ロゴ 東京都議会

Tokyo Metropolitan Assembly

警察・消防委員会速記録第七号

平成十三年九月十八日(火曜日)
   午後一時十分開議
 出席委員 十四名
委員長三原 將嗣君
副委員長名取 憲彦君
副委員長石井 義修君
理事宮崎  章君
理事小山 敏雄君
理事秋田かくお君
中嶋 義雄君
いなば真一君
土屋たかゆき君
花川与惣太君
清原錬太郎君
藤井 富雄君
大山  均君
田中  良君

 欠席委員 なし

 出席説明員
警視庁警視総監野田  健君
副総監属  憲夫君
総務部長岩橋  修君
警務部長人見 信男君
交通部長福島 和夫君
警備部長和田 康敬君
地域部長安藤 忠信君
公安部長米村 敏朗君
刑事部長米田  壯君
生活安全部長片桐  裕君
組織犯罪対策本部長宮本 和夫君
総務部企画課長阿多 壽次君
総務部会計課長関根 榮治君
消防庁消防総監杉村 哲也君
次長白谷 祐二君
総務部長中村 正弘君
警防部長小林 茂昭君
防災部長鈴木 正弘君
救急部長金子  勉君
予防部長鈴木 淳雄君
指導広報部長石倉  仁君
装備部長関口 和重君
総務部企画課長佐藤 行雄君
総務部経理課長稲葉 義行君

本日の会議に付した事件
 警視庁関係
  事務事業について(説明)
  第三回定例会提出予定案件について(説明)
  ・警視庁武蔵野警察署庁舎改築工事請負契約
 消防庁関係
  事務事業について(説明)
  第三回定例会提出予定案件について(説明)
  ・東京消防庁神田消防署庁舎及び消防技術試験講習場改築工事請負契約
  報告事項(説明)
  ・新宿区歌舞伎町ビル火災概要について

○三原委員長 ただいまから警察・消防委員会を開会いたします。
 初めに、会期中の委員会日程について申し上げます。
 先ほどの理事会において、お手元配布の日程のとおり申し合わせましたので、ご了承願います。
 本日は、お手元配布の会議日程に従いまして、警視庁及び東京消防庁関係の事務事業、及び第三回定例会に提出を予定されております案件、及び東京消防庁関係の報告事項について説明聴取を行います。
 なお、本件につきましては、いずれも本日は説明を聴取し、資料要求をすることにとどめ、質疑は後日の委員会で行います。ご了承願います。
 これより警視庁関係に入ります。
 初めに、警視総監からあいさつ並びに幹部職員の紹介があります。

○野田警視総監 警視総監の野田健でございます。
 本日は、新しい委員の皆様によります初めての警察・消防委員会でございますので、警視庁を代表して一言ごあいさつを申し上げます。
 皆様方には、平素から当庁の運営について、何かとご支援、ご指導を賜っているところであり、この機会に厚く御礼申し上げます。
 また、これからは、警察・消防委員会の委員としてのお立場から、当庁に関する予算を初め、条例の改正、請願陳情等についてご審議を賜ることとなりますが、何とぞよろしくご指導をお願いいたします。
 さて、都内の治安情勢は一段と厳しさを増しており、とりわけ組織犯罪は、国際犯罪組織と暴力団など国内犯罪組織とが結びつきを強めて、系統的かつ潜在的に犯罪を敢行し、都民生活に著しい悪影響を及ぼしております。
 また、最近では、世田谷警察署管内で発生した警察官殺害事件、新宿歌舞伎町の雑居ビル火災に伴う多数焼死事件など、重要特異事件が相次いでおりますほか、凶悪化する少年犯罪、慢性的な交通渋滞や交通公害、さらには、来月中旬に予定されているアメリカ合衆国ブッシュ大統領の来日など、さまざまな重要課題に直面しております。
 このような治安情勢に的確に対応するため、当庁では、このたび全国に先駆けて警視庁組織犯罪対策本部を新設いたしましたほか、引き続き、都民の視点に立って、首都東京の治安維持と都民生活の安全確保に最善を尽くす所存であります。
 皆様方には、今後とも、当委員会を初め、あらゆる機会を通じて警視庁に対する一層のご指導、ご鞭撻を賜りますようお願いを申し上げまして、ごあいさつとさせていただきます。
 引き続き、当庁の幹部を紹介させていただきます。
 皆様方から向かいまして中央から左の方へ、副総監属憲夫、警務部長人見信男、生活安全部長片桐裕、刑事部長米田壯。中央から右の方へ、総務部長岩橋修、公安部長米村敏朗、警備部長和田康敬、地域部長安藤忠信。中央の後列に、交通部長福島和夫、このたび新設の職となります組織犯罪対策本部長宮本和夫、企画課長阿多壽次、会計課長関根榮治。
 以上でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
〔理事者あいさつ〕

○三原委員長 あいさつ並びに紹介は終わりました。

○三原委員長 次に、事務事業について理事者の説明を求めます。

○岩橋総務部長 警視庁の事務事業の概要につきまして、お手元の資料によりご説明申し上げます。
 初めに、資料第1、一ページ以下の警視庁の組織及び定員について申し上げます。
 警視庁の組織は、東京都公安委員会の管理のもとに、警視総監及び副総監が置かれ、本部組織として総務部など八つの部と警察学校が、そして各部にはそれぞれ課、隊などが置かれております。
 また、第一線の組織としては、三ページ、四ページのとおり、十の方面本部と百一の警察署が置かれております。
 職員の定員は、五ページの表のとおり、合計四万四千五百九十二名であります。
 本年は、東京都の厳しい財政状況、財政再建の重要性とその緊急性にかんがみまして、昨年一般職員二十名を削減したのに続き、さらに一般職員十名の定員削減を実施したところであります。
 それでは、各種警察活動の概要についてご説明いたします。
 初めに、犯罪捜査活動について申し上げます。
 増加傾向が続く東京の犯罪は、資料六ページのとおり、本年は七月末現在における刑法犯の認知件数が十六万四千二百十一件を数え、過去最多の件数を記録した昨年の同じ時期を、さらに約二%上回っております。
 この厳しい情勢のもと、当庁では、都民生活に著しい不安を与える犯罪の検挙に重点を置いた捜査活動を推進して、七月末現在で、殺人や強盗などの凶悪犯については約六三%を、侵入窃盗については約四五%を検挙いたしました。
 特に、殺人や強盗殺人などの重要凶悪犯罪に関しては、本年はこれまでに十九件の特別捜査本部を開設して強力な捜査を展開しており、このうち花川戸二丁目先路上女子大生殺人事件などの九事件を検挙するとともに、歌舞伎町一丁目雑居ビル火災に伴う多数焼死事件につきまして原因究明に向けた捜査を進めております。
 また、以上のほかにも、外務省幹部職員による内閣官房報償費の詐欺事件、東京都主税局との合同捜査を進めた軽油ブローカーらによる地方税の多額脱税事件など、社会的反響が極めて大きい重要特異事件の検挙、摘発を進めました。
 引き続き、昨年末に発生した上祖師谷三丁目一家四人強盗殺人事件を初め、未解決重要事件の解明及びその犯人逮捕に向けて、一層強力な捜査活動を続けてまいります。
 来日外国人犯罪につきましては、資料七ページのとおり、七月末現在で二千五百六十五件、千七十七人の刑法犯を検挙し、昨年の同じ時期に比較して、検挙人員はわずかに減少いたしましたが、検挙件数では一三・六%の増加となっております。
 特徴的な犯罪傾向としては、急増していたピッキング用具使用による侵入窃盗が、検挙、予防の両面にわたる対策の効果により、七月末現在で昨年同時期の約七〇%減少となっておりますが、その反面、外国人経営のエステティックサロンなどをねらう強盗事件が多発し、また複数による犯行が激増するなど、来日外国人犯罪の凶悪化及び組織化が進展している状況がうかがわれます。
 暴力団犯罪につきましては、最重点対象団体山口組に対する集中取り締まりを初めとして、強力かつ総合的な対策を推進し、資料八ページのとおり、七月末現在で山口組構成員を含む暴力団員等四千六百八十人を検挙し、けん銃や刀剣類など百三十一点の凶器を押収しております。
 暴力団対策法の運用に関しましては、現在、稲川会、住吉会など、都内の全暴力団構成員の約七〇%を占めている五団体を指定暴力団に指定しており、対立抗争事件の発生に伴う組事務所の使用禁止措置や暴力的要求行為の封圧等を実施したところであります。
 しかしながら、都内の暴力団は、今も約六百五十組織、一万六千人の勢力を温存しており、麻薬、覚せい剤の密売や民事介入暴力、企業を対象とする資金源獲得活動を活発かつ、ますます巧妙に行って、都民生活に脅威を与え続けるなど、引き続き強力な取り締まりを推進する必要があります。
 けん銃などの銃器の取り締まりにつきましては、全国各警察はもとより、税関を初め関係機関と連携して、情報収集、水際監視及び摘発の体制強化を図っており、資料八ページ下部の表のとおり、七月末現在で八十七丁のけん銃を押収いたしましたほか、昨年設置された東京都銃器対策推進本部との連携のもとに展開しているけん銃撲滅キャンペーンなど、総合的な観点から諸対策を講じているところであります。
 しかし、都内では、主として暴力団の対立抗争を原因として、既に昨年一年間の発生の三倍を超える五十二件の発砲事件が発生しておりますので、引き続き、取り締まりの一層の強化に努めてまいります。
 薬物事犯につきましては、供給源の遮断、需要の根絶、及び密輸、密売組織の壊滅を重点に、関係機関と連携して水際対策及び取り締まりを推進しております。また、コントロールドデリバリーなどの捜査手法を駆使して、香港ルートの覚せい剤密輸入事件を初め、資料九ページの表10、11のとおり、七月末現在で二千九十二人の被疑者を検挙し、約八十三キログラムの薬物を押収いたしました。
 しかしながら、国際犯罪組織による巧妙な手口の大量密輸事件が相次いでいるほか、暴力団員やイラン人等による組織的密売事犯が顕在化しているなど、なお一層の警戒を要する情勢となっております。
 以上申し上げましたように、最近の犯罪情勢を見ますと、犯罪の組織化、国際化の傾向が顕著であり、その背後で、国際犯罪組織と暴力団などの国内犯罪組織とが結びつきを強めている実態がうかがわれるところであります。
 そして、これらのさまざまな組織が敢行する犯罪は、密航や不法入国の請負、けん銃、薬物の密輸、密売から、殺人、強盗等の凶悪犯罪、窃盗などの財産犯罪、さらには各種の偽造犯罪にまで広がりを見せており、現時点での対応を誤りますと、この東京に、犯罪による莫大な収益を目的とする強固な犯罪組織が形成されかねないのであります。
 このような犯罪情勢に、今こそ従来の取り締まりの枠組みを超えて、強力かつ柔軟に対処していく必要が認められますことから、当庁では、九月四日、全国警察に先駆けて、実質的に部に相当する組織として警視庁組織犯罪対策本部を新設いたしました。
 当面は、刑事、生活安全及び公安の三つの部の参事官を兼任する組織犯罪対策本部長の指揮のもとに、七所属及び組織犯罪対策室が一丸となり、それぞれの人員、装備、情報及び捜査のノウハウを結集させて、犯罪組織の実態解明及び組織犯罪防圧検挙の徹底を期してまいることとしております。
 次に、ハイテク犯罪対策について申し上げます。
 当庁では、昨年二月に設置したハイテク犯罪対策総合センターにおいて、被害相談の受理、サイバーパトロール等による情報収集、ハイテク犯罪の捜査及び技術支援等の活動を行うとともに、ハイテク犯罪対策協議会を通じてプロバイダー等関係業界との連携を図るなど、総合的な対策を講じてまいりました。
 資料九ページの表12のとおり、本年七月末現在のハイテク犯罪検挙状況は、昨年の同時期と比較して、検挙件数で約一・四倍、検挙人員で約一・三倍に急増しております。こうした情勢に的確に対応するため、引き続き、機器等の整備拡充と職員の指導教養を進め、さらに一層の捜査能力向上に努めてまいります。
 次に、少年非行総合対策について申し上げます。
 資料九ページ下部の表13のとおり、七月末現在の非行少年の検挙、補導人員は八千十六人でありますが、殺人や強盗等の凶悪犯が大幅に増加するなど、少年犯罪の凶悪化が大きな社会問題になり、また、校内暴力事犯や薬物乱用事犯も依然として後を絶たない現状にあります。
 その一方で、親などの虐待により児童が死亡するという悲惨な事件が全国的に相次ぎ、都内においても、生後五十二日の長女を実の母親が殺害した事件など、本年に入り既に三件が発生しております。
 当庁では、凶悪化する少年犯罪のみならず、少年をむしばみ、その福祉を害する有害、悪質な犯罪、児童虐待行為等に対して厳正に取り締まりを進めるとともに、関係機関・団体や少年警察ボランティアの方々のご理解とご協力を得て、各種の補導活動を初め、少年非行の芽を摘むひと声運動、有害広告物の撤去活動など、総合的な非行防止対策を推進しております。
 次に、オウム真理教対策について申し上げます。
 オウム真理教は、アレフと改称した今も、全国に二十八カ所の主要施設と約千六百五十人の信者を有していると見られ、最近では各施設を公開するなど、あたかも教団の危険性が解消したかのように振る舞っておりますが、押収資料の分析からは、教団が依然として松本智津夫の教えを堅持している実態が判明しており、潜在的な危険性と反社会的本質には全く変化が認められません。
 都内には、九カ所の主要活動拠点及び関連企業六社があって、約六百三十人の信者が活動しているものと見られております。当庁では、教団の中枢施設である南烏山施設近くに警察官詰所を設置するなど警戒警備を強化するとともに、あらゆる法令を適用して教団に係る不法事案の摘発を進めており、虚偽の住民登録を行った電磁的公正証書原本不実記録・同供用事件や、雇用保険の不正受給に係る詐欺事件など、本年はこれまでに四事件を検挙し、信者四名を逮捕いたしました。
 今後とも、関係機関や自治体等と緊密な連携を図りつつ、不法行為は絶対に見逃さないという方針のもとに、総合的な対策を講じて、都民生活の安全と平穏の確保に努めてまいります。
 次に、警備警察活動について申し上げます。
 極左暴力集団各派は、成田闘争、反戦、反基地闘争等に執拗に取り組んでおり、革労協による「新しい歴史教科書をつくる会」事務所放火事件など、本年既に全国で四件、このうち都内で二件の凶悪なゲリラ事件を引き起こしております。
 中でも、四月に千葉県下で発生した、中核派による同県庁幹部宅への放火事件は、大容量の時限式発火装置により、高層集合住宅の共用階段の上層階まで一挙に炎上させ、避難路を絶つという危険極まりない犯行でありました。
 また、革労協主流、反主流両派は、一昨年六月の分裂以来、内ゲバを繰り返し、これまでに死者八名を伴う内ゲバ殺人事件八件を引き起こしております。
 一方、右翼は、歴史教科書問題、靖国神社公式参拝問題をめぐる諸外国への対応など、政治外交問題をとらえて政府・与党への批判を強め、関係機関等への活発な抗議、要請行動を行っておりますが、その過程において、右翼の一部は、オウム真理教南烏山施設に対するけん銃発砲事件などの過激なテロ、ゲリラ事件を引き起こしております。
 当庁では、こうした厳しい情勢に的確に対処するため、警戒警備の徹底を期するとともに、全国警察との連携のもとに強力な捜査活動を推進した結果、資料一〇ページのとおり、本年八月末現在で極左十九人、右翼百十三人を検挙したところであります。
 当面は、先日の対米同時多発テロ発生後間もない十月中旬に、アメリカ合衆国ブッシュ大統領の来日が予定されており、厳戒体制が必要となるほか、暫定平行滑走路の完成を前に山場を迎える成田闘争など、不法事犯の発生が強く懸念される厳しい情勢下にありますので、当庁といたしましては、各種警察活動を通じて関連情報の収集、分析を進めるとともに、都民の皆様のご協力を得て的確な警備対策を推進し、強力なテロ、ゲリラの防圧検挙に努めてまいります。
 次に、災害対策について申し上げます。
 昨年九月二日に三宅島島民に対して全島避難指示が出されて以来、一年余りが経過いたしました。当庁では、災害発生直後から部隊を投入して、現地の警戒、島民の避難誘導などの災害警備活動に当たりましたほか、不自由な避難生活を余儀なくされている島民の方々のために、現在も各所属が連携してさまざまな支援策を推進しております。
 大規模な泥流による被害や火山性ガスの発生など、島の現状にはなお厳しいものがありますが、現地では、東京都災害対策本部との連携のもとに、常駐警戒及び復旧に向けた諸対策を進めており、また七月及び昨日からの島民の一時帰宅に機動隊員を同行させるなど、島民の安全確保に努めております。
 また、九月一日には、大震災などの不時の災害発生に備えて東京都総合防災訓練を実施し、関係防災機関との強固な連携のもと、迅速かつ安全な救出、救護活動の徹底、避難、誘導体制の確立、及び都民の自主防災意識の高揚を図ったところであります。引き続き、一層の技能向上を図るとともに、総合的かつ効果的な災害対策を推進してまいります。
 次に、交通警察活動について申し上げます。
 資料一一ページ下部の表のとおり、八月末現在の交通人身事故による死者は二百二十六人で、六十五歳以上の高齢者及び若年層の死亡事故や、二輪車乗車中の死亡事故の発生が目立っております。
 交通事故による死者及び重傷者の数は、昨年の同じ時期と比較して一二・五%減少しておりますが、事故の発生総件数及び負傷者の総数は二%程度のわずかな減少にとどまっており、依然として油断のできない情勢であります。加えて、都内随所に発生する慢性的な交通渋滞や、交通騒音及び自動車排気ガスによる公害は、都民生活に非常な迷惑を及ぼしております。
 当庁では、スムーズな交通流の中を快適に通行できる環境を整えていくことによって、騒音や排気ガスも減少し、一歩進んだ質の高い交通安全を実現しようという目標のもとに交通三正面作戦を展開し、道路交通法が目的とする交通の安全、交通の円滑、交通公害等の抑止の三つの観点から、調和のとれた対策を講じております。
 具体的には、既に道路標識、標示の整理改良を初め、規制そのものの見直しまで踏み込んだきめ細かい施策を進めておりますほか、この七月に体制強化を終えました方面交通機動隊十個隊の機動力をフルに活用して、渋滞解消活動や、快適な交通流を阻害する駐車違反や、交通流に混乱をもたらす乱暴な走行の徹底取り締まり、公害取り締まり検問車の活用などを図っております。
 今後とも、自治体及び関係機関・団体や都民の皆様の幅広いご支援を得て、春、秋の全国交通安全運動を初め、参加、体験、実践型の交通安全教育の推進、交通安全施設の整備拡充など総合的な交通事故防止対策を進めるとともに、交通需要マネジメントなど、社会情勢や都民のニーズに対応した諸対策の検討を進めて、二十一世紀にふさわしい安全で快適な交通社会の実現に努めてまいります。
 次に、地域安全活動について申し上げます。
 厳しさを増す治安情勢のもとで、地域の安全確保に果たす交番や駐在所の役割は一層重要性を増しております。
 当庁では、都市型駐在所やハイテク交番、大型交番の整備拡充と、その機能の強化に努めるとともに、交番相談員の配置や、ふれあい連絡協議会の活用を積極的に進め、地域の皆さんの意見を尊重し、地域と一体となって問題解決に当たるべく、諸活動を推進しております。
 今後とも、困りごと相談への的確な対応を徹底するなど、交番、駐在所が持つ地域の生活安全センターとしての特性をさらに発揮させて、安全で住みよい地域社会の実現に努めてまいります。
 また、従来から実施している防犯パトロールなど地域の防犯組織による活動の強化に加え、関係機関・団体との連携に基づく街頭防犯カメラやスーパー防犯灯の整備促進など、公園や街路などの公共空間や集合住宅周辺の安全を図り、安全、安心のまちづくりを推進してまいります。
 次に、生活安全相談業務について申し上げます。
 都民から警察に寄せられる生活安全相談は、年々増加する傾向に加えて、複雑化、多様化が顕著であります。
 当庁では、本年四月、経験豊富な職員OBを相談専門員として警視庁本部及び警察署に配置し、相談窓口の体制を強化したほか、六月には国及び東京都の十九機関と民間六団体の参加を得て相互支援のネットワークを構築し、相談業務の的確な推進に努めております。
 また、昨年十一月に、ストーカー規制法の施行に伴って、警視庁ストーカー対策室を設置して、悪質なつきまとい行為などを執拗に繰り返すストーカー事案に対処しておりますが、対策室の設置以来、本年七月末までに五百二十九件のストーカー相談を受理し、警告四十八件、禁止命令六件を発したほか、特に悪質な七件を検挙いたしました。
 また、この十月十三日から、配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律が施行となりますが、この種配偶者間の暴力事犯として検挙された事件は、昨年一年間で九十四件を数えております。しかも、このうち十四件は殺人ないし殺人未遂事件に発展しており、極めて深刻な実態が認められますので、当庁では東京都女性相談センターを初め、関係各機関・団体と連携を図りつつ、被害者の立場に立って、法の適正な運用に努めてまいります。
 次に、犯罪被害者の支援について申し上げます。
 当庁では、犯罪の被害者やそのご家族の個別の要望に的確にこたえ、それぞれの精神的、身体的、そして経済的な負担を軽減するため、犯罪被害者ホットラインなど各種の被害相談業務や、被害直後の被害者に寄り添って行う初期支援活動、捜査機関に提出する診断書作成費用の公費負担、さらには再被害防止対策など、さまざまな施策を組織的かつ総合的に推進しております。
 また、被害者支援に関係する三十二の行政機関及び民間団体から成る東京都犯罪被害者支援連絡会や、被害者の直接的支援などを目的として設立された社団法人被害者支援都民センターとの連携をさらに強化するとともに、各警察署においても地域に根差した被害者支援ネットワークを一層強化して、引き続き各種支援活動の充実に努めてまいります。
 以上が警察活動の概要であります。ご参考までに警視庁のパンフレットをお配りいたしましたので、ごらんいただきたいと思います。
 続きまして、警視庁所管歳入歳出予算の概要についてご説明いたします。
 資料一二ページにございますとおり、当庁の平成十三年度予算は、歳入が四百二十八億一千六十一万八千円、歳出が六千百三十億円ちょうどとなっております。その詳細につきましては、お手元の平成十三年度予算説明書をごらんいただきたいと存じます。
 続きまして、当庁の懸案事項についてご説明申し上げます。
 懸案のその一は、警察署庁舎を初め、警察活動の拠点となる各種施設の整備であります。
 まず、警察署の新設計画でありますが、資料一三ページのとおり、臨海副都心地区及び多摩ニュータウン地区につきまして、それぞれ開発の推移を見ながら、警察署を新設すべく検討を進めているところであります。
 特に、開発の進展が著しい臨海副都心地区につきましては、仮称臨港警察署の平成十七年度開設に向け、準備を進めております。
 次に、資料一四ページの警察庁舎の改築計画につきましては、老朽化や狭隘化、あるいは耐震上の理由などから改築を要する警察署の庁舎のほか、交番や駐在所、都市型駐在所についても計画的に整備を進め、それぞれの機能強化を図ってまいりたいと考えております。
 資料一五ページの災害活動教養訓練施設の整備計画につきましては、東大和市内の旧大和基地の跡地に、仮称東大和災害活動教養訓練センターを建設する計画であり、既に敷地の一部に自動車運転訓練場とグラウンドの整備を終えまして、教養訓練施設として運用しております。残る用地につきましても、既に所管がえを終えておりますので、各種災害活動の教養訓練を実施できる総合的な施設の整備を進めてまいります。
 以上の計画と並行して、当庁では、職員待機宿舎の整備に取り組んでおります。
 近年、職員の住居地の遠隔化により、重大事件、事故の発生時における初動活動に大きな支障を生じかねない実態にあります。当庁では、本年九月から、署長を補佐して初動対応の指令塔となる警察署副署長についても、署長に準じて公舎への入居を指定するなど、各般の対策を講じておりますが、危機管理上の観点から、大地震のような突発災害や重大事件、事故など、緊急に大量の要員を招集しなければならない事態の発生に備え、職員待機宿舎の必要数を早急に確保するとともに、それぞれの宿舎の居住環境向上に向けて、計画的に整備を進めてまいりたいと考えております。
 懸案のその二は、被疑者留置体制の拡充であります。
 現在、当庁では、警視庁本部及び九十七の警察署に、合計百五カ所の留置場を運用しており、総数約二千六百人の被疑者を留置する能力を保持しております。しかしながら、資料一六ページの表のとおり、外国人及び女性の被疑者の急増を背景として、ここ数年来、当庁の留置人員の実績は増加の一途をたどっており、本年に入って、収容定員を超過した日が既に七十日を超えるなど、収容能力の限界を超えた実態が生じており、被留置者の処遇上もさまざまな問題を生んでおります。
 当面は、警察署旧庁舎の暫定的な運用や、既設留置場の拡張、警察署庁舎の整備に合わせた留置場施設の拡大などの対策を急いでおりますが、今後も被留置者がさらに増加する事態が予想されますので、被留置者の処遇及び留置場運用の適正を図るためには、総計三千人程度を目標として、早急に拡大整備を進める必要が認められます。
 来年度中は、とりあえず、立川市内の警視庁多摩総合庁舎に定員百人規模の留置場を増設する計画を具体化していきたいと考えております。
 最後に、警視庁の改革の推進状況について申し上げます。
 当庁では、警察刷新会議による警察刷新に関する緊急提言、並びに国家公安委員会及び警察庁による警察改革要綱を受けて、昨年九月に警視庁改革推進委員会を設置し、以来、国民、都民の視点に立って、あらゆる治安事象に的確に対応する警視庁の確立を目指し、組織制度及び業務全般にわたる改革に取り組んでいるところであります。
 組織制度の改革としては、昨年十月に警視庁第十方面本部を新設して、警察署の業務に関する指導、調整及び監察に当たる方面本部の体制を強化したのを初めとして、十二月に公布された改正警察法の施行に伴い、本年四月一日に東京都公安委員会の機能強化と補佐体制拡充を図って、公安委員会補佐官及び公安委員会室を新設いたしました。
 また、六月一日には、公安委員会に対する苦情申し出制度の運用を開始するとともに、三宅島警察署を除き、管下すべての警察署に警察署協議会を設置したところであります。
 さらに、この十月には、東京都情報公開条例の一部改正部分の施行により、公安委員会及び警視庁の情報公開制度の運用が始まりますことから、その事務を的確に推進するために警視庁情報公開センターを新設することといたしております。
 当庁では、これら一連の制度改革の本旨にのっとり、業務の遂行及び苦情等処理の公正性、透明性を担保しつつ、善良な都民の率直な声や地域の皆様の意向を的確に反映した警察業務運営の確立に向けて、引き続き努力を重ねてまいります。
 また、こうした組織制度の改革と並行して、ITの活用を基調とした業務の合理化や、職員の配置の見直しと柔軟な運用、さらにはスーパーポリスオフィサー制度に基づく職員の資質、能力の向上など、業務全般にわたる改革を推進しているところであります。
 さらにまた、いわゆるぼったくり営業を規制する、性風俗営業等に係る不当な勧誘、料金の取立て等の規制に関する条例の新設、公衆に著しく迷惑をかける暴力的不良行為等の防止に関する条例の改正など、時の犯罪状況に的確に対応した法令の制定、改正に積極的に取り組んでまいりましたが、当委員会を初め、東京都議会の皆様のご指導、ご支援を賜りまして、所期の目的を達成することができたのであります。
 今後とも、善良な都民の視点を堅持しつつ、先ほどご説明いたしました組織犯罪対策の強化推進を初め、的確な諸対策を展開し、新たな世紀、新たな時代にふさわしい警視庁の確立に向けて、職員こぞって改革に取り組んでまいる所存でございますので、引き続き、よろしくご指導、ご支援をお願い申し上げます。
 引き続き、資料第2により、財団法人暴力団追放運動推進都民センターの概要についてご説明を申し上げます。
 同センターは、都民の暴力団追放意識の高揚に資するとともに、暴力団の排除活動を推進し、暴力団が存在しない、安心して住める東京の実現に寄与することを目的として、平成四年五月一日に設立された公益法人で、暴力団追放都民大会の開催を初めとする広報活動や相談活動、被害者救援等の事業、さらには暴力団離脱者の支援事業等をその主な事業としております。
 活動の詳細等につきましては、お手元の資料第2のとおりであります。
 当委員会の皆様方には、センターの健全な発展に向けて、一層のご指導、ご支援を賜りますようお願い申し上げます。
 以上で私の説明を終わらせていただきます。

○三原委員長 説明は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言を願います。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○三原委員長 資料要求はなしと確認させていただきます。

○三原委員長 次に、第三回定例会に提出を予定されております案件について理事者の説明を求めます。

○岩橋総務部長 平成十三年第三回東京都議会定例会に提出を予定しております警視庁関係の案件につきましてご説明申し上げます。
 案件は、警視庁武蔵野警察署庁舎改築工事請負契約案一件であります。
 武蔵野警察署は、昭和四十六年二月に建築され、三十年余りが経過して老朽化が著しく、また警察業務の増大等により極めて狭隘となっておりますことから、庁舎を改築しようとするものであります。
 新庁舎は、鉄骨鉄筋コンクリートづくり、地下二階地上八階建て、延べ床面積約一万一千三百五十九平方メートルで、竣工は平成十六年六月の見込みであります。
 工事に係る予算措置については、既に本年の第一回東京都議会定例会でお認めいただき、去る八月十日、東京都財務局において、電気、機械設備等の附帯工事を除いた本体工事のみを対象として一般競争入札を行いましたところ、鹿島・武蔵野建設共同企業体が二十八億六千六百五十万円で落札いたしました。
 今定例会でご承認いただきましたならば、速やかに契約を締結し、着工する予定でございます。
 以上で今定例会に提出を予定しております案件についての説明を終わらせていただきます。よろしくご審議を賜りますよう、お願いいたします。

○三原委員長 説明は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言願います。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○三原委員長 資料要求はなしと確認させていただきます。
 以上で警視庁関係を終わります。

○三原委員長 これより東京消防庁関係に入ります。
 初めに、消防総監からあいさつ並びに幹部職員の紹介があります。

○杉村消防総監 消防総監の杉村でございます。
 本日は、新しい委員の皆様方による初めての委員会でございますので、一言ごあいさつを申し上げます。
 諸先生方におかれましては、平素から消防行政の運営につきまして、格別のご指導、ご支援を賜り、厚く御礼申し上げます。
 今後は、東京消防庁関係の予算、条例、契約、請願陳情等の全般にわたり、ご審議、ご指導いただくこととなりますので、よろしくお願いいたします。
 まず初めに、去る九月一日未明に新宿区歌舞伎町の雑居ビルにおいて火災が発生し、四十四人のとうとい命が犠牲となられ、まことに残念であり、改めて繁華街における複合用途対象物、いわゆる雑居ビルの危険性が浮き彫りになりました。
 東京消防庁としては、同様な火災の再発を防止するため、緊急特別査察を現在、総力を挙げて実施しているところであります。
 また、学識経験者を委員とする小規模雑居ビル火災安全対策委員会を設置いたしまして、その提言を求めるとともに、庁内において雑居ビルの防火上の問題点等を点検した上で、その改善策について検討し、今後の火災予防対策に反映してまいります。
 さて、今日、首都東京は、都市構造の複雑化や生活様式の変化などにより、火災を初めとする各種災害が年々多様化するとともに、大規模及び複合用途ビル等に対する火災予防対策の充実、並びに災害に弱い方々のための施策等も求められており、消防を取り巻く環境はますます厳しさを増しております。
 加えて、三宅島火山噴火災害の発生から一年余りが経過し、いまだ火山活動の終息時期がつかめない状況にあり、東京消防庁としても東京都災害対策本部の一員として、引き続き支援隊を派遣し、防災関係者等の安全確保に努めています。
 ご承知のとおり、三宅島全世帯の方々の一時帰宅が現在実施されており、当庁としては、島の方々及び防災関係者の安全確保のため、救助隊や救急隊等を増強支援するなどして、万全の体制を講じているところであります。
 さらには、高齢化の進展や疾病構造の変化、都民の救急業務に対するニーズの多様化などにより、救急出場件数は年々増加の一途をたどっており、より高度で迅速かつ的確な救急活動が求められています。
 また、本年三月に大きな被害をもたらした安芸灘を震源とする芸予地震が発生したのを初め、各地においても頻繁に中規模な地震が起きている状況下にあります。このような中で、東京地方を含む南関東地域直下の地震や東海地震の発生も危惧されています。
 東京消防庁といたしましては、今後とも震災対策の積極的な推進はもとより、火災や救助、救急などの災害事象に対する迅速、的確な活動体制を強化するとともに、各種防火対象物における火災予防対策の充実を図り、都民に安全と安心を提供する消防行政の実現に向け、一層努力してまいります。
 警察・消防委員会の諸先生方におかれましては、当委員会を初め、種々の機会を通じまして、消防行政推進のため、より一層のご指導、ご鞭撻を賜りますよう、お願い申し上げます。
 引き続きまして、東京消防庁の幹部を紹介させていただきます。
 次長の白谷祐二です。警防部長の小林茂昭です。救急部長の金子勉です。装備部長の関口和重です。総務部長の中村正弘です。予防部長の鈴木淳雄です。防災部長の鈴木正弘です。指導広報部長の石倉仁です。企画課長の佐藤行雄です。経理課長の稲葉義行です。よろしくお願いをいたします。
〔理事者あいさつ〕

○三原委員長 あいさつ並びに紹介は終わりました。

○三原委員長 次に、事務事業について、理事者の説明を求めます。

○白谷次長 東京消防庁が所管しております事務事業の概要についてご説明申し上げます。
 お手元に「消防行政の概要」、「東京の消防」、平成十三年度東京都一般会計予算説明書及び東京都が二五%以上出資している東京都監理団体であります財団法人東京防災指導協会の資料をお届けしてございます。
 初めに、「消防行政の概要」の一ページをごらんいただきたいと思います。
 東京の消防は、明治十三年六月、当時の内務省に公設消防機関として消防本部が設置されたことに始まります。その後昭和二十三年三月、消防組織法が施行され、現在の自治体消防制度が発足し、特別区における消防は、東京都知事が一体的に管理することとなり、東京消防庁が設置されたものであります。
 一方、多摩地域におきましては、各市町村単位に消防の任務を果たしておりましたが、行政需要の増大などにより、昭和三十五年以降逐次、地方自治法に基づき、消防事務の委託を受け、現在、東久留米市、稲城市、及び島しょ地域を除く二十四市三町一村の消防事務を執行しているものであります。
 それでは、具体的な事務事業の概要につきまして、もう一つの資料「東京の消防」によりましてご説明させていただきます。
 三ページをお開きいただきたいと思います。東京消防庁の組織についてであります。初めに、消防予算でありますが、左中央にお示ししてありますように、平成十三年度の当初予算は二千四百四十億円であり、東京都一般会計予算に占める割合は三・九%であります。詳細につきましては、お手元の資料、平成十三年度東京都一般会計予算説明書を参照していただきたいと存じます。
 次に、東京消防庁の組織についてであります。右下の表にお示ししてありますように、八部、一学校、一研究所のもとに、三十九の課、室等があります。また、行政事務及び部隊活動を円滑に実施するため、中央上にお示ししております図のように、当庁の管轄区域を九つに区分いたしまして、第一から第九の消防方面本部を設置し、方面内の消防署を統括しております。
 五ページへ参りまして、消防力についてであります。まず、消防職員数でありますが、消防吏員一万七千五百三十七人、一般職員四百五十六人、合計一万七千九百九十三人であります。また、消防行政の拠点として、八十の消防署、二つの消防分署、二百七の消防出張所を設置し、消防行政を推進しております。
 さらに、消防機動力として、ポンプ車、はしご車、救助車、化学車、救急車、ヘリコプター、消防艇など、近代装備を施した消防車両千八百三十九台を配備し、各種災害に備えております。
 七ページへ参りまして、火災についてであります。建築物の大規模化、高層、深層化及び用途の多様化等に伴い、消防活動はますます困難性を増しております。
 こうした中、消防隊は、各種災害現場におきまして、人命救助を最優先としながら、積極果敢な消防活動を展開しております。
 八ページへ参りまして、火災の調査についてであります。火災の調査は、消防法に基づき、火災の原因及び損害などについて実施するものであります。平成十二年中の火災件数は、六千九百三十六件でありました。また、主な出火原因では右下の円グラフにお示ししてありますように、放火及び放火の疑いが出火原因の第一位になっております。このため関係機関等の協力を得ながら、放火防止対策を推進しているところであります。
 九ページへ参りまして、救助についてであります。火災はもとより、交通、水難、山岳事故など、救助事象は多岐にわたっております。これらの救助事象に対処するため、救助を専門とした消防救助機動部隊二部隊、特別救助隊二十三隊、水難救助隊六隊、山岳救助隊四隊を配備しております。左下の円グラフにお示ししてありますように、平成十二年中の救助件数は一万四千七百十五件でありまして、建物や工作物内で発生した救助事象が最も多く、全体の約四七%を占めております。
 一〇ページへ参りまして、特殊災害対策についてであります。都内には危険物や毒・劇物などを貯蔵し、取り扱っている施設が多数あります。これらの施設は、火災、爆発、漏えいなどの災害発生危険が内在していることから、ガス分析装置を初め、最新鋭の資器材を積載した化学機動中隊十隊を配備し、万全の体制をとっております。
 さらに、放射性物質や化学物質などにかかわる特殊な災害、事故等に対応するため、来年四月の運用開始をめどに、高度な専門能力を有する隊員と、特殊な資器材を装備する特殊災害救助部隊の整備を進めております。
 また、水防対策についてでありますが、ご案内のとおり、八月下旬から九月上旬に台風十一号、十五号が相次ぎ上陸し、各地に大きな被害をもたらしました。東京消防庁では早期に管下全域に水防非常配備態勢を発令し、多数の消防職員及び消防団員を非常招集して、水防活動及び監視警戒活動に当たったところであります。
 一一ページへ参りまして、災害活動支援についてであります。東京消防庁の管轄区域外に大規模災害が発生した場合、消防組織法に基づく応援協定や、緊急消防援助隊制度により消防隊を派遣し、災害活動の支援を行っております。最近の支援活動として、昨年三月に発生した北海道有珠山の火山噴火災害を初め、昨年六月に発生した三宅島の噴火災害や、神津島・新島近海地震災害において、直ちに消防部隊を派遣したところであります。
 とりわけ三宅島においては、現在も火山活動が続いており、東京消防庁では引き続き消防部隊を派遣して火山性ガス測定調査などの支援活動を実施しております。
 一方、海外で大規模な地震災害等が発生した場合には、国際緊急援助隊の派遣に関する法律により、国際消防救助隊を派遣しております。
 一二ページへ参りまして、空と海の消防についてであります。東京消防庁航空隊は、昭和四十一年に我が国初の航空隊として発足いたしました。現在六機のヘリコプターを保有し、災害時には空からの人命救助や消火活動、救急活動などに従事しております。
 また、島しょ地域からの救急患者の搬送は、重要な任務の一つでありまして、業務開始以来本年八月末で、四千二百七十五人を搬送しております。なお、本年四月からは大島、利島を対象に、夜間における救急患者搬送も実施しているところであります。
 次に、海の消防についてであります。現在、消防艇九艇を配置し、船舶や沿岸に対する消火活動及び水難救助活動、さらには油流出事故への対応など、幅広い活動を行っております。
 一三ページへ参りまして、救急についてであります。救急件数は、高齢化の進展や疾病構造の変化などにより年々増加しております。平成十二年中の救急出場件数は、右中央の円グラフにお示ししてありますように、五十七万五千六百九十件に達しております。当庁では現在、二百一台の高規格救急車を消防署所に配置するとともに、すべての救急隊に救急救命士を配置して、救急活動を実施しています。
 さらに、迅速かつ的確な救急活動を行うため、救急隊とポンプ隊等との連携活動を実施しているところであります。
 一五ページへ参りまして、震災対策についてであります。南関東直下型地震の切迫性が指摘されている中、東京消防庁では地震時における地域の防災能力向上のため、出火防止、救助、救急などの対策を最重要課題として取り組んでおります。また、阪神・淡路大震災の教訓から、パワーショベル、クレーン車などの重機を保有する消防救助機動部隊や、消防活動二輪車を整備しております。
 さらに、地域の防災行動力を一層高めるため、災害時市民ボランティアの育成など各種の施策を強力に推進しているところであります。
 一七ページへ参りまして、消防水利についてであります。地震によって消火栓が使用できなくなった場合に備え、従来から耐震型防火水槽などの水利を整備、推進してきたところであります。今後さらに、関係機関と連携して、河川、海、大容量の貯水施設等、巨大水利の確保に努めてまいります。
 一八ページへ参りまして、消防団についてであります。消防団は郷土愛護の精神に基づき、火災を初め、地震や水災に対し、消防署と連携して活動するとともに、年末年始や火災多発期等における各種警戒など、地域の安全確保に日夜献身的に活動しております。
 現在、東京都における消防団体制は、九十八団、団員二万六千二百五十七名であり、そのうち特別区は五十八団、団員一万六千名が活動しているものであります。
 一九ページへ参りまして、予防業務についてであります。火災等の発生を未然に防止するためには予防行政の充実が極めて重要であります。このため、建築物の建設にかかわる事前相談や、消防同意などを通じた安全指導を初め、危険物施設の許認可や建築物等に対する火災予防査察、事業所の防火管理体制に関する指導などを行い、予防行政の推進を図っているところであります。
 ご承知のとおり、九月一日未明に新宿歌舞伎町の雑居ビルにおいて火災が発生し、多数のとうとい人命が失われました。東京消防庁としては、同種の火災の再発防止のため、管内八十の消防署において約四千対象の緊急特別査察を実施しているところであり、不備事項については厳正に是正促進を図ってまいります。
 二一ページへ参りまして、都民とともに、についてであります。防災は、地域住民と防災機関とが一体となった実践的な活動を行うことが重要であります。このため春、秋の火災予防の運動などを初めとする諸行事を積極的に展開し、都民の防災行動力の向上や防災意識の普及、啓発に努めているところであります。
 二三ページへ参りまして、都民生活を守る、についてであります。都民生活の安全を守るため、住宅防火対策や放火防止対策を進めるとともに、災害に弱い方々を守るため、地域ぐるみ助け合う、消防のふれあいネットワークづくりを積極的に推進しているところであります。
 さらに、ひとり暮らしの高齢者の方々に対しても、緊急通報システムや火災安全システムによる受信業務を行っております。
 二四ページへ参りまして、国際化への対応についてであります。外国人に対しましては、外国語による各種パンフレットを活用し、防火、防災意識の普及啓発や緊急時の対応など、防災行動力の向上に努めているところであります。
 また、消防の国際化を推進するため、海外からの研修生等の受け入れや国際会議等への参加など、諸外国との交流を図っているところであります。
 二五ページへ参りまして、研究開発についてであります。多様化する各種災害事象に的確に対処するためには、時代の変化に対応した研究開発を行うことが必要であります。このため、消防科学研究所では、消防資器材や災害時の行動心理についての研究など、火災にかかわる鑑定など、さまざまな研究と開発を行い、その成果を火災予防あるいは消防戦術に反映しているところであります。
 二六ページへ参りまして、消防車両の整備についてであります。東京消防庁では消防機動力の有事即応体制を確保するため、装備工場において各種消防車両の整備を行っております。
 二七ページへ参りまして、人づくりについてであります。的確な消防行政を推進するためには、消防職団員等の資質を一層高めていくことが極めて重要であります。このため、消防学校において、新たに採用した職員に対する初任教育を初め、幹部研修、専科研修などを実施し、消防職団員として必要な知識、技術の修得はもとより、気力、体力の錬磨に努めているところであります。
 二八ページへ参りまして、明日への活力についてであります。職員が健康で働くことができるよう、健康管理対策を積極的に推進しております。また各種福利厚生施設の充実やクラブ活動の奨励を行い、職員の士気の高揚と豊かな人間性の醸成に努めているところであります。
 二九ページへ参りまして、学習・体験・育成についてであります。四谷にあります消防博物館や池袋、立川、本所に体験学習施設として都民防災教育センターを設けまして、都民の方々の防火、防災に関する知識、技術及び防災行動力の向上を図っております。また、事業所の自主防火管理体制を確立するため、下の表にお示ししてありますように、各種試験、講習を実施し、消防技術者の育成に努めているところであります。
 三〇ページへ参りまして、一一九番通報の仕組みについてであります。一一九番通報は、二十三区内において千代田区大手町の災害救急情報センターで、多摩地域は立川市にあります多摩災害救急情報センターでそれぞれ受信しております。平成十二年中の一一九番通報は百七万四千百三十一件でありまして、おおむね二十九秒に一件の割合で受信しております。また、消防テレホンサービスは昼夜を通し、消防相談や救急医療機関の案内などを行っております。
 以上が東京消防庁の事務事業の概要であります。
 続きまして、東京都が基本財産の二五%以上の出資を行っている東京都監理団体であります財団法人東京防災指導協会についてご説明申し上げます。お手元の資料、財団法人東京防災指導協会をごらんいただきたいと存じます。この協会は、都民の安全と福祉の増進に寄与することを目的として、昭和四十八年十月に設立された財団であります。主な事業といたしましては、防火管理者、危険物取扱者などの育成、災害予防に関する調査研究、防火、防災思想の普及並びに防災関係図書の刊行などの事業を行っております。詳細につきましては、本資料をごらんいただきたいと存じます。
 委員の皆様におかれましては、この団体が都民の安全の向上に大きな役割を果たしていることをご理解いただきまして、本協会の健全な発展のため、今後ともご指導、ご支援を賜りますようお願い申し上げます。
 以上で東京消防庁の事務事業概要並びに財団法人東京防災指導協会の概要について説明を終わらせていただきます。

○三原委員長 説明は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言を願います。

○清原委員 資料要求について発言いたします。
 九月十一日、アメリカのニューヨークやワシントンなど、三都市四カ所で同時多発テロが発生いたしました。アメリカの政治経済などの中枢が重大な被害を受け、これにより数千人規模の死傷者が出るのではないかといわれております。
 私は、この事件の中で、一点だけに絞ってお願いをいたしたいと思います。
 消火活動、そして瓦れきの下に埋まって助けを求めている多くの人を救出するために、強い使命感のもとに、何回も行ったり来たりしながら、死と隣り合わせの中で懸命に救助活動を続ける消防士の方たちの崇高な行動を耳にしたときに、また、今なおこの方たちの死者、行方不明者が四百人以上に上るといわれていることを考えたとき、まず消防士の方たちの死者、行方不明者のできるだけ新しい資料、次に、数千人に及ぶと伝えられる一般被災者の方々の状況、また、ニューヨーク市の交通機関その他の状況についての資料をお願いしたいと思います。
 なお、私は消防団のポンプ操法大会等におきましては、いつも、消防署員及び消防団員の皆様には、私たち都民、区民の生命と財産を守っていただいているということを感謝申し上げながら、健康にご留意の上ご精進くださいと、こういうふうにお願いいたしております。
 しかし、このたび発生した事件によって消防士の方々の死者、行方不明者が四百人を超えるといわれている中で、なお現在も救出作業に取り組んでおられる方々の生命を守る、またはこれにかわるべき何かをしなければならないのは、私たち議員の使命ではないかと思います。
 そこで、消防庁にお願いしたいのは、このたびの事件によって発生した--消防士の方々の生命にもかかわるような被害を与えたとき、もちろん現在でも当然規定はあると思いますが、なお一層の充実を図る必要があると思いますので、万一東京にこのような災害が発生した場合に備えて、東京都に早急に取り組んでほしいと考えられる対応策について、急いで検討に入ってほしい。そしてまとまったものを私たちに、東京消防庁として検討した対策を示していただきたい。これに基づいて協議した上で、東京都に対し、一日も早く実行するための予算化をお願いしたり、それを実現するよう努力することこそ私たち議会の使命だと考えます。一日も早く消防庁の対策を資料として提出されるよう、あわせてお願いをいたしまして、私の資料要求といたします。

○秋田委員 一点だけお願いをしたいと思います。
 査察対象物数を、建築用途ごとの数と予防課職員の推移を各消防署ごとに十年分、五年刻みでお願いをしたいと思います。

○三原委員長 ほかにございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○三原委員長 ただいま清原委員、秋田理事から資料要求がありましたが、これを委員会の資料要求とすることにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○三原委員長 異議なしと認めます。理事者においては、要求された委員と調整の上、提出を願います。

○三原委員長 次に、第三回定例会に提出を予定されております案件について、理事者の説明を求めます。

○白谷次長 平成十三年第三回定例会に提出を予定しております東京消防庁関係の議案についてご説明申し上げます。
 案件は、東京消防庁神田消防署庁舎及び消防技術試験講習場改築工事請負契約案でございます。
 これは神田消防署庁舎の老朽、狭隘状態の解消と耐震性の向上を図るため、千代田区外神田四丁目四十九番二の別地に改築し、防災拠点としての機能を高めるとともに、消防技術試験講習場の老朽、狭隘状態を解消し、消防設備士や危険物取扱者など多数の消防技術者の育成と、高度化した消防用設備等に対応できる教育等を行うため、神田消防署と合築、整備しようとするものであります。
 このたびの契約は、本体工事にかかわるものでございまして、その規模等につきましては、鉄骨鉄筋コンクリート造、地下二階地上十二階建て、延べ面積一万二千六十五・九四平方メートルであります。各種の用途につきましては、地下一階から地上三階までを神田消防署庁舎、四階から八階までを消防技術試験講習場といたしまして、九階から十二階には単身用、家族用防災員宿舎を併設するものでございます。
 去る八月十日、財務局におきまして十七者による指名競争入札を行いました結果、二十六億七千八百五十五万円で、間・増岡建設共同企業体が落札したものであります。
 なお、本契約につきましては、平成十六年度までの債務負担行為となるものでございます。
 本件につきまして、都議会のご承認が得られましたならば、正式に工事請負契約を締結し、契約確定日の翌日から工事に着手する予定でございます。
 以上、雑駁ではございますが、第三回定例会に提出を予定しております議案の説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○三原委員長 説明は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言を願います。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○三原委員長 資料要求はなしと確認させていただきます。

○三原委員長 次に、報告事項について理事者の説明を求めます。

○小林警防部長 去る九月一日未明に新宿区歌舞伎町の明星56ビルで発生した火災の概要についてご報告申し上げます。
 お手元に配布してあります新宿区歌舞伎町ビル火災概要の資料に基づきまして説明させていただきます。
 表紙をおめくりいただきまして、一ページからご説明申し上げます。
 1の出火日時等でありますが、(1)の出火日時については現在調査中でありまして、確定できておりません。(2)の覚知時間は平成十三年九月一日午前一時〇一分で、(3)の延焼防止時間は同日午前二時十四分、(4)の火災の鎮圧時間は同日午前五時三十六分、(5)の鎮火時間は同日午前六時四十四分であります。
 次に、2の出火建物等につきましては、東京都新宿区歌舞伎町一丁目十八番四号、明星56ビル、所有者は、東京都千代田区一番町二十番地六、有限会社久留米興産代表取締役山田一夫であります。
 3の気象状況については、天気曇り、風速北の風二・六メートル、気温二十二・六度、湿度八一%でありました。
 4の焼損程度につきましては、耐火造地下二階地上四階建て延べ面積四百九十七平方メートルのうち、三階部分八十平方メートル、四階部分八十平方メートル、計百六十平方メートルが焼損したものであります。
 5の死傷者の状況であります。火災による死者は四十四名で、そのうち男性三十二名、女性十二名が亡くなっております。また、傷者は男性三名でありました。
 次に、6の出火建物の概要であります。
 (1)の建築物等の概要についてでありますが、表にお示ししてありますように、本建物の規模は、耐火造地下二階地上四階建て延べ面積四百九十七平方メートルであります。各階の用途としては、地下二階部分は飲食店「ニュークラブレイン」と機械室、地下一階部分は遊技場「カジノパラダイスクイーン」、地上一階部分はその他の事業所「ナイタイギャラリー」、二階部分はその他の事業所「セクハラクリニック ナースイメクラ」、三階部分は遊技場「ゲーム麻雀 一休」、四階部分は飲食店「キャバクラ スーパールーズ」となっております。また、屋上のペントハウスにはエレベーター室及び機械室があり、屋上にはその他小規模な事務所等が増築されております。
 (2)の現場付近図及び建物平面図につきましては、別図1から3にお示ししてありますので、後ほどご参照いただきたいと存じます。
 二ページをごらんいただきたいと思います。
 (3)の建築経過でありますが、この建物は昭和五十九年八月十五日に建築確認申請に係る消防同意を行い、昭和六十年九月二十五日に防火対象物使用届がなされ、同年九月二十八日に使用検査を終了しております。
 (4)の消防用設備等の設置状況でありますが、この建物には消火器及び自動火災報知設備、誘導灯、避難器具が設置されていました。なお、この避難器具は緩降機でありまして、四階のテナント入居時に設置されており、昭和六十年十二月四日の使用検査時に確認をしております。
 次に、7の出火原因等でありますが、(1)の出火原因につきましては、現在調査中でございます。
 (2)の発見状況でありますが、三階「ゲーム麻雀一休」の店内にいた男性従業員が、店とエレベーターホールの間のドアのすき間から店内にうっすらと煙が入ってくるのに気がついたことから、ドアをあけると、黒い煙が勢いよく入り込んできたと供述しております。
 次に、(3)の通報状況でありますが、第一報は九月一日零時五十九分に男性からの一一九番通報で、「救急です。三階から人が地上に落ちました。新宿区歌舞伎町一丁目十八の四、明星56ビルです。」との救急要請がありました。そして、その二分後の一時〇一分に男性から一一九番通報で、「火事ですよ。ビルが燃えています。歌舞伎町一番街です。新宿区歌舞伎町一丁目二十二です。」との火災通報があったものであります。
 (4)の初期消火状況についてでありますが、本火災における初期消火は行われておりません。
 次に、8の特異事項といたしまして四点あります。一点目は、出火建物の屋内階段が一カ所で、かつ非常に狭い上に、三階から四階にかけての階段はロッカー及び可燃物等が多数置いてあったこと。二点目は、三階と四階の屋内階段の防火戸が開放されていたため火煙の拡散が速かったこと。三点目は、詳細については調査中でありますが、最先到着した消防隊員が自動火災報知設備のベルの鳴る音を聞いていないこと。四点目は、開口部が極めて少なく密室構造であったことが挙げられます。
 三ページをごらんいただきたいと存じます。
 9の消防活動の概要であります。
 (1)の時間経過及び出場台数についてでありますが、時間経過については先ほどご説明いたしましたので、省略させていただきます。本火災の出場車両は、ポンプ車、はしご車、救急車、救助車等、計百一台の消防車両が出場しております。
 (2)の出場人員は消防職員三百四十名、消防団員二十一名であります。
 (3)の最先到着隊到着時の状況でありますが、消防隊は建物正面の開口部から白い煙が噴出しているのを確認しております。また、この建物の正面に二名の負傷している男性従業員がおり、「三階が燃えている。中に従業員が五名、客が十五名程度いる。」との情報を得たものであります。
 (4)の消防活動でありますが、本火災における指揮本部長は、活動方針として、逃げおくれた人が多数いるとの情報から、直ちにポンプ隊、救急隊などを応援要請するとともに、人命救助を最優先とした活動及び建物内の火勢制圧並びに医療機関と連携した救護、救急体制の確立を出場隊に指示し、総力を挙げた消防活動を展開したものであります。
 救助活動としては、建物正面の屋内階段から建物内の濃煙と高温の熱気を放水により排除しながら、三階に進入する一方、三連はしごを活用して、三階正面の開口部からも進入を図り、逃げおくれた十七名を救出したものであります。また、四階で逃げおくれた方を救出するため、はしご車を活用し、屋上から進入して、はしご車のバスケットにより救出するとともに、消防隊は三階と四階の間の屋内階段の障害物を取り除き、この階段を活用して四階の逃げおくれた方を救出いたしました。最終的には、四階からの救出者は二十七名でありました。
 四ページをごらんいただきたいと存じます。
 消火活動でありますが、三階に七口、四階に二口、屋上に一口の筒先を配備して、濃煙、熱気を排除しながら、建物内の火勢制圧と延焼阻止に当たったものであります。
 次に、10の救急活動についてであります。道路上にいた傷者及び消防隊によって火災建物内から救出した方を現場に設置した救護所に収容いたしまして、火災現場に要請した医師二名と連携し、必要な応急処置を施した後、救急隊により、四十七名を二十二の病院へ搬送いたしました。
 なお、収容先医療機関、搬送人員及び傷病程度については、表にお示ししてあるとおりであります。
 五ページをごらんいただきたいと思います。11の平成十一年十月一日査察時の建物使用状況と指摘事項等であります。当時の建物概要は表にお示ししているとおりであります。ただし、地下一階部分の用途については、飲食店から遊技場に変更されております。
 査察による違反の指摘事項でありますが、消防法関係では、防火管理者未選任、消防計画未作成、避難障害、自動火災報知設備の感知器未警戒など、八項目に及ぶ違反を指摘しております。
 新宿消防署ではこの建物の所有者である久留米興産の山田一夫を名あて人として、指摘事項の改修を指導いたしました。その結果、平成十二年二月三日に「ニューナンバーワン」と「一休」から防火管理者選任届が提出され、同日に総合訓練を実施したものであります。他の指摘事項については、まだ改修計画が提出されていない状況にあります。
 次に、12の防火管理等の状況についてであります。
 (1)の防火管理者の選任状況でありますが、平成十二年二月三日に、地下二階の「ニューナンバーワン」という名のテナントから防火管理者選任届が消防署に提出されております。しかしながら、このテナントの事業者が現在の「ニュークラブレイン」の事業者と同一のものであるかどうかにつきましては、調査中であります。
 また、同じく平成十二年二月三日に、建物三階のテナント「一休」の松本輝二から防火管理者選任届が提出され、本人みずからを防火管理者として選任しております。それ以外のテナントについては、防火管理者選任届は提出されておりません。
 (2)の消防計画につきましては、すべてのテナントにおいて未作成になっている状況にあります。
 (3)の自衛消防訓練の実施状況につきましては、平成十二年二月三日に「ニューナンバーワン」と「一休」が総合訓練を実施しております。
 最後に、13の事故後の対応状況についてであります。東京消防庁では、同様な火災の再発を防止するため、九月三日から管内八十の消防署において約四千対象の緊急特別査察を実施しているところであり、不備事項については厳正に是正促進の徹底を図るとともに、臨時防火管理者資格講習も実施することとしております。
 さらに、今後の防火安全対策を樹立するため、学識経験者等の有識者から成る小規模雑居ビル火災安全対策検討委員会を設置いたしました。また、東京消防庁内においても、雑居ビルの防火上の問題点等を点検した上で、その改善策について検討し、火災予防対策に反映することとしております。
 以上をもちまして、火災の報告を終了させていただきます。

○三原委員長 説明は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言を願います。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○三原委員長 資料要求はなしと確認させていただきます。
 以上で東京消防庁関係を終わります。
 これをもちまして、本日の委員会を閉会いたします。
   午後二時二十七分散会

ページ先頭に戻る