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Tokyo Metropolitan Assembly

警察・消防委員会速記録第八号

平成十三年十月二日(火曜日)
   午後一時四分開議
 出席委員 十四名
委員長三原 將嗣君
副委員長名取 憲彦君
副委員長石井 義修君
理事宮崎  章君
理事小山 敏雄君
理事秋田かくお君
中嶋 義雄君
いなば真一君
土屋たかゆき君
花川与惣太君
清原錬太郎君
藤井 富雄君
大山  均君
田中  良君

 欠席委員 なし

 出席説明員
警視庁警視総監野田  健君
総務部長岩橋  修君
警務部長人見 信男君
交通部長福島 和夫君
警備部長和田 康敬君
地域部長安藤 忠信君
公安部長米村 敏朗君
刑事部長米田  壯君
生活安全部長片桐  裕君
組織犯罪対策本部長宮本 和夫君
務部企画課長阿多 壽次君
総務部会計課長関根 榮治君
消防庁消防総監杉村 哲也君
次長白谷 祐二君
総務部長中村 正弘君
警防部長小林 茂昭君
防災部長鈴木 正弘君
救急部長金子  勉君
予防部長鈴木 淳雄君
指導広報部長石倉  仁君
装備部長関口 和重君
総務部企画課長佐藤 行雄君
総務部経理課長稲葉 義行君

本日の会議に付した事件
 警視庁関係
  契約議案の調査
  ・第百五十八号議案 警視庁武蔵野警察署庁舎改築工事請負契約
  事務事業について(質疑)
 消防庁関係
  契約議案の調査
  ・第百五十九号議案 東京消防庁神田消防署庁舎及び消防技術試験講習場改築工事請負契約
  事務事業について(質疑)
  報告事項(質疑)
  ・新宿区歌舞伎町ビル火災概要について
 請願陳情の継続審査について
 特定事件の継続調査について

○三原委員長 ただいまから警察・消防委員会を開会いたします。
 初めに、請願陳情について申し上げます。
 本委員会に付託されております請願陳情は、お手元配布の請願陳情継続審査件名表のとおりでございます。ご了承願います。
 本日は、お手元配布の会議日程に従いまして、警視庁及び東京消防庁関係の契約議案の調査及び事務事業に対する質疑、及び東京消防庁の報告事項に対する質疑、並びに請願陳情、及び特定事件の閉会中の継続審査及び継続調査の申し出の決定を行います。
 契約議案について申し上げます。
 契約議案は財政委員会に付託されておりますが、本委員会所管分について議長から調査依頼がありました。
 本件については、調査結果を財政委員長に報告することになっております。
 公文の写しはお手元に配布してあります。
 朗読は省略いたします。

平成十三年九月二十七日
東京都議会議長 三田 敏哉
警察・消防委員長 三原 將嗣殿
契約議案の調査について(依頼)
 このことについて、左記により財政委員会へご報告願います。
  記
1 調査議案
第百五十八号議案 警視庁武蔵野警察署庁舎改築工事請負契約
第百五十九号議案 東京消防庁神田消防署庁舎及び消防技術試験講習場改築工事請負契約
2 提出期限 平成十三年十月二日

○三原委員長 これより警視庁関係に入ります。
 初めに、契約議案の調査を行います。
 第百五十八号議案、警視庁武蔵野警察署庁舎改築工事請負契約を議題といたします。
 本案については、既に説明を聴取しております。
 資料の要求はいたしておりませんので、直ちに質疑を行います。
 発言を願います。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○三原委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○三原委員長 異議なしと認め、本案に対する質疑は終了いたしました。
 お諮りいたします。
 本案につきましては、異議ない旨財政委員長に報告いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○三原委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。
 以上で契約議案の調査を終わります。

○三原委員長 次に、事務事業に対する質疑を行います。
 本件につきましては、既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
 発言を願います。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○三原委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 事務事業に対する質疑はこれをもって終了したいと思いますが、これにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○三原委員長 異議なしと認め、事務事業に対する質疑は終了いたしました。
 以上で警視庁関係を終わります。

○三原委員長 これより消防庁関係に入ります。
 初めに、契約議案の調査を行います。
 第百五十九号議案、東京消防庁神田消防署庁舎及び消防技術試験講習場改築工事請負契約を議題といたします。
 本案については、既に説明を聴取しております。
 資料の要求はいたしておりませんので、直ちに質疑を行います。
 発言を願います。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○三原委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑はこれをもって終了したいと思いますが、これにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○三原委員長 異議なしと認め、本案に対する質疑は終了いたしました。
 お諮りいたします。
 本案につきましては、異議ない旨財政委員長に報告いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○三原委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。
 以上で契約議案の調査を終わります。

○三原委員長 次に、事務事業に対する質疑を行います。
 本件につきましては既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 資料について理事者の説明を求めます。

○中村総務部長 去る九月十八日の委員会において要求のございました資料についてご説明いたします。
 お手元にお届けしてあります警察・消防委員会資料の表紙をごらんいただきたいと存じます。
 資料1は、米国同時多発テロ災害に伴う被害状況等、資料2は、大規模災害に対する東京消防庁の整備計画、資料3は、指定対象物数の推移でございます。
 それでは、表紙をおめくりいただきたいと存じます。
 資料の一ページ、米国同時多発テロ災害に伴う被害状況等をごらんください。
 1、消防士の死傷者及び行方不明者数についてでありますが、九月二十八日現在のニューヨーク市消防局ホームページの情報によりますと、身元が判明している死者数は三十四名、行方不明者三百九名、負傷者百八十六名でございます。
 2、一般の死傷者及び行方不明者数についてでありますが、九月二十七日のニューヨーク市ジュリアーニ市長の発表によりますと、身元の判明している死者は三百五名、行方不明者は五千九百六十名、また、九月二十六日のアメリカ緊急事態管理庁、FEMAの発表によりますと、負傷者は六千四百八名でございます。
 次に、3、事件に伴うニューヨーク市内交通機関への影響についてであります。九月二十七日現在の日本の外務省ホームページの情報によると、(1)の通行規制の状況につきましては、崩壊した世界貿易センタービル付近の街区を中心に全面立入禁止、車両通行禁止、住民及び通勤者以外の通行禁止などの規制が実施されております。(2)の主要横断道路等の状況につきましては、ニュージャージーから世界貿易センタービルのあるマンハッタンの南西部地域へ入るオランダトンネル及びパス鉄道の二本が全面通行どめとなっているほか、二本の橋及びトンネルが一部通行どめとなっております。(3)の地下鉄の状況につきましては、世界貿易センタービル周辺を通過する二本の路線が運休している状況にあります。
 次に、資料の2ページをごらんください。資料には、大規模災害に対する東京消防庁の整備計画を表にしたもので、表の一番左側には、整備計画の大分類として、災害活動体制、救急活動体制、航空消防体制、水上消防体制の四項目を挙げております。そして、大分類の各項目ごとに具体的な小分類項目及びそれぞれの項目の現在までの整備状況と今後の整備予定事業をお示ししております。
 それでは、計画の具体的内容についてご説明申し上げます。
 大分類の一つ目の項目、災害活動体制には七項目の小分類を掲げております。
 初めに、特殊災害救助部隊(仮称)の整備についてであります。今年度中に新規に整備する予定となっております。これは、放射性物質や化学剤、生物剤等にかかわる特殊な災害に対応するため、高度な専門能力を有する隊員と陽圧式及び放射線防護シールドつきボディーを備えた特殊災害対策車を初め、救助車、水槽つきポンプ車、非常用救急車などの消防車両から成る部隊を整備いたします。
 次に、消防救助機動部隊の整備であります。本部隊は現在までに二部隊が整備済みであり、今後、震災に備えた重機等の装備を基本としながら、特殊化学の部隊、陸の部隊、空の部隊、水の部隊などの特色を持たせた部隊の整備を計画しております。
 特別救助隊の整備につきましては、現在までに二十三隊が整備済みでありますが、高度な救助技術と救助資器材を駆使した迅速な人命救助を行うため、救助車を備えた特別救助隊を引き続き整備してまいります。
 消防署救助隊の整備は、新規に整備するものでございます。これは救助事象への早期対応を図るため、現在、特別救助隊が配置されていない消防署に救助用の資器材を配置し、当該消防署のポンプ車に救助隊の機能を持たせ整備するものであります。
 部隊運用装置の整備につきましては、現在装置を更新整備中でございまして、増大する一一九番通報に円滑に対応するほか、同時多発型の災害に対しても効果的に部隊を運用するため、平成十五年度運用開始を目途に整備更新するものであります。
 救助用重機等の整備につきましては、現在までにショベルカー四台、クレーン車二台、ブルドーザー二台を整備済みでありまして、倒壊した建物からの救助を行うため、クレーン車やパワーショベルのほか、道路啓開用のトラクターショベルやブルドーザーなどについて、今後も計画的に整備していくものであります。
 消防団活動体制の充実強化についてであります。分団本部格納庫は現在までに九十七棟が整備済みで、本年度は新たに二棟を整備する予定であり、可搬ポンプ積載車については現在までに二十七台が整備済みで、本年度中にさらに四台の増強を予定しております。今後、教育訓練等を行うスペース及び可搬ポンプ積載車の車庫を備えた分団本部格納庫を整備するとともに、消防団の機動性を高めるため、可搬ポンプ積載車を緊急車両として整備していくものであります。
 次に、大分類の二つ目の項目、救急活動体制でございます。
 まず、救急隊の整備につきましては、現在までに二百一隊を整備済みであり、今年度中にさらに三隊の整備を予定しております。増大する救急件数と大規模な救急事故への対応を図るため、高度な救命処置を行う救急救命士と高規格救急車から成る救急隊を引き続き整備してまいります。
 特殊救急車の整備につきましては、現在二台が整備済みであります。今後も、特殊な災害発生時に傷病者を隔離した状態で搬送できる救急車や、大規模災害等による多数傷病者発生時に複数の傷病者に応急処置を施し搬送することができる救急車を整備していくものであります。
 非常用救急車の整備につきましては、現在までに八十台が整備済みでありますが、多数の傷病者が発生するなど、通常稼働している救急車では対応できない場合に活用するため、計画的に整備してまいります。
 患者等搬送事業者及び医療機関との連携体制の強化についてであります。現在、都内の患者等搬送事業者で組織する東京患者搬送事業者協同組合と、大規模災害発生時における傷病者の搬送について協定を締結しており、今後連携体制をさらに強化し、医療機関が保有する救急車による傷病者搬送についても推進してまいります。
 次に、大分類の三つ目の項目、航空消防体制についてであります。ヘリコプターの整備でございますが、現在大型機三機、中型機三機の計六機のヘリコプターが整備済みでありまして、今後は、救急事故現場の状況等により救急車が到達できない、あるいは到着が大幅におくれる場合などに早期に医師を現場に搬送し、迅速に救急医療を開始するため、小型ヘリコプターを整備するものであります。また、災害時における上空からの救助や消火活動を行うための消防ヘリコプターについても、計画的に整備していくものであります。
 次に、大分類四つ目の項目、水上消防体制の整備についてであります。消防艇の整備でありますが、現在消防艇九艇が整備済みでございます。今後、船舶や沿岸火災の消火、警戒活動のほか、水難救助活動や船舶の査察などを行うため、多様な資器材の積載が可能な機動性の高い消防艇や救急活動に適した消防艇、ヘリコプターとの連携活動が可能な消防艇を計画的に整備していくものであります。
 資料の三ページをごらんいただきたいと存じます。資料3、指定対象物数の推移についてであります。
 この表は、平成四年度、平成八年度、平成十三年度のそれぞれの年度ごとに指定対象物の数と予防課員の数の推移をお示ししたものであります。
 なお、表の下、米印の1に記載してございますとおり、表題の指定対象物につきましては、消防法施行令第十条の規定に基づき、消火器具の設置が義務づけられている対象物であります。また、2に記載してありますとおり、表中の予防課員数につきましては、毎日勤務員の数であります。3に記載してあります予防課員数欄の括弧内の数字は、消防出張所において予防業務に従事する毎日勤務員の数でありまして、外数でございます。
 以上で、提出いたしました資料の説明を終わらせていただきます。

○三原委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含めまして、本件に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○清原委員 ニューヨークで起きたテロ災害に関連してお伺いいたします。
 九月十一日、テロ行為によってニューヨークの超高層ビルが崩落するといった大惨事が発生し、多くの市民の方々が犠牲になられました。お亡くなりになられた方々のご冥福を心からお祈り申し上げます。
 このテロ災害に出動された消防士の皆さんが、決死の消火活動や救助活動中に、まさか巨大ビルが崩落するとは考えてもいなかったと思います。それが実際に起き、多数の消防隊員がその犠牲となったものと思われます。まことに残念であり、責任と任務を全うされた消防隊員に心から敬意を表します。消防の任務は、災害から私たち住民の生命、身体、財産を守ってくれる非常に崇高なものと考えております。
 そこでお伺いします。同じ消防の使命のもとで活動されている東京消防庁として、今回のテロ災害をどのように受けとめておられるのか、まずお聞きいたします。

○小林警防部長 今回のテロ行為による被害で数多くのとうとい市民の命が失われ、また同時に、交流のあるニューヨーク消防局の責任旺盛で精強な消防職員が多数犠牲になったことは極めて残念であり、心から哀悼の意を表します。また、ニューヨーク市消防局の職員の方々が、現在もなお、廃墟と化した災害現場において、消防使命達成のため懸命に救助活動に当たられていることに対し最大限の敬意を表するものであります。
 今回の災害は、人知を超える災害であり、高層ビルが崩壊するということは、常識では予想できなかったものと考えます。
 東京消防庁といたしましても、こうしたテロ災害に備え、広域消防のメリットを生かした消防体制の充実を図るとともに、放射性物質、化学剤、生物剤、破壊に伴う壊滅的な被害を防止するための消防戦術についての研究を行ってまいります。

○清原委員 私たちが住むこの東京にも、今回のような大規模なテロ災害がいつ起きてもおかしくない状況にあります。このような大規模な災害に備えた消防体制をしっかりと整えておく必要があると思いますが、どのような対策を講じていかれるのか、お聞かせ願います。

○小林警防部長 東京消防庁では、火災、救助、救急等災害の種別と規模ごとに区分して出場計画を樹立しており、これに基づき対応することとしております。
 今回のようなテロ災害も含めた大規模災害発生時には、それぞれの種別、区分に応じ、全都一体となった出場体制により各種消防車両を出場させ、対応することとしております。
 また、消防団はもとより、広域応援協定に基づいた近県からの緊急消防援助隊による応援、さらには、民間救急搬送事業者との協定による傷病者の搬送など、民間も含めた幅広い消防活動体制を整備しているところであります。
 今後は、提出資料にもお示ししてありますように、特殊災害救助部隊、消防救助機動部隊を初め、航空、水上の消防体制の充実強化を図り、テロ災害も含めた大規模な災害対策を推進していきます。
 また、都関係局、区市町村、さらには、関係消防機関と緊密な連携を図ることにより、活動対策の万全を期してまいります。

○清原委員 火災などの災害に際し、身を挺して常に危険と隣り合わせの中で消防活動に従事しておられる消防士の皆さんのことを考えると、安心して活動できる仕組みをつくっておく必要があります。
 そこで、消防隊員の安全対策はどのようになっているのか、また、危険な災害現場では消防ロボットを活用するといった方法等についても検討していくべきと考えますが、その点いかがでしょうか、お伺いいたします。

○小林警防部長 東京消防庁では、災害現場における消防隊員の安全対策といたしまして、災害種別ごとに、火災現場の安全基準、救助活動現場の安全基準など、具体的な安全管理要領を定めております。
 これらの基準をもとに、実戦的な訓練を通じて消防隊員に周知徹底するとともに、各指揮者においては、消防隊員の置かれている現場の環境、活動状況を的確に把握し、危険が予測された場合、直ちに危険回避の措置を講ずることにしており、今後とも、災害現場における消防隊員の安全管理に万全を期してまいります。
 また、従来から消防隊員が接近困難な災害に対応するため、無人走行放水車、偵察ロボットなどを開発し、現在消防活動に活用しているところであり、今後、さらに消防ロボットの活用につきまして研究開発を進めてまいります。

○清原委員 仮に消防隊員の方々が災害活動中にけがをされ、また、あってほしくないことなんですが、災害の犠牲になられたような場合、職員の補償制度はどうなっているのか、お伺いいたします。

○白谷次長 消防職員が各種の災害活動の公務遂行中に負傷あるいは死亡した場合、地方公務員災害補償法に基づき、他の地方公務員と同様に地方公務員災害補償基金からの療養補償、休業補償、障害補償、遺族への補償が行われることとなっております。
 また、消防団員につきましても、特別区の消防団員等の公務災害補償に関する条例、多摩地域の消防団員につきましては、各市町村に制定されている同様の条例により、消防職員と同種の補償が行われることとなっております。
 なお、消防職員及び消防団員とも、一時金として国からの殉職者賞じゅつ金等が支給されることとなります。

○清原委員 次に、一般の公務員と消防職員との補償制度の違いについてお伺いいたします。

○白谷次長 消防職員に対する補償制度は、一般の公務員と同様に、基本的には地方公務員災害補償法に基づく補償がなされるものです。
 ただし、消防吏員の場合、災害活動等において生命または身体に対する高度の危険が予測される状況下で、身の危険を顧みず職務に挺身し、負傷し障害が残ったとき、もしくは死亡した場合は、特殊公務災害として障害補償、遺族補償等の額が四〇%から五〇%の範囲において特別加算されることとなっております。
 また、一時金として東京都からの見舞金、救慰金、国からの賞じゅつ金等が支給されることとなります。

○清原委員 それでは、最後に質問します。
 繰り返し何回も補償制度の充実について申し上げましたが、実は、先日来、多くの新聞に目を通していたときに、一つの新聞にこんな記事がありました。現場から帰ってきたばかりの消防士が、まるで地獄だ、ひど過ぎる、でもすぐ戻らなきゃならないんだ、数え切れないぐらいの人がまだ埋まっているんだ、だからといって休む間もなく引き返していったと。この表題には、消防士は死と隣り合わせだと、大きな字で書かれておりました。私は思わず胸にじんと込み上げるものを感じました。
 そこで、消防庁にお願いしたいのは、このたびの事件によって発生した消防士の方々の生命にもかかわるような被害が生じたときに、ただいまご説明いただいた補償制度のなお一層の充実を図る必要があると思いますので、ぜひご検討くださいますようお願いいたします。
 なお、その他、消防庁に対し、考えられる対応策に早急に取り組んでほしいとお願いしておりましたが、先ほどその資料の説明をいただきました。
 そこで、補償制度及び全都一体となった消防活動体制の整備充実について、私は議会の立場から東京都に対し、その対応策を実現するよう強く訴え、努力することこそ私たち議会人としての使命であると考えます。改めて消防総監から決意のほどを伺い、私の質問を終わらせていただきます。

○杉村消防総監 まず、ご指摘の消防職団員の補償制度につきましては、一層の充実に向け努力してまいります。
 次に、消防体制の充実についてでございますが、平成七年三月に、東京で地下鉄サリン事件が発生し世界を驚愕させましたが、今回多くの犠牲者を伴った無差別テロ災害に対しましても、強い憤りと悲しみを感じております。
 また、今回のテロ災害のような大規模災害への対応を強化するため、特殊災害救助部隊を平成十三年に整備いたします。
 このほか、今後の災害活動体制の強化策として、救助、救急や航空活動体制はもとより、地域防災のリーダーである消防団とのより緊密な連携など、幅広い消防活動体制の充実強化を推進するとともに、災害の特性に応じた消防救助機動部隊の計画的な整備に努めてまいります。
 このようなテロ災害等から都民の生命、財産を守ることは、東京都が総力を挙げて取り組むべき課題でありますが、東京消防庁では、今後とも防災のリーダーとして総合的な消防力の整備を推進するとともに、関係局との緊密な連携を図り、都民の安全確保に努めてまいります。

○秋田委員 資料を提出していただきましたので、これに基づいて質問させていただきたいと思います。
 去る九月一日の未明、新宿歌舞伎町で発生した雑居ビル火災は、四階のキャバクラでは八十二平方メートル、約二十五坪弱、ここで二十七名の方が、そして三階では十七名と、四十四名の方が亡くなられたということは、過去に例を見ない惨事ではないかというふうに思います。亡くなられた方々のご冥福をお祈りすると同時に、関係者の皆さんにお悔やみとお見舞いを申し上げたいと思います。
 火災発生後既に一カ月が経過いたしておりますが、いまだに出火原因すら判明しておりません。一日も早く原因を究明して再発を防止し、人命第一のまちづくりに努めていかなければならないと思いますが、既に総務省消防庁においては小規模雑居ビル火災緊急対策検討委員会や、東京消防庁でも小規模雑居ビルの火災安全対策検討委員会が設置されて、各方面からの専門家による検討が行われております。抜本的な安全対策等は検討委員会の結論を待たなければなりませんけれども、検討委員会に反映していただきたいこと、また、昨夜もNHKの「クローズアップ現代『追跡・歌舞伎町ビル火災』」という番組を見て、ビルの所有者やテナントの安全管理などのずさんさを嫌というほど見せつけられました。遺族の方々のやりきれない気持ちが切々と訴えられておりました。利潤を優先して安全を軽視する小規模雑居ビルの持ち主や管理者、あるいはテナントなどの責任は重大であります。安全管理を怠って火災を起こした責任は当然厳しく問われなければなりません。そして、改善すべき点はみずからの責任で速やかに改善されなければならないことは当然であります。
 一方、消防法は、「火災を予防し、警戒し及び鎮圧し、国民の生命、身体及び財産を火災から保護するとともに、火災又は地震等の災害に因る被害を軽減し、もつて安寧秩序を保持し、社会公共の福祉の増進に資することを目的とする。」と定めています。この立場から、この機会に、東京消防庁としてはどうだったのか、改善すべき点はないのかなどについて点検する必要があると思いますので、以下、何点かについてお伺いをさせていただきたいと思います。
 まず、ビル管理にかかわる行政機関の横の連携についてでありますけれども、今回被災したビルなどについて、東京消防庁の査察基準では何年ごとに行うことになっていたのか、その辺のことをちょっとお聞かせください。

○鈴木予防部長 お答えいたします。
 東京消防庁では、防火対象物の用途、規模に応じて査察実施基準を定めております。この建物が建築された当時の査察実施基準では、消防署の管内情勢に応じて実施することといたしておりましたけれども、平成五年に査察の執行体制の見直しを行い、以後、査察の実施基準を五年以内に一回と定めております。

○秋田委員 それでは、今回火災を起こしたあの明星56ビルの査察は五年ごとに行われていたのかどうか、また、すべての部屋が査察されていたのかどうか、その辺のこともお聞かせいただきたいと思います。

○鈴木予防部長 今回火災を起こした対象物の査察は、昭和六十二年に実施した後、平成五年の査察実施基準の改正を踏まえ、平成十一年に実施したものでございます。この間、新宿消防署管内には査察を要する対象物が多く生じたことから、この建物については、査察実施基準を過ぎてから査察が行われたものであります。
 この査察では、営業時間外等の理由で立ち入りできなかった部分については、査察を実施しておりません。

○秋田委員 新宿消防署管内は対象物が多くて、所有者やテナントの変更も多いから、五年に一回と基準を定めてからも、査察が行われたのは六年後になってしまったというお話ですね。しかも昼間の査察であったために、夜間営業していた今回の、二十七名の方が亡くなった四階のキャバクラには、昭和六十二年、一九八七年ですか、ですから今から十四年前ですね、それ以降一度も行われていなかったということになるわけです。
 そのほかにも、いただいた資料によりますと、明星56ビルについては、平成十一年、一九九九年に査察を行ったところだけれども、八項目の法令違反を指摘しており、そのうち、翌年に二項目が改善されたものの、今日までなお六項目の改善がされないまま放置されて、今回の惨事に至った。
 消防署の指導に従わない悪質な違反者に対しては、指摘のしっ放しで改善の措置命令も出していなかったようでありますが、昨日のNHKの番組では、改善督促をしたが、既に三人も持ち主が変わっていて、最初の持ち主のところに改善督促状を送っていたというふうに報道されていました。これでは建物の持ち主がテナント等に改善を指示することはできない、そういうことは容易に判断がつきますし、きのうもそういうふうに報道されておりました。これでは消防署の役割を果たしたとはいいかねるのではないか、そういうふうに思います。段階的に改善を待つのではなくて、今度の火災の教訓であったのは、そうしたことのないように査察を頻繁に行って、持ち主、テナント、それを掌握しておくことが必要だったのではないかと思います。
 早期に改善を図るためには、査察回数をふやすと同時に指導を徹底すべきだというふうに思うんですね。ビルの持ち主が変わっていたことくらいは最低知っておく必要があるんじゃないかというふうに思います。もしこれが現在のビルの持ち主のところに行っていたら、多少なり改善がされていたかもしれない。それはわかりませんけれども。しかし、督促状は現在の持ち主のところに行っていなかった、こういうことがきのう報道されておりました。査察回数をふやすと同時に指導を徹底すべきではないか、こういうふうに思います。
 このビルの使用検査が終了したのは昭和六十年の十一月十二日、東京消防庁が立入査察をしたのが昭和六十二年の一月十三日、二回目が平成十一年の十月一日、ですから、十二年間ここには査察が行われていなかった。しかも東京消防庁が査察時に留守だった四階のキャバクラとされている、二十七名が亡くなったあのフロアは、立ち入ったことさえなかったんですね。
 ここに衛生局の資料があります。衛生局では保健所が食品衛生関係施設を検査して回るんだそうですけれども、ここで見ますと、これは衛生局の発表資料ですが、平成十二年の三月末現在で総数は五十万六千六百二十九件だそうです。そこで監視指導した件数は八十六万四千八百八件だそうです。つまり三十五万八千百七十九件、施設数より監視指導件数の方が多いということになるわけなんですね。
 現に、新宿保健所は、あの四階の店に対しては、平成四年以来少なくとも三回、営業許可が出るたびに見に行って、それでいいかどうかということをやっているんですね。今回の店は届けがなかったようですけれども、しかし、保健所はテナントが変わるごとに現場検証を行っているんですから--単純にはいかないと思いますけれども、そうした折に東京消防庁と連絡をとっていれば、テナントが変わったということを少なくとも東京消防庁は掌握することができたはずだというふうに思うんですね。前の前の家主に督促状を出すというような、そういうこともなかったと思うんです。
 今回の緊急査察についても、区市の建築指導課と共同して行われておりますよね。特にこうした建築指導行政と横のつながり、消防も建築同意を出すわけですから、そういうものが求められているというふうに思いますけれども、いかがでしょうか。

○鈴木予防部長 違反事項の早期改善については、悪質なものについて、より迅速な措置命令の発動や告発など是正指導の強化についても、外部の有識者から成る小規模雑居ビル火災安全対策検討委員会、そこにおきまして検討しているところでございます。
 また、委員会においては、当庁と関係行政機関とがさらに連携を強化して防火安全を図っていくための方策や共同での立入検査の実施など、具体策について検討しているところであります。
 今後、委員会の検討結果を踏まえ、所要の対応を図ってまいるところであります。

○秋田委員 それでは、次に、ふえる防火対象物件に査察に入る予防課職員が不足している問題について、お尋ねをしたいと思います。
 きょういただきました指定対象物数等の推移、十年間分をお出しいただいたわけですけれども、これが十年前には二十七万四千百九十件から今日では三十万七千百三十件へと、三万二千九百四十件、対象物がふえているということが記されております。一方、予防課職員は、平成四年度は千五百二十三人、十年後の平成十三年度は今日千五百四十一人で、十八人しかふえていないというのが、この表の示すところなんですね。同時に、出張所分など外数で示したというふうに括弧でくくられていて、先ほど説明もありました。これを加えましても、平成四年は千九百四十七人で、八人しかふえていないということになるわけなんですね。
 そこで、先日、九月十三日の衆議院の総務委員会でこのことが大変大きな問題になりまして議論されておりますけれども、中川総務省消防庁長官はこういうふうにいっているんですね。予防職員については、平成元年、平成十一年、この十年間比べてみましてもほとんど横ばいとなっておりまして、余りふえておりません、一方、防火対象物は年々増加の一途をたどっているということから、同じ人間が同じ回数立入検査を行ったとしても結果的には立入検査の実施率が低下するという実態にあるのはご指摘のとおりでございます、こういうふうにいっているわけなんですね。
 資料からも、総務省消防庁長官のいうことの方が正直な答弁で、どういい繕ってみても、対象物件がふえて予防課員があまりふえていないということは、査察回数がだんだん少なくなる結果になると見るのが私は自然だと思っておりますが、消防庁の見解はいかがでしょうか。

○鈴木予防部長 査察対象物数及び予防課職員数の状況につきましては、資料のとおりでございますが、現在の査察の実施状況を見ると、全庁的には査察実施計画をおおむね達成しているところであります。
 従来から査察は、予防課の職員に限らず行っているところであります。本年四月には予防要員の育成のための新たな制度を導入したことから、さらに効率よく交代制の職員を活用した査察を行い、対応を図ってまいりたいと思います。

○秋田委員 交代制の職員などを活用して査察を強化するんだというようなことをおっしゃっていますけれども、今、救急車の出動回数なども多くて、一般の消防車も出動して介助的役割を果たすというような方法も各消防署ではとられていますよね。その上、交代制の職員を予防の方に動員するとなれば、各方面に支障が懸念されるし、労働強化につながって、先ほど補償の問題もありましたけれども、死と隣り合わせというような危険な仕事をしている職員に事故などが多く発生するというようなことになりかねないのか、そんなことを非常に心配いたします。
 総務省の消防庁長官も認めていることでもあるし、予防課職員をふやすべきだと私は思います。そして、一般的な小規模ビルには五年に一度という基準を定めておられるようですから、それをきちっとやっていただきたいと思います。
 危険なところについては頻繁に査察を行っていく基準に改めるというようなことを行って、実態に見合った査察や指導の徹底ができるようにすべきだと私は考えますが、いかがでしょうか。

○鈴木予防部長 現在、事件以降、緊急特別査察を行っておりますけれども、その緊急特別査察の中間の集計結果においても、その多くは防火管理や消防用設備等の維持管理に関する違反事項が認められ、自主防火管理意識が極めて低い状況であります。このことから、小規模雑居ビルに対する査察については、検討委員会の結果を踏まえ、一層危険実態に即した効果的なあり方について検討してまいります。

○秋田委員 今、約四千件の小規模雑居ビルを対象に緊急特別査察を行っているという、そういうお話もありましたが、中間の集計で約九割のビルで何らかの違反が見つかったと指摘をされております。今回の査察を一時的なキャンペーンに終わらせるのではなくて、これを機に、いろいろ摘発された、あるいは指摘をされた事項が完全に改善されることを目指して奮闘していただきたいと思いますし、日常的にもこれをシフトしていく必要がある。そのためにも予防要員の増員を関係部局に要求をしていくべきではないかと思いますけれども、いかがでしょうか。

○鈴木予防部長 お話のとおり、東京消防庁は、都内四千の小規模雑居ビルを対象に緊急特別査察を実施しているところであり、この査察結果をもとに、その改善策を講ずることとしております。
 今後、検討委員会の結果を踏まえ、同種火災の再発防止のため、今後の査察のあり方や関係行政機関とより連携を密にした所要の対策を講ずるとともに、ご指摘の点についても、これらの対策とともに検討してまいります。

○秋田委員 最後に一つだけお聞きしますが、オウムのサリン事件や最近の池田小学校の児童の大量刺殺事件を目の当たりにした人たち、児童などは、惨事ストレスのケアが必要なほどショックを受けた、こういうことで大きな社会問題になっております。
 先ほど清原委員も、消防隊員の心意気というか、そういうことをおっしゃっておりましたが、あの歌舞伎町のビルの火災においても、消防隊員が火災で逃げおくれた人を救出するために懸命の消防活動を行ったにもかかわらず悲惨な結果を目の当たりにして、隊員個々には心理的ダメージを受けた人もいることから、心的外傷後ストレス障害、PTSDというんだそうですが、これを除くためにケアを受けさせたと聞いておりますけれども、これも大切なことだと思います。隊員にどんな障害が見られたのか、また、今後惨事ストレスに対してどう取り組まれようとしているのか、そのことについてお聞かせいただきたい。

○白谷次長 東京消防庁では、消防隊員が凄惨な災害現場などで職業的責任感から生じる心的外傷後ストレス障害を予防するため、昨年から惨事ストレス対策を講じてまいりました。
 今回のビル火災に対しては、出場した消防隊員の三百四十名のうち直接救助に携わった隊員百六名に対して、会話によるストレスの発散方法であるデブリーフィング、直訳いたしますと、軍隊用語で帰還報告といいますが、これを実施したところであります。現在まで、惨事ストレスによる心的外傷後ストレス障害などの状態にある隊員は認められませんでした。
 今後とも、惨事ストレス対策につきましては、災害に対応する消防隊員の安全を確保する上で大変重要な対策と考えられますので、その体制の充実を図るとともに積極的に推進してまいります。

○秋田委員 我が党は、本会議で、今日の完全失業率が五%に達するという戦後最悪の事態のもとで、雇用問題の視点から、教育や福祉現場などの慢性的な職員不足を解消すると同時に、人命を預かる消防職員の増員を求めてきましたが、きょうの質疑を通して、予防課職員を含め消防職員の増員が、安全な東京のまちづくりの観点からも極めて重要であることを痛感いたしました。
 東京消防庁においては、消防職員の増員を関係部局に毅然と求めて、都民の生命、身体及び財産を守るという使命を全うできる万全の体制を早急に図られることを切望いたしまして、私の質問を終わらせていただきたいと思います。

○三原委員長 ほかにございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○三原委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 事務事業に関する質疑はこれをもって終了したいと思いますが、これにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○三原委員長 異議なしと認め、事務事業に対する質疑は終了いたしました。

○三原委員長 次に、報告事項に対する質疑を行います。
 本件につきましては、既に説明を聴取しております。
 資料の要求はいたしておりませんので、直ちに質疑を行います。
 発言を願います。

○石井委員 先日報告のありました新宿の雑居ビルの件に関連してお尋ねをいたします。
 本会議でも答弁がありましたけれども、四千棟の雑居ビルの緊急査察を消防庁が行ったところでありますが、一番直近の結果の数字をお示しいただきたいと思います。

○鈴木予防部長 お答えいたします。
 緊急特別査察は、九月三日から十月末までの予定で実施しているところであります。現在、九月二十一日までの約二千四百棟の集計結果によりますと、約九割の建物に違反事項が認められました。
 違反事項の総件数は約二万五千件で、防火管理者の未選任や階段の避難障害など防火管理に関するものが約一万三千件、全体の違反事項の半数を超えております。このことから、防火管理意識の低い状況が確認されるわけであります。また、自動火災報知設備や避難器具等の消防用設備等の維持管理不適や防火戸の機能不良など、ハード面に係る違反事項も約一万件が指摘されております。

○石井委員 今の数字を伺いますと、違反事項が約二万五千件、そのうち、防火管理者の未選任、また避難階段のところにさまざまな障害物が置かれていた等々、ソフト面の違反事項一万三千件、それに対して、自動火災報知器の設備が不十分であったり、また防火用の扉が機能不全であったり、ハード面の注意事項が一万件、こんなふうに報告されているわけでありますが、先ほどから査察について報告がありましたけれども、消防庁の査察というのはどのように行われているんでしょうか。

○鈴木予防部長 平素の査察は、出火防止、延焼拡大防止及び避難、安全などの観点から査察を行っております。
 かかる対象物については、階段等の避難施設における物件の存置や防火戸の閉鎖障害、消防用設備等の操作障害の排除を着眼点として査察を行っております。また、可燃性の物件放置の防止など、放火対策等に関する指導も実施しているところでございます。

○石井委員 先日、私は、中央区の銀座の商店主の方々と懇談する機会があったんですが、この新宿のビル火災の話が出まして、消防庁の査察のあり方なんですけれども、何といっても数多いビルがありますから、そんなに簡単に査察できないわけですが、例えば保健所とか国税庁なんかは全然事前に通告なく突然やってくると。ですから、平素からきちんと備えていなければいけないなというのでかなり緊張しているけれども、消防庁の場合は事前に連絡があるものだから、避難階段なんかはきちんと、どう見られてもいいように整理整とんをして、スプリンクラーから何から全部整えて、そこにやってくる。あれでは査察の実効が上がりませんよということを大勢の方々が実はいっていたわけであります。
 ビルの管理者が次から次へと変わったり、テナントが変わったりオーナーが変わったり、人数も少ないようでありますから、事前に連絡することも、そういうやり方もあるかもしれないけれども、やはり国税庁や保健所のように抜き打ち的にやることも考えていかないと査察の実効が上がらないんじゃないかなと。こんなふうにその商店主の方々から訴えられて、都会議員ならそんなようなことをしっかり消防庁にいいなさいと私はいわれたものだから、その方々の声を代弁してお話をさせていただきますが、いかがでございましょうか。

○鈴木予防部長 小規模雑居ビルに対する消防の査察は、防火管理者の選任状況や消防用設備等の機能の確認をするなど、通常、関係者に質問して検査を行う、その方が効果的であることから、必要に応じて事前連絡を行い、関係者の立ち会いを求めているところでございます。
 ご指摘の抜き打ちの査察でございますが、当庁では必要に応じてこれを実施しているところでございます。実態の把握、そして違反事項の指摘をするという観点からも、ただいまご答弁申し上げました事前連絡、そして抜き打ちでの査察について検討してまいりたいと思います。

○石井委員 ところで、今回の雑居ビルの、もう何回もいわれていますけれども、出火場所はどこでしょうか。

○鈴木予防部長 本火災の出火場所は、三階エレベーターホール付近と考えられます。
 なお、詳細については、引き続き原因調査等を実施してまいります。

○石井委員 出火場所は、マージャン店の、三階のエレベーターホールのところですね。出火原因は何なのか。事件説、また、単なる火災であるといわれております。今、調査中かもしれませんけれども、原因は何なのか、もしわかれば。

○鈴木予防部長 原因については、まだ調査続行中でございまして、不明でございます。

○石井委員 数日前のNHKの、たしか夕方の報道だったと思いますけれども、三階のエレベーターホールの横に、上の四階のキャバクラの「スーパールーズ」に行く階段の上がり口に大きな発泡スチロールのパンがあって、それが燃えて、その有毒ガスじゃないかと、こんなふうに報道されていて、かなりこれは確証が高いんじゃないかなと思いますけれども、いかがですか。

○鈴木予防部長 ただいまお答え申し上げましたけれども、その点につきましても、現在調査中でございます。

○石井委員 調査中ですから、これは当然いえないことですけれども。
 というのは、三階のマージャン店で十七人が亡くなり、そして四階の「キャバクラ スーパールーズ」で二十七人が亡くなっている。合わせて四十四人ですね。三階はかなり燃えた跡があるけれども、四階の部分についてはほとんど燃えた状況になっていない。一部の写真なんかを見ると、ビールだとか酒の瓶なんかもきれいにきちんと並んでいるし、余り乱れた姿がない。これは私の大胆な推測なんだけれども、これは明らかにかなり大量の有毒ガスでやられたんじゃないかなと。私は素人でそう思うんだけれども、やはりNHKが報道していたように、三階のエレベーターホールの大型の発泡スチロールがぐじゃぐじゃに溶けちゃっている、その有毒ガスが三階から四階に上がって、四階の防火扉が閉まらない、あけっ放しになっていましたから、その有毒ガスによって亡くなったんじゃないかなと私は大胆に推測するわけだけれども、そういうことから考えますと、もし階段に発泡スチロールが置かれてなければあのような不幸な事件は起こらなかったんじゃないかなと、そんなふうに考えるわけであります。
 したがって、平素からやはりきちんと査察をしていただいて、事前に査察に行きますよなんていって行くんじゃなくて、抜き打ち的に行くと。だから、これは日ごろから、平素から防火管理体制をしっかりしていないと大変なことになるなということを、都内の雑居ビルを持っている方々が緊張してもらえるような、私は査察のあり方その一点からこの事件を推測してみたわけでありますけれども、やはりより実効のある査察をするためには、そうした国税や保健所がやっているようなそういう抜き打ち査察ということも入れていただいて、人が足りないから大変だと、さっき秋田さんからも話がありましたけれども、私たちは、必要な人員はきちんと確保すべきだ、またバックアップさせていただきますが、そんなふうにやるべきじゃないかと思います。
 最後に、消防総監にお尋ねいたしますけれども、今回のこうした事件、事故を踏まえて、消防法、それから建築基準法を初めとする都市計画法、さらに風営法という根っこの大きな問題があるわけですけれども、そうした関係機関、国とも連携しながらきちんと再発防止をすべきだというふうに思いますが、総監の見解を伺います。

○杉村消防総監 ただいまご指摘いただきました関係機関との連携あるいは各種法令の改正ということにつきましては、総務省消防庁で行っております委員会に東京消防庁からは予防部長が委員として参加しておりますので、国に対する要望というものは、そういうルートでもって毅然と申し入れていきたいというふうに思っております。
 また、先ほど来答弁させていただいておりますように、東京消防庁の中に外部の学識経験者から成る委員会で現在検討しておりますので、先生ご指摘の点も含めまして幅広く検討させていただきたいと思っております。
 いずれにしても、きょういろいろとご指摘がございましたことを真摯に受けとめて、これからの東京が安全になるように、東京消防庁の名誉回復のためにも頑張りたいと思います。よろしくご支援をお願いいたします。

○三原委員長 ほかに発言はございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○三原委員長 なければ、お諮りいたします。
 報告事項に対する質疑はこれをもって終了したいと思いますが、これにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○三原委員長 異議なしと認め、報告事項に対する質疑は終了いたしました。
 以上で東京消防庁関係を終わります。

○三原委員長 これより請願陳情及び特定事件についてお諮りいたします。
 本日までに決定を見ていない請願陳情及びお手元配布の特定事件調査事項につきましては、それぞれ閉会中の継続審査及び継続調査の申し出をいたしたいと思いますが、これにご異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○三原委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。

○三原委員長 この際、所管両庁を代表いたしまして、野田警視総監から発言を求められておりますので、これを許します。

○野田警視総監 警視庁及び東京消防庁を代表して、ごあいさつを申し上げます。
 ただいまは、当委員会に付託されておりました両庁関係の各議案について、いずれも原案どおりご決定をいただき、まことにありがとうございました。
 私どもは、皆様方から賜りました貴重なご意見を今後の業務運営に反映させるとともに、都民の皆様のご理解とご協力をいただきながら、引き続き首都東京の治安維持と都民生活の安全確保のために全力を尽くしてまいる所存であります。
 委員の皆様方には、今後とも両庁に対する一層のご指導、ご支援を賜りますようお願い申し上げまして、簡単ではございますが、お礼の言葉とさせていただきます。どうもありがとうございました。

○三原委員長 発言は終わりました。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後二時十四分散会

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