を義務づけるなど、新築建築物への強化が図られていますが、抜本的に建築物の環境性能を引き上げていくためには、省エネの発想を持って建物の計画づくりを進めることが重要です。低CO2型の都市づくりを実現するためには、こうした取り組みを誘導していくべきと考えますが、所見を伺います。
 また、地球温暖化防止に向けた世界的な潮流の中で、東京がイニシアチブをとり、世界の環境ビジネスを牽引することは、産業振興の観点からも極めて重要です。特に中小企業にとっては、みずからCO2の排出抑制に努める一方で、持ち前の技術を生かし、環境分野に新たなビジネスの活路を見出す千載一遇のチャンスでもあります。この好機を逃すことなく、都内中小企業を主体とする環境ビジネスを振興すべきと考えますが、今後の展望を伺います。
 都民や中小企業に一層の協力を求めるからには、都みずからが範を示す必要があります。平成十七年度に都内で発生した約六千万トンのCO2のうち、都の事業によるものは約二百二十万トンです。そのうち、下水道局が四割近くを占めています。今後どのようにCO2の発生を減らしていくのか、下水道局の取り組みを伺います。
 地球温暖化対策として、都民や企業との連携によりCO2の大幅な削減策に取り組む一方で、猛暑や干ばつ、洪水など、この地球で現実に発生している温暖化の影響に対処するための取り組み、いわゆる適応策も強く求められています。
 知事が所信表明で述べられたように、都はこの十月、地球温暖化問題に先導的に取り組む世界の大都市グループ、C40の国際会議を東京で開催します。都が環境先進都市としてのリーダーシップを発揮するためにも、この会議でCO2の削減策とともに、適応策に関する取り組みを世界に向けて発信すべきと考えますが、知事の所見を伺います。
 次に、羽田空港の国際化について伺います。
 昨年末の法人事業税の一部国税化に際し、知事は福田首相から、東京の重要施策に国が最大限協力するという約束を取りつけました。
 その重要施策の一つである羽田空港の国際化について、国土交通省は、首都圏空港における国際航空機能拡充プランを公表しました。その内容は、二〇一〇年十月の再拡張後に、国際線発着回数を昼夜合わせて約六万回に倍増するとともに、昼間の時間帯に、北京、台北や香港までの就航を可能とするなど、都が求めてきた国際線発着枠の拡大、就航距離制限を超える東南アジアの主要都市への就航に沿うものとなっております。国との協議が早速このように実を結んだものと、我々都議会自民党は、この協議の場づくりに骨を折った立場として、自画自賛ではありますが、喜んでおります。
 知事は、このプランをどのように受けとめ、羽田空港の国際化について今後どう進めるつもりなのか、所見を伺います。
 次に、東京の道路整備について伺います。
 東京の最大の弱点である渋滞の解消を図るためには、三環状道路や骨格幹線道路、連続立体交差の早期整備が必要であり、そのためには道路整備の財源が必要不可欠です。
 我が党はこれまで、暫定税率や地方道路整備臨時交付金制度の堅持を、暫定税率等の継続を求める地方の声総決起大会など、さまざまな機会をとらえて訴えてきました。その結果、衆議院の再可決により、暫定税率や地方道路整備臨時交付金制度が復活し、平成二十年度の財源について確保できたのであります。
 一方、政府は、道路特定財源制度を廃止し、来年度からの一般財源化を閣議決定しました。東京の道路整備は道半ばであり、引き続き道路整備のための財源を確保していくことが不可欠であると考えますが、国の一般財源化の動きに対する知事の所見を伺います。
 また、閣議決定により、地方道路整備臨時交付金制度の維持が不透明な状況です。安定した財源を確保するためには同様の制度が必要であると考えますが、都の取り組みについて伺います。
 首都高速中央環状線や圏央道については、完成目標年次を定め、着実に事業を推進しており、首都圏三環状道路の完成に向け積極的な取り組みが進められています。とりわけ懸案であった外環については、第一回定例会において、知事は、平成二十一年度の事業着手を強く国に要求すると明言されました。
 国は、その実現に向けて財源の確保と事業着手の準備を進めるべきと考えますが、改めて知事の所見を伺います。
 また、環状第三号線の上野寛永寺付近から文京区の目白通りまでは、約四・四キロメートルの区間にわたって計画の具体化が図られていません。この区間は、江戸時代以来の町並み、住宅、寺社仏閣などが残る谷中地区などに計画されていることから、平成十六年に策定された区部の都市計画道路の整備方針において、道路整備の実現に向けて計画の見直しを検討するとされています。
 そこで、都は、既に都市計画決定されている環状第三号線の上野から目白通りまでの区間について、計画の見直しの検討をどのように進めていくのか、伺います。
 次に、都内における駐車対策や商店街などの物流対策についてですが、商店街などでは荷さばきスペースが十分に確保されているとはいえず、また、自動二輪車についても駐車場が不足していることもあり、昨年の駐車違反件数は二十五万件を超え、実に全国の四八%にも及んでいます。さらに、本年四月より、放置車両確認事務の民間委託が二十三区全域に拡大されました。運送事業者は、二人乗務など大きな負担を強いられています。
 我が党は従来から、荷さばきスペースや自動二輪車駐車場の整備促進などの対策を都に求めてきました。
 そこで、荷さばき車両や自動二輪車の駐車対策についてどのように取り組んでいるのか、所見を伺います。
 荷さばきスペースの確保や共同配送の実施など、物流の課題を解決するためには、運送事業者を初め、商店街や荷主、行政機関など、多様な関係者がかかわる必要があります。そのためには関係者が広く連携し、課題解決に向けての仕組みづくりが必要です。
 都は、商店街などにおける物流対策についてどのように支援をしていくのか、伺います。
 次に、連続立体交差事業についてですが、都内にはピーク時の遮断時間が四十分以上のいわゆるあかずの踏切が約二百七十カ所もあり、交通渋滞や踏切事故の要因になっています。
 昨年の第三回定例会における我が党の代表質問に対し、都は、踏切対策基本方針において鉄道立体化の検討対象区間となっている二十区間について、事業化に向けて積極的に取り組むと答弁をされました。その結果、五月一日に、西武新宿線の中井駅から野方駅間と、京王線代田橋駅から八幡山駅間が新規着工準備箇所として国に採択をされました。
 そこで、新規事業化に向けた今後の取り組みについて伺います。
 次に、河川の整備についてですが、これまで東部低地河川や中小河川の治水対策を進めてきました。その結果、東京全域での治水に対する安全性は確実に向上しています。
 その一方で、緑豊かな自然環境やにぎわいといった、川の持つ魅力に対する都民の期待も高まり、我が党も、水の都東京再生議員連盟を中心に取り組んでいます。
 都も、治水機能を確保した上で、例えば多摩川でウオーキングなどが楽しめる五十キロメートルコースが整備されるように、一年三百六十五日、都民に親しまれる川づくりのための施策を展開していくべきと考えます。そこで、今後さらなる川の魅力向上に向けてどのように取り組んでいくのか、伺います。
 都はこれまでも、災害時に備え、防災船着き場を整備し、水上バス発着などの平常時利用も図ってきました。さらに、多くの人々が集まる浅草など、防災船着き場を拡充整備し、観光客も含めた帰宅困難者対策を強化することが必要です。また、それを平常時に活用することにより、地域の活性化にも寄与し、一石二鳥の事業になるものと考えます。
 そこで、防災船着き場の増設及びその活用について見解を伺います。
 次に、都営住宅について伺います。
 約二十六万戸の都営住宅は、真に住宅に困窮する都民に対し、公平かつ的確に供給していく必要があります。
 都営住宅を含む公営住宅の入居対象者については、平成八年の公営住宅法施行令で、収入の低い方から二五%に相当する月額二十万円までの方と、全国一律に設定されました。しかし、世帯所得の低下など、その後十年以上にわたる状況変化によって、入居対象者が三六%まで広がってきました。このため、昨年十二月、この政令が改正され、入居対象者の月収が十五万八千円まで引き下げられ、家賃算定の前提となる収入区分も見直されました。
 そこでまず、都は今回の政令改正をどのように認識しているのか、見解を伺います。
 都としては、この政令改正を都営住宅のセーフティーネット機能を一層充実させるための貴重な機会ととらえ、的確に対応する必要があると考えます。
 一方、都営住宅の家賃は、収入区分に応じた負担率で算定されており、今回の改正により、現在居住する世帯のうち、収入が最も低い約七割においては負担増は生じないものの、残り三割においては負担増となるケースがあります。
 そこで、今回の改正を円滑に進めるためにも、都は、政令に定める五年間の経過措置に加え、独自の激変緩和策など、現在入居されている方々に配慮した負担軽減措置を講じるべきと考えますが、見解を伺います。
 都営住宅の建てかえによる少子化対策も重要な課題です。都は、昨年の第四回定例会の我が党の代表質問で、建てかえ規模を段階的に拡大していくことを表明しました。建てかえを進めていく上では、少子化の進展に対応して、子育て世帯が居住できる住宅の供給を促進していくことが重要であると考えます。
 現在、建てかえの際は、二人世帯は二Kとするなど、世帯人数に応じた規模としていますが、こうした小世帯向けの住宅については、若い世代が安心して子育てできる間取りと広さを備えた住宅となるよう見直すべきと考えますが、見解を伺います。
 次に、震災対策について伺います。
 先月十二日に中国の四川省で発生した大地震は、死者数が推計七万人を超えるという史上まれに見る大災害となりました。そして、犠牲者の多くは、建物の倒壊によるものと伝えられています。
 大地震から都民の生命を守るとともに、震災時に首都東京が機能不全に陥らないよう、建物の耐震化を加速させることが必要です。
 そこでまず、都内の建物の大多数を占める民間建築物について、どのように耐震化を進めていくのか、所見を伺います。
 民間建築物の中でも、マンションは居住者が多く、被災時の影響が大きいため、とりわけ重点的に取り組む必要があります。我が党の主張により、今年度、マンション耐震改修助成制度が実現しましたが、これを十分に活用して耐震化を進めるべきです。都の取り組みを伺います。
 公共建築物は、日常のみならず、震災時にも多くの都民に利用されることから、十分な安全性を確保することが必要です。そこで、防災上重要とされる都立建築物の耐震化の現状と今後の取り組みについて所見を伺います。
 我が党は、日本の将来を担う児童生徒を地震被害から守るべく、公立学校施設の耐震化を早急に進めるため、議員立法により地震防災対策特別措置法を改正し、耐震化事業にかかわる国庫補助率のかさ上げを実現しました。学校設置者である各区市町村では、国の緊急対策を活用し、耐震化が加速されることが大いに期待されますが、この緊急対策をもってしても耐震化が進まない区市町村が出ることも予想されます。
 共産党の主張する助成制度は単なるばらまきでしかなく、実効性があるとは思えません。耐震化をより一層推し進めるためには、都は、区市町村の実態を調査し、技術者の派遣など実効性のある支援策を講じる必要があると考えます。
 また、都内では、公立学校と並んで、多くの私立学校で児童生徒が勉学に励んでいます。児童生徒の安全は、公、私立を問わない問題であり、公立、私立それぞれの耐震化への取り組みについて伺います。
 建物が地震に対して安全であるかどうかは、見た目でわかるものではありません。そこで、耐震改修済みの建物や、耐震診断の結果、耐震性が認められた建物については、そのことが利用者にわかるよう、建物の見やすい場所に表示するなどの取り組みを促進すべきと考えますが、所見を伺います。
 次に、水道事業についてですが、東京には水道管が縦横無尽に張りめぐらされ、その総延長は二万六千キロメートルにも及びます。都では、強度の高いダクタイル管への取りかえをほぼ完了し、さらに現在、給水上の重要な路線や病院、首都中枢機関などに供給するルートを優先的に耐震継ぎ手管に整備しています。
 一方、都の被害想定によると、地盤が弱いとされる東部地域の断水率は四〇%を超えています。そこで、断水率の低減に向けた水道管の耐震強化の取り組みと東部地域への一層の重点化について、今後の方針を伺います。
 次に、復旧対策は、首都中枢機関等では発災後三日以内、都内全域では三十日以内としています。しかし、一日でも早い復旧は都民のだれもが願うところです。そこで、例えば路上での仮配管など通水を優先する復旧方法、これを検討すべきと思いますが、見解を伺います。
 これまで個々の建築物等の耐震化について伺ってきましたが、子ども、高齢者などの災害弱者を含め、都民の安全を守るためには、これらの耐震化施策を初め、各種の震災対策を総合的に推進していく必要があると考えますが、知事の決意を伺います。
 次に、中小企業振興について伺います。
 最近の原油、原材料価格の高騰は、価格転嫁が難しいこともあって、大企業に比べ収益回復がおくれている中小零細企業は憂慮すべき状況にあります。都として、こうした深刻な事態に置かれる中小企業を支援する立場から、具体的な対応策を講じていくことが必要であると考えますが、現在までの取り組み状況と今後の取り組みについて伺います。
 また、事業承継は、中小企業にとって重要な問題です。そこで、我が党を初め都議会では、昨年十月、国に対して中小企業の事業承継円滑化のための税制措置等に関する意見書を提出し、後継者が事業を承継する際に発生する相続税の軽減等を強く求めてきました。このたび抜本的な改正が行われることになり、税制面では一歩前進をいたしました。しかし、ふさわしい後継者がいないため、事業が立ち行かなくなった事例も多いと聞いています。
 経営者の高齢化に伴い、事業承継問題がますます深刻化すれば、産業基盤そのものが崩壊しかねません。都内中小企業の事業承継を円滑に進めるための仕組みづくりを早急に進めるべきと考えますが、所見を伺います。
 次に、新銀行東京について伺います。
 先般、新銀行東京の二十年三月期決算が公表されました。今回の決算は、銀行が再建に向けたスタートを切る上で極めて重要な意味を持つものであり、我が党としても大いに注目していました。内容を見ると、おおむね三月に示された見込み数値どおりの結果となっているようですが、都は、この決算をどのように評価しているのでしょうか。
 また、決算発表に際し、新銀行東京は、今月末の株主総会に減資を提案することを明らかにしておりますが、減資について、都はどのように対応するつもりなのか、あわせて伺います。
 さらに、減資を行った場合には、その財源として発行した都債について減債基金への積み立てが必要になりますが、これについてどのように対応するのか、伺います。
 都内中小企業は、原材料価格の高騰に加えて、サブプライムローンにより損失をこうむったメガバンクなどの貸し出し姿勢が慎重になっていることから、貸し渋りや貸しはがしの再燃も懸念されるなど、極めて厳しい状況にあります。新銀行東京は、東京の地域経済を支えるため、額に汗して日々努力している中小企業に対して円滑な資金供給を行うことが使命であります。
 都においても、こうした役割を持つ新銀行東京を中小企業政策などに十分活用し、厳しい経営環境にある都内中小企業への支援を強化していくべきです。そのためにも、一刻も早く新銀行東京の再建を軌道に乗せていかなければなりません。
 再建に向けてスタートを切って二カ月が経過しましたが、この間の新銀行東京における取り組み状況について伺います。
 次に、医師の確保対策について伺います。
 昨今の医師不足は、診療の休止や入院の制限など、地域住民の医療の確保に深刻な影響を与えています。都内の病院でも、分娩取り扱いを制限する、あるいは小児科の救急医療が実施できないという事態となっており、また、救急医療の現場においても、医師が長時間勤務等で疲弊するという状況も生じています。
 都は、我が党の医師確保を喫緊の課題として早急に対策を講ずるべきとの主張を受け、病院勤務医の勤務環境を改善することや、再就業のための補助事業を今年度から新たに実施することとしました。
 こうした緊急的な対策に加え、中長期的視点に立てば、小児医療や周産期医療、救急医療にかかわる医師数そのものを重点的にふやしていく必要があります。
 都は、本定例会に医学生に対する奨学金貸与条例を提案していますが、この事業の意義について伺います。
 なお、地域医療を担う医師をより多く確保する観点から、奨学金制度のさらなる拡充なども検討するよう強く要望しておきます。
 次に、都立病院の医師確保について伺います。
 医師不足は、全国の自治体病院において極めて深刻な問題となっており、都立病院や公社病院においてもその例外ではありません。このため、我が党は、再三にわたり医師確保に向けた働きかけを行い、この四月には、都立病院において、医療の中核を担う部長、医長を中心に給与の改善を図るとともに、東京医師アカデミーを開講し、若手医師の育成に直接取り組むなど、安定的な確保に向けた総合的な対策が動き出しました。
 しかしながら、依然として産科の医師不足は顕著であり、現に豊島病院や荏原病院では分娩が中止となっています。分娩の再開に対する都民の期待は非常に大きいものがあります。
 そこで、医師確保と分娩の再開について、今後の展望を伺います。
 次に、小中学生を対象とした医療費の助成について伺います。
 東京の総人口に占める子どもの割合は、全都道府県中で最下位であり、さらに、二十三区では合計特殊出生率が一・〇にも満たないなど、厳しい状況が続いています。
 我が党は、こうした状況を踏まえ、首都東京の子育て環境の向上を強く要望し、昨年十月から、全国で初めて、都道府県レベルで中学生までの医療費自己負担を三割から二割に軽減する助成制度が開始されました。
 一方、知事は、所得格差を踏まえつつ、中学生までの医療費負担をゼロにすることを公約に掲げ、我が党の質問に対しても、公約の実現に向けて準備を進めると答弁されました。
 医療費助成の充実は、都民の切実な願いであります。早急な実現を要望するところですが、この制度は、区市町村みずからが制定する条例に基づいて実施されるものであり、その内容も区市町村によって異なります。東京都のみで拙速な議論をすべきではなく、実施主体である各自治体の意向、地域の実情を尊重し、助成内容、財政負担のあり方等について十分な検討を行うべきであります。
 そこで、助成内容拡大の実現に向けた今後の都の取り組みについて伺います。
 次に、妊婦健康診査について伺います。
 妊婦健康診査は、安全な出産のために必要であり、その公費負担を拡充することは、母子の心身の健康を確保するだけでなく、ハイリスク出産の早期発見により産科医療を支援し、子育て費用の軽減を図る面もあります。
 都は、昨年度、区市町村や関係機関に働きかけて、公費負担の対象とすべき健診項目などを示し、健診の実施体制を整備しました。こうした取り組みにより、本年四月から、都内全区市町村で、最低限必要とされる五回以上の公費負担が実現しました。
 一方、国は、妊婦が分娩までに受ける健診の回数は、十四回程度が望ましいとしております。しかしながら、現在、都内で十四回の健診の公費負担を実施しているのは、区市町村の三分の一となっております。安全な出産を図る上で重要な役割を担う妊婦健康診査の拡充が必要と考えますが、所見を伺います。
 なお、助産所での妊婦健診については、区市町村により対応にばらつきがあると聞いています。都民にとって、より使いやすい制度にするよう強く要望しておきます。
 次に、長寿医療制度について伺います。
 長寿医療制度は、超高齢社会に備えて、我が国が世界に誇る国民皆保険制度を堅持するため、高齢者の方々の医療費を社会全体で支える仕組みとして構築されたものです。ところが、制度が開始された四月以降、十分な説明がないまま保険料が年金から天引きされた、保険料が法外に高くなったなどの声が多く寄せられ、事前の準備や広報が不十分であったことは否めません。
 また、これまで我が党は、適正な水準となるよう、広域連合への適切な支援を求めてきたところですが、現在、国においても、与党プロジェクトチームが提出した低所得者層に対する保険料の軽減措置などの改善案をもとに、運用の見直しを行っています。
 そこで、都は、こうした現状を踏まえ、今後どのように対応しようとしているのか、伺います。
 なお、特定健康診査の実施率などが目標に比べて低い場合、その医療保険者から本制度に、より多くの支援金を負担させる仕組みであることなどについても、今後さらなる検討が必要なことも申し上げておきます。
 次に、介護保険制度について伺います。
 最近、介護職を志す人は減少しており、介護人材の養成機関においては、定員充足率が五〇%を下回っているところもあります。
 さきの予算特別委員会において、我が党は、東京の実態を反映した介護報酬とすべきとの提案を行いました。これを受け、都は先日、介護報酬のあり方等に関する提言を行いましたが、その具体的内容とねらい、また、今後の国への働きかけについて伺います。
 次に、新型インフルエンザ対策について伺います。
 新型インフルエンザ対策のかなめとなるのはワクチンです。プレパンデミックワクチンの生産体制は、実際に新型インフルエンザが発生した場合に全国民のワクチンを生産するための基盤でもあり、国は早急に生産体制の増強と備蓄の強化を検討すべきです。また、抗インフルエンザウイルス薬の備蓄規模を拡充することも求められています。
 都は、あらゆる機会を通じて、国に対し強く要望するとともに、率先して取り組みを進めるべきと考えますが、所見を伺います。
 また、地域においても着実に準備を進める必要があります。今後、患者が実際に発生した場合を想定して、地域における医療機関の受け入れ体制などを具体的に検討していくべきと考えますが、所見を伺います。
 次に、豊洲新市場予定地の計画について伺います。
 豊洲新市場予定地の土壌汚染問題は、専門家会議での冷静かつ客観的な検討にもかかわらず、過熱する報道ぶりに、都民や市場関係者は、一体何を信じればいいのか、困惑しています。
 本来、築地市場の移転は、市場関係業界、市場流通を利用する方々、ひいては都民のためのものです。五十年先、百年先まで活用される新市場は、将来の世代に引き継いでいくべき都の大きな社会的資産であり、移転に係る諸課題について、未来への投資という長期的な視点で総合的に議論していくことが必要です。
 我が党としては、科学的に安全な土壌汚染対策について議論することはもちろん、今こそ都民や市場関係者が安心できるようにしていくことが最も重要であると考えています。
 そこでまず、今回の調査結果について、都としてどうとらえ、また、調査結果を踏まえた土壌汚染対策の方向性についてどのように考えているか、見解を伺います。
 今日の卸売市場は、何よりも食の安全・安心が重視されなければなりません。また、多様な顧客ニーズへの対応が求められており、老朽、狭隘化のため、高度な品質管理が可能な施設が絶対的に不足し、十分な物流環境を整えられない築地市場は、一刻も早く抜本的な方策を講じなければなりません。
 先日、我が党に対し、築地市場業界団体の代表の方々から、豊洲新市場建設計画の推進について要望をいただきました。その趣旨は、かつて着手した現在地再整備が市場業者の営業に大きな支障となり、結局、とんざせざるを得なかった苦い経験を踏まえ、豊洲移転を推進していること、また、都が風評被害の防止も視野に入れた最善、最強の改善方策を講じ、全国に先駆けた食の安全・安心が確立された豊洲新市場を実現することを強く要望するものでありました。
 そこで、都は、移転に向けた市場業者の思いをどうとらえているのか、また、現時点でも、現在地での再整備は本当に不可能なのか、財源面も含め、見解を伺います。
 平成十一年、都と市場関係団体の代表とで構成する築地市場再整備推進協議会において、現在地再整備から移転整備へと方向転換したと聞いています。移転地の決定に当たっては、卸売市場として備えるべき条件を満たす複数の候補地を選び、最終的に豊洲が最適と判断したとのことですが、判断した具体的な条件は何なのか、また、現在でも豊洲の代替地はないのか、見解を伺います。
 現在、豊洲の土壌汚染問題については、四万三千倍という汚染の最高濃度のみをもって計画を白紙に戻すべきというような意見もありますが、重要なのは、今後示される専門家会議の提言、都の土壌汚染対策の具体的な計画を踏まえ、冷静かつ長期的視点から議論し、その結果について都民の理解を得ていくことであります。
 今後の進め方を含め、豊洲移転について知事の所見を伺います。
 次に、BSE対策についてです。
 平成十三年、我が国で初めてBSE感染牛が確認されて以来、都は、食の安全を守るため、都内でと畜するすべての国内産の牛を対象としたBSE検査を実施してきました。国は、本年七月末をもって生後二十カ月以下のBSE検査を終了するよう、各自治体に協力を求めておりますが、逆に多くの自治体は全頭検査の継続を表明しております。
 都としても、全頭検査を引き続き維持していくべきと考えますが、所見を伺います。
 次に、教育関係について簡潔に伺います。
 今般、都は、第二次の東京都教育ビジョンを策定し、日本の伝統・文化理解教育の推進を特に重点的に取り組む事項の中に掲げています。我が党は、引き続き、家庭、地域社会、学校の三者が連携を深め、一丸となって教育再生を目指していくことが重要と考えます。
 今後の東京都の教育行政を進める上での基本的な理念、それを実現する手だてについて伺います。
 次に、児童生徒の学力向上について、都はどのように進めようとしているのか、また、学習内容の増加に伴い、指導する時間の確保が課題となりますが、既に土曜スクールや夏休み短縮などを行っている区市町村の独自の取り組みをどのように支援しようとしているのか、所見を伺います。
 さらに、教員の大量退職期を迎えるに当たり、新規に採用した教員を組織的に育成する仕組みを整えることが極めて重要と考えます。経験年数や職責に応じて教員が身につけるべき力を明確にして、資質向上を図るべきと考えますが、見解を伺います。
 また、特別支援学校の教員は、豊富な経験と、医療や福祉の専門的な知識が求められています。とりわけ介助や医療的なケアを必要とする肢体不自由特別支援学校において、研修の充実に加え、外部人材の活用も含めた早急な対応が必要ではないでしょうか。見解を伺います。
 最後に、副知事のあり方について質問いたします。
 昨年の第二回定例会に提案された猪瀬氏の副知事選任同意に当たって、我が党は、知事に対して二点の申し入れを行いました。
 まず、猪瀬氏が以前、都や知事の主張と相入れない発言を行ってきた点についてです。就任後、猪瀬氏の発言が都の意向に反することのないよう、知事に十分なる調整をお願いしました。
 次に、国を含め対外的な対応は、知事の代理を同氏が担当され、内政面については他の三副知事にゆだねるべきであると申し上げました。
 知事は、この懸念に対して、猪瀬氏としっかりと話し合うと述べられ、その後、知事みずから我が党に対し、猪瀬氏には、国などとの問題について都のために活躍してもらう旨を述べられ、そのようなお互いの理解のもとに、我が党は猪瀬氏の副知事起用に賛成いたしました。
 私たちは、猪瀬氏の持つ発信力、見識については一定の評価をするものでありますが、しかし、一年前の懸念は現実のものとなっています。幾つかの実例を挙げた上で、最後に質問をいたします。
 まず、第一点目は、調布飛行場の問題についてであります。
 猪瀬副知事は、この四月、調布飛行場の視察をし、その際、空港が有効利用されていない、地元との協定に縛られ、今どきジェットがだめなどはないなどと発言をしました。
 調布飛行場については、平成九年に地元三市との間で、年間離着陸回数、飛行方式などを定めた協定、覚書を締結し、十三年に開港いたしました。十八年十一月には、計器飛行の導入に向けて、都と地元市が検討を開始いたしました。同時に、総合スポーツ施設整備計画の凍結解除についても協議を進め、この第一回定例会で、我が党の吉野幹事長の代表質問で知事の答弁を引き出したように、味の素スタジアムに隣接する都有地に総合スポーツ施設を整備することが決まり、今後、計器飛行に向けて本格的な検討を開始しようとしたやささきに猪瀬副知事の発言がありました。
 この発言に対しては、地元の方々から、地元との合意を一方的にないがしろにするものだ、このようなことでは、もう計器飛行は認められないと、抗議の声が我が党に寄せられています。島しょにとって悲願である計器飛行導入にマイナスとなる発言をされた副知事としての責任は、極めて重い問題であります。
 次に、千代田区紀尾井町の参議院議員宿舎の移転建てかえ問題についてであります。
 猪瀬副知事は、昨年八月、テレビクルーを連れて、反対されている住民の方と現地を視察し、その模様を映した番組にみずから出演して反対の論陣を張るなど、副知事として著しく公平性を欠いた言動をしています。
 本件については、地元の千代田区も、地域での長い合意形成の努力や、都知事の同意を経て決定された地区計画は尊重されなければなりませんと述べています。地域のまちづくりは、まず地元において判断がなされるべきであります。
 石原知事は、四月十一日の定例の記者会見で、参議院側と協議の再開に合意したことを表明されました。しかし、猪瀬副知事は、五月の反対派の住民からの陳情の際に、参議院側と公開討論をしたいとか、計画決定に至る議論の議事録を参議院は公開すべきなどと発言をしています。猪瀬副知事のこの発言は、石原知事の意向を踏まえたものなのか、自身のパフォーマンスなのか、極めて疑問であります。
 第三点目ですが、茨城空港等に関する猪瀬副知事の発言であります。
 猪瀬副知事は、茨城空港がむだな投資であるがごとくの発言を行いました。茨城空港は、茨城県がみずから必要と認め、進めている事業であります。他の自治体の行政関係者が判断するものではありません。他の自治体の首長、議員を公然と批判するのは甚だ失礼であります。互いの自治を尊重することは地方分権の基本であります。
 このほかにも、昨年十二月に、法人事業税の一部国税化に当たって、知事が福田首相と約束された十三項目の協議事項について、羽田空港の国際化だけに力点を置き、それだけをやるといっているように聞こえる発言を行うなど、副知事としての自覚に欠けた言動は枚挙にいとまがありません。
 こうした猪瀬氏の一連の行動は、作家、評論家としての言動であるかもしれません。しかし、副知事の職にある以上は、責任ある立場をわきまえた発言と行動が求められていることは当然のことであります。
 副知事は、選挙で選ばれた政治家ではありません。議会の同意を得た上で選任された公務員であります。我々は、選任に同意した都議会の第一党として、都民に無用な不安や誤解を与え、都政への信頼を揺るがしかねない猪瀬氏の一連の行動は、もはや見過ごすことができません。
 論語に、巧みな言葉、巧言は徳を乱るとありますが、政治も行政も、そして社会も、常にお互いの信頼関係を第一に心がけるべきであります。
 石原知事は、猪瀬副知事のこのような言動を踏まえ、東京都における副知事のあり方についてどのようにお考えになり、今後どのように指導していこうとしているのか、知事のお考えをお伺いし、質問を終わります。
ありがとうございました。(拍手)
  〔知事石原慎太郎君登壇〕

○知事(石原慎太郎君) 服部ゆくお議員の代表質問にお答えいたします。
 答弁に先立ちまして、一言申し上げます。
 去る八日、秋葉原で発生した理不尽きわまりない無差別殺傷事件で被害に遭われ、亡くなられた方々のご冥福を心からお祈りするとともに、負傷された方々に心よりお見舞い申し上げ、一日も早いご回復を祈念申し上げます。
 今月十四日には、岩手・宮城内陸地震が発生いたしました。被災された皆様に対し、謹んでお見舞いを申し上げます。亡くなられた方々にも心から哀悼の意を表するとともに、行方不明の方々の一日も早い救出、被災地の速やかな復興を心よりお祈りを申し上げます。
 既に警視庁の救助隊や東京消防庁のハイパーレスキュー隊などを派遣しておりますが、今後もできる限りの支援を行ってまいりたいと思っております。
 まず、政治のありようについてでありますが、今、東京、そして日本は、人類の生存にかかわる複合的な危機にさらされていると思います。地球温暖化問題や、新型H5型の特にインフルエンザの対応など、待ったなしのところまで来ていると思います。にもかかわらず、国政は、選挙を意識してか、眼前の危機から目をそらして、事の本質を見きわめることができずに、スピード感を持ってこれに取り組もうとしておりません。
 一方、都政はこれまで、大気汚染の改善を初めとして、医療、福祉、教育、治安などのさまざまな分野で、将来を見据えた改革を実行してきたと思っております。
 二〇一六年オリンピックの実現も、子どもたちに心の財産を贈るとともに、東京を水と緑の豊かな都市へと成熟させて、二十一世紀の都市モデルを示し、日本を新しい発展に導いていく取り組みの一つであります。
 東京は、日本と世界の中で果たしていくべき役割を明確に認識しつつ、都議会の皆様のご協力を得ながら、先進的な政策を今後も展開し、未来への確かな道を開いていきたいと思っております。
 次いで、地方税財政改革についてでありますが、今日の閉塞状況を打開するには、国と地方のもたれ合いから脱却し、地方がみずからの意思と才覚で地域の活力を呼び覚ますことが必要でありまして、そのためには、それに足る権限と財源を確保することが不可欠であります。
 今回の地方税財政改革は、こうした大局的な見地に立って、消費課税や法人課税、道路特定財源のあり方など、制度全体を一体的に見直す抜本的改革として実現させなければならないと思います。
 その際には、地方自身が地方税財源の拡充に向けて確固たる意思を持って、地方消費税を含めた消費税率の引き上げという根本課題に対して正面から向き合うことが求められると思います。
 また、法人事業税の不合理な暫定措置は、この改革の中で確実に解消すべきであると思います。
 現在、都として、あるべき地方税財政制度の方向を明らかにすべく検討を進めておりまして、時期をとらえて、東京からの提言を発信していきたいと思っております。
 次いで、オリンピック・パラリンピック招致についてでありますが、まずは、立候補都市に選ばれたことについて、これまでご支援、ご協力をいただいた都議会を初め、全国の自治体、経済界、都民、国民の皆さんに厚く御礼を申し上げます。
 IOCの評価では、東京は都市としての総合的なポテンシャルが認められ、一応トップの成績で通過しましたが、招致レースは、実質的には登山口にただ立ったばかりでありまして、本当の戦いはこれからであります。
 今回の評価に慢心することなく、来年十月の本選に向けて、環境問題の克服、完璧な安全対策など、日本だからこそできる、最先端技術を駆使した新しいオリンピックを世界に提案してまいります。
 しかし、これから、非常に複雑で見えにくい戦いが始まります。何といっても大事なことは、国を挙げて総力戦で臨むことであります。政府の財政保証、国会の招致決議、外交戦略、世論の盛り上げなど、総理、各大臣、超党派の招致議員連盟の皆さんには、大いに協力をしていただかなければなりません。
 私自身も北京の大会に赴くなど、先頭に立って招致活動に邁進することを改めて決意しております。そして、是が非でもオリンピック・パラリンピックの日本の招致を成功させたいと思っております。
 次いで、アジアユースパラゲームズについてでありますが、本大会は、アジアの各国、地域から、障害のある十四歳から十九歳までの若いアスリートたちが東京に集まりまして、質の高い競技を繰り広げるものであります。
 これらの若者たちが、ハンディキャップを乗り越え競い合うことは、大きな喜びと将来への糧になるものと確信しております。参加する若者のこれからの人生にすばらしい贈り物ができるよう、本大会をぜひとも成功に導いていきたいと思っております。
 このことによって、東京がオリンピック・パラリンピックの開催にふさわしい、魅力のある都市であることも世界にアピールしていけると思います。
 次いで、文化施策、観光施策の連携についてでありますが、東京は、江戸開府以来はぐくまれてきた伝統と文化、アニメやファッションなど最先端の文化が融合する、世界の他都市にない魅力を持っております。
 こうした魅力を一層高め、海外に発信することは、文化面における東京の国際的評価の向上だけではなく、外国人旅行者の増加など観光の振興にもつながりまして、経済の活性化にも資する極めて有意義なものであると思います。
 このため、今年度、伝統芸能、演劇、音楽などの分野で大規模な文化プロジェクトを展開するとともに、江戸情緒豊かな町並みや、近代的に生まれ変わる都市空間を新たな観光資源として活用するなど、文化的魅力の創出と向上に取り組んでいくつもりであります。
 加えて、魅力あふれる東京を、シティーセールスを通じてアジア、世界に発信するなど、文化施策と観光施策の連携をより一層強化してまいります。
 先日、民間のある有志の方々から、オリンピックを想定して、東京にあるようでないランドマークをぜひつくりたい、ひいては、例の振りそでの火事で消滅した江戸城を、何とかみんなで拠金してつくりたいという申し出もございました。これは大変ありがたい申し出で、都もこれを歓迎し、これからできれば実現したいなと思っております。
 次いで、温暖化対策についてでありますけれども、地球温暖化については、多くの専門家が警鐘を鳴らしているように、かなりの対策を講じなければ、五、六年のうちに臨界点、ティッピングポイントに達するといわれるほど憂慮すべき事態となっております。
 温暖化がもたらす破局的な事態を回避して、この地球環境を次世代に引き継いでいくためには、徹底したCO2削減策を速やかに実行することが必要であります。
 都は、全国に先駆けて実施してきた温暖化対策に関する制度を強化するために条例を改正し、都民や企業などあらゆる主体に、その役割と責任に応じた一層の取り組みを促すことといたしました。
 今回の条例改正により、削減義務化や排出量取引制度といった、CO2の排出を総量で削減する仕組みを構築するとともに、日本の持てる環境技術が最大限発揮できるよう、都が先導して再生可能エネルギーの普及促進などに取り組んでまいります。
 さらに、都民や事業者の皆さんに、不要なネオンサインなどの消灯や家庭での節電といった具体的な行動を働きかけるなど、東京オリンピックの開催理念にも合致した低炭素型都市の実現を目指して、東京の総力を挙げてCO2の削減に取り組み、中未来における我々の子孫への責任を果たしていきたいと思っております。
 次いで、C40気候変動東京会議の開催についてでありますが、昨年、私、リビングストンに招かれまして、彼が主宰している、世界の大都市の環境問題に関するニューヨークの会議に出ました。ただ、大変失望を感じて戻ってまいりましたが、行われているのは抽象的な一般論ばかりでありまして、あるいは危機感の披瀝であって、具体的な提案というのは一向になされませんでした。こんなことでは意味がないので、ぜひこういった問題に関する各国の専門家の高度な知識というものを披瀝し合って、それを連帯させることで、一歩、二歩踏み込んだ具体策を共同で展開していきたいという、そういう意味で、この会議を提案したわけであります。
 地球温暖化は、既に世界各地に深刻な影響を与えておりまして、五、六年のうちに思い切った手を打たなければ、人類にとって破局的な事態を招きかねないところまで来ております。
 これまで、都市は化石燃料を多量に消費し、地球環境に大きな負荷をかけてまいりました。地球の危機に直面する今日、都市みずからが立ち上がって、国をも先導して、喫緊の課題として温暖化対策に取り組まなければならないと思います。そのために、まず世界の大都市の間で危機意識を共有することが極めて重要であり、かつまた、それに加えて、共通する技術というものの展開で具体的にこれを食いとめていく、そういう努力が絶対に必要だと思います。
 今回の会議では、高度の見識を持つ専門家を集めまして、冒頭で、我々が現に直面している危機と子孫に対する責任について知見を披瀝してもらい、共通の認識を持ち、また、実質的な技術の展開についての討論も行っていただきたいと思っております。
 その上で、地球温暖化の防止策に加え、温暖化から生態系や人間社会を守る適応策について、世界の大都市間で初めて重点的に議論することになると思います。
 この会議を通じて、参加都市は、これまで培ってきた技術や知恵、経験を分かち合い、地球温暖化対策の一層の進展を図るつもりであります。
 例えば、東京は、世界一安全でおいしい水道水の供給のノウハウ、あるいは世界最高水準の技術による漏水防止、あるいは下水再生水の循環利用など、高度な先進技術を世界にこの際伝えていきたいと思います。
 さらに、徹底した節電などによるCO2の削減や、緑化の推進による温暖化への適応など、さまざまな方策を提起し合って、課題を共有する都市の間で共同の取り組みを進めていきたいと思っております。
 次いで、羽田空港の国際化についてでありますが、国土交通省が示した国際化プランは、羽田空港の国際線発着枠の倍増を図るとともに、これまで固執していた合理性のない就航距離制限を外すなど、都の主張に沿うものであり、当然でありますが、大きな前進とも思います。
 また、今回、従来の枠から踏み出しまして、ASEAN以遠に飛行機を飛ばし、また、六時台、二十二時台にも、欧米を初め、あるいはアメリカの西海岸までの、そういったかなりの遠距離の都市に、世界の主要都市への就航を可能とする新たな方針を打ち出す予定であります。
 今後とも、増大する航空需要に的確に対応するため、空港関連の道路ネットワークの充実とともに、横田空域の早期全面返還の実現を含め、いまだ十分とはいえない昼間の国際線の増加など、さらなる国際化の進展を国に求めてまいります。
 次いで、道路特定財源の一般財源化の動きについてでありますが、首都圏三環状道路や骨格幹線道路など、東京の道路ネットワークは、これはもう全国のハブとなるものでありまして、我が国の国際競争力の強化や都市の活性化、環境改善の観点からも早期整備が不可欠であります。したがって、道路特定財源の一般財源化が行われようとも、国に対して、首都圏の道路の必要性を正当に評価し、三環状道路など東京の道路整備を着実に進めていくための安定的な財源を確保するように強く求めてまいります。
 このところ、この問題を踏まえて、国交省の幹部とも入念に話をしておりますが、国交省もまた、やっぱり首都圏、首都の環状線がいかに優先順位が高いものということは、技術的にも承知していると思いますし、これはできるだけ早期に、実現に向けて工事を展開していきたいと思っております。
 外環道についてでありますが、外環道は、東京のみならず、我が国全体に便益が及ぶ重要な社会資本でありまして、これはもうトッププライオリティーとして、最優先順位の工事として、外環道の早期着工は、昨年十二月に福田総理が協力を約束しました都の重要施策でありまして、道路特定財源が一般財源化されようとも、外環道は、当然、国が必要な財源を確保して整備すべきものであります。
 今後も、国に対して、平成二十一年度の事業着手に向け、国幹会議を開催し、外環道の整備計画を定めるとともに、事業実施に必要な予算や執行体制を確保するよう強く求めてまいります。
 次いで、震災対策についてでありますが、四川大地震や岩手・宮城の内陸大地震のような大地震から、災害弱者を含め、都民の安全を守るためには、都のみならず、区市町村、防災機関が連携して総合的な震災対策を推進していく必要がございます。
 このため、昨年、地域防災計画を抜本的に見直し、人的被害の半減など減災目標を定めまして、目標達成に向け、全庁を挙げて施設の耐震化や初動態勢の強化などに取り組んでおります。
 また、区市町村や防災機関と連携して、大規模活動拠点を活用するなど、発災時における迅速な救援体制を整備しております。
 今後とも、大地震から都民の生命、財産を守るため、震災対策を強力に推進し、災害に強い東京の実現に全力を尽くしてまいります。
 次いで、豊洲移転の今後の進め方についてでありますが、豊洲新市場予定地における約四千百カ所の詳細調査で、四万三千倍のベンゼンが、ただ一カ所でありますけれども、一カ所から検出されました。これは決して敷地全体がこうした高濃度の物質で汚染されているわけではございません。その範囲は極めて限られております。一カ所です。
 一部の数字のみが喧伝されており、風評被害が広がることが懸念されておりますが、事実を正確に把握して冷静に対処していくことが必要であります。
 築地市場は、老朽化、狭隘化が限界に来ているだけではなく、衛生面での課題やアスベストの問題もありまして、一刻も早い対応が必要であります。
 対応に当たっては、この先数十年にわたって使い続ける首都圏の基幹市場をどう整備するかという長期的な視点に立って考えていかなければなりません。
 豊洲地区の土壌汚染については、専門家会議の提言が七月に予定されておりまして、都としては、各分野の方々からの提言を幅広く受けとめ、既存の枠にとらわれずに、さまざまな新技術や工法の可能性も、これは、既に幾つか思いがけない提案がございます。そうした可能性を探りながら、早期に具体的な計画を取りまとめていくつもりでございます。
 最後に、猪瀬副知事に関するご指摘についてでありますが、まさに博覧強記ですぐれた理論家の猪瀬氏は、緻密な分析をもとに、道路公団の改革などに成果を上げてこられました。そうした手腕を見込んで副知事を引き受けてもらいまして、以後、期待にたがわず、私を十分に補佐してくれております。
 しかし、ご指摘はご指摘として、しかと承ります。賢明な猪瀬氏のことでありますので、今後、適切に判断、発言し、行動していただけることと思っております。
 なお、他の質問については、教育長、関係局長から答弁いたします。
   〔教育長中村正彦君登壇〕

○教育長(中村正彦君) 五点のご質問にお答え申し上げます。
 まず、公立学校の耐震化についてでありますが、学校設置者は、学校施設を良好な状態に保ち、児童生徒の身体、生命の安全を確保する義務がございます。
 都教育委員会ではこれまで、都立学校の耐震化に取り組んできておりまして、平成十九年度末における耐震化率は約九六%となっております。今後、さらに耐震化を進めまして、平成二十二年度末までに完了いたします。
 また、小中学校につきましても、各区市町村が計画的に耐震診断及び耐震化に取り組みまして、都教育委員会が把握しております、ことしの四月現在の数字では、耐震診断実施率は約九九%、耐震化率は約七七%まで進んできております。
 都教育委員会といたしましては、耐震化が進まない区市町村の状況をきめ細かく把握し、国の緊急対策とあわせ、耐震化の前倒しが図られるよう、新たに都独自の支援策を早急に講ずるなど、公立学校の耐震化を進めてまいります。
 次に、教育行政を進める上での理念と手だてについてであります。
 都教育委員会では、教育は、平和的な国家及び社会の形成者として、自主的精神に満ちた健全な人間の育成と、我が国の歴史や文化を尊重し、国際社会に生きる日本人の育成とを期して行われなければならないことを教育目標で定めております。
 こうした教育の普遍的な使命を踏まえ、東京都教育ビジョン(第二次)では、社会全体で子どもの教育に取り組み、一人一人に生きる力をはぐくむ教育を推進することを東京都が目指すこれからの教育の柱とし、それを実現するために、新たに二十七の重点施策と八十の推進計画を五カ年の年次計画として示しております。
 今後、本ビジョンの推進計画を着実に推進し、国、区市町村、民間も含めた関係機関の協力を得ながら、家庭、学校、地域の社会総がかりで東京の教育改革に取り組み、確かな学力の育成を初め、子どもたちの生きる力をはぐくんでまいります。
 次に、児童生徒の学力向上策についてであります。
 児童生徒の学力向上につきましては、学校教育において着実に行うことが基本であり、各学校では授業改善に真摯に取り組むことが重要であります。
 都教育委員会では、こうした学校教育の役割を認識し、習熟の程度に応じた少人数指導を行うための教員の配置、東京教師道場や教職大学院を活用した現職教員の指導力向上の取り組みなど、区市町村が授業改善に主体的に取り組めるよう支援してまいりました。
 また、教員が週休日である土曜日に授業等で勤務する場合には、半日単位で週休日を変更できるよう条例を改正するなど、授業時間をより確保していくための条件整備も行ってきたところでございます。
 今後とも、区市町村教育委員会が進めていく授業改善のための取り組みを積極的に支援していくとともに、授業時間を確保するための取り組みにつきましては、学校週五日制のもとで、土曜日や長期休業日を活用する先進的な事例を紹介するほか、個別の相談に応ずるなどして、区市町村教育委員会を支援してまいります。
 次に、教員の資質向上についてであります。
 教員の大量退職、大量採用が続く状況の中で、教員の育成はこれまで以上に意図的、計画的に行い、教員一人一人に役割と責任を自覚させ、確実に職責を果たせるよう育成していくことが重要であると考えております。
 そのため、東京都の教育に求められる教師像や、経験、職責に応じて身につけるべき力を明らかにしまして、配置管理、昇任、OJT、研修、人事考課などを人材育成の視点から体系的に示す教員人材育成基本方針を策定してまいります。
 とりわけ、日常の職務遂行を通じた計画的な人材育成が重要であることから、新たにOJTガイドラインを策定いたしまして、各学校の取り組みを支援するとともに、研修体系を人材育成基本方針を踏まえて見直すなど、人材育成の取り組みを総合的に向上させてまいります。
 最後に、肢体不自由特別支援学校における外部人材の活用についてでございます。
 肢体不自由特別支援学校において、児童生徒の障害の状況に適切に対応した質の高い教育を行うためには、個別の支援計画を活用し、学習と生活の両面から、より専門性の高い指導を行っていく必要がございます。
 このため、都教育委員会では、現在、肢体不自由特別支援学校における自立活動の指導に当たりまして、理学療法士や心理職等の外部からの専門家を活用し、指導内容や方法の充実と教員の専門性の向上を図っているところでございます。
 今後は、介護の専門家等の外部人材と教員がチームで対応する都独自の指導体制を創出いたしまして、介助の専門性を確保するとともに、教員が教科指導や生活指導の一層の充実に取り組むことにより、質の高い教育を目指してまいります。
   〔東京オリンピック招致本部長荒川満君登壇〕

○東京オリンピック招致本部長(荒川満君)
 オリンピック・パラリンピックの今後の招致機運の盛り上げと国際的な招致活動についてでございます。
 開催都市をかち取るためには、百人を超えるIOC委員の過半数の支持を得ることが最大の目標でございます。そのためには、解禁になりました国際招致活動を強力に展開し、日本開催をアピールする情報を積極的に発信してまいります。また、関係団体との連携強化により、日本全国で招致機運を高め、世論の後押しを獲得してまいります。
 そこでまず、国内では、今年度より開始いたしましたオリンピックムーブメント共同推進事業の実施によりまして、区市町村との連携を一層強化するとともに、商店街の協力を得て、招致フラッグを昨年度の倍の規模で掲出するなど、都民に身近な場所から招致機運の盛り上げを図ってまいります。
 さらに、全国の自治体に加え、新たに、商工会議所や商工会、各種団体、教育関係機関、ボランティア団体とも連携して、全国的な支援を要請するとともに、メディアの協力を得て、従来に増してより効果的なPR活動を行い、招致への賛同の輪を広げてまいります。
 海外においては、本年八月の北京オリンピックの機会に、JOCや企業と連携して、北京にPRの拠点を設け、東京の魅力や開催計画をIOCや世界のマスコミに向け積極的に発信してまいります。
 また、その後の十月におきましても、例えば、スイスのローザンヌではオリンピック開催都市世界連合の設立総会、東京ではレスリング女子世界選手権大会、インドネシアのバリ島では第一回アジアビーチ競技大会等の国際会議や国際スポーツ大会が予定されております。今後、これらの機会を活用して、国や経済界とも連携しながら国際的な招致活動を積極的に展開してまいります。
 〔生活文化スポーツ局長渡辺日佐夫君登壇〕
 〇生活文化スポーツ局長(渡辺日佐夫君)
 四点の質問にお答えいたします。
 まず、スポーツ都市東京の実現に向けた目標と取り組みについてでありますが、東京都における成人の週一回のスポーツ実施率は、現在、三九・二%にとどまっており、五〇%を超えるヨーロッパの先進諸国と比べて、まだまだ低い水準にございます。
 そこで、例えば、だれもがどこでも簡単に取り組める新しい健康体操などのスポーツメニューを提供するとともに、地域スポーツクラブの全区市町村への設立を推進し、地域住民の主体的な活動を支援するなど、スポーツ実践層の拡大に向けた取り組みを総合的に展開してまいります。
 これに加え、多様なメディアを通じた情報の提供に努め、スポーツムーブメントの醸成を図ることによって、二〇一六年度には、スポーツ実施率を六〇%以上とすることを目指す所存でございます。
 次に、スポーツコミッションについてでありますが、大規模なスポーツイベントは、広く都民がスポーツの楽しさを実感できる機会となることに加え、多くの集客と消費の拡大をもたらし、都市のプレゼンスを向上させるなどの社会経済的効果がございます。
 都市の発展に貢献する重要な戦略としてスポーツ振興を展開していく上で、国際スポーツイベントの招致活動等を担うとともに、公益的な観点からスポーツ振興に取り組むスポーツコミッションは、今後大きな役割を果たすものと考えております。スポーツ都市東京の実現に向けたスポーツ振興の新たな担い手として、民間活力を生かした東京版スポーツコミッションの設立について検討してまいります。
 次に、歴史的な文化施設への支援についてでありますが、東京には、文化財などに指定された建造物のほか、民間が保存、継承してきた歴史的な建造物を活用した文化施設も各地域で公開されており、東京の持つ貴重な文化資源となっております。
 お話の横山大観記念館にも先日行ってまいりましたが、この記念館には、大観の作品のみならず、岡倉天心が創設し、大観も創設当時から同人であった日本美術院のメンバーである橋本雅邦、菱田春草などの作品が収蔵、展示されておりました。建物と庭は大観自身の設計に基づき建築されたものであり、大観がここで作品を制作し、住まいとしたところで、美術館としても大変魅力のあるものでございました。しかし、昭和二十九年建築で、老朽化が進んでおり、地震が心配な建物でございます。
 こうした東京の魅力を高める文化資源を将来的に保存、継承していくことは、文化面、観光面などからも大変重要と改めて感じたところでございます。
 今後の文化資源としての施設保存や観光情報の積極的な発信などに関しては、ご指摘のとおり、関係局及び区市町村と十分連携して検討すべき課題であり、都としては、こうした民間の文化施設の状況について実態調査を行ってまいります。
 最後に、私立学校の耐震化についてでありますが、私立学校に学ぶ児童生徒の安心・安全のため、都では、平成十五年度から、耐震診断、耐震補強工事経費の一部について補助を実施してきました。
 十九年度には、新たに個人立等の幼稚園や専修、各種学校を補助対象に加えたところでございます。また、二十年度には、私立学校が行う耐震診断、耐震補強工事に対する補助率を二分の一から三分の二に引き上げるとともに、新たな補助対象として、木造の校舎等や耐震のために必要な改築工事を加え、補助制度の充実を図ったところでございます。
 今後も、私立学校に対して補助制度の積極的な活用を働きかけてまいります。
 また、耐震化について、私立学校に対しても、公立学校と同様な配慮をすべきとした国の緊急対策も踏まえ、耐震化がさらに加速されるよう、必要な支援策を早急に検討し、具体化してまいります。
   〔建設局長道家孝行君登壇〕

○建設局長(道家孝行君) 五点のご質問にお答えいたします。
 まず、上野恩賜公園の整備についてでありますが、上野恩賜公園は、豊かな緑に文化施設や歴史遺産が溶け込み、文化と自然が一体となった魅力あふれる公園であります。
 その魅力をさらに向上させ、上野恩賜公園が文化、観光の拠点となるよう、平成十九年五月に設置した検討会において上野公園グランドデザインの検討を進めており、平成二十年九月に最終報告を取りまとめる予定であります。これを受け、年度内に公園整備の基本計画を作成してまいります。
 あわせて、上野恩賜公園の整備を着実に推進するためには、文化施設を所管する国などの関係機関や地元区と連携して取り組むことが重要であります。今後、これらの関係者と協議する場を設置し、相互に協力しながら、上野恩賜公園が文化と歴史を体感できる緑豊かな公園となるよう整備を推進してまいります。
 次に、地方道路整備臨時交付金制度についてでありますが、本制度は、地域の課題に対して一体的に行われる必要のある複数の道路に関する事業に国費が一括して交付されるもので、個別事業の進め方は、地域の実情に応じて地方の裁量にゆだねられるなど、事業の重点化、効率化に資する柔軟な仕組みとなっており、東京の道路整備に重要な役割を果たしております。
 東京の最大の弱点である渋滞の解消を図る幹線道路ネットワークや連続立体交差などの整備を着実に進めるため、道路特定財源が一般財源化されたとしても、必要な財源を確保し、同様の仕組みを維持するよう国に強く求めてまいります。
 次に、連続立体交差事業の新規事業化に向けた今後の取り組みについてでありますが、連続立体交差事業は、踏切の遮断による交通渋滞や地域分断を解消するだけでなく、道路ネットワークの整備や沿線のまちづくりの促進に極めて効果の高い事業であります。
 このたび、踏切対策基本方針において鉄道立体化の検討対象になっている二十区間のうち、関連する道路整備計画やまちづくりへの取り組みの熟度などを踏まえ、七区間を事業候補区間として位置づけたところであります。
 このうち、既に新規着工準備箇所として採択された西武新宿線中井駅から野方駅間、京王線代田橋駅から八幡山駅間の二区間については、今年度、構造形式や施工方法などを検討し、事業化に向けた国との協議を進めてまいります。
 また、JR埼京線十条駅付近、京成本線京成高砂駅から江戸川駅間、西武新宿線野方駅から井荻駅間、井荻駅から東伏見駅間、東村山駅付近の五区間については、今後、技術的課題やまちづくりの進捗などを勘案し、財源の動向を踏まえながら、新規着工準備採択に向けて取り組んでまいります。
 次に、河川の魅力向上に向けた取り組みについてでありますが、河川の整備に当たっては、治水機能を確保しつつ、地域性を踏まえ、にぎわいあふれる緑豊かな水辺空間を創出することが重要であります。
 これまでも、隅田川や中川などでは、多くの人々に親しまれるスーパー堤防やテラスを整備してまいりました。また、緑が多く残る多摩地域では、人々が自然と触れ合え、魚や水鳥などにも優しい多自然川づくりを進めてまいりました。
 今後は、管理用通路などの緑化を計画的に進めるほか、川沿いの再開発事業などと連携し、川の魅力をまちづくりに生かせるよう、散策を楽しめる遊歩道や、水辺に近づける緩やかな護岸などの整備に取り組んでまいります。さらに、河川清掃や緑地の管理など、地域の方々と連携した活動を広め、豊かな水辺空間の創出に努めてまいります。
 最後に、防災船着き場の増設とその活用についてでありますが、防災船着き場は、震災等の災害時に、被災者の避難や緊急物資の輸送などに重要な役割を担う施設であります。また、地域の活性化や利便性の向上を図るため、こうした施設を平常時においても活用することは重要であります。
 平成十九年度に改定された東京都地域防災計画において、防災船着き場の役割や運用が明確化されました。これに伴い、隅田川においては、災害拠点病院の追加や新たな鉄道の開通、浅草の観光客の増加など、社会状況の変化を踏まえ、現在、船着き場の増設などを含めた防災船着き場整備計画の見直しを行っているところであります。
 また、平常時の利用については、利用者の安全確保や施設の管理運営など、関係機関と調整を図ってまいります。
 今後とも、水の都東京の象徴にふさわしい隅田川を目指し、着実に整備を進めてまいります。
  〔環境局長吉川和夫君登壇〕

○環境局長(吉川和夫君) 温暖化対策に関する四点のご質問にお答えいたします。
 まず、削減義務と排出量取引制度についてでございますが、都はこれまで、制度構築に向けて、幅広い事業者等の参加を得て意見交換会の開催を重ねるとともに、事業者団体の各種会議の場においても意見をお聞きするなど、多様な機会をとらえて事業者とのコミュニケーションを図ってまいりました。さらには、現行の地球温暖化対策計画書制度の運用実績や、EUなど海外事例の経験を踏まえるなどして制度設計を行い、今回の条例提案に至ったものでございます。
 今後、省エネルギー技術の現状と開発の動向を初め、CO2削減対策に関する知見を持つ専門家などによる削減義務率の検討会を設置するとともに、制度の対象となる事業者から十分に意見を伺うためのさまざまな機会を設け、実効性の高い制度の構築を進めてまいります。
 次に、中小企業の省エネ対策の促進についてでございますが、省エネ対策は、エネルギーコストの削減に寄与するものであり、適切に取り組まれれば、本来、中小企業にとって経営上のメリットになるものでございます。
 このため、都は現在、東京商工会議所の各支部への訪問などを行い、東京都地球温暖化防止活動推進センターが実施する省エネ診断の普及を進めており、今後は、東京都商工会連合会や都内の金融機関の協力も得て、省エネ診断の紹介を進めてまいります。
 また、お話の中小企業の省エネ対策を適正に評価し、CO2排出削減量が確実に買い取られる仕組みの構築は、中小企業の省エネ促進策として有効と考えられます。
 今後、こうした施策を含め、中小企業のさまざまな省エネ支援策の具体化に向け、積極的に検討を進めてまいります。
 次に、家庭部門の温暖化対策の推進についてでございますが、家庭のCO2削減を強力に進めるためには、省エネ型のライフスタイルへの転換を促す普及啓発活動を進めるとともに、住まいにおける電力やガス消費の大幅な削減を可能とする低CO2型のエネルギー機器の利用拡大を図ることが必要でございます。
 このため、都は、化石燃料を太陽エネルギーで代替する太陽光発電や太陽熱利用機器の飛躍的な拡大を図る仕組みづくりを行うとともに、家庭のエネルギー消費の約三割を占める給湯において、高効率給湯器の導入を図るための認定制度の構築と支援策の導入に取り組んでまいります。
 また、お話のとおり、家庭部門の対策を進めるためには、地域に即したきめ細かな対応ができる区市町村の取り組みを促進していくことが重要でございます。このため、都の持つ温暖化対策の技術に関する情報を提供するなど、区市町村の取り組みを後押しし、家庭部門のCO2削減を本格的に推進してまいります。
 最後に、低CO2型の都市づくりについてでございますが、都はこれまで、一定規模を超える建築物の新築等について、確認申請の時期をとらえ、建築物環境計画書の提出を義務づけ、個々の建築物の環境配慮を求めてまいりました。
 今後、本格的に低CO2型の都市づくりを推進するため、今回の条例改正案では、新築建築物の省エネ最低基準の義務化などにより建築物単体の対策強化を図る一方、大量のエネルギー需要が生じる大規模開発については、計画策定の早い段階に、開発地域全体で、未利用エネルギーの活用などエネルギーの有効利用を図るための計画作成を義務づけることといたしました。これにより、都市づくりにおいても地球温暖化対策を推進し、低炭素型社会の実現を目指してまいります。
   〔産業労働局長佐藤広君登壇〕

○産業労働局長(佐藤広君) 五点のご質問にお答えいたします。
 まず、環境ビジネスの振興についてですが、都は、「十年後の東京」において、環境関連産業を東京の将来を支える創造的都市型産業の一つとして、重点的かつ戦略的に育成することとしております。そのため、本年十一月に開催いたします産業交流展に、先進的な地球温暖化防止技術を有する環境関連分野の中小企業を全国から募りまして、ビジネスチャンスを拡大してまいります。
 一方、環境関連技術が市場で受け入れられるためには、あらかじめ有用性を実証する必要があるなど、事業化に向けた課題も存在いたします。今後、こうした課題を踏まえまして、技術の開発から実証、販路開拓の各段階に応じたきめ細かい支援を行うなど、より一層積極的に次代をリードする環境関連産業の育成に取り組んでまいります。
 次に中小企業の厳しい経営環境への対応策についてですが、国際競争の激化や原油、原材料価格の高騰といった状況のもと、中小企業が経営の安定を図っていくためには、現下の状況変化に応じた緊急対策に加え、中長期的な視点に立った経営基盤の強化が不可欠であります。
 そこでまず、原油、原材料高への緊急対策として、特別相談窓口を設置いたしますとともに、本年四月から原油・原材料高対策特別融資を実施いたしました。また、中小企業の経営基盤の強化に向けまして、中小企業振興公社の下請取引紛争解決センターにおいて、早ければこの夏にも、裁判外紛争処理、いわゆるADR機関の認証を取得し、下請取引のさらなる適正化を図ってまいります。
 さらに、中小企業と大企業の対等な取引関係の構築を目指し、本年度から基盤技術産業グループ支援事業を実施いたしまして、中小企業グループによる共同受注体制の整備等に対し、資金、ノウハウの両面から支援してまいります。
 今後とも、中小企業を取り巻く環境変化に対応した施策をタイムリーに展開してまいります。
 次に、中小企業の事業承継についてですが、東京の産業基盤を維持する上で、確実かつ円滑な事業承継は極めて重要であります。
 このため、まず、中小企業の経営者が、後継者の早期かつ計画的な育成を不可欠と認識して、みずから事業承継に取り組むよう、今年度新たに事業承継普及啓発セミナーを開催いたします。また、後継者等が経営戦略や相続に係る法令等を学ぶための事業承継塾を開催することに加えまして、事業承継について自主的な学習活動を行う中小企業のグループに対しまして、専門家を派遣してサポートするなど、これまでの相談窓口や融資制度の活用とあわせまして、中小企業における事業承継の取り組みを積極的かつ多面的に支援してまいります。
 次に、新銀行東京の決算の評価及び減資への対応についてですが、平成二十年三月期決算につきましては、前期決算と比べますと、営業経費の削減や貸倒引当金の減少によりまして財務内容の改善が見られるものの、依然としてデフォルトの発生が続いており、引き続き経営改善に向けた一層の努力が必要であると考えております。
 また、今回の減資につきましては、過去の負の遺産である繰越損失を一掃し、財務体質の改善を図ることができることから、都といたしましては、新銀行東京から減資の提案があれば、前向きに受けとめてまいりたいと考えております。
 最後に、新銀行東京における最近の取り組み状況についてですが、新銀行東京におきましては、再建計画に基づく効率的な業務執行と、中小企業への円滑な資金供給の確保を図っていくことが必要であります。
 新銀行東京は、本支店を新宿に集約する一方、資金繰りを初めとした相談を行う融資相談コーナーを、今月から、秋葉原の中小企業振興公社を初め城南、多摩の中小企業振興センターに、また、八月には城東のセンターにそれぞれ開設し、都内各地域の中小企業者の利便性の確保に努めてまいります。
 また、公共工事受注者に対する支援として、従来の商品に加え、工事着手後のより早期の段階での資金調達を可能とする新たなスキームを七月から開始いたします。
 都は、今後とも、新銀行東京が中小企業への継続支援に軸足を置きつつ、経営再建が着実に達せられるよう全力で支援をしてまいります。
   〔下水道局長前田正博君登壇〕

○下水道局長(前田正博君) 下水道事業におきますCO2削減の取り組みについてでございますが、下水道局はこれまで、いち早くアースプランを策定し、民間と連携して新技術を開発、導入するなど、京都議定書で定める六%削減に努めてまいりました。
 昨年末には、温室効果ガスの削減と同時に、資源化した汚泥を発電燃料として活用する汚泥炭化炉を稼働させ、さらに本年度には、汚泥をガス化して発電に有効活用する汚泥ガス化炉の建設に着手いたします。また、この五月からは、日本で初めてとなる新型太陽光発電システムの実証実験も開始したところでございます。
 しかし、カーボンマイナス東京の実現にはなお一層のCO2削減対策が求められており、従来の社会システムや技術の延長にとどまらず、大学や民間企業と緊密に連携して、先進的な技術や新しい発想による画期的な技術の研究開発を進める必要がございます。
 このため、産学と連携した研究開発を強化する拠点として、下水道技術研究開発センターを砂町水再生センターに設置し、開発した技術につきましては、当局施設に積極的に導入して実用化を支援することとしております。
 こうした取り組みの成果を全国に発信し、下水道事業全体のCO2削減に貢献してまいります。
   〔都市整備局長只腰憲久君登壇〕

○都市整備局長(只腰憲久君) 九点のご質問にお答えいたします。
 まず、環状第三号線についてでございますが、環状第三号線は、区部における骨格幹線道路の一つでございまして、交通渋滞の解消、環境改善、防災性の向上などを図る上で重要性の高い路線でございます。
 このうち、お尋ねの上野から目白通りまでの区間でございますが、歴史的な街並みが残る地域であることなどから、都市計画道路の整備方針におきまして見直しの検討を行うこととしております。このため、先月には、都と地元区で構成される検討会を設置し、関連する都市計画道路とあわせて、計画の見直しに着手いたしました。
 今後、地元区が行う地域のまちづくりとの整合を図るなど、さまざまな角度から道路線形や構造の検討を深め、計画案の策定に向けて取り組んでまいります。
 次に、駐車対策についてでございます。
 交通渋滞の解消や物流の円滑化のためには、都市計画道路の整備などによる交通容量の拡大に加えまして、駐車車両の受け入れ施設の整備促進などの駐車対策が重要であると認識しております。
 都はこれまで、荷さばき車両対策として、高架下都有地を活用した施設の整備や、約二百六十カ所のコインパーキングを荷さばき可能とするなどの対策を講じてまいりました。また、自動二輪車につきましては、昨年五月に施設整備のガイドラインを策定し、駐車場事業者に働きかけることなどにより、約四千六百台を超える駐車スペースを確保してまいりました。
 引き続き、都有地の活用や区市などにおける取り組みを支援するとともに、既存ビルの駐車施設を有効活用する仕組みの検討を進めるなど、駐車対策を推進してまいります。
 次に、商店街などにおける物流対策への支援についてでございます。
 荷さばきスペースの不足など物流の課題を解決するには、商店街や運送事業者などさまざまな関係者が連携し、地区の特性に応じました取り組みを行うことが重要でございます。このため、都は、支援策の一つとして、地区物流効率化認定制度を近々創設する予定でございます。
 この制度は、物流改善に向け、関係者が作成した計画を都が認定しまして、道路整備保全公社駐車場の優遇的な利用や、施設整備等に対する産業力強化融資の活用を可能とするなど、関係者の取り組みを支援するものでございます。
 また、本制度のガイドラインを作成し、説明会を開催するなど、円滑な運用を図ってまいります。
 今後とも、今回の取り組みを初め、関係者との連携により、地区の物流改善に努めてまいります。
 次に、都営住宅についてでございます。
 まず、入居に係る収入基準等の改正についてでございますが、昨年三月に策定した東京都住宅マスタープランにおいては、所得や家賃の水準を踏まえた設定となるよう、適宜見直しを行うことが重要としております。
 国による今回の改正は、収入基準や家賃制度について、平成八年以来、十年ぶりに見直しを行ったものでございます。
 都としましては、収入基準の引き下げや高額所得者の明け渡し促進により、真に住宅に困窮する世帯の入居機会拡大が見込まれることから、都民の住まいのセーフティーネットとしての機能を一層強化するものと認識しております。改正の趣旨に沿って、今後、的確に実施してまいります。
 次に、現在入居中の世帯への負担軽減についてでございます。
 国は、政令改正に当たりまして、家賃が上昇する場合に、五年間で段階的に実施する等の経過措置を講じております。
 都としては、入居中の世帯において、国の措置を講じてもなお負担の変化が大きい場合には、さらに都独自の激変緩和措置を実施するなど、十分な配慮を行っていく必要があると考えております。
 このため、今回の改正に伴う家賃の変動の見込みを踏まえ、入居を希望しながら入れない方々との均衡も考慮しつつ、負担の軽減に向けた対応を今後検討してまいります。
 次に、建てかえで供給する小世帯向けの住宅についてでございます。
 都営住宅の建てかえに当たりましては、居住者の世帯人数により基準を設け、住みやすい間取りとなるよう工夫しながら住宅を供給してまいりました。
 少子化が進展する中、安心して子どもを育てられる環境を整えていく上で、生活の基盤である住宅の果たす役割が重要であり、都営住宅におきましても、こうした観点に立った供給が一層求められております。
 このため、小世帯向けの住宅については、若年ファミリー世帯が安心して子育てできるよう、面積規模など必要な見直しを行ってまいります。
 次に、民間建築物の耐震化についてでございます。
 都はこれまでも、安価で信頼できる耐震技術の普及など、民間住宅の耐震化に取り組むとともに、百貨店など多くの人が利用する建物につきましては、関係団体との連絡会を通じて、所有者等への働きかけを行ってまいりました。
 加えて今後は、建物所有者への戸別訪問を行うローラー作戦や、九月の防災週間と一月の阪神・淡路大震災発生日の時期に合わせた耐震キャンペーンの実施など、普及啓発活動に一層力を入れてまいります。
 さらに、今年度創設したマンション耐震改修助成制度や、対象を全路線に広げた緊急輸送道路沿道建物の耐震化助成制度などによりまして、建物所有者の取り組みを積極的に支援し、民間建築物の耐震化を促進してまいります。
 次に、マンションの耐震化についてでございます。
 都の補助制度の窓口となるすべての区市と協議いたしまして、既に半数を超える区で助成に向けた体制を整えておりまして、引き続き強力に働きかけを重ねてまいります。
 また、管理組合への支援として、民間の専門分野の九団体と設立したマンション耐震化促進協議会との連携によりまして、耐震相談窓口を四月に設置いたしました。
 さらに、耐震化についての啓発用パンフレットを作成し、今月から対象となる全管理組合に配布いたします。
 今後、区市や関係団体との連携を強化し、マンション耐震化の一層の促進に鋭意取り組んでまいります。
 最後でございますが、耐震化の表示についてでございます。
 耐震診断により耐震性が確認された建物や耐震改修を実施した建物にその旨の表示を行うことは、利用者の安心を確保するとともに、建物所有者の耐震化への取り組みを促す上で有効と考えております。
 都は、一定の耐震改修を行った建物に対し、改修済みであることを証するプレートを交付する独自の取り組みを行ってまいりました。こうした取り組みを進める動きが大きく広がりまして、ことしの二月には、耐震化を推進する全国組織によりまして、耐震診断・耐震改修マーク表示制度が創設されました。
 今後は、区市や関係団体との連絡協議の場を通じて、この制度の早期普及に向け、取り組んでまいります。
   〔財務局長村山寛司君登壇〕

○財務局長(村山寛司君) 二点のご質問にお答えをいたします。
 まず、防災上重要な都立建築物の耐震化についてでございますが、平成十八年度末現在の耐震化率は約九〇%となっております。
 これらの都立建築物は、多数の都民に利用されること、災害時における活動拠点や避難施設になることから、耐震化を早期に完了させることが極めて重要であります。このため、都は本年三月、東京都が所有する防災上重要な公共建築物の耐震化整備プログラムを作成いたしました。
 このプログラムに基づきまして、災害対策や応急活動の中心となる消防、警察、学校、病院など、防災上特に重要な都立建築物につきましては、原則、平成二十二年度末までに耐震化を完了するべく、現在、鋭意取り組みを進めているところでございます。また、それ以外の建物につきましても、可能な限り早期に耐震化を完了するよう、積極的に取り組んでまいります。
 次に、減資が行われた場合の減債基金積み立てへの対応についてでございますが、都は、新銀行東京設立当初の出資金一千億円の財源といたしまして、七百億円の都債を発行しております。この出資債は、地方財政法の規定等によりまして、将来にわたり出資が維持されることを前提にしておりますので、減資が行われた場合には、減債基金への積立時期を繰り上げて実施することが必要となります。
 その場合、積み立てをどのように行うかにつきましては、今後具体的に検討していくことになりますが、金利負担の軽減、手数料の引き下げなど、財政的な創意工夫を凝らしながら、可能な限り早期に適切な対応を行い、都民生活や財政への影響を最小限にとどめるよう努力をしてまいります。
   〔水道局長東岡創示君登壇〕

○水道局長(東岡創示君) 水道管の耐震強化と東部地域への重点化についてでありますが、これまで老朽化した管については、強度の高いダクタイル鋳鉄管へ取りかえてきておりまして、さらに、管そのものの強化に加え、阪神・淡路大震災を契機として、抜け出し防止機能のある耐震継ぎ手管を採用し、管路の一層の耐震性向上を図ってきております。
 東部地域につきましては、揺れやすい軟弱な地盤であることから、平成十八年の首都直下地震による東京の被害想定においては、特に甚大な被害が想定されております。このため、東部地域におきましては、これまで以上の取り組みが必要であり、今後、劣化が見込まれる総延長約一千六百キロメートルに及ぶ管路の取りかえについて、新規に事業化を図り、積極的に実施してまいります。
 次に、震災時において通水を優先する復旧方法についてでございますが、多くの地域で被害が生じる状況の中、復旧困難な箇所におきましては、路上に仮配管を行う方法が迅速な通水を確保する上で有効であると考えます。
 例えば、倒壊した建物が路上にあり、掘削して水道管の復旧を行うことが困難な場合や、橋梁に添架された水道管が被害を受け、復旧工事が複雑になるなどのケースでは、本復旧よりも仮配管による復旧の方が、より早期に通水が可能となります。
 このため、復旧用の資材の調達などについて検討を行い、仮配管方式の積極的な導入を図ってまいります。
   〔福祉保健局長安藤立美君登壇〕

○福祉保健局長(安藤立美君) 八点についてお答えをいたします。
まず、医学生に対する奨学金貸与についてであります。
 都内におきましては、小児、周産期などの医療を担う医師の養成が急務であります。このため、国の緊急医師確保対策を活用し、都が指定した大学医学部の定員枠を拡大するとともに、奨学金貸与制度を創設し、平成二十一年度から九年間で四十五名の医師を養成することといたしました。
 この制度創設に際し、都は独自に、医師免許取得後九年以上、都内の小児、周産期、救急、僻地医療に従事することを条件といたしました。こうした取り組みによりまして、地域で不足する医療を担う医師を着実に確保してまいります。
 次に、中学三年生までの医療費助成についてであります。
 都では、中学三年生まで医療費の自己負担を二割に軽減することを目的として助成制度を開始し、昨年十月から都内すべての区市町村で医療費助成事業がスタートをいたしました。助成内容の拡大に当たりましては、ご指摘の点も踏まえながら、実施主体である区市町村と十分に話し合いを行うことが重要であると考えております。
 今後、事業の実績等を踏まえまして、実施方法や実施時期などについて区市町村と協議し、具体的な内容について検討を進めてまいります。
 次に、妊婦健康診査の拡充についてであります。
 昨年、国が最低限必要な健診の回数を五回と示しましたことから、都と区市町村、医療機関等で健診の公費負担のあり方について検討を重ねまして、この四月から、すべての区市町村が少なくとも五回以上の公費負担を実施しております。
 今後、ご提案の趣旨や実施主体であります区市町村の動向も踏まえ、国が望ましいとしております十四回の妊婦健診の公費負担に向けて必要な財源措置を行うよう、国に強く働きかけてまいります。
 次に、長寿医療制度についてであります。
 都は、運営主体である後期高齢者医療広域連合に対し、法定の財政負担に加え、円滑な運営のための財政支援や助言、指導を行っておりますけれども、現在、国におきましては、制度開始以降の状況を踏まえ、低所得者層への保険料の軽減などの改善策を検討しております。
 都といたしましては、国の責任において運営実態を踏まえた必要な改善を講じるとともに、高齢者の方への周知を行うよう、強く求めてまいります。
 また、制度の趣旨や仕組みについて十分な理解が得られるよう、都としても、広域連合や区市町村と連携して、わかりやすい広報の推進に努めてまいります。
 次に、介護報酬等に関する国への提言についてであります。
 昨年、都は、賃金や物価水準等の地域差を適切に反映した介護報酬とするよう提言をいたしましたが、その後の調査結果から、改めて、多くの特別養護老人ホーム等で事業収支が悪化をし、離職者の割合も高いなど、厳しい経営状況が明らかになったところでございます。
 このため、今回は、昨年の内容に加えまして、介護人材の定着、確保を図るため、介護福祉士等の資格の有無や職務経験などを適切に評価できる介護報酬とすることなどを提言いたしました。
 また、地価の高い大都市の実情を踏まえて、特別養護老人ホームについては、施設建物を借り受けて設置できるよう、規制緩和を求めております。
 今後とも、来年度の介護報酬改定に向けて、あらゆる機会を通じて国に働きかけてまいります。
 次に、新型インフルエンザ対策についてであります。
 新型インフルエンザによります健康被害と社会的、経済的混乱を最小限に抑えるためには、国が中心となって事前の対策を十分に講じておくことが重要でございます。そのため、都は、国に対して、保健医療体制の整備に関する緊急提案を行うとともに、抗インフルエンザウイルス薬や個人防護具の備蓄等、独自の取り組みを進めてまいりました。
 しかし、国の動きは遅く、現在、プレパンデミックワクチンの備蓄は二千万人にとどまっており、新型流行後のパンデミックワクチンを短期間で生産できる体制もできておりません。今後、パンデミックワクチン及びプレパンデミックワクチンの生産体制の強化を国に対して強く求めてまいります。
 また、ワクチンの接種対象や優先順位もいまだ定まっていないところでありまして、このため、国が具体的な接種計画を明確化し、あらかじめ国民に十分な説明を行うよう提言してまいります。
 なお、本年度、医療従事者等六千四百人を対象としてプレパンデミックワクチンの臨床研究を実施いたしますが、その結果についても、都民、国民に速やかに公表するよう、働きかけてまいります。
 都としても、国内外の情報収集や都民への普及啓発に努めるとともに、現在、約百万人分を備蓄しております抗インフルエンザウイルス薬について、備蓄量の大幅な増大を検討してまいります。
 次に、新型インフルエンザ発生時の医療体制についてであります。
 都は、本年五月に、新型インフルエンザ発生時の医療提供体制ガイドラインを策定いたしました。この指針は、平成十九年三月に策定をいたしました新型インフルエンザ対応マニュアルをより具体化し、保健所、区市町村、医療機関等の関係機関が発生段階に応じて担う役割と連携のあり方などを明確に示したものであります。現在、指針をもとに、地域医療体制の確保に向けまして、都内十のブロックで協議会を順次立ち上げ、検討を進めております。
 今後、協議会では、医療機関ごとの具体的な役割分担や資機材の備蓄方法等を協議するとともに、実践的な訓練や研修会等を実施する予定でございまして、こうした取り組みを通じて、地域における新型インフルエンザ対策の強化に努めてまいります。
 最後に、BSEの全頭検査についてであります。
 国は、食品安全委員会の科学的評価を踏まえて、平成十七年に生後二十カ月以下の牛を検査対象から除外いたしましたが、自治体がそれらの検査を自主的に行う場合の費用補助につきましては、最長三年間の経過措置を設けました。
 本年七月末にこの経過措置が終了するに当たり、国は、生産流通現場での混乱を回避するため、全自治体が一斉にこの自主検査を終了すべきと通知をいたしましたが、多くの自治体は全頭検査の継続を表明しております。
 都は、都民の安心を確保する観点や、流通現場の要望などを総合的に勘案し、八月以降もこれまでと同様に全頭検査を実施してまいります。
   〔病院経営本部長秋山俊行君登壇〕

○病院経営本部長(秋山俊行君) 都立病院における医師確保などに関する今後の展望についてでございますが、医師確保については、ご指摘のございましたとおり、議会のご支援をいただきまして、これまで、医師の給与改善や若手医師の育成を図る東京医師アカデミーの開講など、さまざまな取り組みを行ってまいりました。
 この結果、病院現場からも、医師離れに歯どめがかかり、新たな医師確保の機会が広がったという声が届くなど、着実にその効果があらわれてきているところでございます。
 また、ご質問の分娩の再開につきましては、地域からの要望が強いことから、病院経営本部といたしましても、産科医の確保に特に力を入れて取り組んでいるところでございまして、具体的には、今般の医師確保策の医療界への周知や各大学医局への働きかけなどを、本部、病院を挙げて積極的に行うことによりまして、現在分娩を休止しております都立豊島病院におきまして、常勤の産科医四名を確保することができました。このため、地域の医療機関との役割分担を踏まえ、これまで豊島病院が担ってきた、帝王切開が必要となるなどのリスク管理が求められる分娩に対応できるよう、この秋を目途に準備を進めているところでございます。
 引き続き、来年度の財団法人東京都保健医療公社への運営移管に向けまして、地域医療の充実を図るよう、万全の準備を行ってまいります。
 また、同様に分娩を休止しております同公社の荏原病院におきましても、ことしじゅうに産科医一名を採用し、平成二十一年度にはチームとして産科医の派遣を受ける見通しがつきましたことから、その後の分娩再開に向け、具体的な準備を進めていくと聞いておりまして、病院経営本部といたしましても、公社に対し必要な支援を行ってまいります。
   〔中央卸売市場長比留間英人君登壇〕

○中央卸売市場長(比留間英人君) 築地市場の移転に関する三点のご質問にお答えをいたします。
まず、豊洲地区における詳細調査の結果と対策の方向性についてでございます。
 敷地全域にわたる四千百二十二カ所の詳細調査の結果、土壌から環境基準の四万三千倍、地下水から一万倍のベンゼンが、それぞれ一カ所で検出をされました。しかし、敷地全域がこのような高濃度の物質で汚染されているわけではなく、その範囲は、都市ガス製造時の旧空き地区域の極めて限定された場所でございます。
 この調査結果に基づき、専門家会議では、土壌について、環境基準を超える汚染物質をすべて除去いたしますとともに、深さ四・五メートルまでの土壌の入れかえと盛り土を行い、地下水についても、最終的に環境基準以下に浄化することとし、あわせて、施設開場後も水位、水質を監視していくなど、これまで予定していた対策をより強化する内容で検討が進められております。
 これらの対策により、仮に人が生涯にわたってこの土地に住み続けたといたしましても、健康への影響はなく、まして、生鮮食料品を扱う市場の安全・安心は十分確保されるとしております。
 現在、詳細調査により、土壌から環境基準を超える汚染物質が検出された箇所などで、深さ方向に、より詳しい土壌ボーリング調査を実施しており、専門家会議では、この調査結果を確認の上、七月には提言をまとめる予定でございます。
 次に、移転に向けた市場業者の思いと、現在地再整備の可能性についてでございます。
 去る五月二十七日、築地市場の業界から、知事と都議会に出された豊洲新市場建設推進の要望書は、厳しい経営環境を踏まえ、市場の将来を真剣に考え、移転を進めようとする現場からの切実な思いであると認識をしており、この要望書が築地市場の大多数の団体の連名で提出されたことを重く受けとめております。
 現在地再整備につきましては、敷地のほぼすべてが利用されており、再整備工事に不可欠な種地が確保できないこと、敷地が狭隘なため、品質管理の高度化や新たな顧客ニーズに対応する各種施設を整備する余地がないこと、アスベスト対策を含め、営業しながらの長期間で困難な工事となるため、顧客離れなど、市場業者の経営に深刻な影響を与えることなどから、築地市場の再整備は不可能でございます。
 また、財政面においても、中央卸売市場会計が保有する資金では、現在地再整備に要する事業費を賄えず、跡地の売却収入という補てん財源がないことから、実現性のある計画を策定することはできません。
 次に、豊洲地区が最適と判断した具体的な条件と代替地についてでございます。
 移転を決定した当時の検討におきまして移転先の条件としたのは、一つには、広い駐車場や荷さばきスペースを配置できる約四十ヘクタールのまとまった用地が確保できること、二つに、大消費地である都心部の周辺で、交通条件の良好な位置にあること、三つ目に、築地がこれまで築き上げてきた商圏に近く、機能、経営面で継続性が保てる位置にあることなどでございます。
 この条件で晴海、有明北地区など五地区を候補地として比較検討を行った結果、すべての条件を満たす豊洲地区に決定したものでございます。
 現在、この決定から七年を経過し、取扱量や流通環境に変化が見られることから、条件を再度確認いたしましたが、新たな顧客ニーズにこたえる施設や、緑化など環境に配慮した整備の必要性、消費地からの交通アクセス及び買い出し人などの利便性確保の観点から、当時の条件は今日においても妥当でございまして、移転先としてふさわしい四十ヘクタールのまとまった用地は、豊洲以外に見出し得ない状況にございます。

○議長(比留間敏夫君) この際、議事の都合により、おおむね二十分間休憩いたします。
   午後三時十三分休憩

   午後三時三十八分開議

○副議長(石井義修君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 質問を続行いたします。
 百二十一番大沢昇君。
   〔百二十一番大沢昇君登壇〕

○百二十一番(大沢昇君) 私は、都議会民主党を代表して、都政の主要課題について知事並びに関係局長に伺います。
 まず、先日起きた岩手・宮城内陸地震について述べます。
 今回の地震も、発生予測が困難な直下型で、しかも、事前評価では地震が起こりにくいと思われていた地域での地震であり、地震列島日本では、どこででも大きな地震が起こり得ることを改めて再認識させられる地震でした。
 今も現地では、行方不明者の捜索が続けられており、一人でも多くの方々の生存が確認されるよう願うものです。同時に、不自由な避難生活を送られている皆様にお見舞い申し上げるとともに、不幸にも犠牲となられた方々のご冥福をお祈りいたしたいと思います。
 こうした自然災害は、この間、国内外で続いており、約一カ月前には中国四川省で同じ内陸直下型地震が、そして、その十日前にはビルマがサイクロンに襲われています。こうした自然の猛威を防ぐすべはありませんが、予測し、備え、被災後には国内外の連携による迅速な救援、救命によって被害を最小限にとどめていく努力が常に求められています。
 その一方で、先日の秋葉原では、人を殺したかった、だれでもよかった、こんな理不尽な動機で無辜の人々が一人の人間に襲われ、殺され、傷つけられました。被害者やご遺族の悲しみ、怒りを思えば、言葉もありません。
 警視庁には、模倣犯の犯行を徹底的に抑制する警戒態勢をとるとともに、犯行の経緯、動機の解明はもちろんのこと、戦闘用ナイフの取り締まり、ネット対策のほか、犯人の心理、事件の社会的背景など、あらゆる面から分析を行い、このような犯罪の抑止につなげていただきたいと思います。
 さて、さきの所信表明において石原知事は、後期高齢者医療制度、新銀行東京、築地市場の移転問題、中国四川大地震といった都民が注目する課題について、一切触れられませんでした。
 そこでまず、後期高齢者医療制度の廃止について伺います。
 後期高齢者医療制度により、旧制度が持っていた高齢者の健康維持や増進への取り組み、福祉的役割がなくなるなど、制度の持つさまざまな問題点が明らかとなっています。政府・与党は、また見直しを提案していますが、発足わずか二カ月で二転三転しなければならないこの制度には、すべての世代が納得をしていません。
 加入者の多くは年金生活者であり、収入はほとんどふえませんし、年をとれば、だれでも体力が落ち、持病の一つくらいはあるのが普通です。そういう七十五歳以上の高齢者を対象とする以上は、当然、福祉的要素が強く求められます。
 また、広く薄くリスクを負担するはずの保険で、後期高齢者だけを他の世代と切り離すという制度設計自体に無理があり、将来の保険料高騰を招く仕組みとなっているのです。
 制度を支える若年者の側も、高齢者数の増加に伴って、十七年後には十八兆円へと増大する高齢者の医療費を見据え、むだをなくすべきとはいっても、このような制度をつくれとはいっていません。
 今年度、国の制度に従って算出された東京の平均保険料は九万円という高さだったため、東京都と区市町村は、法定負担金に加え、約百十億円の補助を投入せざるを得ませんでした。東京都の後期高齢者医療制度の加入者の状況を見ると、半数以上は低所得者に分類されますから、医療費が増大していった場合に過大な保険料負担としないためには、都や区市町村からの補助を増大させざるを得ません。
 このように、制度内で適切な負担と給付の調整もできないのが後期高齢者医療制度であり、目の前の帳じり合わせのためにつくられたものとしかいいようがありません。
 東京都としても、国に対して廃止を求め、高齢者を支えるに足る医療保険制度の改革を実現するよう、強く求めていくべきと考えますが、知事の見解を伺います。
 次に、新銀行東京について伺います。
 石原知事が不退転の決意と述べていた再建計画で、単年度黒字を想定している三年後の決算が発表されるころには、知事の任期は終わっています。このまま、だれも責任をとらない、何も明らかにされないまま税金がむだに失われていくことで、本当にいいのでしょうか。
 自民党と公明党との賛成で四百億円の追加出資が可決された後、今度は減資の話が出てきました。石原知事は、六月六日の定例会見で、ぜい肉を落として身軽になる、どこの企業でもやっていると述べていますが、減資のもととなる資本金のうち、一千億円は都民の税金です。それをどこの企業でもやっていると安易に応じることは、断じて認めることはできません。
 仁司さんや森田さんあるいは津島さんと、経営者が次々とかわる中で、新銀行の発案から設立、運営まで一貫してかかわってきたのは、一体だれなのでしょうか。
 私たちは、新銀行の失敗は石原知事の責任だと考えますが、知事があくまでも旧経営陣の責任と強弁するのであれば、まず、民事や刑事の訴訟を提起することで、その責任を問うべきです。責任を問うことなくして、減資を認めることなど到底あり得ないと考えますが、石原知事の見解を伺います。
 新銀行では、三月十日に発表した調査報告書に基づき、経営責任との因果関係をどう結びつけるのかを検討するために、さらに専門家に依頼しているということです。これでは結論の引き延ばしで、責任問題をうやむやにしようとしているとしか思われません。
 新銀行では、結論をいつごろ出し、旧経営陣をいつごろ訴えるつもりなのか、見解を伺います。
 また、新銀行東京がいつまでも旧経営陣を訴えないのであれば、大株主である東京都が率先して株主代表訴訟を起こしていくべきと考えますが、石原知事の見解を伺います。
 さらに、調査報告書の全文の公開について、東京都は、訴えを提起するための重要な資料であることや、個人情報が含まれることを理由に拒んできました。しかし、私は、旧経営陣への訴えが提起された段階において、個人情報をマスキングするなどして、調査報告書の全文公開に踏み切るべきだと考えますが、改めて見解を伺います。
 さて、六月下旬には、新銀行東京の株主総会が予定されています。株主総会では、新銀行東京の減資が提案されると思われますが、責任を問うことのないまま減資だけに応じることは、都民の理解は得られないものと考えます。
 また、東京都との業務連携について、他の金融機関とも連携可能なメニューを新銀行だけに優先的に発注することは、形を変えた追加出資にほかなりません。むしろ、新銀行の売却などを見据えて、安易な事業展開は中止すべきです。さらに、経営情報の公開について、新銀行が自主的に行っていくよう具体的に提案していくべきだと考えています。
 私は、このような視点から、六月下旬の株主総会に向けて、都は積極的に発言していくべきだと考えますが、大株主である東京都の取り組み方針について伺います。
 新銀行東京の売却や事業譲渡などに関して、石原知事は、追加出資後、速やかに第二ステージに移ると発言していました。その後、五月二十二日には、近畿産業信用組合が新銀行の支援を表明し、六月二日には津島社長が、外資も含めて、資本提携や買収などの話が二、三件ある旨発言していました。
 東京都としても、他の金融機関との連携や営業譲渡などについて積極的に働きかけていくべきと考えますが、現時点での取り組み状況について見解を伺います。
 また、新銀行東京の情報公開については、四百億円の追加出資が可決された途端、またもとの状態に戻ってしまうのであっては、経営監視の責務さえ果たせません。少なくとも、予算議会で提出されていた月ごとの融資状況や不良債権額などを初め、四半期ごとの経営情報は、議会からの請求を待たずして自主的に公開されるべきであると考えますが、情報公開についての見解を伺います。
 新銀行での関係書類の隠ぺいや改ざん、破棄などについて、さきの予算委員会では、東京都は、新銀行において適切に対応すべき事項だと答弁していました。しかし、この間、既存融資先が、改めて新銀行から書類の提出を求められたなどという話も聞こえてきます。店舗を一カ所に集約するのをいいことに、不都合な書類を破棄などしたりすることは、あってはなりません。
 そこで、改めてこの間の新銀行東京における資料や関係書類、データなどの隠ぺい、改ざん、破棄などはないといっていいのか、見解を伺います。
 新銀行の経営監視について、四月一日には都庁内に金融監理室が立ち上がり、今月には銀行内に経営監視委員会が設立される予定です。しかし、東京都へのヒアリングでは、何を監視するのか、これから検討するとの回答で、その実効性は心もとない限りです。
 一方で、中小企業の経営者からは、完済したのに貸してくれない、もう借りるのはやめた、借入先に新銀行の名前があると企業イメージが落ちるので、そもそも借りないといった声もあり、融資縮小の再建計画が妥当なものであったかどうかなど、議会としても注視していく必要があります。
 再建計画に移行してからまだ二カ月半ですが、融資実績や不良債権額など、再建計画どおりに推移しているのか、東京都における経営監視の状況について伺います。
 次に、築地市場の移転問題について伺います。
 この間、築地市場の移転予定地である豊洲地区について、土壌からは環境基準の四万三千倍、地下水からは環境基準の一万倍のベンゼンなどが検出されています。私の選挙区、江東区の豊洲には、現に住んでいる人も多いので、豊洲は汚染されていると宣伝されるのは、正直いっていい感じがいたしません。しかし、あえて申し上げるならば、この豊洲地区は、もはや市場の移転先として不適切ではないかと多くの都民が感じているのではないでしょうか。
 こうした都民の不安や疑問が高まる中で、改めて築地市場の移転問題を検証すべきです。もちろん、現在地再整備がとんざしてしまった経緯も承知していますが、アスベストへの対応なども含め、新技術や新工法はないのか、本当に種地が確保できないのか、あるいは、知事のいう外環沿いなどを含め、他の移転候補地は全く考えられないのかなど、あらゆる事態を想定して多様な検討をしていくべきだと考えます。
 石原知事は、五月二十三日の定例記者会見において、予算のことも含めて、これから現在地再整備が一つの検討の主題になるかもしれないし、ならないかもしれないと含みのある発言をしていますが、築地市場の移転問題に関して、知事の見解を伺います。
 私たちは、万が一、豊洲での整備を進めていくにしても、築地市場の移転問題を検証する上で、土壌汚染対策費用や都の負担、事業スケジュールなどについても明らかにしていくべきだと考えます。
 五月十九日と三十一日に開催された専門家会議では、地下二メートルまでの土壌をすべて入れかえることなどの対策案が示されましたが、これを受けて、各マスコミでは、平成二十四年度に予定していた開業時期が三年ほどおくれる、あるいは、六百七十億円とも見積もっていた土壌汚染対策費が、一千億円ないしは一千三百億円に膨れ上がるなどと報じられています。
 既にこれらの数字が既成事実となっているようですが、東京都は、現時点において、事業スケジュールの見込みや土壌汚染対策費用の見積もりについて、どのように試算しているのか、伺います。
 土壌汚染対策の費用負担について、私は、昨年六月二十一日の経済・港湾委員会において、新たに土壌汚染が見つかった場合、その処理はだれが行い、費用はだれが負担するのか、質問してきました。これに対して、東京都は、汚染原因者の負担だと明確に答弁した上で、操業に由来するものの対策費用は、基本的に汚染原因者である東京ガス株式会社が負担すべきだと述べていました。
 しかし、一方で、専門家会議が打ち出した、汚染の有無にかかわらず土壌をすべて入れかえる対策では、費用のすべてを原因者に求めるのは困難であると思われます。私は、汚染者負担の原則から、東京ガスに対しても適正な負担を求めていくべきと考えますが、東京都はどのような考え方で、どのように東京ガスに負担を求めていくのか、見解を求めます。
 約四十ヘクタールの敷地で地下二メートルまでの土壌をすべて入れかえるとなると、単純計算でも八十万立米の土壌を処理しなければなりません。しかし、今の社会状況において、汚染土壌をトラックに積んでどこかへ運んで処理することは、受け入れ先の理解を得られないだけでなく、積みかえや運搬の際の飛散などを心配する周辺住民からの理解をも得られにくいというのが現状であります。
 専門家会議での提言を受けて、具体的な処理方法については、今後、具体的な検討がなされるのだとは思いますが、周辺住民への影響なども含め、汚染土壌の運搬や処理についてどのように考えているのか、見解を求めます。
 次に、新型インフルエンザ対策について伺います。
 都は、新型インフルエンザ行動計画、対応マニュアルを策定しています。この中で、都民の三〇%、三百八十万人が感染すると予測しており、抗インフルエンザ薬タミフルを都備蓄分、国備蓄分、市場流通分とあわせて確保することを想定し、都は約百万人分を備蓄しています。三百八十万人が一度に感染するわけではないにしても、いざ大流行した場合には、多数の医療機関への供給が必要となります。このままの備蓄で、時期を逸することなく、必要とする医療機関に必要な量が行き渡るかどうかは疑問です。
 さらに、医療関係者からは、新型インフルエンザの治療を行うのに必要な分を考えると、より多くの備蓄が必要との指摘もあります。
 流行時にも診察を続けなければならない医療関係者にとっては、万全の備えがなされているのか懸念があって当然です。医療機能の維持を求めるのであれば、バックアップをしっかりしなければならないと考えます。抗インフルエンザ薬の備蓄増強を含めた必要な医療資器材の確保など、新型インフルエンザ対策、発生に備えた医療体制の強化に取り組む必要がありますが、見解を伺います。
 また、都庁みずからが都民生活に必要な業務を遂行していくことが必要です。そのため、職員一人一人がみずからの身を守れるよう、しっかりとした準備をしていくことと、そして、自分がどう動くべきなのか把握していなければなりません。各部署の優先業務特定やその業務に従事する職員の確保、職員や家族の安全確保などを検討することが不可欠です。
 これらの検討を踏まえ、新型インフルエンザ発生を前提とした都庁業務の継続計画、すなわちBCPを早急に策定することが必要と考えますが、見解を伺います。
 流行の初期段階は、指定医療機関と専門家を有する保健所が中心となって封じ込め作戦が実施されます。しかし、この時期を超えてしまうと、専門家による封じ込めから、多数発生した患者への、各自治体や地域の関係者との連携した対応へと段階が移ることになり、自宅療養への支援など各自治体による対応が必要とされます。まさに地域力が試されることとなります。
 都内区市町村の状況を見ると、計画や詳細なマニュアル、区役所の窓口業務一本化や、感染者が出た場合の職員確保策に取り組み、具体的なシミュレーション訓練を実施して備えているところもありますが、まだまだ進んでいないところも多くあるようです。早急にすべての区市町村で万全の備えがなされるよう、しっかりと支援すべきですが、どのように取り組むのか、伺います。
 いつ新型インフルエンザが発生してもおかしくないといわれている中、基本的な情報が不足し、都民一人一人が備えをするにも、流行時に適切な行動をとるにも、どうしていいのかわからない人が大半であり、相変わらず情報不足であります。
 例えば、震災に関する情報は、受け手の関心が高く、テレビや新聞、その他の場面で多く発信されており、地震のときにとるべき行動、その後の避難場所や支援の流れがイメージできます。また、震災を想定した非常持ち出し袋や防災グッズは身近なところで販売されており、多くの家庭に常備されています。新型インフルエンザの発生、流行についても、各家庭での備えが進むことが必要です。
 さまざまな分野で、科学者などが専門知識や最新の研究を情報発信するマスコミセミナーなどの取り組みが始まっています。情報不足を解消するためには、都や区市町村がわかりやすい広報を行うとともに、都民に正しい情報が伝達されるように工夫して情報提供していく必要があると考えますが、見解を伺います。
 次に、防災対策について伺います。
 岩手・宮城内陸地震の行方不明者の捜索が今も続けられておりますが、同じ内陸直下型地震である中国四川大地震では、四千六百万人に上る被災者を生みました。中国政府の発表によると、死者は七万人にも達し、避難生活者は今なお八百万人を超えています。
 この大地震に対し、都は、災害見舞金五万ドルの贈呈、現地での飲料水など生活用水確保のための物資提供を行ったほか、人的支援として、国際緊急援助隊の救助チームに東京消防庁職員六名、医療チームには都立病院の医師一名を派遣しました。犠牲となられた多くの方々に対して謹んでお悔やみ申し上げるとともに、現地で救援のため活動された皆様には、率直に敬意を表したいと思います。
 しかし、一方で、国際緊急救助隊の現地での活動では、想定外の活動を要請されたことによって、資機材や装備の過不足が生じるといったような、現地入りを急いだ余りの調整不足など、課題も残されたといわれています。
 そこでまず、今回の中国四川省の地震に伴う国際緊急援助隊の活動において、どのような見識を得られたのか、消防総監の見解を伺います。
 また、このような経験は、逆に、東京が被災した場合に国内外からの援助を受け入れる際の貴重な参考事例になると考えます。今回の経験をきちんと分析し、総括した上で、今後の防災対策に生かしていくべきと考えますが、知事の所見を伺います。
 四川大地震を受け、国は、公立小中学校の校舎の耐震化を加速するため、地方公共団体への補助率の引き上げを決めましたが、公立小中学校だけでなく、私立学校の耐震化も進める必要があります。特に都内の私立学校には多くの児童生徒が通っており、高校では半数以上が、幼稚園に至っては九割が私立学校に通っています。
 都では、平成十五年度から、私立学校の実施する耐震化工事に対して補助を行ってきていますが、私立学校全体の耐震化率は、補助を開始した平成十五年度当初の五三%に対して、十九年度当初では六六%であり、この四年間で一三ポイント、一年当たり三ポイントの伸びにすぎません。
 都は、「十年後の東京」への実行プログラムで、三年後の小中学校の耐震化率を八五%としていますが、私たちは、この目標値は小中学校だけに限定するのではなく、高校、幼稚園なども含めたすべての私立学校にも適用されるべきものと考えます。私立学校の耐震化率六六%に毎年三%ずつ上乗せしても、三年後に八五%の達成は困難です。
 私立学校の耐震化を促進するためには、現行の補助制度を充実するとともに、各学校が制度を積極的に活用するよう、さまざまな方策を講じるべきと考えますが、見解を伺います。
 四川大地震では、地震による土砂崩れが川をせきとめてできた土砂ダムの決壊による水没被害のおそれがあると、連日報道されています。また、平成十六年の新潟県中越地震では、地震だけでなく、地震発生前の豪雨や発生後の豪雪も重なった、いわゆる複合災害が発生いたしました。
 現在、東京都地域防災計画では、震災と風水害は完全に別物として扱われておりますが、東京では、例えば私の地元である江東区のようなゼロメートル地帯では、台風による高潮と地震とが前後して重なるおそれがありますし、都心部では、都市型水害と地震が重なる可能性もないとはいえません。
 都においても、防災対策では複合災害の発生も想定すべきと考えますが、見解を伺います。
 次に、オリンピック招致について伺います。
 東京は、七都市から立候補都市の四都市に選ばれ、ことし八月の中国北京オリンピックが、二〇一六年オリンピック選考に向けての国際招致最大のアピールの場となります。
 ところで北京大会は、人権問題の影響でシドニーに敗れてから二度目の挑戦の成果であり、大会理念は、新たな北京ですばらしいオリンピックを掲げました。IOCからは、大会開催の中国の開放を望むメッセージとして、その後の国内変化が期待されていましたが、今回もチベットをめぐる混乱が世界各地で続けて起こりました。さらに、日本各地で冷凍ギョーザ事件が発生するなど、食に対する不安もぬぐえません。
 オリンピックととともに、都の人権や消費者行政を総括する立場にある石原知事も、軍事政権の独裁国家だから、ああいう爆発が起こったと発言をしたり、冷凍ギョーザ事件にも懸念を表明してきました。
 一方、北京大会出席に関しては、都合がつけばと述べていました知事が、友人、隣国だからと出席の意向を示しました。
 そこで、北京大会開会式への出席を踏まえて、平和とスポーツの祭典、北京オリンピックについての見解を伺います。
 立候補都市に選ばれたこの時期に、東京オリンピック計画の検証をしっかりと行うべきです。
 まず、来年二月の立候補ファイルの提出期限を控え、新市場予定地での高濃度の土壌汚染の発覚は、国際放送センターなどの配置に影響を与え、環境五輪とした計画の再検討につながっていくのではないでしょうか。あそこにメディアセンターをつくる問題も、基本的に考え直さなければと知事発言もありました。
 そこで、国際放送センターなどの配置の変更も視野に入れて、計画を検討していくべきではないでしょうか。知事の見解を伺います。
 また、都は、国立競技場とは別に、千二百十四億円をかけて、総座席十万席で日本最大の都立メーンスタジアムを建設する予定です。そこで、我々民主党は、昨年、第二回定例会で、都は国に国立競技場として整備する交渉を続けるよう求めました。都が日本最大の競技場を建設し、オリンピック後も運営維持をしていくことに懸念を抱いているからであります。
 最近のオリンピックのメーンスタジアムの後利用でも、アテネが七万席でその運営は厳しく、シドニーも、維持費削減のため、十一万席のうち三万席を撤去し、財政難に対応しています。国内招致を検討した札幌市も、施設維持管理費、年間百六億円などを市民に提示し、招致を断念した経緯があります。維持管理費を含めた後利用計画が公表されていない都立スタジアムの運営も、相当厳しい状況に陥るのではないでしょうか。
 一方、知事がオリンピックの規格外と述べていた神宮外苑の国立霞ヶ丘競技場のあり方検討が始まったと聞いています。一九六四年東京オリンピックのレガシー、メーンスタジアムが生まれ変われば、国民の期待は高まっていくと考えられます。
 国家的プロジェクトであるオリンピックの実現には、国の全面的な支援が必要であり、国立スタジアムでオリンピックが開催されることが最善と考えますが、知事の見解を伺います。
 オリンピックの財政保証を国に求めるに当たって、知事は与党に、国に一銭も迷惑はかけない、記者会見では、国から一文ももらうつもりはないけれども、最低限の協力だけはしてもらいたいと述べています。
 そもそも知事の役割は、IOCの最終選考に国の財政保証が必要であることを説得し、理解を促すことですが、実際は、仕方なく要請しているような印象を与えています。また、低い世論の支持には、君らのせいだよ、メディアが足を引っ張るからこうなると、他者批判を展開する姿にも食傷ぎみです。報道のせいなのか、理念が弱く都民の心に届かないのか、東京の招致機運は一向に高まりません。
 招致委員会会長である知事は、他都市から一五%以上離された支持の現実を踏まえて、真摯な態度で今後の招致に取り組むことが求められます知事の見解を伺います。
 次に、障害者施策について伺います。
 自立支援法施行から二年がたちましたが、障害者の所得が確保されないまま、負担だけが先行して続いてきました。その結果、障害者はふえない収入からの出費、事業者は低い報酬に疲弊しています。法制定時には、賛成反対を問わず、だれもが口にした障害者の所得保障を実現させないままでの現行制度存続は許されません。
 施行三年目の抜本的見直しでは、所得とサービスの報酬単価の引き上げを実現しなければなりません。使命感だけでは仕事は続けられないこと、我慢にも限界があることは、昨今の救急医療現場からの医師の立ち去り、介護現場での人手不足で思い知っているはずです。
 介護保険では、人材流出が問題となっていますが、その訪問などの平均的サービスの時間単価は約三千五百七十八円、自立支援法では、平均約二千四百五十九円です。これは事務費を含めた単価であり、移動を含めると、時間当たりの報酬は、さらに低くなります。訪問介護における自立支援法の報酬と介護保険の報酬との格差を埋めるためには、東京都全体で約十億円が必要となります。
 民主党は、法施行以来、都に対し、サービスの利用動向や障害者の生活実態を注視すること、過重な負担を取り除く都独自の措置を求めてまいりました。
 法施行後二年間の都内障害者福祉の実態から、所得保障と報酬単価の見直しが必要と考えますが、見解を求めます。
 次に、障害児への支援について伺います。
 周産期医療が高度化し、重度心身障害児がふえています。救われる命がふえたのに、その命を育てる支援は、まだまだ不十分であります。
 在宅支援がないために小児病床から退院できない状態があり、一方では、重度心身障害児施設には六百人の待機者がおり、拡充が望まれているにもかかわらず、既存の施設においてすら医師、看護師の確保に困難を生じ、安定運営が危ぶまれています。
 また、学齢期の障害児の放課後活動などを行う児童デイサービスについては、都独自の事業が行われ、地域に根づいてきましたが、自立支援法の事業体系においては同等の事業がないとの指摘もされております。
 在宅支援の充実、重度心身障害児施設への支援充実、児童デイサービス事業の創設は、法見直しにおいて必須と考えますが、都の見解を伺います。
 障害者施策の最後として、先日、神奈川県の福祉施設で死亡者を出した火災に関連して伺います。
 最近、障害者の在宅生活を推進しており、アパートをリフォームしたようなグループホームもふえております。平成十八年に長崎県で発生した認知症高齢者グループホームの火災を受けて、国において消防法令が改正され、平成二十一年から、グループホームにも火災警報器、火災報知設備、スプリンクラーの設置が義務づけられることとなりました。しかし、整備や改修の計画を立てようにも、詳細が明らかとなっておらず、速やかに示されるよう求めるものであります。
 一方、在宅生活を送る障害者の住宅は、スプリンクラーなどの設置は義務づけられていませんが、災害時のパニック行動、移動困難、コミュニケーションの困難など、一般的な避難よりも困難がつきまといます。実効性のある対策が必要と考えますが、都の見解を伺います。
 次に、島しょ振興について伺います。
 伊豆諸島の特性を生かした振興を図り、自立的な発展を目指す東京都離島振興計画は、十年計画の半ばを過ぎました。この間にも、離島振興に大きく関係する、海洋と人類の共生をうたう海洋基本法や、観光振興や環境保全を推進するエコツーリズム推進法が制定され、離島の生活基盤の整備促進や伊豆諸島のエコツアーを後押しする動きが始まっています。地上デジタル放送の推進による情報格差への対応なども進行中です。
 そこで、今後は、これらの新たな視点を踏まえていくとともに、高齢化の進行や観光人口の減少、廃棄物処理の確立、専門医療の確保といった課題の現状を検証し、計画目標をどのように達成していくのか、都の見解を伺います。
 離島振興には、島民の定住人口と、国内外から訪れる一定の観光人口の増加が必要不可欠ですが、他の離島地域と同様に、伊豆諸島でもともに減少傾向にあり、この二つの人口や物流を結ぶ生命線は航路や航空路といった交通アクセスであり、その維持に向けてさまざまな取り組みが行われています。
 水深が深く波の荒い伊豆諸島の港湾整備は、天候に大きく影響を受ける高速船などの就航率の改善、安定のために重要であり、小離島における一港二突堤方式などの整備や、他の島での一島二港方式の改良や防波堤の整備を着実に推進し、静穏域を確保し、就航率を向上させていく必要があります。課題に対する取り組みとその効果について、都の見解を伺います。
 また、客船の小型化、高速船の導入により、盆、年末年始の多客期に、島民の親族や観光客が船の座席を確保するため、混雑が引き起こされます。そこで、定期航路事業者と解決策について協議し、交流、観光需要に対応していくことを求めておきます。
 そして、原油価格の高騰が続いております。ガソリンの出荷価格は、今月、石油元売各社が前月比一リットル当たり十二円から十四・五円引き上げたのを受け、全国のガソリンスタンドが店頭価格に転嫁する動きを始めました。
 船の燃料である軽油の価格も高値圏となり、C重油も高騰が続いております。景気減速感が強まる中で、定期航路事業者や、航路が生命線である離島地域にも大きな影響を及ぼしております。
 国でも、経営状況が悪化している離島航路維持のための検討が行われ、航路の活性化や経営改善に向けた議論が続いています。都においても、離島航路に関して、実情に合わせた支援策を充実させていくべきと考えますが、見解を伺います。
 国内に広く普及しているテレビは、着々とデジタルに変換されつつあります。地上デジタル推進全国会議の目標でも、北京五輪において、全国の半数に当たる約二千四百万世帯がデジタル化され、平成二十三年夏のアナログ放送停止直前には、全国五千万世帯がデジタル放送に切りかわる計画を設定しております。
 一方、離島地域には、放送受信が困難な地形難視聴地域などを抱えております。この新たな情報格差を解消していくために、都においても、これらの集落への地上デジタル放送の普及に必要な支援を行い、格差のない情報インフラの構築を行っていくべきと考えますが、都の見解を伺います。
 次に、温暖化対策について伺います。
 洞爺湖サミットまで、あと二十日となりました。国際的にも国内的にも温暖化対策への関心が高まる中、福田首相も六月九日に、「低炭素社会・日本をめざして」と題した、いわゆる福田ビジョンを発表しました。
 しかし、東京都の温暖化対策が、二〇二〇年までに二〇〇〇年比で二五%削減という目標を掲げているのに対して、福田ビジョンは、中期目標の発表を来年に先送りするなど、中身の乏しい、あいまいなものになっております。
 一方、今回、石原知事が提案した環境確保条例の改正案は、CO2の削減義務化を初め、建築物環境計画書制度の強化やチェーン店などの届け出義務化など、都議会民主党が求めてきた施策が盛り込まれており、一定の評価はしたいと思います。
 今後は、それぞれの事業者に対して公平公正な削減基準を設定していくとともに、省エネ税制の創設や環境金融などによる支援の充実が求められます。
 また、私は、国の温暖化対策がなかなか具体化されない中で、東京都の制度が日本全国に波及するよう、国や他の自治体に対しても積極的に働きかけていくべきだと考えております。
 そこでまず、東京都の制度の全国展開に向けて、石原知事の見解を伺います。
 条例案では、CO2削減義務化の補完措置として排出量取引が盛り込まれています。排出量取引で先行するEUでは、いわゆる先物取引が可能なため、マネーゲームだとの批判もありますが、東京都の制度は実需に基づく堅実な制度となっており、福田ビジョンで、ことしの秋に試行的に実施するとしている国内排出量取引も、東京都と同様に実需による制度となりそうであります。
 EUと東京都との制度の中身が違う中で、昨年十月、各国政府や自治体によって、国際的な排出量取引市場の創設に向けた国際炭素取引協定が発足し、石原知事も参加の意向を表明しているところです。
 私は、日本の制度が具体的に決まらない中で、日本を除いた各国政府や自治体によって国際的な排出量取引のあり方の検討が進むことは好ましいとは考えておらず、東京都がこれらに主体的に携わっていくことは大いに意義があるものだと考えております。
 そこで、排出量取引市場のあり方について、東京都の基本認識をお伺いいたします。
 自動車から排出されるCO2の削減対策について、ことし三月に発表された環境審議会答申では、七つの柱の一つとして盛り込まれていましたが、今回の条例案では、この対策だけが見送られる結果となっております。答申では、自動車管理計画書制度の拡充やエコドライブの推進などを初め、私が一昨年九月の一般質問で取り上げていた、販売事業者による低公害車の販売促進策なども盛り込まれていたため、残念でなりません。
 温暖化対策は、都民や企業がそれぞれの責任を踏まえて一丸となって取り組んでいかなければならない問題であり、私は、自動車から排出されるCO2削減対策についても早期に条例化を図るなど、積極的に進めていくべきと考えますが、見解を伺います。
 温暖化対策を進めていく上で、家庭部門での取り組みは欠かせません。中でも、私は、フードマイレージを普及させることで、世界的にも不足している水や食糧について都民が考え、環境行動の契機としていければと考えております。
 例えば、水は、東京都が安全でおいしい水道水を宣伝する一方で、ミネラルウオーターの消費量もふえ続けています。その水がフランスやアメリカなどから輸入されれば、それだけ多くのCO2を排出することになるわけであります。ロンドン市では、水道水と比べて、生産するのに約三百倍のCO2を発生し、価格も約五百倍だとして、ペットボトル入りミネラルウオーターの官公庁での使用禁止を打ち出し、ニューヨーク市を初めとするアメリカ各都市でも、こうした取り組みが始まっております。
 私は、フードマイレージの観点から、飲料水のあり方も含め都民の環境行動を促し、CO2の削減に取り組んでいくべきだと考えますが、見解を伺います。
 次に、地方分権について伺います。
 国民がゆとりと豊かさを実感し、安心して暮らすことのできる分権社会の実現に向けて、地方分権改革推進委員会が第一次勧告を発表しました。都道府県から市町村へ三百五十九事業を権限移譲するなど、市町村の自治権の拡充を図る内容となっています。
 国からの分権に備え、まずは生活者、都民の視点を重視し、東京都の実態を踏まえた役割分担の適正化と事務事業の移譲を推進していくことが必要です。都の見解を伺います。
 次に、国の出先機関の見直しや地方の税財源のあり方など、次期勧告に向けた地方の対応も重要です。
 地方分権改革推進法の早期成立は、政治主導によって実現しました。第二次分権はいまだ端緒にあり、第一次勧告も、省庁の巻き返しで後退を余儀なくされております。
 第一次勧告の評価や次期勧告に向けた取り組みについて、知事の見解を伺います。
 国は、地方との財源を五対五とすることや、消費税率の引き上げの検討など、税財政改革に関する議論を開始しました。
 地方分権の推進と国への依存体質を高める譲与税強化の政策は相入れるものではなく、地方自治体の真の自立を担保する地方税財政改革の原則を確認することが先決と考えます。同時に、暫定措置法の固定化を阻止し、早期廃止を求めていかなければなりません。
 個性豊かで活力に満ちた地域社会の実現に向けた地方税財政改革の今後の方向性について、石原知事の見解を伺います。
 以上で都議会民主党を代表しての質問を終えますが、答弁によっては再質問を留保させていただきます。
 ご清聴ありがとうございました。(拍手)
   〔知事石原慎太郎君登壇〕
 〇知事(石原慎太郎君) 大沢昇議員の代表質問にお答えいたします。
 まず、長寿医療制度についてでありますが、この制度は、あくまで国民皆保険を堅持する観点から、社会全体で高齢者を支える仕組みとして構築されたものであると認識しています。
 しかし、その仕組みに欠陥が露呈してきて、現在、国において保険料の軽減などの改善策が検討されておりまして、都としては、国の責任として、国民の納得のいく策を講じるように働きかけてまいります。
 なお、国に対して、制度自体の廃止を求める考えはありません。
 新銀行東京の減資と旧経営陣の責任についてでありますが、経営再建のための増資に伴い減資を行うことは、ごく一般的なことであります。今回の減資は、過去の負の遺産である繰越損失を一掃するために行われるものでありまして、資本の額は変動いたしますが、実質的な企業価値や会社財産は変動いたしません。減資と旧経営陣の責任追及とは切り離すべきものと考えております。
 なお、旧経営陣に対する責任追及については、現在、新銀行東京が外部の弁護士と相談して、委託して調査を進めております。あくまで銀行当局が厳正に対処すべきものと考えております。
 次いで、株主代表訴訟についてでありますが、都としては、今現在、新銀行東京により進められている旧経営陣に対する責任追及、これは当然行われるべきものでありまして、その調査の結果とその後の対応を踏まえて判断してまいります。
 築地市場移転問題についてでありますが、豊洲新市場の予定地における約四千百カ所の詳細調査で、四万三千倍のベンゼンが一カ所からは検出されました。他の相当高い数値もございますけれども、そうした高濃度の汚染の範囲は、しかし、極めて限られておりまして、風評被害が懸念されますが、事実を正確に把握し、冷静に対処していくことが重要であると思います。
 現在の築地市場は、老朽化、狭隘化が限界に来ているだけではなく、衛生面での課題やアスベストの問題もありまして、一刻も早い対応が必要であります。
 築地市場の移転は、実に長い長い年月をかけてさまざまな案を検討し、関係者間で議論を尽くして決定したものであります。
 豊洲地域の土壌汚染については、専門家会議の提言が七月に予定されております。都としては、各分野の方々からの提言を幅広く受けとめ、既存の枠にとらわれぬ、さまざまな新技術や、既に幾つかの案も出ておりますが、今まで考えられなかった工法の可能性も探りながら、早期に具体的な計画を取りまとめてまいります。
 次いで、震災時における海外支援の受け入れについてでありますけれども、首都東京で大地震により大きな被害が発生した場合、被災者の救出救助を迅速に行うためには、海外からの積極的な支援を受け入れることは当然必要であります。
 日本は、ミャンマーや中国と違って閉鎖社会ではございませんから、都は既に二年前から、総合防災訓練にソウル特別市や台北市の救援部隊を受け入れたり、東京消防庁のハイパーレスキュー隊などと連携した救出訓練を実施しております。
 また、在日米軍の機動力も活用した患者搬送や緊急物資の輸送などの訓練も行っております。
 今後とも、海外からの支援部隊を円滑に受け入れ、積極的に受け入れ、活用する訓練を行い、都の災害対応力を一層強化していきたいと思っております。
 北京オリンピックについてでありますが、八月の北京オリンピックは、懸念材料は多々あるものの、前の東京大会から四十四年ぶり、ソウルから二十年ぶりにアジアで開かれ、世界じゅうから注目をされております。東京の友好都市でもある北京が、平和な社会を目指すオリンピック精神を、みずからの国家の中で具現化して成功させることは、中国の人民の将来にとっても大変結構なことと思います。私も北京に赴くつもりでおります。
 なお、オリンピック招致機運についてでありますが、IOCの世論調査がどのような方法で行われたか、つまびらかでありませんけれども、都民の支持率は、他都市に比べると確かに低くなっております。しかし、これは昨年、招致委員会が実施した調査結果とほぼ同じでありまして、予想されたことではあります。
 ともかく、東京の人たちはぜいたくになれておりますから、何があっても当たり前という感覚になっております。しかし、開催が決まれば、こぞって応援してくれるところがありまして、実際に……(発言する者あり)黙って聞け。
 実際、顕著な例として、今年度、昨年度の東京マラソンでも非常に多くの応募がありました。しかも、その応募に漏れた方々が、今度はボランティアを名乗られて、非常に盛大な活動、応援をしてくださいました。
 今回、一位で立候補都市に選ばれたことで、東京開催への期待感は国じゅうに高まっております。北京オリンピックでの日本人の選手の活躍や、東京マラソンなどの大きなスポーツ大会を通じて、必ず期待値は高まっていくものと信じておりますし、また、そのための努力を、民主党の方々も含めて、これから展開していきたいと思っております。
 ちなみに、先般、国会のレベルでは超党派、自民党、公明党、民主党その他の政党が加わってくれまして、共産党はいませんでしたけれども、超党派の推進連盟を形成してくれました。民主党からは、羽田君、渡部君という、両大御所が出席してくれまして、非常に温かい声援を送ってくれました。
 都議会の民主党というのは、私よくわからぬですけれども、先般の知事選で何か、あれ、民主党の候補だったかどうかわかりませんが、何とかという知事が、オリンピックについて聞かれて、途中で立ちどまって考えるといっていましたけれども、選挙の途中で立ちどまって、メディアに聞かれたら、あの方はオリンピック反対ですよね。あなた方、それを本気で支持したんですか。ということは、オリンピック反対ですか。これ、都民にかわって皆さんにもお聞きしたい。
 また、来年十月二日のコペンハーゲンで開催都市をかち取り、日本人全体に大きな夢をつくる努力をしていきたいと思います。
 ぜひ都議会の民主党も態度を改めて、渾身の協力をしていただきたい。(発言する者あり)本当にやって……。
 次いで、温暖化対策の全国展開についてでありますが、都はこれまでも、ディーゼル車の排出ガス対策を、首都圏を構成する他県とも協力して、広域行政として先駆的な環境施策を打ち出し、国をリードしてきたつもりでございます。
 今回提出しました環境確保条例改正案では、我が国初の大規模事業所へのCO2の排出量削減義務化と排出量取引制度の導入とともに、環境に配慮した建築物が評価される市場の形成を図るため、建築物環境計画書制度の強化など、強力な温暖化対策を盛り込んでおります。
 こうした先進的な都の温暖化対策が日本各地で実施されれば、多大なCO2削減効果が期待できると思います。
 既に、本年四月に開催されました八都県市首脳会議においては、地球温暖化防止に向けて、効果的な対策に今後共同して取り組んでいこうということを決定いたしました。既に、埼玉県においても排出量取引制度を導入し、都と連携していくことを検討していると聞いております。
 都は、動きの鈍い国を待つことなく、八都県市首脳会議におけるこうした取り組みを初めとして、都の施策を全国に向けて発信していくつもりでございます。
 地方分権改革の取り組みについてでありますが、地方分権改革推進委員会は、一年以上の調査、審議を重ね、第一次勧告を行いました。今回、国と地方の役割分担の基本的な考え方が示され、権限移譲の方向性が勧告されたのは意義あることだと思います。
 国の出先機関の見直しなど、国と地方の二重行政の解消や、国と地方の役割分担に見合った税財政制度の改革など、重要な課題が第二次、第三次の勧告に予定されております。
 ちなみに、都は、歳費の削減とともに、過剰な人員の整理もしてきました。国は、同じことを一向にやっていないと私は思います。
 第二次、第三次の勧告に予定されている、委員会の真価が問われるのは、これからだと思います。
 第一次勧告に至るまでの間、霞が関の抵抗は非常に強く、今後議論が本格化する中で、各省との攻防はさらに激しさを増してくると思います。今こそ政治が確固たる信念を持って、この国のありようを示すという本来の役割をしっかりと果たさなければならないと思います。
 都はこれまでも、未来を見据え、みずからの手で先進的な取り組みを進めてまいりました。今日の混迷する政治状況を前に、こうした力を備えた都から、地方自治のあるべき姿や抜本的な税財政改革について主張を展開し、真の分権改革の実現を国に強く働きかけていきたいと思っております。
 次いで、地方税財政改革についてでありますが、今回の地方税財政改革においては、地方がみずからの権限と責任で地域の課題に主体的に取り組めるよう、自主性、自立性の高い財源を確保する必要があります。
 そのためには、消費課税や法人課税、道路特定財源のあり方など、制度全体を一体的かつ抜本的に見直すべきでありまして、消費税率の引き上げという課題に対しても、逃げることなく正面から向き合う必要があると思います。
 また、法人事業税の暫定措置は、当然、早期に解消すべきであると思います。
 他の質問については、関係局長から答弁いたします。
   〔産業労働局長佐藤広君登壇〕

○産業労働局長(佐藤広君) 新銀行東京に関する七点のご質問にお答えいたします。
 新銀行東京による旧経営陣に対する責任追及についてですが、現在、新銀行東京において、外部の弁護士に委託をして調査が進められており、年内を目途に調査結果を得た上で、法的対応について検討するとしております。
 次に、調査報告書の公開についてですが、新銀行東京調査委員会の調査報告書は、銀行の内部資料でありますけれども、仮に訴訟が提起された場合には、その行方を左右する重要な資料となります。こうした資料の公開については、新銀行東京の判断を尊重すべきものというふうに考えております。
 次に、新銀行東京の株主総会に向けた都の取り組みについてですが、新銀行東京は、会社一丸となって再建に向けて取り組まなければならず、また、都民の理解を得るために、より一層積極的な情報開示に努めることが必要であるというふうに考えております。
 都はこれまでも、株主総会において、中小企業支援の一層の充実、収益面に配慮した業務運営、積極的かつわかりやすい情報の開示など、大株主としての立場から申し入れを行ってきております。
 今回の株主総会に向けましては、提案された議案を都として十分検討した上で適切に対処をしてまいります。
 次に、他の金融機関との連携等についてですが、新銀行東京の再建計画は緒についたばかりであり、まず早期に再建を実現することが何よりも重要というふうに考えております。
 なお、かねてから申し上げているとおり、再建計画のみでは、経営の安定化に必ずしも十分とはいえないことから、都としても、新銀行東京の経営基盤の強化に資するような他の金融機関との連携について、引き続き検討してまいります。
 次に、新銀行東京の情報公開についてですが、新銀行東京の経営情報等については、これまで中間、期末決算ごとの実績などの情報を議会にお示ししてまいりました。
 今後は、新銀行東京から報告を受けました経営情報について、原則として四半期ごとに、銀行の経営に影響を及ぼさない範囲で可能な限り開示をしてまいります。
 次に、新銀行東京における資料管理等についてですが、新銀行東京における資料、関係書類の保存、管理につきましては、新銀行東京において適切に対応すべき事項であるというふうに考えております。
 最後に、都における経営監視の状況についてですが、都は、四月一日に金融監理室を設置し、臨時株主総会で承認した増資の実施や、経営状況に関する報告内容の見直し、店舗の集約に伴う融資相談コーナーの開設準備など、新銀行東京の経営再建が着実に達せられるよう、監視及び支援の両面にわたる取り組みを実施してまいりました。
 なお、新銀行東京の融資実績や不良債権額などの状況については、新年度がスタートして間もないことから、今後、原則として四半期ごとに、銀行の経営に影響を及ぼさない範囲でお示しをしてまいります。
   〔中央卸売市場長比留間英人君登壇〕

○中央卸売市場長(比留間英人君) 築地市場移転に関する三点のご質問にお答えいたします。
 まず、事業スケジュールと土壌汚染対策費についてでございます。
 現在、専門家会議で土壌汚染対策について検討中であり、事業スケジュールや費用を算定できる段階にはございません。
 七月には、専門家会議から提言が出される予定であり、都といたしましては、この提言を踏まえ、新技術や工法などの可能性も探りながら、食の安全と、都民や市場関係者の安心を最優先にした対策を検討し、早期に具体的な土壌汚染対策や必要となる経費及び工期を明らかにしてまいります。
 次に、東京ガス株式会社の費用負担についてでございます。
 東京ガス株式会社は、平成十年から十四年にかけて土壌汚染調査を行い、平成十四年及び平成十七年に環境確保条例に基づき処理計画を提出し、土壌汚染対策を行った後、平成十九年にすべての完了届の提出を終え、条例に基づく手続を完了しております。
 その後、都の土壌汚染調査によって、新市場予定地には、都市ガス製造に伴う汚染物質が存在することが確認をされております。
 都は、今回の調査結果を踏まえ、新市場予定地が生鮮食料品を扱う市場用地という観点から、安全をより一層確保するため、法令が求める以上に手厚い土壌汚染対策を検討してございます。
 今後、こうした経緯や操業に伴う汚染物質の存在などを総合的に勘案し、都としての対策が固まった段階で、費用負担について東京ガス株式会社と協議してまいります。
 次に、汚染土壌の具体的な処理方法についてでございます。
 土壌汚染対策では、汚染土壌の飛散や漏えいを防止し、安全確保に万全を期すことが必要でございます。
 このため、土壌搬出の際には、散水の上、防水シートで密封するなどの措置を講じ、さらに、市街地を通過しての土壌運搬を極力減らすため、船による輸送を主体としてまいります。
 また、汚染土壌の処理に当たりましては、加熱処理や洗浄処理など、汚染物質が確実に除去できる方法を採用いたしますとともに、現地で処理することも検討してまいります。
 加えて、処理後の土壌についても、搬出先などを確認し、適正かつ確実に処分されるよう努めてまいります。
   〔福祉保健局長安藤立美君登壇〕

○福祉保健局長(安藤立美君) 四点についてお答えをいたします。
 まず、新型インフルエンザ発生時の医療体制の確保についてであります。
 都は、新型インフルエンザ発生時に備え、感染症指定医療機関や協力医療機関の確保に努めるとともに、区市町村が整備する発熱センターなどへの支援、抗インフルエンザウイルス薬や個人防護具の備蓄等を進めております。
 また、現在、都内十のブロックで協議会を順次立ち上げ、保健所、区市町村、医療機関等が発生段階に応じて担う具体的な役割と連携策等を検討しております。
 今後とも、関係機関と連携しながら、地域医療体制の確保に努めていくとともに、重症化の防止効果が期待され、現在約百万人分を備蓄しております抗インフルエンザウイルス薬につきましては、備蓄量の大幅な増大を検討してまいります。
 次に、都民への情報提供についてであります。
 新型インフルエンザ発生時に、都民一人一人が適切な対応をとれるようにするためには、疾病の知識、医療機関への受診方法、感染からの自衛策など、正しい知識を身につけておくことが重要であります。
 都はこれまでも、保健所と協力をいたしまして、感染症の知識の普及に努めてきましたけれども、今年度から新たに、区市町村がみずから行う感染症予防に関する普及啓発事業を支援しております。
 今後、新型インフルエンザに関する国内外の情報収集に努め、さまざまな報道機関の協力を得ながら、都や区市町村の広報等も活用し、都民に対して一層効果的な情報提供を行ってまいります。
 次に、障害者の所得保障と事業者の報酬単価の見直しについてであります。
 障害者自立支援法では、法を円滑に運用していくために、法施行後三年目であります平成二十一年度を目途に、施行状況を勘案、検討の上、必要な措置を講じることとされております。
 都は、法の見直しに向け、障害者の所得保障について早急に検討を加え、その対策を講じ、また事業者の報酬につきましては、利用者負担への影響等も考慮した上で、大都市の実情を適切に反映した設定とするよう、既に国に対して提案要求をしてございます。
 最後に、障害児への在宅支援の充実などの法の見直しについてでございます。
 都はこれまでも、独自に地域の福祉施設を活用した通所施設を整備し、重症心身障害児者とその家族の方を積極的に支援するなど、さまざまな取り組みを行っております。
 自立支援法の見直しに関しましては、都は、重症心身障害児者が安定した地域生活を送ることができるよう、通所施設整備の促進や在宅サービス充実のための環境整備を国に求めております。
 さらに、学齢期の障害児の放課後への対応として、新たな類型の児童デイサービスを創設すべきことについても、国に対して提案要求をしてございます。
 障害者施策について、必要な見直しを引き続き国に働きかけてまいります。
   〔総務局長押元洋君登壇〕
 〇総務局長(押元洋君) 新型インフルエンザ対策など六問のご質問にお答えをいたします。
 まず、新型インフルエンザ発生時の業務継続についてでございますが、新型インフルエンザの発生に備え、事前から対策を講じていくことは重要でございます。
 このため、都はまず、実施すべき施策をまとめた行動計画や対応マニュアルを策定し、これに基づき訓練を積み重ね、対応力の強化を図ってまいりました。
 また、職員に対し、正しい知識を普及啓発するとともに、感染症対策に直接従事する職員の防護具の備蓄を進めております。
 今後、都民生活に必要な業務に当たる職員の確保や、安全対策などを含めた業務継続のための計画について検討してまいります。
 次に、区市町村への支援についてでございます。
 新型インフルエンザの発生時には、都と区市町村とが連携して感染の拡大防止に努めることが重要でございます。
 このため、都は、区市町村に対し、症状等により患者をトリアージする発熱センターの設置に必要な資器材の確保や、訓練の実施等を支援いたしますとともに、行動計画や対応マニュアルの策定について、専門的、技術的な助言を行ってまいりました。
 今後とも、区市町村の対応力の強化に向け、必要な支援を行ってまいります。
 次に、複合災害に対する防災対策についてでございます。
 大地震と重なって台風による高潮などが発生する可能性がないとはいえないために、対策は必要でございます。
 外郭堤防や防潮堤の耐震化はとりわけ重要でございまして、現在整備を進めておりますが、万が一、複合災害が発生した場合には、災害対策本部等において、地域防災計画に基づき必要な応急対策を行ってまいります。
 今後とも、震災や風水害などさまざまな災害への対策を推進し、災害から都民の生命、財産を守ってまいります。
 次に、島しょ振興についてでございます。
 東京都離島振興計画は、価値ある地域差の発揮を基本理念といたしまして、伊豆諸島における振興の方向性を示したものでございます。
 都はこれまで、この計画に基づき、観光、交通、情報通信及び防災の四分野を重点施策といたしまして、島民生活の安定や福祉の向上など、島しょ地域の生活水準向上に取り組み、交通体系、道路、水道、医療体制などの基本的な生活環境を大きく改善してまいりました。
 しかし、依然として、観光業を中心とした産業の活性化、道路、港湾などの基盤整備、福祉、医療の充実といった課題が残されておりますほか、地上デジタル放送への移行などの新たな課題も発生しております。
 島しょ地域の振興発展のためには、何よりも島の町村が主体となって取り組み、自立した島づくりを進めることが重要と考えております。
 こうしたことから、都としては、今後とも、島しょ地域の重要性にかんがみ、本計画に基づき町村と連携を図りながら、島しょ地域の自主的、自立的発展を支援してまいります。
 次に、地上デジタル放送の普及についてでございますが、今やテレビは暮らしの一部ともなっており、いわゆる地デジへの完全移行に当たりましては、都民がテレビを見られないというようなことが生じないよう、受信環境に応じたきめ細かな対応を行っていく必要があると認識をしております。
 都といたしましては、地デジへの完全移行について、各区市町村の対応状況の把握に努めますとともに、地デジ移行は基本的には国の政策であることから、島しょなどの受信困難地域の施設改修などに対する支援策の拡充等を国に要望しているところでございます。
 今後とも、島しょ地域を含めて地デジ移行が円滑に進められますよう、国の施策の動向等を見きわめながら適切に対応してまいります。
 最後に、区市町村への事務権限の移譲等についてでございます。
 区市町村の役割は、地域の実情等に応じて住民に身近な行政サービスを総合的に提供していくことでございます。
 一方、都は、広域的な自治体としての役割と、特別区の区域における大都市経営の主体としての役割を果たしていくことが必要でございます。
 こうした視点のもと、都はこれまで、区市町村に対し、財政措置や人的支援も行いながら、着実に事務権限の移譲を進めてまいりました。
 さらに、現在、特別区への移譲につきましては、都区のあり方検討委員会において、再編を含む特別区の区域のあり方や税財政制度も課題としつつ、鋭意検討しているところでございます。
 今後も、区市町村の自主性、自立性の向上を支援し、地域の実情に即した行政運営ができますよう、役割分担の明確化と事務権限の移譲を進めてまいります。
   〔消防総監小林輝幸君登壇〕

○消防総監(小林輝幸君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、国際緊急援助隊活動で得られた見識についてであります。
 今回の中国四川省の地震災害に対する活動内容は、現在取りまとめを行っているところでございますが、東京消防庁から派遣した六名の隊員によりますと、倒壊建物の下敷きとなった人々の救出活動に当たり、日本の救助技術を習得した地元中国の救助隊員と連携したことが大きな力となったこと、また、現場は、建物の損壊が著しく、活動空間の確保が極めて困難なことから、現地の重機を使用し活動できたことが効果的であったとの報告を受けております。
 このことから、平素から国内外の防災関係機関等と連携を図るとともに、重機による機動的な救出活動を展開することが重要であると改めて認識したところであります。
 次に、在宅生活を送る障害者の方々の住宅における防火安全対策についてでありますが、これらの方々に対しては、春、秋の火災予防運動などの機会をとらえて、消防職団員が防火診断を実施し、喫煙管理や火気使用器具等の安全な取り扱いを初め、住宅用火災警報器の設置促進及び防炎製品の普及などについて、障害等の状況に応じた安全対策の指導を行っております。
 さらに、関係局及び区市町村と連携し、火災を感知して自動的に通報する火災安全システムの設置促進や、災害時に地域全体で障害者など災害時要援護者を支え合う消防のふれあいネットワークづくりを推進しております。
 今後とも、障害者など災害時要援護者の方々の住宅における防火安全対策について推進してまいります。
   〔生活文化スポーツ局長渡辺日佐夫君登壇〕

○生活文化スポーツ局長(渡辺日佐夫君)
 私立学校の耐震化についてのご質問にお答えいたします。
 都では、平成十五年度から、耐震診断、耐震補強工事経費の一部について補助を開始し、十九年度には、個人立等の幼稚園や専修、各種学校を補助対象に加えました。さらに、二十年度には、私立学校が行う耐震診断、耐震補強工事に対する補助率を二分の一から三分の二に引き上げるとともに、新たな補助対象として、木造の校舎等や耐震のために必要な改築工事を加え、補助制度の充実を図ったところでございます。
 今後とも、こうした補助制度について説明会を開催するなど、積極的に周知するとともに、国の緊急対策も踏まえ、耐震化が加速されるよう必要な支援策を検討し、具体化してまいります。
   〔東京オリンピック招致本部長荒川満君登壇〕

○東京オリンピック招致本部長(荒川満君)
 まず、国際放送等のメディアセンターについてでございます。
 メディアセンターは、オリンピックスタジアムなどの主要な競技場から可能な限り近い場所に配置することをIOCから求められております。
 こうした点を踏まえ、メディアセンターの配置計画の策定に当たりましては、築地市場の移転計画の動向も視野に入れつつ、世界一コンパクトなオリンピックという東京大会の会場コンセプトに基づき適切に対応してまいります。
 次に、オリンピックスタジアムについてでございます。
 オリンピックスタジアムは開会式、閉会式が行われ、そのために、これまでの開催都市や立候補都市の多くが十万人規模あるいはそれに近いスタジアムを準備しております。また、IOCとしても、競技施設の中で最もシンボリックな施設としてそのあり方を重要視しております。
 二〇一六年のオリンピック招致におきましても、神宮の霞ヶ丘競技場の活用を検討してまいりましたが、IOCの求めるメーンスタジアム及び補助競技場を物理的に入れることは困難であることが判明しました。
 そこで、オリンピックが国家プロジェクトであることを踏まえ、都は一貫して、神宮よりも立地条件のよい晴海に国立で整備するよう、国に要望してまいりました。しかし、国は、東京に二つの大規模な第一種相当の競技場は建設しないとの立場でございます。そのため、都は、開催都市としての責任を果たすとともに、都民のスポーツ、文化の拠点を新たに形成する観点から、晴海に都立で整備することとしたものでございます。
 国に対しては、国家プロジェクトの観点から、今後とも、スタジアムの整備費等につきまして、最大限の負担を強く求めてまいります。
 大会後のオリンピックスタジアムのあり方につきましては、都民のスポーツ文化施設として、またオリンピックのレガシーとして残すにふさわしい適切な規模や後利用の方法を現在検討しております。
 なお、文部科学省は、神宮の霞ヶ丘競技場のあり方について、専門家による調査を開始いたしましたが、これは施設の老朽化や、二〇一六年オリンピックのサッカー競技場としての利用を踏まえた調査であると聞いております。
   〔港湾局長斉藤一美君登壇〕

○港湾局長(斉藤一美君) 伊豆諸島の離島航路に関します二点についてお答え申し上げます。
 まず、離島航路の就航率向上についてでありますが、気象、海象条件の厳しい離島では、強風や波浪の影響を考慮した港湾の整備が重要でございます。
 このため、都は、船舶が風向きに応じて着岸できるよう、大離島は一島二港方式、小離島は一港二突堤方式によりまして港湾の整備を計画的に進めることで、大型定期船や高速ジェット船の就航率の向上を図ってまいりました。
 こうした取り組みによりまして、例えば、御蔵島では百五十メートルの岸壁が完成いたしまして、大型定期船が平成十六年より毎日運航されることとなりました。また、式根島の高速ジェット船の就航率は、最近五カ年で六六%から八七%へ格段に改善いたしました。
 今後とも、さらなる就航率向上に向けまして、港湾の整備や改良を着実に進めてまいります。
 次に、離島航路への支援策の充実についてでありますが、島民生活と島の産業を支える交通基盤である離島航路を維持していくためには、運航事業者の経営の安定が不可欠であると認識してございます。
 現在、運航事業者に欠損額が生じた場合、離島航路整備法に基づきまして国が補助する制度がございます。しかし、その補助算定方式が、夜間に長距離を運航する伊豆諸島航路の実態を反映しない不十分なものであるため、都は、国の補助に加えて独自の支援を行ってまいりました。
 さらに、今般の未曾有の原油価格の高騰は、離島航路の経営環境を一段と厳しいものにしてございます。都は、引き続き、国に対しまして、制度の改善と財源確保を求めてまいります。
   〔環境局長吉川和夫君登壇〕

○環境局長(吉川和夫君) まず、排出量取引のあり方についてでございますが、削減義務と排出量取引制度については、さまざまなバリエーションがあり、現在、世界の各地域で、その実情に合わせた制度設計が行われております。
 排出量取引制度は、本来、取引自体を目的とするものではなく、温暖化ガスの総量削減を効果的に進めるための手段として意義を有するものでございます。
 都におきましては、この観点から、みずからの事業所での削減を補完するものとして排出量取引を位置づけており、対象事業所で義務量を超えて削減した量、中小規模事業所で削減が検証された量など、実際に削減された量のみを取引可能としております。
 また、都は、今後、国際炭素行動パートナーシップにも参加し、こうした都の制度をアピールしてまいります。
 次に、自動車部門のCO2削減対策についてでございますが、自動車から排出されるCO2は都内全体の約二割を占めており、他部門と同様、その削減が重要でございます。
 このため、これまでの取り組みに加え、今年度から新たに、人と物の流れに着目した環境交通モデル事業を開始するとともに、エコドライブの推進について、その核となる東京都エコドライブインストラクターの養成を開始するなど、CO2削減対策に取り組んでおります。
 今後、さらに取り組みを進めるに当たりましては、都県域を越えて移動する自動車の特性を踏まえた広域的な視点からの検討が重要でございます。
 また、さきの環境審議会におきましても、自動車環境管理計画書制度の拡充に当たっては、物流における事業者の自動車利用状況について十分なヒアリングが必要などの意見もあり、よりきめ細かな実態把握が求められております。
 こうした観点を踏まえ、CO2削減対策の強化を目指し、条例化を含めさまざまな施策に取り組んでまいります。
 最後に、家庭部門における取り組みについてでございますが、CO2の削減を進めていくためには、輸送等に係る燃料の使用を抑制するという視点に立って、食材についても、しゅんで地場の素材を使用するよう心がけていくことが重要であり、飲用水についてもまた同様と認識しております。
 都は、今後とも、節電や節水を初め、フードマイレージの観点からの地産地消の推進など、都民に対して、CO2の排出を抑制するための生活スタイルを積極的に呼びかけてまいります。
   〔百二十一番大沢昇君登壇〕

○百二十一番(大沢昇君) 再質問に先立ちまして、オリンピックの答弁に関して、先ほどの知事発言において、これまでの都議会民主党の協力に対して、極めて無礼な内容がありました。知事の発言の撤回と謝罪を求めます。
 新銀行東京について再質問をさせていただきます。
 新銀行に関しては、九問ほど質問させていただきましたが、石原知事が不退転の決意と語っているほど、その決意が感じられませんでした。例えば、旧経営陣の責任追及、法的対応の検討、内部調査報告書の公開や関係書類の保存、管理などさえ、石原知事並びに東京都は、主体的な判断をせずに、新銀行サイドにゆだねているのが現状であります。昨日の記者クラブで、裁判ではっきりさせると意気込んでいたのがうそのようであります。
 新銀行の経営者は、だれがどこから派遣したのでしょうか。また、金融監理室は何のためにつくられたのでしょうか。主体的に判断すべき問題については、他者に責任転嫁をせずに、みずからが責任を果たすべきと考えますが、不退転の決意と語っていた石原知事の見解を伺います。
 なお、知事は、豊洲の土壌汚染について、四千百二十二カ所のうち一カ所だけが高濃度のベンゼンで汚染されていると強調していますが、事実を正確に把握するというのであれば、ベンゼンで五百六十一カ所、シアンで九百六十六カ所が環境基準を超えて汚染されていることを申し上げておきたいと思います。
 以上で再質問を終わります。(拍手)
   〔知事石原慎太郎君登壇〕

○知事(石原慎太郎君) お気持ちはわかりますが、銀行の問題については、やはり常識、つまり銀行も一つの企業です。これは会社法にのっとって運営されているわけです。そういうものを踏まえて、質問なり疑義を呈していただきたい。
 会社というものは、私の責任というのは、大株主としての株主の責任でしょう。しかし、その前に、会社法にのっとって段階があるわけです。第一は、やっぱり経営に破綻を来した、その経営を運営してきた経営陣の責任、それから、一種の監視機関として設けられた委員会としての取締役会、そして、それを監督しなくてはいけないであろう株主、これは株主総会ということでそれが行われるわけですけど、その三つの段階があるわけです。
 今、裁判云々で対象になっているのは、この第一段階の経営者としての責任というものが問題になっているわけです。そのそごを来したから銀行は破綻に瀕したわけでありまして、つまり、その段階のことを私、申し上げているんで、だから、第一段階の旧経営陣に対する責任の追及は、今、銀行の当事者が外部の弁護士に委託して調査を進めているわけです。
 これが、要するに、はっきりしてきた段階で、責任は第二段階に及ぶかもしれません。そして、株主の責任に及ぶかもしれませんが、今、その第一段階の責任の話をしているわけですから、物事を常識にのっとって冷静に話していただきたい。

○副議長(石井義修君) この際、議事の都合により、おおむね十分間休憩いたします。
   午後五時五分休憩

   午後五時三十二分開議

○副議長(石井義修君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 質問を続行いたします。
 六十番東村邦浩君。
   〔六十番東村邦浩君登壇〕

○六十番(東村邦浩君) 都議会公明党を代表して、知事並びに警視総監及び関係局長に質問いたします。
 初めに、去る八日の秋葉原における無差別殺傷事件、並びに去る十四日に発生した岩手・宮城内陸地震において、とうといお命を亡くされた方々に対し、衷心よりご冥福をお祈り申し上げます。また、負傷された皆様並びに避難所生活を送られている皆様に、心よりお見舞いを申し上げる次第であります。
 さて、二十日後に迫った洞爺湖サミットでは、ポスト京都議定書のフレームづくりが主要議題となります。このため日本政府は、日本独自のCO2国内排出量取引制度を構築し、できれば、それを国際基準にしたいと考えているようであります。ただ、排出量取引そのものでは、排出量が移転するだけで、CO2などの温室効果ガスの総排出量は減りません。
 削減するためには、総量ベースで現状の排出量より少ないキャップを全世界やそれぞれの国、企業に割り当てることが重要であります。しかし、アメリカ、中国、インドといった排出大国が京都議定書に参加しない現状を考えれば、全世界に合理的に排出量枠を配分することは、現時点では難しいといわざるを得ません。
 先駆的な取り組みを行ったEUの域内排出量取引制度は、金融機関のマネーゲームに陥っており、排出量削減の点では効果が上がっていないと指摘もされております。そもそも、金融工学を駆使して、無価値であるCO2に人為的に価格をつけ、市場取引を進めていけば、新たな投機対象になることは自明の理であります。大事なことは、排出量取引制度をマネーゲームに陥らないようにすることであります。
 かの歴史学者アーノルド・J・トインビー博士は、その著書「二十一世紀への対話」の中で、我々はどん欲と慢心を克服しなければなりません、しかも、テクノロジー進歩の結果、人間が自然環境と自分との関係を逆転させてしまっている現代ほど、この二つの決定的な人間の欠点が蔓延した時代は恐らくなかったでしょうと警告を発しております。都議会公明党は、このことを根幹に据え、真正面から地球温暖化対策に取り組む決意であります。
 人間の持つ、このどん欲と慢心は環境問題だけではありません。世界の投機マネーは、サブプライムローンの破綻からオイル市場や食物市場に流れ、その結果、一部の投資家が莫大な利益を享受した反面、原油や食物価格が高騰し、各国の経済から市民生活まで多大な影響を及ぼしています。
 そこで、こうした現代社会の潮流を東京から変えていこうとする知事の決意をまず伺います。
 以下、都政の直面する課題について、具体的に質問をいたします。
 初めに、オリンピック・パラリンピック招致について質問いたします。
 六月四日、アテネで開催された国際オリンピック委員会理事会において、東京は、二〇一六年オリンピック・パラリンピックの立候補都市として最も高い評価を受けて選出されました。二〇一六年の東京大会の実現に向けて大きく前進をしましたが、招致活動はこれからが本番であります。
 来年十月の開催都市決定に向けて国際招致活動も解禁され、各立候補都市による熾烈な招致レースが繰り広げられることになります。そのような中、北京オリンピックは、まさに東京の魅力を世界にアピールする絶好の機会であります。知事並びに招致委員会は万全の体制を整えて臨むべきであります。これに向けての知事の決意を伺います。
 申請都市の評価結果を見ると、東京は項目によっては負けているものもあります。そこで、東京の課題を整理し、対策を検討すべきであります。見解を求めます。
 東京の一番のウイークポイントは、世論調査の低さにあります。IOCの調査の結果、東京は賛成が五九%と最も低く、他の都市が七割、八割を超えている中で、世論の支持を重視するIOC委員にアピールするには、世論喚起が急務であります。都の見解を求めます。
 また、区市町村に委託をするオリンピックムーブメント推進事業の多くが夏から秋にかけて実施をされます。しかしながら、区市町村においては、どのように事業を実施してよいか迷うところが多いと聞きます。こうしたことから、都は区市町村に対し、明確なガイドラインを示し、積極的に支援をしていくべきと考えます。都の見解を求めます。
 次に、パラリンピックについて質問いたします。
 オリンピックの陰に隠れてパラリンピックの注目度は低く、テレビ中継や新聞報道などを見ても、オリンピアンの取り上げ方に比べ、パラリンピアンの扱いは余りにも少ないのが実情であります。
 そうした中、都が来年九月、十四歳から十九歳までのアジアの障害のある若者による東京二〇〇九アジアユースパラゲームズを開催することは、障害者のスポーツの振興、インフラ整備という観点のみならず、オリンピック・パラリンピック招致という観点からも高く評価するものであります。
 今後、オリンピック・パラリンピック招致に向け取り組んでいく中で、例えばオリンピアンのふるさと特使のように、パラリンピアンも招致活動のプロモーションに積極的に参加できる仕組みをつくり、パラリンピックの社会的関心を高めるべきであります。都の見解を求めます。
 次に、治安対策について質問いたします。
 六月八日昼、秋葉原で起こった無差別殺傷事件は、余りの凶悪な犯罪にだれしもが驚き、悲しみ、怒りを禁じ得ませんでした。ことしになってから、一月に品川で少年が五人に切りつけ、三月には茨城県土浦市で八人を殺傷する事件が起きており、都は、事件を起こした社会的背景などを徹底的に分析し、模倣事件が起こらないようにしなければなりません。
 治安を預かる警視庁としての被害者支援を含めた事件発生時の対応、さらにはその後の対応について警視総監に伺います。
 また、犯人が所持していた殺傷能力のあるダガーナイフ、折り畳みナイフ、投げナイフなどが何の規制もなく簡単に売られていることに、改めて社会的関心が寄せられております。
 そこで、ナイフの販売規制及び購入者の身元確認などの未然防止策を検討すべきであります。警視総監に見解を伺います。
 今回の事件では、犯人が携帯電話サイトの掲示板に犯行予告を書き込んでおりました。自殺サイトの場合、警察庁は、接続業者の団体に協力を求めて自殺阻止に役立てており、全国で百二十一人の予告情報の通報を受け、七十二人を救助している事実があります。
 警視庁として、こうした犯罪予告について、業界団体に積極的に通報するよう協力を求め、犯罪抑止に取り組むべきであります。警視総監に見解を伺います。
 次に、環境確保条例の改正に関連して質問いたします。
 今回の改正は、欧米の大都市と比べて二割、三割もCO2の排出量が低い環境先進都市東京において、世界で初めて事業所におけるCO2排出総量に削減義務を課すというものであり、評価をいたします。我が国の環境政策を牽引してきた東京が、環境サミットとして注目を集める洞爺湖サミットを前に先駆的な取り組みを発信することは、国際社会における日本の存在感をも高めることに寄与するものであります。
 そこでまず、必要最小限のエネルギー使用で、豊かで快適な都市生活が可能な低炭素型社会の実現に向けた石原知事の決意を伺います。
 さて、事業所におけるCO2排出総量削減義務化は、対象となる事業所には当然一定の義務を伴うものであり、制度の円滑な実施には、対象事業者からの深い理解と自発的な取り組みを促していくことが必要であります。特に、削減率の設定には公平性や公正さが求められます。
 二〇二〇年までに二〇〇〇年比で二五%の削減目標を掲げている東京として、事業所の設備更新による削減余地等も勘案しながら、義務化する削減率をどう設定するのか、削減達成期限も含めて見解を求めます。
 また、排出量の確認には第三者機関による検証が行われますが、制度運営にかかわる事業所の負担をできるだけ軽減するために、検証の方法やルールについても一定の配慮が必要となります。また、排出量取引についても、投機対象とされないための防止策が何よりも重要であります。あわせて都の見解を求めます。
 今回の条例改正で、中小規模事業所においても、報告書の任意提出など、地球温暖化対策推進制度の中に組み込まれることになります。とりわけ複数の事業所を管理する法人については、エネルギー使用量の合計が一定量以上の場合には、報告書の提出や内容の公表が義務化され、大きな負担となります。
 したがって、今後、中小規模事業所が省エネ性能のすぐれた設備へ更新する際には、税制面での優遇措置や更新費への助成制度について検討すべきであります。見解を求めます。
 現在、各企業においてCSR、すなわち企業の社会的責任の履行についてもさまざまな取り組みがなされております。例えば、緑の東京募金への協力や事業所緑化等CO2の吸収源対策を進めております。地球温暖化対策においては、CO2吸収源対策も極めて重要であり、そこで、このような企業に対しては、総排出量削減の取り組みと連動させた制度とすべきであります。都の見解を求めます。
 また、都の排出量の約四分の一を占める家庭部門における取り組みも重要であります。太陽光発電の普及や太陽熱の利用の促進について、都としての支援策や新たな仕組みづくりが不可欠であります。設備設置費補助や家庭で発電した電気の購入義務化など、環境先進都市にふさわしいシステムを立ち上げるべきであります。都の見解を求めます。
 次に、学校の耐震化について質問いたします。
 中国四川大地震では、多くの学校の建物が倒壊し、大勢の子どもが犠牲になりました。その主な原因は、建物の耐震性の脆弱さにあったと指摘をされています。
 学校等の耐震化の最大の課題は、小中学校、幼稚園、保育園等の耐震改修のおくれであります。平成二十年四月段階で、都内の公立小中学校の耐震化率は約七七%、公立幼稚園は約八三%であります。さらに、区市町村によっても、取り組みに大きな格差があるのが実態であります。
 私立の小中高校、私立幼稚園については、専修学校等も含め、平均で六七%にとどまっており、特に私立幼稚園の対応のおくれが目立っております。また、保育園の耐震化率についても、公立、私立の認可保育園は平均で六三・七%にとどまっているのが実情です。
 小中学校の耐震化については、「十年後の東京」でも重要な施策に掲げていますが、子どもたちの命を震災から守ることを最優先に、都は、学校、幼稚園、保育園などの耐震化を一刻も早く実現するよう、取り組みを一層加速すべきと考えます。知事の見解を求めます。
 学校等の耐震改修事業を強力に促進するには大きな財政負担が伴うために、区市町村や私立幼稚園、保育園に対する十分な支援措置が不可欠であります。
 公明党は、公立の学校等の耐震化支援について、四川大地震の被害を踏まえ、自治体の大幅な財政負担軽減措置を福田首相に要請しました。これを受け、国は、従来の補助率二分の一を三分の二に引き上げました。それでも、財政状況が厳しい自治体は積極的な耐震化に踏み込めないのが実情であります。
 そこで、特に財政状況が厳しい自治体等に対し、都独自の支援策を講じるべきであります。見解を求めます。
 また、経営基盤が弱いために耐震改修のおくれている私立の学校、幼稚園、保育園等についても、都独自の支援強化措置を講じ、保護者の安心と子どもたちの安全に万全を期すべきであります。見解を求めます。
 都議会公明党は、従来より住宅耐震助成を積極的に推進してまいりました。これに加え、住宅の耐震化を促進する都独自の税制の活用も必要であります。国は、耐震改修をした住宅の固定資産税を軽減する制度を設けていますが、耐震改修だけでは東京の住宅の耐震化促進には十分ではありません。
 住宅の建てかえが可能な人にも固定資産税の軽減措置を講ずることにより、さらに建物の耐震化が促進されると考えます。都の見解を求めます。
 次に、住宅政策について質問いたします。
 二〇〇四年、ロンドンは、二〇一二年のオリンピック開催を前にロンドンプランを発表いたしました。人々にとって住みやすい都市ロンドンの実現を政策目標の一つに掲げ、既存住宅ストックの活用や良質な住宅供給の促進など、力強く住宅政策の推進をうたっています。
 東京都の住宅行政上の課題も、耐震、耐火対策の充実だけではありません。職住接近や多世代の近同居による少子化対策、六百万戸を超す都内住戸のスケールメリットを生かした環境貢献など、まさに多種多様であります。
 少子高齢化に対応しながらも、豊かさを実感し、環境負荷にも貢献できる東京の魅力を、新たな住宅政策を通じて積極的に展開していくことについて、知事の抱負を伺います。
 民間の調査では、都内分譲マンションの着工累計数は百四十万戸に及び、都内全体の住宅戸数の約四分の一を占めます。しかし、マンション居住者の高齢化が進む中、管理組合による自主的な取り組みだけでは、老朽化マンションの耐震対策や大規模修繕、建てかえなどの推進が次第に困難になりつつあり、行政による適切な誘導策が必要であります。
 そこで、都は今後、年金生活などの低所得居住者への適切な支援策や資金負担の少ない計画案の提示など、居住者間の合意形成に必要な、新たな施策を強力に推進していくべきと考えます。所見を求めます。
 民間住宅への取り組みに加え、都営住宅によるセーフティーネット機能の充実も重要であります。昨年十二月の公営住宅法施行令の改正により、入居収入基準や家賃制度が見直されました。しかし、国が平成十八年九月に公表した施行令の改正案では、入居中の全世帯の家賃が値上げとなるため、都議会公明党は、昨年十一月、国に対し再検討を申し入れました。
 その結果、全入居世帯の七割強の、収入の少ない世帯の家賃を据え置いたほか、事業主体独自の激変緩和措置を可能とするなど、申し入れ趣旨に沿った政令改正が行われました。制度改正の実施は来年の四月ですが、都としても、年金生活などの低所得世帯への負担緩和に積極的に取り組む必要があります。
 そこで、都は、国制度に上乗せをし、現入居者の負担軽減に向けた都独自の激変緩和策や、家賃改定適用時期への柔軟な対応を検討すべきと考えます。見解を求めます。
 また、現行の都営住宅が抱える課題の一つに、いわゆる二K住宅の狭い間取りの問題があります。二K住宅は、財政再建の中での都営住宅の整備策の一環として進められたものであります。しかし、二人世帯用の居住空間としては、子育てスペースがとれない、介護ベッドが入らないなどの課題も明らかになってきています。
 そこで、今後の建てかえに際しては、子育てや介護に配慮するため、いわゆる二Kを廃止して二DKとし、長期に活用できる良好な住宅ストックとするべきであります。既存二Kのより柔軟な活用策も含め、所見を求めます。
 現在、都の住宅行政部門は、民間マンションの建てかえ、都営住宅の管理、建てかえ、耐震化問題など、居住者にかかわる極めて具体的な事柄への対応を常に求められています。同時に、良質で安価な住宅を供給する仕組みや、公が関与した安心感のある再開発の工夫など、新しい課題への対応も求められています。
 もともと現在の都市整備局は、都市計画局、住宅局、面的整備部門の建設局の三局合併により、広範な業務を担う組織となったものであります。効率的な管理を行う視点からも、体制整備が喫緊の課題となっております。
 以上のような観点から、都市整備局において、住宅政策を専管する組織、人事体制の強化を図るべきと考えます。都の見解を求めます。
 次に、中小企業への支援策について質問いたします。
 平成十八年四月から一年間の中小企業の倒産件数は九千五百七十二件であるのに対して、平成十九年四月から一年間の中小企業の倒産件数は一万一千三百三十三件と、千七百六十一件、率にして一八・四%増加をしております。我が国経済の下支えをしている中小企業が倒産をしていくことは、日本の国力を衰退させることにほかなりません。特に最近では、大企業に比べ立場の弱い中小企業が、原材料価格の高騰によるコストの増加を価格に転嫁できず、結局は赤字経営に陥って倒産をするという例が後を絶ちません。
 例えば製造業の場合、大手企業が効率化による利益を上げるために、従来は中小企業が単体で受注をしていたものを、関連工程を一括して発注するユニット発注に見直すようになりました。これにより、単体で受注をしていた中小企業が、ただでさえ少ない利益がさらに少なくなるという事態が生じております。
 中小企業が生き残るためには、どんな状況になっても大企業に対して物がいえる体制をつくることであります。そのためには、大企業から今まで受注を受けていた中小企業もグループ化をし、対等に大手企業と交渉ができるようにすべきであります。今こそ都が思い切って手を差し伸べ、グループ化に向けた支援をしていくべきであると考えます。見解を求めます。
 さらに、中小企業がグループ化をすることにより、中小企業の弱点とされる販売部門、財務部門などを切り離して、それらの部門を統括会社とし、グループ内に設立することができます。そのことにより、中小企業の事業が効率化されるばかりでなく、そこに中小企業振興公社などから専門家を派遣することによって、戦略的な経営を展開できると考えます。都の見解を求めます。
 次に、医師、看護師不足対策について質問いたします。
 都は、小児や周産期、救急、僻地医療に従事する医師を確保するため、このほど順天堂大学医学部の定員を二十一年度から五名増員し、奨学金を支給する制度を創設いたしました。都の小児科、産科医などの不足の現状を考えると、五名の増員だけでは東京の地域医療を守ることはできません。
 そこで、新たに、都独自に医学部の学生に奨学金を貸与するような仕組みを検討すべきであります。見解を求めます。
 医療人材の確保という点では、医師に限らず、看護職員の確保も大きな課題であります。都が平成十九年十一月に発表した看護職員需給見通しでは、平成二十年には三千五百人余りの不足が生じるとしています。都は、都議会公明党の提案により、区部と多摩二カ所で行っている再就職に向けた研修と就業あっせん事業を、十九年度から新たに二十四病院で開始をいたしました。
 しかし、看護職員の不足はいまだ深刻な状況にあります。二十年度は、この事業をさらに多くの病院に広げていくとともに、事業内容の充実を図ることが看護職員確保対策を一層促進していくことになると考えます。都の見解を求めます。
 次に、小児アレルギー疾患対策について質問いたします。
 厚生労働省研究班の全国調査によると、東京都は、小学生、中学生ともに気管支ぜんそくの有症率は全国トップクラスで、小学生で六人に一人、中学生で八人に一人のぜんそく患者がいます。また、ぜんそくに加え、アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎、結膜炎等を加えると、何らかのアレルギー疾患を持つ子どもは三人に一人に上っております。
 こうした患者数の多さとともに、アレルギー疾患は、ぜんそく、アトピー、食物アレルギー、アレルギー鼻炎、結膜炎、薬物アレルギーなど幅が広く、したがって、日常生活、学校や保育園、幼稚園など幅広くかかわっていることから、子どもにかかわるすべての職種の理解と協力のもとに、医師、心理療法士などコメディカルを含めたチーム医療体制を整える必要があります。
 そこで、平成二十一年度開設予定の都立小児総合医療センターは、都におけるアレルギー疾患医療のセンター的機能を果たすことを目指すべきであり、そのためには、まず、専門診療としてのアレルギー科を開設するなど、診療機能を強化していくことが何よりも必要と考えます。見解を求めます。
 次に、知事の選挙公約の柱の一つであります中学校三年生までの医療費の無料化について質問いたします。
 さきに述べたように、今、小中学生のアレルギー疾患がふえるなど、子どもたちの医療費が家計を圧迫しております。都は、都議会公明党の提案を受け、平成十九年十月、都内全域で義務教育就学期の小中学生を対象とした義務教育就学児医療費助成事業をスタートさせました。これにより、保護者の自己負担額が三割から二割へと軽減されました。
 しかし、平成二十年四月一日現在、二十三区すべてにおいて、所得制限なしで中学校三年生までの医療費が無料化されましたが、一方、財政的に厳しい多摩の市町村においては、医療費の軽減額の二分の一を負担しなければならないため、都の制度を受けて、保護者の自己負担額を三割から二割へと軽減するのが精いっぱいであります。多摩の市民からは、同じ都民でありながら、なぜこのような格差が生じるのかと声が上がっております。
 そこで、都は、こうした各市町村の財政負担にも配慮をし、各市町村と協議の上で、現在実施されている医療費助成事業の実施要綱を改めて改定し、速やかに中学校三年生までの医療費の無料化に踏み込むべきであります。見解を求めます。
 次に、コミュニティバスのシルバーパス適用について質問をいたします。
 東京都シルバーパス制度は、高齢者の社会参加を助長し、高齢者の福祉向上を図る目的で、平成十二年から現行の制度としてスタートいたしました。この制度は、都内を運行する一般乗合バス事業者が全社加盟している唯一の公益法人である東京バス協会が、事業の指定を受けて実施をしております。
 一方で、コミュニティバスは、鉄道やバス路線が通っていない、交通の不便をなくそうという各自治体が積極的に関与して運行しており、近年、この事業に乗り出す自治体が増加をしております。
 現在、各自治体が運行しているコミュニティバスは百二十一路線ありますが、東京都のシルバーパスの適用を受けているのは五十九路線にとどまっております。コミュニティバスは、公共交通の確保という公益的な観点から運行されるだけでなく、都のシルバーパス制度と同じ、高齢者の社会参加を促す目的も有しております。
 そこで、コミュニティバスについても、各自治体の希望があれば、シルバーパスが使用できるよう検討すべきと考えます。見解を求めます。
 次に、今定例会に提出をされた介護情報サービス手数料の改正について質問をいたします。
 都議会公明党は、超高齢社会を迎えた東京の介護現場の屋台骨を担う介護従事者の確保や待遇の改善、介護サービス事業所の経営安定など、さまざまな課題を指摘し、その改善を都に求めてまいりました。とりわけ、介護サービス事業者に対して義務づけされているインターネット上での介護サービス情報の公表にかかわる手数料負担については、適正な引き下げを求めてきました。
 我が党の主張を反映させ、都はこのたびの条例改正に伴い、公表手数料では約一〇%、調査手数料では約三〇%を引き下げるとしていることは評価をするものであります。
 しかしながら、大変に厳しい経営状況の中、高齢者や家族のために介護保険制度を支えている介護事業者にとっては、この情報手数料が大きな負担となっていることには変わりはなく、効率的な調査方法によるコスト削減や制度自体の見直しが求められております。
 例えば、複数の事業を展開する一つの事業所に対し、サービスの種類ごとに異なる調査機関が二回、三回と調査に訪れたり、また、公表されたインターネット情報へのアクセス件数を見ると、一事業所当たり一カ月に二件程度であり、納めた手数料に見合った効果は見当たらないといった不満の声が高まっております。
 そこで、都は今後、介護サービス情報の公表制度について、調査の単位や周期など、効率的なシステムの検討を含めた制度の見直しを国に強く求めていくべきであります。見解を求めます。
 さらに都は、今後予定されている調査対象サービスの拡大や制度の見直しの際には、厳しい経営状況を抱えながら、介護サービスの基盤を支えるために懸命に努力をしている事業者の状況を踏まえた対応をしていくべきであります。見解を求めます。
 次に、児童相談所の充実について質問をいたします。
 子どもは、温かい家庭の愛情に包まれながら養育されることが何よりも望ましいことであります。親の離婚や病気などで家庭での生活ができない子どもや、親の虐待等により、家庭で生活をさせるべきでない子どもが年々増加をしてきております。児童相談所の中の一時保護所には、さまざまな理由で入所している子どもがいますが、特に顕著に増加しているのが児童虐待による入所であります。総保護人員は十年間で約四割増加をし、平均保護日数も、平成九年度で二十五・二日であったものが、平成十八年度には三十五・五日と、十・三日も延びております。
 都議会公明党は、東京都の一時保護所を視察いたしました。一時保護所は、一時保護が集中する時期でないにもかかわらず、既に定員オーバーの状況でありました。子どもたちの健全な養育のためには、一時保護所の増設をし、子どもたちの安全を確保すべきであります。都の見解を求めます。
 次に、豊洲新市場について質問いたします。
 石原知事の判断により、都が豊洲新市場予定地の土壌汚染を再調査した結果、土壌の一部から、環境基準の四万三千倍、地下水の一部からも一万倍のベンゼンが検出をされました。都民の多くは、今、強く食の安全が求められる中、なぜそのような土壌汚染された場所に築地市場を移転させるのかと、食の安心に対して不安を抱いております。加えて、再調査の結果、汚染対策費は、当初予定の六百七十億の二倍の費用がかかるともいわれており、そこまで巨額の税金を使って、あえて豊洲に移転する必要があるのかという疑問の声も上がっております。
 都議会公明党は、再調査の結果、新たに浮き彫りになってきた課題について専門的に検討し、中央卸売市場の方向性を決めていくための調査プロジェクトチームを党内に立ち上げ、検討を開始しました。
 そのような中、知事は、過日の報道番組で、外環とか圏央道が整備されていたら、何も豊洲とか築地じゃなくたっていい、でもやっぱり業者が海から直に荷揚げしたいというんです、もうそんな時代じゃないと思うんだよと発言をされました。もしもこれが知事の本意なら、都議会公明党は、現在の豊洲移転計画をすべて白紙に戻し、都民の不信と不安を払拭すべきであると強く申し上げたいと思います。
 新市場の整備に当たっては、むだな税金の支出をやめさせることは当然として、食品流通の安定と安全を確保し、都民の食生活を守ることが原点であります。また、市場は、築地の場外市場が典型例であるように、鮮魚、青果の集荷場、取引場というだけでなく、人々のにぎわい、経済活力や観光エネルギーの源であったといっても過言ではありません。また同時に、新たな市場は、時代の進展に伴って変化する商品流通過程に的確に対応していかなくてはなりません。
 こうした多様な課題と要請にこたえる新市場の整備であるべきであり、そして何より、繰り返しになりますが、都民の不信と不安の払拭が何よりも重要であります。初めに移転ありきの議論は一切やめて、新市場整備の原点に立ち返り、すべての先入観、バイアスを排した再検討が不可欠であります。改めて新市場整備について知事の見解を求めます。
 次に、新銀行東京について質問いたします。
 去る六月二日、新銀行東京は、二〇〇八年三月期の決算発表において確定をした一千十六億円の累積赤字を解消するために減資をする方針を明らかにしました。もとより新銀行東京の減資計画は、四百億円の追加出資の際に提示された再建計画に盛り込まれていたものでありますが、これにより、東京都の出資のうち約八百六十億円が毀損されることになります。
 新銀行東京の内部調査報告書においては、このような累積赤字を発生させた責任は、旧経営陣によるずさんな融資と過剰な拡大路線が原因であるとしております。特に、調達する資金の利回りを一・五%から一・七%で行い、大企業五十社に対する貸し出し一千億円は一%の利回りで行っていたのですから、言語道断としかいいようがありません。改めて旧経営陣への徹底した責任追及を行うことを都民に対して明らかにすべきであります。
 また、今回のずさんな融資の中には、三十五件の詐欺の疑いがある事件が含まれていることを新銀行東京が明らかにしました。この事件についても、刑事、民事の両側面から徹底して追及し、回収を行っていくべきであります。あわせて都の見解を求めます。
 今回の減資は、まさに他の金融機関に新銀行東京を営業譲渡や業務提携することをにらんでの対応であると考えます。都議会公明党は、今、新銀行東京を破綻させると、新銀行東京が支援をしている赤字もしくは債務超過の五千六百三十五社の中小企業を倒産に追い込むことになり、従業員、家族を入れると約十八万人が路頭に迷うことになるため、四年間かけてソフトランディングさせていくことが何よりも重要であると考え、四百億の追加出資を決断いたしました。
 したがって、新銀行東京は、四年間かけて、累積赤字ゼロ、融資、保証残高を現在の四分の一、預金残高を二十分の一にするという縮小再建計画を実現させた上で営業譲渡などを行い、追加出資の四百億を保全もしくは回収していくべきと考えます。改めて都の見解を求めます。
 この四月から再建計画がスタートしたわけであります。再建計画では、さきに述べた大企業への融資を縮小し、中小企業には徹底した目ききを行って、正常な融資先に四%から六%で貸し出しを行うと、さきの予算委員会で我が党の質問に答えました。また、預金についても、一・五%から一・七%のキャンペーン金利をやめ、一%以下の調達利回りにすると述べました。この四月から融資の返済期日が到来し、預金が満期になるものが出てまいります。
 そこで、こういった状況をタイムリーにチェックできるように、新銀行東京は、議会に対して四半期ごとに決算報告を行うべきであります。見解を求めます。
 最近の景気動向や金融環境は非常に厳しい状況にあり、大手銀行でも決算が大幅に減益となっております。縮小再建といっても安易な道のりではありません。そこで、新銀行東京は、再建計画に明記されたモデルだけを実施するのではなく、東京都に新たに設置をされた金融監理室を窓口として、東京都のさまざまな事業と連携をし、そして対策を考えていくべきであります。都の見解を求めます。
 最後に、意思決定機関としての議会権限の強化について提案をいたします。
 いうまでもなく、議会は、政策形成、行政監視という二つの機能を有するとされています。とりわけ平成十二年の地方分権改革以降、政策形成機能の重要性が高まってまいりました。
 こうした中、全国的に加速をしているのが、行政の長期計画や総合計画、いわゆる基本計画を議会の議決事項とする動きであり、既に二十の県が条例制定を行っております。基本計画等を議決するこのねらいは、議会の監視機能を強化するというよりも、むしろ議会と執行機関が車の両輪として、都民の意思決定をより反映させた実効性の高い計画を策定するところにあります。
 都議会としても、早急に東京都の行政にかかわる基本的な計画を議会の議決事項と定める条例の制定に向け、検討を開始する時期に来たと考えます。各党、各会派のご賛同を求め、質問を終わります。(拍手)
   〔知事石原慎太郎君登壇〕

○知事(石原慎太郎君) 東村邦浩議員の代表質問にお答えいたします。
 まず、現代社会の潮流についてでありますが、地球のように高度な文明を保有した惑星は、自然の循環が狂って非常に不安定になって、宇宙時間から見れば瞬間的に消滅するといった、ブラックホールの発見者のホーキングの言葉を今さら思い出しておりますが、今必要なことは、我々がせっかくつくり上げてきた現代文明社会が真に望ましいものといい切れるかという冷静な自己反省、分析、そして、さらに謙虚な反省というものが必要だと思います。これは、ご指摘にあったトインビーのいう、人間の持つどん欲と慢心の克服にもつながっていくと思います。
 人間は自然をすら支配できると錯覚してきましたが、結局はホーキングの指摘のように、みずから招いた地球温暖化によって、学者にいわせれば、あと五年の以内によほどのことをしないとポイント・オブ・ノーリターンを過ぎると。まさに、逆に自然から人間が復讐されているという状況であります。
 また、高度な市場メカニズムや金融技術を手にはしましたが、現実には市場原理主義というものが世界を席巻し、原油高や食糧危機などを引き起こしているわけでありまして、我々は、その文明の発展によりみずからを損ないかねない、皮肉な倒錯ともいうべき事態に立ち入っているわけであります。
 地球温暖化問題は、あるいは新型インフルエンザなどと並びまして、眼前に迫った危機に対して、どうも鈍感としかいいようのない現代社会の潮流を、ある啓蒙によって潮流を変えていかなくちゃならないと思います。
 ゆえにも、我々の未来を開くために英知と力を結集し、東京から具体的な手だてを講じて、日本と世界を変革する一石を投じていきたいと思っております。今必要なものは、ご指摘のように、まさに正確な文明論、正確な文明意識というものだと思います。
 次いで、北京オリンピックでの招致活動についてでありますが、東京は立候補都市に選ばれましたが、これから世界を相手に非常に複雑で見えにくい本当の戦いが始まるわけでありまして、北京オリンピックは、開催都市決定のかぎを握るIOCの委員がたくさん集まりまして、世界じゅうのメディアも注目するなど、東京、日本の魅力と我々のすぐれた開催計画を世界にアピールする絶好の場所であります。このため、JOCとも連携しまして、北京に拠点を設け、都と招致委員会が一丸となって招致活動を実施し、オリンピック・パラリンピックの実現につなげていきたいと思っております。
 中国は我が国の隣国でありまして、実際に開催されるオリンピックをこの目で見るということは大いに参考になるので、私も現地に赴くつもりでおります。
 次いで、温暖化対策についてでありますが、温暖化がこのまま進行すれば、地球は破局的な事態を招きかねず、これを回避するためにはCO2を劇的に削減する必要があります。東京は、既に先進国の大都市の中ではエネルギー効率が高い都市となっておりますが、CO2の排出のさらなる削減に取り組むため、今回条例を改正して、削減義務化といった実効性のある仕組みを構築するとともに、再生可能エネルギーの普及促進などを着実に推進していきたいと思っております。
 こうした取り組みに加えて、都民や事業者も巻き込んだ省エネ、節電運動を強力に推し進め、世界で最も環境負荷の少ない――ちなみに、東京は一人当たりのCO2排出量というのは、ロンドンやニューヨークに比べて二〇%、三〇%も低い現況ですが、さらにこれに加えて、先駆的な低炭素型都市モデルを示し、これを国際社会へ広く発信していきたいと思っております。
 次いで、学校などの耐震化についてでありますが、先般の中国四川省の大地震では、大変痛ましいことですが、大勢のいたいけな子どもたちが、勉強中に、倒壊した校舎の下敷きになって亡くなりました。現地の調査では、中には、学校のコンクリートの柱の中に一本も鉄骨が入っていないというような、そういう部分もあったようでありまして、東京は、今後三十年以内に大地震の発生する確率が七割程度と予測されております。将来を担う子どもたちの命を震災から守ることを最優先に考えていかなければならないと思います。
 まさに、四川省のこの悲劇は、学校における悲劇は他山の石でありまして、このため、「十年後の東京」では、地震が怖くない東京の実現を目指し、小中学校を一〇〇%耐震化するという目標を掲げ、実行プログラムでも三年後の到達目標を明示するとともに、私立学校への助成拡充など、施策の具体化を図ってまいりました。また、学校の耐震化に対する支援の拡充を国にも働きかけてまいりました。
 今回、国はようやく重い腰を上げまして、倒壊の危険性が高い公立小中学校に対して緊急対策が講じられることとなりました。都としては、これまでの耐震化の取り組みをさらに加速させるため、新たに都独自の支援策を早急に講じるなど、公立、私立とも、学校などの耐震化を強力に進めていきたいと思っております。
 次いで、新たな時代に対応した住宅政策の展開についてでありますが、都民が真に豊かさを実感できる社会を実現するとともに、東京を世界で最も環境負荷の少ない都市としていくためには、住宅についても、ストック重視へと転換し、住宅の長寿命化や既存住宅の流通促進などに取り組んでいくことが求められていると思います。
 また、耐震性が不十分な住宅や木造住宅密集地域の解消など、防災性の向上を図るほか、東村山市本町地区での格安の一戸建ての住宅の供給、これは実証実験をいたして大変な成果を生んだと思いますが、住宅市場の構造改革など、都内の住宅の多くを占める民間住宅に係る課題に適切に対応していく必要があると思います。
 セーフティーネット機能の向上など、都民の住まいの安全・安心を確保するとともに、世代を超えて住み継がれる住宅まちづくりを推進するため、少子高齢化の進展や環境問題の深刻化など、状況の変化を踏まえた住宅政策を総合的に展開してまいります。
 次いで、新市場整備についてでありますが、豊洲新市場予定地における約四千百カ所の詳細調査で、一カ所、四万三千倍という、べらぼうな、基準値を上回るベンゼンが検出されました。そうした高濃度の汚染の範囲は極めて限られてはいますが、しかし、風評被害が懸念される中、事実を正確に把握して冷静に対処していくことが必要であると思います。
 現在の築地市場は、老朽化、狭隘化が限界に来ているだけではなく、衛生面でも課題がいろいろありまして、アスベストの問題もあり、一刻も早い対応が必要であると思います。
 築地市場の移転は、かなり長い長い年月をかけてさまざまな案を検討し、関係者間での議論を尽くして、結果として決定したものであります。
 豊洲地区の土壌汚染については、専門家会議の提言が七月にも予定されておりまして、都としては、各分野の方々からの提言を幅広く受けとめまして、工法も含めて、既存の枠あるいは既存の発想にとらわれずに、さまざまな新技術や工法の可能性も探りながら、早期に具体的な計画を取りまとめていきたいと思っております。
 他の質問については、警視総監、教育長及び関係局長から答弁いたします。
〔警視総監矢代隆義君登壇〕

○警視総監(矢代隆義君) 万世橋警察署管内の秋葉原電気街における無差別殺傷事件についてお答えいたします。
 答弁に先立ち、このたびの事件で被害に遭われ、お亡くなりになられた七名の方々のご冥福をお祈りするとともに、負傷された方々の一日も早いご回復を心より祈念申し上げます。
 また、事件発生直後、東京消防庁、災害医療支援チームの方々には大変迅速に活動していただいたのでありますが、この間、居合わせた通行人の方々にも、混乱した状況の中、みずから進んでさまざまな救護活動を行っていただきました。ご協力いただきました多くの市民の方々に対し感謝申し上げます。
 初めに、被害者支援を含めた事件発生時の対応及びその後の対応についてお答えいたします。
 本事件は、被疑者が、休日の買い物客等でにぎわう秋葉原の歩行者天国に二トントラックで突っ込み、数人をはねた上、車両から降車して、付近にいた通行人等を次々とナイフで刺して死傷させたという事件でありました。
 現場の騒ぎに気づいた直近交番で勤務中の万世橋署の警察官が直ちに現場に急行し、通行人を追い回しながら危害を加えている被疑者に追いつき、警棒を用いて制止した上、拳銃を使用して被疑者を現行犯逮捕いたしました。
 同日、刑事部長指揮による特別捜査本部を設置し、現在、犯行の動機や経緯など、事件の全容解明に向けた捜査を鋭意推進しているところであります。
 また、当日の現場では、本部等からも勤務員を大量に投入して被害者の救護活動に当たったほか、直ちに被害者支援本部を設置して、亡くなられた方々のご遺族や負傷された方々に対する支援を開始し、関係者への連絡や状況説明、病院やご自宅への送迎、捜査手続の説明やその立ち会い、必要なカウンセリング等を実施したところであります。
 さらに、類似事案の発生を防止するため、事件発生の翌日に通達を発出して、秋葉原地区はもとより、繁華街等における警戒警ら活動の強化、職務質問による不審者、不審物の発見活動の徹底等を指示し、現在、これらの諸対策を継続しているところであります。
 次に、ナイフの販売規制及び購入者の身元確認などの未然防止策についてお答えいたします。
 東京都青少年健全育成条例においては、一定のナイフ類を青少年に販売してはならないこととしていることから、警視庁ではこれまで、これらの殺傷能力の高い刃物を取り扱う事業者に対して、販売時における身分確認を行うよう指導してきたところであります。
 しかしながら、本件のような重要凶悪事件の未然防止を図るためには、青少年に限らず、販売時の身分確認を徹底するとともに、不審な点がある際には一一〇番通報をしてもらう必要があると判断し、先般、販売店に対しその旨の協力要請を行うよう、各警察署長に指示したところであります。
 なお、ナイフの所持規制等については、既に国において検討を始めていると承知しており、警視庁といたしましては、警察庁と連携を図りながら必要な対応を検討してまいりたいと考えております。
 最後に、犯罪予告等の書き込みへの対応についてお答えいたします。
 インターネット上の違法情報や有害情報を発見した場合の通報先としては、現在、警察庁が委託運営しているホットラインセンターがあり、ここで犯罪予告や自殺予告についても受け付けております。
 しかし、緊急を要するものについては、直接警察に通報していただいた方が早い対応ができることから、警視庁では、去る六月十二日に、インターネット関連事業者十五社に対して、インターネット上に犯罪予告や自殺予告等の書き込みを発見した場合には一一〇番通報するよう、文書にて要請したところであります。
 なお、犯罪予告は、インターネットのほか、手紙や電話、メールなど、さまざまな通信手段で日常的に行われており、警察としては、このような訴えや通報を受理した場合には速やかに関係所属に手配するとともに、発信元の解明とあわせ、関連場所における街頭警察活動を強化するなど、犯罪の未然防止に努めているところであります。
 今後さらに、インターネット上の犯罪予告を見た一般の利用者からも迅速な通報をいただくよう、広く呼びかけを行っていきたいと考えております。
   〔教育長中村正彦君登壇〕

○教育長(中村正彦君) 公立学校の耐震化のご質問にお答え申し上げます。
 学校の設置者は、学校施設を良好な状況に保ち、児童生徒の身体、生命の安全を確保する義務があります。
 各区市町村は、計画的に耐震化に取り組んでおりますが、耐震化率につきましては、都全体としては着実に向上しているものの、残念ながら、区市町村間でばらつきがございます。
 都教育委員会としましては、耐震化が進まない区市町村の状況をきめ細かく把握し、国の緊急対策にあわせて、耐震化の前倒しが図られるよう、必要な支援策を早急に具体化してまいります。
   〔東京オリンピック招致本部長荒川満君登壇〕

○東京オリンピック招致本部長(荒川満君)
 四点についてお答えいたします。
 まず、IOCによる申請都市の評価結果についてでございます。
 東京は、立候補都市の決定に当たり、IOCの作業部会から、総合評価としてトップの評価を受けました。この結果は、招致の可能性の高さを示し、今後の招致活動にとって大きな弾みとなります。
 しかし、次点のマドリードとは僅差であり、また、シカゴなども、欠点を補って今後の立候補ファイルを作成してくることは間違いないと考えます。
 いずれにしましても、立候補都市に選ばれた時点で、改めて横一線で戦いが開始されたところでございます。
 今後、ご指摘の点を踏まえ、都議会や国、競技団体等と十分に連携しながら、よい点はさらに伸ばし、不足する点は必ずレベルアップを図り、環境問題への取り組みや日本が誇る技術力など、他都市にはない新たな特色を打ち出してまいります。そして、来年十月の総会では、IOC委員から、ぜひ東京でオリンピック・パラリンピックを開催したいといわれる開催計画の策定に全力を挙げて取り組んでまいります。
 次に、世論喚起についてであります。
 開催都市を勝ち取るためには、IOC委員の過半数の支持を獲得することが最大の目標であり、これまで以上に関係者が連携強化して、全国での招致機運を高め、世論の後押しを得て、IOC委員の心をつかむことが必要でございます。
 このため、今年度より新たに開始した区市町村との連携によるオリンピックムーブメント共同推進事業の実施、商店街での招致フラッグの掲出拡大などにより、都民に身近な場所から招致機運の盛り上げを図ってまいります。
 さらに、全国自治体に加え、新たに商工会議所や商工会、各種団体、教育関係機関、ボランティア団体等とも連携して、全国的な支援活動の展開を要請するとともに、メディアの協力を得て一層効果的なPR活動を行い、オリンピック・パラリンピック招致に向けた世論の盛り上げを図ってまいります。
 次に、都と区市町村によるオリンピックムーブメント共同推進事業についてでございます。
 この事業は、オリンピズムの普及啓発を通じて、スポーツ、文化の振興、青少年の健全育成、環境対策などを推進し、よりよい地域社会の形成を目指すものであります。同時に、オリンピック・パラリンピックの招致機運を高めていく効果を期待するものであります。
 実際に区市町村が本事業を実施する際には、オリンピアンやパラリンピアンの参加、オリンピズムにちなんだ企画など、区市町村がこれまで経験したことのない対応が求められることがあると考えます。
 そこで、都は、あらかじめわかりやすい事例を示すとともに、個別、具体的に企画や実施方法について相談、助言を行うなど、ご指摘の趣旨を踏まえ、積極的に支援してまいります。
 最後に、パラリンピックの社会的関心の向上についてでございます。
 パラリンピックは、障害者スポーツへの理解促進はもとより、だれもが安全かつ快適に生活できるまちづくりを促進し、開催都市に大きな効果をもたらします。
 都はこれまでも、オリンピックとパラリンピックを一体のものとして招致活動に取り組んでおり、七月には、当本部の名称を東京オリンピック・パラリンピック招致本部に、また、招致委員会の名称を東京オリンピック・パラリンピック招致委員会に変更いたします。
 九月には、北京パラリンピック大会時をとらえ、関係各局と連携し、来年東京で開催のアジアユースパラゲームズをPRするなど、障害者スポーツの振興及びパラリンピックの認知度向上に努めてまいります。
 さらに、来年二月にIOCに提出する立候補ファイルにおいては、東京パラリンピック大会の意義や効果について明らかにしてまいります。
 パラリンピアンには、これまでも署名活動に参加していただくなど、招致活動にご協力いただいてまいりました。先日発足した招致委員会のアスリート委員会にもパラリンピアンに参加いただいており、今後、ご指摘の趣旨も踏まえ、さまざまな場面で積極的な協力を得て、パラリンピックに対する社会的関心の向上に努めてまいります。
〔環境局長吉川和夫君登壇〕
 〇環境局長(吉川和夫君) 地球温暖化対策に関する五点のご質問にお答えいたします。
 まず、削減義務率の設定方法等についてでございますが、削減義務の導入をめぐって開催したステークホルダー会議等におきましては、多くの事業者から、短期的な視点から削減義務率が設定されると、長期的視点からの省エネ投資の判断が行えないとする意見が寄せられました。
 こうした意見を踏まえまして、五年間程度を想定している削減期間の削減義務率を設定する際にも、対象となる事業所全体に求められる二〇二〇年度までの中期的な削減レベルをお示しし、これを前提として、CO2削減対策に関する知見を持つ専門家などによる検討会において検討を進め、具体的な削減義務率を定めてまいります。
 また、削減義務の達成期限は、対象事業所ごとの排出量データの最終的な確定や、排出量取引による不足量の調達等に要する期間も考慮し、削減期間終了後、一年間程度の整理期間を置いた時点に設定することを想定しております。
 次に、検証方法への配慮等についてでございますが、対象事業所の排出量や削減量を正確に算定することは、削減義務や排出量取引の公正な運営の前提として不可欠なものでございます。したがいまして、今回の制度では、排出量等について第三者機関による検証を行うこととしておりますが、他方、検証費用が過大な負担とならないような配慮も必要なものと認識しております。
 このため、CO2発生の大宗を占める電気やガスについては、それぞれの供給会社が計量法に基づいて使用量を計測していることから、その検針票の数値を基本とするなど、簡素でありながら正確に排出量を把握できる検証方法を検討してまいります。
 また、都が導入する排出量取引制度におきましては、EUの制度が、削減される前にも排出枠による取引を認めることとは異なり、実際に削減された量だけを取引による義務履行として認めることとしているなど、投機対象とされにくい設計になっているものと考えておりますが、今後とも、ご指摘の点を踏まえた制度設計を進めてまいります。
 次に、中小規模事業所の省エネ対策の支援についてでございますが、省エネ対策はエネルギーコストの削減に寄与するものであり、適切に取り組まれれば、本来、企業にとって経営上のメリットになるものでございます。
 このため、都は、本年度六百件の省エネ診断を行っていくこととしており、現在、東京都地球温暖化防止活動推進センターとともに、地域の経済団体等に働きかけ、省エネ診断の普及を進めております。
 また、本年度、新たな融資制度の創設も予定しておりますが、今後さらに、中小規模事業所のさまざまな省エネ支援策の具体化に向け、関係局とも連携し、積極的に検討を進めてまいります。
 次に、地球温暖化対策における緑の活用についてでございますが、世界全体の温室効果ガスの約一七%は森林の過剰伐採などによる森林破壊に由来するといわれており、森林を初めとする緑の保全は、温暖化対策においても重要な課題でございます。
 都の温暖化ガス削減対策に占める都内の緑の吸収源としての割合は、世界全体や国内全体よりは小さいものの、本年三月に策定した新たな東京都環境基本計画においても、都の温暖化対策の一部に位置づけており、緑の保全と創出を東京のCO2排出総量の削減を目指す取り組みとしても推進してまいります。
 最後に、太陽光発電や太陽熱の利用推進についてでございますが、太陽光発電や太陽熱など太陽エネルギー利用機器の普及には費用負担の軽減が大きな課題であることから、都は、昨年の三月に、有識者や関連事業者の参加を得て、太陽エネルギー利用拡大会議を立ち上げ、ことしの二月には、利用拡大策についての最終の取りまとめをしていただきました。
 この結果を踏まえて、都は、太陽エネルギー利用機器の生み出す環境価値を買い取るとともに、太陽電池や太陽熱温水器のメーカー、住宅メーカーなどと連携して、初期費用の負担を十年程度で回収可能とすることを目指す仕組みづくりを、来年度からの実施を目指し現在進めており、太陽エネルギー利用の推進を積極的に図ってまいります。
   〔生活文化スポーツ局長渡辺日佐夫君登壇〕

○生活文化スポーツ局長(渡辺日佐夫君)
 私立学校等の耐震改修に対する都独自の支援についての質問にお答えいたします。
 都はこれまで、子どもの安心・安全のため、建物所有者が耐震化に取り組むことができるよう、情報提供や技術的支援を行うとともに、耐震補強工事等について財政的支援を講じてまいりました。
 私立学校の耐震化については、平成十五年度から、耐震診断、耐震補強工事経費の一部について補助を開始し、十九年度には個人立等の幼稚園や専修、各種学校を補助対象に加えました。さらに、二十年度には、私立学校が行う耐震診断、耐震補強工事に対する補助率を二分の一から三分の二に引き上げるとともに、新たな補助対象として、木造の校舎等や耐震のために必要な改築工事を加え、補助制度の充実を図ったところであります。
 こうしたことに加え、今後、私立学校の耐震化が加速されるよう、国の緊急対策も踏まえ、必要な支援策を早急に検討、具体化してまいります。
 また、保育園等については、緊急実態調査を新たに実施するなど、区市町村や関係団体と十分連携し、耐震化の推進に努めてまいります。
   〔主税局長熊野順祥君登壇〕

○主税局長(熊野順祥君) 耐震化促進のための税制の活用についてでございますが、建物の耐震化を促進していくことは、都民の安全・安心を確保する観点から、都にとって緊急かつ重要な課題でございます。
 そうした中で、税制の活用もその有効な手段の一つであると考えております。
 具体的にどのような制度としていくかにつきましては、ご指摘の趣旨も含め、今後、鋭意検討を進めてまいります。
   〔都市整備局長只腰憲久君登壇〕

○都市整備局長(只腰憲久君) 三点のご質問にお答えいたします。
 まず、マンション対策についてでございますが、マンションを世代を超えて住み継がれる住宅ストックとするには、適切な維持管理、改修等の促進や建てかえの円滑化を図ることが重要でございます。
 マンションの老朽化が進む中、高齢化等により管理組合の機能が低下し、合意形成が一層困難となるなど、維持管理や建てかえを行う上でさまざまな問題が生じております。このため、都は、管理組合に対する相談体制の整備や計画的な修繕及び建てかえの助成等のほか、今年度より耐震改修助成制度を設けるなど、支援に努めております。
 さらに、管理組合等の実態を掘り下げるため、マンション白書を作成し、新たな施策展開に役立てるとともに、大規模修繕や建てかえ等が円滑に行われるよう、今後、マンション施策を総合的に推進してまいります。
 次に、都営住宅の入居収入基準等の改正に係る現在入居中の世帯への負担軽減についてでございます。
 国は、政令改正に当たりまして、家賃が上昇する場合に、五年間で段階的に実施する等の経過措置を講じております。都といたしましては、入居中の世帯において、国の措置を講じてもなお負担の変化が大きい場合には、さらに都独自の激変緩和措置を実施するなど、十分な配慮を行っていく必要があると考えております。
 このため、入居を希望しながら入れない方々との均衡も考慮しつつ、今回の改正に伴う家賃の変動の見込みを踏まえた負担の軽減策や、家賃改定の適用時期についての柔軟な対応を今後検討してまいります。
 最後に、都営住宅の二人世帯用住宅についてでございますが、建てかえに当たりましては、居住者の世帯人数により基準を設け、住みやすい間取りとなるよう工夫しながら住宅を供給してまいりました。
 二人世帯用住宅はこれまで、建てかえ対象団地の居住実態から主に高齢者世帯向けとしてまいりましたが、少子化が進展する中、今後、安心して子どもを育てられる住宅として供給することも求められております。
 このため、子育てをする若年ファミリーや高齢者など多様な世帯が活用できる良好なストックとなるよう、面積規模など必要な見直しを行ってまいります。
 また、既存の二人世帯用住宅については、建てかえ事業の進捗など、団地ごとの実情を踏まえ、幅広い活用策を検討いたします。
   〔総務局長押元洋君登壇〕

○総務局長(押元洋君) 住宅政策を専管する組織、人事体制の強化に関するご質問にお答え申し上げます。
 都では、その時々の行政課題に応じて適宜適切な見直しを行い、常に効果的、効率的な執行体制の確保に努めております。
 今日の住宅行政では、都営住宅や民間マンションの建てかえ、既存住宅の耐震化、木造住宅密集地域の整備促進など、多くの重要かつ困難な課題が山積しております。
 このような諸状況を十分踏まえた上で、直面する課題により迅速かつ的確に対応できる執行体制の確立に向け、ご指摘の住宅政策を専管する組織、人事体制のあり方を速やかに検討してまいります。
   〔産業労働局長佐藤広君登壇〕

○産業労働局長(佐藤広君) 六点のご質問にお答えいたします。
 まず、中小企業のグループ化に対する支援についてですが、大企業において、関連工程を一括して発注する、いわゆるユニット発注へと発注方式の転換が進む中、中小企業単体で大企業から直接受注することが困難になりつつあります。
 こうした取引構造の変化に適切に対応するため、すぐれた加工技術等を有する複数の中小企業がグループを形成しまして、共同受注体制を確立していくということは重要であるというふうに認識をしております。
 そこで、都は、今年度から基盤技術産業グループ支援事業を新たに実施いたしまして、中小企業が共同で設備や受注システム等を導入する際にかかる経費を助成することで、大企業と対等に取引できる中小企業グループの創出を促してまいります。
 次に、グループ内における統括会社の設立と専門家による支援についてですが、ご提案の、販売部門や財務部門などを切り離して統括会社化することは、販売力や資金調達力を強化する上で有効な手段の一つであるというふうに認識をしております。
 基盤技術産業グループ支援事業では、このような手法によりまして設立されたグループ内の企業に対しましても、公認会計士や中小企業診断士等の専門家を継続的に派遣をいたしまして、経営戦略の策定についてアドバイスするなど、きめ細やかな支援を行ってまいります。
 次に、新銀行東京の旧経営陣への責任追及及び詐欺が疑われる事件への対応についてですが、旧経営陣に対する責任追及については、現在、新銀行東京が外部の弁護士に委託して、法的対応を視野に入れた調査が進められており、年内を目途に調査結果を得るということです。
 それを踏まえた責任追及及び詐欺などの疑いのある事件に対する法的対応については厳正に対処すべきものであり、都としても適切に監視をしてまいります。
 次に、新銀行東京の今後の展開についてですが、現時点では、新銀行東京において、再建計画に限らず、新たな事業展開などによりまして、再建に向けた取り組みを一刻も早く軌道に乗せ、中小企業支援という銀行の役割を果たすことが最優先であると考えております。
 今後、中小企業を取り巻く経済、金融環境の変化などを十分に踏まえた上で、柔軟な視点で取り組んでまいります。
 次に、新銀行東京の決算報告についてですが、四月に産業労働局内に金融監理室を設置するとともに、新銀行東京の経営状況や再建計画の進捗状況を適時適切に把握する観点から、経営監視のあり方の見直しを行いました。
 今後は、新銀行東京から報告を受けた損益の状況や不良債権の管理状況など、経営状況や再建計画の進捗状況に関する情報につきましては、原則として四半期ごとに、銀行の経営に影響を及ばさない範囲で可能な限り開示、報告をしてまいります。
 最後に、新銀行東京と都との事業連携についてですが、新銀行東京が再建に向けた取り組みを着実に実施するとともに、都との連携により再建を早期に軌道に乗せ、収益面でも実効性のある連携策を推進していくことは重要であります。
 これまで新銀行東京は、環境・CSR応援団、また、公共工事代金債権信託など、都の施策と連携した商品開発を通じて、中小企業に対する支援を実施してまいりました。
 今後は、こうした支援策を引き続き実施するとともに、四月に産業労働局内に設置いたしました金融監理室におきまして、新銀行東京を強力に支援する観点から、各局事業との連携を進めるなど、中小企業支援メニューのさらなる充実に努めてまいります。
   〔福祉保健局長安藤立美君登壇〕

○福祉保健局長(安藤立美君) 七点についてお答えいたします。
 最初に、医学生に対する都独自の奨学金貸与についてであります。
 小児、周産期、救急、僻地医療を担う医師の養成、確保は急務でありますことから、都は今年度から、病院勤務医の勤務環境改善等に取り組みますとともに、国の緊急医師確保対策を活用し、都が指定をいたしました大学医学部の定員枠の拡大や奨学金貸与制度の創設を行うことといたしました。
 お尋ねの都の奨学金の拡充につきましては、こうした取り組みや医師確保の状況を踏まえながら、今後検討していくべき課題と認識してございます。
 次に、看護職員地域確保支援事業の充実についてであります。
 都は、身近な地域で復職に必要な最新の看護技術を習得できますよう、昨年度、二十四病院を地域就業支援病院として指定をいたしました。これらの病院では、復職支援研修を行うとともに、看護師等就業協力員によります再就業相談や就業あっせんを行い、百四十七名の復職を実現するという成果を上げ、改めて、看護師確保対策として、離職中の看護師への復職支援が極めて有効なことが明らかになりました。このため、今年度は指定を二十九病院に拡大するとともに、訪問看護ステーションや介護老人保健施設などにおいて在宅医療や介護サービスの担い手を確保する研修も導入し、一層の復職支援に努めてまいります。
 次に、中学三年生までの医療費助成についてであります。
 都が助成制度を開始したことにより、昨年十月から都内すべての区市町村で医療費助成事業がスタートいたしました。助成内容の拡大に当たりましては、ご指摘の点も踏まえながら、実施主体である区市町村と十分に話し合いを行うことが重要であると考えております。
 今後、事業の実績等を踏まえ、実施方法や実施時期などについて区市町村と協議をし、具体的な内容について検討を進めてまいります。
 次に、コミュニティバスへのシルバーパスの利用についてであります。
 コミュニティバスは、区市町村が主体となって、交通手段の少ない地域の解消や公共施設などへの移動手段を確保するため、バス事業者との間で路線や運賃、運行経費補助等について協定を締結し、実施しているものであります。
 コミュニティバスのうち、一般のバス路線と同等の運賃を設定しているものについて、区市町村とバス事業者の協議が調った場合は、シルバーパスで乗車できるようになっております。
 今後、区市町村の希望があれば、シルバーパスの利用について関係者間で協議が図られるよう、調整をしてまいります。
 次に、介護サービス情報の公表制度の見直しについてであります。
 都では、国に対し、毎年行うこととされております事業所への実地調査について、調査の周期や確認方法のあり方などを改善するよう提案をしております。
 また、今回の手数料改定に際しましては、同一所在地で複数のサービスを提供している事業者が多いことから、公表の対象をサービスの種類ごとから事業所ごとに改めることなどを求めたところでございます。
 今後とも、事業者負担の軽減にも配慮しながら、介護サービスの利用者がより適切に事業者を選択できるよう、国に対し、制度の見直しを求めてまいります。
 次に、介護サービス情報の公表制度にかかわります手数料についてであります。
 本制度施行後二年間の運用実態を踏まえまして、指定調査機関の行う事業所への実地調査や指定公表センターの行う公表事務の効率化を図り、手数料額の引き下げを行うことといたしました。
 引き続き、ご指摘の点も踏まえ、介護サービスの利用者や事業者の意見を十分に聞きながら、より一層効果的かつ効率的に調査や事務を行うよう調査機関等を指導してまいります。
 最後に、一時保護所の増設についてであります。
 近年、児童虐待の増加により、子どもを緊急に保護するケースが増加しております。
 このため、都は、平成十八年度に、西部一時保護所を新設いたしまして、定数増を図ったところでございますが、さらに今年度中には、既存の施設を活用した緊急整備を実施いたしまして、現在の百四十四名の定員を大幅にふやしてまいります。
 なお、保護すべき子どもが一時的に集中し、定員を超える場合には、緊急対応用に整備した居室での保護や、児童養護施設等への一時保護委託を行うことにより対応してございますが、今後とも、保護すべき子どもについては、速やかに安全の確保に努めてまいります。
   〔病院経営本部長秋山俊行君登壇〕

○病院経営本部長(秋山俊行君) 小児アレルギー疾患対策についてでありますが、同疾患は、厚生労働省の調査におきまして、十四歳までの子どもたちの約四〇%に何らかのアレルギー症状が認められるとしておりまして、また、ぜんそくやアトピー性皮膚炎も増加傾向にありますことから、ご指摘のとおり、その診療の重要性がますます高まっているものと認識をしているところでございます。
 このため、今回、策定いたしました第二次都立病院改革実行プログラムにおきまして、アレルギー医療を、仮称でございますけれども、小児総合医療センターの専門医療として位置づけ、重点的に行うこととしております。
 この小児総合医療センターでは、小児医療に関するさまざまな専門分野が密接に連携し、チーム医療を行うことで、心から体に至る総合的な診療を行うこととしておりまして、アレルギー疾患についても、こうした考え方のもとに専門医を配置し、医療水準の高い診療を目指しているところでございます。
 今後、小児総合医療センターにアレルギー専門診療部門を設置することにつきましては、関連する他の診療部門との役割分担を整理した上で、その運営体制を構築する中で検討してまいります。

〇副議長(石井義修君) 十五番小竹ひろ子さん。
   〔十五番小竹ひろ子君登壇〕
   〔副議長退席、議長着席〕

○十五番(小竹ひろ子君) 日本共産党都議団を代表して、石原知事に質問します。
 相次ぐ社会保障の改悪や増税、そして物価高騰の中で、都民の暮らしと営業がかつてない危機的な状況に置かれています。ところが、石原知事は、都民の暮らしはそっちのけで、みずからのトップダウン事業に熱中し、浪費に浪費を重ねています。これをやめれば、暮らし、福祉を充実させることはできます。私は、この立場から、都政をゆがめる三つの問題についてただします。
 まず初めに、オリンピック問題です。
 六月四日、二〇一六年オリンピック開催候補地の一つとして東京都が選出されました。しかし、その第一次選考は、申請ファイルに基づく書類審査で評価されたものにすぎません。しかも、東京の申請ファイルには財政計画を過少に見積もるというごまかしを差し引いても、東京の計画が他都市の計画に比べて巨額な費用をかけるものであることが明らかになったのです。
 第一は、インフラ整備費です。
 申請ファイルで、インフラ整備費が一兆五百八十億円かかると初めて明らかにしました。他都市では、マドリード九千九百八十五億円、シカゴ三千百二十七億円、リオデジャネイロ三千二十六億円ですから、東京はこれらの都市に比べて二倍から三倍です。これだけでも膨大な投資なのですが、実際はもっとかかります。
 申請ファイルでは、「十年後の東京」の計画達成によって、輸送インフラは十分な規模が見込まれ、追加のインフラ整備はないとしています。だったら、「十年後の東京」で事業中もしくは計画中のものを全部入れなければなりません。ところが、申請ファイルは、外環道路など二兆六千七十五億円の事業費を入れていないのです。
 知事、オリンピックをてこに短期間にこのような投資を行うことに対する都民の厳しい批判をどう受けとめているのですか。
 また、石原知事が固執している高速道路多摩新宿線、羽田―築地トンネル、東名以南の外環道も追加建設するとなれば、五兆円を加える必要があります。こんな浪費的投資は行うべきではありません。知事、それぞれ明確に答えてください。
 第二は、競技施設整備です。
 申請ファイルでは二千四百六十一億円としていますが、他の都市は、マドリード千六百三十八億円、シカゴ八百三十三億円、リオデジャネイロ三百五十一億円ですから、東京はお金をかけ過ぎです。
 しかも、オリンピックスタジアムやメディアセンター、選手村の主要三施設の用地費は少なくとも約七千億円と見込まれなければならないのに、入れていません。それに恒久施設の維持管理費もかかる上、さらに、大問題になっている築地市場の豊洲移転を強行し、築地にメディアセンターをつくるといい張るのなら、豊洲の汚染対策費と土地購入費も加わってしまうのです。こんなことになれば、競技施設整備に二兆円近いお金がかかります。
 競技施設やメディアセンターなどについても、用地費や汚染対策費、液状化対策費など、どれだけかかるのか、その全容を明らかにすべきです。
 申請ファイルでは招致経費を五十五億円と記載しながら、実際は三倍の百五十億円もの招致活動をやろうとしていることや、東京が他都市と比べて世論の支持が最も低かったことも大きな特徴です。世論の支持が高まらないのは、オリンピックより、ほかにやることはあるという都民生活の実態があるからです。
 マスコミも、世論の後押しがないと指摘しています。今後、都民がとんでもない税金を浪費するオリンピックの実態を知れば、都民の支持は高まるどころか、ますます低くなることは必至です。
 知事のオリンピックに対する考え方もひど過ぎます。すなわち、知事は、オリンピックの意義について、国威発揚のためという発言を行ったのを初め、スポーツ振興計画でメダル十個の獲得目標を掲げさせていることなどは、オリンピック精神を大きくゆがめるものです。
 IOC副会長の猪谷千春さんは、オリンピック競技大会は、スポーツを通して心身の調和のとれた人間を育成し、相互理解と国際親善を通して平和な社会の実現に寄与するものと述べ、さらに、このような思想を十分理解してムーブメントを展開する必要がある、さもないと、オリンピックヒーローやメダルしか関心のないオリンピック愛好家を育てることになりますと発言しています。
 知事、この警告をどう受けとめるのですか。答えてください。
 知事は、所信表明で、都民の批判が渦巻いている新銀行にも、築地市場の豊洲移転にも一切触れませんでした。みずからのトップダウンによる破綻が明瞭になると、ほおかむりして、都民の怒りをかわそうという態度にはあきれます。
 豊洲移転についていえば、そもそも、東洋一のガス工場が三十年間も石炭や原油を燃やし続け、土壌と地下水が汚れ切った土地に生鮮市場移転を決めること自体、無謀きわまりないことです。
 知事は、みずからの判断の誤りを認めるべきです。どうですか。
 移転を決めてからのやり方もひどいものです。まず、知事は、東京ガスの不十分な調査で済ませようとしました。しかし、市場関係者と都民の世論に押されて設置した専門家会議の調査では、調査のたびに高濃度の汚染が見つかったのです。発がん性物質のベンゼンが、土壌から四万三千倍、地下水から一万倍、あってはならない猛毒シアンが八百六十倍、水銀、砒素なども深刻な汚染です。
 四万三千倍のベンゼンで汚染されている場所について、東京ガスは、仮置き中のタールがドラム缶の腐食で漏れ出たものといっていますが、事実は違います。我が党は、現場で働いていた複数の労働者から、地面の上に直接おがくずを敷き、タールを流し込んで、まぜる作業が長年続けられたことによって、相当な面積の地面にタールがさんざんしみ込んでいるとの証言を得ています。
 都はこの事実をどう把握していますか。知事の責任で事実を調べ、都民に明らかにしてください。どうですか。
 さらに重大なことは、知事や知事が委託した専門家が、地下の軟弱な粘土層を不透水層と断定し、その下は汚染ゼロと見なしていることです。この地層は、水を通さない不透水層ではありませんし、「ゆりかもめ」の橋脚や水道管布設のためのボーリングなど、三十カ所近くも穴があけられ、汚染が広がっているのです。
 環境学会の畑会長は、地下水が汚れている以上、上部の土だけ何度かえても、下から地下水で再汚染されると厳しく指摘し、全部入れかえるには四、五千億円かかるかもしれないと述べています。また、多くの専門家は、震災時の液状化現象が避けられない軟弱地盤の豊洲では、汚染の心配なく市場が運営できるなどとは到底いえないと指摘しているのです。
 知事、こうした畑会長を初め地質や土木の専門家の意見に耳を傾けるべきです。どうですか。少なくとも、直ちにこれら専門家を含めた委員会を立ち上げ、粘土層の下も含めて、都民が納得できる調査、分析を行うべきです。お答えください。
 築地で働く業者の方々や労働者、買い出しに来る業者、場外市場を含めた地元区民が求めているのは、築地での現地再整備です。知事は、アスベストの存在や種地がないなどの理由をつけて、再整備は不可能と決めつけていますが、ためにする議論でしかありません。
 築地市場にあるアスベストは飛散しないものであり、法に基づいて密閉されています。建築家は、市場の建物を幾つかに分けて取り壊しながら再整備を進める場合でも、取り壊す部分を営業しているところから完全に隔離すれば、安全に撤去できるといっています。こんなことは、建物が密集した東京では日常的に行われているのです。
 知事はそんなことも知らずに不安をあおっているのですか。答弁を求めます。
 現地再整備のための仮移転用の種地の問題も、中央区の担当者は、区は現在でも再整備をお願いし、築地川東支川など埋立地を種地として都に提案しており、十分対応できると述べています。二〇〇三年には、市場関係者から、都の過大な再整備案より、築地市場の現状に見合ったコンパクトな計画案が出されており、関係者の合意のもと、知恵を集めれば、新たな再整備案を練り上げることは十分可能です。
 今こそ知事は築地市場の現在地再整備に立ち返るべきです。答弁を求めます。
 新銀行東京の二〇〇七年度決算によれば、累積損失が一千十六億円に膨らみ、六月の株主総会で行われる減資によって、都の出資金である一千億円の大部分が毀損することになります。累積損失の半分近くは不良債権処理に伴う損失が原因であり、ATMなどの物件費や人件費が高いことによって生まれた累積赤字も三百八十二億円に上ります。
 我が党はこれまで、知事と側近が押しつけたマスタープランによって、高金利で預金を集め、無謀な融資に走ったことにより、不良債権が大量に発生した上、高コスト構造による赤字がふえたことを指摘してきました。本決算は、まさに我が党の指摘を裏づけるものです。
 我が党が入手した二〇〇四年十一月の事業計画書には、マスタープラン策定時と比べて景況が回復し、競争が激化していると、金融機関の変化を明確に述べていたのです。それにもかかわらず、新銀行を設立し、無謀な路線を突き進ませた知事の責任は本当に重大です。
 ところが、知事は、減資によって都の出資金のほとんどが失われることの責任を問われて、ぜい肉を落として身軽になる、どこでもやっていることだなどと無責任な発言を行いました。
 知事、八百億円を超える貴重な税金を失う事態になったことへの責任は感じないのですか。なぜ都民に謝罪しないのですか。お答えください。
 我が党は、第一回定例会で、都幹部が新銀行経営陣にマスタープランを押しつけたことこそが経営破綻の最大の原因だということを、ブリーフィングメモによって明らかにしました。この指摘の正しさが、その後ますます浮き彫りになっています。
 すなわち、先日の「サンデープロジェクト」で、ブリーフィングに出席し記録していた元行員がこの事実を証言しました。さらに、我が党が開示請求で入手した旅行命令簿によって、メモの日付どおりの日に、津島本部長以下、多数の幹部が事業計画ブリーフィングとして新銀行に出張し、会議を実施していたことが確認されました。
 我が党は、このブリーフィングのやりとりの録音テープ、すなわち証拠物件も入手しているのです。
 知事は、ブリーフィングメモについて、どんなメモで、だれが書いたのか、出してもらいたいなどと無責任なことをいっていますが、いいかげんに事実を隠ぺいするのはやめるべきです。なぜみずから調べないのですか。
 公費でブリーフィングに参加したのに、公的、私的を問わず、会議録やメモがないわけがありません。みずからの責任で、すべての記録、事実を明らかにすべきです。答弁を求めます。
 さらに、経営の監視についても、旅行命令簿の記録によると、津島本部長らは、一年間で四十回以上、新銀行東京に出張し、打ち合わせを行っています。開設以降も、担当参事は一年間に四十六回出張していたことが明らかになりました。月一回開催していた株主連絡会の記録を見ても、毎月毎月、預金、融資実績を初め、ほとんどの情報について詳細に報告を受けていたではありませんか。ブリーフィングのときには、執行役一人当たり二時間もかけて詳細な説明を受けています。設立後も、出張記録を見れば、一日数時間の打ち合わせをしているのです。都が経営の実態をつかめなかったわけがありません。
 どこから見ても、都が監督責任を果たしてこなかったことは明白ではありませんか。知事、どうなのですか。
 新銀行に対して都が何を点検し、どういってきたのか、そのすべてを明らかにすべきです。答えてください。
 次に、再建計画ですが、とりわけ四百億円の追加出資の問題です。
 そのうち二百八十億円については、リスクが高いベンチャーへの融資やファンドへの投資を、預金でなく資本金で直接賄うということ、つまり、損失が出たら、追加出資金が自動的に取り崩されることは明らかです。
 都議会の付帯決議は、四百億円を毀損させないこととしていますが、もともと再建計画はこれを守れないものなのです。どうですか。そして、知事は、毀損したらどう責任をとるのか、逃げないで、それぞれ明確に答えてください。
 さらに、再建計画は、自治体としてやってはならない、都による利益供与という問題があります。株主総会の二〇〇八年四月二日の議事録を見ても、公社への営業拠点について、都としても優先的に取り組んでいきたい、環境や福祉など個別案件に力を入れることも検討したい、公共工事関連など差別化メニューをどれだけ立ち上げることができるかなどと都側が強調しているのです。
 実際、都は、新銀行東京に対する公共工事代金債権信託や、都及び関連施設を利用した融資相談コーナーの設置、中小企業振興公社との連携などを進めているではありませんか。行政財産などに特権的に窓口をつくり、特定の銀行、それも都が大株主である銀行にのみ融資や信託を誘導していくなどは、利益供与にほかならず、許されません。違いますか。
 専門家からも独占禁止法違反に当たるとの指摘もあります。それぞれ明確な答弁を求めます。
 最後に、知事が悪あがきをやめ、新銀行東京から直ちに撤退し、四百億円は都民のために使うべきことを申し述べ、次の質問に移ります。
 まず、後期高齢者医療制度の問題です。
 四月に始まって以降、怒りと怨嗟、そして、廃止を求める声は高まるばかりです。
 我が党は、都内の区役所、市役所に寄せられた苦情や問い合わせについて調査しましたが、寄せられた件数は四月末時点で二十万四千件に及び、断りもなく年金から天引きするのはおかしい、年寄りは早く死ねという制度ではないかなどの声が寄せられています。また、全国でも、都内でも、医師会から廃止、中止を求める意見が上がっています。
 怒りの高まりの前に、政府・与党は見直しを打ち出しましたが、制度の根本には手をつけず、保険料の一部軽減で批判をかわそうとするものにすぎず、軽減される対象は全体の三割以下にとどまっています。
 しかも、例えば二十三区の年収三百六十九万円の年金暮らしの高齢者夫妻で、昨年、国保料七万四千六百円が、今回十七万九千四百円と、十万円も負担増になるというケースでも、今回の見直しでは解決されないのです。二年ごとに際限なく保険料を値上げしていく仕組みも温存されています。
 知事は、昨年九月、結果として貧しい年寄りは早く死ねということになっては決してならないと述べました。政府・与党の見直しでも、多くの都民が負担増になる上、将来にわたってさらなる負担増を高齢者に強いることになる事態は変わりません。知事はこれでいいと思うのですか。
 知事、閣僚経験者からも、銭勘定だけで人間としての尊厳を認めていない、もとに戻して、新しくもう一度考え直すべきとの声が上がっていることをどう考えますか。
 高齢者の怒りは、負担増の問題だけでなく、七十五歳という年齢で人間を差別し、医療に格差を設け、高齢者の医療抑制を図ろうとする高齢者いじめの制度の根幹にあります。現代版うば捨て山ともいわれるこの制度を、一部見直しで継続することは許されません。
 知事、高齢者差別の仕組みそのものを廃止し、根本的に再検討するよう国に働きかけることを求めるものです。それぞれ知事の答弁を求めます。
 今、ガソリンから小麦粉を初め食材料、加工食品など、生活必需品の急激な値上げが都民の暮らしと営業を直撃しています。都の調査でも、暮らし向きが厳しくなったという声が七九%に及び、東京商工会議所は、東京の中小、小規模企業はまさに正念場を迎えていると訴えています。
 しかも、七月には、電気、ガス料金もまたまた大幅値上げされます。物価高騰が庶民の暮らしを圧迫するだけでなく、消費不況を加速させ、日本経済に深刻な影響を及ぼしつつあります。
 知事は、この事態をどのように認識していますか。また、国に物価安定と原油などに対する投機の規制を求めるべきと考えますが、答弁を求めます。
 今の事態がとりわけ深刻なのは、以前と違い、庶民の所得が下がっているもとで、生活必需品の物価が上がっていることです。所得の低い世帯や非正規雇用の青年、年金収入だけで暮らす高齢者などにとりわけ深刻な影響を及ぼしています。所得の低い人たちへの物価高騰の影響についてどのように認識していますか。
 所得の低い世帯に対し、緊急生活応援手当の創設、生活福祉資金の拡充、国保料や保育料の負担軽減のための支援など、手だてをとることを提案しますが、どうですか。
 また、都立高校の授業料の引き下げや減免対象の拡充、所得の低い世帯に対する奨学金の返済免除などを提案するものです。お答えください。
 都民、とりわけ、おふろのないアパートなどに住む方々にとって、生活に欠かせないおふろ代の値上げがされることも重大です。都が現在行っている生活保護世帯への年六十枚の入浴券支給の枚数をふやすとともに、生活保護と同程度の所得の低い世帯にも対象を広げてはどうですか。
 入浴料は統制価格であり、経営者からは今回五十円の値上げが必要だと要望されたものを、都が二十円の値上げに抑えたわけですから、差額の三十円は都が支援すべきではありませんか。見解を伺います。
 福祉施設に対する支援も急務です。
 我が党は、特別養護老人ホームと障害者通所施設への緊急調査を実施し、百二十二施設から回答が寄せられました。八割の施設が、物価高騰で影響が出ていると回答しました。具体的には、送迎車のガソリン代や食費、さらにはクッキーやパンなど授産事業のための材料の高騰が深刻な影響を及ぼしています。その結果、通所者の工賃が払えないや、職員給与減額に踏み出さざるを得ないという悲痛な声も寄せられました。
 福祉施設では、物価が上がり支出がふえても料金に転嫁できず、施設運営にしわ寄せが集中します。物価高騰による福祉施設への深刻な影響をどのように認識していますか。
 障害者施設では、物価高騰対策の事業費補助がこれからますます必要になるのに、打ち切られました。当然継続が必要だと思いますが、どうですか。
 さらに、特養もあわせて、物価高騰に見合った運営費が確保できるよう国に働きかけるとともに、都としてもガソリン代の補助などを行うことが必要です。それぞれお答えください。
 中小企業支援のため、融資制度の充実は急務です。都は、原油高騰対策の融資制度を設けましたが、これまでの信用保証の枠内で、金利も二%と高く、使いにくいとの声が上がっています。一方、兵庫県では金利一・三五%、品川区では〇・三%など、低利融資を実施しています。
 原油、物価高騰対策の融資制度について、金利をさらに引き下げること、別枠の保証とすること、借りかえ一本化を認めることなど、抜本的に拡充することを提案します。見解を伺います。
 知事、全庁的な知恵と力を集めて総合的な物価対策を推進するため、今設置されている行政連絡会を発展させて、知事を本部長とした物価高騰対策本部を設置するときではありませんか。答弁を求めるものです。
 次に、知事の公約である中学三年生までの医療費無料化の問題です。
 四月から二十三区では全区で無料化が実現しましたが、多摩二十六市では一割助成、二割負担にとどまっています。それだけに、区部から多摩地域に転居したお母さんたちから、これまでは無料だった子どもの医療費が、同じ東京なのに、転居したら二割負担になって、すごく困る、多摩でも中学生まで無料にしてほしいという声が高まっています。
 多摩の多くの市町村が無料化に踏み出せない理由が、区部との大きな財政力格差にあることは明白です。我が党の調査にも、二十五市が、中学三年生までの医療費無料化は、これ以上の市の財政負担なしに実施してほしいと要望しています。
 知事は、中学三年生までの医療費無料化を公約したにもかかわらず、いまだに市町村との協議すら行っていません。公約をなし崩しにすることは絶対に許されません。いつから実施するのですか。今度こそ都民が納得できる明快な答弁をみずからの言葉で示してください。
 知事の公約なのですから、市町村の新たな負担なしで無料化が実現できるようにすることが当然だと思いますが、あわせてお答えください。
 再質問を留保し、質問を終わります。(拍手)
   〔知事石原慎太郎君登壇〕

○知事(石原慎太郎君) 小竹ひろ子議員の代表質問にお答えいたします。
 オリンピックとインフラ投資についての、都民ならぬ共産党の厳しい批判についてでございますが、道路などの都市インフラは、円滑な都市生活を支える上で重要な施設でありまして、オリンピックの有無にかかわらず、東京の機能を向上させ、国際都市間の競争に勝つために必要な将来への投資であります。
 今後も、「十年後の東京」に基づいて都市インフラの整備を一層促進し、都市問題の解決を目指してまいります。
 オリンピックの意義についてでありますが、いうまでもなくオリンピックは、人種や国境の壁を取り払い、世界を一つに結ぶ地球最大の平和のイベントであります。肉体の限界に挑戦し、競い合うアスリートの姿は、観客にも感動を与え、一人の人間としての輝きを見せる。こうした熱い戦いの姿は、新しい人間同士の連帯を生むと思います。
 オリンピックを舞台に世界のアスリートが競い合い、メダルを目指すのは当然のことであります。
 新銀行東京の減資と私の責任についてでありますが、新銀行東京を再建し、都民の役に立つ銀行とすることが私の最大の責任であると思っております。
 今回の減資は、過去の負の遺産である繰越損失を一掃することにより、新銀行東京の財務体質の改善を図るものでありまして、銀行から提案があれば、前向きに受けとめてまいります。
 四百億円を毀損した場合の責任についてでありますが、追加出資をしたばかりでありまして、まずは新銀行東京の再建に向け、あらゆる努力をしていくことが、当面、私の責任と任じております。
 長寿医療制度についてでありますが、この制度は、あくまで国民皆保険を堅持する観点から、社会全体で高齢者を支える仕組みとして構築されたものだと認識しております。
 ただ、その機能に、構造に欠陥が露呈してきました。ゆえにも、現在国において、国会において、保険料の軽減などの改善策が検討されているわけでありまして、都は、国の責任として必要な策を講じるように働きかけます。ゆえにも、国に対して制度自体の廃止を求める考えはございません。
 原油や穀物などの価格上昇についてでありますが、自由競争の中で、物の価格は需要と供給のバランスで決まるものでありまして、今日では、サブプライムローン問題をきっかけに、投機筋のマネーが原油や穀物市場に集中し、途上国の経済成長に伴って一次産品の需要が逼迫するなどして、従来と異なる価格の動きがあることも事実であります。
 こうした動きは、日本経済のみならず、世界経済にとっても重大な問題でありまして、各国政府が責任を持って取り組むべきであると思います。
 ゆえにも、先般の関東知事会で東京から提唱しまして、来るべき八月のサミットには、環境問題に限らず、こういった金融状況、いわば金融市場原理主義というものを踏まえた投機の行き過ぎというものを抑制し、ある種の統制というものをすべきではないかという建言もいたしました。
 次いで、中学三年生までの医療費助成についてでありますが、これまでもお答えしたとおり、実現に向けて準備を進めておりまして、今後、事業の主体である区市町村と協議を行ってまいります。
 他の質問については、教育長及び関係局長から答弁いたします。(「答弁漏れ」と呼ぶ者あり)
 一つ抜けました。失礼しました。
 豊洲の移転についてでありますが、この判断は、現在の築地市場は、老朽化、狭隘化が限界に来ているだけではなくて、衛生面での課題やアスベストにも問題がありまして、一刻も早い対応が必要であります。
 築地市場の移転は、長い長い年月をかけてさまざまな案を検討し、結果、関係者間で議論を尽くして決定したものであります。
 ただ、再調査の結果、あそこにああいった汚染というのがかなり深刻に進んでいるということは後に判明したことでありますが、しかし、その代案も含めて検討してまいりましたけど、当面、つまり、豊洲の移転というものを想定して、そのための対処というものを考えていくつもりでございます。
   〔教育長中村正彦君登壇〕

○教育長(中村正彦君) 都立高校授業料に関するご質問にお答えします。
 都立高校の授業料は、国基準に基づくとともに、受益者負担を考慮したものでありまして、全国的に見て適正な水準にあります。
 授業料の減免制度の認定に当たりましては、国が定める生活保護基準をもとに、都教育委員会の基準による加算を行っておりまして、これを見直すことは考えておりません。
 今後とも、減免制度の周知を図るとともに、保護者負担の適正化に努めてまいります。
   〔都市整備局長只腰憲久君登壇〕

○都市整備局長(只腰憲久君) オリンピック招致とインフラ整備の関連でございますが、お話の三つの道路につきましては、「十年後の東京」におきましても、具体的な整備時期等を示してはございません。
 今後とも、東京の活力と魅力を高め、安全で利便性の高い都市の実現を図っていく観点から、必要な道路につきましては調査検討を進めてまいります。
   〔東京オリンピック招致本部長荒川満君登壇〕

○東京オリンピック招致本部長(荒川満君)
 競技施設の整備費についてでありますが、昨年十一月の開催基本計画で示したように、恒久と仮設を合わせ、三千二百四十九億円でございます。
 この中には、オリンピックスタジアムなどに必要な液状化対策の費用は既に見込んでおります。また、新規の競技施設の建設用地は都有地であることから、用地取得費については見込んでございません。さらに、競技施設ではありませんが、築地市場跡地に予定しているメディアセンター及び有明北地区に予定している選手村についても、都有地に建設するものであり、新たに土地を取得する必要はございません。
 なお、築地市場の移転にかかわる費用は、オリンピックの経費として計上するものではないと考えます。
   〔中央卸売市場長比留間英人君登壇〕

○中央卸売市場長(比留間英人君) 築地市場の移転に関する四点の質問にお答えいたします。
 まず、タールの処理についてでございますが、東京ガス株式会社に照会したところ、同社が当時の従業員に実施した調査では、ガス製造過程で発生したタールスラッジを地面の上で直接木くずとまぜる作業をしたという話は聞いていないとの回答がございました。
 次に、新たな委員会の設置と粘土層下の調査についてでございます。
 豊洲地区の土壌汚染対策を検討している専門家会議は、有害物質、水質、土質、環境保健の各分野で日本有数の知識と経験を有する学識経験者から構成されてございます。
 また、関東地方の地層や土質に詳しい委員から、豊洲地区の不透水層を形成している粘土層は水を通しにくく、汚染の可能性は低いことから、ボーリングにより粘土層を打ち抜き、下部に汚染を拡大させるべきではないとの意見をいただいております。
 したがいまして、新たな委員会の設置及び粘土層の下を調査する考えはございません。
 次に、築地市場のアスベストについてでございます。
 築地市場の解体工事の際、アスベストが確認された施設は、すべて飛散防止対策工事を行っていかなければなりません。現在地再整備の場合には、営業しながらの工事になり、また、生鮮食料品を扱う市場という特殊性から、より安全な工事が求められるため、工事区域を通常の工事より広く設定することとなります。また、その結果、工事期間も、通常のローリング工事よりもさらに長期になるため、市場業者の営業に一層深刻な影響を与えることとなります。
 次に、築地市場の現在地再整備についてでございます。
 本年五月、築地市場の大多数の団体の連名で、築地での再整備は不可能といわざるを得ず、土壌汚染対策に万全を期し、豊洲移転を早期に進めてほしいという要望書が出されました。
 築地市場の再整備につきましては、種地が確保できないことに加え、敷地が狭隘なため、品質管理の高度化や、新たな顧客ニーズに対応する各種施設を整備する余地がないこと、営業しながらの長期間で困難な工事となり、市場業者の経営に深刻な影響を与えることなど多くの課題があることから、現在地再整備は不可能でございます。
   〔産業労働局長佐藤広君登壇〕

○産業労働局長(佐藤広君) 六点のご質問にお答えいたします。
 まず、新銀行東京との会議記録の開示についてですが、都はこれまでも、新銀行東京との間で必要な会議や打ち合わせを行ってまいりました。新銀行東京の開業以前に行われた、ご指摘のブリーフィングに関する会議録などにつきましては、都として保有しておりません。
 株主連絡会に関する議事録など、都として保有する文書については適正に開示を行っております。
 次に、新銀行東京に対する経営監視についてですが、都はこれまで、必要な情報の入手に努め、意見表明を行うなど、経営の大枠を監視してまいりましたが、銀行法により会計帳簿の閲覧が制限されるなどの制約もあり、結果として監視が十分であったとはいえないことは、さきの第一回定例会においても申し上げたとおりであります。
 本年四月、付帯決議の趣旨を踏まえ、産業労働局内に金融監理室を設置するとともに、新銀行東京の経営再建が着実に達せられるよう、経営監視のあり方を見直しいたしました。
 次に、新銀行東京に対する経営監視の内容についてですが、都はこれまで、新銀行東京が、中小企業支援など、この銀行が担う役割を適切に果たしているかという観点から、事業の進捗状況や決算内容等の報告を受け、それをもとに、中小企業支援の一層の充実、収益面に配慮した業務運営、経営改善や経営計画の見直しなど、株主としての意見を新銀行東京に申し入れをしてまいりました。
 次に、新銀行東京の再建計画についてですが、ベンチャーへの融資やファンドへの投資は、損失が出たら、追加出資金が自動的に取り崩され、再建計画が守れないというようなご主張でありました。
 仮に、ベンチャーへの融資やファンドへの投資により損失が生じた場合におきましても、銀行の収支全体の中で処理をされるものでありまして、自動的に資本から取り崩されるという性格のものではございません。ご指摘は当たりません。
 次に、新銀行東京との連携についてですが、新銀行東京は、都が中小企業支援という政策目的のために設立したものであり、その理念は、中小企業者への安定的な資金供給を目的としております。
 公共工事代金債権信託については、中小企業者に対して新たな資金調達の道を開くことで円滑な資金繰りを実現していくという、中小企業支援策の一環として試行実施されている仕組みであります。
 仮に新銀行東京以外の金融機関から提案があった場合には、中小企業支援の趣旨から内容を検討し、判断されることとなるものであります。
 また、中小企業振興公社内での融資相談コーナーの設置につきましても、中小企業支援に資するものであり、東京都公有財産規則に基づき、適正な条件、適正な手続で行政財産の使用許可を行っております。
 いずれも、利益供与、独占禁止法違反とのご指摘は当たりません。
 最後に、原油・原材料高対策特別融資についてでありますが、原油や原材料価格の高騰の影響を受け、経営が悪化している都内中小企業者を対象として、本年四月から特別融資を実施しております。
 本融資におきましては、制度融資の最優遇金利を適用するとともに、特に小規模企業者の利用に配慮いたしまして、保証料補助を行っております。
 なお、既存融資の一本化につきましては、返済負担の軽減を図る借りかえ融資を既に実施しております。
   〔福祉保健局長安藤立美君登壇〕

○福祉保健局長(安藤立美君) 七点についてお答えいたします。
 まず、長寿医療制度の保険料についてでありますが、東京では、広域連合が独自の負担軽減策を実施し、平均的な厚生年金受給者で比較しますと、全国で一番安い保険料を実現しております。
 現在、国において保険料の軽減などの改善策を検討しており、国の試算によると、これによりまして、被保険者の約七割が保険料の減少する世帯に属することとなります。
 都としても、運営の実態を踏まえた必要な改善を講じるよう国に求めてまいります。
 次に、制度をもとに戻すべきとのご意見についてでありますが、長寿医療制度は、疾病リスクの高い高齢者について、医療給付費等の五割に公費を投入し、現役世代も支援金として四割を負担することにより、高齢者の医療費を社会全体で支える仕組みであります。
 制度の構築に当たりましては、高齢社会を踏まえ、将来にわたり国民皆保険制度を維持する観点から多くの関係者が議論を重ねたものと認識しており、制度の根幹は維持した上で必要な改善を講じていくべきものと考えております。
 次に、低所得者世帯に対する対策についてでありますが、物価上昇などへの対応も含めて、低所得者に対する生活保障は、基本的に国の判断と責任によって実施されるものと認識しておりまして、都として独自に実施する考えはございません。
 物価上昇の福祉施設への影響でありますが、物価の上昇は、施設運営にも一定の影響を与えるものと考えておりまして、都は、物価の動向を注意深く見守るとともに、必要に応じ、国への提案要求を行っております。
 次に、障害者施設に対する物価対策についてであります。
 国は、障害者自立支援法の円滑な定着を図るための特別対策等で、物価高騰によるコスト増についても、平成十八年度、十九年度に特別助成を行いました。都は、この事業を今年度も引き続き実施するよう、既に国に要望しております。
 次に、特別養護老人ホームの運営費に関する国への働きかけ等についてでありますが、都は既に、特別養護老人ホームが安定的に運営できるよう、介護報酬に物価水準や賃金等を適切に反映することを国に求めております。
 こうしたことから、都が単独でガソリン代などの補助を実施する考えはございません。
 次に、中学三年生までの医療費助成におけます市町村の負担についてでありますが、都が助成制度を開始したことにより、昨年十月から都内すべての区市町村で医療費助成事業がスタートいたしました。
 今後、事業の実績等を踏まえ、実施方法や実施時期などについて区市町村と協議し、具体的な内容について検討を進めてまいります。
   〔生活文化スポーツ局長渡辺日佐夫君登壇〕

○生活文化スポーツ局長(渡辺日佐夫君)
 六点の質問にお答えいたします。
 まず、国に対して物価安定等を求めるべきとのことでありますが、昨年、第四回定例会の際にもお答えいたしましたが、昨年十二月に、原油を取り巻く国際情勢や市場価格の動向を監視し、便乗値上げ等が発生することがないよう、国に対し、適時適切な対策を講じるよう緊急要望いたしたところでございます。
 また、関東知事会でも、原油高への対策について国に要望することとしております。
 次に、所得の低い人たちへの物価高騰の影響についての認識でありますが、この先も原油や穀物などの価格の高騰が続けば、家計の負担が重くなり、所得の低い人たちへの影響が懸念されるところでございます。
 次に、奨学金の返済免除についてでありますが、東京都育英資金事業では、条例、規則に基づき、本人が死亡または心身の障害により労働能力を喪失した場合などには、返還金の全部または一部を免除しております。また、経済上の事由や災害、長期の疾病により五年以上返還を猶予し、なお将来にわたって返還の見込みがない場合などにも、返還金の全部または一部を免除しております。
 今後とも、奨学金制度の適切な運用に努めてまいります。
 次に、公衆浴場入浴券についてでありますが、各区市においては、住民に身近な基礎的自治体として、生活保護世帯や高齢者世帯、身障者やひとり親世帯などに対し入浴券を配布するなど、地域の特性に応じたきめ細かい対策を講じております。
 今後とも、区市と緊密に連携しながら、適切に対応してまいります。
 次に、公衆浴場入浴料金についてでありますが、都内公衆浴場入浴料金の統制額は、毎年、知事の諮問機関である東京都公衆浴場対策協議会からの報告を受け、知事が指定しております。
 平成二十年の入浴料金の統制額につきましては、同協議会が採用する総括原価方式に基づき、公認会計士など学識経験者委員が試算したところ、五十円の引き上げが必要となったものでございます。
 しかしながら、同協議会において、所得が伸び悩む利用者の家計にも十分配慮が必要と判断し、利用者側と事業者側の双方から意見を聴取するなど、慎重に検討を重ねた結果、二十円の引き上げにとどめるべきとの結論に至ったものでございます。
 最後に、知事を本部長とする物価高騰対策本部の設置についてでありますが、平成十七年十一月に、総務局、産業労働局など関係八局から成る原油価格変動に伴う行政連絡会議を設置し、各種データや関係局の取り組みについて継続的に情報交換を行っております。
 去る五月二十八日にも同会議の幹事会を開催し、最新の情報や取り組みについて共有したところでございます。
 今後とも、同会議を通して動向を見守るとともに、状況を注視してまいります。
   〔十五番小竹ひろ子君登壇〕

○十五番(小竹ひろ子君) 再質問します。
 新銀行と東京都のブリーフィングについてです。
 会議録は保有していないとの答弁をしましたが、ごまかすのはいいかげんにしてください。資料がないということはあり得ません。関係者からの聞き取りも含めて、なぜ真実を明らかにしないのですか。
 ここに、二〇〇五年一月二十日のブリーフィングを録音した記録があります。(実物を示す)この中には、東京都が、社長が自己破産したときは七年たたないと融資しないということなどを挙げ、それが短縮できないかと新銀行に無理な融資を迫ったことなど、都が介入している様子が生々しく録音されています。
 知事、このCDをお渡ししますので、聞いてください。そして、その結果を速やかに報告するとの約束を、ご自身で答えてください。
 以上です。(拍手)
   〔小竹ひろ子議員、知事に実物を渡す〕
   〔発言する者あり〕
   〔産業労働局長佐藤広君登壇〕

○産業労働局長(佐藤広君) 資料につきましては、先ほどもご答弁したとおりでありますが、ただいま渡されました資料につきましても、原典について、私ども存じておりません。
  改めて申し上げますが、都はこれまでも、新銀行東京との間で必要な会議や打ち合わせを行ってきましたが、ご指摘の文書につきましては、都としては保有しておりません。
   〔「知事、答えなさいよ」と呼び、その他発言する者あり〕

○議長(比留間敏夫君) お静かにしてください。

○六十七番(石森たかゆき君) この際、議事進行の動議を提出いたします。
 本日の会議はこれをもって散会されることを望みます。

○議長(比留間敏夫君) お諮りいたします。
 ただいまの動議のとおり決定することにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(比留間敏夫君) ご異議なしと認め、さよう決定いたします。
 明日は、午後一時より会議を開きます。
 本日はこれをもって散会いたします。
   午後七時四十三分散会

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