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Tokyo Metropolitan Assembly

平成十二年東京都議会会議録第十三号

○副議長(五十嵐正君) 三十四番吉田信夫君。
   〔三十四番吉田信夫君登壇〕

○三十四番(吉田信夫君) 先ほど、自民党の三原議員は、九・三防災訓練問題を取り上げ、日本共産党の方針をねじ曲げ、誹謗する発言を行いました。
 三原議員の発言は、日本共産党都議団が、九・三防災訓練に関して中止の要望書を出したが、本部の見解と違うから撤回すべきというものです。
 防災訓練についていえば、今必要なことは、阪神・淡路大震災の教訓を生かし、自治体と住民や消防などが協力して、震災発生直後の消火、人命の救出と救助の訓練を積み上げることではないでしょうか。
 九・三防災訓練のように、市街戦を想定とか治安出動などという、軍事訓練を想定した石原知事の発言を受けて、本来の防災訓練をなおざりにした自衛隊中心の防災訓練を行うことに、私たちが厳しい批判的立場をとるのは当然です。
 マスコミも、「休日の都心、戦時色」「銀座上空に対戦車ヘリ」「迷彩服だらけの首都防災訓練」などと、批判的報道を一斉に行いました。
 日本共産党が打ち出した方針についていえば、憲法九条の完全実施に向けて、自衛隊問題での憲法違反の現実を段階的に解決をしていくというものです。
 憲法九条は、あくまで将来にわたって守り抜き、その憲法九条に一歩一歩接近させる方向で、政府や自民党などがねらう戦争法の発動や海外派兵の拡大など、九条のこれ以上のじゅうりんを許さず、軍縮に転じていくという段階から始まって、米軍との従属的な関係の解消、さらには、非同盟・中立の日本を実現し、道理ある平和外交を展開し、アジアの平和的安定の情勢が成熟する中で、国民の合意で自衛隊解消に向けて本格的に取り組むという方針です。
 憲法九条への完全実施への接近の過程での自衛隊の活用の問題についても、自衛隊が憲法違反の存在であるという認識には変わりありませんが、自衛隊が現実に存在する時期に、急迫不正の主権侵害が起こり、警察力だけでそれに対応できないケースや、大規模災害が起こり、消防力などでは対応できないケースが生まれた場合に、自衛隊を活用するということです。この立場をねじ曲げ、公党を誹謗する三原議員の発言は、到底許されません。(発言する者あり)石原知事もこの発言を受けて、日本共産党に対して、マヌーバーとか混乱が続いていると誹謗する発言を行ったことなども、同様、許されるものではありません。
 このことを厳しく指摘し、発言の撤回を求めるものであります。(発言する者多し)
 さて、少子化の打開を、国と民族の未来にかかわる重要課題、都政の緊急課題として明確に位置づけ、都民と力を合わせていくことは、二十一世紀の東京と日本の将来に対する私たちの責務です。
 我が党は、第二回定例会でこの問題を取り上げて、知事の見解をただしたのに対して、知事は、少子化問題について、都民的な議論の場を講じてみたいと答弁されました。私は、女性団体、経営者団体、中小企業、労働団体、専門家などによる少子化問題についての都民的な会議を早急に立ち上げ、率直な議論をし、総合的な対策を検討していくことが大事だと考えます。知事の答弁を求めます。
 同時に、大阪府は、複数の関係部局によるワーキンググループを立ち上げ、少子化対策推進指針の検討に着手しました。少子化対策に本気で取り組むには、産業、労働、教育、福祉、子育て支援などの各分野にわたる総合的な計画が必要です。都民の皆さんと設置する都民的な会議と同時に、その計画を推進する全庁的な独自の体制を整備し、少子化の現状や要因について調査、分析していく本格的な取り組みが必要です。お答えください。
 少子化対策では、女性も男性も、働くことと育児、家庭が両立しやすい環境づくりが重要です。そのために、安心して子どもを預けて働くことができる保育所の整備促進と質の充実は、避けて通ることはできません。
 ところが、都は、都加算事業の包括化、公私格差是正事業の抜本見直しなど、保育所への補助金を毎年のように削減をしています。その上、十一時間開所支援事業の補助金算定見直しを十月実施するとの方針が示され、現場からは、早朝や夕方のパート保育士を削減せざるを得なくなるとの声が広がっています。
 昨日の本会議では、十月実施は見送り、一月実施との答弁がありました。たとえ実施時期がわずかにずれようと、朝夕の不安になりがちな時間帯の保育士の削減は、子どもたちに与える影響は大きいのです。現行補助水準が維持できるよう再検討すべきではありませんか。答弁を求めます。
 東京都が、新設の保育園について、すべて国基準での認可を認めることにしたことも、重大な問題です。都基準は、例えばゼロ歳児には、健康管理のための保健婦または看護婦を、離乳食をつくるには調理士も配置するなど、不十分過ぎる国基準に上乗せし、保育内容を充実するために都が独自につくってきたものです。
 今、乳幼児期の育ち方、人間関係の結び方が大きな問題になっているとき、本来ならさらに充実させなくてはならないところを、保育内容が低下する方向へ大きくかじを切るなど、東京の子どもたちのよりよい成長に責任を持っているとは到底いえません。
 さらに、保育園に申請しながら入所できないでいる、都内に一万二千人もいる待機児の解消は、緊急の課題です。この子どもたちが安心をして保育園に入れるようにするためには、保育所の新設、増改築とあわせて、私の試算では、保育士だけでおよそ二千五百人の増員が必要となります。そのため、今後数年間の予算確保の見通しを明らかにし、待機児解消の具体的計画を明らかにするよう提案いたします。いかがでしょうか。
 都の王子労政事務所が管内の事業所について調査した結果では、育児休業制度のない事業所が半数に及びます。育児休業制度のある事業所のうち、休業期間中の賃金支給がある事業所は、わずか五%にすぎません。
 こうした実態の中、労働省は女性少年問題審議会で、仕事と家庭の両立支援策の検討をスタートさせました。十二月中旬を目途に結論をまとめ、育児休業法の改正案を次期通常国会に提出する予定とされています。
 杉並区の子育て状況実態調査でも、仕事と育児を両立するために必要な制度として、約六割の人が挙げたのが、配偶者の協力であり、職場の理解、協力体制でした。育児を行う労働者が、男女を問わず残業など時間外労働の免除を請求できる制度を初め、子どもの看護休暇、育児休業の取得促進策などが盛り込まれ、育児・介護休業法が仕事と家庭の両立を支援するものへと抜本的に改善されるよう、知事として、国に対して積極的に働きかけるよう求めるものです。
 同時に、国では、育児休業をとった場合の代替要員を確保するための助成金などの制度をつくりましたが、不十分なものです。
 一方、働く女性の割合が全国一といわれている高知県では、子育てや看護をするための制度を導入した会社には、補助金を支給することを始めました。やる気になれば、都でもやることは十分可能です。中小企業に対する休業期間中の賃金助成や代替職員配置のための支援など、都として育児休業取得促進事業を実施してはいかがでしょうか。お答えください。
 次に、中小建設業の振興について伺います。
 事業所数で五万二千社、六十万人以上の人が働く都内建設業は、長引く不況と消費税増税を引き金とした民需の冷え込み、さらには生活密着型公共事業の削減という二重三重の打撃を受け、相次いで倒産に追い込まれています。建設業の倒産が全産業に占める倒産の比率は二割を超え、群を抜いています。
 そもそも建設業は、東京の住宅やまちづくりに大きな役割を果たすとともに、国が進める産業構造転換のもとで、大企業のリストラや生産拠点の海外移転などで生まれる勤労者の受け皿としての役割を果たしてきました。ところが、国は、大手ゼネコンの救済には熱心でも、中小業者に対しては何らの対策も講ぜず、成り行きに任せるというひどい対応です。同じ建設業なのに、なぜ中小業者は見捨てられるのかという業者の声は切実です。都としての建設業の支援が急がれています。まず、都として、振興計画を策定することです。もともと建設業界は、前近代的な構造が残されている分野であるとともに、大企業との格差も広がる一方で、技術、経営能力など総合的で系統的な産業振興策が求められています。
 知事、都が、まず他の産業分野で策定されているような建設産業振興プランを策定することが第一歩と考えますが、見解を求めます。
 大企業など元請の横暴を規制することは、業者の切なる要望です。下請業者が改善を求めている指し値発注などの不法行為は、製造業であれば下請保護法によって当然保護されていますが、建設業では規制する仕組みがないために、親会社のいい値が押しつけられることがまかり通っています。
 下請代金の保証、中間ブローカーの排除など、下請企業を保護するための制度を確立するとともに、専門の窓口の設置と下請保護Gメンを配置することが急がれていますが、どうか、所見を求めます。
 元請や親会社の倒産に伴う連鎖倒産の対策も急がれています。ところが、救済制度としては、任意加入による倒産防止共済による貸し付けがあるだけで、元請の倒産などで、いきなり倒産に追い込まれる悲惨な事態が各地で起きています。東京都が関係業界にも呼びかけて、保険制度を設立することなども、建設業の近代化のために必要だと考えますが、都として対策を講ずるつもりはありませんか。答弁を求めます。
 次に、業者の仕事確保について、まず、東京都自身が実行できる問題の一つとして、公共事業を生活密着型に切りかえて、中小企業への発注を大幅に引き上げることを求めるものです。
 また、都が進めようとしている分離分割発注の廃止の方向は、大手ゼネコンに仕事場をわざわざつくろうとするものであり、中小業者は挙げて反対をしているものです。浪費的コストの見直しは当然ですが、公共事業の分離分割発注は、官公需法の精神に立って、むしろ拡充すべきであることを求めるものです。
 また、かねてから実現が望まれている建物倒壊を防ぐための木造個人住宅の耐震補強や耐火改造などは、防災対策上も急がれているものです。この施策は、高齢者世帯などに喜ばれるとともに、中小業者の仕事確保に役立つものです。町場の仕事を創出し、民需に役立つものとして事業化することを求めているものですが、答弁を求めます。
 最後に、杉並区内の玉川上水に沿って計画されている幹線道路放射五号計画について伺います。
 今、全国で、環境や住民の合意を無視して進めてきた大企業公共事業が、中止や再検討を余儀なくされる事態となっています。既存の計画であっても、環境や住民の意思を尊重し、中止を含む見直しを行っていくことは、当然の流れです。ところが、東京都は、玉川上水の環境破壊が必至で、住民合意も得ることができずに、三十年以上にわたって事実上凍結されてきた放射五号道路の杉並区間の事業化を一気に進めようとしているのです。
 そもそも玉川上水は、江戸時代の土木技術の粋を結集し造成された、世界に誇る文化的な遺産です。道路が計画されている地域は、杉並区内でも唯一暗渠を免れ、素掘りの状態がそのまま残された地域です。しかも、素掘りの水路によって豊かな植生が保全され、杉並区内だけでも二百種類を超える植物が確認され、その中には、ヤマドリゼンマイ、ノウルシなど、都が、保護上重要な野性生物種に指定している植物も発見され、自然の宝庫となっているのです。
 知事、こうした玉川上水の歴史的、自然的価値をどのように認識していますか。将来にわたって残していくべきと考えますが、お答えください。
 ところが、都が提案している三つの案は、どれも玉川上水の保全に逆行するものです。A案は、既存の都市計画決定のままで、玉川上水を上り線と下り線で五十メートル幅で挟み込む案であり、B案は、その幅を六十メートルにする案、C案に至っては、玉川上水を埋め立て、暗渠にし、その上に道路を通そうとするものです。しかも、この計画道路の自動車交通量は一日四万八千台で、青梅街道の杉並部分の一日交通量をはるかに上回るものです。これでは、振動や排気ガス、騒音などによって、玉川上水の素掘りののり面の崩落や動植物の生育に壊滅的影響を与えることは明らかです。
 都は、この事業に総合アセスメントの施行を適用し、住民の意見を聞いて三案から一案に絞ることで、環境や住民の声に配慮するかのように強調していますが、あくまで三案のどれかを選ぶもので、三案以外の選択や中止の選択はありません。
 そもそもCの埋立案は論外であり、A案もB案も基本的には既存の計画と同様のものにすぎず、結局総合アセスメントといっても、行き詰まった従来案を進めるだけのものでしかありません。こうした案だからこそ、杉並の山田区長も、AB案は難が多く、C案は好ましくないとして、それ以外の可能性の検討を求める意見書を東京都に提出しているのです。
 アメリカやEUの環境影響評価制度は、選択肢に「何もしない」が位置づけられていますが、本来、総合アセスメントというなら、計画執行が優先されるのではなく、環境保全のためには計画の中止を含む選択が保障されなければなりません。この際、総合アセスメントを計画の凍結中止を含め検討するものにしていくことを提案するものです。
 さらに、今、都に求められていることは、検討に当たって、住民の意見を真に尊重して今後の対応を判断する立場に立つことです。七月に行われた計画案と環境配慮書の説明会には五百人近い住民が集まり、都の計画に厳しい質問が相次ぎましたが、発言希望者を残しながら説明会は打ち切られました。都民の声を聞く会が予定をされていますが、定員はわずか二十名です。検討に当たっては、住民の意見が十分尊重され、反映されなければなりません。なぜ住民参加を保障しないのですか。お答えください。
 都自身の環境行政に反する開発という点でも重大です。都が発表した環境配慮書は、A案について、自動車排ガス、土壌の乾燥化等、生育環境が変化する可能性があると述べ、埋め立てて暗渠にするC案に至っては、植物群落も動物も当該区間ですべて消滅するとし、わずか一年前に都みずからが決定した歴史環境保全地域に至っては、杉並区域は廃止するとまで明記をしているのです。
 都民に遵守を義務づけながら、その指定に反するどころか指定の廃止を都が打ち出すことは、到底許されないことです。放射五号計画を撤回し、玉川上水の保全にこそ力を尽くすべきではありませんか。お答えください。
 二十一世紀を前にして、貴重な史跡や残された自然と緑は守ってほしい、これが区民、都民の声です。杉並区民はもちろん、都民全体としてもかけがえのない玉川上水を守るために、区民、都民の皆さんと力を合わせて努力をする決意を述べ、質問を終わります。(拍手)
   〔知事石原慎太郎君登壇〕

○知事(石原慎太郎君) 吉田信夫議員の一般質問にお答えいたします。
 まず、少子化対策についてでありますが、少子化の急速な進展は、社会の活力維持や日本の将来にとって重大な問題であると思います。長期的な視点に立って、社会保障、子どもの健全育成、医療、労働などの各分野を包含した総合的な取り組みを図ることが必要だと思います。
 前回お話しした議論の場として、どのような形態が考えられるか、早急に今後検討するつもりでございます。
 次いで、玉川上水の歴史的、自然的価値の認識についてでありますが、玉川上水は、江戸時代からの歴史的な土木遺構として、その価値が非常に高いものであります。また、武蔵野の面影を残す雑木林や、名勝小金井桜は、都民の貴重な財産であると思います。それを十分踏まえた計画を都としては練っているつもりでございます。
 なお、その他の質問については関係局長から答弁いたします。
   〔福祉局長高齢者施策推進室長兼務前川燿男君登壇〕

○福祉局長高齢者施策推進室長兼務(前川燿男君) 保育所について、二点の質問にお答えをいたします。
 まず、十一時間開所保育対策事業についてでございますが、保育所の開所時間については、十一時間を基本とし、その時間帯を自由に設定できることとなりました。
 今回の提案は、これに伴い、今までの補助内容と整合を図るための措置を講ずるものであり、事業の確実な定着を図るため、来年一月から実施することといたします。
 次に、保育所の入所待機児童についてでありますが、待機児童の実態は、基本的には地域によって需給の不均衡があること、また、年齢や保育時間等による保育内容のミスマッチがあることによるものと考えております。地域の実情に応じて、保育ニーズに的確にこたえていくのは、区市町村の役割でありますが、都としても、従来から各種の補助や定員の弾力化措置などを通じて、受け入れの拡大に努めてまいりました。
 待機児童解消に取り組む区市町村と連携しながら、対応を図ってまいります。
   〔労働経済局長浪越勝海君登壇〕

○労働経済局長(浪越勝海君) 三点のご質問にお答えいたします。
 まず、育児・介護休業法の改善に関する国への働きかけについてでございますが、都は、従来から国に対し、育児休業給付金の増額など、子育てと仕事との両立支援策の充実を働きかけてきたところでございます。
 お話のように、現在、国は、本年七月に仕事と家庭の両立支援対策に関する審議を女性少年問題審議会に付託し、十二月の建議を目途に審議を進めていると聞いております。今後、この審議の推移を見ながら対応してまいります。
 次に、育児休業の取得促進についてでございますが、育児休業をとりやすい環境づくりに向けて、都は、育児休業中の生活資金の融資や、すぐれた育児休業制度を導入して、その実績が顕著な企業の表彰などを実施しているところでございます。
 また、国では、企業が育児休業者の代替要員を確保する場合、その人件費を助成するなど各種の助成制度を設けています。
 今後とも、国の施策と相まって、育児休業制度の普及など、その取得促進への環境づくりに努めてまいります。
 最後に、建設産業振興プランについてでございますが、業界が、経済環境変化に対応して、直面する問題を克服し、新たな活路の開拓を図る場合、都は、活路開拓調査事業などにより、振興プランづくりを支援してきているところでございます。
 お話の多種多様な業態が含まれる建設業についても、業界が意欲を持って共通した課題を解決するため、みずから振興プランを策定する場合には、これまで同様、側面から支援してまいります。
   〔都市計画局長山下保博君登壇〕

○都市計画局長(山下保博君) 建設業界における下請保護についてでございますが、建設工事の下請取引につきましては、建設業法に基づき、下請契約における請負代金の設定や代金支払いの適正化に努めるよう、関係業界を指導してまいりました。
 また、元請・下請間の建設工事紛争に対して、調整の窓口を設けるとともに、必要に応じて立入調査を実施しております。今後とも、下請建設業者の保護に向けて鋭意取り組んでまいります。
 次に、建設業の連鎖倒産防止のための保険設立についてでございますが、我が国の建設業界は、経済が低迷する中で極めて厳しい経営環境に置かれており、国におきまして、現在、建設産業の再生と近代化を目指した検討が進められております。
 お尋ねの保険設立につきましては、費用負担などさまざまな問題があると聞いており、現時点では極めて困難であると認識しております。
 民間住宅の耐震補強についてでございますが、建築物の耐震性の確保は、震災対策上重要な課題と認識しております。耐震補強は、本来、その所有者等の責任において行われるべきであると考えておりますが、都といたしましては、耐震診断講習会の開催、耐震診断技術者の育成等の支援策を実施してきたところでございます。
 今後とも、民間建築物への助成等を行っている区市町村と連携し、耐震補強の促進を図るなど、建築物の耐震性の向上に努めてまいります。
 次に、最後でございますが、放射五号線の道路計画についてでございます。
 この道路は、区部と多摩地域を結ぶ重要な路線でございまして、今回、総合環境アセスメントを試行している区間は、唯一未整備となっている区間でございます。この区間を整備することによりまして、渋滞の著しい国道二〇号線などの混雑緩和とともに、周辺地域における居住環境の改善や防災性の向上など、多大な効果が期待されております。
 都といたしましては、玉川上水や沿道の環境に十分留意するとともに、総合アセスメントの試行手続に従い、試行審査会や都民の意見などを聞きながら、計画を進めていく所存でございます。
   〔財務局長木内征司君登壇〕

○財務局長(木内征司君) 中小企業への発注についてのお尋ねです。
 公共事業については、これまでも生活・福祉関連事業などを含め、事業の緊急性や必要性を見きわめながら、整備を進めてきたところでございます。
 また、これらの契約に当たりましても、分離分割発注や共同企業体方式の活用など、中小企業の受注機会の確保を基本としつつも、コスト縮減の観点を踏まえ、適切な対応を図るべく努めてまいったところでございます。
 今度とも、こうした観点に留意しつつ着実に公共事業の実施を図ってまいりたいと思います。
   〔環境局長中野英則君登壇〕

○環境局長(中野英則君) 総合環境アセスメント制度のあり方についてでありますが、この制度は、計画の立案段階で情報を公開し、都民の意見を聞きながら、計画がより環境に配慮したものになるよう調整していく仕組みでありまして、採用可能なものとして提出されました複数の計画案について、環境の側面から審査し、意見を述べるものであります。
 計画案の選定は、この手続の後、実施主体において、環境の側面に社会経済的な要素等を加えて総合的に判断して行われるものであります。
 次に、住民参加についてでありますが、試行中の制度においても、都民の意見を聞く機会として、環境配慮書に対する都民からの意見書の提出、試行審査会による都民の意見を聞く会の開催などを設けております。
 さらに、試行審査会の委員として三名の都民公募委員を委嘱し、都民の参加に十分配慮したものとしております。

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