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Tokyo Metropolitan Assembly

警察・消防委員会速記録第三号

令和二年三月十六日(月曜日)
第十一委員会室
午後一時開議
出席委員 十三名
委員長山内  晃君
副委員長中嶋 義雄君
副委員長石毛しげる君
理事西沢けいた君
理事吉原  修君
理事荒木ちはる君
石川 良一君
橘  正剛君
東村 邦浩君
増子ひろき君
尾崎 大介君
高島なおき君
大山とも子君

欠席委員 なし

出席説明員
警視庁警視総監斉藤  実君
総務部長安田 浩己君
警務部長下田 隆文君
交通部長坂口 拓也君
警備部長小島 裕史君
地域部長後藤 友二君
公安部長近藤 知尚君
刑事部長渡邊 国佳君
生活安全部長青木 樹哉君
組織犯罪対策部長猪原 誠司君
総務部参事官企画課長事務取扱長島 秋夫君
総務部会計課長高口 雅人君
東京消防庁消防総監安藤 俊雄君
次長兼オリンピック・パラリンピック競技大会対策本部長事務取扱清水 洋文君
理事兼警防部長事務取扱柏木 修一君
企画調整部長吉田 義実君
総務部長鈴木 浩永君
人事部長佐々木直人君
防災部長青木  浩君
救急部長森住 敏光君
予防部長山本  豊君
装備部長石川 義彦君
企画調整部企画課長市川 博三君
企画調整部財務課長西原 良徳君

本日の会議に付した事件
警視庁関係
予算の調査(質疑)
・第一号議案 令和二年度東京都一般会計予算中、歳出、繰越明許費、債務負担行為
警視庁所管分
付託議案の審査(質疑)
・第七十三号議案 警視庁職員の特殊勤務手当に関する条例の一部を改正する条例
・第七十四号議案 警視庁関係手数料条例の一部を改正する条例
・第七十五号議案 風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律施行条例の一部を改正する条例
東京消防庁関係
予算の調査(質疑)
・第一号議案 令和二年度東京都一般会計予算中、歳出、債務負担行為 東京消防庁所管分
・第百七号議案 令和二年度東京都一般会計補正予算(第二号)中、歳出 東京消防庁所管分
付託議案の審査(質疑)
・第七十六号議案 東京消防庁職員定数条例の一部を改正する条例
・第七十七号議案 東京消防庁職員の特殊勤務手当に関する条例の一部を改正する条例

○山内委員長 ただいまから警察・消防委員会を開会いたします。
 初めに、予算の調査について申し上げます。
 令和二年度予算については、予算特別委員会に付託をされておりますが、本委員会所管分について議長から調査依頼がありました。
 公文の写しはお手元に配布をしてあります。
 朗読は省略をいたします。

令和二年三月十三日
東京都議会議長 石川 良一
警察・消防委員長 山内  晃殿
   予算特別委員会付託議案の調査について(依頼)
 このことについて、三月十三日付けで予算特別委員長から調査依頼があったので、左記により貴委員会所管分について調査のうえ報告願います。
     記
1 調査範囲 別紙1のとおり
2 報告様式 別紙2のとおり
3 提出期限 三月十九日(木)午後五時

(別紙1)
警察・消防委員会
 第一号議案 令和二年度東京都一般会計予算中、歳出、繰越明許費、債務負担行為 警察・消防委員会所管分
 第百七号議案 令和二年度東京都一般会計補正予算(第二号)中、歳出 警察・消防委員会所管分

(別紙2省略)

○山内委員長 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、警視庁及び東京消防庁関係の予算の調査及び付託議案の審査を行います。
 これより警視庁関係に入ります。
 予算の調査及び付託議案の審査を行います。
 第一号議案、令和二年度東京都一般会計予算中、歳出、繰越明許費、債務負担行為、警視庁所管分及び第七十三号議案から第七十五号議案までを一括して議題といたします。
 本件につきましては、いずれも既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布をしてあります。
 資料について理事者の説明を求めます。

○安田総務部長 去る二月十八日に当委員会から要求のありました自転車ナビマーク、自転車ナビラインの整備計画と整備状況の推移、自転車専用通行帯の整備状況の推移、平成三十年に一部改正がなされた東京都青少年の健全な育成に関する条例における自画撮り被害として立件した検挙件数に関する資料につきましては、お手元の資料のとおりでございます。
 どうぞよろしくお願いを申し上げます。

○山内委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含めまして、これより本案に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○大山委員 きょうは、性暴力被害者への対応と職務質問について質疑します。
 まず、性暴力被害者への対応の問題です。
 本会議の一般質問で我が党の米倉都議が性犯罪、性暴力被害者への支援の充実について質問をいたしました。性暴力被害者が被害を訴え、捜査してほしいと思ったら、警察に行かなければなりません。それだけに、警視庁の対応は重要です。
 内閣府が三年ごとに行っている男女間における暴力に関する調査では、無理やり性交等をされた被害経験がある人が、二〇一一年度は七・七%、二〇一四年度は六・五%でした。この二回は女性だけです。二〇一七年度からは男女ともの調査になりまして、四・九%でしたが、女性だけだと七・八%になります。
 東京都の女性人口は約七百万人ですから、七・八%ですと、五十四万六千人にもなります。一方、警視庁の認知件数は二百十一件と、この五年間で一番多くはなっていますが、氷山の一角といえますが、どう認識していらっしゃいますか。

○渡邊刑事部長 お答えいたします。
 近年、強制性交等の認知件数は増加傾向にありまして、ご指摘の二百十一件、これは平成三十年でありますけれども、令和元年におきましては二百四十四件と増加傾向になっております。
 性犯罪の被害者は、精神的なダメージなどから被害申告をためらう場合も多く、被害が潜在化しやすい犯罪であるというふうに認識しております。当庁といたしましては、引き続き、被害者の希望される性別の警察官による事情聴取、さらには性犯罪被害者に対する相談体制の充実など、潜在化を防ぐための取り組みを推進してまいります。

○大山委員 潜在化しないように取り組む、これは重要だと思います。
 性暴力の被害経験がある方が女性で七・八%と先ほどいいましたけれども、ほぼ十三人に一人です。性暴力救援センター・東京が出しているガイドブック、性暴力被害者支援ブックには、性暴力は特別な人に起こる特別なことではありません、実は意外と身近で起こっているのですと書いてあるように、多くの方々が被害に遭っているわけです。
 大学一年のときに性暴力被害を受けた方は、消し去ることができない痛み、何年たっても思い出すたびに涙がこぼれると語りました。性暴力の被害者は、私が悪かったのかも、何々していればよかった、何々しなければよかったと、自身を責めてしまいがちです。加えて、他者からの無理解や心ない発言で二次被害を受けることも少なくありません。
 先ほどの性暴力被害者支援ブックには、性暴力は人権侵害です、なぜなら人間としての尊厳を脅かし、被害者の性的自己決定権を奪うからです、だから、いかなる環境下でも被害の責任は全て加害者にあります、そして、性暴力は心身への侵襲であり、安全感を奪い、人としての尊厳を踏みにじる行為です、そして、人々や世界への信頼を喪失させ、長く社会復帰を困難にさせ得るのですと書いています。
 だからこそ、寄り添った支援が求められています。
 被害に遭った方たちが警察署に被害届を出すというのはとても勇気の要ることです。先ほどと同じ調査では、無理やり性交等をされる被害に遭ったときに、警察に相談した人は、二〇一七年度の調査で、女性二・八%、男性八・七%で、警察に相談した人はごくわずかです。この状況、どう考えていらっしゃいますか。

○渡邊刑事部長 先ほど申し上げましたとおり、性犯罪は潜在化するケースが多いと認識しておりまして、被害に遭われた方が警察への届け出や相談がしやすい環境の整備が重要であると考えております。
 具体的には、警視庁ホームページなどにおきまして、二十四時間対応の性犯罪被害者相談電話として、短縮ダイヤルでありますシャープ八一〇三、略称でハートさんとも呼んでおりますけれども、こちらをお知らせしているほか、警察以外にも当庁と連携している相談先として、公益社団法人の被害者支援都民センター、あるいはNPO性暴力救援センター・東京といったところを紹介するなどいたしておりまして、今後とも、被害相談に係る環境整備を進めてまいりたいと思っております。

○大山委員 ぜひ環境整備を進めていっていただきたいと思います。
 一昨年十一月の事務事業質疑で、大賀刑事部長の、被害者の精神的負担を軽減するため、また被害の潜在化の防止を図るために、被害者の望む性別の警察官によって対応ができるように、本部や警察署の性犯罪捜査を担当する係への女性警察官の配置等の取り組みを推進しているところでございます、この答弁、非常に重要な答弁なんです。
 先ほども女性の警察官がとありましたけれども、NPO性暴力救援センター・東京の方は、警察に同行することもあります。一昨年の答弁のとおり、被害者が女性の警察官を希望すればそうしてくれていて、とてもいいです、こう話していらっしゃいました。そして、被害者に対して二次被害にならないようにとても上手に聞いてくれている方が多くなっている、こう話しておられました。しかし、警察官によっては、SNSで知り合ったんだろうなどといったり、横柄な対応であったりと、二次被害につながるような対応をする人も残念ながらいるとのことなんです。上手に聞いてくれる人はきっと教育を受けている人なんだなと思っていますと話してくれました。
 被害者が二次被害に遭わないように、全ての警察官に教育、研修を徹底することが必要なのではないでしょうか。

○渡邊刑事部長 性犯罪被害者からの相談に当たる警察官は、被害者が負われた精神的負担の軽減、あるいは二次被害の防止に十分留意して、適切に対応することが必要であると認識しております。
 警視庁におきましては、全ての警察官が被害者の心情を正しく理解し、必要な場合には適切に対応できるよう、まず採用時の初任教養のほか、捜査員への登用予定あるいは既に登用された警察官に対する講習、さらには、性犯罪の捜査や被害者支援に専門に従事する女性警察官を含む警察官に対する研修などにおきまして、犯罪被害者支援、あるいは性犯罪捜査要領等の講義をカリキュラムに組み込んで実施してきております。
 今後とも、すべからく性犯罪被害相談に当たる警察官が適切に対応できるよう、こうした研修等を徹底してまいります。

○大山委員 研修を受け、適切に対応できる警察官が多くなってきているということは重要です。
 同時に、いまだに一部には二次被害を生むような対応もあるということは真摯に受けとめていただきたいと思います。警察に行って初めて出会う警察官が適切に対応できるかどうかというのはとても重要なことだからです。ぜひ、誰もが適切に対応できるようにしていただきたいと思います。
 もう一つ重大なことがあります。被害届のことです。被害者が被害届を出そうとしたときは、受理しなければならないということでいいんですよね。

○渡邊刑事部長 被害届の受理に関しましては、犯罪捜査規範第六十一条第一項にございますけれども、ここには、警察官は犯罪による被害の届け出をする者があったときは、その届け出に係る事件が管轄区域の事件であるかどうかを問わず、これを受理しなければならないと規定しております。被害の届け出がなされれば、この規定にのっとって対応することとなります。

○大山委員 ご答弁のとおり、被害届が出されたら受理しなければならないということですね。
 ところが、性暴力の被害に遭った方が被害届を出したいといったとき、事件性がないとか、同意したんじゃないのとか、SNSで知り合った相手の家に行ったんでしょうとか、うそをついているんじゃないんですかなどといって、被害届をすぐに受け取ってくれないというケースが少なからずあります。このような対応について、どう認識していらっしゃいますか。

○渡邊刑事部長 性犯罪被害の届け出がなされた場合には、先ほども申し上げましたけれども、犯罪捜査規範にのっとって対応することとなります。
 一般論になりますけれども、性犯罪は、その事案の性質上、被害申告を受けた警察におきましては、被害者の受けられたダメージに配慮しつつも、被害者から事情をできるだけ正確にお聞きをしたり、あるいは迅速な証拠収集にご協力いただくといったことが必要になります。
 いずれにいたしましても、こうした対応は被害者の心情に十分留意しつつ、適切に行われなければならないものでありまして、必要な指導を徹底してまいります。

○大山委員 被害届を出すこと自体、被害者は本当に勇気が要ることです。思い切って警察に行って被害届を出そうとしているのに、なかなか受理してくれないということは、せっかく勇気を振り絞って行ったのに、さらに本人を傷つけるということになります。
 被害届を受理してもらわなかったら、捜査もしてもらえません。犯罪捜査規範にのっとって、当たり前に被害届を速やかに受理していただくよう要望しておきます。
 性被害を受けたあなたが悪いのではない、性暴力は許さないと、世界中にミー・ツー、ウイズ・ユーの運動が広がっています。やっと性暴力被害者が勇気を持って一歩を踏み出し始めました。その勇気を応援する立場で、より一層力を尽くしていただきたいということを求めて、次の質問に移ります。
 私のところにもよく来る相談が、職務質問に関することなんです。かばんの中を見せなさいといわれて見せたのに、しつこく質問をしてくるとか、一人の人が二回も三回も職務質問されて、どうしてこんなに聞かれるのかと怒っていたりしています。
 警察官に何か聞かれるということは疑われているということですから、余り気持ちのいいものではありません。
 職務質問の目的とその効果は何でしょうか。具体的に示してください。

○後藤地域部長 警察官による職務質問は、警察法第二条に定める警察の責務を達成することを目的に、警察官職務執行法第二条に基づき行っております。
 その効果につきましては、街頭活動に従事する警察官が、薬物事犯や刃物所持事犯の多くを職務質問によって検挙しておりますほか、依然として被害のやまない特殊詐欺におきましても、受け子や出し子といった被疑者を職務質問によって検挙し、犯行グループの解明や被害の未然防止につなげております。

○大山委員 薬物事犯や刃物所持事犯の多くを職務質問によって検挙しているとおっしゃるわけなんですけれども、相談の中には、建設業者の方で、現場から帰るときに、車をとめられて職務質問されました。建設業者の、現場からの帰り道ですから、当然、ハンマーも、のこぎりも、レンチなども、そういう工具をたくさん車に乗せているわけですよ。その中にはもちろん刃物もあるわけですね。建設業者の方が工具を車に乗せていたからと職務質問されたら、もうかないません。
 職務質問について苦情などが寄せられていると思いますけれども、その件数と主な内容をお願いします。

○安田総務部長 東京都公安委員会及び警視庁に寄せられました職務質問に関する苦情の件数につきましては、平成二十九年は百七十三件、平成三十年は百五十九件、令和元年は百二十三件であります。
 主な内容につきましては、拒否しても応じるよう求められたとするものや、警察官の言動が横柄であったとするものなどでございます。

○大山委員 苦情、私のところにも寄せられているのと大体同じなんですけど、執拗に求められたというのはよく聞きます。かばんの中を見せてといわれて見せて、特に何もなくても、なかなか解放してくれなかったということなどです。
 先ほど、職務質問の根拠法令は、警察官職務執行法第二条とのことでした。一項で、警察官は、異常な挙動その他周囲の事情から合理的に判断して、何らかの犯罪を犯し、もしくは犯そうとしていると疑うに足りる相当な理由のある者または既に行われた犯罪について、もしくは犯罪が行われようとしていることについて知っていると認められる者を停止させて質問することができるとなっています。
 あくまでも質問することができるということですから、強制することはできません。
 全ての方が苦情をいってくるわけではありませんから、先ほどの苦情の数、百七十三件、百五十九件、百二十三件というのはごく一部だと思います。くれぐれも人権侵害にならないように、強制にならないようにしていただきたいということを求めて、終わります。

○山内委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑は、いずれもこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○山内委員長 異議なしと認め、予算案及び付託議案に対する質疑は終了いたしました。
 以上で警視庁関係を終わります。

○山内委員長 これより東京消防庁関係に入ります。
 予算の調査及び付託議案の審査を行います。
 第一号議案、令和二年度東京都一般会計予算中、歳出、債務負担行為、東京消防庁所管分、第七十六号議案、第七十七号議案及び第百七号議案、令和二年度東京都一般会計補正予算(第二号)中、歳出、東京消防庁所管分を一括して議題といたします。
 本案につきましては、いずれも既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布をしてあります。
 資料について理事者の説明を求めます。

○森住救急部長 それでは、資料の説明をいたします。
 表紙をおめくりください。初めに、資料1、救急活動時間、過去五年についてです。
 こちらは、平成二十七年から令和元年までの過去五年分を、それぞれ各項目の平均値をあらわしております。
 表上段の用語の解説をいたします。
 左側、出場から現着とは、救急隊が消防署所を出場してから救急事故の現場に到着するまでの時間、次に、現着から現発とは、救急隊が救急事故の現場に到着してから病院に向けて出発するまでの時間、右側、現発から病着とは、救急事故の現場を出発してから病院に到着するまでの時間でございます。
 令和元年中の速報値をごらんください。
 出場から現着まで六分三十五秒、現着から現発まで二十一分〇五秒、現発から病着まで十分二十二秒となっており、いずれの項目も平成二十七年と比較して短縮しております。
 次のページへお進みください。資料2、消防署所数と救急資格者数等の推移、過去十年についてご説明いたします。
 こちらは、平成二十二年から令和元年まで十年間の推移を各年四月一日現在であらわしております。
 表の一番右側、令和元年の欄をごらんください。
 上から順に、消防署所数は二百九十二、そのうち救急隊が配置されている署所数は二百四十一、救急隊数は十年間で二十八隊ふえ、二百五十九隊となっております。また、救急資格者数は六千八百九十七人、救急救命士は毎年増強し、十年間で八百三十五人ふえ、二千五百七十七人となっております。全ての救急隊に救急救命士が配置されております。
 次のページへ進みます。最後に、資料3、救急隊数と救急資格者数、消防署別過去五年についてご説明いたします。
 こちらは、平成二十七年から令和元年まで、各年四月一日現在における救急隊数と救急資格者数を消防署別にあらわしております。
 以上で資料説明を終わります。

○山内委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含めまして、これより本案に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○大山委員 まずは、救急隊のことです。
 今ご説明いただいた救急活動時間、過去五年間を見ますと、令和元年ですと、速報値で六分三十五秒ということになっています。この間、救急車の現地への到着時間を短縮するために努力されてきました。都内のどこでも、なるべく早く駆けつけることができるようにすることが重要だということです。
 資料1で、六分三十五秒と縮まったこと、これは本当に重要です。これは平均の時間ですよね。ですから、最長の時間と最短の時間というのはどうなっているでしょうか。

○森住救急部長 救急活動時間は分単位の記録になっております。令和元年の速報値では、出場から現場到着までの最短時間は消防署への駆けつけなどによる零分で、最長時間は七十一分となっております。

○大山委員 出場して現場に到着するまでに七十一分というのはびっくりです。救急搬送を必要とした方が大丈夫だったんだろうかと心配するわけですけれども、最長時間の七十一分というのはどのようなケースなんでしょう。そして、原因は何だったんでしょうか。

○森住救急部長 救急隊の到着まで七十一分の時間を要した事案は、令和元年九月九日に発生しております。当日は最高気温三十六・二度、平均湿度七九%を記録し、高温多湿により救急要請が多く、周囲の救急隊が出場中の状況であり、現場までの距離が二十六・六キロメートルと遠距離でありました。さらに、非常に強い令和元年房総半島台風の通過により首都圏の鉄道で計画運休が実施され、道路の交通状況にも大きな影響を及ぼしたものと考えられます。

○大山委員 昨年の台風十五号のときのことだということですね。救急要請が多くて、近所の救急車が出払っていた。しかも、道路も混んでいたということですね。二十六・六キロってどれぐらいなのかなと調べてみました。そうしたら、都庁から西武遊園地までちょうど二十六・六キロでした。つまり、同時に多数の救急車が必要なとき、また交通状況なども影響するということですね。
 消防庁では、出場から現着の目標時間が七分と聞いていますが、十五分以上かかっているケースというのはどれぐらいあるんでしょう。

○森住救急部長 令和元年の速報値で十五分以上かかっているものは二万五千四百七十五件となっており、救急搬送件数全体の三・五%です。

○大山委員 三・五%でも二万五千四百七十五件ですから、いかに救急搬送が多いのか、ご苦労されているかと思います。
 しかし、一人一人の命を救うということでは、私がいうまでもないことですが、除細動までの時間が一分おくれるごとに救命率が七%から一〇%低下するといわれているだけに、一刻も早く現地に到着することが必要だと思っています。
 この間、現地に到着する時間を短くしようという努力がされてきています。なるべく近くに救急車を配置、配備しておくことが有効であるとして、新宿駅近くなどにも配置していただいていますけれども、引き続き、配置場所、待機場所を多くすることは重要なことだと思いますけれども、今後どのように進めていくんでしょうか。

○吉田企画調整部長 救急隊の整備につきましては、救急需要等を勘案して行ってまいりました。さらに、曜日や時間帯により救急需要が増大するエリアに対しましては、平成二十八年から救急機動部隊を整備し運用しております。
 今後とも、計画的な救急隊の増隊を行うとともに、救急需要に応じた効率的な配置、運用に努めてまいります。

○大山委員 ぜひ、引き続き短縮できるようにということでよろしくお願いします。
 二つ目ですけれども、健康で働き続けられる消防庁にということで質問したいと思います。
 定年以外の退職者で、この五年間の亡くなった、いわゆる現職死亡の職員数を出してもらいました。率直にショックだったんですけれども、二〇一四年が六人、二〇一五年が十二人、一六年が九人、一七年が十一人、一八年が十三人で、五年間で在職死亡者が合計五十一人に上っています。そのうち自殺が十五人です。自殺死亡率は人口十万人当たりの自殺者数をいいます。三人だった二〇一四年は一五・八、一五年は一五・七、二〇一六年は一五・六、四人だった二〇一七年は二一・〇、二人だった一八年は一〇・四です。
 比較しようと思って、知事部局の状況を聞きました。職員数約二万五千人で、年間二人、ゼロ、それから一人ということですから、自殺率は多くても八・〇です。知事部局と比べると倍以上の自殺率といえます。現職での自殺者の人数について、消防庁はどう受けとめていらっしゃいますか。

○佐々木人事部長 平成三十年の都内の自殺死亡率は一五・二に対しまして、東京消防庁では一〇・四と低くなっております。
 しかしながら、職員の自殺は家族及び職場に大きな影響を与えることから、職員の自殺を防止することが重要であると認識しております。

○大山委員 二〇一八年度は、都内の自殺死亡率が一五・二、消防庁一〇・四だから、消防庁は低いんだ、そういいますけれども、その前の年は二一・〇ですよ。しかも、都内の自殺者というのは、さまざまな年齢、子供から高齢者までいるわけです。だから私は、同じ東京都の職員、知事部局と比較したんです。なるべく数字を低く見せようなどということではなくて、事実を直視すべきだと思います。
 一人一人の命の重さを考えるとき、現職の職員が自殺をするという原因が何だったのか、調査をして、改善するべきところがあれば改善していくことが必要だと思いますけれども、いかがですか。

○佐々木人事部長 一般に、自殺の原因は、家庭問題、健康問題、経済生活問題、勤務問題など多岐にわたり、本人が死亡した状況では原因を特定することは困難であります。
 このように、自殺には多様かつ複合的な原因及び背景があると考えられることから、職場内外に相談窓口を設置して、職員がさまざまな悩みを相談できる環境を整備しております。

○大山委員 現職で自殺をすること、それが毎年ある、まれではない、そういう状況であるだけに、本当に重く受けとめなければならないことだと思います。一般論ではなくて、亡くなった一人一人と向き合って、原因や背景を把握することに努力をして、今後に生かしていただきたいと思います。
 もう一つ気になるのが、定年以外での退職者が増加傾向になっていることです。
 理由が一身上の都合ということで一くくりになっていますけれども、二〇一四年が百三人、一五年が百二十四人、一六年が百三十二人、一七年が百二十二人、一八年が百四十人、そして、今年度は年度末見込みで百九十五人にも上ります。
 消防庁の職員は、消防学校へまず入校して、卒業後も日々の訓練を怠らずに、それぞれの技能を向上させています。熟練することが非常に重要な職種であるだけに、継続して働ける、中途退職をなるべく少なくすることが重要です。
 にもかかわらず、定年前に退職する職員が増加傾向になっているということについて、どうして増加傾向になっているのか、その原因について消防庁はどう考えていらっしゃるんでしょうか。

○佐々木人事部長 定年以外の退職者数が増加しているのは、二十代の職員の退職が増加していることが原因と認識しており、組織が発展していくためには、若年層職員が将来への展望を持ち、職務能力を向上できる環境づくりが重要であります。
 このことから、先ほどの職場内外の相談窓口に加え、若手に特化した相談窓口を設置して相談に応じております。

○大山委員 二十代の職員の退職者が増加しているということですね。今年度の数字をいただきましたが、確かに百九十五人の中途退職者のうち百五十一人、何と七七%が二十代です。これは極めて重大な問題です。後進の育成に関与し始める時期の職員も多数退職しているんじゃないでしょうか。
 ところで、若手相談窓口というのは、どこに設置して、どのぐらいの利用があるんでしょう。

○佐々木人事部長 若手職員の相談窓口は、本庁、消防署、外部機関に設置しております。
 さらに、相談体制を強化するため、平成二十九年十月から若手職員専用電話相談窓口を設置しております。
 若手職員の相談状況は年間四百件程度であります。

○大山委員 相談は年間四百件程度はあるんですと。
 二十代の退職者の理由なんですけれども、多い順に三つ挙げるとすると、どうなるでしょう。また、三十代以降の中途退職者の理由も同様にお願いします。

○佐々木人事部長 退職の詳細な理由につきましては報告を求めていませんので、統計上は不明ですが、二十代については出身地等の消防本部への転職が多いと認識しております。

○大山委員 出身地の消防本部への転職が多いということなんですけれども、統計上は不明であるということなんですね。中途退職者をなるべく出さない、働き続けることができる職場に改善するための対策が欠かせません。
 消防庁は、毎年定数がふえても、実人員が今年度も四月一日時点で二百六十七人も不足していました。毎年新人をコンスタントに採用するということは必要ですし、やらなければならないことです。
 同時に、熟練して、先輩として後進の育成をする役割になるような職員がこんなに大量に退職していくということでは、消防としての全体のレベルを向上させていくという点からいっても大きな損失だといわなければなりません。原因の究明と対応策を検討することを強く求めておきます。
 あと、パワーハラスメントの問題、これは消防の分野で全国的に問題になっています。山口県では、パワハラを告発して、消防署員が自殺までしています。
 消防庁には、服務監察課という部署があります。東京消防庁監察規程によりますと、監察の目的として、その二条で、監察は、東京消防庁職員の服務規律の実態を把握するとともに有害な諸要因を探求し、もって厳正な規律を確保するための改善施策を推進することを目的とするとなっています。つまり、服務規律を守っているかを把握する役割です。それは処分を伴います。
 私のところに、現職の消防署員から相談がありました。その職員は、服務監察課から突然呼び出されて聴取を受けました。監察官は、パワーハラスメントがあったと一方的に決めつけて、威圧的な質問を繰り返したとのことでした。その後、心身に異常を感じ、クリニックを受診して、適応障害の診断を受け、現在も病気休職中です。
 監察官が、消防署職員に対して、パワーハラスメント行為があったと一方的に決めつけて威圧的な質問を繰り返すなどして、強い心労を与えたんです。このような服務監察課の聴取自体がパワーハラスメントといわなければならないのではないでしょうか。

○佐々木人事部長 監察官の聴取は、事故等の真相を究明し、厳正な服務規律を確保するため、関係ある職員から事情聴取をするもので、監察規程に基づき適正に実施しており、パワーハラスメントには当たらないと認識しております。

○大山委員 威圧的な聴取を受けたという相談は、この方だけではありません。
 聴取を受けたことのある職員は、立場が被害者側であるにもかかわらず、調べもせずに虚偽報告で処分すると一方的に強い口調でいわれたという方、また、パワハラをしていない職員に対して何度も聴取を行い、初めはやっていないと正直にいっていましたけれども、何度も高圧的に聴取を行って精神的に参ってしまい、最終的に、もうどうにでもしてください、こう追い詰められたケースもあります。依願退職の書類を目の前に出して、署名しろ、とにかくやめろとの一点張りなどの声が寄せられています。
 監察官は、事情聴取する相手に対して、調査の手順や見通しなどを説明しないことや、ましてや威圧的な態度、言動などがあってはならないと考えますが、いかがですか。

○佐々木人事部長 監察規程に基づき、適正に事情聴取を行っております。

○大山委員 適正に事情聴取をしていれば、こんな問題は出てこないのではないでしょうか。
 都民の命を守ろうと志して消防庁に就職した多くの職員の力が発揮できるような消防庁であってほしい、そう思っています。
 だからこそ、自殺する職員が多いこと、それだとか、中途退職者が増加していること、服務監察のあり方など、真摯に向き合っていただきたいということを求めて、終わりにします。

○山内委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑は、いずれもこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○山内委員長 異議なしと認め、予算案及び付託議案に対する質疑は終了いたしました。
 以上で東京消防庁関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を終了いたします。
   午後一時四十五分散会

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