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Tokyo Metropolitan Assembly

平成十九年東京都議会会議録第十四号

平成十九年九月二十七日(木曜日)
 出席議員 百二十六名
一番遠藤  守君
二番伊藤 興一君
三番米沢 正和君
四番鈴木 章浩君
五番きたしろ勝彦君
六番後藤 雄一君
七番福士 敬子君
八番伊沢けい子君
九番そなえ邦彦君
十番西崎 光子君
十一番西岡真一郎君
十二番伊藤 ゆう君
十三番原田  大君
十四番河野百合恵君
十五番小竹ひろ子君
十六番松葉多美子君
十七番大松  成君
十八番中山 信行君
十九番高倉 良生君
二十番田中たけし君
二十一番神林  茂君
二十二番早坂 義弘君
二十三番高木 けい君
二十四番崎山 知尚君
二十五番宇田川聡史君
二十六番高橋 信博君
二十七番原田 恭子君
二十八番佐藤 広典君
二十九番尾崎 大介君
三十番山口  拓君
三十一番伊藤まさき君
三十二番松下 玲子君
三十三番野上ゆきえ君
三十四番たぞえ民夫君
三十五番村松みえ子君
三十六番橘  正剛君
三十七番上野 和彦君
三十八番吉倉 正美君
三十九番谷村 孝彦君
四十番村上 英子君
四十一番鈴木あきまさ君
四十二番秋田 一郎君
四十三番山加 朱美君
四十四番串田 克巳君
四十五番吉原  修君
四十六番山田 忠昭君
四十七番田代ひろし君
四十九番山口 文江君
五十番今村 るか君
五十一番吉田康一郎君
五十二番斉藤あつし君
五十三番泉谷つよし君
五十四番くまき美奈子君
五十五番大西さとる君
五十六番増子 博樹君
五十七番かち佳代子君
五十八番植木こうじ君
五十九番野上 純子君
六十番東村 邦浩君
六十一番長橋 桂一君
六十二番小磯 善彦君
六十三番三宅 茂樹君
六十四番高島なおき君
六十五番鈴木 一光君
六十六番菅  東一君
六十七番石森たかゆき君
六十八番矢島 千秋君
六十九番鈴木 隆道君
七十番こいそ 明君
七十一番倉林 辰雄君
七十二番遠藤  衛君
七十三番大西由紀子君
七十四番いのつめまさみ君
七十五番門脇ふみよし君
七十六番小沢 昌也君
七十七番石毛しげる君
七十八番岡崎 幸夫君
七十九番柿沢 未途君
八十番清水ひで子君
八十一番古館 和憲君
八十二番松村 友昭君
八十三番東野 秀平君
八十四番ともとし春久君
八十五番鈴木貫太郎君
八十六番石川 芳昭君
八十七番三原まさつぐ君
八十八番田島 和明君
八十九番林田  武君
九十番野島 善司君
九十一番高橋かずみ君
九十二番樺山たかし君
九十三番新藤 義彦君
九十四番古賀 俊昭君
九十五番立石 晴康君
九十六番桜井  武君
九十七番初鹿 明博君
九十八番酒井 大史君
九十九番花輪ともふみ君
百番大津 浩子君
百一番大塚たかあき君
百二番相川  博君
百三番中村 明彦君
百四番曽根はじめ君
百五番大山とも子君
百六番藤井  一君
百七番中嶋 義雄君
百八番木内 良明君
百九番石井 義修君
百十番宮崎  章君
百十一番服部ゆくお君
百十二番川井しげお君
百十三番吉野 利明君
百十四番野村 有信君
百十五番比留間敏夫君
百十六番佐藤 裕彦君
百十七番川島 忠一君
百十八番内田  茂君
百十九番三田 敏哉君
百二十番馬場 裕子君
百二十一番大沢  昇君
百二十二番山下 太郎君
百二十三番土屋たかゆき君
百二十四番田中  良君
百二十五番名取 憲彦君
百二十六番吉田 信夫君
百二十七番渡辺 康信君

 欠席議員 なし
 欠員
四十八番

 出席説明員
知事石原慎太郎君
副知事谷川 健次君
副知事菅原 秀夫君
副知事山口 一久君
副知事猪瀬 直樹君
教育長中村 正彦君
知事本局長大原 正行君
総務局長押元  洋君
財務局長村山 寛司君
主税局長熊野 順祥君
警視総監矢代 隆義君
生活文化スポーツ局長渡辺日佐夫君
都市整備局長只腰 憲久君
環境局長吉川 和夫君
福祉保健局長安藤 立美君
産業労働局長佐藤  広君
建設局長道家 孝行君
港湾局長津島 隆一君
会計管理局長三枝 修一君
交通局長島田 健一君
消防総監小林 輝幸君
水道局長東岡 創示君
下水道局長前田 正博君
青少年・治安対策本部長久我 英一君
東京オリンピック招致本部長荒川  満君
病院経営本部長秋山 俊行君
中央卸売市場長比留間英人君
選挙管理委員会事務局長梶原 康二君
人事委員会事務局長矢口 幸一君
労働委員会事務局長有留 武司君
監査事務局長白石弥生子君
収用委員会事務局長中田 清己君

九月二十七日議事日程第三号
第一 第百五十六号議案
  平成十九年度東京都一般会計補正予算(第二号)
第二 第百五十七号議案
  特別区における東京都の事務処理の特例に関する条例の一部を改正する条例
第三 第百五十八号議案
  市町村における東京都の事務処理の特例に関する条例の一部を改正する条例
第四 第百五十九号議案
  東京都立学校設置条例の一部を改正する条例
第五 第百六十号議案
  都市計画法に規定する開発許可等の基準に関する条例の一部を改正する条例
第六 第百六十一号議案
  東京都建築安全条例の一部を改正する条例
第七 第百六十二号議案
  東京都福祉保健局関係手数料条例の一部を改正する条例
第八 第百六十三号議案
  東京都看護師等修学資金貸与条例の一部を改正する条例
第九 第百六十四号議案
  東京都認定こども園の認定基準に関する条例の一部を改正する条例
第十 第百六十五号議案
  旅館業法施行条例の一部を改正する条例
第十一 第百六十六号議案
  プール等取締条例の一部を改正する条例
第十二 第百六十七号議案
  東京都産業労働局関係手数料条例の一部を改正する条例
第十三 第百六十八号議案
  緑の東京募金基金条例
第十四 第百六十九号議案
  温泉法に基づく温泉の保護に係る手数料に関する条例の一部を改正する条例
第十五 第百七十号議案
  東京都公営企業職員の給与の種類及び基準に関する条例の一部を改正する条例
第十六 第百七十一号議案
  警視庁の設置に関する条例の一部を改正する条例
第十七 第百七十二号議案
  東京都医学系総合研究所(仮称)(H十九)Ⅰ期新築工事請負契約
第十八 第百七十三号議案
  都立永福学園養護学校(H十九)増築工事請負契約
第十九 第百七十四号議案
  妙正寺川整備工事(激特─一)請負契約
第二十 第百七十五号議案
  妙正寺川整備工事(激特─二)請負契約
第二十一 第百七十六号議案
  妙正寺川整備工事(激特─四)請負契約
第二十二 第百七十七号議案
  公立大学法人首都大学東京中期目標の変更について
第二十三 第百七十八号議案
  公立大学法人首都大学東京定款の変更について
第二十四 第百七十九号議案
  公立大学法人首都大学東京が徴収する料金の上限の認可について
第二十五 第百八十号議案
  公立大学法人首都大学東京に対する出資について
第二十六 第百八十一号議案
  道路標識設置等工事に係る損害賠償請求訴訟事件に関する和解について
第二十七 第百八十二号議案
  土地及び建物の売払いについて
第二十八 第百八十三号議案
  東京都江戸東京博物館外二施設の指定管理者の指定について
第二十九 第百八十四号議案
  東京文化会館の指定管理者の指定について
第三十 第百八十五号議案
  職員の退職手当に関する条例の一部を改正する条例
第三十一 地方自治法第百七十九条第一項の規定に基づき専決処分した東京大気汚染訴訟の和解に関する報告及び承認について
第三十二 平成十八年度東京都各会計歳入歳出決算の認定について
第三十三 平成十八年度東京都公営企業各会計決算の認定について
議事日程第三号追加の一
第一 東京都教育委員会委員の任命の同意について(一九財主議第二三四号)
第二 東京都公安委員会委員の任命の同意について(一九財主議第二三五号)
第三 東京都公安委員会委員の任命の同意について(一九財主議第二三六号)
第四 東京都監査委員の選任の同意について(一九財主議第二三七号)
第五 東京都土地利用審査会委員の任命の同意について(一九財主議第二三八号)
第六 東京都土地利用審査会委員の任命の同意について(一九財主議第二四〇号)
第七 東京都土地利用審査会委員の任命の同意について(一九財主議第二四一号)
第八 東京都土地利用審査会委員の任命の同意について(一九財主議第二四二号)
第九 東京都土地利用審査会委員の任命の同意について(一九財主議第二四三号)
第十 東京都土地利用審査会委員の任命の同意について(一九財主議第二四四号)
第十一 東京都土地利用審査会委員の任命の同意について(一九財主議第二四五号)
第十二 議員提出議案第二十号
公立の小学校及び中学校の耐震化促進のための助成に関する条例
第十三 議会運営委員の辞任
第十四 オリンピック招致特別委員の辞任
議事日程第三号追加の二
第十五 議会運営委員の選任
第十六 オリンピック招致特別委員の選任

   午後一時開議

○議長(比留間敏夫君) これより本日の会議を開きます。

○議長(比留間敏夫君) この際、あらかじめ会議時間の延長をいたしておきます。

○議長(比留間敏夫君) 次に、日程の追加について申し上げます。
 議員より、議員提出議案第二十号、公立の小学校及び中学校の耐震化促進のための助成に関する条例、知事より、東京都教育委員会の委員の任命の同意について外人事案件十件がそれぞれ提出されました。
 これらを議会運営委員の辞任の件及びオリンピック招致特別委員の辞任の件とあわせて、本日の日程に追加いたします。

○議長(比留間敏夫君) 昨日に引き続き質問を行います。
 四十二番秋田一郎君。
   〔四十二番秋田一郎君登壇〕

○四十二番(秋田一郎君) 東京が富裕だから、その税収を国が吸い上げ、国が地方に配分するという考え方は、根本的に間違っているという指摘から、私の質問を始めたいと思います。
 まず、お金の配分だけで問題が解決するという考えが的外れです。イギリスのサッチャー元首相はいいました。お金持ちを貧乏にしたからといって、貧乏な人がお金持ちになるわけではない。まさにそのとおりです。
 都市と地方の格差を殊さらにいい立て、都市からお金を吸い上げたからといって、現在地方が直面する問題が構造的、本質的に解決されるわけではありません。東京が仮にお金持ちであるとしても、サッチャーの言をかりるならば、東京を貧乏にしたからといって、地方がお金持ちになるわけではないのです。
 第二に、これまでいい尽くされてきたことですが、東京には独自の巨大な財政需要があり、これに対応していかなければ、都は住民サービスを全うし得ず、東京が東京たり得なくなってしまうということもあります。
 東京都と国、地方との関係について、私はこのように考えていますが、こうした現状認識をどう考えるか伺います。
 こうした現状認識を前提として、都市と地方の格差といったときに念頭に浮かぶのは、まず自治体の財政力の差であり、次に地域ごとの経済力の差の二点です。
 まず、都市と地方の財政力の格差について質問しますが、ここでは、国を親、都を長男、他の道府県を弟と例えて話を進めます。
 かつて仲のよい親子がおり、子どもが小さいころには、親が衣食住のほとんどを面倒見てくれました。そして、時を経るうちに、子どもは成長し、自分で仕事をするようになり、収入も得られるようになってきました。特に、長男は才覚もあったので、他の兄弟の何倍もの収入を得られるようになりました。
 しかし、親は自分の仕事を譲らず、抱え込む一方、借金をしても子どもに金を配りたがり、口出しもやめようとしない。子どもは子どもで、親のいうとおり兄弟そろって行動する方が楽だし、お小遣いももらえるので、みずから道を切り開くことを学びませんでした。
 一方、長男は、経済変動の影響で破産しそうになったときもありましたが、親からの仕送りも受けず、仕事に創意工夫を凝らし、血のにじむような努力を積み重ね、自立してきました。それを見ている弟たちからは、兄さん一人がお金持ちでずるいと文句が絶えない。
 国は中央集権に固執して、国債を発行しながら地方に補助金を配分し、都市から吸い上げた国税の一部に加え、借金さえして地方交付税を交付してきました。地方は地方で、国に交付税などの増額を求めるだけで、時代の変化におくれ続けました。国と地方は、今や無理に無理を重ねた家族で、ぎくしゃくしているのです。
 例えていえばこうした状況であり、都市と地方の財政面の格差については、国に頼った解決の道は既に行き詰まっています。かといって、地方を放任しておいて自然に活力が回復することを期待するのも非現実的です。
 こうした現実に直面して、日本の活力の源でもあり、地方自治体の雄であり長男でもある東京は、地方全体の立ち直りと発展のために、そして東京が日本を救うために、どのような立場でいかなる貢献ができるのか、真剣に考えるべきときが来たと私は思います。
 まず、東京が行財政改革のノウハウと自立のヒントを供与し、都が進めてきた構造改革について、みずからやってみせる働きかけを行い、地方の改革をこれまで以上に支援することを提案します。
 具体的には、都が、不正軽油撲滅作戦、インターネット公売、対面式公売オークションなどの徴税、納税のノウハウや、我が国の行政にとって革命的といっても過言ではない公会計改革について、貴重な知見とノウハウを地方に提供すべきと考えますが、所見を伺います。
 根本的には、親のやるべきことを限定すること、そして子どもは子どもで自分の収入で暮らすことをまずきちんと組み立てることが重要です。つまり、国と地方の役割分担、事務分担をより明確に区分し、財政調整を介さずに、行政サービスに応じて国税と地方税を負担する原則を貫徹していくことが第一です。こうすれば、行政機関も国と地方で重複がなくなり、地方の自立と小さな政府の実現につながります。
 さらにいえば、東京が中心となって地方間の財政調整制度を構想することがあってもよいのではないのでしょうか。いっときの利害対立から、すぐには一般の理解を得られない場合もあると思いますが、真に地方自立を考えるとき、避けてはならないことです。
 分権の視点に立った地方税財政制度改革について制度設計を明らかにし、国や地方に向けて、次世代を見通した改革の提言を早急に発信していくことが東京都のまさに責務です。知事は、本定例会の所信表明で、都の見解を発表すると述べられましたが、今こそ、東京は地方全体の長男として何ができるのか、真剣に考えなければなりません。
 都市と地方、国と地方といった対立の構造のみに目を奪われることなく、日本の将来を見通した明確な哲学に基づいて、地方税財政制度改革のあり方について正々堂々の論陣を張るべきだと考えますが、知事の所見を伺います。
 次に、今の地方にとって真に必要なのは、地域の経済を回復し、自立していける基盤は何か、そしてそれをどう確立していくかという地方活性化の問題です。
 三百年ほど前、江戸時代の諸藩は、それぞれが自立し、独立採算でうまく地域を経営していました。例えば、貧しい赤穂藩が赤穂の塩を特産品として最大限に活用したように、各藩は自主自立の道を守るために知恵を絞り、工夫を凝らしました。江戸時代の人々にできたこうした努力が現代人にできないはずはありません。
 東京には、世界有数の巨大な消費都市であること、大量の情報の受信・発信ポイントであること、年間四百万人を超える観光客が訪れる観光都市であることといった特性がありますが、私はこれが地方経済の立ち直りに十分貢献すると考えます。東京の産業と地方の産業とが手を携えて、お互いの強みを持ち寄り、お互いに活性化していくことが必要なのではないのでしょうか。
 例えば、各地域の農林水産物や特産品などを販売する物産展や、広く他県の企業をも参加対象とした見本市の開催、他県の企業が東京で取引相手を見つける際の支援など、都が東京のみならず地方経済の活性化にも資する取り組みを行うことにより、東京と地方のウイン・ウインの関係が構築されると思います。
 こうした認識のもと、都がリーダーシップを発揮し、一大消費地、情報集積地といった強みを生かした、より広い視野からの産業施策を展開すべきと考えますが、所見を伺います。
 次に、オリンピック招致について伺います。
 オリンピック招致は総力戦であり、国を挙げ戦うためには、何よりも都民、国民の支持が必要です。例えば、来年の北京や二○一二年の招致競争時のパリやロンドンも、国民から高い支持を得ています。
 しかし、残念ながら、我が東京では、オリンピック招致への関心がまだまだ低いといわざるを得ず、私は危機感さえ抱いています。
 十一月に実施予定の世論調査で高い支持を得るために、確固たる戦略を持って臨むべきです。ムーブメントはすべからく若い女性から始まります。若い女性の支持が鼻の下を伸ばした男性へと広がり、マスコミが取り上げます。それを見た中高年の女性がさらに興味を示して、一つの社会現象となっていくのです。
 実際にオリンピックに参加するのは若い人たちです。若い人たちにもっと共感を呼ぶようなPR策を考えるべきです。例えば、国内的にはSMAP、海外向けには北野武、中田英寿など、若者の共感を呼ぶ人を招致大使に選んではいかがでしょうか。また、国内外を問わず人気があるポケモンなどのアニメキャラクターを起用するのもおもしろいと思います。
 世論調査で高い支持率を獲得するためにも、若い人、特に女性にターゲットを絞った広報、PRを強力に展開すべきだと考えますが、見解を伺います。
 先日、都議会オリンピック招致議員連盟では、世論を喚起すべく都民から広く署名を集めることとし、早速活動を始めました。北京では、招致に当たり数百万人の署名を集め、IOCに提出したと聞いています。戦いに勝つには、まず足元を固めることが肝要です。
 約十七万人いる都の職員が十人ずつ署名を集めれば、百七十万人になります。署名活動を通じて一人一人の職員が直接参加していくことで、都庁全体がオリンピック招致に向けて足元から盛り上がっていくのではないのでしょうか。都を挙げてこうした署名活動に取り組むべきと考えますが、知事の見解を伺います。
 モーターサイクルフェスティバルについて伺います。
 今、三宅島では、温泉施設がオープンし、定置網漁の操業も始まりました。夏の観光シーズンに開かれるマリンスコーレや自転車のロードレース大会も復活しました。来年春には空港が再開するなど、明るい話題が続き、観光地としての魅力を再び発信できる基盤が整ってきたとの感を強くしています。
 こうした中で、このたび開催されるバイクイベントは、直線コースで迫力あるマシンが競うドラッグレースと呼ばれる競技や、一般参加者も楽しめるツーリングラリー、往年のクラシックバイクが走る姿を間近で堪能する三宅島ツーリストプロなど、非常にバラエティーに富んでおり、私も開催を楽しみにしています。
 離島におけるかつてないイベントであり、さまざまな課題があろうかと思いますが、島の力強い復興のためには、何としても成功させなければなりません。
 そこで、このイベントを成功させる意義を都としてどのように考えているのか、お聞かせください。
 さて、政府によれば、南関東で今後三十年の間にマグニチュード七クラスの地震が発生する確率は何と七○%とされ、東京でいつ地震が起きても不思議ではありません。
 七月に発生した新潟県中越沖地震では、ライフラインが多くの被害を受け、住民生活に支障が生じました。さらに、下水道では、地盤の液状化により道路で多くのマンホールが浮上し、車両交通機能が阻害され、消防、救助活動や応急復旧活動に支障を来したそうです。区部にはおよそ五十万個のマンホールがあり、もしこれらのマンホールが浮上した場合、その影響ははかり知れません。
 そこで、液状化により浮上のおそれがあるマンホールへの対策の現状について伺います。
 下水道局の経営計画を見てみると、まだ対策は十分ではないようです。
 東京で地震が起こった場合、都民が生活するために必要な最小限の機能を一日でも早く確保するとともに、首都東京の都市機能の迅速な復旧を図らなければなりません。
 そのためには、救急車両や復旧車両が円滑に通行できるよう車両交通機能を確保することが最優先であり、マンホールの浮上抑制対策を精力的に進めるべきと考えます。
 今後の下水道局の取り組みについて伺い、質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)
   〔知事石原慎太郎君登壇〕

○知事(石原慎太郎君) 秋田一郎議員の一般質問にお答えいたします。
 まず、地方税財政制度の改革のあり方についてでありますが、ただいまのお話、大変示唆に富んだものでありまして、共感を持って受けとめました。
 国は依然として、実質、中央集権の行政原理を構え、地方を国の道具として従属させている仕組みに本質的に手をつけることなく、地方の不満を都市の犠牲によってかわそうと画策しておりますが、それは都市をも道連れにした、日本全体を沈没させる愚策にほかならないと思います。
 今日、問われているのは、単なる財源配分の問題ではなく、地方みずからがおのれの才覚と責任でいかに自立して、地域の活性化に挑み得る仕組みをつくるかであります。
 また、税源の拡充を本気で考えるならば、なぜ消費税率の引き上げ、あるいはその地方への配分率の引き上げという根本課題を正面から論議することをしないんでしょうか。これこそ一番肝要な問題だと私は思います。
 地方間の税収の差を補完する財政調整の仕組みが必要でありますが、現在の地方交付税制度を、より地方の自立に寄与する新しい仕組みへと発展させるべきだと思います。
 もとより、東京もまた地方の一員でありまして、志と意欲を持って努力している自治体に対して、東京が役に立てることがあれば、何なりと手助けをしたいと思っております。
 これまでも行ってまいりましたが、求められれば、さらに職員の派遣や受け入れにも応じたいと思っております。
 お話のように、都市対地方、国対地方という枠組みを超えて、日本の将来をどうすべきかという視点に立って今後見解をまとめ、広く発信していきたいと思っております。
 次いで、オリンピック招致に関する署名運動についてでありますが、オリンピック、パラリンピック招致に対する都民、国民一人一人の熱い思いをIOCに訴えていく上で、署名は非常に有効な手段であり、決定的な判定要因にもなっていると聞きます。
 今回、都議会オリンピック招致議員連盟のご提案によりまして、署名活動を開始されたことは大変心強いと思っております。
 都としても、都議会、東京オリンピック招致委員会、JOCなどと連携しながら、多くの賛同が得られるよう署名活動に積極的に取り組んでいきたいと思っております。
 他の質問については関係局長から答弁いたします。
   〔財務局長村山寛司君登壇〕

○財務局長(村山寛司君) 地方が直面する問題の解決に向けた現状認識についてのご質問にお答えいたします。
 今日の地方財政の疲弊の大きな原因には、国が景気対策として地方に押しつけた公共事業のために行った借金返済の膨張、それに三位一体改革の名のもとに強行された、三年間で五・一兆円もの地方交付税の削減、この二つがございます。
 その背景には、長らく続いてきた地方の国への依存体質がございます。
 したがいまして、そこを脱して、みずからの責任と権限で地域を運営し、自立できる力とすべを身につけることが必要であり、それなしには地方はいつまでたっても国のいいなりであり続けることとなります。その意味で、お金の配分だけで問題が解決するわけではないとのご指摘は、そのとおりだと考えます。
 国は、地方の自立や権限といった本質的な問題をお金の問題にすりかえ、さらに都市対地方の対立にすりかえようとしております。
 しかしながら、真の地方の自立を実現するためには、現在国が行っている仕事や権限を大幅に地方に移し、さらにそれに見合った地方の税財源の充実によって、仕事と権限を裏づけることを先延ばしせずに早急に実施することが必要であります。
 なお、地方財政の厳しい状況への当面の対処ということであれば、まずは国が削減した地方交付税を、みずからの責任で国の財源をもってもとに復するべきものと考えております。
   〔主税局長熊野順祥君登壇〕

○主税局長(熊野順祥君) 徴税、納税等のノウハウの提供についてお答え申し上げます。
 都はこれまで不正軽油撲滅作戦やインターネット公売などの先駆的な取り組みを行い、全国自治体に範を示してまいりました。
 また、都内区市町村や八都県市との人材交流、他団体からの研修生の受け入れを行うとともに、徴収部門の交流のために徴収サミットを開催するなど、積極的に全国自治体の支援、交流に取り組んでおります。
 十月からは、より多くの自治体が参加でき、日常的に意見交換ができるよう、インターネットを活用した交流の場を新たに設ける予定であり、今後とも税務行政のリーダーとして全国の自治体を支援し、期待にこたえられるよう努力してまいります。
   〔会計管理局長三枝修一君登壇〕

○会計管理局長(三枝修一君) 公会計制度改革のノウハウの提供についてでございます。
 現在、公会計制度改革に関する総務省の取り組みが進んでおらず、ほとんどの自治体が改革に着手していない、そういった状況にございます。
 そうした中で、都の取り組みには高い関心が寄せられておりまして、これまで都は、自治体を対象にした説明会の開催や解説書の配布など、新公会計制度のノウハウの提供に努めてまいりました。
 今後は、初の本格的な財務諸表を作成した実績を踏まえまして、各自治体のご要望に応じ、ソフトの提供を初めとして、人材の交流や育成など、それぞれのニーズに沿ったきめ細かな支援、協力を行ってまいります。
   〔産業労働局長佐藤広君登壇〕

○産業労働局長(佐藤広君) 東京の産業と地方の産業の連携についてお答え申し上げます。
 他県の企業を含めた広域的なネットワークを構築していくことは、他県の企業のみならず、都内企業のビジネスチャンスの拡大を図る上でも有効な手段であります。
 お話のように、東京が我が国の産業経済の牽引役として重要な役割を担っているという認識のもと、都主催の見本市であります産業交流展について、国の関連団体主催の中小企業総合展と連携して開催し、都内企業と他県の企業とのネットワークを構築していくなど、広域的な取り組みを検討してまいります。
   〔東京オリンピック招致本部長荒川満君登壇〕

○東京オリンピック招致本部長(荒川満君) 世論調査に向けました広報・PR活動でございますが、世論調査でオリンピック、パラリンピック招致への高い支持を得るためには、お話のように、年齢層などに応じて賛同の輪を広げていくことが必要であるというふうに考えます。
 特に、ご指摘の若い年齢層は、前回の東京オリンピックを経験していないことから、オリンピックの開催意義を身近に考えてもらえるような工夫をしてまいりたいというふうに考えております。
 そこで、来月に入り、まず一日には、若い人も含め幅広い世代に人気があり、テレビにも多数出演しております、みのもんた氏に招致大使の就任をお願いするとともに、二日には、水泳の北島康介選手を初め八名の現役の選手にアスリートアンバサダーに就任していただきます。
 さらに、十月中には、これまでオリンピックに出場したオリンピアンに四十七都道府県のふるさと特使に就任していただき、母校などで児童や生徒たちにオリンピックのすばらしさを伝えていただく予定でございます。
 今後、世界的にも知名度のあるサポーターの起用や人気の出るグッズの充実を含め、効果の大きい広報・PR活動を展開してまいります。
   〔総務局長押元洋君登壇〕

○総務局長(押元洋君) 三宅島でのバイクイベントの意義についてのご質問にお答えを申し上げます。
 島民の帰島から二年半が経過した三宅島では、いまだに観光客の数が噴火前の半数程度と低迷をしておりまして、島の産業の活力アップに弾みがついておりません。このため、年間を通じて島を訪れる人をふやすための幅広い取り組みが重要でございます。
 十一月に開催いたしますモーターサイクルフェスティバルは、島の復興ぶりと観光地としての魅力を広く全国にアピールし、バイク愛好者を含めた観光客の増加を通じて、島を活性化させる大きな足がかりになるものと考えております。
 現在、島民が一丸となりまして、すべての人が楽しめるにぎやかなイベントとなるよう、開催の準備を着々と進めております。
 都としては、こうした三宅島の取り組みを引き続き全力で支援をしてまいります。
   〔下水道局長前田正博君登壇〕

○下水道局長(前田正博君) 液状化によるマンホールの浮上についての二点のご質問にお答えいたします。
 浮上のおそれがありますマンホールへの対策の現状についてでございますが、都の被害想定によりますと、液状化が発生する可能性が高い地域は、区部東部に広く分布しております。
 昭和六十三年度以降に設置されましたマンホールは、改良土を埋め戻し材として使用し、地盤の液状化を抑制しておりますが、それ以前に設置されたマンホールは液状化によって浮上するおそれがございます。
 このため下水道局では、道路を掘削することなく、既設マンホールの浮上を抑制する技術を民間と共同で開発したところでございます。今後、対策を進めていく予定でございます。
 次に、今後の既設マンホールの浮上抑制対策についてでございますが、震災時の迅速な救援、復旧活動を可能とするためには、緊急輸送道路などにおける車両の円滑な通行を確保する必要がございます。
 このため、液状化の危険性の高い地域にあります緊急輸送道路や避難道路、約五百キロメートルにあるマンホールを対象に、新たに開発しました技術を用いた浮上抑制対策を実施し、今後四年間で完了させることといたしております。
 今後とも下水道局として震災対策事業に積極的に取り組み、首都東京における都市機能の確保に努めてまいります。

○議長(比留間敏夫君) 七十七番石毛しげる君。
   〔七十七番石毛しげる君登壇〕
   〔議長退席、副議長着席〕

○七十七番(石毛しげる君) このたび知事は、フィジー、ツバルへと視察に行かれました。世界地図を広げてみますと、ニュージーランドの上にフィジーがあり、その上にツバルがあります。赤道直下に韓国料理の名前のようなナウルという国がございます。
 そして、その上に行きますと、北緯二十度、東経百三十六度、無人島でありますが、実は郵便番号までついている、我が国にとって大変重要な沖ノ鳥島がございます。北小島、東小島の二つの島から成り、満潮時には十六センチしか海面から頭が出ておりません。
 今後、百年間の間に、海面が最大五十九センチ上昇し、早ければ今世紀の半ばには沈むと予想されております。ツバルが沈むということは、沖ノ鳥島も同じ運命をたどることになるでしょう。沖ノ鳥島が仮に水没をすれば、日本の国土面積を上回る約四十万平方キロメートルの排他的経済水域が失われることになります。
 赤道直下のナウルは、燐鉱石の島といわれております。その燐は、大昔、鳥のふんが堆積してできたといわれております。
 沖ノ鳥島という名前ですので、私は、ナウルのように鳥の楽園にして、どんどんふんをしてもらい、島を隆起させ、燐鉱石の島にしたらいかがかと考えたわけでありますが、岩になるまでは相当時間がかかるということで、いつしか現代の科学をもって、ふんを岩にする物質ができるかもしれません。
 また、沖ノ鳥島にサンゴ礁を増殖させ、陸地をかさ上げするという取り組みについても期待をするところであります。
 さて、知事は以前、産経新聞の「日本よ」の中で、沖ノ鳥島は岩礁の補強、その保全に多額の国費を投じ、東京都も百十億円を負担した、しかし、国はせっかくあれだけ施設をつくりながら、その維持と活用を怠ってきたと述べております。
 さて、このたび知事は視察を──地球規模の深刻な温暖化を一人でも多くの都民に伝えるための視察だと私は理解をしております。
 そこで、南太平洋の島々は、知事に何を見せ、何を訴えたのか、お聞かせ願いたいと思います。
 次に、昨日の代表質問でも出ました温暖化に関連いたしまして、ソーラーなどの太陽光発電についてお伺いいたします。
 猛暑となったこの八月二十二日、電力需要がピークとなり、東京電力は特別の契約をしていた大工場などへ電気の使用を抑えるように要請をし、何とかこの夏は乗り切りましたが、今後も安心はできません。「十年後の東京」には、百万キロワットと目標を掲げた太陽光発電の普及が挙げられております。
 私は先日、太陽光発電システム、通称ソーラーシステムの販売店に行ってまいりました。そこで、太陽光発電システムを普通の家屋に設置すると、どのくらい費用がかかるのかと聞いたところ、三キロワットの大きさで二百万円ぐらいかかるといっておりました。
 ソーラーシステムは、一度つけてしまえば半永久的に使用できます。その日の電力状況が一目でわかり、余った電気は売り、足りない電気は買うということができます。それによって、温暖化対策や節電について家族で語り合う機会もできます。
 例えば、団らんの場でこんな光景が見られるかもしれません。お父さん、先月は暑かった分、大分電気代が安くなったわ。お父さんは、そうか、もうかるなら温暖化も悪くないかな。何をとんちんかんなことをいっているのよと、こんな温かい会話が聞かれるかもしれません。ソーラーシステムをつけることによって、環境問題を熱っぽく、口角泡を飛ばすかもしれません。
 びっくりするかもしれませんが、この家族の温かさや熱っぽさのエネルギーを電力会社は買ってはくれません。ですが、こうしたことは生活者の意識の改革につながると確信しております。そこで、一点突破全面展開、都民の環境の意識を育てるツールになるのではないかと思います。
 そこで、環境対策全般に占める太陽光発電の意義について、都の見解をお伺いいたします。
 日本での太陽光発電の普及は、国の補助金廃止を契機として伸び悩んでいます。一方、ドイツでは二〇〇五年、日本を抜いて世界一位、太陽光発電の国となりました。
 その背景には、ソーラーなど太陽光発電の設置と、自分のところで生まれたエネルギーを電力会社が高く買う固定価格買い取り制度が定着しているからです。市民の中には、老後を余剰電力を売って生活する人たちもいます。
 さて、ドイツの太陽光発電の容量は、二〇〇六年の一年間で見ると、百十五万キロワットふえたのに対して、日本は二十五万キロワットです。
 また、世界一の技術を持つ日本の企業は約五割、シェアを占めております。しかし、この王座も、ドイツや中国が背後に迫り、危うくなっております。
 また、阪神・淡路大震災や新潟での大震災時に太陽光発電を使用したところは、ライフラインが停止されても、一部の電気を使用できました。こうした効果を生む太陽光発電の普及を都がリードし、全国に広まるような形で対策を打ち出していただきたいと思います。
 そこで、太陽光発電装置普及に向けた都の取り組み状況をお伺いいたします。
 次に、産科医確保についてお伺いいたします。
 昨日も質問が出ましたように、緊急搬送での事件が相次いでいます。私も昨年、父親の緊急搬送に立ち会う経験をいたしました。救急隊が懸命に搬送先を探してくれましたが、一時間以上も病院が決まりませんでした。これは小児科、産婦人科を初めとする医師不足という問題が挙げられます。
 そこで、まず東京都における妊産婦、新生児、小児科救急医療についてお伺いいたします。
 産科医は、全国で二〇〇四年まで、過去十年間に七%減少しております。それは、勤務医の超過労働時間が過労死ラインといわれている月八十時間を優に超え、それに加え、医療過誤で訴えられるケースが後を絶たないことも要因となっております。
 これに伴い、産科を廃止する病院が相次ぎ、高度医療が可能な中核病院で普通分娩がふえ、緊急時に受け入れができないという悪循環が生じております。妊娠、出産、育児環境の極めて深刻な状況にある昨今、こうした不安を取り除くことが急務であろうと思います。
 その対策の一つとして、私は助産師の活用を提案したいと思います。
 私は三人の子どもがおります。そのうち二人は助産所で、ラマーズ法で出産いたしました。
 私がしばらく住んでいたフランスでは、ヨーロッパで一、二位を争う少子対策が行われております。一九九四年に出生率一・六だったのが、現在は二・〇まで回復いたしました。その背景には、フランス語でサージュ・ファムと呼ばれる助産師の役割が大きいといわれております。サージュとは賢い、ファムとは女性を意味します。村で何でも知っている長老的女性がその役目を担っていたからこう呼ばれております。
 また、オランダでは妊婦の三〇%が自宅で出産しております。
 昭和二十八年に産科医ができるまで、七十四年間も産婆さんが単独で子どもを取り上げてきました。産婆、助産婦、助産師と呼び名を変え、現在に至っています。ちなみに、私の義理の祖母は戸越で産婆をしていました。
 さて、日本で出産は病院と開業医で九九%、わずか一%が自宅及び助産所です。
 昨年、第三回定例会において、葛飾の赤十字病院での助産師の話が出ました。今後、こんにちは赤ちゃん事業で母子訪問など助産師の活躍の場も拡大すると思います。
 また、医療法第十九条改定を含めて、助産所を開設しやすい環境づくりを支援することが必要だと考えます。
 そこで、行政の力で助産所を抱合した地域周産期医療ネットワークを実施し、緊急搬送体制の確立を望むものであります。そして、正常妊婦の管理を助産師が受け持つことにより、産科医の負担が軽減され、いわゆる救急車による、たらい回しのような悲劇も緩和されるでしょう。
 ところで、こうしたネットワークも、病院勤務の医師の確保があってこそ成り立ちます。そのために、診療報酬の改定や働きやすい環境づくりが重要だと考えます。妊産婦や産科医の叫びともとれる現状を解決するために、ぜひ国に先駆けて早急に対応すべき問題だと考えます。
 そこで、助産師の活用を含め、都において産科医の確保、育成についてどう取り組んでいくのかお伺いいたします。(拍手)
   〔知事石原慎太郎君登壇〕

○知事(石原慎太郎君) 石毛しげる議員の一般質問にお答えいたします。
 地球温暖化についてでありますが、今回視察しましたツバルでは、海面上昇により主食のタロイモの栽培が不可能になっている、そういう状況などを目にするとともに、満潮時には水浸しになります集会所の庭も、これは満潮時の二時間前でしたけど、既に水がひたひた押し寄せていましたが、それも目にしてまいりました。地球温暖化により、国そのものが水没の危機に瀕していることを改めて感じたわけでございました。
 私がかつて参りましたことのあります、有名な景勝地でありますローヌ川の源流のローヌ氷河も、数十年前に行きましたら、オーバールック、展望台からはもう氷河が見えません。この間テレビでやっていましたが、さらに上流に行きますと、辛うじて残っている氷河が一年に一メートル溶けて流れている。あるいは北極点の氷も薄くなってきている。バングラデシュの北側にありますヒマラヤの氷河湖も決壊寸前であるということで、そういった水が海に流れ出す総量というのが刻一刻ふえているわけでありまして。
 地球は自転しているわけでありますから、大きな球体にも遠心力がかかりますね。その遠心力が一番かかるのは、一番しんから遠い赤道の近辺でありまして、その水域というものが膨張しているのは、これはもう原理的にそのとおりのことだと思いますが。
 日本の援助でできましたフィジーの気象台に行きましても、これは南太平洋でオーストラリアを除く他の地域を唯一カバーする技術を持った気象台でありましたが、そこの所長も、統計的にはまだまだ時間をかけて正確な把握をする必要があるが、明らかにこの水域の水が膨れ上がって気象が狂ってきているということはもう間違いないということもいっておりました。
 地球温暖化の問題は南太平洋の遠い国の話にとどまりませんで、日本にとっても喫緊の課題だということを改めて認識いたしました。そういう認識に立って、都はCO2排出量の劇的な削減に向けた取り組みを着実に推進し、日本の地球温暖化対策をリードしていきたいと思っております。
 他の質問については、関係局長から答弁いたします。
   〔環境局長吉川和夫君登壇〕

○環境局長(吉川和夫君) 二点のご質問にお答えします。
 まず、太陽光発電の意義についてでありますが、太陽光発電などの再生可能エネルギーは、その利用を拡大することにより、エネルギー使用に伴うCO2を削減することができます。加えて、自宅に太陽光発電を設置した方々で構成されているNPOによれば、太陽光発電の設置を契機に、多くの家庭で節電が進んだとの報告があり、省エネルギー型のライフスタイルへの転換にも寄与するものと考えられます。
 これらのことから、太陽光発電の利用拡大は、東京における地球温暖化対策に重要な意義を有するものと認識しております。
 次に、太陽光発電の普及についてでありますが、太陽光発電及び太陽熱の利用を拡大し、「十年後の東京」に掲げた目標を達成するために、本年三月に太陽エネルギー利用拡大会議を設置いたしました。
 この会議におきましては、住宅、設備機器メーカーや電気、ガス事業者、学識経験者などとともに、都内への太陽エネルギーの導入を目指す方策について議論を重ねております。
 今後、こうした議論も踏まえ、太陽エネルギーの具体的な利用拡大方策について取りまとめてまいります。
   〔福祉保健局長安藤立美君登壇〕

○福祉保健局長(安藤立美君) 産科医療についてお答えを申し上げます。
 まず、妊産婦等の救急医療体制の現状についてでございますが、都では、出産前後の母体、胎児や新生児の救急患者に高度専門的な医療を提供いたします周産期母子医療センターを二十二施設整備するとともに、各施設や東京消防庁がベッドの空き状況などを把握できるシステムを整備してございます。
 また、小児救急につきましては、入院が必要とされる患者に的確に対応するため、三百六十五日二十四時間、小児科医師の診療が可能な救急医療機関を四十七施設確保しているほか、重篤な救急患者に対応できる救命救急センターを二十二施設認定しているところでございます。
 続きまして、産科医師の確保、育成についてでございますけれども、都といたしましては、産科などの病院勤務医師の不足に対して、実効性のある取り組みが急務であると考えてございます。このため、産科医師の代表を含め、都内の医療関係者から成ります東京都地域医療対策協議会を設置し、都における医師確保対策について協議を行っております。
 今後、本協議会での検討も踏まえ、病院勤務医師の負担軽減に向けて、勤務環境の改善、助産師や医療補助者の活用などの取り組みを進めるとともに、専門医の育成等についても積極的に取り組んでまいります。

○副議長(石井義修君) 八十九番林田武君。
   〔八十九番林田武君登壇〕
   〔副議長退席、議長着席〕

○八十九番(林田武君) 知事が進める横田基地の軍民共用化に関する今後の取り組みについて伺います。
 平成十八年十月十二日、横田基地軍民共用化に関するスタディーグループの第一回会合が米国ワシントンで実施されました。スタディーグループの立ち上げについて、外務省北米局日米地位協定室の内容説明によると、第一回会合には、日本から外務省、当時の防衛庁、防衛施設庁、国土交通省、そして米国から国防省、連邦航空局等の関係者がそれぞれ出席し、平成十八年五月に日米両政府間で合意した再編実施のための日米ロードマップにおいて、両国政府は、横田飛行場のあり得べき軍民共同使用の具体的な条件や態様に関する検討を実施することを踏まえて実施される、そして、検討結果を十二カ月以内に出すというものでした。
 改めて申し上げるまでもなく、横田基地の軍民共用化の推進については、石原知事が選挙公約の一つとして、横田基地が返還されるまでの対策として軍民共用を掲げ、横田基地共用化推進担当部長を設置し、組織を強化して、実現に向けて取り組んでまいりました。
 知事の積極的な取り組みにより、関心の薄かった日本政府を動かし、平成十五年五月二十三日、当時の小泉首相が米国テキサス州クロフォードにおけるブッシュ大統領との会談の中で話をされ、共用化の実現可能性について共同で検討するということになったのはご承知のとおりであります。
 その後、平成十七年十月二十九日、在日米軍再編の中間報告が発表されました。その内容は、在日米軍司令部は横田飛行場に共同統合運用調整所を設置する、現在、府中にある日本の航空自衛隊航空総隊司令部及び関連部隊が米第五空軍司令部と併置されるというものでした。いわゆる軍軍共用化であります。
 このような流れの中でも、石原知事は、本年四月の知事選挙の街頭などでのご発言で、近々横田は民間機が飛びますよと具体的な便数を上げて申されておりました。
 その後、選挙が終わって、少し時間もたちましたが、八月三十一日の知事の定例会見で記者より、スタディーグループの結論の期限が迫っているが、知事の感触はという質問に答えられ、知事は、残念ながら後退しましたね、両方とも政府が弱腰になってしまったと申されたと伺っております。
 九月八日、町村外務大臣がオーストラリアのシドニーでライス国務長官との会談の中で、在日米軍再編に絡む米軍横田基地の軍民共用化について、政府全体として実現したい、米国務省としての支援をお願いしたいと語り、ライス国務長官は、真剣に検討したいと応じたとの報道がありました。
 私は平成十四年の一定で、横田飛行場について、知事の考え方、今後の取り組みについて質問をし、同時に、ぜひ周辺自治体への理解を十分にされ、周辺対策をきちんと進めてほしいと要望させていただきました。知事は丁寧にお答えくださいました。横田飛行場の共用化の必要性、そして地元への対応、騒音対策や交通アクセスの充実について、知事の思いを述べていただきました。
 現在は日米協議の真っ最中でありますので、地元に情報が流れにくい状況と思いますが、地元の理解と協力を得ていくためには、地元対策を一層しっかりと行っていくべきだと思います。
 そこで、この十月にスタディーグループが出ようとする状況の中で、今後の取り組みと地元自治体への対応について、知事の率直なお考えを伺います。
 奥多摩町水道事業の都営一元化について伺います。
 明日、水道局の主催で、都庁都民ホールにおいて、森と小河内ダムにありがとうと表題し、小河内ダム竣工五十周年記念イベントが開かれます。また、十一月十三日には、奥多摩町会場で五十周年記念式典が行われると聞いております。
 小河内ダムが昭和三十二年十一月に竣工して五十年、一千二百万都民の水がめとして、まさに大切な水を供給してまいりました。今回の催しも、五十周年記念の行事を行うに当たり、森と小河内ダムにありがとうと都民の感謝の心をあらわしていただき、本当によかったと奥多摩町町民も私も思いました。
 小河内ダムの多摩川水系は、東京都の水源量の約二割を占め、その貯水能力は東京ドーム約百五十杯分に当たります。また、水道専用としては、世界最大級の貯水量を誇るダムであり、都民への安定供給を確保する上で重要な役割を果たしてきたことは、今さら申し上げるまでもありません。
 しかし、この小河内ダムを建設するに当たって、私たちが決して忘れていけないことは、奥多摩町がどれだけの犠牲を払い、大変な思いをしてきたか、「湖底の故郷」という歌にもありますように、村を失い、約一千世帯もの人々がふるさとを失ったという歴史があることです。
 水道事業は市町村経営が原則とされていますが、東京都では、多摩地域が抱えた水源の枯渇と料金格差問題を解決するために、昭和四十八年以来、これまでに二十五の市町営水道を都営水道に一元化してきました。
 東京都のこうした取り組みは、地域住民の生活環境を飛躍的に向上させるとともに、広域化を進める全国モデルとして、国の政策転換を促してきたということは大いに評価いたします。
 しかし、残念なことに、奥多摩町や檜原村の水道は、当時、地理的などを理由に都営一元化計画の対象外とされ、現在もなお単独で水道事業を経営しております。
 そこで、幾つか東京都の考えをお伺いいたします。
 まず、小河内ダムの重要性について、改めて水道局の基本認識を伺います。
 次に、奥多摩町及び檜原村の水道事業の現状と、毎年、強く都営一元化への要望が都へ出されておりますが、その間、奥多摩町では、要望すると同時に、一元化に向けて料金の改定など内部努力をされていますが、要望の状況について伺います。
 水道局では、都民の憩いの場所として、小河内ダム周辺の整備にさまざまな取り組みをしてきました。このことに対しては感謝いたしておりますが、奥多摩町町民が早く実現してもらいたい大きな課題は都営水道一元化であります。
 水道局や関係する局に改めて申し上げます。奥多摩町都営水道一元化に対して、水を供給されている一千二百万都民だれ一人反対する人はないと思います。小河内ダム竣工五十周年という記念すべき本年、奥多摩町都営水道一元化実現に向けての決意をお伺いいたします。
 続いて、東京の森林再生を進める中で、大変深刻で、かつ厄介な問題となっているシカの食害、シカの被害対策について伺います。
 東京都では、「十年後の東京」や緑の東京十年プロジェクトにおいて、石原知事を先頭に、全庁を挙げて森林の再生に取り組まれ、西多摩を地元とする私にとりまして、心から感謝を申し上げます。
 申し上げるまでもなく、東京都の面積の四分の一を占める多摩の森林を整備し、よみがえらせるためには、多くの課題と時間がかかります。
 しかし、その前に一刻も早く解決しなければならないのがシカ被害対策です。東京都がシカ生息の実態をつかみ、本格的にシカの捕獲を始めてから三年、残念ながら、シカの頭数は減っていない。この現状を打破していくためには、さらにより知恵を出し、より人を出し、より予算を出していかないと、森林再生どころではありません。
 ことしの六月十日付の新聞に、有害鳥獣害対策に自衛隊活用という記事が載っておりました。自民党では農林漁業有害鳥獣対策検討チームにおいて、全国的に広がる獣害問題に、人材不足には自衛隊の活用が必要であるなどと議論されるほど、今深刻な問題となっております。
 東京都で把握したシカの生息状況、被害状況では、奥多摩町を中心に、平成五年約三百頭、平成十一年千頭、平成十四年には二千五百頭とふえ続けてまいりました。被害の大きいのは、平成十六年、奥多摩町川乗谷支流逆川地域の山林が裸山となり、集中豪雨により同地区の森林が崩壊し、大量な土砂が流れ出し、水道取水施設に甚大な被害を与えた記憶は生々しいものがあります。
 平成十七年、東京都ではこの事態を重く受けとめ、緊急裸山対策として、シカ被害対策を実施し、被害地区の治山工事や造林地へのシカ侵入防止さくの設置など復旧を進めていただいておりますが、シカの被害は各地へ広がっているというのが現状です。
 そこで改めて、シカ被害の現状をどのように認識しているのか、伺います。
 また、シカの生息域は東京都のみならず、埼玉県、山梨県まで広がっているところから、シカの数を適正化するには、隣接県との連携がより必要と考えますが、今後の取り組みについて伺います。
 ところで、シカの捕獲後をどうするか。捕獲をしたシカの肉を活用して地場産業にと、今地元では頑張っております。私も先日、シカ肉を材料にしたカレーを食べました。なかなかおいしいとの評判です。石原知事も一度召し上がっていただき、郷土のシカ肉カレーのPRをしていただければありがたく思います。奥多摩町の新しい地場産業に都のご支援を要望させていただきます。
 ことしは、観測史上初めてという大雨が日本各地で降りました。東京においても、九月六日、七日にかけて、台風九号の直撃を受け、私の地元であります西多摩地域を中心に大雨に見舞われ、特に檜原村では総雨量六〇〇ミリを超える雨を観測いたしました。幸いに人命に至る被害はなかったものの、少し位置がずれれば大惨事となった土砂崩れが発生しました。また、秋川では護岸が崩れ、大きな被害を受けました。
 この台風は、東京湾の南から直接東京を襲う戦後最大といわれるキティ台風と同じコースをたどりながら、東京東部低地の高潮や区部の中小河川地域では、今回は水害がほとんど発生しなかったと伺っております。東京都が積極的に高潮対策や河川の整備など治水対策を進めてきた成果があったと評価する一方、西多摩地域、特に山間部においては、残念ながら治水対策は十分といえないのが現実であります。
 山間部に対する治水対策を促進していただくようお願いいたすと同時に、今回の台風九号による被害箇所については、その復旧も含め、抜本的な対策を急ぎ進めるべきだと考えます。そこで、被害が発生したと聞いている箇所の対策について伺います。
 檜原村の藤原地区で大規模ながけ崩れがあり、民家まであと数メートルというような崩壊がありました。また、すぐ隣接する集落の避難所も極めて危険な状況にあります。地元では、東京都の素早い対応を望んでいますが、被害状況と今後の対策について伺います。
 今回、台風九号は多摩地区に甚大な被害をもたらしたわけですが、多摩地区において河川の被害状況と今後の対策、取り組みについて伺います。
 人命を脅かす災害、水害はいつ起こるかわかりません。被害が発生したとき、迅速な対応が必要であります。建設局には一層全力を挙げて取り組んでほしいと思います。
 最後に、土砂災害対策や治水対策をどのように進めていくのか、東京都としての決意を伺い、質問を終わります。(拍手)
   〔知事石原慎太郎君登壇〕

○知事(石原慎太郎君) 林田議員の一般質問にお答えいたします。
 横田基地の軍民共用化の今後の取り組みと地元自治体への対応についてでありますが、横田基地の軍民共用化は、首都圏の航空事情を改善し、ひいては日本全体の国際競争力の強化につながるものであります。
 現在進められているスタディーグループによる日米協議は、十月の期限を間近に控え、大詰めを迎えております。協議の過程で米側から幾つかの課題が指摘されておりますが、軍民共用化を既に行っている米軍の三沢基地や、あるいは自衛隊の小松基地の事例を見ますと、横田で共用化ができないわけは全くございません。
 つい数日前、この問題について、第三者的な立場で調査も依頼しております向こうの調査機関の幹部の、前々でしょうか、在日空軍司令官であった将軍と、名前も失念いたしましたが、フランス、トルコの大使もした外交官、外交の見地でこの問題をしんしゃくするための人物二人が参りまして、私も会食して、説明を聞き、こちらも説明いたしましたが、いずれにしろ横田の共用化というものは、平成十五年に、林田さんもおっしゃったように、ブッシュ、小泉両サミットのクロフォードでの会談で合意されたものでありまして、あくまでもこれを前提に話をすることを私は強く再三申しております。これからどうするの問題じゃなくて、これは日米間の関係のために必要だから、とにかく積極的に討論しよう、合議しよう、共同使用のために進もうということで、合意が得られたわけでありますから、それを前提に話をしろと。だんだん下におりてきて、役人根性で小さな問題をくどくどいって、事をはぐらかさずに、大義というものを踏まえて議論してくれということを再三申しております。
 米側は日米関係を重視する立場に立つならば、当然横田の共用化に対して積極的に対処してしかるべきだと思っております。
 今後、内閣もかわりましたので、新内閣に対して、横田の軍民共用化を改めて政府の重要課題として位置づけ、一刻も早く共用化の日米合意を得るように強く働きかけてまいります。
 おっしゃった大事な地元自治体の問題に対しましても、日米協議の進捗に合わせて、周辺の基盤整備や騒音対策などの課題について話し合いを進め、軍民共用化に対する理解と協力を得ていきたいと思いますが、これはぜひ林田議員からも、既に発表されております杉山委員会の報告というものを詳細にまた改めて何度も説明していただきたい。大変な経済効果がございます。
 ただ一つの問題は、これはどこの空港でも当然のことでありますけれども、マイナス要因として騒音対策がありまして、これは騒音対策を無視し、環境対策を無視して空港を整備するなんということはあり得ませんから、この点も安心して期待をしていただきたいということを改めて申し上げたいと思います。
 他の質問については関係局長から答弁いたします。
   〔水道局長東岡創示君登壇〕

○水道局長(東岡創示君) 奥多摩町水道事業の都営一元化についての三点のご質問にお答えいたします。
 まず、小河内ダムの重要性についてでありますが、小河内ダムは昭和十三年に着工し、約一千世帯の住民の方々の移転による協力と、工事における八十七名のとうとい犠牲のもと、昭和三十二年に竣工いたしました。
 これによって、当時の深刻な水不足の解消が期待されましたが、その後も、高度経済成長に伴う人口や産業の集中などにより、水需要は想定を超えた増加を続け、さらなる対応が求められる状況でございました。
 このため、利根川水系の水源開発を進めますとともに、朝霞浄水場と東村山浄水場との間を結ぶ原水連絡管などを整備し、給水安定性の向上を図ってまいりました。
 都独自の水道専用のダムである小河内ダムは、こうした取り組みにより、利根川水系と多摩川水系とを相互に融通する機能が加わり、渇水時等にも首都東京の安定給水を支える最後のよりどころとして、極めて重要な役割を果たしていると認識しております。
 次に、奥多摩町からの都営一元化の要望についてでありますが、奥多摩町は大部分が山間部であり、こうした地形的特性から、水道事業の施設や運営の面で効率が悪く、また経営的にも、毎年、町の一般会計から多額の繰入金を受けて運営されている状況と聞いております。
 また、近年、シカの食害と思われる森林崩壊が発生することなどによって、取水施設への高い濁度の原水の流入や、登山客や野生生物による水質汚染などが発生し、奥多摩町の単独経営では水質管理、事故、災害時の対応の面で限界があり、水道事業を維持管理していくことが困難な状況になっていると聞いております。このため、奥多摩町は東京都に対し、都営水道への一元化を強く要望しているところであります。
 最後に、奥多摩町の都営水道への一元化についてでございますが、これまで奥多摩町の方々が都の水がめを守り、支えてきていただいたことを考えますと、ご指摘のとおり、小河内ダム竣工五十周年は重要な節目に当たると認識しております。奥多摩町の水道事業は地理的条件などから一元化の対象外としてきましたが、水質管理、事故、災害時の対応などの運用面で課題があります。また、一元化する場合には、施設の整備水準を向上させる必要があり、その実現に向けては多くの課題がございます。このため、こうした課題の対応について、関係局との調整を含め、検討してまいりたいと思います。
   〔産業労働局長佐藤広君登壇〕

○産業労働局長(佐藤広君) シカ被害対策に関する二点のご質問にお答え申し上げます。
 まず、シカ被害の現状認識についてでございますが、都では、平成十七年度から取り組んでおります緊急裸山対策におきまして、毎年六百頭以上のシカを捕獲するとともに、被害の激しい約八十三ヘクタールにつきまして、治山工事や造林対策などにより復旧を図っているところであります。
 しかしながら、生息状況調査等によりますと、シカの生息数は二千頭前後から減少しておらず、生息区域も拡大しており、また、新たに裸山化した箇所も報告されております。
 このようにシカによる森林被害は依然深刻な状況にありまして、今後もシカを適正な生息数へ誘導していくとともに、裸山化した森林の復旧に向けまして、継続した取り組みが必要であると認識をしております。
 次に、隣接県との連携についてでございますが、都では、現在、東京都シカ保護管理計画に基づきまして、地元市町村と協力しながら、シカ捕獲を実施しております。
 しかし、ご指摘のとおり、シカは都県境を越えて広範囲に移動することから、適正な生息数に誘導するためには、隣接県との連携が重要と考えております。
 そこで、年内に、東京都と埼玉県、山梨県で構成をしますシカ森林被害協議会を設立し、同協議会におきまして、被害状況の分析や効果的な捕獲方法の検討など、連携した取り組みについて協議を行ってまいります。
   〔建設局長道家孝行君登壇〕

○建設局長(道家孝行君) 三点のご質問にお答え申し上げます。
 まず、台風九号による檜原村のがけ崩れについてでありますが、都では、建設局に設置した水防本部の雨量監視に基づき、九月六日午前から、檜原村に対し、土砂災害の注意喚起を行っておりました。これを受けて、村が住民に自主避難を呼びかけていたところ、同日深夜、藤原地区で高さ約百二十メートル、幅約九十メートルにわたるがけ崩れが発生いたしました。崩れた土砂はがけ下の民家や避難所からわずか数メートルのところでとまり、幸い人命などの被害は免れたところでございます。
 都は直ちに現地を調査し、現在、堆積土砂の撤去や仮設の土どめ工事などの応急復旧を行っております。
 あわせて、崩壊した斜面を速やかに修復できるよう、檜原村とも連携し、今後、災害関連緊急急傾斜地崩壊対策事業の採択を受け、抜本的な崩壊防止工事を早急に行い、地域住民の安全確保を図ってまいります。
 次に、多摩地区における河川の被害状況とその対応についてでありますが、秋川や養沢川など西多摩地域の河川で溢水被害はなかったものの、護岸や河川内の遊歩道などが一部損壊いたしました。都は、被災したあきる野市小川地区など四カ所について、直ちに測量などの現地調査を行うとともに、災害復旧事業の採択に向け、国と調整を進めております。
 この十月に予定している国の現地査定を経て、速やかに復旧工事に着手し、来年の出水期までに完成させてまいります。
 最後に、土砂災害対策や治水対策の今後の進め方でありますが、都は、台風や集中豪雨などから都民の命と暮らしを守るため、多摩地域を中心とした土砂災害対策や中小河川の洪水対策、東部低地河川の高潮対策などを進めております。
 しかし、これらの対策はいずれも道半ばであり、五〇ミリ降雨に対する治水安全度がいまだ七四%であることなどから、引き続き事業の推進が必要であります。
 このため、十年後の河川整備の明確な目標を設定し、その達成に向けて事業を展開しております。具体的には、土砂災害の危険性のある地域では、これまで進めてきたがけ崩れ防止工事などのハード対策はもとより、速やかな避難体制を確立するため、警戒区域の指定、警戒情報の提供などのソフト対策や避難所の安全対策を推進してまいります。
 また、中小河川では、過去に水害をもたらしたものと同規模の降雨による溢水の九割を解消することを目標に、五〇ミリ降雨に対応する護岸や調節池の整備を積極的に進めてまいります。
 さらに、東部低地河川では、伊勢湾台風級の高潮に備える対策や阪神・淡路大震災を踏まえた外郭堤防と内部護岸などの耐震対策の完了を目指してまいります。
 今後とも、土砂災害や水害から都民の命と暮らしを守るため、これらの対策に全力を挙げて取り組んでまいります。

○議長(比留間敏夫君) 六十二番小磯善彦君。
   〔六十二番小磯善彦君登壇〕
   〔議長退席、副議長着席〕

○六十二番(小磯善彦君) 初めに、地球温暖化対策について伺います。
 石原都知事は、地球温暖化の実情視察のため、ツバルに行かれました。知事自身が温暖化の影響を肌で感じて、発信し、今後の対策に反映していくことは重要なことであります。
 東京都は、環境先進モデル都市として、アジアを初めとする世界の各都市の環境分野における技術交流や教育交流など大いに拡大すべきであります。
 ところで、新潟県中越沖地震によって柏崎刈羽原発が稼働停止になり、そのバックアップに火力発電が再稼働され、CO2の排出量が増加しました。今後は、発電に伴うCO2の増加を招かないためにも、環境負荷の小さい再生可能エネルギーを普及させなければなりません。
 再生可能エネルギーは、短期的にも、中長期的にも、温暖化対策の柱となるべき政策であり、欧州や米国、中国でも大胆な普及目標と具体的な政策を導入しています。欧州では、再生可能エネルギーの目標を全エネルギー量の二〇%にしていますが、それに対して、我が国では一・六三%と、一けた小さい目標値にとどまっています。また、国に特段の施策がないために、太陽熱利用やバイオマスエネルギーの普及も進んでおりません。
 このように国の動きが緩慢な中で、都は本年、五百億円の温暖化対策推進基金を設置し、環境CBOを始動させるなど、数多くの具体策を検討しています。
 都は、再生可能エネルギーの導入目標を全エネルギー量の二〇%としていますが、達成するのは容易ではなく、さまざまな角度からのアプローチが不可欠であります。
 そこでまず、ツバルの差し迫った危機的状況を視察してきた知事より、その成果も踏まえて、再生可能エネルギー普及に対する決意を伺いたいと思います。
 都は、太陽光と太陽熱利用拡大検討会で、今後の再生可能エネルギーの普及促進策を検討していることは高く評価いたします。これまで対策がおくれていた太陽光や太陽熱に関しても、家計において採算がとれるような仕組みづくりが一番のポイントであります。例えば太陽光、太陽熱の個人住宅での活用を促すため、住宅新築時に太陽光発電、太陽熱の装置を設置した場合には住宅ローンの金利を優遇するなど、金融機関と連携した仕組みを検討すべきであります。都の見解を伺います。
 次に、今後、家庭部門の省エネ対策も本格的に取り組んでいかねばなりません。本年五月、環境審議会の環境基本計画のあり方についての中間まとめでは、さまざまな場面や一定の期間内でみずからのCO2排出量を家庭や個人が確認することも省エネ推進に大きな効果があると指摘しています。
 そこで、一つの提案は、電気、ガス、ガソリンなどの領収書に購入した燃料のCO2排出量を明記することであります。自分が使ったエネルギーでどれだけのCO2が排出されるかを日常的に意識することで、都民一人一人の省エネ努力を促すべきであります。都の見解を伺います。
 先日、白熱球一掃作戦が発表されました。白熱球を電球形蛍光灯にかえると、電力源から排出されるCO2が一時間当たり約八〇%減ります。この作戦の展開においては、スーパー、コンビニ、電器店の協力により、身近なところで電球形蛍光灯が購入できるようになりました。都内の六百万世帯で仮に一個ずつ電球を交換したとすると、試算では、約二十万トンのCO2が削減され、都内のCO2排出量は約〇・三%削減されることになります。家庭部門の省エネを推進していく上では、こうした情報を都民にきちんと伝えていくことが重要です。そこでは、今回の作戦でも協力をいただいた電器店の皆さんにさらに重要な役割を担っていただきたいと思います。つまり電器店の皆さんに省エネアドバイザーとして、地域の自治会や商店街の集まりで省エネ講習会を開催したり、電力使用量の高い個人住宅に対する省エネの個別具体的なアドバイスを行っていただければ、大きな効果が期待できます。都の見解を伺います。
 次に、気候変動が水道事業に与える影響とその対策について伺います。
 私が平成十六年第一回定例会で、都県域を越えた非常時における水道水の相互融通について質問したところ、本年二月に、町田市内と川崎市において、水道水を相互融通できる体制が整備されました。水道局のこうした取り組みを高く評価するものであります。
 しかし、現状のシステムでは、震災時や事故時などに運用が限られていると聞いております。さまざまな制約はあると思いますが、例えば渇水時においても相互融通できるよう、活用方法の拡大を検討すべきです。所見を伺います。
 一方、国土交通省によると、近年の降雨状況の変化により、利根川水系の安定供給能力が二割程度低下しており、現実的に影響が出始めています。地球温暖化の影響による気候変動は世界的に大きな関心事であります。気候変動に関する政府間パネル、IPCCの四次にわたる評価報告書によると、地球の自然環境は温暖化の影響が徐々に拡大し、その結果、水不足による被害人口はいずれ数億人規模に上ることが予測されています。
 水資源の確保は水道事業の基本であり、今後、気候変動が水道事業に与える影響が懸念されます。水道局の気候変動に対する認識と対策について、見解を伺います。
 また、首都東京の安定給水を維持していくためには、世界の大都市に比べて低い水準である利水安全度を高める必要があります。その観点から、引き続き八ッ場ダムの水源開発を進めていくとともに、ダム開発以外のさまざまな事業を展開していく必要があります。水道局の所見を伺います。
 次に、地震対策としての学校の防災機能向上について伺います。
 国の避難所となる学校施設の防災機能に関する調査研究によると、全国で八六%の学校で自家発電設備が整備されていません。東京都地域防災計画によると、都立学校は外出者対策の帰宅支援ステーションに位置づけられ、災害時には、水、トイレ、情報などの提供が求められています。中でも各種の情報提供は、避難者、帰宅者にとっては極めて重要であり、停電時にあっても途絶えさせてはなりません。したがって、自家発電装置の設置は不可欠であります。都内では、特別支援学校は一〇〇%整備されていますが、都立高校ではわずか一一・三%の整備率で、とても期待されている役割を担うことはできません。そこで、帰宅支援ステーションに指定されている都立学校には、早急に自家発電施設を整備すべきであります。所見を伺います。
 また、都立学校では、全校に浄化装置が整備されており、貯水槽やプールから水の供給が可能です。しかし、それだけでは不十分であり、汎用性のあるペットボトルの備蓄が必要です。さらに、断水時におけるトイレの利用を可能とする工夫が必要です。都の積極的な取り組みを伺います。
 次に、視覚障害者への情報提供について伺います。
 視覚障害者が文字情報を得るためには、点字化するという方法が一般的であります。しかし、中途失明者の増加などにより、点字利用者は視覚障害者の約一割にとどまっています。このため、現在、音声コードを用いた文字情報の提供が普及しつつあります。これは専用ソフトを用いて文字情報をコード化し、そのコード、SPコードを印刷物に添付するというもので、視覚障害者は専用の読み上げ装置から音声で情報を得ることができます。音声コードは視覚障害者が活字情報にアクセスする手段として有効であると、国などでも推奨されております。
 視覚障害者の皆さんは、東京都のさまざまな施設で情報を得ております。その中でも、とりわけ命と健康にかかわる重要な情報を扱う病院では、患者本人にとって有益な情報の多くが文字情報であることから、例えば薬の説明書に音声コードを添付することは、患者サービスの向上に有意義なものと考えます。
 そこで、都立病院、公社病院において、できるだけ早期に視覚障害を持つ方に渡す薬の説明書に音声コードを添付すること、及び薬剤科の窓口に音声コードを、確認のための活字文書読み上げ装置を設置すべきと考えますが、所見を伺います。
 最後に、都市型農業について伺います。
 町田市には、町田市北部に、市街化調整区域を中心とする約三百八十ヘクタールの広範な地域があります。当該地は、鶴見川源流域や山林、谷戸などの自然豊かな土地で、これまで営農によって長く自然環境が守られてきたところであります。近年、農業従事者の高齢化や後継者不足などから休耕が相次ぎ、荒廃が目立つようになっております。また、都市再生機構が土地区画整理事業のために先行取得した百ヘクタールの土地が、利用されないまま放置されております。
 町田市は既に、都市再生機構からこの土地を取得し、土地の荒廃を防ぐため、都市農業を展開して、首都圏共有の緑の財産として未来に引き継ぐことを目的とした、北部丘陵まちづくり基本構想を策定しています。
 市街化調整区域の土地利用や農業の現状を確認するために、参議院宿舎予定地を一緒に視察されたように、石原都知事並びに猪瀬副知事にもぜひとも町田市の北部丘陵の現地視察を行っていただきたいと思います。
 さて、こうした市街化調整区域内の農業は、遊休農地の増加や傾斜地などのために生産性が上がらないことなど、さまざまな課題を抱えております。とりわけ、農業振興地域以外の市街化調整区域内の農業については、国の施策も限られていることから、都の支援策が強く求められています。これらの地域における農業振興の具体策について所見を伺い、質問を終わります。(拍手)
   〔知事石原慎太郎君登壇〕

○知事(石原慎太郎君) 小磯善彦議員の一般質問にお答えいたします。
 再生可能エネルギーの普及についてでありますが、先般、視察いたしましたツバルや地球のあちこちで起こっております未曾有の現象を眺めましても、地球温暖化の深刻な影響を肌身で感ずるようになってまいりました。
 こうした気候変動の危機回避のためには、省エネの徹底とともに、CO2を排出しない再生可能エネルギーの一層の活用が重要であると思っております。
 しかし、再生可能エネルギーの利用拡大に向けた国の動きはなかなか遅く、差し迫った地球規模の危機的状況に対して、責任を果たし切れてはいないと思います。
 大都市東京は、バイオマス燃料の利用促進や、百万キロワット相当の太陽エネルギーの導入など、再生可能エネルギーの普及に本格的に取り組み、世界の気候変動対策をリードする都市モデルを構築し、世界に発信していきたいと思っております。
 いずれにしろ、この問題は、一気呵成に解決できる問題ではございませんで、まさにちりも積もれば山となるという心得で、一歩一歩着実に事を進めていかなきゃならないと思っております。
 なお、他の質問については、教育長及び関係局長から答弁いたします。
   〔教育長中村正彦君登壇〕

○教育長(中村正彦君) 二点にお答え申し上げます。
 まず、都立学校の震災時の電力の確保についてでございます。
 これまで都教育委員会は、すべての特別支援学校におきまして、自家発電設備を整備済みでございます。
 現在、都立学校は、災害時におきます児童生徒の安全確保や避難所としての機能に加えまして、帰宅支援ステーションとしての機能も有しておりまして、情報伝達手段の向上や滞在時の不安解消等のニーズに的確に対応しながら、停電時にも安定的に運営を行うため、さらなる整備が必要でございます。
 ご指摘のとおり、自家発電設備が未整備の都立学校もあることから、今後、計画的な整備を図ってまいります。
 次に、都立学校の震災時の水の確保についてでございます。
 これまで都教育委員会は、全都立学校におけるろ水器の設置や飲料水の備蓄等、都立学校における震災時の水の確保対策に努めてきたところでございます。しかしながら、断水時におけるトイレ洗浄水や帰宅支援ステーションにおける飲料水確保のため、今後、関係機関と調整いたしまして、一層取り組む必要があると考えております。
   〔環境局長吉川和夫君登壇〕

○環境局長(吉川和夫君) 地球温暖化対策に関する三点のご質問にお答えいたします。
 まず、太陽光発電の普及についてでありますが、気候変動対策を進める上では、金融面での取り組みが重要であり、都は、金融機関の自主的な取り組みによる環境投融資の拡大など、金融面から企業や個人等の環境配慮行動を促進する環境金融プロジェクトを、平成十七年度から進めております。
 ご指摘のような太陽光発電の普及に金融機関の協力を得る仕組みについては、都民がより利用しやすい金融商品の提供を、今後さらに働きかけてまいります。
 次に、家庭部門における地球温暖化対策についてでありますが、都はこれまで、家電製品の省エネラベリング制度の普及などにより、家庭における地球温暖化対策を推進してまいりました。今後、さらに家庭での対策を進めるためには、節電や省エネの取り組みがCO2削減に直結することをわかりやすく示していくことが大切でございます。このため、電気、ガスなどのエネルギー事業者に対しましても、領収書の活用などの方法により、積極的に情報の提供を行うよう呼びかけてまいります。
 最後に、省エネにおける電気店の役割についてでありますが、ご指摘のとおり、都内の全世帯で白熱球を電球形蛍光灯に一個交換するだけで、年間約二十万トンのCO2が削減されますが、これは新宿都庁舎から一年間に排出されるCO2の六倍以上に相当する量でございます。
 白熱球一掃作戦の展開に当たって、このたび、東京都電機商業組合に加盟している電気店において、電球形蛍光灯の省エネ性能や効果などを店頭で消費者に説明するなど、省エネ推進に協力いただくことになりました。
 今後、省エネ家電ラベリング制度の対象外となっている小規模な電気店に対しましても、省エネラベルの活用を促していくとともに、電機商業組合等が開催する省エネ研修会に温暖化対策を担当してきた都職員を講師として派遣するなど、電気店が地域での省エネ活動に一層積極的な役割を果たしていただけるよう取り組んでまいります。
   〔水道局長東岡創示君登壇〕

○水道局長(東岡創示君) 水道事業についての三点のご質問にお答えいたします。
 まず、渇水時における水の相互融通についてでありますが、現在、渇水時には、河川管理者及び利水者等から成る渇水対策連絡協議会において、渇水状況に応じて、水系ごとに利水者間の話し合いで、その都度、取水制限率が決められている状況であります。
 当局では、震災時や事故時等の非常時対応として、現在、埼玉県や川崎市との間で水の相互融通体制を整備しておりますが、渇水時の相互融通は、各事業者の水資源確保への取り組みなどの違いから、合意形成が難しいなどの課題もございます。
 こうしたことから、現在、水の相互融通は震災時や事故時等に限定されておりますが、他の異なる水系との流域間連携は渇水時にも有効であると認識しておりまして、今後、関係者と情報交換を行うとともに、連携について働きかけてまいります。
 次に、気候変動が水道事業に与える影響についてでございますが、ご指摘の気候変動に関する政府間パネルでは、これまで四次にわたる報告がなされておりまして、これらを踏まえ、東京大学や国立環境研究所などの研究機関が、百年後の日本の気候変動について予測を行っております。
 国土交通省は、こうした気候変動が水資源に与える影響について報告をまとめ、百年後の利根川上流八ダムの貯水状況は、ダムが枯渇する頻度が現在に比べると多くなることも懸念されるとしております。
 こうしたことから、水道事業に関しては、渇水の危険性が高まるとともに、貯水池などの水温が上昇することにより、水源水質が悪化することなどが考えられます。このため、東京水道として、気候変動が水道事業に与える影響について、今後、大学などの研究者や水道技術者と研究を行うとともに、世界各国の研究者などとも情報や意見交換を行ってまいります。
 最後に、利水安全度を高めるための取り組みについてございますが、国土交通省によりますと、世界の大都市は、ロンドンでは五十年に一回の割合で発生する規模の渇水、ニューヨーク、サンフランシスコでは、これまで発生した中で最大規模の渇水に対応できるよう、利水安全度を設定しております。
 一方、都の水源の八割を占める利根川・荒川水系は、五年に一回程度の割合で発生する規模の渇水への対応を目標に水源開発が計画されており、世界の大都市と比べて利水安全度が低い状況にあります。
 さらに、近年の降雨状況により、利根川の実際の供給能力が当初計画に比べて二割程度低下していることなどを踏まえると、将来にわたり都民生活や首都東京の都市活動を支えるためにも、八ッ場ダム等の水源開発を引き続き進めていくことが不可欠であります。
 また、厳しい渇水時におきましても安定給水を確保するため、水源開発を進めると同時に、漏水防止対策や節水施策の推進、水の有効利用など、総合的な取り組みを進めてまいります。
   〔病院経営本部長秋山俊行君登壇〕

○病院経営本部長(秋山俊行君) 都立病院などにおける音声コードの活用についてでございますが、都立病院及び公社病院におきましては、これまでも、視覚障害を持つ方々に対しまして薬剤情報を的確にお伝えするため、各病院の薬剤科の窓口におきまして、口頭によって十分に説明を行いますとともに、個別の事情に応じてきめ細かく対応してきたところでございます。
 今回ご提案のございました、薬の説明書への音声コードの添付及び活字文書読み上げ装置の設置につきましては、視覚障害を持つ方々が服用する薬の情報を音声によって容易に確認できるため、利便性が高く、また服薬の安全性向上にもつながる方式であると認識をしております。
 このため、従来からの対応に加えまして、音声コードの添付などについて、今年度中の導入を目途に検討を進めてまいります。
   〔産業労働局長佐藤広君登壇〕

○産業労働局長(佐藤広君) 農業振興地域以外の市街化調整区域の農業の振興についてでございますが、こうした地域は、農業用施設などの整備が国の補助事業の対象となっていないということもありまして、農地の遊休化が進み、農業の活力の低下が懸念されております。このため、都は独自に、栽培施設の設置や農道などの農業基盤整備に対する経費補助等の支援を行ってまいりました。
 今後、さらに遊休農地と農業に関心を持つ都民とのマッチングを進めるとともに、都市に近いメリットを生かした農業経営の展開を推進する観点から、農業体験農園や観光農園の整備を支援してまいります。
 このような施策を通じまして、農業振興地域以外の市街化調整区域の農業の一層の振興に努めてまいります。

○副議長(石井義修君) 七十八番岡崎幸夫君。
   〔七十八番岡崎幸夫君登壇〕

○七十八番(岡崎幸夫君) 私は、都議会民主党、すなわち、田中良幹事長、山下太郎政調会長、土屋たかゆき総務会長を先頭にして活動している会派の一員として、質問させていただきます。知事を初め、理事者の皆さんの夢のあふれる答弁を期待しております。
 我が国は、古来、木とともに生きてまいりました。古くは「古事記」や「日本書紀」の中にも五十三種類の樹木の記述があって、「日本書紀」の中には、日本は島国だから船がなくては困るだろう、そこで杉とヒノキとマキとクスノキを生んで、ヒノキは宮殿に、杉とクスノキは船に、マキはひつぎに使えという説話が載っているそうであります。また、古来より植林をしていた記述もあるそうです。
 さらには、こうした記述が考古学的な調査と一致しております。例えば、ヒノキは伊勢神宮に典型的ですが、建築用材に最も使われております。古墳時代の遺跡から発掘される船の用材はほとんどクスノキで、登呂の遺跡から発掘された田舟、田げたは、杉材とのことであります。また、近畿地方の前方後円墳から出土する木棺は、ほとんど例外なく日本にしか産していなかったコウヤマキという木でつくられているとともに、韓国の歴代の百済王の古墳のひつぎの材料がコウヤマキで、当然、日本から運ばれていたと考えなければならないというものであります。
 日本には、築千三百年の法隆寺を初め、築千年以上も経過した多くの歴史的木造建築物が残っておりますし、知事の暮らす大田区の池上本門寺の五重の塔は、建築直後の地震で少し壊れた以外はほとんど手を加えず、四世紀たって初めて、このたび大改修工事が行われました。
 世界で最古の木材の取引の記録は、紀元前十一世紀、ソロモンとフェニキアとの間で、エルサレムに建立された寺院や宮殿の用材に関してなされたということです。しかし、その後、ギリシャのパルテノン神殿を初め、世界の多くの歴史的建造物は石でつくられており、木の文化は我が国の最も本質的な文化の特徴であります。
 明治以来百五十年近くたつ今日、特に高度経済成長以降の数十年間で、東京を初め、我が国の町並みは乱雑なコンクリートの建物で埋め尽くされてしまいました。その結果、町の中にいやしの空間は少なくなり、各都市がヒートアイランド現象に見舞われ、局地的豪雨にさいなまれるようになってしまいました。
 一方、我が国の古い町並みの面影を残す木曽の馬籠や妻籠のような町には、観光客も多く出かけているとのことです。
 このように、都内に木造建築をふやすことは、東京の都市環境と自然環境の両面からの効果が期待できます。特に東京には多摩産材という地域材があり、それを活用すべきと考えます。そこで、多摩産材の利用の意義をどのように考えているのか、知事の所見をお伺いします。
 私は、平成十七年の第三回定例会において、東京都が率先して多摩産材を利用することを求めました。その後の東京都における多摩産材の利用拡大の取り組みについてお伺いします。
 次に、木造建築の積極的な採用は莫大な雇用を生み出します。
 今から三百年前、我が国の最大の木造建築物といわれる東大寺が再々建されたときの屋根に使われた一本の大木は、九州の霧島山の赤松です。幹の直径一・五メートル、長さ約二十四メートル、これを六十キロメートル先の海岸まで運ぶのに要した人数は十万人、牛四千頭とされています。さらに、専用の船をつくって大阪湾に運び、水路、陸路を使って奈良に着くまでには、伐採から実に一年もの月日がかかっております。これほどではなくても、奥多摩の木々は伐採まで数十年から数百年、運搬にも林道工事を行うなど、困難な事業を行わなければなりません。こうしたすべての過程において、多摩産材の利用拡大は多くの雇用を生み出し、莫大な失業者を吸収することができます。
 格差社会といわれて数年たちますけれども、私の暮らす大田区でも、平成七年度からの十年間で、生活保護を受ける世帯の数は一・九倍に増加しております。実に六十人に一人が生活保護を受けているということになります。
 このような格差社会の深刻さに対して、主に現金給付という形で行われている社会保障のみではなく、何とかして雇用の拡大による社会保障の底上げこそ大切であると考えます。しかるに、都内で働く林業労働者はわずか二百人くらいであるし、年とともに高齢化しております。しかし、先ほど申し上げたように、森林資源の活用には労働力の確保が必要であります。そこで、林業労働力の確保についてどのように考えているのか、お伺いします。
 我が国は、国土の約七割を森林が占めているにもかかわらず、国内の木材消費量の実に八割を外国からの輸入材に頼り、丸太の輸入量は世界第一位を誇っているというより、やりたい放題といいますか、さらに、都内でも約三分の一が森林に囲まれているにもかかわらず、ほとんど多摩産材は利用されておりません。こんなことが許されるのでしょうか。
 知事も国土が水没の危機にある南太平洋のツバル等を視察してこられましたが、地球温暖化への対応は、多摩産材を活用することで貢献できます。多摩の森林が成長していく過程で吸収する二酸化炭素の減少や、伐採した後にその材を利用することで、二酸化炭素を貯留することができるからであります。そして、伐採した後には花粉の少ない樹種を植えて、花粉症にも対応が促進されます。
 フードマイルという考え方も広がりつつあるようですが、木についてもウッドマイルという考え方が必要です。遠方から木材を移動するために、どれほどの二酸化炭素を排出しているかということも考慮しなくてはなりません。そのためにも、公共施設に利用するだけでなくて、多摩産材の民間への普及を促進することにも力を入れなければならないと考えますが、所見をお伺いします。
 我が国にはもちろん、都内にも数多くの河川が存在しています。ついほんの数十年前までは、例えば日本最後の清流といわれる四万十川のような川が全国各地に存在していましたが、このような川でさえも、圧倒的な漁獲量の減少と水質の悪化が進んでおります。
 この四万十川でも、三十年くらい前まではアユを手づかみする漁さえありましたが、今は幻。この激減の裏には、農薬の影響もありますが、人の手が入らないため、森林がどんどん荒廃し、豊富なプランクトンを含んだ水が山からしみ出すのではなく、大雨が降ると一挙に泥まじりの土砂が河川に流れ込むということも一因であります。宮城県の漁師さんたちが、遠く離れた山に木を植えることによってカキの養殖をよみがえらせたのは、有名な話であります。
 今や、世界の水産魚類もあと四十年から五十年で絶滅するという説まであらわれてきております。
 ですから、東京の山に手を加えて、さきに申し上げたように、都内産材を使いながら川や海を豊かにする努力を続けていけば、東京発のブランド水産資源が多く生まれる可能性があります。隅田川のシジミ、荒川のウナギ、神田川のアユ、多摩川のエビ、新木場のハゼ、浜松町沖のイワシ、羽田のスズキ等々、荒唐無稽な話が夢ではなくなるかもしれないのです。ぜひとも、そういう観点からも、できるところから木を使い、森を豊かにする事業に積極的に取り組んでいただきたいと思います。
 石原知事、木を使った東京大改造に一緒に取り組みましょう。
 次に、ものづくり人材の育成についてお伺いします。
 私たち都議会民主党の代表質問でも触れさせていただきましたが、我が国において科学技術の発展と技術者の育成は喫緊の課題であります。
 我が国は、科学技術創造立国を模索し、科学技術のさらなる進展を図り、国民が豊かで安全な生活を送る社会を目指しております。そのための人材育成には、中央省庁はもとより、民間企業や各種団体も積極的に取り組んでおります。私の選挙区でもある大田区でも、熟年技能者の高齢化と若年労働者の確保は死活問題になっております。
 そこで、ものづくりを担う人材を育成している工業高校の今後のあり方についてどのように考えているのか、お伺いします。
 この工業教育では、ものづくりを通じて工夫する力や考える力を養い、ものづくりには忍耐が必要であるため、我慢する力、頑張る力などが培われます。また、複数の人員で作品を製作する段階で、他者を思いやる力や、ともに頑張る力などが育成されると考えます。このような背景があるからこそ、油や土にまみれることもいとわない人材が輩出されてくるのであります。
 また、工業高校を卒業して就職する生徒たちの方が、普通高校などを卒業する生徒に比して離職率が極端に少なく、ニートやフリーターになる割合も少ないといわれております。
 また、卒業後の就職先は、大半がその自治体の周辺であり、地域の中小企業を支えてきたのは工業高校の卒業生であり、そのことは、過去も今も将来もそう変わることはないと思います。
 一方、国公立大学への入学者も、ある調査では、全国に約一千人の入学者があり、今や進学は普通高校という考えは捨てなければなりません。
 工業高校で物の基礎を学び、大学に進学して理論構成を行い、その後に社会に巣立つ技術者を育成する必要があります。また、技能の伴わない技術はあり得ないことから、その両者を満足できる、工業高校から大学進学するルートを積極的に開発すべきであります。東京都も問題意識はあるようでありますが、どのように取り組むつもりか、お伺いします。
 また、知事もご存じのように、私の暮らす大田区の北嶋絞製作所などは、スペースシャトルの部品や国産ロケットの先端部品を製作したり、有限会社でもF1レース用エンジンの部品を製造するなど、超高度な技術、技能を持った会社が多くあります。このようなトップレベルの技術者を育成することも極めて重要であります。
 また、毎年、国内では、技能五輪全国大会や全国障害者技能大会が開催されています。また、ことしは、沼津市をメーン会場として、技能五輪国際大会と障害者の技能競技大会国際アビリンピックが同時開催されますが、このような大会に参加できるようなすぐれた技能を持ったものづくり人材の育成を図るべきだと考えますが、どのように取り組んでいくのか、お考えをお伺いして、質問を終わります。(拍手)
   〔知事石原慎太郎君登壇〕

○知事(石原慎太郎君) 岡崎幸夫議員の一般質問にお答えいたします。
 多摩産材の利用の意義についてでありますが、森林は、木材供給のみならず、水源の涵養や大気の浄化など、多面的な機能を持った、かけがえのない国民の財産であります。
 日本は世界有数の森林国でもありまして、我々は、森林の持つ豊かな恩恵に、歴史を通じて浴してまいりました。
 今日、改めて森の恵みを顧みて、かつての豊かな多摩の森林を取り戻し、次の世代に継承していかなくてはならないと思っております。
 食の世界では地産地消といいますが、その土地でつくられた作物には愛着もあり、地域ではぐくまれた産物が体に一番よいということでありまして、これは食のみならず、住にも通じるものであります。
 ちなみに、法隆寺の大工の棟梁、西岡常一氏の言葉に、奈良で育った木は奈良で使ったときが一番丈夫である、木曽のヒノキは奈良には向かないという言葉があるそうでありますが、東京の風土に恵まれた多摩の材木を用いた住まいに暮らすことが、体にも、また環境にも好ましいとは確信しております。
 ですが、材木の流通の視点から眺め直しますと、世界の流通の形が変わりまして、時間的、空間的に世界も狭くなった今日、外材のコストとの比較というものが決定的な問題になりかねません。これはやっぱり踏まえてこの問題を考えませんと、よりよい結果は得られないんじゃないかと思います。
 他の質問については、教育長及び産業労働局長から答弁いたします。
   〔教育長中村正彦君登壇〕

○教育長(中村正彦君) 工業高校に関します二点の質問にお答え申し上げます。
 工業高校の今後のあり方についてでございますが、これまで都教育委員会は、生徒の興味、適性及び進路希望に柔軟に対応できる、特色ある工業高校づくり等を推進してまいりました。今後は、ご指摘のとおり、熟練技術者の不足等に適切に対応できるよう、六郷工科高校で実施しておりますデュアルシステムの評価・検証を行いまして、他校への導入について検討するとともに、熟練技能者を工業高校の技術指導において積極的に活用するなど、産業界の協力を得ながら、ものづくり人材の供給に向けたさまざまな取り組みを推進してまいります。
 次に、工業高校から大学進学するルートについてでございます。
 工業高校では、ものづくりの基礎、基本を習得させ、ものづくり企業の技術者となる人材を育成することに加え、さらに、高度な専門知識の習得を目指す生徒の大学等への進学を支援することも重要でございます。
 近年、工業高校の生徒の大学進学率が上昇傾向にあることから、各学校では、きめ細かな進路指導や、英語や数学などの補習や補講等を行っているところでございます。
 都教育委員会は、今後、こうした取り組みの一層の充実を図るとともに、大学の講座に参加し一定の評価を得た生徒には進学の道が開かれる高大接続プログラムの開発に向け、大学との連携を図ってまいります。
   〔産業労働局長佐藤広君登壇〕

○産業労働局長(佐藤広君) 四点のご質問にお答えいたします。
 まず、都における多摩産材の利用拡大の取り組みについてでございますが、都では、みずから積極的に多摩産材の活用を図るため、平成十八年十二月に、全庁的な取り組みといたしまして、東京都多摩産材利用推進方針を策定いたしました。さらに、多摩産材使用のための特記仕様書や単価表を作成いたしまして、公共建築や土木施設などでの利用拡大を図っております。
 具体的には、公共建築物では、都立学校の教室や都営住宅での内装パネルに活用しております。また、河川の侵食を防止する木工沈床を初め、道路、公園などのさまざまな施設におきまして多摩産材の利用を進めております。
 次に、林業労働力の確保についてでございますが、林業労働者が減少、高齢化する中、多摩産材を安定的に供給するとともに、森林整備を適切に行っていくためには、森林作業を担う労働力の確保が必要でございます。また、伐採や植樹、枝打ち、間伐などの森林作業には専門的な技術が必要でありまして、技術の継承も大切であると考えております。
 このため、東京都農林水産振興財団に設置をいたしました林業労働力確保支援センターにおきまして、林業作業に就労しようとする方に対しまして、宿舎借り上げ経費の助成等の支援や、林業技術の早期習得に向けました研修を実施しております。
 今後とも、これらの制度を活用いたしまして、林業労働力の確保、育成に努めてまいります。
 次に、多摩産材の民間への普及促進についてでございますが、民間での利用拡大を図るためには、多摩産材を利用する意義につきまして、都民の理解を深める取り組みを進めることが重要であると考えております。
 そこでまず、多摩産材を他の木材と区別をし、地産地消を進めるため、平成十八年四月に多摩産材認証制度を創設いたしました。また、民間団体が行います、都民を対象とした家づくりセミナーや多摩産材住宅の現地見学会等の開催に対しまして支援を行ってきております。
 今後、ホームページでの多摩産材に関する情報を充実していくとともに、「木と暮しのふれあい展」など、イベントを通じまして、多摩産材の民間への普及促進に努めてまいります。
 最後に、ものづくり人材の育成についてでございますが、都は職業能力開発センターにおきまして、企業の従業員を対象に、高度な技能習得を目指します、ものづくり名工塾やスーパー名工塾を実施するとともに、技能五輪全国大会などへ出場を目指す生徒につきましては、その水準に達するよう、特別の技能指導等を行っているところであります。
 また、企業における高度な技能習得を目的とした教育訓練の実施を支援するために、運営経費の一部を助成しております。
 引き続き、こうした取り組みを通しまして、高度な技能者の育成に努めてまいります。

○副議長(石井義修君) この際、議事の都合により、おおむね二十分間休憩いたします。
   午後三時休憩

   午後三時二十一分開議

○議長(比留間敏夫君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 質問を続行いたします。
 三番米沢正和君。
   〔三番米沢正和君登壇〕

○三番(米沢正和君) 気管支炎のため、途中で大変お聞き苦しい点が出る可能性がありますので、あらかじめご了承賜りたいと思います。
 初めに、都区のあり方について伺います。
 現在、東京都と特別区は、都区財政調整の協議の結果を踏まえて、事務の移管、区域のあり方などについて、都区のあり方検討委員会を設置し、協議を行っていると聞いております。私は、この協議結果が、今後の東京のみならず、国全体の行方を左右する可能性があると考えているものであります。
 知事もかねてから、東京は日本の心臓部であり、二十三区はその基幹部分であると位置づけておられます。したがって、この問題に無関心であることは許されず、都民の福祉向上の観点から、建設的な議論、そして、都区双方が納得した取りまとめがなされることを期待するものであります。
 ただ、現在の都区協議の経過を拝見していますと、根本的な問題として、大都市経営を都区がどのように役割分担をしていくのかという論点が不要領であります。もちろん、高度集積のメリットを生かした都による大都市経営が重要であることは申し上げるまでもありませんが、しかしながら、効率性だけで判断することは危険な場合もあるわけであります。集積にはデメリットもありますし、都が東京市役所の役割を果たしていることの是非、大都市に複数の基礎自治体が存在することの是非等々、多角的に議論していかなければなりません。
 江戸以降、平成まで、大都市経営の内容は大きく変化をいたしておるわけであります。大都市経営の成否は、行政の取り組みのみならず、住民の共同体意識の高揚、自治・自立意識の確立等によるところが大きくかかわります。そこで、大都市経営の担い手に関する基本的認識をまずお伺いいたしたいと思います。
 私は、特別区が何とか自治権を拡充したいと模索をしていた昭和三十四年、江東区議会議員となりまして、その間、五十年間近く……(笑声)江東区のみならず──いや、笑い事じゃありませんよ。本当ですよ。二十三区、また都区間の懸案解決に微力ながら努力をしてきたつもりであります。平成十二年、都区制度改革が実現し、区が基礎的な自治体として認知されるに至っては、過去の苦難の歴史から考えますと、隔世の感があります。感慨無量でありました。
 現在の都区のあり方検討委員会における議論で気になることは、その意気込みがいかがなものかということであります。十二年度改革は、当時は、町会、自治会等も巻き込んだ草の根からの運動であったと思います。現在の区のあり方の中、事務の配分、区域のあり方の方向性をまとめることができるか。検討委員会では決められても、いざ実現へ向けてというときには足踏みをすることも考えられるわけであります。それは、都民、区民の関心の薄さが原因なのではありませんか。
 都民、区民世論の喚起、もちろん特別区にも求められるものではありますが、都の役割も重要であります。お考えをお伺いいたしたいと思います。
 この質問の最後に、現在の事務のあり方、財源の行方、区域のあり方を、必要とする以上に検証すべきではないかと思いますが、それは、都区双方の官僚の方々がきちっと知恵を出せばできるわけであります。しかしながら、私は、江戸から東京への歴史を虚心坦懐に振り返った上で、政治家としての歴史観、歴史認識に基づいて、都をどうするのか、区をどうするのかを、知事、各区長が判断することが最も重要かつ望ましく、透徹した歴史観に基づく判断は官僚にはできないと思いますので、知事のお考えをお伺いいたしたいと思います。
 次に、オリンピック招致と地下鉄八号線整備について伺います。
 オリンピックは、有形無形の大きな財産を国民に残す世界最大のイベントのため、都の招致活動を全面的に支援するものであります。また、先般、二〇一六年のオリンピック東京招致が閣議で了解されましたことは、知事みずからの努力により、国内に賛同の輪が確実に広がっていることを示すものであります。深甚の敬意を払うものであります。
 さて、オリンピック招致を実現するためには、現在立候補を表明しているシカゴ、マドリードなどとの厳しい競争に打ち勝つ強い計画を世界に示さなければなりません。メーンスタジアムなどすぐれた施設計画はもとより、開催中の円滑な交通の確保こそ、計画の評価を左右することはいうまでもありません。全世界から集まる選手、マスコミ関係者や観客の安全、快適な移動を保障することが大変重要なことはいうまでもございません。
 都市の交通問題解決の要点は、フル規格の地下鉄ネットワークの充実でありますが、オリンピック招致を視野にこの問題を考えてみますと、地下鉄八号線豊洲─住吉間の整備が極めて有効であります。この路線は、平成十二年の運輸政策審議会答申第十八号において、平成二十七年までに整備着手することが適当な路線と位置づけられたものであります。既に豊洲駅、住吉駅の駅舎には乗り入れ可能とするホームが整備されておりまして、延長約五・一キロメートル、おおむね一千二百億円の建設経費が見込まれております。この路線を整備することによって、埼玉、千葉方面から、メーンスタジアムなど主要施設の建設が予定されている臨海部へのアクセスが飛躍的に改善されるものであります。多額な建設費が見込まれておりますが、新たに制定された都市鉄道等利便増進法の事業スキームを適用すれば、地元自治体の資金負担は事業費の三分の一であり、地元区等の負担が可能であれば、東京都の負担はさらに低減をされるわけであります。
 さらには、この路線は、新タワーの建設が決まった墨田区業平・押上地区と臨海部との連携を支えるなど、センター・コア・エリア東側の開発拠点を結ぶ交通ネットワークとして、東京の発展を牽引するものではないでしょうか。
 このように、今後も発展著しい東京センター・コア・エリア東部、臨海地区を支える動脈として極めて重要な交通網である地下鉄八号線豊洲─住吉間の整備は、オリンピック招致の成功にとっても決定的な意味を付与できるものと考えておりますが、ご所見を伺いたいと思います。
 次に、築地市場の豊洲地区への移転問題について伺います。
 まず、移転経過の都民への説明責任についてであります。
 築地市場の移転につきましては、平成十一年度に、現在地での再整備は困難である、移転整備への方向転換をすべきであるという、築地市場再整備推進協議会での意見集約を受けて、都は平成十三年度に、移転先を江東区の豊洲地区と打ち出したわけであります。
 その後、受け入れ区である江東区では、都からの再三にわたる強い要請を受けて、さまざまな問題がありましたが、認識しながらも、全都民的立場から受け入れることを表明したわけであります。
 現在、一部の政党が、移転整備に至った経過を棚に上げ、先般の都議選以降、土壌汚染問題のみを大々的に取り上げ、それに加担する形で市場内の団体が反対している中で、都が勝手に移転を決めたかのような、事実をゆがめた形で世論を誘導し、都民の不安をあおることに終始いたしております。
 都は、地元江東区民はもちろんのこと、都民に対しても、移転に至った経緯について、いま一度正確かつ詳細に説明する責任があるのではないでしょうか。所見を伺いたいと思います。
 次に、移転予定地周辺のまちづくりとの整合性についてであります。
 現在、移転予定地の周辺では、ウオーターフロントの特性を生かした潤い豊かなグレードの高いまちづくりが進められておりますが、特に豊洲地区の開発は目覚ましく、大型マンションの立地や商業施設の進出を受けて、今では都内有数の観光スポットに成長するなど、居住人口はもとより、来訪者数も日を追うごとにふえてきておるわけであります。
 移転先における市場づくりについては、こうした周辺まちづくりとの整合性を保つことは当然のことながら、住民や来訪者などにとっても有益なものとすべきであることはいうまでもありません。都はこうしたことを踏まえてどのように対応していくつもりなのか、その見解をお伺いいたしたいと思います。
 最後に、下水道について伺います。
 江東区は、東京湾や江東内部河川など、豊かな水辺に囲まれておりますけれども、昭和三十年代の河川は、今から想像もできないほど汚れておりました。しかしながら、下水道整備が進み、水辺環境は著しく改善され、私の事務所の近くの横十間川にはコイが泳ぐ親水公園ができるなど、都民が水辺に親しめるようになったわけであります。
 ところで、江東区は合流式下水道で整備されております。大雨が降りますと、雨水で希釈された汚水の一部が川や海に越流するため、これまでも下水道局は改善対策を講じてまいりましたが、今後さらに都民が親しめる水辺とするためには、一層の対策が必要ではないでしょうか。
 そこで、下水道局は江東区でどのように合流式下水道の改善対策を進めていくのか、お伺いいたしたいと思います。
 次に、江東内部河川の水辺環境は随分と改善されてまいりましたが、砂町水再生センターの放流先である砂町運河は閉鎖性水域で、水の流れが少なく、一度水質が悪化しますと、なかなか改善しないという課題が残されております。この運河は、マリーナが整備されるなど、さまざまなレクリエーションの場となっていることから、一層の水質改善が望まれます。そのために、水再生センターの放流先を運河の外に変更するよう要望してまいりましたが、いよいよ着手が近いと聞いております。
 そこで、砂町水再生センターの放流先を変更する事業の内容についてお伺いいたします。
 この事業は、長い時間と多くの費用がかかり、非常に大変だと思っておりますけれども、下水道局の高い技術力を生かし、事業を着実に進めていくことを期待いたしております。
 以上をもちまして私の一般質問を終わりますが、お聞き苦しい点をご寛容賜りたいと思います。ありがとうございました。(拍手)
   〔知事石原慎太郎君登壇〕

○知事(石原慎太郎君) 米沢正和議員の一般質問にお答えいたします。
 都区のあり方についてでありますが、東京は、江戸開府以来四百年の長い歴史の上に築かれた大都市でありまして、この日本の発展を支え続けてまいりました。今日、東京の財源ねらい撃ちなど、東京が果たしてきた役割に対する認識を欠いた議論が横行しておりますが、東京の発展こそが将来も日本を牽引していく力となることを自覚すべきだと思います。
 こうした認識に立ちまして、大都市東京の機能性、効率性を最大限に発揮できるよう、現在の都区のあり方を、各区が備えているそれぞれの機能性の濃淡、特性、あるいは共通性を踏まえて積極的に見直し、都民の意見も聞きつつ、新たな都区の関係を構築していくべきだと思っております。
 他の質問については関係局長から答弁いたします。
   〔総務局長押元洋君登壇〕

○総務局長(押元洋君) 都区のあり方についての二問の質問にお答えを申し上げます。
 まず、大都市経営の担い手に関する基本的な認識についてでございます。
 都は、特別区を包含する広域の自治体として、大都市東京全体の活力を維持向上させる役割を担い、特別区は、大都市東京の基礎的自治体として、住民に第一義的な責任を負い、住民に身近な地域の事務を広範に提供する役割を担っております。
 ご指摘の大都市経営を的確に行うためには、都と特別区がそれぞれの役割を果たすだけではなく、住民の自治意識を踏まえつつ、両者が連携、協力することが極めて重要であると認識しております。
 今後、都は、特別区との連携、協力をこれまで以上に深めまして、大都市東京のさらなる発展に向けて取り組んでまいります。
 次に、都民、区民世論の喚起についてでございます。
 都区のあり方の検討は、住民自治の主体である都民、区民の理解と協力を得て進めていくことが必要でございます。このため、都区のあり方検討委員会の会議を原則として公開とし、議事の要旨や会議の資料もホームページ上で広く公表しております。
 今後、都といたしましては、同委員会の検討経過につきまして、都議会はもとより、マスコミ等にも十分な説明を行うとともに、一定の取りまとめを得た場合には、その内容をわかりやすく解説した資料を公表するなど、改革の推進に向けた都民、区民の世論喚起に努めてまいります。
   〔都市整備局長只腰憲久君登壇〕

○都市整備局長(只腰憲久君) 地下鉄八号線豊洲─住吉間の整備についてでございます。
 本区間を含む地下鉄八号線の延伸は、ご指摘にもございましたように、運輸政策審議会答申第十八号におきまして、平成二十七年までに整備着手することが適当である路線として位置づけられております。
 本路線の実現に向けましては、事業主体の確立や事業採算性の向上、また、多額な事業費の確保などの課題がございます。
 都といたしましては、本路線の沿線区などで構成される促進協議会に引き続き参画いたしますとともに、将来の輸送需要の動向などを見据えながら、さきの課題などにつきまして、関係者とともに検討してまいります。
   〔中央卸売市場長比留間英人君登壇〕

○中央卸売市場長(比留間英人君) 築地市場の移転についての二点のご質問にお答えをいたします。
 まず、築地市場が移転に至った経過の都民への説明についてでございます。
 築地市場の現在地再整備については、平成三年から工事を進めてまいりましたが、その過程で、ローリング工事用の種地が乏しく、業界調整が難航をきわめ、工事が事実上停止をいたしました。このため、業界団体から移転の可能性を検討するよう要請を受け、協議を重ねてまいりました。
 その結果、築地市場の移転先として、一つには、広い駐車場などを配置できる大規模用地の確保が可能なこと、二つには、既成市街地の外周地域で交通条件が良好な位置であること、三つ目には、築地市場との継続性が保てる位置であることなどの考え方に基づき、東京都卸売市場審議会からの答申を受け、平成十三年十二月に豊洲地区への移転を決定したものでございます。
 現在、築地での再整備が一部で主張されておりますが、過密狭隘で種地がないことに加え、アスベスト対策を相当慎重に行う必要があることから、現在地再整備は不可能であると考えております。
 お話のように、こうした移転に至った経緯や移転の必要性等について、都民や市場関係者に理解していただくことは重要でございまして、今後、より詳しくホームページに掲載するとともに、パンフレットを作成して幅広く配布するなど、一層の理解が得られるよう努めてまいります。
 次に、移転予定地周辺のまちづくりとの整合性についてでございます。
 豊洲地区では、地権者が主体となって策定をいたしました豊洲地区まちづくりガイドラインに基づき、三方を水辺に囲まれた地区の特性を生かし、水辺に親しみ、豊かな緑が感じられ、にぎわいのあるまちづくりを進めております。
 そのため、市場の整備に当たりましては、快適に市場の外周を散策できるよう、護岸と一体となった幅の広い緑道を設置いたします。また、幹線道路に接する敷地には植栽を施し、緑豊かな景観を形成いたします。
 さらに、食を中心とした東京の新たな観光名所として、千客万来施設を整備することにより、豊洲新市場を、地域住民、国内外からの来訪者にとって、開かれた親しみのある市場としてまいります。
   〔下水道局長前田正博君登壇〕

○下水道局長(前田正博君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、江東区における合流式下水道の改善対策についてでございます。
 下水道局では、雨水で希釈された汚水の一部が川などに放流される量を減らし、水再生センターでの処理量をふやすため、幹線管渠の増強や、降雨初期の下水を一時的にためる貯留池の整備を図るなどの対策を進めております。
 江東区におきましても、これまで、東陽幹線など幹線管渠の増強を行うとともに、砂町水再生センターや木場ポンプ所などで、貯留池の整備やごみなどの流出を抑制するためのスクリーンの目幅縮小、オイルフェンスの設置などを実施してまいりました。
 今後も、砂町水再生センターや小松川第二ポンプ所の貯留池を整備、増強するなど、合流式下水道の改善対策を進めてまいります。
 次に、砂町水再生センターの放流先を変更する事業についてでございますが、下水道局では、砂町運河の水質を改善するため、水再生センターの放流先を、閉鎖性水域である砂町運河などから水門外側の荒川河口付近に変更することといたしました。
 現在、事業を実施するために必要な法的な手続を進めており、全長約四キロメートルに達する放流管の整備工事に早期に着手する予定でございます。
 今後、本事業を着実に推進するとともに、合流式下水道の改善対策を進め、都民の皆様が水辺に親しめる環境の創出に貢献してまいります。

○議長(比留間敏夫君) 十五番小竹ひろ子さん。
   〔十五番小竹ひろ子君登壇〕

○十五番(小竹ひろ子君) 初めに、出産にかかわる条件整備について伺います。
 昨年末、荒川区の女性が、妊娠中期で破水し、救急搬送で入院、数日後死産になる悲しい出来事が起きました。かかりつけ医が、総合周産期医療センターを初め都内のNICUがある病院に軒並み連絡をしましたが、受け入れてもらえず、川崎市内の大学病院に決まるまで三、四時間かかって、ようやく救急車で搬送できるという状況でした。
 都内の産婦人科や産科の診療所は、この六年間に七十四カ所も減っています。中核病院の産科の休診も相次いでいます。月に何度か、満床などの理由で妊婦の受け入れ病院がないことがあるとの声が医療の現場から上がっています。
 東京においても、こういう深刻な実態があることをどう考えますか。都として緊急の対策が必要だと思いますが、答弁を求めます。
 背景にあるのは、深刻な医師不足です。文京区内だけで、産婦人科の医師はこの四年間に二十六人、約二割も減っています。都は、今年度から新たな医師確保対策をスタートさせますが、事態の深刻さから見れば、さらに総合的な取り組みが必要です。
 医学部卒業後、都内で働くことを条件にした奨学金制度、離職中の医師の再就職を促進するドクターバンク、女性医師バンク、女性医師の仕事と家庭の両立支援などの実施を提案しますが、どうですか。
 病院と診療所の連携促進や助産師の活用も大事です。妊婦健診は診療所、分娩は病院が行うオープンシステムへの支援の拡充、また、病院内で正常分娩は助産師が担当する助産師外来や、院内助産を実施する病院への支援も急がれます。見解を伺います。
 首都圏の八都県市が連携した広域的な搬送情報システムの確立を提案しますが、どうですか。
 都立病院の役割はとりわけ重要ですが、石原知事は、母子保健院を廃止し、周産期医療の中核施設である清瀬、八王子の小児病院廃止計画などを進めてきました。そのもとで、豊島病院は産科も未熟児医療のNICUも休診、墨東病院は産科の新規受け付けを停止、公社移管された荏原病院も産科休診という事態です。
 豊島病院は公社化が検討されていますが、産科やNICUの再開を初め、都立病院としての医療体制を立て直すことこそ急務です。見解を伺います。
 都立病院の医師は激務にもかかわらず、給与は全国の自治体病院で最低レベルです。深刻な医師不足の打開に向け、給与などの待遇改善や、女性医師が働き続けやすい条件整備などに取り組むべきと考えますが、どうですか。
 政府の診療報酬削減政策のもとで、都の財政支援を強化することなしに、都立病院がその役割を果たすことはできません。独立行政法人化を含め、都立病院の役割を縮小、後退させることはやめて、拡充することを強く求めておくものです。
 次に、製造業支援について伺います。
 世界に誇る東京の製造業は、国の大企業優先の産業構造改革に加え、石原知事が進める都市再生路線が拍車をかける形で衰退を重ね、この七年間だけでも、工場数が三分の二に後退するという事態を迎えています。
 にもかかわらず、石原都政は、中小企業対策予算を八年間で三割も削減し、商工指導所や経済事務所の廃止、存続が望まれていた工業集積地域活性化事業の打ち切りや職業訓練の縮小を進めました。しかも、知事選に向けて策定した「十年後の東京」では、多摩シリコンバレーや特定の都市型産業のみが強調され、東京の特色である工業集積地域の支援や業種別対策、地場伝統産業対策などは見当たりません。
 私ども日本共産党は、改めて城南や城東、多摩地域の企業や自治体、研究者を訪ね、意見や要望を聞いてきましたが、困難なもとで頑張っている企業や、厳しい財政のもとで活性化に向けた支援に奮闘している自治体の共通した取り組みは、ものづくりを地域振興の柱に位置づけていることです。
 知事、ものづくり産業と都市の共生を、東京における都市づくりの柱の一つに位置づけるべきと考えるものですが、見解を伺います。
 また、共通して出された意見は、都が「十年後の東京」や産業振興基本戦略の策定などに当たって、業者や自治体の意見、要望を聞いてほしかったということです。
 そこで伺いますが、現場で頑張っている人たちの要望や意見に耳を傾けてこそ、生きた政策が実現できるのではありませんか。都内製造業の活性化のために、ボトムアップ方式で振興計画を策定することが求められていると思いますが、違いますか。答弁を求めます。
 東京都が三年前までやっていた工業集積地域活性化事業の復活は強い要望です。この事業は、区市町村が責任を負い、自由な発想で支援が行えることから歓迎され、都の事業終了後も、独自に予算を組んで事業を継続しています。大田や品川には都市型産業の基盤となる金型などの技術が集積し、文京、新宿の印刷、製本など、その活性化が緊急課題となっているからです。大田区産業振興協会の事務局長さんは、ものづくりのすそ野は、広ければ広いほど山が高くなるが、今、そのすそ野が崩れているといい、すそ野を支えるために事業の復活を強く要望されています。
 ものづくりの国内回帰が見られ、世界を市場としたものづくりの展望が見えてきたもとで、既存の集積地域にとどまらず、今後、ものづくりの集積が期待される地域や、地域横断的な産業クラスターなども視野に入れた、新たな工業集積支援事業の立ち上げが必要であると考えるものですが、見解を伺います。
 また、知事は、圏央道とリンクした多摩のシリコンバレーを目玉にしていますが、シリコンバレーのような産業クラスターの成功の秘訣について、国の報告書は、核地域は三十分以内のアクセス、思い立って昼食をともにできる距離、いつでも会える距離を挙げています。三環状道路で広域で結ぶ発想は、かつての国の国土総合計画を思い起こさせるものです。多摩地域の工業の活性化にとって、むしろTAMA産業活性化協会など、地域での産業クラスターに向けた取り組みを支援することが大切なのではありませんか。
 多摩地域では、地元自治体のほか、当該地域を中心として活動するTAMA産業活性化協会などの商工関係団体が産業振興に向けた取り組みを進めています。最近では、JR青梅線、五日市線、八高線沿線に位置する自治体などが中心となり、産業支援のための協議会を立ち上げる動きも見られます。
 こうした動きを踏まえつつ、多摩地域の産業振興は、関係自治体やブロックごとの協議会、TAMA産業活性化協会などの商工関係団体、企業、大学、研究機関などを結集して計画を策定し、実行に移していくことが必要ではありませんか。所見を伺います。
 都内企業が直面している問題の一つが、事業の継承です。小規模工場の場合、後継者不在などによって工場が閉鎖に追い込まれ、貴重な技術が失われ、製品製造のネットワークが崩れてしまいます。このため、港区では、事業継承のため、低利の融資を来月からスタートさせることになりました。
 事業継承を進めるため、相続税などの軽減を国に働きかけ実現すること、都として、相談窓口の開設や、長期、超低利の全額保証の融資を創設することを提案するものです。
 また、閉鎖となる工場と、新たに創業を考えている人や事業の拡張を検討している企業と結びつけるマーケットを、都として研究することが必要と考えますが、どうですか。
 また、存続、継承すべき技能を指定し、都として特別の手だてを講じることや、ものづくりに関心や意欲を持つ若者を募り、育成し、人材不足に悩む企業に結びつけることなど、積極的な取り組みを求めるものです。
 それぞれ見解を伺い、質問を終わります。(拍手)
   〔知事石原慎太郎君登壇〕

○知事(石原慎太郎君) 小竹ひろ子議員の一般質問にお答えいたします。
 都市づくりにおけるものづくり産業の位置づけについてでありますが、高度な技術を持つ企業の集積は東京の強みでありまして、ものづくり産業の基盤を維持することは極めて重要であります。
 このため、都はこれまでも、国に働きかけ、工場立地にかかわる規制を撤廃させるとともに、集積の形成に対する都独自の助成を行うなど、ものづくり基盤の強化を図ってまいりました。
 近未来の都市像を示した「十年後の東京」においても、東京のポテンシャルを生かした都市型産業の振興を重要な柱として位置づけております。
 なお、他の質問については、関係局長から答弁いたします。
   〔福祉保健局長安藤立美君登壇〕

○福祉保健局長(安藤立美君) 五点についてお答えを申し上げます。
 まず、周産期の救急医療体制についてでございますけれども、都は、出産前後の母体、胎児や新生児の救急患者の迅速な受け入れ、搬送を行うために、高度専門的な医療に対応できる周産期母子医療センター二十二施設を既に整備しまして、救急の場合には、総合周産期母子医療センターが患者の受け入れ先を選定する仕組みを構築してございます。
 一方で、地域の産科医の減少が進み、周産期母子医療センターに一般医療機関で対応可能な分娩が集中し、負担が大きくなっていると考えております。
 こうした状況を受けて、都では今年度、分娩リスクに応じた医療機関の役割分担や連携を進め、安全な周産期医療を提供できるよう検討を進めております。
 検討結果については、平成十九年度末に向けて改定作業を進めている東京都保健医療計画に反映をさせていく予定でございます。
 ご発言の中で具体的な事例に触れられましたが、都といたしましても調査をいたしました。それによりますと、まず、お話の事例は、既に入院中の妊婦の方を他の病院に転院させる事例であったこと、そして、入院をしていた診療所のかかりつけ医同乗のもとで、東京消防庁の救急隊が医療機関に搬送し、転院するなど、一貫して医療ケアを受けていたことなどがわかりつつあります。また、ごく未熟な胎児であったため、医学的にも困難な事例であったこと、転院から数日たった後、死産に至ったことについて、間接的にではありますが、聞いておるところでございます。
 いずれにいたしましても、都としてはさらに、本事例における病院選定などの事実を、プライバシーに十分に配慮しながら精査し、検証をしてまいります。
 次いで、産科医師確保についてでありますが、産科の病院勤務医師の不足に対して、実効性のある取り組みが急務であると考えております。このため、産科医師の代表を含め、都内の医療関係者から成る東京都地域医療対策協議会を設置し、既に都における医師確保対策について協議を行っております。本協議会での検討も踏まえ、女性医師のみならず、病院勤務医師の負担軽減等、医師確保に向けたさまざまな取り組みを進めてまいります。
 次に、オープンシステムへの支援についてでありますが、地域の診療所等と分娩を取り扱う病院との連携を強化するための周産期医療施設のオープン病院化については、平成十七年度からモデル事業として取り組んでおります。今後、この成果を踏まえ、よりよい連携システムを検討してまいります。
 次に、助産師外来や院内助産についてでございますが、産科医療は、産科医師、助産師、看護師等の連携が重要でございます。院内助産や助産師外来は、産科医師が減少する中で、医師の業務の軽減や専門職種の活用によるきめ細かいサービスの提供という面で有効であり、助産師の果たす役割は大きいと考えております。
 このため、都としては、これまでも助産師の養成に関する支援を行ってきているところでございます。
 最後に、広域的な搬送情報システムについてでございますが、医師不足を背景にして、地域を問わず産科医療が厳しい現状にある中、東京都周産期母子医療センターの状況を見ますと、約四分の一が都外からの受け入れ患者となっております。
 こうした状況を踏まえますと、広域的な搬送情報システムの構築につきましては、受け皿となる近県の医療機関の整備の進展、治療に携わる医師の確保など、多くの課題があると受けとめております。
   〔病院経営本部長秋山俊行君登壇〕

○病院経営本部長(秋山俊行君) 二点のご質問にお答えを申し上げます。
 まず、豊島病院の公社化などについてのお尋ねでございますが、都立豊島病院は、同一医療圏の近傍地に二つの大学病院が存在する中で、地元区の患者比率が半数を超え、また、他の医療機関からの紹介率も六割に達するなど、地域に密着した医療を展開している実情にございます。
 そこで、都立病院改革の一環といたしまして、地域病院の運営を担っております財団法人東京都保健医療公社への移管をしようとしているものでございます。
 今後、同病院が担うべき医療機能等につきましては、公社化検討委員会等において引き続き検討を進めるなど、公社化に向け着実に取り組んでまいります。また、必要な医療体制につきましては、当然その確保に努めてまいります。
 次に、都立病院における医師の確保についてでございますが、医師の採用環境を踏まえながら、必要とされる勤務条件等の改善には取り組んでいく考えであります。
 さらに、平成二十年度に東京医師アカデミーを開講し、医師の計画的な育成、確保を図っていくこととしております。
   〔産業労働局長佐藤広君登壇〕

○産業労働局長(佐藤広君) 五点のご質問にお答えいたします。
 まず、現場の声を反映させた計画策定についてでありますが、「十年後の東京」を踏まえ、本年三月に発表いたしました産業振興基本戦略は、日常的に把握しております企業現場の実態を踏まえるとともに、専門家による懇談会や、中小企業、関係団体へのヒアリング等によりまして、幅広く意見を伺って策定したものであります。
 今後、これを具体化する産業振興指針の策定におきましても、これまで同様、関係者等の意見を把握してまいります。
 次に、工業集積についてでありますが、都内には先端的技術やオンリーワン技術を有する中小企業が数多く存在し、多種多様な産業集積を形成しており、地域の産業活力の源泉となっております。
 このため、都では、ものづくり新集積形成事業により、地域や業種等の枠を超えた新たなネットワークを構築し、新事業に挑戦する中小企業グループを支援しております。加えて、現在、今年度の重点事業として、ものづくり産業の集積を図る区市町村に対する支援策の検討を進めているところであります。
 次に、多摩地域の産業振興についてでありますが、多摩地域の振興については、現在、多摩中小企業振興センターが中心となりまして、技術支援、経営支援、産学公連携の推進など、地域の中小企業のニーズに応じたさまざまな支援策を講じております。
 今後とも、TAMA産業活性化協会などの商工関係団体や地元関係自治体とも連携しながら、多摩地域の産業振興を図ってまいります。
 次に、中小企業の事業承継についてでありますが、都は、平成十七年度、中小企業振興公社に、事業承継や再生支援等についての相談窓口を設置いたしまして、これまでもさまざまな相談に応じております。
 また、制度融資では、今年度から事業承継を産業力強化融資の対象といたしまして、融資期間が最長十年で、かつ低利な金利での利用を可能といたしました。
 さらに、本年五月に、外部有識者を含めた研究会を設置いたしまして、事業承継について既に検討を開始しております。
 最後に、ものづくり人材の確保、育成についてでありますが、都はこれまでも、産業を支える基盤技能について多様な職業訓練を実施し、ものづくり企業への就職を促進してまいりました。
 また、高度技能者の育成を目的とした名工塾なども実施しており、技能承継の支援を引き続き行ってまいります。

○議長(比留間敏夫君) 四番鈴木章浩君。
   〔四番鈴木章浩君登壇〕

○四番(鈴木章浩君) 議場での初質問に際し、元気いっぱい、新たな決意を持って臨ませていただきます。
 初めに、今後の財政運営についてお伺いいたします。
 コスト意識の欠落していた都財政再建に向けての大きな成果であり、今後の羅針盤ともいうべき平成十八年度東京都年次財務報告書を見ますと、総資産があのトヨタ自動車並みの約三十兆円もあるなど、数字の大きさにも驚かされましたが、積み上げた数字を緻密に分析することにより、今後の退職金への備え、都庁舎など膨大な更新需要への対応、債権管理の強化など、内在していた課題も浮き彫りになりました。漫然とした役所の仕事は、大福帳から変えないと変わらないという石原知事の強いメッセージを改めて実感いたしました。
 その中でも私が注目したのは、バランスシートにおける資産と負債の関係であります。国と都を比較しますと、資産に対する借金の割合は、都は三分の一にすぎませんが、国は普通国債の借金だけでも三倍にも上っており、さらに現在でも税収の半分以上の借金をし続けております。一般国民の資産を担保にとり、意図せざる政府の連帯保証人としていることが不文律になっているこの国の危うさを思う以上に、私たちの責任を痛感するものであります。
 石原都政を振り返ると、普通会計ベースの借金は、就任当初に比べ七年間で一兆円弱も減らしてきました。知事の財政再建の実行力を評価する方は多いですが、実は財政再建を達成しながら借金を大幅に削減することはもっと大変なことであり、私はこの点こそ高く評価されてよいと思っております。
 今後、都は、国より少ないとはいっても、借金は七・七兆円、都民一人当たり約六十万円もありますので、この借金と上手につき合っていくことが重要であります。
 キャリートレードといわれるような日米金利差維持のための政策金利も、十月以降の郵政民営化による国債金利よりも低い郵貯預金の動きなどにより維持が困難になると危惧されており、金利感覚は今後、知事がおっしゃるとおり、財政運営において、より重要なファクターとなってまいります。
 また、バランスシートでも都の資産の三分の一は将来世代が負担しなければならないことが明らかになりましたが、少子高齢化の進展や、今後の金利コストの上昇などを考慮しつつ、将来負担のあり方という課題についても改めて議論を進めていく必要があります。
 こうした状況の中、都政にとって今最も重要なテーマは、オリンピックを見据え、「十年後の東京」をどのように実現していくかであります。その具体的な事業化にあっては、新たな財政需要も見込まれます。税収構造の不安定さは、だれもが認める都財政の弱点と思われるわけですが、仮に税収が低迷していても、実現しなければならないのも「十年後の東京」であります。そのため、基金を蓄えることも一つの方法で、これは環境、福祉などの特定分野で実践済みですが、都の場合、ばかげた大都市富裕論の根拠になってしまうおそれがあり、また、基金運用効果も、現在は〇・五%低い状況であります。
 そこで、多くの分野での財政需要に対応でき、より効果的な策は、二百三十年前に「国富論」の中でアダム・スミスが指摘しているように、将来の重要課題を推進するために、今、積極的に借金を減らしていくことであります。ゼロ金利解除による金利上昇局面により、金利というコストも入れれば、九月債利率が一・七%であることから、仮に現在の金利で一千億円借金を減らしたときの十年間の財政効果は一千百七十三億円と、基金よりも高いわけです。
 昨日もそうですが、都議会の中には、不見識に、投資的経費を削減するために借金を減らせという人もいるようですが、それとは全く程度の違う発想です。ネガティブな思いつきではなく、都政を進めるためのポジティブな具体案であります。財政に少し余裕のある今だからこそできることでありますが、将来世代のため、「十年後の東京」実現のため、それに備える積極的な取り組みとして知事のご所見をお伺いいたします。
 次に、羽田空港の国際化に関連して質問いたします。
 現在、羽田空港では、国際化に向け、再拡張工事やターミナル建設が進められています。平成二十二年度に予定されている再拡張事業の完成後は、二十四時間利用可能な国際空港として、年間約四十万七千回もの航空便の発着が可能となり、国内はもとより東アジアなど海外との人や物の交流が促進され、東京のみならず首都圏の、さらには日本全体の国際競争力が向上し、経済、産業、文化など一層の活性化が期待されます。
 一方で、空港機能の拡充に伴い、旅客数や国際物流の増加により、空港周辺においてトラックなど自動車交通量が増加し、平成二十二年度の東京港臨海道路の全面開通ともあわて慢性的な渋滞と大気汚染を懸念する声も上がっております。
 今でもこの地域の交通量は大変多く、空港へのアクセス道路整備が不可欠であります。そこで、首都高速湾岸線と並行する国道三五七号の整備を一刻も早く着手すべきであります。
 現在は都市計画決定され、一部整備されているものの、いまだ東京港トンネルと多摩川トンネルが整備されておらず、羽田空港から臨海部や都心方面、川崎、横浜方面との連携が十分に図られてはおりません。これ以上の羽田空港周辺の環境悪化を回避するために、また、首都圏の活力を一層高めるため、ぜひとも東京港トンネルと多摩川トンネルの早期整備を強く国に求めるなど、都が中心となって積極的に取り組むべきと考えますが、ご所見をお伺いいたします。
 また、交通量を分散させるために、高速道路の利用を促進させることも重要です。そのために、羽田空港から神奈川方面へ行く際に、また、神奈川方面から羽田空港へ行く際には、首都高速道路の東京線と神奈川線双方の料金圏をまたがって利用する形となります。このため、割高感を生じさせ、一般道への流出により、この区間の一般道の交通量は相当なものとなり、今後は深夜の交通量も心配であります。このような利用者を無視したナンセンスな縦割り道路行政を一刻も早く是正すべきであります。
 国への提案要求にもありますが、喫緊の課題として利用者の視点に立った首都圏での料金体系の構築を図られますよう、積極的な取り組みを強く要望いたします。
 また、都心に近い国際空港として、空港アクセス機能の充実は当然のことでありますが、以前より議会でも多々指摘されておりますが、東西鉄道蒲蒲線整備は、来年度開業予定の東京メトロ副都心線により、将来的に東横線と東武東上線、西武池袋線との相互直通運行が実現した際には、羽田空港までの広域交通軸の形成や、東京圏全体の都市機能の向上に寄与いたします。
 さらに、このたび、都市鉄道等利便増進法により速達性向上事業の一号案件としての認定を受けた東部方面線が東横線に乗り入れることにより、横浜方面からの利便性も向上するなど、羽田空港とを結ぶ蒲蒲線整備は大変意義深いものであります。
 今年度より地元大田区では、国や鉄道事業者などの関係者の入った勉強会を立ち上げ、新たな調査に入ると聞いております。この事業については、このたび改めて城南五区の区長会でも早期実現に向けて合意形成が図られ、また、東急電鉄株式会社や京浜急行電鉄株式会社も検討に協力する意向を示しているところであります。
 このように、整備に向けての機運が高まってきている状況において、改めて蒲蒲線に対する都のご所見をお伺いいたします。
 また、羽田空港の跡地整備については、本年三月、国、都、大田区、品川区から成る羽田空港移転問題協議会、いわゆる三者協において範囲や面積約五十三ヘクタール、跡地利用の検討に当たっての基本的な視点等の合意に基づき、今年度内の跡地利用基本計画案の取りまとめに向け、三者が共同して策定に取り組んでいると伺っております。
 この跡地は、大田区の市街地に隣接するとともに、空港の持つ可能性を引き出す貴重な土地であり、新滑走路や国際線ターミナルの使用開始に向けて跡地利用に対する関心が高まっており、計画の策定には大田区の意見を十分考慮し、各意見の調整に努め、みんなが納得のできる最善の計画となるよう要望いたします。
 また、当該地区周辺では、「十年後の東京」の姿の中の、川や海からの眺望が美しく、にぎわいあふれる魅力的な水辺空間に最適な地域であり、跡地を含め、臨海部全体の整備が大田区で検討されております。その中で、来年度から大田区では観光課を立ち上げ、運河ルネッサンス事業の対象でもあります海老取運河から京浜運河沿いの水辺空間の整備も検討されるところであり、あわせて防災の観点で老朽化した護岸整備も進めていく予定であります。
 今後、オリンピックを視野に入れた東京港の良好な水辺環境づくりに不可欠な場所でありますので、強力なバックアップを期待するところであります。そこで、東京港における水辺の環境づくりについての基本的な考え方と、これまでの実績について伺います。
 これまでも地元区において、例えば芝浦では地元主催の運河祭りを行い、これは都として協力していると伺っております。また、大田区でも、大田区大森ふるさとの浜辺公園においてみずから人工海浜を整備するなど、積極的な取り組みを行っております。
 今後はこのような地元の事業との連携を図っていくことも重要と考えますが、どのように取り組んでいくのか、お伺いいたします。
 また、大森ふるさとの浜辺公園は、昔ながらの大森の浜辺をよみがえらせたいとの願いのもと、長い年月をかけて整備された公園であり、ぜひこうした地元の願いを受けとめ、平和島運河に流れ込みます内川の水質浄化や景観改善にも配慮した護岸整備などにも取り組んでいただきますよう、強く要望いたします。
 次に、子育て支援についてお伺いいたします。
 少子化は東京の活力低下にもつながる憂うべき問題です。平成十三年度第一回二十一世紀出生児縦断調査によると、東京都では、子どもを産む一年前には仕事をしていた女性の五五%が出産六カ月後には仕事を辞めております。
 平成十五年の日本労働研究機構の調査によると、出産前後で仕事を辞める女性の約三割が、仕事と育児の両立の難しさなどを理由に挙げております。
 このようなことから、本来ならば、特に幼児期までは母親との触れ合いを大切にすべき時期でありますが、今日においては、少子化に歯どめをかけるため、次世代の東京を背負って立つべき子どもたちを、社会全体で育てていくための具体的な取り組みが求められております。中でも企業には柔軟な働き方の推進などに取り組んでほしいところであります。
 都は、さきの定例会で、我が党の代表質問に対して、社会全体で子育てを推進するため、仮称子育て応援とうきょう会議を設置すると答弁されました。この会議には、企業等も参加することから、子育て家庭への具体的な支援策も期待できます。
 都民が安心して子育てをしていくためには、昨日も触れられておりましたが、企業によるワークライフバランスの推進は不可欠です。こうした取り組みは企業にとっても優秀な人材の確保につながるなど、大きなメリットがあると考えます。庁内で立ち上げた子育て応援戦略会議での検討の成果も踏まえ、企業を巻き込みながら、こうした取り組みを一層進めていくために、都はどのように考えているのか、お伺いいたします。
 また、少子化の流れを変え、ワークライフバランスを実現していくためには、企業において女性が安心して育児休業等を取得できることはもちろん、男性の働き方についても見直していくことが重要です。このために、企業みずからが長期間労働の縮減や従業員の能力を十分発揮できる雇用環境づくりに取り組むことが求められますが、中小企業ではこうした取り組みが進んでいないのが実情であります。都は、中小企業を対象として、新たな助成制度を開始しましたが、さらに社会全体の機運の醸成に取り組むとともに、雇用環境の改善を図る企業への支援を強化して、ワークライフバランスを推進していくべきと考えますが、ご所見をお伺いいたします。
 次に、商店街振興についてお伺いいたします。
 都内の多くの商店街は、我が党が一貫して推進する新・元気を出せ商店街事業などを活用して、知恵を絞り、汗を流して活性化に取り組んでおります。しかし、一方では、売り上げ減少や後継者難などによる廃業、空き店舗の増加など、衰退傾向に歯どめがかからないのも事実であります。
 こうした状況に対応するため、都はさまざまな工夫を凝らしていますが、中でも昨年度創設した商店街起業促進サポート事業は、起業を目指す人材を掘り起こし、ノウハウ伝授などを行って、実際に開業に導く取り組みであり、団塊世代の大量退職を迎え、商売にチャレンジする人材がますますふえていくことが想定されており、商業の活性化の一助となる事業として大いに期待しております。そこで、この事業の成果と今後の見通しについてお伺いいたします。
 ところで、実際に商店街の現場を回ってみますと、新・元気を出せ商店街事業に対する評価の声とともに、さまざまな要望も聞こえてまいります。
 たとえば申請事務が煩雑、イベントの補助回数を三回にしてほしい、あるいは複数の商店街の連合事業に対しては、通常のイベントとは別カウントにしてはどうかなど、使い勝手の点でさらに改善を加えてほしいというものであります。
 もとより公金の支出に関することであり、厳格で適正な制度や審査が必要ではありますが、本事業創設の原点に立ち返り、真に商店街の活性化に役立つ仕組みとすることが求められております。
 今後、区市町村とも十分な協議を行い、新・元気を出せ商店街事業の使い勝手の向上を図り、商店街の意欲的な活動をより積極的に支援していくことを強く要望し、質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。(拍手)
   〔知事石原慎太郎君登壇〕

○知事(石原慎太郎君) 鈴木章浩議員の一般質問にお答えいたします。
 今後の財政運営についてでありますが、ご指摘のように、我が国の借金への依存は目に余るものがあります。あのイタリアに比べてもかなり悪い状況になってきました。
 それに対して都の借金の残高は、この間の努力のかいもありまして、ことしの年次財務報告書で明らかになったように、国に比べればまともな水準にあると思います。
 しかし、都の財政はここへ来ての景気動向の不透明さや、都から財源を奪おうとする国の動きなど、厳しい環境にあると思っております。そうした中にあっても、確実に「十年後の東京」を実現していくことが都政の責務であります。
 その意味で、体力のある今のうちに借金を減らしておくというのが一つの見識だと思います。しかしまた、借金もまた財政戦略の重要な手法の一つなので、世代間の公平やその時々の財政状況を見ながら、弾力的に使いこなしていくべきだと思います。
 その他の質問については関係局長から答弁いたします。
   〔都市整備局長只腰憲久君登壇〕

○都市整備局長(只腰憲久君) 二点のご質問にお答えを申し上げます。
 まず、国道三五七号線の整備についてでございますが、この路線はいわゆる東京湾岸道路の一般国道部でございまして、東京臨海部における広域的な道路ネットワークの形成に不可欠な路線であるとともに、国際化に向けた再拡張事業が進められている羽田空港のアクセス道路としても重要でございます。
 しかしながら、ご指摘のように、東京港トンネル部や多摩川トンネル部が未整備であるため、道路交通上のネックとなってございます。
 このため、都はこれまでも国への提案要求などさまざまな機会をとらえて、これらトンネル部の整備促進を国に要請してきておりますが、今後とも関係自治体と連携を図りつつ、早期整備に向けて積極的に取り組んでまいります。
 次に、東急線蒲田駅と京急蒲田駅を結ぶ、いわゆる蒲蒲線についてでございます。
 本路線は、運輸政策審議会答申第十八号におきまして、平成二十七年までに整備着手することが適当である路線と位置づけられております。しかしながら、本路線には、空港アクセスとしての機能性や多額の事業費のほか、事業採算性、また、東急線と京急線の線路幅の違いなど、さまざまな課題がございます。
 ご指摘にもありましたように、今年度地元区が調査を予定しておりますが、都としても、具体的な課題につきまして、引き続き区と議論を重ねるなど必要な対応を図ってまいります。
   〔港湾局長津島隆一君登壇〕

○港湾局長(津島隆一君) 東京港における水辺の環境づくりについて、二点のご質問にお答え申し上げます。
 まず、水辺の環境づくりの考え方と実績についてでございますが、東京港における水辺の環境づくりに当たりましては、これまで豊かな自然環境と共生する水辺空間を創出することを目指し、事業実施に当たりまして、常に環境に配慮した取り組みを進めてまいりました。
 具体的には、これまで運河の汚泥しゅんせつや、水辺環境に配慮した緩傾斜護岸や干潟の形成、生物の生息を増進させるカニ護岸の整備やアマモの植えつけなど、多様な方策を実施してまいりました。
 その結果、近年では、運河にハゼやスズキといった多くの魚が見られるようになるなど、水質の改善も進み、都民が水辺に親しむ機会もふえ、水辺の環境づくりに対する関心も一段と高まってきたと考えております。
 しかし、夏場には、赤潮の発生や水中の酸素不足が生じるなど、いまだ東京港の水質の改善は十分とはいえない状況にあると考えております。このため、最近では、廃棄物処分場前面におきまして、磯浜の整備や、お台場でのカキを活用した水質浄化実験など、新しい手法も模索しながら取り組んでおります。
 今後とも、都民の理解と協力を得ながら、水辺の環境づくりに努めてまいります。
 次に、地元事業と連携した水辺の環境づくりについてのお尋ねでございます。
 水辺に親しむ環境づくりに当たりましては、まず地元における身近な環境改善の取り組みの積み重ねが重要でございまして、都としてもこれに対して規制緩和や技術的協力など、さまざまな支援を行ってまいりました。
 具体的には、水上レストランや観光桟橋を設置するための仕組みづくり、地元が行う環境学習の取り組みやボートスクールへの支援、地元協議会と協力した水門のデザイン画募集などを実施してまいりました。
 今後、こうした取り組みを地元の状況に合わせて推進いたしますとともに、お話しの、区が整備した大森ふるさとの浜辺公園周辺では、親水性と景観を高めるため、対岸に緑豊かな緩傾斜護岸を整備していく予定でございます。
 事業の推進に当たりましては、地元区のみならず、地域住民やNPOなどとも協働、連帯を図り、東京港における良好な水辺環境の創出に積極的に努めてまいります。
   〔福祉保健局長安藤立美君登壇〕

○福祉保健局長(安藤立美君) ワークライフバランス推進の取り組みについてお答えを申し上げます。
 社会全体で子育てを支援していくためには、お話しのとおり、企業における積極的な取り組みが不可欠でございます。このため、都では来月開催を予定しております子育て応援とうきょう会議におきまして、行政や学識経験者にとどまらず、子育てと仕事が両立できる雇用環境の整備に対して、大きな役割を担う企業の経営者団体に複数参画していただくこととしております。
 この会議を通じて、先進的企業における取り組み事例を紹介することなどによりまして、働き方の見直しや、子育てと仕事が両立できる雇用環境の整備促進を図るなど、ワークライフバランスの実現に向けた機運を醸成してまいります。
   〔産業労働局長佐藤広君登壇〕

○産業労働局長(佐藤広君) 二点のご質問にお答え申し上げます。
 まず、ワークライフバランスの推進についてでありますが、都は中小企業における仕事と家庭の両立支援を促進するため、社内責任者の設置や意識啓発の取り組みへの助成制度を今月から開始いたしました。
 また、社会全体の機運の醸成を図るため、十月には、働き方の見直しや父親の育児参加をテーマに、八都県市が連携をいたしまして統一キャンペーンを実施するほか、企業の好事例を発表するフォーラムを開催いたします。
 来年度からは、助成制度について、対象企業数を拡大の上、社内ルールづくりや育児休業取得者の代替要員に係る経費についての支援も行う予定でおります。
 今後とも、企業における働き方の見直しを促す取り組みについて、さらに検討をしてまいります。
 次に、商店街起業促進サポート事業についてであります。
 本事業は、商店街で新たに起業を目指す方々に、金融、経営等の開業に必要な知識やノウハウを、講義と商店街での現場実習を通して取得していただき、実際の起業に結びつけることを目的に、昨年度から実施をしております。
 昨年度は十八名の方々が受講され、そのうち六十歳代の女性を含む三名の方が実際に起業いたしました。今年度も十九名の方々が起業を目指して、現在受講中でございます。
 今後、団塊世代の退職などによりまして、新たに起業を目指す方がふえることが期待されております。こうした状況を踏まえまして、本事業の一層の浸透を図り、商店街での起業に結びつけるよう努力してまいります。

○議長(比留間敏夫君) 三十一番伊藤まさき君。
   〔三十一番伊藤まさき君登壇〕
   〔議長退席、副議長着席〕

○三十一番(伊藤まさき君) まず、中小企業の振興についてお伺いいたします。
 中小企業白書の二〇〇六年度版によりますと、年間の廃業企業二十九万社のうち、実に四分の一はその廃業理由の第一に後継者難を挙げております。相続税においても、中小企業のオーナー経営者の株を相続する場合、優秀な中小企業ほど、相続税の納付額が一千万単位になる事例が多く、事業承継の妨げになっております。
 事業承継円滑化の観点からの税制措置については、これまでも、主要な事業用資産である土地や株式について、相続税負担の軽減措置が講じられ、順次、拡大をされているところでありますが、特にオーナー経営者が親族内で承継を行う場合の非上場株式に係る相続税負担については、ヨーロッパ諸国に比べて軽減措置が十分でなく、依然として円滑な事業承継の障害になっているとの指摘が多くございます。
 我が国の産業を支えているのは、もとより中小企業であります。東京にはすぐれた技術を持つ中小企業が集積をしておりますが、このままではすぐれた技術の継承が危惧されます。中小企業にとって、早期かつ円滑に事業承継できる体制を整備することが重要だと考えます。例えば後継者やMアンドAなどの情報を仲介する仕組みができれば、多くの企業が適正に存続できると思います。
 都として、事業承継についてどのような認識をし、そして対応していくのか、ご所見を伺います。
 知事は、「十年後の東京」の中で、東京の将来を支える創造的都市型産業を重点的かつ戦略的に育成していくと述べております。今後とも、東京の活力を維持育成していくためには、創造的都市型産業の創出に向けて、中小・ベンチャー企業のチャレンジを活性化していかなくてはなりません。
 そのためには、それらの企業が開発したすぐれた新製品や新技術が世間に認められ、評価される環境をつくっていくことが重要であります。新製品やサービスを開発し、その事業化にチャレンジしている中小・ベンチャー企業の中には、せっかく開発した新製品や新技術が評価されず、埋もれたまま事業化に至らないというケースも多くあります。こうした課題に積極的に対応すべきと考えますが、知事のご所見を伺います。
 現存している企業の支援も大切ですが、創業支援の推進は、東京の経済を活性化するためにも重要であります。若者の中には、自分で事業をやってみたいと夢を持つ人も多くいますし、また団塊の世代の方々の中にも、定年退職後は自分の会社を立ち上げて新しいチャレンジをしてみたいと考えておられる方がたくさんおられます。
 しかし、創業して事業を軌道に乗せていくためには、事業計画の作成、場所の確保、資金調達、製品開発、販路開拓など、クリアしなければならない課題がたくさんございます。
 こうしたことから、創業を効果的に支援するためには、ノウハウの提供、場所の提供、資金面の支援など、多様な支援策を総合的に講じていくことが重要だと考えますが、ご所見を伺います。
 次に、動物行政についてお聞きします。
 私は、特段愛犬、愛猫家ではございませんけれども、家族の一員として動物を飼う都民がかなり多くなってきている状況の中で、動物を社会の一員としていかに迎えるかという視点が必要と思います。さまざまな価値観が錯綜する現代社会において、お互いを理解し共生していく社会づくりの推進という点から質問したいと思います。
 近年、少子高齢化、核家族化が進行し、飼育動物への志向が高まっていることを背景に、例えば都内の犬の飼育数は、昭和五十五年と比較して平成十七年には約二倍の四十一万頭と増加の傾向にあります。動物を飼うことが当たり前となり、都民生活において動物の存在が大きなものとなっている一方、飼い主のモラルの欠如やマナー不足による問題が多く発生しております。
 動物関係の事故発生届け出件数は、平成十七年度に三百四十三件と、ほぼ一日に一件の割合で事故が起きております。また、捨て犬、放し飼い、悪臭など動物をめぐる近隣トラブルについての相談、苦情は、平成十七年度末に約一万八千件も寄せられております。動物の好きな人、苦手な人が混在する地域社会の中で動物が受け入れられていくためには、まず飼い主が、それぞれの動物の習性等に応じて適正に飼育するとともに、社会ルールに対する規範意識の向上を図っていくことが必要であります。
 都では、動物愛護管理法改正を受けて、本年四月に東京都動物愛護管理推進計画を策定し、飼い主の責任の徹底を初めとする各種の取り組みを進めておりますが、飼い主への普及啓発は、都民の身近な地域で実施することが効果的であり、市区町村が果たす役割は重要であります。
 また、動物のしつけなど専門的な知識の普及においては、各地域で熱心に活動するボランティアが多数存在しており、そのような方々との連携は、区市町村との取り組みと相まって、より一層の問題の解決が図られるものと考えます。
 そこで、区市町村とボランティアが連携し、飼い主の適正な飼育や意識向上に取り組んでいけるよう、都は、区市町村への支援を積極的に行っていくべきと考えますが、ご所見を伺います。
 また、動物の専門家である獣医師との連携も強化していかなければなりません。獣医師会との連携を図った教育現場における動物愛護について、既にさきの都議会で我が会派が取り上げてきたところですが、子どもたちの飼育動物と接する体験は、生命の大切さや思いやりの心や責任感など、豊かな人間性をはぐくむ上でとても重要と考えますので、改めてお伺いいたします。
 現在、多くの学校で、教育の一環として動物を飼育しております。学校において飼育動物の管理の徹底など、専門的な知識や技能を有する獣医師等に直接子どもに指導していただくことは有意義と考えます。既に獣医師会と連携して事業を行っている地域もあると聞いておりますが、全都での実施を目指し、さらなる努力が必要と思います。これまでの都教委はどのような取り組みをしてきたのか、ご所見を伺います。
 動物は、当然生き物ですから年をとりますし、病気をすることもあります。ただかわいいから、ただ欲しいからと動物を飼うのではなく、飼い主が動物を終生にわたり適正に飼育していくということを、飼い始める際に責任として強く自覚していただくことが必要です。
 獣医師、ブリーダー、ペットショップなど動物に関する職業のすべての人は、飼い主に誤解のないよう、動物の育て方、飼い方を説明、指導しなければなりません。多くの都民は、動物をペットショップから購入しているのが実情であり、動物の販売業者は、購入者に対し飼い主としての責任を周知するという大きな責務があります。
 昨年、動物愛護法の改正により、インターネット販売を含む動物取扱業者については、購入者への適正飼育に関する説明が義務づけられるなど、規制の強化が行われております。都内の動物取扱業は、登録制度導入当初の平成十三年度末の千百九十六件から、毎年百五十件程度ふえ続け、平成十八年五月末時点では二千三十四件にまでなっております。
 さらに、ペット喫茶やペットのホテルなどさまざまな業態が次々と展開しており、市場規模も全体で一兆円を超えて、今後も成長し続けるといわれております。
 こうした状況を踏まえ、ペット業者による説明義務の徹底などについて、都はどのような具体策を講じていくのか伺います。
 また、先日、石川県において、無許可で飼われていた体長約一メートルのワニが逃げ出すという事件が発生しました。このワニは、インターネットオークションで購入したと報道されております。昨今、ネット上でペットの販売を行っているサイトを数多く見かけますので、インターネットでの動物の購入もふえているようであります。
 実際の店舗を持たずに営業を行っている事業者の中には、病気の動物を売りつけたり、詐欺まがいのことを行う悪質な業者もいると聞きます。法律で規制されたとはいえ、チェック体制の強化は今後の課題であると思います。
 このようなネット販売業者に対し、都はどのように監視指導を行っていくのか、ご所見を伺います。
 私は、七月に東京都動物愛護センターを視察してまいりましたし、先日も、上野で行われました動物愛護週間中央行事を見てまいりました。当日は三十度を超える大変暑い中、多くの方が熱心に参加されておりました。現場では、限られた人員と予算で大変なご苦労をされている様子がとても印象的でした。今後、動物愛護法の適正な運用を可能にするために、都の積極的な取り組みを期待しております。
 次に、まちづくりについてお尋ねします。
 京成立石駅周辺は、葛飾区の都市計画マスタープランにおいて、地域生活拠点として、周辺の住環境と調和した地域密着型の商店街整備と居住空間の確保により、地区再生を図る地区と位置づけられております。駅の東側を南北につながる商店街は、人通りもあり活気もあるのですが、わき道に入ると道幅も狭く、老朽木造建物が軒を連ねている地域も見かけます。都市計画マスタープランにもあるように、葛飾区では、京成立石駅周辺を再開発事業により整備するとしております。
 そこで、京成立石駅周辺の再開発事業について、都はどう認識しているのか、ご所見を伺います。
 また、この事業は、平成八年の地区再生計画に位置づけられ、平成九年三月には立石駅北口地区再開発研究会が組織され、再開発の勉強を行ってきました。その研究会が、平成十八年度に新たに施設計画案を策定し、権利変換試算を行い、権利者に個別説明を行うなど、積極的に働きかけをしていると聞いております。まちづくりの事業を円滑に進めるためには、地元の機運だけでなく、行政の積極的な関与と支援が必要と考えます。
 そこで、都は、この事業に対する地元の状況を現在どのように把握しているのか伺います。
 地元の再開発への機運が高まっているとされる一方で、地元の権利者の中には、再開発事業を急ぎ過ぎるのではないかという不安の声も上がっております。区は、京成押上線の連続立体交差事業にあわせて駅周辺のまちづくりを行うことは、連立の事業効果を高める観点からふさわしい事業の進め方だといっております。
 確かに京成押上線の連続立体交差事業の早期実現は、平成八年に約十八万人の署名を集めた葛飾区民の悲願であります。しかし、再開発事業は多くの権利者の生活に大きな影響を与えます。地域のさまざまな声にしっかり耳を傾けるのは当然でありますが、都は、京成立石駅周辺の再開発事業に今後どのように取り組んでいくのか、ご所見をお伺いいたしまして、私の質問を終わります。
 ご清聴ありがとうございました。(拍手)
   〔知事石原慎太郎君登壇〕

○知事(石原慎太郎君) 伊藤まさき議員の一般質問にお答えいたします。
 中小・ベンチャー企業の育成支援についてでありますが、都内には、ほかに類を見ないすぐれた新製品や新技術を生み出す力を持った中小企業、零細企業が数多く存在しますが、こうした企業が開発した製品や技術は、決して十分には評価されず、日の目を見ないことも少なくございません。
 こうしたことから、平成十二年度からベンチャー技術大賞を創設しまして、中小企業によるすぐれた新商品、新技術を率先して評価、表彰し、光を当てて、広く情報発信するとともに、販路開拓等の支援を行ってきました。
 これまで表彰した六十一件は、多くが極めて規模の小さな企業でありまして、この受賞をきっかけに、市場の評価が高まるとともに販路開拓も進み、そのうちの四社が、その後に株式上場を実現するなど、着実に成果を上げてきております。
 今後とも、中小企業やベンチャー企業のチャレンジを積極的に支援していきたいと思っております。
 ちなみに、ことしの技術大賞は、たしか社員が五人足らずの企業でありまして、そこで、キンバエの幼虫、ウジですね、これを無菌培養しまして、糖尿病で血行不良を起こして、主に足ですけど、壊死を起こしたその患部にこの虫をつけまして、腐った肉を食べさせて、健全な部分に侵食が進まないようにプロテクトする。成功率も八八%という非常に画期的な、そういう技術が、とにかく五名足らないちっちゃな企業で開発されていることを、やっぱり私たちは大いに評価しなくちゃいけないと思います。
 他の質問については、教育長及び関係局長から答弁します。
   〔教育長中村正彦君登壇〕

○教育長(中村正彦君) 学校での動物飼育に関する獣医師との連携に関するご質問にお答え申し上げます。
 飼育動物の管理の仕方や動物とのかかわり方についての指導を充実するためには、獣医師との連携が非常に重要でございます。
 都教育委員会では、獣医師を動物飼育に関する研修会の講師として招聘するとともに、動植物を大切にする心を育てる指導資料を作成、配布しまして、その中で、獣医師会等への相談など、関係機関との連携を図った指導を取り上げてきたところでございます。
 今後とも、飼育動物の管理の仕方など、獣医師と連携しながら区市町村教育委員会や各学校を支援してまいります。
   〔産業労働局長佐藤広君登壇〕

○産業労働局長(佐藤広君) 中小企業振興に関する二点のご質問にお答えいたします。
 まず、中小企業の事業承継についてでありますが、中小企業の円滑な事業承継は、東京の中小企業の活性化や産業基盤を維持するためにも重要であると認識しております。
 都が昨年度実施をいたしました都内中小企業の事業承継に関するアンケート調査では、後継者の候補が決まっていない、候補がいないと回答いたしました企業が合わせて約二七%となっておりまして、事業承継に悩んでいる企業が多いというのが実態であります。
 このため、都は、現在、研究会を設置いたしまして、事業承継の問題点や事例研究を行うなど、施策の方向性を検討しているところであります。
 次に、創業支援についてでありますが、東京の経済活性化のためには、高い志と旺盛な意欲を持って創業に挑戦する人々を支援していくことが大変重要であると考えております。
 このため、都におきましては、創業に必要な知識の習得を支援するセミナーの開催、空き庁舎を活用したインキュベーション施設の整備、創業資金の融資やベンチャーファンドからの出資、また製品開発や販路開拓への支援など、創業に対する各種の支援策を講じてまいりました。
 今後とも、こうした多角的な支援策によりまして、創業に挑戦する方々を積極的に支援してまいります。
   〔福祉保健局長安藤立美君登壇〕

○福祉保健局長(安藤立美君) 動物行政についてお答えを申し上げます。
 まず、動物の適正な飼育にかかわる区市町村への支援についてでございますが、これまでも、区市町村が行います飼い主の意識向上を図るための取り組みにつきまして、啓発用パンフレットの提供や、講習会への講師派遣などを通じて支援をしてまいりました。
 加えて、本年度から、ボランティアと協力して実施いたします飼い主のいない猫対策など、地域における動物の適正飼育の推進を目的といたしました区市町村の事業に対しまして、包括補助事業を活用した支援を開始しております。
 さらに、今後、都が委嘱しております動物愛護推進員の人材情報や、ボランティア団体を活用した普及啓発の事例などの提供を行いまして、ボランティアと連携した区市町村の取り組みを支援してまいります。
 次に、動物販売業者による購入者への説明義務の徹底についてであります。
 動物愛護管理法の改正に伴いまして、平成十八年六月より、動物が生涯にわたって適正に飼育されるよう、販売業者が動物の特徴や飼育上の留意点を購入者に文書で説明することが義務づけられました。
 都では、動物販売業者に対しまして定期的に立入検査を行う中で、こうした説明文書の内容や説明を行った際の記録などを確認し、必要な指導を行っております。
 今後は、説明の実施が不十分な販売業者に対しまして重点的に監視を行うとともに、動物取扱責任者を対象とする研修を一層充実するなど、説明義務の徹底を図ってまいります。
 最後に、動物のネット販売業者に対する指導についてであります。
 インターネット上での動物の販売につきましては、動物愛護管理法の改正に伴いまして、販売業の登録並びに広告への事業者の名称、事業所所在地、登録番号等の掲載が義務づけられました。
 都では、こうした販売広告サイトにおきます法定事項の掲載状況を確認し、不適切な広告を行っている事業者に対しましては、改善を指導しております。
 ネット販売では、事務所と動物の保管場所が異なる場合もありますことから、今後とも、立入検査等を通じまして動物の流通や保管、輸送の状況等の実態把握を進めまして、必要に応じて他の自治体とも連携しながら、業態に合わせた適切な指導を実施してまいります。
   〔都市整備局長只腰憲久君登壇〕

○都市整備局長(只腰憲久君) 京成立石駅周辺地区の再開発事業につきまして、三点の質問にお答えを申し上げます。
 当地区は、老朽化した住宅や商店が混在する密集市街地を形成しておりまして、防災面などの課題を抱えております。
 市街地再開発事業の実施によりまして商業の活性化を図るとともに、交通広場などの基盤整備を進め、災害に強い良好な住宅市街地の整備を促進すべきであると考えております。
 次に、地元の状況でございますが、ご指摘にもありましたように、本地区では再開発に関する勉強会等が組織されておりまして、中でも北口の地区におきましては、近く準備組合を設立すると聞いております。
 今後、事業化に向けまして、地元区が主体となって関係住民へ十分な説明を行うことなどによりまして、より多くの権利者の理解が得られ、再開発事業の促進が図られるものと考えております。
 最後に、都としての取り組みでございますが、お話のように京成立石駅付近では、京成押上線の連続立体交差事業が進められております。これにあわせまして再開発事業を施行することによりまして、地域全体の交通利便性が向上するなど、相乗的な効果が期待できるものでございます。
 都といたしましては、この機会をとらえ、地元の状況などを踏まえながら、再開発事業の実現に向けて、区の取り組みを支援してまいります。

○副議長(石井義修君) 十七番大松成君。
   〔十七番大松成君登壇〕

○十七番(大松成君) まず、知事の所見を伺います。
 フランスの文化大臣であったアンドレ・マルロー氏は、文明の中心は、かつてエーゲ海から地中海に移った、さらに地中海から大西洋に移ってきた、次はきっと大西洋から太平洋に移っていくだろうと語っています。
 環太平洋地域は、世界の人口の約六〇%が集中する地域であり、自然、文化、民族において豊かな多様性に富み、新しい文明の揺籃ともいわれています。こうした未来を展望したときに、環太平洋、特にアジアの中核大都市として、国を越えて世界じゅうの人々が往来する東京の果たす役割が大きいことはいうまでもありません。
 そこでまず、石原知事のアジアに対する認識と東京の果たす役割について所見を伺います。
 アジア・環太平洋地域でともに軒を並べ、日本に最も近い国が韓国です。先月、私も日韓友好議員連盟でソウル特別市議会を訪問しました。今回の訪問で、日本にとって韓国は、長い歴史の中で多大な文化的恩恵を受けた文化大恩の国であると、改めて実感してまいりました。韓国には、行く言葉が美しくして、来る言葉が美しいという格言があります。友情が響き合うような、日韓友好のさらなる拡大を望むものであります。
 この日韓のかけ橋として、自国のアイデンティティーを堅持しながら、三代、四代にわたって日本で生き抜かれ、国境を越えた世界市民の模範として努力されているのが、在日韓国人の人たちです。私は、こうした在日外国人の人たちとより成熟した共生社会を目指していくべきと考えます。
 そこで、課題の一つが在日外国人の無年金問題です。一九八二年と八六年の年金改正で国籍条項も撤廃され、在日外国人の年金加入は進みましたが、八十六年当時、六十歳以上の高齢者、また八二年当時、二十歳以上で障害を持っておられた方々が、改正の際の経過措置が不十分だったため、制度のはざまで、今なお無年金のままになっています。一昨年、無年金の学生や主婦らが救済されたときも、在日外国人は対象になりませんでした。
 そもそも年金は国の問題です。都議会は、昨年三月、国に救済策を求める意見書を議決しましたが、国の動きは緩慢です。
 そこでまず、無年金問題の早期解決を目指し、都としても国に救済策を求めていくべきです。所見を伺います。
 救済されるべき人たちの多くは、既に八十歳を超え、時間的に余裕はありません。神奈川、愛知、京都、大阪、兵庫など主要都市部では、多くの自治体が国にかわって救済措置を行い、都内では四区五市が実施しています。都としても、救済策を講じるべきです。速やかな対応を求めます。
 次に、教育問題について伺います。
 都教委では、ベテラン教員の大量退職、新人教員の大量採用時代を迎え、学校全体の教育力をどう向上させるのかが目下の最重要課題です。都教委は、教職経験者の再任用の拡大、他県の中堅教員の一時採用など懸命な努力を行っていますが、さらなる施策の展開が必要です。
 そこで、これまでの取り組みに加え、産休、育休代替教員の年齢制限を緩和し、教育力向上に資するよう提案します。
 現在、産休、育休代替教員は、年齢制限が六十歳のため、臨時的任用教員の名簿に登載されず、再任用もありません。このため、もう少し働いてほしいと期待されながら、その道が閉ざされることが多々あります。
 今後、新人教員がふえれば、産休、育休をとる教員がふえることも予想され、代替教員はますます重要になります。産休、育休代替教員が六十歳を超えても活躍できるよう、名簿登載の年齢制限を引き上げるべきです。所見を伺います。
 次に、教職大学院について伺います。
 現場での実践と理論の往復作業の中で、より力のある教員の養成を目指す教職大学院が来年度からスタートします。
 都教委は、都内五大学院と連携し、教育実習生を受け入れる連携協力校を提供し、都採用を希望する学生を特例選考するという、全国に先駆けた取り組みを進めています。
 大学は、本来、普遍的な立場に立ち、広く社会に有為な人材を送り出すことが使命です。一方、都教委は、都民の期待にこたえる教員の採用、研修が責務であり、この両者の調和が教職大学院の成否を決するかぎとなります。
 教職大学院には、他府県での教職を希望する学生や、志望先を決めていない学生も学びます。そうした学生も、都内の連携協力校で教育実習が受けられるようにすべきであります。所見を求めます。
 また、最終的に都採用を希望すれば、都の特例選考も受けられるようにするべきです。強く要望しておきます。都教委がこうした開放性を持てば、他府県にも同様の対応を促し、全国の教職大学院から都採用希望者をより多く糾合できるようになります。
 また、何よりも大切なことは、各大学院にその教育力を存分に発揮していただくことであります。教員の養成は、大学が、それぞれの歴史や伝統に裏づけられた教育方針に基づいて行うもので、教職大学院においても、学生の評価基準の作成、評価、単位認定は各大学院の権限であり、各大学院が実施する教育実習や共通カリキュラムについても同様です。都内の教職大学院が、学問の自由のもと、新しい時代を開く優秀な人材を養成できる連携協力のモデルを全国に示していけるよう、都教委の取り組みを強く求めます。
 また、教職大学院では、教育実習に重点が置かれます。この取り組みが、今後、学部における教育実習にも生かされるべきであります。所見を伺います。
 次に、災害対策について伺います。
 死者、行方不明者が最も多く発生する自然災害が土砂災害であり、国の統計では、災害全体の四五%を占めます。しかも、近年の気象変化による集中豪雨の増加や、山間地にまで及ぶ宅地開発によって、土砂災害の危険箇所がふえています。
 先月、北区の京浜東北線沿線、八王子市、日の出町などで、危険が指摘される箇所を視察しました。高いがけの上や下に家屋が建ち並ぶ実態を見て、早急な対策の必要性を実感しました。しかし、危険な地域は都内に約八千カ所あるといわれ、土木工事によるハード対策には膨大な時間と費用がかかります。このため、まず、危険な地域を住民に明らかにし、警戒避難体制の整備や、新規の住宅建設を抑制するソフト対策を並行して進めなければなりません。
 その対策の第一歩になるのが、土砂災害防止法による警戒区域の指定です。警戒区域の指定について、現在の状況と今後の取り組みを伺います。
 ソフト対策では、避難勧告や避難指示を出す区市町村が、的確かつ迅速な判断ができなければなりません。都は、区市町村に十分な情報を速やかに提供し、確実に情報が住民に伝わる体制を整えるべきです。取り組み状況を伺います。
 また、住民が避難する安全な避難所の確保が不可欠です。避難所が危険箇所にあれば移転させる。移転が困難であれば、周辺の土砂災害防止工事を行わなければなりません。都の方針を伺います。
 今回の中越沖地震では、がけ崩れが多数発生しました。私も柏崎市内を訪問し、がけ上の家のぎりぎりまで地盤が崩れた現場を見て、土砂災害の恐ろしさを実感しました。ところが、現在の土砂災害防止対策は集中豪雨対策であり、必ずしも地震対策としての取り組みではありません。地震で亀裂ができたところに集中豪雨が重なればどうなるのか。豪雨で地下水位が上がったところに地震が来ればどうなるのか。
 今後、地震による被害を想定した警報発令、土砂災害防止工事のあり方を検討していくべきと考えます。このことを強く要望をしておきます。
 最後に、消費者問題について伺います。
 現在、深刻さを増しているのが多重債務問題です。二〇〇三年度以降、都内の消費者生活相談件数は年々ふえ、フリーローンやサラ金に関する相談が九割近くを占めています。昨今、ヤミ金撲滅への取り締まり強化など、貸す側に対する対策は進んでいますが、今後求められるのは、相談や救済など、借りる側への対策の充実です。
 都議会公明党の主張を受けて、都は、多重債務者へのセーフティー資金貸し付けなどの救済策を打ち出しましたが、残念ながら、まだ実施されていません。多重債務を抱える人たちから、いつ始まるのかという声が相次いでおります。都は一刻も早く実施すべきです。所見を伺います。
 多重債務の問題の場合、多くの方が一人で悩まれ、どこに相談していいかわからないまま事態を悪化させ、自殺という最悪の事態を招くこともあります さまざまな行政窓口で救済すべき住民の把握に努め、消費生活総合センターの相談窓口に多重債務問題の専用窓口をつくるなど、サービスを拡充すべきです。所見を伺います。
 また、相談を受けたい消費者からは、同センターの相談業務を平日十六時以降も実施し、また、土日、休日も行ってほしいという強い要望があります。実施に向けて取り組むよう要望いたします。
 このほど、消費者被害の拡大を食いとめるため、政府認定の消費者団体が、被害者にかわって事業者の不当行為に対する差しとめ請求など法的措置をとれる消費者団体訴訟制度が始まりました。こうした団体の活動は、行政を補完するもので、大変重要です。都は、団体への積極的な支援を行うべきであります。所見を伺い、質問を終わります。(拍手)
   〔知事石原慎太郎君登壇〕

○知事(石原慎太郎君) 大松成議員の一般質問にお答えいたします。
 アジアに対する認識と東京が果たすべき役割についてでありますが、アジアは世界人口の約六割を占めて、経済規模においても米国やEU連合にほぼ匹敵するなど、世界の一つの大きな極を形成しつつあります。発展途上圏においては最もポテンシャルの高い地域だと認識しております。
 今後、アジアが一層発展し、国際社会の中で重要な役割を担うためには、アジアの頭脳部、心臓部である大都市が、その持てる高度の情報を交流させて、産業の振興や都市問題の解決を図っていくことが必要であると思っております。
 これまでも、東京が主唱してでき上がりましたアジア大都市ネットワークにおいて、産業・文化振興、人材の育成、あるいは災害対策など、幅の広い分野でアジアの都市が協力して実績を重ね、成果を上げてまいりました。
 中でも、中小型の旅客機の開発促進は、アジアの持てる力の協力の象徴でありまして、経済発展に及ぼす効果ははかり知れないと思います。我が国においても、国産旅客機開発のプロジェクトがようやく事業化を目前としておりまして、これなども媒体にして、日本とアジアが協力、共同開発を目指す、アジア旅客機の実現に向けた大きな一歩となることが期待されます。
 かつて日本がつくりました国産機でありますYS11が結局挫折しましたのは、アメリカが日本の航空産業の台頭を嫌いまして、アジアにおける販路を、主にロッキードの要するに幹部が出向いてつぶして、同時に、同じ試みを持っておりましたインドネシアの航空産業もつぶされたわけでありますけれども、そういった苦い歴史というものを振り返ってみますと、やはりアジアが技術協力して一つのプロジェクトを達成することが販路の確保にもなるわけでありまして、私は、これからもこういうケースは多々出てくると思います。
 今後も、アジア大都市ネットワークの活動などを通じ、東京がアジアの発展の中で重要な役割を果たしていきたいと思っております。
 他の質問については、教育長及び関係局長から答弁いたします。
   〔教育長中村正彦君登壇〕

○教育長(中村正彦君) 三点についてお答え申し上げます。
 まず、産休、育休代替教員についてであります。
 団塊の世代の大量退職時期を迎えまして、若手教員の採用が増加していることに伴いまして、産休、育休代替教員の任用も増加傾向にありまして、今後ともその確保は重要な課題と認識しております。
 これまでも、産休、育休代替教員採用候補者選考のほか、各区市町村教育委員会等の申請に基づきまして、適任と認められる者につきましては、名簿登載者でなくても任用を認めます特別認定制度の活用などに努めてきたところでございます。
 お話の年齢制限の緩和につきましては、候補者の確保及びベテラン教員の経験の活用という点で有効な策と考えられ、勤務条件等に関して正規教員の再任用制度との均衡にも留意しながら、今後検討をしてまいります。
 次に、教職大学院の連携協力校への受け入れについてでございます。
 都教育委員会は、すぐれた新人教員の養成、確保とスクールリーダーとして活躍できる現職教員を育成するため、五つの大学と連携いたしまして、教職大学院を活用する準備を進めております。教職大学院におきます新人教員の育成では、より実践的指導力を育成するために、学校における実習が極めて重視されております。都教育委員会では、連携する教職大学院で学ぶすべての学生が実習を行えるよう、連携協力校を確保し、提供してまいります。
 次に、教職大学院の教育実習の成果の活用についてでありますが、学部の教育実習につきましては、大学の関与が弱く、指導の大部分を実習校にゆだねている場合が多いなどの課題が従前から指摘されております。教職大学院では、小中学校での教職経験を有する大学教員等が実習校を訪問し、当該の学校と連携して組織的、計画的に指導する仕組みづくりがつくられることとなっております。学部段階の学習の課題解決に資することも期待されております。
 都教育委員会では、教員養成等に関する大学と都教育委員会との連携推進協議会を設置しておりまして、教職大学院での成果を他の大学にも伝えるなどして、学部段階の教育実習の改善充実が図れるよう努めてまいります。
   〔福祉保健局長安藤立美君登壇〕

○福祉保健局長(安藤立美君) まず、在日外国人の年金についてでございます。
 公的年金制度は国全体の制度でありまして、お話のとおり、救済措置を受けられない方への対応については、一義的に国が対応すべきものでございます。
 したがって、このような年金制度の発展過程で生じた無年金者への対応は、今後の発生防止も含め、年金制度を初めとする社会保障制度全体の中で国が責任を持って対処すべきと考えております。
 これまでも都は、大都市民生主管局長会議などを通じて、国に対し、在日外国人の制度的無年金障害者や老齢無年金者について早急な救済措置を講じるよう要望しており、今後とも機会をとらえて国へ働きかけてまいります。
 次に、多重債務対策のうち、多重債務者に対する資金の貸付事業についてお答えを申し上げます。
 この事業は、債務状況の把握、債務整理方法の提案などとともに、必要に応じて債務整理資金等の貸し付けを行うことによりまして、多重債務者の生活再生を目指すものでございます。現在、実施主体となる東京都社会福祉協議会を初めとする関係機関と連携しながら、円滑な実施に向けた準備を進めております。
 事業の実施に当たりましては、多重債務相談や貸し付けに関してノウハウのある民間事業者を活用することとしておりまして、十月初旬に事業者の公募を行い、十一月に決定した上で、年内には事業を開始する予定でございます。
   〔建設局長道家孝行君登壇〕

○建設局長(道家孝行君) 土砂災害対策についての三点のご質問にお答えいたします。
 まず、土砂災害警戒区域の指定についてでありますが、都内には土砂災害のおそれのある箇所が、お話のとおり、約八千カ所あると推定しております。こうした箇所については、人的被害を防止するために、避難体制の確立に向けた警戒区域の指定が必要であります。
 都はこれまで、順次警戒区域の指定を進めており、平成十八年度末までに、青梅市や奥多摩町において約三百六十カ所を指定してまいりました。十九年度は、区域をあきる野市まで拡大し、地元自治体とともに住民説明会を開催し、地元の理解と協力を得て、約三百カ所を指定してまいります。
 今後、区域指定のスピードアップを図り、残る約七千三百カ所について、二十六年度末までの指定完了を目指し、全力を挙げて取り組んでまいります。
 次に、土砂災害に関する情報の提供などについてでありますが、都は、台風や集中豪雨の際に、気象庁と連携し、累積降雨量と二時間先の予測雨量により、都内全域で五キロメートル四方のブロックごとに、土砂災害発生の危険性を予測しております。これらの予測結果については、今後、土砂災害警戒情報として、危険性の高まった区市町村に情報提供するとともに、報道機関に発表し、広く周知してまいります。区市町村は、この土砂災害警戒情報等をもとに、土砂災害警戒区域などに居住する住民の方々に、避難勧告や避難指示を発令することとなります。
 都では、こうした情報提供のシステムについて、平成十八年度から関係区市町村とともに訓練を繰り返し実施しており、その実績を踏まえて、十九年度末から本格的に運用してまいります。
 次に、避難所周辺のがけ崩れ防止対策についてでありますが、土砂災害から都民の生命を守るためには、地元自治体と連携を図りながら、住民が安心して避難できる避難所の安全対策を推進していく必要があります。このうち急傾斜地などの土砂災害危険箇所にありながら、移転が困難な避難所については、地元自治体との調整を図り、現地の地形や地質などの調査を行い、緊急度の高い箇所から、順次周辺の防災工事を実施してまいります。
 今後とも、警戒区域の指定などの対策を進めるとともに、避難所の安全対策を推進し、都民の安全確保に努めてまいります。
   〔生活文化スポーツ局長渡辺日佐夫君登壇〕

○生活文化スポーツ局長(渡辺日佐夫君)  消費者問題についての二点の質問にお答えいたします。
 まず、多重債務に関する相談窓口についてでございますが、相談に当たりましては、多重債務に陥った事情を丁寧に聞き取り、考えられる解決方法を検討、助言し、必要に応じて弁護士会や司法書士会など専門機関に確実に紹介、誘導していくことが大切でございます。
 そのためには、都の消費生活総合センターの相談体制を強化するとともに、住民にとって最も身近な区市町村における相談が充実されるよう、区市町村に対する情報提供や相談員の研修を積極的に行っていくことも重要でございます。
 今後、行政と民間団体が連携して多重債務問題に取り組むため、本年八月に設置した東京都多重債務問題対策協議会において議論を重ね、適切な相談体制づくりを進めてまいります。
 次に、消費者契約法に基づき内閣総理大臣から認定された適格消費者団体への支援についてでありますが、都は、本年八月に、消費者団体訴訟制度連絡会を設置し、消費者団体訴訟制度が効果的に機能するための環境整備に向けて、適格消費者団体や区市町村の代表等と意見交換や協議を行っております。
 さらに、適格消費者団体が差しとめ請求権を行使するに当たって必要となる消費生活相談情報については、都のみならず区市町村の相談情報も含めて提供できるよう、現在、規程の整備や、適格消費者団体との覚書の締結を進めているところでございます。
 今後とも、適格消費者団体が期待される役割を十分に果たすことができるよう、積極的に支援してまいります。

○副議長(石井義修君) この際、議事の都合により、おおむね十分間休憩いたします。
   午後五時二十分休憩

   午後五時四十五分開議

○副議長(石井義修君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 質問を続行いたします。
 四十六番山田忠昭君。
   〔四十六番山田忠昭君登壇〕

○四十六番(山田忠昭君) 昨今、フリーター、ニートなど、将来への希望や見通しを持てないまま日々の生活を送る若者の問題が重大な社会問題となっております。
 先日、厚生労働省が実施した実態調査においても、住居がなく、ネットカフェや漫画喫茶などに寝泊まりする、いわゆるネットカフェ難民が、全国で約五千四百人に上り、そのうち二六・五%が二十代の若者であるという実態が明らかになりました。
 このように、就労しながらも生活設計が立てられない若者への支援については、早急に対策を講じていくべきですが、それとあわせ、ひきこもりやニートなど、就労、就学まで至らない若者への対応も喫緊の課題であります。
 特に、ひきこもりは、全国で三十二万人から百六十万人との推計もありますが、実態の把握が困難であり、要因等の解明も進んでいないため、有効な対策が講じられておりません。実際にひきこもりを抱えている家庭では、医療機関などに連れていこうとしても本人が応じなかったり、ひきこもりの長期化を心配しても有効な手だてがなく途方に暮れたりするなど、家庭内では解決が難しい深刻な状況があります。
 こうした若者をめぐる問題は、これまで行政が余り対策を講じてこなかった分野でありますが、このような状況を放置することは、若者の自立や社会参加をおくらせるばかりではなく、社会的負担の増大など、将来の社会経済にも深刻な影響を与えるおそれがあり、早急に対応すべき課題であります。
 そこで都は、ひきこもりなど若者の問題をどのように認識し、どのような対策を講じてきたのか、伺います。
 また、こうした問題の抜本的解決には、単なる対症療法にとどまることなく、これまで把握が困難とされ、ほとんど手つかずの状態である、ひきこもりの実態や要因等を少しでも明らかにするよう努め、さらに、それらを踏まえ、有効な対策を講じていくことが重要であると考えます。
 都は、ひきこもりの問題解決に向け、今後どのように取り組むのか、お伺いをいたします。
 家庭に引きこもっている若者を、家庭の外で自立的な活動を行うことができるよう支援していく一方、屋外においても子どもが安心して遊び、活動できる環境の確保も依然として重要な問題であります。東京の治安は、行政や警察が強力に治安対策を講じたことに加え、町内会を中心とした防犯活動の活性化など、地域の防犯能力が向上したことにより回復傾向にあります。
 しかし、この七月に宮城県で小学生が登校時に校門で刺されるという事件が起きました。いつ自分の子どもが犯罪に巻き込まれるかわからないという不安を抱いている親は多いと思われます。次世代を担う子どもたちを卑劣な犯罪から守らなければなりません。
 都は、これまでも警察や区市町村などと連携して、子どもの安全を確保するためにさまざまな施策を実施しておりますが、子どもの安全をより確かなものとするために、取り組みをさらに推進していくべきと考えます。
 そこで、子どもの安全確保について、知事の決意をお伺いをいたします。
 次に、東京型物納システムについてお伺いいたします。
 先ごろ平成十八年度の都税収入の決算状況が発表されました。主税局のさまざまな徴収努力の取り組みが、都政を支える都税の確保、徴収率の向上に寄与したものと考えます。しかしながら、高齢化社会を迎え、資産はあるが納税資金に余裕がないという納税者もふえております。このような納税者の皆さんにとって、簡単に財産を売却し、現金化できるシステムがあれば大変便利であり、大いに助かるものであります。
 都では、新たな納税資金確保策として、東京型物納システムの導入を検討していると聞いておりますが、このシステムの意義と現在の検討状況についてお伺いをいたします。
 次に、まちづくりについてお伺いいたします。
 まず初めに、東大農場と共存したまちづくりについてお尋ねをいたします。
 東大農場は、西東京市内の中心に位置し、東京ドーム五個分、二十二ヘクタールもの広大な緑の空間であり、多くの市民に親しまれる憩いの場所となっております。この東大農場の緑を核として、道路整備とあわせて歩道に配置する街路樹や、民間により創出されるさまざまな緑が一体となって、緑のネットワークに広がりと厚みを加えていくことにより、ヒートアイランド対策や二酸化炭素の削減にも大きく寄与するものと考えられます。
 東京大学は、これまで千葉県の検見川キャンパスに農場を移転する計画を持っていましたが、先月、その移転を見直し、神奈川県の果樹園や千葉県にある緑地植物実験所などを現在の東大農場に移転、集約をし、新たな大学の科学の拠点として整備するとの新聞報道がなされました。地元は、これまで、農場の移転により、緑が失われるのではないかという危機感を持っていただけに、ほっとしているところであります。
 今後は、文部科学大臣の承認が得られた段階で、正式な決定になるとのことでありますが、農場の再編整備には、農場の一部を売却をし、財源を捻出する必要があるとも聞いております。
 一方、農場の中には、北原交差点等、周辺の渋滞緩和対策に大きく寄与する都市計画道路西東京三・四・九号線が計画をされており、第三次事業化計画の都施行予定の優先整備路線に位置づけられております。
 大学は、単に農場内部だけに着目したキャンパス再編整備計画を立案するのではなく、周辺市街地のまちづくりや、農場内を横断する西東京三・四・九号線の早期整備に配慮した計画づくりを行い、周辺を含め広く都市環境を向上させるために協力すべきと考えるものであります。現在、市がまちづくりについて検討しているとのことでございますが、今後は、都が広域的な観点からかかわりを持つことが必要になってくると考えられます。
 そこで、都は、東京大学の方針の見直しを契機に、農場と共存したまちづくりについてどのように対応していくのか、お伺いをいたします。
 次に、調布保谷線についてお伺いをいたします。
 現在、都は、三環状道路の整備や区部環状、多摩南北方向の道路整備を重点的に推進しており、東京の最大の弱点である渋滞解消と、それに伴う環境改善のためにも、一日も早い幹線道路ネットワークの構築が待たれております。
 多摩地域における南北道路の一つであります調布保谷線は、西東京市から稲城市までの区間で、青梅街道、東八道路、甲州街道等の東西方向の幹線道路と接続をし、この地域のアクセス向上に寄与する道路であり、早期完成が強く望まれているところでございます。
 特に西東京市は、都心方向へのアクセスに比べ、武蔵野市、三鷹市、調布市などの南北方向の移動に多くの時間を要しておりまして、これらを結ぶ交通アクセスの改善に寄与する調布保谷線に地元は大きな期待を寄せております。
 そこで、調布保谷線全線の整備状況についてお伺いをいたします。
 また、西東京市内におきましても、用地買収が大きく進み、本格的な工事に移行する時期だと思いますが、西東京市内の進捗状況につきましてもお伺いをいたします。
 次に、石神井川、東伏見公園の整備と水と緑のネットワークについてお伺いをいたします。
 東伏見公園が計画されております西東京市は、多摩地域の中でも一人当たりの公園面積が少ない地域であり、快適で安全なまちづくりを進める上で、公園の確保は重要な課題であります。また、水と緑のネットワークを形成する上で、東伏見地区におきます緑の拠点として、東伏見公園の果たす役割は大きいものと考えます。
 そこで、東伏見公園をどのような公園にしていくのか、整備計画の内容についてお尋ねをいたします。
 東伏見公園につきましては、かねてより、地元市や市議会からも、その早期実現を求める要望が出されておりました。公園の計画地を歩いてみますと、用地買収も進み、空き地が目立つようになってまいりました。また、先般、地元におきまして、東伏見公園の事業認可説明会があったとも聞いております。
 そこで、東伏見公園におきます事業の進捗状況についてお尋ねをいたします。
 次に、石神井川の整備についてお伺いいたします。
 去る九月六日から七日にかけて東京に上陸いたしました台風九号は、全国各地で甚大な被害をもたらし、日本を縦断いたしました。東京におきましても、多摩西部で観測史上まれに見る大雨を降らせ、檜原村の数馬では、総雨量六〇〇ミリを超える降雨を観測しました。石神井川流域でも総雨量一六九ミリという大きな雨でありましたけれども、幸いにも時間最大が二七ミリにとどまったことなどから、大きな被害は発生しませんでした。
 しかし、台風のコースや雨の降り方が違っていれば、石神井川沿川でも大きな被害が発生していた可能性があります。こうしたことからも、一日も早く河川整備を進め、洪水から都民の命と暮らしを守っていくことが大事だと考えます。特に石神井川では、下流部の区部から整備が進められており、上流部に位置する西東京市内の整備が完了するまでには、まだかなりの時間がかかると考えられております。
 そこで、石神井川の現在の整備状況と今後の見通しについて伺います。
 さて、東伏見地区では、石神井川の整備とともに、さきに述べました東伏見公園や調布保谷線の整備が一体となって進められております。河川の整備におきましては、治水対策が第一でありますが、豊かな都市景観の形成を図るため、水と緑のネットワークを目指した整備を進める必要があると考えます。
 そこで、こうした観点から石神井川の整備を今後どのように進めていくのか、お伺いし、質問を終わります。(拍手)
   〔知事石原慎太郎君登壇〕

○知事(石原慎太郎君) 山田忠昭議員の一般質問にお答えいたします。
 子どもの安全確保についてでありますが、都内では最近、子どもが被害者となるさまざまな事件が増加するなど、子どもを取り巻く環境は引き続き憂慮すべき状況にあると思います。次代を担う子どもたちは、東京の、国の宝でありまして、社会全体で守る必要が絶対にございます。
 幼稚園に行っているような、あるいは保育園に行っているような子どもは、幼過ぎて、お母さん方がよく自転車に乗っけて、ママチャリで通園、退園させているのを見ますが、その少し上の小学校に通うような子どもになりますと、子どもの人格に任せて、一人で登校、下校というケースが多いようですけれども、いずれにしろ、そういった子どもたちも含めて、都は、子どもが自分を守る能力を高める、その地域安全マップづくりや青色防犯パトロール車の倍増など、地域の防犯力を高めて、子どもたちを守る取り組みを現在推進しております。
 今後とも、行政、警察、学校、地域住民の総力を結集して、子どもたちを卑劣な犯罪から守っていくつもりでございます。
 他の質問については、関係局長から答弁いたします。
   〔青少年・治安対策本部長久我英一君登壇〕

○青少年・治安対策本部長(久我英一君)  ひきこもりなどの若者の問題についてでございますが、近年、社会とうまく関係が築けず、非社会的な行動をとる若者への対応が大きな課題となっております。とりわけ、ひきこもりは、長期化するほど回復にも時間を要するといわれており、早期の対応が重要であると考えております。
 都はこれまでも、ひきこもりの本人や家族などへの支援の一環として、インターネットによるメール相談を行ってまいりましたが、これに加え、本年七月から電話相談も開始するなど、相談機能の拡充を図ったところであります。また、精神保健福祉センター、教育相談センターなど、ひきこもりに係る相談機関により構成する連絡調整会議において、相談現場の実務的な連携強化を図っております。
 次に、ひきこもりの問題解決に向けての今後の取り組みについてでございます。
 ひきこもりの状況にある人は、長期にわたって社会参加していないことから、実態の把握が難しく、これまで、この問題の解決に必要なデータ等が十分に得られていない状況であります。このため、都では、研究機関や相談機関などの関係機関と連携しながら、ひきこもりの実態調査を開始したところであり、今年度末を目途に、人数の推計や要因分析等を行ってまいります。
 さらに、実際にひきこもり支援を行っているNPO法人の取り組みを調査し、それらの結果を踏まえ、効果的な支援プログラムを開発するなど、今後、必要な対策を講じてまいります。
   〔主税局長熊野順祥君登壇〕

○主税局長(熊野順祥君) 東京型物納システムについてお答え申し上げます。
 このシステムは、インターネットオークションを活用いたしまして、納税者の持つ資産を資金化することにより、納期内納税を推進するものでございます。滞納発生の未然防止に大きく寄与するものと考えてございます。
 現在、事業の実施主体となります東京納税貯蓄組合総連合会と、出品に関する利用規約等の作成、システム構築など、実施に向けた準備を着々と進めております。十一月には出品物の募集を開始いたしまして、来年一月下旬に最初のオークションを開催する予定でございます。
   〔都市整備局長只腰憲久君登壇〕

○都市整備局長(只腰憲久君) 東大農場と共存したまちづくりについてでございますが、東京大学は、今お話にもございましたように、これまで西東京市にある多摩農場を千葉県の検見川キャンパスへ移転するとしていた計画を見直しまして、現在の場所に、神奈川県の二宮にあります果樹園などの機能も集約して再編整備する旨、公表いたしました。
 こうした動きを受けまして、今後、農場の緑を生かした地域のまちづくりの促進や、農場内を東西に横断します、ご指摘ありました都市計画道路西東京三・四・九号線の整備などにつきまして、関係者間で調整を図っていく必要がございます。
 地元市では、このための協議の場を設置したいとしておりますので、都といたしましても、広域的観点から必要な協力を行ってまいります。
   〔建設局長道家孝行君登壇〕

○建設局長(道家孝行君) 道路、公園、河川についての六点のご質問にお答えいたします。
 まず、調布保谷線全線の整備状況についてでありますが、本路線は、交通の円滑化、多摩の自立性の向上、地域の活性化に不可欠な骨格幹線道路であります。川崎街道から埼玉県境に至る延長十四・二キロメートルのうち、五キロメートルが完成または概成しております。残る九・二キロメートルについて、調布三鷹区間、三鷹武蔵野区間、西東京区間の三区間で、沿道環境に配慮するため、車道の両側に歩道や街路樹などの植樹帯で構成される幅十メートルの環境施設帯を設けた道路整備を進めております。昨年度末までに七六%の用地を取得し、調布三鷹区間から順次工事を進めております。東八道路の南側八百七十メートルの区間では、環境施設帯が完成し、供用をしております。
 次に、西東京区間の進捗状況についてでありますが、延長三・九キロメートルのうち、用地については昨年度末で八八%を取得しております。工事については、平成十八年度から石神井川にかかる東伏見橋下部工事を進めており、引き続き今年度内に上部工事に着手いたします。
 また、鉄道との立体交差部につきましては、今年度内に西武新宿線でトンネル工事に着手し、西武池袋線においても、平成二十年度に予定しているトンネル工事着手に向け、搬入路工事を進めてまいります。
 今後とも、地元の理解と協力を得ながら、多摩地域の発展に寄与する調布保谷線の早期完成に向け、積極的に整備を進めてまいります。
 次に、東伏見公園の整備計画についてでありますが、東伏見公園は、西東京市の南東部に位置する十三・七ヘクタールの都市計画公園であります。公園の整備においては、計画地を南北に貫く調布保谷線及び南側を流れる石神井川の整備と相互に連携させ、道路、公園、河川事業の相乗効果を高めることで、水と緑にあふれた魅力的な都市空間を整備してまいります。
 具体的には、調布保谷線のトンネル上部に、道路の歩道機能も備えた安全で快適な園路などを整備し、歩行者や自転車利用者のアクセス向上を図ってまいります。また、石神井川に沿って、人々が多様な生物や水と触れ合えるように、親水広場を整備いたします。さらに、南東部に隣接している東伏見稲荷の森一・三ヘクタールと公園の樹林を連続させることで、緑豊かで潤いのある空間を創出してまいります。
 今後とも、こうした総合的な取り組みにより、北多摩地域における水と緑のネットワークの拠点となる公園を目指してまいります。
 次に、東伏見公園の事業の進捗状況についてでありますが、平成八年度に計画区域内の都営住宅跡地約一・九ヘクタールを取得し、現在、千駄山広場として西東京市が暫定利用をしております。平成十三年度から、調布保谷線の計画地と重なる二ヘクタールについて用地取得を進め、現在、約一・七ヘクタールの用地を確保しております。今年度は、調布保谷線のトンネル上部について、園地整備の基本設計を実施してまいります。また、公園の東側部分の一・九ヘクタールの区域について、年内に事業認可を取得し、用地取得をさらに進めてまいります。
 今後とも、早期開園に向け、東伏見公園の整備に積極的に取り組んでまいります。
 次に、石神井川の整備についてでありますが、都は、中小河川の整備に当たり、過去に水害をもたらしたものと同規模の降雨による溢水の九割を今後十年間で解消することを目標に事業を進めております。
 このうち石神井川では、平成十八年度末で、延長二十四・五キロメートルのうち十六キロメートルの護岸整備が完了しており、これに向台調節池などの貯留効果を加えた治水安全度は八四%となっております。現在、練馬区の山下橋から扇橋まで、西東京市の溜渕橋から弥生橋まで、及び東伏見橋付近の三区間、合わせて二・八キロメートルで事業を進めております。
 今後とも、昨日事業認可を取得いたしました西東京市の弥生橋上流から東伏見橋下流までの区間を整備するなど、石神井川の治水安全度向上に積極的に取り組んでまいります。
 最後に、石神井川における水と緑のネットワークを目指した整備についてでありますが、石神井川については、治水機能を確保しつつ、あわせて景観や環境に配慮した整備を進めております。とりわけ西東京市区間においては、川沿いの豊かな自然を生かし、東伏見石神井川緑地などとの一体的な整備による親水化や、魚や昆虫、水鳥などにも優しい多自然川づくりに取り組んでおります。
 今回、東伏見橋下流付近を新たに事業化することで、練馬区の武蔵関公園から東伏見公園までの連続した区間を石神井川沿いの緑豊かな遊歩道で結ぶことにより、水と緑のネットワークを実現してまいります。
 今後とも、道路や公園の事業とも連携し、安全で都民に親しまれる石神井川の整備に努めてまいります。

○副議長(石井義修君) 九十九番花輪ともふみ君。
   〔九十九番花輪ともふみ君登壇〕

○九十九番(花輪ともふみ君) まず、都営大江戸線の安全対策と混雑対策について伺います。
 ここ数年、大江戸線の乗客数の伸びは好調に推移しており、平成十八年度は対前年度比で五・七%増、十九年度に入っても順調に伸びています。
 先日、朝のラッシュ時間帯に勝どき駅を視察させていただきました。この駅一帯は近年再開発が進み、オフィスビルやマンションなどがふえたため、大変混雑をしている駅であり、今後も一層混雑が予想される駅でもあります。午前八時台にこの駅に到着する電車は三十二本です。内回り、外回り、ほぼ同時に到着する場合も多く、満員の電車から多くの人々がおり、狭い階段やエスカレーターに向かう行列がホームに延び、その行列がなくならないうちに次の電車が来るというような状況で、ホームから地上出口までまさに人があふれている、そんな状況でした。ほかにも、六本木や青山一丁目などにおいてラッシュ時の混雑が著しくなってきており、対策が急がれる状況に至っております。
 もともと車両もホームもコンパクトな大江戸線ですが、現在、交通局では、どのホームがどのくらい混雑しているのかというホームの混雑状況を把握するための指標を持ち合わせていないようでしたので、私の方で参考までに、都営地下鉄全線の各駅の一日当たりの利用人数をホームの面積で割り、ホーム一平方メートル当たりの一日の利用人数を計算してみました。その割り算の結果、大江戸線の新宿駅ホームは一平方メートル当たり一日百三人、大門八十五人、練馬七十五人と大江戸線の駅がベストスリーに並び、勝どきが六十五人で五位に入りました。大江戸線は他の線に比べ込んでいるホームが多いということがわかりました。
 さらに、大江戸線は、車掌さんのいないワンマン運転です。同じワンマン運転の都営三田線や東京メトロ南北線は、安全対策としてホームドアが設置されています。
 このようなことから、視覚障害者の皆さんはもとより、利用者の利便性、安全性の向上や不慮の事故の防止の観点で、大江戸線へのホームドア設置を提案させていただこうと考えておりましたところ、昨日の自民党さんの代表質問への答弁で、早急にホームさくの整備計画を策定との表明がありました。歓迎いたします。ぜひ早急な整備を求めます。
 さらに、先日の視察のとき、何人かの利用者や駅員の方にお話を伺うことができました。ホームさくに関しては、皆さん歓迎されていましたが、出口や階段、エスカレーターの規模が利用者増に追いついておらず、ラッシュ時は、電車をおりてから地上出口に行くまで時間がかかり過ぎる、何とかしてほしいとの声や、電車そのものの車内混雑も著しくなってきているという声もたくさんありました。
 以上のことから、今後、ホームさくの整備計画策定にあわせ、混雑対策の視点も持って、輸送力の増強や利用者の流れの調査及び改善などを進めていくべきと考えますが、今後の方針について伺います。
 ホームさくの設置や維持管理に当たっては、相応のコストがかかります。三田線でも多額の設置費用がかかったとのことであり、さらに、一駅当たりの維持管理費として年間三百八十万円程度が必要と聞いております。今後、これらに係る費用について、業務の効率化や増収のための取り組みなどの経営努力によって費用を捻出していくことが大切だと考えます。
 先日視察に行った三田線の一部の駅は、ホームさくに広告が張られていました。これは増収のために積極的にやるべきだと思い、最近の状況を確認させていただきましたところ、ここ数年、どうも伸び悩んでいるようです。その理由に、そもそもホームさくは広告媒体と想定してつくられていないため、張った広告をはがすとき、さくの塗料がはげてしまうなどのトラブルもあり、広告主に敬遠されがちなどの問題があるということでした。
 ホームさくの広告料金は、乗客数の少ない駅でも一駅一カ月五十万円、乗客の多い駅では月に百万円と設定されています。これは魅力的な収入源です。新しくつくる大江戸線のホームさくでは、広告媒体としての機能を意識した計画とし、少なくともホームさくの維持管理費用くらいは広告収入で賄うぐらいな積極的な取り組みが必要と考えますが、いかがでしょうか。
 次に、ドライブレコーダーについて伺います。
 最近、交通事故の生々しい瞬間がテレビニュースなどで放送されることがよくあります。これは、事故や、事故につながりそうな急ブレーキや急発進、衝撃が起きたときに、自動的にその前後の映像を記録するドライブレコーダーの画像を放送しているものです。
 このところ、タクシーやバス、トラックなどの営業車両にドライブレコーダーを装着する動きが広がりつつあります。ドライブレコーダーの装着で直接的に効果が得られるのは、事故発生時のトラブル防止ですが、そのほかにも幾つかの副次的な効果があるとされています。事業者がドライブレコーダーで記録したデータを解析し、ドライバーのブレーキのかけ方や加速、減速の仕方などをほかのドライバーと比較することで、安全運転に対する意識が向上すると聞きます。実際に導入したタクシー会社では、導入前に比べ二割から三割の事故率低下という実績が上がっているという、そんなふうにもいわれております。また、その結果として、運転そのものがいわゆるエコドライブに近づき、車両の燃費が向上し、CO2の発生抑制にもつなげられているといわれています。
 こうした効果を持つドライブレコーダーですが、大手事業者が自主的に装備するケースはあるものの、特に中小事業者では普及はまだ進んでいないのが現状です。ドライブレコーダーの普及に向け、CO2の削減の側面からも、都として支援をしていくべきと考えますが、所見を伺います。
 次に、監理団体改革について伺います。
 これまで、監理団体改革については、石原知事就任以降、団体の統廃合や業務の見直し、職員数の削減など、具体的な目標を設定して、積極的な取り組みをされてきているものと認識をしています。そして、その結果、団体数は、平成十一年度の六十四団体に対し現在三十八団体と二十六団体削減し、職員数も、十九年度は八千七百四十三人と十一年度に比べて八百九人減少するなど、特に団体数や職員数といった数の側面での成果には、大変評価をさせていただいているところです。
 しかしながら、いわゆる官と民との役割分担から見た団体の存在意義や財務状況の健全化、固有職員のスキルアップ、経営の透明性など、まだまだ課題は残されていると思われます。
 そこでまず、今後の監理団体改革に取り組む知事の決意を伺います。
 次に、監理団体が発注する契約のうち、競争入札によらない随意契約についてお尋ねいたします。
 いうまでもなく監理団体は、都が多額の出資や出捐を行っている団体で、十八年度の監理団体への財政支出は一千七百四十八億円、常勤役員ポスト九十ポストのうち六十七ポストを都のOBで占め、さらに、十八年度の一年間に五十一人の幹部職員が再就職するなど、財政的にも人的にも都と関係の深い団体です。
 その契約に関し、監理団体指導監督基準では、外部委託については競争入札が原則となっています。しかし、平成十八年度における監理団体が契約した契約件数一万一千四百四十件のうち随意契約の件数は九千四百三十件、何と八割が随契です。契約金額ベースでも、一千五十三億円中四百七十億円と、その約半分が随契です。さらに、そのうち一億円を超える高額な随意契約は八十四件とのことでした。驚きました。基準では入札が原則としておきながら、これではその基準が守られているとは到底思えません。
 さらに、各団体の定める契約に関する要綱などを拝見したところ、契約は原則として随意契約の方法などにより行うものとするとか、契約は随意契約方法により理事長が締結するなどという、最初から随意契約を前提としたあきれたルールを作成している団体もありました。これは、入札が原則としている基準を明らかに無視しています。いやいや、各団体いろいろ事業の特性がありまして、との声も聞こえてきそうです。しかし、監理団体は、多くの税金が拠出をされている公の担い手です。コスト意識と公正な事業運営が求められます。速やかに契約のあり方を検証し、見直し、各団体が定める契約などの要綱が、都の定める基準と整合性を持つよう指導するべきと考えますが、いかがでしょうか。
 次に、監理団体が発注する一億円を超える高額な随意契約の契約先への幹部職員の再就職についてお尋ねします。
 昨年の予算委員会において、幾つかの監理団体の随意契約や、その随契先への都幹部職員の再就職について伺ったところ、それぞれ所管の局長は丁寧に情報の開示をいただき、それをもとに、見解の違いはありましたが、真摯な議論をさせていただきました。
 ことしもこの一般質問を行うに当たり、高額随契発注先への都幹部職員の再就職について総務局経由で各局、各団体にお尋ねしたところ、その答えは、各局、各団体とも、把握していないとのことでした。びっくりしました。昨年出ていた情報がことしは出てこない。これでは監理団体の透明性が後退しているといわざるを得ません。なぜ、突然、開示ができなくなってしまったのでしょうか。
 近年、グリーンピアなど社会保険庁の天下りによる年金のむだ遣いが問題になりました。また、さきの独立行政法人緑資源機構の事件に見られるように、企業と天下りの不適切な関係が指摘をされ、国民の厳しい目が向けられる中、国においても、公務員制度改革の中で、天下り問題に正面からの取り組みが始まっています。
 このような社会環境の中、監理団体の高額随意契約先への都幹部職員の再就職について把握していないと情報開示を後退させたのでは、知事、議論の入り口にも立てず、話にもなりません。随意契約と都幹部職員の再就職との関係について、都民に疑念を持たれないよう、都民が疑念を抱かないよう、情報の開示を含め指導徹底していくべきと考えます。所見を伺います。
 昨日、石原知事より、多摩都市モノレールへの金融支援が表明されました。新聞報道によれば、その額は三百億円とのこと。これまでも多くの三セクが破綻をし、多額の税金が投じられてきました。私は、鉄道事業は息の長い事業で、簡単に黒字が出るものではないということは承知しています。さらに、地域住民のために安定的な運行をしなければいけないということもわかります。
 しかし、だからといって、お金が足りなくなったから、はい、どうぞと、そんな姿勢でいいとは思いません。金融支援をするのであれば、これまでの経営状況を公開し、検証し、反省し、その経営責任を明らかにする必要があると思います。
 さらに、今後の経営再建計画の策定に当たっては、天下りによる経営なども見直し、第三セクター全体の体質改善につなげていただきたい、そんなふうに求めておきます。
 以上で質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。(拍手)
   〔知事石原慎太郎君登壇〕

○知事(石原慎太郎君) 花輪ともふみ議員の一般質問にお答えいたします。
 監理団体改革についてでありますが、知事就任以来、外部監査の実施やアドバイザリーボードの設置、民間の経営者の登用などにより、団体のあり方までに踏み込んだ思い切った措置を講じながら、抜本的な改革に取り組んできたつもりでございます。特に、外部監査は非常に効果があったと思います。
 また、臨海地域を活動基盤とする監理団体を持ち株会社方式で経営統合することによりまして、東京港の国際競争力の強化と、臨海副都心開発の総仕上げを推進する体制を構築しました。
 ご指摘の随意契約の問題でありますけど、これは根本的に私は問題があると思います。ということよりも──それから、ということも十分あり得ます。これは、基本的に考え直すべき問題だと考えております。今後とも、そういう次第にいたします。
 今後とも、都民サービスの向上と東京の再生という広い視野で、都と監理団体との関係を厳正に保ちながら、監理団体改革に取り組んでいくつもりでございます。
 他の質問については、関係局長から答弁します。
   〔交通局長島田健一君登壇〕

○交通局長(島田健一君) 大江戸線に関する二点のご質問にお答えをいたします。
 まず、大江戸線の混雑緩和についてであります。
 大江戸線の乗客数は、開業以来おかげさまで順調に伸びてきておりまして、その結果、朝夕のラッシュ時等にはかなり混雑する状況がございます。その打開策の一つとして、当面、二十一年度に車両を新たに二編成ふやし、輸送力を増強する予定であります。これによりまして、朝のラッシュ時間帯における車内の混雑が一〇%程度緩和されるものと考えております。
 今後は、ホームさくの設置を踏まえ、大江戸線の抜本的な混雑緩和を進めていくため、利用客の流動量調査を実施し、さらなる運転間隔短縮などの対策を総合的に検討してまいります。
 次に、ホームさくを活用した広告料収入による維持管理費用の確保についてであります。
 交通局では、現在、駅の柱や壁などあらゆるさまざまなスペースを活用し、広告事業の拡充に取り組んでおります。
 大江戸線につきましては、利用されるお客様も多く、広告需要の高い駅が多いことから、今後ともホームさくの活用も含め積極的な事業の展開に取り組み、広告料収入のさらなる増加に努めてまいります。
   〔環境局長吉川和夫君登壇〕

○環境局長(吉川和夫君) ドライブレコーダーの普及に向けた支援でありますが、自動車に装着するドライブレコーダーは、主に事故の発生時などに映像やデータを記録する機器であり、交通事故対策に効果がございます。
 また、走行時のデータを活用すれば、CO2の削減に役立つ、より効果的なエコドライブの実施につなげることもできますが、そのためには、事業者みずからがデータの分析やそれを活用した教育指導など、ソフト面の仕組みづくりに取り組むことが重要でございます。
 都は、今後、事業者における指導体制等の構築や機器の導入に向けた支援など、新たな取り組みを展開してまいります。
   〔総務局長押元洋君登壇〕

○総務局長(押元洋君) 監理団体に関する二問のご質問にお答え申し上げます。
 監理団体の契約に係る指導基準についてでございますが、都は、これまでも事業運営の効率化の観点から、競争によりがたいものや少額案件などを除きまして、競争入札を原則とするよう指導してきたところでございます。
 平成十八年度の随意契約件数は、団体合計で九千四百三十件、全契約数の約八割でございますが、金額ベースでは半分以上が競争入札となっております。全体として、指導監督基準にのっとり、適正に執行されていると考えております。
 また、業務の専門性等の理由から随意契約を主な契約手法としている団体についても、企画コンペ、あるいは複数見積もり徴取などにより、競争性を確保していると認識をしております。
 なお、随意契約手続の一層の適正性と透明性を確保するために、今後、各団体の随意契約に関する規程については、所要の整備を行った上、公表するように指導してまいります。
 次に、監理団体の随意契約先への都OBの再就職についてでございます。
 監理団体の契約については、会計監査人や包括外部監査人等によるチェックが行われていることとあわせまして、各団体が定めた契約手続に基づき、適正に行われているものと認識をしております。
 なお、都幹部職員OBの再就職については、民間企業との関係を厳正に保ち、公務を適正に執行し、再就職に関して都民の誤解を招くことがないよう、職員の民間企業への再就職に関する取扱基準を定め、局長級職員の再就職状況を公表するなど、適切に運用しているところでございます。

○副議長(石井義修君) 六十六番菅東一君。
   〔六十六番菅東一君登壇〕

○六十六番(菅東一君) それでは、まず初めに、地球温暖化対策について質問をいたします。
 今、確実に地球に異変が起きているとだれもが実感をいたしております。そうした温暖化がもたらす危機のただ中、石原知事は先日、ツバルを訪問されました。侵食される海岸、満潮時に浸水する集会場の状況など、知事が現地から直接伝えた映像に私も戦慄を覚えたところであります。
 地球温暖化は、産業革命以降の化石燃料を消費する文明によって引き起こされたものでありますが、そうした文明に一番遠いはずの南太平洋の島しょ国家が温暖化の影響を一番深刻に受けることになるとは、何と不条理なことであるとしかいいようがありません。
 文明の恩恵を受けてきた先進諸国は、率先して温暖化対策に全力を傾ける必要があるにもかかわらず、米国など、環境と経済が両立しないなどとの理由で京都議定書から離脱し、一方、日本では議定書に定める六%の削減が履行できない可能性が指摘されております。このままでは地球温暖化は加速度的に進行し、手の施しようのない事態を招きかねません。
 私は、環境と経済が両立しないなどという考えは、極めて時代おくれのものと思います。地球温暖化が進行すれば、我々の社会の存在そのものが危ぶまれることになり、経済の発展を望むべくもありません。
 今なすべきことは、省エネの促進と再生可能エネルギーの普及拡大であります。日本の技術力をもってすれば、設備の徹底した省エネ化も十分可能であり、こうした省エネ技術の活用や再生可能エネルギーの導入は、新たなビジネスチャンスをもたらします。このように温暖化を防止することによって、経済の活性化を図ることは十分可能であると考えます。
 所信表明にもございましたし、また、類似の質問もありましたが、発信力のある方でありますので、改めて知事に、地球温暖化の深刻な影響を受けているツバルの現状を視察した感想と温暖化対策に取り組む決意について伺っておきます。
 また、温暖化対策を強力に推進していくためには、技術活用の範を民間に示し、その効果をわかりやすく都民に伝えるという意味においても、都庁みずからが省エネ促進や再生可能エネルギーの導入などのCO2削減に率先して取り組む必要があると考えますが、ご所見を伺います。
 次に、地域の底力再生事業助成について伺います。
 東京では、集合住宅の増加や人口の流動、核家族化などにより、地域のつながりが希薄になってきております。かつては、地域の中でお互いに協力し、助け合うよき伝統がありましたが、現在では地域の支え合う力が弱体化しております。
 私どもの党は、これまで地域力向上の必要性について提言してまいりましたが、平成十九年度重点事業として、都が地域力向上事業に取り組んでいることを高く評価するものであります。
 特に、従来、地域が有していた地域住民のつながり、地域の課題を解決する力の再生を目指し、地域の担い手である町内会、自治会が連携して取り組むさまざまな事業を支援する地域の底力再生事業助成は、地域力の向上を図る上で重要な事業と考えております。
 私の地元、板橋区においても、高齢者と子どもの人と人のつながり、地域連携を深める町内会の事業が第一回の助成対象となり、地域の活性化に寄与することが期待されております。
 そこで、まず、今年度第一回、地域の底力再生事業助成の実績についてお尋ねをいたします。
 また、私は、地域の再生のかぎは町内会、あるいはまた自治会の活発な活動だと思っております。地域の課題の効果的な解決につながる町内会、自治会の活動を支援する地域の底力再生事業助成については、地域力の向上に向けて今後さらに拡充させていくことが強く望まれております。
 町内会、自治会が積極的にこの事業に取り組んでいけるよう、都は広く都民に周知し、浸透させていくことが不可欠であります。この事業の普及について、都はどのように今後取り組んでいくのか、伺います。
 次に、踏切対策についてお尋ねをいたします。
 都内にはいまだ約千二百カ所の踏切が残されており、東京の最大の弱点である交通渋滞だけでなく、地域の分断や踏切事故の危険性など、都民の日常生活にさまざまな問題が発生しております。
 首都東京の魅力向上や国際競争力の強化を図り、快適で利便性の高い都市を実現するためには、踏切問題の解消を進めることが重要と考えます。
 東京都において、既に平成十六年六月に踏切対策基本方針を策定し、踏切対策の早期実現の取り組みを進めているのは大変歓迎すべきことでありますが、今後もさらなるスピードアップを図っていくことが何よりも重要であります。
 国においても、今年四月に公表した踏切交通実態総点検の結果を踏まえ、踏切対策を積極的に促進しており、連続立体交差事業などの抜本対策について、今後の踏切除去のペースを加速させていくと聞いております。
 さて、こうした状況の中、私の地元である板橋区内を東西に横断する東武東上線においても、区内に三十七カ所の踏切が残されており、地域で生活する区民に大きな不安と不満を与えております。
 中でも、東武東上線の大山駅付近については、駅を挟んで都内でも有数の商店街があり、毎日大変なにぎわいを見せておりますが、一方、大山駅の踏切は、朝のラッシュ時には一時間のうち約五十分も閉まっている、いわゆるあかずの踏切であるため、歩行者や自転車の回遊性、利便性を阻害し、まちの一体感が損なわれているのも事実であります。
 また、ときわ台駅付近につきましても、ことし二月に踏切に侵入した女性を助けようとした警察官が電車にはねられ、殉職するという痛ましい事故も発生いたしております。その後、警報ボタンの設置が順次進められているようでありますが、将来的には踏切の解消が強く望まれるところであります。
 いずれにいたしましても、こうした踏切問題を一刻も早く解消することが、不便で不安な生活を強いられております地域の住民の切実なる願いであり、区民の総意ともいえるものであります。
 踏切問題は地域に根差した課題でありますが、仮に鉄道の立体化ともなれば、将来的にまちの姿が大きく変わっていく大事業であり、そこに至るまでには都として積極的にかかわっていただくことが必要と考えております。
 そこで、東武東上線の大山駅付近及びときわ台駅付近の踏切対策の推進に向けた都の取り組みについて伺います。
 次に、教育についてお尋ねをいたします。
 教育委員会では、全国に先駆けて教科「奉仕」を設置し、平成十九年度からすべての都立高校で奉仕体験活動が始まっております。
 多感な時期にある高校生の規範意識や公共心を育てていくためには、守るべき社会のルールやマナーを単に言葉で教えるだけではなく、地域や社会の中で、自分が社会の一員であり、社会に役立つ喜びを体験的に学ぶことこそ重要であると考えます。
 しかし、都立高校の教員の現状を見ると、授業、部活動、進路指導など多忙な公務を担っており、地域との連携に細やかな対応をすることは実際には困難であります。
 そのために、都立高校と地域の橋渡しを行い、都立高校の要請に応じた効果的な体験学習の場をつくり出していく人材が必要であります。都教育委員会では、平成十九年度から都立高校に教育支援コーディネーターを導入いたしました。
 そこで、この都立高校教育支援コーディネーターの導入の趣旨と活用状況について伺います。
 私の地元である板橋区では、今年度開設した都立板橋有徳高校を初めとして三校で、教育支援コーディネーターによる活動を実施しております。各校においては、荒川河川敷の清掃活動を実施するほか、コーディネーターの支援を受け、区内の障害者や高齢者の福祉活動に取り組むなど、あるいはまた今後、小学生への学習指導や中学生への部活動の指導もとり行うという予定と聞いております。
 こうした取り組みを意義のあるものと考えますが、教育委員会は教育支援コーディネーターをどのように評価し、また、今後どのように活用していくのか、伺います。
 このように都立高校生が、地域や社会の中で効果的な体験活動を進めていくことは大変大切なことでありますし、さらに重要なことは、コーディネーターによる体験活動の支援にとどまらず、地元の企業や商店街、青年会議所など地域の機関や団体も、都立高校生を初めとした青少年の育成活動に主体的に取り組んでいくことであると考えております。
 地域社会を構成する者みずからの責任を自覚し、地域で青少年を育成する取り組みが活発になされるように、都教育委員会も役割を果たしていくべきだと考えていますが、見解を伺います。
 以上をもって私の質問を終わります。(拍手)
   〔知事石原慎太郎君登壇〕

○知事(石原慎太郎君) 菅東一議員の一般質問にお答えいたします。
 地球温暖化対策についてでありますが、現況、顕著なこの温暖化現象も、学者によっては、地球の大きな、何というのでしょう、変遷の中での、次の氷河期が何番目になるか知りませんが、次の氷河期の到来の前の予兆でしかないという人もいるようでありますけども、しかし、それがいつごろ到来するか知りませんが、私はとてもそんな長期のスパンで物を考える問題ではないという気がつくづくいたします。
 今まさに海に沈みつつある、これは国でありますから、小さくとも、このツバルでは、海面の上昇による作物の被害など生活基盤だけではなしに、人命そのものが毀損されつつある現況でありまして、主食のタロイモが取れなくなったために、オーストラリアから多くの食物を輸入しておりますが、全く食体系が違って、血糖値が上がったり、糖尿病の病人ができているという現況であります。
 また、運び込まれる、今まで食べていなかった種類の食べ物、缶詰、瓶詰その他、その包装が、焼却炉がないものですから、空き地に山積されておりまして、非常に悪い循環そのものが、あそこの島で進んでおります。
 私は、こういった島が埋没、水没したときに、どこへ、どうして、人たちは救出されるんだろうかと思っていましたら、ニュージーランドが引き受けるということを声明したと聞いておりましたが、これは違っておりまして、ニュージーランドはただ、そういう人たちを一部難民として期限つきで労働力として受け入れる余地はあるが、国民全体がエクソダスしたその受け入れは考えていないということでありました。
 私は、日本の技術力、国力をもってすれば、その気になれば、この国は救えると思います。これは、はるかに、原爆つくったり、水爆つくったりするよりも、私にとっては、国のプレゼンテーションにとって好ましい一つの、人はパフォーマンスというかもしれませんけども、この環境問題が先鋭化している時代に、日本として国威というものを示し、国力を示し、日本の存在感を示す一つの象徴的なプロジェクトになるんじゃないかという気がしてまいりました。
 これは、政府の環境省と国土庁がその気になれば、わずかな予算で、日本の技術力をもってすればできることでありまして、それを政府に建言しようと思っておりましたが、ツバルが沈む前に肝心の総理大臣が水没してしまいましたので、新しい総理に建言しようと思っていますけども。
 都は、世界でもトップクラスにある日本の環境技術をフルに活用して、省エネの促進や再生可能エネルギーの導入など、今後とも具体的で実効性のある対策に取り組むことによりまして、一歩一歩CO2の削減を推進していきたいと思っております。
 他の質問については、教育長及び関係局長から答弁します。
   〔教育長中村正彦君登壇〕

○教育長(中村正彦君) 教育支援コーディネーターに関します三点のご質問にお答え申し上げます。
 まず、導入の趣旨と活用状況についてであります。
 教育支援コーディネーターは、お話しのとおり、地域や社会と都立高校との連携の橋渡し役として導入いたしたものでございます。
 コーディネーターの支援によって、より効果的な体験活動を実施することを通じまして、地域や社会に貢献する都立高校生を育成することを目指しております。
 平成十九年の九月現在、都立高校二百八十課程中、百十一課程で教育支援コーディネーターの活用がなされておりまして、「奉仕」やキャリア教育の分野で、授業計画づくりの支援、それから体験活動先の開拓、事前・事後学習への助言などの役割を担っております。
 次に、その評価と今後の活用についてでございます。
 教育支援コーディネーターは、NPOや企業、地域の活動団体等と学校との橋渡し役として有効なだけではなくて、教員の力だけでは取り組むことができない多彩かつ効果的なプログラムづくりに寄与するなど、多くの成果を上げつつあります。
 今後は、教育支援コーディネーターを活用する学校をさらにふやすとともに、コーディネーターの積極的な活用によりまして、体験活動に関する教員の指導技術の向上や意識改革を図るなど、都立高校生が実社会とかかわる体験学習をさらに活性化させてまいります。
 次に、地域で青少年を育成する取り組みにおきます都教育委員会の役割についてでございますが、ご指摘のとおり、次代を担う青少年を育成するために、都民、地域団体、企業等、地域社会を構成するものすべての教育参加が期待されておりまして、昨年改正されました教育基本法にも、学校、家庭及び地域住民等の相互連携協力という条文が新設されたところでございます。
 都教育委員会といたしましては、都レベルでの教育支援ネットワーク組織であります地域教育推進ネットワーク東京都協議会を活用いたしまして、企業やNPO等による取り組みの促進や地域人材の育成を図るなど、地域における青少年の育成活動を活性化させてまいります。
   〔環境局長吉川和夫君登壇〕

○環境局長(吉川和夫君) CO2削減に向けた都庁みずからの取り組みについてでございますが、都はCO2排出量の大幅な削減を着実に推進するため、都内最大規模のCO2排出事業者として、みずから徹底した削減に取り組んでまいります。
 具体的には、本年五月に策定いたしました世界最高水準の省エネ仕様である省エネ東京仕様二〇〇七を、都施設の新築、改築時に全面適用していくとともに、太陽光発電設備など再生可能エネルギーの導入についても積極的に推進してまいります。
   〔生活文化スポーツ局長渡辺日佐夫君登壇〕

○生活文化スポーツ局長(渡辺日佐夫君)  地域の底力再生事業助成についての質問にお答えいたします。
 まず、事業助成の実績についてでありますが、第一回の募集では、町内会、自治会から五十団体の応募がございました。このうち、十九区九市、四十四団体の事業に約二千五百万円を助成しております。
 助成事業の具体例としては、地域住民及び昼間その地域で働いている会社員や学生が協同して実施する新たな祭りや、地域の住民がまちを実際に歩いて危険箇所などを点検、確認して作成する防災マップづくりなどがございます。
 このように、町内会、自治会の多様な活動に助成を行う本事業は、それぞれの地域の課題の解決や住民の連携強化につながり、地域の活性化に資するものであると認識しております。
 次に、地域の底力再生事業の都民へのPR、普及についてでありますが、事業の募集に当たりましては、区市町村や都内の町会、自治会連合会を通じて都民への周知に努めております。これに加えて、今後、助成事業の具体的な事例を都のホームページで紹介し、地域活動の意義や魅力について積極的に情報発信してまいります。
 これらの具体的な事例を参考に、他の地域においても、その地域の活性化に資する新たな取り組みが提案されることを期待しております。
 今後とも、町内会、自治会を初め、広く都民へ、この事業の周知、浸透を図り、地域力の向上に努めてまいります。
   〔都市整備局長只腰憲久君登壇〕

○都市整備局長(只腰憲久君) 東武東上線の踏切対策についてでございますが、大山駅付近及びときわ台駅付近につきましては、お話にもございましたけれども、平成十六年に策定いたしました踏切対策基本方針の中で鉄道立体化の検討対象区間とされております。
 道路と鉄道の立体化につきましては、地域におけるまちづくりと連動させていくことが効果的でございます。
 このためには、まず、まちの将来像やその整備方策を検討することが必要でございまして、都も、区の行うまちづくりの検討に対しまして技術的支援などを行ってまいります。
 また、大山駅周辺におきましては、震災時に延焼遮断帯としての役割を果たす補助第二六号線が計画されておりまして、この区間は第三次事業化計画の中で優先整備路線として位置づけられております。
 したがいまして、都といたしましても、地域のまちづくりと連携を図りながら、整備に向けて取り組んでまいります。

○副議長(石井義修君) 七十三番大西由紀子さん。
   〔七十三番大西由紀子君登壇〕

○七十三番(大西由紀子君) まず初めに、温暖化対策とエネルギー施策について私からも伺います。
 ことしの春、国連のIPCC、気候変動に関する政府間パネルが気候変動の待ったなしの深刻さと世界的な対策の必要性について、科学的な知見を明らかにしました。
 石原知事も、ツバルでの見聞をもとにその深刻さを警鐘しておられるところですが、何よりも、ことしの猛暑は、人々に地球温暖化の進行を実感させました。
 一方、新潟県中越沖地震により柏崎刈羽原発がストップし、地震国日本においては、原発は、一つ間違えば取り返しのつかない被害をもたらすリスクと隣り合わせにあることを思い知らされました。
 また、原発は、ここ何年かの間にも数々の不祥事でとまり、エネルギーを原発へ依存することの危うさがもはや明らかになったと考えます。
 現在、大量に消費するエネルギーの多くを他県に依存している東京は、高い目標を持って温暖化対策を進めると同時に、エネルギー自立都市を目指し、省エネを進め、再生可能エネルギーを推進すべきと考えますが、知事の見解を伺います。
 都は、これまでも都有施設でのエネルギーのグリーン調達を図ってきましたが、再生可能エネルギー戦略で打ち出した、二〇二〇年までに二〇%という高い目標を達成するためには、導入の枠組みを思い切って広げることが必要です。
 ことし、佐賀で行われた高校総体では、運営にかかるエネルギーの一部について、グリーン証書の導入によってカーボンオフセットが行われました。民間でも、環境に貢献する事業への融資を行っているap bankが行った、賛同アーチストによるコンサートでグリーン電力証書が導入されています。川崎市で行われたアメフトの国際大会、小平市が開催したエコフェスティバルでの導入など、自治体の行うイベントでの導入事例も出てきましたが、新しい政策であるだけに、まだまだグリーン電力の導入が再生可能エネルギーを育てることにつながるということが人々に理解されているとはいいがたい状況です。
 東京都が行うイベントにもグリーン電力証書を積極的に導入し、普及啓発に努めるべきと考えます。グリーン電力証書を取り扱っている企業やNPO団体との連携を図り、新たな導入のスキームを構築する必要があると思いますが、どのように進めていくのか伺います。
 次に、防災について伺います。
 ことし、東京都防災会議の被害想定の見直しを受け、地域防災計画を修正しました。これをベースに、市区町村でも防災計画の見直しが行われています。
 関東大震災では火事で、阪神・淡路大震災では家屋の倒壊、新潟中越地震では土砂崩れやエコノミークラス症候群等で多くの命が奪われたことを見れば、震災対策はあらゆる状況を想定し、対策を立てなければなりません。
 特に東京では、超高層ビルを初めとする巨大建造物が出現している現在、建物、その他人工物の倒壊による被害を最小にすることが課題です。
 都は、震災対策として、自助、減災を打ち出しています。そうであるならば、学校、駅、鉄道等、公共公益施設の耐震補強を含めた、あらゆる面での財政的支援が不可欠です。都として、広域的視点で地域防災計画の見直しについて市区町村と協議し、早期に実効性ある震災対策を進めるべきと考えますが、見解を伺います。
 都の防災計画では、避難所の設置は市区町村の責務となっています。避難所の指定基準は、耐震、耐火、鉄筋構造を備えた学校、公民館等の公共建設物を利用し、避難所に受け入れる被災者は三・三平方メートル当たり二人という計画です。
 東京湾北部地震が発生した場合、耐震性のない避難所の倒壊まで想定すると、最も被害の大きい二十三区では、避難所に入れない人が約六十万人に達する見込みという結果を国の中央防災会議が発表しました。
 耐震性のある安全な避難所確保に向けて、避難所の実態調査を市区町村に対し行うべきと考えますが、見解を伺います。
 次に、化学物質対策について伺います。
 有害化学物質削減については、欧州ではREACHと呼ばれる化学物質の登録や評価などの制度がことし六月から開始されており、世界的な大きな流れとなっています。
 また、二〇〇三年七月に国連から勧告された、化学物質の危険性や有害性などをわかりやすく分類、表示するGHSという仕組みも、二〇〇八年を目標に各国での運用努力が求められています。
 我が国においては、平成十一年にPRTR制度が導入されましたが、この制度の目的や効果が市民生活の中で全く実感できないことも問題です。例えば、家庭用の合成洗剤で一部使われているLAS、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸及びその塩も、生態系への有害性が懸念されるとしてPRTRの対象物質とされていますが、これを知る一般市民はほとんどいません。
 下水道の普及によってLASの河川への放出は減っているものの、水生生物に与える影響は、石けんなどに比べ、決して無視できるものではありません。
 このような市民生活の中で使われる化学物質の削減に向けては、市民みずからも使用削減を行う必要があると思います。
 こうした中で、都は、化学物質の年間取扱量一トン以上の事業所を対象としている国のPRTR制度に加えて、小規模の事業所に対しても、人の健康に有害な物質の排出抑制を図るため、環境確保条例による独自の化学物質適正管理制度を設けています。
 まず、都の制度の特徴とこれまでの成果について伺います。
 また、都は、今年度から、市民、事業者、行政が連携してリスクコミュニケーションを推進する地域モデル事業を実施することとしています。このモデル事業においては、市民に対して化学物質の情報をわかりやすく提供することによって、市民みずからが有害性の少ない製品を使用するなど、市民による有害な化学物質の使用削減を促していく必要があると考えますが、見解を伺います。
 次に、基礎自治体への分権について伺います。
 地方分権の流れは確実に認知されているものの、九月、全国知事会、市長会がさらなる地方財政に対する国の関与、権限移譲を求めたことに対して、中央省庁は分権にいまだに消極的な意見が大半を占めたと報道されています。
 石原知事は、小泉首相の時代の分権を指して、国や地方の役割分担も明確にせず、帳じり合わせの分権と非難し、国に対して役割を明確にした上の地方分権の必要性を強く主張していますが、同じことが都から基礎自治体への分権についてもいえます。
 しかしながら、私には、都から基礎自治体への分権について、知事の熱意がほとんど、いや、全く感じられません。東京都と基礎自治体の役割分担をどう考え、東京都から基礎自治体への分権についての基本的な考えをまずは伺います。
 国の補助金は大幅に見直され、一般財源化される中で、基礎自治体では、従来、補助金でその存在が保障されてきた事業が不安定になっています。しかし、地方分権はまさに地方自治体の主体的な事業展開を可能にするためのものであり、今後、基礎自治体は市民とともに自分たちのまちづくりを考え、実践していくことが問われます。
 東京都も、基礎自治体の裁量を広げる施策として、包括補助金化、交付金化を実施してきました。自治体の独自性を引き出す仕組みになっていることで、段階的な分権の手法として評価したいと思います。
 そこで、先行して試行してきた福祉保健局の交付金、包括補助金について現状を伺います。
 これから基礎自治体が主体的に事業展開できる体制づくりは喫緊の課題です。最終的な分権は、ひもつきでない財源と権限の移譲ということになりますが、その過程として、東京都は包括補助金化、交付金化を進め、自治体の裁量の可能性を広げていくことが大切と考えます。見解を伺います。
 最後に、DV被害者支援について伺います。
 全国の配偶者暴力相談支援センターや警察が対応した配偶者暴力に関する相談等の件数は年々増加し、過去最高になっています。
 ことし三月、政府の男女共同参画会議は配偶者暴力防止の見直し等に向けた報告書を作成し、これを受けて七月、改正DV法が国会で全会一致により成立しました。
 これまで都では、東京ウィメンズプラザと東京都女性相談センターが配偶者暴力相談支援センターとしての機能を担ってきましたが、DV法の改正により、市区町村も相談センターの設置が努力義務になりました。身近な地域での相談や支援体制は求められており、今後は、市区町村における配偶者暴力相談支援センターの機能整備に向けて、都はどのように支援を行っていくのか伺います。
 今回のDV法改正で、保護命令制度を拡充し、生命等に関する脅迫を受けた被害者に係る保護命令が出せるようになったほか、従来の接近禁止命令にあわせて、電話、メール等の禁止、被害者の親族等への接近禁止などが対象になりました。
 DVは犯罪であり、大きな事件に発展しないよう未然に防いでいくためにも、相談を受ける警察の対応は重要です。二次被害や対応のおくれがないように、女性警察官の配置、職員研修などをさらに進めるよう要望します。
 ことしの夏、私の地元で起きた、警察官が女性を殺害し、けん銃で自殺した事件は、市民に衝撃を与えただけではなく、警察に対する信頼も揺らぎました。DVやストーカーなど、被害に遭っている当事者にとっては、警察は頼りにしたい相談窓口であり、被害者を犯罪から救う任務を背負っています。
 二度とこのような事件が起こらないようにするとともに、DVやストーカーなどの対応に万全を期することを求め、質問を終わります。(拍手)
   〔知事石原慎太郎君登壇〕

○知事(石原慎太郎君) 大西由紀子議員の一般質問にお答えいたします。
 地球温暖化対策についてでありますが、都は「十年後の東京」で、CO2排出量を二〇二〇年までに二〇〇〇年比で二五%削減するという目標を掲げ、戦略的、集中的に地球温暖化対策を実施しております。
 今後とも、省エネの促進や再生可能エネルギーの導入など、具体的で実効性のある対策をきめ細かく取り組むことで、CO2の削減を強力に推進してまいります。
 他の質問については、関係局長から答弁いたします。
   〔環境局長吉川和夫君登壇〕

○環境局長(吉川和夫君) 三点についてお答えいたします。
 まず、グリーン電力証書等を活用した再生可能エネルギーの推進についてでありますが、都は、これまでも大田市場、東村山ナーシングホーム等の都施設においてグリーン電力の調達を進めるなど、率先して再生可能エネルギーの導入に取り組んでまいりました。
 また、こうした取り組みを全国の自治体や企業に普及させるため、本年六月にグリーンエネルギー購入フォーラムを発足いたしました。
 当初十三団体で発足したこのフォーラムは、北海道から九州までの自治体を中心に、企業やNPO団体の参画も得て、現在四十六団体まで広がっております。
 次に、化学物質適正管理制度についてでありますが、環境確保条例に基づく本制度は、人の健康への障害があるなどの性状を持つ化学物質について、特に適正な管理を事業者に求めているものでございます。
 その特徴は、国の制度に比べ、環境への排出抑制、有害性の少ない代替物質への転換、事故の防止などを目的とし、国の制度で求める排出量などに加え、適正管理に欠かせない使用量や製造量などの把握や報告も義務づけていることであります。
 この制度の実施により、設備の改善や化学物質の使用の合理化などが図られた結果、約三千の対象事業所からの排出量は年々減少しており、平成十七年度の化学物質の排出量は平成十四年度に比べて約三割削減されました。
 今後とも、条例の実施機関である区市と密接に連携しながら、化学物質の適正管理に努めてまいります。
 最後に、化学物質に関するリスクコミュニケーションのモデル事業についてでありますが、都は地域における環境リスクの低減を図るため、モデル地域を選定して、都民、事業者、専門家及び地元の区市町村とともに、リスクコミュニケーションの推進のための事業を今年度実施いたします。
 本事業を通じて、化学物質に関する正しい情報を共有化することにより、事業者による化学物質の適正管理だけでなく、都民も日常生活において有害性の少ない製品を購入するなど、地域において化学物質を適正に使用する機運を高めてまいります。
   〔総務局長押元洋君登壇〕

○総務局長(押元洋君) 震災対策など四問のご質問にお答え申し上げます。
 まず、震災対策についてでございます。
 都は、昨年公表した被害想定や実災害の教訓を踏まえ、本年五月に地域防災計画を全面的に見直し、新たに減災目標を盛り込みますとともに、駅前滞留者対策やエレベーター対策など、都市型災害への対応を強化いたしました。
 減災目標の達成など、震災対策の推進には、都と区市町村の連携した取り組みが必要でございます。このため、都は、区市町村の計画見直しに当たり、広域計画である都の計画との整合性が図られるよう十分協議を行いますとともに、住宅の耐震化、不燃化などの事業の実施につきましても、引き続き区市町村と連携して取り組んでまいります。
 次に、避難所の実態調査についてでございます。
 避難所の指定、開設、運営は区市町村の役割でございますが、都は、これまでも広域的な観点から、避難所を含む区市町村防災事業の現況調査を実施してまいりました。
 耐震化の状況につきましては、避難所全体を大くくりに調査をしてまいりましたが、近年、集会所など、さまざまな施設が避難所として指定されてきており、これら施設の耐震性の確保が重要になってきております。
 このため、今後、区市町村の避難所の現況調査についても、より詳細に行ってまいります。なお、中央防災会議は、都全体では避難所は充足するということもあわせて発表しております。
 次に、基礎的自治体への分権についてでございます。
 区市町村の役割は、地域の実情などに応じて、住民に身近な行政サービスを総合的に提供していくことでございます。
 一方、都の役割は、広域的な行政課題への対応や高度で専門性が求められる事業の実施など、広域的な自治体としての責任を果たすことでございます。
 こうした視点に立ちまして、都はこれまでも事務権限の移譲を積極的に進めてまいりました。
 今後も、区市町村がみずからの責任と権限により、地域の実情に即した行政運営ができるよう、分権を進めてまいります。
 最後に、区市町村への都の補助金についてでございます。
 本来、地方自治体が主体的に施策を展開するには、それに見合う自主財源の確保が必要でございます。このため、都では、国に対し、税財政制度の抜本的改革について強く働きかけております。
 一方、区市町村への補助制度につきましては、その意義、役割を踏まえつつ、自治体の自主性、自立性の向上を図るという視点に立ちまして、少額補助金の統合や補助金のメニュー化、包括化などの見直しを進めております。
 この結果、福祉等の分野で、地域の実情や区市町村の創意工夫を生かした事業展開が可能となっております。
 今後とも、地方分権を推進する観点から、都と区市町村との役割分担の明確化を図りつつ、補助金の見直しを進めてまいります。
   〔福祉保健局長安藤立美君登壇〕

○福祉保健局長(安藤立美君) 交付金、包括補助金についてでございますが、子育て推進交付金は、市町村が地域の実情に応じて、創意工夫により施策を行うことができるよう、子育て支援全般の充実を図るものであり、昨年度から実施しております。
 また、福祉保健区市町村包括補助事業は、区市町村の主体的な施策を支援する仕組みとして、今年度新たに創設したものであり、現在、各区市町村から申請を受け付け、内容の審査を行っております。
 今後とも、区市町村の自主的な取り組みを支援する制度により、地域からの発想を生かしながら東京の福祉保健施策の充実を図ってまいります。
   〔生活文化スポーツ局長渡辺日佐夫君登壇〕

○生活文化スポーツ局長(渡辺日佐夫君)  配偶者暴力相談支援センター機能の整備に向けた都の支援についてでございますが、都では、区市町村の相談支援機能の整備促進に向け、昨年度から、地域における関係機関の連携を推進するためのモデル事業を実施しております。
 今年度は、区市町村における連携会議の設置、強化に係る助言や、関係職員等に対する研修への講師派遣などの支援を行っております。

○副議長(石井義修君) 六番後藤雄一君。
   〔六番後藤雄一君登壇〕

○六番(後藤雄一君) 地球温暖化など、環境汚染は深刻です。石原知事も、地球温暖化の影響を深刻に受けている南太平洋、ツバル、フィジーを訪れるなど、環境問題に積極的に取り組んでいられます。
 そこで、今回、行革一一〇番が調査をした伊豆大島のし尿処理池を検証しながら、環境問題に取り組む職員の意識、正面から立ち向かう難しさ、そして、島の実態を点検してみたいと思います。
 伊豆大島は、ジェット機が着陸する大島空港、そして整備された元町、岡田の港が二つ、大きなホテル、そして美しい海、大島は一大リゾート地です。しかし、現在もし尿処理施設、汚泥処理施設がないというのには驚かされました。神津島、青ヶ島、小笠原は既に完備をされています。
 平成十七年度に書かれた環境局職員の出張復命書には、大島町にはし尿処理施設がなく、素掘り穴にし尿を投棄し、地下に浸透させている。早い時期に結論を出し、平成十九年度完成をめどに取りかかる考えはあると書かれ、南部し尿処理池の写真がついていました。
 南部し尿処理池は海岸から百五十メートルほど陸地に入ったところにありますが、北部の海岸のがけの上にもう一つ、北部し尿処理池があります。し尿は、し尿処理施設で処理をし、脱水または焼却し処分をすることと決められています。しかし、し尿処理施設ができるまでは、周辺の環境に配慮した上なら、し尿処理池に投棄をしても罰せられないのです。海岸の上にある北部し尿処理池は底なしといわれ、過去三十年以上も使われており、し尿ががけ下の海水に漏れ出しているのではと指摘をする声もあります。
 そこで、環境局に北部し尿処理池について尋ねると、わからないのです。平成十一年度以降、現地調査もしていない、資料もないというのです。なぜ資料もなく、平成十一年度から今まで現地調査をしなかったのか伺います。
 行革一一〇番は、環境局と大島町が何か隠しているのと考え、八月七日、ヘリコプターでし尿処理池を空から視察をしました。これが写真です。砂浜の切れたところの海岸線のがけの上の林の中にぽっかりと真っ黒な五十メートルプールのようなものがあります。これが北部し尿処理池です。
 八月十七日、大島町を訪れ、北部し尿処理池を視察させてほしいとお願いをしたところ、副町長から許可をいただき現場に入りました。こちらが写真です。北部し尿処理池、黒い池はヘリコプターで見たとおり、高い竹やぶにすっぽりと囲まれていました。池の表面は真っ黒、周りには水がたまっていましたが、し尿のにおいは全くしませんが、強烈な油のにおいが鼻をつきます。
 大島町は、黒い池の正体について、し尿処理池の上はコールタールで覆い、におい、害虫の発生を抑えていると説明をしていましたが、その後、コールタールではなく、自動車のエンジンオイルの廃油です。そして、十年前まではエンジンオイルを投棄をしていたが、現在は洗浄のためにだけ使っている。そして、現在は、エンジンオイルは一切使っていないと説明を変えるのです。
 しかし、行革一一〇番が八月十七日に視察をしたとき、し尿を投入するホース付近でも強い油のにおいが残っていました。たとえ洗浄に使ったエンジンオイルでも、し尿処理池に投棄をするのは好ましくない。まして継続的に行われていれば廃棄物処理法に違反することも考えられ、調査をすべきです。見解を伺います。
 これが北部し尿処理池のがけ下の写真です。至るところでがけが崩れ、また、がけには大きなひび割れが無数にあり、このままがけ崩れが続けば、し尿処理池の中身がこぼれ出る危険性すら考えられます。また、岩の割れ目からは黄色みがかったしずくが垂れているところもありました。
 そこで、行革一一〇番は、北部し尿処理池のがけ下の海水から二カ所、そして、しずくの三検体をとり、大阪にある環境監視研究所に分析を依頼をしました。届いた検査結果で注目をしたのがCODの値です。がけ下の海水から一リットル当たり一〇〇ミリグラムと一一〇ミリグラム、がけの割れ目のしずくからは九〇ミリグラムの値です。
 CODとは化学的酸素要求量の略で、快適な水質は三ミリグラム以下が望ましいとされています。大島にある海水浴場のCODの値は〇・八ミリグラムから一・九ミリグラムの値が出ています。つまり、大島の海水浴場と比べても五十倍から百倍の値なのです。
 水質汚濁防止法では、工場排水などの特定施設からの排出基準は百六〇ミリグラム以下にしなければなりません。このがけ下の海水が一〇〇ミリグラムという値は、原因物質が太平洋の海水によって希釈された値です。
 がけ下の海水の値、COD一リットル当たり一〇〇ミリグラムと、がけの上のし尿処理池との因果関係を究明するために調査をする必要があると思いますが、見解を伺います。
 環境局に大島町の今後の対応を聞くと、平成十九年度、し尿処理、汚泥処理施設を汚泥再生処理センターと計画し、清掃工場を併設して、国の循環型社会形成推進交付金制度を活用し整備しようとしているといいます。町の計画では、環境影響調査から工事の完成までおおむね五年かかるというのです。そして、完成までの間、この北部し尿処理池を使い続ける予定といいます。
 きれいな海を守るために、し尿処理施設ができるまで北部し尿処理池を海岸から離れた場所に移し、一日も早く使用をやめるよう大島町に働きかけるべきと考えますが、いかがでしょう。海を愛する石原知事のお考えもあわせてお聞かせください。
 次は、大島の海水浴場の水質検査です。
 環境省は六月、全国の海水浴場の水質検査を各都道府県に依頼をし、ホームページで公表をしています。東京都では、福祉保健局健康安全室が行い、伊豆大島から小笠原母島までの八つの島の四十二カ所の海水浴場を検査し、水質はすべてマルと判定をしました。
 大島はというと、調査をした海水浴場は七カ所、一つの海水浴場で三カ所からの海水をとって分析しましたが、ふん便性大腸菌は一つも検出されていない。しかし、新島、八丈島、小笠原などでは一個から十個まで検出をされています。ふん便性の大腸菌群ですが、一〇〇ミリリットルに百個以下ならば海水浴場として問題はありません。しかし、大島の海水浴場で一個も検出されていないのはおかしいと思いました。
 そこで、福祉保健局に海水のとり方を聞くと、ほかの島では職員が海に入って海水をとったが、大島は広いので効率性を考え、船を使いバケツでくみ上げ、三時間で作業を終了した。船は遊漁船、七・三トン、キールの下から喫水線まで一・三メートルというのです。
 環境省からの通知には、調査地点は水深一メートルから一・五メートル、そして、海面から〇・五メートルの海水をとることと書かれています。同じ伊豆諸島で漁船を所有している漁師さんに聞くと、波打ち際では隠れた岩もあり、船を水深四メートルより浅いところには近づけないといいます。つまり、水深一・五メートルよりも相当深い地点の海水を分析結果として環境省に報告しているのです。船を利用した理由を答えてください。
 海水をとった場所を聞いて、さらに驚きました。こちらの写真は行革一一〇番がヘリコプターから撮影をした弘法浜海水浴場の写真です。海水浴場の地図を示し、海水をとった地点を示してほしいと福祉保健局に頼みますと、すると、弘法浜海水浴場はプールの前の岩場付近の海水浴客が多いので、岩場付近の海水をとったといい、地図に印をつけてくれました。写真には赤いマークで書いてあります。
 しかし、この写真にも岩場付近には海水浴客はいません。地元に聞いても、岩場では泳がないといいます。なぜ岩場の海水をとったのでしょう。考えられるのは、こちらの砂浜の端にある小川です。
 これが小川の写真です。ビーチボールが転がっています。そして、小川の水は海水浴場の砂浜にしみ込んで消えているのがわかります。この川の水を分析をすると、CODは一リットル当たり七六ミリグラム。生活雑排水なのです。生活雑排水が流れ込む砂浜を避け、岩場の海水をとったのではないでしょうか。これでも海水浴場の水質検査ですか。見解を伺います。
 さらに驚いたのは日の出浜の海水浴場です。消波ブロックで囲まれた家族向けの浅いプールのような海水浴場。ここでは、消波ブロックの外側、つまり海水浴場の外側の海水までとっているんです。これが福祉保健局の仕事ですか。今後の対応も含め、お答えください。
 これが現状です。知事の感想もあわせて聞かせてください。
 おまけがあります。
 この北部し尿処理池のがけの地層から、縄文時代の住居跡の遺跡が出土し、東京都教育委員会が下高洞遺跡と指定しています。遺跡に指定をされると、新たに土木工事のために穴を掘るときには、事前に通知をしなければならないと明確に規定をされています。しかし、遺跡に指定をされてから、通知もなく、し尿処理池が掘られていたのです。行革一一〇番の調査で判明をしました。大島町の行為が違法行為に当たるのか。また、大島町への今後の対応について伺います。
 最後に、し尿処理は大島町の責任です。しかし、東京都には専門の部局があり、指導、助言をしているはずです。そして、さまざまな補助金制度があるにもかかわらず、このありさまです。この結果から、東京都にも責任があると思うのです。
 そして、環境問題を解決するためには現場を重視し、従来の行政の枠を踏み越えて積極的に取り組むことが必要であると考えますが、知事の見解を聞かせてください。
 以上です。
   〔知事石原慎太郎君登壇〕

○知事(石原慎太郎君) 後藤雄一議員の一般質問にお答えいたします。
 大島のし尿投入場所の移転についてでありますが、都民の貴重な財産である島しょ地域の美しい海を後世に伝えていくことは我々の責務だと思います。
 しかしながら、議員からの、海を守るためにし尿投入場所を移転すべきという提案については、島民の安全な飲料水を供給している、これは地下水をとっているわけでありまして、その水源に影響を与えるおそれがあって、望ましいとは思えません。
 都は、現在、町が計画しているし尿処理施設の整備が早急に実現されるよう、最大限の支援をしてまいります。
 他の質問については、教育長及び関係局長から答弁いたします。
   〔教育長中村正彦君登壇〕

○教育長(中村正彦君) 下高洞遺跡にかかわります本件につきましては、現在、大島町教育委員会に調査を依頼しておりますが、ご指摘のような状況が事実であった場合、都教育委員会は、文化財保護法第九十四条第一項に定める周知の埋蔵文化財包蔵地、いわゆる遺跡内における土木工事等のための発掘に関する事前の通知を受けていないことになります。その場合には、かかる事態が今後繰り返されることのないよう、大島町教育委員会に対して適切に指導を行ってまいります。
   〔環境局長吉川和夫君登壇〕

○環境局長(吉川和夫君) 五点についてお答えいたします。
 まず、大島北部のし尿投入場所の調査についてでありますが、現在、大島町では北部、南部の二カ所で、し尿を素掘りの穴に直接投入するという同じ方法で処分しております。
 都は、近年、南部のし尿投入場所を任意で立入調査しておりますが、平成十年度には北部も調査しており、大島町のし尿処理の全体的な状況は以前から把握しております。
 次に、し尿投入場所における油の使用についてでありますが、大島町は十年ほど前まで、し尿の臭気対策としてエンジンオイルを投入していましたが、その後は投入した事実はないと町から報告を受けております。
 また、今回、町が業者に事情聴取したところ、し尿の投入機材からこぼれたものの臭気対策として、最近までエンジンオイルを使用したこともありましたが、現在はそれも使用していないとのことでございました。
 なお、本件は、みだりに廃油を捨てたものではなく、臭気対策として用いられたものであり、不法投棄には当たりません。
 次に、し尿処理と水質調査結果との関係についてでありますが、し尿の処理が周辺環境に与える影響を調査する責務は大島町にございます。
 そのため、都は大島町を指導し、これに応じて町は、本年七月、し尿投入場所から至近の海域において環境調査を実施しましたが、その結果では、CODは一リットル当たり一・八ミリグラムと環境基準より低い値でありました。したがって、現状では環境保全上の問題はございません。
 なお、議員が測定した岩の間の海水は、環境基準を適用する場所には該当せず、環境基準と比較することは適当でありません。
 また、ご指摘のし尿投入場所は、水質汚濁防止法の規制対象ではありませんが、同法に該当する施設に適用される排出基準は一六〇ミリグラム以下であり、議員が測定したがけのしずくの値、九〇から一一〇という数値はこの基準を下回っております。
 次に、し尿投入場所の移転についてでありますが、地下水や湧水を水源としている大島では、飲料水への影響などを考慮すると、山間部などの別な場所へ移すことは適当でないと大島町は判断しております。
 先ほど、知事の答弁にもございましたが、都といたしましても、この町の判断は妥当だと考えております。
 なお、大島町では、処理施設の整備計画を今年度中に策定する予定であり、都は、今後とも処理施設ができるだけ早期に整備されるよう、技術的、財政的支援に努めてまいります。
 最後に、従来の行政の枠を超えた取り組みについてでありますが、一般廃棄物の処理のように、住民に身近な環境行政につきましては区市町村が責任を担っております。
 一方、都は、広域自治体として、みずから産業廃棄物対策や大気汚染防止などの広域的な課題に取り組むとともに、区市町村を支援していく責任がございます。
 今後とも、都は区市町村と緊密に連携し、環境の確保に向けた取り組みを積極的に推進してまいります。
   〔福祉保健局長安藤立美君登壇〕

○福祉保健局長(安藤立美君) まず、船による水質調査についてでございますが、都では、環境省が例示をしている採水方法や調査地点を参考として、個々の海水浴場の状況等を踏まえ、調査を実施をしております。
 大島につきましては、神津島、新島、式根島で採水した海水とあわせて一括して検査をするため、船を利用して効率的に採水を行っております。
 弘法浜の採水地点についてでございますが、弘法浜では、海水浴場として利用されている岩場も含めた水域内で、船による採水が可能な地点を選定し、水質調査を実施をしております。
 最後に、日の出浜の採水地点についてでございますが、日の出浜は規模が小さいため、環境省の例示によれば、採水地点は一地点となりますが、波消しブロックが設置されていることから、ブロックの内外三地点について調査を行っております。
 水質調査は、都民の衛生的かつ安全な海水浴場の利用に資するために行っているものであり、今後とも、周辺環境の変化を踏まえ、採水地点を適宜見直すなど、適切に調査を実施してまいります。

○副議長(石井義修君) 以上をもって質問は終わりました。

○副議長(石井義修君) これより日程に入ります。
 日程第一から第三十一まで、第百五十六号議案、平成十九年度東京都一般会計補正予算(第二号)外議案二十九件、専決一件を一括議題といたします。
 本案に関し、提案理由の説明を求めます。
 副知事谷川健次君。
   〔副知事谷川健次君登壇〕

○副知事(谷川健次君) ただいま上程になりました三十一議案についてご説明申し上げます。
 初めに、予算案についてご説明申し上げます。
 第百五十六号議案、平成十九年度東京都一般会計補正予算(第二号)の一件でございます。
 内容は、東京大気汚染訴訟の和解に伴う拠出金の一部を受け入れるもの三十八億円、中小企業への円滑な資金供給とCO2削減対策をあわせて推進するため、環境CBOを導入するもの五十億円、合わせて八十八億円の補正を行うものでございます。
 次に、第百五十七号議案から第百七十一号議案まで、及び第百八十五号議案が条例案でございまして、新設する条例が一件、一部を改正する条例が十五件でございます。
 まず、新設する条例についてご説明申し上げます。
 第百六十八号議案の緑の東京募金基金条例は、「十年後の東京」に掲げた、水と緑の回廊で包まれた美しいまち東京を復活させるため、都民等から募った寄附金を緑化事業に充当するための基金を設置するものでございます。
 次に、一部を改正する条例でございます。
 第百五十七号議案及び第百五十八号議案の特別区における東京都の事務処理の特例に関する条例の一部を改正する条例及び市町村における東京都の事務処理の特例に関する条例の一部を改正する条例は、都市計画法及び感染症法の一部改正に伴い、特別区等に事務を移譲するため、規定を整備するものでございます。
 次に、第百五十九号議案の東京都立学校設置条例の一部を改正する条例は、都立学校三校を新たに設置するほか、都立高等専門学校三校を独立行政法人化に伴い廃止するものでございます。
 次に、第百六十二号議案及び第百六十九号議案の東京都福祉保健局関係手数料条例の一部を改正する条例及び温泉法に基づく温泉の保護に係る手数料に関する条例の一部を改正する条例は、温泉法の一部改正に伴い、それぞれ手数料を新設するものでございます。
 次に、第百七十一号議案の警視庁の設置に関する条例の一部を改正する条例は、東京湾岸警察署を新設するほか、警察署の管轄区域を改めるものでございます。
 次に、第百八十五号議案の職員の退職手当に関する条例の一部を改正する条例は、退職手当の支給の一層の適正化を図るため、死亡による退職時における退職手当の支給制限規定等を新たに設けるものでございます。
 このほかに八件ございますが、いずれも法令等の改正に伴い、所要の改正を行うものでございます。
 次に、第百七十二号議案から第百七十六号議案までが契約案でございます。
 妙正寺川整備工事など五件でございます。契約金額は、総額約百四億六千万円でございます。
 次に、第百七十七号議案から第百八十四号議案までは事件案でございます。
 都立高等専門学校の移管に伴い、公立大学法人首都大学東京の中期目標等を変更するもの、警視庁発注工事に係る損害賠償請求訴訟事件について和解を行うもの、土地及び建物の売り払いに関するもの、江戸東京博物館等の指定管理者を指定するものなど八件について議決をお願いするものでございます。
 次に、専決でございます。
 東京大気汚染訴訟に関する和解について、和解期日までに議会を招集する時間的余裕がないと認め、専決処分を行ったものでございます。
 上程になりました三十一議案の説明は以上でございますが、このほかに人事案を送付いたしております。
 まず、東京都教育委員会委員でございます。
 九月三十日に任期満了となります鳥海巖氏の後任には、竹花豊氏を任命いたしたいと存じます。
 次に、東京都公安委員会委員でございます。
 十月十九日に任期満了となります安西邦夫氏につきましては、再任いたしたいと存じます。
 また、同じく十月十九日に任期満了となります大西勝也氏の後任には、仁田陸郎氏を任命いたしたいと存じます。
 次に、東京都監査委員でございます。
 新たに金子庸子氏を選任いたしたいと存じます。
 次に、東京都土地利用審査会委員でございます。
 十月二十四日に任期満了となります戸沼幸市氏、澤井英久氏、安倍澄子氏、池邊このみ氏の各氏につきましては、再任いたしたいと存じます。
 また、同じく十月二十四日に任期満了となります日端康雄氏の後任には大村謙二郎氏を、渡辺卓美氏の後任には北川雅章氏を、緒方瑞穂氏の後任には奥田かつ枝氏をそれぞれ任命いたしたいと存じます。
 同意につきまして、よろしくお願いいたします。
 以上で説明を終わります。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○副議長(石井義修君) 以上をもって提案理由の説明は終わりました。
 なお、本案中、地方公務員法第五条第二項の規定に該当する議案については、あらかじめ人事委員会の意見を徴しておきました。
 議事部長をして報告いたさせます。

○議事部長(大村雅一君) 人事委員会の回答は、第百八十五号議案について異議はないとの意見であります。

一九人委任第五六号
平成十九年九月十八日
東京都人事委員会委員長 内田 公三
 東京都議会議長 川島 忠一殿
   「職員に関する条例」に対する人事委員会の意見聴取について(回答)
 平成十九年九月十二日付一九議事第一八一をもって照会があった議案に係る人事委員会の意見は、左記のとおりです。
       記
   提出議案
一 第百八十五号議案
職員の退職手当に関する条例の一部を
改正する条例
   意見
異議ありません。

○副議長(石井義修君) お諮りいたします。
 ただいま議題となっております日程第一から第三十一までは、お手元に配布の議案付託事項表のとおり、それぞれ所管の常任委員会に付託いたしたいと思います。これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○副議長(石井義修君) ご異議なしと認めます。よって、日程第一から第三十一までは、議案付託事項表のとおり、それぞれ所管の常任委員会に付託することに決定いたしました。

○副議長(石井義修君) 日程第三十二、平成十八年度東京都各会計歳入歳出決算の認定についてを議題といたします。
   〔大村議事部長朗読〕
一、平成十八年度東京都各会計歳入歳出決算の認定について

一九財主議第二五五号
平成十九年九月十九日
東京都知事 石原慎太郎
 東京都議会議長 川島 忠一殿
   平成十八年度東京都各会計歳入歳出決算の認定について
 このことについて、地方自治法第二百三十三条の規定により、左記のとおり送付しますので、東京都議会の認定をよろしくお願いします。
       記
一 平成十八年度東京都各会計歳入歳出決算書
二 平成十八年度東京都各会計歳入歳出決算事項別明細書
三 平成十八年度実質収支に関する調書
四 平成十八年度財産に関する調書
五 平成十八年度決算審査意見書
六 平成十八年度主要施策の成果
七 平成十八年度東京都決算参考書
八 平成十八年度東京都決算参考書財務諸表
(決算書等省略)

○六十七番(石森たかゆき君) 本件は、三十一人の委員をもって構成する平成十八年度各会計決算特別委員会を設置し、これに付託されることを望みます。

○副議長(石井義修君) お諮りいたします。
 ただいまの動議のとおり決定することにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○副議長(石井義修君) ご異議なしと認めます。よって、本件は、三十一人の委員をもって構成する平成十八年度各会計決算特別委員会を設置し、これに付託することに決定いたしました。
 委員は、委員会条例第五条第一項の規定により、議長からお手元に配布の名簿のとおり指名いたしたいと思います。これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○副議長(石井義修君) ご異議なしと認めます。よって、委員は、お手元に配布の名簿のとおり選任することに決定いたしました。
 なお、本日の本会議終了後、役員互選のため、委員会を第十二委員会室に招集いたしますので、ご了承願います。

○副議長(石井義修君) 日程第三十三、平成十八年度東京都公営企業各会計決算の認定についてを議題といたします。
   〔大村議事部長朗読〕
一、平成十八年度東京都公営企業各会計決算の認定について

一九財主議第二五六号
平成十九年九月十九日
東京都知事 石原慎太郎
 東京都議会議長 川島 忠一殿
   平成十八年度東京都公営企業各会計決算の認定について
 このことについて、地方公営企業法第三十条第四項の規定に基づき、左記のとおり送付しますので、東京都議会の認定についてよろしくお願いいたします。
       記
一 平成十八年度東京都病院会計決算書及び同決算審査意見書
二 平成十八年度東京都中央卸売市場会計決算書及び同決算審査意見書
三 平成十八年度東京都都市再開発事業会計決算書及び同決算審査意見書
四 平成十八年度東京都臨海地域開発事業会計決算書及び同決算審査意見書
五 平成十八年度東京都港湾事業会計決算書及び同決算審査意見書
六 平成十八年度東京都交通事業会計決算書及び同決算審査意見書
七 平成十八年度東京都高速電車事業会計決算書及び同決算審査意見書
八 平成十八年度東京都電気事業会計決算書及び同決算審査意見書
九 平成十八年度東京都水道事業会計決算書及び同決算審査意見書
十 平成十八年度東京都工業用水道事業会計決算書及び同決算審査意見書
十一 平成十八年度東京都下水道事業会計決算書及び同決算審査意見書
(決算書等省略)

○六十七番(石森たかゆき君) 本件は、二十三人の委員をもって構成する平成十八年度公営企業会計決算特別委員会を設置し、これに付託されることを望みます。

○副議長(石井義修君) お諮りいたします。
 ただいまの動議のとおり決定することにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○副議長(石井義修君) ご異議なしと認めます。よって、本件は、二十三人の委員をもって構成する平成十八年度公営企業会計決算特別委員会を設置し、これに付託することに決定いたしました。
 委員は、委員会条例第五条第一項の規定により、議長からお手元に配布の名簿のとおり指名いたしたいと思います。これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○副議長(石井義修君) ご異議なしと認めます。よって、委員は、お手元に配布の名簿のとおり選任することに決定いたしました。
 なお、本日の本会議終了後、役員互選のため、委員会を第四委員会室に招集いたしますので、ご了承願います。

○副議長(石井義修君) これより追加日程に入ります。
 追加日程第一、東京都教育委員会委員の任命の同意についてを議題といたします。
   〔大村議事部長朗読〕
一、東京都教育委員会委員の任命の同意について一件

一九財主議第二三四号
平成十九年九月十九日
東京都知事 石原慎太郎
 東京都議会議長 川島 忠一殿
   東京都教育委員会委員の任命の同意について(依頼)
 このことについて、東京都教育委員会委員鳥海巖は平成十九年九月三十日任期満了となるため、後任として左記の者を任命したいので、地方教育行政の組織及び運営に関する法律第四条第一項の規定により、東京都議会の同意についてよろしくお願いします。
       記
     竹花  豊

      略歴
現住所 東京都小金井市
               竹花  豊
昭和二十四年五月十八日生(五十八歳)
昭和四十八年三月 東京大学法学部卒業
昭和四十八年四月 警察庁入庁
昭和六十一年三月 在オーストリア日本国大使館一等書記官
平成二年四月   警察庁刑事局捜査第二課暴力団対策室長
平成四年八月   警察庁刑事局保安部薬物対策課長
平成六年八月   大分県警察本部長
平成八年八月   警視庁地域部長
平成九年四月   警察庁長官官房参事官(金融・不良債権関連事犯担当)
平成十一年二月  警視庁生活安全部長
平成十二年四月  警察庁長官官房首席監察官
平成十三年九月  広島県警察本部長
平成十五年六月  東京都副知事
平成十七年八月  警察庁生活安全局長
平成十九年一月  警察庁退職
平成十九年三月  松下電器産業株式会社参与
現在       松下電器産業株式会社参与

○副議長(石井義修君) 本件は、起立により採決いたします。
 本件は、知事の任命に同意することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕

○副議長(石井義修君) 起立多数と認めます。よって、本件は、知事の任命に同意することに決定いたしました。

○副議長(石井義修君) 追加日程第二及び第三、東京都公安委員会委員の任命の同意について二件を一括議題といたします。
   〔大村議事部長朗読〕
一、東京都公安委員会委員の任命の同意について二件

一九財主議第二三五号
平成十九年九月十九日
東京都知事 石原慎太郎
 東京都議会議長 川島 忠一殿
   東京都公安委員会委員の任命の同意について(依頼)
 このことについて、左記の者は平成十九年十月十九日任期満了となるため、再び任命したいので、警察法第三十九条第一項の規定により、東京都議会の同意についてよろしくお願いします。
       記
     安西 邦夫

      略歴
現住所 東京都渋谷区
安西 邦夫
昭和八年十月二十五日生(七十三歳)
昭和三十一年三月 慶應義塾大学法学部卒業
昭和三十一年四月 東京瓦斯株式会社 入社
昭和五十七年六月 東京瓦斯株式会社 取締役
昭和五十八年六月 東京瓦斯株式会社 常務取締役
昭和六十一年六月 東京瓦斯株式会社 代表取締役専務取締役
昭和六十三年六月 東京瓦斯株式会社 代表取締役副社長
平成元年四月   東京瓦斯株式会社 代表取締役社長
平成二年二月   経済団体連合会理事
平成二年五月   日本経営者団体連盟常任理事
平成五年四月   経済同友会幹事
平成九年五月   全国法人会総連合会長
平成九年五月   東京法人会連合会会長
平成九年十二月  経済団体連合会・日本ロシア経済委員会委員長
平成十年六月   日本瓦斯協会副会長
平成十年十月   総務省情報通信審議会(旧郵政省電気通信審議会)委員
平成十一年六月  東京瓦斯株式会社 代表取締役会長
平成十一年七月  経済団体連合会常任理事
平成十三年七月  東京商工会議所特別顧問
平成十三年十月  東京都公安委員会委員
平成十四年五月  日本経済団体連合会常任理事
平成十四年六月  日本瓦斯協会会長
平成十四年六月  東京商工会議所副会頭
平成十四年八月  経済産業省総合資源エネルギー調査会委員
平成十五年四月  厚生労働省労働政策審議会委員
平成十六年四月  全国社会保険協会連合会会長
平成十六年四月  東京社会保険協会会長
平成十八年四月  東京瓦斯株式会社 取締役相談役
平成十九年六月  東京瓦斯株式会社 相談役
現在       東京瓦斯株式会社 相談役

一九財主議第二三六号
平成十九年九月十九日
東京都知事 石原慎太郎
 東京都議会議長 川島 忠一殿
   東京都公安委員会委員の任命の同意について(依頼)
 このことについて、東京都公安委員会委員大西勝也は平成十九年十月十九日任期満了となるため、後任として左記の者を任命したいので、警察法第三十九条第一項の規定により、東京都議会の同意についてよろしくお願いします。
       記
     仁田 陸郎

      略歴
現住所 東京都杉並区
仁田 陸郎
昭和十七年二月九日生(六十五歳)
昭和三十八年九月 司法試験合格
昭和三十九年三月 東京大学法学部卒業
昭和三十九年四月 司法修習生
昭和四十一年四月 大阪地方裁判所判事補
昭和四十四年四月 福島地方・家庭裁判所会津若松支部判事補
昭和四十七年四月 最高裁判所刑事局付
昭和四十八年四月 最高裁判所人事局付
昭和五十一年四月 東京地方裁判所判事
昭和五十二年一月 最高裁判所経理局主計課長
昭和五十五年一月 最高裁判所経理局総務課長
昭和五十八年三月 東京地方裁判所判事
昭和六十一年四月 福岡地方裁判所判事部統括
昭和六十三年二月 最高裁判所秘書課長兼広報課長
平成三年七月   最高裁判所経理局長
平成九年三月   甲府地方・家庭裁判所長
平成十一年四月  東京高等裁判所判事部総括
平成十三年四月  横浜地方裁判所長
平成十四年六月  札幌高等裁判所長官
平成十六年十二月 東京高等裁判所長官
平成十九年二月  東京高等裁判所長官退官
平成十九年四月  弁護士登録(第一東京弁護士会)
現在       弁護士

○副議長(石井義修君) お諮りいたします。
 本件は、いずれも知事の任命に同意することにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○副議長(石井義修君) ご異議なしと認めます。よって、本件は、いずれも知事の任命に同意することに決定いたしました。

○副議長(石井義修君) 追加日程第四、東京都監査委員の選任の同意についてを議題といたします。
   〔大村議事部長朗読〕
一、東京都監査委員の選任の同意について一件

一九財主議第二三七号
平成十九年九月十九日
東京都知事 石原慎太郎
 東京都議会議長 川島 忠一殿
   東京都監査委員の選任の同意について(依頼)
 このことについて、左記の者を東京都監査委員に選任したいので、地方自治法第百九十六条第一項の規定により、東京都議会の同意についてよろしくお願いします。
       記
     金子 庸子

      略歴
現住所 神奈川県茅ヶ崎市
金子 庸子
昭和十一年十二月十一日生(七十歳)
昭和三十年三月  神奈川県立平塚江南高等学校卒業
昭和三十年四月  資生堂小田原販売株式会社入社
昭和三十五年六月 株式会社資生堂本社へ移籍
昭和五十四年八月 株式会社資生堂商品開発部商品情報担当課長
平成二年六月   株式会社資生堂コンシューマーズセンター所長
平成四年六月   株式会社資生堂監査役(常勤)
平成九年七月   株式会社資生堂顧問
平成十二年十月  中央労働委員会委員
平成十四年六月  株式会社資生堂顧問退任
現在       常勤の現職なし
         中央労働委員会委員(非常勤)

○副議長(石井義修君) お諮りいたします。
 本件は、知事の選任に同意することにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○副議長(石井義修君) ご異議なしと認めます。よって、本件は、知事の選任に同意することに決定いたしました。

○副議長(石井義修君) 追加日程第五から第十一まで、東京都土地利用審査会委員の任命の同意について七件を一括議題といたします。
   〔大村議事部長朗読〕
一、東京都土地利用審査会委員の任命の同意について七件

一九財主議第二三八号
平成十九年九月十九日
東京都知事 石原慎太郎
 東京都議会議長 川島 忠一殿
   東京都土地利用審査会委員の任命の同意について(依頼)
 このことについて、左記の者は平成十九年十月二十四日任期満了となるため、再び任命したいので、国土利用計画法第三十九条第四項の規定により、東京都議会の同意についてよろしくお願いします。
       記
     戸沼 幸市

      略歴
現住所 東京都練馬区
戸沼 幸市
昭和八年四月十九日生(七十四歳)
昭和四十一年三月 早稲田大学大学院理工学研究科博士課程修了
昭和四十一年四月 早稲田大学理工学部助手
昭和四十七年四月 早稲田大学理工学部助教授
昭和五十二年四月 早稲田大学理工学部教授
平成十六年四月  早稲田大学名誉教授
平成十七年八月  財団法人日本開発構想研究所理事長
現在       早稲田大学名誉教授 財団法人日本開発構想研究所理事長

一九財主議第二四〇号
平成十九年九月十九日
東京都知事 石原慎太郎
 東京都議会議長 川島 忠一殿
   東京都土地利用審査会委員の任命の同意について(依頼)
 このことについて、左記の者は平成十九年十月二十四日任期満了となるため、再び任命したいので、国土利用計画法第三十九条第四項の規定により、東京都議会の同意についてよろしくお願いします。
       記
     澤井 英久

      略歴
現住所 東京都文京区
               澤井 英久
昭和二十三年七月二十三日生(五十九歳)
昭和四十八年三月 一橋大学法学部卒業
昭和四十八年四月 最高裁判所司法修習生
昭和五十年四月  弁護士登録(第二東京弁護士会)
平成十四年十月  新四谷法律事務所代表
平成十五年四月  電気通信大学客員教授
現在       弁護士(新四谷法律事務所 代表弁護士)

一九財主議第二四一号
平成十九年九月十九日
東京都知事 石原慎太郎
 東京都議会議長 川島 忠一殿
   東京都土地利用審査会委員の任命の同意について(依頼)
 このことについて、左記の者は平成十九年十月二十四日任期満了となるため、再び任命したいので、国土利用計画法第三十九条第四項の規定により、東京都議会の同意についてよろしくお願いします。
       記
     安倍 澄子

      略歴
現住所 神奈川県茅ヶ崎市
               安倍 澄子
昭和二十三年十月二十七日生(五十八歳)
昭和五十年三月  東京教育大学大学院修士課程修了(農学研究科農政学専攻)
昭和五十年十月  社団法人農村生活総合研究センター勤務
昭和五十二年十月 社団法人農村生活総合研究センター研究員
平成四年五月   社団法人農村生活総合研究センター主任研究員
平成十六年四月  社団法人全国農業改良普及支援協会主任研究員(農村生活総合研究センターが組織統合)
現在       社団法人全国農業改良普及支援協会主任研究員

一九財主議第二四二号
平成十九年九月十九日
東京都知事 石原慎太郎
 東京都議会議長 川島 忠一殿
   東京都土地利用審査会委員の任命の同意について(依頼)
 このことについて、左記の者は平成十九年十月二十四日任期満了となるため、再び任命したいので、国土利用計画法第三十九条第四項の規定により、東京都議会の同意についてよろしくお願いします。
       記
     池邊このみ

      略歴
現住所 東京都新宿区
               池邊このみ
 昭和三十二年八月三十一日生(五十歳)
昭和五十六年三月 千葉大学園芸学部造園学科卒業
昭和五十八年三月 千葉大学大学院修士課程修了(都市緑地計画学専攻)
昭和五十八年四月 千葉大学園芸学部研究生
昭和六十年四月  株式会社タム地域環境研究所協力社員
昭和六十二年四月 株式会社マヌ都市建築研究所研究員
昭和六十三年七月 株式会社住信基礎研究所研究員
平成十五年二月  株式会社ニッセイ基礎研究所上席主任研究員
現在       株式会社ニッセイ基礎研究所上席主任研究員

一九財主議第二四三号
平成十九年九月十九日
東京都知事 石原慎太郎
 東京都議会議長 川島 忠一殿
   東京都土地利用審査会委員の任命の同意について(依頼)
 このことについて、東京都土地利用審査会委員日端康雄は平成十九年十月二十四日任期満了となるため、後任として左記の者を任命したいので、国土利用計画法第三十九条第四項の規定により、東京都議会の同意についてよろしくお願いします。
       記
     大村謙二郎

      略歴
現住所 東京都中野区
大村謙二郎
昭和二十二年十一月十四日生(五十九歳)
昭和四十六年三月 東京大学工学部都市工学科卒業
昭和四十六年四月 財団法人計量計画研究所入所
昭和五十二年四月 東京大学工学部都市工学科助手
昭和五十九年四月 建設省建築研究所室長
平成六年九月   筑波大学教授
現在       筑波大学大学院システム情報工学研究科教授

一九財主議第二四四号
平成十九年九月十九日
東京都知事 石原慎太郎
 東京都議会議長 川島 忠一殿
   東京都土地利用審査会委員の任命の同意について(依頼)
 このことについて、東京都土地利用審査会委員渡辺卓美は平成十九年十月二十四日任期満了となるため、後任として左記の者を任命したいので、国土利用計画法第三十九条第四項の規定により、東京都議会の同意についてよろしくお願いします。
       記
     北川 雅章

      略歴
現住所 神奈川県横浜市
北川 雅章
昭和二十四年十月十四日生(五十七歳)
昭和四十八年三月 慶應義塾大学経済学部卒業
昭和四十八年四月 不動産鑑定士事務所(民間企業)入所
昭和五十六年四月 財団法人日本不動産研究所入所
平成十九年四月  財団法人日本不動産研究所調査企画部長
現在       不動産鑑定士
         財団法人日本不動産研究所調査企画部長

一九財主議第二四五号
平成十九年九月十九日
東京都知事 石原慎太郎
 東京都議会議長 川島 忠一殿
   東京都土地利用審査会委員の任命の同意について(依頼)
 このことについて、東京都土地利用審査会委員緒方瑞穂は平成十九年十月二十四日任期満了となるため、後任として左記の者を任命したいので、国土利用計画法第三十九条第四項の規定により、東京都議会の同意についてよろしくお願いします。
       記
     奥田かつ枝

      略歴
現住所 東京都世田谷区
奥田かつ枝
昭和三十八年十二月二十八日生(四十三歳)
昭和六十一年三月 一橋大学法学部卒業
昭和六十一年四月 三菱信託銀行株式会社入社
平成九年一月   株式会社緒方不動産鑑定事務所入所
平成十八年二月  東京都地価動向調査委員会委員
平成十八年九月  郵政民営化承継財産評価委員会委員
現在       不動産鑑定士
         株式会社緒方不動産鑑定事務所取締役

○副議長(石井義修君) お諮りいたします。
 本件は、いずれも知事の任命に同意することにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○副議長(石井義修君) ご異議なしと認めます。よって、本件は、いずれも知事の任命に同意することに決定いたしました。

○副議長(石井義修君) 追加日程第十二、議員提出議案第二十号、公立の小学校及び中学校の耐震化促進のための助成に関する条例を議題といたします。
 案文は、お手元に配布いたしてあります。
(議案の部参照)

○六十七番(石森たかゆき君) この際、議事進行の動議を提出いたします。
 ただいま議題となっております議員提出議案第二十号については、趣旨説明を省略し、文教委員会に付託されることを望みます。

○副議長(石井義修君) お諮りいたします。
 ただいまの動議のとおり決定することにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○副議長(石井義修君) ご異議なしと認めます。よって、議員提出議案第二十号は、趣旨説明を省略し、文教委員会に付託することに決定いたしました。

○副議長(石井義修君) 追加日程第十三、議会運営委員の辞任の件を議題といたします。
 議会運営委員古館和憲君より同委員を辞任したい旨の申し出がありました。
 お諮りいたします。
 本件は、申し出のとおり辞任を許可することにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○副議長(石井義修君) ご異議なしと認めます。よって、本件は、申し出のとおり辞任を許可することに決定いたしました。

○副議長(石井義修君) 追加日程第十四、オリンピック招致特別委員の辞任の件を議題といたします。
 オリンピック招致特別委員たぞえ民夫君より同委員を辞任したい旨の申し出がありました。
 お諮りいたします。
 本件は、申し出のとおり辞任を許可することにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○副議長(石井義修君) ご異議なしと認めます。よって、本件は、申し出のとおり辞任を許可することに決定いたしました。

○副議長(石井義修君) ただいまの議会運営委員及びオリンピック招致特別委員の辞任に伴い、同委員の欠員を補充する必要が生じましたので、議会運営委員の選任の件及びオリンピック招致特別委員の選任の件を本日の日程に追加いたします。

○副議長(石井義修君) まず、議会運営委員の選任の件を追加日程第十五として直ちに選任を行います。
 本件は、委員会条例第五条第一項の規定により、議長から、七十四番いのつめまさみさんを指名いたしたいと思います。これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○副議長(石井義修君) ご異議なしと認めます。よって、本件は、議長指名のとおり選任することに決定いたしました。

○副議長(石井義修君) 次に、オリンピック招致特別委員の選任の件を追加日程第十六として直ちに選任を行います。
 本件は、委員会条例第五条第一項の規定により、議長から、五十二番斉藤あつし君を指名いたしたいと思います。これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○副議長(石井義修君) ご異議なしと認めます。よって、本件は、議長指名のとおり選任することに決定いたしました。

○副議長(石井義修君) 請願及び陳情の付託について申し上げます。
 受理いたしました請願六十四件及び陳情十七件は、お手元に配布の請願陳情付託事項表のとおり、それぞれ所管の常任委員会に付託いたします。

○副議長(石井義修君) お諮りいたします。
 明二十八日から十月四日まで七日間、委員会審査のため休会いたしたいと思います。これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○副議長(石井義修君) ご異議なしと認めます。よって、明二十八日から十月四日まで七日間、委員会審査のため休会することに決定いたしました。
 なお、次回の会議は、十月五日午後一時に開きます。
 以上をもって本日の日程は全部終了いたしました。
 本日はこれをもって散会いたします。
   午後七時五十四分散会

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