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Tokyo Metropolitan Assembly

オリンピック・パラリンピック等推進対策特別委員会速記録第三十一号

平成二十八年一月二十六日(火曜日)
第四委員会室
午後一時開議
出席委員 二十三名
委員長高島なおき君
副委員長畔上三和子君
副委員長藤井  一君
副委員長吉原  修君
理事伊藤こういち君
理事小山くにひこ君
理事秋田 一郎君
理事相川  博君
理事吉田 信夫君
小林 健二君
川松真一朗君
斉藤やすひろ君
上田 令子君
山内れい子君
山崎 一輝君
石川 良一君
徳留 道信君
鈴木 隆道君
今村 るか君
林田  武君
立石 晴康君
川井しげお君
酒井 大史君

欠席委員 なし

出席説明員
オリンピック・パラリンピック準備局局長中嶋 正宏君
次長理事兼務岡崎 義隆君
技監邊見 隆士君
技監西倉 鉄也君
技監石山 明久君
理事小山 哲司君
総務部長鈴木  勝君
調整担当部長雲田 孝司君
総合調整部長児玉英一郎君
連絡調整担当部長岡安 雅人君
準備会議担当部長丸山 雅代君
自治体調整担当部長井上  卓君
計画調整担当部長鈴木 一幸君
大会準備部長延與  桂君
運営担当部長田中  彰君
競技担当部長根本 浩志君
パラリンピック担当部長障害者スポーツ担当部長兼務萱場 明子君
施設輸送担当部長花井 徹夫君
施設調整担当部長小室 明子君
施設整備担当部長小野寺弘樹君
選手村担当部長安部 文洋君
スポーツ推進部長早崎 道晴君
国際大会準備担当部長土屋 太郎君
スポーツ施設担当部長田中 慎一君

本日の会議に付した事件
二〇二〇年に開催される第三十二回オリンピック競技大会及び第十六回パラリンピック競技大会並びに二〇一九年に開催される第九回ラグビーワールドカップ二〇一九の開催に向けた調査・検討及び必要な活動を行う。
報告事項(質疑)
・都有財産の取扱いについて

○高島委員長 ただいまからオリンピック・パラリンピック等推進対策特別委員会を開会いたします。
 これより第三十二回オリンピック競技大会及び第十六回パラリンピック競技大会並びに第九回ラグビーワールドカップ二〇一九の開催に向けた事項について調査を行います。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、報告事項に対する質疑を行います。
 報告事項につきましては、既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 資料について理事者の説明を求めます。

○根本オリンピック・パラリンピック準備局競技担当部長 去る一月十八日の当委員会におきまして要求のございました資料につきましてご説明申し上げます。
 それでは、お手元に配布してございますオリンピック・パラリンピック等推進対策特別委員会要求資料をごらんください。
 表紙を一枚おめくりいただき、資料1、明治公園等のJSCへの貸付に係る検討経過についてをごらんください。
 平成二十四年十二月から二十七年十二月までの経過を時系列でお示ししたものでございます。
 資料を一枚おめくりください。資料2、オリンピック・パラリンピック準備局所管行政財産一覧でございます。
 一ページから三ページにわたり、土地、建物、工作物等の種別ごとに、名称、所在地、面積等を記載しております。
 資料をおめくりいただき、資料3、オリンピック・パラリンピック準備局所管施設に係る長期貸付の状況をごらんください。
 当局所管の施設で貸付対象となっているものは二件あり、それぞれ、施設名、貸付先、貸付料、期間を記載しております。
 資料を一枚おめくりいただき、資料4、オリンピック・パラリンピック準備局所管行政財産に係る目的外使用許可の状況をごらんください。
 使用目的別に、該当する施設名及び許可期間を記載しております。
 資料を一枚おめくりいただき、資料5、都有財産の使用料・貸付料の減免に係る規定についてをごらんください。
 1、法令の規定として地方自治法、2、都条例の規定として行政財産に関しては行政財産使用料条例、普通財産に関しては財産の交換、譲与、無償貸付等に関する条例の該当条文をそれぞれ記載しております。
 資料を一枚おめくりいただき、資料6、オリンピック・パラリンピック準備局所管行政財産に係る目的外使用料の減免の状況をごらんください。
 対象となる財産は五件あり、それぞれ、施設名、件名、許可先、期間、減額、免除の内容について記載しております。
 資料を一枚おめくりいただき、資料7、競技会場予定地の使用料及び貸付料の単価をごらんください。
 現在、競技会場が予定されている都立公園等の用地について、名称及び条例、規則に規定されている現時点の単価を記載しております。
 資料を一枚おめくりいただき、資料8、オリンピック・パラリンピック準備局所管施設の利用者用駐車場一覧をごらんください。
 施設別に駐車台数及び料金を記載しております。
 資料を一枚おめくりいただき、資料9、オリンピック・パラリンピック準備局所管行政財産に係る国等への貸付状況をごらんください。
 該当する施設は一件で、施設名、目的、貸付先、貸付料、期間を記載しております。
 簡単ではございますが、説明は以上でございます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○高島委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含めまして、これより本件に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○川松委員 本年は、リオデジャネイロ大会が開催される年であり、二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピック競技大会まで、いよいよあと四年を残すのみとなっております。都や組織委員会においては、大会準備に一層拍車がかかってきていることと思います。
 都においては、新設会場の整備などを進める一方、組織委員会においても大会開催準備に鋭意取り組んでいることと思います。特に組織委員会においては、今後は大会を支える駐車場など、運営諸施設の整備を進めていく必要がございます。
 組織委員会がこうした施設の整備を進める上で、今回説明のあった都有の土地、建物を使用する必要性があり、これに対して都が貸し付けの方針を検討しているということは理解いたしました。
 そこでまず、大会時に組織委員会が使用する都有財産にはどのようなものがあり、それらがどのような用途で使用されていくのかをお伺いいたします。

○根本オリンピック・パラリンピック準備局競技担当部長 世界最大のイベントであるオリンピック・パラリンピック競技大会では、競技会場や選手村といった、アスリートが実際に使用する施設はもちろんのこと、大会運営を支えるさまざまな施設を数多く準備する必要があります。
 これらの用途に供するため、都が組織委員会等に貸し付ける都有財産としては、土地と建物に大別されます。
 土地につきましては、組織委員会が仮設施設を整備する有明体操競技場用地や夢の島公園、JSCが施設を整備する新国立競技場用地のほか、駐車場や倉庫、資材置き場等の用地等が例として挙げられます。
 建物につきましては、組織委員会が競技会場として活用する既設の東京体育館や新設の有明アリーナなどのスポーツ施設のほか、事務所や倉庫などが挙げられます。

○川松委員 大会開催に当たりまして、競技会場はもちろん、駐車場や倉庫など、さまざまな施設が必要であり、世界最大のイベントであるオリンピック・パラリンピックにおいては、そうした施設の数も相当な数に上るというのは想像がつくわけです。
 ビルや施設の密集した世界有数の大都市東京で、都が土地、建物を貸し付けなければ、組織委員会の大会運営に支障を来すのも理解できます。ただ、今回の話は、無償での貸し付けということであります。
 都有財産を無償により貸し付ける必要性について改めてお伺いをいたします。

○根本オリンピック・パラリンピック準備局競技担当部長 都では招致段階におきまして、競技会場等を組織委員会に無償で使用させることをIOCからの求めに応じて保証したところでございます。国におきましても、都の要請も踏まえ、昨年六月に施行した特別措置法により、組織委員会や組織委員会が使用する施設の設置者に対して国有財産を無償で使用させることを決めたところでございます。
 さらに、これに関連し、新国立競技場の設置者であるJSC、日本スポーツ振興センターも組織委員会への無償貸付を予定しております。
 こうした点を踏まえまして、大会の円滑な準備及び運営のため、開催都市の責務として、組織委員会及び組織委員会が使用する施設の設置者に都有財産を無償で貸し付けていくとしたところでございます。

○川松委員 都は先頭に立って大会を招致したところであり、大会開催に当たりまして、組織委員会や組織委員会が使用する施設の設置者に対して都有財産を無償で貸し付けることが開催都市の責務であるとの考え方は十分に理解できます。
 ところで、先日の説明では、今回の対象財産は知事が使用料等の減免の権限を有するものとのことでありましたが、この点について、もう少し具体的に説明していただきたいと思います。

○根本オリンピック・パラリンピック準備局競技担当部長 都有財産には、知事の権限で使用料等の減免を行うことができるものと、第三セクター等、知事以外の主体が使用料等を減免する権限を有するものとがございます。
 前者の例としては、有明体操競技場用地や夢の島公園等がございます。後者の例としては、東京スタジアムなど第三セクターが管理する施設や東京体育館など利用料金制を導入した指定管理者が管理する施設等が該当いたします。
 知事以外の主体が使用料等の減免の権限を有するものにつきましては、関係局、関係機関と引き続き協議を行ってまいります。

○川松委員 今回、対象財産となっているのは、知事の権限で使用料等の減免を行うものということでありますが、知事以外の主体が減免の権限を有する分についても精力的に調整を進めていただきたいと思います。
 無償による貸し付けということでございますが、仮に使用料等を有償とした場合は幾らとなるのかお伺いいたします。

○根本オリンピック・パラリンピック準備局競技担当部長 組織委員会への貸付分につきましては、組織委員会が具体的な対象財産や貸付期間、面積等を検討中でございます。JSCへの貸付分の約二万六千平方メートルにつきましては、不動産鑑定の結果によりますと、更地価格が百八十九億円、これをもとにした貸付料は月当たり五千五百三十万円、年間約六億六千万円となっております。

○川松委員 組織委員会については、貸付財産の確認をしているということでありますが、都と組織委員会が連携してしっかりと取り組んでいただきたいと思います。
 JSCに対する無償貸付については、新国立競技場の整備費の都負担と結びつける向きもあるかもしれませんが、この点についてはどのようにお考えでしょうか。

○根本オリンピック・パラリンピック準備局競技担当部長 先ほどもご答弁させていただきましたとおり、国におきましては、昨年六月、特別措置法を公布、施行し、組織委員会や組織委員会が使用する施設の設置者に対して国有財産を無償で使用させることといたしました。
 今般の貸し付けは、この国の特別措置法の考え方も踏まえ、都においても都有財産を組織委員会に無償貸付するとともに、新国立競技場を整備するJSCに対しても無償貸付とするものでございます。
 先般、国と合意した新国立競技場の整備費の都負担につきましては、都民の便益を踏まえ、国に対する協力として施設の整備費用の一部を負担するものであり、都有財産の管理運用とは別の事柄であると認識しております。

○川松委員 JSCへの無償貸付については、JSCも新国立競技場を組織委員会に無償で貸し付けるということであり、理解できるものと考えます。また、先月、当委員会でも質疑をした新国立競技場の整備費の都負担とは全く別物であるということもわかりました。
 今後も貴重な都有財産を適切に活用しながら、組織委員会の円滑な大会の準備や運営を最大限サポートしていただきたいと考えます。
 JSCについては、今月の末から準備工事に着手とのことでありますが、今回の無償貸付に係る具体的なスケジュールをお聞かせください。

○根本オリンピック・パラリンピック準備局競技担当部長 今般の組織委員会及びJSCへの貸し付けにつきましては、本日の委員会の閉会後に開催される東京都公有財産管理運用委員会に付議する予定でございます。その後、組織委員会への貸し付けにつきましては、無償貸付に係る基本方針を知事決定により策定し、財産を管理する各局におきましては、この基本方針に基づき組織委員会へ無償貸付を行うこととなります。
 JSCへの貸し付けにつきましては、公有財産管理運用委員会の議決を経た後、JSCと貸付契約を締結し、明日、一月二十七日から貸し付けを行う予定でございます。
 なお、貸付予定地には、明治公園及び都道隅切り部分が含まれており、これらにつきましては、あすをもって廃園等の予定でございます。

○川松委員 最後にもう一点お伺いいたしますが、今般のJSCへの貸付期間が終了した後は、どのような取り扱いになっていくのかお伺いいたします。

○根本オリンピック・パラリンピック準備局競技担当部長 JSCへの貸付期間は、組織委員会が大会関連施設の撤去を完了するまでであり、最長では、国の特別措置法の期限と同様に平成三十三年三月三十一日までと考えております。
 その後の取り扱いにつきましては、今後の国における大会終了後の新国立競技場に関する管理運営方法の検討内容などを踏まえながら、関係機関と協議してまいります。

○川松委員 大会後の取り扱いは今後協議していくとのことでありますが、都民の理解を得られるよう、都もしっかりと検討していただきたいと思います。
 都有財産の取り扱いについて、るる質問してまいりましたが、組織委員会等への無償貸付が都の開催都市の責務として必要な措置であることについては理解いたしました。つまり、これまでのやりとりで確認できたことは、そもそも今回の貸し付けの件についてはIOCとの約束があり、ルール上でも適切だということだと思います。
 しかし、保証書ファイルは非公開でありましたし、立候補ファイルの内容も細かくなっておりません。各報道で本件が取り上げられたことを見ましても、そういったことが都民の皆様初め多くの人に疑問を持たせてしまっているのかもしれないと思います。
 これから大会成功に向けて、より広く、より深く人々の協力を得て、オール東京、オールジャパンでの作業が必要になってまいりますから、できる限りの情報共有が必要であると考えます。
 引き続き、都が開催都市にふさわしい役割と責任を担っていくとともに、組織委員会や国、そのほかの関係機関と十分に連携しながら、着実に大会準備を進めていくことを強く要望いたしまして、私の質問を終わります。

○小林委員 私からは、端的に四点お伺いをさせていただきます。
 このたびの都有財産の無償貸付の背景として、国においては、組織委員会及び組織委員会が大会の準備または運営のために使用する施設を設置する者に対し、国有財産を無償で貸し付けるために、昨年六月に特別措置を定めたとのことでありますが、都においては、都有財産を無償貸付するための根拠となる条例があるのか確認をさせていただきます。

○根本オリンピック・パラリンピック準備局競技担当部長 都におきましては、無償貸付に関して、行政財産につきましては東京都行政財産使用料条例の第五条に、また、普通財産につきましては財産の交換、譲与、無償貸付等に関する条例第四条にそれぞれ規定がございます。
 いずれの条例にも、無償の場合として、国や地方公共団体、その他公共団体に貸し付けるときや特に必要があると認めるときと規定されております。組織委員会には、特に必要があると認めるときの規定を適用いたします。
 JSCは独立行政法人であり、その他公共団体に該当するため、条例の当該規定をそのまま適用してまいります。

○小林委員 無償貸付の対象財産の中身として、都有の土地、建物のうち、知事が使用料等の減免の権限を有するものとして、既に都立公園や海上公園などが挙げられておりますが、知事の権限が及ばない第三セクターなどが管理する施設については、関係局、関係機関と引き続き協議がなされるとのことでありますが、今後どのような協議を行っていくのかお伺いをいたします。

○根本オリンピック・パラリンピック準備局競技担当部長 都は、招致段階で都有財産を組織委員会に無償で使用させることをIOCに対して保証しており、その対象には、東京スタジアムなど第三セクター等が管理運営する施設も含まれております。
 第三セクター等が管理運営する施設は、知事以外の主体が使用料等の減免の権限を有するものでございます。
 このため、こうした施設につきましては、大会期間中等の組織委員会への貸付方法などについて、引き続き関係局、関係機関と各施設の状況を踏まえつつ協議してまいります。

○小林委員 今ご答弁にもありましたが、例えば東京スタジアム、これはJリーグを初めとする各種スポーツの試合やコンサート、またイベントなど、多様な用途に使用されておりますが、無償貸付となると、その期間、本来東京スタジアムが得られるであろう収益が断たれることにもなり、経営そのものにも大きく影響してくることが考えられるのではないかと思います。
 こうした第三セクターなどが管理運営する施設については、貸付方法も含め引き続き関係機関と協議していくとの今ご答弁でございましたが、組織委員会への無償貸付に伴い、第三セクターに対しては財政面での補填なども必要になると考えられますけれども、この点、どのように対応していくのか見解をお伺いいたします。

○根本オリンピック・パラリンピック準備局競技担当部長 組織委員会への無償貸付は、施設貸し出しにより収入を得ている第三セクターにおいて減収につながることも想定されます。
 今後、組織委員会に使用させる財産は、貸付期間やその範囲、使用形態等が異なるなど、個々の施設により事情はさまざまでございます。その際、施設ごとの使用する時期、面積及び用途等を精査して、その範囲をできるだけ早く定めていくとともに、貸し付けが円滑に行われるよう、各第三セクターの事業状況などについても勘案しながら対応してまいります。

○小林委員 過去のオリンピック大会、例えばロンドンなど、これまでの開催都市でも組織委員会に無償で施設を貸し付けていた事例などがあるのか確認をいたします。

○根本オリンピック・パラリンピック準備局競技担当部長 ロンドンなど、過去の開催都市の組織委員会への貸付状況に関する資料につきましては公表されておりませんが、ロンドン大会当時の関係者からは、公的機関所有の施設について、組織委員会に無償で貸し付けがなされたと聞いております。

○小林委員 このたびの都有財産の無償貸付に当たっては、新たな財政負担を生むのではないかとの懸念も若干散見をされております。二〇二〇年東京大会の意義を明確にし、成功させ、東京大会をスタートとして、世界に向けて新たな価値を発信していくためにも、都民の財産を無償で提供する意味や、その内容を都民にご理解いただけるようしっかりと説明責任が求められてくると思います。
 昨年は、東京大会に向け、機運醸成の妨げともなるような、さまざまな問題がありましたが、これからは一年一年がまさに勝負となってきますので、都民、国民とともに機運を盛り上げ、大成功に導いていくためにも、一つ一つの案件に都として真摯な姿勢で説明責任を果たしていただきますよう強く要望いたしまして、質問を終わります。

○吉田委員 私は、都有財産の取り扱いに関する報告の中で、新国立競技場用地の無償貸付について質問いたします。
 報告では、無償貸付をする理由について、第一に、立候補ファイルで無償を保証していること、第二に、国の特別措置法でも無償使用を定めていること、第三に、日本スポーツ振興センターも無償貸付を予定していることなどを挙げられました。しかし、そもそも組織委員会が整備をする仮設競技場のケースと、日本スポーツ振興センター、JSCが整備をする新国立競技場のケースを同列に扱うことは、私はすべきではないと思います。
 組織委員会に対する無償貸付は、主にオリンピックのための臨時的仮設の競技場の整備ですが、JSCの場合は恒久施設の整備であり、しかも、新規整備ではなく建てかえです。そして、いわばオリンピックの有無にかかわらず、JSCが整備をしなければならない事業に対する協力ともいえることだと思います。
 貸付期間も、先ほどの話から明らかになりましたけれども、新国立競技場の場合は、明日、一月二十七日から大会開催年の翌年の三月末まで五年間に及ぶということが推定されます。極めて長期にわたる無償貸付ということになります。
 また、無償貸付をする都有地は、所有権をJSCに移転することが想定され、都はその場合に、きょうの委員会資料でも紹介していただきましたけれども、有償とするとJSCに通告していた経過があることは明らかです。本来ならば、所有権移転問題と一体で検討されるべき問題ではないでしょうか。
 さらに、整備費の四分の一負担という異例の財政負担を計画していますが、そうした問題も含めて私は検討されるべきではないかというふうに思います。
 以上の立場から、具体的な事実経過を中心に質問いたします。
 第一に、確認したいのですけれども、国立施設の整備に当たり、広大な都有地を五年という長期にわたって無償で貸し付けをした、そのような先例があるのか否か、ご答弁をお願いいたします。

○根本オリンピック・パラリンピック準備局競技担当部長 国立施設の整備におきまして、都有地を国に無償貸付した例はないと聞いております。
 有償貸付につきましては、新宿区内において、都と国の労働行政機関を合築で整備する際、建物敷地が都有地であったため、土地を国に貸し付けた例があると聞いております。

○吉田委員 いかなる理由があったとしても、こうした無償貸付の先例は今までなかったわけですね。
 さらに伺いますけれども、新国立競技場整備予定地には、都有地だけでなく、新宿区、渋谷区の土地がありますね。両区とも無償貸付の予定なのか否か、把握されていたらご紹介ください。

○花井オリンピック・パラリンピック準備局施設輸送担当部長 都は、開催都市として二〇二〇年大会の準備の万全を期すために、オリ・パラ特措法で組織委員会や施設管理者に対し国有財産の無償使用を認めていることなどを踏まえ、条例、規則に基づき、都有財産の組織委員会への貸し付けを無償とするとともに、JSCへの貸し付けも無償としていくことといたしました。
 この方針につきましては、今後、区市町村など関係団体に説明してまいります。
 なお、公有財産の取り扱いにつきましては、各区市町村が所管し、判断していくものと考えております。

○吉田委員 区市町村が判断するものであり、私が新宿区に問い合わせをした結果、新宿区の、この予定地内の面積は約六千平米ありますけれども、無償ではなく、有償で貸し付けをする方針であるというふうに聞きました。
 渋谷区についてはまだ回答は得ていませんけれども、新宿区は無償ではなく有償で貸し付けを求めるということです。
 次に、お伺いしますが、また、都は、新国立競技場整備のために、資材置き場や下水道工事のためにJSCに暫定的な使用を、部分的ではありますけれども認めてきたと思いますが、これは有償ではなく占用料を徴収してきたのではないですか。また、その徴収額は一体幾らになっていたのでしょうか、お答えください。

○根本オリンピック・パラリンピック準備局競技担当部長 平成二十六年一月から平成二十八年一月までの都立公園の一時貸付に伴う占用料の総額につきましては、約二億八千六百万円となってございます。

○吉田委員 いかなる理由があっても、国立施設に長期にわたって都有地を無償で貸し付けた経過は確認できませんでした。
 さらに、他に土地を所有している新宿区は、無償ではなく有償貸付を予定しています。さらに、既に立候補ファイル等の文書は明らかになっていたにもかかわらず、占用料として、全面積ではありませんから金額的には低いかもしれませんが、二億八千万余の占用料を徴収してきたという事実を確認することができました。
 さらに伺いますけれども、東京都も、昨年の一定時期までは貸し付けは無償ではなく有償で検討し、準備をしてきたということは、本日示された資料によっても明らかになっています。二回にわたって土地価格等調査委託、さらに土地鑑定評価委託が行われています。
 当然、これは賃料を幾ら適正に求めるかを行うための調査だったというふうに思いますが、私は、この土地価格、鑑定評価委託の委託契約書を開示で入手しておりますけれども、この中にはっきりと、一時的な貸し付けを行う際の賃料の参考とするためというふうに書かれているから明らかだと思います。
 あわせて、その関連で、その前に行われた土地価格等調査委託、これはどのような目的で行われたものかご説明ください。

○根本オリンピック・パラリンピック準備局競技担当部長 土地の鑑定委託に先立った予備的な調査という位置づけでございます。

○吉田委員 予備的な調査の上に、さらにより正確な土地鑑定評価委託まで、もちろんこれはお金をかけてやって、適切な賃料を算定するという取り組みをしてきたわけですよね。
 それで、先ほど示されましたけれども、その鑑定結果が年間で計算すれば六億六千万円ということになりますから、これを五年間で計算すれば三十三億円、それだけのいわば財政支援をJSCにするということにもいえるというふうに思います。それをなぜ無償にしたのか。先ほどの説明では私は納得できません。
 この点に関してさらにお伺いしますけれども、この二回の調査及び評価委託に当たって、東京都が委託をした相手に払った委託料は幾らだったのでしょうか。

○花井オリンピック・パラリンピック準備局施設輸送担当部長 理事ご質問の契約金額でございますが、平成二十六年は約一千百八十八万円、平成二十七年度は約八百十万円でございます。

○吉田委員 確認しますが、平成二十六年が一千百八十八万、その次が八百十万円の委託料を払ったということは、有償貸付を前提に準備をするために、約で恐縮ですけれども、そのために約二千万円税金を投入したということですよね。そこまで貴重な税金を投入し、有償で賃料を計算しながら、なぜ無償に方針を変えたのですか。

○根本オリンピック・パラリンピック準備局競技担当部長 都有財産の貸し付けにつきましては、有償を原則としつつも、行政財産及び普通財産に係る条例に、公共団体等に対して減免できる旨の規定もあり、有償、無償の両面から幅広く検討してまいりました。
 都は、招致段階で都有財産を組織委員会に無償で貸し付けることをIOCに保証していることは先ほど申し上げたとおりです。また、国におきましても、特別措置法により、組織委員会や設置者に対し、国有財産を無償で使用させることを決めたところでございます。
 こうした状況の中、昨年十二月一日、JSCから都へ無償貸付の要請があり、その中で、JSCも特別措置法の考え方に倣って組織委員会に無償で新国立競技場の施設を貸し付ける予定であることが示されたため、都としてもJSCに無償で貸し付けることとしたものでございます。

○吉田委員 十二月一日にJSCから要請があったというのは、新しい話かもしれません。しかし、立候補ファイルで、IOCに対して、国及び地方公共団体の施設は大会期間中は無償で貸しますよということは、はるか何年も前から既に約束していることではありませんか。そういうことを承知した上で、だけど二千万円もかけて賃料を計算して、有償で貸し付ける準備を検討されたのでしょう。
 私が質問しているのは、そういうIOCの方針は前からわかっていたにもかかわらず有償で準備をした。それがなぜ無償に変わったのかということなんですよ。新しい材料は、JSCが十二月一日に要請したということだけじゃありませんか。なぜ変わったのですか。
 IOCの方針、あるいは国の新たな特措法だって、皆さん方が検討しているときには既に国会に提出されたはずですよ。知らなかったなんていわせませんよ。どうですか。

○根本オリンピック・パラリンピック準備局競技担当部長 繰り返しになり恐縮でございますが、国におきましては、昨年六月、特別措置法を施行し、また、JSCから十二月に、都に対し、組織委員会に無償で新国立競技場の施設を貸し付ける旨の通知が来たということを踏まえて決定したものでございます。

○吉田委員 十二月一日に要請があったから決定したというお話ですけれども、先ほどもいいましたが、そもそも国の特措法についても国会提出日を私は確認しました。そうしたら二月二十日ですよ。もちろん成立するか否かわかりませんが、この時点でも国の意向は明白です。
 しかも、この国の特措法というものの大前提として、そもそも立候補ファイルで国立の無償貸付は定まっていたじゃありませんか。ただ法律で定めただけですよ。そうすると、じゃ、結局、要はJSCから要請があったから無償にしましたということになるのですか。
 こういうことがわかっていながら、先ほどからいいますけれども、二千万円もの都民の税金を出して適正な賃貸料を計算し、有償貸付を、絶対ではないかもしれませんけれども、そういう方向で準備をしていたということは明らかです。
 この点でもう一度ご説明できますか。今の点もう一度、納得できる説明できますか。

○延與オリンピック・パラリンピック準備局大会準備部長 招致段階でIOCに保証いたしましたのは都有財産の無償でございまして、その時点では、国の法律で無償にできるという規定がございませんでしたので、国の財産について無償貸付ということはお約束しておりません。
 昨年六月の特別措置法の制定を待って、それが初めて実現したものであることはご説明させていただきます。

○吉田委員 私の認識が違っていたら正していただきたいのですが、立候補ファイルの中には東京都だけではなく、国の施設も含め無償貸付を約束していたんじゃないのですか、違いますか。

○根本オリンピック・パラリンピック準備局競技担当部長 招致段階の立候補ファイルで提出した保証書におきましては、国におきましては、無償ないしはIOCが事前承認した価格でということで保証いただいているところでございます。

○吉田委員 立候補ファイルの一一六ページ、これは、八・一〇で公共機関の所有する会場を無償で貸すのかどうかという問い合わせに対して、このように書いてあるわけですよ。国及び地方自治体が所有する競技会場及び非競技会場については、無償またはIOCに事前承認された賃貸料等で大会組織委員会が使用できる旨、施設管理者と合意し、保証書の提出を得たと。だから、国も入っているじゃないですか。特措法ができなくたって方針は明確なんですよ。どうですか。

○根本オリンピック・パラリンピック準備局競技担当部長 繰り返しになり恐縮でございますが、立候補ファイルにも記載のとおり、無償またはIOCに事前承認された賃貸料ということで、有償も含めた記述となっております。

○吉田委員 あなた方が無償、無償というからいってあげたんじゃないですか。
 さらに、じゃ、こういうことを議論しても、これ以上、残念ながら納得できる説明はなさそうなので、さらに質問いたします。
 それで問題は、本来ならば、土地の所有権移転ということが行われれば、この貸し付けを無償にするかしないかという選択そのものが、そもそも必要ないわけですよね。なぜ所有権移転ではなく貸し付けということになったのか、その点についてご答弁をお願いします。

○花井オリンピック・パラリンピック準備局施設輸送担当部長 国やJSCからは、当初から貸し付けを求められておりましたため、都も貸し付けを前提に検討してまいりました。

○吉田委員 求められたから貸し付けで対応してきたんだということですね。
 さらに、先ほどのご答弁で、その貸し付けの後どうするのかという質問に対する回答がありました。重複は避けて、あえて質問はしませんけれども、その中で、たしか、今後、運営形態の検討を踏まえつつ協議をしていくという答弁でしたよね。
 しかし、冒頭述べたように、かつ私が昨年九月の特別委員会で示しましたが、そのとき局長は、その文書を確認されませんでしたけれども、本日の委員会の検討経過の一番トップに、平成二十四年十二月二十八日、都がJSCに対して、結論的にいえば、国立競技場等の敷地とする場合には有償とするというふうに通告をしていますね。この文書の発信者は、当時の知事名です。相手はJSCです。
 ということは、この有償とするという通知、これを撤回するということですか。それともこれはまだ生きているのですか。撤回するなら、その理由は何ですか。

○根本オリンピック・パラリンピック準備局競技担当部長 委員ご指摘の東京都提出の文書につきましては、都有財産の譲渡に当たっては、東京都公有財産規則において、その予定価格は適正な時価により評定した額との原則が規定されたものでございまして、ご質問の文書は、まさにこの原則を記載したものというふうに認識しております。

○吉田委員 原則というのは、簡単に変えちゃならないという意味じゃないんですか。それを変えようとしているから、そのことを確認しているんですが、どうですか。いや、変えない、原則どおりですというなら、それでいいんですよ。

○根本オリンピック・パラリンピック準備局競技担当部長 ご指摘の文書は、建設局が所管する公共敷地の取り扱いの原則をJSCに対して示したものでございまして、取り扱いを決定したものではないものというふうに認識しております。
 このため、この文書には今後とも適宜適切に協議を行うとも記載されております。

○吉田委員 前、副知事の委員会での答弁を質問したら、それは都の決定でありませんというお話がありました。
 私が今指摘をした文書は、知事名で通告をしたものなんですよ。もし有償であるという、もちろん金額を幾らにするかの協議はあり得るでしょう。しかし、有償ですよということを知事名で通告しながら、先ほどのご答弁だと、運営形態に応じて協議をしていますと、これでは知事名の示した原則を覆すということになるじゃありませんか。そんなこと私は、安易に行政として行うことは認められません。
 さらにお伺いしますけれども、運営形態ですか、これは一体どういう意味なのか、どういう場合にはどうなるのか。こういう場合にはこうなるというふうに説明していただけませんか。

○根本オリンピック・パラリンピック準備局競技担当部長 先ほどもご答弁させていただきましたとおり、大会関連施設撤去後における取り扱いにつきましては、国における今後の管理運営方法の検討内容などを踏まえつつ、別途、関係機関と協議させていただくというものでございます。

○吉田委員 私は、先ほどと同じ質問をしているんじゃないのですよ。運営形態というのは、具体的にどういうことを指すのかと聞いているんですよ。

○根本オリンピック・パラリンピック準備局競技担当部長 新国立競技場は、現在、建設に向けて準備を進めているところでございまして、その新しい国立競技場をどういった主体が運営することになるかということについては、現時点においては未定である、今後検討されるものというふうに認識しております。

○吉田委員 私は、一般論かもしれませんが、例えば指定管理とかいろんな運営形態があるかもしれませんが、土地の所有権そのものをJSCに移転する、その前提で進められているんじゃないのですか。それとも、何か新しい運営形態が土地を取得するのですか。そうしたら、当然、国立とはいえなくなりますよね。
 それだったら、そもそも今回の無償貸付だって、そういう新しい運営形態を考慮して考えるべきじゃありませんか。そういうことになるので、この点も、これ以上ご答弁はないかもしれませんが、曖昧にすることはできないというふうに思いますが、その点いかがですか。運営形態によって土地所有者まで変わるのですか。

○根本オリンピック・パラリンピック準備局競技担当部長 国において検討中というふうに考えております。

○吉田委員 国において検討しているということは、土地の取得者、所有権も、必ずしもJSCではないということもあり得るということですか。
 問題提起はしましたけれども、これ以上答弁は求めませんけれども、そういうことをいうのだったら、本当に今回の無償貸付だって、一体適切なのか否かということにも波及する問題だというふうに思いますし、先ほどいったとおり、有償とするという通知をしているわけですから、それを撤回するということは、先ほどご答弁あったように、これは原則問題だというふうに思います。
 最後に意見を述べますけれども、そもそも私たちは、当然同意できませんが、整備費負担で四百四十八億円、無償貸付で先ほどの年間六億六千万円、五年で三十三億円ですね。さらに、土地価格百八十九億円を、もし無償みたいなことが行われれば、合計で六百七十億円の支援にもなりかねないというふうに思います。
 今回の無償貸付は、こうした全体の中で検討されるべきであり、JSCから要望があったからといって、次々と国やJSCの要求に応えて、都民の貴重な財産、あるいは税金の投入を進めるということが行われれば、オリンピック・パラリンピックに対する都民の支持も、いわば潮が引くように後退を招きかねない、そういう事態だと思います。その点を強く指摘して、私の質問を終わります。

○酒井委員 それでは、私からも何点かお伺いをしたいと思います。
 まず初めに、都有財産の無償貸付について、今後の手続に関するスケジュールについてお伺いをしようと思いましたが、先ほど質疑の中でご答弁がありましたので、割愛をさせていただきたいと思いますが、その答弁の中では、公有財産管理運用委員会に付議をし、その上で基本方針を決定した後、契約というお話があったわけですけれども、この無償貸与を行う土地や施設等の契約上の取り扱いについて、通常は現状での引き渡しと原状回復した上での返還が基本であると考えますけれども、今回報告があった施設において、大会後における利用計画の観点から、原状回復をしないなど、異なる取り扱いをする予定の施設はあるのかどうかお伺いをいたします。

○根本オリンピック・パラリンピック準備局競技担当部長 都から組織委員会への貸し付けにおきましては、都から組織委員会に現状で引き渡し、組織委員会から都に原状回復をして返還することが原則でございまして、例えば更地で引き渡した場合は、更地にして返還することとなりますが、具体的には、今後、組織委員会の計画が具体化していく中で、個別に取り決めていくことになります。
 なお、有明北地区に整備する有明体操競技場につきましては、大会後、展示場機能を初めとした多目的な施設として、都が後利用していく予定でございます。

○酒井委員 今、有明北地区に整備をする有明体操競技場については、大会後の後利用をしていく予定であるというお話でございましたけれども、これらの点については、契約の段階でしっかりと固めておいていただきたいと思うわけですけれども、当然、後々、都民にとって有益な造作等については、後利用等も考えてもよいのではないかと思いますので、そのあたりについても、ぜひ契約までにいろいろとご検討をいただきたいというふうに思っております。
 次に、有明の用地など、一般会計以外の財産については、通常は貸付対象のものもあると考えます。
 先ほど新国立競技場用地の貸付料については言及がございましたけれども、それ以外の施設で貸し付けを無償で行う土地や建物等々について、無償貸付期間における貸付料の見積額が先ほどはないようなお話でございましたけれども、再度確認をさせていただきたいと思います。

○根本オリンピック・パラリンピック準備局競技担当部長 一般会計か否かにかかわらず、繰り返しになりますが、組織委員会への貸付分につきましては、組織委員会が具体的な対象財産や貸付期間、面積等を検討中でございます。

○酒井委員 現段階では、貸付期間や面積等を検討中であるため、見積額等は算出ができないというお話でしたけれども、これについてはぜひ早急に、検討が整った段階で当委員会にもその額等についてお示しをいただきたいということを申し添えさせていただきたいと思います。
 その上で、この無償貸付を実施していく中で、経営計画、例えば臨海副都心まちづくり推進計画などを遂行している臨海地域開発事業を初めとした地方公営企業と今後どのように協議をし、調整を図っていくのかお伺いをいたします。

○根本オリンピック・パラリンピック準備局競技担当部長 地方公営企業法の適用を受ける事業のうち、臨海地域開発事業など、知事が減免の権限を有するものにつきましては、今般の都有財産の組織委員会への無償貸付の対象となります。
 知事以外の主体が管理するものにつきましては、第三セクター等と同様に、各事業の状況について勘案しつつ、関係局と引き続き協議を行っていくこととなります。

○酒井委員 今ご答弁にありましたけれども、地方公営企業は独立採算制によって経営をされておりますので、その内容といったものは、しっかりと明確に会計の独立性を図っていかなくてはいけないというふうに考えますので、関係局と連携をしていくということでございますが、ぜひ都民にもわかりやすい会計処理をしていただきたいというふうに求めておきたいと思います。
 その上で、さらにこの地方公営企業よりも経営が分離され、経営状況の透明性が求められる第三セクター等が管理する施設においては、先ほども質疑に出ておりましたけれども、関係局、関係機関との協議を引き続きしていくという中で、基本的な考えとしては、組織委員会等へは無償貸与との答弁がございましたけれども、その際、これも経理上の処理についてなんですけれども、都が第三セクター等に、例えば使用料を支払い、無償で貸し付けをする方法と、第三セクター等が直接無償貸付する方法が考えられると思いますけれども、そのような判断でよいのか、お伺いをいたします。

○根本オリンピック・パラリンピック準備局競技担当部長 繰り返しになり恐縮でございますが、第三セクター等が管理運営する施設につきましても、その貸付方法も含め、引き続き関係局、関係機関と協議してまいります。

○酒井委員 協議をしていくということですので、それはそれとしますけれども、特にこの第三セクターが管理する施設については、いずれの方法をとったとしても、その施設管理の経営計画に大きく影響をすることになると思います。
 一日も早く方針を決める必要があると考えますけれども、今後のスケジュールについて、どのように考えているのか、最後に確認をさせていただきたいと思います。

○根本オリンピック・パラリンピック準備局競技担当部長 今後、施設ごとの使用する時期、面積及び用途等を精査しつつ、その範囲をできるだけ早く定めていくとともに、貸し付けが円滑に行われるよう、各第三セクター等の事業状況などについても勘案しながら対応してまいりたいと考えております。

○石川委員 私ども都議会維新の党は、オリンピック・パラリンピック開催のため、都が財政的な負担をすることや、都の所有する財産を無償で貸し出すこと自体に反対するものではないことをあらかじめ明らかにしておきたいと思います。
 ただ、開催都市であり、オリンピック開催の発案者であっても、全ての負担を無条件で受け入れるというものではありません。都民の貴重な税金や財産を使うわけですから、それなりの説明責任を果たさなければならないことは当然のことであると思っております。
 昨年、都が新国立競技場建設のための負担を五百億円する約束があったことを文部科学大臣の口から正式に出された際、知事は、私は聞いていないと発言し、しっかりとした書面のようなもので約束があったことを確認していない旨の発言をしていたかと思います。
 そこで今回、都はIOCに立候補ファイルを提出した際、組織委員会に競技会場等を無償で使用させることを保証していると前回、本委員会に説明がありました。
 そこで、口約束ではなく、無償で土地を貸し出す保証をしっかりと約束した文書が存在するのか確認をさせていただきたいと思います。

○根本オリンピック・パラリンピック準備局競技担当部長 先ほどもご答弁させていただきましたとおり、招致段階でIOCからの求めに応じまして保証書を提出しておりまして、その中で、都の所有する競技会場等について、組織委員会に無償で使用させることをIOCに対して保証したところでございます。

○石川委員 IOCに文書で約束をしているということでございますので、理解をいたします。今回示された組織委員会とJSCに無償で貸し付ける財産が、どのぐらいの価値を有するものなのか、しっかり説明できることが望ましいと思っております。
 都が今回無償貸与する土地の、市場価格での利用料の試算はしているのかお伺いいたします。

○根本オリンピック・パラリンピック準備局競技担当部長 先ほどもご答弁させていただきましたが、組織委員会への貸付分につきましては、具体的な対象財産を組織委員会が検討中でございまして、JSCへの貸付分につきましては、鑑定の結果、年間約六億六千万円となっております。

○石川委員 面積や貸付期間が確定できないゆえに、答えが現段階ではできないということでありますけど、今後ぜひ試算をしていただきたい、このことを検討していただきたいと思います。
 都が直接管理するのではなく、別の主体で運営されている第三セクター等が含まれておりますが、今回の無償の用地の貸し出しと同じ考え方かどうかというようなことでございます。これは先ほどご答弁がありましたので、省略をさせていただきます。
 この第三セクター等の問題につきましては、東京スタジアムを例にしてお伺いいたします。
 私もネーミングライツを導入した当時の財団法人東京市町村自治調査会の役員を務めていたことから、東京スタジアムの非常勤の役員も務めております。
 東京スタジアムは多目的スポーツ施設で、施設は東京都が所有し、株式会社東京スタジアムが運営管理を行っております。都が株式全体の三六%を所有し、指導監督を行っており、経営的にも健全化のために採算性を維持することを強く求められており、現在も黒字決算を続けてきておりますが、独自性を維持するために多くの努力を払ってきたわけであります。
 その一つが、二〇〇三年三月一日から始めたネーミングライツであります。日本で初めてネーミングライツを導入することを二〇〇二年に決定し、二〇〇三年三月一日から二〇〇八年二月末までの五年間、十二億円で契約に合意をしております。
 東京スタジアムを味の素スタジアム、隣接する補助グラウンドをアミノバイタルフィールドに呼称を変更しました。
 その後、二〇一三年十月には、二〇一四年三月一日から二〇一九年二月末までの五年間について、十億円で再び契約を更新したわけであります。
 二〇一三年に開催されました国民体育大会及び全国障害者スポーツ大会では、開会式、閉会式及びサッカー、陸上競技の会場として使用されましたが、両大会では味の素スタジアムの呼称が用いられたわけであります。
 また、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピックが開催されることになり、このスタジアムがサッカーと近代五種、ラグビーの会場として指定をされておりますが、二〇一九年三月以降について、再び命名契約が更新される場合でも、大会中はIOCにより、オリンピックの公式スポンサー以外の企業名は排除されるため、命名権が一時的に廃止されることになりまして、現在の契約ベースでは年間二億円を失うということになるわけであります。
 東京スタジアムのネーミングライツの使用料などは、どのように扱うのかお伺いいたします。

○根本オリンピック・パラリンピック準備局競技担当部長 大会会場につきましては、IOCの規定によりまして、テストイベントや本大会期間中を含む一定期間、ネーミングライツを用いることはできないとされておりまして、その取り扱いにつきましては、施設管理者等と引き続き協議してまいります。

○石川委員 経営健全化のための努力のインセンティブを失うことのないよう、しっかりとした対応をお願いしたいと思います。
 最後に、オリンピック・パラリンピック開催のために、都がどのくらいの負担をするのか、都民にわかりやすく示していく必要があると考えます。実際に財政負担を伴うものでなくても、トータルで都が負担する金額を試算する必要があると思いますが、お伺いいたします。

○根本オリンピック・パラリンピック準備局競技担当部長 先ほどもご答弁させていただきましたとおり、組織委員会への貸付分につきましては、現在検討中でございます。
 なお、都有財産を無償で大会用に使用させることは、円滑な大会運営のために必要不可欠なものであり、都の財政負担を意味するものではないというふうに考えております。
 いずれにいたしましても、組織委員会と連携しながら、円滑に大会準備が進められるよう適切に対応してまいります。

○石川委員 第三セクター等は、どこかが補償をしない限り、間違いなく具体的な負担を伴うわけであります。補償を検討していただきたいと思います。
 また、公園等の具体的な財政負担を伴わないものもあるわけでございますけれども、ぜひ都民に、試算の数値であっても、わかりやすく示していく必要が、今後あるのではないかということを意見として申し上げまして質問を終わります。

○上田委員 まず、無償貸与となった経緯について確認をさせていただきます。
 立候補ファイルの一一六ページには、無償またはIOCにより事前承認された賃借料について、OCOGが使用できるかどうか明記とあります。
 立候補表明から今回の無償貸与に至るまでの経緯を確認したかったのですけれども、どの段階で、どのような約束が交わされてきたのか、約束の相手方を含めて、経緯と理由を時系列でお示しいただきたかったのですが、こちらの資料1、そして同僚議員のご質問の中から大体のことがわかりました。招致段階でIOCに保証書を提出し、無償使用を保証したということの確認をとらせていただきました。
 ただ、今回の無償貸与の相手先は、組織委員会及びJSCであること、この点の認識を改めて明らかにさせていただきたいと思います。
 次に、財産の利活用の現状とあり方について伺います。
 八点にわたります私の要求資料の提出、ありがとうございました。こちらの2から9までですね。要求資料を拝見しますと、オリ・パラ準備局所管の都有財産につき、資料によれば、現在、東京スタジアムを含む二件を無償貸与しているようですが、改めまして、公有財産の無償貸与における基本的な考え方と、オリ・パラ準備局におけます運用状況をご説明してください。委員の皆様、ぜひ資料の方をご参考にいただければと思います。
 また、目的外使用についての考え方、本件は目的外使用に当たらないのか、ご所見を求めます。

○根本オリンピック・パラリンピック準備局競技担当部長 都は無償貸付につきまして、行政財産は東京都行政財産使用料条例に、普通財産は財産の交換、譲与、無償貸付等に関する条例にそれぞれ規定がございます。
 また、当局の施設としましては、東京スタジアム及び西競技場を株式会社東京スタジアムに無償で貸し付けているところでございます。
 行政財産の目的外使用は、地方自治法におきまして、その用途または目的を妨げない限度において、その用途または目的以外にも使用を認めることでございまして、食堂や売店などの例が挙げられます。
 一方、今般報告した対象財産のうち、行政財産である都立公園や海上公園につきましては、都市公園法や海上公園条例の規定に基づき、競技会や集会などにも適用される占用許可を予定してございまして、地方自治法上の行政財産の目的外使用には該当しないものというふうに考えております。

○上田委員 ありがとうございます。
 先ほど来、さまざまな法律、条例につきまして、私以外の委員にもご答弁がありました。やはり非常に難解でわかりづらいということで、都有財産の貸与に関しては、全庁職員が、その扱い並びに関連法令に、まず精通、把握の上、遵守するのはもちろんのこと、今後とも疑義が生じないよう、都議会へも逐次、報道よりも前に説明されることを求めるものです。
 そのなかなかややこしい無償貸与に関する庁内調整について伺いたいと思います。
 資料の方では、オリ・パラ準備局所管の行政財産の一覧をご提出いただきました。本来は東京都全体の財産を貸し付け、目的外使用の状況を含め把握したかったのでありますが、質疑の範囲の兼ね合いから、限られた資料になってしまったことが残念であります。なぜなら、オリ・パラ局所管以外の行政財産も貸し付けや目的外使用する可能性があるからです。
   〔委員長退席、吉原副委員長着席〕
 つきましては、関係局との調整はできているのか、都の、日常行われている事業執行、さらに都民生活に影響は及ばないのか、現在の対応状況と今後の見通しをお答えください。

○根本オリンピック・パラリンピック準備局競技担当部長 都有財産の組織委員会への貸し付けにつきましては、組織委員会による具体的な対象財産や貸付期間、面積等の検討と並行して、それぞれの財産の所管局と協議を行っているところでございます。

○上田委員 先ほど述べました疑義が生じないことはもちろん、都民の財産ということですから、局を超えて徹底管理をし、貸し主である東京都がイニシアチブを持って、持ち主である都民への情報提供の徹底もあわせてお願いするところでございます。
 改めて、都有財産の無償貸与に係る法的根拠について伺います。
 去る一月十九日の知事会見で、それから大会をここで立派に運営してもらうということで貸し付けを決めました、これは、二〇二〇年オリンピック・パラリンピック大会の特別措置法という法律がございますけれども、その中で、国有財産を組織委員会または当該施設を設置する者に対して無償で使用させることができるという、こういう無償使用の法令に基づく形で、無償で行いたいと、それで、組織委員会に対して、JSCに対して、これは無償としていくと、との発言をされました。
 まず、この二〇二〇年オリンピック・パラリンピック大会の特別措置法とは、平成二十七年法律第三十三号、平成三十二年東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会特別措置法のことかどうか確認させていただきます。

○根本オリンピック・パラリンピック準備局競技担当部長 委員お話しのとおりでございます。

○上田委員 承知しました。
 措置法が二本制定されますことと、この法律の主体は国であるということに加え、知事会見の書き起こしを何度読み直しても、ちょっと腑に落ちないところがありましたので、これですっきりいたしました。
 さて、同法のどこに公有財産の無償提供に係る規定があるのか探してみました。第四章、大会の円滑な準備及び運営のための支援措置などの第一節、国有財産の無償使用、第十四条には、国は、政令で定めるところにより、組織委員会が大会の準備または運営のために使用する施設の用に供される国有財産法第二条に規定する国有財産を、組織委員会または当該施設を設置する者に対し、無償で使用させることができるとあります。
   〔吉原副委員長退席、委員長着席〕
 同法に基づき、大会の開催に必要な競技施設等に提供するため、国有財産のうち、防衛省所管の陸上自衛隊朝霞訓練場と、環境省所管の皇居外苑及び北の丸公園の無償使用を可能とすると文科省は説明しています。
 これらの中に都有財産は含まれているのかご説明ください。

○根本オリンピック・パラリンピック準備局競技担当部長 国の特別措置法は、国有財産に係る法律であり、都有財産は含まれておりません。

○上田委員 都有財産は同法の対象ではないということが明らかになりました。ということは、積極的に都が無償貸与する法的義務はないということと私は解釈をさせていただきました。この認識、理解をこの委員会で共有したいと思います。
 さて、この知事会見では、この特措法を都有財産の無償提供の理由づけとしておられましたが、同法が法的根拠として妥当なのかご説明ください。

○根本オリンピック・パラリンピック準備局競技担当部長 国におきましては、国有財産の無償貸付に係る規定がなく、組織委員会等への無償貸付のために特別措置法を定めたところでございます。
 一方、都の場合、財産の無償貸付が条例に規定されており、今般の無償貸付では、これを適用するものでございます。
 なお、国が特別措置法を定めたことは、今般、都として同様な無償貸付の方針を出すに当たっての主要な背景の一つであり、知事の発言はこのことを述べたものと考えております。

○上田委員 なるほど。ということは、つまり国が内閣の判断で無償貸与する根拠法はあるけれども、それが東京都に及ぶものではなく、都が主体的判断で貸与を行うということになりますでしょうか。その根拠が同条例ということなのかと思われます。
 ただ、地方自治法二百三十七条以下は、原則無償貸与は禁止で、例外として、条例または議会の議決があって初めて認められるわけです。要するに、議会もきちんとチェックをせよということと私は謙虚に受けとめております。
 先般、都有地を国に無償貸与という一部報道があり、都民も、そして我々議会も大変驚かされましたが、それは今回の、今までの説明で不正確であったとわかりました。その原因は知事及び担当者の非常にややこしい状況でありますし、未定の部分が多いと思いますが、説明の不十分さ、ちょっと足りなかったのかなというふうに受けとめております。
 改めての確認となりますが、地方財政法第二条第二項には、国は、地方財政の自主的なかつ健全な運営を助長することに努め、いやしくもその自律性を損ない、または地方公共団体に負担を転嫁するような施策を行ってはならない。同法第十二条には、国は、地方公共団体に対し、その経費を負担させるような措置をしてはならないとありますが、これらの規定には反していないのでしょうか。
 さらに、無償貸与により、都の財産管理に差しさわりがあるのではないのかと危惧をしております。そして差しさわりのある状態になるとすれば、地方自治法二百四十二条の二にあります財産管理を怠る事実に当たるのではないかとも危惧をしております。
 これらの点について、関係局、国などの関係機関を含め、どのような検討がなされ、都として、いかなる法的見解をお持ちなのか、おのおのについてご説明ください。

○根本オリンピック・パラリンピック準備局競技担当部長 組織委員会等への都有財産の貸し付けにつきましては、都の行政財産及び普通財産に係る条例の規定に基づき、適正に無償で貸し付けを行うものと考えております。

○上田委員 適正、わかりました。地方自治法二百三十七条二項、逐条解説によれば、こちらですね。普通地方公共団体の財産を適正な対価なくして譲渡し、または貸し付けることも原則として禁止される、これは、財産を無償または特に低廉な価格で譲渡し、または貸し付けるときは、財政の運営上多大な損失をこうむりかねないのみならず、特定の者の利益のために運営がゆがめられることともなり、ひいては住民の負担を増嵩させ、また、地方自治を阻害する結果となることがあるためである、譲渡とは、無償譲渡すなわち譲与と有償譲渡をいう、適正な対価とは、通常、当該財産が有する市場価格(時価)をいうとあります。
 条例の運用に当たっては都が主体でありますので、都民の財産を守ることを最優先に置きまして、国の意向におもねらない、振り回されないためにも厳格な運用を強く求めるものであります。
 次に、無償貸与をする駐車場関係について伺います。
 まず、駐車場を無償貸付すべき理由をご説明ください。また、貸し付けた駐車場の利用目的について、現時点の想定を具体的にお答えください。

○花井オリンピック・パラリンピック準備局施設輸送担当部長 組織委員会の運営する予定の駐車場は、大会関係者が使用する車両や観客を輸送するための車両など、大会運営に必要な車両の駐車のために使用されます。
 このため、競技会場と同様、大会の運営に不可欠なものでございますことから、組織委員会に、その用地を無償で貸し付けることといたしました。

○上田委員 ありがとうございます。
 ご説明いただいても、漠然としてイメージがどうもわからないんですね。何にどう使うのか、何も具体的に想定されていないし、決まっていないのだろうということはわかりました。目的が明確でなく、いきなり駐車場と出てきたので、違和感を覚えて確認させていただいた次第であります。
 次に、駐車場を無償貸与ではなく、都が設置し指定管理を行えば、駐車場条例第十四条の十四により、指定管理者は近隣の民間駐車場の料金水準等を考慮した駐車料金を収入することとなり、間接的には都に還元されることとなるとともに、さきに述べました怠る事実についての危惧も解消されます。
 何より貸付先が、自由に料金設定、さらには無償の借地だからといって無料にしてしまえば、近隣の民間駐車場への民業圧迫になりかねません。仮に貸付先が駐車料金を徴収したとしても、無条件に無償貸付の場合、その収入は丸々貸付先のものとなり、都には還元されません。
 無償貸付することにしても、もともとは都民共通の財産なのですから、適正な料金設定のもと、収益が得られれば都に還元されるように条件づけをした上で貸し付けをすべきと考えております。
 駐車場のあり方、適正管理について、どのような検討が行われ、どのようなご所見をお持ちなのかご説明ください。

○花井オリンピック・パラリンピック準備局施設輸送担当部長 組織委員会が運営する予定の駐車場は、大会関係車両に用いるものでございまして、駐車料金を徴収するものではございませんことから、収益も想定してございません。

○上田委員 収益を想定しないことが確認できました。貸出契約についても、この点は明確にしておくべきと考えまして、確認をさせていただいた次第です。もし何らかの収益が得られた場合には、もともと都民の財産であることを鑑みて、都民へ還元できるような具体的な対策を事前から講じておくべきですので、貸出先への確認を含め、何とぞよろしくお願いいたします。
 来場者に関しては、公共交通機関の利用を求めるとのお考えで基本的には賛同するものです。そうだとしても、国際的なスポーツイベントに関しては、要人の来場、資材の搬入、さらに障害者や介助のために、車両がどうしても必要になります。
 都の駐車場条例は、これらを想定し、周辺住民に迷惑がかからないため、厳しく駐車場の附置義務を定めているところであります。
 都が保有する駐車場の利活用と駐車場条例の遵守について、オリ・パラ準備局はどのような考えをお持ちか、また、貸付先にどのように徹底させていくのかご説明をいただければと思います。

○花井オリンピック・パラリンピック準備局施設輸送担当部長 重ねて申し上げますが、大会運営において必要とされる駐車場についてでございますが、主に大会期間中、大会関係者や観客の輸送に用いるバスや乗用車を駐車させるための仮設の駐車場でございます。
 お尋ねの駐車場条例が適用されます一般の方々も利用可能な駐車場とは異なるものでございます。

○上田委員 東京都の条例は、やはり周辺住民、都民に迷惑をかけないという法律の精神にのっとっております。貸出先にはそちらの共有をお願いしたいなというふうに思っております。
 いま一つ、駐車場に関する使い方のビジョンがまだ明確になっていないのかなというふうに確認をしております。オリンピックの成功のためにも、開催都市の主管局がポリシーを持ちまして、その取り組みそのものがレガシーとなるよう進めていくことを望むものでございます。
 最後に、無償貸与想定相当額算出の必要性と都民への説明責任について伺います。
 都有財産の毀損は本当に許されないことであります。例えば、豊洲新市場の用地については、公益企業から購入した土地だったにもかかわらず、発がん物質であったベンゼンなど六種類の有害物質が国の環境基準を大きく上回って検出され、都費を投じて土壌汚染対策工事が行われたことは記憶に新しいところです。一部は共同企業が負担したものの、五百億円を超える都費が投じられております。
 組織委員会やJSCが故意に都有財産を毀損するとは毛頭考えられませんけれども、工事や大会期間は多くの者が出入りするでしょうし、返却時の原状復帰と、万々が一、都有財産が毀損された場合の責任の所在と、都として対応し得る予防策についてご説明ください。

○根本オリンピック・パラリンピック準備局競技担当部長 先ほどもご答弁させていただきましたとおり、都から組織委員会への貸し付けでは、都から組織委員会に現状で引き渡し、組織委員会から都に原状回復をして返還することが原則でございます。
 JSCに貸し付ける都有地につきましては、大会後も新国立競技場の敷地として使用される予定でございます。

○上田委員 最後の質問になります。
 まだ未定ということで、資料請求に当たって無償貸与の想定相当額が出せないということでした。ほかの委員への回答もやはりまだ未定ということでした。
 そこで、資料7の単価を出していただきました。これをもって面積や場所が決まり次第、逆算して積算していきたいと思ったからでございます。
 事ほどかように、やはり神経質になりますのは、都民の財産を説明責任なしに勝手にただ貸しすることは許されませんことから、今後、決定時に随時想定額を計算し、都民に公表すべきと考えます。
 対象都有財産と無償貸与想定相当額などの情報提供を今後どの段階で、どのように行っていくのか、その必要性についての認識を踏まえてお答えください。

○根本オリンピック・パラリンピック準備局競技担当部長 繰り返しになり恐縮でございますが、組織委員会への貸付分につきましては、組織委員会が具体的な対象財産や貸付期間、面積等を検討中でございます。
 なお、都有施設を無償で使用させることは、円滑な大会運営のため不可欠であり、都の財政負担を意味するものではないというふうに考えております。

○上田委員 全体の総額は、私が求めたのでは回答できないということでありましたが、川松委員への答弁では、JSC分だけで年間六億円という額が出てきて大変びっくりしております。そこの部分だけでも五年で三十億円ということですから、国立競技場問題は世間を騒がせて五百億が三百九十五億に圧縮したということで、一瞬、ぬか喜びでもないのですが、ほっとしたところが、今度は、キャッシュは渡せませんが土地はただでお使いくださいと、都民にも思われかねない状況にならないのかというふうなことを危惧しております。
 オリンピック・パラリンピックには、忙しくて、また生活に追われていて行けない都民の方が多分大多数だと思います。
 また、都民が公有地をただで借りていろんなイベントをするというのは法令や条例で門前払いを食ってしまう。こういったことを本当に謙虚に考えていただきまして、都の行政財産は都知事のものでも、ましてや当該施設や用地のある地元議員のものでもありません。貴重な血税事業となりますことからも、地方自治法二百三十七条二項の法の精神に常に軸足を持って都民の財産管理の徹底をしていただくこと、そして状況を常にご報告、都議会と都民に情報を提供していただくことを重ねてお願いしまして、私の質問を終わらせていただきます。

○山内委員 私からは、重なる質問については割愛をさせていただきます。
 選手村の貸付スキームについてお伺いしたいと思います。
 無償貸付の主な対象財産には、選手村用地も含まれています。選手村について、都は組織委員会にどのように都有財産を貸し付けするのかお伺いいたします。

○根本オリンピック・パラリンピック準備局競技担当部長 選手村につきましては、都は、組織委員会に対して土地を貸し付け、組織委員会はその土地に食堂等の仮設施設を整備することとなります。
 なお、大会時に組織委員会が使用する住宅棟は、民間開発事業者が整備する計画となっております。

○山内委員 次に、新国立競技場に係るJSCへの土地の貸し付けにおいて、貸し付ける土地の面積と敷地全体における割合についてお伺いいたします。

○根本オリンピック・パラリンピック準備局競技担当部長 今般、JSCへ貸し付ける土地の面積は約二万六千平方メートルであり、新国立競技場の全敷地面積、約十一万三千平方メートルの約二三%となっております。

○山内委員 ありがとうございます。
 JSCへの土地無償貸付に関して、土地を借りて建物を建てる場合は原則として有償だと思うのですが、都有地に国の建物を建てた場合の貸付で、無償と有償の例について、どのようになっているのかお伺いいたします。

○根本オリンピック・パラリンピック準備局競技担当部長 国立施設の整備につきまして、都有地を国に無償貸付した例はないと聞いております。
 有償貸付につきましては、新宿区内において、都と国の労働行政機関を合築で整備した例があるというふうに聞いております。

○山内委員 今ご答弁がありましたように、無償貸付をした例はない、有償貸付の場合にも合築の場合だったということだと思います。新国立競技場は合築ではありませんよね。それは確認しておきたいと思います。
 都立の既存施設、あるいは都が新規に整備する競技施設を、オリンピック・パラリンピックの期間中、組織委員会に無償で貸し付けするとIOCに保証したとのことでした。
 今質問したように、選手村については、都有地ではありますが、大会終了後に建物を住宅用にリフォームして、それが完了した後に都有地を売却して、売却が完了する予定であるというふうに聞いております。
 理解できないのは新国立競技場です。大会期間中を無償貸付するかどうかの問題ではなく、約二万六千平米、全体の約二三%の都有地が国立の施設となるわけです。
 青山の国立こどもの城跡地に都立の広尾病院を移転させ、首都災害医療センターを建設するために、こどもの城跡地を国から買い取る費用が二〇一六年度の予算原案に計上されています。
 こどもの城は、もともと都営住宅の跡地でした。その都有地を国が買い取って、こどもの城を整備したわけです。このように、国立とか都立施設を整備する場合には、土地を売買するのが通例ではないかと思います。
 新国立競技場に都有地が含まれることをはなから決めていたのならば、競技施設、競技場の整備を始める前に、大会期間中か否かではなく、その土地を有償貸付にするのか、あるいは土地を売買するのかを決めるのが筋ではないでしょうか。都は、国、JSCときちんと協議をすべきだと思います。
 次に、都立明治公園についてなのですが、新国立競技場を整備する明治公園というのは、フリーマーケットやイベントなどの会場としてにぎわっております。集会場としても、民主主義の基本である議論の場として多くの市民が集まる場です。そして、広域避難場所にもなっています。
 平たんで広大な広場は、都心にある貴重なオープンスペースです。その公園が新国立競技場の整備によってどういう形になるのか明確にしないのは問題であると考えます。全体像がいまだに全く見えない状況があります。これまでのように、にぎわいのある貴重な広場とするよう、早急に計画を打ち出して都民に情報を発信すべきだとお願いを申し上げまして、私の質問を終わります。

○高島委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○高島委員長 異議なしと認め、報告事項に対する質疑は終了いたしました。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後二時二十七分散会

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