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Tokyo Metropolitan Assembly

警察・消防委員会速記録第十一号

平成三十年十一月二十八日(水曜日)
第十一委員会室
午後一時開議
出席委員 十一名
委員長石毛しげる君
副委員長橘  正剛君
副委員長山内  晃君
理事細谷しょうこ君
理事山口  拓君
理事吉原  修君
東村 邦浩君
中嶋 義雄君
増子ひろき君
大津ひろ子君
大山とも子君

欠席委員 二名

出席説明員
警視庁警視総監三浦 正充君
総務部長池田 克史君
警務部長筋 伊知朗君
交通部長田中 俊恵君
警備部長下田 隆文君
地域部長中川  司君
公安部長近藤 知尚君
刑事部長大賀 眞一君
生活安全部長市村  諭君
組織犯罪対策部長森内  彰君
総務部参事官企画課長事務取扱宮橋 圭祐君
総務部会計課長上野 良夫君
東京消防庁消防総監村上 研一君
次長安藤 俊雄君
理事兼警防部長事務取扱松井 晶範君
企画調整部長清水 洋文君
総務部長柏木 修一君
人事部長佐々木直人君
防災部長鈴木 浩永君
救急部長森住 敏光君
予防部長山本  豊君
装備部長阿出川 悟君
企画調整部企画課長川田  進君
企画調整部財務課長西原 良徳君

本日の会議に付した事件
警視庁関係
事務事業について(質疑)
第四回定例会提出予定案件について(説明)
・警視庁の設置に関する条例の一部を改正する条例
・警視庁志村警察署庁舎(三十)改築工事請負契約
陳情の審査
(1)三〇第五八号 警視庁が保管する犯罪者等の個人情報を犯罪被害者等に開示する制度を求める陳情
東京消防庁関係
事務事業について(質疑)
第四回定例会提出予定案件について(説明)
・火災予防条例の一部を改正する条例

○石毛委員長 ただいまから警察・消防委員会を開会いたします。
 初めに、会期中の委員会日程について申し上げます。
 お手元配布の日程のとおり、理事会におきまして申し合わせしましたので、ご了承願います。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、警視庁及び東京消防庁関係の事務事業に対する質疑及び第四回定例会に提出を予定されております案件の説明聴取並びに警視庁関係の陳情の審査を行います。
 なお、本日は、事務事業につきましては、質疑を終了まで行い、提出予定案件につきましては、説明を聴取し、資料要求をすることにとどめ、質疑は会期中の委員会で行いますので、ご了承願います。
 これより警視庁関係に入ります。
 初めに、事務事業に対する質疑を行います。
 本件については、既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 資料について理事者の説明を求めます。

○池田総務部長 去る十一月十五日に当委員会から要求のありました信号機関連資料、都内七十歳以上の免許証自主返納者数の推移、年齢階層別交通事故件数の推移につきましては、お手元の資料のとおりでございます。よろしくお願いいたします。

○石毛委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含め、これより本件に対する質疑を行います。
 発言をお願いします。

○大山委員 私は、高齢者の運転免許のこと、それから信号のこと、特殊詐欺対策のこと、そして性暴力被害者への支援ということで質疑していきたいと思います。
 まず高齢者の運転免許ですけれども、高齢者の痛ましい交通事故のニュースが多く報道されています。高齢者の交通事故は、高齢者本人が死亡するケースも多くて、警視庁のホームページでは、高齢者の平成二十九年度中の死者数は六十三人で、都内の交通事故による死者数百六十四人の三八・四%を占めております。約四割近くが高齢者の死者ということです。
 高齢者の運転免許保有率が上昇し、高齢ドライバー激増時代になっています。それに伴って、高齢者が加害者になる事故も確実にふえてきています。超高齢社会に伴う新たな課題として、高齢者の事故を減少させていく対策の充実が急がれます。
 まず伺いますけれども、七十歳から七十五歳未満の高齢者講習も、七十五歳以上の認知機能検査と高齢者講習は教習所で実施していますけれども、混んでいて予約をとるのが大変です。昨年もことしも、現役で自営業をしている方から困ったという相談がありました。
 今後ますます高齢者人口はふえるのですから、講習場所をふやすことや、講習する側の人員をふやすことが不可欠です。今後、短期的、長期的にどうふやしていくんでしょうか。

○田中交通部長 警視庁では、受検、受講待ちを緩和するため、平成三十一年一月から鮫洲運転免許試験場と府中運転免許試験場において認知機能検査を実施する予定であります。
 なお、各教習所に対しては、認知機能検査の負担軽減に伴い、高齢者講習の受講人員枠の拡大についての申し入れを行うなどの対策をとってまいります。

○大山委員 人口推計で見ますと、都内の七十五歳以上の人口は、二〇一五年には約百四十七万人でした。二〇二五年には百九十五万人、二〇三五年には約百九十七万人ですから、二〇一五年と比べると一・三倍になります。
 資料で出していただいた都内七十歳以上の運転免許保有者数も着実にふえています。これらにどう対応するのか、中長期的にどうするのかが課題となります。
 高齢者は認知機能の低下もありますけれども、身体的にどうしても若いときと同じようには動かなくなります。高齢者が運転することをやめるには、心情的にも大きなハードルがあります。今まで運転してきた自信、車がないと行動範囲が極めて限定される、自分の能力の低下を認めたくない。
 卑近な例で申しわけありませんけれども、私の父も事故も起こしたことがないし、こすったこともないという人だったんですけれども、八十歳を超えたころから車をこすってくると、同居していた姉が心配し始めました。もう運転はやめた方がいいと何度も何度も、やっとの思いで説得して、大丈夫、大丈夫と全然聞かなかったんですけれども、やっと免許を返上したということもありました。幾ら本人は自信があっても、凶器になってしまうというのが車です。
 高齢者の免許返納について、警視庁としてどのような取り組みをしているんでしょうか。

○田中交通部長 警視庁では、ホームページへの掲載やチラシの配布のほか、交通安全運動等の機会を通じて広報啓発するとともに、高齢運転者とその家族の相談窓口として、運転免許試験場と各警察署に高齢運転者相談窓口を設置し、免許の自主返納の促進とあわせ、加齢に伴う身体機能の変化を踏まえた安全運転指導などを実施しております。

○大山委員 広報啓発と相談、加齢に伴う身体機能の変化を踏まえた安全運転指導などということですね。
 高齢者が自主的に返納しようというときに、移動手段がなくなってしまうことは重大です。全国的にもタクシー運賃を補助したり、コミュニティバスを整備したり、事前に申し込むデマンド交通システムだとか、それから、それぞれの地域に合わせて工夫しています。
 東京でも、コミュニティバス路線を充実させることなどを初め、移動手段の確保について、これは警視庁だけでできる話でもないので、警視庁だけでなく、福祉保健局を初め、他局とも協力して、自主返納しやすい環境をつくることが不可欠ですけれども、どうでしょうか。

○田中交通部長 警視庁では、コミュニティバスを初めとする地域公共交通網の運賃の割引や路線の拡大等について関係機関に働きかけを行っております。
 引き続き、関係機関と連携し、運転免許を自主返納しやすい環境の整備に努めてまいります。

○大山委員 答弁されたように、コミュニティバスの路線拡大や割引など、区市町村への補助の拡大を初め、東京都が果たす役割は大きいものがあります。運転免許証を自主返納したことによって、ひきこもりになってしまうケースなどもあります。外出しないことによって介護が必要になってしまうことなどないように、福祉保健局を初め、他局とも協力して進めていっていただきたいと思います。
 高齢ドライバーの逆走が大きなニュースになります。高速道路以外でも歩道に車両が進入できないように道路の構造を改良するとか、交通量が多くて右折が困難な交差点には右折信号機をつけるなど、道路インフラ側の工夫で防げる事故は数多く存在するといわれています。
 交通管理者として道路を点検し、改善する必要があるところは対応する必要があると思いますけれども、いかがですか。

○田中交通部長 警視庁では、安全で快適な交通社会の実現に向け、道路管理者等と連携を図りながら、道路上の危険箇所を点検し、交差点改良や交通実態に応じた交通規制の実施など、必要な交通安全対策を講じております。
 今後とも、高齢運転者や地域住民等の視点に立った道路交通環境の改善に努めてまいります。

○大山委員 引き続きということなんですけれども、正面衝突に関しては、カーブと直線部を合わせて死亡に至った事故全体の約半数が逆走を含めた右側通行による事故であり、非高齢者の一・六倍も発生しています。高齢者がわかりやすい標識や道路構造は、高齢者以外の人たちにとってもわかりやすいものとなることは確実です。道路管理者と協力して改善していってください。
 熊本県では、二〇一五年二月から運転免許センターにベテラン女性看護師が配置されています。主たる任務は運転免許の自主返納を促すと同時に、運転断念後の生活、移動や生きがいについてのカウンセリングを行うことです。大いに効果を上げていて、全国から注目を浴びているとのことです。
 自立の象徴でもある運転を断念することは、高齢者にとって、みずからの尊厳にかかわるものだといわれています。他県でもベテラン看護師を配置する県がふえています。これらに学び、警視庁でも検討することが求められますが、いかがでしょうか。

○田中交通部長 警視庁では、平成二十九年三月の改正道路交通法の施行に伴い、同年四月から運転免許本部に看護師資格を有する女性保健師二名を配置しており、ご家族を含めた方からの運転免許の自主返納に関する相談や認知症等の病気の症状が運転に与える影響などについて、医療系の専門知識を生かして相談に対応しております。

○大山委員 熊本県でも、当初の狙いは認知症など意識障害を起こす病気による交通事故を防ぐことであり、県警職員だけでは病状把握に限界があるために、医療専門知識を持つ看護師が配置されました。
 看護師は、ドライバーや家族からの信頼が厚いそうです。運転断念後の生活、移動手段や生きがいなどについて、地域に密着しながらともに考えるということなんです。やはりこれ、地域に密着しながらというのは重要だと思っています。
 神奈川県警は高齢者の運転支援のため、リハビリ専門家の作業療法士を全国で初めて運転免許センターに配置することを決めました。
 警視庁が、先ほどご答弁されたように、鮫洲の運転免許本部に保健師二名を配置したことは重要です。高齢ドライバーの増加に見合う体制にしていくことが今後求められていると思います。運転免許本部だけでなく、配置する場所と保健師もふやす。それから、ふやして拡充していくこと。また、先ほど申し上げました作業療法士の配置についても検討することを求めておきます。
 交通関係でもう一つ、信号機の非常用電源装置のことです。
 ことしは、もう災害が相次いで、北海道ではブラックアウトが続いて大変な状況だったわけですけれども、九月には国分寺市、小平市、東村山市など約六万七千五百軒で停電が発生して、西武新宿線も遅延しました。信号機も消えて、交差点では警察官が交通整理をしている様子が報道されていました。
 停電すると信号機が消えてしまいますけれども、非常用電源装置が設置されている信号機なら点灯することができます。
 東京都内の非常用電源装置が整備されている信号機は、幾つあるんでしょうか。

○田中交通部長 平成三十年三月末現在の信号機用非常用電源設備の整備数は二千百三十八カ所となっており、さらに本年度中に二百七十二カ所を整備する予定となっております。

○大山委員 三十年の三月末で二千百三十八カ所。で、今年度中に二百七十二カ所ですから、合計すると二千四百十カ所です。
 昨年末の信号機設置数は一万五千七百八十五カ所ですから、設置率は約一五%。残りは一万三千三百七十五カ所もあります。
 信号が消えないというのは大変重要なことだと思いますけれども、信号機の非常用電源装置の評価と今後の計画はどうなっているでしょう。

○田中交通部長 信号機用非常用電源設備は、信号滅灯に伴う交通混乱を回避する上で非常に有効な装置と認識しており、来年度以降も交通量の多い交差点を重点に整備を促進してまいります。

○大山委員 ぜひ積極的に進めていっていただきたいということを要望しておきます。
 次は、特殊詐欺対策なんですけれども、オレオレ詐欺、架空請求詐欺、融資保証金詐欺、還付金詐欺を初め、特殊詐欺の認知件数と被害額は、二〇一三年から一六年までは減少傾向で推移していましたけれども、二〇一七年の特殊詐欺認知件数は三千五百十件、被害額は約七十九億八千万円と、いずれも前年を大きく上回って被害が急増しています。主には高齢者が狙われています。
 警視庁は特殊詐欺対策をやっていると思うんですけども、どう対応しているんでしょうか。特殊詐欺対策についてどう対応しているんでしょうか。

○市村生活安全部長 昼間に在宅して固定電話に出る可能性のある高齢者に対し、留守番電話機能を設定することや、自動通話録音機を設置する、犯人からの電話に出ないための対策、携帯電話で通話をしながらATMを利用する方に対して声かけを行う無人ATM対策、コンビニエンスストアで電子マネーを購入する方などに対して注意喚起を行うコンビニ対策のほか、防犯アプリ、ツイッターを活用した子、孫世代に対する広報啓発活動を推進しております。

○大山委員 さまざまな場面で特殊詐欺に遭わないための対策をとっているということですね。
 特殊詐欺対策ということで、警視庁が六十五歳以上の住民の名簿を提出してもらうように自治体に要請しているとのことですけれども、全ての自治体に要請しているんでしょうか。

○市村生活安全部長 警察署が管内の特殊詐欺の発生状況等を勘案した上で、自治体に対して高齢者名簿の提供を依頼したり、自治体の依頼により高齢者名簿の提供を受けているものでありまして、全ての自治体に要請しているものではございません。

○大山委員 状況によってということですけれども、六十五歳以上の名簿を警察署に提供することに関して、警察署から依頼するものと、今ご答弁あったように、自治体から警察署が依頼される場合があるということですけれども、新宿区はことし、区内の四警察署に名簿を提出することになったのは区長からの提案だと区議会で答弁しています。
 他の自治体で、自治体からの依頼というケースはこれまであったんでしょうか。

○市村生活安全部長 特殊詐欺被害防止対策のために警察署に六十五歳以上の高齢者名簿を提供している自治体は九自治体でございます。そのうち、自治体から依頼というケースでは、ただいまの新宿一自治体でございます。

○大山委員 つまり、区から提供したいと申し出たのは新宿区だけということです。
 新宿区の場合、氏名、振り仮名、住所、年齢がわかるように生年を提供することになったんですけれども、これらは個人情報であるだけに慎重に対応する必要があります。
 新宿区では、個人情報保護審議会で、一回の審議だけでは決まらずに、二回この案件が審議されて、反対や危惧する意見がかなり出た上に、賛成は七人、反対四人、棄権が一人と極めて異例な状況で承認された経過があります。
 しかも、六十五歳以上の方々に提供してよいかどうかを確認するために郵送して、拒否する人だけ返信することになったんですけれども、その拒否した人数は四六%です。同居を含めると五二%もの人が警察に名簿を提供することを拒否しました。名簿を提供する、個人情報を提供するということですから、慎重にするべきものです。
 警察署が名簿提出を求める目的は何で、どのように使うんでしょうか。

○市村生活安全部長 被害に遭いやすい高齢者宅を効果的に戸別訪問することを目的としておりまして、留守番電話機能の設定や自動通話録音機の設置促進、防犯指導を実施するために活用しております。

○大山委員 名簿によって戸別訪問するということですけれども、どれぐらい効果があったんでしょうか。

○市村生活安全部長 特殊詐欺の認知件数の変動と名簿活用との直接の因果関係は必ずしも明らかではありませんが、特殊詐欺の認知件数につきましては、本年三月時点で対前年比プラス五五・三%の増加率であったものが、六月にはプラス三四・六%、十月にはプラス一八・〇%と七カ月連続で伸び幅が減少しており、抑止効果は一定程度あったものと考えております。

○大山委員 伸び幅は減少しているということですが、減少していること自体はいいことです。しかし、今ご答弁された統計数字は全都の数字ですよね。さまざまな対策をとって、伸び幅が減少しているということなんです。
 警察への名簿提供について、新宿で提供を拒否しなかった方は六十五歳以上人口が約六万七千人のうち三万人ちょっとです。これだけでも全てに訪問するとなったら大変なことです。警察官が訪問したら、近所の人は何があったのかしらと不審に思われたりしかねないと心配しているという意見も区長との懇談会で出ています。
 新宿では、六十五歳以上の方のうち四六%、それから同居を含めると五二%もの方々が拒否した個人情報の提供です。締め切った後も九百人以上から拒否の意思表示が届いているとのことです。それほどまで区民の皆さんが心配している上に、実際の効果はわからない。ちゃんと効果があるとわかっていることをした方がずっといいんではないかと私は思います。
 特殊詐欺対策で通話を録音する機能がついている電話機の普及がありますけれども、警視庁は、この効果についてどう評価していますか。

○市村生活安全部長 特殊詐欺は犯行手口が巧妙化し、だまし文句も日々変化していることから、高齢者に対する注意喚起だけでは被害を防ぎ切ることは困難な状況にあります。
 そのため、高齢者が電話に出る前に、発信者に対し通話を録音する旨の警告メッセージを発する自動通話録音機は、犯人にだましの電話を続けることを諦めさせることに有効であると考えております。

○大山委員 警視庁も有効であると考えていらっしゃるわけですね。
 区市町村に名簿の提供を求めることはくれぐれも慎重にしてほしいこと。と同時に、より効果が見込める自動通話録音機を自治体と協力して普及することこそ進めていただきたいということを要望しておきます。
 次は、性暴力被害者への支援です。
 性暴力被害者への支援ですけれども、先日いただいた事務事業を見ますと、五ページの刑事犯の認知・検挙件数は、凶悪犯のところで強制性交等というのが検挙数では平成二十五年が百七十件、その後少し減りますけれども、ことし十月末時点では百七十二件と昨年同時期よりも三十一件もふえています。
 同じ事務事業概要の六ページのストーカー・DV相談受理状況等でも、配偶者からの暴力事案相談数というのは平成二十五年が二千八百二十一件、二十九年は八千四百二十一件、ことしは十月末時点でその二十九年を上回っています。
 私は、東京都の事業と連携して、二十四時間三百六十五日相談を受けている性暴力救援センター・東京、SARC東京といいますけれども、そこに行ってお話を伺ってきました。月に四百件ぐらい相談があるようです。私たちが話を伺っていたときにも、何件も電話の音が鳴っていました。
 そこで話を伺ったんですが、周囲の方ができることとして、まずは本人のそばにいてくれることが、あなたからぬくもりを伝えてもらい一人ではないと感じること、それから、本人の話に耳を傾け、その内容を疑ったり決めつけたりしないでください、腹立ちの余り、被害を受けた本人を責めないでくださいともおっしゃっていました。
 被害者は心身ともに傷ついていますから、それ以上傷つけることがないようにすることは重要です。
 被害に遭ったら、被害届は警察へ出すことになります。女性の警察官が対応するようになってきたとはいわれていますけれども、どのような状況になっているでしょうか。

○大賀刑事部長 警視庁では、被害者の精神的負担を軽減するため、また被害の潜在化の防止を図るために、被害者の望む性別の警察官によって対応ができるように、本部や警察署の性犯罪捜査を担当する係への女性警察官の配置等の取り組みを推進しているところでございます。

○大山委員 被害者の望む性別の警察官でということは、これは本当に非常に重要なことだと思います。女性ばかりでなく男性も被害者がいますし、LGBTの方々もいますから、引き続きお願いいたします。
 残念ながら、警察に行って、不用意な言葉がけで二次被害となることもあるとのことなんです。例えば、記憶があるといったのに、ところどころわからないというのがうそつきだとか、動悸と震え、過呼吸になって汗がぽたぽたと落ちると、震えずにしっかり話せとどなられたなど。被害届を出すのは被害に遭った場所の最寄りの警察署になりますから、直接対応する警察官はもちろんのこと、性暴力がどういうことなのか、被害者は心身ともにどういう状況になるのかということを初め、ソーシャルワークの基本的なことは全ての警察官が学習することが必要だと思いますけれども、認識と現状及び計画はどうなっていますか。

○大賀刑事部長 性犯罪被害者の精神的負担の軽減、被害の潜在化の防止、こういったことを図るためには、特に被害者に対する対応が適切になされることが極めて重要なことであると認識をいたしております。
 そこで、全ての警察官が適切に対応することができるよう、警察学校の初任科入校時から性犯罪被害者の心情を理解し、その人格を尊重するような教養を行うとともに、捜査員に受講させる各種講習におきまして、犯罪被害者の心理に精通した臨床心理士の資格を有する警察職員による事情聴取要領等の講義を行っているところでございます。
 引き続き、全ての警察官に対する教養が徹底されるよう努めてまいります。

○大山委員 警察官になる初めのときから学習するということですね。
 警視庁全体が性犯罪被害者の心情や人格を尊重することが重要だと思います。同時に、臨床心理士の資格を有する警察職員による講義もあるということですから、より多くの警察官で共有していただきたいと思います。
 東京都性犯罪・性暴力被害者ワンストップ支援事業と連携して、先ほどご紹介したSARC東京は警察などへの同行も支援しています。それは、被害者本人が心細くて、どうしていいかわからない被害者に寄り添う必要があるからです。同行して警察官が本人から事情を聴取するときも支援員が同席することは重要だと思いますけれども、いかがですか。

○大賀刑事部長 被害者からの事情聴取に当たっては、その心情に配意しつつ、具体的状況に応じまして被害者以外の方の同席を認めるなど、適切に対応することといたしております。

○大山委員 同行、同席を希望する方には、ぜひ認めていっていただきたいと思います。
 引き続き、よりよい対応をできるようにお願いして、質問を終わります。

○石毛委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○石毛委員長 異議なしと認め、事務事業に対する質疑は終了いたしました。

○石毛委員長 次に、第四回定例会に提出を予定されております案件につきまして、理事者の説明を求めます。

○池田総務部長 平成三十年第四回都議会定例会に提出を予定しております警視庁関係の案件についてご説明させていただきます。
 案件は条例案一件、契約案一件の合計二件であります。
 初めに、お手元の資料1、警視庁の設置に関する条例の一部を改正する条例案についてご説明いたします。
 本案は、麻布警察署の移転、改築に伴い、警視庁の設置に関する条例中、別表第一に定める麻布警察署の位置を現在の港区六本木六丁目二番三十七号から港区六本木四丁目七番一号に改めるものであります。
 現在の麻布警察署は、昭和四十七年に建築され、四十六年が経過し、老朽化が進むとともに、狭隘であり、耐震性にも問題があるなど、業務運営に支障を来していたことから、新庁舎を建築することとしたものであります。
 移転先は、関係機関と協議を重ね、現庁舎の北東方向約二百八十メートルに位置する旧区立中学校の跡地であります。
 新庁舎は来年二月中旬に業務開始を予定しており、本条例の施行日につきましては、新庁舎での業務開始日が確定した時点で公安委員会規則により定める予定であります。
 次に、資料2、警視庁志村警察署庁舎改築工事請負契約案についてご説明いたします。
 本案は、昭和四十八年に建築された同署の老朽化が著しく、耐震性にも問題があることから、別に所在する単身者待機寮を併設した新庁舎を建築するものであります。
 新庁舎は、鉄骨づくり、地上八階建て、延べ床面積約一万七千平方メートルを予定しており、建築工事は、本年度から平成三十四年度までの五カ年計画で、一般競争入札の結果、淺沼・川口土建・渡邊建設共同企業体が七十八億一千三百八十万円で落札しております。
 全体工事に係る予算措置につきましては、既に本年の第一回定例会でお認めいただいておりますが、本定例会でご承認をいただきましたならば、速やかに契約を締結し、着工したいと考えております。
 以上で説明を終わらせていただきます。ご審議のほどよろしくお願いいたします。

○石毛委員長 説明は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言をお願いします。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○石毛委員長 なければ、資料要求はなしと確認させていただきます。

○石毛委員長 次に、陳情の審査を行います。
 陳情三〇第五八号を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○大賀刑事部長 陳情三〇第五八号についてご説明をいたします。
 本陳情は、東京都情報公開条例を改正するなどにより、犯罪被害者が被疑者に対する損害賠償請求等の民事訴訟に対応できるよう、警視庁が保有する被疑者の個人情報を被害者と法定代理人に開示する制度を構築してほしいとの要望であります。
 本要望の趣旨である被疑者の人定事項等の通知については犯罪捜査規範に規定されており、この規則を受けて、警視庁では犯罪捜査規範実施細目を規定しております。
 被疑者の人定事項等を通知することによって被害者等の精神的な打撃の軽減を図ることのほか、損害賠償請求に役立つということになりますが、他方で、被害者が暴力団員等の素行不良者であって、被疑者に対して報復するおそれがある場合などについては通知すべきではないと判断いたしております。
 警視庁では、こうした趣旨を踏まえまして、これらの規則等を根拠として通知の要否や実施時期、内容等を十分に検討した上で運用しており、今後も犯罪捜査規範等にのっとり、被害者等への的確な対応に努めてまいります。
 以上でございます。

○石毛委員長 説明は終わりました。
 本件について発言をお願いします。

○大山委員 ちょっとだけ確認させてください。
 今のご説明だと、既に被害者などの救済、または不安の解消に資すると認められる事項を通知しなければならないということですね。つまり、犯罪捜査規範第十条の三で、陳情者が求めている被告の個人情報は原則的には開示されるということでいいんでしょうか。

○大賀刑事部長 先ほどの説明で申し上げましたとおり、警視庁では犯罪捜査規範等の趣旨を踏まえまして、これらの規則等を根拠として通知の要否や実施時期、内容等を十分に検討した上で運用をしておるところでございます。今後もこうした規則等にのっとり、被害者等への的確な対応に努めてまいります。

○大山委員 つまり、民事訴訟に対応できるように被疑者の住所、氏名は通常なら開示できるということですね。
 私がわからないのは、陳情の文書の中で、陳情者の理由の中に、警察署は提供できない、提供する制度はないの一点張りであったとあるんですけれども、提供できるなら、どうしてこのようなやりとりになったんでしょう。

○大賀刑事部長 お尋ねの点に関しましては、具体的な事案、事件が判明をしておりませんことから、ちょっとお答えをすることはいたしかねますけれども、警視庁といたしましては、今後とも犯罪捜査規範等にのっとって被害者等への的確な対応に努めるよう、職員に対する指導を徹底してまいりたいと考えております。

○大山委員 この陳情のケースが具体的に特定できないから、どういう経過で提供する制度はないというやりとりになったかはわからないということですね。
 十条の三の、ただし、捜査その他の警察の事務、もしくは公判に支障を及ぼし、または関係者の名誉その他の権利を不当に侵害するおそれのある場合なのかどうかもわからないというので答弁はできないと。このケースがどういう状況なのかは不明ですけれども、基本的には、被害者が被疑者の個人情報の通知を受けることはできる仕組みになっているので、この陳情に関しては趣旨採択でいいと思います。

○石毛委員長 ほかに発言がなければ、これより採決を行います。
 本件は、起立によって採決いたします。
 本件は、趣旨採択とすることに賛成の方は起立をお願いします。
   〔賛成者起立〕

○石毛委員長 起立少数と認めます。よって、陳情三〇第五八号は不採択と決定いたしました。
 陳情の審査を終わります。
 以上で警視庁関係を終わります。

○石毛委員長 これより東京消防庁関係に入ります。
 初めに、事務事業に対する質疑を行います。
 本件については、既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
 発言を願います。

○大山委員 消防庁の職員定数と実数についてと、あと消防団に関して質問したいと思います。
 消防庁の皆さんには、都民の命と財産を守るために奮闘されているということに心から敬意を表しています。
 都民の生命、財産を守るためには、人の力が非常に大きいだけに、十分な人員が確保されていることは欠かせません。
 消防庁の定数と実数についての数字をいただきました。この三年間の四月一日付の実数が、定数より二〇一六年四月一日付では百七十人不足、二〇一七年四月一日付は百四十二人の不足、二〇一八年四月一日付では百二十四人不足しています。年度初めから定数より実数がこんなに不足していることに私は率直にびっくりいたしました。
 定員が欠員になっているということについて、どう認識して、欠員を出さないようにするための努力はどうされているんでしょうか。

○佐々木人事部長 職員数の欠員が生じた場合については、人員を迅速に確保することが重要であると認識しております。そのため、年度内に採用試験を複数回行うとともに、採用を年四回弾力的に行うことで欠員を最小限に抑えるよう努力しております。

○大山委員 欠員が生じたら人員を迅速に確保することが重要であるという認識はいいんですけれども、四月一日からの欠員なんですよね。それも三桁。定数は必要だからこそ定められている人数です。欠員が生じるということは火災や水害、それから震災などから都民の生命を救う、それから厳しい現場での職員であるだけに、最低限、最低必要な定員が欠けていること自体、大変なことだと思います。
 どうして欠員が生じているんでしょう。

○佐々木人事部長 都民の安全・安心を確保するため、定数どおりの職員を確保することは重要であると認識しております。職員数の欠員は、年度途中の退職、病気等による休職、職員の死亡など、予測しにくい事案が多数を占めております。

○大山委員 予測しにくいとおっしゃいますけれども、定年での退職などはわかります。中途退職者数の人数についても資料をいただきましたけれども、二〇一五年度は百四十四人、二〇一六年度は百五十五人、二〇一七年度は百三十九人で、年間百五十人前後というところです。育児休業も、この三年間はほぼ百人から百二十人前後です。病欠も二〇一六年は四月一日付で四十人、十月一日三十五人、一七年と一八年は四月、十月とも二十六人、二十二人、二十人となっています。それほど極端な差があるわけではありません。
 このように、育児休業に入ることや病欠、それから中途退職者というのは統計的には把握できることですから、年度当初は定数外で職員を確保するなど、年度途中で欠員が出ないようにというか、年度最初から出ないようにすることが求められているんではないんでしょうか。

○佐々木人事部長 近年、年齢構成が変化していることから、途中退職や病気などによる欠員を統計的に予測することは難しいと認識しております。そのため、職員の欠員状況を月ごとに的確に把握し、年四回の採用時に欠員を補充するなど、弾力的に対応しております。

○大山委員 欠員がいることが通常のこととなってはいけないと思います。欠員がいるということは必要な人数がいないということですから、現在いる職員の負担が大きくなる。人が重要な職場だからこそ、職員が健康に働けるように職員が充実していることが都民の生命、財産を守ることにつながるということなんです。
 ですから、四月一日の年度当初から欠員状態などであることはあってはならないと思うんです。年度当初には、定数外になってでもきちんと定数を確保するよう強く求めておきます。
 特別区の消防団について質問します。
 消防団の皆さんは、日常的に地域の防災リーダーとして、火事のときも最後まで見守ったり、水害のときもいち早く駆けつけたり、それから、震災のときにも救助などを含めて日常から訓練を積んでいます。最大限、地域の皆さんの役に立ちたいと考えているのが消防団の皆さんです。より力を発揮するために、消防団の皆さんからよくいわれるのは資格取得の支援をもっとしてほしいということなんです。
 昨年もこの委員会で資格取得について伺いましたけれども、二級小型船舶操縦士、第三級陸上特殊無線技士及び可搬消防ポンプ等整備資格者などの資格取得の支援をしているということでした。資格取得の支援を広げることが必要ですけれども、どうですか。

○鈴木防災部長 消防団員が消防団活動に必要な資格を取得することは重要であると認識しており、東京消防庁では、ご指摘のとおり、特別区消防団員に対してこれまでさまざまな資格取得の支援を実施しております。
 本年度は、東京二〇二〇大会を見据え、新たに手話技能講習を実施したところであり、来年二月には英会話技能講習も予定しております。
 今後とも消防団員の要望等を把握し、資格取得に向けた支援を行ってまいります。

○大山委員 ことしも新たに英会話だとか手話技能というのを広げたんですということですけれども、消防庁は二〇〇六年から特殊技能団員制度を制定して、消防団員が職務上必要とされるさまざまな資格などを特殊技能として認定しているんです。その特殊技能の種類として、重機操作の分野ではフォークリフト運転技能者とかクレーン運転士など五種類、それから自動車などの運転の分野では大型や大型特殊、牽引、小型船舶などが受けられています。
 これらの特殊技能は、消防団にとって必要、その技能が生かされるということで、特殊技能団員制度に登録してもらうわけです。ぜひ、ここに挙げられている資格についても資格取得支援の対象に加えるように検討していただきたいと思います。
 団員の皆さんの要望をぜひ聞いて、それで、より拡充していただきたいということを要望して、質問を終わります。

○石毛委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了したいと思いますが、これにご異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○石毛委員長 異議なしと認め、事務事業に対する質疑は終了いたしました。

○石毛委員長 次に、第四回定例会に提出を予定しております案件につきまして、理事者の説明を求めます。

○安藤次長 平成三十年第四回都議会定例会に提出を予定しております東京消防庁関係の案件は、条例案が一件でございます。
 資料によりまして、火災予防条例の一部を改正する条例案について説明いたします。
 一昨年の十二月二十二日、新潟県糸魚川市で発生した飲食店を火元とする火災で、市内一帯が広範囲に延焼したことから、本年三月、消防法施行令及び消防法施行規則が改正され、小規模な飲食店等であっても、火気設備等が設置されている階には消火器具の設置が新たに義務づけられました。
 一方、東京都の火災予防条例では、消火器具の設置が義務づけられている建物は、火気設備等の有無にかかわらず、各階に消火器具の設置を義務づけられていること等から、現行の火災予防条例に規定されている消火器具の設置基準を担保するため、今回火災予防条例の一部改正をお願いするものでございます。
 三ページの新旧対照表をごらんください。
 第三十六条第二項についてですが、飲食店等は従来、面積が百五十平方メートル以上となる場合に、火気設備の有無にかかわらず消火器具の設置を義務づけておりました。今般の政令改正により、ガスレンジなどの火気設備等を設けた飲食店については、面積にかかわらず消火器具の設置義務対象となったことから、本条のただし書きから小規模飲食店を除き、従来どおり消火器具の設置を義務づけることを位置づけるものでございます。
 次に、第三十六条第三項から第七項につきましては、従来、面積や使用する目的や用途により消火器具の設置を義務づけておりますが、今般の政令改正により、小規模飲食店の消火器具の設置基準について新たに規定されたことから、消火器具の設置基準について現行どおりの基準を適用することを改めて位置づけるものでございます。
 まず初めに、第三十六条第三項は、消火器具の設置方法は、政令の設置方法と同様の方法で設置することを規定しております。
 次に、四ページをごらんください。
 第三十六条第四項及び第五項は、第三項にかかわらず、百五十平方メートル未満の飲食店等及び電気設備がある場合は、各階ごとに歩行距離二十メーター以下となるように設置しなければならないこと、第六項及び第七項は、設置する消火器具の設置数について、面積に応じた算定方法により設置しなければならないことをそれぞれ規定するものでございます。
 五ページをごらんください。
 第五十六条第一項第一号につきましては、防火対象物を使用する際、設置した建築設備等について、消防機関の検査を受けなければならない対象物を指定防火対象物等として位置づけておりますが、先般、百五十平方メートル未満のデイサービスや宿泊所等についても自動火災報知設備の設置が義務づけられ、消防機関の検査が必要な対象物となったことから、デイサービス等の対象物について新たに指定防火対象物等として位置づけるものでございます。
 施行日は、消火器具の設置基準につきましては平成三十一年十月一日を、指定防火対象物等の追加につきましては公布の日と同日を予定しております。
 以上、大変雑駁ではございますが、第四回定例会に提出を予定しております案件の説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○石毛委員長 説明は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言をお願いします。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○石毛委員長 なければ、資料要求はなしと確認させていただきます。
 以上で東京消防庁関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後一時五十五分散会

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