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Tokyo Metropolitan Assembly

警察・消防委員会速記録第十号

平成十三年十二月十三日(木曜日)
   午後一時四分開議
 出席委員 十四名
委員長三原 將嗣君
副委員長名取 憲彦君
副委員長石井 義修君
理事宮崎  章君
理事小山 敏雄君
理事秋田かくお君
中嶋 義雄君
いなば真一君
土屋たかゆき君
花川与惣太君
清原錬太郎君
藤井 富雄君
大山  均君
田中  良君

 欠席委員 なし

 出席説明員
警視庁警視総監野田  健君
総務部長岩橋  修君
警務部長人見 信男君
交通部長福島 和夫君
警備部長和田 康敬君
地域部長安藤 忠信君
公安部長米村 敏朗君
刑事部長米田  壯君
生活安全部長片桐  裕君
組織犯罪対策本部長宮本 和夫君
総務部企画課長阿多 壽次君
総務部会計課長関根 榮治君
消防庁消防総監杉村 哲也君
次長白谷 祐二君
総務部長中村 正弘君
警防部長関口 和重君
防災部長鈴木 正弘君
救急部長金子  勉君
予防部長鈴木 淳雄君
指導広報部長石倉  仁君
装備部長三上  進君
総務部企画課長佐藤 行雄君
総務部経理課長稲葉 義行君

本日の会議に付した事件
 警視庁関係
  付託議案の審査(質疑・決定)
  ・第百八十七号議案 風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律施行条例の一部を改正する条例
  ・第百八十八号議案 東京都テレホンクラブ等営業及びデートクラブ営業の規制に関する条例の一部を改正する条例
 消防庁関係
  報告事項(質疑)
  ・歌舞伎町ビル火災に伴う緊急特別査察の実施結果等について
 請願陳情の継続審査について
 特定事件の継続調査について

○三原委員長 ただいまから警察・消防委員会を開会いたします。
 初めに、今後の委員会日程について申し上げます。
 先ほどの理事会において、お手元配布の日程のとおり申し合わせましたので、ご了承願います。
 本日は、お手元配布の会議日程に従いまして、警視庁関係の付託議案の審査及び東京消防庁の報告事項に対する質疑、並びに請願陳情及び特定事件の閉会中の継続審査及び継続調査の申し出の決定を行います。
 これより警視庁関係に入ります。
 付託議案の審査を行います。
 第百八十七号議案、風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律施行条例の一部を改正する条例及び第百八十八号議案、東京都テレホンクラブ等営業及びデートクラブ営業の規制に関する条例の一部を改正する条例を一括して議題といたします。
 本件につきましては既に説明を聴取しております。
 その際、要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 資料について理事者の説明を求めます。

○岩橋総務部長 去る十一月二十九日、当委員会から要求のありました資料につきましては、お手元に提出のとおり準備いたしましたので、ご説明申し上げます。
 初めに、電話異性紹介営業の広告または宣伝区域について、商業地域以外の地域を規制した理由についてであります。電話異性紹介営業、いわゆるテレホンクラブ営業については、改正風営適正化法において性風俗関連特殊営業の一類型として位置づけられたことから、性風俗特殊営業に準じた規制を行う必要があります。したがいまして、現行条例で規制している性風俗特殊営業の営業形態や広告・宣伝規制地域等との均衡を考慮し、商業地域以外の地域を規制することといたしました。
 次に、デートクラブ営業の罰金額を引き上げた理由についてであります。デートクラブ営業は、風営適正化法に規制された電話異性紹介営業と同様に、実態が性的好奇心を満たすことを目的とする営業であることから、電話異性紹介営業に係る罰則との均衡を図りました。
 特に、最近では、セリクラと称して、女性を品物のごとく競り落とし、デートをさせるという営業形態も出現しており、しかも増加傾向にあるなど、一段と性的好奇心をそそる営業となっております。デートクラブ営業の推移は、資料にありますとおり、四年間で十四件、七〇%の増加となっております。さらに、条例施行後も三件四名を無届け営業で検挙していることから、こうした違反行為を抑止するためにも必要であります。
 以上で説明を終わらせていただきます。

○三原委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含めまして、付託議案に対する質疑を行います。
 発言を願います。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○三原委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 付託議案に対する質疑はこれをもって終了したいと思いますが、これにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○三原委員長 異議なしと認め、付託議案に対する質疑は終了いたしました。
 これより採決を行います。
 第百八十七号議案及び第百八十八号議案を一括して採決いたします。
 お諮りいたします。
 本案は、いずれも原案のとおり決定することにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○三原委員長 異義なしと認めます。よって、第百八十七号議案及び第百八十八号議案はいずれも原案のとおり決定いたしました。
 以上で付託議案の審査を終わります。
 警視庁関係を終わります。

○三原委員長 これより東京消防庁関係に入ります。
 初めに、先般の人事異動に伴い幹部職員の交代がありましたので、杉村消防総監から紹介があります。

○杉村消防総監 先般の人事異動によりまして東京消防庁幹部に異動がございましたので、紹介させていただきます。
 警防部長の関口和重です。装備部長の三上進です。
 よろしくお願いいたします。
〔理事者あいさつ〕

○三原委員長 紹介は終わりました。

○三原委員長 次に、報告事項に対する質疑を行います。
 本件につきましては既に説明を聴取しております。
 資料の要求はいたしておりませんので、直ちに質疑を行います。
 発言を願います。

○宮崎委員 先般の警察・消防委員会において、新宿歌舞伎町のビル火災に伴う緊急特別査察の実施結果についての報告をいただきました。その間、三原委員長のご努力がありまして、委員会として現地も視察させていただきました。私たちが属した班でも現地を見させていただきましたが、たまたま管理人がおいでになり、なかなかスムーズな中での査察、現地を見させていただきました。その間、お世話になりましたことは感謝申し上げたいと存じます。
 その中で、緊急特別査察に当たっては、約二カ月にわたりまして消防庁職員の総力を挙げた調査の実施、本当にご苦労さまでした、このように申し上げておきたいと思います。今後とも引き続き、一千二百万都民の安全のためにご努力をいただきたい、このように思っております。
 そこで、歌舞伎町のビル火災を踏まえ、今後の対応についてお伺いいたします。消防庁では、今回の火災から得た教訓を踏まえ、小規模雑居ビル防災安全対策について国へ法令の改正を要望したとお聞きいたしておりますが、要望されました内容について、お聞かせをいただければと思っております。

○鈴木予防部長 今月六日、当庁から、総務省消防庁と国土交通省に対して行った、小規模雑居ビルの防火安全対策に係る法令改正等の要望概要について、申し上げます。
 第一に、建築基準法令関係として、一つとして、用途にかかわらず階段等による二方向の避難経路を確保すること、二つとしては、防火戸等の確実な閉鎖機構を確保すること。そして、第二に、消防法令関係として、その一つとしては、防火管理に係る措置命令違反に対する罰則を強化すること、二つとして、階段、通路等に避難障害や延焼拡大要因となる物件を放置、存置しないように管理させること、三つとして、屋内の階段、通路等の避難施設における放置・存置物件について消防吏員が除去命令できるようにすること、四つとして、火災危険、人命危険の高い対象物について、使用停止命令等を行った場合、その旨を表示及び公表することができるようにすること、五つとして、自動火災報知設備の設置義務の範囲を拡大すること、などでございます。

○宮崎委員 総務省消防庁並びに国土交通省に対しての要望があったというお話でございますが、現在までの要望を受けた国の反応と申しましょうか、その感触について、わかりましたら、お聞かせをいただきたいと思います。

○鈴木予防部長 当庁の要望については、国において重要なものとして受けとめ、今後、必要な対応をしていく旨、聞き及んでおります。
 なお、国に設置された小規模雑居ビル火災緊急対策検討委員会においては、当庁から予防部長、私でありますが、委員として参画しておりまして、今まで経験してきた内容が十分に反映された形で、昨日、結果の報告が出されているところでございます。

○宮崎委員 国において、重要なものと受けとめ、法整備を急いでいくというふうに解釈いたしておりますが、そうしますと、国会は一月通常国会、大概、予算を先に審議をしながら、法整備は四月過ぎにならないと審議が始まらないのかなあという私なりに心配があります。その中で、今後、東京の特性を考慮し、都でできるものは条例を整備する、こう検討したらいかがかと私は思っておりますが、その辺の見解についてお聞かせを願いたいと思います。

○鈴木予防部長 今回の要望事項は、その内容を全国レベルで措置した方がよいと思われることから、国へ要望したものでございます。ご指摘の点につきましては、国による法令改正の内容を見きわめた上で、条例化について検討をしてまいります。

○宮崎委員 できるだけ国に法令の改正をしていただきたい、これはわかるわけでございますが、そうしますと、一日も早い法改正が必要であろうと私は判断をいたしておりますが、審議内容によっては六月までずれ込む可能性がなきにしもあらずと、こういう心配をいたしておりますから、できるだけ東京都で条例が改正できるものは取り組んでいただき、都民の安全のために、査察を含めたいろいろな方向で、ぜひ安心して住めるような形の条例化を一日も早く進めるよう、努力をお願いしておきたいと思います。もちろん、小規模雑居ビルの火災予防安全対策を強力に進める上でも、消防総監の決意を、ひとつお聞かせいただければと思っております。

○杉村消防総監 今回の国への要望事項や、東京消防庁において措置する対策については、それを具現化することにより安全性の向上に多くの効果をもたらすものと確信しております。
 しかしながら、今回の惨事の最大の要因は、ビルのオーナやテナントなどの建物関係者の遵法精神が極めて低かったことであり、このことを重く受けとめ、査察について、原則事前連絡なしの徹底と、階段、通路等に物を置かせないという強い意思のもと、速やかに警告、命令を行い、告発を視野に入れ、迅速な違反是正を行ってまいります。こうした安全対策の徹底により、建物関係者を初め利用者においても安全への関心と防火防災意識の高揚が図られるよう、全力で取り組んでいく決意であります。

○石井委員 雑居ビルの火災に関連して、お尋ねいたします。
 私は、このビル火災が起こった九月一日、地元の議員であります藤井委員とともに現場を緊急視察いたしました。過日、この委員会でも視察したところであります。
 先日、第一回目の緊急査察の報告が出ました。私は、抜き打ち査察もやるべきだと申し上げまして、それもやっているようでありますが、その後、今日までの東京都における雑居ビルの査察の状況をまずお尋ねいたします。

○鈴木予防部長 九月三日から十月三十一日までの間に行った緊急特別査察では、四千百六十九棟について実施し、三千六百四十三棟に何らかの違反指摘がありました。総違反指摘件数は四万三千五百六件でございました。
 また、十一月五日から十一月三十日までは避難施設等の管理に特定した重点査察を、事前連絡なしで、本庁職員も動員して、九千六百二十五棟に対して実施したものであります。この査察では、階段や廊下等の避難の障害となる物件を即時に撤去させるなど、大きな成果を上げたところであります。
 さらに、緊急特別査察の範囲を拡大して、延べ面積千平方メートル以上の対象物に対しても重点査察が終了した日から開始しておりまして、十二月五日現在、六百二十棟を実施しております。

○石井委員 この査察の状況を見ますと、防火管理関係違反件数が二万三千五百三十五、それに対して警告・命令件数--これは先ほど部長からも、今後、消防庁として是正命令をしっかりやっていくというお話がありましたけれども、警告・命令件数が四百四十一、また、誘導灯の設置がされていない等々、消防設備の維持管理関係の違反件数が一万三千九百七十七、それに対して警告・命令件数が六百八十六と、こう出ているわけです。
 昨日の本会議の中でも、都市計画局の木内局長から、悪質な建物については是正命令を出していく、都市計画上の是正命令を出すのだという、建築基準法の関係からの話がありました。
 もう一回確認になりますけれども、消防庁としては、この悪質な違反者に対してどう対応するのか。

○鈴木予防部長 繁華街に存する小規模雑居ビルのテナント等については、防火管理意識が低い傾向にありまして、違反の多い状況にあります。指摘した違反が是正されない場合は、速やかに警告、命令を行いまして、さらには、告発を視野に入れて違反の是正を図ってまいりたいというふうに思っております。
 さらに、秋の火災予防運動で展開した階段・廊下クリーンキャンペーンについても引き続き推進し、関係者の防火意識の向上を図ってまいります。

○石井委員 九月一日に明星ビルの、放火とは断定できないけれども火災があった。それ以降、非常に歌舞伎町に相変わらず放火が多いわけでありますが、その放火の状況はどんな状況か、説明してください。

○鈴木予防部長 九月一日以降、十二月十二日まで、昨日まででありますが、歌舞伎町一丁目、二丁目における火災は二十九件発生しております。そのうち、放火及び放火の疑いのある火災は二十件であります。
 その内訳を見ますと、建物火災は、部分焼が二件、ぼやが九件で、計十一件ありまして、路上等における火災は九件でありました。これらの火災の時間帯は、早朝に多く発生している状況にあります。また、建物火災では、段ボール等が置かれた屋内階段で六件発生しているのが最も多くなっております。

○石井委員 歌舞伎町で、例えば昨年、平成十二年は三十四件の火災があって、そのうち十二件が放火であります。先ほどは、二十九件中二十件が放火であったという話がありましたけれども、ことし全体を見ると、四十三件の火災が歌舞伎町であり、そのうち二十七件が放火であったと。特に、九月以降は二十九件の火災があって、二十件が放火であったと。非常に放火が多いですよね、これはもう東京全体がそういうことなのだけれども。
 ところで、私はずうっと一貫して言い続けているのですけれども、明星ビルの出火原因、わかりましたでしょうか。

○鈴木予防部長 これまで、警視庁と合同で火災調査を実施してまいりました。現在までに、予防部と新宿消防署の職員延べ二百四十五名を現場に投入し、出火原因と延焼拡大要因等の調査を実施しております。これらの調査により、出火箇所は三階エレベーターホール付近と判明いたしましたけれども、出火原因については確定に至っておりませんので、なお調査中であります。

○石井委員 先日、当委員会の視察とあわせて、抜き打ち査察に私たちも同行させていただきました。雑居ビルの階段の至るところに暖房用の灯油が置かれていたり、雑誌が置かれていたり、新聞が置かれていたり、ああ、ここに火をつけられたらたまったものではないなということを感じたわけであります。
 私は、この明星ビルは放火ではないかということをこの委員会で何回も言い続けているのですけれども、先日の朝日新聞、これは十一月三十日でありますが、「歌舞伎町火災から三カ月」ということで、「発泡スチロールに放火か」と。私もこれは言い続けているのですが、たまたま朝日新聞にも同じことが出ていた。今の部長のお話にありました、あの三階のマージャン店のエレベーターホールの、四階の「スーパールーズ」ですか、キャバクラに行くその上がり口にこの発泡スチロールがあったと。この朝日新聞の記事を読みますと、そこに広告、ポスターが張ってあって、そこに放火されたのではないかと。私も、この発泡スチロールの有毒ガスによって、三階のマージャン店十七名、四階の「スーパールーズ」、キャバクラで二十七人ですよね、四十四人が亡くなっているわけですが、この発泡スチロールのポスターに放火されて、その有毒ガスで亡くなったというのが客観的な状況から見て一番妥当な結論ではないかなと思うんです。
 今、捜査中だから何ともいえないのだけれども、昨年からことしにかけて非常に新宿の歌舞伎町で放火が多い、そういうことから総合すれば、客観的に見れば、これはもう放火といわざるを得ないと思ったけれども、その辺はどうですか。

○鈴木予防部長 関係者の話によりますと、出火箇所であります三階エレベーターホールには発泡スチロール製の看板がつり下げられておりました。このほかにホール付近には、ごみの入ったポリ袋、木製看板等が多数置かれており、この周辺の焼損状況が激しいために、現段階では発泡スチロールからの出火ということの断定には至っておりません。また、出火原因については、放火、失火の両面から調査中でございます。

○石井委員 今、捜査中ですから、この断定ができないのはよくわかります。いろいろな話を総合しますと、三階のマージャン店に出入りしていた客が、この出火のある直前に大声でけんかをして出ていったと、それらしい要因の一つと思われるようなものが数多くありました。
 そこで、大事なことは、昨年からことしにかけて非常に放火が多い、一回その放火でもって火をつけられたら、これはもう大変なことになるわけでありますから、やはりそうした放火が起こらないように、緊急査察を含めて、より一層厳格な査察をしていくことが、まして、これから冬の季節に向かって大事ではないかと思います。
 私たち公明党は、連立政権の中に入って、今回の不況の中での雇用対策として、緊急地域雇用創出特別交付金というのをつくった。さらに今回、また新たにいろいろ中身を改正して、あと三年間継続するようにいたしました。その中の緊急地域雇用創出交付金の一つの事例として、こういう雑居ビル等の査察のために要員を雇うべきだという、その事例も入っているわけであります。
 したがって、そうした国のバックアップもあるわけでありますから、二度とこうした痛ましい事件が起こらないように、その特例交付金を使いながら、いろんな隘路はあるかもしれませんけれども、きちっとした査察体制をつくり上げていくことが大事だと思うのですけれども、具体的にお伺いいたします。

○中村総務部長 当庁では、緊急地域雇用創出交付金事業を活用して、小規模雑居ビル等の防火安全対策の充実を図ることとしております。しかし、当該事業については、委託事業として実施することや、事業に従事する者の四分の三は失業者を雇用すること、また、立入検査等の行政権限が付与されないことなど、雇用に際してのさまざまな制約があります。
 このことから、階段・廊下クリーンキャンペーンの普及や、消防用設備等の点検普及、防災教育ビデオの作成、移動防災教室車の運行などの支援業務について業務委託することを検討しております。これらの業務を委託することにより、消防職員のマンパワーを査察業務等に効果的に活用することとしております。

○石井委員 今お話がありましたように、今回の緊急地域雇用創出特別交付金というのは、その事業の八割は人件費に使わなければいけないと出ている。縛りがきついために、本当に困っている、その雇用を創出するところに結びつかないという面があります。藤井委員とともに、この間、福田官房長官に会いまして、もっともっと緩やかに、本当の雇用創出に結びつくように、柔軟に、弾力的に対応できるようにしてほしいという申し入れもいたしました。
 そこで、確かに査察するのは現職の消防署の職員でなければいけませんから、OBの人や臨時の人が査察できないかもしれないけれども、査察のいろんなバックアップ体制、事務連絡とか、パソコンを打ち込むとか等々ができるわけだから、したがって、そうした縛りがきつい点も、これはもう是正させますけれども、そういう手を使いながらぜひともやっていただきたいと思います。
 最後に、消防総監にお尋ねいたします。私は墨田区なのですけれども、日本一の超過密地帯にあえて住んでいる者でございますが、非常に放火が多い。それで、町会の皆さんの有志で火の用心の夜回りをやっております。これから年末にかけて東京全体でそういうことが行われると思いますけれども、今回の緊急地域雇用創出特別交付金を使って、そうした東京全体の防火体制、これも大きな一つの考え方ではないかと思いますけれども、最後に消防総監にお尋ねいたします。

○杉村消防総監 緊急地域雇用創出交付金事業を放火対策に活用すべきではとのご指摘でございますけれども、放火または放火の疑いが昭和五十二年以来出火原因の第一位となっており、平成十二年中の火災件数の約四割を占めております。このため、放火対策は火災予防上極めて重要な問題であり、放火されない環境づくりを一層推進していくことが大切だと思っております。
 ご指摘の点につきましても、十分に検討してまいりたいと考えております。

○秋田委員 私は、九月一日の新宿歌舞伎町で四十四名の方が亡くなった、あの雑居ビルから教訓を引き出して、大惨事を再び繰り返さない、そのために緊急査察の実施や、有識者、専門家による小規模雑居ビルの火災安全対策検討委員会を設置して、このたび検討結果をまとめられたことは極めて有意義なことであったと思っております。問題は、これをどう生かすかであろうと思います。その立場から、十一月二十九日の当委員会で、東京消防庁が実施した緊急特別査察の実施結果及び検討委員会の検討報告書と、それに基づく東京消防庁の今後の対応に関連して、三点だけお伺いをしたいと思います。
 まず、先日示されました資料の1、これによりますと、今も石井委員から指摘がありましたけれども、五百平米から千平米未満のビル四千百六十九棟の緊急査察のうち、三千六百四十三棟、八七・四%、ほぼ九〇%近くが違反対象物として指摘されているということがここに示されております。資料では、違反項目を四つに分けているのです。防火管理関係、出火防止対策、消防用設備等の維持管理関係、建築関係等(指摘件数)に分けられているのですけれども、火気設備基準違反あるいは防炎物品関係などは、出火防止は二千八百九の違反件数に対して二千二百六十件が改修すると届け出があったということです。十一月二十五日現在の資料ですから、このときに五百八十七件、二一%、これを確認したということですね。逆にいえば、二一%しか確認できなかったのかというふうに思うんですけれども。
 また、誘導灯の維持関係や自動火災報知設備の維持関係など、これを消防用設備等の維持管理関係というところでくくっているのですけれども、これは、一万三千九百七十七件の違反に対して改修届一万一千二十二件、是正確認は四千百四件、二九・四%と極めて低い改修率にとどまっているというのをここに見ることができるのです。
 全体といたしましても違反件数が四万三千五百六件、先ほどもお話がありましたが、改修の届け出は三万四千三百六十件、是正確認は一万五千百二十二件、全体としても三四・七五%しか改修されたという確認ができていない、こういう状況になっておりましたが、これらの違反状況を一日も早く改修する必要があるというふうに思いますけれども、どのように具体的に進めようとされているのか、お伺いしたいと思います。

○鈴木予防部長 違反指摘事項の中には、防炎性能のないじゅうたん等の張りかえ工事、防火管理者講習の受講や消防用設備等の工事を行うものなど、是正までに期間を要するものがございます。このため、東京消防庁といたしましては、違反指摘事項を迅速に是正させるべく、追跡指導を行って促進を図っているところであります。
 なお、違反が是正されずに改修計画期限が経過した場合には、告発を視野に入れ、厳正な対応を図ってまいります。

○秋田委員 十月二日の当委員会の歌舞伎町ビル火災に関する中間報告があった際、四十四名もの方の命を奪った明星ビルへの査察について、東京消防庁が平成五年、つまり、一九九三年に査察の執行体制を見直して、そして、そのときに、五年に一回査察を行うという基準を決めたのだということがはっきりしまして、それから、このビルに対しては平成十一年、一九九九年まで行っていなかったということが明らかになりました。私は、二十七名が亡くなったキャバクラがあったあの店舗は、十四年間一度も消防庁の査察が行われていなかったのに対して、新宿保健所は、平成四年以降、惨事を引き起こしたキャバクラは届けがなかったそうですけれども、そのほかの営業許可申請のあった同じ場所の店には三回行っているという例を引いて、他の行政機関との連携をとりながら査察の強化を図っていくことが大事ではないかということを指摘しました。
 今回の検討報告書を見ますと、第6章のところで、小規模雑居ビルの火災安全対策のあり方、提言事項というのがあるのです。ここでは、関係機関の連携に対する対策として、3の項で、関係機関による効果的な連携方策が必要である、そして、(1)、個々の機関との対応、火災安全対策の反映システムを検討する必要がある、(2)、関係機関相互の対応、人命安全対策(火災安全対策等)を推進するため連絡協議会などを設置する必要がある、こういうふうに提言がされているわけですが、これを受けて、十一月二十九日当委員会に提出されたこの資料の2を見ると、歌舞伎町ビルの火災を踏まえて今後の対応ということで、関係機関と連携して推進する事項、〔1〕、風俗営業施設の許可時などにおける消防及び建築行政庁の意見を反映できる仕組みづくり、〔2〕、協議会の設立、こう書いてあるのです。仕組みづくり、あるいは協議会の設立などとされているのですけれども、これはどのようにされようとしているのか、お聞かせいただきたいと思います。

○鈴木予防部長 関係機関との連携についてでございますが、現在、一つとして、小規模雑居ビルの人命安全対策等に関する情報交換及び改善に係る連絡調整を行う、そういうことを目的としまして、建築行政、食品衛生、警察、消防の関係行政機関で構成する連絡協議会を設置しようとするものであります。二つとして、風俗営業の許可に際して、関係法令に適合しているかどうか、そういうものについての、消防あるいは建築行政庁がその内容について確認する仕組みを整備していこうとするものであります。それらについて関係機関と検討をしているところでございます。

○秋田委員 十月二日の当委員会で、私は、九月十三日に衆議院の総務委員会で、防火対象物の増加に対して査察に当たる職員がふえていない、そういうことで査察の実施率がだんだん落ちているという我が党の春名議員の質問に対して、中川総務省消防庁長官が、予防職員については、平成元年から平成十一年、この十年間を比べてみましてもほぼ横ばいとなっておりまして、余りふえておりません、一方、防火対象物は年々増加の一途をたどっていることから、同じ人間が同じ回数立入検査を行ったとしても結果的には立入検査率が低下するという実態にあるのはご指摘のとおりでございますと、こういうふうに答えていることを紹介いたしました。
 そして、消防庁はどうなっているのかということで当時いただいた資料を見てみましたら、それによると、防火対象物は十年間に二十七万四千百九十件から三十万七千百三十件に、三万二千九百四十件もふえているということが東京でもわかりました。しかし、職員の方はどうかというと、平成四年から平成十三年までの十年間に十八人しかふえていないということも、あのときの委員会ではっきりいたしました。したがって、査察率を上げるためには、東京消防庁の消防職員の増員を求めることを提案したわけであります。
 今回の検討委員会の報告でも、このことについて、査察に関する対策という項で、こんなふうに書いてあるのです。(1)で、査察の実施体制・実施方法などを見直す必要があると。アで実施体制、(ア)で、より効果的な査察が行えるよう、人員数を含め実施体制の整備について検討する必要があると。そして、(イ)として、民間技術者の活用についても検討を行う必要があると。先ほど石井委員の質問に答弁があったのはこのことだというふうに聞いておりましたけれども、人員数を含め実施体制の整備を検討する必要があるというふうに指摘しているのに、東京消防庁の方の今後の対応ということになると、アとイとが逆転しまして、方法の方が先に来て体制の方が後になっちゃっている。それは他意はないのだろうと思いますけれども、ところが、人員数を含め実施体制の整備について検討する必要がある、となっているのに、今後の対応では、違反処理や夜間査察の推進体制等、組織及び勤務制度を含めた検討ということしか書いていないのですね。こっちの方を見ますと、そんなふうになっているわけです。
 私は、人員をふやすべきだというふうに思うんですけれども、このことは書かないでやるんだというのですが、では、具体的にはどう取り組もうとしているのか、それもお聞かせをいただきたいと思います。

○鈴木予防部長 検討委員会のその中におきましては、火災予防の面から、専門知識のある人たちの活用や、法令違反を根絶する方策を考えるべきであるとか、人員増を含めた検討をしたらどうかなどの、さまざまな意見がございました。このような意見を踏まえまして、当庁としては、消防設備士等の活用、そして、厳正な違反処理の推進体制、さらには、ITも活用した事務の効率化を図り、対応してまいりたいというふうに思います。

○秋田委員 これで質問を終わりますけれども、ぜひ守ってもらいたいと思うんですが、やっぱり人の問題は欠かせないのだというふうに私は思っているんですね。今日の日本の経済の状況は極めて深刻な事態に陥っており、とりわけリストラ、雇用問題が大きな社会問題になっております。完全失業率が全国平均で五・四%と過去最悪の事態になっておりまして、東京はさらに五・六%と、全国平均よりはるかに深刻であります。雇用問題は、国民の将来不安をなくして購買力を拡大するという点でも、景気回復の最大の課題だとされております。
 我が党は、かねてから、慢性的な人手不足に悩んでいる福祉施設や教育現場とあわせて、人命を預かる消防職員の増員を図り、都民の命と財産を守る安全な東京を実現することを求めてまいりました。消防庁は、検討委員会でも論議され、報告でも人員数を含め実施体制の整備が指摘されておりますし、消防職員の増員を図り、安全な東京のまちづくりに取り組んでいただきたいと、そういうふうに思います。これは、みずからの責任を果たすためにも、また、雇用の拡大を図って不況打開という今日的な課題を解決するという点からも一石二鳥の意味を持つ対策だと考えております。
 先ほど石井委員からも増員の方向のお話がありました。私は前回も提案しましたが、やはり緊急雇用を含めて消防庁職員の増員を関係部局に、どんなに厳しくとも、都民の安全のために毅然として求めていくべきだというふうに思っております。そのことを強く要求して、私の質問を終わりにしたいと思います。

○三原委員長 ほかに発言はございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○三原委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 報告事項に対する質疑はこれをもって終了したいと思いますが、これにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○三原委員長 異議なしと認め、報告事項に対する質疑は終了いたしました。
 以上で東京消防庁関係を終わります。

○三原委員長 これより請願陳情及び特定事件について、お諮りいたします。
 本日までに決定を見ていない請願陳情及びお手元配布の特定事件調査事項につきましては、それぞれ閉会中の継続審査及び継続調査の申し出をいたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○三原委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。

○三原委員長 この際、所管両庁を代表いたしまして野田警視総監から発言を求められておりますので、これを許します。

○野田警視総監 警視庁及び東京消防庁を代表いたしまして、ごあいさつを申し上げます。
 当委員会の皆様方には、両庁関係の各種案件について終始ご熱心にご審議をいただき、また先ほどは、当委員会に付託されておりました当庁関係の議案を原案どおりご決定をいただき、まことにありがとうございました。
 さて、年の瀬も押し迫り、何かと慌ただしさを増してまいりましたが、両庁では、例年この時期、都民の皆様が平穏のうちに明るい新年を迎えられますよう、組織を挙げて年末年始特別警戒を実施いたしております。委員の皆様方には、近く、当庁の実施状況をご視察いただくとのご決定をいただいたところでありますので、どうかよろしくお願い申し上げます。
 両庁では、先般の米国における同時多発テロ事件の発生を受けて、都民の皆様の安全を確保するため、国際テロの未然防止などに全力で取り組み、本日までその任務を完遂してまいりました。都内の治安情勢及び消防情勢は依然として厳しい状況にありますが、今後も全職員が一致団結して、引き続き都民の視点に立った業務を的確に推進していく所存でございます。
 終わりに、委員の皆様方には、今後とも一層のご指導、ご支援を賜りますようお願い申し上げまして、ごあいさつとさせていただきます。どうもありがとうございました。

○三原委員長 発言は終わりました。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後一時五十五分散会

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