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Tokyo Metropolitan Assembly

総務委員会速記録第二十一号

令和二年十一月二十六日(木曜日)
第一委員会室
午後一時開議
出席委員 十五名
委員長神林  茂君
副委員長小磯 善彦君
副委員長藤井あきら君
理事白戸 太朗君
理事小松 大祐君
理事木村 基成君
山内れい子君
清水やすこ君
木下ふみこ君
米倉 春奈君
原 のり子君
まつば多美子君
岡本こうき君
中屋 文孝君
中村ひろし君

欠席委員 なし

出席説明員
政策企画局局長中嶋 正宏君
次長理事兼務横山 英樹君
総務部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務梅村 拓洋君
渉外担当部長巻嶋 國雄君
政策調整部長新型コロナウイルス感染症対策広報担当部長兼務豊田 義博君
技術政策調整担当部長安東 季之君
戦略広報担当部長デジタル広報担当部長
新型コロナウイルス感染症対策広報担当部長兼務
浅井奈穂子君
海外広報担当部長梅田 弘美君
ホストシティプロジェクト推進担当部長政策調整担当部長兼務小野 由紀君
計画部長構造改革統括担当部長兼務吉村 恵一君
長期戦略プロジェクト推進担当部長大学連携担当部長構造改革担当部長兼務宮武 和弘君
長期戦略プロジェクト推進担当部長山本 公彦君
構造改革担当部長神永 貴志君
外務部長小室 明子君
外務担当部長松下 裕子君
選挙管理委員会事務局局長桃原慎一郎君

本日の会議に付した事件
選挙管理委員会事務局関係
事務事業について(質疑)
政策企画局関係
事務事業について(質疑)

○神林委員長 ただいまから総務委員会を開会いたします。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、選挙管理委員会事務局及び政策企画局関係の事務事業に対する質疑を行います。
 これより選挙管理委員会事務局関係に入ります。
 事務事業に対する質疑を行います。
 本件については、既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 資料について理事者の説明を求めます。

○桃原選挙管理委員会事務局長 去る十月二十二日の当委員会におきまして要求のございました資料につきましてご説明申し上げます。
 お手元の資料、選挙出前授業、模擬選挙実施状況の一ページをお開きください。
 1の学校でございますが、東京都選挙管理委員会及び区市町村選挙管理委員会が平成二十七年度から令和元年度までに実施いたしました選挙出前授業、模擬選挙の実施校数及び参加人数を、小学校、中学校、特別支援学校、高等学校の別にお示ししてございます。
 2の施設でございますが、東京都選挙管理委員会が平成二十九年度及び令和元年度に実施いたしました選挙出前授業、模擬選挙の実施数及び参加人数をお示ししてございます。
 よろしくお願い申し上げます。

○神林委員長 説明は終わりました。
 ただいまの説明を含めまして、これより本件に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○木下委員 都民ファーストの会の木下ふみこでございます。総務委員会に移りまして初めての質疑となります。よろしくお願いいたします。
 投票に行くことは民主主義の根幹でありまして、全ての日本国民の権利であることはいうまでもございません。けれども残念ながら、各種選挙における投票率は決して高いとはいえないのが現実でございます。
 二〇一七年九月の私の議員としての初めての一般質問でも、投票率向上や主権者教育について取り上げさせていただきました。一人でも多くの都民の皆様が政治に関心を持ち、税金の使われ方と行政施策に関心を持つことが重要であると考えるからであります。
 本日は事務事業質疑の貴重な機会を得ましたので、投票率向上に向けた取り組みについて、選挙管理委員会の皆様に質問をしてまいりたいと思います。
 最初に、都内小中学生、高校生への出前授業、今も資料をいただきましたところでございますけれども、実績について改めてお伺いをしたいと思います。

○桃原選挙管理委員会事務局長 都選挙管理委員会では、区市町村選挙管理委員会と連携をいたしまして、小学校、中学校、高等学校及び特別支援学校等で、選挙出前授業、模擬投票を行ってございます。
 学校における実施校数及び参加人数は、平成二十九年度は二百十九校、四万九百七十九人、平成三十年度は二百五十一校、四万四千四百八十人、令和元年度は二百六十九校、五万八百四十七人となってございます。

○木下委員 ありがとうございます。直近三年間において、総数は約四万人から五万人へとふえ、また、実施学校数で二百十九校から二百六十九校と五十校増加しているというご答弁でございました。
 ふえていることが確認できたわけでございますけれども、そもそも都内小中学校、高校、特別支援学校は何校あって、対象となる子供たちは何人か、そのうちどれくらいの学校でどれくらいの数の子供たちが出前授業または模擬投票などの授業を受けているのかを調べますと、対象となる小中高校の全校で、二千六百四十二校あるわけですが、うち二百六十九校で実施でございますから、約一割。また、対象生徒の数で見ますと、百二十四万六千九十七人のうちの五万八百四十七人ということで、四%という計算になります。これは決して多くない数字であるというふうに私は考えます。
 そこで、もっともっと多くの学校で出前授業や模擬投票の取り組みをふやすべきと考えますが、都の見解をお伺いいたします。

○桃原選挙管理委員会事務局長 選挙に対する生徒の関心を高めるためには、将来の有権者として政治への参画意識を高めるとともに、その手段の一つである選挙について学ぶことが重要でございます。
 そのために、学校において政治の仕組みなどを学ぶ一環として、実際に選挙を運営する都及び区市町村の選管が連携をいたしまして、選挙出前授業や模擬選挙を実施しております。
 今後とも、学校側のニーズに応じた内容となるよう改善を進めるとともに、校長会などを通じまして実施を呼びかけてまいります。
 さらに、都選管ホームページでは、過去の選挙出前授業の実施状況、教材などの情報を公開しておりまして、学校が独自に選挙に関する教育を行う際に、教材として活用していただけるようにしております。
 今後とも、情報提供を充実させてまいります。

○木下委員 ありがとうございます。
 では、その出前授業や模擬投票ですけれども、具体的にはどのような内容で行っているのでしょうか。その中身についてお伺いしたいと思います。

○桃原選挙管理委員会事務局長 出前授業では、選挙の仕組みや歴史について、クイズや動画を交えてわかりやすく説明を行ってございます。
 模擬投票では、架空の選挙を設定いたしまして、候補者の政策を聞いた上で、実際の投票箱や記載台を用いた投票体験を実施しております。
 実施に当たりましては、事前に学校側の要望を確認いたしまして、内容や時間を柔軟に組み合わせて実施をしております。

○木下委員 ありがとうございます。
 投票率の向上につながるように、子供たちに投票の必要性を認識してもらえる内容へと見直しや改善を図るとともに、より多くの学校で出前授業や模擬投票などの主権者教育が行われるよう、都選管としての一層の取り組みの強化をお願いしたいと思います。
 さて、皆様ご案内のとおり、平成二十八年、二〇一六年七月の第二十四回参議院選挙から、十八歳選挙権が導入をされました。私ごとですが、平成十年の六月生まれのうちの娘も、ちょうどこのとき十八歳でこの対象となり、投票に行くよう促したわけでございますけれども、十八歳選挙権が導入される際に、都選管として対象となる子供たちなどにどのような取り組みを行ったのかお伺いをいたします。

○桃原選挙管理委員会事務局長 平成二十七年に公職選挙法が改正されまして選挙権が引き下げられましたが、これを受けまして、より若い世代に、みずからが生きる未来の社会のあり方を決める政治に関与する意識を高めることと、そのための大切なプロセスである選挙について学んでもらうため、教育庁などに対して出前授業の実施を積極的に働きかけをいたしました。
 その結果といたしまして、都選管として、高等学校四十二校での出前授業の実施につながったものでございます。

○木下委員 ありがとうございます。
 実際にいただいた資料で、平成二十六年と二十七年の間で、この出前授業、模擬選挙、高等学校で実施した都選管の数字を見ますと、二十六年度がたった一校だったんですが、平成二十七年度に四十二校というふうに取り組みをされたということは、ここの数字でも見てとれるように感じました。
 しかしながらといいますか、改めましてこの事業概要の方を見させていただきますと、二一ページにこのようなグラフがございます。十八歳選挙権導入に際して、高校などでの授業やさまざまな啓発活動などにより、十八歳、十九歳の都知事選、このときの投票率は五一・八%、十九歳で四三・六五%と、比較的高い値を示してございますけれども、その後、二十代前半、また大学生から新社会人のあたりの投票率は大きく落ち込んでございます。
 結婚したり子供ができたりしますと、私にも経験がありますけれども、より社会への関心が高まる傾向があり、自然と政治や行政に対する不満も含めて関心が向くわけでございますけれども、それより前の時期は、自分のことで精いっぱいなのか、この世代の投票率が低いことは大変大きな課題というふうに考えます。十八歳選挙権といった啓発を受けることがなかった、はざまの世代であるのかもしれないと推察もいたします。
 これら二十代前半の若者層の投票率向上に向けて、選管として取り組みを強化すべきと考えますが、見解をお伺いいたします。

○桃原選挙管理委員会事務局長 局ホームページで公開する動画では、若年層に人気の高いキャラクターを活用いたしまして、みずからが主権者として投票することが、自分が望む政策を実現するための大切な行動であることなどを解説しております。
 本年七月五日に執行されました都知事選挙におきましては、若年層が選挙に関心を抱くことで投票意欲の向上を図ることを目的とし、若年層の使用頻度の高いSNSによる情報発信やインターネット放送とタイアップした番組作成などを行っております。
 引き続き、若年層の関心や情報収集手段の分析を進めまして、SNSやインターネット等を活用した啓発に取り組んでまいります。

○木下委員 ありがとうございます。
 情報発信の方をターゲット別にやっていくということで、取り組みをご説明いただいたわけでございますけれども、一つちょっと視点を変える意味で、内閣府の若者の意識調査というのを見てみたいと思います。
 我が国と諸外国の若者の意識に関する調査というもので、平成三十年度最新版によりますと、日本、韓国、アメリカ、イギリス、ドイツ、フランス、スウェーデンが比較対象になっておりまして、私の参加により、変えてほしい社会現象が少し変えられるかもしれないと、社会が変えられるかもしれないということに対する各国の若者の返答でございますけれども、そう思うと考えた日本の若者は、たった三二・五%でございました。それに比較しまして、アメリカの若者は六三・一%がそう思うと答えており、また、イギリス、ドイツ、フランス、それぞれ五四・九、五一・一、五〇・六と、半数以上の若者たちが、自分たちが参加すれば社会が変えられるというような返答をしているというようなことでございます。一方で、日本は三二・五%しかそう思っていないということは、非常に低いというふうに私は考えます。
 若者の社会に対する自己効力感の低さと投票率の低さは何か関係性があるのではないか、強いのではないかと考えるわけでございます。
 全国の地方での政策実現への取り組みを評価するマニフェスト大賞というのがございます。一昨年から都民ファーストの会東京都議団の関係者もエントリーをしてまいりまして、三年連続入賞させていただいているわけですが、二年前、二〇一八年の受賞者向け研修会に参加した際に、岡山の高校の取り組みが大変印象に残ってございます。
 優秀シティズンシップ推進賞受賞の取り組みということで、この中には非常に多くの主権者教育として参考になるものがたくさんございますので、ぜひ選管の皆様にもチェックをしていただきたいというふうに思うんですが、その中で印象に残った取り組みといいますのが、岡山県立新見高校の、新見市の未来を自分たちでつくる主権者教育の実践、高校生の陳情をツールとした地域活性化という取り組みでございました。高校生がまちへの改善点を議論し、陳情書にまとめて議会に提出、審議されたというような内容のものですが、自分たちで考え、議会にアクションできたということを誇らしげにしっかりと公衆の面前で発表する高校生たちの姿は、大変まぶしいものでございました。
 投票率の低さは、政治や行政への関心の低さ、不信感のあらわれともいえます。どうせ自分が投票しても変わらないという思いです。人は、自分が取り組んだことが形になると、自信や信頼につながるのだと私は思います。
 SNSなどを駆使して、より若者たちに情報が届くように工夫しているというご答弁、先ほどいただきましたけれども、情報発信の工夫はもちろん重要です。しかしながら、それだけではなく、行政や議会へのアクションの取り組みを促し、行政や議会、政治への不信感が払拭されるような小さな成功体験をふやしていくことこそが、投票行動を促すきっかけをつくる重要な取り組みではないかと思います。
 例えば、選管がこのような主権者教育の推進に資する取り組みを競争するコンテストを設置するなど、そして評価するなど、ただ情報を発信するだけではなく、高校生はもちろん、大学生や二十代若者も広く巻き込んでいく取り組みの起案、推進を強く提案させていただきたいと思います。
 次に、投票の利便性を高め、投票率を上げていくという観点から、インターネット投票について質問していきたいと思います。
 国においては、インターネット投票の実現に向けて、在外選挙への導入を想定した実証実験を行うなど検討を進めているとお聞きしております。都としても、区市町村選管と連携をして課題を整理し、国にも提言していくべきと考えますが、都選管の認識をお伺いいたします。

○桃原選挙管理委員会事務局長 インターネット投票につきましては、総務省が設置をいたしました投票環境の向上方策等に関する研究会におきまして、平成三十年に集中的な検討が行われまして、多様な課題と、それぞれの課題への対応策が報告書に取りまとめられたところでございます。
 この研究会には、選挙制度や情報セキュリティーに詳しい大学教授などの学識経験者に加えまして、区市町村選管や都道府県選管の関係者も多く参加しておりまして、地方選管の現場の声も反映した報告書となっております。
 都選管といたしましては、今後とも、国における法制化等の動向を注視し、投開票の現場を担う区市町村選管との間で、地方の選挙実務の課題について情報共有を図り、必要に応じて国にも伝えてまいります。

○木下委員 ありがとうございます。
 今のご答弁にもございましたとおり、インターネット投票の実現には国会での法改正が必要であることは認識をいたすところでございますけれども、都庁全体として今デジタルトランスフォーメーション、DXを強力に推進していくと新たに表明している中で、国の動きを待つだけでなく、都選管としても法制化を見据えた準備が必要と考えますが、都選管の見解をお伺いしたいと思います。

○桃原選挙管理委員会事務局長 インターネット投票につきましては、投票環境の向上方策等に関する研究会での検討や実証実験などの結果を受け、在外選挙での導入が検討されておりますが、投票方法という選挙制度の根幹にかかわる事項であるため、制度化に際しては、国会における立法措置が必要でございます。
 在外選挙の投票方法といたしましては、現在、在外公館投票や郵便等投票がございますが、国内での投票に比べまして、物理的、時間的に制約された状況下での投票となってございまして、インターネット投票の導入により、投票環境を向上させることは非常に有意義と認識しております。
 都選管といたしましては、在外選挙におけるインターネット投票の導入に際しては、国の検討状況を注視しつつ、区市町村選管とも連携し、実務的な課題の整理を行ってまいります。

○木下委員 ありがとうございます。
 選管の皆様と、この間質疑の準備でさまざまこの件に関しては意見交換させていただきました。
 既に国としてインターネット投票を行っているというと、エストニアの事例が有名でございますけれども、この話をしましても、人口百三十万人と、扱う人数が日本の一億三千万ですか、と大きく違うことや、さきのご答弁にありました投票環境の向上方策等に関する研究会での報告書で、専門家によってセキュリティー対策に問題が生じるとの見解が示されたことなどを理由に、余り前向きではないニュアンスをお話しぶりから私は感じたわけではございます。
 確かに、選挙制度は民主主義の根幹であり、間違いがあってはなりません。また、他人による成り済ましなどのセキュリティー上の課題はクリアしなければなりません。システムのダウンもあってはならないことと考えます。
 さらに、例えば高齢者が家族などに意思に反した一票を強要されてしまわないかという課題が指摘もされているところでございます。また、老人ホームなどに集まったお年寄りの方々に、ここにっていうふうにやられるのではないかというようなデメリットを指摘する専門家の先生もいらっしゃるというような報道も目にしております。けれども、昨年の事務事業質疑でも我が会派の鈴木邦和都議が指摘をさせていただいているとおり、既にインターネット投票を国として実施しているエストニアでは、例えば何度でも本人によって投票のやり直しができることによって、強要されたとしても修正する手段を講じているというようなお話も指摘させていただきました。方法はあるのではないかというふうに考えるわけでございます。
 インターネット投票をやると決めて、そのための技術面も含めた対策を考えるという順番が重要ではないかというふうに考えます。もちろん国が決めることではございますけれども、都としてもここについて、待つだけではない取り組みの強化というのが必要かなというふうに考えるわけです。
 ちょっと話、目線を変えますと、株取引の世界は既に電子化をされて久しいわけでございます。また、為替についてもいかがでしょうか。これらの取引はお金であり、財産でありますから、当然厳しいセキュリティー管理のもと運営されることが求められているわけで、既にそれを人類は実現しているわけでございます。
 先日、東京証券取引所でのシステムダウンが問題になりましたが、一方で、それ以外は目立った事故もなく、ネットでの大切なお金の取引が長年行われてきているわけでもございます。
 インターネット投票に関しては、ともするとデメリットばかりが論じられ、行政の慎重な姿勢というのを否定するわけではないんですけれども、それがためになかなか前に進まないという状況になっているというふうに、私などはやきもきしている立場の一人でございます。
 本気で取り組むことを政府が決めれば、そのための技術的対策はなされるものというふうに考えます。都選管におきましても、早晩インターネット投票が実現されることを見込んでいただき、必要な対策に積極的に取り組んでいただきたいとご要望しまして、私の質問を終わります。ありがとうございました。

○神林委員長 引き続きお願いいたします。

○米倉委員 私からは、まず、障害者の選挙への参加について伺います。
 以前に視覚障害者の皆さんの要望に基づきまして質問をしましたが、きょうはほかの障害のある方々の要望も伺いましたので、その声を踏まえて幾つか伺います。
 障害者の参政権の保障について、都の選管はまずどう認識しているのか伺います。

○桃原選挙管理委員会事務局長 都選挙管理委員会といたしましては、全ての国民に平等に認められている参政権が、心身の障害などによる制約を受けることなく行使できる環境を整えることが必要であると考えております。
 そのため、障害を有する方々のご意見を伺いながら、都や区市町村の取り組みにより実現可能なものについては改善を図るとともに、法改正を要するものにつきましては、他道府県との連携により国への働きかけを行ってまいりました。

○米倉委員 ありがとうございます。
 長年、障害者の参政権保障を求めて声を上げていらっしゃる障害をもつ人の参政権保障連絡会というものがありまして、昨年この団体は、統一地方選挙と参議院選挙が行われたことを受けて、改めて全国の障害者の参政権の実態アンケートを行っています。この結果をもってさらに状況を改善しようと取り組んでおられます。
 この結果を見てなんですが、障害者の選挙への参加のために改善しなくてはならないことがまだたくさん残されているなと思いました。このアンケートでは、投票に行くかどうか、また投票に行く際に何に困っているのかということだけでなくて、障害者が選挙活動を行うときにどんな不自由があるかについても聞いていまして、この中には、演説会の会場に段差があったり、駐車場や車椅子用トイレがなかったりして、参加できないという声も寄せられています。政党や議員として、これからの対応も考えさせられる内容でした。私たちも、こういうこと、こういう声を受けとめて、改善していきたいと思っています。
 あわせて、投票行動についてもさまざま声が寄せられています。その結果の一部を紹介しますと、投票している方の多くが投票などに不自由や困難を感じているという結果です。肢体障害のある方は六〇%が不自由や困難を感じていると。視覚障害者は七〇%、聴覚障害は五〇%、精神障害は一〇%というふうになっています。今回のアンケートでは知的についてはとっていないということです。
 あわせてなんですが、この結果で、どの障害でも、投票に行かなくなった、または投票に行ったことがないと答える方の多くが、投票することが困難ということを理由に挙げています。肢体障害の場合は二七%、視覚障害者は、投票に行ったことがないと答えた回答者の方はみんな、投票することが困難だったと答えています。聴覚障害者は四三%、精神障害者は一五%というふうになっています。
 投票環境のせいで投票を諦めている人が多くいるということがよくわかりますし、当事者の声をよく聞きながら改善を進める必要があるというふうに思います。
 そこで、何点か投票所の改善について伺いたいと思います。
 特に、肢体障害や視覚障害の皆さんにとって、アクセスのいい場所に投票所ということは、これは非常に強い要望になっています。投票所を近く便利にするということは大事ですが、どういう努力をされていますか。

○桃原選挙管理委員会事務局長 都選管では、公共施設や商業施設など、多くの有権者が利用しやすい施設に期日前投票所を増設するよう、区市町村選挙管理委員会に対して働きかけを行っております。
 当日投票につきましては、障害を有する有権者の方々の投票所までのアクセス対策といたしまして、障害者などの方向けの駐車場を確保するよう、区市町村選管に働きかけを行っております。

○米倉委員 肢体障害のある方の調査結果ですと、アクセスのいい投票所に続いて、車椅子用のトイレの設置が高い要望になっています。
 投票所の車椅子用トイレの設置状況はどうなっていますか。

○桃原選挙管理委員会事務局長 平成二十六年の都知事選挙におきましては、投票所千八百六十九カ所のうち、施設内に身体障害者用トイレが設置されていたのは、約半数の九百四十四カ所でございまして、必ずしも車椅子使用者が利用できるトイレが設置されている状況ではございませんでした。
 こうした投票所として使用する施設は主に学校や公共施設でございまして、区市町村選管として、バリアフリーにも配慮しながら、投票所に使用するために一時的に借り上げているものと承知をしております。

○米倉委員 平成二十六年段階の調査だと、約半数の投票所に車椅子用トイレがあるということで、その後の状況、もう時間がたちましたので把握していただきたいと思います。
 あわせて、この投票所に使用する施設は主に公共施設ということですから、ここは区市町村として、やはり施設改修などをすべきことだと思います。区市町村選管に対して、施設の改善も求めていただきたいと思います。
 このトイレとあわせて、やはり希望というか要望が多いのが、記載台の問題です。
 記載台を動かないようにしてほしいと、投票用紙を書く台ですね。この台ががたがたする、障害者の低いものが一番奥にあって、車椅子がきちんと横づけできないところがある、車椅子で真っすぐ入れないところがあるという声がとても多く寄せられています。
 都内の投票所は、車椅子利用者の記載台はどの程度設置されているのか。また、区市町村の選管と連携し、車椅子利用者が利用しやすいよう、レイアウトを改善することや記載台の改善などを進めていただきたいのですが、いかがですか。

○桃原選挙管理委員会事務局長 当日の投票所につきましては、六十二団体中五十九団体、期日前投票につきましては五十八団体が、全ての投票所において障害者用記載台を配備しております。
 こうした記載台の設置や投票所内のレイアウトにつきましては、投票所を管理する区市町村選管において定めております。
 障害を有する方々にとって投票しやすい環境の整備につきまして、今後とも、区市町村選管と情報共有を図ってまいります。

○米倉委員 車椅子利用の方や体に麻痺がある方などが、やはり記載台が動かないようにしてほしい、文字を書くときに力が入り、ますます記載台も動き、大変だという声を聞いています。また、投票用紙が動かないように押さえが欲しいという声などもあります。ぜひこうした声を区市町村選管と共有し、対応を進めてください。
 次に、郵便投票です。
 寝たきりや体が不自由で投票所まで行けない方でも、条件に当てはまらず、郵便投票を利用できない状況があります。あわせて、郵便投票の手続を簡易にしてほしいという要望も強くあります。
 改善を国に求めるべきではないかと思います。どうですか。

○桃原選挙管理委員会事務局長 郵便等投票は、政令で定める一定の障害または要介護状態にある有権者の方々を対象といたしまして、自宅等から郵便等で投票することを可能とする制度でございます。投票管理者のいない場所で投票用紙に記載がなされる点で、他の投票制度と大きく異なるものでございます。
 このため、対象者の範囲が限定されておりまして、事前に区市町村選管に対し、身体障害者手帳等を提示し、郵便等投票証明書の交付を受けることとされております。
 これまでも、要介護者等の状況を踏まえまして、地方の選管から国会、政府に対して対象者の拡大について法改正要望が行われておりますほか、総務省が設置いたしました投票環境の向上方策等に関する研究会におきましても、同様の提言が行われております。

○米倉委員 郵便投票というのは、今、介護保険だと要介護五の方、障害者手帳で両下肢、体幹、移動機能障害の一、二級の方、そのほかも、この障害だと何級までですよというふうになっています。
 条件に当てはまらない方はこの郵便投票を利用できない状況で、実際には、そこまでの認定にはならないだとか、複数の障害を持っていて実際は全く家から出られないというような方もいらっしゃるそうで、投票所まで行けない方はたくさんいらっしゃるということだそうです。やはり一人一人に即した対応が必要だと思っています。
 今ご答弁にもありましたが、要介護五の方について、要介護三、四の方も含まれる方向で検討されているということは大事なんですが、障害実態を踏まえた対応になるように、これは都としても国に求めていただきたいと要望しておきます。
 視覚障害者の方についてなんですが、視覚障害者にとっては、候補者などの情報をどう入手できるかというのが選挙において大事な課題になっています。
 どう情報を入手しているかということもこの団体の皆さんは調査をしていまして、一番多いのは政見放送です。その次は、点字版の選挙のお知らせとなっています。これは選挙公報の内容を伝えるために、選挙公報の内容を点字訳や音声化、また拡大文字版にして、視覚障害者の方にとって見やすいだとか、または聞くことで情報を得られるようにというものが、選挙のお知らせです。これが二番目となっています。
 要望としても、この選挙のお知らせを早く届くようにしてほしい、発行を義務づけてほしいという声が七割の方からの要望となっています。
 都内では、この間、点字と音声版の選挙のお知らせを、自治体によっては直接希望者に配布している状況がありまして、二〇一九年の参議院選挙ですと、都内で点字の配布をしているのは二十一団体、音声版は二十九団体と聞いています。この取り組みはぜひ広げていただきたいと思っています。
 あわせてですが、広げていただきたいということで、都から区市町村の選管に対して、この選挙のお知らせの点字版、音声版を個人に直接配布するという対応を積極的に行うように呼びかけていただきたいと思っています。また、発行を義務づけてほしいという声が視覚障害者の皆さんからは多くて、選挙情報の保障ということを考えたときに、国に対応を求めていただきたいと思いますが、いかがですか。

○桃原選挙管理委員会事務局長 選挙のお知らせの点字版、音声版につきましては、希望者への直接配布の要望があることは、会議などの機会を捉えて区市町村選管に伝えてきております。
 拡大文字版につきましては、本年の都知事選挙において初めて導入をいたしまして、図書館や福祉施設などに配布するとともに、投票所などで閲覧できるように、区市町村選管にPDFデータでの配布を行っております。
 今後とも、障害を有する方々に選挙情報が適切に伝わるよう、ホームページの活用などによりまして、情報提供を行ってまいります。

○米倉委員 都選管として、ことしの都知事選挙で新たに拡大文字版、文字が大きくなっているバージョンの選挙のお知らせをつくられたということは大事だと思います。
 ただ、視覚障害がない方は選挙のときには必ず選挙公報が手に入るようになっているのに、視覚障害があると適切な情報が得られない状況があるというのは、これは急いで改善されなくてはならない問題だと思います。
 そういう点で、都としての努力とともに、国に対してやはり根本的な対応をすべき課題かなと思っています。要望していただきたいと思います。
 この調査では、参政権について学んだことがあるかどうかということも聞いています。参政権について学んだことがないと答えている方が非常に多くて、驚いています。
 聴覚障害では三〇%、視覚障害では二〇%、精神障害四〇%となっています。回答された方の年齢は障害によってもばらばらなので、そういう傾向も出ているのかもしれませんが、ここはもっと取り組みの強化が必要なんだなと思っています。肢体障害の方たちの詳しい調査の結果を見ますと、選挙について学んだことがないという方が三割でして、学生時代に学んだという方は二割、社会人になって学んだという方が三割というふうになっています。
 そして、回答された方の七割が、学習が必要だと答えています。自分の考えや思いを一票に託すために学ぶことが必要だですとか、投票用紙の書き方、選挙のやり方などを詳しく教えてほしい、もっと学校でやるべき、作業所にも来てほしいといった意見が多く出されています。
 障害者が選挙について学んだり知ることができるようにするために、都はどういう取り組みをされているのか、また、出前授業について、高等学校と特別支援学校それぞれ直近三年間の実績を示してください。

○桃原選挙管理委員会事務局長 障害者が選挙について学ぶための啓発には、地域の実情に応じたきめ細やかな活動が必要であることから、区市町村選管と連携をいたしまして、特別支援学校等における選挙出前授業、模擬選挙を行っております。
 高等学校の直近三年間の実績は、平成二十九年度が七十五校、二万八百五十六人、平成三十年度は八十校、二万一千百四人、令和元年度は九十一校、二万五千五百八十八人、特別支援学校につきましては、平成二十九年度が二十校、千七百十六人、平成三十年度は二十八校、二千四百九十四人、令和元年度は三十校、二千五百四十一人となっております。

○米倉委員 ありがとうございます。
 学校との連携はどうされているのか、特別支援学校についても連携をどうされているのかということと、連携はさらに強化していただきたいと思いますが、いかがですか。

○桃原選挙管理委員会事務局長 平成三十年には都内の全ての高等学校に案内のチラシを送付し、申し込みのあった学校には、内容、時間などの要望に応じた授業を実施しております。特別支援学校に対しましても、過去に校長会等での説明を行いまして、障害の程度や学校側の要望に応じた授業を実施しております。
 今後とも、区市町村等との役割分担を踏まえまして、実施や周知を進めてまいります。
 都選管ホームページには、過去の出前授業の実施状況などの資料を公開しております。学校独自に選挙に関する教育を行う教材としても使用することを想定しており、特別支援学校で使用した教材等についても、あわせて掲載をしております。
 今後とも、内容の充実を図ってまいります。

○米倉委員 高校は基本的に校長会で情報提供されていると聞いていまして、特別支援学校は、十八歳選挙権が導入される年に、学校にこの出前授業や模擬選挙の取り組みがありますよとお知らせされたと聞きました。
 この資料にもありますが、やっぱりそのお知らせを受けて、取り組んでいる学校がふえてきたという経過があると思います。本当にこの広がってきたということは大事でして、あわせて定期的に学校に対しても情報提供していただきたいと思います。
 特別支援学校で出前授業、模擬選挙を行ってみて、課題や認識について深まったことなどはあるんでしょうか。

○桃原選挙管理委員会事務局長 特別支援学校における選挙出前授業、模擬選挙は、平成二十七年度から実施しておりますが、障害や理解度に合わせた教材の作成、授業の進行などを通じまして蓄積されたノウハウを踏まえまして、毎年改善を図っております。

○米倉委員 選管として、この取り組みで知見が深まっているということは大事だと思います。ホームページで資料も公開しているということですから、ぜひそういう到達点だとか、工夫したらいいところとか、そういうことも含めて伝わるような情報提供をしていただきたいと思います。
 このつくってくださった資料なんですが、社会福祉法人での模擬選挙についても、都選管として取り組んだ実績があるということがわかりました。今回は都選管としての実績のみとなっています。
 選挙の出前授業、模擬選挙の実施状況についてなんですが、ぜひ、学校以外の障害者施設などでの取り組みを、都選管だけでなく区市町村選管の実施状況も把握していただきたいと要望します。いかがですか。

○桃原選挙管理委員会事務局長 都選管ではこれまでも、区市町村選管における障害者施設などの取り組み状況について情報収集を行ってまいりましたが、今後とも、都全体での動向の把握に取り組んでまいります。

○米倉委員 よろしくお願いします。
 練馬区のある障害者の団体は、区の選管と一緒に選挙について学習をしたそうです。模擬投票も行ったそうです。けれども、実際の選挙になると、誰を選んだらいいか迷ってしまったということで、そこで、実際に各党の議員に来てもらって質問する学習をしたそうです。
 こういう取り組みはとても大事だなと思いますし、こういう機会が広がるように、都としても後押しになる支援をしていただきたいと思っています。ぜひそうした検討も、全都の状況を把握する中でしてください。
 障害者団体などでも模擬投票ができるように、区市町村の選管や福祉保健局との連携を進めて、周知もしていただきたいと思いますが、いかがですか。

○桃原選挙管理委員会事務局長 障害者団体における模擬選挙等につきましては、福祉保健局や区市町村選管との詳細な打ち合わせと実施体制の確立に加えまして、団体側の受け入れ体制の確保が必要となっております。
 これまでのノウハウなどの情報等につきましては、団体側の要望に応じて提供をしてまいります。

○米倉委員 今ですと、模擬投票だとか、希望すれば取り組めるということ自体、知られていないと思います。各機関と連携して、障害者団体の皆さんにもお知らせして対応していただきたいと思います。
 若者についても二点伺います。
 出前授業、模擬選挙について、都立高校については、校長会で毎年お知らせしていると聞いています。
 これは私立高校についても周知するなど連携を強めてほしいんですが、いかがですか。

○桃原選挙管理委員会事務局長 令和元年には、参議院議員選挙及び統一地方選挙と大型選挙が続きましたため、私立学校を含む全ての高等学校に、選挙出前授業、模擬選挙の実施を案内するチラシを送付いたしました。
 今後とも、積極的な情報提供を行ってまいります。

○米倉委員 今後も連携をしてください。強化していただきたいと思います。
 ことし知事選があったということで、若者に向けた広報として、ウエブ記事も活用して取り組まれたと聞いていまして、こういう取り組みは大事だと思っています。
 ウエブ記事などで選挙について広報するというような取り組みは、今後も取り組んでいただきたいと思っていますが、いかがですか。

○桃原選挙管理委員会事務局長 都知事選挙では、若年層に対する啓発の一環といたしまして、発信力の高い媒体にウエブ記事を掲載いたしました。
 今回の反響を検証いたしまして、今後のPR内容と記事の形態、ウエブの活用方策について検討してまいります。

○米倉委員 よろしくお願いします。
 以上で終わります。

○神林委員長 引き続きお願いいたします。

○中村委員 それでは、選挙における新型コロナ対策について伺います。
 選挙は民主主義にとって極めて重要であり、新型コロナがあっても実施をされます。将来的には電子投票により外出をしなくてもできる時代が来るかもしれませんが、現時点では投票所に足を運んでいただくことになります。
 ことしに入ってから、市区町村ではそれぞれ首長選挙や議員の選挙もありましたが、都全体では、七月の都知事選挙が行われました。
 そのころはいわゆる第二波の前段で、感染が再び広がり始めている時期でした。どのような新型コロナ対策を行ったのか伺います。

○桃原選挙管理委員会事務局長 都選挙管理委員会では、投票所、開票所の運営を担う区市町村選挙管理委員会向けに、投票所、開票所における新型コロナウイルス感染症対策ガイドラインを策定いたしまして、配布をいたしました。
 また、アルコール消毒液やマスク、飛沫防止シートなどの感染防止のための必要物品の購入や、期日前投票所の増設や開設日数の増加に伴う経費につきまして、区市町村交付金として補正予算に計上し、区市町村選管に対して財政的支援を行ったところでございます。

○中村委員 対策はしていただいたとのことでした。
 ただ、高齢者は、新型コロナに感染すると重症化をするおそれが他の年代よりも高いことから、外出を控える傾向があります。そのことが投票に影響したのか、高齢者の投票率は、他の世代よりも高かったのですが、近年の他の選挙に比べると投票率が低かったようです。
 そこで、今回の選挙における高齢者の投票率の推移と、知事選挙で投票率が下がった原因についてどのように捉えているか伺います。

○桃原選挙管理委員会事務局長 都知事選挙における六十五歳以上の方々の投票率は、直近に行われた令和元年の参議院議員選挙及び平成二十九年の衆議院議員選挙と比較して低くなっております。
 衆議院議員選挙、参議院議員選挙後に実施した世論調査におきましては、七十歳代以上の棄権理由として最も多かった回答は、病気または体調不良でございました。
 現在、都知事選挙に関する世論調査におきまして新型コロナウイルス感染症拡大の影響についても把握できるよう、棄権理由としてその項目を加えた上で、調査を実施しております。

○中村委員 全世代を通じて高齢者の投票率が高い傾向にありますが、都知事選挙の数値を見ると下げ幅が大きく、まだ調査中とのことですが、私はやはり新型コロナで重症化するおそれが高い高齢者が外出を控えたのではないかと心配をします。
 最初の質問で、対策はしていただいているということでしたが、今後の選挙においては、こうした対策をしていることも十分広報していただいて、安心して投票していただけるようにしていただきたいと思います。
 投票率を上げる方法はさまざまありますが、一つには、期日前投票の充実があります。数をふやすとともに、利便性の向上も必要です。報道で見ると、駅前のスーパーなどに投票所を設けるところもあるなど、各市区町村によってさまざまな取り組みがあるようです。
 都として、市区町村の期日前投票所の実態をどのように把握をしていますか。また、人口十万人当たりの設置数と投票率の相関関係はあるのでしょうか。もしくは、便利な場所に設置をすると期日前投票の割合がふえたりするのでしょうか、伺います。

○桃原選挙管理委員会事務局長 本年の都知事選挙では、都内三百四カ所に期日前投票所が設置されまして、平成二十八年の前回都知事選挙から十八カ所増加しております。
 また、スーパーや百貨店などの商業施設内に設置された期日前投票所は、前回都知事選挙の三カ所から六カ所へ倍増しております。
 商業施設内設置の期日前投票所は、一日当たりの平均利用者数で比較した場合、その他のものに比べまして二倍から三倍程度の利用がございまして、有権者に対する利便性が高いものと考えられます。
 なお、統計上、単位人口当たりの期日前投票所設置数と期日前投票利用率との間には明確な相関関係は見られませんが、区市町村選管は、地域の交通事情や施設の利便性等を勘案いたしまして、さまざまな工夫を凝らして期日前投票所を設置しておりまして、こうした努力の積み重ねが期日前投票の利用率向上に寄与しているものと考えております。

○中村委員 統計上は、投票率との相関関係はみられないとのことですが、有権者の利便性向上については大変意義があると思いますので、さらなる拡充を求めたいと思います。
 さて、期日前投票は、投票率を上げることだけではなく、コロナ禍においては三密を避けることにもつながります。投票日だけでは、混雑を恐れ、投票に行かなくなる可能性があります。また、期日前投票所が少なくても、そこが三密になればやはり避けられてしまいます。
 そこで、投票率の向上のため、市区町村が期日前投票所を増設する場合に、都が積極的に補助を出してはどうかと考えますが、見解を伺います。

○桃原選挙管理委員会事務局長 都の選挙における期日前投票に要する経費につきましては、開設箇所数及び開設日数に応じまして、区市町村交付金として都が負担しております。
 今回は、有権者の利便性向上という観点に加えまして、三密解消の効果も高いと考えられたことから、区市町村選管が期日前投票所を増設する場合には、その経費について補正予算で措置したところでございます。

○中村委員 都の選挙ということで経費を都が持つということですが、例えば国の選挙であれば国が、市区町村の選挙であればそれぞれが持つことになります。とはいえ、有権者からすれば、都の選挙にはあった期日前投票所が市区町村の選挙にはないとすると、行かなくなってしまったりしかねません。選挙の種類にかかわりなく同じ状態を保てるよう、今の制度では難しいのでしたら、国に対して制度の見直し等を要望していただきたく求めます。
 さて、今後も新型コロナが続けば、さまざまな選挙が行われます。選挙を経て経験がふえると、さらなる改善が可能になります。
 新型コロナへの対応をどのようにしていくのか伺います。

○桃原選挙管理委員会事務局長 区市町村選管に向けましたガイドラインにつきましては、都知事選挙での実績を踏まえまして、区市町村選管の意見も取り入れ、より有効な対策を講じられるよう、さらに内容の充実を図ってまいります。
 有権者の安全・安心の確保を図り、適正な選挙の執行を実現するためにも、今後とも、各区市町村選管の独自の取り組みや工夫などの情報の共有に取り組んでまいります。

○中村委員 今後の選挙においても、残念ながら新型コロナ禍が続く中での実施になりそうです。民主主義にとって大変重要ですから、新型コロナの影響で投票に行くことができなくなることがないよう取り組んでいただくことを求めて、質問を終わります。

○神林委員長 引き続きお願いいたします。

○山内委員 七月五日投開票が行われた都知事選、都議補選については、都は、新型コロナウイルス感染症の感染防止対策として、投票日当日、投票所に有権者が集中することを避けるために、期日前投票所の増設、開設日数の増加に取り組む区市町村に対して、人件費も含めて補助をいたしました。
 取り組んだ区市町村の状況について、また、この状況を都はどのように捉えているのかお伺いいたします。

○桃原選挙管理委員会事務局長 投票日当日の投票所に有権者の方々が集中することを避けることは、新型コロナウイルス感染症の防止対策として有効と考えられます。
 このため、東京都選挙管理委員会では、区市町村の判断で期日前投票所の増設、開設日数の増加が可能となるよう、必要経費を区市町村交付金として補正予算に計上いたしました。
 あわせて、六月五日に区市町村選管に発出した投票所、開票所における新型コロナウイルス感染症対策ガイドラインにおきましても、有権者に対し、期日前投票の利用を呼びかけるよう周知をいたしました。
 本年の都知事選における期日前投票所の設置数は、都内全体で三百四カ所、延べ開設日数は二千七百六十一日で、前回、平成二十八年の都知事選に比べまして、それぞれ十八カ所、二百五十九日の増となっております。
 こうした対応によりまして、期日前投票の利用者は都内全体で百七十五万四千十三人となりまして、投票者全体の六百二十万九千九百四十人に占める割合は二八・二五%となりました。前回に比べまして、それぞれ四万五千八百十七人、二・四五ポイントの増となりまして、期日前投票への分散が図られたものと認識しております。

○山内委員 来年は都議会議員選挙があります。どのように対応していくのかお伺いいたします。

○桃原選挙管理委員会事務局長 都議選におきましても、期日前投票を含めコロナ対策を講じることが必要と考えておりまして、現在、都知事選の結果を踏まえた具体的方策について検討を進めております。
 あわせて、区市町村選管に向けましたガイドラインにつきましても、区市町村選管の意見を取り入れ、より有効な対策を講じられるよう、さらに内容の充実を図る予定でございます。
 有権者の安全・安心の確保を図って、適正な選挙の執行を実現するためにも、区市町村選管に対して、人件費も含めた支援が十分なものとなるよう検討をしております。

○山内委員 白紙投票についてお伺いいたします。
 今回の都知事選、都議補選での白紙投票は、どのくらいあったのでしょうか。例えば都知事選には記名、補選には白紙投票などがあったのでしょうか。また、この状況をどのように捉えているのかお伺いいたします。

○桃原選挙管理委員会事務局長 本年の都知事選におきます白紙投票は五万二千二百十票でございまして、投票全体の〇・八四%、都議補選における白紙投票は三万九千五百二十一票で、全体の五・四六%でございました。
 近年の都知事選で、同日に都議の補欠選挙が執行された際の白紙投票の状況といたしましては、平成二十八年の都知事選における白紙投票が四万八千六十六票で全体の〇・七三%、同時に行われた都議補選における白紙投票は三万六千二百七十票で全体の五・二四%でございまして、都知事選と同日の都議補選の場合、白紙投票の割合は同程度の差異があることから、都知事選では候補者氏名を記載して投票したが、都議補選では白紙で投票したという選挙人が存在するものと推測しております。

○山内委員 高齢者、障害者、若者などが投票しやすいようにすることが重要です。
 まず、期日前投票所を増設する際のバリアフリーなどの配慮に対する条件のようなものがあるのでしょうか、お伺いいたします。

○桃原選挙管理委員会事務局長 期日前投票所は公共施設や民間の集客施設などで設置されることが多くなっておりますが、こうした施設では既にバリアフリー化が進んでいる状況でございます。令和元年の調査では、段差解消が必要な期日前投票所は三百一カ所中二十四カ所で、八%となっております。
 都選管といたしましては、都が管理する選挙におきまして、期日前投票所の設置を検討する区市町村選管に対し、事例紹介などを行うとともに、選挙の実施に必要な施設のバリアフリーに要する経費につきまして、財政的な支援を図っております。

○山内委員 投票の付き添い、代理投票について伺いたいと思います。
 二〇一三年の公職選挙法改正で、代筆は選挙職員に限ると改められました。そのため、高齢者、障害者の中には戸惑う人もいると聞いております。さまざまな課題もあるようですが、都は、どのように捉えているのかお伺いいたします。

○桃原選挙管理委員会事務局長 平成二十五年の公選法改正におきましては、選挙の公正な実施の観点から、代理投票補助者を中立的な立場の投票事務従事者に限定する、補助者の要件の明確化が図られたものでございます。
 都としましては、それ以前から、手続に遺漏のないよう、あらかじめ投票所において代理投票補助者を選任するよう区市町村選管に周知を図っております。
 今後とも、投票所におきまして有権者の方々が不安を感じないよう、有権者の状況や要望などを本人や介護者に確認するなど、きめ細かな配慮を行うよう区市町村選管に伝えてまいります。

○山内委員 日本では、有権者が自分で候補者の名前を書いて投票する自書式投票が主流ですが、記載の誤りなどによって無効になってしまうこともあります。
 海外では、候補者名が記載された投票用紙にマルやバツなどの記号をつける記号式投票、投票所に設置された投票機で投票する電子投票を採用している国もあるほか、東ヨーロッパのエストニアではインターネットによる投票もできるなど、さまざまな投票方法があります。
 選挙の公平性や厳密性を維持することが重要です。日本でも制度上は、地方選挙においては記号式投票や電子投票を導入できると思いますが、これまで投票方法に関してどのような議論があったのかお伺いいたします。

○桃原選挙管理委員会事務局長 記号式投票は、昭和三十七年の公選法改正で地方選挙に限定して制度化をしておりまして、現在、都内で記号式投票を採用しているのは港区長選挙のみとなっております。
 電子投票は、平成十四年施行のいわゆる電子投票法により地方選挙に限定して制度化をされておりまして、これまで全国の十自治体で二十五回実施されておりますが、現在では実施されているところはございません。
 現行法上、地方選挙の投票方法として、自書式、記号式、電子投票のいずれを採用するかは、各区市町村選管において判断されるものでございます。
 なお、インターネット投票につきましては、現在、総務省におきまして、在外選挙を対象とした導入に向け、検討が進められております。

○山内委員 郵便投票制度については、手続の煩雑さなどもあることから、以前検討された経緯があります。どのような課題が議論されたのか、また、その後どのように検討は進められているのかお伺いいたします。

○桃原選挙管理委員会事務局長 郵便等投票は、政令で定める一定の障害または要介護状態にある有権者の方々を対象といたしまして、自宅等から郵便等により投票することを可能とする制度でございまして、投票管理者のいない場所での投票の記載がなされる点で他の投票制度と大きく異なるものでございます。
 このため、対象者の範囲が限定されておりまして、事前に区市町村選管に対して身体障害者手帳等を提示し、郵便等投票証明書の交付を受けることとされております。
 これまでも、要介護者などの状況も踏まえ、地方の選挙管理委員会から、国会、政府に対して対象者の拡大についての法改正要望が行われているほか、総務省が設置した投票環境の向上方策等に関する研究会におきましても、平成二十九年に、現行の要介護五から要介護三以上まで対象を拡大するよう提言が行われております。

○山内委員 不在者投票は、出張や入院などによって選挙人名簿に登録されている区市町村の投票所と期日前投票所、いずれにも行くことができない有権者の方々が利用するものですが、今回の選挙での実施状況と不在者投票指定施設数の推移についてお伺いいたします。また、新型コロナウイルス感染症の軽症者等受け入れ宿泊療養施設で療養していた人の投票に関する検討はなされたのかお伺いいたします。

○桃原選挙管理委員会事務局長 本年の都知事選における不在者投票の状況につきましては、不在者投票数が三万七千十六票で、投票総数六百二十万九千八百十三票に対し、〇・六〇%でございました。また、このうち病院等の指定施設での投票数は二万八千五百八十二票、郵便等投票は三千百六票でございました。
 不在者投票指定施設数の推移につきましては、前回の平成二十八年の都知事選では千四百三十四カ所であったところ、本年の都知事選では千五百八十四カ所となり、百五十カ所の増加となっております。都選管といたしましては、区市町村選管と連携し、有権者の投票機会の確保のため、積極的な指定施設の指定に取り組んでまいります。
 また、宿泊施設療養者の投票機会の確保につきましては、総務省などの助言も得ながら、施設内での投票に向け検討を行いましたが、状況を総合的に勘案し、従事職員等への感染症の拡大防止と選挙執行の公正性確保との両立は困難なものと判断したものでございます。

○山内委員 次に、主権者教育について伺いたいと思います。
 主権者教育は、もとより模擬選挙を行うことだけではありませんし、投票率を上げることだけが目的ではありません。主権者として必要な知識に基づいた問題意識、考察力、判断力、行動力を養うものであるという意見がございます。
 他県等では、選挙管理委員会、教育委員会、大学等と連携して、さまざまな選挙出前授業を行っていると聞いております。例えば、未来の県知事選挙というものを行っている県もあるそうです。
 都選管が行っている出前授業の状況、内容についてお伺いいたします。

○桃原選挙管理委員会事務局長 都選管では、将来の有権者である生徒が、みずから主体となり、社会のあり方を決める政治に積極的に関与する意識を高めるとともに、そのための重要なプロセスである選挙について学んでいただくため、区市町村選管と連携し、教育委員会や学校等と協力しながら出前授業を行っております。
 出前授業では、選挙の仕組みや選挙制度の歴史などについて、クイズ、動画を交えて説明するとともに、実際の投票箱、記載台を用いた模擬選挙を実施しております。授業の内容は、学校の要望や時間に応じて柔軟な構成を行っております。
 さらに、今年度は、大学が主権者教育の研究として高等学校で行う授業に対しまして、都選管の職員を派遣し、教材の提供を行っております。

○山内委員 七月五日、投開票が行われた都知事選、都議補選は、新型コロナウイルス感染症が拡大する中で行われ、感染症対策が注目されました。期日前投票所の設置数、開設日数がふえたことで期日前投票の利用者がふえたとのことですが、残念ながら、全体としての投票率を前回より上げるということはできませんでした。もっと投票所が身近になるようなアイデアが必要なのではないかと思っております。
 生活者ネットワークはこれまで、期日前投票できる移動式投票所、車両を提案してまいりました。とっぴなアイデアというふうに聞こえるかもしれませんが、東日本大震災の後に行われた選挙で有権者が投票所に行けないという状況があった際に、移動式投票所があればという声があったというふうにも聞いております。例えば公園や駐車場を活用して、投票所の車両が日時を決めて出向いていく。こうした移動式投票所というのを考えてみることも必要ではないかと思っております。
 さまざまなアイデアで投票しやすい環境をつくるよう要望いたしまして、質問を終わります。

○神林委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○神林委員長 異議なしと認め、事務事業に対する質疑は終了いたしました。
 以上で選挙管理委員会事務局関係を終わります。

○神林委員長 これより政策企画局関係に入ります。
 初めに、過日の委員会で紹介できませんでした幹部職員などについて、局長から紹介があります。

○中嶋政策企画局長 過日の委員会を欠席させていただきました職員をご紹介させていただきます。
 構造改革担当部長の神永貴志でございます。
 続きまして、去る十一月十六日付で当局の幹部職員に異動がございましたので、ご紹介をさせていただきます。
 長期戦略プロジェクト推進担当部長で大学連携担当部長、構造改革担当部長を兼務いたします宮武和弘でございます。
 以上でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
   〔理事者挨拶〕

○神林委員長 紹介は終わりました。

○神林委員長 次に、事務事業に対する質疑を行います。
 本件については、既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
 発言を願います。

○白戸委員 それでは初めに、長期戦略についてお伺いします。
 都は昨年末に、未来の東京戦略ビジョンを公表し、目指す二〇四〇年代の東京の姿や、その実現のための二〇三〇年に向けた戦略とプロジェクトを示しました。現在、この戦略ビジョンを土台として、長期戦略の策定を進められていることと思います。
 しかし、新型コロナウイルス感染症によって生じた都民の価値観の変化は顕著なものがあり、もはや常識が変わってきているといっても過言ではありません。当然、行政に対する要望も変わってきております。このような状況変化を的確に把握し、政策をバージョンアップしていく必要があるでしょう。
 そんな中、東京の未来を切り開く羅針盤となる長期戦略を検討する上では、幅広い観点から、多くの人の意見を取り入れていくべきだと考えますが、どのような形で意見を聞いているのか伺います。

○吉村計画部長構造改革統括担当部長兼務 新型コロナウイルス感染症によりまして、個性を引き出す教育やテレワークの定着、スマート東京の実現など、未来の東京戦略ビジョンで描いた将来の姿を前倒しで実現することが求められております。
 これらを含めました社会の認識の変化に対応するため、日本と東京の新たな成長の原動力につながる社会の構造改革について議論する有識者会議を設置いたしまして、十月末に公表された三十二名の有識者による提言の内容を長期戦略の策定に生かしてまいります。
 また、区市町村長と知事との意見交換や各種団体ヒアリングを通じて、現場目線でのご意見を伺うとともに、小中学校への出前授業や都立高校生へのアンケートなどを通じて、未来の東京を担う子供たちのアイデアを募集しております。
 今後、都民からのさらなる意見聴取や都議会の皆様との議論を重ねまして、新しい日常にふさわしい政策を練り上げ、戦略をバージョンアップし、年度内に策定する長期戦略へと結実させてまいります。

○白戸委員 本当にさまざまな方からご意見を集められているということは理解しました。ただ、さきに述べたように、時代の変化が非常に激しい状況でございます。情報も内容も常にアップデートが必要かと思いますので、念頭に置いて作業を進めていただきたいと思います。
 引き続き、都政の構造改革について伺います。
 都政の構造改革は、全庁一丸となって進めていくことが重要で、そうでなければ効果も半減してしまいます。そのためには、改革を先導する七つのコアプロジェクトを速やかに都庁全体に展開し、浸透を図ることに加え、各局の事業の中においてもデジタルトランスフォーメーションを通じた構造改革を推し進め、都民サービスを向上させていくことが必要と考えます。
 そこで、各局の構造改革のプロジェクトをどのように進めていくのか伺います。

○神永構造改革担当部長 七つのコアプロジェクトの進捗や成果を踏まえまして、今後、各局の構造改革と都政のクオリティー・オブ・サービス、QOS向上に効果が高く、スピード感を持って取り組むべきものを、各局によるプロジェクトとして展開してまいります。
 各局のプロジェクトにつきましては、新たな都民サービスの提供やQOSの飛躍的な向上を図る上で効果が高いものや、業務の大幅な効率化、省力化につながるものなどといった視点から検討いたしまして具体化を図るとともに、年度内に策定予定の都政の構造改革実行プラン、仮称でございますが、こちらの方に盛り込んでまいりたいと思います。

○白戸委員 このクオリティー・オブ・サービスの向上のためには、都政の顧客であります都民から寄せられた意見はもちろんのことなんですが、都民サービスの最前線に立っている、改革の主役といってもいいかもしれませんが、都庁職員の皆様からの意見にも耳を傾け、改革に反映していくことが重要なのではないでしょうか。
 そんな中で、十月には、都政のデジタルトランスフォーメーションの推進を担当する職員から改善の提案を受ける、デジタル提案箱を開設したということなんですが、このデジタル提案箱、どのような提案が、今どのぐらい寄せられているのか伺います。

○神永構造改革担当部長 デジタル提案箱は、十月三十日に設置いたしまして、昨日十一月二十五日までの時点で、三百五十四件の意見が寄せられております。
 提案の中身につきましては、TAIMSなどの端末環境に関することが九十三件と最も多く、例えば外部とのウエブ会議ができるようにしてほしい、業務用スマートフォン等を配布してほしいなどといったものが寄せられております。
 また、二番目に多い提案内容は、五つのレスに関することが七十件でありまして、具体的には、庶務関係業務など日常的な業務におけるペーパーレス、判こレス化推進などについての提案が寄せられております。

○白戸委員 この三百五十四件というのは多いと見るか少ないと見るか、いろいろ見方があると思うんですが、僕は比較的多いなというふうに感じます。それだけ皆さんが何か発言したいとか、提案したいことがたくさんあるのではないかなというふうに思います。
 いずれにしましても、都民のサービスの最前線に立つ職員たちの生の声、都政の構造改革推進に当たって大変貴重なものだと思います。寄せられた提案内容について積極的に検討し、職員が提案してよかったなと感じていただけるよう、具体化に向けて最大限努力をしていただきたいと思います。これは、構造改革だけではなくて、職員のモチベーションアップにもつながっていくものだと思います。
 また、都政のデジタルトランスフォーメーションは、職員に加え、企業、国、区市町村とも連携協力しながら進めていくことが必要です。とりわけ、行政のデジタル化の推進には、法令に基づくさまざまな規制の見直しなど、国による環境整備が不可欠だと思われます。
 このように、デジタルトランスフォーメーションの推進に向け、積極的に国との連携を図っていくことが必要と考えますが、見解を伺います。

○神永構造改革担当部長 行政のデジタルトランスフォーメーションの推進に当たりましては、国のデジタル庁創設などの取り組みと軌を一にいたしまして、地方が抱えるさまざまな課題を国とともに解決していくことが急務でございます。
 そのため、先月、第一弾といたしまして、ICT人材の確保に向け、現在、地方公務員には認められていない民間企業等との人材交流の実現などを国に要望いたしました。
 これに加え、自治体のネットワーク環境整備やオープンデータ、オープンソースの推進など、DX推進に向け、取り組むべき課題は多岐にわたってございます。これらの課題を解決し、都民や事業者の利便性をさらに高めていくため、今後も機会を捉え、しっかりと国に訴えてまいります。

○白戸委員 このDX推進の変革のスピードと内容は、過去にないものであると思われます。そして、これに関しては、国の方がむしろ後手なのではないかと思うようなこともあり、相互の連携は不可欠だと思われます。さらに、皆様方のご努力はもちろんなんですが、外部人材活用や人材登用など、過去にとらわれない対策を講じ、都のDXに取り組んでいただけるよう要望しておきます。
 続いて、都市外交について伺います。
 人、物、金、情報が国境を越えて行き交う現代社会、この状況では、都市が抱える課題もグローバル化し、一都市のみで解決できるものではありません。都市間の連携が重要となる中、都は、Urban20への参加や、みずからが主催する東京グローバルパートナーズセミナーといった国際会議の場などを生かして、世界の大都市共通の課題解決に向けた意見交換や情報の発信を進めています。
 まず、このような国際会議など、多都市間の都市外交の取り組みの意義について伺います。

○松下外務担当部長 Urban20や東京グローバルパートナーズセミナーなど、多都市間の外交は、環境問題を初めとする地球規模の課題に対しまして世界の都市が連携して解決に取り組んでいく上で有効であり、また、都にとっては国際的なプレゼンスを向上させる機会にもなっております。
 国際会議の場では、それぞれの都市が蓄積してきた技術や経験等を学び合うとともに、共同して国際社会に訴求力あるメッセージを発出しているほか、都みずからも先進的な施策の発信などを行っております。
 お話のございましたUrban20では、年に一度、メイヤーズ・サミットが開催され、参加都市の首長が議論を重ねまして、G20が都市と連携して取り組むべき事項をまとめたコミュニケを発表しております。昨年は都が議長都市を務め、コミュニケの作成を主導いたしました。
 また、平成二十七年から毎年、都は東京グローバルパートナーズセミナーを主催しております。世界の主要都市から実務責任者等が集い、都市の経験や直面する課題について情報共有を図るとともに、ネットワークづくりの貴重な機会ともなっております。

○白戸委員 都市間の連携と先進都市の経験やノウハウの共有は非常に重要と考えます。都は、こうした国際会議などを活用して、世界をリードして、都市間共通の課題解決に向けて情報交換をし、積極的に進めていただきたいと思います。
 一方で、このような国際会議に参加することは、少なからず費用も手間もかかるわけで、東京にとってどのようなメリットがあるのか、都民にとっても気になるところです。ここは、そのような情報をしっかりと都民に説明していくことも重要でしょう。
 また、ことしはコロナ禍により国際会議の開催が難しい中で、Urban20はオンラインで開催されたと聞いております。
 そこで、このUrban20への参加は、国際社会の中で東京都にとってどのような成果をもたらしたのか伺います。

○松下外務担当部長 昨年五月に東京で開催いたしましたUrban20メイヤーズ・サミットでは、主に環境について広く議論を行いました。知事は、二〇五〇年に世界のCO2排出量の実質ゼロに貢献するゼロエミッション東京の実現を宣言し、国内外のメディアに取り上げられました。
 ことしのメイヤーズ・サミットは、リヤド市を議長として九月にウエブ会議で開催されました。知事はビデオメッセージで、新型コロナウイルス感染症に対する都の取り組みや環境施策を紹介し、それらは前年の議長都市からのメッセージとして、Urban20のホームページなどを通じ、広く発信されました。
 世界の大都市が存在感を高める中、都は、Urban20への参加を通じまして課題解決に向けたリーダーシップを示し、世界有数の先進都市としてのアピールを行うとともに、持続可能で包摂的な世界の実現に向けた貢献を果たしていると考えております。

○白戸委員 日本の東京ではなく、世界の東京である、この言葉は知事もおっしゃいますけれども、まさに世界をリードする東京のプライドを表現する言葉だと思います。
 東京都だけにとどまることなく、世界に目を向け、世界規模で活動することが、世界の中での東京のプレゼンス向上にもつながります。ぜひこれからもしっかりと取り組んでいただけるようお願いしておきます。
 続きまして、新型コロナ対策に係る他の道府県との連携について伺います。
 再び感染拡大の兆候を見せるこの新型コロナウイルス感染症です。どれだけそれぞれが防止策を講じていても、人々が自由に行き交うこの現代社会においては、広域での対応が必要です。国際的な移動制限はできても、都道府県をまたぐ制限は現実的には非常に難しく、感染症対策は一つの自治体の枠ではおさまらず、広域連携が鍵を握ると考えられます。さらに、感染拡大を防止するためには、時期を捉えて実効性のある対策を講じていくことが重要でしょう。
 そこで、今般の新型コロナウイルス感染症において、都は、他の道府県と連携してさまざまな取り組みを展開してきましたが、その目的と取り組み内容について伺います。

○巻嶋渉外担当部長 全国各地に感染が広がりを見せる中、感染拡大を防止するためには、理事ご指摘のとおり、地域の実情に応じた実効性のある対策を講じていくことが必要でございます。
 特に首都圏は、生活圏、経済圏を一体としており、人々の往来も多いことから、首脳同士が緊密に情報共有や意見交換を行い、連携した取り組みを展開することが重要でございます。
 このため、都は、感染拡大が増加し始めた三月下旬のテレビ会議を皮切りに、近隣自治体の首脳と感染状況や対策について情報や知見の共有を積み重ねるとともに、住民や事業者に対する共同メッセージの発信や水際対策に関する国への共同要望など、具体的な対策を実施してまいりました。

○白戸委員 感染拡大初期より、都は首都圏の近隣自治体との連携した動きをとっているということは非常に評価できるところだと思います。
 ただ、東京都の昼間人口と常住人口の差は約二百万人。少なくともこのくらいの方は毎日通勤などで行き来されているということになります。このような中では、一自治体の対応では効果を上げることはできないと考えます。さらに、感染の拡大を阻止するためには、住民一人一人が新型コロナウイルス感染症を正しく理解し、適切な行動を積み重ねていくことが必要です。
 共同メッセージの発信に際して、住民などに行動変容を促す効果を高めるためには、状況に応じてさまざまな工夫を凝らすことが必要と考えますが、都の見解を伺います。

○巻嶋渉外担当部長 共同メッセージを行動変容にしっかりとつなげるためには、日々刻々と変化する感染状況を的確に捉え、効果的な内容や手法などを検討した上で情報発信を行うことが重要でございます。
 こうしたことから、例えば、例年多くの人出が見込まれる四月下旬から五月上旬のゴールデンウイークに、命を守るステイホーム週間を実施するに当たりましては、一都三県知事のビデオメッセージを作成し、通勤の徹底的な抑制や、これまで以上の外出自粛などを呼びかける共同キャンペーンを展開いたしました。
 また、新規感染者数が再びふえ始めた七月上旬には、若者の感染者数の増加や接待を伴う飲食店での感染拡大などの状況を踏まえまして、感染しない、感染させない行動の具体的な呼びかけを行いました。その際、施設等を安心して利用するための各都県の取り組みをわかりやすく一つにまとめるとともに、鉄道事業者などの協力も得まして、多くの方の目にとまるデジタルサイネージ等も活用して、広く周知いたしました。

○白戸委員 通り一辺倒な発信でありますと、住民の行動に変化は生じません。ぜひ、心に響き、行動変容につながる、わかりやすい明確なメッセージを引き続き発信いただけるようお願いします。
 さて、新型コロナウイルス感染症との闘いは長期化が見込まれており、今月に入って全国的に新規感染者数が急増するなど、第三波ともいわれる事態が懸念されています。
 こうした中、今後、都として他の道府県との連携をどのように進めていくのか伺います。

○巻嶋渉外担当部長 都はこれまで、近隣県市との連携や全国知事会での活動など、さまざまな形を通じて新型コロナウイルス感染症への広域的な対応を行ってまいりました。この間、庁内の関係局とも連携しながら、道府県との間で感染状況や取り組み状況について情報共有を行うとともに、相互の効果的な施策展開に向けて調整するなど、横の連携を図ってきたところでございます。
 こうした取り組みで培ってきた道府県との関係をさらに深めますとともに、今後、広域的な共通の課題が発生した際にスピーディーな対応を図ることができますよう、道府県との情報及びノウハウの一層の共有やタイミングを捉えた共同の取り組みなど、緊密に連携を進めてまいります。

○白戸委員 まさに日々状況が変化する中で、自治体によって出すメッセージが異なると、混乱の原因にもなります。このあたりは今回のゴー・ツーなどでも知事会などで話し合われているところと認識しております。ぜひ緊密な連携をとって、一丸となり感染予防対策を進めていただくことをお願いしておきます。
 続きまして、舟運活性化について伺います。
 東京都、中でも臨海部は開発が進み、人口の急増が顕著に見られ、既存の交通インフラでは充足できていません。海に囲まれた地域という地形を考えると、この舟運に対しての期待がされるところです。
 そんな中、都では、都市整備局、建設局、港湾局の三局で連携して、舟運活用について社会実験を実施しています。これまでの取り組みは評価いたしますが、引き続き、生活路線としての舟運活用の実現に向けて、積極的に検討を進めることが必要と考えます。
 そこで、都として舟運の活性化に取り組む意義について改めて伺うとともに、舟運にかかわる政策企画局の役割を伺います。

○安東技術政策調整担当部長 東京には今もなお、川、海、運河など水辺空間が存在し、その資源を生かして多くの人々でにぎわう水の都を再生していくためには、舟運を活性化することが重要であり、未来の東京戦略ビジョンにも位置づけているところでございます。
 舟運の活性化については、関係局で水辺空間活用(舟運)ワーキンググループを設置し、新規航路の開拓、認知度や魅力の向上、利便性の向上の取り組みを検討し、展開しております。政策企画局はワーキングのメンバーとして参加し、全庁的な政策の総合調整を担ってまいりました。
 都はこれまで、観光に加え、朝の通勤手段としての社会実験を実施してきております。東京二〇二〇大会、さらにその先に向け、舟運が身近な観光、交通手段として定着するよう、今後も総合調整役として、関係局と連携して積極的に取り組んでまいります。

○白戸委員 舟運活用は非常に大きなテーマであり、多局で進める重要な事業です。しかし、ほかのインフラに比べて比較的投資額も少なく、時間的にも短期間で進められるので、ぜひ今後とも積極的に取り組んでいただけるよう要望しておきます。
 続きまして、コロナ広報について伺います。
 現在も感染者が急増しており、テレビなどでは日々の感染者数が大きく報道されておりますが、感染者数の情報を伝えるだけでは都民の不安をあおるだけで、感染拡大の防止にはつながりません。コロナ禍にあっては、都民が本当に必要とする情報を正確に、かつ迅速に届けることが必要です。
 そこで、感染状況や感染拡大防止に向けた都の取り組みなどについて、都民に正確かつ迅速に伝えるため、政策企画局としてどのように取り組んできたのか伺います。

○浅井戦略広報担当部長デジタル広報担当部長新型コロナウイルス感染症対策広報担当部長兼務 新型コロナウイルス感染症に対する不安を解消し、感染拡大を防止するためには、行政からの積極的な情報発信が重要でございます。
 このため、二月末に政策企画局を初めとして、総務局、福祉保健局、生活文化局などをメンバーとする新型コロナウイルス感染症対策特別広報チームを設置いたしました。当局では、関係局と連携しながら、新型コロナウイルス感染症対策サイトの運営や感染防止を呼びかける動画制作などさまざまな取り組みを推進しております。
 また、四月三日からは、ほぼ毎日、知事みずからが新型コロナウイルスに関する感染状況や感染拡大防止に向けた都の施策などをタイムリーに伝えるライブ配信を開始し、現在も週一回、日本語、英語により情報発信を実施しております。
 今後も引き続き、各局と連携し、感染状況に応じて必要な情報を正確かつ迅速に発信できるよう、戦略的な広報を展開してまいります。

○白戸委員 感染状況に応じて知事みずからが動画での情報発信を行い、感染状況だけでなく、感染拡大防止に向けた都の取り組みもあわせてお伝えしたことは、大変意義のあることだと思います。通常、このような場合は情報発信だけで終わることが多いんですが、今回は都の新しい取り組みなどもあわせて伝えるという、ある意味ダブルの効果を生み出したのではないかと思います。
 さらに、知事みずからの発信ということはもちろん大変重要なんですが、幅広い世代に正確にわかりやすく情報を伝えるためには、年齢層に応じて、伝わりやすく工夫することが必要です。こうした取り組みは、都庁が今まで余り得意としていなかった部分ではあります。
 また、単に情報を発信するだけでなく、その効果を分析し次の広報に生かしていく、いわゆるPDCA、プラン・ドゥー・チェック・アクトの運用が求められるところです。
 先般、若年層での感染が拡大した際には、インフルエンサーであるフワちゃんを起用した動画を作成するなど、都として非常に新しい取り組みを行っていますが、その狙いは何なのか、また、この取り組みを含め、動画を活用した情報発信の効果をどのように分析しているのか伺います。

○浅井戦略広報担当部長デジタル広報担当部長新型コロナウイルス感染症対策広報担当部長兼務 感染状況や感染拡大防止に向けた注意喚起や都の取り組みを効果的に周知するために、特に若年層についてはSNSを積極的に活用するなど、年齢層に応じて戦略的に広報を展開しております。
 七月中旬以降、若年層の感染者が急増した際には、感染防止徹底宣言ステッカーを効果的に周知し、わかりやすく感染予防を呼びかけるため、若年層の影響力が大きくSNS上での多くのフォロワーを有するフワちゃんを起用し、CM動画を制作いたしました。この動画は、都のユーチューブチャンネルにおいて先週末時点で約百万回再生されました。また、あわせて制作しましたフワちゃんが英語で感染防止を呼びかける動画につきましては、本人のツイッターでも発信され、先週末時点で約四百二十万回再生されるなど大きな反響がございました。
 また、七月から九月に制作した五つの動画を対象とするアンケート調査では、十五歳から二十九歳の若年層におけるフワちゃんのCM動画の認知度は約三五%、ほかの動画の平均認知度と比較して一〇ポイント以上高いなど、若年層への訴求に効果があったと認識しております。
 そのほかの動画についても、例えばステッカーが掲示されているお店等を選ぶ、食事の際には大皿を避けるといった感染対策の行動率は、調査の対象の動画を見た人が見ていない人よりも高く、一定の効果があったと認識しております。
 こうした調査も踏まえながら、今後も受け手に響くコンテンツを制作し、感染拡大の防止に向けて効果的に広報を展開していく所存でございます。

○白戸委員 この四百二十万回、これはもう本当にすごい数字で、恐らく広告費に換算すると大変なことになってしまうと思うんですが、とにかく大変多くの方にごらんいただけたということはすばらしいことだと思います。こういった工夫によって、東京都が直接発信するよりもより多くの方に伝えることができる。また、フワちゃんの動画だけではなく、その他の動画についても、動画を見た人の方が感染対策の行動率が高く、大きな効果があったのではないでしょうか。
 こうした発信力のある人を起用して広報することをインフルエンサーマーケティングといいますが、世の中では広く浸透していますけれども、都庁が積極的に活用したのは余り過去に事例がないと思います。
 今回は、そういった意味では予想以上の、ヒットというよりも、もうホームランといったわけなんですが、部長、ぜひこの都庁のインフルエンサーマーケティングについて教えていただけますか。

○浅井戦略広報担当部長デジタル広報担当部長新型コロナウイルス感染症対策広報担当部長兼務 インフルエンサーマーケティングとは、SNSの利用者の増加に伴い、SNSを初めとした各種メディア、例えばユーチューブやインスタグラムといったものにおいて大きな影響力を持つインフルエンサーを活用し、ユーザーの認知や購買行動に影響を与えるマーケティング手法といわれております。
 インフルエンサーにおいて投稿がほかのユーザーに拡散されるということも狙いの一つとなっており、現在注目されている広報の手法です。

○白戸委員 ありがとうございます。
 どんなにすばらしい発信であっても、知られていなければ存在しないのと同じことになってしまいます。ぜひこれからも、このような手法を含めさまざまな工夫を講じて、より伝わる広報を目指していただきたいと思います。
 続いて、海外に向けた情報発信について伺います。
 日本国内も予断を許せる状況ではありませんが、欧米諸国と比較すると、日本、そしてこの東京のコロナウイルス感染者数、特に死亡者数や重症者数は桁違いに少ない状況であることも確かです。ウイズコロナのステージにおいても、東京の正しい状況について、情報の出し方など工夫しながら世界に発信すべきと考えます。
 海外に向けた東京の安全・安心、もしくは正しい状況の発信について、取り組み状況を伺います。

○梅田海外広報担当部長 東京の現状に対します国際社会の理解促進を図るため、新型コロナウイルス感染症への対策を含めた東京の安全・安心につきまして、海外に向けて発信しております。
 具体的には、知事みずからが日本外国特派員協会での会見や海外メディア各社のインタビューなどの機会を捉えまして、新規陽性者数や重症者数などの現状や都の取り組みなどを発信しております。
 また、在京の海外メディアへの情報提供につきましても積極的に行っておりまして、例えば、軽症者向け宿泊療養施設でのロボット活用につきましては、八社が現地を取材しまして、欧米やアジアなどの主要なメディアなどで二十六件報道されたところでございます。
 さらに、アメリカやイギリスを中心に五十万人以上のフォロワーを有する海外向けのSNSアカウントでありますTokyo Govでは、専門家によるモニタリング項目の分析結果などを定期的に投稿しております。
 加えまして、海外主要メディアの一つでございますロイターを活用して、東京の安全・安心に関する記事をウエブサイトに掲載しております。九月の下旬に掲載いたしました都民の高い公衆衛生意識などを伝えます記事におきましては、ページ閲覧数が五万三千回を超えておりまして、これは目標指標としておりました約四万八千回を上回る実績となっております。
 今後も、海外に向けまして、東京の安全・安心を積極的に発信していきたいと考えております。

○白戸委員 東京二〇二〇大会の開催が迫る中、開催都市である東京の正しい状況を海外の皆様に正しく理解を深めてもらうのは、非常に重要なことだと思います。引き続き、大会開催に向けた国際的な機運醸成のためにも、さまざまな機会を捉えながら、積極的な情報発信に努めていただくようお願いします。
 続きまして、オリ・パラの広報について伺います。
 デジタルを活用した広報展開について伺います。
 都民のインターネット利用率が九五%を超える中、より多くの都民に情報を届けるためには、デジタルメディアを活用した情報発信がますます重要です。開催まで二百三十九日となった東京二〇二〇大会についても、デジタルメディアやSNSを積極的に活用し、開催機運を高めていくべきでしょう。
 そこで、今後、東京二〇二〇大会の成功に向けて機運醸成を図るために、デジタルメディアを活用し積極的に情報を発信していくべきと考えますが、所見を伺います。

○浅井戦略広報担当部長デジタル広報担当部長新型コロナウイルス感染症対策広報担当部長兼務 目前に迫っております東京二〇二〇大会に向けて、SNSやデジタルメディアを積極的に活用し、関係各局が行う施策を有機的に結びつけ、局横断的に情報発信を行っていくことは大変重要でございます。
 大会関係情報をより多くの都民にわかりやすく伝えるため、政策企画局では、大会準備を担うオリンピック・パラリンピック準備局を初めとし、スムーズビズなど大会に関する取り組みを実施する関係局のデジタルメディアを活用した情報発信を支援しております。
 具体的には、昨年開催いたしましたデジタルメディアとの意見交換会での意見も参考にし、東京二〇二〇大会に関する都のプレスリリースをデジタルメディア約三百社に対してオンラインで配信しております。また、先日完成披露式典が行われました東京アクアティクスセンターのPRに当たりましては、訴求力のある画像やスマートフォン視聴に最適な動画を作成し、各局のSNSアカウントで発信いたしました。
 このような取り組みを通じまして、東京二〇二〇大会の開催機運を最大化するとともに、デジタルメディアを活用した広報を推進し、伝わる広報を実現してまいります。

○白戸委員 デジタルは、もはや都民の生活に必要不可欠な媒体となっております。私もそうですが、恐らく皆さんもそうだと思いますけれども、もう今は財布を忘れてもそれほど不便はしませんが、スマホは忘れられないという存在になっているのではないでしょうか。
 ですから、都の広報を行う上では、デジタルでの発信、特にスマートフォンでの情報獲得という観点を十分に踏まえて、積極的な情報発信に努めていただきたいと思います。
 そういった観点では、昨年開催しましたこのデジタルメディアとの意見交換会などを今後も定期的に開催すべきであると思いますので、ぜひ積極的なアクション、お願いします。
 次に、パラリンピックの機運醸成について伺います。
 コロナ禍というこの社会状況下ではありますが、東京二〇二〇大会の開催機運醸成は極めて重要です。とりわけ、東京都が力を入れているパラリンピックは、都民の認知度をより一層上げていくためにも機運醸成に力を入れていくべきでしょう。
 中でも、発信力のある方がそろったパラ応援大使の積極的活用は大変有効な対応策の一つと考えます。
 そこで、東京二〇二〇大会の開催機運醸成、特にパラリンピックの機運を高めていくために、パラ応援大使の発信力を生かした取り組みを強化していくべきと考えますが、所見を伺います。

○小野ホストシティプロジェクト推進担当部長政策調整担当部長兼務 東京二〇二〇大会の開催機運醸成に向け、関係各局等が連携して取り組んでいくことは重要でございます。
 とりわけ、パラリンピックにつきましては、パラリンピックの成功なくして東京二〇二〇大会の成功はないとの認識のもと、関係各局と情報を共有しながら、機運醸成とパラスポーツ等の普及啓発の取り組みを実施しております。
 中でも、パラ応援大使のメンバーには、これまで、東京二〇二〇パラリンピックの成功とバリアフリー推進に向けた懇談会への参加や懇談会参加後のSNSによる発信、各自の活動を通じて、パラスポーツの魅力や大会の準備状況の発信に協力いただいております。
 新型コロナウイルス感染症を乗り越え、多くの方にパラスポーツやパラアスリートを応援していただけるよう、ことしはSNSや動画サイトなどの活用を中心に行っておりまして、一年前の節目や十月下旬の東京アクアティクスセンター完成披露式典の際には、パラリンピックに向けた応援メッセージ動画の収録に協力いただき、順次発信しております。
 今後、さらにパラリンピックの機運を高めていくため、パラ応援大使のメンバーに協力をいただき、当局のパラ応援大使のアカウントで、機運醸成に資するメッセージ動画等を継続的に発信してまいります。
 また、メンバー自身が積極的にメッセージを発信できるよう、簡潔でインパクトのあるメッセージを作成し提供するなど、工夫しながら各メンバーと緊密にコミュニケーションを図り、発信強化につなげてまいります。

○白戸委員 パラリンピック大会まで、きょうで残り二百七十一日です。機運醸成はもちろんその前にやっておかなければいけないことなので、もう猶予はないといってもいいでしょう。一日も早く取り組んでいただきたいと思います。
 ウイズコロナの中でのパラリンピック機運醸成は非常に重要で、かつ非常に難しい課題でもありますが、だからこそこのパラ応援大使の取り組みも、きちんとKGI、KPIを設定し、SNSへの発信はもとより、懇談会や座談会の開催など機会を積極的に設けるなど、パラ応援大使の発信力を大いに活用して、機運醸成に向けた取り組みをしっかりと進めていただくことを要望しておきます。
 ここまで、政策企画局の国内外における広報の取り組みについて質疑を行ってまいりました。
 東京二〇二〇大会に向けた機運醸成や新型コロナウイルス感染症対策など、施策を円滑に展開する上で、都民の理解、協力を得るためには、効果的、効率的に情報を発信していくことが大変重要です。デジタルメディアが存在感を増す中、都民がどのようなメディアから情報を得ているのかを踏まえて、効果的に情報を発信していくことが大切でしょう。
 そこで、新型コロナウイルス感染症の拡大防止や東京二〇二〇大会に向け、今後、政策企画局としてどのように広報していくのか、改めて局長の考えを伺います。

○中嶋政策企画局長 新型コロナウイルス感染症対策や開催を来年に控えました東京二〇二〇大会におきましては、感染状況等の正確な情報を迅速に伝えますとともに、東京の安全・安心について国内外にわかりやすく発信していくことが重要でございます。
 今般の新型コロナウイルス感染症に関する広報におきましては、ターゲットに合わせましてウエブ広告やSNS等の効果的な媒体を選定し、メッセージやコンテンツに統一感を持たせて組み合わせるなど、感染状況や感染拡大防止に向けた呼びかけなどを積極的に実施しております。
 現在、新型コロナウイルス感染症が拡大している状況にはございますが、新型コロナウイルス感染症を乗り越え、その先にある東京二〇二〇大会を何としても成功させるため、現在、全庁を挙げて機運醸成に取り組んでいく必要がございます。
 東京二〇二〇大会に向けましては、これまで以上に関係局と連携いたしまして、広報効果の分析等を行いながら、国内外のターゲットに応じたさまざまな媒体を効果的に組み合わせるなど、より一層統一感を持たせ、戦略的に広報を展開してまいります。

○白戸委員 ありがとうございます。局長から、統一感を持たせ、戦略的に広報を展開するという答弁をいただきました。
 現在、メディアや情報発信の機会や場所、方法がふえている中で、統一的な発信、いわゆる統合マーケティング・コミュニケーション、インテグレーテッド・マーケティング・コミュニケーション、よくIMCといわれますけれども、IMCを念頭に進めていくことが大切だと思います。
 実際、東京都のコロナ広報においては、デジタルメディアでの動画広告やSNS発信、トラディショナルメディアのテレビのCM、そして「広報東京都」を、イラストやピクトグラムなどが連動したコンテンツやメッセージで、統一感のある広報を実施している点は高く評価できると思います。
 ぜひ今後とも政策企画局として効果的な広報をお願いし、質疑を終わります。

○中屋委員 私の方からは、姉妹都市等の交流事業について伺ってまいりたいと思います。
 その前に、現在のこのコロナ禍の中で、中嶋局長を初め、大変連日にわたってご苦労されている皆様方に敬意と感謝を申し上げたいというふうに思います。今後とも、ぜひ一致協力をして乗り越えるように、また、厳しい時代の先には必ずいいことがありますから、東京の発展のためにともに頑張ってまいりたいと、こう思います。
 それでは、私の方から何点か質問させていただきます。
 都は、古くから姉妹友好都市を初めとする海外諸都市との交流をさまざまな形で進めてまいりました。申し上げれば、昭和三十五年のニューヨーク市と姉妹都市を結び、始まった事業も、現在までに十二の都市と結ぶまでになりました。特に文化やスポーツなどの交流は歴史がありまして、一九八〇年代、九〇年代には、各種の交流事業を継続的に実施されてまいりました。
 諸都市との交流には、トップ同士の行き来から実務的な交流まで多様な形があり得ますが、その基本は人と人との関係であります。実際に双方の都市の関係者が顔を合わせて相互理解を深めていく、この積み重ねによって、都市同士の揺るぎない友好関係が築かれていくと考えております。
 現在、新型コロナウイルス感染症の世界的な流行によって、多くの国で出入国に制限が課せられております。国をまたいだ人の往来が大変困難になっているということです。このような状況で、これまで都が続けてきました友好交流事業にも大きな影響が出ていることを懸念しております。
 そこで、まず、コロナの影響で中止された交流事業と再開の見込みについてお伺いをいたします。

○松下外務担当部長 新型コロナウイルス感染症の影響で国際的な人の往来が制限されております中、今年度は交流事業の多くが中止を余儀なくされております。
 例えば、二〇〇八年に開始いたしました東京国際ユースサッカー大会は、海外の約十の姉妹友好都市などから十四歳以下の選手を招待し、次世代の競技力向上を図るとともに友好親善を深めてまいりましたが、今年度は実施見合わせとなっております。
 また、都市の危機管理能力の向上を目的としました実務的協力事業である危機管理ネットワークでも、アジア諸都市との間で実施してまいりました研修や合同訓練などの人材交流が中止となっております。
 各事業とも毎年交流を重ねてきており、新型コロナウイルス感染症の状況を見ながら、順次再開を検討していくものと考えております。

○中屋委員 今の答弁で、中止せざるを得なかった理由もよくわかりました。
 今は新型コロナ感染症の拡大を防ぐことが我々の最優先課題であります。そのために中止される交流事業があるのもやむを得ないと思います。ただし、新型コロナによる中止はあくまで一時的な措置であって、これが今まで積み重ねてきた姉妹友好都市等との交流事業の停滞や廃止につながることがあってはならないと、こう思います。
 来夏の東京オリンピック・パラリンピック大会は、東京が国際的に大きな注目を浴びる絶好の機会であります。大会をきっかけに、とりわけ文化やスポーツなどの分野で交流事業が活性化することも期待をしたい。そのためには、コロナ禍においても姉妹友好都市等との関係を確実に継続をして、大会をてことして、これらの海外諸都市との関係を発展させていくべきであると思います。
 そこで、姉妹友好都市等との最近の交流実績と、今後の二都市間交流の進め方についてお伺いをいたします。

○松下外務担当部長 都はこれまで、姉妹友好都市など海外の諸都市と文化、スポーツ交流、青少年交流のほか、施策の学び合いなどの実務協力も行ってまいりました。
 例えば、二〇一八年には、パリ市と東京の文化施設等におきまして、展覧会、写真展、演劇、コンサートなど、両都市の文化の魅力を世界に幅広く発信する多彩なイベントを実施し、文化交流を図りました。スポーツを通じた青少年交流の例では、先ほど申し上げました東京国際ユースサッカー大会とともに、二〇〇七年より、アジアの諸都市から選手を招き、ジュニアスポーツアジア交流大会を開催しております。
 また、都市共通の課題解決に向けまして、環境、都市づくりなどの分野で先進事例の情報交換や技術支援なども実施しております。
 都民生活の向上や東京の持続的な発展のため、今後も、姉妹友好都市を初めとする海外の諸都市と双方の関心に即した交流、協力を進めてまいります。

○中屋委員 私は、姉妹友好都市など海外諸都市との交流の中でも特に文化交流の積み重ねが、東京という都市の厚みを増して、世界一の都市東京の実現につながると、こう考えております。そのような観点から、ぜひ、文化交流事業を含めて、姉妹友好都市等との交流をより一層積極的に進めていただきたいと、こう思います。
 そして、これらの都市との交流を支えるのは、最初にも申し上げたとおり、人であります。交流の活性化のためには、腰を据えて相手方の都市に駐在し、現地と都をつなぐ職員の存在も重要と考えます。
 かつて東京都は、ニューヨーク市とパリ市に事務所を設置して職員を常駐させておりました。こうした事務所が設置されていることは、姉妹友好都市等に関する情報収集や、これらの都市との関係構築の上で最も有意義であると、こう思います。加えて、仕事や勉強などでこれらの都市に滞在する都民にとっても、東京都の事務所の存在は大きな安心感につながってまいります。
 さらに、事務所に派遣されていた職員が都庁に戻ることで、姉妹友好都市等との交流事業にとどまらず、都のさまざまな政策分野において海外で得られた国際感覚や先進的な知見が生かされることと思います。
 海外都市への職員派遣について、見解と現状を伺います。

○小室外務部長 職員を海外へ派遣することは、海外自治体の政策や現地情勢に関する情報収集、現地での人脈構築、また実際に国際業務の経験を積むという人材育成の観点からも重要でございます。一般財団法人自治体国際化協会、CLAIRの海外事務所や外務省の在外公館、計七カ所に職員を派遣しております。その他、各局の事業の必要性に応じまして、英国のシティー・オブ・ロンドン・コーポレーションなど海外自治体や団体などへの派遣を実施しております。
 こうした職員の海外派遣については拡大することとしておりまして、派遣先や派遣の形態について、さまざまな可能性を視野に入れながら、引き続き検討してまいります。

○中屋委員 職員の海外派遣については、ぜひ前向きに検討してもらいたいと思います。
 残念ながら、海外事務所はいずれも平成十二年に廃止されまして、現在は設置されていないと聞いております。しかしながら、先ほど申したとおり、東京都が事務所を設置することは、都にとっても都民にとってもさまざまな効果が見込めます。海外事務所の復活を要望したいと思います。
 次に、東京の中に目を向けて、各国の大使館等との連携について伺います。
 首都である東京には、世界百六十の国、地域が大使館や代表部を置いております。東京は、今後三〇年以内に七〇%の確率で起きるといわれております首都直下型地震や、昨年の台風十九号といった年々激甚化する風水害などの脅威に直面をしています。
 東京に住む外国人の数も年々増加しておりますが、この中には、自然災害の少ない国や地域からいらした方も多い。こういった方々は、特に地震や風水害などの日本の災害に大きな不安を抱いているのではないかと考えております。
 それを踏まえますと、自国民の保護という役割を担う各国の大使館と都が防災に関して連携することは非常に重要であります。これについては昨年も質問したところでありますが、外国人住民の方々の不安を少しでも軽減し、安心して東京で暮らしてもらうためには、このコロナ禍においても、あるいはコロナ禍という不安定な状況だからこそ、防災に関して都と大使館等が一層緊密に連携を図っていく必要があると思います。
 そこで、コロナ禍における防災に関する在京大使館との連携についてお伺いいたします。

○松下外務担当部長 都では、災害時の外国人支援における在京大使館等との連携強化を目的に、毎年、行政の防災施策の説明会や防災施設の視察等を実施しております。
 ことし五月には、感染症拡大防止の観点から説明会を書面で開催したほか、十月には、東京消防庁本所防災館にて、地震、都市型水害などを疑似体験する視察会を実施し、三十五の大使館から大使級五名を含む四十八名が参加されました。参加者の方々からは、私の国では地震がない、外国人にとって有意義なので継続的に実施してほしいといったご意見や、発災時にどのような行動をとるべきかを学ぶことができたなどの声が寄せられまして、大使館等との連携を一層深めることができたと認識しております。

○中屋委員 今の状況下でも在京大使館等との防災分野での連携を図っているということがよくわかりました。
 今般、地震や風水害などの自然災害と並ぶ喫緊の課題が、新型コロナウイルス感染症であります。自国を離れて東京に暮らす外国人の方々は、都の感染症対策はどうなっているのか、医療や生活支援はどこでどのように得られるのかなどの情報を切実に必要としております。
 加えて、昨今、外国人住民の間でも感染事例が報告されておりまして、さまざまな外国人コミュニティに対して、よりきめ細かい対応が求められております。
 このような状況において、在京大使館等の役割は一層重要となっていると思いますが、新型コロナウイルス感染症への取り組みにおいても、都が在京大使館に関連情報を適時迅速に伝えていくことが必要であります。
 そこで、新型コロナウイルス感染症対策における在京大使館との連携についてどのように取り組んでいるかお伺いいたします。

○松下外務担当部長 本年一月より、在京大使館等に対しまして定期的に新型コロナウイルス感染症に関する情報を英語で発信しております。現在、第六十七報まで発信しており、モニタリング会議の結果や都による感染防止策の取り組み、外国語による電話相談窓口などを紹介するとともに、感染拡大防止に向けた呼びかけなどを行ってまいりました。大使館等からは、都からの提供情報は自国民保護に大変役に立っているとの声をいただいております。
 また、あす十一月二十七日には連絡会を開催いたしまして、都の取り組みについて紹介するとともに、関連情報の活用について直接協力を呼びかけることとしております。
 今後とも、さまざまな機会を捉えまして、有益な情報の提供に努めてまいります。

○中屋委員 今まで質問いたしました。いろいろな丁寧な対応というのを聞けて大変ほっとしておりますけれども、こうした対応というのは必ず東京の発展に役立つと私は信じておりますし、また、来年の東京オリンピック・パラリンピックの成功に私はつながってくるものだというふうに思っております。
 どうぞ今後とも、さまざまなことがありますが、よろしくお願いを申し上げて、質問を終わります。

○神林委員長 この際、議事の都合により、おおむね二十分間休憩をいたします。
   午後三時九分休憩

   午後三時三十分開議
○神林委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 質疑を続行いたします。
 発言を願います。

○まつば委員 構造改革のコアプロジェクトの一つであるワンストップオンライン手続プロジェクトについて質問をいたします。
 この事業は、都民や事業者のサービス向上に直結する取り組みであり、スピード感を持って対応していく必要があります。このワンストップオンライン手続プロジェクトにおいて、デジタル化する手続の内容、スケジュールについて、まずお伺いをいたします。

○神永構造改革担当部長 ワンストップオンライン手続プロジェクトでは、デジタルガバメントの実現に向けて、都民、事業者があらゆる行政手続をいつでもどこでもオンラインで行える環境を構築していくことを目指すものでございます。
 具体的には、許認可、届け出などの行政手続のうち、申請全体の九八%を占める申請件数が年間一千件以上の百六十九手続につきまして、優先してデジタル化を進めております。
 このうち、都の権限で実施可能な百十九手続につきましては、早期のサービス提供を目指して、今年度末までにデジタル化に着手いたします。

○まつば委員 それでは、都の権限で実施可能な百十九の手続の現在の進捗状況についてお伺いいたします。

○神永構造改革担当部長 百十九手続のうち、東京体育館など体育施設の使用承認、栄養士免許の交付、都立高校の卒業証明書交付など、三十六手続のデジタル化を実現いたしました。また、東京都美術館等の文化施設の利用承認など十一手続につきましても、今年度末までにデジタル化を完了させる予定でございます。
 残りの七十二手続につきましても、全ての手続で年度内にデジタル化に着手することとしておりまして、現在、それぞれの手続につきまして、各局とともにデジタル化の手法やスケジュールの検討を行っているところでございます。

○まつば委員 都の権限でデジタル化できるものは迅速に取り組みを進めているということが理解できました。百十九手続全てについて、年度内に取り組みを着手するということについては評価をさせていただきます。
 デジタル化に当たっては、前提条件の整備や具体的なシステム化の作業などがあるため、多くの手続のデジタル化を完了するには一定の時間が必要だと思いますが、工程を早急に整理し、可能な限り早く実現をしていただきたいと思います。
 一方、都の権限ではデジタル化できない手続につきましても、都民サービス向上のためにはデジタル化を進めていく必要があるわけであります。
 この百六十九手続の中には、国の法令などに基づいて都が担っているパスポート申請のような手続もありますし、また、区市町村を経由して行う手続もあるわけでございます。こうした手続のデジタル化をどのように進めていくのかお伺いいたします。

○神永構造改革担当部長 百六十九手続のうち、法定受託事務など国の法令に基づいている手続や区市町村を経由する手続が四十ほどございます。
 国の法令等に定めのある手続につきましては、国による速やかな電子化、電子化に当たり課題となる押印の廃止や添付書類の削減などに向け、法令改正や事務フローの見直しを国に要望するなど、デジタル化への働きかけを精力的に行ってまいります。
 区市町村を経由している手続につきましては、手続の実態把握を行うとともに、デジタル化に向けた関係者との協議や検討を進めてまいります。
 こうした取り組みを通じまして、都の権限でデジタル化できない手続につきましてもデジタル化を推進し、都民、事業者の利便性向上を図ってまいります。

○まつば委員 デジタル化の取り組みにつきましては、都民の皆様から大変関心が高いことでありますので、きょうは取り上げさせていただきました。
 やはり都民や事業者の方が来庁しての申請から、デジタルでの申請に変えていくことによって、都民サービスが飛躍的に向上すると考えております。全庁一丸となって、引き続き取り組みを加速していっていただくことをお願いいたします。
 続きまして、こども未来会議について質問をいたします。
 私は十五年前、初当選以来、チルドレンファースト社会の実現を目標としてまいりました。子供にとって優しい社会は全ての方にとって優しい社会になる、こういう信念で議会での提案を重ねてまいりました。
 現下のコロナ禍においては、都民の暮らしにさまざまな影響があります。とりわけ子供への影響が顕著となっております。今、都政はコロナ対策に全力を挙げているところでありますけれども、こうした中にあっても、未来に向けて、社会の宝である子供に光を当てることは極めて重要であります。
 ことしの第一回定例会の予算特別委員会におきまして、私は、福祉的な視点、そして教育の視点といった行政の枠組みや施策を超えた、踏み込んだ議論を始める時期であり、新たな会議体のもとで、子供の目線に立って、子供の笑顔をどのように育んでいくのか幅広く議論を進めていくべきと提案をいたしました。
 それに対して、小池知事からは、子供の未来についての議論をするための新たな会議体を来年度立ち上げてまいりますと、こういうご答弁があったわけでございます。その際、子どもの権利条約の理念を踏まえての取り組みについても要望させていただいたところです。
 そして、今般、こども未来会議が新たに立ち上げられたことに大きな期待を持っているところです。今回、政策企画局が事務局となりまして、九月にこども未来会議を立ち上げたわけでございますが、その目的について改めて伺いたいと思います。

○山本長期戦略プロジェクト推進担当部長 未来の東京戦略ビジョンで掲げました子供が笑顔で子育てが楽しいと思える社会や少子化からの脱却を実現するためには、これまでの延長線上の取り組みでは立ち行かないというふうに認識しております。
 そのため、海外等の先進事例も踏まえまして、福祉、教育、まちづくりなど、従来の枠組みにとらわれない幅広い視点から議論を行うことを目的に、こども未来会議を立ち上げたところでございます。
 コロナ禍による変化、課題を的確に捉えながら、子供の笑顔のために真に求められるものは何かという観点から議論を深め、庁内各局と連携し、幅広く都政に反映させてまいります。

○まつば委員 子供、子育て家庭が直面する課題は多様化、複合化しておりまして、福祉、教育といった従来の枠組みにとらわれずに幅広く議論を行うことは、非常に大切であります。
 九月、第一回の会議が行われまして、オンラインでございましたので、私も拝見をさせていただきました。その中でさまざまな議論があったわけでありますけれども、日本語を母語としない子供を初め、子供たちのためにも、「やさしい日本語」でさまざまな情報発信をしていくことが大事ではないかといったことや、東京都で発行している子供向けの啓発冊子、この作成していること自体は大変すばらしいことだけれども、子供自身が読んだときになかなか理解しづらい文章である、そのようなことについては、まず子供自身に読んでいただいて、そして理解できるかどうかを確認してから発行すべきではないかといったお話や、また、子供の意見を政策に反映していくためにも、まずは都庁の子供向けホームページを作成すべきなど、私が伺った限り、さまざま委員の方々から具体的な提案があったと、このように認識をしております。
 こうした第一回会議における具体的な提案について、都としてどのように受けとめ対応していくのか、見解をお伺いいたします。

○山本長期戦略プロジェクト推進担当部長 第一回会議では、子供目線の政策形成の観点から、ご指摘のようなさまざまな具体的な提案をいただいたところでございます。
 ご提案を踏まえまして、まず、こども未来会議の議論を子供向けにわかりやすく発信するため、第一回会議のダイジェスト動画の作成に取り組んでまいります。
 今後、「やさしい日本語」や子供向けホームページなど、子供目線に立った施策を展開、発信していくための方策についても、庁内各局と連携いたしまして検討を進めてまいります。

○まつば委員 会議における具体的な提案について、ぜひとも施策に着実に反映していただきたいと思っております。
 こども未来会議には、専門的見地から幅広いテーマについて忌憚のない自由闊達な議論が展開され、その内容が広く発信されていくことを期待しております。
 加えて、子供目線の政策形成に向けて、子供の意見を把握し、施策に反映していく役割も期待をしております。第一回の議論におきましても、委員から海外事例として、子供コミッショナー制度の紹介もありました。子供が直面している問題を、制度などの改善により解決するといったこと、子供の意見を聞き、施策に反映をする、そうした仕組みの必要性も私自身は感じたところであります。
 そこで、子供の意見を聞いて、それを施策に反映していくなど、子供目線の政策形成に向けたこども未来会議の取り組みについて見解をお伺いします。

○山本長期戦略プロジェクト推進担当部長 未来の東京戦略ビジョンの子供の笑顔のための戦略では、子供の目線に立った政策を進めることを柱の一つとしております。
 こうした観点に立って、子供の意見を長期戦略に反映していく取り組みとして、戦略ビジョンの子供向け解説動画などを活用し、都内小中学校において未来の東京を考える授業などを展開しているところでございます。
 こうした手法も参考にしながら、今後、子供との対話や子供目線の政策形成につながる取り組みについて検討をしてまいります。

○まつば委員 都政を子供の目線で考え、子供の意見を反映していくことは大変重要であり、子供政策のさらなる充実につながると考えております。そうした意味で、今後、こども未来会議において、子供との対話がさまざまな形で実現することを期待しております。
 今後、こども未来会議はどのようなテーマで議論を展開していくのかが大変大事な点になってくるというふうに思っております。
 そこで、今後のこども未来会議の議論の進め方についてお伺いをいたします。

○山本長期戦略プロジェクト推進担当部長 第一回会議では、コロナがもたらした変化や課題を踏まえ、子供の笑顔のために真に求められるものについて、幅広い議論が展開されたところでございます。
 今後も、少子化からの脱却に向けてエビデンスベースの議論を行うとともに、子供の伸びる、育つを育むための教育や、子供目線に立った居場所、遊び場など、さまざまなテーマについて議論を展開していく予定でございます。各回のテーマに応じてプレゼンターを招聘し、専門的見地から議論を深め、庁内各局と連携しながら、子供政策に幅広く反映してまいります。

○まつば委員 子供、子育て施策につきましては、幅広い行政分野がかかわるということになっています。
 今ご答弁で庁内各局と連携をしながらというふうにありましたけれども、こども未来会議での議論を通じまして、子供や子育て家庭が直面をしている、なかなか現状の施策の中では解決をすることができないさまざまな課題に光を当てていただいて、具体的な施策に結びつけていっていただきたいと、このように考えております。
 事務局の方々には大変な今ご尽力をいただいていると思っておりまして、敬意を表させていただきます。その上で、さらなる充実を図っていただくことをお願いいたしまして、質問を終わります。

○神林委員長 引き続きお願いいたします。

○原委員 それでは、質問をさせていただきます。
 未来の東京戦略ビジョンについて伺います。
 十月二日の総務委員会において、米倉委員から、未来の東京を見据えた都政の新たな展開についての質問がありました。その中で、未来の東京への論点、戦略ビジョン、新たな展開とつくってきているが、長期戦略は何を土台に策定していくのか、公表されたもの全てを踏まえて長期戦略のベースになるのかという質問をしています。
 これに対する答弁では、戦略ビジョンで示しているプロジェクトを推進するとともに、新型コロナウイルスで生じた変化や課題を踏まえた検討を進め、長期戦略を策定していくと答えています。つまり、未来の東京戦略ビジョンで示したプロジェクト推進は大前提になっているということがわかりました。
 そこで、伺います。
 戦略ビジョンは、二〇四〇年代に目指す二十のビジョンを提示し、その実現に向けて、二〇三〇年に向けた二十の戦略と、その戦略を実行するために百二十の推進プロジェクトを立ち上げるとしています。これらの進捗状況を教えてください。

○吉村計画部長構造改革統括担当部長兼務 未来の東京戦略ビジョンの策定後、約百二十の推進するプロジェクトにつきまして検討に着手いたしますとともに、戦略ビジョンを先導する事業につきましては、令和二年度の実行プラン事業に位置づけまして取り組みを推進しております。

○原委員 百二十の推進プロジェクトについては全て動いているのでしょうか。

○吉村計画部長構造改革統括担当部長兼務 新型コロナウイルス感染症対策のための特別体制の影響はございますけれども、長期戦略の策定に向けまして、全てのプロジェクトにつきまして検討を進めております。

○原委員 検討を進めているということです。
 コロナの状況を踏まえるため、未来の東京を見据えた都政の新たな展開についてが示され、戦略ビジョンをバージョンアップして長期戦略として結実させるということですけれども、二〇三〇年に向けた二十の戦略と百二十の推進プロジェクトは、そのまま生かされるのでしょうか。

○吉村計画部長構造改革統括担当部長兼務 長期戦略につきましては、戦略ビジョンに掲げました戦略や推進プロジェクトをベースに検討を進めますとともに、新型コロナウイルスによって改めて浮き彫りとなった課題に対する対策を盛り込んで、策定する予定でございます。

○原委員 今のご答弁のような形であれば、必要な見直しなどもしっかり進めていただきたいというふうに私は思います。
 それで、私は予算特別委員会で結婚支援プロジェクトについて取り上げました。戦略ビジョンの中での戦略1として、子供の笑顔のための戦略が掲げられ、合計特殊出生率二・〇七を目標とするチーム二・〇七プロジェクトを初め、六つの推進プロジェクトが示されています。その中に、結婚支援プロジェクトが位置づけられています。結婚に対する考え方は多様なのに、ここに位置づけられているということは、子供を産んでもらうための結婚支援ということにならないかと、このとき問題提起をしました。
 これに対する知事の答弁がありまして、結婚を希望しながら一歩を踏み出せない人を後押しする、結婚に向けた機運醸成を推進すると。もちろん個人の価値観や人生観というものは違う、そこに配慮しながら取り組んでいくと。さらに、一方で、未婚化、晩婚化が少子化の要因の一つとなっていることはこれまでも何度も指摘をされている事実で、結婚支援プロジェクトの推進については少子化からの脱却にも寄与するという概略、ご答弁だったと思います。
 このとき私は、結婚支援プロジェクトは、このビジョン全体の中で少子化対策のところにだけ位置づけられているんだということを指摘して、結婚の価値観が多様だというのであれば、少なくとも少子化対策のところに位置づけるべきではないと、検討してほしいということを求めました。その後、検討をされたのでしょうか。

○吉村計画部長構造改革統括担当部長兼務 結婚支援プロジェクトは、個人の価値観や人生観が異なることに十分配慮しながら、結婚を希望しながら一歩を踏み出せない人を後押しし、結婚に向けた機運醸成を推進するものでございます。
 一方で、未婚化、晩婚化が少子化の要因の一つとなっていることは事実でございまして、本プロジェクトの推進が、子供の笑顔のための戦略が目指す少子化からの脱却にも寄与するものと考えております。

○原委員 知事が答弁された内容でご答弁があったというふうに思いますが、検討をしていただいたかどうか、ちょっとわかりませんでしたけれども、未婚化、晩婚化が少子化の要因の一つだから適切だというふうに受け取れる今のご答弁だと思います。
 一つ確認をしたいんですけれども、晩婚化や未婚化が少子化の要因の一つというふうにおっしゃっていて、これが最大の原因だというふうに位置づけているわけではないと思うんですね。
 このビジョンの中で、少子化の最大の原因というのは何だと位置づけられているんでしょうか。

○吉村計画部長構造改革統括担当部長兼務 未婚化、それから晩婚化ということも、一つの大きな要因かと考えております。また、子育てに対するさまざまな負担感ということも要因の一つであるかと考えております。
 そうしたさまざまな課題についてしっかりと対応するために、子供の笑顔と子供を産み育てたい人であふれる社会をつくっていくための戦略をつくって進めていくというふうに考えております。

○原委員 子育てに対する負担感、経済的な問題も含めて、そういう課題もあるということは、このビジョンの中でも位置づけられているというふうに思うんですね。
 私は、今大事なのは、少子化の最大の原因が何だというふうに位置づけて、対策、ビジョンを持つかということだというふうに思うんです。
 そういう点で、国立社会保障・人口問題研究所の現代日本の結婚と出産、第十五回出生動向基本調査報告書というのが二〇一五年に出ていて、次が二〇二〇年なので、これが最新になるんですけれども、この調査によると、結婚への障壁は、結婚資金が男女とも最多だと。男性四三・三、女性四一・九%です。
 また、夫婦の平均理想子供数が男女とも低下をしていて、男性は一・九一人、女性は二・〇二人というふうになっています。夫婦の予定子供数が理想子供数を下回る理由のトップは、子育てや教育にお金がかかり過ぎる、五六・三%というふうになっていまして、未婚化、晩婚化だけではもちろんなくて、結婚していても、子供を本当は何人持ちたいと思っていてもそれよりも少なく子供を持つという、そしてその理由に経済的な負担が挙げられているということが大きな特徴だというふうに思うんです。
 ことしの一月には、しゅふJOB総研が調査を行っていて、主婦に特化した人材サービスに登録している人たちを対象に行っている調査なんですけれども、ここでも、少子化の原因は何だと思うかという質問に対して、子育てと両立しやすい仕事が少ない、子育てにお金がかかり過ぎる、子育ての負担が女性に偏っている、この三つが断トツのトップスリーということになっていました。
 また、八月十九日には日本総研が調査と論文を出していて、ここでも、年配者が考えている以上に、若い世代はみずからの経済環境や将来の所得などに対して悲観的な見通しを持っており、それを前提とした政策形成が必要と考えられる。所得環境の改善が望めない中、一人一人の子供を育て上げるのに三千万円の養育費、学費がかかるといった情報などが喧伝される状況では、結婚や出産をためらう若者が一定数生じることも否定し得ないとか、また、若い低所得者世帯に対する現金給付をふやすことは、少なくとも彼らの生活をサポートする国の姿勢を明確に示すメッセージとなり、それこそが少子化対策のスタートラインになるのではないかなどなど指摘をされています。
 このほかいろいろな調査が今改めて少子化問題でやられていますけれども、行政がやっていくべき少子化対策の中心は、経済的な不安はなく安心して子育てできる環境をいかにつくるかということが、ますます鮮明になってきているんじゃないかなというふうに思うんです。
 こういう少子化対策の根本問題がある中に、東京都の結婚支援プロジェクトをここに位置づけるというのは、私は大変違和感があるんです。
 この結婚支援プロジェクト、そもそも何のために実施をするとされている事業ですか。

○吉村計画部長構造改革統括担当部長兼務 結婚支援プロジェクトは、結婚を希望しながら一歩を踏み出せない人を後押しし、結婚に向けた機運醸成を推進するものでございます。

○原委員 今ご答弁いただいたという中身なわけです。
 そういう事業であれば、一人一人の生き方や価値観が大事にされるという観点で、例えば戦略6のダイバーシティー、共生社会戦略、こういうところに盛り込むということは考えなかったのかというふうに私は疑問も感じるわけです。
 それで、少なくとも結婚支援プロジェクトを少子化対策の中に位置づけるということは、見直すべきではないかと。長期戦略を取りまとめる、その際には、この点を見直して位置づけていくということが必要ではないかと思いますが、見解を伺います。

○吉村計画部長構造改革統括担当部長兼務 繰り返しになりますが、結婚支援プロジェクトは、個人の価値観や人生観が異なることに十分配慮しながら、結婚を希望しながら一歩を踏み出せない人を後押しし、結婚に向けた機運醸成を推進するものでございます。
 一方で、未婚化、晩婚化が少子化の要因の一つとなっていることは事実でございまして、本プロジェクトの推進が、子供の笑顔のための戦略が目指す少子化からの脱却にも寄与するものと考えておりますから、戦略1に位置づけているものでございます。

○原委員 結婚する人がふえれば、結果として少子化対策に寄与するかもしれない、子供を産んでくれるかもしれないから、戦略1に位置づけるというふうに聞こえるんですよね。
 結婚するとか結婚しないとか、それから子供を持つかどうか、そういうことというのは一人一人の生き方の問題です。そして、子供を産むことを希望してもかなわない方たちがいらっしゃいます。さらに、里親として子供を育てている方もいます。また、もともとセクシュアルマイノリティーのカップルについて想定されているのかという、そういう疑問も私は感じます。
 人権尊重条例を持つ東京都の計画で、子供を産んでもらうために結婚支援を行うと受けとめられかねない位置づけは見直すべきだと思います。
 一点だけ伺いたいんですが、多様な生き方を尊重する人権尊重条例に照らして、この位置づけは問題があるというふうには思われませんか。見解を伺います。

○吉村計画部長構造改革統括担当部長兼務 多様な価値観をきちんと尊重していくことは大事だと考えておりまして、結婚支援プロジェクトにつきましても、個人の価値観、人生観が異なることにも十分配慮しながら進めることになってございます。
 また、一方で、少子化をいかに脱却していくかというのは、未来の東京を築き上げていくという非常に重要な課題でございまして、その中で未婚化、晩婚化が原因の一つということもありますので、戦略1という一番大事なプロジェクトとして位置づけているところでございます。

○原委員 戦略や施策のバージョンアップを図って、長期戦略を策定していくということですから、私は改めて検討を求めておきたいと思います。
 少子化対策そのものを深めていくと同時に、結婚支援プロジェクトとの関係はきちんと整理をして、私はやっぱり一人一人の生き方を尊重する、それが東京都の姿勢なんだということを示す、そういう戦略にバージョンアップしていくべきだというふうに思いますので、ぜひ検討を求めて、質問は終わりたいと思います。

○中村委員 それでは、長期計画について伺います。
 昨年の十二月、未来の東京戦略ビジョンが策定をされ、今後は長期戦略が策定されるとのことです。
 未来の東京戦略ビジョン策定時には、どのように都民の意見を募集したのでしょうか。パブリックコメントを行うべきだと思いますが、見解を伺います。また、今後の長期戦略の策定に関してもパブリックコメントを行うべきだと思いますが、あわせて見解を伺います。

○吉村計画部長構造改革統括担当部長兼務 未来の東京戦略ビジョン策定に当たりましては、未来の東京についての夢やアイデアを都民意見大募集として募り、一万人を超える方からご意見を頂戴いたしました。
 また、小中学生を対象にした絵画コンクールや、都内大学の学生によるワークショップなどを開催しまして、将来を担う子供や若者からの意見やアイデアを頂戴したところでございます。
 長期戦略に向けての都民意見の意見聴取については検討中でございます。

○中村委員 戦略ビジョンを策定する際にさまざまな取り組みをして、工夫をして意見を聞いていただいたというのはわかるんですが、反面、誰でも自由な意見を出せるというような場面がなかったわけですので、今後はぜひ、検討中だというお答えだったんですけれども、長期戦略に向けては、都の最も重要な計画になるわけですから、ぜひこれはやっていただきたいというふうに思っています。
 さて、都には以前、東京都長期ビジョンが策定をされておりました。都のいわゆる基本計画的なものというのは、最近知事が短期間に相次いでかわったこともあり、名前も変わり時期もわかりにくく、どれをもとに都政が運営されているのかというのは、都民にとって極めてわかりにくくなっています。
 一度体系と名称をわかりやすく整理し直した方がいいんだと思いますが、いかがでしょうか。知事がかわっても、幹のところの基本的な都政の継続性というところは変わらず、修正を加えるというやり方もあるのではないかと思いますが、どのように考えるのか、見解を伺います。

○吉村計画部長構造改革統括担当部長兼務 都は二〇一六年に、二〇二〇年度までの四カ年の実施計画でございます二〇二〇年に向けた実行プランを策定いたしました。実行プランでは、PDCAサイクルを回し、新規施策の構築や既存施策の見直しを行いまして、毎年度政策の強化を図ってきたところでございます。
 昨年度は、二〇二〇年以降の東京の未来を見据えまして、長期戦略の検討に着手いたしました。十二月に未来の東京戦略ビジョンを策定したところでございます。
 この戦略ビジョンをもとに、新型コロナウイルスの影響などを踏まえ、現在、長期戦略の検討を進めておりまして、検討経過や計画の位置づけなどを丁寧に説明しながら策定していくこととしております。

○中村委員 市区町村であれば、地方自治法で基本構想が策定されて、そのもとに基本計画があります−−都道府県にはないのですが、とはいえ、この基本計画が中心にあって、そのもとで個別計画があるという体系がわかりやすいんだと思います。
 名前はいろいろとあってもいいんですけれども、それは通称でいいので、やはり行政の計画なので、都庁だけでわかればいいということではなくて、都民の誰もが見てわかるようにしていただきたいというふうに思っています。
 なお、わかりやすさという点では、どうしても全体的に片仮名の言葉が多くなっています。もともと、国政と比べると都政というのは確かにわかりづらいんですけれども、都民の方とお話をすると、中身以前にやはり横文字が多くてわかりづらいということは非常に多くの方からいわれます。ぜひ内容の方も、誰が見てもわかるようにしていただければと思っています。
 さて、そうした中で何度も改定されているので、過去の計画が実施をされたかどうかというのも、きちんと検証していく必要性があります。この間、どのように取り組んできたのか伺います。

○吉村計画部長構造改革統括担当部長兼務 二〇二〇年に向けた実行プランにつきましては、毎年度、事業実施状況レビューを行いまして、事業ごとの進捗や成果を検証してまいりました。
 そして、これを踏まえまして、次の政策展開につなげていくために、「三つのシティ」の実現に向けた政策の強化を毎年度取りまとめ、翌年度事業に反映するなど、事業効果を高める工夫を行ってまいりました。

○中村委員 実施した事業については当然検証されるべきですし、されているとのことです。ただ、計画にあって、やらなかったりしたものは、例えば次の計画ができるときに、突然なくなってしまっているというところがあったりします。そうした場合、何ら説明もされないことがあります。
 こうした事業こそしっかり検証し、なぜそうなったのか、ある意味で失敗から学ぶことの方が、うまくいかなかったことから学ぶことの方が、意味が大きいこともありますので、ぜひ検証して、次に生かしていただきたいというふうに思います。
 さて、未来の東京戦略ビジョンが策定されたころには、まだ新型コロナ禍ではありませんでした。今後は長期戦略が策定されるのですが、コロナ禍による影響をどのように受けとめて、どう盛り込むのか伺います。

○吉村計画部長構造改革統括担当部長兼務 本年八月に公表いたしました未来の東京を見据えた都政の新たな展開についてにおきまして、新型コロナウイルス感染症がもたらした変化や課題を整理し、検討の方向性や視点などを示しました。
 これを踏まえて、社会の構造改革と都政の構造改革をてこにして、戦略ビジョンをバージョンアップして長期戦略として結実させていくこととしております。

○中村委員 新型コロナによって、働き方、暮らし方、また生き方、考え方、いろんなものが変わってきました。もちろんテレワークを可能にするような技術の進歩ということもあります。いろんな動向がこれから出てくると思いますので、こういったことを踏まえていただいて、次の計画に生かしていただくことを求めます。
 さて、これまで会派としても、都の基本計画には、格差や貧困など、こういった内容についての課題についても盛り込むべきと主張してきました。
 今回、都が、ポストコロナにおける東京の構造改革提言をまとめるに当たり三十二人の有識者の方の意見を聞き、それが公表されました。
 この中には五つのキーメッセージというのがあり、その一つに、格差の拡大などコロナ禍の影響を踏まえ、社会のセーフティーネットを改めて強化すべきだとあります。これを私は重く受けとめていただきたいと思いますし、都は今後の計画策定に明確に盛り込むべきだと考えますが、所見を伺います。

○吉村計画部長構造改革統括担当部長兼務 お話の有識者からの提言でございますが、有識者の皆様からは、コロナ禍により大きな影響を与えた人、それからエッセンシャルワーカーなど、コロナ禍での影響を踏まえまして、社会のセーフティーネットを改めて強化していく必要があるとの提言を頂戴いたしました。
 いただいた提言につきましては、コロナの影響を踏まえた戦略のバージョンアップの中で、検討の中に生かしてまいります。

○中村委員 活用していくということで、ぜひお願いしたいというふうに思っています。
 積極的に取り組むべきだという課題もいろいろあるんですけれども、多くの方が幸せになっていくために、うまくいかない要因というのがあるので、そこから抜け出せるようにしていくことも大事です。
 格差や貧困などマイナスの課題に目をつむることなく、まさに行政しかできないというこういったことへの対応というのがあるわけですから、ぜひこういった積極的に盛り込んでいただければというふうに思っています。
 さて、次に、十月に構造改革推進チームが、DX推進に向けた五つのレス徹底方針を示しました。ペーパーレスやキャッシュレスなどこうした取り組みというのは、これは手段であり、こうした取り組みを通じて都民が幸福になることが私は重要であると考えますが、見解を伺います。

○神永構造改革担当部長 お話の五つのレスの徹底を含め、都政の構造改革の取り組みは、都政のクオリティー・オブ・サービスを飛躍的に向上させ、都民の期待を上回る価値を提供することを目的とするものでございます。
 今後も改革の取り組みを積極的に展開いたしまして、都民や事業者の利便性のさらなる向上等につなげてまいります。

○中村委員 ぜひ都民や事業者の利便性につながるという点でご検討いただきたいと思っています。
 例えばペーパーレスにしたといっても、インターネット経由で申し込めるようになれば行かなくていいということはあるんですけれども、じゃあ、例えばその前提となる書類をたくさん用意しなきゃいけないということになると、トータルで見て便利になったのかというところがあります。新型コロナの関連でも、協力金とかも申請する際にやはり多くの書類が必要だったので大変だったという声も多くいただきました。
 ぜひ今後も都民の利便性向上という点で、申請して、行かなくてもいいというところだけじゃなくて、ベースになるところの、どういう書類を用意するかとか、トータルで都民の皆様の利便性向上になるような取り組みをしていただければというふうに思っています。
 さて、次に、都市外交について伺います。
 都はこれまで、知事の海外出張や海外都市の首長と知事の面会など、トップレベルでさまざまな都市外交を行ってきたと承知をしています。
 今、新型コロナウイルス感染症の影響で、国際的な人の往来に制限がかかっており、海外出張や海外要人との面会など、従来型の交流は困難と認識しています。
 一方、オンラインでの実際の人の行き来を伴わない形での交流、また在京の大使館との関係構築など、コロナ禍に対応したトップ都市外交の活動もあると思われます。
 コロナ禍におけるトップレベルによる都市外交の取り組みについて伺います。

○松下外務担当部長 新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う出入国制限の影響を受け、例年実施しております知事と海外諸都市の首長や各国政府高官との面会、また海外出張などは休止しております。
 一方、在京の各国大使とは、九月以降、面会を順次再開いたしまして、互いにマスクを着用し、握手は避けるなど、感染症対策に留意しながら実施しております。
 また、コロナ禍における新しい形として、オンラインの国際会議や対談の機会を活用しておりまして、ダボス会議を主催する世界経済フォーラムや全米商工会議所による会議に知事が出席したほか、Urban20の会議には外務長が参加いたしました。
 これらの機会において、都の新型コロナウイルス感染症対策を初め、来夏のオリンピック・パラリンピック大会や国際金融都市など都の重要施策につきまして、意見交換や情報発信を行っております。

○中村委員 コロナ禍においてもウエブ会議などの新たな手法を用いるなど、知事による都市外交が形を変えて行われていることがわかりました。
 しかし、トップによる都市外交推進の効果は、必ずしも都民にとって見やすいものではありません。都民に都市外交の必要性を実感してもらうことが大切です。
 都市外交推進による都民へのメリットについて、見解を伺います。

○小室外務部長 都市外交におきましては、都民生活を向上させ、メリットを都民に還元する視点が重要でございます。
 例えば、昨年度は知事の北京出張時に、これまでの交流分野に科学技術イノベーション、都市計画、介護といった新たな分野を加え、合計十の分野におけます交流と協力に関し北京市と合意いたしました。各分野での学び合いを施策に反映することにより、都政のクオリティー・オブ・サービスの向上につなげる道筋をつけたところでございます。
 また、昨今の知事と大使の面会におきましては、都の新型コロナウイルス感染症対策について、大使の理解を深めていただくとともに、大使からは、情報の自国民への積極的な発信や翻訳支援の申し出をいただくなど、協力関係の強化につながっております。
 今後とも、都民にしっかりと利益を還元していくという観点から、都市外交を推進してまいります。

○中村委員 都市外交を積極的に推進していただくということなんですけれども、例えばこれからますます国際化も進展していくと思いますし、都内にも多くの外国の方が住んでいらっしゃいます。
 昔は東京都庁内にも国際部がありましたが、残念ながら、今それはなくなってしまいました。最近では国際交流という点で生活文化局が担っているところだと思っていますし、そちらでは草の根の都民の活動というところがあると思っています。
 私は、何とかトップの都市外交のところと草の根の交流というところがもう少しうまくマッチングしていくといいのではないかなという部分が、これからあるんだろうと思っています。特にいろいろと、東京に住んでいる外国人の方々への情報提供とかも含めて、例えば大使館との交流を通じてそこから情報発信することもあると思っていますし、これからどんどんと国際交流が進む中で、そういった融合がある中でさらに進展していけばということを期待するものでございます。
 トップ外交はトップ外交で、より一層進めていただきたいと思いますし、さらにもう少し広い視野で国際交流の体制を整えていくことを求めまして、質問を終わりたいと思います。

○山内委員 現在、都内には五十四万人もの外国人が生活しており、大使館及び諸外国、地域の代表事務所が約百六十ぐらいでしょうか、あるというふうに聞いております。
 二〇一五年度から、在京大使館等の防災担当官を対象とした防災施策説明会を実施するなど、発災時の外国人への情報提供に向けて連携をとっていると聞いています。
 新型コロナウイルス感染症が拡大する中、こうした国内、都内に住む外国人が頼りにするのが、都内にある各国の大使館です。大使館は、その国のコミュニティのネットワークも把握していると聞いており、情報のかなめとなるんだと思います。
 そこで、コロナ禍に当たり、在京大使館に対してどのような対応を行っているのかお伺いいたします。

○松下外務担当部長 新型コロナウイルス感染症の拡大が始まりましたことし一月以降、在京大使館等からはさまざまなお問い合わせがございまして、回答に当たりましては、関係部署などにも照会を行いながら、丁寧な対応を心がけてまいりました。
 また、都の公式発表などのタイミングを捉えまして、コロナ対策に関する最新の情報を盛り込んだ英語のメールを作成し、継続して発信しております。メールでは、自国民への周知に役立てていただけるよう、三密の回避など重要な事項を、翻訳の工夫等によりわかりやすく伝えたり、過去に発信したメールも常時参照できるようにするなどの工夫を行っております。
 また、定期的なメール発信に加えまして、担当者向けの説明会や大使を招いての連絡会の開催など、不安が少しでも解消し、感染症対策について理解が深まるよう、積極的な情報発信に努めているところでございます。

○山内委員 今ご答弁の中に、三密の回避ということがございました。翻訳の工夫をされているということでした。三密をそのまま辞書で調べてみたりすると、仏教用語なんだそうなんです。そのままでは訳せない、通じない。また、回避という言葉も難しいし、漢字もわかりづらい。避けるという「やさしい日本語」で翻訳していくということが重要なんだと思うんです。
 生活者ネットワークの提案で「やさしい日本語」というのが随分と定着してきているかと思います。言葉を訳す必要があるときに生かされるんだそうですが、ぜひ情報発信の工夫、今後もお願いしたいと思います。
 次に、逆に、大使館からの問い合わせの内容、傾向をお伺いしたいと思います。

○松下外務担当部長 感染拡大当初は、都内で検査や入院ができる医療機関の情報を求める問い合わせや、自国の言葉で相談できる窓口設置の要望が寄せられました。
 また、店舗の営業時間やイベントの規模などの制限措置が始まりましたころには、それらの詳細について確認するものもございました。
 その後、十四言語で対応する東京都外国人新型コロナ生活相談センターの開設に加え、感染症対策の特設サイトや動画の公開など、外国語による相談窓口が設けられ、発信がふえたことに伴いまして、個別の問い合わせは大きく減少しております。

○山内委員 都からの情報発信はもちろんですけど、大使館からの問い合わせに合わせて、いろいろと相互連絡をしているということだったと思います。
 時間の経過に合わせて、提供する情報の内容やツールも、また大使館からの問い合わせの内容や件数も変わってきているということ等のお話だったと思います。
 これまでの大使館とのやりとりを通じて得られた知見を整理して蓄積しておくことは、今後発生する災害への備えを進める上でも重要なことだと思います。
 最後に、コロナ禍における在京大使館への対応を通じ、どのような成果が得られたのかお伺いいたします。

○松下外務担当部長 各種問い合わせへの対応や定期的な情報発信などを通じ、外国語による医療や相談窓口、生活支援に関する情報など、大使館等が非常時に求める情報について知見を得ることができました。
 また、担当者同士で気軽に問い合わせを行う関係が構築でき、大使館等との連携を深める上でも有益でございました。
 今回の経験から得られた知見やネットワークを生かしまして、今後とも、さまざまな機会を捉え、より役立つ情報提供に努めるとともに、大規模災害等への備えを進めてまいります。

○山内委員 ぜひ頑張っていただきたいというふうに思っております。
 新型コロナウイルスの感染が再拡大する中で、各地で外国人コミュニティのクラスター発生が報告されています。政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会は、外国人コミュニティのクラスターについて、言葉や受診行動の違いがあることなどから探知されにくいと指摘し、外国人コミュニティとのネットワークを有するNPOなどとの連携をするよう、国や自治体に求めています。
 さらに、分科会は専門家を入れた対策チームを設置して、多言語の情報サイトの充実やSNSを活用した情報提供を強化するというふうにしております。
 十月の下旬でしょうか、墨田区で出産のため入院した外国人の妊婦さんがPCR検査で陽性になったために、墨田区は早期察知の観点から、妊婦さんが住むアパートの住人約二十人の検査を行い、六人の感染が判明したというニュースがありました。その後、保健所は住人に聞き取りを実施したところ、せきや発熱の自覚があったけれども、健康保険がない、言葉が通じないなどを理由に、体調が悪くても病院に行かず我慢していた人が複数いたということなんです。残念でなりません。孤立や差別、分断を生んではいけないと思います。
 今、日本、そして東京、外国人との共存に本当に誠意があるのか、試されているのではないでしょうか。都は現在、多言語サイトを立ち上げ情報提供を行っているということですが、外国人コミュニティとのネットワークを有するNPOの連携、多言語サイトを活用する当事者の要望を収集するなど、他局とも連携し、さらなる対策の強化を要望いたしまして、私の質問を終わります。

○木下委員 政策企画局は、都知事直轄で戦略的広報を行ったり、縦割りの都庁行政に横串を刺し、都庁の政策全体の方向性を示す大きなビジョンや計画の策定など、大変重要な責務を担うわけでございますけれども、私からはまず初めに、これまで進めてきている都民ファーストでつくる「新しい東京」二〇二〇年に向けた実行プランについてお伺いしたいと思います。
 これは、都の基本計画として、二〇二〇年に向け、セーフシティー、ダイバーシティー、スマートシティーの三つの方向性を位置づけ、新しい東京を進め、PDCAで施策のレビューをしていくというものでございました。
 この実行プランは二〇二〇年に向けてということですが、本年はまさに二〇二〇年でございます。本年で終了となるのか、今後の位置づけについてお伺いをしておきたいと思います。

○吉村計画部長構造改革統括担当部長兼務 二〇二〇年に向けた実行プランは、二〇一六年十二月に策定した二〇二〇年までの四カ年の実施計画でございます。三つのシティーに沿って、さまざまな取り組みを進めております。
 この実行プランの計画期間は二〇二〇年度までとなっておりまして、二〇二〇年以降の未来の東京を見据え、今後取り組むべき政策の方向性を示すため、昨年十二月に未来の東京戦略ビジョンを策定し、これをベースに、現在、長期戦略の検討を進めております。
 この長期戦略の中では、これまでの実行プランの成果も踏まえながら、三カ年のアクションプランも盛り込んでいく予定でございます。

○木下委員 昨年十二月に策定しました未来の東京戦略ビジョンをベースに現在策定を進めている長期戦略において、都民ファーストでつくる「新しい東京」二〇二〇年に向けた実行プランの成果を踏まえ、三カ年のアクションプランとして盛り込む予定とのご答弁でございました。
 実行プランの成果を踏まえるということですが、そもそも実行プランの進捗状況をどのように把握してきたのか、また、今後どのように把握し生かしていくのかについてお伺いをしたいと思います。

○吉村計画部長構造改革統括担当部長兼務 二〇二〇年に向けた実行プランは、毎年度、事業ごとの進捗や成果を把握し、その結果を次の政策展開につなげていきますPDCAサイクルを組み込んでおります。
 その一環として、事業実施状況レビューや、それを踏まえた政策の強化を毎年度公表し、事業効果を高める工夫を行ってまいりました。
 長期戦略につきましては現在検討を進めているところでございまして、今後の進捗状況の把握につきましても、あわせて検討を進めてまいります。

○木下委員 最新の事業実施状況レビューやそれを踏まえた施策の強化は、本年八月に実施され、政策企画局のホームページで公表されております。
 政策目標を進捗管理する取り組み自体は大変すばらしいと思うものですが、中身を拝見しますと、六百四十四の目標に対して、見込みも含めて、本年度末までに達成予定が三百十ということです。
 達成した目標は半分未満ということになりますが、進捗がおくれている施策について、目標達成に向けてどのように取り組むのか、どう加速していくのか。加速していくべきと考えますが、見解をお伺いしたいと思います。

○吉村計画部長構造改革統括担当部長兼務 実行プランで進捗管理しております政策目標の中には、目標どおり進捗しているものがある一方で、例えば新型コロナウイルス感染症の影響により対面での事業が実施できずに、政策目標の達成に課題が生じているものなどもございます。
 こうしたものにつきましては、ほかの事業実施方法を模索するなど、個々の進捗状況や課題を詳細に把握し、必要な対策などを検討の上、対応を行っていくとともに、レビュー結果などを今後策定予定の長期戦略などに生かしてまいります。

○木下委員 ありがとうございます。今年度策定する予定の新たな長期戦略に結果をきちんと生かすこと、よろしくお願いしたいと思います。
 また、一つ一つの政策を評価して、次の政策立案、実施へとつないでいくサイクルを進めるというPDCAの取り組みを引き継ぎ、都民生活の向上と持続可能性を担保する都政運営に当たっていただきたいと改めて要望させていただき、次の質問に移りたいと思います。
 新型コロナウイルスの影響で、世界規模で社会構造の変革が進んでいます。日本においては、国の給付金支給の混乱など、デジタル化のおくれを国民全体が認識することとなりました。菅新政権ではデジタル庁の設置など、DX、デジタルトランスフォーメーションの加速化を表明しています。
 このようにDXの重要性が国や民間企業、国民の間でも叫ばれるようになりましたが、小池都知事はコロナに先立つ昨年九月、DXを解決すべき大きな都政課題と位置づけておりました。
 IT企業で活躍してきました宮坂副知事を都政に迎えたり、また、昨年十二月に策定しました未来の東京戦略ビジョンにおいて、DXの推進を基本戦略の一つとして掲げたこと、また、TOKYO Data Highwayの構想やスマート東京実施戦略を作成するなど、国に先駆けて、首都東京のデジタル化に先鞭をつけてきていることを高く評価をいたします。
 また、未来の東京戦略ビジョンにおいては、コロナ禍を受けて見直しが求められている状況を受け、都は早速、DX、デジタルトランスフォーメーションをてことした都政の構造改革を本年九月に策定、発表いたしました。
 今回、DX、デジタルトランスフォーメーションをてこに構造改革を進めるとのことですが、このDXをてこにする必要性について、都の見解を改めて求めていきたいと思います。

○神永構造改革担当部長 新型コロナウイルスの感染拡大によって、テレワークなど多様な働き方が進展した一方で、デジタル化のおくれなど、日本、東京が抱える構造的な課題が改めて浮き彫りとなりました。
 国難ともいえる危機に直面している今であるからこそ、それを変革の機会と捉えまして、構造改革を推進する必要がございます。
 その鍵となるのがDX、デジタルトランスフォーメーションだと考えております。徹底したデジタル化を通じて、都庁の仕事の仕方や制度の根本までさかのぼって見直しを行い、都政をより効率的なものに変えることで、都民サービスを飛躍的に向上させてまいります。

○木下委員 ありがとうございます。DX、デジタルトランスフォーメーションは、手続というか、やり方、手段でございます。やはり都民へのサービスを飛躍的に向上していくという最後の部分、非常に重要だというふうに考えております。
 また、我が会派ではさまざまな機会を通じて、特に地方自治体の皆様がサービスの矢面に立つというところから、地方自治体のデジタル化支援ということについても、さんざんご要望をさせていただいてきております。この点についてもしっかりと進めていただきたいというふうに改めてお願いを申し上げます。
 さて、この構造改革、DXをてことした構造改革を推進する旨を知事が公表してから約三カ月がたとうとしております。この間の取り組みについてお伺いをしたいと思います。

○神永構造改革担当部長 本年八月下旬に都政の構造改革の実施方針を定めまして、構造改革推進チームを立ち上げたところでございます。
 九月には、この構造改革を先導し、最優先で取り組むべき内容を七つのコアプロジェクトとして選定いたしました。
 コアプロジェクトにつきましては、十月以降、DX推進に向けた五つのレス徹底方針を初め、各種の推進方針や見直し数値を発出し、各局の実態調査等を実施しながら、具体的な目標の設定や取り組みの検討を進めております。
 また、SNS、noteを活用して取り組みを発信するとともに、アンケートフォームを活用して都政のデジタル化に関する都民からのご意見、ご要望を伺っているところでございます。
 あわせて、職員からのDX推進に向けた提案を具体的な取り組みに生かしていく、デジタル提案箱の設置などを進めてまいりました。
 今後、コアプロジェクトの進捗状況をホームページで公表するなど、情報発信を強化するとともに、都民や職員の声を聞きながら、ユーザー目線に立った改革を進めてまいります。

○木下委員 SNS、noteにより構造改革の取り組みを都民に向けて発信したり、広く都庁の職員から意見を集めるためにデジタル提案箱を設置するなど、積極的に取り組んでいることを評価させていただきます。
 都が開設しました新型コロナウイルス対策サイトにおいては、オープンソースで国内外の技術者の協力が得られる体制で取り組んだことが、都民に対して日々コロナウイルスの最新情報が提供されるという最大のメリットをもたらし、また、グッドデザイン賞の受賞など第三者からの評価にもつながりました。
 オール東京としてDXを進めていくためには、広く都民の協力が欠かせません。コアプロジェクトの進捗状況をホームページで公開、公表するとのご答弁もございましたが、ホームページで公開すればよいということではないと私は考えます。
 都民や民間企業の協力が得られる体制がとれるよう、情報発信の強化、一覧性の確保によるわかりやすさの徹底、また、参画できる仕組みの実装などに留意して、巻き込み形の情報発信を大々的に進めていっていただきたいと強く要望をいたします。
 次に、今ご答弁にもございました七つのコアプロジェクトの中の一つである五つのレス徹底プロジェクトについてですが、このレスの取り組みは、これまでの取り組みとどう違うのか、また、これらの取り組みが都民サービスの向上にどう寄与するのかお伺いをしたいと思います。

○神永構造改革担当部長 これまでも、ペーパーレス、判こレス、キャッシュレスの三つのレスの取り組みを進め、例えば都庁内部における起案の電子決定率は、二〇一六年度の一二・三%から二〇一九年度には六五%まで上昇しております。
 今回の取り組みは、紙や判こをベースとしたアナログ環境から、オンライン等をベースとしたデジタル環境に転換するため、三つのレスにファクスレス、タッチレスを加えた五つのレスの取り組みを一斉に進めることで、都政のDX推進につなげることが大きな特徴でございます。
 また、取り組みの具体的方針と到達目標を明示し、実効性を高めているところでございます。
 例えば、キャッシュレスにつきましては、二〇二〇年度末までに都庁舎内の施設に、来年度二〇二一年度末までには都民が利用する全七十八施設に導入するなど、都民の利便性を実感していただけるよう取り組んでまいります。

○木下委員 ありがとうございます。今回のやりとりを通じまして、DXをてことする構造改革の趣旨を確認させていただきました。
 取り組みはまさに始まったばかりでございます。構造改革の取り組みを通じて、都庁の取り組みが目に見える形で変わっていくこと、そして都民生活の利便性が大きく向上していくことを期待させていただくところでございます。
 最後に、広報について、私からも質問をしておきたいと思います。
 九月末の私の一般質問においてもさまざま質問をしてきておりますので、ここでは一点、海外に向けた広報戦略をテーマにお伺いをしたいと思います。
 東京の都市としてのプレゼンスを高めることが、今後の日本国民、都民にとって大変重要なことだと考えます。国際金融都市東京、オリンピック・パラリンピックの開催に向けての安全性のアピールなど、喫緊の課題でございます。
 このように激化する都市間競争に打ち勝ち、国際都市東京のプレゼンスを一層高めるためには、都政の取り組みや東京の魅力を効果的に世界に発信する必要があることはいうまでもございません。
 効果的な広報を展開するためには、発信テーマごとにターゲット、対象を特定し、その広報効果を把握し、次の取り組みに生かしていくPDCAの発想が欠かせないわけですが、さらに補足しますと、海外といっても大変広いわけでございます。ただむやみやたらに砂漠に水をまくような情報発信をしていればいいということではございません。英語や各国語ごとに情報発信をすればよいということでもございません。
 どんな発信効果を得るために、どの国のどの層に対して、どのようなメッセージを、どのようなクリエーティブ、つまり表現ですね、こういったもので発信していくのかを、しっかり企画し、結果を把握し、次の広報に生かすといったような、徹底したPDCAが問われるわけでございます。
 海外広報におけるこのようなターゲット、テーマ、表現、成果を把握する徹底したPDCAの取り組みを強化すべきと考えますが、都の見解をお伺いいたします。

○梅田海外広報担当部長 海外広報事業につきましては、国際社会における東京の理解度や好感度を向上させていくために、費用対効果の視点も踏まえながら、国際世論に対する影響力が大きい欧米、英語圏の意思決定層を主なターゲットに設定いたしまして、広報を展開しております。
 実施につきましては、東京における安全・安心や国際ビジネス環境の創出など、海外に発信すべき重点テーマを踏まえまして年間事業計画を策定した上で、ターゲットに対して影響力を有します海外主要メディアやスピーディーな情報発信が可能なSNSなど、メディアの特性を踏まえまして情報を発信しているところでございます。
 また、効果検証の取り組みといたしましては、例えば海外メディア活用におけますウエブサイトの閲覧数など、個々の取り組みの目標に対する達成度を明確化するとともに、制作したコンテンツに関しまして、在京の外国人の皆様方から意見を聴取しており、改善点については可能なものから速やかに改善を反映しております。
 今後とも、PDCAサイクルの活用を徹底しまして、海外に向けてより効果的に情報を発信していく所存でございます。

○木下委員 ありがとうございます。
 海外でのプレゼンスアップは、当たり前ではございますけれども、一朝一夕にはなし得ません。国ごとの、ターゲットごとの、そしてまた文化も絡んだ非常に難しい取り組みとなりますが、実績のあるプロの手をかりて、実効性を担保できる予算の獲得も含め、取り組みの強化を改めて求め、私の質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。

○小松委員 私も、広報について質問を何個かさせていただきます。
 都の施策に関する情報やその意義を都民にわかりやすく伝えるということが必要であることは、いうまでもありません。
 政策企画局には戦略広報担当が存在するわけですが、そこで、都の広報において戦略広報がどのような役割を担っているのか伺います。

○浅井戦略広報担当部長デジタル広報担当部長新型コロナウイルス感染症対策広報担当部長兼務 戦略広報担当は、都の政策を効果的に発信するため、メディアなどを活用した戦略的な広報を行い、都の重要施策に関する広報の充実強化を図っております。
 具体的には、広報の主体である各局に対して、訴求するターゲットの設定、効果的な媒体の選定、伝わりやすいメッセージの作成など、都民の認知を高めるための創意工夫についてのアドバイスやノウハウの提供などの支援を行っております。

○小松委員 都の施策をよりわかりやすく都民に伝え、その認知度を高めていくためには、実施した広報の効果を検証し、次の広報へと生かしていくことが必要であります。
 先ほど木下委員からもPDCAのお話がありました。広報の効果測定、これは、住民が欲しい情報を、送り手である行政の方がしっかりとメッセージしていくことの乖離が時々あることが非常に問題なんだろうと思います。
 そこで、都の広報施策を検証していくということが極めて重要だと思うんですが、所見を伺います。

○浅井戦略広報担当部長デジタル広報担当部長新型コロナウイルス感染症対策広報担当部長兼務 広報において、その効果を認知度としてはかり、次の広報へ生かすPDCAサイクルにより広報の効果を高めていくことは必要でございます。
 昨年度、スムーズビスなどの重要施策については、関係局とともに都民の意識をはかるためのインターネットモニター調査などを実施し、広報物の認知度やホームページに対する改善点などを把握いたしました。
 こうした取り組みを通じまして、広報のPDCAサイクルを実行できるよう各局を支援してまいります。

○小松委員 今、過渡期なんだと思うんですが、例えばコロナ関連でさまざまなニュースも飛び交って、都のさまざまなホームページに飛んだりしたわけであります。もしかしたら、都民の方は区市町村のホームページのことをいっていたりすることもあるのかもしれませんが、どこに何があるかがわからない、探した情報がなかなか見つからない、こうしたお声は非常に多く聞かれていたわけであります。
 こうしたことも今後しっかりと効果測定等々しながら、改善点をブラッシュアップしていただきたいなというふうに思っています。
 また、東京都が行っている行政サービスというのは非常に裾野が広いわけであります。各局の都民サービスに直結するさまざまな施策をよりわかりやすく都民に伝えていくためには、各局自身で広報力の底上げが必要だと思います。
 各局の広報力の底上げに関してどのような取り組みを行っているのか伺います。

○浅井戦略広報担当部長デジタル広報担当部長新型コロナウイルス感染症対策広報担当部長兼務 昨年十一月から、広報に関する各局の相談に対し、民間のクリエーティブディレクターを活用してアドバイスを行っております。例えば、ホームページデザインに関する相談につきましては、重要な情報は利用者がホームページを開いてすぐに確認できるよう、画面上部に配置するなどを助言しております。
 また、職員の広報に関する知識やノウハウの向上を図るため、各局の広報担当職員に向けた講習会などを実施しております。
 今後とも、こうした取り組みを通じまして、伝わる広報の実現に向けて、各局の広報力の強化を図ってまいります。

○小松委員 広報というのは、ある意味で政策をブラッシュアップしていくのと同じぐらい大事なことなんだろうと思っています。
 東京都が都民に向けて何をやっているのか、どんなことをやっているのかということがしっかりと伝わるよう、引き続き研究を進めていただきたいと思います。
 続きまして、都政の構造改革につきましても少し触れさせていただきたいと思います。
 これまでも都は、都政改革本部の中で二〇二〇改革を進めてきました。
 まず、この二〇二〇改革の取り組みや成果について確認するとともに、都政の構造改革との関係性について伺いたいと思います。

○神永構造改革担当部長 平成二十九年度からスタートした二〇二〇改革では、それまでの職員定数や歳出の削減から、局、職員主体での改革へ転換し、仕事改革、見える化改革、仕組み改革の推進とともに、各局等における自律改革に取り組んでまいりました。
 これにより、例えば都職員のテレワークの拡大、各局主要事業についての見直し、情報公開に当たっての閲覧手数料の無料化などを実現し、都庁の生産性向上、機能強化、職員への改革マインドの浸透を図ってまいりました。
 都政の構造改革は、こうしたこれまでの取り組みを発展、継承させ、制度の仕組みの根本にまでさかのぼった改革へと進化させるものでございます。

○小松委員 今のご答弁でこれまでの取り組みを発展、継承させているということでありましたが、なぜ構造改革という言葉を用いていらっしゃるのかなと思います。
 構造とは何をこの意味では指すのか伺いたいと思います。都政の構造改革としている趣旨について伺います。

○神永構造改革担当部長 新型コロナウイルスの感染拡大によりまして、我が国のデジタルトランスフォーメーションのおくれ、とりわけ行政のデジタル化のおくれというのが明らかになりました。デジタルトランスフォーメーションのおくれは都政においても例外ではなく、強い危機感とスピード感を持って、先端技術を徹底的に活用しなければなりません。
 特に、制度や仕組みの根本にまでさかのぼった改革へと進化させることが必要である趣旨から、都政の構造改革と位置づけたところでございます。

○小松委員 この構造改革の推進に当たっては、やはり目的が重要であると考えます。改革するというこの行為自体が目的化してはならないと思います。
 東京都が構造改革をする、進める目的について、改めて伺います。

○神永構造改革担当部長 都政の構造改革は、都政のデジタルトランスフォーメーション推進をてこといたしまして、都政のクオリティー・オブ・サービス、QOSを飛躍的に向上させ、都民の期待を上回る価値を提供することを目的としております。

○小松委員 都政の構造改革の今後の展開について伺います。

○神永構造改革担当部長 現在、九月に選定いたしました七つのコアプロジェクトについて、構造改革推進チームを中心といたしまして、スピード感を持って局横断的に推進しているところでございます。
 例えば、十月にはDX推進に向けた五つのレス徹底方針を策定するとともに、各局のオフィスの実態調査などを実施しながら、目標達成に向け、取り組みを進めているところでございます。
 今後は、改革の取り組みを進める中で、制度上の課題やその解決に向けたプロセスを明らかにするとともに、年度内に策定予定の都政の構造改革実行プラン、仮称でございますが、こちらにおきまして、来年度以降の展開を明らかにし、構造改革の一層の推進につなげてまいります。

○小松委員 ありがとうございます。一つ一つの取り組みについて否定するものではないんですが、何か構造改革という割には、その打ち手というのがとても小さいような印象を持っているんですね。
 今回のご答弁の中でもおおむねDXという話だったわけでありますが、このDX以外にも、例えば日本もそうですし東京都もそうなんですが高齢社会があって、東京に暮らす人口の構造の変化があるし、また、働き方や暮らし方など都民生活もコロナを契機に大きく変わり得る可能性があるわけであります。
 当然、期待されてくる住民サービスというのも変われば、都政の役割、東京都のサービスの役割や位置づけも変わってくるはずで、こうしたことを想像しながら、十年先、二十年先の東京都の機構も含めてどういうふうになってくるのかなということに対して、シフトしていくというところに対して、もう少しドラスチックに取り組んでいただければ、一つ一つの取り組み自体、間違っていることはないんだと思っているので、大いに期待をしつつ、厳しく、また引き続き、注視をしたいと思います。
 以上で終わります。

○小磯委員 政策企画局が中心となって策定に向けた検討を進めておられます長期戦略について、お伺いをしたいと思います。
 昨年十二月に策定された未来の東京戦略ビジョン、ここでは、二〇四〇年代の東京の目指すべき姿が二十のビジョンとして示され、その実現のための二〇三〇年に向けた二十の戦略、そして実行のための百十八の推進プロジェクトが示されています。
 今年度、コロナの影響などを踏まえた上で、この戦略ビジョンをバージョンアップして長期戦略を策定する作業が、今まさに進められているところであります。
 長期戦略は、成長と成熟が両立した持続可能な東京の実現に向け、東京の未来を切り開く羅針盤として策定するものであります。
 私は、この持続可能な東京都、これが大変重要なキーワードであると考えております。
 その観点から質問をいたします。
 水や緑が豊かで潤いのある空間を創出することは、持続可能な東京の実現に不可欠な取り組みであります。
 戦略ビジョンの戦略13、水と緑あふれる東京戦略の、外堀浄化プロジェクトは、まさにその考えに合致するものであり、外堀の水質改善に向けた取り組みの推進にとどまらず、玉川上水の清流復活についても大事な取り組みであります。
 ことしの第一回定例会の一般質問で私は、本来の玉川上水の姿をよみがえらせ、その通水、水を通すことによって外堀の浄化を実現させることを訴え、外堀浄化プロジェクトについて、東京都の東京グリーンボンド、これを活用することを提案したところでございます。
 今後、長期戦略を策定するに当たっては、外堀浄化プロジェクトをしっかりと進めるために、導水するための水源、水量の確保や施設の整備方法について検討するとともに、あわせて玉川上水の清流復活についてもしっかりと位置づけるべきと考えております。
 そこで、長期戦略策定に向けてどのように検討していくのか、見解をお伺いいたします。

○吉村計画部長構造改革統括担当部長兼務 昨年十二月に策定いたしました未来の東京戦略ビジョンでは、かつて江戸時代には玉川上水の清流や豊富な緑が保全されていたことをお示しいたしました。
 また、水と緑あふれる東京戦略の中で、長期的には玉川上水の水をもとの多摩川から引き、本来の玉川上水の姿によみがえらせる可能性を展望しながら、まずは外堀の浄化を進めることとし、外堀に導水するための水源、水量の確保及び暗渠区間の改良や導水路の新設に係る整備方法などについて検討するとしたところでございます。
 現在、関係局との間でプロジェクトチームを立ち上げまして、水源、水量の確保や導水路の整備方法等について検討を進めておりまして、より具体的な工程について長期戦略に盛り込むこととしております。

○小磯委員 より具体的な工程について長期戦略に盛り込むということでございますので、よろしくお願いしたいと思います。
 ビジョン16で美しい東京ということで、目指す二〇四〇年代の東京の姿ということで、このように書いてあります。玉川上水や河川などの清流が復活し、浄化や自然環境の改善が進んだ外堀では蛍が舞い、江戸の昔ながらに再生された美しい水と緑が東京を代表するシーンとなっていると。二〇四〇年の姿ですね。すばらしい姿だと思います。
 我々も実は羽村取水堰から四谷大木戸までの玉川上水の視察も行ってきたところでございまして、江戸時代に江戸城下に飲用水として引水されて、江戸城の堀の水源としても利用された、玉川上水を基幹として豊かな水環境が構築されていた、そういう姿をぜひとも実現をしていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 持続可能性という観点で、続いて、気候変動への適応も重要な課題でございます。
 ことしの七月、九州を中心に記録的な大雨が発生し、熊本県では河川が氾濫する等の被害が生じております。
 気候変動の影響により毎年のように発生する、こうした豪雨や台風等への適応の重要性は、我が党が以前から主張してきたところであります。気候変動適応策をつくるということにもなりました。また、気候変動適応センターの設置も訴えてきて、これが、やっていこうということになりました。
 戦略ビジョンでは、戦略14、ゼロエミッション東京戦略に、気候変動適応推進プロジェクトが示されており、気候変動への適応策についてまとめた気候変動適応計画を策定し、取り組みを推進していくとなっております。
 本計画の策定に当たっては、年度末までの策定に向けて、計画の主管局である環境局と長期戦略を策定する政策企画局が連携して取り組んでいると聞いておりますが、ぜひとも実効性の高い計画になることを期待しております。
 そこで、今回の長期戦略のバージョンアップに向け、気候変動適応推進プロジェクトについてはどのような検討が行われているのかお伺いいたします。

○吉村計画部長構造改革統括担当部長兼務 戦略ビジョンに掲げました気候変動適応推進プロジェクトでは、自然災害、健康、農林水産業などの各分野で、被害を回避、軽減するための適応策につきまして、大きな方向性を示しました。
 また、コロナ禍を踏まえて策定しました今後の長期戦略の策定方針であります未来の東京を見据えた都政の新たな展開についての中で、気候変動により感染症のリスクが増大する可能性などについて指摘したところでございます。
 こうした視点も踏まえまして、新興感染症や経済社会などの幅広い分野での対応力の強化や、ICT、AIなどの最新技術の活用などを検討しまして、実効性の高い適応策を策定し、長期戦略にも盛り込んでまいります。

○小磯委員 気候変動への適応にかかわる長期戦略の策定に当たって、感染症などへの対応力の向上、またデジタルの力も活用した検討を行っていくとのことでございます。
 地球温暖化への適応という観点では、気候変動の影響による被害の回避や軽減といった点以外にも、例えば農業については温暖な気候に適した農作物の開発を行うなど、環境の変化に柔軟に対応していく取り組みも重要であると考えます。戦略14のプロジェクトの中にも、暑さに適応した新しい都市農業への転換ということが書いてあります。
 いずれにしても、気候変動は幅広い分野にわたり影響を及ぼすものであることから、関係する都のさまざまな施策に適応策を盛り込み、長期戦略、適応計画ともに充実した内容になることを求めておきたいと思います。
 持続可能な東京実現の三つ目の観点として、公共交通ネットワークの充実について伺います。
 鉄道のネットワークは、環境に優しい移動手段として、サステーナブル社会を実現する上で必要と考えております。未来の東京戦略ビジョンの戦略9、都市の機能をさらに高める戦略において、公共交通ネットワークのさらなる充実を図ることが示されており、順次着手していくこととしております。
 公共交通ネットワークの充実は、東京の活力と魅力を高め、都市を支える基盤として不可欠であり、長期戦略においても戦略ビジョンに示された姿をより具体的にすべきと考えますが、見解を伺います。

○吉村計画部長構造改革統括担当部長兼務 戦略ビジョンの中では、公共交通ネットワークのさらなる充実を一つのプロジェクトとして掲げておりまして、国の答申で検討などを進めるべきとされた六路線などにつきまして、鉄道事業者を初めとする関係者との協議、調整を加速し、調整が整った路線から順次事業に着手するとの方針を示したところでございます。
 各路線について検討や調整などが進められているところでございまして、こうした状況を踏まえた上で、将来を見据えた視点に立って、長期戦略に具体的な内容を盛り込んでまいります。

○小磯委員 この戦略9の公共交通ネットワークのさらなる充実の中には、鉄道ネットワークの協議、調整を加速し、順次事業化、誰もが移動しやすい交通環境の充実ということで掲載をされております。
 いずれにしても、各局と緊密に連携を行い、長期戦略が充実した内容になるよう取り組むことを求めたいと思います。
 最後の項目の質問でございます。
 知事記者会見における聴覚障害者への対応ということで、知事の記者会見は、東京都の施策を発信していく上で重要なコンテンツであります。特に最近は、新型コロナウイルス感染症対策など、都民にとって重要な情報発信がふえております。
 聴覚障害者を含め、全ての都民に対して、より広く正確に情報発信をすべきと考えますが、都ではこれまでどのような対応を行ってきたのかお伺いいたします。

○豊田政策調整部長新型コロナウイルス感染症対策広報担当部長兼務 知事の記者会見の内容は、障害者も含め全ての都民に対してわかりやすく発信すべきものであると認識しております。
 現在の公開方法としましては、東京都公式ホームページやユーチューブで記者会見を生放送しております。また、記者会見後速やかに、文章化したテキスト版を東京都公式ホームページ上に公開しております。
 さらに、本年三月末より、記者会見室に手話通訳者を配置するとともに、手話通訳者を常時映した動画をリアルタイムで配信しており、聴覚障害者は、その動画を見ることで、記者会見の内容を把握することができます。

○小磯委員 知事の記者会見について、会見録のホームページへの迅速な掲載、また手話通訳者の配置など、これまでの聴覚障害者への情報発信の取り組みについては評価いたします。
 一方で、聴覚障害者のうち中途失聴者の多くは、手話を使いこなせない現状がございます。例えば、知事のモニタリングレポートでは本年十月からリアルタイムでの字幕表示が開始されましたが、知事の記者会見における字幕対応をすべきであると、こう思うわけでございますが、検討状況をお伺いいたします。

○豊田政策調整部長新型コロナウイルス感染症対策広報担当部長兼務 手話を使うことができない聴覚障害者に対し、迅速な情報提供を行う手段として、リアルタイムでの字幕表示を行うことは有用であると認識しております。
 本年十月に開始したモニタリングレポートへの字幕表示では、誤認識等により字幕が不正確となる場合もございます。
 また、知事の記者会見は、記者との質疑も行われるため、リアルタイムでの字幕表示については、より一層の正確性、迅速性が求められると考えております。
 こうした課題を踏まえ、字幕表示を使った情報発信について、引き続き検討してまいります。

○小磯委員 都民にとっては、知事の記者会見、また記者との質疑、このやりとりも、大変興味深いものがございます。
 昨日の知事の記者会見等も大変多くのメディアで放送されたわけでございますけれども、そうした中で、そういうやりとりを、またこうした方々へ字幕でしっかり配信するということも大事だと思いますので、何とぞ検討のほどよろしくお願いいたします。
 以上で終わります。

○神林委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○神林委員長 異議なしと認め、事務事業に対する質疑は終了いたしました。
 以上で政策企画局関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後五時五分散会

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