ロゴ 東京都議会

Tokyo Metropolitan Assembly

総務委員会速記録第四号

令和二年三月十七日(火曜日)
第一委員会室
午後一時開議
出席委員 十五名
委員長早坂 義弘君
副委員長加藤 雅之君
副委員長本橋ひろたか君
理事藤井あきら君
理事鈴木 邦和君
理事清水 孝治君
山内れい子君
宮瀬 英治君
米倉 春奈君
原 のり子君
のがみ純子君
つじの栄作君
中屋 文孝君
入江のぶこ君
木村 基成君

欠席委員 なし

出席説明員
総務局局長遠藤 雅彦君
次長野間 達也君
理事箕輪 泰夫君
総務部長西山 智之君
企画担当部長首都大学調整担当部長兼務久保田直子君
調整担当部長尖閣諸島調整担当部長
オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務
藤原 知朗君
復興支援対策部長復興支援調整担当部長
被災地支援福島県事務所長兼務
伊東みどり君
行政改革推進部長自治制度改革推進担当部長兼務小林 忠雄君
都政改革担当部長豊田 義博君
都政改革担当部長勝見 恭子君
人事部長山口  真君
労務担当部長高崎 秀之君
行政部長佐藤 智秀君
多摩島しょ振興担当部長大島災害復興対策担当部長
事業調整担当部長兼務
石橋 浩一君
都区制度担当部長米今 俊信君
総合防災部長有金 浩一君
防災計画担当部長古賀 元浩君
防災対策担当部長榎園  弘君
人権部長堀越弥栄子君
監査事務局局長岡崎 義隆君
監査担当部長山田 則人君

本日の会議に付した事件
監査事務局関係
予算の調査(質疑)
・第一号議案 令和二年度東京都一般会計予算中、歳出 監査事務局所管分
付託議案の審査(質疑)
・第四十一号議案 東京都監査委員条例の一部を改正する条例
総務局関係
予算の調査(質疑)
・第一号議案 令和二年度東京都一般会計予算中、歳出、債務負担行為 総務局所管分
・第二号議案 令和二年度東京都特別区財政調整会計予算
・第四号議案 令和二年度東京都小笠原諸島生活再建資金会計予算
・第百三号議案 令和二年度東京都一般会計補正予算(第一号)中、歳出 総務局所管分
・第百四号議案 令和二年度東京都特別区財政調整会計補正予算(第一号)
・第百七号議案 令和二年度東京都一般会計補正予算(第二号)中、歳出 総務局所管分
付託議案の審査(質疑)
・第三十号議案 公立大学法人首都大学東京に係る地方独立行政法人法に規定する重要な財産を定める条例の一部を改正する条例
・第三十一号議案 東京都が設立する地方独立行政法人に係る地方独立行政法人法第十九条の二第四項に規定する条例で定める額を定める条例
・第三十二号議案 東京都知事等の損害賠償責任の一部免責に関する条例
・第三十三号議案 職員の服務の宣誓に関する条例の一部を改正する条例
・第三十四号議案 東京都職員定数条例の一部を改正する条例
・第三十五号議案 特別区における東京都の事務処理の特例に関する条例の一部を改正する条例
・第三十六号議案 市町村における東京都の事務処理の特例に関する条例の一部を改正する条例
・第三十七号議案 都及び特別区並びに特別区相互間の財政調整に関する条例の一部を改正する条例
・第三十九号議案 東京都区市町村振興基金条例の一部を改正する条例
・第四十号議案 東京都犯罪被害者等支援条例
・第九十号議案 包括外部監査契約の締結について
・第九十一号議案 東京都と神奈川県との境界にわたる町田市と相模原市との境界変更について
・第九十二号議案 境界変更に伴う財産処分に関する協議について
報告事項(質疑)
・新たな都政改革ビジョンについて
・東京都内部統制基本方針について
・令和二年度都区財政調整の概要について
・東京都石油コンビナート等防災計画について
・東京都性自認及び性的指向に関する基本計画について
・都庁における障害者活躍推進計画の作成について

○早坂委員長 ただいまから総務委員会を開会いたします。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、監査事務局及び総務局関係の予算の調査、付託議案の審査並びに総務局関係の報告事項に対する質疑を行います。
 これより監査事務局関係に入ります。
 予算の調査及び付託議案の審査を行います。
 第一号議案、令和二年度東京都一般会計予算中、歳出、監査事務局所管分及び第四十一号議案を一括して議題といたします。
 本案については、いずれも既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
 発言を願います。

○藤井委員 監査事務局関係の質疑をさせていただきます。
 令和元年度行政監査は、都における情報システムの内部統制のあり方についてをテーマに実施されまして、先日、報告書が公表されたところでございます。
 読んでみて、私、大変驚きました。とてもすばらしい報告書でしたので、皆様への紹介も兼ねてちょっと質疑をさせていただきたいなと思っております。
 私は、当選をしてからこれまでの三年間、都政のデジタル化、スマート化に最も力を入れて取り組んできたところでございます。
 都では、二〇一七年十二月に東京都ICT戦略が策定されまして、今年度、デジタル関連を所管する戦略政策情報推進本部ができ、九月には、元ヤフーの会長であります宮坂副知事が誕生したところでありまして、都のスマート化、デジタル化への取り組みが大きく前進しようとしているタイミングです。
 これまで、私も一般質問や委員会質疑などを通じて、情報システムの局横断的な内部統制の体制の重要性も訴えてきたところでございます。
 例えば、二〇一八年十一月の事務事業質疑では、当時、ICTの部門がありました総務局に対して、東京都ICT戦略をもとに局横断的なデジタル化をどう進めるのか質疑をさせていただきました。
 それを受けて体制が整備されたのが、行政監査報告書の一三ページに記載のありますICT利活用促進委員会、ICT利活用促進実務者会議、そして東京都デジタル・ガバメント推進管理委員会などでございます。
 会議体は、つくって終わりではなく、そこが機能するためには、担当する戦略政策情報推進本部の動きというのは非常に重要だという課題認識も持っているところです。
 今回、行政監査報告書を読みましたところ、誤りを単に指摘して改善を促すといったこれまでの監査とは一線を画す、踏み込んだ内容となっていて、非常に評価をしているところであります。
 そこで、まず、監査委員がどのような考え方でこの行政監査に臨んだのかお伺いいたします。

○山田監査担当部長 令和元年行政監査につきましては、三カ年計画で実施してきましたシステム監査の最終年といたしまして、これまでの監査を総括した上で、いわゆる指摘型の監査ではなく、ICTを活用した業務効率化や都民サービス向上を目的とした新たなシステム投資を促すために、監査委員の立場から提言を行うと考えました。
 そこで、国や民間企業等において先駆的に実施しております組織横断的なシステム統制の推進事例及びICTを活用したサービス向上の取り組みに対する統制の事例について調査を行った上で、都の現状との比較分析を行い、将来に向けて都が目指すべきシステム統制のあり方を検討することといたしました。

○藤井委員 監査委員は、ICTを活用した業務効率化や都民サービス向上を目的とした新たなシステム投資を促すために、国や民間企業と比較をして提言をしたとのことであります。
 私、この報告書、大変よくできているものだと評価をしているところですが、今後、こういった監査を行う際は、国内だけの比較ではなくて、海外も含めて事例を参考にすることを提案したいところであります。
 例えば、イギリスの政府のガバメントデジタルサービスという、GDSと呼ばれているデジタル化を進めている組織がございまして、そういった組織横断的にまさにやっているところでは、また新たな視点が広がるのではないかなと思っておりまして、提案をさせていただきます。
 ICTに限らず、今後、同様の監査を行う際は、ぜひ海外の事例も参考にしていただきたいと思います。
 本監査では、国や民間企業などにおける先駆的な事例を調査して、都の現状との比較分析を行っていますが、国や民間企業では実際どのような取り組みが見られたのか、幾つか具体的にお示しください。

○山田監査担当部長 国や民間企業の取り組みのうち、都と比較してより先駆的なものとして主なものを挙げますと、まず、システム統制の体制整備について見たところ、国では、内閣官房IT総合戦略室の情報化統括責任者、いわゆるCIOのもとに、政府CIO補佐官として採用したICTに関する専門知識や経験等を有する人材を所属させ、その一部を各府省に派遣しております。各府省に派遣された政府CIO補佐官は、実務の現場で積極的な助言や支援を行うとともに、IT総合戦略室と各府省との橋渡しの役割を担い、IT総合戦略室による統制を各府省に浸透させる体制を構築しています。
 民間企業におきましても、役員及び経営企画部門、ICTシステム部門、業務部門の三者の間における全社横断的なICT活用に関する取り組みに係る意識づけや、意思決定の高速化、投資決定のプロセス等のルールが整備されておりまして、その上で、経営層の強いリーダーシップにより、人事部門や財務部門も含めて全社的にICT化に取り組み、業務改善を推進しております。
 また、ICTを活用したサービス向上の取り組みについてでございますが、民間企業では、クラウドによる標準プラットホームを構築して、顧客情報を一元的に管理することで、顧客一人一人の属性や購買行動履歴に基づいて、各顧客に最適な情報やサービスを提供しています。
 さらに、システム開発に向けた実験的な取り組みにつきまして、民間企業では、通常の投資枠とは別に戦略的な先端技術への投資枠を設けるとともに、最終意思決定までのプロセスを簡素化しています。そして、複数の新たな技術やサービスに実験的に投資を行い、効果の十分でない案件は早期に投資を切り上げるなど、高速度のトライ・アンド・エラーを繰り返すことで、新たな事業を開拓しています。
 なお、今後は、ご提案のように海外の事例の研究も深めてまいります。

○藤井委員 こちらのパネル、お配りをしております資料の一枚目でございますが、こちらは報告書の中からいただいたもので、先ほどご説明のありました国のシステム統制のやり方と都のシステム統制を比較したものになっております。
 ご説明にもありましたが、何が一番違うかというと、政府の場合、国の場合は、政府CIO補佐官という民間からパートタイムで雇っている方々なんですが、こういった方々を各府省に派遣をしていて、各省庁にいるCIOにアドバイスをするという形で、政府全体としての取り組みもしながら、各省庁のデジタル化も進めるという体制をとっております。
 都の場合は、そこまではいっていなくて、戦略政策情報推進本部が少し間接的にアドバイスをしたりといったような状況だというふうに認識をしております。
 私、民間の方をパートタイムで雇っている、特に先端のICTに関する知識を持っている方々を雇っているというところも非常に重要であるというふうに考えておりまして、なかなか地方自治法上の関係などで難しいという話も聞いてはいるんですが、総務局人事部の方にも求めていきたい内容だというふうに考えております。
 都のシステム統制の体制整備及びICTを活用したサービス向上の取り組みと投資の状況は、国や民間企業に比べておくれている面が多々あるというふうに感じております。
 そこで、監査委員としては、こうした国や民間企業の現状をどのように受けとめ、何を提言すべきと考えたのかお伺いいたします。

○山田監査担当部長 監査委員の提言等についてでございますが、達成不可能な提言では意味がございません。そのため、都の現状や現在目指している方向性を踏まえ、少し背伸びすれば実現できる現実的な事項を提言することといたしました。
 国や民間企業の先駆的取り組みを参考に、将来に向けて都が目指すべきシステム統制のあり方について、三つに絞って提言を行いました。
 一つ目は、システム統制の体制整備です。ICTに係る施策を機動的に遂行するためには、各局に対して統制を行うトップマネジメント直轄の組織を創設すること、また、専門人材を確保し、各局に派遣することが有効であるとしました。
 二つ目は、DX、デジタルトランスフォーメーションのさらなる推進です。これまで局ごとに縦割りで構築することが前提となっていましたシステムについて、例えば各局間の枠を超えた共通プラットホームを構築して、各局の業務システムを連携させることにより、都民にワンストップで行政サービスを提供することなどが有効であるとしました。
 三つ目は、機動的なシステム投資です。スマート東京を実現するためには、これまでの常識を脱却したシステム投資のあり方を模索する必要があることから、最先端の技術の活用を検討する場合には、例えば失敗を恐れず、撤退も視野に入れつつトライアルができるような予算執行が可能となる環境の整備が有効であるとしました。
 これらの三つの提言を踏まえまして、戦略政策情報推進本部に対して、各局と連携して都の業務改善及び都民サービス向上に資するDXのさらなる推進に取り組むよう、意見、要望を行ったものでございます。

○藤井委員 三つの提案を行ったということでありまして、そのうちの組織にかかわる部分も、こちらも報告書から持ってきたものになりますが、お配りした資料の二枚目のところでございます。トップ直轄で、新組織となっております。
 戦略政策情報推進本部でも個人的にはできるんじゃないかなと思ってはいるところでございますが、新組織という形で専門家集団を集めて、そこから各局に専門家を派遣する。アドバイスをするのか、ちょっと役割はまたいろいろあると思うんですが、していきながら、また、システム的な統制も、何らかの権限を持ってきかせていくといったところで、私、この体制、非常に参考になるものだというふうに思っておりますし、一つの理想的な形かなと思っております。
 国でとっている体制がまさにこれに近いものですし、民間企業でも、基本的にデジタル化を進めるときというのは、トップがリーダーになって組織横断的な取り組みをしていくというのが一般的だというふうに、私も経験から思っておりますので、こういった取り組みが今後、都でも重要になってくるかなと思っております。
 この報告書も参考にしながら、今後どのように都のスマート化を進める体制をつくるのか、戦略政策情報推進本部のみならず総務局など他局にも行政監査報告書の内容を共有しながら、私としても提案を行っていきたいと考えているところでございます。
 報告書については以上になります。
 続きまして、監査のICT活用についてお伺いをさせていただきます。
 今後、都のスマート化やデジタルトランスフォーメーション、DXが進めば、監査のあり方もまた変わってまいります。
 二〇一八年の事務事業質疑から、昨年の事務事業質疑の際も、監査業務のデジタル化というものを提案させていただいておりまして、その進捗をお伺いさせていただきます。
 ICTを活用した監査の導入について積極的に導入していくべきですが、今年度の検討の結果と来年度における具体的な活用方法について伺います。

○山田監査担当部長 今年度におきましては、監査の効率性及び質の向上を図るため、ICTを活用した大量データ処理、分析型監査手法の導入について検討を行いました。
 その結果、現在手作業で行っております財務諸表上の数値のチェックや突合などを、ICTを活用して自動で行うことにより、監査効率を大幅に向上することができること、また、財務や契約に関する大量のデータを分析することで、監査対象の選定に活用できることがわかりました。
 そこで、令和二年度におきましては、今年度検討を進めてきた大量データ処理、分析型監査手法を実際の監査の場で活用してまいります。
 具体的には、行政監査におきまして、財務会計システムのデータを局横断的、網羅的に分析することで、特定の部署における特異な状況や、契約における数値の異常など潜在的リスクを把握し、財務会計事務の検証を効果的に行ってまいります。
 また、工事監査や財政援助団体等監査におきましても、入札情報や補助金の執行状況などのデータを用いてリスク分析を行い、監査対象の工事や団体選定に活用する予定でございます。
 このように、各種監査においてICTを活用した新たな監査手法の実践を図るとともに、今後もさらなる活用方法の検討を進めることで、監査を受ける各局の事務負担を軽減しつつ、監査の効率性や質の向上につなげてまいります。

○藤井委員 ICTを活用することで監査効率を向上できる分野として、リスク分析であったりとか数値の突合などさまざまな分野が選定されたということで、ぜひ来年度具体的に進めていただきたいと思います。
 デジタル技術を活用して監査の効率化、質を向上させるよう要望いたしまして、私の質疑を終えさせていただきます。

○のがみ委員 同じく、ICTを活用した監査について質問させていただきます。
 私は、平成二十五年度、約一年間なんですけれども、監査委員を務めさせていただきました。そうした経験を踏まえて、監査についてお伺いいたします。
 当時を振り返りますと、年によって何を監査するかというのはちょっと変わるんですけれども、チェック体制の不備あるいはモラルの欠如に起因する不適切な事務処理や、汚職事件が発生したことにより、事件、事故の発生抑制の観点から、重点的な監査を行っていました。
 監査の指摘や重点監査事項は、その時代の政策課題を反映するものだと思いますけれども、最近の傾向についてお伺いいたします。

○山田監査担当部長 都の事務及び事業の全般を対象といたしました定例監査における直近五年間の指摘及び意見、要望につきましては、その約四七%が契約事務に関するものでございました。
 具体的には、契約事務に関しまして仕様書の記載が不十分であったものや、履行確認の不備など組織的なチェック体制が十分に機能していなかったことや、受託者に対し適切な指導監督ができていなかったことが原因となった不適切事例が多く見られました。
 また、令和二年定例監査におきましては、東京都政策連携団体に対するガバナンスを全庁共通の重点監査事項に設定いたしました。これは、今年度から、従来の東京都監理団体は東京都政策連携団体として都庁グループの一員と位置づけられ、また、団体に対してはこれまでも、複数の改善を要する事項が指摘されていることによるものでございます。

○のがみ委員 契約事務に関する不適切な事務処理が多いという指摘等の傾向は、当時と余り変わっていないと思います。
 私は当時から、こうした事務の誤りの根拠は、事業を担う各局が主体的に行うべきものと考えておりまして、監査委員の役割は、都の事務事業の一層の効率化、サービス向上が図られるよう、合規性だけでなく経済性、効率性、有効性という、いわゆる3Eの観点が大切だと思っております。
 この3E監査の推進に向けて、現在どのように取り組まれているのかお伺いいたします。

○山田監査担当部長 委員お話しの3E監査につきましては、昨年十一月に改正しました東京都監査委員監査基準におきましても改めまして、合規性はもとより経済性、効率性、有効性の観点から監査を実施する旨を記載しまして、3E監査の充実強化を図ろうという監査委員の決意をあらわしております。
 現在、3Eの観点から監査事例研究を行う研修を実施したり、3E監査等に関し会計検査院と意見交換を行うなど、職員の意識や知識の向上を図ることで、3E監査の充実強化に取り組んでおります。
 その結果、法令や規則等の明文に照らして不適切な事務処理の是正を求める従来の指摘型の監査に加えまして、提案型の監査事例もふえてきております。
 例えば、国や民間の先進事例を調査した上で、多様化する利用者ニーズに応える公の施設の管理運営や、都民サービスの向上に資するICT施策の推進などに対し、意見、要望を行っております。

○のがみ委員 都の事務事業のさらなる改善、都民サービスの向上に向けては、3E監査の充実強化にさらに力を入れていただきたいと思っております。
 来年度より実施するICTを活用した監査は、まさに3E監査の推進にも寄与するのではないでしょうか。
 都は現在、行政のデジタル化を強力に推進するとしていますが、行政のデジタル化が進んでいく中で、ICTを活用した監査の目指すべき将来像とその意義について伺います。

○山田監査担当部長 今後、行政のデジタル化が進展し、あらゆる業務が情報システムによって処理されるよう変革していく中、監査のあり方につきましても変革が求められております。
 例えば、現在は、決算審査や財務諸表監査等におきましては、各局から提出された大量の紙資料をもとに手作業で数値の確認、検証をしていますが、将来的には、ICTを活用することで、都の財務、契約等に関する全てのデータを自動でチェックすることが可能になると考えます。
 また、現在は、膨大な事務事業の中から、契約金額の大きさや過去の監査実績などを踏まえ監査対象を抽出していますが、今後、ICTを活用し、データを網羅的に分析することで、不適切な事務処理を行っている可能性が高い部署や、潜在的なリスクが内在する事務を検出することなどにも取り組んでまいります。
 このように、ICTを監査に活用し、監査の効率性を高めることで、監査の人的、時間的資源を3E監査などより多角的な観点から事業の本質に迫る監査に重点的に振り向け、監査の品質の向上に努めてまいります。

○のがみ委員 もう最後です。
 各局でさまざまな事業を行っていて、そこで出してきた書類を、一応その局ではしっかりとチェックをしないといけないんですけれども、それが全て監査に回っていて、本当に膨大な数だと思います。
 例えば私、ああ、そうかなと思ったのは、預かり保育をやっていたところに助成金が出るというのがあるんですね。子供たちを何人預けて何時間面倒見たら、この保育園には幾ら助成金が払われるという、そういう細かいところの人数とか時間とかそういったものは現場から上がってくるんですけれども、それが果たして正しい情報かどうかというところまで、監査の皆様が汗を流しながら調べていらっしゃったので、すごい大変だなというふうに思っております。
 これが全てICTでうまくできるようになれば、本当に速くできるし、皆様方の労力も少なくなるのではないかと思っております。ぜひICTを導入して、頑張っていただければと思っております。
 以上でございます。

○原委員 それでは、幾つか伺いたいと思います。
 私は、議案第四十一号にかかわって伺います。
 地方自治法の改正に伴って監査基準が改正をされていますけれども、従来の基準と何が変わったのか、まず伺います。

○山田監査担当部長 改正地方自治法におきまして、監査委員は、みずから監査基準を策定、公表しまして、それに従って監査を実施することが義務づけられました。
 そのため、平成二十八年に策定しましたこれまでの監査基準の特色や、都の監査の独自性を生かしつつ、昨年度末に総務大臣が示した指針の趣旨を踏まえ、必要な改正を行いました。
 具体的には、監査委員が行う監査等に、改正地方自治法において導入が義務づけられた内部統制の監査報告書の審査を追加するとともに、内部統制の整備及び運用状況を踏まえ監査の重点化を図り、内部統制に依拠した監査を実施していくことなどを盛り込んでございます。

○原委員 今ご答弁にあったとおり、地方自治法の改正で、新たに内部統制が導入されて、内部統制に依拠した監査が実施をされるということになったわけです。
 それで一つ、ちょっと心配なので伺いたいんですけれども、このことによって、従来は監査していた事務の誤りなどが監査をされなくなるなど、住民にとって不利益になるようなことはないのかどうか伺います。

○山田監査担当部長 監査の実施に当たりましては、内部統制の整備及び運用状況によりまして、内部統制に依拠する監査の範囲や程度を勘案することになります。
 例えば、内部統制評価報告書の審査に当たりまして、内部統制に整備上または運用上の不備があると認められる場合には、その是正を求めるとともに、内部統制に依拠ができる程度は低くなるため、監査の実施に当たっては、従来と同様の監査範囲や監査の深度が求められてまいります。
 一方で、内部統制が機能し、内部統制に依拠した監査が実施できる場合には、監査の人的、時間的資源をいわゆる3E監査などより本質的な監査に振り向けることが可能となり、監査品質の向上につなげていくことができると考えております。
 このように、内部統制の導入及び内部統制に依拠した監査の実施に伴いまして、従来に比べ、事務の誤り等に対するチェック機能が甘くなることはございません。

○原委員 今のご答弁で、内部統制に整備上または運用上の不備があると認められる場合には、その是正を求めるとともに、内部統制に依拠できる程度は低くなるため、監査の実施に当たっては、従来同様の監査範囲や監査の深度が求められるということも含めてご答弁いただきまして、私は、内部統制を導入することによって、ますますやっぱり監査の役割、監査委員の役割も本当に重いんだなということも感じました。
 それで、監査基準の中では、二十五条の三項で、内部統制の不備等があった場合のことについても、注意といいますか、そういう条項も設けられていて、担保されているのかなというふうに思いますが、監査委員の役割は本当に重いということを感じました。
 それで、その上で、くれぐれも都民が不利益をこうむることのないように、さらに監査の精度を高めていっていただきたいということを求めておきたいと思います。
 そして、今回、監査基準を公表するということになったわけですけれども、もともと東京都は監査基準を持っていて、それを公表されていたわけです。今回、地方自治法改正案では、総務大臣が自治体の監査基準の策定や変更について指針を示して、必要な助言を行うということが義務づけられたわけです。
 共産党としては、国会において、監査基準の変更を自治体に強いるなど、自治体への関与を強めることにならないかということで、ただしてきました。総務大臣の答弁は、指針や助言に法的拘束力はなく、地域の自主、自立性を損なうものではないという答弁をされています。この答弁が守られなければならないと思っています。
 都の新しい監査基準は、国から示された指針を踏まえつつ、都の監査の独自性を生かした内容になっているとのことですけれども、都の独自性とは具体的にどういうものでしょうか。

○山田監査担当部長 都の監査におきましては、合規性はもとより、経済性、効率性、有効性といった、いわゆる3Eの観点を重視した監査を行うため、監査等の観点に改めてその旨を記載するとともに、監査等において積極的にICTを活用していくことや、監査委員の活動や監査結果等を庁内外に広く情報発信していくことなどを都の監査基準の特徴として盛り込んでございます。

○原委員 第四十一号議案、監査委員条例の一部を改正する条例については、地方自治法改正によって、公報に登載して行う公表事項に監査基準を追加するというものです。
 ですけれども、一方で監査基準そのものについては、条例では明文化されているわけではありませんので、今後も基準の見直しなどを行うときには、これまで同様、公開をしながらやっていただきたいということを求めておきたいと思います。
 そして、監査については、知事から独立した立場でしっかり監査していくということを求めまして、質問を終わります。

○宮瀬委員 では、よろしくお願いいたします。
 私の方は、さきの総務委員会で、十二月五日の事務事業でしょうか、監査についてご質問させていただきましたところ、こちらがそのときのパネルでございまして、趣旨としては、工事監査がある中で大規模工事監査もあると。工事監査は年間一千五百件、現場に行っているのも四百二十七件。大規模監査もその数が非常に多いと。四六%しか現場に行っていなかったので、これを一〇〇にしてくださいといった趣旨でございました。
 この質疑をした後にいうのもなんなんですが、コロナ対策についてお伺いしたいと思います。
 今回の件、コロナの件で、恐らく皆さん全局にいろいろ行きますよね。そうした中で、皆さんが触媒機能を果たしてしまって、二週間の潜伏期間中に監査に回ると、全局に感染が広がるリスクが高いと。さきの打ち合わせの際には、一人当たり年間百二十件、現場にも行かれていると聞いていまして、これは大ごとなんじゃないのかなと思っております。
 そういった中で、まず、監査事務局におけます感染症対策の取り組み状況と監査業務に与える影響についてお伺いしたいと思います。

○山田監査担当部長 監査事務局におきましては、職員のオフピーク通勤やテレワークの推進に努めており、テレワークの実施率は先週の平均値で約八〇%となっております。
 こうした取り組みに加えまして、局内あるいは監査対象局との会議を中止または縮小することなどにより、感染防止に努めております。
 具体的には、監査委員による審議や、審議に至るまでの事務局内の各種会議におきまして、出席職員を案件に直接関係するものに限定して、規模を縮小しております。
 また、あらかじめ資料を配布し、出席者間で問題点や確認事項をメール等で共有した上で会議に臨むことなどにより、会議時間の短縮を図っております。
 監査対象局に対する実地監査では、対象局の職員を会議室には常駐させず、必要な場合にのみヒアリングを実施することとし、その場合においても、可能な限り至近距離での接触を回避しております。
 その後、対象局と相対して行う事実確認につきましても、積極的に電話やメールを活用し、時間の短縮に努めてございます。
 このように、感染防止に向けたさまざまな対策を講じた上で、必要な業務を着実に行い、監査品質を確保してまいります。

○宮瀬委員 まとめますと、会議時間を減らしていますと。会議室での常駐はあんまりしないようにしていると。可能な限り至近距離での接触を避ける、監査する際にちょっと離れて打ち合わせするという意味だと思います。あとはメールや電話と。
 こういった話なんですけれども、やっぱり千五百件監査をして、定例監査四百三十七件を加えると大体二千件と。今の取り組みですと、当然テレワークだけでは、監査のチェック、現地、現物を見ながら書面をめくったりしないといけませんので、画面じゃ無理だという認識も当然あります。
 そうなりますと、パンデミックがWHOより宣言された後に、この対応で本当に大丈夫なのかなと。
 繰り返しになりますが、皆さんがどこかからもらって、そのもらった状態に気づかず、各局、事業所を全部回ったら、東京都の機能がかなりとまってしまうのではないかという危惧を抱いています。
 その中で、皆さんのご対応、今、まだ初期の段階かもしれませんが、やっぱり抜本的に変えていかないといけないのかなと。早期発見の段階にとどまっている現時点に加えて、追加の対策を行うべきだというふうに思いますけれども、どうやって監査業務を継続するのかお伺いします。

○山田監査担当部長 今はまだパンデミックの状態ではないということですけれども、例えば私どもの職員が感染した場合といたしますと、保健所の指示に基づき一定期間職場が閉鎖されまして、濃厚接触者につきましても自宅での健康観察となることなどから、従来の体制をそのまま維持しながら業務を継続することは、一時的に困難となるということが想定できると思います。
 この場合、当分の間は、感染者の発生に伴う庁内各局や保健所との連絡等に最優先事項として取り組むことになります。
 また、監査業務の中でも、法定期限が六十日と厳格に定められております住民監査請求業務につきましては、優先的に取り組む必要があると考えております。
 一方で、定例監査、工事監査等につきましては、委員ご指摘のとおり、実地監査や事実確認等において、対象局の職員と直接の対面が避けられないことから、さらなる感染拡大を防止するために、一定期間、監査業務を中断することはやむを得ないと考えてございます。
 ただし、定例監査におきましては、地方自治法により、各部局を年一回実施することとされているため、業務再開後には、実地監査のスケジュールを工夫したり、同種複数の事業所を一カ所にまとめて監査することなど、柔軟に対応し、業務を着実に遂行してまいります。
 委員お話しの工事監査につきましても、年間を通しまして、前期、中期、後期と三期に分かれてやっておることもございます。したがいまして、スケジュール等に柔軟に対応しまして、監査事務局としての事務を遂行してまいりたいと考えております。

○宮瀬委員 なかなか大変なことだと思いますが、まとめますと、法定期限が六十日と決められている住民監査請求については、実態は年二、三十件あるそうなんですが、受理は数年に一回ということで、事実上ないでしょうと。定例監査は法律で決まっていて、百三十八件の本庁の監査は絶対しないといけないと。これはもうやっていただくしかないかなと思います。
 ただ、大規模工事監査、また工事監査の五百件に近いものや、ほかの法律上定めのない監査業務に関しては、私は、今回は無理をすることなく柔軟に対応されるのがいいのかなと思います。
 一人当たり百二十件回っていて、業務がとまったときに、年間半分ぐらいとまってしまったら、一人当たり二百四十件というのは、回れるのかといったら回れないと思いますので、対症療法ではなく、こうなった場合は根本的に新たな仕組みを考えていただくのがよろしいかなと思います。
 以上で質問を終わります。

○早坂委員長 発言がなければお諮りいたします。
 本案に対する質疑は、いずれもこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○早坂委員長 異議なしと認め、予算案及び付託議案に対する質疑は終了いたしました。
 以上で監査事務局関係を終わります。

○早坂委員長 これより総務局関係に入ります。
 予算の調査、付託議案の審査及び報告事項に対する質疑を行います。
 第一号議案、令和二年度東京都一般会計予算中、歳出、債務負担行為、総務局所管分、第二号議案、第四号議案、第百三号議案、令和二年度東京都一般会計補正予算(第一号)中、歳出、総務局所管分、第百四号議案、第百七号議案、令和二年度東京都一般会計補正予算(第二号)中、歳出、総務局所管分、第三十号議案から第三十七号議案まで、第三十九号議案、第四十号議案、第九十号議案から第九十二号議案まで及び報告事項、新たな都政改革ビジョンについて外五件を一括して議題といたします。
 本案及び本件については、いずれも既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 資料について理事者の説明を求めます。

○西山総務部長 二月十四日の当委員会におきまして要求のございました資料についてご説明を申し上げます。
 恐れ入りますが、お手元にお配りしてございます総務委員会要求資料の表紙をおめくりいただき、目次をごらんください。資料は六点ございます。
 一ページをごらんください。1、防災対策予算の主な事業別執行状況の推移でございます。
 平成二十六年度から三十年度の防災対策予算の執行状況を主な事業別に記載してございます。
 二ページをごらんください。2、都及び政策連携団体における非常勤職員等数の状況でございます。
 非常勤職員等の人数について、局別、団体別に令和元年の状況を記載してございます。
 三ページをごらんください。3、感震ブレーカー設置率及び区市町村における設置支援制度の状況でございます。
 感震ブレーカー、すなわち揺れを感知して電気をとめる器具の都内の設置率や、令和二年一月一日現在、設置支援制度がある市町村数を記載しております。
 四ページをごらんください。4、区市町村における戸別受信機等の普及制度の状況でございます。
 防災行政無線を受信して、放送内容を建物の中で聞けるようにした戸別受信機などの装置について、令和二年一月三十一日現在、普及制度がある区市町村数を記載してございます。
 五ページをごらんください。5、令和元年度国際競争力強化プロジェクトの実施状況でございます。
 令和元年度国際競争力強化プロジェクトについて、令和二年一月末時点における、各局別の海外への渡航人数及び研修国、地域の一覧を記載してございます。
 六ページをごらんください。6、公立大学法人首都大学東京に対する運営費交付金及び施設費補助金、当初予算額の推移でございます。
 運営費交付金及び施設費補助金の予算額について過去五年間の推移を、運営費交付金につきましては標準運営費交付金と特定運営費交付金とに分けて記載してございます。
 説明は以上でございます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○早坂委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含めまして、これより本案及び本件に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○鈴木委員 私からは、初めに都政改革ビジョンについて伺います。
 東京都は、昨年十二月に新たな都政改革ビジョンを公表されまして、私も全て拝見をいたしました。その中でも一番最初にやはり目を引くのが、顧客満足度、CSですね、そして従業員満足度、ES、これをしっかり追求していくということを一番最初に掲げられております。
 昨年、会派の方で、藤井さんと、それから龍円都議と一緒に、渋谷区の新庁舎を視察してまいりました。皆さんも既にごらんになっているかもしれないんですけれども、渋谷区の新庁舎は、本当に新しくなっていて、職員の方々の職場環境が一変をしておりました。
 テレビ会議もテレワークも当たり前と。会議室も全部窓ガラスになっていて、外から何をやっているかある程度見える状況にあります。それで、しかもフリーデスクになっていまして、本当に紙もほとんどないという状況で、このぐらいやっぱり役所が変わるといいなというふうに個人的に思いました。
 その視察の中で、私、実は一番印象的だったのは、対応してくださった職員の方が、一時間半ぐらいの案内の中で、一度も区民という言葉を使わなかったんですね。ずっとお客様という言葉を使って通していらっしゃいました。別に、特に無理してやっているわけでもなくて、恐らくもうそれが当たり前になっているという、そういう状況にありました。
 私も非常に感動しまして、今回、都政改革ビジョンの方で、CSの追求というものを東京都は掲げていますけれども、これは渋谷区が今まさに取り組んでいることに非常に通ずるんじゃないかなと。
 やっぱりこれから行政というものも、しっかりと顧客満足度を最大化していく。もちろん従業員満足度も大切です。それをしっかり目指していくということをやっていただきたいと思いますし、この都政改革ビジョン、私も全体を通して非常にいいビジョンだなというふうに思っております。
 そこで、初めに、新たな都政改革を通じて目指すものとして掲げていますCSとESの相互向上というのは、CSやESの現状において、どのような課題意識を持って記載しているものなのか、都の見解を伺います。

○豊田都政改革担当部長 新たな都政改革ビジョンの策定に当たっては、都政に対する都民満足の現状や都政改革についての都民の声、職員の声などを収集しております。
 二〇一九年度の都政モニター、東京と都政に対する関心調査における都政への満足度では、六〇・七%の方が満足もしくはどちらかといえば満足と回答しておりまして、都民満足度を向上させていくためには、行政サービスの質を高めていくことが重要と考えております。
 今後、関係局と連携を図りながら、都民満足度の把握方法や調査内容について検証していく予定です。
 また、都政改革に関する職員アンケートでは、入都時の志の実現に全力を傾けられる組織であってほしい、日々の業務に追われ業務改善に着手できないことがあるなど、職員が感じている課題の一部を把握することができました。
 ESについては、職員の声を経年的に把握し、よりよい組織づくりに活用していくなど、実態調査を進めてまいります。
 こうした取り組みを通じて得られる結果を生かし、CSやESの相乗的な向上を図ってまいります。

○鈴木委員 今のご答弁にありましたけれども、都もこれまで、都政モニターなどで都政の満足度というものを調査してきたわけですけれども、この全体の数字だけはかっても、なかなかやっぱり具体的な改善方法にたどり着けないかなというふうに思っております。
 これからビジョンに基づいて実行計画をつくっていくと思うんですが、その際には、行政サービスごとにしっかりと顧客満足を定義していただいて、その上で定点観測をして、満足度とともに、例えばこういうところが課題であるというような皆さんの声も踏まえて、ぜひサービスの改善につなげていただきたいと思います。
 また、新たな都政改革ビジョンの中では、魅力的な人事制度を構築し、民間の第一線の人材が都庁で活躍することを容易にする仕組みを構築するというふうに書かれております。
 私、先月一般質問しまして、ヨーロッパで最もイノベーションが進んでいる都市として、バルセロナの都市OSの例をちょっとご紹介させていただいたんですけれども、バルセロナには都市生態学庁というユニークな行政組織がありまして、生態学、いわゆる都市全体を生態として捉える、エコシステムとして捉えて、科学的にいろんな分析をして評価したり、政策立案を行う専門の部局をつくっています。ここに民間から大量の専門人材を集めて、都市運営という現場の中で新しいモデルをつくっていくということを特徴に取り組んでいる組織です。
 今、バルセロナが注目されている先ほどの都市OSですとか、あるいは交通渋滞とCO2削減を同時に実現するスーパーブロック構想というのをバルセロナはやっていまして、バルセロナって、まちが結構碁盤状になっているんですけれども、九つのブロックを一つの単位として捉えて、周辺をなるべく車が走るようにすると。道路やまちを車から人の手に取り戻すというコンセプトなので、中の区画はほとんど歩行者の方々向けのまちづくりになっています。これを二十年ぐらい前からずっと取り組み始めて、今、ようやくバルセロナの形になっているんですね。非常に新しい都市のモデルをつくっている組織として注目をされています。
 このように、民間の専門人材が活躍することで、先進的かつ迅速な政策の展開が可能となると考えていますけれども、新たな都政改革ビジョンにおいて打ち出している人材マネジメントの改革では、現状どのような課題意識を踏まえているのか、都の見解を伺います。

○豊田都政改革担当部長 新たな都政改革ビジョンでは、その策定に当たり、二〇四〇年代の目指すべき都庁の姿を見据え、二〇三〇年に向けた改革の方向性を示すとともに、海外諸都市との比較を改革の推進力とすることとし、海外事例も参考といたしました。
 一例を述べますと、シンガポールでは、さまざまなアプリを開発し、ICTを駆使した国民向けサービスを提供するに当たって、豊富なICT専門人材がデジタル共通基盤の整備に当たっております。
 都はこれまでも、システムや資金運用など専門的知識、スキル、経験へのニーズが高い分野で、民間企業等から有為な人材を登用してきましたが、このような海外事例も踏まえ、高い専門性とコミュニケーション能力を備えた人材の確保、育成を目指していくことといたしました。
 今後、順次策定する実行方針におきまして、人材交流の拡大やプロ職員の育成などの具体策を明らかに示してまいります。

○鈴木委員 先ほどのバルセロナの都市生態学庁で働いていらっしゃいました唯一の日本人の方がいらっしゃるんですけれども、その方はたしか、もともと商社からバルセロナの都市生態学庁に転職をされて、その後、MITの客員研究員になられて、今、東京大学の特任教授をされています。
 その方のバルセロナで取り組んできたことというのは、まちじゅうにセンサーを埋め込んで、バルセロナって、ごみ箱一つにも全部センサーがついているんですね、そこから、いろんなデータを集めて、機械学習を通じていろんなパターンを抽出して、その結果を建築だったりまちづくりに活用しているという、そういうことを取り組んでいらっしゃいました。それがそのまま、ある意味、学問としても非常に価値が高いということで、今、アーバンサイエンスの研究をやっていらっしゃいます。
 私、その話を聞いて、実はアカデミックの世界から見ても、バルセロナであるとか、あるいはもちろん東京都といった大都市の行政の現場で、都市の課題を解決する新しいモデルづくりをやっていくということは、実は非常に価値がある、ほかにはない優位性があるのかなというふうに思っています。
 これは、民間から来た方々だけではなくて、東京都の職員の方々にも、私はできる話だと思っています。それだけやっぱり東京都っていろんな課題を抱えていて、現場を持っていて、かつ、今それを解決するための新しいモデルをつくらなきゃいけないというフェーズにあるので、これはぜひ参考にしていただきたいなと思いました。
 ただ、職員の方々がより専門性を身につけるためには、今やっている定型業務を、やっぱり非常に重い負担となっていると思いますので、しっかり自動化をして、専門性を養う時間を確保して、そして都民サービスの向上により直結する業務にシフトしていただくという必要があると思います。
 新たな都政改革ビジョンの方でも、BPRの徹底で、新たなチャレンジにリソースをシフトというふうに書いてあります。
 そこで、二〇二〇改革で、都庁の内部管理業務のBPRとして開始しました新たな都政改革での先行取り組みとして、総務事務センターの開設に向けて今取り組んでいるというふうに伺っていますけれども、進捗と効果の見込みを伺います。

○豊田都政改革担当部長 旅費等に関する職員からの申請事務を集約処理する総務事務センターの令和二年度末の運営開始に向け、検討を重ねてまいりました。
 設置案では、制度を含めた事務の見直しと、ネットワークの整備やICT技術の活用を一体的に行うことにより、事務コストの削減効果として、平年度で約十億円を見込んでおります。
 また、都民サービスや事業の企画立案等にシフトする業務量を、平年度で約百五十人分と見込むなど、職員の労力を内部管理から解き放っていくことが可能となります。
 さらに、問い合わせ対応など職員の利便性の向上、各局個別ルールの標準化等を通じたガバナンス面の向上など、定性的な効果も見込まれます。
 四月に準備組織を設置し、開設に向け、準備を加速させてまいります。

○鈴木委員 令和二年度末の運営開始に向けて、準備組織もいよいよ四月に開設されるということですので、ぜひ期待したいと思います。
 今回の都政改革ビジョンに書いてある理念は本当にどれもすばらしいと思うんですけれども、それをどうやって実行していくのかというところが一番難しくて、やっぱり価値のあるところかなというふうに思います。ぜひこれからの実行プランの策定に当たっては、このビジョンから後退しないように、しっかりと取り組んでいただきたいと思います。
 続いて、島しょ地域に関して質問をしたいと思います。
 来年度の予算案の中には、島しょ地域における事務事業の共同処理化に向けた検討として、新たに二億円が計上されています。これは先ほどのBPRとも関連する話なので、確認をしたいと思います。
 島しょ地域における事務事業の共同処理化に向けた検討を実施する目的をまず教えてください。

○藤原調整担当部長尖閣諸島調整担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 島しょ地域の町村役場におきましては、既に職員の採用難や、子供の高校進学、親の介護などを契機とした中堅職員の退職などにより、業務に関するノウハウの蓄積、継続が困難になっている状況が見受けられます。
 このため、島しょ町村におきまして、将来にわたって安定した行政運営が行えるよう、今般、都が旗振り役となり、町村事務の共同化や、その前提となるシステムの共同化を通じまして、事務の効率化や職員の負担軽減を図るための調査検討を行うこととしたものでございます。

○鈴木委員 職員の採用難などによる業務継続が困難となっている島しょ地域の現状を踏まえまして、こういった取り組みをされるということは非常に評価をしたいと思います。意義ある成果を得るために、町村の理解を十分に得た上で、密接な連携体制をぜひ整えていただきたいと思います。
 そこで、今回こういった取り組みを行うに当たって、町村とどのように連携して取り組んでいくのか、令和二年度における具体的な取り組み内容とあわせて教えてください。

○藤原調整担当部長尖閣諸島調整担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 島しょ町村の事務の共同化に向けた検討に着手するに当たりましては、昨年六月以降、都と島しょ町村の実務者による協議を重ねまして、その方向性について合意をいただいたところでございます。
 来年度は、各町村の業務フロー、帳票、執行体制、システムの利用状況等につきまして、現況や課題を調査し、整理をした上で、実際に事務やシステムの共同化を進めていくべき事務を抽出し、その具体的な手法につきまして基本的な方針を取りまとめていくこととしております。
 また、この調査検討を進めるに当たりましては、新たに町村長をメンバーとする検討会議を設置し、そのもとに実務者レベルで協議する場を設けるほか、町村職員に対するヒアリングや勉強会なども予定をしております。

○鈴木委員 昨年の五月に、いわゆるデジタルファースト法が成立しまして、行政手続のオンライン化が原則化されたんですけれども、今回の島しょ町村の事務共同化は、もともとは島しょ町村の課題から生まれたものだと思いますけれども、事務やシステムの共同化の検討を進める過程で、ほかの自治体の業務の効率化とかデジタル化の参考となる事例も、もしかしたら出てくるかもしれないというふうに思っております。
 私、たしか事務事業質疑のときに少しお話しさせていただきましたけれども、デジタルファースト法ができてから、東京都は一生懸命取り組まれているんですが、基礎自治体はほとんどデジタル化、全然進められていないという、そういう状況にありまして、このままいくと十年たっても状況が変わらないんじゃないかという個人的な危機感を非常に持っております。
 今回の取り組み、もちろん第一には、島しょ自治体の課題を解決して、そして住民の利便性をしっかり向上させていくということが第一の目的だと思うんですけれども、ぜひ、島しょ地域以外のモデル展開という視点も意識して取り組んでいただきたいと思います。
 来年度の予算案の中にはもう一つ、ICTを活用した島しょ地域の社会課題解決プロジェクトという新規事業があります。ICTやAIなどを活用して、さまざまな社会課題を解決するためのプロジェクトを順次展開し、サステーナブルな発展モデルをつくるというふうに聞いています。
 そこで、都は本プロジェクトでどのような取り組みを行うのか伺います。

○石橋多摩島しょ振興担当部長大島災害復興対策担当部長事業調整担当部長兼務 ICTを活用した島しょ地域の課題解決プロジェクトでは、情報技術の力を最大限に活用することで、東京の島しょ地域におけるさまざまな課題を解決していくことを目指しております。
 このため、都は来年度、八丈島をモデル地域に指定し、生活環境の改善、産業振興、行政サービスの向上など、幅広い分野を対象に島民や地元事業者からヒアリングなどを実施し、課題の洗い出しを行ってまいります。
 さらに、局横断のプロジェクトチームを設置して、八丈支庁や町役場と緊密に連携し、外部の専門家や有識者の助言を受けながら、ICTを活用した解決策の検討を進めてまいります。

○鈴木委員 私も二年前に八丈島へ実際に行きまして、かなり課題が多いなと。特にやっぱり産業が非常に厳しい状況にあるという印象を受けました。
 皆さんもいろいろ、もう当然お調べだと思いますけれども、瀬戸内海、島しょ地域が非常に多くあります。その中で香川県では、かがわ遠隔医療ネットワークという独自に構築した遠隔医療のシステムの基盤があります。
 これは、患者の自宅で診療をサポートする看護師さんの育成をするという、そういう仕組みなんですが、結構、私、驚いたのは、その認定を受けた看護師さんが、テレビ映像通信可能な専用のパソコンを持って患者の自宅を訪問しまして、映像でお医者さんの指示を受けて、インフルエンザの検診とか、エコーの検診を実施するということで、非常に画期的な取り組みだなというふうに思いました。
 もちろん医療だけじゃなくてさまざまな課題があると思うんですが、今までなかなか解決が難しかった課題を、ICTを使うことで、もしかしたら解決できるものというのは出てくるかもしれないと思いますので、ぜひICTを活用して、従来施策の延長にとどまらない、新しい解決モデルを構築していただきたいと思います。
 次に、都区財政調整制度について伺います。
 来年度に区立児童相談所の設置を控えた区にとって、児童相談所に係る財政需要がしっかりと保障されるのかどうかというのは死活問題でありますが、今回、需要を算定することで合意に至ったということは、前向きに評価をしたいと思います。
 昨年度の協議では、引き続き議論するとしていたと聞いていますが、今回、需要を算定すると合意するに当たって、どのような検討をしたのか伺います。

○佐藤行政部長 今年度は、昨年八月に世田谷、江戸川、荒川の三区が、政令により児童相談所設置市として指定をされました。来年度から区立児童相談所が設置されることとなったことから、区側提案につきまして具体的に検討したところでございます。
 区立の児童相談所は運営実績がございませんので、区側提案の金額が規模の異なる都立児童相談所の実績あるいは予算、決算からの試算である仮の数字であったため、区側提案の内容が合理的かつ妥当な水準であるかどうかについて議論を行ったところでございます。
 都としては、児童相談所の経費は、特別区の児童相談所が一定数ふえた段階で、検証、分析が可能であるというふうに考えております。
 しかしながら、子供の最善の利益、子供の安全・安心をいかに確保していくかという観点が最も重要であるという都区双方の共通認識を踏まえまして、今後、区立児童相談所の決算が出た時点で積算の見直しを行うことを前提として、児童相談所関連経費を需要算定したところでございます。

○鈴木委員 一時、実務者協議が平行線となるなど、非常に厳しい局面となった都区の配分割合については、特例的対応として、特別区の配分割合を〇・一ポイントふやすこと、そして、令和四年度に特例的対応分も含めた配分割合のあり方を改めて議論するということで合意に至りました。
 また、区立児童相談所の運営に係る需要額約四十八億円を措置したと聞いておりますけれども、具体的にどのように算定されたのか伺います。

○佐藤行政部長 都区財政調整は、都が徴収いたします固定資産税などの調整税等の一定割合を特別区に交付する制度でございまして、区ごとに算定した基準財政需要額から基準財政収入額を差し引いた不足額を交付することで、各特別区の財源保障を行う制度でございます。
 児童相談所関連経費につきましては、児童相談所を設置する区についてのみ、個別に経費を算定いたします態容補正という方式によりまして、基準財政需要額に算入することとなるため、来年度、児童相談所を設置する三区につきましては、財源が保障されるということになります。

○鈴木委員 児童相談所を設置する区が運営に支障を来さないように、しっかりと個別算定をされるということは確認ができました。
 今回の合意では、令和四年度に改めて協議をするということでありますが、具体的にどのように協議を進めるのか伺います。

○佐藤行政部長 令和四年度には、年度途中に開設となります荒川区を含めまして、令和二年度に区立児童相談所が設置される三区の通年分の実績が出そろうわけでございます。
 したがって、令和四年度の協議では、三区の区立児童相談所の運営の実態に加えまして、他の中核市などにおける運営の実態なども勘案しながら、議論を進めていく考えでございます。
 なお、令和四年度には、今回合意した〇・一%の特例的対応分を含め、配分割合のあり方について改めて議論していくことにつきましても合意をしているところでございます。

○鈴木委員 今回の協議は、都と区の考え方に隔たりが大きく、厳しい議論が繰り返されていました。そうした中で、子供の最善の利益、子供の安全・安心をいかに確保していくかという観点を重視された都区双方の懸命な歩み寄りがされたものと受けとめています。
 今後も、都と区が協力をして子供の健やかな成長を守っていくために、前向きに議論をしていただきたいと思います。
 続いて、犯罪被害者条例について伺います。
 このたび都は、被害者やそのご家族、そして被害者の支援者など、多くの都民が心待ちにしていました犯罪被害者支援条例を本定例会に提出しました。
 本条例の策定に当たっては、我が会派の菅原都議や前期の総務委員会のメンバーが、当事者の方々の声を丁寧に聞きながら提案を続けてきました。そして、都は、我が会派からの主張を受け、見舞金制度の創設、転居費用や法律相談費用の助成といった被害者のニーズが高い経済的支援を実施することとしています。
 少し古いデータですけれども、犯罪被害者支援を長年続けてきた団体の方々によりますと、日本の犯罪被害者の方々への総補償額というのは、欧米の先進国と比較すると極めて低い水準であり、今回の都の支援策は高く評価をいたします。
 このように、都の被害者支援策は確実に進んでいる一方で、都の特徴の一つとして、東京は多くの外国人が暮らし、そして訪れる国際都市であることが挙げられていますが、都内において不幸にして犯罪に巻き込まれた外国人に対しても、適切に支援を行う必要があると考えますが、見解を伺います。

○堀越人権部長 外国人の被害者に必要な情報を伝えるため、外国語版のリーフレットに加え、来年度からは、ホームページに英語表記を加えるとともに、外国語による相談対応ができるよう、複数の言語に対応できるタブレット端末を相談窓口に配置いたします。
 今後とも、多言語対応の充実を図るなど、外国人の被害者に対して適切な支援を行ってまいります。

○鈴木委員 来年度、都は次期支援計画を策定するということですけれども、この計画の検討においても、被害者の声を聞くことは引き続き重要であると考えます。
 また、計画を進めるに当たっては、しっかりとPDCAサイクルを回しながら、支援策のブラッシュアップを図るべきです。
 そこで、来年度に策定する次期支援計画の検討体制と計画の進捗管理について見解を伺います。

○堀越人権部長 被害者のニーズをしっかりと把握し、被害者に寄り添った支援を行うため、来年度行う次期東京都犯罪被害者等支援計画の改定に当たっては、被害者等や有識者を委員とする会議を新たに設置し、被害者等の意見を踏まえた支援策の強化を図っていきます。
 また、支援計画の策定後は、毎年、その進捗状況を都民に公表するとともに、当該会議においてご意見を伺うことにより、必要な見直しを行いながら着実に取り組みを進めてまいります。

○鈴木委員 私も、きょうの質疑に当たって、改めて当事者や支援者の方々にお話を伺いました。東京都が今回条例を出されたということは大変喜んでおりました。
 今後の課題として一つ挙げられていたのが、やっぱり各区市町村によってかなり当事者の方々への対応に差があると。なので、各自治体の対応を東京都としてもできる限りサポートをしていただいて、本当に被害者の方に寄り添った対応をぜひお願いしたいというふうに思います。
 また、先般の京都や川崎市のような大規模事件では、ケアを求める被害者の方々が多数に上りまして、精神的なショックも非常に大きいものです。我が会派の主張も踏まえて、条例に規定されました大規模被害への緊急支援については、次期支援計画の改定において具体策の検討を進めることを要望したいと思います。
 次に、性自認及び性的指向に関する基本計画について質問します。
 今回の基本計画については、昨年の第三定例会で素案の報告を受けていますので、今回は、素案段階での質疑を踏まえまして、計画の成案がどのように変わったのかという観点を中心に確認したいと思います。
 昨年、我が会派の藤井理事が質疑をしまして、啓発の中で、事業者向けの取り組みが少ないといった指摘をしたところです。これを受けて、事業者対象の取り組みとして、計画の成案では新たにどのような取り組みを進めることにしたのか伺います。

○堀越人権部長 性自認及び性的指向に関する困り事を解消するためには、採用選考から職場環境に至る職場のさまざまな場面で、当事者が働きやすいよう配慮や対応を行っていくことが求められています。
 そこで、民間企業の人事、採用担当者等を対象とした無料研修を都が新たに実施し、受講した企業が、仮称でございますが、LGBTフレンドリー宣言を行い、これを都がホームページで公表することなどを通じて、企業イメージの向上を図るなど、事業者における主体的な取り組みを一層促進していくことといたしました。

○鈴木委員 性自認及び性的指向に関する理解度は、企業によってもまちまちだと思います。日本のLGBT支援団体のワーク・ウイズ・プライドは、企業のLGBTインクルージョンにすぐれた企業を表彰するプライド指標というものを発表しています。
 これは私も拝見しまして、非常に細かくて、よくできた指標なんですけれども、ここに表彰されるのはどうしても大企業が中心になってしまいます。
 一方で、社会全体の理解度を上げていくためには、やっぱり中小企業への理解の促進というものは非常に重要になりますので、都としてはぜひ、こちらの方にしっかりと力を入れていただきたいと思います。
 計画の素案については、当事者や都民に調査をして、一人一人の生の声を聞きながら策定をしたということは評価をしたいと思いますが、昨年の質疑においても藤井理事が指摘したとおり、調査のサンプル数がまだまだ少ないのが現状です。
 基本計画は、三年後の令和五年三月までを計画期間としていますけれども、性的マイノリティー当事者を含む都民からより多くの声を集めるべく、より大規模かつ統計的に優位な調査を行うことを通じまして、次期計画策定に生かしていくべきだと考えますが、見解を伺います。

○堀越人権部長 性自認及び性的指向に関する基本計画は、国内外の動向や社会情勢の変化等を踏まえ、必要に応じて施策の見直しを行うこととしており、見直しに当たっては、広く都民に意見を伺いつつ、当事者のニーズを把握していくことが重要であると認識しています。
 計画に基づく施策を推進しながら、来年度は、より多くの当事者を含む都民の意見を聞くための手法を調査検討し、多様な意見を踏まえつつ、当事者に寄り添う取り組みを次期計画に反映してまいります。

○鈴木委員 ぜひ大規模な調査を検討していただきまして、計画に基づく施策を展開しながら、よりよい次期計画の策定につなげていただきたいと思います。
 人権プラザについて伺います。
 未来の東京戦略ビジョンにおいて、ダイバーシティー、そして共生社会戦略としてインクルーシブ東京プロジェクトというものが示されています。
 インクルーシブ社会の実現については、我が会派の龍円都議がこれまでもずっと提言をしてまいりました。障害者や外国人など、誰もが学校や職場、地域などで互いの違いを理解しながら、交わり、支え合うインクルーシブな社会に向けて、人々の意識を高めることが必要であり、そのための啓発や教育というものを一層推進していくことが求められます。
 昨年末の会派の予算要望では、その方法の一つとして、都の人権啓発の拠点である東京都人権プラザの機能強化を要望いたしました。
 そこで、人権プラザの展示について、来年度の新しい取り組みを伺います。

○堀越人権部長 来年度は、特にパラリンピックの開催後の機会を捉え、多様な人が支え合うインクルーシブシティー東京を実現するための取り組みを展示スペースにおいて展開いたします。
 具体的には、民間企業やNPO等と連携して、最新のICT機器の活用も視野に入れながら、障害者を初め、さまざまな人々が触れ合い、体験、交流できる場を提供していきます。
 さらに、常設展示につきましても、人権課題の最新の状況を踏まえた内容とするとともに、説明文に読み仮名を付すなど、子供にも理解しやすい工夫を行います。
 こうした取り組みを初め、都民講座や小中学生向けの学習会などを充実することにより、都民への啓発を積極的に行ってまいります。

○鈴木委員 ぜひ積極的に取り組んでいただきたいと思います。
 東日本大震災の復興支援について伺います。
 震災から九年が経過しましたけれども、昨今の新型コロナウイルスの影響によりまして、先日の政府主催の追悼式が中止となってしまいましたことは、非常に残念に感じております。
 私も東北には毎年足を運んでいまして、ことしの三月十一日にはちょっと行けなかったんですけれども、当時一緒にボランティアをしていた仲間が東北の方に行きまして、いろいろ状況を見てきたんですが、やはりことしは例年と比べて圧倒的に人が少ないという状況でした。
 東北の方々が心配されているのは、今回の件をきっかけに、復興支援の取り組みというのが後退してしまうんじゃないかということを、その思いがだんだん途切れてしまうんじゃないかというふうに心配をされておりました。こういうときだからこそ、被災地の方に目を向けまして、足を運んでもらえるように、都としてしっかりと支援を進めるべきだと考えております。
 こうした観点から、総務局として来年度、復興支援にどのように取り組むのか伺います。

○伊東復興支援対策部長復興支援調整担当部長被災地支援福島県事務所長兼務 震災から十年になります来年度は、復興支援にとっても大きな節目の一年であり、さまざまな事業を実施してまいります。
 例えば、東京二〇二〇大会時には、東京都メディアセンターやライブサイト会場で動画の放映やステージイベントを開催し、世界中の方々に被災地が復興している状況などを発信し、被災地支援の機運を醸成してまいります。
 大会終了後は、こうした機運を速やかに具体的な支援につなげるため、都民が被災地を訪れるツアーを実施するとともに、被災地の現状をまとめた動画をトレインチャンネルで広く都民に広報することにより、今後とも、被災地のニーズを踏まえつつ、被災地のさらなる発展や震災の風化防止に継続して取り組んでまいります。

○鈴木委員 来年、震災から十年という大きな節目を迎えますけれども、私、昨年の委員会でも申し上げました、東京都がこれまで長きにわたって復興支援を取り組まれてきたということは、大変とうといことだと思っております。ぜひこれからも、できる限り取り組みを行っていただいて、被災地の復興に貢献をしていただきたいと思います。どうぞよろしくお願いします。
 最後に、新型コロナウイルスについて伺います。
 今月の十三日、新型インフルエンザ等対策特別措置法の一部を改正する法律が可決されまして、国が状況に応じて新型インフルエンザ等緊急事態宣言を行うことができるようになりました。
 この緊急事態宣言が東京都の区域に対して行われた場合は、都知事が、例えば都民に対する不要不急の外出の自粛や、学校などの施設管理者やイベント主催者などに対する施設の使用制限などの措置の要請を行うことができるようになります。
 私の地元武蔵野市にも、吉祥寺という大きな商店街がありまして、武蔵野市内の市民の方々の声で、もちろんコロナウイルスを心配する声というのは非常に多いんですけれども、一方で、商店街の特に飲食業界の方々から、本当に悲痛なお声をいただいています。
 きのうもお伺いしたんですけれども、ふだんは二百席がほぼ満杯になっているようなお店でも売り上げが十万円しかなかったというようなお声ですとか、融資制度等もあるんですけれども、お金を借りても返せる見込みが立つのかどうかわからない、地獄のような日々だということをおっしゃっていました。
 この間の自粛による経済への影響というのは、私ははかり知れないものだと思っております。これが長く続いた場合に、もちろんコロナによる被害というのも非常に重いんですけれども、過去の経済不況のときには、東京を見ると自殺者数が五千人から一万人ぐらい年間で増加をして、かつそれが数年続くというような数字もありまして、経済への影響というものは本当に重いなと。
 そういう中で、この自粛を長期化する、あるいは非常事態宣言を行うという決断は、私としては、非常にやっぱり慎重になるべきだというのが個人的な考えではあります。
 ただ、一方で、今後のコロナの感染の拡大の状況によっては、そうした経済不況による人命の喪失というものを超える事態になる可能性もあると思います。苦渋の決断なんですれども、人命を第一に考えた場合に、政府として、そして東京都として、最も被害が少ない方法を選択しなければいけないときが来るかもしれません。そのときには、国による緊急事態宣言が行われる事態も見据えて、都として、あらかじめ必要な準備をしっかりと講じて、迅速に対応をしていく必要があります。
 そこで、最後に、対策本部を運営する総務局、そのかなめとしてしっかりと役割を果たしていただきたいと思います。今後の新型コロナ対策に対する局長の決意を伺いまして、私の質疑を終わります。

○遠藤総務局長 感染症対策は、感染予防や患者への医療提供などの保健医療分野における対策だけではなく、緊急事態に関する特別融資や食料、生活必需品の安定供給といった中小企業対策や消費生活対策、上下水道などライフライン機能の維持など、オール都庁として対応を行わなければならない課題が山積しております。
 このため、都では、感染力が強く、社会的影響が大きい感染症が発生した場合には、知事をトップとする危機管理体制を構築し、総務局が関係各局の総合調整を図るとともに、各局が役割を分担し、相互に連携して実施する体制を整えております。
 今回につきましても、危機管理対策本部を設置した以降、新型コロナウイルス感染症対策本部を設置いたしまして、実際に検討、対策を行っているところでございます。
 新型コロナウイルス感染症をめぐる状況は時々刻々と変化しており、既に福祉、医療分野のみならず、ご指摘にもありましたように、都民生活や企業活動など経済分野への対応が重要度を増してきている状況にあります。
 こうした事態に的確に対応するに当たっては、総務局が率先して各局間の応援の調整を図るなど、平常時の枠を超えまして、総務局が役割を果たしていかなければならないというふうに認識しております。
 今後とも、事態の進行を踏まえながら、スピード感を持って対処するとともに、新型コロナウイルス感染症の拡大防止に向け、全庁一丸となって取り組んでまいります。

○のがみ委員 私からも、新たな都政改革ビジョンについて、最初に質問させていただきます。
 これを読ませていただきまして、小池知事の一丁目一番地の情報公開の内容も、年間七十万件に及ぶ公金支出情報を公開しているとか、公文書情報、電子データをインターネットに無料で検索、取得可能にしている。
 それから三つのレスですね、電子決定率が六二・四%まで上昇しているとか、それから判こレス。ペーパーレス。ペーパーレスといっても、私たち議員はなかなかこのペーパーレスが難しくて、いつも山積みされていろんな資料が来ているわけなんですけど、ここら辺も全部、できればLINEで送っていただければいいかなというふうに思っています、紙をなくして。それからキャッシュレスですね、いろいろな入館料もキャッシュレスの方向に進んでいるということで。
 それから、見える化改革としては、工業用水道、これは廃止を決定いたしまして、苦渋の選択もいろいろありましたけれども、見える化した手法で行ったということでございます。
 それから、自律改革では、各職場でいろいろ討議、提案により、七百八十六件の取り組みを実施してきたと。
 すごく成果を上げていることではないかと思っておりますが、改めて、今回新たな都政改革ビジョンを策定した意義とその目的についてお伺いいたします。

○豊田都政改革担当部長 二〇二〇改革では、仕事改革、見える化改革、仕組み改革の三つの改革を推進することで、都庁の生産性向上や組織の機能強化を進め、職員にも改革マインドが浸透してきたと考えております。
 一方、急速な技術革新や少子高齢化の進展など、社会が大きく変化する中で、都庁が担う役割や仕事を変革し、東京の明るい未来を支える都庁へと変貌していく必要がございます。
 そのため、新たな都政改革ビジョンを策定し、都民の満足を追求していくことを改革の目的として位置づけ、これまでの既成の概念や仕組みにとらわれない、抜本的な改革に着手いたしました。
 改革を推進するに当たっては、若手職員によるワークショップの開催等、職員が積極的に改革に参加する機会を設けるなど、職員主体の改革に取り組んでまいります。

○のがみ委員 政策イノベーションを実現するには、これまで以上に高度、多様な人材の活用が必要であると思っております。高度化、複雑化する都政課題の解決に向けては、都職員の能力向上だけでなく、民間人材の活用も大変重要だと思っております。
 民間人材を都庁に呼び込み、高度、多様な人材が活躍する都庁を実現していくに当たって、今後の取り組みについてお伺いいたします。

○山口人事部長 都はこれまでも、専門的な知識や経験を有する人材を一定期間任用します任期つき職員採用制度や、民間経験者等を採用するキャリア活用採用制度などによりまして、システムや資金運用など専門的な知識、スキル、経験へのニーズが高い分野で、民間企業等から有為な人材を登用してきました。
 他方、国におきましては、都と同様の取り組みに加えまして、官民人事交流法に基づき、民間企業等に籍を置いたまま国が給与を負担し、民間人材を受け入れることが可能となっておりまして、これまで多数の人材を受け入れております。
 今後、高度な専門性を有する多様な民間人材をより柔軟に確保していくため、国に対して地方版の官民人事交流制度の創設を要望するなど、新たな仕組みづくりに取り組んでまいります。

○のがみ委員 都政改革を成功につなげるためには、都庁職員の意識も重要と考えます。だから、民間人を入れていろいろ交流をしながら、意識づけもあると思うんですけれども、新たな都政改革では、若手職員チームを立ち上げて討論をしているということでございます。この表紙もそうらしいんですね。
 若手職員チームを立ち上げた狙いと取り組みの状況についてお伺いいたします。

○豊田都政改革担当部長 新たな都政改革においては、二〇三〇年代、二〇四〇年代の都庁を担う世代である若手職員がみずから改革の担い手となることが期待されることから、全庁の若手主任級職員に対し公募を実施し、さまざまな業務に携わる職員約四十名を中心とした若手職員チームを昨年十一月に立ち上げました。このチームでは、都庁の働き方や仕事の進め方の将来あるべき姿を議論していくこととしております。
 現在、民間企業や他自治体との意見交換を実施するなど検討を重ねており、今後策定する実行方針において改革案を提言する予定となっております。
 こうした取り組みを来年度以降も継続的に実施していくことで、若手職員による改革のムーブメントを生み出してまいります。

○のがみ委員 こうした若手の声をぜひ大きな流れにしていただき、都政改革ビジョンではその結びの中に、改革のムーブメントを生み出し、広め、未来を見据えてみずからを変革し続けていくというふうに書いてあります。
 最後に、将来の都政を見据え、新たな都政改革ビジョンの方向性をどのような形にしていくのか、実現に向けた決意を局長にお伺いいたします。

○遠藤総務局長 新たな都政改革ビジョンは、職員の自律的改革を進めてきた二〇二〇改革の成果を踏まえまして、今後、急速に変化する社会に対応する中で、民と公の知恵を結集していく体制を整えるなど、都の役割や仕事を変革し、戦略的な政策を展開していく都庁を実現していくことを示したものでございます。
 新たな都政改革を着実に実現していくためには、現在の制度や枠組みを見直し、抜本的な改革に取り組むとともに、改革を担う職員一人一人が各局において積極的に取り組めるよう、改革のムーブメントを起こしていくことが重要と考えております。
 このため、令和二年度早期に改革の実行方針を策定し、人事や財務、ICT基盤などの制度や仕組みについて具体的な取り組み案や課題解決に向けたスキームなどを示し、順次改革を実施してまいります。
 冒頭、委員からこれまでの取り組みを一定ご評価いただきましたけれども、今後、さらに高い評価をいただけますよう取り組みを進めまして、東京の明るい未来を支える都庁の実現を図ってまいります。

○のがみ委員 ありがとうございます。
 次に、東京都性自認及び性的指向に関する基本計画についてを質問させていただきます。
 実は二〇〇三年という、もうかなり、十七年ぐらい前なんですけど、九月二十六日、平成十五年なんですけれども、議会で初めて性同一性障害について取り上げました。これはLGBTのT、トランスジェンダーの部分です。
 このとき、性同一性障害を取り上げることに対して、我が会派でも相当な圧力というか、いろいろありまして(「議論」と呼ぶ者あり)あっ、議論がありまして、大変な状況の中で、ちょっと取り上げさせていただいたということがあります。
 それからもう十六年半ぐらいたつんですけれども、隔世の感がいたします。今は当たり前にいろんなことが語られて、できるようになりましたけれども、その当時はそういうことを口にすることさえも厳しい状況でございました。
 私はなぜ取り上げたかといいますと、性同一性障害で苦しんでいる子供を受け持ったことがあるんです。すごい真面目な一生懸命な子なんですけれども、自分の生まれた性と自分が生きたい性が違うということにすごく悩んでおりまして、本当に自殺しかねないような状況だったんです。
 それで、いろいろとさまざまに勉強をいたしまして、やっぱりこういうことがあるんだなということがわかりまして、いろいろ調べて、そして文科省にもいろいろと、そのときはまだ教師だったので、議員をやっておりませんでしたので、これはもう生涯にわたってしっかりと取り上げなくちゃいけない課題だなというふうに思ってまいりました。
 二〇〇三年、平成十五年の七月十日に、国会で初めて性同一性障害者の性別取扱い特例法というのが全会一致で可決、成立したわけです。そこからいろいろな道が開けてきたということと、あと私、文科省に対しては、いろいろな子供たちが悩んでいるので、そのたびに、答申とかを出していただきたいということで、平成十五年は、性同一性障害者の性別の取扱いの特例に関する法律というのが、これは議員立法だったんですけど、できました。かなりそこでわっと進んだ感がします。
 それから、平成二十二年度では、児童生徒が抱える問題についての教育相談の徹底ということを発令させていただきました。
 それから、平成二十六年では、全国の学校における対応の状況を調査し、さまざまな配慮の実例を確認するということが決まりました。
 どんなことに子供は悩んでいるのかというと、例えばトイレですね。そのころはまだ多目的トイレってあんまりなかったんですよ。どちらのトイレを利用するかということ、その一つでもすごく悩んでおりましたし、それから、保健体育のときに、着がえるときにどこで着がえるかとか、それから、修学旅行でも入浴がありますよね、どっちのお風呂に入るのか、髪型とか、いろいろ細かいことですごく悩みが大きかった。それが性同一性障害でございます。
 今はもう、まとめてというか、全部一緒くたにして、中身は違うんですけどLGBTということで、かなり進んでおりまして、性自認、それから性的指向、これも、いろいろと変化があったと思っております。
 質問は、何をいいたいかというと、要するに私がこのときに主張したのは、性別記載が不必要なものを削除するなどの行政的配慮を求めたんですね。
 皆さん、免許証を持っていらっしゃいますよね。免許証に性別記載、ありますか。--ないですよね。そういうふうに要るものと要らないもの、どうしても男性、女性って書かなくちゃいけないもの--ありましたか。(「ないです」と呼ぶ者あり)ないですよね。そういうふうに本当に必要なものだけはしょうがないんでしょうけれども、いろいろな申請書、行政文書から性別記載を削除するという、それをやってもらいたいということをこのときに要望いたしました。
 それで今は、性別記載欄とか、あと、住宅に入るときに性別を書かなくちゃいけないというのもあって、それもなしにしましょうとか、それから病院での対応とか、災害時のトイレ。普通のトイレは今、多目的トイレとか誰でもトイレとか、トイレはかなり進んだと思います。
 性的マイノリティーの当事者が抱える課題は本当に多くあるわけです。その多くの行政現場で見られる困り事を解消していくためには、関係局が一丸となって取り組みをより一層進めていくべきと考えます。その推進体制について見解をお伺いいたします。

○堀越人権部長 都は、人権尊重条例制定後、都庁全局の人権所管等の部長級をメンバーとする東京都性自認及び性的指向に関する施策推進会議を設置し、基本計画策定に向けて課題を共有するとともに、取り組みの方向性などについて議論してきました。
 今後も、計画に掲げた取り組みを着実に進めていくために、総務局人権部が当該会議を継続的に開催し、庁内各局との総合調整を行うとともに、各局における取り組みの進捗管理を行いながら、全庁一丸となって施策を推進してまいります。

○のがみ委員 東京都は全庁一丸となって取り組みをやっていくと。
 基本計画の中に、都が区市町村におけるハブの役割を果たすと書いてあるんですね。このハブ的な役割。
 多様な性の理解の推進に当たり、オール東京で取り組みを進めていくためには、都内区市町村との連携が重要になってまいります。そのための体制についてお伺いいたします。

○堀越人権部長 区市町村は住民に身近な基礎自治体であり、性自認及び性的指向に関する啓発、教育等の取り組みにおいて重要な役割を担っています。
 そこで、都と区市町村の担当者から成る連絡会を昨年八月に設置し、この連絡会の場では、都の施策に関する情報提供を行うとともに、各区市町村からは、その取り組み状況の紹介などを行っています。
 今後も、この連絡会を通じて、都と区市町村間及び区市町村間相互の連携を強化してまいります。

○のがみ委員 最後に、基本計画の作成は非常にすばらしい取り組みだと私は思っております。ぜひ推進をしっかりとしていただきたいと思っております。
 次に、新型コロナウイルス対策について質問させていただきます。
 医療体制とか、PCR検査をもっとやれとか、学校への対応をどうするんだとか、企業の対応とか、これからいよいよお花見シーズンになりますけれども、お花見、宴会の禁止とか、それぞれ細かい内容についていろいろ質疑をされてきておりますので、これは予算特別委員会や本会議などでも質疑がなされてきておりますので、私も、先ほど鈴木理事もいわれました新型インフルエンザ等対策特別措置法、一部改正する法律が成立をいたしまして、都を対象区域として緊急事態宣言が行われた場合、都はどういう対応をしていくのかについてお聞きいたします。

○榎園防災対策担当部長 新型コロナウイルス感染症が全国的かつ急速に蔓延し、国民生活及び国民経済に甚大な影響を及ぼし、またはそのおそれがある場合、国は、専門家の意見を聞いた上で、新型インフルエンザ等対策特別措置法三十二条に基づき、期間と区域及び緊急事態の概要を定め、緊急事態宣言を行うこととされてございます。
 国において、都内を対象区域として緊急事態宣言を行ったときは、国の基本的対処方針及び東京都新型インフルエンザ等対策行動計画に基づき、必要に応じ、区市町村対策本部等の協力を得ながら、緊急事態措置を実施いたします。

○のがみ委員 先般、北海道の鈴木知事が緊急事態宣言、独自だと思うのですが、行ったんですけれども、この緊急事態宣言には効力があるのかどうかについてお聞きします。

○榎園防災対策担当部長 北海道において、二月二十八日の夕方、新型コロナウイルスの感染が道内に広がっているとして緊急事態宣言を発表し、道民に向けて特に週末の外出を控えるよう呼びかけてございます。
 この緊急事態宣言は、二月二十八日から三月十九日までの約三週間の期間としてございますが、法律に基づくものではなく、あくまで北海道知事が自主的に、道民に対して不要不急の外出の自粛を要請したものでございます。

○のがみ委員 特措法第四十五条に基づいて、都が施設使用やイベントの制限の緊急事態措置を行った場合、施設管理者やイベント事業者に対して補償がされるのかどうかについてお伺いいたします。

○榎園防災対策担当部長 新型インフルエンザ等対策特別措置法においては、学校、興行場等の使用の制限等に関する措置は、事業活動に内在する社会的制約であると考えられており、公的な補償は規定されてございません。
 しかしながら、国民や事業者が生活や事業を立て直すために資金を必要とすることが想定されるため、同法では、政府関係金融機関等による融資に関する規定が設けられており、必要に応じてこうした特別な融資等を活用いただくことが想定されてございます。

○のがみ委員 最後に、融資だといずれ返さなくちゃいけないですよね。無利子無担保、今、国の方でもやる予定ですけれども、でも、借りたものは一応返さなくちゃいけないということになってくると思います。
 だけれども、今こうした状況の中で、非常に困っている飲食店の方とか、きのうもちょっといいましたけど、コンパニオンの人とか、本当に今、仕事がなくて枯渇をしている状況でございまして、どうすれば、助成というんですか、そういうものはなかなか客観的に難しいのかなとは思うんですけれども、何かいい方法がありましたら総務局さんで練っていただければと思います。
 以上で終わります。

○早坂委員長 この際、議事の都合により、おおむね十五分間休憩いたします。
   午後二時四十六分休憩

   午後三時開議

○早坂委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 質疑を続行いたします。
 発言を願います。

○中屋委員 都区財政調整制度について私から質問させていただきます。
 我が党の代表質問、予算特別委員会総括質疑でも質問いたしましたけれども、児童相談所を区が設置するということに伴う都区財政調整のあり方について質問いたします。
 来年度、三区が児童相談所を設置することについて、その財政的措置を、一月二十八日の都区協議会において、都区財政調整制度の配分割合の変更について、都区間で合意いたしました。
 この措置は、都民の皆様にはわかりにくい話でありますが、将来に間違いなく禍根を残す極めて重大な予算が提案されております。都区財調の配分率〇・一%引き上げについてであります。
 まず、都区財政調整制度の法的位置づけ、役割はどのようなものか伺います。

○佐藤行政部長 都区制度におきましては、都は、いわゆる一般の府県事務に加えまして大都市事務の一部を行うという行政上の特例、市町村税の一部を都税とする税制上の特例がございまして、これらを踏まえまして、都区財政調整制度が設けられております。
 都区財政調整制度は、法令に基づき、都税である固定資産税、市町村民税法人分、特別土地保有税及び法人事業税交付対象額を都と特別区が共有する財源と位置づけまして、その一定割合を特別区の固有財源として保障する制度でございます。
 具体的には、特別区は直接地方交付税の対象とはされておらず、都区財政調整制度を通じて財源保障をされること、税源の著しい偏在がございます特別区の相互間の財政調整を行い、特別区の行政の自主的かつ計画的な運営を確保することを目的としております。

○中屋委員 この都区の財政については、都区間で協議を重ねてきた長い歴史があります。私の知る限りでも--私は昭和六十二年から深谷隆司衆議院議員の秘書をやっておりました。この間、幾たびもこの一部改正が行われてきた中で、自治大臣が東京出身の方がなかなかなかった、このことについて取り組む方があらわれなかったわけですが、平成七年、自治大臣に就任していた当時に、我々の大先輩の有名な都議会自民党の先輩方が、区長会との話し合いを進めようということを申し入れて、この大きな山が動き出して、平成十二年に施行されたわけであります。
 そういう長い歴史がありますけれども、これまでの都区間での協議、経過について説明をいただきたいと思います。

○佐藤行政部長 都区財政調整につきましては、協議は毎年度行われております。昭和四十年代、昭和五十年代にも配分割合というのは変更がございましたが、現在とは異なる制度のもとでの変更でございまして、現行制度になったのは平成十二年度以降でございます。
 配分割合が変更になりましたのは、それ以降、平成十二年度と十九年度の二回でございます。平成十二年度は、清掃事業の区移管などで八%分を変更いたしまして、平成十九年度は、国の三位一体改革への対応と都の一部補助金の一般財源化で三%分の変更を行っております。

○中屋委員 おっしゃるとおり、いろいろとなされてきたわけです。平成十二年も十九年もそれぞれ、清掃移管など、都と全ての区が都区間で協議を行った結果、なされた措置だったわけであります。
 それでも、都区双方でさまざまな意見があり、合意までは相当な努力があったわけであります。
 なぜ今回は手を挙げた三区の設置のみで、簡単に都区の財源配分を変えてしまったのか。今回の都区財政調整協議の状況について、その結果に至った経緯について説明をいただきたいと思います。

○佐藤行政部長 今回の協議は、昨年の十二月二日に実務的な協議が始まりまして、その後、都と特別区との間で議論を重ねてまいりました。
 通常は年内に、昨年内という意味ですけれども、年内に方向性が固まることがほとんどでございますが、今回は年を明けて協議を持ち越しまして、一月八日の、都の行政部長、私でございますけれども、私と区の副区長が行う実務的協議におきましても、都区双方の主張は従前と変わらないものであったため、協議はそこで完全に平行線となったわけでございます。
 その後、一月十四日の区長会会長、区長会副会長から都への要請を経て、最終的に一月二十八日の都区協議会におきまして都区合意をしたものでございます。

○中屋委員 この都区の財政的負担については、平成十八年に設置した都区のあり方検討会において、都区の事務配分、特別区の区域、税財政制度等の議論を進め、最終的に整理した上で、改めて検討するということになっていたと思います。あり方検討会の議論はどうなっているのかお伺いをいたします。

○米今都区制度担当部長 都区のあり方検討委員会におきましては、都区間で、都区の事務配分、特別区の区域のあり方、税財政制度についてセットで検討することとなっております。
 都区の事務配分につきましては、大都市の一体性を確保しつつ、住民サービスをより充実させていく観点から、四百四十四の事務事業について、今後の役割分担の整理がなされました。
 しかしながら、特別区の区域のあり方と税財政制度につきましては、具体的な議論が行われるに至らず、平成二十三年十二月以降、議論を中断しております。

○中屋委員 それでは、議論、検討は平成二十三年以来とまっているということでありますけれども、なぜあり方検討会の議論が進まなかったのか、その理由、原因を教えてください。

○米今都区制度担当部長 特別区の区域のあり方につきまして、都と特別区の意見に大きな隔たりがあったことから、議論が中断しております。

○中屋委員 しかし、その議論、検討は平成二十三年以来とまっている状況の中で、今回、突如として配分割合が補正予算として提案された。
 このたびの配分率の変更とは一体何なのか。積算根拠も内訳もない都区財調の引き上げなど、これまでの長い歴史で聞いたことはないわけです。都区財調制度の根本を覆すそのような決定が、今回の〇・一%の引き上げであります。
 あり方検討会の議論が中断されたまま今回の提案がされたが、ストップしたままの都と区の制度の課題をどう解決するのかお伺いします。

○米今都区制度担当部長 繰り返しになりますが、都区のあり方検討委員会は、都区の事務配分、特別区の区域のあり方、税財政制度についてセットで検討することになっております。現時点におきましても検討の前提が整っておらず、すぐに再開することは難しい状況にあります。
 こうした中、現在の都区制度のもと、今後とも、都と特別区がそれぞれの役割を果たしつつ、ともに力を合わせながら東京の発展に向けて取り組んでいくことが重要だと考えております。

○中屋委員 それでは、今回合意に至った〇・一%引き上げの根拠を示していただきたいと思います。

○佐藤行政部長 経費として積算した数字ではございませんが、都区双方が協議をいたしまして歩み寄った結果、特例的な対応として〇・一%という数字で合意をしたものでございます。

○中屋委員 それでは、区の主張と都の主張の内容は何か、対立した主張は何か教えてください。

○佐藤行政部長 今回の都区財政調整協議における区側の主張ですけれども、区側は、児童相談所を一区設置するごとに、配分割合をそれに従って変更すべきという主張でございました。
 都側の主張は、設置予定の半数である十一区の実績を見てから議論すべきというものでございました。
 区側の主張の考え方の基本ですけれども、役割分担の変更で配分割合を変更することは都区合意事項であり、今回の区立児童相談所の設置は、法に基づく明確な役割分担の変更であるというものでございました。
 一方、都側の考え方の基本ですけれども、役割分担の変更が配分割合に直ちに連動するものではなく、区立児童相談所の算定経費が合理的かつ妥当な水準であるかどうかは、区立児童相談所が一定数に達した段階で初めて検討、分析が可能であり、現時点では判断がつかないというものでございました。

○中屋委員 それでは、お聞きします。区の配分割合を〇・一とすることは、二十三区全体の合意事項なのかお伺いします。

○佐藤行政部長 協議の過程では、これまでご答弁申し上げましたとおり、都区双方にそれぞれの意見がありまして、相違をいたしました。
 しかしながら、双方が歩み寄った結果、区側として、一月二十四日の区長会総会におきまして合意案について了承した上で、最終的には、自治法に基づき一月二十八日の都区協議会におきまして合意をしたものでございます。

○中屋委員 実績に基づいて算定する基準財政需要額と収入額の差の不足額を配分する。これが都区財調の考え方であります。
 一部の区がみずから手を挙げて児童相談所を設置すること、いわば個別に事業を開始する話を、なぜ都区財調の配分率の引き上げで財源措置するのか、お答えをいただきたいと思います。

○佐藤行政部長 特別区につきましては、地方交付税法の都の特例、いわゆる都区合算規定というのがございまして、これに基づきますと、都区財政調整を通じて必要な財源が保障される、直接地方交付税の対象とはなっていないわけでございます。
 昨年八月に、世田谷、江戸川、荒川の三区が、政令に基づきまして児童相談所の設置市として指定されたわけでございます。来年度から、区立の児童相談所が設置されることとなりました。
 そのため、地方交付税における取り扱いと同様、児童相談所運営経費を都区財政調整の基準財政需要額、すなわち普通交付金の算定対象とすることといたしました。
 配分割合につきましては、都区の主張が先ほど申し上げたように対立をいたしまして、実務的な協議は平行線となりましたが、しかし、最終的には都区双方が歩み寄りまして、特例的対応として特別区の割合を〇・一%ふやし、令和四年度に配分割合のあり方について改めて協議するということで都区で合意をしたということでございます。

○中屋委員 そもそも、児童相談所を設置したい区に対して都の財政支援が必要であれば、配分率の変更ではなくて、個別補助金で対応すべきではなかったのかというふうに思いますが、見解を伺います。

○佐藤行政部長 児童相談所に限らず、例えば多摩地域の八王子や町田のように、中核市の指定ですとか、あるいは保健所設置市の指定など、国により政令の指定を受けまして都道府県から事務が移る場合、当該区市町村の義務的な事務となります。その運営費は、一般財源である地方交付税の算定対象となっているわけでございます。
 特別区につきましては、繰り返しになりますが、法令によりまして、直接地方交付税の対象となっておらず、都区財政調整制度を通じて必要な財源が保障されることとなっております。
 昨年八月に、三区が政令により児童相談所の設置市として指定されまして、来年度から、区立の児童相談所が設置されることになりました。
 そのため、補助金ではなく、地方交付税における取り扱いと同様に、児童相談所運営経費を一般財源による都区財政調整の基準財政需要額の算定対象としたところでございます。

○中屋委員 来年度以降も順次区が児童相談所を設置していくと聞いておりますが、我が党の質問に対して、今回の〇・一%の引き上げは特例的対応であり、この特例的対応による分も含めて、令和四年度に配分割合のあり方について協議していくとの答弁がありました。今回の〇・一%も含めてゼロベースで区と協議すること、配分割合のさらなる引き上げではなくて、都区財調の本来のルールに戻して協議することと受けとめていますが、改めてこの場で確認させていただきます。
 令和四年度の協議に当たっては、さらに引き上げるということではなくて、今回の〇・一%分も含めてゼロベースで考えるという理解でいいのか、その際に都として死守すべきことは具体的に何と考えているのか、この場で具体的にお示しをいただきたいと思います。

○佐藤行政部長 今回の都区合意では、今回の特例的な対応により変更した分も含め、令和四年度に、配分割合のあり方について改めて協議することで都区で合意をしております。
 そのため、令和四年度までは区の配分割合は五五・一%とし、お尋ねの令和四年度に行う協議では、今回都区合意した〇・一%分を含めて改めて配分割合のあり方について協議をしていくことにしております。このことをゼロベースと捉えるということであれば、そういうことになると考えております。

○中屋委員 これは局長にちょっと答えていただきたいのでありますが、児相の設置を検討している区は、令和三年度に港区と中野区、令和四年度に豊島区と板橋区と聞いておりますが、なし崩し的に配分比率を変えることはないという理解でいいわけですね。
 また、令和四年度の協議において、先行区などの運営実績を分析、検証した上で算定内容の見直しを行うといっておりますけれども、今回の〇・一%分も含めてゼロベースで行うということについて、はっきり約束をしていただきたいと思います。答弁願います。

○遠藤総務局長 都と特別区の協議に係る言葉なので、ちょっと用語、言葉遣いについては慎重にならざるを得ませんけれども、先ほど行政部長からもご答弁申し上げたとおり、今回合意した特例的対応分の〇・一%分も全て含めて、令和四年度に、配分割合のあり方について改めて協議していくということでございます。このことをゼロベースと捉えるということであれば、ご指摘のとおりというふうに考えます。

○中屋委員 この都区の役割分担と財源配分は、本来は都民、区民にとって大事な課題であるべきですが、都区協議はわかりづらいものとなっております。
 このたびの決定は、都区財政調整制度を守るべく都議会、都の職員がこれまで丁寧に築き上げてきた努力も信頼も約束も、全て台なしになるものであります。
 また、前回、配分率を五二%から五五%に引き上げた際、次に上げる際には区域のあり方もセットで行うといっていた約束はどこに行ったのか。今回の措置については理解しかねるところであります。
 このたびの積算や内訳のない決定のような事態を再び繰り返さぬよう強く求めて、私の質問を--終われないんだ、もう一個、次に行きます。ちょっと気持ちよくなっちゃって、終わっちゃいそうな感じでしたが、そういうわけにはいきません。
 次に、障害者活躍推進計画について何点か伺います。
 この計画は、昨年六月の障害者雇用促進法の改正に伴い、厚生労働省の定める作成指針等に基づき作成することになったものであります。
 今回、計画作成に向けて基本的な方向性が示されておりますが、計画に掲げるさまざまな取り組みを着実に推進することによって、障害を有する職員がその特性や個性に応じ、能力を発揮できるようにすることはまことに重要でございます。
 まずは、都における障害者雇用の現状についてお伺いをいたします。

○山口人事部長 都におきましては、障害者を対象とする常勤職員の採用選考や知的障害者を対象とする非常勤職員の採用などを実施しております。これらの結果、昨年の知事部局の障害者雇用率は、法定雇用率を上回る二・八一%となっております。
 今回作成いたします障害者活躍推進計画におきまして、採用に関する目標を障害者雇用率三%と定める予定でございまして、目標達成に向けまして、引き続き障害者雇用の促進に努めてまいります。

○中屋委員 大変すばらしい取り組みです。
 障害者枠の採用選考では、精神障害者、知的障害者にも対象を拡大した平成二十九年度選考から三年間、知的障害者の合格者が出ていないと聞いておりますけれども、その雇用をふやしていくことが何よりも重要であります。
 そこで、知的障害者の雇用について、この間の取り組み状況をお伺いします。

○山口人事部長 総務局におきましては、知的障害者を対象といたします非常勤職員であるオフィスサポーターを昨年度から採用しておりまして、現在の四名に加え、来年度から新たに四名を採用する予定でございます。
 この取り組みでは、知的障害者を一般就労の非常勤職員として雇用するとともに、障害特性に適した職務内容や勤務条件を検証しております。この間の検証状況を踏まえまして、知的障害者が非常勤職員から常勤職員にステップアップすることを可能とする新たな雇用の枠組みの創設に向けて、検討を進めてまいります。

○中屋委員 今お話ありました非常勤職員から常勤職員にステップアップが可能となることは高く評価いたします。一方、知的障害者の中には、肢体不自由などの身体障害をあわせ持つ方もいらっしゃいます。
 知的障害者に加え、身体障害や精神障害を持つ障害者がオフィスサポーターに採用されることはありますか。

○山口人事部長 オフィスサポーターの採用選考は、知的障害を有する方を対象としておりまして、知的障害とともに身体障害や精神障害を重複して有する方につきましても受験可能となっております。公募による選考を受験の上、オフィスサポーターとして業務を遂行できる能力があると実証されれば、合格し、採用されることになります。
 なお、都におきましては、障害を有する職員が働きやすい環境を整備するため、障害種別ごとに配慮すべき事項などをまとめました事例集を作成、周知するとともに、障害理解を深めるための職員研修などを実施しております。

○中屋委員 大変すばらしい取り組みです。重複した障害をお持ちの方も受験可能であるということです。能力があれば採用されるということはとても大事であり、より多くの方に希望を与えるものと思います。また、障害者の方々が働きやすい環境整備の取り組みも行っているとのことでありまして、今後もしっかりと対応していただきたいというふうに思います。
 何よりもその子の自信、誇りにもつながると思うんですが、何よりも家族の明るい話題がふえるということはとても大事な、重要なことだと思いますので、ぜひ進めていただきたいと思います。このオフィスサポーターの職場であるオフィスサポートセンターでは、特別支援学校の実習生を受け入れているとのことでありますが、これまでの実施状況や今後の方向性についても、都の見解を伺います。

○山口人事部長 オフィスサポートセンターでは、昨年度に開設して以降、特別支援学校の実習生を受け入れております。受け入れ実績ですが、昨年度は五校から延べ十一名、今年度は同じく五校から延べ十五名となっておりまして、期間はおおむね一週間から三週間でございます。
 今後も、特別支援学校を積極的に訪問することなどを通じまして、職場実習の受け入れをさらに進め、生徒の社会参加や自立へつなげてまいります。

○中屋委員 都立の特別支援学校の生徒が都庁で仕事を体験し、さらには都の職員として働くことにつながることはとても有意義であります。この取り組みをしっかり計画に盛り込んでいただくことをお願いして、質問を終わります。

○米倉委員 私からは、まず、島しょ地域の住民の皆さんの島外医療に関する支援についてです。
 島しょ地域で生活する住民の方にとって、島外の医療機関を受診する際にかかる交通費や宿泊費が大きな負担となっています。島内の病院や診療所では診療できない大きな病気やけが、また周産期医療などのために、都立広尾病院を初め、本土の病院にかかる方は決して少なくありません。
 我が党の島しょ地域の議員団も毎年都に要望を行っておりますが、島外医療に係る旅費への助成は毎年強い要望として出されていまして、その実現は悲願だとも話しています。島しょ地域の医療機関受診の機会確保の重要性について、どのように都は認識していますか。

○石橋多摩島しょ振興担当部長大島災害復興対策担当部長事業調整担当部長兼務 医療の確保は、島しょ地域の住民のみならず、あらゆる都民にとって安全・安心につながる大切な事項であると認識しております。

○米倉委員 安全・安心につながる大切な事項だという答弁です。当然の話ですけれど、重要な認識だと思います。
 島しょ地域には無医村や無医島は存在していませんが、大きな病気やけが、周産期医療などでは本土の医療機関を利用することが多いというのは、実態としてあります。本土の医療機関を受診する場合、前日にこちらに来て、宿泊をして、受診後にまた宿泊をして、翌日に島に帰るという場合もあります。子供や高齢者など付き添いが必要な場合は、旅費はさらにかかるという実態です。こうした大きな負担のために、受診を控えるという方もいらっしゃいます。
 交通費や宿泊代など、島外医療機関を受診する島民の負担の重さをどう認識していますか。

○石橋多摩島しょ振興担当部長大島災害復興対策担当部長事業調整担当部長兼務 島しょ地域にお住まいの方々が島外に通院等を行う場合、多くの交通費や日帰りできない場合の宿泊費など、相応の費用を要すると認識しております。

○米倉委員 おっしゃるとおり本当に、相応というか、かなりの負担を要するという実態があります。
 私たち日本共産党都議団も、この間、島しょ地域の方から、島外の医療機関にかかるときにどういう実態があるかということも聞いてきました。
 高齢者のご夫婦が二人で本土の病院にかかったところ、交通費と、その前後にまた宿泊もしなければならないという実態の中で、たった一回の病院通いに十万円近くかかったですとか、そこに診療費、薬代を合わせると、さらに負担がのしかかってきたと。こういう実態があるから、通院の回数もなるべく少なくしているというようなお話も伺っています。
 一日、二日で島に戻れるつもりで島外の医療機関にかかったら、追加で検査が必要だということで、そのまま五日間こちらに宿泊しなければならないと。そうなると、急な追加の宿泊で、結局ホテルをとらざるを得ないと。ホテルが今、安いビジネスホテルでも一万数千円する状況がありますから、非常に大きな負担になったというような、こういう実態も伺っています。
 今、島しょ地域では九つの自治体のうち六つの町村でこうした費用に補助を実施していますけれども、これを見ますと、金額や回数に上限がある場合ですとか、対象を子供や高齢者に限っている自治体もありまして、やはり都としてここに支援することが求められていると思います。
 島しょ地域の方が内地の医療機関を診療する際に、旅費を支援することについて、都はこれまで検討したことはあるんでしょうか。

○石橋多摩島しょ振興担当部長大島災害復興対策担当部長事業調整担当部長兼務 島しょ地域の方々の島外通院等については、町村がその実情に即して支援をしておりまして、町村において必要に応じて検討してきていると承知しております。

○米倉委員 町村が取り組むことだというお答えで、都としての検討は恐らくないということだと思います。
 しかし、やっぱりこれは実態からしても、また、島しょの自治体の財政力なんかを考えても、やはり都が支援することは不可欠だと思います。
 沖縄県では二〇一七年から、県として支援を始めました。やはり沖縄県も本島を除いて離島が多いということで、人が住んでいる離島が三十七あるそうなんですけれども、そういう状況を踏まえて、こうした小規模の離島に、やっぱり病院が設置されていないところが多いと。診療所では対応が困難な診療科目もあるということで、そうした診療科目については、島外医療機関へ通院するということを余儀なくされているということを踏まえて、その通院費の経済的負担の軽減が課題だと認識を示しています。
 こういう認識のもとで、沖縄県は、離島住民が良質かつ適切な医療を受ける機会を確保するためにということで、沖縄県離島患者等支援事業というものを始めています。この施策は、がんや難病等、また妊産婦、その付添人の方を対象にして、島の外の医療機関を受診する際に交通費や宿泊費の助成を行っている市町村に、県もその一部を支援するという事業になっています。やっぱり、市町村がやっているから県はやらないと、市町村の仕事ですよという立場でなくて、離島住民が良質かつ適切な医療を受ける機会を確保するという県の立場、責務を明確にした上で、こういうことを始めたという経過があります。
 都としても、少なくともまず、島しょ住民の方が内地の医療機関で受診する実態がどうなのかということを調べる必要があると思います。
 受診の回数や旅費の負担などについて実態を調査して、課題を精査する必要があると思いますが、いかがですか。

○石橋多摩島しょ振興担当部長大島災害復興対策担当部長事業調整担当部長兼務 島しょの住民の方々の島外医療機関受診の実態については、住民に身近な町村が把握し、必要に応じて支援を行っております。

○米倉委員 ちょっと追加で伺いたいんですけれども、町村が把握して、必要に応じて支援しているということなんですけど、町村から、こういう実態はどうなっているかというのは聞いたことはあるんですか。

○石橋多摩島しょ振興担当部長大島災害復興対策担当部長事業調整担当部長兼務 町村から実態等のお話を聞いたことはありませんが、町村が実施している内容については、こちらの方も把握しております。

○米倉委員 ぜひ町村からも実態を聞いていただきたいと思います。やはり都としても支援を検討していただきたいと要望しておきます。
 そのためにもなんですけれども、島しょ地域に住み続けられるようということで、国も都もさまざま取り組みされていますが、やっぱりその大切な一つの柱は、島に住んでいらしても必要な医療を受けられるということだと思います。
 島しょ地域の住民が本土への受診の際に旅費等を補助する制度は、やはり検討をすべきだと考えますが、いかがですか。

○石橋多摩島しょ振興担当部長大島災害復興対策担当部長事業調整担当部長兼務 繰り返しになりますが、島外医療機関受診の際の負担軽減につきましては、町村がその実情に即して支援を行っております。
 なお、総務局といたしましては、多摩・島しょ地域の発展に向け、市町村が取り組む各種施策に要する一般財源を補完するため、市町村総合交付金による財政支援を実施しております。

○米倉委員 この要望は、本当に島しょ地域の方にとって切実な問題です。まずは町村からよく状況や要望を聞いていただきたいと思います。
 そして、総務局としても、このテーマは福祉保健局などとも連携、必要だと思っています。ぜひ前向きにこうした連携も含めて検討していただきたいと要望します。
 次に、台風や豪雨の際の情報伝達の強化についてです。
 昨年の台風時は、風雨の音が激しく、窓をこうしたときには閉め切るという状況の中で、防災行政無線が聞こえないという事態が各地で起きました。そもそも都内、特に都心部はタワーマンションが多い状況で、もともと防災無線はほぼ聞こえないという状況もありますし、また、建物で反響して、無線の内容が聞こえない状況もあります。この問題は都市の問題だと思っています。
 都は、台風の被害を受けて、情報発信手段について検討されて、さまざまあるということをこの間、答弁でもいっていらっしゃいます。このことはもちろん否定はしないのですが、ただ、この間、都としてこの情報伝達の強化というときに、主にはネットでの強化だったんですけれども、やはりデジタル機器の扱いになれていない高齢者の方々のことを考えても、戸別受信機の要望は強いものがあります。
 ですから、私もこの間、防災行政無線を室内で聞くことができ、また文字パネルで見ることもできる緊急告知ラジオや戸別受信機などの普及を進めることや、また、そのためにも区市町村へ都が支援することを求めてきました。
 委員会の資料として、きょう配っていただきましたけれども、緊急告知ラジオや戸別受信機の配布などを行っている自治体についても出していただきました。これを見ますと、四十四の都内の区市町村で戸別受信機などを普及するための取り組みがあるというふうになっています。
 率直に多いなというふうに思っているんですけれども、ただ、その戸別受信機の普及状況というときに、いろんな普及の仕方がありまして、住民を広く対象にしている自治体もある一方で、防災センターなどのみに設置しているという自治体もありますし、町会長や消防団員など、地域の防災組織の責任者に配布しているという自治体もあります。
 それぞれ区市町村の普及の状況がどうなっているのかということをまず示してください。

○有金総合防災部長 戸別受信機につきましては、今おっしゃったとおり、都内では四十四の区市町村で導入しております。そのうち全世帯に配布しているのは四町村、希望者全員に配布しているのは五町村、町内会長や消防団長に配布をしているのは十六区市町村でございます。

○米倉委員 戸別受信機などを配布している自治体は四十四だけれども、全世帯や希望する住民に広く配布をしているという自治体は九ということです。
 さきの台風被害を受けましても、やはり、特に高齢者などへの情報伝達は課題になっています。
 国は今、戸別受信機の導入促進事業を今年度の補正予算で計上しまして、戸別受信機を無償貸与するなど行う区市町村に対して支援を行うとしています。都は、こうした国の動きを把握しているんでしょうか。

○有金総合防災部長 国におきましては、令和元年十二月補正で総額四億二千万円を計上し、導入促進事業を開始しております。配布先につきましては、現在、配備数が少ない全国の区市町村を中心に選定をし、一万台程度を無料配布する内容となっております。

○米倉委員 国では、やっぱりこういう取り組みをするには背景がありまして、戸別受信機の配布は重要だということで、検討を積み重ねているという実態があります。
 消防庁は、防災行政無線等の戸別受信機の標準的なモデル等のあり方に関する検討会報告書というものを二〇一八年に発表していまして、この中では、防災行政無線は災害時の地域住民への情報伝達手段として大きな役割を果たすというふうに指摘をした上で、今後、戸別受信機の整備がより強く求められる世帯などについても示しています。
 具体的には、近年の災害を踏まえて、土砂災害警戒区域や洪水災害のおそれのある地域、住宅密集地域内の各世帯、続いて高齢者等、防災情報が届きにくい方々がいる世帯、あわせて保育園など、また社会福祉施設、不特定多数の方が利用する商業施設などというふうに例示をしています。
 やはりいろんな情報伝達の手段はあるけれど、防災行政無線の内容が確実に入ることが重要だということで、こういう検討を重ねています。こういう国の到達点も踏まえて、都も、やはり区市町村支援をしていただきたいと思っています。
 国は、今年度補正予算をつけて自治体支援をやっているんですけれども、これは予算も限られています。全ての区市町村が手を挙げても、支援を受けられる状況でないと聞いています。
 この支援が受けられない自治体について伺いたいのですが、これはぜひ、せめて国と同じレベルの支援を都としてもやるべきではないかと思いますが、いかがですか。

○有金総合防災部長 災害時に住民に対して情報を的確に届けるためには、各市町村におきまして、戸別受信機の設置を初め、メール配信や電話による確認など、住民に対する情報発信の手段の多様化を進めていくことが必要だと考えております。
 都におきましては、こうした取り組みを防災担当者の会議の場において紹介をし、情報共有を進めるなど、普及促進に向けた取り組みを進めてまいります。

○米倉委員 ぜひ、前向きに支援を受けながら取り組もうという自治体が都内にもありますので、そういうところにも支援していただきたいと思います。
 都内で広く住民を対象とした戸別受信機の配布や貸与を広げるために、都内の自治体の状況や普及のための都内の課題ということについて都が把握することも必要だと思っていますが、どう取り組んでいますか。

○有金総合防災部長 ただいま申し上げたとおり、各区市町村におきましては、戸別受信機だけではなくて、メールによる配信、また電話による確認など、さまざまな情報発信の手段、こういったものを用いて今住民に情報発信をしております。
 都におきましては、こうした取り組みを確認した上で、防災担当者の会議の場というのがございますので、そういった場においてそれぞれ紹介をいたしまして、各区市町村と情報共有を進めまして、普及促進に向けた取り組み、これを進めてまいりたいと思っております。

○米倉委員 さまざまな情報伝達手段があることは重要で、それは全く否定はしていないんですね。その上で、災害が起きているときと、豪雨だとか台風がやってきているときに、必要なタイミングでどう情報を共有するかというときに、防災行政無線が、高齢者ですとか、また、そういう被害に遭いやすい地域にあって確実に届くということが重要だという、そういう検討の上での国の取り組みがあって、そういう到達点を受けて、都としてもやっぱり改めて、ここの課題をどう進めるかということが必要じゃないかということを議論しているんです。
 ぜひ受けとめていただいて、まず都内にどういう課題があるのかですとか、そういうことも把握していただきたいと要望します。
 続いてですけれども、性犯罪、性暴力被害者への支援についてです。
 内閣府の調査では、十三人に一人が無理やり性交などをされた被害経験があるということです。東京の女性の人口が約七百万人ということですので、女性の五十四万人にも上るということになります。都の性犯罪・性暴力被害者ワンストップ支援センターへ寄せられる相談は年間四千件ですが、これは氷山の一角という状況です。
 被害の状況から見ても、また規模からいっても、都内にワンストップ支援センターが一カ所ではなく、やはり身近なところに複数設置されるということは必要です。
 今一カ所しかありませんので、今後、二カ所目以降のセンター設置については改めて検討を始めていただきたいとまず要望します。
 その上でですが、若い方への被害について伺いたいと思っています。
 東京都のワンストップ支援センターを委託で担ってくださっている、相談支援を行っているSARC東京は、二〇一八年度に寄せられた十九歳以下の方の電話相談の内容を初めて分析して公表しました。新聞でも報道がありました。
 一年間に十九歳以下の方から寄せられた相談は、女性が百八十人で、男性が十七人と。相談内容の六割が強制的に性交されたというものです。加害者ですけれども、一番多いのが、家族、親族で、四分の一に当たると。それに続いて多い順には、同級生や先輩、SNSで知り合った人、教師やスポーツコーチからの被害という状況だということです。
 若年者への性暴力や性犯罪被害は多い傾向ですが、都はどう認識しているのか、また、どういう被害の傾向があるのか、対応の工夫などもあるのか伺います。

○堀越人権部長 ワンストップ支援センターでの相談は、年齢につきましては十代から二十代が比較的多くなっていますが、子供から大人まで幅広い年代の被害者からの相談がございます。
 特に相談者が未成年の場合には、保護者のサポートを得られるように助言するなど、きめ細かな配慮をしております。

○米倉委員 若い方が多い傾向にあるということです。
 やっぱりそれを踏まえて支援をするということとあわせて、周知についても強化が必要だと思っています。
 岐阜県では、被害者、特に若年層の相談が多いという実態を受けて、こういう方たちにどう周知するかということでかなり努力をされています。他人に気づかれることなく支援センターのことを知ることができるように、県内全ての中学校、高校の生徒、職員に毎年リーフレットを配布したりですとか、県内のコンビニ五百十の店舗のトイレ個室にステッカーを張るですとか、かなり取り組んでいらっしゃいます。
 県の担当者の方にお話を聞いたところ、トイレの個室なら、ステッカーを見ていて、例えば連絡先を控えるとか検索するということをしても、あの人は被害者なのかなと、そういう人目を気にしなくて済むということで、こういう周知の仕方に取り組んでいるんだということです。やっぱりステッカーを張った後には、トイレで知って相談の電話をしてくるという方もいらっしゃったそうです。
 都としても、こうした被害実態に合わせた周知の取り組みをしていただきたいと思っています。
 それで伺いたいのですが、十代、二十代の方に対して、ワンストップ支援センターの周知をすることは必要なんですが、どう取り組んでいるのか、また、教育庁などと連携して、学校でのパンフレット配布なども必要だと考えていますが、いかがですか。

○堀越人権部長 十代、二十代の若者にワンストップ支援センターの情報が届くよう、インターネット上に広告の掲出を行ったほか、都のホームページに、性暴力に関する啓発動画をアップするなどの工夫を凝らしています。
 また、学生向けの取り組みとして、相談先を記載したリーフレットやカードを高校や若者が多く集まるイベントで配布しているほか、中学生向けに文房具等も活用して学校に配布することで、相談先の周知を図っています。

○米倉委員 中学生向けには地域は限定されていると聞いていますけれども、文房具を配布する形で知らせたり、高校生向けにリーフレットやカードを配布しているということですが、これは学校に一セットずつ配布している状況だと聞いています。
 この周知というときに教育庁と連携をとわざわざ申し上げたのは、一人一人に相談する場所があるということを知ってもらうことが大切だと思っていて、やっぱり各学校に一セットずつとなると、学校に寄せられた相談に対応するときに、じゃあここに相談しようという範囲にとどまることだと思っています。やっぱり一人一人に知らせていくという取り組みを進めていただきたいと思っています。
 内閣府がこの間、若年者の性被害について調査報告書を発表していまして、そこで指摘されていますが、若年の被害者の中には、早期に支援につながることがなく、そのままトラウマによる心身の不調を来して、社会生活に適応することが困難になる傾向があると指摘しています。
 私もこの分野を専門にしていらっしゃる弁護士さんから話を聞きましたが、高校を卒業するだとか、大学に入ってという年代で性被害に遭うと、やっぱり適切にケアを受けられないで、そのままになったりすると、そのままもう外に出られなくなってしまって、学校もやめざるを得なくなると。進路選択も大変になってくるという状況があると聞いています。支援につながることが本当に大切で、そのために、都としてできることを取り組んでいただきたいと思っています。
 若年者に向けての周知の強化というときに、この内閣府の調査でも指摘しているんですけれども、何が被害かわからないと。そして、相談していいことと思えないということも、若年者の特徴の一つとして挙げられています。やっぱり、ここの実態に照らした工夫も必要だと思っています。
 先ほど岐阜県の周知の仕方について紹介をさせていただいたんですけれども、実はこの岐阜県は、中高生向けに、毎年みんなにリーフレットを配っているということで、これはインターネットで印刷してコピーしたリーフレットなんですが、本当に工夫されています。
 この中には、例えばなんですけれども、性暴力ってどんなことというところから話が書いてあって、この説明には、水着で隠れる場所はあなたにとって大切な場所、勝手に他人にさわられたり見られたくないですよね、でも、無理やりさわられたり見せろといわれたり、気持ち悪い、嫌だ、何か変と思ったことはありませんか、あなたが望まない性的な行為は、相手が誰でも、どんな場合でも性暴力ですというふうに記載しています。
 やっぱりこういう子供ですとか若い方にもわかりやすい工夫が大切だなと思っていて、これは本当に学ぶことが多いなと思っています。都もさまざま文房具の配布ですとかやっていらっしゃるということなんですが、ぜひ全ての都内の子供たちを対象に、こうしたわかりやすい周知を進めていただきたいと要望します。
 次になんですが、首都大学についてです。
 まず、就活セクハラについてです。
 ビジネスインサイダージャパンが昨年二月に実施をしました就活セクハラ緊急アンケートによると、約五割の学生が就職活動中にセクシュアルハラスメント被害に遭っていると。そのうち約七割が、誰にも相談できずにいることが明らかになっています。被害に遭う方の多くが志望企業を諦めざるを得ないという状況もいわれています。
 都としても、また首都大学としての対応もなんですが、この問題を位置づけられる必要があると思っています。
 首都大学では就活セクハラについて相談は寄せられているのか、大学に相談が寄せられた場合はどういう対応をされるのか伺います。

○久保田企画担当部長首都大学調整担当部長兼務 首都大学では、少なくとも過去五年間、就活セクハラに関する相談は寄せられておりません。
 相談が寄せられた場合には、相談窓口である学生サポートセンターが、関係部署とも連携しながら事案に応じた対応をすることとなります。

○米倉委員 就活セクハラをなくそうと声を上げている大学生たちにお話を伺いました。セクハラは、面接ではほとんどないんだということです。セクハラを受ける場というのは、OB訪問の際、またインターンシップ、これは大学も単位認定もして、かなり位置づけているところが多いと思うんですが、そういうインターンで行った後の飲み会の場で起きるんだと話してくれました。
 そして、セクハラというときに、レイプ被害のような性犯罪、性暴力だけでなく、例えば彼氏がいるのかだとか、結婚するつもりなのか、また見た目についてジャッジするような発言ですとか、こういうこともセクハラになります。
 OB訪問を選考ルートにしている企業もある中で、行く先々でOBだとか、入りたいと思っている企業の方からこういうことを聞かれても、これが採用にかかわるかもしれないと思えば声も上げられないと、我慢するしかない状況があります。
 そして、学生の中にも、それがセクハラに当たるということがわからず、けれど心理的にも負担になるという状況があるということです。
 就職活動を行う学生向けの説明会ですとか、またインターンシップに参加する前にも、何がセクハラに当たるのか、セクハラに遭った場合の相談先などについて周知されることが大切だと思っていますが、どういう取り組みをしていますか。

○久保田企画担当部長首都大学調整担当部長兼務 首都大では、就活セクハラについて、就職活動やインターンシップに関する説明会などにおいて事例を交えながら注意喚起するとともに、相談窓口についても周知しております。

○米倉委員 どちらの場合にも周知されているということで、これは大切だと思っています。あわせてですが、この問題についてのチラシなどを就職活動をされている学生は全員に配布するということはもちろんなんですが、学内にポスターを掲示するなど、目に見える形で周知を強化する必要があると思っています。いかがですか。

○久保田企画担当部長首都大学調整担当部長兼務 首都大では、就活ハラスメントに関する注意喚起等を掲載した学生向け就職ガイドブックを、希望する全ての学生に配布しておりまして、引き続き、適切に対応していくこととしております。

○米倉委員 ガイドブックを全学生に希望する方に配布しているということなんですが、この冊子の該当する部分をコピーでいただきました。こういうサイズの冊子だと思うんですが、この二二ページに、就活ハラスメントに注意ということで、タイトルを入れても四行になっているんですね。口頭で説明会などで具体的な事例だとか、お話もされているということは大切なんですが、やっぱりこういうものでも、もっと位置づけた周知が必要だと思っています。
 冒頭紹介しましたけど、被害に遭っている方の多さ、半分の方が経験があるというような実態の中で、それにふさわしく、周知も位置づけていただきたいと思います。やっぱり冊子の中ですと、なかなか目に触れて読むというふうにも、全員の方がそうなるというふうにもなかなかならないと思います。チラシを作成するだとか、その中で具体的な事例も盛り込んで、相談窓口も示していただきたいと思います。
 相談の実績もゼロということですが、相談をされれば、例えばカウンセラーの方につなぐだとか、そういう対応ができるというふうに聞いています。そういう対応はぜひしてほしいというふうに学生の方々もおっしゃっていますので、ぜひもっと知らせていただきたいと思います。
 コロナウイルスの影響についても伺います。
 学生の中にはアルバイトができなくなった学生も多数出ています。中には生活費や学費を春休み期間に稼ぐ学生もいますので、経済的な困難を抱える学生にとっては非常に深刻な事態になっています。首都大学は授業料減免制度があるので、所得基準を満たせば、授業料については全額免除か半額免除にはなりますが、生活費を自分で稼がなければならない学生はいらっしゃるというのが実態だと思います。そういう学生には影響が大きい状況です。
 実際に私も首都大学の学生から話を聞きましたが、バイトが全てなくなって、今月収入がなく、どうしようという方ですとか、以前は親の仕送りもあったけれど、もう今はないと。奨学金とバイトで生活しているので、バイト先がもし営業中止になると死活問題だという話も聞いています。学費の支払いの締め切りを猶予するですとか、また、経済的に困難となるのは、首都大学の場合は、ひとり暮らしなどの学生かなというふうに思います。生活費を稼がなければならない学生だと思います。
 ケースによっては、こういう方について、入寮を許可するですとか、柔軟な支援を検討していただきたいと思いますが、いかがですか。あわせてですが、学生に対して、今回の件についても相談を寄せてもらえるように呼びかけていただきたいと思いますが、いかがですか。

○久保田企画担当部長首都大学調整担当部長兼務 首都大では、経済的に困窮している学生に対して授業料の減免や学生寮の提供を行っており、これらの制度は失業等により家計が急変した場合にも対応するものとなっております。
 また、学生に対しては、こうした制度に加え、金銭面も含めて困り事があれば学生サポートセンターに相談するよう、日ごろより周知をしております。
 なお、新型コロナウイルスの影響により金銭的に困っているという学生の声は、大学には寄せられていないと聞いております。

○米倉委員 今、休校もしていますし、ぜひ相談を待つということにせず、日ごろから学生サポートセンターに相談をという呼びかけはあると思うんですが、改めてやはりこういう事態を受けて、何かあれば相談をということで呼びかけていただきたいと思います。
 大学としても可能な限り柔軟な対応をしていただきたいと思っています。首都大学の寮は入寮できる期間が二年に限られています。そうなりますと、経済的に困窮している学生でもひとり暮らしせざるを得ないという方も生まれると思います。寮の空き状況に合わせて追加の募集を行うということなんかは一つの手だてだと思っています。こうした学生への支援を行うように求めて、質問を終わります。

○宮瀬委員 では、よろしくお願いいたします。
 まず、新型コロナウイルス対策についてお伺いしたいと思います。
 私の問題意識がございまして、この状況下で地震が来たらどうしよう、水害が来たらどうしようといった問題意識でございます。
 東京都の方が、首都直下地震等による東京の被害想定報告書というのを出しておりまして、その中に、複合災害という項目が一八七ページに、わずか一ページもいかない半ページですね、地震と高潮、地震と津波、あとは斜面崩壊、また長雨や集中豪雨と、単語だけ拾っていっても、地震と水害が多いのではないのかなと思っております。
 水害はどうなのかというと、時期的に九月と八月、毎年のように起きていて、このままこの状況が八月、九月まで延びていったらどうなるのか。また、首都直下地震も、先日質疑させていただきましたが、三十年に七割の確率、そういい始めて何年たったんですかといったら、十五年たちましたということで、単純に計算できないんですけど、十五年に一回の確率まで来ているといった中で、端的にお伺いしますが、今回のようなパンデミックと風水害、震災等の自然災害が同時に起こる複合災害といいますか、パンデミックを災害とするのかというのは議論がありますけれども、こういった困難を想定しているのかお伺いいたします。

○有金総合防災部長 新型インフルエンザ等の感染症の対策につきましては、新型インフルエンザ等対策行動計画を策定いたしまして、国や区市町村、都民の役割分担や、拡大防止策等を定めているところでございます。
 また、地震などの自然災害につきましては、地域防災計画の震災編や風水害編等を策定いたしまして、それぞれハード、ソフト対策を進めております。この中には、医療的な措置が必要な避難者に対しては、災害拠点病院に搬送するなどの対応を行うということとしております。

○宮瀬委員 今のご答弁がちょっとわかりづらいので私の方でいいますと、こちらの東京都が出しました東京都新型インフルエンザ等対策行動計画、平成三十年七月の方でお出ししていると。これがあって、通常の災害対策の計画がありますよといったご答弁なんですけれども、ちょっと矛盾があるわけでございます。
 例えば、この新型インフルエンザの行動計画の七三ページに、当たり前ですけど、都内感染期にどうするかと。都民の不要不急の外出自粛をお願いすると。でも、災害が来たら避難所に行かないといけないケースがあるわけですよね。両方の計画があって、一方では不要不急の外出を控える要請をする、その一方で、災害があったら逃げてくださいと、避難してくださいという計画が、東京都で二本走っているわけで、それぞれのご答弁だと--これがあります、これがありますというご答弁を聞いているわけではないわけであります。
 複合災害というこの項目にも書いていないわけですから、端的にいって、ないでいいんですよね。あるんでしょうか。

○有金総合防災部長 都におきましては現在、災害種別ごとに計画は策定しております。実際、複合災害等の事象が起きた場合には、これらの個別の計画に基づきまして、連携をして対応していくということになると思います。

○宮瀬委員 具体的に申し上げているとおり、不要不急の外出は控えてくださいといいながら、避難してくださいと。体育館に行ったら、もうクラスターそのものじゃないですか。幾ら手洗い、マスクをしていても、そこでずっと寝起きしていれば、感染しちゃうと思うんですよ。
 余りここで時間使うつもりもないのでやめにしますが、どう考えたって、普通に考えればですよ、避難所で感染する確率はありますよ。今のコロナウイルスにかかっている人が老若男女集まるわけですから。この委員会室だって今、ドアをあけているぐらいじゃないですか。といって、想定していないんですかと、答弁がそれぞれで計画していますは矛盾していますよと聞いているのに、同じ答弁になってしまうと、私、本当に心配になってしまいます。もう私、物が出てこないということはないという認識で、ちょっと進めさせていただきます。
 実際に、このように危惧している中で、石川県で先日地震がございまして、十三日未明、能登半島で最大震度五強を観測する地震が起きたと報道が出ていまして、その中にさらに報道があったんですけれども、県内に七カ所の避難所を開設したと。内閣府の調査によると、石川県輪島市で三カ所、ちょっと読み方に自信がありませんが、穴水町というんでしょうか、四カ所の避難所、計七カ所、避難所ができているけれども、避難された方は一人もいないといった報道でございます。
 これは、地震の程度が低かったのか、はたまた感染を恐れたから避難所に行かなかった、誰も来なかったのかはわかりませんが、いずれにせよ、パンデミックのときに水害や震災が発生した場合、広域避難や住宅の損壊などによって避難所に本来避難しなきゃいけない方が、コロナウイルス感染を恐れて避難しないといったケースが考えられるのではないでしょうか。見解を伺います。

○有金総合防災部長 東京都におきましては、「東京防災」など、都民向けの普及冊子におきまして、発災時の冷静な避難行動につなげるため、都民がとるべき適切な行動について記載をし、周知をしているところでございます。
 避難所におきましては、区市町村が避難住民に対しまして消毒液の使用やマスクの着用、手洗い、うがいの徹底の周知等、感染症の予防策を講じることとなります。

○宮瀬委員 これも実は平時の話でありまして、冷静な避難行動につなげるというご答弁と、避難所において消毒液の使用やマスクの使用、手洗い、うがいと。
 もう一回いいますけれども、間仕切り等があっても、当然、個室になっているわけでもございませんし、広い体育館で数百人の方が毎日生活をするといった中で、今おっしゃった予防策で本当に対応できるのか、都民に冷静な避難行動をお願いしていても、その受け入れ先の対応ができていなければいけないのではないかなと。
 今のご答弁はともに、それぞれ単体で起きたときの対応だと思っておりまして、例えば、多分、二つ目のご答弁は、避難所の感染症対策ということだと思うんですね。普通の方が避難されて、そこから感染症が広がらないようにするための対策だと思っていますが、私がいいたいのは、既に感染をしている方、もしくは発症していないけれども感染の危険がある方が来るんだよといったことをどうするのかという提言です。ご答弁は、私はこれではよくないのではないかなと思います。
 避難所では区市町村がそれぞれ対応されると思いますけれども、共通した課題が当然出てくるかと思います。都がどのように対応していくのかお伺いします。

○有金総合防災部長 区市町村におきましては、避難所の運営において、備蓄物資の配布や感染症防止のため、マスクや消毒液などの提供を行うとともに、避難住民に対しまして、手洗いやうがいの徹底周知など、感染症予防策を講じることとなります。
 都は、広域的な観点から、区市町村に対しまして必要な物資の供給等の支援を行うこととなります。

○宮瀬委員 その必要な物資が今、サージカルマスクを含めて不足しているわけですよね。そうなりますと、今の対応でどうなるのかと。つまり、その対応のときに備えて、東京都が避難所向けにある程度物資を備蓄しておかなければいけないケースもあるのではないかなと。
 体育館での感染拡大をどう抑えていくのか。そこは大きな課題です。
 区市町村が避難所を運営するんですよといったご答弁でありましたが、私自身は今までの質疑の中で、都の一時滞在施設ですとか、水害時は都立高校が、避難所になるケースも今後ふえていく方向性だと聞いております。そうなってきますと、避難所、避難場所の運営も、都は区市町村任せではいけないと思っております。ぜひ、避難する人、してきた人、そして、リスクを恐れて避難しない人、この対応はやっぱり考えていかなきゃいけないなと思います。
 このテーマの最後になりますが、大変難しい話をしているつもり、認識はあります。ただ、このパンデミックと水害や災害、震災が同時に発生する複合災害について、総務局として対策を検討すべきと考えますが、見解を伺います。

○有金総合防災部長 依然として世界的に新型コロナウイルス感染症の拡大が続いており、予断を許さない状況でございます。仮に現在の状況下におきまして大規模災害が発生した場合、避難所運営などにおきまして非常に困難な状況となることが予測はされます。
 このため、それぞれの災害等に対する現行計画を生かしつつ、区や区市町村などの関係機関と協力し、複合的な災害の発生時における被害の軽減に取り組んでまいります。

○宮瀬委員 大変厳しい指摘もさせていただきましたが、このパンデミックと災害、震災、水害の指摘というのは議会で初めてだと聞いておりまして、漠然としたご答弁になるのは仕方ないことだと思います。
 加えて、病院がどうなるのか、負傷者が感染していて、入院患者はどうするのか、ありとあらゆることが想定されてしまうわけですが、他局、福祉保健局を初め、連携していただきたいと思います。
 私、あえてこの難しいテーマを議会で取り上げた趣旨が、もうここでご質問をさせていただいているので、このケースが起きたときに、想定外でしたといっていただきたくないなと思っています。避難所の運営、避難の仕方、病院のあり方、いろいろいいましたが、質疑していますから、想定外という言葉は使わずに、災害に備えて、九月、本当にまた大雨が降る可能性があります。九月に今のパンデミックがおさまっていない可能性は十分あります。その際にどうされるかというのを今のうちに検討していただく問題提起とさせてください。
 次の質問でありますが、私は垂直避難というのを大分提言していまして、足立区の綾瀬警察署、命を守るクイック退避建物、これ、毎回いわせていただいて、都の取り組みも調査が進んでいると。避難できる場所というのはもう限られているので、こういったマークを、民間施設等を含めてやっている事例を参考に、東京都全体でやったらどうですかと。
 そこで、東京都の方も今回見ましたら、調査費用をつけていただいています。調査費用でつけているということですが、対象となる範囲や種別、件数についてお伺いしたいと思います。

○古賀防災計画担当部長 今回の調査でございますが、東部低地帯を中心といたしました浸水想定区域内にございます都有施設等の公共施設を対象としております。
 なお、対象となる件数も含めまして調査を行っております。

○宮瀬委員 調査をするということでありますが、都有施設等といった公共機関ですよといったことのご答弁でしたが、そうなると、都内にある公共機関全体で垂直避難が可能となる人数というのはどれぐらいなんでしょうか。

○古賀防災計画担当部長 今回の調査は、ハザードマップによります浸水エリア内でございましても上層階が浸水しない建物の、データベース化を図るものでございます。収容人数につきましては、区市町村におきまして、このデータを活用した上で、施設の形態、設置状況等の情報を踏まえまして個々に推計することとなります。

○宮瀬委員 今のところわかっていないという状況だと思いますけれども、要は不安なのが、やはり問題意識として、公共機関だけでは私は賄い切れないと。例えば、都有施設も、土日閉まっている可能性もありますし、夜間は閉まっている可能性も大いにあると思います。
 災害は曜日や時間帯を選びませんので、民間の施設もあわせて検討すべきだと、つまり、分母がぐっとふえるわけでありますから、民間施設の方もぜひ対象に入れていただきたいなと思いますが、見解を伺います。

○古賀防災計画担当部長 民間施設の活用につきましては、現在、個別に共同住宅や大規模商業施設などと協定を結んで避難先として確保しております事例などを区市町村に紹介するとともに、対象施設を選定するに当たっての留意点、避難時の運営方法などの検討を進めてまいります。

○宮瀬委員 ぜひ検討していただきたいと思います。
 次のテーマでございます。
 都の生産性の確保についてということで、最近、私、テレワークについて疑問を呈していまして、三月二日、当委員会の戦略政策情報推進本部の質疑で、テレワークの推進のためにヘッドセット一万件、今期と来期含めて買いますよという、五千万円ぐらいだったと思います、補正予算でした。
 でも、皆さんの方で、総務局の調査だったと思いますけれども調査をしたら、一万人の本庁の職員のうち五百人が家にネット環境がないと。ネット環境がないのにヘッドセットとマイクを支給しても、オンラインでないと使えないじゃないですかと。まずはその環境整備の方が大事なんじゃないでしょうかという問題提起をさせていただきました。
 そこで、戦略政策情報推進本部の方からは、サテライトオフィスがありますよといったロジックだったんですけれども、そのサテライトオフィスが、私も見に行きましたが、九名しか入れず、九時から十七時半と、時差出勤ができるような時間帯でもないですし、場所が都庁二十六階と。感染防止で、自宅でやってください、でも、自宅にネット環境がない方はサテライトオフィスですと。そのサテライトオフィスが都庁にあったら意味がないですよねと。青海の方もあるそうですが、青海も満員電車に乗っていかないと行けないところなんじゃないでしょうかといった疑問を呈しました。
 そこで、本体、本局であります皆さんにお伺いしますが、都職員向けのサテライトオフィスを拡大していかないと、今、五百人の方はどうやって仕事をしているのかなと私は思いますけれども、当然考えていくべきだと思いますが、規模や考え方についてお伺いいたします。

○小林行政改革推進部長自治制度改革推進担当部長兼務 都ではこれまで、本庁と青海にございます職員研修所にサテライトオフィスを設置することで、出張などを伴います用務の前後の時間を活用して円滑に業務を行える環境の整備を行うなど、働き方の多様化を図ってまいりました。
 来年度は、働き方改革の一層の推進と、東京二〇二〇大会を見据えた交通混雑緩和などを目的として、職員の在宅テレワークを拡大するほか、通信環境その他の理由で自宅でのテレワークが困難な職員を主な利用対象といたしまして、十三カ所のサテライトオフィスを夏期に開設することを計画してまいりました。
 今回、新型コロナウイルス感染症対策、感染防止の取り組みの一環といたしまして、先月二月二十一日に開催いたしました第九回の対策本部会議で報告いたしましたとおり、既存の二カ所のサテライトオフィスに加えまして、多摩地域に二カ所を前倒して開設し、残り十一カ所につきましても、可能な限り早期に開設することといたしたものでございます。

○宮瀬委員 ご答弁が、今後、都庁二十六階と青海に加えて、多摩地域も二カ所と、残り十一カ所を開設することとしたと。何かやっているように聞こえるんですが、今もう動いているんですか。いつできるんですか。もうやっているんですか。

○小林行政改革推進部長自治制度改革推進担当部長兼務 前倒して二カ所、多摩地域に設置すると申し上げましたが、この二カ所については年度内の開設を目指しております。四月以降、残り十一カ所、可能な限り早期に開設するという準備を進めてございます。

○宮瀬委員 多くはいいませんが、三月上旬から、知事が、週原則四回全員テレワークですと。まだサテライトオフィスができていない状況ですので、有効な、ぜひ急いでいただかないといけないんじゃないのかなと。
 私、ちょっと再度気になるんですけど、今、おうちにネット環境ない方、五百人いるんですけれども、どうしているのかなと。テレワークしているんですかね。どうなんですかね。ルーターも一局当たり五台しかないと聞いていて、普通に都庁にいらっしゃっているような気もするんですけれども、まあ、これは聞かないですけれども、五%ですので、東京都の生産性を下げないようにお願いしたいと思います。
 次が、政策評価でございます。
 私は大変この政策評価、総務局の皆さんのお仕事で最も評価させていただいております。令和元年度に開始された政策評価ということでございますが、実際、中身を拝見いたしました。
 きのうの総務委員会、都民安全推進本部の皆さんともやりとりを大分したんですけれども、今までは、いろんな事業の目標が、パンフレットをつくる、講演会を行うということで、おかしいじゃないですかと。
 特殊詐欺に対する対応であれば、特殊詐欺に遭った人をどれだけ減らしていくか、ヘルメットをみんなに自転車でつけてもらいましょうであれば、つけている人がどれぐらいなのかをKPIと目標数値にしないと、意味がないとまではいいませんでしたが、ちょっとよくないのではないかと。
 その際に、皆さんの方で、各事業を設けられて、例えば高齢者の交通事故の死者数をちゃんと四%減らすと。これ、履歴を見ましたが、最初は、局の方は前年より減少、前年より増加という目標数値だったのを、皆さんの方でやりとりしていただいて、四%ですとか実数を大分入れていただいたと。このことは私、繰り返しですが大いに評価したいと思っておりますが、これが一部の事業、一部のユニットにとどまっていると。
 では、東京都の全事業のうち幾つの事業を今回対象として、このように適正に設定したのかお伺いいたします。

○勝見都政改革担当部長 今年度の政策評価は、各局等の主要事業から構成される五十五の事業ユニットのうち、各局一ユニットを対象とし、合計二十一ユニットにつきまして、それを構成する施策ごとに成果指標の設定等を行いました。
 来年度には、成果指標の実績等を踏まえ、自己評価を実施する予定でございます。

○宮瀬委員 五十五のうち二十一と。これ、ユニットという表現がちょっとわかりづらいので、財務局のいう全事業はどれぐらいですかといったところで今回の事業評価に当てはめますと、大体、東京都の事業は全部で五千二百事業あって、今回のでは大体三百ぐらいではないかといわれております。
 要は、あと四千九百をぜひ設定していただきたいなと。というのが、昨年の予算特別委員会でもあったんですが、がん対策推進計画について質問したところ、重点指標が三十六あるんですが、そのうち目標数値というところが入っているのが八項目だけで、残りは全て、目標数値のところがふやすとか減らすという表現になっていて、つまりいいたいのは、この三百だけではなくて、全施策において、都民の成果であるアウトカムに注目した指標と目標を設定していただきたいと将来的には思うんですけれども、見解を伺います。

○勝見都政改革担当部長 令和二年度の取り組みにつきましては、昨年末に発表した新たな都政改革ビジョンを踏まえまして、各局が重点的に取り組むべき施策について迅速な政策展開等に資する仕組みとなるよう、その内容につきまして現在詳細を検討しております。

○宮瀬委員 なかなか大きな話ですので、横展開をすぐにしますといったことはなかなかいえないと思いますが、ぜひ、今回やっているものを検討していただいて、それを横展開していただきたいなと思っております。
 やっぱり、そうしますと、我々の確認の仕方も大分変わるかなと思っておりまして、とりわけ私は今この表を見て感じるのは、今いった、この項目だけでいいんですかと、もっと項目をふやしてくださいということもあり、中間目標というものが、指標がございません。この達成状況もぜひ、中間目標のところでABCDEとか、進捗ごとに評価をつけていただきたいなと。
 私、ちょっと会社員のときの自分の事業評価シートを、見せられないんですが持ってきまして、書いてあるのが、評価はちょっと控えさせていただきますが、まず全体の事業の目標数値、全体でどうするのかの項目が上の方にあって、これ、読めないと思うので見せますけど、それで課の目標数値が落ちてきて、その達成状況が自分の仕事にブレークダウンされて、ABCそして中間評価というものがあるわけですね。
 それで、自分の給料が決まるんですけれども、ぜひ、この政策評価と連動して、皆さんの仕事の評価もつなげていただきたいなと。
 私はさきの人事委員会事務局で質問したんですけれども、十七万人都庁の職員がいて、五年間で、仕事のできが悪くて給料下がった人は何人ですかと聞いたら、三人しかいないと。延べ八十五万人の評価を行って三人しか給料が減らないというのは、僕はちょっと、頑張っている人にはもっとあげて、働かない人にはそれ相応の評価、つまりそういった、都庁の職員が働くところまで一気通貫した政策評価というものをぜひ展開していただきたいと思います。
 次の質問なんですけれども、私、きのうもお伝えしたんですが、しかし、東京都の中には、事業評価と政策評価と政策企画局が設けております事業実施状況レビューと、三局別々にプラン・ドゥー・シーのシーの部分を行っていて、先ほど皆さんは、政策評価ではユニットという表現を使いましたが、財務局では事業評価という、事業という単語になっている。政策企画局も同様の、三局三区分の評価を行っていると、私はちょっとこれはわかりづらくて、局の方からも、三回似たようなことの手間が走って大変苦痛だと、手間だという声を聞いております。
 少なくとも政策評価の取り組みを推進するに当たっては、財務局の事業評価とは連携すべきだと考えますが、見解を伺います。

○勝見都政改革担当部長 政策評価は、二〇二〇改革の基本理念である局みずからが主体となった自主的、自律的な改革を継続させていくため、各局等が実施する政策、施策等をみずから検証して改善を図る仕組みを構築し、PDCAサイクルを徹底させていくために行ってまいりました。
 現在、来年度以降の政策評価につきまして、外部の有識者の意見も聞きながら、新たな都政改革を踏まえ、評価対象や評価の視点、事業評価など既存の制度との関連性の観点から、その仕組みを検討しているところでございます。

○宮瀬委員 ぜひ、この検討をしていただきたいなと。質問では、財務局の事業評価と皆さんの政策評価でありましたが、そこに加えて、政策企画局の事業実施状況レビューも入れていただきたいと思っております。
 次でありますが、地方分権でございます。
 こちらは都区財政調整制度ですが、中屋委員と質問が同じでしたので、今回は割愛したいと思います。
 最後に、犯罪被害者支援について質疑したいと思います。
 会派の方では、平成二十四年の九月の議会から、犯罪被害者支援条例を制定していただきたいと、実に八年ぐらいかけて提案し続けてきたといったことでありますので、私たちも大変高く評価したいと思います。とりわけ、お金ですね、法律相談に係る費用や見舞金の制度も、僣越ながら私どももお願いをしていた事項でありますので、盛り込まれたことは大変評価したいと思います。
 その状況に加えまして、少し私どもが提案していたことに加えて、いってきたことで確認したいこともございますので、二、三質問したいと思います。
 平成三十一年の第一回定例会の代表質問でも述べたんですけれども、ネット上での中傷や過剰な取材による二次被害というものがありますので、そういったものを防ぐための配慮規定を設けるべきだと考えますが、見解を伺います。

○堀越人権部長 犯罪被害者やそのご家族は、犯罪による直接的な被害に加え、二次的被害により、過酷な状況に置かれています。
 そのため、二次的被害を防止する観点から、犯罪被害者等支援条例案におきましては、二次的被害の定義規定に、インターネットを通じて行われる誹謗中傷や報道機関による過剰な取材等を含めるとともに、第三条の基本理念や第五条の都民の役割、第六条の事業者の役割、第十九条の都民の理解の増進におきまして、二次的被害への配慮を明文化しております。

○宮瀬委員 二次的被害への配慮を明文化するだけではなくて、どうやって実効性を持たせるのかといったことに、ぜひ今後取り組んでいただきたいと思います。
 さらに、今後、条例の運用や社会状況の変化に応じた見直し、都の支援策の構築などについても、何よりも犯罪被害者の当事者が参画していくことが大切だと思っております。こういった犯罪被害に遭った方々の当事者の参画をお願いしたいと思いますが、見解を伺います。

○堀越人権部長 次期犯罪被害者等支援計画の策定に当たりましては、専門的な見地から意見を聞くため、有識者等を委員とする会議を設置いたします。その際、犯罪被害者やそのご家族のご意見の把握も重要であることから、被害者等に委員としてご就任いただく予定でございます。

○宮瀬委員 今後、委員として入っていただけるということで、ぜひ、よろしくお願いしたいと思います。
 また、明石市では三百万円の立てかえ支援金を支給するという規定が設けられておりまして、福岡県におきましても加害者への法的請求にかかわる費用の援助が行われていると聞いております。
 いろいろ事情はあると思いますけれども、都においても、各自治体、このような制度を設けることができるように取り組むべきと考えますが、見解を伺います。

○堀越人権部長 都は、犯罪被害者等支援条例の制定を契機に、見舞金の給付や法律相談費用の助成など、被害者からのニーズが高い経済的な支援策等について、来年度から取り組んでいくこととしております。
 今後、次期支援計画の策定におきまして、実態調査等の結果も踏まえた上で、都として取り組むべき支援策を精査してまいります。

○宮瀬委員 ぜひ精査していただければと思います。
 最後二問なんですけれども、今回の犯罪被害者等支援条例をつくるに当たって、調査をされたと聞いて、熟読させていただきました。私、この中で大変気になった項目が二次被害といった項目で、当然、被害に遭われた方が再度つらい思いになってしまうのは、加害者や加害者の弁護士とか、そういった人の振る舞いであります。その次に、友人や知人、まあ、友達とかですね。今いった次が、SNSやネットでの被害。私、看過できないのが、次にどの項目を見ても、警察と。捜査関係者の皆さんから、心ない振る舞いや言動で傷つかれている方が大変多いといったことは、大変ゆゆしき事態だと思っております。
 警視庁は、我々都議会の方でもしっかりとチェックを果たしていく機関でありますが、今回のこういった調査を踏まえて、警察にどういうふうな対応をとったのかお伺いしたいと思います。

○堀越人権部長 このたび都が実施した実態調査については、その結果を本年一月に公表した際、速やかに警視庁に提供し、被害者の実態等を共有しております。
 警視庁ではこれまで、全ての警察官が犯罪被害者等に対して適切な対応ができるよう、警察学校では入校時に犯罪被害者等の心情を理解するための授業をするとともに、昇任者を対象とした研修を実施しています。さらに、捜査員や被害者支援員等を対象とした講習において、公認心理師やご遺族による講演等を実施しています。
 今後とも、警視庁等関係機関と連携し、被害者等への二次的被害の防止に努めてまいります。

○宮瀬委員 ご答弁、これは本来であれば、もちろん警視庁にいわなきゃいけないことで、皆さんに対しても聞いているということなんですが、今いった取り組みというのは、もう今までやっていることなんですよね。その上で、これだけ数字が高く出ているというのは、私は、新たな取り組みが必要なんじゃないのかなと思っています。
 つい昨年も、ちょっとおうちのトラブルで殺害予告を受けているおばあちゃんがいて、私が一緒に付き添いで警察署の方に行ったときに、忘れられないんですけど、若手の刑事さんの態度が、まずポケットに手を突っ込んだまま、高齢者の方にタメ口をきくわけですよ、踏ん反り返って。こういったことが、私は自分の職業をいいませんでしたけど、こういうことなんだなということで、当然、その刑事さんも入校時にそういった研修、授業を受けていると思いますし、こういった講演も聞いているんでしょうと。でも、今の取り組みでこれだけ高い数字で、被害に遭われた方の三割、四割の方が警察から二次被害を受けていると。なので、ぜひ新たな取り組みを警視庁と一緒に考えていただきたいなと。
 最後の質問になりますが、このアンケートの中で、せっかく今回、いい条例が出そうなときに、いろんな施策をいずれも利用していない。いろんな制度がありますが、利用していないという方が四割、五割、七割とかで、やっぱりいい施策をつくっても使われていないのが実態なんじゃないのかなと。
 また、これは犯罪被害の実態ということで、泣き寝入りしている方、先ほど米倉委員の質問にもありましたけれども、泣いている人はたくさんもっといるのではないのかなと思っています。そういった方が泣き寝入りしたり、支援にたどり着かない。
 そのような被害者に対して、都はどのような対応をしていくのか最後にお伺いし、質問を終わります。

○堀越人権部長 都では、総合相談窓口を設置し、相談内容に応じて、カウンセリングの実施、裁判所や警察等への付き添い、医療機関や弁護士等の紹介など、さまざまな支援を行っています。
 また、性犯罪等の被害者については専用窓口を設け、二十四時間三百六十五日の体制で相談を受けています。
 被害者に各種支援制度を利用していただくためには、都がこれら相談窓口の存在を広く都民に周知することが重要であり、ホームページでの情報発信のほか、相談電話の番号を記載したカードやリーフレット等を作成し、学校、医療機関、自治体などの相談窓口や民間支援団体などに提供しているほか、犯罪被害者週間行事などの一般都民向けの各種啓発イベント等においても配布しています。
 今後とも、被害者に情報が届くよう、これらの取り組みを初め、啓発を工夫してまいります。

○山内委員 私からも質問いたします。
 まず、テレワークについてです。
 これまでの都職員のテレワーク推進の取り組み、進捗状況についてお伺いいたします。

○高崎労務担当部長 都職員のテレワークは、ライフワークバランスの推進に向け、生産性の向上を含めた柔軟で多様な働き方への見直しに取り組む観点から、平成二十九年度より開始しております。
 平成二十九年度から三十年度までは、テレワーク対応端末を本庁から順次導入し、毎月の都庁テレワークデーなどを実施しております。
 今年度は、夏のスムーズビズ推進期間に端末を先行導入した本庁職員を中心に、東京二〇二〇大会時を想定し、週一回以上のテレワークなど集中的な取り組みを行い、期間中で延べ約一万四千九百人が実施しております。
 さらに、本年一月から本庁約一万人の職員に端末を拡大配備しており、冬のスムーズビズ実践期間には、窓口業務に従事する職員等を除く全員が原則一回以上のテレワークに取り組んでおります。

○山内委員 新型コロナウイルス感染症対策として実施していくテレワークの取り組み内容、工夫している点、また、出先事業所の職員や非常勤職員などテレワークの実施が困難な職員への対応についてお伺いいたします。

○高崎労務担当部長 感染症拡大防止に向けた都庁みずからの率先行動として、本年三月二日から、テレワークを初めとする都職員の出勤抑制に取り組んでおります。
 テレワークについては、混雑時の移動を回避する観点で、本庁職員は、窓口業務に従事する職員等を除き、週四回を目安として実施することとしております。
 また、申請手続を一層簡素化するとともに、終日や半日でのテレワークに加えて、時間単位での実施も認めております。
 さらに、学校の臨時休業、休校に伴う対応として、小学生以下の子を持つ職員については優先的にテレワークを認めるなど、さまざまな工夫を行っております。
 出先事業所の職員は、現在のところテレワーク対応端末が配備されておりませんが、時差出勤を積極的に活用するとともに、所属長が職務内容を指示した上で、自宅勤務も可能としております。
 非常勤職員については、職務の性質や職員の事情に配慮した上で、時差出勤またはテレワークを活用するなど、常勤職員に準じて対応することとしております。

○山内委員 これまでの取り組み及び感染症対策として現在実施している取り組みについて、今後、職員のテレワーク推進にどのように生かしていくのかお伺いいたします。

○高崎労務担当部長 都のこれまでの取り組みを通じ、多くの職員がテレワークを実践しており、時間と場所を選ばず業務が遂行でき、ライフワークバランスに資するものという職員の実感にもつながっております。
 引き続き着実に取り組みを進め、東京二〇二〇大会期間中には都庁から率先して、テレワークなどスムーズビズを推進するとともに、大会後にはテレワークが都庁のワークスタイルの一つとして定着することを目指してまいります。

○山内委員 テレワークが進み、浸透することは、子育てや介護をしている人にとって助かると思います。手続の簡素化、時間単位でもテレワークを認めるなど、活用しやすくなったということで、急に子供が熱を出して休みがとれない場合など、テレワークに切りかえたりもできるようになります。
 男性の育児休暇の取得がまだまだ進まず、休暇をとったとしても短期になっている理由に、仕事が中断してしまうことや、休暇明けに仕事にスムーズに復帰できるかなどの不安があると聞いております。定期的に情報交換や仕事の経過など、必要な場合、顔を見ながら連絡をとり合うことは、安心感につながると思います。
 今回の対策で得た知見等を生かして、テレワークで男女問わず働きやすい職場環境をつくっていっていただきたいと思っております。
 次に、新型コロナウイルス感染症対策についてお伺いしておきたいと思います。
 生活者ネットワークは三月四日、知事宛てに、東京都が備蓄しているマスクを高齢者施設や介護事業所に優先的に配布するため、早急に区市町村と協力して対応するよう緊急要望を提出いたしました。高齢者が感染すると重症化しやすく、死亡リスクが高いことから、有識者からもその対策が優先されるべきとの意見が出ていました。生活者ネットワークは、デイサービスなど高齢者を対象とした介護現場でマスクが不足しており、感染対策に不安が広がっているとの情報から、マスクや消毒液などの対応を喫緊の課題と指摘していました。
 総務局は各区市町村にマスクを提供したと聞いていますが、どのように各部署から集めたのかお伺いいたします。

○久保田企画担当部長首都大学調整担当部長兼務 今回のマスクの配布につきましては、区市町村との意見交換においてマスクが必要とのご要望をいただいたことなどを踏まえまして、都として緊急的な対応が必要との認識のもとで、都職員が現場や窓口等で使用するため備蓄しているマスクの一部を配布することとしたものでございます。
 配布に当たりましては、マスクを備蓄している各局に呼びかけを行いまして、合計二十万枚を総務局にて集約いたしました。

○山内委員 どのように配布をしたのかお伺いできますでしょうか。

○久保田企画担当部長首都大学調整担当部長兼務 今回、区市町村に配布をいたしました二十万枚につきましては、障害児の放課後等デイサービスを行っている施設数や自治体の規模等を勘案しまして配布枚数を設定し、あらかじめ区市町村の担当部署に連絡をした上で、全ての区市町村に対して、三月六日に八万枚、九日に十二万枚を配布いたしました。

○山内委員 マスクは店頭から消えたままで、当分状況は続くと思われます。都がマスクを確保し、区市町村を通じて福祉や介護現場に優先的に届けてほしいと思います。
 今後の対応についてお伺いいたします。

○久保田企画担当部長首都大学調整担当部長兼務 今回のマスク配布につきましては、都が備蓄しているマスクのうち、業務に支障のない数量の範囲内で、全区市町村に対して緊急対応として配布したところでございます。
 今後につきましては、都のマスク備蓄量等を勘案した上で、引き続き適切に対応してまいります。

○山内委員 いまだに介護施設、在宅介護を支える現場ではマスク不足になっています。福祉や介護現場のマスク確保は喫緊の課題です。ぜひ区市町村と連携して対応していただきたいと要望しておきます。
 次に、東京都犯罪被害者等支援条例について伺いたいと思います。
 これまで東京都は、犯罪被害者等支援計画に基づき支援を実施してきましたけれども、被害者や支援団体からは、被害者の権利の保障、支援の質の拡充のために、計画の根拠となる条例の制定が求められており、生活者ネットワークもかねてより、条例の制定を求めてまいりました。
 他県等で条例制定が進む中、東京都はおくれをとっていました。今議会でようやく実現することになります。
 被害に遭った直後の混乱の中でも、日常生活は続きます。働かなくてはならないし、学業が奪われることもあってはなりません。家事や育児、介護などの生活支援が必要となり、住んでいる地域の支援との連携も欠かせません。また、精神的な支援は長期的な視点が重要です。どのような支援が必要なのか、こうしたことを明らかにするためには、専門家だけではなく、当事者である被害者、被害者支援団体等の意見、要望を聞く場が必要です。
 先ほどご答弁の中に、計画策定には、当事者や団体等も委員として就任をしていただくというご報告があったかと思います。計画の進捗の見直し等においても、引き続き当事者参画をするよう求めておきたいと思います。
 これまで要望してきた経済的支援について質問していきたいと思っておりますが、条例上は明記されておりませんが、被害によって転居せざるを得なくなった場合の引っ越し費用、最大二十万円、弁護士相談費用、最大一万五千円、見舞金の給付が予算化されております。
 これらの経済的支援はどのような狙いで実施されるのかお伺いいたします。

○堀越人権部長 経済的支援として被害者のニーズが高かった、転居や法律相談費用の助成、見舞金の給付を来年度から実施いたします。
 転居費用の助成は、従前の住居に居住し続けることが困難となった被害者等に対し、安心して住める住居を確保し、速やかに生活再建できるよう支援するために実施するものでございます。
 法律相談費用の助成は、殺人、性犯罪等の被害者等が被害後直面している裁判手続等の法律問題について、弁護士に相談するための費用を都が負担するものでございます。
 見舞金は、国による犯罪被害者等給付金が支給されるまでの間、当面必要となる経費に充てるために、被害者遺族に対して三十万円、重傷を負った被害者本人に対して十万円を給付するものでございます。

○山内委員 ご答弁いただきました転居費用だけでは、生活を維持できないというふうに思っております。住宅の確保のために、生活者ネットワークが求めてきた都営住宅の提供をぜひ実現していただきたいと思います。
 また、経済的支援が具体的に示されましたが、犯罪被害者への経済的支援、給付を、同性パートナーにも認めるよう要望しておきたいと思います。
 三月八日は国際女性デーでした。性暴力、性被害に抗議するフラワーデモが全国各地で開かれました。被害者に対する偏見や差別、理解のない言動が二次被害を生みます。性被害では、この二次被害がさらに大きな傷となります。
 性犯罪、性暴力被害者支援については、計画で具体策が進み、被害を受けた直後の相談等支援体制が拡充するよう、改めて強く求めておきます。
 最後に、東京都性自認及び性的指向に関する基本計画についてお伺いしたいと思います。
 東京都オリンピック憲章にうたわれる人権尊重の理念の実現を目指す条例制定により、庁内外の取り組みが進められています。例えば、四月から東京都立大学ですが、首都大学東京の願書や受験票、各種証明書における性別記載については基本的に削除、学生証や各種証明書などの通称名の表記もできるようになりました。都職員の採用試験の申し込みについても、性別記載を廃止されたと聞いております。
 ところが残念なことに、二〇一二年の公営住宅法改正で、同居親族要件が削除されておりますが、東京都は、都営住宅条例での同居親族要件がまだ残っているために、同性パートナーが入居できない現状があり、セーフティーネットとしての役割が果たせていないということを指摘させておいていただきたいと思います。
 それでは、計画についての質問に入りたいと思います。
 交流の場、機会を提供する新たな取り組みを検討していくとありますが、どのような取り組みをしていくのかお伺いいたします。

○堀越人権部長 交流の場、機会の提供は、自身の性のあり方や生き方について、一人で悩みを抱える性的マイノリティー当事者が、ほかにも同じ悩みを抱える者がいることを知り、今後の生き方をイメージできるよう、来年度から実施する予定でございます。
 本事業を通じて、当事者同士が安心して集い、その悩みを話し合うことなどにより、ロールモデルの発見を支援してまいります。

○山内委員 性自認及び性的指向に関する職員向けのマニュアルを作成中とのことですが、こうしたマニュアル作成に当たっては、当事者の視点が重要と考えます。
 マニュアルはどのような内容であり、どのように活用していくのかお伺いいたします。

○堀越人権部長 職員向けマニュアルにつきましては、性的マイノリティーの支援団体にも協力をいただき、性自認及び性的指向に関する正しい知識、窓口等における接遇の際の留意点や、職場における具体的な配慮事例などについて記載していきます。
 年度内に作成し、新年度からは職員研修等で活用してまいります。

○山内委員 相談支援体制の充実が東京都の施策として大きく取り上げられています。
 相談を受け、具体的な困難や課題を解決するために、どのように取り組んでいくのかお伺いいたします。

○堀越人権部長 性自認及び性的指向に関して寄せられる相談の内容は多種多様であることから、まずはしっかりと悩みに向き合い、傾聴し、相談内容によっては、区市町村やさまざまな団体とも連携しながら、適切な関係機関へとつなげていきます。
 都の施策等に関する相談につきましては、その内容を総務局人権部と各局が共有することで、各現場における適切な対応を図ってまいります。

○山内委員 SOGIにかかわる問題は、取り巻く環境も日々変化しています。策定した基本計画の計画期間と今後の見直しについての考え方をお伺いいたします。

○堀越人権部長 性自認及び性的指向に関する基本計画の計画期間は、本年一月から令和五年三月までとしております。
 計画に掲げた取り組みにつきましては、国内外の動向や社会情勢の変化、各施策現場の実態等を踏まえ、必要に応じて内容の見直しを検討し、次期計画へ反映してまいります。

○山内委員 東京都の人権条例四条には、都、都民及び事業者は、性自認及び性的指向を理由とする不当な差別的取り扱いをしてはならないとあります。
 差別禁止条項違反が行われた際に、当事者等などがどこに申し出ればよいのか、行政としてどのように救済、回復を行うかなどが明らかにされておりません。当事者団体等の参画のもと、ぜひ進めていっていただきたいと思います。
 先ほど指摘しました都営住宅については、条例や基本計画のもと、担当部署等とともに、同性パートナーの入居可能も早く前へ進めていただきたいと要望いたしまして、私の質問を終わります。

○清水委員 私からも、まずは新型コロナウイルス感染症対策についてお伺いしたいと思いますが、大分ダブっているところがありますので、その件につきましては割愛をさせていただきたいと思います。
 早速でございますが、先ほど理事の方からご発言があったとおり、いわゆる特措法の一部改正に伴う緊急事態宣言が出された場合、東京都が、感染リスクが高い施設を使用制限というふうな要請ができるようなことになるわけでございますが、その中には、保育所ですとか、あるいは介護老人保健施設といった、最後のとりでといわれている施設も入っているわけでございます。
 ご案内のとおり、政府の方が学校の休校を要請しまして、そして、そのお子さんの行き場が保育園、あるいは学童保育というふうなところで、大分現場は混乱しているばかりではなく、その園を運営している職員の方、その体制もままならなく、また、例えば保育士さんなんかにもお子さんがいらっしゃったりなんかして、大変、現場は疲弊しているというふうな話を聞かせていただいております。私どものところには、保育所を運営するある団体の方から、せめて全園開園するのではなく、拠点園を決めさせていただいて、それでローテーションさせていただけないかと。
 そのくらい事態は逼迫しているというふうなところでありまして、そういった運営者側からしてみれば、今回の特措法の一部改正というのは受け入れられるものなのかなと思う一方で、これは、お子さんを預ける方側からしてみれば、大変なことになってしまうなと。もし保育園、あるいは介護老人保健施設が、これは使用制限がかかってしまったら、一体どうなるんだろうかというふうなことになろうかと思います。
 振り返ってみますと、私も二十一年前に立川で市議会議員を始めたわけなんですが、その直後に介護保険制度というものが始まりました。当時はお年寄りの面倒を見るのは家の家族の役目でございまして、大変家族も苦労していた中で、介護保険制度ができたときは、これは画期的な制度ができたんだなというふうに、社会で介護をする、見るというふうな考え方がすばらしいなと思った次第であります。それと同時に、保育園の方も、入園の考え方はやはり保育に欠けるというふうな福祉的な度合いが高かったものが、女性の社会進出も含めて、サービス的なものにも変化していった。
 この二十年ぐらいで、社会の流れで、その二つの施設の役割が、あるいは役目がどんどん変わってきた中で、このような感染症の拡大防止ということで使用が制限される。これは本当に私たち今、現代社会に生きる者にとって大変厳しい状況が訪れてしまうのかなと。まさに二十一世紀の人類は感染症との闘いなんていった方もいらっしゃいますが、そういった場面が訪れるのかなと思っております。
 そこでなんですが、宣言がなされた場合、先ほど申し述べておりました手続によって、そういった措置が検討されるのであろうかと思うわけですが、事は緊急を要していることでございますので、その宣言がなされる前に、こういった都民の生活に重要な施設の使用制限に対する検討を、宣言がなされる前からされたらいかがかなと思いますが、お考えをお聞かせいただければなと思います。

○榎園防災対策担当部長 国が緊急事態宣言を行った場合、国から同時に示される基本的対処方針により、期間、区域及び外出自粛や施設の使用制限等の運用について定められることとなっております。
 この方針を踏まえ、都として、人の移動実態等の地域的な一体性を踏まえ、蔓延防止に効果があると考えられる区域を指定することになります。
 また、施設の使用制限につきましては、新型インフルエンザ等の例でいえば、過去の研究により、感染のリスクが高く、感染拡大の原因となる可能性が高い施設を最優先に、劇場、映画館等の施設は営業の自由や国民生活への影響等を考慮して柔軟に対応するなど、外出自粛要請と施設の使用制限の要請等を効果的に活用し、新型コロナウイルス感染症の感染状況等を踏まえ、迅速な措置の実施に努めてまいります。

○清水委員 ありがとうございます。まさに柔軟に効果的に迅速に対応していただきたいと思うわけでございますし、知事の常套句でございます、備えよ常にを肝に銘じて、お仕事をしていただければなと思います。
 それでは、次の質問にまいります。新たな都政改革ビジョンについてお伺いをしたいと思います。
 今回の総務委員会には、昨日の未来の東京戦略ビジョンですとか、この新たな都政改革ビジョン、そしてあしたは、スマート東京実施戦略といった今後の都政の方向性を大きく色づけるというか、羅針盤となるような重要なビジョンが示されてくるわけでございます。
 これまでのこの手の行政計画的なものといたしましては、昨日もお話をさせてもらいましたが、今までの延長線上、フォアキャストというんですかね、そんなような色彩が強かったのかなと思うわけでございますが、今後は、このような形で斬新的な考え方を取り入れながら、これからの未来の東京、都政を考えていただけるのかなと思って、私は期待をしている者の一人として質問させていただいているわけでございます。
 しかしながら、昨日もお伺いしましたが、こういったすばらしい計画も、どのような庁内の検討がなされて策定されたのかというのが巻末に載っていないので、そういったところをまず初めにお伺いをしたいと思います。

○豊田都政改革担当部長 新たな都政改革ビジョンの策定に当たっては、昨年九月に、副知事を筆頭に人事や財務、ICTなど全庁的な制度を所管する各局の理事等により構成する新たな都政改革推進チームを設置いたしまして、検討を進めてまいりました。
 検討に当たっては、都民の方々からご意見をいただいたほか、都政改革アドバイザリー会議の外部有識者からご意見を伺っております。
 また、昨年十月には職員アンケートを実施したことに加え、昨年十一月からは公募で集まった若手職員により、都庁の働き方、仕事の進め方の将来あるべき姿について議論を進めております。
 これらの検討を踏まえまして、新たな都政改革ビジョンを昨年十二月二十七日に開催しました都政改革本部会議におきまして報告をした上で、策定いたしました。

○清水委員 ありがとうございました。
 若手の公募の職員の方もこの策定にかかわっていただいたということでございますが、恐縮ですが、参考までにこの若手の職員の方というのは何歳ぐらいの方でしょうか。都庁においての若手の職員とは何歳ぐらいなのか、ちょっとお聞かせいただければなと思います。

○豊田都政改革担当部長 二〇三〇年代、二〇四〇年代を見据えて改革を具体化していくことを踏まえまして、主任の職員で三十五歳以下の方々を対象に公募をしてございます。

○清水委員 三十五歳以下が若手ということでございますので、私はもうその年は過ぎておるということでございます。こういった都政改革ですとか、自治体における改革というふうな言葉を聞きますと、これまでは行財政改革というイメージが私には強く残っておりまして、例えば職員数の定数の削減ですとか、あるいは事務事業の見直し、入札制度改革ですとか、あるいは最近では公共施設の統廃合なんていうものが連想されるものでございました。
 しかしながら、この二〇二〇改革では、この量的削減から、局職員主体の改革に転換されたというふうなことでございまして、私は本当に、頭を後ろからどんとたたかれたような気持ちでありまして、これから、さまざまな戦略、あるいはこれからできる計画に基づいて、若手の職員がどれだけこれからの都政を切り開いていただけるのかなということを考えますと、非常に期待が持てるわけでございます。
 今回、この新たな都政改革では、二〇二〇改革をさらに発展させ、改革を次なるステージに進めるというふうなことが載っておりました。ご案内のとおり二〇二〇改革は、仕事改革、見える化改革、仕組み改革の三つの手法で取り組みを推進されてまいりました。
 この新たな都政改革ビジョンは、その三つの手法のどんなところを継承して進化させていったビジョンになるのかというのをお聞かせいただければなと思います。

○豊田都政改革担当部長 二〇二〇改革では、仕事改革、見える化改革、仕組み改革の三つの改革手法を推進することで、都庁の生産性向上や組織の機能強化を進めてまいりました。
 新たな都政改革では、二〇二〇改革により浸透してきたこれらの改革手法や職員の改革マインドを土台にいたしまして、ICT技術の革新や少子化の進行など、変化の激しい時代を先取りし、戦略的に政策を展開していく都庁を実現するべく、都政改革を新たなステージへ進化させていくことといたしました。

○清水委員 いろいろとご答弁いただきましたけど、その三つの手法を網羅的に、多分、私から見ていると、この仕事改革といわれるものが土台になって進められていくのかななんて思っているんですが、期待しておりますので、どうぞ頑張っていただければなと思います。
 この新たな都政改革は、都庁のミッションを実現するためというふうなことになっております。ミッションって何というふうなことは七ページに書いてありまして、安全・安心、健康、快適、都民の幸せを実現することが、都庁の永遠のミッションですというふうなことが書かれております。
 ここでいうミッションというのは、ビジネスで使われている現在というミッションじゃなくて、多分、使命というふうな意味だと思うんですが、これを実現するためにということで隣のページに移っておりまして、CS、都民の満足、ES、これは職員の満足なんですけど、相乗的な向上を追求するんですというふうに書かれております。
 そのために、バックキャストやアジャイル、デザイン思考の改革を実行するというふうなことだと思います。初めてこれを読んだときは何のことだかさっぱりわからなかったんですが、よくよく読んで、そして調べてみますと、これは先端的なIT企業ですとか、そういったところでの仕事の進め方ではもう欠かせない考え方、手法だそうでございまして、私も随分この業界にいますが、およそ昔の自治体のこういった改革ものの計画にはこのような表現がなかったというふうなことでありまして、画期的だなと。考えてみれば私も五十五歳でございますので、若手職員どころか、もう多分皆さんの世界ではベテランの職員の域になってしまったのかなと、ふと寂しさ半分、あと楽しみ半分な思いで、この記述を読んでまいりました。
 ビジネス的なものを推進するような考え方を行政に当てはめるというふうなことだと思うんです。
 これ、どれだけ職員の方--きょう担当をなさっている方はよくよくご理解して、まさに推進役だと思うんですが、一万人を超えるというこの都庁、そして外も入れれば四万人というふうなことだそうでございますが、その職員の皆さん、そして都民の皆さん、もっといったら、この都政、東京都に関係する全ての皆さんに、このバックキャストやアジャイル、デザイン思考という考え方をどれだけ理解していただくのかということが、このビジョンの成功の鍵を握ることだと思うんです。
 そこでお伺いしたいんですが、今いった、都民や職員あるいは各種団体、企業といった関係者の皆さんに、どのようにこの考え方を浸透させていかれるのかお伺いしたいと思います。

○豊田都政改革担当部長 新たな都政改革の考え方や取り組み内容を都民の方や職員に浸透させていくことは、改革を進める上で重要でございます。
 改革ビジョンにつきましては、現在、パブリックコメントを実施しておりまして、都民の方から広く意見を募集しております。
 加えて、情報を視覚的に表現したインフォグラフィックを活用いたしまして、ツイッターにより発信するなど、都民の皆様にわかりやすくお伝えするよう努めているところでございます。
 また、職員に対しては、改革に関する職員アンケートを実施したほか、公募により集まった若手職員が改革に対し企画提案するワークショップを開始するなど、職員への浸透を図っております。
 今後も、都民の皆様への積極的な広報を実施していくとともに、職員には改革への参加を促すことで、改革のムーブメントを広げ、着実に改革を推進してまいります。

○清水委員 パブリックコメント、ツイッター、アンケート、ワークショップ、ムーブメント、すごいですよね。ぜひ広く関係者の方にお伝えをいただければなと思いますし、今回も、広報のあり方について、またその重要性についての質疑がなされているかと思いますので、よくよく参考にしていただければなと思う次第でございます。
 それで、このアジャイルという聞きなれない言葉なんですが、私も少し勉強してみましたが、このアジャイルのメリットというのは何かというと、反復や見直しをすることで柔軟性が保たれるというのと、あとサービス提供のスピード感というのが挙げられるそうであります。実施方針を待たずして先行実施の取り組みがあるということは、私はこれは本当に重要な取り組みだと思うので、頑張っていただければなと思う次第でございます。
 他方、このデザイン思考という考え方ですね。これは、新しい可能性を発見するための問題解決プロセスであるデザイン思考でございますが、常にユーザーに視点を置きまして、自問自答を繰り返すことによって問題解決を果たしていくというふうなことだそうでございます。済みません、聞きかじりみたいな話で。
 そういった意味では、この新たな都政改革ビジョンにも記されてありました都政のユーザーである都民の方の満足度というのは、重要な指標だと思うわけでございます。よく掲載をしていただいたなと思う次第でございます。
 しかしながらなんですが、この二〇一九年の第四回インターネット都政モニター調査によれば、約四割の方が不満を感じているというふうな記載でございました。私は、じゃあどんなことがご不満なのかなということで、資料を取り寄せていただいてありがとうございます、つぶさに拝見をいたしました。書かれていることは、これは恣意的にピックアップしたわけじゃないんですよ、よく読んでいただければいいと思うんですが。不満の理由について、主に、知事の公約の未達成ですとか、あるいは都政運営のやり方についてというところが挙げられているわけでございます。
 そこでなんですが、きょう、この委員会の部屋にご参列いただいている職員の皆様は、あくまでも知事の補助機関であるわけでございます。今後、知事のそういった公約をどれだけ達成することができるのかということが、皆様に対しての使命の一つなのかなと思っているわけでございます。どのように、こういったご意見を踏まえて、都民の満足度を向上させていくおつもりなのか、ご見解をお伺いしたいと思います。

○豊田都政改革担当部長 新たな都政改革ビジョンでは、都政に対する都民満足の向上を重要な視点として掲げております。改革を進める中で都民満足度を向上させていくためには、行政手続等の申請時や施設等の利用時のサービスなど、都民との接点を初めとした行政サービスの質の向上を高めていくことが重要と考えております。
 そのため、改革ビジョンでは、二〇三〇年への改革の方向性としまして、三つの柱の一つに行政サービスの改革を掲げ、行政サービスの利便性や効率性を追求していくことといたしました。
 今後、実行方針におきまして改革の具体策を順次示し、取り組みを進めてまいります。

○清水委員 ありがとうございました。
 その不満の理由の中の一つに、やっぱり満員電車、これを何とかできないものかというふうなことも書いてありました。私も多摩に住んでおりますので、その思いは本当に強く感じているわけでございまして、ぜひ公約の実現に向けて皆さんも頑張っていただければなと心から思うわけでございます。
 さて、ES、職員の満足度の向上の一つに挙げられるのが、先ほどもご答弁の中にありました、ICTですとかAIの活用による単純作業の負担軽減であろうかと思います。この件につきましては、職員のアンケートにも書かれていたわけでございます。
 他方、都民からしてみますと、職員の適正配置、これはCSの向上には重要だと思うわけでございますね。四万人の職員掛ける一千万円としますと、四千億ぐらいの予算が割かれているというふうなことにもなるわけでございます。
 ちょっと私、過去のデータを調べてみたんですが、職員定数の推移でございます。これは平成十二年から三十一年でありまして、十二年といいますと、石原都知事時代でございました。平成十二年が前年比で九千五百十一人のマイナス、十三年が前年比千百九十五名のマイナス、その次、十四年が前年比千三百九十人のマイナスということで、職員定数を石原都知事はどんどん圧縮していったというふうなことになっております。その傾向は、平成二十五年にご就任なさいました猪瀬知事にも引き継がれておりますが、どうやら舛添知事から若干変わってまいりまして、五十人、百八十四人、百八十七人と今度は増加傾向に転じてしまったわけでございます。
 他方、国の自治体戦略二〇四〇構想研究会、これ、大分話題になっておりますが、この報告では、二〇四〇年には、自治体職員を現在の半分に削減する中で、現行サービスの水準を維持しなければならないというふうな、ある意味ショッキングな提言がなされておりまして、まあ、この提言に対しては随分地方の方からいろんな意見が出されているそうでございますが、そのくらい我が国の人口減少というのは深刻であるというふうなことと同時に、これからも、引き続き行政サービスの需要というのは増してくるんだというふうなことなのかなと思う次第でございます。
 こういった急激な人口減少社会の到来が前提ではございますが、昨日の政策企画局の私の質疑で、東京都は、二〇三〇年代で人口が一千四百十三万人になると。二〇四〇年代では一千三百六十万人台なんだと。ほぼ現在の人口と横ばいというふうなことになっているわけでございますが、今後、さまざまな、ICTですとか、AIの活用による事務の効率化がなされる中で、本ビジョン、新たな都政改革ビジョンでは、二〇三〇年代あるいは二〇四〇年代における職員の数、これはやっぱり都民としては非常に関心があるところでございますので、どの程度と想定なさっているのか、ご見解をお伺いできればなと思います。

○山口人事部長 将来的な都の人員需要につきましては、今後の行政需要の変化や解決すべき課題に応じて変動するものでございます。
 また、ICT環境の整備、刷新や業務プロセス、ワークスタイルの変革などによりまして、今後の職員の働き方も大きく変化する見込みでございます。
 こうした状況を踏まえまして、貴重なマンパワーを最大限活用しつつ、常に都民ニーズに見合った執行体制を構築してまいります。

○清水委員 具体的な数字というものは示されなかったわけでございますが、そういったCSとES、これを両方満足させるんだというふうなことについては、やはり私は、職員数というのも関心事の一つだと思いますので、今後のさまざまな、長期の財政フレームも出てまいりましたので、そういったことをにらみながら、ぜひとも今後検討をしていっていただければなと思います。
 いずれにしても、この新たな都政改革ビジョン、私、あんまり強い言葉でいえませんが、重要な、非常に重要なビジョンだなというふうに感じておりまして、バックキャスト、アジャイル、そしてデザイン思考、ぜひともこれを駆使していただいて、若い世代に、これから希望の持てる都政を切り開いていっていただければなと感じているわけでございますが、最後にちょっと一言、どうしてもお尋ねしなければならないことがございます。
 それは、この冒頭、三ページ、四ページで、二〇二〇改革の主な成果というものが挙げられております。その中の四ページの二パラ目に、財政マネジメント改革ということで、都議会各会派からの予算要望を公開するとともに、いわゆる政党復活予算の仕組みは廃止ということで、成果として挙げられております。
 この件につきましては、この冊子をつくっている過程で我が党と意見交換をしたときに、この記述については評価も分かれるということで、いかがなものかと。ましてや、その当時はNHKの曲がった報道もあって、違った意味で伝わっているところがあると。それをもって成果とするのはいかがなものかというふうな議論がなされていたかと思うわけでございます。
 それでもあえて、ここで成果として載せられているわけでございますが、これ、どんな成果があったんですか。お伺いしたいと思います。

○豊田都政改革担当部長 二〇二〇改革の仕組み改革の中で、財政マネジメント改革がございまして、その中の取り組みで進めたものと理解してございまして、各種団体や区市町村等から知事が直接ご意見、ご要望を伺う機会を設定するとともに、都議会各会派の皆様からの予算要望を公表することなど、一連の予算編成過程の見直しをしたことで、透明化を図るなどの成果があったものと理解してございます。

○清水委員 申しわけございませんが、この仕組みは、ともに都民代表である知事と議会の意思を予算にバランスよく反映することを目的とした制度でありまして、都議会各会派が都民の声を予算に反映するために、戦後から長年にわたり続けられてきた制度でございます。それを今度は、知事が直接各種団体から、あるいは区市町村からの意見、要望を伺う機会を新設したんだということが誇らしげに書かれているわけでございますが、これは私、非常に問題だと思うんですよ。
 我々は、予算の議決権はございますけど、編成権はありません。逆に知事は、予算の編成権並びに許認可権、人事権までお持ちの非常に権力が集中しているポストにいらっしゃる方でございます。その方が、予算編成の一番の重要な時点、各種団体の方を百団体以上、知事室に呼びつけて、ヒアリングと称して予算編成の過程に挑んでいる。
 これは問題なんじゃないですか。どこが成果なんですか。だから、今回も本会議場で、これは他の会派、他党の方の質問でございますが、予算要望ヒアリングを行った団体は、パーティー券、昨年知事がなさった政治資金パーティーでございますが、そのパーティー券の購入額は幾らなのかというふうな、そのような質問が出てしまうんじゃないんですか。
 知事は確かに行政府の長かもしれませんが、それと同時に、我々と同じように選挙で選ばれる政治家なんですよ。ましてや予算の編成をつかさどる方なんですよ。それを、改革の成果として載せる。これ、どういうことなんですか。改革を担当している部長にちょっと所見を聞かせてもらいたいぐらいですよ。ここでは聞きませんけど。
 だから私は、せっかくすばらしい都政改革ビジョン、すばらしいといいましたけど、重要な、すばらしい改革ビジョンをおつくりになって、このような記載が、私どもが指摘をさせているにもかかわらず、載せられているというのは非常に残念です。今後のこの取り扱いについては、ぜひともご検討いただきたいと思います。
 以上で質問を終わります。

○原委員 それでは伺いたいと思います。
 まず最初に、犯罪被害者等支援条例についてです。
 先ほど宮瀬委員からもお話があったように、過去に議員提案もされて、私どもの会派も賛成をした経過がありますけれども、時期を経て、条例が形になるということで、本当に重要だと思っています。
 それで、これまでも委員会で質疑を重ねてきましたので、きょうは条例がいよいよ制定目の前ということで、端的に幾つか確認をしていきたいので、よろしくお願いいたします。
 一つは、条例文には基本理念が位置づけられていますが、憲法の理念に基づく規定はないと見受けられますが、それはなぜでしょうか。

○堀越人権部長 犯罪被害者等基本法の基本理念である、全て犯罪被害者等は個人の尊厳が重んぜられ、その尊厳にふさわしい処遇を保障される権利を有するという規定は、憲法十三条の包括的な人権規定にその根拠を置いています。犯罪被害者等支援条例は、この犯罪被害者等基本法の基本理念に基づくものでございます。

○原委員 法の基本理念に基づく、そして、もちろんその大もとに憲法が位置づけられているということだと思います。
 次に伺うのは、条例のポイントの一つは支援計画だというふうに思うんですけれども、支援計画の策定、検証については、これまでもいろいろ質疑がありました。
 それで、確認をしたいんですけれども、支援計画の検証をどのようにしていくのか、また、条例をつくるこの機会に協議会を設置して行うべきと考えますが、見解を伺います。

○堀越人権部長 次期犯罪被害者等支援計画の策定に当たっては、被害者等や有識者を委員とする会議を設置し、支援計画策定後も当該会議において進捗状況についてご意見を伺うこととしております。

○原委員 会議を設置するということは非常に重要で、ただ、条例上にはその規定はないのかなというふうに思いますが、ただ、今ご答弁にあったように会議を設置していくということ、また進捗状況も意見を伺っていくということについては確認をさせていただきました。
 それで、第十九条ですが、第十九条に、都民の理解の増進が位置づけられています。広報、啓発、その他の施策とあります。この中で、教育をどう進めていくのかが重要だと思っています。見解を伺います。

○堀越人権部長 都では、企業担当者や学校関係者等を対象に、犯罪被害者等支援研修会を実施しており、犯罪被害者等の被害後の心理状態や各種支援制度等について説明しています。
 中高生に対しては、警視庁が学校と連携し、犯罪被害者等に対する支援や命の大切さについて理解を深めるための講演会を行っております。

○原委員 今お答えいただいた教育については、今やっていることをお話しいただいたんですが、さらに充実をさせていっていただきたいと思います。
 この教育をどう進めるのかということと表裏一体の関係にもあるんですけれども、未成年の犯罪被害者に対する支援に当たって、発達段階に応じた特別の配慮をしていくことが重要だと考えますが、見解を伺います。

○堀越人権部長 本条例第三条では、犯罪被害者等支援は、被害の特性等の犯罪被害者等が置かれている状況その他の事情に応じ、適切に行われなければならないとしております。

○原委員 この発達段階に応じてということについては、福岡等の条例なんかにも入っていました。学校に通っている、あるいは施設に行っている、そういうお子さんだけじゃなくて、いろんなお子さんがいらっしゃいます。所属しているところがない場合もありますので、そうした状況を十分に見て、適切な配慮をしていただきたいということをここでは求めておきたいと思います。
 次に、犯罪被害者が自宅にいることができなくなる状況もあります。そうした場合に、一時的な住居の確保についての支援についてお聞かせください。

○堀越人権部長 自宅などで事件に遭うことにより、従前の住居に居住することが困難となる犯罪被害者等に対し、都は、宿泊施設を提供しています。具体的には、被害後に一時的に居住するために宿泊施設を利用した際の宿泊費について、警視庁の制度と合わせ原則九泊を上限として助成しております。

○原委員 原則九泊を上限としてということでわかりました。
 一時的なということで今伺いましたけれども、同時に、安定した住居を確保するために、都営住宅等に入居できるようにするということが重要になってくると思います。どのような支援策を考えているのか伺います。

○堀越人権部長 都は犯罪被害者世帯に対し、都営住宅の入居において、当せん率が一般申込者の五倍となる優遇抽せん制度を実施しております。

○原委員 とても重要で、実施をしているということです。今回、条例を制定していく中で、さらに充実していく方向も考えていく必要があるかなというふうに思っています。
 犯罪被害者等支援条例の最後に、私は、これまでも議論してきましたけれども、今回、二次的被害を位置づけたというのはとても重要だというふうに思っています。二次的被害はさまざまな形で起こり得ます。この二次的被害についての啓発と、特に、加害の側に立たないための教育、啓発、そして被害を受けた方の救済措置、これについてお考えを伺いたいと思います。

○堀越人権部長 二次的被害に関して都民の理解を深めるため、都は、被害者や被害者遺族の講演会を実施するとともに、犯罪被害者等の人権というリーフレットを作成し、二次的被害についても記載し、ヒューマンライツ・フェスタなどの各種イベントや研修で配布しています。
 二次的被害を受けた方については、東京都総合相談窓口や性犯罪等被害者ワンストップ支援センターで相談を受けており、個々の状況に応じて、精神的ケアや警察への同行支援等を行うとともに、専門の支援機関に紹介するなどの対応を行っております。

○原委員 二次的被害については本当に深刻だと思うケースがたくさんあります。
 性被害を受けた方ですけれども、見知らぬ人たちが勝手にネットでどんどん拡散するということで傷ついていくというのももちろんあるんですけれども、それだけではなくて、本当に身近な大人から被害を受けて、そのことを信頼できる身近な人に相談したんだけれども、自分で誘ったのに、うそをついているとか、そういうようなことをいわれたり、あなたが悪いのよということをいわれて、それが、その仲間内で広がって、どんどん広げられてしまう、そして居場所がなくなってしまうという、そういうケースで十代、二十代の若い人が苦しんでいるというケースもあるんですね。
 ですので、やっぱりいろんな二次的被害を想定して、本当にきめ細かい支援が必要だと思います。そういう点で、今ご答弁いただいたように、ワンストップや総合相談窓口などでの相談を受けて、そして専門の機関につないでいくということをよりきめ細かくやっていただくことをこの場では要望しておきたいと思います。
 それで、ちょっと次のテーマに移ります。性自認、性的指向に関する基本計画です。
 基本計画には、パートナーシップ制度については客観的な記述にとどまりました。本来、全ての人の性自認、性的指向における差別を許さず、多様性を尊重している人権尊重条例に基づけば、都として実施していくべき課題ではないかと考えていますが、見解を伺います。

○堀越人権部長 いわゆるパートナーシップ制度につきましては、婚姻関係のあり方そのものにかかわるものであり、戸籍制度や住民基本台帳制度との整合などの問題もあることから、広範な国民的議論が必要な課題であると認識しています。
 都としては、多様な性の理解を推進し、さまざまな意見を踏まえ、引き続き、人権尊重条例に基づいて必要な施策を展開していきます。

○原委員 それでは、パートナーシップ制度は、今、全国三十四自治体に広がってきているんですけれども、その内訳を教えてください。

○堀越人権部長 いわゆるパートナーシップ制度については、その内容は自治体により異なりますが、令和二年二月末時点で、都内では五区一市、道府県では一府一県、政令指定都市では八市、その他十七市一町で導入されております。

○原委員 同性パートナーのみではなく、セクシュアルマイノリティーを対象にしている自治体も多く、また、事実婚カップルも対象にする、そういう自治体も生まれています。それぞれの地域の議論の中で実施をしてきているんだと思います。
 このようにパートナーシップ制度を導入する自治体がふえてきていることについて、都としてはどう分析していますか。

○堀越人権部長 いわゆるパートナーシップ制度の導入については、基本的には各自治体の判断が尊重されるべきと考えています。一方で、パートナーシップ制度は婚姻関係のあり方そのものにかかわるものであり、広範な国民的議論が必要な課題であると認識しています。
 都としては、人権尊重条例を踏まえて、性的マイノリティーの方々に対し、都庁各局の施策現場においてどのような配慮が必要か検討し、取り組みを推進していきます。

○原委員 人権尊重条例を踏まえてということで答弁していただいていることはとても重要なんですが、条例を踏まえれば、パートナーシップ制度をやっていくべきではないかというふうに私は聞いているんですね。
 セクシュアルマイノリティーの方たちは、これまでさまざまな偏見や差別を受けて傷ついてきているわけです。ようやく今、当事者の皆さんの努力も本当に大きくて、社会が少しずつ変わってきているわけですけれども、しかし今でも、愛する人と結婚したくても法律では結婚は認められないという、そういう壁に当たるわけですね。
 法律を変えるということは国の課題になるわけですけれども、でも、今、全国でパートナーシップが広がってきているということは、そういう法を変えなくても自治体としてこういうセクシュアルマイノリティーのカップルの方たちを応援していくと、そういうことをやろうという、こういうことなんだと思うんですよね。
 私は、人権尊重条例を持つ東京都としては、実施をしていくということは必要だというふうに思いますが、見解を伺います。

○堀越人権部長 繰り返しになる部分もございますが、パートナーシップ制度は婚姻関係のあり方そのものにかかわるものであり、広範な国民的議論が必要な課題であると認識しています。
 都としては、人権尊重条例に基づき、性自認及び性的指向に関する啓発等を推進するとともに、都庁各局の施策現場において当事者の方々に対してどのような配慮が必要か検討し、施策を展開していくこととしております。

○原委員 都道府県初のパートナーシップ制度を制定した、いばらきパートナーシップ宣誓制度について先日伺ってきました。まだ実施してから八カ月ぐらいだと思いますが、二月末現在で二十六組宣誓しているということです。他県から引っ越してくるカップルの方もいらっしゃると。何でかといいますと、自分たちを認めてくれる県だ、多様性を尊重する県だということで、引っ越しをしてくる人もいらっしゃるそうです。
 茨城県の取り組みで鍵となっているのは、性的マイノリティーへの支援策勉強会です。この勉強会に、パートナーシップ制度は要らないと考えている方も含めて参加をして勉強しているわけですね。
 きょうの都の答弁は、繰り返し国民的な議論とか、婚姻制度とのかかわりでというふうにお答えされるんですけれども、茨城県のこの議論の中では、婚姻制度とは別のものであり法的拘束力はないと。でも、勉強会の取りまとめで書かれているんですが、性的マイノリティーへの支援が他の人々の権利を侵害するとはいえない以上、速やかな実施をするというふうにされているんですね。
 考え方が違う人たちの中で議論をして、お互いの考えが変わったわけじゃないんです。法律で同性婚を認めるべきではないという人は、その考えを変えているわけじゃないんだけれども、現状の中で折り合ってやっているということなんです。
 私は、基本計画を進めていく中で、さらに必要な施策を検討していくことになると思うんですけれども、少なくとも、こういう懇談会とか協議会などを設置して、こうした議論を進めていくということが必要だと思いますが、いかがでしょうか。

○堀越人権部長 都では、一昨年十月に全庁横断の東京都性自認及び性的指向に関する施策推進会議を設置し、当事者や有識者などから意見等を聴取し、昨年十二月に東京都性自認及び性的指向に関する基本計画を策定いたしました。計画策定後も、この会議を通じて庁内各局との総合調整を進め、取り組みの進捗管理を行ってまいります。

○原委員 私は、今後、基本計画に今回位置づけられた交流の場、機会というものがあって、そこで意見を聞いたらどうかなというふうにも思ったりしたんですけれども、先ほど来、質疑の中で、交流の場、機会については、それぞれ本当に当事者の方が悩みを打ち明けたり、そういう場になっていくということですので、それはそれでとても大事なので、そこにパートナーシップについてご意見をという、そういうことではないのかなというふうに思いました。
 この交流の場、機会のようなものもまた非常に重要で、先日私も、十八歳のゲイの若者から話を聞いたんですけれども、相談のハードルが今、上がり過ぎているとその方はおっしゃっていて、何か特別なことがないと相談できない、全て個別相談になってしまうということをいっていたんですね。個別相談は大事だけれど、日常的に安心できる居場所があって、構えずに相談したり意見を聞いたりできることが必要だというふうに話をしていたんです。そういう点から考えると、今回、基本計画に位置づけられた交流の場、機会というのはとても重要なんだと。それはそれで本当に大事だなというふうに思いました。
 でも、何か工夫をして、パートナーシップ制度のことも含めて皆さんのご意見を聞いていく機会をつくっていけないかというふうに思うんですね。基本計画の進行管理、見直しを都民参加で進めることによって、意見を聞くということは可能だと思うんですけれども、見解を伺います。

○堀越人権部長 基本計画策定後も引き続き、さまざまな機会に都民の意見を伺いながら、全庁横断会議を通じて、庁内各局との総合調整や取り組みの進捗管理を行い、次期計画につなげてまいります。

○原委員 私は、残念ながらちょっと全体として都民がお客さんのようになっているというか、もっと主体的に参加をしていただいて、どんどん意見をいってもらうということがやっぱり必要なんじゃないかなと思います。セクシュアルマイノリティーの方たちを初め、都民の方が計画の進行管理や見直しに積極的に参加して、パートナーシップ制度を初め、意見を出し合っていくという、そういう仕組みをつくるべきだというふうに思います。
 茨城県では、パートナーシップ制度を実施する、そこをやりながら、性的マイノリティーの方々の困難事例に関するアンケートの調査をネットでやっています。そういうことを一体的にやっているというのが特徴で、ぜひ東京都はもう人権尊重条例という、本当に大事な条例ができましたので、それに基づいて進めていただきたいと要望しておきたいと思います。
 次のテーマに移ります。消防団について少し伺いたいと思います。
 多摩・島しょ地域の消防団について質問いたします。
 来年度の予算案で、地域防災力の推進が約二千万円の減額となっています。その理由を伺います。

○有金総合防災部長 主な要因といたしましては、時限事業として実施をしておりました補助事業が今年度をもって終了することによることでございます。

○原委員 四年間の事業だった防火衣の補助事業が今年度で終わるということだと思います。防火衣は更新をしていかなければならないものですので、四年間で終わるといっても、終わりがない課題かなというふうにも思います。
 また、特別区の消防団と、多摩・島しょ地域の消防団との間では、このことによって装備に差が生じてしまうというようなことはないでしょうか。

○有金総合防災部長 多摩・島しょ地域の消防団の装備につきましては、平成三十年度から、市町村が市町村総合交付金の政策連携枠を活用することにより、補助事業の対象となっていた防火衣等だけではなく、可動式動力ポンプや無線機、投光器など幅広い装備を対象に、特別区消防団の装備を基準とした配備が可能となっております。
 都といたしましては、この政策連携枠を活用した消防団の装備の充実を市町村に働きかけてまいります。

○原委員 二十三区の消防団装備の一覧も見せていただきました。その中で、その一覧にはないものでも、地域によっては必要になるものも出てきます。また、多摩地域の消防団は、ポンプ車を配備して第一線に駆けつけるという特徴もあります。必ずしも、さっきいったように、その一覧の中に入っていないこともあるんですね。また、水害の関係ではボートが必要だという要望もあったり、さまざま、一覧表にはないものも出てきています。
 政策連携枠の範囲では不足する部分についても対応されるように、市町村の要望を受けとめて対応していただくことをこの場では求めておきたいというふうに思います。
 それで、消防団員の確保について苦慮する地域も大変多い中で、地域任せにせずに、団員募集などのPRも重要だというふうに指摘をされています。来年度はどのように展開をしていくのかお聞かせください。

○有金総合防災部長 都におきましては、消防団員募集のPR経費というものを予算上計上しております。
 来年度につきましては、従来の中づり広告にかえまして、幅広い用途に使えるA2判ポスターを約三千枚作成し、展開することとしております。

○原委員 ぜひ各市町村でも使いやすいように工夫していただきたいと思っています。例えば、それぞれの自治体名や連絡先が入れられるようにするとか、QRコードを載せるなど、工夫をしていただくことを求めておきたいと思います。これは要望しておきます。
 それでは最後に、障害者雇用の推進計画について少しだけ質問をさせていただきます。
 この推進計画、五年の計画とのことですけれども、進行管理はどのようにしていくのか、毎年度検証していくことが重要だと思っていますけれども、いかがでしょうか。

○山口人事部長 障害者活躍推進計画の推進体制といたしまして、知事部局等や公営企業の管理職、障害を有する職員により構成いたします都庁障害者活躍推進会議を設置しておりまして、計画に掲げる取り組みの実施状況について定期的に点検する予定でございます。
 こうした取り組みなどを通じまして、PDCAサイクルを確立し、障害者雇用の促進に努めてまいります。

○原委員 今回、法に基づいて計画をつくるということですので、計画に掲げる目標が達成できなかった場合、何かペナルティー的なもの、罰則的な取り扱いなどというものはあるのでしょうか。一応確認します。

○山口人事部長 障害者雇用促進法におきましては、障害者活躍推進計画に掲げる目標が未達成であった場合の罰則等の規定はございません。
 目標達成に向けて、先ほどご答弁申し上げました都庁障害者活躍推進会議を活用することなどにより、適切に取り組んでまいります。

○原委員 障害者の方の雇用については、過去に水増し問題が本当に大問題になったり、やっぱり機械的なやり方や目標を掲げて、ただただその数だけを追うというようなことがやられると、同じことを繰り返しかねないので、あえてちょっと確認をしました。
 それで、主な取り組みとして、知的障害者の採用が掲げられて、このことについては先ほど中屋委員から、取り組み状況と今後の方向性について質疑がありましたので省略をしたいと思います。
 このオフィスサポーターから常勤職員へのステップアップをしていくということについては、私も、障害者の雇用問題で、総務委員会や一般質問で質問させていただいてきましたが、今回、これは非常に重要な前進だと受けとめています。
 同時に、私が一つ課題だと思っているのは、機械的に、障害のない人と同じだけの時間を働くとか、そういうことになっていくと、その条件に無理に当てはめようということになると本末転倒になってしまうと思うんです。ステップアップの仕組みに合う方と、また合わない方と、それぞれ特性や個性があります。ですので、私は、このステップアップの取り組みを進めながら、一方で、やはり合理的配慮に基づく雇用の充実を進めていく、特性に配慮した雇用の工夫、これも研究課題なんだということを指摘しておきたいと思います。
 以上で質問を終わります。

○早坂委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本案及び本件に対する質疑は、いずれもこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○早坂委員長 異議なしと認め、予算案、付託議案及び報告事項に対する質疑は終了いたしました。
 以上で総務局関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後六時三分散会

ページ先頭に戻る