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Tokyo Metropolitan Assembly

総務委員会速記録第二十三号

令和二年十二月十一日(金曜日)
第一委員会室
午後一時開議
出席委員 十五名
委員長神林  茂君
副委員長小磯 善彦君
副委員長藤井あきら君
理事白戸 太朗君
理事小松 大祐君
理事木村 基成君
山内れい子君
清水やすこ君
木下ふみこ君
米倉 春奈君
原 のり子君
まつば多美子君
つじの栄作君
中屋 文孝君
中村ひろし君

欠席委員 なし

出席説明員
政策企画局局長中嶋 正宏君
次長理事兼務横山 英樹君
総務部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務梅村 拓洋君
計画部長構造改革統括担当部長兼務吉村 恵一君
長期戦略プロジェクト推進担当部長大学連携担当部長構造改革担当部長兼務宮武 和弘君
構造改革担当部長神永 貴志君
構造改革担当部長佐久間巧成君
総務局局長山手  斉君
次長理事兼務西山 智之君
総務部長小平 基晴君
企画担当部長都立大学調整担当部長尖閣諸島調整担当部長
オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務
久保田直子君
行政改革推進部長自治制度改革推進担当部長兼務緑川 武博君
人事部長山口  真君
労務担当部長高崎 秀之君
総合防災部長猪口 太一君
防災計画担当部長古賀 元浩君
防災対策担当部長榎園  弘君
人権部長堀越弥栄子君

本日の会議に付した事件
意見書について
政策企画局関係
報告事項(説明・質疑)
・「都政の構造改革レポートver.0 都政のQOS向上のために」について
総務局関係
付託議案の審査(質疑)
・第百八十八号議案 職員の服務の宣誓に関する条例の一部を改正する条例
・第百九十二号議案 職員の旅費に関する条例の一部を改正する条例
・第百九十三号議案 東京都職員の特殊勤務手当に関する条例の一部を改正する条例
・第百九十四号議案 職員の勤務時間、休日、休暇等に関する条例の一部を改正する条例
報告事項(質疑)
・二〇一九年度東京都政策連携団体経営目標の達成状況について
・東京都地域防災計画(風水害編)等の修正素案について
・第四期東京都犯罪被害者等支援計画(素案)について

○神林委員長 ただいまから総務委員会を開会いたします。
 初めに、委員の所属変更について申し上げます。
 議長から、十一月二十七日付をもって、岡本こうき議員が本委員会委員から厚生委員会委員に変更になり、新たにつじの栄作議員が厚生委員会から本委員会委員に所属変更になった旨の通知がありましたので、ご報告をいたします。
 この際、新任のつじの栄作議員をご紹介いたします。

○つじの委員 つじの栄作でございます。よろしくお願い申し上げます。

○神林委員長 紹介は終わりました。
 なお、議席につきましては、ただいまご着席のとおりといたしますので、ご了承願います。

○神林委員長 次に、意見書について申し上げます。
 委員からお手元配布のとおり、意見書二件を提出したい旨の申し出がありました。
 お諮りいたします。
 本件については、取り扱いを理事会にご一任いただきたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○神林委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。

○神林委員長 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、総務局関係の付託議案の審査並びに政策企画局及び総務局関係の報告事項の聴取を行います。
 これより政策企画局関係に入ります。
 初めに、先般の人事異動に伴い、政策企画局長から幹部職員の紹介があります。

○中嶋政策企画局長 十二月十日付で当局の幹部職員に異動がございましたので、紹介させていただきます。
 構造改革担当部長の佐久間巧成でございます。
 以上でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
   〔理事者挨拶〕

○神林委員長 紹介は終わりました。

○神林委員長 次に、理事者から報告の申し出がありますので、これを聴取いたします。

○神永構造改革担当部長 報告事項、都政の構造改革レポートver.0 都政のQOS向上のために につきまして、お手元の資料第1号に基づきご説明いたします。
 表紙をごらんいただけますでしょうか。
 このレポートは、キックオフから三カ月経過した都政の構造改革の進捗状況と今後の展開を取りまとめたものであり、年度内に策定する都政の構造改革実行プラン、仮称でございますが、こちらに向けたバージョンゼロとして位置づけるものでございます。
 それでは、一枚おめくりいただき、二ページ、三ページをお開きください。都政の構造改革の全体像をお示ししております。
 DX、デジタルトランスフォーメーションをてこにして、都政のQOS、クオリティー・オブ・サービスの飛躍的、継続的な向上につなげていくため、右側三ページに図示しておりますように、七つのコアプロジェクト及び各局リーディングプロジェクトを展開してまいります。その際、顧客である都民や職員の意見を起点に考えるデザイン思考を徹底し、環境やニーズの変化に弾力的に対応しながらアジャイルに改革を進めるとともに、企業や国、区市町村とも連携協力を図ってまいります。
 次の五ページからは、七つのコアプロジェクトの進捗状況と今後の取り組みをまとめております。
 六ページをお開きください。未来型オフィス実現プロジェクトについては、コンセプトをフリー、フレキシブル、フラット、フューチャー、プラス、ローコストの四FプラスLと整理しております。
 右側、七ページのイメージでお示ししておりますように、クラウドの利用や、固定電話からスマートフォンへの切りかえなどにより、デスクや都独自のシステム、オフィスに縛られない働き方を実現し、生産性の向上につなげていきます。
 次の八ページでは、都政の構造改革を先導するエリアとして、年度内に第一本庁舎二十四階に先行整備するオフィスのプロトタイプのイメージをお示ししております。個人の机を設置しないフリーアドレスや、外部とのウエブ会議ブースといった設備を導入し、効果検証を行った上で、来年度以降、他のフロアにも展開していく予定です。
 一〇ページをお開きください。新型コロナ対応の最前線に立つ保健所のデジタル化についてお示ししております。
 西多摩保健所をモデル職場として、自動検温装置やデュアルディスプレー、ヘッドセットの導入、ファクスの電子化などの環境整備を行いました。年度内に、他の都保健所への導入を進めてまいります。
 一二ページをお開きください。五つのレス徹底推進プロジェクトです。
 一三ページに、十月に公表いたしました実現方針と二〇二一年度までの目標値を示しておるところでございます。
 一四ページ、一五ページをお開きください。ペーパーレスにつきましては、右側一五ページ下のグラフにありますとおり、十月まで前年同月比で削減が進んでおります。今年度の目標値一・五億件の達成に向け、パソコンモニターの設置拡大などの環境整備や、コピー機などの出力機器削減に向けた検討を進めてまいります。
 一六ページ、一七ページをお開きください。ファクスレスにつきましては、一七ページのグラフにありますとおり、十月実績で対前年四四%減となっております。今年度の目標六〇%削減に向けて、送受信の相手方との調整などの取り組みを進めてまいります。
 一八ページ、一九ページをお開きください。判こレスにつきましては、一九ページに電子決定率をグラフでお示ししておりますが、今年度の目標八〇%に対し、十月実績は七四%まで上昇しております。
 次の二〇ページ、二一ページには、押印廃止の状況をまとめております。
 人事、財務、会計など、制度所管局において押印廃止の方針を定め、また、各局で規則や要綱の改正なども順次進めております。
 二一ページのグラフでは、直近の押印事務の実態調査の結果をお示ししております。こちらは速報値となりますので、今後、詳細は精査してまいります。
 二二ページをお開きください。キャッシュレスにつきましては、都庁内施設、その他都民利用施設、施設内店舗のキャッシュレス化を順次進めております。
 右側二三ページにありますように、これまでご説明しました四つのレスの実績につきましては、月次で公表し、ダッシュボード化による取り組み状況の見える化を図ってまいります。
 二四ページをお開きください。タッチレスにつきましては、児童相談や職員相談などの行政相談や、説明会や講演会などのイベントを非接触、非対面で実施するため、課題整理や環境整備などを進めてまいります。
 二五ページ以降は、ワンストップオンライン手続の状況です。
 ユーザーにとって利便性の高いスマートフォン申請を推進していくことを基本的な考え方として掲げております。
 二六ページ、二七ページに、進捗状況などをお示ししております。
 二七ページ下の図にありますとおり、特に申請件数の多い百六十九手続のうち、都の権限で対応可能な百十九手続のデジタル化については、年度内に四十七手続を完了させるとともに、残り七十二手続につきましてもデジタル化に着手いたします。
 二八ページ、二九ページをお開きください。オープンデータ徹底活用プロジェクトについては、下のフロー図にお示ししたとおり、民間ニーズの高いデータを把握し、各局の保有データとマッチングを行うことで、オープンデータを活用した新たなサービスを創出できる環境の構築を進めてまいります。
 三〇ページ、三一ページをお開きください。スタートアップ、シビックテックとの協働推進プロジェクトです。
 このプロジェクトでは、スタートアップの技術と都の行政課題とのマッチングや、スタートアップの実証の場として都政現場の提供などの取り組みを進めております。
 三二ページをお開きください。内部管理事務抜本見直しプロジェクトでは、手当支給等に関する事務を、今後設置予定の総務事務センターに集約するための調整を進めております。あわせて、超勤命令簿や契約、支出業務のデジタル化に向けた検討も進めてまいります。
 三四ページ、三五ページをお開きください。DX推進体制構築プロジェクトです。
 ICT人材の確保や研修による職員のスキルアップを図るとともに、都庁のDXを推進するデジタル新組織の設置に向けた検討を進めてまいります。
 以上が七つのコアプロジェクトの状況でございます。
 三八ページ、三九ページをお開きください。各局によるリーディングプロジェクトの展開についてお示ししております。
 今後、新たな都民サービスの提供やQOSの飛躍的向上を図る取り組み、各局の業務の効率化、省力化につながる取り組み、防災など強靱で持続可能な社会の構築につながる取り組みといった視点からプロジェクトの選定を行い、年度内に策定する都政の構造改革実行プランにおいて全体像を取りまとめてまいります。
 四〇ページをお開きください。構造改革を効果的に進める際のユーザーである都民や職員とのコミュニケーションツールをご紹介しております。
 四一ページでは都民向けの情報発信ツールであるSNSのnoteを、おめくりいただいた四二ページには職員からのデジタル化に関する意見募集を行うデジタル提案箱を、右側四三ページには職員意識調査の結果をお示ししてあります。
 四四ページ、四五ページをお開きください。地方公共団体がDXを進める上で、法改正や各種規制の見直しなど、国による環境整備が不可欠な事項については国との連携が重要でございます。このページには、去る十一月三十日に知事から平井大臣へ要請した事項をまとめているところでございます。
 説明は以上であります。よろしくお願いいたします。

○神林委員長 報告は終わりました。
 これより本件に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○藤井委員 都政の構造改革レポートバージョンゼロについてお伺いをさせていただきます。
 本レポートは、構造改革全体を主導、先導する七つのコアプロジェクトの進捗状況や、各局のリーディングプロジェクト、また、都民、職員のニーズを踏まえた取り組みなど、構造改革推進チームのキックオフから三カ月の取り組み状況をまとめたものであると聞いております。今ご報告がありました。
 レポートを確認しますと、我が会派、都民ファーストの会や私もデジタル都議として、これまで三年ちょっとの間質問などを通じて積み重ねてきたことの集大成となっておりまして、その点について、大いに評価をしているところでございます。構造改革の成果として、都民の生活の質の向上、幸せの向上につながることを大いに期待をしております。
 まず、七つのコアプロジェクトを中心に、どう進捗しているのかということを確認させていただきます。
 最初に、プロジェクト一の未来型オフィス実現プロジェクトについてです。
 バーチャル都庁は、二十四階の戦略政策情報推進本部のオフィスをプロトタイプという形で活用して、今後横展開していくというふうに聞いております。一方で、都庁の働き方というものは、局、部、課によってそれぞれさまざまでありまして、そのまま横展開じゃなかなか難しいんじゃないかと思うところであります。各部署の働き方をきちんと精査した上で、範囲やスケジュールを決める必要がありますので、各局の実情などをきちんと調査した上、積極的に進めていただきますようにお願いをいたします。
 同じプロジェクト一の中で、事業所別の取り組みとして、西多摩保健所をモデルケースとした保健所のデジタル化についてがございます。今後、都の保健所等、都内全域に普及を目指すとの記載もございます。保健所は、都の所管のみならず、二十三区二市の管轄がありまして、普及には相当の工夫が必要ではないかと考えております。
 どのように区市の保健所のデジタル化を進めるのか見解を伺います。

○宮武長期戦略プロジェクト推進担当部長大学連携担当部長構造改革担当部長兼務 お話の西多摩保健所においては、新型コロナ対策の最前線に立つ保健所職員の業務負担軽減に向け、来所者の検温を効率的に実施する自動検温装置の設置、感染症対策を担う職員へのデュアルディスプレーの導入、医療機関からファクスで届く発生届等の電子化など、デジタル環境の整備を進めております。こうした取り組みを、年度内に都の全ての保健所に展開してまいります。
 区市の保健所に関しましては、都の取り組みで見えてきた課題やノウハウを含めまして、保健所長会などを通じて取り組み事例として紹介することなどにより、都内全域への普及を目指してまいります。

○藤井委員 ご答弁にありましたとおり、コロナ禍において保健所の業務負担がかなり増大しております。今も陽性患者がかなり多くなっているということで、保健所の負荷というものは大変大きな課題となっているところでありまして、この取り組み、非常に意義があるものだと思っています。保健所の実情を踏まえて、デジタル化のみならず、その負荷軽減というところに構造改革ということで、しっかりと取り組んでいただきたいと思います。
 また、区市が管轄します保健所の展開については、例えば今利用している機器を直接支給したり、補助金等の財政的な支援をしたりと、さまざま考えられると思いますので、そういったこともぜひしていただきたいと思います。
 また、その使い方に関しては、このコロナ禍でお忙しい中で非常に難しいとは思うんですが、保健所職員に直接デジタル化の研修の実施など、さまざま面での支援の検討をお願いいたします。
 続いて、プロジェクトの二番、五つのレスの徹底推進について伺います。
 この中にあります非接触型行政相談について伺います。
 私、第三回の定例会の質疑で、ウエブチャットやチャットボットを活用して、都のコールセンターの業務集約化というものを提案させていただきました。今回の非接触型行政相談は、どのような形での運用になるのか、今後どのように展開をするのか伺います。

○神永構造改革担当部長 非接触型行政相談とは、各局の行政相談につきまして、テレビ会議を用いての相談対応や、チャットボットやLINEなどデジタルツールの活用などにより、直接窓口に来庁することなく相談対応を可能とするものでございます。
 現在、各局において、対象事業の選定や課題の整理、デジタル環境の整備などを進めており、今年度、LINEなどを使用した児童相談等を先行して実施してまいります。
 来年度は、相談窓口のある全局での非接触型の行政相談を実施し、取り組みの全庁展開を図ってまいります。

○藤井委員 新型コロナウイルスの影響を受けまして、ズーム等のオンライン会議ツールであったり、LINEの活用というものが各局で進んでいるものと思います。それが各局ばらばらになってしまってはもったいないところでありますので、先行している事例であったりとか、そのノウハウの共有をするなど、連携をぜひ各局にしていただきたいと思います。
 続いて、ファクスレスについてお伺いいたします。
 ファクスレスに関しましては、ファクスがないと困る方もいるという話を聞くところでありますが、そういった都民の声にどう対応していくのか伺います。

○神永構造改革担当部長 ファクスレスの取り組みは、都からの発信、都での受信双方において、デジタルツールの活用により送受信の削減を徹底していくものでございます。
 まず、都のファクス受信機器の設定変更や更新等を実施し、電子ファイルによる受信に切りかえることにより、都民の方はこれまでどおりファクスを都に送信することが可能でございます。
 また、これまで都から発信してきたものにつきましては、メール等への移行に向けて、相手方の組織や企業等へ協力要請を行っておりますが、ファクス以外に受信手段がない都民の方への配慮を十分しながら取り組みを進めてまいります。

○藤井委員 ファクスレスを進める中でも、ご答弁にありますとおり、都民からのファクス受信はできるということが確認できました。そして、都庁から送るファクスは減らすという両輪で進めていくということであります。
 受信するファクスはメディアからのファクスも多いと聞きますが、事業者から都へ送信されるファクスをメールに移行するであったりとか、さまざま働きかけるということも同時にお願いいたします。
 さまざまな事情でファクス利用が必須であるという方もいると聞いておりますので、そういった実態をきちんと把握していただきまして、ファクスレス、私は進めていただきたいと思っているんですが、どこまで進められるかというところの見きわめもしっかりとしていただきたいと思います。
 続きまして、プロジェクトスリーのワンストップオンライン手続について、特にスマートフォンを活用しました申請の推進についてお伺いいたします。
 都民ファーストの会は、二〇一九年四月の統一地方選挙におきまして、行政手続のスマホ手続を選挙公約の一つとしておりました。こちらは非常に注力をしている分野であります。
 他の自治体でも既に多くの事例が出てきておりまして、その際に大事なのは、やはり都民であったり住民の皆様が使いやすいという視点です。ユーザーファーストの視点であるというふうにいいますが、ユーザーファーストの視点で行政手続をできるようにすることが大事であります。都にとってのユーザーは都民ですので、これは都民ファーストの視点にほかならないのではないかと考えております。
 具体的な事例としましては、渋谷区は、多くの住民が親しんでいますLINEを活用して住民票の写しを発行しています。そして、大阪府の四條畷市では、ユーザー視点で使いやすいと評判のグラファー社のサービスを利用して、住民票の請求や、その他手続を簡便にできるようにしていると聞いております。都でも、そういった先行する事例を参考に、ユーザーファースト、都民ファーストの視点で、スマートフォン申請のサービスを設計すべきと考えますが、見解を伺います。

○神永構造改革担当部長 スマートフォンがパソコンの保有率を上回るなど、情報通信機器の保有状況の変化に鑑み、都においても、行政手続のデジタル化を進めるに当たりまして、スマートフォンでの申請を推進していくことといたしました。
 具体的には、スマートフォン申請に適していると考えられる手続である施設の利用、講座の受け付け、証明書の交付など、都民にとって身近で比較的添付書類が少ない容易な申請から優先的に着手していく予定でございます。
 今後、他自治体の事例なども参考にしながら、ユーザー目線に立って申請ツール構築に向けた検証及び対象手続の整理を進めてまいります。

○藤井委員 ありがとうございます。ぜひユーザー視点で進めていただきたいと思います。
 続きまして、オープンデータ、オープンソースの取り組みについてお伺いします。
 ことしの八月、都バスのリアルタイム位置情報を公開して、グーグルマップ上で表示されるようになったというような事例が、構造改革の中でもよく出ているかと思います。成果として、非常に都民にとっても、都民だけじゃなくて東京に来る人も、全ての人に大きなメリットがあるものだと思っております。
 これは世界標準のGTFSRTというデータ形式で公開を交通局が行っているものでありまして、私を初め、我が会派のメンバーが交通局に提案をして、約二年がかかって公開まで至ったというところであります。構造改革では、スピード感を持ってこういったことにぜひ取り組んでいただきたいと思います。
 オープンデータ徹底活用プロジェクトにどのように取り組むのか、そして、当初はオープンソースの取り組みがこの中に含まれていましたが、今後どのように取り組んでいくのかお伺いいたします。

○宮武長期戦略プロジェクト推進担当部長大学連携担当部長構造改革担当部長兼務 オープンデータ徹底活用プロジェクトでは、都が保有するさまざまなデータやソースコードを積極的に公開し、民間企業等によるサービス創出につながる環境の構築を目指しております。
 まずは、オープンデータに関する民間ニーズを把握し、庁内保有データとのマッチングにつなげることを中心に取り組みを進め、成功事例を積み重ねていくことで、各局がより主体的に保有データをオープン化する機運醸成を図っていくこととしております。
 オープンソースにつきましては、新型コロナウイルス感染症対策サイトのように、他自治体においても活用可能なソースコードの公開を検討するとともに、国に対してもオープンソースの取り組み推進を求めてまいります。

○藤井委員 ありがとうございます。これまでは、約三年かけて四万件のデータをオープンデータにするということで取り組んできたものと理解をしております。これまではどちらかというと、データを公開するというところに注力してきたところを、この構造改革の取り組みでは、民間のニーズを把握しながら活用に注力していくということであります。
 非常にこれ重要でありまして、やはり最初のプロジェクトというのは非常に重要になってくると思いますので、みんなが注目するような、目玉になるような、ぜひ大きなプロジェクトを最初につくっていただきたいと、そこにまずは注力していただきたいと思います。
 民間事業者と意見交換を行い、コミュニティを形成していくという記載もこのレポートの中にはございました。コミュニティの形成、民間の事業者であったりとか、エンジニアの方々を巻き込んでだと思うんですが、一朝一夕でできるものではありません。時間と人手が非常にかかると思いますので、構造改革として、時間をかけてでもしっかりと取り組んでいただきますようにお願いいたします。
 また、そのご答弁、都のデータを活用していくという、データの出口、どう使っていくかという話だったと思うんですが、やはりデータをどう集めるかというところ、入り口の議論も非常に重要になってくると思っています。これも前回感染拡大防止マップのオープンデータの話をこの総務委員会でもさせていただきましたが、やはりさまざまなデータを集める際に、オープンデータにするという前提で集めておけば、その活用も簡単にできますので、そういった仕組みづくりのご検討もお願いいたします。
 続きまして、先ほどの、これもご答弁に関連してオープンソースの部分なんですが、都は、新型コロナウイルス感染症対策サイトにおいて、全国に先駆けてオープンソースの取り組みをしまして、全国六十以上の地域、エリア、自治体などで使われているということで、これは非常にコロナ情報の発信に貢献しているものでありますし、非常に意義深いと思います。
 この際、オープンソースを管理するときに、コロナ対策サイトでは、発注業者さんであるコード・フォー・ジャパンさんがそこの管理というものをしておりました。ただ、今後、デジタル局も仮称でできるということでありますし、都庁がしっかりとこのオープンソースの管理というのをしていかなければいけないと思います。そのためのツールとしてギットハブというものもございますので、そういったところのきちんと運用できる人材の確保であったりとか、考え方も含めて検討をお願いしたいと思います。
 続きまして、コアプロジェクト以外のところについてを確認させていただきます。
 都民、職員との双方向コミュニケーションという項目がございました。国もデジタル庁の設置に向けて、デジタル改革アイデアボックスというものを設置して、常時、国民や国、そして自治体の職員などから広くアイデアを募集しております。
 都でも、この双方向コミュニケーションを実施しているということですが、どのように実施をしているのか、そして、現時点でどのような声が届いているのかお伺いをいたします。あわせて、国のアイデアボックスのように、常時、都民や職員から意見募集をしていくべきと考えますが、見解を伺います。

○神永構造改革担当部長 都では、都民や職員との双方向のコミュニケーションツールとして、SNSのnoteやデジタル提案箱を設置し、常時意見募集を行っております。
 都民向けに開設したnoteでは、改革の取り組みをタイムリーに発信するとともに、アンケートフォームを設置し、ご意見やご要望を受け付けております。このnoteには、行政への手続を来所不要とするよう求める声や、都職員との打ち合わせにウエブ会議を導入してもらいたいといった声が寄せられております。
 また、職員向けに開設したデジタル提案箱には、TAIMS端末やスマートフォンなど端末環境の改善に関する要望や、端末の画面が小さくペーパーレスにできないため、モニターを設置してもらいたいといった声が寄せられております。

○藤井委員 ありがとうございます。今回の質疑の参考に、今ご答弁でありましたSNSのnote、再度確認をさせていただきました。さまざまなことを情報発信していて、これ自体すごくわかりやすいですし、すばらしいなと思ったところであります。
 一方で、ちょっと一読した限り、アンケートフォームがなかなか気づきにくかったところがありますので、そこは少し工夫が必要じゃないかなと思いました。今回の質疑では数とかは確認していないですけれども、なかなかあれだと届きにくいんじゃないかなと思った次第であります。
 国のアイデアボックスは非常に使いやすく、どんな意見が来ているのかも一目でわかるような形になっておりまして、我々もどんな意見が来ているかというのを確認できるようなものになっていますので、そういったアイデアボックスみたいなものを都でも検討されてもいいのではないかと思うところであります。
 続いて、国との連携についてです。
 都のデジタルトランスフォーメーションを進めるために国との連携を進めているということですが、本レポートによりますと、法改正や各種規制の見直しなど、国による環境整備が不可欠な事項については、随時提案等を行っていくということであります。
 国へ随時要望を伝えるということは重要でありますが、継続的に要望したことがどうなっているのかということの確認をすることも必要だと考えます。今後、定期的に意見交換などをすべきだと考えますが、見解を伺います。

○神永構造改革担当部長 地方公共団体がデジタル化を進めるに当たっては、国との連携が不可欠であり、デジタル庁創設などの取り組みと軌を一にし、さまざまな解決をしていくことが重要でございます。
 このため、先月、法改正や各種規制の見直しなど、国による環境整備が必要な事項について要望を行ったところでございます。
 今後、要望事項に対する国の検討の進捗状況を把握するとともに、オープンデータや国、地方のシステム連携など、デジタル化に向けた具体的な課題について実務者間で情報交換を重ねてまいります。

○藤井委員 要望や提案に終わることなく、必要な法改正であったり、各種規制の見直しなどが実現するまで、国と膝を突き合わせて連携をお願いしたいと思います。
 本構造改革は、昨年十二月に発表されました新たな都政改革ビジョンを継承、発展させたものであるということであります。今回のレポートも、デジタルトランスフォーメーションをてこにしたものについては確かに継承されていますし、さらに大きく踏み込んでいるなという印象を持つものであります。
 一方で、新たな都政改革ビジョンからは、漏れているものもあると考えています。例えば、人材マネジメントの改革として、女性の管理職比率の向上であったり、都庁外の場での経験、学びの促進等の柱というものがございましたが、今回のこのレポートの中や構造改革の中には含まれておりません。
 これらの項目というのも都政のQOS、クオリティー・オブ・サービスの向上のためには重要な視点であると考えますが、今後どのように取り扱っていくのかお伺いいたします。

○神永構造改革担当部長 都政の構造改革は、これまで進めてきた改革を継承、発展させ、制度の根本までさかのぼった改革へと進化させることで、都政が今後直面するさまざまな危機や課題に対し、より的確に対応できる組織へと変革するために取り組んでいるものでございます。
 キックオフから三カ月間、デジタルトランスフォーメーションをてことして、都政のQOSを飛躍的に向上させるという観点から、改革全体を先導する七つのコアプロジェクトを選定し、最優先で取り組んでいるところでございます。
 お話の女性の管理職比率の向上や、都庁外の場での経験、学びの促進などについては、関係各局と調整を図りながら、年度内に策定する実行プランにおける取り扱いを今後検討してまいります。

○藤井委員 私が例に挙げた二つ以外にも重要な視点というのがあると思いますので、どのように取り扱うか、全体的にご検討をお願いしたいと思います。デジタルトランスフォーメーションに限らない、真の意味での構造改革となるように取り組みを深めていただきたいと思います。
 最後の質問になりますが、この構造改革レポートバージョンゼロを拝見させていただきまして、非常に重要な視点にもかかわらず、この中からは、すっぽりと抜け落ちてしまっている視点があるのではないかと考えております。それは、この構造改革を実施することで、都民の生活の質や都民の幸福を向上するという視点であります。
 このレポートは、今一つ一つご確認をさせていただきましたとおり、大変すばらしい内容でありますし、コアプロジェクトについても、これまでにない取り組みが進んでいるものと理解をしております。一方で、少なくともこのレポートを見る限りでは、各コアプロジェクトがどういった面で都民にとっていいことがあるのか、都民の生活の質を高められるのかという点が、なかなかちょっとわかりにくいなと思っているところであります。
 この構造改革全体のそういった視点も、ちょっと欠けているのではないかと思っておりまして、先ほどの新たな都政改革ビジョンでは、都民の幸せ、生活の質、QOLを高めると明確に書いてあったわけでありますが、都政の構造改革はどちらかというと、都政サービスの向上、QOSの向上という視点に注力をしているように見えます。そこのやはりつながりが見えてくることが重要ではないかと考えております。
 都民の幸せや生活の質を向上させるために都政の構造改革を行い、都政のクオリティー・オブ・サービスを向上させるんだと思いますが、その点をどのように考えているのかお伺いさせていただきます。そして、年度内に策定する計画においてはその点をきちんと反映させるべきと考えますが、あわせて見解を伺います。

○神永構造改革担当部長 副委員長お話しのとおり、都庁のミッションは、行政サービスを通じて、都民の幸せ、QOLの向上を実現することでございます。そのために、都政の構造改革では、デジタルトランスフォーメーションをてことした都庁自身の変革に取り組み、都民に対するサービスの向上、すなわちQOSの向上に向けたプロジェクトを推進していくこととしております。
 こうした基本的な考え方につきまして、今後策定する構造改革実行プランの中で、わかりやすく示してまいります。

○藤井委員 ありがとうございます。今後計画の中で基本的な考え方を示していただけるということで、半歩前進かなと思っております。
 ぜひ、基本的な考え方に限らず都政の構造改革を進めることで、具体的にどのように、どのような都民の生活の質が向上するのか、都民が幸せになるのか、そういったものを目指すのか、コアプロジェクトを含めて各プロジェクトが具体的にどのように都民の幸せにつながっていくのか、貢献していくのかというのを明記していただくようにお願いをしたいと思います。
 都政のQOSを向上させるのは、あくまで都民や関係する皆様を幸せにするためであると思います。コアプロジェクトに関しては、今、情報発信をしていただいているSNS、noteに、そういった要素、都民の目線でどういういいことがあるのかという目線があると思いますので、ぜひそういったところも参考にというか、していただきたいなと思います。皆さんの中にあるんだとは思うんで、それを出していただくだけだと思うので、ぜひ、そういった視点をお願いいたします。
 構造改革において重要なのは、都民の幸せを向上させるということでありまして、手段と目的が混同しないように気をつける必要があると思います。まさに、都民ファーストの視点で構造改革を進めていただきたいということを申し上げまして、私の質疑を終えさせていただきます。

○中屋委員 私からも、都政の構造改革レポートについて伺いたいと思います。
 このレポートを拝見いたしますと、QOS、クオリティー・オブ・サービスという言葉が多用されておりますけれども、直訳いたしますとサービスの質ということだと思いますが、この言葉だけが先走らないようにしてもらいたいと。真に効果が上がるように、都だけが突っ走るのではなくて、関係者の理解、協力を得ながら進めていくことが重要であると、こう思っています。この点、レポートでは、改革の全体像として、企業、国や区市町村とも連携協力していくと示されておりますが、ぜひともそのように進めていただきたいと思います。
 そこで、この連携協力について幾つか確認したいと思います。
 まず、民間との連携について伺います。
 このコロナ禍の中で求められている社会全体のデジタル化は、都や区市町村などの官だけの取り組みでは不十分であり、民との力をうまく取り込みながら進めていくことが不可欠であると思います。
 そこで、都政の構造改革の取り組みの中で、民間との連携についてはどう位置づけられているのか伺います。

○宮武長期戦略プロジェクト推進担当部長大学連携担当部長構造改革担当部長兼務 八月に策定いたしました構造改革の実施方針では、改革を進めるため、推進するための視点の一つに、オープンイノベーションでともに政策をつくり上げることを掲げております。
 具体的には、都庁が持つさまざまな情報をオープンデータ化して、民間企業や市民との協働を推進する、また、ウエブ会議などを積極的に活用して、政策形成に民間や市民、有識者などの声をこれまで以上に取り入れることとしております。

○中屋委員 それでは、今回進めているコアプロジェクトの中で、民間との連携、協働について具体的にどのような取り組みを行っているのか伺います。

○宮武長期戦略プロジェクト推進担当部長大学連携担当部長構造改革担当部長兼務 実施方針に基づくコアプロジェクトの一つとして、スタートアップ、シビックテックとの協働推進プロジェクトを進めております。
 このプロジェクトでは、スタートアップのすぐれた技術を都政課題の解決に活用できるよう、政策分野のテーマを掲げたピッチコンテストを月一回程度開催しているほか、スタートアップの製品の実証実験を介護や医療などの都政の現場で実施しております。
 また、オープンデータ徹底活用プロジェクトでは、民間ニーズの高いデータを把握するため、民間企業との意見交換を実施することとしております。

○中屋委員 それでは、レポートの中では、防災対応におけるドローン活用で、都が主催したコンテストに優勝したスタートアップ企業の事例が紹介されています。昨今の技術革新のスピードは速いです。この事例のように、すぐれた技術を有するスタートアップ企業との連携は、今後ますます重要になってくると思います。
 年明けに、西新宿にスタートアップと協働するための拠点が開設されるとのことですが、大事なことは、連携によって都民に還元できる具体的な成果を生み出すことであると思います。互いに知恵を出し合って、都民サービスの向上や都政課題の解決につなげていってもらいたいと思います。
 次に、区市町村との連携について伺います。
 行政サービスの受け手であります都民からすると、どれが都の手続か、区市町村の手続なのかは、ふだん余り意識はしないのではないのかと思います。都民がデジタル化による利便性向上を実感するということは、区市町村とも連携してデジタル化を進めていくことが重要と思います。
 一方、区市町村におけるデジタル化の取り組み状況はさまざまでありますが、デジタル人材の確保という面では、困難に直面している自治体も多いと聞いております。取り組みが進んでいない区市町村をサポートしていかないと、住んでいる自治体によって受けられるデジタル化の恩恵に大きな差が生じかねないことを危惧いたします。いうまでもありませんが、一部の都民だけが恩恵を受けるのではなくて、あまねく都民が広くその効果を感じられるように取り組んでもらわなくてはならないと、こう思っています。
 そこで、今回のコアプロジェクトの中で、区市町村との連携した取り組みについて答弁をいただきたいと思います。

○宮武長期戦略プロジェクト推進担当部長大学連携担当部長構造改革担当部長兼務 ワンストップオンライン手続プロジェクトにおいて、都の行政手続のうち、区市町村を経由している手続につきましては、今後、自治体と手続のデジタル化に向けた協議を進めていくこととしております。
 また、DX推進体制構築プロジェクトにおいて、新年度に設置の準備を進めておりますデジタル新組織では、これまで都がモデル的に実施してきたICTの活用、導入に関する専門相談などの成果を踏まえ、区市町村のデジタルトランスフォーメーションを技術面からサポートしていく予定でございます。

○中屋委員 新たに設置を検討している組織でも、区市町村への技術面の支援を実施していくということでありますが、とりわけ、行政基盤の弱い島しょ部などへのサポートはしっかりと取り組んでいただきたいと要望しておきます。
 次に、国との連携について伺います。
 今回のレポートの中では、都の権限で対応可能な部分については順調に改革が進捗しているとのことが見てとれますけれども、今後さらに改革を進めていく上では、当然ながら国の協力を得ないと進まないものもあると思います。
 そこで、デジタル化を進める上で、国の関与が必要な事項について、どのように取り組んでいくのか伺います。

○宮武長期戦略プロジェクト推進担当部長大学連携担当部長構造改革担当部長兼務 地方公共団体のデジタル化を効果的に進めていくには、国との連携が不可欠でございます。このため、自治体のクラウド利用の推進に向けた利用指針の提示やSaasの利用促進、ICT人材の確保のための官民人事交流法の自治体への適用、地方全体への財政支援などにつきまして、先月国に要望を行っております。
 今後も、法改正、各種規制の見直しなど、国による環境整備が必要な事項につきましては、随時国に提案要求を行ってまいります。

○中屋委員 現在、国において、地方公共団体のシステムの標準化などについては議論が進められていると承知をしています。システムの標準化は、コスト面や利便性などの面でメリットが期待できますけれども、一方では、これまで区市町村が独自で開発してきた機能が盛り込まれないなどの懸念もあります。
 また、デジタル化によって、業務効率化や経費削減などのメリットは、国、地方で共有しやすいと思いますが、デジタル化によってどのような行政サービスのあり方を目指していくのかなどについては、同床異夢の可能性があるのではないかと思います。
 行政サービスが向上したと感じてもらうためには、都民にとって最も身近な区市町村から法令や制度を所管する国に至るまで、将来的な行政サービスのあり方についてのビジョンを共有して、デジタル化を進めていく必要があると思います。
 デジタル化に向けて国に要望を実施することも大事でありますが、それだけではなくて、具体的な課題について問題意識を共有して、ともに取り組んでいくという姿勢が重要であると思いますが、見解を伺います。

○宮武長期戦略プロジェクト推進担当部長大学連携担当部長構造改革担当部長兼務 地方公共団体のデジタル化に向けては、国のデジタル化に向けた取り組みと軌を一にして、さまざまなレベルで国と意思疎通を図っていくことが重要でございます。
 そのため、オープンデータの推進や自治体情報システムの標準化、共通化など、地方公共団体のDX推進に向けた課題について、実務者レベルで情報交換を実施しております。
 こうした機会を通じまして、区市町村のデジタル化の現状や課題、デジタルトランスフォーメーションの先に目指す行政サービスのあり方などについても国と認識を共有し、緊密に連携しながら効果的なデジタル化の実現に向けて取り組んでまいります。

○中屋委員 都は、国と区市町村とのつなぎ役として、地方公共団体の実情や目の前のデジタル化の課題はもちろん、将来的に目指す方向についても国と共有しながら、地方全体の効果的なデジタル化につなげていっていただきたいと思います。
 ここまで、民間や区市町村、国との連携について確認をいたしました。レポートに書かれている構造改革の取り組みは、いずれも都民や事業者に対するサービス水準の向上につながるものであると思います。よりよい成果を上げるためにも、さまざまな関係者と協力連携を図りながら改革の取り組みを進めていかれることを求めて、質問を終わります。

○まつば委員 報告事項であります都政の構造改革レポートバージョンゼロについて質問をいたします。
 このレポートの中にある行政手続のデジタル化を進めるワンストップオンライン手続プロジェクトは、都民や事業者の利便性向上を図り、また、実現をすれば手続が非接触で完結するため、現在のコロナ禍において、特にスピード感を持って進めていただく必要がある事業であると思っております。
 先日の事務事業質疑におきましても、都民や事業者からの申請件数が多い百六十九の行政手続の進捗状況などを確認したところでありますけれども、本日は、レポートがまとめられたことを受けまして、改めてデジタル化に向けた取り組みについてお伺いをいたします。
 まず、今回のレポートでは、手続のデジタル化方針を策定されたとされておりますが、どのようなものなのかお伺いをいたします。

○神永構造改革担当部長 先月十一月に策定いたしましたデジタル化方針は、今後の行政手続のデジタル化に当たっての基本的な考え方や具体的な取り組みを示したものでございます。
 基本方針として、ユーザー目線に立ち、使いやすいツールを利用、ユーザーの意見を聞きながら進め、改善のプロセスを確立の二点を示し、スマートフォン申請の推進やユーザーレビューの実施などにより、利用者意見を反映していくことを取り組みとして掲げております。
 また、百六十九手続のうち、都の権限で対応可能な百十九手続につきましては、導入時期などを含めたデジタル化の工程を年度内に策定予定の構造改革実行プランで示していくこととしております。

○まつば委員 今ご答弁がありましたように、今後、ユーザーレビューを実施していくとの方針であるということでございますが、具体的にどのようにして利用者の意見を反映していくのかお伺いいたします。

○神永構造改革担当部長 利用者の目線に立ち、使いやすいシステムを構築していくには、利用者からの意見を踏まえたシステムの改善、申請フローの見直しなどを図っていく必要がございます。
 このため、今後、民間事業者が提供するツールの活用などによりデジタル化を進める際には、試行段階でユーザーからご意見をいただきながら検証を実施し、改善を行った上で本格運用することといたします。
 また、本格運用した後も、利用者からのご意見をいただくことなどにより、ニーズの変化などにも柔軟に対応できるようにしてまいります。

○まつば委員 利用者からの意見を開発に反映をさせていただいて、利便性の高いシステムを構築していくということについては、利用者である都民、事業者にとっても大きなメリットがあるものであると考えております。特に、デジタルにふなれな方々にとっても使いやすいシステム構築がなされるよう、そうした視点を大切にしていただきたいということを特に要望をさせていただきます。
 デジタル化方針に合わせてデジタル化ガイドラインも作成したということでございますが、具体的にどのようなものなのかお伺いをいたします。

○神永構造改革担当部長 今回策定いたしましたデジタル化ガイドラインは、基本方針に基づき具体的に行政手続のデジタル化を進める上での課題への対応方法などを、各局の事務担当者向けに示したものでございます。
 具体的には、東京共同電子申請のシステムやスマートフォンなどツール選択の考え方、デジタル化に向けた押印や添付書類の取り扱い、本人確認の手法などについて進め方を提示することにより、各局における取り組みの推進を後押ししているものでございます。
 また、これに基づき各局におきましては、統一的なデジタル化を進めていくことを意図しているものでございます。

○まつば委員 デジタル化を進めていくためには、本人確認や添付書類の取り扱いなどといった課題を解決していくことが前提となります。そうしたことから、方針やガイドラインなどをもとに、全庁が一丸となって進めていただきたいと思います。
 また、スマートフォン申請の推進についてもしっかりとお願いをしたいと思います。
 最後に、国の法令などに基づいて都が担っている手続の取り組み状況についてお伺いをいたします。
 前回の事務事業質疑の中で、デジタル化に向けた国への働きかけを精力的に行うと答弁をいただいているところでございます。この百六十九手続について、具体的にどのような要望を行ったのかお伺いをいたします。

○神永構造改革担当部長 自治体がDXを推進していくために国が責任を持って対応すべき七つの事項につきまして、十一月三十日に知事が平井デジタル改革担当大臣への要望を行いました。この際、百六十九手続のうち、国による法改正などが必要となっている三十一手続全てについて見直しを求めてまいりました。
 具体的には、パスポートの発給、宅地建物取引業免許などの申請について、国による速やかな電子申請システムの構築を求めるとともに、保育士の登録、危険物取扱者免状の交付などの申請に係る押印の廃止や添付書類の見直しに向けた法改正などを求めております。あわせて、それぞれの手続を所管する各省庁に対しましても、各局から要望を行っているところでございます。

○まつば委員 パスポートの発給などの手続については、特に都民の生活に直結するものであるために、今後も国と連携して取り組んでいただき、実現へ向けて着実に進めていただきたいと思います。
 今後、各局のプロジェクトも選定していくということでありますので、都民サービスの向上という視点に立ち、全庁一丸となって改革に取り組んでいただくことを要望いたしまして、質問を終わります。

○米倉委員 それでは私からも、都政の構造改革レポートバージョンゼロについて伺います。
 この中では、都は、新組織として戦略政策情報推進本部を改組し、デジタル局、仮称を設置すると示しています。これは、どういう経過で検討、議論してきたのか伺います。

○神永構造改革担当部長 ことし九月に、都政の構造改革のコアプロジェクトの一つとしてDX推進体制構築プロジェクトを立ち上げ、デジタルガバメントを実現するための効果的な推進体制について検討を行ってまいりました。

○米倉委員 では、これは各局のデジタル化に関する部署の再編も含めた検討なのか、どういう検討をされているのか。あわせて伺いたいのですが、この戦略政策情報推進本部がこれまで担ってきた国際金融都市の実現に向けた取り組みなどはほかの局に移管があるのかお伺いします。

○神永構造改革担当部長 新組織につきましては、来年度の組織改正を目指し、現在検討中でございます。

○米倉委員 条例局をつくるということで、東京都として今動かれているわけですが、ちょっと進め方が余りに拙速ではないかと危惧をしています。今質問をしました内容についても検討中だということで、具体的には今の段階では何も示されておりません。
 この報告で示されたデジタル新組織の設置イメージからしましたところ、かなり大がかりな組織再編になると思っています。議会では、今回が初めて報告されたということなんですが、報告と質疑が同日になり、資料も要求できる状況ではないということです。
 この次は第一回定例会で、条例改正案として、もうこの組織再編としては最終案が示される中で議論するということしかできないと思うんですが、こういう進め方というのはおかしいのではないかというふうに思っています。知事の責任というところも大きいのかもしれませんが、この進め方については改めて検討していただきたいと思っています。
 それで、この年度内に都政の構造改革実行プラン、これも仮称ですが、策定するとなっています。今回の報告は、これまでの都としての取り組み状況を報告したものとなっていまして、実際に年度末に策定するものの、例えば中間案とかそういうものではないと思っています。具体的な実行プラン、最終案を議会や都民に示して、どう意見を聞いてプランに反映していくのかと、スケジュールについてどう考えていらっしゃるかも示してください。

○神永構造改革担当部長 実行プランにつきましては、本日も含めた都議会における議論などを踏まえ、検討を進めてまいります。
 具体のスケジュールにつきましては、現在検討中でございます。

○米倉委員 議会での議論を踏まえたものにするということなんですが、実行プラン策定に当たって、都民の意見というのはどう聞いていかれるんでしょうか。例えばパブコメなんかは検討されているのか伺いたいと思います。

○神永構造改革担当部長 繰り返しになりますが、実行プランの具体のスケジュールにつきましては、現在検討中でございます。

○米倉委員 都は、年度内に、ですからもうあと三カ月ぐらいしかないわけですが、実行プランを策定するとしています。議論する場も残りわずか、議会としても第一回定例会ぐらいだと思っています。
 この計画について意見を出したいと思っている都民の方が、noteだとかで声を集めていらっしゃるということですが、これは都としての計画に対して意見をしてくださいという、やっぱりそういうものではありませんし、やっぱり都としての最終というか、まとまった案に対して、いつ意見が都民の方が出せるのかということは示していただきたいと思っています。このことを要望して、質問を終わります。

○中村委員 それでは、都政の構造改革レポートバージョンゼロについて質問します。
 レポートの最初に全体像として、都政のQOS、クオリティー・オブ・サービスの飛躍的、継続的な向上につなげていきますとあります。しかし、中身を見ても、都民サービスの向上についての具体性が見えてきません。
 構造改革として都庁の仕組みを変えるのですが、それはあくまで目的ではなく手段です。構造改革に伴い、費用も労力もかかるんですから、都民にとって有益であることが必要であり、これこそが最終的な目的でなければなりません。
 そこで、都政の構造改革によって、都民にとってどういう利益をもたらすのか伺います。

○宮武長期戦略プロジェクト推進担当部長大学連携担当部長構造改革担当部長兼務 都政の構造改革の目的は、デジタルトランスフォーメーションの推進をてことして、都政のQOSを飛躍的に向上させることにあります。
 都民利用施設等のキャッシュレス化、行政手続のオンライン化など、都民の利便性向上に直結する取り組みを進めるとともに、都庁のデジタル環境を改善して生産性を高め、職員がイノベーティブな業務に注力できるようにする基盤を整えることで、都民の期待を上回る政策、サービスの提供を実現してまいります。

○中村委員 行政のICT化で真っ先に思い浮かぶのは行政手続の利便性の向上ですが、一般の都民の方が行政手続を行うことはそれほど頻繁ではありません。また、都の職員の生産性が上がれば、結果として都民サービスに注力できるというのは、余りにも一般的です。
 また、私は、日本が他の国に比べてICT化がおくれている現状、都として、都民が近未来にどのような便利な世界になっているかにつながる都政の改革であるべきであるし、それを都民に示していくことが必要だと思っています。
 さて、さきの質問で述べたように、構造改革に大きな費用もかかります。最終的に都民に有益かどうかの判断の一つとして、費用対効果が重要です。積算するのは難しいとはいえ、お金を幾らでもかけてもよいというものでは改革とはいえません。コスト感覚を持って取り組む必要があります。
 構造改革を進めるに当たり、費用はどのくらいかかり、その効果を金額で換算すると幾らになるのか伺います。

○宮武長期戦略プロジェクト推進担当部長大学連携担当部長構造改革担当部長兼務 都政の構造改革を進めるに当たって、コスト感覚を持って取り組むことが重要でございます。
 このため、例えば、未来型オフィス実現プロジェクトでは、プロトタイプとして整備するオフィスのコンセプトとして、フリー、フレキシブル、フラット、フューチャーの四つのFに加え、ローコストのLを掲げております。こうした費用面も念頭に置きながら、実行プランを取りまとめてまいります。

○中村委員 費用面も念頭に置いて取り組むとのことですが、ICT化には大変経費もかかります。幾ら効果が出るとしても、税を無尽蔵に使うわけにはいきませんし、特にコロナ禍で都の財政も都民生活も厳しくなる可能性が高いため、都民の理解を得るためにも費用と効果を数値で示すことが重要です。今回のレポートは、進捗状況の報告のようですから、年度末に策定するとしている都政の構造改革実行プランではぜひお示しをいただくことを求めます。
 レポートの全体像には、進め方として、デザイン思考として顧客である都民や職員の意見を聞きながら取り組むとしています。
 例えば、ファクスレスとありますが、新型コロナで問題になったのが、感染者の数の集計にメールとファクスが併用されていることがたびたび報道されていました。いろいろ理由はあるのでしょうが、相手は都の内部の組織ではなく、民間の病院であるため、都の仕組みのように一方的には紙をなくすことはできませんでした。
 また、タッチレスとして、非接触型行政相談の実施とありますが、対面での面談を希望する場合も当然あります。都庁が改革をしたいとはいえ、相手は都庁の外にいる都民であり、その状況も理解しながら丁寧に説明をしないと進みません。
 また、アジャイルとして、顧客と対話しながら継続的課題改善につなげるとしています。スピードも重要ですが、都庁の外との関係では丁寧に進めることが必要です。
 構造改革の進め方について見解を伺います。

○宮武長期戦略プロジェクト推進担当部長大学連携担当部長構造改革担当部長兼務 お話のファクスレスの取り組みについては、例えば病院からのファクス送信については、都のファクス受信機器の設定変更や更新等を実施することによりまして、電子ファイルによる受信に切りかえていくため、相手方はこれまでどおりファクスを都に送信することが可能でございます。
 また、都からの発信につきましても、ファクス以外に受信手段のない方へ配慮をするほか、お話の非接触の相談なども含めまして、改革を進める際には、相手方の状況も踏まえて対応してまいります。

○中村委員 ファクスや相談について事例として紹介しましたが、対象となる全ての項目について、常に都庁の外にいる都民への配慮をしていただきたいと思います。都民は、買い物をする際にはいろいろなお店から好きなお店を選んで買い物をできますが、都庁のサービスを選ぶことはできません。時代の流れはICT化であり、のんびりしていることもできるんですが、迅速かつ丁寧に進めていただくよう求めます。
 さて、今後のDX、デジタルトランスフォーメーション推進に向けた新たな推進組織体制として、デジタル局を設置するとのことです。現在、戦略政策情報推進本部がありますが、この名称を変更するだけだとしたら意味がありません。今の組織ではなく、新たに設置することの意義を伺います。

○宮武長期戦略プロジェクト推進担当部長大学連携担当部長構造改革担当部長兼務 行政サービスの質、QOSを飛躍的に向上させるためには、都政のDXの実現が大きな鍵となります。
 このため、都政のデジタル化の旗振り役として、新たな組織の設置準備を開始してございます。

○中村委員 答弁から察するに、まだ詳細が決まっていないようです。
 国もデジタル庁を掲げているので、都としても旗振り役をつくることはわかります。ただ、今後はどの局もデジタルを意識せざるを得ず、どこまで集約するかが課題になります。
 また、最先端技術を取り入れるには、これまで以上に民間との協力も必要になります。
 どのような組織をつくるかの考え方は、構造改革の方向性そのものと重なるため、単純に名前を変えるだけではありません。策定する都政の構造改革実行プランには、組織の考え方を盛り込んでいただきたいと思います。
 以上、何点か質問しましたが、常に都民のためになる改革であることを求めて、質問を終わります。

○神林委員長 そのほかございませんか。よろしいですか。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○神林委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○神林委員長 異議なしと認め、報告事項に対する質疑は終了いたしました。
 以上で政策企画局関係を終わります。

○神林委員長 これより総務局関係に入ります。
 初めに、付託議案の審査を行います。
 第百八十八号議案及び第百九十二号議案から第百九十四号議案までを一括して議題といたします。
 本案については、いずれも既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
 発言を願います。

○藤井委員 職員の勤務時間、休日、休暇等に関する条例の一部を改正する条例案について質疑をさせていただきます。
 本条例改正は、本年の第三回定例会での我が会派の代表質問に対応したものであります。
 また、そのもととなりましたのは、同性パートナーを持つ都庁職員の方が都の人事委員会に提出した措置要求でありまして、それが不適法却下されたことになります。我が会派の龍円都議や鈴木都議にご相談をいただきました。最初のご相談の際に、長年連れ添った同性パートナーの方がいらっしゃって、将来の介護などに不安があるということを伺ったと聞いております。
 将来のことを考えたときに、介護休暇をとれないのは確かに大変不安なことであると思いますし、退職につながる深刻な事態になる可能性も非常に高く、都としても、有為な人材を失ってしまう大きな損害になりかねない事態であると考えております。
 そこで、総務局に、他の制度改正の検討を待たずに、ここをまず進めていただきたいということを要望させていただきました。その要望を受けまして、総務局が中途退職者の退職理由等を調べたところ、想像以上に介護が理由で退職している職員が多く、全庁的にも取り組まなければならない重要な課題であると認識をしたと聞いています。そこから今回の条例改正につながったと理解をしております。
 もともとの人事委員会への措置要求にありますとおり、同性パートナーとして福利厚生を利用できるようにすることが大前提であると考えておりますが、介護を理由に離職される方が多い現状を考えますと、今回の改正の意義も小さくないものだと考えます。
 そこで、まずは今回の介護休暇の条例変更につきまして、本条例改正の趣旨をお伺いいたします。

○高崎労務担当部長 都はこれまで、介護と仕事の両立ガイドブックの作成、配布のほか、テレワークの推進や、柔軟な勤務時間制度を導入するなど、職員が介護と仕事を両立しながら力を発揮できるよう取り組みを推進してまいりました。
 一方、都では、平成二十六年度以降の勧奨退職者については、転職等を除き、介護を理由とした退職者が最も多い状況でございます。
 社会全体においても、今後さらなる高齢化の進展に伴い、要介護者や介護の担い手の増加が見込まれ、こうした課題は都政運営にも影響を与える問題であると認識しております。
 そこで、職員の介護と仕事との両立を一層支援するため、介護休暇等の対象について、現在、配偶者または二親等内の親族としている要介護者の範囲を、これらに加えて同一の世帯に属する者まで拡大することといたしました。

○藤井委員 介護が退職の大きな理由となっており、全庁的な課題でありまして、今回の改正につながったということが確認できました。解決のためには、ちょっと話がずれてしまいますが、ご答弁にありましたテレワークや柔軟な勤務時間制度の活用というのは非常に重要であると思います。
 個人的な話で、介護ではないのですが、ちょうど私も先週末、妹の七回忌の法要を済ませてまいりました。私も妹が入院している際に、看病などでテレワークやフレックスタイムの制度を活用することができて、大変助けられたものであります。介護に限らず、こういった看病や育児などにも役立てられるという声がありますので、こういった制度も、今後、より積極的に取り組みをいただきたいと思います。
 条例の改正の話に戻らせていただきます。
 今回の改正案では、介護休暇の対象を同一の世帯に属するものに拡大しているということでありました。一方で、同性パートナー等の方々の中には、さまざまな懸念、事情から、同居をしていても、住民票上の同一世帯とはしていないということも多いということを聞いております。
 介護休暇の取得に当たりましては、住民票上の同一世帯に限らないなど、柔軟な運用で休暇の確認をしていく必要がありますが、見解をお伺いいたします。あわせて、例えばどのようなものが休暇の申請のときに必要になるのか、具体的にお伺いさせていただきます。また、条例上、同一住所ではなくて、同一世帯としている理由をお伺いいたします。

○高崎労務担当部長 今回の条例改正において、介護休暇等の対象となる要介護者の範囲として拡大する同一の世帯に属する者とは、休暇取得しようとする職員と同一の住所で、かつ生計を一にしている者でございます。
 同一の世帯の確認は、住民票により行うことができると認識しておりますが、職員個々の事情によっては、公正証書等のさまざまな証明書類も活用するなど、実態に即し、適切に対応してまいります。
 また、生計を一にしている者は、互いに助け合い、共同の生活を営んでおり、介護に当たっては、特に肉体的、精神的に仕事と介護との二重の負担がかかることが想定されるため、同一世帯を要件としております。

○藤井委員 住民票上の同一世帯に限らず、さまざまな方法で確認をしていただけるということであります。
 同性パートナーの方であれば、例えば、自治体によっては同性パートナーシップの制度を持っているところもありますので、そういった証明書類なども活用できるのではないかと思います。また、一方で、証明することがアウティングにならないように注意をする必要もあると思います。さまざまな事情に対して、柔軟にご対応いただくということを強く求めさせていただきます。
 一部報道等によりますと、同性パートナーは、住民票上は別世帯にしているため、条例が改正されても介護休暇が取得できないというものがございました。
 本条例改正によって、もう一度確認をさせていただきますが、同性パートナーの方も介護休暇を利用できると考えて間違いないのかお伺いさせていただきます。

○高崎労務担当部長 介護休暇は、職員が要介護者の介護を行うため、勤務しないことが相当であると認められる場合に取得できるものでございます。
 同一世帯に属する者等の要件を満たせば、同性パートナーが要介護者となった職員も、休暇取得が可能となります。

○藤井委員 先ほどのご回答にありましたとおり、事情を勘案して、さまざまな方法でご確認をいただきたいと思います。
 やはり実際の運用というものが非常に重要になってくると思います。運用で、同性パートナーが利用できないということがあっては決してならないと思っております。
 どのように人事担当者や所属長にそのことを伝えて徹底していくのかお伺いいたします。

○高崎労務担当部長 今回改正する介護休暇等を適切に運用していくためには、職員に、改正内容や運用方法を周知徹底していくことが重要でございます。
 具体的には、改正内容を通知する際、今回拡大した要介護者の範囲や証明方法等について、わかりやすく説明した資料を配布した上で、人事担当者や所属長等に対し丁寧に伝えるなど、十分な周知を行ってまいります。

○藤井委員 適切な運用の徹底を心よりお願いをいたします。
 今回の介護休暇に関するこの条例改正の趣旨等をお伺いさせていただきました。
 十二月の三日に、都職員六名の方が抗議及び要望を都に対してしたということでありまして、昨日、当事者等の方から資料を私もいただきました。そこには、同性パートナーとしての権利をきちんと認めてもらいたいという切実な思いがつづられておりまして、私も非常に納得するというか、必要なものであるというふうに改めて思うところであります。
 単に同居人として福利厚生を認められるだけではなく、異性のパートナーと同様に、同性パートナーとして福利厚生を認められるのが、私も当たり前であると思いますし、必要であると思っております。
 今後、この条例改正を機会に、さらに同性パートナーを事実婚と同等に扱えるような検討も進めていただきたいと要望させていただきます。
 他自治体でも、そういった職員の取り組みが進んでいるところがあるところではありますが、やはり進んでいる自治体というのは、同性パートナーシップの制度を設けているところが多いと認識をしております。
 やはり、そもそも東京都に同性パートナーシップの制度がないことが、この都庁内の制度においても阻害要因になっているのではないかと考えております。
 これまで、私も含めて何度も求めさせていただいてまいりましたが、東京都のパートナーシップ制度の検討を進めることを強く要望させていただきまして、今回の質疑を終わらせていただきます。

○中村委員 それでは、最初に、職員の特殊勤務手当条例の改正について伺います。
 改正の内容は、新型コロナウイルス感染症に携わる職員への防疫等業務手当の特例措置の延長ですが、具体的にどのような業務に携わる職員が対象で、金額はどうなっているのでしょうか。
 改正後の期限である三月三十一日以降も新型コロナの影響は残念ながら続くと推測されるため、もっと期間を長くすることも考えられますが、期間についての考え方を伺います。

○山口人事部長 防疫等業務手当の特例措置につきましては、都立病院、保健所等において、感染症患者の治療、看護、病原体に接触する業務等に従事した職員に対して、日額三千円を支給しております。また、軽症者を受け入れる宿泊療養施設等におきまして、入所者との接触や汚染区域への立ち入り等を行う業務に従事した職員に対して、感染の危険性の程度を踏まえ、日額二千円を支給しております。
 今回の条例改正でございますが、特例措置期間について、現在、新型インフルエンザ等対策特別措置法の期限であります一月三十一日までと定めているものを、民間医療機関への支援策と同様に、今年度末まで延長するものでございます。
 来年四月以降の取り扱いにつきましては、今後の感染状況や特別措置法の動向、民間医療機関への支援策の取り扱いなどを踏まえて検討してまいります。

○中村委員 現場では最前線で医師や看護師の方々、本当に懸命に取り組んでいただいておりますので、本当に何とかこういった制度で報いられればというふうに思っています。
 今の状況では、新型コロナが三月末でおさまるかどうかは残念ながらわからないため、現場で懸命に働いている、取り組んでいる方々のためにも、四月以降も前向きに検討をしていただきたいと思います。
 さて、コロナ禍の長期化により、担当される方々は疲弊をしていないのでしょうか。報道でも、医療機関や保健所で医師や看護師などもかなり疲弊をして退職者も出ていると聞きます。
 今年度の知事部局による医師、看護師の退職動向など、状況をどのように把握をしているのか伺います。

○山口人事部長 今年度上半期の知事部局における医師、看護師の退職者でございますが、九十五名でございまして、昨年度上半期の百三十名と比べますと減少している状況でございます。
 一方で、都内では非常に厳しい感染状況が続き、重症者数も高い水準で推移するなど、予断を許さない状況にございます。
 こうした中、今回の条例改正により、特殊勤務手当の特例措置期間を延長することなどを通じまして、都民の命を守る最前線の現場で、感染症対策に当たる職員を支え、難局を早期に乗り越えられるよう取り組んでまいります。

○中村委員 報道では、民間病院の看護師等の退職が懸念される中で、いろいろと理由はあるのでしょうから一概には比較できないかもしれませんが、都立病院では、通常の年より退職が少ないのは本当に公務員としての意識の高さがあり、大変ありがたいことだと思います。
 昨日、都立病院を訪ねたのですが、都民のため懸命に取り組んでいただいていることのお話を聞かせていただきました。本当に頭が下がる思いです。とはいえ、気持ちだけに頼るのではなく、十分な処遇で報いられるようにしていただくことを求めたいと思います。
 次に、職員の勤務時間、休日、休暇条例の改正について伺います。
 同性パートナーや、夫婦別姓にならないなどのため入籍していない事実婚の夫婦など、家族は多様です。
 今回の条例改正の意義と、同一の世帯に属する者とは具体的に誰を想定しているのか伺います。

○高崎労務担当部長 今回の条例改正は、都では、介護を理由とする退職者が一定数存在し、今後、要介護者や介護の担い手の増加が想定されることから、介護と仕事との両立を一層支援するため、介護休暇等の対象となる要介護者の範囲を同一世帯に属する者まで拡大するものでございます。
 同一の世帯に属する者とは、休暇取得しようとする職員と同一の住所で、かつ生計を一にしている者でございます。

○中村委員 今後、超高齢社会になり、介護離職ゼロを目指すためにも、都が率先して要介護者の範囲を拡大することは意義があると思います。
 ただ、今回の条例改正については経過があるので少し事情が違います。制度として休暇をとれる枠は拡大されましたが、当事者が望んでいるのは、同性パートナーを夫婦として認めることです。それを認めないと、他の福利厚生制度も使えません。
 都は、同性パートナーに対して、異性パートナー同様に福利厚生制度を認めるべきと考えますが、見解を伺います。

○高崎労務担当部長 同性パートナーを有する職員に対して、異性パートナーと同様に福利厚生制度を適用することは、婚姻関係のあり方、国や他団体との均衡、制度の根拠となる法令等との整合性など、総合的に検討していく必要があると認識しております。
 引き続き、課題の研究や、国や他団体の状況調査を進めてまいります。

○中村委員 国の法令などももちろん関係はありますが、都が同性パートナーを夫婦として認め、福利厚生制度を使えるようにすれば済むはずです。
 今回の条例改正は、当事者からの要望で始まった話ですから、肝心な同性パートナーを同居人ではなく、家族として認めるというのが重要であって、それを認めることなく、制度の枠を広げただけでは本質と違います。都として、多様な性や家族について差別や偏見のないよう条例まで制定しているのに、いまだに都自身がそれを認めないのは極めて残念です。
 条例そのものは、改正される制度を利用される方もいる可能性があるので、賛成はしますが、中には、差別を恐れて制度を使わない方もいるんだと思います。本質を欠いた改正は極めて残念です。
 都として、同性パートナーを家族として認め、他の福利厚生制度も含め、普通に利用できるようにすることを強く求めて、質問を終わります。

○神林委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑は、いずれもこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○神林委員長 異議なしと認め、付託議案に対する質疑は終了いたしました。

○神林委員長 次に、報告事項、二〇一九年度東京都政策連携団体経営目標の達成状況について外二件に対する質疑を一括して行います。
 本件については、いずれも既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
 発言を願います。

○藤井委員 第四期東京都犯罪被害者等支援計画素案についてお伺いをいたします。
 最初に、本第四期計画の目指すビジョン、方向性について確認をさせていただきます。
 第三期支援計画では、社会全体で支える支援の実現に向けてを方向性としておりました。社会全体で支える支援を実現するという視点でありまして、これは非常に重要だと考えております。
 今回の素案では、関係機関の連携強化による支援の充実を目指すビジョンとしておりまして、犯罪被害者等が安心して暮らすことができる支援の提供と犯罪被害者等を支える社会の形成を基本方向としております。
 一見しますと、第三期の社会全体で支えるという方向性がなくなっているようにも見えるんですが、その見解をお伺いいたします。

○堀越人権部長 第三期支援計画では、社会全体で支える支援の実現を取り組みの方向性として掲げ、被害者支援施策の充実強化、都民、事業者等の理解の促進、連携体制の強化の三つを柱として取り組みを推進してまいりました。
 これまで、見舞金給付等の都の各種支援策を初め、警察、弁護士会等の関係機関の支援体制の充実が図られてきたことから、今後は、それぞれの機関の施策を途切れることなく提供していくことにより、被害者支援の実効性を高めていくことが重要となっております。
 そこで、第四期支援計画素案では、犯罪被害者等が安心して暮らすことができるよう、関係機関の連携強化による支援の充実を新たなビジョンとして掲げ、犯罪被害者を支える社会の形成を目指すことといたしました。
 こうしたことから、第四期計画を推進することは、社会全体で支える支援の実現にもつながるものと考えています。

○藤井委員 ご答弁いただきましたとおり、社会全体で支える支援を実現するために、より具体的に踏み込んで、関係機関の連携強化による支援の充実としたものだということで、安心をいたしました。
 この素案の一五ページ、第3章、施策の基本的な考え方等を読んでも、その点が少しわかりにくいと思いましたので、素案を実際の計画にする際には、そこの部分に社会全体で支える支援の実現に向けてを継承しているということをわかりやすく記載していただきたいと思います。
 続きまして、具体的に、関係機関の連携強化についてお伺いをいたします。
 本定例会の我が会派の代表質問への知事のご答弁に、コーディネーターの配置や、多摩地域に総合相談窓口を設置することにより、区市町村や民間団体との連携を強化するとありましたが、具体的にどのような対応をするのか伺います。

○堀越人権部長 犯罪被害者等に対する支援は、どこを起点としても必要な支援が受けられるよう、関係機関が連携して対応することが重要でございます。
 特に、大黒柱を失い、ひとり親家庭となった遺族など、日常生活にさまざまな困難を抱えている被害者等にとっては、複数の施策を組み合わせて提供することが問題の解決に効果的でございます。
 そこで、都は、このような多角的支援が必要な被害者の日常生活上の問題や精神的な症状、今後の刑事手続の有無等を総合的に把握し、適切に支援を提供するため、関係機関との調整を行うコーディネーターの新たな配置を検討しています。
 また、東京都総合相談窓口では、カウンセリングや裁判所等への付き添い等の各種支援を提供していますが、現在区部に一カ所の設置であり、窓口が遠いなどの理由で被害者が来所を諦めてしまうことがないよう、体制の強化が必要でございます。
 そこで、犯罪被害者等の利便性向上のため、東京都総合相談窓口を多摩地域に設置することを検討しています。

○藤井委員 コーディネーターや多摩の相談窓口の設置など、犯罪被害に遭われた方々に寄り添った対応であるということでありまして、評価をしているところであります。
 当然のことながら、こうした取り組みの導入に当たりましては、被害当事者の皆様の声を聞くことが重要であると考えております。以前の総務委員会の質疑でも、私の方から質疑をさせていただきましたが、犯罪被害当事者の声を反映させてほしいと要望させていただきました。
 支援計画の策定に当たって、どのように犯罪被害当事者の方々の意見を聞いたのかお伺いいたします。

○堀越人権部長 都は、昨年度設置しました条例案検討のための有識者懇談会に引き続き、支援計画の策定等に当たり、本年六月に設置しました東京都犯罪被害者等支援施策検討委員会においても、被害者のご遺族に委員として就任いただき、さまざまなご意見をお聞きしました。
 また、昨年度、被害者本人やそのご家族、被害者支援団体等を対象として、被害後の状況、生活上の変化、支援制度の利用状況などについて実態調査を行いました。
 こうした中でいただいたご意見等を踏まえ、計画の素案を策定いたしました。

○藤井委員 計画の素案の策定に向けて、さまざまな面で、犯罪被害に遭われた方々、関係者の方々から直接声を伺ったということを確認させていただきました。
 今後も、本年六月にできた東京都犯罪被害者等支援施策検討委員会等を通じまして、計画や施策に当事者の声を反映させていただきたいとお願いをいたします。
 我が会派の要望で設置をされました見舞金の給付、無料法律相談の実施、転居費用の支援の実績について、先日の事務事業質疑で聞けなかった転居費用の支援について、どういった事案が多いのか、その内容についてお伺いいたします。

○堀越人権部長 都は、殺人、性犯罪等の被害により、転居を余儀なくされた被害者及びそのご家族の経済的支援として、二十万円を上限に転居費用の実費を負担しています。
 本年四月に制度を開始して以来、十一月末時点で十八件の受け付けがございますが、その多くは性犯罪による被害であり、自宅またはその付近で被害に遭ったことで、事件のことを思い出してしまうため自宅に住み続けられず、転居が必要となったという事例でございます。

○藤井委員 十一月末の時点で十八件の受け付けがあり、その多くが性犯罪による被害であるとのことであります。
 本計画素案の一〇ページにあります調査結果からも、性犯罪被害者、性暴力被害者は、転居する割合が多い傾向が見てとれるかと思います。加害者からの再被害の不安や、自分を責めるようになったり、また異性と会うのが怖くなったという項目の割合も高くなっておりまして、こういった性犯罪、性暴力の被害者の方に寄り添った支援が必要であると考えております。
 続いて、ウエブ方式による非接触型のカウンセリング方式について伺います。
 このカウンセリングでは、どういった課題認識に立ち、具体的にどのように実施をするのかお伺いをさせていただきます。

○堀越人権部長 東京都総合相談窓口及び性犯罪等被害者ワンストップ支援センターでは、精神科医、公認心理師によるカウンセリングやPTSD治療などの精神的ケアを実施しています。
 こうした精神的ケアにおいては、外出することが困難な被害者や長期間にわたる治療が必要な被害者の通所の負担等が課題となっていました。
 そこで、被害者の負担を軽減するため、総合相談窓口の公認心理師と自宅等にいる被害者がインターネットを経由したオンラインによる音声と画像を利用して行うカウンセリングを、今年度から実施しています。

○藤井委員 ありがとうございます。コロナ禍において人と人との接触がなかなか難しい中でありますので、非常に時宜に適したものかと思いますし、やはりなかなか外出することが困難な被害者の方もいらっしゃるということですので、きちんと進めていただきたいと思います。
 今ご答弁で、ワンストップ支援センターについての言及がございました。この計画の素案にある性犯罪等被害者ワンストップ支援センターの体制強化について、多様な相談体制の強化、多言語対応等とありますが、具体的にどういうものかお伺いさせていただきます。

○堀越人権部長 ワンストップ支援センターにおける多言語対応としては、今年度は新たに、複数の言語に対応できる携帯端末を相談窓口に常備するほか、ホームページや医療費等助成の申請様式を多言語で作成いたします。
 また、外国人の被害者につきましては大使館に連絡するケースが多いことから、都の支援内容を紹介した外国語版リーフレットを大使館に配布しています。

○藤井委員 東京に住んでいる外国人の方も、大分大きな数になっておりますし、ふえているところだと思います。外国人の方にも支援が届くように、大使館とも連携をして引き続き取り組んでいただきますようにお願いいたします。
 本素案の四二ページ、施策の柱4、都民の理解の増進というところがございまして、これは非常に重要だと思っております。
 ことし一月に実施した犯罪被害者等の実態に関する調査では、二次被害についての調査がございまして、加害者及び加害者の関係者や友人、知人から、二次被害が多い状況というのが明らかになっております。
 また、被害者等の置かれた状況の世間一般の認知は低いと、被害に遭われた当事者の方々の約八〇%が感じているという現状も明らかになっているところであります。
 犯罪被害者の置かれる状況やその支援の重要性を、都民に的確に伝えていく必要があると考えます。犯罪被害を受けた方々の二次的被害を防止するためにも、都民の理解を深める広報啓発を強化すべきですが、見解を伺います。

○堀越人権部長 都はこれまで、犯罪被害者等の置かれている状況等について、都民の理解を深め、二次的被害を防止するため、被害者やご遺族の方の講演会を実施するとともに、リーフレットを作成し、大規模な人権啓発イベント等で配布してきました。
 今年度は、東京都犯罪被害者等支援条例の制定を契機として、これまでの取り組みに加え、より多くの都民に訴えかけるため、新たに新聞広告や電車広告も活用した広報啓発を展開していきます。
 今後とも、都民、事業者に向けて、さまざまな機会や媒体を活用した広報啓発を展開し、犯罪被害者等を社会全体で支える機運醸成を図ってまいります。

○藤井委員 ありがとうございます。ぜひ広報啓発、強化をしていっていただきたいと思います。
 本計画素案の、ちょっと済みません、行ったり来たりしてしまって、一三ページなんですが、犯罪被害者等の相談窓口の認知度に関する都民の意識調査の結果がございます。
 相談窓口を知らない方が二五%に上がっておりまして、これは大きな課題かなと思っております。東京都の窓口も、配偶者暴力、児童虐待相談窓口は二七・八%、先ほどの東京都性犯罪・性暴力被害者ワンストップ支援センターの認知度は一一・九%と、余り高くないところではありますが、関係機関、さまざまな連携をして、きちんと賄っていくことが重要であるというふうに考えております。
 そこで、犯罪被害に遭った方がすぐに相談できるように、相談窓口の認知度を上げる必要があると考えますが、見解を伺います。

○堀越人権部長 予期せぬ犯罪被害に遭われた方は、精神的なショックから、独力で相談先を探すのが困難なことも多く、周囲から適切にアドバイスできるよう、多くの都民が犯罪被害者支援等の相談窓口の存在を知っていることが重要でございます。
 都はこれまで、被害に遭った際の相談先の周知を図るため、リーフレットやカードを作成し、区市町村、医療機関、大学等において配布するとともに、インターネットによる広告や電車広告等を掲出してきました。
 今年度は新たに、都民向けに作成するポスターに相談先を記載し、区市町村や民間支援団体等、関係機関に配布することとしており、今後もさまざまな媒体を活用して、相談窓口の認知度向上を図ってまいります。

○藤井委員 区市町村や医療機関、大学等において、リーフレットやカードを配っているということで、多くの犯罪被害に遭われた方々に届くように、きちんと伝えていっていただきたいと思います。
 繰り返しになりますが、やはり相談窓口を知らない方が多いというこの現状を踏まえて、そのとき知らなくても、被害に遭ったときにすぐ相談できるようにするということが非常に重要であると考えておりまして、この知らない二五%を減らす、被害に遭ったときにすぐ相談できるようにするということが非常に重要であると考えております。
 ですので、これは計画に向けての調査を行ったということでわかってきたところでありますが、やはり計画の五年ごとの見直しでの調査では、少し時間が長いのではないかと思っております。
 これもこの素案の中に書いてありましたが、インターネットを活用した都政モニターアンケートは、過去、平成十九年、二十二年、二十七年、そして令和元年の四回実施したということでありますが、場合によっては毎年であったりとか、少なくとも二年に一回ぐらいとか、もう少し頻度を上げて、実際どういう状況に置かれているかというところをきちんと見ていってもいいのではないかと思うところであります。
 今後、パブリックコメントの結果なども踏まえて、社会全体で犯罪被害に遭われた方に寄り添う計画となるように、さらに内容をブラッシュアップしていただきますように要望いたしまして、私の質疑を終えさせていただきます。

○小松委員 初めに、南海トラフ地震防災対策推進計画について伺います。
 南海トラフ地震は、地震に加えて、関東から九州にかけ広く津波の被害が発生し、都内では特に島しょ地域に大きな被害が想定されており、その防災対策は極めて重要です。
 今回の計画修正に関しまして、まずは基本的なことを確認いたしますが、南海トラフ地震に対する都の対策というのはいつから始まって、また、対策によって被害をどう減少させようとされているのか、確認したいと思います。

○古賀防災計画担当部長 都は従前から、南海トラフ地震の一部である東海地震や東南海・南海地震対策を行ってきたところでございますが、平成二十四年に国がこれらの地震を包含する南海トラフを震源域とした地震の被害想定を行ったことから、都の防災会議におきましても、南海トラフ地震の被害想定を行って、平成二十五年に公表いたしました。
 この被害想定で明らかになりました島しょ部の津波被害への予防対策や応急対策などを、南海トラフ地震等防災対策といたしまして、平成二十六年に地域防災計画に盛り込みまして、南海トラフ地震の特別措置法に基づく推進計画と位置づけて、防災の取り組みを実施しております。
 計画では、人命を守ることを最優先かつ重要な課題と捉えまして、津波による人的被害ゼロを目標といたしまして、関係機関や島しょ町村、住民等と協力して対策を推進しております。

○小松委員 今、ご答弁で、津波による人的被害ゼロというご答弁ありました。
 この目標のために、都は具体的にどのような取り組みをされているのか確認したいと思います。

○古賀防災計画担当部長 津波による人的被害を軽減するためには、迅速な避難につながる備えが重要でございますことから、都は、ハード、ソフトの両面からさまざまな災害予防対策を実施しております。
 具体的には、津波避難タワーなどの避難施設の建設や、避難経路となります道路や海岸保全施設などの防災関係施設の整備など、津波からの円滑な避難を確保するために必要な施設整備を行っております。
 また、島しょ地域の町村が行う津波対策を支援するために、津波浸水ハザードマップ作成に必要な情報を掲載した基本図や、津波避難計画の策定のための指針や計画モデルを作成いたしまして、提供をしております。
 さらに、津波を想定した定期的な防災訓練や、住民等に対する防災知識の普及啓発など、津波による人的被害ゼロに向けた取り組みを推進しております。

○小松委員 今、さまざまな津波へのハード、ソフト両面からの災害予防の対策を実施されている旨、ご報告いただきましたし、また、このハザードマップの作成等のご準備も支援されていらっしゃるというふうにお話を伺いました。
 冊子の方にもありましたけれど、この南海トラフが起きると、津波の到着時間がわずか十五分程度で、各この伊豆諸島に津波が迫ってくるというわけであります。
 四月ぐらいの朝日新聞の報道なんかだと、推計で死者が一千三百人を超えると、島民の約六割ぐらいに及ぶんじゃないかみたいな記事もありました。調べてみますと、沿岸部に七割ぐらいの方が居住されていて、到底避難所が賄い切れないんじゃないかということもありますし、一方で、やはりことしはこのコロナがあって島しょ部への観光客もそんなに多くないのかもしれませんけど、日ごろは観光促進の中で観光地でもあるわけでありまして、この人的被害ゼロ、津波からの人的被害ゼロというのは極めてハードルが高い目標であるということでございます。
 これ、ソフト面の強化はもとよりですが、しっかりとこのハードのところも含めて徹底していただきたいなと思うのと、住民に対する防災知識の普及啓発もそうなんですけど、観光地としてどうするのかということが、今後の課題としてぜひ取り組んでいただきたいなというふうに思っているところであります。
 この南海トラフ地震による島しょ地域における最大津波高というのは、三十メートルを超える地域もあるというふうにされています。非常に大きな被害が想定されるわけで、ゆえに先ほどのような被害想定、死者の想定もされているんだと思います。
 一方で、停電などのライフラインにも当然支障が出る可能性があるんじゃないかなと危惧されるわけですが、その場合、どのような対応をとるのか伺いたいと思います。

○古賀防災計画担当部長 水道や電気などのライフライン施設は、日常生活の基幹をなすことから、大規模な被害が発生した場合には、復旧のための人員や資機材を確保するなど、施設の実態に応じた迅速な応急復旧対策を行います。
 また、それらの施設が復旧するまでの間は、生活に必要な飲料水、食料、生活必需品等を確保いたしまして住民に供給するなど、必要な対策を実施してまいります。
 具体的には、役場や指定避難所等の給水拠点における応急給水や、電源車の活用による電源供給等、その他必要な生活必需品などを確保、調達するなど、ライフラインが復旧するまでの間の住民生活を支えてまいります。

○小松委員 ライフラインの確保のほかに、港が被害を受けることも十分考えられるのではないでしょうか。
 島しょ地域では、港が使用できないと、救助活動を行う人員とか救援物資を受け入れるということが困難となることが想定されるわけであります。そうした場合の対応については、どのようにお考えなのか伺います。

○古賀防災計画担当部長 都の被害想定では、南海トラフ地震発生の際には、津波による港湾施設の被災や航路障害物等のため、海運による輸送が困難になることが想定されております。
 一方、本土及び島しょ地域の空港は、津波による浸水被害を受ける可能性が低いことから、航空輸送により必要な人員や物資を輸送することとなっております。
 都では、航空運送事業者の団体と災害時の航空機による緊急輸送業務の協力に関する協定を締結いたしまして、災害時の航空輸送に備えております。
 さらに、協定事業者による航空輸送のほか、平常時の運航事業者でございます全日本空輸や自衛隊等に対しましても協力を要請するなど、あらゆる手段を講じて、必要な人員や物資の輸送を行ってまいります。

○小松委員 東日本大震災のことを考えますと、一たびこうした大きな津波の被害があれば、島しょ部も長期的な避難所運営等々も必要になるわけでありまして、まさにご答弁いただきましたあらゆる手段を講じて、こうした輸送計画であったり、インフラの復旧、復興活動の対応について、平時からしっかりと想定いただきたいというふうに思います。
 続きまして、地域防災力の向上等につきまして、幾つか質問をさせていただきたいと思います。
 まず、この地域防災計画全体にわたる内容として確認したいんですが、この計画を支える地域防災力について幾つか確認します。
 まず、自助、共助、公助といった考えがありますが、都の防災に対する基本的な考え方を確認します。

○古賀防災計画担当部長 地震や風水害などの災害から一人でも多くの生命及び貴重な財産を守るためには、第一に、みずからの生命はみずからが守るという自助の考え方、第二に、地域における助け合いによって、自分たちのまちは自分たちで守るという共助の考え方、この二つの理念に立つ都民と、公助の役割を果たす行政が連携を図っていくことが重要でございます。
 このため、都は、自助に対する取り組みといたしまして、「東京防災」や「東京くらし防災」を活用した都民の防災意識の向上に向けた啓発や、共助に対する取り組みといたしまして、地域防災の担い手でございます自主防災組織の活動の支援等を進めてまいりました。また、公助の取り組みといたしまして、都民、地域、企業を後押しする取り組みを初め、減災に向けた計画策定や発災後の対応など、行政が担うべき取り組みを進めております。

○小松委員 ただいま、都の考えを確認させていただきました。
 このことを少し確認したかったのは、先日、町会、自治会の方々と、この防災に関する意見交換会があったときに、自分の命は自分で守ろうとすること自体は自然な行為なので余り心配ないんだけれど、やはり多くの方々が、自分たちのまちを自分たちで守るというこうした考え方のところについては、少しいろんな考え方が、あって難しい、そこをどう理解させていくのかが課題なんじゃないかといったご意見をいただいたので、都の考えを改めて伺ったところです。
 そこで出てきたのが、防災も含めて行政サービスだと思って、行政があれもこれもしっかりとやってくれるのが当たり前だと考えていらっしゃる方が非常に多いということに、いわゆる危惧されている住民の方もいらっしゃいました。その方々は避難所運営等の担当をされたりすることもあるので、防災訓練もみずから率先してやられている方なので、そうした思いに立っていただいているんだろうと思うんですが、もしかしたら、多くの都民の方々も、自分のことは自分で守るけど、自分たちのまちは行政が全部整えてくれるものだろうというふうに考えていらっしゃる可能性もあるなというふうに思いましたので、この確認をさせていただいたところであります。
 一方で、地域防災力をしっかりと向上させていくために、行政はサポーターとして取り組むことも重要だというふうに思います。
 そこで、地域防災力の向上に向けて、都はどのような取り組みを行ってきたのか伺いたいと思います。

○榎園防災対策担当部長 都では、地域の防災力を高めるための取り組みとして、町会等に防災の専門家を派遣し、地域ごとに異なる災害リスクや、団体の活動状況に応じてきめ細やかな講義を行う東京防災学習セミナーを実施しています。
 さらに、昨年度からは、子育て世代の保護者のグループを対象に、親子防災に詳しい専門家を派遣するパパママ東京ぼうさい出前教室を開始いたしました。
 また、発災時に地域や職場で防災活動の核となって活躍し、女性の視点を反映できる防災人材の育成にも積極的に取り組むなど、地域の防災力の向上に努めてございます。

○小松委員 ただいま、ご答弁の中にも町会という言葉が出てきました。
 実際に、この防災訓練を初め、避難所運営など地域防災の多くを、町会、また自治会、その会員の方々に頼っている側面があります。
 先日、都立千歳丘高校を避難所にできないかということで、教育庁さんと世田谷区の方とでいろいろ協議していただきまして、新たに、来年以降、千歳丘高校も避難所として活用させていただくことになったんですが、じゃあ実際、この避難所を運営しなければいけなくなった場合、誰がどう管理していくのかということについては、やはり世田谷区からすると、地元町会さんにお願いしたいと思いますというふうな、かなり安易な経緯で町会に話が行ったところ、もう既に自分たちで管理しなきゃいけないところが複数あって、とてもじゃないけどそこまで人を回せるかどうかがわからないという、ご要望に応えたんだけれど、実際にソフト面でしっかり支えたり、地域の皆さんに周知していくというところについては、なかなかまだまだ課題があるんだろうというふうに思っていて、この地域防災力の底上げというのは非常に大きな課題だなというふうな認識を持っているところであります。
 実際に、この町会、自治会さんの課題の一つは、やはり高齢化と加入率の低下ということであります。今お話ししたとおり、実際にこうした方々に頼っている一方、その組織は高齢化や加入率の低下というものがあって、長い目で見ると、やがては地域防災力の低下になってくる可能性も危惧されるわけです。
 都として、この課題を受けて、どう防いでいくのか伺いたいと思います。

○榎園防災対策担当部長 地域の防災力を向上していくためには、後継者となる人材や防災活動のリーダーの育成が図られ、団体の活動が活発に行われるよう支援していくことが重要でございます。
 都では、平成二十九年度から、町会や自治会に防災の専門家を派遣し、若い世代が参加しやすい活動への改善や、団体が抱える固有の課題に向けたコンサルティングを行う自主防災組織活動支援事業を開始いたしました。
 さらに、昨年度からは、この事業を通じて、複数の町会等が共同して防災活動に関するマンパワーの有効活用や知見の共有などを行う助言をしています。
 今後とも、個々の団体が直面するさまざまな課題の解決をきめ細やかに支援し、地域防災活動の活性化を図ってまいります。

○小松委員 三つの質問について、都の考え方についてきょう確認することができました。
 地域防災力であったり、避難所等々の運営について、区市町村も都もしっかりと意思統一、また目線合わせを丁寧に行っておいていただきたいなと思います。
 都の考え方と、実際、区市町村とでそごがあると、なかなか実際に計画に落としていくときに非常に不安がありますので、その点を確認したいと思います。
 もう一点伺いたいと思うんですが、この自主防災組織の活動拠点などにおいて、電源の確保というのは重要な課題であります。この取り組みについて伺いたいと思います。

○古賀防災計画担当部長 地域におけます共助の担い手として期待されている自主防災組織の活動拠点でございます避難所等におきましては、災害時の停電に備えまして、情報取得や連絡ツールとなるスマートフォン等を充電できる環境の整備が重要でございます。
 このため、都は、自主防災組織の活動を支援する取り組みといたしまして、今年度新たに、可搬式発電機や蓄電池、充電器等の非常用電源の確保事業に対する助成制度を創設いたしまして、本年七月交付申請の受け付けを開始して、十一月末時点で既に約五百団体分の申請を受け付けております。
 今後も、区市町村を通じて、地域防災を支える自主防災組織の活動を支援してまいります。

○小松委員 ただいまのご答弁にもありましたが、先日の代表質問でも、小池知事の方から、災害時における電力のレジリエンスの話もいただきました。こうしたきめ細かな、地域のそうした組織を活用して、しっかりと地域防災力を支える仕組みをつくっていくということを応援していただきたいなというふうに思っております。
 それを受けて、一つ提案というか、思っていることを考えたいなと思うんですが、町会、自治会というのもありますが、都内には、まだ二千四百近くの商店街が存在しています。こうした商店街の多くは、区市町村とも災害時の協定を結んでいるケースが非常に多いということもありますし、町会、自治会に比べますと、会員の方々も若い方がまだ非常に多く残っていらっしゃるということもあります。また、多くの振興組合なんかは事務所や倉庫といった拠点も持っていたりするので、ぜひ、先ほどの助成制度のところ等々、この非常用電源のところも、商店街のところもうまく活用していけるようにするということで、非常にきめの細かな地域防災力がつくっていけるのかなというふうに考えておりますので、ぜひご検討いただければと思います。
 最後に、犯罪被害者等の支援について、二題質問させていただきたいと思います。
 区市町村の犯罪被害者等支援の窓口というのは、全区市町村にありますが、被害者支援に特に特化した窓口というのを設置しているのは、わずかにまだ四区市のみと伺っています。これに、来年度から世田谷区も目指していると聞いています。他の区市町村は、犯罪被害者支援とは別の窓口も兼ねていて、件数自体もまだ少ないというふうに伺っています。
 実際に被害者の方から相談された際、適切に対応できるようにするためには、東京都総合相談窓口で行っている支援や、既に対応経験のある自治体の取り組みを参考にしていくということが必要だと考えます。
 都は、区市町村における取り組みが進むように、どう連携をされているのか伺います。

○堀越人権部長 犯罪被害者等を社会全体で支えていくためには、身近な行政窓口である区市町村において相談を受け付け、さまざまな支援につないでいくことが重要でございます。
 こうした区市町村の取り組みが進むよう、都は、区市町村連絡会を開催し、各自治体における支援策や被害者支援の各種相談窓口について情報提供等を行ってまいりました。
 今年度は、これらに加え、専門窓口を設置している区市と都が集まって事例検討会を実施し、被害者の状況やニーズに応じた支援内容をほかの自治体に紹介いたしました。
 今後とも、都と区市町村及び区市町村相互の連携を促進し、対応能力の向上や支援の充実を図ってまいります。

○小松委員 区市町村の連携とともに人材育成も必要と考えます。
 代表質問では、区市町村職員の実践力を向上させるための取り組み等についてご答弁をいただきました。これまで実施してきた区市町村職員を対象にした研修から一歩前進するものと期待をしています。
 今回のこの第四期支援計画素案では、区市町村担当者に対する研修内容の充実を図るとありますが、その狙いと具体的な内容について伺います。

○堀越人権部長 都はこれまで、区市町村職員を対象とした被害後の心理状況など、支援に必要な専門知識についての研修の実施や、都の相談窓口に区市町村職員を長期で受け入れるなどして、担当職員の資質向上を図ってまいりました。
 第四期支援計画策定に当たりましては、事例が少ない自治体でもノウハウを身につけることができるよう、新たに配置を検討しているコーディネーターが中心となって、実践的なプログラムを導入してまいります。
 具体的には、ケースごとの被害者のニーズに合わせた支援策を示した事例集を作成するとともに、実際の対応を想定したロールプレーイング方式による演習を導入するなど、研修内容の充実を図ってまいります。

○小松委員 ありがとうございます。この実際の現場を経験できる研修というのはとても重要だと思います。実施されているということでありました。相談件数が少ない区市町村にとっては大変役に立つのではないかなというふうに思います。
 これから策定される支援計画の中でも実践的なプログラムを考えているようなので、ぜひしっかりと実践的な検討を進めていただいて、よい内容になるようにしていただきたいと思います。
 引き続き、都が区市町村との連携や人材育成を充実させ、都内全域で被害者の方に寄り添った支援が進むことを要望したいと思います。
 以上で質問は終わります。

○まつば委員 初めに、第四期東京都犯罪被害者等支援計画素案について質問をいたします。
 都議会公明党は、犯罪被害者等支援条例の制定に当たりまして、大分県や佐賀県、三重県など、先行事例の取り組みを調査するなどし、さまざまな提案をさせていただいてまいりました。特に、犯罪被害者やご家族の方々の多くが、被害に伴う治療や療養、失職や転職、転居が必要となることなどによって、深刻な経済的困窮に至っていることを指摘し、見舞金制度の創設も要望してまいりました。また、被害者に寄り添う支援策の策定に当たりまして、被害者やご家族、そして被害者の相談に応じている相談員の方からもお話を伺うことの重要性も主張してまいりました。
 都は、そうした提案を受けまして、見舞金制度の創設などの取り組みを行ったことを評価させていただくものでございます。
 そこで、第四期支援計画における支援策では、被害者や相談員の方からどのように意見を伺い、計画に反映していくのかお伺いをいたします。

○堀越人権部長 第四期支援計画の策定に当たって、専門的な見地からのご意見を聴取するため、有識者等で構成する東京都犯罪被害者等支援施策検討委員会を、本年六月に設置し、被害者のご遺族も委員として就任いただいています。また、被害者の支援に当たっている団体からは、日ごろの活動を踏まえ、新たな支援策等についてご意見をいただいたところでございます。
 主な意見といたしましては、各機関の連携を強化する必要がある、被害に遭った児童への精神的ケアを充実すべき、若年層に対する相談窓口の周知を強化すべきなどがございました。
 これらの意見を踏まえ、関係機関との連携調整役を担うコーディネーターの配置や、スクールカウンセラーを対象とした研修の実施、SNSを活用した相談窓口の広報など、支援、相談体制をさらに充実させる取り組みを計画に反映してまいります。

○まつば委員 都が把握されている被害者の方や相談員のお声の中には、各機関の連携を強化する必要があるというご意見があったという答弁がありました。
 見舞金や転居費用の支援などに加え、心身ともに疲弊されておられる被害者の方に、関係機関が連携し、継続的な支援をしていくことが重要であると考えております。
 被害者の方の支援には、区市町村に加えて、いろいろな関係機関がかかわっているわけでありますが、それらが連携しての支援の取り組みについてお伺いをいたします。

○堀越人権部長 都はこれまで、各種連絡会の開催等を通じて、警視庁、弁護士会、区市町村、民間支援団体を初め、犯罪被害者等支援に取り組む多様な主体との情報共有を推進してまいりました。
 そうした中で、個別の支援においては、複数の機関が連携して対応することが必ずしも十分でないことが課題となっていたため、新たに配置を検討しているコーディネーターが各機関のつなぎ役となり、被害者への途切れない支援を提供していきます。
 あわせて、被害者がさまざまな関係機関から支援を受ける過程で、その都度被害状況等の説明を繰り返すことによる心理的負担の軽減や、関係機関との円滑な情報共有を図るため、支援に必要な情報等を記録し引き継ぐ方法を検討いたします。
 これらの取り組みにより、関係機関相互の連携強化を図り、被害直後から中長期にわたって、さまざまな支援を円滑に提供する体制を構築してまいります。

○まつば委員 さまざまな関係機関から支援を受ける過程で、その都度、被害状況などの説明を繰り返すことによる心理的負担の軽減のため、大分県が取り組んでいた支援ノート、絆につきましても、我が党が繰り返し、その取り組みを参考にするように主張していたわけでありますが、そうした取り組みを検討するとの答弁もありました。また、新たにコーディネーターの配置を検討されるとのことであります。
 都が主体となり、関係機関との連携を強化することによって、被害者の方が必要な支援を受けることができ、平穏な生活を取り戻せるよう、途切れることのない支援を要望いたします。
 続きまして、東京都地域防災計画風水害編素案についてご質問をさせていただきます。
 都は、昨年の台風第十五号、第十九号等での被害を踏まえ、大規模風水害検証会議を設置し、都の風水害対策について検証を行い、初動体制の整備や電源確保対策、避難対策など七つの視点から、三十五の取り組みを取りまとめました。また、その結果や近年の法改正の内容等を、今回の地域防災計画風水害編の修正素案にも反映をしているところであります。
 大規模風水害検証会議の結果を踏まえた取り組みにつきましては、今回の地域防災計画風水害編の修正の機会に、直近の取り組み状況や今後の方向性について、何点か確認をさせていただきたいと思います。
 初めに、初動体制の整備の一環として、ことしの出水期から、大規模風水害時に必要に応じて都内全ての区市町村に派遣することとした情報連絡要員について質問をいたします。
 まず、情報連絡要員を区市町村に派遣するに当たって、情報連絡要員となる職員に対しての具体的な育成をどのように行っているのかお伺いいたします。

○猪口総合防災部長 昨年の台風第十五号や第十九号で派遣された職員や、受け入れた市町村からのヒアリングなどを踏まえまして、対象職員向けのマニュアルを作成いたしました。
 マニュアルには、この一冊で情報連絡要員が迅速に現場で活動が開始できるよう、具体的な活動内容や知っておくべき防災、気象に関する知識などを盛り込み、対象職員へ周知いたしました。
 また、このマニュアルや大規模風水害に関する資料等を活用し、対象職員約五百名に研修を実施いたしました。
 さらに、都と区市共同で実施した図上訓練では、情報連絡要員の業務の流れや実際の動き等を体験させるとともに、自治体が実施する風水害訓練等に派遣予定の情報連絡要員を参加させ、活動場所や地域の災害リスクの確認を行うなどいたしまして、当該団体の防災担当職員と顔の見える関係を構築しております。

○まつば委員 ただいまご答弁ありましたが、顔の見える関係を構築すること、これは非常に重要だと思っております。いざというときに、派遣されたとき速やかに情報連絡要員としての活動を円滑に行えるよう、そういう取り組みが非常に重要だと考えておりますので、関係の構築をお願いしたいと思います。
 次に、経験に基づく課題を明らかにするという、そういう点であります。
 ことしの九月と十月には、台風第十二号と第十四号が伊豆諸島に接近するおそれがあったために、あらかじめ、大島、三宅島、八丈島に職員を派遣したと伺っております。こうした実際の派遣時の経験を、今後の災害対応に有効に生かしていくことが重要であると考えております。
 そこで、台風第十二号と第十四号における情報連絡要員の活動内容、派遣された自治体からの評価、派遣の結果、明らかになった課題についてお伺いをいたします。

○猪口総合防災部長 派遣いたしました情報連絡要員は、町村の対策本部等におきまして被害や避難に関する情報の収集を行うほか、周辺の小離島の状況についても、できる限り情報収集に努めました。
 特に、台風第十四号では、三宅村と御蔵島村に大雨特別警報が発表されるなど、多くの島で記録的な大雨が観測される中、時々刻々と変化する情報を現地で迅速に収集いたしまして、都の対策本部に報告を行い、本部の迅速な災害対応に寄与いたしました。
 また、現地の本部等に対しまして、避難情報の発令のタイミングや災害情報システムの入力等の助言を行い、町村からは、災害対処の適切な判断や迅速な対応につながり、大変心強かったとの評価をいただきました。
 課題といたしましては、船舶などの公共交通機関の欠航を考慮した早目の派遣の必要性や、マニュアルにない突発的な事項への対応方法をどのように蓄積していくかなどが挙げられます。

○まつば委員 ご答弁の中で、派遣された自治体から評価を得たというお話がありました。やはり情報連絡要員の方を介して東京都と常に情報共有が図れるということは、安心感につながるということになるんだと思っております。
 一方、ただいまのご答弁の中で、課題が二つ挙げられました。
 一つ目の課題は、派遣時の公共交通機関が麻痺するおそれがあるということであります。最近は計画運休により交通機関が早目に運休する事例もありますので、そうしたことも踏まえますと、派遣を決めるタイミング、これが重要であるということだと思います。
 二つ目の課題として、情報連絡要員のさまざまな経験をいかにして蓄積をしていくのかということが挙げられておりました。この経験というのは、積み重ねて次につなげていくということが極めて重要だと思います。
 派遣経験を生かしたさらなる人材育成が重要であると考えますが、さまざまな経験を十分に生かしながら、情報連絡要員となる人材の育成を図っていくべきだと考えますが、見解を求めます。

○猪口総合防災部長 災害時に情報連絡要員が迅速かつ的確に業務を遂行するためには、日ごろから情報連絡要員の育成と経験の蓄積が極めて大切でございます。
 このため、来年の出水期を目途に、派遣経験者の活動内容や区市町村側からの要望内容など、実際の派遣などで得られた経験や知識等を活用してマニュアルを改定するとともに、実際の派遣経験者を講師にした研修などを実施いたします。
 また、派遣予定の職員が自治体に直接出向き、業務内容や活動場所をあらかじめ確認するとともに、訓練への派遣を拡充し、情報連絡要員の手順を確認するなど、区市町村との連携を強化してまいります。
 こうしたさまざまな実践的な取り組みを進めることで、情報連絡要員の育成、強化をより一層図ってまいります。

○まつば委員 大規模災害の発生時には、やはり何といっても区市町村との連携、そして区市町村を支援するということが非常に重要だと思っております。
 そうした意味では、情報連絡要員の方の育成、強化を積み重ねていただくということが、東京の災害対応力を高めていくものになると考えておりますので、取り組みをさらに進めていただきたいと思います。
 次に、電源確保対策の観点から、帰宅困難者の一時滞在施設における充電環境の整備についてお伺いをいたします。
 今回の地域防災計画の修正のきっかけとなった昨年の相次ぐ大型台風では、避難者の方々を一時滞在施設に指定された都立施設等でも受け入れるというようなことも含めて、緊急的な対応もとられました。
 昨年の台風第十五号では、千葉県内で長期にわたり停電状態が続き、スマートフォン等の充電環境が失われたことによりまして、多くの住民が避難場所等で情報を収集することができずに不安に陥る事態が発生したということもありました。
 こうした状況を踏まえて、都は、今年度から新たに、オフィスビル等で帰宅困難者を受け入れてくださる民間の一時滞在施設に対して、蓄電池等の購入費への補助を開始したと聞いております。
 改めて、本制度を開始した課題認識、また目的についてお伺いをいたします。

○榎園防災対策担当部長 災害時に被災者が安否確認や個人のニーズに即した情報を得られるスマートフォン等の携帯端末は非常に有効であり、停電時はもとより、停電していない場合でも使用が可能となるよう、充電できる環境を整えておくことが重要でございます。
 都は、昨年の台風十五号等の検証結果を踏まえ、緊急対策として都立の一時滞在施設にスマートフォン等の充電のための蓄電池等を配備することに加え、お話の民間の一時滞在施設に対する蓄電池等の購入費の六分の五を補助する制度も新たに開始いたしました。
 この取り組みにより、大規模災害発生時にも、被災者等が必要な情報を収集し、安心して滞在できる環境整備が図られるものと認識してございます。

○まつば委員 帰宅困難者の方は、三日間といわれておりますが、三日間程度、一時滞在施設にとどまっていただくということが求められているわけですけれども、家族等と離れた状態で、十分な情報がないまま、三日間、一時滞在施設にとどまるということは、大きな不安を伴うことが想定をされます。
 そういうことからも、やはりこの一時滞在施設に、スマートフォン等が充電できる、そういう環境、これを整えていただくということは大変必要なことであります。
 そうした意味では、この民間の一時滞在施設に対する補助制度が一層活用されるよう、さらなる周知、またお願いといったことに力を注ぐ必要があると考えますが、見解を求めます。

○榎園防災対策担当部長 民間の一時滞在施設における充電環境の整備を図っていくためには、事業者にその必要性を理解していただき、補助制度を効果的に活用していただくことが重要でございます。
 都はこれまで、補助制度について、東京都防災ホームページに掲載するとともに、区市町村や経済団体等を通じ、事業者へ周知してまいりました。
 また、知事の定例会見でも、実際に蓄電池から充電器を介してスマートフォンに充電する場面を紹介するなど、制度の積極的な活用を呼びかけたところでございます。
 今後は、帰宅困難者対策の専門家等を一時滞在施設に派遣する戦略アドバイザー支援事業を通じた周知や、職員による施設への直接的な働きかけを強化いたしまして、充電環境整備の重要性等をより丁寧に説明するなど、あらゆる機会を捉えて、補助制度の周知を積極的に行ってまいります。

○まつば委員 さらなる周知を図っていただくということでありますが、やはり丁寧にお願いをしていただければというふうに思っております。
 次に、樋門についてお伺いをいたします。
 樋門は、河川が水位上昇した際、下水道幹線への逆流を防ぐための重要な施設であります。昨年の台風第十九号では、多摩川沿いで多くの浸水被害が発生をいたしましたが、主な原因としては、多摩川の水位上昇により、河川や下水道幹線からの放流が十分にできず内水氾濫が起きたことや、樋門の閉鎖作業が危険となり対応ができなかったことで、多摩川の水が逆流し、住宅地に流入したことなど、複合的な原因があったといわれております。
 被害に遭われた自治体におきましては、この間、これらの原因究明や今後の対応の方向性について検討が進められており、都としてもこうした区市との連携を図ることが重要だと考えております。
 この総務委員会の委員の皆様の中にも地元の方もいらっしゃいますが、私も公明党の区議や市議と現場の状況などを確認させていただきながら、都議会公明党としても、議会でもこのことについて取り上げをさせていただいてまいりました。
 特に、昨年の第四回定例会におきましては、樋門の操作盤に、台風の中で近づくことができず、二カ所の樋門が閉鎖できなかったことを取り上げて、この樋門の操作が行われるような遠隔操作とか、操作盤等の改善を図ることを、一点としては取り上げたわけであります。
 もう一つは、地元区市相互で樋門に関する情報共有を行うことが重要だと、こうしたことも取り上げさせていただき、下水道局では、その対応を既に行ったと聞いております。
 きょうは、情報共有というところについて確認をさせていただきますが、関係自治体との連携や、樋門の操作情報の共有について、取り組み状況がどうなっているのかお伺いをいたします。

○猪口総合防災部長 都は、被災自治体が立ち上げました検討会などに参画し、国などの関係機関とともに、今後の方向性等につきまして必要な助言を行うなど、関係機関との連携を強化してまいりました。
 また、昨年の台風第十九号での教訓を踏まえまして、市や関係局など、樋門施設の管理者に対し、遠隔操作の可否や水位計の設置の有無、今後の施設の改修予定など、施設の現況や管理状況に関する調査を実施いたしました。
 この調査結果を踏まえまして、樋門の開閉操作に関する情報提供方法や情報伝達ルート等につきまして、地元区市や樋門の施設管理者等と協議を行いまして、本年七月には、風水害時において、施設管理者が樋門を開閉操作する際に、その情報を隣接の区市や都に提供する体制を構築いたしました。

○まつば委員 ただいま樋門の開閉操作に関する情報共有の仕組みについても、体制が構築されたということを確認させていただきました。
 今後は、地元区市等が連携をして樋門に関する訓練等を実施するなど、取り組みの実効性を確保するようにお願いをいたします。
 次に、避難所の観点で質問させていただきます。
 今回の地域防災計画の素案の中の第1章、計画の方針のところには、計画の前提といたしまして、令和二年における新型コロナウイルス感染症の発生等を契機に、避難所における感染症対策を推進していくというふうに盛り込まれております。これは防災基本計画修正に基づくものだと思っておりますけれども、ちょっとこの避難所の体制について質問したいと思います。
 昨年の台風第十九号の際には、都内で最大十八万人を超える方々が避難所に避難をされました。区市町村によっては、避難所の定員を超える避難者が避難されたため、別の避難所に移動していただくことが必要になったところもあるということでありました。
 そういう中で、ことしは新型コロナウイルスの感染が拡大をしているわけであります。万一、災害時に多くの方々が集まる避難所で感染防止対策が図れなかったらと思いますと、大変恐ろしいことが考えられるわけであります。
 そうした意味では、昨年の台風十九号での避難者の状況と、現在の新型コロナウイルス感染拡大の状況、これを両方とも踏まえていただいて、避難に関しての課題、これについてお伺いをいたします。

○古賀防災計画担当部長 災害時に住民は、ご自宅の安全を確保した上での在宅避難や、親戚、知人宅等への縁故避難、避難所への避難など、災害の種別や状況に応じて適切な避難行動を選択する必要がございます。
 特に、新型コロナウイルスの感染が続く中では、感染防止対策の観点からも、避難所が過密にならないよう、区市町村は、より多くの避難先を確保して、避難者の分散化を図るとともに、避難所内の感染防止対策を徹底することが重要となっております。

○まつば委員 やはりコロナ禍においては、災害時に避難所の三密を避けるために、より多くの避難先を確保すること、避難所内の感染防止対策が重要であるということでありました。
 そこで、避難所確保ということについて、区市町村がさまざま取り組まれているわけでありますけれども、その支援について、都はどのように行っていくのかお伺いをいたします。

○古賀防災計画担当部長 都は、新型コロナウイルスに対する新たな避難先を確保するため、本年六月にホテルや旅館など三つの宿泊団体と、八月には二つの商業施設団体と、新たに避難先の提供に関する協定を締結いたしました。
 また、都立施設の活用に向けた調整を進めるとともに、国の研修施設等を新たな避難先として活用できるよう、活用候補となる施設のリストを区市町村に提供いたしまして、相談に応じて国と調整を行うなど、区市町村による避難先確保を支援しております。
 さらに、今後は、発災時に国家公務員宿舎や未利用国有地等の国有施設を避難先等として活用するための調整が円滑に進むよう、新たに国との協定締結に向けた検討を進めてまいります。
 こうした取り組みを通じまして、災害時の住民の安全な避難先確保に向けまして、区市町村と連携して取り組んでまいります。

○まつば委員 より多くの避難先の確保のために、都立施設はもとより民間宿泊施設や商業施設、国の施設など、活用し得る資源を総動員して、区市町村の支援に取り組んでいるということでありました。
 区市町村による避難所の感染防止対策というのも進められているわけですけれども、この対策を万全に講じるためには、都による支援や都みずからの取り組みも欠かせないと思っております。
 都は、避難所の感染防止対策について、どのような支援や取り組みを行っているのかお伺いをいたします。

○古賀防災計画担当部長 都は、避難所運営に当たる区市町村や地域の方向けに、避難者受け入れ時の検温や、通路幅を一メートルから二メートル確保すること、感染症対策に必要な物資を例示したガイドラインを作成し、区市町村に周知いたしました。
 また、避難所における感染防止対策に有効な段ボール製の簡易ベッドやパーティションについて、二千五百台を都が備蓄するとともに、業界団体等と調達に関する協定を締結して、区市町村に迅速に提供できる体制を整備しております。
 今後、避難所の感染防止対策をさらに促進するため、避難所で有効となる感染防止資機材の配備に向け、区市町村に対する支援を検討するとともに、災害時にこうした資機材が不足することのないよう、都としても積極的に支援をしてまいります。

○まつば委員 引き続き、避難所の感染防止対策に取り組む区市町村をしっかりと支援をしていただくことを要望いたします。
 地域防災計画風水害編の修正素案に関連して、大規模風水害検証会議の検証結果などを中心に、さまざまな観点から質問をさせていただいてまいりました。
 新型コロナウイルス対策で、総合防災部を中心とした総務局の皆様が多忙をきわめる中にあっても、それぞれの項目について、区市町村や関係機関と連携を図りながら進めてこられているということも私も感じたところです。
 その上で、一点、ちょっと私から確認していただきたいことを申し上げさせていただきます。
 東京都地域防災計画風水害編、三二七ページに、都福祉保健局の中で、乳児用液体ミルクについての記載があります。これは、乳児用液体ミルクにつきましては、国において規定整備の取り組みが進められまして、二〇一八年八月に、国内での製造販売に必要な規格基準等が整備をされました。その後、二〇一九年三月に、国内での販売が開始をされているわけです。この乳児用液体ミルクについては、私も普及ということについて取り上げてまいりましたし、備蓄という重要性も主張してまいりました。
 この今回の修正の前のときには国内販売がされておりませんでしたので、今回の修正に当たって、新たに加わった内容であるというふうに思っております。そこの中で、最後のところ、調製粉乳等の都の備蓄必要数というところで、調製粉乳、哺乳瓶ということしか記載がありません。その前段には、乳児用液体ミルクを備蓄するというふうに書いてあったり、子育て世代の方などが乳児用液体ミルクに関して正しく理解し、適切に使用できるよう普及啓発を進めていくという記載はあるんですけれども、その肝心な備蓄必要数というところに反映がされていないのではないかというふうに、私はこれを見て思ったところでございます。
 ぜひとも、福祉保健局と連携を図っていただいて、内容を整理していただくことを私から最後に申し上げまして、質問を終わります。

○神林委員長 議事の都合により、おおむね二十分間休憩いたします。
   午後三時三十六分休憩

   午後三時五十五分開議
○神林委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 質疑を続行いたします。
 発言を願います。

○米倉委員 第四期東京都犯罪被害者等支援計画素案について伺います。
 条例が制定されてからの初めての計画の改定です。
 都内の犯罪状況について、この素案でも一端が、現状が報告されております。そこを見ますと、刑法犯の認知件数は全国も都内も減少傾向だけれども、都内の性犯罪、ここでは強制性交等と強制わいせつの数が示されていますが、この二つの刑法犯認知件数は増加傾向と示しています。
 ここでは、主な犯罪の認知件数や相談件数を紹介しているということだと思うのですが、都内の性犯罪については、強制性交等と強制わいせつしか状況が示されていないということは余りに狭いんじゃないかと思っています。
 性犯罪というとき、例えば痴漢被害は東京では特に大きな問題で、これ、よくあるイメージの電車内だけの被害にとどまらず、路上や図書館など公共施設、バスの中やプールですとか、あらゆる場面で安全が脅かされている問題です。
 統計的に把握できる範囲は被害の本当に一端ではありますが、その状況を都民に示し、痴漢をなくすために都として取り組んでいただきたいと思っています。また、痴漢被害に遭った方に、支援が受けられるということを周知していただきたいと思っています。
 特に痴漢被害は、今、私たち日本共産党東京都委員会のジェンダー平等委員会でもネットアンケートを行っていますが、被害に遭った人にとっては本当に重い問題で、特に、子供のころに被害に遭った方は大人になっても苦しめられているという声もたくさん寄せられています。
 精神的に深刻な影響となる方も多くて、フラッシュバックやPTSD、鬱などになっているという声が寄せられています。やっぱり、被害に遭ったことで、電車で後ろに男性が立っているだけで息切れと動悸がとまらなくなり、一人のときは女性専用車両以外に乗れなくなったですとか、ふと思い出して悲しくなったり、怒りでいっぱいになったり、死にたくなったりしているというような声がたくさん寄せられております。
 こうした被害の実態や経験者の思いと比べて、社会的には扱いが余りにも軽いというのが状況です。
 痴漢被害の場合、法的には、強制わいせつ事件として扱われるものと迷惑防止条例違反として扱われるものがあると思っています。都内の性犯罪、性暴力の概要を示すというならば、この迷惑防止条例五条一項違反の事件数についても示すべきではないかと思っていますが、いかがですか。

○堀越人権部長 支援計画素案における犯罪被害者等を取り巻く現状には、代表的な性被害として、法律上犯罪として認められた刑法犯の認知件数を掲載しているものでございます。

○米倉委員 警視庁に確認しましたら、昨年度、この迷惑防止条例五条一項に違反した検挙件数というものは千七百八十七件あって、その内訳は、人の体に触れる行為が九百二十九件、盗撮行為が七百五十八件、卑わいな言動が百件とのことで聞いています。
 統計では、強制性交等というのは、こういう刑法犯は認知件数でカウントされていまして、つまりは警察に届けられた件数が計上されるんですが、この迷惑防止条例違反の事件数というのは認知件数ではなくて、検挙件数しか示されません。
 検挙というのは、犯罪について被疑者を特定し、送致、送付または微罪処分に必要な捜査を遂げることということになっていますので、被害届は出されたけれど犯人は判明しなかったですとか、被害に遭ったことは警察も把握しているが証拠がないというようなものは、そもそもこの検挙件数には入っていません。
 なので、実態としては、かなり限られた数にはなるんですが、そもそも痴漢被害というのは、警察庁の二〇一〇年の調査でも、九割の方がそもそも被害に遭っても通報、相談していないというふうに答えていますから、本当にこの検挙件数というのは、被害全容からすれば氷山の一角だとは思うんですが、それでも、こういう状況を支援計画に載せるということは、都内の被害が非常に多いこの痴漢被害について、都としてこれも性犯罪被害者として支援をしているということをわかりやすく示すことにつながりますので、ぜひそういうメッセージを送るという点でも検討していただきたいと要望します。
 次に、性犯罪・性暴力被害者ワンストップ支援センターについてです。
 この五年間の相談実績が、この中にも、二六ページに載っていまして、これを見ますと、病院、警察、裁判所への付き添いというものが当初と比べて二倍を超えています。この付き添い支援というものがふえているということはどうしてなのか伺います。

○堀越人権部長 ワンストップ支援センターにおける付き添い支援は、産婦人科、カウンセリング機関、警察等の関係機関に同行した件数であり、令和元年度は前年度と比較して九十八件増加しています。
 増加した主な要因としては、産婦人科にワンストップ支援センターの取り組みが周知されたことにより、産婦人科からの支援依頼が増加したためでございます。

○米倉委員 産婦人科にワンストップの取り組みが周知されたことがあるということは本当に大事なことだと思います。
 あわせて、この間、都が医療費やカウンセリング費用の支援を拡充しているということも、この付き添い支援の増加との関係で大事だと思っています。この医療費ですとかカウンセリング費用の支援について、どう拡充してきたんでしょうか。

○堀越人権部長 都は平成二十八年度より、性犯罪、性暴力の被害に遭われた方の緊急避妊薬費用等に係る医療費の助成を開始しました。
 令和元年度には、精神科の受診やカウンセリングに係る費用も助成の対象とし、支援内容を拡充してまいりました。

○米倉委員 昨年度から精神科の受診やカウンセリングに係る費用も助成対象としたということです。これは支援関係者からはとても歓迎されています。必要な方が支援を受けられるように、また、これは痴漢など全ての性暴力、性犯罪だと思いますが、そういうことが支援対象だということを含めてホームページなどにも紹介して、周知していただきたいと思います。
 私たちがこの痴漢被害について調査をしていまして、さまざま、これからの施策に生かしていきたいということで話として伺ってきたんですけれども、そういう中で、誰かに話したかったが、相談を含めてですが、できなかったという声が二割を超えていて、多いという状況がわかりました。
 誰にも話ができなかったということの理由の四割近い方が、誰に話していいかわからなかったと。三割の方が否定されると思ったということで、誰にもいえていないという状況だとわかりました。
 いろいろ話を聞きますと、通学中の学生の被害なんかでは、友達に相談してみたという方もいらっしゃるんですが、相談したら、私も同じことをされているとその場で話が出て、その場にいた全員が被害を受けていたですとか、朝の満員電車ではしようがないというふうに思っていただとか、そういう声が出ています。
 改めて、支援があることを、また、安心して話せる場があるんだということを知らせていただきたいと思います。
 特に、性犯罪被害者にとって医療支援は大事です。対応できる産婦人科や精神科をふやすことも、支援関係者からは非常に求められております。今回の素案に産婦人科医療機関との連携を強化することが掲げられたのは大切だと思います。
 この間の連携状況はどうなっているのかということと、今後の強化の内容についても伺います。

○堀越人権部長 性犯罪等被害者が身近な地域で安心して緊急避妊等の産婦人科診療を受けられるよう、都は、約六十の協力医療機関を確保しています。協力医療機関の増加に向け、都内産婦人科の医師等医療従事者研修において、性犯罪等被害者支援の重要性や診療上の留意点、ワンストップ支援センターで行う取り組みの内容等について理解を求めています。
 今後も、産婦人科医会との連携により、協力医療機関の増加に向けて取り組んでまいります。

○米倉委員 今、お答えの中にもありました、都が行っている医療従事者に対する研修というものは、医師などの参加がふえていると聞いていまして、これは大事なことだと思っています。連携はさらに進めていただきたいと要望します。
 あわせてなんですが、この支援にかかわる方の専門性の向上として、性暴力被害者支援看護職、SANEというものがありますが、この養成なども位置づける検討をすべきでないかと思いますが、いかがですか。

○堀越人権部長 計画素案の民間支援団体の人材育成に対する支援では、性犯罪、性暴力被害者支援の充実を図るため、医療従事者の専門性向上のための取り組みを支援するとしております。

○米倉委員 SANEの配置を位置づけている病院で話を聞きますと、暴力被害について理解をしている医療従事者が各診療科にいることで、性暴力を初め、暴力被害に遭っている人を見つけて支援につなげるということができていると話を聞いています。
 医療従事者の専門性向上の取り組みを支援するということなのですが、その際には、その対象について連携病院の関係者に絞るというような、対象を狭めることではなくて、希望する医療従事者が専門性を身につけられるような支援という形で行っていただきたいと思います。
 このワンストップ支援センターの強化についてなんですが、先ほどのご答弁で、協力医療機関は六十あるということなんですが、この協力医療機関というのは、緊急避妊などの産婦人科診療を受けられる場所だということであって、性暴力を受けた証拠を採取する役割はないと聞いています。そうした対応ができる病院は都内に一カ所だけということで、早急にふやすための検討が求められています。
 ワンストップ支援センターの体制強化として、中核的な病院との安定した連携協力関係について、体制強化に向けた検討を進めると二七ページに書いていますが、これは本当に重要だと思っています。具体的にはどう検討をしていくのか伺います。

○堀越人権部長 計画素案の性犯罪等被害者ワンストップ支援センターの体制強化では、産婦人科、精神科を含む中核的な病院との安定した連携協力関係が重要であることから、他道府県の事例を踏まえながら、体制強化に向けた検討を進めるとしております。

○米倉委員 都の条例新設を踏まえて、支援計画の策定と推進を図るため、検討委員会が設置をされ、一回目の会議が七月に行われています。
 議事録を読みますと、三人もの専門家がこの課題について指摘をしています。都内で提携病院、ワンストップで連携する産婦人科の数が一カ所では足りないと。複数の医療機関で証拠を保存できるようなシステムをつくっていくということの問題提起がありました。また、ほかにも、もう十年も前からいわれていることなのに、いまだに一つの提携病院しかないと。病院拠点型のワンストップをどうするか、ぜひ踏み込んだ分析をして、東京都として具体的に今後どうするのかという指摘もされております。
 中核的な病院との連携を検討するということは、国も方針を出しまして、都の今回の計画素案にも入ったということで、大事なことだと思っています。
 これは、現場の実態や関係者からのヒアリングもして、よく実態を把握して、治療も証拠採取も精神ケアも行えるワンストップで対応できる医療施設を確保していただきたいと思います。
 そういう場を確保しようとしたら、やはり病院内にワンストップ支援センターを置く病院拠点型の支援センターをつくることが基本になると思います。今、残念ながら都内には一つもないという状況です。ここについて、設置をしていくための検討をしていただきたいと要望しておきます。
 あわせて、犯罪被害の相談窓口、ワンストップ支援センターの認知度などは、都の調査でも認知度がやはり低い状況があります。これは、窓口が広く知られることが、こういう問題で相談していいんだということを知らせていくということにつながっていると思っています。
 先日も事務事業質疑で、学校現場との連携を求め、周知の強化を求めましたが、改めてここは求めておきたいと思います。
 次に、AV出演や風俗の強要が歌舞伎町などで相次いでいると専門家から伺っております。この支援計画ではどう位置づけられているのか、また、民間支援団体との連携や団体への支援はあるのか伺います。

○堀越人権部長 都は、国が毎年四月に実施しているAV出演強要・「JKビジネス」等被害防止月間と連携し、意に反する行為を強要された場合には専門的な支援機関があることなどを広報啓発したポスター、リーフレットを区市町村等関係機関に配布しています。
 また、性的画像を含むインターネット上の問題に対応するため、ワンストップ支援センターでは、民間支援団体の紹介等を行っております。

○米倉委員 わかりました。結構、支援団体の中には、本当に自分たちでお金を集めて支援されているというところもありますので、そういうところも把握していただいて、必要な支援をしていただきたいと思います。
 最後に、素案の中身にかかわって二点要望しておきます。
 一つ目はSNS相談についてです。
 素案では、若年層が相談しやすくなるよう、SNS相談の効果的な方法について検討していくとしていまして、これ自体は大事なことだと思っています。これは進めるに当たってなんですが、実際にSNSを使用して支援をしている団体から経験をよく聞きながら進めていただきたいと思っています。
 私たちも、性被害やDVなどの女性支援の現場でのSNS相談を行っている方々に話を聞いてきたんですが、SNSの相談自体は本当に必要なことだということなんですが、というのも、育ってきた時代にメーンだった通信機器を相談者は使うからなんだと。だから、若年者との関係では、SNS相談がないということは、若い人たちに窓口がないようなものになるから必要なんだということなんだそうです。
 ただ、大事な点が幾つかあるということを聞いています。
 その一つは、個人情報の保護だとか管理の点では、一般的に使われているSNSをそのまま使うということではなく、国も同様の対応をしていますが、独自の相談システムをつくって、そちらで相談を受けるということの方がいいということだそうです。
 二点目、もう一つは、SNSで相談する場合に、一般的なカウンセラーで対応している相談窓口なんかもあるんですけれど、そうではなくて、支援力がある方、つまり、その分野の専門性を持つ人がSNSでも対応することが大切だということだそうです。
 支援力のある方が対応すれば、この方は緊急支援が必要だと判断した方も、すぐに電話や対面に切りかえて具体的な支援をしていくということができるということで、この点は非常に大事だと聞いています。そうした点も踏まえた検討を求めておきます。
 もう一点は計画の進捗管理についてです。これは、支援施策検討委員会で専門的な見地からの意見を聴取するとともに、毎年度進捗を取りまとめて公表するというふうに書いてあります。
 ただ、この素案の段階のものを見ますと、次の五年間までにどういう施策の方向と内容で取り組んでいくかということは書いているんですが、それぞれの事業をいつまでにどの程度進めるかということは示されていないんですね。
 進捗状況を把握し、取り組みを進めるというときに、やはり、それぞれの分野の取り組みを三年でどれだけ進めるとか、そういう設定が大事だと思いますので、これは次の素案がとれる段階では示していただきたいと要望して、私の質問を終わらせていただきます。

○中村委員 それでは、政策連携団体の経営目標の達成状況に関連して質問します。
 政策連携団体は、純粋な民間会社とは異なり、都政へ貢献をする公益的な役割を担うものと認識をしています。団体の業務でも、単純な管理業務など民間にできるものは民間に任せ、政策連携団体は本来の役割に注力すべきです。
 今回の評価対象である団体の経営目標は団体が策定するものですが、都政のパートナーとして、都の必要な施策や取り組みを的確に反映させていくことが必要であると考えますが、見解を伺います。

○緑川行政改革推進部長自治制度改革推進担当部長兼務 政策連携団体が経営改革プランの経営目標を作成するに当たりましては、毎年度、社会情勢の変化等による新たな都政改善の視点を取り込むなど、見直しを実施しております。
 また、昨年度作成いたしました東京都政策連携団体活用戦略に基づく都の中期的な団体活用の考え方を経営改革プランに反映することにより、さらに都政との連動性を強化しております。
 今後とも、本戦略に沿って政策連携団体が自律的な経営改革を進めていくことにより、都庁グループの機能を強化し、さらなる都民サービスの向上に向けた施策を推進してまいります。

○中村委員 政策連携団体の自律的な経営改革は当然必要ですが、都庁グループとして考えたときには、都の主管元の各局がどのような役割を団体に求めるかもより重要になります。この評価は、私は、主管元の局も含めた成果が問われているという認識を持っていただきたいと思っています。
 さて、経営目標評価制度において、団体の自律的な経営改革を進めていくということですが、そのためには、生え抜きの団体職員の育成、登用もできるような組織運営が職員のモチベーション維持のためにも重要であると考えますが、見解を伺います。

○緑川行政改革推進部長自治制度改革推進担当部長兼務 都や民間企業からの派遣職員、団体職員などが混在する政策連携団体におきましては、職員のモチベーションを維持しながらも、事業運営にふさわしい人材を適切なポストに配置することが重要でございます。
 このため、団体改革を進める中で、政策連携団体が求めるスキルを持つ人材確保のための柔軟な仕組みの導入や、都と政策連携団体の双方向人事交流の推進等を行うことで、高い専門性を有する人材確保や固有職員の育成を図ることとしております。
 今後もこうした取り組みを進めることで、団体職員全体の能力を引き上げ、政策連携団体の政策推進力の向上を図ってまいります。

○中村委員 政策連携団体が成果を出していくには、やはり職員がモチベーションを持って働けることも大事だというふうに思っています。都の職員そのものは公務員なので、完全に同一というわけにいかないと思うんですが、都庁グループとして人事交流が盛んになって、団体の方の職員でも優秀な方がいれば、都で採用して、場合によっては局の幹部として活躍してもらうこともあってもよいかというふうには思っています。
 一方では、モチベーションが低下すると、不祥事も起きる可能性が高まってしまいます。以前、私が公営企業委員会に所属をしたときに、東京水道サービスの不祥事が起こり、詳細に質疑をしたことがあります。
 その際、管理職がほとんど都の出身者であったことがわかり、これでは固有職員のモチベーションが上がらなくなってしまいます。このケースでは、今後、その人事も改善するということになっていますけれども、今後、こういった団体についての職員の方々のモチベーションが上がるような制度をつくっていただければと思っています。
 そういったことも含めて、今回、改めてこの資料を読みますと、CやDの評価となった団体は、不適正事案等を踏まえての評価となっています。事故など団体のコンプライアンスにかかわるものは、経営目標の達成状況の評価とは別物であると考えます。
 本評価のみで終わらせるのではなく、都としてさらに厳しい指導等が必要と考えますが、見解を伺います。

○緑川行政改革推進部長自治制度改革推進担当部長兼務 政策連携団体の経営目標評価は、原則として、各政策連携団体が設定いたしました経営目標の達成状況等につきまして都が評価し、その公表を通じて都民への説明責任を果たし、政策連携団体の経営改革を促すものでございます。
 政策連携団体に起因する不適正事案等は、当該団体のみならず、都の信用失墜にもつながるものでございまして、経営目標評価の対象に含まれております。
 また、政策連携団体の事故などにつきまして、総務局に対する報告基準を明確化するとともに、その改善状況を随時把握することで、再発防止に向けた総務局、所管局による政策連携団体への指導監督の強化を図っております。

○中村委員 不祥事を起こせば、民間であれば仕事の委託先を外されます。都庁グループだからと甘くすることは許されません。経営の評価は評価として見ますが、コンプライアンスは経営にとっても重要です。さらに、都庁グループという点では、団体だけではなく、最終的な責任は局のトップにあると思います。
 政策連携団体の力をいかに引き出させて、都庁グループとしての総合力を発揮して、都民サービスの向上に努めていただくということが大事かと思いますので、そのことを求めて、次の質問に移ります。
 次に、東京都地域防災計画の風水害編の修正について伺います。
 昨年は二つの大型台風が襲来をし、大きな被害をもたらしました。気候変動の影響もあり、今後、より一層大きな風水害が発生する可能性があります。とりわけ、江東五区といわれる東部低地帯について、以前は二百五十万人が都外や多摩地域等への、区域外への避難としていましたが、現実的な施策ではありませんでした。現在、国も含めて検討がやられているとのことです。
 地震と違って、今すぐ風水害が起こるわけではありませんが、来年起こらないとも限らず、その場合でも対応しなければなりません。対策が途中であっても、その状況で都民の安全を守っていかなければなりません。
 検討会の結論が出て対策が完了するまでの間に水害が発生した場合にどう対応するのか、見解を伺います。

○古賀防災計画担当部長 東部低地帯における大規模水害時の住民の避難について、昨年の台風第十九号において、さまざまな課題が明らかとなり、引き続き、国や関係機関との検討を継続しているところでございます。
 一方、大規模水害に備えて、都では、早期の自主避難の重要性や垂直避難に関する住民への周知、垂直避難が可能な公共施設のデータベースの地元自治体への提供、商業施設団体との避難先の提供に関する協定の締結、さらなる避難先の拡充など、現時点における実現可能な方策を区市町村とも連携して行っております。

○中村委員 災害は人間の対策が万全になるまで待ってはくれません。検討中ということではあるんだと思うんですが、住民の命を守っていかなければなりませんので、毎年になるかもしれませんが、今災害が起きたらどうするのかということをその時々しっかりと示していくことが必要と考えますので、地元自治体とも連携しながら取り組んでいただきたいと思っています。
 さて、そういった点で地震と違って風水害は予想ができるので、早目に避難する必要があります。しかし、河川の氾濫の危機があるときは既に暴風雨が発生しており、防災無線も聞こえません。暴風雨の中で避難するのにも危険が伴います。
 風水害については、より早い段階から避難に関する情報を伝え、避難する必要がありますが、見解を伺います。

○古賀防災計画担当部長 台風の場合、台風が近づく三日から五日前の段階で備えを始めることが可能でございます。
 このため、都では、都民に対して、風雨が強まるよりも前の段階で、親戚、知人宅への縁故避難など、安全に身を寄せることのできる場所への自主避難を検討するよう、都のホームページやSNS等を活用して広く周知をしているところでございます。

○中村委員 昨年の大型台風の状況を見ても、早目早目の行動が大切です。結果として大したことがなかったとしたら、それでもいいんだと思います。これまでよりも災害の規模が大きくなってくる傾向がある中で、むしろ、これまでの経験で動くと対応がおくれるかもしれません。ぜひ、早目の対応のご検討をお願いいたします。
 さて、風水害と地震では当然対応が違ってきます。避難場所が近くの学校と思い込んでいる方も多く、川の近くにある学校に逃げると、かえって危険になってしまいます。川と反対に逃げるためには、居住地の自治体ではなく、隣の自治体への避難の方がよい場合もあります。
 ハザードマップを配布するだけではなくて、内容について、地域ごとに避難について理解してもらう取り組みが必要だと考えますが、見解を伺います。

○古賀防災計画担当部長 都では、防災ホームページにおいて、防災情報のワンストップ化を図り、都民が各自治体の洪水ハザードマップをより簡単に入手できるようにしてございます。
 また、区市町村によりましては、水害時に適した避難所の一覧をハザードマップに掲載するなど、住民の適切な避難を促す取り組みを行っております。
 今後も住民が適切な避難行動をとれるよう、区市町村と連携して取り組んでまいります。

○中村委員 地震と違って、住んでいる場所によって、かなり避難や対応が違ってくるとも思います。水害が起きたときの事例等を見てみても、やはりハザードマップで示された危険な地域と、実際に被害があった場所というのはどうも符合しているということなのです。
 ぜひ、これはハザードマップを配るだけではなくて、具体的に、危険な地域には個別に周知することを求めたいと思います。また、通常は避難訓練は地震を想定したものが多いんですが、時には風水害を想定した避難のあり方、避難訓練を行ってもよいと思っています。市区町村と連携した取り組みを求めます。
 さて、都立の施設について、地震の場合は、帰宅困難者の一時滞在施設になるものもありますが、風水害の場合は早目に勤務先から帰れることが重要で、帰宅困難者という想定をしなくてもよいため、地域の避難場所に活用できます。地元自治体と連携し、体制を整え、施設の管理者についても平常時に共同での訓練や情報提供を行っていく必要性がありますが、見解を伺います。

○古賀防災計画担当部長 都は、昨年度の台風第十九号等に伴う防災対策の検証を踏まえまして、都立施設を風水害時の避難先として活用できるよう、区市町村が活用を希望する都立一時滞在施設等の浸水リスクや活用上の課題を整理の上、その結果を協定書のひな形などとあわせて区市町村に提供いたしました。
 また、本年四月、都立施設を風水害時の避難先として開設するための手順を記載したマニュアルの整備や、訓練実施の重要性につきまして、区市町村に対して周知を行っております。

○中村委員 特に今のような新型コロナ禍では、避難場所が密になるのを避けなければならないので、避難できる可能性のある場所は積極的に活用する必要があります。ぜひ、都立施設の職員の方にも市区町村とともに訓練に参加していただくことを求めて、次の質問に移ります。
 次は、犯罪被害者等支援計画について伺います。
 これまで、私たちの会派からも制定を求めてきた犯罪被害者等支援条例がようやく成立をしました。これまでも法律はあり、それをもとに都の計画はあったのですが、都としての条例制定の意義は大きく、施策は大きく進むと考えます。都として条例を制定したことによってどのように政策が進むのか、条例制定の意義と今後の取り組みについて見解を伺います。

○堀越人権部長 都はこれまでも、三期にわたる支援計画を策定し、東京都総合相談窓口の機能強化を初めとして、被害者支援を幅広く実施してきましたが、東京都犯罪被害者等支援条例の制定により、都の姿勢を明確に示し、社会全体での取り組みをより一層推進していくことといたしました。
 今後は、条例に基づいて第四期支援計画を策定し、都における施策を充実させるとともに、支援体制の整備や関係機関の連携強化を進めてまいります。

○中村委員 支援に携わる方にお話を伺ったんですが、条例に関して、やっぱり制定されることが大きく本当に政策の前進になるんだといって喜んでいました。都の方でもぜひ、これまでももちろん計画はあったんですけれども、この条例制定を機に、さらに一層施策を進めていただくよう要望いたします。
 さて、この施策を進めるためには、都としての取り組みだけではなくて、都民の協力が必要です。条例にも都民の役割として理解を深め、二次被害がないよう配慮することが求められています。
 しかし、犯罪被害者の人権について十分に浸透しているとはまだいえません。報道によっては、被害者にも責任があるかのようなものもあり、誤解を生じています。犯罪被害者には誰がなるかもわからず、社会全体で認識をし、その支援については社会全体で担うことが重要です。都としてより一層普及啓発すべきですが、見解を伺います。

○堀越人権部長 都はこれまで、犯罪被害者等が置かれている状況等について、都民の理解を深めるため、被害者やご遺族の方の講演会を実施するとともに、リーフレットを作成し、大規模な人権啓発イベント等で配布してきました。
 こうした取り組みを継続するとともに、今年度は、より多くの都民に対する啓発を進めるため、新聞広告や電車広告も活用した広報啓発を展開するなどにより、犯罪被害者等を社会全体で支える機運醸成を図ってまいります。

○中村委員 毎年、支援団体が新宿の西口でも展示会をやっているのを見ますが、ことしはコロナでなかったんだと思いますが、残念です。今後は、むしろ、こういったコロナがおさまったら、各自でもやっていただいて、普及啓発をしていただきたいというふうに思っています。
 犯罪被害について、直接の加害は当然加害者になるんですが、二次被害については、加害であることを認識していない多くの都民が加害者になり得るということになってしまいますので、より積極的に普及啓発をしていただいて、二次被害を防いでいただきたいというふうに思っています。
 さて、今回、この質問に際して、改めて公益社団法人被害者支援都民センターを訪問し、お話を伺いました。都と共同して東京都総合相談窓口の設置をし、被害者の支援に取り組んでいます。センターの相談員が取り組んでいますが、これは知識も、法律や心理、福祉など幅広く必要ですし、知識だけではなく経験も必要であることも伺いました。
 長期的に見ると若い世代の相談員の育成が必要であり、より一層の都の支援が必要と考えていますので、それは求めたいと思います。また、今後も被害者に寄り添った窓口として運営していくためには、多摩地域の方々であっても支援を受けやすくなるよう、新たな窓口の設置なども必要と考えます。都として総合相談窓口の体制強化が必要ですが、見解を伺います。

○堀越人権部長 都は、東京都総合相談窓口を設置し、被害者等の状況に応じて、カウンセリングの実施、裁判所等への付き添いなど、さまざまな支援を行っています。この相談窓口は区部に一カ所であることから、窓口が遠いなどの理由で来所を諦めてしまうなどの課題がございます。
 そこで、被害者等の利便性向上のため、東京都総合相談窓口を多摩地域に設置することを検討しています。

○中村委員 距離が遠くてということもありますし、なかなか混雑する電車に乗るのもということもありますので、ぜひ多摩地域への設置を求めていきたいと思っています。特に、裁判の付き添いということもありますが、裁判所も立川にあります。そういったところの近くにあれば、より一層支援もしやすくなると思いますので、ぜひ積極的に、そして早急に、こういった多摩地域への窓口の設置を要望したいと思います。
 さて、条例制定により、被害を受けた方がそのままの住居で暮らすことが困難になる場合に、転居費用を補助することにもなります。条例の制定により施策が大きく進んだものとして評価します。しかし、転居先でも支援が必要となるため、転居先の自治体と都が連携を強化して対応すべきと考えますが、見解を伺います。

○堀越人権部長 現在、他県に転居することになった被害者の方については、都の総合相談窓口から転居先である他県の相談窓口に対して、被害者の方の同意を得た上で、これまでの支援状況等を情報提供し、転居後の適切な支援につなげています。
 また、転居後も、都内で行われる裁判手続等において付き添い支援等が必要な場合は、他県の窓口とも連携しながら、引き続き都の総合相談窓口が対応しています。

○中村委員 転居せざるを得ないという方々も大変だと思いますので、ぜひ連携してということで取り組んでいただきたいと思いますし、当然とは思いますけど、個人情報の保護というのは当然大事ですから、そこは、転居先の方の自治体とも協力して守っていただくようお願いをしたいと思います。
 さて、被害者が家族の働き手を失ったり、自身が働けなくなることなどにより、経済的に困窮するおそれがあります。制度として見舞金の支給はありますし、先ほど質問した転居費用も条例改正で支給されることになりました。しかし、生活の支援については生活保護しかないのが実情です。
 今後、さらなる経済的支援による犯罪被害者の支援が必要ですが、見解を伺います。

○堀越人権部長 都が実施する見舞金給付については、国による犯罪被害者等給付金が支給されるまでの間の当面必要となる経費などに充てるため、被害直後における経済的支援策として、今年度から開始したものでございます。
 日常生活の復帰に向けた支援は中長期にわたることが多いことから、被害者等の状況に応じて、住民に身近な行政窓口である区市町村が提供するさまざまな福祉、生活関連のサービスにつなげていくことが重要と考えております。

○中村委員 犯罪の被害を受けて困窮したとしても、まあ、本来であれば、これは加害者が賠償すべきなんでしょうけれども、加害者からは取れないというところが多いんだろうと思っています。
 そうすると、またそれを何か支援するということになると、今度は生活保護までの間のところが何もないということになってしまいますので、地元のそれぞれの区市町村の方で支援をということなわけですけれども、なかなか自治体による差もあるところもあると思っていますので、都の方も支援をしていただきたいというふうに思っています。
 さて、今述べたように、条例にも都の責務として市区町村への支援が明記をされておりますが、被害者にとって最も身近な市区町村での支援は大変重要です。
 ところが、都と市区町村との連携が重要なんですが、自治体の財政力の差や考え方の差などにより温度差もあり、体制に差が出ています。
 都は、市区町村との連携を推進する必要があり、必要な支援を行うことが重要だと考えますが、見解を伺います。

○堀越人権部長 都はこれまで、区市町村との連携を図るため、区市町村連絡会を開催し、各自治体における支援策や、被害者支援を行う関係機関の相談窓口について情報提供等を行ってきました。
 今年度はこれらに加え、多くの相談事例を持つ区市と都で事例検討会を開催し、被害者の状況やニーズに応じて実際に提供した支援内容を他の自治体に紹介しました。
 引き続き、各区市町村が適切な支援を提供できるよう、都として必要な支援を行ってまいります。

○中村委員 支援する団体の方もいろんなところの自治体に行くので、やはり相当その差があるということは感じるということだそうです。もちろん、自治体の規模にもよるし、件数、案件にもよるんだとは思うんですけれども、相談窓口のところに犯罪被害者というのも入っているだけというところもあったりとか、専用の窓口があるところまで、本当に差があるということだと思っています。
 ぜひ、都として支援していただいて、どの自治体に住んでいても犯罪被害者の方々が支援を受けられるように、都としても積極的な支援をお願いしたいと思っています。
 さて、新型コロナの影響もあり、相談のため直接総合窓口に来所することが難しい面もあります。そのため、センターでも、オンライン相談を始めたとのことです。ただ、今後、被害者の気持ちに寄り添うといった観点から、いかにICTが進もうとも、対面の相談も必要です。
 もちろん、逆に外出ができないという方にとっては、オンラインの活用は有益です。コロナ禍においてはオンラインが推奨されますが、コロナ後を見据えて、直接の相談や、また、オンラインをうまく活用した相談体制が必要ですが、見解を伺います。

○堀越人権部長 東京都総合相談窓口では、来所することが困難な被害者の方々への精神的ケアを自宅等において実施できるよう、オンラインによるカウンセリングを今年度から導入しています。精神的ケアの実施に当たりましては、総合相談窓口のカウンセラー等が専門的な立場から、被害者の状況に応じて、対面またはオンライン方式による相談を適切に選択し、実施しております。

○中村委員 改めて、オンラインという新しい手段が加わったということで考えて、本当に相手に寄り添って、どちらの方がいいのかということを相手の希望も聞きながら丁寧に対応していただければというふうに思っています。
 さて、昨今では報道だけではなくて、インターネットによる二次被害が起こっています。一度インターネットで情報が流れると、消すことができません。被害者だけでは対応が困難なため、都として対応する必要があると考えますが、見解を伺います。

○堀越人権部長 東京都総合相談窓口やワンストップ支援センターで受けている相談の中に、インターネット上で誹謗中傷等を受けたケースがあった場合には、対応方法に関するアドバイス等を行う専門機関を紹介しています。
 また、今年度から開始した無料法律相談において、弁護士がインターネット上での誹謗中傷等に関して法的な側面から相談に応じています。

○中村委員 専門機関の紹介や弁護士さんの対応もあるとは思うんですが、今後、ますますインターネットの問題というのは大きくなっていくんだろうと思っています。個人ではなかなかどうにもならないところもあるので、事として本当に抜本的にどう考えるのかということを検討していただきたいし、国が関係するところも多いと思いますので、場合によっては都から、対応を国に対して積極的に求める等もしていただきたいというふうに思っています。
 犯罪被害者についていろいろと質問させていただきましたが、先ほども述べたように、条例もできて、より一層政策が進むことを要望いたしまして、質問を終わります。

○山内委員 私からは、まず、第四期東京都犯罪被害者等支援計画素案についてお伺いしたいと思います。
 この素案策定に当たって、二〇一九年度犯罪被害者等の実態に関する調査が行われました。調査の内容と調査から見えてきた課題についてお伺いいたします。

○堀越人権部長 被害者の置かれている状況や支援に係るニーズ等を的確に把握するため、被害者や被害者支援団体等を対象に実態調査を行いました。
 主な内容としては、被害者の被害後の状況の変化として、治療に長期間を要したことなどにより医療費等の支出がふえた、収入が減り生活が苦しくなったというケースが多いことがわかりました。

○山内委員 支援計画策定に当たって、東京都犯罪被害者等支援施策検討委員会が開催されています。そのメンバーと、どのような意見や課題が出ているのか、また素案のパブコメの意見反映を含めた支援計画策定までのスケジュールについてお伺いいたします。

○堀越人権部長 本年六月に設置した東京都犯罪被害者等支援施策検討委員会では、主な意見として、各機関の連携を強化する必要がある、被害に遭った児童への精神的ケアを充実すべき、若年者に対する相談窓口の周知を強化すべきなどがございました。
 今後、パブリックコメントで寄せられたご意見や議会でのご議論等を踏まえて、計画の素案を修正し、来年二月上旬の公表を予定しております。

○山内委員 三月に東京都犯罪被害者等支援条例が制定されました。第三期支援計画の見直し、条例、実態調査等を踏まえて、第四期支援計画で新たに盛り込んだ支援策についてお伺いいたします。

○堀越人権部長 計画素案では、令和二年度から開始した見舞金の給付、転居費用の支援のほか、総合的な支援体制の整備、SNSを活用した相談窓口の広報など、支援、相談体制をさらに充実させる取り組みを盛り込んでおります。

○山内委員 犯罪は突然起きます。被害者が本当に必要としている支援にすぐにつながり、安心して相談できることが重要です。
 東京都における犯罪被害者等の現状についてお伺いいたします。どのような犯罪がふえているのか、また、性犯罪の件数、全国における割合についてお伺いいたします。

○堀越人権部長 刑法犯の認知件数は減少傾向にあるものの、令和元年の都内での認知件数は十万四千六百六十四件であり、依然として全国の一割強を占めています。中でも強制性交等罪が増加傾向にあります。
 令和元年の都内における強制性交等と強制わいせつを合わせた性犯罪の認知件数は九百二十八件であり、全国の約一五%を占めています。

○山内委員 東京都では、犯罪被害者等支援にかかわる相談窓口である東京都総合相談窓口を設置しています。相談件数について、犯罪被害者別の相談件数とその特徴や対応をお伺いいたします。

○堀越人権部長 東京都総合相談窓口における令和元年度の相談支援件数は五千三百六十七件でございます。犯罪被害別では、性的被害が二千三百四十九件、殺人が千八十六件、交通被害が九百二十一件などとなっております。
 性的被害に関する相談が約半数を占めており、精神科医等によるカウンセリングなどの対応を行っています。

○山内委員 東京都総合相談窓口に寄せられる相談は、犯罪別に見ると性的被害が多く、約半数とのことです。
 伊藤詩織さんが勇気ある告発をし、ミー・ツー運動が日本でも広がり、フラワーデモが全国で毎月十一日に行われています。
 被害者が泣き寝入りせざるを得なかったり、告発してもかえってたたかれたりという状況から、セクハラ、性暴力、性犯罪を許さない社会にしていかなくてはなりません。そのためには、被害に遭った場合に被害者に寄り添う支援の拡充が不可欠です。
 第四期支援計画では、性犯罪等被害者支援の取り組みの充実強化、東京都性犯罪・性暴力被害者ワンストップ支援センターの体制強化を挙げています。
 東京都性犯罪・性暴力被害者ワンストップ支援事業についてお伺いしたいと思います。国の方針を受けて、第四期支援計画ではどのような拡充を行っていくのでしょうか。

○堀越人権部長 国が本年六月に公表した性犯罪・性暴力対策の強化の方針では、令和四年度までの三年間を集中強化期間とし、被害申告、相談をしやすい環境の整備など五つの方針が示されています。
 この方針を受け、計画の素案では、性犯罪、性暴力被害者のための全国共通短縮番号の周知、ワンストップ支援センターの体制強化や、性犯罪等被害者への多様な相談方法の提供などに取り組むこととしております。

○山内委員 東京都性犯罪・性暴力被害者ワンストップ支援センターについてお伺いしたいと思います。
 都では、NPO法人性暴力救援センター・東京、通称SARC東京との協働で、東京都性犯罪・性暴力被害者ワンストップ支援センターを設置しています。センターでは、二十四時間三百六十五日電話でつながるホットライン、ダイヤルNaNaでの電話相談、必要に応じては面接相談や医療機関、警察署等への付き添い支援も行っています。
 二〇一五年度に支援対策を構築して以降の性犯罪等被害者ワンストップ支援センターの相談実績について、電話相談、面接相談、付き添い支援の実績、相談者の年代の傾向等についてお伺いしたいと思います。また、支援員の体制をどのように充実をしたのかお伺いいたします。

○堀越人権部長 ワンストップ支援センターにおける電話相談、面接相談、付き添い支援の合計は、毎年おおむね四千件台で推移しており、そのうち付き添い支援は、平成二十八年度と比べて約二倍に増加しています。年齢としては、幅広い年代の被害者からの相談がありますが、十代から二十代が比較的多くなっています。
 また、令和二年度からは、ワンストップ支援センターの日中の支援員を二名から三名に増員し、支援体制を拡充しています。

○山内委員 新型コロナ感染症の蔓延によって、二〇二〇年度一月から九月の九カ月間の電話相談は一・四倍にもふえていると聞いております。先ほどご紹介がありました全国共通短縮番号シャープ八八九一、はやくワンストップ、そして東京都が行っているダイヤルNaNa、ぜひとも今後とも広めていっていただきたいと思います。
 そうした中で、強制性交や強制わいせつなどの深刻な被害の相談がふえているのでしょうか、付き添い支援がこれまでと比べて増加をしているようです。付き添い先や、そこから見えてきた課題、この状況についてどのように受けとめて対応していくのかお伺いいたします。

○堀越人権部長 令和元年度に付き添い支援が増加した主な要因は、産婦人科からの依頼による付き添いが増加したことであり、その理由としては、産婦人科にワンストップ支援センターの取り組みが周知されてきたことによるものです。
 引き続き、医療従事者研修等で、性犯罪等被害者の支援の取り組みに対する理解を求めてまいります。

○山内委員 産婦人科に周知がされてきたということを伺いました。産婦人科、なかなか女性にとってもハードルが高かったりしますので、ぜひともこうした取り組みが周知されていくことを希望しておきます。
 深刻な被害がふえ、ワンストップ支援センターが、病院、警察、弁護士や裁判所等への付き添い支援がふえています。
 まず、医療機関との連携についてお伺いしたいと思います。
 緊急対応を必要とする場合、医療機関との迅速な連携が必要です。二〇一八年に質問した際には、ワンストップ支援センターと近接する特定の病院での付き添い支援があったために、被害者の状況に応じた医療機関の拡充を求めました。
 特に、都立病院との連携、都立病院の中にワンストップ支援センターを設置することを要望してまいりました。その後、どのような取り組みが行われたのか、都立病院との連携実績はどのようになっているのか、また、協力医療機関の今後の拡充についてお伺いいたします。

○堀越人権部長 都はこれまで、医療機関向け研修や、産婦人科医会など医療関係団体への説明等を通じて協力を依頼し、現在、五つの都立病院を含む約六十の協力医療機関を確保しています。
 引き続き、産婦人科医会との連携強化を図り、協力医療機関の増加に努めてまいります。

○山内委員 多摩地域からの相談にも迅速に対応できるようにしていっていただきたいと思います。さらに、都立病院への設置を改めて要望しておきます。
 電話で緊急な医療対応を相談された場合、どこの病院に行けば何の検査を受けられるのか、七十二時間以内の緊急避妊薬、アフターピルを処方してもらえるのか、レイプの証拠採取を受けられるのかなど、情報を教えてもらえるのでしょうか。また、その病院は、被害者に寄り添った対応ができるよう、専門的知見を持った医療体制になっているのかお伺いいたします。

○堀越人権部長 ワンストップ支援センターにおいては、性被害に遭った方に対し、相談の内容に応じて緊急な医療対応の可能な協力医療機関を紹介しています。
 また、都は、産婦人科医会や警視庁と連携し、協力医療機関に対する研修を実施し、性犯罪等被害者の心理状態や適切な対応方法について理解促進を図っています。

○山内委員 伊藤詩織さんの本には、このように書いてありました。身も心も最大のダメージを受けているとき、自力で適切な病院を探さなければならない困難ははかり知れないものであったと。性暴力被害者支援団体に電話をすると、面接に来て、話を直接聞いてからでないと情報提供できないといわれた。この電話をするまでに被害に遭った人は一体どれだけの気力を振り絞っているのか−−その場所まで出かけていく気力や体力は、あのときの私には残されていなかった。電話での問い合わせに対し、簡単な対処法さえ教えないのは、今考えても理解できない。公的な機関による啓蒙サイトをつくって、今はありますけど、検索の上位に上るようにするだけでも救われる人はいる。
 この切実な声をしっかりと受けとめていただき、寄り添った支援の拡充をしていただきたいと思います。
 警察への付き添い支援についてお伺いしたいと思います。
 警察への届け出の際、残念ながら、心ない対応で、さらに深く傷つく二次被害があるという報告もあります。二次被害を減らし、被害者保護の意識を徹底することが重要です。
 警視庁でもさまざまな研修を行っているとは思いますが、ワンストップ支援センターが研修を行うことも必要だと私は考えます。警察に対して、ワンストップ支援センターとしてどのように取り組んでいるのか、また、事件現場への同行や事情聴取の際に、専門知識がある第三者、ここでいうとワンストップ支援センターになるのかと思いますが、立ち会いが必要だという専門家の指摘もあります。都の見解と今後の検討についてお伺いいたします。

○堀越人権部長 都は、警視庁、ワンストップ支援センター等と定期的に会議を開催し、性犯罪、性暴力被害者の被害後の心情や二次的被害を防ぐ対応等について意見交換を行っています。
 また、警察が行う事件現場の検証や事情聴取の際には、ワンストップ支援センターの支援員が同行し、被害者の負担を軽減するよう警察に働きかけることや被害者の状況に応じた声かけなどを行っています。
 引き続き、被害者に寄り添った対応を行ってまいります。

○山内委員 定期的に協議会を開いているとのことですが、現場の警察官への研修は重要だという指摘があります。守られるべき人が守られる社会にしたいと、性犯罪捜査における二次被害をなくすために、被害女性が警察と向き合い、体験を語る活動をしていらっしゃったりします。そういう報道がございました。
 ワンストップ支援センターが、被害者の切実な思いや対応について研修に出向いていくことも、ぜひ今後取り組んでいただきたいと要望しておきます。
 弁護士や裁判所への付き添い支援についてお伺いします。
 被害に遭ったこと自体、誰にも話したくない、知られたくないという被害者は多い。ましてや、警察や裁判で、自分が何度も何度も性犯罪の被害について同じことを聞かれたくはない上、もちろん承諾や同意があったのではないかなどと疑われたくはありません。
 そのため、結局、性犯罪者の処罰を求めて警察に訴え出ることを諦めてしまうケースも多いと聞いています。性被害者が警察との対応や裁判手続を適切に行うためには、弁護士や裁判所にも付き添うことは重要であると考えますが、付き添い支援を行う際に、きめ細やかな支援はどのように行われているのかお伺いいたします。

○堀越人権部長 ワンストップ支援センターでは、被害者の精神面の不安を軽減するため、弁護士事務所や裁判所に出向く際の付き添い支援を行っています。弁護士事務所への付き添い支援を実施する際は、被害者が何度も同じ話をすることのないよう、被害者の方の同意を得た上で、事前に被害者の状況等を情報提供しています。
 また、当日も支援員が同席し、被害者が安心して相談できるよう、声かけなどのサポートを行っています。

○山内委員 障害児者の性被害についてお伺いしたいと思います。
 障害児者の性暴力被害は、抵抗したり、被害を訴えたりすることが難しいため、表に出にくい、支援につながりにくいといわれています。内閣府が二〇一七年から一八年に、全国の相談支援団体を対象に行った調査によりますと、障害の有無について回答があった三十歳未満の性被害事例のうち、障害があると見られる事例は五五%を占めたのだそうです。
 障害児者が性被害を受けた場合の支援についての取り組みと今後についてお伺いいたします。

○堀越人権部長 知的や発達の障害のある方が性被害に遭った場合は、本人が十分な意思表示をすることが困難であることが多いため、相談員によるきめ細かな対応が必要でございます。
 現在、ワンストップ支援センターでは、障害福祉施設の職員による研修を通じて、相談員の障害者に対する理解を深めているほか、支援に当たっては、保護者、福祉施設等と連携しながら支援を行っています。
 今後も関係機関と連携しながら、障害のある方への相談や支援を適切に行ってまいります。

○山内委員 子供の性被害についてお伺いしたいと思います。
 ベビーシッターが保育中の子供への強制わいせつ容疑で逮捕されるという衝撃的な事件がありました。また、子供への性犯罪で処分された教師や保育士が職に復帰できてしまうことについても見直しが求められているところです。
 ことし十月三十日、文部科学省は性犯罪・性暴力対策の強化の方針等を踏まえ、わいせつ行為を行った教職員への厳正な対応を進める一環として、教職員免許状の失効、取り上げ情報を検索できる官報情報検索ツールの検索可能な情報の期間を、直近三年間から直近四十年間に延長することといたしました。チェックすれば、採用しないことが可能となったということだと思います。
 幼い子供や若い女性への性犯罪が後を絶ちません。性暴力は被害者に深い傷を残し、事実を知った身近な人にも強いストレスを与えます。まして、加害者は見知らぬ人ではなく、保育士や教師、塾の先生や部活動などの先生、近所の人など、顔見知りが多いといわれています。
 子供が性被害に遭った場合、そのことを知った家族の対応、子供から打ち明けられた際の対応は、非常に難しいといわれています。家族もPTSDを発症するなど、子供と一緒にケアが必要になるケースもあると聞いています。家族の心の状態がよいことは、子供のケアにもつながるとして、家族のケアの必要性を訴えている専門家もいらっしゃいます。
 そこで、家族からの相談への対応についてお伺いしたいと思います。家族からの相談も受け付けているという、情報発信についてお伺いいたします。

○堀越人権部長 ワンストップ支援センターでは、被害に遭った本人からの相談だけでなく、家族など周囲の方からの相談も受け付けており、その旨をホームページで案内しています。
 また、被害者の身近にいる学校の先生、友人などに向けた性暴力被害者支援ガイドを各関係機関へ配布し、その中で、家族からの相談を受けていることを周知しております。

○山内委員 子供たちの性が消費の対象になっている現状があります。家出をした少女たちを性的な目的で泊め、子供の性を買う行為、こうした実態は、性暴力による深刻な被害と認識されていません。買春、これが援助交際、パパ活などといいかえられて、子供がみずから望んでやっていると捉えられたりもしています。
 子供、若者たちの命と心と体を守るには、現実を知り、性暴力被害であることを共通認識する必要があります。子供、若者たちの支援をしている支援団体、関連機関と協力して、どのような被害者支援が必要か検討していただきたいと考えております。
 そこで、総務局は、福祉保健局が実施している東京都若年被害女性等支援モデル事業に関する会議に参加していると聞いていますが、どうかかわっているのでしょうか。そのモデル事業に参加している民間団体と被害者支援対策について、どのように連携しているのかお伺いいたします。

○堀越人権部長 総務局は、福祉保健局主催の東京都若年被害女性等支援モデル事業に関する会議に委員として参加しており、参加機関の活動内容等について相互に情報交換しています。
 また、このモデル事業に参加している民間団体とは、若年女性が性被害に遭った場合に、それぞれの役割に応じて連携して被害者支援に取り組んでいます。

○山内委員 支援団体と連絡をして、必要な支援をきめ細やかにできるよう要望しておきます。
 東京都教育委員会は、今年度から公立中学校で産婦人科医を講師に招き、人工妊娠中絶や避妊といった内容も含む性教育の授業を行う予定でした。しかし、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、産婦人科医が学校を訪問できなくなったために、今年度は、教育委員会が、東京産婦人科医会が作成したパワポに音声を入れた映像資料を対象の学校に貸し出し、学校の授業で活用してもらうことにしていると聞いています。
 映像資料は五十分ほどで、産婦人科医がコンドームを使った感染症予防や人工妊娠中絶など、学習指導要領に含まれていない内容についても説明しているということです。対面式の授業と異なり、生徒が医師に直接質問することができないのは残念ですが、東京都の性教育がようやくちょっと進んだと思っています。
 性犯罪は、まだそれが犯罪であると理解できない年齢の子供も被害を受ける可能性があるため、早い時期からプライベートゾーンについて教育することも有効だと考えられています。東京都の性教育の手引でも、昨年の改定で、このプライベートゾーンについて取り上げられるようになりました。
 子供の性被害は、保護者や教師、指導者が加害者である場合、子供が被害を自覚しないということもあります。
 子供の性被害をなくし、被害に遭った場合に支援できるようにするには、教育庁や児童相談所など関係機関との連携が重要です。第四期支援計画でぜひ取り組んでいただきたいと思います。見解をお伺いいたします。

○堀越人権部長 計画素案の性犯罪、性暴力被害者支援のための連携強化では、性犯罪、性暴力被害者と関連性が高い各児童相談所、東京都女性相談センター、東京ウィメンズプラザ、教育機関等と相互に連携強化を図るとしております。

○山内委員 子供への性暴力をいたずら程度と思っている人が多いと思います。本当に許せないことだと思います。
 ここまで、性犯罪等被害者支援について伺ってまいりました。支援者に求められる支出は多大です。支援者の雇用形態や給与、手当などの人件費を含め、支援体制の充実が必要です。
 東京都性犯罪・性暴力被害者ワンストップ支援事業費のこれまでの推移と来年度予算の見積もりと、その内訳をお伺いいたします。

○堀越人権部長 ワンストップ支援事業の今年度予算額は約六千万円で、その内訳は、相談員の人件費のほか、医療費、カウンセリング費用助成、医療従事者研修等に関する費用となっています。
 来年度につきましても、同程度の事業を見込んでおります。

○山内委員 東京都で予算の増額を求めるとともに、国からの交付金、性犯罪・性暴力被害者支援交付金、被害者相談支援運営・機能強化事業、医療費等公費負担事業の増額、これを東京都からも要望していただきたいと思います。
 性犯罪について、相談窓口が広く周知されることが求められています。学校や公共施設のトイレや学校の保健室など、目につきやすいところに置いておくことも重要です。
 都のリーフレットやカード、性暴力被害者支援ガイドの配布先についてお伺いいたします。

○堀越人権部長 ワンストップ支援センターの相談窓口を記載したカードやリーフレット、性暴力被害者支援ガイドにつきましては、区市町村、児童相談所、都内の大学や高校などに配布しています。

○山内委員 警察庁の発表によりますと、性犯罪は、十九歳以下の被害者が断トツだという報道があります。
 刑法の性犯罪規定を改正し、厳罰化するための刑法改正が二〇一七年七月に施行されました。性犯罪をめぐる大幅な法改正は、明治時代の制定以後、百十年ぶりとなります。
 刑法改正の附則第九条において、施行後三年をめどとして施策のあり方について検討を加え、必要があると認めるときには措置を講ずるとしました。ことしがその見直しの年です。強制性交等罪における暴行、脅迫要件を見直して、同意のない性交等は性犯罪とすることや、性交同意年齢を十三歳から引き上げることなど、多くの課題が残され、性犯罪、性暴力被害者支援に取り組む現場として、国へもぜひ被害者の実情、現状、実態を訴えて、改正につなげていくことをともにやっていきたいと思っております。
 以上で私の支援計画についての質問は終わらせます。
 次に、東京都地域防災計画風水害編等の修正案についてお伺いしたいと思います。
 この修正素案は二〇一四年以降の法改正等や二〇一九年十月の台風十九号等によって明らかになった課題を検証した大規模風水害検証会議の結果等を反映し、防災対策を一層推進されるものだということです。
 まず、主な修正の視点についてお伺いいたします。

○古賀防災計画担当部長 今回の風水害編の修正におきましては、水防法改正、防災基本計画修正等への対応、大規模風水害検証会議を踏まえた取り組み及び多様な連携体制の構築の三つの視点を挙げ、避難所における新型コロナウイルス感染症対策や避難情報の的確な発令に関する区市町村への支援などを盛り込んでおります。

○山内委員 生活者ネットワークは、一九九五年の阪神・淡路大震災以降、防災、復旧、復興に、女性の視点、子供の視点を盛り込むよう要望してまいりました。また、二〇一一年の東日本大震災後は、支援活動をしてきた女性たちの報告から、避難所生活での女性への配慮に欠けることや、避難所などでの生活における古い性別役割による女性への負担、災害時には暴力やDVや性被害などが増加することなどが明らかにされ、男女平等参画が不可欠であることが改めて認識されました。
 その後、東京都も、避難所運営における女性リーダーの配置、防災会議などに女性の参画が進んできたと聞いております。
 二〇一八年、総務委員会で、私が女性の参画が必要な東京都防災会議における女性委員について、経緯と人数について質問したところ、二〇一三年に防災会議条例を改正して、学識経験者として二名の女性を委員に任命、委員六十八名のうち、充て職の五名を含めて、七名が女性とのことでした。その人数は約一割にとどまっていました。防災対策が相変わらず男性目線で、女性平等参画にはほど遠いと思います。
 防災会議条例は二〇一九年にも改正されましたが、女性委員の人数、割合はふえたのでしょうか。防災会議条例では、女性の人数に関する制限はないように思いますが、なぜもっとふやすことができないのか、お伺いいたします。

○古賀防災計画担当部長 東京都防災会議の委員は、都の職員や区市町村長など事が指名または任命する委員五十四名のほか、国の行政機関の長など災害対策基本法に基づき選任される十九名と合わせまして、全体で七十三名で構成されておりまして、女性委員は七名、その割合は九・六%となっております。
 防災会議の委員数は、これまで法改正や災害の教訓等を踏まえまして、適宜見直しが行われており、平成三十一年の条例改正では、自主防災組織の構成員または学識経験者として任命可能な人数を二名から四名に引き上げまして、現在、四名全てが女性委員でございます。

○山内委員 女性の参画が必要なのは、子供、障害者、高齢者、外国人など災害弱者といわれた人たちの視点や声を防災、減災に生かしていただきたい、その思いからです。
 防災会議以外の防災、減災など災害対策にかかわる会議等で、女性の割合はどうなっているのでしょうか。お伺いいたします。

○猪口総合防災部長 総合防災部が所管いたします附属機関等の会議体は、防災会議を除きまして、東京都石油コンビナート等防災本部など六つございますが、いわゆる充て職を除きました委員のうち、女性委員の割合は二七・七%でございます。

○山内委員 本計画素案の前提には、防災に関する政策、方針決定過程及び防災の現場における女性の参画を拡大し、男女双方の視点に配慮した防災対策を推進していくとあります。ぜひ、進めていくよう要望しておきます。
 二〇二〇年の新型コロナウイルス感染症の発生等を契機に、避難所における感染症対策を推進していくとしています。
 ことし六月の総務委員会で、段ボールベッドや間仕切りについて質問したところ、都では、今後の大型台風等に備えて、体への負担が少なく、ほこりの吸引や飛沫による感染症予防に有効な段ボール製の簡易ベッドや間仕切りについて、避難所に円滑に提供できるよう、今出水期までに備蓄を行うとともに、新たな調達先を確保することとしているとのご答弁でした。
 段ボールベッドやパーティション等の現在の備蓄状況、調達先の確保状況と今後の取り組み、また、区市町村の連携の仕方などについてお伺いいたします。

○古賀防災計画担当部長 避難所における生活環境の改善や感染防止対策を図るため、本年度、段ボール製の簡易ベッドとパーティション二千五百台の備蓄を行うとともに、災害時の新たな調達先といたしまして、二つの業界団体等と物資調達に関する協定を締結いたしました。
 今後、災害が発生した場合には、避難所を運営する区市町村からの要請に基づきまして、備蓄の払い出しや調達により、速やかに区市町村に対して物資を提供してまいります。

○山内委員 以前も総務委員会等で指摘しましたが、欧米の避難所では、必ず簡易ベッドが準備され、また、テントで家族ごとに避難生活をするのが一般的になっているといわれます。特にイタリアでは、避難所に真っ先に届くのは、トイレ、キッチンカーによる食事、ベッドだそうです。避難生活が快適になるよう、海外に学び、検討していってほしいと思います。
 都は、避難所を確保するための区市町村を支援することになっています。昨年度台風の検証から、浸水のおそれのない避難先の確保や、垂直避難、分散避難の重要性が明らかになりました。
 六月にした質問に対して、発災時に避難所が不足した場合にも、ホテル等を避難所として活用できるよう、宿泊団体との協定締結により、区市町村による円滑な避難先の確保を支援していくと答弁がありました。現状についてお伺いいたします。あわせて、市内にはホテル等がない自治体が近隣の自治体と広域連携したいという要望があった場合、都は支援していくのかお伺いいたします。

○古賀防災計画担当部長 都は、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、より多くの避難先が必要となる区市町村を支援するため、本年六月に、ホテル、旅館などの宿泊団体と避難先の提供に関する包括的な協定を締結いたしました。
 区市町村から、みずからの行政区を越えたホテルや旅館を避難先として活用したいという要望がございました場合、都は、本協定に基づきまして、関係自治体等と調整を図ることとしております。

○山内委員 都立一時滞在施設に入る際、あるいは避難所では、名簿を作成すると聞いています。性の多様性に応じた避難所をどうつくっていくのか、問題を認識し、誰もが安心できる安全な避難所を実現する必要があるといわれています。都立一時滞在施設や避難所での名簿について、記載事項等を含めてお伺いいたします。

○古賀防災計画担当部長 都立一時滞在施設では、帰宅困難者の受け入れ時に施設滞在者カードを配布いたしまして、氏名、住所、電話番号のほか、性別や年齢、職業などを記入するよう依頼することとしております。
 また、避難所では、避難所管理運営の指針におきまして、避難者カードを作成することとしております。避難者カードの記載事項は、同意があれば区市町村の被災者台帳作成のために活用することも想定いたしまして、氏名、生年月日、性別、住所など、災害対策基本法第九十条の三で規定いたします被災者台帳の記載項目に準じております。

○山内委員 性自認および性的指向の困難解決に向けた支援マニュアルガイドラインというのによりますと、防災、災害時避難の現状と課題として、災害時の多くの困難が報告されています。
 例えば、避難所において種々の支援に男女分けがある。配布された服や下着などが自認に基づくものを入手できない。他人の目を気にして、男女分けのトイレを利用できないなどの問題があると指摘しています。また、人目を気にするなどして、同性のパートナーと一緒に寝起きすることができず、不安が募るときの問題も報告されています。
 いずれの問題も、性的指向や性的自認が非典型であることをカミングアウトしていない状態では、当事者は配慮を申し出ることができず、避難所の運営者はニーズを把握することもできません。
 ほとんどの場合が、この不可視化されたニーズであるため、事前に対応すべき点を定める等、制度化しておく必要があるという指摘があります。こうした問題は、当事者にとっては命にかかわる深刻な問題であり、支援は不可欠なものです。
 しかし、避難所を管理する自治体職員に、性的指向や性自認への配慮を求めたところ、こんな大変なときにわがままをいわないでほしいとたしなめられたというケースが報告されているそうです。また、避難所で同性パートナーの所在を確認しようとしたところ、親族でないことを理由に情報提供を阻まれ、確認できないという問題も生じているそうです。
 これらは、カミングアウトした上で、ハラスメントや不利益な取り扱いを受けている例です。ニーズは可視化されているものの、優先順位が低いという無理解によって、支援、解決ができなくなっているものです。こうした場合も、事前に配慮すべき点を定め、制度化していくことで、ある程度回避することができるのだそうです。
 一方、カミングアウトしなくても、アウティングされることによって、避難所にいられなくなるほど重大な被害が生じたケースもあるそうです。周囲の人や支援者、避難所を運営する側が、あらかじめこうしたケースを日ごろから知っておく必要があるというふうにおっしゃっています。
 また、避難所から仮設住宅、災害公営住宅などへの入居と事態の収拾が進むにつれて、同性パートナーとの入居を申し込んだけれども、親族でないことを理由に共同での入居を断られたり、そもそも申し込み時にカミングアウトにつながるため、利用できないという問題も浮かび上がっているそうです。
 これも、ルールや手続が性的指向、性自認が非典型な場合に対応可能な制度設計となっていないため、こうしたケースが想定外となり、対応できないことが原因だそうです。平時からこれらを想定し、排除しない制度に改善し、工夫することが必要であるとされています。
 この解決策と対応する際に重要な視点として、性別だけでなく、性的指向、性自認対応が可能な制度設計または改定、災害支援マニュアルの中に、性的指向、性自認に関する具体的な事例から解決策までを組み入れて策定することや、性的指向、性自認に関連した困難を持つ人を想定した避難訓練や災害支援訓練、支援物資や住宅利用者に対する相談機関の整備、相談員の配備などが求められています。ぜひこうした観点からも検討していただきたいと要望をしておきます。
 災害発生に備えた外国人の安全・安心の確保についてお伺いしたいと思います。
 昨年の台風十九号では、日本にふなれな外国人観光客が観光拠点等に滞留する可能性があったことから、一時滞在施設に指定されている東京文化会館などを緊急の滞在施設として開設をいたしました。
 外国人の帰宅困難者に関しては、二〇一八年二月に出された今後の帰宅困難者対策に関する検討会議の報告書の今後の取り組みの方向性の中に、要配慮者の拡充として、「やさしい日本語・英語」等による外国人への普及啓発及び情報発信の工夫という記載があります。
 にもかかわらず、その七月に作成された都立施設を活用した一時滞在施設の運営マニュアルバージョンツーには、その検討会議の報告が十分に反映されていなかったことから、二〇一八年十一月の総務委員会で指摘をいたしました。
 報告書には、日本語を十分に理解できない外国人や、英語が母語でない外国人の帰宅困難者に対して、災害情報を的確に伝達していくことは重要である。このために、「やさしい日本語・英語」を活用したわかりやすい情報発信を行うなど工夫をする必要がある。地震に遭遇した経験の少ない外国人も多い中で、こうした外国人に対して防災知識の普及啓発を効果的に行う必要がある。災害時にコミュニティの核となる教会やモスクなどを通じた普及啓発なども含めて、効果的な方法について検討を進めていく必要がある。近年、訪日外国人観光客が大幅に増加しており、これらの観光客に対して、帰宅困難者対策の基本的な事項について普及啓発を行っていく必要がある。このために、多くの外国人観光客が経由する空港、ターミナル駅、ホテルなどにおける普及啓発についても検討する必要があると明記されています。重要な視点です。
 そこで、こうした検討会議の取り組みはどのように反映されたのかお伺いいたします。

○榎園防災対策担当部長 都は、平成三十年二月に公表した検討会議の報告を踏まえ、外国人の帰宅困難者対策として、一斉帰宅の抑制に関する英語版の動画を作成し、普及啓発に努めるとともに、都民や事業者向けに作成している東京都帰宅困難者対策ハンドブックに、多言語化や「やさしい日本語」などの必要性についての記述を盛り込み、区市町村や経済団体を通じて配布してございます。
 引き続き、こうしたことにより、災害発生時の外国人の安全確保に向け、取り組んでまいります。

○山内委員 生活者ネットワークは、災害時の教訓をもとに、以前から、発災時等における情報収集のために、スマートフォン等の充電場所の提供を要望してまいりました。
 二〇一九年六月の総務委員会の私の質問に対し、個人の所有するスマートフォンの充電に関しては、常に携帯充電器を持ち歩くなど、基本的に自助努力により確保すべきものであると答弁をされました。このことからどのように変わったのか、本当に気になるところです。
 今回の素案には、大規模風水害検証会議を踏まえた取り組みの視点から、スマートフォンやタブレット端末等を充電できる環境整備支援等の電源確保対策の実施が挙げられています。電源確保等についてお伺いいたします。

○古賀防災計画担当部長 都は、避難所など自主防災組織の防災活動拠点におきまして、災害時の情報取得ツールとなるスマートフォン等の充電ができるよう、可搬式発電機や充電器等の非常用電源確保に対する助成制度を今年度開始いたしました。本年七月、交付申請の受け付けを開始して、十一月末時点で約五百団体分の申請を受け付けております。
 今後も、区市町村を通じて自主防災組織の活動を支援してまいります。

○山内委員 孤立した被災者の体制についてお伺いしたいと思います。

○古賀防災計画担当部長 地域防災計画では、土砂災害や大雪など風水害による交通途絶等のために孤立した被災者に対しましては、必要に応じて船舶等による水上、海上輸送、ヘリ等による空中輸送を実施して、物資を輸送することとしております。
 また、必要に応じて現地災害対策本部派遣員等の連絡員を派遣するなど、区市町村と連携して孤立した被災者の状況及び要望を把握し、警視庁、東京消防庁及び自衛隊と調整の上、物資輸送体制を整えていくこととしております。

○山内委員 災害トイレについてお伺いしたいと思います。
 阪神・淡路大震災でも、東日本大震災でも、熊本大地震でも、避難所で困ったこととして上位に挙げられたのは、食料でもなく、暖房でもなく、トイレだったという報告があります。
 内閣府の避難所におけるトイレの確保・管理ガイドラインによれば、過去の災害における仮設トイレの設置状況や、国連やスフィアプロジェクト等による目安となる基準を踏まえて、災害発生当初は、避難者約五十人に当たり一基のトイレを確保するとなっています。ぜひ計画の修正素案の訂正をお願いしておきます。
 六時間で約七割の人がトイレに行きたくなったと回答しているなど、災害時のトイレは切実な問題です。災害対応のトイレとなっている仮設トイレの多くは、建設現場を主目的として開発されたもので、残念ながら、洋式が少ない、段差がある、狭い、施錠が特殊など、さまざまな人が使用する避難所トイレとしてふさわしくないという指摘もあります。
 子供や高齢者、障害者、SOGIの配慮など、被災者のことを考えた災害用トイレの整備が必要です。災害発生時のトイレの確保、管理計画を策定していない区市町村が多いという報道もありました。
 災害時におけるトイレの確保についてお伺いいたします。

○古賀防災計画担当部長 平成二十八年四月に内閣府が作成した避難所におけるトイレの確保・管理ガイドラインでは、区市町村は本ガイドラインを参考に災害時のトイレの確保、管理計画を作成し、その計画を実効性のあるものとするため、区市町村の地域防災計画等に反映させることが求められております。
 なお、都におきましては、地域防災計画や避難所管理運営の指針において、トイレの確保について定めております。

○山内委員 先ほどもお話ししましたが、イタリアでは発災時、真っ先に届くのがトイレカーだということです。広くてきれいで車椅子対応もあるのだそうです。生活者ネットワークはこれまで、トイレカー等を提案してきました。現に一台当たり四部屋、洋式の水洗トイレつきトレーラーというのがあり、浄化処理技術と太陽光蓄電システムを備えており、停電した場合には蓄電池で運転が可能で、水洗された廃棄物はトイレ内で生物分解されて、フィルターを通じて浄化された水が再び洗浄水として利用できるなど、技術開発がされているそうです。トイレトレーラーを学校、病院、公共施設等の災害時に避難所として機能する災害拠点に普及させて、ふだん使いをすることにも取り組んでいるところもあるそうです。
 こうしたトイレトレーラーなど災害トイレについても、東京都も民間企業等と連携して検討していくように要望いたします。
 昨年の台風十九号では、多摩川沿いで大きな浸水被害が起きました。都は、大規模風水害検証会議を踏まえ、樋門状況などの操作情報の共有等、施設の適切な維持管理をするとしています。
 まず、調布市や世田谷区など多摩川沿いで発生した浸水被害の主な原因についてお伺いいたします。

○猪口総合防災部長 昨年の台風第十九号では、多摩川上流域で総雨量六百ミリを超える降雨を観測し、多摩川の水位が観測上の最高水位を記録して、多摩川沿いの広範囲の自治体で浸水被害が発生いたしました。
 被害のあった自治体による検討会の報告書によりますと、水位の上昇により、多摩川に流れ込む河川や下水道幹線からの排水が十分にできなかったことや、樋門の閉鎖ができなかったため、多摩川から水が逆流したことなどにより、浸水が発生したと考えられております。

○山内委員 狛江市が取りまとめた二〇一九年東日本台風に伴う浸水被害対策の最終報告によりますと、こうした浸水被害を踏まえ、今後の対策として、可搬式ポンプの配備や、樋門の操作手順の見直し、操作状況の情報発信などが挙げられています。こうした樋門の操作については、周辺に影響を及ぼす可能性もあることから、隣接する自治体等の間で情報を共有することは重要であり、大規模風水害検証会議の取りまとめにおいても、樋門の操作情報を共有することとされています。
 そこで、樋門操作の情報共有に向けた取り組みについてお伺いいたします。

○猪口総合防災部長 樋門の開閉操作について、関係者間で操作情報を共有するため、都は、市や関係局など樋門施設の管理者に対しまして、水位計の設置の有無や今後の施設の改修予定など、施設の状況に関する調査を実施いたしました。
 この調査結果を踏まえまして、樋門の開閉操作に関する情報の伝達ルート等について、地元区市や樋門の施設管理者等と調整を行いまして、風水害時に施設管理者が樋門の開閉操作情報を関係者に提供する仕組みを本年七月から開始いたしました。

○山内委員 樋門の操作情報を関係者に提供する仕組みを開始したということでした。国の画一的な指示に従うだけでは、市民、住民の命や暮らしを守れないことを自覚し、東京都は、都庁内あるいは東京都と区市町村で情報共有をしていく、このことを求めておきます。
 また、樋門の施設管理者は国、都、区市など多岐にわたっているとのことですので、関連機関との連携、ぜひぜひ進めるよう求めておきます。
 最後の質問です。
 地域防災計画の原子力災害編について、今回、修正素案が出されました。国の最新の動向を反映し、防災対策を一層推進させるとしておりますが、原子力施設の災害重点区域が百メートルから該当なしになりましたが、万一事故が起きたときにどう変わるのかお伺いいたします。

○古賀防災計画担当部長 今回、隣接する神奈川県川崎市の施設につきまして、重点的に原子力災害に特有な対策を講じる区域である原子力災害重点区域が見直されましたが、これまでも都の区域は原子力災害重点区域に含まれていないため、都の原子力災害への対応に変更はございません。
 当該施設につきましては、原子力災害対策特別措置法に基づく防災業務計画に関する協議、各種届け出、立入検査等に関する取り扱いや事故の際の応急対策等の対応は、これまでと同様でございます。

○山内委員 対象施設が神奈川県にあることから、災害重点区域の範囲設定の見直しは東京都には影響しないので、実質的にこれまでと変わらないということでした。
 福島第一原発事故からもうすぐ十年になりますが、汚染水の問題も廃炉への道も困難をきわめ、もとの生活に戻れない人々や、現地の状況を見聞きすると、改めて原子力災害の罪深さを思い知らされるところです。
 今回の修正部分ではっきりはしませんでしたが、原子力施設への監視を強めることが重要であり、国に対して求めていくよう要望いたしまして、私の質問を終わります。

○木下委員 それでは、私の方からは、報告事項、二〇一九年度東京都政策連携団体経営目標の達成状況に関連して質問をいたします。
 行政事業を補完的に行う外郭団体については、役人の天下り先となっている、高額な退職金をもらって幾つもの団体に再就職していき、その都度退職金をもらう、いわゆる渡りが問題となったり、高額な随意契約の温床であるなど、特に国において大きな批判が集まったことが印象に残っています。
 都についてどうだったのかと歴史をひもときますと、都の外郭団体の中でも、都の出資が入っている監理団体が、一九八〇年代末から一九九〇年代にかけて急増し、七十二団体を数えるまでに増大していました。これを統廃合し、現在の三十四団体へ、退職金の廃止や役員報酬の引き下げなどを九〇年代末に実施し、財務諸表などネットを用いた情報公開も始めてきているということを確認いたしました。
 二〇一八年六月には経営改革プランを策定し、また、昨年四月、監理団体から政策連携団体へと名称を変え、二〇一九年五月には政策連携団体活用戦略を策定、常勤役員の都庁の出身者の割合を八割から六割に減らすなどのさらなる経営改革や、都の事業との有機的な連携を図ることなどを進めてきていると認識をいたしております。
 今回の質疑に当たりまして、基本的なところも含めて政策連携団体について確認をしました。
 まず、都税がどのくらいの規模でこの三十四団体に流れているかということでございますけれども、直近の話でいいますと、平成二十九年度、三年前ですね、二千二百三十二億、それから平成三十年度が二千二百三十四億、そして令和元年度は百億ふえて二千三百二十一億、三十四団体全体に流れたということで、これは当初予算の割り当て分や、都の事業を受託実施した、いわゆる事業の費用の合計で、都から政策連携団体に流れているお金の全てというふうに認識をしております。
 私の地元の板橋区の一般会計予算額が二千二百十九億一千万円と、実は大体同じということで、大変大きな額だと改めて認識をいたしたところでございます。一円たりとも無駄に使われないよう、やはりしっかりと見ていかなければならないということになります。
 本日の審議対象は二〇一九年度東京都政策連携団体経営目標の達成状況でありますが、大もととなります経営改革プランは、政策連携団体の経営を効果的に無駄なく行い、また都の政策実現をしっかり担う連携体制をとることを目指すものでありますから、昨年の我が会派、鈴木都議による指摘でもあります、まず特命随意契約の状況についてから、質問を始めてまいりたいと思います。
 令和元年度、東京都が政策連携団体と締結しました特命随意契約件数とその金額総額をお伺いします。また、こうした団体との特命随意契約についての都の考え方をお伺いします。

○緑川行政改革推進部長自治制度改革推進担当部長兼務 令和元年度におけます都と政策連携団体が締結いたしました特命随意契約件数は五百四件、契約金額は約一千三百六十億円となっております。
 政策連携団体との契約締結主体は各局等でございますが、各局等は、政策連携団体に限らず、どのような事業者との契約であっても、法令等に基づき、契約の妥当性や適正性の判断を適切に行っているものと認識しております。
 しかしながら、都民への説明責任の観点から、これまでも、人員配置や事業計画等の機会を捉え、必要な検証等を行ってまいりました。昨年度は、東京都政策連携団体活用戦略を策定し、団体活用に向けた官、団、民の役割分担を再整理して、定型業務の民間事業への業務移管を図るなど見直しを進めております。
 今後とも、都と政策連携団体の特命随意契約について見直しを進めながら、都庁グループ全体としての機能を高めてまいります。

○木下委員 ありがとうございます。ただいまの令和元年度の数字が件数でいうと五百四件、契約金額が約一千三百六十億円というご答弁なんですが、ちなみに、一年前のご答弁では四百七十二件、一千三百十五億ということで、四十五億円ほどふえていて、件数もふえているということになります。
 これをどういうふうに捉えるかということでございますけれども、きちっと専門性を生かしながら、都政の前向きな推進に対して、団体との連携、特に特命随意契約についての見直しについてはしっかりと行っていただきたいというふうに思います。特に気を引き締め直して、契約数の推移についても認識しながら見直しを行っていくことを要望いたしたいと思います。
 次に、政策連携団体の幹部であります役員や管理職の実態について確認をしてまいりたいと思います。
 本年二月の都政改革本部会議資料にもございますけれども、常勤の役員の全てのポスト数を減らし、また、民間からの役員登用をふやすということで、都の関係者がこの常勤役員ポストの中に入る割合を、先ほども言及しましたけれども、八割から六割、二割進めることを目指しているというふうに認識をいたしております。
 最新の数字で、ことしの八月で七十四ポストの中で四十九が都の関係者が占めていたということで、大体六割強ということになってまいります。
 そこで、私は、昨年の鈴木都議も質問をしていた部分でもございますけれども、やはりこの政策連携団体に最初から社員として、社員というんですかね、職員として入られた方々が、やはり先を見たときに、自分たちの努力の結果が、例えば目指そうと思えば役員まで行けるという道があるやなしやによって、大分このモチベーションというのは変わると思うんですね。そこについてはやはり重要な観点ではないかというふうに考えております。
 モチベーションのアップ、組織への貢献の職員のモチベーションのアップが、結果的にその職場の成果をつくり出すということでございます。
 そこで、政策連携団体の固有職員というふうに都では呼ぶようですけれども、いわゆるプロパー、最初からその団体で職員として採用されて働かれる方の役員及び管理職の状況はどのようになっているのでしょうか、お伺いをいたします。また、固有職員の役員等への登用を進めるべきというふうに考えますが、都の見解をお伺いしたいと思います。

○緑川行政改革推進部長自治制度改革推進担当部長兼務 令和二年八月一日現在におけます政策連携団体の固有職員の役員数は五名、構成比は約六・八%となっております。管理職数は五百六十七名、構成比は五四・九%となっております。
 団体改革を進める中で、より専門性の高い人材確保手法の導入や、都と政策連携団体の双方向人事交流の推進等により、より優秀な固有職員の確保、育成を図ることは重要でございます。
 このため、平成二十九年度に策定した団体改革の実施方針に基づき、個々の政策連携団体の特性やガバナンスに配慮しつつ、経営戦略について多角的な検討ができるように、常勤役員のポスト数や都関係者の割合を見直すこととしております。
 委員からもお示しいただいたとおり、常勤役員ポストに占める都関係者の割合は、従前約八〇%であったものを、約六〇%程度に見直していくとともに、民間等のポストは倍増させることとしております。
 こうした方針のもと、経営に精通した民間人材や監査業務に適した公認会計士等の専門家の役員登用はもとより、固有職員につきましても、都と政策連携団体の人材交流などを通じて育成し、役員への積極的な登用を進めてまいります。

○木下委員 ありがとうございます。
 七十四人のうちたった五名ということで、非常に狭き門になっているなということが確認できたかと思います。また、管理職の比率は五四・九%というお示しでございましたが、昨年の数字は五三・一%で、ほとんどふえているといえるレベルにはないのかなということで、今のご答弁にもありましたように、しっかりとプロパー、固有の職員の方々が管理職も目指していけるようないろんな形でのサポート、それから、そういう人事体系の見直しなども含めて取り組んでいただきたいなというふうに思います。
 今回、一九年度の経営目標の達成状況ということで、三十四の団体が評価されたわけでございますけれども、全てのものについてではなく、いい評価をいただいていらっしゃるSとAの団体、それから悪い評価をいただいてしまっているCとDの団体、合わせて九の団体に限って、少しその細かい中身についてもお示しをいただいたところでございまして、例えば、Sをいただいていらっしゃる東京都農林水産振興財団は、理事が二人いるというような組織になっています、役員ということでは。
 都のOBと国のOBが一人ずつ、もうずうっと来ているというような状況になっていたりということで、実はその理事長のポストってじゃあ幾らぐらいの年収なのかなというようなことで少しお聞きをしていくと、高い理事長さんで一千五百万円ぐらいと、低い理事長さんでも一千百万余りというような形で、理事長に来ると、そういう金額なんですね。
 全体の中でいうと、二十一ポストあるわけなんですけれども、それは理事長だけじゃなくて、例えば常勤理事とか専務取締役とか、もう少しランクの低い役員の方々もまじっているんですが、その二十一の中で、都の関係者、OB、それから例えば現職派遣、そういったものが十六名ですか、入っていて、国のOBが二人入っていて、民間は二名、そして固有職員は、たまたまこの九団体で見ると、先ほどは全体で五名でしたけれども、一人ということでございまして、この固有の方はじゃあどこにいるのかなというと、東京水道の社外取締役監査等委員ということで、四人いる役員の中では一番下のところに、お名前というか、ありますというところで、この一番高い理事のところには、大体、都のOBの方がお座りになっていらっしゃるというのが一目瞭然だったなというふうに思います。
 やはり、都の関連団体ですから、都での経験を生かしてしっかりとガバナンスや経営による革新ということも含めて取り組んでいただくためには、都の関係者、経験がある方がいるということももちろん意味があることだと思いますけれども、先ほどから述べておりますように、民間からの新しいノウハウを入れていくということとともに、固有の職員の方々の次のステップということも考えていただくような形で、政策連携団体と都とのしっかりとした協働ができるような、そんな環境をつくっていただくべきじゃないかと思って、お願いをしたいと思います。
 次に、今回の政策評価を見ますと、そもそもの目標設定が少し甘いのではないかなというふうに、私としては資料を読ませていただいて考えております。
 そこで確認なんですけれども、当初の目標設定のプロセス、いかがなものであったのか、また、その内容についての、この目標設定は十分いい目標であるというふうに思っていらっしゃるのか、そのあたりの都の認識をお伺いしたいと思います。

○緑川行政改革推進部長自治制度改革推進担当部長兼務 政策連携団体が経営改革に資する取り組みをまとめました経営改革プランにつきましては、平成三十年度から、政策連携団体の経営目標評価制度の対象として位置づけまして、外部有識者から構成される東京都政策連携団体経営目標評価制度に係る評価委員会からの意見も踏まえまして、毎年度改定、評価を実施することとしております。
 これまでの経営改革プランの改定におきましては、評価委員会から、目標の達成に向けた取り組みの拡充や加速化、記載内容の具体化など、さまざまな意見、助言が寄せられ、各政策連携団体は、これら意見等をプランに反映するよう取り組んでまいりました。こうしたプロセスを経ることで、各政策連携団体の目標設定につきましては、妥当性、客観性がより高まったものと認識しております。
 一方で、指標の定量化や具体化などの点でさらなる改善の余地もあることから、引き続き、評価委員会の意見を踏まえながら、政策連携団体の経営目標のレベルアップを図ってまいります。

○木下委員 ありがとうございます。
 例えば、この資料を見させていただきまして、東京都公園協会がAをとっているということでございまして、中を見ますと、いろいろ、マネジメント組織、原資を確保するために、無駄を省いてお金を確保して次に投資するとか、新しいステージを支える人材を確保するとか、また、地域の特性、ニーズに応じたソフト、ハードの整備を推進しますというような戦略が書かれているんですけれども、実際にこちらの活用戦略の方を見させていただいて、東京都の掲げている公園全体をどういうふうにしていくのかというビジョンに対して、この団体がどんな役割をしていくのか、だからこの経営課題を取り組まなきゃいけないというところが、多分、リニアにつながっていなきゃいけないんだろうなと思うんですけれども、実際には、公園改革といいますと、例えば豊島区の南池袋公園とか、インクルーシブ公園とともに防災公園をつくり直したイケ・サンパークとか、あと大阪では大阪城公園や天王寺公園といって、民活を入れていった非常にすばらしい取り組みがあって、東京都とか行政だけで運営しないところのやり方というのを新しくやっていかなきゃいけないというふうに思うんですけれども、そういった部分の成果について余り求められていない、目標設定されていないというようなこともちょっと感じました。これは私の私見でもございます。
 そういうことで、ちょっと、今後またしっかりと次のプランというのをやるとすれば、このあたりも、目標をきちっと高くつくっていけるような指導というか、そういうふうにしていっていただきたいなと思います。
 そこで、二〇二一年度以降も新たな経営改革プランを策定すると聞いていますけれども、二〇二一年度以降はどのようにこの団体の経営改革を進めていくのか、次期プランの作成のポイントについてお伺いしたいと思います。

○緑川行政改革推進部長自治制度改革推進担当部長兼務 次期経営改革プランは、各政策連携団体がポストコロナ時代における社会経済状況に対応するために、さらなる技術改革を促進することに加えまして、都政を取り巻く新たな課題を的確に捉えた事業展開により、各政策連携団体の強みやポテンシャルを磨き上げる戦略として、二〇二一年度から二〇二三年度までの三カ年間を期間に据えて策定するものでございます。
 策定に当たってのポイントは三点ございます。
 一点目は、都の長期戦略及び構造改革実施方針の方向性や取り組みを踏まえまして、デジタルトランスフォーメーションを進めるための戦略を重点的に検討し、経営目標として設定することでございます。
 二点目は、新型コロナウイルス感染症による各団体への影響を踏まえ、ポストコロナ社会の到来を見据えた中期的な視点により、今般の社会変化を契機と捉えた積極的な戦略や経営に著しい影響がある場合における財務的な戦略を設定することでございます。
 三点目は、民間企業との連携や政策連携団体間での連携を図り、効率的でスピード感ある取り組みを展開することで、都庁グループ全体の機能強化を図っていくことでございます。

○木下委員 ありがとうございました。
 今、構造改革ということで、全庁的に進めているDX、この政策連携でもお願いしますということが一点目。二点目は、コロナでいろいろ状況が変わっているので、経営も財務的なところも含めて進めてほしい。そして、三つ目の連携のお話があったんですけれども、この三つ目の視点のうち、民間企業との連携、また団体間での連携を進めていくというふうに伺ったんですが、具体的にはどのようなことを想定して、この三つ目の視点というのを盛り込んでいらっしゃるのかお伺いしたいと思います。

○緑川行政改革推進部長自治制度改革推進担当部長兼務 政策連携団体におきましては、これまでも必要に応じ、民間企業等との連携を図ってきたところでございます。
 昨年度は、東京都農林水産振興財団が民間企業と連携し、ICT等先端技術の農業への活用を進め、東京型スマート農業プロジェクトに発展させるなど、積極的な動きが見られました。
 また、東京しごと財団が提供する障害者雇用に関する支援メニューを他団体が活用し、実績につなげたという団体間での連携事案もございました。
 評価委員会からは、引き続き、各政策連携団体は、民間企業等との連携を積極的に取り組んでいくことが必要であること、また、政策連携団体それぞれが保有するリソースを生かし、団体間で共有するとともに、共通するテーマや課題に対して積極的に連携協力し、取り組むべきであるとの指摘がございました。
 こうした意見も踏まえまして、次期プランでは、政策連携団体が行います民間企業との連携や政策連携団体間での連携の動きをさらに促進させまして、都庁グループ全体での相乗効果や効率化を図ってまいります。

○木下委員 今おっしゃられたような好事例を全体としてもよりテーマにして進めていくということで、ぜひしっかり取り組んでいただきたいと思います。
 そしてまた、先ほどからの通底した思いでございますけれども、これまでの目標設定は、定性的な目標も多かったのではないかと、また、目標設定自体が少しバーが低い、甘いのではないかという疑問を私は持っております。
 そこで、次期プランでは目標設定の方法についてどのように見直していくのかお伺いをしたいと思います。

○緑川行政改革推進部長自治制度改革推進担当部長兼務 次期経営改革プランにおきましては、政策連携団体が解決すべき課題への対応戦略、三年後の到達目標、毎年度の具体的取り組みと関連性を体系化していくとともに、取り組みの目標設定を可能な限り定量化し、効果測定を的確に実施してまいります。
 また、評価委員会の意見も踏まえまして、より難易度が高く意欲的な経営目標を定めるなど、積極的に取り組んだ団体につきましては、高評価を付与する制度を開始することとしております。こうした見直しを通じまして、団体のチャレンジ精神を引き出すことにより、自律的な改革を促してまいります。

○木下委員 ありがとうございます。
 高評価を付与する制度などでモチベーションをアップするような仕組みを入れていくというようなこと、そして、団体のチャレンジ精神を引き出すというようなことをご答弁いただきまして、すばらしいと思うんですけれども、一方で、先ほどもちょっと申し上げたんですが、例えば民間企業で、本社、グループ企業なんかで、同じようにマネジメントをして、同じところを目指そうというときには、やはりビジョンの共有というのをしっかりやったりしています。
 私も前職でそういったお仕事を幾つか取り組んだ経験がございまして、局と政策連携団体の関係というのは、やはり上から下に物をいってやらせるということではなくて、また、都から伝える、教えるということでもなくて、一緒に取り組むというような、そういう通底する考え方というのをお持ちいただく方が、より彼らの方も楽しく前向きに取り組んでいけるでしょうし、結果として都の各局の方もいい成果が得られるのではないかと思います。
 民間企業ではワークショップなどというような手法も多用をしまして、ビジョンの共有をして同じ方向に向かっていくというようなこともやっていきますので、そういったような体制の構築なども含めまして、取り組みの検討などをしていただければと思います。
 さらに、そもそも各政策連携団体には経営のプロの人材が余り多くないのではないかというふうに推察をいたします。的確なアドバイスや経営支援に資するノウハウの共有など、そういった意味での側面支援をしっかりと行い、的確な目標設定が行われるようにすべきと考えますが、認識を伺いたいと思います。

○緑川行政改革推進部長自治制度改革推進担当部長兼務 都は団体改革の実施方針に基づきまして、政策連携団体の経営力をさらに強化させていくため、常勤役員のポスト数や都関係者の割合を、先ほどもお話ししたとおり、見直ししております。また、団体の経営戦略の実現に適した民間人材や業務に精通した固有職員等の積極的な登用にこれからも取り組んでまいります。
 一方で、政策連携団体によります改革の実効性を高めていくためには、政策連携団体や所管局以外の第三者的な立場からの意見、助言を得ていくことも有効でございます。次期経営改革プランの改定に当たりましても、引き続き、外部有識者から構成される評価委員会から意見等をいただいてまいります。
 さらに、政策連携団体の経営層を対象としたデジタルトランスフォーメーションに関する勉強会を開催するなど、政策連携団体がより高度で的確な目標設定が可能となるよう、都として積極的に取り組んでまいります。

○木下委員 ありがとうございます。
 先ほども確認いたしました板橋区の一般予算と同じぐらいの規模の二千三百億円の予算が三十四の団体に都からつぎ込まれています。無駄を省き、また、かつ機能していただいて、東京の未来を紡ぐ都政の推進をしっかりと担っていただけるようにすること、また、そこで働く方々の専門性やモチベーションの向上、働きやすく結果や成果が出せる組織運営がしっかりと、総務局のサポートも含めて行われることを強く要望しまして、私の質問を終わります。ありがとうございました。

○神林委員長 この際、議事の都合により、おおむね十五分間休憩をいたします。
   午後六時三分休憩

   午後六時十九分開議
○神林委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 質疑を続行いたします。
 発言を願います。

○小磯委員 私からは、南海トラフ地震防災対策推進計画についてお伺いをいたします。
 南海トラフ地震は、一たび発生すれば広範囲に大きな被害が出ると予想をされております。その防災対策を十分に行う必要があるわけでございます。
 今回、南海トラフ地震防災対策推進計画を修正するということでありますので、修正点を中心に何点か確認をしていきたいと思います。
 まず、基本的なことを改めて確認いたしますが、南海トラフ地震の発生メカニズム、発生可能性などについてお伺いをしたいと思います。

○古賀防災計画担当部長 南海トラフ地震は、駿河湾から日向灘沖までに位置する南海トラフ沿いで、ユーラシアプレートの下にフィリピン海プレートが南側から沈み込み、ユーラシアプレートが限界に達してはね上がることで発生する地震でございます。
 政府の地震本部によりますと、南海トラフ地震の将来の発生可能性は、マグニチュード八から九クラスの地震が三十年以内に七〇%から八〇%とされております。
 この地震では、周辺の広い範囲で震度六弱から震度七の強い揺れと津波による被害が想定されておりまして、都内でも地震と津波が発生し、特に島しょ地域において、津波による大きな被害が想定されております。

○小磯委員 今答弁ありましたように、特に島しょ地域で巨大な津波による被害が出るということであります。その被害を少しでも軽減することが必要であり、これまでも都は、推進計画に基づいて、被害軽減に向けたさまざまな対策を講じているわけであります。
 今回の修正は、国の基本計画の変更に伴って、さらに取り組みを強化するものだと理解をしておりますが、新たに計画に入った南海トラフ沿いの異常な現象を観測した場合と、このようにありますが、具体的にどのようなケースなのかお伺いしたいと思います。

○古賀防災計画担当部長 南海トラフ沿いの異常な現象とは、想定震源域の一部の地域でマグニチュード六・八程度の地震が発生した場合や、プレート境界がゆっくりと動いて地震波を放射せずにエネルギーを解放する特異な現象、いわゆるゆっくり滑りの発生が観測された場合のことをいいます。
 この異常な現象が観測され、調査の結果、後発地震発生の可能性が相対的に高まっていると評価された場合には、気象庁から巨大地震への警戒や注意を促す南海トラフ地震臨時情報が発表され、後発地震に備えた措置をとる必要がございます。

○小磯委員 南海トラフの臨時情報が発表された場合、その後の対応を的確に実施するには、関係機関と適切に情報共有を図るとともに、住民に対しても必要な情報を発信することが必要であります。
 そこで、臨時情報が出た場合の情報の伝達などについて、都はどのように対応するのかお伺いいたします。

○古賀防災計画担当部長 都は、気象庁から南海トラフ地震臨時情報を受けたときは、防災行政無線、有線電話、その他の手段の活用によりまして、直ちに臨時情報の内容を区市町村、警視庁、東京消防庁、自衛隊等の関係機関に伝達することとしております。
 また、都民等に対しましては、防災ホームページや防災ツイッター、防災アプリ等を活用いたしまして情報提供を行い、その際には、町村からの情報を十分確認して、避難先、避難方法、備蓄物資を再確認することを促してまいります。
 迅速かつ正確な情報提供と情報発信によりまして、関係機関や都民等と情報を共有して、避難等の対応を適切に実施してまいります。

○小磯委員 都の被害想定では、南海トラフ地震発生から津波が到達するまでに、例えば被害の大きい新島では最短で十五分ほどと、避難するまでの時間が限られているわけであります。一方で、臨時情報が出た場合は、津波に備えて避難する時間的な猶予ができることになり、確実に避難ができるよう備えることが重要ということであります。
 そこで、推進計画では臨時情報が出た場合の事前の避難についてどのように考えているのかお伺いをいたします。

○古賀防災計画担当部長 計画では、巨大地震警戒に係る臨時情報が発表された場合に、後発地震発生後の避難では、津波の到達までに避難が間に合わないおそれがある地域を事前避難対象地域として、島しょ町村があらかじめ定めることとしております。
 事前避難対象地域には、全住民を対象とした住民事前避難対象地域と、要配慮者等を対象とした高齢者等事前避難対象地域とがございまして、島しょ町村は、安全が確認された後に、後発地震に備えて避難勧告等を発令し、それぞれの対象地域の住民を指定避難所等に避難誘導いたします。
 こうした住民の迅速な避難を行うことによりまして、津波による人的被害の軽減を図ってまいります。

○小磯委員 後発地震に備えて迅速に住民を避難させる仕組みになっていることはわかりました。
 その際に、避難所が安全であることが大前提でございますけれども、我が党で小笠原諸島について視察に行ったときに、母島を訪れたときに、母島の避難所が土砂災害特別警戒区域であったということでございました。
 そんなことで、同様に、いざ津波が来た場合に島しょ地域の指定避難所は安全なのかどうか、そういったこともしっかり確認をしていかなければいけないというふうに思いますが、この点いかがでしょうか。

○古賀防災計画担当部長 指定避難所は、政令上の基準では、想定される災害による影響が比較的少ない場所にあることとされております。
 島しょ町村における津波災害のための指定避難所は、津波浸水ハザードマップ上、津波被害が及ばないと想定される場所にある施設が指定されてございます。指定避難所の開設に当たりましては、町村により、安全性の確保の状況等を踏まえ、判断されることとなります。

○小磯委員 津波による影響はないということなんでしょうけれども、南海トラフ地震は地震と津波が両方発生するわけであります。住民が一定期間避難生活を行う避難場所について、引き続き安全確保を総務局としてはやっていただきたいと、こういうふうに思います。
 さて、推進計画では、津波が発生した場合に安全な場所まで避難が難しい場合に備え、避難施設、例えば避難タワーとか、そういったものの整備を行うということになっております。
 そこで、島しょ地域における避難施設の整備状況についてお伺いしたいと思います。

○古賀防災計画担当部長 都では、島しょ地域の港湾及び漁港のうち、津波到達までに安全な高台への避難が困難な港を対象として、津波避難施設の整備を行っております。
 現在、港湾局によりますと、大島町の元町漁港、岡田港及び岡田漁港、新島村の新島港、神津島村の三浦漁港におきまして整備が完了していると聞いてございます。

○小磯委員 津波避難施設の整備については、津波の到達までに高台等への避難が困難な、今いった四島九港において整備を推進していくと、こういうふうになっております。
 避難施設というのは、避難タワー、また避難階段、避難通路といったものをつくるということで、これまでに完成しているのが、今、五港でございます。あと予定、今年度であったり、また令和三年度までに完成するのが四港ということで、全部で九港でございます。
 四島の九港ということでありますけれども、ただ、津波が速いことも想定されるというのを、この修正の計画の中にもそういう文言がありますので、本当にあとの五港は大丈夫なのかどうか、そういったところもしっかりと見ていただきたいというふうに思っております。
 住民の避難に加え、住民の生活を支えるさまざまな施設の方も、後発地震に備えた対応を行う必要があると考えます。
 そこで、住民の生活に大きな影響を及ぼすような施設では、後発地震に備えてどのような対策をとるのかお伺いいたします。

○古賀防災計画担当部長 各施設を管理する防災機関等は、後発地震による被害を防ぐためにとるべき対策を実施するとともに、万一被害が生じた際、早期に復旧が図れるよう、必要な対策を講じてまいります。
 具体的には、船舶の安全の確保を図るため沖合への退避措置の実施や、ライフライン等の重要施設の応急復旧に必要な人員、車両、資機材の確保、施設の復旧までの間の暫定的な対応方法の検討を行います。
 また、各放送事業者は、住民等に対して冷静な対応を呼びかけるとともに、交通、ライフライン、生活関連情報など、住民等が防災行動等をとるために必要な情報の提供に努めることとしております。
 さらに、施設の被災等により、島しょ町村で不足することが予測される飲料水や食料などの必要な物資を確保するとともに、指定公共機関等による物資の輸送体制を構築いたします。

○小磯委員 最後に、島しょの医療について確認をしていきたいと思います。
 島しょ地域の医療体制は、内地のように整っているわけではございません。
 福祉保健局から取り寄せた資料によりますと、十一の島で人口が約二万五千人、病床数が百十八となっております。また、東京都保健医療計画上の既存病床数の状況という資料で見ますと、基準病床数に比べて、既存病床数が約百数十床不足しているというような資料もあるわけでございます。利島には、いわゆる病院、診療所はあるけれども、病床はゼロであるというようなことでございます。そういった意味では、本当にこうしたところで被害が発生したときに、医療体制は大丈夫なのかというやっぱり心配をするわけでございます。
 災害時に島しょ地域の医療活動を都としてどう支えていくのかお伺いしたいと思います。

○古賀防災計画担当部長 都は、島しょ町村から医療救護に関する要請があった場合や応援が必要と認める場合には、医療救護班を派遣いたしまして、島しょ町村の設置する医療救護所等で医療救護活動を実施することとしております。
 また、入院治療を必要とする負傷者などにつきましては、島内の医療機関で対応できない場合には、都は、島しょ町村や関係機関と連携して、島外の医療機関に搬送するとともに、受け入れ医療機関の確保に関する連絡調整を行うこととなってございます。

○小磯委員 今質問しました、例えば避難施設なんかは港湾局の実質的な仕事であったり、また、医療体制というと福祉保健局の管轄になったりとかいうことで、それぞれ、もちろん防災対策といっても、つかさつかさでしっかりとその局がやっていく事業でございます。
 ただ、やはり総務局の総合防災部という、こういう計画を立てている局というのは、そうした局と綿密に連携をしながらしっかりと具体的に進めていく、そういうかじ取りをしていくのが総合防災部であると、こんなふうに思います。
 私、今回質問するに当たって、じゃあ避難施設はどうなんだというのは港湾局に資料をもらったりとか、また、病床がどうなんだというのは福祉保健局に資料をもらったりとかいうことで、この計画書を見れば、もう全てがきちっと、そういった大事なことについては資料が整っていると、そういったようなことも大事なんじゃないかなというふうに思います。
 そんなことで、今後はこうした資料も、病院体制の資料だったり避難施設の現状だったり、こういったことを、防災対策推進計画に資料として掲載していくべきだというふうに思いますし、また、やはり島ごとに現状と要すべき対策を掲載することで、よりわかりやすく、また、地元にとっても喜ばれるんじゃないかな、こんなふうに思いますので、この点については要望をしておきたいと思います。
 今後、パブリックコメントなどでの意見も踏まえて決定していくことになると思いますけれども、計画の実効性を確保するためにも、継続的に防災訓練などを通じて内容の検証を行って、災害への備えを万全にしていくことを要望して、質問を終わります。

○原委員 それでは、地域防災計画修正素案について伺います。
 まず、風水害編についてです。
 区市町村の意見も踏まえながら計画素案がまとめられたことは、とても重要だと思っています。この中で、新たな取り組みとして、自治体と住民の連携を見据えた区市町村タイムライン及び東京マイ・タイムラインの普及拡大が挙げられています。
 現在、自治体タイムラインを策定している市区町村は幾つありますか。

○古賀防災計画担当部長 水害対応タイムラインを作成している区市町村は、区部で二十一区、多摩地区で二十市と一町の合計四十二団体でございます。

○原委員 今、四十二団体いるということでした。
 まだ策定していない自治体も若干ありますが、その策定していない理由はどういう理由なのか伺いたいと思います。

○古賀防災計画担当部長 都が行いました調査では、未策定の区市町村につきましては、現在策定中であるところ、あるいは検討中などの回答が得られております。

○原委員 現在策定中あるいは検討中ということですが、基本的には策定を進めている途上だということだと思います。
 区市町村に対して、策定をしていくために都として具体的にどういう支援をしていくのか伺います。

○古賀防災計画担当部長 都では、区市町村のタイムラインの普及拡大を目的といたしまして、令和元年五月に、タイムライン作成手順書と東京都区市町村タイムラインひな形を作成いたしまして、区市町村に提供をいたしました。
 また、本年六月には、大規模風水害時における避難対応に関するガイドラインを作成いたしまして、台風の接近などタイムラインに沿った避難情報の発令など、区市町村がとるべき行動を的確に実施できるよう、区市町村に提供をいたしました。
 引き続き、区市町村によるタイムラインの作成を支援してまいります。

○原委員 区市町村によるタイムラインの作成について、支援を進めていくということが大事な課題として位置づけられてきていることは、非常に重要だと思っています。
 実際に現在策定中の自治体に伺ってみたんですが、東京都の手順書をもとに進めているという、そういうお話もありました。
 それで、防災計画の修正素案には、区市町村タイムラインとマイタイムラインの普及について、自治体と住民の連携を見据えたというふうに位置づけられています。この意味をご説明ください。

○古賀防災計画担当部長 区市町村は、水害対応タイムラインを策定、活用して、住民が適切に避難できるよう的確に避難情報を発信し、受け手となる住民は、それらの情報をもとに適切な避難行動がとれるよう、東京マイ・タイムラインなどを作成して、あらかじめ準備をしておくことが大切でございます。
 これらが相互に連携することで、都民一人一人が自身の状況に即した避難行動がとれるようになると考えております。

○原委員 これで、ちょっと一点確認したいんですけれども、今回、区市町村タイムラインを位置づけたということで、非常に重要だと思っているんですけれども、私たち共産党の都議団でも、何回か質問の中でも例として出しているんですが、例えば足立区のように、中川地域十四の町会と自治会が、中川、荒川氾濫の場合のコミュニティタイムラインを住民の皆さんがつくっているという先進的な取り組みなどもあります。
 今回、こうした先進的な事例などは、この計画の中には位置づけがあるのかどうか、そこをちょっと確認したいんですね。そういうことも含めて区市町村タイムラインというふうにおっしゃっているのかどうか、ちょっと一点だけ確認をさせてください。

○古賀防災計画担当部長 都では、東京マイ・タイムラインを作成して、都民一人一人が自身に即した避難行動がとれるよう普及啓発を行っておりまして、自治会あるいは町会などの地域の実情を踏まえた避難行動の検討にも活用が可能でございます。

○原委員 わかりました。ぜひそういう先進的な取り組みも生かしながら、より実効性のある区市町村タイムラインもできていくといいなというふうに思います。
 それで、先ほどの答弁で、都民一人一人が自身の状況に即して避難行動がとれるようにということが重要ですということで、そういうお話があって、本当にそこだと思っています。
 そういう実効性のあるタイムラインにするには、ただつくればいいわけではもちろんなくて、対応策もあらかじめ十分検討しておくということが必要だと思っています。その前提となることについて伺っていきたいと思います。
 まず、避難情報の発令についてです。
 区市町村へのアンケート、ガイドラインをつくるときのアンケートでも、昨年の台風十九号において、気象情報を分析し、発令のタイミングを図ることが大変だったと六七%が回答していたと。このことに応えてどういう改善を図ったのか、改めて伺います。

○猪口総合防災部長 都は、区市町村へのアンケート結果なども踏まえまして、避難情報の発令の判断に迷う場合にとるべき対応等を整理したガイドラインを本年六月に作成いたしました。
 また、台風の接近や水位の上昇などの状況の変化に応じて、とるべき行動を確認できるチェックリストを作成し、ガイドラインとあわせまして区市町村に周知を図っているところでございます。

○原委員 今回の第6章の避難者対策のところで、主な機関の応急活動が書かれていますが、二七七ページに、区市町村の警戒レベル三の段階で、避難準備・高齢者等避難開始情報の発令というふうにあります。これは具体的にどういうことでしょうか。そしてまた、高齢者等とありますけれども、これは誰を指しているのか伺います。

○古賀防災計画担当部長 国の避難勧告等に関するガイドラインでは、避難準備・高齢者等避難開始情報は、気象情報や河川水位の情報などを踏まえて、区市町村が総合的に判断した上で発令いたします。この情報が発令された場合は、高齢者等は避難を開始することとされております。また、そのほかの人は、避難の準備を整えるとともに、以降の防災気象情報、水位情報等に注意を払い、自発的に避難を開始することが望ましいとされております。
 また、高齢者等とは、高齢者や障害者、乳幼児、その他の特に配慮を要する方とその支援者でございます。

○原委員 わかりました。
 区市町村アンケートでも、より早目の避難を促す場合の判断基準が難しいとの意見が紹介もされていましたけれども、今回、警戒レベル三のときに、避難準備と同時に要配慮者の方たちは避難を開始するということが、今回は第6章の避難者対策の応急活動のページを見ると、とてもわかりやすくなったというふうに思います。
 ある自治体に聞いてみますと、要配慮者をどう受けとめていくかという検討をずっとしているというお話でした。要配慮者を受けとめる避難場所をあらかじめ設定すべく検討していると。地域ごとの避難訓練などをやったときの集まりなどで、説明会などもやりながら、早い段階で避難する必要がある場合に、家族や親族などのところに一旦行けるように決めておいてほしいという呼びかけもしているということと同時に、それがかなわない方もいらっしゃるわけで、そういう場合は自治体が指定したところへ行ってもらえるように、今、そこをどうするかという検討をしながら、タイムラインの策定もやっているんだというお話を聞きました。市民から意見ももらっているということでした。
 今回、防災計画の修正素案では、かなり、この応急活動のところにもあるように、具体的な記述になったということが本当によかったと思うんですけれども、これまで私たち共産党都議団でも、きょうほかの委員の方もおっしゃっていましたけれども、台風などは予測可能であって、空振りを恐れずに、災害要配慮者は事前避難できるようにすることが大事だと求めてきました。
 今回の計画では、そのことはどのように位置づけられているか伺います。

○古賀防災計画担当部長 今回の修正素案では、避難準備・高齢者等避難開始情報が区市町村から発令された場合には、高齢者等の要配慮者については避難を開始することとしております。

○原委員 わかりました。
 避難者対策の二七五ページには、気象庁のページになっているんですけれども、ここの気象庁の応急活動について、まだ警報の段階になっていなくても、今後切りかえられる可能性が高い場合は警戒レベル三に該当するなど、具体的に書かれているというふうに思いました。要配慮者の避難について明確になったということが確認できるというふうに思います。
 同時に、こういうふうになってきますと、その方たちをどこが受けとめるかということで、今、区市町村はいろいろ検討されていると思うんですけれども、特に今、コロナの感染が広がっているような状況のときに、よりその施設も、今でも足りないんですけれども、もっと準備をしていくということが、対応が区市町村は求められているわけです。
 感染症対策もしながら、要配慮者を確実に避難できるようにするということを考えると、段ボールベッドやパーティション、これも本当に大事ですが、それだけでは難しい、福祉避難所、避難所をふやさなければならないということだと思います。
 都としてはどういう対策をとっていく考えか伺います。

○古賀防災計画担当部長 新型コロナウイルスの感染が続く中、より多くの避難先確保に取り組む区市町村を支援するため、都は本年六月に、ホテルや旅館等の業界団体と避難先の提供に関する協定を締結いたしました。
 都としては、こうした協定等に基づきまして、住民が安心して避難できるよう、区市町村による新たな避難先の確保を支援してまいります。

○原委員 避難所をどうしていくかというのは、ほかの委員の方からもたくさん意見が出ているところです。
 私もちょっと具体的に伺いたいんですけれども、東京都として、今、避難先確保に取り組んで、区市町村を支援するということで動かれているということは、本当に重要だと思っています。
 特に、風水害の避難所は、川のそばだと指定ができないので、例えば東久留米市なども、都立高校が災害時の避難場所になっているんですけれども、川のすぐ横なんですね。ですので、風水害のときにはそこは使えないということで、こうした地域の特性も本当にそれぞれ都内もいろいろ違うので、その避難場所が確実に確保できるように、都の施設ももちろんなんですけれども、さらに広く対応をお願いしたいというふうに思います。
 区市町村のそうした実情を踏まえて、相談にも十分乗って進めていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

○古賀防災計画担当部長 都は、都立施設の活用等を含めまして避難先の確保を支援するために、例えば垂直避難先の確保が可能な公共施設のデータベース化を行いまして、各区市町村に提供して、個別に検討を進めてもらえるように情報提供しているということで、支援をしているところでございます。

○原委員 わかりました。引き続きお願いしたいと思います。
 また、区市町村への支援という点では、情報連絡要員のお話も質問にありましたけれども、区市町村の特性を踏まえて支援に入れるように、研修も実施しながら、担当を決めてやっているというお話を確認することができました。
 同時に、島については、支庁があるところに派遣をされたと思うんですけれども、漏れなく必要な島がカバーできるように、この場では求めておきたいと思います。よろしくお願いいたします。
 次に、原子力災害編について伺います。
 まず、そもそもの計画の目的を伺います。

○古賀防災計画担当部長 都内には原子力施設は存在せず、重点的に原子力災害に特有な対策を講じる区域である原子力災害対策重点区域は含まれていないことから、原子力緊急事態が発生した場合において、都は、都民の避難等の対応を迫られるものではございません。
 しかし、放射性物質等の影響が五感に感じられないという原子力災害の特殊性や、福島第一原発の事故による東京でのさまざまな影響を踏まえまして、都民の不要な混乱を防止することを目的としております。

○原委員 そういう目的の計画ということですが、東京都の近くにある原子力施設で緊急事態が発生した場合の対応として、対象になる川崎市の施設が掲載されています。範囲設定の見直しが行われて、原子力災害重点区域には該当しないとなったと。
 私も、先ほど山内委員が質問されていました範囲設定の見直し、また、そのことによって東京都が影響を受けるのかということについて伺おうと思いましたのですが、重複していますのでここは省略させていただいて、この重点区域の設定が変わったけれども、答弁の結論としては、東京都としての対応はこれまでと変わらないと。当該施設について、原子力災害対策特別措置法に基づく防災業務計画に関する協議や各種届け出、また立入検査等に関する取り扱い、事故の際の応急対策等の対応は同様だというご答弁がありましたので、それは確認をさせていただきました。
 東京都としては変わりはないということですが、一方で、近くはなくても原子力の影響は広範囲に及ぶということが、この間の経験で明らかです。
 計画の目的では、東日本大震災時の福島第一原発事故により、二百二十キロも離れている東京でもさまざまな影響を受けたことを踏まえ対応していくというふうに書かれています。
 具体的にどういう対応をしていくのか伺います。

○古賀防災計画担当部長 本計画では、原子力緊急事態宣言が発出された場合の対応を示しておりまして、関係防災機関の協力を得て、災害応急対策等を実施することとしております。
 具体的には、法に基づく対策拠点であるオフサイトセンターへ職員を派遣し、関係機関との連絡調整や情報収集を行うとともに、浄水等の放射線量の測定、都内産農林水産物の放射性物質検査、健康相談窓口の設置、都民等の外部被曝線量等の測定などを行います。

○原委員 今、実際に何らかの事故が起きた場合の対応について答弁をしていただきました。
 計画には、防災知識の普及、また防災教育というのも位置づけられています。先ほどご答弁にあったように、放射性物質の影響というのは、五感で捉えられないというのが大きな特徴です。ですから、日ごろから必要な情報提供や、都民の相談に応じるということが大切だと思っています。ぜひこれは求めておきたいと思います。
 原子力事故は、一たび起きてしまったら甚大な影響を及ぼすことは、もう既に明らかになっています。そして、福島の事故も原発がなければ起きることはなかったわけです。そして、福島の事故はまだ終わったわけではなく、今議会の議案でも各委員会に、東電に対し損害賠償紛争解決センターに和解あっせんを申し立てる、そういう案件が多数出ています。また、避難者の方々の苦労はずっと続いていることから見ても、私は改めて原発ゼロが求められていると感じています。
 東京都として、福島の避難者への支援を後退させないということをこの場では強く求めて、質問を終わります。

○清水委員 私からは、地域防災計画風水害編の修正素案についてお伺いいたします。よろしくお願いいたします。
 昨年は、台風第十五号、十九号と立て続けに強力な台風が接近、上陸し、東京や千葉など関東地方の各地で大きな被害が発生いたしました。
 特に台風十九号では、都内で初めての大雨特別警報が二十五の区市町村で発表されるなど、記録的な大雨によって各地で土砂崩れや浸水被害が発生し、私の地元である西多摩地域では、道路の崩落に伴う集落の孤立化や、浄水場や水道管の破損に伴う長期的な断水等によって、住民生活に大きな支障が生じました。
 近年、気候変動によって災害が頻発化、激甚化している中、都においても、こうした災害の経験や教訓をもとに、風水害対策をさらに強化し、進めていく必要があります。そうした中、都は、地域防災計画風水害編修正に向けて修正素案を公表したことは、大きな意義があると思います。
 まずそこで、地域防災計画風水害編について、そもそも本計画はどのような目的で作成されているのかお伺いいたします。

○古賀防災計画担当部長 東京都地域防災計画は、災害対策基本法に基づき作成されておりまして、都の防災対策の根幹に位置づけられるものでございまして、風水害編、震災編、火山編、大規模事故編、原子力災害編から成ってございます。
 このうち風水害編は、都の地域において、風水害等に係る災害予防、災害応急対策及び災害復旧を実施することによりまして、都の地域並びに住民の生命、身体及び財産を災害から保護して、風水害に強い東京の実現を図ることを目的として作成されております。

○清水委員 ありがとうございます。地域防災計画が国の災害対策基本法に基づいて作成され、都の防災対策の根幹となる重要な計画であるということが確認できました。
 現在の地域防災計画と今回の修正素案を見ると、前回修正されたのは平成二十六年となっており、今回、おおよそ六年ぶりとなる修正ということがわかります。
 そこで、今回、本計画を修正することになった背景と具体的に修正された点についてお伺いいたします。

○古賀防災計画担当部長 今回の修正は、前回修正した平成二十六年以降の法改正や、昨年十月の台風第十九号等によって明らかになりました課題を検証した大規模風水害検証会議の結果などを反映いたしまして、防災対策を一層推進させるものでございます。
 具体的には、法改正などへの対応といたしまして、減災協議会の設置、活用による河川管理者や地元自治体との連携体制の構築や、避難所における新型コロナウイルス感染症対策を盛り込んでおります。
 また、大規模風水害検証会議を踏まえた取り組みといたしまして、避難情報の的確な発令に関する区市町村への支援や、スマートフォン等を充電できる電源確保の支援対策などを反映しております。
 さらに、自治体と住民の連携を見据えた区市町村タイムライン及び東京マイ・タイムラインの普及拡大なども盛り込んでおります。

○清水委員 今回の修正素案には、水防法などの重要な法改正や、昨年の台風第十五号、第十九号等の検証を踏まえた防災対策が反映されていることがわかりました。
 また、ことしは新型コロナウイルスの感染が急速に広がったことによって、世界的にも感染症の脅威が顕在化し、自然災害との複合災害への備えが求められていますが、こうした対策が速やかに修正内容に盛り込まれたことは重要です。
 では、今回の修正素案の内容について確認させていただきたいと思います。
 昨年の台風十五号では、千葉県内で大規模な停電が長時間続いたことにより、通信機器も機能せず、県庁と市役所間との連絡がままならなかったと聞いております。災害対応を担う行政機関の間で相互に情報連絡ができないことは、救出救助活動や応急対策業務に多大な影響を及ぼすこととなります。
 一方、都では、地震等の災害に備えて防災行政無線などを整備しており、庁舎の電源は、万が一の停電に備えて非常用発電機を設置していると伺っています。
 しかし、機器の損傷等により都庁の通信機器が機能しないこともあり得ると考えますが、どのような対策を講じているのか伺います。

○猪口総合防災部長 都の防災行政無線は、機器の損傷等により、都庁に設置する無線局が機能しなくなった場合でありましても、立川地域防災センターに設置してありますバックアップ用無線装置や多重化された通信経路によりまして、都と区市町村との通信を確保しております。
 また、都庁に設置してあります無線局には独自の蓄電池電源が装備されており、庁舎の非常用発電設備が損傷等により使用できない場合であっても、一定時間通信を継続することが可能となっております。
 今後とも、災害時においても通信が途絶しないよう、防災行政無線の信頼性を一層高めてまいります。

○清水委員 災害時の通信機能を確保するために、都庁では非常用電源設備が使用できない場合に備えて、蓄電池も整備していることが確認できました。
 しかし、災害発生時に都が避難所や被害情報等を迅速に把握するためには、区市町村の災害対策本部となる庁舎の非常用電源確保も重要です。
 都内には、浸水想定区域に庁舎がある自治体が二十二ありますが、非常用電源の浸水対策が行われていない団体もあると聞いています。都には、こうした団体に対する支援を行い、対策が確実に行われるよう、引き続き後押しをお願いいたします。
 これまでも、大規模な災害が起きるたび、想定外の事態が発生したという言葉はよく聞かれます。あらかじめ想定され得るさまざまなリスクに対し、しっかりと準備を行っていただき、災害時に確実に機能を発揮できるよう取り組んでいただきたいと思います。
 次に、災害時における関係機関との連携について伺います。
 昨年の台風十九号の際には、東京消防庁や自衛隊などが出動し、西多摩地域においてさまざまな救助活動を実施いたしました。特に東京消防庁は、孤立化した奥多摩町日原地区にあらかじめ車両や人員を配置したことにより、孤立化した後も、それらの車両を活用してさまざまな支援が可能となりました。
 こうした対応は、西多摩地域の特性やリスクをよく知る、私の西多摩地域も含まれている第九方面のご英断によるものですが、東京消防庁が都内全体で調べたところ、東京消防庁が都内全体で、ポンプ車が四百八十九台、救急車が二百六十七台配置している中、この第九方面は、ポンプ車が四十八台、救急車が三十三台と、二十三区とほぼ同じ広さを管轄しているにもかかわらず、都内の台数の約十分の一という現状です。
 加えて、地元では鉄道会社が単線であるため、一度その遮断機がおりたところに救急車がひっかかると、五分から十分足どめの時間が生じています。迂回する道路がないためです。
 これらの車両の数だけを物差しとしてはかるものではありませんが、都内全域で広域的な災害が発生した場合、西多摩地域に配備されている車両等の資機材だけでは、対応が難しくなるのではないかと心配する地元の声もいただいております。
 そこで、災害時において、被害状況を踏まえて迅速な災害対応を行うため、東京都は警察や消防など関係機関とどのように連携を図るのかお伺いいたします。

○猪口総合防災部長 大規模災害発生時に的確な初動対応を行うためには、災害の状況に応じまして、警察、消防、自衛隊等の各機関と緊密に連携を図ることが重要でございます。
 このため、都は、災害対策本部において、各地域の被害や応急活動の状況、支援ニーズなどの情報を迅速に収集して、関係機関と情報共有を図ることとしております。
 こうした情報を踏まえ、災害対策本部に参集する各機関の情報連絡要員等とも調整を図りながら、地域の被害特性に応じた対処方針を定め、各機関の円滑な活動を支援することとしております。

○清水委員 ありがとうございます。大規模災害発生時は、警察、消防、そして自衛隊等の関係機関がさまざまな活動を円滑に実施するために必要な連携を図ることが確認できました。ぜひ、日ごろから訓練など繰り返し実施することで実効性を高めていっていただきたいと思います。よろしくお願いします。
 次に、災害に対するハード面での対策について伺います。
 西多摩地域は山間部を多く抱えており、地域を通る道路は、日常の貴重な生活道路であるだけでなく、災害時の救助や物資輸送等を担う貴重なルートでもあります。
 昨年の台風十九号では、記録的な大雨により、西多摩地域の複数箇所で道路崩落が発生しましたが、仮設道路が整備され、車が通行できるまでにはかなりの期間を要しました。
 実はきのうも現場に行って、いまだ片づけられていない残骸や、新たに巨大な岩に亀裂が入っていたので見てまいりました。都道まで五メートルありません。そういうこともきめ細やかに私は見ていきたいと思っています。
 そこで、災害時に道路崩落による孤立化の回避に向けて、本計画にどのような対策が位置づけられているのかお伺いいたします。

○古賀防災計画担当部長 西多摩地域などの山間地域の道路は、地域の生活や産業経済を支える極めて重要な社会基盤でございまして、土砂崩れ等で道路が寸断されると地域住民の生活に甚大な影響を及ぼします。
 そのため、バイパス機能を担う多摩川南岸道路、秋川南岸道路等の整備を推進するとともに、斜面崩壊対策を推進し、地域の防災性をさらに強化することとしております。
 また、斜面崩壊及び落石等による道路の災害を防止し、道路の安全性を高めるため、日常点検や五年に一度の定期点検などの道路災害防除事業を実施することを位置づけてございます。

○清水委員 ありがとうございます。西多摩地域でバイパス機能を担う多摩川南岸道路の整備が推進され、ルートの多重化によって、地域の防災性の強化を図っていることが確認できました。
 今ご答弁いただいた部分は特に建設局の取り組みであると思いますが、これから冬が本格化し、雪による孤立化など支援が必要となった場合には、総務局が中心となって、庁内各局が連携して対応していただくこととなります。引き続き、庁内各局と連携して、しっかり防災対策を進めていただきたいと思います。よろしくお願いします。
 次に、外国人等への防災情報の提供についてお伺いいたします。
 私の地元である福生市などには横田基地があり、また、観光地として多くの外国人が居住したり、いらしていただいており、その数は約六十カ国に及びます。
 外国人や視覚障害者などの要配慮者は、災害が発生した場合には、情報把握や避難などの活動が円滑かつ迅速に行いにくい立場にあります。そのため、防災情報については、さまざまな情報手段を用いて情報提供を行うことが必要です。
 そこで、外国人や視覚障害者など要配慮者への防災情報の提供をどのように行っていくのか、都の見解をお伺いします。

○猪口総合防災部長 要配慮者が災害情報を容易に入手できるよう、情報発信媒体の多言語化やアクセシビリティーの改善を進めております。
 具体的には、防災ホームページを英語、中国語、韓国語を初め八カ国語で提供するとともに、視覚障害者でも内容を確認できるよう音声読み上げ機能を搭載しております。
 また、冊子の「東京防災」や東京マイ・タイムラインなどは、音声で内容を確認できる音声コードの添付や、カラーユニバーサルデザインに配慮して作成しております。
 さらに、外国人等が多様な媒体から災害時に役立つ情報を入手できるよう、都の情報に加えまして、NHKや気象庁のホームページ等についても紹介したチラシを配布しております。
 今後は、新たに風水害の情報を、都内四十カ所のデジタルサイネージで三カ国語と「やさしい日本語」で表示することによりまして、要配慮者に対する情報提供の充実に積極的に努めてまいります。

○清水委員 ただいまの答弁にありましたように、外国人や視覚障害者など要配慮者に対しては、さまざまな方法で情報提供していくことが、確かな災害への備えや早目の避難などにつながります。
 地元の視覚障害の皆様や視覚障害者の書物作成などに取り組んでいる皆様、また、外国人の親御さんのご事情で母国から入国されたお子さんなど、全く日本語がわからない方がたくさんいらっしゃいます。アプリなどを試させていただいたんですが、まだまだこれから改変する余地があると思われますので、これからも情報提供の充実に努めていただければと思います。
 最後になりましたが、風水害における新型コロナウイルス対策について伺います。
 まず、平成二十八年四月に発生した熊本地震では、約二百七十名の方がお亡くなりになりました。直接死の方が五十名、そして残りの約八割、二百名を超える方が災害関連死として認定されています。報道によれば、こうした災害関連死に認定された方の約三割が車中泊を経験したとされています。
 今回の修正素案では、避難所における新型コロナウイルス感染症対策についても修正内容に反映されたとのことですが、コロナ禍において、災害時に感染を回避するため、避難所ではなく車中泊による避難も増加すると推測されます。
 そこで、災害時における車中泊について、都としてどのように考えているのかお伺いいたします。

○古賀防災計画担当部長 車中泊は、震災時におきましては、東京都震災対策条例により車両での避難が禁止されていること、人命救助や消火活動のため警視庁による大規模な交通規制が実施されること、エコノミークラス症候群等の健康問題などの課題がございます。
 しかしながら、風水害時におきましては、新型コロナウイルス感染症対策のため、より多くの避難所の確保が必要となっていることや、感染症を懸念して、避難所を避けて車中泊を選択される方が多くなると見込まれることから、車中泊を行う場合には、必ず駐車場所の安全を確認して、エコノミークラス症候群等にも注意するよう、区市町村と連携して呼びかけております。

○清水委員 ここまで、地域防災計画の修正素案に関連して何点か確認させていただきましたが、この計画は、風水害の予防や対策の根幹にかかわる計画です。今後も不断の見直しを行い、都民の生活と財産を守るために何ができるのか、きめ細やかに検討し、計画に適切に反映させていっていただくことをお願いしまして、私の質問を終わりにいたします。ありがとうございます。

○神林委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑は、いずれもこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○神林委員長 異議なしと認め、報告事項に対する質疑は終了いたしました。
 以上で総務局関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会といたします。
   午後七時二十一分散会

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