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Tokyo Metropolitan Assembly

警察・消防委員会速記録第三号

平成十四年三月十八日(月曜日)
第十一委員会室
   午後一時三分開議
 出席委員 十三名
委員長三原 將嗣君
副委員長名取 憲彦君
副委員長石井 義修君
理事宮崎  章君
理事小山 敏雄君
理事秋田かくお君
中嶋 義雄君
いなば真一君
土屋たかゆき君
花川与惣太君
清原錬太郎君
藤井 富雄君
田中  良君

 欠席委員 一名

 出席説明員
警視庁警視総監野田  健君
副総監警務部長事務取扱人見 信男君
総務部長岩橋  修君
交通部長福島 和夫君
警備部長和田 康敬君
地域部長濱口 征三君
公安部長米村 敏朗君
刑事部長米田  壯君
生活安全部長渡辺  晃君
組織犯罪対策本部長宮本 和夫君
総務部企画課長関根 榮治君
総務部会計課長鹿倉 則彰君
消防庁消防総監杉村 哲也君
次長白谷 祐二君
総務部長中村 正弘君
警防部長関口 和重君
防災部長鈴木 正弘君
救急部長金子  勉君
予防部長鈴木 淳雄君
指導広報部長石倉  仁君
装備部長三上  進君
総務部企画課長佐藤 行雄君
総務部経理課長稲葉 義行君

本日の会議に付した事件
 警視庁関係
  予算の調査(質疑)
  ・第一号議案 平成十四年度東京都一般会計予算中、歳出、債務負担行為 警視庁所管分
  付託議案の審査(質疑)
  ・第百三十二号議案 警視庁の設置に関する条例の一部を改正する条例
  ・第百三十三号議案 警視庁関係手数料条例の一部を改正する条例
 消防庁関係
  予算の調査(質疑)
  ・第一号議案 平成十四年度東京都一般会計予算中、歳出、債務負担行為 消防庁所管分
  付託議案の審査(質疑)
  ・第百三十四号議案 東京消防庁職員の特殊勤務手当に関する条例の一部を改正する条例
  ・第百三十五号議案 火災予防条例の一部を改正する条例

○三原委員長 ただいまから警察・消防委員会を開会いたします。
 本日は、お手元配布の会議日程に従いまして、警視庁及び東京消防庁関係の平成十四年度予算の調査及び付託議案の審査を行います。
 なお、本日は質疑終了まで行いますので、ご了承願います。
 次に、予算の調査について申し上げます。
 平成十四年度予算につきましては、予算特別委員会に付託されておりますが、本委員会所管分につきまして議長から調査依頼がありました。
 公文の写しはお手元に配布してあります。
 朗読は省略いたします。

平成十四年三月十四日
      東京都議会議長 三田 敏哉
警察・消防委員長 三原將嗣殿
予算特別委員会付託議案の調査について(依頼)
 このことについて、三月十四日付で予算特別委員長から調査依頼があったので、左記により貴委員会所管分について調査のうえ報告願います。
  記
1 調査範囲 別紙1のとおり
2 報告様式 別紙2のとおり
3 提出期限 三月二十日(水)午後五時

(別紙1)
警察・消防委員会
 第一号議案 平成十四年度東京都一般会計予算中
     歳出
     債務負担行為
      警察・消防委員会所管分

(別紙2省略)

○三原委員長 これより警視庁関係に入ります。
 初めに、先般の人事異動に伴い幹部職員に交代がありましたので、警視総監から紹介があります。

○野田警視総監 先般の人事異動により幹部の交代がありましたので、ご紹介申し上げます。
 会計課長から企画課長に転じました関根榮治、そして、会計課長の鹿倉則彰でございます。
 どうぞよろしくお願いいたします。
〔理事者あいさつ〕

○三原委員長 紹介は終わりました。

○三原委員長 これより予算の調査及び付託議案の審査を行います。
 第一号議案、平成十四年度東京都一般会計予算中、歳出、債務負担行為、警視庁所管分並びに第百三十二号議案、警視庁の設置に関する条例の一部を改正する条例及び第百三十三号議案、警視庁関係手数料条例の一部を改正する条例を一括して議題といたします。
 本案については既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
 発言を願います。
[「なし」と呼ぶ者あり〕

○三原委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
[「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○三原委員長 異議なしと認め、本案に対する質疑は終了いたしました。
 以上で警視庁関係を終わります。

○三原委員長 これより東京消防庁関係に入ります。
 予算の調査及び付託議案の審査を行います。
 第一号議案、平成十四年度東京都一般会計予算中、歳出、債務負担行為、東京消防庁所管分並びに第百三十四号議案、東京消防庁職員の特殊勤務手当に関する条例の一部を改正する条例及び第百三十五号議案、火災予防条例の一部を改正する条例を一括して議題といたします。
 本案については既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
 発言を願います。

○小山委員 何点か質問をさせていただきたいと存じます。
 昨年の九月の一日に歌舞伎町ビルの火災がありましたが、早いものでもう半年が経過いたしました。もう半年なのか、まだ半年なのかという議論がありますが、そこで、私どもの委員会も、その後、緊急査察におつき合い、同行もいたしました。昨年の四定で、当委員会にこの緊急特別査察の実施結果が報告をされましたが、その後の違反状況の是正状況はどうなっているのか、まずお聞きをいたしたいと思います。

○鈴木予防部長 九月三日から十月三十一日までの間に行った第一期緊急特別査察では、四千百六十九棟について実施し、十一月五日から十一月三十日までは避難施設等の管理に特定した重点査察を九千六百二十五棟について実施いたしました。引き続き、対象物の範囲を拡大して、二月十五日まで、千三百九十棟について実施したところであります。
 お尋ねの第四回定例会で報告いたしました第一期緊急特別査察のその後の違反是正状況でありますけれども、三月八日現在、是正確認件数は三万六千三百七十三件となり、是正率は三五%であったものが八四%となっております。
 なお、繁華街を擁する京橋、渋谷、新宿、豊島、池袋、上野の各署における違反指摘件数の合計は一万一千九百七十七件で、主な違反事項は、防火管理者未選任や消防計画未作成のもの、防火関係管理違反や、消防用設備等の点検未実施、未報告、自動火災報知設備の感知器未警戒及び誘導灯不点灯などの消防用設備等の維持管理関係違反であり、これらの是正確認件数は、三月八日現在、七千六百四十一件で、是正率は六四%であります。

○小山委員 今お話がございましたように、短期間で大変ご苦労されておられますが、三五%の是正率が八四%になった、こうお話がございますが、ただ、一番問題となります繁華街を有する京橋を含めた六署が一万一千九百七十七件で、一番問題とされておりますこうした危ないところが現在六四%ということでございまして、平均は八四になったからいいというわけではありませんが、特にこれから緊急を要するこうした繁華街の六四%、まだ三六%が是正をされてないという現実がございます。この是正の意思を示さないテナント等に対して、どのようにこれから対応していくのか、お伺いしたいと思います。

○鈴木予防部長 小規模雑居ビルのテナント等の違反については、三月八日現在、警告を二千七百七件、命令を十三件、発しました。現在、未是正のもののうち、指摘事項の特に多い防火管理者未選任の違反是正については、防火管理者講習の受講を必要とするため、その実施方法を検討しております。さらに違反が是正されないものについては、今後も引き続き警告、命令を発し、厳正な対応をしてまいります。

○小山委員 次に、都内には大きなビルから小規模な雑居ビルまでたくさんあるわけでありますが、現在の職員数では、査察を行うのに大変なことだというように思うんです。そこで、経験豊富なOBの方々を積極的に登用してみたらどうか、活用されてみたらどうか。いろいろお聞きしますと、権限上の問題や、事業所のプライバシー等々の問題があると思うんですが、こういったOBの活用について、どのように当庁は思っているのか、お聞きをしたいと思います。

○鈴木予防部長 消防OBは消防業務に精通しており、その能力を活用することは効果的であると考えております。したがいまして、ご指摘の査察業務への活用についても、その業務範囲等について検討をしてまいります。

○小山委員 ぜひ積極的な活用をお願い申し上げたいんですが、それでなくても現場の職員の方々は、給料やボーナスカット、そしてまた、職員定数の削減等々大変な状況に追い込まれているわけでありますから、そういったOBの活用というのをぜひお図りをいただきたいと思います。
 次に、先般、新聞報道によりますと、国において、歌舞伎町の雑居ビル火災を受けて、消防法の改正概要が掲載されておりました。改正を予定している主な内容と、東京消防庁が国に対して要望した事項がどのように反映されているのかをお聞きしたいと思います。

○鈴木予防部長 去る三月八日に閣議決定された消防法改正の政府案の主な内容としては、第一に、違反是正の徹底に関するものとして、立入検査の時間制限の廃止、使用停止命令等の措置命令要件の明確化及び命令を行った場合の公示、消防吏員が階段などに置かれた物件の除去命令等を行うことができるなどの権限の強化。第二に、防火管理の徹底に関するものとして、資格者による防火対象物の定期点検報告制度の導入。第三に、避難安全基準に関するものとして、階段、廊下などの避難施設等に物件が放置、存置されないように管理すること。第四に、命令違反等に対する罰則の強化などであります。
 国においては、これらの消防法改正事項のほかに、自動火災報知設備の設置基準に係る政令の見直しなど、当庁が要望した事項について現在検討していると聞いております。これらのことが整備されれば、当庁の要望事項のほとんどが反映されることとなるものでございます。

○小山委員 今、命令違反等に対する罰則の強化というご説明がございましたが、保険会社にお聞きしても、建築違反をしていたり、不適法なビルがあっても保険金がおりる。こんな現況では、私は、こうした現場の職員の人たちを考えたときに、罰則を重くすべきだ、こう考えておりますが、消防法の改正案にはどのような内容になっているのか、お聞きしたいと思います。

○鈴木予防部長 今回の消防法改正案では、措置命令等の違反に対する罰則の引き上げと両罰の強化が図られるものであります。主なものとしては、消防署からの建物の改修や使用禁止、あるいは、物件の整理、除去といった措置命令に従わなかった個人に対しては、これまでは一年以下の懲役または五十万円以下の罰金が最高だったのを、三年以下の懲役または罰金三百万円以下と引き上げられること。さらに、両罰規定で法人に科す罰金も大幅に引き上げて、一億円以下とされることなどであります。

○小山委員 消防庁では、今回の法改正の動向を受けて、大都市東京の特性を考慮して条例改正を検討している事項があれば教えていただきたいと思います。

○鈴木予防部長 今回は消防法が改正されれば、防火安全対策が格段に強化されることになります。都内には多くの繁華街があり、風俗営業施設等の小規模雑居ビルが多数存在するなどの特性を有しております。先ほど申し上げましたとおり、消防法の改正案では、階段、廊下などの避難施設等に物件を放置、存置させないよう、防火対象物の関係者に対し維持管理義務を課しておりますが、当庁では、さらに出火防止、延焼拡大防止及び避難安全対策の充実を図るため、何人に対してもこれらの物件を放置、存置する行為を禁止するとともに、防火戸及び消防用設備等の機能に支障となる施設を設けたりする行為についても禁止することなどを火災予防条例に新たに定めることを検討しております。

○小山委員 今回、消防法が改正されれば、防火安全対策が強化することになりますが、都内には多くの繁華街があり、風俗営業施設の小規模雑居ビルが多数あるなどの特性を有しているわけでありますが、消防庁では、歌舞伎町の雑居ビル火災の教訓から、査察の執行体制について見直しをするということでありますが、どのような見直しを実施しようとされているのか、お聞きしたいと思います。

○鈴木予防部長 今後の査察については、違反是正を強化するために、必要に応じて消防署に担当係長を配置し、また、本庁や他署の職員を派遣できる体制を確立してまいります。
 次に、立入検査は、対象物の危険実態や消防用設備等の点検報告等による自主管理の状況等を勘案して対象物を選定するとともに、原則として事前連絡なしによる実施をしてまいります。
 さらには、夜間における立入検査を実施するとともに、必要に応じて、建築行政庁や警視庁との連携による合同の立入検査を鋭意実施してまいります。

○小山委員 最後に、火災予防対策についての消防総監のご決意をお伺いし、質問を終わりたいと思います。

○杉村消防総監 東京消防庁では、歌舞伎町ビル火災以後、小規模雑居ビルを中心に、一万五千棟に及ぶ緊急特別査察や重点査察を、短期間で集中的に実施してまいりました。各消防署においては、署員一丸となって、困難な状況の中、違反是正のための確認査察や、階段、廊下等を重点にした精力的な査察を行ってまいりましたが、いまだ違反が是正されていないのも事実であります。今後は、関係規定の改正を含め、迅速な違反処理体制の強化を図り、東京消防庁の総力を挙げて火災予防対策に取り組んでまいりたいと思います。

○石井委員 今回上程されております付託議案百三十四号議案、東京消防庁職員の特殊勤務手当に関する条例の一部改正案に関連してお尋ねいたします。
 私は、先日の本会議で、NBC災害--N、核災害、B、バイオロジカル、生物災害、C、ケミカル、こうした災害に対する対策をしっかりやるべきだという質問をいたしました。先日も、宮崎県の延岡で、旭化成の化学工場が大きな災害を発生したという事件が報道されております。今回のこの条例改正は、そうしたNBC災害に出動する消防職員が命をかけて活動をする、その職員に対する特殊勤務手当を差し上げようという条例改正でありまして、消防官や警察官の皆さんが、都民の生命、財産を守るために命をかけて頑張っていただいている、まことに大事ではないかと思います。今、職員の給与削減条例が大きな話題になっておりますけれども、それとは別に、命をかけて消防署の職員の皆さんが頑張っていただいている、勤務手当を差し上げよう、これはまさにタイムリーな内容だと思います。
 そこでお尋ねしたいのは、現在、都内で、こうしたNBC災害の発生状況、または消防庁としてそれに対してどういう体制をとっているのか、中身をお尋ねいたします。

○関口警防部長 都内における近年のNBC災害の発生状況でございますが、平成七年から平成十三年末までの七年間で、放射性物質に係る災害、いわゆるN災害が一件、病原体に係る災害、通称B災害はなく、毒物、劇物に係る災害、通称C災害は二百四十六件であります。
 次に、東京消防庁では、NBC災害に対する専門部隊として、特殊な防護衣、分析装置、除染装置などを装備した化学機動中隊を平成二年より十隊整備しております。これらの隊長、隊員に対しては、消防学校において毒物、劇物を中心とした専門研修を実施するとともに、さらに隊長については、放射線医学研究所や陸上自衛隊化学学校などの専門機関へ研修に派遣するなど、知識、技術の向上を図っています。
 また、平素から、化学機動中隊を中心に、ポンプ隊、救急隊による訓練を実施するとともに、警察、保健所、医療機関など関係機関と連携した総合的なNBC災害対応訓練も行っております。
 本年四月からは、より高度な専門的知識、技術を有した隊員と、放射線遮へい能力を有する特殊災害対策車及び救助車、ロボット搬送車、排煙・高発泡車、水槽つきポンプ車等で構成する消防救助機動部隊の運用を開始することとしております。
 また、NBC災害現場における専門的な支援や助言を受けられるよう、大学や研究機関等の専門家をメンバーとするネットワークを構築し、万全の体制で臨むこととしております。今後、ロボットの導入など装備資器材や、隊員に対する教育をより一層充実させ、都民の安全、安心を守る体制を確立していく所存であります。

○石井委員 ことしの一月六日に、臨海の国際展示場の横の広場で出初め式がありまして、こうしたNBC災害に対する消防庁の部隊が一番最後に出動して、非常に心強く思いました。ぜひとも充実をお願いしたいと思います。
 昨年、アメリカで炭疽菌事件が起こりました。これはまだまだ犯人がだれなのかも特定されていないわけであります。日本においてそうした事件が起こらないと否定できないわけですが、こうした炭疽菌事件に対する、これは消防庁だけではないわけでありますが、消防庁としてはどんな対策をとっているか、お尋ねをいたします。

○関口警防部長 東京消防庁では、炭疽菌等生物剤災害の発生に備え、警察等の関係機関とのホットラインを活用した情報収集体制を整備しており、災害発生時には、直ちに必要な消防部隊を出場させ、関係機関との密接な連携を図り、対応することとしています。
 生物剤災害に対応する消防救助機動部隊や化学機動中隊には、携帯型生物剤検出装置、炭疽菌検知キット、防護衣、防毒マスク、除染剤散布器等を配備し、定期的な訓練を実施しており、最近では、十五日にも、医療機関、保健所と連携し、炭疽菌検知器等を活用した訓練を実施したところです。
 また、炭疽菌災害が発生した場合には、炭疽菌の拡散防止を重点に、消防救助機動部隊や化学機動中隊を中心に、ポンプ隊、救急隊などが一体となり消防活動を行うとともに、除染活動については、衛生局と関係機関と、連携を図りながら行うこととしています。

○石井委員 アメリカのニューヨークのワールドトレードセンターに飛行機が突っ込んで、半年たったわけであります。都市災害ということで非常に対応が注目されているんですが、もし日本で同じように、テロとして突っ込んだだけではなくて、何か飛行機事故やヘリコプターの事故で都庁舎に飛行機が突っ込んだとか、それから六本木のアークヒルズに飛行機が突っ込んだとか、ヘリコプターがおっこったとか、また銀座とか、そういう都市災害としてのテロ事件、または偶発事故が起こった場合に、消防庁としてはどんな対策をとりますか。

○関口警防部長 東京消防庁では、火災、救助、救急等の災害種別と、災害規模に応じた出場計画に基づき、必要な部隊の早期集結をもって対処することとしております。
 先般のようなテロ災害が発生した場合は、三河島駅列車事故、三菱重工ビル爆破事件、日航機墜落事故、地下鉄サリン事件等の経験を踏まえて、特別出場により、災害種別に応じ、消防救助機動部隊、化学機動中隊、特別救助隊、ポンプ隊、救急隊等、約四百隊から五百隊の所要の消防部隊を早期に一挙投入します。
 なお、消防団はもとより、広域消防応援協定に基づく近隣消防本部からのヘリコプター等の応援、平成七年の阪神・淡路大震災の教訓を生かし、全国規模で整備された緊急消防援助隊による応援、東京湾消防総合応援協定による消防艇等の応援、民間救急搬送事業者との協定による傷病者の搬送など、幅広い消防活動体制を整備しているところであります。
 今後とも、東京都、市区町村、防災関係機関と密接な連携の上、消防活動体制の充実強化を図り、テロ災害を含めた大規模災害対策を推進してまいります。

○石井委員 最後に、消防総監にお尋ねいたします。
 昨日、墨田区の太平町で、夕方、火事があって七軒燃えたんです。消防署、また消防団の皆さんが命がけで活動していただいて、感謝しているわけですが、ニューヨークのような、ああいう大きな事故が起こらないとはいい切れない。偶発的に起こることを考え、消防庁として今回のニューヨークのあのテロ事件をどう総括しているのか、また、教訓としてどんな対応をとろうとしているのか。
 また、ことしはワールドカップサッカーがあるわけでありまして、世界じゅうの方々が日本にやってくる。そういう場合に、先ほどのNBC災害が起こるようなことがあってはならない。消防庁の出動する職員の皆さんが、防護服で固めて、そして防護装置を持っていくことはもちろんだけれども、それだけでなくて、大勢のそこに入る方々に対してのそうした体制をしっかりやっていかなきゃならないわけでありますが、そうしたテロ事件の教訓を踏まえて、また今後、ワールドカップサッカーが行われる、NBC災害に対する対応、消防総監の考え方を最後にお尋ねいたします。

○杉村消防総監 まず最初に、ニューヨークの教訓を受けての対策についてでありますが、東京消防庁では、従来からヘリコプターによる高層ビル火災に対する空中消火あるいは高圧送電線等、ライフラインを守るための林野火災消防活動を実施してまいりましたが、より有効な消火活動を実施するために、消火剤の導入を検討し、実用化に向けて、実験、訓練及び演習を実施しております。昨日の火災でも、一部消防隊がそのような消火をやっていたと思います。
 特に、高層ビルへのテロ災害に対しましては、ビルの倒壊または崩落を予想して、ビルの在館者、近隣地域の住民及び通行人等の早期避難、これを最優先と考えております。このことから、事業所の自衛消防隊によるビル在館者への避難指示等、自衛消防隊の活動について、指導指針の見直しについて検討しております。
 また、近隣地域に対する早期避難につきましては、危険区域として消防警戒区域を設定して関係機関と連携を図り、外部からの拡声装置によるほか、マスコミ等にもご協力をお願いして、直ちに避難を開始するよう呼びかけてまいりたいと思っております。
 それから二点目の、ワールドカップのサッカー大会が開催されますことから、東京消防庁としての警戒等の対応でございますけれども、多数の外国人の来日が予想されることから、まず第一点として、東京国際空港ターミナルビル内に救急車の常駐施設を整備し、大会開催前までに救急車の整備を完了する予定でございます。
 これに伴いまして、救急要請に迅速に対応できるようになるものと思っております。
 また、ワールドカップサッカー大会、そのほかNBC災害、大規模な特殊災害、そういうものを含めまして、大会期間中、消防特別警戒を実施いたします。
 まず第一といたしまして、五月一日から、出場体制の強化など有事即応体制の確保を内容とする消防特別警戒を実施し、警戒の万全を図ってまいります。
 今後、東京都関係部局あるいは警視庁等の関係機関と、より一層の連携を図りながら即応体制を確保し、万全を図ってまいります。
 また、ワールドカップサッカーを含め、NBC災害等の対応につきましては、消防隊員の教育訓練に努め、隊員の資質の向上と装備資器材の充実を図り、都民の安全確保に万全を期する所存であります。

○秋田委員 私は、救急救命問題について、お伺いをしたいと思います。
 最初に、最近の救急車の出場件数と、救急医療機関の傾向ですね、それはどういうふうになっているか教えてください。

○金子救急部長 平成十三年中の救急出場件数は六十万六千六百八十一件で、前年に比べ三万九百九十一件、五・四%の増加となっております。年々増加いたしております。
 また、平成十三年四月一日現在、東京都衛生局が所管している救急医療機関のうち、東京消防庁管内は三百八十施設で、前年同時期と比べ九施設の減となっております。

○秋田委員 この二〇〇一年版の「消防行政の概要」、ここに最近の状況が掲載されておりますけれども、これを見ますと、救急出場件数は、救急業務が法制化された一九六三年、昭和三十八年ですか、そのときから比べると、ここは二〇〇〇年までしか出ておりませんけれども、この十年間で五・八倍くらい伸びているんだということが書かれていますね。
 一方で救急医療機関は、この十年間に七十四施設減少している、こういうことが統計上として掲載されております。救急車の出場件数の増加に比べて救急医療機関が減少していては、救急車による傷病者の病院たらい回しなどが発生しているんではないかと、私は心配をいたしました。
 そこで先日、私は、佐竹総合指令室長の案内で、本庁にある災害救急情報センターを拝見させていただきました。その際、救急車による傷病者の病院たらい回しなんかはないかというふうに聞きましたら、今は受け入れ側の病院の救命センターの拡充や、あるいは災害救急情報センターとの連携、システムの向上で、たらい回しというようなことはほとんどないというようなお話でありました。それで安心しました。
 ところで、二十四時間災害救急情報センターに常駐している医師が、救急救命隊の現場での対応を指導助言する、救急隊指導医制度は、全国的には救急救命法施行時の一九九二年でしたか、平成四年から始められたとのことでありますが、しかし、東京消防庁では、それよりも五年も早くこの制度を取り入れておられたということを聞きました。そして、本庁と、立川にあります多摩の二カ所の、災害救急情報センターに救急隊指導医として派遣をしていただいている医療機関、その数、そして参加されている指導医、医師の数、及び救急隊が指導医師からの指導助言を受けた件数とその内容などについて、お示しいただきたいと思います。

○金子救急部長 救急隊指導医は、現在、三十一医療機関の医師四百三十六名に委嘱いたしております。
 平成十三年中の医療上の指示、指導、助言は、八千百六十六件で、その内容は、救急救命士が心肺停止状態の傷病者に対し、除細動、静脈路の確保、器具を用いた気道確保を行うための具体的な指示が五千三百十四件、救急処置や診療科目の判断のための指導助言が二千八百五十二件であります。

○三原委員長 速記をとめてください。
〔速記中止〕

○三原委員長 速記を始めてください。

○秋田委員 その指導医ですね、先日、拝見させていただきましたら、座っておられましたが、この消防庁の指導医は、消防庁の職員じゃなくて、何で参画医療機関というんですか、先ほどの受け入れ側から要望されて、派遣してもらって、そして指導に当たっているのか。その間の、この指導医さんの身分というのはどうなっているんでしょうか。

○金子救急部長 救急隊指導医は、都内の三次救急医療機関等において、臨床にかかわる医師としていることから、医療上、適切な指示、指導、助言が得られるとともに、搬送先医療機関との密接な連携が図られ、傷病者を円滑に受け入れることができるなどの効果があり、医療機関から医師の派遣を求めているものであります。
 救急隊指導医の身分は、地方公務員法に定める嘱託員としております。

○秋田委員 私が視察をさせていただいた当日、救急隊指導医席におられた東京医科大学の金井先生は、日常は東京医科大学病院の救命センターで救命救急の患者を受け入れて処置に当たられているので、適切な指示ができると話されておりました。
 現に私が視察させていただいていた約二十分ぐらいの間ですけれども、救急隊から二度も指導助言を求める電話が入ってまいりました。私は、金井先生に、さらに質を向上させるために何かありませんか、というふうに聞いてみました。先生は、現場の状況を画像で見ることができたらよいと思う、というふうに話しておられました。しかし、すぐそばにいた消防庁の職員の方が、今、iモードなどで画像を送ることができるようなことになっているときなんだから、それはできないことはない、しかし、まだ技術的に問題が残っているとの説明でありました。
 こうした問題を早く解決して金井先生の期待にこたえるべきではないかというふうに私は思うんですけれども、いかがでしょうか。

○金子救急部長 救急現場や搬送中の画像を医師に伝送することは、病状の判断や、現場の救急救命士に対し適切な指示や助言を行うため、有効な手段と考えています。このため、東京消防庁において、救急現場あるいは救急車内からの画像やデータの伝送について、今後の課題として認識しております。

○秋田委員 救急救命法が施行されて十年ですね。一九九二年ですから、ちょうど十年になるんですが、秋田市などで救急救命士が気管内挿管を行って、通常の三倍もの救命率を上げていたと。ところが、これが法律違反として禁止されて久しいわけであります。
 この間、新聞やテレビで取り上げられて話題になっておりましたが、このほど、参議院の厚生労働委員会での質問に答えて、厚生大臣が、救命士の気管内挿管を可能にする方向を明らかにしたことが、三月十五日の各紙で報道されておりました。
 その内容と見通しについて、わかる範囲でお答えをいただきたいと思います。

○金子救急部長 気管内挿管の処置を救急救命士が行うことについて報道されたことに対するお尋ねですが、厚生労働省からの情報によると、来年度、検討を行うと聞いております。

○秋田委員 気管内挿管を初め、救急救命隊が行う応急処置等の保障をするために、いわゆるメディカルコントロールというんでしょうか、そうした質の高い体制の確立が望まれておりますが、その見通しなどはどういうふうになっておりますでしょうか。

○金子救急部長 救急救命士の行う処置範囲の拡大については、いわゆるメディカルコントロール体制の構築が大切であります。
 このことから、東京消防庁のメディカルコントロールに必要な医師の指示、指導、助言体制、医師による救急活動の事後検証体制、救急救命士の再教育体制などについて、消防総監の諮問機関である東京消防庁救急業務懇話会に諮問し、検討が行われております。この答申をもとに、メディカルコントロール体制を整備していくこととしております。

○秋田委員 子どもの引きつけだとか心臓発作など突然の出来事の際に、一一九番で救急車を要請いたしますけれども、そのとき周辺の者は気も動転しており、何をしてよいのかわからぬという状況に置かれるわけなんですね。救急車の到着も、普通の時間よりさらに遅く感じるというようなことがあるんですね。そんなときに、救急車の側から、到着までの間に傷病者の状態を聞いて、どのような状態にしておけばよいのか、そういうことなどの指示を出したり、今どこまで来ているから、あと何分ぐらいで到着しますよというようなことを知らせてあげるだけで、傷病者への当面の措置をどうすればいいのか、また、まだかまだかと救急車の到着を待っている人にとっても、どれほど安心感を与えるかしれないと思うんですね。そういうふうに思いますけれども、どうでしょうか。

○金子救急部長 東京消防庁においては、平成十一年四月から、救急隊員に順次PHSを整備し、平成十三年七月に、すべての救急隊員に配置を完了したところであります。このPHSを活用し、出場途上に傷病者の容体情報の収集を主な目的として試行を行いました。その際、必要に応じて救急隊のおおむねの到着時間を伝達したところ、要請者に安心感を与えるなどの効果がありました。
 このため、本年四月一日からは、傷病者情報の収集に加え、救急隊のおおむねの到着時間の伝達や、必要に応じ応急処置の方法等を指導するなど本格運用を実施していくこととしております。

○秋田委員 それは、大変よかったと思います。ぜひ、それを進めてもらいたいと思います。
 それで、救急救命の原則は、直近の医療機関での適切な対応だそうでありますけれども、救急医療機関以外でも、近くのかかりつけの病院や診療所など、そういうところに本人や家族が希望すれば搬送してもらえるのかどうか、お聞かせください。

○金子救急部長 傷病者の搬送に当たっては、傷病者の症状に適応した医療が速やかに施し得る最も近い医療機関を選定することとしています。
 ご質問のような場合には、傷病者の症状等を勘案し、当該医療機関での受け入れを確認した上で、搬送しております。

○秋田委員 オウムのサリン事件や阪神・淡路震災のような大災害など、一度に救急車の大量出動が要請されるような事態に備えて、消防力の強化はもちろんでありますけれども、救急救命力をより一層、体制強化を図っていくということも求められていると思うんですね。
 そういうことについて、先ほども質問ありましたが、最後に総監のご所見をお伺いさせていただきたいと思います。

○杉村消防総監 東京消防庁では、震災時を初め、多数傷病者発生時に備え、消防、救急体制の強化を図るとともに、都民の自主救護体制の充実にも努めてきたところであります。
 今後とも、引き続き大規模な救急事象に適切に対応できるよう、都民を初め医療機関や市区町村等、関係機関と緊密な連携を図りながら、救急体制の一層の充実に努めてまいります。

○秋田委員 社会が複雑多様化するにつれて、都民の命を預かる救急隊の使命というのは一層需要を増してくると思います。救急救命隊の能力の向上などを図って、都民がいざというときに安心して利用できる救急体制の確立に、不断の努力を強く要望いたしまして、私の質問を終わらせていただきたいと思います。
 ありがとうございました。

○三原委員長 ほかに発言はございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○三原委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑は、これをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○三原委員長 異議なしと認め、本案に対する質疑は終了いたしました。
 以上で東京消防庁関係を終わります。
 これをもちまして、本日の委員会を閉会いたします。
   午後一時五十三分散会

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