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Tokyo Metropolitan Assembly

警察・消防委員会速記録第十一号

平成十五年十月十五日(水曜日)
第十一委員会室
   午後一時五分開議
 出席委員 十三名
委員長服部ゆくお君
副委員長大木田 守君
副委員長小林 正則君
理事こいそ 明君
理事新藤 義彦君
理事秋田かくお君
野田 和男君
清原錬太郎君
田中  良君
石井 義修君
藤井 富雄君
三田 敏哉君
名取 憲彦君

 欠席委員 なし

 出席説明員
警視庁警視総監石川 重明君
副総監岡田  薫君
総務部長佐藤 正夫君
警務部長岩橋  修君
交通部長渡辺  晃君
警備部長池田 克彦君
地域部長伊藤 信義君
公安部長伊藤 茂男君
刑事部長縄田  修君
生活安全部長友渕 宗治君
組織犯罪対策部長宮本 和夫君
総務部企画課長鹿倉 則彰君
総務部会計課長石田 唱司君
東京消防庁消防総監白谷 祐二君
次長予防部長事務取扱関口 和重君
総務部長水崎 保男君
人事部長佐竹 哲男君
警防部長尾崎 研哉君
防災部長小林 輝幸君
救急部長鈴木 正弘君
指導広報部長浅野 幸雄君
装備部長本山 良介君
総務部企画課長佐藤 直記君
総務部経理課長野原 英司君

本日の会議に付した事件
 警視庁関係
  事務事業について(説明)
 東京消防庁関係
  事務事業について(説明)

○服部委員長 ただいまから警察・消防委員会を開会いたします。
 初めに、本委員会の今後の委員会日程について申し上げます。
 お手元配布の日程のとおり、理事会において申し合わせましたので、ご了承願います。
 次に、請願陳情について申し上げます。
 本委員会に付託されております請願陳情については、お手元配布の請願・陳情継続審査件名表のとおりです。ご了承願います。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、警視庁及び東京消防庁関係の事務事業の説明聴取を行います。
 なお、本日は、説明を聴取し、資料要求を行うにとどめ、質疑は後日の委員会で行いますので、ご了承願います。
 これより警視庁関係に入ります。
 初めに、警視総監からあいさつ並びに幹部職員の紹介があります。

○石川警視総監 警視総監の石川重明でございます。
 本日は、新しい委員構成による初めての警察・消防委員会でございますので、警視庁を代表いたしまして一言ごあいさつ申し上げます。
 委員の皆様方には、平素から当庁の運営につきまして、何かとご支援、ご指導を賜っているところでございまして、この機会に厚くお礼を申し上げる次第でございます。
 今後、警察・消防委員会の委員としてのお立場から、当庁に関する予算を初めといたしまして、条例の改正や請願陳情等についてご審議をいただくこととなりますが、よろしくお願い申し上げます。
 さて、都内の治安情勢でございますが、昨年は、刑法犯の認知件数が三十万件を超えて過去最多となるなど、犯罪の発生に検挙が追いつかないともいうべき大変厳しい情勢にございます。
 こうした中で、犯罪の凶悪化、組織化、巧妙化が一段と進展してきておりまして、とりわけ来日外国人を中心とした国際犯罪組織や暴力団等が結託して敢行する各種犯罪、少年による街頭犯罪などが都民生活の安寧に著しい悪影響を及ぼしている状況にございます。
 警視庁におきましては、このような治安状況に的確に対処するために、ことしの四月に組織犯罪対策部を新設したほか、本年を治安回復元年と位置づけまして、年初から少年犯罪対策、来日外国人犯罪対策、暴力団犯罪対策を三本柱とする街頭・侵入犯罪抑止総合対策に、検挙と抑止の両面から組織の総力を挙げて取り組んでいるところでございます。
 警視庁といたしましては、引き続き都民の声を幅広く受けとめながら、さまざまな警察事象に的確に対応するとともに、今月の一日から施行となりました東京都安全・安心まちづくり条例を犯罪のないまちづくりに取り組むための礎といたしまして、関係行政機関等と連携した施策の推進に努めるなど、首都東京の治安維持と都民生活の安全・安心の確保に最善を尽くしてまいる所存でございます。
 委員の皆様方には、今後とも、警視庁に対する一層のご指導、ご支援を賜りますようお願い申し上げまして、ごあいさつとさせていただきます。
 続いて、当庁の幹部をご紹介申し上げます。
 委員の皆様方から向かいまして中央から左の方へ、副総監岡田薫、警務部長岩橋修、警備部長池田克彦、組織犯罪対策部長宮本和夫、中央から右の方へ、総務部長佐藤正夫、刑事部長縄田修、公安部長伊藤茂男、交通部長渡辺晃、中央の後列に、生活安全部長友渕宗治、地域部長伊藤信義、企画課長鹿倉則彰、会計課長石田唱司。
 以上でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。

○服部委員長 あいさつ並びに紹介は終わりました。

○服部委員長 次に、事務事業について説明を聴取いたします。
 理事者の説明を求めます。

○佐藤総務部長 警視庁の事務事業の概要等につきまして、お手元の資料によりご説明申し上げます。
 初めに、資料第1、一ページ以下の警視庁の組織及び定員についてであります。
 警視庁の組織は、東京都公安委員会の管理のもとに、警視総監及び副総監が置かれ、本部組織として総務部など九つの部と警察学校が、そして各部には課、隊などが置かれております。
 また、第一線の組織として、三ページから四ページのとおり、十の方面本部と百一の警察署が置かれております。
 職員の定員につきましては、資料五ページ、表2のとおり、合計で四万四千九百六十二人となっております。
 本年度は、国民に身近な犯罪を防圧、検挙し、国民の不安感を解消するための体制の確立要員等として、警察官二百五十人を増員していただいたところであります。
 当庁では、これまで組織体制の整備、配置定員の見直しや業務の合理化を推進する一方、各種研修の実施などによる職員の資質、能力の向上を図ってまいりました。
 今後とも可能な限りの内部努力を継続してまいりますが、警察事象はますます複雑、困難化しておりますことから、引き続き警察官の増員などによる人的基盤の強化が必要と考えております。
 次に、各種警察活動の概要についてご説明いたします。
 最初に、犯罪捜査活動についてであります。
 都内における刑法犯の認知件数は、資料六ページ、表3のとおり、八月末現在、十九万三千四百五十八件で、過去最多を記録した昨年同期と比べて〇・一%の減少、検挙件数は五万二千九百四十件で、昨年同期と比べて一四・四%の増加となっております。
 特に、都民に著しい不安を与える犯罪の検挙に重点を置いた捜査活動を推進した結果、八月末現在の検挙率は、殺人や強盗などの凶悪犯については約五四%、空き巣ねらい、事務所荒らしなどの侵入窃盗については約四八%となっております。
 また、特別捜査本部を開設した重要特異事件は、八月末現在十一件で、このうち千川一丁目マンション内女性強盗殺人事件など四件を検挙したほか、元永代信用組合代表理事組合長らによる背任事件など、社会的反響の大きな事件も検挙いたしております。
 引き続き、上祖師谷三丁目一家四人強盗殺人事件を初めとする未解決重要事件の全容解明と犯人逮捕に向けて、強力な捜査活動を続けてまいります。
 当庁では、本年を治安回復元年と位置づけ、資料七ページ、表4に記載のとおり、ひったくり、侵入強・窃盗等の指定重点六罪種等について、三年間で十年前の治安水準に回復させるため、街頭・侵入犯罪抑止総合対策に総力を挙げて取り組んでいるところであります。
 特に、本対策は少年犯罪対策、来日外国人犯罪対策、暴力団犯罪対策を三本柱として、検挙、抑止の両面から各種対策を講じております。
 また、新たな試みとして、犯罪の発生を色彩で表現する犯罪発生マップを当庁のホームページで公開するなど、今後も地域に密着した情報発信に努め、自主防犯意識の高揚に寄与するための施策を実施してまいります。
 このほか、さきの第二回都議会定例会においてご審議いただきました東京都安全・安心まちづくり条例が十月一日から施行されましたことから、当庁では、犯罪のないまちづくりに取り組むため、さらに東京都等の関係行政機関や地域住民と一体となった施策を進めてまいります。
 次に、少年犯罪対策について申し上げます。
 資料七ページ、表5のとおり、八月末現在の都内における非行少年の検挙、補導人員は九千六百二十七人で、前年同期に比べて八十四人増加しております。また、全刑法犯検挙人員のうち、四人に一人が少年という実態にあり、このうち街頭犯罪を見ますと、検挙人員の半数近くを少年が占め、中でもひったくりや路上強盗では六割を超えるなど、少年犯罪は依然として深刻な状況にあります。
 一方、最近では、小学校六年の女児四人を被害者とする誘拐、逮捕監禁事件に見られるような少年を被害者とする重大事件が発生しているほか、少年の福祉を害する犯罪も多発しております。
 このような情勢を踏まえ、当庁では、子どもを犯罪から守るための積極的かつ効果的な街頭補導活動を展開しているほか、関係機関等と連携した広報啓発活動や有害環境の浄化対策など、総合的な少年非行防止対策を推進するとともに、凶悪化する少年非行や少年の福祉を害する犯罪等に対しては、厳正な取り締まりを行っているところであります。
 また、十月一日から当分の間、生活安全総務課内に非行集団特別捜査隊を設置し、少年の非行集団が関与している蓋然性が高い街頭犯罪多発地域に捜査班を機動的に集中投入して、戦略的な少年事件捜査等の諸対策を行ってまいります。
 次に、来日外国人犯罪対策について申し上げます。
 来日外国人犯罪の検挙状況は、資料八ページ、表6のとおり、八月末現在で三千六百三十九件、千四百九十六人を検挙しており、昨年同期と比べて検挙件数で二六・三%、検挙人員で一五・三%の増加となっております。
 近年、来日外国人を中心とする国際犯罪組織は、凶悪化、組織化の傾向を一段と強め、強・窃盗事件や、銃器や薬物の密輸、密売など、あらゆる犯罪を敢行しており、特に本年は一般住宅を対象とした侵入強盗事件が増加しております。
 このような情勢を踏まえ、当庁では諸対策を強力に推進しているほか、法務省など関係機関との連携による不法滞在者対策を一層強化してまいります。
 ピッキング用具等を使用する侵入窃盗は、資料八ページ、表7のとおり、昨年同期に比べて五三・三%減少しているものの、サムターン回しや、バーナー等を使用して窓ガラスを破壊する焼き切りといった手口が多発しております。
 当庁では、今後も組織の総力を挙げて捜査活動を強化するとともに、各種対策を徹底して推進し、この種事犯の防圧、検挙に努めてまいります。
 次、暴力団犯罪対策についてであります。
 暴力団につきましては、都内に約六百四十の組織、約一万六千六百人の構成員等を有しておりますが、五代目山口組の東京進出や國粹会の内部抗争などで、依然として緊迫した状況が続いております。
 当庁では、暴力団の主な活動地域の一つとなっている新宿、池袋地区における特別集中取り締まりを初め、警察の総力を挙げた取り締まりと諸対策を強力に推進し、資料九ページ、表8及び9のとおり、八月末現在で五千九百八十九人を検挙するとともに、けん銃等百七十五点の凶器類を押収しております。
 暴力団対策法の運用につきましては、資料九ページ、表10のとおり、東京都公安委員会におきまして、二月に松葉会、五月に國粹会に対し、それぞれ第四回の指定をするなど、現在、都内の暴力団構成員の約七割を占める五団体を指定暴力団に指定し、暴力的要求行為の封圧や組事務所の使用禁止及び撤去等を図っております。
 しかしながら、都内の暴力団は、こうした取り締まりや地域、職域における暴排活動等により、確実に資金源の枯渇化が進んでいる中で、組織の維持存続のため、民事介入暴力、行政機関への不当要求等を初め、あらゆる犯罪を敢行して資金源の獲得活動を巧妙かつ活発に行っていることから、引き続き強力な取り締まりを行ってまいります。
 けん銃などの銃器事犯の取り締まりについては、全国の警察はもとより、税関等の関係機関との連携による情報収集、水際監視、摘発等を行い、資料九ページ、表11のとおり、八月末現在で七十八丁のけん銃を押収しております。
 こうした中、都内においては、八月末現在でけん銃発砲事件が十四件発生しており、このうち十件は暴力団が絡んだ事件であることから、暴力団を重点とした取り締まりを一層強化するとともに、東京都銃器対策推進本部との連携のもと、けん銃撲滅の広報啓発活動を積極的に展開し、総合的な諸対策を推進しているところであります。
 薬物事犯は、銃器事犯と同様に、暴力団や国際犯罪組織などが深く関与し、さまざまなルートで密輸、密売が行われている実態にあります。
 当庁では、資料一〇ページ、表12及び13のとおり、税関等の関係機関と連携を強化し、水際での摘発やコントロールド・デリバリー捜査等により、中国人らによる大量覚せい剤密輸入事件を検挙するなど、八月末現在で二千九十八人の被疑者を検挙し、約二百四十九キログラムの薬物を押収いたしました。
 今後も、犯罪組織等の大きな資金源となっている薬物事犯につきましては、麻薬特例法等、あらゆる法令を適用して徹底した取り締まりを推進してまいります。
 次に、悪質金融事犯の検挙状況についてであります。
 一月に、他府県警との合同捜査本部を含む悪質金融事犯特別捜査本部を設置して取り締まりを強力に推進した結果、山口組系五菱会による組織的かつ暴力団資金源犯罪の被疑者を検挙するなど、八月末現在で十八業者、二十八人を検挙しております。
 また、十月一日には警視庁金融犯罪対策室を新設し、さらに体制を強化して、この種業界の一掃を目的とした悪質金融事犯対策及び取り締まりを強力に推進しております。
 以上申し上げましたように、最近の犯罪情勢を見ますと、凶悪化、国際化、組織化の傾向が顕著となっており、国際犯罪組織、暴力団、銃器や薬物の密輸・密売グループ等が相互にさまざまな形態で結びついて、凶悪犯罪や資金源犯罪を繰り返しており、これらの犯罪組織が系統的かつ潜在的に敢行する犯罪が都民の体感治安を悪化させ、ひいては我が国の治安を攪乱する最大の要因となっております。
 このような犯罪情勢に対処するため、当庁では四月一日に組織犯罪対策部を新設したほか、十月一日には、第一線の犯罪捜査の支援を行い、事件を早期かつ効率的に検挙するための警視庁犯罪捜査支援室を新設して取り組み体制の強化を図るなど、諸対策を強力に推進しております。
 このほか、平成四年五月一日に設立した公益法人、財団法人暴力団追放運動推進都民センターでは、都民の暴力団追放意識等の高揚に資するとともに、暴力団の排除活動を推進し、暴力団が存在しない、安心して住める東京の実現に寄与することを目的として、暴力団追放都民大会の開催を初めとする広報活動や相談活動、被害者救援等の事業、さらには暴力団離脱者の支援事業等を行っております。
 その概要につきましては、資料第2として配布しておりますので、後ほどご一読いただければ幸いに存じます。
 次に、ハイテク犯罪対策について申し上げます。
 当庁では、ハイテク犯罪対策総合センターにおいて、ハイテク相談を初め、サイバーパトロール等による情報収集、ハイテク犯罪の捜査及びデータ解析などの技術支援等の活動を行うとともに、ハイテク犯罪対策協議会を通じてプロバイダー等の関係業界との連携を図るなど、総合的な対策を推進しております。
 資料第1、一〇ページ、表14のとおり、八月末現在のハイテク犯罪全体の検挙件数は百五件となっております。
 今後も引き続き、機器等の整備拡充と職員の指導教養を図り、捜査能力の向上に努めてまいります。
 次に、オウム真理教対策について申し上げます。
 二月にアーレフと改称したオウム真理教は、全国二十九カ所の主要施設と約千六百五十人の信者を擁しておりまして、うち都内では七カ所の主要活動拠点と七社の関連企業を運営し、約六百三十人の信者が居住しているものと見られ、その勢力は昨年と比べて横ばい状態にあります。
 教団に対しましては、一月、無差別大量殺人行為を行った団体の規制に関する法律に基づく観察処分の期間更新が決定されておりますが、教団は現在も信徒拡大を企図しているほか、教祖である松本智津夫の影響を払拭する方法で教団の改革を進めようとしているものの、これに難色を示す信者もいるなど、来年二月に予定されている松本被告に対する判決内容によっては、組織が不安定化することも十分懸念されております。
 こうした中、当庁では、先月、他人の戸籍謄本を無断取得した容疑でオウム真理教関係者ら三人を逮捕し、教団関連施設など十五カ所の捜索を実施し、その実態解明を進めているところであります。
 今後も関係機関や自治体等と緊密な連携を図りながら、厳正な事件捜査や総合的な対策に取り組み、地域住民の平穏な生活と公共の安全確保に努めてまいります。
 次に、警備警察活動について申し上げます。
 米国における同時多発テロ事件から二年が経過いたしましたが、インドネシアや復興支援中のイラクのバクダッド等において大規模な爆弾テロが波状的に繰り返され、国際テロ情勢は一段と厳しさを増しております。
 こうした情勢のもと、当庁では、昨年十月に新設しました外事第三課を中心として、徹底した実態把握、各種情報収集等、総力を挙げて国際テロ対策を強力に推進しております。
 極左暴力集団は、依然として悪質かつ卑劣な武装闘争を展開しており、本年は八月末現在で、米軍横田基地及び防衛庁に対して金属弾を発射するなど全国で四件、うち都内では二件のゲリラ事犯を敢行しております。今後もテロ対策特別措置改正法等の廃案に向けた活発な反対行動などが予想され、その闘争過程において同種ゲリラ事犯の発生が懸念されるところであります。
 なお、本年に入り、昭和四十六年発生の中核派による日比谷松本楼焼き討ち事件の逃亡被告人を二十九年ぶりに収監したほか、平成九年に発生した革マル派による神戸大学医学部建造物侵入事件の被疑者を検挙するなど、資料一一ページ、表15のとおり、八月末現在で極左活動家二十一人を検挙しております。
 一方、右翼は、北朝鮮の拉致事件、核開発問題や万景峰号入港等に焦点を合わせた活発な抗議、要請行動を展開しており、八月二十九日には元右翼団体構成員による自民党本部車両突入事件が発生いたしました。
 当庁では、八月末現在で右翼関係者百三十六人を検挙しておりますが、今後も右翼によるテロ、ゲリラ等の重大事件の未然防圧に努めてまいります。
 また、国賊征伐隊や建国義勇軍等を名乗る者によるオウム施設や朝鮮総連本部等へのけん銃発砲事件等の不法事案を敢行しており、徹底した捜査を推進しております。
 北朝鮮が関与したとされる一連の日本人拉致事件については、「よど号」ハイジャックグループによる欧州における日本人拉致容疑事件の関連で、実行犯である赤木志郎の妹、赤木美智子に対する迅速な事件化を行い、四月二十二日、北朝鮮から北京経由で帰国した同女を旅券法違反で逮捕しております。
 また、北朝鮮工作員金世鎬が久米裕さんをだまして誘い出したとする宇出津事件では、一月八日、金世鎬に対して国外移送目的拐取罪で逮捕状の発付を得て国際手配するなど、鋭意捜査を継続中であり、今後とも拉致事件の解明を進めてまいります。
 次に、災害対策について申し上げます。
 三宅島雄山の噴火に伴う全島民の避難から三年が経過いたしましたが、当庁では、雄山噴火以降、災害警備本部を設置して、常駐する三宅島警察署員と連携を密にして、噴火活動の監視を初め、治安対策、関係機関との連絡調整、島民の一時帰宅に伴う安全対策等に万全を期しております。
 一方、長期にわたる不自由な避難生活を余儀なくされている島民の方々に対し、訪問連絡や各種相談の受理など、島民の方々の心情に配慮したさまざまな支援活動を推進しているところであります。
 また、九月一日の東京都総合防災訓練では、関係防災機関との連携のもと、迅速かつ安全な救出救助訓練や避難誘導訓練等を行うなど、防災意識の高揚と各種災害対応能力の向上を図るなど、有事に備えて万全を期したところでありますが、今後も引き続き、都内の実態に即応した諸対策を恒常的かつ効果的に推進してまいります。
 次に、交通警察について申し上げます。
 都内における昨年の交通人身事故については、資料一二ページ、表17のとおり、発生件数、負傷者数は前年を下回りましたが、死者数は十七人の増加となりました。
 本年は、八月末現在で昨年同期と比べて、死者数を初め、いずれも減少しており、特に死者数につきましては百九十一人で、五十一人減少しております。
 状態別では二輪車が、年齢別では高齢者が、いずれも全体の三割以上を占めていることから、Tokyo・Safety・Ride-二輪車・自転車事故防止対策や、高齢者宅訪問による交通安全教育等の二輪車及び高齢者対策を強力に推進しております。
 その他、都内の随所で発生する慢性的な交通渋滞を解消するための総合的な違法駐車対策として、本年度から五カ年計画で対策箇所を四十一路線、百四十交差点に大幅に拡大したスムーズ東京21拡大作戦を東京都などと連携を図りながら推進しております。
 今後も、自治体及び関係機関、団体や都民の皆様と協力して、全国交通安全運動を初めとする参加、体験、実践型の交通安全教育、高齢者や子どもを交通事故から守るトワイライト・オン運動やリフレクター運動など、総合的な交通事故防止対策を進めてまいります。
 次に、地域安全活動について申し上げます。
 交番、駐在所は、従来から地域の安全・安心のよりどころである生活安全センターとしての重要な役割を担っております。
 当庁では、都民からの空き交番をなくしてほしいなどの要望にこたえるため、退職いたしました警察官OBを交番相談員として配置するほか、交番を都市型駐在所に転換したり、ハイテク交番を整備するなど、空き交番の解消に向けて鋭意努力しております。
 また、管内実態に即した地域警察活動を強化するために、交番勤務員等の勤務時間の見直しによる深夜帯のパトロールの強化や、パトカーの運用形態の変更による常時運行体制を確保したほか、先月には交番機能の強化方策検討委員会を設置し、いわゆる空き交番対策を含めた地域警察の機能強化方策について検討を行っているところであります。
 また、一一〇番通報システムの新たな機能として、都内全域の電柱や道路標識の管理番号約百二十二万件のデータをシステムに取り込み、通報者が通報場所付近の電柱等に付された管理番号を伝えることで、いち早く通報場所を特定するシステムを一月から運用を開始し、警察官の現場到着時間の短縮を図っております。
 次に、生活安全相談についてであります。
 警察に寄せられる生活安全相談は、平成十二年から年々大幅に増加しており、八月末現在で約三万六千七百六十五件で、昨年同期と比べて一万千七百六十七件増加し、その内容も複雑、多様化しております。
 当庁では、経験豊かな元警察職員を相談専門員として本部及び警察署に配置し、相談窓口の体制を強化しているほか、国及び東京都の十八機関並びに民間六団体との相互支援ネットワークを活用して、相談業務の強化を図っております。
 また、当庁では、平成十二年十一月にストーカー規制法が施行されたことに伴いまして、警視庁ストーカー対策室を設置し、悪質なつきまとい行為等を執拗に繰り返すストーカー事案に的確に対応しているほか、平成十三年十月には、配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律が施行されましたことから、同対策室であわせて対応しております。
 その結果、八月末現在で四百二十二件のストーカー相談があり、そのうち二十二件の援助、四十二件の警告、三件の禁止命令を発出したほか、九件のストーカー行為違反を検挙いたしました。
 一方、配偶者からの暴力事案では、八月末現在で六百二十二件の相談があり、五十六人に地方裁判所による保護命令がいい渡されました。
 当庁では、配偶者暴力相談支援センターを初め、関係機関、団体との連携を図り、被害者の立場に立った適正な運用に努めております。
 また、さきの第三回都議会定例会でご審議いただきましたいわゆる改正迷惑防止条例が平成十六年一月一日から施行となりますが、その適用につきましては、厳正な運用に努めてまいります。
 次に、犯罪被害者支援について申し上げます。
 当庁では、犯罪の被害者やそのご家族の精神的及び経済的負担の軽減に資するため、犯罪被害の認知直後から行う初期支援、捜査及び検挙状況等の情報提供を行う被害者連絡、地域警察官が自宅を訪問して行う要望、意見等の聴取や、警戒活動等の支援活動、犯罪被害者ホットライン等による各種被害相談業務、被害事実の立証に必要な診断書作成費用及び診察料等の公費負担などを積極的に行っております。
 さらに、四月から、犯罪被害を受けたショック等により事情聴取や検証の立ち会いなどが困難な被害者等に対し、精神科医または臨床心理士に精神的ケアを依頼する制度を制定するなど、さまざまな施策を組織的かつ総合的に推進しているところであります。
 今後も、被害者支援に関係する三十四の行政機関及び民間団体から成る東京都犯罪被害者支援連絡会や社団法人被害者支援都民センターとの連携を強化するとともに、各警察署においても、地域に根差した被害者支援ネットワークを一層強化するなど、引き続き被害者支援の充実に努めてまいります。
 以上が警察活動の概要でありますが、お手元に警視庁のパンフレットをお配りしておりますので、ご参考にしていただければと思います。
 続きまして、警視庁所管歳入歳出予算の概要についてご説明をいたします。
 当庁の平成十五年度予算は、資料一三ページ、表18のとおり、歳入が三百九十八億千五百二万三千円、歳出が六千百四十五億三千五百万円となっております。その詳細につきましては、お手元の平成十五年度予算説明書をごらんいただきたいと思います。
 続きまして、当庁の懸案事項につきましてご説明を申し上げます。
 懸案のその一は、警察署庁舎を初め、警察活動の拠点となる各種施設の整備であります。
 まず、警察署の新設計画は、資料一四ページ、表19のとおり、臨海副都心地区及び多摩ニュータウン地区にそれぞれ計画中であります。
 臨海副都心地区につきましては、仮称ではありますが、臨港警察署の新設に向けて平成十五年度予算に基本計画と地質調査費を認めていただいたところであり、平成十六年度に実施設計、十七年度には工事を着工、平成二十年二月の完成を予定しております。
 また、仮称多摩西警察署につきましては、平成十六年度に用地買収を予定しており、平成十八年度の工事着工を目指しております。
 次に、資料一五ページ、表20の警察庁舎の改築計画につきましては、老朽化、狭隘化あるいは耐震上の理由などから改築を要する警察署庁舎のほか、交番や駐在所につきましても計画的に整備を進め、それぞれ設備の改善や機能の強化を図ってまいりたいと考えております。
 以上の計画と並行して、当庁では、危機管理の観点から、大地震のような突発災害や重大な事件、事故等の発生時における初動活動を迅速、的確に行う必要があることから、職員の都内居住促進を図るため、職員待機宿舎の整備にも取り組んでおります。
 しかし、都財政の厳しい状況下における永住型住宅の確保方策として、老朽、狭隘の宿舎を改修し、居住環境の改善に努めるとともに、緊急時に大量の要員を確保するため、職員待機宿舎の整備を早急に進めてまいりたいと考えております。
 懸案その二は、被疑者留置体制の拡充であります。
 現在、当庁では、警視庁本部及び警察署で合計百七カ所の留置場を運用しており、総計約二千九百人の被疑者を留置する能力を有しております。
 しかしながら、資料一六ページ、表21のとおり、外国人被疑者の急増等により、ここ数年来、留置人員が年々増加の一途をたどり、ピーク時の収容人員は収容基準人員を上回り、このままではピーク時に収容できない事態に陥ることが危惧されます。
 当面、既設留置場の拡張や警察署庁舎の整備に合わせた留置場設備拡充などの対策を急いでおり、本年度は、鮫洲運転免許試験場駐車場内に収容基準人員百二十人規模の留置場を開設することにしております。
 今後も、被留置者がさらに増加する事態が予想されますので、被留置者の処遇及び留置場運用の適正を図るためにも、原宿警察署や西が丘庁舎を初めとする警察署庁舎等の改築の際に、可能な限り留置場の増設に努めてまいりたいと考えております。
 以上で私の説明は終わらせていただきます。

○服部委員長 説明は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言を願います。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○服部委員長 なければ、資料要求はなしと確認させていただきます。
 以上で警視庁関係を終わります。

○服部委員長 これより東京消防庁関係に入ります。
 初めに、消防総監からあいさつ並びに幹部職員の紹介があります。

○白谷消防総監 消防総監の白谷でございます。
 本日は、新しい委員の皆様方によりまする初めての委員会でございますので、一言ごあいさつを申し上げます。
 諸先生方には、平素から、消防行政の運営につきまして特段のご指導、ご支援を賜り、厚く御礼を申し上げます。
 今後は、東京消防庁関係の予算、条例、契約、請願陳情等の全般にわたりまして、ご審議、ご指導をいただくこととなりますので、よろしくお願いいたします。
 さて、ご承知のとおり、首都東京におきましては、火災を初めとする各種災害がますます多様化し、火災予防対策、消防活動対策への一層の強化が求められております。
 先般、東北地方及び北海道におきましては、震度六の地震が相次ぎ、住宅の倒壊、行方不明者、製油所の火災などの被害が発生したところであります。東京におきましても、東海地震や南関東直下の地震など、大きな地震の発生が危惧されている状況にあります。
 一方、高齢化の進展や疾病構造の変化などにより、救急出場件数が増加の一途をたどっている中、都民からはより高度な救急活動が求められております。
 また、火災による死傷者が増加傾向にあり、その対策が求められるなど、消防を取り巻く環境は一段と厳しさを増しております。
 こうした状況の中、東京消防庁では、都民の安全と安心を確保するため、震災対策の充実を初め、特殊な災害に対する消防活動体制の強化、救急救命士の処置範囲の拡大を踏まえたメディカルコントロール体制の充実や、医療機関や関係行政機関との緊密な連携強化、さらには、住宅火災から人命を守る住宅用火災警報器の普及促進、危険実態に着目した防火対象物の立入検査と迅速かつ適正な違反処理など、諸施策を積極的に推進しております。
 東京消防庁では、災害から都民の安全を守り、都民の負託に的確にこたえる消防行政の実現に向け、一層努力してまいります。
 警察・消防委員会の諸先生方におかれましては、当委員会を初め、種々の機会を通じまして、消防行政推進のため、より一層のご指導、ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。
 引き続きまして、東京消防庁の幹部をご紹介させていただきます。
 次長の関口和重です。救急部長の鈴木正弘です。防災部長の小林輝幸です。指導広報部長の浅野幸雄です。引き続きまして、総務部長の水崎保男です。警防部長の尾崎研哉です。人事部長の佐竹哲男です。装備部長の本山良介です。企画課長の佐藤直記です。経理課長の野原英司です。
 どうぞよろしくお願いいたします。
〔理事者あいさつ〕

○服部委員長 あいさつ並びに紹介は終わりました。

○服部委員長 次に、事務事業について説明を聴取いたします。
 理事者の説明を求めます。

○関口次長 東京消防庁が所管しております事務事業の概要についてご説明申し上げます。
 お手元に「消防行政の概要」、「東京の消防」、平成十五年度東京都一般会計予算説明書及び東京都が二五%以上出資している東京都監理団体であります財団法人東京防災指導協会の資料をお届けしてございます。
 初めに、「消防行政の概要」の一ページをごらんいただきたいと存じます。
 東京の消防は、明治十三年六月、当時の内務省に公設消防機関として消防本部が設置されたことに始まります。その後、昭和二十三年三月、消防組織法が施行され、現在の自治体消防制度が発足し、特別区における消防は、東京都知事が一体的に管理することとなり、東京消防庁が設置されました。
 一方、多摩地域におきましては、各市町村単位に消防の任務を果たしておりましたが、行政需要の増大などにより、昭和三十五年以降、逐次、地方自治法に基づき消防事務の委託を受け、現在、東久留米市、稲城市及び島しょ地域を除く二十四市三町一村の消防事務を執行しております。
 それでは、具体的な事務事業の概要につきまして、もう一つの資料、「東京の消防」によりご説明させていただきます。
 「東京の消防」の三ページをごらんいただきたいと存じます。組織についてであります。
 初めに、消防予算でありますが、中央左にお示ししてありますように、平成十五年度の当初予算は二千四百十四億六千四百万円であり、東京都一般会計予算に占める割合は四・二%であります。
 詳細につきましては、お手元の資料、平成十五年度東京都一般会計予算説明書を参照していただきたいと存じます。
 次に、東京消防庁の組織についてであります。
 右下の表にお示ししてありますように、八部、一学校、一研究所のもとに、三十八の課、室等があります。また、行政事務及び部隊活動を円滑に実施するため、中央上にお示ししてあります図のように、当庁の管轄区域を十に区分いたしまして、第一から第十の消防方面本部を設置し、方面内の消防署を統括しております。
 五ページへ参りまして、消防力についてであります。
 まず、消防職員数でありますが、消防吏員一万七千五百三十七人、一般職員四百五十四人、合計一万七千九百九十一人であります。
 また、消防行政の拠点として、八十の消防署、二つの消防分署、二百七の消防出張所を設置し、消防行政を推進しています。
 さらに、消防機動力として、ポンプ車、救助車、救急車、化学車、はしご車、ヘリコプター、消防艇など、近代装備を有する消防車両等一千八百四十九台を配備し、各種災害に備えております。
 七ページへ参りまして、災害についてであります。
 ご案内のとおり、首都東京は、建物構造の高層化や深層化などにより、火災を初め各種災害が年々多様化し、消防活動はますます困難性を増しております。こうした中、消防隊は、各種災害現場において、人命救助を最優先としながら積極果敢な消防活動を展開しております。
 八ページへ参りまして、火災の調査についてであります。
 火災の調査は、消防法に基づき、火災の原因及び損害などについて実施するものであります。平成十四年中の火災件数は六千六百七十一件でありました。
 主な出火原因では、下の円グラフにお示ししてありますように、放火及び放火の疑いが出火原因の第一位になっています。このため、町会や自治会、関係機関等と連携し、地域ぐるみで放火火災予防対策を推進しております。
 九ページへ参りまして、救助についてであります。
 火災はもとより、交通、水難、山岳事故など、救助事象は多岐にわたっています。これらの救助事象に対処するため、救助を専門とした消防救助機動部隊三部隊、特別救助隊二十二隊、水難救助隊六隊、山岳救助隊四隊を配備しております。
 中央の円グラフにお示ししてありますように、平成十四年中の救助件数は一万八千七百八十八件でありまして、建物や工作物内で発生した救助事象が最も多く、全体の約五九%を占めております。
 一〇ページへ参りまして、NBC災害対策についてであります。
 都内には、危険物や毒劇物などを貯蔵し、取り扱っている施設が多数あります。これらの施設は、火災、爆発、漏えいなどの災害発生危険が内在していることから、ガス分析装置を初め、最新鋭の資器材を積載した化学機動中隊九隊を配備しております。
 さらに、第三消防方面本部には、高度な専門能力を有する隊員と特殊な資機材を装備した第三消防方面本部消防救助機動部隊を配備し、放射性物質や生物剤等に係る特殊な災害、事故等の対応に万全の体制をとっております。
 また、水防対策についてでありますが、台風や集中豪雨などによって被害が予想される場合には、早期に管下全域に水防非常配備態勢を発令し、消防職員及び消防団員を非常招集して、監視警戒活動及び水防活動に当たります。
 一一ページへ参りまして、災害活動支援についてであります。
 東京消防庁の管轄区域外に大規模災害が発生した場合、消防組織法に基づく応援協定や緊急消防援助隊制度により消防隊を派遣し、災害活動の支援を行っております。最近では、栃木県黒磯市の工場火災、北海道苫小牧市の製油所火災へ部隊を派遣し、消火剤を活用するなど、効果的な消防活動を行いました。
 また、海外で大規模な地震災害等が発生した場合には、国際緊急援助隊の派遣に関する法律により、国際消防救助隊を派遣しております。最近では、本年五月に発生したアルジェリア北部地震災害へ当庁から八名を派遣し、人命探査装置等を活用した救助活動を行い、生存者を救出いたしました。
 一二ページへ参りまして、空の消防についてであります。
 東京消防庁航空隊は、昭和四十一年に我が国初の消防航空隊として発足いたしました。現在六機のヘリコプターを保有し、災害時には、空からの人命救助や消火活動、救急活動などに従事しています。
 また、島しょ地域からの救急患者の搬送は、重要な任務の一つでありまして、業務開始以来、本年九月末で四千二百三十人を搬送しております。
 なお、平成十三年四月からは、大島、利島を対象に、夜間における救急患者搬送を開始し、本年七月に、伊豆諸島全島における夜間運航を開始しました。
 次に、海の消防についてであります。
 現在、消防艇九艇を配備し、船舶や沿岸に対する消火活動及び水難救助活動、さらには油流出事故への対応など、幅広い活動を行っております。
 一三ページへ参りまして、救急についてであります。
 救急件数は、高齢化の進展や疾病構造の変化などにより増加の一途をたどるとともに、都民からより一層高度な救急活動が求められているところでございます。現在、平成十四年中の救急出場件数は、右上の円グラフにお示ししてありますように、六十二万九千八百八十三件に達しております。
 当庁では、現在、二百七台の高規格救急車を消防署所に配備するとともに、すべての救急隊に救急救命士を配置して救急活動を実施しております。さらに、迅速かつ円滑な救急活動を行うため、救急隊とポンプ隊等が連携し、効率的な救出、救護活動を実施しております。
 また、救命効果の向上を図るため、昨年十月に東京都メディカルコントロール協議会が設置され、救急活動に対する事後検証制度の導入など、救急隊員の行う応急処置等の質を確保するための体制強化に取り組んでいます。
 一五ページへ参りまして、震災対策についてであります。
 先般、宮城県沖、宮城県北部を震源とする震度六弱、震度六強の地震、さらに、北海道釧路沖を震源とする震度六弱の地震がそれぞれ発生いたしました。首都東京におきましても、東海地震や南関東直下における地震の発生が指摘されており、東京消防庁では、地震時における地域の防災行動力向上のため、出火防止、救助、救急対策などを最重要課題として取り組んでいます。
 特に、阪神・淡路大震災の教訓から、パワーショベル、クレーン車などの重機を保有する消防救助機動部隊や消防活動二輪車の整備、災害時支援ボランティアの育成など、各種施策を推進しております。
 一七ページへ参りまして、消防水利についてであります。
 地震時に水道施設が被害を受け、消火栓が使用できなくなった場合に備え、従来から、耐震性防火水槽などの水利の整備を推進してまいりました。さらに、大規模市街地火災に備え、関係機関と連携して、河川のせきどめ資材を整備するなど、河川や海等、豊富な水量を有する水源の有効活用に努めています。
 また、近年では、水道施設の耐震化が進み、地震時でも消火栓が活用できる可能性が高くなってきたことから、昨年四月から、消火栓の使用可否が判断できる消火栓活用情報システムの運用を開始し、消火栓の有効活用も図っております。
 一八ページへ参りまして、消防団についてであります。
 消防団は、火災を初め、地震や水災に対し、消防署と連携して活動するとともに、年末年始や火災多発期等における各種警戒などを行っております。
 現在、東京都における消防団体制は九十八団、団員二万六千七百九十七名であり、そのうち、特別区は五十八団、団員一万六千名が活動しており、活力ある消防団づくりに努めています。
 一九ページへ参りまして、火災予防業務についてであります。
 火災等の発生を未然に防止するためには、予防行政の充実が極めて重要であります。このため、建築物の建設にかかわる事前相談や、消防同意などを通じた安全指導を初め、危険物施設の許認可や建築物等に対する火災予防査察、事業所の防火管理体制に関する指導などを行い、予防行政の推進を図っております。
 また、一昨年の歌舞伎町ビル火災の教訓から、危険実態に着目した防火対象物の立入検査や迅速かつ適正な違反処理などの施策を積極的に推進しております。
 二一ページへ参りまして、指導、広報業務についてであります。
 防災は、地域住民と防災機関とが一体となった実践的な活動を行うことが重要であります。このため、春、秋の火災予防運動などを初めとする諸行事を積極的に展開し、都民の防災行動力の向上や防災意識の普及啓発に努めております。
 二三ページへ参りまして、都民生活を守るについてであります。
 都民生活の安全を守るため、火災の早期発見に極めて有効な住宅用火災警報器の設置促進や、住宅防火対策、放火火災予防対策を進めるとともに、消防の触れ合いネットワークづくりをスローガンに掲げ、地域住民が一体となった協力体制の整備を積極的に推進しています。さらに、ひとり暮らしの高齢者の方々を守るために、緊急通報システムや火災安全システムによる受信業務を行っております。
 二四ページへ参りまして、国際化への対応についてであります。
 外国人に対しましては、外国語による各種パンフレット等を活用し、防火防災意識の普及啓発や緊急時の対応など、防災行動力の向上に努めております。また、消防の国際化を推進するため、海外からの研修生等の受け入れや国際会議等への参加など、諸外国との交流を図っております。
 二五ページへ参りまして、研究開発についてであります。
 多様化する災害事象に的確に対処するためには、時代の変化に対応した研究開発を行うことが必要であります。このため、消防科学研究所では、消防資器材や災害時の行動心理など、さまざまな研究と開発を行い、その成果を火災予防あるいは消防戦術に反映しております。
 二六ページへ参りまして、消防車両等の整備についてであります。
 東京消防庁では、消防機動力の有事即応体制を確保するため、各種消防車両の整備を行っています。
 二七ページへ参りまして、人づくりについてであります。
 都民の負託にこたえる消防行政を推進するには、消防職員、消防団員等の資質の向上が極めて重要であります。このため、消防学校において、新たに採用した職員に対する初任教育を初め、幹部研修、専科研修などを実施し、消防職員、消防団員としての必要な知識、技術の習得はもとより、気力、体力の錬磨に努めています。
 また、職員が健康で働くことができるよう、各種福利厚生施設の充実やクラブ活動の奨励を行い、職員の士気の高揚と豊かな人間性の醸成に努めています。
 二九ページへ参りまして、学習、体験施設、試験講習についてであります。
 四谷にあります消防博物館や、池袋、立川、本所に体験学習施設として都民防災教育センターを設けまして、都民の方々の防火防災に関する知識、技術及び防災行動力の向上を図っております。
 また、事業所の自主防火管理体制を確立するため、下の表にお示ししてありますように、各種試験、講習を実施し、消防技術者の育成に努めています。
 三〇ページへ参りまして、一一九番通報の仕組みについてであります。
 一一九番通報は、二十三区においては千代田区大手町の災害救急情報センターで、多摩地域は立川市にあります多摩災害救急情報センターでそれぞれ受信しています。平成十四年中の一一九番通報は百六万六千三百二十六件でありまして、おおむね三十秒に一件の割合で受信しております。また、消防テレホンサービスは、昼夜を通し、消防相談や救急医療機関の案内などを行っております。
 以上が東京消防庁の事務事業の概要であります。
 続きまして、東京都が基本財産の二五%以上の出資を行っている、東京都監理団体であります財団法人東京防災指導協会についてご説明申し上げます。お手元の資料、財団法人東京防災指導協会をごらんいただきたいと存じます。
 この協会は、都民の安全と福祉の増進に寄与することを目的として、昭和四十八年十月に設立された財団であります。
 主な事業といたしましては、防火管理者、危険物取扱者、防火対象物点検資格者などの育成、災害予防に関する調査研究、防火防災思想の普及及び防災関係図書の刊行などの事業を行っております。
 詳細につきましては、本資料をごらんいただきたいと存じます。
 委員の皆様におかれましては、この団体が都民の安全の向上に大きな役割を果たしていることをご理解いただきまして、本協会の健全な発展のため、今後ともご指導、ご支援を賜りますようお願い申し上げます。
 以上で東京消防庁の事務事業概要及び財団法人東京防災指導協会の概要についての説明を終わらせていただきます。

○服部委員長 説明は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言を願います。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○服部委員長 なければ、資料要求はなしと確認させていただきます。
 以上で東京消防庁関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を曜日)
   午後一時五十九分散会

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