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Tokyo Metropolitan Assembly

総務委員会速記録第七号

平成三十年六月二十二日(金曜日)
第一委員会室
午後一時開議
出席委員 十五名
委員長菅野 弘一君
副委員長谷村 孝彦君
副委員長中山ひろゆき君
理事内山 真吾君
理事中屋 文孝君
理事荒木ちはる君
山内れい子君
奥澤 高広君
斉藤やすひろ君
福島りえこ君
西沢けいた君
原 のり子君
山田ひろし君
とくとめ道信君
早坂 義弘君

欠席委員 なし

出席説明員
総務局局長多羅尾光睦君
危機管理監田邉揮司良君
次長榎本 雅人君
理事情報通信企画部長事務取扱久原 京子君
理事箕輪 泰夫君
総務部長西山 智之君
企画担当部長首都大学調整担当部長尖閣諸島調整担当部長
オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務
池上 晶子君
調整担当部長小菅 政治君
訟務担当部長江村 利明君
復興支援対策部長復興支援調整担当部長被災地支援福島県事務所長兼務伊東みどり君
行政改革推進部長自治制度改革推進担当部長兼務小林 忠雄君
都政改革担当部長小笠原雄一君
都政改革担当部長豊田 義博君
情報企画調整担当部長新田見慎一君
情報政策連携担当部長藤原 知朗君
人事部長労務担当部長兼務栗岡 祥一君
コンプライアンス推進部長主席監察員
政策法務担当部長訟務担当部長兼務
貫井 彩霧君
行政部長野間 達也君
多摩島しょ振興担当部長大島災害復興対策担当部長
事業調整担当部長兼務
高崎 秀之君
都区制度担当部長浦崎 秀行君
総合防災部長有金 浩一君
防災計画担当部長西川 泰永君
防災対策担当部長和田 慎一君
物資調整担当部長大澤 洋一君
統計部長熊谷 克三君
人権部長仁田山芳範君

本日の会議に付した事件
総務局関係
付託議案の審査(質疑)
・第百二十二号議案 東京都知事の給料等の特例に関する条例の一部を改正する条例
・第百二十三号議案 災害派遣手当等の支給に関する条例の一部を改正する条例
報告事項(質疑)
・二〇二〇改革プランについて
・東京都監理団体経営改革プランの概要について
・セーフシティ東京防災プランについて
・東京の防災プラン進捗レポート二〇一八について
・東京都オリンピック憲章にうたわれる人権尊重の理念実現のための条例(仮称)の概要について

○菅野委員長 ただいまから総務委員会を開会いたします。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、総務局関係の付託議案の審査及び報告事項に対する質疑を行います。
 これより総務局関係に入ります。
 初めに、理事者の欠席について申し上げます。
 吉野情報政策担当部長は、病気療養のため、本日の委員会に出席できない旨の申し出がありました。ご了承願います。
 付託議案の審査を行います。
 第百二十二号議案及び第百二十三号議案を一括して議題といたします。
 本案については、いずれも既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
 発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○菅野委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑は、いずれもこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○菅野委員長 異議なしと認め、付託議案に対する質疑は終了いたしました。

○菅野委員長 次に、報告事項、二〇二〇改革プランについて外四件に対する質疑を一括して行います。
 本件については、いずれも既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 資料について理事者の説明を求めます。

○西山総務部長 六月十一日の当委員会におきまして要求のございました資料についてご説明申し上げます。
 恐れ入りますが、お手元にお配りしてございます総務委員会要求資料の表紙をおめくりいただき、目次をごらんください。資料は四点ございます。
 一ページをごらんください。条例案策定に当たり参考にした他自治体の条例等でございます。
 多様な性の理解の推進と、本邦外出身者に対する不当な差別的言動の解消に向けた取り組みの推進とに分けて記載してございます。
 二ページをごらんください。セクシュアルマイノリティーに係る都職員、教員の研修等一覧でございます。
 過去五年間にわたるセクシュアルマイノリティーに係る都職員向け及び教員等向けの研修の実施状況を記載してございます。
 三ページをごらんください。都内におけるヘイトスピーチ等の件数でございます。
 東京都内においてヘイトスピーチを伴うデモ等を行っていると報道等で指摘されている団体が平成二十四年四月から二十七年九月までの間に実施したデモ等の発生件数を、法務省の委託調査研究事業をもとに記載してございます。
 四ページをごらんください。人権に関する相談件数の推移でございます。
 平成二十五年度から二十九年度までの五年間において東京都人権プラザで受けた相談のうち、外国人に係る相談件数を記載してございます。
 説明は以上でございます。ご審議のほどよろしくお願い申し上げます。

○菅野委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含めまして、これより本件に対する質疑を行います。
 それでは、発言を願います。

○中山委員 私からは、人権施策について何点か質問してまいりたいと思います。
 本定例会におきまして、都では、二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピックの開催都市として、人権尊重の理念がより一層、社会に浸透していくことを目的として、東京都オリンピック憲章にうたわれる人権尊重の理念実現のための条例を次期定例会に提出すべく準備に入っていることを報告を受けたわけであります。我が会派の代表質問でも取り上げさせていただきました。
 オリンピックを迎えるに当たって、東京のみならず、日本が世界から注目をされているということだというふうに思っておりますので、大変重要な条例であることは認識をしている次第でございます。
 私たちは、それだけに--これまで人権活動をされてきたさまざまな方々がいらっしゃると思うんですね。その方たちというのは、このオリンピックの憲章に基づくということで、大変、期待と希望を持っているというのが推測できるわけであります。もちろんパラリンピックもあるわけですから、障害のある人、また、それを支えてきた人も、この条例といいますか、二〇二〇年をきっかけにして、心のバリアフリーがもっともっと前に進むのではないかというふうな期待と希望を持っていると推測できるわけであります。
 もちろん、本定例会でも提案されております障害者差別解消条例だとか、あるいは、先日もこの委員会で審議をしました人権プラザとか、そういう条例の担保があることは、施策の担保があるということはよく認識しているわけなんですけれども、しかし、今回、このオリンピック憲章に基づくということで、開催都市として期待、希望が大きい分、誤解を招かないように対応すべきだというふうに思いますけれども、都は、条例の趣旨や条例の制定意義を適切に発信すべきと考えますが、見解を伺います。

○仁田山人権部長 今お話のありました、条例を制定するに当たりましては、条例の趣旨や意義を、都民や都内の企業等はもとより、より多くの方々に理解していただきたいと考えております。
 このため、例えば、人権啓発イベントや企業等と協働したキャンペーンなども活用しながら、条例の趣旨や意義を積極的かつ適切に国内外に向けて発信してまいりたいと考えております。
 これにより、東京は、開催都市にふさわしい品格ある国際都市、かつ、あらゆる人が輝く都市として、大会のその先も見据え、レガシーとしてまいりたいと考えております。

○中山委員 今回の条例概要では、多様な性の理解推進並びにヘイトスピーチ対策について、具体的に光を当てているわけであります。
 もう一方で、条例の概要での目的では、オリンピック憲章にうたわれる人権尊重の理念に基づく、あらゆる人がいかなる種類の差別も受けることがなく、人権尊重の理念が広く都民に浸透した社会を実現するとあるわけであります。あらゆる人とは、また、いかなる種類とは、オリンピック憲章では、人種、肌の色、性別、性的指向、言語、宗教、政治的またはその他の意見、国あるいは社会ルーツ、財産、出自やその他の身分などの理由による、あらゆる種類の差別についてうたわれているわけであります。そのことを確実に、適切に発信していただきたいと求めておきたいというふうに思っております。
 次に進めますが、先ほどの答弁でもあったように、LGBTなどの性的マイノリティーを理由とする差別のない東京、また、ヘイトスピーチのない東京を実現し、大会のその先も見据え、レガシーにしていくと答弁でありました。
 かつて、ロシアの同性愛禁止の法律をめぐって、アメリカ、フランス、ドイツなどの首脳が二〇一四年の冬季ソチ・オリンピック開会式を欠席したことは記憶に新しいわけなんですが、そこで、第三回定例会で提案予定されている条例は新たな人種課題に光を当てておりますが、その背景について伺いたいと思います。

○仁田山人権部長 東京二〇二〇大会が開催され、今後、観光あるいはビジネスにおいても、さまざまな国や地域から多様な文化や生活習慣を持った方々を多くお迎えすることになります。また、東京で生活する外国人の方々もふえていくものと思われ、お互いの個性を尊重し、認め合う共生社会の実現は不可欠となっております。
 そこで、開催都市として、また、誰もが認め合う社会を実現する観点から、今お話しの二つの人権課題にも光を当てた条例を制定することといたしました。

○中山委員 今、答弁でもありましたとおり、世界が注目している条例でもあり、また、開催都市としての使命を果たしているということが明らかになったわけであります。
 こうしたことを踏まえまして、都は、人権問題や課題に向き合っている方々の声を拾うために、六月中に、東京都オリンピック憲章にうたわれる人権尊重の理念実現のための条例について、意見募集も始まっているわけでございます。
 特に、このLGBT等の性的マイノリティーという人権課題については、まだまだ理解が進んでいないという状況だと思います。しかしながら、伺えば、人口の七・六%といわれておりまして、AB型の方々や左ききの方々の人口と、相当数いらっしゃるということであります。
 ことしの五月、代々木公園で開催された、LGBTを初めとする性的マイノリティーの存在を発信する東京レインボープライド二〇一八には約十五万人が集まって、パレードの沿道にも多くの人が集まったと聞いているわけであります。
 そこで、人権課題に向き合っている方々の声を拾うために、六月中、この条例の意見募集が行われております。LGBT等の方々からもさまざまな声をお聞きしていますが、そのような声を条例にどうやって反映していくのか、伺いたいと思います。

○仁田山人権部長 人権課題への対応のためには、まず、当事者の方々の声を踏まえることは重要でございます。条例策定に当たっても、当事者や団体の方々の声を反映させることに努めております。
 さらに、当事者の方々に加え、関係分野の専門家の方々から個別にご意見を伺い、丁寧に検討し、条例案概要を作成したところでございます。
 この条例案概要をもとに、今般、都議会の皆様と議論いただくことと並行いたしまして、六月末までパブリックコメントを実施しまして、広くさまざまなご意見を伺っていくこととしております。
 いただきましたご意見を踏まえまして、第三回定例会での審議に向けて慎重に条例案を策定してまいります。

○中山委員 きめ細かく対応していくということなので、多としたいというふうに思っております。
 先日の六月十九日の日経新聞にも、この千葉モデルというものが載っていたわけでありますが、千葉市もLGBTの暮らしやすいまちづくりに取り組んでいるそうであります。LGBTを知り、サポートするガイドラインをつくって、職員の研修会なども行っているということでありまして、ふだん何げなく使っている言葉が差別的発言になると認識していなかった、あるいは、LGBTに当たる人の多さに驚いたというような職員の声もあるわけでございます。
 また、これまで、こうやって議論する中ではLGBTという呼称を使っていたわけなんですが、包括的な考え方でいいますと、性的指向、つまりセクシュアルオリエンテーションの頭文字のSOということと、自分の性別をどう認識しているかをあらわす性自認、ジェンダーアイデンティティーの頭文字のGIをとって、SOGIという呼称も使われているそうでありまして、私もいろいろ調べてみると、SOGIという言葉を、例えば文部科学大臣が使っていたりということでありますので、ある意味、正式な呼称でもあるということだというふうに思っております。つまり、この呼称の意味だとか、あるいは使い方だとか、さまざまな伝達方法があることも事実であります。
 今回は、この新条例のポイントとして、最も身近な区市町村と協働してやるということを規定にしているわけなんですけれども、もう一つは、企業との協働キャンペーンということで、いろんなものも視野に置いているということであります。
 考えてみると、いろいろそうしたかかわる人たちの知見というものをもっともっと浸透させるといいますか、ガイドラインをつくってしっかり伝えていくということが私も大変重要だなというふうに思っておりますが、二〇一九年四月のこの条例の全面施行までの期間はもとより、今後の関係者などの研修会はどのように実行されるのか、伺いたいと思います。

○仁田山人権部長 人権施策を始める上では、まずは行政に携わる職員が人権に関する理解を深めておくことは必須でございます。
 性自認及び性的指向など、また、多様な性の理解を推進するための研修につきましては、都職員向けとしては、これまで人権問題研修の一環として実施しております。また、昨年度は、全職員を対象といたしましたeラーニングの取り組みも実施したところでございます。
 さらに、都、区市町村との相互協力という観点からは、例えば、都内各区市町村担当者が一堂に会した会議を実施いたしまして情報共有を進めるなど、人権に関する知見も深めてまいります。
 あわせて、先進的な取り組みを行っている企業等とも情報共有を行っていきます。
 条例制定を機会に、こうした取り組みを積極的に進めてまいります。

○中山委員 今回、質問をするに当たって、都議会の図書館で、このLGBT関連の本を一冊お借りして、できるだけ知識を得ようというふうに努力はしてきたわけなんですけれども、その本を読んだ上で有識者の方とちょっとしたお話をしていても、こっちの本でいっていることと、その有識者がいっていることが違うということも多々あったわけでありまして、本当に難しい課題だなというふうに認識を持った次第であります。
 で、今後の課題として二つあると思います。
 一つは、条例概要でもうたわれておりますけれども、このLGBT等の方々の一元的な相談窓口を新設し、全庁横串で適切な対応とありますが、あえて理想をいえば、ゴールは、市区町村の窓口であっても、あるいは東京都の窓口であっても対応できるということが理想だというふうに思っておりますので、それが一つの課題ではないかというふうに思っております。
 もう一つは、こちらの千葉の方にも書かれていたんですけれども、この千葉のガイドラインは市内の教職員にも活用してもらっていると。教育現場では以前から、LGBTに該当する生徒がいる可能性があるが、どう対応していいのかわからないなどの声が上がっているということで、この記事にもなっているわけでありますが、教育現場でも、これから一つ課題になってくるだろうというふうに思います。
 いずれにしても、これは、有識者や当事者との、何といっても対話が重要になってくるというふうに思います。こうした背景があることをこうやって議論してきたのですけれども、LGBT等の性的マイノリティーの方々への差別は、大変見えにくい、聞こえにくい、あるいは想像しにくいという性質があります。困り事は多岐にわたっているというふうにも認識をいたしております。目に見えない、声が聞こえないからといって、差別が存在しないわけではありません。当事者や有識者の意見を丁寧に聞き取り、差別実態、生きづらさを正確に把握することが肝要であるということだと思います。
 条例概要では、基本計画を作成して具体的な施策として検討していくというふうにもなっているわけなんですが、よりこの実効性を高めるためには、当事者や有識者のご意見あるいは先行自治体の活動を生かすことが非常に重要と考えますが、今後の進め方について見解を伺います。

○仁田山人権部長 ご指摘のとおり、当事者の方々が抱える困り事はさまざまであると認識しております。
 そのため、当事者の方々の声や、日々、当事者の方々の悩みに寄り添いながら支援などを行っている方々の意見を的確に都の施策に反映していくことは重要なことでございます。
 こうしたことから、都は、このたびお示ししました条例案概要の策定に当たっても、当事者の方々やさまざまな分野の専門家から個別のご意見を伺うとともに、他自治体の事例も参考にしながら丁寧に検討したところでございます。
 現在、本条例の概要をもとにパブリックコメントを実施し、いただいた幅広いご意見を踏まえ、第三回都議会定例会において提案予定の条例案や、条例制定後に策定予定の基本計画にも適切に反映してまいります。
 基本計画策定に当たっては、各施策現場のニーズも踏まえ、他自治体の事例も参考にしながら、必要に応じて有識者等の意見を伺ってまいります。

○中山委員 次に、ヘイトスピーチ対策について一点触れておきたいと思います。
 ヘイトスピーチへの実効性を上げる措置については、インターネットへの書き込みやホームページなどの露出を削除するなどの事後措置の課題と、明らかにヘイトスピーチのデモや集会が企画されている場合の公の施設の使用許可などの事前措置の課題があると思います。
 ヘイトスピーチ対策の課題として実効性の担保がありますが、制度運用上、大事な点は、事務局サイドの規模だとか、あるいは、学識経験者で構成する第三者機関を設置して公正公平かつ中立的な制度運用とともに、第三者機関の議論の場の頻度をしっかり確保していく点だというふうにいわれております。
 そこで、実効性担保に関する見解を伺いたいと思います。

○仁田山人権部長 品格ある国際都市東京であるためには、ヘイトスピーチは許されないという姿勢を明らかにしていくことが大切であると考えております。
 一方で、ヘイトスピーチ解消への取り組みは、表現の自由への十分な配慮が必要でございます。
 こうしたことから、学識経験者等で構成する第三者機関において、法的な観点を中心に調査審議を行っていただく予定でございますが、第三者機関の開催頻度等、運営につきましては、条例制定後に具体的に検討してまいります。
 都としては、第三者機関を活用し、公正公平かつ中立に制度運用を行うとともに、ヘイトスピーチが行われているという実態を公表するなど、都民への啓発も効果的に進めてまいります。

○中山委員 基準が大変難しいということから、第三者のチェックが必要ということだというふうに思っております。
 私たちの会派でも、有識者の方から意見を聴取いたしました。大阪市や川崎市でヘイトスピーチに対する条例が施行されておりますが、最も公平公正かつ中立性を担保するためには、やっぱり、事務局の規模を初め、第三者機関の議論の場をどれだけ確保できるかといったことが実効性の担保だというふうにもいわれておりましたので、そのことを踏まえまして、ぜひ実効性を高めていただきたいと要望したいというふうに思っております。
 ここまで、東京都オリンピック憲章にうたわれる人権尊重の理念実現のための条例概要について議論をさせていただきました。
 まず、開催都市として世界から注目をされている中で条例制定されるという意義は大変大きいというふうに明らかになったと私は思います。
 また、先ほどもお話ししましたけれども、人権課題だとか、あるいは人権活動に対して、これまでずっと活動してきた方々にとっても、本当に期待と希望が大きいということが受け取れるわけでございます。もちろん、障害のある人あるいはそれを支えている人にとっても、これこそがまさに心のバリアフリー、レガシーになるのではないかという期待は、私も地元にいて、これはひしひしと感じるわけでありまして、ぜひその辺のご認識をお願いしたいと思います。
 今回、LGBTなど性的マイノリティーの理解推進やヘイトスピーチ対策にも光を当てておりますが、あらゆる人がいかなる種類の差別を受けることがないよう目的を持っている条例であることをぜひ適切に発信していくことが、私は今回の条例で大切なんだろうというふうにも思いますし、また、それを求めておきたいというふうに思っております。
 そこで、都は、そのことを強く認識すべきと考えますが、局長のご決意を聞いて、質問を終わらせていただきたいと思います。

○多羅尾総務局長 東京は、二〇二〇大会のホストシティーとして、今後ますます多くの外国の方をお迎えすることになります。また、大会の成功のためにも、開催都市にふさわしい品格ある国際都市、かつ、あらゆる人が輝く都市であることが求められると考えております。
 そこで、国際社会の視点から二つの人権課題に光を当てるとともに、オリンピック憲章にも示されている、あらゆる人がいかなる種類の差別も受けることなくという人権尊重の理念を広く浸透させ、必要な取り組みを推進していくことを本条例において宣言し、発信していきたいと考えております。
 条例制定を契機に、人権尊重の理念のより一層の浸透に向け、都は、庁内各局はもとより、さまざまな主体と連携しつつ、啓発、教育、相談、救済などの人権施策を、オール東京で総合的かつ効果的に展開してまいります。総務局は、常にその先頭に立っていきたいと考えております。

○中屋委員 まず、東京都オリンピック憲章の人権尊重の理念を実現するための条例案について意見を申し上げたいというふうに思います。
 人権尊重の理念実現が重要であることはいうまでもありません。しかし、先日の我が党の代表質問でも申し上げましたけれども、人権についてはさまざまな意見があります。国際的な視点で人権を考える際にも、それぞれの国や地域の歴史的、社会的、文化的背景を考慮する必要があります。したがって、人権に関する相互理解をまず促進するべきであるということが我が党の考え方であります。
 性の多様性があることについても、社会に十分に理解されている状況にあるとは思えません。当事者の方々が抱える困難の解消には、現在国が進めている取り組みと連携して、多くの当事者の声を受けとめ、性的指向や性自認に関する広く正しい理解を促すことが必要と考えます。
 平成二十六年十二月のIOC総会において、オリンピック憲章に新たに性的指向に関する事項が盛り込まれました。都は、このことも踏まえて、このたび条例案の概要を示しましたが、そこでは、性自認や性的指向を理由とする差別の解消の推進と理解促進を車の両輪と考え、セットで規定するとしております。
 しかし、現在、性的指向や性自認の多様なあり方について、社会の理解は進んでいるのか。差別の解消は、社会の理解増進を図りつつ、当事者の声に耳を傾けながら慎重に進める必要があると思います。
 例えば、近年、渋谷区や世田谷区のように、パートナーシップ条例や要綱をつくってLGBTに対する取り組みが始められました。今後、このような具体的にカミングアウトを前提とした対策が講じられることが考えられますが、一方で、カミングアウトを望んでいない当事者が多くいることも事実であります。
 社会に十分な理解がないまま、性急に差別解消の取り組みを進める中で、望まないカミングアウトを余儀なくされ、さらに悩みが深まる例や、周囲の無理解から孤立してしまうことが危惧されます。実際に、LGBTの若者が性的指向をカミングアウトした結果、アウティングされ、みずからの命を絶った不幸な事件も起きております。何よりも、人権に関することは慎重に対応することが求められます。
 しかるに、今回の条例化に向けた都の動きは、まことに性急です。条例案概要が出されるまで、慎重な議論がどれだけあったのか。専門家などから意見聴取をされたということですが、どのような検討がされてきたのか。なぜ正式な検討会を立ち上げ、誰もが納得し得る報告書を作成しなかったのか。また、この条例案概要には、区市町村と相互に協力することとされておりますが、人権に関する区市町村の取り組みに関して、どのような話し合いがされてきたのか。さらに、パブリックコメントを実施しておりますが、性自認や性的指向についての理解が広がっていない中、特にカミングアウトを望まない当事者がみずから声を上げることの難しさを考えたのか、全く理解ができない。このような短期間での検討ではなく、時間をかけ、当事者の方々にも意見をしっかりと聞くべきだと思います。
 憲法の三大原則の一つである人権に関する新たな取り組みを提案するものとして、また、差別に苦しみ、無理解に悩む方々にきちんと正面から向き合って改善していこうとするものとして、余りにも軽薄で不誠実な姿勢であるといわざるを得ません。ホストシティーの長としての実績目当てのパフォーマンスは、声なき声を発しておられる性的マイノリティーの方々の切り捨てでもあり、都政に禍根を残すことになるのではないかと思います。
 条例案は、次の第三回定例会に提案されると聞いておりますが、現在、広く都民の声を聞くとのことでパブリックコメントを実施中ですけれども、本条例の制定への動きは余りにも拙速であります。本条例の制定への動きは余りにも拙速であります。当事者の方々を初め、多くの都民の声に耳を傾けて、慎重にも慎重な議論を重ねていくことが必要であることを改めて強く指摘しておきます。
 私たち都議会自民党は、人権尊重の理念実現は重要なこととして、今後とも、多くの当事者の方々の声を受けとめ、現状と課題を直視し、国の取り組みと連携をして、性的指向、性自認に関する広く正しい理解促進に向けて取り組んでまいる決意を表明いたします。
 次に、防災について何点かお伺いをさせていただきたいと思います。
 今週月曜、大阪府北部で発生した地震によってお亡くなりになられた方々のご冥福をお祈りするとともに、被災された皆様に衷心よりお見舞いを申し上げたいと思います。
 今回、総務委員会に報告されているセーフシティ東京防災プランでありますが、この中でも、当然、震災対策は大きなウエートを占めております。
 東京における首都直下地震は、今後三十年間に約七〇%の確率で発生するといわれております。そのとき、都の被害想定によれば、区部の約七割が震度六強以上の揺れに見舞われるということであり、首都としての機能や日本の経済全体に大きな被害を及ぼしかねません。
 したがって、都の震災対策は極めて重要であります。大地震に対して、常に備えなければならないと考えます。
 一方、震災対策を取り巻く状況は、一層複雑になってきております。例えば、近年、東京では、外国人旅行者が大幅に増加し、今後もふえる見込みであります。また、女性や高齢者などのニーズを踏まえた対応の重要性も増してきております。
 そこで、さきの知事の所信表明では、都の地域防災計画を修正するということでありましたけれども、具体的にはどのように取り組むのか、お伺いをいたします。

○西川防災計画担当部長 東京都地域防災計画は、災害対策基本法に基づきまして、知事を会長とする防災会議が策定をするものでございます。都民の生命や財産を守るため、東京都のみならず、国や区市町村、警察や消防、自衛隊といった防災機関などの総力を結集いたしまして、東京の災害への対応力を向上させていくための計画でございます。
 今回の修正は、熊本地震などから得られた教訓や、震災対策を取り巻く環境変化などを踏まえて進めてまいります。
 具体的には、避難所への物資輸送体制の整備や、生活再建に不可欠な罹災証明書の発行の迅速化など、被災者支援の取り組みの充実を図ってまいります。さらに、防災分野で活躍するリーダーとなる女性防災人材の育成など女性視点の取り組みの推進や、高齢者、外国人等に配慮した施策の強化等にも重点を置いてまいります。
 これらの取り組みによりまして、自助、共助、公助の連携を一層強化し、予防から応急復旧、復興までの対策の実効性をさらに向上させてまいります。

○中屋委員 当委員会では、先月末、熊本地震の視察を行ってまいりました。その中で、益城町では、まちの中で流れる黒川にかかっていた阿蘇大橋が落ちたために、物資の輸送に障害が発生をいたしました。先ほどの答弁の中でも物資輸送体制に言及していましたけれども、避難所や病院などへの物資の輸送ルートを確保することは極めて重要であると考えます。
 首都直下地震が発生した場合、輸送経路のかなめとなる緊急輸送ルートを、陸路、水路の両者を活用して早期に確保するということが必要であります。
 都においては、一昨年の三月、発災時における緊急輸送ルート確保に向けた基本方針を作成しているところでありますが、緊急輸送ルート確保にかかわる取り組みの現状と今後の展開について伺います。

○西川防災計画担当部長 今ご指摘のとおり、二度にわたる震度七の地震により、益城町の阿蘇大橋が落ちてしまったため、救助救援、緊急物資輸送等に支障が生じることとなりました。
 首都直下地震が発生した場合、応急対策活動を迅速に実施するためには、道路による陸上ルート、河川や運河などによる水上ルートといった多様な緊急輸送ルートの確保を図ることが重要でございます。
 このため、陸上ルートにつきましては、関係機関と合同で、国の首都直下地震道路啓開計画を取り入れた図上訓練を本年一月に実施いたしまして、さらに三月には、道路の被災状況等をわかりやすく示すための地図を作成いたしました。水上ルートでは、国、関係局、地元区の船着き場管理者などと検討会を開催し、発災時における防災船着き場の運用方法や船舶の確保手順などを定めた運用マニュアルを本年三月に作成したところでございます。
 今後は、陸上ルートにつきましては、三月に作成した地図を活用して、図上訓練で明らかになった課題について実践的な訓練を行うことで、現地の情報収集や関係機関との連絡に関する体制の改善を進めてまいります。また、水上ルートにつきましては、訓練により運用マニュアルを検証いたしまして、その実効性を高めてまいります。
 こうした取り組みを進めていくことで、迅速な救出救助活動や物資輸送にとって不可欠な緊急輸送ルートについて、その運用体制を確立してまいります。

○中屋委員 緊急輸送ルートの確保につきましては、かねてから我が党が主張してきたことでありまして、しっかりと取り組みを進めていっていただきたい、こう思います。
 熊本地震では、食料などの物資が避難所に届かなかったという実態が発生したと聞いております。これは、物資が途中の集積所に滞留して目的地の避難所まで輸送できなかったために生じたものであり、いわゆるラストワンマイルの問題であります。
 首都直下地震では、都の被害想定によると、約二百二十万人の都民が避難所に避難するということであります。その避難者の方々に食料を初めとする物資を的確に届けるためには、物資の確保やその配送の手順の整理など、十分な準備が必要と考えます。
 まず、避難所へ届ける膨大な物資をどのように確保するのか、伺います。

○西川防災計画担当部長 大規模災害が発生した場合におきまして、区市町村が開設する避難所へ物資を適時適切に届けることは、被災者の方の生命や身体を守る上で極めて重要と考えております。
 そのための物資につきましては、必要となる量が膨大に上りますことから、多様な手段を用いて調達することとしております。
 具体的には、発災直後からおおむね三日間につきましては、都及び区市町村が備蓄している食料、毛布、小児用おむつなどを避難所に供給いたします。次いで、おおむね四日目から七日目につきましては、国が調達する物資を受け入れて対応いたします。さらに、おおむね八日目以降につきましては、避難所においても多様な品目が必要とされる時期を迎えますことから、区市町村からの要請に応じて、協定を締結している民間事業者に対して物資調達の要請を行います。
 こうした物資の調達を基本といたしまして、必要に応じて、全国知事会や九都県市などの広域応援協定団体に対しましても物資の支援を要請することも想定してございます。

○中屋委員 避難所へ届ける物資の確保については、一定の目途が立っているということがわかりました。
 次に、課題になっております、これらの物資を誰がどのようにして避難所まで輸送するのかという具体的なオペレーションであります。
 そこで、災害時に食料などの物資を確実に避難所へ届けるオペレーションについて、都はどのように取り組みを行っているのか、伺います。

○西川防災計画担当部長 今ご答弁申し上げましたとおり、災害発生からの時間の経過とともに、より広域的に物資を調達しなければならず、避難所へ確実に物資を輸送するためには、東京都、国、区市町村、物販事業者、物流事業者などの関係者が密接に連携して対応することが不可欠でございます。このため、都は、東京都地域防災計画や東京都災害時受援応援計画の中で、物資を調達し、避難所まで輸送する基本的な手順を定めております。
 現在、これらの計画の実効性をさらに高めるため、災害時の物資の調達や輸送に携わる関係者が参加するワーキンググループを設置して検討を行っているところでございます。
 具体的には、首都直下地震等が発生した場合におきまして都の災害対策本部が実施する物資の調達、配分、輸送について、都の備蓄物資、国の支援物資、協定締結事業者が調達する物資を中心として、関係者との連携体制、調整手順、情報の共有方法につきまして協議を進めております。
 今後、このワーキンググループの成果を踏まえまして、災害時の物資調整に係るマニュアルを作成し、さらに、図上訓練等を通じて当該マニュアルを検証、修正することで、より実効性の高い体制を構築してまいります。

○中屋委員 今回、大阪府北部で震度六弱の地震が発生しましたが、関東地方に目を転じましても、今月に入ってから、千葉県南部で震度四、群馬県南部で震度五弱の地震が発生しております。首都直下地震は、いつ発生するともわかりません。都は、大規模災害時において、避難所で不安を抱えている避難者が困ることのないように、物資の調達や輸送に万全を期していただきたい、こう思います。
 次に、監理団体改革に関して何点か伺いたいと思います。
 都議会自由民主党は、二元代表制のもとで、執行機関である都と政策的な議論を積み重ね、都民目線に立ったさまざまな改革や提案を行い、都政を前進させてまいりました。監理団体改革もその一つであります。
 都財政危機の際には監理団体の抜本的見直しを求めまして、都は、団体の統廃合などを通じて、監理団体を現在の三十三団体に削減いたしました。また、財政危機脱却後は、公益性を最優先する行政と経済効率性を最優先する民間の間に立ちまして、その中間的性格による優位性を生かした一・五セクターとしてその力を発揮すべく改革に取り組むことを提案して、都も、監理団体を都政の重要なパートナーと位置づけて、質的な改革に取り組みながら積極的に活用してきたところであります。このように、都議会と都が互いに活発に議論をしながら政策を進めてまいりました。
 しかしながら、ここ最近の都政を見るにつけまして、政策的議論ではなくて、トップパフォーマンスありきの姿勢で都政が進んでいるのではないかと大きな違和感を覚えております。最たる例が昨年の顧問行政でありました。また、今定例会の所信表明で、知事と監理団体トップとが現状や課題を議論したとありましたけれども、これもパフォーマンスと都民は見ると思います。
 我が都議会自民党は、そのような中でも、東京二〇二〇大会の成功とその先の東京の発展に向けまして、都民の皆様と約束した東京を世界で一番の都市にの実現を目指して、真の政策的議論を重ねてまいりたいと考えております。
 我が党が掲げる政策の実現に向けては、都と監理団体が一体となって政策を前に進めていくことが欠かせないという認識であります。今回の監理団体改革や改革プランが、そうした意味での改革の一環なのか、ただのパフォーマンス的なものなのか、確認したいと思います。
 そこで、今回の監理団体経営改革プランはどのような位置づけで作成されたのか、二〇二〇改革との関係性とあわせて見解を伺いたいと思います。

○小林行政改革推進部長自治制度改革推進担当部長兼務 東京が掲げております三つのシティーを実現し、新しい東京をつくり上げていくためには、その実施主体となります都と監理団体が一体となって、機能強化に向けた改革を進めていくことが重要でございます。
 そのため、改革の担い手を、都のみならず、都政の現場を担う監理団体にまで広げた上で二〇二〇改革を進めていくことといたしました。
 その中で、東京の将来動向を見据え、監理団体、団体を所管する局、総務局の三者によります改革を実施方針として示し、都庁グループ全体の機能強化を図ることといたしております。
 本プランは、その中の監理団体自身による改革の取り組みの一つとして、団体のさらなる機能強化に向け、全ての団体が今後三年間で重点的に取り組むべき経営戦略や取り組み事項などを取りまとめたものでございます。

○中屋委員 将来動向を見据えた、監理団体個々の機能強化に向けたものであるとの答弁でありました。
 次に、改革プランの内容についてでありますが、冊子を拝見いたしますと、経営課題や経営戦略、個別取り組み事項などが団体ごとに掲載をされております。
 そこで、プランに掲載されている各団体の経営課題や経営戦略などがどのような関係となっているのか、策定に当たっての視点について見解を伺います。

○小林行政改革推進部長自治制度改革推進担当部長兼務 本プランの策定に当たりましては、特に経営を過去、現在、未来へと一体的に捉えまして、各団体がこれまで展開してきた主要事業や現状を改めて分析、評価した上で、組織運営や事業運営上の課題を抽出いたしまして、その解決に向けた経営戦略を掲げることといたしました。
 その上で、経営戦略ごとに、三年後の到達目標とその達成に向けた個別取り組み事項を設定してございます。
 今後は、毎年度、都による達成状況等の評価、公表を通じまして都民への説明責任を果たしますとともに、必要な見直しを図るなど、各団体の経営改革の取り組みを深化、深めてまいります。

○中屋委員 組織運営や事業運営といった団体経営に欠かせない視点から、課題や戦略を組み立てておられます。これまでにない、将来を見据えた仕上がりになっているというふうに受けとめました。
 とりわけ監理団体の固有職員は、都の職員と同等のスキルを持ち合わせていくことが必要であると思います。既に持つ専門性の向上はもちろんのこと、都と団体の相互の人材交流などを初め、固有職員の人材育成に向けた取り組みを積極的に展開していっていただきたい、このように思います。
 そうした都と監理団体の機能強化が、我が党が掲げます東京を世界で一番の都市にの実現につながっていくものと考えます。だからこそ、なおさら世間の注目を集めていただけのパフォーマンスやポピュリズム的な動きに振り回されることのないように、執行機関として、議決機関である都議会と両輪となって真の議論を重ねていくことこそ、都民の利益につながると確信をしております。
 そこで、東京の持続的な発展に向けて、都と監理団体が都民の利益につながる実りのある改革を進めていくべきと考えますが、都政改革と監理団体改革を所管する総務局長に答弁を求めて、質問を終わりたいと思います。

○多羅尾総務局長 東京が抱える将来動向を見据えれば、都と都の監理団体の都庁グループが総力を結集し、困難な課題に対処していくことが必要でございます。
 こうした認識のもと、都庁グループ全体の生産性を向上させ、組織の機能強化を図る二〇二〇改革をスタートさせ、その中で、都庁の改革とあわせて、監理団体改革についても今後の改革の実施方針を示したところでございます。
 この改革は、今年度から本格的な実践段階に入ることから、都庁各局はもとより、監理団体の自主的、自律的な改革の取り組みが進むよう、総務局としても、これまで以上にきめ細かく支援してまいります。
 今後とも、都議会における広範なご議論も踏まえながら、都民の利益に資するめり張りのある改革を、都庁、監理団体、一丸となって推進してまいります。

○斉藤委員 私の方からは、本日は、まず冒頭に総合防災について、続きまして人権の課題、最後に二〇二〇改革、いわゆる行革に関して質問をさせていただきたいと思います。
 まず、冒頭でございますが、今般、各委員からもお話がありましたが、大阪北部で発災いたしました地震でお亡くなりになられた五名の方々及びご遺族に対しまして、ご冥福をお祈り申し上げますとともに、被災された全ての皆様に心よりお見舞いを申し上げたいと思います。
 報道の方は、いろいろばらつきはございますけれども、今なお、被災された方は大変お困りでございますので、都でできることは皆さん協力して、要請があればということで体制はできているようでございますので、ご支援をしていきたいと思っております。
 今回の委員会ですが、本年度から三カ年の事業計画といたしまして、セーフシティ東京防災プランが当委員会に報告されているところであります。
 当プランでは、開きますと、冒頭に、想定し得る災害シナリオということで、タイムライン、そのときそのときに応じてどのような状況が考えられるか、シナリオが書いてございまして、想定し得る災害シナリオにおきまして、今まで比較的、男性を中心に、例えばですが、避難所運営などは行われていたのではないかという角度からは、女性の視点が例示されております。
 これに対する今後行うべき取り組みといたしましては、最近発刊されました、これは私ども公明党が女性の議員を中心に提案してできたものでございますが、「東京くらし防災」、これによります啓発や、女性防災人材の育成などが具体的に掲げられておりまして、今後の防災対策に女性の力が欠かせないことがわかりやすく記載されていると評価したいと思います。
 ほかにも、我が党が一貫して取り組んでまいりました女性視点の防災対策の取り組みがプランに着実に反映されていることを拝見しまして、評価したいと思います。
 本日は、このセーフシティ東京防災プランについて何点か質問をしたいと思います。
 五月の末でございますが、当委員会で、私ども視察ということで、二年前に発災いたしました熊本地震で大きな被害のあった南阿蘇村、熊本市内もそうですが、そして益城町などの現場を視察させていただきました。約二十八時間という時間の中で、震度七という大規模な地震が続けて二度もある、しかも、最初の大きな地震の次に本震が来るといった大災害でございましたが、改めて震災対策の重要性を認識した視察でございました。
 やはり災害対策で重要なことは、発災の直後にいかに迅速な対応を行うかということも、現場でお話を伺う中で痛感したわけでございます。南阿蘇村や益城町でお伺いしたお話では、熊本地震では、肝心の職員自身、大変に基礎自治体の規模が小さいところなどは大変でございますが、この職員自身が被災してしまいまして、その結果、災害対策に携わる職員が不足するとともに、出動した職員、その方々も大変疲労が著しかったということでありました。
 東京でも、特に夜間に大規模な災害が発災した場合、現場の職員が被災することは当然考えられるわけでございますが、その場合、限られた人数の職員で災害対応を行わなければならない状況もあるわけです。長期に及ぶ災害対応を継続的に進めていく姿勢を、体制を整える必要があると思いますが、そこで、この点につきまして質問をいたします。
 都は、昨年策定いたしました東京都業務継続計画、いわゆる都政のBCPといわれるものですが、その中でも述べておりますけれども、大規模災害時における持続可能な体制の整備を進めていくべきと考えますが、見解を伺います。

○西川防災計画担当部長 今お話のございました、昨年十二月に改定した都政のBCPにおきましては、熊本地震の教訓等を踏まえ、持続可能な体制の構築についてお示しをいたしました。具体的には、発災直後の非常時優先業務を絞り込みますとともに、例えば四つの班を交代制勤務とするなど、職員の勤務ローテーションの考え方などを整理いたしました。
 本年三月末、各局に対して、都政のBCPの改定に合わせて各局の危機管理マニュアルを改定するよう通知を発出いたしまして、その中で、具体的なローテーション体制の構築や、ローテーションを前提とした訓練の実施も盛り込んでおりまして、現在、各局においてマニュアルの改定を進めておるところでございます。
 今後、災害対応訓練を積み重ねることで、都政のBCPや各局のマニュアルを検証し改善する取り組み、すなわちBCMを推進いたしまして、災害時の持続可能な体制の構築についても、その実効性を高めてまいります。

○斉藤委員 当然、自助、共助、公助ということで、公助だけに頼ることなく、日ごろの自助が非常に重要でございますが、そうはいいましても、いざ発災したときに都民の生命と財産を守るため、都の職員の皆様にはぜひ頑張っていただきたいと思います。
 また、今回の視察先で、益城町の議会の議長のお話でしたでしょうか、町議会議員が現場にいち早く入りまして、住民ニーズをきめ細かく把握していく--発災直後ですから、いろんな感情も含めまして、もうすごい言葉で、大変厳しいお言葉も浴びたということでございますが、それでもなお、現場で議員の方々は懸命に地域を回り続けたというお話でございました。そうした中で、町議会が把握したきめ細かいニーズを執行機関と密接に調整することによって効果的な災害対応を進めることできたという、誇らしく、そういうご報告される姿がございました。
 私は、それを翻って東京で考えた場合に、大変に自治体の規模は違いますけれども、災害が発生した場合、都議会議員自身も、執行機関の職員の皆様としっかり協力をして災害対応に取り組む必要があるということを痛感して帰ってきたわけでございます。議会での対応は、議会基本条例など、そういった議会での対応、執行機関の関係は別な場所で議論するべきだと思いますけれども、そのように考えて帰ってまいりました。
 次に、水害対策でございますが、当然、今回のプランには、水害対策についても書き加えられております。
 今年度も既に、都内では何度も大雨警報が発令されるなど、まさに出水期を迎えているわけでございます。
 今回、当委員会に報告されています東京の防災プラン進捗レポート二〇一八、こちらのレポートによりますと、三三ページによりますと、水害に対して不安を感じている方々は、地震のその感覚と比較しますと半分以下。不安について問いますと半分以下でありまして、都民の皆様の水害に対する意識は、残念ながら決して高いとはいえない。地震と比較すると低いわけでございます。
 水害というのは、地震と異なりまして、気象情報などを活用すれば事前の避難が可能であるという特徴がございます。都民一人一人の水害リスクに対する意識を向上させることが重要であります。
 私は、昨年の当総務委員会におけます事務事業質疑でもこの問題を取り上げ、住民の方々の意識啓発について質問したところであります。
 また、一昨日、我が党の上野議員の一般質問に対しまして、水害に対する意識啓発を推進するため、住民参加型ワークショップの充実を図る旨の答弁を聞きました。都民がみずからの意思で避難を行うことができるようになるためには、こうした地道な取り組みを行うことが不可欠であると考えます。
 そこで、都は、水害に関するワークショップを区と共催で実施しているということですが、今年度の取り組みと今後の展開についてお伺いしたいと思います。

○西川防災計画担当部長 今年度につきましては、今お話のありましたワークショップについて、台東区、江東区、北区の三自治体で開催する予定でございまして、それぞれの地域の水害リスクや参加者に応じた内容で実施いたします。具体的には、町会が一時避難に関する協定を締結している近隣マンションまで実際に歩いて避難経路の確認を行います。また、女性で構成される自主防災組織にもご参加をいただきまして、子供を連れての避難など、女性の視点から避難時に必要となる行動などを整理いたします。
 これまで、区独自でも継続的にワークショップが開催できるよう、ワークショップを実施した区に対して、その企画、運営に係る手引を提供してきましたが、今後は、ワークショップを通じて住民の方々に知っていただきたい、より具体的な情報を手引に加えるなど、その充実を図ってまいります。具体的には、警報に先立って注意を呼びかける気象情報や避難勧告等の発令情報など、住民が避難を判断する際に必要となる情報の詳細な解説や、その入手方法を加えてまいります。
 また、各自治体においてワークショップが広く展開されるよう、都内の区市町村へも手引を提供してまいります。

○斉藤委員 この水害対策にありましても、女性で構成される自主防災組織に参加をいただいて、女性の視点から避難時に必要な行動などを整理する、こういう視点が盛り込まれる。これも大切な視点だと思います。
 また、気象情報は大変タイムリーに気象庁からも発表があるんですけれども、その情報をどう受けとめるかという、情報の捉える側の力、リテラシーといいますか、そういったことも、自治体が流しっ放しじゃなく、聞きっ放しじゃなくて、それをどう避難に生かしていくかという点が重要であるという認識を今、共有したところであります。
 この地域の特性を反映させることができるワークショップ、とてもきめ細かい対応で大事なんですが、大変地味であるといえども重要な取り組みです。今後は、このワークショップを実施した自治体だけでなく、都内全体にもその取り組みの成果が、輪が広がっていくように、伝わっていくようにしていただきたいと思うわけであります。
 その一方で、都民はもとより、近隣県から通勤通学する方々を含めまして、水害に関心を持ってもらえるよう、情報提供を工夫することが重要であると思います。
 そこで、水害に関する普及啓発、この情報発信を強化していくべきと考えますが、都の見解を伺いたいと思います。

○西川防災計画担当部長 幅広い世代の方々や外国人の方々に対しまして水害リスクに対する意識を高める情報を発信するため、大人用と子供用にそれぞれ三十分程度の映像コンテンツを字幕つきも含めて作成し、ホームページでも公開をしております。
 今年度は、より多くの方々に関心を持っていただくため、JR、東京メトロ、都営地下鉄の二十路線における車内のデジタルサイネージや主要駅前の大型ビジョンなども活用して、映像コンテンツの短縮版を放映いたします。
 また、水害に対する心得をわかりやすく解説したリーフレットにつきましても、浸水想定区域を中心とした都営地下鉄の八駅にまずは設置するなど、さまざまな方法で普及啓発に関する情報を発信してまいります。

○斉藤委員 さまざまな普及啓発をぜひとも推進していただきたいと思います。
 最近、VR、バーチャルリアリティーといいますか、最近知ったんですけれども、起震車も進化いたしまして、東京消防庁の車両の中に、VR体験ができる、そういった機材を使って身をもって実感していただくという、そういう対応も出てきたようですが、この水害こそ、想像をはるかに上回る被害というものが考えられるわけでございますので、こういったVRなどを駆使して、映像なども活用しながら、皆様に体感を伴う、そういった危機意識を持っていただきたいなと思うわけであります。
 国内では、昨年の七月の九州北部豪雨、記憶があるところでございます。また、一昨年八月の台風十号、国外では、二〇一六年と本年五月末には、アメリカでもメリーランド州を襲った豪雨など、近年、国内外を問わず、豪雨及びその災害が頻発しております。
 セーフシティ東京防災プランの七七ページにも記載されておりましたけれども、都内においても、豪雨発生率は、この三十年間で約三倍になっているということであります。水害時には都民が主体的に避難行動ができるよう、ぜひとも、今後も意識啓発に向けた取り組みを行ってもらいたいと思います。避難におきましては、一人も置き去りがないように、取り残さないという視点がSDGsの視点からも重要でございます。
 最後に一言。今回の大阪府の北部を震源として発生した地震は、阪神・淡路大震災以来の大都市直下における大規模な地震であるというふうに見れると思います。水道や電気などのライフラインの被害だけでなく、公共交通機関の麻痺によります帰宅困難者の発生など、これは東日本大震災のときも大変な問題でございました。都市特有の課題が改めて浮き彫りになりました。
 被災自治体の発災直後からの一連の災害対応や、他の自治体からの応援職員の受け入れや活用の体制など、十分そういった情報を収集いたしまして、そこで得た教訓を都の防災対策に反映させていただきたいと思います。
 また、ブロック塀の問題がございました。大変痛ましい、悲しい事件というか、これは人災なのかと思う方も本当に多いと思います。
 私も、昭和五十三年、宮城沖地震を体験しておりまして、同じ中学校に通っていた下級生がブロック塀で亡くなった。四十年前のことです。大変申しわけないことに、この四十年間、一体、自分は何をしてきたんだというふうに思いました。風化をさせてはいけない。
 そういったときに、東京都内全域は大丈夫かということで総点検を行うべきだということは代表質問でも取り上げましたが、それに対する手だてをどうしていくのか、具体的に手を打っていく必要が、こちらは行政として、また議会としてあると思います。
 国は、いち早くそれに対する支援を、教育的な視点で学校施設ということで発表した報道がありますけれども、それが学校の敷地内だけでなく、まち中、至るところにそういった危険箇所がないのかどうか、子供の通学路は大丈夫なのかどうか、高齢者の方は大丈夫なのかどうか、外国人に対して情報は伝わっているのかどうか、そういったきめ細かい視点で、改めてこの東京の防災対策に向けて取り組んでいただきたい。国が行ったものについては、東京もぜひしっかりと対応して、連携をとっていただきたいと思っております。
 災害に対しては以上でございます。
 次に、人権に関しまして、今回発表となりました東京都オリンピック憲章にうたわれる人権尊重の理念実現のための条例について質問を行いたいと思います。
 この人権に関する、オリンピック憲章にうたわれる人権尊重理念実現のためということでございますが、そういう言葉をタイトルで掲げつつ、内容を見ますと、LGBTとヘイトスピーチという二つの課題に光を当てるという形に特化されているような印象を受けます。
 先日、私のところに部落解放同盟の幹部の方から陳情がございまして、これは一つの団体であって、多くの団体もそうだと思うんですけれども、ややもしますと、人権上の重要課題はこの二つだけであって、歴史的にも古いこの部落差別問題や他の人権課題は重要ではないんじゃないかという誤解を招くのではないか、そういう懸念の声が寄せられました。ハンセン病の問題もそうでございます。
 オリンピック憲章にうたわれる人権尊重の理念実現のための条例であるからには、あらゆる人々の人権を尊重するという理念を明確に示すことが当然ながら重要であります。
 そこで、本条例の立法趣旨を念のため確認いたしますけれども、新たに光を当てる二つの課題以外の、いわゆる人権推進指針に掲げられているさまざまな人権課題がございます。当然に重要なものとして取り組んでいくものと考えますが、都の認識を伺いたいと思います。

○仁田山人権部長 都はこれまでも、人権施策推進指針に基づきまして、所管局がそれぞれの人権課題ごとに必要な施策を実施してきたところでございます。
 今般、東京二〇二〇大会も控えまして、開催都市として、国際社会の視点から、今お話のありました二つの課題に光を当てた条例を制定することといたしました。
 もちろん、あらゆる人がいかなる種類の差別も受けることなくという理念がオリンピック憲章にも示されていることから、こうした人権尊重の理念を広く浸透させるべく必要な取り組みを推進していくことは、本条例においても宣言いたします。
 条例制定を通じ、今後もさまざまな人権課題に総合的に取り組み、効果的に人権施策を展開してまいります。

○斉藤委員 今のご答弁をそのまま受けとめさせていただきますと、人権尊重の理念を広く浸透させるべく必要な取り組みを推進していくことを本条例として宣言していくというのであれば、これから書かれていくその条例文の中に、文言として、しっかりとそうしたことも書きとどめていただきたいと思うわけであります。
 私は、平昌パラリンピック視察に行ってまいりましたけれども、帰国後、東京都人権プラザがございますね。この人権プラザで、オリンピック・パラリンピックと人権という、まさにそのタイトルのもと特別展示を開催しているということを伺いまして、帰ってきてから早速行ってまいりました。
 オリ・パラ大会はもとより、日々の日常の暮らしの中に差別などの人権課題があるということを大変気づかせていただける貴重な空間、場であるわけであります。アーカイブスといって、その当事者のお声もその場で聞くこともできる、そうした場です。
 部落差別問題、アイヌの方々への差別の問題、ハンセン病患者の方々への差別の問題など、さまざまな人権課題があるわけであります。その上で、今回、今のご答弁を伺いましたが、LGBT問題は新たな課題であるというふうに捉えまして、どこにそういう課題が埋もれているかわからないという視点、そういった視点から見ていくことが重要なのかなと。そういったケースも多いために、いかにその課題を、この人権の条例を提案することによって掘り起こしていくかという視点も重要であると考えるわけであります。
 そのためには、当事者の方々にさまざまなお気持ちがあることは、他の委員からのお話もございました。そういったことに十分配慮しながらも、相談窓口をつくり、お話を伺っていく必要があると思います。
 そこで、この相談窓口を新設するというふうに書いてありますが、その新設に当たっての考え方についてお伺いしたいと思います。

○仁田山人権部長 社会のさまざまな場面で人権に関する問題に直面し、悩みを抱えている当事者の方々を対象として相談窓口を設けることは重要でございます。
 相談窓口を構築していくに当たっては、しっかりと当事者のお悩みを聞き、寄り添うことが必要であるというふうに考えてございます。
 また、LGBT等の方々のお悩みはさまざまでございまして、声を上げられない当事者の声をどう聞くかという配慮も求められております。
 都は、相談者と信頼関係を構築できる相談しやすい環境づくりに努めるとともに、新たに設置する窓口の存在を広く都民に周知してまいります。
 また、相談内容は専門的な内容にわたることが多いと思われますので、専門的知見を持った外部機関も活用してまいります。

○斉藤委員 この相談窓口をつくるという以上、その相談対応に当たりましては、当事者に寄り添う体制が必要なことはもちろんです。その体制ということはもちろんですけれども、寄せられたせっかくのお声にちゃんと応えていかなければなりません。その当事者の方のお声を、きちんと施策の現場としてそれを受けとめていく、そういったことが重要であるわけでございます。
 そうした観点からいいますと、相談窓口に寄せていただいたその声、当事者のお声を、行政としては施策として展開に結びつけていくための仕組み、ここが重要だと思いますけれども、その点についてお伺いしたいと思います。

○仁田山人権部長 性自認や性的指向等の問題は、人権課題の中でもこれまで埋もれがちであった分野であり、条例化を通じて啓発を進め、理解の促進を図ることに加え、当事者のニーズもしっかりと把握しながら具体的な施策展開にしていくことが必要でございます。
 都としては、相談窓口に寄せられた当事者の声を、本年四月に設置いたしました専門セクションに集約し、そこから各局と課題を共有することで、各施策の現場において適切な対応を進めてまいります。
 さらに、条例制定後には全庁横断の検討会議を設けまして、相談窓口にお寄せいただいた声も踏まえて基本計画を策定していくことで、具体的施策の展開に生かしてまいります。

○斉藤委員 私は、これから出てくる基本計画というのが本当に大事になってくるんだろうと思います。
 まずは、条例案を都民の皆様にお見せしています。そして、いろんな期待、それは声なき声も含めてです。それを本当に静かに見守っている方々もおられると思うのですが、今回のこの条例の策定というプロセスの中で、都人権部と相談業務従事者、これは長く寄り添っている方もいらっしゃるわけでございますし、これが綿密に連携していくこと。その両者が、相互にその資質、能力を高め合っていく。行政には限界もございます。また、民間の団体にも、よさと限界もあるわけですが、とにかく、いろんな方々が高め合いながらLGBTなどに関する相談の担い手が育っていくこと。
 誰かがぽっと来て、相談を聞いて、はい、できますという世界の話じゃないわけでありますから、そういった面では、社会全体でそういった機運も醸成しながら、当事者の方々に適正に寄り添う共生社会をつくっていくんだという決意がしっかりそこになければならないと思うわけであります。
 条例の全面施行は二〇一九年四月を目指しているということでございますが、しっかりと取り組んでいっていただきたいと思います。
 LGBTとヘイトスピーチ対策に特化した条例案を都が提案することによって、当事者の方々に相談という形で声を届けていただきまして、それが、その人の相談であるんですけれども、同じことで悩んでいる方々、ほかの方々にも及んでいく。そうしたお声を大切にしながら、サポートされているNPO法人やボランティアの方々、緩やかな支援をしている団体と、東京都というこの巨大な行政体がつながることによって、今後のLGBT検討会議の議論に、そういったお声、当事者の声もしっかりと届けて参加していただくことによって、より当事者の思いに寄り添った条例として全面施行できるように、しっかりとこちらもチェックし、そして期待を表明いたしまして、最後の行革のプラン、二〇二〇改革プランに質問を移りたいと思います。
 都議会公明党、私たちはこれまで、企業会計--企業では当たり前なんですけれども、財務諸表を備えて、しっかりと株主に経営状態を説明して、そして投資をしていただく。当たり前なんですが、企業会計である財務諸表、これが自治体にはなかなか備わっていないという議論がずっと行われてまいりました。そこを、東京都は全国に先駆けて、総務省を牽引する形で、新しい公会計制度改革などに代表されるような行政改革、行財政改革について提案をし、そして成果を得てまいりました。新公会計制度はできたわけでございます。
 財政の見える化という形で実現したわけですが、その後、緊張感を持って財政運営をしていることが重要でありまして、そのツール、手段を持つことそのものが目的じゃなくて、それを駆使して、めり張りのある財政運営を行っていることが重要でありますが、今回報告されています二〇二〇改革プラン、これに当てはめてみますと、仕組み改革と呼べる改革に位置づけられるのかなと、そんなふうにも、ちょっと無理くりですけども、分析してみたわけであります。
 素案の段階で、第一回定例会の総務委員会で質疑したわけですが、本日、都民向けに委員会の模様が広く公開されていることに鑑みまして、改めて都民の皆様に関心を持っていただきたい、その気持ちから、あえて質問をしたいと思います。
 そもそも、約十年ぶりに作成された行革プランという位置づけで二〇二〇改革プランが策定されましたが、この二〇二〇改革プランの目指すところは一体何なのか。これまでの行財政改革と今回のこの二〇二〇改革プランとの違いについてお伺いをしたいと思います。

○小笠原都政改革担当部長 二〇二〇改革は、従来の行財政改革とは異なりまして、職員定数や組織、業務のあり方の見直しなどについての全庁的な目標をあらかじめ設定する手法はとらずに、各局等がみずから主体となって自律的に改革を進める手法をとっております。
 具体的には、各職場のレベルで、職員一人一人が担い手となって進める仕事改革、事業を担う各局が所管の監理団体との役割分担も含めて事業を見直す見える化改革、全庁的な立場で制度や仕組みの見直しなどを進める仕組み改革、この三つの改革にまずは取り組みまして、昨年度末に、これまでの取り組みの成果と今後の取り組みをまとめた二〇二〇改革プランを策定いたしました。
 引き続き、同プランに基づく改革を推進いたしまして、都庁グループ全体の生産性を向上させ、組織の機能強化を図ってまいります。

○斉藤委員 私も、この二〇二〇改革、最初は、かなりトップダウン的に上から、何といいますか、こうやってやるんだみたいな形のものなのかなというふうに考えていたんですが、実際にプランを策定された職員の方々と、議会でもお話、意見交換する場があります。職員一人一人を前に、必ずこのことを確認するわけです。改革マインドは本当にみなぎっているんですかと。そうすると、若い職員の方は特にですが、やる気はあります、頑張りますと、こういう声が返ってくるわけですが、それを今回の質疑でちょっと触れて、質問という形で明らかにしたいんです。
 二〇二〇改革プランがこれまでの行革プランとは違う。それは、トップダウンで決められた目標をいかに達成するかといったような形ではなくて、職員、そして職場の仕事の現場、仕事改革というお話がありましたけれども、自律的という言葉が随分盛り込まれております。自律的にそれを、まず知って、見つけて、そしてその改革に着手する。同時に、自分だけではどうしようもない、できないという問題があります。これは、局や全庁的な視点から進めていかなければできません。そうした大きな制度改革を同時に進めていく、そういった手法。職員のやる気、いわゆる改革マインドという言葉がよく出ますけれども、そういった気持ちが醸成されて進められていく改革というふうに理解をしていきたいと思います。
 また、角度を変えてみますと、これまで行革というと、他の自治体にも多く見られるのですが、財政危機を迎えたときに、迫られて迫られて行う改革というのが大変多かったと思います。実際に東京都も、先輩たちのお話も伺いますと、平成十年度決算におきまして巨額の財政赤字を計上してしまった。財政再建団体転落の危機に直面していた。今、都民の方で、この東京都がかつて二十年前に、財政再建団体--いわゆる不交付団体というような形でいわれることがありますけれども--転落の危機に直面していたということを記憶されている方は、最近少なくなってきたんじゃないかなと思います。しかし、事実、あったんです。巨額の隠れ借金も重ねていました。
 こうしたことを踏まえまして、以後、三度にわたる行財政改革プランを策定、実践し、筋肉質というか、強固な財政基盤を築き上げることができた。その結果、二〇二〇年オリンピック・パラリンピックも挑戦することができる東京の財政基盤ができた。このように先輩たちにもお話を伺ってまいりました。
 その上で、平時における自主的な、自律的な行革であり、二〇二〇に向けての、二〇二〇年という一つの大きなエポックポイントに向けての不断の行政改革の挑戦というふうに捉えていきたいと思います。
 まさにこれからが改革の正念場でございまして、その結果をしっかりと検証し、評価していくことが大事です。
 新年度になりまして職員主体の体制となった都政改革本部において、今後、各局からその進捗状況を報告し、本部長たる知事のもと公開の場で議論をして、現場によって方向性を見出すなど、PDCAサイクルに基づく取り組みを実施し、実効性のある改革としていかなければならないわけであります。
 さて、そこで、総務局所管の監理団体改革、今回提案されているわけですけれども、全庁的な制度や仕組みを改革する仕組み改革に位置づけられています。そこで、今回、当委員会で取り上げられるテーマでもございますので、この監理団体経営改革プランということをちょっと掘り下げて見ていきたいと思います。
 二〇二〇改革プランとの関連で、仕組み改革の具体例として書かれているわけでございますけれども、これまでも都議会公明党は、都の政策実現の現場を担っている監理団体、この改革に注目をし、時に厳しい意見をぶつけてまいりました。例えば、これは先ほど都議会自民党の中屋理事からもお話がありましたけれども、過去においては、財政危機に陥った際には、六十七あった監理団体を統廃合して三十三に減らし、そして役員の退職金、これは都民から非常に厳しい目で見られていましたが、これを廃止せよと訴え、廃止を行ってまいりました。などなどの改革を断行した経緯もあります。
 しかし、近年の改革は、数を減らすとか退職金をなくすとか、そういった量的な改革から、都民サービスの向上を第一とする質的な改革にシフトしてきているんだと、これを認識を共有しないといけないと思います。
 外郭団体である監理団体に向けられる都民の目は、これは常に厳しいものがございます。こうした中で、個々の監理団体がしっかりと成果を上げ、都民に情報発信していくことが求められておりまして、昨年の第三回都議会定例会の総務委員会では、その一つのツールとしての監理団体の経営目標評価制度、この見直しについて質疑をしてきたところであります。
 そこで、監理団体改革の一環といたしまして、今回、新たに監理団体の経営改革プランを策定したとのことでございますけれども、まず、経営改革プラン策定の背景、考え方を確認したいと思います。

○小林行政改革推進部長自治制度改革推進担当部長兼務 都の掲げます三つのシティーの実現に向けて、都庁の改革はもとより、施策の現場を担う監理団体の改革をあわせて進めていくことが重要でございます。
 こうした認識のもと、文化や都市づくりなどさまざまな分野で公的なサービスを提供しております監理団体を都の政策実現を目指す都庁グループの一員と位置づけた上で、その戦略的な活用に向け、監理団体、団体を所管します局、総務局の三者による改革を、本年一月に実施方針としてお示しいたしました。
 本経営改革プランは、実施方針でお示しした監理団体による改革の取り組みの一つとして、各団体が自律的に経営改革を進めるに当たり、今後三年間で重点的に取り組むべき取り組みをまとめた中期的な計画として策定したものでございます。

○斉藤委員 各団体が自律的に経営改革するに当たって必要なことを、これはまず、二〇二〇年ということの三年を区切っているわけですが、その後も見据えた上で、経営を改革していく観点でプランをつくったという話を理解いたしました。
 この経営改革プランには、各監理団体が三年間に取り組むべき経営戦略、戦略的な視点の記述がございます。また、取り組み事項が示されておりますけれども、この経営改革プランにはどのような内容が盛り込まれているかを簡潔にお伺いしたいと思います。

○小林行政改革推進部長自治制度改革推進担当部長兼務 都ではこれまでも、東京都監理団体経営目標評価制度のもと、各団体の経営改革を促進するため、毎年度、団体の特性に応じた経営目標を設定させ、翌年度、評価し、公表してまいりました。
 一方で、東京の将来動向を踏まえますと、監理団体が自律的な経営改革を進め、各団体のさらなる機能強化を図っていくことが重要でございます。
 こうした認識のもと、従来からの経営目標にかわりまして、今年度から新たに経営改革プランを策定することといたしました。
 このプランでは、経営を過去から未来まで一連のものとして捉えまして、まず、全ての監理団体が、改めてみずからの強み、弱みなどを分析、評価することといたしました。その上で、将来を見据えた組織運営や事業運営など、団体としての経営課題を抽出いたしまして、その解決に向けた経営戦略とその取り組み事項などを設定するとともに、三年後の到達目標などを盛り込むことといたしたものでございます。

○斉藤委員 経営改革プラン、非常に分厚いプランの概要というものがございますので、中の全部のお話は無理ですけれども、簡潔にお話しいただきました。
 一方で、監理団体の経営評価に関しましては、既に、以前に策定した経営目標評価制度というものがありますね。これが、昨年度、外部有識者で構成される評価委員会、そういった評価委員会の意見を見直しに反映させて行ったというところでございますけれども、改めて、この経営目標評価制度の内容、そして、昨年度の見直しについて確認しておきたいと思います。

○小林行政改革推進部長自治制度改革推進担当部長兼務 東京都監理団体経営目標評価制度は、監理団体みずからが経営目標を設定し、都がその達成状況を評価する仕組みとして平成十三年度に導入し、これまでも、時代の変化に合わせ、適宜必要な見直しを行っております。今回も、経営改革プランの導入など、見直しを行っているところでございます。
 昨年度の見直しでは、団体の目標設定や評価結果の妥当性をより高めるため、外部有識者で構成されます評価委員会から意見聴取する仕組みの導入などを行いまして、各団体が、昨年度、二十九年度の経営目標を設定したところでございます。

○斉藤委員 非常に大事なところでございまして、なるほど、その経営目標評価制度に外部有識者から成る評価委員会が導入されて、そういった視点で見直ししたことはわかりました。評価をしたいと思います。
 では、これまで見直しもしてきたと、今お話がありましたけれども、新たに今回策定された経営改革プランが経営目標評価制度とどういう関係になってつながっていくのか、そのつながり、関連について質問をしたいと思います。

○小林行政改革推進部長自治制度改革推進担当部長兼務 各監理団体による自律的な経営改革を促進し、都庁グループの機能強化を図っていくためには、各団体が掲げます目標やその達成状況などを都が適切に評価した上で、さらなる見直しにつなげていくことが重要でございます。
 これまでも、経営目標評価制度に基づき、各団体が経営目標を設定し、都がそれを評価することで、団体の経営改善等の促進を図ってまいりました。
 今後は、引き続き経営目標評価制度を活用いたしますが、団体の一層の経営改善の促進を図るため、今回策定いたしました経営改革プランにより、PDCAサイクルを回すことといたしました。
 具体的には、従来の経営目標に加えまして、中長期の視点をより重視した経営戦略を盛り込み、毎年度評価していくとともに、三年後の到達目標などもあわせて設定させ、団体のさらなる経営改革につなげてまいります。

○斉藤委員 結局、今回の経営改革プランの策定に伴って、今後、経営目標評価制度はこれからもある、その評価対象がプランに移行していくことを簡単にご説明いただいたわけです。
 ここで確認をしたいんですけれども、平成二十九年度に設定済みの経営目標評価、これがあったわけですが、これは最終的にどうなったのかということをしっかり検証しなければなりません。制度の移行期とはいえども、これは、この点、我が会派の谷村副委員長も指摘をしてこられましたけれども、つくりっ放し、評価をきちんと検証して次につなげていかなければ、それは無駄になってしまうわけでありますので、そういった中途半端な扱いではだめであると思います。
 きちんと、最終的にこの二十九年度の経営目標の評価がどういうふうになっているかということを実施すべきと考えますが、いかがでしょうか。

○小林行政改革推進部長自治制度改革推進担当部長兼務 昨年度設定いたしました二十九年度の目標の達成状況等につきましては、都として評価を行ってまいります。
 既に、今月、経営目標評価委員会を開催いたしまして、二十九年度の経営目標評価に向けた手続に着手しております。
 今後、評価委員会の意見も踏まえながら、九月を目途に、都として評価結果を公表してまいります。

○斉藤委員 しっかりと、つくったものについての達成状況の検証ですね、評価を行っていただきたい。
 私は実は、きょうはもう時間の関係で触れませんけれども、この評価委員会のメンバーの構成も大事だと思っているんですね。ですから、そういった、都民の皆様に、どういった角度でそういう方を選ばれたかも、きちんとお話も、メッセージ、情報発信していただきまして、そうした評価委員会の意見を踏まえてこれからも回していくということでございました。理解したいと思います。
 今後は、経営改革プランをPDCAサイクルでしっかりとチェックしてバージョンアップしていくことで、各団体におけるさらなる改革の進展が期待されますし、そのための今回の二〇二〇改革の位置づけでもあると思います。
 とはいいましても、各団体の取り組みは多様にわたっておりまして、これからです。先ほども申し上げましたけれども、この監理団体に向けられる都民の目は、常に非常に厳しいものがあるということをしっかりと自覚していただきまして、パートナーとして大事なんですけれども、頑張っていらっしゃる方は多いんですけれども、そういう目があるということを自覚していただきまして、毎年度実施される経営改革プランのレビューを注視し、都民の皆様に的確に情報発信していただきたいと思います。
 監理団体の経営改善が図られまして、目指すところの都民サービスの質の向上、これが達成されることで、納税者である、また参加をされている都民の皆様の理解と納得が高まっていきますように、今後、しっかりと取り組んでいただきたいですし、議会としても、しっかりとチェック機能を発揮していきたいと思います。
 これまで、仕組み改革の具体例として、一つの例として監理団体改革を質疑させていただきました。
 結びになりますけれども、この二〇二〇改革プランを推進するかなめ、これは総務局、そして、なかんずくトップの局長でございます。この行政改革に取り組む総務局長の決意をお伺いしたいと思います。

○多羅尾総務局長 これまで総務局は、率先して自局の自律改革に取り組むことはもちろんでございますが、行政改革部門や人事部門、情報通信部門を初めとする局内の各部門が連携し、制度所管局として、監理団体改革や総務事務改革を初めとする全庁的な改革に取り組んでまいりました。
 本年四月からは、より職員主体の都政改革に取り組むこととなりましたが、都政改革本部は、各局の自律的な改革の進捗を支援、管理し、一層の推進を図ることを目的として、本部長である知事のもと、新たに各副知事を部会長とする推進部会を設置いたしました。
 行政改革を所管する総務局といたしましては、都庁グループの一員である監理団体の経営の透明性をさらに高めていくとともに、都政改革を不断に前に進めていくため、本部長である知事の指揮のもと、知事及び各推進部会の部会長を務める副知事をしっかり支え、また、改革マインドというものが一人一人の職員の心の中にともっているかを常に確認しながら各局の改革を支援してまいりたい、このように考えております。

○斉藤委員 ありがとうございました。ことしの四月から、自律的に改革を進める新たな体制を整備したというご答弁がございました。新たに各副知事を部会長とする推進部会というものも設置されたというふうに伺いました。
 このような体制のもと、改革のかなめとして、総務局長を中心に、都民本位の不断の改革を推し進めていく監視役としての総務局、ぜひとも今後しっかりと進めていっていただきたいことを要望して、私の質問を終わりたいと思います。

○原委員 それでは、私は、人権条例案概要について質問をいたします。
 条例案をつくる前の段階、概要の段階で都民意見を募集し、また、この総務委員会でも議論できる機会があるということは、私はとても大事だと受けとめています。人権にかかわる条例ですから、大変な重みがあります。十分な調査と議論を尽くす必要があると思います。まず、その最初がきょうの審議だというふうに考えています。
 ただ、条例案になる前に議論できるということはよかったのですけれども、率直にいって、概要案自体は、要点をまとめたといいますか、ざっくりしているというふうに思いますので、パブリックコメントを書こうと思った都民の方々からも、この案だけで意見を書くのでしょうかという、そういう問い合わせも私も受けています。
 ですので、きょうは、概要をつくった都側の考え方を確認しながら質問したいと思います。また、条例案として今後まとめていく上で必要だと思うことを私としても提起をして議論させていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 それでは、私は、概要の二章、三章について伺います。
 二章は、多様な性の理解の推進です。
 五月に示された、最初に示された条例のポイントでは、性自認や性的指向等を理由とする差別の解消の推進と啓発及び教育の推進をセットで条例に規定と書かれています。そういうふうに書かれながらも、それよりも大きい字で、LGBT等を理由とする差別の解消と理解促進というふうに強く押し出されていた。そういうのが最初の条例のポイントだったと思います。
 それが、意見募集をしている方の概要案では、性自認や性的指向等を理由とする差別の解消及び啓発等を推進という打ち出しに整理をされました。
 この性自認や性的指向等を理由とする差別とは具体的にどういうことなのか、差別の定義を示していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

○仁田山人権部長 何が差別かということにつきましては、具体的な状況の中で個別に判断するものであると考えております。
 なお、一つの例でございますが、有識者や当事者等からお聞きしている当事者が直面する困難といたしまして、教育現場においては、生徒によるいじめ、教員の無理解によるからかいなどがございます。就労現場におきましては、面接時のハラスメント、職場での無理解や、そこから生じるいじめ、昇任を妨げられたりすることなどが挙げられています。

○原委員 具体的な状況の中で個別に判断をするというお話がありましたが、私は、何が、どういうことが差別かということをきちんと定義することは重要なのではないかというふうに考えています。
 この後、議論したいと思いますが、LGBTというのは、セクシュアルマイノリティーの代表的な人たちの頭文字をとっています。その人たちが受ける差別について禁止をすればいいという範囲ではなくて、誰であっても、自分がどの性別かという認識や好きになる人の性別などについて、やゆしたり、からかったり、否定したり、暴力的な言葉をいったり、行動にあらわしたりということは許されないという、そういう考え方に、今回、その概要では整理をされたと私は受けとめています。
 この点が非常に重要だと思っていまして、この条例は、特定の人についてのものというのではなくて、全ての人にかかわる条例だということが、位置づけとして非常に重要ではないかと思うんですね。
 ですので、そこをきちんと明記していく、わかるようにしていくということが必要だと思います。そうすることによって、個別案件を判断していくという、その基準になるというふうに思います。
 そこで、差別について解消していくという表現になっているわけですけれども、私は、あってはならない差別については禁止をするということを明確にした方がよいと考えますが、その認識を伺います。

○仁田山人権部長 性自認や性的指向等を理由とした悩みのある方々に寄り添うためには、実効性のある取り組みが必要でございますが、一方で、差別の禁止に当たっては、より範囲や対象を明確にすることが不可欠であることから、慎重に議論していかなければならないと考えております。
 都としては、条例化を通じまして、性自認や性的指向等について、差別の解消と理解の増進に取り組んでまいります。

○原委員 何が差別かという、何がハラスメントかということを明確にしなければ、人や場所、関係性の中で曖昧になってしまう、心の問題になってしまう。行為を問題にしていくことが必要なんだと思うんですよね。
 ですので、やはり定義が必要だというふうに私は思っていますが、昨日の新聞報道によりますと、当事者団体、メディアが共同の学習会、都条例案について学習会をされているという記事があります。今の条例案では差別禁止ということがうたわれていないということについて、やはり心配な声も出されています。私もそのとおりだというふうに思っています。
 例えば、東京都の男女平等参画条例を見ると、第十四条において、性別による権利侵害の禁止と明確にうたっています。さらに、LGBT法連合会の声明においても指摘をされていましたけれども、東京オリンピック・パラリンピック組織委員会の東京二〇二〇オリンピック・パラリンピック競技大会、持続可能性に配慮した調達コード、この中にも、性的指向、性自認による差別やハラスメントの排除が明記をされています。また、資料を提出していただきましたけれども、東京都が条例策定の段階で、検討段階で参考にしている自治体の条例、これも確認をしましたけれども、やはりやってはならない、差別については禁止だということを明確にしています。
 条例をつくる以上、そこは明確にするということがどうしても求められると思いますが、再度伺います。いかがでしょうか。

○仁田山人権部長 再度、同じ答弁になってしまうのですけれども、やはり差別の禁止に当たっては、より範囲とか対象とかを明確にすることが私どもは不可欠であると考えてございます。
 その意味で、慎重に議論していかなければならないというふうに考えてございまして、現在のように、条例化を通じて、性自認や性的指向等について、差別の解消と理解の増進に取り組んでいくという形でしております。

○原委員 私は、今、触れましたけれども、各自治体がつくってきている条例や、また、オリンピック組織委員会が到達しているその到達点、これよりも低く、曖昧にするような都条例になってしまうと、やはりこれは前向きではないのではないかと思うんですね。今は条例案が固まっている段階ではありませんし、意見募集をして、皆さんのご意見を踏まえながら練り上げていくという段階ですので、私は、この差別の禁止ということについては十分に検討することをこの場では求めておきたいというふうに思います。
 それで、今回の条例は全ての人にかかわるものだという位置づけだというふうに受けとめていますが、とはいっても、セクシュアルマイノリティー当事者がこの条例で権利保障されるということが重要です。
 心配なのは、それがカミングアウト前提にならないようにするということです。自分の性について、言葉にするのもしないのも全く自由です。それを言葉にしなければ問題にしないということになると、逆にこの条例によって差別が助長されるということになりかねません。
 この点について、東京都としてはどのように考えていますか。

○仁田山人権部長 LGBT等の方々が直面する課題は多岐にわたるため、今後、施策を進めるに当たっては、都全体が性について多様性があることへの理解を深め、LGBT等の方々に配慮して事業を実施していくことが重要であると考えております。
 そのため、各施策現場等において、個人のプライバシーの保護を含めた必要な配慮は個別具体的に検討していくものと考えております。

○原委員 今回の条例の検討の中で東京都としても参考にしている自治体として、渋谷、世田谷、国立の条例、要綱等が挙げられていますが、その中で、国立市の条例では、第八条において、性的指向、性自認の公表については、強制もしくは禁止、また本人の意に反して公にしてはならないと明記をしています。
 今、国政上でも大問題になったセクハラ発言についても、被害を受けた当事者が名乗り出てこなければ本当にあったかどうかわからないとか、本人が出てこないと救済できないとか、こんなようなことをいう政治家もいて、私も本当に驚いたわけですが、また、ネットでもさんざん書かれるということが起きました。これ自体、深刻な二次被害でした。こういうことが起こらないようにしていくことが大事だというふうに思うんです。
 その中でやっぱり鍵になるのが、教育、啓発だというふうに思います。
 SOGI差別を許さないための教育、啓発を東京都としてどのように進める考えか、伺います。

○仁田山人権部長 東京二〇二〇大会を控え、東京は、今後ますます多くの外国人をお迎えすることになります。
 そこで、開催都市として、国際社会の視点から、SOGI、すなわち性自認や性的指向を理由とする差別のない東京を実現し、大会のその先も見据えてレガシーとし、こうした人権尊重の重要性を世界に発信していきたいと考え、条例を制定することといたしました。
 条例制定を契機といたしまして、性自認や性的指向を理由とする差別の解消に向け、今まで以上に、さまざまな機会を活用し、性の多様性に対する理解を深めるための啓発等を効果的に実施してまいります。

○原委員 今のご答弁でも、啓発とはおっしゃるんですけれども、教育ということはないんですね。
 それで、五月に出された条例のポイントでは、啓発及び教育の推進と位置づけていたんです。ところが、概要には教育という言葉がないんです。
 これはなぜなのか、ちょっとそのことを教えていただきたいと思います。

○箕輪理事 概要の案文といたしましては、啓発等ということで書いておりまして、当然、教育といったものも、対策、施策の中には入っていくというふうには考えてございますが、教育につきましては、教育委員会の所管ということもあって、子細にいろいろ申し上げるというのは難しい。
 ただ、条例が制定した後、今後、庁内で横断会議的なものを設けて、LGBTの方々に対する対応をやっていくわけですが、そこにおいては、教育庁も一緒になって一丸として取り組んでいく、このように考えてございます。

○原委員 啓発等の中に教育も含まれていると。これが、条例が成立をすれば一丸として、教育庁とも連携をしながらというお話なんですけれども、それは本当に大事なことであって、私は、教育という言葉をやっぱり明記した方がいいというふうに思います。これは私の意見として、また要望としてお伝えしたいと思います。
 なぜこれが重要と思ったかといいますと、実は、一つの、ツイッターに高校生が書いているものがあって、本当に考えさせられたんですね。
 この高校生は、どこの高校生かとか、そういうのは全くわかりませんけれども、LGBT講話という授業を受けたそうです。それで、このLGBT講話を受けて--この高校生自身はバイセクシュアルだというふうに書いてありました。この方がその講話を受けて、そこに講師としてゲイの方がいらした。そのときに突然--きっと、それまでの学習が積み重ねられた上でのLGBT講話じゃなかったのかもしれないですよね。それで、みんな一斉に教室の雰囲気が引いてしまったというふうに感じたと。きもいよねという言葉も出たりする中で授業を受けたと。
 その人は、その高校生は、成績にかかわるから感想はちゃんと書くようにといわれて、本当は自分は違うけれども、異性愛の立場だということで、自分の気持ちを曲げて感想を書いて提出したというふうに書いてありました。
 そして、そのときに先生が、大体、クラスに二人ぐらいはLGBTの人がいるんだよねという話もしたそうです。そして、そういう中で、ますますいづらくなってしまったと。
 そういうことをツイッターで発信していて、これに物すごい数の共感する声が集まっていました。
 私は、これを見たときに、本当に教育は大事だと。ただLGBTのことを学校の授業でちょっとやればいいとか、そういうことではなくて、多様性を学び合いながら共生社会をつくっていくということの意味を学習をする中でやらなければいけないんだということを、本当にこのことで学んだのですけれども、そういう意味でも、教育という言葉をしっかり入れて、この条例は、本当に全ての都民にかかわるものだよということを東京都が発信していくということが私は大事だというふうに指摘をしたいと思うんです。
 そして、高校生のこうしたツイッターもきっかけにしながら、改めて、思春期の人たちが自分の性に違和感を感じたり、悩んだりしていると。そういう中での気持ちというのは、実態調査でも以前に調べられていまして、LGBTの学校生活に関する実態調査(二〇一三)というものを改めて読みましたけれども、時間の関係で詳しくは話しませんけれども、この中で、性別違和のある男子、十歳から三十五歳の間ということですけれども、この人たちが四一%が自殺を考えたことがあるというふうに答えていると。その中で、その人たちが大人に余り相談できていないということも調査結果であらわれていました。
 さらに、昨年、国の方で出された自殺総合対策大綱、ここにも性的マイノリティーへの支援が盛り込まれる、そういう状況になってきています。
 先日、お話を聞かせていただいた方は、セクシュアルマイノリティーの友達が、もう既に四人亡くなっているんだという話をしてくれました。とても死に近いところで生きているんですという話をしてくださったんですけれども、そういうことからも、やっぱり条例をつくるに当たって教育を位置づけるということが大事だということを、東京都としてぜひ第一に考えて明記をしていっていただきたいということです。
 それで、総合相談窓口については全庁横串で進めるとありますけれども、相談窓口だけではなくて、先ほどのご答弁では、教育の方も連携をしてということでしたので、そのような進め方を強く求めたいと思います。
 次に、都の責務について伺います。
 都の責務が位置づけられたことは重要です。ただ、これは、基本計画を策定し、必要な取り組みを推進とありますけれども、ちょっと抽象的なので、もう少し詳しくご説明をいただきたいと思います。

○仁田山人権部長 東京二〇二〇大会開催を控え、多様性を尊重する国際都市を実現するため、人権尊重の理念を東京の隅々にまで浸透させるべく基本計画を策定するなど、必要な取り組みを推進することを都の責務として本条例に規定する予定でございます。
 例えば、国や区市町村とも連携しつつ、LGBTに関しては相談窓口を新設するほか、都庁内に横断的な会議を設けるなど、具体的な幅広い取り組みを行ってまいります。

○原委員 東京都が全国に先駆けてセクシュアルマイノリティーにかかわる条例を初めて策定することになるわけですけれども、都がどういう責務を果たしていくのかというのは本当に重要だというふうに思っています。
 それで、都の姿勢を示す一つとして、私はぜひ取り組んでいただきたいと思うのは、率先して都庁内でのSOGIハラ根絶の取り組み、同性婚をした職員への均等待遇などを早急に行うべきと考えますが、いかがでしょうか。

○栗岡人事部長労務担当部長兼務 職員一人一人が能力を発揮し、働きやすい職場にするためには、職員の人権が尊重され、ハラスメントがないことが大切でございまして、性自認や性的指向に関する問題に限らず、全ての職員が生き生きと働ける勤務環境づくりが必要だと考えてございます。
 都では、平成二十九年一月に、職場におけるセクシュアル・ハラスメントの防止に関する基本方針を改正しまして、職員の性自認及び性的指向に関する規定を定め、ハラスメントに関する周知啓発に努めてございます。
 さらに、いわゆるLGBTなど性的マイノリティーへの認識をダイバーシティーマネジメントの一環として捉えまして、管理監督者向けの研修においてSOGIハラ事例を紹介するなど、職員の啓発に取り組んでいるところでございます。
 また一方で、職員の待遇に係る制度につきましては、国や他の自治体の状況、都条例案の今後の審議状況等も参考にしまして、客観的な事実確認の方法や法令との整合性等を踏まえながら対応していく必要があるものと認識してございます。
 今後も、ハラスメントのない職場づくりに向け、職員の意識啓発等に取り組んでまいります。

○原委員 今のご答弁の中で、管理監督者向け研修においてSOGIハラ事例を紹介するというお話がありました。やっているということですよね。そうであれば、最初に戻るんですけれども、今回の定義、最初の定義、それから差別の禁止ということを明確にしていくということはできるということだと思いました。今、聞いていて。この点については指摘をしておきますので、改めて十分検討していただきたいということを述べておきます。
 それで、私は、昨年の四定で、LGBT当事者の権利保障についての文書質問を行ったんです。その中で、同性カップルの里親認定について認めるべきではないかということを質問しました。
 この間、東京都が児童福祉法改正も踏まえて里親認定基準の改善を行い、これにより、同性カップルも排除されないということになったわけです。認定されるかどうかというのは審査の中で決まりますので、子供とのマッチングとか、そこはもう丁寧にやっていかなければいけませんので、ただ、大阪でも、もうそういう事例も出ているという中で、とにかく入り口で排除されないとなったことは非常に重要だと思っています。
 私は、こういう改善も踏まえれば、東京都の職員が同性婚をした、そういうようなケースでも均等待遇をするということは、当然、改善として必要になってくるというふうに思いますが、いかがですか。

○栗岡人事部長労務担当部長兼務 今、委員のご指摘がございました里親の話もございましたけれども、職員の均等待遇ということで申し上げますと、休暇制度ですとかがございますが、そもそも、いわゆる同性婚ということの定義ですとか、あと、それを証明するものといったことにつきましても、まだ区市町村によっていろいろ、統一的な対応もございませんので、必ずしも、職員の中できちっとした平等な取り扱いが難しいといった実務的な課題もございます。
 こういった課題も、さまざまな状況を総合的に判断した上で、今後検討していく必要があるものと考えてございます。

○原委員 ぜひ、この場では検討を強く求めておきたいと思います。各自治体のさまざまな取り組みの広がりがある中で、やはり国として考えていくことが重要ではないかという指摘も強くなってきていますので、あわせて東京都としても考えていただきたいということをこの場では求めておきます。
 次に、相談窓口についてなんですが、セクシュアルマイノリティー当事者に寄り添って専門性も求められます。
 先ほど、斉藤委員のご質問の中でも答弁がありましたけれども、改めて、どのような体制にしていく考えなのか、お聞かせください。

○仁田山人権部長 社会のさまざまな場面で人権に関する問題に直面し、悩みを抱えている当事者の方々を対象として相談窓口を設けるに当たっては、いかに当事者に寄り添うかが重要でございます。
 相談内容は専門的な内容にわたることが多いと思われることから、専門的知見を持った外部機関も活用してまいります。

○原委員 わかりました。そして、相談も、匿名で相談したいという場合も考えられます。また、窓口までは行けないという場合もあると思います。そうしたことに応えられるような仕組み、LINEなどSNSやメールなども対応することを検討することを求めておきたいと思います。これは、この場では求めておきたいと思います。
 そして、実際に差別禁止を進めていく、条例を進めていく過程で、さまざまな課題が生まれてくることが予想されます。今後、条例ができた後ですね。
 例えばトイレの問題一つとっても、今、本当に大きな議論になっています。セクシュアルマイノリティーの方が使いづらい。それは、一人一人の考え方によって、使いづらいそのつらさも、またそれぞれなんですけれども、そういう問題なんかも本当に検討していくということが必要になってきます。
 それを相談窓口という個別対応だけではなくて、都民参加の委員会などを設置して、条例に基づく取り組みを当事者の方の参加で議論をしながら、条例をより実効性あるものにしていくという、そういう取り組みが必要ではないかと考えますが、都の見解を伺います。

○仁田山人権部長 性自認や性的指向等の対応には、当事者の方々の声を踏まえることは重要でございます。
 条例が成立した場合の具体的な取り組みに当たりましては、各施策現場のニーズも踏まえて、必要に応じて当事者の方々の意見を伺ってまいります。

○原委員 最低限、被害者救済措置として苦情処理機関を位置づける、このことについての考え方はいかがですか。

○仁田山人権部長 社会のさまざまな場面で人権に関する問題に直面し、悩みを抱えている当事者の方々を対象として相談窓口を設けることは重要でございます。
 相談窓口の運営に当たりましては、しっかりと当事者の悩みを聞き、寄り添うことが必要と考えておりまして、また、相談内容は専門的な内容にわたることが多いと思われることから、専門的知見を持った外部機関も活用するとしたところでございます。
 さらに、相談の内容によっては、法務省の人権擁護機関や専門機関と連携しつつ、適切な救済につなげてまいります。

○原委員 そうであれば、相談、また苦情処理については、私は、条例上、明記すべきであるということを指摘したいと思います。
 障害者差別解消条例が今議会に上程をされています。この条例は、関係者、当事者が参加する中でまとめられてきました。人権条例については、現在パブリックコメントが行われていますが、関係者、当事者参加の委員会などが設置をされて、もまれてきたというわけではありません。条例をつくっていくことは大変有意義ではありますが、今後十分に、さらに意見を、声を聞いていくことが必要だと思います。
 私は、その点で早急にやっていただきたいこととして、現在行われているパブリックコメントなんですが、もうすぐその期間も終わりに近づいてはいますけれども、このパブリックコメントのホームページに、少なくとも、概要、また、条例のポイントなどで使っている文言、わかりにくい、一般的にはまだ十分理解をされていない文言については、その用語説明を入れていただきたいんです。LGBT、SOGI、性自認、性的指向などについては最低限必要だと思うんです。それをやらないと、その言葉がすぐにわかる方しか意見が書けないということになってしまうのではないかと思います。
 本当に都民皆さんの条例というふうにしていくためには、そうした改善をやっていただきたいというふうに思いますが、その点だけ伺いたいのですが、いかがでしょうか。

○仁田山人権部長 私ども、施策を展開する上において、わかりやすくやっていくというふうに常に検討しておりますので、そういう方向で頑張っていきたいと思います。

○原委員 よろしくお願いいたします。私が求めているのは、今やっているパブリックコメントの中で早急に対応していただきたいということですので、そのことをぜひ受けとめていただいて、検討して対応をお願いしたいと思います。
 次に、三章のヘイトスピーチ関連でのことで幾つか伺わせていただきたいと思います。
 まず、定義について確認します。
 本邦外出身者の定義、これについて改めて確認をいたします。お願いします。

○仁田山人権部長 ヘイトスピーチ解消法において、本邦外出身者とは、専ら本邦の域外にある国もしくは地域の出身である者またはその子孫であって適法に居住するものと規定されており、今回の条例でも、この考え方にのっとることになります。

○原委員 それでは、今、定義がいわれたわけですけれども、それに基づいて、差別を禁止するということを明確にすべきだと私は考えていますが、いかがでしょうか。

○仁田山人権部長 本条例では、本邦外出身者に対する不当な差別的言動の解消に向けた取組の推進に関する法律--いわゆるヘイトスピーチ解消法のことでございますが--の範囲内で、ヘイトスピーチに対する取り組みについて規定する予定でございます。
 ヘイトスピーチ解消法において、本邦外出身者に対する不当な差別的言動、いわゆるヘイトスピーチとは、先ほどご説明させていただいた、本邦外出身者に対する差別的意識を助長し、または誘発する目的で、公然とその生命、身体、自由、名誉もしくは財産に危害を加える旨を告知し、または本邦外出身者を著しく侮蔑するなど、本邦の域外にある国または地域の出身者であることを理由として、本邦外出身者を地域社会から排除することを扇動する不当な差別的言動をいうと規定されており、本条例でも、この考え方にのっとることになります。
 都は、ヘイトスピーチ解消法を具体化することで、ヘイトスピーチが許されないという姿勢を明確にし、不当な差別的な言動の解消に向けて、今般、条例化をすることといたします。

○原委員 今、ご答弁の中で、ヘイトスピーチが許されないという姿勢を明確に示すというお話がありました。私は、そのことをやはり明記していくということが本当に大事ではないかというふうに思っています。ヘイトスピーチで苦しんでいる方々は、存在さえ否定される言葉をずっと浴びせられていて、本当に許されないことだというふうに思います。
 京都のガイドラインを見ますと、京都のガイドラインの中では具体的に例を示していまして、〇〇人を殺せとか、〇〇人を海に投げ入れろとか、あと、ゴキブリというような表現を使うとか、そういうことはだめなんだということをガイドラインの中では規定しています。
 私は、多様性を認め合って共生社会を本当につくっていくというためにも、ヘイトスピーチは許さないということを、東京都がはっきりと、わかりやすく書いていくということはどうしても必要だというふうに思っています。
 そこで、東京都として、どのくらいヘイトスピーチがあると認識をしているのかということを伺います。

○仁田山人権部長 何がヘイトスピーチかを判断することは困難であるため、件数を正確に把握した統計は存在いたしませんが、類似するものとして、法務省が委託した調査研究の報告であります、ヘイトスピーチに関する実態調査報告書での統計が考えられます。
 この調査におきましては、ヘイトスピーチ等を行うデモ等を行っていると報道等で指摘されている団体が平成二十四年四月から同二十七年九月までの間に実施したデモ等の発生件数として、都内で合計四百四十件が挙げられております。

○原委員 わかりました。つまり、これまで東京都として特に把握はしてきていなかったということだと思うんですけれども、法務省の調査のその結果について今ご報告をしていただけたわけですが、私はそういうことからも、今あるものを解消するというだけではなくて、これからもヘイトスピーチを許さないという、そういう意思を、この条例でちゃんと示していくことが必要ではないかと思います。
 それで、具体的な問題について伺いますけれども、施設の利用制限についてです。
 公の施設において不当な差別的言動が行われることを防止するための施設利用制限について、二つの要件を満たすことが条件とありますけれども、具体的にどのような状態を想定していますか。

○仁田山人権部長 本条例では、ヘイトスピーチ解消のための必要な手続を明示し、事前措置として、都が保有する公の施設の利用制限を規定し、この基準を策定することを予定しております。
 具体的な基準は、条例が成立した場合に策定していくことになりますが、その基準においては、概要でも書いてありますけれども、不当な差別的言動が行われる蓋然性が高いこと、二つ目に、不当な差別的言動が行われることで公の施設の安全を確保できない危険性が高いことが客観的かつ明白に明らかであることの二つの要件の両方を満たした場合に利用制限ができるものとしていく予定でございます。
 実際に公の施設を利用する場合は、二つの要件を満たす以外にも、個別具体の状況や背景を踏まえる必要があることから、今の時点で具体的なケースを申し上げることはできません。

○原委員 施設の利用申し込みをする場合に、ヘイトスピーチを行っている団体が、そのままの名前で申し込みをするとは限らないということも考えられます。別の団体名を名乗るというようなこともあるかもしれません。
 そのため、普通に施設を利用しようとする団体を必要以上に調査する、表現の自由などを侵すということになるのは避けなければならないと思います。
 そうした守らなければならない自由や権利というのは、どのように担保されるのでしょうか。

○仁田山人権部長 本条例では、ヘイトスピーチ解消のために、事前措置として、都が保有する公の施設の利用制限を可能とする旨規定し、その基準を策定することを予定しております。
 公の施設を利用制限する事案については、条例制定後に設置する学識経験者等から成る第三者機関が調査審議、意見陳述を行うことになります。第三者機関による調査審議を通じ、表現の自由など憲法の保障する国民の自由と権利を不当に侵害しないよう、公正公平かつ中立に制度を運用してまいります。

○原委員 公平公正に制度を運用していくという、そういう機関もつくりながらというお話でした。
 それで、私は、今後、そのガイドラインのようなものをつくるのか、いずれにしても基準をつくっていくということになるのであろうというふうに思いますが、その際、今回、資料でも出していただきました、幾つかの自治体を参考にされて検討されているということですけれども、私自身も幾つかヒアリングをしてきましたけれども、実際に実効性がどうなのかというのは十分に検討される必要があるのではないかということをこの場では指摘しておきたいと思います。
 それで、第三者機関についてですけれども、これは、被害を受けた人が直接訴えを行う、あるいは、そういう方を救済するという機能を持たせることを想定しているのかどうかということを教えてください。

○仁田山人権部長 お話の第三者機関は、都が設置する学識経験者等で構成する組織ではございますが、申し出のあった事案がヘイトスピーチに該当するかどうか、都が保有する公の施設の利用を制限することが基準に照らして適当かどうかなど、法的な観点を中心に調査審議を行い、意見を陳述することを想定しております。
 第三者機関は、個々の被害の訴えに対する救済機関としてではなく、公正公平かつ中立的に制度運用を行うことを担保するために活用してまいります。

○原委員 そうしますと、やはり課題としては、被害者の救済、相談をどうしていくのかということも考えていく必要があるのではないかということをこの場では指摘しておきます。
 最後に、ヘイトスピーチを許さないための教育、啓発はどのように進める考えか、伺います。

○仁田山人権部長 東京二〇二〇大会を控え、東京は、今後ますます多くの外国人をお迎えすることになります。そこで、開催都市として、国際社会の視点から、ヘイトスピーチのない東京を実現し、大会のその先も見据えてレガシーとしていこうとしております。
 都はこれまでも、ヘイトスピーチを許さないというキャンペーンや、外国人の人権をテーマとしたイベントなど、さまざまな機会を捉えて啓発等を実施してまいりました。
 条例制定を契機として、ヘイトスピーチの解消に向け、今後も、さまざまな機会を活用して啓発等を効果的に実施してまいります。

○原委員 やはり、今ご答弁を伺っていても、啓発というお話はあるんですが、教育という視点が私は弱いのではないかというふうに思います。
 総務委員会だから教育のことをいえないというわけではなくて、この条例は、本当に全ての都民にかかわる大事な条例なんだ、いろんな、セクシュアルマイノリティーの関係でも、全庁横串で相談などもやるよというお話とか、全庁的に体制をとっていくというお話もある中で、こういう条例が本当に生きたものになっていくためには、なぜこうしたヘイトスピーチがいけないのか、そのことを本当に教育していく、学び合っていくということがベースにあるということが重要だと思いますので、その点を、今、行われている意見募集での多くの都民の皆さんの意見も聞きながら、ぜひとも、よりよい条例案にまとめていけるように検討を進めていただきたいということをこの場では要望いたしまして、質問は終わりたいと思います。

○菅野委員長 この際、議事の都合により、おおむね十五分間の休憩をいたします。
   午後三時二十二分休憩

   午後三時四十分開議

○菅野委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 質疑を続行いたします。
 発言を願います。

○西沢委員 まず、防災に関連して質問をさせていただきますが、大阪北部の地震におかれまして、亡くなられた方のご家族も含めてご冥福をお祈りするとともに、被災に遭われた方に心からお見舞いを申し上げる次第でございます。
 この大阪北部の地震について、関連するので確認をしたいと思いますが、東京都から現地への支援状況というのは現時点でどのようになっているのか、まず最初にお伺いをしたいというように思います。

○有金総合防災部長 東京都におきましては、地震が発生いたしました六月十八日の午前中に危機管理対策会議を開催いたしました。全庁的に情報共有を図るとともに、関係各局は、直ちに必要な出動体制を整えているところでございます。
 現在は、大阪府を初めといたします十二の自治体で構成する関西広域連合などと情報交換を緊密に行っておりますが、現時点では支援の要請は来ておりません。

○西沢委員 現時点では要請がないということでございます。もちろん、無理やり応援に行く必要は全くないわけでありますし、支援要請がないにもかかわらずということになると、逆にご迷惑をおかけするということがあろうかと思います。
 その上でなんですけれども、これは先ほどもありましたが、大都市での大きな震災、大きな地震があるということで、支援をするということはもちろん当然でございますけれども、この支援をするということを通して、東京都の復興、復旧のためにもなるというように感じるわけであります。
 大阪の被害、まだまだこれからあろうかと思いますけれども、この復旧、復興について、東京都も職員を派遣して支援をするということはもちろんでございますが、その上で、やっぱり東京都の首都直下型地震への備えのための検証に役立てるということが重要だと思いますが、見解をお伺いいたします。

○有金総合防災部長 現在、まだ地震の関係で一部損壊の家屋が若干ふえているという形で、総務省消防庁からも状況の報告が来ておるところでございます。
 現状では、都は、先ほど申し上げましたとおり、関西広域連合と情報交換を綿密に行っているところでございます。そして、被災地の支援に向けたニーズの把握、いつでも支援に行けるという体制を整えているところでございます。引き続き情報交換を綿密に行いまして、要請があれば、直ちに必要な支援を行ってまいります。
 また、今、先生がおっしゃったとおり、今回の地震は、阪神・淡路大震災以来の大都市での地震であるということでございますので、まだ被災地は状況は落ちついていないところでございますけれども、被災地の状況を、その後、十分検証しながら、首都直下地震等への備え、こちらに対しても強化してまいりたいと思っております。

○西沢委員 昨今、この総務委員会で熊本県への視察をいたしました。防災に関して、やっぱり現地での経験というものが非常に重要になるというようなことだと思います。
 南阿蘇での視察のときには、特に九州の方でも広域ということでありますが、熊本県のみならず、大分県が窓口になって対応に当たったという話がございました。
 特に九州、熊本県では、南阿蘇の担当者の方がおっしゃっていましたけれども、企業誘致の際には、地震がないところなんですというのが一つの売り文句だということで、地震がないところなんですということで企業を誘致していたけれども、それがいえなくなってしまったというようなことで、なかなか熊本県では想定をしていない部分があったと思いますが、東京の場合は既に想定しているわけですね。必ず来るだろうと。首都直下型地震が来るということが、いってみればわかっているわけですから、こうした経験をしっかりと踏まえるということ、そして、たまたま大分県が窓口の担当になったという話でございましたけれども、東京の場合は、もちろん東京都でしっかりやるということは大事ですけれども、この広域での対応というものも重要であるということを申し上げておきたい、しっかり役立てていただきたいということを申し上げておきたいというように思います。
 この報告事項にあります東京防災プラン、それから進捗レポートでございますけれども、さきの第一回定例会でも申し上げましたが、先の計画を二年残して防災プランをつくったと。これが、わかりやすさがあるということでありますが、パフォーマンスになってしまってはいけないというようなことであります。
 骨子の段階での前回の報告の中で指摘をいたしましたが、これまでの計画に比べて、目標値が減ったり、その目標自体がなくなったりというようなものがあるわけで、これを指摘させていただきました。
 その答弁は、都民視点に立ったわかりやすさを前提に目標を精査したというような答弁でございました。もちろん、わかりやすさということは大事なんですけれども、課題というものもしっかりと見える化するべきであるというように申し上げました。
 その指摘、課題の見える化について、この本冊ではどのようになったのか、お伺いをいたします。

○西川防災計画担当部長 今回、ご報告をさせていただきましたプランにおきましては、公助の主な取り組みについては、三年間の工程表を掲載することにより、課題を一層明確にいたしました。例えば、木造住宅密集地域の不燃化促進に関しましては、特定整備路線の整備に当たり、用地取得に係る具体的な目標値を明らかにいたしました。
 また、防災コラムでは、さまざまな角度からの防災対策の見える化を行いました。例えば、災害時の情報収集の重要性につきまして、熊本地震のアンケート結果などをグラフで図示いたしますとともに、東京都防災アプリをあわせて紹介することで、都民の方がすぐに取り組める防災対策があることをわかりやすく記載いたしました。
 今後は、防災プランの進捗状況をレポートとして毎年度公表し、課題の見える化と取り組みのさらなる促進を図ってまいります。

○西沢委員 新たに追加した記述があって、二二ページや、二三ページ、それから三一ページでの防災コラムであったりというようなお話でございますけれども、もちろん、これはこれで、しっかりと工夫をされたもので、わかりやすくなっているというように思います。
 私がずっと申し上げてきたのは、目標に掲げていたものが、次の計画になったときに、いつの間にかなくなっているとか、いつの間にか変更されているということは今後ないようにしていただきたいということです。これは再度申し上げておきたいというように思います。
 課題を見える化して危機意識を共有してもらう、その解決にみんなの知恵を出してもらうという考え方は必要であります。防災は行政だけでできるものではありませんで、この間、申し上げたように、七十二時間というようなことであったりとか、都民視線のわかりやすさというものは、しっかりと都民の皆様にお伝えをしなければいけないということであります。
 ただ、この計画というものは、これをやれば大丈夫ですよとか、東京都はこういうのをやっています、こんなに進んでいますというようなことだけではなく、これも大事なんですけれども、逆に、これをやっていませんとか、これをやらなければ大変なことになりますよというような視点も大事なんじゃないかなと思いますね。
 これをやらないと大変なことになりますよというようなおどしをかけるようなことを都民の皆様にするということではなくて、東京都はしっかりこの計画をつくっているから、後はその計画どおりやれば大丈夫なんですというよりも、これがどうできない可能性があるのかというような、これが目標達成できない課題というものがあるんだということも認識をして、しっかり伝えていただけるように求めておきたいというように思います。
 東京防災プランというのは、いわば都民向けのツールだと理解するわけでありますが、行政の計画であるこの防災プランの進捗レポートの方では、なおさら、進捗状況というのはもちろんですけれども、目標達成に向けた課題を明らかにする必要があるというように思います。
 レポートの第二部では、予算措置状況など詳細な記載があり、かなり頑張っているというように思いますが、やっぱりこれも、全体的に、これをやりました、これからやりますという東京都のPR色が強いようにも思えるわけであります。もっと都民を信頼して、何がボトルネックで進まないのか、何がどこまで進んで、課題は何が残っているのかという深掘りをしていくべきだと。
 進捗レポートにおける課題の見える化についてどんな工夫をされたのか、お伺いをいたします。

○西川防災計画担当部長 東京の防災プラン進捗レポート二〇一八は、平成二十六年十二月に策定いたしました東京の防災プランで掲げた取り組みにつきまして、これまでの進捗状況や平成三十年度の取り組み予定を具体的にお示しするものとして作成をいたしました。
 進捗レポートは、平成二十七年度から毎年策定しており、今回は三回目の策定となります。
 課題の見える化につきましては、例えば公助の取り組みでは、新たに、避難所やターミナル駅などにおけるトイレ機能確保の進展状況を目標値とともに記載するなどの工夫を行ったところでございます。
 一方、自助、共助の取り組みにおきましては、本年が進捗レポートの三回目である点を踏まえ、三カ年の経年比較を通じて課題の見える化を図っております。例えば、家庭内で水や食料を備蓄している人が増加する一方、避難先や避難経路への認識がやや低下しており、防災知識の普及啓発に一層取り組む必要性が明らかとなりました。
 今後の取り組みにおきましても、こうした要因をしっかりと分析して、さまざまな工夫を凝らし、都民の防災対策への理解を深めてまいります。

○西沢委員 課題の進捗状況の管理については、かなり進展をしてきているというように思います。
 これも繰り返しですけれども、当然ですけれども、進んでいないものについて、今、例え話もございましたが、防災訓練の内容は、二二・三%で進んでいるということなんですけれども、では、二二・三%は本当にいいのかというようなことで、いってみれば五人に一人しか参加していないということもいえるわけですよね。そういうような課題というものが解決しないまま時間が過ぎていくというようなことはよくないわけで、課題をはっきりさせるということが、解決に向けた動きが出るということを申し上げておきたいというように思います。
 続いて、人権施策についてお伺いしたいというように思います。
 きょうも、何度ももう議論されていることでありますが、極めて重要なことでありますので、私からも改めてお伺いをしていきたいというように思います。
 条例制定に当たって、当事者団体へのヒアリング状況がどうなのかということをお伺いしたいわけでありますね。そうした方々への意見聴取の上に条例というものは制定されるべきだと思うんですが、どのようになっているのか、見解をお伺いいたします。

○仁田山人権部長 これまで、当事者の方々やさまざまな分野の専門家から個別にご意見を伺い、丁寧に検討し、条例のポイント及び条例案概要を策定したところでございます。
 今後、都議会の皆様とのご議論や、パブリックコメントなどにおける都民や当事者団体等の方々のご意見も踏まえて条例案を精査し、第三回都議会定例会においてご審議いただく予定でございます。
 東京二〇二〇大会を控え、また、新たな人権に対する社会の関心が急速に高まる中、できる限り早く、いかなる種類の差別も受けることがなくという人権尊重の理念を浸透させるべく、条例として都の姿勢を示すことが重要と考えております。

○西沢委員 既に、専門家、当事者の方々から意見聴取もお伺いしているという話でありますが、私のところにも意見を聞かれていないという団体--たくさん団体はありますし、さまざまな人権課題というのがありますから、当然、全てというのは難しいと思いますけれども、実感として、まだまだ意見聴取が必要なんじゃないかと。もちろん、今もパブリックコメントをやっているわけですけれども、しっかり丁寧に聞いていただきたいということは改めて申し上げておきたいというように思います。
 先ほども斉藤委員からも指摘がございましたけれども、今回は二つのポイントがあるわけですね。LGBT、性的マイノリティーと本邦外出身者の対策というようなところが大きなものになっていると。
 ただ、仮称ではございますが、東京都オリンピック憲章にうたわれる人権尊重の理念実現のための条例ということですから、この尊重されるというものが、東京都が課題として挙げているのはこの二つだけなんだ、それ以外は重要なものじゃないんだというような誤解が出るんじゃないかと、私もそう思うわけでありますね。
 先ほども同じような質問がありましたが、極めて重要だと思うので、改めて私からもお伺いいたしますが、今回の概要が、なぜ人権尊重の理念実現の条例として絞り込んだ内容になっているのか、お伺いをいたします。

○仁田山人権部長 都はこれまでも、人権施策推進指針に基づきまして、所管局がそれぞれの人権課題ごとに必要な施策を実施してきたところでございます。
 今般、東京二〇二〇大会も控え、開催都市として、国際社会の視点から、お話の二つの課題に光を当てた条例を制定することといたしました。
 一方で、あらゆる人がいかなる種類の差別も受けることなくという理念がオリンピック憲章にも示されていることから、こうした人権尊重の理念を広く浸透させるべく必要な取り組みを推進していくことを本条例においても宣言するものでございます。
 条例策定を通じ、今後とも、さまざまな人権課題にも総合的に取り組み、積極的に人権施策を展開してまいります。

○西沢委員 答弁の中では、オリンピック東京大会、オリンピック大会があるからというようなこともありましたが、当然、オリンピックが終わってからも、こうした課題は続くわけでありますから、オリンピックが終わったらどうなるんだという話になれば、それ以外のところ、改めて、こうした誤解が生じないような形をお願いしたいというように思います。
 この条例案策定において、概要にありますように、表現の自由等への配慮というようなことが書かれているわけであります。この表現の自由に関してはどうしても、規制をするという話になれば、表現の自由という問題とぶつかるわけでありますが、改めて、この表現の自由等への配慮と書いてありますが、どのような懸念を想定しているのか、お伺いいたします。

○仁田山人権部長 憲法で保障されております表現の自由は、最大限尊重されなければならないものであります。
 ヘイトスピーチはあってはなりませんが、都がこの条例の運用によって不当に表現の自由を侵害し、都民の表現活動を萎縮させることはあってはなりません。
 そのため、今回の条例案概要で、表現の自由等への配慮を明記したものでございます。

○西沢委員 どんな懸念があるのかという想定については、具体的な答弁はありませんでした。具体的なこういう懸念があるということではなく、ここに書いてありますけれども、表現の自由その他の日本国憲法の保障する国民の自由と権利を不当に侵害しないよう留意するというようなこと、当たり前といえば当たり前なんですね、これは。
 その中で、今、答弁があった中で、都民の表現活動を萎縮させることはあってはならないというような答弁がありました。これは極めて重要な答弁だというように思っております。
 というのは、これまで東京都で、さきの条例であったり、青少年健全育成条例という中にあっては、そもそも条例案としては規制をするものではないよと説明しているにもかかわらず、いや、もう表現活動ができなくなるよという、既に萎縮しちゃったよというようなことがありました、過去に。そういったことから、この表現の自由ということについては慎重にやっていかなければいけないというようには思うんですね。
 じゃ、この表現の自由への配慮について、具体的にどのように配慮していくのか、お伺いをいたします。

○仁田山人権部長 都といたしましては、ヘイトスピーチは許されないものという姿勢を示し、本邦外出身者に対する不当な差別的言動の解消に向けた取り組みを進めていきますが、一方で、何がヘイトスピーチなのかを認定することが容易でないという場合もございます。都といたしましては、条例施行後、学識経験者等で構成する第三者機関を設置し、表現の自由等への配慮についても担保してまいります。
 例えば、都が保有する公の施設の利用制限や不当な差別的言動の拡散防止措置等を行うに当たり、具体的にヘイトスピーチに該当するか、あるいは都の対応が妥当かなどについて第三者機関が調査審議、意見陳述を行うことで、表現の自由など憲法の保障する国民の自由と権利を不当に侵害しないよう、公正公平かつ中立的に制度を運用してまいります。

○西沢委員 ヘイトスピーチは、決して許されるものでは当然ありません。姿勢を示すということは極めて重要であるというように思います。
 じゃ、確かに、何がヘイトスピーチなのかというところになると思うんですけれども、答弁で第三者機関ということがありました。これは、しっかりと運用していくこと、ここが肝になるんだろうというように私も思います。ぜひ当事者団体も入っていただいて、第三者機関ということの、要するに身内だけだとか、そうじゃない人たちのさまざまな声を聞くというようなことも重要なのかなというような声があることをつけ加えさせておきたいというように思います。
 それから、公の施設の利用制限についてでありますが、適正な利用まで制限してしまうというようなことはあってはならないと思います。
 前に、これは日比谷公園だったと思うんですけれども、建設局というか、公園協会の方で、事前にデモをやるときの内容とかを紙に書かせているというようなことがありました。これは、環境・建設委員会で、当時ちょっと問題になったわけでありますけれども、これは実質的に萎縮させるということになるということがあったわけです。改められたわけでありますけれども。
 公の施設の利用制限について、こういった、適正な利用までが制限されないように工夫すべきだというように考えますが、見解をお伺いいたします。

○仁田山人権部長 公の施設は、原則として、利用の競合等がない限り、都民の利用を許可することが大前提であると考えております。この前提のもと、公の施設の利用制限をする場合の基準を策定することとしております。
 この公の施設の利用制限に当たりましての具体的な基準は条例制定後に策定していくこととなりますが、申請手続を煩雑化し、一般の施設利用者の利便性が損なわれることのないようにしてまいります。

○西沢委員 そうですね、申請手続がややこしくなって、結果的に使えないようにするということはしないよというような答弁、ぜひご留意いただければというように思います。
 この表現の自由に鑑みて、事案等の公表というものが書かれているわけであります、この概要に。事案等の公表をすることによって世に問うていくというようなことでありますが、こうしたことでヘイトスピーチがあったので、こうしましたということでありますが、世にどのようにこれを問うていくのかということなんですね。
 つまり、実質的に世に問うということで、例えばホームページか何かで上げてしまうと、東京都としての意思としては、これはだめだよといっているような形にも見られかねないわけでありますよね。
 どのように世に問うていくのか、お伺いいたします。

○仁田山人権部長 都といたしましては、ヘイトスピーチは許されないという姿勢をより効果的に発信していくため、事案の公表等を考えております。
 例えば、学識経験者等で構成される第三者機関での調査審議も踏まえた結果、明らかにヘイトスピーチに該当するような事案をホームページで公表していくことなどにより、こういうことが行われているのはいかがなものかという問いかけを世の中に行うことで、都民の感覚に訴えていくことを想定しております。

○西沢委員 実質的に、東京都がいかがなものかとホームページに上げたら、東京都としてはこれはいかがなものだと思っているというように私はなるんじゃないかというように思うんですよね。
 ただ、今の答弁で、第三者機関での調査審議をした上で、こうしたことをやっていくという答弁が得られました。ぜひ、都民の感覚に訴えていくということは大事ですし、表現の自由と、それから規制のはざまで難しい問題があると思いますが、その辺はしっかりと留意していただきたいというのと、ヘイトスピーチに対しては、やはり毅然とした態度で許さないという姿勢、両方とも大事だということを申し上げておきたいというように思います。
 続いて、行政改革についてお伺いをしていきたいというように思います。
 二〇二〇改革プランについてお伺いしていくわけでありますが、そもそも、この二〇二〇改革プラン、極めて重要だと私は思っているんですね。というのは、知事がかわって、執行機関である東京都のトップがかわって、行政改革をこうするんだということを示すということは非常に重要であります。トップがどう考えるのかということは重要であります。
 石原都政のときにもこういったプランがあったけれども、舛添さん、それから猪瀬さんにかわったときにもつくるべきだということを主張してきましたけれども、結局つくられることはありませんでした。つくる間もなく終わったというところもあるんだと思うんですけれども。
 そんな中、小池都政にかわって、これがつくられたわけでありますね。そうすると、このプランについて、どういうふうなものなのかということになるわけでありますが、ここで、長期計画というのは議決案件じゃないわけですよね。だから、今回も報告事項なわけですよね。
 論点としては、長期計画を議会の議決案件にするべきだというような論点は、議会改革の中でされているところではあります。というのは、この計画について、地域ごとに選ばれた都民代表である議会がどういう意見を持っているのかということがしっかりと反映されるということが重要なんだろうというように思うわけであります。そうでなければ--長期計画というのは議会の議決案件にするべきだなんていう話なんかも出るかもしれません。
 そうしたことを踏まえてお伺いしますが、この二〇二〇改革プランは、前回、中間での報告がありましたが、パブリックコメントを除いて、議会の審議を経て変わった部分がどこなのか、お伺いをいたします。

○小笠原都政改革担当部長 二〇二〇改革プランにつきまして、都議会の質疑を経て素案から変更した部分はございませんが、都議会の質疑におきましては、改革の進め方や視点などについて、さまざまなご意見をいただいたところでございます。
 今後、二〇二〇改革プランの実施に当たりましては、いただいたご意見を参考として着実に取り組みを進めてまいります。

○西沢委員 素案から変更した部分はないということでございました。
 参考にするということでありますが、それは当たり前の話だと思うんですよね。さまざま、この委員会でもそうですし、私も、予算特別委員会でもさまざまな意見を申し上げてきました。反映すべき意見もあったというように思うんですね。
 私が申し上げた意見の中では、二〇二〇改革プランにおいて都政改革本部会議での意見の位置づけは何なのかと。特別顧問の皆さんがさまざま議論を交わして、都政改革本部、本部長は知事ですけれども、都政改革本部での意見が、この二〇二〇改革プランでは参考という形で併記されているわけですね。これが改革プランの方針なのか、それとも、ただの本当に参考なのかということがよくわからないというようなことを申し上げました。
 改めて、この都政改革本部会議での意見の位置づけ、方針なのか、ただの参考なのか、お伺いいたします。

○小笠原都政改革担当部長 二〇二〇改革プランでは、都政改革本部会議での意見等といたしまして、特別顧問等からの助言と本部会議当日に出された意見を掲載しております。
 特別顧問等からの助言は、各局が見える化改革の報告書を作成するに当たりまして、特別顧問等と行った意見交換の際の助言をまとめたものでございます。また、本部会議当日に出された意見は、都政改革本部会議の場における知事や副知事、特別顧問等からの発言の概要を記載したものでございます。
 いずれも、各局が改革を進めていく上での参考という位置づけでございまして、引き続き、各局は自律的に改革に取り組んでいくこととしております。

○西沢委員 つまり、都政改革本部での意見も、各局が改革を進めていく上での参考という位置づけだというようなことでありました。
 そうすると、先ほどちょっとありましたが、改革マインドが定着してきたと知事もよくいうわけでありますけれども、これはいってみれば、都議会での意見も反映されていませんし、都政改革本部、知事が本部長の知事の意見も反映されていない、あくまでも各局が自律的に行うものと、書いてあるとおりなんですが、都民の意見も、知事の意見も聞いていないよというふうに見ることもできてしまうわけだと思うんですね。(発言する者あり)私はそう思うんですよ。
 改革マインドというのは、対立しているというふうになると、やっぱり違うんじゃないかと思うんですよ。つまり、知事が本部長での意見というのはあくまで参考です、議会での意見も参考ですという形になると、本当にこれは改革プランなのかという形に私はなってしまうと思うんです。
 というのも、そもそもこの改革プランというものは、私は前回、改善プランにすぎない部分もあるんじゃないかというふうに申し上げたとおり、トップである知事が旗振り役になるべきだといったんですよ。つまり、知事がトップとしてこうだ、行政改革はこうあるんだというよりも、職員の方々みずからがこう思っている、こういうふうに改革をして仕事のやり方を変えていくというようなものにすぎないというようなことになるんです。
 だから、そういうことというのは、都民目線からすると不毛な対立というふうになりますから、本当の改革プランというものを、このプランでぜひ見せていただきたいというようなことを申し上げておきたいというように思います。
 続いて、監理団体についてなんですけれども、この監理団体、これまで監理団体は、ファミリー企業だとか天下り団体だとか、メディアでも大きく取り上げられて、私たちもそういったことを指摘してきた部分がございますが、監理団体というのは、じゃ、何なのかというと、都庁グループの一員と新たに位置づけたということでございます。
 現在の監理団体個々のあり方や存在意義というものなどの検討というのを今後どのように行っていくのか、見解をお伺いいたします。

○小林行政改革推進部長自治制度改革推進担当部長兼務 東京が抱える課題を解決し、将来の持続的な発展につなげていくためには、都とともに施策実施の現場を担います監理団体の果たす役割は重要でございます。
 こうした認識のもと、監理団体を都庁グループの一員と位置づけた上で、団体、団体を所管いたします各局、総務局の三つの切り口による改革を進めていくこととし、改革の実施方針を二〇二〇改革プランに盛り込んだところでございます。
 監理団体個々のあり方や役割などにつきましては、所管局による改革の取り組みの一つとして掲げておりまして、その位置づけ等について、各局が進めます見える化改革とも連動しながら、今年度、検証などを行ってまいります。

○西沢委員 今後検証していくということでありますが、この中で見ると、平成二十二年に監理団体活用方針というものがつくられています。監理団体というのは、そもそもこうなんだということが書かれてありますが、これを、今後、所管局による改革の一環で、監理団体活用戦略(仮称)ですけども、これを策定するということですが、これはどんなものなのか。
 活用方針をそのまま横引きなのか、それとも全く新しくやるのかということをお伺いしたいと思います。どのようなものとなるのか、見解をお伺いいたします。

○小林行政改革推進部長自治制度改革推進担当部長兼務 都の政策実現に当たりましては、人口減少社会の到来など将来動向を見据えますと、都と監理団体の都庁グループの機能強化が欠かせません。
 そのため、グループの一員である監理団体を戦略的に活用していくため、所管局による改革の取り組みの一つとして、新たに、仮称でございますが、監理団体活用戦略を策定していくことといたしました。
 策定に当たりましては、団体個々の位置づけなどにつきまして、平成二十二年に策定いたしました東京都監理団体活用方針からの時代の変化を踏まえた検証を行いつつ、団体の役割や注力すべき業務領域などを含め、活用戦略に盛り込む具体的な事項につきまして、今後検討を進めてまいります。

○西沢委員 これも所管局による改革の取り組みの一つということであります。しっかりと改革マインドが定着をして、所管局からも、これだけの改革はやるんだというような意気込みをぜひ期待したいというように思います。
 経営改革プランでございますけれども、これも先ほど議論がございましたが、これまでの経営目標評価制度というものがございますが、この制度についても、これもさまざま、この総務委員会でも議論してまいりましたが、どう違うのかということをお伺いしたいというように思います。

○小林行政改革推進部長自治制度改革推進担当部長兼務 都は、監理団体の経営改善を促進するため、経営目標評価制度を運用してございます。本経営改革プランは、この経営目標評価制度の充実を図るとともに、監理団体による改革の取り組みの一つとして、各団体が自律的に経営改革を進めることを目的に、経営戦略や個別取り組み事項など、今後三年間で重点的に取り組む中期的な計画として策定したものでございます。
 一方で、これまでの経営目標評価は、各団体が毎年度、団体の特性に応じて経営目標を設定し、都は、評価することで団体の経営改善を図ってまいりました。
 今後は、内容を充実させましたこの経営改革プランについて、経営目標評価制度の仕組みを活用し、従来の経営目標に加え、戦略のレベルまで評価対象を広げるなど、PDCAサイクルのさらなる充実を図ってまいります。

○西沢委員 これまでの経営目標評価制度の仕組みを活用して戦略のレベルまで評価対象を広げる、さらに、PDCAサイクルのさらなる充実を図ると。これは拡大していくというようなことだと思います。大変いいことだと思います。つまり、経営目標評価制度から後退してほしくないということなんですね。
 さまざま議論がありましたし、今まで目標も各団体がつくる、本当に達成可能なものしか目標に立てていないじゃないかとかという議論もありましたし、その目標自体が総務局だけで評価をしているというようなことがあったものも第三者の目を入れるべきなんじゃないかという議論をして進んできたというように認識しているわけであります。それを、もとに戻すんじゃないかということではなく、今の答弁ですと、それをさらに広げていくというようなことだと思います。ぜひ後退させないで進めていただきたいというように思います。
 このプランというものは、当然、未来永劫ずっと同じものではなく、経営改革プランは三年ごとだというようなことであります。なぜ三年なのか。
 今後のプランの見直しが三年ごとに行われるのか、それとも毎年行われるものなのか、お伺いをいたします。

○小林行政改革推進部長自治制度改革推進担当部長兼務 都庁グループの一員である監理団体の機能強化に当たりましては、都政改革と軌を一にした改革を進めていくことが重要でございます。
 そのため、都が進めます二〇二〇改革の趣旨を踏まえ、監理団体におきましても、東京の将来動向を見据え、中長期の視点をより重視した経営戦略を盛り込み、三年後の到達目標を設定させ、団体による自律的な改革を推進することといたしました。
 今後は、毎年度、本プランに掲げます取り組みの進捗状況を評価いたしまして、必要な見直しを図ってまいります。

○西沢委員 毎年度、見直しをするということがわかりました。
 確認ですが、プランのこの見直しはどのように公表、報告されるのかをお伺いいたします。

○小林行政改革推進部長自治制度改革推進担当部長兼務 本プランは三年を計画期間として策定しておりますが、前年度末に必ず次年度の目標を設定し、また、前年度の評価につきましては次年度の半ばに行うことから、年二回、これらが公表されることとなります。
 次年度目標や前年度評価以外に本プランの見直しがあった場合には、その都度、公表していくこととなります。

○西沢委員 都度、見直していくということと、年二回公表していくというようなことがありました。ぜひやってもらいたいと思うんですけれども、その見直しがあったときに、見直した部分がぜひわかるようにしていただきたいというふうに思います。
 先ほどの防災のときの議論とも同じなんですけれども、記載している取り組み事項から、例えば、プランからその目標自体が削除されてしまう、あるいは、目標数値であったりとか、その期間というものが変わってしまうというような場合、これはあると思うんですね。あった場合は、そのこともわかるようにすべきだというように、しれっと抜いているとか、そういったことがないようにするべきなんじゃないかなというように考えるわけでありますが、見解をお伺いいたします。

○小林行政改革推進部長自治制度改革推進担当部長兼務 今後の経営改革プランの進捗管理及びその公表に当たりましては、目標数値などの変更や項目の追加なども含めまして、都民目線に立ったものとなりますよう、今後、外部有識者で構成されます評価委員会の意見も踏まえながら、都として具体的に検討してまいります。

○西沢委員 具体的に検討するという答弁でありました。ぜひわかるようにしていただきたいと改めて求めておきたいと思います。
 総務局さんじゃないですけれども、「十年後の東京」の中で、いわゆるホームドアの設置のところでよく申し上げるんですけれども、十年後に東京都内は全部なくすというようなことが書かれているにもかかわらず、これがいつの間にかなくなってしまっているというようなことがありました。それは質問すると、柵だけではなく、別の対策をしているのでというようなことでありましたが、やっぱりこれはわかりづらいですよね。
 だから、プランを見直した場合には理由があると思います。そういったことはあると思いますけれども、わかるようにするということが見える化につながるというように思います。ぜひやっていただきたいということを申し上げまして、質問を終わらせていただきます。

○山内委員 私からは、東京都オリンピック憲章にうたわれる人権尊重の理念実現のための条例、仮称ですけれども、この条例案概要における多様な性の理解の推進について質問いたします。
 まず、担当組織についてお伺いします。
 一九九八年度に人権部が設置されました。その際、委員会質疑で、今日の東京における人権問題について、性的マイノリティー等の人権問題が存在しているという認識を持っているという人権部長の答弁がございました。
 その後、二〇〇〇年に策定された東京都人権施策推進指針において、性的少数者、性的マイノリティーに関連する記述が盛り込まれました。しかし、残念ながら具体的な施策にはつながらず、二〇一五年にようやく指針の見直しが行われ、性的指向が盛り込まれました。
 ことし四月、担当組織が設けられました。性的指向及び性自認等に関する困難の解消、周知啓発、情報発信などの窓口として、差別を禁止する具体的な施策に積極的に取り組むことを期待するものです。
 そこで、LGBTの方々に対応する担当組織を設けたとのことですが、その内容についてお伺いをいたします。

○仁田山人権部長 LGBTの方々が直面する課題は多岐にわたりまして、都においても、庁内のさまざまな部署で対応してきておりましたが、今回施策を進めるに当たっては、都全体が、性については多様性があることへの理解を深め、LGBTの方々に配慮して事業を実施していくことが必要でございます。
 このため、平成三十年四月より、総務局に総合的な調整を行う担当組織を設け、庁内各局がLGBTに関する情報を共有し、庁内はもとより、関係団体等とも、必要に応じて連携して施策を推進するなどしてまいります。

○山内委員 ことしも、NPO法人東京レインボープライドが、四月二十八日から五月六日まで、まちを虹色に染める九日間のイベントを開催いたしました。この団体は、らしく、楽しく、誇らしくをモットーに、性的指向、性自認にかかわらず、全ての人が前向きに楽しく生きていける社会の実現を目指しています。
 最終日、私も東京レインボープライド二〇一八パレードに参加いたしました。沿道には多くの人が集まり、賛同する企業や店舗等、大変な盛り上がりを見せておりました。
 団体からは、以前より、この日本最大の祭典である東京レインボープライドのイベントへの東京都の後援が求められておりました。しかし、これまでは、申請を出す担当を見つけることが困難でした。ことしは小池知事からメッセージが届いたとのことですが、今後は、この担当組織、当該担当部署のさらなる協力を求めるものです。
 次に、条例案の策定に至る経緯についてお伺いをいたします。
 今回、条例のポイント、条例案概要が公表されました。どのような調査、ヒアリングをして案を作成したのか、お伺いいたします。

○仁田山人権部長 条例案概要の作成に当たりましては、当事者の方々や、さまざまな分野の専門家十四名から個別に意見聴取を行い、他自治体や企業等での取り組み事例も踏まえ、丁寧に検討を重ね、五月十一日に条例案のポイント、また、今回の条例案概要を公表したところでございます。

○山内委員 性的指向及び性自認等を理由とする差別や差別的取り扱いによって、当事者は社会でどのような困難を抱えていると都は認識しているのでしょうか。また、どのくらいの人がいると認識しているのか、お伺いいたします。

○仁田山人権部長 当事者の方々は、教育、就労、医療など、社会生活のさまざまな場面で困難を抱えていると認識しております。
 性的指向や性自認等は、当事者の内面にかかわる問題であることから、どのくらいの当事者がいるかという調査自体が困難であるものの、公になっているようなさまざまな調査によれば、おおむね五%から八%程度存在するものとされております。

○山内委員 二〇一六年一月、東京都における性的指向及び性自認に関する課題解決のためにというテーマで、市民と行政の協議会が開催され、当事者団体が切実な声を行政につなげました。
 いじめやハラスメントによって精神的に追い詰められ、自死に至る人もいます。
 全国七十五団体から成る性的指向および性自認等により困難を抱えている当事者等に対する法整備のための全国連合会、通称LGBT法連合会は、当事者が社会で直面する困難について、子供から大人まで全てのライフステージ、あらゆる場面の性的指向や性自認に関する困り事について、全国の相談機関や専門家に寄せられたものの中から代表的なものを分野を問わずに集めて、場面ごとに公表した困難リストを作成いたしました。教育、就労、医療、福祉、公共サービスなど九分野、全二百六十四項目の困難が掲載されています。
 また、二〇一五年の電通総研、LGBT調査によりますと、いわゆるLGBTは約七・六%いると報告されています。
 当事者、当事者団体、支援者の意見、要望を聞き、真摯に受けとめ、切実な困難の解消、差別の禁止に向けて積極的に取り組むことが必要です。
 次に、他機関等の取り組みについてお伺いしたいと思います。
 国連において、性的指向及び性自認等についてはどのように取り組まれているのか、お伺いいたします。

○仁田山人権部長 平成二十三年の国際連合人権理事会では、性的指向、性自認に基づく差別の根絶に向け、世界の全ての地域において、性的指向及びジェンダー同一性を理由として個人に対して行われる暴力と差別の全ての行為に重大な懸念を表明する決議を採択しております。

○山内委員 オリンピック憲章の人権尊重の理念について、東京二〇二〇大会ではどのように取り組まれているのか、お伺いいたします。

○仁田山人権部長 オリンピック憲章には、オリンピックは人権に配慮された大会であることがうたわれております。
 具体的に二〇二〇大会について見れば、大会開催のために真に必要な物品やサービスを調達していくとともに、経済合理性のみならず、持続可能性にも配慮した調達を行うため、組織委員会が策定いたしました持続可能性に配慮した調達コードにおいて、性的少数者、社会的少数者の権利尊重が求められており、性的指向、性自認による差別の排除が規定されております。
 また、持続可能性に配慮した運営計画第二版によれば、人権、労働、公正な事業慣行等への配慮として、大会全体として、人種や肌の色、性別、性的指向、性自認、言語、宗教、政治、社会的身分、年齢、障害の有無等による差別等がなく、児童労働や強制労働、過重労働も含め、それら課題について、間接的にも助長せず、助長していない場合であっても、人権への負の影響を防止または軽減する大会となるように努めるとあり、大会全体が人権等を尊重したものとなることを示しているものと認識しております。

○山内委員 経済界等の取り組みについてお教えいただきたいと思います。

○仁田山人権部長 経団連など経済団体等から発表されましたガイドラインなどには、職場における性的マイノリティーの理解や配慮が必要という趣旨が盛り込まれております。
 また、各企業における主な取り組みといたしまして、性自認及び性的指向に基づく差別を禁じる旨、社内規程等に明記することや、社内の人事、福利厚生制度の改定、社内セミナーの開催、社内相談窓口の設置、性別を問わないトイレの設置などが挙げられております。

○山内委員 都内の他の自治体の取り組みについてお伺いをいたします。

○仁田山人権部長 都内基礎自治体における取り組みはさまざまでございますが、啓発、ガイドラインの作成、職員研修や講習会などの実施のほか、相談や苦情処理、同性パートナーシップ制度の導入などを実施している団体がございます。

○山内委員 国連、東京二〇二〇大会の調達コード、経済界等、また自治体等のさまざまな機関の取り組みをお伺いいたしました。
 国立市の条例は、アウティング等を認めない条項を盛り込んでいます。東京都は、条例のポイントで、LGBT等にスポットを当てた条例は、都道府県では初の条例の制定とうたっています。であればこそ、それらに匹敵する、あるいは上回る先駆的な条例であることが期待されています。
 そこで、この条例はどのような特徴があるのか、お伺いいたします。

○仁田山人権部長 ホストシティーとして求められる国際的視点を踏まえまして、新たな人権課題にも光を当て、いかなる種類の差別も受けることなくという都としての姿勢を条例で宣言することとした点が特徴であります。
 また、性自認や性的指向等については、社会全体の理解が浸透しているとはいえない中、理解不足からもたらされる差別の解消を目的として考えており、差別解消と理解増進とを、いわば車の両輪としてセットで条例に規定することに意義があると考えております。
 さらに、性自認や性的指向等を理由に悩みを抱える方々に寄り添い、都の個々の施策現場等においてどのような配慮が必要かについて個別具体的に検討し、策定を予定する基本計画に盛り込んでまいります。

○山内委員 先ほど挙げましたが、LGBT法連合会は、法制度においては、その対象や被害者となる誰がに焦点を当てるLGBTではなく、何の問題かに焦点を当てる、性的指向、性自認、SOGIを用いるよう提言しています。
 また、性的指向、性自認、このSOGIが世界的にも広がっています。
 都の条例において、条例のポイントでは、性的マイノリティー、LGBT等という言葉が使われていましたが、条例案の概要では、性自認や性的指向等という言葉にしております。その理由について見解をお伺いいたします。

○仁田山人権部長 条例案のポイントにおきましては、新たな課題をわかりやすくお示しするために作成したものでございます。一方で、条例案概要は、この後、策定する条例案を念頭に入れ、これまで伺ってきた有識者等の見解を踏まえ、改めて精査の上、作成したものでございます。
 有識者の方々からは、性のあり方が多様であることから、条例にLGBTと規定すると、その定義の範囲から漏れてしまう方が出てしまうため、工夫する必要があるという趣旨の見解をいただいております。
 これを踏まえ、条例案概要では、さまざまな概念を包含した表現として、性自認や性的指向等という表現を使用することといたしました。

○山内委員 現在、条例の概要に関するパブリックコメントが行われています。
 そこで、パブリックコメントを条例案にどのように反映するのか、お伺いいたします。

○仁田山人権部長 現在、パブリックコメントを実施中でございますので、寄せられた意見をどのように反映させるかについては、いただいた意見も踏まえながら検討してまいります。

○山内委員 ぜひ条例案や基本計画に反映をお願いしたいと思います。
 当事者団体からは、条例案概要は具体的な施策が不明瞭なままであり、それぞれの立場とありますが、それぞれの立場で具体的にどのような取り組みを推進するのか明示が必要であるという指摘や、あるいは、差別禁止を初めとする差別やハラスメントに対する実効的な規定が見られないという指摘があります。
 先ほど伺った東京二〇二〇大会の調達コードには、性的指向、性自認による差別やハラスメントの排除が明記されており、新たに出された解説には、アウティング防止などを念頭に置いたと思われるプライバシーの保護、情報管理に関する規程やマニュアルの整備など、具体的かつ詳細な施策が打ち出されています。
 条例には、差別禁止規定を初めとする差別やハラスメントを防ぐための実効的な規定、差別やハラスメントを受けた人を救済する仕組み等を盛り込むべきと考えます。都の見解をお伺いいたします。

○仁田山人権部長 性自認や性的指向等を理由とした悩みのある方々に寄り添うためには、実効性のある取り組みが必要でございますが、一方で、差別の禁止や救済に当たっては、範囲や対象を明確にすることが不可欠であることから、慎重に議論していかなければならないと考えております。
 個々の施策現場等において、どのような配慮が必要かについては個別具体的に検討することとなります。
 都としては、条例化を通じて、性自認や性的指向等について、差別の解消と理解の増進に取り組んでまいります。

○山内委員 基本計画の策定はどのような形で進めていくのか、お伺いいたします。

○仁田山人権部長 本条例が成立した場合、全庁横断会議を立ち上げ、相談窓口に寄せられた声や、それまでにいただいたパブリックコメントなども踏まえ、各局と課題等について共有し、対応策を積み上げながら基本計画の策定を行う予定でございます。

○山内委員 当事者団体からは、条例の制定、運用のプロセスにおいて、さまざまな性的指向及び性自認の当事者の参画が強く望まれています。国連十二機関の声明でも、差別禁止施策の制定や運用への当事者の参画が求められています。
 当事者の参画をどのように実施していくのか、お伺いいたします。

○仁田山人権部長 性自認や性的指向等の対応には、当事者の方々の声を踏まえることは重要でございます。
 そのため、条例制定に向けた準備の中では、これまで当事者の方々にもご意見を伺い、丁寧に検討し、条例案概要を作成したところでございます。
 条例が成立した場合の具体的な取り組みに当たっては、各施策現場のニーズも踏まえ、必要に応じて当事者等の意見を伺ってまいります。

○山内委員 当事者みずからが切実な声を上げ、当事者団体が長年地道に取り組んできた運動の成果が社会を大きく変えてきたことは紛れもない事実です。今回の条例によって、セクシャリティーの多様性への理解が進み、誰もがその人らしく生きていける社会にする足がかりとなることを期待いたします。
 都は、ことし、里親認定基準を見直し、ようやく同性カップルも里親になれるようになりました。これも市民と行政の協議会で出されていた要望の一つです。
 しかし、条例案概要の策定という基本的な考え方の取りまとめに至るプロセスにおいて、さまざまな当事者が広く議論に参加しているとはいいがたい点が非常に残念です。
 特に、当事者がカミングアウトしていなくても、学校や職場、自治体、民間企業でのいじめやハラスメントなどの未然防止、差別の禁止、困り事を話し合いで調整する合理的配慮の義務化、支援と相談窓口の設置、差別やハラスメントを受けた人の救済などの仕組みを盛り込むことが必要です。
 当事者が議論に参加することで、抱えている困難や、こうしてほしいという要望をすり合わせていくことができます。条例、基本計画を実効性のあるものとするために、条例及び基本計画の策定、具体的な運用において、当事者が広く議論に参画し、当事者の意見を反映するよう強く要望いたしまして、私の質問を終わります。

○福島委員 質問に先立ちまして、大阪北部地震で亡くなられた方のご冥福をお祈りするとともに、被災した方、皆様に心からお見舞い申し上げます。
 先月末に、総務委員会の委員と関係する都職員の皆様とで、熊本県に管外視察に行ってまいりました。熊本地震から約二年、三十年の間に七〇%の確率で発生するといわれている首都直下型地震への備えを学ぶためです。
 ここから得た気づきを踏まえまして、セーフシティ東京防災プラン、そして、東京の防災プラン進捗レポートを中心に質問いたします。
 管外視察で最初に訪れた熊本県庁では、熊本県議会の吉田事務局長から、熊本地震への対応と課題、そして、復旧、復興状況をご説明いただきました。特に印象的だったのは、災害関連死が二百十四人と、直接死五十人に比べて多いこと、二つ目には、八市町村で庁舎が全部または一部使用困難になったり、広域防災拠点である県の産業展示場、グランメッセ熊本が被災するなど、防災上主要な建物の耐震性が不足しており、災害対策機能が低下したこと、そして、送られてきた物資が滞留したこと、この三点です。
 まず、災害関連死についてお伺いします。
 熊本地震の災害関連死の不認定率六三%は、東北大震災での岩手の四三%、宮城の二七%、福島の二三%よりも高くなっています。それにもかかわらず、熊本地震における災害関連死は直接死の四倍にも上り、そして、二年目に入ってからも認定が続いていました。
 これは、震度七クラスの地震が二回起き、その後も余震が続いたために、自宅が全半壊した人以外も、自宅にとどまることに不安を感じ、避難所で過ごした人が最大でも十八万人にも上り、高齢者など配慮が必要な人が、なれない環境で、長期間、避難生活をしたことが原因といわれています。
 そこで、首都直下型地震の発生に伴う災害関連死者数を抑制するために、まずは規模を予測し、防災プランに対策を組み込んでいく必要があると思いますが、総務局防災部の考えを伺います。

○西川防災計画担当部長 災害関連死につきましては、一般的には、災害が発生したときに、家屋の倒壊や火災など、直接その災害で亡くなったわけではないが、避難生活での疲労や環境の悪化等により、病気にかかったり、あるいは持病が悪化したりするなど、災害に起因して死亡されたとされる場合のことをいいます。
 これまで、災害関連死として認定するための基準につきましては、東日本大震災については、災害が発生した後に国が定めておりまして、また、中越地震、熊本地震につきましても、災害発生後に自治体が定めております。
 現状では、災害発生後に、それぞれの災害の状況に応じて基準が定められていますことから、都として、首都直下型地震の災害関連死の規模をあらかじめ想定することは困難でございます。

○福島委員 災害発生後に基準をつくるために、見積もりが難しいとのご説明は理解することはできます。とはいえ、防災計画を検討するに当たっては、都民の命を守ることが第一です。災害関連死の発生も念頭に置き、避難所で過ごす時間を短くするなどの施策を強化するなどの対策を講じていただくことを要望して、次の質問に移ります。
 庁舎や広域災害拠点が被災し、機能しなかったという事実は、行政関連施設を初めとする防災上重要な施設の耐震化が後回しにされることによるリスクを示しています。
 東京の防災プラン進捗レポートでは、防災拠点となる公共施設の耐震化を二〇年度までに一〇〇%にするという計画が示されていますが、裏を返してみれば、現時点で耐震化されていない防災拠点があることを意味しており、パブリックコメントでも、未耐震の建物を避難所に指定することは不適当という指摘がされています。
 防災拠点となる公共施設の耐震性については、それらの建物を所管する各局の役割であるとは聞いていますが、とりわけ重要性の高い東京都下の二十三区、二十六市、五町、八村の庁舎の耐震性について教えてください。

○西川防災計画担当部長 現行の耐震基準は、昭和五十六年の建築基準法改正に伴い、導入されました。
 総務省消防庁による最新の調査結果によれば、平成二十八年度末現在、都内六十二区市町村におきまして、災害対策本部庁舎または代替庁舎でこの耐震基準を満たすものの割合は一〇〇%となっております。

○福島委員 災害対策本部庁舎または代替庁舎の耐震化が一〇〇%であることをご確認いただき、ありがとうございます。ただし、今、世田谷区におきましては、小中学校の耐震化、これが一〇〇%ということになっていたのですけれども、耐震基準の見直しの必要があるのではないかという議論も起きています。引き続き、この点に関しては注意して見守っていただきたいと思います。
 次に、最後の物資の滞留の問題ですが、中屋理事も先ほどご質問されたことと、あと、本年一月に策定された東京都災害時受援応援計画の中で物資・輸送調整チームが担当されるというふうにもなっていたので、今回は質問から省かせていただきます。
 次に訪問した南阿蘇村役場では、村議会の河内事務局長から被害状況と復旧状況の説明を受けました。
 先ほど西沢委員も質問されていましたけれども、当初、この南阿蘇村を支援していたのは、熊本県ではなく大分県だったということです。
 東京の防災プランの中では、九都県市との連携は、災害時帰宅支援ステーションの充実のくだりのみで触れられていますが、一九八〇年度から継続して実施してきた近隣都県市との合同訓練など、連携のための取り組みをしっかり継続していただくことを要望いたします。
 最後に訪れた益城町役場では、西村益城町長並びに稲田益城町議会議長から、被災状況と、斉藤委員も取り上げておられましたけれども、議会対応についてお話を伺いました。
 私はここで取り上げたいことは、東北大震災の経験を踏まえ、町長が職員のメンタル面に配慮し続けたということです。
 そこで、東京都の職員の災害時のメンタルヘルスケアについて何か対策を打っているか、あわせて、これまで職員派遣の中で培った、被災者とどう向き合うか、どう気持ちを保つかを、被災時には都民に対応する役割を負う職員全体で共有することについて見解をお聞かせください。

○栗岡人事部長労務担当部長兼務 災害発生時には、困難な中での支援活動や悲惨な場面を目の当たりにするほか、みずからも被災するなど、都職員自身も大きな精神的打撃を受けると考えられますことから、職員に対する支援を行うことも重要だと認識してございます。
 平成二十三年の東日本大震災発生時には、派遣職員向けに、支援に当たっての留意点や、職員自身のストレスケアに関するリーフレットを作成しましたほか、職場の管理監督者向けにも、職員に対するケアに関するリーフレットを作成しました。このリーフレットは、平成二十五年の大島における災害発生時や平成二十八年の熊本地震発生時にも、被災地に派遣される職員や所属上司向けに配布し、活用いたしたところでございます。
 さらに、東日本大震災後の復興対応におきまして、被災地に派遣されている職員の精神的な負担も見られましたことから、平成二十五年度以降、毎年度、現地において精神保健相談員によるメンタルヘルス講習会を実施しますとともに、希望者には個別面談も実施してまいりました。
 なお、もとより都では、職員の心の健康に関する相談を受けるため、精神保健相談員による相談体制や、一般財団法人東京都人材支援事業団の相談室等を整備してきたところでございます。
 また、委員がご指摘なさいました、これまでの被災地支援の体験や教訓につきましても、これらを蓄積し、文書やホームページなどで共有してきたところでございますが、今後も、それらを踏まえながら、職員の心身の健康維持のために必要な対応を検討してまいります。

○福島委員 ありがとうございます。
 加えて、災害発生下では、都職員は、家族より業務を優先することを求められ、業務量も膨大になり、遺体に向き合うケースもあるなど、長期間、高いストレスにさらされることが想像できます。
 セーフシティ東京防災プランを後ろから支える都職員の災害時の働き方を、メンタルヘルスの観点からも検討しておくべきと考えますが、東京都業務継続計画(都政のBCP)における取り扱いを確認させてください。

○西川防災計画担当部長 災害発生時には、膨大な災害対応業務が発生するとともに、必要不可欠な通常業務も存在いたします。災害発生時に職員が安心して職務に専念するためには、できる限り一人一人の業務量の平準化を図るとともに、自宅や家族などの安否状況も把握できるように配慮することが重要でございます。
 具体的には、熊本地震において、災害対応に直接関連する業務に従事する職員とそうでない職員との間で業務密度に差があったという教訓を踏まえまして、昨年度策定いたしました東京都業務継続計画(都政のBCP)の中で、職員の負担の平準化を図る観点から、業務密度の低い部署から高い部署へ柔軟に配置転換を行うこととしております。
 また、職員に対しましては、平時から、あらかじめ家族との間で、メールや災害用伝言ダイヤル、災害用伝言板などの連絡方法を確認しておくよう促すとともに、災害対応が長期間にわたることが想定される場合は、家族の状況などを確認するために自宅に戻れるよう配慮することとしております。

○福島委員 ありがとうございます。業務の平準化や、自宅や家族の安否確認に配慮されるというご回答をいただきました。気仙沼市の職員労働組合の報告によれば、多くの職員が被災する中、心のうちを職場では話せない、部下の話を聞く立場で弱音は吐けないといった声があり、医師や保健師などの外部の人材が話を聞く体制は有効だったようです。前例を踏まえ、平時に備えられているメンタル相談機能を非常時にも維持するなど、前向きな取り組みを要望いたします。
 次に、今回の視察先のいずれにおいても、仮設住宅用の土地確保に悩んだという話を聞きました。人口密度を考えると、東京で大災害があった場合に用地が不足することは確実です。
 そこで、震災時は、仮設住宅用の土地のみならず、多くの土地需要が発生することになりますが、土地をどうやって確保するかを教えてください。

○和田防災対策担当部長 震災後の各種応急復旧対策事業や復興事業を進めていく過程におきまして、応急仮設住宅の建設用地のほか、救出救助活動拠点や瓦れきの仮置き場など、各種の用地需要が被災地域を中心に発生することが想定されます。
 東京におきましては、利用可能な土地は限られておりますことから、用地を合理的かつ効率的に利用する調整を適切に行っていく必要がございます。
 このため、都におきましては、東京都震災復興マニュアルにおきまして、震災後、速やかに用地需要を集約した上で、利用の優先順位を考慮し、都有地、区市町村用地等で利用可能な用地の確保を進めることとしております。

○福島委員 利用地確保の手順について教えていただきました。
 国土交通省がこの三月に、所有者不明土地の利用の円滑化等に関する特別措置法案を閣議決定しました。反対する権利者がおらず、建築物がなく、現に利用されていない所有者不明土地について、国、都道府県知事が事業認定した事業について、収用委員会にかわり、都道府県知事が裁定できるとしています。これを活用できれば、震災後の復興住宅建設着手までのタイムラグを短くでき、そして災害関連死も減らせるのではないでしょうか。用地の確保に当たり、この法案の活用も含めて検討いただけるよう要望いたします。
 最後に--最後にといっても、まだ終わらないんですけれども、ごめんなさい。視察に関してなんですけれども、今回視察した熊本県庁、そして、南阿蘇村、益城町のいずれにおいても、都職員の派遣人数、期間ともに突出した存在感を示しており、大変喜んでいただいていましたことをここでご報告しておきたいと思います。派遣職員が学んだことを、ぜひ都の防災計画に生かしていただきたいと思います。
 次に、セーフシティ東京防災プランで引用されている「東京防災」、そして「東京くらし防災」に関してお伺いします。
 都民の防災意識を高めるよい施策であると思う一方、マンション住民に向けた防災情報を充実させてほしいという声を、実は複数いただいております。
 二〇一三年の情報によれば、マンションに住む世帯は総世帯数の四分の一にも上り、都民の主要な居住形態といえます。それにもかかわらず、「東京防災」全三百二十四ページのうち、一二五ページにマンションの災害対策というものが一ページあるのみ。それに加えて、あとは長期振動の紹介とか、エレベーターは使わないでくださいとか、ベランダを使った避難のやり方とか、非常用トイレなど、マンションと関係のある記載が数カ所あるぐらいです。
 世田谷区が作成している集合住宅の防災対策というものでは、エレベーターが停止することを前提として、例えば、高層階では一週間分の食料を備蓄してくださいとか、安否確認を示すステッカーが有効ですだとか、交流会などをきちんと開いて人のつながりをつくることを推奨しており、どれも重要な視点だと考えられます。
 また、先日、大阪北部で発生した地震で亡くなられた方のうち二名は、ブロック塀の倒壊によるものでした。
 見せていただきというか、教えていただいたんですが、この中にもそれぞれ記載はされているんですけれども、正直、私の記憶には残っていませんでした。
 さらに、二十三区において、今、五年ぶりに避難場所の見直しが行われているそうです。発災時にどこに避難すればよいか、都民一人一人が認識している必要がある中で、昨日の都市整備委員会においては、防災アプリを用いて周知をするという答弁がたくさんあったそうです。
 以上、マンションみたいに要望があったりとか、今回のブロック塀のように改めて重要度が上がってきたりとか、さらには、避難所のように新しく伝えるべき情報ができたときというときには、この紙よりも、アップデートが容易な東京都防災アプリが活用できるというふうに考えています。
 今のアプリも魅力的ではありますが、記事にたどり着くまでの操作数が多過ぎます。また、内容の一覧性に乏しく、新しい情報の拡充にも向いていないように見えます。また、マンションに住む人向けの情報や、子供から見て必要な情報、それこそ、今回の震災があって、私なんかは、子供とかに防災アプリを使って本当に教えたいんですけれども、なかなかその求める情報にたどり着くのが大変なんですね。
 ユーザーインターフェースを含め、継続した見直しとコンテンツの拡充を求めたいと思います。見解をお聞かせください。

○有金総合防災部長 東京都防災アプリは、多くの都民に利用していただくため、「東京防災」や「東京くらし防災」の内容を簡単に閲覧、検索できる機能のほか、地域の危険度を知るマップなど、防災を身近に感じながら日ごろの活用につながるコンテンツを盛り込んでおります。
 より多くの方に引き続き活用していただくためには、その内容を充実させ、機能を拡充していくことが重要だと考えております。
 そのため、今年度におきましては、暮らしの中でできる防災対策を学べる機能の充実、また、防災マップ等の多言語対応等を進めるなど、より多くの都民に活用されるよう、アプリの更新を行ってまいります。
 都民のニーズを踏まえながら東京都防災アプリの充実を進めることで、都民一人一人の防災意識、災害対応力の向上に努めてまいります。

○福島委員 加えて、アプリのダウンロード数も大切です。本年三月にリリースされて以降、知事会見やSNSなどさまざまな媒体で露出を重ねたことに加えて、今回、大阪北部で地震が発生して以降、毎週、一万件ずつダウンロード数が伸びていて、現在、十万件ほどの登録があるというふうに聞きました。実際、ニーズがあるわけですね。この十万ダウンロードというのは、これまで最大ダウンロード数を誇っていた警視庁のDigi Policeというものに匹敵するということです。
 ただ、千三百万人の人口を考えると、避難場所の更新など、誰もが知るべき防災情報を伝える手段としてはまだまだ不十分です。例えば、携帯会社の協力を仰ぎ、携帯購入時に標準インストールするなど、抜本的なアプリ普及策を検討することを要望します。
 次に、都の消防団の充足率が八五・七%、そして減少傾向が続いていること、それに加えて、これはレポートの中にも載っているんですけれども、消防団に加えて、防災市民組織、災害関連のボランティア活動のいずれにも参加したことがない人が九〇・三%という状況について質問させていただきます。
 この東京の防災プラン進捗レポートによれば、入団を推進するために、団員募集のポスターを掲示したり、女性消防団員交流会を開催するとありますが、これらは消防団への加入者をふやす策として本当に妥当なのでしょうか。私が感じる違和感を、広告を見て消費に至るまでの心理プロセスであるAIDMA、これを引用して説明したいと思います。
 消防団に関する無関心層、例えば現役世代の人たちのA、アテンションを引いて、それまでよく知らなかった消防団について、I、インタレスト、関心を持ってもらって理解してもらい、かかわりたいというD、デザイア、欲求を起こし、実際に加入するまでのその欲求をM、メモリー、記憶してもらって、機会を提供することで、A、アクション、すなわち加入してもらうという理想的なプロセスに対して、ターゲットとする相手、すなわちペルソナさえ明確にしないまま、漫然と、A、アテンション、注意にだけ取り組んでいるように見える、これが私の違和感の原因です。
 鉄道に募集ポスターを出すのであれば、その鉄道にターゲットとする人は乗っているのか、乗っていたとして、消防団というのは、今、広告を見ているそのあなたが、仕事をしながらも、職場または住まいのある地域の防災にかかわるということに興味を持ってもらえるか、そして、消防団員になれば、防災に関する知識が増したり、災害時に協力し合える関係ができて、自分の職場や家庭をより安全にできるという価値に、D、デザイア、欲求を感じてもらい、例えば東京都防災アプリから入会申し込み、アクションができるなど、加入のための障壁を十分下げられているかなど、一連の行為を丁寧に設計することで、初めて加入者をふやせるのではないでしょうか。
 私はこれまで、現役世代やマンションに住む人から、消防団に関する情報が十分伝わっていない、興味があっても、どうやって入ればいいかがわからないという声をたくさんいただいています。団員獲得の手段として継続的に取り組んでいながらも効果が十分上がっていない啓発活動、これについて、各プロセスのどこが問題なのかという理論的、分析的な評価とフィードバックが足りていないように感じます。
 そこで、総務局への質問になるので、市町村地域の消防団のみが対象にはなりますが、消防団に対する新しい参加者をふやすための策を理論的に追求し、単なるアンケートより精度の高い効果測定を行い、次年度の計画にフィードバックするべきと考えますが、見解を伺います。

○有金総合防災部長 消防団につきましては、消防組織法の規定に基づきまして、特別区は東京消防庁によって運営されます。一方、多摩・島しょ地域におきましては各市町村によって運営をされておりまして、団員の確保につきましても、基本的には東京消防庁及び各市町村の役割となっております。
 総務局におきましては、都内全域を対象に消防団の災害対応力の強化に取り組む観点から、多摩・島しょ地域を中心に団員確保のための広報を実施し、市町村地域の団員確保活動を支援しております。
 団員確保の支援に当たりましては、都民への防災に関する意識調査や多摩・島しょ地域の消防団を対象としたアンケート結果、これらを活用いたしまして、日ごろ地域との関係が築きづらい会社員や学生などをターゲットといたしまして、消防団活動の魅力を知ってもらう、そのために、鉄道での広告あるいは動画などで発信をしております。
 引き続き、アンケートの改善を図りまして、東京消防庁や市町村と連携をしながら、より効果的に訴えかける手法、こういったものを検討しつつ、団員確保策に取り組んでまいります。

○福島委員 ありがとうございます。昨年度から始めた防災ウーマンセミナーや、今年度から始まる防災コーディネーター育成研修会も、災害時に防災活動の核となって活躍できる防災女性人材が少ないことを踏まえての取り組みだというふうに聞いています。昨年度から始まったばかりではありますが、これについても、防災女性人材がきちんと育成、定着できるかについて効果測定を行っていただきたいというふうに考えています。
 続いて、帰宅困難者対策について伺います。
 私は以前より、帰宅困難者となった人が三日間そこにとどまる一斉帰宅抑制策が、行政による救急、消火災害対応をおくらせないため、そして本人の安全を守るために重要であることを理解しつつも、家族のことを考えて家に帰りたいという本能的な欲求と逆行しているという問題を考えております。
 きょうも質問するんですけれども。
 今後の帰宅困難者対策に関する検討会議の座長を務めた東京大学大学院の廣井悠准教授が、都政新報にて三月六日から十二回にわたって連載した「防災都市のこれから」でも全く同じことを指摘されています。
 二〇一七年十一月の事務事業質疑で、私は、一斉帰宅抑制の普及啓発に向けたアンケート調査について、この帰宅困難者対策条例を知っているかだけではなく、一歩踏み込んで、一斉帰宅の抑制を守れるか、守れないなら、何があれば守れるかという設問を設定するなどして都民の意識を把握し、きちんと対策を進めてほしいということを要望しました。
 これを踏まえて、年初のアンケートでは、帰宅困難者になったときに、とにかく歩いて帰ると答えた三九・六%の人に対して、さらに、複数選択で三日間とどまる条件を選んでいただくという設問を設けていただきました。速やかな対応に感謝申し上げます。
 この結果、最も多かった回答が、水、食料が確保できる、七四・四%、続いて、家族の安否が確認できる、六三・八%だったそうです。
 このアンケートの結果だけを見ると、帰宅困難者の中で、とにかく帰るという三九・六%のうち、水や食料があればとどまるという七四・四%を除くと、二五・六%という値になるんですけれども、この三九・六%と二五・六%を掛けると、やっぱり一〇%の人、すなわち十人に一人は、水や食料があったとしても帰ってしまうということになります。
 さらに、一時滞在施設の収容可能人数は、二〇一七年時点で三四・一%と、予測されている行き場のない帰宅困難者九十二万人と比べて三分の一しかありません。こうなると、施設に入れなかった人は野宿でとなると、さらに多くの人が徒歩で帰宅するというふうに考えられます。
 水や食料の確保、連絡手段の周知、滞在施設の確保に継続して取り組むと同時に、パブリックコメントにもありましたが、セーフシティ東京防災プランにおいて、より実効的な計画を立てるためには、この歩き出してしまう人がいることを前提としたリアリティーのあるシナリオを扱うことは意味があると考えます。見解をお聞かせください。

○西川防災計画担当部長 都といたしましては、行き場のない帰宅困難者が九十二万人発生すると想定しておりまして、一斉帰宅抑制のために、一時滞在施設の確保など対策を進めているところでございます。
 しかし、帰宅困難者が直ちに帰路につこうとすることも想定され、発災時にむやみに移動を開始しないよう、一斉帰宅抑制の普及啓発や、家族との安否確認手段の周知など、多面的な取り組みを引き続き推進してまいります。

○福島委員 シナリオが一例であることは承知していますが、適宜、見直しをかけることも大事です。商工会議所が毎年実施している会員企業の防災対策に関するアンケート、これは二〇一八年の調査結果が先日六月十四日に報告されているんですけれども、やっぱりこの東京都帰宅困難者対策条例の認知度は、過去四回の調査で、いずれも六割台で推移という報告がなされています。この頭打ちという現状を踏まえ、歩いて帰る人がいる前提の、より現状に沿った災害対応を進めるために、シナリオの追加を要望させていただきます。
 最後に、これは本当の最後なんですけれども、災害とICTの関係についてお伺いします。
 熊本地震に続き、大阪北部地震においても、動物が動物園から逃げたというフェイクニュースが問題になっていました。とはいえ、民間人が見聞きしたものをその場で発信してくれる情報の多くは、現状把握に有効です。
 そこで、東京都が進めるSNSを活用した情報収集の取り組みについてご紹介ください。

○有金総合防災部長 大規模災害時は、区市町村などからの被害情報の収集が基本となりますが、被災者などがツイッターなどで発信する内容も、情報として生かしていくことが重要でございます。
 ツイッター情報を収集する有力なツールといたしまして、国立研究開発法人情報通信研究機構が、ツイッターに投稿される災害情報等の集約、分析をAIを用いて行います災害情報要約システム、D-SUMMと申しますけれども、これを研究開発しております。
 このシステムにつきましては、都では、開発当初の平成二十八年度から防災訓練に使用し、ユーザーの視点から機能改善の提案を行っております。
 今後とも、開発者と連携いたしまして、被災者などが発信する災害情報を収集、分析するAIの高度化や使いやすさ、また、見やすさの向上を図ることで、発災時により迅速、的確な災害対応活動に生かしていけるように努めてまいります。

○福島委員 都職員一人が担当する都民の数は、調べてみたら、実は熊本県のそれと余り差はないみたいですね。なので、職員の災害対応能力を上げるために、前向きに取り組むために、AIやICT、ロボットなどの活用は不可欠です。この分野での新しい、そして有効な技術の導入を期待したいと思います。
 また、大阪府北部地震では、信頼度の高い情報が得られるという意味で、大阪市長からのSNSを通じた情報発信が好評のようです。信頼できる情報の入手先として期待されるこの取り組みを東京都でも積極的に、知事じゃなくてもいいんですけれども、仕組みとしてやっていただければいいかなと思います。
 最後になりますが、防災に関しては、ことしの見える化改革の対象になっているというふうにも聞いております。本委員会でなされた指摘も踏まえて、長期的に取り組んでいるものの結果の芳しくない事業の見直しとか、または新規技術の活用で生産性を向上するなど、プラン、ドゥー、チェック、アクションですね、見直しをかけて、そして、よりよい施策を採用していくという自律改革をしっかり進めていただくことを要望して、質問を終わります。

○菅野委員長 この際、議事の都合により、おおむね十五分間休憩したいと思います。
   午後五時十六分休憩

   午後五時三十分開議

○菅野委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 質疑を続行いたします。
 それでは、発言を願います。

○早坂委員 ことしは明治百五十年に当たります。今からちょうど百五十年前の明治元年、百五十三人の日本人がハワイに向けて旅立ちました。彼らは元年者と呼ばれ、我が国から外国へ旅立った労働省の先駆けとして知られます。以来、彼らとそれに続く皆さんの努力による成功の評判が高まり、ハワイへの移民は増加。三十二年後の一九〇〇年には六万人を超えました。
 それが第二次世界大戦で一転。敵国となった日本からの移民である一世、そして、出生地主義のアメリカで生まれ、生まれながらにしてアメリカ人である一世の子供である二世は、ともに日本人の血が流れているということで激しい人種差別を受けることになります。ハワイやカリフォルニアに行った日系人は、何ら犯罪行為を行っていないにもかかわらず、強制収容に入れられました。そして、新聞には、ジャップは出ていけという見出しが立ち並んだ歴史があります。
 同じく敵国であったドイツ、イタリアに関しては、同様の措置はとられていないことからも、これが黄色人種への差別であったことがわかります。
 強制収容所に入れられた二世たちは、自分自身がアメリカ生まれで、アメリカにしか住んだことがない生粋のアメリカ人にもかかわらず、なぜ日系人というだけで差別するのかという思いを抱きつつも、それゆえに、自分自身が誰よりも勇敢なアメリカ人であることを証明したいと思う人も多くいました。
 アメリカ軍は、そうした二世たちだけを一まとめにした第四百四十二連隊を組織し、ドイツやイタリアとの戦争で、最も困難な戦地を転々とさせました。有名なテキサス大隊救出作戦では、ドイツ軍に包囲された二百十一人を救うために、第四百四十二連隊の二百十六人が戦死し、六百人が手足を失うという大けがをしたという記録からわかるとおり、二世たちは誰よりも勇敢なアメリカ人として活躍をいたしました。
 ちなみに、直接日本軍と戦わせなかったのは、いつ二世たちが裏切るかもしれないとの危惧を抱いていたからだとされています。
 アメリカでは、戦争で命を失い、あるいは大けがをすると、パープルハート勲章が贈られます。日本語でいえば戦死傷章であります。二世たちで組織された第四百四十二連隊は、その死傷者の多さからパープルハート大隊と称されるようになりました。しかし、それは軍の内部の話であり、市民レベルでは日系人差別の感情は消えないままでありました。
 歴史を振り返ると、外国人に対する無知と恐怖が結びついたとき、このような人種差別が起きるとの見方があります。自国に経済不況があり、ある国と戦争状態になった際、変なものを食べている、見なれないお祈りをしているといった状況が、あいつらが私たちの安全を脅かしている、あいつらが私たちの仕事を奪っているというように拡大解釈され、豊かな平和なときには考えられないような集団ヒステリーを巻き起こし、外国人を排斥したのが世界の歴史であります。
 実際、この日系人差別に対して公式に終止符が打たれたのは、景気も復活し、戦争のおそれもなくなった、はるか後、昭和最後の年である一九八八年、レーガン大統領によってでありました。
 実は、この話には後日談がございます。二〇〇一年九月十一日、アメリカは同時多発テロに見舞われました。ニューヨークの世界貿易センターのツインタワーやワシントンDCのペンタゴンにハイジャックされた航空機が突っ込み、アメリカのみならず、世界中を恐怖に巻き込んだことは記憶に新しいことだと思います。
 ジョージ・ブッシュ大統領は、直ちに国家非常事態を宣言。犯人と目されたイスラム原理主義勢力に対するアメリカ市民の怒りは頂点に達しました。その怒りは、犯人グループだけにとどまることなく、事件に全く関係のないアラブ系やムスリム、例えば、男性なら、頭にターバンを巻き、ひげを生やした人、女性なら、ヒジャブをかぶり、顔だけ出している人全体に及びました。
 当時の運輸長官は、日系人で初めてアメリカの閣僚となったノーマン・ミネタさんです。世論が激しく、航空機に乗る全てのアラブ系やムスリムに対し、格別に厳しいチェックを求めたのに対し、ミネタ長官は、特定の人種だけを対象にしたチェックを行うことを断固として拒否しました。そのかわりに、それまで各航空会社任せだった安全検査を、連邦職員が全ての搭乗者に対して行うことを決定しました。
 このミネタ長官は、かつて強制収容所に入れられた日系二世であります。かつて自分自身が受けた理不尽な人種差別をアメリカ政府は二度と繰り返してはならないとブッシュ大統領に強く迫り、大統領もそれを認めたのであります。
 個人が、とりわけ政治家が、熱狂する世論と真っ向から反対する意見を述べ続けることには大変な勇気が必要です。そのことをやり通したミネタ長官、ご存命の方でありますが、心から敬意を表したいと思います。
 今日の我が国におけるヘイトスピーチに関する議論は、国内において、特定の人種や国籍に対して行ってはならないとされています。これまで見てきたように、私たち日本人は、外国に出れば、黄色人種だということで理不尽な差別を受け、その偏見と闘ってきた歴史を持っています。今日の東京あるいは日本からは考えにくいことでありますが、さきに述べたとおり、今後、相手国で経済状況や戦争状態などの条件が重なれば、再び私たち日本人が外国で黄色人種だということで差別を受ける可能性は否定できないだろうと私は考えます。
 ここで、一つ指摘しておきたいことがあります。
 都内における我ら日本人に対するヘイトスピーチも、野方図であってよいわけがありません。しかしながら、この部分は、なぜかこの条例案概要からは欠落していることを指摘しておきたいと思います。これはとても重要な部分だと私は考えます。他人にされて嫌なことは他人にしてはならない。当然のことであります。
 そこで、ヘイトスピーチに関する東京都の見解について伺います。

○仁田山人権部長 東京二〇二〇大会の開催を控え、ホストシティーとして、今後ますます多くの外国人の方が訪れることになります。このような状況の中で、東京において、お互いの個性を尊重し、認め合う共生社会を実現していくことは不可欠でございます。
 特定の民族や国籍の人々を排斥する差別的言動、いわゆるヘイトスピーチは、品格ある国際都市東京としてあってはならず、許されるものではございません。ホストシティーとして、ヘイトスピーチ解消法を具体化するため必要な取り組みを条例で示す中で、ヘイトスピーチが決して許されるものではないことを発信してまいります。

○早坂委員 アメリカのロサンゼルスには、今申し上げた、アメリカに渡った日本人の苦難の歴史をまとめた全米日系人博物館があります。そして、そのすぐ隣には、リトル東京あるいは西本願寺、高野山のロサンゼルス別院なども建ち並んでいます。ちなみに、ロサンゼルスは二〇二八年大会の開催地であります。今後、東京都は、ロサンゼルスとの関係を持つ際に、このことをよく意識しておくべきであります。
 ヘイトスピーチの規制は、憲法の定める表現の自由と密接にかかわります。こうした重要な問題を短い時間に誰がどう判断するのか、ヘイトスピーチ規制に対する東京都の体制について伺います。

○仁田山人権部長 都は、ヘイトスピーチ対策として、公の施設の利用制限や不当な差別的言動の拡散防止措置等を検討しておりますが、何がヘイトスピーチなのかを認定することが容易でない場合もございますことから、表現の自由への配慮は不可欠と考えております。
 そのため、都としては、条例施行後、学識経験者等で構成する第三者機関を設置いたします。公の施設の利用制限や不当な差別的言動の拡散防止措置等に当たっては、知事の諮問に基づいて第三者機関が調査審議、意見陳述を行うことで、表現の自由などを不当に侵害しないよう、公正公平かつ中立的に制度を運用してまいります。

○とくとめ委員 それでは、質問させてもらいます。
 人権条例問題と東京版の防災プランについて質問させてもらいます。
 まずは、オリンピック憲章にうたわれる人権尊重の理念実現のための条例の制定を目指すということは、東京都民一人一人の人間の尊厳を守って、人権を大事にして、東京を本当にダイバーシティー、共生社会の都市にしていく上で大変大事なことだと思います。全都民の皆さん方の関心を寄せていただいて練り上げることによって、都民の皆さんに大きな貢献をする本当に大事なテーマだと私は思っております。
 世界最大のスポーツイベントである東京二〇二〇大会を、オリンピック憲章を生かしたオリンピックムーブメントとして、都民一人一人に焦点を当てて、どういう内容の人権尊重の大会にしていくのか、また、一千三百万都民の中に人権尊重のレガシーを広げて、発展させて人権都市東京としていくのかが問われているテーマだと思っています。
 しかも、人間尊重の理念の実現を目指す条例としては、都道府県レベルで最初になると聞いています。それだけに、多数の都民、性的マイノリティーなど関係者の意見をしっかり集約し、反映させて、都民に歓迎される人権尊重の理念の実現に向けて、実効性のある内容にしていきたいと思っています。
 委員会審議とともに問われているのは、この立場から多くの都民の皆さんの意見を聞いて、関係者の意見を聞いて内容を練り上げることだと思っています。
 幾つかの質問と提案をさせていただきます。
 まず、人権条例案の概要、タイトルにある東京都オリンピック憲章にうたわれる人権尊重の理念とは、オリンピック理念の全体の中で大変多面的な内容を持っておりますけれども、その中で、今回の人権条例案の中での人間尊重の理念とは、具体的にどういうことを指しているのか、お答えいただきたいと思います。

○仁田山人権部長 オリンピック憲章の根本原則の六には、オリンピック憲章の定める権利及び自由は、人種、肌の色、性別、性的指向、言語、宗教、政治的またはその他の意見、国あるいは社会のルーツ、財産、出自その他の身分などの理由によるいかなる種類の差別も受けることなく、確実に享受されなければならないと規定されております。
 条例化を通じて、このいかなる種類の差別も受けることなくという人権尊重の理念を実現することを目指してまいります。

○とくとめ委員 オリンピック憲章の人権尊重の理念というのは、これまでも、時代とともに内容も変化し、また充実させられ、発展をしてきています。紹介のあった根本原則の第六項だけではなくて、第二項、第四項も一体的に重要性が強調されています。オリンピック憲章から人権尊重を考えるときに、非常に大事な内容が盛り込まれています。
 第二項では、オリンピズムの目的は、人間の尊厳の保持に重きを置く平和な社会の推進を目指すために、人類の調和のとれた発展にスポーツを役立てることと書かれています。
 第四項では、スポーツをすることは人権の一つである、全ての個人は、いかなる差別も受けることなく、オリンピック精神に基づき、スポーツをする機会を与えられなければならない、オリンピック精神においては、友情、連帯、フェアプレーの精神とともに相互理解が求められている、こうなっています。
 ここには、なぜ差別は許されないのか、根源的な考え方が明記をされているのではないかと思います。
 条例案の具体化の際には、こうした内容も、簡潔であっても反映させていかなければ、ただ、いかなる差別も許されないというだけでは、本当に心に響かないのではないかというふうに思います。
 その上で、今回の人権条例案は、都が三年前に策定した十七項目の人権課題を取り込んでいる東京都人権施策推進指針の中で重点プロジェクトとしてオリンピック開催に向けて発信するとなっていることと今回の条例案はどういう関係になるのか、お答えください。

○仁田山人権部長 平成二十七年八月に都が策定いたしました東京都人権施策推進指針では、重点プロジェクトの一つとして、オリンピック開催に向け、人権尊重都市東京を内外に向け発信していくことを掲げております。
 都はこれまでも、指針に基づいてさまざまな人権課題に対応してきたところでございますが、今回の条例化を通じて、あらゆる人がいかなる種類の差別も受けることなくというオリンピック憲章の理念を実現することを改めて宣言するものとしたものでございます。

○とくとめ委員 今回の人権条例の具体化を通じて、あらゆる人がいかなる種類の差別も受けることなくというオリンピック憲章の理念を実現することを改めて宣言していくということでした。
 しかし、何人かの同僚の委員からもありましたけれども、これまで東京都が取り組んできた十七課題の人権の取り組みが狭くなってしまうんじゃないかという見方もあると思います。いかなる種類の差別も受けないという場合に、その根本的な考え方を明らかにしないと、次々と新しい人権問題が発生をしてくる心配もあります。
 そこで質問ですけれども、条例案概要の中で、オリンピック憲章にうたわれる人権尊重の理念の実現のために、これまでの人権施策推進指針では十七項目の人権課題を掲げているもとで、特別に性的指向と性自認やヘイトスピーチなど二つの課題に限定して取り扱うようになっているのは、他の人権課題との関係で、狭くなり過ぎていくのではないか、そういう心配がありますけれども、どうしてここが二つ特出しになっているのでしょうか。

○仁田山人権部長 都はこれまでも、さまざまな人権課題に対応するため、取り組んでまいりました。
 東京二〇二〇大会が開催され、今後、さまざまな国や地域から多様な文化や生活習慣を持った方々をますます多くお迎えすることになります。オリンピック憲章にうたわれております、いかなる種類の差別も受けることなくという人権尊重の理念を東京の隅々にまで浸透させていくことが必要と考えております。
 そこで、さまざまな人権課題に対しまして今後も取り組みを進めるとともに、国際社会の視点から、ホストシティーとして、性自認や性的指向等を理由とする差別の解消、不当な差別的言動の解消にも取り組むことといたしました。

○とくとめ委員 今回の人権条例案の概要のはじめにの部分では、人権が尊重された国際都市を実現して、国内外に発信する機会にするというふうに書かれています。この条例案の最も重要な、普遍的な内容として、人権尊重の内容を一般的、抽象的に紹介するだけではなくて、条例案全体の法的根拠や、国際的にも普遍的な人権基準を明確にして、人権尊重の問題について曖昧さや狭さを残さない、こういうことが重要ではないかと思います。
 そこで質問ですけれども、今回の人権尊重の条例案の重要な土台として、人間の尊厳を重視して、先駆的な内容をもって、日本にとっては最高法規でもある憲法の基本的人権の原則を位置づけることが重要だと考えます。これと一体に、中身はほとんど重なるのですけれども、人権に関する国際的な宣言や条例、そして、今回の具体化の大もとにある、国内法のいわゆるヘイトスピーチ解消法などを明確に位置づけることが重要ではないか、必要ではないかと思いますけれども、どのように具体化されていくのでしょうか。

○仁田山人権部長 憲法には基本的人権の尊重が定められており、この条例案は、あらゆる人がいかなる種類の差別も受けることなくというオリンピック憲章に基づき、人権尊重の理念が広く都民に一層浸透した社会を目指すものでございます。

○とくとめ委員 今回の人権尊重条例を具体化するに当たって、やっぱり最高法規の憲法の基本的人権の重要性の徹底と具体化は不可欠だと思うんです。最高法規です。公務員、私たち特別公務員も、この憲法は尊重擁護する義務がある。そういう立場に立っています。
 さまざまな人権侵害と差別的言動が各分野、各層にわたって横行して、影響力ある人の差別的な言動や人権侵害の言動が目立っているときだけに、単にいかなる種類の差別も許さないと宣言するだけでは、なぜ差別が許されないのか--大もとの考え方として、人権尊重の問題を明確に位置づけることが重要だと思います。
 憲法の基本的人権尊重の条項の中でも、例えば十一条は、国民に保障する基本的人権は侵すことができないと明確に書かれています。第十三条では、全ての国民は個人として尊重される。第十四条は、全ての国民は、法のもとに平等であって、人種、信条、性別、社会的身分または門地により、あるいは政治的、経済的または社会的関係において差別をされない。これが最高の法規で明確にされているわけです。
 人権宣言でも、国連のさまざまな人権に関係する条約なども、この中身とほとんど共通していると思います。
 そういう最先端を行く中身を全体のものにするということが、私は大事ではないかと思います。
 そこで質問ですけれども、特にヘイトスピーチ解消を具体化する際に、本則に匹敵する重要な内容が盛り込まれている附帯決議、これを特別に重視する必要があると考えます。どのように認識をされていますか。

○仁田山人権部長 本邦外出身者に対する不当な差別的言動の解消に向けた取組の推進に関する法律案に対する附帯決議は、法第二条が規定する本邦外出身者に対する不当な差別的言動以外のものであれば、いかなる差別的言動であっても許されるとの理解は誤りであるなどと述べております。
 都は、この法律案に対する附帯決議の趣旨も十分参考にしつつ、ヘイトスピーチは許されないという姿勢を示すべく、本邦外出身者に対する不当な差別的言動の解消に向けた取り組みの検討を進めてまいります。

○とくとめ委員 二年前の二〇一六年の国会において、いわゆるヘイトスピーチの解消法が制定されたときに、重要な附帯決議が全会派の一致で採択をされています。その内容は、今、答弁で説明があったとおりです。
 この中身では、第一項にこういう中身があります。日本国憲法及びあらゆる形態の人種差別の撤廃に関する国際条約の精神に照らして、ヘイトスピーチ解消法の二条が規定する本邦外出身者に対する不当な差別的言動以外のものであれば、いかなる差別的言動であっても許されるという理解は誤りである、そういう基本認識に立って適切に対応することが求められています。先ほどの早坂委員が心配されている中身は、ここにちゃんと回答が載っております。
 だから、本邦であれば誰でもいい、本邦の人たちはヘイトスピーチは許されるんだという、それは絶対にだめだということがここで書かれています。この附帯決議の内容をしっかりと踏まえたものにしていただきたいと要望しておきます。
 ヘイトスピーチ解消法の制定にかかわって、この法律制定の前年の二〇一五年に、この総務委員会の審議を通じて、全会派一致で、その当時の委員は私と中屋さんだけかな、残っているのは二人だけなんですけれども、ヘイトスピーチ対策を求める、外国人の人権が十分尊重されることを求める意見書を採択いたしました。
 この意見書では、東京に在住する外国人、東京を訪れる外国人観光客が東京二〇二〇大会に向けてますます増加することが予想される中で、多様な文化や価値観と、自由で豊かな国際都市東京の活力を生み出していること、一方で、特定の国籍の外国人を排斥する言動、いわゆるヘイトスピーチが行われ、外国人の人権が侵害されている事態があること、このことは、人権が尊重され、一人一人が豊かで安心して生活できる成熟した社会を実現するためにはあってはならないことだと、こういう判断をして、オリンピック憲章が求めている人種、宗教、政治、性別、その他の理由に基づく国や個人に対する差別を禁じ、この理念を開催都市東京において実現しなければならないことから、東京都議会として、国会及び政府に対し、外国人の人権が十分尊重されるよう、ヘイトスピーチ対策を含めた幅広い啓発活動を行うことなど、実効性のある対策を講ずるよう強く要請するという意見書が全会一致になりました。
 こうした取り組みの影響があったのだと思いますけれども、翌年の二〇一六年の、いわゆる先ほどお話ししたヘイトスピーチ解消法の制定につながったと思います。
 今回の人権尊重条例案の具体化の一つは、このヘイトスピーチ解消法の東京都としての具体化になります。私たちは、前年にこの総務委員会で意見書を上げて、全会一致で国や政府に要望してまいりました。
 その中で、次の質問ですけれども、東京都人権施策推進指針の中では、史上最高のオリンピック大会として人権尊重都市東京を内外に発信すると明記をされ、過去のオリンピック・パラリンピック開催都市の人権についての取り組みを調査して、大会成功に向けた人権施策に生かしていくという中身が明記をされています。
 今回の条例案の具体化に対して、過去のオリンピック・パラリンピックの開催都市の経験はどのように反映をされているのでしょうか。

○仁田山人権部長 オリンピック憲章には、オリンピックが人権に配慮した大会であるべきということがうたわれており、大会成功のためには、人権尊重の理念を、ホストシティーである東京の隅々にまで浸透させていくことが重要と考えております。
 そこで、条例案概要におきまして、さまざまな人権に対して、過去の大会における人権についての事例を参考にしつつ今後も施策を進めるとともに、国際社会の視点から、性自認や性的指向等を理由とする差別の解消、不当な差別的言動の解消にも取り組んでいくことをお示しいたしました。

○とくとめ委員 過去のオリンピック大会の経験を積極的に生かす上でさまざまに検討されていると思いますけれども、ぜひ参考にしてほしいのが、二年前の二〇一六年度、人権に関する国家公務員等研修会での講演の内容だと思います。もう既にご存じの方はいると思いますけれども。
 今回の人権条例の概要の検討に当たって意見を述べている有識者の一人である首都大学の舛本直文特任教授が講演をされています。この方は、オリンピックの長年の研究者でもあります。そのテーマは、オリンピック・パラリンピックと人権というテーマで講演しています。オリンピックの長い歴史とともに、オリンピック憲章と人権問題について、歴史的な経過を踏まえて、人権尊重の実現のためにどういう努力をしてきたのか、どういう点が重要なのかについて詳細に紹介をしております。生かすべき中身がたくさんあるというふうに思っています。
 また最近では、二〇一二年のイギリスのロンドン・オリンピックで、ロシア、ブラジル、そして、ことしの韓国のオリンピックの開催都市が共同声明を出して、人権とオリンピック・パラリンピックについての報告もされています。これもご存じだと思います。
 こういう内容をよく研究して、ぜひ東京におけるオリンピック憲章を生かした人権尊重の実現に向けた具体的な条例内容について検討していただきたいということを要望しておきます。
 そこで質問ですけれども、人権条例案の具体化の中で、差別解消法の実効性を確保するために、何らかの罰則規定なり防止対策などが具体化されるときには、特に、差別の認定を初め憲法の表現の自由との関係が重要になり、慎重な対応が必要になると思います。
 具体的にはどういうことを検討されているのでしょうか、お答えください。

○仁田山人権部長 都といたしましては、ヘイトスピーチが許されないものという姿勢を示し、本邦外出身者に対する不当な差別的言動の解消に向けた取り組みとして、都が保有する公の施設の利用制限や不当な差別的言動の拡散防止措置等を検討しております。
 一方、何がヘイトスピーチなのかを認定することが容易でない場合もございます。都としては、公正公平かつ中立的な制度運用を確保するため、条例が成立した後、学識経験者等で構成する第三者機関を設置し、表現の自由等にも十分配慮してまいります。

○とくとめ委員 今回の人権尊重条例の概要について、性的マイノリティーの当事者団体の学習会の中身を聞きました。先ほども、原委員から少し紹介がありました。差別禁止の規定がない、加害者の根拠が示せない、今の案のままでは実効性がないのではないか、少数者は声は小さいけれども、苦しんでいる人や困っている人がいることは事実だ、禁止規定は必要だ、こういう声も寄せられています。よく関係者の話を聞いて検討してほしいと思います。
 そこで、この人権条例の制定に向けて幅広い都民の意見を反映させて、東京二〇二〇大会に向け、また、大会を契機にして実効性のある内容にしていくためにも、条例案の具体化の前の段階から、こうした議会での審議とともに、具体化されて発表された条例案についてのパブリックコメントなど、幅広い意見を集約していくことが非常に大事で、こういうプロセス、過程こそが、都民の中に浸透させて理解を広げる上での大事な取り組みじゃないかと思いますけども、パブリックコメントを再度、条例の具体化の中身について実施をされることはないのでしょうか。

○仁田山人権部長 東京二〇二〇大会を控え、また、新たな人権に対する社会の関心が急速に高まる中、できる限り早く人権尊重の理念実現に向けた決意を条例として示すことが重要と考えております。
 条例制定に向けた準備の中では、これまで、当事者の方々に加え、さまざまな分野の専門家から個別にご意見を伺い、丁寧に検討し、条例案概要を作成したところでございます。
 この条例案概要をもとに、今般、都議会の皆様と議論いただくことと並行いたしまして、六月末までにパブリックコメントを実施し、広くさまざまなご意見を伺っていくこととしております。
 いただいたご意見を踏まえて、第三回定例会の審議に向けて慎重に条例案を策定してまいります。

○とくとめ委員 今回の人権条例の概要については、パブリックコメントを出そうと思っても、内容がよくわからない、判断するのが難しいという声が寄せられていることは紹介がありました。だから、私は、せっかくの重要な人権条例が、その内容がどうなるのか、よく見えないというのでは、都民的な理解や共感が得られないのではないかということから、新たに、六月末までに終わる今のパブコメについて人権条例の具体案が出たら、もう一度都民の声を聞いてほしい、ぜひパブリックコメントを実施してほしいという質問をしたつもりなんですけれども、いかがでしょうか。

○仁田山人権部長 繰り返しになってしまいますけれども、私ども今まで、当事者の方々に加え、さまざまな分野の専門家から個別にご意見を伺い、丁寧に検討し、条例案概要を作成したところでございます。
 この条例案概要をもとに、今般、今お話をさせていただきましたけども、都議会の皆様と議論をいただいていることと、さらに、六月までパブリックコメントを実施し、広くさまざまなご意見を伺っていること等をしているところでございます。
 いただいたご意見を踏まえまして、第三回定例会での審議に向けて慎重に条例案を策定してまいりたいというふうに考えているところでございます。

○とくとめ委員 人権条例が制定されて、差別を許さない人権尊重の内容を幅広く都民に普及するためには、わかりやすいパンフレットなどの作成が必要ではないかと思います。
 特に、未来を担う子供たちに普及するためには、このパンフレットなどを作成して普及すること、教育をすることが不可欠だと考えますけれども、いかがでしょうか。

○仁田山人権部長 多様性が尊重され、温かく優しさにあふれる社会の実現には、人権尊重の理念を広く都民に行き渡らせることが重要でございます。
 都はこれまでも、人権に対する理解を深めるため、人権啓発イベントの開催や、広報紙、パンフレット、ホームページなどの啓発に取り組んでまいりました。
 条例制定を契機として、あらゆる人がいかなる種類の差別も受けることなくという人権尊重の理念を浸透させるべく、パンフレットなどにより広くお知らせしてまいります。

○とくとめ委員 普及啓発といった場合に、人権尊重条例の内容をわかりやすく普及啓発する教育は重要だと思います。特に、未来を担う子供たちには決定的だと思います。そのために、教育庁などとも連携して、局横断的な取り組みが必要だと思います。
 きょう、ここに東京都の人権施策推進指針を持っていますけれども、ここに人権教育及び人権啓発の推進に関する法律というのがあります。その冒頭に、この法律は、人権の尊重の緊要性に関する認識の高まり、社会的身分、門地、人種、信条または性別による不当な差別の発生等の人権侵害の現状その他人権の擁護に関する内外の情勢に鑑み、人権教育及び人権啓発に関する施策の推進について必要な措置を定めて、もって人権の擁護に資することを目的と書いてあります。
 先ほども同僚の原委員がいいましたけども、教育の位置づけがどうしてそんなに弱いのでしょう。子供たちは、やっぱり教育を通じて中身を理解してもらう。将来の担い手として大事じゃないかと思うんですけれども、ここにちゃんと載っていても、それがきちっと出ないというのはちょっと理解ができないというふうに思います。ぜひ教育庁などとも連携して、局横断的な取り組みにしていただきたいと思います。
 また、オリンピック・パラリンピック準備局や組織委員会による東京二〇二〇大会の準備、企画、運営、競技の全体についても、人権尊重の大会にふさわしい内容にすること、人権尊重の実現にとっても極めて重要な機会になっていくんじゃないか。それが一体にならなければ、オリンピック憲章に基づく人権尊重の実現というのはそう簡単ではないと。逆にいえば、そこが一緒になれば大きな機会が広がるのではないかというふうに思います。
 先ほどもいいましたけど、特に公務員の大規模な集団である都庁全体が、憲法の尊重、遵守の立場からも人権条例の内容を身につけて、実践の先頭に立つように心からお願いをしておきます。
 我が党としては、都民にとって重要な意義を持つこの人権尊重条例を本当に練り上げて、都民の皆さんが歓迎できるように頑張りたいと思っています。そのためにも、本日の理事会で、人権条例案については、広く都民的な議論を重ねて、よりよいものにしていく立場から、総務委員会の閉会中の審議と参考人質疑や公聴会などを行うように提案をいたしました。残念ながら一致には至りませんでしたけれども、本日の審議を通じても、委員の間でも多様な意見があり、やはりもっと議論を重ねることは重要だということを改めて感じました。ぜひ閉会中の委員会審議と参考人質疑などを行って、都議会としての徹底審議の努力を尽くすよう、委員長を初め、理事、委員の皆さんに心から呼びかけておきたいと思います。
 これで人権条例の問題についての質問を終わります。
 それでは、次に、東京防災プランの質問を行います。
 十八日早朝に最大震度六弱の地震を観測した大阪北部地震の被害状況を踏まえて、東京防災プランの具体的な取り組みにかかわって幾つか質問します。
 改めて、犠牲になられた方々、被害者の皆さんには心からお悔やみを申し、お見舞いを申し上げておきたいと思います。
 この地震では、ご存じのとおり、小学校のブロック塀の倒壊によって下敷きになった通学途中の九歳の児童が犠牲になり、衝撃を与えました。また、別のブロック塀の下敷きになって犠牲になられた高齢者など、二十日までに地震による死者は計五人になりました。
 今回の大阪北部地震は、都市型震災として、ライフラインを中心にさまざまな被害が広がっています。都としても、都市型地震としての被害の実態を早急に把握して、首都直下型の震災対策の教訓とする必要があると思います。
 その中でも注目されている通勤通学途中のブロック塀の倒壊あるいは崩壊についての実態調査とともに、安全対策が急がれると思います。
 二〇一八年版の東京防災プランでは、発災時に懸念される事項として、耐震性の低い家屋、マンション等は倒壊し、死者、負傷者、自力脱出困難者が発生するおそれが指摘をされています。耐震対策の重要性が強調されています。
 しかし、今回の都市型の大阪北部地震の被害実態から見ても、住宅密集地域での通勤や通学通路のブロック塀の倒壊あるいは崩壊については、特別の対策が必要になっているのではないでしょうか。
 そこで質問ですけれども、大阪北部地震で犠牲者が発生した子供たちの通学路などのブロック塀の耐震性などの東京都内の実態についてはどのように把握をされて、どのように対策をとっておられるのでしょうか。

○西川防災計画担当部長 通学路の安全対策につきましては、災害時におけるブロック塀等の危険性の把握という視点から、区市町村とも連携しつつ、通学路の状況を改めて早急に点検し、児童生徒のより一層の安全確保を図っていくというふうに教育委員会から聞いております。

○とくとめ委員 今回の大阪の地震を踏まえて、都としても、区市町村と協力して、学校以外の公共施設のブロック塀、壁面などの耐震状況や崩壊の危険などについても早急に実態を調査する必要があるのではないかと思いますけれども、いかがでしょうか。

○西川防災計画担当部長 建築物の耐震診断や耐震改修の普及啓発などを所管しております都市整備局に確認をいたしましたところ、現在、詳細を把握するため、調査中というふうに聞いております。

○とくとめ委員 とりわけ人通りの多い通学通勤路のブロック塀、壁面などの危険については優先的に、区市町村と協力して、緊急に実態を調査して具体的な対策が求められていると思いますけれども、いかがでしょうか。

○西川防災計画担当部長 建築物の耐震化につきましては、地域防災計画においては、自助、共助、公助の原則を踏まえ、建物所有者みずからが取り組むこととなっております。
 総務局といたしましては、都民に対し、ブロック塀などの危険性について、「東京防災」や「東京くらし防災」などを通じて、注意するよう促しております。
 今後も、発災時の都民の安全確保のために適切に対応してまいります。

○とくとめ委員 「東京防災」や「東京くらし防災」で警鐘乱打されているということは大変重要だと思います。しかし、問題は、いつ起こるかわからない首都直下型の大型の地震に対して、ブロック塀などの危険性、震災対策については、警鐘乱打するだけではなく、また自助を強調するだけじゃなくて、実際に安全対策がとられているのかどうかをしっかりと確認する時期に来ているのではないかと思います。
 実際に住宅密集地域の通勤通学路を私自身が通ってみると、心配な場所や地域がたくさんあります。いつ巨大地震が起きてもおかしくないといわれているもとで、危険性を一掃して、具体的な安全対策を徹底することが不可欠ではないかと思います。
 その点で、皆さんの記憶にもあると思いますけれども、四十年前の一九七八年六月に発生した宮城県の金華山沖南部を震源とするマグニチュード七・四、当時の震度基準では、仙台市、石巻市、大船渡市、新庄市、福島市で震度五の地震、これは当時の震度ですけれども、今回はマグニチュード五、震度が六です、大阪は。それが発生して、戦後初の都市型災害となりました。直撃を受けた仙台市では、宅地崩壊やブロック塀の崩壊、ライフラインの破壊など大きな被害が発生して、犠牲者は二十八人、そのうち、ブロック塀の下敷きで十八人が犠牲になっています。
 宮城県では、この経験や最近の東日本大震災の経験も踏まえて、二〇一二年に小学校のスクールゾーン内コンクリート壁の実態を調査して、四年間で、五百三十六件あった危険ブロック塀を六分の一の八十八件まで減らしています。
 大阪北部地震の被害実態から見ても、こうした宮城県などの経験も参考にして、東京でもブロック塀の安全対策にしっかりと取り組んでいくことが重要ではないかと思います。ぜひ緊急の実態調査と安全対策を具体的にとっていただくように強く要望いたしまして、質問を終わります。

○山田委員 私からは、行財政改革といたしまして、二〇二〇改革プランと監理団体の経営改革プランについて伺わせていただきます。
 まず、二〇二〇改革プランですけれども、まさしく、今、小池都政の都庁改革、行政改革の柱になっていると考えております。私自身も、第一定例会で、さまざまな観点から、この素案について質問させていただきました。若手職員の声を吸い上げるプロセスを丁寧にとってきた、またペーパーレスの取り組みも進めている、また民間目線の徹底、そして新たな推進体制のもとでの局長の決意も伺うことができました。
 今回、改めて私もこの完成版を見させていただきまして、前回と同様、やはり全般的に、数値による現状把握であったり目標設定、大変好ましいものだと思っております。
 今回、パブリックコメント、その中の内容で、主な意見の中で、情報公開のレベルアップを大変おもしろく読んだ、ここまで正直に書かれているとは驚いたというふうな肯定的な評価もございました。私自身も、このプランの完成度は非常に高いと思っております。
 ですので、このプランの内容に批判のための批判ということではなくて、しっかりと実行していくための手続について、しっかり見ていくことが必要だと思っているところです。
 具体的に、例えば各局の見える化改革の中で、下水道事業に民間の知恵を生かして、さまざまな運営手法について検討していくというふうなものがございますけれども、これは、長期的、まあ、三年、四年というふうな長期間にわたるものだというものでございます。改革のマインドと、自分本人では持っているつもりであっても、やはり改革マインドを長期間にわたって維持し続ける、本当は余り簡単なことではないと思っております。
 また、特別顧問が廃止されまして、二〇二〇改革が停滞しないかどうか、そういうふうな疑念を持っている都民がいることもまた事実だとは思っております。
 今回の知事の所信表明演説の中で、二〇二〇改革の実効性を高めるために、経営者だったり行政改革などの専門家、それによる都政改革アドバイザリー会議を新たに設置するというふうな説明がありました。
 この都政改革アドバイザリー会議とこれまでの特別顧問、その違いについてお伺いいたします。

○小笠原都政改革担当部長 都政改革アドバイザリー会議は、知事が委嘱する外部の委員により構成される懇談会でございまして、アドバイザリー会議の委員からは、二〇二〇改革プランの各取り組みにつきまして、幅広い観点から客観的な意見や助言をいただくこととしております。
 一方、都政改革本部の特別顧問は、知事が任命する特別職の非常勤職員でございまして、都政の課題全般について知事に助言する職として、各局等に対して直接資料を要求し、説明を求めることができるなどの権限を有しておりました。

○山田委員 ありがとうございます。特別顧問は、都の正式な職の一部として一定の権限が認められている。ですけれども、アドバイザリー会議は、あくまで懇談会としてアドバイスを都庁に対して行う立場であるというふうに理解いたしました。アドバイザリー会議は、あくまで有識者との間で意見交換を行う場であると考えております。
 二〇二〇改革の根本は、先ほどより皆さんからお話がありますけれども、やはり自律改革であると。都の職員の皆さんが自分でやっていく自律改革であると。特に総務局の皆様が、二〇二〇改革をこれまでしっかりと進めてきたわけでございますので、皆さんが中心的な立場でしっかり進めていただきたいと思っております。
 二〇二〇改革は、前回、さまざまな観点から質疑させていただきましたので、この一点のみにとどめさせていただきます。
 次に、監理団体の経営改革プランについて質問させていただきます。
 これは、監理団体が二〇二〇年をめどに三年間取り組むべき経営課題をまとめたものと理解しています。
 監理団体は、二〇二〇改革の中で都政の重要パートナーというように位置づけられており、これまで以上に効率的な団体の経営だったり、機能の強化が求められている現状だと理解しています。
 今回の経営改革プラン、私も改めて見させていただきまして、こちらも同様に、目標設定の数値化であるというふうな、可能な限り取り組まれていると、大変好ましいと思っております。
 昨年、監理団体の改革について、私もさまざまこの総務委員会で質疑させていただきまして、これまでも議会と都庁の間でしっかりとした政策的な議論が進められていると思っているところでございます。
 私も民間にいたときに、人事評価で自己分析シートというものがございまして、最初は大変抵抗があったんですけれども、自分でやってみたら、自分を改めて見詰め直す機会にはなりましたので、今回のこの監理団体経営改革プランを監理団体の人がつくってみるということは、監理団体にとっても、自分を見詰め直す一つの大変いいきっかけになったのではないかというふうに考えております。
 この監理団体ごとの個別のプランの中身については、今回の総務委員会の質疑では立ち入ることはできませんので、制度の大枠について質問させていただきたいと思っています。
 今回、団体が作成してきたプランに対して、外部有識者から成る評価委員会の委員がコメントをして修正を加えていくなどして、この経営改革プランは完成していったというふうに考えておりますけれども、改めて本プランの策定プロセスについて伺います。

○小林行政改革推進部長自治制度改革推進担当部長兼務 東京都監理団体経営改革プランは、本年一月の監理団体改革の実施方針で示しました監理団体による改革の取り組みの一つとして、全三十三団体がおおむね三年間で取り組むべき経営戦略などを取りまとめたものでございます。
 策定に当たりましては、監理団体みずからが、まず、主要事業の動向や現状を分析、評価した上で、経営課題や経営戦略、個別取り組み事項等を設定してございます。その上で、外部有識者から構成されます東京都監理団体経営目標評価制度に係る評価委員会委員による意見も踏まえながら、都と調整の上、各団体が必要な修正などを行い、策定したものでございます。
 策定、公表に当たりましては、知事みずからが、各団体の代表者と経営課題などにつきまして意見交換を実施してございます。

○山田委員 ありがとうございます。監理団体が主体となりつつ、外部の有識者であったり、また都庁との調整、また知事との議論など、さまざまな丁寧なプロセスを追って作成されていったというふうに私は理解いたしました。
 この各団体の経営改革プラン、経営課題、経営戦略、そして個別取り組み事項などを各団体が設定しています。その個別取り組み事項は、多いところでは三十個以上挙げている団体もあります。各団体が大変意欲を持って、改革のための取り組みを挙げてきたなと思っておりますので、着実にこの計画を一つ一つ実行していっていただきたいと思っております。
 それに関連しまして、今回策定したプランの評価は、まずは団体を所管する局が評価するというふうに聞いております。ただ、この内容を見させていただきまして、所管局の方では、こういった中身にあるような経営分析だったり行政評価、例えば、じゃ収益をどうやって拡大していくのであるかとかコスト管理の方法など、そういったものを評価するのが本当にできるのか。なかなか簡単ではないのではないかというふうには問題意識を持っているところでございます。
 ですので、こういった団体の所管局が適切に評価できるように、総務局として、評価の視点であったり基準を所管局に示すということが必要だと考えますけれども、見解を伺います。

○小林行政改革推進部長自治制度改革推進担当部長兼務 監理団体が経営改革を通じまして機能強化を図っていくためには、団体のみならず、団体を所管いたします各局などによる評価等を通じて必要な見直しにつなげていくことが重要でございます。
 これまでも、評価に当たりましては、評価の視点や基準など、評価に必要な事項を所管局に示してまいりましたが、新たな経営改革プランの評価に当たりましては、経営に関する高度な知見を有します評価委員会委員などの意見も踏まえながら、評価の視点や基準などをより充実したものにしてまいります。

○山田委員 ありがとうございます。繰り返しになりますけども、やっぱり一番都政の改革のマインドを持っていらっしゃるのは総務局だというふうに思っておりますので、ぜひほかの局に対しても適切なコミュニケーションをとり続けていただきたいと思います。
 さて、質問の最後になります。
 監理団体も、都政の重要パートナーと、都と一体と捉えると、やはり、じゃ、自分で自分を評価するようなお手盛りの評価のリスクがあるんじゃないかというのは常につきまとうものだというふうに思っております。そのために、それを防ぐために外部有識者による評価委員会からの意見聴取があるというふうには理解しているんですけれども、この経営改革プラン、非常にボリュームがございまして、今、私どもの手元にあるのは三百九十六ページあるんですけれども、これもあくまで概要にすぎないということだというふうに聞いております。としますと、これを、評価委員会があるから、じゃ大丈夫だというにしても、やはりそれは限界があるんじゃないかというふうな疑念も浮かぶところでございます。
 ですので、評価委員会の事務局体制の充実など、評価委員会の体制整備について見解を伺います。

○小林行政改革推進部長自治制度改革推進担当部長兼務 評価委員会は、団体のより一層の経営改善に資する目標設定及び評価がなされますよう、経営目標、経営評価、その他経営状況全般などについて意見を述べることとなってございます。
 今回の経営改革プラン策定に当たりましても、全ての団体のプランについて調査を行った上で、それぞれの専門分野における知見を生かしまして、必要に応じて意見を述べていただいてございます。
 総務局といたしましても、委員による調査が円滑に実施されますよう、例えば、団体設立時の経緯やその後の沿革、職員構成や収支の構造など、団体にかかわる主要な情報を適宜提供するなど、委員へのフォローアップをきめ細かく行ってございます。
 今後とも引き続き、よりよい制度運用が図られますよう工夫しながら、評価委員の運営を初め、適切に対応してまいります。

○山田委員 ありがとうございます。
 これまでの質問で、私がやっぱり重要だと考えているのは、大変いいプランができているというところに、じゃ、どうやってその実効性を保たせていくのかということで、監理団体プランについては、それがどうやって評価されるのか、その妥当性を確保するということで、監理団体の所管局のレビューであったり、外部有識者の評価委員会の、その担保が、ちゃんと担保としてしっかり機能するように、ぜひ進めていただきたいということをお願いしたいと思っております。
 最後になりますけども、この二〇二〇改革プランと監理団体の経営改革プランですけれども、未来の東京都をつくっていく上で非常に重要なものだと思っております。今回、私も改めて職員の皆さんと話させていただきまして、大変責任感というか、そういうのを持っていらっしゃるなというふうな実感をいたしました。ですので、これは単なるパフォーマンスとか、そういった、上から押しつけられているんだというふうなものでは決してないというふうに私自身考えておりますので、私も、議会サイドからしっかり都政改革を進めていけるようにやっていきたいと思っております。
 以上、終わります。

○菅野委員長 発言がなければ、お諮りをします。
 本件に対する質疑は、いずれもこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○菅野委員長 異議なしと認め、報告事項に対する質疑は終了いたしました。
 以上で総務局関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後六時二十九分散会

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